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化」は全世界的に不可避で抵抗しがたい傾向であり，
その進行はさまざまな問題を惹き起こすが，合衆国
は行政的な中央集権の欠如その他のおかげで旧世界
にくらべて相対的ではあるにせよ深刻な結果から免
れていた.これ以降，アメリカでの産業の発展に注
目する元＊サン＝シモン主義者M.シュヴァリエによ
る『北米書簡』〔1836］など多数の著作が出版される．
【アメリカニズム】こうして旧世界からの注目を
集める他方で，本国ではアメリカニズムと呼ばれる
観念が発達してゆく.これは元来「アメリカの英
語」を意味していたが，19世紀をつうじて社会的諸
制度や文化の総体を示すものとして広く用いられる
にいたる.アメリカニズムを裏付けるのは，トクヴ
ィルなどが指摘し，また後に開花する＊プラグマテ
ィズム哲学に代表される＊合理主義と平等主義の精
神である.それは自由な利益の追求と対等な人間関
係を保証するものであり，自由で素朴な大地の表象
や大衆的な文化の諸要素と結びついて，19世紀を
つうじて多くの移民を惹きつけ，他民族からなる多
元的な国民国家の統合と発展の中心的な役割を果た
した.
【普遍性と無国籍性】資本主義経済が世界的な存
在にまで成長するにつれて，アメリカニズムは旧世
界のヨーロッパにとっても，近代化を開始しつつあ
るアジアの諸国にとっても，独善ないしは無邪気に
彩られた観念として受け止められるにいたる．20
世紀の二つの世界大戦での勝利は，アメリカの世界
支配を確実なものにし，とりわけ1930年代には，
ナチスに追われた多数の亡命者を受け入れることで，
戦後の知的世界を大きく変える役割を果たしたが，
他方ではこの国への反発と批判を強めることにもな
った.反発はフランスではド·ゴールの外交政策や，
太平洋戦争での敗戦後の日本の社会運動などで姿を
現わす.また＊黒人解放運動やヴェトナム反戦運動
など，国内でも疑問が多く呈されるようになった.
他方でアメリカによる支配の確立は，自動車や映画，
音楽さらには食生活にまでいたる大衆消費文化の世
界的な受容を可能にした.その結果アメリカの文化
は普遍的になると同時に，その固有の国籍を喪失し，
アメリカニズムの根底にあった愛国主義からはかけ
離れたものになってしまったのである.
【文献〕R. Rémond，Les états-Unis devant l＇opi-
nion fran?aise, 1962; C. Fauré et T. Bishop(sous la
direction de), L’Amérique des Fran?ais, 1992; C.
Durandin, La France contre l’Amérique,1994.
〔富永茂樹〕
アメリカ哲学（プラグマティズム以前の）
アメリカ合衆国の哲学は，19世紀末以来の＊プラグ
マティズムの興隆によってその黄金時代を迎える以
前には，ヨーロッパの哲学に比肩しらるような洗練
された体系的思想を生み出すことはなかった.これ
はアメリカが植民地時代を経て独立した新世界であ
り，また広大な国土に比してその学問的中心地とい
うものをニュー·イングランド周辺のどく一部にし
かもたなかったためである.しかしこのことはプラ
グマティズム以前にアメリカには見るべき哲学がな
かったということではない.むしろ,ヨーロッパか
らのさまざまな影響の下で，独自のアメリカ哲学が
神学者·政治家·文学者たちによって形成され，それ
が多くのアメリカ国民の実生活に根ざした思想を代
弁していたといえる.こうしたアメリカ独自の哲学
の代表としては，とくに次の三つの思想を時代順に
挙げることができるであろう.
1)ピューリタニズム.ピューリタニズムはカ
ルヴィニズムの一種であり，ニュー·イングランド
に入植した人々大多数の共通の思想的パックポーン
であるが，これを哲学として理論化した者には，J.
エドワーズやS.ジョンソンがいる.エドワーズは
カルヴァンの決定論を認めるとともに，実在に関し
て非物質論を採用し，さらに「心の美しさ」をもっ
て「真の徳」とした上で，「存在一般」としての神へ
の信仰を説いた.またジョンソンは＊バークリと交
流をもち，パークリ流の観念論によって唯物論的·
機械論的世界観に対抗しようとした.
2）独立思想としての民主主義．合衆国独立に寄
与した思想家，政治家たち（＊フランクリン，＊ジェ
ファーソン,アダムズ,ハミルトン, *マディソン
ら）の多くは，ピューリタンの観念論を否定し，口
ックやモンテスキューの影響の下に，科学主義，理
神論，およびヒューマニズムからなる啓蒙思想を信
奉していた.ジェファーソンが起草した『独立宣
言』〔1776〕が，万人の平等を説き，すべての人に神
によって与えられた「生命，自由および幸福の追
求」の権利があると明確に宣言したことはあまりに
も有名であり，その歴史的影響の大きさは計り知れ
ない.しかしながら独立後の憲法制定をめぐっては，
連邦政府と各州の間の権利関係に関してさまざまな
政治思想的対立があり，この問題はアメリカの民主
政治がはらむ内在的緊張として今日まで生きつづけ
ている.ハミルトン，ジェイ，マディソンの三者に
よる『ザ·フェラリスト』(The Federalist,1788)
はこの問題意識の貴重な証言である.→フェデラリ
スト.
3）超越主義．19世紀アメリカ哲学を特徴づける
のは＊超越主義（transcendentalism）であり，その代
表的思想家にはR.W.＊エマーソンやH.D.ソロー
がいる.超越主義は思弁哲学というよりは道徳的理
想主義であり，ピューリタニズムに反対して神との
直接的交流を説いた.エマーソンは詩と哲学とが明
らかにする精神的超越世界こそが実在であるとし，
ソローはその精神主義をきわめて強い個人主義へと
向かわせる独自の思想を生み出した.
【文献】Elizabeth Frower and Murray Murphey，
A History of Philosophy in America,1977; Bruce
Kuklick, Churchmen and Philosophers, 1985.
〔伊藤邦武〕
『アメリカの民主主義について』 De la dé-
mocratie en Amérique 『アンシァン·レジームとフ
ランス革命』〔1856〕と並ぶA．＊トクヴィルの主著．
トクヴィルは1831年から32年にかけて約8カ月に
わたり，友人のG.ポーモンとともにアメリカ合衆
国を旅行した.この国の監獄制度の視察というのが，
二人の旅行の公式上の理由であり，事実1833年に
は報告書として『合衆国における監獄制度とそのフ
ランスへの応用について』〔1833〕が共著で出版され
ている.しかしイギリスから独立して新たに共和政
細目がたっている.そして，それぞれに関連する文
を『天宮宝蔵』から選んでいる.体裁としては類書
に近いが，内容的には教理·教義·方術·科儀·神話·
歴史·伝記·経典·詩詞に及び，北宋当時における道
教の概論書でもある.
【意義】本書には700余種の道典が引用されてい
る.その方法には，全文を記録するときと，抄録の
場合とがある.これらの中には，今日に伝えられて
いないものも多く，道教研究にとって貴重な資料集
となっている.現存するものでも，道典は仏典など
に比べて，各種のテキストに恵まれていないから，
校勘の資料にもなる.また，現在利用できる道蔵は，
明代に編纂出版された『正統道蔵とち』『万暦続道
蔵くんれ』だけである.本書に用いられている道典
を整理することによって，北宋の道蔵『天宮宝蔵』
の内容をある程度復元することができる.
【テキスト】現在，比較的容易に利用できるテキ
ストは，『正統道蔵』本，明張萱清真館刊本，『道蔵
輯要』本である．『正統道蔵』は明の正統10年〔14
45］に編纂出版された道教の一切経で，その太玄部
に本書は収められており，わが国の宮内庁書陵部は
これを所蔵している．民国12年〔1923〕から15年〔19
26］にかけて上海商務印書館から影印出版され，そ
の後，各種の重印本が流布しているが，1988年に北
京の文物出版社から刊行されたものは，上海白雲観
の蔵本によって補正しているから，もっとも利用に
適している.明の張萱が校訂した＜清真館刊本＞
は，上海商務印書館が民国8年〔1919〕に初めて影印
刊行した『四部叢刊』に収められ，『四庫全書』本も
この系統に属すものと考えられる.『道蔵輯要』は
光緒32年〔1906〕成都二仙庵重刊本が比較的容易に
利用できるが，抄録本である.これらの他に，蒙古
乃馬真后3年〔1244〕刊『玄都宝蔵』本が北京図書館
に蔵されているとされ，また，台湾の故宮博物院も
巻111から巻113を所蔵している．さらに，北京図
書館には明初鈔（＝写）本が29巻（巻1-巻10，巻51-
巻60，巻114-巻122）残存している．現在，テキス
ト研究は十分な成果があがっていないが，諸本の中
では，利用の便と比較的善本という点から，『正統
道蔵』本がもっともすぐれているといえるであろう.
【流伝】わが国に舶載された時期は明らかではな
いが，江戸中期の国学者天野信景のは，随筆『塩
尻』巻56で本書に言及しているから，その存在は
知っていた.その後，本書を収める『正統道蔵』が
佐伯毛利家に将来されたのは，明和7年〔1770〕のこ
とと考えられるが，文成10年〔1827〕に第10代藩主
毛利高翰が2万冊余りの漢籍を江戸幕府に献書して
いる.宮内庁書陵部現蔵の道蔵もその一つである.
また，江戸後期の国学者＊平田篤胤は，その著『赤
県太古伝』において，『雲笈七籤』によって『老子中
経』などを引用している.本書はその性質上，わが
国においても多くの道教典籍の内容を容易に知らせ
る役目を担ったと思われる.
【文献】中嶋隆蔵「雲笈七籤の諸本について」『集
刊東洋学』56,1986；今枝二郎「中山博物院蔵雲笈
七籤について（上）」『中国学研究』12,1993；K．M．
Schipper, Index du Yunji Qiqian, 1981-82.
〔尾崎正治〕
ヴント Wilhelm Wundt 1832-1920 ドイツの
心理学者.ハイデルベルク大学で医学と生理学を学
び，私講師時代にはヘルムホルツの助手も務めた.
1864年に母校医学部の員外教授となったが感覚研
究を介して次第に心理学や認識論の領域に踏み込む
ようになる．1874年にチューリヒ大学で帰納哲学
の教授職に就き，翌1875年から1917年までライブ
ツィヒ大学哲学部教授の地位にあった.彼の心理学
史上の功績は1879年にライブツィヒ大学の哲学部
に実験心理学のための世界初の心理学研究室を開設
したことと，＜民族心理学＞を精神発達の視点から
体系化し直したことである.その心理学上の主著も
『生理学的心理学綱要』〔1874〕と『民族心理学』〔1900-
20］であるが，『論理学』〔1880-83〕，『倫理学』〔1886］，
『哲学入門』〔1901〕のような哲学的著作も多く，その
関心の範囲は科学論から文化人類学的諸問題を経て
国家論や法律論にまで及んでいる.
ヴントは心理学と哲学の課題を区別したが，哲学
的認識の基礎を心理学に求める＊心理学主義の立場
を一貫して取っている.また彼は心理学の対象を直
接経験に限り，直接経験から個人的主観的要素を捨
象した間接経験を対象とする自然科学と心理学とを
峻別したが，後者をさらに＜個人心理学＞とく民族心
理学＞に分けて，分析的＊内観と精神物理学的実験
を固有の方法とする個人心理学に対し，民族心理学
には伝承文化のような記録を利用するく歴史的方
法＞しか適用できないとも考えた.一方，彼の民族
心理学には＊進化論の影響が濃厚で，動物心理学や
乳幼児心理学を民族心理学に連なるものとして位置
づけたり，そこでは自然科学を含む全ての実証科学
に共通の通常観察や比較の方法が使えると考えるな
ど，その方法論は折衷的である.
ヴントの実験心理学の特色は，元来，統覚作用を
＊連合法則の上位に置く主意説にあったが，ゲシュ
タルト心理学登場後は，感覚や感情の研究に見られ
る要素主義的側面を主に取り上げてヴント心理学を
批判する人々が多くなった.＊行動主義者による内
観法批判もヴント心理学の衰退に拍車をかけたが，
民族心理学に含まれる彼の言語研究が現代の認知心
理学者から再評価されるなど，後世の反応も時代の
流行に左右されがちである.代表的な弟子には構成
心理学のE.B.ティチナーと全体性心理学のF.ク
リューガー，＊ヴュルツブルク学派のO.キュルペな
どがいた.
〔髙橋澪子〕
運動〔英〕motion〔独〕Bewegung〔仏〕mouve-
ment〔サ〕karman 1．西洋 運動は，狭い意味では
物体の場所的な変化を意味し，広い意味では物体の
変化一般を意味する.前者は近代以降一般に受けい
れられるようになった語義であり，また後者は古代
から中世末期まで受けいれられてきた語義である.
古代ギリシアの自然哲学者たちは，運動の有する
＊宇宙論的な重要性についてかなり早い段階から着
目していたが（例：エフェソスの＊ヘラクレイトスの
「万物は流動する（panta rhei）」），運動の理論を体系
化し，後世に支配的な影響を及ぼすことになったの
は＊アリストテレスである.彼によれば，＊自然とは
運動と静止の原理であり，したがって自然を理解す
我不认识这个，觉得应该是词头。
觉得不丢行不落字的，平台的服务专员前阵子在论坛给开试用额度了。
管他要点，这些要是词头的话抓出来很好弄。
感谢回复，这么作感觉有些太麻烦，如果只是做图片辞典的话，直接逐页打标签会更简单一些，实际上这部书也没两千页，一页一页地给词头打标签其实花不了多少的时间。如果做文字辞典的话，这样或许更好，就是有些超出我的能力范围了，而且我觉得费这么大的事有些不值。
这些看起来像词头的东西有些其实不是词头，而是一个词条的一个“小节主题名”，这种书会有很多词条特别长，经常会通过好几个主题拆解一个概念，是不是词头还是得自己一个一个看才行。
类似【意義】、【テキスト】这种带【】的文字，是词头；不是“小节主题名”。
是这样的，这本我大概不能很快做出来，一方面是我有其他的要做，二是我试试怎么处理这些图片，直接拆PDF做成图片辞典多少有些不容易看。
