<1> # 00 生きる・死ぬ(生死) ## 0000 生きる ### a 動詞の類 ●生きる 01 **[生[い]きる]** 生き物やある機能をもつものが、活動・機能する力を失わずにいる。「100歳まで~人が珍しくなくなった」「いくつかのコンピューターは破壊されたが、ネットワークはまだ生きていた」 ▷死ぬ ◇「活きる」とも書く。 02 **【生[セイ]活[カツ]】** 生きて活動すること。「もぐらは土の中で~している」 03 **【生[セイ]存[ゾン]】** 死なずに生きていること。「日本兵がまだ南の島で〜していた」「飛行機事故の直後に乗客の半数の~が確認された」 ▷~者・~競争・~適者~ 04 **【自[ジ]存[ソン]】** 自力で生存すること。「~の精神」 05 **【寄[キ]生[セイ]】** 生物が自分の力で生きていくのではなく、他の生物を利用し、何らかの害を与えながら生きていくこと。「アニサキスは海の生物に~する」 ▷~虫・~植物 06 **【共[キョウ]生[セイ]】** 2種類以上の生物が、互いに相手に利益を与えながら一緒に生きていくこと。「やどかりといそぎんちゃくは~する」 ◇「共棲」とも書く。 07 **【共[キョウ]存[ソン]】** 2種類以上の生物・文化などが、共通の場所で互いに相手に大きな害を与えることなしに共に生存・存在すること。「人間が野生生物と~する世界を実現しよう」「外来の文化と固有の文化が〜する国」 ▷~共栄・平和~ ◇「きょうそん」ともいう。 08 **【生[セイ]息[ソク]】** 生物がそこで生き、繁殖すること。「この辺は山猫が〜している地域だ」 ▷~地 ◇「棲息」とも書く。 09 **【息[いき]衝[づく]】** 命をもったものとして確かに存在すること。「干潟では小さな生命が息づいている」 ◇「下町に息づく人情」のように生物以外に用いることもある。 ●息がある 10 **【息[いき]がある]** 危険な状態ではあるが、やっとのことで生きている。「彼の体はすっかり冷たくなっていたが、彼女はまだ息があった」 11 **【脈[ミャク]がある]** まだ生きているかわからないが、脈拍が絶えておらず、生きている。「彼はまだ〜から、すぐに手当てをすれば助かるかもしれない」 ●持つ 12 **[持[も]つ]** 命を保ち続ける。「母の命はあと1年は〜だろう」 13 **[持[も]ち堪[こた]える]** 危険な状態にありながら、死なずに命を保ち続ける。「医者は、父の容体は今夜が山だと言う。何とかもちこたえてくれないものか」 ●生き延びる 14 **[生[い]き延[の]びる]** 死ぬかもしれないような大恐慌の中で生き続ける。「大空襲の中をやっとの思いで生き延びた」 15 **[生[い]き抜[ぬ]く]** 困難な状況を乗り越えて、積極的に生き続ける。「戦後の混乱期をたくましく生き抜いた女性」「不景気の中を~ために経営方針を見直す」 16 **[生[い]き残[のこ]る]** 他の人が死んで、自分も死んでも不思議がない状況の中でまだ生きている。「あの事故で生き残ったのはほんの数名だ」 17 **[長[なが]らえる]** 長く生き続ける。「長生きは100年も~ことになる」「そんな状態で命を〜のはいさぎよしとしない」 ◇「永らえる」「存える」とも書く。 18 **[生[い]き長[なが]らえる]** 寿命を延ばして生きる。「その男は乱世を~知恵をもっていた」 ◇「生き永らえる」「生き存える」とも書く。 19 **【存[ソン]命[メイ]】** 生きてこの世にいること。「祖父~していれば今年で70歳になります」 20 **【在[ザイ]世[セイ]】** この世に生きていること。「祖父~のころから、店は母が取りしきっていた」 ◇「ざいせい」ともいう。 21 **[長[なが]生[い]きする]** ふたりの年齢まで生きること。「私もあのおばあさんのように〜したいものです」 22 **【長[チョウ]生[セイ]】** 長く生きること。「我が子の〜を願い、長助と名付けた」 ▷不老~ 23 **[命[いのち]を繋[つな]ぐ]** 死にそうになりながらも何とか生き続ける。「漂流中は、わずかな食料で命をつないで助けを待っていました」 ●生き返る 24 **[生[い]き返[かえ]る]** いったん死んだ状態、あるいは死にかけた状態から、再び生きた状態に戻る。「葬式の最中に、死んだ人が生き返ったといって大騒ぎになった」 25 **[蘇[よみがえ]る]** 失われた命などが再び生き生きと存在するようになる。「死者をよみがえらせるという秘術」 ◇「甦る」とも書く。「記憶(笑顔・視力)がよみがえる」などのように、生命以外のものについていう用法が一般的。 26 **【蘇[ソ]生[セイ]】** 生き返ったりよみがえったりすること。「人工呼吸と心臓マッサージによって、溺死寸前の子供を〜させた」 ◇「甦生」とも書く。 27 **【再[サイ]生[セイ]】** 死にかかっていたり、だめになりかかっていたものが、再び生き生きとしたり、盛んになったりすること。「汚染された沼の自然を〜させる計画」「若者たちの懸命な努力により、地場産業が〜した」「皆さんに勇気づけられ、希望がもてました。〜の思いです」 28 **【回[カイ]生[セイ]】** 死にかかっていたり、だめになりかかっていたものが、再び生き生きとすること。「腐りきった政治を〜させる」「~の妙薬」 ▷起死~ 29 **[息[いき]を吹[ふ]き返[かえ]す]** 呼吸が止まっていたものが、再び息をするようになる。「人工呼吸によって、おぼれた人が息を吹き返した」 ●生き急ぐ 3100 急ぐ a <2> ### d 形容動詞の類 ●生きた 00 **[生[い]きた]** 生きていて、有機的に機能している様子。「~シーラカンスが捕らえられた」 01 **【生[い]ける】** 生きている。「あの兵士は生きる目的を失って、まるで~屍[しかばね]のように見える」「生きとし〜もの」 02 **【生身[なまみ]の】** 生きている、血の通った人間らしい体をもっている(もっていて強くない)様子。「私だって〜の人間なんだから、泣きたいことだってある」 03 **【現[ゲン]生[セイ]の】** (古代ではなく)現代に生きている様子。▷~人類 04 **【野[ヤ]生[セイ]の】** 人間に飼育・栽培されず、本来の能力、特性によって山野などで自然に生育する様子。「~の動物を飼いならすことは非常に難しい」 ▷~動物 05 **【陸[リク]生[セイ]の】** 陸上に生息する生物である様子。▷~動物・〜植物 ⇔水生 ◇「陸棲」とも書く。 06 **【水[スイ]生[セイ]の】** 水中に生息する生物である様子。▷~動物・〜植物 ⇔陸生 ◇「水棲」とも書く。 ▶有機・無機 07 **【有[ユウ]機[キ]の】** 生命をもち、生活機能をもっている様子。▷~物 ⇔無機 ◇ふつう、複合語の構成要素として用いられる。 08 **【有[ユウ]機[キ]的[テキ]な】** 事物・現象のように、多くの部分が集まって全体を構成し、それぞれの部分が密接に結びついて、互いに影響しあっている様子。「~に結びついた企業グループ」 09 **【無[ム]機[キ]の】** 生命をもたず、生活機能をもっていない様子。▷~物 ⇔有機 ◇ふつう、複合語の構成要素として用いられる。 10 **【無[ム]機[キ]的[テキ]な】** 生物以外の物質のように、あたたかみやうるおいがない様子。「その役人は〜な声で私の名を呼んだ」「~なデザイン」 ●生き生きした 11 **[生[い]き生[い]きした]** 生命力が満ちあふれている様子。「休暇のあとは、みんな〜顔になる」 ◇「活き活きした」とも書く。 12 **[ビビッドな]** 色彩・描写などが生き生きとしている様子。「この作品の~な色使いは、ゴッホに通じるところがある」 ▷vivid 13 **[水[みず]を得[え]た魚[うお]の様[よう]な]** 自分の能力を生かせるところを与えられて、生き生きと活動する様子。「あいつにコンピューターの仕事を任せると、まるで〜に生き生きと仕事をするなあ」 14 **【元[ゲン]気[キ]な】** 健康で生きるための力がみなぎっている様子。「いつも~な子供たち」「君は病気だと聞いていたけど、意外と〜じゃないの」 ▷空~ 15 **【溌[ハツ]剌[ラツ]】** 元気さがあふれている様子。「けがからの復帰後、初めての競技会で、彼女は~として演技をしていた」 ◇「潑溂」とも書く。 16 **【旺[オウ]盛[セイ]】** 欲求や気力などが非常に盛んである様子。「彼女の~な好奇心はとどまるところを知らない」「育ち盛りの子供は食欲が~だ」 17 **[盛[さか]んな]** 元気で、勢いが衰えない様子。「父は退職後もますます〜で、毎日のように町内会で激しい議論をなさるとはお〜ですね」 ●長生きな 18 **【長[なが]生[い]きな】** 平均寿命よりも長く生きている様子。「うちのおばあちゃんは〜だ」「亀は〜な動物だ」 19 **【長[チョウ]命[メイ]な】** 命が長く続く様子。「うちは代々〜な家系なんだ」 ⇔短命 20 **【不[フ]死[ジ]身[ミ]の】** 死ぬことがない様子。死にそうな目にあっても死なない様子。「あの化け物は〜だから、普通の弾丸くらいではびくともしない」 ●短命な 21 **【短[タン]命[メイ]な】** 平均寿命よりもはるかに命が短く続かない様子。「うすばかげろうは昆虫の中でも~な種類だ」 ⇔長命 22 **【薄[ハク]命[メイ]な】** 人間の命が短い様子。▷佳人~・美人~ ### f 副詞の類 00 **[生[い]き生[い]きと]** 生命力が満ちあふれている様子で。「あの人はいつも〜と働いています」 ◇「活き活き」とも書く。 01 **[ぴんぴん]** (それに反するような条件下にありながらも)健康で活発である様子。「おじいちゃんもまだ〜してて、風邪ひとつひかないよ」 02 **[ぴんしゃん]** 年をとっても、背筋を伸ばして、元気である様子。「おじいちゃんもおばあちゃんも~してて、どちらも元気だ」 03 **[太[ふと]く短[みじか]く]** 人生は短いが、波乱や楽しみに満ちている様子。「ちまちまとした人生はいやだ、~生きたい、と彼は言った」 ◇「太く短い人生」のように形容詞としても用いられる。 04 **[細[ほそ]く長[なが]く]** 平凡だが、地道で長い人生をおくる様子。「若いときは太く短く生きたいと思ったが、このごろは~生きるのも悪くないと思うようになった」 ◇「細く長い人生」のように形容詞としても用いられる。 ●生涯 05 **【生[ショウ]涯[ガイ]】** この世に生きている間はずっとそうする様子。「あなたから受けたご恩のことは~忘れません」 06 **【一[イッ]生[ショウ]涯[ガイ]】** 「生涯」を強めた言い方。「~忘れることのできない感動です」 07 **[一[イッ]生[セイ]]** 生きている間ずっとそうである様子。「私は民主主義のために〜戦い続ける覚悟です」 08 **【終[シュウ]生[セイ]】** 死ぬまでそうする様子。「あなたに命を助けられたことは~忘れません」 ◇「終世」とも書く。 09 **【終[シュウ]身[シン]】** その生涯が終わるまで、一生の間続く様子。「~変わらぬ忠誠を誓う」 ▷~年金・~保険・~刑 ### h 名詞の類:コト・サマ ●生 00 **[生[セイ]]** 生きること。「この小さな森の中にも数えきれないほどの~がある」 01 **【人[ジン]生[セイ]】** 人がこの社会の中で生きていくこと。「~山あり谷ありだ。気楽にいこうよ」「定 <3> 年を迎え、第二の〜に踏み出す」 ▷~観・~哲学・~経験 ●生き残り 02 **[生[い]き残[のこ]り]** 死なずにすむこと。「大空襲の中で〜をはかることが課題となる」 03 **【サバイバル】** きびしい自然や条件の中で生き残ること。▷~マニュアル・~キット・~ナイフ survival ●生死 04 **[生[い]き死[じ]に]** 生きるか死ぬかということ。「車でやってきた人に酒をすすめることは、人の〜にかかわる罪だ」 05 **【生[セイ]死[シ]]** 生きる(生きている)か死ぬ(死んでいる)かということ。「その列車に乗るか乗らないかが彼にとっての〜の分かれ目だった」「その後、彼の〜は不明である」 ◇「しょうじ」ともいう。 06 **【死[シ]生[セイ]】** 死ぬか生きるかということ。「先生は〜の境をさまよっておりましたが、何とか回復いたしました」「~命あり(人の生き死には運命によって決まっている)」 ▷~観 ◇「ししょう」ともいう。 07 **【死[シ]活[カツ]】** 生き残ることができるかどうかということ。「このプロジェクトの成否が、我が社の~を決める」 ▷~問題 ### i 名詞の類:コト・サマ ●生き方 00 **[生[い]き方[かた]]** 人間が世の中で生きるうえでの基本的なやり方や考え方。「私のようにこの年まで泥棒稼業を続けているとね、もうまっとうな〜はできませんよ」 01 **【生[い]き様[ざま]]** 今までその人の人生にどんなことが起き、どのように生きてきたかということ。「この武将の壮絶なまでの〜を、ぜひ小説にまとめたい」 02 **【ライフスタイル】** 個人個人の、その人なりの生き方・生活様式。「定職をもたず、形式的な人づきあいもせず、気ままに生きる彼の~は、一見楽そうだが、僕にはとてもできないと思う」 ▷lifestyle ●長生き 03 **[長[なが]生[い]き]** かなりの年齢まで生きていること。「腹八分目がおじいちゃんの〜の秘訣かな」 04 **【長[チョウ]生[セイ]]** 長生き。「彼は皇帝に命じられ、不老~の秘薬を探す旅に出た」 05 **【長[チョウ]寿[ジュ]】** 長生きしている、あるいは長生きしていう表現。「~を祝う行事が催された」 ▷~社会・~番組 06 **[共[とも]白[しら]髪[が]]** 夫婦で両方とも白髪になるまで長生きすること。「~になるまで仲良く暮らす」 07 **[不[フ]老[ロウ]長[チョウ]寿[ジュ]】** 老いもせず長生きをすること。「いつの時代も人間は〜を願っている」 08 **【不[フ]老[ロウ]不[フ]死[シ]】** 老いることも死ぬこともないこと。「~の男は仙人から〜の薬をもらい、もう200年も生きているという」 09 **[年[とし]]** 誕生日か正月が来るごとに1つずつ増える、その人が生きてきた年数。「私も〜を食ってしまい、体が思うように動きません」 ◇「歳」とも書く。 10 **[齢[よわい]]** 「年」の古めかしい言い方。「父も〜80に近くなりましたが、まだかくしゃくとしています」「無駄に〜を重ねる」 ◇「歯」とも書く。 11 **【年[ネン]齢[レイ]】** 「年」のかたい言い方。「この紙に住所・氏名・〜・性別をご記入ください」「〜に制限はなく、どなたでもご応募できます」 12 **[年[ねん]格[ごろ]]** 他人が見て、だいたいそのくらいだと思う年。たいていの場合は、実際の年齢より若く見られる。「黒いコートを着た大柄な男で、〜は50くらいかな」 13 **【精[セイ]神[シン]年[ネン]齢[レイ]】** その人の精神・情緒の発達具合が何歳ぐらいの人に相当するかということ。「~だけは若いのですが」 14 **【満[マン]年[ネン]齢[レイ]】** 誕生日ごとに1歳加えて数える年齢。 15 **[満[マン]]** 「満年齢」の略。「息子は~で11歳になった」 16 **[数[かぞ]え年[どし]]** 生まれた年を1歳として、新年を迎えるごとに1歳加える年齢の数え方。 17 **[数[かぞ]え]** 「数え年」の略。「祖父は~で20歳の時に出征した」 18 **【生[セイ]年[ネン]】** その人が生まれてからその時までに生きてきた年数。「~14歳」 ◇「せいねん」ともいう。 19 **【樹[ジュ]齢[レイ]】** 樹木の年齢。「~400年の桜の大木」の根もとの年輪数で測定する。 ▶寿命 20 **【寿[ジュ]命[ミョウ]】** 人間や動物が生きていられる時間の長さ。「昨日、息子が屋根から落ちかけてね、いやあ、〜の縮まる思いがしたよ」「小動物には〜の長いものは少ない」 ▷平均~ 21 **【天[テン]命[メイ]】** 人間の力ではどうすることもできない、天から与えられた運命。「精一杯尽くしても、死んでしまったものは〜とあきらめるしかない」 22 **【天[テン]寿[ジュ]】** 天から与えられた(人並み、あるいはそれ以上の)寿命。「祖父は87歳の~をまっとういたしました」 23 **【聖[セイ]寿[ジュ]】** 天子の寿命。「~の長久を祈願する行事が行われた」 24 **【余[ヨ]命[メイ]】** 死ぬまでの残りの寿命。「祖父は末期の癌で〜いくばくもないそうなんです」 25 **【余[ヨ]喘[ゼン]】** あといくらもない命。「~を保つ」 ### j 名詞の類:コト・サマ ●命 00 **[命[いのち]]** 人間や生物が生きて活動できる体や心の働き。「シートベルトをしていないために~を落とす者があとを絶たない」「近ごろの若い者は~を粗末にしすぎる」 01 **[生[セイ]]** 命。「この世に〜をうけた以上、力いっぱい生き抜く」 02 **【生[セイ]命[メイ]】** 「命」のかたい言い方。「人質になっていた間、〜の危険を感じましたか」 03 **【身[シン]命[ミョウ]】** 自分の命。「~を賭して会社のために働く」 ◇「しんみょう」ともいう。 04 **【一[イチ]命[メイ]】** かけがえのない人ひとりの命。「病院のスタッフの献身的な努力により、何とか〜は取り留めました」 05 **【人[ジン]命[メイ]】** 人の命。「会社の〜軽視の姿勢がマスコミによって糾弾された」 ▷~救助・ <4> ~尊重 06 **【命[メイ]脈[ミャク]】** 生きるための頼り。「わずかな食料で〜をつないだ」「〜を保つ」 07 **【玉[たま]の緒[お]】** 命。「〜よ絶えなば絶えねながらむ忍ぶることの弱りもする新古今和歌集〉」 ◇「魂の緒」の意から。 08 **【ライフ】** 生命。▷~セーバー・〜ジャケット ◇複合語の構成要素として用いられる。life ●活力 09 **[力[ちから]]** 心身の活動のもとになるもの。「友人の激励に〜がわく」「がっくりと〜が抜ける」 10 **【活[カツ]力[リョク]】** 活動のもとになる力。「あいつの〜は衰えることを知らない」「仕事に〜がわく」 11 **【生[セイ]命[メイ]力[リョク]】** 生物が生き続けるための力。「プラナリアは〜が強く、半分に裂かれても死なないとさえいわれていた」 12 **【気[キ]】** 生き生きとした、活動のもとになる精神力。「試験に失敗してから、彼女は〜が抜けたようになってしまった」 13 **【元[ゲン]気[キ]】** 人を活動的にさせたり、生き生きとした様子を与えたりする、精神的な力。「いつも前向きな彼と話をしたら、僕にも〜が湧いてきた」 14 **【生[セイ]気[キ]】** 人の表情や様子に現れる生き生きとした、活動的な力。「父を亡くしてから、彼の顔には〜がなかった」 15 **【精[セイ]気[キ]】** 万物のすべてをつくる根元となる力。「豊かな森林を歩くと森の〜が感じられる」 16 **【生[セイ]彩[サイ]】** 生き生きと、元気にあふれていること。「彼女はどこか調子でも悪いのか、珍しくプレーに〜を欠いていた」 17 **【生[セイ]色[ショク]】** 生き生きとした顔色・様子。「予想だにしなかった最悪の展開に、彼は〜を失っていた」 18 **【活[カッ]気[キ]】** 元気に満ちあふれた雰囲気。「この市場はいつも〜がある」「〜に満ちた職場」 19 **【息[い]吹[ぶき]】** 生きている(とみなせる)ものが息をはくときに発散すると考えられる若々しい活動的な力。「コンサート会場は若い〜で満ちあふれていた」 20 **【バイタリティー】** 生命力・元気・気力など、力強く精いっぱいな活動のもとになる力。「彼は〜あふれる好青年です」 ▶vitality ●生理 21 **【生[セイ]理[リ]】** 生きていくうえで必要な、体の中の営み。「生命は複雑に絡み合ったさまざまな〜の上に成り立っているのだ」 ▷~学 22 **【生[セイ]理[リ]現[ゲン]象[ショウ]】** 生理にかかわる現象。特に、おしっこ・おなら・排尿・排便など、体の中の不要物を外に出す現象。「〜を我慢していると、いつか病気になるよ」 ### k 名詞の類:モノ 00 **【細[サイ]胞[ボウ]】** 生物体を構成している基本単位。▷~膜・神経~・生殖~・~分裂 01 **【有[ユウ]機[キ]物[ブツ]】** 生物を構成している物質。⇔無機物 02 **【無[ム]機[キ]物[ブツ]】** 有機物以外のすべての物質。水・空気・鉱物など。 03 **【無[ム]生[セイ]物[ブツ]】** 生命をもたないものの総称。石や水など。 ### q 名詞の類:イキモノ ●生き物 00 **【生[い]き物[もの]】** 生きて活動することができるもの。「いろいろな〜がすむことのできる環境が人間にとってもいちばんすみやすいのだ」 ◇広い意味では植物を含むが、ふつうは動物のことをいう。 01 **【生[い]きとし生[い]けるもの】** この世のすべての生き物。「この世の〜はすべて、遺伝子をもっている」 ◇ふつうは動物のことを指す。 02 **【衆[シュ]生[ジョウ]】** 仏教で、生命があり、心を有する、仏性をもったいっさいの生きるもの。「どんなに情理をつくして説いてもついにわからない、縁なき〜というのはどこにもいる」 ▷~済度(仏が、衆生を現世の迷いの中から救って悟りの彼岸に渡すこと) 03 **【生[セイ]物[ブツ]】** 生きているものの総称。「この一握りの土の中にも数えきれないくらいの〜がいる」 ▷~学 04 **【生[ショウ]類[ルイ]】** 「生き物」の古い言い方。「~憐れみの令」 05 **【生[セイ]体[タイ]】** いろいろな器官からなる、生物の生きている体。「放射線がどの程度の量で〜に影響を与えるかということはまだ正確にはわかっていない」 ▷~反応・~解剖・~実験 06 **【生[セイ]命[メイ]体[タイ]】** 自己増殖する力をもち、自己増殖を究極の目的とする存在。「地球外に〜が存在するという有力な証拠はまだ発見されていない」 07 **【有[ユウ]機[キ]体[タイ]】** 各部分がそれぞれの機能をもって、互いに影響を与えつつ、ひとつのシステムとしての全体を構成している存在。「栄養を多く含んだ太古の海の中から〜が生まれた」 08 **【動[ドウ]物[ブツ]】** 生物のうち、植物以外のもの。自分で栄養をつくることができず、自由に動き回って活動でき、他の生物を食べて栄養をとる生物。▷~園 ⇔植物 ◇広義では人間を含み、狭義では人間を含まない。 09 **【微[ビ]生[セイ]物[ブツ]】** 肉眼ではその全体を見ることができない、微細な生物。 10 **【プランクトン】** 水中を浮遊して生きる小さな生物の総称。植物プランクトンと動物プランクトンがある。魚などのえさになる。▷plankton 11 **【植[ショク]物[ブツ]】** 自分では移動することができず、1ヵ所に定着して、光合成によって栄養分をつくって、生長・繁殖する生物。▷~園・~繊維 ⇔動物 12 **【草[ソウ]木[モク]】** 「植物」の古い言い方。 13 **【動[ドウ]植[ショク]物[ブツ]】** 動物と植物。 ●けもの 14 **[獣[けもの]]** 陸にすみ、体を毛で覆われた、4本の脚をもつ動物。 15 **[獣[けだもの]]** (人間ではなく)けもの。◇人をののしる場合に用いられることが多い。 16 **【野[ヤ]獣[ジュウ]】** 野生の(獰猛な)けもの。「~のような荒々しい男」 <5> 17 **【野[ヤ]生[セイ]動[ドウ]物[ブツ]】** 野生の動物。「貴重な〜を保護する」 18 **【猛[モウ]獣[ジュウ]】** 性質が荒い肉食の野獣。 19 **【巨[キョ]獣[ジュウ]】** 非常に大きな獣。◇小説などで、比喩的に用いられることが多い。 20 **【畜[チク]生[ショウ]】** 仏教で、道理や本能に従って行動して、成仏できないとされる、人間以外の生き物。特に、けもの。「親にそんなひどい仕打ちができるなんて、おまえは~以下だ」 21 **【アニマル】** 動物。特に、けもの。▷~プリント・~セラピー ◇複合語の構成要素として用いられることが多い。animal 22 **【鳥[チョウ]獣[ジュウ]】** 鳥とけもの。▷~保護区 23 **【禽[キン]獣[ジュウ]】** 「鳥獣」のかたい言い方。「恩を仇で返すような〜にも劣る振る舞い」 ●成獣・幼獣 24 **【成[セイ]獣[ジュウ]】** 十分に成熟したけもの。 25 **【幼[ヨウ]獣[ジュウ]】** まだ幼いけもの。 ●鳥 4912 飛ぶ q・r ●魚 2504 泳ぐ q・r ●虫 2502 はう q ●家畜 0101 育てる q ●草・木 0106 生える q・r ●多くの生き物 7900 多い q ●動植物の分類 6501 仕分ける q ### r 名詞の類:イキモノ ●たぬき・きつね 00 **[狸[たぬき]]** 中形の犬くらいの大きさの、雑食性で夜行性の動物。四肢は短く、尾が太く、全体にずんぐりしている。▷~汁 ◇「狸」とも書く。本州・四国・九州に本土たぬきが、北海道にはえぞたぬきがすむ。人をばかす動物として、きつねとともに民話などに登場する。驚くと仮死状態になる。 01 **[狢[むじな]]** 本来は穴熊の別名。しかし、たぬきに姿がよく似ていることから、混同してたぬきをも指すようになったという。 02 **[狐[きつね]]** 中形の犬くらいの大きさの、犬に似た雑食性の動物で、赤茶色や黄褐色の毛に覆われ、尾が太く、口先が細くとがっている。▷銀~・北極~・~色・~つき ◇本州・四国・九州に本土ぎつねが、北海道にはそれよりやや大形の北きつねがすむ。人をばかす動物として、たぬきとともに民話などに登場する。 03 **【狐[コ]狸[リ]】** きつねとたぬき。▷~妖怪 ◇人をだまし悪事をはたらく者の意で用いられることが多い。 ●穴熊 6015 掘る q ●りす 04 **[栗[りす]]** 樹上で生活する、小形で尾が太く長い動物。木の実・種子などを食べる。 05 **[栗[きね]鼠[ず]]** 「りす」の別名で、古い言い方。 ●おおかみ 06 **[狼[おおかみ]]** 犬に似た、世界に広く分布する動物。群れをつくって狩りをする。かつて日本に生息していた狼は絶滅した。「悪役」として、世界の民話などによく登場する。 07 **[山[やま]犬[いぬ]]** かつて本州・四国・九州に生息していた狼の別名。 ●いのしし 08 **[猪[いのしし]]** 中形の、雑食性で夜行性の動物。頭が大きく、首が短く、鼻先が長く突き出ている。豚の原種。◇肉は「牡丹」「山鯨」とよばれ、食用にされる。 09 **[猪[い]]** いのしし(や豚)。◇「豬」「家」とも書く。 10 **【猪[いのしし]】** (食用の動物としての)いのしし。▷~撃ち・~鍋 11 **[瓜[うり]坊[ぼう]]** いのししの子。◇体毛のしま模様が、うりに似ていることから。 ●鹿 12 **[鹿[しか]]** 山林にすむ、脚が細長い大形の草食動物。雄は枝分かれした角をもつ。 13 **[鹿[しし]]** (食用の動物としての)しか。◇古い言い方。 14 **[鹿[かの]]** しか(の肉)。◇古い言い方。 15 **[鹿[かの]子[こ]]** しかの子。 16 **[羚[レイ]羊[ヨウ]]** アフリカ・インドなどの草原にすむ、しかに似た草食動物の総称。脚が細く、速く走る。インパラ・ガゼルなど種類は多い。 17 **[羚[カモ]羊[シカ]]** ①山地にすむ、牛科の草食動物。牛よりたくましい体をもち、雄雌ともに角をもつ。②羚羊。「~のような脚」 ◆「氈鹿」とも書く。 18 **[トナカイ]** 北半球の寒冷な地方にすむ、大形のしかの仲間。雄雌ともに角をもつ。大集団をなして長距離を移動する。家畜化された唯一のしかの仲間で、運搬に用いたり、毛皮・肉を利用したりする。◇アイヌ語tonakkaiから。和訳して「馴鹿」とも書く。またその漢字の音から「じゅんろく」ともいう。 ●熊 19 **[熊[くま]]** 主に森林にすむ、がっしりした体と、鋭い爪と強い力をもつ大形の動物。雑食性で、冬眠をする。 20 **[羆[ひぐま]]** ヨーロッパ・北アメリカ・アジア北部に分布する、性格が荒い大形の熊。◇日本には、北海道に生息する。 21 **[月[つき]の輪[わ]熊[ぐま]]** 全体が黒く、胸に三日月形またはV字形の白斑がある、中形の熊。◇日本の北海道以外に生息する熊はこの種である。 22 **【北[ホッ]極[キョク]熊[グマ]】** 北極圏周辺にすむ、毛が白く、泳ぎがうまい大形の熊。 23 **[白[しろ]熊[くま]]** 「北極熊」の、一般的な言い方。◇毛が白いところから。 ●ライオン 24 **【ライオン】** アフリカとインドの一部の群れをなしてすむ、虎と並んで最大の猛獣。黄褐色で、雄にはたてがみがあり、雌は雄より小さい。▷lion 25 **[獅[シ]子[シ]]** ライオン。▷~座 26 **[百[ヒャク]獣[ジュウ]の王[オウ]]** すべてのけものの中で最強のものであるライオン。 27 **[虎[とら]]** アジアに分布する、ライオンと並んで最大の猛獣。黄色の地に黒いしまがある。 <6> 28 **【猛[モウ]虎[コ]】** 性質の荒い虎。 ●ひょう 29 **[豹[ひょう]]** アジア・アフリカに分布する、ふつう黄色の地に黒い斑点がある、尾の長い猛獣。ライオンや虎よりも小形。敏捷で、樹上での活動も巧み。 30 **[黒[くろ]豹[ひょう]]** 全身が黒い、豹の変種。 ●猿 31 **[猿[さる]]** 陸上にすむ、体形が人に近い動物の仲間。木登りがうまく、手を器用に使い、知能が発達している。◇「原猿類」という下等なさるの仲間は、体形が人に似ていない。これらを一見して「さる」とはいいづらい。 32 **[猿[ましら]]** さる。 33 **[猿[えて]]** さる。◇単に「えて」とも、「えて吉」ともいう。 34 **[モンキー]** 「さる」の洋語的表現。▷~ダンス・~センター monkey 35 **【山[やま]猿[ざる]】** 山にすむさる。◇田舎者をばかにしていうときに用いられることが多い。 36 **【野[ノ]猿[エン]】** 野生のさる。 37 **【猿[エン]猴[コウ]】** さる類の総称。「~月を取る(さるが水にうつった月を取ろうとしておぼれ死んだという故事から、能力以上のことをして失敗することのたとえ)」 38 **【類[ルイ]人[ジン]猿[エン]】** 人に最も近いさるの仲間。チンパンジー・オランウータン・ゴリラなど。 39 **【狒[ヒ]狒[ヒ]】** アフリカ・アラビアにすむ、鼻が突き出た顔つきの、尾が短く、地上で大きな群れをつくって暮らす種類が多い。日本にはいない。 40 **[オランウータン]** ボルネオ・スマトラの熱帯雨林にすむ類人猿。赤茶色の長い毛で全身が覆われ、腕が長い。樹上で生活し、果実などを食べる。動きは緩慢。◇マレー語で「森の人」の意。orangutan 41 **【猩[ショウ]々[ジョウ]】** オランウータン。◇古い言い方。 42 **[チンパンジー]** アフリカの森林にすむ類人猿。黒い毛で全身が覆われ、耳が大きい。雑食性で、道具を使うなど、知能が高い。▷chimpanzee 43 **【黒[くろ]猩[ショウ]々[ジョウ]】** チンパンジー。◇古い言い方。 44 **[ゴリラ]** アフリカの森林にすむ、最大の類人猿。身長は雄で約1.8メートル。体重は雄で約250キログラムに達する。黒褐色の毛に全身が覆われ、鼻は横に広がり、雄の頭頂部は高く突き出ている。植物性のものを食べ、肉類は食べない。◇成長した雄は、背中の毛が白くなることから、シルバーバックとよばれる。gorilla 45 **【大[おお]猩[ショウ]々[ジョウ]】** ゴリラ。◇古い言い方。 ●ねずみ 46 **[鼠[ねずみ]]** ほぼ全世界に分布し、人家にもすみつく敏捷な小動物。体は小さく、尾は長く無毛。門歯は死ぬまで伸び続ける。非常に種類が多く、繁殖力が強い。農作物などを食い荒らしたり、病原体を媒介したりし、人間の生活に害を及ぼすことが多い。実験動物として利用される。▷~取り 47 **[野[の]鼠[ねずみ]]** 山野にすむねずみ。 48 **[溝[どぶ]鼠[ねずみ]]** 下水溝などにすむ、大形で褐色のねずみ。 49 **[二十[はつか]日[ねずみ]]** 灰褐色の小形のねずみ。◇動物実験用に飼育されるものは「マウス」とよばれる。 50 **[高[コウ]麗[ライ]鼠[ネズミ]]** くるくる回る習性をもつ、中国産はつかねずみの変種。実験用。◇「舞鼠」ともいう。「独楽鼠」とも書く。 51 **[針[ハリ]鼠[ネズミ]]** オーストラリアやニューギニアに分布する、全身が針のような毛で覆われている、大形で夜行性のねずみ。 ▶実験用の動物 1604 試す q ▶食用になる生き物 0300 食べる m・n ●はう生き物 2502 はう q ●へびなど 7700 長い q ●はねる生き物 4913 はねる q ●掘る動物 6015 掘る q ●大物 7500 大きい q ●小物 7600 小さい q ●寄生する生き物 3501 頼る q ▶長生きとされる動物 52 **[鶴[つる]]** 大形で首と脚が長く、湿地や草地にすむ鳥の仲間の総称。多くは渡り鳥。古来、長寿でめでたい動物とされる。「~は千年、亀は万年」▷丹頂~・まな~・なべ~ 53 **[亀[かめ]]** 箱状の甲羅をもち、その穴から頭・手・足・尾を出して歩く爬虫類の仲間の総称。多くが水中と陸上の両方で生活する。古来、長寿でめでたい動物とされる。▷海~・陸~ 54 **【鶴[つる]亀[かめ]】** 長寿でめでたい動物としての鶴と亀。 ### S 名詞の類:ヒト ●人 00 **[人[ひと]]** 言葉を使い、高度に発達した文化をもち、直立して2本の足で歩行する生き物。「~はだれでもいつかは死ぬ」「その遺跡から大量の~の骨が見つかっている」 ◇生物の種を意味するときに「ヒト」と片仮名で書くことがある。 01 **【人[ニン]間[ゲン]】** 動物・植物、その他の事物との対比において考えられる存在としての、人。「戦時中、とても〜のすることとは思えないような残虐な行為があった」 02 **【人[ジン]類[ルイ]】** 生物の中で、他の動植物と区別してとらえたときの、人間。「~の未来は食料とエネルギーの供給いかんにかかっている」 ▷~学 03 **【霊[レイ]長[チョウ]類[ルイ]】** 動物のうち最も進化したものとしての、人やさるの仲間。 04 **【万[バン]物[ブツ]の霊[レイ]長[チョウ]】** あらゆるものの中で最もすぐれているものとしての、人間。 05 **【現[ゲン]生[セイ]人[ジン]類[ルイ]】** 現在、生存している人類。 06 **【ホモサピエンス】** 「現生人類」の学名。▷Homo sapiens 「知性のある人」の意。 ●化石人類 07 **【化[カ]石[セキ]人[ジン]類[ルイ]】** かつて地球上に生存し、現在、化石として発見される人類。 <7> 08 **[猿[エン]人[ジン]】** 最も古い化石人類。アフリカで発見され、簡単な道具を使ったとされる。▷直立~ ◇(400万年前から)150万年前まで生存していたとされる。 09 **[原[ゲン]人[ジン]】** 猿人の次の進化段階の化石人類。石器を使い、火を用いたとされる。▷北京~・ジャワ~ ◇150万年前から30万年前まで生存していたとされる。 10 **[原[ゲン]始[シ]人[ジン]】** 化石人類を広くいう語。特に「原人」とは異なり、いつごろ生存していたとか、どういう特徴があったとかというような意をもつ語ではない。 11 **[旧[キュウ]人[ジン]】** 原人の次の進化段階の化石人類。ネアンデルタール人など。◇30万年前から3万5000年前ごろまで生存していたとされる。 12 **[新[シン]人[ジン]】** 旧人の次の進化段階にあって、現生人類と同じ種と考えられる人類。クロマニヨン人など。◇3万5000年ほど前に出現したとされる。 ●人々 7900 多い s ●男 3008 男らしい s ●女 3007 女らしい s ●子供 0104 生まれる s ●大人 8806 熟れる s ●老人 8805 老いる s ●世代 13 **[世[セ]代[ダイ]】** 生まれた年がほぼいっしょで、成長する過程でその時代の社会的な出来事を共有し、それによって共通した考え方や行動様式をもつ人たちの層。「読書傾向にも〜の差があるようだ」「戦争中にひもじい思いをした〜は食べ物を粗末にすることができない」「団塊の~(昭和22年から24年ごろのベビーブームのときに生まれた、他の世代にくらべて人数の多い世代)」 ▷戦後~・~交代 14 **【年[ネン]代[ダイ]】** ほぼ同じ年齢の人たちの層。「~によって歌の好みがかなり違う」 ▷同~ 15 **【年[ネン]齢[レイ]層[ソウ]】** ほぼ同じ年齢の人たちの層を、それぞれの層。「幅広い〜に支持される」 16 **[ジェネレーション]** 「世代」の洋語的表現。▷ベビーブーマー~(1946年から1964年に生まれた、米国で、他の世代に比べて人数の多い世代)・ロスト~(第1次世界大戦を経験し、信じられるものを失い、新しい生き方・価値観を見つけようとした米国の作家たちのこと) ◇「ゼネレーション」ともいう。ふつう複合語の構成要素として用いられる。generation ●生き残った人 17 **[生[い]き残[のこ]り]** 生き残った人。「彼女は、あの海難事故のただ一人の〜です」 18 **【生[セイ]存[ゾン]者[シャ]】** たたかいに敗れて生き残った兵。「~は確認されていない」 19 **[敗[ハイ]残[ザン]兵[ヘイ]]** たたかいに敗れて生き残った兵。 20 **【残[ザン]党[トウ]】** 他の仲間は殺されたが、自分だけ生き残った連中。山中に〜が逃げ込んだ」 ▷~狩り 21 **[死[し]に損[そこ]ない]** 死ぬべきであったのに、あるいは死ぬべきものとして、死ななかった(死ねなかった)人。 ●遺族 9604 残る s ●残った人 ### u 名詞の類:トコロ 00 **[此[こ]の世[よ]】** 生きている人が暮らしている世界。「今はもう〜に未練はない」 ▷彼~・この~ 01 **[現[うつ]し世[よ]】** この世。「~のものとは思えぬような形相の男が座ってまいりました」 02 **【浮[う]き世[よ]】** (はかなくつらい)この世。「~の義理で会って、あの人の頼みは断りきれないんだよ」 03 **[人[ひと]の世[よ]】** 人間が暮らす世界。また、そういう世界としての、我々が暮らすこの世界。「ままならぬは〜の常」 ◇「人の代」とも書く。 04 **【現[ゲン]世[ゼ]]** 現在の世の中。「〜での善い行いが、来世での幸せにつながるのです」「げんせい」ともいう。仏教では「げんぜ」という。 05 **【今[コン]生[ジョウ]】** この世に生きている間。「~の思い出に一目あの人に会っておきたい」「~の別れ」 06 **[今[こ]の世[よ]]** 今、生きている世。◇仏教では「この世」と書いて「こんぜ」と読む。 07 **【前[ゼン]世[ゼ]]** 仏教で、この世に生まれてくる前にいた世(での生のあり方)。「~の因縁」 ◇「ぜんせい」ともいう。 08 **【前[ゼン]生[ショウ]】** 仏教で、前世での生のあり方。 09 **【来[ライ]世[セ]]** 仏教で、死んだのちに生まれ変わって行く世(での生のあり方)。 10 **【三[サン]世[ゼ]】** 仏教で、前世・現世・来世の3つの世。 11 **【他[タ]生[ショウ]】** 仏教で、今生に対して、過去や未来の世における生のあり方。 ●あの世 0005 死ぬ u ●死後に行くところ ### x 名詞の類:トキ ●生きている間 00 **[目[め]の黒[くろ]い内[うち]]** 生きている間。「おれがこので、おまえたちの結婚を許すわけにはいかない」 01 **【生[セイ]前[ゼン]】** 死んでしまった人がまだ生きていた時。「突然スクリーンに〜の祖父の姿が映し出された」 02 **[在[あ]りし日[ひ]]** 生前。「彼女は〜の母親の写真を部屋に飾っている」 03 **【存[ソン]命[メイ]中[チュウ]】** 死んでしまった人がまだ生きていた時。「あなたに初めてお会いしたのは、おばあさまがご〜のころでしたね」 04 **【在[ザイ]世[セイ]中[チュウ]】** 死んでしまった人がまだこの世にいた時。「社長〜はみなさまにご支援賜りましたこと、本人に成り代わりお礼申し上げます」 ◇「ざいせちゅう」ともいう。「存命中」よりもかたい表現。 ●生涯 05 **[一[イッ]生[ショウ]]** 生き物、特に人間の、生まれてから死ぬまでの間。「彼はその〜をウイルスの研究に捧げた」「その馬は、馬屋の片隅で、10年の短い〜を終えた」 06 **【生[ショウ]涯[ガイ]】** 人間の、生まれてから死ぬまでの間。「彼の〜は波乱に満ちていた」 07 **[一[イチ]期[ゴ]】** 生涯。「32歳を〜として病死した作家」 ◇「一期」は、もと仏教語で「人が生まれてから死ぬまでの間」の意。 08 **【人[ジン]生[セイ]】** 人がこの世に生きている間の時間。また、その間のできごと。「たった1度の失敗が何だ、おまえの〜はこれからじゃないか」「私の〜にはろくなことがなかった」 09 **[世[よ]]** その人が生まれてから死ぬまでの間。「わが〜の春」 <8> 10 **【半[ハン]生[セイ]】** 人の一生を2つに分けた片方の期間。「彼は若いころ殺人の容疑をかけられ、その〜を刑務所で過ごした」 11 **【前[ゼン]半[ハン]生[セイ]】** 人の一生の前半分。「苦悩のはてにたどりついた境地は、決して幸福なものであった」 12 **【後[コウ]半[ハン]生[セイ]】** 人の一生の後半分。「この小説は高名な音楽家の、波乱万丈の〜を描いたものである」 ●晩年 8805 老いる x ●余生 9604 残る x ●残りの日々 13 **[代[よ]]** ある人が生きている間。「今の家業は親の〜に私が始めた商売だ」 14 **【一[イチ]代[ダイ]】** 前や後の代に関係なく、その代だけ。「父は〜でこの会社を東証第一部に上場させた」 ## 0001 助かる ### a 動詞の類 00 **[助[たす]かる]** 自然に、あるいは何かの助けによって、危険や危害が差し迫った状態やつらい困難な状況からうまく逃れる。「大惨事の中で、1人だけ助かった」 01 **[命[いのち]拾[びろ]いする]** まず助からないという状況から抜け出すこと。「あの飛行機に偶然乗り遅れたことで、本当に〜しました」 02 **[一[イッ]命[メイ]を取[と]り留[と]める]** 瀕死の状態の中で、何とか命が助かる。「夫は何とか一命を取り留めました」 03 **[九[キュウ]死[シ]に一[イッ]生[ショウ]を得[え]る]** 十中八九死ぬだろうと思われるような危険な状況の中で、何とか助かる。「あの列車事故では、たまたま後ろの車両に乗っていたことで、私は九死に一生を得た」 04 **[事[こと]無[な]きを得[え]る]** 危ぶまれていたことがらが、なに事もなく終わる。「興奮したファン同士が一触即発の状態になったが、係員のすばやい対処で事なきを得た」 05 **[生[い]きる]** 野球で、塁に出た(出ようとした)選手がアウトにならずにすむ。「いい走者を〜絶妙な送りバント」 ▷死ぬ ### c 形容詞の類 00 **[何[なん]でもない]** 取り立てて問題にするほどのことはない様子。「こんなかすり傷、〜」「けがなら~」 01 **[何[なん]ともない]** とりたてて大きな被害を受けていない様子。「新しい建物が地震で崩壊したのに、この古い建物は何ともなかった」「みんなおなかの調子が悪いといっていたけれど、私だけ何ともなかった」 02 **[如何[どう]って事[こと]無[な]い]** さして大きな痛手を受けていない様子。「女の子のひとりやふたりにふられたって〜さ」「あの会社は大きいから、このくらいの損失が出ても〜だろう」 03 **[大[たい]した事[こと]無[な]い]** ひどく気にしたりする必要がなく、普通である様子。「けがは〜ので心配しないでください」 ### d 形容動詞の類 00 **[無[ブ]事[ジ]な]** 危険や心配なことが何もない、安心な様子。「人質の〜な姿を見るまでは、おまえの言っていることを信じるわけにはいかない」 01 **[大[ダイ]丈[ジョウ]夫[ブ]な]** 病気や危険などの問題に対処する力があるため心配がない様子。「熱が下がったからもう〜だ」 02 **[安[アン]全[ゼン]な]** 危険がなく、安心な様子。「子供たちを〜な場所へ避難させる」 ▷~地帯・~装置 03 **[バリアフリーな]** 特に高齢者や障害者にとって支障となる物事を取り除き、安全で快適に生活できるよう、心理的・物理的側面からの配慮がなされている様子。「このマンションは、転倒の原因となる、部屋と部屋の間の段差をいっさいなくして、高齢者にも安心な〜の設計となっている」 ◇「バリア」は「バリアー」「バリヤー」ともいう。▷barrier free 04 **[無[ム]害[ガイ]な]** まったく害がない様子。「この殺虫剤は人体には〜なので、安心して使えます」 ▷人畜~ ⇔有害 05 **【安[アン]心[シン]な]** 危険がなく(なくたって)、落ち着いた気持ちでいる(になる)様子。「治安の良い国だから、息子を留学させても〜だ」「台風は通り過ぎた。もう〜だ」 ▷~感 06 **[無[ブ]難[ナン]な]** 危険性やまちがいのない様子。「貴重品は持ち歩かずに、フロントに預けておいたほうが〜だ」 ●間一髪の 07 **【間[カン]一[イッ]髪[パツ]の】** 絶体絶命の状態から、ぎりぎりのところで助かる様子。「駅のホームから線路に落ちたんですが、〜のところでこの人に助けてもらったんです」 08 **【危[キ]機[キ]一[イッ]髪[パツ]の】** あとほんの少しで重大な危険がある様子。「火がガソリンタンクに達する寸前の、〜のところで助け出された」 ●幸運な 0800 喜ぶ d ●幸いな様子 ### f 副詞の類 00 **[危[あや]なく]** 実際には非常に危険な状態であったが、かろうじて危害を被らずに助かる様子。「ぼんやり道を歩いていて、〜車にひかれるところだった」 01 **[危[あや]うく]** 悪い事態になりそうなところを、避けることができた様子。「〜バスに乗り遅れるところでした」「〜足を踏みはずしかけた」 02 **[あわや]** それを避けることができたが、そのままであれば危険な状況や最悪の事態に陥っていたであろうという様子。「〜大惨事となるところを、機長のとっさの判断で回避した」 03 **[既[すんで]の所[ところで]]** 危うくそうなる(悪いこと)であったが、そのままであれば悪い事態に陥っていたところだ、という様子。「〜巨岩の下敷きになるところだった」 ◇「すんでのことで」ともいう。 ### h 名詞の類:コト・サマ ●安全 00 **【安[アン]全[ゼン]】** 危険なことが何もない状態であること。「〜と健康を金で買えるならいくらでも払うのだがなあ」 <9> ない」 01 **セーフ** 手が生きること。「あの選手は足が速いので、内野ゴロでも〜になることがよくある」 ▷滑り込み~ アウト safe 02 **セキュリティー** 安全や防犯。「このビルの警備は万全だ」▷~システム・〜チェック security ●**安否** → 4111h 否む # 0002 生かす ## a 動詞の類 01 **生かす** 生きている状態を保たせる。「釣った魚を生け簀で生かしておく」「仏に生かされていることを悟るべきである」◇「活かす」とも書く。 02 **生き返らせる** 生き返るようにする。「現代の医学では完全に死んだ人間を〜ことは不可能だ」 03 **活[カツ]を入[い]れる** 気絶した人の息[あそく]を吹き返させる。「気を失っている人の背を突くようにして~」 04 **延命[エンメイ]** 終わろうとしている命を延ばすこと。「生命維持装置によって〜する」 05 **活気付ける** 生き生きした状態にする。「先頭バッターの三塁打がチームを活気づけた」「新しい産業をおこして地域を~」 06 **活性化** 活気を失っている組織・産業・地域などを、活気のある状態にすること。「冷えきった市場を〜する政策」 ## k 名詞の類:モノ 01 **生命維持装置** 危篤状態の人が生きていくのを助けるために用いる機械。 ## q 名詞の類:イキモノ 01 **活[い]き魚[うお]** 鮨屋[すしや]などに、料理する寸前まで生かしてある魚。▷~料理◇「いけうお」ともいう。「生き魚」とも書く。 02 **活煮** 活き魚。▷~料理 ## u 名詞の類:トコロ ●**生け簀** → 0101h 育てるu ●動物を入れておくところ # 0003 暮らす ## a 動詞の類 ### ▶暮らす 01 **暮らす** 寝起き・飲食など命を保つのに必要(なことをしたり、生活のために)働きながら生きる(ことを続ける)。「そのころは家族5人で楽しく暮らしていた」「うちの祖母は年金だけで暮らしている」 02 **泣き暮らす** 毎日、朝から晩まで泣いて暮らす。「夫を亡くしてから、彼女は〜ばかりだった」 ### 助かる0001h~暮らす0003a 02 **涙に暮れる** 強い悲しみのために毎日のように泣き暮らすこと。「主人が蒸発して以来何をする気にもなれず、〜毎日です」 03 **消光[しょうこう]** (自分の身内が)何ということなく毎日を暮らすこと。「退職して10年になりますが、無事~しております」 ◇手紙文で自分の日常をいうのに用いる。 ●**明け暮れる** → 4402h こだわるa ●**徹する** 04 **寝[ね]起[お]きする** 寝たり起きたり、日々の暮らしを営むこと。「親方が徒弟時代に〜していた土蔵が今も残っている」 05 **起居[ききょ]** 立ったり座ったり、日々の暮らしを営むこと。「いさかいばかりでも、7年間~を共にした事実には重みがあった」 06 **行[ギョウ]住[ジュウ]坐[ザ]臥[ガ]** 行ったり、座ったり、横になったり伏したりして、日々を送ること。「~を常に省みることが肝要だ」◇「行住座臥」とも書く。「行住坐臥、人手に渡したわが子のことを思わない日はない」のように「日常的にいつも」の意で副詞的にも用いる。 ### ●働かずに暮らす 07 **遊び暮らす** 毎日働きもせず遊んで暮らす。「彼は叔父の財産を相続してから、面白おかしく遊び暮らしていた」 08 **徒食[としょく]** 働かずに遊んで暮らすこと。「妻を働かせ〜する男」◇無為~ ### ●食べていく 09 **食べる** 生活のために必要な金を得て暮らす。「夫の給料だけではとても食べられない」 10 **食[は]む** 暮らすために俸給をもらう。「高給を〜」 11 **食べて行く** (何とか〜程度の経済状態で)暮らしていく。「給料だけで、何とか細々とは食べていける」 12 **食って行く** 食べていく、のぞんざいな言い方。「そんな給料で食っていけるのか」 13 **食[く]い繋[つな]ぐ** 何とか収入を得て細々と暮らしていく。「失業中は妻の内職で食いつないだ」 14 **遣[や]って行く** 何とかやりくりしながら暮らしていく。「家庭教師のアルバイトで何とかやっていけるよ」 15 **身を立[た]てる** ある程度十分な生活手段を得て、世間で暮らしていくこと。 16 **暮らしを立[た]てる** 生活の経済的な基盤を成り立たせる。「この海辺の村では、大部分の家が漁業で暮らしを立てている」 17 **生計を立[た]てる** 生活の経済的な基盤を確かなものにする。「私は農業で生計を立てています」 18 **食[く]える** 食べていくことができる。「こんな仕事では食えない」◇否定的な文脈で用いる。 ### ●生活する 19 **生活** 一定の環境や社会などに順応しながら、生きていくこと。「大学を出てから名古屋で〜しています」◇「暮らす」が主として人間の日常的な生命維持の営み(衣食住)を表すの <10> に対し、「生活する」は、(人間以外の生き物をも含めた)生きていく活動全般についていう。したがって、「学校での生活」に対して「学校での暮らし」は不自然であり、「みつばちの生活」に対して「みつばちの暮らし」には擬人めいた響きがある。なお、「ペン一本で生きる」「農村に生きる」のように、本来「生命力を保つ」という意を基本とする「生きる」が手段・場所の表現を伴って、「生活する」の意で使われることがある。 20 **[自[ジ]活[カツ]する]** 自分自身の経済力で生活すること。「春からは親からの仕送りも断って〜するつもりです」 ●過ごす 21 **[過[す]ごす]** 何かをしながら、ある一定の時間が経過していくようにする。「日曜の午後は本を読んで〜ことが多い」「毎年、夏休みは軽井沢で〜」「悪友たちと愉快な3年間を過ごした中学校」「机の前で〜時間が少なくなった」 22 **[送[おく]る]** 日々を過ごす。「あの事故以来、彼女は悲しみの日々を送っている」「あのころは仕事が忙しくて、ハードな毎日を送っていた」 23 **[夜[よ]更[ふ]かしする]** 夜遅くまで起きていること。「大晦日には、子供たちも〜することを許される」 ●明かす 24 **[明[あ]かす]** (ずっと目がさめた状態で)夜を過ごして朝になる。「若いころには、泣きながら夜を〜こともあった」「一晩を〜」 25 **[夜[よ]明[あ]かしする]** 夜を過ごして朝になること。「勉強に熱が入りすぎて〜した」 26 **【徹[テツ]夜[ヤ]する]** 何かをし続けて一晩中寝ないこと。「今日しめきりのレポートを書くために〜したので眠くてしかたがない」 ▷〜マージャン 27 **[夜[よ]を徹[テッ]する]** 「徹夜する」の和語的表現。「夜を徹して友と語り合った」 28 **[泣[な]き明[あ]かす]** 朝までずっと泣き続ける。「彼氏にふられて泣き明かした」 29 **[語[かた]り明[あ]かす]** 朝まで誰かとずっと話をし続ける。「昔は仲間とよく酒を飲みながら夜を語り明かした」 30 **[飲[の]み明[あ]かす]** 朝まで酒を飲み続ける。「久しぶりに会った悪友と一晩飲み明かした」 31 **[踊[おど]り明[あ]かす]** 夜から翌日の朝まで踊り通す。「三日三晩〜」 ●越す 32 **[越[こ]す]** 困難が伴いがちなある時間や時間的な切れ目を通り過ぎる。「久しぶりに故郷で年を越した」「長い冬を〜」 ◇「年」「冬」について用いることが多い。 33 **【年[とし]越[こ]しする]** 年を越すこと。「これだけの蓄えでどうやって〜しろというんだ」「暮れも押し迫ったころ、太郎は〜のために、村まで餅を買いに行った」 ▷~そば 34 **【越[エツ]年[ネン]する]** 年越し。「予算審議がとうとう〜する」 35 **【越[エッ]冬[トウ]する]** 冬を越すこと。「晩秋になると、白い鳥の群れがはるかシベリアから渡ってくる」 ▷~隊 ### c 形容詞の類 ●つつましい 8009 減らす ●つつましい ●貧しい 8004 貧しい c ### d 形容動詞の類 ●悠々自適の 00 **[悠[ユウ]々[ユウ]自[ジ]適[テキ]の]** 思うがまま、自由気ままに暮らす様子。「退職してからは毎日読書三昧、〜の生活ですよ」 01 **【晴[セイ]耕[コウ]雨[ウ]読[ドク]の】** 晴れた日は畑を耕し、雨の日には家の中で本を読んで過ごすような悠々自適の生活をしている様子。「引退後は土地を借りてせっせと野菜をつくっていますが、雨が降るとお休み。まさに〜の生活です」 ●贅沢な 7908 富む d ●派手な 0408 目立つ d ●貧乏な 8004 貧しい d ●貧乏な様子 ●つつましやかな 8009 減らす d ●倹約する様子 ### f 副詞の類 ●貧しい様子 8004 貧しい f ### h 名詞の類:コト・サマ ●暮らし・生活 00 **【暮[く]らし]** 暮らすこと・状態。「日々の~」「都会の〜は物価が高い」「一生懸命に働いても、なかなか〜が楽にならない」 01 **【生[セイ]活[カツ]】** 一定の環境や社会などに順応しながら生きていく、その活動全般。「その居酒屋は〜に疲れたようなサラリーマンであふれていた」 ▷~習慣・~苦・~費 02 **【日[ニチ]常[ジョウ]生[セイ]活[カツ]】** 特別にかわったことのない、ふだんの生活。「携帯電話は、あっというまに私たちの〜に定着した」 03 **【実[ジツ]生[セイ]活[カツ]】** (見えや取り繕ったものではない)実際の生活。「バブルの時期でも日本人の〜はそれほど派手なものではなかった」「〜に役立つ知識」 04 **【私[シ]生[セイ]活[カツ]】** その人の生活の個人的な部分。「芸能人は、週刊誌に何だかんだと〜について書き立てられて大変だなあ」 05 **【プライバシー】** 個人個人の生活の、きわめて私的な(私事の)部分。「せまい家の中で、家族ひとりひとりの〜を守ることは難しい」「人の〜に立ち入るのはやめろ」 ▷privacy 06 **【共[キョウ]同[ドウ]生[セイ]活[カツ]】** 家族ではない人同士が、力を合わせて一緒に生活すること。「子供たちは寄宿舎での〜を通じて、社会生活ということを肌で理解していく」 07 **[寄[よ]り合[あ]い所[じょ]帯[たい]]** 多くの所帯が1ヵ所に集まって生活する状態。「2ヵ月続いた公民館での〜も今日が最後だ」 08 **【民[ミン]生[セイ]】** 民衆の生活。「わが党は〜の安定を第一に政権を運営してまいる所存です」 ▷~委員 09 **[明[あ]け暮[く]れ]** いつもそのような状態である毎日。「家と会社を往復する〜です」 10 **【其[そ]の日[ひ]暮[ぐ]らし]** 決まった収入もなく、その日稼いだ金でその日を送る、余裕のない暮らし。「おれみたいな〜のいいかげんな男が、結婚なんてできるわけがないだろう」 11 **【夫[フウ]婦[フ]生[セイ]活[カツ]】** 夫婦としての生活。「5年間の〜に終止符を打つ」 <11> 12 **[独[ひと]り暮[ぐ]らし]** 家族がいなくて、ひとりで生活すること。「上京したらアパートで〜です」 ◇「一人暮らし」とも書く。 13 **【独[ドク]身[シン]生[セイ]活[カツ]】** 結婚していない人の生活。「気楽な〜に別れを告げる」 ▷結婚していても、ひとりで暮らしていれば「独り暮らし」というが、「独身生活」とはいわない。 14 **【学[ガッ]校[コウ]生[セイ]活[カツ]】** 学校での日々の生活。「充実した〜を送りたい」 ◇学校の種類に応じて、「中学校生活」「高校生活」「大学生活」などともいう。 15 **【キャンパスライフ】** 大学での日々の生活。「若い日の思い出に、〜を大いに楽しんでください」 ▷campus life ●食生活 0300 食べる h ●性生活 2802 交わる ●性生活 ●暮らし向き 16 **【暮[く]らし向[む]き]** 暮らしの経済的な状態。「あいつ、最近給料が上がってね、〜がすこぶるいいらしいんだ」 17 **【家[カ]計[ケイ]】** 収入と支出から見たその一家の生活の状態。「うちの〜は火の車だ」「高校生の息子がアルバイトをして〜を助ける少年」 ▷~簿 18 **【生[セイ]計[ケイ]】** 暮らしを立てていくための、経済的な基盤。「彼は文章を書くことによって〜を立てている」 ●衣食住 19 **[衣[イ]食[ショク]]** 食べることと着ること。「~足りて礼節を知るというが、最近の若者は豊かなくせに礼儀を知らんな」 20 **【衣[イ]食[ショク]住[ジュウ]】** 暮らしの大切な基盤である、食べることと着ることと、住む環境という3つの要素。「我々の〜のうち、特に住は、とても国の経済に見合ったものとはいえない」 ●生活様式 21 **【生[セイ]活[カツ]様[ヨウ]式[シキ]】** ある社会や個人が、暮らしを立てていくための型。「〜が洋風になって正座することをしなくなった」 22 **【ライフスタイル】** 個人(またはその集団)が、実際に行い、あるいは、こうありたいと思っている暮らし方。「共働きで、子供もつくらず、ふたりの時間を大切にするという〜が若い夫婦の間に見られるようになってきた」 ▷lifestyle ●生活していくこと 23 **【世[よ]渡[わた]り]** 世の中で人々とつき合いながら生活していくこと。「あいつは昔から〜がうまくてね、いつも知らない間にいいポジションを確保してるんだ」 24 **【渡[ト]世[セイ]】** 「世渡り」のかたい言い方。「~の義理にしばられる」 ▷やくざ~ 25 **【処[ショ]世[セイ]】** 世の中で人とうまくつきあって生活していくこと。「〜にたけた人」 ▷~訓・~術 ### S 名詞の類:ヒト ●家族 00 **【家[カ]族[ゾク]】** 夫婦とその子供を中心にその縁者などからなり、生活を共にする、あるいはしていた集団。「近年〜の絆が弱まったといわれている」 ▷核~・大~・5人~・扶養~・~連れ・~旅行・~会議 01 **[一[イッ]家[カ]]** ひとつの家族。「主人は毎日勤めに出て〜を支えている」「〜そろってハイキングに行った」「佐藤さんご〜」 02 **【ファミリー】** 家族や一門。「レストランで食事をしていたら、隣ににぎやかな〜がやってきた」「わが〜の一員として恥ずかしい行為だ」 ▷〜レストラン・〜カー family 03 **【家[カ]人[ジン]】** 家族のひとりひとり。◇特に、妻を指すことが多い。 ●主婦・主夫 04 **【主[シュ]婦[フ]】** 家庭で、中心になって家事を切り盛りする女性。▷~業・専業~ 05 **[主[シュ]夫[フ]]** 家庭で中心になって家事を切り盛りする男性。◇新しい言葉。 ### u 名詞の類:トコロ ●社会・世の中 00 **[社[シャ]会[カイ]】** 空間や制度・生活様式などを共有して生活するまとまった場。「現代〜の病巣をえぐりだした、すぐれたリポート」「芸人の〜では、礼儀を特に重んじるそうだ」 ▷地域~・~福祉・~制度・~復帰・~問題・上流~ 01 **【実[ジッ]社[シャ]会[カイ]】** (架空のものではない)現実の社会。「そんなきれいごとは〜では通用しないぞ」 ◇ふつう、きびしいもの、美しくないものなどのニュアンスで用いられる。 02 **[世[よ]]** 人々によってつくられる、空間的・時間的な生活の場。「〜はまさに空前の好景気に沸いていた」「それが〜の常だ」「〜が〜なら、あいつは殿様だ」「戦乱の〜」 03 **[世[よ]の中[なか]】** 人々が生活している、現実的な(この)世。「せちがらい〜になったね」「〜不景気だから、あんまり高い物は売れないだろう」 04 **【世[セ]上[ジョウ]】** 世の中。「〜に流布している話の中には、何の根拠もないものもある」「〜をにぎわした事件」 05 **【世[セ]間[ケン]】** その人を取り巻く(比較的身近な)社会。「そんな甘い考えで〜を渡っていけると思っているのか」「〜の目があるから、といって彼女はうつむいた」 06 **【俗[ゾク]世[セ]間[ケン]】** 「世間」の、価値判断に軽蔑の響きを置いた言い方。「〜を離れて南洋の孤島にでも住んでみたいものだ」 07 **[俗[ゾク]世[セイ]】** 「俗世間」の、価値判断に軽蔑の響きを置いた言い方。「〜の垢を落としに、山ごもりでもしてみるか」 ◇「ぞくせい」ともいう。 08 **【世[セ]俗[ゾク]】** 「俗な世の中」の、ややかたい言い方。「〜に媚びたうすっぺらな作品」 09 **【塵[ジン]埃[アイ]】** けがれた世の中。「〜を逃れて深山の霊気にふれる」 10 **【風[フウ]塵[ジン]】** 煩わしい世の中。「〜をさけて山奥に暮らす」 11 **[巷[ちまた]]** 人々のうわさなどが飛び交う、にぎやかな場所。「〜でささやかれている、もっともらしいうわさ」 12 **【巷[コウ]間[カン]】** ちまた。「〜に伝えられている事件の様子は事実ではない」 13 **【民[ミン]間[カン]】** 一般庶民の社会。「〜からすぐれた人材を登用する」 ▷~伝承・~信仰・~療法 14 **[世[セ]界[カイ]]** ①地球上全体。「戦争のない平和な〜の子供たちに送るメッセージ」 <12> 「〜でいちばんきれいな夜景」②空間・社会・分野・精神などの、ある広がりをもつものの全体。「世の中には君の知らない〜がたくさんある」「君と僕とでは住む〜が違う」「医学の〜では、日々新しい発見がなされている」「死後の~」「色とりどりの魚が泳ぐ珊瑚礁の海は、夢のような〜だ」「海底は暗黒の〜だ」「スポーツを始めて、新しい〜が開けた」 15 **[俗[ゾク]界[カイ]]** (清浄な世界に対して)人間の住む俗な世界。 16 **[天[テン]下[カ]]** ①世の中。「〜を揺るがした無差別殺人事件」「〜に名だたるA社の技術」 ▷~太平 ②国全体。「秀吉が〜を統一したのは1590年です」 17 **[満[マン]天[テン]下[カ]]** 世の中全体。「〜に名をはせた名将」 ◇やや古風な言い方。 18 **[下[ゲ]界[カイ]]** ①(天上から見た)人間が住む世界。「山に長くこもっていると、あんなにいやだった〜が恋しくなるから不思議だ」 ◇比喩的に用いられることが多い。②非常に高いところから見た、地上。「飛行機の窓から見る〜は、いつも穏やかそうに見える」 19 **[娑[シャ]婆[バ]]** ①仏教で、苦しみの多い、人間の住む世界。②(刑務所などに拘束・監禁された世界から見た)束縛のない、外の自由な世界。「早く〜の空気を吸いたい」 ●市井 7904 にぎわしい u ●さまざまな社会 20 **【業[ギョウ]界[カイ]】** 産業や商業などで、同じ職種に携わる人たちの社会。「あいつは〜では有名な人物だ」 ▷~新聞・~用語 21 **【実[ジツ]業[ギョウ]界[カイ]】** 経済的な事業を営む人たちの社会。 22 **【財[ザイ]界[カイ]】** 大企業の経営者や資本家など、社会に影響力をもつような、大規模な経済的事業を営む人たちの社会。「〜の大物」 23 **【経[ケイ]済[ザイ]界[カイ]】** ①売買などの経済活動が盛んに行われる社会。②実業界や財界。 24 **【政[セイ]界[カイ]】** ①政治家の社会。「〜の常識と世間の常識があまりに違いすぎる」②政治の世界。「若くして〜に入った代議士」 25 **【政[セイ]財[ザイ]界[カイ]】** 政界と財界。「〜の首脳」 26 **【官[カン]界[カイ]】** (中央の)役人の社会・世界。 27 **【政[セイ]官[カン]界[カイ]】** 政界と官界。「〜をふるえあがらせた汚職事件」 28 **【法[ホウ]曹[ソウ]界[カイ]】** 弁護士・裁判官・検察官など、法律にかかわる仕事をする人たちの社会。 29 **【学[ガッ]界[カイ]】** 学問および学者の社会。「〜の権威」「〜の通説をくつがえす論文」 ◇分野によって「医学界」「歴史学界」のようにいう。 30 **【文[ブン]学[ガク]界[カイ]】** 文学にかかわる人たちの社会。文学の分野。「フランス(の)〜を代表する4人の文学者」 31 **【文[ブン]壇[ダン]】** 作家や評論家など、文筆活動をする人たちの社会。「彼は閉鎖的な〜の中で、徐々に孤立していった」 32 **【詩[シ]壇[ダン]】** 詩人の社会。 33 **【歌[カ]壇[ダン]】** 短歌を作る人たちの社会。「『〜』の形で、新聞・雑誌などの、短歌の投稿欄の名称に用いられることもある。 34 **【俳[ハイ]壇[ダン]】** 俳句を作る人たちの社会。「『〜』の形で、新聞・雑誌などの、俳句の投稿欄の名称に用いられることもある。 35 **【画[ガ]壇[ダン]】** 画家の社会。 36 **【書[ショ]壇[ダン]】** 書家の社会。 37 **【楽[ガク]壇[ダン]】** 音楽家の社会。 38 **【梨[リ]園[エン]】** 役者、特に、名門の出の歌舞伎役者の社会。◇唐の玄宗皇帝が、梨を植えた庭で音楽や舞踊を教えたという故事から。 39 **【芸[ゲイ]能[ノウ]界[カイ]】** 芸能人の社会。 40 **【球[キュウ]界[カイ]】** 野球にかかわる人たちの社会。▷プロ~ 41 **【角[カク]界[カイ]】** 大相撲にかかわる人たちの社会。「〜入りを夢見る」 ◇「かくかい」ともいう。「相撲界」ともいう。 42 **【棋[キ]界[カイ]】** (職業として)碁や将棋をする人の社会。 43 **【論[ロン]壇[ダン]】** 評論家・批評家などの社会。 ●花柳界 3200 遊ぶ u ●その他 ●社交界 2802 交わる u ●家庭 44 **【家[カ]庭[テイ]】** 家族が生活をともにする場。「おふたりであたたかい〜を築いてください」 ▷~教師 45 **[我[わ]が家[や]]** 自分の家庭。「〜の都合で明日は休ませていただきます」 ◇「内」とも書く。 46 **[所[ショ]帯[タイ]]** ひとつの独立した生計によって家族が暮らす場。「あいつもようやく〜をもつ気になったようだ」「〜を構える」 ▷大~・~持ち・男~・女~・~道具・〜やつれ ◇「世帯」とも書く。 47 **【世[セ]帯[タイ]】** 住居・生計をともにしている人たちの集まり。「日本の〜数は、毎年一戸ごとに数え、ここ数年減少し続けている」「落雷事故で2万〜が停電した」「このマンションには30~が入居している」 ▷勤労者〜・サラリーマン〜・~主・~数 ◇ひとりの場合も、家族ではない場合もある。 48 **[マイホーム]** (賃貸ではなく、買って自分のものにした)自分の家。「〜を手に入れたのはいいが、35年もローンを払い続けていくことを考えると憂鬱になる」 ◇和製洋語。マイ(my)+ホーム(home) ●住まい 2408 住む u ●住まい ●家・住宅 2408 住む k ●その他 49 **【斯[シ]界[カイ]】** 話題とするその社会。「〜の権威として君臨する男」 50 **【各[カク]界[カイ]】** いろいろな分野の社会。「改革を具体化するために〜の有識者から意見を聞く」 ◇「かくかい」ともいう。 51 **【人[ニン]間[ゲン]界[カイ]】** 人間の住む世界。「神が〜に送られた救い主」 52 **【自[シ]然[ゼン]界[カイ]】** 万物が存在する世界。特に、人間をとりまく動物や植物など、人間以外の生物の世界。◇人間界を含まない世界。「〜には未知の部分がたくさん残っている」 53 **【天[テン]上[ジョウ]界[カイ]】** 仏教では、人間界の上にあり、人間 <13> よりすぐれた力をもつ天人が住むとされる世界をいう。 54 **【天[テン]界[カイ]】** 天上界。 ●魔界 9502 怪しい ●魔界 ## 0004 助ける ### a 動詞の類 ●助ける 00 **[助[たす]ける]** 危険や困難な状況から抜け出せるように、自分の力を出す。「けがをした人を~」「酔っぱらいにからまれていた女の人を助けてあげた」「子供たちにいじめられていた野良犬を助けてやった」 ◇「救ける」とも書く。 01 **[助[たす]け合[あ]う]** 複数の人間が互いに互いを助ける。「山の仲間が助け合って濁流を渡る」 02 **[助[ジョ]命[メイ]する]** 罪を犯して死刑になることになっている人の命を助けること。「法務大臣に死刑囚を~するよう嘆願する」 ●救う 03 **[救[すく]う]** 危険・困難などがさしせまった状況から抜け出せないでいるものを、個人または団体で助け、そこを抜け出させる。「環境保護の活動は、絶滅寸前の動物を〜ことにもつながる」「ちょっとした機転が倒産の危機を救った」「人の命を~仕事」 ◇「済う」とも書く。 04 **【救[キュウ]済[サイ]する]** 不幸な出来事や災害で生活に困っている人たちを、公の仕事として精神的・物質的に援助し、苦しみから救うこと。「新しい法律をつくって悪徳商法の被害者を〜しなければならない」 ▷~事業・難民~ 05 **【救[キュウ]援[エン]する]** ほっておけば死にそうな人を救うために、物質的・経済的に援助したり、さまざまな活動をしたりすること。「飢餓状態にある国の人々を〜するためには、各国の資金面での協力が必要だ」 ▷~物資・~活動・~隊 06 **【保[ホ]護[ゴ]する]** 暴力や危険から守るために、安全な状態の中にいた人を見つけ、身柄を安全な場所に移すこと。「警察は誘拐犯の隠れ家で、人質を〜した」「駅前で、家出してきた少女を〜した」 07 **【救[キュウ]護[ゴ]する]** 危険な状態や困難な状況にいて、傷を負ったり病気にかかったり、体が衰弱したりした人を保護し、適切な医学的処置を施すこと。「ボランティアの医師が、戦争での傷病者を〜するために派遣された」 ▷応急~・~活動・~班 08 **[リリーフする]** それまでその仕事をしていた人が危機的な状況に追い込まれた場合に、その状況を好転させるため、その人の仕事を代わりに引き継ぐこと。「2死満塁の場面で、先発投手を〜したベテラン投手があとをみごとにおさえた」「風邪をひいて休んだ先輩を〜して、役員会で新製品の販売計画を説明した」 ▷〜ピッチャー ▷relief ▶助け出す 09 **[助[たす]け出[だ]す]** 危機的な状況にある人を、その状況から出してやる。「炎に取り残された子供を~」「君を借金地獄から助け出してやったのはこの私だ」 10 **[救[すく]い出[だ]す]** 危険な場所にいるものを救って、安全な環境へ移す。「消防士が子供を火の海から救い出した」 11 **【救[キュウ]出[シュツ]する]** 「救い出す」のかたい言い方。「特殊部隊は敵のアジトに潜入し、人質を無事〜することに成功した」 12 **[救[すく]い上[あ]げる]** 困っている人を、よりよい環境へ引き上げる。「海上保安庁のヘリコプターは、遭難した人を荒れた海から救い上げた」「この法案には弱者を救い上げようという精神が見られない」 13 **【救[キュウ]助[ジョ]する]** 命の危険にさらされている人を個人またはグループで救うこと。「遭難した船から、まだ身動きの取れなくなっていた人を〜した」 ▷人命~・海難~・~隊・~袋 ●介助する 14 **[介[カイ]助[ジョ]する]** ひとりでは身の回りのことをしたりできない人のそばにいて、手助けや世話をすること。「ほんの少し〜すれば、祖父は日常生活のほとんどのことができる」 15 **【介[カイ]護[ゴ]する]** 病人や心身が不自由な人などに付き添ってさまざまな世話をすること。「寝たきりの母を〜するために、長期休暇をとる」 ▷~休業 16 **【看[カン]護[ゴ]する]** 病人のために専門の人が治療を手伝ったり、世話をしたりすること。「日本では入院患者を〜する人員が不足している」 ▷~婦・~師 17 **[ケアする]** 介護や看護。「入院患者を〜する」 ▷在宅~ ▷care 18 **【看[カン]病[ビョウ]する]** 病気の人のそばにいて、あれこれと世話をすること。「高熱を出して苦しがる娘を徹夜で〜した」 19 **[介[カイ]抱[ホウ]する]** 病気やけがで動けない人のそばにいて、とりあえずの世話をすること。「交通事故で道路に投げ出された時に、見知らぬ人が〜してくれた」 20 **[看[み]取[と]る]** 病人の(臨終の際の)世話をする。「老母の〜」 ●付き添う 4000 構う a ●付き添う ### h 名詞の類:コト・サマ ●助けること 00 **[助[たす]け]** 助けること。「困ったときの〜はまさに天の〜だ」「嵐の海で〜を求めた」「私は足に障害がありますが、〜があれば公共の交通機関を使ってどこへでも行けます」 ●救うこと 01 **[救[すく]い]** 救うこと。「自損事故を起こし、通りがかりの車に〜を求めた」 02 **【救[キュウ]命[メイ]】** ほうっておけば死んでしまうだろうと思われる人の命を救うこと。▷~具・~胴衣・~いかだ・~艇・~ボート ◇複合語の構成要素として用いられることが多い。 03 **【救[キュウ]難[ナン]】** 困難な状況から救い出すこと。▷~信号 04 **【救[キュウ]急[キュウ]】** 病気やけがをした場合に、その場でできるかぎりの適切な処置を施し救うこと。▷~車・~箱・~処置・~病院 05 **【救[キュウ]荒[コウ]】** 飢饉で食べもののない人に食べものを与えて救うこと。▷~作物 <14> 06 **【救[キュウ]国[コク]】** 国の直面した困難な状況を打開することで国を救うこと。「~の志士」 07 **【救[キュウ]世[セイ]】** 世の中の乱れを正し、混乱をなくすこと。「~の英雄」 08 **【救[キュウ]貧[ヒン]】** 貧困に苦しむ人たちを救うこと。▷~活動 09 **【済[サイ]生[セイ]】** 命を救ったり、生活を助けたりすること。▷~会 10 **【済[サイ]度[ド]】** 仏教で、仏の力で人間の悩みや迷いをなくすこと。▷衆生~ ●その他 11 **【福[フク]祉[シ]】** 国民が、精神的にも物質的にも豊かで幸福に暮らせるような社会の環境や仕組み。「日本の障害者に対する〜の水準は、北欧などに比べるとはるかに低いと言わざるを得ない」 ▷社会~・障害者~・老人~・~国家 12 **【アフターケア】** 病気の治療後に行われる、再発の予防などの健康管理や社会復帰の指導など。「あの病院は〜が行き届いているので安心だ」 ▶aftercare ●慈善 4200 与える h ●施し・慈善 ### k 名詞の類:モノ ●救命具 00 **【救[キュウ]命[メイ]具[グ]】** 川や海などでおぼれている人を救助したり、おぼれないようにするための器具。 01 **【救[キュウ]命[メイ]胴[ドウ]衣[イ]】** 上半身につけて、その浮力によって常に水の上にいるようにする、おぼれないための救命具。「カヌーに乗るときは必ず〜を着用のこと」 02 **【ライフジャケット】** 「救命胴衣」の、より口語的な言い方。「ライフベスト(life vest)」ともいう。▷life jacket ●救命ボート 03 **【救[キュウ]命[メイ]ボート】** おぼれている人を救助したり、遭難した時に乗客や乗務員を乗せるために、船や飛行機に用意してあるボート。空気を入れてふくらませるゴム製のもの、合成樹脂製のもの、金属製のものなどがある。「ボート」はboat。 04 **【救[キュウ]命[メイ]艇[テイ]】** おぼれている人を救助したり、船が難破した時に、乗客や乗組員を乗せるために、大型の船舶に搭載してある小型の船。「甲板から落ちた人を助けるために〜を下ろす」 05 **【救[キュウ]命[メイ]筏[いかだ]】** 船が難破したり、飛行機が海に不時着した場合に備えて、船や飛行機の中に用意してある救命用のいかだ。「船が衝突した時、私は海に投げ出されましたが、~に助け上げられました」 ●浮き輪 4802 漂う k ●水に浮くもの ●SOS 2104 知らせる m ●信号 ### q 名詞の類:イキモノ ●人を助ける犬 00 **【盲[モウ]導[ドウ]犬[ケン]】** 目の不自由な人を安全に導くために特別の訓練を受けた犬。▷~訓練士 01 **【救[キュウ]助[ジョ]犬[ケン]】** 災害や事故などにあって危険な状態の人を捜し出すために、特別な訓練を受けた犬。「崩れたビルの中から、〜が生存者を発見した」 ▷災害~・山岳~ 02 **【介[カイ]助[ジョ]犬[ケン]】** 体の不自由な人の身の回りのことをしたりできない人を介助する、特別に訓練された犬。 ### S 名詞の類:ヒト 00 **[助[たす]け]** 助けてくれる人。「負傷した友人に応急手当てをしてから、〜を呼びに近くの町まで走った」 01 **【救[すく]い主[ぬし]】** 救ってくれる人。「しかられていた少年たちの前に〜が現れた。いつもやさしい校長先生だった」 ◇キリスト教では、イエス=キリストのこと。 02 **【救[キュウ]世[セイ]主[シュ]】** 状況をよくすることによって、困っている人を救う人。「あの選手は、新人ルーキーでありながら低迷していたチームを優勝に導いた〜です」 ◇人類を救う人の意から。キリスト教では、イエス=キリストを指す。 03 **【救[キュウ]急[キュウ]隊[タイ]】** 救急車を使って、急病人やけが人を病院に運ぶ、消防署の組織。▷~員 04 **【救[キュウ]援[エン]隊[タイ]】** 災害などのために建物が崩壊したり、水や食料が確保できなかったりして混乱している場所で、人々を苦しみや危険から救うために、さまざまな活動をする(臨時に編成された)組織。▷~員 05 **【救[キュウ]助[ジョ]隊[タイ]】** けがをしたり危険な状況にいる人を救助するための(臨時に編成された)組織。▷山岳~・~員 06 **【レスキュー隊】** 災害現場などで人命を危険な場所から救出する、特別の訓練を受けた人たちの組織。▷~員 ◇1971年に、東京消防庁が編成した。「レスキュー(rescue)」は「救助」の意。 ### t 名詞の類:ヒト 00 **[天[テン]]** 万物を支配するものと考えられる、超自然的な存在。「〜は二物を与えず」「〜の助け」「〜の恵み」 01 **[仏[ほとけ]]** 仏教の信者が、困ったときに助けてくれると信じている超自然的な存在。◇慈悲深い人の意で用いることが多い。 02 **[神[かみ]]** 仏教以外の多くの宗教で、信者が困ったときに助けてくれると信じている超自然的な存在。「息子がこんなひどい事故にあうなんて、〜も仏もあるものか」 ### u 名詞の類:トコロ 00 **[駆[か]け込[こ]み寺[でら]]** 非常に困った場合や、危害が自分の身に及びそうなときに、助けを求める場所。「このセンターは女性の〜としての役割を果たしている」 ◇もと、江戸時代に、離婚したい人妻がそこに駆け込み、しばらく在住すると離婚が認められた尼寺の意で、「縁切り寺」ともいった。鎌倉の東慶寺など。 01 **【救[キュウ]急[キュウ]病[ビョウ]院[イン]】** 救急患者に対して適切な医療処置・治療を行うことのできる病院。 02 **【赤[セキ]十[ジュウ]字[ジ]】** 戦時の医療・救出などを国際的に支援する組織。白地に赤い十字を描いたものがそのシンボルであることから。中国では「紅十字」といい、イスラム諸国では、キリスト教のシンボルである十字を嫌い、「赤新月」などと <15> いう。 ## 0005 死ぬ ### a 動詞の類 ●死ぬ 00 **[死[し]ぬ]** 生物、特に人や動物が、その体を形成する一部あるいはすべての器官の機能 を失うことによって、一個の生体としての活動を終える。「近所の飼い犬が事故で死んだ」 ▷生きる、生まれる 01 **[死[シ]する]** 死ぬ。「死してのち巳む(生きている限り努力し続ける)」 ◇「死す」ともいう。 02 **[没[ボッ]する]** 人が死ぬ。「彼は第2次大戦中、ニューギニアで没した」 ◇「没す」ともいう。「歿する」とも書く。 03 **[果[は]てる]** 生きる力がなくなって、人が死ぬ。「あんなに元気だった人が、こんなに若くしてはてるとは思わなかった」「伝令はそれだけを言い残し、果ててしまった」 04 **[息[いき]切[ぎ]れる]** 呼吸が止まり、人が死ぬ。「私が駆けつけたときには、父はもう息切れきれていた」 05 **[亡[な]くなる]** 人が死ぬ。「私の師であるO先生が亡くなられて10年になる」 06 **[身[み]罷[まか]る]** 亡くなる。「数年前に身まかりした」 07 **[くたばる]** (ひどく疲れて)死ぬ。「こんなところで〜るわけにはいかない」「敵もとうとうくたばったか」 ◇ぞんざいな言い方。 08 **[御[お]陀[ダ]仏[ブツ]になる]** (念仏を唱えることから)死ぬ。「スーパーマンじゃあるまいし、あんな大岩が落ちてくりゃ、だれだって〜さ」 ◇「おだぶつだ(さ/よ)」などの形で使うことが多い。 09 **【死[シ]亡[ボウ]する]** 人が死ぬこと。「大物歌手が、きのう交通事故で〜しました」 ▷~診断書・~届・~率 10 **【死[シ]去[キョ]する]** 人が死んでこの世を去ること。「主人は、昨年癌のために〜しました」 ◇「死亡」よりも改まった表現。 11 **【物[ブッ]故[コ]する]** 「死亡」の改まった、かたい言い方。「昨年〜された政治家の追悼会」 ▷~者 12 **【死[シ]没[ボツ]する]** 「死亡」のかたい言い方。「曾祖父は1920年に〜した」 ▷~者 ◇「死歿」とも書く。未来や、数年前(最近)の死に対しては用いにくい。 13 **[死[し]人[にん]が出[で]る]** 争いなどのために死んだ人がいる。「あのけんかで死人が出たそうだ」 14 **[死[シ]者[シャ]が出[で]る]** 「死人が出る」のかたい言い方。「この爆発事故で多くの死者が出た模様です」 15 **[天[テン]寿[ジュ]を全[まっと]うする]** 寿命の人が生きて活動することのできる期間を精一杯に生きて、悔いを残さず死んでいく。「父は昨年の秋、90歳の天寿を全うした」 16 **[自[シ]然[ゼン]死[シ]する]** 病気や事故によらないで、老いて衰えることによって、自然に死ぬこと。「老衰で〜する」 17 **【脳[ノウ]死[シ]】** 脳の機能が、病気やけがなどの理由でほとんどすべての機能を失って、回復する見込みがまったくない状態になること。「交通事故にあって運び込まれたその若者は、〜と判定された」 18 **【心[シン]臓[ゾウ]死[シ]】** 脳死に対し、心臓が活動を停止し、回復する見込みがまったくない状態になること。「日本では、依然として〜こそが死であると考える人が多い」 ●死に絶える 19 **[死[し]に絶[た]える]** その血筋にあるものやその種族などがすべて死んでしまう。「その一族は明治の半ばに死に絶えた」「前世紀に死に絶えた動物」 20 **【死[シ]滅[メツ]する]** すべて死んで存在しなくなること。「白亜紀末に恐竜は〜した」 21 **【全[ゼン]滅[メツ]する]** ある限られた地域にいる特定の生物が、一度に、または短い期間にすべて死んでしまうこと。「島の野生生物は噴火のために〜した」 22 **【絶[ゼツ]滅[メツ]する]** ある種類の生物がだんだん死んでいって、まったく存在しなくなること。「人間の乱獲によって、多くの動物が〜した」 ●息が絶える 23 **[息[いき]絶[た]える]** 息が絶える。「息絶えた夫にすがりついて泣く妻」 24 **[息[いき]を引[ひ]き取[と]る]** 呼吸をしなくなって死ぬ。「母は今しがた息を引き取すりました」 ◇あまり遠い過去のことに対しては用いにくい。 25 **【絶[ゼツ]命[メイ]する]** 命が尽きること。「少女は、それだけを言い残し〜した」 26 **[命[いのち]が尽[つ]きる]** 命がなくなって死ぬ。「このまま〜まで走り続けてやるんだ」 27 **[命[いのち]を落[お]とす]** 思いがけない出来事で死ぬ。「彼は交通事故で命を落とした」 28 **【落[ラク]命[メイ]する]** 命を落とすこと。「彼は旅先で不慮の事故により〜した」 ●人が死ぬことの婉曲な表現 29 **[逝[ゆ]く]** 人が死んでこの世を去ること。すなわち、死ぬ。「老雄ついに〜」 ◇「逝った」となるときは、「ゆった」ではなく「いった」となる。 30 **[逝[セイ]去[キョ]する]** 「死ぬ」の尊敬語。「先生は昨年〜されました」 31 **【他[タ]界[カイ]する]** 死んで他の世界へ行くこと。すなわち、死ぬこと。「父は昨年〜しました」 32 **[世[よ]を去[さ]る]** この世からいなくなる。「私が世を去ったら、この子はどうなるのだろう」 33 **[消[き]える]** 存在がなくなってしまう。「犯人は船から身を投げ、海の藻屑と消えた」「マリー=アントワネットは断頭台の露と消えた」 34 **【倒[たお]れる]** 事件や病気などによって死んでしまう。「首相は反対派の凶弾に倒れた」「仕事半ばにして病に〜」 ◇「斃れる」「殪れる」「仆れる」とも書く。 35 **[眠[ねむ]る]** 死んでそこに葬られている。「異国の土に〜」「戦争のために、異国の地で〜人々の数は少なくない」 <16> 36 **[永[エイ]眠[ミン]する]** 死ぬことを永遠の眠りにたとえた言い方。「先生は先日、呼吸不全のため〜されました」 37 **[永[エイ]遠[エン]の眠[ねむ]りに就[つ]く]** 死ぬことの、より一層の、やわらかい、美化した言い方。「彼はほほえんでいるような表情で永遠の眠りについた」 ◇より美化した言い方で、「永久の眠りにつく」ともいう。 38 **[瞑[メイ]目[モク]する]** 心安らかに死ぬこと。「母上はただいま〜されました」 39 **[散[ち]る]** この世に未練がないかのように潔く死んでいく。「彼は第2次大戦で、南太平洋の果てに散った」 ◇戦死する意で用いられることが多い。 40 **【散[サン]華[ゲ]する]** 桜の花が一度に散るように潔く死ぬこと。「太郎は、哀れ初陣で〜した」 41 **[冷[つめ]たくなる]** 死んで体が冷たくなる。「私が駆けつけたときにはもう冷たくなっていた」 42 **[骨[ほね]になる]** 死んで焼かれたり、組織が腐ったりして骨だけになる。「死んだら〜まで一緒に行う」 43 **[土[つち]になる]** 死んで、形をとどめなくなり、やがて土にまじってしまう。「死んだら故郷の土になりたい」 ◇「土となる」ともいう。 44 **[土[つち]に帰[かえ]る]** 死んで、形をとどめなくなり、再びもとの状態である土になる。「生きとし生けるものはすべて〜」 45 **[朽[く]ち果[は]てる]** 死んで、そのままほうっておかれて、世間の人々に知られることもなく、骨だけになる。「名もない兵士たちが南海の孤島で朽ち果てていった」 46 **[空[むな]しくなる]** 死ぬ。「とうとう母は〜なった」 ◇魂が抜けてからっぽになる意。 47 **[帰[かえ]らぬ人[ひと]となる]** この世に帰ることのできない人になる。「先日の飛行機事故で帰らぬ人となった方々の通夜が行われた」 ●身分の高い人が死ぬ 48 **【崩[ホウ]御[ギョ]する]** 天皇・皇后・皇太后・太皇太后が死ぬ意の尊敬語。「昭和天皇は1989年1月に~された」 49 **【薨[コウ]去[キョ]する]** 皇族や三位以上の人などが死ぬ意の尊敬語。「宮の〜により、皇室は喪に服した」 ▶宗教的な表現 50 **[往[オウ]生[ジョウ]する]** (この世に未練を残さず)死ぬこと。特に、仏教では、この世を去り、極楽浄土に行って生まれかわること。 51 **[大[ダイ]往[オウ]生[ジョウ]]** 十分長生きした人が、苦しまず、安らかに死ぬこと。「祖父は98歳で〜した」 52 **[成[ジョウ]仏[ブツ]する]** 死んで、仏になること。「どうぞ安らかに〜してください」 ◇仏教では、本来、悟りを開いた人になる意。 53 **[浮[う]かばれる]** 死者の霊が慰められて、やすらかに成仏できる。「あいつが成仏できるくらいまでやってないと、仏さんも浮かばれまい」「犯人が捕まって、やっとあいつも〜だろう」 54 **[お[お]迎[むか]えが来[く]る]** 死期が来て死ぬ。「もうそろそろお迎えが来てもいいころでございます」 ◇臨終のときに、仏が人を浄土へ導くために迎えに来る意から。 55 **【昇[ショウ]天[テン]する]** 死ぬ。「たらふく食って飲んで騒いだ翌日、おやじはあっけなく〜した」 ◇本来は、キリスト教で、信者が死んで、その魂が天に昇っていく意。カトリック教会では「帰天」ということがある。 56 **[神[かみ]に召[め]される]** キリスト教で、信者が死ぬ。「妻は40代半ばで神に召された」 ◇「天(天国)に召される」ともいう。神の近くに招かれる意。 57 **[入[ニュウ]寂[ジャク]する]** 仏教で、僧が死ぬこと。「先の住職が亡くなられましたので、私が当寺を預かります」 58 **[入[ニュウ]定[ジョウ]]** 仏教で、高僧や聖者が死ぬこと。 59 **[入[ニュウ]滅[メツ]する]** 仏教で、悟りを開いた聖者や、高僧が死ぬこと。「釈迦は、80歳のときに、沙羅双樹林の間で静かに〜したという」 ### b 動詞の類 ●急に死ぬ 00 **【急[キュウ]死[シ]】** 何の前触れもなく、事故や病気で死ぬこと。「あれほど元気だった人が〜するとは信じられない」 01 **【急[キュウ]逝[セイ]】** 「急死」の改まった言い方。「祖父は昨日、〜した」 02 **【頓[トン]死[シ]】** 思いがけない原因で、突然あっけなく死ぬこと。「父は軽い感冒にかかり、あっけなく〜してしまった」 03 **【即[ソク]死[シ]する]** 事故など、死の直接の原因が起こるのと同時に死ぬこと。「夫は交通事故で〜しました」 ●早く死ぬ 04 **[先[さき]立[だ]つ]** 親など当然先に死ぬべき人より先に死んでしまう。「お父さん、お母さん、〜不孝をお許しください」 05 **[早[はや]死[じ]にする]** まだ死ぬには早いと思われるような若さで死んでしまうこと。「惜しまれるような人ほど〜する」 06 **[早[ソウ]世[セイ]する]** 早死に。「その学者は、35歳の若さで〜した」 07 **[若[わか]死[じ]にする]** まだ若いうちに死んでしまうこと。 08 **【夭[ヨウ]逝[セイ]する]** 「若死に」の、敬意を伴った言い方。「その陶芸家は、惜しまれながら28歳で〜した」 09 **[夭[ヨウ]折[セツ]する]** (才能を十分に発揮しないまま)若いうちに死んでしまうこと。「20代半ばで〜した詩人を悼む」 ●無駄に死ぬ 10 **[無[む]駄[だ]死[じ]にする]** 自分や仲間、組織などのためにするのが、結局何の役にも立たない死に方になること。「彼は会社のためにと思って死んだのだが、結局は〜だった」 11 **[犬[いぬ]死[じ]にする]** 何の意味もなく、むなしく死んでしまう。「そんなことでけんかして殺されちまったら、あいつは結局〜したことになるなあ」 12 **[命[いのち]を捨[す]てる]** (ばかなことをして)何の意味や意義もなく死ぬ。「酒に酔って車を運転するなんて~ようなものだ」 <17> ●ある具体的な死に方で死ぬ 13 **【病[ビョウ]死[シ]】** 病気が原因で死ぬこと。「あれほど元気だったのに、先日あっけなく〜してしまった」 ▷~体・~者 14 **【病[ビョウ]没[ボツ]】** 「病死」の、かたい、改まった言い方。「彼は1933年イギリスで〜した」 ▷~者 ◇「病歿」とも書く。 15 **【衰[スイ]弱[ジャク]死[シ]】** 体が極度に衰えて弱くなり、死んでしまうこと。「男は何日も何も食べておらず、〜したと思われる」 16 **【過[カ]労[ロウ]死[シ]】** 働きすぎによる肉体的・精神的な疲れが原因で、突然脳内出血や心臓発作などを起こし死ぬこと。「毎日15時間も働いていたら、〜してもおかしくない」「働きざかりの年代に〜が増えている」 17 **[焼[や]け死[じ]ぬ]** 家事や火災で火に巻かれて焼け死んだ」 18 **【焼[ショウ]死[シ]する]** 焼け死ぬこと。「1階の台所から出火し、2階で寝ていた3人の子供が〜した」 ▷~体・~者 19 **[凍[こご]え死[じ]ぬ]** 寒さのために体が動かなくなり、衰弱して死んでしまう。「10年に一度の寒波のため、たくさんのホームレスの人たちが凍え死んだ」 20 **[凍[トウ]死[シ]]** 「凍え死ぬこと」の、かたい言い方。「雪山で3人のパーティーが遭難、1人は〜し、2人が生還した」 ▷~体・~者 21 **[溺[おぼ]れる]** 水の中で、泳いで口や鼻を水の上に出すことができなくて(できなくなって)、呼吸が困難になり、死にそうになる(死ぬ)。「用水路に落ちておぼれていた子供を助け上げた」 22 **[溺[おぼ]れ死[じ]ぬ]** 泳いでいた子供が、深みにはまっておぼれ死んだ」 23 **【溺[デキ]死[シ]】** おぼれ死ぬこと。「沈没した客船の乗客のほとんど〜した」 ▷~体・~者 24 **[水[スイ]死[シ]する]** 水の中で死んでしまうこと。「海水浴に来ていた彼は、この海岸で波にのまれて〜した」 ▷~体・~者 25 **[飢[う]え死[じ]にする]** 食べる物がないために、栄養失調を起こしたり体が衰弱したりして死んでしまうこと。「無人島に取り残された兵士たちは、あらゆるものを食べ尽くした後、次々と~していった」 26 **【餓[ガ]死[シ]する]** 飢え死に。「旱魃で植物は枯れ、えさを失った草食動物は〜した」 ▷~者 27 **【事[ジ]故[コ]死[シ]する]** 事故に巻き込まれて死んでしまうこと。「作業員が、建築現場で仕事中に〜した」 28 **[犠[ギ]牲[セイ]になる]** 災害・事故・戦争などによって、命を失う。「航空機墜落事故で犠牲になった人々」 29 **[爆[バク]死[シ]する]** 爆弾や爆発物などの爆発によって死ぬこと。「不発弾が処理作業中に爆発し、処理をしていた兵士が〜するという事故が起きた」 30 **[転[テン]落[ラク]死[シ]する]** 高い所から落ちて死ぬこと。「ビルの窓ふきをしていた男性が足を滑らせて〜した」 31 **[圧[アッ]死[シ]する]** 何かに押しつぶされて死ぬこと。「倒れてきた機械によって、3人の従業員が〜した」 32 **[轢[レキ]死[シ]する]** 電車や自動車などにひかれて死ぬこと。「線路で保線作業をしていた人が、やってきた列車に気づかず〜した」 ▷~体・~者 33 **【窒[チッ]息[ソク]死[シ]】** 首を絞められたりのどに何かが詰まったりして、息ができなくなって死ぬこと。「その子供は餅をのどに詰まらせ〜した」 34 **[ショック死]** 強い精神的な衝撃や打撃・外傷・出血・薬物などが原因で、急激に血液の循環が悪くなって酸素量が不足し、肉体の機能が低下して死ぬこと。「背中を刺された女性は、近くの病院に運ばれたが3時間後に〜した」 ◇「ショック(shock)」は衝撃の意。 35 **【感[カン]電[デン]死[シ]する]** 強い電流が体を流れてショック死すること。「電気作業中の事故で、作業員が〜した」 ●いろいろな状態・状況で死ぬ 36 **【安[アン]楽[ラク]死[シ]】** 苦痛を取り除くために、希望して、わざと死期を早める処置を受け、死ぬこと。「こんなに苦しんでるんだから、〜させてやってくれてもいいじゃないか」 37 **【突[トツ]然[ゼン]死[シ]】** それまで健康そうに見えていた人が、あるとき何の前触れもなく、呼吸停止や心臓麻痺などで死ぬこと。「気がついたら赤ちゃんが死んでいたという、乳児が〜するケースが増えている」 38 **【腹[ふく]上[じょう]死[し]】** 俗に、性交中に心臓発作などを引き起こし、性交中に突然死ぬこと。「政治家が急逝すると、〜だそうだなどとあらぬ噂が飛ぶことがよくある」 39 **【憤[フン]死[シ]】** 憤慨しながら死んでいくこと。「彼は、無実を訴えながら、獄中で〜した」 40 **【変[ヘン]死[シ]】** 病気や自然死、自殺、事故以外の死に方をすること。「一人暮らしの男性が自宅で〜しているのが発見された」 ▷~体・~者 41 **[怪[あや]死[し]にする]** 死因のわからない死に方をするこ。「〜した女性の死体を司法解剖した」 42 **[横[オウ]死[シ]]** 事故や災害、殺人などの事件によって、不慮の死を遂げること。「彼は旅先で〜した」 43 **[畳[たたみ]の上[うえ]で死[し]ぬ]** 出先や病院で死んだり、変死や横死するのではなく、自分の家で普通の死に方をする。「こんな病院のベッドの上ではなく、せめて畳の上で死にたいものだ」 44 **[客[カク]死[シ]する]** 旅先で病気や事故によって死ぬこと。「その作家は取材先のドイツで〜してしまった」 ◇「かくし」ともいう。 45 **[行[ゆ]き倒[だお]れる]** 道を歩いているときに、病気や飢えなどのため力がつきて倒れ、誰であるとも知られずに死んでいく。「行き倒れていた老婆を葬る」 ◇「ゆきだおれる」ともいう。 46 **[野[の]垂[た]れ死[じ]にする]** 道ばたなどで、誰にもみとられずに倒れて死んでいくこと。「彼は家出した後、どこかの町で〜していたことがわかった」 ◇「野垂れ」はあて字。 <18> 47 **【斃[ヘイ]死[シ]する]** 死ぬ。「たとえ〜しようとも、人の情けにはすがりたくない」 48 **【獄[ゴク]死[シ]する]** 刑務所や牢の中で死ぬこと。「反体制派の政治犯数十人がすでに〜している」 ▶殺される 49 **[手[て]に掛[か]かる]** 殺される。「彼女は学校の帰り道、通り魔の手にかかって死んだ」 50 **【刑[ケイ]死[シ]する]** その人が犯した罪のため、刑に処せられて死ぬこと。「あの凶悪犯は〜した」 ●戦いで死ぬ 51 **【戦[セン]死[シ]する]** 兵士などが、戦場で敵の攻撃によって死ぬこと。「祖父は第2次大戦中、南方で〜した」 ▷~者 52 **【戦[セン]没[ボツ]する]** 兵士や民間人が、戦争のために死ぬこと。「〜した人たちの霊を慰める」 ▷~者 ◇「戦歿」とも書く。 53 **【玉[ギョク]砕[サイ]する]** 名誉や忠節のために、勝ち目のない戦いをあえて敵に挑んで(全員で)いさぎよく死ぬこと。「ガダルカナルで日本軍は〜した」 ◇「玉摧」とも書く。 54 **[討[う]ち死[じ]にする]** 戦争や戦いの中で、刀などの武器によって討たれて死ぬこと。「兄上は昨年、戦で〜なされた」「枕を並べて〜だ」 ◇高度な技術を用いた武器によって殺される場合には「討ち死に」とはいいにくい。 ●命を捧げる 55 **[命[いのち]を捧[ささ]げる]** 大きな目的のために、あえて死ぬ危険の大きいことをして死ぬ。「多くの闘士が革命に命を捧げた」 56 **[命[いのち]を捨[す]てる]** 死ぬとわかっていることを、自分の目的や信条などのために、あえてすること。「国のために〜覚悟はできている」 57 **[殉[ジュン]じる]** 自分が非常に大事にしている信念や事柄などのために命を捧げる。「彼の息子は警官の職に殉じた」 58 **[殉[ジュン]ずる]** 「殉じる」の、より古い言い方。「職務に〜ことができれば本望だと思っています」 ◇「殉ず」ともいう。 59 **【殉[ジュン]職[ショク]する]** 自分の職務を果たしている途中で死ぬこと。「その刑事は犯人逮捕の際に〜した」 60 **【殉[ジュン]教[キョウ]する]** 自分の信仰する宗教のために自分の命を犠牲にすること。「この地では、かつて大勢のキリシタンが〜した」 ▷~者 61 **【殉[ジュン]難[ナン]する]** 国や宗教、公共的な団体の災難のために死ぬこと。「その飛行機事故では、多くの職員が〜した」 ▷~者・~碑 ●自殺する 0007 殺す b ●自分で自分を殺す ●死に別れる 2808 別れる ●死に別れる ### C 形容詞の類 00 **[亡[な]い]** 死んで、この世にいない様子。「あれほど元気だった母も、すでに~」 ### d 形容動詞の類 00 **[亡[な]き]** もうすでに死んでしまってこの世にいない人である様子。「~父母の墓を守る」 01 **[故[こ]]** 亡き。「~鈴木先生をしのぶ会に出席する」 02 **[非[ヒ]業[ゴウ]の]** その人に原因のない、思いがけない出来事で死ぬ様子。「祖父は終戦の1週間後に〜の最期を遂げた」「~の死」 ◇前世の罪の報いによるものではない、の意。 ●瀕死の 03 **[瀕[ヒン]死[シ]の]** 死にそうな様子。「彼はその事故で〜重傷を負った」 04 **[仮[カ]死[シ]の]** 死んでいるわけではないが、生物として活動しているようには見えない、死んだように見える様子。▷~状態 05 **[半[ハン]死[シ]の]** 死にかけている様子。「~の病人」 06 **【半[ハン]死[シ]半[ハン]生[ショウ]の】** 半分死んで、半分生きているような、ひどい目にあっている様子。「暴漢に襲われた弟が〜の状態で帰ってきた」 07 **[虫[むし]の息[いき]の]** まるで虫が息をしているかのようなほんのかすかな弱々しい呼吸をしている様子。「私が駆けつけたときには、祖母はもう〜だった」 ●致命的な 08 **[致[チ]命[メイ]の]** 命を死に至らせる様子。▷~傷・~率 09 **【致[チ]命[メイ]的[テキ]な]** 直接、死につながるような様子。「頭に〜な傷を負った」 ●短命な 0000 生きる d ●短命な ●不慮の 1500 思う d ●思わぬ ### f 副詞の類 00 **[ぽっくりと]** それまでは元気で、とても死ぬようには見えなかった人が、突然死んでしまう様子。「癌なんかで長患いするよりも、前の日まで元気で、ある日〜と死ぬっていうのがおれの理想の死に方だ」 01 **[ころりと]** あっけなく死んでしまう様子。「寝込んだことなんか一度もなかったおやじが、風邪をひいて〜死んでしまった」 ◇よりくだけた言い方で「ころっと」ともいう。 ### h 名詞の類:コト・サマ 00 **[死[シ]]** 死ぬという現象。「生と~」「友人の~を悼む」 01 **【万[バン]死[シ]】** ①何回もの多くの死。「この罪は〜に値する(何度死んでもいいほどの罪である)」 ②まず命が助かる見込みのないこと。「~に一生を得る」 02 **【尊[ソン]厳[ゲン]死[シ]】** 人間の尊厳を保つため、生命維持装置などによる延命の措置をとらずにもたらされる死。「もし私が植物状態になったら、~を選ばせてほしいということは家族によく言ってあります」 03 **【不[フ]慮[リョ]の死[シ]】** 思いがけない死。「兄は3年前、〜を遂げた」 ●死ぬこと 04 **[人[ひと]死[じ]に]** 思わぬ出来事で人が死ぬこと。「あの村で昨日〜がでたそうだ」 05 **[行[い]き倒[だお]れ]** 旅の途中で、飢えや病気、暑さ・寒さなどのため倒れたり死亡したりすること。「~の少年を助けて連れて帰った」 ◇口頭語では「いきだおれ」ともいう。 <19> 06 **【不[フ]幸[コウ]】** 不運なこと。特に、人の死をいう。「身内に〜があり、学校を休んだ」 07 **【終[シュウ]焉[エン]】** 生命が終わること。「ここが西郷隆盛の〜の地だ」 08 **【涅[ネ]槃[ハン]】** 仏教で、釈迦の死。▷~会・~図・~像 09 **[彼[あ]の世[よ]行[ゆ]き]** 死ぬこと。「これであいつも〜だ」 ◇「あのよゆき」ともいう。 ●死生 0000 生きる h ●生死 ●その他 10 **[死[し]に様[ざま]]** 死ぬときのありさま。「武士の〜として、畳の上で死ぬような〜はお前にも見せてやりたかった」 ### k 名詞の類:モノ ●死んだあとの肉体 00 **[骸[むくろ]]** 死んだ人の体。「捕らわれていた人質は、無残な〜となって発見された」 ◇「軀」とも書く。 01 **[亡[なき]骸[がら]]** 死んで魂が抜けてしまった人の体。「母親は交通事故で死んだ娘の〜をただ見つめるだけだった」 ◇「亡骸」「遺骸」「遺体」は「骸」「死体」「死骸」「屍」「死屍」などよりも改まった表現で、しばしば死んだ人や、その遺族に対する敬意が含まれる。 02 **[遺[イ]骸[ガイ]]** 「なきがら」の、かたい言い方。「母親の〜に取りすがって泣く子供たち」 03 **[遺[イ]体[タイ]]** 死んだ人の体。「冬山で遭難した登山者の〜が、そりで麓までおろされた」 ◇「亡骸」「遺骸」「遺体」の中では最も普通に用いられる。 04 **[変[か]わり果[は]てた姿[すがた]]** 生きていたときの面影がまったくない、死んでしまった姿。「外国で飛行機事故にあった息子が、〜で帰ってきた」 05 **[屍[しかばね]]** 死んだ人の体。「日本の平和は多くの〜の上になり立っている」「生ける~(精神的に死んだも同然の人)」 06 **[屍[かばね]]** 「しかばね」のより古い言い方。「〜を山野にさらす」「屍」とも書く。 07 **[死[シ]屍[シ]]** 死んだ人の体。「〜に鞭打つ(死んだ人の生前の言行を非難する)」 ▷~累々 08 **[死[シ]体[タイ]]** まだ、生きていたときの面影やだいたいの形を残している死んだ動物、特に人間の体。「ガード下で絞殺された若い女性の〜が発見された」 ▷他殺~ ◇「屍体」とも書く。 09 **[死[シ]骸[ガイ]]** 人や動物・虫など、生物の死んだ体。「道端にはけもののひからびた〜が転がっていた」 ◇「屍骸」とも書く。 10 **【残[ザン]骸[ガイ]】** 人や動物・虫など、生物の死んだまま放っておかれている死体。「そこには一面、戦いで死んだ兵の〜が広がっていた」 11 **[ミイラ]** 腐敗せず乾燥して、生きていたときの姿を保っている古い死体。「ピラミッドの中から3000年前の〜が発見された」「〜取りが〜になる(人を連れもどしに行って、自分も帰れなくなる)」 ◇「木乃伊」ともあてる。▷ポ mirra ●死んだ後に残された骨 12 **[骨[ほね]]** 動物の体を形作り、支え、血液をつくったりするカルシウムを多く含むかたい器官。動物が焼けたり、死んでまわりの組織が腐った後もその形を残す。「しまうまがライオンに襲われた場所には、もう〜しか残っていなかった」 13 **[御[お]骨[こつ]]** 死んだ人の骨。特に、火葬にしたり、まわりの組織が腐って骨だけになったもの。「父の〜は田舎の菩提寺に納めた」 ◇「御骨」「遺骨」は「亡骸」「遺骸」「遺体」と同様、死んだ人や、その遺族に対する敬意が含まれる。 14 **[遺[イ]骨[コツ]]** 「御骨」の改まった言い方。「南洋で戦没した人々の〜をボルネオに探しに行く」 15 **【骸[ガイ]骨[コツ]】** 骨だけになった人間の死体。「洞穴の中を掘り返していたら〜が出てきた」 16 **[白[ハッ]骨[コツ]】** 風雨にさらされて白くなった骨。「朝には紅顔ありて夕べには〜となる」「10年前に行方不明となった男性が森の中で〜となって発見された」 ▷~死体 17 **[枯[コ]骨[コツ]]** 長い年月を経て、朽ち果てた骨。 18 **[舎[シャ]利[リ]]** ①仏教で、仏や聖者の遺骨。特に、釈迦の遺骨。②火葬にした後に残った骨。◆梵語śarīraの音写。 19 **[仏[ブッ]舎[シャ]利[リ]]** 釈迦の遺骨。▷~塔 20 **[野[の]晒[ざら]し]** 風雨にさらされて白骨化した頭蓋骨。 21 **[髑[しゃれ]髏[こうべ]]** 風雨にさらされ、骨だけになった人間の頭部。「戦場に〜が転がっていた」 ◇「されこうべ」ともいう。 22 **[髑[ドク]髏[ロ]]** 「しゃれこうべ」の、かたい、より一般的な言い方。「機銃掃射を行った米軍機の機体に描かれていた〜のマークが、恐怖とともに脳裏に焼きついた」 ●人骨 7400 かたい k ●死に関したもの 23 **[死[し]に顔[がお]]** 死んだ人の顔つき。「急な知らせに駆けつけたが、結局、たたため父の〜を拝むことができなかった」 24 **【死[シ]相[ソウ]】** ①死に顔。②占いなどで、もうすぐ死ぬという兆候が読み取れる顔つき。「占い師に〜があらわれていると言われた」 25 **[死[し]に水[みず]]** 死ぬ間際の人の唇を潤す水。「〜を取る」 ●死臭 0506 におう h ●いやなにおい ### S 名詞の類:ヒト ●死人 00 **[死[し]人[びと]]** 死んだ人。「〜に口無し」 01 **[死[シ]人[ニン]】** 死んだ人。「平安京が戦乱に巻き込まれると、都にはいくつもの〜の山ができたそうじゃ」 02 **[死[シ]者[シャ]]** 死んだ人。「〜に対しては敬意を払わねばならない」 03 **【死[シ]傷[ショウ]者[シャ]】** 死んだ人や負傷した人。「この事故による〜は数十人に上る」 04 **[仏[ほとけ]]** 死者。「汚名を着せられたままでは〜も浮かばれまい」 05 **[無[ム]縁[エン]仏[ぼとけ]]** 弔ってくれる身寄りのない死者や身元不明の死者。「ここには、原爆で犠牲になったたくさんの〜が眠っている」 06 **[亡[モウ]者[ジャ]]** 仏教で、死んだ者。特に、成仏できずに冥土をさまよっている魂。「あ <20> のお寺のあたりでは、この時期になると戦いで討ち死にした〜の列ができるということだ」 07 **【餓[ガ]鬼[キ]】** 仏教で、貪欲・物惜しみなどの強かった人が死後堕ちるとされる餓鬼道世界に住んで、年中空腹に苦しんでいる亡者。「国宝『餓鬼草紙』には、奇怪で醜悪な〜の姿が迫真の筆致で描かれている」 ▷~道 ●いろいろな死者 08 **[行[い]き倒[だお]れ]** 道ばたなどで死んだ人。「この町は、江戸時代に一度の大飢饉があったそうで、この墓まで、この町でも多くの〜がでた」 ◇「ゆきだおれ」ともいう。 09 **[行[コウ]旅[リョ]死[シ]亡[ボウ]人[ニン]]** 旅の途中、あるいは旅行先の路上や乗り物の中で死んだ身元不明の人。 10 **【犠[ギ]牲[セイ]者[シャ]】** 災害・事故・戦争などで死んだ人。「飛行機事故による〜の数は260人にも上った」 11 **[土[ド]左[ザ]衛[エ]門[モン]]** 水死した人(の死体)。「堀川で〜があがったそうだ」 ▷江戸時代の力士・成瀬川土左衛門の、色白でぶくぶくと太った体が、まるで水死体のようだといわれたことから、といわれる。 ●命を捧げた人 12 **【殉[ジュン]職[ショク]者[シャ]】** 殉職した人。「〜の慰霊祭がしめやかに行われた」 13 **【殉[ジュン]教[キョウ]者[シャ]】** 自分の信仰を証明するために命を捧げた人。「長崎の丘で十字架によって処刑された26人の〜は、死後に二十六聖人とよばれるようになった」 ●故人 14 **[故[コ]人[ジン]]** 亡くなった人。「お世話になった先生の〜をしのぶ会」 15 **[帰[かえ]らぬ人[ひと]]** もうこの世には帰ってこない、死んだ人。「5年にわたる闘病生活ののち、彼は〜となった」 16 **[亡[な]き人[ひと]]** 亡くなった人。「強かったあの人も、今ではもう〜となってしまいました」 17 **【物[ブッ]故[コ]者[シャ]】** 物故した人。「〜を追悼する」 ▷~慰霊祭・~名簿 ●死霊 4009 慰める m ●魂 ●亡夫・亡妻 2803 添う t ●夫 ●先妻・後妻 ### U 名詞の類:トコロ 00 **[死[し]に場[ば]所[ショ]】** 死ぬのにふさわしい場所。「人間、いつ、どこで死ぬか、〜は選べませんよ」 01 **[死[シ]地[チ]]** ①そこへ行けばおそらく生きては帰ることのできないであろう場所。「〜へ赴く」 ②「死に場所」の、かたい言い方。「彼はしばらく〜を求めさまよった」 02 **【死[シ]線[セン]】** (それを越えると死んでしまう)生と死の境目。「マラリアに感染し、1週間〜をさまよった」 03 **[喪[ソウ]家[カ]]** 喪中の家。 ●死後に行くところ 04 **[あ[あ]の世[よ]]** 死後に行くといわれている世界。「死んだら必ず〜で会おう」 ⇔此の世 05 **[幽[ユウ]界[カイ]]** あの世。 06 **[他[タ]界[カイ]]** 死後の世界。「古代人にとって山上は、神々のいる高所は〜だった」 07 **【後[ゴ]生[ショウ]】** 仏教で、死後そこに生まれかわる世界。 08 **[黄[コウ]泉[セン]]** 死後、人の魂が行くといわれている(暗黒の)場所。「〜の国」 ▷~路(黄泉への道) 09 **[黄[よみ]]** よみ。「〜の客となる(あの世の人になる)」 10 **【冥[メイ]土[ド]]** 仏教で、人が死後に行くとされる(暗黒の)世界。「〜のみやげにおもしろい話をしてあげよう」 ◇「冥途」とも書く。 11 **【冥[ミョウ]界[カイ]】** 冥土。◇「みょうかい」ともいう。 12 **【冥[メイ]府[フ]】** 冥土。特に、地獄。 13 **[三[サン]途[ズ]の川[かわ]]** 仏教で、人が死んだあと冥土に行く途中に渡るという川。◇生前の罪業により、流れの速さの異なる3つの瀬があるという。 ●来世 0000 生きるs ●天国・地獄 3404 信じる u ### x 名詞の類:トキ ●死ぬ時 00 **【死[シ]期[キ]】** 死ぬ時が近いこと。「自らの〜が近づいたことを知った象は、自ら森の中へと消えていくという」 01 **[死[し]に際[ぎわ]]** その人が死ぬ直前。「ずいぶん急いで駆けつけたが、祖父の〜には間に合いませんでした」 02 **[散[ち]り際[ぎわ]]** その人が死ぬ直前。「戦場でのご主人の〜は見事なものでございました」 03 **【死[し]に目[め]】** 死ぬ直前から瞬間まで。「仕事があったとはいえ、親の〜に会えなかったのが悔やまれる」 04 **【今[いま]際[わ]】** 人が死ぬとき。「彼は〜の床で一人息子の将来を私に託した」 05 **[今[いま]際[わ]の際[きわ]]** まさに死にぎわのとき。「祖父は、全財産を市に寄付するよう言い残した」 06 **[往[オウ]生[ジョウ]際[ぎわ]]** その人が死ぬ直前の、自分が死ぬということを覚悟する瞬間。「殺される間際になってもじたばたしやがって、本当に〜の悪いやつだ」 ◇ぎりぎりまで追い詰められたときの態度についてもいう。 07 **【臨[リン]終[ジュウ]】** その人が死ぬその瞬間。「大急ぎで病院に駆けつけたが、母の〜には間に合わなかった」 08 **【最[サイ]後[ゴ]】** 人の命が終わるとき。「彼はさまざまな修羅場をくぐり抜けてきた兵士であったが、その〜はあまりにもあっけないものだった」 ◇「戦艦の最期」「幕府の最期」のように、比喩的に用いられることも多い。 09 **【終[シュウ]焉[エン]】** 最期。「その作家は気候の穏やかな南フランスの小さな町で、誰にもみとられず、ひっそりと〜を迎える」 10 **【断[ダン]末[マツ]魔[マ]】** (ひどく苦しむ)死ぬその瞬間。◇「断末摩」とも書く。「末魔」は梵語marmanの音訳で、体内にある特殊な急所で、傷つけられると死ぬというもの。 11 **【末[マッ]期[キ]】** 終わりが近づいた時期。「そのときにはもうすでに癌の〜で我々には手の施 <21> しようがありませんでした」 ▷~症状 12 **[此[こ]の世[よ]の別[わか]れ]** 生きている人にとっての、死ぬ前の期間。「〜に今一度あの蕎麦を食べたい」 ●死んだ年 13 **【享[キョウ]年[ネン]】** 死んだときの年齢。「父は昨年、肺癌のため死去。~86(歳)」「享」は受ける意で、天から生をうけてこの世に生きた年の意から。 14 **【行[ギョウ]年[ネン]】** 享年。「~68(歳)」 ◇もと、生まれてから経た年数の意。 15 **【没[ボツ]年[ネン]】** ①その人が死んだ年。「その学者の生年は1903年、〜は1979年である」②没したときの年齢。すなわち、享年。「~39(歳)」 ◆「歿年」とも書く。 16 **[生[セイ]没[ボツ]年[ネン]]** 生まれた年と死んだ年。「その作家の〜は不詳である」 ◆単に「生没」ともいう。 ●死後 17 **[死[シ]後[ゴ]]** 人が死んでから。「私が死んだら、残された子供たちはどうなるのだろう」 18 **【初[ショ]七[なぬ]日[か]】** 人が死んでから7日目。死んだ日を1日目と数えるので、6日後をいう。◇その日に行う法要の意にも用いる。「しょなぬか」「しょしちにち」ともいう。 19 **【四[シ]十[ジュウ]九[ク]日[ニチ]】** 人が死んでから49日目。今ではその日に行う法要の意にも用いる。「七七日」と書いて「しちしちにち」「なななのか」「なななぬか」ともいう。 20 **[忌[き]]** 親族が亡くなって行動を慎む一定の期間。「〜が明ける」 ▷一周~・三回~・七回~・十三回~・桜桃~(作家、太宰治の命日で6月19日) 21 **[忌[キ]日[ニチ]]** 人が亡くなって初七日から四十九日までの7日ごとの日。 22 **[忌[キ]中[チュウ]]** 死者のための喪に服し、身を慎んでいる期間。ふつう、49日間。 23 **[喪[モ]中[チュウ]]** 喪に服している期間。「~につき、年始のご挨拶は遠慮させていただきます」 ## 0006 枯れる ### a 動詞の類 ●枯れる 00 **[枯[か]れる]** 生きている植物が水分を失い、茶色くなって固くなったり張りをなくしたりして、衰えたり死んだりする。「水をやるのを忘れていて、寄せ植えの植物が枯れてしまった」 01 **[枯[か]れ果[は]てる]** すっかり枯れてしまう。「雨が降らないため、野も山もすべて枯れ果てた」 02 **[尽[すが]れる]** 盛りが過ぎたり冬に近づいたりして、草木の葉先が枯れ始める。「すがれた草木がさみしさを誘う」 ◇「末枯れる」「凋れる」とも書く。「すえ(末)枯れる」意という。 03 **[立[た]ち枯[が]れる]** 病気などが原因で、植物が立ったまま枯れること。「害虫の影響で〜した木」「酸性雨の影響か、山には松や杉の〜が目立つようになってきた」 04 **[枯[コ]死[シ]する]** 植物が、生えているままの状態で枯れて死ぬこと。「多くの杉の苗が〜してしまった」 ●朽ちる 9506 腐る ●朽ちる 05 **[萎[な]える]** ぴんと張りのあった草花などが、張りを失ってぐったりとなること。「庭の草花がすっかりなえてしまった」 ◇「さんざん脅かされ、勇気が萎えてしまった」のように、比喩的に「力をなくす」という意で使うことが多い。 06 **[萎[しぼ]む]** ふくらんで張りのあった花などが、張りを失って小さくなる。「朝顔の花はもうしぼんでいた」 ◇「凋む」とも書く。「予算のめどが立たず、図書館設立の夢がしぼんでしまった」のように、比喩的に「小さくなる」という意で使うことがある。 07 **[萎[しお]れる]** 植物が水気を失い、張りをなくす。「花瓶の花がくなってしおれている」 ◇「枯れる」と違ってまだ乾ききってはいない状態をいう。 ●しなびる 8400 かわく a ●ひからびる ### h 名詞の類:コト・サマ 00 **[霜[しも]枯[が]れ]** 霜が降りるために植物が枯れること。「今年は〜でお茶の木がずいぶんやられた」 01 **[冬[ふゆ]枯[が]れ]** 冬に植物が枯れること。「~の野山に木枯らしが吹く」 02 **[夏[なつ]枯[が]れ]** 夏の暑さのために植物が枯れること。◇「夏枯」と書くこともある。 ### k 名詞の類:モノ ●枯れた草木 00 **[枯[か]れ木[き]]** 枯れた木。「~に花を咲かせることなどできるもんか」 01 **[枯[こ]木[ボク]]** 枯れ木。 02 **[朽[く]ち木[き]]** 枯れて朽ちた木。 03 **[枯[か]れ枝[えだ]]** 枯れた木の枝。「~を集めて火をおこそう」 04 **[枯[か]れ草[くさ]]** 枯れた草。「子供たちのたき火が近くの〜に燃え移る」 05 **[枯[かれ]芒[すすき]]** 枯れたすすき。 ●枯れ葉 06 **【枯[か]れ葉[は]】** 枯れた葉。「並木の~に晩秋を感じますね」 07 **【落[お]ち葉[ば]】** 枯れて落ちた木の葉。「庭の〜を集めて焼き芋をした」 08 **【朽[く]ち葉[ば]】** 落ちて朽ちた葉。「池の底にたまった〜が渋い色を出している」 09 **[病[わく]葉[らば]]** 病気で枯れたり、変色したりした葉。 ### u 名詞の類:トコロ 00 **[枯[か]れ野[の]]** 夏にはあれほど青々と美しかった野原も、冬にはまったくの〜になってしまう」 ## 0007 殺す ### a 動詞の類 ●殺す 00 **[殺[ころ]す]** 自分以外の生きている状態のものを、直接的な手段によって死んだ状態にす <22> る。「3人を殺して逃げていた男が逮捕された」「害虫を〜薬」 01 **[殺[あや]める]** 人を傷つけ、殺す。「何の罪もない人をあやめてしまった」 02 **[屠[ほふ]る]** 戦いで、敵を皆殺しにする。「敵の村を襲い住民を〜」 03 **[叩[たた]き殺[ころ]す]** 人を叩いて殺すこと。◇「あんなひどいことをするやつは許せない。叩き殺してやる」 04 **[打[ぶ]ち殺[ころ]す]** 「叩き殺す」の、よりぞんざいな言い方。「ふざけやがって。今度会ったらぶち殺してやる」 05 **[打[ぶ]っ殺[ころ]す]** 「叩き殺す」の、さらにぞんざいな言い方。「ふざけるんじゃねえってんだ、てめえ、〜ぞ」 06 **【殺[サッ]傷[ショウ]する]** 殺したり傷つけたりすること。「10代の少年による〜事件が起きた」「強力な〜能力をもつ武器」 ▷~事件 07 **【殺[サツ]害[ガイ]する]** 人を殺すこと。「犯人は通りすがりの少年をナイフで〜した」 08 **【謀[ボウ]殺[サツ]する]** 計画的に人を殺すこと。「要人を〜する」 09 **【暗[アン]殺[サツ]する]** 政治・宗教・思想・信条などの点で対立する指導的立場にいる人を、ひそかにねらって殺すこと。「移動中の車を襲い首相を〜する」 10 **[粛[シュク]清[セイ]する]** もともと、思想・信条などを同じくしていた集団の中で、路線を外れたり、指導的な立場の人間と対立したりした者を殺したり追放したりすること。「軍内部の反乱分子は大統領派によって〜された」 11 **[抹[マッ]殺[サツ]する]** 人や物事を、殺したり、完全に否定するなどして、世の中、あるいは特定の社会から、その存在を完全に消し去ってしまうこと。「その組織に逆らった者は、みな〜された」 12 **【惨[ザン]殺[サツ]する]** むごたらしく殺すこと。「犯人は鉈で一家を〜した」 13 **【虐[ギャク]殺[サツ]する]** むごい方法によって殺すこと。「ナチスはユダヤ人を〜した」 ◇「虐殺」は殺す方法がむごいことをいい、「惨殺」は殺した結果の状態がむごいことをいう。 14 **【殺[サツ]戮[リク]する]** むごたらしい光景になるくらい多くの人(や生き物)を殺すこと。「民衆を無差別に〜したテロ集団」 ▷大量~ 15 **[命[いのち]を絶[た]つ]** (強引に)相手を生きていない状態にする。「犯人グループは、身代金を手に入れた後で人質の~計画であった」「自らの~」 16 **[命[いのち]を奪[うば]う]** (強引に)相手を生きていない状態にする。「誰にも、他人の〜権利などない」「野生動物の〜乱開発」 ◇「命を絶つ」が「自ら命を絶つ」のように自分についても使えるのに対して、「命を奪う」は使えない。 17 **[息[いき]の根[ね]を止[と]める]** 相手を(完全に)殺す。「あいつの息の根を止めてやる」 ◇比喩的に、「反対派の息の根を止める」のように、相手を完全に打ち負かす意でも用いる。 18 **[止[とど]めを刺[さ]す]** 相手が死にきれないでいるところに、最後のとどめの一撃を加えて、確実に殺す。「心臓への一突きで敵にとどめを刺した」「わなにかかった獲物に〜」 ●罪のある者を殺す 19 **[誅[チュウ]する]** 罪のある者を、罪を犯したという理由で殺す。「奸臣を〜」「鉄槌を〜」 ◇「誅す」ともいう。 20 **[誅[チュウ]殺[サツ]する]** 罪のある者を(刑や法の執行者でもない者が)罪を犯したという理由で殺すこと。「京にいるすべての倒幕派を〜する」 ●処刑する 3904 こらしめる ●罰する ●刃物で殺す 21 **[切[き]り殺[ころ]す]** 刀などで切ることによって殺す。「枕もとの刀で賊を切り殺した」 ◇「斬り殺す」とも書く。 22 **[切[き]り捨[す]てる]** 人を刃物で切って、そのままほうっておく。「武士は無礼な振る舞いをした町民を切り捨てた」 ◇「斬り捨てる」とも書く。 23 **【斬[ザン]殺[サツ]する]** 刀などで切り殺すこと。「辻斬りは無差別に通りがかりの人を〜し続けた」 24 **[突[つ]き殺[ころ]す]** 槍など、とがったもので突くことによって殺す。「百姓は竹槍で役人を突き殺した」 25 **[刺[さ]し殺[ころ]す]** 刃物などで刺すことによって殺す。「強盗は金を奪おうと、家の主人を〜そうとしました」 26 **【刺[シ]殺[サツ]する]** 刺し殺すこと。「犯人は愛人を〜した後、車で逃走した」 ●飛び道具で殺す 27 **[撃[う]ち殺[ころ]s]** 銃の弾丸を当てることで殺す。「抵抗した店主は強盗に撃ち殺された」 28 **[仕[し]留[と]める]** 主に飛ぶ武器によって、目標とする人や動物を確実に殺す。「熊を鉄砲で~」 ◇「為留める」とも書く。 29 **[射[い]殺[ころ]す]** 矢で射ることによって殺す。「弓矢で鳥を~」 30 **[射[い]止[と]める]** 矢や弾丸などで目標とする人や動物を確実に殺す。「狩りでイノシシを〜」 31 **【射[シャ]殺[サツ]する]** 銃の弾丸などを当てて殺すこと。「警察は、ピストルで抵抗した犯人をピストルで〜した」 32 **【銃[ジュウ]殺[サツ]】** 銃で殺すこと。特に、射殺によって死刑を執行すること。「軍法会議は、反乱部隊の指揮を執った司令官を〜するという判決を下した」 ●絞め殺す 33 **[絞[し]め殺[ころ]す]** 首を絞めて殺す。「愛人をストッキングで絞め殺した男」 34 **【絞[コウ]殺[サツ]する]** 絞め殺すこと。「行方不明のOLが〜されて発見された」 35 **【絞[コウ]首[シュ]にする]** ひも状のもので絞め殺すこと。「日本の法律では〜によって死刑が執行される」 ▷~刑 36 **[縊[くび]る]** 首を絞めて殺す。◇古い言い方。「絞る」とも書く。 ●殴り殺す 37 **[殴[なぐ]り殺[ころ]す]** 手で殴って殺す。「けんかで友人を殴り殺した若者」 38 **【撲[ボク]殺[サツ]する]** 棒などでなぐることによって殺すこと。「活動家が内ゲバで〜された」 ●その他の方法で殺す 39 **[焼[や]き殺[ころ]す]** 焼くことによって殺す。「彼らは立てこもった暴徒を、寺もろとも焼き殺してしまった」 <23> 40 **【焼[ショウ]殺[サツ]する]** 焼き殺すこと。「そのウイルスに感染した猿をすべて〜ことが決まった」 41 **[噛[か]み殺[ころ]す]** 歯でかんで殺す。「狼が番犬をかみ殺した」 42 **[蹴[け]り殺[ころ]す]** 足で蹴って殺す。「まとわりついてきた小犬を蹴り殺してしまった」 ◇「蹴殺す」ともいう。 43 **[轢[ひ]き殺[ころ]す]** 自動車などで、はねたり、ひいたりして殺す。「高速道路で動物をひき殺してしまった」 44 **[圧[アッ]殺[サツ]する]** 押しつぶして殺すこと。「機械の下敷きにして〜する」 45 **[爆[バク]殺[サツ]する]** 爆弾などによって殺すこと。「高性能爆薬を使って、政府の要人を〜する計画が発覚した」 46 **[毒[どく]を盛[も]る]** 人を殺すために、飲食物に毒薬を混ぜて食べさせる。「毒を盛られているおそれがあるので、毒見をさせる」 47 **[一[イッ]服[プク]盛[も]る]** 「毒を盛る」の婉曲な表現。「城主は紛れ込んだ敵に一服盛られた」 48 **【毒[ドク]殺[サツ]する]** 毒薬によって殺すこと。「王を〜して国を自分のものにしようとした奸臣」 ●「殺す」の婉曲な表現 49 **[やる]** 人を殺す。「相手かまわず〜か」「殺る」はあて字。「やる」は他にも、「飲る」とあてて酒を飲む意に用いたり、「演る」とあてて演じる意に用いるなど、広く用いられる。 50 **[消[け]す]** 人の存在をなくすように殺したり、始末したりする。「邪魔者を〜ために殺し屋を雇った」 51 **[片[かた]付[づ]ける]** じゃまになる人やじゃまなものを殺す。「あいつから先に片づけてやる」 52 **[ばらす]** 個人を殺す。「少しでも動いてみろ、〜ぞ」 53 **[手[て]に掛[か]ける]** 自分の手によって人を殺したり、罰したりする。「自分の子供を手に掛けてしまった」 54 **[首[くび]を取[と]る]** 敵の首を切り落とす。◇昔、敵の大将の首を切り落として、手柄の証拠とする。「敵の大将の首を取った者には褒美をとらせる」 55 **[血[ち]祭[まつ]りに上[あ]げる]** 自分たちの強さを強調させたり、味方の士気を高揚させたり、敵に恐怖感を与えるための象徴として敵などを殺す。「まずこいつから血祭りにあげてやる」 ◇「血祭りに挙げる」とも書く。 ●討つ 3705 討つ a ### b 動詞の類 ●細菌などを殺す 00 **【殺[サッ]菌[キン]する]** いろいろなものに付着していたり、その中で殖していたりする細菌類を殺すこと。「紫外線で雑菌を〜する」 ▷低温~・~剤・~灯・~作用 01 **【滅[メッ]菌[キン]する]** すべての微生物を死滅させて、無菌状態にすること。「ピンセットを煮沸して〜する」 02 **【消[ショウ]毒[ドク]する]** 薬品や紫外線などで、病原体を殺すこと。「注射の前にアルコールで腕を〜する」 ▷煮沸~ 03 **【解[ゲ]毒[ドク]する]** 体内に入った毒物の働きを、薬品などで無毒化すること。「この毒は早く〜しないと命にかかわる」 ▷~作用・~剤 ●動物や虫を殺す 04 **[絞[し]める]** 鶏などの首をひねって殺す。「自分で育てた鶏の首を〜」 05 **[潰[つぶ]す]** 家畜を、食べるために殺す。「祝いの日には、やぎをつぶして、特別な料理をつくる」 06 **[屠[ほふ]る]** 家畜を殺し、解体する。「祭りの日には父が羊をほふり、その肉を焼いて皆にふるまった」 07 **【殺[セッ]生[ショウ]】** 生き物を殺すこと。「そんなに〜はやめなさい」「食べる分だけ魚をとる。必要以上に〜してはいけない」 ▷~禁断(鳥・けもの・魚介など生き物をとるのを禁じること) 08 **【屠[ト]殺[サツ]】** その肉などを利用するために動物(獣)を殺すこと。「数頭の牛を〜した」 09 **【捕[ホ]殺[サツ]する]** 人間に害を与える動物や虫をつかまえて殺すこと。「野犬を〜する」 10 **【薬[ヤク]殺[サツ]する]** 動物を、えさなどに混ぜた薬物によって殺すこと。「毒団子を使ってねずみを〜する」 11 **【殺[サッ]虫[チュウ]する]** 虫を薬剤などによって殺すこと。「薬液を噴霧して〜する」 ▷~剤 12 **【燻[クン]蒸[ジョウ]する]** 薬剤を気化させて有毒ガスを発生させ、殺菌・殺虫すること。「標本は保存のため定期的に〜する必要がある」「輸出する小麦を〜する」 ●駆除する 6000 取る a ●あるものを取り除く ●枯らす 13 **[枯[か]らす]** 植物を枯れさせる。「水をやるのを忘れて、鉢植えの花を枯らしてしまった」「害虫が稲を〜」 ●自分で自分を殺す 14 **[命[いのち]を絶[た]つ]** これから先も続いたであろう命を自分の手によって、その時点で終わらせてしまうこと。「追っ手にすぐ近くまで迫られ、大将は自ら命を絶った」 ◇多く「自ら(の)命を絶つ」の形で用いられる。 15 **[自[ジ]殺[サツ]する]** 自分で自分の命を絶つこと。「人は悲しみのあまり〜することもある」 ▷投身~・飛び降り~・飛び込み~・鉄道~・入水~・焼身~・割腹~・ピストル〜・ガス〜・服毒~・集団~・後追い~・~未遂・~行為・~者 ⇔他殺 16 **[自[ジ]害[ガイ]する]** (自分の体を傷つけて)自殺すること。「女は短刀をのどに突き立てて〜した」 ◇古い言い方。 17 **[自[ジ]決[ケツ]する]** 責任を取ったり、主義を貫いたりするために自殺すること。「捕虜になりたくないと島の住民は、全員〜した」 ▷集団~ 18 **[自[ジ]刃[ジン]する]** 刃物で自殺すること。「敗軍の大将は、落ち延びた先で〜した」 19 **[手[て]首[くび]を切[き]る]** 自殺しようとして手首の血管を刃物で切る。「彼女は傷心のあまり手首を切った」 20 **[腹[はら]を切[き]る]** 昔、おもに武士が、刑罰として、あるいは責任を取るなどするために、自分で自分の腹を刀剣で切って死ぬ。「武士ならば、責任を取って、いさぎよく腹を切れ」 21 **【切[セッ]腹[プク]する]** 腹を切って死ぬこと。「一大事の責任を取って家老が〜した」 <24> 22 **【割[カップク]腹[プク]する]** 自分の腹を切って死ぬこと。「三島由紀夫は〜して死んだ」 ▷~自殺 23 **[身[み]を投[な]げる]** 高い所から飛び降りる。「自分の将来を悲観して、その男は灯台から身を投げた」 24 **[身[み]投[な]げする]** 身を投げること。「旅行中の若い女性が崖の上から〜した」 25 **[投[トウ]身[シン]する]** 身投げ。「警官に追い詰められた犯人は、ビルから〜して〜を図った」 ▷~自殺 26 **[入[ジュ]水[スイ]する]** 海や川などの水中に身を投げて自殺すること。「その作家は恋人と真冬の海に〜した」 ▷~自殺 ◇「にゅうすい」ともいう。 27 **[首[くび]をつる]** ひも状のものを高い所に結びつけ、そのひもに首をかけてそのままぶら下がり、体の重みで首を絞めて死ぬ。「その人は、庭の柿の木で首をつっているのを発見された」 28 **[首[くび]吊[つ]りする]** 首をつること。「隣町の雑木林で若い女が〜したらしい」 29 **[首[くび]を縊[くく]る]** 自分でひも状のものをのどに巻きつけ、絞めたり体重をかけるようにしたりして死ぬ。「その代金を払っていただけないと一家で〜ことになるんです」 30 **[縊[くび]れる]** 「首をくくる」の古い言い方。「男は古い空き家の中でくびれて死んでいるのを発見された」 31 **[縊[イ]死[シ]する]** 首を吊って死ぬこと。死体は、害者は犯人に〜したかのように見せかけられていた」 32 **【心[シン]中[ジュウ]する]** 互いに愛し合っている人たちが、この世では幸せに生活していくことができないと考え、一緒に自殺すること。「借金を苦にして、その夫婦は子供を道づれに〜した」 ▷一家~・親子~ 33 **[無[ム]理[リ]心[シン]中[ジュウ]する]** 死ぬつもりのない人を殺して、その場で自分も死ぬこと。「その母親は、生活苦にたえかねて、幼い子供と〜した」 34 **[情[ジョウ]死[シ]する]** 恋人同士が心中すること。「不倫の恋の末に、作家はその女性と〜した」 35 **[殉[ジュン]じる]** 昔、主君が死んだとき、あとを追って自殺した。「〜悲劇的な恋人たち・恋に〜人々」 36 **[殉[ジュン]ずる]** 「殉じる」のより古い言い方。「主君に~」 ◇「殉ず」ともいう。 37 **[殉[ジュン]死[シ]する]** 主君の死に際して、あとを追って臣下や妻などが死ぬこと。「城主がかたく禁じていたにもかかわらず、何人かの側近は〜した」 ### d 形容動詞の類 00 **[必[ヒッ]殺[サツ]の]** 敵を必ず殺すものである様子。「この戦闘機は〜一撃のサイドワインダーを搭載している」「〜の一撃で、敵を倒す」 ▷~技 01 **【流[リュウ]血[ケツ]の】** 争いや事故などで、死傷者がでる様子。「市民と警官隊との衝突は、大勢の死傷者を招いた」 ▷~事件 02 **[血[ち]塗[ぬ]られた]** 人を殺したり、人が殺されたりする、流血の出来事・惨事があった様子。「支配者の系譜はすべて〜ものだ」「〜過去」 ### h 名詞の類:コト・サマ ●人を殺すこと 00 **[人[ひと]殺[ごろ]し]** 人間を殺すこと。「隣の家で〜が起きた」 01 **【殺[サツ]人[ジン]】** 「人殺し」の、かたい言い方。「容疑者は酒の席で被害者に〜を犯した」 ▷~罪・~者・~鬼・~犯・~事件 02 **[殺[あや]し]** 殺人。「〜の現場へ急行する」 03 **【致[チ]死[シ]】** あることが直接の原因となって死に至らせること。▷〜量 04 **[他[タ]殺[サツ]】** 他人によって殺されること。「司法解剖の結果、死体は〜によるものであることが判明した」 ⇔自殺 05 **[皆[みな]殺[ごろ]し]** ある集団に属する人などをすべて殺してしまうこと。「男は村人を〜にした」 06 **[大[ダイ]虐[ギャク]殺[サツ]】** 大規模な虐殺。「軍隊による〜」 07 **[ホロコースト]** 特に、ナチスによるユダヤ人の大虐殺をいう。▷holocaust ●殺意 1507 考える ●殺意 ●殺し方 08 **【切[き]り捨[す]て]】** (江戸時代の武士の特権で、無礼におよんだ庶民を切り捨ててもとがめられないというもの) ◇「斬り捨て」とも書く。 09 **[見[み]殺[ごろ]し]** 助かるかも知れないものに対して、何もしないで、ただその経緯を傍観し、結局死なせてしまうこと。「濁流にのみこまれるのが怖くて、おぼれかけていた人を〜にした」 10 **[嬲[なぶ]り殺[ごろ]し]** 人を、おもちゃにするようにしていじめること。特に、弱いものをいじめ、もてあそんで殺してしまうこと。「その子の親は、〜にされたとして同級生を訴えた」 11 **【半[はん]殺[ごろ]し]** 死ぬ寸前の状態になるまでいためつけること。「やくざにからまれ、〜の目にあう」 12 **[生[なま]殺[ごろ]し]** すぐには死なないように、手加減をして苦しめること。「中途半端なやり方で、人を〜にするな」 13 **[蛇[へび]の生[なま]殺[ごろ]し]** じわじわと相手を追い詰め、すぐに息の根を止めずに半殺しの状態で長い間苦しめること。「蛇の〜」 ●自殺すること 14 **【腹[はら]切[き]り]** 切腹すること。「この商談に失敗したら、私は~もんですよ」 15 **[首[くび]吊[つ]り]** 首をつること。「この手形が落ちなければ一家そろって〜です」 16 **[首[くび]縊[くく]り]** 首をくくること。 17 **[飛[と]び降[お]り]** 高いところから飛び降りて自殺すること。「先月もあのビルで〜があった」 18 **[飛[と]び込[こ]み]** 走ってくる列車・自動車の前に身を躍らせて急に出たり、海・川などに飛び込んで自殺すること。「どこかの駅で〜があったらしくて、電車が止まっている」 <25> ### k 名詞の類:モノ 00 **[凶[キョウ]器[キ]]** 人を殺したり傷つけたりする(した)道具。「殺人の〜に使われたナイフは捨てたんだ」 ◇「兇器」とも書く。 01 **[鈍[ドン]器[キ]]** 凶器として用いられた、かたくて重みのある金づち・バールなどの道具。「被害者は〜で殴打されたとみられる」 02 **【殺[サッ]虫[チュウ]剤[ザイ]】** 害虫を殺すための薬剤。 03 **[蚊[か]取[と]り線[セン]香[コウ]]** 殺虫の成分でつくった、いぶして蚊を殺す渦巻き状の線香。 04 **【燻[クン]煙[エン]剤[ザイ]】** 煙を出すことで害虫や細菌を殺す薬剤。「〜の煙を火事と誤解した」 05 **【燻[クン]蒸[ジョウ]剤[ザイ]】** 有毒ガスを発生させて害虫などを殺す薬剤。 06 **【殺[サッ]菌[キン]剤[ザイ]】** 病原菌を殺すための薬剤。 07 **【殺[サッ]鼠[ソ]剤[ザイ]】** ねずみを殺すための薬剤。 ●毒薬 9503 危ない k ●毒 ●植物を枯らすもの 08 **[除[ジョ]草[ソウ]剤[ザイ]]** 雑草を枯らす薬品。「この〜は、どんな雑草も根こそぎ枯らしてしまう」 09 **[枯[か]れ葉[は]剤[ザイ]]** 木の葉を枯らして落とすために用いられる除草剤の一種。◇猛毒のダイオキシンを含むものがベトナム戦争でアメリカ軍によって使用された。 10 **[病[ビョウ]気[キ]]** 植物の生体の生理機能に異常を起こし、正常な生命活動を行えなくし、枯らしてしまうもの。「稲の~を防ぐためにいくつかの農薬が用いられる」 ●病害など 4209 こうむる h ●さまざまな被害や災害 ### q 名詞の類:イキモノ ●害虫 6912 損なう q ### S 名詞の類:ヒト 00 **[人[ひと]殺[ごろ]し]** 人を殺した人、または人を殺そうとしている人。「きゃあ、〜」 01 **【殺[サツ]人[ジン]者[シャ]】** 人を殺した人。「たまたま殺人現場に通りかかっただけで、〜の汚名を着せられてしまった」 02 **[殺[サツ]人[ジン]犯[ハン]】** 人を殺した犯人。「〜をかくまう女」 03 **[殺[サツ]人[ジン]鬼[キ]】** 何人も人を殺した人。「〜」の、よりおそろしさを加えた表現。「1年のうちに、5人もの人を殺していた〜が昨日警察に逮捕された」 04 **[下[ゲ]手[シュ]人[ニン]】** 実際に手を下して人を殺した人。「辻斬りの~」 ◇古い言い方。 05 **[殺[ころ]し屋[や]]** 人を殺すことを常習的に行って、報酬を得ている人。「〜に要人の暗殺を依頼した」 06 **[刺[シ]客[カク]】** 誰かを暗殺するためにさしむけられた人。「城代家老が、江戸家老一派の〜に襲われた」 ◇古い言い方。「しきゃく」「せっかく」ともいう。 07 **[ヒットマン]** 殺し屋。「~に殺しを依頼する」 ▷hit man ●スナイパー 5209 弾く s ●自殺者 08 **[自[ジ]殺[サツ]者[シャ]】** 自殺した人。「失業や借金苦などによる〜が増加している」 09 **[殉[ジュン]死[シ]者[シャ]]** 殉死した人。「名君の死に際し、十数名の〜が出た」 ### u 名詞の類:トコロ ●刑場・死刑台など 3904 こらしめる u <26> # 01 生む・育てる(生育) ## 0100 生む ### a 動詞の類 ●生む 00 **[生[う]む]** 女性、生物の雌が、新しい生命をもつものを体の中から出す。「妻は3人の子を生んだ」「にわとりが卵を~」 ◇「産む」とも書く。 01 **【生[う]み落[お]とす]** 子や卵を、体の外へ生んで出す。「病院にかつぎ込まれた妊婦は、元気な赤ん坊を生み落とした」 ◇「産み落とす」とも書く。 02 **[御[お]産[サン]する]** (人間の女性が)子を生むこと。「昔は自宅で〜する人が多かった」「犬の〜」 ◇古風な言い方。 03 **【出[シュッ]産[サン]する]** 人間や動物が子を生むこと。「男の子を~する」「妻の〜に立ち会う」 04 **【安[アン]産[ザン]】** 苦しまず、楽に出産すること。「犬は〜するとよくいわれる」 ⇔難産 05 **【難[ナン]産[ザン]する]** 出産の際に、子がなかなか母体から出てこないで苦しむこと。「初めての出産は、ずいぶん〜したんですよ」 ⇔安産 ◇比喩的に、なかなか物事が成立しない意にも用いられる。 06 **【早[ソウ]産[ザン]する]** 予定時期よりも早く出産すること。「〜したが、母子ともに元気だ」 07 **【流[リュウ]産[ザン]する]** 妊娠の途中で胎児が死んで、体外に出てしまい、出産に至らないこと。「姉は最初の妊娠で〜した」 08 **【死[シ]産[ザン]する]** 胎児が死んだ状態で体外に出るような出産をすること。「初めての子を~して、妻はたいそう悲しんでいる」 ◇「しさん」ともいう。 09 **【分[ブン]娩[ベン]する]** 「出産」の専門的な言い方。「無事〜した」「牛の〜のときには子牛の足に縄を結わえて引っ張った」 ▷~室 10 **[腹[はら]を痛[いた]める]** 子を生む。「あの子は私が腹を痛めた子なんだよ」 ◇自分が子を生むことの婉曲な表現。 11 **[御[お]腹[なか]を痛[いた]める]** 「腹を痛める」の、より丁寧な言い方。「自分のおなかを痛めた子だもの、かわいくないはずがない」 ◇「御中を痛める」とも書く。 ●卵を生む 12 **[生[う]み付[つ]ける]** 卵を生んで、あるものの表面や中に付ける。「木に〜虫」 ◇「産み付ける」とも書く。 13 **【産[サン]卵[ラン]する]** 卵を生むこと。「鮭は自分の生まれた川に〜する」 ●ひなをかえす 14 **[孵[かえ]す]** 卵にあたためるなどの適切な刺激を与え、その卵からひながかえって出てくるようにする。「5歳の娘はにわとりの卵をかえそうと布団の中であたためた」 15 **【孵[フ]化[カ]する]** 卵をかえすこと。「にじますの卵を〜するのに成功した」 ▷人工~・~器・~場 16 **【孵[フ]卵[ラン]する]** (主として鳥や爬虫類などの)卵をかえすこと。「〜には約3週間かかる」 ▷~器・~場 ●子供をつくる 17 **[作[つく]る]** この世に存在しなかったものを、努力して新たにこの世に存在するように準備する。「今3人子供がいるから、もう子供はつくらない予定だ」 18 **[拵[こしら]える]** あるものをつくり出す。「彼女は夫との間に5人もの子供をこしらえた」 19 **[得[え]る]** 子供をつくる。「妻との間に一男一女を〜」 20 **[儲[もう]ける]** 子供をつくる。「彼は結婚して、一男一女をもうけた」 ●生まない 21 **[下[お]ろす]** 人為的に流産させる。「予定外にできてしまった子であったとしても、安易に〜ことには賛成できない」 ◇「堕す」とも書く。 22 **[中[チュウ]絶[ゼツ]する]** 胎児を人工的に体外に出すこと。「人工妊娠中絶」の略。ややかったい言い方。 23 **[堕[ダ]胎[タイ]する]** おろすこと。「出産するか〜するか」 ●その他 24 **[生[う]み分[わ]ける]** 根拠のある方法によって、自分たちの欲しい性別の子を生む。「男女を〜確実な方法がありますか」 ◇「産み分ける」とも書く。 25 **[産[うぶ]気[け]づく]** 今にも子が生まれそうな状態になる。「となりの家は今夜あたりが〜ようだ」 26 **【破[ハ]水[スイ]する]** 出産の直前、羊膜が破れて羊水が流れ出ること。「妻が〜したので、てんてこ舞いで病院に担ぎ込んだんだ」 27 **[取[と]り上[あ]げる]** 出産の際、子が産道から出てくるのを助け、最初に抱き上げる。「おまえを取り上げてくれたのはあの助産婦さんだよ」 ●帝王切開する 7000 切る ●手術など ### d 形容動詞の類 00 **[多[タ]産[サン]の]** 多くの子や卵を生む体質をもっている様子。「6人姉妹だなんて、彼女のうちは〜の家系だ」 01 **【少[ショウ]産[サン]の】** 子を少ししか生まない体質である様子。「人間は動物の中でも〜の部類に入る」 ●生み立て 4614 取れる d ●取れ立て ### h 名詞の類:コト・サマ 00 **【初[うい]産[ざん]]** その女性にとって初めてのお産。「〜にしては軽いほうだった」 ◇「おっさん」ともいう。 ●出産に伴う痛み 01 **【陣[ジン]痛[ツウ]】** 出産時に、子宮の収縮によっておこり、それに耐え生じる腹部の痛み。その周期は徐々に短くなる。「~が始まる」 <27> 02 **[産[う]みの苦[くる]しみ]** 子を生むときの苦痛。「〜を味わう」 ◇「生みの苦しみ」とも書く。「陣痛」とともに比喩的に、物事を完成させるための苦労の意でも用いられる。 ### k 名詞の類:モノ ●孵化器 00 **[孵[フ]化[カ]器[キ]]** 卵をかえすための器具。 01 **[孵[フ]卵[ラン]器[キ]]** 人工的に温度と湿度を一定に保ち、その中で(主として、鳥や爬虫類などの)卵をかえす器具。 ●母体 9907 からだ k ●からだ ### m 名詞の類:モノ 00 **[羊[ヨウ]膜[マク]]** 子宮内で胎児を包んでいる薄い膜。 01 **[羊[ヨウ]水[スイ]]** 羊膜の内部を満たし、胎児を保護している液体。 02 **【臍[サイ]帯[タイ]】** 胎盤と胎児をつないでいる、母体から供給される栄養や酸素、胎児の老廃物などの通り道。◇「せいたい」ともいう。 03 **[臍[へそ]の緒[お]]** 「臍帯」の、くだけた言い方。「~を桐の箱に入れてとっておく」 04 **[胞[え]衣[な]]** お産のとき、胎児が出てきたあとで胎内より排出される羊膜・臍帯・胎盤など。◇「ほうい」「ほうえ」ともいう。「胎衣」とも書く。 ●子宮・胎盤 0107 宿る u ●卵・卵子 05 **[卵[たまご]]** 鳥類・爬虫類・両生類・魚類・昆虫などの雌が生む、子のもとになるもの。「~からひながかえる」 ◇単に「卵」というとにわとりの卵を指すことが多い。その場合は「玉子」とも書く。「彼はパイロットの卵だ」のように、比喩的に、成長することによって今とは違った性質・形になるものの意でも用いる。 06 **[卵[ラン]子[シ]]** 女性、動物の雌の体の中でつくられる生殖細胞。 07 **【卵[ラン]巣[ソウ]】** 女性、動物の雌の体の、ホルモンを分泌したり、卵子をつくったりする器官。 08 **【受[ジュ]精[セイ]卵[ラン]】** 受精した卵子。 09 **【未[ミ]受[ジュ]精[セイ]卵[ラン]】** 受精していない卵子。 10 **【有[ユウ]精[セイ]卵[ラン]】** (食用の、にわとりの卵のうちの)受精している卵。 11 **【無[ム]精[セイ]卵[ラン]】** (食用の、にわとりの卵のうちの)受精していない卵。 12 **[真[ま]子[こ]]** (食用としての)魚類の卵巣。⇔白子 ●鶏卵 0300 食べる n ●卵 ▶精子・精巣 13 **[精[セイ]子[シ]]** 男性、動物の雄の体の中でつくられる生殖細胞。 14 **[種[たね]]** 精子を子のもとになるものととらえた言い方。 15 **【精[セイ]液[エキ]】** 雄の生殖器から分泌される、精子を含む、粘りけのある液体。 16 **[ザーメン]** 「精液」の洋語的表現。▷ドSamen 17 **[スペルマ]** 「精液」の洋語的表現。▷ギリシャ語spermaから。 18 **【精[セイ]巣[ソウ]】** 男性の生殖器の一部で、ホルモンを分泌したり、精子をつくったりする器官。 19 **[睾[コウ]丸[ガン]]** 「精巣」を、体の一部位としてとらえた言い方。 20 **[金[きん]玉[たま]]** 睾丸。 21 **[きん]** 「金玉」の略。 22 **[白[しら]子[こ]]** (食用としての)魚類の精巣。 23 **[陰[イン]嚢[ノウ]】** 内部に睾丸を包み込む袋状の部分。 24 **[陰[ふぐり]]** 「いんのう」の古い言い方。 ### q 名詞の類:イキモノ 00 **[雌[めす]]** 人以外の生き物で、卵を生んだり、受精して子を生んだりする機能をもつもの。◇獣の場合は「牝」と書くこともある。⇔雄 01 **[雄[おす]]** 人以外の生き物で、雌に精子を与え、雌に子を生まさせる機能をもつもの。◇獣の場合は「牡」と書くこともある。⇔雌 02 **【雌[シ]雄[ユウ]】** めすとおす。▷~同体・~異体 ### S 名詞の類:ヒト ●実子 00 **[実[み]の子[こ]]** 自分の本当の子。 01 **【実[ジッ]子[シ]]** 自分が生んだ(つくった)子。⇔養子 ●子・赤ちゃんなど 0104 生まれる s ●女 3007 女らしい s ●女 ●男 3008 男らしい s ●男 ●産婦 02 **[産[サン]婦[プ]]** 出産前後の女性。 03 **[妊[ニン]婦[プ]]** 妊娠している女性。▷~服 04 **【妊[ニン]産[サン]婦[プ]】** 妊婦と産婦とをまとめた言い方。 05 **【経[ケイ]産[サン]婦[プ]】** 子を生んだことのある女性。 06 **【初[ショ]産[ザン]婦[プ]】** 初めて出産を経験する女性。 ●親 07 **[親[おや]]** その子を生んだ人や、生ませた人や、育てた人。 08 **[生[う]みの親[おや]]** その人を生んだ親。◇「産みの親」とも書く。 09 **[実[じつ]の親[おや]]** その子を生んだ人や生ませた人。 10 **[親[おや]御[ご]さん]** 他人の親をいう尊敬語。 11 **[母[はは]]** 自分あるいはその子を生んだ、女の親。 12 **[母[ハハ]親[オヤ]]** 親のうち女であるほう。⇔父親 13 **[未[ミ]婚[コン]の母[ハハ]]** 法的に結婚せずに、子を生んだ女性。 14 **【シングルマザー】** 離婚したり未婚の母であったりして、ひとりで子を育てている母親。▷single mother <28> 15 **[父[ちち]]** 自分あるいはその子を生ませた、男の親。 16 **[父[チチ]親[オヤ]]** 親のうち男であるほう。⇔母親 17 **[片[かた]親[おや]]** 父親と母親のどちらか一方。「〜で育つ」 18 **【両[リョウ]親[シン]】** その子をつくった、一組の男女。「~とも健在です」 19 **[父[フ]母[ボ]]** (おもに自分の)父と母をまとめていう言い方。「~の恩」 20 **[老[ロウ]親[シン]]** 年老いた親。「~をいたわる」 ●代理母 9304 かわる s ●代わり ●育ての親 0101 育てる s ●育ての親 ▶親子 21 **[親[おや]子[こ]]** 親とその子。「夜店の前を楽しそうに一組の〜が通り過ぎた」 ▷~連れ・~丼 22 **【母[ボ]子[シ]】** 母親とその子。「~ともに健康です」 ▷~手帳・~家庭・~寮 23 **【父[フ]子[シ]】** 父親とその子。▷~家庭 ●母 24 **[母[はは]]** (その人の)母親。「〜ひとり子ひとりの生活」と、自分の母親を指していうときには、へりくだった表現として用いられる。 25 **[御[お]袋[ふくろ]]** 母を親しんでいうときの、くだけた言い方。「おやじ、〜をもっと大事にしろ」「〜の味」 ⇔親父 26 **[母[かあ]さん]** 「母」の、くだけた言い方。⇔お父さん ◇多く、自分の母親に直接呼びかけたり、家族の中で母親を指していう場合に用いられる。 27 **[御[お]母[かあ]さん]** 「かあさん」の丁寧な言い方。⇔お父さん 28 **【御[お]母[かあ]様[さま]】** 話し相手の母親を指したり、自分の母親に直接呼びかけたり、家族の中で母親を指していう場合などに用いられる丁寧な言い方。⇔お父様 29 **[御[お]母[かあ]ちゃん]** 「かあさん」の親しみを込めた、くだけた言い方。⇔お父ちゃん 30 **[母[かあ]ちゃん]** 「おかあちゃん」の、ややぞんざいな言い方。⇔父ちゃん 31 **[お[お]っかさん]** 「おかあさん」の時代がかった言い方。「おっかさん」の時代がかった言い方。特に、時代劇の台詞などで自分の母親を呼ぶときによく用いられる。 32 **[お[お]っかあ]** 「おかあさん」の時代がかった、ぞんざいな言い方。⇔おとっつぁん 33 **[ママ]** 「おかあさん」の洋語的表現。▷教育~ ◇パパ 子供が母親に直接呼びかけたり、母親を指していうときなどに用いられる。▷ma(m)ma 34 **[母[ハハ]上[ウエ]]** 手紙などで使う尊敬語。自分の母親にも他人の母親に対しても用いられる。 35 **[母[ハハ]君[ギミ]]** おもに他人の母親を指していう尊敬語。⇔父君 36 **[母[ボ]堂[ドウ]]** 他人の母親を指していう尊敬語。 37 **[慈[ジ]母[ボ]]** 慈愛あふれる良い母親(であると持ち上げていうときに用いられる言い方)。⇔厳父 38 **【賢[ケン]母[ボ]】** 賢い母親。▷良妻~ 39 **[老[ロウ]母[ボ]]** 年老いた母親。⇔老父 40 **[病[ビョウ]母[ボ]]** 病気にかかっている母。 41 **[亡[ボウ]母[ボ]]** 亡くなった母親。⇔亡父 42 **[実[ジツ]母[ボ]]** 実の母親。⇔義母、養母、実父 43 **[生[セイ]母[ボ]]** その人を生んだ母親。 44 **[瞼[まぶた]の母[はは]]** 幼いころに別れたり死でしまったり、遠くにいるために記憶の中にしかその面影を見ることのできない母親。 ●賢母 0100 生む s ●母 ●聖母 3404 信じる s ●開祖など ●義母 0101 育てる s ●義理の親 ●父 45 **[父[ちち]]** (その人の)父親。「父の友人」と、自分の父親を指していうときには、へりくだった表現として用いられる。 46 **【親[おや]父[じ]]** 自分の父親に直接呼びかけたり、父を親しんでいうときの、くだけた言い方。「〜の店を継ぐことにしたよ」 ⇔お袋 ◇「親爺」「親仁」とも書く。 47 **[父[とう]さん]** 「父」の、くだけた言い方。⇔お母さん ◇多く、自分の父親に直接呼びかけたり、家族の中で父親を指していう場合に用いられる。 48 **【御[お]父[とう]さん]** 「とうさん」の丁寧な言い方。⇔お母さん 49 **【御[お]父[とう]様[さま]]** 話し相手の父親を指したり、自分の父親に直接呼びかけたり、家族の中で父親を指していう場合などに用いられる丁寧な言い方。⇔お母様 50 **[御[お]父[とう]ちゃん]** 「とうさん」の親しみを込めた、くだけた言い方。⇔お母ちゃん 51 **[父[とう]ちゃん]** 「おとうちゃん」の、ややぞんざいな言い方。⇔母ちゃん 52 **[とっつぁん]** 「とうさん」の時代がかった、ややぞんざいな言い方。 53 **【おとっつぁん】** 「おとうさん」の時代がかった言い方。特に、時代劇の台詞などで自分の父親を呼ぶときによく用いられる。 54 **[パパ]** 「おとうさん」の洋語的表現。▷イクメン ◇子供が父親に直接呼びかけたり、父親を指していうときなどに用いられる。▷papa 55 **[父[チチ]上[ウエ]]** 手紙などで使う尊敬語。母上 ◇自分の父親にも他人の父親に対しても用いられる。 56 **[父[チチ]君[ギミ]]** おもに他人の父親を指していう尊敬語。⇔母君 57 **[尊[ソン]父[プ]]** おもに相手の父親を指していう尊敬語。「御~様」 58 **[厳[ゲンプ]父[プ]]** ①厳しい父親。②他人の父親を指していう尊敬語。「御~様」 <29> 60 **【慈[ジ]父[フ]】** 慈愛あふれる良い父親(であると持ち上げていうときに用いられる言い方)。⇔慈母 61 **[老[ロウ]父[フ]]** 年老いた父親。⇔老母 62 **[病[ビョウ]父[フ]]** 病気にかかっている父。 63 **[亡[ボウ]父[フ]]** 亡くなった父親。「〜の形見の品」 64 **[実[ジッ]父[プ]]** 実の父親。⇔義父、養父、実母 ●義父 0101 育てる s ●義理の親 ### t 名詞の類:ヒト ▶祖父母 00 **[祖[ソ]父[フ]]** (その人の)父母の父親。◇「祖父」と、自分の祖父を指していうときには、へりくだった表現として用いられる。 01 **[祖[ソ]母[ボ]]** (その人の)父母の母親。◇「祖父」と同様に、自分の祖母を指していうときには、へりくだった表現として用いられる。 02 **[御[お]祖[じい]父[さん]]** 「祖父」の、くだけた言い方。◇多く、自分の祖父に直接呼びかけたり、家族の中で祖父を指していうときに用いられる。 03 **[御[お]祖[ばあ]母[さん]]** 「祖母」の、くだけた言い方。◇多く、自分の祖母に直接呼びかけたり、家族の中で祖母を指していうときに用いられる。 04 **[祖[じい]父[さん]]** 「おじいさん」のぞんざいな言い方。 05 **[祖[ばあ]母[さん]]** 「おばあさん」のぞんざいな言い方。 06 **[御[お]祖[じい]父[ちゃん]]** 「おじいさん」の親しみを込めた言い方。 07 **[御[お]祖[ばあ]母[ちゃん]]** 「おばあさん」の親しみを込めた言い方。 08 **[祖[じい]父[ちゃん]]** 「おじいちゃん」の、ややぞんざいな言い方。 09 **[祖[ばあ]母[ちゃん]]** 「おばあちゃん」の、ややぞんざいな言い方。 10 **[祖[おお]父[じ]]** 「祖父」の昔風の言い方。 11 **[祖[おお]母[ば]]** 「祖母」の昔風の言い方。 12 **【祖[ソ]父[フ]母[ボ]]** 祖父と祖母。 13 **[曾[ソウ]祖[ソ]父[フ]]** 祖父母の父親。 14 **[曾[ソウ]祖[ソ]母[ボ]]** 祖父母の母親。 15 **[曾[ひい]祖[じい]父[さん]]** 「曾祖父」の、くだけた言い方。◇さらにくだけて「ひい(お)じいちゃん」などともいう。 16 **[曾[ひい]祖[ばあ]母[さん]]** 「曾祖母」の、くだけた言い方。◇さらにくだけて「ひい(お)ばあちゃん」などともいう。 ### u 名詞の類:トコロ ●生むところ 00 **【産[うぶ]屋[や]]** ①昔、子を生むために建てた小屋。②お産をするための部屋。 01 **[産[サン]室[シツ]]** お産をする部屋。 02 **[分[ブン]娩[ベン]室[シツ]]** 病院などの、分娩をするための部屋。 03 **【産[サン]褥[ジョク]]** 出産のときに妊産婦が横になる寝床。▷~期 ●産院・産科 6703 治す i 医療機関・診療科 ### x 名詞の類:トキ 00 **[臨[リン]月[ゲツ]]** 出産する予定になっている月。「会社が忙しいので〜のおなかを抱えて勤めに出る」 01 **【予[ヨ]定[テイ]日[ビ]]** 出産予定の日。「〜はいつですか」「〜より7日遅れて、長男は安産で出産した」 ◇「出産予定日」の略。 02 **[産[サン]前[ゼン]]** お産の前。「〜産後の休暇」 03 **[産[サン]後[ゴ]]** お産の後。「〜の肥立ちが悪い」 04 **【産[サン]褥[ジョク]期[キ]】** お産によって変化した母体が、妊娠前の状態に回復するまでの期間。ふつう6週間から8週間。 ●産休 4707 休む x ●休暇 ## 0101 育てる ### a 動詞の類 ●育てる 00 **[育[そだ]てる]** 小さくて未熟なものに、必要とするものを与え、少しずつ大きくして、成熟した状態に達するまで見守る。「共働きなので、夫と協力して子供を〜つもりです」「ベランダで観葉植物を育てている」「文化を〜環境を大切にする」 01 **[育[はぐく]む]** 保護し、大切に育てる。「学校の使命は子供を健全に〜ことにある」「両親の愛情に〜まれて、幸せな幼年時代を送った」「小さいころから遵法精神を〜ことが必要だ」 02 **[養[やしな]う]** 訓練・休養などによって、能力・体力・気力などをよりよいもの・状態にしていく。「人を見る目を~」「集中力を~」「体力を~」「ゆっくり休んで英気を養ってください」「豊かな情操を~」 03 **[培[つちか]う]** 能力・体力などが十分備わって、役に立つことのできる程度まで高める。「座禅で強い精神力を~」 04 **【伸[の]ばす】** 人の持っている才能や能力を、いっそう、さらに豊かになるように育てる。「子供の音楽の才能を〜には金と時間がかかる」 05 **【育[イク]成[セイ]する]** 人や産業を一人前の状態にすること。「この町は伝統工芸の後継者を〜している」「森林を保護・~する」「ハイテク産業を〜する」 ▷人材~ 06 **【養[ヨウ]成[セイ]する]** 訓練などを重ねて、技術や技能を一定のレベルにまで至らせること。「各国が特別の予算をつけてオリンピック選手を〜している」「優秀な人材を〜する」「体力の〜に努める」 ▷~所 07 **【速[ソク]成[セイ]する]** 普通は長い時間を要する物事を、短い時間で仕上げること。特に、短期間で育成・養成すること。「市場拡張に向けて、若手の営業マンを〜する」 <30> 08 **[涵[カン]養[ヨウ]する]** 徐々になじませながら、ゆっくりと養い育てること。「人の道を~する」 ●鍛える 7300 強い a ●鍛える ●育て上げる 09 **[育[そだ]て上[あ]げる]** 小さくて未熟なものを育てて、十分に成熟したものにする。「男手一つで子供を3人育て上げた」 10 **[手[て]塩[しお]に掛[か]ける]** 手塩にかけて大切に育ててきたもの。「手塩にかけた愛弟子」 11 **[仕[し]立[た]てる]** 少なくとも外見的には一人前に見えるように知識や技術を教え込む。「知人に息子を一人前の寿司職人に仕立ててくれと頼まれた」 12 **[一[イチ]人[ニン]前[まえ]にする]** 未熟なものを役に立つ人間になるまで育てる。「先輩社員が責任をもって新人を一人前にしていく」 ●守り立てる 3803 守る f その他 ●子供を育てる 13 **[子[こ]育[そだ]てする]** 子供を育てること。「働きながら〜するのは大変だ」「〜が一段落ついたので仕事を再開した」 14 **【育[イク]児[ジ]する]** 小学校に上がるくらいまでの子供を育てること。「女ばかりではなく、夫婦が協力して〜することが望ましい」 ▷~休暇・~ノイローゼ 15 **【養[ヨウ]護[ゴ]する]** 孤児などを保護し、その能力に合った適切な教育を行い、一人前にすること。「ハンデを背負った子供たちを〜し、自立を支援する」 ▷~教員・~学校 ②身寄りのない子供や、親が育てられない子供を養い育てること。「虐待等の理由によって、家庭で育てることができない子供たちを〜する施設」 ▷~施設 16 **【保[ホ]育[イク]する]** 事業または職業として、(乳幼児期の)子供をある一定の時間単位で預かって育てること。「この保育所では20人の幼児を〜している」 ▷~園・~所・学童~・3年~ 17 **[哺[ホ]育[イク]する]** 乳などを与えて、生まれて間もない動物の子を育てること。「母を失ったライオンの子を、人工栄養で〜することになった」 ◇「保育」とも書く。 18 **[療[リョウ]育[イク]する]** 病気や障害をもつ子供を、治療・訓練しながら育てていくこと。「障害児を〜するには特別な知識が必要だ」 ▷~センター 19 **[愛[アイ]育[イク]する]** 子供を十分にかわいがって育てること。「恵まれない子供を引き取って〜する」 ●養う 20 **[養[やしな]う]** 自力では生活していけない人に必要なものを与えて、生活できるようにしてやる。「女手一つで幼い2人の子供を~」「年老いた親を~」 21 **[食[く]わせる]** 「養う」のくだけた言い方。「家族を〜ために、あくせく働く」「そんな給料で妻子を〜わけにいかない」 22 **[扶[フ]養[ヨウ]する]** 人を養うこと。「私は、妻と2人の子供、そして年取った両親を〜している」「〜の義務がある」 ▷~家族 23 **[養[ヨウ]育[イク]する]** 国内外の人が子供の生活を全面的に引き受け、養い育てること。「身寄りのない子を〜する」 ▷~費 ●面倒を見る 4000 構う ●構う ●預かる 4216 預かる a ●動植物を育てる 24 **【肥[ヒ]育[イク]する]** 牛や豚などの食肉用動物を十分に肉が付くように育てること。「山陰では、子牛を買ってきて、丁寧に〜して売りに出す農家が多くある」 25 **【養[ヨウ]殖[ショク]する]** おもに魚介類を、それがまだ小さいうちに人為的な環境の中に集め、大量に育てること。「瀬戸内海では筏でかきを〜している」 26 **[培[バイ]養[ヨウ]する]** ①生物を細胞の単位から育て増やしていくこと。「細菌をこのシャーレの中で〜している」 ▷~液 ②草木を養い育てること。「蘭を大量に~する」 ▷~土 27 **【栽[サイ]培[バイ]する]** 植物を育てること。「長野では果樹を〜する農家が多い」 28 **[水[みず]栽[サイ]培[バイ]する]** 植物を、土壌は用いずに(栄養分を溶かした)水だけで育てること。「ヒヤシンスを〜する」 29 **【水[スイ]耕[コウ]】** (農作物を)水栽培すること。▷~栽培 30 **[促[ソク]成[セイ]する]** (植物を)普通より早く育つようにしてやること。「もやしを〜する」 ▷~栽培 31 **[育[イク]苗[ビョウ]する]** 苗を育てること。「最近は簡単に〜できるキットが市販されている」 32 **[丹[タン]精[セイ]する]** 心を込めて、植物の世話をしたりつくったりすること。「〜した菊の壇を野良犬が踏み荒らした」 ●飼う 33 **[飼[か]う]** 動物を自分のところに置いて、食物を与えたり、いろいろな面倒をみてやる。「このアパートでは犬を〜ことはできない」 34 **[飼[か]い慣[な]らす]** 動物に食物を与えたり面倒をみてやることで、自分になれ、従うようにさせる。「野生の虎を〜ことは非常に難しい」 ◇「飼い馴らす」とも書く。 35 **【飼[シ]育[イク]する]** 生き物を小さいころから飼って育てること。「この動物園では3頭の珍しい種類のうさぎを〜している」 36 **【飼[シ]養[ヨウ]する]** 動物にえさを与えて飼うこと。「農村に〜のための施設をつくった」 37 **【放[ホウ]牧[ボク]する]** 牛や馬・羊などの家畜を広い土地に解き放して飼うこと。「大山では夏の間多くの牛が〜されている」 38 **[遊[ユウ]牧[ボク]する]** えさとなる草を求め、移動しながら羊などの多くの家畜を飼うこと。「モンゴルの民は西アジアを〜する民族であった」 ▷~民 ### d 形容動詞の類 00 **[子[こ]飼[が]いの]** 子供のころ、あるいは若いころから面倒を見て、自分に従うように育てた様子。「信頼していた〜の番頭に金を持ち逃げされた」 ### h 名詞の類:コト・サマ ●飼うこと 00 **[放[はな]し飼[が]い]** 建物の中に閉じこめたり、つないだりせず、広いところで自由にさ <31> せた状態で飼うこと。「牛を〜にする」 01 **野放[のばな]し** いつでもえさが食べられるような状態で、放し飼いにすること。「子牛は〜になっていたが、全然逃げようとはしなかった」「昔は犬は〜で飼っていた」 02 **飼[か]い殺[ごろ]し** 家畜が役に立たなくなっても死ぬまで飼うこと。 03 **牧畜[ボクチク]** それによって金銭を得るために、牛や馬・羊・豚などの家畜を飼うこと。▷~業 04 **牧羊[ボクヨウ]** それによって金銭を得るために、多くの羊を飼うこと。▷~犬 05 **養畜[ようちく]** 家畜を飼うこと。 06 **養豚[ようとん]** それによって金銭を得るために、豚を繁殖させたり、肥育したりすること。▷~業・~場 07 **養鶏[ヨウケイ]** それによって金銭を得るために、にわとりを飼って、繁殖させたり、卵をとったりして飼育すること。▷~業・~場 08 **養蚕[ようさん]** それによって金銭を得るために、繭から絹糸を取るための蚕を飼育すること。▷~業・~農家 09 **養蜂[ようほう]** それによって金銭を得るために、おもに蜜を集めるための蜜蜂を飼うこと。▷~家・~場 10 **養魚[ようぎょ]** それによって金銭を得るために、卵、あるいは稚魚から魚を育てること。▷~場 11 **養鱒[ヨウソン]** それによって金銭を得るために、鱒を養殖すること。▷~場 12 **養鯉[ヨウリ]** それによって金銭を得るために、鯉を養殖すること。▷~場 13 **育雛[イクスウ]** 鳥のひなを育てること。▷人工~・~場 ●**畜産・酪農** → 4400h 携わるi ●**蚕糸** → 6807h 紡ぐh ●紡ぐこと ### ▶園芸 14 **園芸[エンゲイ]** 造園を行ったり、果物・観賞用植物・野菜などを育てたりすること。「私の趣味は〜です」 ▷~作物・~植物 15 **農芸[ノウゲイ]** ①農業と園芸。②農作物を育てること・技術。▷~化学 16 **土弄[つちいじ]り** 趣味として行う、園芸・農業・陶芸など。「休日には〜をして過ごします」 17 **庭弄[にわいじ]り** 自分の家の庭の、植物の手入れなどをすること。「〜は最高の気分転換になります」 18 **庭仕事** 植物の手入れなど、庭でする仕事。「この歳になると〜がいい運動になります」 19 **ガーデニング** 庭や建物のベランダ・窓際などを、植物を植えたり手入れしたりして、洋風に美しく飾ること。gardening ## k 名詞の類:モノ ### ●えさ 01 **餌** 動物・鳥・魚などに与えるえさ。「~をついばむ小鳥たち」 ▷ 擬似~・~付け 02 **生[い]き餌[え]** 動物・鳥・魚などに、生きている状態のまま与えるえさ。◇「活き餌」とも書く。 03 **練[ね]り餌[え]** 青菜・穀物・魚などをすりつぶして作った鳥のえさ。 04 **練[ね]り餌[え]** 青菜・穀物などを水で練って作った鳥のえさ。「煉り餌」とも書く。 05 **餌食[えじき]** 他の生き物に食われるもの。「孵化した稚魚の大部分は、他の魚の〜になりてしまう」 06 **飼料[シリョウ]** 家畜に与えるためのえさ。「〜の高騰が食肉価格を押し上げた」▷配合~ 07 **飼[か]い葉[ば]** 牛や馬にえさとして与える草・藁・穀物など。▷~桶 08 **馬草[まぐさ]** 牛や馬にえさとして与える草・藁など。「秣」とも書く。 09 **ペットフード** 栄養のバランスを考えて加工された、ペット用のえさ。pet food 10 **ドッグフード** 犬用のペットフード。dog food 11 **キャットフード** 猫用のペットフード。cat food ●**釣りえさ** → 4606h 釣るk ●釣りえさ ### ●肥料 12 **肥料[ひりょう]** 野菜や果樹などの栽培植物の生育を助ける栄養分として土壌に施すもの。化学~・配合~ 13 **肥[こえ]** 肥料。「畑に〜をまく」「芸の肥やし」のように、比喩的にも用いられる。 14 **肥[こやし]** 肥やし。特に、人間の糞尿。▷~溜め 15 **堆肥[タイヒ]** 落ち葉・藁、その他のごみを積み重ねて腐らせることによってつくった肥料。 16 **コンポスト** 生ごみや下水のお泥などで、都市で出るごみを発酵させてつくった肥料。compost 17 **基肥[もとごえ]** 農作物の種をまいたり、植物を植えたりする前に施しておく肥料。 18 **追肥[おいごえ]** 種をまいた後や、植物を植えた後に施す肥料。 ●**園芸で用いる土** → 7406h ほぐれるk ●土 ## q 名詞の類:イキモノ ### ●家畜 01 **家畜[カチク]** 食用・使役・愛玩用として飼われている動物の総称。 02 **肉畜[ニクチク]** 牛・豚などのように、おもに食肉にするために飼われている家畜。 03 **役畜[エキチク]** 農耕・運搬など労役をさせるために飼われている家畜。▷~農業 04 **種畜[シュチク]** 種付けをするために飼われている、人間に都合のよい遺伝子をもった雄の家畜。 ●**いろいろな家禽・飼い鳥** → 4912h 飛ぶq ●**ペット** → 0600h 愛するq ### ●人畜 05 **人畜[じんちく]** 人間と家畜。▷~無害 <32> # 育てる0101q 05 **人馬[ジンバ]** 人間と馬。▷~一体 ### ●犬 06 **犬[いぬ]** 古くから人の暮らしに役立つ動物として、また、ペットとして、広く飼われてきた動物。わんと鳴く。人によく慣れ、性質は忠実。品種が多く、大きさ・形・毛色はさまざまである。◇「狗」とも書く。 07 **山犬[やまいぬ]** 野生化して山野にすむ犬。 08 **飼[か]い犬[いぬ]** 人に飼われている犬。「~に手を噛まれる(信頼していた人にひどい目にあわされる)」 09 **わんわん** 犬。◇鳴き声から。「わんこ」ともいう。 10 **子犬[こいぬ]** 犬の子。 11 **幼犬[ヨウケン]** まだ幼い犬。 12 **成犬[セイケン]** 十分に成熟した犬。 13 **老犬[ロウケン]** 年老いた犬。 14 **小犬[こいぬ]** 小さい(子供の)犬。 15 **犬[いぬ]ころ** 小犬や子犬。◇「犬っころ」ともいう。 16 **日本犬[ニホンケン]** 日本特産の犬。柴犬・秋田犬・紀州犬など。「にほんいぬ」ともいう。 17 **和犬[ワケン]** 日本犬。▷洋犬 18 **洋犬[ヨウケン]** 西洋種の犬。プードル・ダックスフント・テリア・コリー・シェパードなど。▷和犬 19 **犬[むくいぬ]** 毛がふさふさと長くたれている犬。 20 **猟犬[リョウケン]** 狩猟に用いる犬。ポインター・セッターなど。 21 **名犬[メイケン]** かしこくて、すぐれた犬。 22 **猛犬[モウケン]** 性質が荒い犬。 ●**番犬** → 0402h 見張るq ●**盲導犬など** → 0004h 助けるq ●人を助ける犬 ●**警察犬** → 4500h 探すq ### ●猫 23 **猫[ねこ]** 古くから、ねずみをとる動物として、また、ペットとして、広く飼われてきた動物。にゃあと鳴く。犬のように忠実ではなく、魔性のものともいわれる。指先に、しまい込むことのできる爪をもち、音を立てずに歩く。 24 **山猫[やまねこ]** 野生の猫。▷対馬~・西表~ 25 **飼[か]い猫[ねこ]** 人に飼われている猫。 26 **家猫[いえねこ]** 家で飼われている猫。 27 **子猫[こねこ]** 猫の子。 28 **幼猫[ヨウビョウ]** まだ幼い猫。 29 **成猫[セイビョウ]** 十分に成熟した猫。 30 **小猫[こねこ]** 小さな(子供の)猫。 31 **三毛猫[みけねこ]** 白・黒・茶がまじった毛色の猫。単に「三毛」ともいう。 32 **虎猫[とらねこ]** 虎のような毛色の猫。 33 **どら猫[ねこ]** 盗み食いをするような、ふてぶてしい猫。 34 **泥棒猫[どろぼうねこ]** 他人の家に忍び込んで、食べ物を盗む猫。 ### ●野良 35 **野良犬[のらいぬ]** 飼い主のいない犬。 36 **野犬[ヤケン]** 野良犬。▷~狩り(野犬を捕獲すること) 37 **野良猫[のらねこ]** 飼い主のいない猫。 38 **野良[のら]** 「野良犬」「野良猫」の略。 ### ●飼う魚 39 **金魚[キンギョ]** ふなを原種としてつくられた、観賞用の色あざやかな淡水魚。和金[ワキン]・出目金・琉金など、品種は多い。 40 **鯉[こい]** 体高が高く、2対の口ひげをもつ代表的な淡水魚。雑食で、大きなものでは1m以上になる。池などで飼われることが多い。観賞用・食用。 41 **真鯉[まごい]** 最も一般的な、黒っぽい色の鯉。◇真鯉のうち、野生のものを「野鯉」という。 42 **緋鯉[ひごい]** 赤や黄色をおびた体色の、鯉の変種。観賞用。 43 **錦鯉[にしきごい]** 真鯉を改良してつくられた、観賞用の色あざやかな鯉。日本特産。 44 **観賞魚** その色や形を見て楽しむために飼育される魚。 45 **熱帯魚[ネッタイギョ]** 熱帯・亜熱帯産の、多く色あざやかな観賞魚。▷グッピー・エンゼルフィッシュ ### ●牛 46 **牛[うし]** 乳・肉・皮などを利用し、農耕・運搬などに役立てられてきた動物。もうと鳴く。2本の角をもち、動きは鈍いが力は強い。 47 **子牛[こうし]** 牛の子。 48 **小牛[こうし]** 小さい(子供の)牛。 49 **乳牛[ニュウギュウ]** 牛乳をとるために飼われている牛。 50 **肉牛[ニクギュウ]** 食肉をとるために飼われている牛。 51 **役牛[エキギュウ]** 農耕・運搬用に飼われている牛。 52 **種牛[たねうし]** 精子をとったり、種付けをするために飼われている、肉質がよかったり、乳をよく出す遺伝子をもつ雄の牛。 53 **和牛[ワギュウ]** やや小形で黒い、日本の在来種の牛。多く日本国内で生産された牛肉の意で用いられる。 54 **雄牛[おうし]** おすの牛。◇「牡牛」とも書く。 55 **雌牛[めうし]** めすの牛。◇「牝牛」とも書く。 <33> ### ●野生の牛 56 **水牛[スイギュウ]** 大きな角をもつ、水辺にすむ牛。多くが家畜化されている。 57 **野牛[ヤギュウ]** (水牛以外の)野生の牛。◇狭義には、バイソンのことをいう。 ### ●馬 58 **馬[うま]** 農耕・運搬・乗用・競馬などに用いるために、古くから飼われてきた大形の動物。ひひんと鳴く。長い顔とたてがみをもち、速く走ることができる。 59 **駒[こま]** 「(子)馬」の古風な言い方。◇「子馬」とも書く。 60 **馬匹[バヒツ]** 馬。▷~改良・~運搬車 61 **子馬[こうま]** 馬の子。 62 **若駒[わかこま]** 若い馬。 63 **小馬[こうま]** 小さい(子供の)馬。 64 **ポニー** 小形の馬の総称。乗馬などで子供を乗せている、イギリス原産のシェトランドポニーが有名である。pony 65 **縞馬[しまうま]** アフリカの草原地帯に群れをなしてすむ、白と黒のしま模様の野生の馬。 66 **白馬[しろうま]** 白い毛色の馬。「~に乗った王子様」 67 **青馬[あおうま]** 青みを帯びた黒い毛色の馬。◇単に「青」ともいう。平安時代に「白馬[あおうま]の節会[せちえ]」という行事があった。この「白馬」は、現在の青馬とは異なり、白馬、または葦毛[あしげ]の馬をいった。これは、はじめ「青馬」と書いていたものが「白馬」と書くようになり、読みだけが残ったもの。 68 **葦毛[あしげ]** 白い毛に、黒や茶などが混じった色の毛の馬。「芦毛」とも書く。 69 **栗毛[くりげ]** 赤茶色の毛の馬。「あの~は毛艶がいい」 70 **牡馬[おうま]** おすの馬。 71 **牝馬[めうま]** めすの馬。▷繁殖~ 72 **種馬[たねうま]** 種付けをするために飼われている、レースに強い遺伝子をもつ雄の馬。 73 **種牡馬[しゅぼば]** 「種馬」のかたい言い方。 74 **当て馬[あてうま]** 牝馬が発情したときに、牝馬の発情の度合いを確かめたり、発情を促したりするためにあてがう牡馬。 75 **駄馬[だば]** ①荷物を運ばせる馬。②下等な馬。 76 **裸馬[はだかうま]** 鞍をつけていない馬。「~は乗りにくい」 77 **神馬[シンメ]** 神社に奉納された馬。◇「じんめ」「かみうま」ともいう。 ●**名馬** → 9402h すぐれるq ●すぐれた馬 ●**競走馬** → 3702h 競うq ●**暴れ馬** → 2912h 暴れるq ### ●その他の代表的な家畜 78 **豚[ぶた]** 肉を利用するために飼われる、いのししを家畜化した動物。成長が早く、繁殖力が強い。品種が多い。 79 **子豚[こぶた]** 豚の子。 ### 育てる0101q~r 80 **小豚[こぶた]** 小さい(子供の)豚。 81 **羊[ひつじ]** 毛や肉を利用するために飼われる、縮れた毛が全身に密生する、性質のおとなしい動物。 82 **子羊[こひつじ]** 羊の子。 83 **小羊[こひつじ]** 小さい(子供の)羊。◇「迷える小羊たち」のように、弱い者や犠牲になる者などの意で比喩的に用いられることが多い。 84 **山羊[やぎ]** 乳・肉・皮などを利用するために、古くから飼われてきた動物。めえと鳴く。ふつう、雄のあごの下にはひげがある。◇「野羊」とも書く。 85 **子山羊[こやぎ]** やぎの子。 86 **小山羊[こやぎ]** 小さい(子供の)やぎ。 87 **驢馬[ろば]** 古くから運搬や農耕用に飼われてきた、馬に似た動物。馬より小形で、耳が長い。粗食に耐え、体が丈夫。 88 **騾馬[ラバ]** 雄のろばと雌の馬との間にできた雑種。ろばよりは大きく、粗食に耐え、体が丈夫で、労役に用いられる。生殖力はない。 89 **駱駝[ラクダ]** 北アフリカ・西アジアなどの乾燥地帯で、古くから運搬用・乗用に飼われてきた大形の動物。背中にひとつまたはふたつのこぶがある。長時間、水を飲まずにいることができ、砂の上を歩くのに適した足をもつ。 ●**うさぎ** → 4913h はねるq ●おもなはねる動物 ●**戦いに使う動物** → 3701h 戦うq ## r 名詞の類:イキモノ ### ●麻 01 **麻[あさ]** 茎の皮の繊維から布地・糸などをつくるために栽培される一年草。茎はまっすぐに伸び、掌状の葉をもつ。初夏に、黄緑色の花をつけ、長円形のかたい殻をもった実は秋に熟す。 02 **大麻[たいま]** ①麻の別名 ②麻の葉などを乾燥した麻薬。 03 **亜麻[アマ]** 麻のような繊維をもつ1年草。繊維から糸を、種子(亜麻仁[あまに])から油(亜麻仁油)をとる。 ### ●いぐさ 04 **藺草[いぐさ]** 湿地に自生または栽培される多年草。葉は退化して、1mほどになる茎の基部にさや状につく。茎を乾燥して、畳表やござをつくる。 05 **藺[い]** 「いぐさ」の正式な言い方。 ### ●アロエ 06 **アロエ** ユリ科アロエ属の、多く、葉の縁にとげがある多肉植物(厚い葉や茎などに多く水分を含む植物)の総称。特に、葉を健胃剤・下剤・外傷薬などとして用いる木立[きだ]ちアロエをいう。◇観葉植物でもある。aloe 07 **医者要[いしゃい]らず** 木立アロエ。◇「医者殺し」などともいう。 ### ▶和紙の原料になる木 08 **三椏[みつまた]** 和紙の原料とするために栽培される落葉低木。晩秋に葉が落ちたころからつぼみが成長し始めて、早春に、筒状の淡い黄色の花を開く。◇「三叉」「黄瑞香」とも書く。 <34> ### 育てる0101r~u 08 **楮[こうぞ]** とも書く。みつまたからつくられる和紙は虫害を受けにくく良質で、紙幣や証券などに用いられる。 09 **楮[こうぞ]** 山野に自生、または、樹皮が和紙の原料になるために栽培される落葉低木。春から夏に淡い黄緑色の花と、濃い紅色の実をつける。 ### ●砂糖をとる栽培植物 10 **砂糖黍[サトウきび]** 熱帯・亜熱帯で栽培される多年草。茎には節があり、高さは3mほどになる。茎をしぼった汁から砂糖をとる。 11 **甘蔗[カンショ]** さとうきび。◇「かんしゃ」の慣用読み。 12 **砂糖大根[サトウダイコン]** 大根に似た二年草。紡錘形の根の汁から砂糖をとる。 13 **甜菜[テンサイ]** 「砂糖大根」の、やや古い言い方。▷~糖 14 **ビート** 「砂糖大根」の洋語的表現。◇「シュガービート(sugar beet)」から。 ●**野菜・豆など** → 0300h 食べるm ●**その他の植物** → 0106h 生えるq、0108h 咲くq、0109h 実るq ## S 名詞の類:ヒト ●**親** → 0100h 生むs ●親 ●**保護者** → 3803h 守るs ●大切に守る人 ### ●育ての親 01 **育ての親[おや]** 本当の親ではないが、実際にその人を育てた人。 02 **養親[ようしん]** 「育ての親」の漢語的表現。 03 **養父[ヨウフ]** 他人の子供を自分の子供として育てた男性。▷実父 04 **養母[ヨウボ]** 他人の子供を自分の子供として育てた女性。▷実母 05 **養父母[ようふぼ]** 養父と養母。 06 **里親[さとおや]** 他人の子供を預かって養い育てる人。 07 **代理親** 本当の親の代わりをする人や動物。 ### ●義理の親 08 **継母[ままはは]** 実母がいなくなったあと母親代わりになった女性。 09 **継母[ケイボ]** ままはは。 10 **継父[ままちち]** 実父がいなくなったあと父親代わりになった男性。 11 **義父[ギフ]** ①配偶者の父親。②法律上、養子関係を結んだ義理の父親。▷実父 12 **岳父[がくふ]** 妻の父親。 13 **舅[しゅうと]** 夫からみた妻の、妻からみた夫の父親。▷姑 14 **義母[ギボ]** ①配偶者の母親。②法律上、養子関係を結んだ義理の母親。▷実母 15 **姑[しゅうとめ]** 夫からみた妻の、妻からみた夫の母親。▷舅「しゅうと」ともいう。 ### ●保育する人 16 **乳母[うば]** 母親の代わりに子供に乳を与えたり、養育したりする女性。「親三分に〜七分(実の母親より乳母のほうが多く子供の面倒をみること)」 17 **保母[ほぼ]** 保育園などで子供の保育を担当する女性。「保姆」とも書く。正式には「保育士」という。 18 **保父[ほふ]** 保育園などで子供の保育を担当する男性。正式には「保育士」という。 ●**ベビーシッター** → 4000h 構うs ●守役 ### ●飼う人 19 **飼[か]い主[ぬし]** その生き物を飼っている人。 20 **羊飼[ひつじか]い** 羊が食べる草のあるところを求めて、自分の羊や人から預かった羊を連れ、野山を移動する人。 21 **牛飼[うしか]い** 牛が食べる草のあるところを求めて、牛を連れ、野山を移動する人。 22 **牧童[ボクドウ]** 牧場などで雇われて、家畜の番や世話などの仕事をする人(少年)。 23 **カウボーイ** アメリカ西部などで、馬に乗り、牛の群れを追い、牧場で雇われ、牛の番や世話などの仕事をする人。cowboy 24 **遊牧民[ゆうぼくみん]** 定住せず、牛・馬・羊などの家畜を連れ、それらが食べる草のあるところを求めて一家で移動する人々。 25 **飼育係[シイクがかり]** 動物園などで、職務としてその生き物の飼育を担当している人。 26 **厩務員[キュウムイン]** 厩舎で競走馬の全般的な世話をする人。「きゅうむいん」になった」 27 **ブリーダー** ペットとして売る生き物を繁殖させたり、飼育したりする人。breeder ### ●伯楽 28 **伯楽[はくらく]** 人の才能を見抜き、その才能を育てるのが巧みな人。◇もと、良い馬かどうかを見抜く力をもつ人の意。昔、中国で馬の優劣を見分けた名人の名から。 29 **名伯楽[めいはくらく]** すぐれた伯楽。「スランプに悩んでいたA氏が、また大器を育て上げた」 ●**子供・息子・娘** → 0104h 生まれるs ●**乳幼児** → 8804h 幼いs ●乳飲み子 ## t 名詞の類:ヒト ### ●養子 01 **里子[さとご]** 他人のところで養い育ててもらう子供。「生活に困って5番目の子供を〜に出した」 02 **養子[ようし]** 血縁上の関係はないが、法律上の手続きで子として扱われるようになった人。▷~縁組み▷実子 03 **養女[ようじょ]** 養子となった女性。 ▶**養嗣子** → 4220h 継ぐs ●跡継ぎ ### ●義理の子 04 **連[つ]れ子[ご]** 以前の結婚で生まれた子で、その後の結婚関係によって現在の配偶者がその親となった子供。「妻には〜がいた」◇「つれご」ともいう。 05 **継[まま]子[こ]** 自分の子として育てる、血のつながりのない子供。▷~扱い ●**愛する子** → 0600h 愛するs ●かわいがられる子 ## u 名詞の類:トコロ 01 **保育器** 自然の環境では生存がむずかしい未熟児などをその中に入れ、生存できる環境を与える装置。 <35> 01 **ベビーベッド** 乳幼児を寝かせるための柵の付いているベッド。◇英語。ベビー(baby)+ベッド(bed) 02 **養護施設[ヨウゴシセツ]** 身寄りのない子供や、親が育てられない子供を預かり、養い育てる施設。 ●**保育所など** → 2102h 教えるu ●学校の種類 ### ●動物を飼う小屋 03 **犬小屋[いぬごや]** 犬を飼う、小さな小屋のような形をした箱。 04 **犬舎[ケンシャ]** (規模の大きい)犬小屋。 05 **家畜小屋** 家畜を飼うための小屋。 06 **馬小屋[うまごや]** 馬を飼うための小屋。 07 **馬屋[うまや]** 「馬小屋」の古い言い方。◇「馬屋」とも書く。 08 **厩舎[キュウシャ]** ①馬小屋。②競馬で、馬主から競走馬を預かり、調教や管理をするところ。 09 **牛小屋[うしごや]** 牛を飼うための小屋。 10 **牛舎[ギュウシャ]** 牛小屋。 11 **豚小屋[ぶたごや]** 豚を飼うための小屋。 12 **豚舎[トンシャ]** 豚小屋。 13 **兎小屋[うさぎごや]** うさぎを飼うための小屋。 14 **鳥小屋** 鳥(多くの場合にわとり)を飼うための小屋。 15 **鶏小屋[にわとりごや]** にわとりを飼うための小屋。 16 **鶏舎[ケイシャ]** にわとり小屋。 17 **鳩小屋[はとごや]** 鳩(おもに伝書鳩)を飼うための小屋。 18 **鳩舎[キュウシャ]** 鳩小屋。 ### ●動物を入れておくところ 19 **蚕室[さんしつ]** 蚕を飼うための部屋。 20 **檻[おり]** 人や動物を閉じ込めておくために、鉄格子などにしてある、動物や犯罪者を入れる部屋、あるいは鉄格子でできた大きな箱。 21 **水槽[スイソウ]** 水を入れて、その中で魚や水生動物を飼ったり、一時的に生かしておくとろ・容器。 22 **生[い]け簀[す]** 釣ってきた魚などを生きのいい状態で食べるためなどの目的で生かしておくところ。 23 **金魚鉢[きんぎょばち]** 金魚などを入れて飼っておくための、ふつうガラス製の、透明な鉢。 24 **虫籠[むしかご]** 虫を入れて飼っておく籠。 25 **鳥籠[とりかご]** 鳥を入れて飼っておく籠。 ●**池** → 6015h 掘るu ●池 ### ●牧場 26 **牧場[まきば]** 牛や馬・羊などの家畜を放牧するための場所。 ### 育てる0101u~宿す0102h 27 **牧場[ボクジョウ]** 乳牛などの家畜を放牧するための場所や、家畜を飼養するための建物などの施設を備えた場所。▷~主 ▶**田畑・農場** → 6813h 耕すu ▶**苗床** → 6304h 植えるu ●**温室** → 8502h あたためるu # 0102 宿す ## a 動詞の類 ### ●宿す 01 **宿[やど]す** 生き物として生まれてくるもとになる生命体を自分の体内にもつ。「彼女は新しい命を宿している」「腹に子を宿した犬」 02 **身籠[みごも]る** おなかに新しい命を宿す。「結婚して5年目に妻が身ごもった」◇「妊る」とも書く。 03 **孕[はら]む** 生き物が、子を自分の体内に(腹がふくれた状態で)もつ。「あいつ、付き合ってた女の子をはらませて結婚したってさ」◇それがあまり望ましいことでない場合や、それをぞんざいにいう場合に用いられる表現。 04 **妊娠[ニンシン]** 「みごもる」の、より一般的な言い方。「4ヵ月も生理がなかったが、検査の結果、妻は〜していなかった」 ▷~中絶 05 **懐妊[カイニン]** 妊娠。「王妃がご〜された」 06 **懐胎[カイタイ]** 「妊娠」の古い言い方。「嫁の〜を祝い、酒肴などを振る舞う」 07 **受胎[ジュタイ]** (自分たちの力によってではなく、何か他の力によって)身ごもること。「長年子供に恵まれなかったが、人工授精によって〜した」▷~告知 08 **受精[ジュセイ]** 卵子が精子を受け入れて結合すること。「卵子が試験管内で〜したことを確認した」 09 **受粉[ジュフン]** めしべの柱頭におしべの花粉がつくこと。「多くの花は虫によって〜する」 ### ●宿らせる 10 **種付[たねつ]け** 牛や豚などの家畜の子孫を生まれさせるために、雌に優秀な雄と交尾させたり、人工授精させること。「うちの牛は品評会で1位になった種牛の精子で〜するんだよ」 11 **授精[ジュセイ]** 人為的に精子と卵子とを結合させてやること。「胎内から取り出した卵子に試験管の中で〜する」▷人工~ 12 **授粉[ジュフン]** 人為的に、めしべに花粉をつけてやること。「蜜蜂を使っていちごに〜する」▷人工~ ## d 形容動詞の類 01 **身重[みおも]の** 妊娠している様子。「バスに〜の女性が乗ってきたので、少年は席を譲った」 02 **不妊[ふにん]の** 妊娠しなかったり、妊娠できなかったりする様子。「〜の治療をする」▷~症・~手術 ## h 名詞の類:コト・サマ 01 **御目出度[おめでた]** 妊娠したことをめでたいこととして遠回しにいう表現。「彼女 <36> ~なんだって」◇「御芽出度」とも書く。「目出度」「芽出度」はあて字。 ## k 名詞の類:モノ 01 **胎児[たいじ]** 妊娠して、おなかにできた子。「胎内に〜を宿す」 02 **子種[こだね]** 精子やまだ十分に成長していない胎児など、子のもとになるもの。「彼女は、そのときすでに太郎の〜を宿していた」 ### ●おしべ・めしべ 03 **蕊[しべ]** 花の中に突起している種子植物の生殖器官。◇「蘂」とも書く。 04 **雄蕊[おしべ]** 花の中にある雄性の生殖器官。花粉をつくる。 05 **雌蕊[めしべ]** 花の中にある、雌性の生殖器官。花粉を受ける。 06 **葯[やく]** おしべの先端近くにあって花粉をつくる、ふくろ状の部分。 07 **子房[しぼう]** めしべの根もとの、ふくらんだ部分。めしべに花粉がつき、受精すると果実になる。 ## S 名詞の類:ヒト ●**妊婦** → 0100h 生むs ●**産婦** ●**胎児** → 0107h 宿るs # 0103 生やす ## a 動詞の類 ### ●生やす 01 **生[は]やす** ①自分の体の一部に毛が生えるようにしたり、生えるままにまかせたりする。「頭に毛を生やそうとしていろいろ努力している」「ひげを生やした人が君を訪ねてきたよ」②土地に植物が生えるようにしたり、生えるままにまかせたりする。「手入れをしないで庭に雑草を生やしている家」 02 **茂[しげ]らせる** 草木などを、盛んに茂るようにしたり、茂るままにまかせたりする。「庭は手入れもせず、雑草を茂らせたままにしておいた」「町の街路樹は枝いっぱいに葉っぱを茂らせている」◇「しげらす」ともいう。「繁らせる」とも書く。 03 **伸[の]ばす** 髪やひげなどをそらずに、長く生長するまま放っておく。「街路樹が枝を〜」「今年の冬は髪を伸ばしてロングヘアにしたいんだけど、似合うかな」 04 **蓄[たくわ]える** ひげをそらずに生やしておく。「立派なひげを蓄えた紳士」 05 **出[だ]す** 植物が体内から、芽や根を外にあらわれるようにする。「秋に植えたチューリップが、やっと芽を出した」 06 **張[は]る** 根が、範囲をしっかりとらえて広がる。「つつじが植木鉢の中に根を張っていた」 07 **生[ショウ]じる** 芽や根が新しく伸び出たり、生えたりする。「庭のけやきは枝先から芽を生じている」 ### ●咲かせる・実らせる 08 **咲[さ]かせる** 花が咲くようにする。「数千年前のはすの種が花を〜」◇「咲かす」ともいう。 09 **実[みの]らせる** 実るようにする。「より大きく甘い果実を〜ために、品種改良が行われる」 10 **生[な]らす** 実がなるようにする。「今年も庭の柿の木が実を生らせた」 11 **付[つ]ける** 花や実がつくようにする。「街路樹がいっせいに花をつけた」「庭のざくろは毎年実を~」 ## k 名詞の類:モノ 01 **毛生[けは]え薬[ぐすり]** 髪を失ったり髪が薄くなったりした人の頭につけて髪の毛を生やすという薬。 02 **養毛剤[ヨウモウザイ]** 髪の毛に活力を与え、伸びをよくする薬剤。 03 **育毛剤[イクモウザイ]** 髪の毛に栄養を与え、新しい毛が生えるようにしたり、発生を促進する薬剤。 ●**枝・根・毛・ひげなど** → 0106h 生えるk・m # 0104 生まれる ## a 動詞の類 ### ●生まれる 01 **生[う]まれる** 子や卵が、母体から外に出てくる。「もうすぐ孫が〜んですよ」▷死ぬ◇「産まれる」とも書く。 02 **生[う]まれ出[で]る** 母の腹から生まれ出る。「同じ腹から生まれ出たとは思えないほど、外見も性格も違う兄弟」 03 **生[う]まれ落[お]ちる** ある場所・境遇に生まれる。「昭和35年9月、横浜の平凡なサラリーマン家庭に~」「この世に生まれ落ちてこの方、そんなことは聞いたこともない」「不幸な星の下に~」 04 **生[う]まれ付[つ]く** ある特定の性質・状態をともなって生まれてくる。「金持ちの家庭に~」「あいつは生まれついての芸術家だ」 05 **誕生[タンジョウ]** 生まれること。「先日、甥のところに〜した女の子が〜した」▷~日・~石 06 **生誕[セイタン]** 偉人などが生まれること。「愛知県は、信長・秀吉・家康が〜した地である」 07 **降誕[コウタン]** 神や仏、聖人などが生まれること。「クリスマスはキリストが〜したことを祝う日です」◇仏など、特に釈迦が生まれることは「ごうたん」という。 08 **出生[シュッセイ]** 子供が生まれること。「平成5年12月11日長女が〜した」▷~届・~率・~地 09 **出生[シュッショウ]** 「出生」の古風な言い方。「無事、男児〜の知らせを受ける」 ### ●生まれ変わる 10 **生[う]まれ変[か]わる** 死んだあとに別の存在として生まれる。「もし〜なら女がいいな」 11 **転生[テンセイ]** 生まれ変わること。「死後、どんな世界に〜するのか」 ◇「てんしょう」ともいう。 12 **輪廻[リンネ]** 生物が死後、別の肉体と魂になって、この世に再び現れるという仏教で、生まれ死ぬことを繰り返す <37> こと。「人の霊魂は、形を変えて~する」「心に迷いがあるから〜を繰り返すのだといわれる」 ▷~転生◇「りんえ」の転じたもの。 12 **生死[ショウジ]** 仏教で、生まれることと死ぬことを繰り返すとされる(人間が、生と死を繰り返し、いろいろな世界を巡ること)◇「しょうし」ともいう。 13 **生滅[セイメツ]** 生まれることと死ぬこと。「万物は〜を繰り返す」 ### ●「生まれる」の婉曲な言い方 14 **出来[でき]る** 子が生まれる。「長男夫婦に初めての子が〜」「子供ができてから亭主が家に帰るのが早くなった」◇子供、男の子、女の子ができたという場合には生まれたことを意味することが多いのに対し、「私できちゃったの」のように、何ができたかを明確にしない場合には妊娠したことを意味することが多い。 15 **生[せい]を受[う]ける** 生まれる。「この世に生を受けて30年、盗みなどしたことはない」「私は外国籍ではあるが、この日本で生を受けたのです」◇「生を享ける」とも書く。 16 **産湯[うぶゆ]を使[つか]う** 生まれる。「帝釈天で産湯を使ったこの私ですから、柴又の案内はおまかせください」 17 **産声[うぶごえ]を上[あ]げる** 生まれる。「娘は、市内の産院で12月11日に産声を上げた」「1947年5月3日新憲法が産声を上げた」◇赤ん坊は生まれるときに「おぎゃあ」と声(=産声)を上げることから。 ### ●孵化する 18 **孵[かえ]る** 卵からひなや子が出てくる。「あたためていた卵がかえり、かわいいひよこが生まれた」「卵からとかげがかえった」 19 **孵化[フカ]** かえること。「にわとりの卵が〜した」 20 **孵卵[フラン]** (主として鳥や爬虫類の)卵がかえること。「この卵が〜するまで、約2週間かかる」 ### ●その他 21 **湧[わ]く** 命をもつ小さなものがたくさんあらわれる。「庭の池にぼうふらがたくさん湧いていた」◇「涌く」とも書く。 22 **発生[はっせい]** ①無性生殖によって新たな個体ができること。「かえるの~の研究に取り組む」▷~学②何もないように見えるところから何かが生まれること。「県の西部で赤痢が〜した」「害虫が〜する」 23 **大発生** 人間に害をなす生物・病気などが、広い範囲で大量に発生すること。「その島では今年、コレラ菌などが〜した」 ## d 形容動詞の類 01 **生[う]まれ立[た]ての** 生まれた直後である様子。「〜の赤ちゃんが分娩室やっから出てきた」 02 **新生[シンセイ]の** 新しく生まれ変わった様子。「ベルリンの壁崩壊後の〜ドイツ」◇ふつう「新生+名詞」の形で用いられる。 03 **早生[はやうま]まれの** 1月1日から4月1日の間に生まれている様子。「このクラスは〜の子供が多い」▷遅生まれ ◇遅生まれの人よりも上の学年になることから。 ### 生まれる0104a~q 04 **遅生[おそうま]まれの** 4月2日から12月31日の間に生まれている様子。「私の兄弟はみな〜だ」▷早生まれ ◇早生まれの人よりも下の学年になることから。 ### ▶血筋 05 **同腹[どうふく]の** 同じ母親から生まれた様子。「〜の兄弟」 06 **実[じつ]の** 本当の親・子・兄弟・姉妹である様子。「生き別れになっていた〜妹に50年ぶりに再会した」 07 **血[ち]を分[わ]けた** 血のつながりのある親子・兄弟の関係である様子。「もう20年以上会っていないが、私には〜弟がいる」「〜わが子が、かわいくないはずはない」 08 **嫡出[チャクシュツ]の** 正式な結婚をした夫婦の間に生まれた子である様子。▷~子 09 **妾腹[ショウフク]の** めかけから生まれた子である様子。▷庶出の子 ●**同母の** → 9300h 等しいd ●同じ:出所 ●**腹違いの** → 9302h 異なるd ●母または父が違う様子 ●**母方・父方** → 5902h つながるd ●家系のつながり方 ### ●その他 10 **胎生[たいせい]の** 胎内で母体から栄養や酸素をもらいながらある程度まで育ってから子が生まれてくる性質である様子。▷~動物⇌卵生 11 **卵生[らんせい]の** 親の体外へ産み出された卵から、子が生まれて成長していく性質である様子。「〜の動物」▷~魚⇌胎生 12 **卵胎生[らんたいせい]の** 卵が母体の中で孵化してから生まれてくる性質である様子。▷~魚◇グッピーやたにし、まむしなどにみられる。 ## h 名詞の類:コト・サマ 01 **生[う]まれ** その人が生まれた土地や家庭環境。「採用に際し、もちろん〜は問わない」 02 **身元[みもと]** もとその人がどこの誰であるかということ。「~を調べる」▷~不明者◇「身許」とも書く。 03 **出身** その人がどこの土地や学校の出であるかということ。「~は北海道です」▷~地・~校 04 **出自[シュツジ]** どのような家柄の、どのような所でどのように生まれ育ったかということ。「その作家の〜はいまだに謎である」 05 **家柄[いえがら]** その人の親や先祖の系統、および、その親族の社会的地位。「もはや結婚に〜をもち出す時代ではない」 06 **門地[モンチ]** その人の生まれた家の格式。「昔は結婚に際して、相手の~門閥にこだわったものである」 ## q 名詞の類:イキモノ ### ●生まれたばかりの子 01 **幼生[ようせい]** 動物が卵から孵化したり、母体から出たりしたのち、独立した生活をはじめてのち、成体と形態の異なる、まだ成長しきっていない段階のもの。 02 **お玉杓子[たまじゃくし]** まだ手も足も出ていない、かえるの子。 <38> ●**幼獣** → 0000h 生きるq ●成獣・幼獣 ●**雛・幼鳥** → 4912h 飛ぶq ●成鳥・ひな ●**稚魚・幼魚** → 2504h 泳ぐq ●魚 ●**幼虫** → 2502h はうq ●幼虫 ## S 名詞の類:ヒト 01 **子[こ]** 生まれた人・生き物。「来月生まれる予定の〜の名前を考える」「犬が3匹〜を生んだ」▷親◇「児」とも書く。「親」と対比するときや「子はかすがい」などの慣用表現の場合を除いて「子」は単独では使いにくく、ふつう「うちの子」「小さな子」などのように修飾語をつけて使う。 02 **子供[こども]** 生まれた子の一般的な言い方。 03 **一人っ子[ひとりっこ]** 兄弟姉妹のいない子供。 04 **一人粒種[ひとつぶだね]** 自分の血を引く、大切なただ一人の子供。 05 **双子[ふたご]** 同じ母親から1回の出産で生まれた2人の子。◇「二子」とも書く。 06 **双生児[ソウセイジ]** 「双子」の学問的表現。▷一卵性~・二卵性~ 07 **年子[としご]** 同じ母親から生まれた、数え年で1つ違いの子。 08 **嫡出子[チャクシュツシ]** 法律的に婚姻関係を結んだ夫婦の間に生まれた子。 09 **嫡子[チャクシ]** 正妻から生まれた子。▷庶子 10 **私生児[シセイジ]** 婚姻関係のない男女の間に生まれた子。 11 **庶子[ショシ]** 正妻以外の女性から生まれた子。⇌嫡子◇旧民法では、婚姻関係にない男女の間に生まれ、父親の認知を受けた子をいった。 12 **落[お]とし子[ご]** 結婚していない女性に、行きずりの恋愛関係の中で生ませた子。◇「戦争の落とし子」のように、比喩的に、ある一時的な出来事・状態が生み出したものの意でも用いる。 13 **落[お]とし胤[だね]** 身分の高い男性の落とし子。 14 **御落胤[ゴラクイン]** 落としだね。「殿様のご〜が見つかった」◇「ご落胤」の形で、父親が相当に身分の高い男性の場合にいうことが多い。 15 **隠[かく]し子[ご]** 親が、自分との関係を世間に知られないようにしている子。 16 **愛[あい]の結晶[けっしょう]** 愛し合っている男女の間に生まれた子。 ●**子宝** → 0107h 宿るs ### ●赤ちゃん 17 **赤[あか]ちゃん** 生まれて間もない(あるいは生まれようとしている)人や動物の子供。 18 **赤[あか]ん坊[ぼう]** 生まれて間もない人間の子供。 19 **赤[あか]子[ご]** 「赤ちゃん」「赤ん坊」の古い言い方。「あのチームを負かすことなんて、僕たちにとっては〜の手をひねるようなもんですよ」◇「赤児」とも書く。慣用表現で用いられることが多い。 21 **嬰児[エイジ]** 赤ん坊。「緑児」とも書く。「みどりご」とも読む。 22 **嬰児[えいじ]** 赤ん坊。「ある産院で〜誘拐事件が起きた」 23 **産児[サンジ]** ①生まれたばかりの子供。②生まれること。 24 **新生児[シンセイジ]** 生後4週ぐらいまでの赤ん坊を指す学問的表現。▷~室 25 **未熟児[ミジュクジ]** 予定の成熟度に達しないで生まれてきた赤ん坊。ふつう体重が2500g以下で、出産予定日前に生まれた赤ん坊をいう。 26 **ベビー** 「赤ちゃん」のちょっと気取った言い方。▷~シッター・試験管~ ◇複合語の構成要素として用いられることが多い。baby ●**乳幼児** → 8804h 幼いs ●乳飲み子 ### ●生まれた順序 27 **初子[はつご]** 夫婦の間に初めて生まれた子。 28 **初子[ういご]** 「はつご」の、やや古い言い方。 29 **第一子[ダイイッシ]** その親が最初にもった子。◇2番目の子は「第二子」、3番目の子は「第三子」というふうにいう。 30 **長子[チョウシ]** 最初に生まれた子。特に最初に生まれた男の子。 31 **長女[チョウジョ]** 兄弟姉妹の中で、最初に生まれた女。 32 **長男[チョウナン]** 兄弟姉妹の中で、最初に生まれた男の子。 33 **長男坊[チョウナンボウ]** 「長男」を親しみを込めて呼ぶ、くだけた言い方。 34 **跡継[あとつ]ぎ** その家の(跡取りとなるべき)息子。特に、長男。「田中君のところは先月〜が生まれたそうだ」 35 **ジュニア** 「二世」の洋語的表現。「鈴木社長が引退して、〜が新社長になるらしい」 junior 36 **総領[ソウリョウ]** 兄弟姉妹のいちばん年上の子。長男・長女。「~の甚六(大事に育てられたために、弟妹よりもおっとりして世間知らずな長男)」◇「惣領」とも書く。 37 **若旦那[わかダンナ]** 商家の跡継ぎの長男や、大家の子息に対する敬称。「~の放蕩に手を焼く」 38 **次男[ジナン]** 兄弟姉妹のうちの男の子の中で、長男の次に生まれた子。◇「二男」とも書く。戸籍には「二男」と書く。 39 **次男坊[ジナンボウ]** 「次男」を親しみを込めて呼ぶ、くだけた言い方。 40 **次女[ジジョ]** 兄弟姉妹のうちの女の子の中で、長女の次に生まれた子。◇「二女」とも書く。戸籍には「二女」と書く。 41 **三男[サンナン]** 兄弟姉妹のうちの男の子の中で、3番目に生まれた子。◇4番目は「四男」、5番目は「五男」というふうにいう。 42 **三男坊[サンナンボウ]** 「三男」を親しみを込めて呼ぶ、くだけた言い方。 43 **三女[サンジョ]** 兄弟姉妹のうちの女の子の中で、3番目に生まれた子。 44 **末[すえ]っ子[こ]** 兄弟姉妹の中で、いちばん最後に生まれた子。「この子は〜のせいか甘えん坊で」 <39> ### 生まれる0104s 44 **末子[マッシ]** 「末っ子」のかたい言い方。▷長子◇「ばっし」ともいう。 ●**跡取り** → 4220h 継ぐs ●跡継ぎ ### ●息子 45 **息子[むすこ]** 親から見た、男である子供。「~の嫁」「~の道楽」◇「倅」「悴」とも書く。 46 **倅[せがれ]** ①「息子」の謙譲表現。「~もやっと就職しております」◇ふつう父親が用いる。②「他人の息子」の、ぞんざいな言い方。「米屋の~」 47 **一人息子[ひとりむすこ]** その親の、1人しかいない子供である息子。 48 **一男[イチナン]** 1人の息子。「妻との間に~一女をもうけた」 49 **嫡男[チャクナン]** 嫡出子のうちの長男。 50 **御坊[おんぼう]っちゃん** 良家の息子を指していう尊敬表現。◇直接の呼びかけにも用いられる。 51 **御坊ちゃま** 「お坊ちゃん」の、より丁寧な言い方。◇世間知らずの男をあざけっていうときにも用いられる。 52 **ぼんぼん** (世間知らずの)良家の息子。 53 **御曹司[おんぞうし]** (身分の高い)貴人の息子。「あの男、A社の社長の〜なんだって」◇「御曹子」とも書く。 54 **子息[シソク]** 他人の息子。◇「ご子息」の形で、尊敬表現として用いられることが多い。 55 **令息[レイソク]** 他人の息子を指す尊敬表現。 56 **愚息[グソク]** 自分の息子を指す謙譲表現。 ### ●娘 57 **娘[むすめ]** 親から見た、女である子供。▷~むこ 58 **一人娘[ひとりむすめ]** その親の、1人しかいない子供である娘。 59 **一女[イチジョ]** 1人の娘。「一男~の父親」 60 **御嬢[おじょう]さん** 他人の娘を指す尊敬表現。◇直接の呼びかけにも用いられる。 61 **御嬢ちゃん** 他人の幼い娘を指す尊敬表現。直接の呼びかけにも用いられる。 62 **御嬢様[おジョウさま]** 「お嬢さん」の、より改まった言い方。 63 **令嬢[レイジョウ]** 他人の娘を指す尊敬表現。 64 **息女[ソクジョ]** (身分の高い)他人の娘を指す尊敬表現。「ご〜様はいかがお過ごしでいらっしゃいますか」◇多少時代がかった言い方。 ### ●貴人の子 65 **御子[みこ]** ①天皇や皇族の子供。「皇子」「皇女」とも書く。②神の子であるキリストを指していう尊敬語。 66 **若宮[わかみや]** 天皇や皇族の子。 67 **皇子[オウジ]** 天皇の、男の子。◇「おうじ」ともいう。 68 **皇子[みこ]** 天皇の子。 69 **王女[オウジョ]** 天皇の、女の子。◇「おうじょ」ともいう。 70 **王女[おうじょ]** 王の、女の子。 71 **親王[シンノウ]** 嫡出の皇子および嫡男系嫡出の、天皇の孫の男子。 72 **内親王[ナイシンノウ]** 嫡出の皇女および嫡男系嫡出の、天皇の孫の女子。 73 **皇太子[コウタイシ]** 皇位継承順位が第1位である皇子。 74 **東宮[トウグウ]** (皇居の東側に住んだことから)皇太子。▷~御所◇「春宮」とも書く。 75 **プリンス** 王子や皇太子。「~オブ・ポップ(ポップス界の貴公子)」のように比喩的に、その分野で、将来を期待されている若い男の意でも用いられる。prince 76 **プリンセス** 王女あるいは王の息子の妻。princess 77 **若様[わかさま]** 身分の高い人の子息に対する敬称。「世が世なら大家の〜らしい」 78 **若殿[わかとの]** 年若い君主。「~の御乱行をいさめる」 79 **若君[わかぎみ]** 年若い主君。「~にお仕えする」 80 **若[わか]** 「若旦那」「若様」「若殿」「若君」の略称で、家来や使用人が使う。「おまえ、~のお相手をしてさしあげろ」 81 **姫[ひめ]** 昔の貴人、特に殿様や王様の未婚の娘。「媛」とも書く。 82 **御姫様[おひいさま]** 「姫」の敬称。◇「おひいさま」ともいう。俗に、恵まれた環境に育った世間知らずの女性を指していうことがある。 83 **姫君[ひめぎみ]** 「姫」の敬称。◇改まった言い方。 84 **乙姫[おとひめ]** ①昔話の浦島太郎に出てくる竜宮城に住むという、美しい女性。②「弟姫」とも書く。 ### ▶孫 85 **孫[まご]** その人の子供の子供。 86 **孫娘[まごむすめ]** 女の孫。 87 **初孫[ういまご]** 初めて生まれた孫。 88 **初孫[はつまご]** 「ういまご」の、やや古い言い方。 89 **内孫[うちまご]** 自分の家の跡取りである子供から生まれた子。 90 **外孫[そとまご]** 嫁に行ったり、他家へ入った子供から生まれた子。 91 **皇孫[コウソン]** ①天皇の孫。②天皇の子孫。 92 **曽孫[ソウソン]** 孫の子供。 93 **曽孫[ひまご]** ひまご。 94 **玄孫[ゲンソン]** ひまごの子供。 95 **玄孫[やしゃご]** やしゃご。 <40> ## t 名詞の類:ヒト ### ●兄 01 **兄[あに]** 同じ親から生まれた子供のうち、年上の男。◇「弟」と対比するときや、他人に対して自分の兄を指していうときには、へりくだった表現として用いられる。 02 **兄貴[あにき]** 男性が、自分の兄や、自分の兄ぐらいの年齢の親しい男性を親しみを込めて呼んだりいったりするときに用いる言い方。◇「貴」はあて字。 03 **兄[にい]さん** 男性が、自分の兄や、自分の兄ぐらいの年齢の親しい男性を呼ぶときに用いる尊敬語。◇古い言い方。 04 **兄[にい]ちゃん** 自分より年上の、親しい男の人を呼ぶときに用いる言い方。◇年下の男性に、自分のほうが上であることを示しつつ、なれなれしく呼びかけるときにも用いる。 05 **兄[にい]さん** 自分の兄を指したり、呼んだりするときに用いる最も普通の言い方。 06 **御兄[おにい]さん** 「にいさん」の丁寧な言い方。 07 **兄[にい]ちゃん** 「にいさん」の、親しみを込めた言い方。 08 **御兄[おにい]ちゃん** ①「にいちゃん」の丁寧な言い方。②自分の子供の、年上の男の子を指したり、呼びかけたりするときに用いる言い方。「おまえは〜なんだから、妹に譲ってあげなさい」 09 **兄上[あにうえ]** 目上の者として自分の兄を敬って呼ぶときに用いる言い方。◇時代劇などで武士が用いる。 10 **令兄[レイケイ]** 他人の兄をいう尊敬語。 11 **尊兄[ソンケイ]** 他人の兄や、男性が同輩の男性の相手のことを敬っていうときに用いる尊敬語。▷~愚弟 12 **愚兄[グケイ]** 他人に対して自分の兄を指していう謙譲語。 13 **長兄[チョウケイ]** いちばん年上の兄。 14 **次兄[ジケイ]** (2人以上兄がいる場合に)上から2番目の兄。 15 **実兄[ジッケイ]** 血のつながった兄。 16 **義兄[ギケイ]** 義理の兄。 ### ●姉 17 **姉[あね]** 同じ親から生まれた子供のうち、年上の女。◇「兄」と同様に、自分の姉を指していうときには、へりくだった表現として用いられる。 18 **姉貴[あねき]** 自分の姉や、自分より少し年上の女性を親しみを込めて呼んだりいったりするときに用いる言い方。◇「貴」はあて字。 19 **姉[ねえ]さん** 自分の姉や、自分より上の年齢の女性を呼ぶときに用いる尊敬語。◇古い言い方。 20 **姉[ねえ]さん** 自分の姉を指したり、自分の姉に呼びかけるときに用いる、最も普通の言い方。 21 **御姉[おねえ]さん** 「ねえさん」の丁寧な言い方。 22 **姉[ねえ]ちゃん** 「ねえさん」の、親しみを込めた言い方。 23 **御姉[おねえ]ちゃん** ①「ねえちゃん」の丁寧な言い方。②自分の子供の、年上の女の子を指したり、呼びかけたりするときに用いる言い方。「~なんだから、ひとりでできるでしょう」 24 **姉上[あねうえ]** 目上の者として自分の姉を敬って呼ぶときに用いる言い方。◇時代劇などで武士が用いる。 25 **姉御[あねご]** 「姉」の敬称。 26 **令姉[レイシ]** 他人の姉をいう尊敬語。 27 **長姉[チョウシ]** いちばん年上の姉。 28 **次姉[ジシ]** (2人以上姉がいる場合に)上から2番目の姉。 29 **実姉[ジッシ]** 血のつながった姉。 30 **義姉[ギシ]** 義理の姉。 ### ●弟 31 **弟[おとうと]** 同じ親から生まれた子供のうち、年下の男。特に、自分の親の子供のうち、自分より年下の男。 32 **弟[おとうと]さん** 他人の弟を指すときに用いる最も普通の言い方。◇家族が周りにいて、その中に兄や姉がいる男性に呼びかけたりする場合にも用いられる。 33 **令弟[レイテイ]** 他人を敬ってその弟をいう言い方。 34 **賢弟[ケンテイ]** 他人の弟や、男性が年下の男性の相手を敬っていうときに用いる尊敬語。 35 **愚弟[グテイ]** 他人に対して自分の弟を指していう謙譲語。 36 **舎弟[シャテイ]** 他人に対して自分の弟を指していう謙譲語。◇他人の弟をいうこともある。弟分の意でも用いる。 37 **末弟[バッテイ]** その人の弟のうち、いちばん年下の弟。 38 **実弟[ジッテイ]** 血のつながった弟。 39 **義弟[ギテイ]** 義理の弟。 ### ●妹 40 **妹[いもうと]** 同じ親から生まれた子供のうち、年下の女。特に、自分の親の子供のうち、自分より年下の女。 41 **妹[いもうと]さん** 他人の妹を指すときに用いる最も普通の言い方。「課長の~、僕と同級生だったんだって」◇家族が周りにいて、その中に兄や姉がいる女性に呼びかけたりする場合にも用いられる。 42 **令妹[レイマイ]** 他人を敬ってその妹をいう言い方。 43 **実妹[ジツマイ]** 血のつながった妹。 44 **義妹[ギマイ]** 義理の妹。 ●**兄弟・姉妹** → 8100h 近いq ●血筋が近い人 ### ●こじゅうと 45 **小舅[こじゅうと]** 夫または妻の兄弟。 46 **小姑[こじゅうとめ]** 夫または妻の姉妹。◇「こじゅうと」ともいう。 <41> ### ●おじ 47 **伯父[おじ]** 親の兄や弟。◇自分のおじを指していうときには、へりくだった表現として用いられる。父母の兄は「伯父」、弟は「叔父」と書く。 48 **おじさん** 「おじ」の(親しみを込めた、軽い)敬称。 49 **おじ貴[き]** (おもに若い男性が)自分のおじを、親しみを込めて呼んだりいったりするときに用いる言い方。◇「貴」はあて字。 50 **大おじ** その人の親のおじ。 ### ●おば 51 **伯母[おば]** 親の姉や妹。◇自分のおばを指していうときには、へりくだった表現として用いられる。父母の姉は「伯母」、妹は「叔母」と書く。 52 **おばさん** 「おば」の(親しみを込めた、軽い)敬称。 53 **大おば** その人の親のおば。 ### ●いとこ 54 **従兄弟[いとこ]** 自分の親の兄弟姉妹の子供。◇男のいとこは「従兄弟」、女のいとこは「従姉妹」と書く。また、年上か年下かによって「従兄」「従姉」「従弟」「従妹」とも書く。 55 **又従兄弟[またいとこ]** 自分の親のいとこの子。 56 **再従兄弟[はとこ]** またいとこ。◇男のはとこは「再従兄弟」、女のはとこは「再従姉妹」と書くことがあるが、ふつうかなで書く。 57 **甥[おい]** 自分の兄弟姉妹の息子。 58 **甥御[おいご]** 他人を敬ってその甥をいう古い言い方。 59 **甥[おい]っ子[こ]** 「甥」の、より口語的な、くだけた言い方。 60 **姪[めい]** 自分の兄弟姉妹の娘。 61 **姪御[めいご]** 他人を敬ってその姪をいう古い言い方。 62 **姪[めい]っ子[こ]** 「姪」の、より口語的な、くだけた言い方。 ### ●その他 63 **生[う]まれ変[か]わり** 死んだ人が、新たに生まれ変わったと思われるもの。「この子は死んだおばあちゃんの〜かもしれないと思った」 64 **年男[としおとこ]** その年の干支と生まれ年の干支が同じ男。 65 **年女[としおんな]** その年の干支と生まれ年の干支が同じ女。 ## u 名詞の類:トコロ ### ●生まれた土地 01 **生[う]まれ** その人が生まれた場所や境遇。「〜は松江です」 02 **生[う]まれ故郷[こきょう]** その人が生まれた土地。 03 **生地[セイキ]** その人が生まれた土地。「この町は、偉大な作出家の〜でもある」 ### 生まれる0104t~育つ0105a 04 **出生地[シュッセイち]** (戸籍上の)その人が生まれた土地。 05 **出生地[シュッショウち]** 「出生地」の古風な言い方。 06 **出身地** その人が生まれ育った土地。「プロ野球選手の〜を見ると、関東以西が圧倒的に多い」 07 **生国[セイコク]** その人が生まれた国。「その男の〜は駿河である」「彼は〜中国よりもヨーロッパでその名を知られている」◇「しょうこく」ともいう。 08 **生家[セイカ]** その人が生まれた家。 ▶**故郷** → 0105h 育つu ## x 名詞の類:トキ 01 **生後[せいご]** 生まれてから後。「~4週間の乳児が誘拐された」 02 **生[う]まれ年[どし]** その人が生まれた年。「〜の干支を教えてください」 03 **生年[セイネン]** その人が生まれた年。▷没年 04 **生[う]まれ月[づき]** その人が生まれた月。 05 **誕生日[タンジョウび]** その人が生まれた年・月・日。毎年めぐってくる、その人が生まれた月・日と、同じ月・日。「~を祝って赤飯を炊く」 06 **バースデー** 「誕生日」の洋語的表現。▷~ケーキ・〜カード・〜パーティー◇多く、複合語の構成要素として用いられる。birthday # 0105 育つ ## a 動詞の類 ### ●育つ 01 **育[そだ]つ** 小さくて未熟なものから、(少しずつ)成熟した状態に達する。「少年は恵まれた環境ですくすく育った」「寝る子は~」「親はなくても子は~」「稲が〜」 02 **大[おお]きくなる** 年を重ねるごとに、大きさを増す。「しばらく見ないうちに、お嬢さん大きくなりましたね」「友人と2人で始めた会社が、こんなに〜とは思ってもみなかった」 03 **発育[はついく]** 生物が、体が発達して大きくなること。「子供たちの〜するスピードは、昔にくらべてずいぶんはやくなった」 04 **発達[ハッタツ]** 身体・精神・能力・機能・規模の程度などが、それまでよりも進んだ高い段階に達すること。「この村の中学生は、日本の平均的な中学生よりも運動機能が〜している」「乳幼児の言語の~を研究する」 05 **生育[セイイク]** 植物などが育つ。「子供が〜する際に生じる問題に対処しきれなくなってきている」「今年は作物の〜がよい」 06 **成育[セイイク]** 人間や動植物などが育って大きくなることの学問的表現。「その未熟児は立派に〜した」「稚魚が〜する水域」 <42> 07 **成長[セイチョウ]** 育って機能などが発達し、大きくなること。「ひさしぶりに会った息子も、たくましく〜した」「年々自分の会社が〜するのを見るのはうれしい」 08 **生長[せいちょう]** 主として植物が育ち大きくなること。「ひまわりが〜するのを観察して日記につける」 09 **成熟[セイジュク]** 子供の心身の機能が発達して十分になること。「彼女も25歳になり、立派な〜した女性となった」 10 **成人[セイジン]** 一人前の大人になること。(日本では20歳)になること。「子供たちはみな〜した」 ▷~式・~の日 11 **長[チョウ]じる** 成人する。「彼の息子は長じて医者となった」◇「長ずる」ともいう。 ### ●ませる 12 **ませる** 実際の年齢よりも上の年齢に見えるようにと背伸びをした行動を取り、そのことから生意気な印象を与える状態になる。「あの子は小学生のくせに大人のようなませた口をきく」◇おもに「ませている」「ませた」の形で用いられる。 13 **大人[おとな]びる** 実際の年齢よりも、年齢が上であるかのような大人っぽい雰囲気を漂わせる。「スーツに身を固めた彼女は、ふだんよりもずっと大人びて見えた」◇その状態を比較的良い印象としてとらえている場合の表現。おもに「大人びている」「大人びた」の形で用いられる。 14 **陳[ひ]ねる** 子供が、変に大人びていて、本来あるべき子供らしい素直さや大きさや初々しさがある。「大人のような口をきくひねた子供が増えたね」◇「ひねた」の形で用いられることが多い。 15 **陳[ひ]ねこびる** 年齢のわりに、大人びている。「ひねこびた表情の少年」◇「ひねこびた」の形で用いられることが多い。 16 **こまっしゃくれる** 口のきき方などがませている。「こまっしゃくれた女の子」◇「こましゃくれる」「こまっちゃくれる」ともいう。「こまっしゃくれた」の形で用いられることが多い。 17 **老成[ロウセイ]** 年齢のわりに、考え方や態度が大人びること。「あいつは高校のころからすでに〜していた」◇皮肉った言い方。 ### ●ひねくれる 18 **捻[ひね]くれる** 性格や考え方などが、物事を素直に受け取らなくなり、反抗的な態度をとるようになる。「親の育て方のせいであの子はひねくれてしまった」◇「拈くれる」とも書く。 19 **歪[ゆが]む** 性格や考え方が、通常好ましいとされるものからはずれたものになる。「子供の性格がゆがんでしまうのは、親の責任である場合が多い」 20 **曲[ま]がる** 育つうちに性格や根性がゆがんでしまい、物事を素直にとらえられなくなる。「あいつはすっかり曲がってしまった」「その曲がった根性をたたき直してやる」 21 **捩[ねじ]れる** 性格がゆがんで、素直でなくなる。「性根のねじれたやつ」◇「拗れる」「捻れる」とも書く。 22 **拗[す]ねる** 心や性格がひねくれる。「ねじけた性根をたたき直す」「ひねた」の形で用いられることが多い。 ### 育つ0105a 23 **拗[ねじ]くれる** 性格がすなおでなくなる。「あいつのねじくれた性格は一生直らないだろう」◇「捩くれる」とも書く。 24 **捩[ねじ]じ曲[ま]がる** 性格・根性がひどく曲がる。「あいつに何を言っても無駄だ」 ●**ぐれる** → 9504h いかれるa ●ぐれる ●**いじける** → 1304h ひがむa ●ひがむ ### ●育っていく過程 25 **伸[の]びる** 育って、長くなったり、高くなったりすること。「枝が伸びた」「あの子は急に背が伸びた」 26 **這[は]う** 植物などが幹や地面に沿って伸びる。「つたが家の壁に~」 27 **張[は]る** 根や枝などが、広い範囲に伸びて広がる。「木の根が深く~」 28 **徒長[トチョウ]** 育てている植物の枝や茎・葉などが無駄に伸びること。「〜した枝葉を剪定する」 29 **変態[ヘンタイ]** 動物が育つ過程において形を変えていくこと。「さなぎは〜して成虫になる」 30 **脱皮[ダッピ]** 昆虫などが成長していく過程で、古い皮を脱ぐこと。「さなぎは〜して成虫になる」 31 **羽化[うか]** さなぎから羽の生えた成虫に変態すること。 32 **乳離[ちちばな]れ** ①乳児が成長して、乳以外の食物をとるようになること。「この子は〜するのが兄たちよりもだいぶ遅かった」②子供が、精神的に成長して、親を頼らず自分で行動できるようになること。「なさけない話だが、まだ〜していない大学生がいるそうだ」 ◆「ちばなれ」ともいう。 33 **離乳[りにゅう]** 乳離れ(①)。「生後5ヵ月ごろから~食を始める」 34 **手[て]が離[はな]れる** 子供が十分大きくなって、あれこれと世話をする必要がなくなる。「下の子も手が離れて楽になった」 35 **親離[おやばな]れ** 子供が大きくなって、親に甘えたり頼ったりしなくなること。「うちの子はなかなか〜しない」◇「手が離れる」「親離れ」はおもに親の視点で使う言葉。 36 **子離[こばな]れ** 親が子供の成長を認め、いちいち世話をしたり干渉したりするのをやめて子供の自主性を重んじ、精神的に子供から離れること。「親離れできない子に、〜できない親」 37 **巣立[すだ]つ** 生まれ育った家庭や社会などの保護下から外の新しい世界へと出ていく。「このあいだまで親鳥にえさを運んでもらっていたひなが、今日、巣立った」「生徒たちは、3年間の高校生活を終え、巣立っていった」 38 **薹[とう]が立[た]つ** 野菜や人などが育ちすぎて食べごろや盛りの時期が過ぎてしまう。「この菜っ葉はとうが立ってておいしくないよ」 ●**肥える** → 7502h 太いd ●太る ●**色気づく** → 9000h 始まるd ●兆す ### ●一人前になる 39 **一人前[いちにんまえ]になる** 未熟なものが成長して、一人前の人間として人数に数えられるようになる。「がんばって仕事をおぼえて、早く一人前になってくれ」 <43> 師や先輩に鍛えてもらったり、 **39 叩[たた]き上[あ]げる** 下積みの経験を積んで苦労したりして一人前になる。「県会議員からたたき上げて首相にまでなった」「社長は職人からたたき上げた苦労人だ」 **40 勇[いさ]になる** 一人前の男として認められる。「〜んでも、一人前の男になったとはいえないぞ」 **41 一本[いっぽん]立[だ]ち** 親や他者の助けなしに、生活や生計を立てられるようになること。「この子が〜するまでは、まだまだ働かなくては」 **42 独[ひと]り立[だ]ち** 一人前になって親や守ってくれるものの庇護の下を離れ、自分の力で生活し始めること。「~して生活が苦しくなった」 **43 独立[どくりつ]** 一人前になって、守ってくれるものの庇護の下を離れ、自分の家や店を構えて自分の力で生活や商売などを始めること。「~して自分の店をもつのが夢です」 **44 独[ひと]り歩[ある]き** 独立してやっていくこと。「ようやく息子が〜するようになって安心した」 **45 自立[じりつ]** 他者の庇護や支配を受けずに、自分ひとりでやっていくようになること。「やっと息子が就職し、〜してくれた」「精神的に~する」「経済的に~する」 ▷~心 **46 社会[しゃかい]に出[で]る** 親などの保護を受けていた人が、実社会で自立する。「社会に出ていく君たちに、はなむけの言葉を贈りたい」 ## d 形容動詞の類 **00 生[は]え抜[ぬ]きの** はじめからずっとそこで育ってきた様子。「彼は〜の江戸っ子だと自慢している」 **01 叩[たた]き上[あ]げの** 下積みから厳しい修業を積んで技量を磨き、その結果立派な地位や腕前を得た様子。「新しい営業部長は自他共に認める〜だ」「〜の職人」 **02 奥手[おくて]な** 心身の成長が遅い様子。「あの男は〜だから、好きな女の子を誘うなんてできないよ」早生◇あまり良い意味では用いな ●これから一人前になる人 8803若いsい。 **03 早熟[そうじゅく]な** 成熟するのが早い様子。「私の弟は小学生のくせに〜なんです」一晩熟 **04 おませな** 年齢のわりには子供っぽさがなく、一人前の大人びた様子。「妹の花ちゃんは〜さんだね」◇女の子についていうことが多い。 **05 おしゃま[な]** 幼いのだが、あどけないない大人びた行動をして、周囲の注意を引こうと見せる様子。「ママのまねをする〜な女の子」 ●植物の成熟する様子→ 0109実るd ## f 副詞の類 **00 すくすくと** 順調に、元気に育つ様子。「両親の愛情につつまれて、子供たちは〜と育った」「庭のひまわりが〜伸びる」 **01 伸[の]び伸[の]びと** 何ものにもとらわれることなく、ゆったりと自由である様子。「豊かな自然の中で、子供たちは〜と育った」 **02 伸[の]びや[やか]に** ゆったりとのびのびとしている様子。「子供たちが〜育つ環境を整える」 ## 育つ0105a~u **03 真[ま]っ直[す]ぐに** 子供がひねくれることなく、素直に育つ様子。「息子は〜に育った」 **04 にょきにょきと** 細長いものが、いくつも続いてあらわれ、長く伸びる様子。「春になると裏山に〜竹の子が生える」「都心には、雨後の竹の子のように高層ビルが〜と建っている」 ## h 名詞の類:コト・サマ **00 育[そだ]ち** 生物が育つことにかかわる側面。育つときの大きさの程度、育つときの環境など、育つことにかかわるさまざまなこと。「この植物は〜が早い」「〜のいい魚」「あの人には〜の良さが感じられる」「氏より〜」 **01 伸[の]び** 伸びること。「身長の〜が止まる」「雑草の〜の早さには驚かされる」 **02 生[お]い立[だ]ち** その人がどこでどのように育ってきたかということ。「父の〜を話して聞かせる」 **03 素性[すじょう]** その人の生まれ育った環境や家柄・血筋。「彼はどんな〜の人ですか」◆「素姓」「種姓」とも書く。 **04 氏[うじ]素性[すじょう]** 素性。特に、家柄や血筋。「〜も分からないやつに大切な娘はやれない」 ▶身の上 → 2407いるv●境遇 ## q 名詞の類:イキモノ ●成獣 → 0000生きるq●成獣・幼獣 ▶成犬・成猫 △ 0101育てるq●犬●猫 ▶成鳥 △ 4912飛ぶq●成鳥・ひな ▶成魚 △ 2504泳ぐq●魚 ▶成虫 → 2502はうq●虫 ## S 名詞の類:ヒト ●成人 △ 8806熟れるs ●青年 △ 8803若いs●若い人 ●少年・少女 △ 8804幼いs ●これから一人前になる人 △ 8803若いs ## u 名詞の類:トコロ **00 里[さと]** その人が生まれ育った山里(にある自分の家)。「~に帰って出産する」◇「郷」とも書く。 **01 故郷[こきょう]** その人が生まれ育った土地。「~がなつかしい」「古里」「故里」とも書く。 **02 故郷[こきょう]** 「ふるさと」のかたい言い方。「〜へ錦を飾る」 **03 郷里[きょうり]** 「ふるさと」「こきょう」の、より改まった言い方。「私の〜は松江です」 **04 郷土[きょうど]** 自分が生まれ育った土地・地域。「今や世界的な画家となったB氏は、わが〜の英雄です」 **05 お国[くに]** その人が生まれ育った土地や地方。「お〜はどちらですか」 **06 田舎[いなか]** 地方出身で大都市に住んでいる人が、自分のふるさとをいう語。「〜の両親が、孫たちが遊びにくるのを心待ちにしているんですよ」 **07 家郷[かきょう]** その人の家があるところとしてのふるさと。 <44> ### 育つ0105u〜生える0106a 08 **実家[ジッカ]** その人が生まれ育った家。「〜は兄が継いでいるので、今では盆と正月に帰るのがやっとだ」 09 **国元[くにもと]** その人が生まれ育った土地、あるいはその土地にある実家。「先日〜から手紙が届いた」◇「国許」とも書く。 10 **親元[おやもと]** その人の親のいるところ。「~を離れて暮らす」「〜から学校に通う」◇「親許」とも書く。 ●**母国** → 6705h 治めるu ●自分の国 ## x 名詞の類:トキ ### ●育ち盛り 01 **育[そだ]ち盛[ざか]り** 背がどんどん伸び、体がどんどんがっしりとしてくる時期。「〜なのでよく食べる」 02 **伸[の]び盛[ざか]り** 体や心、能力などがどんどん伸びる時期。「~の選手の記録がどんどん速くなる」 03 **食[た]べ盛[ざか]り** 元気いっぱい遊んだり、成長したりするために、食欲が盛んになる時期。「〜の男の子が2人いるので、毎月の食費が大変だ」 ### ●人が育つ過程 04 **乳児期[ニュウジキ]** 子供の、生後1年ぐらいまでの時期。 05 **幼児期[ヨウジキ]** 子供の、満1歳ぐらいから6歳ぐらいまでの時期。 06 **幼年期** 子供がまだ幼いころ。小学校に入学するまでの時期。 07 **少年期[ショウネンキ]** 男の子の、幼年期の後の、10代の半ばぐらいまでの時期。 08 **少女期[ショウジョキ]** 女の子の、幼年期の後の、10代の半ばぐらいまでの時期。 09 **思春期** だんだん大人の体に変わっていき、異性への関心が高まる、13歳ごろから18歳ごろの時期。 10 **青年期[セイネンキ]** 10代の中ごろから20代前半にかけて、精神的・肉体的に大人へと成長する時期。 ●**成年** → 8806h 熟れるx # 0106 生える ## a 動詞の類 ### ●生える 01 **生[は]える** 生物の体の一部が、成長して本体から外にあらわれて、定着する。「空き地には雑草が生えていた」「息子もひげが〜年ごろになった」「浴室にかびが〜」 02 **自生[ジセイ]** 植物が、人に植えられるのでもなく、自然に生えること。「この辺の砂丘には、はまなすが〜している」 03 **生[は]え変[かわ]る** 古いものが抜け落ち、その代わりに新しいものが生える。「娘の歯が生え変わった」「うさぎの毛が夏毛から冬毛へと~」 04 **抜[ぬ]け替[かわ]る** 古いものが抜けて、新しいものが生える。「子供の歯が~」 05 **出[で]る** 植物の芽や根が大きくなって、外から見てわかるくらいになる。「庭の、ねこやなぎの芽が出た」 06 **付[つ]く** 実や花の芽が枝などにあらわれる。「南天の細い枝に赤い実がびっしりとついている」 ### ●生す 07 **生[む]す** 湿気のある土地・木・岩などに草や苔などがくっついたように生える。「寺の裏側を、苔の~岩肌が取り囲んでいた」◇「産す」とも書く。 08 **苔生[こけむ]す** 苔が多く生える。「苔むした石灯籠に風情を感じる」 ●**かびる** → 9506h 腐るg ●かびる ### ●まとまって生える 09 **茂[しげ]る** 植物が生長し、その葉や枝の数が増え、重なり合って全体のボリュームを増す。「その窓からは緑色に~杉の木立が見えた」◇「繁る」「滋る」とも書く。 10 **生[お]い茂[しげ]る** 植物の葉や枝が勢いよく茂る。「彼の家の隣には雑木が生い茂っていた」 11 **蔓延[はびこ]る** 望ましくない雑草などがあたり一面に伸び広がる。「庭中にどくだみのつるがはびこっている」 12 **繁茂[ハンモ]** 草木が自然に生い茂ること。「数年ぶりに訪れた墓のまわりには雑草が〜していた」 13 **密生[ミッセイ]** すき間なくびっしりと生えること。「このあたりは笹が〜している」「やわらかい毛が〜する葉」 14 **群生[グンセイ]** 同じ種類の植物が群がって生えること。「近くにかたくりが〜する場所がある」 15 **混生[コンセイ]** いくつかの種類の植物が入り混じって生えること。「あたりには何種類かの高山植物が〜していた」 16 **叢生[ソウセイ]** 草木が群がって生えること。「山の頂上近くにも灌木林が〜している」◇「簇生」とも書く。 ### ▶芽が出る 17 **芽生[めば]える** 種や、木の枝の中から芽が生えてくること。「春になり、若草が芽生え始めた」 18 **芽[め]を吹[ふ]く** 勢いよく芽を出す。「校庭のけやきが芽を吹いて青々としている」 19 **芽吹[めぶ]く** 芽が勢いよく出る。「春が訪れ、美しく柳が芽吹いている」 20 **萌[も]える** 芽が出て伸びる。「春の山々に草木が〜」 21 **萌[も]え出[い]づる** 芽が出て伸び(その姿がはっきりとあらわれ)る。「庭の芝生の若芽が~」「大地に緑が〜季節」 22 **萌芽[ホウガ]** 萌え出ること。「3月下旬から4月上旬ごろに新芽が~する」 23 **出芽[シュツガ]** 芽が出ること。「農協には〜したばかりの苗が並んでいる」 24 **発芽[ハツガ]** 種などから芽が出ること。「数日後にはひまわりの種が〜するはずである」 ### ●枝や葉が出る 25 **互生[ゴセイ]** 葉や枝が、各節に一つずつ交互に生えること。「~しているひまわりの葉」▷対生 <45> 26 **対生[タイセイ]** 葉や枝が、各節に1対、向かいあって生えること。「小さな、先のとがった葉が〜する」▷互生 27 **輪生[リンセイ]** 茎を取り囲むように葉などが3枚以上生えること。「5枚から8枚の葉が〜する」 ### ●根が生える 28 **根[ね]を下[お]ろす** 植物が根を地下に向かって伸ばし、その場所に定着する。「先月植えた苗が、やっと根を下ろした」 29 **根差[ねざ]す** 地面に根を張って生育し、定着する。「地面にしっかりと根ざした大ぶりの松の木」◇「私たちは、この土地に根ざした企業をめざします」のように、比喩的に「定着する」という意で使うこともある。 30 **根付[ねづ]く** 植えかえられた草木の、地中に根が伸び、そこで根が養分や水分を吸収し始める。「2ヵ月前に植えかえたつつじはもう根づいただろうか」◇「日本に本当の民主主義が根づくにはまだ時間がかかる」のように、比喩的に「その土地で受け入れられるようになる」という意で使うこともある。 31 **植[う]わる** 植えつけられて、しっかりと根を張った状態になる。「植えた草木がうまく植わったかどうか見に行こう」 32 **発根[ハッコン]** 根が出ることの学問的表現。「水に浸しておいた朝顔の種が〜した」 33 **活着[カッチャク]** 移植や挿し木をした植物が、枯れずに根がついて生育すること。「移植後〜するまでの間は、灌水に特に注意が必要です」 ## C 形容詞の類 01 **毛深[けぶか]い** 毛が長く、多く生えている様子。「〜男はもてないからといって、脱毛する男性が増えた」 02 **草深[くさぶか]い** 草が丈高く生い茂っている様子。「〜夏の野を歩いていく」◇「くさふかい」ともいう。辺鄙なものである様子にもいう。 ## d 形容動詞の類 ### ●生え方 01 **水生[スイセイ]の** 水の中に生える植物である様子。「藻類は〜の植物だけではない」▷~植物 02 **陸生[リクセイ]の** 陸地に生える植物である様子。▷~植物▷水生 03 **実生[みしょう]の** 挿し木や接ぎ木によってできたのではなく、種から生えて大きくなった植物である様子。「このみかんは〜の木なのによく実をつける」 04 **野生[ヤセイ]の** 自然のままで、人の手が加わったことのない状態で生えている植物である様子。「〜の桜草はほとんどなくなりつつあるらしい」 05 **原生[ゲンセイ]の** 自然のままで、人の手が加えられたことのない状態で生えている植物(群)である様子。「〜の森」 ▷~林・〜花園 ### ▶草木の茂る様子 06 **鬱蒼[ウッソウ]たる** あたりが暗く感じるほど、草木が生い茂っている様子。「〜とした原生林」 07 **蓊鬱[オウウツ]たる** 草木が、すきまもないくらい重なり合っていっている様子。「〜たる林に足を踏み入れる」 ### ●毛の生え具合 ### 生える0106a~h 08 **房房[ふさふさ]の** 長く豊かな毛が、秩序をもってまとまって生えている様子。「彼女は〜の毛をしていた」◇「総総」とも書く。 09 **もじゃもじゃの** 多い毛が無秩序に伸び、手入れが行き届かないでいる様子。「あの男は~の頭をしていた」 10 **毛[け]むくじゃらの** 体中が、しまりのない長い毛でおおわれている様子。「私が道を歩いていたら、~の熊みたいな動物が襲ってきたんです」 11 **多毛[タモウ]の** 毛深い様子。「〜の人が必ずしも寒い環境に適応しているわけではない」▷~症 12 **茫々[ボウボウ]たる** ある程度の長さがあり、比較的柔らかいものがたくさん生えている様子。「髪の毛を〜と伸ばした男」「~たる草むらに分け入る」「草~の空き地」「あのおじさん、ひげが〜に生えてるね」 13 **髭面[ひげづら]の** 男性の、ひげが濃く生えている顔である様子。「〜の男だというだけの理由で犯人扱いされてはたまらない」 14 **髭[ひげ]もじゃの** ひげがたくさん生えている様子。「祖父は~で、顔の上下がわからないほどだった」 15 **無精髭[ぶしょうひげ]の** ひげがぼうぼうに生えている様子。「〜のおじいさんをあまり見かけないね」 ## f 副詞の類 01 **こんもりと** 樹木がよく茂り、盛り上がるように生い茂る様子。「村のはずれに~とした鎮守の森がある」 02 **房房[ふさふさ]と** 長く豊かな毛が、秩序をもってまとまって生え、垂れている様子。「~とした美しい黒髪」「~した尾を振る犬」◇「総総」とも書く。 03 **青青[あおあお]と** 植物が、緑あざやかに生えている様子。「~と茂る夏草」「~した芝生」◇「蒼蒼」とも書く。 ## h 名詞の類:コト・サマ 01 **生[は]え変[が]わり** 生え変わること。「乳歯から永久歯への〜は、だいたい10歳前後です」 02 **抜[ぬ]け替[が]わり** 抜け替わること。「犬の毛の〜の時期」 03 **芽出[めだ]ち** 芽が出始めること。「去年にくらべて、芽の〜が遅い」 04 **実[み]付[つ]き** 実のつき具合。「今年は雨が少ないせいか、例年にくらべて実の〜が悪い」 05 **芽生[めば]え** 芽生えること。「雪がとけ、草木の〜のころとなりました」 06 **芽吹[めぶ]き** 芽吹くこと。「木々の〜が始まる」 07 **根付[ねづ]き** 根付くこと。「芝の〜が悪い」 08 **毛並[けな]み** 毛の生えそろい具合。「つやつやした〜の馬」 09 **花序[カジョ]** 花軸に花がつくときのつき方。 <46> # 生える0106k ## k 名詞の類:モノ ### ●芽 01 **芽[め]** 葉や茎・花などになるもの。「チューリップが〜を出した」 02 **ひこばえ** 草や木の切り株から生えてくる芽。 03 **腋芽[エキガ]** 葉のつけ根に出る芽。▷頂芽 04 **頂芽[チョウガ]** 茎の先端部分に出る芽。▷腋芽 05 **新芽[シンめ]** 新しく出た芽。 06 **若芽[わかめ]** 生えたばかりのまだ新しい芽。 07 **木の芽[きのめ]** 木(特に松)の新芽。 08 **木の芽[きのめ]** 木から生える新しい芽。山椒の芽を指していうこともある。 09 **木の芽[このめ]** 「きのめ」の古い言い方。 10 **花芽[はなめ]** 大きくなると花になる芽。 11 **花芽[カガ]** はなめ。 12 **冬芽[ふゆめ]** 冬を越す芽。 13 **冬芽[トウガ]** ふゆめ。 14 **竹[たけ]の子[こ]** たくさんの皮に何重にも包まれた竹の若芽。「筍」と書く。 15 **松[まつ]の緑[みどり]** 松のみずみずしい緑の新芽。「出そろった〜」 ●**苗** → 6304h 植えるk ●苗 ### ●茎 16 **茎[くき]** 草木の、体の中心となり、全体を支えたり、水分や養分を体の各部に運ぶ部分。◇ふつうは地上に出ているまっすぐなもののことをいい、地面の下にある地下茎に対して「地上茎」ともいう。からみついて体を支えるものはつると呼ばれる。 17 **稈[カン]** 竹などイネ科の植物の、節と節の間が中空になっている茎。 18 **節[ふし]** 竹などの茎の区切りの太くなっている部分。 19 **地下茎[チカケイ]** もっぱら地面の下に生える茎。 20 **根茎[コンケイ]** 根のように見える地下茎。 21 **塊茎[カイケイ]** ジャガ芋のように、地下茎が澱粉などの養分をため込んで肥大したもの。 22 **球茎[キュウケイ]** 地下茎の一種で、里芋のように茎の下の部分が養分をため込んで、球形に肥大したもの。 23 **鱗茎[リンケイ]** ゆり根や玉ねぎのように、地下茎から生じた葉が澱粉などの養分をたくわえ、厚くなって重なり合い、球状になったもの。 24 **石突[いしづ]き** きのこ類の、茎の下のほうにあるかたい部分。「しいたけの〜を取り除く」 ### ●つくし 25 **土筆[つくし]** 春に、杉菜の根茎から生え出る、穂を上にした筆のような形をしたもの。あえ物などにして食べる。 26 **土筆[つくし]ん坊[ぼう]** 「つくし」の、より口語的な言い方。 ### ●つる 27 **蔓[つる]** からみついたり、巻きついたりして生長する植物の茎。 28 **芋蔓[いもづる]** 山芋やさつま芋のつる。▷~式 ### ●幹 29 **幹[みき]** 樹木の茎の部分。「太い〜をよじのぼる」 30 **樹幹[ジュカン]** 樹木の幹。 31 **節[ふし]** 幹から枝分かれするところ。また、(板材などにその跡が見られる)幹から(切り取った)枝の根もと。 ### ●枝 32 **枝[えだ]** 木の幹から出ている部分。「木が大きな〜を伸ばしている」 33 **柴[しば]** 山野などに生える丈の低い雑木の小枝など。「~を刈って薪にする」 34 **若枝[わかえだ]** 若い枝。「天に向かって伸びる〜」 35 **小枝[こえだ]** 小さな枝。「梅の〜でうぐいすが鳴く」 36 **樹枝[ジュシ]** 樹木の枝。「~を切ってたきぎにする」 37 **枝条[シジョウ]** 「枝」の、かたい言い方。 38 **枝葉[えだは]** 枝と葉。「~を豊かに茂らせた大木」 39 **枝葉[シヨウ]** えだは。▷~末節 ●**梢** → 5700h 出るx ●いろいろなものの先 ### ●葉 40 **葉[は]** 幹や茎・枝などから空中に向かって出て、呼吸・光合成などを行う植物の器官のひとつ。「大きな〜をつける植物」「〜がはらはらと散る」▷枯れ~ 41 **葉[は]っぱ** 「葉」の、より口語的な言い方。 42 **青葉[あおば]** 初夏のころの青々とした葉。 43 **若葉[わかば]** 出たばかりのまだ新しい葉。 44 **枯葉[かれは]** (散った、あるいは散ろうとしている)枯れた葉。「~」▷「落ち葉」ともいう。 45 **二葉[ふたば]** 種が発芽する際に、最初に出てくる2枚の葉。「栴檀は〜より芳し(すぐれた人は、幼少のときからきわだってすぐれているというたとえ)」◇「双葉」「嫩」とも書く。 46 **葉身[ヨウシン]** 葉を構成する、平らで広い部分。 47 **葉柄[ヨウヘイ]** 葉全体を支え、枝や幹、茎などとつなぐ部分。 48 **単葉[タンヨウ]** 一つの葉柄の先に、葉身が一つにまとまっている葉。桜・けやきなど。 49 **複葉[フクヨウ]** アカシアの葉のように、葉身がいくつかに分かれている葉。 <47> ### ●根 49 **根[ね]** ふつう、土の中に伸びて、その植物全体を支えたり、水分や養分を吸収したりする機能を担う器官。「~を張る」 50 **根[ね]っ子[こ]** 「根」の、より口語的な言い方。 51 **髭根[ひげね]** ひげのように細く密生して生える根。◇「鬚根」とも書く。 52 **塊根[カイコン]** さつま芋のように、根が澱粉などの養分をため込み肥大したもの。 53 **気根[キコン]** 幹や茎から出て、空中に生える根。 54 **球根[キュウコン]** 地中で養分をたくわえ肥大した、塊根・塊茎・鱗茎・球茎などの総称。 ### ●株 55 **株[かぶ]** 草木の根もとの部分。(芽を出すなどして、育っていくもととなる)草や木の根が出るあたりの部分。▷~分け 56 **親株[おやかぶ]** 株分け(株の全体をいくつかの部分に分けること)をするもとになる株。 57 **子株[こかぶ]** 親株から株分けした株。 58 **根株[ねかぶ]** 植物を切った後に残った株。「~を掘り返す」 59 **切[き]り株[かぶ]** 木などを切った後に残った株。「~に腰を下ろす」 ### ●その他 60 **年輪[ネンリン]** 樹木を輪切りにした断面に見られる、同心円状の輪。◇ふつう1年にひとつ増え、樹齢を示すことから、「年輪を感じさせる味のある顔」のように、経てきた長い年月の意で比喩的にも用いられる。 61 **葉脈[ヨウミャク]** 葉の中に数多くある、水分や養分の通路である筋。 ## m 名詞の類:モノ ### ●毛 01 **毛[け]** おもに動物・植物の表面から生える糸状のもの、および、それに似たもの。「頭の~」「犬の〜」「カーペットの~」 02 **産毛[うぶげ]** 赤ん坊に生えているような、色があまり黒くない、柔らかい毛。「少女の頬が日の光を受けて光っていた」◇「生毛」とも書く。 03 **綿毛[わたげ]** 植物の種によく見られる綿の繊維のような毛。「春にポプラの木から〜が飛ぶ」「鳥の~」 04 **直毛[チョクモウ]** まっすぐ伸びた(髪の)毛。 05 **巻[ま]き毛[げ]** コイルのように縮れて巻いている(髪の)毛。 06 **剛毛[ゴウモウ]** 太くてかたい毛。 07 **繊毛[センモウ]** 微生物の表面や動物の気管などに一面に生え、常に動いている非常に短く細い毛状のもの。▷~運動 08 **鞭毛[ベンモウ]** 微生物や精子などに1本から数本生え、それらが移動するために用いる、繊毛よりも長い毛状のもの。▷~運動・~菌類・~虫 09 **絨毛[ジュウモウ]** ①脊椎動物の小腸にある、細くて短い毛状のもの。表面積を大きくし、吸収をたすける。◇「柔突起」ともいう。②胎盤から子宮壁面に伸びる突起。母体と胎児の酸素や栄養素などの交換が行われる。 ### 生える0106k~m 10 **人毛[ジンモウ]** 人間の髪の毛。◇かつらなどの素材についていう場合に使われる。 11 **獣毛[ジュウモウ]** けものの毛。 12 **羽[はね]** 鳥類の体を覆って生えているもの。軸があり、そこから毛が生えている。「にわとりの〜をむしって料理する」 ▷〜ぶとん◇「羽根」と書くことも多い。 13 **羽毛[うもう]** 鳥類の体に生える柔らかい毛。▷~布団 14 **ダウン** 水鳥の羽毛。防寒用衣料などに用いられる。▷~ジャケット・〜ベスト down ●**羊毛** → 6807h 紡ぐk ●いろいろな天然繊維 ●**縮れた毛** → 7703h 縮むk ●縮れた毛 ●**長い毛** → 7700h 長いk ●長い髪や毛 ●**短い毛** → 7701h 短いk ●短い髪や毛 ### ●体の毛 15 **眉毛[まゆげ]** 人間のまぶたと額との間に密集して生える毛。 16 **睫毛[まつげ]** 上下のまぶたの、ふちに生えている毛。眼球のほうに向かって生えるまつげ。▷付け~「睫毛」とも書く。 17 **逆[さか]さ睫[まつ]げ** 「〜で目を痛める」 18 **鼻毛[はなげ]** 鼻の穴の中に生える毛。 19 **体毛[タイモウ]** 人や動物の体に生える毛。特に、人の首から下の部分に生える毛。 20 **身[み]の毛[け]** 人の手・足・背中などに生えている毛。◇ふつう「身の毛がよだつ」の形で、恐ろしさのあまり体毛が逆立つ意で用いられる。 21 **胸毛[むなげ]** 胸に生える毛。 22 **脇毛[わきげ]** わきの下に生える毛。◇「腋毛」とも書く。 23 **脛毛[すねげ]** すねに生える毛。◇「臑毛」とも書く。 24 **無駄毛[むだげ]** わざわざ手入れをするなどという点で、好ましくないとされる(女性の)体毛。「〜の処理」 25 **陰毛[インモウ]** 陰部に生える毛。 26 **恥毛[チモウ]** 恥部に生える毛。すなわち、陰毛。 27 **ヘア** 「陰毛」の婉曲な言い方。▷〜ヌード◇英語でも「陰毛」の意で使われることがある。「hair」ともいう。 28 **鬣[たてがみ]** 雄のライオンや馬などの、頭から首にかけて、背中側に生えている長い毛。 ●**眉** → u ●毛などが生えるところ ### ●髪の毛 29 **髪[かみ]の毛[け]** 人間の頭部を覆うようにまとまって生える1本1本の毛。「毛生え薬を塗ったら〜が生えてきた」 30 **髪[かみ]** 人間の頭部を覆うようにまとまって生えている毛。「~を伸ばす」「~を切る」「~を整える」◇全体的な形や性質、生えている全体を指す場合には「髪」が用いられ、1本1本を指す場合には「髪の毛」を用いることが多い。 31 **御髪[おぐし]** 人の髪を指す丁寧で古い言い方。「~が乱れていますよ」 <48> ### 生える0106m~q 32 **頭髪[トウハツ]** 髪の毛。「~を伸ばす」 33 **毛髪[モウハツ]** 人の体に生える毛。特に、髪の毛。 34 **ヘア** おしゃれをしたり整えたりするものとしての髪の毛。「地毛」に対していう。▷~カット・〜ケア・〜クリーム・〜スプレー「ヘアー」ともいう。hair 35 **地毛[ジゲ]** かつらや付け髪に対し、自分の頭から生えている髪。 36 **枝毛[えだげ]** 毛の先が枝のように分かれている、いたんだ髪の毛。 37 **揉[もみ]み上[あ]げ** 顔と耳の間の狭い範囲に生える髪の毛。 38 **鬢[びん]** 頭の両側面の耳ぎわの髪の毛。▷~ぐし 39 **黒髪[くろかみ]** 黒くつやのある髪。「長い〜をばっさり切る」 40 **緑[みどり]の黒髪[くろかみ]** 女性の、光沢のある美しい黒髪。 41 **赤毛[あかげ]** 赤みを帯びた茶色から褐色の髪の毛。 42 **紅毛[コウモウ]** 白人の、赤みを帯びた褐色の髪の毛。▷~碧眼 43 **白髪[しらが]** 年をとって、白くなった髪。「このごろ〜がめっきり増えてきた」→若~・~染め・~交じり 44 **白髪[ハクハツ]** 年をとって、全体が白くなった髪。「待てど暮らせど来ぬ人を、〜三千丈」 45 **銀髪[ギンパツ]** 銀白色の髪。◇「白髪」の美称としても用いられる。 46 **金髪[キンパツ]** 金色の髪。 47 **茶髪[チャパツ]** 脱色したり染めたりして明るい茶色にした髪。 48 **ブロンド** 白人の、金色の髪。「~の美女」blond(e) 49 **ブルネット** 白人の、褐色の髪。▶フbrunette ●**長い髪** → 7700h 長いk ●長い髪や毛 ●**短い髪** → 7701h 短いk ●短い髪や毛 ### ●ひげ 50 **髭[ひげ]** 動物、特に、人間の顔に生える毛。「~をたくわえる」「~をなでる」 ▷~面◇人間のひげの場合、あごに生えるものは「鬚」、頬に生えるものは「髯」、鼻の下に生えるものは「髭」と書き分ける。動物の場合は口のあたりに生える毛をいう。 51 **口髭[くちひげ]** 鼻の下に生やしたひげ。 52 **ちょび髭[ひげ]** 鼻の下に、少しだけ生やしたひげ。 53 **頬髯[ほおひげ]** 頬に生やしたひげ。 54 **顎鬚[あごひげ]** 下あごに生やしたひげ。 55 **無精髭[ぶしょうひげ]** ひげを剃るのが面倒なため、生えるがままにしているひげ。◇「不精髭」とも書く。 56 **赤髭[あかひげ]** 赤いひげ。 57 **白髭[しろひげ]** 白いひげ。◇「白鬚」とも書く。 ### ●きば 58 **牙[きば]** 相手を傷つけるものとしての、鋭くとがった哺乳類の歯。「ライオンが大きく〜をむいた」「~を研ぐ」 59 **象牙[ゾウゲ]** 象のきば。◇工芸用に珍重された。 60 **毒牙[ドクガ]** 蛇・蜘蛛などの毒をもつ動物のきば。◇「女たらしの毒牙にかかる」のように、悪辣な手段やたくらみの意で用いられることが多い。 ### ●角 61 **角[つの]** 動物の頭部にある棒状または枝状の突起物。「鹿の~」「かたつむりの~」 62 **触角[ショッカク]** えび・かに・昆虫などの節足動物の頭部や軟体動物の体の前面にある、自分のまわりの様子をとらえるための感覚器官。 63 **鹿角[ろっかく]** しかの角。 ### ●動物の体に生えるその他のもの 64 **鶏冠[とさか]** にわとり・きじなどの頭の上にある柔らかな肉質の突起。 65 **鶏冠[ケイカン]** にわとりのとさか。 66 **尾[お]** 尻から背骨の延長方向に伸び出た体の一部。「犬が~を振る」 67 **尾[お]っぽ** しっぽ。「とかげの〜は切れやすい」 68 **尾[お]っぽ** しっぽ。◇「尾」と「しっぽ」が混合した語。 69 **鱗[うろこ]** 魚類・爬虫類などの体を覆っている小さな薄片。 70 **魚鱗[ギョリン]** 魚のうろこ。 71 **銀鱗[ギンリン]** 魚の銀色のうろこ。「海面に~が躍る」◇「魚」を表す比喩的表現としても用いる。 ## q 名詞の類:イキモノ ●**植物** → 0000h 生きるq ●生き物 ●**植物分類** → 6501h 仕分けるq ●おもな植物分類 ### ●草 01 **草[くさ]** 柔らかい茎と葉をもち、地面からそれほど高いところまでは生えないような植物。 02 **草本[ソウホン]** 「草」の学問的表現。▷木本 03 **雑草[ザッソウ]** 自然に生えるさまざまな種類の草。 04 **野草[ヤソウ]** おもに、野や山に自然に生えている草。 05 **青草[あおくさ]** 青々とした草。 06 **緑草[リョクソウ]** 青草。 07 **若草[わかくさ]** 生えたばかりの草。 08 **若菜[わかな]** 早春に芽生えたばかりの、葉を食用とする草の総称。 09 **七草[ななくさ]** ①春の七草と呼ばれる、せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな(かぶ)・すずしろ(大根)の7種類の野菜。1月7日に七草がゆに入れて食べる。②秋の七草と呼ばれる、はぎ・すすき・くず・なでしこ・おみなえし・ふじばかま・桔梗の7種類の草花。 <49> 10 **夏草[なつくさ]** 夏に勢いよく生える草。 11 **秋草[あきくさ]** 秋に花を咲かせる草。 12 **下草[したくさ]** 林や森の中の木と木のあいだに生えている草。 13 **牧草[ボクソウ]** 牛や馬の食用として、牧場などで栽培される草。 14 **毒草[ドクソウ]** 人間や動物などが食べると体に害がある草。 15 **薬草[ヤクソウ]** 何らかの薬効がある草。 ### ●草木 16 **草木[くさき]** 草と木。 17 **草木[ソウモク]** 草や木など典型的な植物の総称。 ●**草花** → 0108h 咲くq ●花をめでる植物 ●**多くの草花** → 7900h 多いq ●たくさんの草花 ### ●一年草・多年草 18 **一年草[イチネンソウ]** (春に)種から発芽後、1年以内(年内)に花を咲かせ、実をつけ、枯れてしまい、その後は再び発芽することのない種類の草。◇「一年生植物」「一年生草本」ともいう。 19 **二年草[ニネンソウ]** 種子で発芽した後、1年目は成長し、春から秋のあいだに花を咲かせ、実をつけて枯れてしまい、その後は再び発芽することのない種類の草。◇暦年の2年にわたって生きることからこの名がある。「二年生植物」「二年生草木」ともいう。 20 **越年草[エツネンソウ]** (年を越すことから)二年草。 21 **多年草[タネンソウ]** 発芽後、2年以上にわたって生き続ける草。◇「多年生植物」「多年生草本」ともいう。 22 **宿根草[シュッコンソウ]** 多年草のうち、冬期には地上部が枯れてしまうが、春になると地下から新たに芽が出てくる草。 ●**蔓草** → 5901h 絡むq ### ●春の七草 23 **芹[せり]** 田の畦などの湿地に生える、羽状の葉をもつ香りのある多年草。夏に、白い小花を多数つける。食用。春の七草のひとつ。◇栽培もされる。 24 **薺[なずな]** 道端などに見られ、春に白い小花をつけ、三角形の実を結ぶ二年草。春の七草のひとつ。 25 **ぺんぺん草[ぐさ]** (三角形の実が三味線のばちに似ているところから)なずな。「映画館があったところは、まだ空き地のままで、〜が生えていた」 26 **母子草[ハハコグサ]** 道端などに生える、全体に白い毛があり、春から夏にかけて黄色い小花をつける二年草。 27 **御形[ゴギョウ]** 春の七草として母子草をいうときの言い方。「おぎょう」ともいう。 28 **繁縷[はこべ]** 道端や畑などに生え、春から夏に多くの白い花をつける二年草。春の七草のひとつ。◇「はこべら」ともいう。「蘩蔞」とも書く。 29 **田平子[たびらこ]** 田や川原などに生え、春から初夏に黄色い花をつける、丈の低い二年 ### 生える0106q 30 **仏[ほとけ]の座[ざ]** 春の七草として田平子をいうときの言い方。②シソ科の、道端などに生える、円形の葉をもち、春に紅紫色の花をつける二年草。 31 **菘[すずな]** 春の七草としていうときの、「かぶ」の古い言い方。◇「鈴菜」とも書く。 32 **清白[すずしろ]** 春の七草としていうときの、「大根」の古い言い方。◇「蘿蔔」とも書く。 ### ●秋の七草 33 **萩[はぎ]** 山野に多く見られる、マメ科ハギ属の落葉低木の総称。秋に、蝶に似た形の、紅紫色や白の小花を穂状につける。秋の七草のひとつ。 34 **薄[すすき]** 山野に群生する、長く細い葉をもつ丈の高い多年草。秋に、大きな黄褐色の穂をつける。秋の七草のひとつ。▷枯れ~◇「芒」とも書く。 35 **尾花[おばな]** (すすきの穂が動物の尾に似ていることから)すすき(の穂)。▷枯れ~ 36 **葛[くず]** 山野に生える、大形のつる性の多年草。秋に、蝶に似た形の、紅紫色のふさ状の花をつける。根は、菓子の材料などになる葛粉や、漢方の発汗・解熱剤などの材料である葛根として、また、茎の繊維は葛布を織る糸として用いられる。秋の七草のひとつ。 37 **撫子[なでしこ]** 山野に生える、茎が細く、葉が線のように細長い多年草。夏から秋に淡い紅色の花をつける。秋の七草のひとつ。◇「瞿麦」とも書く。 38 **女郎花[おみなえし]** 山野に生える、秋に茎の先に多数の黄色い小花を多くつける多年草。秋の七草のひとつ。 39 **藤袴[ふじばかま]** 山野に生える、まっすぐに伸びる茎をもつ多年草。夏から秋にかけて、枝先に淡い紅紫色の小花を多くつける。秋の七草のひとつ。 40 **桔梗[キキョウ]** 山野に生える、夏から秋に青紫色の花をつける多年草。秋の七草のひとつ。漢方で、根はせき止め・去痰などの薬に用いる。◇栽培もされる。 ●**花をめでる草花** → 0108h 咲くq ### ●芝 41 **芝[しば]** 野原などの日当たりのよいところに生える、丈の低い多年草。庭などに植えて芝生にする。▷~刈り機 42 **芝草[しばくさ]** (生えている状態の)芝。「~の上に寝転がる」◇やや古めかしい言い方。 ### ●よもぎ 43 **蓬[よもぎ]** 山野に生える、裏に白い毛のある楕円形の葉をもつ多年草。若葉には特有の香りがあり、もちにつきこんで草もちをつくるのに用いられる。▷~もち◇「艾」とも書く。 44 **餅草[もちぐさ]** (草もちをつくるのに用いることから)よもぎ。 ### ●白詰草 45 **白詰草[しろつめくさ]** ヨーロッパ原産の、3枚の小葉をもつ多年草。夏に、多数の蝶のような形をした白い小花からなる球形の花をつける。◇「つめくさ」ともいう。 46 **クローバー** 「白詰草」の洋語的表現。◇ふつう3枚の小葉からなる複葉をもつ <50> が、まれに4枚からなる複葉のものがある。これを「四つ葉のクローバー」といい、見つけた者には幸運がおとずれるという俗信が、ヨーロッパにある。clover ### ▶狗尾草 47 **狗尾草[えのころぐさ]** 道端・野原などによく見られる、線形の葉をもつ一年草。夏から秋に、茎の先に円柱形の、小犬の尾のような穂をつける。 48 **猫[ねこ]じゃらし** えのころ草。◇穂に猫がよくじゃれることから。 ### ▶葦など 49 **葦[あし]** 水辺に群生し、2m以上にまで伸びる多年草。笹のような節のある茎と細長い葉をもち、夏から秋に、すすきに似た大きな穂をつける。▷~原・~笛・~舟◇「蘆」「葭」とも書く。 50 **葦[よし]** あし。「あし」が「悪し」に通じることをきらって、いいかえた言葉。「蘆」「葭」とも書く。 51 **茅[ちがや]** 荒れ地などに群生する、稲のような細長い葉をもつ多年草。春に、白い毛の生えた穂状の花をつける。漢方で、根茎を利尿・止血などの薬として用いる。◇「茅萱」とも書く。 52 **茅[かや]** すすき・あし・ちがやなど、屋根をふくのに用いる草の総称。「萱」とも書く。 ### ●羊歯 53 **羊歯[しだ]** 種子をつくらず、葉にできる胞子によってふえる植物の総称。特に、葉の大きいものをいう。▷~植物◇「歯朶」とも書く。正月の飾りに使う裏白や、山菜のわらび・ぜんまいなどが身近な羊歯植物である。 54 **裏白[うらじろ]** 裏が白い、しだの一種。葉を正月の飾りに用いる。 ●**染料にする植物** → 8300h 染めるq ●染料にする植物 ●**山菜** → 0300h 食べるn ●山菜 ### ●水草 55 **水草[みずくさ]** 水辺や水の中に生える草。 56 **海草[カイソウ]** 海の中に生え、花と種子をつける植物の総称。 57 **浮[う]き草[くさ]** 淡水の水面に浮かんだまま、生長・繁殖する種類の草。 58 **根無[ねな]し草[ぐさ]** 根が地中に張っていず、水面に浮かんでいる草。 ### ●藻 59 **藻[も]** 水の中に生える草の総称。 60 **海藻[カイソウ]** 海の中に生える藻の類の総称。 61 **緑藻[リョクソウ]** 緑色をした藻の類。▷~類・~植物 62 **褐藻[カッソウ]** わかめ・こんぶなど、褐色をした藻の類。▷~類・~植物 63 **紅藻[コウソウ]** 赤い色素をもつ藻の類。▷~類・~植物 64 **青味泥[あおみどろ]** 田や池に生える緑色の藻。◇「水綿」とも書く。 65 **光藻[ひかりも]** 井戸や洞穴の水たまりに発生する、光を反射して黄金色に光る藻。 ▶**藻類・菌類** → 6501h 仕分けるq ●おもな植物分類 ●**かび** → 9506h 腐るg ### ●きのこ → 0300h 食べるm ●きのこ ### ●苔 66 **苔[こけ]** 茎や花などがあまり発達していない、多く、暗く湿った所に生える植物。◇「蘇」「蘿」とも書く。 67 **水苔[みずごけ]** 湿原などに群生する苔。保水性が高いので園芸に用いたりする。◇「水蘚」とも書く。 68 **銭苔[ぜにごけ]** 人家の近くなどの、日の当たらない湿ったところに群生する苔。◇「地銭」とも書く。 69 **杉苔[すぎごけ]** 杉の枝のような茎をもつ苔。苔庭に用いたりする。◇「杉藤」とも書く。 70 **光苔[ひかりごけ]** 洞穴の中などの、湿った地面や岩などに生える苔。光線を反射して黄緑色に光る。◇「光蘚」とも書く。 ## r 名詞の類:イキモノ ### ●竹 01 **竹[たけ]** 節があってまっすぐに伸びる、イネ科の植物の総称。 02 **青竹[あおだけ]** 幹の青い竹。 03 **若竹[わかたけ]** その年に生えた竹。 ### ●おもな竹 04 **真竹[まだけ]** 最も一般的に見られる竹。◇「苦竹」とも書く。「苦竹」「呉竹」ともいう。 05 **孟宗竹[モウソウチク]** 高さ10m以上、幹の直径20cmに達する、日本に生える竹の中では最も大形の竹。◇単に「孟宗」ともいう。 06 **淡竹[はちく]** 皮に黒斑のない、大形の竹。◇「呉竹」「呉竹」ともいう。 07 **篠竹[しのだけ]** 幹が細く、群生する種類の竹の総称。 ### ●笹 08 **笹[ささ]** 竹の仲間で、竹より低く細いものの総称。◇「篠」「小竹」とも書く。 09 **隈笹[くまざさ]** 山地に群生する笹の一種。◇「隈笹」とも書く。冬になると、葉の縁が白く枯れ、隈取られるため、この名がある。 ### ●木 10 **木[き]** 外側が固くなっている幹と、そこから伸びる枝とをもち、多く、地面から上の高いところまで伸びる植物。◇「樹」とも書く。 11 **木本[モクホン]** 「木」の学問的表現。▷草本 12 **立[た]ち木[ぎ]** 地面に生えている木。「台風で〜が倒れた」 13 **樹木[ジュモク]** 生えている木。 14 **雑木[ゾウき]** たきぎなどにはなるが、材木としては役に立たない種類の雑多な木。▷~林 15 **雑木[ザツボク]** 材木や庭木などには不向きな、価値の低い木。 16 **名木[メイボク]** 由緒があり、そのために名高い木。 17 **神木[シンボク]** 神社の境内に生えている、その神社にゆかりのある木。 18 **榊[さかき]** 神社の境内に生えている常緑樹。 <51> 19 **霊木[レイボク]** 何か霊的なものが宿っていると信じられている木。 20 **神樹[シンジュ]** 神社の境内にある樹木。特に、神霊が宿るとされる木。 ### ●木の状態 21 **生[なま]木[き]** 地面に生えている、枯れていない木。②切ったばかりで乾燥していない、生の木。 22 **青木[あおき]** 青々とした木。 23 **新樹[シンジュ]** 初夏の、みずみずしい若葉をつけた樹木。 24 **若木[わかぎ]** 生えてからそれほど年数がたっていない木。 25 **幼木[ヨウボク]** まだ十分に成長しておらず、高さも低く、幹もまだ細い木。 26 **老木[ロウボク]** 年をとって、衰えが見える木。「お寺の〜に今年もみごとな花が咲いた」 27 **老樹[ロウジュ]** 老木。 28 **古木[コボク]** 長い年月を生きてきた木。 29 **高木[コウボク]** 高さの高い木。▷低木 30 **喬木[キョウボク]** 「高木」の古い言い方。▷灌木 31 **大木[たいぼく]** ある程度の高さがあり、なおかつ他のそれに比べ、特に幹が太い木。 32 **大樹[タイジュ]** 大木。「寄らば〜の陰」 33 **巨木[キョボク]** 巨大な木。 34 **巨樹[キョジュ]** 巨木。▷巨木になるまで育った木の場合に使い、「巨樹」は立ち木の場合にだけ使う。 35 **低木[テイボク]** 高さの低い木。▷~帯▷高木 36 **灌木[カンボク]** 「低木」の古い言い方。▷喬木 ●**枯れ木** → 0006h 枯れるk ●枯れた草木 ### ●木の種類 37 **常緑樹[ジョウリョクジュ]** 季節の変化によって紅葉したり落葉したりせず、1年中緑の葉をつけている樹木。▷落葉樹 38 **常緑高木[ジョウリョクコウボク]** 常緑樹のなかの高木。 39 **常緑低木[ジョウリョクテイボク]** 常緑樹のなかの低木。 40 **常磐木[ときわぎ]** 常緑樹。 41 **落葉樹[ラクヨウジュ]** 秋の終わりに葉を落とし、春に芽を吹く樹木。▷常緑樹 42 **落葉高木[ラクヨウコウボク]** 落葉樹のなかの高木。 43 **落葉低木[ラクヨウテイボク]** 落葉樹のなかの低木。 44 **広葉樹[コウヨウジュ]** 桜・樫など、幅の広い葉をつける樹木。▷常緑~・落葉~ ◇古くは「闊葉樹」といった。 45 **針葉樹[シンヨウジュ]** 松・杉など幅の狭い針のような葉をつける樹木。▷広葉樹 46 **果樹[カジュ]** 果物を実らせる樹木。▷~園 ### 生える0106r ●**宿り木** → 3501h 頼るd ●寄生植物 ●**花をめでる木** → 0108h 咲くr ### ●松 47 **松[まつ]** 針のような葉をもつ、マツ科マツ属の木の総称。多くは常緑高木。▷~かさ・~たけ・~ばやし◇めでたい植物とされる。山野に生え樹皮が赤い赤松、海岸に多く樹皮が黒い黒松が一般的。北海道以北には、樹皮が灰色の椴松、大形の蝦夷松が生える。 48 **若松[わかまつ]** 松の若木。 49 **老[お]い松[まつ]** 松の老木。 50 **唐松[からまつ]** 高地・高山に自生し、また広く植林される、落葉高木の松。幹はまっすぐ伸び、秋には黄色く色づく。◇「落葉松」とも書く。 51 **這[は]い松[まつ]** 高山に生える常緑低木の松。幹や枝は地をはうように低く広がる。 52 **下[さ]がり松[まつ]** 枝が垂れ下がった松。 ### ●杉・ひのき 53 **杉[すぎ]** まっすぐに伸びる幹と針状の葉をもつ、日本特産の常緑高木。長寿で、高さ50m以上、幹の直径5m以上の巨木となるものもある。材は広く用いられる。▷秋田~・吉野~◇「椙」とも書く。 54 **檜[ひのき]** まっすぐに伸びる幹と鱗状の葉をもつ、日本特産の常緑高木。材は良質で、芳香がある。 55 **翌檜[あすなろ]** ひのきに似た日本特産の常緑高木。葉がひのきよりも大きい。◇俗に、名は「明日はひのきになろう」の意だといわれる。 56 **真木[まき]** 良質の木材となる杉やひのきの総称。「椹」とも書く。すぐれた木の意。 57 **一位[いちい]** イチイ科の常緑高木。材は良質で、広く用いられる。特に、鉛筆の材としてすぐれる。◇昔、笏をこの木でつくったことから、位階の一位にちなんで「一位」と書かれるといわれる。 58 **あららぎ** 「一位」の別名。 ### ●楓 59 **楓[かえで]** 掌状の葉をもつ、秋に美しく紅葉する落葉高木。「蛙手」の転。「槭」「槭樹」とも書く。 60 **紅葉[もみじ]** 「かえで」の通称。 ### ●鈴懸けの木 61 **鈴懸[すずか]けの木[き]** 成長が早く、樹皮がまだらに剥げ落ち、そのあとがまだらになる落葉高木。掌状の葉をもち、軸に鈴を懸けたように、球状の実を数個つける。やせ地でも生長し、公害にも強いことから、街路樹や庭園樹として植栽される。◇日本には明治期に渡来した。「篠懸けの木」とも書く。 62 **プラタナス** 鈴懸けの木の仲間の総称。ラplatanus ### ▶樺の木 63 **樺[かば]の木[き]** カバノキ科カバノキ属の落葉樹の総称。「樺」「樺」ともいうが、ふつう「かば」「かんば」というと、白樺のことを指すことが多い。 <52> ### 生える0106r~u 64 **白樺[しらかば]** 山地・高原の、日当たりのよいところに生える落葉高木。樹皮は白く、薄くはがれる。◇「しらかんば」とも、単に「樺」「樺」ともいう。 65 **岳樺[だけかんば]** 白樺より高所に生える、白樺に似た落葉高木。樹皮は灰褐色で、薄くはがれる。 ## u 名詞の類:トコロ ### ●毛などが生えるところ 01 **旋毛[つむじ]** 髪の毛が渦をまいて生えているところ。「〜曲がり」 02 **眉[まゆ]** ひたいと目の間にある毛の生えた部分。▷三日月〜・げじげじ~ 03 **眉間[ミケン]** 眉と眉の間。「~にしわを寄せて考え込む」 04 **眉根[まゆね]** 眉の眉間に近いほうの端。「~を寄せる(しかめつらをする)」▷眉尻◇眉全体をいう場合もある。 05 **眉尻[まゆじり]** 眉の、耳に近いほうの端。▷眉根 06 **葉腋[ヨウエキ]** 葉が茎や枝に付いている付け根の部分で、芽が出るところ。 ### ●毛穴 07 **毛穴[けあな]** 皮膚の表面にある、毛が生えてくる穴。◇「毛孔」とも書く。 08 **毛嚢[モウノウ]** 皮膚の中にある袋のような部分で、そこから毛が生えはじめるところ。 09 **毛根[モウコン]** 毛嚢に包まれている、毛の根元の部分。 ●**頭** → 9907h からだm ●頭 ●**生え際** → 9907h からだu ●顔の部分 ●**脇の下** → 9907h からだu ●脇 ### ●草木が茂っているところ 10 **茂[しげ]み** 草やあまり背の高くない木が茂っている所。「~に隠れて獲物を待つ」◇「繁み」とも書く。 11 **草叢[くさむら]** 草が群がって生えている場所。◇「叢」とも書く。 12 **藪[やぶ]** 竹・低木・背の高い草が茂っていて、外からはその中が見えないような場所。 13 **竹藪[たけやぶ]** おもに竹や笹などからなる藪。 14 **笹藪[ささやぶ]** おもに笹からなる藪。 15 **芝生[しばふ]** 一面に芝が密生しているところ。 16 **草地[くさち]** 全体に草の生えた土地。 ●**草原・野原・湿原** → 7802h 平たいu ●野原 ●**沢** → 7807h 低まるu ●谷 ### ●木立 17 **木立[こだち]** 数本からせいぜい十数本の木々が生えている場所。「緑の〜を吹き抜ける、さわやかな風」▷杉~・白樺~ 18 **夏木立[なつこだち]** 青々と茂って夏の強い日差しを遮り、涼しさを感じさせる木立。 19 **冬木立[ふゆこだち]** 冬の、枯れてうら寂しさを感じさせる木立。 ### ●森や林 20 **森[もり]** (まわりの様子から浮き上がるように)樹木がこんもりと生い茂っているところ。◇「杜」とも書く。 21 **林[はやし]** 数十本以上の木々がまとまって生えている場所。 22 **雑木林[ゾウきばやし]** いろいろな種類の木が生えている林。◇広葉樹の林をいうことが多い。 23 **森林[シンリン]** 丈の高い樹木がかなり広い範囲にわたりまとまって生えているところ。~浴・~公園 24 **密林[ミツリン]** 数多くの樹木がかなり広い範囲にわたって生い茂っている林。「~の奥の古代遺跡」 25 **叢林[ソウリン]** 木や草がうっそうと茂り、外からはその中が見えないような林。 26 **疎林[ソリン]** 木の間隔が開いていて、奥のほうまで見通せるような林。 27 **美林[ビリン]** (植林など、人間の手が加えられて、商品価値の高い樹木が整然と茂っている)立派で美しい林。 28 **樹林[ジュリン]** (ある種類の)樹木がまとまって生えている林。「アカマツの~」 29 **樹海[ジュカイ]** 数多くの樹木がまとまって生えている広大な森林。「富士山のふもとには、大きな〜が広がっている」 30 **山林[サンリン]** 山に広がる林。 31 **原始林[ゲンシリン]** 植林や伐採などの人間の手が加わっておらず、また、山火事などの影響も受けていない昔のままの森林。 32 **原生林[ゲンセイリン]** 「原始林」の学問的表現。 33 **天然林[テンネンリン]** 昔から、あるいは伐採や火災などの後に、人手によらず、自然にできた森林。 34 **自然林[シゼンリン]** (人工林に対して)原始林や天然林などの、自然にできた森林。 35 **人工林[ジンコウリン]** 植林などによって人為的につくられた森林。 ### ●ある地域の森林 36 **ジャングル** 1年中暖かく湿気の多い地域にできた密林。jungle 37 **マングローブ** 熱帯・亜熱帯の河口近くの、定期的に冠水する湿地にできる常緑樹の林。幹から地上に気根や支柱根などを出す樹木が多い。「~に生息する多種多様な生き物」 mangrove 38 **熱帯雨林[ウリン]** 1年中、多量の雨の降る熱帯地域にできる、高い常緑樹とつる植物からなる密林。◇「熱帯降雨林」ともいう。 39 **熱帯林[ネッタイリン]** 熱帯地方にできる森林。比較的乾燥した地域の森林も含む。 40 **温帯林[オンタイリン]** 温帯に広葉樹を主体としてできる森林。 41 **寒帯林[カンタイリン]** 亜寒帯に針葉樹を主体にできる森林。「亜寒帯林」ともいう。厳密な意味の寒帯には森林はできない。 ### ●竹林 42 **竹林[ちくりん]** 竹の林。 43 **竹林[たけばやし]** 竹林。▷竹やぶ。 ### ●梅林 44 **梅林[バイリン]** 梅の木の林。 <53> ### ●ある種の樹木の林 45 **針葉樹林[シンヨウジュリン]** 温帯から亜寒帯にかけて分布する、針葉樹が大部分を占める森林。 46 **広葉樹林[コウヨウジュリン]** 温帯および熱帯にかけて分布する、広葉樹が大部分を占める森林。▷常緑~・落葉~ ◇古くは「闊葉樹林」といった。 47 **照葉樹林[ショウヨウジュリン]** 温帯の暖かい地方から亜熱帯にかけて分布する、椎・樫など葉に光沢のある常緑広葉樹が多い樹林。 ### ●国有林・私有林 48 **国有林[コクユウリン]** 国が所有権をもつ森林。▷民有林 49 **公有林[コウユウリン]** 地方公共団体が所有権をもつ森林。 50 **民有林[ミンユウリン]** 国有林以外の、個人や法人、地方公共団体がその所有権をもつ森林。▷国有林 51 **私有林[シユウリン]** 個人や法人が所有権をもつ森林。 52 **共有林[キョウユウリン]** 複数の人間が共同で所有する森林。 ●**防災林** → 4703h 遮るk ●防災林 ### ●その他の森林 53 **保護林[ホゴリン]** 自然環境や動植物の保護、研究など、公共の目的のために保護されている国有林。 54 **保安林** 水源の涵養や防災、自然環境の保護などの公共の利益のために、特に重要な役割を果たしているとして、法律によって指定され、維持・保護されている森林。◇保護林と異なり、国有林だけではない。 55 **演習林** 林学の実習のために使われる森林。 ## x 名詞の類:トキ 01 **木[こ]の芽時[めどき]** 木の芽がふくらんでくる、早春の頃。「このめどき」ともいう。 02 **発芽期** 種が発芽する時期。「~から収穫まで約半年かかる」 # 0107 宿る ## a 動詞の類 01 **宿[やど]る** 生命体のもとが母体の中に入って、宿るようになる。「彼女のおなかに新しい命が~」 02 **出来[でき]る** 生物の体内に生命体が宿る。「赤ちゃんできちゃった」◇何ができたかをいわず、「できた」という場合はおおむね妊娠したことを意味する。 03 **授[さず]かる** 天・神・仏などの、人の力を超えた力のおかげで子供ができる。「長年の苦労の末に、私たちにもやっと子供が授かった」 ## k 名詞の類:モノ ●**命** → 0102h 宿すk ## S 名詞の類:ヒト 01 **授[さず]かり物[もの]** 子供を天や神仏から授けられたものとしていう表現。 ### 生える0106u~咲く0108a 02 **申[もう]し子[ご]** 神や仏に祈って、授かった子供。「ゲームソフト作家は、コンピューター時代の申し子だ」のように、比喩的に、ある時代の特殊な背景により生じたものの意にも用いる。 03 **子宝[こだから]** 子供という、とても大切なもの。「あの夫婦は〜に恵まれている」 04 **胎児[タイジ]** 母親の胎内に宿っている子。 ## u 名詞の類:トコロ 01 **腹[はら]** 母親の体の子供が宿るところ。 02 **御腹[おなか]** 「腹」の丁寧な言い方。「〜を痛めた子だもの、かわいいにきまってる」◇「御中」とも書く。 03 **母胎[ボタイ]** 赤ん坊を宿している母親の腹。 04 **胎内[タイナイ]** 母胎の中。◇仏像の腹の中もいう。 05 **子宮[シキュウ]** その内部で受精卵が着床し、胎児が育つ、哺乳類の雌に見られる生殖器官。▷~外妊娠・~筋腫 06 **胎盤[タイバン]** 母体が胎児に栄養を補給したり呼吸させたりするための子宮内の器官。胎児を分娩後、排出される。 # 0108 咲く ## a 動詞の類 ### ●咲く 01 **咲[さ]く** 花のつぼみが開き、花びらが見える状態になる。「梅の花が咲いた」「ばらが咲いている」「野に〜花」 02 **開[ひら]く** 花のつぼみが開き、花びらが外側へ広がる。「桜のつぼみがちらほらと開き始めた」「庭のダリアの花が開いた」 03 **花開[はなひら]く** 花が大きく開くこと。「庭のひまわりが大きく花開いた」 04 **開花[カイカ]** 花が咲くこと。「名古屋でも先日桜が開花しました」 05 **綻[ほころ]びる** つぼみが少し開きかける。「梅のつぼみもちらほらほころび始めた」◇「ほころぶ」ともいう。 06 **咲[さ]き初[そ]める** 咲き始める。「桜が咲き初めるころ、あの人に思いを打ち明けたのです」 07 **咲[さ]き揃[そろ]う** ある範囲に咲く花の、ほとんどの花が開く。「庭の梅も咲きそろった」 08 **咲[さ]き乱[みだ]れる** たくさんの(いろいろな種類の)花が、ある範囲の全体にわたって美しく咲く。「野原一面に野の花が咲き乱れている」 09 **乱[みだ]れ咲[ざ]く** たくさんの(いろいろな種類の)花が、入り乱れて咲く。「色とりどりの花が~亜熱帯の森」 10 **咲[さ]きこぼれる** あふれ出るように、いっぱい咲く、花がまとまって咲く。「藤棚には満開の藤の花が咲きこぼれていた」 11 **咲[さ]き誇[ほこ]る** 今がいちばん美しいとばかりに花が咲く。「庭のばらが、美しさを競って咲き誇っていた」 <54> ### 咲く0108a~k 12 **咲[さ]き残[のこ]る** ①他の花がしぼんだりしおれたりしたあとも、まだ咲いている。「ばらが一輪咲き残っている」②他の花が咲いているのにまだ咲かないでいる。「咲き残ったばらのつぼみ」 13 **狂[くる]い咲[ざ]き** 本来咲く時期とは違う時期に花が咲くこと。「12月というのに、桜が〜した」 ### ●「咲く」の比喩的な表現 14 **笑[え]む** 花が咲く。「庭の桜も〜ころになりました」「咲む」とも書く。 15 **微笑[ほほえ]む** 花が少し咲きかける。「桜が~」◇「頬笑む」とも書く。 ## d 形容動詞の類 01 **早咲[はやざ]きの** 同じ種類や、近い種類の他の花よりも、早い時期に咲く様子。「〜のチューリップが、畑をじゅうたんのように覆っていた」▷遅咲き 02 **遅咲[おそざ]きの** 同じ種類や、近い種類の他の花よりも、遅い時期に咲く様子。「〜の梅を娘は桜と間違えた」→早咲き 03 **八重咲[やえざ]きの** 花びらが幾重にも重なって咲く種類の花である様子。「〜のばらが豪華な印象を与えている」 04 **四季咲[しきざ]きの** 春に咲いたあと、季節に関係なく、何回でも咲く種類の花である様子。「この公園には〜のばらが植えられている」 05 **大輪[タイリン]の** 咲いた状態がほぼ円盤状になる花の、大きさが普通のものよりも大きい様子。「みごとな~の菊が玄関先にあった」 06 **小輪[ショウリン]の** 咲いた状態がほぼ円盤状になる花の、大きさが普通のものよりも小さい様子。「父がかわいい〜の朝顔の鉢植えを買ってきた」 07 **房状[ふさじょう]の** 花が房のような形状で咲く様子。「藤の花は長く垂れた〜に咲く」▷~花序 08 **満開[マンカイ]の** その木のほとんどすべての花が十分に開いた状態である様子。「〜の桜の下に花見客が繰り出した」 09 **半開[ハンカイ]の** 花が半分ほど開いた状態である様子。「〜の梅の花をめでる」 10 **爛漫[ランマン]たる** 数多くの花が咲き乱れている様子。「~たる桜が描かれた絵」▷春~ 11 **繚乱[リョウラン]たる** 花が咲き乱れる様子。「一時に花開く〜たる季節」「花々が〜と咲き乱れる故郷の春を思う」◇「撩乱」とも書く。◇「入り乱れる様子の意でも用いられる。 12 **百花繚乱[ヒャッカリョウラン]** さまざまな種類の花が咲き乱れる様子。「〜の夏の湿原を散策する」◇「世界中の女優がつどったパーティー会場はまさに百花繚乱」「その時代、画壇は、続々と才能あふれる新人が登場し、百花繚乱の様相を呈していた」のように、人材や事物が一時に大勢集まったりあらわれたりする様子にも多く用いられる。 13 **千紫万紅[センシバンコウ]** さまざまな花が咲き乱れ、その色のとりどりで美しい様子。「目の前には〜の野が広がっていた」 ## f 副詞の類 01 **今[いま]を盛[さか]りと** 命に限りのあるもの、特に、花が咲いている花が、まさに今、いちば ん勢いのよい時期である様子。「あじさいの花が〜咲き誇っている」 ## h 名詞の類:コト・サマ 01 **花持[はなも]ち** 花が咲き続ける時間的な度合い。「このゆりは、〜がいい」 ●**花序** → 0106h 生えるh ●**花吹雪** → 6505h 散るh ## k 名詞の類:モノ ### ●花 01 **花[はな]** 一定の時期に植物の茎や枝で開いて美しく見える、植物の体のなかで最も目立つ部分。雄しべや雌しべなどをもち、生殖器官としての役割をもつ。◇「華」とも書く。 02 **フラワー** 「花」の洋語的表現。▷〜ショップ・〜アレンジメント・〜パーク ◇複合語の構成要素として用いられる。flower 03 **房[ふさ]** 花や実が密集してひとかたまりになり、たれ下がっているもの。◇「総」とも書く。 04 **花房[はなぶさ]** 房状に咲く花。 05 **花穂[カスイ]** 軸に小花がたくさんついて、穂状になったもの。 06 **蕾[つぼみ]** 花が開く直前の、かたくとじた状態のもの。 ### ●いろいろな状態・性質の花 07 **切[き]り花[ばな]** 花瓶に飾ったり生け花にするため、植物の本体から花をつけた枝や茎を切ったもの。 08 **盛[も]り花[ばな]** 華道で、水盤などに花を盛るように飾ったもの。 09 **徒花[あだばな]** 咲くだけで実をつけない花。◇「ブームに乗って1回だけしか代議士になれなかった彼女も、しょせんは歴史の徒花なのだろうか」のように、外見的に華やかなわりに、それが何の役にも立たないたとえとして用いられる。 10 **生花[セイカ]** (出荷などのために、切り取った)生きた花。▷造花 11 **ドライフラワー** 自然の花を乾燥させたもの。装飾・観賞用。dried flower 12 **造花[ゾウカ]** 実際の花を模して紙や合成樹脂などでつくった花。▷生花 13 **水中花[スイチュウカ]** 水の中に入れると水を吸ってきれいな草花の形に開く造花。 ●**押し花** → 5203h 押してつくるもの ### ●ある時期に咲く花 14 **初花[はつはな]** ①その季節に最初に咲く花。②その草木に最初に咲く花。 15 **春花[はるはな]** 春に咲く花。 ●**秋草** → 0106h 生えるq ●草 ### ●花の種類 16 **雄花[おばな]** おしべはあるが、めしべがなかったり退化している花。▷雌花◇「ゆうか」ともいう。 17 **雌花[めばな]** めしべはあるが、おしべがなかったり退化している花。▷雄花◇「しか」ともいう。 <55> ### ●いろいろな花 17 **名花[メイカ]** その美しさのため名高い花。◇美しい女性のたとえとしている。 18 **妖花[ヨウカ]** 妖しいほど美しい花。◇妖しい美しさをもつ女性のたとえとしても用いる。 19 **国花[コッカ]** その国を代表する花。その国に多く咲く花の中で、最も代表的なものとして認められている花。日本では桜・菊、イギリスではばらなど。 ●**弔花・供花** → 4201h 捧げるk ●供える物 ### ●桜の花 20 **桜花[オウカ]** 桜の花。 21 **桜花[おうか]** 桜の花。「~爛漫」 22 **夜桜[よざくら]** 夜に見る桜の花。 ### ●蓮華 23 **蓮華[レンゲ]** はすの花。◇「蓮花」とも書く。 24 **白蓮[ビャクレン]** 白いはすの花。 ### ●花に関するもの 25 **花便[はなだ]り** 花の咲き具合を知らせる便り。特に桜の花についていう。「各地から〜が届く」 26 **桜前線[さくらゼンセン]** 日本国内の、春になって南から北へ徐々に咲きはじめる桜の、開花日が同じ地点を結んだ線。「~は北上中です」◇天気図の前線にたとえたもの。 ●**花暦** → 6503h 区切るk ●時の区分を表すもの ## m 名詞の類:モノ ### ●花の部分 01 **花弁[カベン]** 花を形づくっている、ふつう美しい色をしている一枚一枚の薄いもの。◇「花びら」「花瓣」とも書く。 02 **花片[カヘン]** 花びら。◇「花瓣」とも書く。 03 **萼[がく]** 花の最も外側にある、花びらを支えたり守ったりするもの。 04 **花托[カタク]** たんぽぽなどに見られるような、葉を変形したもの。 ▶**おしべ・めしべ** → 0102h 宿すk ●おしべ・めしべ ## q 名詞の類:イキモノ ### ●花をめでる植物 01 **草花[くさばな]** 花の咲く草。 02 **花卉[カキ]** ①草花。②観賞用に栽培される植物。 03 **花樹[カジュ]** 観賞するための花をつける樹木。 04 **花木[カボク]** ①美しい花の咲く木。②花と木。 ●**たくさんの草花** → 7900h 多いq ●たくさんの草花 ### ●菊 05 **菊[きく]** 茎の先端に、さまざまな形・色の花を、おもに秋に開く多年草(の花)。多くの品種がある。花は観賞用・食用。▷~花・~人形・〜の宴・~見◇花が小輪のものを小菊、大輪のものを大 ### 咲く0108k~q 菊、中くらいのものを中菊という。 06 **野菊[のぎく]** 栽培されるものではない、野に咲く菊(の花)。 07 **白菊[しらぎく]** 白い花の咲く菊(の花)。 08 **冬菊[ふゆぎく]** 冬に咲く菊(の花)の総称。 09 **除虫菊[ジョチュウギク]** 初夏に、茎の先に、中央が黄色の白い花を開く多年草(の花)。花は殺虫成分を含有し、殺虫剤や蚊取り線香の原料として用いられる。 10 **雛菊[ひなぎく]** 春、花茎の先に白・紅色・淡紅色などの花を開き、秋ごろまで咲く多年草(の花)。◇花の咲く時期が長いことから「延命菊」ともいう。 11 **デージー** 「ひなぎく」の洋語的表現。daisy ●**残菊** → 9604h 残るq ### ▶蘭 12 **蘭[ラン]** ラン科の植物(の花)の総称。特に、観賞用に栽培されるもの。 13 **洋蘭[ヨウラン]** 熱帯・亜熱帯産の蘭で、主としてヨーロッパで品種改良されたものの総称。 14 **東洋蘭[トウヨウラン]** 中国・日本などアジアの温帯で自生・栽培する蘭の総称。 15 **胡蝶蘭[コチョウラン]** 洋蘭の一種で、樹上に着生する常緑の多年草(の花)。冬から初夏にかけて、蝶に似た形の白い花を開く。 16 **カトレア** 中南米原産の、着生する蘭(の花)の総称で、洋蘭の代表的なもの。品種はきわめて多く、花の色、開花時期もさまざま。cattleya 17 **春蘭[シュンラン]** 東洋蘭の一種で、常緑の多年草(の花)。葉は線形で、早春に、赤紫色の斑点のある、淡い黄緑色の花を開く。 18 **寒蘭[カンラン]** 東洋蘭の一種で、暖地に生える常緑の多年草(の花)。葉は線形で、12月から1月ごろ、芳香のある、細長い花びらの花を開く。花の色は黄色・白・紅色などさまざま。 19 **白蘭[ハクラン]** 花の色が白い蘭。◇「びゃくらん」ともいう。 ### ●芥子 20 **芥子[けし]** ケシ科ケシ属の植物(の花)の総称。特に、初夏に、茎の先に白・紅色・紫などの花を開く二年草(の花)。種は食用で、未熟な実からはアヘンがとれる。◇「罌粟」とも書く。日本では栽培は禁止されている。 21 **雛芥子[ひなげし]** ヨーロッパ原産の二年草(の花)。葉はぎざぎざで、初夏、白・紅色・桃色などの花を咲かせる。◇「雛罌粟」とも書く。 22 **虞美人草[グビジンソウ]** ひなげし。◇「虞美人」は、古代中国の楚の王・項羽の愛した女性の名。虞美人が自殺したときの血がこの花になったという伝説があることから、この名がある。 23 **ポピー** 「ひなげし」の、園芸での言い方。poppy ### ▶蓮の類 24 **蓮[はす]** 池や沼、水田などで栽培する、水生の多年草(の花)。夏、長い花柄を水面近くに、水面上に花茎を出し、芳香のある白や紅色の花をひとつ開く。地下茎は蓮根で食用。 <56> ### 咲く0108q~r 25 **蓮[はちす]** 「はす」の古い言い方。 26 **睡蓮[スイレン]** スイレン科スイレン属の、水生の多年草(の花)の総称。水面上に出る葉には、光沢があり、夏に、水面上にさまざまな色の花を開く。 ### ●水仙 27 **水仙[スイセン]** ヒガンバナ科スイセン属の多年草(の花)の総称。観賞用に栽培され、園芸品種が多い。暖地の海岸近くに自生もし、葉は線形で球根は鱗茎、早春に黄色や白の花を開く。 28 **黄水仙[きずいせん]** 春に黄色の花を開く水仙。観賞用に栽培される。◇江戸時代の末期にヨーロッパより渡来した。 ### ●すみれ 29 **菫[すみれ]** スミレ科スミレ属の植物の総称。特に、長い三角形の葉をもち、春に濃い赤紫色の花を開く多年草(の花)。 30 **パンジー** 主として春に、黄色・紫・白などの花を開く、ヨーロッパ原産の園芸品種の二年草(の花)。品種改良により、花の色や形は多様である。pansy 31 **三色菫[サンシキスミレ]** 「パンジー」の和名。◇この名は、原種の花が3色であることに由来するという。「さんしょくすみれ」ともいう。「パンジー」のほうが一般的。 ### ●蓮華 32 **蓮華[レンゲ]** 春に、蝶のような形の花びらからなる、紅紫色の花を開く、つる性の二年草(の花)。◇「蓮華草」ともいう。秋に水田に種をまき、翌春の花盛りのころに掘り返して肥料にする。 33 **紫雲英[げんげ]** 「れんげ」の分類学的な言い方。 ### ●クロッカス 34 **クロッカス** 線形の葉をもつ、丈の低い多年草(の花)。品種は多く、早春に、黄色・白・紫などの、コップのような形の花を開く。寒さに強い。球根は球茎。crocus 35 **サフラン** 秋咲きのクロッカス。紫の花をつける。めしべの一部の紅色の部分は、乾燥して鎮痛・止血などの薬用とするほか、黄色の着色料・香辛料としても用いる。▶フsaffraan ### ●ゆり 36 **百合[ゆり]** ユリ科ユリ属の多年草(の花)の総称。葉は細長く、春から夏に開く花は多く釣り鐘形。球根は鱗茎で、食用になるものがある。 37 **白百合[しらゆり]** 花が白いゆり。◇清らかな女性の形容に用いられることかな。 38 **透百合[すかしゆり]** 花びらのつけ根にすきまがあるゆり。自生するもののほか、それを改良して栽培されているものも多い。◇花被片の元の幅が狭く、それぞれのあいだにすきまがあるところから。 ### ●あやめ 39 **菖蒲[あやめ]** 直立する細長い葉をもち、初夏に、大きい紫・白などの花を開く。 40 **菖蒲[ショウブ]** 湿地に生える、直立する細長い葉をもつ、サトイモ科の多年草(の花)。葉の先に、淡い黄緑色の小花が密生した棒状のものをつける、常緑の多年草(の花)。葉は端午の節句の菖蒲湯に用いる。◇古くは「あやめ」といったが、現在のあやめとは別種。 41 **花菖蒲[はなしょうぶ]** 観賞用に栽培される、直立する細長い葉をもつ多年草(の花)。初夏に、紫・白などの大形の花を開く。◇俗に、単に「菖蒲」ともいうが、植物学上は「菖蒲」と「花菖蒲」は別種である。 ### ●朝顔の類 42 **朝顔[あさがお]** 夏から初秋に、さまざまな色の漏斗形の花をつける、つる性の一年草(の花)。早朝に花を開いて、午前中にしぼむ。品種が多く、夏の代表的な観賞用の花として栽培される。 43 **昼顔[ひるがお]** 夏に、淡紅色で漏斗形の花をつける、野に自生するつる性の多年草(の花)。日中に花を開く。 44 **夕顔[ゆうがお]** 夏の夕方に白い花を開き、長大な実をつける、つる性の一年草(の花)。花は翌朝しぼむ。実は食用。◇「夜顔」を指していうこともある。朝顔・昼顔・夜顔がヒルガオ科であるのに〜は、かんぴょうの原料。 45 **夜顔[よるがお]** 夏の夕方に、香りのよい漏斗形の白い花を開き、翌朝しぼむ。◇「夕顔」ともいう。 ### ●宵待草 46 **宵待草[よいまちぐさ]** 夏の夕方に黄色い花を開く、川原などに群生する二年草(の花)。 47 **待宵草[マツヨイグサ]** 宵待草の類の通称。 48 **月見草[つきみそう]** ①夏の夕方に白い花を開く、観賞用に栽培される二年草(の花)。花は翌朝しぼんで赤くなる。②俗に待宵草の類。 49 **彼岸花[ヒガンばな]** 田畑のあぜや土手などに群生する多年草(の花)。葉は線形で、秋に長いおしべ・めしべをもつ、赤い花を開く。◇秋の彼岸のころに咲くのでこの名がある。 50 **曼珠沙華[マンジュシャゲ]** 「彼岸花」の通称。◇仏教では、天上の花の名。見ると心の中の悪い考えを捨てるという。 ### ●コスモス 51 **コスモス** メキシコ原産の、秋、細い茎の先に紅色・桃色・白などの花を開き、秋風にそよぐ一年草(の花)。cosmos 52 **秋桜[あきざくら]** コスモス。 ●**紫苑・紫陽花** → 8305h 青いq ●紫色の花など・をつける植物:「紫」を含む語 ## r 名詞の類:イキモノ ### ●桜 01 **桜[さくら]** バラ科サクラ属の落葉樹(の花)の総称。日本の国花。▷~色・~狩り・~前線・~餅・~湯・~吹雪 02 **薄花桜[うすはなざくら]** 花の色の薄い桜。 03 **薄桜[うすざくら]** 「薄花桜」の略。 04 **葉桜[はざくら]** 花の時期が終わり、葉の出始めた桜。 05 **染井吉野[ソメイヨシノ]** 最もふつうに見られる、落葉高木の桜の代表的な品種。春、葉に先立って、淡い紅色の花を多数開く。◇江戸時代末期に、江戸の染井(現在の東京都豊島区)の植木屋が作り出したもの。「吉野」は桜の名所吉野山から。 <57> 06 **八重桜[やえざくら]** 桜の、八重咲きの品種の総称。 07 **枝垂れ桜[しだれざくら]** 枝の垂れ下がる落葉高木の桜。「糸桜」ともいう。 08 **山桜[やまざくら]** ①山に咲く桜。②山地に自生し、植栽もされる落葉高木の桜。春、葉と同時に花を開く。 09 **彼岸桜[ひがんざくら]** 山地に自生し、植栽もされる落葉高木の桜。春の彼岸のところに花を開く。 10 **寒桜[カンざくら]** 2月の寒いうちに花を開く落葉高木の桜。 11 **緋寒桜[ヒカンざくら]** 2月から3月ごろ、淡い紅色の花を開く落葉高木の桜。 ### ●梅 12 **梅[うめ]** 早春に白色・淡紅色の香りの強い花を咲かせる落葉高木(の花)。品種が多い。初夏に熟すまるい実は食用。「〜にうぐいす(よくつりあうものの例え)」 ▷〜が香・~酒・~酢・~漬け 13 **白梅[しらうめ]** 白い花をつける梅(の花)。 14 **白梅[ハクバイ]** 「しらうめ」の、かたい言い方。 15 **紅梅[コウバイ]** 赤い花をつける梅(の花)。 16 **寒梅[カンバイ]** 寒中に花を咲かせる梅(の花)。 17 **老梅[ロウバイ]** 長い年月を経て、衰えの見える梅。 18 **蠟梅[ロウバイ]** 1月から2月に、葉に先立って芳香のある黄色い花を開く落葉低木(の花)。観賞用に植栽され、生け花にもよく用いられる。「臘梅」とも書く。 ### ●ばら 19 **ばら** バラ科バラ属の低木(の花)の総称。枝や葉にとげが多く、芳香のある華やかな花を開く。古くから観賞用に栽培される。 20 **薔薇[ばら]** とげのある低木の総称。特に、バラ科バラ属の低木(の花)。◇「茨」「荊」とも書く。 21 **野茨[のいばら]** 枝はつる状でとげがあり、5月から6月に、白または淡い紅色の花を多数開く、山野に自生する落葉低木(の花)。◇「野薔薇」とも書く。 22 **野薔薇[のばら]** 「のいばら」の通称。 ### ●ぼたん 23 **牡丹[ボタン]** 春、枝先に、さまざまな色の大輪の花を開く、古くから観賞用に栽培される落葉低木(の花)。 24 **白牡丹[はくぼたん]** 花の色が白い牡丹。 ### ●木蓮 25 **木蓮[モクレン]** 春、葉に先立って、枝の先に暗紫色の大きな花を開く、観賞用に植栽される落葉低木(の花)。◇「木蘭」とも書く。「白木蓮」に対して「紫木蓮」ともいう。 26 **白木蓮[ハクモクレン]** 春、葉に先立って、枝の先に芳香のある白い大きな花を開く、観賞用に植栽される落葉高木(の花)。 ### ●からたち 27 **枳殻[からたち]** 葉の出る前に白い大きな花を開くミカン科の落 ### 咲く0108r〜実る0109a 葉低木(の花)。秋に黄色く熟するまるい実は、香りはいいが食べられない。多く生け垣に用いられる。◇「枸橘」とも書く。 28 **枳殻[キコク]** からたち。 ### ●ライラック 29 **ライラック** 春から初夏に、芳香のある、ふつう紫の小花をふさ状につける、観賞用に植栽される落葉低木(の花)。寒地に適している。lilac 30 **リラ** 「ライラック」の別名。▶フlilas ### ●針槐 31 **針槐[ハリエンジュ]** 初夏、香りのある白い蝶に似たい花をふさ状に垂れ下げる落葉高木(の花)。街路樹や庭木にする。 32 **贋アカシア[にせアカシア]** 針槐の別名。一般的に「アカシア」とも呼ばれる。 ### ●アカシア 33 **アカシア** オーストラリア原産のマメ科アカシア属の常緑樹(の花)の総称。幹・枝にとげがある。ふつう黄色の小花が球形に集まって咲く。②俗ににせアカシア。acacia ### ●さるすべり 34 **百日紅[さるすべり]** 夏、枝先に紅色・白などの小花を多数つける、観賞用に植栽される落葉高木(の花)。◇樹皮がなめらかで、猿でも滑るというのが名の由来。 35 **百日紅[ヒャクジッコウ]** 「さるすべり」の漢名。◇花の咲いている期間が長いことから。 ### ●木犀 36 **木犀[モクセイ]** モクセイ科の常緑高木(の花)の総称。 37 **金木犀[キンモクセイ]** 秋に、橙黄色の香りのよい小さい花を多数つける、観賞用に植栽される常緑高木(の花)。 38 **銀木犀[ギンモクセイ]** 秋に、芳香のある、白い小花を多数つける、観賞用に植栽される常緑高木(の花)。 ## u 名詞の類:トコロ 01 **花畑[はなばたけ]** ①花を栽培している畑。②山や野原で、草花が一面に咲いているところ。◇ふつう「お花畑」の形で用いられる。◆「花畠」とも書く。 02 **花園[はなぞの]** 草花がたくさん咲いているところ。 ●**花壇** → 6304h 植えるu ●植えてあるところ ## x 名詞の類:トキ 01 **花盛り[はなざかり]** 花が勢いよく盛んに咲く時期。 02 **花期[カキ]** その花が咲く時期・咲いている期間。「この花の〜は5月上旬から7月中旬です」「〜の長い花」 # 0109 実る ## a 動詞の類 ### ●実る 01 **実[みの]る** 植物の実が(食べられるくらいに)大きくなること。「今年は柿がよく実った」「よく実った稲」◇「稔る」とも書く。 <58> ### 実る0109a~k 02 **生[な]る** 植物の実が生じる。「庭に柿の実がいっぱいなっている」 03 **出来[でき]る** 実が大きくなって、実ったりして収穫できるようになる。「今年はみかんがずいぶんよくできた」 04 **実[み]が付[つ]く** 実ができ始める。「庭のみかんの木に小さい実がついていることに気づいた」 05 **実[み]を付[つ]ける** 植物が、自分の体から実を生じさせる。「柿がいっぱい実をつけている」 06 **実[み]を結[むす]ぶ** 実がつく。「長男の子供が誕生した記念に植えた桃がやっと実を結んだ」 07 **結実[ケツジツ]** 実を結ぶこと。「新種のりんごが〜した」 ### ●熟れる 08 **熟[う]れる** 果実や作物が十分に成長し食べごろになる。「このトマトはよく熟れていておいしい」 09 **熟[ジュク]す** 果実などが、十分に成長し食べごろになる。より「熟す」のほうが一般的。また、「機が熟す」のように、何かをするのに、ちょうどよい時になる意や「日本語として熟していない表現」のように、慣れて不自然さがなくなる意など、「熟れる」にくらべて、幅広く用いられる。「熟する」ともいう。 10 **成熟[セイジュク]** 穀物や果実が、十分に育ち実ること。「この植物の果実は、〜すると黒くなる」「〜するのが早い品種」 11 **完熟[カンジュク]す** 完全に熟すこと。「真っ赤に〜した、やわらかいトマト」 12 **爛熟[ランジュク]** 果実などが熟しすぎること。「〜した果実の甘酸っぱい香り」 13 **黄熟[コウジュク]** 稲や麦の穂などが黄色に熟すこと。「黄金色に〜した稲穂が、見渡すかぎり眼下に広がっている」◇「こうじゅく」ともいう。 ## d 形容動詞の類 ### ●なる様子 01 **撓[たわ]わな** 枝などがたわむほど多く実がついている様子。「枝も〜に梨が実った」 02 **鈴生[すずな]りの** 果実が神楽に使う鈴のように密集してぶら下がり、ふさのようになっている様子。「枝には柿の実が〜になっていた」 03 **豊作[ホウサク]の** 実がたくさん群がってなる様子。「今年は〜で農家が喜んだ」 ### ●早生・晩生 04 **早生[わせ]の** 作物などの、成熟が早い品種である様子。「9月には〜の品種の刈り取りが始まる」▷晩生◇稲の場合は、ふつう「早稲」と書く。 05 **早生[そうせい]の** わせ。「このみかんは〜の品種です」 06 **早熟[ソウジュク]な** 果物や穀物が、ふつうより早く熟す品種である様子。「〜な品種のぶどう」 07 **晩生[おくて]の** 作物などの、成熟が遅い品種である様子。「〜の梨」▷早生◇稲の場合は、ふつう「晩稲」と書く。 08 **晩成[バンセイ]の** おくて。▷~種▷早生品種 ### ●まだ熟していない様子 09 **未熟[ミジュク]な** 果実などが、まだ熟していない様子。「まだ青い~な実」 ### ●よく実る土地である様子 10 **肥[こ]えた** 栄養分を多く含み、作物がよくできる土地である様子。「焼畑農業を繰り返し、土地がやせてくると、彼らは〜土地を求め移住する」▷やせた 11 **肥沃[ヒヨク]な** 栄養分を多く含み、作物がよくできる広い(広大な)土地である様子。「定期的に川が氾濫するおかげで、そこには〜な土地が広がっていた」 12 **豊饒[ホウジョウ]な** 非常に豊かである様子。特に、土地が肥えていて、穀物が豊かに実る様子。「彼らは原住民を追い出し〜な大地を手に入れた」 ### ▶あまり実らない土地である様子 13 **痩[や]せた** 栄養分に乏しく、作物があまりできない土地である様子。「こんな〜土地で、何をつくれというんだ」◇「瘠せた」とも書く。 14 **不毛[フモウ]の** 栄養分に乏しく、草木や作物が育たない土地である様子。「石ころだらけの〜の地」 ## h 名詞の類:コト・サマ 01 **実[みの]り** 実ること・程度。「天候に恵まれて、今年は稲の〜がいい」◇「稔り」とも書く。 02 **出穂[シュッスイ]** 稲などの穂が出ること。▷~期 03 **熟度[ジュクド]** 熟した度合い。「すいかをたたいて、その音で〜がわかると彼はいう」 ### ●出来 04 **出来[でき]** 穀物や果樹・野菜など農作物のできた程度。「今年はりんごの〜がいい」 05 **作柄[サクがら]** 穀物や果樹などの農作物のでき具合。「今年の稲の〜はまずまずだ」 06 **作況[サッキョウ]** ある年、ある地方における、その時の作柄。▷~指数 ●**豊作・凶作・出来高** → 4614h 取れるk ●農作物のとれ具合 ●収穫量 ## k 名詞の類:モノ ### ●実 01 **実[み]** 花が咲いた後に木や草にできる、中に種がある(もの)。「庭の赤い南天の〜をついばむ鳥」◇「子」とも書く。花が受粉した後に、子房が育ったもの。 02 **液果[エキカ]** 木になる実。特に、食用になる、水気のある実。 03 **液果[エキカ]** みかん・梨・ぶどうなどの、水気を多く含んだ実。 ●**落果** → 6207h 落ちるk ### ●種 04 **種[たね]** まくと芽が出て、やがて親と同じものになる、殻に覆われた小さなもの。「庭に草花の~をまいた」 05 **種子[シュシ]** たね。▷~植物 ### ●房・穂 06 **房[ふさ]** 花や実が密集してひとかたまりになって、垂れ下がっているもの。「ぶどうの~」 <59> 「総」とも書く。 07 **穂[ほ]** 長い茎の先のほうに、花や実が密集して細く長くついているもの。 08 **稲穂[いなほ]** 稲の穂。 09 **瑞穂[みずほ]** みずみずしい稲の穂。「〜の国(日本の美称)」 ▶**刈り穂** → 4607h 採るk ●**落ち穂** → 6207h 落ちるk ### ●木の実 10 **木[こ]の実[み]** 木になるかたい実。◇「このみ」ともいう。 11 **団栗[どんぐり]** ぶな・くぬぎ・かしなどの実。◇「橡」とも書く。 12 **堅果[ケンカ]** くるみやどんぐりのように、かたい皮が中の種子を包んでいる木の実。 13 **ナッツ** くるみ・アーモンドなど、かたい殻の中の種子を食用にする木の実の総称。nuts ### ●栗 14 **栗[くり]** 同名の木に秋に実る、針のようなとげが多くついた外皮(=いが)をもつ木の実。中の実は食用。 15 **毬栗[いがぐり]** いがの中に入ったままの栗。▷~頭 ### ●松毬 16 **松毬[まつかさ]** 松の木になる、うろこ状のものが重なった、卵形の、種子をもつ松の実。◇「松笠」とも書く。料理に用いる「松の実」は、松かさの内側の種子をいう。 17 **松毬[まつぼっくり]** 「まつかさ」の、より口語的で一般的な言い方。◇「松陰嚢」とも書く。 ●**いろいろな果実・果物** → 0305h 味わうn ### ●作物 18 **作物[サクモツ]** 売って、それで生活する、田畑で栽培する植物。▷園芸~・救荒~ 19 **農作物[のうさくぶつ]** 農業によってつくられる、園芸用ではない食用の作物。◇「のうさくもつ」ともいう。 20 **春作[はるサク]** 春に栽培または収穫する作物。 21 **夏作[なつサク]** 苗を初夏に植え、夏の間に育ち、秋から冬にかけて収穫する作物。 22 **秋作[あきサク]** 秋に栽培または収穫する作物。 23 **冬作[ふゆサク]** 麦・そらまめなど、冬の間に育ち、春から夏にかけて収穫する作物。 ### ●穀物 24 **穀物[コクモツ]** 米・麦・とうもろこし・豆類・粟・稗など、人間の食事に最も大切な、実を食用とする作物。◇豆類を別にすることがある。 25 **穀類[こくるい]** 穀物のたぐい。 26 **五穀[ゴコク]** 米・麦・粟・黍・豆の5種の主要な穀物。▷~豊穣 ◇穀類の総称としてもいう。 27 **米穀[ベイコク]** 米(とその他の穀物)。 28 **雑穀[ザッコク]** 米・麦以外の穀物の総称。 ●**米・麦・豆など** → 0300h 食べるm ### 実る0109k~q ## q 名詞の類:イキモノ ### ▶稲 01 **稲[いね]** その実から殻をとったものが米である、ふつう水田に栽培される一年草。茎の基部から、新しく茎が発生し、束状になる。葉は細く長い。春に苗代に種をまき、初夏に苗を水田に植える。秋に、茎の先に多数の実をつけた穂を垂れる。▷~刈り・〜とき 02 **水稲[スイトウ]** 水田で栽培する稲。 03 **陸稲[おかぼ]** 畑で栽培する稲。「陸の稲」の意。 04 **陸稲[リクトウ]** おかぼ。 ### ●成熟の早さによる稲の品種 05 **早稲[わせ]** 成熟するのが早く、早い時期に収穫することができる品種の稲。▷晩稲 06 **晩稲[おくて]** 成熟するのが遅いため、植えてから収穫までに時間のかかる品種の稲。▷早稲 ### ●麦 07 **麦[むぎ]** イネ科の、小麦・大麦・ライ麦などの、実を食用とするために栽培される植物の総称。多く、秋まき(秋にまいて春から初夏に実るもの)と、春まき(春にまいて夏に実るもの)がある。▷~踏み・~畑 08 **小麦[こむぎ]** その実をパンやめんなどの原料に用いる、稲に似た植物。世界中で栽培される。▷~色◇秋まきは冬小麦、春まきは春小麦という。 09 **大麦[おおむぎ]** 小麦に似た、穂が小麦よりも長く、実が小麦よりも平たくて、両端がとがって、広く栽培される植物。秋まきのものは、小麦より少し早く実る。実は小麦のようにパンやめんの原料にはされず、ビール・味噌・飼料などに用いられる。 10 **ライ麦** 小麦に似た、穂が小麦よりも長い、栽培される植物。耐寒性が強く、日本では北海道などの寒冷地で少量栽培される。実は黒パン・ウイスキー・ビールなどの原料として用いられる。◇英語では「ライ(rye)」。 11 **燕麦[エンバク]** 枝分かれした茎の先に多数の小さい穂をつける、栽培される植物。実はオートミールとして食用にするほか、ウイスキーの原料や飼料にする。◇「オート麦」ともいう。 12 **烏麦[からすむぎ]** 湿地に自生する二年草。初夏に茎の先に穂をつけ、その先に小さな穂をつける。◇栽培植物ではなく、野に生える草だが、燕麦はこの草が作物化されたものと考えられる。 ### ●とうもろこし 13 **玉蜀黍[トウモロコシ]** イネ科の一年草。夏、茎の頂に穂をつける。太い軸にびっしりとつく実は食用・飼料用。◇「とう」はもと「唐」で、「舶来」の意。 14 **蜀黍[もろこし]** イネ科の一年草。夏から秋に、茎の頂に大きな穂を出す。赤褐色の小さな実は食用・飼料用。◇「唐黍」とも書く。 15 **唐黍[とうきび]** 「とうもろこし」「もろこし」の別名。 16 **コーリャン** 中国の東北地方で栽培される、もろこしの一品種。実は食用、酒の原料用。▷~酒 ◇中gaoliang(高粱) <60> # 実る0109q~x ## ●いちご **苺[いちご]** バラ科の、いちごの仲間の植物の総称。栽培種と野生種がある。◇「苺」とも書く。ふつうその実を食用にしているのは、栽培される多年草のオランダいちご。 **野[の]苺[いちご]** 野生のいちごの総称。 **木苺[きいちご]** 山野に自生し、全体にとげのある落葉低木。春に白い花をつけ、初夏に小さな球形の実が黄色く熟す。 **蛇苺[へびいちご]** 草地や道端などに自生する多年草。春、黄色の花が咲き、赤い実をつける。◇俗に有毒とされ、「毒いちご」ともいわれるが無毒。 ## ●こけもも **苔桃[こけもも]** 高山に生える、ごく丈の短い常緑低木。楕円形の葉は厚く、光沢がある。初夏、淡い紅色を帯びた釣り鐘状の白い花をつける。小さなまるい実は秋に赤く熟し、食用にされる。 **蔓苔桃[つるこけもも]** 湿地に生える常緑低木。茎は地面をはう。初夏、淡い紅色の花をつける。小さなまるい実は秋に赤く熟し、ジャムなどにされる。 ## ●その他の有用な植物 → 0101育てるr ## ●果樹 → 0106生えるr ## ●木の種類 ## ●梅 △ 0108咲くr ## ●梅 ## ●実を食用にする野菜など → 0300食べるm ## u 名詞の類:トコロ **沃野[よくや]** 図栄養分を多く含んだ平野。 **美田[ビデン]** 図稲などが特によく実る田。「児孫[ジソン]のために〜を買わず(子孫に財産を残すと、それに頼ってしまって努力しないので、財産を残さない)」 **痩[や]せ地[ち]** 栄養分が少なく、作物があまり育たない土地。↔沃土・沃野 ## x 名詞の類:トキ **熟[う]れ頃[ごろ]** 実が熟して、食べるのにちょうどいいころ。「庭の柿が〜だ」 **秋[あき]** 夏と冬との間の季節。多くの種類の草木の実がなる。 **実[みの]りの秋[あき]** 果実などの作物が実って、収穫できる秋。「〜を迎える」 **麦秋[バクシュウ]** 図麦が実る初夏のころ。 **当[あ]たり年[どし]** ある農作物が、よくとれる年。「今年はぶどうの〜だから、いいワインが期待できる」◇「台風の当たり年」「さんまの当たり年」「今年は新人歌手の当たり年だ」のように、比喩的に広く用いられる。 **表年[おもてどし]** ある種の果樹が、よく実ったり花が咲いたりする年。「今年は柿の〜だ」「しゃくなげの〜」↔裏年 **裏年[うらどし]** ある種の果樹が、よく実ったり花が咲いたりする年が、一年おきにあり、実のりが悪く、花もめったに咲かない年。「今年は梨の〜で、平年の6割程度の収穫しかない」↔表年 **豊年[ホウネン]** 図稲などの穀物が豊かに実った年。↔凶作・凶年 **凶年[キョウネン]** 図稲などの穀物の実りが悪かった年。↔豊年 <61> # 02 眠る・覚める (睡眠) ## 0200 眠る ### a 動詞の類 ●眠る **眠[ねむ]る** 体を休めるために、ふつう目をつぶって体を動かさず、無意識の状態を続ける。「赤ん坊は一日の半分以上を眠っている」◇「睡る」とも書く。 **寝[ね]る** 布団を敷いたり、寝巻きに着替えたりして、横になって眠る。「明日は朝が早いからもう〜ことにしよう」「いつまでも寝てないで早く起きなさい」→起きる◇「眠る」は、その姿勢を問わないが、「寝る」の基本的な意は「体を横たえる」ことであり、そこから「眠るために体を横たえる」という用法が派生している。「眠れなくても寝てるだけで休まる」という言い方がこのことを反映している。もちろん、腰かけたまま「寝る」こともある。また、「寝る」のほうが口語的で、「眠る」はやや文章語的という違いがある。複合名詞を調べても、「○○眠り」は「居眠り」「一眠り」「うそ眠り」ぐらいしかないのに、「○○寝」は「朝寝」「うたた寝」「仮寝」「でろ寝」「雑魚寝」「早寝」「昼寝」「ふて寝」などいくつもある。したがって、「寝る」ほうが基本的な動詞とみられる。 **休[やす]む** 夜になって寝る。「もう遅いから休もう」「主人はもう休んでおります」◇赤ん坊や動物については使わない。 **御休[おやす]み** 「休む」の丁寧な言い方。「どうぞごゆっくり〜ください」 **ねんね** 幼児語。子供が眠ること。「坊やはよい子だ〜しな」 **睡眠[スイミン]をとる** 意識的に一定時間眠る。「少しでも睡眠をとらないと、明日つらいよ」「不寝番ですけど適当に〜ことにしています」 **転寝[うたたね]する** 寝具やふだん着の用意もせず、着の身着のままごろっと横になって眠ること。「昼休みのちょっとの時間、風通しのいいところで〜する」 **不貞寝[ふてね]する** ふてくされて、眠くないのにことさら眠ってしまうこと。「叱られて〜している」◇「不貞」はあて字。 ●休眠する **休眠[キュウミン]する** 動植物が、冬やある時期に活動を停止すること。「あの不景気で、目下会社は休眠している状態です」のように、比喩的に、物事が活動していないことにも用いられる。 **冬眠[トウミン]する** くま・へび・かえるなどが、土中や穴の中で、冬の間、眠ったように過ごすこと。「〜から覚めた青大将が出てきた」◇比喩的に、人間が仕事を何もしない状態などについていうこともある。 **夏眠[カミン]する** 熱帯性の両生類・亀・肺魚・しだ類などが乾燥や暑さを避けるため夏期に休眠すること。「肺魚は泥の中で~する」 ### ●眠くなる **眠気[ねむけ]が差[さ]す** 眠くなってくる。「暖かい日差しの中に座っていたら、眠気が差してきた」 **睡魔[スイマ]に襲[おそ]われる** 眠くてしかたがなくなる。「渋滞に巻き込まれ、のろのろ走っているうちに睡魔に襲われた」 **瞼[まぶた]が重[おも]くなる** 眠たげで、まぶたが自然に閉じてきそうになる。「夜もだいぶ更けて、宿題をする子供の顔は、目がとろんとして、まぶたが重くなってきたようだ」 ### ●居眠りする **居眠[いねむ]りする** 何かをしている途中に、(座ったまま)つい眠ってしまうこと。「テレビを見ながら、つい〜してしまった」▷〜運転 **転寝[うたたね]する** 寝床に入らずに、寝るつもりもなく、ついうとうとと眠ること。「こたつに入ると、〜しやすい」 **仮睡[カスイ]する** 辺りの光を意とせず、白日の夢うつつに陥った」「〜した後はなんとなくぼんやりしている」 **舟[ふね]を漕[こ]ぐ** (すわったままで)上半身を前後に揺らせて居眠りする。「しばらく舟をこいでいた彼は、やがてがたっと体勢を崩して目を覚ました」 ### ●短時間眠る **まどろむ** 短い時間うとうとと眠る。「新幹線でちょっとまどろんだと思ったら、もう名古屋だ」「とろとろと~」 **一眠[ひとねむ]りする** 短時間ではあるが、連続して眠ること。「まだ早いから、もう〜しよう」 **一寝入[ひとねい]りする** その後はきちんと食事がとれて、きちんと眠ること。「~してから仕事をしよう」 **一睡[イッスイ]する** ほんの少し眠ること。「〜もしないで勉強する」一般に、「一睡もしない」のように、否定の形で用いられる。 **仮眠[カミン]する** 仕事などの合間にちょっと睡眠をとる」「タクシーの運転手たちの〜する場所は決まっているようだ」▷〜室 **夜睡[ヤスイ]する** 図仮眠すること。「1時間ほどの〜の後、あわただしく出発した」 **昼寝[ひるね]する** 夜眠るほかに、日中、特に午後に眠ること。「たっぷり〜したから、眠くない」 **午睡[ゴスイ]する** 図昼寝。「保育園では〜の時間をとっています」 ### ●十分に眠る **眠[ねむ]り込[こ]む** 深く眠る。「気疲れがもとで、疲れていたので眠り込んでしまった」 **寝込[ねこ]む** 物音がしても目を覚まさないほどぐっすり眠る。「ぐっすり寝込んでしまった」 **寝入[ねい]る** ぐっすり眠る。「疲れていたので、正体もなく寝入った」 **眠[ねむ]りこける** 入浴より起こされても気がつかないくらい、深く眠る。「夜の電車には、酒に酔って眠りこけている人が多い」 <62> **熟睡[ジュクスイ]する** ぐっすり深く眠ること。「大会も終わって、ようやく~できる」 **昏睡[コンスイ]** 意識をとり戻すことなく、眠り続けること。「患者は~しています」 ▷〜状態 **泥[どろ]の様[よう]に眠[ねむ]る** ひどく疲れたり酔ったりして、ぐっすり眠りこむ。「一日中歩き続けた彼らは、泥のように眠った」 **安眠[アンミン]する** 安らかに眠ること。「外の騒ぎで〜することができない」 ▷〜妨害 **快眠[カイミン]する** 気持ちよく眠ること。「久しぶりに運動をしたら〜することができた」 **枕[まくら]を高[たか]くして寝[ね]る** 安心して眠る。「空襲下では、枕を高くして寝られなかった」◇「枕を高くする」ともいう。 **寝溜[ねだ]めする** いざというときのために、あらかじめ余分に眠っておくこと。「徹夜に備えて~する」 **二度寝[にどね]する** いったん目が覚めてから、もう一度眠ること。「朝寝坊して、寝過ごして起きたら、昼を過ぎていた」 ### ●眠りにつく **寝付[ねつ]く** 眠り始める。「寝る前にボクシングを見たら、興奮してなかなか寝つけなかった」◇「寝つけない」の形で使うことが多い。 **寝入[ねい]る** 眠り始める。「赤ん坊はすぐに寝入った」「地震は寝入ったところだった」 **眠[ねむ]りに就[つ]く** 眠り始める。「この時間には町の人々はみな眠りについていることだろう」◇「眠りに入る」ともいう。 **床[とこ]に就[つ]く** 寝床に入って寝る。「その日に仕上げなければならない仕事を終えて、床についたのは明け方の4時だった」 **就寝[シュウシン]する** 寝床に入って眠ること。「キャンプの日には、なるべく早い時間に〜することにしよう」 ▷〜ラッパ・〜時間 **就眠[シュウミン]する** 眠りに入ること。▷〜時間◇「就寝」のほうが多用される。 **早寝[はやね]する** いつもよりも早く寝ること。「明日は朝いちばんの列車に乗るので〜するとしよう」~早起き ### ●寝過ごす **寝過[ねす]ごす** T予定の時刻を過ぎても眠り続ける。「出発時刻まで時間があったので仮眠をとったら、つい寝過ごしてしまった」 **寝過[ねす]ぎる** 必要な時間、あるいは予定の時刻を過ぎて眠る。「ゆうべテレビの深夜番組を見ようと思っていたが、寝過ぎて見られなかった」「寝過ぎて腰が痛い」 **寝坊[ねぼう]する** 朝、起きるべき時刻に起きられないで、遅くまで寝ていること。「昨夜寝るのが遅かったので、つい〜してしまった」→早起き◇主として朝のときにいうが、必ずしも朝とは限らない。 **朝寝坊[あさねぼう]する** 朝、寝坊すること。「~して学校に遅刻した」 **朝寝[あさね]する** 朝ゆっくりと眠っていること。「日曜日には、ゆっくりしたい」 ●いっしょに寝る **添[そ]い寝[ね]する** 赤ん坊を寝かせるときなどに、そばにいっしょに寝ること。「子供を寝かせようと〜しているうちに、自分が眠ってしまった」 **雑魚寝[ざこね]する** 1つの場所に大勢が雑然と寝ること。「学生のころは、友だちの下宿で、よく酒を飲んでは〜したものだ」 **床入[とこい]り** 婚礼の夜、新婚の夫婦が初めて同じ寝床にいっしょに寝ること。「〜をすませる」 **同衾[ドウキン]する** 同じ寝床にいっしょに寝ること。「夫婦が〜するのは自然なことだ」 ### ●眠ったふりをする **狸寝入[たぬきねい]り** 寝たふりをする。「相手をだますつもりで、ぐっすり寝たふりをする」「車内で腰かけていたら、前に老人が立ったが、~して席を譲らなかった」◇たぬきが人をだます俗信から。 **嘘寝[うそね]する** 眠ったふりをすること。「~している」 **空寝[そらね]する** 「うそ寝」の、やや古めかしい言い方。「都合が悪かったので〜をきめこんだ」 ### ●眠った後の状態 **寝惚[ねぼ]ける** 目覚めてからも頭がぼんやりしている。「まだ寝ぼけていて頭が回転していない」 **寝冷[ねび]えする** (夏など暑いとき)寝ている間にふとんをかけないでいるため、体温が下がって体が冷えて、おなかをこわしたり、風邪をひいたりすること。「暑くて掛け布団をけとばしてしまい、〜することがある」 ●寝違える→6912損なうa●自分の体を損なう ●寝乱れる→6600乱れるa●乱れる ### ●眠っているときの行動 **寝返[ねがえ]りを打[う]つ** 眠っている間に、体の向きを変える。「寝返りをうった子供の腕が、顔に当たって目が覚めた」 **寝惚[ねぼ]ける** 眠っている間に急に起き上がって、無意識のうちに行動したり、口をきいたりする。「子供が寝ぼけて、夜中に突然着替え始めた」 ●うなされる→1101あえぐa ●寝小便など→5705漏らす●体外へ漏らす ●寝静まる→0413静まるa ●寝泊まりする→4803とどまるa●泊まる ●寝起きする→0003暮らす●寝起きする ### ●その他 **草木[くさき]も眠[ねむ]る** 夜がすっかり更けて、あらゆるものが眠(り、あたりが静まりかえ)る。「~丑三つ時」◇名詞の前において連体詞的に用いる。 **寝[ね]そびれる** 眠ろうとするのに、何かのはずみで眠れなくなる。「寝入りばなに間違い電話がかかってきて、つい寝そびれてしまった」 **目[め]が冴[さ]える** 精神が興奮するなどして、眠気が覚め、少しも眠くならない状態にある。「明日は大事な試験と思うと、目がさえて眠れない」 ### C 形容詞の類 ●眠い **眠[ねむ]い** 眠りたくなる様子。「春は陽気がいいから一日中~」「電車に揺られていると眠くなる」 <63> **眠[ねむ]たい** 「眠い」の、より口語的な言い方。「眠たくて起きていられなかった」 **瞼[まぶた]が重[おも]たい** 目をつぶって眠ってしまいそうな様子。「睡眠不足で、授業中まぶたが重たくてしようがなかった」 ### ●眠りの様子 **深[ふか]い** 眠りの程度が強くて起きそうにない様子。「深く眠っていて、何も気がつかなかった」 **浅[あさ]い** 眠りの程度が弱くて十分である様子。「毎晩眠りが浅くて、なかなか疲れがとれないんだ」 ●寝苦しい→1100苦しむg●苦しい ### d 形容動詞の類 **眠[ねむ]そうな** いかにも眠いように見える様子。「この子は、朝早く起こされて~だ」 **眠[ねむ]たそうな** 「眠そうな」のより口語的な言い方。「~な目をこすりながら出てきた」 **眠[ねむ]た気[げ]な** 「眠たそう」の、やや改まった言い方。「その女性は〜な表情で車窓の風景を眺めていた」 **眠[ねむ]れる** 眠っている様子。「~獅子」◇名詞の前において連体詞的に使う。 **半睡[ハンスイ]の** 半分眠っているような様子。「~の状態で話を聞いていた」 **半醒半睡[ハンセイハンスイ]の** 半分目覚め、半分眠って、ぼんやりしている様子。「~の中で人声を聞いた」◇「半睡半醒」ともいう。 **白川夜船[しらかわよふね]の** 何が起こっているのかわからないほど熟睡している様子。「昨夜の2時ごろはまったくの〜で、近所の火事にも気づかなかった」◇「しらかわよぶね」ともいう。「白河夜船」とも書く。京都を見物してきたとうそをついた人が、地名の白川のことを尋ねられ、川のことと思い込んで、夜中に船で通ったから知らないと答えたという話にもとづく。 **ばたんきゅうの** 勢いよく倒れて横になると同時に深い眠りに入る様子。「久しぶりにテニスをして、夕食を終えると〜だった」 ●安らかな→6707鎮まるd ### f 副詞の類 **すやすやと** 安らかに、心地よさそうに眠っている様子。「子供がかわいい顔をして〜と眠っている」 **ぐっすりと** 深く眠っている様子。「一晩~寝れば疲れもとれるよ」 **ぐうぐうと** いびきをかくほど深く寝ている様子。「よほど疲れたらしく~寝ている」 **昏々[コンコン]と** 意識のないまま深く眠り続ける様子。「~眠り続けて1週間たつ」 **正体無[しょうたいな]く** 人が死んだように動かなくなるほど深く眠る様子。「あまりの疲れにベッドに入るやいなや翌日の午後まで~眠った」 **前後[ぜんご]も知[し]らずに** 自分がどういう状況に置かれているかもわからないほど深く眠る様子。「酔いつぶれて~眠り続ける」 **うとうと** 浅く眠る様子。「看病疲れで、つい~してしまった」 **とろとろ** 一時的に浅く、あるいは深く眠る様子。「汽車に揺られて〜する」◇「うとうと」が浅くやや継続的に眠るという感じがあるのに対して、「とろとろ」のほうは、短時間である。 **とろりと** 眠ろうとする様子。「その日は、真夜中に一度〜目が覚めた」 **うつらうつら** 眠気・高熱・疲れなどのため、意識がはっきりしないで、浅く眠ったり覚めたりする状態が繰り返される様子。「徹夜したおかげで、次の日は午前中いっぱい〜していた」「人の話を〜と聞いている」◇「うとうと」に近い。 **こっくり** 眠気から半睡状態になって、思わず首をがくんと前にたれさせ、また上げ、また下げる様子。「授業中、先生の声を子守歌に、つい〜してしまった」◇「こっくりこっくり」という形でも使う。 ### h 名詞の類:コト・サマ ●眠り **眠[ねむ]り** 眠ること・程度。「〜が足りない」「〜が浅い」「深い〜」「睡り」とも書く。 **睡眠[スイミン]** 眠ること。「ゆうべはよく眠れなかったので〜が足りない」「十分に〜をとる」▷〜不足・〜薬 **惰眠[ダミン]** やる気もなくただ眠ること。特に、朝、起きて何かをする気がなくて寝たり眠ったりすること。「勉強もせず〜をむさぼっている」 **嗜眠[シミン]** 病的に眠り続けること。刺激にしか反応せず、眠ったような状態になること。▷〜性脳炎 **春眠[シュンミン]** 春の夜の眠り。「~暁を覚えず(春は気持ちがよいので、つい朝遅くまで心地よく眠ること)」 ### ●寝ること **寝[い]** 寝ること。「~が足りない」「睡眠をする」という意味では、「眠る」よりも「寝る」のほうがふつうの言い方であるが、名詞形では「眠り」のほうがより一般的。 **ねんね** 図寝ること。「坊やは〜の時間よ」 **独[ひと]り寝[ね]** ひとりで寝ること。「ひとり暮らしは気楽でいいけれど、時々〜はわびしいもんだと思うよ」「うちの子もようやく〜になれてきた」◇「一人寝」とも書く。 **寝付[ねつ]き** 眠り始めること。「~がいい」「~が悪い」 **寝起[ねお]き** 生活に最低限必要な、自力で寝たり起きたりすること。「〜も不自由な体」 **寝食[しんしょく]** 寝ることと食べること。「〜を忘れる」「〜を共にする(いっしょに生活する)」 ### ●寝過ぎ・寝不足 **寝過[ねす]ぎ** 必要以上に長く眠った状態。「まだ眠いって、そりゃ〜だよ」 <64> **寝不足[ねぶそく]** 寝た時間が十分でないこと・状態。「~で頭がぼうっとしている」 **睡眠不足[すいみんぶそく]** 寝不足。「~で目の下にくまができている」 ●北枕→1300嫌うh●忌むべき物事 ### ●家以外のところで寝ること **旅枕[たびまくら]** 旅先で寝ること。「~に故国を思い出す」 **草枕[くさまくら]** (草を枕にして寝る意から)旅枕。「異国の~に故国を思い起こす」 ### ●寝ているときの様子・行動 **寝相[ねゾウ]** 眠っているときの(よい)姿。「~の美しい人」「~の悪い子」 **寝相[ねそう]** 眠っているときの格好。「~が悪い」「~がよい」 **寝顔[ねがお]** 眠っているときの顔。「帰ってくると、まず子供の~を見ないと気がすまない」 **寝息[ねいき]** 寝ているときの呼吸やその音。「~が荒い」 **いびき** 寝ているときに、呼吸にともなって出る雑音。「~をかく」 **高[たか]いびき** 音の大きないびき。「~をかいて寝ている」 **寝返[ねがえ]り** 寝ているときに無意識に体の向きを変えること。「~をうつ」 ●歯ぎしり→8714鳴るh●きしり ●寝汗→5701出すk●汗 ●寝言→1900言うk●寝言 ●夢→0400見るh●夢 ### ●眠さ **眠[ねむ]さ** 眠いこと・程度。「この〜には打ち勝てぬ」 **眠気[ねむけ]** 眠くなること・感じ。「〜がさす(眠くなる)」「〜を催す(眠くなる感じになってくる)」「〜を覚える(眠さを感じる)」 **睡魔[スイマ]** 眠気を、眠くさせる不思議な魔物としてとらえた言い方。「~に襲われる(眠る意思がないのに、眠さが感じられてくる)」「~と戦う(眠さに抗して眠らないように努める)」 ### ●病気 **眠[ねむ]り病[ビョウ]** どんな刺激にも、「眠り」に反応しない、眠ったような症状を見せる病気の総称。 **夢遊病[むゆうびょう]** 眠っている間に起き出して、何かをするが、再び眠って起きたときには、自分がしたことを何もおぼえていない症状。~者 ### k 名詞の類:モノ ●寝具 **寝具[シング]** 布団・毛布・寝巻きなど、寝るときに使う衣類や用具。 **寝装品[しんそうひん]** 寝具とその付属品の総称。 **夜具[やぐ]** 布団・毛布など、身を包んだり横たえたりするための寝具。 **夜着[よぎ]** 寝るときに掛ける夜具。「~を掛けて寝る」 ### ●布団・毛布類 **布団[ふとん]** 布の袋の中に、綿・羽毛・わらなどを入れた寝具。敷き布団と掛け布団がある。「~を敷く」◇「蒲団」とも書く。「布」はあて字。 **掻[か]い巻[ま]き** 寝るときに着る、中に綿を入れた着物の形の掛け布団。「掻巻」とも書く。 **夜着[よぎ]** 下に敷く寝具。 **被[ふすま]** 昔の寝具で、寝るときに体に掛けたもの。「しろがねの〜の岡辺日に溶けて淡雪流る〈千曲川旅情の歌〉」◇「被」とも書く。 **敷[し]き布団[ぶとん]** 寝るときに、体の下に敷く布団。⇔掛け布団 **掛[か]け布団[ぶとん]** 寝るときに、体に掛ける布団。⇔敷き布団 **羽毛布団[うもうぶとん]** 羽毛を入れて作った布団。 **羽布団[はぶとん]** (高級な)羽毛布団。◇「羽根布団」とも書く。やや古めかしい言い方。 **藁布団[わらブトン]** わらを入れて作った布団。 **煎餅布団[せんべいぶとん]** 長い間使って古くなった薄くて粗末な布団。 **上掛[うわが]け** いちばん上に掛ける掛け布団。 **夏掛[なつが]け** 夏に用いる薄い掛け布団。 **敷布[しきふ]** 敷き布団の上に敷く布。「~を真っ白に洗う」 **シーツ** 「敷布」の洋語的表現。「~をかえる」sheet **マットレス** 敷き布団の下やベッドなどに敷いて寝心地をよくするための、弾力性のある厚い敷物。▶mattress **毛布[もうふ]** 寝るときに体に掛けて保温するための、厚手の毛織物。 **ブランケット** 「毛布」の洋語的表現。blanket **タオルケット** タオル地の、厚くてじょうぶな、綿でできた、毛布のように使う寝具。◇和製洋語。「タオル(towel)+ブランケット(blanket)」から。 ●貸し布団→4213貸すk●貸す物 ### ●枕 **枕[まくら]** 寝るときに頭の下に当てて頭を支えるもの。「固い〜を好む」 ▷~カバー **陶枕[とうちん]** 陶磁器製の枕。◇夏に用いる。 **水枕[みずまくら]** 熱があるときなどに、頭を冷やすための、ゴムなどでできた水を入れる枕。 **氷枕[こおりまくら]** 「水枕」の、氷を入れることに重点を置いた言い方。 ### ●寝袋 **寝袋[ねぶくろ]** 木綿・羽毛を詰めた布団のようなものを袋状にしたもの。「~を持って山にでかける」◇登山などに用いる。 **スリーピングバッグ** 登山用の寝袋。「テントを張り、~にもぐって寝る」sleeping bag **シュラーフザック** 登山用の寝袋。「シュラフザック」ともいう。「シュラーフザック」はドイツ語から。「スリーピングバッグ」は英語から。ドSchlafsack <65> **シュラフ** 「シュラーフザック」の略。◇「シラフ」ともいう。 ### ●寝巻き **寝巻[ねま]き** 寝るときに着る衣服。「~に着替える」 **パジャマ** 上下に分かれた洋風の寝間着。「寝間着とズボンで寝る」の意。玄関のベルを押したら~のまま出てきた」pajamas **ネグリジェ** 女性のゆったりとしたワンピース型の寝間着。「彼女の~姿はとても美しい姿」7 négligé **ナイティー** 女性用の寝巻きの類。nightie ### ●その他 **ナイトガウン** 寝巻きの上にはおる部屋着。◇略して「ガウン」ともいう。 nightgown **ガウン** 丈の長いゆったりとした部屋着の上着。gown **アイマスク** 目隠し。それで目を覆って光を遮断し、明るいところで眠りやすくするためのもの。◇和製洋語。アイ(eye)+マスク(mask)。ふつう布製で、本体に付属するひもを耳に掛けるなどして目の上に固定して用いる。 ●ナイトキャップ→5910かぶるk●帽子 ●睡眠薬→6703治すm●眠り薬 ### q 名詞の類:イキモノ **眠[ねむ]り草[ぐさ]** 葉に触れると、就眠運動(葉が閉じる運動)をする多年草。◇「おじぎ草」ともいう。 **合歓[ねむ]の木[き]** 夜、就眠運動をする落葉高木。「ねぶのき」「合歓」「合歓木」ともいう。 ### S 名詞の類:ヒト **寝坊[ねボウ]** よく寝坊する人。 **朝寝坊[あさねボウ]** よく朝寝坊する人。 **寝坊助[ねボすけ]** 寝坊の人をからかっていう言葉。~野郎 ### u 名詞の類:トコロ ●寝るための場所 **寝所[ねどこ]** 寝る場所。「旅先で一夜の~も見つけられなかった」「ねどころ」ともいう。 **寝所[シンショ]** 文寝所。 **寝ぐら** ①鳥が寝る場所。「鳥は夕方には〜に帰る」②夜帰ってきて寝る自分の家。「〜が近くにあって助かる」 **寝床[ねどこ]** 布団などを敷いて寝るようにしたところ。「~をとる(寝る場所をつくる)」◇ふつう、床や畳にじかに布団などを敷いてつくったところをいう。 **床[とこ]** 「寝床」のやや古い言い方。「奥に〜をのべる」 **万年床[まんねんどこ]** いつも敷きっぱなしで、片付けない寝床。「3畳の部屋に~で、座るところもない」 ### ●寝るための部屋 **寝間[ねま]** 寝るための部屋。◇もと「寝るための部屋」の和室の語感。古めかしい言い方。 **寝室[シンシツ]** 寝るための部屋。「~がいくつもある」。「寝間」に比べ、より一般的な言い方。 **閨[ねや]** 夫婦の寝る部屋。「~の語らい」◇「寝屋」とも書く。 **閨房[ケイボウ]** 文寝室。特に夫婦の寝室。 **ベッドルーム** 洋風の寝室。「~が5つもある大きな洋館」bedroom ### ●寝るための場所となる家具 **寝椅子[ねいす]** その上で寝ることができる長いいす。 **寝台[シンダイ]** 図寝るための台。◇古い言い方。 **寝台[シンダイ]** 寝るための台。▷~券◇寝台車の寝台をいうことが多い。 **ベッド** 洋式の寝台。「~に横たわる」ダブル~・シングル~・ベビー~・二段~◇「ベット」はやや古風な言い方。bed **ソファーベッド** ベッド兼用のソファー。多くは、折りたたまれた状態がソファーで、広げるとベッドになる。sofa bed ●枕元→8100近いu●身辺 ●寝台車→6200移すk●荷物を運ぶ車、6310乗るm●客車 ●ベッドタウン△2408住むu●住宅地 ### x 名詞の類:トキ **寝[ね]しな** 横になる、または眠りに入る直前。「~にワインを飲む」 **寝入[ねい]り端[ばな]** 眠り始めたばかりのとき。「~を起こされた」 **寝込[ねこ]み** よく寝ているとき。「~を襲われる」 ### z その他 **御休[おやす]みなさい** 寝ようとするときに言う、あいさつの言葉。 **御休[おやす]み** 「お休みなさい」の略。 ## 0201 眠らせる ### a 動詞の類 **眠[ねむ]らせる** 相手を眠りにつかせる。「お乳を飲ませて~」「睡眠薬で~」 **眠[ねむ]らす** 「眠らせる」のやや古風な言い方。「少しだっこして、子供を眠らしてしまうからね」 **寝[ね]かせる** 相手が眠れる状態にする。「疲れてるんだ、寝かせてくれよ」「子守歌を聞かせて赤ん坊を~」 **寝[ね]かす** 「寝かせる」のやや古風な言い方。「さぞかし疲れているんだろうから、早く寝かしてあげなよ」 **寝[ね]せる** 寝るようにさせる。「子供を寝せてから後片付けをする」 **寝[ね]かし付[つ]ける** 赤ん坊などを、いろいろな働きかけ、眠らせる。「揺りかごで〜」 <66> **眠気[ねむけ]を誘[さそ]う** 接した者に眠くなるよう働きかける。「ぽかぽか陽気が眠気を誘う」 ### h 名詞の類:コト・サマ **催眠[サイミン]** 人為的に眠気を起こさせること。▷~剤・~作用 **催眠術[サイミンジュツ]** 人を眠らせて意識を失わせ、眠り込ませて相手を操る方法・技術。「~をかける」 ### k 名詞の類:モノ ●睡眠薬→6703治すm●眠り薬 ●子守歌→1907歌うk●さまざまな歌 ## 0202 覚める ### a 動詞の類 ●覚める **覚[さ]める** 眠りからさめて、意識がはっきりした状態にもどる。「眠りから~」「酔いが~」◇「醒める」とも書く。「酔い」などの場合は「醒める」と書く。 **目[め]が覚[さ]める** 眠った状態から覚める。「真夜中すぎになってやっと目が覚めた」 **目覚[めざ]める** 眠った状態から意識がはっきりした状態に動き出す。「ぐっすり眠れた日は、朝目覚めたときに、とてもさわやかな気分だ」「性に~年ごろになった」 **目[め]を覚[さ]ます** 眠った状態から覚める(ようにする)。「ふと物音に目を覚ます」「冬眠から~」◇「目が覚める」が自然にそういう状態になる意を表すのに対し、「目を覚ます」は積極的・意図的に覚める意にも用いる。何かに迷い込んだり誤りを犯している状態から、本来あるべき状態を自覚するときにもいう。 **覚醒[カクセイ]** 目覚めること。「深い眠りから〜する」 ### ●起きる **起[お]きる** ①眠りから覚める。「6時に~」②眠りから覚めて、体を布団から出す。「目が覚めたらさっさと〜こと」⇔寝る **起[お]き出[だ]す** 眠りから覚めて、体を布団から出す。「昨晩深酒をしたらしい父は、昼近くになってから起き出してきた」 **跳[は]ね起[お]きる** 目が覚めて、起き上がるときのよく起きる。「目覚まし時計のベルが鳴ると、いつもとび起きるように勢いよく起きる」 **飛[と]び起[お]きる** あっという間に、驚いて飛び上がるように勢いよく起きる。「どーんという爆発音に~」 **早起[はやお]きする** 朝早く起きること。「明日は~して魚釣りに行こう」⇔早寝 **朝起[あさお]きする** 朝早く起きること。「~は三文の徳」⇔朝寝◇「早起き」のほうが一般的。 **起床[キショウ]する** 目を覚まして寝床から離れ(身仕度などを始め)る。「毎朝6時に〜した」▷〜時間・就床 ### ●その他 **まんじりともしない** ほんの少しも眠らない。「父の容体が心配で、〜で朝を迎えた」 ### C 形容詞の類 **目敏[めざと]い** すぐ目が覚める様子。「年をとったせいか、〜くなった」「目聡い」とも書く。 ### d 形容動詞の類 **寝[ね]ずの** 夜、寝ないで何かをする様子。「~の看病で疲れた」「~で捜索した」 **徹夜[テツヤ]の** 夜も寝ずに、翌日(の朝)まで、ずっと続けて何かをする様子。「~の仕事」 **オールナイトの** 映画館などの営業が、夜も休まずに、翌朝まで続けられる様子。「土曜の夜は兄と〜の上映館に行った」all-night **宵っ張[よいっぱ]りの** 夜遅くまで起きている様子。「~だから、朝は苦手だ」 ●不眠不休の△4401努めるd ### f 副詞の類 **夜通[よどお]し** 夜じゅう寝ずに何かを続ける様子。「~コンピューターをいじっているなんてよくない」 **夜[よ]もすがら** 夜通し。「~物思う秋」「終夜」とも書く **終夜[シュウヤ]** 夜じゅう休みなく何かが続く(何かを続ける)様子。「激しい雪が〜降り続き、今朝の交通機関は大幅に乱れています」 ▷~運転・~営業 **終宵[シュウショウ]** 夜が明けるまでずっと続く様子。「新婚を祝う宴は〜にぎわいを続けた」 **一晩中[ひとバンジュウ]** (必ずしも夜明けまでとは限らない)夜の間に何かを続ける様子。「~酒を飲んで騒ぐなんて、元気だねえ」 **夜[よる]の目[め]も寝[ね]ずに** 夜も寝ないで、ずっと何かを行う様子。「~看病する」 **夜[よる]を徹[テッ]して** 夜明けまで寝ずに、ずっと何かを(懸命に)行う様子。「~作品を仕上げた」「~議論する」 **オールで** 一晩中寝ずに、遊びなどをする様子。「今夜は~盛り上がろう」。「オール」は「オールナイト」の略。 **徹宵[テッショウ]** 図夜を徹して。「敵襲に備え、〜警戒に当たった」 **長夜[チョウヤ]** 図夜を徹してずっと続く様子。「~歌稿を推敲する」 **朝迄[あさまで]** 夜明けまで、寝ずに何かを行う(何かが行われる)様子。「~酒を飲んでいた」「この論文を書き終えるのに~かかったよ」 ### h 名詞の類:コト・サマ **目覚[めざ]め** 目が覚めること。「もう、お〜になりましたか」 **寝覚[ねざ]め** 目が覚めた直後の様子。「~が悪い(目が覚めたときの気分がよくない)」 **寝起[ねお]き** 目覚めたときの様子やその気分。「この子は~が悪い」 <67> 覚める0202h~覚ます0203k ▶眠らずに起きていること **不眠[フミン]** 眠らない、または眠れないこと。「彼女は〜に悩まされているそうだ」 ▷~不休・~症 ●寝ず の番 0402見張るh ## k 名詞の類:モノ **おめざ** 目が覚めたとき、子供がぐずらないように与えるお菓子。「よくねんねしたら〜をあげるからね」 ## x 名詞の類:トキ **起[お]き抜[ぬ]け** 目が覚めてすぐのとき。「~に難しいことを言われても、全然頭がはたらかない」 **起[お]き掛[が]け** 目が覚めて、布団から出るとき。「~にコードに足を引っかけて転んでしまった」 **酔[よ]い醒[ざ]め** 酒の酔いがさめた時。「~に水を飲む」◇「酔い覚め」とも書く。 ## Z その他 **御[お]早[は]う御[ゴ]座[ザ]います** 朝、顔を合わせたときや、朝人に会ったときに言うあいさつの言葉。 **御[お]早[は]う** 「おはようございます」の略。 # 0203 覚ます ## a 動詞の類 **覚[さ]ます** ①ぼんやりした意識がはっきりしない状態から、意識がはっきりした状態にする。「濃いコーヒーを飲んで眠気を~」「外の風に当たって酔いを~」「太平の眠りを〜外国船の来航」◇「醒ます」とも書く。「酔い」などの場合は「醒ます」と書く。 **起[お]こす** 眠っている者を目覚めさせる。「寝た子を~」 **揺[ゆ]り起[お]こす** 眠っている者を揺すって目覚めさせる。「終点に着いても眠っていたら、だれかに揺り起こされた」 **叩[たた]き起[お]こす** ①戸などをたたいて、その家の者を起こす。「火事だとたたき起こされた」②眠っている者を、無理に目覚めさせる。「早朝のまちがい電話にたたき起こされて、それきり眠れなくなってしまった」 ## h 名詞の類:コト・サマ **目[め]覚[ざ]まし** 目を覚めさせること・方法。「~の一杯を飲む」 **眠[ねむ]気[け]覚[ざ]まし** 眠気をなくすこと・方法。「~に外の風に当たってくる」 **起床[きしょう]喇叭[ラッパ]** ラッパを吹いて起床時刻になったことを知らせること。「軍隊時代の~の音が今も耳にこびりついている」◇「ラッパ」の語源は未詳で、オランダ語からきたとする説、中国語からきたとする説などがある。 **モーニングコール** ホテルなどで、あらかじめ前夜までに頼んでおくと、朝、客の起床予定時刻に部屋に電話をかけて目覚めさせてくれるサービス。「~の音で目を覚ました」 ▷morning call **酔[よ]い醒[ざ]まし** 酒の酔いをさますこと。「~に渋いお茶を一杯いただこうか」 ## k 名詞の類:モノ **目[め]覚[ざ]まし時[ど]計[けい]** あらかじめ(前夜に)セットしておくと、(朝、)起床予定時刻にベルやブザーなどの音が鳴り、人を目覚めさせる時計。 **目[め]覚[ざ]まし** 「目覚まし時計」の略。 **アラーム** (ホテルの部屋などに)設置されている)目覚まし時計と同様の機能をもった、望みの時刻にセットしておくと、その時刻に音を出して知らせる装置。▷~クロック alarm <68> # 03 食べる・飲む(飲食) # 0300 食べる ## a 動詞の類 ## ●食べる **食べる[たべる]** 食べ物を口に入れ、かんで腹の中に入れる。「肉は食べない」「火を通さず生で〜」「かたいからよくかんで食べなさい」「天気がいいから庭で食べよう」 **食う[くう]** ①「食べる」のくだけた言い方。「夕飯を~」「こんなまずいもの食えるか」「今夜は外で〜から、めしの支度はいらない」「〜や食わずの生活」「犬がえさを~」②虫などがかじったり刺したりする。「虫の食った本」「蚊に食われる」 ◆「喰う」とも書く。 **食らう[くらう]** 俗盛んに飲んだり食べたりする。「大飯を~」「大酒を食らって正体なく眠りこける」◇「喰らう」とも書く。 **食する[ショクする]** □食べる。「魚を~民族」◇「食す」ともいう。 **食む[はむ]** □動物が草などを食べる。「草を~牛のいる風景」 **啄む[ついばむ]** □鳥がくちばしでつついて食べる。「小鳥がえさを~」 **口にする[くちにする]** 「食べる」の遠回しな言い方。「ちょっと口にしたら、とてもうまかった」「今日は朝からなにも口にしていない」 **摘む[つまむ]** 箸やはしで取って軽く食べる。「ちょっと寿司でもつまんでいこうか」 ◇「撮む」「抓む」とも書く。 **突く[つつく]** 食べ物をはしゃくちばしなどでつついて食べる。「大勢で、あたたかい鍋をつつきながら一杯やりたいものだ」「コンドルが死肉をつついている」 **腹ごしらえ[はらごしらえ]** 旅行や肉体労働をする前に十分に食べておくこと。「でかける前に〜しておく」「〜が済みしだい出発だ」 **飲み食い[のみくい]** 飲んだり食ったりすること。「今度の旅行では〜するのにずいぶん金を使った」 **飲食[インショク]** 「飲み食い」の、ややかたい言い方。「会場内では~しないでください」 ▷無銭~・~店・~物 **買い食い[かいぐい]** 学校の行き帰りなどに、店でパンや菓子などを買って食べること。「学校帰りに〜して、歩きながら食べる」 **摘み食い[つまみぐい]** ①味見と称して、品物の一部分を食べること。「食料品売り場の試食品を〜してまわる」 ②こっそり食べること。「夜中にお菓子を~する」◇比喩的に、「会社の金をつまみ食いする」のように、公金を横領する意でも用いられる。 **盗み食い[ぬすみぐい]** 人に知られないように、こっそり食べること。「せっかくのご馳走を〜したのは誰だ」「ケーキを〜する」 **間食[カンショク]** 食事と食事の間に軽く食べること。「少し太ってきたから〜するのをやめよう」 **立ち食い[たちぐい]** 立ったまま食べること。「駅でそばを〜」「歩きながら食べるのも立ち食いになる」 ## ●試食する **試食[シショク]** 料理や食品の味をみるために、食べてみること。「おいしそうなので〜しよう」 ▷~会・~品 **味見[あじみ]** 少量を口にして、飲食物の味の具合を調べること。「料理を〜する」 **毒味[どくみ]** 毒が入っていないか、味見をすること。「ちょっとひと口〜する」◇「毒見」とも書く。 ## ●食事する **食事[ショクジ]** 朝・昼・晩など、ほぼ決まった時刻に食べること。「家族そろって〜するのは久し振りだ」「つくるのがめんどうだから、外で〜しましょう」 **取る[とる]** 食事をすること。「三食きちんと〜」◇「摂る」とも書く。「食事をとる」「・・・食をとる」の形で用いる。 **認める[したためる]** 「取る」の古めかしい言い方。「みんなで夕食を〜ことにしよう」 **美食[ビショク]** ごちそうを食べること。「そんなに〜していては、いずれ成人病になる」 **粗食[ソショク]** 粗末な食事をとること。「〜しているほうが長生きするらしい」 ▷粗衣~ ⇔美食◇「麁食」とも書く。 ## ●店などで食べる **外食[ガイショク]** 家庭ではなく、食堂・料理店で食べること。「たまには~でもしようか」▷~産業・~費 **食べ歩く[たべあるく]** おいしいものや土地の名物をあちこちの店を訪ねて食べること。「ラーメン店を食べ歩いたが、ここのスープがいちばんうまかった」 **食べ歩き[たべあるき]** 食べ歩くこと。「評判の店を〜するのが唯一の趣味だ」 ## ●いっしょに食事をする **会食[カイショク]** 人が集まって食べること。「会議のあとで〜する」 **相伴[ショウバン]** 正客の相手となって食事などのもてなしを受けること。「お〜にあずかる」 **陪食[バイショク]** 貴人といっしょに食事をすること。「〜の栄を賜る」 ## ●食べ過ぎる **食べ過ぎる[たべすぎる]** 限度を超えて食べる。「食べ過ぎて胃が苦しい」 **食い過ぎる[くいすぎる]** 「食べ過ぎる」の、ややくだけた言い方。「食い過ぎて動けない」 **過食[カショク]** □食べ過ぎること。「長年の〜がたたって体をこわした」 ▷~症 **飽食[ホウショク]** 飽きるほど食べること。「〜している現代の子供たち」 <69> **自棄食[やけぐ]い** どうにでもなれとやけになってたくさん食べること。「そんなに〜して。お前はまたふられたのか」 **暴食[ボウショク]する** むやみやたらに食べること。「そんなふうに〜しては体に悪いよ」 **暴飲暴食[ボウインボウショク]する** むやみに飲んだり食べたりすること。「若いころはずいぶん〜したものだ」「~は慎むべし」 **多食[タショク]** たくさん食べること。「肉類を〜するのはよくないといわれる」 ▷~性 ●食べ飽きる→1305飽きるa ### ●きたなく食べる **食[た]べ散[ち]らかす** あれやこれやに箸をつけて、少しずつきたならしく食べる。「小さな子が食べ散らかしたあとのようだ」 **食[た]べ散[ち]らす** 「食べ散らかす」の、ややかたい言い方。「~のはみっともないからやめたまえ」 **食[く]い散[ち]らかす** 「食べ散らかす」のぞんざいな言い方。「あれこれ食い散らかさずにきれいに食べろよ」 **食[く]い散[ち]らす** 「食べ散らす」の、ややぞんざいな言い方。「そんなふうに〜ものではない」 **食[く]い荒[あ]らす** あれこれと乱暴に食い散らかす。「重箱の料理を食い荒らしたのは誰だ」 ●食べて汚す→8208汚すa●よごす ### ●すべて食べる **食[た]べ尽[つ]くす** (食べられるものを)すべて食べてしまう。「飢饉で何もかも~」 **食[く]い尽[つ]くす** 「食べ尽くす」の、より強調した言い方。「手もとの食料はすべて食い尽くされていた」 **食[く]い切[き]る** ある一定のものを全部食べてしまう。「こんなに量が多くては、とても1人じゃ食いきれない」◇否定の文脈で用いる。 **平[たい]らげる** 出されたものを全部食べてしまう。「大盛りのカレーライスをあっというまに平らげた」 ### ●たくさん食べる **大食[おおぐ]い** 1回の食事に多くの量を食べること。「運動もしないで〜していると、いまに太るぞ」「やせの~」 **大食[タイショク]** 図おおぐい。「~して寿命を縮める」一小食 **食[く]い溜[だ]めする** あとで空腹にならないように、あらかじめたくさん食べておくこと。「昼食を食べる時間がないので、いま〜しておく」 **牛飲馬食[ギュウインバショク]する** むやみにたくさん飲んだり食べたりすること。「~のつけがまわる」◇牛のようにたくさん飲み、馬のようにたくさん食べる意。 **鯨飲馬食[ゲイインバショク]する** 「牛飲馬食」のより大げさな表現。◇くじらのようにがばがば飲み、馬のようにたくさん食べる意。 **箸[はし]が進[すす]む** 食事がおいしくてたくさん食べられる。「野菜はあまり好きではないが、彼女の料理がじょうずなので〜」 **食[しょく]が進[すす]む** 食べ物がおいしくてたくさん食べ(られ)る。「旅に出ると〜のはふしぎだ」 ### ●むさぼる **貪[むさぼ]る** がつがつ食う。「のら犬がごみ捨て場の残飯をむさぼっている」「腹がすいて~ように食う」 **貪[むさぼ]り食[く]う** 腹がすいていたのか、出された食事をむさぼり食っている」 **貪食[ドンショク]する** むさぼり食うこと。「細菌を〜する」 **がっつく** 図(特にほしがっていたものを手に入れたとき、せわしくむさぼり食う。「あまり〜とみっともないよ」「そんなに〜なよ。まだたっぷりあるから」 **ぱくつく** 口を大きく開けて盛んに食べる。「試合が終わって、選手たちはみんなでおにぎりを~」 **掻[か]き込[こ]む** はしなどを、せわしい動きで使って食べ物を口の中に入れる。「時間がないのでどんぶり飯に汁をかけて~」 **掻[かっ]込[こ]む** 「掻き込む」の、よりぞんざいな言い方。「急いで茶漬けを〜から、少し待ってくれ」 ### ●召し上がる **上[あ]がる** 「食べる」「飲む」の尊敬語。「スープがさめないうちに上がってください」 **召[め]し上[あ]がる** 図上がる。「いろいろメニューはありますが、何を召されますか」◇「上がる」よりも敬意が強い。 **召[め]し上[あ]がる** 相手に敬意を表して「食べる」「飲む」という意を表す言い方。「遠慮なく召し上がってください」 ### ●いただく **頂[いただ]く** 「食べる」「飲む」の謙譲語。「もうおなかいっぱいいただきました」「私は小食ですので、そんなにいただけません」◇「戴く」とも書く。 **頂戴[チョウダイ]する** 人から与えられた飲食物をいただく。「ご馳走をありがたく~」「それでは遠慮なく頂戴いたします」 **御馳走[ごちそう]になる** おいしい食事でもてなしてもらう。「恩師にフランス料理を~」 **呼[よ]ばれる** 人に招かれて食事をごちそうになる。「知人に誘われるままに夕食をよばれた」「では1杯だけよばれましょうか」 ### b 動詞の類 ●何を食べるか **肉食[ニクショク]する** ①主として肉類を食料とすること。「~ばかりしていると、栄養が偏る」⇔菜食②動物が他の動物を食べること。▷~動物・~獣→草食 **肉食[ニクジキ]する** 図肉食。~妻帯(仏教で、僧が禁じられている肉を食べ、妻をもつこと)⇔菜食 **草食[ソウショク]する** 動物が草や木の実などを食べること。「きりんの首の長さは〜するのに適している」▷~動物⇔肉食 **菜食[サイショク]する** 主として野菜・穀物を食べること。「特に健康のために〜するようにすすめられた」~主義⇔肉食 <70> **米食[ベイショク]する** 米を主食とすること。「アジアには〜する国が多い」 **混食[コンショク]する** ①米以外のものをまぜて食べること。「わずかな米にあわ・ひえを足して〜する」②動物が肉食も草食もすること。 **雑食[ザッショク]する** 動物が肉や穀物などなんでも食べること。「あらいぐまは、魚や果物などを〜する」 ▷~性動物 ### ●生で食べる **生食[なまショク]する** 生で食べること。「この地方では馬肉をよく~する」 **生食[セイショク]する** 図なましょく。「このちくわは〜したほうがうまい」「梅雨のころの〜は要注意」 ### ●その他 **食[く]い繋[つな]ぐ** 少量の食物を少しずつ食べて長い間もたせる。「山小屋に吹雪で閉じ込められて、わずかな食料で食いつないだ」 **好[す]き嫌[きら]い** 好きなものはいくらでも食べ、嫌いなものは全然食べないという偏った食べ方をすること。「〜せずになんでも食べよう」 **偏食[ヘンショク]する** 食べ物に好き嫌いがあること。「この子は〜するので困っています」 **口直[くちなお]し** 前に食べたものの味や、口の中にになった不快な味を消すために何かを食べたり飲んだりすること。「くどい料理だったから、そばでも食べて〜しよう」「~に紅茶かコーヒーが飲みたい」「お〜に一杯いかが」 **共食[ともぐ]い** 同類の動物が互いに食いあうこと。「鈴虫は〜する習性がある」 ### C 形容詞の類 **食[しょく]が細[ほそ]い** 一度にあまり食べられない様子。「もとから〜ので、ご心配なく」 ### d 形容動詞の類 **健啖[ケンタン]な** 食欲が旺盛でよく食べる様子。「おかわり3杯とは、相変わらず〜な人である」~家 **小食[ショウショク]な** 少しの量しか食べない様子。「年をとってから~になった」◇「少食」とも書く。 **食[た]べ放題[ホウダイ]の** 好きなだけ食べられる様子。「女性をターゲットにしたケーキ〜の店」 **食[く]い放題[ホウダイ]の** 「食べ放題の」のぞんざいな言い方。「観光ぶどう園でぶどうは~だった」 **毎食[マイショク]の** 食事のたびにそうである様子。「彼が〜たばこを3本も吸うのは感心しないけど、なんとかしてほしい」 **常食[ジョウショク]の** 主食として毎日のように食べている様子。「日本人は米を〜にする」 ●食用の→5400使うd ●食わず嫌いな→1300嫌うd●嫌いな ### f 副詞の類 **がつがつと** 食欲にかりたてられて、むさぼり食う様子。「腹をすかした子供が、ごちそうを前に〜している」「そんなに〜食べないで、ゆっくり味わいなさい」 **むしゃむしゃと** 食べ物を一度にたくさん口に入れ、盛んにかんで食べる様子。「わきめもふらず〜食う」 **もりもりと** 積極的に盛んに食べる様子。「~食べて元気を出そう」 **ぱくぱく** 口を大きく開けて、続けて盛んに食べる様子。「金魚がえさを~食べる」 **ぱくりと** 大口を開けて食べたり飲み込んだりする様子。 **ぱくっと** 「ぱくりと」の、より口語的な言い方。「大きな口をあけて〜食う」 **ぺろりと** あっという間に全部食べてしまう様子。「あっという間に、大きなステーキ1枚を~食べてしまった」 **ぺろっと** 「ぺろりと」の、よりくだけた口語的な言い方。「あれだけの量を〜平らげるとは、なんという大食漢だ」 **一口[ひとくち]で** 少しだけ食べたり飲んだりする様子。「~味見してみる」「~食べてみてよ」 **一口[ひとくち]で** 一度に全部口に入れて食べる様子。「大福餅を〜平らげる」 ### h 名詞の類:コト・サマ **食[ショク]** 生きるために食べること。「~が進まないようだが、体調でも悪いのかい」▷食習慣・~文化 **食生活[ショクセイカツ]** 日々の食事の中身、何をどのようにして食べているかという部分。「その遺跡の発掘により、縄文人の〜の一端が明らかとなった」 **食事[ショクジ]** 生きていくために、毎日ほぼ決まった時間に食べること。「三度の〜をきちんととる」「~の用意をする」「近いうちに~でもしましょう」 **飯[めし]** 「食事」のぞんざいな言い方。「早く〜にしてくれ」「あいつは三度の〜よりパチンコが好きだ」 ▷~屋 **御飯[ゴハン]** 「飯」の、より丁寧な言い方。「~の用意ができました」「おかえりなさい。先にお風呂にしますか、それとも〜にしますか」 **酒食[シュショク]** 酒を飲み、ものを食うこと。「~に費やす」 ●食い初め→9000始まるh●初めてのこと ●寝食△0200眠るh●寝ること ### ●何を食べるか **粒食[リュウショク]** ご飯などの粒状のものを食べること。特に米を食べること。 **粉食[フンショク]** パンやうどん・そばなど、穀類を粉にして加工した食品を食べること。⇔粒食 **パン食[ショク]** パンを主食とすること。「朝は〜にしている」「パン」はポルトガル語のpãoから。 **初物食[はつものぐ]い** その季節の初物のものを好んで食べること。「江戸っ子は〜が好きだ」 **如何物食[いかがものぐ]い** いかがわしいものを好んで食べること。 **下手物食[げてものぐ]い** 風変わりで奇妙なものを好んで食べること。 <71> **悪食[アクジキ]** いかもの食い。「~の果てに菜食主義になった」 ### ●食べ方 **早飯[はやめし]** ①飯を食べるのが早いこと。「きょうだいそろって〜だから、何を食べても味がしない」「早飯」に同じ。②決まった時間より早めに食事をとること。「昼休みまで待てなくて、こっそり授業中に~をした」 **早食[はやぐ]い** 食べ方が早いこと。「そばの~なら誰にも負けない」▷~競争 **食[た]べ過[す]ぎ** 限度を超えて食べること。「~は肥満のもと」「食べ過ぎ」に同じ。 ### ●食べた結果 **食[く]い過[す]ぎ** 「食べ過ぎ」のぞんざいな言い方。「全部平らげたのか。〜だよ」 **食[く]い合[あ]わせ** いっしょに食べると害になるといわれている食べ物の組み合わせ。「~が悪かったのか、ゆうべから腹の調子がおかしい」◇鰻と梅干し、てんぷらとすいかなど、古くから言い伝えられているが、迷信が多い。 **食[た]べ合[あ]わせ** 「食い合わせ」の上品な言い方。 ### ●粗食・軽食 **粗食[ソショク]** 質素で粗末な食事。「~に耐える」「~に甘んじる」→粗衣~⇔美食 **一汁一菜[いちじゅうイッサイ]** 汁とおかず1品の質素な食事。 **粗餐[ソサン]** 図粗末な食事。「お礼に〜をさしあげたいのですが」◇もてなしの客に出す食事を謙遜していう語。 **口汚[くちよご]し** 人をもてなすための、粗末な食べ物や食事。「田舎料理ですが、お〜にひとついかがですか」 ◇多く「お」をつけ、客に食べるように謙遜してすすめる言葉。 **軽食[ケイショク]** 簡単な軽い食事。「幕間にロビーで~をとる」 ### ●箸使い **箸使[はしづか]い** 箸をうまく使うこと、またその使い方。「二十歳にもなって正しい〜もできなくてどうする」 **移[うつ]り箸[ばし]** あるおかずを箸で取って食べたあと、すぐに別のおかずを取ること。◇「迷い箸」「惑い箸」「探り箸」とともに無作法な行為とされる。 ### ●その他 **食[く]い出[だ]がある** 十分食べごたえがあること。「あの店のちゃんこ鍋はかなり〜があった」 **食[た]べ出[で]** 「食い出」の上品な、新しい言い方。 **人食[ひとぐ]い** ①人が人の肉を食うこと。▷~種②動物が人を襲って食いつくこと。~鮫◆「人喰い」とも書く。 **食人[ショクジン]** 人食い(①)。「かつてこの地には~の風習があった」▷~種 **カニバリズム** 食人の風習。cannibalism ### i 名詞の類:コト・サマ ●朝の食事 **朝食[チョウショク]** 朝の食事。「~は何時になさいますか」「毎食」に同じ。 **朝[あさ]ごはん** 「朝食」の、より口語的な言い方。「~はパンとコーヒーですませる」 **朝御飯[あさゴハン]** 「朝飯」のより丁寧な、口語的な言い方。「早く顔を洗って、~にしましょう」 **朝飯[あさめし]** 「朝ごはん」のぞんざいな言い方。「寝坊して〜も食わずに飛び出した」 **朝餉[あさげ]** 1] 図朝食。「~の膳に向かう」 **モーニングサービス** 喫茶店・レストランなどで出される、トースト・コーヒー・目玉焼き・サラダなどをセットにした簡単で割安な朝食。◇和製洋語。モーニング(morninng)+サービス(service) ### ●昼の食事 **昼食[チュウショク]** 昼の食事。「会議の後、みんなで~にしました」。「ちゅうじき」ともいう。俗ちゅうしょく。 **中食[チュウショク]** 「昼食」の古い言い方。 **昼御飯[ひるゴハン]** 「昼食」の、より口語的な言い方。「~には残り物ですませた」 **御昼[おひる]** 「昼ごはん」を略した、さらに口語的な言い方。「今日の~は何にしましょう」 **昼飯[ひるめし]** 「昼ごはん」のぞんざいな言い方。「~はいつもそばと決めている」 **昼餉[ひるげ]** 図昼食。「~の支度に大忙しのまかない場」 **早餐[ソウサン]** 図「昼食」の改まった言い方。 **ランチ** 飲食店などでとる、昼の洋風の食事(定食)。▷日替わり~・お子様〜・~タイム lunch **斎[とき]** ①僧侶などが正午以前にとる食事。非時②仏事のときに出す食事。「お坊さんにお〜を用意する」◆仏教語。 ### ●夕方の食事 **夕食[ゆうショク]** 夕方の食事。「~の献立」 **夕飯[ゆうハン]** 「夕食」の、より口語的な言い方。「そろそろ〜の支度をしなくては」 **夕御飯[ゆうゴハン]** 「夕飯」の丁寧な言い方。 **夕飯[ゆうめし]** 「夕食」のぞんざいな言い方。「~までには帰るつもりだ」 **夕餉[ゆうげ]** 夕食。「~をすますと、すぐに書斎にこもった」 **晩御飯[バンゴハン]** 夕ごはん。「~にありつく」◇「夕ごはん」よりも日常的に多く使われる。 **晩飯[バンめし]** 「晩ごはん」のぞんざいな言い方。「飲みに行くから~はいらない」 **晩餐[バンサン]** 図人が集まったりしてとる、豪華な夕食。~会 **正餐[セイサン]** 図正式の献立による食事。「~に招かれたので服装も考えなくてはならない」◇和食では本膳料理、洋食ではディナーをいう。 **ディナー** 「正餐」の洋語的表現。▷パーティー~・~ショー◇ふつうは晩餐をさす。dinner ### ●中間食 **ブランチ** 朝食と昼食をかねた遅い朝食。「駅前のカフェで〜をとる」◇ブレックファースト(breakfast=朝食)」と「ランチ(lunch=昼食)」の混交した語。▶brunch <72> **夜食[やショク]** 夜遅くなってから食べる軽い食事。「受験生の息子の〜を用意する」 **御八[おや]つ** 午後3時ごろの間食。◇八つ時(午後2時)にとる間食から。 **非時[ひじ]** (食事をするべきではない時の意から)僧侶などが正午以後にとる食事。斎◇仏教語。「会葬者に出す食事」の意にも用いる。 ### ●外食・中食 **外食[ガイショク]** 家ではなく、食堂・料理店でとる食事。「自炊と〜が半々ぐらいの生活」▷〜産業 **中食[なかしょく]** 店屋物(でまえ)をとったり、弁当・惣菜(そうざい)・おにぎりを店で買ってきたり、お弁当・給食の配前・宅配を頼んだりして、家でする食事。「外食と〜がほとんどの生活」◇外食と家の中間ということから。「ちゅうしょく」ともいう。 ### ●その他 **給食[キュウショク]** 学校や会社などで生徒や社員に出される食事。~当番 **立食[リッショク]** 宴会・パーティーなどで、並べられた飲食物をテーブルの上に並べ、各自好きなものを取って立ったまま食べる形式(の食事)。▷~形式・〜パーティー **ビュッフェ** 宴会・パーティーでの立食の食事。~パーティー 7 buffet **バイキング** 決まった料金を払い、セルフサービスで食べる、食べ放題の形式(の食事)。▷~料理 ◇北欧のスモーガスボード(スカンジナビアふうの前菜)から考案されたもの。1958年、帝国ホテルでの命名という。◆Viking ### k 名詞の類:モノ ●食べ物 **食[た]べ物[もの]** 食欲を満たすために食べる物。「~が底をついた」 **食[く]い物[もの]** 「食べ物」のぞんざいな言い方。「~のうらみは恐ろしいぞ」 **糧[かて]** 生きるのに必要な食べ物。「生活の〜を得るために働く」 **食物[ショクモツ]** 生命を保つのに必要な食べ物・飲み物。「毎食10種類以上の~を食べるとよいらしい」 ~繊維・~連鎖 **食餌[ショクジ]** 文医師が指示した、病気を治すための食事。 **食品[ショクヒン]** 店で売られている、加工されたりして、すぐ食べられる形になった食べ物。加工~・冷凍~・健康~・~添加物 **フード** 「食品」の洋語的表現。▷ドッグ〜・キャット~・ファースト〜・〜センター ◇複合語の要素として用いられる。food **飲食物[インショクブツ]** 飲み物と食べ物。「会場内で〜をとらないこと」 **供御[クゴ]** 文天皇の食べ物。 ### ●食料 **食料[ショクリョウ]** 食べ物になるもの。おもに主食以外の副食品をさす。「スーパーで1週間の~を買いだめする」 ▷~品・生鮮~品 **食糧[ショクリョウ]** 計画的に用意される、人々に必要な食べ物をいう。「冷害で深刻な~不足が懸念される」▷~生産・~計画 **糧食[リョウショク]** 団体が遠征・冒険・計画的な行動などのために貯蔵したり携行したりする食糧。「各部隊に~を支給する」 **兵糧[ヒョウロウ]** 軍隊の食糧。「~の補給が途絶える」~攻め◇「兵粮」とも書く。 **兵糧米[ヒョウロウマイ]** 兵士の食糧と軍馬のまぐさ。「長い戦いで弾薬も〜も尽きた」 **糧米[リョウマイ]** 文食糧としての米。 ●食材→6800作るk●食材 ### ●主食・副食 **主食[シュショク]** 食事の中心となる食べ物。「かつては芋を〜とした地方」~物⇔副食◇和食では米。 **副食[フクショク]** 主食に添えて食べる物。▷~物・~費一主食 **御数[おかず]** 副食。「副食物」の日常的な言い方。「~をとりそろえて出す」◇「御菜」とも書く。「数をとりそろえる」の意から。 **菜[さい]** 「おかず」の古い言い方。「夕食の一菜は大根」「食卓に菜が並ぶ」◇「お菜」など、多く複合語の要素として用いる。 **御菜[おサイ]** 「菜」の丁寧な言い方。「今夜の〜は何にしましょう」 **惣菜[ソウザイ]** 家庭における日々のおかず。▷~屋 ### ●肴 **肴[さかな]** 酒をよりおいしく飲むために添えて出す食べ物。「~はありあわせでいい」◇「酒菜」の意。 **佳肴[カコウ]** 図おいしいさかな。◇「嘉肴」とも書く。 **つまみ** 酒を飲むときにつまむ簡単な食べ物。「~はありあわせでいい」 **御[お]つまみ** 「つまみ」の丁寧な言い方。「ビールの~に枝豆をどうぞ」 **酒肴[シュコウ]** 酒とさかな。「~でもてなす」 ### ●飯 **飯[めし]** 米(や麦)を炊いて食べられるようにしたもの。「~を炊く」「~にみそ汁をかけてかきこむ」 **麦飯[むぎめし]** 麦だけ、あるいは米に麦をまぜて炊いた飯。 **米[こめ]の飯[めし]** 「めし」の、米を炊いたものであることを強調した言い方。「朝食はやはり〜に限る」 **米飯[ベイハン]** 米の飯。~給食 **御飯[ゴハン]** 「めし」の丁寧で、より一般的な言い方。「朝食には〜を食べる」 **御飯[おまんま]** 図ごはん。「子供が~、~とやかましい」 **御飯[ごはん]** ごはん。「これでは~の食いあげだ」 **ライス** 食堂などでいう、ごはん。「パンにしますか、〜にしますか」rice **干[ほ]し飯[いい]** 炊いた飯を干して乾燥させたもの。湯に浸して食べる。「ほしい」ともいう。「乾し飯」「糒」とも書く。 ### ●もち **餅[もち]** もち米を蒸してついたもの。「~を焼く」「~でのどがつかえた」 <73> **伸[の]し餅[もち]** ついたもちを、平たく大きく伸ばしたもち。切って食べる。 **切[き]り餅[もち]** のしもちを小さく食べやすい大きさに切ったもの。 **丸餅[まるもち]** 円形に作ったもち。切らずに食べる。◇「円餅」とも書く。 ●そなえもち→4201捧げるk●供える物 ### ●おにぎり **握[にぎ]り飯[めし]** 米飯を、両方の手のひらで握れるほどの大きさの丸・三角・俵形に握り、中に梅干し・さけ・たらこなどを入れたもの。弁当として、また炊き出しのときにつくる。 **御握[おにぎ]り** 「握り飯」の、より丁寧な言い方。◇男性は「握り飯」、女性は「おにぎり」ということが多い。 **御結[おむす]び** 「おにぎり」のやや古めかしい言い方。東京ではもともと「おむすび」といった。 ### ●かゆ **粥[かゆ]** 水を多くして炊いた、柔らかい米飯。「~をすする」 **白粥[しらかゆ]** 味をつけないで炊いた、真っ白な粥。◇「しらがゆ」ともいう。 **七草粥[ななくさがゆ]** 1月7日に、春の七草(芹・薺・御形・繁縷・仏座・菘・蘿蔔)を入れてつくる粥。◇「七種粥」とも書く。 **雑炊[ゾウスイ]** 飯に野菜や魚肉などを加え、調味して炊いた粥。古くは「増水」とも書いた。 **おじや** 雑炊。◇近世の女性語から。 ●茶漬け→5606漬けるk●漬けた料理 ●料理→6800作るm ### ●米の料理 **炊[た]き込[こ]み御飯[ゴハン]** 野菜・魚貝・鶏肉などの具と米を、しょうゆや塩で調味して炊き上げたご飯。 **ピラフ** 炒めた米に、ブイヨンを加えて炊いた洋風の炊き込みご飯。7pilaf **混[ま]ぜ御飯[ゴハン]** 野菜・鶏肉などの具を濃いめに味をつけて煮、ご飯に混ぜたもの。 **五目飯[ごもくめし]** 野菜・鶏肉・油揚げなどの数種の具を入れた炊き込みご飯。 **加薬御飯[かやくゴハン]** 「五目飯」の関西地方の言い方。「加薬飯」ともいう。 **釜飯[かまめし]** 1人前ずつ小さい釜に野菜・鶏肉などの具と米を入れ、味つけしてから炊いたご飯。▷五目~ ●焼き飯→6818揚げるk●炒めてつくったもの ### ●すし **鮨[すし]** 酢で味つけをした米飯(鮨飯)に、魚貝・卵焼き・海苔などを添えた料理の総称。「寿司」ともあてる。「酸し」から。 **巻[ま]き鮨[ずし]** 鮨飯と具をのりで巻いた鮨。◇中に入れる具により「○○巻き」という。たとえば、まぐろの赤身を入れるものを「鉄火巻き」♪きゅうりを入れるものを「かっぱ巻き」という。 **海苔巻[のりま]き** 味付けしたかんぴょうなどの具を中に入れ、焼き海苔で巻いた鮨。 **握[にぎ]り鮨[ずし]** 鮨飯を一口大の俵形にして上に新鮮な魚貝や卵焼きなどをのせ、握り固めた鮨。◇略して「にぎり」ともいう。指でつまんで食べるのが本来の食べ方。 **散[ち]らし鮨[ずし]** ①鮨飯に新鮮な魚貝や卵焼きなどを並べてのせた鮨。◇略して「ちらし」ともいう。②鮨飯に味をつけた野菜・魚貝などの具を混ぜ合わせた鮨。◇多く、関西地方でいう。 **五目[ゴモク]ずし** 「散らし鮨②」の一般的な言い方。 **押[お]し鮨[ずし]** 鮨飯を方形の枠の中に入れ、その上に魚肉などの具をのせて、重しをかけて押した鮨。 **バッテラ** さばの押し鮨。◇本来は「ボート」の意。その形が似ていたことから。ポbateira ●太巻き→7502太いk ●細巻き→7601細いk●細いもの ### ●カレーライスなど **カレーライス** 香辛料をきかせて煮込んだソースを米飯にかけて食べる料理。◇略して「カレー」ともいう。curry and rice **ライスカレー** 「カレーライス」を逆にした言い方。◇和製洋語。ライス(rice)+カレー(curry) **ハヤシライス** 牛肉・玉ねぎなどをいためてトマトソースで煮込み、米飯にかけて食べる料理。◇和製洋語。hashed meat with riceからか。丸善社長の早矢仕氏がふるまった即席料理からという説もある。 ### ●パン **パン** 小麦粉を原料にして焼き上げた(主食となる)食べ物。「朝食はいつも〜だが、時々ご飯が食べたくなる」 ▷あん~・ジャム〜・カレー〜・揚げ〜◇「麺麴」ともあてる。◆ポpão **黒[くろ]パン** ①ライ麦粉などで作った黒っぽいパン。②小麦粉に黒砂糖などを加えて焼いた黒茶色のパン。 **乾[カン]パン** 硬く焼いた小型のパン。水分が少ないので保存がきく。 **コッペパン** 学校の給食などで用いられる、紡錘(ぼうすい)のような細長い形のパン。「コッペ」とも略す。「コッペ」はフcoupé (「切った」の意)、あるいはドKuppe(「丸い山頂」の意)とされるが、未詳。 **ロールパン** 生地を巻いてから焼いたパン。代表的なものにバターロールがある。◇和製洋語。「ロール」はroll。 **食[ショク]パン** 四角形の主食用のパン。トーストやサンドイッチに用いる。 **菓子[カシ]パン** あん・ジャム・クリームなどを入れたりして甘くした、菓子のようなパン。 **クロワッサン** バターをたくさん入れた三日月形の軽くて小さいパン。7 croissant **フランスパン** 外皮が固くてかりっとして、中が柔らかくて白いパン。形・大きさはさまざまで、細長いものやまるいものなどがある。◇和製洋語。フランス(フFrance)+パン(ポpão) **バゲット** 細長い棒状のフランスパン。フbaguette <74> ●トーストなど→6820焼くk●特定の食材を焼いたもの ### ●パンの料理 **サンドイッチ** パンにバターなどをぬり、野菜・肉・卵・ハムや野菜などをはさんだもの。◇イギリスのサンドイッチ伯爵が、カード遊びをしながら食べられるようにと考案したことから。sandwich **ホットドッグ** 温めた細長いパンに切れ目を入れて、いためたりゆでたりしたソーセージやレタスなどをはさんだもの。マスタードやケチャップをかけて食べる。hot dog **ハンバーガー** まるいパンを横方向に2つに切り、その間に焼いてたたいてあるパンパーステーキをはさんだもの。hamburger ### ●麺類 **麺[メン]** 小麦粉・そば粉などを水で練ってのばし、細長くした食品。▷〜類・〜料理 **生麺[なまメン]** ゆでたり乾燥させたりといった加工を施していない、打ち立ての麺。「最近は〜も簡単に手に入るようになったからありがたい」 **乾麺[カンメン]** うどん・そうめんなどの、干した麺類。 **麺類[メンルイ]** 麺を使った料理の総称。「昼食には~を食べる」 **蕎麦[そば]** そば粉を練って、ひも状にした食品。ゆでて食べる。▷ざる〜 **生蕎麦[きソバ]** 保存用に乾燥させたり、すぐ食べられるようにゆでたりしていない、打ち立てのそば。 **生蕎麦[なまそば]** そば粉だけで、または小麦粉などを混ぜるが、そば粉だけで混ぜもののないそば。「慣れないと〜を打つのは難しい」 **蕎麦掻[そばが]き** そば粉を熱湯で練った食べ物。 **うどん** 小麦粉を練って、ひも状にした食品。 **碁子麺[きしメン]** 幅が広く、平たいうどん。うどんの平たいもの。名古屋地方の名産。 **素麺[ソウメン]** 小麦粉を練って綿実油を塗り、細長くして乾燥させた麺。ゆでて食べる。▷手延べ~◇「索麺」とも書く。 **冷[ひ]や麦[むぎ]** 小麦粉を練ってつくる、うどんより細い乾燥させた麺。夏、ゆでて水や氷で冷やして食べる。 **ラーメン** 小麦粉を練って、細長く引きのばした中国風の麺。また、それをゆでてスープに入れたもの。▷インスタント~・カップ~◇◆◇「老麵」とあてる。中lāmiàn(拉麵) **中華蕎麦[チュウカそば]** 「ラーメン」のやや古い言い方。 **ビーフン** 中国料理に用いる、うるち米の粉でつくった細くて乾燥した麺。熱湯でもどしてから調理する。▷焼き~ 中mifěn(米粉) **春雨[はるさめ]** 豆や芋のでんぷんからつくる、糸状の食品。乾燥したものが多く、酢の物などに用いる。 **パスタ** 小麦粉を原料とした、イタリア料理に用いる麺の総称。スパゲティ・マカロニなど種類が多い。ゆでて食べる。イpasta **スパゲティ** 細長い棒状に乾燥させたパスタ。◇「スパゲッティ」ともいう。・イspaghetti **マカロニ** 穴のあいた管状のパスタ。▷〜グラタン・〜サラダ イmaccheroni ### m 名詞の類:モノ ●米 **米[こめ]** 稲の実からもみがらを取り去った、日本人が主食とする穀物。「~をとぐ」 ▷~俵・~粒・~櫃 **生米[なまごめ]** 炊いていない生の米。「~をかじって露をしのぐ」 **粳米[うるちマイ]** 米飯や酒造に用いるねばりけがないふつうの米。 **糯米[もちごめ]** もちや赤飯をつくるのに用いるねばりけが強い米。「~をせいろで蒸す」◇「餅米」とも書く。 **玄米[ゲンマイ]** もみがらを取り去っただけで精白していない米。▷~食・~茶・〜パン **白米[ハクマイ]** 玄米を精白した米。⇔玄米 **新米[シンマイ]** その年にとれたばかりの米。「~の出回るころになった」⇔古米 **新穀[シンコク]** 新米。「~を奉納する」 **古米[こマイ]** 前の年にとれた米。「今年は米が不作だったため、〜も底をつき、輸入米が出まわった」⇔新米◇「ふるごめ」ともいう。 **古古米[ココマイ]** 収穫してから2年以上たつ米。 ### ●麦 **麦[むぎ]** 小麦・大麦・ライ麦など、食料・飼料となる穀物の総称。▷~焦がし **裸麦[はだかむぎ]** 煎ったり、熱を加えたりなどの加工がされていない、生のままの麦。「子どものころ、我々が目にするのは押し麦というやつで、〜はあんない平べったくはない」 **小麦[こむぎ]** 種子を粉にしてパンや麺類の原料となる麦。~粉◇みそ・しょうゆの原料ともなる。 **大麦[おおむぎ]** 種子は小麦より大きく、ビール・みそ・しょうゆ・あめなどの原料となる麦。 **ライ麦[むぎ]** 黒パン・ウイスキーなどの原料となる麦。◇英語では「ライ(rye)」という。 ### ●とうもろこし **玉蜀黍[トウもろこし]** 果軸にびっしりと並んだ黄色い小粒の実を食用とするもの。焼いたりゆでたりして食べる。▷~油◇多くの種類があり、でんぷん・油脂などをとる。 **唐黍[トウキビ]** 「とうもろこし」のやや古い言い方。 **コーン** 「とうもろこし」の洋語的表現。特に、果軸から離した粒状の実をいう。▷~スープ・〜フレーク・ポップ~ corn ### ●その他の穀類 **粟[あわ]** 黄色で小粒の実を食用とする穀物。菓子・焼酎などの原料となるほか、鳥の飼料としても用いられる。 **黍[きび]** 黄色で細い粒の実を食用・飼料とする穀物。丈夫でどんな土地にも育つため、古くから凶作に備えて栽培された。◇「穆」とも書く。 <75> **黍[きび]** あわよりやや大粒の黄色の実を食用とする穀物。もちゃだんごの原料となるほか、鳥の飼料としても用いられる。◇「稷」とも書く。 **豆[まめ]** マメ科の植物で、さやで育つ種子を食用とするものの総称。▷煮~◇「荳」「菽」とも書く。 ### ●いも類 **芋[いも]** 地中にできる、でんぷん質の多い、球根状の野菜。里芋・さつま芋・ジャガ芋などの総称。「~をふかす」 ▷~掘り・焼き~・干し~・~版◇「藷」「薯」とも書く。 **里芋[さといも]** 皮をかぶった、中の白い、粘りけのある根の部分を食べる野菜。◇「芋の煮えたもご存じない」の「芋」は里芋のこと。 ### ●さつま芋 **薩摩芋[さつまイモ]** 太くて短い形の根を食べる野菜。でんぷんが多く、甘みがある。◇「甘藷」とも書く。 **甘藷[カンショ]** 図さつま芋。◇「甘薯」とも書く。 ### ●ジャガ芋 **ジャガ芋[いも]** 丸い小石のような根の部分を食べる野菜。男爵・メークインなどの品種がある。「~の煮っ転がし」◇「ジャガタラ(オJakatra)いも」の略。インドネシアのジャカルタ(古くジャガタラといった)から来た芋の意。寒冷地を好む。 **馬鈴薯[バレイショ]** ジャガ芋。 **ポテト** 「ジャガ芋」の洋語的表現。▷〜チップス・フライド〜・〜サラダ◇特に加工したものをいい、複合語の要素として用いる。►potato ### ●長芋 **長芋[ながいも]** (多く栽培してつくる)長い棒のような形をした根を食べる野菜。とろろにして食べる。◇「長薯」とも書く。 **山[やま]の芋[いも]** 山野に自生している長芋。いまでは見つけることが困難になった。◇「薯蕷」とも書く。 **自然薯[ジネンジョ]** 「山の芋」の、より口語的な言い方。「自然生(じねんじょう)」ともいう。自然に生えていることを強調した言い方。 **薯蕷芋[ショヨイモ]** 長芋・山の芋など、とろろにして食べる芋の総称。 ### ●大豆 **大豆[ダイズ]** 豆腐やみそ・しょうゆの原料となる黄色くて丸い豆。 **枝豆[えだまめ]** 完熟する前の大豆を、さやのままゆでたもの。さやのままゆでて、中の種子を食べる。「~をビールのつまみにする」 **青豆[あおまめ]** 大豆の一種で、緑色の大粒の豆。 **黒豆[くろまめ]** 大豆の一種で皮が黒いもの。正月の煮豆として用いる。 ### ●小豆 **小豆[あずき]** 赤飯・あんなどの材料となる赤色で大豆より小粒な豆。 **小豆[ショウズ]** 図「あずき」の別名。 ### ●隠元豆 **隠元豆[インゲンマメ]** 若いさやは野菜として食べ、完熟した種子を煮豆やあんにする豆。◇略して「隠元」ともいう。中国の僧隠元が伝えたとされる。 **莢隠元[さやインゲン]** さやごと食べる隠元豆。 ### ●豌豆 **豌豆[エンドウ]** 若いさやは野菜として利用され、さやと種子はゆでて料理のいろどりに用いる。▷赤~(みつ豆に入っている豆) **莢豌豆[さやエンドウ]** さやごと食べるえんどう。 **絹莢[きぬさや]** 形が小さく柔らかなさやえんどう。 **豌豆[エンドウ]豆[まめ]** えんどうの種子。 **青豌豆[あおエンドウ]** 完熟前の青いうちに豆ご飯にするえんどう。「〜で豆ご飯を炊く」 **グリーンピース** 完熟前の青色で小粒のえんどう豆。缶詰にすることも多い。green peas **青豆[あおまめ]** (青い豆であることから)「グリーンピース」の別名。 ### ●空豆 **空豆[そらまめ]** 長円形で平たいやや大振りの豆。若いうちの種子は塩ゆでしてつまみなどに、完熟したものは煮豆や甘納豆などに用いる。◇さやが空に向かってつくことから。また、その形が蚕に似ていることから「蚕豆」とも書く。 **阿多福豆[おたふくまめ]** 黒くて大粒のそら豆。「お多福」はあて字。形がおたふくの面に似ているところから。また、黒砂糖・しょうゆで味つけした煮豆をもいう。 ### ●落花生 **落花生[ラッカセイ]** 花が落ちた後で地中で結実した種子を食用とする豆。さやは繭形で表面は網目状。種子をいったり、油をしぼったり、加工食品としても使用する。 **南京豆[ナンキンマメ]** 「落花生」の古い言い方。 **ピーナッツ** 「落花生」の洋語的表現。特に、種子を塩・バターなどで調味したもの。〜バター・〜オイル◇「ピーナツ」ともいう。peanuts ### ●野菜 **野菜[ヤサイ]** 食用に栽培する植物。「毎食何か〜を食べること」▷〜いため **生野菜[なまやさい]** ゆでたり、炒めたり、煮たりしていない、そのまま食べる野菜。「~は山盛り食べないと必要量にならない」 **蔬菜[ソサイ]** 図野菜。◇「蔬」も野菜の意。 **青物[あおもの]** 野菜。▷~市場◇「葉が青い物」の意。 **青果[セイカ]** 八百屋が売る野菜と果物。▷~市場・〜店・~商 ### ●野菜の種類 **葉菜類[ヨウサイルイ]** 葉を食用とする野菜の総称。 **葉物[はもの]** おもに葉の部分を食べる野菜。 <76> **菜[な]っ葉[ぱ]** 俗葉物。◇「菜」が短い語のために補強した造形語。 **青葉[あおば]** 青々と茂った葉。「青菜」と同じ。「~に塩(青菜に塩をふりかけるとしおれるように、人がぐったりと力をなくすこと)」 **根菜類[コンサイルイ]** 根や地下茎を食用とする野菜の総称。 **果菜類[カサイルイ]** 実を食用とする野菜の総称。◇果物と野菜の意でも用いられる。 **花菜類[カサイルイ]** 花を食用とする野菜の総称。 ### ●葉を食べる野菜 **菠薐草[ホウレンソウ]** 切れ込みがある緑色の葉と、赤味をおびた茎や根をもつ野菜。「~のおひたし」◇軽くゆでて、あくを抜いて食べる。柔らかく、ビタミンA・B・Cや鉄分を含む。 **萵苣[チシャ]** 細長くてにおいの強い葉を食べる野菜。 **紫蘇[シソ]** 独特の香りをもった葉と実を食用にする野菜。▷青~・赤~ **白菜[ハクサイ]** 中央が白く、大きな葉がかぶさった球形の葉が重なり合った野菜。漬物などにする。 ### ●キャベツ **キャベツ** 厚くて大きな葉が球状に巻きついた野菜。「~の千切り」▷コールスロー cabbage **甘藍[カンラン]** 「キャベツ」の別名。 ### ●大根 **大根[ダイコン]** おもに白くて水気の多い長大な根の部分を食べる野菜。▷大きな~・聖護院~・二十日~・西洋〜・〜おろし **清白[すずしろ]** 「大根」の古い言い方。◇「蘿蔔」とも書く。春の七草の一つ。 ### ●かぶ **蕪[かぶ]** 白または赤の球形の根を食べる野菜。▷こ~ **蕪[かぶ]ら** 「かぶ」のこと。「かぶら」が「かぶ」のように「かぶら→かぶ」のように変化した。 **蕪菁[カブナ]** 「かぶ」の西日本地方の方言。▷聖護院 **菘[すずな]** 「蕪」の古い言い方。◇「鈴菜」とも書く。 ### ●根を食べる野菜 **人参[ニンジン]** 黄赤色の円錐形の根の部分を食べる野菜。 **牛蒡[ごぼう]** 茶色で細長い根の部分を食べる野菜。あくが強い。▷きんぴら~ **蓮[はす]** 池や水田で栽培し、地下茎と種子を食用とする植物。 **はちす** 「はす」の古い言い方。◇花の中心部が蜂の巣に似ていることから。 **蓮根[レンコン]** はすの地下茎が肥大したもので、食用にする部分。▷〜湯 **葱[ねぎ]** 葉が筒状で細長く、根もとが白い、においの強い野菜。 **長葱[ながねぎ]** 玉ねぎに対して、棒状の「ねぎ」をいう語。 **浅葱[あさつき]** ねぎの仲間。普通の長ねぎよりもかなり細い、若いうちに食用とする。◇その名が「浅い葱(ねぎ)」であることからの名といわれるが、未詳。 **分葱[わけぎ]** ねぎの仲間。普通の長ねぎより細く、あさつきより太い。球根を分けて植え、その茎や葉を食べる。 ### ●玉ねぎ **玉葱[たまねぎ]** 玉の形の鱗茎を食用にする、においの強い野菜。 **オニオン** 「たまねぎ」の洋語的表現。~スープ・~グラタン onion ### ●うり **瓜[うり]** 果実を食用にするウリ科の野菜や果物の総称。きゅうり・白うりなど。広義には、すいか・カボチャ・メロンなども含む。 **白瓜[しろうり]** 白っぽい瓜。「~を漬ける」 **冬瓜[トウガン]** 夏にとれるウリ科のつる性一年草の大きな爪。水分が多い固有の味がないので、煮物などに用いられる。 **胡瓜[きゅうり]** 細長くていぼのある緑色の実を食べる野菜。「~のぬか漬け」〜もみ「きうり」ともいう。「黄瓜」とも書く。 ### ●なす **茄子[なす]** 紫色の長い卵形の実を食べる野菜。「~のしぎ焼き」▷長~・小~・丸~・~焼き◇「茄」とも書く。 **茄子[なすび]** 「なす」の西日本地方の方言。 ### ●トマト **トマト** 赤く熟した球形の実を食べる野菜。生食やケチャップなどにする。▷プチ〜・チェリー~tomato **赤茄子[あかなす]** 「トマト」の古い言い方。 ### ●カボチャ **カボチャ** 中が黄色の、大きな球形の実を食べる野菜。「冬至に~を食べる」▷日本~・西洋~・冬至~ ◇「南瓜」ともあてる。カンボジア(ポCambodia)から渡来したのでこの名がある。 **唐茄子[トウナス]** 「カボチャ」の古い言い方。◇その他「なんきんぼうぷら」など地方によってさまざまな呼び方がある。 ### ●ピーマン **ピーマン** 濃緑色で鈴形の、内部が空洞状の実を食べる野菜。とうがらしの一種。◇最近は赤や黄色のものも多く見られる。7 piment **パプリカ** ピーマンの一種。ピーマンよりも大きく、肉厚。種々の色のものがある。paprika ### n 名詞の類:モノ ●山菜 **山菜[サンサイ]** 野山で自然にとれる植物で、食用とするもの。わらび・ぜんまいなど。▷~料理・~採り **蕨[わらび]** 羊歯類の、小さなこぶしの形の若芽を食べる山菜。~餅 **薇[ぜんまい]** 羊歯類の、うず巻きの形の細い毛の生えた若芽を食べる山菜。◇「紫萁」とも書く。 **蕗[ふき]** 中が空洞の、長い柄の部分を食べる山菜。春に咲く花が「ふきのとう」で、食べる。にがみがある。◇「茎」「款冬」とも書く。 <77> **独活[うど]** 若芽、あるいは白い若い茎を食べる山菜。山野に自生するものと、軟化栽培されたものも多い。 **筍[たけ]の子[こ]** 竹が地上にその先を出した若芽を食べる山菜。◇「竹の子」とも書く。 ### ●きのこ **茸[きのこ]** 湿地や木の皮に生える柔らかい傘状の植物の総称。食用とする。「木の子」の意。「蕈」とも書く。 **松茸[まつたけ]** 赤松・栂の林に生える、香りのいいきのこ。最近は韓国をはじめ、海外からの輸入も多い。 **椎茸[しいたけ]** 椎・樫などの枯れ木に生える、傘が黒茶色のきのこ。「香蕈」とも書く。栽培も盛ん。乾燥させたものが多く出回る。 **占地[しめじ]** 傘が灰褐色の小形のきのこ。群がって生える。「匂いまつたけ、味~」「湿地」とも書く。 **滑子[なめこ]** 撫などの枯れ木や切り株に群生する、黄褐色のぬるぬるした、小さいきのこ。~椀 **マッシュルーム** 薄茶色のまんじゅうに似た形のきのこ。mushroom ### ●海藻 **海藻[カイソウ]** 海中に生える藻類の総称。わかめ・こんぶ・ひじき・あおのりなどは食用にする。 **若布[わかめ]** 緑褐色の、平たくて、羽を広げた形の葉と茎を食べる海藻。「和布」とも書く。 **昆布[こんぶ]** 寒流中に多く生える、暗褐色の大きな海藻。食用とするほか、ヨード製造に用いる。▷出し〜・塩〜・熨斗℃~◇「こぶ」ともいうが、製品・食品についていうことが多い。 **鹿尾菜[ひじき]** 黒いひも状の、枝分かれした海藻。煮て食べる海藻。「羊栖菜」とも書く。 ### ●のり **海苔[のり]** 海中の岩についた、べとべとした海藻で食用にするものの総称。▷もみ〜・焼き~・味付け~ ◇それらを紙のようにして乾かしたもの(干しのり)をもいう。 **青海苔[あおのり]** 乾燥させてふりかけなどに用いる緑色ののり。◇粉末状のふりかけそのものをもさす。 **浅草海苔[アサクサノリ]** 干しのりの原料となるのり。◇昔、隅田川の河口の浅草でとれたことから。以来、それからつくる「干しのり」をもいうようになった。 **海髪[おご]海苔[のり]** 海中の浅いところにある岩に生える、細かく枝分かれした、暗い紫色の紅藻。刺身のつまや寒天の原料に用いられる。◇「おご」「うご」ともいい、地方名が多様。おごのりと同様に、寒天の原料に用いられる「恵胡海苔」は別種の紅藻。 ### ●食材としての魚介類 **魚[さかな]** 水中にすみ、えらで呼吸し、ひれで泳ぐ魚類の総称。うろこをとり、わたを抜いたものを煮たり焼いたり、生で食べたりする。▷煮~・焼き~・生~◇かつては、料理前は「うお」といい、料理の対象になると「さかな」といった。「酒菜(酒のお菜)」が語源。 **シーフード** 食べられる海産物。~カレー・〜サラダ seafood **青魚[あおざかな]** (食材としての)さば・いわしなど、体の表面が青光りする魚。「~は苦手で、食べないようにしている」 **青物[あおもの]** 食材としての青魚。 **光り物[ひかりもの]** すしの種としての青魚。 **川魚[かわざかな]** 淡水でとれる魚。ふな・こい・うなぎなど。 **魚肉[ギョニク]** 魚の肉。 **貝[かい]** かたい石のような殻をもった、軟体動物の総称。殻の中の柔らかい身を、刺身や汁の具、酢の物などにして食べる。▷二枚~・巻き~ **貝柱[かいばしら]** 貝の殻を開閉する筋肉。これをゆでたり、いためたあと、身を食ったあとに残ったのを殻の内側からはがして食べる。◇それを干した食品をもいう。 **海老[えび]** 頭部に4本の長い触角をもち、殻におおわれた体を伸ばしたり曲げたりする甲殻類の節足動物。種類が多く、生食したり加熱したりして食べる。▷~フライ◇「蝦」「蛯」とも書く。 **蟹[かに]** かたい甲羅と1対のはさみ、4対の脚をもつ節足動物の総称。〜みそ ●いろいろな魚→2504泳ぐq・r ### ●貝類 **蛤[はまぐり]** 浅い海の砂や泥の中にすむ二枚貝。そのまま焼いたり、吸い物などにして食べる。▷焼き~ ◇「文蛤」「蚌」とも書く。形・色から「浜栗」の意。 **浅蜊[あさり]** 形・色ともはまぐりに似た、小形の二枚貝。みそ汁に入れたり、酒蒸しなどにして食べる。◇「蚶」とも書く。 **蜆[しじみ]** 淡水や海水の混ざった所にすむ、小さな黒茶色の二枚貝。多く、みそ汁の具に用いられる。▷寒~ **赤貝[あかがい]** 赤い身をもつ二枚貝。すし種や酢の物などにして食べる。 **馬鹿貝[ばかがい]** 浅い海の砂の中にすむ二枚貝。すし種や酢の物にして食べる。◇「馬珂貝」とも書く。貝柱は小柱といわれる。 **青柳[あおやぎ]** 俗ばか貝のむき身。◇名産地が千葉県の青柳村であったことから。 **牡蠣[かき]** 表面がでこぼこした、殻の色の黒い、岩のような形をした殻をもつ二枚貝。レモン汁をかけて生食したり、揚げ物・鍋物などに用いられる。「~の土手鍋」 ▷~フライ・酢~◇「蠣」とも書く。わが国をはじめ、世界中で養殖されている。 **オイスター** 「かき」の洋語的表現。▷~ソース oyster **栄螺[さざえ]** とげのある円錐(えんすい)形をした殻をもつ巻き貝。殻ごと焼いたり、刺身などにして食べる。「~のつぼ焼き」◇「拳螺」とも書く。 **鮑[あわび]** 耳のような形をした大きな1枚の殻をもつ巻き貝。生食や干したものを調理して食べる。▷干し~◇「腹」とも書く。 <78> ●えび・かになど **伊勢海老[いせえび]** 体長30cmに達する、赤褐色の大きな形のえび。正月の飾りや祝儀の膳などに多く用いられ、刺身でも食べる。◇三重県で多く産することから。 **ロブスター** 大きなはさみをもつ、ざりがにに似た大形のえび。刺身やフライにする。欧米料理に用いられる。lobster **オマール** 「ロブスター」のフランス語名。homard **毛蟹[けがに]** 全体に短い剛毛がある、北洋にすむ大形のかに。 **ずわい蟹[がに]** 丸みをおびた三角形の甲羅と、長い脚をもつかに。◇缶詰にも加工される。 **越前蟹[エチゼンがに]** 「ずわいがに」の北陸地方での言い方。 **松葉蟹[まつばがに]** 「ずわいがに」の山陰地方での言い方。 **鱈場蟹[タラバガニ]** 1対のはさみと3対の脚をもつ、かにに似た大形の甲殻類。◇鱈の漁場でとれることから。やどかりの一種で、脚を広げると1m以上になり、多く缶詰にされる。 **渡[わたり]蟹[がに]** 菱形の甲羅をもち、一番うしろの脚が平たい、浅海にすむかに。 **沢蟹[さわがに]** きれいな谷川にすむ、小形のかに。殻つきのまま素揚げにして食べる。 **海胆[うに]** いがぐりのような形をした海生動物で、殻を割って中の生殖巣を食用とするもの。生食したり、塩蔵品に加工したりして用いられる。~焼き・粒~・練り~ ◇うにの生殖巣や、その塩蔵製品を指すときは「雲丹」と書く。 **海鼠[なまこ]** 体が柔らかく、長い円筒状の、いぼのあるつ海生動物。多く酢の物にして食べるが、内臓を塩辛にしたもの(このわた)などの加工品もある。 ### ●刺身の類 **刺身[さしみ]** 新鮮な魚肉や貝のむき身などを薄く切って生で食べる料理。 **御作り[おつく]り** 刺身。「刺し身」の忌み詞。「お造り」とも書く。祝い事では「刺す」という言葉を忌み嫌うために、よく用いられる。 **生[い]け作[づく]り** 生きた魚を刺身につくったあと、再び元の魚の形に盛って出す料理。◇「活け作り」「活け造り」とも書く。 **洗[あら]い** こいやすずきなど白身の魚肉を薄く切り、冷水で洗って身をひきしめた料理。 **叩[たた]き** あじ・いわしなどの魚肉を包丁でたたいて細かくした料理。◇「敲き」とも書く。かつおや牛肉は表面を火であぶって、刺身にしたものをいう。 ### ●肉類 **肉[ニク]** 動物の体のうちで食べられる柔らかい部分。「~を食う」 ▷~類・~料理 **身[み]** (骨や皮に対する)肉の部分。▷白~・赤~・脂~◇「さんま(はまぐり)の肉」とはいわないように、具体的な魚・貝については「身」を用い、「肉」は使わないのが一般的。 **食肉[ショクニク]** 食用の肉。 **獣肉[ジュウニク]** けものの肉。 ### ●鶏肉 **鶏[とり]** (食用にする)にわとり(の肉)。▷若~・地~「鳥」とも書く。 **鶏肉[とりニク]** にわとりの肉。◇「鳥肉」とも書く。部位によって、手羽さき・むね・もも・ささみなどに分けられる。 **鶏肉[かしわ]** 図とりにく。もとは羽が茶褐色のにわとりの意。その羽の色が柏の葉に似ていることから。特に、めんどりが美味とされる。 **チキン** 「とりにく」の洋語的表現。▷~カツ・~サラダ・〜スープ・〜ソテー・ロースト~・フライド~◇多く、複合語の要素として用いる。chicken **ブロイラー** 食肉として大量生産される、生後2ヵ月から3ヵ月未満の若どり。broiler ### ●牛肉 **牛肉[ギュウニク]** 牛の肉。◇部位によって、ヒレ・ロース・リブ・サーロインなどに分けられる。 **牛[ギュウ]** 「牛肉」の略。「~のひき肉300g」▷~丼 **ビーフ** 「牛肉」の洋語的表現。▷~ステーキ・~シチュー・~カレー ◇多く、複合語の要素として用いる。beef ### ●豚肉 **豚肉[ぶたニク]** 豚の肉。◇部位によって、かた・もも・ロース・ばらなどに分けられる。 **豚[ぶた]** 「豚肉」の略。「~のこま切れ」◇「豕」とも書く。 **ポーク** 「豚肉」の洋語的表現。▷~カツ・〜ソテー・〜チャップ◇多く、複合語の要素として用いる。pork ### ●その他の肉 **猪[いのしし]** 猪や鹿など野生のけもので食用にするもの。▷~鍋具体的に「鹿」「猪」とも書く。 **山鯨[やまくじら]** 猪の肉。◇もと仏教で獣肉を食用にすることを忌み嫌ったことから言い換えた語。 **牡丹[ボタン]** 容猪の肉。~鍋◇肉食が禁じられていた時代に、「獅子に牡丹」という取り合わせのよい図柄から出たもので、獅子を猪におきかえたもの。 **紅葉[もみじ]** 俗鹿の肉。▷~鍋 **馬肉[バニク]** 馬の肉。 **桜肉[さくらニク]** 囧馬肉。◇「さくら」ともいう。肉が桜色をしていることから。 **羊肉[ヨウニク]** 羊の肉。 **マトン** 1歳以上の羊の肉。▶mutton **ラム** 1歳未満の羊の肉。マトンより柔らかい。▷~ステーキ lamb **鯨肉[ゲイニク]** くじらの肉。 ### ●赤身・白身 **赤身[あかみ]** 動物や魚の肉の赤い部分。「まぐろの〜」「赤身の魚」のように、肉の赤い魚である様子の意でも用いられる。 <79> **白身[しろみ]** 動物や魚の肉の白い部分。「白身の魚」のように、肉の白い魚である様子の意でも用いられる。 ### ●卵 **卵[たまご]** にわとりの卵。▷地~・~焼き・ゆで〜「玉子」とも書く。 **生卵[なまたまご]** 焼いたりゆでたりしていない、生の卵。 **鶏卵[ケイラン]** 文卵。 **黄身[きみ]** 卵の中の黄色い部分。⇔白身◇奄美・沖縄では「赤身(あかみ)」という。万葉時代も、黄色は赤の一種と認識されていた。 **卵黄[ランオウ]** 「黄身」の漢語的表現。⇔卵白 **白身[しろみ]** 卵の黄身を包む、ゆでたりすると白く見える部分。⇔黄身 **卵白[ランパク]** 「白身」の漢語的表現。⇔卵黄 ### p 名詞の類:モノ ●チーズ **チーズ** 牛乳などに乳酸菌を加えて固め、発酵させた食品。▷プロセス~・ナチュラル〜・ブルー〜・カマンベール〜・スモーク〜►cheese **乾酪[カンラク]** 図チーズ。 ●あえ物・サラダ→6400まとめるm●あえ物 ### ●豆腐 **豆腐[トウフ]** 大豆をすりつぶして煮たものを布でこし、その汁をにがり(海水から食塩を作ったあとに残る苦い液)で固めてつくった白くて柔らかい食品。▷焼き~・湯~ **絹漉[きぬご]し豆腐[ドウフ]** にがりを加えた豆乳を、型枠の中で静かに固めた豆腐。◇水分を布でこさないので布目がなく、水分が多くてきめが細かい。絹でこすわけではなく、木綿豆腐に対してこのようにいう。 **絹漉[きぬご]し** 「絹ごし豆腐」の略。 **木綿豆腐[もめんドウフ]** 豆乳ににがりを加え、少し固まってきたところで、四方に小穴をあけ木綿を敷いた箱に入れて固めた豆腐。余分な水分は木綿でこされ、布目ができる。 **高野豆腐[こうやドウフ]** 豆腐を凍らせて、水分をとってから乾燥させたもの。かつて高野山で寒中に作られたことからの名とされる。 **凍[こお]り豆腐[ドウフ]** (凍らせることから)高野豆腐。「氷豆腐」とも書く。 **凍[し]み豆腐[ドウフ]** 高野豆腐。◇「凍み」は「こおり」の意。 **湯葉[ゆば]** 豆乳を煮たときに、その表面にできる薄い膜を竹の棒などですくい取った食品。多く乾燥させるが、そのまま用いるもの(生湯葉)もある。 ### ●油揚げ **油揚[あぶらあ]げ** 豆腐を薄く切って油で揚げたもの。◇略して「あぶらげ」「あげ」ともいう。 **薄揚[うすあ]げ** (薄く切ってあることから)油揚げ。 **揚[あ]げ** 「油揚げ」の略。 **生揚[なまあげ]げ** 豆腐を厚く切って油で揚げたもの。 **厚揚[あつあ]げ** (厚く切ってあることから)生揚げ。 **雁[がん]擬[もど]き** 豆腐をつぶして野菜などを混ぜて油で揚げたもの。◇がんの肉に味を似せたものの意。 **がんも** 「がんもどき」の略。 **飛竜頭[ひりょうず]** 「がんもどき」の関西での言い方。 ### ●おから **御殻[おから]** 豆腐をつくるときに豆をしぼったかす。料理に使うほか、飼料にもする。◇色・形状から「雪花菜」とあてることもある。 **卯[う]の花[はな]** 「おから」を上品に言ったことば。初夏に、白い花をたくさん咲かす、空木(うつぎ)の花にたとえたもの。 **雪花菜[きらず]** おから。◇「切らず」に用いることから。 ### ●こんにゃく **蒟蒻[コンニャク]** こんにゃく芋の根茎から製した弾力性のある食品。▷白~・黒~・刺身~◇「菎蒻」とも書く。生芋を原料とすることもあるが、多くは芋を乾燥させて粉末にしたものを用いてつくられる。 **糸蒟蒻[いとコンニャク]** 細長いひも状のこんにゃく。「いとこんにゃく」ともいう。 **白滝[しらたき]** 糸こんにゃくよりも細長い、糸状のこんにゃく。 ### ●寒天など **寒天[カンテン]** 菓子などを固めるのに用いる、天草の煮汁を凍らせ、乾燥させたもの。◇棒状・粉状のものなどがある。 **ゼリー** 果汁などに砂糖・ゼラチンを加えて煮とかし、型に入れて固めたもの。jelly **煮凝[にこご]り** 魚・肉などの煮汁が、冷えて、ゼラチン質がゼリー状に固まったもの。寒天などで固めたもの。寒さなどで自然に固まったものをもいう。◇「煮凍り」とも書く。 ### ●練り製品など **練[ね]り製品[セイヒン]** 魚のすり身に調味料などを加えて練った食品の総称。かまぼこ・ちくわなど。 **蒲鉾[かまぼこ]** 魚のすり身を蒸して固めた食品。切り口が半円形のものが多い。 **竹輪[チクわ]** 魚肉のすり身を竹などの串にぬりつけて焼いた食品。 **半片[はんぺん]** 鮫などのすり身に山の芋や卵白を混ぜ、ゆでて固めた食品。◇「半平」とも書く。 **薩摩揚[さつまあげ]げ** 魚肉のすり身に塩・砂糖・野菜の千切りなどを混ぜ合わせて油で揚げた食品。 **糝薯[しんじょ]** 魚・えびのすり身に、やまいも・山芋や卵白などを加え、蒸したりゆでたりしたもの。吸い物に入れたりする。 **麩[ふ]** 小麦粉からでんぷんを取り除いたあとのタンパク質で製した食品。吸い物に入れたりする。◇「生麩」と、それをあぶって製した「焼き麩」の2種類がある。 <80> ●発酵させた食品 **ヨーグルト** 牛乳などに乳酸菌を入れて発酵させ、クリーム状にした白く酸味のある食品。yogurt **納豆[ナットウ]** 蒸した大豆に納豆菌を加えて発酵させた、ねばって糸を引く食品。▷糸引き~ ●蒸してつくる食べ物→6816蒸すk●蒸してつくったもの ●乾物・干物→8401乾かすk ●燻製→6822いぶすk ●焼き物→6820焼くk ●煮物→6814煮るk●煮物 ●揚げ物・炒め物→6818揚げるk ●冷やした食べ物→8503冷やすk●冷やした食べ物 ●珍味→8003珍しいk●珍しい食べ物 ### ●特別な用途の食べ物 **流動食[リュウドウショク]** 液体か、それに近いように水気の多い、柔らかい病人用の食べ物。 **重湯[おもゆ]** 米に水をたくさん入れて煮たかゆの上澄み液。 **葛湯[くずゆ]** くず粉に砂糖を混ぜ、湯で溶いたもの。 **離乳食[リニュウショク]** 母乳やミルク以外の食べ物に慣れさせる準備として与える食べ物。 **代用食[ダイヨウショク]** 本来のもののかわりに間に合わせに用いる食べ物。「戦争中は〜にこんにゃくを食べたことがある」 **非常食[ヒジョウショク]** 非常のときのためにあらかじめ用意しておく、保存のきく食品。「〜をリュックに詰めて、いつでも持ち出せるようにしている」 **出前[でまえ]** 飲食店から取り寄せた食べ物。「お客に~を出す」 ### ●弁当 **弁当[ベントウ]** 外出先で食事をするために容器に入れて携帯する食べ物。▷松花堂~(十字の仕切りの中に、ごはんやおかずを美しく盛りつけた弁当)・~屋 **幕[まく]の内[うち]弁当[ベントウ]** 芝居の幕の間に食べたことから。俵形の握り飯とおかずを詰めた弁当をさすこともある。 **幕[まく]の内[うち]** 「幕の内弁当」の略。 **折[お]り詰[づ]め** 携帯用に折り箱に詰めた料理。 **重詰[ジュウづ]め** 保存・携帯用に重箱に詰めた料理。 **駅弁[エキベン]** 駅の構内やホームなどで、乗客に売る弁当。「駅売り弁当」の略。 ### ●食器 **食器[ショッキ]** 食事に使う器具の総称。▷洋~・和~~棚 **テーブルウエア** 「食器」の洋酷的表現。◇多く、洋食用の食器を指す。tableware ### ●わん **椀[わん]** 飲食物を盛る木製の器。▷汁~ ◇陶磁器であれば「碗」と書く。 **御椀[おわん]** 「椀」の日常的な言い方。 **飯碗[めしワン]** 飯を盛る椀。 **茶碗[チャワン]** 茶を飲んだり飯を食べたりするための陶磁器の容器。◇食事の場面では、多く「ごはん茶碗」のことを指す。 **御飯茶碗[ごハンヂャワン]** (湯茶を飲む茶碗に対して)ご飯を盛る茶碗。 **飯茶碗[めしヂャワン]** ごはん茶碗。 ### ●皿 **皿[さら]** 食べ物を盛ったり受けたりする浅くて平たい器。▷刺身~◇「盤」とも書く。 **銀盤[ギンバン]** 銀製の皿。「~のように白く光る月」 **平皿[ひらざら]** 底が浅く平たい皿。「つき出しを〜に盛る」 **大皿[おおざら]** (数人分の食べ物を盛ったりする)大きな皿。 **小皿[こざら]** 小さい皿。 **取[と]り皿[ざら]** 大皿などから料理を取り分けるための皿。 **銘々皿[めいめいざら]** 食べ物を各自が取り分けるための皿。 **受[う]け皿[ざら]** 液体がたれるのを受けるために、カップなどの下にしく皿。 **ソーサー** コーヒー・紅茶用のカップの受け皿。saucer ### ●鉢 **鉢[はち]** 皿より深く上が開いた形の器。▷〜物 **小鉢[こばち]** 小ぶりの鉢。 **丼鉢[どんぶりばち]** 茶碗を大きく厚手にした形の鉢。 **丼[どんぶり]** 「どんぶりばち」の略。▷~物・~飯 **猪口[ちょく]** 口が広く、底がすぼまっていて、酒を飲むのに使う、小さな陶磁器の器。▷そば~◇酢の物を入れたり、そばを食べるときにつゆを入れたりするのに用いる。「猪口」はあて字。 ### ●はし **箸[はし]** 食べ物を(口に運ぶために)はさむ2本の細い棒。「~の上げ下ろしにも文句を言う」▷杉~・塗り~ **割[わ]り箸[ばし]** 1本の木を2つに割りやすいように、縦に割れ目がつけてあり、2本に割って使う箸。 **御手元[おてもと]** 料理屋などでいう、「箸」の丁寧語。「御手許」とも書く。 ●菜箸→6800作るm●料理するための道具 ●さじ→5202すくうk ●フォーク→5604さすk●何かをさすための道具 ●ナイフ→7000切るk●小刀 ### ●弁当箱 **弁当箱[べんとうばこ]** 弁当を詰める容器。 **破[わ]り子[こ]** ご飯やおかずを詰める、中に仕切りのある弁当箱。◇「破り籠」「裸」とも書く。 <81> **ランチボックス** 「弁当箱」の洋語的表現。◇箱だけでなく、中に食べ物が入ったものをいうこともある。◆lunchbox ### ●食卓 **食卓[ショクタク]** その上に食器をのせて、そこで食事をするための家具。「~につく」 **卓袱台[チャブダイ]** 折り畳みのできる脚のついた、床に座って食事をする食卓。「~を片づける」 **テーブル** いすに腰掛けて使う脚の高い食卓。table **円卓[エンタク]** まるいテーブル。「~に並べられた中華の大皿」~会議 ●カウンター→0303飲むu●その他 ### ●食券 **食券[ショッケン]** 飲食物と引き換えるためにあらかじめ買っておく券。 **食事券[ショクジケン]** レストランやホテルなどで、一食分あるいは一定の金額分の飲食物と引き換えられる券。◇普通、食券はその場で購入するが、食事券は事前に購入したり、旅行代金などに含まれていたりすることが多い。 **ミールクーポン** 「食事券」の洋語的表現。◇和製語。ミール(meal)+クーポン(フcoupon) ### q 名詞の類:イキモノ ●肉食動物・草食動物→6501仕分けるq●その他の特徴による動物分類 ### S 名詞の類:ヒト **大食[おおぐ]い** 1回の食事に、ふつうの人よりもたくさん食べる人。「食いしん坊」「大飯食らい」ともいう。 **大飯食[おおめしく]らい** たくさん飯を食べる人。「~の役立たずめ」 **大食漢[タイショクカン]** 大食いの人。特に男についていう。「相変わらず〜だね。少しも太っていないね」「漢」は男の意。 **健啖家[ケンタンカ]** 好き嫌いなくなんでもたくさん食べる人。 **食[く]いしん坊[ぼう]** おいしいものを食いたがる人。◇「くいしんぼ」ともいう。 **食[た]べ盛[ざか]り** 盛んに食べる年ごろの子供。「~が3人もいては食費が大変でしょう」 **如何物食[いかがものぐ]い** 風変わりで奇妙なものを好んで食べる人。 **下手物食[げてものぐ]い** 普通の人は気味悪がって食べないようなものを好んで食べる人。 **悪食家[あくじきか]** いかもの食い。 **菜食主義者[サイショクシュギシャ]** 健康のためにあえて肉類を食べないことにしている人。 **ベジタリアン** 「菜食主義者」の洋語的表現。vegetarian ### u 名詞の類:トコロ **食事室[ショクジシツ]** 家の中の食事をする部屋。 **食堂[ショクドウ]** 家・建物の中の食事をする部屋。「寮の~で全寮生がそろって食事をとる」 **ダイニングルーム** 「食事室」「食堂」の洋語的表現。dining room **ダイニングキッチン** 台所と食堂をかねた部屋。◇和製洋語。ダイニング(dining)+キッチン(kitchen) **DK[ディーケー]** 「ダイニングキッチン」の略。▷3~ ●食堂車→6310乗るm●客車 ### ●飲食店 **食[た]べ物屋[ものや]** 食事を出したり、食べられるものを売ったりする店。「このあたりは〜が多いので、外食には困らない」◇そば屋・ラーメン屋・鮨屋・カレー屋・焼き肉屋・パン屋・だんご屋など、「出す料理や売る食べ物+屋(さん)」の形で表現されることが多い。 **食[く]い物屋[ものや]** 「食べ物屋」のぞんざいな言い方。 **食堂[ショクドウ]** 食事をつくって客に食べさせる店。「駅前の~で飯を食った」→社員~ **軽食堂[ケイショクドウ]** 簡単な食事を出す食堂。 **飲食店[インショクテン]** 図客に飲食物を出す店の総称。 **料理店[リョウリテン]** 料理を食べさせる店の総称。「近所で評判の~」 **料理屋[リョウリや]** 料理を作って客に食べさせる店。◇そば屋・ラーメン屋・軽食堂・ファミリーレストランなどは料理屋とは言いにくい。多く日本食を出す店を言うが、「フランス料理屋」「韓国料理屋」などのような言い方もする。 **小料理屋[こリョウリや]** 和風のちょっとした料理と酒を出す店。 **料亭[リョウテイ]** 和風の高級な料理屋。 **割烹[カッポウ]** 和風の食事を食べさせる店の総称。~旅館 **飯屋[めしや]** 俗手軽な食事を出して食べさせる店。 **定食屋[ていしょくや]** 数種の料理を組み合わせた、一定の献立による食事を出す食堂。 **飯店[ハンテン]** 中国料理を食べさせる店。◇店の名前に用いる。中国では「ホテル」の意。 **菜館[サイカン]** 中国料理を食べさせる店。◇店の名前に用いる。 **レストラン** (洋風の)料理店。◇「食堂」に比て、高級な感じがある。7 restaurant **ファミリーレストラン** 家族連れで気楽に食事ができるレストラン。◇和製洋語。ファミリー(family)+レストラン(フrestaurant) **ファミレス** 「ファミリーレストラン」の略。 **グリル** 一品料理を主とした洋風の軽食堂。本来は肉を網で焼くこと。店の名前にも用いる。grill **ビュッフェ** 立って、好きなものをとって、立ったまま食べる形式の食堂。7 buffet **カフェテリヤ** セルフサービスの食堂。「カフェテリア」ともいう。cafeteria <82> **屋台[やたい]** 野外で軽食を食べさせる、移動式の店。「ラーメンの~」◇「屋体」とも書く。 ●茶店→0303飲むu●茶を飲む店 ●口→1900言うn●口 ### x 名詞の類:トキ **食前[ショクゼン]** 食事の前。「~にお茶を飲む習慣がある」⇔食後 **食後[ショクゴ]** 食事のあと。「~に薬を飲む」 **食間[ショッカン]** 食事と食事の間。「~に服用する薬」 **食事時[ショクジどき]** みんなが食事をする時間。「~には混み合うだろう」 **飯時[めしどき]** 「食事時」のぞんざいな言い方。「~の混雑が思いやられる」 **食[た]べ頃[ごろ]** 食べ物の、食べるのにちょうどよい時期。「このメロンは2、3日後が~だ」 **食[た]べ時[どき]** そのときに食べなければ腐ったり、まずくなったり、食べられなくなったりする、食べるべきとき。「今がふぐの〜だ」 **賞味期限[ショウミキゲン]** 食品に表示される、食べ頃の期限。「~を過ぎても食べられないわけではない」 ▷~切れ ### z その他 **頂[いた]きます** 飲食、特に食事をし始めるときのあいさつ言葉。 **御馳走様[ごちそうさま]** 飲食、特に食事をし終えたときのあいさつ言葉。「ごちそうさまでした」の略。 ## 0301 かむ ### a 動詞の類 **噛[か]む** 食べ物を歯で押しつぶしたり砕いたりするために口の中に入れたものを上下の歯ではさんで、強い圧力を加える。「よくかんで食べなさい」「チューインガムを〜」「するめはかめば〜ほど味が出る」「犬に足をかまれた」「爪を~癖を直しなさい」◇「咬む」「嚼む」とも書く。 **噛[か]み締[し]める** しっかりとよくかむ。「ひさしぶりのするめをゆっくりとかみしめて味わう」「この肉はいくらかみしめても味がない」 **噛[か]み砕[くだ]く** 食べ物をかんで細かくする。「赤ん坊にはかみくだいて食べさせなければならない」 **咀嚼[ソシャク]する** かみこなすこと。「よく〜しないと、消化に悪い」▷~筋 **反芻[ハンスウ]する** 一度胃に入れた食べ物を口の中に戻し、かみなおすこと。「牛が草を〜する」 **噛[か]み付[つ]く** 相手に勢いよく向かっていき、その体の一部をかむ。「犬がすねに~」 **食[く]い付[つ]く** 動物がえさなどを食うためにかみつく。「犬が骨に~」「~いたまま離れない」 **食[く]らい付[つ]く** 激しい勢いで食いつく。「ライオンが獲物にかみつくと同時にぱっと食らいついた」 ●噛みつぶす♪6906つぶすg●特定のつぶし方でつぶす ### ●かじる **齧[かじ]る** かたいものを削りとるようにかむ。「たくあんをかじりながら茶を飲む」「ねずみが柱をかじっている」 **齧[かじ]り付[つ]く** 食べ物を勢いよくかじる。「骨付きの肉に~」 **噛[かぶ]り付[つ]く** 口を大きく開けて勢いよくかじりつく。「わき目もふらず肉に~」◇「噛り付く」とも書く。 **丸齧[まるかじ]りする** 果物などを切らないで、丸ごとかじる。「冷やしたきゅうりを丸かじりするのは最高だ」 ### f 副詞の類 **がぶりと** 大きく口を開けて、一口にかぶりつく様子。「肉に~食いつく」 **もぐもぐ** 口をほとんど開けないでものをかむ様子。「口を~しかして食べる」 **くちゃくちゃ** かんでいるときの食べ物と唾液がまざりあったり、あごが動いたりする音やその様子。「ガムを〜かむ」◇行儀が悪いというイメージがある。 **かりっと** かたいものを1回かんだときに出る音の様子。「あめ玉を奥歯で~2つに割った」 **かりかりと** かたいものを連続してかんだときに出る音の様子。「小梅を〜とかみ砕く」 **がりっと** 非常にかたいものを勢いよく1回かんだときに出る音の様子。「ご飯に入っていた石を〜かんでしまった」 **がりがりと** 非常にかたいものを連続して、または、荒々しくかじったときに出る音の様子。「氷を~とかみ砕く」「ねずみが~と壁をかじっている」 **ぱりぱりと** 乾燥した薄いものを連続してかむときに出る軽快な音の様子。「ポテトチップスを〜とかむ」 **ばりばりと** かなりかたいものを、連続して勢いよくかみ砕くときに出る音の様子。「かた焼きのせんべいを〜と食べる」 **ぽりぽりと** かたいものを連続してかむときに出る軽快な音の様子。「炒り豆を年の数だけ~食べる」 **ぼりぼりと** かたいものを連続してかみ砕くときに出る、やや大きな音の様子。「たくあんを〜かじりながら、にぎり飯をほおばる」 ### ●かんだときの歯ごたえ **しゃきっと** 歯ざわりがよく、新鮮で歯切れのよい様子。「もぎたてのりんごを〜かじる」「~した歯ごたえ」 **しゃりっと** かんだときの歯ごたえが、さわやかで軽快な感じがする様子。「りんごの〜した感触がいい」 **しゃりしゃり** なしや生の大根のようなものを、連続してかんだときの軽快な歯ごたえや音の様子。「なしの〜した歯ごたえが好きだ」 <83> **こりこり** 弾力性のあるかたいものをかんだときの、軽快な歯ごたえや音の様子。「くらげの〜した歯ごたえが好きだ」 **しこしこ** うどんなどを、かんだときに適度に弾力があって歯ごたえがよい様子。「こしの強い、腰のしっかりしたうどん」 **さくさく** 天ぷらの衣などをかんだときの、軽やかな歯ごたえや音の様子。「ビスケットの〜した歯ざわり」 ### h 名詞の類:コト・サマ ●食感→5803触るh●感触 ### k 名詞の類:モノ ●ガム **チューインガム** 口の中でかんで味わうお菓子。中南米産のサポジラの樹液を固めたものや合成樹脂に香料や砂糖などを加えてつくったもの。chewing gum **ガム** 「チューインガム」の略。「かみ終わった〜は紙につつんでくずかごへ」 ●かみタバコ→0304吸うk●タバコ ### ●かむ器官 **歯[は]** 口の中にあって、食物をかみくだくはたらきをする器官。 **前歯[まえば]** 口の中央にある上下各4本の歯。◇歯 **門歯[モンシ]** 文前歯。 **奥歯[おくば]** 口の奥にある歯。「〜でしっかりかむ」 **臼歯[キュウシ]** 文奥歯。 **八重歯[やえば]** ふつうの歯に重なるようにはえている歯。 **犬歯[ケンシ]** 門歯と臼歯の間にはえるとがった歯。 **糸切[いとき]り歯[ば]** 人の犬歯。◇糸を切るのに便利なことから。 **乳歯[ニュウシ]** 生まれてからはえはじめ、3歳ごろにはえそろい、6歳ぐらいから、永久歯にはえかわる。 **永久歯[エイキュウシ]** 乳歯のあとにはえる歯で、一生はえかわらない。 **親不知[おやしらず]** いちばんおそくはえる奥歯。はえてこないこともある。 **智歯[チシ]** 図「親しらず」の医学的な言い方。▷~周囲炎◇「知歯」とも書く。 **歯肉[シニク]** 歯の根もとを支えている粘膜層。 **歯肉[はにく]** 図歯ぐき。~炎 **歯根[シコン]** 図歯の、歯茎にうまっている部分。 **歯槽[シソウ]** 歯根を支えるあごの骨のくぼみの部分。 **歯牙[シガ]** ①歯ときば。「ライオンの~」②医学用語で、歯。▷~移植・~治療 ●あご→9907からだj●顔の部分 ●入れ歯・差し歯など→9213似せるk●身体の一部に似せたもの ## 0302 なめる ### a 動詞の類 **嘗[な]める** 舌を物に触れさせて、なでるように動かす。「犬は傷口をなめて治す」「猫が食べたあと皿をなめている」「あめ玉を~」◇「舐める」とも書く。 **舐[な]め回[まわ]す** 舌を物に触れさせて、隅から隅までなでるように動かす。「犬が子供の顔をぺろぺろと~」 **舌舐[したなめ]ずりする** おいしいものを食べようとするとき、また想像したときに、舌で自分の唇をなめまわすこと。「ごちそうを見て思わず〜する」「獲物を前にして〜をする」 **舐[ねぶ]る** 舌でなめる。「指についたジャムを舐らせておきなさい」◇西のほうの方言。 **しゃぶる** 物や食べ物を口の中に入れてかまないでなめたり吸ったりする。「あめを~」「指を〜のはやめなさい」 **しゃぶり付[つ]く** 口を寄せつけて、夢中になってしゃぶる。「骨に~」「生まれたばかりの子犬が母犬の乳にしゃぶりついている」 **指[ゆび]しゃぶり** 幼い子供が自分の指をなめること。幼い子は眠くなると〜するくせがある」 ### f 副詞の類 **ぺろりと** 舌で大きく一度なめる様子。「その男の子はアイスクリームのふたを〜なめた」 **ぺろっと** 「ぺろりと」のより口語的な言い方。「愛犬があいさつがわりに私の顔を〜なめた」 **ぺろぺろと** 舌で何度もなめまわす様子。「猫が日だまりで体を〜なめている」 **べろべろと** 舌で汚らしく何度もなめまわす様子。「子供がキャンディーをとなめる」 ### k 名詞の類:モノ ●あめ **飴[あめ]** なめて味わう、かたくて甘い(小さな)菓子。▷晒し~・べっこう〜・バター〜・千歳~・のど~ **飴玉[あめだま]** 球状に丸めたあめ。 **水飴[みずあめ]** 粘りのある透明で液状のあめ。◇料理や菓子などにも用いる。 **キャンデー** 西洋風のあめ。◇「キャンディー」ともいう。candy **ドロップ** フルーツの香りをつけた丸い形のキャンデー。「ドロップス」ともいう。drop **キャラメル** かんだりなめたりして味わう、比較的柔らかくて甘い角形の小さな菓子。◇「カラメル」ともいう。caramel **ヌガー** ナッツ類などを加えた柔らかくて甘い角形の菓子。キャラメルよりも柔らかい。7nougat <84> ●アイス **アイスキャンデー** 果汁などを棒状の型に入れて凍らせたもの。◇和製洋語。アイス(ice)+キャンデー(candy) **アイスクリーム** 牛乳や砂糖・卵などを混ぜて凍らせたもの。ice cream **アイス** 「アイスキャンデー」「アイスクリーム」の略。 **ソフトクリーム** 氷の結晶が細かく、口あたりがなめらかなアイスクリーム。◇「ソフトアイスクリーム(soft ice cream)」から。 **シャーベット** 果汁に砂糖・香料などを加えて凍らせたもの。▷〜状►sherbet ### ●舌 **舌[した]** 口の中にあって物をなめたり味わったりする、よく動く部分。 **べろ** 舌。「失敗して~を出すくせはやめなさい」 **舌[ゼツ]** 「した」の医学的な表現。 ### ●唇 **唇[くちびる]** 口の縁の、赤みをおびた部分。「~についたジャムを舌でぺろりとなめる」「~に紅をさす」「~を読む」◇「唇」とも書く。飲食や発音に関係する器官。 **口唇[コウシン]** 「唇」の医学的な表現。▷~ヘルペス **上唇[うわくちびる]** 上のほうの唇。 **下唇[したくちびる]** 下のほうの唇。 ●おしゃぶり△4008なだめるk●あやすのに使うもの ## 0303 飲む ### a 動詞の類 ●飲む **飲[の]む** 液体などを、口に入れ、かまずにのどから腹の中に入れる。「まず、水を一杯飲みましょう」「酒を~」「スープを~」「薬を~ので水をください」「胃カメラを〜」◇「呑む」とも書く。 **飲[の]み込[こ]む** (ふつう飲み物以外の物を)飲んで体に入れる。「苦い薬を~」「幼い子供がビー玉を飲み込んでしまった」「ずらりと並んだご馳走を見て、思わず生つばを飲み込んだ」 **飲[の]み下[くだ]す** (努力して)飲んで胃のほうに通す。「食後に薬を~」 **嚥下[エンゲ]する** 飲み物や食べ物を飲み下すこと。「異物を~する」「水といっしょに錠剤を~する」◇「えんげ」ともいう。 **誤飲[ゴイン]する** 誤って、異物を飲み込むこと。「幼児が〜しないよう、手の届かないところへおく」 **誤嚥[ゴエン]する** 図誤飲。「高齢で寝たきりの病人は~しやすい」 **飲用[インヨウ]する** 図飲むために特定の水を用いること。「水道水がカルキ臭いので、ミネラルウォーターを〜している」 ▷~水 **立[た]ち飲[の]みする** 立ったまま飲むこと。「毎朝ホームの売店で牛乳を〜している」 **喇叭飲[ラッパの]みする** びんなどの口からじかに飲むこと。「ジュースを〜する」◇「ラッパ」の語源は未詳で、オランダ語からきたとする説、中国語からきたとする説などがある。 **回[まわ]し飲[の]み** 他の人に順に回して飲むこと。「ワインを〜するくらいで酔ったのか」 **愛飲[アイイン]する** 特定の飲み物を好んで飲むこと。「私はもっぱら焼酎を〜している」 ### ●飲み干す **飲[の]み干[ほ]す** 器に入った液体を全部飲む。「杯をぐっと~」「飲み干す」とも書く。 **干[ほ]す** 器に入った液体をすっかり飲んで空にする。「杯を~」「乾す」とも書く。 **乾杯[カンパイ]する** 祝いや別れのしるしに杯をささげたりして飲み干すこと。「それではみなさん〜しましょう」 **煽[あお]る** 酒や毒をひと息でぐっと飲む。「やけ酒を~」 **仰[あお]ぐ** 上を向いてひと息に毒を飲み干す。「毒杯を~」◇「あおる」も「あおぐ」も、水やジュースなどには使わない。 **がぶ飲[の]みする** 勢いよくたくさん飲むこと。「ビールを〜して、腹がたぷたぷする」 **一気飲[いっきの]みする** びんやコップに入った酒などをひと息に飲むこと。「ビールを~した」「~はきわめて危険な行為だ」 ●飲み食いする→0300食べるa●食べる ●召し上がる△0300食べるa●召し上がる ### ●酒を飲む **飲[の]む** 囧酒を飲む。「今夜、一杯飲もうよ」「そんなに飲んじゃ、体に悪いわよ」「呑む」とも書く。 **飲酒[インシュ]する** 酒を飲むこと。「プールサイドでは〜を禁ずる」▷~運転 **遣[や]る** 俗「飲む」のさらに俗な言い方。「帰りに軽くやろうよ」「飲る」とあてることがある。 **引[ひ]っ掛[か]ける** 軽く飲む。「焼酎を引っ掛けてから寝る」 **聞[き]こし召[め]す** 酒を飲むことをふざけていう語。「一杯聞こし召して御機嫌の体だ」◇もともとは「飲食する」の尊敬語。 **酌[く]む** 杯などについで飲む。「月を眺めながら一人で酒を~」 **酌[く]み交[か]わす** 何人かで杯をやりとりして飲む。「友人たちと酒を~」 **独酌[ドクシャク]する** ひとりで(酒をついで)飲むこと。 **晩酌[バンシャク]する** 家で、夕飯時に酒を飲むこと。「妻を相手に~するのが楽しみだ」 **大酒[おおざけ]を飲[の]む** 大量の酒を飲む。「~と、たちまちに酔いつぶれる」 **深酒[ふかざけ]する** 限度を超えて酒を飲むこと。「ゆうべは〜して、どうやって帰ったか覚えていない」 **痛飲[ツウイン]する** 酒をおおいに飲むこと。「昨夜は~して、今朝は頭が痛い」 <85> **暴飲[ボウイン]する** むやみに多量の酒を飲むこと。「そんなに〜すると体をこわすぞ」 ▷~暴食 **鯨飲[ゲイイン]する** 大量の酒を飲むこと。「酒を〜する」◇くじらのようにがぶがぶ飲む意。 **自棄飲[やけの]み** やけになって、どうにでもなれと酒をがぶがぶ飲むこと。「今日は〜するぞ。なんでも持ってこい」 **飲[の]み歩[ある]く** 何軒もの店で酒を飲んで回る。「そんなに飲み歩いてばかりいると体をこわすよ」 **梯子酒[はしござけ]する** 次から次へと場所を変えて酒を飲むこと。「調子に乗って〜するから、ついつい午前様になる」 **梯子[はしご]** 「梯子酒」の略。「今日は〜しないで帰るぞ」 **飲[の]み明[あ]かす** 夜から朝まで酒を飲み続ける。「友人の家で話しながら~」 ### ●試飲する **試飲[シイン]する** 酒などの味をみるために少し飲むこと。 **利[き]く** 酒、特に日本酒の味を確かめるために、味わってみる。「ちょっとこの酒を利いてみてください」◇「聞く」とも書く。 **利[き]き酒[ざけ]** 酒のよしあしや銘柄などを、においや味を鑑定すること。「新酒を〜する」「~して好みの酒を注文する」◇「聞き酒」とも書く。 ### ●茶・薬などを飲む **一服[イップク]する** 茶・タバコなどを1回飲むこと。「お茶を入れましたので〜してください」◇「ここらで一服しよう」のように、(茶やタバコを飲んで)ひと休みする意で用いられることが多い。 **服用[フクヨウ]する** 薬を飲むこと。「1日3回、食後に〜すること」 **服薬[フクヤク]する** 薬を飲むこと。▷食前~・食後~・食間~・就寝前~・空腹~ **服毒[フクドク]する** 毒を飲むこと。「青酸カリを〜して命を絶つ」~自殺 **内服[ナイフク]する** 薬を飲んで体の中に入れること。▽~液・~薬 **頓服[トンプク]する** 症状があるときだけ服用すること。▷~薬 ### C 形容詞の類 **強[つよ]い** (どんな酒を)飲んでも、簡単には酔ったりくずれたりしない様子。「あんなに酒に〜人がビール1本で酔うはずがない」「父は酒が強かったが、さすがに晩年は酒量が落ちた」 **弱[よわ]い** 酒がほとんど飲めなかったり、飲めてもほんの少しの酒ですぐ酔ってしまう様子。「私は酒が弱くて、奈良漬けでも酔ってしまう」 ### d 形容動詞の類 **飲[の]み過[す]ぎの** 酒などを度を過ごして飲んだ様子。「ゆうべは〜で、頭が割れるようだ」 **酒浸[さけびた]りの** しじゅう酒ばかり飲んで暮らしている様子。「失職してからは〜の毎日だった」 **アルコール漬[づ]けの** 毎日、多量の酒を飲んでいる様子。「もう〜だから、今さら酒は抜かなければと思っているのだが」◇「アルコール(オalcohol)」は「酒」の意。 **底無[そこな]しの** (底がないと思うほど)きりがなく飲む様子。「あんな〜はみたことがない」 ### f 副詞の類 **ぐいと** 勢いよく飲む様子。「酒を~飲む」 **ぐいっと** 「ぐいと」の強調表現。「景気づけに酒を~あおる」 **ごくりと** (音を出して)ひと息に飲みこむ様子。「錠剤を~飲みこむ」 **ごくっと** 「ごくりと」の、より口語的な言い方。「ご馳走を前に、一生つばを飲みこんだ」 **ごくごくと** のどを鳴らしながら、一気に飲む様子。「おいしそうに、冷たい水をうまそうに~と飲む」 **ぐいぐいと** 続けて勢いよく飲む様子。「暑いからといって、ビールをそんなに~飲むとおなかをこわすぞ」 **ぐびぐびと** 酒などをのどを鳴らしながら早く飲む様子。「ひや酒を~飲む」 **ぐぴりぐぴりと** かなりの量の酒などを、のどを鳴らしながら続けて飲む様子。「一升瓶を片手にコップ酒を〜とやる」 **ちびちびと** 少しずつ飲む様子。「もったいないから、高級な酒を~味わう」 **ちびりちびりと** 少しずつ時間をかけて飲む様子。「ひとりで酒を〜飲む」 **差[さ]しつ差[さ]されつ** 互いに杯をやりとりし合って仲よく飲む様子。「昔話をさかなに〜ひと晩飲み明かした」 ●一気に→7701短いf●休まずに短時間で何かをする様子 ### h 名詞の類:コト・サマ **丸呑[まるの]み** かまずに丸ごと飲みこむこと。「へびが卵を〜にする」◇「~する」の形でも用いる。 **鵜呑[うの]み** よくかまずに丸ごと飲みこむこと。鵜が魚を丸のみにすることから。「人の話をうのみにする」のように、人から言われたことをよく考えもせずに、そのまま受け入れてしまう意で用いることも多い。レー **一呑[ひとの]み** 一口で丸ごと飲んでしまうこと。「鶏が堀の魚を〜にした」 **飲[の]み出[で]** 飲んでみたときの、量の多少の感じがあること。「大瓶となればやはり~がある」 **飲[の]みっ振[ぷ]り** 酒などを飲むときの様子・状態。「〜がいい」 ●のどごし△0305味わうh●味 ### ●酒を飲むこと **一杯[イッパイ]** 酒をちょっと飲むこと。「帰りに軽く~やろうよ」「度胸づけに〜ひっかける」「さしで〜やろう」 ▷~機嫌・~飲み屋 **一献[イッコン]** 図杯に酒をついで一度飲むこと。あいさつはそれくらいで、まずは~」「~傾ける」 <86> **寝酒[ねざけ]** 寝る前に、よく眠れるように酒を飲むこと。「~にウイスキーをやる」 **ナイトキャップ** 「寝酒」の洋語的表現。「~にグラス1杯のワインを飲む」◇多く洋酒をさす。▶nightcap **自棄酒[やけざけ]** 思うように事が進まず、どうにでもなれという気持ちになって、やたらに酒を飲むこと。「~をあおる」 **迎[むか]え酒[ざけ]** 二日酔いの気分の悪さをまぎらわすために、また酒を飲むこと。「頭ががんがんするので〜をやったら、少し落ち着いたようだ」 **朝酒[あさざけ]** 朝から酒を飲むこと。「朝寝〜とはけっこうなご身分だ」 **花見酒[はなみざけ]** 桜の花を見ながら酒を飲むこと。「早く仕事を切り上げて、〜といこう」 **雪見酒[ゆきみざけ]** 雪景色をながめながら酒を飲むこと。 **祝[いわ]い酒[ざけ]** 何かを祝って酒を飲むこと。「初孫が生まれたのだから、遠慮せずどんどんやってくれ」 ### ●酒の飲み方 **生[き]** ウイスキー・焼酎などの強い酒を、水などで薄めたりしないこと。「健康のためには蒸留酒を〜で飲まないほうがよい」 **ストレート** ウイスキー・ブランデーなどの強い酒に、氷や水などを加えたりしないこと。「西部劇の主人公は必ず〜で飲むものだ」straight **オンザロック** ウイスキー・ブランデーなどの強い酒に、氷の塊を加えること。「~にしたウイスキーをちびりちびりとなめる」◇「ロック」とも略す。on the rocks **水割[みずわ]り** 酒に氷を入れ、水で薄めて飲むこと。ウイスキー・焼酎などの強い酒を水で薄くすること。「ウイスキーを〜で飲む」 **御湯割[おゆわ]り** 酒にお湯を注いで飲むこと。焼酎などの強い酒にお湯を混ぜて薄くすること。「焼酎を〜にする」 **ソーダ割[わ]り** ウイスキー・焼酎などの強い酒に炭酸水を混ぜて薄くすること。「~にすると、どうも飲みすぎてしまうので困る」◇「ソーダ」は「ソーダ水」の略。 ●酒量→1601計るh●あるものの量 ### ●茶などを飲むこと **一服[イップク]** 茶を1回飲むこと。「濃い茶を~所望する」「お茶をたてましたので〜どうぞ」 **喫茶[キッサ]** コーヒー・紅茶などを飲むこと。~店◇「きっちゃ」ともいう。もともとは緑茶を飲む意。 **空茶[からチャ]** 菓子なしで茶だけを飲むこと。「~で申し訳ありません」 ### k 名詞の類:モノ **飲[の]み物[もの]** 人が渇きをいやしたり、味を楽しんだりするために飲む、液体ものの総称。「何か〜を差し上げましょうか」 **飲料[インリョウ]** 図飲み物。「この時間帯はどの〜も半額です」▷アルコール~・清涼~ **ドリンク** 飲食店で出す、水以外の飲み物。「~は何になさいますか」「~とセットで500円」drink **清涼飲料水[セイリョウインリョウスイ]** 乳・コーヒー・茶・水などを除いた、アルコールの入っていない飲み物の総称。 **ソフトドリンク** アルコールの入っていない飲み物。ジュース・炭酸飲料など。soft drink ### ●水 **水[みず]** 飲んだり、料理などに使ったりする無色透明の液体。「この〜は飲めますか」「ウイスキーを〜で割る」 ▷井戸〜・湧き~・差し~・雨~ **飲[の]み水[みず]** 人が飲んで害のない水。「この湧き水は〜として利用できる。」 **飲料水[インリョウスイ]** 飲み水として適した水。「湖水を濾過して〜にする」 **ミネラルウォーター** 天然に湧き出したままの水を、瓶などに詰めた飲料水。▶mineral water **名水[メイスイ]** (茶の湯に適した)名高い清水。▷~百選 **軟水[ナンスイ]** カルシウムイオンやマグネシウムイオンをあまり含まない天然の水。⇔硬水 **硬水[コウスイ]** カルシウムイオンやマグネシウムイオンを多く含む天然の水。⇔軟水 **生水[なまみず]** 煮沸・消毒などをしていない水。「海外旅行では〜を飲まないように」 **御冷[おひ]や** 飲食店などで客に出す(冷やした)飲み水。「~とおしぼりのサービスがある」 **氷水[こおりみず]** 氷のかけらを入れた冷たい飲み水。 **チェイサー** 強い酒を飲む間やあとに飲む、水などの飲み物。chaser ### ●炭酸水 **炭酸水[タンサンスイ]** 炭酸ガスを入れた清涼飲料水。 **ソーダ水[スイ]** 炭酸水。特に、シロップ(メロン味・レモン味など)を加えたもの。◇略して「ソーダ」ともいう。「曹達水」ともあてる。「ソーダ」はオランダ語sodaから。 **トニックウォーター** 無色で甘く、いろいろな香料を入れた炭酸水。◇略して「トニック」ともいう。カクテルをつくるときに、ジンやウォッカなどに混ぜて用いる。tonic water ### ●湯 **湯[ゆ]** 水を熱したもの。「焼酎を〜で割る」 **白湯[さゆ]** 水を沸かしただけで、何も入れていない湯。「〜で失礼ですが、あたたまりますのでどうぞ」 **湯冷[ゆざ]まし** 湯を冷ましたもの。「入浴させた赤ん坊に〜を飲ませる」 **桜湯[さくらゆ]** 塩漬けにした桜の花に湯を注いだ飲み物。茶が「茶をにごす」といって忌むため、見合いや結婚式などで茶のかわりに用いられる。 **蕎麦湯[そばゆ]** そばをゆでたあとの湯。◇そばつゆに入れて飲む。 ### ●茶 **茶[チャ]** 飲食用に加工した茶(ツバキ科の常緑樹)の葉や、それに湯を注いで煎じた飲み物の総称。「~を入れる」「~を一服所望」▷葉~・粗~・渋~・銘~・新~・茎~・芽~・粉~・~畑 <87> **御茶[おちゃ]** 「茶」の、より丁寧で日常的な言い方。「~がまだ熱い」 **新茶[シンチャ]** その年に最初に出た茶。「八十八夜を過ぎるとそろそろ~が出回る」「~を献上する」 **湯茶[ユチャ]** 湯や茶。「~の接待を受ける」 ### ●日本茶 **日本茶[ニホンチャ]** 紅茶・コーヒーなどに対する、(多く)緑色をした日本固有の茶の総称。 **緑茶[リョクチャ]** 茶の葉の若葉を蒸して、発酵させないで乾燥しながらもんでつくる緑色の茶。◇煎茶・玉露・抹茶などがあり、紅茶などに対する日本の茶の総称。 **グリーンティー** 「緑茶」の洋語的表現。green tea **煎茶[センチャ]** 緑茶の代表的なもので、茶の葉を蒸してつくる最もふつうの茶。 **番茶[バンチャ]** 煎茶を摘んだあとのかたい葉からつくる、品質の劣る茶。 **焙[ほう]じ茶[チャ]** 焙じた番茶。 **玉露[ギョクロ]** 品質が最上の煎茶。▷熱湯~ **抹茶[マッチャ]** 碾茶をひいて粉末にした、緑色の茶。茶の湯でたてる。「碾茶」とも書く。「挽き茶」の意から。▷~茶碗◇多く、茶の湯に用いる。 **碾茶[ひきチャ]** 抹茶。◇「挽き茶」とも書く。「抹茶」の意から。 **碾茶[テンチャ]** てんちゃ。ひいて粉末にする前の、抹茶の原料となる茶。 **濃[こ]い茶[チャ]** 抹茶を多く使って、濃くたてた茶。茶道では、抹茶の分量を多めにしてたてることをいう。 **御薄[お薄]** 「薄茶」の丁寧な言い方。 **薄茶[うすチャ]** 比較的お茶の分量を少なめにしてたてること。 **上[あ]がり** 料理屋などで客に出す、入れたばかりのお茶。「〜の花」の略。 **出花[でばな]** 茶をいれたばかりの、香りの高い茶。「鬼も十八、番茶も~」(鬼でも年ごろになればそれなりにきれいになり、番茶も入れたては香りがあることから、どんな女性も年ごろには娘らしく美しくなる、というたとえ) **甘茶[あまチャ]** あじさいの仲間の甘茶の葉からつくる飲み物。◇釈迦の誕生日にそそぐ。 **麦茶[むぎチャ]** 大麦の実を焙じた茶。 **麦湯[むぎゆ]** 「麦茶」のやや古い言い方。 **玄米茶[ゲンマイチャ]** 番茶に焙じた玄米を加えた茶。 ### ●紅茶 **紅茶[コウチヤ]** 茶の葉の若芽を摘み発酵させたこげ茶色の茶。 **ティー** 茶、特に紅茶。▷レモン~・ミルク~・~ウイスキー・~タイム・~ルーム・~カップ・~スプーン・〜ポット・〜パーティー◇多く複合語をつくる。tea **ティーバッグ** 紅茶・緑茶などを、きゅうす・ポットなどを使わずに、湯をそそぐだけで簡単にいれられるよう、一人分ずつ紙袋に入れてあるもの。tea bag ### ●中国茶 **中国茶[チュウゴクチャ]** 中国で産する茶の総称。 **ウーロン茶[ちゃ]** 葉を天日にさらして葉のへりを発酵させ、熱を加えてもみ乾かした中国茶。◇中国では熱湯を何度も注ぎこぼして飲む。台湾、中国福建省などで産する。「ウーロン」は中wūlóng(鳥竜)。 **ジャスミン茶[ちゃ]** 緑茶に、ジャスミンという香料植物を乾かして茶に入れた中国茶。◇「ジャスミンティー(jasmine tea)」ともいう。 ### ●コーヒーなど **コーヒー** コーヒーの豆を煎って粉にしたものを煮出したり湯を通してつくった、苦みのある飲み物。▷ホット~・アイス〜・水出し~◇「珈琲」ともあてる。英語でcoffeeと綴ることが多い。オkoffie **インスタントコーヒー** 熱湯をそそぐだけで簡単に飲めるようにしたコーヒー。►instant coffee **カフェオレ** コーヒーに、ほぼ同じ量のミルクを加えた飲み物。▶7 café au lait **ミルクコーヒー** ミルクを入れた(甘い)コーヒー。◇和製洋語。ミルク(milk)+コーヒー(coffee) **カプチーノ** エスプレッソに、泡立てたシナモンクリームを入れ、泡立てたミルクを注いだコーヒー。7 cappuccino **エスプレッソ** よく炒ったコーヒー豆を使った、濃いコーヒー。◇小さなカップに入れて飲む。レイespresso **アメリカンコーヒー** 粗くひいたコーヒー豆を使った、薄めのコーヒー。◇略して「アメリカン」ともいう。和製洋語。アメリカン(American)+コーヒー(coffee) **ウインナコーヒー** 生クリームをたっぷりとかせた濃厚なコーヒー。►Vienna coffee **ココア** カカオ豆を炒って粉にしたものを溶かしてつくった飲み物。▷アイス~cocoa ### ●ジュースなど **果汁[カジュウ]** 果実をしぼった汁。そのまま飲んだり、果汁飲料の原料として使われる。▷濃縮~・ストレート~ **青汁[あおじる]** 生野菜をしぼった汁。「~は健康にいいというが、おそろしくまずい」 **ジュース** 果物や野菜をしぼった汁(飲み物)。▷オレンジ~・りんご~・ぶどう~・グレープ〜・グレープフルーツ〜・野菜~・トマト〜・ミックスフルーツ~ juice **スカッシュ** 果汁に炭酸水を混ぜた飲み物。squash **サイダー** 炭酸水に砂糖・香料を加えた飲み物。cider <88> **ラムネ** レモン水の香りで調味した飲み物。ガラス玉の栓をしたびんに入っている。◇「レモネード」の変化したものといわれる。 **コーラ** コーラというアオギリ科の樹木の種子を原料にした、炭酸ガスの入った飲み物。cola **ジンジャーエール** 炭酸水にしょうがの香味をつけた飲み物。「ジンジャエール」ともいう。「エール」にはビールの意があるが、アルコール分は含まない。▶ginger ale ### ●レモン水 **レモン水[すい]** レモンの果汁に砂糖水を加え、冷水または湯で割った飲み物。「レモン」はlemon。 **レモネード** 「レモン水」の洋語的表現。「レモナード」ともいう。炭酸水で割ったものをもいう。lemonade **シトロン** レモン汁に炭酸水・香料・砂糖などを加えた飲み物。citron ### ●牛乳など **牛乳[ギュウニュウ]** 牛の乳を殺菌などして飲料にしたもの。~瓶・〜配達 **ミルク** 哺乳動物の乳、特に牛乳。▷~ティー・〜パン milk **ローファットミルク** 低脂肪のミルク。low-fat milk **練乳[レンニュウ]** 牛乳に砂糖を加え、煮つめて、濃縮加工した牛乳。◇「煉乳」とも書く。砂糖を加えているものを「加糖練乳」、砂糖を加えないものを「無糖練乳」という。 **コンデンスミルク** 「加糖練乳」の洋語的表現。condensed milk **エバミルク** 「無糖練乳」の洋語的表現。「エバポレーテッドミルク(evaporated milk)」から。 **ミルクセーキ** 牛乳に卵黄・砂糖を入れて、よくかき混ぜた飲み物。「ミルクシェーキ」ともいう。milkshake **乳飲料[ニュウインリョウ]** 牛乳・脱脂乳などに、コーヒー・果汁などを加えた飲み物(製品)。コーヒー牛乳など。 **乳酸飲料[ニュウサンインリョウ]** 牛乳の成分を乳酸菌で発酵させた、甘ずっぱい飲み物(製品)。 **豆乳[トウニュウ]** 大豆をすりつぶして煮た汁をこしたもの。これを固めると豆腐になる。 ### m 名詞の類:モノ ●酒 **酒[さけ]** 飲むと酔う飲み物の総称。「すきっ腹に~が回る」「~は飲んでも飲まれるな」「~に強い人」「この〜はずいぶん強い〜だね」 ▷~飲み **御酒[おさけ]** 「酒」の日常的な言い方。「~は何になさいますか」「~さえ飲まなければいい人なのに」 **アルコール** ①酒。「~が入っているから運転できない」「~を飲めない」「〜に弱い」▷依存症・~中毒②酔う原因となる酒に含まれる成分。「~の度数が高い酒」 ▶オalcohol **酒精[シュセイ]** 図アルコール(②)。 **醸造酒[ジョウゾウシュ]** 穀類や果実を発酵させてつくった酒の総称。◇清酒・ビール・ワインなど。 **蒸留酒[ジョウリュウシュ]** 醸造酒を蒸留して、アルコールの割合をふやした酒の総称。▷焼酎・ウイスキー・ブランデー・ウォッカなど。 **密造酒[ミツゾウシュ]** 酒税法に違反して、ひそかに密造した酒。 **粕取[かすと]り** 第二次世界大戦直後に盛んに造られた、質の悪い密造酒。◇「槽取り」とも書くが、「カストリ」と片仮名で書くことも多い。 **新酒[シンシュ]** その年の新米でつくった新しい酒。古酒 ワインなどについてもいう。 **古酒[コシュ]** ①(新酒に対する)つくってから年月を経た酒。沖縄産の泡盛の~をもいう。②熟成に1年以上の期間をかけてつくった酒。「~の馥郁たる香り」 **原酒[ゲンシュ]** 熟成したままの、何も加えていない酒。ウイスキーの原液についてもいう。 ### ●よい酒 **美酒[ビシュ]** 文味のよい酒。「勝利の〜に酔う」 **旨酒[うまざけ]** 「うまい酒」の意の古い言い方。◇「うまざけ」ともいう。「味酒」とも書く。 **名酒[メイシュ]** 味のよい有名な酒。「新潟の~」「世界の~」 **銘酒[メイシュ]** 特別に名前をつけた上等な酒。 ### ●日本酒 **日本酒[ニホンシュ]** 米からつくる日本固有の酒。洋酒 **酒[さけ]** 酒。「とりあえずビールで乾杯して、すぐに~にしよう」 **御酒[おさけ]** 「酒」の丁寧で日常的な言い方。「ビールにしますか、〜にしますか」 **御酒[ゴシュ]** 「酒」の丁寧でやや古めかしい言い方。「けっこうな〜をちょうだいしました」 **御酒[おみき]** 俗「酒」の丁寧な言い方。特に日本酒。「けっこうな〜を飲むじゃないか」「神酒」の意。 **般若湯[ハンニャトウ]** (僧侶の隠語で)酒。 **御神酒[おみき]** 「酒」の俗っぽい言い方。「~が少し足りないようです」 **清酒[セイシュ]** 米を発酵させてつくった日本の代表的な醸造酒。 **純米酒[ジュンマイシュ]** 純粋に米からつくられて、何も混ぜていない日本酒。「最近は日本酒にも、〜だけでなく吟醸・純米などいろいろな種類の表示がある」 **生酒[なまざけ]** 加熱処理をいっさいしない、酵母菌が生きたままの酒。 **生一本[きイッポン]** 純粋で何も混ぜていない酒。「灘の~」◇しょうゆなど、酒以外のものに用いることもある。 **諸白[もろハク]** 精白した米と精白した麹からつくった上等の酒。 **片白[かたハク]** 精白した米と黒麹でつくった酒。 **濁[にご]り酒[ざけ]** しぼったり濾過したりしていない、白く濁った酒。◇略して「濁り」ともいう。 <89> **濁酒[どぶろく]** 俗濁り酒。◇「濁醸」とも書く。 **吟醸酒[ギンジョウシュ]** 米を60%以下に精米し、低温で発酵させ醸造した清酒。◇吟醸酒のうち、米を50%以下に精米して醸造したものを「大吟醸酒」という。 **地酒[じざけ]** その土地でつくられる酒。「~を土産にする」 **樽酒[たるざけ]** 樽に入った酒。「杉の香りがする~」 **冷[ひ]や酒[ざけ]** 燗をしないで飲む酒。「~はきく」 **冷[ひ]や** 「冷や酒」の略。「~を1杯」 **冷酒[レイシュ]** (夏などに)冷やして飲むのに適するように、また、燗をせずに(冷やして)飲むようにつくられた酒。 **冷用酒[レイヨウシュ]** 冷酒(②)。 **燗[カン]冷[ざ]まし** 燗をした酒がさめてしまったもの。「燗をしたがさめてしまったもの」「なまぬるい〜なんか飲めない」 **燗酒[カンざけ]** 熱くした酒。「熱燗」「熱くした燗酒」「熱くした酒」 **熱燗[あつカン]** 熱めにした燗酒。「今夜は冷えるので~にしよう」 **温燗[ぬるカン]** ぬるめにした燗酒。「人肌の~」 ●神前にそなえる酒→3403祭るk●神道に関するもの ### ●焼酎 **焼酎[ショウチュウ]** 酒粕やさつま芋・米・麦などを発酵させ、蒸留してつくる強い酒。▷芋~・米~・麦~◇略して「ちゅう」ともいう。 **粕取[かすとり]焼酎[ショウチュウ]** 酒粕を蒸留させてつくった焼酎。「粕取り焼酎」の略。「槽取り」とも書く。 **泡盛[あわもり]** 米からつくる沖縄特産の焼酎。 ### ●ビール **ビール** 大麦などの麦芽にホップを加えて発酵させた気泡性の酒。▷缶~・瓶~・~瓶・~樽◇「ビア」「ビヤ」ともいう。「麦酒」ともあてる。オbier **麦酒[バクシュ]** 文「ビール」の古い言い方。 **発泡酒[ハッポウシュ]** ビールより麦芽の使用量が少ない、色・味ともにビールに似た酒。 **生[なま]ビール** 醸造したままで加熱殺菌していないビール。◇略して「生」ともいう。 **地[じ]ビール** その土地でつくられるビール。◇小規模な醸造元が多く、大手メーカーのビールに対していう。 **黒[くろ]ビール** 焦がした麦芽を用いて醸造したビール。黒褐色で独特の香りがする。 ### ●ワイン **葡萄酒[ブドウシュ]** ぶどうの実を発酵させてつくった酒。 **ワイン** 「葡萄酒」の洋語的表現。▷貴腐~(微生物の作用で糖が濃くなったぶどうの実でつくったワイン)・~グラス wine **赤[あか]ワイン** 濃い赤紫色のぶどうの実を皮ごと用いてつくったワイン。「肉料理には~」 **白[しろ]ワイン** ぶどうの果汁だけでつくった、透明に近いワイン。「魚料理には~」 **ロゼ** 赤ワインと白ワインの中間の性質をもつ、薄い赤色のワイン。◇「ロゼワイン」ともいう。フrosé **発泡酒[ハッポウシュ]** 炭酸ガスを含んだ泡の出る酒。◇スパークリングワインやビールに似たものなど。 **スパークリングワイン** 瓶の栓を抜くと中の炭酸ガスの圧力で、さわやかな音が出る発泡性のワイン。祝宴用。◇白ワインに糖分を加えて発酵させ、香料を加え、瓶づめにして1年以上貯蔵して、炭酸ガスを含ませたもの。sparkling wine **シャンパン** フランスのシャンパーニュ地方で産する発泡性のワイン。祝宴の席で飲まれることが多い。◇「シャンペン」ともいう。「三鞭酒」ともあてる。7champagne ### ●洋酒 **洋酒[ヨウシュ]** 西洋でつくられた酒の総称。特に、ウイスキーなどの強い酒。日本酒◇ふつう、ビールやワインを洋酒とはいわない。 **ウイスキー** 大麦・ライ麦・とうもろこしなどの麦芽を発酵させてつくった強い蒸留酒。▷〜ボンボン whisky **スコッチ** イギリスのスコットランド地方でつくられるウイスキー。泥炭を使うので特有の香りがある。Scotch **バーボン** とうもろこしを主原料にしたウイスキー。◇アメリカのケンタッキー州バーボン郡で最初につくられたことから。bourbon **ブランデー** ワインなどからつくった強い蒸留酒。▷~グラス brandy **コニャック** フランスのコニャック地方でつくられるブランデー。7cognac **アルマニャック** フランスのアルマニャック地方でつくられるブランデー。7armagnac **ナポレオン** 貯蔵年数からみた場合の、高級な等級のコニャックやアルマニャック。napoléon **ウォッカ** ロシア産の、大麦・ライ麦などからつくった、無色透明の強い蒸留酒。◇「ウオツカ」「ウオトカ」ともいう。口vodka **火酒[カシュ]** 図アルコール分が多く、火をつけると燃えるような蒸留酒。多くウォッカをさす。 **ジン** とうもろこし・ライ麦などからつくった強い蒸留酒で、ねずの実で香りをつけたもの。▷~ライム・〜トニック・〜フィズ ▶gin **ラム** さとうきびの蜜を発酵させてつくった強い蒸留酒。「ラム酒」ともいう。rum **テキーラ** 竜舌蘭の茎の汁を原料にした、メキシコ産の強い蒸留酒。tequila ### ●中国の酒 **紹興酒[ショウコウシュ]** もち米・こうじなどからつくる中国の代表的な醸造酒。◇浙江?省紹興で産することから。 <90> **老酒[ラオチュー]** 紹興酒を長期間熟成させた良質のもの。中laojiu(老酒) **白乾児[パイカル]** こうりゃん(中国東北部でとれるイネ科の植物)からつくる、強い蒸留酒の総称。中báigānr(白乾児) ### ●その他 **リキュール** アルコール飲料に薬味・香料・甘味などを加えた混成酒。◇アブサン・ベルモット・キュラソー・カンパリなど、さまざまな種類がある。7 liqueur **果実酒[カジツシュ]** ①果実を発酵させてつくった酒。ぶどう酒・りんご酒など。②蒸留酒に果実を漬け込んでつくった酒。梅酒など。 **梅酒[うめシュ]** 焼酎に梅の実を漬け、氷砂糖を加えて、一定期間おいた酒。暑気あたりを防ぐという。 **林檎酒[リンゴシュ]** りんごを発酵させてつくった(発泡性の)酒。 **シードル** 「りんご酒」の洋語的表現。▶フcidre **薬用酒[ヤクヨウシュ]** 薬の成分を含んだ、または薬に混ぜてつくられた、薬になるという酒。にんじん酒・くこ酒・まむし酒など。 **薬酒[ヤクシュ]** 図薬用酒。 **カクテル** 数種類の洋酒に果汁などを混ぜた飲み物。cocktail **ポンチ** ブランデー・ラム酒などに、果汁・砂糖などを加えた飲み物。▷フルーツ~ ◇「パンチ」ともいう。punch **ハイボール** ウイスキーなどに炭酸水を加えた飲み物。highball **酎[チュウ]ハイ** 焼酎に炭酸水を加えた飲み物。 **茶割[チャわ]り** ウイスキーなどを水で薄めた飲み物。 **御湯割[おゆわ]り** ウイスキー・焼酎などを湯で薄めた飲み物。 **ソーダ割[わ]り** ウイスキー・焼酎などを炭酸水で薄めた飲み物。◇「ソーダ」は「ソーダ水」の略。 **オンザロック** ウイスキーなどに氷を加えたもの。「~」は英on the rocks **卵酒[たまござけ]** 鶏卵を割って日本酒と混ぜ、甘みをつけて煮立たせたもの。風邪にきくという。 **ひれ酒[ざけ]** あぶったふぐのひれを入れた燗酒。 **まむし酒[ざけ]** まむしを焼酎に浸してつくった薬用酒。 **甘酒[あまざけ]** 柔らかく炊いた米に米麹を混ぜてつくった甘い酒。◇「醜」とも書く。 **白酒[しろざけ]** 蒸した米に米麹・焼酎などを混ぜてつくった、白色のどろっとした甘い酒。ひな祭りのときに用いる。 **白酒[パイチュウ]** 俗白く濁った酒。 **屠蘇[トソ]** 屠蘇散(漢方薬のにつ)を酒・みりんに浸したもの。正月に飲む。▷~気分◇「お屠蘇」ともいう。 **神酒[みき]** 神に供える酒。「祭りで〜を振る舞われた」◇「御神酒」ともいう。 **コップ酒[ざけ]** 酒屋の店先などで、升に入れたコップについだ酒。「屋台で〜をあおる」「コップ」はオkop。 **茶碗[チャワン]酒[ざけ]** 茶碗で飲む酒。「腹の足しになる、茶碗酒」を「茶漬け」にかけたしゃれ。 ### n 名詞の類:モノ ●汁物 **汁[しる]** ①液体に固形物を入れて味つけした、飲んで食す和風の料理。「実の多い〜を飲む」▷~椀・出し~・粕~◇一般に副食にする。固形物が少ないかほとんど入っていないものは「スープ」という。②うどん・そば・ラーメンなど麺類料理の液体の部分。「ラーメンの〜を飲み干す」 **おつゆ** 「汁」の丁寧な言い方。特に、すまし汁や、しょうゆで味をつけたもので、ラーメンなどのさいには普通はいわない。 **汁物[しるもの]** 汁気の多い料理の総称。日本料理で、刺身・焼き物・煮物とともに基本となるもの。 **味噌汁[みそしる]** だし汁をみそで調味し、野菜や豆腐などの具を入れたもの。 **御付[おつけ]** みそ汁、または吸い物をいう、ていねいなことば。特に、みそ汁をいう。◇ごはんに付けて出すから。 **御御御付[おみおつけ]** 「みそ汁」の丁寧な言い方。「おみおつけ」とひらがなで表記されることが多い。「御御」は、尊敬・丁寧の意を表す接頭語「お」と「み」を重ねたもの。「おみ」は「みそ」を丁寧にいった女性語であり、表記を「御味御付け」とする説もある。 **赤出[あかだ]し** 赤みそ仕立てのみそ汁。もともとは関西のもの。 **豚汁[トンじる]** 豚肉・野菜・こんにゃくなどを入れて、みそで味つけした汁物。 **巻繊汁[ケンチンじる]** 豆腐や野菜を入れて、塩・しょうゆで味つけした具だくさんの汁物。 **鯉[こい]こく** 鯉の輪切りを入れて煮込んだみそ汁。 **澄[す]まし汁[じる]** だし汁にしょうゆや塩などで味をつけた澄んだ汁物。 **御澄[おす]まし** 「すまし汁」の丁寧な言い方。 **御汁[おしる]** 「すまし汁」の丁寧な言い方。◇みそ汁もいう。 **吸[す]い物[もの]** ご馳走や正式の食事のときに出るすまし汁。~椀・~膳 **羹[あつもの]** 肉や野菜を入れた熱い吸い物。「~に懲りて膾を吹く(一度の失敗に懲りて、ばからしいほど用心深くなることのたとえ)」 ### ●スープ **スープ** ①肉・魚・野菜などを煮出して味つけをした液体。「ラーメンの〜を飲み干す」 ▷鶏がら~②「①」の液体が主体になる、(スプーンを使って)飲んで食す料理。「具だくさんの~」▷野菜~ ◇多く、洋風・中華風など和食以外のものについていう。具(固形物)は入っていてもいなくてもよい。soup **ポタージュ** どろりとした濃いスープ。▷コーン~・~クリーム◇もとフランス料理では、スープ一般をさす。7 potage **コンソメ** 澄んだスープ。▷ビーフ~・チキン~ consommé <91> # 飲む0303p~u ●飲み薬 6703治すk●飲む薬 ## p 名詞の類:モノ ### ●飲むための器 00 **【茶碗[ちゃわん]】** 特に茶の湯で、茶を飲むのに用いる陶磁器製の茶碗。 01 **[湯飲[ゆのみ]み茶碗[ぢゃわん]]** 湯や茶を飲むための茶碗。「湯呑[ゆのみ]茶碗」とも書く。 02 **[湯飲[ゆのみ]]** 「湯飲み茶碗」の略。 03 **【天目[てんもく]】** 浅い、すりばち状の抹茶を飲むための茶碗。「天目茶碗」の略。西日本では、すりばち状の茶碗の総称。 04 **【カップ】** コーヒーやお茶を飲むための洋風の茶碗。▷コーヒー〜・ティー〜 ▶cup 05 **[マグカップ]** (多く)とってのある大きめのカップ。◇和製英語。マグ(mug)+カップ(cup) 06 **[コップ]** 水・酒・ジュースなどを飲むための筒形の容器。「牛乳を〜1杯飲む」▷紙〜・陶器〜・ガラス〜 ◇ガラス・陶器・プラスチック・紙製のものなどがある。▶︎kop 07 **[グラス]** 洋酒を飲むためのガラス製の容器。▷カクテル〜・ショット〜・ブランデー〜・リキュール〜・ワイン〜 ◇脚のついたものも多く、形はさまざま。▶glass 08 **[タンブラー]** 水やジュースを飲むためのガラス製の、とってのないコップ。 09 **[ジョッキ]** ビールを飲むための、とってがついた大形のコップ。▷大〜・中〜・小〜 ◇「jug(水差し)」から。 10 **[酒器[しゅき]]** 日本酒を飲むために用いる器。酒を入れてつぐ器(徳利・銚子)と、受けて飲む器(杯・猪口など)がある。 11 **[杯[さかずき]]** 日本酒をついで飲むための、平たい小さな陶磁器などの器。「〜を返す」▷〜事 ◇「盃」「盞」とも書く。 12 **【杯[はい]】** 「さかずき」の漢語的表現。「〜を重ねる」▷優勝〜・金〜 ◇「盃」とも書く。多く、複合語の要素として用いられる。 13 **[酒杯[しゅはい]]** ▷さかずき。「〜をあげて祝う」「〜を傾ける」 14 **[大杯[たいはい]]** ▷大きな杯。「〜をかたむける」◇「大盃」とも書く。 15 **[金杯[きんぱい]]** 金製や金めっきのさかずき。 16 **[銀杯[ぎんぱい]]** 銀製や銀めっきのさかずき。 17 **[木杯[もくはい]]** 木製のさかずき。 18 **[玉杯[ぎょくはい]]** 「さかずき」の美称。「鳴呼〜に花うけて〈第一高等学校寮歌〉」 19 **[猪口[ちょこ]]** 小さいさかずき。◇「猪口」はあて字。 20 **[ぐい飲[の]み]** 大ぶりのちょこ。◇「ぐい呑み」とも書く。 ●椀・茶碗 → 0300食べるp●わん ## S 名詞の類:ヒト ### ●酒を飲む人 00 **[飲[の]み手[て]]** たくさん酒を飲む(飲める)人。「あいつは相当の〜だ」「呑み手」とも書く。 01 **[酒飲[さけの]み]** ことあるごとに酒をたくさん飲む人。「うちは代々〜でして」◇「酒吞み」とも書く。 02 **[酒好[さけず]き]** 酒を飲むのが好きな人。 03 **[飲[の]み助[すけ]]** 困った酒飲み。「あの〜が、またへべれけになってるよ。しょうがねえなあ」◇「呑み助」とも書く。 04 **[飲[の]ん兵衛[べえ]]** 酒を飲むのがいかにも楽しそうな人。◇「呑ん兵衛」とも書く。 05 **[飲[の]んだくれ]** 酒にだらしのない酒好き。「飲んだくれ」は、非難の気持ちをこめて使われることが多い。 06 **[大酒飲[おおざけの]み]** 酒をたくさん飲む人。「うちの亭主は〜だから、お金なんてたまりゃしない」◇「酒飲み」よりも回数も量も多い。 07 **[蟒蛇[うわばみ]]** ▷大酒飲み。「あんな〜に付き合っていたんじゃこちらの身がもたない」「うわばみ」は「大きな蛇」の俗称でもある。 08 **[上戸[じょうご]]** 飲む酒の量の多い人。⇔下戸 09 **[底抜[そこぬ]け]** 底抜けのじょうごのように、いくらでも酒を飲む人。「あいつは〜だから、そんな上等の酒はもったいない」◇「底抜け上戸」の略。 10 **[酒仙[しゅせん]]** 世間のことを気にせず、もっぱら酒を好み、楽しむ人。 11 **[酒家[しゅか]]** ▷酒を飲むのが仕事のような人。 12 **[酒豪[しゅごう]]** 酒に強い人。 13 **[左利[ひだりき]き]** ▷酒好き。昔、大工が使うのみ(鑿)を持つ手が左(のみ手)であることから、または、多くさかずきは左手で持つことからなどの説がある。 14 **[左党[さとう]]** 「左利き」のかたい言い方。⇔右党 15 **[辛党[からとう]]** 甘いものは嫌いな、酒の好きな人。⇔甘党 16 **[両刀遣[りょうとうづか]い]** 酒も甘いものも両方好きな人。 ### ●酒を飲まない人 17 **[下戸[げこ]]** 酒の飲めない人。「私は〜でして、一滴も飲めないんです」⇔上戸 18 **[甘党[あまとう]]** 酒が飲めないか、あるいは好きではなく、甘いものを好む人。⇔辛党 ●酔っ払い → 0501酔うs ## u 名詞の類:トコロ ### ●茶を飲む店 00 **[茶店[ちゃみせ]]** 道端や寺社の境内などにあって、茶や甘いものを出して休息できるようにした店。「道中〜で一服する」 01 **[茶屋[ちゃや]]** 旅人が休む茶店。「峠の〜」▷掛け〜(崖などにあった、簡単なつくりの茶屋)・休み〜 02 **[茶房[さぼう]]** ▷茶店。◇「さてい」ともいう。 03 **[喫茶店[きっさてん]]** コーヒー・紅茶などの飲み物が飲める店。◇かつては酒類を出さないところという意味で「純喫茶」といった。俗に「さてん」ともいう。 <92> 04 **[茶房[さぼう]]** ▷喫茶店。◇「○○茶房」と店名に使われることが多い。 05 **[茶寮[さりょう]]** ▷喫茶店。◇「○○茶寮」と店名に使われることが多い。 06 **[ティールーム]** 「喫茶店」の洋語的表現。「紅茶の専門店」「〜で待ち合わせる」▶︎tearoom 07 **[カフェ]** ▷喫茶店。◇大正から昭和の初めにかけては、「洋風の酒場」の意にも用いた。▶︎café 08 **[カフェテラス]** テラスにテーブルを並べた喫茶店。◇和製洋語。カフェ(フcafé)+テラス(フterrasse) ### ●酒類を飲む店 09 **[飲[の]み屋[や]]** 酒を飲みたい人に、酒・食事を提供する店。「このつけがだいぶたまった」◇「呑み屋」とも書く。 10 **[酒場[さかば]]** 酒を提供する店。「飲み屋」では食事も出すのに対し、「酒場」は食事を出さない、酒中心の店も含む。たとえば、バーは酒場だが、飲み屋ではない。 11 **[酒房[しゅぼう]]** 「酒場」のやや気取った言い方。「『酒房○○』を名乗る店」「店の名に使うことも多い。 12 **[居酒屋[いざかや]]** 安く酒を飲ませる大衆的な飲み屋。 13 **[一杯飲[いっぱいの]み屋[や]]** 簡単なつまみで軽く飲ませる小さな店。 14 **[赤提灯[あかちょうちん]]** 俗】小さな居酒屋。◇「あかぢょうちん」ともいう。赤い提灯を店先にぶらさげていることから。 15 **[バー]** カウンターのある洋風の酒場。▷カフェ〜・ショット〜 ▶bar 16 **[スナック]** 軽い食事と酒を飲ませる小さな店。◇「スナックバー(snack bar)」の略。 17 **[パブ]** 洋風の居酒屋。▶︎pub 18 **[ビヤガーデン]** 夏に屋外でビールを専門に飲ませる店。◇「ビアガーデン」ともいう。▶︎beer-garden 19 **[ビヤホール]** 建物の中でビールを専門に飲ませる店。◇「ビアホール」ともいう。▶︎beer hall 20 **[クラブ]** (会員制の)高級な酒場。▶︎club 21 **[ホストクラブ]** ホストがサービスする酒場。◇和製洋語。ホスト(host)+クラブ(club) 22 **[キャバレー]** ホステスがサービスする酒場。▶cabaret 23 **[キャバクラ]** キャバクラ嬢と呼ばれる女性スタッフが、時間制で男性客の酒の相手と話し相手をする風俗営業の飲食店。「キャバレー」と「クラブ」をあわせた和製洋語。 ### ●その他 24 **[カウンター]** バーや飲食店などで、調理場と客席の間に設けられた、細長い台。「今日は1人だから〜でいいよ」▷バー〜 ▶counter 25 **[止[と]まり木[ぎ]]** バーやスナックのカウンターの前にある、背の高い腰掛け。 # 0304 吸う ## a 動詞の類 00 **[吸[す]う]** 口や鼻から、液体・気体または粉末状のものを口または鼻を通して、体内に引き入れる。「ジュースをストローで〜」「きれいな空気を〜」「赤ん坊が乳を〜」「蚊に血を吸われた」「タバコを〜」 01 **[吸[す]い込[こ]む]** 息・液体・気体などを、吸って体の中まで深く入れる。「息を深く吸い込んで吐く」「高原のきれいな空気をおもいきり〜」 02 **[吸入[きゅうにゅう]]** ▷吸い込むこと。「空気が薄いので酸素を〜する」「患者に麻酔薬を〜させる」 03 **[吸引[きゅういん]]** ▷吸い込むこと。「有毒ガスを〜して呼吸困難に陥る」「阿片を〜する」 04 **[吸飲[きゅういん]]** ▷吸って飲むこと。「初乳を吸飲した子牛は免疫性ができて、感染症にかかりにくい」 05 **[啜[すす]る]** ①液体などを、音をたてて少しずつ口の中に入れる。「熱い茶をうまそうに〜老人」「そばを〜」「かゆを〜」②出そうになった鼻水を音をたてて(繰り返して)吸い込む。「寒いホームで鼻水をすすりながら列車を待つ」 ### ●タバコを吸う 06 **[飲[の]む]** タバコを吸って煙を体内に入れる。「タバコを〜人はあちらの席よ」◇「呑む」「喫む」とも書く。 07 **[吹[ふ]かす]** タバコを吸って、煙を深く吸い入れないで出す。「いらいらとタバコを吹かしながら、人を待つ」 08 **[喫煙[きつえん]]** ▷タバコを吸うこと。「ここでは〜しないでください」▷〜席・〜具・禁煙 09 **[一服[いっぷく]]** ▷タバコを(くつろぎながら)1回吸うこと。「食事のあとに〜する」 ●くゆらせる → 8605いぶすa●くゆらせる ### ●呼吸する 10 **[息[いき]を吸[す]う]** (生物が生きていくために)必要な空気を体の中に吸い込む。「さあ、大きく息を吸って、ゆっくり吐いてください」 11 **[息[いき]を吐[は]く]** 吸った息を外に出す。「酒くさい息を吐きながら、酔っぱらいがからんできた」 12 **[呼吸[こきゅう]]** ▷息を吸ったり吐いたりすること。「生まれたばかりの子猫が弱々しく〜している」▷〜器・〜困難 13 **[深呼吸[しんこきゅう]]** 深く大きく呼吸すること。「整理体操の最後に〜しましょう」 14 **[息[いき]をする]** 人・動物が(生きているあらわれとして)呼吸をする。「赤ん坊はすやすやと〜」「水中で、苦しそうにあえぎあえぎと息をしている」「肩で〜」 15 **[息[いき]を継[つ]ぐ]** 話したり歌ったりしているときに、吸った息が続かなくなり、次の息を吸う。「〜ところを間違えて、歌がおかしくなった」「〜ときに水も吸い込んでしまった」 16 **[息継[いきつ]ぎ]** ▷息を継ぐこと。「この歌は、1回しないで歌いきれない」「スイミングスクールで〜を練習する」 <93> ## f 副詞の類 00 **[すぱすぱと]** 続けて盛んに音をたてて吸う様子。「〜とタバコをふかす」 01 **[ぷかぷかと]** タバコを吸って、口から盛んに煙を出す様子。「〜とやっていたら、つい夢中になってしまう」 02 **[ぷかりぷかりと]** ゆったりとくつろいでタバコを吸って、煙を吐き出す様子。「食後にパイプを〜とやるのが唯一の楽しみだ」 03 **[ちゅうちゅうと]** ストローなどで、音をたてて液体を吸う様子。「底に少し残ったジュースを〜すすっている子」 04 **[ずるずると]** 液状のものを、音をたてて吸い込む様子。「〜と洟をすする」 05 **[つるつると]** 麺類などを、軽快になめらかにすする様子。「〜とおいしそうにうどんを食べる」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **[寝[ね]タバコ]** 寝ながらタバコを吸うこと。「〜は火事のもとである」◇「タバコ」はポtabaco。「煙草」「莨」ともあてる。 01 **[歩[ある]きタバコ]** 歩きながらタバコを吸うこと。「このあたりでは〜は条例によって禁止されている」 02 **[銜[くわ]えタバコ]** 手をそえずに、口にはさんだままタバコを吸うこと。「〜でマージャンをする」 ### ●呼吸のしかた 03 **[息遣[いきづか]い]** ▷呼吸するときの息のぐあいや様子。「荒い〜をととのえる」「病人は苦しそうな〜をしていた」 04 **[胸式呼吸[きょうしきこきゅう]]** 胸部の肋間筋などを動かして行う呼吸のしかた。女性に多いとされる。 05 **[腹式呼吸[ふくしきこきゅう]]** 腹筋や横隔膜を動かして行う呼吸のしかた。 ## k 名詞の類:モノ ●息 → 5706吐くk●息 00 **[吸気[きゅうき]]** 吸い込む息。⇔呼気 ### ●呼吸するための器官 01 **[呼吸器[こきゅうき]]** 呼吸をするための器官の総称。▷鼻・口・喉頭・気管・気管支・肺・えらなど。 02 **【肺[はい]】** 魚類以外の脊椎動物の胸部にある、左右一対の呼吸器。▷〜活量・〜気腫・〜結核 03 **[気道[きどう]]** 魚類以外の脊椎動物にある、外気と肺をつなぐ管。鼻孔・鼻腔・咽頭・喉頭・気管・気管支からなる。 04 **[気管[きかん]]** ①気道の一部で、喉頭と気管支の間の部分。②甲殻類以外の節足動物の呼吸器官。 05 **[気管支[きかんし]]** 気道の一部で、気管から二股に分かれ左右の肺につながる部分。▷〜炎 06 **[鰓[えら]]** 魚類・両生類の呼吸器。水中から酸素を摂取する。▷〜呼吸 ◇「腮」「𩡋」とも書く。 07 **[横隔膜[おうかくまく]]** 哺乳類の、胸と腹の間にある筋肉で、胸をふくらませたり縮めたりして、呼吸を助ける働きをする膜。 ●鼻 → 0507かぐk●かぐ器官 ### ●タバコ 08 **[タバコ]** タバコ(ナス科の一年草)の葉を乾かしたものに(多く)火をつけて吸うもの。◇「煙草」「莨」ともあてる。▶︎tabaco 09 **[巻[ま]きタバコ]** 乾かしたタバコの葉を細長く巻いたもの。紙巻きと葉巻きがある。 10 **[紙巻[かみま]きタバコ]** 乾かしたタバコの葉を刻んで、紙で巻いたもの。 11 **[シガレット]** 「紙巻きタバコ」の洋語的表現。▷〜ケース ▶cigarette 12 **[葉巻[はまき]]** 乾かしたタバコの葉を刻まずに巻いてつくったもの。「〜をくゆらす」 13 **[シガー]** 「葉巻」の洋語的表現。▶︎cigar 14 **[両切[りょうぎ]りタバコ]** フィルターなどの吸い口がついていない、両端が切りっぱなしのままの紙巻きタバコ。◇略して「両切り」ということが多い。 15 **[口付[くちつ]きタバコ]** 吸い口がついている紙巻きタバコ。◇略して「口付き」ともいう。 16 **[刻[きざ]みタバコ]** 乾かしたタバコの葉を細かく刻んだもの。キセルに詰めて吸う。◇略して「刻み」ともいう。 17 **[噛[か]みタバコ]** 刻みタバコに糖分などを加え、かんで味わうようにしたもの。 18 **[嗅[か]ぎタバコ]** 刻みタバコの粉末にしたものを、鼻孔に吸い込んでその香りを味わうもの。 19 **[もく]** 俗】タバコ(の吸い殻)。「〜が切れちまったから買ってくる」▷〜拾い ◇タバコの煙を「雲」に見立てた倒語。 20 **[洋[よう]もく]** 西洋のタバコ。 ●かゆ → 0300食べるk●かゆ ●吸い物 → 0303飲むn●汁物 ### ●吸う道具 21 **[煙管[きせる]]** 刻みタバコを詰めて吸うための細長い道具。「〜をくわえる」▷雁首・羅宇・吸い口 ◇「煙管」はもともとタバコを指した語ともあてる。カンボジア語で「管」の意の「khsier」から。 22 **[パイプ]** 西洋風のキセル。「〜の煙」◇西洋風の刻みタバコを吸うものが一般的だが、紙巻きタバコを差して吸うものをもいう。▶pipe 23 **[ストロー]** コップの液体などを吸って口の中に入れる細い管。◇「麦わら」の意。▶straw 24 **[吸[す]い飲[の]み]** 病人が寝たままで液体を吸って飲めるようにした、筒状の長い口のついた道具。◇「吸い呑み」とも書く。 25 **[吸入器[きゅうにゅうき]]** 蒸気を吸って、のどや鼻の病気を治すための器具。◇名は「吸入器」であるが、吸い入れる必要はない。 ## q 名詞の類:イキモノ 00 **[蛭[ひる]]** 湿地などにすみ、動物の皮膚に付着して血を吸う。 <94> 01 **[山蛭[やまびる]]** 山地などにすむ、陸生のひる。 ### ●だに・のみの類 02 **[壁蝨[だに]]** 動植物に寄生して体液を吸う微小な節足動物。◇「蜱」「蟎」とも書く。ほかに食品に寄生するものなど、非常に種類が多い。 03 **[蚤[のみ]]** 哺乳動物に寄生して血を吸い、時にはペストなどの伝染病を媒介する、よく跳ねる小さな昆虫。 04 **[虱[しらみ]]** 哺乳動物に寄生して血を吸い、時には発疹チフスなどの伝染病を媒介する小さな昆虫。◇「蟲」とも書く。 05 **[南京虫[なんきんむし]]** 人家にすみ、夜間、人の血を吸う小さな昆虫。 ●蚊 → 5604さすq ## S 名詞の類:ヒト 00 **[タバコ飲[の]み]** よくタバコを吸う人。「禁煙席がふえて、〜にはつらい」 01 **[愛煙家[あいえんか]]** タバコが好きな人。 02 **[ヘビースモーカー]** 吸うタバコの量の多い人。▶︎heavy smoker ## t 名詞の類:ヒト 00 **[吸血鬼[きゅうけつき]]** 夜、埋葬されているところから抜け出して人の血を吸うとされている魔物。◇代表的な吸血鬼である「ドラキュラ」は、アイルランドの小説家ブラム=ストーカーの小説の主人公「ドラキュラ伯爵」のこと。 01 **[バンパイア]** 「吸血鬼」の洋語的表現。▶︎vampire ## u 名詞の類:トコロ 00 **[雁首[がんくび]]** キセルのタバコを詰める部分。 01 **[羅宇[らう]]** キセルの雁首と吸い口をつなぐ竹でできた部分。◇「ラオ」ともいう。「羅」ともあてる。原材料の原産地であるラオス(Laos)から。 ### ●タバコを吸う所 02 **[喫煙室[きつえんしつ]]** タバコを吸うことができる部屋。 03 **[喫煙所[きつえんじょ]]** タバコを吸うことができる場所。 04 **[喫煙席[きつえんせき]]** タバコを吸うことができる乗り物・飲食店などの座席。 05 **[喫煙車[きつえんしゃ]]** タバコを吸うことができる車両。「愛煙家は〜へどうぞ」 # 0305 味わう ## a 動詞の類 00 **[味[あじ]わう]** 食べ物や飲み物のおいしい味について意識したり、じっくり楽しんだりする。「もっと味わって食べなさい」「その土地の料理を〜のも、旅の楽しみのひとつだ」 01 **[賞味[しょうみ]]** ▷(味のよさを)味わって食べたり飲んだりすること。「初がつおを〜する」「地酒を〜する」▷〜期限 02 **[賞翫[しょうがん]]** ▷味わったり、鑑賞したりすること。「吟味するすばらしい料理を〜する」◇「賞玩」とも書く。 03 **[舌鼓[したつづみ]を打[う]つ]** 食べ物のおいしさに満足して、舌を上あごにつけたり離したりして音を出す。「めずらしいご馳走に〜」◇必ずしも音をたてるとは限らない。 ●満喫する → 0802楽しむa●楽しむ ## C 形容詞の類 ### ●うまい 00 **[旨[うま]い]** 食べ物・飲み物の味がいい(と感じる)様子。「なんて〜ハムだろう」「一口飲んで思わず〜と叫んだ」「適当に〜ものをみつくろってくれ」⇔まずい ◇「甘い」「美味い」とも書く。 01 **[美味[おい]しい]** ▷うまい。「旅先では〜ものを食べるのが楽しみだ」「たいへんおいしくいただきました」⇔まずい ### ●まずい 02 **[不味[まず]い]** 味やにおいが悪くて食べられない様子。「こんな〜もの、食えるか」「気の抜けたビール」「すっかりのびて〜そば」⇔うまい、おいしい ### ●甘い・辛い 03 **[甘[あま]い]** 食べ物・飲み物の味が砂糖をなめたときに感じるようなものである様子。「なんて〜いちごだ」「祖母は〜ものに目がない」 04 **[甘[あま]ったるい]** 粉をなめたような、甘さが強すぎる様子。「〜汁粉」 05 **[辛[から]い]** ①からしを食べたような刺激的な味がする様子。「こんな〜カレーは初めてだ」「山椒は小粒でもぴりりと〜」◇関西方言では、「あまり辛いものばかり食べていると体によくない」のように、「塩辛い」意でも用いる。この場合は、「鹹い」とも書く。②酒の味がすっきりとして甘くない様子。「日本酒は〜のが好みだ」 06 **[塩辛[しおから]い]** 食べ物・飲み物の味が塩をなめたときに感じるようなものである様子。「健康のために〜食事はさけるように」 07 **[塩[しょ]っぱい]** 「塩辛い」の、ややくだけた言い方。「塩っぱいなあ」「お漬物」◇多く、東京以北でいう。 08 **[甘辛[あまから]い]** 砂糖としょうゆで味つけをしたときの、塩辛い味と甘い味が混じっている様子。「〜芋の煮ころがし」 ### ●苦い 09 **[苦[にが]い]** 思わず吐き出したくなるようないやな味がする様子。「良薬は口に〜」「〜虫をかみつぶしたような顔」「ほうれんそうのおひたしが少し〜」「濃い〜コーヒーで眠気を覚ます」◇「苦い味」をもった飲食物を不快ととらえずに用いることもある。ただし、比喩的用法では「苦い経験」のように、常に不快の含みをもつ。 10 **[ほろ苦[にが]い]** 飲食物が少し苦い様子。「ビールの〜味がたまらない」 ### ●渋い 11 **[渋[しぶ]い]** 食べ物が舌を刺して、舌がしびれるような味である様子。「こんな〜柿は食えない」◇「苦い」と同様に、「渋い茶を好む人」のように「不快」の含みをもたずに用いられることがある。なお、比喩的用法では「渋い色の帯」のように、むしろプラスの評価の含みで使われる。 12 **[えぐい]** 竹の子などの山菜類をそのまま食べたときなどに、口の中を刺激されるようないやな味である様子。「十分にあく抜きをしなかっ <95> たので、この竹の子はえぐくて食べられない」 13 **[いがらっぽい]** タバコを吸ったときなどに、煙でのどがひりひりする刺激を感じるいやな味である様子。「タバコでのどが〜」◇「えがらっぽい」ともいう。 ### ●すっぱい 14 **[酸[す]っぱい]** レモンのような酸味がある様子。「このみかんは〜」 15 **[酸[す]い]** 「酸いも甘いもかみ分ける(人情に通じていて、分別がある)」の形で用いることが多い。 16 **[甘酸[あまず]っぱい]** 甘さと酸っぱさが混じっている様子。「〜味の果物」 ●濃い → 7902濃いc ●薄い → 8001薄いc ## d 形容動詞の類 ### ●うまい様子 00 **[美味[びみ]な]** 飲食物の味がおいしい様子。「〜なフランス料理」⇔不味 01 **[甘美[かんび]な]** 甘く美味な様子。「〜な南国の果物」 02 **[頬[ほお]っぺたが落[お]ちそうな]** 非常に味がいいという大げさな言いまわし。「このシュークリーム、とてもおいしくて〜だわ」◇「ほおが落ちそう」ともいう。 ### ●よい味である様子 03 **[円[まろ]やかな]** 味がおだやかで、口当たりのよい様子。「このお茶の〜な風味」 04 **[マイルドな]** 「円やか」の洋語的表現。「〜な味のワイン」▶︎mild 05 **[ジューシーな]** 食べ物が、かんだときに、水分がたっぷりあるのが感じられてうまい様子。「柔らかくて〜な、とびきり上等な肉」▶︎juicy 06 **[芳醇[ほうじゅん]な]** 酒などの香りや味がよい様子。「食後に〜なこのブランデーを楽しむ」◇「芳純」とも書く。 07 **[淡麗[たんれい]な]** 酒の味がさっぱりしていて、口当たりやのどごしがよい様子。「〜な酒」▷〜辛口 ### ●まずい様子 08 **[大味[おおあじ]な]** こくがなく、作りの雑な感じがする、まずい様子。「私の料理はいつも〜で、繊細さに欠けている」 09 **[出涸[でが]らし]** 何度もお茶を入れたりしたために、すっかり風味がなくなっている様子。「いやな客だから〜の茶でも出しておけ」 10 **[気[き]の抜[ぬ]けた]** 炭酸飲料などの刺激や香りなどが薄れている様子。「〜ビールなんか飲めたもんじゃない」◇「気が抜けた」ともいう。 ### ●甘い様子 11 **[甘[あま]めな]** 甘さが少し強い様子。「煮豆は〜なほうが好きだ」⇔辛め 12 **[甘口[あまくち]の]** ①酒などの甘みがやや強い様子。「〜のワイン」⇔辛口 ②塩けや香辛料が少なめである様子。「〜のみそ」「子供用に〜のカレールーを使う」⇔辛口 13 **[甘露[かんろ]な]** 飲み物の味が甘くておいしいこと。「〜な水をあおる」◇中国の古い伝説で、太平の世になると天から降ってきたという甘い露の意から。 ### ●辛い様子 14 **[辛[から]めな]** 辛さが少し強い様子。「このキムチ、いつもより〜だね」⇔甘め 15 **[辛口[からくち]の]** ①酒などの甘みが少ない様子。「〜のすっきりした酒を好む」⇔甘口 ②塩けや香辛料が多めである様子。「〜のみそ」「〜のカレー」⇔甘口 16 **[ドライな]** 洋酒が辛口である様子。「すっきりと〜な飲みくち」「〜な白ワイン」▷〜ジン・〜マティーニ ▶dry 17 **[ぴり辛[から]の]** ぴりっと刺すような辛さである様子。「少し唐辛子を入れて〜に仕上げる」 18 **[激辛[げきから]の]** 激しく辛い様子。「汗をだらだら流しながら〜のカレーを食べた」 ●濃厚な → 7902濃いd ●薄味な → 8001薄いd●味が薄い様子 ## f 副詞の類 00 **[まったりと]** 濃い味・香りが、舌や口の中にゆっくり広がっていく様子。「このお菓子は〜していて、おいしゅうございます」 01 **[ひりひり]** 辛くて口の中が痛いくらいに刺激される様子。「唐辛子を入れすぎて、口が〜する」 02 **[ぴりぴり]** 辛さが舌を刺すように強く刺激する様子。「こしょうがききすぎて舌が〜する」 03 **[ぴりりと]** 辛みが強くて、一瞬口の中に強い刺激を感じる様子。「山椒は小粒でも〜辛い」 04 **[ぴりっと]** 辛さが舌を刺すように感じる様子。「わさびが〜きいてうまい」 ●こってり → 7902濃いf ●あっさり・さっぱり → 8001薄いf ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **[味[あじ]]** 食べ物や飲み物が舌にふれたときの感じ(を生じさせる成分)。「〜がいい」「〜がない」「みそ汁の〜をみる」 01 **[味[あじ]わい]** 時間をかけて感じる味のよさ。「ブランデーの深い〜」 02 **[風味[ふうみ]]** ▷味と香りがつくる、奥ゆかしく、ここちない上品な味わい。「〜のいいお茶が手に入った」 03 **[小味[こあじ]]** 微妙なよい味。「〜のきいた手料理」 04 **[持[も]ち味[あじ]]** その食物に本来備わっている味。「素材の〜を生かした料理」 05 **[味加減[あじかげん]]** 味のつけ方やその具合。「お吸い物の〜をみてもらう」 06 **[塩加減[しおかげん]]** 塩味のつけ方やその程度。「ちょうどいい〜です」 07 **[塩梅[あんばい]]** 「えんばい」の転。塩と梅酢を使って調味する意。音の類似から「按排(物事を折り合いよく運ぶこと)」と混同して使われるようになった。 08 **[後味[あとあじ]]** 飲み食いした後、口に残って消えない味。「いつまでも生臭い〜が残って気 <96> 持ちが悪い」 09 **[後口[あとくち]]** 飲み食いした後に口になんとなく残る感じ。「いやな〜の悪いようかんだ」 10 **[飲[の]み口[くち]]** 少し飲んだときの舌に感じる風味。「〜のよいワイン」◇「飲み口」ともいう。 11 **[喉越[のどご]し]** 飲食物が喉を通るときの感じ。「〜のよい酒で、つい飲みすぎた」 12 **[五味[ごみ]]** 酸っぱい・苦い・甘い・辛い・塩辛いの五種類の味。 ●味覚 → 0500感じるh●いろいろな感覚 ### ●うまみ 13 **[旨[うま]み]** (昆布などに含まれる)うまさを感じさせる成分(グルタミン酸などのアミノ酸)。「昆布の〜が十分に出た吸い物」「食材の〜を引き立てるように、薄味で仕上げる」◇「うまみ」に「味」をあてて、「旨味」と書くこともある。比喩的に、「うまみのある商売」のように、利益がある意でも用いる。 14 **[こく]** 飲食物の深みのある(濃い感じを伴う)うまみ。「玉ねぎをよくいためて入れると〜が出る」「〜のある酒」◇漢字の「酷」からとも、形容詞「濃い」の連用形からともいう。 15 **[滋味[じみ]]** 飲食物のじっくり味わうべきうまみ。「素朴で〜ぶかいそば」 16 **[醍醐味[だいごみ]]** 最高にうまい味。「それはまさに〜だ」◇「醍醐」は牛乳からつくる濃く甘い液体。仏教でいう五味のうちの最高の味。 ### ●甘いこと 17 **[甘[あま]み]** 甘い味。「砂糖で〜をつける」「このケーキは〜を抑えてあります」⇔辛み ◇「甘味」ともあてる。 18 **[甘味[かんみ]]** ▷あまみ。▷〜料 19 **[甘[あま]さ]** 甘い程度。「にんじんを雪室で保存すると〜が増す」「この酒の〜はちょっと苦手だ」 ### ●辛いこと 20 **[辛[から]み]** 辛い味。「〜をきかす」「〜が足りない」 21 **[辛[から]さ]** 辛い程度。「本場のカレーの〜は半端じゃない」 ### ●塩辛いこと 22 **[塩気[しおけ]]** 塩辛い味。「〜が強すぎる」 23 **[鹹味[かんみ]]** ▷塩辛い味。 ### ●酸っぱいこと 24 **[酸[す]っぱみ]** 酸っぱい味。「夏みかんに〜がなくて物足りない」◇「酸っぱみ」に「酸味」をあてる。東京を中心とする関東の言い方。 25 **[酸味[さんみ]]** 「酸っぱみ」の、より一般的な言い方。「このヨーグルトは〜が強い」 26 **[酸[す]っぱさ]** 酸っぱい程度。「梅干しの〜に思わず口をすぼめた」 ### ●苦いこと 27 **[苦[にが]み]** 苦い味。「にがうりは塩もみしてゆでると〜が弱くなる」「さんまの内臓の〜がこたえられない」◇「苦味」ともあてる。 28 **[苦[にが]さ]** 苦い程度。「ビールのすっきりした〜がよい」「濃いコーヒーの〜で目がさめた」 ### ●渋いこと 29 **[渋[しぶ]み]** 渋い味。「〜の強いお茶」◇「渋味」ともいう。 30 **[渋[しぶ]さ]** 渋い程度。「ほどよい〜のある紅茶」 31 **[えぐみ]** えぐい味。「あく抜きが不十分でまだ〜が残っている」◇「蔹味」ともあてる。 32 **[灰汁[あく]]** 野菜などの食品に含まれる渋みや苦み。「米のとぎ汁で竹の子の〜を抜く」 ## k 名詞の類:モノ ### ●調味料 00 **[調味料[ちょうみりょう]]** 飲食物に味をつけておいしくするためのもの。塩・しょうゆ・砂糖・みりん・酒と香辛料を中心とし、ソース・マヨネーズ・ケチャップなどを含めることもある。 01 **[化学調味料[かがくちょうみりょう]]** 昆布やかつお節などのうまみ成分を化学的に合成してつくった調味料。 02 **[合[あ]わせ調味料[ちょうみりょう]]** 二杯酢・三杯酢などの合わせ酢や、合わせじょうゆ・合わせみそなど、複数の調味料を合わせて作った調味料。 ### ●調理に使う調味料 03 **[出[だ]し汁[じる]]** 昆布・かつお節・煮干しなどのうまみを煮出した汁。煮物や汁物などで使う。 04 **[出[だ]し]** 「出し汁」の略。「〜をとる」▷〜昆布・〜雑魚・〜かつお。 05 **[汁[つゆ]]** うどん・そばなどに用いる、出し汁にしょうゆで味をつけたもの。◇「露」「濺」とも書く。 06 **[出[だ]し割[わ]り]** しょうゆや酢をだし汁で薄めたもの。 07 **[割[わ]り醤油[じょうゆ]]** だし汁や柑橘類のしぼり汁などで割ったしょうゆ。 08 **[割[わ]り下[した]]** だし汁に、しょうゆ・みりん・砂糖などで味つけしたもの。「なべで肉を焼き、野菜と〜を入れて煮込む」◇「割り下地」の略。 09 **[ブイヨン]** 肉や骨を煮出した汁。ロビーフやシチューなどのスープの味のもととなる。▶︎bouillon 10 **[ルー]** 小麦粉をバターでいためたもの。スープなどでのばしてソースにしたり、とろみをつけたりする。▶︎roux 11 **[牡蠣油[かきあぶら]]** 中国料理の煮物・いため物などに用いる、かきを塩漬けにして発酵させた際の煮汁を濃縮した調味料。 12 **[オイスターソース]** 「かき油」の洋語的表現。▶oyster sauce ### ●食べ物にかける調味料 13 **[垂[た]れ]** 焼き肉・かば焼き・照り焼きなどに用いる、しょうゆ味の(どろりとした)調味料。「レバーを焼きますが、〜にしますか塩にしますか」 14 **[餡[あん]]** 味をつけた汁などにかたくり粉・くず粉などを加えて煮立ててとろみをつけたもの。◇いためた野菜や肉などに加えて用いることが多い。 15 **[ソース]** 西洋風の料理などで味や色を引き立てるためにつける液状の調味料。ホワイト〜(西洋風の料理に用いられる <97> 白いソース)・ベシャメル〜(ルーを牛乳でのばしたホワイトソース)・カラメル〜・タルタル〜(マヨネーズにゆで卵・パセリ・ピクルスなどを混ぜ合わせたソース)◇日本ではウスターソースをさすことが多い。▶︎sauce 16 **[ウスターソース]** 生野菜・フライ物・肉料理などでふつうに用いられる、さらっとしたソース。◇イギリスのウスターシャー地方でつくられたことから。▶Worcester sauce 17 **[豚[とん]カツソース]** 豚カツにかける濃厚なソース。 18 **[ドレッシング]** サラダオイルにレモンや酢などを混ぜてつくる、サラダなどにかける調味料。▷フレンチ〜・中華〜・和風〜 ▶dressing 19 **[マヨネーズ]** 卵黄に酢とサラダオイルなどを混ぜてつくる、クリーム状の調味料。サラダなどに用いる。▶︎mayonnaise 20 **[ケチャップ]** トマトなどを煮て裏ごしし、味をつけた調味料。▶︎ketchup ### ●食べ物に塗る調味料 21 **[ジャム]** 果実を砂糖で煮つめたもの。▷いちご〜・ブルーベリー〜 ▶jam 22 **[マーマレード]** かんきつ類の皮でつくったジャム。▶︎marmalade 23 **[バター]** 牛乳の脂肪分を攪拌し、練り固めたもの。パンに塗ったり、調理などにも用いたりする。▶butter 24 **[マーガリン]** 植物油などを原料としたバター状のもの。▶margarine 25 **[ピーナッツバター]** いったピーナッツをすりつぶし、味をつけてペースト状にしたもの。▶peanut butter ### ●砂糖 26 **[砂糖[さとう]]** 植物からつくる製品で、なめると強い甘みを感じるような、粉末ないし固形のもの。「床にこぼれた〜に群がるあり」 27 **[粗糖[そとう]]** 砂糖きびや砂糖大根のしぼり汁からつくったままの精製されていない砂糖。 28 **[精糖[せいとう]]** ▷粗糖を白く精製した砂糖。 29 **[蔗糖[しょとう]]** ▷植物から取り出されて砂糖の原料となる、甘みのある成分。 30 **[甜菜糖[てんさいとう]]** ▷砂糖大根からつくる砂糖。 31 **[ビート糖[とう]]** ▷「甜菜糖」の一般的な言い方。◇「ビート(beet)」は根が紡錘形で、外皮は紅・白色などの甘みが強い植物。 32 **[上白糖[じょうはくとう]]** 精製の度合いが高い、白色で粉状の砂糖。「上白」ともいう。 33 **[三温糖[さんおんとう]]** 精製の度合いが低い、茶褐色で粉状の砂糖。 34 **[白砂糖[しろざとう]]** 「上白糖」の日常的な言い方。 35 **[黒砂糖[くろざとう]]** 精製されていない黒褐色の砂糖。 36 **[氷砂糖[こおりざとう]]** 純度の高い砂糖を氷のような結晶状にかためたもの。 37 **[三盆[さんぼん]]** 結晶の細かい、上質の白砂糖。▷和〜・唐〜 ◇「三盆白」ともいう。 38 **[粗目[ざらめ]]** 結晶粒があらく純度の高い砂糖。▷白〜 ◇「ざらめとう」の略。 39 **[グラニュー糖[とう]]** さらさらした、純白で無色の砂糖。「ヨーグルトに〜を入れる」◇「グラニュー」は「粒状の」の意の「グラニュレイティッド(granulated)」から。 40 **[角砂糖[かくざとう]]** グラニュー糖を小さな立方体にかためたもの。 41 **[粉砂糖[こなざとう]]** グラニュー糖や白ざらめを粉砕してつくる、微粉状の砂糖。 42 **[シュガー]** 「砂糖」の洋語的表現。特に、コーヒー・紅茶などに入れる砂糖をいうことが多い。▷〜ポット ▶sugar ### ●蜜 43 **[蜜[みつ]]** 甘みが強い(とろみのある液状の)もの。「花の〜に集まる昆虫」「砂糖水を煮詰めて〜をつくる」「りんごの〜(芯の近くの甘みが強い半透明の部分)」 44 **[蜂蜜[はちみつ]]** みつばちが集めた、甘い花の蜜。 45 **[白蜜[しろみつ]]** 白砂糖でつくった甘い液。◇はちみつのことを指す。 46 **[黒蜜[くろみつ]]** 黒砂糖でつくった甘い液。 47 **[糖蜜[とうみつ]]** ①粗糖から砂糖を精製するときにできる、褐色で粘性のある液。アルコール飲料などの原料となる。②蜜のように砂糖を煮詰め溶かした液。 ### ●糖 48 **【糖[とう]】** ▷甘みのある物質の総称。◇医療の用法では、「検診で糖が出ていると言われた」のように、血液・尿などに溶け出した糖の意で使うことがある。 49 **[糖類[とうるい]]** 砂糖・果糖・ブドウ糖・乳糖などの、甘みをもつ物質の総称。 50 **[糖分[とうぶん]]** ▷甘みをもつ物質。◇「糖分をとりすぎるのはよくない」のように、甘い飲食物の意で用いることがある。 51 **[果糖[かとう]]** 果実・はちみつなどに含まれる、強い甘みをもつ物質。 52 **[葡萄糖[ぶどうとう]]** 果実・野菜の一部などに含まれる、甘みをもつ物質。◇一般に「ブドウ糖」と書く。 53 **[乳糖[にゅうとう]]** 牛乳・母乳などに含まれる、わずかな甘みをもつ物質。 54 **[グルコース]** 「ブドウ糖」の専門的な言い方。 ### ●甘味料 55 **[甘味料[かんみりょう]]** 甘みをつけるための調味料。砂糖・みりん・水あめなど。 56 **[人工甘味料[じんこうかんみりょう]]** 化学的に合成してつくった甘味料。◇ズルチン・サッカリンなど。 57 **[サッカリン]** 蔗糖の約500倍の甘みをもつ粉状の人工甘味料。▶saccharin ### ●塩 58 **[塩[しお]]** 海水からとったり、岩塩から精製したりする、塩辛くて白い調味料。 59 **[粗塩[あらじお]]** 精製していない粒の粗い塩。 60 **[食塩[しょくえん]]** 精製した食用にするための塩。▷〜水 61 **[食卓塩[しょくたくえん]]** 卓上で料理の味つけに使う食塩。 <98> 62 **[胡麻塩[ごましお]]** いったごまと塩を混ぜたもの。赤飯などにふりかける。 63 **[波[なみ]の花[はな]]** ▷塩。◇「塩」の美称。「塩」の字の偏と旁を分けると「土」「口」「鹵」になり、鹵が「塩気」の意。「波の花」は、砕けた波の白いあわに見立てたもの。 ### ●しょうゆ 64 **[醤油[しょうゆ]]** 大豆と小麦でつくったこうじに食塩水を混ぜて発酵させてつくる、液状の塩辛い調味料。日本独自のもの。▷薄口〜・濃い口〜 65 **[生醤油[きじょうゆ]]** ①ほかの調味料や水などを加えていない(本来の)しょうゆ。②火入れ(加熱)をしていないしょうゆ。 66 **[紫[むらさき]]** ▷しょうゆ。◇その色から。多く料理屋などで使われる言葉。 67 **[御下地[おしたじ]]** ▷しょうゆの、ややもったいぶった、改まった言い方。「下地」は、味つけの基礎となる意から。 68 **[溜[た]まり]** 大豆だけでつくる濃厚なしょうゆ。「刺身に〜をつけて食べる」「溜まり醤油」の略。愛知・三重県などが産地。 ### ●みそ 69 **[味噌[みそ]]** 蒸した大豆などに、こうじと塩を混ぜて発酵させた、塩辛い調味料。西京みそ・信州みそ・八丁みそなど、原料・色・塩の量・産地などにより、いろいろなものがある。 70 **[白味噌[しろみそ]]** こうじの量を多くし、塩分を少なめにした白っぽいみそ。西京みそなど。⇔赤みそ 71 **[赤味噌[あかみそ]]** 長期間熟成させてつくる、赤褐色で、塩辛く、色の濃いみそ。仙台みそなど。⇔白みそ ◇白みそとともに色によって分類した言い方。 72 **[合[あ]わせ味噌[みそ]]** 種類の違うみそを混ぜ合わせたもの。 73 **[酢味噌[すみそ]]** 酢を混ぜたみそ。あえものなどに使う。 ### ●料理用の酒 74 **[味醂[みりん]]** 蒸したもち米とこうじを焼酎に入れてしぼった、調味用の甘い酒。 75 **[料理酒[りょうりしゅ]]** 料理に使う(安価な)日本酒。 76 **[酢[す]]** 米・麦・果実などを原料にした酸味のある液状の調味料。 77 **[食酢[しょくす]]** 食用にするための酢。◇「しょくす」ともいう。 78 **[生酢[きず]]** ほかの調味料などの混ぜものの入っていない生のままの酢。 79 **[ビネガー]** りんご酒やぶどう酒などからつくる西洋の酢。▶︎vinegar 80 **[合[あ]わせ酢[ず]]** 酢に各種の調味料を混ぜ合わせたもの。二杯酢や三杯酢など。 81 **[二杯酢[にはいず]]** 酢としょうゆの合わせ酢。 82 **[三杯酢[さんばいず]]** 酢とみりん(砂糖)としょうゆの、甘みのある合わせ酢。 83 **[ポン酢[ず]]** 橙(だいだい)のしぼり汁。◇本来はオランダ語の「ポンス(pons)」で、「ス」に「酢」をあてたもの。 84 **[梅酢[うめず]]** 梅の実を塩漬けにしたときに出るすっぱい汁。漬物に使うほか、薬としても用いられる。 ## m 名詞の類:モノ ### ●香辛料 00 **[香辛料[こうしんりょう]]** 辛みや香りなどをつける調味料。 01 **[スパイス]** 「香辛料」の洋語的表現。特に、西洋料理に用いるものをいう。▷シナモン・ナツメグ・サフラン・パプリカなどがある。▶spice ### ●こしょう 02 **[胡椒[こしょう]]** こしょう(コショウ科の熱帯性植物)の実を粉にした香辛料。▷白〜・黒〜 03 **[ペッパー]** 「胡椒」の洋語的表現。▷〜ミル・ホワイト〜・ブラック〜 ▶pepper ### ●からし 04 **[芥子[からし]]** からし菜の種を粉にした香辛料。黄色くて辛い。 05 **[和芥子[わがらし]]** 主に和風の料理に用いる、辛味の強いからし。◇「からし」は古語の形容詞「からし」から。 06 **[洋芥子[ようがらし]]** 西洋のからし菜の種で作るからし。ペースト状・パウダー状のものがある。 07 **[マスタード]** 洋がらし、特にペースト状のもの。▶mustard ### ●唐辛子 08 **[唐辛子[とうがらし]]** 赤くて辛いとうがらし(ナス科の一年草)の実を乾燥させて用いる香辛料。◇「唐芥子」「蕃椒」とも書く。 09 **[唐黍[とうがらし]]** 俗】とうがらし。 10 **[鷹[たか]の爪[つめ]]** 唐辛子を乾燥させたもの。◇形が鷹の爪に似ていることから。 11 **[七味唐辛子[しちみとうがらし]]** 唐辛子の粉末に、山椒・ごま・陳皮(みかんの皮を乾燥させたもの)・けしの実・麻の実・菜種・青のりなどを砕いて混ぜ合わせた、食卓用の調味料。 12 **[一味唐辛子[いちみとうがらし]]** 唐辛子だけを粉末にしたもの。 ●カレー粉 → 6904砕くk●その他の食用の粉 ### ●薬味など 13 **[薬味[やくみ]]** 料理に添える、香りの強い香味野菜や香辛料。◇しょうが・わさび・ねぎなど。 14 **[加薬[かやく]]** ①薬味。②主材料に薬味を加える意の「加薬味」から、薬味として材料に入れる各種の材料。▷〜ごはん ◇おもに関西地方で使われる。 15 **[振[ふ]り掛[か]け]** 魚肉・海苔などを粉にして味つけした食品。 16 **[生姜[しょうが]]** 薄黄色で辛みの強い根を薬味などに用いる野菜。▷〜湯・洗い〜・はじかみ〜・ひね〜・新〜 ◇「生薑」とも書く。 17 **[ジンジャー]** 「しょうが」の洋語的表現。特に粉末のものをいい、飲み物やクッキーなどに用いられる。▶︎ginger ### ●わさび 18 **[山葵[わさび]]** さわやかな辛みのある、地下茎をすりおろして薬味とする植物。特にその地下茎(をすりおろしたもの)。「〜を利かせる」「〜をおろす」▷生〜・練り〜・〜漬け <99> 19 **[本山葵[ほんわさび]]** 粉になっていたりしない、本物の生のわさび。 ### ●山椒 20 **[山椒[さんしょう]]** よい香りとぴりっとした辛みのある、ミカン科の植物。特にその熟した実を乾燥させ粉末にしたもの。◇「さんしょ」ともいう。 21 **[粉山椒[こなざんしょう]]** 山椒の実を乾燥させて、粉末にしたもの。七味唐辛子に入れたり、かば焼きにふりかけたりする。 22 **[木[き]の芽[め]]** 香味料として用いる、さんしょうの新芽。▷〜田楽・〜和え ●香料 → 0507かぐk●よいかおりのするもの ●香草 → 0506におうk●かおりのする物 23 **[大蒜[にんにく]]** 玉ねぎを小さくした形の強い香りのある野菜。「蒜」「𥄕」とも書く。 24 **[ガーリック]** 「にんにく」の洋語的表現。特に粉末にしたものをいい、肉料理などの隠し味として使う。▷〜パウダー ▶garlic ### ●塩辛 25 **[塩辛[しおから]]** 魚介類の内臓などを塩漬けにして発酵させたもの。「いかの〜で一杯やる」 26 **[海鼠腸[このわた]]** なまこのはらわたでつくった塩辛。 27 **[酒盗[しゅとう]]** かつおの内臓でつくった塩辛。◇酒を盗んでまで飲みたいほど、うまい肴だということから。 28 **[潤香[うるか]]** あゆの内臓でつくった塩辛。◇「潤香」「塩辛」とも書く。 ### ●塩魚 29 **[塩魚[しおざかな]]** 塩漬けにした魚。「〜と言えば鮭だね」 30 **[塩引[しおび]き]** 鮭・ますなどの塩物。 31 **[塩鮭[しおざけ]]** 塩漬けにした鮭。◇「しおじゃけ」ともいう。 32 **[新巻[あらまき]]** 甘塩の塩鮭。◇「荒巻き」とも書く。わらなどで巻いたことから。年末・年始の贈答品にすることが多い。 ### ●魚の卵の塩漬け 33 **[鱈子[たらこ]]** すけとうだらの腹子(卵巣)を塩漬けにしたもの。 34 **[明太子[めんたいこ]]** 鱈子に唐辛子などを加えて熟成したもの。◇「メンタイ」は「すけとうだら」の意の朝鮮語から。 35 **[筋子[すじこ]]** ますや鮭の卵巣を塩漬けにしたもの。 36 **[イクラ]** 鮭・ますの卵巣を一つ一つほぐして塩漬けにしたもの。▶︎ikra 37 **[鱲[からすみ]]** ぼら・さわら・ぶりなどの卵巣を塩漬けにして干したもの。◇形が中国(唐)の墨(「からすみ」の音)に似ることから。 38 **[数[かず]の子[こ]]** にしんの卵巣を干したもの。「正月の料理には〜は欠かせない」◇「鯑」とも書く。「鰊(にしんの異称)の子」の意。 39 **[キャビア]** 蝶鮫の卵の塩漬け。◇フォアグラ・トリュフとともに世界の三大珍味とされる。▶︎caviar ●梅干し → 5606漬けるk●漬物 ### ●酢の物 40 **[酢[す]の物[もの]]** 野菜・魚貝・海藻などを酢で調味した料理。 41 **[膾[なます]]** 大根・にんじん・魚肉などを細く切って酢であえたもの。 ●あえ物 → 6400まとめるm●あえ物 ## n 名詞の類:モノ ### ●果物 00 **[果物[くだもの]]** 生のまま、食後などに食べる草木の実。「デザートに〜を出す」◇「木の物」の意。 01 **[水菓子[みずがし]]** 「果物」の古い言い方。 02 **[フルーツ]** 「果物」の洋語的表現。▷〜ポンチ・〜パーラー ▶︎fruit 03 **[果肉[かにく]]** 果実の肉の柔らかい、食べられる部分。 ●果実 → 0109実るk●実 04 **[桃[もも]]** 産毛のような毛がある皮におおわれた、赤みがかった淡い黄色の、丸い形の果実。赤色系のものと黄色系のものがある。 05 **[白桃[はくとう]]** 多汁で甘い果肉の白い桃。◇肉質がかたいため缶詰にする黄色系の桃に対していう。 06 **[水蜜桃[すいみつとう]]** 水分が多く甘い桃。◇水蜜桃の略。明治時代に中国から伝わり、白桃などの改良種のもととなった桃。 07 **[ピーチ]** 「桃」の洋語的表現。▶peach ### ●梨 08 **[梨[なし]]** 果肉の白く、水分と甘みの多い、さわやかな甘みのある球形の果実。◇長十郎・二十世紀・幸水などの品種がある。 09 **[洋梨[ようなし]]** 西洋種のなし。ひょうたんのような形で、香りがよくて甘く柔らかい。◇「西洋梨」ともいう。 ### ●甘みのある果実 10 **[西瓜[すいか]]** 夏の代表的な果物で、あっさりした甘みのある赤や黄色の果肉がほとんど水分の、大きな球形の果実。◇「水瓜」とも書く。 11 **[メロン]** 果肉が淡い緑やだいだい色の、熟すと香りがする甘い果実。▷プリンス〜・マスク〜 ▶melon 12 **[通草[あけび]]** 熟すとたてに割れ、種子の多い半透明の果肉が現れる。◇「木通」とも書く。 13 **[枇杷[びわ]]** 黄色の卵形をした甘い果実。 14 **[バナナ]** 黄色の分厚い皮におおわれている、柔らかくて甘い果実。◇大きさ・形はさまざまで、フィリピンなどから輸入されるものは細長く、台湾のものはずんぐりしていて小さい。▶banana 15 **[無花果[いちじく]]** 熟すと暗紫色になる、びわの実に似た甘い果実。果肉は淡い紅色で、生食のほかジャムなどにも用いられる。◇「映日果」ともあてる。語源は、中世ペルシア語のanjirに中国で「映日果(インジークォ)」があてられ、それがさらに転音したもの。「無花果」は、花が実の中にあって見えないことからあてた字。 ### ●いちご 16 **[苺[いちご]]** 緑色のへたがついた、一口大の、赤くて甘ずっぱい果実。▷〜ジャム ◇オラン <100> ダからの外来種であることから、「オランダいちご」ともいう。「莓」とも書く。 17 **[ストロベリー]** 「いちご」の洋語的表現。「ストロベリーケーキ」のように、いちごを使った食品の複合語に用いることが多い。▶strawberry 18 **[木苺[きいちご]]** 山野に自生する同名の木になる、小さな黄色の実。ぶどう状に集まった、甘ずっぱい果実。◇ジャムやシロップに加工されることが多い。 19 **[ラズベリー]** 欧米で産する木いちご。果色は赤・黒・紫・黄などで、多くの栽培品種がある。▶︎raspberry ### ●さくらんぼ 20 **[桜ん坊[さくらんぼう]]** セイヨウミザクラの実。甘ずっぱい果実。◇「さくらんぼ」ともいい、「桜桃」とも書く。生食のほか、製菓用などに加工したものも多い。 21 **[桜桃[おうとう]]** ▷さくらんぼ。 ### ●りんご 22 **[林檎[りんご]]** しゃりっとした歯触りの、甘ずっぱい球形の果実。▷〜ジュース・〜酒 ◇「苹果」とも書く。紅玉・世界一・ふじ・むつ・王林・祝など品種も多く、果皮は赤・黄・緑色など。 23 **[アップル]** 「りんご」の洋語的表現。▷〜ソース・〜パイ ◇多く複合語の要素として用いる。▶︎apple ### ●甘酸っぱい果実 24 **[葡萄[ぶどう]]** 小さな球形の実が房状についた、甘ずっぱい果実。▷〜酒 ◇巨峰・デラウエア・マスカットなど品種も多く、果皮は濃い黒紫・赤紫・緑など。 25 **[パイナップル]** 松かさを大きくしたような形をした、果肉が黄色で多汁な、甘み・酸味の強い果実。▶pineapple 26 **[キウイ]** 果皮は茶褐色で、果肉は淡緑色で、多数の種がある、ほどよい甘みと酸味がある卵形の果実。▶︎kiwi 27 **[石榴[ざくろ]]** 熟すと実が割れて、甘ずっぱい外皮に包まれた小さな粒状の実が現れる球形の果実。◇「柘榴」とも書く。 28 **[ブルーベリー]** 小さな球形の、濃い青紫色の甘酸っぱい果実。ジャムなどにする。▶blueberry ### ●酸味のある果実 29 **[梅[うめ]]** 青くかたい、酸味の強い小さな果実。▷〜酒・〜干し・〜酢 ◇用途により、未熟な青い実と黄熟した実を使い分ける。 30 **[青梅[あおうめ]]** 熟していない青い梅。「〜でシロップを作る」 31 **[杏[あんず]]** 梅を大きくした形の、酸味の強い、赤みがかった黄色の果実。中国原産。生食もするが、多くジャムや乾果に加工される。 ### ●柑橘類 32 **[柑橘類[かんきつるい]]** ミカン科の(すっぱみのある)果実の総称。 33 **[蜜柑[みかん]]** 柑橘類の代表的なもので、皮がむきやすい、黄色で丸い果実。多汁で酸味も甘みもある。「こたつで〜を食べる」 34 **[温州蜜柑[うんしゅうみかん]]** ▷みかん。「温州」は、中国の温州がみかんの産地であったことからといわれるが、未詳。 35 **[夏蜜柑[なつみかん]]** みかんの一種で、皮が厚く大形で、酸味の強い果実。◇山口県原産。 36 **[八朔[はっさく]]** 夏みかんに似ているがやや小形で、肉質がかたい果実。◇陰暦「八月朔日(8月1日)」の略。このころから食べられることから。 37 **[椪柑[ぽんかん]]** みかんを大きくした形の、酸味は少ないが、甘み・香りの強い果実。◇「凸柑」ともあてる。「ポン(椪)」はインドの都市名であるPoonaにあてた漢字の中国音から。 38 **[文旦[ぶんたん]]** 柑橘類の中で最も大きい果実。果皮が非常に厚く、独特の香りとわずかな苦みがある。◇「ぼんたん」ともいう。 39 **[ザボン]** 「文旦」の洋語的表現。◇「朱欒」「香欒」ともあてる。▶︎zamboa 40 **[金柑[きんかん]]** 柑橘類の中で最も小さい果実。果肉は酸味が強いが、果皮には甘みと香りがあり、果皮ごと食べられる。◇「金橘」とも書く。 41 **[オレンジ]** 果肉は果汁が多く、甘み・酸味とも適度で、生食のほかジュースとしても多く用いられる果実。▷バレンシア〜・ネーブル〜 ▶orange 42 **[グレープフルーツ]** 果肉は多汁で、淡黄色と淡紅色とがあり、酸味と甘みがある。ふつう、砂糖などをかけて生食するほか、ジュースなどにも用いられる果実。◇語源は、ぶどうのように実がなることから。▶grapefruit ### ●香味料として使う柑橘類 43 **[レモン]** 卵のような形をした、強い酸味と香りのある黄色の果実。▷〜スカッシュ・〜ティー ◇「檸檬」ともあてる。▶︎lemon 44 **[ライム]** 果皮が緑色の、レモンに似た形の果実。酸味はレモンより強い。▶lime 45 **[柚[ゆず]]** 黄色で、でこぼこした果皮を香味料にする果実。果汁を酢の代用にする。▷〜みそ・〜湯 ◇「柚子」とも書く。 46 **[酢橘[すだち]]** 徳島県特産の、小さくすっぱいゆずに似た風味のある緑色の果実。 47 **[臭橙[かぼす]]** 大分県特産の、すだちに似た、少し大きい果実。 48 **[橙[だいだい]]** 酸味が強く、苦みのある果汁をポン酢の材料として使ったり、正月のしめ飾りにも使われる。 ### ●すもも 49 **[李[すもも]]** ばら科の落葉樹とその果実。果肉は赤・黄色で繊維が多い。◇「酸桃」の意から。 50 **[プラム]** 「すもも」の洋語的表現。特に、ソルダムやプルーンなどの改良種をいう。▶︎plum ### ●柿 51 **[柿[かき]]** 秋の代表的な果物で、赤みをおびた黄色の果実。形・大きさはさまざまで、品種は多数。▷次郎〜・富有〜・干し〜 52 **[甘柿[あまがき]]** 木になっているときから甘い柿。 53 **[渋柿[しぶがき]]** 熟しても渋みのある柿。◇干し柿にしたり、渋抜きをして食べる。 54 **[熟柿[じゅくし]]** ▷よく熟した柿。「鳥のために、〜を一つ枝に残す」 ### ●その他の果実 55 **[オリーブ]** 未熟なうちは青く、熟すにしたがって黄緑から青紫色になる、小さな果実。◇塩漬け・酢漬けにして食用にするほか、 <101> オリーブ油をとる。▶︎olive ### ●その他 56 **[胡麻[ごま]]** 黒・白・茶色の小さな種子。料理に使うときはいって用いる。▷すり〜・〜あえ・〜塩 ## p 名詞の類:モノ ### ●あん 00 **[餡[あん]]** 小豆・いんげん豆などの豆類を煮てつぶし、砂糖を加えて、さらに練りながら煮詰めたもの。◇ギョーザやまんじゅうに入れる、肉や野菜を練り合わせたものをもいう。 01 **[餡[あん]こ]** ▷あん。「このたい焼き、しっぽまでびっしり〜が入っている」 02 **[生餡[なまあん]]** 小豆を煮て、つぶしただけで、砂糖などを加えていないもの。 03 **[白餡[しろあん]]** 白いんげん豆や白小豆でつくったあん。◇「色あん」は、この白あんに食紅・ひき茶・みそなどを混ぜてさまざまな色のあんをつくる。 04 **[粒餡[つぶあん]]** 小豆の粒をつぶさないでつくるあん。 05 **[潰[つぶ]し餡[あん]]** ゆでた小豆をつぶし砂糖を混ぜた餡。 06 **[漉[こ]し餡[あん]]** 小豆を煮てつぶしたものをこして、皮を取り除いてつくるあん。 07 **[練[ね]り餡[あん]]** 生あんに水と砂糖を加えて練り上げたもの。 08 **[晒[さら]し餡[あん]]** 煮てつぶした小豆を水にさらし、乾燥させて粉末にしたもの。 ### ●クリーム 09 **[クリーム]** 牛乳や卵などからつくる、とろっとした甘みのあるもの。▶cream 10 **[生[なま]クリーム]** 牛乳から分離したばかりの脂肪分。料理や菓子づくりに使う。 11 **[カスタードクリーム]** 牛乳・卵・砂糖・香料をまぜ合わせたものに、小麦粉やコーンスターチなどを加え、煮詰めてつくったクリーム。◇菓子づくりなどに使う。▶︎custard cream 12 **[メレンゲ]** 卵白を泡立てて砂糖と香料を加えたもの。◇菓子づくりなどに使う。▶︎meringue ### ●甘い物 13 **[甘[あま]い物[もの]]** おやつやデザートとして食べる、甘い味がする食べ物の総称。「俗に、〜は別腹だ(腹が一杯でも食べられる)というね」◇普通、甘い菓子などの加工品に対して用い、砂糖などの原料や果物には用いない。 14 **[スイーツ]** 「甘い物」の洋語的表現。「OLに人気の店」▶sweets ### ●菓子 15 **[菓子[かし]]** おやつなどに食べる、甘い味をつけた食べ物。▷〜パン 16 **[茶菓子[ちゃがし]]** 茶を飲むときに添えて食べる菓子。 17 **[茶請[ちゃう]け]** 茶を飲むときに添えて食べる菓子。「今日のお〜は何にしましょう」◇菓子にかぎらず漬物などをもいう。 18 **[茶菓[さか]]** 茶と菓子。「〜の接待にあずかる」「茶の子さいさい」ともいう。 19 **[銘菓[めいか]]** 特別な名前をもつ有名な菓子。「これは有馬の〜です」 20 **[名菓[めいか]]** 有名でおいしい菓子。 21 **[冷菓[れいか]]** ▷冷やしたり凍らせたりした菓子。▷ゼリー・アイスクリーム・シャーベットなど。 22 **[氷菓[ひょうか]]** ▷凍らせた菓子。◇アイスクリーム・アイスキャンデーなど。 ### ●菓子の種類 23 **[和菓子[わがし]]** 日本風の、主として豆類のあんを使った菓子の総称。▷〜屋 ⇔洋菓子 24 **[洋菓子[ようがし]]** 西洋風の菓子の総称。▷〜店 ⇔和菓子 ◇ケーキ・クッキーなど。 25 **[生菓子[なまがし]]** 水分が多く、長くは日もちのしない菓子。「〜ですからお早めにお召し上がりください」⇔干菓子 26 **[干菓子[ひがし]]** 水分を少なめにしてつくった、長くもつ菓子。⇔生菓子 ◇らくがん・せんべいなど。 27 **[半生菓子[はんなまがし]]** 生菓子と干菓子の中間の、やや日もちのする菓子。◇最中など。 28 **[練[ね]り菓子[がし]]** 練ってつくった和菓子。◇羊羹・求肥など。 29 **[餅菓子[もちがし]]** もち米などを原料にしてつくった和菓子。◇大福・草餅など。 30 **[焼[や]き菓子[がし]]** 焼いてつくった菓子。◇和菓子では、どら焼き・たい焼きなど。洋菓子では、ビスケット・クッキーなど。 31 **[蒸[む]し菓子[がし]]** 蒸してつくった和菓子。◇蒸し羊羹・まんじゅうなど。「蒸し物」ともいう。 32 **[駄菓子[だがし]]** 麦・豆・あわ・ひえなどの雑穀に、あめや黒砂糖などを加えてつくった、安くて大衆的な菓子の総称。▷〜屋 33 **[スナック菓子[がし]]** 気軽に指でつまんで食べられ、ちょっとしたつまみにもなる菓子の総称。◇単に「スナック」ともいう。「スナック(snack)」は軽食の意。 ### ●生菓子類 34 **[羊羹[ようかん]]** 小豆あんに寒天を加えて固まらせた菓子。▷蒸し〜・栗〜・塩〜 35 **[水羊羹[みずようかん]]** 寒天を煮て溶かしたものに、あんを入れて固まらせた、水分の多い羊羹。 36 **[桜餅[さくらもち]]** 小麦粉でつくった皮に小豆あんを入れ、塩漬けした桜の葉で包んだ菓子。 37 **[柏餅[かしわもち]]** 小豆あんなどの入った餅を柏の葉で包んだ菓子。◇おもに端午の節句に食べる。 38 **[大福[だいふく]]** 薄い餅の中に小豆あんを包んだ菓子。▷苺〜・豆〜 ◇「大福餅」の略。 39 **[最中[もなか]]** もち米でつくった薄い2枚の皮に、小豆あんなどを入れた菓子。 40 **[饅頭[まんじゅう]]** こねた小麦粉の中に小豆あんや肉・野菜などの具を入れて蒸した菓子。▷栗〜・酒〜・中華〜 41 **[御萩[おはぎ]]** もち米とうるち米を混ぜて炊いて軽くつき、小豆あんやきなこをまぶしたもの。 <102> 42 **[牡丹餅[ぼたもち]]** ▷おはぎ。春につくるものを「ぼた餅」、秋のものを「おはぎ」という説もある。 43 **[粽[ちまき]]** 餅や餅米を、ちがや・笹の葉で三角・円錐形に包んで蒸したもの。昔、ちがやの葉で巻いたことから。 44 **[団子[だんご]]** 米の粉などをまるくこねて蒸したりゆでたりしたもの。 45 **[草餅[くさもち]]** よもぎの葉を入れてつくった餅(の中にあんを入れるなどした和菓子)。 46 **[餡[あん]ころ餅[もち]]** 餅をあんの中に転がして、あんでくるんだもの。 47 **[銅鑼焼[どらや]き]** 小麦粉に砂糖・卵などを入れて焼いた2枚の厚手の皮に、小豆あんをはさんだ菓子。◇どらのような形から。 48 **[鯛焼[たいや]き]** たいの形をした型に、小麦粉・卵・砂糖などでつくった生地と小豆あんを入れて焼いた菓子。 49 **[カステラ]** 卵・小麦粉・砂糖などを混ぜ、蒸し焼きにした菓子。室町時代末期に長崎に伝来したもの。▶︎castella ### ●干菓子類 50 **[煎餅[せんべい]]** こねた米の粉や小麦粉を薄く伸ばし、焼いて味つけした菓子。▷塩〜・瓦〜 51 **[霰[あられ]]** 餅を細かく切って、それを炒ったり揚げたりして味をつけたもの。 52 **[欠[か]き餅[もち]]** 餅を薄く切って乾かしたもの。焼いて食べる。「御欠き」ともいう。 53 **[花林糖[かりんとう]]** 小麦粉に砂糖・ふくらし粉を入れて練り、細長く切って油で揚げ、黒砂糖などをまぶしつけた菓子。 54 **[粔籹[おこし]]** 蒸して乾かしたもち米やあわを炒って、砂糖や水あめを加えて固めた菓子。ごま・くるみ・豆などを混ぜたものもある。「興」とも書く。 55 **[落雁[らくがん]]** 米・麦・大豆などの粉に、砂糖・水あめを加えて練り、型抜きしたあと乾燥させた菓子。 ### ●綿菓子 56 **[綿菓子[わたがし]]** 専用の機具でざらめを溶かしながら糸状にし、それを割りばしなどに巻きつけた、綿のようにふわふわした菓子。 57 **[綿飴[わたあめ]]** 「綿菓子」のより一般的な言い方。 ### ●主な洋菓子 58 **[ケーキ]** 小麦粉・バター・卵などからつくった洋菓子の代表的なもの。▷チーズ〜・バター〜・チョコレート〜・シフォン〜 ▶cake 59 **[スポンジケーキ]** 各種のケーキ類の基材となる、スポンジのようにふくらんだ、カステラ状のもの。▶︎sponge cake 60 **[ショートケーキ]** スポンジケーキにクリームや果物をのせたり、はさんだりしたケーキ。▶︎shortcake 61 **[デコレーションケーキ]** スポンジケーキをクリーム・チョコレート・果物などで飾りつけた大形のケーキ。◇和製洋語。デコレーション(decoration)+ケーキ(cake) 62 **[パイ]** 小麦粉にバターを混ぜてつくった生地に、果実の甘煮や肉などを包んで焼き上げた菓子や料理。▷アップル〜・ミート〜 ▶pie 63 **[ドーナツ]** 小麦粉に卵・砂糖・ふくらし粉を混ぜてこねたものを、リング状やボール状にして油で揚げた菓子。◇「ドーナッツ」ともいう。▶doughnut 64 **[シュークリーム]** 小麦粉・バター・卵などを混ぜ合わせて焼いた皮に、クリームを入れた菓子。◇「シューアラクリーム(フchou à la crème)」から。「シュー」はキャベツ、「クレーム」はクリームの意。 65 **[エクレア]** 表面にチョコレートを塗った細長いシュークリーム。▶︎éclair 66 **[プリン]** 牛乳・卵・砂糖を混ぜ合わせて型に入れ、蒸して固めた菓子。「プディング(pudding)」から。 ### ●ビスケット類 67 **[ビスケット]** 小麦粉に砂糖・牛乳・バター・卵などを加え、オーブンで焼いた小さな菓子。▶biscuit 68 **[クッキー]** ▷たっぷり脂肪分が多く、さくっとした歯ごたえのある、ビスケットに似た菓子。▶︎cookie 69 **[クラッカー]** 砂糖を使わず、軽く塩味をつけたビスケット。▶cracker ### ●チョコレート 70 **[チョコレート]** カカオ豆に砂糖・カカオバター・ミルク・香料を加えて練り上げ、型に入れてかためた菓子。▷ビター〜・ミルク〜 ▶chocolate 71 **[チョコ]** 「チョコレート」の略。▷板〜・棒〜 ◇しばしば複合語の構成要素として用いる。 ### ●汁粉 72 **[汁粉[しるこ]]** 小豆あんの汁の中に餅や白玉などを入れたもの。▷〜田舎〜 73 **[善哉[ぜんざい]]** ①関西でつぶしあんの入った汁粉。▷蕎麦〜 ②関東で餅や白玉などに小豆あんをかけたもの。 ### ●蜜豆 74 **[蜜豆[みつまめ]]** ゆでたえんどう豆に果物や寒天を混ぜ、蜜をかけたもの。 75 **[餡蜜[あんみつ]]** 蜜豆に小豆あんを加えたもの。▷クリーム〜 ## S 名詞の類:ヒト ### ●食通 00 **[食通[しょくつう]]** 料理の味や知識に通じている人。「〜をもうならせる店」 01 **[グルメ]** 「食通」の洋語的表現。▶︎gourmet 02 **[食[く]い道楽[どうらく]]** 食べることにぜいたくをする人。 03 **[食道楽[しょくどうらく]]** 「食い道楽」の漢語的表現。 04 **[美食家[びしょくか]]** おいしいものやぜいたくなものを食べることに熱心な人。 05 **[グルマン]** 「美食家」の洋語的表現。▶︎gourmand <103> # 04 見る・聞く(視聴覚) # 0400 見る ## a 動詞の類 00 **[見[み]る]** 対象の形・色・様子・内容などを目によって感じとる。「映画を〜」「遠くを〜ような目つき」「見て見ぬふりをする」「〜と聞くでは大違い」◇楽しんで見る場合などは「観る」とも書く。 01 **[直視[ちょくし]]** 自分の目で、ありのままに対象をありのままに見ること。「現状を〜したうえで対策を考える」 02 **[正視[せいし]]** まともに見ること。「あまりに悲惨で、〜するにしのびない」◇否定的な文脈で用いることが多い。 03 **[目視[もくし]]** 自分の目で確かめること。「〜できる距離には限りがある」「航空管制官は上空の〜を怠らない」 ### ●互いに見る 04 **[見[み]合[あ]う]** 互いに相手を見る。「両力士は、もろ手を突いて見合った」 05 **[見[み]合[あ]わせる]** ある事柄の展開・情報に接した者同士が、驚いたりして思わず互いに顔を見る。「親会社倒産の報に顔を見合わせた」 06 **[見[み]交[か]わす]** 互いに顔や目を見る。「目と目を〜す」 ### ●ちらっと見る 07 **[一見[いっけん]]** 外見だけをちらっと見ること。「〜してただ者ではないと悟る」 08 **[一瞥[いちべつ]]** ▷一度ちらりと見ること。「〜して状況がわかる」▷〜瞭然 09 **[一目[いちもく]]** ▷一度見ること。「表札を〜して玄関に入る」 10 **[瞥見[べっけん]]** ちらっと(ざっと)見ること。「彼の著書を〜する」 11 **[一顧[いっこ]]** ちらっと振り返って様子などを見ること。「〜だにしない」 ### ●見掛ける 12 **[見掛[みか]ける]** 見つけようとして見るのではなく、たまたま目に入る。「古い硬貨が道に残っている。「駅前であの人を見掛けました」「本屋でよく〜人」 13 **[見受[みう]ける]** ①見掛ける。「あたり一帯に緑豊かな環境が見受けられた」「アベックの姿もちらほら見受けられた」②様子などを見てそうであると思う。「相変わらずお元気そうにお見受けしました」 14 **[目[め]にする]** 見る機会がある。「近ごろよく〜光景だ」 ### ●見慣れる 15 **[見慣[みな]れる]** 何度も見て珍しくなくなる。「奇抜な若者のファッションも見慣れてきた」「見慣れた光景」「このあたりでは見慣れない男だ」◇「見馴れる」とも書く。 16 **[見付[みつ]ける]** ふだんよく見る。「長年見つけた景色ともしばらくお別れだ」 ### ●見たり聞いたりする 17 **[見聞[けんぶん]き]** 物事や人に関する様子・情報を自分見たり、人から聞いたりすること。「若者の風俗を〜する」 18 **[見聞[けんぶん]]** ▷見聞き。「その国の風習を〜する」 19 **[視聴[しちょう]]** ▷見たり聞いたりすること。「テレビの国会中継を〜する」▷〜者・〜率 20 **[聴視[ちょうし]]** 視聴。「テレビの〜にあてる時間が長い」▷〜者・〜料・〜率 ◇「率」がつく場合は、「視聴」のほうが一般的。 ### ●全体を見る 21 **[見通[みとお]す]** 最初から最後まで全部見る。「長時間の映画を〜のは疲れる」 22 **[目[め]を通[とお]す]** ひととおり、最初から最後まで見る。「膨大な量の書類に〜」 23 **[総覧[そうらん]]** ▷ある事柄のすべてについて見ること。「太平洋戦争に関する資料を〜する」◇「綜覧」とも書く。 24 **[通観[つうかん]]** ▷ある事柄の移り変わりなどを把握するために全体を通して見ること。「戦後の経済動向を〜する」 25 **[概観[がいかん]]** ▷全体をざっと見ること。「東西の歴史を〜する」 ●大観する → 1802見通すa●見通す ●見て取る → 1802見通すa●見抜く ●見届ける → 1603確かめるa●確かめる ### ●実際にその場で見る 26 **[実見[じっけん]]** 実際に自分の目で見ること。「現場を〜する」 27 **[目撃[もくげき]]** ▷事件などが起こった現場や特定の人物をその場で見ること。「刺殺事件を〜した」▷〜者 ### ●内々に見る 28 **[内見[ないけん]]** ▷一部の人が(うちわだけで)内々に見ること。「新製品を〜する」 29 **[内覧[ないらん]]** ▷一部の人が、非公式に見ること。「身上書を〜する」▷〜会 ### ●書物などを見る 30 **[閲覧[えつらん]]** ▷書物や資料などを見たり読んだりすること。「〜するときは静かに」▷〜者・〜室 31 **[一覧[いちらん]]** ひととおり目を通すこと。「巻末の年表を〜する」 32 **[通覧[つうらん]]** ▷書物・書類などの全体に目を通すこと。「明治期の新聞を〜した」 33 **[縦覧[じゅうらん]]** ▷書物・文書などを思うまま自由に見ること。「登記書類を〜する」▷〜謝絶 ◇「縦」は「思うままに」「自由に」の意。 ●回覧する → 1807読むb●複数の人で読む ### ●尊敬した言い方 34 **[御覧[ごらん]になる]** 「見る」の尊敬語として、もっともふつうの言い方。「報告書を大臣が〜はずです」 35 **[御覧[ろう]じる]** 「見る」の、やや古風でもったいぶった言い方。「細工は流々、仕上げをごろうじろ」◇「ごらんず」→「ごろうず」→「ごろうじ <104> る」と変化した語。多く、命令形「ごろうじろ」の形で用いられる。 36 **[叡覧[えいらん]]** ▷身分の高い人がご覧になること。 37 **[照覧[しょうらん]]** ▷神仏がご覧になること。「八百万の神もご〜あれ」 38 **[笑覧[しょうらん]]** ▷自分や身内がつくったものを相手にご覧になること。「拙稿ご〜に供します」「どうぞ〜ください」◇自分のものを相手に見てもらうときに用いる、へりくだった言い方だが、行為者は相手である。手紙などで使う。 ### ●へりくだった言い方 39 **[拝[はい]する]** 「見る」の謙譲語。「秘蔵の品を拝ませてください」「初日の出を拝みに行く」◇対象物は、それ自体に価値があるのがふつうで、人に対する謙譲性は低い。また、「札束を拝むのは久しぶりだぜ」のように俗なニュアンスを帯びることがある。 40 **[拝見[はいけん]]** 「見る」の、相手のものをうやうやしく見る意の謙譲語で、もっともふつうの言い方。「一度お宅を〜したいと思いますが」◇謙譲語として「拝む」よりも一般性があり、対象物を所有している人への敬意がよく反映される。 41 **[拝する]** 「拝見」のよりかたい言い方。「陛下のご尊顔を拝し、感激した」 42 **[拝観[はいかん]]** ▷神社仏閣やそこにある仏像・宝物などを、敬意をもって見ること。「宝剣を〜する」▷〜料 ### ●夢を見る 43 **[夢[ゆめ]を見[み]る]** 眠っている間に、実際のことであるかのように感じて見る。「覚めたときに気持ちのいい夢を見たいものだ」 44 **[夢路[ゆめじ]を辿[たど]る]** 夢を見たりして気持ちよく眠る。 ### ●見歩く 45 **[見歩[みある]く]** 見たいものなどを、いろいろなところに行って見る。「彼は焼き物を見るのが好きで、休みの日には、あちこち見歩いているそうだ」 46 **[冷[ひ]やかす]** 買う気もないのに、商品を手にとったり値段を聞いたりする。「ショーウインドーの店をひやかして歩く」◇「素見す」とも書く。 47 **[ウインドーショッピング]** 買う気はないのに、ショーウインドーに飾ってある商品を楽しみながら見て歩くこと。「〜で時間をつぶす」▶︎window-shopping ●見誤る → 1513誤るa●見誤る ### ●その他 48 **[見尽[みつ]くす]** 見るべきものをすべて見てしまう。「この図書館の資料は見尽くした」 ●目が行く → 1503気になるa ## C 形容詞の類 00 **[目[め]が近[ちか]い]** 近視である様子。「目が近くなって眼鏡をかけた」 ●目敏い → 8900はやいc●気がつくのがはやい ## d 形容動詞の類 00 **[初見[しょけん]の]** 楽譜などを初めて見る様子。「この曲が〜で弾けたら合格です」 01 **[必見[ひっけん]の]** 見るべき、あるいは読むべき価値がある様子。「受験生〜の書」 02 **[未見[みけん]の]** まだ見ていない様子。「〜の書なので、批評はできない」 03 **[晴眼[せいがん]の]** 病気・故障などがなく正常に見ることのできる目である様子。▷〜者 ◇盲人の側からの言葉。 04 **[盲目[もうもく]の]** 目が見えない様子。「〜の人」 05 **[片目[かため]の]** けがなどで一方の視力を失って、見える目がひとつである様子。「〜の浪人を主人公にした劇画」 06 **[隻眼[せきがん]の]** ▷片目。「〜の武士」◇「すぐれた見識」の意でも用いる。 07 **[独眼[どくがん]の]** ▷片目。〜竜(独眼の英雄。特に、安土桃山・江戸初期の武将である伊達政宗の通称)◇「隻眼」が一般的な言い方であるのに対して、「独眼」は「独眼竜」の形で用いられることが多く、すごみを感じさせるニュアンスがある。 ## f 副詞の類 00 **[見[み]た所[ところ]]** 実際に見て自分が判断する様子。「〜何の変哲もない」 01 **[見[み]るからに]** ひと目見ただけで、それとわかる様子。「〜強そうだ」 02 **[目[ま]の当[あ]たりに]** 驚くべき光景などを、直接自分の目で見る様子。「被災状況を〜する」「爆発事故の瞬間を〜見た」 ●ぱっちりと → 4907あけるf ●ちらりと → 8000少ないf●少しである様子 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **[見方[みかた]]** あるものや事柄をとらえ、判断する見解。「〜を変える」「そういう〜もある」「大学に入って物の〜が広まった」 01 **[見様[みよう]]** ▷見たようす。「その踊りは〜によっては美しくもある」「見様によっては」の形で用いられることが多い。 02 **[衆目[しゅうもく]]** 多くの人の見る目。「国民の〜を担う政治家であることは〜の一致するところだ」 03 **[傍目[はため]の]** 第三者の立場から見ること。「罹災者の生活は、〜にも気の毒なものだった」 04 **[傍目[おかめ]]** 当事者でない人の見方。「〜には、君の旗色が悪い」▷〜八目(第三者は当事者より客観的に判断できる)◇「岡目」とも書く。 05 **[余所目[よそめ]]** 他人の立場で見ること。「あの新婚さんは〜もはばからず接吻した」◇「はため」よりも距離をおいて見る場合にいう。 06 **[脇目[わきめ]]** 横から見ること。「〜もふらず勉強する」「〜には簡単そうに見えても、実際にやってみると、そうではないことが多い」 07 **[人[ひと]目[め]]** 1度だけちょっと見ること。「〜だけでも息子に会わせてくれ」「〜でにせ物だとわかった」▷〜惚れ 08 **[夜目[よめ]]** 夜、暗いところで見ること。「〜でもはっきりわかる」 09 **[遠目[とおめ]]** 遠くから見ること。「〜にはよくわからなかった」 10 **[肉眼[にくがん]]** 顕微鏡・望遠鏡などに頼らず、人間の目だけで見ること。「〜でも見える星」 <105> 11 **[裸眼[らがん]]** 眼鏡などをかけないで見ること。「〜で視力検査をする」 12 **[半眼[はんがん]]** まぶたを半分開けていること。「目を〜に開く」「〜の仏像」 13 **[細[ほそ]目[め]]** 細く目を開けること。「まぶしくて〜で見る」 14 **[薄目[うすめ]]** まぶたをわずかに開けること。「まぶしいといわれたが、〜を開けて見ていた」 ### ●目つき 15 **[目付[めつ]き]** ものを見るときの目の様子。「はるか遠くをながめる〜」「鋭い〜の刑事」◇どちらかというと望ましくない目の様子。 16 **[眼差[まなざ]し]** ものを見るときの、感情や心の状態などを表す目つきや視線。「優しい〜を注ぐ」「真剣な〜で実験に取り組む生徒たち」「女性ファンの熱い〜」「敵意に満ちた〜」◇「目差し」とも書く。 17 **[眼光[がんこう]]** 対象を見つめるときなどの眼の光や輝き。「〜が鋭い」「〜人を射る」 18 **[目配[めくば]せ]** 目でつくる表情。「〜で危険を知らせる」 19 **[酔眼[すいがん]]** ▷酒に酔ったときの目つき。▷〜朦朧 ●色目 → 3009なまめかしいh●なまめかしい目つき・声 ### ●ご覧 20 **[御覧[ごらん]]** 「見る」の尊敬語。多く「〜ください」「〜なさい」の形で用いる。「よくごらん、あそこに鳥がいる」「ごらん、海の向こうに見えるのが北海道だよ」のように「見ろ」の丁寧な言い方としても用いる。 21 **[高覧[こうらん]]** ▷相手の見るという行為を敬っていう語。「ご〜ください」 22 **[天覧[てんらん]]** ▷天皇がご覧になること。「〜に供する」▷〜相撲・〜試合 ### ●夢 23 **[夢[ゆめ]]** 眠っている間に、実際のことであるかのように見たり感じたりする現象。「〜からさめると、汗をびっしょりかいていた」「こわい〜を見た」 24 **[睡夢[すいむ]]** ▷夢。「〜から覚める」 25 **[夢見[ゆめみ]]** 夢を見ること。「昨夜は〜が悪かった」 26 **[初夢[はつゆめ]]** 新年になって最初に見る夢。ふつう、1月1日の夜から2日の朝にかけて見る夢をいう。 27 **[正夢[まさゆめ]]** あとになって現実になる夢。「ゆうべ見た夢が〜になった」⇔逆夢 28 **[逆夢[さかゆめ]]** あとになって、その反対になる夢。「ゆうべの〜が本当になりませんように」⇔正夢 29 **[悪夢[あくむ]]** 不吉だったり恐ろしかったりする、悪い夢。「〜にうなされる」 30 **[夢魔[むま]]** ▷ひどい不安や恐怖を感じさせる夢。「〜にうなされて、汗をびっしょりかく」 31 **[霊夢[れいむ]]** ▷神仏が現れてお告げをする不思議な夢。 32 **[酔夢[すいむ]]** ▷酒に酔って眠ったときに見る夢。 ●見応え → 4102答えるh●応え ●見納め → 9004終えるh●済ませること ●目分量 → 1601計るd ●見誤り → 1513誤るh●見誤り ## i 名詞の類:コト・サマ ### ●視力 00 **[視力[しりょく]]** ものを見る目の能力。「〜を失う」▷〜検査 01 **[近視[きんし]]** 眼球の調節が不十分で、網膜の前方で像を結ぶため、遠くのものが見えにくい状態。「度の強い〜の眼鏡をかける」▷仮性〜・〜眼 ⇔遠視 02 **[近眼[きんがん]]** 「近視」の、より口語的で一般的な言い方。「横になって本を読むと〜になるよ」⇔遠眼 03 **[近[ちか]目[め]]** 「近視」の、より口語的な言い方。◇「近眼」とも書く。 04 **[遠視[えんし]]** 眼球の調節が不十分で、網膜の後方で像を結ぶため、近くのものが見えにくい状態。⇔近視 05 **[老眼[ろうがん]]** 年をとって眼球の調節が不十分になり、近くのものが見えにくい状態。▷〜鏡 06 **[乱視[らんし]]** ものがいくつにもずれて見えるような状態。角膜や水晶体が正しい球面になっていないため、正常な屈折を行わないことによって起こる。 07 **[弱視[じゃくし]]** 矯正できないほど視力が弱いこと。▷先天性〜 08 **[色盲[しきもう]]** 生まれつき、ある種の色の区別のつかない状態。 09 **[色弱[しきじゃく]]** 軽い色盲。 10 **[目[め]翳[かす]み]** 病気・疲労・老齢のため、目がかすんでよく見えない状態。 ●視覚 → 0500感じるh●いろいろな感覚 ## k 名詞の類:モノ ### ●見るもの 00 **[一覧[いちらん]]** 全体の事柄を一度に見られるように工夫したもの。「展示物の〜」▷〜表 01 **[見物[みもの]]** 見る価値のあるもの。「このゲームは〜だ」「彼がどう出るかが〜だ」 02 **【色[しき]】** 仏教で、視覚によって見ることができるものの総称。「〜即是空(この世に存在する物質的なものはすべて実体のないものである)」 ●早見表・見取り図 → 2203表すm●表●図 ### ●目 03 **[目[め]]** ものを見る働きをする生物の器官。「〜で見る」「カメラをこちらも向けなさい」「柔和な〜」◇「眼」とも書く。「いやらしい目で見る」「冷たい目で見る」「好奇の目で見られる」「やさしい目で孫を見守る」のように、「目つき」や「まなざし」の意にも、「目のやり場に困る」「ふと横に目を移すと彼女が立っていた」「世間の目が気になる」のように「視線」の意にも、「最近、急に目が悪くなった」のように「視力」の意にも、幅広く用いられる。 04 **[眼[まなこ]]** 「目」の古風な言い方。「〜に宿る情熱の炎」 05 **[上[あ]がり目[め]]** 目じりがつり上がった目。「怒ると〜になる」⇔下がり目 06 **[吊[つ]り目[め]]** 「上がり目」より、怒りを含む目つきというニュアンスが強い。 07 **[下[さ]がり目[め]]** 目じりの下がった目。「笑うと〜になる」⇔上がり目 <106> 08 **[垂[た]れ目[め]]** ▷下がり目。「〜の人形」 09 **[青[あお]目[め]]** ▷青い色の目。◇西洋人を指していうことがある。 10 **[碧眼[へきがん]]** ▷青い色の目。◇「紅毛〜」は「紅毛人」の略。紅毛〜転じて「西洋人」を表すことがある。 11 **[赤目[あかめ]]** ①病気・疲労などで、赤く充血した目。②血管が赤く透けて見える目。 12 **[三白眼[さんぱくがん]]** 黒目が上の方に片寄り、残る三方が白目になっている目。凶相といわれる。 13 **[ぎょろ目[め]]** 俗】鋭い光をたたえてにらむような、よく動く大きな目。 14 **[団栗眼[どんぐりまなこ]]** どんぐりの実のように丸くて、くりくりしている目。「〜のかわいい男の子」◇「どんぐり目」ともいう。 15 **[寝惚[ねぼ]け眼[まなこ]]** 寝起きの、まだ眠たげで、ぼんやりしている目。「弟は〜をこすりながら部屋から出てきた」 16 **[両目[りょうめ]]** 左右両方の目。「〜でしっかり見なさい」▷〜が開く(相撲で、負けの黒星が続いていた力士が、やっと2勝めをあげて、白星が2つになる)」⇔片目 17 **[両眼[りょうがん]]** 「両目」のかたい言い方。「〜を開いてよく見よ」 18 **[片目[かため]]** 片方の目。「〜をつぶる」⇔両目 19 **[単眼[たんがん]]** 昆虫・くも類などの目で、明暗がわかるくらいの簡単な構造のもの。 20 **[複眼[ふくがん]]** 昆虫・甲殻類などの目で、小さい目が数多く集まっているもの。その集まりが1つの目のように見える。◇比喩的に「多角的な見方」の意でも用いる。 ### ●目を構成する部分 21 **[目玉[めだま]]** ▷目の中の光を感じ、ものを見わける球状の器官。▷〜焼き 22 **[目[め]の玉[たま]]** ▷目玉。「〜が飛び出るような値段」◇「目玉」に比べて玉を強調している。 23 **[目[まなこ]ん玉[たま]]** 俗】目の玉。 24 **[眼球[がんきゅう]]** 「目玉」のかたい言い方。▷〜突出・〜銀行(アイバンク) 25 **[眼底[がんてい]]** ▷眼球の内部の後面で、網膜のあるところ。▷〜検査 26 **[白目[しろめ]]** 目の白い部分。「〜が充血する」→黒目 27 **[黒目[くろめ]]** 目の黒い部分。「〜の大きな子」⇔白目 28 **[瞳[ひとみ]]** ▷黒目の中心部。「つぶらな〜」「〜を凝らす」 29 **[瞳孔[どうこう]]** 「ひとみ」のかたい言い方。「〜が開く」▷〜反射 30 **[双瞳[そうどう]]** ▷両方のひとみ。「涼しげな〜」 31 **[虹彩[こうさい]]** 瞳孔の周囲にあって、目に入る光の量を調節する部分。 32 **[水晶体[すいしょうたい]]** ▷瞳孔を通ってきた光の屈折率を変えて網膜上に像を結ばせる、透明なレンズ状の部分。 33 **[網膜[もうまく]]** ▷水晶体で像を結ばせる、眼球の後部の膜。視神経が分布する。「〜に焼きつく光景」▷〜剥離・〜出血 34 **[視神経[ししんけい]]** ▷網膜に受けた光の刺激を、脳に伝える神経。 35 **[盲点[もうてん]]** ▷視神経が眼球に入りこむところで、網膜が分布していない、眼球後部の一点。ここで結んだ像は見られない。 36 **[結膜[けつまく]]** まぶたの裏と眼球の白目の部分を覆う、透明の薄い粘膜。▷〜炎 37 **[角膜[かくまく]]** 眼球の黒目の部分を覆う、円形で皿状の透明な膜。▷〜炎・〜移植 38 **[眼窩[がんか]]** ▷頭蓋骨の、眼球がはまる丸いくぼみ。「落ちくぼんだ〜」◇「眼窠」とも書く。 ●義眼 → 9213似せるk●身体の一部に似せたもの ### ●眼球の周囲 39 **[瞼[まぶた]]** 目を閉じたとき、目を覆っている皮膚。「〜を閉じる」「目蓋」とも書く。「故郷の山がまぶたに浮かぶ」「まぶたの母」のように、比喩的に、面影や空想など、心の中にある何事かの姿が映る部分の意にも用いられる。 40 **[眼瞼[がんけん]]** ▷まぶた。「〜が痙攣する」 41 **[二重[ふたえ]瞼[まぶた]]** ▷しわがあって、二重になっているように見えるまぶた。「〜が美しさを添える」 42 **[一重瞼[ひとえまぶた]]** ▷しわがなくて、二重になっていないまぶた。「〜の和風な美人」 43 **[目頭[めがしら]]** 目の、鼻に近いほうの端。「感動のあまり〜が熱くなる」⇔目尻 44 **[目尻[めじり]]** 目の、耳に近いほうの端。「事件の意外な展開に〜を下げた」「きりっと上がった〜」⇔目頭 ◇「眦」とも書く。 45 **[眦[まなじり]]** ▷目尻。「〜を決する(怒ったり、意を決したりするときに、目を大きく見開く)」◇「眥」「睚」とも書く。 46 **[目許[めもと]]** 目のあたり。「〜の涼しい人」◇「目元」とも書く。 ●まつげ・眉毛 → 0106生えるm●体の毛 ●眉 → 0106生えるu●毛などが生えるところ ### ●眼鏡など 47 **[眼鏡[めがね]]** 視力の矯正・補強や目の保護のために用いる、枠にレンズをはめた器具。ふつう、耳にかけて、レンズを目の前に固定して用いる。 48 **[眼鏡[がんきょう]]** ▷めがね。▷〜店 49 **[鼻眼鏡[はなめがね]]** ▷昔の眼鏡で、耳にかけるところがない、鼻筋をはさんでかけるもの。「片眼鏡」は、片方の目にかけるもの。 50 **[色眼鏡[いろめがね]]** ▷色のついたレンズやガラスをはめた、めがね。 51 **[サングラス]** 直射日光や紫外線から目をまもるためにかける色めがね。「大きな〜をかける」▶︎sunglasses 52 **[ゴーグル]** スキー・水泳などをするときや、オートバイに乗るときなどに用いる、目の部分をすっぽりとおおって、風や水、紫外線などから目をまもるめがね。「〜が曇ってしまって前がよく見えない」▶︎goggles 53 **[伊達眼鏡[だてめがね]]** 度の付いていない、ガラスをはめた、おしゃれのためにかける素通しめがね。 54 **[素通[すどお]し]** ▷伊達眼鏡。 55 **[老眼鏡[ろうがんきょう]]** 老眼を矯正するためのめがね。 <107> 56 **[コンタクトレンズ]** めがねのかわりに、角膜をおおって視力を矯正する、小さなレンズ。「落とした〜を探す」◇略して「コンタクト」ともいう。▶︎contact lens ●水中眼鏡 → 2504泳ぐk●泳ぐときに使うもの ## S 名詞の類:ヒト 00 **[盲[めくら]]** 目の不自由な人。「〜の手を引く」 01 **[晴眼者[せいがんしゃ]]** 盲人ではない、目に不自由のない人。◇盲人の側からの言葉。 02 **[視聴者[しちょうしゃ]]** テレビの番組を見る人。「〜をふやす」◇「聴視者」という。 ## z その他 00 **[百聞[ひゃくぶん]は一見[いっけん]に如[し]かず]** その事柄について人から100回も聞くより、一度自分の目で見たほうが容易に把握できる。「〜、ともかく行ってらっしゃい」 # 0401 見つめる ## a 動詞の類 ### ●見つめる 00 **[見[み]つめる]** 視線をそらすことなく対象を見つづける。「相手の目を見つめて話す」「穴のあくほど〜」「将来を〜」 01 **[見詰[みつ]め合[あ]う]** 互いに目を見つめる。「〜ふたり」 02 **[見据[みす]える]** 物事や人の本質を見きわめようとじっと見つめる。「彼女は正面に座ると彼をじっと見据えた」「今後の動向を見据えて計画を立てる」 03 **[見定[みさだ]める]** しっかりと見て確かめる。「遠くの標的を〜」 04 **[目[め]を据[す]える]** 視線を動かさないでじっと見つめる。「目を据えて、大人のやることをを見ている子」 05 **[目[め]を凝[こ]らす]** 注意を目に集中させて見る。「闇に目を凝らす」 06 **[凝視[ぎょうし]]** ▷目を凝らすこと。「前方の暗闇を〜する」 ### ●よく見る 07 **[熟視[じゅくし]]** ▷欠点がないか十分に見ること。「試験品を入念に〜する」 08 **[細見[さいけん]]** ▷細かく見ること。「〜した結果、問題はありませんでした」 09 **[刮目[かつもく]]** ▷強い関心をもって注意してよく見ること。「〜して見よ」◇「刮」は「こする」の意。 10 **[目[め]を注[そそ]ぐ]** ▷注意を集中しようとしてよく見る。「注意を〜」 ### ●心を奪われて見る 11 **[見入[みい]る]** 心を奪われてじっと見る。「かぶと虫の動きに〜都会の子供」 12 **[見蕩[みと]れる]** 美しさやすばらしさに心を奪われて、うっとりと見る。「みごとな演技に〜」 13 **[見惚[みほ]れる]** うっとりするほど美しいと感じて見る。「彼女の美しい横顔に〜」 ### ●注意すべきものとして見る 14 **[注目[ちゅうもく]]** 対象に価値や関心があるので注意して見る。「新説に世の中が〜する」「〜に値する研究」「世間の〜を浴びる」「〜の的」 15 **[注視[ちゅうし]]** 注意深く、じっと見ること。「選手宣誓を〜する」「現状を〜する」◇「注目」に比べ注意の度合いが高い。 16 **[環視[かんし]]** ▷周囲の人々が注目して見ていること。「それは大勢の生徒が〜する中でのできごとだった」「衆人〜の中」 17 **[目[もく]される]** ▷注目する。「将来を〜されている青年」◇ふつう、受け身の形で用いられる。 18 **[目[め]を注[そそ]ぐ]** 関心や慈しみの気持ちなどをもって、注意して見つめる。「孤児に温かい〜」◇「一触即発の両国の動向に、世界中の目が注がれている」のように、受け身では「目が注がれる」の形になる。 19 **[視線[しせん]を注[そそ]ぐ]** 関心のある対象などをじっと見つめる。「企業は新しく開発されたその技術に熱い視線を注いでいる」「場違いな発言をした彼に、その場にいた人々は冷たい視線を注いだ」◇「目を注ぐ」と同様に、受け身では「視線が注がれる」の形になる。 20 **[目[め]を留[と]める]** 偶然、対象に目がいき、注意してじっと見る。「ふとその看板に〜」「挙動の怪しい男に〜」 21 **[目[め]を付[つ]ける]** ▷ある行為の対象として適当な物または人だとして気をつけて見る。「彼は今後のプロジェクトの主任として目をつけられた」「泥棒が目をつけやすい家」「葉緑素の効果に目をつけた研究」 22 **[着目[ちゃくもく]]** ▷あることがらに特に注目すること。「このキッチンの配置は人の動きに〜してつくられた」 23 **[着眼[ちゃくがん]]** ▷何かを考えたり研究したりするときなどに、特にある点に目をつけること。「この研究は分子の動きに〜している」▷〜点 ### ●にらむ 24 **[睨[にら]む]** ①敵意・悪意などをもって相手を鋭く見つめる。「ぶつかった人を〜」②精神を集中して、対象を見つめる。「的をにらんで矢を放つ」③好ましくない者として、特に注意をむけて見る。「先生ににらまれる」◇受け身の形で使われることが多い。 25 **[睨[にら]め付[つ]ける]** 「にらむ」の古風な言い方。「まなこを〜」 26 **[睨[にら]み付[つ]ける]** 「にらむ」の強調した言い方。「刑事は犯人をにらみつけた」 27 **[睨[にら]め付[つ]ける]** ▷にらみつける。「眼光鋭く相手を〜」 28 **[睨[にら]み据[す]える]** じっとにらむ。「父は弟をにらみすえて理由を話せと言った」 29 **[射竦[いすく]める]** ▷鋭い目つきで、相手を動けないようにする。「私はその男の鋭い眼光に射すくめられた」 30 **[睨[にら]み合[あ]う]** 互いに相手をにらむ。「二人のボクサーが〜」「信玄と謙信は川中島を挟んでにらみ合った」 31 **[睨[にら]めっこ]** ▷互いに顔を見つめ、先に笑ったほうが負けという遊び。「にらめっこしましょ、あっぷっぷ」と歌い、相手が笑うのを待つ。また、勝負がつくまでお互いにいつまでもにらみ合うこと。「両軍は決戦を前にして、しばらくの間〜をしていた」「両横綱が土俵中央で〜をする」 <108> とも動くに動けず、もう何時間も〜したままだ」 **32 睥睨[へいげい]** まわりをにらんで勢力を誇示すること。「天下を〜する」 **33 眼[め]を付[つ]ける** じっとにらみつけるように相手を威嚇する。「他校の番長が眼をつけてきた」 **34 眼[め]を飛[と]ばす** 相手をにらみつける。「電車の中で~」◆ふつう、受け身の形では用いられない。 ●怒った目つきになる → 1306いかる●気色ばむ ▶観察・視察 → 1600調べるa ## d 形容動詞の類 **00 食[く]い入[い]る様[よう]な** 視線が対象に食い込みかねないほどじっと見つめる様子。「これがモナリザかと~に見た」 **01 八方睨[はっぽうにら]みの** ①絵画や彫像などの目がどの方向から見ても、こちらをにらんでいるように見える様子。「天井に描かれた〜の竜」②あらゆる方面に目を配る様子。 **02 炯々[けいけい]たる** 目つきが鋭い様子。「~たるまなざし」▷眼光~ ## f 副詞の類 **00 じっと** 視線を動かさずに対象を見る様子。「~相手を見つめる」 **01 じいっと** より時間的に長いニュアンスで対象を見る様子。「彼女は、食事をする僕を~見つめていた」◇「じっと」に比べて、時間的に長いニュアンスがある。 **02 繁々[しげしげ]と** じっとよく見つめる様子。「生き別れた親子が再会して、〜見つめ合っている」 **03 熟々[つらつら]と** 細かい点まで、注意深く、念を入れて見る様子。「我が子の成長した姿を〜と見て感無量だ」 **04 まじまじと** 対象を驚き、感心して、じっと見つめる様子。「相手の顔を〜見つめる」 **05 穴[あな]の開[あ]く程[ほど]** 驚きあきれて、対象を一心に見つづける様子。「精巧な贋作だとわかって、〜~見つめた」 **06 矯[た]めつ眇[すが]めつ** 欠点などがないかどうかと確かめるようにいろいろな方向から見る様子。「偽札ではないかと~眺めた」 **07 じろじろと** 無遠慮に人の顔や所有物を見つめる様子。「そんなに〜見るものじゃない」 **08 じろりと** ちょっとだけ、いぶかしげに対象を見る様子。「目をこちらに向けた~と睨んだ」 **09 じろっと** 「じろりと」の、より口語的な言い方。「そいつは、酷薄そうな目で私の顔を~見た」 **10 屹度[きっと]** 鋭く人をにらむ様子。「我慢も限界と、彼を〜にらみつけた」◇「急度」とも書く。「きと」の転。 ## h 名詞の類:コト・サマ ●眼光 → 0400見るh●目つき ## u 名詞の類:トコロ ▶着眼点 **00 目[め]の付[つ]け所[どころ]** 目をつける点。「さすがに専門家だけあって、素人とは〜が違う」「この人気商品を考案した人は〜がいい」 **01 着眼点[ちゃくがんてん]** 目をつけたところ。「高校生がこのテーマを取り上げた〜がすばらしい」 # 見張る 0402 ## a 動詞の類 ●見張る **00 見張[みは]る** 場所・物などの状態に、変化や不都合なことが生じないか(生じないように)、注意して見つづける。「怪しい人物が来ないか、入り口で〜」「敵の動きを〜」「荷物を〜」 **01 番[ばん]をする** 物・場所などが、他人にとられたり侵されたりして不都合な状態にならないように、そこにいて見張ったり対応したりする役をする。「飲み物を買ってくるから、荷物の番をしていてね」「母に頼まれて店の〜」 **02 立[た]ち番[ばん]** 立って見張る番をすること。「1時間交代で〜する」「角の巡査」 **03 目[め]を光[ひか]らせる** 悪いことや不正が行われないように、特に注意して見る。「部下の仕事ぶりに〜部長」「警官が速度違反に〜」◇「目を光らす」ともいう。 **04 監視[かんし]** 悪いことが起こらないように見張ること。「警官の〜するなか、堂々と建物の中へ入った」「〜の目を光らせる」 ▷〜員・〜船・〜カメラ **05 哨戒[しょうかい]** 敵の攻撃に備えて見張ること。▷〜機 **06 マーク** 注意が必要な人の行動をつねに見ること。「警察はA氏を、この組織の重要人物として〜している」「相手チームの中心選手を徹底的に~する」 mark ●張り込む → 2809待つa●待つ ●留守番する **07 留守番[るすばん]** 主人のいない家などを、その主人に代わって見張ること。家の番をすること。「~しているときに来客があり、まだ子供だった僕はどう対応していいかわからなかった」「母に〜を頼まれる」 **08 留守居[るすい]** 「留守番」の古い言い方。「伯父に頼まれ〜する」 **09 留守[るす]を預[あず]かる** 持ち主が不在の間、持ち主に代わってその家を見張る。「久しぶりに叔母の家を訪ねると、留守を預かっているという老夫婦が出てきて、彼女が渡米中であることを教えてくれた」 **10 店番[みせばん]** その店を管理している人が不在のあいだ、商売が滞ったり不都合なことがおこらないように番をすること。「父に頼まれて僕が〜しているときに限って忙しくなる」 ## h 名詞の類:コト・サマ **00 見張[みは]り** 見張ること。「〜に立つ」「〜をする」 **01 番[ばん]** 役として見張りをすること。「荷物の〜をする」下足~ **02 見張[みは]り番[ばん]** 見張る役目。「交代で〜をする」 **03 夜番[よばん]** 夜、番をすること。「~に立つ」 **04 夜警[やけい]** 夜、火事や盗難がないように見回ること。「敵の襲撃に備えて、交代で〜を <109> する」 05 **[ピケット]** 争議の際に、ストライキの妨害者や裏切り者を見張ること。▶picket 06 **[ピケ]** 「ピケット」の略。「〜を張る」▷〜隊 ## k 名詞の類:モノ 00 **[監視[かんし]カメラ]** ある場所に、人の出入りや起こる事柄などを、離れたところから監視するために、その場所に設置され、その場所の様子を撮影する機械。◇「カメラ(camera)」は写真機ではなく、動く画像を受像装置に送るもの。 01 **[モニター]** 放送・録音の状態、機械の作動状態などが正常かどうかを監視する装置。▷〜テレビ ▶monitor ## q 名詞の類:イキモノ 00 **[番犬[ばんけん]]** 不審な者が侵入してこないように、家の番をさせるために飼う犬。◇俗に、忠実な用心棒などをさげすんでいう比喩としても用いられる。 01 **[牧羊犬[ぼくようけん]]** 羊の群れを監視したり誘導したりするように訓練された犬。 ## S 名詞の類:ヒト 00 **[見張[みは]り]** 見張る人。「〜がずっといるので、しのびこむのは大変だ」 01 **[番人[ばんにん]]** 職務として、何かの番をする人。「その農園には〜がいて、すいか泥棒に目を光らせていた」「裁判所は法の〜である」 02 **[夜番[よばん]]** 夜、番をする人。 03 **[寝[ね]ずの番[ばん]]** ▷一晩中寝ないで番をする人。「2時間おきに〜が建物の周囲を見回る」 04 **[不寝番[ふしんばん]]** ▷寝ずの番。「玄関脇の小部屋には〜がつめていた」 ●何かの番をする人 → 3803守るs ## u 名詞の類:トコロ 00 **[櫓[やぐら]]** 城で、見張ったり、敵に矢を射たりするための高い構築物。「矢倉」とも書く。武器を納める倉の意から。 01 **[火[ひ]の見櫓[みやぐら]]** 火事を発見するため、他の建物より高くつくった構築物。「〜の半鐘を鳴らす」 02 **[物見櫓[ものみやぐら]]** 見張りや偵察のために建てられた、高い構築物。「〜を設けて密漁を監視する」 03 **[望楼[ぼうろう]]** ▷物見やぐら。 # 0403 眺める ## a 動詞の類 00 **[眺[なが]める]** 一定の距離をおいた対象について、その全体の様子を時間をかけて見る。「車窓に広がる風景を〜」「けんかを〜ばかりで制止するふうもない」「恋人の写真を〜」「展示品を〜」 01 **[眺[なが]め遣[や]る]** 遠くのほうを見やる。「故郷を思い、はるかな山並みを〜」 02 **[眺[なが]め入[い]る]** 景色などに心を奪われて、引きつけられて、じっと眺める。「白雪の富士に〜」 03 **[頌[のぞ]む]** はるか遠くにある対象物を眺める。「沖合から富士を〜」 04 **[観望[かんぼう]]** ▷眺めたり望んだりすること。「遠い山の連なりを〜する」 05 **[見[み]遣[や]る]** ▷望むこと。「遠くの景色を〜する」 ### ●広い範囲を見る 06 **[見渡[みわた]す]** 広い範囲にわたって見る。「草原を〜」「見渡せばそこは一面のお花畑だった」 07 **[見晴[みは]らす]** 障害物がなく、遠くまで見渡すこと。「台地からは平野がくまなく見晴らせる」 08 **[見晴[みは]るかす]** ▷見晴らす。「〜大海原」◇古語。 09 **[見通[みとお]す]** さえぎるものがなく、遠くまで一目で見ること。「その古い家の玄関からは、奥の間まで〜ことができた」「葉が落ちると、林の向こう側まで見通せるようになる」 10 **[遠望[えんぼう]]** 遠くを見渡すこと。「山の頂から〜する」「屋上から〜がきく」 11 **[一望[いちぼう]]** ひと目で見渡すこと。「東京湾を一望する」「そこからは、港が一望のもとに見渡せる」◇「一眸」とも書くが、「眸」は「ひとみ」の意で、「一眸のうちに収める」などの形で用いられ、「一眸する」の形では用いられない。 12 **[展望[てんぼう]]** はるか遠くまで見渡すこと。「富士山頂から〜する」▷〜台・〜車 13 **[眺望[ちょうぼう]]** 遠くを眺め見渡すこと。「富士山を〜するのも旅の楽しみだ」▷〜台 ### ●見物する 14 **[見物[けんぶつ]]** ▷物事を(おもしろがって)見て楽しむこと。「花火を〜する人で大混雑している」「けんかを〜する」「上京した両親をつれて東京〜に出かける」▷〜客・〜人・〜席 15 **[観覧[かんらん]]** ▷(入場料などを払って)特につくられたものや設けられたものなどを見物すること。「芝居を〜する」▷〜席・〜車・〜料 16 **[観劇[かんげき]]** ▷芝居・演劇などを見物すること。「国立劇場で歌舞伎を〜する」 17 **[観戦[かんせん]]** ▷競技・試合・対局などの成り行きを見物すること。「サッカーを〜する」「本因坊戦を〜する」▷〜記 18 **[総見[そうけん]]** ▷芝居や相撲などを支援する団体が全員そろって見ること。「横綱審議委員会が稽古を〜する」 19 **[観光[かんこう]]** ▷他の土地の名所・旧跡などを見物すること。「名所を〜する」▷〜旅行・〜客・〜バス・〜都市・〜地・〜資源 20 **[探勝[たんしょう]]** ▷景色のよいところを訪ねて楽しむこと。「紅葉の名所を〜する」▷〜会 ●観賞する → 0600愛するa●愛でる ●遊覧する → 2602巡るa●周遊する ### ●その他 21 **[参観[さんかん]]** そこに行っておこなわれていることを実際に見ること。「小学校の授業を〜する」▷授業〜・〜日 22 **[来観[らいかん]]** ▷催し物を見にやって来ること。「会場は〜する客で混雑した」▷ <110> 〜者 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **[見晴[みは]らし]** 見晴らすこと。遠くまで見渡せること。「学校は高台にあって〜がいい」▷〜台 01 **[遠見[とおみ]]** ▷遠くを、または遠くから見ること。「〜のきく場所で見張りをする」 02 **[物見[ものみ]]** ▷特別の目的もなく見物すること。「〜に出かけるか」 03 **[物見遊山[ものみゆさん]]** 特別の目的もなく見物して遊び歩くこと。「〜に来たのではありません。見学です」 04 **[高[たか]みの見物[けんぶつ]]** 俗】自分には不利益にならない場所・立場で事のなりゆきをただ眺めていること。「〜を決めこむ」 05 **[日和見[ひよりみ]]** 天気の様子を見ること。「丘にのぼって毎日〜をしたものだ」 06 **[立[た]ち見[み]]** 劇場・映画館などで、混雑などのために立ったまま見ること。「来日公演は連日〜がでた」▷〜席 07 **[月見[つきみ]]** 月を眺めて楽しむこと。▷〜酒・〜だんご ◇ふつう、秋に行う。 08 **[観月[かんげつ]]** ▷月見。▷〜会 09 **[花見[はなみ]]** 花(特に桜)を眺めて楽しむこと。▷〜時・〜酒・〜月(陰暦3月の異称) 10 **[観桜[かんおう]]** ▷桜の花を眺めて楽しむこと。▷〜会 11 **[紅葉狩[もみじが]り]** ▷山野に出かけ、紅葉を見て楽しむこと。「秋たけなわの日光に〜に行ってきました」 12 **[雪見[ゆきみ]]** ▷雪景色を眺めて楽しむこと。「露天風呂に入って〜としゃれこもう」▷〜酒 13 **[探鳥[たんちょう]]** ▷自然のままに生きる野鳥の生態を観察して楽しむこと。▷〜会 14 **[バードウォッチング]** 「探鳥」の洋語的表現。▶bird watching 15 **[ホエールウォッチング]** 自然のままに生きるくじらの生態を観察して楽しむこと。▶whale watching ## i 名詞の類:コト・サマ ### ●眺め 00 **[眺[なが]め]** ▷見晴らし。「この部屋は〜がいいね」 01 **[眺望[ちょうぼう]]** ▷眺め。「雄大な〜を楽しむ」 02 **[見晴[みは]らし]** ▷眺める対象。「この丘は〜がきくので、天気のいい日には大勢の人がやってくる」 ### ●景色 03 **[景色[けしき]]** 自然がつくりだす広い眺め。「ここでは〜がいちばんのごちそうだ」 04 **[風景[ふうけい]]** ▷あるまとまりのある眺め。「美しい〜を残したい」「一家団欒の〜」▷〜画・〜写真・練習〜・心象〜 05 **[情景[じょうけい]]** 趣や、ある感じを与えるような、心に訴えかけるものがあるような風景や場面。「童謡に歌われた〜」「雪景色に真っ赤なもみじを置く」◇「状景」とも書く。 06 **[光景[こうけい]]** ▷目に映る、ある場面のありさまや、印象に残るような風景や様子。「心を打つ〜」「焼野原の〜」 07 **[景観[けいかん]]** (全体としてながめられた)見るべき価値のある景色や風景。「ロッキー山脈の雄大な〜に感動した」「歴史的な背景を反映した〜」▷〜保存地区 08 **[実景[じっけい]]** ▷実際に見た景色。「この和歌は〜を詠んだものだ」 ### ●よい眺め 09 **[美景[びけい]]** ▷美しい景色。「〜は絵にならぬ」 10 **[美観[びかん]]** ▷美しい眺め。「〜を損なう、けばけばしい看板」「豪華客船の優雅な〜」▷〜地区 11 **[風光[ふうこう]]** ▷美しく風情ある景色。「〜に恵まれた土地」▷〜明媚 12 **[絶景[ぜっけい]]** ▷このうえなくすばらしい景色。「この海岸からの富士の眺めは天下の〜だ」 13 **[山紫水明[さんしすいめい]]** ▷(山は紫にかすみ、川は明るく澄んでいる意から)美しい景色。 14 **[白砂青松[はくしゃせいしょう]]** ▷(白い砂と緑の松の意から)美しい浜辺の景色。 15 **[柳緑花紅[りゅうりょくかこう]]** ▷柳は緑、花は紅という、ありのままで美しい、春の美しい風景。◇自然のままであることのたとえとしても用いられる。 16 **[花鳥風月[かちょうふうげつ]]** ▷花・鳥・風・月に代表される、風雅で美しい自然の景色。 17 **[雪月花[せつげつか]]** ▷雪と月と花。日本の四季を代表する美しい自然の眺め。「雪月花の時最も君を憶ふ」 18 **[奇観[きかん]]** ▷変わった(すばらしい)眺め。「激しい流れと岩石のつくる〜を楽しむ」 ### ●眺めの大小 19 **[大観[たいかん]]** ▷規模が大きく立派な眺め。「これほどの大応援団になると〜だね」 20 **[壮観[そうかん]]** ▷広々とした雄大な眺め。「落日の〜」 21 **[スペクタクル]** 映画・演劇などの壮大で豪華な場面。▷〜映画・〜巨編 ▶spectacle 22 **[パノラマ]** 四方に広がる雄大な景色。▷大〜・〜カメラ・〜写真・〜撮影・〜台 ▶panorama 23 **[小景[しょうけい]]** ▷ちょっとした風景。「浅草界隈の〜」 ### ●景色の遠近 24 **[全景[ぜんけい]]** ▷そのものの全体の姿・外観。「カメラに〜を収めたい」 25 **[遠景[えんけい]]** ▷遠くの景色。「〜に海を配する」⇔近景 26 **[中景[ちゅうけい]]** ▷中くらいの距離にある景色。 27 **[近景[きんけい]]** ▷近くの景色。⇔遠景 28 **[前景[ぜんけい]]** ▷景色の中心となるものより手前の景色。⇔後景 29 **[後景[こうけい]]** ▷景色の中心となるものより後ろの景色。⇔前景 30 **[背景[はいけい]]** ▷絵・写真などで、主となるものの背後に写したり描いたりしてある景色。「富士を〜に記念写真をとる」 31 **[バック]** 「背景」の洋語的表現。「湖を〜に写真をとる」▶︎back 32 **[借景[しゃっけい]]** 日本庭園で、庭の景色の一部として取り込んだ、庭の外の景色。◇遠くの景色。「向こうに連なる山がわが庭の〜になる」 <111> ●時間ごと、季節ごとの景色 **33 夕景色[ゆうげしき]** 夕方の景色。 **34 夕映[ゆうば]え** 夕日を受けて美しく輝く景色。夕景色。「琵琶湖の〜にみとれる」 **35 暮色[ぼしょく]** 日暮れどきの景色・雰囲気。「町並みも〜に包まれた」▷~蒼然 **36 夜景[やけい]** 夜の景色。特に、都会の明かりがつくりだす夜の景色。「山の上から見る〜はすばらしい」 **37 夜色[やしょく]** 夜の景色。「闇に紛れる」◇町並みや行き交う人などが醸す雰囲気についていう。 **38 春景[しゅんけい]** 春の景色。 **39 春色[しゅんしょく]** 春の景色の気配。「街の〜に引かれる」 **40 春光[しゅんこう]** 春の光り輝く景色。「〜に身を躍らせる若鮎の群れ」 **41 秋景[しゅうけい]** 秋の景色。 **42 秋色[しゅうしょく]** 秋の景色や気配。「〜いよいよ濃くなる」▷~骨 **43 冬景色[ふゆげしき]** 冬の景色。 **44 雪景色[ゆきげしき]** 降雪・積雪の美しい景色。「〜を眺めながら杯をかたむける」 **45 雪景[せっけい]** 雪景色のこと。「〜を描く」「顔の〜撮影は露出に注意する」◇写真などで用いられる言い方。 **46 銀世界[ぎんせかい]** 積もった雪が光を反射して、銀色に見えるような真っ白い景色。「昨夜の雪であたり一面〜となった」 ## k 名詞の類:モノ ●風物詩 → 9601備わるh●土地柄 ●盆景・パノラマ → 9213似せるm●模型 ●点景 → 2202描くp●その他の絵 ## q 名詞の類:イキモノ ▶観賞植物 **00 観賞植物[かんしょうしょくぶつ]** 花や葉を見て楽しむために栽培される植物。 **01 観葉植物[かんようしょくぶつ]** 葉の色や形を見て楽しむための植物。熱帯産のものが多い。 **02 花物[はなもの]** 園芸・生け花で、おもに花を観賞する植物。 **03 葉物[はもの]** 園芸・生け花で、おもに葉を観賞するための植物。 **04 実物[みもの]** 園芸・生け花で、おもに実を観賞するための植物。 ●盆栽 → 6304植えるq●植えた草木 ●サボテン **05 サボテン** 茎や葉にとげがある、サボテン科の多肉植物(多量の水分を含む植物)の総称。多くは夏に花をつける。乾燥に強い。◇スペイン語のzapoteからといわれるが未詳。「仙人掌」「覇王樹」とあてる。 **06 シャボテン** 「サボテン」の、やや古風な言い方。 ●花 → 0108咲くk•q ●観賞魚 → 0101育てるq●飼う魚 ## 眺める0403i~u ## S 名詞の類:ヒト **00 見物人[けんぶつにん]** 物事を見ようとして、その場所に集まった人。「大勢の〜が押しかけた」 **01 野次馬[やじうま]** 自分に無関係なことに対して、おもしろ半分に騒ぎ立てたりする人。「繁華街でけんかが始まると〜がすぐに集まる」 ▷~根性◇「弥次馬」とも書く。「野次」「弥次」はあて字。 **02 外野[がいや]** 時々口をはさむなどして、興味をもって事の進展を見ている、そのことに直接関係のない人。「うるさい。〜は黙っていろ」 **03 客[きゃく]** お金を払って映画・演劇・競技・興行などを見にくる人。「今日は〜の入りが悪い」 **04 御客[おきゃく]** 「客」の、やや丁寧な言い方。 **05 御客[おきゃく]さん** 「客」の丁寧な言い方。「~に喜んでもらえるようなプレーをしたい」 **06 御客様[おきゃくさま]** 「客」の尊敬語。「~に満足していただけるような芝居をしたい」 **07 観客[かんきゃく]** 映画・演劇・競技などを見物する人。 **08 観衆[かんしゅう]** 競技場などへ行って競技を見物する人々。「〜の声援にこたえる」◇「観客」よりも、まとまりのない集団としてとらえるむきがある。 ●千客 △ 7900多いs●その他 ●観光客 **09 観光客[かんこうきゃく]** その土地に観光にくる客。「この古都には、年間300万人以上の~が訪れる」 **10 行楽客[こうらくきゃく]** 行楽のために戸外に出る客。「天候に恵まれ、海辺や高原は〜でにぎわった」 **11 遊客[ゆうきゃく]** 遊覧の客。◇「ゆうかく」ともいう。 ## u 名詞の類:トコロ **00 展望台[てんぼうだい]** 展望することができる高い場所や施設。 **01 パノラマ台[だい]** 周囲の景色を眺められる高い場所や施設。 **02 物見台[ものみだい]** 遠くを見るためにつくった台。「大岩を〜の代わりにして、太平洋を遠望する」 ▶観光地 **03 観光地[かんこうち]** 美しい景色や史跡など、観光の対象となるものがある土地。「箱根は、わが国有数の〜である」 **04 行楽地[こうらくち]** 山や海など、景色がよく、行楽に適している土地。「大型連休中に〜にでかける人は5000万人を超えるだろうと予想されている」 ●観客席 **05 客席[きゃくせき]** 客が座る席。「〜数1500の大きな映画館」▷~案内係 **06 観客席[かんきゃくせき]** 客が座る席。「観客は総立ちになった」「〜からブーイングがわき起こった」 <112> **07 見物席[けんぶつせき]** 見物するための席。「沿道に設置された、祭りの~」 **08 桟敷[さじき]** 劇場などで、他より一段と高く設けた客席や見物席。「2階の〜はいくらですか」「祭りの〜」◇「桟敷席」ともいう。 **09 大向[おおむ]こう** 劇場で、舞台正面の後方の立ち見の席。(そこにいる大向こうをうならせる意から)ある分野で識者といわれる、多くの人々の称賛を博する)」 **10 向[む]こう正面[しょうめん]** ①劇場で、舞台から見て正面の席。②相撲で、土俵の北側を正面というのに対して南側をいう語。 **11 天井桟敷[てんじょうさじき]** 大きな劇場の、舞台から遠い席。料金の安いのが普通。 **12 枡席[ますせき]** 古い劇場や相撲の興行場などの、四角く仕切った桟敷。◇「枡席」とも書く。単に「ます」ともいう。 **13 綴[と]じり付[つ]き** 劇場の最前列の客席。 **14 リングサイド** ボクシングやプロレスなどのリングのそばの席。ringside **15 アリーナ席[せき]** 競技場などで、競技やショーなどがおこなわれるのと同じ高さの平面に設けられた客席。◇単に「アリーナ(arena)」ともいう。 **16 スタンド** 競技場の、階段状の客席。▷正面~・メイン~・バック~・内野~・外野~・ライト~・レフト~ stand **17 立[た]ち見[み]席[ぜき]** 劇場・競技場などで、席がなく、立ったままで見るところ。「〜でもいいからチケットがほしい」 ●指定席・自由席→ 2401座るu●座る場所 ## x 名詞の類:トキ **00 見頃[みごろ]** 見るのにちょうどよい時期。「紅葉が〜になった」 **01 見時[みどき]** 見るのにちょうどよい時。「今週こそ桜の〜だ」◇「見ごろ」にくらべて、時間的に短い。 # 見やる 0404 ## a 動詞の類 ●顔を向けて見る **00 見遣[みや]る** ちょっと対象の方に顔を向けて見る。「ふと道端の花を~」 **01 目[め]を遣[や]る** 顔をその方に向けて見る。「懐かしい人の〜」「仕事の手をやすめ、窓に〜と、外はすでに日暮れていた」 ●見上げる **02 見上[みあ]げる** 目よりかなり高い位置にあるものを見る。「顔を上に向けて見る」「山の山頂を~」見下ろす **03 仰[あお]ぐ** 顔を上に向け(て見)る。「夜空を〜と満天の星だった」 **04 振[ふ]り仰[あお]ぐ** 顔を上に向け(て見)る。「思わず天を振り仰いだ」 **05 仰[あお]ぎ見[み]る** 顔を上(の方)に向けて見る。「よく晴れた冬の朝、富士山を~」 ●見下ろす **06 見下[みお]ろす** 目よりも低い位置にあるものを顔を下の方に向けて見る。「山頂から山小屋を~」見上げる **07 俯瞰[ふかん]** 高い所から下を見渡すこと。「山頂から市街を〜する」 **08 鳥瞰[ちょうかん]** ごく高い位置や空中から下を見渡すこと。「飛行機から〜する」 ●見回す **09 見回[みまわ]す** 周りのあちこちに視線を向ける。「きょろきょろとあたりを〜」 ●他のほうを見る **10 脇見[わきみ]** 運転・勉強・仕事などをしているときに、他のものに目を向けて見る。「よそ見」のこと。「運転中は〜するな」 ▷~運転 **11 余所見[よそみ]** 注意すべきところを見ず、ほかのことを見る。「ぼんやり〜している」 **12 目[め]を逸[そ]らす** 見ている方向から、目をはずす。「ふとしたことでもに相手の顔を見てしまい、思わず目をそらした」 ●目を背ける → 4110断るa●その他 ●目を離す → 4304しくじるa●し損なうこと ## f 副詞の類 **00 きょろきょろ** 落ち着きなく、小刻みに目や首を動かして周囲を見る様子。「少年は物珍しそうに〜とあたりを見回した」「新装なったアーケード街を〜しながら歩く」 **01 きょときょと** 落ち着きなく、あたりをうかがうように見る様子。「補導された少年は〜とあたりを見回した」 ## h 名詞の類:コト・サマ **00 上目[うわめ]** 顔は動かさずに、目だけを上に向けて見ること。「ちらちらと〜で相手の顔色をうかがう」「〜をつかう」下目 **01 上目遣[うわめづか]い** うつむきかげんで、目だけを上に向けて相手を見るようす。「しかられた少年は、不満そうな顔をして〜に教師を見た」◇「上目使い」とも書く。 **02 伏[ふ]し目[め]** (恥ずかしがったり、考えごとをして)相手の目を見ず、うつむきがちに視線を下に向けていること。「しかられて〜になる」▷~がち **03 横目[よこめ]** 顔は正面を向いたまま、目だけで横を見ること。「隣に座っている人の新聞を〜で見る」 **04 流[なが]し目[め]** 顔はそのままで、目だけをその方向に向けて見ること。「〜で見る」「〜をくれる」◇「流眄」とも書く。多く、こびやさげすみの気持ちを含む。 ## k 名詞の類:モノ **00 視線[しせん]** 見ている対象と目を結ぶ線。「〜を走らせる」「〜をそらす」◇目の向く方向を線としてとらえた言い方。 **01 目線[めせん]** 舞台・撮影現場などで、出演者の目と顔の向く方向。▷カメラ~ **02 人目[ひとめ]** 世間の人の見る目。「〜を気にする」「〜をはばからず、大声でけんかをする」「〜のあるところで、そんなことはできない」 ## U 名詞の類:トコロ **00 眼下[がんか]** 高い場所から広い範囲を見たときの、目の下の景色。「丘にのぼって町を〜に見下ろす」 <113> 01 **[視点[してん]]** ▷視線が注がれるところ。「山頂から麓へ〜を移す」 02 **[目[め]の遣[や]り場[ば]]** ▷視線を向けるべきところ。「彼らは平気で着替え始めたので、私は〜に困ってしまった」 # 0405 見守る ## a 動詞の類 ### ●見守る 00 **[見守[みまも]る]** ①悪いことが起こらないように注意して見る。「無心に遊ぶ子供を〜母親」「亡くなった母が見守ってくれている」「あたたかく〜」②事のなりゆきを注意して見つづける。「政局のゆくえを〜」 01 **[立[た]ち会[あ]う]** ▷ある事柄がおこなわれるその場にいて、そのなりゆきを見守る。「選挙の開票に〜」 02 **[目[め]を配[くば]る]** ▷多くのものごとや人々にまんべんなく注意を向けて見る。「生徒の挙動に〜」「準備にもれはないかと〜」 03 **[目配[めくば]り]** 目を配ること。「会の運営に落ち度のないよう〜する」「〜の行き届いたレポート」 04 **[監督[かんとく]]** ▷職務として、その人の行動をとりしまったり、指図したり、注意を払って見守ったりすること。「子供たちを〜する役目をおしつけられた」「部長の〜が行き届いている」▷〜者・〜不行き届き・試験〜 05 **[看視[かんし]]** ▷間違いが起こらないように見守ること。「金庫を〜する」▷〜員 06 **[静観[せいかん]]** ▷ある事柄にかかわりのある者が、手を出さずになりゆきを見守ること。「事態を〜する」 07 **[長[なが]い目[め]で見[み]る]** 現状だけで判断せず気長に遠い将来を見守る。「今は成績が振るいませんが、長い目で見てやってください」 ### ●傍観する 08 **[傍観[ぼうかん]]** ▷事のなりゆきを、何の手出しをすることなく、そばで見ていること。「事件を〜する」▷〜者 09 **[手[て]を拱[こまぬ]く]** ▷手出しをしないでそばで見ていること。行動すべきときに、何もしないでいる。「汚職を、手をこまねいて見るしかないのか」◇「手をこまぬく」ともいう。 10 **[座視[ざし]]** ▷何もせずにそばで見ていること。「大国の横暴を〜するに忍びない」◇「坐視」とも書く。 11 **[黙視[もくし]]** ▷そのことにかかわり合いをもたずに黙って見ていること。「彼の傍若無人ぶりを〜できない」 12 **[等閑視[とうかんし]]** ▷重大な事柄を大したことではないと見なし、何もしないこと。「〜されてきた戦争責任を追及する」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **[立[た]ち会[あ]い]** 立ち会うこと。「市議会議員選挙の投票の〜を依頼された」▷〜人 ## S 名詞の類:ヒト 00 **[立会人[たちあいにん]]** ▷後日の証人として、その事柄がおこなわれる場に立ち会う人。「〜を立 てる」 01 **[傍観者[ぼうかんしゃ]]** ▷傍観する人。「破壊されていく環境に対して、私たちは〜であってはいけない」 # 0406 のぞく ## a 動詞の類 00 **【覗[のぞ]く】** ①すきまや穴などのせまいところから、中を見る。「ドアの鍵穴から部屋を〜」「顕微鏡を〜」②隠されたことなどを、こっそり見る。「彼女の日記をのぞいてしまった」「大人の世界をのぞいたような気がした」③立ち寄って、ちょっと見る。「ついでに新しくできた店をのぞいていこう」④身を乗り出して、低いところを見る。「おそるおそる谷底を〜」◆「覘く」とも書く。 01 **[覗[のぞ]き込[こ]む]** 中までよく見ようと首をのばすようにして、深く中を見る。「子供が井戸の中を〜」「兄は僕の顔をのぞき込んで、『本当だな』と念を押した」 02 **[覗[のぞ]き見[み]]** ▷人に知られぬようにこっそりとのぞいて見ること。「隣室の様子を、すきまから〜する」 03 **[垣間見[かいまみ]る]** ▷すきまからのぞくように見る。また、そのようにしてちらっと見る。「その屋敷で垣間見たという女性は誰だったのだろう」◇「彼女の本性を垣間見る」のように、「偶然、物事の一面を知る」の意でも用いる。 04 **[窺[うかが]う]** ▷何か目的があって様子をこっそり見ること。「機会を〜」 05 **[盗[ぬす]み見[み]]** ▷こっそりと人の様子などを盗むように見る。「向かいの女性をちらちらと〜」 06 **[盗[ぬす]み見[み]]** ▷盗み見ること。「〜するのは紳士淑女のすることではない」 07 **[カンニング]** ▷試験のときに、周囲の人の答案を盗み見したり、持ち込みのメモを見るなどして、不正な行為をすること。「生徒が集団で〜するという事件が起きる」◇「ずるい」意から。▶cunning ### ●透かして見る 08 **[透[す]かし見[み]る]** ▷光に透かして、その中や向こう側を見る。「封筒の中身を電灯で〜」「ガラスを黒く塗りつぶして日食を〜」 09 **[見透[みす]かす]** ▷隔てるものを透して、その向こう側を見る。「すりガラスの向こうの風景を〜」 10 **[透視[とうし]]** ▷通常は見えないもの、見えにくいものを見ること。また、隔てるものを通して見ること。「レントゲンで胸部を〜する」「彼は人の胸中を〜するかのごとくみごとに言いあてた」▷〜力・〜術 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **[覗[のぞ]き]** ①のぞくこと。▷〜穴・〜趣味 ②正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所、その他、人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見る軽犯罪。「〜の現行犯で逮捕される」◆「覘き」とも書く。 01 **[股[また]のぞき]** ▷股の間から、うしろを、のぞき込むようにして後ろを見ること。「子供が〜をして遊ぶ」◇天橋立(京都府)の <114> 股のぞきは、天に橋を架けたように見えることで有名。 ## i 名詞の類:コト・サマ ### ●特別な見る能力 00 **[千里眼[せんりがん]]** ▷遠くの事物を目の前のことのように見られる超能力。「彼の読みは〜のようだ」 01 **[透視[とうし]]** ▷特殊な感覚で隠れて見えないものを見ること。「失踪者の居場所の〜を行った」 ## k 名詞の類:モノ 00 **[覗[のぞ]き穴[あな]]** ▷壁・塀・ドアなどの外や内から、その向こう側の様子をのぞいて知るための小穴。「〜から外を見て、誰が来たのかを確かめる」 01 **[ドアスコープ]** ▷部屋・住宅の外部の様子や来客を見るためにドアに取り付けられる、レンズのついた、小さなのぞき穴のような装置。◇和製洋語。ドア(door)+スコープ(scope)。「ドアアイ(和製洋語。ドア(door)+アイ(eye))」ともいう。 02 **[銃眼[じゅうがん]]** ▷射撃のために防御壁に設けられる小銃眼。 03 **[虫眼鏡[むしめがね]]** ▷(肉眼で見られないこともない)小さなものを拡大して見るための、凸レンズに柄をつけたもの。「〜で新聞を読む」 04 **[拡大鏡[かくだいきょう]]** ▷「虫眼鏡」のやや改まった言い方。◇大ぶりのものをいうことが多い。 05 **[ルーペ]** 「虫眼鏡」の洋語的表現。◇精度の高い小型のものをいうことが多い。▶︎Lupe 06 **[顕微鏡[けんびきょう]]** ▷肉眼では見られない微細なものを拡大して見るための器械・装置。「倍率の高い〜で微生物を観察する」▷光学〜・電子〜・〜写真 07 **[望遠鏡[ぼう遠鏡]]** ▷肉眼では見えにくい遠方のものを拡大して見るための器械・装置。「〜をのぞく」▷天体〜・電波〜 08 **[双眼鏡[そうがんきょう]]** ▷望遠鏡を2本組み合わせ、両目で見るようにした、携帯用の光学器械。「〜を首にかける」 09 **[オペラグラス]** ▷観劇用の小型双眼鏡。「〜をハンドバッグに忍ばせる」▶opera glasses 10 **[遠眼鏡[とおめがね]]** ▷「望遠鏡」の古風な言い方。「〜をのぞく」 11 **[潜望鏡[せんぼうきょう]]** ▷潜水艦に装備される、潜水時に水面につきだして海上を偵察するための望遠鏡。 12 **[万華鏡[まんげきょう]]** ▷3枚の長方形の鏡を、それぞれの長辺をあわせて筒に入れ、さらに小さく切った色紙などを入れた玩具。回しながらのぞくと模様がさまざまに変化して見える。「〜をのぞいているとあきない」 13 **[カレイドスコープ]** 「万華鏡」の洋語的表現。▶kaleidoscope 14 **[胃[い]カメラ]** ▷胃内部の様子を見たり撮影したりするための医療機器。柔軟な管の先に極小のカメラ(camera)をつけたもので、口や鼻から胃の中に入れる。 15 **[内視鏡[ないしきょう]]** ▷口・肛門・尿道などから挿入して、人体内部を見るための医療機器。◇人体の一部を切開して挿入することもある。 16 **[ファイバースコープ]** ▷内視鏡の一つ。グラスファイバーの先端にレンズをつけたもの。▶fiberscope 17 **[照準器[しょうじゅんき]]** ▷小銃の先につける針や環などで、的となるものをとらえるための、目印のついた小型望遠鏡など。 ●覗き窓 → 4909閉めるk●いろいろな窓 ●ファインダー → 2206うつすm●カメラの部品 # 0407 見える ## a 動詞の類 ### ●見える 00 **[見[み]える]** ▷視覚によって、色・形・様子などが感じられる。「近視だと遠くのものがよく見えない」「霧が晴れて遠くの山々がよく〜ようになった」「彼は年より若く〜」「彼女のことが気になると〜」 01 **[映[うつ]る]** ▷心に何かある印象をともなって見える。「その言葉は、私にひどくそっけなく〜」「その言葉は、そのときの私には冷たく〜」 02 **[映[えい]ずる]** ▷ある印象をともなって見える。「その光景は、目に異様に映じたに違いない」「映じる」ともいう。 03 **[目[め]に映[うつ]る]** ▷目に見える、そのように見える。「彼の目に映ったのは、外国の使節団の一行だった」「その子の目に映る世界は、どんなふうだったのだろう」「目に映る建物はすべて歴史的な価値があるものばかりだ」「子供の目に映った子熊は愛らしいペットそのものだった」 04 **[目[め]に入[はい]る]** ▷見ようとさがしたりしていないのに、見える。「受賞の記事が目に入った」 05 **[目[め]に飛[と]び込[こ]んで来[く]る]** ▷驚きやショックをおぼえるような文字・映像などが目に入る。「新聞を手に取ると、大事故発生の文字が目に飛び込んできた」 06 **[目[め]に留[と]まる]** ▷偶然、目に入り、気になって見る。「名簿を繰っていると、彼の名が目に留まった」◇「その強烈な個性が監督の目に留まり、彼は主役に抜擢された」のように、「・・・の目に留まる」の形で、「気に入る」意にも用いられる。 07 **[目[め]に触[ふ]れる]** ▷機会があって目に入る。「初めて〜ものばかりを集めた展示会なので、ぜひ見に行きたい」「文書は厳重に保管されているので、一般人の〜ことはない」 08 **[覗[のぞ]く]** ▷事物の一部分が見える。「雲間から月が〜」「言葉のはしばしから、彼の本心がのぞかれる」◇「覘く」とも書く。 09 **[散見[さんけん]される]** ▷あちらこちらに見えること。「このような症例が最近〜される」 10 **[開眼[かいがん]]** ▷見えなかった目が見えるようになること。▷〜手術 ◇「かいげん(開眼)」は仏像に魂を入れること。 ### ●目に浮かぶ 11 **[目[め]に浮[う]かぶ]** ▷その場では見えない事物だが、ありありと想像できる。「事故の瞬間が〜」「喜ぶ顔が〜ようだ」 12 **[瞼[まぶた]に浮[う]かぶ]** ▷過去の思い出などが心の中にはっきりと見える。「故 <115> 郷の山々が〜」 13 **[彷彿[ほうふつ]とする]** よく似ていて、そこにあるか、見えているかのように、ありありと思い浮かぶ。「大人になった娘を見ると、亡き妻の面影が〜」「娘もすっかり大人になり、亡き妻の面影を彷彿(と)させる」◇「髣髴とする」とも書く。 14 **[目[め]に焼[や]き付[つ]く]** ▷ある場面・情景などが、視覚的な記憶として印象強く残る。「ラストシーンが目に焼きついて離れない」◇「まぶたに焼き付く」ともいう。 ### ●見え隠れする 15 **[見[み]え隠[かく]れ]** 見えたり見えなくなったりする。「ビルの間に富士山が〜する」「その話しぶりに卑しい心情が〜する」◇「みえかくれ」ともいう。 16 **[ちらつく]** ちらちらと見えたり隠れたりする。「彼女の横顔が目に〜」「借金のことが頭に〜」「彼女は、目に涙をちらつかせ、別れの言葉を述べた」「雪が〜季節になった」「彼の言葉の端々に、名誉欲が〜」「若い娘に色目を〜」◇多く「脳裏に」「頭に」「目に」などの語を伴う。また、「雪がちらつく」のように、物が飛び交う意にも、「色目をちらつかす」のように、それを見せびらかす意にも、「名誉欲がちらつく」のように、それがかすかに表れる意にも用いられる。「借金のことが頭をかすめる」とは、その考えが一瞬頭に浮かぶ意で、「ちらつく」のほうが、より繰り返される感じが強い。「雑念が頭をよぎる」とは、雑念が一瞬頭をかすめる意で、やはり「ちらつく」のほうが繰り返される感じが強い。「誘惑に負けた」「その時、別れた恋人の顔が頭の中にちらついた」 ### ●ほのめく 17 **[仄[ほの]めく]** うっすらと見える状態にある。「満開の桜が霧のむこうに〜」 18 **[仄[ほの]見[み]える]** うっすらと見える。「かすかに〜山の明かりが〜」「その言葉に彼の壮大な野望がほの見えた」 ### ●はえる 19 **[映[は]える]** ①まわりのものと対照的で、美しく見える。「その背広にはこのネクタイがはえます」②立派に見える。「はえない男」◇「栄える」とも書く。 20 **[映[うつ]る]** 他のものとよく調和してよく見える。「その着物にはこの帯がよく〜」 ●透ける → 8210透けるa ## C 形容詞の類 00 **[見好[みよ]い]** ちょうどよく見える様子。「花見に見好い場所だ」「新しい眼鏡が〜」 01 **[見易[みやす]い]** よく見える様子。「この本は字が大きくて〜」「子供たちが〜位置に、絵を移す」「多色刷りで〜地図」 ## d 形容動詞の類 00 **[視覚的[しかくてき]な]** 視覚に訴えかける様子。「最近は〜効果を重視したコンサートが多い」 01 **[ビジュアルな]** 「視覚的」の新しい言い方。「〜な教材でわかりやすく説明する」▶visual ### ●すっかり見える様子 02 **[丸見[まるみ]えの]** 中の物・様子がすっかり見える様子。「カーテンを開けたまま明かりをつけているから、家の中が〜だよ」 03 **[素通[すどお]しの]** 光などをさえぎるものがなくそのまま通すために、先のほうまで見える様子。「向かいのビルが取り壊されて、その先の公園まで〜になった」 04 **[ガラス張[ば]りの]** 隠すことができず、はっきりと見える様子。「〜の資金運用が望まれる」◇「ガラス(オglas)」は「硝子」ともあてる。 ### ●はっきり見える様子 05 **[鮮[あざ]やかな]** 色彩や行為・動作などが美しくはっきり見える様子。「〜な色を再現した」「踊り子の手が〜に宙を舞った」 06 **[鮮明[せんめい]な]** 「鮮やか」のやや文章語的な表現。「遠い日の記憶が〜に浮かぶ」 07 **[鮮烈[せんれつ]な]** 刺激的なほどに鮮やかな様子。「色彩の対比が〜だ」 08 **[ビビッドな]** 明るい鮮やかな色である様子。「シックな茶と〜な赤のバランスがすてきなセーター」「ヴィヴィッド」とも書く。▶︎vivid 09 **[清[さや]か]** ▷はっきりと澄んで見える様子。「月影〜な夜」◇「明か」とも書く。 10 **[クリアな]** 澄んで、はっきりと見える様子。「〜な音質」◇「クリヤー」ともいう。▶︎clear ●ぼんやり見える様子 → 8211かすむd ## f 副詞の類 ### ●はっきりと 00 **[はっきり]** 物事の境界・形・色などが、まぎれなく見分けがつくほどよく見える様子。「島影が〜と視界に入る」「その色なら夜目にも〜と見分けがつく」「めがねをかけたら〜と見えるようになった」 01 **[くっきりと]** 他の事物との違い、特に境界・輪郭などが明らかで、紛れなく見える様子。「空気が澄んで遠くの富士も〜見える」 02 **[まざまざと]** はっきり目に浮かぶ様子。また、実際に目の前にしているかのように心に浮かぶ様子。「事故の瞬間が〜と脳裏をよぎった」「試合に負けて、力の差を〜と見せつけられた」 03 **[ありありと]** ①その様子・感情などが容易に見て取れるほど表に出ている様子。「顔に無念の情が〜と浮かんだ」②実際に見ているように、はっきりと心に浮かぶ様子。「盆栽を眺めていたら、亡き父の面影が〜と浮かんできた」「有り有り」「在り在り」とも書く。 ●ちらりと → 8000少ないf●少しである様子 ### ●ちらちらと 04 **[ちらちら]** 小さなものが瞬間的に見えたり見えなくなったりすることが繰り返される様子。「遠くのいさり火が〜見える」「テレビの画面が〜する」 05 **[ちかちか]** 強い光が瞬間的に繰り返し見えたり見えなくなったりして、視覚が乱れる様子。「雪の照り返しで〜と見える」「頭を打って目が〜する」 ●ぼんやり・ほんのり → 8211かすむf ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **[見通[みとお]し]** 遠くまで見えることやその度合い。「〜の悪いカーブなので事故がよく起きる」「〜がきく場所」 01 **[視度[しど]]** 見え方の度合い。▷〜調整 ◇ふつう、カメラなどのファインダーの見え方についていう。 02 **[見栄[みば]え]** 外見がよく見えること。「〜のする服」「見映え」とも書く。 <116> ### ●ないものが見えること 03 **[空目[そらめ]]** 実際にはないものを見たように思うこと。「先生に会ったと言うが、それは〜さ」 04 **[幻覚[げんかく]]** 実際にはないものや音などが見えたり聞こえたりすること。「〜に悩まされる」▷〜症状 05 **[幻視[げんし]]** 実際にはないものが、あるように見えること。 06 **[錯覚[さっかく]]** 実際とは違うように見えること。「帽子がさいていたなんて言うけれど、それは目の〜だよ」 ## i 名詞の類:コト・サマ ### ●見掛け 00 **[見掛[みか]け]** 内とは違う、外から見た様子。「〜によらず、なかなか骨のある男だ」「〜倒し」◇否定的な文脈で用いられることが多い。 01 **[見[み]た目[め]]** 中身はわからないが、外から見た限りの印象。「この料理は〜よりまともな味だ」◇「見掛け」に比べ、見る側の主観が強い。 02 **[外目[そとめ]]** 外から見た様子。「〜より中身が大事」 03 **[見栄[みえ]]** 圏外から見た、目立つ様子。「〜を張る」「〜っ張り」 04 **[一寸見[ちょっとみ]]** ちょっと見た様子。「〜よりはしっかりした娘」 05 **[外見[がいけん]]** 「そとみ」の漢語的表現。「〜にとらわれると判断を誤ることがある」 06 **[外観[がいかん]]** ▷建物・市街など全体を外から見ての印象。「すばらしい〜の新社屋」 07 **[外貌[がいぼう]]** 外から見た人(特に顔)や物事の様子。「〜からして教師然としている」 ●外形 → 9906かたちh●かたち ●見せかけ → 3601ごまかすh●見せかけ ### ●上辺 08 **[上辺[うわべ]]** (多く、内実とは違う)外に現れて見える部分の様子。「いくら〜を飾っていても、中身がない人は魅力がない」「〜をとりつくろう」「〜はやさしそうだが、本当はどうなんだろう」 09 **[上[うわ]っ面[つら]]** うわべ。外に現れて見える部分の様子。「物事の〜を見て、わかったような気になっちゃいけない」「人を〜だけで判断するんじゃない」 10 **[表面[ひょうめん]]** 表に現れて見える部分の様子。「彼は〜は穏やかだったが、内心では激しい怒りを覚えていたことだろう」「感情をすぐ〜に出す人」 11 **[外面[がいめん]]** 外に現れて見える部分の様子。「〜は冷静さを装っていたが、内心はひやひやしていた」⇔内面 12 **[外面[そとづら]]** ▷がいめん。「〜は立派だが、中はおんぼろな建物」 13 **[風[ふう]]** (実際にはそうではないが)それのような外見や印象。「紳士の〜を装って人をだます」 ●体裁 → 1502気にするk●体裁・体面 ### ●顔立ち 14 **[顔[かお]]** 頭部の前面(のつくり)。「彼は〜がいいから女性にもてる」 15 **[顔[かんば]せ]** ▷顔のつくり。「花の〜(花のように美しい顔)」 16 **[面[つら]]** 俗】「顔」のぞんざいな言い方。▷〜構え 17 **[顔立[かおだ]ち]** 生まれつきの顔のつくり。「上品な〜」 18 **[面立[おもだ]ち]** 「顔立ち」のやや古い言い方。「端整な〜」 19 **[目鼻立[めはなだ]ち]** 目や鼻の形や位置。「〜の整った青年」◆単に「目鼻」ともいう。 20 **[造作[ぞうさく]]** 顔のつくり。「あいつは顔の〜がはっきりしている」 21 **[顔形[かおがた]]** (美しいかそうでないかという観点から見た)顔のつくり。「彼は、〜は整っているが、冷たい感じがするので女性には人気がない」◇「顔貌」とも書く。 22 **[容貌[ようぼう]]** ▷「顔かたち」の、かたい言い方。「〜の美醜で人を判断してはいけない」▷〜魁偉 23 **[面貌[めんぼう]]** ▷顔の形。「見るからに恐ろしげな〜の男」 24 **[マスク]** ▷「顔かたち」の洋語的表現。「甘い〜で人気のある俳優」▶︎mask 25 **[相好[そうごう]]** ▷顔のつくりや様子。「荒々しい〜の男」 26 **[面相[めんそう]]** ▷(ふつうではない)顔かたち。「二目と見られぬ〜」「〜で人相」の形で用いられることが多い。 27 **[器量[きりょう]]** ▷美醜という観点から見た、顔立ち。「〜のいい娘」▷〜よし ◇女性について用いられることが多い。 28 **[見目[みめ]]** ▷目で見た(女性の)顔かたちの(好ましい)様子。「〜麗しい女性」「〜より心」◇「眉目」とも書く。 29 **[容色[ようしょく]]** ▷女性の美しい顔の様子。「年をとっても〜の衰えない女性」 30 **[面影[おもかげ]]** 昔のことなどを想像させたり思い起こさせたりする顔や姿の様子。「彼の目元には父親の〜がある」「彼は〜が父親によく似ている」◇「俤」とも書く。 31 **[面差[おもざ]し]** ▷顔のようす。顔つき。顔を見て心から受け取る印象。「その子は、どこか母親の〜がある」 ●顔つき・人相 → 2203表すh ### ●体つき 32 **[体[からだ]つき]** ▷たくましさ・細さなど、外見から感じる、その人の体の様子。「彼は、男にしては華奢な〜をしている」 33 **[体格[たいかく]]** ▷(体力の強さ、たくましさなどの点でとらえたときの)体の大きさやたくましさ。「彼は〜が良いから、よくスポーツマンだと思われるが、実際は違う」◇「体つき」が、「彼は体つきが良い」とはいわないように、良いか良くないかという判断を直接的にいわない場合に多く用いられるのに対して、「体格」は直接的な判断、特に、良いという判断をいう場合に多く用いられる。 34 **[体軀[たいく]]** ▷体つき。「彼は、堂々たる〜の好青年だ」 35 **[体[がら]]** 俗】体つき。「あいつは〜はでかいが、中身はまだまだ子供だ」◇「態」とも書く。 36 **[恰幅[かっぷく]]** ▷大きいか小さいかという点から見た体つき。「〜の大きい女性」▷大〜・小〜 37 **[背格好[せかっこう]]** ▷背の高さと体つき。「その人は、ちょっと小柄な〜で、丸い顔をしていたのを記憶している」「年輩の〜」「中肉中背の〜」「眼鏡をかけていた」◇「せいかっこう」ともいう。「背恰好」とも書く。 <117> 38 **[恰幅[かっぷく]]** ▷(肉づきのよい)どっしりとした体格。「〜のいい人」「堂々たる〜の男」◇中年以上の男性についていうことが多い。 39 **[体形[たいけい]]** ▷体の形。「35歳を過ぎて、若いころの〜を維持している」 40 **[スタイル]** ▷(服装・髪形なども含めて)全体から見た、人の体形。「彼女は〜がいいから、何を着ても似合う」▶︎style 41 **[体型[たいけい]]** ▷やせ型・肥満型など、人間の体つきを、いくつかの型に分けて考えたときの、その型。「その種族はみな、非常に足が長い〜をしている」 42 **[骨組[ほねぐ]み]** ▷体の骨を支えている骨の組み合わさり方やその様子。「さすがに若いころ鍛えただけあって、〜がしっかりしている」 43 **[骨格[こっかく]]** ▷動物、特に人の体の骨組み。「彼は〜ががっしりしているから、ぶつかり合うような激しいスポーツに向いているんじゃないか」 44 **[筋骨[きんこつ]]** ▷筋肉と骨組み。「〜たくましい若者」▷〜隆々 45 **[肉付[にくづ]き]** ▷体の筋肉の付きぐあい。「彼は、結婚してめっきり〜がよくなった」「丸々とした〜のにわとり」 ●押し出し → 2900ふるまうi●構え ### ●姿形 46 **[姿[すがた]]** ▷人や物の全体の形や様子。「あの人の〜が見えない」「美しい山の〜」「子供たちの元気な〜を見て安心した」▷後ろ〜・晴れ〜 47 **[姿形[すがたかたち]]** ▷姿と顔かたち。「〜の美しい舞台俳優」 48 **[見目形[みめかたち]]** ▷見目と姿。「〜の美しい女性」 49 **[容姿[ようし]]** ▷「姿形」の、かたい言い方。「彼女は〜を気にしすぎるあまり、無理なダイエットをして体をこわした」▷〜端麗 50 **[姿態[したい]]** ▷体の形や動きの様子。「この絵には、裸婦の〜がいきいきと描かれている」「妖艶な〜」◇「姿体」とも書く。 51 **[風采[ふうさい]]** ▷身なりや態度から人に優劣などの印象を与える、その人の見かけ。「小役人らしい〜の上がらない男が訪ねてきた」 52 **[風貌[ふうぼう]]** ▷身なりや顔立ちなどの外見から受ける、その人の全体的な人の様子や特徴。「おだやかな〜の彼が、あんなに情熱的な人だとは知らなかった」◇「風丰」とも書く。 53 **[風体[ふうてい]]** ▷人に好ましくない感じや、何かを相手に想像させるような、その人の身なりの様子。「そんな妙な〜では、だれもあなたが大会社の社長だとは思いませんよ」 54 **[男振[おとこぶ]り]** ▷男としての容姿や風采のりりしさ。「堂々とした〜」◇「おとこっぷり」ともいう。 55 **[女振[おんなぶ]り]** ▷女としての容姿や風采のよしあし。「〜がいい」◇「おんなっぷり」ともいう。 ### ●僧の姿・俗人の姿 56 **[僧形[そうぎょう]]** ▷頭髪をそり、袈裟を身につけた、僧の姿。「〜の貴人」「〜になる」▷〜神像 57 **[法体[ほったい]]** ▷仏教で、法衣を身につけた、出家の姿(になること)。「ほうたい」ともいう。 ### ●その他 58 **[立[た]ち姿[すがた]]** ①人が立っている姿。「あの人は〜が美しい」「あの女優は、立っているより座っているほうが魅力がある」②物の、立っている姿。「〜に惚れ惚れとする」 59 **[後[うし]ろ姿[すがた]]** ▷人の、後ろから見た姿。「〜(だけ)が美しい女性を、かつてバックシャンといった」 60 **[腰付[こしつ]き]** ▷(多く女性の)腰のあたりの形や感じ。 61 **[柳腰[やなぎごし]]** ▷(美しい)女性の、ほっそりとした、しなやかな腰。 62 **[肩付[かたつ]き]** ▷肩の格好や様子。「スポーツマンらしい、たくましくしまった〜」 63 **[怒[いか]り肩[がた]]** ▷かどばった肩。「〜の、ごつい体をした男」⇔なで肩 64 **[撫[な]で肩[がた]]** ▷なでおろしたように下がっている肩。「〜で女性的な体つきの男」⇔怒り肩 ## k 名詞の類:モノ 00 **[物影[ものかげ]]** ▷なにかはっきりわからない物の姿や形。「庭の隅になにやら〜が見える」 01 **[幻[まぼろし]]** 実際にはないのに、あるように見えるもの。「薄れてゆく意識の中で、彼は〜を見た」「その人はあまりに亡くなった父に似ていたので、私は一瞬、〜を見ているのだと思った」「われわれの夢は〜のようにはかなく消えた」 02 **[夢幻[むげん]]** ▷夢と幻。「夜明けのない海をおおう乳白色のもや。まるで〜の世界に迷い込んだようだ」 03 **[幻影[げんえい]]** ▷幻覚で見える像。「〜におびえる」 04 **[幻像[げんぞう]]** ▷実際にはないものがあるように見える、その姿や形。「〜がちらつく」 05 **[イリュージョン]** ▷「幻影」の洋語的表現。▶illusion 06 **[蜃気楼[しんきろう]]** ▷熱気・冷気のために光が異常に屈折し、見えないはずの遠くの景色などがそこにあるように見える現象。 07 **[逃[に]げ水[みず]]** ▷夏の、よく晴れた日にアスファルト舗装道路などで前方に水たまりがあるかのように見え、近づくとまたその先の方に見える現象。 08 **[陽炎[かげろう]]** ▷熱気のために地面から立ちのぼる空気に光が不規則に屈折してゆらゆらと揺れて見える現象。「〜が立つ」「〜が燃える」 ## u 名詞の類:トコロ ### ●見える範囲 00 **[視界[しかい]]** ▷目で見ることのできる範囲。「〜をさえぎるものが何もない」▷有〜飛行・ゼロ・〜良好 01 **[眼界[がんかい]]** ▷目で見ることのできる範囲。「海に出て急に〜が開ける」◇「視界」との区別は微妙だが、「眼界」の方が左右に広がって広い感じがする。 02 **[視野[しや]]** ▷目を動かさないで、一目で見える範囲。「〜が狭くなってきた」「白い鳥が〜を横切って飛んでいった」「しばらく行くと、赤い屋根の家が〜に入ってきた」 03 **[視角[しかく]]** ▷対象物の両端と目を結ぶ線がなす内角。「〜の一端にとらえる」「目標を〜 <118> にとらえる」 ●見えないところ → 9804隠れるu●隠れて見えないところ # 0408 目立つ ## a 動詞の類 ### ●目立つ 00 **[目立[めだ]つ]** ▷他の同類のものや平常よりも印象が強く見える。「よく〜看板」「これといって目立った動きはない」「奇抜なことをしてあんまり〜な」 01 **[目[め]に立[た]つ]** ▷特に目立つ。「今期は若手の活躍が〜」 02 **[目[め]に付[つ]く]** ▷目立つ。「近ごろ、校則違反が〜」「あらばかりが〜」 03 **[目[め]を引[ひ]く]** ▷印象が強くて、思わず目が行ってしまう。「女性社員のさわやかな笑顔が〜」 04 **[人目[ひとめ]に立[た]つ]** よく目立つ。「そんな〜格好で街を歩かないでくれ」 05 **[人目[ひとめ]に付[つ]く]** ▷よく目立って注目される。「〜服装なので、大勢いてもすぐわかる」 06 **[人目[ひとめ]を引[ひ]く]** ▷多くの人の関心を集める。「彼女は昔から〜言動をして、教師に目をつけられていた」 07 **[目[め]を奪[うば]う]** ▷対象が感動的で、見るものの心をとらえて離さない。「目もあやな色彩が〜」 08 **[視線[しせん]を集[あつ]める]** ▷多くの人が関心を引く存在であったりして、多くの人にいっせいに注目される。「男は車内で突然奇声を発し、乗り合わせた乗客の視線を集めた」 09 **[視線[しせん]を浴[あ]びる]** ▷人々の関心を引く存在であったりして、多くの人に注目される。「みんなの冷たい視線を浴びながら、彼は議長席についた」◇ふつう、「冷たい」「熱い」などの連体修飾語をともなった形で用いられる。 10 **[耳目[じもく]を集[あつ]める]** ▷多くの人がそれについて聞いたり見たりして、世間の注目の的になる。「政界汚職が世の〜」 11 **[脚光[きゃっこう]を浴[あ]びる]** ▷将来が期待できるもの、よいものなどとして、世間の注目の的になる。「それまでなんの興味ももたれなかった無人島が、地下資源の発見で急に脚光を浴びた」「たぐいまれな才能をもったその新人女優は、一躍世の脚光を浴びた」◇「脚光」は、舞台の前部の床にあって、役者を足もとから照らす照明の意。 ### ●際立つ 12 **[際立[きわだ]つ]** ▷他との差がはっきりしていて目立つ。「色彩の対比が〜」「その建物には際立った特徴がある」「モデルの中でも、彼女は際立って美しかった」 13 **[水際立[みずぎわだ]つ]** ▷鮮やかに際立つ。「水際立った演技」 14 **[引[ひ]き立[た]つ]** ▷周囲のものよりも、目立ってよく見える。「成人式の参加者が大勢いる中でも、娘が引き立って見えた」「黒いドレスは、彼女の肌の白さを引き立たせた」 15 **[光[ひか]る]** ▷才能・能力などがあったり、質が高かったりして、すぐれたものとして目立つ。「あの俳優の演技力は光っていた」「出品されたものの中で、ひときわ〜作品」 16 **[輝[かがや]く]** ▷栄誉や喜びなどを得て、立派であったり、うれしそうだったり、希望に満ちていたりして、きらきら光っているかのように見える。「栄光のグランプリに〜のは誰か」「希望に〜瞳」◇「耀く」とも書く。 17 **[光彩[こうさい]を放[はな]つ]** ▷他と比べて、ひときわすぐれていて目立つ。「数多くの作品の中で、彼女の作品がひときわ光彩を放っていた」 18 **[異彩[いさい]を放[はな]つ]** ▷他とは違っていて、ひときわ際立ってすぐれている。「最近の個性的な新人作家の中でも異彩を放っている」 19 **[突出[とっしゅつ]する]** ▷他と比べて、程度がはなはだしく目立つこと。「予算案の中で、防衛費が突出している」「〜した才能をもつ若い彫刻家」「〜した言動」 ## C 形容詞の類 00 **[めぼしい]** ▷目立って、これといった〜産業はない」「泥棒に入られ、〜ものはみんな持っていかれた」 01 **[目覚[めざ]ましい]** ▷驚くほど目立ってすばらしい様子。「あの女優の活躍は、最近特に〜」「〜発展をとげる」 02 **[華々[はなばな]しい]** 目立ってはなやかで人目を引く様子。「オリンピックは、〜セレモニーとともに幕を開けた」「〜業績」◇「花花しい」とも書く。 03 **[麗麗[れいれい]しい]** ▷人目を引くようにきらびやかにする様子。「美しく〜飾り立てる」 ●著しい → 7903はなはだしいc●はなはだしい ## d 形容動詞の類 00 **[顕著[けんちょ]な]** ▷特にはっきりと目立っている様子。「〜な業績を残す」 01 **[派手[はで]な]** ▷外見・行動などが他の人・事物よりも、きらびやかであったり、はなはだしかったりして目立つ様子。「〜な化粧」「〜な買収工作が行われた」→地味 ## f 副詞の類 00 **[目[め]に見[み]えて]** ▷物事の変化が目で見てわかるほど顕著である様子。「容体は〜回復している」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **[目立[めだ]ちたがり]** ▷なにかにつけて目立ちたい性格。「彼女は〜だから、いつも派手なことをして人の気を引こうとする」「あいつの〜には困ったものだ」 01 **[スタンドプレー]** ▷人目を引く人気取りの行為。「彼はよく〜をする」◇「グランドスタンドプレー(grandstand play)」から。 ## k 名詞の類:モノ 00 **[特徴[とくちょう]]** ▷他と比べて特に目立つしるし。「〜のある顔」「これといって〜のない <119> 建物」 01 **[トレードマーク]** ▷その人の外見を特徴づけるもの。「ひげが〜の先生」▶︎trademark ## S 名詞の類:ヒト 00 **[目立[めだ]ちたがり屋[や]]** ▷他の人と異なることをすすんでする人。「彼は〜で、必ず立ち上がって質問する」 # 0409 うつる ## a 動詞の類 00 **[うつる]** ①物の形や色、光が、他の物の表面に現れる。「鏡に姿が〜」◇「映る」と書く。②テレビの画面やスクリーンなどに、映像が現れる。「テレビが壊れてうつらなくなってしまった」◇「映る」と書く。③写真に、撮影したものの形や色がが現れる。「その写真には私がうつっている」◇「写る」と書く。 01 **[映[えい]ずる]** ▷うつる(①)。「水鏡に映じた姿」◇「映じる」ともいう。 02 **[反映[はんえい]する]** ▷光や色が反射してうつること。「湖面に紅葉が〜」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **[うつり]** ▷写真やテレビなどにうつった映像のよしあし。「写真〜がいま一つだ」「〜のいいテレビ」◇写真などの場合は「写り」、映像などの場合は「映り」と書く。 ## k 名詞の類:モノ ### ●影 00 **【影[かげ]】** ①光がさえぎられて、暗くうつる部分。「夕日がつくる長い〜」②水面・鏡などにうつる姿。「水面にうつる富士の〜」 01 **[人影[ひとかげ]]** ▷人の影。「障子にうつる〜」 02 **[影法師[かげぼうし]]** 「人影」を擬人化した言い方。「〜を踏む」「因果と〜は付いて離れず」 03 **[火影[ほかげ]]** ▷灯火によってできる影。「壁にゆらゆらと揺れる〜」 04 **[陰影[いんえい]]** ▷かげ(①)。「ライトをあてて〜をつける」◇「陰翳」とも書く。「陰影に富んだ作品」のように、文章・楽曲・絵画などで、味わい深い含みをもった表現の意でも用いられる。 05 **[影絵[かげえ]]** ▷紙や手などで、人・動物・物の形をつくり、あかりをあてて障子などにうつしだした影(を見せる遊びや芸)。▷〜芝居 ◇「影画」とも書く。 06 **[シルエット]** ▷影や影絵、またはそれに似せた輪郭だけの画像や図案。◇18世紀フランスの政治家シルエット(E. de Silhouette)が節約政策をとなえ、肖像画も影絵で十分といったことにちなむといわれる。▶︎silhouette ●被写体 → 2206うつすk●写されるもの ●像 → 2206うつすk●像 ●写真・映画 → 2206うつすk ## S 名詞の類:ヒト ●モデル → 2206うつすk●撮影される人 # 0410 聞く ## a 動詞の類 00 **[聞[き]く]** ▷音や声を耳で感じとる。「うぐいすの初音を〜」「ベルの音が〜」◇内容をしっかりして聞く場合は「聴く」とも書く。 01 **[傍聴[ぼうちょう]]** ▷当事者以外の人が、公判・会議などに出席して、その内容を聞くこと。「市議会を〜する」「〜を許される」▷〜者・〜人・〜席 02 **[試聴[しちょう]]** ▷音の具合や価値を判断するために、レコード・CDあるいは音響機器などを試しに聞いてみること。「新曲を〜する」▷〜室 03 **[来聴[らいちょう]]** ▷ある場所に来て、講演や演奏などを聞くこと。「本日は御〜くださいまして、まことにありがとうございました」 04 **[聴取[ちょうしゅ]]** ▷ラジオの番組などを聞くこと。「ラジオの海外放送を〜する」 05 **[聴講[ちょうこう]]** ▷講演などを、ある催しに出席して聞くこと。「特別講義を〜する」▷〜生・〜者・〜届・〜料 ●聞き分ける → 1801見分けるa●見分ける ### ●熱心に聞く 06 **[聞[き]き入[い]る]** ▷熱心に聞く。「老女の体験談に聞き入った」「虫の音に〜」 07 **[聞[き]き惚[ほ]れる]** ▷すばらしい音声・楽曲に心を奪われ、うっとりと聞く。「マリア=カラスの歌声に〜」 08 **[耳[みみ]を傾[かたむ]ける]** ▷熱心に話を聞く。「庶民の声に〜」 09 **[傾聴[けいちょう]]** ▷耳を傾けること。「〜すべき意見」 10 **[聴聞[ちょうもん]]** ▷①法話・説法などをありがたく、熱心に聞くこと。「説教を〜する」②行政機関が、権限を行使する前に、関係者などに意見を聞くこと。「第三者の意見を〜する」▷〜会 ### ●注意して聞く 11 **[耳[みみ]を澄[す]ます]** ▷聞き取ろうと精神を集中する。「耳を澄ませば子供の声が聞こえる」 12 **[聞[き]き耳[みみ]を立[た]てる]** ▷注意を集中して、他の人の会話などを聞く。「自分のうわさかとそちらへ〜」 13 **[耳[みみ]を欹[そばだ]てる]** ▷油断なく聞きのがすまいと、注意を集中して聞く。「泥棒が入ったのかと物音のしたほうへ〜」 ### ●静かに聞く 14 **[静聴[せいちょう]]** ▷静かに聞くこと。「講義を〜する」 15 **[清聴[せいちょう]]** ▷他人が自分の話を静かに聞いてくれることの尊敬語。「ご〜いただきありがとうございます」「しばらくご〜願います」 ### ●盗み聞きする 16 **[盗[ぬす]み聞[ぎ]き]** ▷他人の話を、当人に知られないようにこっそりと聞き取ること。「会議室の話を〜する」 17 **[盗聴[とうちょう]]** ▷電話や会話などを、当人に気づかれないように、ひそかに聞くこと。「会議の内容が、競争相手の会社に〜された」▷〜器 ◇「盗み聞き」に比べ、高度な技術や機器を用いるのがふつう。 18 **[立[た]ち聞[ぎ]き]** ▷聞こえてきた話に興味をもち、立ちどまって盗み聞きするこ <120> と。「つい廊下で〜してしまった」 ### ●もう一度聞く 19 **[聞[き]き返[かえ]す]** ▷同じ事柄をもう一度聞く。「留守番電話の録音を〜」 20 **[聞[き]き直[なお]す]** ▷内容を正確に知るためもう一度聞く。「雑音が入ったから第1楽章から〜」 ●聞き取る → 1811わかるa●理解する ●聞き知る → 1800知るa●聞き知る ### ●耳にする 21 **[耳[みみ]にする]** ▷たまたま聞く。「いやなうわさを耳にした」 22 **[耳[みみ]に入[い]れる]** ▷うわさなどのいろいろな情報などを聞いて知る。「茶話会で耳に入れた」 23 **[耳[みみ]に挟[はさ]む]** ▷うわさなどを、ちらっと耳にする(偶然に聞く)。「彼が異動になるといううわさを耳に挟んだんだが、本当かい」 24 **[小耳[こみみ]に挟[はさ]む]** ▷うわさなどを、ちょっと(断片的に)聞く。「機構改変のうわさを〜」 25 **[漏[も]れ聞[ぎ]く]** ▷たまたま、うわさとして耳にする。「〜ところによれば」「洩れ聞く」とも書く。 26 **[仄聞[そくぶん]]** ▷うわさでちらっと聞くこと。「〜したところでは」「側聞」とも書く。「仄」も「側」も「かすかに」の意。 ### ●伝え聞く 27 **[伝[つた]え聞[ぎ]く]** ▷言い伝えやうわさとしてどこからか聞くこと。「昔話を〜と、小説にする」「〜ところによりますと」 28 **[伝聞[でんぶん]]** ▷伝え聞くこと。「〜するところによれば」▷〜証拠 ### ●何度も聞く 29 **[聞[き]き込[こ]む]** ▷味わって何度も聞く。「ブラームスはだいぶ聞き込んだ」 30 **[聞[き]き慣[な]れる]** ▷何度も聞いて、耳になじんでいる。「聞き慣れた鳥の声がする」「聞き慣れぬ物音がしたので心配になった」◇「聞き馴れる」とも書く。 31 **[耳慣[みみな]れる]** ▷その言葉・声・音などを何度も聞いて珍しくなくなること。「通勤電車の騒音も耳慣れてきた」「異国の耳慣れぬ音楽にノスタルジアを感じる」◇「耳馴れる」とも書く。 32 **[聞[き]き付[つ]ける]** ▷うわさなどを聞き知ること。「その話の内容などを何度も聞いているうちに、とうとう真相を聞きつけた」「おまえがここに来たという話なら聞きつけている」 33 **[耳[みみ]に胼胝[たこ]が来[で]来[き]る]** ▷同じ話をうんざりするほど何度も聞かされている。「その話なら〜ほど聞かされた」 ### ●へりくだった言い方 34 **[伺[うかが]う]** ▷「聞く」のへりくだった言い方。「お話を伺いましょう」 35 **[承[うけたまわ]る]** ▷「聞く」「伝え聞く」のへりくだった言い方。「この件に関して、ご意見を承りたい」「お話は承っております」「〜ところによりますと」 36 **[拝聴[はいちょう]]** ▷「聞く」のへりくだった言い方。「先生のご高説を〜する」◇聞く内容が高度なものであるときに使う。 37 **[謦咳[けいがい]に接[せっ]する]** ▷尊敬する人の話をじかに聞くこと。「先生の〜ことができるなんて、光栄の至りだ」◇「謦咳に触れる」ともいう。「謦」と「咳」はともにせきの意。 ●見たり聞いたりする → 0400見るa●見たり聞いたりする ●聞き入れる → 4208受けるa●受け入れる ●聞き誤る → 1513誤るa●聞き誤る ## C 形容詞の類 00 **[耳聡[みみざと]い]** ▷聞く力がすぐれている様子。また、物音や人の声のわずかな違いに敏感な様子。「この演奏の違いがわかるとはなかなか〜」 01 **[聞[き]き苦[ぐる]しい]** ▷聞いていて不快な様子。「相続でもめるなんて〜話だ」「自慢話は〜」 02 **[聞[き]くに堪[た]えない]** ▷その内容があまりにひどくて、聞いていられない様子。「〜下品な野次」 03 **[耳[みみ]が痛[いた]い]** ▷人の欠点などを非難する話を焼いて、自分のことで思われているような感じがする様子。「かけ事の話をされると〜」 ●耳が早い → 8900はやいc●気がつくのがはやい ## d 形容動詞の類 00 **[聞[き]き上手[じょうず]]** ▷相手の話す気分をうまく盛りあげて話を引き出せる様子。「相手が〜な人だと、気持ちよく話せる」⇔聞き下手 01 **[初耳[はつみみ]の]** 初めて聞く様子。「彼が転職するとは〜だ」 ●人づての → 5504伝わるd ●早耳の → 1800知るd●事情を知っている様子 ## f 副詞の類 00 **[話半分[はなしはんぶん]に]** 誇張してある話だと判断され、半分くらいに割り引いて聞いておけばちょうどよいという様子。「あの人の話は、〜聞いておけばよい」 ●ちらりと → 8000少ないf●少しである様子 ## h 名詞の類:コト・サマ ●聞き取り → 1811わかるh●わかること ●聴音 → 1801見分けるh●見分けること ●聞き応え → 4102答えるh●応え ●聞き納め → 9004終えるh●済ませること ●聞き誤り → 1513誤るh●聞き誤り ### ●他人が聞くこと 00 **[人聞[ひとぎ]き]** ▷他人が聞いて、その内容をどう感じるかということ。「〜が悪いことを言わないでくれ」◇否定的な文脈で使われるのがふつう。 01 **[外聞[がいぶん]]** ①人のうわさ。世間の評判。「〜をはばかる」②「人聞き」の漢語的表現。「そう言っては〜が悪い」◆否定的な文脈で使われるのがふつう。 02 **[他聞[たぶん]]** ▷他人に聞かれること。「〜をはばかる」 03 **[聞[き]こえ]** ▷人が聞いたときの感じや評判。「金融関係に勤めているといえば〜はいいが・・・」 ### ●公聴会 04 **[公聴会[こうちょうかい]]** ▷公の機関が、重要事項を決定する前に、関係者や学識経験者などから意見を聞く制度や会。「〜に出席する」 <121> # 聞く0410h~k **聴聞会[ちょうもんかい]** 行政機関が、権限を行使する前に、関係者などに意見を聞く会。 **ヒヤリング** 「原子力発電所の建設をめぐって〜が開かれた」公開〜◇「ヒアリング」ともいう。hearing ## ▶耳の能力 **聴力[ちょうりょく]** 音を聞き取る能力。「〜は正常です」〜検査 **音感[おんかん]** 音に対する感覚。特に、音の高低や音色を聞き分ける能力。「〜がよい」絶対〜・〜教育 ## ●聴覚 0500感じるh●いろいろな感覚 ## k 名詞の類:モノ **聞き物[ききもの]** 「昨夜の政治討論会はなかなかの〜だった」 ●話→ 1912話すk●話 ●うわさ 1924ロさがないk●うわさ ●音楽・演奏・曲→ 8715鳴らすh•j•n ・レコードなど **レコード** ①音楽などを微細な溝に録音した樹脂製の円盤レコードプレーヤーで溝の変化を電気信号に変換する。②「①」K録音された音楽など。「私は〜を聞くのが趣味です」record **レコード盤[レコードばん]** レコード(①)。 **音盤[おんばん]** 「レコード盤」の古い言い方。 **盤[ばん]** 「レコード盤」「音盤」の略。「古い〜なので音が悪い」▷LP〜 **原盤[げんばん]** レコードを複製するときにもとになる金属製の盤で、鋳物の鋳型にあたるもの。「倉庫から何枚もの〜が発見された」 **シングル** レコードで、A面とB面の両面に1曲ずつ、計2曲が録音されているもの。▷〜盤◇かつてはEPを指したが、現在ではCDにもいう。ただし、CDでは、録音されるのは片面だけで、収録曲数も2曲とは限らない。▶single **EP[イーピー]** レコードのうち、1分間45回転の小型のもので、短い音楽などが聞けるもの。◇extended playingの頭文字。 **ドーナツ盤[ドーナツばん]** 囧EP。◇中心部に大きな穴があり、ドーナツ(doughnut)に似ることからの名称。 **LP[エルピー]** レコードのうち、1分間33-1/3回転の大型のもので、長い音楽などが聞けるもの。~盤◇long playingの頭文字。 **SP[エスピー]** EP・LPが主流になる以前に製造されていた、1分間78回転のレコード。大型のものだったが、短い音楽などしか聞けなかった。▷~盤standard playingの頭文字。 **ソノシート** 塩化ビニールなどでつくったレコード。◇音質は劣るが、安く量産できる。◇商標名。▶Sonosheet **カセットテープ** 小箱の中で録音・再生が可能な磁気テープ。「〜を巻きもどす」cassette tape **カセット** 「カセットテープ」の略。〜デッキ **オープンリール[オープンリール]** カセットテープのようにケースに入っておらず、むき出しで、専用の巻き取り用の枠で巻き取って使う磁気テープ。◇「オープンリールテープ(open-reel tape)」の略。 **名盤[めいばん]** 名演奏が録音されているレコードやコンパクトディスクなど。「幻の~」 **新盤[しんばん]** 新発売のレコードやコンパクトディスクなど。 **新譜[しんぷ]** (新しい楽譜の意から)新盤。「今月の~を紹介するラジオ番組」 **アルバム** 複数の曲を集めて録音したレコードやコンパクトディスクなど。ニュー〜・ベスト〜・ファースト〜・セカンド〜album **サントラ盤[サントラばん]** 映画の音楽や音声を録音したレコードなど。◇「サントラ」は「サウンドトラック(sound-track)」の略で、映画フィルムの縁の録音部分のこと。「サウンドトラック盤」ともいう。 **カラオケ** 歌の伴奏だけを録音したテープやディスク。8715j04カラオケ ●CD・MDなど → 2200記すn●記録媒体 ## ●音響機器など **オーディオ** ①音響を再生する装置の総称。②テレビなどの、音声関係の部分。audio **ステレオ** 音響を立体的に再生する装置。▶stereo **コンボ** アンプ・スピーカー・プレーヤーなどが一体化しておらず、それぞれ独立したものを組み合わせたステレオ。▷ミニ〜「コンポーネントステレオシステム(component stereo system)」の略。「コンポーネント」は構成部分の意。 **ヘッドホンステレオ[ヘッドホンステレオ]** 携帯型のカセット・CD・MDプレーヤーなどとヘッドホンを組み合わせた、個人用オーディオ機器。◇和製洋語。ヘッドホン(headphone)+ステレオ(stereo) **蓄音機[ちくおんき]** レコードから音を再生する装置。現代のレコードプレーヤーの原型。◇「蓄音器」とも書く。狭義の蓄音機は、レコード針の物理的振動を電気的に増幅せず、直接音波に変換するもの。 **レコードプレーヤー[レコードプレーヤー]** レコードに刻まれた細かい溝の変化を電気信号に変換する装置。▶record player **プレーヤー[プレーヤー]** レコードなどを再生する装置。特に「レコードプレーヤー」の略。▷CD~・MD~ ►player **テープレコーダー[テープレコーダー]** 音声を電気信号に変換して、テープに録音し再生する装置。▷カセット~ tape recorder **テープデッキ[テープデッキ]** スピーカーを内蔵しない録音・再生装置。カセット~◇「テープレコーダー」がふつうスピーカーを内蔵するのに対して、「テープデッキ」はスピーカーを内蔵せず、アンプやスピーカーと接続して用いるものを指す。tape deck **デッキ[デッキ]** 「テープデッキ」の略。▷カセット~ **ラジオ** 無線による音声のみの放送を、受信する装置。カー〜・トランジスター <122> 〜・鉱石〜 radio **ラジカセ** ラジオとカセットテープレコーダーを一体化したもの。◇「ラジオカセットレコーダー(radio cassette recorder)」の略。 **スピーカー[スピーカー]** オーディオ・テレビ・ラジオなどの、電気信号を音波に変換する装置。〜システム・〜ユニット speaker **アンプ[アンプ]** ステレオやラジオなどの、電圧・電流などを大きくする装置。レプリ〜・メイン〜・プリメイン~◇「アンプリファイアー(amplifier)」から。 **増幅器[ぞうふくき]** 「アンプ」の古風な言い方。 **ヘッドホン[ヘッドホン]** 頭にかけるなどして、両耳に押しあてて使用する小型のスピーカー。「列車の中で音楽を〜で聞く」◇「ヘッドホーン」ともいう。headphones **イヤホン[イヤホン]** 片方の耳の穴に差し込んで使用する小型のスピーカー。「中継のアナウンサーは〜を耳にかけてしゃべっている」◇「イヤホーン」ともいう。earphone **カラオケ** 伴奏だけを再生し、それに合わせて歌うことができる、マイクや、歌詞などを表示する画面などのついた装置。▷〜ボックス 8715j04カラオケ ## ●その他 **オルゴール[オルゴール]** ぜんまいじかけで曲を演奏する装置。江戸時代に渡来した。オorgel **ジュークボックス[ジュークボックス]** 硬貨を入れて選曲ボタンを押すと、自動的にレコードがかかる装置。「店の隅に〜〜が置いてある」►jukebox **水琴窟[すいきんくつ]** 地中に瓶を埋め、そこにしたたり落ちる水滴の音を楽しめるようにしたもの。 **補聴器[ほちょうき]** 弱い聴力を補うための、音声を大きくし、聞こえやすくする器具。 ## m 名詞の類:モノ ### ●耳とその構成部分 **耳[みみ]** 音波の刺激を感じ取る器官。◇「なべの耳」のように、取っ手など形が似ているものをいうことがある。 **耳介[じかい]** 耳の穴のまわりにある貝殻状に突き出た部分。◇「耳殻」ともいう。 **耳朵[みみたぶ]** 耳介の下のほうに垂れ下がった柔らかな部分。「〜をつまんで引っ張りながら叱った」◇「耳垂」とも書く。 **耳朶[みみたぶ]** 図耳あるいは耳たぶ。「〜に触れる(耳にさわる)」 **外耳[がいじ]** 耳の、鼓膜より外の部分。 **中耳[ちゅうじ]** 鼓膜の振動を、耳小骨(中耳にある小形の骨)によって内耳に伝える部分。▷〜炎 **内耳[ないじ]** 耳の最も深い部分。耳小骨の振動と刺激を感じとる蝸牛管と、平衡感覚をたもつ三半規管、前庭がある。▷〜炎 **鼓膜[こまく]** 外耳と中耳の境目にあって、外界からの音波を振動に変換する薄い膜。「〜がやぶれる」 ### ●その他 **福耳[ふくみみ]** 耳たぶの大きい耳。「〜の人は福相だ」 **垂れ耳[たれみみ]** 耳たぶが垂れるほど大きい耳。 ## S 名詞の類:ヒト **聞き手[ききて]** 小人数の会合などで、話を聞いたり聞き出したりする立場・役目の人。「じょうずな〜が、興味深い話を引き出してくれた」話し手、語り手 **聞き役[ききやく]** 人の話を(もっぱら)聞く立場の人。「僕はいつも彼女の愚痴の〜だ」「〜に回る」 **聞き方[ききかた]** 「聞く」の古い言い方。「もっぱら〜に終始する」 **聴衆[ちょうしゅう]** 講演などを催したとき、それを聞きにきた人たち。「会場を埋めた〜」 **聴取者[ちょうしゅしゃ]** ラジオなどを聞いている人。 **リスナー[リスナー]** 「聴取者」の新しい言い方。「~からの葉書を紹介します」▶listener **傍聴者[ぼうちょうしゃ]** 会議などで、傍聴することを許可された人。 **傍聴人[ぼうちょうにん]** 許可されて、法廷で裁判を傍聴する人。 **オブザーバー[オブザーバー]** 議決権はないが、会議などへの出席を許可された人。◇「観察者」の意から。発言権がある場合とない場合がある。▶observer ## u 名詞の類:トコロ **聞き所[ききどころ]** 話や演奏などで、注意して聞いて、味わうべきところ。「さて、ここからが〜だ」「速いパッセージをどうこなすかが〜だ」 **触り[さわり]** 楽曲や話などの聞きどころ。「〜の部分」◇「〜」が「はじめの部分」の意味に用いられることも多い。 **さび** 歌謡曲などで、もっとも盛りあがる部分。 # 0411 聞こえる ## a 動詞の類 **聞こえる[きこえる]** 音・声が自然と耳に感じられる。「テレビの音は〜が、だれもいないようだ」「彼が真顔で話しても冗談に~」 **耳[みみ]に入[はい]る** たまたま音声・話が聞こえる。「自分がことをうわさしているのが耳に入った」 **耳[みみ]に留[と]まる** 聞こえてきた音声などに特に注意を向ける。「ふと彼のうわさが耳に留まった」 **耳[みみ]に付[つ]く** ●耳に付く わずらわしく聞こえる。「蚊の音が耳に付いて眠れない」「母の小言が〜」 **耳[みみ]立[だ]つ** 聞こえる音が気になる。「部屋の中はとても静かなので、ペンを走らせる音まで〜」 <123> # C 形容詞の類 **耳[みみ]が遠[とお]い** 聴力がおとろえて、耳がよく聞こえない様子。「おじいさんは〜から、もう少し大きな声で話しなさい」 **耳遠[みみどお]い** 耳が遠い。「年をとって耳遠くなった」◇「耳が遠い」のほうが、よりロ語的で一般的。 ## f 副詞の類 ●ちらりと8000少ないf●少しである様子 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●聞こえること **聞こえ[きこえ]** 聞こえ方の度合い。「〜の大きい(よく聞こえる)母音」 **耳鳴り[みみなり]** 耳の中で何かが鳴っているように聞こえること。「〜がして、しようがない」 **空耳[そらみみ]** 実際には何の音・声もしないのに、聞こえるように感じること。「あの鳴き声が聞こえたようだが、〜だろうか」 **幻聴[げんちょう]** 病気などで実際には何の音・声もしないのに、聞こえるように感じる知覚の異常。 ### ▶聞こえないこと **難聴[なんちょう]** ①聴力が弱くて、よく聞こえないこと。「〜だから、補聴器をつけている」②ラジオなどの放送がよく聞こえないこと。▷〜地域 **失聴[しっちょう]** 聴力を失うと。「~になったが、手話を覚えて話せるようになった」 ### ▶音や声の様子 **音色[おんしょく]** 楽器などの、音のもつ独特の感じ。「笛の〜を聞き分ける」「トランペットの哀愁を帯びたような〜が好きだ」 **音色[ねいろ]** 「ねいろ」の漢語的表現。 **音質[おんしつ]** 音の音色、楽器の編成・録音の良しあし。「CDはレコードよりも〜がいい」 **声質[せいしつ]** 声の音色・感じ。「よく通る〜で説得力がある」口語では「性質」と区別するために「こえしつ」ともいう。 **発音[はつおん]** 発せられた言語音。「さすがにアナウンサーは〜がきれいだ」 **声音[おんじょう]** 声の調子。「怒気を含んだ~」 **声色[こわいろ]** 各人がもつ、話すときの声の音色や調子の個性をまねる」 **声付き[こわつき]** 声の様子や特徴。「だんだん〜がおやじに似てきた」 **音量[おんりょう]** 音の大きさ。「〜をいっぱいにあげてCDを聞く」 **声量[せいりょう]** その人が出すことができる、声の大きさや豊かさ。「豊かな〜で観客を魅了するオペラ歌手」「〜のある舞台俳優」 **ボリューム[ボリューム]** 「音量」の洋語的表現。「うるさいからステレオの〜を下げてくれ」volume **音圧[おんあつ]** 音のない状態に比べて、音のあるときに受ける圧力。◇ふつう、デシベルで表される。 ## k 名詞の類:モノ **音[おと]** 物の接触や動きなどによって生じ、空気を伝わって耳に聞こえるもの。特に、声以外のもの。「遠くでかみなりの〜がする」「ドアをがんがん叩く〜がする」 ▷足〜・雨〜・波〜・水〜・川〜・風〜 **音[おん]** ①高さの異なる音の一つ一つ。「ド・ミ・ソの〜からなる和音」②人が言葉として発する音の一つ一つ。「『p』という〜の出し方」 **音[ね]** 雅賞するものとしての、好ましく感じられる(小さな)音き。「虫の~」「遠くから笛の〜が聞こえる」 **声[こえ]** (何かを伝えようとして)人・動物が、のど・口などから出す音。「小さな〜で話しなさい」「虫の~」 **音[おん]** 図「声」のかたい言い方。 **ボイス[ボイス]** 話したり歌ったりするときの人の声。ハスキー〜・ハイトーン〜・アルト〜▷多く複合語の構成要素として用いられる。◆voice **音声[おんせい]** ①人が言葉として発する音だ。「明瞭な〜で応答した」▷〜学②テレビ・ラジオなどの装置を通して聞こえる音や声。「テレビの〜が中断した」▷〜多重放送 **音韻[おんいん]** 現実の音声を、言語学の方法を用いて分析することによって抽出した、抽象的なレベルの音。▷〜論(言語音を体系的に研究する、言語学の一分野) **音響[おんきょう]** 音とその響き。「大~とともに、その建物は爆発した」〜機器・~効果 **サウンド[サウンド]** 「音」「音声」「音響」の洋語的表現。「力強い〜」「大型スピーカー」 sound ●音波 △ 5103振れるh●波動 ### ●いろいろな音 **遠音[とおね]** 遠くから聞こえるかすかな音。「虫の〜が聞こえる」 **低音[ていおん]** 低い音。「〜の魅力」▷重〜 →高音 **高音[こうおん]** 高い音。「〜が出ない」→低音 ●いろいろなものの音 → 8714鳴るh●いろいろなものの音 ### ●音声の単位 **音節[おんせつ]** 言語で、ひとまとまりの音ぇとして意識され、発音される単位。 **単音[たんおん]** 音声学で、音声を分析して得られる音の最小単位。たとえば、「マ」は「m」と「a」の2つの単音からなる。 ### ▶音声の種類 **長音[ちょうおん]** 長くひきのばして発せられる音ぇ。特に、「ア」に対する「アー」、「カ」に対する「カー」などの、長くひきのばして発音される音。▷〜符号 ⇌短音 **短音[たんおん]** 短い音だ。特に、「アー」に対する「ア」、「カー」に対する「力」などの、長くひきのばさずに発音される音。⇌長音 **母音[ぼいん]** 発音する際に、舌やくちびるなどでさまたげられずに出る音。現代日本語では「ア」「イ」「ウ」「エ」「オ」の5音。⇌子音◇「ぼおん」ともいう。 <124> **重母音[じゅうぼいん]** なめらかにつながって1音節をなす2種以上の母音のつながり。「二重母音」ともいう。 **子音[しいん]** 発音する際に、舌やくちびるなどにさまたげられて出る音も。たとえば「力」は、子音の「k」と母音の「a」からなる。⇌母音◇「しおん」ともいう。 **有声音[ゆうせいおん]** 声帯をふるわせて出す音声。母音や「b」「d」「g」「m」などの音。⇌無声音 **無声音[むせいおん]** 声帯をふるわせずに出す音声。「k」「p」「t」「s」などの音。⇌有声音 **鼻音[びおん]** 発生するときに呼気が鼻を通り、鼻腔の共鳴をともなう有声音の子音。「n」「m」など。 **震え音[ふるえごえ]** 、舌を震わせて出す音。「フランス語をしゃべるのには、~が出せなくてはだめだ」◇日本語のラ行子音(r)は多く震え音。 **顫動音[せんどうおん]** 「震え音」のかたい言い方。 **撥音[はつおん]** 日本語で、「飛んだ」「トランプ」「パン」などの「ん」「ン」で表記される鼻音。 **促音[そくおん]** 日本語で「よかった」「ヨット」などの「っ」「ツ」で表記されるつまった音ぇ。 **拗音[ようおん]** 「きょう」「ショー」の「じゃ」「ジャ」「きゅ」「ジュ」「きょ」「ショ」などのように、「ゃ」「ゆ」「よ」をともなって、仮名2文字で表記される音。◇イ段の仮名に添え書く。ヤ行の拗音のほかに、「くわ」「ぐわ」というワ行の拗音も一部の方言にある。 **濁音[だくおん]** 仮名で表記するときに、海点(゛)をつけて表記する、ガ行・ザ行の音など。 **半濁音[はんだくおん]** 仮名で表記するときに、半濁点(゜)をつけて表記する、パ行の音ん。 **鼻濁音[びだくおん]** 鼻に抜けるように発音する、ガ行の濁音。助詞の「が」など。 **清音[せいおん]** 濁点も半濁点もつかないで表記する。半音ではない音。「パ」「バ」に対する「ハ」など。 **清濁[せいだく]** 清音と濁音。 ### ●いろいろな音声 **人声[ひとごえ]** 人が発している声。「表で〜がする」 **話し声[はなしごえ]** 話をしている声。「隣室の〜がうるさい」 **嘆声[たんせい]** □①嘆く声。「~を漏らす」②感心して出す声。「~があがる」「数声」とも書く。 **売り声[うりごえ]** 物を売り歩く人が、客を集めるために、品物の名前などを唱える声。 **地声[じごえ]** ①生まれつきの声。「〜が大きい」②普通に発するときの声。「こで歌う」⇌裏声 **肉声[にくせい]** マイクロホンなどの機械を通さない、人の口から出たそのままの声。「著名人の〜を聞く」 **作り声[つくりごえ]** 意識的に、地声とは違えて出した声、あるいは、よそゆきの改まった声。「〜で電話に出る」⇌地声 **美声[びせい]** 美しい声。特に、美しい歌声。←悪声 **悪声[あくせい]** 不快な声。⇌美声 **濁声[だみごえ]** ①濁った感じの声。「どすのきいた〜で凄む」②かすれた声。「〜で歌う」 **がらがら声[がらがらごえ]** かすれた声。「ひどい〜だ」 **震え声[ふるえごえ]** 小刻みに震えている声。「〜で恐怖の体験を語る」 **鼻声[はなごえ]** 風邪を引いたり涙にむせんだりして、鼻の詰まったときの声。「〜だったが、泣いてでもいたのだろうか」 **風邪声[かぜごえ]** 風邪を引いたときの、鼻が詰まった声。「はなごえ」ともいう。 **産声[うぶごえ]** 赤ん坊が生まれたときに出す「おぎゃあ」という声。「〜をあげる」 **呱呱の声[ここ(の)こえ]** 図産声。「〜をあげる」 **玉音[ぎょくおん]** 天皇のお声とお言葉。〜放送「〜」ともいう。 ●大声 7500大きいk●大きな声 ●叫び声 △ 1904叫ぶk●叫び声・わめき声 ●小声 1905ささやくk ●歌声・裏声 1907歌うm●歌声 ●叱声 △ 3901しかるょ しかる声 ●鳴き声 1923鳴くk ●泣き声 A 0901泣くk●泣き声 ●笑い声 0804笑うk●笑い声 ●嬌声 △ 3009なまめかしいh●なまめかしい目つき・声 ●猫なで声 △ 4104こびるk ●乾いた声 8400かわくk ## S 名詞の類:ヒト **聾者[ろうしゃ]** 耳の聞こえない人。 **聾啞者[ろうあしゃ]** 耳が聞こえず、話すことができない人。 # 0412 やかましい ## a 動詞の類 **耳[みみ]を聾[ろう]する** 非常に大きな音が、他の音や声をまったく聞こえなくする。「ジェット機の〜〜爆音」 **耳[みみ]を打[う]つ** 非常に大きな音がして、鼓膜が破るかと思われるほどである。「〜大砲の音」◇「耳を撃く」とも書く。 ●騒ぐ 6603騒ぐa●騒ぐ ●ざわめく 6604沸くa ざわめく ## C 形容詞の類 **喧しい[やかましい]** 音が大きくて耐えられない様子。「夜間工事の音が〜」 **うるさい** 音などが非常に気になって不快な様子。「自動車の騒音が〜」◇「五月蠅い」ともあてる。音の大小よりも、心理的な不快感が重視されることが多い。 **姦しい[かしましい]** 図やかましい。「せみの鳴き声が〜」◇「喧しい」とも書く。 <125> **騒がしい[さわがしい]** いろいろな音や声がしてうるさい様子。「〜通り」 **囂しい[かまびすしい]** 声がうるさい様子。「女三人寄れば〜」◇「囂しい」とも書く。女性の話し声の形容に使われることが多い。 **けたたましい** びっくりするような音が、他の静けさを破って、高く響く様子。「けたたましくサイレンが鳴った」 ▶大きい 7500大きいc ▶甲高い 7800高いc ●騒がしい 6603騒ぐd ## d 形容動詞の類 ●大きな 1900言うd●声の状態 ●声高な 7800高いd●声・音の調子が高い様子 ▶騒然たる 6603騒ぐd ▶賑やかな 7904にぎわしいd ## f 副詞の類 **わあわあ** 大声でやかましく騒ぐ様子。「こうすな」 **わいわい** 大勢でものを言い合って騒がしい様子。「デモ隊が〜言いながらやってきた」 ●ざわざわ → 6604沸くf ## h 名詞の類:コト・サマ ●騒ぎ → 6603騒ぐh●騒ぎ ## k 名詞の類:モノ **騒音[そうおん]** 騒がしく、うるさい音。「大都市は〜の渦の中にある」〜公害・〜防止 **雑音[ざつおん]** 聞き分けのできない、不規則な音。「〜が多くてラジオの声が聞き取りにくい」「街の〜が入って、聞き取りにくいインタビュー」 **ノイズ[ノイズ]** 「雑音」「騒音」の洋語的表現。「ラジオに〜が入る」 noise ●大きな声など♪ 7500大きいk●大きな声 ●爆音・轟音など → 8714鳴るh # 0413 静まる ## a 動詞の類 **静まる[しずまる]** 物音や話し声などがやんで静かになる。「場内が〜のを待ってから、ゆっくり話し出す」 **静まり返る[しずまりかえる]** すっかり静かになる。「悲しい知らせに、家の中は水を打ったように静まり返った」 **寝静まる[ねしずまる]** 夜がふけて、人々がみな眠ってしまい、あたりが静かになる。「家族が寝静まってから、気持ちを集中して論文を書く」 ## d 形容動詞の類 **静かな[しずかな]** 音や声が(あまり)聞こえない様子。「〜な夜」「〜に廊下を歩きなさい」◇「閑か」とも書く。 **物静かな[ものしずかな]** 落ち着いていて、静かな感じである様子。「〜な方」「会は〜に始まった」 **静寂な[せいじゃくな]** 静かで物寂しい感じがする様子。「〜な山寺の境内に子供たちの声が響き渡った」 **清澄な[せいちょうな]** 清らかで澄みきっている、静かなる様子。「会を始めたいと思いますので、ご〜にねがいます」 **閑静な[かんせいな]** 人事などの往来があまりなく、静かでひっそりとしている様子。「~な住宅地にある古いお屋敷」 **清閑な[せいかんな]** 俗世間から離れていて、清らかで物静かな様子。「〜の地」 **閑散な[かんさん]** 人の姿や動きなどが少なく、静かで寂しい様子。「休日の〜としたオフィス街」 **森閑な[しんかんな]** 物音ひとつせず、ひっそりと静まり返っている様子。「放課後の〜とした校舎」◇「深閑」とも書く。 **粛然な[しゅくぜんな]** (人の態度や気持ちなどが)厳正しかったりおごそかであったりして)静かである様子。「〜と正座している」「〜たる式典」 **粛々な[しゅくしゅくな]** (人や物事の進み方などが)静かである様子。「〜として行進する若い兵士たち」「鞭声〜夜河を過る〈山陽詩鈔〉」 **水を打った様[みずをうったよう]** その場にいる大勢の人が、急に静まり返った様子。「落選の報を受けると、選挙事務所は〜に静かになった」 ## f 副詞の類 **しんと** 静まり返って、物音ひとつしない様子。「彼の『うるさい』のひとことで、騒がしかった場内は〜なった」◇「しいんと」ともいう。 **ひっそり** 人の気配や物音がなく(少なく)て、静かな様子。「〜と静まり返った夜更けの住宅街」「休日のオフィスは、いつもの喧噪がうそのように〜していた」 **深深と[しんしんと]** ひっそりとして静かである様子。「〜夜が更ける」「〜降る雪」「沈沈と」とも書く。 **沈々と[ちんちんと]** (夜が更けて)ひっそりと静かである様子。「〜夜は更ける」「夜は〜して更けている」 ## h 名詞の類:コト・サマ **静けさ[しずけさ]** 静かなこと・様子。「嵐が去り、家の中にいつもの〜が戻った」 **しじま** 物音ひとつなく、静まり返っていること。「夜の〜を破る救急車のサイレンの音」 <126> # 05 感じる(感覚・感情) # 0500 感じる ## a 動詞の類 **感じる[かんじる]** ある刺激を身に受けて、ある状態にあるのを知る。「大自然の息吹を~」「激しい揺れを~」「感ずる」ともいう。 **感じ取る[かんじとる]** しっかりと感じる。「彼女の表情から殺意を~」 **覚える[おぼえる]** 自然に体や心で感じる。「背中に痛みを覚えた」「やわらかなトーンで統一したインテリアにやすらぎを~」◇やや文章語的。 **催す[もよおす]** からだの中に、ある生理的な現象から生じるのを感じる。「会議中、急に便意を催してあわてた」「吐き気を~光景」「眠気を~」 **感知[かんち]** 感じとること。「危険を〜して避難した」~能力・火災~器・~装置 **体感[たいかん]** 体に感じること。「この寒さは〜しないとわからない」▷〜温度 ### ●味わう **味わう[あじわう]** 物事の意味やおもしろみ、苦楽などを感じとる。「雑事から解放されたその1週間、私はつかの間の自由を味わった」「そこで私はひどい苦痛を味わった」「芭蕉の句を~」 **噛み締める[かみしめる]** 物事の意味や感情などを、じっくり味わう。「私たちは優勝した喜びをかみしめていた」「先生の教えを~」 **玩味[がんみ]** 文物、特に文章の意味・内容をよく考えて、深く味わうこと。「名作を熟読~する」◇「翫味」とも書く。 ### ●知覚する **知覚[ちかく]** 感覚器官を通して対象を感じること。「人は聴覚によっていろいろな音や声を~する」▷〜神経・〜麻痺 **直覚[ちょっかく]** 対象をすばやく直接的に感じとること。「彼女の表情を見て、彼はすべてを〜した」「彼の〜の鋭さに舌を巻く」 **直観[ちょっかん]** 思考・判断などによらず、物事の本質を瞬時に感じとること。「真理を~する」「子供の〜には、いつも驚かされる」▷〜力 **錯覚[さっかく]** 対象を別のもののように知覚すること。「叔母は電話の声を父のものと〜したらしい」「近くにあるように思ったのは目の~だった」 ### ●事柄を感じる **予感[よかん]** 先のことを、前もってなんとなく感じること。「〜したとおりの結果になった」「不吉な〜がする」 **感受[かんじゅ]** 外界の刺激を感じて受けとめること。「犬は色彩を〜する能力に乏しい」~性 **実感[じっかん]** 実際に物事に直面して、または、直面したかのように、感じること。「人との付き合いの難しさを〜した」 **肌で感じる[はだでかんじる]** 実際に体験したり行ってみたりして、直接感じとる。「被災地の惨状を目の当たりにして、台風の恐ろしさを肌で感じた」「美しい大自然のなかに身をおいて、そのすばらしさを〜ことができた」 **思い知る[おもいしる]** 身にしみて悟る。「親の苦労を~」「この恨み、思い知れ」 **痛感[つうかん]** 非常に強く感じること。「テストのたびに実力のなさを〜する」 **直感[ちょっかん]** 思考・推理などによらず、直接感覚的に感じてわかること。「危険を〜する能力が発達している」 ●感得する 1800知るa●心得る ### ●感じ入る **感じ入る[かんじいる]** 心に深くしみて感じる。「けなげな努力にほとほと~」 **感心[かんしん]** 心に深く感じて、りっぱだと思うこと。「あの子の熱心さには〜する」◇やや、上から見下ろすような姿勢で、対象を称賛するニュアンスがある。 **感嘆[かんたん]** 物事のすばらしさに深く感じ、ほめたたえること。「みごとな演技に〜する」~符◇「感歎」とも書く。 **感動[かんどう]** 物事に深く感じて、心が強く揺り動かされること。「彼の全力でたち向かう姿勢に〜した」~詞 **感銘[かんめい]** 深く感動して、心に強く刻み込まれること。「彼の捨て身の行動に深く〜する」◇「肝銘」とも書く。 **感激[かんげき]** 物事のすばらしさ・立派さに激しく感動し、胸がいっぱいになること。「尊敬する先生の話を聞いて〜した」 **感極まる[かんきわまる]** 感動・感激が絶頂となる。「感きわまって声も出ない」 **胸が一杯になる[むねがいっぱいになる]** ある感情に支配されて、他のことが考えられない感じになる。「友人の哀れな最期を聞き、悲しみで胸がいっぱいになった」「50年ぶりの再会に~」 **胸が詰まる[むねがつまる]** ある感情がこみあげてきて胸を満たし、つかえたような感じになる。「娘の花嫁姿に胸が詰まって何も言えない」◇「胸が詰まって・・・できない」の形で用いられることが多い。 **感に堪えない[かんにたえない]** 深く感動して、それを言い表せないほどの状態になる。「彼の好意は~」◇「感に堪える」ともいう。 **耳に残る[みみにのこる]** 聞いた内容などが深く印象に残る。「最後の言葉がいつまでも~」「あの美しい声が~」 **耳に付く[みみにつく]** 聞いたことがいつまでも心に残って忘れられないでいる。「あの一言が耳について離れない」 ●感服する 3400敬うa敬服する ### ●感じられる **する** ある感覚が感じられる。「なんだか寒気がして、気分が悪い」「今日は朝から耳鳴りが〜」 <127> **33 沁[し]みる** 心に深く感じられる。「心に~文章」 **34 沁[し]み入[い]る** ある物事に接して、その印象や感動が、深く心に入っていくように感じられる。「心に〜美しく哀しいメロディー」 **35 心[こころ]に響[ひび]く** 感動して、いつまでも心に残される。「~恩師の言葉」「子供たちのひたむきな姿が心に響いた」◇「胸に響く」ともいう。 **36 身[み]に沁[し]みる** ある物事のありがたさや、つらいはいは深く感じる。「本当に困っていたときに助けてもらい、人の情けが身にしみました」 **37 胸[むね]に迫[せま]る** 感動などが、どうしようもないほど強く心に押し寄せてくる。「感慨がひしひしと胸に迫ってきた」「万感~」◇「心に迫る」ともいう。 **38 琴線[きんせん]に触[ふ]れる** (心の動きを琴の糸にたとえた言い方で)感動させる。「心の〜歌声に思わず涙がこぼれた」 **39 泣[な]ける** 人をひどく感動させ、涙を流させることができる性格をもつ。「君に勧められた小説を読んだけれど、あれは〜ね」 ●感謝する **40 感謝[かんしゃ]** ありがたく感じ(その心意を表現す)ること。「彼女の親切に~する」「皆様のあたたかいご支援に心より~申し上げます」 ∇~感激・~状 **41 謝[しゃ]する** 感謝の気持ちを述べること。「厚意を~」 **42 多謝[たしゃ]** 深く感謝すること。「ご厚誼に~する」 **43 深謝[しんしゃ]** 深く感謝すること。「ご厚情を〜いたします」 **44 謝恩[しゃおん]** 受けた恩に感謝すること。▷~会・~会 **45 恩[おん]に着[き]る** 与えられた恩をありがたく、忘れずにいようと思う。「君が助けてくれなかったら今ごろどうなっていたことか。一生〜よ」 ▶報謝する → 4102答えるa●報いる ●同感する **46 同感[どうかん]** 他の人と同じように思うこと。「彼の意見に~しました」「彼の考えに〜だ」 **47 共感[きょうかん]** 他人の考えやあり方を、もっともだと感じること。「大いに〜を呼ぶ」「彼の考えに~して行動を共にする」◇「同感」よりも同一度が高い。 **48 身[み]につまされる** 他人の不幸などを、自分に関係のあること、ひとごとではないと感じられる。「友人が過労で体をこわし、働けなくなったという話を聞いて身につまされた」 ●反応する **49 反応[はんのう]** ある刺激や働きかけに応じて、ある動きや現象が生じること。「光に〜して色が変わる」 **50 感応[かんのう]** 物事に触れて感じ、それに応じるように動くこと。「外界の事物に〜する」 **51 感光[かんこう]** フィルムが光を感じて、化学変化を起こすこと。「光に〜しやすいコピー用紙」 **52 感電[かんでん]** 人の体の一部が電線などに触れ、体に電流が流れ、しびれやショックを感じたり、やけどしたりすること。「ぬれた手で電線にさわり~した」 ## C 形容詞の類 **00 感[かん]じ易[やす]い** 周囲のできごとや、他人の言動によく反応する様子。~年頃で扱いがむずかしい」 **01 情[じょう]に脆[もろ]い** 感情に動かされやすく、涙もろい様子。「いちばん〜タイプの人から説得するにかぎる」 **02 印象深[いんしょうぶか]い** 見たり聞いたりしたものが心に残る様子。「〜挨拶」「子供たちの礼儀正しさが〜」 **03 感慨深[かんがいぶか]い** 心に深く感じて、しみじみと思う度合が強い様子。「彼は〜い表情で、生まれ育った家をながめていた」 **04 憎[にく]い** その人の言動などがみごとで、感心するほどの様子。「〜ほどの出来栄え」「たいそう名前も告げずにさっと消えるとは、〜お人だねえ」◇「悪い」とも書く。 **05 心憎[こころにく]い** 相手の思惑を越えた、人の言動などがみごとで、心底感心する様子。「〜演出に魅了される」「なにが起きようとも、〜ほど冷静な人物」 ## d 形容動詞の類 **00 感覚的[かんかくてき]な** 刺激を五感で生理的に受けとめ、感じとる様子。「〜なものの見方と生き方を反省する」 **01 直観的[ちょっかんてき]な** 物事を直観する様子。「子供は物事を〜に把握する」 **02 直感的[ちょっかんてき]な** 物事を直感する様子。「その話を聞いたとき、私は〜におかしいと思った」 **03 感動的[かんどうてき]** 感動する様子。「〜な場面に遭遇する」 **04 心温[こころあたた]まる** あたたかい気持ちになることができる様子。「少年と愛犬との〜話」 **05 感傷的[かんしょうてき]な** 事態や雰囲気に心が動かされやすく、涙もろい様子。「〜な乙女心を刺激するラブストーリー」 **06 センチメンタルな** 「感傷的」の洋語的表現。「~な恋の歌」 - sentimental **07 センチな** 「センチメンタル」の略。「お〜なこと言うな」◇おセンチのおセンチになるなど、若者ことばで使われることが多い。 **08 感情的[かんじょうてき]な** 理性・冷静さを忘れ、感情の動きのままに行動する様子。「彼の~な発言に傷つけられた」→理性的 **09 エモーショナルな** 「感情的」の洋語的表現。→理性的 emotional **10 敏感[びんかん]な** 感覚が鋭く、普通では感じられないような刺激にも〜に反応する」「彼女は言葉に〜な人だから、うかつなことは言わないほうがいい」▷鈍感 **11 過敏[かびん]な** ふつうよりも感じ方が非常に強く、わずかな刺激にも反応する様子。「事件から5日たったが、妻は神経が〜になっていて、ちょっとしたことにも過剰に反応する」 ▷〜症 **12 繊細[せんさい]な** 感じ方がこまやかで、弱々しい様子。「〜な神経の持ち主には、彼の <128> **デリケートな[デリケートな]** 感じ方が細やかで、ちょっとしたことで影響を受けたり傷つきやすかったりする様子。「〜な年ごろ」「〜な肌をまもるクリーム」 delicate **多感な[たかんな]** 物事に感じやすい様子。「〜な学生時代にいろんな経験をしておくのもよい」▷多情~ **猫舌[ねこじた]** 猫と同じように、熱いものを食べたり、飲んだりできない様子。「僕は〜だから、こんなに熱いスープは飲めない」 ### ●強く感じる様子 **痛切な[つうせつな]** 心底から強く感じる様子。「忙しくなると、時間の大切さを〜に感じる」「この作品を通して、被害者の〜な思いを伝えたい」 **切実な[せつじつな]** ぜひとも必要である、あるいは当然のこととして強く感じる様子。「教育現場の荒廃をまのあたりにして、教育制度改革の必要性を〜に感じる」「生活環境の改善は、工業地帯に暮らす市民の〜な願いである」 **切なる[せつなる]** 心からあることを望む様子。「嘆願書には人々の~願いが込められていた」 **切々と[せつせつと]** 深い思いや情が込められていて、強く心に迫る様子。「~たる思いをつづった日記」「彼女は現在の苦しみを〜と訴えた」 **達ての[たっての]** 心の底から願うこと、強く感じる様子。「私が医学部に入ることが親の~望みだった」◇「達」はあて字。やや古めかしい言い方。 **感慨無量[かんがいむりょう]** 心の奥底からわき上がってくるように感じて、しみじみと思う様子。「あんなにひ弱だった娘が結婚するなんて、〜です」 **感無量[かんむりょう]** 感動が心にいっぱい満ちて、しみじみと深く感じる様子。「苦労を重ねた研究が認められて、彼は〜の面持ちだった」 **印象的な[いんしょうてきな]** 強く心に残る様子。「この絵の深い青が〜だ」 ### ●感じない様子 **無感覚な[むかんかくな]** ①寒さなどによって、体の(一部の)感覚が(一時的に)なくなり、なにも感じない様子。「あまりの寒さに手足の先が〜になってしまった」②ある種のことに対して慣れてしまい、特に感情を刺激されない様子。「毎日のように摘発される汚職事件に、われわれはすっかり〜になってしまっている」 **無感動な[むかんどうな]** いろいろなことにふれても感動しない様子。「悲しい話を聴いても〜な子供」「まるで人生に絶望しているような〜な人」 ●鈍感な 9508にぶるd ## f 副詞の類 **沁み沁みと[しみじみと]** 心に深く感じる様子。「昔のことを〜と思うと、本当にこれでよかったと思う」 **身に沁みて[みにしみて]** 心から深く、あるいは深く感じる様子。「車椅子の生活を余儀なくされて初めて、人の親切心を〜ありがたいと感じた」 **つくづく** 強く、また、しみじみと感じる様子。「初めて海外旅行に出かけてみると、もっと英語を勉強しておけばよかったと~思った」 **ほとほと** 困ったこと、いやなことなどに、もうこれ以上我慢できないほど、強く感じる様子。「女房の長電話には〜いやになる」「あのずぼらな夫には〜愛想が尽きた」「今度ばかりは、この仕事が〜いやになった」◇ふつう、困ったりいやになったりしたことをいうときに用いられる。 **ひしひし** 心に強く迫ってくるように感じる様子。「〜胸にこたえる言葉」◇「緊と」とも書く。 **ぴしぴし** 自分の身に迫ってくるように強く感じること。「敵の爆撃に逃げまどう子供たちをまのあたりにして、平和の大切さを〜と感じた」 **じんわり** ある感情がゆっくりと確実に、しみ出るようにわき出す様子。「興奮がさめて、〜と喜びが込み上げてきた」 **じんと** ①感動や悲哀の情が心に響き、しみじみと深い感じ、あるいは、しびれるような感じになる様子。「彼の身の上話には〜胸に迫るものがある」②しびれや痛み・寒さなどで、手足などの感覚が麻痺したような感じになる様子。「あまりの寒さに手足の先が〜してきた」 **じいんと** 「じんと」を強めた言い方。「あの時の先生の言葉が、今でも私の胸に〜響いた」「目頭が〜熱くなる」 **きゅっと** 心に強く迫り、圧迫するような感じ、あるいは、強く感動する感じ。「彼の悲しい過去を聞いて、胸が〜しめつけられる」 **きゅんと** 悲壮な感動で、胸が強くしめつけられる様子。「母の苦労を思うと胸が〜なる」◇強めて「きゅうんと」ともいう。 **ぐっと** 心に強い感動や衝撃を受けて、息や言葉が詰まる様子。「子供たちの真剣なまなざしに、私は〜言葉に詰まってしまった」「長年苦労してきた工事が完成したときには、胸に〜きた」 **仄々[ほのぼの]** ほんのりと、あたたかさ・和やかさ・愛情などを感じる様子。「仲のいい老夫婦を描いた〜とした作品」 **そこはかとなく** それが何であるのか、どうしてなのかは、はっきりわからないが、そう感じられる様子。「あたりには花の香りが〜漂っていた」「〜春の到来を感じさせる風」 ## h 名詞の類:コト・サマ **感じ[かんじ]** 見る・聞く・触るなどして感じとれる様子。「いい〜」「応対がいい~」「いやな~」 **味[あじ]** 経験しなければわからない、物事のもつ感じ。「彼女は家庭の〜を知らない」「初恋の~」▷切れ~ **感覚[かんかく]** ①目・耳・鼻・口・皮膚などが刺激を受けて感じとる働き。また、その受けとった感じ。平衡~・無~②物事に対する心が感じとる働き。「〜が新しい」 **フィーリング[フィーリング]** 漠然とした、直感的な、感じや感じ方。「私は彼とはとても〜が合う」「この車はハンドルを握ったときの〜がいい」 feeling <129> **感触[かんしょく]** ①物に触れたときに、手や指先などにしていける感じ。「ざらざらした〜が心地よい」②相手の言動になんとなくあらわれている真意や意向の感じ。「われわれの提案にほぼ賛成との〜を得た」「上層部の〜を探る」 **気の所為[きのせい]** 実際には、そんなことはないけれども、自分の意識ではそのように感じられること。「赤ん坊の泣き声が聞こえたような気がしたんだけれど、〜かしら」「〜だとは思うけど、最近だれかに尾行されているような気がしてならないんだ」 ### ●印象 **印象[いんしょう]** 見たり聞いたりしたときに心に受ける感じ。「子供たちの言葉が妙に〜に残った」「あの映画から強烈な〜を受けた」 **第一印象[だいいちいんしょう]** ある人だったり物事に接したりしたときに最初に受けた印象。「面接のときの〜がとてもよかったので彼女を採用した」 **個人的印象[こじんてきいんしょう]** 人によって受け取り方の違う印象。「これはあくまでも私の〜にすぎないが、あの作品は駄作である」 ### ●いろいろな感覚 **視覚[しかく]** 目で見たときの感覚。▷〜障害・〜言語的 **聴覚[ちょうかく]** 音を聞く感覚。▷〜障害 **視聴覚[しちょうかく]** 視覚と聴覚。▷〜教育 **色覚[しきかく]** 色を感じ見分ける感覚。「魚の〜を調べる」 **味覚[みかく]** 舌で味わう感覚。「日本人の〜に合わない料理」〜障害 **嗅覚[きゅうかく]** においをかぎ分ける感覚。「犬の〜は鋭い」◇「嗅覚」のほうが一般的。 **臭覚[しゅうかく]** 嗅覚。 **触覚[しょっかく]** 皮膚が何かに触ったり触られたりしたときの感覚。「〜が重要な働きをする生き物」 **痛覚[つうかく]** 痛さの感覚。 **語感[ごかん]** 言葉に対する感覚。「この詩を読むと、作者の〜が鋭いことがわかる」 **五感[ごかん]** 目・耳・鼻・舌・皮膚という5つの感覚器官によって受ける感じ。すなわち、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚をいう。また、人間の感覚の総称。「〜を働かす」 ▶触ったときの感じ → 5803触るh●感触 ●快感 9400良いh●快いこと ●不快感 △ 1306いかるh●腹立ち ### ●さまざまな感じ **量感[りょうかん]** 重量や厚みのある感じ。「材質を工夫して〜を出す」 **質感[しつかん]** 材質などから受ける感じ。「もこもこした〜を出すために、素材を選んだ」 **力感[りきかん]** 力がこもっている感じ。「〜あふれる大作」 **色感[しきかん]** 色から受ける感じ。「さわやかな〜をねらった」 **情感[じょうかん]** ①物事から受け、心にわき起こる感情・情緒。「〜豊かな人」②人の心に働きかける物事の感じ。「〜ただよう夕暮れの高原を歩く」 **臨場感[りんじょうかん]** いかにもそこにいるかのような感じ。「〜あふれる音響効果」 **違和感[いわかん]** なんとなく(まわりと)しっくりしない感じ。特に、体の一部がいつもと違う感じ。「右ひざに〜を覚える」「腹部に〜を覚える」 **ストレス[ストレス]** 緊張・不安・疲労などの精神的・肉体的負担を多く受けたときに起こる防衛反応で、病的な状態を生じるもとになるもの。「忙しい日々が続いて〜がたまっている」「〜の解消にはスポーツがいい」 ▶stress **語感[ごかん]** 言葉がもつ感じ。「この語には、やわらかな〜がある」 **字面[じづら]** 文字や文字の並び方から受ける感じ。「〜が悪い」 **ニュアンス[ニュアンス]** ある言葉・言い方・表現などに含まれる、別の言葉・言い方・表現などにはない独特で微妙な感じ。「『英国』には『イギリス』にはない、伝統を感じさせる〜があると彼は言った」「先方はこちらの申し出を断りましたが、条件さえ整えばすぐにでも契約したいというような〜のことを申しておりました」7nuance **美感[びかん]** 美に対する感覚。「〜を養うために美術館に通う」 ●音感 △ 0410聞くh●耳の能力 ●涼感 → 8507涼しいh●涼しさ ●優越感 → 3301誇るh●誇り ●劣等感 9505劣るh●劣っているという意識 ### ●緊張感 **緊張感[きんちょうかん]** 気を引き締めていたり、失敗するのではないかと心配であったりして緊張する感じ。「両チームの実力が伯仲していて〜あふれる好ゲーム」「スキーで急斜面を滑り降りる前の〜が好きだ」「両国の対立は激しさを増し、〜が高まっている」「心地よい〜」 **スリル[スリル]** 恐ろしさにどきどきしたり、危なさにはらはらする感じ。「〜満点のジェットコースター」「あの登山道は崖や岩場が多くて〜がある」 thrill **サスペンス[サスペンス]** 小説や映画などで、作品の中の危機的な状況などが読者や観客に与える、はらはらどきどきする感じ。「スリルと〜のアクション映画」▷〜ドラマ ▶suspense ### ●感じる力 **霊感[れいかん]** 神仏からの感応。「〜を受ける」 **勘[かん]** 調べたり考えたりせず、直感的に感じとる力・能力。「経験と〜による捜査も捨てがたい」「あいつは〜が鈍い」 **山勘[やまかん]** 根拠もなく、当てずっぽうに判断などをすること。「全然わからなかったけれど、答えを選択する形式の問題だったので、〜で解答したら全問正解だった」 **第六感[だいろっかん]** 理屈などによらず、物事の本質などを直感的に感じとしのあきよこが働いて危険を回避できたという話は聞いたことがある」◇五感以外の、6番目の感覚の意。 **感度[かんど]** 感じる度合い。「ラジオの〜が良好」◇人間のほか、フィルム・ラジオ・諸計器などにも用いる。 **感性[かんせい]** 物事を感じ、印象を起こす心の働き。「〜豊かな人」 **センス[センス]** 物事の微妙なところまで、理解したり表現したりする感覚。「彼女は着るものの〜がいい」 <130> **美意識[びいしき]** 美に対する意識や感覚。「日本の伝統的な〜を大切にしたい」 **感受性[かんじゅせい]** 心が物事から影響を受けて動く、その動き方。「〜の強い娘」 **情操[じょうそう]** 美・芸術などに触れたときに、それらに感動する豊かな心。「〜を養う」▷〜教育 ●歌心・詩心 1908詠む●詩にかかわる感情 ●反応する度合い 1601計るh●おもな度合い ### ●気持ち **気持ち[きもち]** ある状態・物事などに接して、心に生じる感じ。また、心が向かってその人が感じる心の状態。「〜のよい音楽が流れている」「彼の言動は人をいやな〜にさせる」 **感情[かんじょう]** 物事に感じて起こる喜怒哀楽などの気持ち。「ストレートに言いすぎて〜を害したようだ」~的・~移入・~論 **情趣[じょうちょ]** 物事に触れて起きる、さまざまな感情。「娘は最近〜不安定で怒りっぽい」◇「じょうしょ」の慣用読み。 **情動[じょうどう]** 恐れ・悲しみ・喜びなどの急激な強い感情。「激しい〜を抑えきれない」「エモーション(emotion)」の訳語で、心理学で用いた。 **私情[しじょう]** 個人的な感情。「彼の日ごろの努力を考えれば〜をはさまずに評価するのは非常に難しかった」 **感[かん]** 物事に接したときに、心に浮かぶ深い思い。「再開発された駅前は、昔を知る者には隔世の〜がある」◇多く「・・・の感」の形で使う。 **万感[ばんかん]** 図種々さまざまな思い。「〜の思いを込めて歌う」「〜胸に迫る思いです」 **感慨[かんがい]** 心に深く感じて、しみじみと思うこと。「母校を訪れて〜〜にふける」▷〜無量 **感傷[かんしょう]** 物事に感じて、すぐ悲しくなったりすること。「忙しくて〜に浸っているひまなんかない」▷〜的 **気分[きぶん]** その時々の、周囲の状況などに対する人の気持ちの状態。「お金をばあっと使うっていい〜ね」「いじめのニュースを聞くと暗い〜になる」 **心持ち[こころもち]** 物事に応じて変化する心の状態。「ここへ来るとリラックスしていい〜になる」 **心地[ここち]** 外界の具体的な刺激に接して生じる、快・不快・好き・嫌いなどの感覚。「生きた〜がしなかった」「〜よい潮風が吹いていた」◇「座り心地」「着心地」のように、「ごこち」と連濁し、複合語の構成要素として用いられることが多い。 **人心地[ひとごこち]** 恐怖・緊張などが解けて安心した、人間らしい心地。「冷えきった体をストーブと熱いお茶であたためると、ようやく〜がついた」「夜、山中をさまよい歩いていたときには、恐怖で〜もなかった」 **機嫌[きげん]** (ふつう他の人から見た)その人の気分の状態のよしあし。「兄は、起きぬけはいつも〜が悪い」「何があったのか知らないが、ど~斜めのようだ」「あいつ妙に〜がいいが、どうしたんだろう」 ●反感 1301憎むh●憎しみ ●親近感 8102親しいh●親しいこと ●好感 9400良いh●その他 ●哀感 0900悲しむh●愁い ### ▶感想 **感想[かんそう]** ある物事に対して感じて心に浮かんだ事柄。「率直な〜を述べる」▷〜文 **感懐[かんかい]** 文心を動かされてもった思い。「~を抱く」 **雑感[ざっかん]** まとまりのない、種々雑多の感想。「最近の〜を一言」 **所感[しょかん]** その時に、心に感じたこと。「年頭の〜を述べる」 **私感[しかん]** 個人としての感想。「〜を述べさせていただくならば・・・・」 **断想[だんそう]** その時々に抱いた断片的な感想。「〜をつづる」 **随想[ずいそう]** その時々に心に浮かんだ感想。「〜を書き付けたノート」~録 ▶雰囲気 9600あるi●雰囲気 ## k 名詞の類:モノ **感覚器官[かんかくきかん]** 目・耳・鼻・舌・皮膚などで、光・音・におい・味・圧力・温度・触覚などを感受する器官。 **五官[ごかん]** 五感を得る5つの感覚器官。 **センサー[センサー]** 音・光・温度・圧力や物理的な量を検出し、人間の感覚のかわりをしたり、電気信号などに変換する装置。sensor ## Z その他 **有り難う[ありがとう]** 感謝の気持ちを表す言葉。「どうも〜ございました。おかげで助かりました」 **サンキュー[サンキュー]** 「ありがとう」のくだけた言い方。主に、親しい間柄で用いられる。thank you **御陰様で[おかげさまで]** 感謝の気持ちを表したり、相手の厚意や親切さに対して礼をいうときに使う言葉。「~元気にしております」「ご助言ありがとうございました。~事なきを得ました」 # 0501 酔う ## a 動詞の類 **酔う[よう]** いつもとは違う刺激を受けて、体全体が通常の状態なくなる。「酒に~」「彼は〜と多弁になる」「船に~」 **酔いが回る[よいがまわる]** 酒を飲んで、酔った状態になる。「これ以上〜とのへんでやめておこう」 **酔っ払う[よっぱらう]** 酒にひどく酔う。「子供のころは、父の酔っぱらった姿を見るのがいやだった」 **出来上がる[できあがる]** 酔っぱらう。「連れて社会に駆けつけると、悪友たちはもうすっかり出来上がっていた」 **酔い潰れる[よいつぶれる]** 酒を飲んで酔っぱらい、体を正しく保てなくなる。「二次会で飲まされ酔いつぶれてしまった」 **飲み潰れる[のみつぶれる]** 酒を飲みすぎて、正体をなくし動けなくなる。「飲みつぶれた友人を介抱する」 <131> **泥酔[でいすい]** 酒を飲みすぎて、ひどく酔っぱらうこと。「〜した部長をむりやりタクシーに押し込んだ」 **乱れる[みだれる]** 正体がなくなるほどひどく酔っぱらうこと。「〜して、わけのわからないことをわめく」 **悪酔い[わるよい]** 酒に酔って、吐き気や頭痛がしたり、人にからんだりすること。「食べずに飲んで〜した」 **酒に呑まれる[さけにのまれる]** 酒を飲みすぎて正気や理性をなくすこと。「酒は飲んでも〜てはいけない」 **管を巻く[くだをまく]** 酒に酔って、とりとめのないことを繰り返し言う。「2次会でくだを巻いたり暴れたり大変だったよ」 **虎になる[とらになる]** ひどく酒に酔うこと。「あいつにあんまり飲ませると〜から気をつけろよ」 **酔い痴れる[よいしれる]** 酒に酔い、知的な判断ができなくなる。「美酒に~」 **陶酔[とうすい]** 気持ちよく酔うこと。「美酒に〜する」~境 ▶深い感動にうっとりする → 4403耽るa●酔う ## d 形容動詞の類 **酒乱な[しゅらんな]** 酒に酔うと言動が荒々しくなり、暴れるなど、他人に迷惑をかけるふるまいをする癖がある様子。「あいつは〜の気があるから気をつけろ」 **酔眼朦朧[すいがんもうろう]** 酒に酔って目付きが定まらず、物がはっきり見えない様子。「〜として夜道を歩く」 ## f 副詞の類 **正体無く[しょうたいなく]** しっかりした意識がなくなっている様子。「駅のホームで〜酔いつぶれている人」◇「正体もなく」ともいう。 **前後も知らず[ぜんごもしらず]** 意識を失い、前後左右上下どこを見るかということがわかっていない様子。「泥酔して〜眠りこけた」 **ぐでんぐでん** 酒に酔って、正体を失い、体の行動の自由も失った様子。「〜酔っぱらって終電車に乗り遅れた」 **へべれけ** 正体もなくなるほど酒に酔う様子。「~に酔って駅のホームから落ちそうになった」 **べろべろ** ひどく酔っぱらう様子。「~に酔って、昨夜のことは何も覚えてないんだ」 **べろんべろん** 「べろべろ」を強めた言い方。「あいつは〜に酔っていて、わけのわからないことを言っていたよ」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●酔い **酔い[よい]** 酒に酔うこと。「その話を聞いてすっかり〜がさめた」「疲れているせいか、いつもより〜が回るのが早い」 **酒酔い[さけよい]** 酒を飲んで酔っぱらうこと。▷〜運転 **微酔い[ほろよい]** 気持ちよくちょっと酔うこと。「〜ですごす」 **二日酔い[ふつかよい]** 酒の酔いが翌日に残ること。「〜で気分が悪い」「宿酔」とも書く。 **酔い心地[よいごこち]** 酒に酔ったときの心地よい気分。「〜に浸る」 **酒気[しゅき]** 酒を飲んで、(少し)酔った様子や気分。「その日、兄は夜遅く〜を帯びて帰ってきた」「〜をさましてから家に帰る」▷〜帯び運転 ### ●酒以外での酔い **乗り物酔い[のりものよい]** 車やバスに乗って酔うこと。「乗り物酔いしやすいので、バスは苦手かしら」 **車酔い[くるまよい]** 自動車に乗って酔うこと。「~をするのでバス旅行は苦手です」 **船酔い[ふなよい]** 船に乗って酔うこと。「海が荒れぎみで、ひどく〜してしまった」 ### ●酔態 **酔態[すいたい]** 図酒にひどく酔った人の(見苦しい)様子や姿。「とんだ〜をご覧に入れました」 **酔歩[すいほ]** 酒に酔ったときのふらふらした足どり。▷〜して帰宅する **千鳥足[ちどりあし]** 酒に酔ってよろよろとした足どり。「飲みすぎて〜で歩く」◇ちどりの歩き方に似ているところから。 ●酔夢 △ 0400見るh●夢 ### ●その他 **アルコール中毒[アルコールちゅうどく]** 酒を飲みすぎて病的になり、飲まずにはいられなくなった状態。「〜で指先が震える」▷慢性〜◇「アルコール(alcohol)」は「酒」の意。アルコール中毒には、一気飲みなどにより、中枢神経の麻痺などをひきおこす急性のものもあるが、ふつうは慢性のものをいう。 **アル中[アルちゅう]** 「アルコール中毒」の略。「酒が好きで、彼はほとんど〜だ」 **アルコール依存症[アルコールいぞんしょう]** 「アルコール中毒」の新しい言い方。 ●酒癖 → 9210慣れるh●癖 ## S 名詞の類:ヒト **酔っ払い[よっぱらい]** 俗酔っぱらって人に迷惑をかけるおそれのある者。「〜にからまれる」 **酔いどれ[よいどれ]** (道路に寝てしまいそうなほど)ひどく酔っぱらった人。「〜の親父」 **飲んだくれ[のんだくれ]** いつも酔っぱらっていて日常生活もまともにできない人。「〜の亭主に困りぬく」 **酒乱[しゅらん]** 酒に酔うと言動が荒々しくなり、暴れるなど、他人に迷惑をかけるふるまいをする癖がある人。「そうだとは知らず、〜に酒を飲ませて、ひどいめにあった」 **酔漢[すいかん]** 図酔っぱらった男。「〜にからまれると始末に負えない」 **酔客[すいかく]** 酒に酔っていい気分で歩いたり(すわって)いる人。「〜のお出ましだ」◇「すいかく」ともいう。 **虎[とら]** よっぱらい。▷大〜 ●飲ん兵衛 0303飲むs●酒を飲む人 <132> # 0502 のぼせる ## a 動詞の類 **のぼせる** 頭に血が集まってきて顔が熱くなる。「長湯をして~」 **逆上せ上がる[のぼせあがる]** ひどくのぼせる。「コンサートで興奮して~」 **上気[じょうき]** 頭に血が集まってきて、顔が熱くなること。「湯上がりの〜した顔」 **ほてる** 上気して顔が赤くなったり、意識が興奮して一時的にぼんやりする。「大勢の前で上がってしまってぼうっとした」 **ぼうっとする** 暑さや湯気などに当てられたりして、一時的に(顔が赤くなって)ぼんやりする。「あまりの暑さに頭が〜」「あこがれの人に声をかけられて、ぽうっとしてしまった」 ## h 名詞の類:コト・サマ **逆上せ[のぼせ]** のぼせること。「風呂に長く入りすぎて〜てきた」 # 0503 たかぶる ## a 動詞の類 ### ●たかぶる **高ぶる[たかぶる]** 神経が敏感になったり、気持ちや感情が異常に高まったりすること。「失恋して気持ちが~」◇「昂る」とも書く。 **興奮[こうふん]** 感情や神経が高ぶること。「あいつはすぐに〜するたちで、ついどなったりするけど、人はいいんだ」◇「昂奮」「亢奮」とも書く。 **エキサイト[エキサイト]** 「興奮」の洋語的表現。「試合で両選手が〜している」excite **沸き立つ[わきたつ]** 気持ちや感情がひどく高ぶる。「~心を抑えて、冷静にふるまう」 **沸き返る[わきかえる]** じっとしていられないぐらい、気持ちや感情が激しく高ぶる。「平静を装ってはいたが、胸の中は怒りで沸き返っていた」「〜血潮」 **血が滾る[ちがたぎる]** 感情が激しく高ぶる。「あの感動と興奮を思い出すだけで〜」 **気が立つ[きがたつ]** 感情が高ぶる。「気が立っていて乱暴なことを言ってしまった」 **いきり立つ** 激しく怒り、自分を抑えられないほど興奮する。「審判のあいまいなジャッジにいきり立った監督は、ベンチから飛び出し、目をむいて抗議した」 **熱くなる[あつくなる]** 興奮して夢中になったり、逆上したりした状態になる。「ボクシングの試合を見て〜」 **熱狂[ねっきょう]** 夢中になり興奮すること。「試合に〜する」 **手に汗を握る[てにあせをにぎる]** その緊迫した感じやどうなるかという成り行きに、手のひらが汗ばむほど興奮したりはらはらしたりする。「〜エキサイティングな試合」◇「手に汗握る」ともいう。連体修飾語として使うことが多い。 **血湧き肉躍る[ちわきにくおどる]** 感激のあまりに勇気が出て興奮する。「〜話にわくわくする」◇連体修飾語として使うことが多い。 ▶高まる・燃える → 7300強い●強まる●気持ちが強まる ### ●ときめく **ときめく** 期待感や喜びなどで、気持ちが高ぶる。「入学式を3日後にひかえて、期待と喜びに心が~」 **高鳴る[たかなる]** 期待や興奮で胸の鼓動が激しく感じられる。「~血潮」「合格の期待に胸が~」 **血が騒ぐ[ちがさわぐ]** 興奮して、じっとしていられなくなる。「長年、新聞記者だったせいか、引退した今でも、事件と聞くと~」 **胸が轟く[むねがとどろく]** 期待やこれからやろうとすることに興奮し、心臓がどきどきする。「和解の握手に胸が~」 **早鐘を打つ[はやがねをうつ]** 興奮や不安・緊張のために、心臓が激しく鼓動する。「敵に見つかったかもしれないと思うと、不安で心臓が早鐘を打った」 **胸が震える[むねがふるえる]** 期待や感動や喜びに心が興奮し、体が小きざみに動くような感じになる。「優勝者のインタビューに答える声が震えている」 **打ち震える[うちふるえる]** 「震える」の強調表現。「期待に~」 **胸が躍る[むねがおどる]** 期待や喜び、希望などで胸がわくわくする。「希望に~」 **胸を躍らす[むねをおどらす]** (「胸を躍らす」「心を躍らす」の形で)期待や喜びに心をわくわくさせる。「新入生は期待に胸を躍らして、入学式に臨んでいることだろう」◇「躍らせる」ともいう。 **心が弾む[こころがはずむ]** 期待や楽しさや喜びで、心が浮き浮きする。「久しぶりの外出に心が~」◇「勢む」とも書く。 **胸が膨らむ[むねがふくらむ]** 期待で胸がいっぱいになる。「新しい門出に胸が~」 **胸を膨らます[むねをふくらます]** 胸が膨らむ(様子を見せる)。「希望に~新入生」◇「胸を膨らませる」ともいう。 ▶浮かれる → 0803浮かれるa ## d 形容動詞の類 **情熱的な[じょうねつてきな]** 激しい感情をもって、物事に対する様子。「彼の〜なひとみに、彼女はまいってしまった」「彼女は〜な人だ」「彼は福祉の仕事に~に取り組んでいる」 **エキサイティングな[エキサイティングな]** 人を興奮させる様子。「〜試合に大騒ぎした」 exciting **スリリングな[スリリングな]** スリルがある様子。「映画の〜な場面で、汗びっしょりになってしまった」 thrilling **ハイな[ハイな]** 気分や感情が高揚したり興奮したりしている様子。「彼は今、気持ちが〜な状態になっているから、落ち着いてから話したほうがいい」「~な気分」high ## f 副詞の類 **むらむら** 強い衝動・感情が激しくわき上がる様子。「~と怒りが込み上げる」「じわじわと追い上げられて、闘志が〜とわいてきた」 <133> **どきどき** 目の前の緊張、あるいは不安や期待、激しい運動などで心臓が音を立てて鳴る様子。「スタートを目前にして胸が〜する」 **わくわく** 期待で胸が高鳴って、落ち着かない様子。「海外旅行をすることになって胸が〜する」 **ぞくぞく** 期待などで、体が震えるような興奮や緊張を感じる様子。「〜するような感動を覚える」 **ぴりぴり** 神経が張りつめて、極度に緊張している様子。「受験を間近に控えて~としている息子」「この大会のために来日した要人の警護に、開催者サイドは〜している」 ## h 名詞の類:コト・サマ **高ぶり[たかぶり]** 高ぶること。「心の〜を抑える」◇「昂り」とも書く。 **昂り[たかぶり]** 興奮して高ぶったあとの、さめきらずに残っている感情。「優勝の〜がさめない」 **熱気[ねっき]** 熱烈な気分の高まった雰囲気。「〜あふれるスタンド」 **興奮の坩堝[こうふんのるつぼ]** その場にいる人々がみな熱狂している状態。「日本チームの逆転勝ちに、競技場は~と化した」◇「るつぼ」は、化学実験などで物質を強く熱するときに用いる耐熱性の容器。 **ときめき** ときめくこと。「彼の顔を見るだけで胸の〜を覚える」「心の〜を禁じえない」 **高鳴り[たかなり]** 心が高鳴ること。「胸の〜を抑える」 **震え[ふるえ]** (期待や喜びで)心身が震えること。「あまりの感動で体の〜が止まらない」 **弾み[はずみ]** 心がゴムまりのように弾むこと。「心に〜がつく」◇「勢み」とも書く。 **情熱[じょうねつ]** 燃え上がるような熱した感情。「〜を傾けて作曲に打ち込む」 **熱情[ねつじょう]** 熱烈な気持ちや情愛。「〜を注いで書いた小説が新人賞をとった」 **激情[げきじょう]** 激しい気持ちの高まり。「〜にかられて叱ってはいけない」 **熱血[ねっけつ]** 正義を貫こうとする激しい情熱・意気込み。「新しい事業に〜を注ぐ」「~ほとばしる演説」▷~漢 **血潮[ちしお]** 激しい感情や情熱の気持ち。「青春の熱さ〜をたぎらせる」◇「血汐」とも書く。 ●高まり → 7806高まるh ▶熱意 3104勇むh●意気込み ## S 名詞の類:ヒト **熱血漢[ねっけつかん]** 正義感が強く、情熱を待って行動する男。「彼はまがったことが大嫌いな〜だ」 **熱狂家[ねっきょうか]** ①物事に対して気持ちが燃え上がりやすい人。「彼は〜だから、そんな中途半端な考え方は受け付けないだろう」②あることに対して情熱を持ち続けている(いた)人。「恋に命をかけた〜の生涯を描いた小説」 # 0504 痛む ## a 動詞の類 **痛む[いたむ]** 鋭いもので刺されたり突かれたりしたときのような感じがして、がまんできないと感じる。「ストレスで胃が〜」 **疼く[うずく]** 続けて体を突き刺すように痛む。「虫歯が〜」 **差し込む[さしこむ]** 胃腸などが急激に物を差し込まれたように痛む。「腹に〜ような痛み」 **染みる[しみる]** 痛みなどが、じわじわとしみ込むように痛む。「煙が目に〜」「冷水が虫歯に〜」◇「沁みる」とも書く。 **走る[はしる]** 不快な感覚や感情が瞬間的に体の中を通り過ぎるように現れる。「背中に痛みが~」 **襲う[おそう]** 痛みなどの不快な感覚が激しくやってくる。「激しい痛みに襲われて一歩も動けなかった」のように、ふつうは受け身の形で使う。 **凭れる[もたれる]** 食べたものが消化せず、胃にとどまって気持ち悪く感じる。「食べすぎて胃が〜」◇「靠れる」とも書く。 **痺れる[しびれる]** 血液の循環が悪くなり、電気に触れたようなぴりぴりした感じがする。「長い間座っていると足が〜」 **ひりつく** 皮膚などが、うす皮をはがされたようにひりひり痛む。「日に焼けて首すじが〜」 ## C 形容詞の類 **痛い[いたい]** 痛む様子。「虫歯が〜」「ちょっと〜手術」 **重い[おもい]** 体の部分が押しつけられたり引っ張られたりするような、いやな感じのする様子。「飲みすぎで頭が~」「疲れて足が〜」 ●苦しい 1100苦しむc●苦しい ## d 形容動詞の類 **刺す様[さすよう]** 刃物や針など、鋭利なものを刺したときのように痛む様子。 ## f 副詞の類 **きりきり** 腹や頭などが鋭く続けて痛む様子。「胃が〜と痛む」 **ずきずき** 脈を打つように痛む様子。「傷口が〜する」 **ずきんずきん** 「ずきずき」の強調表現。「腫れたところが〜する」◇「ずきずき」に近いが、「ずきずき」に比べて、打つのに間があって、強い感じがする。 **がんがん** 体内が鳴り響くように痛む様子。「二日酔いで頭が~する」 **ひりひり** 皮膚や粘膜の表皮がむけたり、火傷したりするすりむいたひざが〜する」 **ぴりぴり** 皮膚や粘膜の表皮が刺されるように続けて痛む様子。「やけどしたところが〜する」 **ちくちく** 針で何度も刺されるように痛む様子。「セーターのえりが首に当たるたびに〜する」 <134> **しくしく** 腹や歯などが絶え間なく鈍く痛む様子。「奥歯が〜する」 **じんじん** 体の一部が脈打つように続けて痛む様子。「長時間正座していたので足が〜する」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●痛み **痛み[いたみ]** 痛い感じ。「~をこらえて最後まで走った」 **痛さ[いたさ]** 痛い程度。「ぴっくりして~を忘れる」 **疼き[うずき]** うずく痛み。「胸の〜に耐えかねる」 **凭れ[もたれ]** もたれること。「胃の〜を防ぐには、まず、食べ過ぎないことだ」▷胃~ **痺れ[しびれ]** しびれること。「中毒症状で手足に〜がきた」 **疼痛[とうつう]** 図疼き。「下腹部に激しい〜を覚える」 **鈍痛[どんつう]** にぶい痛み。「~を覚える」鈍痛があったが、ここまで悪化しているとは」 **激痛[げきつう]** 激しい痛み。「体を〜が走る」⇌鈍痛◇「劇痛」とも書く。 **頭痛[ずつう]** 頭の痛み。「~に悩まされる」 **偏頭痛[へんずつう]** 頭の片側に感じる、激しい発作性の痛み。「へんとうっう」「かたずつう」ともいう。「片頭痛」とも書く。 **腹痛[ふくつう]** 腹部の痛み。「〜で学校を休んだ」 **腹痛[はらいた]** 「腹痛」の、より口語的な言い方。「冷たいものを食べすぎて~だった」 **疝痛[せんつう]** 内臓に起こる、周期的に繰り返す激しい痛み。「注射を打っても〜がおさまらない」 **腰痛[ようつう]** 腰や臀部に感じる痛み。「この数年間、~に悩まされている」 **歯痛[しつう]** 歯の痛み。「〜で夜も眠れない」 **歯痛[はいた]** 「歯痛」の、より口語的な言い方。「〜ががまんできず、医者に行った」 **胃痛[いつう]** 胃の痛み。「慢性的な〜に苦しむ」 **胸痛[きょうつう]** 病気やけがによる胸部の痛み。 **筋肉痛[きんにくつう]** 筋肉の痛み。「急に走ったりしたのですぐ~になった」 **生理痛[せいりつう]** 月経時、それが原因で生じる下腹痛・腰痛・頭痛などの症状。 **月経痛[げっけいつう]** 生理痛。◇「生理痛」のほうがよく使われる。 **神経痛[しんけいつう]** 神経に生じる急激な痛み。「梅雨時には〜がひどくなる」▷坐骨~・三叉~~顏面~◇生理的事情からの神経繊維の圧迫によることが多い。 ●陣痛 0100生むh●出産に伴う痛み ●痛覚 0500感じるh●いろいろな感覚 ●苦しみ 1100苦しむh 苦しみ ## u 名詞の類:トコロ **痛点[つうてん]** 皮膚の表面の痛みを感じる部分。 ●弁慶の泣き所 2500歩くk●ひざから下の足の部分 # 0505 くらむ ## a 動詞の類 **目が眩む[めがくらむ]** 強い光を受けたり、急に立ち上がったりして、目まいがして、視界が一瞬まっ暗になる。「高い所から下を見ると~」「ヘッドライトに~」◇「目が暗む」とも書く。ふつう、「くらむ」単独では用いられず、「目がくらむ」の形で用いられる。 **目が回る[めがまわる]** 強い刺激を受けたり、忙しかったりして、物がぐるぐる回るように感じられる。「熱が高く、~ので、寝ることにした」 **目眩く[めくるめく]** 急に強い刺激を受けて、物がぐるぐる回るように感じる。「屋上から下を見ると~ような感じがした」◇連体修飾語として用いられることが多い。 **立ち眩み[たちくらみ]** すっと立ち上がったときに、目まいがして、視界が一瞬まっ暗になること。「貧血気味で~する」◇「たちぐらみ」ともいう。「立ち暗み」とも書く。 ### ●気を失う **気を失う[きをうしなう]** 意識をなくし、知覚が働かなくなったような状態になる。「子供の事故を知らされたとき、彼女はあまりのショックに気を失って倒れた」 **気が遠くなる[きがとおくなる]** 意識が薄れていって、気を失う。「満員電車で気分が悪くなって気が遠くなり、気がつくとホームのベンチに寝かされていた」「この膨大な資料を全部読むなんて、~ような話だ」◇「ような」をともなって、連体修飾語になる場合は、「気の遠くなるような」ともいう。 **失神[しっしん]** 強い痛みやショック、過度の興奮などで気を失うこと。「自分の足から大量の血が流れ出るのを見て、彼女は~してしまった」「そのロックコンサートでは、~する女の子が続出した」◇「失心」とも書く。 **気絶[きぜつ]** 強い痛みやショックを受けて、一時的に呼吸が止まり、気を失うこと。「彼女は箱の中からねずみが飛び出してきたのに驚いて〜してしまった」「彼女はあまりの痛みに〜した」「彼はその知らせを聞いて〜せんばかりに驚いた」 **悶絶[もんぜつ]** もだえ苦しんで気絶すること。「重傷を負った男は激痛に〜した」 **正体を失う[しょうたいをうしなう]** 正常な意識がなくなる。「彼はその夜、〜ほど酒を飲み、路地裏で眠ってしまった」◇「正体をなくす」「正体がなくなる」ともいう。 **目を回す[めをまわす]** 予想しない事態にあって気絶すること。「孫に家宝のつぼが当たったと聞いて、叔母は目を回してしまった」 ●気を失って倒れる 5002倒れるa●気を失って倒れる ## d 形容動詞の類 **意識不明[いしきふめい]** 意識をなくしている状態である様子。「彼は〜の重体だということだ」 <135> **人事不省[じんじふせい]** 意識がなく、昏睡状態にある様子。「父が〜の状態だった数日間、母はほとんど眠らなかったようだ」「〜に陥る」 **前後不覚[ぜんごふかく]** 前後のことがわからず、自分のことがわからないほど、正体がわからないほど、我を忘れた様子。「どうしてこんな〜になるほど酒を飲んだんだ」 ## f 副詞の類 ●くらくらと → 5106ふらつくf ## h 名詞の類:コト・サマ **目眩[めまい]** 目が回ること。「屋上から下を見たとき、軽い~を覚えた」「ひどい〜に襲われる」◇「眩暈」とも書く。 **高所恐怖症[こうしょきょうふしょう]** 高い所にのぼると、強い恐怖を感じる症状。「~で高い所は苦手なんだ」 # 0506 におう ## a 動詞の類 **におう** 何かが、鼻で感じとれる見えないものを発散する。「梅の花が〜」「ガスが〜」「口が〜」◇好ましいよいにおいのときは「匂う」、不快ないやなにおいのときは「臭う」と書き分けることが多い。 **香る[かおる]** 雅物がよいにおいを発散する。「風~若葉の季節」◇「薫る」とも書く。 **鼻を突く[はなをつく]** 刺激的なにおいが強く感じられる。「シンナーのにおいが〜」 **鼻を刺す[はなをさす]** 強烈に鼻をつく。「アンモニアがはなを〜」 **鼻に付く[はなにつく]** いやなにおいがする。「むっと~におい」 ## C 形容詞の類 **臭い[くさい]** においが不快に感じられる様子。「〜けむり」「どぶが〜」 **匂やか[におやか]** よいかおりがする様子。「〜かおりのする果物」 **甘酸っぱい[あまずっぱい]** 甘さと酸っぱさがまじり合ったような、ここちよいにおいである様子。「このりんご、〜かおりがしておいしそう」 **香しい[こうばしい]** よいにおいがたちこめる様子。「梅の花が〜」◇「芳しい」「馨しい」とも書く。 **香しい[かんばしい]** 麗しいかおりがする様子。「~かおり」「芳しい」「馨しい」とも書く。 **香ばしい[こうばしい]** こんがり焼けたような、または炒ったような、よいにおいがする様子。「ほうじ茶の〜においが漂う」◇「かぐわし」が音韻変化で「かんばし」「かうばし」となり、現代語では「かんばしい」「こうばしい」となった。「芳ばしい」とも書く。 ### ●特定の物がにおう様子 **きな臭い[きなくさい]** 紙や布の焦げるようなにおいがする様子。「何か〜ぞ」 **焦げ臭い[こげくさい]** 焦げたにおいがする様子。「何か〜ぞ。火元を確かめろ」 **魚臭い[さかなぐさい]** 魚のにおいがする様子。「干物を焼いたので、部屋の中が魚臭くなってしまった」 **泥臭い[どろくさい]** 泥のにおいがする様子。「川魚は〜ので、調理に工夫がいる」 **土臭い[つちくさい]** 土のにおいがする様子。「収穫したばかりの〜大根」 **青臭い[あおくさい]** 青草のにおいがする様子。「生野菜のジュースは〜」 **生臭い[なまぐさい]** 血や、生の魚のにおいがする様子。「鮮魚をさばいた後の〜台所」◇「腥い」とも書く。 **血腥い[ちなまぐさい]** 血のにおいがする様子。「〜殺人現場」「血」と「生臭い」が複合した語。 **薬臭い[くすりくさい]** 薬のにおいがする様子。「この水、なんだか〜わね」 **黴臭い[かびくさい]** かびのにおいがする様子。「押し入れの中が〜」 **脂臭い[やにくさい]** やにのにおいがする様子。「タバコをすうので〜息をさせている」 **乳臭い[ちちくさい]** 乳のにおいがする様子。「赤ん坊を抱き上げたら、乳臭かった」 **化粧臭い[けしょうくさい]** 「どぎつい化粧で〜」「白粉臭い」ともいう。 **汗臭い[あせくさい]** 汗のにおいがたくさんする様子。「〜のでシャワーを浴びてくる」 **男臭い[おとこくさい]** 男性の体から出るにおいを感じる様子。「男の子3人もいるので、家の中が〜」 **人臭い[ひとくさい]** 人のにおいがする様子。「人里離れた山から時折~町へ下りてくる」 **酒臭い[さけくさい]** 酒のにおいがする様子。「〜息を吹きかけられる」 ## d 形容動詞の類 **馥郁[ふくいく]** 図よいにおいが盛んにする様子。「梅が〜とかおる」 **芳醇な[ほうじゅんな]** (酒や食べ物の)よいにおいがする様子。「〜なワインに酔う」「芳純」とも書く。 **フルーティーな[フルーティーな]** (主に酒について)においをかいだり口に入れたときに、果物のような甘い感じが感じられる様子。「甘口で〜な酒」「〜な香りの消臭剤」fruity ●無臭の 9800ないd●特定のものがない様子 ## f 副詞の類 **つん** においがきつく、鼻に急激な刺激を受ける様子。「硫黄のにおいが鼻を~刺激する」◇程度がさらに激しいときは「つうん」という。 **ぷん** 食べ物の腐ったにおいや、強いにおいのものがにおう様子。「腐った魚のにおいが〜におう」◇程度がさらに激しいときは「ぷうん」という。 **ぷんぷん** 強いにおいが盛んにする様子。「酒のにおいを〜させる」 **鼻が曲がる程[はながまがるほど]** いやなにおいが鼻を強く刺激する様子。「くさやを焼くにおいは〜強烈だ」◇強調して「鼻がひん曲がる程」ともいう。 <136> ## h 名詞の類:コト・サマ **におい** 物から発散し、鼻で感じとれる刺激。◇よいにおいのときは「匂い」、不快なもののときは「臭い」と書き分けることが多い。 ### ●いやなにおい **臭み[くさみ]** いやなにおいがすること。「魚の〜を取る」 **臭さ[くささ]** においの程度。「激しい〜に気分が悪くなる」 **臭味[しゅうみ]** くさみ。「〜が激しい」 **臭気[しゅうき]** 漂ういやなにおい。「〜が立ち込める」 **異臭[いしゅう]** いつもとは違う、いやなにおい。「放置されたごみが〜を放っている」 **悪臭[あくしゅう]** 気持ちの悪くなるようなにおい。「〜が鼻をつく」 **腐臭[ふしゅう]** 図腐ったにおい。「〜が漂う」 **死臭[ししゅう]** 死体から出るいやなにおい。「鼻をつく〜」 **体臭[たいしゅう]** 人間の体から出るにおい。「服に〜がしみついている」 **口臭[こうしゅう]** 口や息から出るいやなにおい。「〜がする」 **腋臭[わきが]** わきの下から出る分泌物の放ついやなにおい。「〜を気にする」◇「腋香」か。 **酒気[しゅき]** 酒を飲んだ人の、息や体からする酒のにおい(いき)。「隣に座っている人の〜にたえられない」 ### ●よいにおい **香り[かおり]** 漂っているよいにおい。「香水の〜」『花の〜」◇「匂い」とも書く。 **香[こう]** 図よいかおり。◇単独では使わず、「梅が香を放つ」のように使う。 **香気[こうき]** 図かおり。「〜のある草花」 **芳香[ほうこう]** よいかおり。「〜を放つ」▷~剤 **薫香[くんこう]** 図よいかおり。「〜芳し」 **微香[びこう]** 図かすかなかおり。「〜の漂うお堂で仏前に頭を垂れた」 **香味[こうみ]** 飲食物のにおいと味。▷~野菜 ### ●残り香 **残り香[のこりが]** その人が残していったよいかおり。「〜で彼女の来訪を知る」◇「のとりか」ともいう。 **残香[ざんこう]** 図残り香。「〜が部屋に漂う」 **余香[よこう]** 図その人が立ち去ったあとも、まだにおうよいかおり。「〜を懐かしむ」 **余薫[よくん]** 余香。「いまだほのかな〜が漂っている」 **移り香[うつりが]** ある物がほかの物や人に移ってついたよいかおり。「香木の〜を楽しむ」 ## k 名詞の類:モノ ### ●かおりのする物 **香草[こうそう]** よいかおりのする草。 **ハーブ[ハーブ]** 薬用や食用の、かおりの高い植物。そのまま、あるいは乾燥させて、料理のくさみを消したり、お茶として飲んだりする。▷~ティー・~ガーデン・~園 herb ●薫風 8710吹くk●ある季節に吹く風 # 0507 かぐ ## a 動詞の類 **嗅ぐ[かぐ]** 鼻でにおいを感じとる。「花のにおいを〜」 **聞く[きく]** においをかいで、そのよしあしを試してみる。「香を~」◇「利く」とも書く。 **嗅ぎ取る[かぎとる]** においを知覚する。「かすかな薬品のにおいを〜」 **嗅ぎ回る[かぎまわる]** (人や犬、特に犬が)においを嗅ぎながら、いろいろなところを次々と回る。「散歩に行っても犬があっちこっち〜のでなかなか進まない」◇「事件の背景を嗅ぎ回っていた業界紙の記者が襲われて、大けがをした」のように、多く比喩的に情報を求めて回る意に使う。 ●嗅ぎ当てる → 1803見つけるa●突き止める ●嗅ぎ分ける → 1801見分けるa●見分ける ## f 副詞の類 **くんくん** 鼻を鳴らしてにおいをかぐ様子。「犬が鼻を〜させて夕食のおねだりをしている」 **ひくひく** 鼻を盛んに動かす様子。「鼻を〜させて、においをかいだ」 ## h 名詞の類:コト・サマ **聞香[ぶんこう]** 香をたいてそのかおりを鑑賞したり、香をかぎ分けること。「〜を楽しむ」 **香道[こうどう]** 香をたいてその名や原料を当てたり、鑑賞する芸道。◇香合わせ・薫物合わせなどの種類がある。 **アロマテラピー[アロマテラピー]** ハーブや薬草からとった芳香性のオイルのにおいをかいだり、マッサージをしたりして、ストレスを解消し、健康や美容の増進をはかる芳香療法。◇「アロマセラピー」ともいう。aromatherapy ●嗅覚 0500感じるh いろいろな感覚 ## k 名詞の類:モノ ### ●よいかおりのするもの **香料[こうりょう]** 食品・石鹸・化粧品などに少量加えてよいにおいを付けるもの。▷〜天然~ **匂い袋[においぶくろ]** 香料を詰めて、懐に入れたりたんすに入れておいたりする小さな袋。「〜を袂にしのばせる」 **ポプリ[ポプリ]** 乾燥させた花・葉などを香料などと合わせて、壺や布袋、箱などにつめて、室内で熟成させたもの。7pot-pourri <137> **麝香[じゃこう]** じゃこうじかの雄の腹部あたりの分泌器官からとれる分泌物を乾燥した高級な香料。◇チベット、中国雲南地方などで産する。「ムスク(フmusc)」ともいう。 ●香水 5912装うk●化粧品 ### ●香 **香[こう]** たいて、そのかおりを楽しむもの。「~を聞く」「~をたきしめる」~合わせ **御香[おこう]** もとは死体のにおいを消すためのもの。 **練り香[ねりこう]** 香料をくだいて練り固めた香。「煉り香」とも書く。 **薫き物[たきもの]** 種々の香材を調合してつくった練り香。「焼き物」とも書く。 **薫香[くんこう]** 図たきもの。「~をたく」 **線香[せんこう]** 香気を含んだ粉を細い棒状に固めたもの。「仏様に〜をあげる」▷蚊取り~・~花火◇火をつけて燃やし、そのかおりをかぐ。 **香華[こうげ]** 仏前に供える香と花。「仏前に〜を供える」 **香花[こうばな]** 「香華」のくだけた言い方。 ### ▶香に関係するもの **香合[こうごう]** 香を入れる蓋付きの容器。「母の大切にしていた~を形見にもらう」「香盒」とも書く。 **香炉[こうろ]** 香をたくときに使う器。 **香木[こうぼく]** たいて、よいかおりを出させる木。特に香道で珍重する白檀く・沈香・伽羅など。 **名木[めいぼく]** 「伽羅」は「沈香(熱帯のジンチョウゲ科の樹木からとれる香木)」のすぐれたものをいう。 **名香[めいこう]** よいかおりの名高い香(木)。 ### ●かぐ器官 **鼻[はな]** 顔の中央に突出し、呼吸をする器官。呼吸をするために重要であり、また、においを感じるところでもある。▷赤~・獅子~・鷲~・団子~・鉤~ **小鼻[こばな]** 鼻の下部の、左右の膨らんだ部分。「彼は〜を膨らませて文句を言った」「〜をひくつかせる」 **鼻孔[びこう]** 鼻の穴。「~をひろげる」 **鼻腔[びくう]** 鼻の穴の中の空間。嗅覚の器官がある。◇医学用語では「鼻孔」と区別して「びくう」という。 # 0508 疲れる ## a 動詞の類 **疲れる[つかれる]** 体や精神をつかいすぎて、動く元気やする元気がなくなる。「今日は外回りの仕事で、くたくたに疲れた」「目が~」「頭が~」「疲れたら休んでもいいよ」 **草臥れる[くたびれる]** 体や精神をつかいすぎて元気や勢いがなくなった状態になる。「一日中机の前に座りづめでくたびれた」◇「草臥」はあて字。 **疲労[ひろう]** 体・精神・物質をつかいすぎて元気や勢いがなくなること。「連日の徹夜では〜するのが当然だ」▷眼精〜・金属〜 **疲れ果てる[つかれはてる]** すっかり疲れる。「旅が終わるころには疲れ果てて、しゃべる元気もなかった」 **へたばる** ひどく疲れて、力が尽きて、動けなくなる。「〜と泣きを言う」 **へばる** ひどく疲れて、体力・気力がなくなる。「毎日特訓で、へばってしまった」 **ばてる** ひどく疲れて体力が尽きる。「あまりの暑さにばてた」 **夏ばて[なつばて]** 夏の暑さでばてること。「~して寝込む」 **夏負け[なつまけ]** 夏の暑さで体が弱ること。「〜して食欲がない」「少しやせたようですが、〜でもしましたか」 **へたる** 俗疲れたり精神的に強いショックを受けたりして、力が抜けてそのまま座り込む。「マラソンでゴールした途端、その場にへたってしまった」 **へたり込む[へたりこむ]** 囧ひどくへたる。「過労で〜」 **へこたれる** ひどく疲れて気力・体力が失せる。「きつい練習にへこたれてしまった新入生」 **伸びる[のびる]** ひどく疲れたり、打ちのめされたりして、ぐったりした状態になる。「連日の徹夜仕事でのびてしまった」◇「延びる」とも書く。 **困憊[こんぱい]** ひどく疲れる。「回復の兆しがみえない病人の看護に、身も心も~しきった」▷疲労〜 **疲弊[ひへい]** 疲れ弱ること。特に国や地域が経済的に弱ること。「国の財政が〜している」 **足が棒になる[あしがぼうになる]** 長時間歩いたり、立ち続けたりして、足が疲れてこわばる。「立ちっぱなしで〜」 ## C 形容詞の類 **だるい** 疲れや病気などで、体が思うように感じられる様子。「毎日残業で、疲れ果てて体が~」◇「懈い」とも書く。 **気怠い[けだるい]** 疲れや病気などで、体が重く、何もしたくない様子。「疲れがとれず、一日中~」「~夏の日の午後」 **かったるい** 疲れや病気などで、体から力が抜ける様子。「手足がかったるくて動きたくない」◇東京を含む関東地方の方言。 **しんどい** 疲れて骨が折れる様子。「毎日、〜仕事ばかりだ」◇「辛労」の意。もともと関西地方の方言。 ## d 形容動詞の類 **大儀な[たいぎな]** だるくて、何をするのもめんどうな様子。「とても疲れていて、風呂に入るのも〜だった」 **へとへと** 体力や気力を失ってしまうほど疲れる様子。「孫の守りは1日で~だ」「~に疲れた」 <138> **くたくた** 心身がひどく疲れ、力が抜けた様子。「連日団体交渉で〜だ」 ## f 副詞の類 **ぐったり** 疲れて、身心ともに元気なく、だらりとして、そこから力が抜ける様子。「疲労困憊して〜とその場にへたり込んでしまった」 ## h 名詞の類:コト・サマ **疲れ[つかれ]** 疲れること。「昨日の〜がまだ残っている」 **草臥[くたびれ]** 「疲れ」のややかたい言い方。「どうも〜がたまっているようだ」 **疲労感[ひろうかん]** 疲れた感じ。「父の背中には〜が漂っていた」 **だるさ** だるいこと。「ひどい〜は熱のせいらしい」 **草臥れ[くたびれ]** くたびれること。「骨折り損の〜もうけ」「草臥」はあて字。 **倦怠[けんたい]** 心身が疲れてだるいこと。▷〜感 **過労[かろう]** 心身をつかいすぎ、疲れがたまること。◇「過労で倒れる」 **気疲れ[きづかれ]** あれこれ気をつかって神経が疲れること。「今日のパーティーは、偉い人がたくさんいたので〜がした」 **気苦労[きぐろう]** いろいろ心配したり、気を遣ったりして、精神的に苦労すること。「放蕩息子をもつと〜が絶えない」 **心労[しんろう]** 心配のために心が疲れること。「彼女はいろいろ〜が重なって倒れたようだ」 **心痛[しんつう]** 心配のために心が痛むこと。「〜のあまり寝込んでしまった」 **旅疲れ[たびづかれ]** 旅行による疲れ。「〜で一日中寝ていた」 **湯中り[ゆあたり]** 風呂や温泉に長く入ったり、また何度も入浴したりして、気分が悪くなること。「長時間の入浴は〜をすることがあるので要注意だ」 **着病み疲れ[きやみづかれ]** 病人の看病で疲れること。「〜で倒れたりしないようにね」 **疲れ目[つかれめ]** 目が疲れていること。「最近肩こりがひどいのは〜のせいだろうね」 **眼精疲労[がんせいひろう]** 「疲れ目」の専門的な言い方。 # 0509 飢える ## a 動詞の類 ### ●おなかがへる **腹が減る[はらがへる]** 腹の中にあるものが少なくなって、何か食べたくなる。「腹がへっては戦ができぬ」 **御腹が減る[おなかがへる]** 「腹がへる」のやや丁寧な言い方。「おなかがへったので何か食べに行きましょう」 **腹が空く[はらがすく]** 腹の中にあるものが一部なくなる。「朝食が軽かったので、まだ11時なのに腹がすいた」 **御腹が空く[おなかがすく]** 「腹がすく」のやや丁寧な言い方。「おなかがすきすぎて、もう一歩も動けません」 **小腹が空く[こばらがすく]** 少し腹がへる。「腹がすいたからお茶漬けでもつくってくれないか」 **腹が鳴る[はらがなる]** 腹がすいて、ぐうっと腹の虫が鳴る。「会議中に〜て、恥ずかしい思いをした」◇「腹の虫が鳴る」ともいう。 **飢える[うえる]** 食べ物が不足して、非常に腹がすく状態が続く。「世界には飢えている人々が多くいる」◇「餓える」とも書く。 ## C 形容詞の類 **ひもじい** 食べるものが不足して、腹がへってつらい様子。「どんなに生活が苦しくても、子供に~思いだけはさせたくない」 ## d 形容動詞の類 **ぺこぺこ** とても腹がすいている様子。「夢中になってずっとゲームをやっていて、気がついたらおなかが〜だった」 **腹ぺこ[はらぺこ]** 非常に腹がすいている様子。「冬になると冬眠からさめた〜のくまが起き出してくる」 ## f 副詞の類 ●がつがつ△ 0300食べるf ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●空腹 **空き腹[すきばら]** 腹がへっていること。「~をかかえて家路を急いだ」◇「すきっぱら」ともいう。 **空きっ腹[すきっぱら]** 空き腹。「〜に酒を飲むと、酔いが回るのがはやい」 **空腹[くうふく]** 「空き腹」のかたい言い方。「犬が飼い主の帰りを〜で待っている」満腹 ### ●飢え **飢え[うえ]** 飢えること。「救助隊がくるまでなんとか〜をしのいだ」ひどく飢えること。 **飢餓[きが]** 食べ物が不足してひどく飢えること。▷〜感~地獄◇「饑餓」とも書く。 **飢渇[きかつ]** 飲食物がなくて飢えと渇きに苦しむこと。「旱魃で〜に苦しむ」 **飢饉[ききん]** 農作物の不作で食べ物が不足している人々が飢えに苦しむこと。「冷害による被害が大きかった天明この〜では、多くの餓死者が出た」◇「饑饉」とも書く。 ## u 名詞の類:トコロ ●腹 → 9907からだu●腹 # 0510 かゆい ## a 動詞の類 **痒がる[かゆがる]** かゆいと言ったり、かゆそうなふるまいをする。「子供が蚊にくわれて~ので、かゆみどめを塗ってやった」 ## C 形容詞の類 **痒い[かゆい]** かきたい感じがする様子。「虫に刺されたところが〜くてたまらない」 <139> **むず痒い[むずがゆい]** まがりなりにもかゆみを感じるか、または、きまりが悪いような状態を快く思わないで、何とかしたいと思うような感じがする様子。「鼻の奥がむずがゆくてたまらない」 **痛痒い[いたがゆい]** 痛みともなったかゆさを感じる様子。「治りかけの傷が痛がゆくて、かいてはいけないのはわかっているが、ついかいてしまう」 ## f 副詞の類 **むずむず** かゆい感じがする様子。「ほめられて、背中が〜する」 ## h 名詞の類:コト・サマ **かゆみ** かゆい感じ。「~をがまんする」 **痒さ[かゆさ]** かゆい程度。「〜が増してきた」 **痛痒[つうよう]** 痛みとかゆみ。「私はその組織のとなら、いささかの〜も感じない」▷〜感 **搔痒[そうよう]** かゆいところをかくこと。▷隔靴搔痒(靴の上からかゆいところをかくように、もどかしく感じること) # 0511 くすぐったい ## a 動詞の類 **くすぐる** わきの下や足の裏などに触れて、むずむずと笑い出すような感じにさせる。「足の裏を~」 ## C 形容詞の類 **擽ったい[くすぐったい]** くすぐられたときのむずむずした感じがする様子。「足の裏が~」 **こそばゆい** 「くすぐったい」の西日本方言。 ## f 副詞の類 **こちょこちょ** くすぐる様子。「ねこの下あごを~とくすぐると、気持ちよさそうに目を閉じる」 ## U 名詞の類:トコロ ●脇の下 → 9907からだu●脇 ●足の裏 → 2500歩くu●地面に近い足の部分 ●首のまわり △ 9907からだu●首のまわり <140> # 06 愛する・好む(愛情・愛好) # 0600 愛する ## a 動詞の類 ### ●愛する **愛する[あいする]** 自分にとって大切だったり、関心のあったりするものについて、それをかけがえのないものとして、自分のものにしたいとか、それについて情報を得たいとか、それに接していたいとか思う。「孤独を~」「祖国を~」「心からあなたを愛しています」「自然を〜心を大切にしましょう」⇌憎む◇「愛す」ともいう。 **愛し合う[あいしあう]** (男と女が)互いに愛する。「そのころ2人は深く愛し合っていた」 **愛おしむ[いとおしむ]** 他のかけがえのない、かわいい存在と考え、愛情をもって扱う。「去り行く人を~」 **慈しむ[いつくしむ]** 親が子を慈しむように、愛情を注ぎ、大切にする。「幼子を母のまなざしで〜」「村の人々は、多くの恵みを与えてくれるその森を、ずっといつくしんできた」 **愛[あい]** 身近におき、愛着をもって大切にすること。「生前彼が〜していた絵だったが、遺族が売りに出した」 **自愛[じあい]** 自分の身を大切にすること。「どうかど〜ください」◇手紙などで用いることが多い。 **可愛がる[かわいがる]** 目下の者やペットなどを、非常に大切に扱う。「孫娘を~」「母は妹の友子を目に入れても痛くないほどかわいがった」◇「可愛」はあて字。 **愛玩[あいがん]** 大切な物にして、かわいがり、喜ぶこと。「祖母が〜していた猫」~動物 **愛護[あいご]** 傷つけたり虐待したりする行為から守り、その存在を認めて、いつくしみ、かわいがったり、大切にしたりすること。「ペットとして飼うことは、必ずしも動物を〜していることにならない側面もある」 **溺愛[できあい]** これ以上ないと思われるほど、無条件にかわいがること。「~したことが娘をだめにした」 **猫可愛がり[ねこかわいがり]** むやみやたらとかわいがること。より口語的な言い方として「猫っかわいがり」ともいう。そのことに対する批判的なニュアンスを伴う。 **熱愛[ねつあい]** 恋人・芸術など、相手を激しく愛すること。「当時2人は互いに〜していた」「太郎は華子を〜している」 **寵愛[ちょうあい]** ある人を非常に大切にしてかわいがること。「側室は帝の〜を一身に受けた」 **偏愛[へんあい]** 特定の人だけを特別にかわいがること。「帝は嫡子のみを〜した」 ●敬愛する 3400敬う●敬う ### ●愛でる **愛でる[めでる]** 対象に心が強く引かれ、感嘆したり、かわいがったりする。「月を~」◇「賞でる」とも書く。 **観賞[かんしょう]** 自然などの美しさを見て味わい楽しむこと。「日本庭園を散策しながら自然の草花を~する」▷〜魚・〜植物 **鑑賞[かんしょう]** 芸術作品などのよさを味わい、楽しむこと。「名曲喫茶でコーヒーを飲みながらクラシック音楽を〜するのもわるくない」▷映画~・音楽~ **賞美[しょうび]** そのもののよさをほめ、またそれを味わい楽しむこと。「彼らはともに金閣寺の美しさを〜する」◇「称美」とも書く。 ## C 形容詞の類 **いとおしい** 相手に対して愛情を深く感じ、大切に思う様子。「~わが子」「手塩にかけて育てた競走馬が~」◇母性愛的なニュアンスを伴う。 **愛しい[いとしい]** 相手に対して愛情あるいは恋心を感じる様子。「~わが子に~人ができたと聞いて母親はショックを受けた」◇「いとおしい」よりも母性愛的ニュアンスの程度は弱い。 **いじらしい** 弱い立場の者が懸命に行動するのが、かわいそうに思えるほどに胸を打つ様子。「何の報酬も期待せず、懸命に尽くしてくれるあなたがとてもいじらしく思えます」「けがをしてまでも子犬を守ろうとする母犬が~」 ### ●かわいい **可愛い[かわいい]** 小さかったり、幼さや、幼さを含みもった純真さ、または、可憐な美しさなどが感じられて、かわいがり、愛さずにはいられない様子。「〜女の子」「~顔」「~しぐさ」「~子犬」「~靴」「年のわりには〜ことを言う」「だれでも自分が~」「~子には旅をさせよ(子供は世の中に出して苦労をさせるのがよい)」◇「可愛」はあて字。「顔映ゆし」が詰まった「かはゆし」の転じたもの。 **可愛い[かわい]** 「かわいい」の少し変化した言い方。「こんなことで赤くなる課長さんって、〜」◇若い女性が好んで用いる。 **可愛らしい[かわいらしい]** 小さくて、いかにもかわいいと感じられる様子。「お隣の息子さんと〜お嬢ちゃんが駅前を歩いていたわよ」◇「かわいい」よりも心理的な傾斜が少なく、対象の様子を客観視するニュアンスがある。 **愛くるしい[あいくるしい]** 人や動物などの子供など、無邪気のあるいは幼児性を感じさせるものの愛すべき様子。「~子供の笑顔を見るとおもわず抱きしめたくなる」「子鹿のひとみはとても愛くるしかった」 **愛らしい[あいらしい]** 人や動物などのふるまいや様子をかわいらしく思う様子。「自分の娘のしぐさに鼻の下を長くする亭主」「庭先に咲く〜一輪の花」「幼児の描いた〜絵」◇「愛くるしい」よりも広く生物全般、またはそのしぐさや様子についていう。 <141> **あどけない** 無邪気で愛らしく感じられる様子。「ラッコの赤ちゃんの~表情」「難民の中にはまだ〜子供の姿もあった」 **憎めない[にくめない]** かわいらしさ、人のよさなどがあって、憎むには忍びない、どうしても憎むことはできない様子。「反抗的な子だが、不思議と〜ところがある」◇たいてい、前にマイナス要因が掲げられていて、それにもかかわらず、かわいらしいと打ち消す場合によく用いられる。 **目に入れても痛くない[めに入れてもいたくない]** 非常にかわいがる様子のたとえ。「〜ほど孫をかわいがる」◇「目の中に入れても痛くない」ともいう。 ●いとけない → 8804幼い●幼い ## d 形容動詞の類 ### ●いとおしい様子 **愛い[うい]** けなげでかわいい様子。「〜やつだ」◇古い言い方。目下の者に対していう。 **最愛の[さいあいの]** いちばん深く愛している様子。「〜子」「〜の妻を病気で失う」「〜の品」 ### ●かわいらしい様子 **チャーミングな[チャーミングな]** 人に好かれ、かわいられ、また少し色気が感じられる様子。「すれちがったときに見せた彼女のウインクがとても〜だった」charming **キュートな[キュートな]** かわいく、はつらつとしている様子。「映画『ローマの休日』で見たオードリー=ヘプバーンの〜な笑顔が忘れられない」◇多く、若い女性について用いられる。cute **ファンシーな[ファンシーな]** その物を見ると、思わず「かわいい」と叫んでしまいそうな、かわいらしさがある様子。「私の娘は〜な小物が大好きだ」▷~グッズ・~文具 ▶fancy **プリティーな[プリティーな]** 「かわいい」の洋語的表現。「この間コンパで知り合った〜な彼女の名前、何ていったっけ」▶pretty **可憐な[かれんな]** いかにもか弱そうで、守ってやりたいという気持ちを感じさせる様子。「庭の片隅に咲く小さくて~な花」「宮廷の舞踏会で踊る若い娘たちの〜な姿」◇本来は「あわれむべき」の意。 ●まるくてかわいい様子 → 7110丸まるd ●いたいけな△ 8804幼いd●幼げな様子 ### ●かわいがる様子 **子煩悩[こぼんのう]** ふつう以上に自分の子供をかわいがる様子。「仕事場では厳しい監督も、家に帰れば〜なパパになる」「彼は~だ」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●愛 **愛[あい]** いとおしく、かけがえのないと思う心。「恵まれない子供たちに〜の手を」◇崇高なニュアンスを伴う。 **愛情[あいじょう]** 愛しい、いつくしむ気持ち。「作者の〜をひしひしと感じさせる作品」「もうあなたに対する〜がなくなりました」 **恋[こい]** 特定の異性を愛する心。「~を交わす」 **情愛[じょうあい]** 親子・兄弟や夫婦、特に男女間で、相手とのきずなの深さから生まれる愛情。「肉親の〜にすがる日々」 **情け[なさけ]** 暖男女間の情愛。「~を交わす」▷深い〜 **純愛[じゅんあい]** 異性への、ひたむきで、少しの打算や利害を考えないひたむきな愛情。「今どき、〜を貫くのは難しい」「〜小説 **恩愛[おんあい]** 親子や夫婦間の愛情。「両親の一を一身に受けて育つ」◇「おんない」ともいう。 **慈愛[じあい]** 図自分の血を分けた者をいつくしみ、かわいがるような愛情。「戦争難民に、国王は〜に満ちたお言葉をかけられた」 **仁愛[じんあい]** 慈悲深く、人々を愛すること。道徳的に次元の高い愛。「いかなるときにも〜の心をもて」 ### ●性的な愛 **性愛[せいあい]** セックスに基づく男女間の愛情。「彼女の~の対象になることを、彼はひと目にする」 **エロス[エロス]** 異性に対する性的な愛。「人間には抑えても抑えきれない〜の要求がある」◇「エロス」はもともとはギリシャ神話の愛の神の名前。ローマ神話ではキューピッドという。▶eros **同性愛[どうせいあい]** 同性が同性に対して抱く愛情。互いに愛し合うこと。「多くの国は〜を法律で認めている」 ### ●いろいろな愛情 **隣人愛[りんじんあい]** ①隣人を愛するように、すべての人々を愛しましょう」②キリスト教で、同類たる全人類への愛。 **兄弟愛[きょうだいあい]** 兄弟姉妹間の愛情。「美しき~」 **師弟愛[していあい]** 師弟間の愛情。「~がなければ一門は崩壊する」 **夫婦愛[ふうふあい]** 夫婦間の愛情。「難病の夫を献身的に看病する妻に見る~」 **人類愛[じんるいあい]** 人間に関するあらゆる偏見を捨て、同じ人間であるという視点に立って全人類を愛すること。「~の精神が世界戦争を防ぐ」 **博愛[はくあい]** 人類を、差別なく人間として愛すること。「『自由、平等、〜』を革命のスローガンに掲げる」▷~主義 **父性愛[ふせいあい]** 父親としての、子供に対する本能的な愛情。「~に満ちた手紙」⇌母性愛 **母性愛[ぼせいあい]** 母親としての、子供に対する本能的な愛情。「彼女の〜をくすぐる子猫」⇌父性愛 **親心[おやごころ]** 親が子を思う心。「~は、自分が親にならなければわからないだろう」 **愛国心[あいこくしん]** 自分の生まれ育った国、あるいは自分がいる国を愛する気持ち。「今の日本の大多数の若者には〜がないといわれる」 **愛校心[あいこうしん]** 自分が学んだ、あるいは今、在学している学校を愛する気持ち。「校歌を聞くと〜がわく」 **愛郷心[あいきょうしん]** 自分の生まれ育った故郷を愛する気持ち。「故郷を離れて、初めて〜をもった人も多いはずだ」 **愛社精神[あいしゃせいしん]** 自分が勤めている、あるいは勤めていた会社を愛する気持ち。「日本の高度成長は、サラリーマンの〜に支えられたものだ」 **愛鳥[あいちょう]** 鳥、特に野鳥を、愛護すること。▷〜週間 <142> ### ●その他 **親馬鹿[おやばか]** 親が子供を愛するあまり、子供のためにならないような、ばかげた言動をすること。「裏口入学は〜の典型だ」 **一視同仁[いっしどうじん]** 親疎の別を立てずに、愛憎を差別することなく、すべての人を平等に愛すること。「~を説く」 ## q 名詞の類:イキモノ **ペット[ペット]** 愛情を注いで、身近にかわいがっている(小)動物。「マンションで〜を飼うのは難しい」「多い」pet **愛玩動物[あいがんどうぶつ]** ペット。「無責任な飼い主に対し~の保護を訴える」 **愛犬[あいけん]** かわいがっている犬。「これがわが家の〜ポチです」 **愛馬[あいば]** かわいがっている馬。「〜シリウスとの記念写真を撮る」 **愛猫[あいびょう]** かわいがっている猫。「〜がいなくなって主人は寝込んでしまった」 **愛鳥[あいちょう]** かわいがっている小鳥。 ## S 名詞の類:ヒト ### ●特になにかを愛する人 **愛妻家[あいさいか]** 妻を大事にする夫。「山田先生は~で知られている」 **愛国者[あいこくしゃ]** 自分の国を愛し、誇りとし、国のために自分を犠牲にできる人。「戦争で多くの〜が亡くなった」 **愛犬家[あいけんか]** 犬を非常にかわいがる人。「彼は町一番の〜だ」 **愛猫家[あいびょうか]** 猫を非常にかわいがる人。「彼女は、10匹も飼うぐらいの〜だ」 ### ●かわいがられる子 **愛児[あいじ]** 親がかわいがって、大切にしている子。「2人の~とともに海外に脱出する」 **寵児[ちょうじ]** 特別に愛され、かわいがられる子。「武家の~を殺害したる罪、許しがたきなり」 **秘蔵っ子[ひぞうっこ]** 「今度出馬する佐藤某という青年は、前総理大臣の~だそうだ」◇大切にして目をかけている部下や弟子をもいう。 **愛息[あいそく]** かわいがっている息子。「課長は先月で~を亡くされた」◇愛娘ふう、他人の息子について用いる。 **箱入り娘[はこいりむすめ]** めったに外へも出さず、非常に大事に育てられた娘。「世間知らずな〜で困っています」 **愛娘[まなむすめ]** 親にとって最愛の娘。「それでは皆さんんに私の~を紹介します」 ●一粒種0104生まれる子 ### ▶同性愛者 **同性愛者[どうせいあいしゃ]** 同性を性愛の対象とする人。 **ホモセクシャル[ホモセクシャル]** 男性の同性愛者。▶homosexual **ホモ[ホモ]** 「ホモセクシャル」の略。 **ゲイ[ゲイ]** 男性の同性愛者。◇「ホモ」と異なり、「ゲイボーイ(ゲイボーイ)」のように、肯定的な語の構成要素としても用いられる。gay **御釜[おかま]** 冏男性の同性愛者。特に、女装した者をいう。 **ニューハーフ[ニューハーフ]** 囧女性の格好をしていて、外見からは女性としか見えない、主として、接客業などに従事する(性転換した)男性。◇和製洋語。ニュー(new)+ハーフ(half) **レスピアン[レスピアン]** 女性の同性愛者。「レズビアン」ともいう。lesbian **レズ[レズ]** 「レス(ズ)ピアン」の略。 **バイセクシャル[バイセクシャル]** 異性も同性も性愛の対象とする人。bisexual **両刀遣い[りょうとうづかい]** 図バイセクシャル。 ●夫・妻など → 2803添うも ●愛人 2802交わるs●愛人 ●愛弟子 1806学ぶs●教わる人 # 0601 恋する ## a 動詞の類 ### ●恋する **恋する[こいする]** 異性(時には同性)に対して特別の感情を抱き、会いたいと強く願う。「私、先輩に恋しているの」◇「愛する」と違って、ふつう男女間の愛情についていう。それが一方的なため、「愛し合っている2人」といえるのに対して「恋し合っている2人」とはいいにくい。 **思う[おもう]** 「恋する」の控えめな言い方。「モスクワにいるとかめっとあなたのことを思っていました」◇「想う」「念う」とも書く。本来は「心の中を顔つきに表すこと」であったが、やがてその内容のほうを意味するようになった。 **思いを寄せる[おもいをよせる]** 特定の異性を、心の中でひそかに恋い慕う。「若い教師に、ひそかに思いを寄せていた」◇相手に向かって直接「あなたに思いを寄せています」とはいわないように、ふつう、相手に対してその気持ちを表さずに、心の中でひそかに思っている場合に用いられる。 **片思い[かたおもい]** こちらの思いが相手に通じず、相手が応えてくれないこと。「生徒が先生に~することはよくある」「磯の鮑の~(あわびは貝殻が1枚だけのように見えることから、片思いをたとえたもの)」→相思相愛、両思い ### ●慕う **慕う[したう]** 図尊敬する、あるいは好きな特定の人などに対して親しく接したい、あやりたいと、人知れず思う。「恋人を慕ってはるばるロシアまで行った」「遠く離れても、ずっとあなたのことを慕い続けます」 **恋い慕う[こいしたう]** 恋しく思って慕う。「うちの娘は3年前からあなたのことを恋い慕っています」 **懸想[けそう]** 「恋い慕う」の古風な言い方。「武家の娘が商人に~するとは」 **恋慕[れんぼ]** 恋い慕うこと。「彼女は彼をひそかに~している」~の情 **思慕[しぼ]** 恋い慕うこと。「恩師を〜して、その教えを思い出す」 <143> **愛慕[あいぼ]** 深く愛し、慕うこと。「子供たちは、やさしさにあふれたその教師を心から~した」「ゴッホは南フランスの温かい気風をこよなく〜した」▷〜の情 **追慕[ついぼ]** 亡くなった、あるいは長い間会っていない人のことを思い出して、慕うこと。「亡き夫を〜する日々」 ### ●恋い焦がれる **恋い焦がれる[こいこがれる]** 激しい恋心を燃やす。「先生に〜女子学生」 **思い焦がれる[おもいこがれる]** 燃えるような、激しい恋心で恋い焦がれる。「向かいの下宿屋の大学生に~女子高生」 **焦がれる[こがれる]** 「恋い焦がれる」の、やや古めかしい言い方。「その男に焦がれて焦がれて死ぬしかないとまで思い詰めたのでした」 **身を焦がす[みをこがす]** どうしようもなく激しく恋する。「恋に~」「身を燃やす」「身を焼く」ともいう。 **胸を焦がす[むねをこがす]** どうしようもないほど、思い悩む。「恋する人のことを思い、ひとり~」 ### ●恋愛する **恋愛[れんあい]** 互いに恋し、愛し合うこと。「当時、監督と主演女優が~していたことは、公然の秘密であった」 **好き合う[すきあう]** 互いに相手を好きである。「好き合った者どうしの結婚」 **恋をする[こいをする]** (互いに)異性に対して特別の感情を抱く。「毎朝登校の途中で会う男性に恋をしてしまった」「あの2人は恋をしているらしい」 **恋に落ちる[こいにおちる]** 「恋をする」の強調表現。「彼女と目が合った瞬間に私は恋に落ちてしまった」「アルバイト先で出会った2人は、やがて恋に落ちた」 ### ●ほれる **惚れる[ほれる]** 相手の魅力に、完全に心を奪われるほど好きになってしまう。「一目見て彼女にほれた」「あいつの男らしさにほれた」 **見初める[みそめる]** 初めて会って恋してしまう。「友人の結婚披露宴で今の女房を見初めた」 **一目惚れ[ひとめぼれ]** 「見初める」の卑近な言い方。「入社式で彼女に〜してしまった」 **惚れ込む[ほれこむ]** すっかりほれてしまう。「親方の芸にほれ込んで、弟子入りしました」 **惚れ抜く[ほれぬく]** とことんほれる。「ほれてほれて~」 **参る[まいる]** 囧相手に心を奪われ、自分ではコントロールできなくなってしまう。「太郎は華子を見た瞬間、彼女にすっかり参ってしまった」 ●相手に夢中になる → 4403耽るa●夢中になる ### ●その他 **気がある[きがある]** ひそかに、その人に恋心を抱いている。「太郎は民子に〜らしい」 **横恋慕[よこれんぼ]** 人の恋人や配偶者を好きになり、横から奪いとって、自分の恋人にしてしまおうとすること。「友人の彼氏に~する」 **手を出す[てをだす]** (恋心を抱き)異性とかかわり合いをもつ。「何も知らない生娘に〜なら、ちゃんとその責任を取れ」 **ちょっかいを出す[ちょっかいをだす]** 戯れに恋心を抱き、相手とかかわり合いをもとうとする、あるいはもつ。「うちの娘に〜のはやめてください」◇その行為に対する第三者の批判の気持ちを含む。「ちょっかい」の「かい」は「搔い」からといわれ、猫が前足の片方で物を掻き寄せるような動作をする意。 ●ときめく → 0503をかぶるa●ときめく ## C 形容詞の類 **惚れっぽい[ほれっぽい]** 簡単にほれる様子。「君は~から僕は心配だよ」 **気が多い[きがおおい]** すぐに恋心が別の人に移る傾向が強い様子。「気が多くて、だれが本命かわからない」 ●恋しい → 0602引かれるc ## d 形容動詞の類 ### ●ほれやすい様子 **多情な[たじょうな]** (同時に)何人もの人に恋心を抱く様子。「~な女ほど美人が多いという」 **浮気な[うわきな]** 愛する相手を次から次へとかえる様子。「~な亭主に妻はうんざりしている」 **尻軽な[しりがるな]** 囧女性が浮気である様子。「あなたに~な女だと罵倒されるいわれはない」 **移り気な[うつりぎな]** 気持ちが他の人へ移りやすい様子。「~な女性と付き合うのはやめたほうがいい」◇広義では興味の対象が他のものに移りやすい様子を表す。 ### ●ほれ抜いている様子 **めろめろ** 完全に相手の魅力に心引かれ、魂が抜けたようになる様子。「あいつは彼女に~だ」 **御執心[ごしゅうしん]** 熱烈に恋い慕う様子。「社長さん、例の園の子に~のようですなあ」 **首っ丈[くびったけ]** 完全に相手の魅力にほれる様子。「小林先生、緑ちゃんに〜らしいわよ」◇もと、足元から首までの長さの意。 **ほの字[ほのじ]** ほれている様子。「あの子、水野君に〜みたいですよ」「ほ」は「ほれる」の語頭の「ほ」。 **べた惚れ[べたぼれ]** すっかりほれ込んでいる様子。「大工の棟梁”は奥さんに~で、見ていられない」 **恋々な[れんれんな]** 恋い慕う気持ちを思い切れない様子。「~と別れた恋人を思う」 ### ●恋仲の **恋仲[こいなか]** 互いに恋し、慕い合う関係。「教師と生徒が〜になることはよくある」 **好い仲[いいなか]** 互いに思い合う関係。「男と女が長いこと仕事をいっしょにしていれば〜になることもある」 **相思[そうし]** 図互いにいとしく思う様子。「~の間柄」 <144> **13 相思相愛[そうしそうあい]** の男女が互いに慕い愛し合うこと。「彼らは〜の仲だ」→片思い **14 両[りょう]思[おも]い** 相思相愛。「あの2人は~だから、うまくいっている」 **15 ステディーな** 特定の相手とだけ交際をしている様子。「A君とBさんは〜な関係らしい」steady **16 片思[かたおも]い** 相手はそう思っていないのに、自分一方だけが恋い慕う様子。「〜の恋なんて寂しいね」「私の恋はいつも〜のままで終わる」▷相思相愛、両思い ## f 副詞の類 **00 ぞっこん** 心の底からほれ込んでいる様子。「あの笑顔に〜ほれ込んでしまった」 **01 手鍋提[てなべさ]げても** 好きな男性と一緒になるならどんな貧乏もいとわない意を表す言葉。「〜いっしょになりたい」 ## h 名詞の類:コト・サマ ▶恋 **00 恋[こい]** 異性(ときには同性)に特別の感情を抱き、何よりも大切にしたい気持ちになること。「相手の存在がなんとなく気になりだしたら、それは〜の始まりだ」 **01 恋路[こいじ]** 男女の恋愛が進んでいく道のりにたとえたもの。「人の〜をじゃまするやつは馬にけられて死んでしまえ」◇古風な表現。 **02 落花流水[らっかりゅうすい]** 男女が互いに思い合う情のあとえ。この情◇「落花には流水の行くままに流れたいと思う心が、流水には落花をのせて流れたいと思う心がある」の意。 **03 ロマンス** 男女の恋愛に関することがら。「彼はいつも〜のうわさが絶えない」 romance **04 ラブ** 恋愛、愛情、性愛。love◇和製英語。単独で用いるより、多く複合語の構成要素として用いることが多い。love **05 初恋[はつこい]** 初めての恋。「〜の相手は生涯忘れな ●恋しくて病的になることい」 **06 泡沫[うたかた]の恋[こい]** すぐに別れなければならない恋。「結ばれるはずがないと知りながらした彼との~」◇「うたかた」とは水に浮かぶ泡のこと。 **07 悲恋[ひれん]** 悲しい結末に終わる恋。「親の反対で婚約が解消されると、2人は〜の主人公になった」 **08 片恋[かたこい]** 一方的な恋。「憧れてばかりで話もできず、彼女とはこちらの一方的な〜で終わった」 **09 プラトニックラブ** セックスを念頭に置かない純粋に精神的な愛。「〜を求めるのは子供じみているかもしれない」◇古代ギリシャの哲学者プラトンの『饗宴』の中に書かれた「魂より多く、肉体を愛する卑猥な愛はよくない」という言葉に由来する。Platonic love ●色恋 **10 色[いろ]** 男と女のセックスを伴う恋愛に関すること。「〜と欲に目がくらんだ人間」 **11 色恋[いろこい]** セックスと恋愛。「男と女がいればどこでも〜の話はつきものだ」 **12 色恋沙汰[いろこいざた]** 世間のうわさや、もめごとの原因になるような、色恋に関する事柄。「あの人は品行方正一方な男だから、~の起ころうはずもない」 ●情事 → 2802交わるi●情事 ●恋心 **13 恋心[こいごころ]** 恋しく思う気持ち。「高校生のころ~を抱いていたクラスメートにばったり会った」 **14 思[おも]い** ひそかに慕う気持ち。「胸にしまっていた~を打ち明ける」◇慎み深いニュアンスがある。 **15 慕情[ぼじょう]** 慕わしく思う気持ち。「師匠の奥さんにひそかに~を寄せる弟子」 **16 恋情[れんじょう]** 恋心。「遠く離れてことさら〜が募る」 ●ときめき → 0503たかぶるh ●恋しくて病的になること **17 恋煩[こいわずら]い** 恋するあまり、思いが相手に伝わらず、悩んだりふさぎ込んだりすること。「兄はどうも~のようだ」 **18 恋[こい]の病[やまい]** 恋するあまり、病気のように食欲がなくなったりすること。「~にかかって、彼は食欲がない」 ●その他 **19 赤[あか]い糸[いと]** 男女の縁(特に結婚の縁)を結ぶ、目に見えない糸(運命のきずなを示すといわれるもの)。「今思えば、私たちは〜で結ばれていたのかもしれない」 **20 三角関係[さんかくかんけい]** 一人の異性をめぐる、三人の複雑な恋愛関係。「人妻と2人の男性の〜のもつれによる殺人事件」 **21 恋[こい]の鞘当[さやあ]て** 一人の異性をめぐって、二人の者が争うこと。「〜の結末はどうなることやら」◇古風な言い方。「鞘当て」とは、2人の武士がすれ違った際に刀の鞘を当てたことがもとで争うこと。 **22 馴[な]れ初[そ]め** 恋愛関係に入ったきっかけ。「お二人の〜は学生時代に・・・」 **23 ラブコール** 電話で恋する相手に自分の心を伝えたり、愛を語らったりすること。あるいは恋人同士の電話。「彼は、彼女に毎晩のように~をするそうよ」◇和製洋語。ラブ(love)+コール(call) **24 相合[あいあ]い傘[がさ]** 男女2人が寄り添って1本の傘をさすこと。「~で雨にぬれた石畳を歩く」 **25 ツーショット** 男女が2人きりでいること。「部長と加奈子が〜で歩いているところ見てしまったのよ」◇映画などで俳優が2人きりでいる場面の意から。▶two-shot **26 痘痕[あばた]も靨[えくぼ]** ほれていると相手の欠点さえも好ましく思えること。「愛し合っているときは~でも、別れるときは、えくぼもあばたになるそうだ」◇「あばた」は、かさぶたの意の梵語arbudaの音訳か。天然痘のあとのくぼみがえくぼに見える意。 ●腐れ縁 → 9102かかわるh●縁 ## k 名詞の類:モノ ●恋物語 **00 恋物語[こいものがたり]** 男女の恋を主題にした物語。「悩める若者たちの~」◇やや古風な表現。 <145> **恋愛小説[れんあいしょうせつ]** 恋愛を主題にした小説。「年をとっても〜を読むのが好きな人が多い」 **ロマンス[ロマンス]** 「恋愛小説」の洋語的表現。◇ロマンス語(ラテン語から分かれた言語)で書かれた、中世の騎士物語の意から。romance **純愛小説[じゅんあいしょうせつ]** ひたむきな恋愛を主題にした小説。「~を地でゆく2人」 **ラブストーリー[ラブストーリー]** 「恋物語」「恋愛小説」の洋語的表現。「~ものの映画」love story ●ラブレター 2201書くp●恋愛の手紙 ●恋歌 1908詠むk●さまざまな詩歌 ●ラブソング 1907歌うk●さまざまな歌 ## S 名詞の類:ヒト ### ▶恋人 **恋人[こいびと]** その人が恋愛している相手。「~がほしい」 **好いたらしい人[すいたらしいひと]** 恋人。「ママさんの〜ってどんな人」 **意中の人[いちゅうのひと]** 密かに恋い慕っている相手。「あなたに~はいらっしゃいますか」 **本命[ほんめい]** その人がほんとうに恋している相手。「いろんな男の子と仲がいいけど、彼女の〜は誰なの」 **カップル[カップル]** 愛し合っている一組。「あの2人はお似合いの〜だ」 couple **アベック[アベック]** 恋仲の2人連れ。「鴨川の土手に~はいなかった」avec ### ●彼女 **彼女[かのじょ]** 囧男性の恋人である女性。「太郎の~はこの人です」「彼女」は、ほかに「その人」という意味で、第三人称の女性を指す三人称代名詞。 **女[おんな]** 恋人、または浮気相手の女性。「亭主の〜」「〜ができた」 ### ●彼 **彼[かれ]** 女性の恋人である男性。「華子の〜ってどんな人」「彼」は、ほかに「その人」という意味で、第三人称の男性を指す三人称代名詞。 **彼氏[かれし]** 彼。「真夜中に〜の車でドライブした」◇1930年ごろに放送芸能家徳川夢声がつくった造語。 **男[おとこ]** 囧恋人、または浮気相手の男性。「彼女、〜ができたんじゃないか」 ●ガールフレンド・ボーイフレンド → 2802交わるs 友人 ●愛人 2802交わるs●愛人 ## × 名詞の類:トキ ●バレンタインデー △ 1915ばらすx # 0602 引かれる ## a 動詞の類 ### ●引かれる **引かれる[ひかれる]** 心を引きつけられる。「彼女のどんなところに引かれたのですか」「埋蔵金伝説に引かれて人々は集まった」◇「惹かれる」とも書く。 **そそられる** 感情や欲求があおられる。「彼女の大胆な水着姿には〜ね」 **ぐっと来る[ぐっとくる]** 対象のすばらしさに、一気に心を奪われる。「彼女のやさしい笑顔にぐっときた」 **目が眩む[めがくらむ]** 心を奪われ正常な判断ができなくなる。「彼女は金に目がくらんで、親友を裏切った」「女に〜」◇批判のニュアンスがある。 **絆される[ほだされる]** 情に引かれて心を動かされる。「子供の涙に〜て、罪を告白した父親はそれ以上責める気になれなかった」 ### ▶魅入られる **魅入られる[みいられる]** 本人の意思とは別に、心がほかのおのによって支配される。「悪魔に魅入られた美女」「夜明けの山頂から見えるすばらしい景色にすっかり魅入られてしまった」◇愛情でも共感でもなく心の自由を拘束される状態を表す。 **憑かれる[つかれる]** 何かが乗り移ったように、心が操られる。「きつねに憑かれたような顔をしている」 **取り憑かれる[とりつかれる]** 自分の意思と関係なく、心が操られる。「悪霊に取り憑かれた人間は、肉親でも殺す」◇「憑かれる」よりも被害者的ニュアンスを強くした言い方。 **見込まれる[みこまれる]** 気に入られて、後援される。「親方に見込まれたら最後、もう逃げられない」 **魅了される[みりょうされる]** 対象のすばらしさに感動し、すっかり心が奪われる。「オーケストラのみごとな演奏に観客は魅了された」 ### ●懐かしむ **懐かしむ[なつかしむ]** 昔の事などを思い出して、楽しかったあのころはよかったとか、もう一度あのころに返ってみたいとか思う。「留学生時代を~」「子供のころ世話になった人のことを~」 **懐かしがる[なつかしがる]** みんなで昔のことを思い出して、しきりに懐かしそうにする。「同窓会ではみんな当時のことをおいおいに懐かしがった」 **恋しがる[こいしがる]** しきりに恋しく思う。「故郷を〜」「故郷の母を~」 **懐古[かいこ]** 昔のことを懐かしく思う。「過ぎ去った日を~してばかりいても何も新しいことは生まれない」▷~趣味 **追懐[ついかい]** 図懐かしむこと。「過ぎ去りし日々を~する」「~の情」「懐古」は話し言葉でも用いるが、「追懐」は書き言葉でしか用いない。 **追憶[ついおく]** (悲しい気持ちで)過去のことを思い出すこと。「亡き妻と過ごした時代を~する」 **偲ぶ[しのぶ]** 愛情をもって過去のことを思い出す。「毎年、6月19日の桜桃忌とには太宰治を~」 **追想[ついそう]** 図偲ぶこと。「過去を〜する日々を送る」 ●追悼する 0900悲しむa●悲しむ ## C 形容詞の類 **懐かしい[なつかしい]** 過去のことに心が引かれ、元に戻りたいとさえ思われる様子。「子供のころの~写真」 <146> # 引かれる0602c~好む0603a **懐かしい[なつかしい]** 昔のことが思い出されて、心が引かれる様子。「長い間日本を離れていると和食が恋しくなる」「昔の仲間が~」 **人恋しい[ひとこいしい]** 人の暖かさが恋しく、心が引かれる様子。「冬の夜はなぜか~」 **慕わしい[したわしい]** 恋しく、心引かれる様子。「あの方を慕わしく思っております」◇現在得ていないものに対するあこがれの感情。「恋しい」と違い、しばしば尊敬の念を伴う。 ## d 形容動詞の類 ## ●すてきな様子 **素敵[すてき]** 人の心を引きつけるほどすばらしい様子。「まあ、なんて~な方かしら」「この服とても〜だわ」◇「素敵」はあて字。 **ナイス[ナイス]** すてきな、すばらしい、などの意を表す形容詞。「~なアイデア」◇複合語の構成要素として多く用いられる。▷nice **魅力的[ミリョクテキ]** 人の心を強く引きつけて夢中にさせるような様子。「年をとっても~な女性」 **魅惑的[ミワクテキ]** 性的あるいは神秘的な魅力があり、それに心が奪われてしまいそうな様子。「映画ファンにとって、マレーネ=ディートリッヒの〜なまなざしを忘れることはできない」 **魅惑の[ミワクの]** 「魅惑的」の強調表現。「オーケストラの奏でる〜音楽」 ## ▶懐かしい様子 **懐かしの[なつかしの]** 懐かしい様子。「〜のメロディー」 **レトロな[レトロな]** 懐古趣味である様子。「〜なファッションが流行している」 ▷retro ## f 副詞の類 **惚れ惚れと[ほれぼれと]** 対象のすばらしさに、心を奪われる様子。「〜するようないい男」「芝居に興味のない私でも、彼の演技には〜とします」 **うっとり[うっとり]** 美しいものなどに心を奪われる様子。「二枚目役者の演技に〜と見とれる」「〜するような歌声」 ## h 名詞の類:コト・サマ **愛着[アイチャク]** 親しみを感じて、心が引かれ離れられない気持ち。「いざ引っ越すとなると、今まで暮らした町や町の人に~を感じる」◇「あいじゃく」ともいう。 **魅力[ミリョク]** 人の心を引きつける力。「あの人には不思議な〜がある」「田舎の暮らしに〜を感じている」 ▷~的 ## ●懐かしい気持ち **懐かしさ[なつかしさ]** 懐かしく思う気持ち。「電話の声を聞いて、〜が込み上げてくる」 **懐かしみ[なつかしみ]** あるものごとに認められる、懐かしい感じ。「その町にはどことなく〜がある」 **懐旧の情[カイキュウのジョウ]** 昔を思い出し、懐かしむ気持ち。「友人と20年ぶりに出会い、~にひたった」◇「懐旧の念」ともいう。「懐古」のように自分の経験したい過去のことを理想化するニュアンスはない。 **郷愁[キョウシュウ]** 自分の故郷や、自分が生まれ育ち、生きてきた昔のよき時代を懐かしむ気持ち。「あの古い流行歌は〜を誘う」 **望郷の念[ボウキョウのネン]** 故郷を離れ、遠い土地にあって故郷を懐かしく思うこと。「日本を離れて1年が過ぎ、日増しに〜にかられる」 **ノスタルジア[ノスタルジア]** 「郷愁」の洋語的表現。「子供のころ遊んだ田舎の生活に、時折~を感じる」◇「ノスタルジー(nostalgie)」ともいう。▷nostalgia ## ●里心 **里心[さとごころ]** 自分の故郷や実家を恋しく思う気持ち。「嫁いですぐに〜かつく」 **帰心[キシン]** 図あるところへ帰りたいと思う気持ち。「外国暮らしが長くなって〜が募る」「~矢のごとし」 **ホームシック[ホームシック]** 故郷や家族から離れて暮らしている人が、それらを恋しく思って悩む精神状態。「だれでも独り暮らしを始めた当初は〜になる」◇「ホームシックネス(homesickness)」から。 ## k 名詞の類:モノ ## ●懐メロ → 1907歌うk●歌謡曲 # 0603 好む ## a 動詞の類 ## ●好む **好く[すく]** 人や物からいい感じを受け心引かれること。「いくら物からいいがあっても人から好かれる人間になれ」「好いた者同士が結婚するんだから、周りでとやかくいうことはない」 ▷嫌う **好む[このむ]** 多くのものの中から、自分が気持ちよく感じるものを取り上げて楽しむこと。「彼は菜食主義者で、肉や魚よりも野菜や穀物を~」「私は、好きなときに好きなものを食べる」 ▷嫌う◇愛情よりも感覚的な判断による。 **好き好む[すきこのむ]** 自分の好みで選んで、何かをする。「好き好んでこんな仕事はしないと思うよ」「本人が好き好んでやっているんだからいいじゃないか」 ◇多く、「好き好んで」の形で用いる。 **愛好[アイコウ]** 趣味や主義として、ある物事に深く親しむこと。「旅を~する」「登山を~する」 ▷~家・~者 **嗜む[たしなむ]** 節度をもって好む。「母は短歌をたしなむ」 **好む[このむ]** □生理的にある対象を好きになり、それを求めること。「甘い物を~するようになると、糖尿病に注意しなくては」 ▷~品◇ふつう、飲食物について用いる。 ## ▶愛飲する → 0303飲むm●飲む ## ●書物を読む ## ▶愛読する → 1807読むa ## ●特定の歌い方で歌う ## ▶愛唱する → 1907歌うa ## ▶愛誦する → 1907歌うa●吟ずる ## ●愛用する → 5400使うa●愛用する ## ●気に入る **気に入る[きにいる]** (自分の考えや好みに合って)満足な気持ちで好きになる。「私はこの絵がたいそう気に入った」 <147> # 好む0603a~d **心に適う[こころにかなう]** 好みや考えに合っている。「これが先生の〜上品な言い方。「〜作品です」 **眼鏡に適う[めがねにかなう]** 目上の人に気に入られる。「だれが会長の眼鏡にかなったのか」◇「御眼鏡に適う」ともいう。 ## ●ひいきする **贔屓[ひいき]** 自分が好意をもつ対象を特別扱いし、援助すること。「先生は一美を〜している」「私が〜しているチームはいつも負けてばかりいる」◇「贔屓」とも書く。 **依怙贔屓[えこひいき]** 自分の気に入った者だけを、不公平に特別扱いすること。「先生、一美ばかり〜しないでください」「調教師は稼ぎのいい馬ばかり〜する」◇「依怙」は頼りにしてよりかかってくる意。 **身贔屓[みびいき]** 自分の仲間だというだけで、ひいきすること。「自分の子供をつい〜するのは、親だから仕方ないさ」 **肩を持つ[かたをもつ]** ほかと比較してどうのこうのというのではなく、ある対象の味方をする。「ジャーナリストなら、政治家の〜な」 **肩入れ[かたいれ]** ひいきし、支援すること。「〜していた力士が突然廃業しショックを受けた」◇「肩を入れる」ともいう。「肩を持つ」よりも、対象に味方し支援しようとする姿勢が強い。 **目を掛ける[めをかける]** 成長や発展を期待して、特に好意をもってめんどうをみる。「目をかけて育てた弟子に裏切られた」 **引き立てる[ひきたてる]** 特に目をかける。「若い者を引立ててやってくれ」「当劇団を日ごろよりお引き立ていただき心からお礼申し上げます」◇「ほかのものが目立ってよく見えるようにする」意から。「愛顧」よりは話し言葉的。「愛顧」同様にたいていは引き立てられる側からいい、「お引き立ていただき・・・」という形で用いる。 **愛顧[アイコ]** □特定の芸人や商売人あるいはそれが所属する組織を援助したり、利用したりすること。「当店を日ごろよりご〜いただき、まことにありがとうございます」◇たいていは愛顧される側からいい、「ご愛顧いただき・・・」などの形で用いる。 ## C 形容詞の類 **目が無い[めがない]** 我を忘れるほど好きな様子。「母は甘いものに〜」 **覚えが良い[おぼえがよい]** 目上の人からほめられたり信頼されたりして、気に入られている様子。「彼女は仕事もよくできるし性格もいいから、上司の~」◇「覚えがめでたい」ともいう。 ## ●満更でもない → 9400良いc ## ●悪くない ## d 形容動詞の類 ## ●好きなS **好きな[すきな]** 理屈抜きに心が引きつけられる様子。「〜人のタイプ」「好きなだけ食べたい」「私はロシア語が〜だ」「アラスカまで釣りに行くなんて彼も〜だなあ」 ▷きれい~・話し~・子供~・世話~・酒~ ⇔嫌い **大好きな[だいすきな]** 「好き」を強調した言い方。「私の〜人を紹介します」「私はコーヒーが〜だ」 ▷大嫌い **好みの[このみの]** 好んでいる様子。「〜の果物は何ですか」 **御気に入りの[おきにいりの]** 気に入っている様子。「課長はいつも〜の歌を口ずさむ癖がある」 **贔屓の[ひいきの]** 気に入ったものを引き立てる様子。「〜役者」 **同好の[ドウコウの]** 同じ好みや趣味をもっている様子。「〜の士を集めて」 **好き好き[すきずき]** 好みが各人それぞれである様子。「人の〜は認めなくては」 **渋好みの[しぶごのみの]** 派手で軽薄なものは嫌い、落ち着いたものを好む様子。「部長はいつも〜のネクタイをしている」 ▷派手好き **派手好きな[はでずきな]** 人目につく派手なものを好む様子。「彼女はなかなかの〜だ」◇「派手好み」ともいう。「派手」はあて字。 **ハイカラな[ハイカラな]** 洋風なものや、目新しいもの、しゃれたものなどを好む様子。「祖母の若いころの写真を見たら、ずいぶん〜な服を着ていた」▷~さん◇やや古風な言い方。高い襟の意の「ハイカラー(high collar)」から。明治時代に、洋行帰りの人々がネクタイやハイカラーを好んで着用していたことを、新聞記者がからかって言ったのが始まりとされる。 **甘党[あまとう]** 甘いものを好む様子。「私はどちらかといえば〜です」 ⇔辛党 **辛党[からとう]** 辛いものを好む様子。「酒飲みには〜の人が多い」 **面食いの[メンくいの]** 俗顔が整っている人を好む様子。「私は〜の人に言いたい、『ご自身の姿をじっくりと鏡で見てください』と」 **好奇の[コウキの]** 珍しいことや未知の物事を好む様子。「〜の目でじろじろと見られるのはいやだ」 ▷~心 **物好きな[ものずきな]** 変わった物事を好む様子。「こんな寒い日にアイスクリームを食べるとは、〜な人がいるもんだ」 **酔狂な[スイキョウな]** (度を越した)物好き。「真冬に川で泳ぐとは〜なお方だ」◇「粋狂」「酔興」とも書く。 **悪趣味な[アクシュミな]** ふつう、人がいやがる物事や下品な物事を好む様子。「置物やら絵やらをごてごてと飾った〜な部屋」「人がいやがることをわざと言うなんて〜だ」 **多趣味な[タシュミな]** 多くの趣味をもつ様子。「彼は〜な人で、友人も多い」 **女好きな[おんなずきな]** 女性を好む様子。「うちの亭主は〜で、ちょっと困っている」 **男好きな[おとこずきな]** 男性を好む様子。「あの娘はなかなか〜だ」 **色好みの[いろごのみの]** 異性との情事を好む様子。「あの人は〜だ」◇ふつう、男性について用いられる。 **好色な[コウショクな]** 性的なことを好む様子。「〜な男」「〜そうな目つき」◇男性についても、女性についても用いられる。 **遊び好きな[あそびずきな]** 酒色などの大人の遊びが好きである様子。「女には目がない〜な男」 <148> ●好学の 1806学ぶd ●好戦的な 3800攻めるd ●十人十色 9302異なる●いろいろな ### ●誰かが好む様子 **貴方好みの[あなたごのみの]** 相手の好むようにする様子。「~の服に替えたわ」◇主に女性から男性に対していう。 **女性好みの[じょせいごのみ]** 女性が好む様子。 **少女趣味の[しょうじょしゅみの]** 女性が好む、ロマンチックで甘美な趣味の様子。「フリルがいっぱい付いた~の服」 **乙女チックな[おとめチックな]** 「少女趣味」の強調表現である様子。〜な夢」「彼女は〜な洋服を好んで着る」◇「チック」は英語の接尾語「tic」からきた「・・・的」の意の接尾語。 ## f 副詞の類 **好んで[このんで]** 義務として、あるいは強制されたりはなく、その物事に心が引きつけられて、自分から進んでしている様子。「彼は〜難解な小説を読む」「父は〜この言葉を口にした」「〜こんなところに来たわけではない」 **好きで[すきで]** 「好んで」の、より口語的な言い方。「大変だろうが、〜やっているんだから文句は言えないな」◇「好きで・・・しているのだから+否定」という形で用いられることが多い。 **好き好んで[すきこのんで]** 特に、否定的な内容に用いる。「〜事を荒立てようというんじゃない」 ●あえて→ 1506図るf ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●好み **好み[このみ]** 好むものの傾向。「君とは〜が違う」「好みの女性」「和服が〜だ」 **趣味[しゅみ]** 物事の好み。「落ち着いた、このいい着物」「どちらが好きかは〜の問題だ」▷少女~ **数寄[すき]** 和歌・茶の湯などの風雅なものを好むこと。「~を凝らす」◇「数奇」とも書く。「好き」のあて字。 **下手の横好き[へたのよこずき]** 下手なくせに、熱心で、好きであること。「目下、〜で俳句に凝っています」 ●時好 7911はやるh●流行の方向や傾向 ●好き嫌い 1300嫌うh ▶趣味・道楽 3200遊ぶh●趣味 ### ●なんらかの好み **新しもの好き[あたらしものずき]** 新しいものが好きなこと。「彼は〜で、パソコンを次から次へと買い替えている」 **初物食い[はつものぐい]** 好んで新しいものを食べたり取り入れたりすること。「彼の〜は母親譲りだ」 **好古[こうこ]** 古い時代の物事を好むとと。▷~趣味 ●げてもの食い 0300食べるh●何を食べるか ### ●ひいきすること **引き[ひき]** 特に目をかけ、力添えすること。「あいつは社長の〜で来春からニューヨーク支社に栄転するらしい」 **判官贔屓[ほうがんびいき]** 不遇な人や弱い立場の人に同情し、その人の肩を持つこと。「小柄な力士に対する応援は〜に負うところが大きい」◇「はんがんびいき」ともいう。もともとは、兄の源頼朝の怒りにふれ、不幸な最期を遂げた九郎判官源義経の対する同情の意。 **贔屓目[ひいきめ]** ひいきした、好意的な見方。「どう〜に見ても、どちらかに非があるとは思えない」 **欲目[よくめ]** 自分の希望するままに、物事がよく見えたり、自分の都合のいいように受け取ったりすること。「親の〜かもしれないが、うちの子の絵がいちばんうまいと思ったよ」 **贔屓の引き倒し[ひいきのひきたおし]** ひいきのしすぎで、かえってその人を不利にし、迷惑をかけること。「彼を応援したい気持ちはわかるが、度を越すと~になりかねないから注意したほうがいい」 ## k 名詞の類:モノ **御気に入り[おきにいり]** 特に気に入っている品物。「あれが僕の〜の店です」 **好物[こうぶつ]** 好きな飲食物。「幼いころ、私はバナナが〜だった」 **大好物[だいこうぶつ]** 特に好きな飲食物。「母の〜はすいかでした」 **嗜好品[しこうひん]** 必要な栄養を摂取するためではなく、個人の好みを満たすために飲食する、たとえば、酒・タバコ・コーヒー・紅茶などの類。「国民の生活が豊かになると、さまざまな〜が巷にあふれる」 **愛機[あいき]** 気に入って大切に使っている機器。特に、カメラや飛行機について言うことが多い。 **愛器[あい器]** 気に入って大切に使っている器具や楽器。 ●愛車 → 6310乗るk●自動車 ## S 名詞の類:ヒト ### ●好事家 **好事家[こうずか]** ふつうの人にはなんの興味もないような物事に関心を寄せる人。 **趣味人[しゅみじん]** (金銭や名誉などの利益を求めず)その人が楽しめる物事を(多く知っていて)重んじ、好んでそれをする人。「定年退職してからの父は亡くなるまで〜で通しました」 **風流人[ふうりゅうじん]** 俗世間から離れて、風雅を愛して詩歌や芸事に親しむのが好きな人。「家族の心配をよそに、~をきめこむ父親」 **文人[ぶんじん]** 小説や詩に親しむ人。 **文人墨客[ぶんじんぼっかく]** 詩文・書画などを楽しむ風流な人。 ### ●何かを好む人 **愛好者[あいこうしゃ]** 趣味としてあることを好み、それに親しむ人。「ゴルフ〜は年々増える一方だ」 **愛好家[あいこうか]** 「愛好者」の意。「クラシックの〜が集まる」◇芸術関係には「愛好者」よりも「愛好家」のほうが多く用いられる。 **ファン[ファン]** それらを見たり聞いたりするのが好きな人。あるいは、ある特定の人物を熱狂的に支持する人。「サイン会に多くの〜が集まった」〜レター・〜クラブ・野球~fan <149> **オールドファン[オールドファン]** 昔、ある特定の人物や団体を支持したことがある、今は年をとった(元)ファン。「戦前の名作を連続上映する映画祭が開催され、多くの〜が足を運んだ」▶old fan **茶人[ちゃじん]** 茶の湯に通じた人。「さすが〜のやることは、ひと味違う」◇「茶人千利休」のように、茶の湯に通じた人の意でも用いる。 ▶愛煙家 0304吸うs ●愛読者→ 1807読むs ●太公望 4606釣るs ●追っかけ・グルーピー 4503追う●追う人 ### ●新しがり屋 **新し物好き[あたらしものずき]** 新しいものが好きな人。「新し物好きで車を買いかえてばかりいる」 **新しがり屋[あたらしがりや]** 進んで流行などを取り入れ、他人よりも進歩的であると思いたがる人。「あの人は〜で、輸入品にすぐとびつく」 **初物食い[はつものぐい]** 好んで新しいものを取り入れたがる人。「〜だけあって、衛星放送をいち早く取り入れた」 ### ●甘党 **甘党[あまとう]** 酒類よりも甘いものや菓子類を好む人。「〜だからといって、糖尿病になるとは限らない」⇌辛党 **甘い物好き[あまいものずき]** 甘いものや菓子類を特に好む人。「甘党」が多く大人についていうのに対して、酒の飲めない子供についてもいう。 ●お酒の好きな人 → 0303飲むs●酒を飲む人 ●げてもの食い △ 0300食べるs ●熱中する人 → 4403耽るs ●収集家→ 6404集めるs ### ●好色な人 **好き者[すきもの]** 性的なことを好む人。 **好色家[こうしょくか]** 好き者。「彼は名うての〜だ」 **助平[すけべい]** エロチックなことを好む人。○「すけべ」ともいう。「助兵衛」とも書く。ふつう、いい意味では使われない。 **フェチ[フェチ]** 特定のものに異常に執着することによって、性的満足を得る人。◇「フェティシスト(fetishist)」から。 **女たらし[おんなたらし]** 次々と女性を誘惑し、もてあそぶことにたけた男。 **男たらし[おとこたらし]** 次々と男性を誘惑し、もてあそぶことにたけた女。 **色事師[いろごとし]** 色事にたけた男性。◇歌舞伎で、色事をじょうずに演じる役者のことをいう。 **プレーボーイ[プレーボーイ]** 「女たらし」の少し気取った言い方。「あいつはさながら〜だ」◇「プレイボーイ」ともいう。▶playboy **カサノバ[カサノバ]** 次々と女性と関係をもつ男性。「彼は業界の~として知られている」◇「カサ(ザ)ノーバ」ともいう。18世紀のイタリアに実在した文人(Giovanni Giacomo Casanova 1725-98)。女性ならだれとでも関係をもったという。 **ドンファン[ドンファン]** 次々と女性と関係をもつ男性。「あいつは、名うての〜だ」◇「ドンフアン」ともいう。スペインの伝説上の人物で、無類の色事師とされる。▶Don Juan **すけこまし** 女性をだますのがうまく、次々と女性と情交を重ねる男。 **色魔[しきま]** 次々と多くの女性を誘惑しては自分の性欲を満たす男。 **狒狒爺[ひひおやじ]** 図歯の抜けた猿の赤ら顔からイメージして、中年以上の好色な男性をあざけっていう語。◇「ひひおやじ」ともいう。 ●痴漢 △ 3010いやしいs●性的にいやしい人 ### ●その他 **御気に入り[おきにいり]** だれかに気に入られている人。「彼は社長の~だ」 **御贔屓[ごひいき]** ある人を(が)ひいきする人。「〜に挨拶回りをする」「先生の〜はどなた」 **谷町[たにまち]** 気に入って目をかけてくれる人。◇相撲界での言い方が <150> # 07 望む・欲する(欲望) # 0700 望む ## a 動詞の類 ### ●望む **望む[のぞむ]** ある事柄が実現するように、それを期待して、その実現を待ち受ける。「我々は、紛争の即時平和的解決を望んでいる」「自分から望んで、海外勤務についた」 **希望[きぼう]** ある物事のなかで、より好ましいと思い、あるいはそれが実現してほしいと思うこと。「太郎は進学を〜している」「禁煙席を〜する」◇「冀望」とも書く。 **要望[ようぼう]** あることをしてほしいと相手に強く望むこと。「会の自主的解散を〜する」~書 **所望[しょもう]** 相手にこうしてほしいと望むこと。「濃い茶を一服~する」「殿が舞を~された」◇古風な言い方。 ●志望する → 1505志すa●志す ●待ち望む 2809待つa●待ち望む ### ●熱望する **熱望[ねつぼう]** 熱烈に望むこと。「民衆は政治改革を〜している」 **切望[せつぼう]** 心から望むこと。「社員一同、会長の復帰を〜しております」 **渇望[かつぼう]** のどが渇いて水を欲しがるように、強く求めること。「平和を〜してやまない」 ### ●高望みする **高望み[たかのぞみ]** 自分の能力や身分以上のことを望むこと。「~しすぎると失敗するよ」 **背伸び[せのび]** 自分の能力・背丈以上のことを望み、大げさに見せようとして無理すること。「最初から〜せず、地道に努力したほうがよい」 ### ●願う **願う[ねがう]** 自分の意志や努力によっては実現できないことなどの実現を望む。「遭難の知らせを受けた家族は奇跡を〜のみだった」「苦しまずぽっくり死ぬことを願っている」「わが子の幸せを~」◇神仏などに思いを伝えて、その実現を望む場合にも使うことが多い。 **祈る[いのる]** 何としても実現してほしいと願う。「みなさまの健康をお祈りいたします」「何とか和解できないものかと祈らずにはいられない」 **冀う[こいねがう]** 図強く願う。「子孫の繁栄を~」◇「冀う」「庶幾う」とも書く。 **庶幾[しょき]** こいねがうこと。「無事とそ師の~するところなり」◇「庶」「幾」ともに、こいねがう意。 **希求[ききゅう]** 強く、心から手に入れたいと、願い求めること。「恒久の平和を〜する」「冀求」とも書く。私的で小さい事柄についてはあまり用いない。 **欣求[ごんぐ]** 仏教で、心から願い求めること。「~浄土」 **念願[ねんがん]** 心から望み、それが実現するように願うこと。「私たちは長い間隣国との国交再開を〜しておりました」「恒久の平和を〜してやまない」「~がかなう」◇長い間願い続けているというニュアンスが強い。 ●祈願する 3406祈るa ### ●うらやむ **羨む[うらやむ]** 他人や他の事物の様子・状態などが、自分より恵まれているように見えて、自分もそうなりたいと思う。「同僚の栄転を~」 **羨ましがる[うらやましがる]** うらやましいという気持ちを表情や言動に表す。「人の幸福をいつまでもうらやましがっていてはいけない」 **羨望[せんぼう]** 図うらやむこと。「金持ちを~する」 **指を銜える[ゆびをくわえる]** 人の様子を見て、自分もそうなりたいと思いながら、ただ見ているだけで何もできないでいる。「貧しかった僕らは、金持ちの優雅な暮らしを、指をくわえて見ていた」「俺はもてまくるやつの隣で〜だけだった」◇多く「指をくわえて見ている」の形で用いる。多くの場合「くやしい」というニュアンスが伴う。 ## C 形容詞の類 **望ましい[のぞましい]** あることが望まれる様子。「社会人として〜態度」 **好ましい[このましい]** 自分の希望どおりに実現してほしいと思う様子。「もう少し早めのかな原稿提出が~」 **欲しい[ほしい]** あることの実現を強く望む様子。「この件に関しては、もう少し柔軟性が~気がします」 **羨ましい[うらやましい]** 他人や他の事物の様子・状態などが自分より恵まれているように見えて、自分もそうなりたいと思う様子。「美しい奥さんのいる君が~」「僕らから見れば、彼は〜ような生活を送っている」 ## d 形容動詞の類 **山々[やまやま]** このましく思うのだが、実際にはそうもいかない様子。「欲しいのは~だが、お金がない」 **羨望の[せんぼうの]** うらやむ気持ちに満ちあふれている様子。「特等の海外旅行を当てた人に、周囲にいた人たちは〜のまなざしを向けた」「家が裕福で美しい彼女は、女の子たちの〜の的だった」 ●待望の 2809待つd ## f 副詞の類 ### ▶望む様子 **望むらくは[のぞむらくは]** 自分が望んでいるのは、こういう内容であることを表す様子。「〜わが子に幸多からんことを」◇「どうか、○○でありますように」の意。 <151> **望[のぞ]むべくは** こうしてほしい様子。「母の回復を〜」「〜新政権の樹立だが」 ◇「望むべくんば」はさらに文章語的な言い方。 **願[ねが]わくは** 神の加護のあらんことを〜」「〜」◇「ねがわくば」ともいう。 **出来[でき]るなら** 可能であるならばそうしてほしい、と願う気持ちを表す。「〜、ここのところは、私にやってもらいたいのですが…」◇望んだり依頼したりするときに、語調をやわらげるために用いる。 **出来[でき]れば** 「できるなら」の少しくだけた言い方。「〜明日まで待ってもらいた」 **出来[でき]る事[こと]なら** 「できるなら」の丁寧な言い方。「〜もう少し前にご返事をしていただきたかった」 **成[な]ろう事[こと]なら** 「できることなら」の古い言い方。「〜私がかわりに死にたかった」 **あわよくば** 運よくうまくいくと、といった期待される以上の結果を得たいという気持ちを表す言葉。「彼は、この機会をとらえて、〜社長の座につこうとたくらんでいた」 ### ●強く望む様子 **是[ぜ]非[ひ]** 困難な状況が予想される場合でも、そうしたいという、強い希望を表す言い方。「パーティーには〜ご出席ください」「〜うかがいたいと思います」 **是[ぜ]非[ひ]共[とも]** 「ぜひ」を強めた言い方。「私たちの申し出を〜受け入れていただきたいのです」 **切[せつ]に** 心から強く望む様子。「ご無理を承知で〜お願い申しあげます」「世界の平和を〜望む」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●望み **望[のぞ]み** 何かを望む気持ち(の内容)。「数年来の〜がかなう」「9回の裏、最後の打者に〜を託す」 **希[き]望[ぼう]** 何かを希求する気持ち(の内容)。「もう一度そこに行きたいというのが彼の〜だった」「将来への〜を持てない不安」「夢と〜に満ちた生活」 **要[よう]望[ぼう]** 要望する内容。「交渉相手はこちらの〜を真剣に取り上げようとしなかった」 **本[ほん]望[もう]** 以前から心にかなえたいと 思う望み(ここでは「望み」がかなって満ち足りること)。「〜をとげるまで、あきらめない」「親の仇を討って〜だ」 **抱[ほう]負[ふ]** 心の中で抱く志望や決意。「将来の〜を語る」 ### ●大それた望み **野[や]望[ぼう]** 身のほどを知らない大それた望み。「〜に燃える青年」 **野[や]心[しん]** ひそかに抱いている大それた望みや、新しい大胆な試みに取り組もうとする気持ち。「会社乗っ取りの〜を抱く」 **大[たい]望[もう]** 普通の人では実現できないような大きな望み。「〜を胸に故郷を後にする」◇「たいぼう」ともいう。 ### ●願い **願[ねが]い** 何かを願う気持ち(の内容)。「どうか娘の〜をかなえてやってください」 **願[ねが]い事[ごと]** (神仏に)願う内容。「お寺の絵馬には多くの〜が書いてある」◇「願い事をする」の形で、「神仏に祈願する」意を表す用法もある。 **願[がん]望[ぼう]** あることの実現を願い望むこと。「誰にでも幸福になりたいという〜はある」 **願[がん]意[い]** あることを実現してほしいと願う気持ち。「先方の〜を察する」 **本[ほん]懐[かい]** 前々から願っていた事柄。「男子の〜をとげる」 **願[がん]** 神仏に対する願い。「今年こそ合格するように〜を掛ける」 **本[ほん]願[がん]** 前々からの願い。「〜を成就する」◇もともとは、仏教で、仏や菩薩が、衆生を救済しようとする、本来の願い(この世に生きているすべてのものの苦悩や迷いを救うこと)を意味した。 **宿[しゅく]願[がん]** 前々から強く願っていたこと。「長年の〜がようやくかなった」◇本来は仏教語で、前世からの願い。 **大[たい]願[がん]** 大きな願い。「大願成就」◇「だいがん」ともいう。本来は、仏の、すべてのものを救おうという願い。 **心[しん]願[がん]** 神仏に対する心からの願い。「〜かなえさせたまえ」「〜成就」 **所[しょ]願[がん]** 願っている事柄。特に、神仏への願い。「〜成就」 **悲[ひ]願[がん]** あることをどうしても成しとげたいという熱烈な願い。「〜の真紅の優勝旗を手にし行進する選手たち」◇もともとは、仏教で、生きるものすべての苦しみを取り除こうとする仏や菩薩の願い。 ### ●その他 **羨[うら]み** 他をうらやましく思うこと。「他人の幸福に対する〜は誰でももっている」 ## S 名詞の類:ヒト **希[き]望[ぼう]者[しゃ]** 願い望んでいる人。「〜が多い場合は抽選を行う」 **野[や]心[しん]家[か]** 野心をもっている人。「彼はなかなかの〜だ」 # 0701 欲する ## a 動詞の類 ### ●欲する **欲[ほっ]する** ものを欲しい・あることをしたい、あるいは事柄が実現してほしいと思う。「自由を〜」「彼は〜がままに生きている」「将を射んと欲すれば先ず馬を射よ(目的を達するためには、そのまわりにある物事から先にかたづけるべきだ)」 **欲[ほ]しがる** 欲する気持ちを、やや感情的に態度に表す。「子供には甘いものを〜ままに与えないように」、 ### ●欲情する **欲[よく]情[じょう]** 性欲を起こすこと。「女性の下着に〜するうぶな男」。 <152> **発[はつ]情[じょう]** 成熟した動物が、本能として性的な欲求を感じ、交尾可能な状態になること。「〜した犬のように女の子を追いかけ回す」▷〜期 **盛[さか]りが付[つ]く** 動物が、発情期を迎える。「〜と、雌猫の鳴き声がうるさい」 ### ●ひどく欲する **飢[う]える** (空腹で、ひどく腹の減った状態になる意から)欲しいものが得られず、それを強く欲する。「あの時代、民衆は娯楽に飢えていた」◇「餓える」とも書く。 **餓[う]える** 飢える。「その子は愛情に餓えている」「飢える」とも書く。 **渇[かわ]く** 精神的なうるおいを強く欲する。「心が渇いた子供たちも感動できる読み物はないだろうか」◇古めかしい言い方。 **渇[かっ]する** 「かわく」のさらに固い言い方。「戦争直後、人々は印刷物に渇していた」 ### ●欲張る **欲[よく]張[ば]る** 必要以上に欲しがる。「〜とかえって損をすることもある」 **欲[よく]をかく** 欲張る。「〜とろくなことがない」 **欲[よく]が出[で]る** 「欲張る」の、やや古い言い方。「人間、〜と際限がない」 **欲[よく]を出[だ]す** 何かをもう少し欲しいという気持ちをいだく。「株の初心者はちょっともうかるとつい欲を出し、大損をすることがある」「あんまり〜なよ」 **欲[よく]の皮[かわ]が張[は]る** 欲が非常に強い。「少しの分け前も全然よこさないなんて、なんて欲の皮が張ったやつだ」◇欲が強いのを皮にたとえて言った語。 **欲[よく]の皮[かわ]が突[つ]っ張[ぱ]る** 「欲の皮が張る」の強調表現。「あいつは人並み以上に欲の皮が突っ張っている」 **欲[よく]に目[め]が眩[くら]む** 欲張る気持ちが強いあまり、正しい判断ができなくなる。「欲に目がくらんで、つい悪事に手を染めてしまった」 **食[く]い意[い]地[じ]が張[は]る** 食べることに、人並みはずれて強い欲求をもつ。「あいつは食い意地が張っていて、時々品のないことをするので、一緒にいて恥ずかしくなることがある」 ### ●むさぼる **貪[むさぼ]る** いつまでも満足しないで欲しがり続ける「名声や権力を〜」 **がっつく** りひどく欲しがる。「そんなに〜とみっともないぞ」 ### ●むさぼり食う → 0300食べるa●むさぼる ### ●むさぼり読む → 1807読むa●読みふける ### ●気が向く **気[き]が向[む]く** そうしようという気持ちになる。「気が向いたら電話してくれ」 **心[こころ]が動[うご]く** 魅力を感じたり、説得されたりして、そうしようという気持ちになる。「説得の途中、ほんの一瞬心が動いたように見えたが、すぐもとの平静な表情に戻ってしまった」 **気[き]が進[すす]む** 進んでそうしようという気持ちになる。「あまり気が進まないが、せっかくの誘いなので出席させてもらうことにした」◇ふつう、否定の語を伴って用いる。 **気[き]が乗[の]る** そうしようという気持ちになる。「気が乗らないので今日は勉強したくない」◇ふつう、否定の語を伴って用いる。 **気[き]乗[の]り** 興味をもって、それをしようという気持ちになること。「カラオケに誘われたが、〜しないので断った」▷〜薄◇ふつう、否定の語を伴って用いる。 **乗[の]り気[き]になる** 話などを聞いたりして、そうしようと思うようになる。「もうけ話に〜」 **其[そ]の気[き]になる** 人の誘いやおだてにのったり、何かをするつもりだと思ったり、何かをしようという気持ちになったりする。「あなただけが生きがいだなどと言われて、すっかりその気になってしまった」 **色[いろ]気[け]を出[だ]す** ある地位や名誉の獲得に意欲や野心を見せて、そうしようという気持ちになる。「彼が急に腰が低くなったのは、来年の受賞に色気を出したからだろう」◇「色気を示す」ともいう。 ### ●その他 **食[しょく]指[し]が動[うご]く** 何かを欲しいと思う気持ちが起きる。「融資の話を持ちかけられて、思わず食指が動いた」◇「食指を動かす」ともいう。「食指」とは人差し指のこと。昔、中国の鄭の子公が、自分の人差し指が動いたので、ごちそうにありつく前兆だといった故事に由来する。 **涎[よだれ]が出[で]る** よだれが出るように、あるものを欲しくてたまらなくなる。「聞いただけでもよだれが出そうな話だ」◇同様な言い方として「よだれを垂らす」「よだれを流す」などがある。 **垂[すい]涎[ぜん]** 非常に欲しがること。「それは、コレクターなら誰でも〜する、非常に珍しいものである」「〜の的」◇「すいせん」「すいえん」ともいう。食べたくてよだれを流す意から。 **生[なま]唾[つば]を飲[の]み込[こ]む** 欲望をそそるものが目の前に現れて、我慢して飲みこんできたつばを飲んでしまう。「ストリップショーを見て、思わず〜」◇「よだれが出る」とほぼ同じ意味だが、性的欲求のニュアンスが強い。 ## C 形容詞の類 **欲[ほ]しい** 自分のものにしたいと思う様子。「〜ものはなんにもない」「人に〜と言われる自分はなんにもあげる」「気分が悪いので何も欲しくない」 ### ●欲深い **欲[よく]深[ぶか]い** あれもこれも欲しがる、欲が強い様子。「あれもこれもしたいなんて、〜なあ」「うちの妻は非常に〜」◇「よくぶかい」ともいう。 **意[い]地[じ]汚[きたな]い** 飲食や金銭などに関して、むさぼるように欲しがる様子。「あいつは、金に関しては〜」「そんな〜食べ方をすると、お里が知れるよ」◇「いじぎたない」ともいう。 <153> # 欲する0701d~h ## d 形容動詞の類 ### ▶何かを欲する様子 **物欲[ものほ]し気[げ]な** 見るからに欲しそうにしている様子。「その子供は、〜な顔をしてこちらを見ていた」 **物欲[ものほ]しそうな** なんでも欲しそうにしている様子。「〜顔をしてみせると、たいていの物は買ってもらえる」 ### ▶欲張りな **欲張[よくば]りな** 欲張っている様子。「〜な人間は地獄に落ちるそうだ」「あいつは〜だ」 **業突[ごうつ]く張[ば]りの** 欲張りな。「欲張りな」の、やや俗な言い方。「〜亭主」「あいつは〜だ」◇「強突く張り」とも書く。 **欲深[よくふか]な** 欲深い様子。「あいつは〜だという評判だ」 **強欲[ごうよく]な** 何もかも自分のものにしたがるほど欲が深い様子。「〜な人間は地獄にも行けないという」「あいつは若いころから〜な男だった」 **貪欲[どんよく]な** 飽き足ることを知らない様子。「彼はお金に非常に〜だ」「〜なまでの知識欲(この場合、非難のニュアンスはない)」↔無欲 **多欲[たよく]な** 図欲が多い様子。「〜な人ほど、表面は無欲に取り繕う」 **貪婪[どんらん]な** あらゆるものをむさぼろうとするほど欲深い様子。「〜に稼ごうとする商人」◇「婪」も、むさぼる意。 **がちがちの** 俗欲にこり固まってゆとりのない様子。「〜守銭奴」 ### ▶あこぎな ### ▶意欲的な **意欲的[いよくてき]な** 物事を積極的にやろうとする気持ちにあふれている様子。「〜な姿勢を示す」「彼は今回のプロジェクトには〜だ」 **遣[や]る気[き]満々[まんまん]の** 物事を積極的にやろうという気持ちに満ちあふれている様子。「子供たちは学園祭を成功させようと〜で準備を進めている」◇くだけた言い方。 **乗[の]り気[き]な** 人から誘われたりすすめられたりしたことに興味をおぼえて、積極的にやろうという気持ちになる様子。「その計画に彼女が参加することを知ると、彼は急に〜になった」「彼女はあまり〜ではなかったが、親友の頼みを断りきれず、渋々その集会に参加した」 **野心的[やしんてき]な** 考えや計画などが分不相応なまで大きかったり、新しく大胆であったりする様子。「老大家とは思えぬような〜な作品」 ## f 副詞の類 **喉[のど]から手[て]が出[で]る程[ほど]** 欲しくてたまらない様子。「それは敵国のスパイにとって〜欲しい情報だった」 **がつがつ** ひどく欲しがる様子。「〜と勉強をする」「金に〜するな」 **むらむら** 急に、抑えがたい激しい感情や衝動がわき上がる様子。「ヌード写真を見ていたら〜してきた」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ▶欲 **欲[よく]** 何かを欲する気持ち。「人間の〜にはきりがない」「〜が深い人」「〜を出す」「〜に目がくらむ」▷独占〜・所有〜◇「慾」とも書く。 **欲心[よくしん]** 図欲。「〜を捨てよ」 **欲望[よくぼう]** 不足を感じてこれを充足させようと欲する心。「彼女が欲しいという〜が頭をもたげる」 **欲求[よっきゅう]** 何かをしたい、何かが欲しいと思い、強くそれを求めること。「食べることに対する〜を満たす」▷〜不満 **欲得[よくとく]** 利得を欲すること。「〜がからんだ政略結婚」 **大欲[たいよく]** 図大きな欲。↔小欲◇「だいよく」ともいう。 **小欲[しょうよく]** わずかな欲。↔大欲◇「小欲」とも書く。 **愛染[あいぜん]** 仏教で、愛欲に心が染まっていること。 ### ●私欲 **私欲[しよく]** 自分一人が利益を得ようとする心。「〜に走るか」 **我欲[がよく]** 自分だけの利益や満足を欲する心。「〜を張り通す」 **私心[ししん]** 図自分の利益だけを図ろうとする心。「彼は〜のない人である」 **私情[しじょう]** 個人的な利害や感情。「公私の別を明らかに見〜を捨て、国のために尽力する」 **私意[しい]** 自分の利益だけを考える、公正でない心。「この提案には少しの〜はない。純粋にそうすべきだと考えるのである」 **利己心[りこしん]** 自分の利益ばかりを考えて、他人をかえりみない心。「〜を隠そうともしない意見」 ### ●さまざまな欲 **意欲[いよく]** 積極的に何かをしようとする気持ち。「勉強への〜がなくなる」 **遣[や]る気[き]** 物事を積極的にやろうとする気持ち。「子供たちに〜を起こさせることが大切だ」「〜のないやつは出ていけ」 **色気[いろけ]** ①物事を行おうとする意欲・関心。「私も年をとって、金もうけには〜がなくなった」「〜のない返事」②性的な興味を感じる気持ち。「彼らも年ごろになって〜が出てきたのか、女の子のことが気になるようだ」 **助平根性[すけべえこんじょう]** うまくいけば何か利益を得られるかもしれないと思って、いろいろなことに手を出そうとする気持ち。「そんなふうに〜を出すから、トラブルに巻き込まれるんだよ」◇「すけべ根性」ともいう。「助兵衛根性」とも書く。 **助平心[すけべえごころ]** 俗「助平根性」のより俗な言い方。「よせばいいのに、図に乗って〜を起こしたのが失敗の原因だ」◇「すけべ心」ともいう。「助兵衛心」とも書く。 **山気[やまけ]** 万一の幸福をねらって、思いきって物事をしようとする心。「〜を出す」◇「やまっけ」「やまき」ともいう。もともとは投機的な事業をして金もうけをたくらむ山師のような気質の意。 <154> **物[ぶっ]欲[よく]** お金や品物を自分のものにしたいという欲望。「〜にとらわれて、相手への思いやりがない」 **食[しょく]欲[よく]** 食べ物を食べたいと思う欲望。「二日酔いのときは〜がない」 **食[く]い気[け]** 食欲。「色気より〜」 **食[しょく]息[そく]** 医学で、食欲。▷〜不振 **利[り]欲[よく]** 利益を得ようとする欲望。「〜に目がくらむ」 **邪[じゃ]欲[よく]** 人間としてもつべきではない不正な欲望。「〜に打ち勝つ」 **名[めい]誉[よ]欲[よく]** ほめられたい、優れたい人間だと思われたいと思う気持ち。「誰にでも〜はある」 **知[ち]識[しき]欲[よく]** 知識を求めたいと思う気持ち。「彼は〜が旺盛だ」 **征[せい]服[ふく]欲[よく]** 他を支配下に置きたいと思う気持ち。「恋愛は〜からは生じない」 **出[しゅっ]世[せ]欲[よく]** 社会で高い地位につきたいと思う気持ち。「〜をもたないと商社マンはつとまらない」 ### ●性的欲望 **性[せい]欲[よく]** 異性と肉体的な関係を求める欲望。人間、動物に共通の、様、人間の生まれながらの本能だ」 **肉[にく]欲[よく]** 異性の肉体を欲する気持ち。「彼の聖人君子面の奥に〜が隠されている」 **獣[じゅう]欲[よく]** セックスを欲する動物的な欲望。「人間の〜は文学の永遠のテーマだ」 **淫[いん]欲[よく]** むさぼるようにセックスを求める欲望。「人間の〜は計り知れない」 **情[じょう]欲[よく]** 文男女の間で自然に生じる性欲。「人間は〜の動物だ」 **欲[よく]情[じょう]** ある場面で生じる性欲。「わきあがる〜を必死に抑える」 **劣[れつ]情[じょう]** 「情欲」を卑しいものとみなした表現。「〜に身をまかす」 **愛[あい]欲[よく]** 仏教で、性欲。「〜におぼれ、一生を棒に振る」◇仏教で、むさぼり愛する欲望の意から。 **色[しき]欲[よく]** 性的な欲望。「〜に身をゆだね堕落する一途であった」 **色[しき]情[じょう]** セックスがしたくなる感情。▷〜狂 **春[しゅん]機[き]** セックスがしたくなる気持ち。▷〜発動期(思春期) **春[しゅん]情[じょう]** 色情。「〜を催す」 **痴[ち]情[じょう]** 肉体関係を結んだ恋愛によって、理性を失った心。「〜の果ての無理心中」「〜のもつれ」 **情[じょう]炎[えん]** 炎のように燃え上がる激しい情欲。「〜に身を焦がす」 **情[じょう]火[か]** 抑えきれないほど激しい情欲。「〜の炎が燃えさかる」 **盛[さか]り** 決まった時期に、動物が発情すること。「〜のついた猫の鳴き声がうるさい」 ## S 名詞の類:ヒト ### ●欲張りな人 **欲[よく]張[ば]り** 欲張りな人。「〜は嫌われる」 **強[ごう]欲[よく]** 強欲な人。「この〜め。恥を知れ」 **業[ごう]突[つ]く張[ば]り** 非常に欲張りな人。「〜にはけちが多い」◇「強突く張り」とも書く。 ## x 名詞の類:トキ **発[はつ]情[じょう]期[き]** 動物の雌が、性的欲求に成熟し、交尾して繁殖しようとする一定の時期。落ち着きがなくなり、特徴的な行動を示す。 # 0702 夢見る ## a 動詞の類 ### ●夢見る **夢[ゆめ]見[み]る** 実現しそうもない願望を抱く。「幼いころから世界チャンピオンになることだけを夢見ていた」 **夢[ゆめ]を描[えが]く** 理想的な願望を抱いてあれこれと考える。「将来の夢を描いた作文が優秀作に選ばれた」 **夢[む]想[そう]** 実際にはありそうもないことを心に思い浮かべること。「昔の人は宇宙旅行なんて〜だにしなかったことだろう」▷〜家◇内容の具体的なニュアンスが乏しく、非現実的・ロマン的で漠然としている。 **空[くう]想[そう]** 実際にありそうもないことや、実現しそうもないことなどをあれこれ心に思い浮かべること。「幼いころ、未来のことをよく〜したものだ」「空を飛べたら、という〜にふける」▷〜家◇根拠のない非現実的なことを心に思い浮かべる場合に用いる。 **幻[げん]想[そう]** 夢のような非現実的なことを、心に思い浮かべること。「私は、都会を、なんでも夢がかなうところだと〜していた」「〜を追いかけても何も得られない」 ### ●想像する → 1500思うa●思い描く ### ●憧れる **憧[あこが]れる** 理想とするものや目指すものに心が奪われる。「芸能界に〜若者が後を絶たない」「プロボクサーに憧れてボクシングを始めた」◇「憬れる」とも書く。 **憧[しょう]憬[けい]** 憧れること。「終戦後、日本人の多くはアメリカの生活様式に〜した」「どうけい」は「しょうけい」の慣用読みで、それが一般化したもの。「憧れる」に比べ、対象が文化や生活といった抽象的なものの場合が多い。 ## d 形容動詞の類 **夢[ゆめ]の様[よう]な** 「夢」としか思えないほどすばらしい様子。「私はその島で〜な1週間を過ごした」「1ヵ月の夏休みなんて、日本のサラリーマンには〜な話だ」◇現実とは思えないほどすばらしいことについても、まったく現実的でないことについても用いられる。 **空[くう]想[そう]的[てき]な** 考えが現実とかけ離れていて、実践的ではない様子。「君のプランは〜で、現実性がない」◇そのことに対してやや非難のニュアンスがある。 **幻[げん]想[そう]的[てき]な** 現実の世界を離れた、夢を見ているような様子。「夕日に照らされた金閣寺はとても〜だ」 <155> **ファンタスティックな** 幻想的で美しい様子。「〜な映画音楽」◇「ファンタスチック」ともいう。fantastic **ファンタジックな** 夢のように空想的である様子。特に、夢のように空想的な作品である様子。「〜なアニメーション」◇和製洋語。ファンタジー(fantasy)+ic(形容詞語尾) **ロマンチックな** 日常や現実から離れた、甘く美しい夢のような様子。「〜な物語」「南の島の〜な夕暮れ」◇「ロマンティック」ともいう。romantic ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●夢 **夢[ゆめ]** 簡単には実現できないが、将来、実現させたいと思っている事柄。「私の〜は家庭を持ち、幸せに暮らすことです」 **理[り]想[そう]** こうあってほしいと思う最も望ましい状態。「どこまでも〜を追い求める」 **ドリーム** 「夢」の洋語的表現。「マイホームを持つのがサラリーマンの〜だ」▷〜ジャンボ宝くじ◇多く、複合語の構成要素として用いる。dream **見[み]果[は]てぬ夢[ゆめ]** 死ぬまでも見続け、実現不可能な夢・事柄。「〜と知りつつ、追い続ける」 ### ●憧れ **憧[あこが]れ** 憧れること。「野球選手に〜を抱く」「〜の的」 **憧[あこが]れ** 「憧れ」とも書く。 ### ●その他 **ファンタジー** 「空想」の洋語的表現。「この映画は〜の世界を実現している」fantasy **イリュージョン** 「幻想」の洋語的表現。「摩訶不思議な〜の世界」illusion **ロマン** 心がわくわくするような、夢や冒険に満ちた空想的な事柄。「男の〜を追い求める」「謎の古代文明に〜をかきたてられる」◇「浪漫」とあてる。roman **白[はく]昼[ちゅう]夢[む]** 目を覚ましたままで見る、夢のようにとりとめのない空想。「〜を見る」「昔の恋人に思いを馳せて〜にふける」 **白[はく]日[じつ]夢[む]** 白昼夢。◇「白昼夢」のほうがより一般的。 **邯[かん]鄲[たん]の夢[ゆめ]** 人の世の栄枯盛衰は夢のようにあっけなく、はかないものであることのたとえ。※昔、都の邯鄴で、盧生という青年が、仙人から枕を借りて寝たところ、栄華の人生の夢を見たが、目覚めてみると、黄粱を炊いているわずかの時間のできごとであり、人生のはかなさを悟ったという中国の故事から。「邯鄴の枕」「邯鄴夢の枕」「一炊の夢」「盧生の夢」「黄梁の夢」「黄粱一炊の夢」ともいう。 ## k 名詞の類:モノ **憧[あこが]れ** 憧れる対象となる人や物。「あなたは昔から私の〜でした」「〜の的」 **垂[すい]涎[ぜん]の的[まと]** 欲しくてたまらないもの。「その選手のサインボールはファンにとって〜だった」 **高[たか]嶺[ね]の花[はな]** (高山の頂にある花が、遠くから見ることしかできないことにたとえて)どんなに憧れても手に入れることのできないもの。「都心でのマイホームは一介のサラリーマンには〜だった」◇「高根の花」とも書く。「節子さんは我々にとってしょせん高嶺の花だ」のように、「男性が身分の違いなどが原因で恋しても近づくことができない女性」の意に用いることも多い。 ## S 名詞の類:ヒト ### ●夢見る人 **夢[む]想[そう]家[か]** いつも夢想している人。「あの男は、ぐうたらな〜にすぎない」 **理[り]想[そう]家[か]** いつも理想を追っている人。「現実をふまえない〜の意見など、なんの役にも立たない」 **空[くう]想[そう]家[か]** いつも空想にふけっている人。「〜が立案した人は、周囲から、実際には何もできない〜だと思われていた」 **ロマンチスト** ロマンチックな考えをもつ人。「彼はああ見えてもなかなかの〜だ」「〜もいいけれど、あまり度が過ぎると困る」◇「ロマンチシスト(romanticist)」から。良い意味でも、「非現実的な人」という否定的な意味でも用いられる。 ### ●憧れる対象 **マドンナ** 多くの男性が憧れる女性。「学生時代、彼女は我々の〜だった」◇本来は、聖母マリア(の像)を指す。Madonna **花[はな]形[がた]** その分野で、人気と華やかさを備え、人々からもてはやされる人。「新人ながら彼は球団の〜になった」◇もとは、人気のある代表的な役者(花形役者)のこと。 **星[ほし]** その団体や分野で、中心となってはなばなしく活躍し、もてはやされる人。「彼はわが社の希望の〜だ」「甲子園の〜」◇ふつう単独では用いられず、「○○の星」の形で用いられる。 **寵[ちょう]児[じ]** 時代の流れに乗ってマスコミなどにもてはやされる人。「今回の事件をきっかけに、彼は時代の〜となった」 **アイドル** 芸能界で、熱狂的なファンをもつ、若い歌手・タレント。「年をとっても〜のイメージがなかなか消えない」idol **ヒーロー** スポーツ界・芸能界などで、多くのファンから、あこがれや尊敬の念をもってもてはやされる男性。「〜不在の時代」hero **スター** 「花形」の洋語的表現。「彼はデビュー当時から〜の輝きを放っていた」▷映画〜・オール〜・スーパー〜・〜プレーヤー star ## u 名詞の類:トコロ ### ●楽園 → 0802楽しむu●楽園 ### ●理想郷 → 9400良いu <156> # 08 喜ぶ・楽しむ(歓喜) # 0800 喜ぶ ## a 動詞の類 ### ●喜ぶ **喜[よろこ]ぶ** ある物事が望ましい状態になって、満足な気持ちになる。「プレゼントをもらって〜子供たち」「忠告を喜ばない人」⇔悲しむ◇「悦ぶ」とも書く。 **嬉[うれ]しがる** うれしい気持ちを言動に表す。「お世辞を言われて〜」 **嬉[うれ]しくなる** うれしい気持ちになる。「幸せな人を見ると自分も〜」 ### ●大いに喜ぶ **大[おお]喜[よろこ]びする** たいへん喜ぶこと。「初優勝に〜」 **歓[かん]喜[き]** (うれしい気持ちを言動に表して)非常に喜ぶこと。「ワールドカップ初出場に優勝して〜するファン」「〜の声」 **狂[きょう]喜[き]** 予想もできない、うれしいことなど、強く激しく喜ぶこと。「プロポーズを受け入れてもらって〜する」▷〜乱舞 **驚[きょう]喜[き]** 思いがけない、よいことに出会って、大いに喜ぶこと。「意外なところで友人に再会して〜した」 **随[ずい]喜[き]** 他人の喜びを自分の喜びとして喜ぶこと。「恩師を〜して迎える」「〜の涙を流す」◇もとは仏教語。 **喜[き]悦[えつ]** 心から喜ぶこと。「その知らせは師弟にとって無上の〜であった」「彼は〜に目に〜の色を浮かべ、私の手を握った」 **愉[ゆ]悦[えつ]** 心から楽しみ喜ぶこと。「田園での生活に〜する」「想像力をかきたてる小説を読むことに〜を覚える」 **有[う]頂[ちょう]天[てん]になる** 興奮するほどに大きな喜びの感情を味わう。「大きな商談をまとめた彼は、上司にもちあげられてすっかり有頂天になっていた」◇「有頂天」は、仏教で、生死流転する迷いの世界における最上部の天の意。 **感[かん]激[げき]** 喜びや感動によって、気持ちが沸き立つこと。「友人たちが開いてくれた盛大な祝賀会に〜した」 ### ●喜びを言動に表す **嬉[うれ]し泣[な]き** うれしさのあまり泣くこと。「けがを乗り越えて優勝した彼は、金メダルを手にして〜した」 **感[かん]涙[るい]に噎[むせ]ぶ** 喜びやありがたさのあまり、涙が出るほど強く感激する。「悲願の優勝を果たし、〜球児たち」 **快[かい]哉[さい]を叫[さけ]ぶ** 大声で「やった」などと喜びの声をあげる。「逆転勝訴の報に、関係者は快哉を叫んだ」「彼女の執行部を批判する発言に、私は心の中で快哉を叫んだ」 **歓[かん]呼[こ]** 喜んで大きな声をあげること。「地元の優勝チームを〜して迎える」「スタンドから〜の声があがった」 **小[こ]躍[おど]り** 内心の喜びを隠しきれず、体を軽く弾ませるしぐさをしながら喜ぶこと。「父親が帰ると子供たちは〜しながら集まってくる」 **欣[きん]喜[き]雀[じゃく]躍[やく]** 小躍りして大喜びすること。「〜して喜ぶ弟を尻目に、彼女は唇をかんでその場を離れた」 **善[い]がる** 俗に、性的に興奮し、快感を得ていること。「〜声をあげる」 ### ●緩む・ほころぶ → 0804笑うa●笑う ### ●満足する **満[み]ち足[た]りる** 足りないものがなくて、心が十分満たされていること。「巨万の富と名誉を手に入れても、彼の心は〜ことがなかった」「その神々しい風景を見ていると、彼女は心が〜のを感じた」 **満[まん]足[ぞく]** 自分の望む状態・結果になり、不足はないと思えること。「勝負には負けたが、内容には〜している」▷〜感 **自[じ]己[こ]満[まん]足[ぞく]** 他人のことや客観的な評価などは考えずに、自分のしたことなどについて自分ひとりで満足すること。「野生動物にえさを与えて、いいことをしたと〜している人がいるが、それは大きな間違いだ」「〜に陥る」 **充[じゅう]足[そく]** 望みが満たされること。「彼には、生活に〜している人間のもつ、ある種の落ち着きがあった」▷〜感 **気[き]が済[す]む** そうしたい、されたいと思っていたことが実現して、満足する。「そんなに俺が憎いのなら〜まで殴ればいい」「あの子は何でも自分でやらなくちゃ気がすまない子だった」 **良[よ]しとする** (満足というほどではないが)それでよいと判断すること。「それで〜といえる。最近、金さえあれば〜風潮があるように思う」「まだまだ不十分なところはあるが、練習期間が短かったことを考えればよしとせざるを得ないだろう」 ### ●満足して喜ぶ **悦[えつ]に入[い]る** 物事が思いどおりになるなどして、ひそかに満足して喜ぶ。「計画が的中して、ひとり〜」 **満[まん]悦[えつ]** 十分に満足していい気分になること。「豪華な料理と名酒に、招待客は〜した表情でパーティーを楽しんでいた」 ### ●甘んじる **甘[あま]んじる** 満足できないが受け入れて、それでよしとする。「今まで安月給に甘んじてきたが、もうがまんできない」「私はよかれと思ってやったのだが、君たちがそれほどまでに言うのなら、甘んじて謝罪しよう」 **甘[あま]んずる** 「甘んじる」の、かたい言い方。「薄給に〜」 **安[やす]んじる** その状態に、それなりに満足し、よしとすること。「平凡な人生を〜」「私にも彼のように夢はあった。平凡な生活に安んじている自分が情けなかった」◇「安んずる」ともいう。 <157> **安[あん]住[じゅう]** その状態・境遇に満足して、よりよいものを求めようとしないこと。「現状に〜することなく、つねに理想に向かって努力してほしい」 **微[ぬる]温[ま]湯[ゆ]に浸[つ]かる** 緊張感のない環境にいてそこから出ず、よりよいものを求めようとせずにいる。「彼がぬるま湯につかっている間に、彼の友人たちは皆社会の荒波に旅立っていった」 ### ●その他 **糠[ぬか]喜[よろこ]び** あてがはずれて、がっかりするようなことを、一時的に喜ぶとと。「面接試験の手応えに、採用されるにちがいないと〜した自分が甘かった」 **一[いっ]喜[き]一[いち]憂[ゆう]** 状況の変化によって、喜んだり心配したりすること。「株価の変動に〜する投資家」 ## C 形容詞の類 **嬉[うれ]しい** 物事がうまくいったり、相手の対応が快かったりして、満足し、いい気持ちである様子。「あなたに会えて〜」「彼は、新商品が売れに売れて休みも取れないと〜悲鳴をあげていた」「俺だけが頼りだなんて〜ことを言ってくれるじゃないか」 **喜[よろこ]ばしい** 喜ぶべきこと・状態である様子。「景気が回復してじっに〜」「悦ばしい」とも書く。 **有[あ]り難[がた]い** 自分に恩恵を与えてくれる(くれた)ものに対して、感謝したい気持ちである様子。「酸素も水も食べ物も、みんなこの自然が恵んでくれる。〜ことです」「不慣れな私には、彼女のこまやかな気配りがありがたかった」 ### ●運がいい **運[うん]が良[い]い** 偶然、よい状況に出会う様子。「満員の通勤電車で座れるなんて今日は〜日だ」⇔運が悪い◇「運がよい」ともいう。 **悪[あく]運[うん]が強[つよ]い** 悪事をしても、ばれなかったり罰を受けず、すり抜けることができたりして、いつも運がいい様子。「警察の手違いで逮捕されずにすむとは、なんて〜やつだ」 ## d 形容動詞の類 **大[おお]喜[よろこ]びの** いかにもうれしそうな様子。「思いがけないごちそうに、子供たちは〜だった」 **喜[き]色[しょく]満[まん]面[めん]の** 喜びの表情を顔いっぱいにたたえている様子。「〜の笑みを浮かべる」 **有[う]頂[ちょう]天[てん]の** 喜びのあまり、我を忘れている様子。「教授に論文を絶賛され、彼は〜であった」 **満[み]ち足[た]りた** 足りないものがなくて、心が十分に満たされている様子。「彼はやさしい両親のもとで、何不自由ない〜生活を送った」「負けはしたが、彼女は〜表情でインタビューに応じた」「〜時間を過ごす」 **満[まん]足[ぞく]な** 自分の望む状態になり、不足はないと思える様子。「〜結果」「一生じめに働いても〜な家も買えない国」「健康なだけでも十分〜だ」 **御[ご]満[まん]悦[えつ]の** 十分に満足していい気分である様子。「彼は思いどおりに事が運んで〜の体だった」 **恐[きょう]悦[えつ]至[し]極[ごく]の** 恐縮して喜ぶこと、この上ない喜びであること。「このたびは結構な品をお遣いをいただき、〜でございます」◇「恭悦至極」とも書く。多く、手紙文やあいさつなどで、感謝を述べるときに用いられる。 **万[ばん]々[ばん]歳[ざい]の** いろいろなことがうまくいって、とてもうれしく、喜ばしい様子。「ご自身は出世して、お子さんも名門校に入って、〜じゃないですか、課長」 **盆[ぼん]と正[しょう]月[がつ]が一緒[いっしょ]に来[き]た様[よう]な** うれしいことが重なったときの気持ちのたとえ。「入試に受かって、明日から春休み。〜な気分だ」 ### ●幸せな様子 **幸[しあわ]せな** (不安や心配がなく)喜びに満ちている様子。「結婚式の後、彼らは〜に暮らしたそうだ」「おいしいものを食べているときがいちばん〜」◇「仕合わせ」とも書く。 **幸[こう]福[ふく]な** 苦しみ・悲しみ・不安などがなく、精神的・物質的に満ち足りている様子。「彼女は〜な人生を歩んできた」▷〜感⇔不幸 **幸[さいわ]いの** うれしく、ありがたく思う様子。「ご出席いただければ〜に存じます」◇「幸甚」とも書く。多く手紙で用いる。 **至[し]福[ふく]の** この上ない幸福感を与えてくれる様子。「一日の終わりに、好きな音楽を聴きながらお酒を飲む。私にとって〜の時である」 **ハッピーな** 楽しくて幸せな(気持ちである)様子。「〜音楽を聴くと、とても〜な気分になれる」▷〜エンド◇くだけた文章・会話で用いられることが多い。happy **ばら色[いろ]の** 希望に満ち、すべてがうまくいき、すばらしい生活が送られ、十分な満足感が得られる様子。「〜の人生」「〜の未来が待っている」 ### ●幸いな様子 **幸[さいわ]いな** 都合や運がよく、喜ばしい様子。「約束の時間に遅刻したが、〜ことに、相手もまだ来ていなかった」 **幸[こう]運[うん]な** 運がよい様子。「〜ことにも旅行中にめぐりあえて〜だった」⇔不運◇「好運」とも書く。 **ラッキーな** 運がいい様子。「彼の事業が成功したのは、ただ〜だっただけで、努力の結果じゃない」▷〜カード・〜ナンバー⇔アンラッキー lucky **強[きょう]運[うん]の** いつも非常に運がよい様子。「〜な男」「〜の持ち主」 **ついてる** 何かにつけて、いろいろな事が、運よく、その人にとって都合のよい結果になる様子。「福引で1等が当たったり、人の財布を拾ってお礼をもらったり、最近、私はとても〜」◇「ついている」ともいう。「ついてる」の方が、ややくだけた言い方。否定の形は「約束をすっぽかされたうえに転んでけがをするなんて、今日は本当についてない」のように「ついて(い)ない」となる。 <158> # 喜ぶ0800d~h **棚から牡丹餅[たなからぼたもち]** 苦労しないで、思いがけない幸運を得る様子。「〜のラッキーな仕事にありついた」 **棚牡丹[たなボタ]** 「棚からぼたもち」の省略形。「〜で次から次によいことが起こった」 **勿怪の幸い[もっけのさいわい]** 思いがけない幸運を得て喜ぶ様子。「教師が急用で教室を離れたのを〜とばかりに、子供たちはいたずらを始めた」◇「物怪の幸い」とも書く。 ## f 副詞の類 ## ●喜んで何かをする様子 **喜んで[よろこんで]** ためらうことなく、いっそ進んで受け入れて何かをする様子。「そういうことでしたら〜お手伝いします」 **喜び勇んで[よろこびいさんで]** うれしくて弾んだ気持ちで自分から積極的に行う様子。「彼は孫の結婚式に〜アメリカまで駆けつけた」 **嬉嬉として[キキとして]** 大いに喜んで何かをする様子。「何があったのか知らないが、あいつは理不尽な命令にも~従っていた」◇「嘻々として」とも書く。 **いそいそと[いそいそと]** 喜びの気持ちで何かをしようとする様子。「娘は彼氏から電話がかかると~と出かけて行く」 **足取りも軽く[あしどりもかるく]** うれしさや、はればれとした気持ちなどによって、歩くときの足の運び方が軽やかである様子。「〜故郷へと向かう」 ## ▶大喜びする様子 **ほくほく[ほくほく]** うれしさを隠しきれない様子。「新しい商品の売れ行きがよくて彼は~している」「老人は~と相好を崩して孫の自慢話をした」 **飛び上がって[とびあがって]** うれしさのあまり、じっとしていられず、地面をけり、体を空中に浮かせて大喜びする様子。「合格の知らせに〜喜んだ」◇「跳び上がって」とも書く。 **躍り上がって[おどりあがって]** うれしさのあまり、じっとしていられず、はげしく地面をけり、大きな動きで体を空中に浮かせて大喜びする様子。「彼は主役に抜擢されたことを知らされると、~喜んだ」 ## ●幸いな様子 **運良く[ウンよく]** 運がよい様子。「〜枯れ葉が積もって、地面が見えなかったから、けがひとつしなかった」「もし彼が〜生き延びていれば、もう50歳は越えているはずだ」 **幸いに[さいわいに]** 幸運に恵まれている様子。「きびしい日程の山行だったが、〜好天に恵まれ、雄大な眺望を存分に楽しむことができた」「口うるさい伯母のところにあいさつに行くと、〜に伯母は留守で、手みやげを置いてさっさと帰ってきた」 **幸いにも[さいわいにも]** 「幸い」の強調表現。「〜落ちたところは砂浜で、けがひとつ負わなかったという」 **幸いにして[さいわいにして]** 「幸い(に)」「幸いにも」が事実について言うのに対して、話し手が考える様子。「両親が教育にさほど熱心ではなかったので、〜私は受験戦争に放り込まれずにすんだ」「もし~私が合格できたとしても、学費はどうやってつくればいいのだろう」◇「幸いにして」が仮定の文に用いられるのに対して、「幸い(に)」「幸いにも」は用いづらい。 **此れ幸いと[これさいわいと]** あることをしようとするのに好都合な状況を逃さずに、喜んでそれをする様子。「教師が急用で教室を離れると、〜子供たちはいたずらを始めた」「夫が出張で家をあけているときに、〜ばかりに羽を伸ばす妻」 ## h 名詞の類:コト・サマ ## ●喜び **喜び[よろこび]** 喜ぶこと。「この学校に入学できたのは大きな〜です」「〜の言葉を述べる」◇「悦び」とも書く。 **嬉しさ[うれしさ]** うれしい気持ち・程度。「初めて自分の企画が採用されたときの〜は忘れられない」「ほしかった車をようやく手に入れたが、ローンのことを考えると〜も半分になった」 **法悦[ホウエツ]** ①仏教で、仏の教えを聞くことによって心に生じる喜び。②うっとりするような喜び。「〜にひたる」 **天にも昇る気持ち[テンにものぼるきもち]** これ以上ないほど嬉しい気持ち。「〜とはこのことだ」◇「天にも昇る心地」ともいう。 ## ●幸せ **幸せ[しあわせ]** (不安や心配がなく)喜びに満ちている状態。「いつの日か〜をつかみたい」「ちょっとしたことに、ささやかな〜を感じる」 **幸[さち]** 文幸せ。「巣立っていく子供たちに〜多かれと祈る」 **幸福[コウフク]** 苦しみ・悲しみ・不安などがなく、精神的・物質的に満ち足りている状態。「人々に〜をもたらすといわれる鳥」 **幸い[さいわい]** 図幸せや幸福。「こういった、仲のよい親子を見ると、本当に〜なものか、と彼は思った」◇古めかしい言い方。 **不幸中の幸い[フコウチュウのさいわい]** 不幸な出来事のなかの、なぐさめになるよいこと。「大規模な火災が起きたが、死者が出なかったことは〜だ」 **多幸[タコウ]** 図多くの幸せ。「みなさまのご〜をお祈りいたします」◇多く、「ご多幸」の形で、手紙文で用いられる。 **万福[まんぷく]** 多くの幸福。「貴家の〜を祈る」◇「まんぷく」ともいう。 **冥利[ミョウリ]** その立場にあるゆえに得られる幸せ。「すばらしい脚本・演出・仲間を得、たくさんのお客様に見ていただき、役者~に尽きます」▷男~・女~◇「役者冥利に尽きる」「教師冥利に尽きる」のように、「○○冥利に尽きる(○○として、これ以上の幸せはない意)」の形で用いられることが多い。 **幸運[コウウン]** 運がよく、恵まれること。「~は、突然、ころがりこんできた」◇「好運」とも書く。 **僥倖[ギョウコウ]** 図思いがけない幸運。「この不景気な世で、仕事がみつかったのは〜であった」 **果報[カホウ]** (前世の行いの報いとして)巡ってくる幸福。「〜は寝て待て」◇やや古めかしい言い方。 <159> # 喜ぶ0800h~祝う0801h **福[ふく]** 幸運や利益をもたらすもの。「笑う門には〜きたる」「わざわいを転じて〜となす」「鬼は外、〜は内」 ▷〜の神 ⇔禍◇慣用表現で用いられることが多い。 ## ●つき → 3703勝つh ## ●勝つ見込み ## ●喜びを表す表情やしぐさ **ほくほく顔[ほくほくがお]** 大喜びしている表情。「大きな契約がとれたので、課長は〜で仕事をしていた」 **Vサイン[Vサイン]** 勝ったりうまくいったりしたときに、勝利や喜び、得意な気持ちなどを他人に向かって示す、手のひらの側を相手に向けて人差し指と中指を立てて開き、アルファベットのVの字の形にした合図。「彼は試験が終わると、僕のほうを振り向き、にっこり笑って〜を出した」◇Vは勝利の意の「ビクトリー(victory)」の頭文字。▷V sign **ガッツポーズ[ガッツポーズ]** 物事が思いどおりに運んだり、スポーツで勝ったりかなしたときなどにする、ひじを曲げて手を体の前で強く握りしめるなどの、喜びや得意な気持ちを表すしぐさ。「最後のバッターを三振で仕留めると、その投手は派手に〜をしてみせた」◇和製洋語。ガッツ(guts)+ポーズ(pose) ## ●笑顔 → 0804笑うh●笑顔 ## ●その他 **喜怒哀楽[キドアイラク]** 喜び・怒り・悲しみ・楽しみなど、人間のさまざまな感情。「彼は〜をあまり表に出さない人ですね」 **悲喜[ヒキ]** 悲しみと喜び。「激動の時代をなんとか〜こもごもに生き抜いてきたが、本当に〜ともでも、いろんなことがあった」◇多く、「悲喜こもごも」の形で用いる。 ## k 名詞の類:モノ ## ●嬉し涙 → 0901泣くk●涙 ## ●歓声 → 6604沸くk ## S 名詞の類:ヒト **幸せ者[しあわせもの]** 運がよく恵まれている人。「彼女のような人に巡り会えて彼は~だ」 **果報者[カホウもの]** 「幸せ者」のやや古めかしい言い方。「文学部のマドンナを射止めた〜」 ## z その他 **わあい[わあい]** 喜びを表す声。「~、僕らの勝ちだ」 **やった[やった]** 物事を達成したり思いがけない幸運にめぐりあったときなどに発する言葉。「~、万馬券だ」 **万歳[バンザイ]** 強い喜びを表すときに言う言葉。「やった、優勝だ、〜」 **ラッキー[ラッキー]** 幸運にめぐりあったときに言う言葉。「〜、懸賞に当たっちゃった」 ►lucky # 0801 祝う ## a 動詞の類 **祝う[いわう]** (自分以外に関する)喜ぶべきことに対して、喜びの気持ちを言葉や催しなどで表す。「恩師の還暦を~」「仲間が集まって、友人の門出を祝った」「新年を~行事」 **賀す[がす]** 祝いの言葉を述べる。「新春を~」 **御祝い[おいわい]** 「祝う」のていねいな言い方。「就職おめでとう。心から〜申し上げます」「創業50周年を迎えられましたこと、心より〜申し上げます」 **祝する[しゅくする]** 「祝う」の改まった言い方。「今日のよき日を祝して、乾杯」◇「祝す」ともいう。 **慶する[けいする]** 図喜び祝う。「社長就任を~」「誠に〜べきことだ」 **祝福[シュクフク]** 人の幸せや成功などを喜び祝うこと。「〜して乾杯しましょう」「一生懸命にがんばる若者たちの前途を〜したい」 **祝賀[シュクガ]** (式や会を催して)めでたいことを祝うこと。「結成10周年を記念してパーティーを開き、〜する」▷~式・~会・~パーティー **慶賀[ケイガ]** めでたいことを喜び祝うこと。「長年の研究が世に認められたことは、まことに〜すべきことである」 **慶祝[ケイシュク]** 図(特別に晴れがましいことを)喜び祝うこと。「皇太子のご成婚に対し〜の意を表す」▷~行事 **奉祝[ホウシュク]** 図つつしんで祝うこと。「天皇の在位10年ということで、各地で〜の行事が行われた」 **参賀[サンガ]** 正月や祝い事のときに、宮中に参上して祝意を表すこと。「新年の一般〜」 ## C 形容詞の類 **目出度い[めでたい]** 喜び祝うべき、喜ばしい様子。「〜日にはもちをついて祝った」「その後ふたりは幸せに暮らしました。めでたしめでたし」◇「芽出度い」とも書く。「目出度い」「芽出度い」はあて字。もとは「愛でたい」の意。 **御目出度い[おめでたい]** 「目出度い」の、ややくだけた言い方。「まことに〜ことでございます」◇「おめでたい人」のように、俗に「お人よしな」「まぬけな」の意でも用いられる。 ## ●喜ばしい → 0800喜ぶc ## d 形容動詞の類 **紅白の[コウハクの]** 祝い事に使うものが、赤と白の2色の組み合わせになっている様子。「〜もち」「〜の水引」 ▷〜まんじゅう ## f 副詞の類 **目出度く[めでたく]** 何事もなく、無事に終わる様子。「〜男児を出産した」 ## h 名詞の類:コト・サマ ## ●祝い **祝い[いわい]** 祝うこと。「〜の席」「〜の贈り物」のように「○○祝い」の形で多く用いられる。 **御祝い[おいわい]** 「祝い」のていねいな言い方。「就職が決まった〜をする」 **前祝い[まえいわい]** 祝い事の実現を待ちきれなかったとき、前もって祝うこと。「合格の〜で、ごちそうにしたわ」 **内祝い[うちいわい]** 内輪の者だけでする祝い。「明日の晩は兄貴の家の新築の〜がある」 <160> ◇祝われる側から配る品や、お祝いの金品に対するお返しの品などの上書きに書くことが多い。 **快[かい]気[き]祝[いわ]い** 病気が全快したことを祝うこと。「〜の品を配る」 **祝[しゅく]勝[しょう]** 勝利を祝うこと。▷〜会・〜パーティー・〜パレード **落[らっ]慶[けい]** 神社や寺の新築・改築工事が終わり、建物が完成した祝い。▷〜供養・〜式 **賀[が]** 季節や人生のめでたい節目に、関係の人々が集まって喜びを分かち合うこと。「70歳の〜を催す」 **年[ねん]賀[が]** 新年を祝うこと・あいさつ。「本家は〜の客でにぎやかだった」▷〜状・〜はがき **賀[が]の祝[いわ]い** 年齢の節目を祝うこと。「還暦の〜をする」◇古くは、40歳から10歳ごとに祝ったが、室町末期以降、還暦・古希・喜寿などを祝うようになった。 ### ●還暦・古稀など → 6503区切るy●節目となる日 ### ●祝ってものを贈ること → 4202贈るh●お祝い ### ●祝い酒 → 0303飲むh●酒を飲むこと ### ●めでたいこと **祝[いわ]い事[ごと]** ①何かを祝うための宴や催し。「お〜には欠かせない鯛の尾頭付き」②「①」の理由となる事柄。「何か〜でもなければ、こんなごちそうを妻が用意するはずがない」 **喜[よろこ]び** めでたい出来事。「長女の出産、次男の就職と〜が重なった」◇「慶び」とも書く。 **寿[ことぶき]** 長寿・結婚などの、めでたいこと(を祝うこと)。▷〜退社◇多く、お祝いとして差し上げる金品の上書きとして用いる。 **御[お]目[め]出[で]度[た]** めでたいこと。特に、結婚・妊娠・出産をいう。「今年は〜続きだったの、お祝いが大変だった」◇「御芽出度」とも書く。「目出度」「芽出度」はあて字。 **慶[けい]事[じ]** 結婚・出産などのめでたいこと。⇔弔事 **吉[きち]事[じ]** めでたいことや縁起のよいこと。⇔凶事◇「きつじ」ともいう。 **慶[けい]弔[ちょう]** 結婚・出産などのめでたいことと、死などの悲しいことの総称。▷〜費 ### ●祝う気持ち **祝[しゅく]意[い]** 祝う気持ち。「〜を表する」「〜を述べる」 **賀[が]意[い]** 祝う気持ち。「〜を述べる」 ### ●めでたいと思う気持ちを表す言葉 **快[かい]慶[けい]の至[いた]り** この上なくめでたいこと。「〜でございます」 **同[どう]慶[けい]** 自分にとっても相手と同じように喜ばしいこと。「こつこつと研究を続けてこられたA氏が名誉ある賞を受けられたことは、まことに(ご)〜の至りであります」「〜に堪えない」 **慶[けい]祝[しゅく]の至[いた]り** (相手のことについて)喜び、めでたいと思う気持ち。「貴社ますますご隆盛の由、〜に存じます」 ### ●祝いの催しや儀式 **祝[しゅく]宴[えん]** 祝いのための宴会。「〜を張る」 **祝[しゅく]典[てん]** 祝いのための儀式。「〜を催す」 **祝[しゅ]儀[ぎ]** 祝いの儀式。特に、結婚の儀式。「今月は3件もご〜がある」⇔不祝儀 **祝[しゅく]祭[さい]** あることを祝う大きな祭り。「華やかな〜に世界の人々が集まった」 **祝[しゅく]賀[が]会[かい]** 祝いの会合。「勝利を祝う〜」「創立50年の〜」◇「祝賀」は、「祝賀会」のほかにも、「祝賀式」「祝賀式典」「祝賀パーティー」「祝賀集会」「祝賀の宴」などの複合語をつくる。 **祝[しゅく]勝[しょう]会[かい]** 勝利を祝う会。「ワールドカップの〜は夢のまた夢だった」「祝勝パーティー」ともいう。 **誕[たん]生[じょう]会[かい]** 誕生日を祝う会。「お友達を呼んで〜を開く」 **バースデーパーティー** 「誕生会」の洋語的表現。birthday party **クリスマスパーティー** クリスマスを祝うパーティー。Christmas party **七[しち]五[ご]三[さん]** 男子は3歳と5歳、女子は3歳と7歳のときに行う、子供の成長を祝う行事。11月15日に子供に晴れ着を着せ、氏神などに参詣する。「千歳飴を提げた〜の親子連れ」 **成[せい]人[じん]式[しき]** 成人の日に行う、新たに満20歳になった人を祝い励ます式。「〜で暴れる新成人のニュース」 **元[げん]服[ぷく]** 昔、男子が成人したことを示した儀式。ふつう、10代の前半から半ばごろに行われ、髪型や衣服を改め、冠や烏帽子をつけ、幼名を廃すなどした。 **入[にゅう]学[がく]式[しき]** 学校に新入生として入ることを祝う式。 **入[にゅう]園[えん]式[しき]** 幼稚園・保育園に園児として入ることを祝う式。 **入[にゅう]社[しゃ]式[しき]** 会社に新入社員として入ることを祝う式。 **卒[そつ]業[ぎょう]式[しき]** 学校を卒業することを祝う式。 **卒[そつ]園[えん]式[しき]** 幼稚園・保育園を卒業することを祝う式。 ### ●建造物関係の祝いの式 **起[き]工[こう]式[しき]** 建造物の工事の開始を祝う式。「高層ビルの〜」 **竣[しゅん]工[こう]式[しき]** 建造物の工事が終わって、それができあがったことを祝う式。「発電所の〜」◇「竣功式」とも書く。 **完[かん]工[こう]式[しき]** 「竣工式」の別の言い方。「新校舎の〜」 **進[しん]水[すい]式[しき]** 完成した船を水に浮かべるのを祝う式。「華やかな豪華客船の〜」 **落[らく]成[せい]式[しき]** 建物が完成したことを祝う式。「新ビルの〜」 **除[じょ]幕[まく]式[しき]** 銅像・記念碑などができあがったときに、おおいかぶせた布を取り払って関係者に披露し、完成を祝う式。「忠犬ハチ公像の〜にはハチ公自身も立ち会ったらしい」 **開[かい]通[つう]式[しき]** 道路・鉄道などができて、人の通行・運転などができるようになっことを祝う式。「高速道路の〜」 ### ●建て前 → 6804建てるh●建築に関するおもな行事 <161> ●結婚式 2803添うi●結婚の儀式 ●釈迦の誕生を祝う仏事 3403祭るh 仏事 ●クリスマス 3403祭るh●キリスト教の祭り ●その他 **祝砲[しゅくほう]** 祝意を表すためにうつ空砲。「勝利を祝福するために〜をうった」 **万歳[ばんざい]三唱[さんしょう]** 祝福するために、「ばんざい」と唱えながら、いっせいに両手を頭上にあげる動作を3回繰り返すこと。 ## k 名詞の類:モノ ●祝いの言葉 **御[お]祝[いわ]い** 祝う意を表す言葉。「皆さん、ご卒業〜を申し上げます」 **御[お]喜[よろこ]び** 「お祝い」の、へりくだった言い方。「ご両家の皆様に、心から~を申し上げます」 **祝辞[しゅくじ]** (祝意を表すために、改まった席で述べる)祝いの言葉。「恩師の〜がありがたかった」「来賓の~」 **祝詞[しゅくし]** 祝いの言葉。「~を述べる」 **賀詞[がし]** 賀するための言葉。 ▶祝いのはがきやカード **祝電[しゅくでん]** 祝いの言葉を述べた電報。「~を披露する」 **年賀状[ねんがじょう]** 新年を祝っておくるはがきや手紙。 **賀状[がじょう]** 祝いのはがきや手紙。特に、年賀状。 **クリスマスカード** クリスマスを祝っておくる、美しい絵などのついたカード。▷Christmas card **バースデーカード** 誕生日を祝う言葉を書いておくるカード。▶birthday card **グリーティングカード** (クリスマス・結婚・誕生日などの)祝いの言葉などを書いておくるカード。▷greeting card ●祝いの品△ 4202贈るk●お祝いとして贈る物 ●祝い事の飲食物など **祝[いわ]い酒[ざけ]** めでたいことを祝って飲む酒。「~をふるまう」 **祝杯[しゅくはい]** 祝いの酒を飲むためのさかずき。「~を挙げる」「祝盃」とも書く。 **祝[いわ]い膳[ぜん]** 祝儀の際に供される膳。のし・勝ち栗・昆布などをのせて出す。 **御節[おせち]** 正月や五節句などの特別な料理。▷~料理 **赤飯[せきはん]** 祝い事のときにつくる、もち米にあずきをまぜて蒸して作る薄紅色のご飯。「~を炊いて祝う」◇赤飯は蒸して作るが「炊く」と言い、「蒸す」とは言わない。 **尾頭[おかしら]付[つ]き** 魚、特に鯛の1匹を丸ごと焼いたもの。おめでたいときの料理の代表的なもの。 **バースデーケーキ** 誕生日を祝うデコレーションケーキ。年齢の数だけろうそくを立てて、その火を吹き消して祝う。▷birthday cake # 祝う0801h~楽しむ0802a **クリスマスケーキ** クリスマスを祝うデコレーションケーキ。▷Christmas cake ●シャンパン △ 0303飲むm●ワイン ●屠蘇 0303飲むm●その他 ●ごちそう 4002もてなすk ## x 名詞の類:トキ ●めでたい日 **佳[よ]き日[ひ]** 祝うべきめでたい日。「この~にあたり、お祝いの言葉を申し上げます」 **佳日[かじつ]** 佳き日。◇「嘉日」とも書く。 ●祝祭日 4707休む×●休日 ●節句 6503区切るy●節目となる日 ●正月 ●クリスマス スマス → 3403祭るh●キリスト教の祭り ●誕生日 △ 0104生まれる× ●その他 **成[せい]人[じん]の日[ひ]** 祝日のひとつで、1月の第2月曜日。◇成人式が行われる。 **結婚[けっこん]記念[きねん]日[び]** 毎年迎え、その夫婦が結婚した月日と同じ月日。 ## Z その他 **御[お]目[め]出[で]度[とう]** めでたいときのあいさつの言葉。「入学~」「御芽出度う」とも書く。「目出度う」「芽出度う」はあて字。ていねいにいうときは「おめでとうございます」という。 **明[あ]けまして御[お]目[め]出[で]度[とう]御[ご]座[ざ]います** 新年を祝うあいさつに用いられる言葉。「〜。本年もよろしくお願いいたします」 **謹賀[きんが]新年[しんねん]** つつしんで新年を祝う意の、年賀状などで用いる言葉。 **恭賀[きょうが]新年[しんねん]** うやうやしく新年を祝う意の、年賀状などで用いる言葉。 **賀正[がしょう]** 新年を祝う意の、年賀状などで用いる言葉。 **賀春[がしゅん]** 新春を祝う意の、年賀状などで用いる言葉。 **頌春[しょうしゅん]** 新春をたたえる意の、年賀状などで用いる言葉。 **迎春[げいしゅん]** 新年を迎える意の、年賀状などで用いる言葉。 **ハッピーニューイヤー** 「今年がよい年でありますように」の意の、年賀状などで用いる言葉。◇書く場合は、ふつう「A Happy New Year」とアルファベットで書く。 **メリークリスマス** クリスマスを祝う言葉。▷Merry Christmas # 0802 楽しむ ## a 動詞の類 ●楽しむ **楽[たの]しむ** 心がはれやかになるような、好きな(楽しい)ことをして時を過ごす。「年代 <162> # 楽しむ0802a~u_03 **興じる[キョウじる]** 遊びなどを(夢中になって)楽しむ。「子供たちは野山を駆け回って、自然に~」「彼らは思い出話に笑い興じていた」 **興ずる[キョウずる]** 「興じる」の、かたい言い方。「花札に~男たち」 **エンジョイ[エンジョイ]** 積極的に活動して楽しむこと。「都会での生活を~する」「南の島で、夏を思い切り〜してきた」◇「年代物の赤ワインをエンジョイする」「孤独をエンジョイする」とはいいづらいように、「楽しむ」と違って、活動的でないことには用いづらい。▷enjoy **満喫する[マンキツする]** 十分に楽しみ味わうこと。「一人暮らしの気楽さを~する」「今年の夏休みは、南の島の美しい海を〜してきた」「山の幸を〜する」 **堪能する[タンノウする]** 芸術や食べ物などの良さを、十分に楽しみ味わい、満足すること。「1週間京都に滞在し、日本の美を〜した」「秋の味覚を~する」◇「足んぬ」の転。「堪能」はあて字。 **謳歌[オウカ]** 恵まれた境遇を楽しみ、だれにはばかることなく言動に表すこと。「青春を~する若者たち」 **享受[キョウジュ]** 利益や味わいなどを、受け入れて楽しむこと。「高水準の生活を〜してきた国民」「古典のおもしろさを~する」「自由を~する」 **享楽[キョウラク]** (主として官能的な)快楽を味わうこと。「人生を〜する」「〜にふける」▷~的・~主義 ## ●愛でる → 0600愛するa●愛でる ## ●団欒する **団欒[ダンラン]** 家族など、親しい人が集まり、話をしたり食事をしたりして楽しく過ごすこと。「夕食後に家族で〜する」 ▷一家~ **円居[マドイ]** 団欒すること。「~する茶の間」◇「団居」とも書く。 ## ●歓談する → 1912話すa●会話する ## C 形容詞の類 **楽しい[たのしい]** 心が満たされて、浮き浮きする気持ちである様子。「〜毎日を過ごす」「今夜は楽しくやろうじゃないか」「あいつは〜やつだ」◇「愉しい」とも書く。 ## d 形容動詞の類 **愉快な[ユカイな]** 心が浮き立つようで楽しく、笑いたくなるような気持ちである様子。「とぼけた感じで、時々ジョークも交えた先生の話は、とても〜だった」「〜な仲間」 ## ●痛快な → 8201すがすがしいd ## ●楽しみな → 2809待つd ## f 副詞の類 ## ●思う存分 → 9603足りるf●十分 ## h 名詞の類:コト・サマ **楽しみ[たのしみ]** 楽しい気分にさせてくれること。「晩酌が唯一の〜です」「ひそかな〜」「老後の~」「音楽の~」◇「愉しみ」とも書く。 **御楽しみ[おたのしみ]** 「楽しみ」のていねいな言い方。「〜の最中に悪いけど、これお願い」 **楽しさ[たのしさ]** 楽しいこと・程度。「子供たちにキャンプの~を教える」「~百倍」◇「愉しさ」とも書く。 **快楽[カイラク]** 気持ちがよく、楽しいこと。「〜に身をゆだねる」 ▷~主義 **悦楽[エツラク]** 図よろこび楽しむこと。「~を味わう」 **愉楽[ユラク]** 文楽しみ。「読書の~」 **歓楽[カンラク]** 家庭以外の、設備のある場所で映画を見たり、酒を飲んだり性的満足を得たりすること。「〜におぼれる」 ▷~街 **目の保養[めのホヨウ]** 美しいものや目の覚めるようなものを見て楽しむこと。「すばらしい掛け軸ですね。久し振りに〜をさせていただきました」◇「目の正月」ともいうが、「目の保養」のほうが一般的。 **眼福[ガンプク]** 思いがけず、美しいものやすばらしいものを見たり聞いたりして楽しむこと。「いやあ、すばらしい〜ですなあ」「思いがけない〜にあずかりました」「父は美人女優をじかに見て、『いやあ、〜だ』といって喜んでいた」 ## ▶苦楽 → 1100苦しいh●苦しみ ## ▶娯楽 **娯楽[ゴラク]** 余暇に人々がおもしろがってするよう工夫されている楽しみ。「若者のための~が何もない町」「健全な〜」 ▷~施設・~室・~番組 **レクリエーション[レクリエーション]** 仕事や勉強の疲れをいやし、心身の活力を回復させるために行う娯楽・スポーツ・休養など。「職場の〜で温泉に行く」◇「リクレーション」ともいう。▷recreation **アミューズメント[アミューズメント]** 「楽しみ」や「娯楽」の新しい言い方。「都市型の~」▷~パーク・~産業 ▷amusement **エンターテイメント[エンターテイメント]** 人の心を楽しませ、なぐさめることを目的とする、小説・映画・演劇などの性質。「~に徹した作品」◇「エンターテインメント」ともいう。▷entertainment ## ●遊び・行楽 → 3200遊ぶh ## ▶宴 → 4305催すh●宴会の類 ## k 名詞の類:モノ ## ●エンターテイメント → 4309演じるj ## u 名詞の類:トコロ ## ●楽園 **楽園[ラクエン]** 苦しみがなく、楽しさや幸福に満ちているところ。「この美しい南の島は、まさにこの世の〜である」 **楽土[ラクド]** 苦しみがなく、楽しく暮らせる土地。「動物たちの〜であった森林が消えてゆく」 **桃源郷[トウゲンキョウ]** 現実世界から離れた、すばらしい別世界。「都会の喧騒の中に〜を夢見る」◇中国の陶淵明の『桃花源記』に由来する語。 **別天地[ベッテンチ]** 俗世間とかけ離れたすばらしいところ。「ここは都会の喧騒を忘れさせてくれる〜だ」 **別世界[ベッセカイ]** 世間・現実からかけ離れたすばらしいところ。「この森の奥には〜がある」 <163> # 楽しむ0802u~浮かれる0803a **楽天地[ラクテンチ]** 生活の苦労がなく、のんきで陽気に美しい」 **天国[テンゴク]** この世の楽園。「この土地には温泉があって、山海の珍味とよい地酒が手に入り、ゴルフも釣りもできる。ここは世のお父さんたちにとって〜である」 ▷歩行者~ ⇌地獄 **パラダイス[パラダイス]** 楽園や天国。特に、何かをする人にとって、環境その他この上なく楽しいところ。「年間を通じて大きな波が打ち寄せるこのビーチは、サーファーにとって〜だ」 ▷paradise **エデンの園[エデンのその]** 旧約聖書の『創世記』において、人類の祖アダムとイブが暮らしていた楽園。◇単に「エデン」ともいう。「エデン(Eden)」は、ヘブライ語で歓喜の意。 ## ●理想郷 → 9400良いu ## ●遊ぶところ → 3200遊ぶu ## ●庭 **庭[にわ]** 建物などの敷地内で、くつろいだり、散歩や作業をしたりするための土地・場所。特に、観賞などのために樹木や草花を植えるなどして美しく整えた土地・場所。「~のある一戸建てに住みたい」 ▷~師・~仕事・~木・~石 **園[その]** 草木・花・果樹などを植えるための、他から区別された(広い)土地。「桜の〜」◇「苑」とも書く。 **庭園[テイエン]** 大きい屋敷や施設などの敷地内で、観賞や散策のために、樹木や草花を植えたり、石を配置したり、池をつくったりして美しく整えた土地・場所。「洋風の~とプールのある豪邸」 ▷日本~・屋上~ ◇ふつう「庭」に比べて規模が大きい。 **ガーデン[ガーデン]** 「庭」「庭園」の洋語的表現。▷~パーティー・~ウエディング◇単独で用いられることはない。▷garden **御苑[ギョエン]** 皇室が所有する庭園。 **神苑[シンエン]** 神社の境内(にある庭園)。 **名園[メイエン]** 立派(で有名)な庭園。「この寺の庭園は〜として知られている」「名苑」とも書く。 **大庭[おおにわ]** 広い庭。「大邸宅の〜には種々の草花が植えられている」 **小庭[こにわ]** 小さく狭い庭。「〜の付いた離れ」◇古めかしい言い方。 **裏庭[うらにわ]** 建物の裏側にある庭。⇔前庭 **中庭[なかにわ]** 建物の前や裏、横ではなく、建物に囲まれるようにして中側にある庭。「その修道院の~には回廊があった」 **内庭[うちには]** 図中庭。「~に面した部屋」 **奥庭[おくにわ]** 屋敷の奥まったところにある庭。「〜に面した部屋」 **坪庭[つぼにわ]** 建物に囲まれた小さな庭。「あの旅館の〜はなかなか趣がある」◇「壺庭」とも書く。 **前庭[まえにわ]** 建物の前側にある庭。⇔裏庭 **前栽[センザイ]** 図まえにわ。⇔後庭 **後庭[コウテイ]** 文建物の後ろ側にある庭。⇔前庭 **内苑[ナイエン]** 皇居や神社の敷地の内側にある庭園。▷神宮~ ⇔外苑 **外苑[ガイエン]** 皇居や神社の外側にあり、それらに付属する(広い)庭園。▷皇居~ ⇔内苑 **石庭[セキテイ]** おもに石と砂でつくられた庭。「竜安寺の〜」 **石庭[いしにわ]** 「せきてい」の、より口語的な言い方。「せきてい」のほうが一般的。 **林泉[リンセン]** 木立の泉や水を配してある庭園。「戦国の武将がつくった〜」 ## ●庭先 → 8100近いu●建物の部分のあたり # 0803 浮かれる ## a 動詞の類 ## ●浮かれる **浮かれる[うかれる]** 嬉しい、楽しい出来事によって、落ち着かなくなって、平常見られない陽気な言動をする。「結婚が決まって、姉は今、浮かれている」「好景気に浮かれてばかりで、先のことをまったく考えない人々」 ## ●浮かれ騒ぐ → 6603騒ぐa●騒ぐ ## ●はしゃぐ **燥ぐ[はしゃぐ]** うれしさや楽しさを、言葉や、さかんにしゃべったり跳び上がったりというような言動に表す。「彼女は部長にほめられると、子供のようにはしゃいだ」 **燥ぎ回る[はしゃぎまわる]** うれしくて、落ち着きなく動き回る。「遊園地につれていってあげると言うと、子供たちは喜んではしゃぎまわった」 **燥ぎ捲る[はしゃぎまくる]** 盛んにはしゃぐ。「ワールドカップの初優勝で、町中がはしゃぎまくっている」 ## ●浮つく **浮つく[うわつく]** 心がうわついて、地に足がつかない、落ち着きのない状態になる。「そんな浮ついた心ではこれからの世の中は渡っていけない」「合コンだの海外旅行だのと浮ついた若者たちに、彼の生きざまを見せてやりたい」 **舞い上がる[まいあがる]** おだてられたりして、うれしさのあまり、すっかりいい気分になって、平静を失う。「おだてられて舞い上がってしまった自分が恥ずかしい」 ## ●浮き立つ **浮き立つ[うきだつ]** 楽しさ・うれしさ・期待などで、気持ちが高揚して、落ち着いていられなくなる。「希望どおりになって心が浮き立っていたのか、彼女はいつになく饒舌だった」 **心が弾む[こころがはずむ]** 期待などで、わくわくして楽しい気持ちになる。「初めての海外旅行を前にして〜」 **るんるんする[るんるんする]** うれしさのために、陽気な言動をする。「なんだかやけにるんるんしているけど、何かいいことでもあったのかい」 **好い気になる[いいきになる]** 得意になって、有頂天になったり、軽率な言動をした <164> りする。「ちょっと認められたぐらいで〜な」「いい気になって乱獲・乱開発を続けている人間は、そのうちきっと痛い目にあうだろう」 **調[ちょう]子[し]に乗[の]る** おだてられたり、物事がうまくいったりして得意になり、適当な程度を越した言動をする。「あいつも、あそこでやめておけばいいのに、調子に乗って批判したものだから、先方が怒ってしまってね」 **調[ちょう]子[し]付[づ]く** 物事がうまくいって、得意な気持ちに勢いがつき、適当な程度を越した言動をする。「調子づいて3軒もはしごをしたんだから、二日酔いになるのは当然だ」 **悪[わる]乗[の]り** その場の雰囲気に乗って調子づいた(度の過ぎた)冗談・悪ふざけなど)をする。「新入社員が歓迎会で〜して部長に抱きついた」 ### ●図に乗る → 3300いばるa●付け上がる ## d 形容動詞の類 ### ●機嫌がいい様子 **上[じょう]機[き]嫌[げん]な** うれしいこと・楽しいことがあって気分がよく、他人にやさしくなれる精神状態にある様子。「何かいいことでもあったのか、ふだんはむっつりしている上司が今日は〜で、たわいない冗談を言ったりした」 **御[ご]機[き]嫌[げん]な** ひどく機嫌がよい様子。「子供たちはたっぷりおこづかいをもらい、〜だった」◇くだけた言い方。 **るんるんな** うれしさのために心が弾んで、陽気な言動をする様子。「就職が決まった姉は、このところ毎日〜です」 ### ●軽はずみな様子 → 3103そそっかしいd●軽はずみな ## f 副詞の類 **浮[う]き浮[う]き** うれしさ・明るさで心が弾んでいる様子。「だれと会うのか知らないが、娘は〜と出かけていった」「〜した声」 **ふわふわ** 浮ついている様子。「そんな〜した気持ちでは世の荒波を乗り切っていけないぞ」「何をするでもなく、〜と暮らしている男」 **ちゃらちゃら** 軽薄で、浮ついている様子。「いつも〜して〜と遊びほうけてばかりいる」「そんな〜した服装でどこへ行くんだ」 ## h 名詞の類:コト・サマ **浮[う]かれ** 心が浮き浮きとすること。「春到来に〜騒ぐ若者たち」 **躁[そう]** 気分が高揚して浮かれている精神状態。▷〜状態と鬱状態の差が激しい」 **御[お]祭[まつ]り気[き]分[ぶん]** まるで祭りのときのような浮かれた気分。「厳しい試合を終え、選手たちは〜で閉会式を楽しんでいるようだった」「大きなイベントを1週間後に控え、街全体が〜に満ちている」 ### ●騒ぐこと → 6603騒ぐh ## S 名詞の類:ヒト **御[お]調[ちょう]子[し]者[もの]** 場の雰囲気などに乗って軽はずみなことをする者。「あの〜が、おだてられて社外秘をべらべらしゃべったらしい」 **御[お]祭[まつ]り男[おとこ]** 祭りの行事になると、俄然張り切って活躍するタイプの男。「町内きっての〜」 # 0804 笑う ## a 動詞の類 ### ●笑う **笑[わら]う** うれしさ・楽しさ・おかしさ・満足感などを、高揚した声に出したり顔の表情を崩したりして表す。「彼らは、僕がすべってころぶと、げらげらと笑った」「彼女はにっこり笑って、こんにちはと言った」「弟は、自分の失敗を笑ってごまかそうとしたが、そうはいかなかった」「先生は厳しい口調で彼を注意したが、目が笑っていた」「〜門には福来たる(いつもにこにこと笑って明るく暮らしている家には、自然に幸せや幸運が訪れるものである)」 **笑[え]む** 声を立てず、顔だけで笑う。「力なく〜老婦人」◇やや古い言い方。 **微[ほほ]笑[え]む** 声を立てず、少し笑った顔になる。「父親はほほえみながら、いたいけな子供の頭をなでた」「彼女はにっこりほほえんであいさつをした」「母は弱々しくほほえんだ」「勝利の女神は、はたしてどちらのチームに〜のか」◇「頬笑む」とも書く。 **微[び]笑[しょう]** ほほえむこと。「乳児は〜しながら幼い子をあやした」「〜を浮かべる」 **ほくそ笑[え]む** 自分の思惑どおりに事が運び、満足してそっと笑う。「内心ひそかに〜」 **笑[わら]いさざめく** 大勢が、にぎやかに笑う。「パーティー会場からは女性たちの〜声が聞こえてきた」 **笑[わら]いが零[こぼ]れる** にこやかに談笑している人々の間から、笑い声が起こる。「劇の主役の生徒がせりふを間違えると、観客からは笑いがこぼれた」 **笑[え]みが零[こぼ]れる** 思わず笑い顔になる。「すやすやと眠る赤ん坊を見守る家族の顔には笑みがこぼれていた」 **綻[ほころ]ぶ** 緊張がとけてなごやかな顔つきになって、笑みがこぼれる。「孫の話になると、老人の顔がほころんだ」◇ふつう「顔がほころぶ」「ほおがほころぶ」「口元がほころぶ」「唇がほころぶ」の形で用いられる。「ほころびる」ともいうが、「ほころぶ」のほうが一般的。 **綻[ほころ]ばせる** ほころぶようにする。「婚約おめでとうと言うと、彼女は肉づきのいいほおをほころばせた」◇ふつう「顔をほころばせる」「ほおをほころばせる」「口元をほころばせる」「唇をほころばせる」の形で用いられる。「ほころばす」ともいうが、「ほころばせる」のほうが一般的。 **緩[ゆる]む** (かたかった)顔の表情が、やわらかくなる。「同窓会で旧友に会うと、彼のかたい顔の表情は緩み、いつものくだけた調子に戻った」◇ふつう「表情が緩む」「顔が緩む」「ほおが緩む」「口元が緩む」の形で用いられる。 **緩[ゆる]める** 緩むようにする。「その女性は少し口元を緩めて、軽く会釈した」◇ふつ <165> 「表情を緩める」「顔を緩める」「ほおを緩める」「口元を緩める」の形で用いられる。 **12 目[め]を細[ほそ]める** うれしかったりかわいいと思うなどして、笑い顔になるなど、表情にその気持ちを思わず表す。「孫の成長に~父」 **13 相好[そうごう]を崩[くず]す** 満足や喜びなどのために、表情が緩み、にこにこする。「ふだんはむっつりとしている父も、孫の成長の話になると、相好を崩して喜んでいた」 **14 白[しろ]い歯[は]を見[み]せる** 笑うことを表す、やや気取った言い方。「その写真には、缶ビールを持ち、白い歯を見せている3人の男が写っていた」 **15 破顔一笑[はがんいっしょう]** 顔をほころばせて、にこっと笑うこと。「契約成立の連絡を受けると、彼は~して、よし、と言った」 ●笑ってすませる **16 笑[わら]い飛[と]ばす** まともに取り合わないで笑ってすませる。「彼に相談してみたが、そんなことはどうでもいいと、〜だけだった」 **17 一笑[いっしょう]に付[ふ]する** 問題にしないで、軽く笑ってすませる。「新入社員の奇抜なアイディアは一笑に付された」◇「一笑に付する」ともいう。 ●笑い出す **18 噴[ふ]き出[だ]す** こらえきれずに、急に笑い始める。「子供たちは、先生のまじめくさっている様子を見て、女性たちはくすくす笑い出した」 **19 吹[ふ]き出[だ]す** こらえきれずに、急に笑いだす。「あまりにおかしくて、吹き出してしまった」◇「噴き出す」とも書く。 ●笑い掛ける **20 笑[わら]い掛[か]ける** 親しみなどの表現として、笑顔を相手に向ける。「彼女は不安そうな表情の少年に、にこやかに笑いかけた」 **21 微笑[ほほえ]み掛[か]ける** 親しみなどの表現として、笑顔を相手に向かってほほえむ。「その女性は嫣然と彼らにほほえみかけた」 ●作り笑いする **22 作[つく]り笑[わら]い** 気まずさや寂しさをごまかしたりするために、わざと笑ってみせること。「ぎこちなく〜する若い銀行員」「~してごまかす」「~を浮かべる」 **23 愛想笑[あいそわら]い** 人の機嫌をとるために、心にもない笑いをすること。「彼は〜しながら、わがままな常連客の相手をしていた」 ●いろいろな笑い方 **24 忍[しの]び笑[わら]い** 声を殺して、人に知られないように笑うこと。「教師が壇上で足をすべらせると、女生徒たちは下をむいて〜をした」「いつまでも〜している生徒を注意する」 **25 含[ふく]み笑[わら]い** 口をとじ、声をくぐもらせるような笑い方で)笑うこと。「彼女はくっくっと〜して、僕の顔をちらっと見た」 **26 照[て]れ笑[わら]い** 照れて恥ずかしそうに笑うこと。「彼は〜して頭をかいた」 **27 思[おも]い出[だ]し笑[わら]い** 楽しかったこと、おかしなことなどを思い出してにやにや笑うこと。「昨夜の宴会は愉快だった。通勤電車の中で、つい〜してしまい、近くの人にいぶかしそうな目で見られた」 **28 泣[な]き笑[わら]い** ①泣きながら笑うこと。「長い間の苦労がむくわれ、彼女は〜しながら支援者と抱き合って喜んだ」②泣いたり笑ったりすること。「いろいろな出来事に〜しながら、私たちは年をとってきた」「〜の人生」 **29 苦笑[にがわら]い** おかしくもないが、しかたなく笑う。「自分の浮くようなお世辞を言われて~する」 **30 苦笑[くしょう]** 困ったり、おかしさを感じて、しかたなく笑うこと。「気ままな旅をしたいと言いながら綿密に計画を立てる姉に~する」「部下のばかていねいな敬語に〜してしまった」 **31 微苦笑[びくしょう]** 微笑とも苦笑ともつかない笑い方をすること。「3歳の娘が描いた『おとうさん』の絵を見て〜する夫」◇小説家・劇作家の久米正雄の造語。 **32 失笑[しっしょう]** 思わず笑い出してしまうこと。「その場にいた人は、彼女の幼稚な発言に〜した」「ばかなことを言って〜を買う」「〜がもれる」 ●談笑する → 1912話すa●会話する ●あざ笑う → 3903あざけるa●あざける ●大笑いする **33 笑[わら]い転[ころ]げる** 転がったり身を折り曲げたり、体を大きく動かして大いに笑う。「私のぎこちない踊りを見て、彼らは笑い転げた」 **34 笑[わら]いこける** 笑い転げていまうこと。「奇妙な格好をついた男の様子を見て、彼らは腹を押さえて笑いこけた」◇「笑い転げる」のほうが一般的。 **35 大笑[おおわら]い** 大きな声で、大きく体を動かしながら笑うこと。「彼が老教授のまねをすると、学生たちは~した」 **36 高笑[たかわら]い** 大きな声で得意そうに笑うこと。「彼ははっはっはと〜しながら、私の肩をぽんとたたいた」 **37 馬鹿笑[ばかわら]い** やたらに大声で笑うこと。「何がそれほどおかしいのか知らないが、彼はテーブルをどんどんとたたきながら〜した」 **38 大笑[たいしょう]** 大笑い。「男は体をゆすって〜した」 **39 哄笑[こうしょう]** 大声でどっと笑うこと。「政治家の皮肉たっぷりのジョークに、聴衆は~し、拍手をおくった」 **40 爆笑[ばくしょう]** 大勢の人が、どっと笑うこと。「お笑いコンビのギャグの連発に客席は~した」 **41 大爆笑[だいばくしょう]** 大勢の人が、ひどく、どっと大笑うこと。「彼の妙ちきりんな発言に、会場の委員たちは〜した」 **42 腹[はら]の皮[かわ]が捩[よじ]れる** あまりのおかしさに、腹の皮膚がよじれるかと思うほど笑う。「あの時のやつの格好といったら本当におかしくてね、腹の皮がよじれたよ」「〜ほど笑った」◇「腹の皮がよじれるほど」の形で、副詞的に用いられることが多い。 **43 腹[はら]を抱[かか]える** あまりのおかしさに、折り曲げた腹を押さえるような格好になって大笑いする。「彼は、私たちの失敗談に腹を抱え <166> た」「僕らは、その男の調子はずれの歌を聞いて、腹を抱えて笑った」◇「腹を抱えて」の形で、副詞的に用いられることが多い。 **御[お]腹[なか]を抱[かか]える** 「腹を抱える」のていねいな言い方。「私たちは、彼の物まねに、おなかを抱えた」◇「おなかを抱えて」の形で、副詞的に用いられることが多い。 **抱[ほう]腹[ふく]絶[ぜっ]倒[とう]** 腹を押さえるような格好で、倒れそうになるほど笑い転げること。「僕らは、がちがちに緊張した彼の演技に〜した」「〜の漫才」◇「捧腹絶倒」とも書く。 ### ●にやける **にやける** (男性が)満足などのため、顔の表情が緩んでだらしなくなる。「あいつ、にやけた顔をしていたけど、何かいいことでもあったのかな」「いやににやけた野郎だ」 **にやつく** にやにや笑う。「あいつはいつもにやついていて気持ちが悪い」 **脂[やに]下[さが]る** (男性が)女性に関心を示し、甘ったるい表情になったり、だらしない態度になったりして、でれでれした顔つきになったり、全体的にだらしない状態になる。「若い女の子にちやほやされて、やに下がっている男」 **目[め]尻[じり]を下[さ]げる** 満足そうに、うれしそうに、顔の表情を緩めた顔つきで、にこにこと笑う。「きれいな女性にお世辞を言われて〜」 **鼻[はな]の下[した]を伸[の]ばす** 男性の表情が、魅力的な女性を見たり相手をしたりするときに、うれしくて緊張がなくなり、間延びしたようなだらしない表情になる。「セクシーな美女にお世辞を言われて鼻の下を伸ばしている男」◇「鼻の下を長くする」ともいう。 ## d 形容動詞の類 **にこやかな** 愛想よく、にこにこしている様子。「彼女は、いつも〜な表情で現れる」 **莞[かん]爾[じ]たる** にっこりと笑う様子。「彼は〜とほほえんだ」 **嫣[えん]然[ぜん]たる** 美しい女性がにっこりと笑う様子。「彼女は〜とほほえんであいさつした」◇「艶然」とも書く。 ## f 副詞の類 ### ●笑う様子 **にこにこ** うれしかったり気持ちがよかったりして、声をあまり出さずに笑っている様子。「彼女はうれしそうに〜笑っていた」「いつも〜して愛想のいいマスター」 **にっこり** (愛想よく)うれしそうに、声をあまり出さずに笑う様子。「お菓子を渡すと、娘は〜と笑った」 **にこり** うれしそうにほんのちょっと笑う様子。「忙しそうだね、と声をかけると、彼女は仕事の手を止めて〜と笑った」「せっかくあいさつをしても〜ともしない男」 **にこっと** 「にこり」の、より口語的な言い方。「娘は、私と目が合うと、うれしそうに〜して〜笑った」 **にやにや** いやらしく、声を出さずに、意味ありげに笑う様子。「どこからその意味ありげに笑っているのか尋ねても、彼は〜笑うばかりで答えようとしなかった」 **にやり** 意味ありげに、声を出さずに笑う様子。「そう言うと、彼は、わかっていると言わんばかりに、〜と笑ってみせた」 **にやっと** 「にやり」の、より口語的な言い方。「私の言葉が核心を突いたとみて、彼は〜笑った」 **にたにた** いやらしげに、口を開けぎみにし、声を出さずに笑う様子。「男は〜笑いながら私の荷物を調べ始めた」 **にたり** いやらしげに、口を開けずにし、声を出さずに、にたっと笑う様子。「その男は、いやらしく〜と笑った」 **にたっと** 「にたり」の、より口語的な言い方。「男は、困っている私を見て〜笑い、金は持っているかと聞いた」 **へらへら** 軽々しく、しまりなく笑う様子。〜笑っている場合じゃないだろう」 **にっと** 歯を見せて、声を出さずに、歯を見せてちょっと笑う様子。「子供は照れくさそうに〜笑った」 **にんまり** 満足そうに、口元を少しゆるめて、ひとり静かに笑う様子。「予想どおりの結果に、彼は〜と笑った」「ライバルの失敗に、彼は思わず〜した」 **くすくす** 小さな声で、こっそりと笑う様子。「女の子たちが〜笑っている」 **くすり** 「くすくす」より、さらに小さな声で、こっそりと笑う様子。「あわてた様子で走り出した私を見て、女子高生が〜と笑った」 **くすっと** 「くすり」の、より口語的な言い方。「僕が型どおりのあいさつをすると、彼女は〜笑った」 **くっくっ** こみあげてくる笑いをおさえるように、小さな声でそっと笑う様子。「意味ありげに〜と笑った」 **くつくつ** こらえきれずに思わず声をもらして笑う様子。「私がそう言うと、彼女は下を向いて〜と笑いだした」 **からから** 口を開けて、大声で、屈託なく笑う様子。「その男は〜と笑い飛ばした」 **けらけら** 甲高い声で、高らかな調子で無遠慮に笑う様子。「娘はなんでもおかしい年ごろで、いつも〜笑っている」 **げらげら** 遠慮なく大声であからさまに笑う様子。「漫画を見て〜笑っている息子」 **けたけた** 下品にけたたましく笑う様子。「下品にばか笑い番組を見て〜笑う女房」 **げたげた** 無遠慮に下品な大声をあげて笑う様子。「大きな口を開けて〜笑う」 **どっと** 一度に大勢の人が笑う様子。「漫才コンビのかけあいに、客席は〜わいた」 **呵呵と** 大声で笑う様子。「男は〜と笑った」 **涙が出るほど** あまりのおかしさに、長い時 <167> 間大笑いする様子。「彼のものまねで、私たちはへっぴり腰を見て、僕らは〜笑った」◇笑いすぎると涙が出ることから。 **腹[はら]の皮[かわ]が捩[よじ]れる程[ほど]** あまりのおかしさに、長い時間大笑いする様子。「先輩は酔って裸踊りを始めた。僕は〜笑い転げた」◇笑いすぎると腹がつっぱるようになることから。 **顎[あご]が外[はず]れる程[ほど]** あまりにおかしくて極端に激しく笑う様子。「彼の失敗談がおかしくて〜笑ってしまった」 ### ●笑い声の様子 **がはは** (男が)いかにも屈託なく、大口を開けて、快活に笑うときの笑い声の様子。「男は、大きな腹を抱えるようにして、〜と豪快に笑った」◇「がはは、よく気がついたな」のように、自分で笑いながら言う場合以外は、「と」をともなった形で用いる。以下の「いひひ」までの語についても同様である。 **ははは** 楽しかったり、おもしろかったりして、自然に笑うときの笑い声の様子。「その話をすると、彼は楽しそうに〜と笑った」「〜、そんなこともありましたねえ」 **わはは** 快活に笑うときの、笑い声の様子。「昔の失敗談をもちだすと、彼は〜と笑ってごまかした」 **ほほほ** 女性が上品に(気取って)笑うときの笑い声の様子。そのご婦人は、ハンカチを口にあてて〜と笑った」 **おほほ** 女性が、口をあまり大きく開けずに、上品に(気取って)笑う声の様子。「奥さんたちが〜と口に手をあてて笑う」 **ふふふ** 口を閉じぎみにして低く笑うときの笑い声の様子。「彼は私の怒った顔を見て〜と笑った」 **うふふ** 女性が、口を閉じぎみにして、低く笑うときの笑い声の様子。「物静かな彼女は静かに〜と笑った」 **へへへ** 相手にへつらったり、ずるそうに笑うときの笑い声の様子。「悪だくみがばれそうになると、彼は頭をかきながら〜と笑った」 **えへへ** うれしいときや、照れて笑うときなどの笑い声の様子。「ほめられたとき、彼は〜と頭をかいた」「〜、ころんじゃった」 **でへへ** 隠していることがばれたときなどに照れて笑うときの笑い声の様子。「赤点をとったことがばれると、息子は頭をかきながら〜と笑った」 **ひひひ** 上ずった声で、気味悪く、あるいは意地悪く、いたずらっぽく笑うときの笑い声の様子。「気味の悪い老婆が〜と笑う」 **いひひ** 上ずった声で、気味悪く、あるいはいやらしく笑うときの笑い声の様子。「その中年の男は〜と好色そうに笑った」 **きゃっきゃっ** 子供たちが、高い声ではしゃいで笑う声の様子。「〜と笑いながら水遊びをしている子供たち」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●笑い **笑[わら]い** 笑うこと。「皮肉な〜をもらす」「ラッキーなことが続いて〜が止まらない」 **初[はつ]笑[わら]い** 一年の初めに、その年初めて(お笑いや遊びなどで)笑うこと。 ### ●笑み **笑[え]み** 喜び・楽しい気分・満足などで、気持ちよく崩した表情。「かすかに〜を浮かべる」「会心の〜をもらす」「満面に〜をたたえる」 **微[ほほ]笑[え]み** 喜び・楽しい気分・愛想などによって浮かぶ笑み。「〜をたたえた顔」◇「頬笑み」とも書く。 **微[び]笑[しょう]** 「ほほえみ」の、かたい言い方。「百万ドルの〜」 **スマイル** (意図的につくった)ほほえみ。「お客さんに対するときはいつも〜を忘れないこと」smile ### ●笑顔 **笑[え]顔[がお]** 笑ったりほほえんだりした顔。「〜がかわいい女の子」 **笑[わら]い顔[がお]** 笑った顔。「彼女はめったに〜を見せなかった」 **恵[え]比[び]須[す]顔[がお]** にこにことした、いかにも福々しそうに、うれしそうにした顔。「その知らせを聞くと、部長の〜が急に閻魔顔に変わった」◇「夷顔」とも書く。「恵比須」はあて字。 ### ●ほくほく顔 → 0800喜ぶh●喜びを表す表情やしぐさ ### ●笑い事 → 9501つまらないh ## k 名詞の類:モノ ### ●笑い声 **笑[わら]い声[ごえ]** 笑うときの声。「子供たちの元気な〜が聞こえる」 **笑[しょう]話[わ]** 笑い声。「〜が起こる」 ### ●笑うと顔に現れるもの **笑[え]窪[くぼ]** 笑うときに、ほおにできる小さなくぼみ。「笑うと〜ができてかわいい」「笑窪」とも書く。できる人とできない人がいる。 **笑[わら]い皺[じわ]** 笑ったときにできる目尻や口のまわりなどのしわ。「彼はもう若くないのだと〜が物語っていた」 ## S 名詞の類:ヒト **笑[わら]い上[じょう]戸[ご]** ①ちょっとしたことでもよく笑う人。「彼は〜だから、少しでも面白いことを言うとすぐ笑う」②酔うとよく笑う癖のある人。「〜はやかましくてかなわない」 # 0805 笑わせる ## a 動詞の類 **笑[わら]わせる** 相手が笑うようなことをしたり、おかしなことを言ったり、おかしなまねをしたりして他人が笑うように仕向ける。「そんなに〜な、おなかが痛くてかなわない」 **笑[わら]かす** 「笑わせる」の、ややくだけた言い方。「彼はひょうきんなことを言ってみんなを〜クラスの人気者だった」◇「笑わせる」のほうが一般的。 **笑[わら]かす** 関西弁。「笑わす」。「彼はおもしろいことを言って、みんなを笑かす」 **笑[わら]いを取[と]る** 人を笑わせる。「こんな古くさいねたで笑いをとろうったって無理だ」 ### ●笑える **笑[わら]える** おかしくて自然に笑ってしまう。「あのときの課長の唖然とした顔ったらなかったな。思い出すたびに笑えてくる」「おい、ちょっと聞いてくれよ、〜話があるんだ」「人のことな <168> ら〜けれど、自分のこととなるとちょっと笑えない」 ### ●ばかばかしくて笑わせる → 9501つまらないa●ばかげる ## C 形容詞の類 **お笑[わら]しい** 笑いたくなる様子。「〜話でみんなを笑わせる」 **面白[おもしろ]い** 人の心をひきつけて、楽しく、心引かれる様子。「彼の話はいつも〜」「あの映画は、みんなが言うほどおもしろくなかった」 **馬[ば]鹿[か]馬[ば]鹿[か]しい** おもしろかったりおかしかったりして、ばかげている様子。「浦島太郎が竜宮城で〜毎日を過ごすうちに3年がたってしまった」 **微[ほほ]笑[え]ましい** ほほえみたくなるような印象を与える様子。「子供の無邪気な遊び」◇「頬笑ましい」とも書く。 ## d 形容動詞の類 ### ●こっけいな → 3201たわむれるd ### ●くだらなくて笑ってしまう様子 → 9501つまらないd●くだらない様子 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●物笑い → 3903あざけるh ## k 名詞の類:モノ ### ●笑わせる話 **御[お]笑[わら]い** 人を笑わせるような、こっけいな出来事や事柄。「さんざ悪さをしていたおまえが人に説教を垂れるなんて、まったく〜だよ」 **笑[わら]い話[ばなし]** 人をおもしろがらせ、笑わせるような話や出来事。「今だから〜ですむが、そのときはもうだめかと思ったよ」 **笑[しょう]話[わ]** 笑いを提供するための短い話。 **小[こ]話[ばなし]** 人を笑わせる短い話。◇「小咄」「小噺」とも書く。 **一[ひと]口[くち]話[ばなし]** ごく短いこっけいな話。◇「一口咄」「一口噺」とも書く。 **落[お]とし話[ばなし]** 最後にしゃれなどのおちがある、人を笑わせる短いこっけいな話。◇「落とし咄」「落とし噺」とも書く。 ### ●笑わせる芸 → 4309演じるj●演芸 ### ●笑わせる劇 → 4309演じるi●さまざまな劇 ### ●冗談 → 3201たわむれるh●言葉のたわむれ ### ●お笑いぐさ → 3903あざけるk ## S 名詞の類:ヒト ### ●笑わせる人 → 4309演じるs●芸人 # 0806 明るい ## C 形容詞の類 **明[あか]るい** 気持ちや雰囲気、人の性格、声の様子などが、楽しい感じである様子。「彼女は〜人だから、だれからも好かれる」「結婚したら〜家庭を築きたい」「子供たちの〜声が聞こえる」⇔暗い **屈[くっ]託[たく]ない** くよくよと気にかけていることがない様子。「若者たちの〜笑顔がさわやかだった」 ## d 形容動詞の類 **朗[ほが]らかな** 明るく晴れやかな様子。「彼女は〜な人で、とても人気がある」「〜な笑い声が響く」 **明[めい]朗[ろう]な** 性格がほがらかな様子。「彼は意志の強い〜な人だから、リーダーとしては最適だ」▷〜快活 **快[かい]活[かつ]な** 明るくて元気がある様子。「〜な性格の女性」「少年は〜なしで話した」◇「快闊」とも書く。 **陽[よう]気[き]な** 明るくにぎやかで、楽しい感じである様子。「南国生まれの〜な男」「彼女たちは〜にしゃべり、笑った」⇔陰気 **陽[よう]性[せい]の** 明るくて、さっぱりした性格である様子。「彼は〜だから頭の切り替えがはやいから、いつまでもくよくよなんてしていないさ」→陰性 **根[ね]明[あか]の** 性格が明るい様子。「からっとした〜の男」→根暗◇「根が明るい」から。 **竹[たけ]を割[わ]った様[よう]な** うじうじしたところのない、さっぱりした、まっすぐで、あっさりした、率直な性格である様子。「君はすぐ考え込むタイプだから、彼女みたいな〜な性格の人と馬が合うんじゃないか」◇竹を縦に割るとまっすぐに割れることから。 ## f 副詞の類 **さっぱり** 屈託がなく、明るくさわやかな性格である様子。「彼女はいかにも下町っ子らしい、〜した人だ」 **からりと** 明るくてさっぱりとした性格である様子。「口は悪いが〜した性格だから、人から恨まれない」◇「からりとした」の形で用いられることが多い。 **からっと** 「からりと」の、より口語的な言い方。「あいつは〜していて、愚痴なんか言わない男だ」「〜明るい性格」◇「からっとした」の形で用いられることが多い。 <169> # 09 悲しむ・泣く(悲痛) # 0900 悲しむ ## a 動詞の類 ## ●悲しむ **悲しむ[かなしむ]** 大切なものを失ったり、期待したことが実現しなかったりして、泣きたいと思う。「級友が亡くなってみんなが悲しんだ」「明るく見えても内心は悲しんでいるはずだ」 ▷喜ぶ◇「哀しむ」とも書く。 **悼む[いたむ]** 人の死を悲しむ。「若人らの死を~」 **哀悼[アイトウ]** 「悼む」の、改まった言い方。「~の意を表する」 **追悼[ツイトウ]** 亡くなった人をしのび、その死を悲しむこと。「人気作家だった故人を~する集会には全国から多くのファンが参列した」 ▷~文・~会 **哀傷[アイショウ]** 人の死などを悲しむこと。▷~歌 ## ●哀惜する → 1001惜しむa ## ●嘆く **嘆く[なげく]** 悲しむ気持ちや何かについて許せないという気持ちなどを強く感じて、それを言動に表す。「たった一度の失敗をそんなに〜ことはない」◇「歎く」とも書く。 **悲しがる[かなしがる]** 悲しく思う(気持ちを態度に表す)。「いつまでも悲しがっていてはだめだ」 **嘆き悲しむ[なげきかなしむ]** 非常に強く悲しむ。「子供の死を~」 **嘆じる[タンじる]** 図悲しいこと、よくないことと嘆く。「人間の弱さから起こす不幸を嘆じてやまない」◇「嘆ずる」ともいう。「歎じる」とも書く。 **慨する[ガイする]** 図喜ばしくない状態であることを、つくづく嘆かわしいと思うこと。「今の世の在り方を~する」◇「慨歎」とも書く。 **悲嘆[ヒタン]** 図悲しみ嘆くこと。「最愛の子を失い、ただただ〜するばかりだった」「すべての望みを失って〜に暮れる」◇「悲歎」とも書く。 **嘆息[タンソク]** □ため息をついて嘆くこと。「政界の現状に~をもらす」「~せざるをえない」◇「歎息」とも書く。 ## ●心が痛む **心が痛む[こころがいたむ]** 他人の不幸や他人に対する自分の言動などに対して、悲しんだり申し訳ないという気持ちで苦しくなったりする。「親友の落魄ぶりに~」「解雇を言い渡すときには心が痛んだ」 **胸が痛む[むねがいたむ]** 他人の不幸や他人に対する自分の言動などに対して、悲しんだり精神的な苦痛を感じたり、良心がとがめたりする。「戦争による犠牲者のことを思うと胸が痛んだ」「任務とはいえ、爆弾を投下するときには胸が痛んだ」 **心を痛める[こころをいためる]** ある望ましくない現実に対して、悲しんだり心配したりする。「彼は息子の非行に心を痛めていた」 **胸を痛める[むねをいためる]** 他人の不幸や自分の過ちなどのために、悲しんだり悩んだりする。「少年は両親の不仲に小さな胸を痛めていた」 **傷心[ショウシン]** 「心を痛める」のかたい言い方。「わが国の前途を思うと〜にたえない」 **傷心[ショウシン]** 悲しい心持ちになること。「なにげない言葉で少女は~し、その表情から明るさが失われた」 ## ●胸が張り裂ける **胸が張り裂ける[むねがはりさける]** (実際に胸が裂けてしまうのではないかと思うほど)強い悲しみや苦しみを感じる。「今まで経験したことがない、胸が張り裂けんばかりの悲しみ」 **胸が潰れる[むねがつぶれる]** 悲惨な光景などを見て、胸が押しつぶされるような感じになる。「飢えた子供たちの姿に~」 **胸が締め付けられる[むねがしめつけられる]** 悲しみや切なさなどによって、胸がぎゅっと締められるような感じになる。「あのときの悲しさを思い出すと、今でも~」 ## ●哀れむ **哀れむ[あわれむ]** 恵まれない境遇や不幸な状況などに接して、もし自分がその立場になったら悲しむであろうと思う。「やせこけた野良猫を哀れんで、えさをあげた」「同病相~」◇「憐れむ」とも書く。 **同情[ドウジョウ]** 他人の不幸や悲しみを、その人の身になって、自分のことのように思うこと。「彼は人間関係に悩む友人に~していた」「大地震の被災者には心から〜する」「不況による失業者に〜を寄せる」 ▽~心 ## C 形容詞の類 **悲しい[かなしい]** 大切なものを失ったり、期待したことが実現しなかったりして、泣きたくなる様子。「あの人が来なくてとても悲しかった」「旧友が亡くなったという〜知らせを受け取った」◇「哀しい」とも書く。 **うら悲しい[うらがなしい]** どことなく悲しい雰囲気を漂わせている様子。「〜風景」「うら」は「どことなく」「なんとなく」の意を表す接頭語。 **切ない[せつない]** 悲しみや恋しさなどで、胸が締めつけられるように感じる様子。「この〜思いをどうすることもできない」「~片思い」 **泣きたい[なきたい]** 涙が出そうなほどに悲しい様子。「〜気持ちでいっぱいだ」 **物悲しい[ものがなしい]** なんとなく悲しみが感じられる様子。「〜笛の音が聞こえる」◇「もの」は「なんとなく」の意を表す接頭語。 **哀れっぽい[あわれっぽい]** 人の同情を誘うような様子。「〜声で金を無心された」 <170> # 悲しむ0900c~d **嘆かわしい[なげかわしい]** 非常に残念で、悲しく思う様子。「彼の敗北は実に~」「犯罪が低年齢化しているとは〜世の中だ」 **情け無い[なさけない]** あまりに期待はずれで、悲しく、みっともない様子。「あんな弱い相手にあっさり負けるとは~」「自分の利益のことしか頭にない~政治家」 ## ●痛ましい **痛ましい[いたましい]** 他人の不幸を見て、自分もつらくなるような様子。「捨てられていた子犬が痛ましくて家に連れて帰った」◇「傷ましい」「惨ましい」とも書く。 **痛痛しい[いたいたしい]** たいへん痛ましい様子。「幼い子を亡くした母親の〜様子」「あんな幼い子が塾通いしているのは~と思わないか」「病み上がりの〜姿」◇「傷傷しい」とも書く。 **労しい[いたわしい]** 気の毒で、同情しないではいられない様子。「交通事故で両親を失うなんて、あとに残された子が~」 **見るに忍びない[みるにしのびない]** あまりにかわいそうで、見ていられない様子。「母をなくした幼い姉妹を見るにしのびなくて、面倒をみることにした」「落ちぶれた彼の姿は~」 **いじらしい[いじらしい]** 小さな子供や弱い者が、健気な様子でかわいそうに見える。「なんて〜子だろう」 ## ●運が悪い **運が悪い[ウンがわるい]** 偶然、良くない状況に出会う様子。「旅行中に台風が来るなんて、運が悪かったね」 ▷運がいい **運が無い[ウンがない]** 非常に運が悪い様子。「念願の代表になったのに、大会の直前にけがをするなんて、よくよく彼も~」 **ついてない[ついてない]** 偶然、ちょっとした良くないことに出会ったり、ちょっとした良くないことが起こったりする様子。「足を踏まれたり本をなくしたり、今日は〜」◇「ついていない」ともいう。「ついてない」の方が、ややくだけた言い方。 **付きが無い[つきがない]** たまたまうまくいかない(ことが重なる)様子。「どれもいい当たりなんですが、みんな野手の正面に飛ぶとは~ですね」 ## d 形容動詞の類 **悲痛な[ヒツウな]** ひどく悲しく、痛々しい様子。「〜な叫びをあげる」◇表にあらわれる様子についていう。 **沈痛な[チンツウな]** 深く悲しんで胸を痛める様子。「〜な面持ちで心境を語った」 **悲愴な[ヒソウな]** 悲しく痛ましい様子。「母の葬儀での彼の〜な顔つきが忘れられない」→~感 **涙の[なみだの]** 悲しい、残念な結果に終わる様子。「〜の甲子園」「~の引退試合」◇「泪の」とも書く。 **涙色の[なみだいろの]** 悲しい雰囲気で曇った様子。「重病の友人を見舞って病院を出ると、空は~だった」 **不幸せな[ふしあわせな]** 幸せでない様子。「彼女は自分の〜な人生を呪った」◇「不仕合わせ」とも書く。 **不幸な[フコウな]** 不幸せであったり、悪いことがもたらされたりして、悲しみを覚える様子。「彼女の〜な身の上話を聞いていたら、思わず涙が出てきた」「小さな偶然が重なった~な出来事」「交通事故にあったが、たいしたけがをしなかったのは~中の幸いだった」 ⇔幸福 **薄幸な[ハッコウな]** 幸せに恵まれない様子。「〜な運命を背負った少女」「〜の佳人」 ⇔多幸◇「薄倖」とも書く。 **不遇な[フグウな]** 才能や能力がありながら、それに見合った境遇に恵まれない様子。「天才といわれる画家にも〜な時代があった」「彼女は生涯の大半を〜のうちに過ごした」「〜をかこつ」 **不運な[フウンな]** 運が悪い様子。「すばらしい才能がありながら、チャンスに恵まれなかった〜な科学者」「身の~を嘆く老人」「人生に運~は確かにあるが、かといって努力しなければ何も始まらない」 ⇔幸運 **アンラッキーな[アンラッキーな]** つきがない様子。「いいショットを打ったのに、急に風が強くなったのは〜でしたね」 ▷ラッキー◇スポーツやゲームなどで用いられることが多い。▷unlucky **因果な[インガな]** 宿命的に不幸・不運である様子。「人気かなければ食えないが、人気があれば気軽に出歩けない。タレントなんて~な商売だ」「もめごとに首を突っ込まずにはいられない~な性分」「~なことにばくちが好きで、いくら稼いでも金が残らない」 ## ●哀れな様子 **哀れな[あわれな]** 相手の恵まれない境遇や不幸な状況などが、同情を覚えさせる様子。「〜な身の上話に涙を流す」「彼は見るからに〜な姿で現れた」◇「憐れ」とも書く。 **哀切な[アイセツな]** ひしひしと迫るような悲しい情感がある様子。「〜の情を詩作に込める」「〜な音色」 **可哀相な[かわいそうな]** 相手の恵まれない境遇や、きびしい状況などに同情して、できることなら助けてあげたいと思う様子。「食べるものが十分にないなんて~な子供たちだ」「~に、捨てられた子犬が雨の中でずぶ濡れになっている」「そんなに宿題を出したら、子供たちが〜だ」◇「可哀想」とも書く。「可哀相」「可哀想」はあて字。 **奇特な[キトクな]** 他人の哀れむべき境遇に、心を痛めている様子。「まことに〜な話だ」「〜な結果に終わった」「病気が治る見込みがないなんて〜だ」「震災の被害者はいかにも〜だ」 **不憫な[フビンな]** 弱い者を、哀れでかわいそうに思う様子。「早くに親を亡くした子が〜でならない」◇「不愍」「不便」とも書く。「憫」「愍」はあて字。 **惨めな[みじめな]** 見るにしのびないようすで、哀れで情けない様子。「〜な姿で町をさまよう男」「優勝候補と騒がれながら、1回戦で負けたあの〜な思いは、生涯忘れないだろう」 **悲惨な[ヒサンな]** 人を深く悲しませ、救いようがない様子。「〜な事故が起きた」「誘拐事件は〜な結果に終わった」「長引く紛争で、難民は〜な生活を強いられている」◇「悲酸」とも書く。 **悲劇的な[ヒゲキテキな]** 不幸で痛ましい様子。「物語の結末で、主人公は、〜な最期を迎える」 <171> ことになる」 ## h 名詞の類:コト・サマ ▶悲しみ **悲[かな]しみ** 悲しい気持ち。「子を失った親の〜ほど、切ないものはない」「~を乗り越える」「~に暮れる」◇「哀しみ」とも書く。 **悲[かな]しさ** 悲しい気持ち。「哀しみ」「哀しさ」を書く場合は、特に心の切なさが中心。 **悲哀[ひあい]** 切ない悲しみ。「妻に先立たれ、つくねんと座っている老人の姿に、人生の~を感じた」▷~感 **愁傷[しゅうしょう]** 嘆き悲しむこと。◇ふつう、「ご愁傷さま」の形で、おくやみの言葉として用いる。 **断腸[だんちょう]の思[おも]い** はらわたがちぎれるように感じるほどの、つらい悲しみ。「~で彼女と別れた」 ▶悲喜 0800喜ぶh●その他 ▶嘆き **嘆[なげ]き** 言葉に表した強い悲しみや怒り。「抑圧された人民の〜の声を聞け」◇「歎き」とも書く。 **嘆[たん]** なげき。「~を発する」◇「敷」とも書く。 ▶哀れみ **哀[あわ]れみ** かわいそうに思う心。「~を乞う」◇「憐れみ」とも書く **哀[あわ]れ** かわいそうだと思う気持ち。「母を亡くした幼子の姿が〜を誘う」「~を催す」◇「憐れ」とも書く。 **憐憫[れんびん]** 哀れみ。「~の情を起こさせる」◇「憐愍」とも書く。 ▶愁い **愁[うれ]い** 悲しみや心配などによって、気持ちが晴れないこと・様子。「~に沈む日々」「かすかに~を含んだ眼差し」◇「うれえ」ともいう。 **憂愁[ゆうしゅう]** 悲しみに沈み、ふさぎ、沈んでいること・様子。「この作品を貫いている〜は、民族の歴史に根差したものかもしれない」「深い〜を胸に抱いた青年」「~を帯びた瞳」 ▶哀感 **哀感[あいかん]** そこはかとなく漂うような悲しさ。「~たっぷりに歌う演歌」 **哀歓[あいかん]** 悲しみとよろこび。「人生の〜を描いた秀作」 **哀調[あいちょう]** (音楽や詩歌などの)もの悲しい調子。「~を帯びたメロディー」 **愁[うれい]** もの悲しい感じ。「後ろ姿に~が漂う」 **ペーソス** 強く、快い感動を伴うもの悲しさ。(多く、映画・演劇などから感じられる)「〜あふれる佳作」 ▷pathos ●悲しむべきことがら **悲劇[ひげき]** 悲惨な出来事。「〜としか言いようのない結末」 **悲運[ひうん]** 悲しい運命。「わが身の〜を嘆く」 **非運[ひうん]** 実力や努力に見合うだけの運がないこと。「〜に泣いた名将」◇「否運」とも書く。 # 悲しむ0900h~泣く0901a **悪運[あくうん]** 運が悪いこと。「~が続く」 **悲話[ひわ]** 悲しい話。「戦争にまつわる数々の~」 **哀史[あいし]** 悲しい歴史・物語。▷女工~ ●悲恋 0601恋するh●恋 ## Z その他 **鳴呼[ああ]** ある物事に驚いたり、悲しんだり、嘆いたり、喜んだりしたときに発する語。「なんの罪もない子供たちがこんなひどい目にあうなんて、〜神も仏もない」「~びっくりした」「~情けない」「~うれしい」◇「噫」「嗟乎」とも書く。 # 0901 泣く ## a 動詞の類 ●泣く **泣[な]く** 悲しみ・苦しみ・よろこびなどの気持ちが極まって、また、肉体的な苦痛などのために、声をあげるなどして涙を出す。「母の死に、彼は声をあげて泣いた」「くやしさのあまり、彼女は声を押し殺して泣いた」「子供が転んで泣いている」「大きな音に驚いて、赤ん坊が火のついたように泣きだした」「悲願の優勝を果たした選手たちは、抱き合って泣いた」 **泣[な]き濡[ぬ]れる** 泣いて涙で濡れる。「彼は泣き濡れた顔を隠そうともしなかった」 **涙[なみだ]を流[なが]す** 悲しみや同情などのために泣く。「あまりにも悲惨な状況に、大の男が大粒の涙を流していた」 **涙[なみだ]する** 涙を流す。「温かい言葉に~」「あまりにも悲惨な話に思わず〜した」 **落涙[らくるい]** 涙を流すこと。「悲惨な話に思わず〜した」 **感泣[かんきゅう]** 感激のあまりに泣くこと。「人々の温情に~する」 **涙[なみだ]を零[こぼ]す** 悲しくて、また同情してつい泣いてしまう。「人知れず~」 **涙[なみだ]が零[こぼ]れる** 感情の高ぶりに耐えられず、涙がこぼれてしまった」 **頬[ほお]を濡[ぬ]らす** 泣いて涙で頬が濡れる。「ほおを濡らしながら、にっこり笑ってみせた」◇「頬」は「ほほ」ともいう。 **枕[まくら]を濡[ぬ]らす** 寝ながら(枕が濡れるほど)泣くこと。 **涙腺[るいせん]が緩[ゆる]む** 「涙を流す」の、やや婉曲的な言い方。「年のせいか、ちょっとしたことで〜」 ▶静かに泣く **啜[すす]り泣[な]く** 声を殺し、鼻をすすりながら泣く。「読経が始まると~声があちこちで聞かれた」 **涙[なみだ]が滲[にじ]む** 涙があふれそうになる。「涙がにじんで景色がかすんで見える」 ▶激しく泣く **噎[むせ]ぶ** 息継ぎが苦しくなるほどに泣く。「涙に〜」「咽ぶ」とも書く。 <172> # 泣く0901a~d **噎び泣く[むせびなく]** 激しくむせぶ。「友だちの〜声は、少年の死をいちだんと強い悲しみでいろどった」◇「むせび泣くような汽笛の音」のように、比喩的に用いられることもある。 **しゃくり上げる[しゃくりあげる]** 激しく泣くことによって、断続的に息を吸いあげながら何か必死で訴えているが、聞き取れない」 **泣きじゃくる[なきじゃくる]** しゃくり上げながら泣く。「いじめっ子に泣かされては泣きじゃくりながら帰った幼い日」 **啜り上げる[すすりあげる]** 鼻水をしきりに吸いあげながら泣く。「子供が顔中ぐしょぐしょにしてすすりあげている」 **大泣きする[おおなきする]** 激しく泣くこと。「失恋の痛手に〜する」「あたりかまわず声をあげて〜に泣いた」 **号泣[ゴウキュウ]** 大声をあげて激しく泣くこと。「病室の外から女たちが〜する声が聞こえてきた」 **嗚咽[オエツ]** 声を詰らせて泣くこと。「病室から〜する声がもれてくる」 **慟哭[ドウコク]** 大声を張りあげて泣くこと。「父の亡骸にとりすがって~する」 **鬼哭[キコク]** 死者の霊魂が、浮かばれずに、恨むかのように泣くこと。▷~啾々と **泣き叫ぶ[なきさけぶ]** 泣きながら大声を出すこと。「子供たちの〜声が耳について離れない」 **泣き喚く[なきわめく]** 泣きながらわめく。「彼女はヒステリーを起こすと、泣きわめいて止まらない」 **泣き伏す[なきふす]** 泣きながらうつぶせて、身動きやめて泣く。「親友の訃報に接して、彼女は、わあっと机の上に泣き伏した」 **泣き崩れる[なきくずれる]** 急激な悲しみに襲われて、体を支えきれずに、しなだれかかり乱れて泣く。「彼女は夫の死を聞かされると、その場に泣きくずれた」 ## ●たくさん泣く **涙も涸れる[なみだもかれる]** 泣きつくす。「あれほどの大きな悲しみの後では涙もかれて出ない」 **涙に暮れる[なみだにくれる]** 前も見えなくなるほどたくさん泣く。「半世紀ぶりの再会に〜離散した一家」 ## ●泣き明かす △ 0003暮らすa●明かす ## ●泣き暮らす → 0003暮らすa●暮らす ## ●泣き腫らす → 7500大きいa●膨らませる ## ●泣きそうになる **涙ぐむ[なみだぐむ]** 涙が出そうになる。「失敗をとがめられて~」 **込み上げる[こみあげる]** 悲しみや感動が胸いっぱいに涙が出てきそうになる。「いくら我慢しても涙が込みあげてくる」 **目が潤む[めがうるむ]** 涙で目の玉がぬれたようになって、目が濡れ始める。「大きく見開かれていた目が潤んできた」 **目を潤ませる[めをうるませる]** 悲しみなどのために、目に涙をためる。「妻の命が危ないと聞き、彼は目を潤ませた」 **うるうるする[うるうるする]** 悲しみや感動などで泣きそうになる。「彼女は感激しやすいたちで、何かというとすぐ〜」 **目を赤くする[めをあかくする]** 泣いて、目のふちや白目の部分を充血させる。「映画を見て~観客が何人もいた」 **目頭が熱くなる[めがしらが熱くなる]** 深い悲しみや感動に誘われて、涙が出そうになる。「話を聞いているうちに、目頭が熱くなってきた」 **目を瞬く[めをしばたたく]** 感動や悲しさなどで涙が出かかり、しきりとまばたきをする。「目をしばたたきながら話を聞いていた」 **目に涙を溜める[めに涙をためる]** 悲しみや感動などで、目が涙でいっぱいになる。涙がこぼれ落ちそうなほどにいっぱいたまる。「目に涙をためて、船を見送った」 **目頭を押さえる[めがしらをおさえる]** 感動などで、涙腺がゆるんで、涙がこぼれそうになって、指やハンカチなどでそっと押さえる。「わが子の晴れ姿を見て、母親はそっとハンカチで目頭を押さえた」 ## ●悔し泣きする → 1000悔やむa●くやしがる ## ●嬉し泣きする → 0800喜ぶa●喜びを言動に表す ## ●その他 **貰い泣き[もらいなき]** 他人が泣いているのにつられて、自分も泣くこと。「テレビで親子が20年ぶりに対面するのを見て、思わず〜してしまった」 **男泣き[おとこ泣き]** めったに泣かないはずの男性が我慢しきれずに泣くこと。「最愛の妻を失って、〜に泣く」「苦労の末できたダムを前に~する」 **夜泣き[よなき]** 赤ん坊が夜になるとむずかって泣くこと。「うちの子は少しも〜しない」 **半泣き[ハンなき]** 泣き出しそうになること。「弟はとうとう〜になって、必死で弁解した」 **泣き疲れる[なきつかれる]** 存分に泣いて、泣きやむ。「いつまでも泣いていた子供は、いつの間にか泣き疲れて眠ってしまった」 **嘘泣き[うそなき]** 泣いているふりをすること。「~がうまいから、いつもだまされてしまう」 **泣き真似[なきまね]** 泣くまねをすること。「父のけわしい表情を見て子供が〜をした」 ## ●泣き笑いする △ 0804笑うa●いろいろな笑い方 ## C 形容詞の類 **涙脆い[なみだもろい]** ちょっとしたことで感動したり悲しくなったりして泣いてしまう様子。「〜母はささいなことでもすぐ涙を浮かべる」 ## d 形容動詞の類 **滂沱[ボウダ]** 大粒の涙がとめどなく流れる様子。「言いようのない悲しみに、涙が~として流れた」 **ウエットな[ウエットな]** 人情の機微に敏感で、涙もろい様子。「彼はドライなようで、えてして意外に〜な性格だ」 ▷ドライ ▷wet <173> ## f 副詞の類 ▶泣く様子 **00 さめざめと** 深い悲しみのために、とめどなく泣く様子。「女神の〜と泣く姿につい見とれてしまった」 **01 しくしくと** 声を殺して、静かに泣く様子。「しかられると家を飛び出しては、公園の隅で〜と泣いていた」 ▶涙が出る様子 → 6207落ちるf ▶大声で泣く様子 **02 火[ひ]の付[つ]いた様[よう]に** 金切り声をあげて大声で泣く様子。「怖い夢でも見たのか、赤ん坊が、突然~泣き出した」◇ふつう赤ん坊の泣き方について用いられる。 **03 おいおいと** あたりかまわず大声で泣く様子。「大の男が~と泣く」 **04 わんわんと** 大声で激しく泣く様子。「彼女は人目もはばからず~と泣いた」 **05 わあわあと** 大声をあげて激しく泣く様子。「小さな子供のように〜と泣く」 **06 おぎゃあと** 赤ん坊の泣き声の様子。「10年前に生まれた長男は、〜産声をあげた」 **07 ぴいぴいと** 赤ん坊などが、やかましく泣く様子。「赤ん坊の~と泣く声は気がめいる」 **08 わっと** 急に大声をあげて泣き出す様子。「彼はしかられると〜泣き出した」 ▶弱々しく泣く様子 **09 めそめそ** ①いつまでも弱々しく泣く様子。「男の子もち~泣くのはやめなさい」②意気地がなく、すぐに泣く様子。「ちょっと強く言われたぐらいで〜するんじゃない」 **10 ひいひいと** 苦痛に耐えかねて、弱々しく泣く様子。「痛みをこらえながら〜と泣く少年」 **11 ぴいぴいと** 赤ん坊などが、不安や空腹を訴えるために弱々しく泣く様子。「うちへ帰ると5歳を頭に3人の子供が、腹をすかせて~と泣いている」 ●その他 **12 涙乍[なみだなが]らに** 涙を流して、泣きながら、何かをする様子。「彼女は事故の様子を~話した」 ## h 名詞の類:コト・サマ **00 泣[な]き** 泣くこと。「〜を見る」◇決まった言い方や複合語の構成要素として用いられることが多い。 **01 啜[すす]り泣[な]き** かすかに声をたてながら鼻をすすって泣くこと。「葬儀の参列者の間から〜が聞こえてきた」。 **02 噎[むせ]び泣[な]き** しゃくりあげるように泣くこと。「〜が聞こえる」 **03 べそ** 子供などが泣き顔になること。「娘はしかられて〜をかいた」 **04 泣[な]きべそ** 今にも泣きそうな顔になること。「おもちゃを取り上げられて〜をかく」 **05 半[はん]べそ** 今にも泣き出しそうな顔になること。「おもちゃをもう少しで泣きそうになると弟におもちゃを貸してあげなさいと母親に言われて〜をかいている男の ## 泣く0901f〜泣かせる0902a 子」 ## k 名詞の類:モノ ●泣き声 **00 泣[な]き声[ごえ]** 泣くときに出る声。「子供の〜が聞こえる」 **01 涙声[なみだごえ]** 泣きそうになったときや、泣いたときに出る、鼻にかかった声。「電話を通して、母が〜になっているのがわかった」 ●泣き顔 **02 泣[な]き顔[がお]** 泣いている(ような)顔。「~を見られて恥ずかしい」 **03 泣[な]きっ面[つら]** 泣き顔。「〜に蜂(苦しい状態が重なること)」◇「なきつら」ともいう。 ●涙 **04 涙[なみだ]** 悲しいとき、感動したときなどに目から自然に分泌される液体。「大粒の〜がこぼれる」「聞くも〜語るも〜」◇「泪」「涕」とも書く。 **05 嬉[うれ]し涙[なみだ]** うれしさのあまりに流す涙。「悲願を達成して~にくれる」 **06 感涙[かんるい]** 強く心を打たれて流す涙。「〜にむせぶ」 **07 悲涙[ひるい]** 悲しくて流す涙。「〜に暮れる」 **08 悔[くや]し涙[なみだ]** くやしくて流す涙。「大事な機会を逃して〜に暮れた」 **09 血[ち]の涙[なみだ]** 血が出るほどつらく悲しいときの涙。「〜を流す」 **10 血涙[けつるい]** 血の涙。「裏切りに〜をしぼる」 **11 紅涙[こうるい]** ①美しい女性の流す涙。「〜をしぼる」②血涙。 ●その他 **12 泣[な]き黒子[ぼくろ]** 目尻や目の下にあるほくろ。これがあると泣いているように見えることから。 **13 涙腺[るいせん]** 涙を分泌する腺。「〜がゆるむ」「〜を刺激する(悲しくて泣きたくなる)小説だ ## S 名詞の類:ヒト **00 泣[な]き虫[むし]** しょっちゅう泣いてばかりいる人。 **01 泣[な]き上戸[じょうご]** 酒を飲むと泣く癖のある人。 ## u 名詞の類:トコロ **00 泣[な]き所[どころ]** 感動して涙を流さずにはいられないところ。「この映画には〜が数ヵ所ある」 # 泣かせる 0902 ## a 動詞の類 **00 泣[な]かせる** 相手が泣くようなことをする。「赤ちゃんをあやしているつもりなのに、いつも泣かせてしまう」「昔はさんざん女房を泣かせたものだ」◇「温泉にでも行って来いだなんて、親を泣かせやがって」のように、感動させる意でも用いる。 <174> # 泣かせる0902a~寂しい0903s **泣かす[なかす]** 「泣かせる」のやや古い言い方。「小さい子を〜な」 **涙を誘う[なみだをさそう]** 人を感動させたり、悲しい気持ちにさせる。「肌寒い秋風が、人々の涙を誘った」 ## ●泣ける → 0500感じるa●感じられる ## d 形容動詞の類 **御涙頂戴[おなみだチョウダイ]** テレビドラマや映画などで、深い内容がなく、ただ泣かせることだけを狙ったものである様子。「〜の安っぽいドラマ」 **催涙[サイルイ]** 涙を出させる様子。▷~ガス・~弾 # 0903 寂しい ## a 動詞の類 **寂しがる[さびしがる]** 寂しいという気持ちを態度に表す。「彼女は子供を亡くして寂しがっている」◇「さみしがる」ともいう。「淋しがる」とも書く。第三者に関していう。 ## ●寂れる → 7305衰えるa●廃れる ## ●閑古鳥が鳴く △ 8000少ないa ## C 形容詞の類 **寂しい[さびしい]** あるはずのもの、あってほしいもの、また、心のふれあいなどがなく、満たされず、気が沈む様子。「ひとりぼっちでは〜」「~裏通り」◇「さみしい」ともいう。「淋しい」とも書く。 **心寂しい[うらさびしい]** どことなく寂しい様子。「〜廃屋のたたずまい」「うら」は「どことなく」「なんとなく」の意を表す接頭語。 **物寂しい[ものさびしい]** なんとなく寂しい様子。「秋の夕暮れは〜」「もの」は「なんとなく」の意を表す接頭語。 **侘しい[わびしい]** 貧しくて、みすぼらしい、もの寂しい感じを与える様子。「災害で家を失い、〜仮住まいをしている」「さびれた漁港の〜夕景色」 **寒々しい[さむざむしい]** その物事に対して、心がうるおいをなくし、冷たくて寂しく感じる様子。「海岸は、漂着したごみが散乱して、〜光景が続いていた」 **人気の無い[ひとけのない]** 人のいる気配が感じられない様子。「〜裏通り」 **身寄りの無い[みよりのない]** 家族や近しい者のいない様子。「〜人の〜話し相手」 **寄る辺無い[よるべない]** 心や体を寄せて、頼るもののない様子。「〜身の上を嘆く」◇「寄る辺の無い」ともいう。 ## d 形容動詞の類 **独りぼっちの[ひとりぼっちの]** ひとりきりである様子。「〜の寂しい夕食」◇「ひとりぽっち」ともいう。 **独り身の[ひとりみの]** 家族がなく、ひとりで暮らしている様子。「このわびしさ」 **孤独な[コドクな]** ひとりぼっちで頼るものがない様子。「大都会の雑踏の中の〜若者の群れ」「彼女は〜な晩年を送った」 **天涯孤独な[テンガイコドクな]** この世の中に身寄りもなくひとりぼっちである様子。「〜な身の上」 **閑寂な[カンジャクな]** ひっそりとしていて、静けさを感じさせる様子。「町からさほど離れていない場所に、こんな〜な浜があるとは思いもしなかった」 **寂然[セキゼン]** ひっそりとしていて、寂しさを感じさせる様子。「〜たる山寺の境内にたたずむ」◇「じゃくねん」ともいう。 **寂寞[セキバク]** 図もの寂しい心が満たされない様子。「〜たる思い」「〜とした風景」◇「じゃくまく」ともいう。「寂漠」とも書く。 **殺風景な[サップウケイな]** 潤いがなく、もの寂しい様子。「家庭の温かみが感じられない〜な部屋」 **荒涼[コウリョウ]** 荒れ果てて、潤いのない寂しい様子。「〜とした都会の空気」「荒寥」とも書く。 **索漠[サクバク]** 荒涼として心が満たされない様子。「〜たる思いを抱えて人生を過ごす」◇「索莫」「索寞」とも書く。 **殺風景な[サップウケイな]** 潤いがなく、ものものしい様子。「家のぬくもりが感じられない、〜な部屋」 **火の消えた様な[ひのきえたような]** にぎわいがなくなり、寂しくなる様子。「にぎやかな孫たちが帰ったあとは〜に寂しくなる」 ## f 副詞の類 **独り[ひとり]** その場でかかわりあう者がほかになく、その人だけである様子。「夜の酒場で〜静かにグラスを傾ける」◇「一人」とも書く。 **ぽつねんと[ぽつねんと]** ひとりでしょんぼりといる様子。「なすすべもなく、〜立ちつくしていた」 **しんみり[しんみり]** もの寂しく湿っぽい様子。「母の思い出話に〜した」 **寒々[さむざむ]** 人間的な暖かさがなくて、冷たくさえ見えて寂しく感じられる様子。「裁判によって、当事者間の〜とした人間関係が浮かび上がった」「家具ひとつない〜とした部屋」 ## ●ぽつんと → 8105離れるf ## h 名詞の類:コト・サマ **寂しさ[さびしさ]** 寂しい気持ち。「ひとり生活の〜が身にしみる」◇「さみしさ」ともいう。「淋しさ」とも書く。 ## ●ホームシック △ 0602引かれるh●里心 ## S 名詞の類:ヒト **寂しがり屋[さびしがりや]** 人の情やぬくもりを求めて寂しく感じる人。「彼は強そうに見えて、ものすごい〜だ」◇「さみしがりや」ともいう。「淋しがり屋」とも書く。 <175> # 10 悔やむ・惜しむ(後悔・哀惜) # 1000 悔やむ ## a 動詞の類 **悔やむ[くやむ]** 過去にしてしまったよくない言動について、こうすればよかったなどと思い悩む。「ついかっとなって、けんかしては〜ことの繰り返し」「悔やんでもあとの祭り」 **悔いる[くいる]** 過去の自分のよくない言動を、罪や過ちと認めて、すべきでなかった、これからはすまいと、心に決める。「過去の過ちを~」 **恨む[うらむ]** 残念に思う。「あのとき、友だちの力になれなかったことが今でも恨まれる」◇「憾む」とも書く。 **懲りる[こりる]** 自分の過ちやひどい目にあったことから教訓を得て、同じ過ちを繰り返すまいと思うこと。「電車に乗りおくれて聴衆を待たせてしまったことに懲りて、それからはゆとりをもって出かけることにした」「あいつもこれに懲りて二度と悪さはしないだろう」 **後悔[コウカイ]** あとになって悔やむこと。「~しても始まらない」「~先に立たず(してしまったことは後悔しても取り返しがつかない。事前によく考えるべきだ)」 **臍を噛む[ほぞをかむ]** か □非常に後悔する。「~思いで3年の月日が過ぎた」◇「臍」は「へそ」の意。 **悔悟[カイゴ]** □自分がしたことを、悪かったとさとること。「過去の非を~する」 **自責の念に駆られる[ジセキのネンにかられる]** 自分の言動などが原因で、よくない結果を招いたことを責める思いが心に募る。「あの無責任な一言が彼女を深く傷つけたと知り、私は自責の念に駆られた」 ## ●くやしがる **悔しがる[くやしがる]** 悔しい気持ちを言葉や態度にあらわす。「彼はライバルに先を越されて、しきりにくやしがっていた」◇「口惜しがる」とも書く。 **残念がる[ザンネンがる]** 残念な気持ちを言葉や態度にあらわすこと。「サッカーの試合に負けたことを、息子はとても残念がっていた」 **舌打ち[したうち]** くやしいときなどに、口内の上部に押しつけた舌を勢いよく離して「ちっ」というような音を出すこと。「自分の企画が没になったと知らされた彼は、〜して席を立った」 **歯軋り[はぎしり]** 悔しがって歯をかみ合わせて音を立てること。「敵にまんまとやられて、〜してくやしがった」 **歯噛み[はがみ]** くやしがって歯をかみしめること。「自分のふがいなさに~する」 **地団駄を踏む[ジダンダをふむ]** 身ぶるいして、悔しがって、強く足を踏みならすほどにくやしがること。「スパイにだまされたと知らされて、彼は地団駄を踏んでくやしがった」◇「地団太を踏む」とも書く。「地団駄」は「地たたら(足で踏むふいご)」の転。 **悔し泣き[くやしなき]** 悔しくて泣くこと。「試合に負け、監督の非情とも思える采配にひどい仕打ちに、彼はひとりで〜した」「決勝で敗れた彼らは、人目もはばからず〜した」 ## ●悔しさをこらえる → 2901耐えるa ## ●思いが残る **思いが残る[おもいがのこる]** ある感想や感情などが消えずに心の中にわだかまること。「彼に対する、割りきれない思いが残った」 **悔いが残る[くいがのこる]** 残念な気持ち、くやしい気持ちが残ること。「あのときの判断に~」 **悔いを残す[くいをのこす]** 残念な気持ち、くやしい気持ちを持ち続ける。「悔いを残さないように全力でがんばります」 **後ろ髪を引かれる[うしろがみをひかれる]** 未練が残って、あきらめきれない気持ちである。「行くなと泣く幼い子供を残して、~思いで家を出た」◇「後ろ髪」は、頭の後ろに生えている髪。 ## ●あきらめられない **諦められない[あきらめられない]** 満足できないので、そのままにしておけないと思う。「あきらめろと言われても、そう簡単には~」 **諦めが付かない[あきらめがつかない]** あきらめることができない。「自分が悪いとわかっていても~」 **諦め切れない[あきらめきれない]** どうしてもあきらめられない。「別れた女のことが、いまだに~なんて情けない男だ」 **泣くに泣けない[なくになけない]** あまりにひどくて、泣くぐらいでは、気がすまない。「あれだけ猛練習をつんできたのに、関係者の不祥事で出場辞退にされたんじゃ〜」 **思い切れない[おもいきれない]** あきらめられない。「われながら情けないが、どうしてもあいつのことが~」 **忘れられない[わすれられない]** ①忘れることができない。「昔の恋人がまだ~」 **吹っ切れない[ふっきれない]** 悩みやこだわりなどがなくならず、すっきりしない。「あれから10年もたつというのに、まだ〜でいるのか」 **断ち切れない[たちきれない]** 悪い習慣や好ましくない関係を、きっぱりとやめられない。「腐れ縁と思いつつも~」 ## ●取り返しがつかない **取り返しが付かない[とりかえしがつかない]** ある行為がその後の物事に決定的な影響や結果を及ぼしたりもたらしたりして、元どおりの状態にしようと思ってもできない。「〜ことをしてしまいました」 **取り戻せない[とりもどせない]** 一度失ったものを元の状態にすることはできない。「破壊してしまった自然は~」 **後戻り出来ない[アトもどりできない]** 現在に至る経過をさかのぼることはできない。「ここまできたら、もう〜。最後までやるしかないだろ」 <176> # 悔やむ1000a~z **二度と戻らない[にどともどらない]** 過ぎ去ってしまった日々のようには再びならない。「青春の輝きは〜」◇擬人的に表現する場合は、「二度と帰らない」とも書く。 ## C 形容詞の類 **悔しい[くやしい]** (自分の力がたりず)物事が思いどおりにならなかったり、人にひどく傷つけられたりして、腹立たしくて、なかなかあきらめたり忘れたりできない様子。「いつもあいつに先を越されて~思いをしてきた」◇「口惜しい」とも書く。 **口惜しい[くちおしい]** 「くやしい」の古い言い方。「自分の非力が~」 **恨めしい[うらめしい]** 思いどおりにならない相手の仕打ちなどに対して情けなく残念に思う様子。「自分のふがいなさが〜」◇「怨めしい」とも書く。 **諦めが悪い[あきらめがわるい]** なかなかあきらめがつかない様子。「いつまでも泣いているなよ、〜ぞ」 **思い切りが悪い[おもいきりがわるい]** なかなか決心がつかない。「まだ好きな女に未練が残っているとは〜やつだなあ」 **未練がましい[ミレンがましい]** いかにもあきらめが悪い様子。「過去の栄光に〜」 **未練たらしい[ミレンたらしい]** 未練がましい。「別れたあとも電話をかけてくる〜男」 ## ●情けない → 0900悲しいc●嘆かわしい ## d 形容動詞の類 **心残りな[こころのこりな]** あきらめたり忘れたりすることができず、いつまでもそのことを考えずにはいられない気持ちである様子。「父の死に目に会えなかったことが〜だ」 **未練な[ミレンな]** 自分とかかわりのあった人・物事を、きっぱりとあきらめたり終わりにしたりすることができない様子。「今さら〜なことを言うんじゃない」 **恋恋たる[レンレンたる]** 未練が残り、いつまでも思いきれない様子。「部長の地位に~とする」 **残念な[ザンネンな]** 期待や希望などが実現されなくて、くやしさや不満が心に残る様子。「われわれの要求が受け入れられなかったのは~だ」「~な結果に終わった」「~ながら出席できません」「~だがこの雨では出られない」 **無念な[ムネンな]** 非常にくやしいが、どうしようもない状況に対して、あきらめきれない思いをいだく様子。「ゴールを目の前にしてリタイアとは、〜なことこのうえない」 ▷残念~ **遺憾な[イカンな]** 期待したようにならず、残念に思う様子。「政治家の『まことに〜なことで』は聞き飽きた」「事故処理の不手際を〜に思う」「実力を〜なく発揮してくれ」 **心外な[シンガイな]** 思っていたのとまるで違って、驚き、残念に思う様子。「根拠もないのに疑われるなんて〜だ」 **痛恨の[ツウコンの]** ひどく残念で、くやしい様子。「〜の失策」「~の一打」 **懲り懲りな[こりごりな]** すっかり懲りる様子。「気軽に引き受けてしまったけれど、こんなにしんどい仕事はもう〜だ」 **後の祭り[あとのまつり]** 手遅れになってしまってどうしようもないしまっている様子。「今さら悔いても〜だ」 ## f 副詞の類 **残念ながら[ザンネンながら]** 残念ではあるが、と思う様子。「~1次予選で敗退した」 **返す返すも[かえすがえすも]** 何度も思い出したり、くり返したりして、強く残念に思う様子。「ようやくお会いできたというのに、お話しする時間が十分になかったのは~残念です」◇「返す返す」の形でも用いられる。 **世が世なら[よがよなら]** 今のようではない、自分に好都合のよい時代なら、と、くやしがったり嘆いたりする様子。「〜ば大勢の人を使う立場なんだが」「〜ダイヤの一つや二つぽんと買ってやれるのになあ」「〜彼は名将になっていたかもしれない」 ## ●くよくよ → 1102悩むf ## h 名詞の類:コト・サマ **悔い[くい]** 悪かったと後悔する気持ち。「~が残らないよう、一生懸命がんばります」「全力を尽くしましたから、たとえ合格できなくても~はありません」 **心残り[こころのこり]** あきらめたり忘れたりすることができず、いつまでもそのことを考えずにはいられない気持ち。「やりたいことはすべてやったから、〜は何もない」 **恨み[うらみ]** 残念に思う点。「結論を急ぎすぎた〜がある」「小説の構成はよいが、文章が冗長にすぎる〜が残る」◇「憾み」とも書く。 **悔恨[カイコン]** 後悔して残念に思うこと。「〜の情抑えがたく」「〜の念」「深い〜にとらわれる」 **無念[ムネン]** 非常にくやしいが、どうしようもない状況に対していたくあきらめきれない気持ち。「長い間の~を晴らす」 **未練[ミレン]** きっぱりとあきらめたり終わりにしたりすることができない気持ち。「彼は別れた彼女にまだ〜があるようだ」「~が残る」 **思い残す事[おもいのこすこと]** あきらめられなかったり、心配だったりして、いつまでもそれについて考えずにはいられないようなこと。「もうこれで〜はない」 **田作の歯軋り[ごまめの歯ぎしり]** 力のない者が、くやしがり、いきりたってもどうすることもできないたとえ。◇「ごまめ」は、正月料理に用いる、干したかたくちいわしの幼魚(を煮たもの)で、「鯉」とも書く。 ## k 名詞の類:モノ ## ●悔し涙 → 0901泣くk●涙 ## Z その他 **糞[くそ]** くやしいときや、自分を発奮させるときに(おもに男性が)発する言葉。「~、また失敗した」「~、あいつにだけは負けるものか」 **しまった[しまった]** 失敗した(ことに気づいた)ときなどに発する言葉。「~、勘違いしてた」 <177> # 1001 惜しむ ## a 動詞の類 **惜しむ[おしむ]** 価値のあるものや大事な人などについて、失われること、いなくなることを残念に思う。「人気俳優の死を〜ファン」「故人の才能を~」「別れを〜人々でごったがえす桟橋」「ゆく春を~」 **惜しがる[おしがる]** 惜しむ気持ちを言葉や態度にあらわす。「母はなくした指輪を今でも惜しがっている」 **哀惜[アイセキ]** 人の死などを悲しみ惜しむこと。「故人を〜する」 **愛惜[アイセキ]** □大切に思い、惜しむこと。「過ぎゆく季節を〜する」「〜の情、やみがたく」 ## C 形容詞の類 **惜しい[おしい]** ①非常に有能だが、その才能などを十分に発揮できないうちに、それをいかせなくなるので残念に思う様子。「〜人を亡くした」「命が惜しければ、言うことを聞け」「こんなところに置いておくのは〜男だ」②もう少しのところで期待・希望どおりにいかなくて、残念に思う様子。「〜ところで勝ちを逃した」 **名残惜しい[なごりおしい]** 別れがつらく、心残りで残念に思う様子。「〜けれど、今日出発しなくてはなりません」 **勿体無い[モッタイない]** 有用なものをむだにすることを惜しく思う様子。「まだ食べられるものを捨てるなんて〜」「彼女はあいつには〜女性だ」 ## d 形容動詞の類 **折角の[セッカクの]** そう簡単には実現できない、相当な価値があると考えられる物事である(にもかかわらず、その結果がむくわれず、残念である)様子。「これでは~の努力が水の泡だ」「~の連休が台風で台無しになってしまった」◇「せっかく来たのに会えなくて残念だ」のように、副詞としても用いる。 **玉に瑕[たまにきず]** ほぼ完全だが、(惜しいことに)わずかな欠点がある様子。「あいつは、仕事はできるし人柄も申し分ないが、酒を飲みすぎるのが〜だ」 ## f 副詞の類 **惜しくも[おしくも]** もう少しで期待・希望どおりにいくはずのところが、そうはならなくて残念に思う様子。「〜決勝リーグ進出を果たせなかった日本チーム」 **惜しむらくは[おしむらくは]** 惜しいことだと思う様子。「彼は切れ者だが~人情味に欠ける」 ## h 名詞の類:コト・サマ **惜別[セキベツ]** 別れを惜しむこと。「〜の情をあらわす」 **惜春[セキシュン]** □過ぎゆく春を惜しむこと。「〜の思いを詠む」「〜の情」 <178> # 11 苦しむ・悩む(苦悩) # 1100 苦しむ ## a 動詞の類 ## ●苦しむ **苦しむ[くるしむ]** 自分をとりまく不都合な状態から抜け出そうとしても抜けられず、それに耐えられそうもないと感じる。「持病に~」「国民の多くは重税に苦しんでいる」 **苦しがる[くるしがる]** 苦しそうな様子になる。「呼吸困難に陥り〜」 **悶える[もだえる]** 苦痛や悩みで、身をよじって苦しむ。「失恋の痛手にもだえて、眠れない夜が続く」 **身悶える[みもだえる]** 「もだえる」を強調した言い方。「あまりの激痛に身もだえて声も出ない」 **身悶え[みもだえ]** 苦しんで身もだえする。「彼は激痛に〜した」「身もだえる」より「身もだえする」のほうが一般的。 **苦しみ悶える[くるしみもだえる]** 苦痛・心の痛みに、体や手足をみだりに動かして苦しむ。「高熱が続き〜」 **喘ぐ[あえぐ]** 不調に陥ったり、生活に窮したりして苦しむ。「4番打者が不調にあえいでいる」 **傷付く[きずつく]** 精神的な打撃を受けて、苦しむこと。「不用意な一言に、児童は~」「彼、君の言葉に傷ついたようだよ」◇「疵付く」とも書く。 **苦悩[クノウ]** 精神的に苦しみ悩むこと。「会社の再建に日夜〜する」 **苦闘[クトウ]** 困難な状況から逃れようとして、あれこれ考えて苦しむこと。「自己嫌悪に陥り、〜の表情を浮かべる」「成績が伸びず、日夜〜する」 **煩悶[ハンモン]** あれこれ考えて、悩み苦しむこと。「〜の末、自殺する」 **苦慮[クリョ]** どうしたらいいかわからず苦しむこと。「国際化する時代の国語教育の〜」 **辛苦[シンク]** □つらく苦しい思いをすること。「〜することなき生活を望む」▷艱難~ ## ●苦い思いをする **苦い思いをする[にがいおもいをする]** つらく不快な思いをする。「せっかく親切に言ってあげたのに、かえって苦い思いをさせられた」 **痛い目に遭う[いたいめにあう]** 不快でつらい体験をする。「慣れない株に手を出して〜」「早く金を出さないと~ぞ」 **火傷[やけど]** 下手なことをして、あとでこりごりするほど、ひどく困ったり、損をしたり、わざわって、痛い目にあうこと。「宣伝文句につられて、へたに投資なんかに手を出したら~するよ」 **鉄槌が下る[テッツイがくだる]** 固い鉄のかなづちで打ちのめされる意から)こらしめのための重く厳しい対応・処置を受ける。「長年にわたって司法の網をくぐり抜けてきた政治家に、ついに鉄槌が下った」 **苦汁を嘗める[クジュウをなめる]** 苦しい経験をする。「政治運動にのめり込んで、何度も苦汁をなめた」 **苦杯を嘗める[クハイをなめる]** 苦しい、つらい、不快な経験をする。「いつの世も弱い立場の人間が苦杯をなめさせられてきた」◇「苦杯」は、にがい酒の入った杯の意。「あのチームには何度も苦杯をなめさせられている」のように、勝負事に負けて非常に悔しい思いをするという意味で使われる場合も多い。 **辛酸を嘗める[シンサンをなめる]** つらく、苦しいこと、つらい思いを経験する。「幼いころに両親を亡くした彼は、世の辛酸をなめてきた」 **飼い犬に手を噛まれる[かいイヌにてをかまれる]** ふだんから目をかけていた相手に裏切られ、ひどい目にあう。「親身になって世話してやったのに借金を押しつけて逃げるなんて、~とはこのことか」◇「かまれる」は「咬まれる」とも書く。 **煮え湯を飲まされる[にえゆをのまされる]** 信頼していた相手に裏切られたり、出し抜かれたりして、ひどい目にあう。「あんなに取り立ててやったあいつに、煮え湯を飲まされた」◇「煮え湯」は、ぐらぐら沸いている湯。 **骨身に沁みる[ほねみにしみる]** 体の中心部にひどい打撃を受ける。「あのときの彼の親切が骨身にしみたよ」「この年になると、暑さ寒さが〜」◇「骨身に応える」ともいう。 ## ●苦労する **苦労[クロウ]** 努力や労力を費やしても思うように事態が進まず、苦しい思いをすること。「大会の運営面で〜する」「君はまだまだ〜が足りない」「おまえにはずいぶん〜をかけたな」▷~話・~人・~性・気~・取り越し~ **四苦八苦[シクハック]** 不都合な事態をうまく解決できず、苦労すること。「野党の質問攻めに〜する与党」 **骨身を削る[ほねみをけずる]** やせ細ってしまうほど、苦労する。「計画の実現に〜」◇「身を削る」ともいう。 **揉まれる[もまれる]** 多くの人の中で、苦労し、鍛えられる。「誰だって世間の荒波にもまれてたくましくなっていくんだ」 ## ●苦心する **苦心[クシン]** 不利な状況・条件のもとで、できるだけよい結果を得ようとしてあれこれ考えること。「〜して計画書を作成した」 **苦心惨憺[クシンサンタン]** いろいろと考え、非常に苦心すること。「会社の再建に日夜〜する」 **腐心[フシン]** 何とかよい方法はないかと、あれこれ心を悩ますこと。「会社の再建に日夜〜する」 **心を砕く[こころをくだく]** あれこれと気配りをして苦心すること。「パーティーが成功するよう〜」 <179> K~」 ●刻苦する → 4401努めるa●努める ●苦労して何かを行う **31 難儀[なんぎ]** することが容易にできず、苦しむこと。「道がぬかるんでいて、峠を越えるのに~した」 **32 難渋[なんじゅう]** 移動が容易にできず、苦しむこと。「大雨で、家にたどりつくのに〜した」 **33 行[い]き悩[なや]む** 進むのに苦労する、苦しむこと。「雪で道を~」「ゆきなやむ」ともいう。 **34 苦戦[くせん]** 困難な状況下で、苦しみながら目的の達成を目指すこと。「今の経済状況では、今度のわが社のプロジェクトも〜はまぬがれないだろう」 **35 苦闘[くとう]** 困難な目的を達成するのに苦しむこと。「理想の辞書を追求して〜する執筆者」 **36 悪戦苦闘[あくせんくとう]** 困難な状況下で、苦しみながら物事を行うこと。「不況が続き、借金の返済に~する」 ●苦学する → 1806学ぶa●学ぶ ●苦行する → 4601修めるa●修業する ●苦吟する → 1908詠むa●その他 ●その他 **37 ひいひい言[い]う** あまりの苦しさ・つらさ・痛みなどに耐えかねて、弱音を吐くようす。「連日の厳しい練習に、新入部員たちはひいひい言っている」 **38 目[め]を白黒[しろくろ]させる** 食べものがのどにつかえるなどして、苦しくて目玉を動かす。「もちがのどにつかえて~」 **39 泣[な]かされる** つらいことやいやな思いをさせられる。「次から次に問題を起こしてね。あの子には本当に泣かされた」「今回の撮影では天候に泣かされた」 ## C 形容詞の類 ●苦しい **00 苦[くる]しい** 精神的・肉体的に我慢できず、その状態からのがれたい感じである様子。「ちょっと走っただけで、すぐに息が苦しくなる」「がんの父に本当のことを隠すのは苦しかった」「〜ときの神頼み」 **01 きつい** 我慢できないほど、程度が激しい・厳しい様子。「優勝するためには、〜練習に耐えなくてはならない」 **02 心苦[こころぐる]しい** 自分が相手から恩恵を受けるだけで、何も与えることができなかったり、期待などに応えられなかったりして、すまない気持ちで苦しい様子。「仲人をお願いするのは本当に〜ことだ」「皆さん、大変楽しみにされていたようで〜のですが、夏休みのキャンプは中止になりました」 **03 息苦[いきぐる]しい** ①息をするのが苦しい様子。「動悸がして〜」②雰囲気が重くて息がつまる様子。「狭くて〜部屋だ」「毎日会議ばかりで息苦しくなってくる」 **04 重苦[おもくる]しい** 押しつけられるようないやな感じがして苦しい様子。「胃が~」 **05 重[おも]っ苦[くる]しい** 「重苦しい」よりも、口語的な感じが強い。「どうにも腹が〜」 **06 寝苦[ねぐる]しい** 暑かったり寒かったり、疲れすぎて眠りが浅かったりして、うまく眠れず、眠りにくい様子。「寝苦しそうだけど、具合が悪いのかしら」「むし暑くて〜夜」 **07 胸苦[むなぐる]しい** 胸がおさえつけられるようで苦しい様子。「布団が重くて〜」「過度の緊張で胸苦しくなる」 ●暑苦しい → 8506暑いc ●耐え難い → 2901耐えるa●たえられない様子 **08 辛[つら]い** 苦痛を覚え、耐えがたい様子。「こんな〜思いはもうしたくないと思った」 **09 痛[いた]い** 心に苦しみを感じる様子。「戦争で亡くなった子らのことを考えると胸が~」 **10 苦[にが]い** つらく、思い出したくない様子。「学生時代のことというと、〜思い出がたくさんある」 **11 ほろ苦[にが]い** 少し苦い様子。「〜初恋の思い出」「〜デビューとなった初登板」 ●切ない → 0900悲しむc ## d 形容動詞の類 **00 苦[くる]し気[げ]** 苦しそうな様子。「マラソンランナーが〜な表情をして走る」 **01 苦[くる]し紛[まぎ]れ** 追い詰められて困ったあげくにする様子。「その場しのぎに〜のうそをつく」 **02 苦肉[くにく]の** 困難な状況から抜け出すために苦しまぎれに行うことである様子。「〜の策を講じる」 **03 窮余[きゅうよ]の** 追い詰められて困ったあげくの果てである様子。「〜一策でなんとか解決した」 **04 悶々[もんもん]** 悩み、苦しんで、どうすることもできずにいる様子。「彼女のことで〜とした日々を過ごす」「〜たる一夜が明けた」 **05 青息吐息[あおいきといき]の** 非常に苦しい状態で、今にも止まってしまいそうな状態にある様子。「資金繰りがうまくいかず、工場の経営は~だ」 ●気息奄々 → 9803滅びるd ●血の出るような → 4401努めるd ## h 名詞の類:コト・サマ ●苦しみ **00 苦[くる]しさ** 苦しい状態・程度。「これくらいの〜は我慢しなくてはいけない」 **01 苦[くる]しみ** 苦しむこと。「いくつもの〜を乗り越える」 **02 苦[く]** 苦しみ。「〜は楽の種(苦は、やがてはむくいられるものだ)」 **03 悶[もだ]え** もだえること。「心の~」 **04 苦痛[くつう]** 肉体的・精神的に感じる苦しみや痛み。「じっと正座しているのはなんとも〜だ」 **05 苦難[くなん]** 苦しみや難儀。「〜の人生を歩んできた」 **06 苦渋[くじゅう]** 思いどおりに物事がはかどらない苦しみ。「彼は難問をかかえ〜に満ちた顔をしている」 **07 艱難[かんなん]** つらくて、大変な苦労をすること。「〜汝を玉にす(つらいことや苦しい <180> # 苦しむ1100h~あえぐ1101f **痛苦[ツウク]** 痛み、苦しむこと。「闘病生活で〜に耐え続ける」 **憂き目[うきめ]** つらく苦しい経験。「戦争が始まり、彼らは強制収容の〜にあった」「折からの不況で、倒産の~をみることになった」 **塗炭の苦しみ[トタンのくるしみ]** 泥にまみれ炭火で焼かれるような、つらく、はなはだしい苦しみ。「飢饉に〜を味わう」 **苦楽[クラク]** 苦しみと楽しみ。「夫と長年〜を共にしてきた」 ## ▶気苦労 → 0508疲れるh ## ●あることによる苦しみ **責め苦[せめく]** 責めさいなまれる苦しみ。「地獄のような〜にあう」 **病苦[ビョウク]** 図病気による苦しみ。「看護婦が〜に悩む患者の心を慰める」 **貧苦[ヒンク]** 貧しさによる苦しみ。「〜に負けずに勉学に励む」 **労苦[ロウク]** 肉体などをつかって、骨身を折ること。「長年の〜に報いる」 **生活苦[セイカツく]** 毎日の生活に伴う経済的な苦しみ。「父の会社が倒産して、一家は〜に陥った」「〜で心中」 **愛別離苦[アイベツリク]** 仏教で、八苦の一。親・兄弟・夫・妻・子供などの愛する人と別れる苦しみ。「家族を苦しめる最たるものは~だ」 ## ●苦しい状況・立場 **逆境[ギャッキョウ]** 物事がうまくいかず、苦労の多い人生の状態。「~にめげるな」→順境 **苦境[クキョウ]** 抜け出すことが困難な、苦しい状態や立場。「~に立たされる」 **窮境[キュウキョウ]** 苦しみを感じる厳しい状態。「~を脱する精神力が欲しい」 **窮地[キュウチ]** 追い詰められ、逃れられない苦しい状態。「~に陥る」「~を脱する」 **窮状[キュウジョウ]** 非常に苦しい状態。「被災民の〜をなんとかしようと、救援活動を始めた」 **自縄自縛[ジジョウジバク]** (自分の縄で自分を縛ることから)自分の言動が自分を束縛し、どうにもならなくなる苦しい状況。「相手に対してつけた厳しい条件が自分にはねかえって~に陥ることになった」 **針の筵[はりのむしろ]** 仕事や人生において一時も心が安まらない苦しい状態のたとえ。「責任問題を追及され、会社では〜に座らされている気分だ」 **苦節[クッセツ]** 苦しみに耐えながら、意志や信念を守り通すこと。「彼の政治家としての〜も、これで終わりだ」「~何十年」「〜を守る」 **臥薪嘗胆[ガシンショウタン]** 目的を達成するために、長い間、苦心・苦労を重ねること。「~の末、王位を奪還する」◇古代中国の故事から。「臥薪」はたきぎの上に寝る意。「嘗胆」は胆をなめる意。 ## ●苦役 → 3904こらしめるi●罰・刑罰の種類、4303働くh●働くこと ## S 名詞の類:ヒト **苦労人[クロウニン]** 数々の苦労を経験した人。「〜だからこそ他人の気持ちを理解できるのだ」 **叩き上げ[たたきあげ]** 下積みの苦労を重ねて、努力して高い地位についた人。「あの人は~だから、僕らの苦労は理解してくれるはずだ」 ## ▶苦学生 → 1806学ぶs●学校で学ぶ人 ## u 名詞の類:トコロ **苦海[クカイ]** 仏教で、海のように広く深い苦しみの世界である人間の世界。 **苦界[クガイ]** □①仏教で、苦しみの絶えない人間の世界。②遊女のつらい境遇。「~に身を沈める」 **火宅[カタク]** 仏教で、火につつまれる家にたとえた、苦しみに満ちたこの世。 **生き地獄[いきジゴク]** この世のものとは思えないほど、苦しみに満ちたところ・ありさま・状態。「戦場は、まさに~だった」 ## ●地獄 → 3404信じる●地獄 # 1101 あえぐ ## a 動詞の類 **あえぐ[あえぐ]** 走ったあとなどで、息を立てんばかりに荒々しく苦しそうに呼吸する。「あえぎながら山を登る」 **息急く[いきせく]** 呼吸が速く、荒くなる。はあはあと息を切って、せかせかと走ったり吸ったりする。「彼はそのニュースを聞いて駆け込んできて、息急きながら話した」 **息切れ[いきぎれ]** ①呼吸が苦しくなって、はあはあとあえぐこと。「坂道を全力で走ってきたので〜した」②長時間の仕事などで、気力が尽きてあとが続かなくなること。「長丁場なんだから、張り切りすぎると〜するよ」 **息が切れる[いきがきれる]** はげしく運動したあとなどで呼吸困難になる。「100メートル走を全力で走ってきたので息が切れた」 **息詰まる[いきづまる]** 極度の興奮や緊張などで、息が詰まって苦しそうに呼吸する。「~ような大熱戦だった」◇「息詰まる(ような)+名詞」の形で用いる。 **肩で息をする[かたでいきをする]** 呼吸が苦しくて、肩を上下させてはあはあとする。「彼は肩で息をしながら懸命に何かを訴えた」 **息を弾ませる[いきをはずませる]** 走ったあとなどで、はあはあと激しい息づかいをする。「彼は息を弾ませながら走ってきた」 **うめく[うめく]** 苦痛のために、思わず声を出す。「事故現場では多数の負傷者がうめいていた」 **唸る[うなる]** 低い声を長く引っ張り、苦しそうに出す。「高熱が出てうんうん~」 **呻吟[シンギン]** 図苦しんでうなること。「作品が思うように書けず、ひとり~する」 **魘される[うなされる]** 怖い夢を見たり高熱が出たりして、苦しがって声を出す。「恐ろしい夢でも見たのか、その夜彼はひどくうなされていた」 **熱に浮かされる[ネツにうかされる]** 高熱のために、意識が正常でなくなり、うわごとを言う。「男は熱に浮かされながら、女の名を何度も呼んだ」 ## f 副詞の類 **うんうん[うんうん]** 苦しがってうなる様子や、その声を表す語。「はしかにかかった子 <181> 供が〜うなっている」 **はあはあと** 苦しがって息をする様子や、その音を表す語。「全力疾走して、〜と肩で息をしている」 **ふうふうと** 苦しそうに息をする様子や、その音を表す語。「父は〜と荒い息をしながら、われわれより少し遅れて頂上に着いた」 **ぜいぜいと** 息が切れかかって苦しそうに息をする様子や、その音を表す語。「風邪をひいた弟が〜とあえいで苦そうだ」 ●急き切って → 3100急ぐa●非常に急ぐ様子 ## h 名詞の類:コト・サマ ●あえぎ **喘[あえ]ぎ** 苦しそうにせわしく息をすること。「隣の〜から病人のか〜が聞こえてくる」▷〜声 **喘鳴[ぜんめい]** 肺や気管支などが病的な状態で呼吸するときに出る、ぜいぜいという音。「『ぜいぜい』という苦しそうな〜」 ●喘息 → 9507病むi●呼吸器系のおもな病気・症状 ●うめき **呻[うめ]き** うめくこと。「負傷した兵士が〜をもらした」 **うなり** 「うめき」▷「うめき声」の両方用いられるのに対して、「うなり」は「うなり声」の形で用いられることが多い。 # 1102 悩む ## a 動詞の類 **悩[なや]む** ある困った事態に直面し、どうしたらよいかと考えるが、その方法がわからない状態になって苦しむ。「恋に〜」「進路について〜」「肩こりに〜」◇「苦しむ」よりも精神的な場合に用いられる。 **思[おも]い悩[なや]む** あれこれ思って、悩む。「将来のことを〜」 **思[おも]いあぐねる** 考えがまとまらず、あれこれと考えあぐねる。「あれこれ試してみたが、どれがいちばんよい解決策か〜」 **気[き]に病[や]む** 何かを気にして悩む。「チームが負けたことを〜」「失敗を〜」 **思[おも]い余[あま]る** あれこれ思い考えるが、よい考えが浮かばず、そのことに耐えられなくなる。「思い余って自殺した」「思い余って秘密を打ち明ける」◇「思い余って」の形で用いられることが多い。 **懊悩[オウノウ]** 悩みもだえること。「失敗がたび重なり〜する」 **屈託[クッタク]** あれこれと気にかかって悩むこと。「〜した気持ちで日々を過ごす」 **頭[あたま]を悩[なや]ます** どうしようかと悩む。「子供たちの進路に〜」 **頭[あたま]を痛[いた]める** 心配ごとなどで悩み、苦痛を感じる。「借金の返済に〜」 あえぐ1101f~悩む1102d ●思い乱れる → 6600乱れるa●乱れる ●わずらう **煩[わずら]う** どうしようかと苦しみ、悩む。「順風満帆の人生で、何ひとつ〜ことはない」◇現代語では他の動詞と複合して使うことが多い。 **思[おも]い煩[わずら]う** いろいろ思って苦しみ、悩む。「老後のことを〜と、寝つかれない」 ▶煩悶する → 1100苦しむa●苦しむ ●手がかかる **手[て]が掛[か]かる** そのものに対して、いろいろと世話をしたりしなくてはならないことが多くある。「この子はあまり手がかからない子だった」「人工芝にくらべて天然の芝は気持ちがいいが、いい状態を維持するにはとても〜」 **手間[てま]が掛[か]かる** それぞれの時間を要するいろいろな世話や手入れがいやになるほど多くある。「無農薬で野菜を育てるのには、ひどく〜」 **世話[セワ]が焼[や]ける** その人に対していろいろと世話を焼きたいと思うことが、いやになるほど多くある。「あれがないだのこれをしろだの、ほんとうに〜人だ」 ## c 形容詞の類 ▶悩ましい **悩[なや]ましい** 問題などの解決の仕方がわからず、悩むことが多い様子。「日米間には〜問題が山積している」 **悩[なや]み多[おお]い** あれこれ悩むことが多い様子。「戦後の〜時代」◇「悩み多き年ごろ」のように、文章語的に用いられることもある。 **頭[あたま]が痛[いた]い** 心配ごとで悩む様子。「今月も赤字で〜」 ●わずらわしい **煩[わずら]わしい** あることをについて、気をつかったり労力をつかったりすることが非常に多く、それをやりたくないと思う様子。「確定申告の手続きは〜」「早く〜ことから解放されたい」 **扱[あつか]い難[にく]い** 簡単には扱えないで、頭を痛める様子。「年配者にとってワープロやパソコンは〜」 **煩[うるさ]い** 気に入らないことが多くて、わずらわしいと思う様子。「親の話はいつも〜」「もしもこの話が外部に知れると〜ことになる」◇「五月蠅い」とも書く。 **面倒臭[めんどうくさ]い** 物事が非常に面倒くさい様子。「手続きが〜」「乗り換えの駅が多すぎて〜」◇「めんどくさい」ともいう。 **七面倒臭[しちめんどうくさ]い** ひどく面倒くさい様子。「親戚との付き合いは〜ことが多い」◇「七」はあて字。 ▶ややこしい → 6602絡まるa ## d 形容動詞の類 ▶悩ましい様子 **悩[なや]める** 悩んでいる様子。「中学受験で、〜小中学生が年々増えているらしい」 ●わずらわしい様子 **煩瑣[ハンサ]** 細かいことが多く、わずらわしい様子。「〜な手続きは省略したい」 <182> 悩む1102d〜ふさぐ1103a **煩雑[ハンザツ]** 細かいことがごちゃごちゃになっていて、扱いがわずらわしい様子。「〜な事務で、する気にもならない」 **面倒[めんどう]** 物事がわずらわしいので、できればそれをしたり、それにかかわったりしたくないと思う様子。「これは〜な話になった」 **七面倒[しちメンドウ]** 非常に面倒な様子。「〜な交渉はごめんだ」◇「七面倒」はあて字。 **億劫[オックウ]** 面倒くさくてする気にならない様子。「礼状を書くのも〜だから、電話ですまそう」 **厄介[やっかい]** ある事柄が扱いにくいので、できればかかわりたくないと思われる様子。「〜な相談を持ち込まれた」◇「厄介」はあて字か。わざわいのめぐりあわせの意の「厄会」の転といわれるが未詳。 ●大儀な → 508疲れるd ●繁雑な → 6602絡まるd **微妙[ビミョウ]** ある物事の、細かい部分の性質があいまいなために、その他のものと区別がつきにくい様子。「彼女の態度の〜な変化に気づいた人は少なかった」「私の意見と彼の意見は似ているが〜に違う」「〜な色合いの花」「彼は〜な言い方をした」「言葉の〜なニュアンス」「彼は〜な立場に立たされている」 **デリケートな** 繊細であったり微妙であったりして、損なわれやす(く、扱うのが難し)い様子。「彼女たちは〜な年ごろだから、扱うのが難しい」「それは〜な問題だから、慎重に対処すべきだ」 ▶delicate ●苦労性の **苦労性[くろうしょう]** ちょっとしたことでも、あれこれ心配し、悩む性格である様子。「〜の母は、なんでも悲観的に考えてしまう」 **貧乏性[びんぼうしょう]** ささいなことにくよくよする性格である様子。「〜の姉は、少しもじっとしていられない」 ## f 副詞の類 **くよくよ** あれこれと思い悩む様子。「いつまでも〜と気に病んでいても仕方がない」 ## h 名詞の類:コト・サマ ▶悩むこと **悩[なや]み** 精神的に苦痛や負担を感じること。「いくら考えても〜は尽きない」 **頭痛[ずうつう]** 心配・悩みの意の比喩的表現。「息子がちっとも勉強しないのが〜のたねだ」 **煩悩[ボンノウ]** 仏教で、身心を悩ますいっさいの精神作用。(貪・瞋・痴)は、その最も根元的なものとされる。「〜に悩まされる」「〜のとりことなる」 ●手間・手数 → 4303働くh●労力 ●その他 **心身症[シンシンショウ]** 精神的な悩みなどが原因となって起こる身体的な症状。「〜で、慢性的的に頭痛やめまいがする」 **神経症[シンケイショウ]** 不安などの心理的な原因から生じる、心身の機能の障害。不安神経症・恐怖症・ヒステリーなど。 **ノイローゼ** 「神経症」の、やや通俗的な言い方。「受験勉強で〜ぎみだ」「育児〜」◇「神経症」より幅広く用いられる。▷Neurose # 1103 ふさぐ ## a 動詞の類 ●ふさぐ **鬱[ふさ]ぐ** 何かに閉ざされたような気分になる。「雨天続きで気が〜」「そうふさいでばかりいないで、出かけてきたら」◇「鬱ぐ」とも書く。 **鬱[ふさ]ぎ込[こ]む** すっかり気がふさいだ状態になる。「失恋の痛手から1週間も〜」 **滅入[めい]る** いやなことがあったりして元気がなくなり、気分が晴れない状態になる。「これといった理由がないのになんとなく気が〜」 **腐[くさ]る** 気力をなくす。「進級できずに〜」「そう〜なよ。そのうちいいこともあるさ」 **曇[くも]る** 心配なことがあるなどして、気が晴れない状態になる。「老後のことを考えると心が〜」 **鬱屈[ウックツ]** 気分が晴れないままで、もやもやした日々を過ごす」「仕事で失敗して〜した」 **くさくさする** 不快で、気持ちが晴れない。「成績が伸び悩み、気持ちが〜」 **むしゃくしゃする** 不満や怒りなどがあるために、気持ちがすっきりと晴れない。「なんとなくむしゃくしゃしていたので、けんかしてしまった」 **沈[しず]む** 不都合な事態に直面し、打開できなくて気持ちが晴れない状態になり、行動が消極的になる。「悲報を聞いて皆が沈んでいるなかで、子供だけがはしゃいでいた」「憂いに〜」 **沈[しず]み込[こ]む** すっかり沈む。「無二の親友を亡くして悲しみに〜」 **消沈[ショウチン]** 気力がなくなり、沈み込むこと。「当の本人はひどく〜している」◇「銷沈」とも書く。 **意気消沈[イキショウチン]** 意気込みがなくなり、元気がなくなること。「破談となると〜するのももっともだ」 **落[お]ち込[こ]む** 気分がすっかり沈んだ状態になる。「試合に負けて落ち込んでいる友人を、どう励ましたらよいものやら」 **気落[きお]ちする** 元気がなくなり、しょんぼりすること。「レギュラーから外されて補欠になり〜した」 **気[き]を落[お]とす** 気落ちする。「抽選にもれたからとて〜な」◇ふつう、相手のことについて用いる。 **力[ちから]を落[お]とす** 頼みとしていた人が死んだりして、がっかりする。「お気持ちはお察しいたしますが、どうか力を落とさないでください」 <183> **肩[かた]を落[お]とす** がっかりして元気がなくなるような感じになる。「今年も合格できず〜」 **肩[かた]を窄[すぼ]める** がっかりして小さくなるような感じになる。「門前払いを食い、肩をすぼめて帰っていった」 **打[う]ち拉[ひし]がれる** 生きる意欲を失ってしまうほど沈み込む。「度重なる災害に〜」 **落胆[ラクタン]** 望みがなくなって、がっかりすること。「試験に落ちて、彼はひどく〜していた」「彼女は深い〜の色を浮かべた」 ●くじける → 3706負けるa●くじける ●がっかりする **がっかりする** 期待・希望どおりにならず、何もする気がなくなること。「自信のあった作品が選にもれて〜した」「彼の根性のなさには〜した」「せっかくの花見なのに、天気が悪くて〜だ」 **幻滅[ゲンメツ]** 夢から覚めたように、現実を見て本当の姿にがっかりすること。「芸能界の裏を見て〜してしまった」 **拍子抜[ひょうしぬ]けする** 張り切っていた気持ちがなく、張り合いがなくなってがっかりすること。「試験は〜するほど簡単だった」 **失望[シツボウ]** あてがはずれて望みを失うこと。「もっと活躍してくれると思ったのに、彼には〜したよ」 ●絶望する **絶望[ゼツボウ]** 希望をすっかり失うこと。「飛行機事故で愛する家族を失い、彼は人生に〜してしまった」 **世[よ]を果無[はかな]む** 明るい将来がないと思い、生きているのがいやになる。「〜んで自殺するなんて」◇「世を儚む」とも書く。 **目[め]の前[まえ]が暗[くら]くなる** 強い悲しみや衝撃的なことに出会って希望を失い、この先どうしてよいかわからなくなる。「勤めていた会社が倒産したときには、目の前が暗くなった」 **目[め]の前[まえ]が真[ま]っ暗[くら]になる** 「目の前が暗くなる」の強調表現。「突然の夫の死に、私は目の前が真っ暗になった」 ●気抜けする **気抜[きぬ]けする** 今までの張りつめた気持ちがなくなって、ぼんやりすること。「予想したよりも参加者が少なくて〜してしまった」 **気[き]が抜[ぬ]ける** 張りつめていた気持ちが急になくなる。「入試が終わると、気が抜けてしまった」 **腑抜[ふぬ]ける** 気持ちがしっかりしておらず、情けない状態になる。「抑揚のない、ふぬけたような笑い声」「心の支えを失った彼女は、ふぬけてしまったかのように、何日もぼうっとしていた」◇「ふぬけた」の形で用いられることが多い。 **虚脱[キョダツ]** 気抜けして何もする気にならなくなること。「突然のリストラで〜したまま日々を過ごす」 ▷〜感・〜状態 ふさぐ1103a~c **自失[ジシツ]** 自分の身分を忘れ、呆然とすること。「あまりにあっけない幕切れに、私はしばらく〜して、ぼんやり立ちつくしていた」「定年を間近にして妻に離婚の話を切り出され、あまりのことにしばし〜した」 ▷茫然~ **放心[ホウシン]** 心を奪われたようにぼんやりすること。「彼女は〜したように窓の外の景色を見ていた」▷~状態 ●しおれる **萎[しお]れる** 元気をなくして弱々しく見える。「彼は失恋の痛手で、すっかり〜」 **打[う]ち萎[しお]れる** 「しおれる」の強調表現。「たび重なる不幸に、すっかり打ちしおれている」 ●なえる **萎[な]える** 気持ちが張りをなくしてぐったりすること。「手ひどく叱られて、〜てしまった」 ●しょげる **悄気[しょげ]る** がっかりして元気がなくなる。「ちょっと失敗したぐらいで〜なよ」◇「悄気」はあて字。 **悄気返[しょげかえ]る** すっかりしょげる。「先生にしかりつけられて〜」 **しょぼくれる** 元気がなくて、みじめな様子になる。「テストの結果が悪く、〜」 **時化[しけ]る** 不景気になったりして、元気がなくなる。「よう、相変わらずしけた顔してるなあ」◇「時化」はあて字。通常「しけた」の形で名詞を修飾する。 **しゅんとする** がっかりして、しょんぼりと気をなくす。「批判されたからといって、そんなに〜なよ」 **しゅんとなる** がっかりして、すっかり元気がなくなる。「子供たちは好きな先生にしかられて、しゅんとなってしまった」 ●うなだれる → 2304うつむくa●うなだれる ## C 形容詞の類 **暗[くら]い** 気持ちや雰囲気、人の性格、声の様子などが晴れ晴れしない感じである様子。「事故のニュースを聞いて〜気持ちになる」「彼は〜声で悩みを語った」や明るい **陰気[インキ]くさい** いかにも陰気で、いやな感じがして悩み、晴れ晴れしない様子。「〜話はやめにしよう」◇関西地方の方言。 **陰気臭[いんきくさ]い** いかにも陰気な様子。「その当時われわれの事務所は、裏通りの〜雑居ビルにあった」 **湿[しめ]っぽい** 気持ちが沈んで陰気な様子。「〜話はもうやめてしまおう」 **冴[さ]えない** 気持ちが沈んですっきりとしない様子。「どうしたんだ、このごろ〜顔色をしている」◇「冱えない」とも書く。 **浮[う]かない** 気持ちが沈んで、晴れ晴れしない顔つきである様子。「〜顔をしてどうしたんだい」◇「浮かぬ」ともいう。 **憂[う]い** 思うようにならなくて、つらく、心が晴れない様子。「そのような〜思いは二度としたくない」「憂きこと多き世の中」 **物憂[ものう]い** なんとなく気分が晴れない様子。「〜雨降りの一日だった」◇「懶い」 <184> ふさぐ1103c〜苦しめる1104a とも書く。 **気[き]が重[おも]い** 予想される事態などを考えたりすると、気持ちが沈む様子。「午後から不毛な会議があると思うと、朝から〜」 **遣[や]る方無[かたな]い** 無念さや怒りなどを晴らす方法がない様子。「憤懣〜といった表情だ」 **遣[や]る瀬無[せな]い** つらい気持ちが晴れず、それを紛らす手段がない様子。「浪人時代は〜思いでいっぱいだった」 **重苦[おもくる]しい** 雰囲気・状況が押さえつけられるようで、そこにいると苦しくなるような様子。「会議では結論が出ないまま〜沈黙が続いた」◇「おもぐるしい」ともいう。 **重[おも]っ苦[くる]しい** 「重苦しい」の、くだけた言い方。「なんか〜感じがして、そこにはいられなかったよ」 **鬱陶[うっとう]しい** 心が晴れず、気持ちがすっきりしない様子。「ぐずついた〜天気が続いている」「次から次へと〜問題が持ち上がる」 ## d 形容動詞の類 ●気持ちがふさぐ様子 **暗鬱[アンウツ]** 暗くて、気がふさぐ様子。「〜な気分で布団から出られない」 **暗然[アンゼン]** 暗くて、心がふさぐ様子。「恩師の突然の訃報に〜として言葉を失う」◇「黯然」「闇然」とも書く。 **暗澹[アンタン]** 見通しが立たず、気持ちが暗い様子。「前途は〜たるものだ」 **陰気[インキ]** 気分が暗くなる性質である様子。接していると気持ちが暗くなりそうな様子。「その役人はやせた〜な男で、私の申請をすんなり受け入れるとは思えなかった」「薄汚れた北向きの〜な部屋」「冬の〜な曇り空」▶陽気な **陰性[インセイ]** 消極的で陰気な性質である様子。「ひ弱で〜の男」▶陽性な **根暗[ねくら]** 生まれつき暗い性質である様子。「〜な男」▶根明な **陰陰[インイン]** もの寂しく、気が滅入るような気分である様子。「重苦しい〜たる空気」「すすり泣く声が〜と聞こえてくる」 **陰陰滅滅[インインメツメツ]** どうしようもないほど陰気な様子。「〜とした通夜」 **陰鬱[インウツ]** 陰気で、心が晴れない様子。「〜な顔でまったく明るさがない」 **鬱鬱[ウツウツ]** 心が晴れ晴れしない様子。「〜として心底楽しめない」 **悄然[ショウゼン]** しょんぼりと元気をなくしている様子。「〜と肩を落とす」 **気鬱[キウツ]** 気分が晴れない様子。「カラオケで〜を散じる」 **沈鬱[チンウツ]** 気分が沈んで、ふさいでいる様子。「敗因を〜な表情で語る」 **不景気[フケイキ]** 気分が落ち込んで、沈んだような様子。「そんな〜な顔は見たくなあい。とっとと失せろ」 **憂鬱[ユウウツ]** 気持ちがふさぎ込み、何もしたくなくなる様子。「老後のことを考えると〜になる」▶~質◇「幽鬱」とも書く。 **メランコリックな** 「憂鬱」の洋語的表現。「音楽が〜な気分にさせられる」 ▷melancholic **アンニュイな** 意欲を失って、ものうい様子。「何をする気にもなれない〜な午後」 ▷ennui ●その他 **絶望的[ゼツボウテキ]** 望みをすっかり失ってふさぎ込む様子。「親にも見放され〜な気分になる」 **失意[シツイ]** 物事が思いどおりにならないことに失望し、元気をなくすこと。「〜のうちに世を去る」「〜のどん底」▶得意 **茫然[ボウゼン]** 大きな衝撃を受けたりして、気抜けしたようにぼんやりとする様子。「彼が去ったあと、彼女はしばらく〜とそこに立ちつくしていた」▷〜自失◇「呆然」とも書く。 ## f 副詞の類 **しおしおと** 元気がなく、しょんぼりした様子。「門前払いを食らい、〜と引き下がる」 **しょんぼり** 元気がなく、沈んでいる様子。「質問にひとり〜と座っている」 **しょぼんと** 気力をなくして、しょんぼりして寂しそうな様子。「飼っていた小鳥がいなくなって、息子は〜している」 **がっくり** 意気込みがなくなり、しょげかえる様子。「1回戦で敗退し〜と肩を落とす」 ●とぼとぼ → 2500歩くf●その他 ## h 名詞の類:コト・サマ **憂[うれ]い** 思うようにならず、心が晴れ晴れしないこと。「〜を晴らす手段がない」 ▷〜晴らし **憂鬱[ユウウツ]** 気持ちがふさぎ込むこと。「〜を感じる」「〜になる」 **鬱[ウツ]** 気持ちがふさいで晴れ晴れしないこと。「〜を散ずる」 **メランコリー** 「憂鬱」の洋語的表現。「夏の日の〜」 ▷melancholy ●鬱病 → 9507病むj●精神のおもな病気・症状 ## Z その他 **おやおや** 軽い失望を表す言葉。「〜、たったこれだけしかないのか」 **やれやれ** 期待がはずれたり、がっかりしたり、疲れたり、あきれたりしたときに発する言葉。「〜、またやりなおしか」「〜、まだあと1時間も歩くのか」 # 1104 苦しめる ## a 動詞の類 ●苦しめる **苦[くる]しめる** 相手に何かをしかけて、苦しむようにする。「質問を浴びせて相手を〜」「国民を〜政治」「借金に〜」「一生を〜」 <185> 苦しめる1104a〜いじめる1105a **苦[くる]しませる** 相手を苦しむようにしむける。「兵糧攻めで敵を〜」◇「苦しめる」よりも、多少間接的。 **苛[さいな]む** ひどい苦痛を与えて苦しめる。「不安にさいなまれる」◇「噴む」とも書く。 **責[せ]め苛[さいな]む** 容赦なく責めて、さいなむ。「良心に責めさいなまれる」 ●責める → 3904こらしめるa●責める ▶悩ませる **悩[なや]ませる** 心配するように仕向ける。「いつも心配をかけて親を〜な」「商売のことで頭を〜」 **悩[なや]ます** 「悩ませる」のやや古い感じの言い方。「偏頭痛に悩まされる」 ●困らせる **困[こま]らせる** 困るようにする。「わがままばかり言って、ぼくを困らせないでおくれ」 **困[こま]らす** 「困らせる」のやや古い感じの言い方。「自分勝手な隣人に困らされる」 ●わずらわせる **煩[わずら]わせる** 面倒な負担をかけて悩ませ、疲れさせる。「先方のお手を〜ことになり心苦しい」 **煩[わずら]わす** 「煩わせる」のやや古い感じの言い方。「先生のお手を〜までもありますまい」 ●悲しませる **悲[かな]しませる** 精神的苦痛を与えて、悲しい気持ちにさせる。「あまり〜ような危ないことはしてくれるな」 **悲[かな]します** 「悲しませる」のやや古い感じの言い方。「君を〜ようなことは絶対にしない」 **泣[な]かせる** 悲しい気持ちにさせる。「あの映画はずいぶん泣かせたものだ」 **泣[な]かす** 「泣かせる」のやや古い感じの言い方。「あんまり親を〜な」 **親不孝[おやふこう]** 親に心配をかけたり、悲しませるようなことをすること。「何が〜かといって、親に先立つことほど〜はない」 ## d 形容動詞の類 ●親不孝な **不孝[フコウ]** 親を大事にせず、親に心配をかけるなどしてみない様子。「先立つ〜をお許しください」 **親不孝[おやふこう]** 親を大事にせず、親に心配をかける様子。「親を泣かせるようなことをして、〜な子だよ」 ▷〜者 ## h 名詞の類:コト・サマ ●人民を苦しめる政治 → 6705治めるh●よい政治・悪い政治 # 1105 いじめる ## a 動詞の類 ●いじめる **苛[いじ]める** 弱い者や気に食わない相手をいじめて快感を得る。「女の子を〜な」◇「虐める」とも書く。 **いびる** おもしろ半分に、意地悪くいじめる。「嫁を〜姑を描いた作品は多い」 **虐[しいた]げる** 強者が弱者に対してむごい扱いをする。「領主が農民を〜」 **虐待[ギャクタイ]する** いじめること。「人間が動物を〜するのは許せない」「子供を〜するひどい親」 **迫害[ハクガイ]する** 人種・思想などを理由に自由を奪ったり、いじめたり、苦しめたりすること。「長い間〜されてきた異教徒」 **足蹴[あしげ]にする** 人を足でけるようなひどい仕打ちをする。「領民の訴えを〜暴君」 **甚振[いたぶ]る** 楽しむように弱い者をいじめる。「猫が捕らえたねずみをいたぶって遊んでいる」 **嬲[なぶ]る** いじめることがおもしろくて、いじめる。「猫がねずみを〜」 ●痛めつける → 3904こらしめるa●痛めつける ●からかう **からかう** おもしろ半分に、相手のいやがったり恥ずかしがったりすることを見て楽しんだりする。「子供は大人を〜ものではない」 **おちょくる** からかって、ばかにする。「弱いからといって〜な」◇「ちょくる」ともいう。関西地方の方言。 **冷[ひ]やかす** 相手の異性関係や熱心にしていること、まじめにやっていることに、無責任で意地悪な言葉をかける。「新郎新婦が披露宴の席でひやかされる」 **茶化[ちゃか]す** まじめなことを不まじめな言葉でからかう。「まじめな話だからちゃかさずに聞け」◇「茶化す」はあて字。 **囃[はや]す** 人の失敗や奇妙なことを大げさに言い立てる。「言い間違いを生徒たちがいっせいに〜した」 **囃[はや]し立[た]てる** 大勢で盛んにはやす。「新婚夫婦をやんやと〜」 **混[ま]ぜっ返[かえ]す** 話に口出しをして、話を混乱させる。「口をはさんで人の話を〜な」◇「まぜかえす」ともいう。 **野次[やじ]る** 興味本位に人の言動を非難したりしてじゃまをする。「相手チームのエラーを〜」◇「弥次る」とも書く。「野次る」「弥次る」はあて字。 **揶揄[ヤユ]** 皮肉を言ってからかうこと。「政治家を〜した小説を書く」 ●もてあそぶ **弄[もてあそ]ぶ** 軽く見て、遊び心で思いのままに扱う。「男心を〜のはよくない」◇「玩ぶ」「翫ぶ」とも書く。 **愚弄[グロウ]** 人をばかにしてもてあそぶこと。「人を〜するような発言を取り消せ」 **嘲弄[チョウロウ]** あざわらって、もてあそぶこと。「仲間から〜される」 **玩具[ガンぐ;おもちゃ]にする** ただ自分がそれによって楽しむものとして扱う。「人を〜なんて、許せない」 **焦[じ]らす** 相手が期待していることをわざと遅らせて、いらだたせ、苦しめる。「なかなか答えを言わずに相手を〜」 ▶翻弄する → 5401操るa●もてあそぶ <186> いじめる1105a~s ●はずかしめる **辱[はずかし]める** 名誉や地位などを傷つけ、恥をかかせる。「人前ではずかしめられる」 **侮辱[ブジョク]** 相手をばかにして恥をかかせること。「公衆の面前で〜された」「そういう〜には耐えられない」 **凌辱[リョウジョク]** プライドを傷つけ、はずかしめること。「会議の席上で〜されたからたまらない」◇「陵辱」とも書く。 ## d 形容動詞の類 **陰険[インケン]** 陰で悪いことをたくらんだり、意地悪をしたりする様子。「裏でこそこそやるのは〜なやり方だ」 **陰湿[インシツ]** 陰険で、ねちねちと意地悪をする様子。「〜ないじめの実態はつかみにくい」 **サディスティックな** 人をいじめることを楽しむような残酷な様子。「彼女の強い責め方には、ちょっと〜な感じがある」 ▷sadistic **自虐的[ジギャクテキ]** 自分で自分をいじめる様子。「何で自分がこんなに悩むのかと、我ながら少々〜になっていた」 **マゾヒスティックな** マゾヒズムの傾向がある様子。「あれだけ一方的に責められてもにこにこしているなんて、〜なやつだ」 ▷masochistic ●意地悪な → 3013むごいd ## h 名詞の類:コト・サマ **苛[いじ]め** いじめること。「〜を苦に自殺する子供がいるのは嘆かわしい」◇「虐め」とも書く。 **嫌[いや]がらせ** 相手のいやがることをわざとすること。「同僚の露骨な〜に耐えきれず、会社を辞めてしまった」 **嫁[よめ]いびり** 姑や小姑などが嫁をいびること。「〜にあって実家に帰った」 **セクハラ** (職場などで仕事の上下関係などを利用して)性的ないやがらせをすること。「たび重なる〜で会社を辞めた」◇「セクシャルハラスメント(sexual harassment)」から。 **加虐[カギャク]** 人をしいたげ、苦しみを与えること。▷~性 **嗜虐[シギャク]** 残虐なことを好むこと。▷~性・~趣味 **被虐[ヒギャク]** 虐待されること。▷~趣味 →加虐趣味 **自虐[ジギャク]** 自分で自分をいじめること。▷~趣味 **サディズム** 相手に苦痛を与えることによって、性的満足や喜びを得る異常心理。マゾヒズム ◇フランスの作家、マルキ=ド=サドの名から。▷sadism **サド** 「サディズム」の略。 **マゾヒズム** 相手から苦痛を与えられることによって、性的満足や喜びを得る異常心理。サディズム◇オーストリアの作家、ザッヘル=マゾッホの名から。▷masochism **マゾ** 「マゾヒズム」の略。 ## k 名詞の類:モノ **玩具[おもちゃ]** いじめて楽しんだり、もてあそんだりするもの。「男の〜になんかなりたくない」 ●野次 → 3902けなすk●けなす言葉 ## S 名詞の類:ヒト **苛[いじ]めっ子[こ]** いじめることが好きな子。「教師が〜を許す」 **苛[いじ]められっ子[こ]** 俗いつも決まっていじめられる子。「〜をかばう」 **嬲[なぶ]り者[もの]** もてあそばれ、いじめられる人。「皆で寄ってたかって〜にする」 **弄[なぶ]り者[もの]** 気晴らしにもてあそばれる人。「街で見かけた〜に、男たちは寄ってたかっていじめていた」◇特に「一時の性交渉の相手にされる女性」の意で用いられることが多い。 **サディスト** サディズムの性向が強い人。▷マゾヒスト **サド** 「サディスト」の略。「あの人には〜の気がある」 **マゾヒスト** マゾヒズムの性向が強い人。▷サディスト ▷Masochist **マゾ** 「マゾヒスト」の略。「しかられてうれしいなんて、君は〜の気があるの」 <187> # 12 困る・恥じる(困苦・恥辱) # 1200 困る ## a 動詞の類 ●困る **困[こま]る** いやだと思うことが自分の身に生じ、それをうまく処理したいと思うが、そのことをうまく処理できず、どうしたらいいかわからない状態になる。「小銭がなくて〜」「言葉が通じなくて〜」「金はいくらあっても困らない」「生活費にも〜暮らし」 **参[まい]る** いやだと思うことが自分の身に生じるが、そのことをうまく処理できず、どうしようもないとあきらめるしかなくなる。「不景気で中小企業の経営者は参っている」「今年の夏の暑さには参った」 **弱[よわ]る** いやだと思うことが自分の身に生じ、うまく処理できず、自分の無力さを感じる。「台風の影響で飛行機が欠航となり弱った」「断水ですか。それは弱ったなあ」 **困惑[コンワク]** 対処のしようがなくて分からず、戸惑い困ること。「奇妙な戦法に〜した」 **閉口[ヘイコウ]** 対処のしようがなくて参ること。「あの年寄りたちのしつこい質問には〜したよ」 **辟易[ヘキエキ]** うんざりしていやになったり困ったりすること。「彼女の長電話にはいつも〜する」 **迷惑[めいわく]** 他人のしたことでいやな思いをして、困ること。「タバコは皆が〜しますから吸わないでください」「人の〜もかまわずに大声で話す」「ご〜をおかけしました」 ●難儀する → 1100苦しむa●苦労して何かを行う ●とても困る **困[こま]り切[き]る** どうしようもなく、非常に困る。「鍵をなくして家に入れず困り切った」 **困[こま]り果[は]てる** 万策尽きて、まったく困る。「酒乱の父に〜」 **弱[よわ]り切[き]る** どうしようもなくて、すっかり弱る。「娘の夜遊びには弱り切っている」 **弱[よわ]り果[は]てる** 万策尽きて、まったく弱る。「突然の停電に〜」 **困苦[コンク]** 苦しみ悩むこと。「〜した学生時代、戦後の貧しいその時代を思い出して、頑張る」 **途方[トホウ]に暮[く]れる** 手だてが尽きてどうしたらよいのかがわからず、困りはてる。「異国の地で言葉が全然通じず〜」 **思案[シアン]に暮[く]れる** よい考えが何も浮かばず、困り切る。「このまま仕事を続けるか、すっぱりやめてしまうか、〜」 **頭[あたま]を抱[かか]える** 思案に暮れて、両手または片手で頭を支える。「今月も赤字で、思わず頭を抱えてしまった」 ●思うようにいかなくて困る **あぐねる** 思うようにいかず、すっかり困る。ふつう動詞の連用形につけて用いられる。 **あぐねる** 思うようにいかず、すっかり困った状態になる。ふつう動詞の連用形につけて用いられる。 **攻[せ]め倦[あぐ]む** あれこれ試みてもうまくいかず、どうしようもなく困る。「敵の守りが堅くて〜」 **考[かんが]え倦[あぐ]ねる** どうしてもよい考えが浮かばず、どうしようもなく困る。「同窓会に出席するか欠席するか考えあぐねています」◇「思いあぐねる」もほぼ同じ意を表す。 **探[さが]し倦[あぐ]ねる** いくら探しても見つけることができてどうしようもなく困る。「人込みではぐれてしまった友達を探しあぐねて、帰って来てしまった」 → 4801滞るa●行き詰まる●行き詰まる ●もてあます **持[も]て余[あま]す** うまく扱い切れず、困る。「多すぎるデータを持て余して、原稿が書けない」「時間を〜とはぜいたくなことだ」 **手[て]に余[あま]る** 自分の能力を超えていて、うまく扱えず困る。「ドアの修理は僕には〜仕事だ」 **手古摺[てこず]る** 思うように処理できずに、手間取ったりてこずったりして手間取り、困る。「災害の復旧に〜」◇「梃子摺る」とも書く。「手古摺る」「梃子摺る」はあて字。 **手[て]を焼[や]く** うまく扱えず、どうしてもてこずる。「子供のいたずらに〜」 **苦[くる]しむ** 理解や判断ができなくて、困る。「君の言っていることはまったく理解に〜」 ●退屈する → 1305飽きるa ●貧乏で困る → 8004貧しいa ## C 形容詞の類 **痛[いた]い** 大きな損害・被害などを受けるなどしてつらかったり困ったりする様子。「この時期にこれだけの出費は〜」「主力選手がけがをしたのが〜」 **都合[ツゴウ]が悪[わる]い** 何かをするにあたって、そうであると困ったり不可能だったりする様子。「私がそこにいたら、何か〜事情でもあるのかい」「明日はちょっと〜んだ」 **由由[ゆゆ]しい** ほうっておくと大変なことになる事態である様子。「子供たちの登校拒否の激増は、実にゆゆしき問題である」◇もと、神聖でおそれ多い意。「神聖」の意の「ゆ(斎)」を重ねて形容詞化したものとされる。 ▶時間をもてあます様子 **所在無[ショザイナ]い** 何もすることがなくて、手持ちぶさたでいる時間をもてあます様子。「約束の時間より1時間も早く来て、所在なく座っていた」 <188> 困る1200c~迷う1201a **間[ま]が持[も]てない** やることがなくて、一定の時間をうまく過ごすことができない様子。「彼とは話題が合わず、間がもてなくて困った」 ●まずい → 9500悪いc●いけない ## d 形容動詞の類 **困[こま]った** 予想に反した言動をしたり、ふるまいをしたりする様子。「〜事態になったよ」「実に〜人だ」 **不都合[フツゴウ]** 都合が悪い様子。「計画を推進するうえで〜なデータは公開しなかった」 **大変[タイヘン]** 事態が予想外の困ったものである様子。「〜だ。社長が倒れたらしい」「あつ、〜、もうこんな時間なのか」「倒産とはまた〜なことになったものだ」◇多く、「大変だ」「大変です」の形で不都合な事態が発生したその場で発する。 **大事[おおごと]** 事態が重大で困ったものである様子。「社長が倒れたって。それは〜だ」「〜にならないように手を打っておきなさい」 **世[よ]も末[すえ]** 道徳や秩序などがどうしようもないほど乱れていて困る様子。「こんなことがまかりとおるようになったら〜だ」◇仏教の末法思想からの言葉。救いがたい世であると嘆くときに用いられる。 **あっぷあっぷ** 苦しく、困りはてている様子。「ローンの返済で毎日が〜だ」「慣れない仕事に〜な状態だ」 **難儀[ナンギ]** 処理・対応をするのに困る様子。「酒に酔った人を相手にする〜な商売」 **迷惑[メイワク]** 他人の言動を不快で困ると感じさせる様子。「毎朝、定時に起こされるなんてもて〜な話だ」 **迷惑千万[めいわくせんばん]** このうえないほど迷惑な様子。「目の前の〜な違法駐車は許せん」 **はた迷惑[めいわく]** まわりにいる人が迷惑をこうむる様子。「自分はよくても、他人に無理に勧めるのは〜な話だ」 **近所迷惑[きんじょめいわく]** 近くに住む人が迷惑をこうむる様子。「〜だから大きな音を出すのはやめなさい」 **有[あ]り難迷惑[がためいわく]** 相手の好意が、それを受ける人にとっては、かえって迷惑な様子。「いただく理由のないプレゼントは〜なものだ」 **好[い]い迷惑[めいわく]** ひどい迷惑だと感じること。「上層部の権力争いで監督やコーチが入れ替わるなんて、選手こそ〜だ」◇「好い」は逆説的な用法で、「ひどい」の意。 **好[い]い面[つら]の皮[かわ]** 当事者にとって、大変迷惑だったり不都合だったりする様子。「手柄は上司に横取りされ、失敗の責任は押しつけられるでは、部下こそ〜だよ」◇自分について用いるときには、自嘲的なニュアンスがある。 **痛[いた]し痒[かゆ]し** 一方がよければもう一方が悪く、どっちにしても困る様子。「特別扱いされるのも〜です」◇掻くと痛いが、掻かないとかゆいの意。 **踏[ふ]んだり蹴[け]ったり** 困ったことや苦しいことが重なる様子。「ローンがたっぷり残っている車を盗まれて、まったく〜だよ」 **手持[ても]ち無沙汰[ぶさた]** することがなくて困る様子。「会社を辞めたら、毎日〜でどうしようもないだろう」 ●ひまな → 9604残るd●ひまな様子 ●苦し紛れの → 1100苦しいd ●貧乏・貧困 → 8004貧しい●貧乏な様子 ## f 副詞の類 ●どうにも → 4111否むf●どうしても ## h 名詞の類:コト・サマ ●行き詰まり → 4801滞るh●行き詰まり ▶苦境 → 1100苦しむh●苦しい状況・立場 ●つれづれ **つれづれ** 退屈で手持ちぶさたなこと。「カルチャーセンターに通って、老後の〜を慰める」 **無聊[ブリョウ]** つれづれ。「日々〜をかこつ」 ## S 名詞の類:ヒト **困[こま]り者[もの]** 問題を起こしたりして、周囲の人に迷惑に思われている者。「しょっちゅう問題を起こすわんぱくな次男は、わが家の〜である」 **厄介者[やっかいもの]** 周囲に迷惑をかける者。「やれやれ、またあのとんだ〜が来た」◇「厄介」はあて字か。 **トラブルメーカー** しょっちゅうもめごとの原因をつくって、周囲の者を困らせる人。「彼は、あっちこっちで問題を起こす〜だ」 ▷troublemaker ▶窮民 → 8004貧しいs ●難民 → 2503さすらうs●流民・難民 ## Z その他 **弱[よわ]り目[め]に祟[たた]り目[め]** 弱っているところにさらに不運が重なって、大いに困った状態になること。「倒産したうえに妻に逃げられ、〜だ」 **泣[な]き面[つら]に蜂[はち]** よくないことにさらによくないことが重なることのたとえ。「仕事をくびになったうえに、病気で入院なんて〜だよ」◇「なきっつらにはち」ともいう。 # 1201 迷う ## a 動詞の類 ●迷う **迷[まよ]う** ①決めることができなくて、困る。「昼食に何を食べるか〜」「進学か就職かで迷っている」②行く方向がわからなくなって、困る。「知らない土地で道に〜」③ある物事に夢中になり、正常な判断力を失う。「女の色香に〜」「欲に〜」④死者の魂が成仏できずにいる。「迷わず成仏してくれ」 **惑[まど]う** 進むべき方向などがわからなくて、心が乱れる。「四十にして惑わずというが、ますます〜ばかりだ」 **決[き]め兼[か]ねる** 2つ以上の物事から、どれをとるか決められずにいる。「どの案がよいか、早急には〜」 <189> 迷う1201a~h **言[い]い兼[か]ねる** 言いたいと思うのだが、なんらかの事情で、言うのをためらう。「その件に関しては、この場では言いかねます」◇「あいつなら言いかねない」のように、「言いかねない」の形で、言う可能性がある、言ってしまいそうだ、という意味を表す。 **申[もう]し兼[か]ねる** 「言い兼ねる」の謙譲語。「その件に関しては私の口からは申し兼ねます」 **思[おも]い惑[まど]う** あれこれと思って、どうすべきかわからなくなる。「思い惑ってばかりいては先に進めない」 **葛藤[カットウ]** 2つの相反する欲求があって、どちらを選ぶか決められずに迷い、悩むこと。「逃げて生き延びる道をとるか、死を覚悟して名誉をとるか〜する兵士」 **右顧左眄[ウコサベン]** 周囲の情勢をうかがって、ぐずぐず迷っていること。「〜してなかなか決断を下せない」◇「左顧右眄」ともいう。 **揺[ゆ]れる** 気持ちが定まらず、ああでもないこうでもないと迷う。「別れたはずの恋人から『会わないか』と電話があり、どうすべきか気持ちが揺れています」 **揺[ゆ]れ動[うご]く** あっちへいったりこっちへいったりというように、揺れる。「彼の気持ちは、理想と現実のあいだで揺れ動いていた」 **ふらつく**

気持ちがはっきりしないで、迷う。「彼の考えはふらついている」 **ぐらつく** 決心したことが、他の人の言葉や意見に影響されて、揺れる。「周囲の意見にぐらついた」 ●とまどう **戸惑[とまど]う** やり方や急な事態に、どうしてよいか勝手がわからず、どうしていいか困る。「経験のない仕事で〜ことが多い」◇「途惑う」とも書く。 **まごつく** 不意の事態に、どうしてよいかわからなくてうろたえたり迷ったりする。「早朝の訪問客に〜」 **当惑[トウワク]** 予想しない事態に出会い、どう対処すべきかわからず、決断に迷うこと。「相手の奇襲戦法に〜する」 ▷〜顔 ●ためらう **ためらう** あることをする決心がつかず、あれこれ考えたり、するのをやめようとしたりして、なかなか実行に移れない。「買うのを〜」 **躊躇[チュウチョ]** あれこれ迷うこと。「いったん決めたら〜せずに進みなさい」 **逡巡[シュンジュン]** するかしないか、するとしたらどうするか、なかなか決められなくてためらうこと。「進学するか就職するかで〜する」 **二[に]の足[あし]を踏[ふ]む** どうしようかとためらう。「よい条件だが、多少の危険をともなうので〜」◇「二の足」は「2歩目に出す足」の意。 **愚図[ぐず]つく** どうするか決めかねて、ぐずぐずとやる気のない態度を示す。「行くのか行かないのか、もうぐずついている時間はない」◇「愚図」はあて字。 ●その他 **迷[まよ]い込[こ]む** 迷って、入り込む。「猫が屋敷の中に迷い込んだ」 ●逃げ惑う → 8109逃げるa●逃げ回る ## C 形容詞の類 **煮[に]え切[き]らない** どう考えるのか、どうするのか、決断できずにぐずぐずしていて、はっきりしない様子。「そんな〜態度でどうする」「〜返事が返ってきた」 ## d 形容動詞の類 **迷[まよ]える** 進むべき方向がわからず、困っている様子。「〜小羊(『新約聖書』に出てくる語で、人間のたとえ)」 **優柔不断[ユウジュウフダン]** ぐずぐずしていて、きっぱり決断できない様子。「〜な性格がなおらない」 ▶どっちつかずの → 4802漂うd ## f 副詞の類 **ふらふら** はっきりとした目的や考えがなく、迷いがある様子。「つい〜と店に入り、衝動買いをしてしまった」「将来についてそんな〜した考えでどうするんだ」 **ぐらぐら** 気持ちが安定せず、迷いがある様子。「彼の巧みな言葉に、自分の意見が〜してしまう」 **まごまご** 慣れていなかったり様子がわからなかったりして、ふるまいがぎこちない様子。「披露宴の祝辞を当日依頼されて〜とした」「建物の中があまり広いので〜してしまった」 **愚図愚図[ぐずぐず]** 行動などに自信がなく、手際よく動けない様子。「〜していないでさっさと支度しなさい」◇「愚図愚図」はあて字。 **うじうじ** 決断できず、いつまでもはっきりしない様子。「〜しないで早く決めてくれ」 **ぐじぐじ** いつまでも不平や不満を言ったり、煮えきらない様子。「まだ〜迷っているのか」「いつまで〜しているつもりだ」 ## h 名詞の類:コト・サマ **迷[まよ]い** 決めることができないこと。「結婚に〜があるのならいっそやめるべきだ」 **気迷[きまよ]い** 気持ちが決まらず、迷うこと。「一時的な〜でするのはよくない」 **惑[まど]い** 惑うこと。「その文面から心の〜が感じられる」 **戸惑[とまど]い** とまどうこと。「久しぶりに都会に出てくると〜を覚える」◇「途惑い」とも書く。 **躊躇[ためら]い** ためらうこと。「彼のプロポーズを受けるには〜があった」 **迷想[メイソウ]** 迷っている考え。 **迷夢[メイム]** 事実のように考えたり信じたりしている、誤った考えや心の迷い。「社会に出て現実を知らされ、〜から覚める」 **迷妄[メイモウ]** 物事の道理がわからないところから生じる、誤った考えや心の迷い。「〜をかき消すのは容易でない」 **五里霧中[ゴリムチュウ]** あれこれと考えて、何をしていいかまったくわからないこと。 <190> 迷う1201q~恥じる1202c **迷鳥[めいちょう]** 本来の生息地から遠く離れた地域に迷い込んだ鳥。 ## S 名詞の類:ヒト **迷子[まいご]** 親にはぐれたり道に迷ったりした子供。「お子様が〜にならないよう十分に気をつけてください」 ▷~札◇「まよいご(迷い子)」の転。 **迷[まよ]い手[て]** 「まいご」の古めかしい言い方。 ## u 名詞の類:トコロ **迷路[メイロ]** 複雑に入り組んでいて、出口がわかりにくい(ように作られた)通路や道。「この古い街には小道が入り組んだ〜が多い」「この辺は一方通行が多く、まるで〜のようだ」◇「人生の迷路に入り込む」のように、比喩的に用いられることも多い。 **迷宮[メイキュウ]** 内部が迷路のようになっている宮殿。◇比喩的に、事件などが複雑で解決できない状態の意でも用いられる。 # 1202 恥じる ## a 動詞の類 ●恥じる **恥[は]じる** 道徳や社会の倫理にはずれたり、自分の能力が劣っていたりしたことを反省して、恥ずかしいと思う。「代表の名に恥じない行動を心掛ける」「良心に〜行為」◇「羞じる」「愧じる」とも書く。 **恥[は]じ入[い]る** 深く恥じ、恐縮する。「大人げない自分の言動に〜」 **恥[はじ]を知[し]る** 恥じるべきことを理解する。「そんなことをして、〜がいい」 **咎[とが]める** 自分のしたことなどを、恥じる。「ちょっと気がとがめたが、路上にタバコを捨ててしまった」「良心が〜」 **慚愧[ザンキ]** 自分の言動を反省し、心の底から恥じること。「若いときのわがままな振る舞いを思い出すと〜の至りです」◇「ざんぎ」ともいう。「慚愧」とも書く。もとは仏教語。 ●恥ずかしがる **恥[は]ずかしがる** 人からどう思われているのではないか、うわさの対象になっているのではないかなどと思い、人目を避けたいという様子をみせる。「そんなことで〜年ではないだろう」 **恥[は]じらう** 恥ずかしがって内気な様子を見せる。「〜うぶな少女」(花も美しい花も恥ずかしがるほど若く美しい)年頃」◇「羞じらう」とも書く。 **照[て]れる** 恥ずかしくて、顔が赤くなるような気がする。「苦手な数学を級友にほめられて〜」 **はにかむ** うつむいて、恥ずかしそうな表情や態度をとる。「自己紹介で、はにかみながら話す」◇「含羞む」ともあてる。 **小[ちい]さくなる** 恥ずかしくて人前に出られず、身を縮める。「隅で小さくなっていないで前に出なさい」 **顔[かお]を赤[あか]らめる** 恥ずかしさなどで顔を少し赤くする。「皆の前でほめられ、思わず顔を赤らめた」 **赤面[セキメン]** 恥ずかしくて顔が赤くなること。「酒の席での失態をあとで聞かされて〜した」▷〜恐怖症 **頬[ほお]を染[そ]める** 恥ずかしさで頬がほんのり赤くなる。「彼女は恋人のことを頬を染めながら話した」 **顔[かお]を紅潮[コウチョウ]させる** 恥ずかしさなどで顔が赤くなること。「生徒の前でほめられて〜」◇「顔面を紅潮させる」ともいう。 **顔[かお]から火[ひ]が出[で]る** 耐えられないほど恥ずかしくて顔が熱くなる。「街中で大声で名前を呼ばれ、〜思いだった」 ●照れ笑いする → 0804笑うa●いろいろな笑い ●恥をかく → 4304しくじるa●恥をかく ## C 形容詞の類 ●恥ずかしい **恥[は]ずかしい** 自分の言動を他人はよくないもの、劣っているものと思うはずだなどと考え、そのことが気になって人前でふつうにふるまえない気持ちである様子。「字がへたで〜」「そんなことをして〜と思わないのか」 **気恥[きはず]ずかしい** なんとなく恥ずかしい様子。「好きな異性と話すのは〜」 **小[こ]っ恥[ぱ]ずかしい** ちょっとしたことで、なんとなく恥ずかしい様子。「いい年をして、そんなことも知らないとは〜やつだ」◇くだけた言い方。 **慙愧[ザンキ]に堪[た]えない** 心の底から恥ずかしく思う様子。「酒のうえの不始末とはいえ、〜」 **穴[あな]があったら入[はい]りたい** あまりにも恥ずかしくて、人の前に姿を見られないよう隠れてしまいたい様子。「大事な場面でエラーをして、〜心境だ」 ●面目ない **面目[メンボク]ない** 世間や周囲の評価や期待などにそむくような結果になってしまい、申し訳ないと思う様子。「あんな弱そうな相手に負けるなんて〜」◇「めんもくない」ともいう。 **合[あ]わせる顔[かお]が無[な]い** 相手に申し訳ない気持ちで、その人の顔を見ることができない様子。「必ず成功させると言っておきながら大失敗に終わり、みんなに〜」 **顔向[かおむ]け出来[でき]ない** 恥ずかしくて、堂々と顔を合わせることができない様子。「人のものに手をつけるなんて、世間に〜だろう」◇「顔向けならない」ともいう。 **立[た]つ瀬[せ]が無[な]い** ある立場・状況で、面目を失い、困ってしまう様子。「君の失敗のせいで、絶対にできると言った私の〜」 **立場[たちば]が無[な]い** 「立つ瀬がない」の、くだけた言い方。「君がここでくじけたら、君を推薦した私の〜」 <191> 恥じる1202c~h **肩身[かたみ]が狭[せま]い** 世間に対して引け目を感じ、体が小さくなる思いである様子。「障害者が〜思いをする社会は、どこかおかしい」▶肩身が広い ●やましい **疚[やま]しい** 後ろめたさや罪悪感にさいなまれる気持ちである。「〜ましい所がなければ堂々としていればよい」◇「疚しい」とも書く。 **後[うし]ろめたい** 人に知られたくないやましいことがある様子。「妻に隠れて旧友の彼女に遊ぶのは〜気がするなあ」 **後[うし]ろ暗[ぐら]い** 人に知られたくない、やましいところがある様子。「どうもあいつには〜過去がありそうだ」 **寝覚[ねざ]めが悪[わる]い** 自分のしたことについて、良心がとがめる行いなどがあり、心の状態が安らかでない様子。「人をだましてお金を手に入れたなんて、〜だろう」 ●照れくさい **照[て]れ臭[くさ]い** 照れて、恥ずかしいような、くすぐったい気持ちである様子。「照れくさくて面と向かって話せない」 **面映[おもは]ゆい** 人にほめられたりして、照れくさい様子。「壇上で表彰されて〜気持ちでいっぱいだ」 **晴[は]れがましい** 注目を集める栄えある立場に立つ様子で、なんとなく照れくさい。「このような〜席は、どうも苦手でして」 **こそばゆい** なんとなくくすぐったい感じがして、落ち着かない様子。「自分のダンスをほめられて〜思いをする」 ●決まりが悪い **決[き]まりが悪[わる]い** 多くの人の中で自分だけが場違いな言動や服装、状況で、なんとなく恥ずかしい様子。「会社の同僚が開いてくれた送別会に夫婦で出席するのは決まりが悪かった」◇「決まり悪い」ともいう。「極まりが悪い」とも書く。 **ばつが悪[わる]い** 決まりが悪い様子。「ひとりだけ普段着で〜思いをした」 **間[ま]が悪[わる]い** そうなっては困るのにそうなってしまって、決まりが悪い様子。「彼女と一緒のところを目撃されて、〜思いをした」 ## d 形容動詞の類 **恥[は]ずべき** 恥ずかしいと思うのが当然である様子。「体罰は教師として〜行為だ」 **恥知[はじし]らず** 恥を知らないで、平気でいる様子。「彼は酒を飲むと〜なことを平気でするようになる」 **恥曝[はじさら]し** 恥を世間に広くさらけ出す様子。「母校の名誉を傷つける〜な行動はするな」 **無恥[ムチ]** 恥を知らず、恥ずかしいとも思わない様子。「あの人は〜なんだから一緒に行動したくない」 **厚顔無恥[コウガンムチ]** あつかましく、恥知らずな様子。「近頃、〜な若者をよく見かける」 **破廉恥[ハレンチ]** 道徳に反する行為をしても、それを恥とも思わない様子。「〜な事件を起こした教師が懲戒免職になった」 **不名誉[フメイヨ]** 今までの評価や栄光などを傷つけるような、恥ずかしいこと。「消すという、〜な記録はあるのだろうか」 **屈辱的[クツジョクテキ]** はずかしめられて、プライドを傷つけられる様子。「公衆の面前で土下座をさせられるという〜な経験」 **慙怩[ザンジ]たる** 自分の行いについて恥じる様子。「内心〜たる思いでいっぱいだ」 **汗顔[カンガン]の至[いた]り** 額に汗をかくほど、恥ずかしいと感じる様子。「仲人が新婦の名前を読み間違えるとは〜です」 **脛[すね]に傷[きず]持[も]つ** 自分の過去に、やましいと思うことがあるので、うしろめたい。「〜では偉そうなことは言えない」 **恥[は]ずかし気[げ]** 恥ずかしそうな様子。「彼女のまなざしには〜な魅力がある」 **照[て]れ性[しょう]** すぐに照れる性質である様子。「彼女は〜だから司会には向かない」 ●シャイな → 3002おとなしいd●内気な様子 ## f 副詞の類 **もじもじ** 遠慮や恥ずかしさのためにどうふるまったらよいか困って、体を小刻みに動かしたりして落ち着かない様子。「〜していないで早く中へお入りなさい」 ## h 名詞の類:コト・サマ **恥[はじ]** 恥ずかしいと思う気持ち。「〜を忍んで物乞いをする」「〜を知らない(恥ずかしいと思ったり人目を気にしたりしない)」②恥じるべき事柄。「〜を雪ぐ(恥をぬぐい名誉を取り戻す)」◇「辱」とも書く。 **大恥[おおはじ]** ひどい恥。「公衆の面前で〜をかかされた」 **赤恥[あかはじ]** 人前でかくひどい恥。「パジャマのままで外出して〜をかいた」◇色の赤とは関係ない。「赤の他人」「赤裸」の「赤」と同じく、「それ以外の何ものでもない」の意。 **赤[あ]っ恥[ぱじ]** 「赤恥」の強調表現。「ひとりだけ場違いな服装で、〜をかいてしまった」 **生[い]き恥[はじ]** 生きている間、ずっとさらされる恥。「いつまでも社長の座を退かないと〜をさらすことになる」→死に恥 **死[し]に恥[はじ]** 死んだあとにも残る恥。「〜をさらす」▶生き恥 **羞恥[シュウチ]** 恥ずかしいって思うこと。「彼には〜のかけらも見られなかった」 **羞恥心[シュウチシン]** 恥ずかしいと思う心。「〜があるなら、やたら肌を見せるんじゃない」 **廉恥[レン恥]** 心が清く恥を知っていること。▷~心 ●はずかしめ **辱[はずかし]め** 人から恥ずかしいことをされること。「公衆の面前で〜を受けたことは一生忘れない」 <192> 恥じる1202h~s **恥辱[チジョク]** はずかしめ。「このような〜を受けたら、生きてはいけない」 **屈辱[クツジョク]** 相手に屈服させられて、恥をかくこと。「生き延びるために、あらゆる〜に耐えた」▷〜感 **汚辱[オジョク]** ひどい恥辱。「いわれのない〜をそそぐ」 **国辱[コクジョク]** 国・国民の名誉をけがし、はずかしめること。「〜ものの事件」 ●恥ずかしさ **慙愧[ザンキ]の念[ネン]** 自分の言動を反省し、心の底から恥じる思い。「若かったとはいえ、あの頃の自分のわがままぶりを思い起こすと、〜にたえない」◇「慚愧の念」とも書く。 **恥[は]じらい** 恥ずかしそうにすること。「その若い女性は注目を浴びて〜の色を見せた」◇「羞じらい」とも書く。 **はにかみ** 恥ずかしがって内に引きこもろうとすること。「〜の表情を浮かべる」◇「含羞み」ともあてる。 **含羞[ガンシュウ]** はにかみ。「〜の色を浮かべる」 **照[て]れ** 照れること。「彼女は少しの〜も見せずににこやかにほほえみ返した」 ## S 名詞の類:ヒト **恥[は]ずかしがり屋[や]** 人前にでて何かをすることが苦手な人。「〜ではっきりと意見を言えない」◇単に「恥ずかしがり」ともいう。 **はにかみ屋[や]** はにかみやすい人。「目を見て話せない彼は〜にちがいない」◇「含羞み屋」ともあてる。 **照[て]れ屋[や]** すぐに照れる人。「〜なのか、頭を掻く癖がある」 <193> # 13 嫌う・憎む・怒る(嫌悪) # 1300 嫌う ## a 動詞の類 ●嫌う **嫌[きら]う** ある人・物事に接したくない、近づきたくないと強く思う。「クラスメートはなぜか彼を嫌って近づこうとしない」▶好く、好む◇「せんべいは湿気を嫌う」のように、比喩的に、「あるものによって損なわれるので、それを避けるべきだ」の意でも用いられる。 **毛嫌[けぎら]いする** なんとなく強く嫌うこと。「横文字を〜」 **嫌悪[ケンオ]** 強く嫌うこと。「彼に〜の情を抱く」「蛇のごとく〜する」▷〜感・自己〜 ●いやがる **嫌[いや]がる** ある人・物事に接したくないと思う。「人の〜ことをするな」◇「厭がる」とも書く。 **煙たがる** その人の言動がなんとなく窮屈で、避けたいと思う。「近ごろ息子は夫を煙たがって家に寄りつかない」 **渋[しぶ]る** いやいやながらする。「上司が交通費を渋って出さない」 ●いやになる **嫌[いや]になる** それまで続けてきた行動や状況を続けたくなくなる。「毎日会社に勤めるのがいやになった」◇「厭になる」とも書く。 **嫌気[いやけ]が差[さ]す** やりたくない気持ちになる。「いつまでたっても終わらない仕事に〜」◇「いやけ」は「いやき」ともいう。「嫌気」は「厭気」とも書く。 **気[き]が引[ひ]ける** 人に遠慮したり気兼ねしたりする気持ちである。「わずかな金額なので気がひけて返せと言い出せない」 **鼻[はな]に付[つ]く** 人、または人のすることに接していやな感じがする。「彼女の猫撫で声が鼻についてきた」 **愛想[アイソ]が尽[つ]きる** あきれて、相手にする気がなくなる。「君にはもう愛想が尽きた」◇「あいそ」は「あいそう」ともいう。 **愛想[あいそ]を尽[つ]かす** 愛想が尽きた様子を見せる。「彼女は君にもう愛想を尽くしているよ」 ●反吐が出る **吐[は]き気[け]がする** 飲食した物を吐きそうになる。「ああいういやらしい男を見ると〜」◇「吐き気を催す」「吐きそうになる」など、この表現のバリエーションは多くある。 **反吐[ヘド]が出[で]る** 飲食した物を吐きそうになるほど、気分が悪くなる。「あいつの情けない態度には〜」 ◇「反吐が出そうになる」ともいう。 **虫酸[むしず]が走[はし]る** 吐き気を催すほどいとわしくて、ひどくいやな感じがする。「彼のやり方にはまったく〜」◇「虫酸」は「虫唾」とも書く。「虫酸」は、吐きそうなとき胃から口へ出てくる、すっぱい液体。 ●いとう **厭[いと]う** いやなものとして避ける。「どんな苦労もいとわない覚悟です」「佐藤はいとわず子会社に出向した」◇否定の形で使われることが多い。 ●忌む **忌[い]む** ①縁起が悪いとして、嫌って避ける。「友引の日を〜」②好ましくないものとして嫌う。「不正を〜」「談合は〜べき悪習だ」 **忌[い]み嫌[きら]う** 「忌む」の強調表現。「酒癖の悪い酔っぱらいは〜」 **忌避[キヒ]** 嫌って避けたり排除したりすること。「〜されるべき人物」 ●疎む **疎[うと]む** 嫌って、よそよそしくする。「社長に疎まれているので昇進はおぼつかない」 **疎[うと]んじる** 積極的に疎む態度をとる。「上司の機嫌ばかりとる彼は、社員みんなから疎んじられている」 **疎[うと]んずる** よそよそしく扱う。「いつの時代も若者は年長者を〜傾向がある」 ●ないがしろにする → 3903あざけるa●見下す ●疎外する → 8104離すa●遠ざける ## C 形容詞の類 ●気に入らない **気[き]に入[い]らない** 好きになれない様子。「この靴はどうも〜」 **気[き]に食[く]わない** 気に入らなくて不愉快に思う様子。「あの、ポーズをつくった話し方が〜」 **気[き]が乗[すす]まない** 何かをやろうという気持ちにならない様子。「今日の飲み会はどうも〜ので、失礼するよ」「年老いた両親を家に残しての長旅は、気が進まなかった」 **好[す]かない** その人を好きとは思えない様子。「なんだか〜男だ」 **いけ好[す]かない** 好かなくて、嫌いだと思う様子。「あいつは本当に〜やつだ」 **虫[むし]が好[す]かない** なんとなくその人が嫌いだと思う様子。「あの男、どうも〜」 ●気持ち悪い **気持[きも]ち悪[わる]い** ある物事に接し、不可解さを感じて不快に思い、それに接したくないと感じる様子。「妙にへらへらして〜男だ」◇「気持ちが悪い」ともいう。 **気色悪[きしょくわる]い** 「気持ち悪い」の関西方言的な言い方。「男のくせに女言葉を <194> 嫌う1300c~d つかう〜やつ」「蛇をペットにするなんて〜」◇「気色が悪い」ともいう。 ●いとわしい **厭[いと]わしい** 見たり聞いたりするのもいやな感じがする様子。「あんな人、顔を合わせるのも〜」 **忌[い]まわしい** 不吉なことが起こりそうで、できるだけ避けたい感じがする様子。「〜予言が当たったようだ」「ここには〜雰囲気が漂う」 **禍禍[まがまが]しい** 不吉で、いまわしい感じのする様子。「〜事件に巻き込まれる」◇「禍」は、わざわいの意。 **縁起[エンギ]が悪[わる]い** 縁起がよくないことが起こりそうであるように思えていやな様子。「出がけに鼻緒が切れるなんて〜」 **縁起[エンギ]でもない** 縁起が悪いと知らずに何かを言う相手に対して、実は縁起が悪いことで、とんでもないことなのだという気持ちを表す様子。「もし火事になったらなんて、〜ことを言うな」◇「よい縁起でもない」の意。 **悍[おぞ]ましい** 不快で、いやな感じのする様子。「こんな〜光景は二度と見たくない」 ●うとましい **疎[うと]ましい** 離れていたい、わずらわしいと思う様子。「言い合いをしてからは、彼が疎ましくなった」 **気不味[きまず]い** 相手やその場にいる人々と打ち解けることができなくなり、気詰まりで不快である様子。「ささいなことがきっかけで私は彼女と口論になり、その場は〜雰囲気になってしまった」「場違いなことを言って〜思いをした」 **煙[けむ]たい** その人がいると窮屈に感じられ、避けたいと思う様子。「わが家では、小言ばかり言う母親が〜ようです」 **煙[けむ]ったい** 「煙たい」の、くだけた言い方。「あいつには俺が〜らしい」 **鬱陶[うっとう]しい** いつもまとわりついてきて、気が滅入って、重苦しく感じる様子。「いつもまとわりついてきて〜ったらありゃしない」 ●汚らわしい → 8205汚いc ●いやみな様子 **嫌味[いやみ]ったらしい** わざと人を不快にさせるようなことを言う様子。「ああいう〜ことを言われると、うんざりしてしまう」◇「いやみたらしい」ともいう。「厭味ったらしい」とも書く。「味」はあて字。 **気障[きざ]っぽい** わざと気取った言動をする様子。「彼の言っていることは正しいと思うが、あの言い方がきざっぽくていやだ」 **気障[きざ]ったらしい** わざと気取った言動が鼻につく様子。「なんて〜やつなんだ」 ●その他 **鼻持[はなも]ちならない** うぬぼれていて、いばっている様子。「おい、我慢できないくらい〜やつだ」 ●嫌らしい → 3010いやらしいd●いやらしい ## d 形容動詞の類 ●嫌いな **嫌[きら]い** 嫌う様子。「〜な食べ物はありますか」「〜なタレント」▶好きな **大嫌[ダイきら]い** 「嫌い」の強調表現。「サラダに〜なピーマンが入っていた」▶大好きな **大嫌[おおぎら]い** 「大嫌い」の強調表現。「よりによって、〜なやつと同室になった」 **食[く]わず嫌[ぎら]い** やってもいないのに、やったことがないのに好きではないと言う様子。「納豆は食べられないと言うと、〜でしょうと言われる」「クラシック鑑賞が趣味なんですが、モーツァルトは〜なんです」 **食[た]べず嫌[ぎら]い** 「食わず嫌い」の、くだけた言い方。「決して〜ではありません。どうしても食べられないのです」「子供の〜に手を焼く」 **男嫌[おとこぎら]い** 女性が男性を嫌って、避ける様子。「〜で、一生独身で過ごした」「縁がなかっただけで、べつに〜なわけではありません」 **女嫌[おんなぎら]い** 男性が女性を嫌って、避ける様子。「結婚しないからといって〜だと、人を勝手に判断すべきではない」 **人間嫌[ニンゲンぎら]い** 人と付き合うことを嫌う様子。「親友に裏切られた兄は、すっかり〜になってしまった」 **人嫌[ひとぎら]い** 「人間嫌い」の古い言い方。「〜の画家」 ●負けず嫌いな → 3104勇むd●気が強い様子 ●いやな **嫌[いや]** いやがる様子。「〜な体験をした」「そんなに露骨に〜な顔をしないでよ」▶好き◇「厭」とも書く。 **嫌[や]** 「いや」の、より口語的な言い方。「〜なことはやめろ」「いやいや」の「いや」が融合して「や」となる。 **不快[フカイ]** 不愉快で、いやな気分である様子。「役所に手続きに行って〜な思いをした」「彼の言葉に、彼女は〜な表情を見せた」▷〜感・〜指数 **不愉快[フユカイ]** いやな気分になって、腹が立つ様子。「〜な言い方は〜だからやめてくれ」「〜なうわさ話を耳にした」 **嫌味[イヤミ]** 相手が不快に感じることを言ったりしたりする様子。「わざと人をほめ殺しにして、〜なことを言う〜なやつなんだ」◇「厭味」とも書く。「味」はあて字。 **気障[キザ]** 言動や服装が気取っていて、いやみな様子。「〜なかっこうをした感じの悪い男」「よくもまあ、あんな〜なことが言えるものだ」◇「気障り」の変化したものといわれる。ふつう、男の言動について用いられる。 **目障[めざわ]り** 見るだけで不快に感じる様子。「町の景色を台無しにする〜な看板」 **耳障[みみざわ]り** 聞いて不快に感じる様子。「放送で気がしなくなった」「〜な蚊の羽音」「〜なうわさ話」◇俗に、「耳触り」と書いて「耳触りのいい音」のように、「聞いたときに受ける感じ」の意で用いられることもある。 **苦手[ニガテ]** 性に合わなかったり、好みに合わなかったりで、いやな様子。「私、あの人は〜なタイプなんです」「彼女は肉類が〜らしい」 <195> **鬼門[キモン]** 決まって悪いことが起こったりうまくいたなかったりするので、いやで避けたいと思わせる事柄・場所などである様子。「行くたびにけがをしたり大きなエラーをしたり財布をなくしたりする。僕にとってあの球場は〜だ」「次の試験は〜の数学だ」 ●不吉な **不吉[フキツ]** 何かよくないことが起こりそうな感じがする様子。「〜な予感がする」 **不祥[フショウ]** 不吉。「〜な出来事」 ●不満な **不満[フマン]** 物事が期待どおりにならず、気分が晴れない様子。「〜な点はあるかもしれないが、とりあえずこのシステムでいく」「現執行部のやり方に〜を抱いている若手議員は多い」▶欲求〜・不平〜 **不服[フフク]** 納得できないことがあって、心から従えない様子。「少年は〜な面持ちで教師を見た」「組合は会社回答を〜として、修正回答を求めることに決めた」 ●世をいとう様子 **厭世的[エンセイテキ]** 世の中の人生をいとい、物事を悲観的に考える様子。「彼は〜な人生観の持ち主だ」▶楽天的 **ペシミスティックな** 「厭世的」の洋語的表現。「〜なものの見方」▶オプティミスティック ▷pessimistic ## f 副詞の類 **蛇蝎[ダカツ]の如[ごと]く** (生理的に)激しく嫌う様子。「タバコの臭いを〜忌み嫌う」◇「蛇蝎」は「へびとさそり」の意で、「じゃかつ」ともいい、「蛇蠍」とも書く。 ●いやいや **嫌々[いやいや]** いやだと思いながらも物事を行う様子。「裁判所に〜出頭する」「厭厭」とも書く。 **違[ちが]う** いやだと思いながらも物事を行う様子。「背に腹はかえられず〜条件をのんだ」 **渋々[しぶしぶ]** 渋りながらする様子。「一郎は〜買い物について行った」「渋り渋り」の意。 **不承不承[フショウブショウ]** 渋々。「割に合わない仕事の依頼を〜引き受けた」◇「不請不請」とも書く。 ## h 名詞の類:コト・サマ **好き嫌[すききら]い** 好きなことと嫌いなこと。「〜を言わずに、なんでも食べなさい」 **好き嫌[すききら]い** 好み。「〜が激しい人とは付き合いにくい」 **自己嫌悪[ジコケンオ]** 自分自身を嫌うこと。「ささいなことで〜に陥る」 **嫌悪感[ケンオカン]** 嫌う気持ち。「あたりかまわずつばを吐く人に〜を抱く」 **総[そう]すかん** すっかり嫌われること。「あの事件で〜を食うはめになった」◇多く、「総すかんを食う」の形で、嫌われる意をあらわすのに用いる。「すかん」は好かないの意。 **顰蹙[ヒンシュク]** 人に不快感や嫌悪感を与えるような言動・ふるまいをすること。「軽率な冗談を言って〜を買った」◇多く、「顰蹙を買う」の形で、不快にさせて嫌われる意をあらわすのに用いる。 **忌[い]み** けがれているなどとして、好ましくないとして避けること。特に、親族が死んだ際、その家人が、一定期間祭祀や公の場所に出ないこと。▷〜明け◇「斎」とも書く。 ▶嫌う事柄 **嫌煙[ケンエン]** タバコの煙とその害を嫌うこと。▷〜運動・〜権 **厭戦[エンセン]** 戦争するのを嫌うこと。▷〜気分・〜思想 **厭世[エンセイ]** 世の中や人生を嫌うこと。▷〜観・〜的 ●厭世主義 → 1507考えるj●おもな主義 ●忌むべき物事 **忌[い]み言葉[ことば]** ある場合に使うのを嫌う言葉。また、その代わりに用いられる言葉もさす。◇「忌み詞」とも書く。結婚式のとき「去る」「帰る」と言ってはいけない、あるいは、「梨」を「ありの実」、「するめ」を「あたりめ」と言い換えるなど。 **北枕[きたまくら]** 仏教で、死んだ人の体を頭を北に向けて横たえるときに枕を北にすることから、不吉なこととされる。 ●禁忌 → 4704とめるh●禁じられたこと ## S 名詞の類:ヒト ●嫌う人 **厭世家[エンセイカ]** 厭世的な考え方をする人。▶楽天家 **ペシミスト** 「厭世家」の洋語的表現。▶オプティミスト ▷pessimist ●嫌われる人 **嫌[きら]われ者[もの]** 嫌われている人。「好き勝手なことばかりして〜にならないようにね」 **鼻[はな]つまみ者[もの]** 仲間から嫌われて、仲間はずれにされている人。「クラスの〜」◇くさいので鼻をつまんで近づくことを避けたい人、の意。 **疫病神[ヤクビョウガミ]** つきあうと不幸がうつるとして、みんなから嫌われる人。「あいつはとんでもない〜だ」 ## × 名詞の類:トキ ●忌中 → 0005死ぬ×●死後 # 1301 憎む ## a 動詞の類 **憎[にく]む** ひどく嫌いな人・ものを許しがたいと思う。「不正を〜」「相手の幸福を〜」▶愛する◇「悪む」とも書く。 **憎悪[ゾウオ]** ひどく憎むこと。「カンニングという行為を〜する」「〜の念に燃える」 **敵視[テキシ]** 憎んで、敵として見なすこと。「自分に反論した者を〜するのはよくない」 ## C 形容詞の類 **憎[にく]い** 憎む気持ちをもっている様子。「私を捨てて、先立ったあなたが〜」「坊主憎けりゃ袈裟まで〜(ある人を憎く思うためにその人に関係する人やものまで憎く思うこと)」◇「悪い」とも書く。「ライバルながら憎いでき <196> 憎む1301c〜恨む1302h ばえだ」のように、反語的な用い方もされる。 **憎[にく]らしい** こちらの感情をかき乱すように、かわいげのない様子。「口ばかり達者で、口答えしてばかりで本当に〜やつだ」 **小憎[こにく]らしい** ちょっと憎らしい様子。「子供のくせに〜ことを言う」 **憎[にく]たらしい** 憎らしく思うほど、かわいげがない様子。「あの〜がきめ顔、今度会ったらただではすまないぞ」 **憎憎[にくにく]しい** ひどく憎らしい様子。「子供をしかったら〜目つきで見られた」 ## d 形容動詞の類 **にっくき** 非常に憎いと思う様子。「〜親のかたき」◇主に時代劇で使われる。 **好[い]い気味[きみ]** 相手が失敗したり、困ったり、敗したりして、いい気分になったときにいう言葉。「やっぱり失恋したか、〜だ」「いいきび」ともいう。 ## h 名詞の類:コト・サマ ●憎しみ **憎[にく]しみ** 憎むこと、またはその気持ち。「銃口を向けられた」「住民の〜を買う」 **愛憎[アイゾウ]** 愛することと憎むこと。「父に対する気持ちは〜相半ばする」 **悪感情[アッカンジョウ]** 相手を悪く思う気持ち。「日本人に〜をもつ人たちはしかたない」◇「あっかんじょう」ともいう。 **反感[ハンカン]** 相手を嫌って反抗する気持ち。「気まぐれな上司に〜を抱く」 **敵意[テキイ]** 相手を敵とみなして、憎む気持ち。「彼の言葉に〜を感じる」「暴力をふるう教師に〜をいだく」 **敵愾心[テキガイシン]** 敵と見なして、戦って勝ちたいと思う気持ち。「〜に燃えて最後まで戦う」 **復讐心[フクシュウシン]** 受けた恨みから相手を同じ目にあわせようとする気持ち。「〜を胸に秘めて機会をうかがう」 **近親憎悪[キンシンゾウオ]** 親兄弟、あるいは自分と似た者に対して、反発と憎しみをいだくこと。「あの二人の仲が悪いのは〜によるものじゃないか」 **瞋恚[シンイ]** 自分の気持ちに合わない者を激しくおこり、憎むこと。「〜の炎を燃やす」◇「しんに」ともいう。「嗔恚」とも書く。仏教語で十悪または三毒の一つ。 ●憎まれ口 ⇒ 3902けなすk●けなす言葉 ## S 名詞の類:ヒト ●憎まれる人 **憎[にく]まれ役[ヤク]** 人から憎まれる立場になる人。「だれもやりたがらないので〜を買ってでる」 **敵役[かたきヤク]** 人から憎まれたり、悪者と見なされたりする役目。「わざわざ〜に回れば、彼らの仲がうまくいくというのなら、買ってでようじゃないか」 **憎[にく]まれっ子[こ]** かわいげのない、生意気な子供。「〜世にはばかる(憎まれるような子供っ子のほうが社会では勢力をもつものだ)」 # 1302 恨む ## a 動詞の類 **恨[うら]む** 不当な仕打ちをされた(と考え)、いつか仕返しや復讐をしようと考える。「一生恨んでやる」「人に恨まれる覚えはない」◇「怨む」とも書く。 **呪[のろ]う** 強い恨みから、神か偶然の力で相手に災難がふりかかるように祈る。「まるで〜れてでもいるかのように災難が続く」「人をのろわば穴ふたつ(穴は「墓穴」の意。人に害を与えれば自分にも害が及ぶということのたとえ)」◇「詛う」とも書く。 **呪詛[ジュソ]** のろうこと。「敵を〜する」「〜の言葉を唱える」「呪咀」とも書く。 **逆恨[さかうら]み** 自分の失敗や悪事で窮状に陥ったことを、相手のせいにして恨むこと。「損をしたからといって〜してはいけない」 **含[ふく]む所[ところ]が有[あ]る** 恨む気持ちがある。「どうやら彼女には〜らしく、彼の質問に一言も答えなかった」 ## C 形容詞の類 **恨[うら]めしい** 恨むに堪えない気持ちである様子。「君の裏切り行為は〜限りだ」◇「怨めしい」とも書く。 **恨[うら]みがましい** いかにも恨んでいるような様子。「別れた男から〜手紙がきた」 **呪[のろ]わしい** 呪いたくなるほど、ひどい。「一族を離散させた戦争が〜」「〜運命」 ## h 名詞の類:コト・サマ ●恨み **恨[うら]み** 恨む気持ち。「長年の〜を晴らす」「〜をこめた手紙を書く」◇「怨み」とも書く。 **恨[うら]みつらみ** これまでの数々の恨み。「これまでの〜を晴らす」「〜はこれくらいにして、これからは仲よくやっていきましょう」◇「つらみ」は、「恨み」に合わせて、「つらい」などを連想してつけた、それ自身は無意味な言葉。 **恨[うら]みっこ** 互いに恨むこと。「ようやく話し合いがついただろう。これで〜なしだ」「恨みっこ(は)なし」の形で用いる。 **怨恨[エンコン]** 晴らせぬ恨み。「この殺人事件は〜からじゃないな」 **遺恨[イコン]** 消えない恨み。「次の試合で必ず〜を晴らす」▷~試合 **怨念[オンネン]** 恨みのこもる思い。「〜を抱いたままでは成仏できない」 **意趣[イシュ]** ひどい目にあった恨み。「〜を晴らす」▷~返し **私怨[シエン]** 個人的な恨み。「そんな〜に付き合ってはいられない」 **恩讐[オンシュウ]** 情けと恨み。「〜を越えた交わり」 **ルサンチマン** 弱者の心にこもっている深い恨みとねたみ。「この作品からは〜が感じとれた」◇ドイツの哲学者、ニーチェの用 <197> 語から。▷ressentiment ●その他 **呪[のろ]い** 相手に災いが起こるように神仏に祈ることば。「失恋した相手に〜をかける」 **怨嗟[エンサ]** 激しい恨みを言葉や態度にあらわすこと。「悪政に人民の〜の声が高まる」「〜の的となる」 ## k 名詞の類:モノ ●恨みの言葉 **恨[うら]み言[ごと]** 恨みをあらわす言葉。「長々と〜を並べ立てる」 **怨敵退散[オンテキタイサン]** 怨敵を倒すときの呪文。 ## S 名詞の類:ヒト **敵[かたき]** 恨みや憎しみの対象になっている相手。「親の〜だ、覚悟しろ」→商売〜・恋〜・〜役◇「仇」とも書く。 **目の敵[かたき]** 会えば必ず攻撃したくなる相手。「彼女はなにかにつけて彼を〜にする」 **宿敵[シュクテキ]** ひどく恨んでいる敵。「〜を討つ」 **不倶戴天[フグタイテン]の敵[テキ]** 生かしておきたくないくらい恨んでいる敵。「倶に天を戴きかず」の意。 **仇[あだ]** 恨みを晴らすべき相手。「親の〜を討つ」◇「かたき」も「あだ」も仕返しをしたいと考えている相手であるが、「○山×助は親のかたきだ」とはいえても「○山×助は親のあだだ」とはいえないように、ふつう「あだ」は人を指す語としては単独では用いられない。 **仇敵[キュウテキ]** 憎く思うかたき。「年来の〜を討つ」 **宿敵[シュクテキ]** ずっと以前からのかたき。「父を死に追いやったあの男は私の〜だ」 ●怨霊 → 4009慰めるm●魂 ## Z その他 **鎮[しず]め** 恨みをもった幽霊が発するとされる言葉。 # 1303 ねたむ ## a 動詞の類 **妬[ねた]む** 自分にはない、人の富・才能・幸福がうらやましく、その人がそうでなくなればいいと思う。「人の成功を〜」◇「嫉む」とも書く。 **嫉[そね]む** 人の富・才能・幸福をねたんで、その人に悪いことが起こることを願う。「人の出世を〜」◇「妬む」「猜む」とも書く。 **やっかむ** 「そねむ」の俗な言い方。「同僚の昇進をやっかんで悪口を言う」 **妬[や]く** 人の愛情関係をうらやましいと思って、おもしろくないと感じたり、邪魔をしたりする。「2人の関係を〜」◇「焼く」「嫉く」とも書く。 **嫉妬[シット]** 愛する人が、自分以外の人に愛情の関心を向けられることを心配したり、憎んだりすること。「若い男と親しげに話している妻を見て〜した」②自分にはない、人の富・才能・幸福がうらやましく、できればそうなりたいと思うのにかなわず、その人が憎いと思うこと。「美貌と才能に恵まれた友人を〜する」「彼の画才には〜を覚える」▷〜心 **焼[や]き餅[もち]を焼[や]く** 嫉妬する。「奥さんが若い男と話していたぐらいで〜なんて」 **悋気[リンキ]** 男女が、互いに相手が浮気をしているのではないかと思って、やきもちをやくこと。「若い女と話している夫に〜する妻」「〜の炎を燃やす」「〜を起こす」 **猜疑[サイギ]** 嫉妬して人を疑ったりねたんだりすること。「他人を〜する」「人を〜の目で見る」▷〜心 ●やける **妬[や]ける** ねたましく思える。「あんなすてきな恋人がいるなんて〜なあ」◇「焼ける」「嫉ける」とも書く。 ## C 形容詞の類 **妬[ねた]ましい** ねたましくて憎らしい。「うらやましいやら〜やらで、ねたましくてたまらない」◇「嫉ましい」とも書く。 **嫉妬深[シットぶか]い** 嫉妬しやすい性質である様子。「あの人は〜から気をつけたほうがよい」 ## h 名詞の類:コト・サマ ●ねたみ **妬[ねた]み** ねたむ気持ち。「突然社長に抜擢され、人の〜を買う」 ▷〜心◇「嫉み」とも書く。 **嫉[そね]み** ねたむ気持ち。「〜からあんなことを言うのはよくないよ」「妬み」「猜み」とも書く。 **やっかみ** 「ねたみ」「そねみ」の関東地方での言い方。「〜半分で言ったんだよ」 **嫉妬[シット]** 嫉妬する気持ち。「〜に駆られて大人げないことをする」 **焼[や]き餅[もち]** 嫉妬すること。「〜焼くならほどほどに(度の過ぎた嫉妬は相手に嫌われ、自分にも災いをもたらすからほどほどに)」◇嫉妬する意の「妬(焼)く」に「餅」を付けた語。 **ジェラシー** 「嫉妬」の洋語的表現。「彼女の才能に〜を感じる」▷jealousy ## S 名詞の類:ヒト **焼[や]き餅焼[もちや]き** 嫉妬心の強い人。「妻は〜で扱いに困る」 # 1304 ひがむ ## a 動詞の類 **僻[ひが]む** 不公平な扱いを受けていると思い込んで、自分だけがひどい目にあっていると思い込む。「どうせ自分は蚊帳の外だと〜」「弟が〜から公平に分けてね」 <198> ひがむ1304a〜いかる1306a **いじける** ひがんだり、ひねくれたりして、弱気になる。「あの人はいつもいじけている」「いじけた態度」 ●すねる **拗[す]ねる** 不平や不満の気持ちを、言われたことにわざと従わないで、無視したり逆らったりする。「世を〜」「いい大人がいつまでもすねているんじゃない」 **不貞腐[ふてくさ]れる** 不平や不満があったりして、逆らったり、やることがなげやりになったりする。「弟はゲームに負けるとすぐ〜」◇「不貞」はあて字。 ●くさる → 1103ふさぐa●ふさぐ ●ひねくれる → 0105育つa●ひねくれる ## C 形容詞の類 **僻[ひが]みっぽい** すぐにひがむ様子。「その〜性格は直したほうが君のためだよ」 ## f 副詞の類 **いじいじ** ひがんで、弱々しい態度をとる様子。「〜しているんじゃありません」 ## h 名詞の類:コト・サマ **僻[ひが]み** ひがむこと。「それは単なる君の〜だ」▷〜根性 ## S 名詞の類:ヒト **拗[す]ね者[もの]** 世をすねている人。「だれとも口をきかない〜」 **へそ曲[ま]がり** ひねくれていて、わざと逆らったり、人と逆のことをしたりする人。「あんな〜にはなにを言ってもむだだ」 **旋毛曲[つむじま]がり** ねじけていて素直でない人。「あいつは〜だから、人の言うことは聞かない」 **天[あま]の邪鬼[じゃく]** 人の言うこととわざと違うことを言う人。「あの人は、ああ言えばこう言う〜だ」 # 1305 飽きる ## a 動詞の類 **飽[あ]きる** 同じことが何度も続いたり、ありすぎたりしていやになる。「社員食堂のランチにはもう飽きた」「仕事に〜」◇「厭きる」「倦きる」とも書く。 **飽[あ]き飽[あ]きする** 「飽きること」の強調表現。「何度も同じ話を聞かされて〜した」 **倦[う]む** 飽きる。「〜ことなく勉学に励む」 **食傷[ショクショウ]** 同じようなものが続きすぎていやになること。「毎日同じ料理で〜する」「推理小説の、この手のトリックには〜した」▷〜気味 **うんざり** 同じことが何度も繰り返されて、いやになること。「単調な生活に〜する」 **げんなり** うんざりして、元気がなくなること。「毎日同じメニューで〜する」 **屈託[クッタ]** 同じことの繰り返しで、疲れて飽きること。「日日の生活に〜する」 **聞[き]き飽[あ]きる** 同じ話を何度も聞いて、聞くのがいやになる。「おやじの説教はもう聞き飽きた」 **食[た]べ飽[あ]きる** 同じものを何度も食べて、もう食べたくなくなる。「名物とはいえ、3食も続いては〜」 **見飽[みあ]きる** 同じものを何度も、または長い時間見て、もう見たくなくなる。「あのタレントの顔はもう見飽きた」「そんなものはもう見飽きて、今さら驚かない」 **退屈[タイクツ]** やることがなくて、手持ちぶさただったりして、いやになること。「定年退職して半年、父は早くも〜し始めたようだ」「彼といっしょだと〜しない」 ●だれる → 3012だらしないa ## C 形容詞の類 **飽[あ]きっぽい** なにをしてもすぐに飽きてしまい、長続きしない様子。「彼は〜性格で、仕事が長続きしない」 **続[つづ]かない** すぐに飽きて、それをやり続けることができない様子。「あの人はなんにでも手を出したがるが、ちっとも〜のですよ」 **続[つづ]いた例[ためし]が無[な]い** なにかをやり始めても、すぐに飽きて、最初の決意が続かない様子。「今度こそはと思って禁煙を誓ったことは何度もあるが、一度として〜」 ## d 形容動詞の類 **退屈[タイクツ]** 退屈する様子。「〜な映画で、途中で眠ってしまった」「〜な話」 ## h 名詞の類:コト・サマ **飽[あ]き** 飽きること。「いい家具は〜がこない」「〜がこないデザインの服」◇「厭き」とも書く。おもに「飽きがくる」「飽きがこない」の形で使われる。 **飽[あ]き性[しょう]** 飽きっぽい性質。「彼は〜で、次から次へと趣味を変える」◇「厭き性」とも書く。 **三日坊主[みっかぼうず]** 物事に飽きやすくて、長続きしないこと(人)。「あいつのことだから、日記をつけるといっても、どうせ〜だろう」 ## × 名詞の類:トキ **倦怠期[ケンタイキ]** (おもに夫婦間で)互いに飽きていやになる時期。「どうやら私たちも〜を迎えたようだ」 # 1306 いかる ## a 動詞の類 ●いかる **怒[いか]る** 人間の行為に対して我慢できない気持ちを外にあらわす。「子供のいたずらを〜」 **怒[おこ]る** 不平や不満の気持ちを外にあらわす。「つまらないことで〜なんていやね」 <199> いかる1306a **憤[いきどお]る** 不正や道理に合わないことなどに対して、ひどくいかる。「社会の矛盾を〜」「遊んでばかりいる学生に〜」 **憤慨[フンガイ]** 不正や道理に合わないことなどに対して、ひどく腹を立てること。「まったくもって〜に堪えない」「社会の不公平を〜する」「友の裏切りに〜する」 ●おこりだす **怒[おこ]り出[だ]す** それまでおこっていなかった人が、おこりはじめる。「私がぐちを言っていると、夫は急におこりだした」 **切[き]れる** 俗に激しくおこること。「あいつのよけいな一言で、俺は切れそうになった」 **ぷっつんする** 唇切れる。「ずっと我慢していたんだが、家族の悪口を言われて、あの子、ぷっつんしたんだ」 ◇糸などが切れる音・様子から。 **打[ぶ]ち切[き]れる** 俗「切れる」の強調表現。「その女の無神経な言葉に、俺はしぶち切れた」 **堪忍袋[カンニンぶくろ]の緒[お]が切[き]れる** いかりをこらえる限度を超えておこりだす。「我慢に我慢を重ねたがついに〜」 ●頭に来る **頭[あたま]に来[く]る** いかりのために、興奮する。「あんなふうに言われたら、だれだって〜よ」 **鶏冠[とさか]に来[く]る** 俗「頭に来る」の強調表現。「彼の無責任な発言の後始末には我慢してきたが、もうとさかにきた」 **かちんと来[く]る** 相手の言動などが不愉快で、(急に)いかる。「あの女の、人をばかにしたような態度にかちんときた」 ●腹が立つ **腹[はら]が立[た]つ** いかりが心の中に高まる。「いつも約束を破るので、今度という今度は腹が立った」 **腹立[はらだ]つ** 腹が立つ。「近ごろ〜ことが多い」 **腹[はら]の虫[むし]が治[おさ]まらない** 腹が立って、気持ちが静まらない。「1ヵ月の働きにこの給料じゃ〜」◇「腹の虫が治まらぬ」ともいう。 **癪[シャク]に障[さわ]る** 不愉快なことなどがあって腹が立つ。「いつも自分だけ抜け駆けをして、本当に〜やつだ」「いくらしゃくにさわったからといって、私に当たらないでよ」 **癇[カン]に障[さわ]る** 他人の言動を、不愉快に感じ、腹が立つ。「彼女のお高くとまった口のきき方が癇にさわったらしく、彼はすぐに席を立った」 ●気に障る **気[き]に障[さわ]る** 不愉快に感じる。「急に席を立って出ていってしまうなんて、なにが気にさわったんだろう」 **気分[きぶん]を害[がい]する** 相手の不注意な言動などが不愉快で、いかりを感じる。「そんなこと言うから彼女、気分を害したじゃないか」 **感情[カンジョウ]を害[がい]する** 相手の不注意な言動などによって、不快な気持ちになる。「彼女のとげのある言葉に、彼は感情を害したようだった」 **機嫌[きげん]を損[そこ]ねる** 相手の不注意な言動などによって、不愉快になる。「弟たちに部屋を汚されて、彼女はひどく機嫌を損ねたようだった」 **むかつく** 俗気分が悪くなるほど不愉快になる。「顔を見ただけで〜」 ●腹を立てる **腹[はら]を立[た]てる** 腹が立った様子を見せる。「無神経な人には〜だけ損だ」◇「腹が立つ」は自然にその状態になることだが、「腹を立てる」は意図的にその状態になるというニュアンスがある。 **立腹[リップク]** 腹を立てること。「〜なさるのも当然です」 **向かっ腹[ぱら]を立[た]てる** 何の理由もないのに、わけもなく腹を立てて、飲みに行った」 **業[ゴウ]を煮[に]やす** 物事がうまくいかないので、いらいらして腹を立てる。「2時間も待たされて〜」 **短気[タンキ]を起こす** ちょっとしたことですぐにおこる。「気に入らないからって〜んじゃないよ。損をするのは自分だよ」 **癇癪[カンシャク]を起こす** いかりを抑えきれず、その気持ちをあたりかまわず言動にあらわしてしまう。「思うようにならないとすぐ〜」 ●激しくいかる **怒[いか]り狂[くる]う** おこって、狂ったように激しくふるまう。「昨日の約束を今日破ったら〜のも無理はない」 **猛[たけ]り狂[くる]う** 猛烈にいかり狂う。「監督は選手の不祥事に猛り狂わんばかりだった」 **逆上[ギャクジョウ]** 激しい怒りや興奮で、平常心を失うこと。「犯人は、女の言葉に〜して首をしめたらしい」 **頭[あたま]に血[ち]が上[のぼ]る** かっとなって理性的な思考・判断ができなくなる。「あの時は頭に血が上っていたので、立場を忘れてあんなことを言ってしまったんだ」 **煮[に]え返[かえ]る** 腹が立つ。「言われのない悪口を言われ、くやしさで腹の中が煮え返った」 **煮[に]え繰[く]り返[かえ]る** 腹が煮え返る。「子供がいじめにあった親は、さぞ腸が〜思いだろう」◇「煮え返る」が「腸が」「腹が」「腹の中が」などと接続するのにくらべて、「煮え繰り返る」は、「腸が煮え繰り返る」の形で※用いられることが多い。 **腹[はら]に据[す]え兼[か]ねる** 腹が立って、気持ちを抑えられない状態にある。「彼の仕打ちはなんとも〜」 **激怒[ゲキド]** 激しくおこること。「家がいつの間にか抵当に入れられたと聞いて〜した」 **激昂[ゲッコウ]** ひどく興奮しておこること。「〜してつかみかかる」「げっこう」ともいう。「激高」とも書く。 **怒髪天[ドハツテン]を衝[つ]く** 髪が逆立つほど激怒する。「〜勢いに気圧される」 <200> いかる1306a~c **怒[いか]り心頭[シントウ]に発[ハッ]する** 激しい怒りが頭のてっぺんまでかかる。「いかり心頭に発して、平静でいられなかった」 **爆発[バクハツ]** いかりを一時に噴き出すこと。「彼は今にも〜しそうだった」 **憤激[フンゲキ]** 激しく憤ること。「政府の理不尽な方針が人々の〜を招く」 **激憤[ゲキフン]** おおいに憤ること。「社長が会社の金を持ち逃げしたと聞いて〜した」 **悲憤[ヒフン]** 悲しみ、憤ること。「〜の涙を流す」 **悲憤慷慨[ヒフンコウガイ]** 社会の不正や自分の不運に対して、悲しみ憤り、嘆くこと。「〜するあまり言葉を失った」 **憤怒[フンヌ]** 言動にあらわすことをこらえきれないほど、激しく憤ること。「卑劣なふるまいに〜する」「彼は〜の形相で、その男をにらみつけた」◇「ふんど」ともいう。「忿怒」とも書く。 ●憤死する → 0005死ぬb●いろいろな状態・状況で死ぬ ●むくれる **剝[むく]れる** 不満や不快な気持ちを顔にあらわす。「末娘はちょっとしたことですぐ〜」 **頬[ほお]を膨[ふく]らませる** 口の中に空気を入れて、ふくらませる。不満の気持ちを表情にあらわす。「急用ができて遊園地につれていけなくなったというと、5歳の娘はぷっと頬をふくらませた」◇「頬をふくらす」ともいう。 **膨[ふく]れる** 不満の気持ちを表情や態度にあらわす。「注意するとすぐ〜のはよくないね」◇「脹れる」とも書く。 **口[くち]を尖[とが]らせる** 唇を突き出して、いかりや不満の気持ちを表情にあらわす。「それは話が違うじゃないかと、彼は口をとがらせた」「妹は口をとがらせて文句を言った」 ●へそを曲げる **臍[へそ]を曲[ま]げる** 機嫌を悪くして、人の言うことを聞かず、意固地になる。「今彼にへそを曲げられたら、仕事が進まなくなるから困るよ」 **旋毛[つむじ]を曲[ま]げる** 気分を害して機嫌を悪くすること。「〜と、もうだめだ」 ●気色ばむ **気色[けしき]ばむ** 怒った表情になる。「その一言で、男は急に気色ばんだ」 **色[いろ]を作[な]す** おこって表情を変える。「子供がうそをついたので色をなしておこりつけた」 **血相[ケッソウ]を変[か]える** 驚いたりおこったりして顔の色や表情を変える。「〜血相を変えて飛び出して行ったが、なにかあったんだろうか」 **向[む]きになる** ささいなことで本気になって、おこったり、強く言ったり、命令したりする。「ちょっとからかうと、彼はすぐむきになって言い返してきた」◇ひらがなで書くことが多い。 **目[め]を剥[む]く** おこって目を見開く。「おこって、にらみつける」「彼の言葉に思わず目くじらを立てる」 **目[め]を釣[つ]り上[あ]げる** おこって、目じりがつり上がり、表情がきつくなる。「それを聞いて彼女は目をつり上げた」 **目[め]を三角[サンカク]にする** おこって、目を細くする。「彼は目を三角にしてどなり始めた」 **眦[まなじり]を裂[さ]く** 目をかっと見開いて、おこる。「彼はまなじりを決しておこった。相手に立ち向かっていった」◇「まなじりを裂く」ともいう。 **柳眉[リュウビ]を逆立[さかだ]てる** 美しい女性がおこる。「その言葉にはさすがに彼女も柳眉を逆立てた」◇「柳眉」は、やなぎの葉のように細く美しい眉。 **青筋[あおすじ]を立[た]てる** おこって、顔の静脈の青い筋を浮き立たせる。「上司が青筋を立てて部下をどなっている」 ●怒鳴る **怒鳴[ドナ]る** 大声でおこる。「うちのおやじは、口答えするとすぐ〜」「ど(怒)」は擬声語とされる。 **怒鳴[どな]り散[ち]らす** おこってかんしゃくが抑えきれず、あたりかまわずどなる。「なにがあったのか知らないが、今日、部長は部下にどなり散らしていた」 **怒鳴[どな]り込[こ]む** おこって文句を言いに行く。「A社の担当者が、B社の社長の家にどなり込んだ」 **捩[ね]じ込[こ]む** 無理に文句をつけようとして、相手の家や会社などに行く。「なにかあるとすぐ学校に〜親がいる」 **息巻[いきま]く** 息や声を荒くして激しくおこり、文句を言う。「約束と違うではないかと〜」 ●やつあたりする → 4001扱うg●当たる ## C 形容詞の類 ●怒りっぽい **怒[おこ]りっぽい** すぐにおこる様子。「〜性格を直さないと、みんなに嫌われるよ」 **気[き]が短[みじか]い** 我慢したり待ったりすることができなくて、すぐにおこりだす性格である様子。「あの先生は〜から、生徒がだらだらしていると、すぐどなる」 **血[ち]の気[け]が多[おお]い** すぐ興奮しておこりっぽい様子。「〜青年たちをまとめるのは大変だ」 ●腹立たしい **腹立[はらだ]たしい** 腹が立つ様子。「洗濯物を干しているそばから雨が降ってきて、本当に〜」 **忌[い]ま忌[いま]しい** 失敗を悔やんだりして、自分自身が情けなかったりして、くやしくて、腹立たしい様子。「なにかにつけて私のことをじゃまする〜やつめ」「久しぶりに山登りができる時間がとれたのに、なんて〜雨だ」「最後までがんばり通せなかった自分がいまいましくてしかたがない」 **忌ま忌ましい** 「いまいましい」を乱暴にした言い方。「〜話だ」 <201> # いかる1306c~h でもかんでも盾突く〜若造め」 **胸糞悪[むなくそわる]い** 不愉快でいまいましい思いでいる様子。「自分の受け持ちの学生に万引きしたのがいると聞いて、胸くそ悪くなった」 ### ●機嫌が悪い **機嫌[きげん]が悪[わる]い** ちょっとしたことでおこってしまいそうな様子。「上からなにか言われたのか、課長は今日〜」 **虫[むし]の居所[いどころ]が悪[わる]い** いつもとちがって、ちょっとしたことでもおこりだすくらい機嫌の悪い状態にある様子。「おやじは今〜から、この話を持ち出すのはやめておいたほうがいい」 ## d 形容動詞の類 ### ▶怒る様子 **かんかん** 非常に激しくおこる様子。「父は〜におこる」「妹が門限を破ったので、父は〜だ」 **憤然[ふんぜん]たる** 憤慨のあまりいきり立つ様子。「彼は憤然として言い放った」◇「忿然」とも書く。 **憮然[ぶぜん]たる** 意外なことに驚いたり、がっかりしたりして、言葉もない様子。「〜とした表情で話を聞く」 **ヒステリックな** 病的に感情が激して、すぐ興奮するような様子。「〜な笑い声をあげる」「〜にわめき散らす」▷hysteric ### ●短気な ### ●腹立ちまぎれの ### ●腹が立つ様子 **癪[しゃく]な** 気に入らなくて腹が立つ様子。「なにをやってもかなわないなんて、〜だなあ」 **小癪[こしゃく]な** 生意気で腹の立つ様子。「なんとも〜な若造だ」 **業腹[ごうはら]な** いまいましくて、腹が立つ様子。「せっかくみんなでやってきてるってえのにやめるのも〜だな」 ### ●不愉快な ### ▶不機嫌 **不機嫌[ふきげん]な** 機嫌が悪い様子。「仕事が気になって頭の中に女房の〜な顔がちらつく」 **御機嫌斜[ごきげんなな]め** 機嫌の悪い様子。「いつもはにこやかな部長が、今日は珍しく〜で怖い顔をしていた」◇やや婉曲な言い方。 **御[ご]の字[じ]** 俗「御機嫌斜め」の略。「父は自分だけ仲間はずれにされたのが気にくわないらしく、朝からずっと〜だ」 ## f 副詞の類 ### ●おこる **かっか** 激しくおこって興奮する様子。「血圧が上がり、〜する」 **ぶんぶん** ひどく腹を立てて不機嫌な様子。「母は〜おこって口もきかない」 **ぷりぷり** 憤りを表情や態度にあらわす様子。「少女のような女が〜しているのも愛嬌があっていい」 **烈火[れっか]の如[ごと]く** 激しくおこる様子。「彼女の無神経な言い方に、彼は〜おこった」 ### ●腹を立てる **かっとする** 突然いかりを覚える様子。「ばかにされて〜する」「〜なって手を出す」 **むかっとする** 急にいかりがこみあげてくる様子。「生意気な口のきき方に〜した」 **むかむか** いかりや不快感がこみあげてくる様子。「相手の態度に〜した」 ### ●むっと ### ▶ふくれる **ぷっと** 不平やいかりを示す顔つきをする様子。「〜ふくれて黙り込んだ」 **ぷんと** ひどくおこって、とりつくしまもない様子。「彼女は〜向こうをむいて、機嫌を直してくれなかった」「娘は〜して部屋を出ていった」 **ぷいと** 突然不機嫌になって、顔をそむける様子。「親に意見され、〜そっぽを向いた」◇「ぷいっと」ともいう。 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●いかり **怒[いか]り** いかること(に伴う気持ち)。「神の〜に触れる」「〜がこみあげ、手足がふるえる」「〜心頭に発する(心の底からひどくおこる)」 **怒気[どき]** おこっている気持ち。「〜を含んだ声」「〜を帯びる」 **喜怒[きど]** 図喜びといかり。「〜の情を少しもあらわさない人」 ### ▶憤り **憤[いきどお]り** 憤ること(に伴う気持ち)。「安眠を妨げる騒音に〜を覚える」「自分勝手な人に〜を感じる」 **義憤[ぎふん]** 世の不正に対する憤り。「〜に駆られて、市民運動を起こす」 **公憤[こうふん]** 社会のためによくないと考えての憤り。「行政改革の立ち遅れに〜を覚える」 **私憤[しふん]** 個人的な憤り。「約束を破った友に〜を抱く」 **憤懣[ふんまん]** 憤り、心に不平がたまること。「〜やるかたない」「忿懣」とも書く。 **鬱憤[うっぷん]** たまりにたまった憤り。「酒を飲んで〜を晴らす」 **腹立[はらだ]ち** 腹が立つこと(に伴う気持ち)。「お〜はごもっともですが、どうか私の言うことを聞いてください」「お〜は重々承知しております」 **むかつき** むかついている気持ち・程度。「〜を抑えて仕事する」 **不興[ふきょう]** 目上の相手が機嫌を悪くすること。「彼は昇進の話を断り、経営者の〜を買った」「そんなことをしても上司の〜を招くだけだ」「軍の〜を恐れる政府」 **不快感[ふかいかん]** 不愉快に思う気持ち・気分・感想。「役所のずさんな管理体制に、市民は〜を抱いた」「大統領はA国の新兵器開発に〜を表明した」 ### ●いかりの声 **怒鳴[どな]り声[ごえ]** 怒鳴るときの声。「隣室から〜が聞こえる」「ど(怒)」は擬声語とされる。 <202> いかる1306h〜いからす1307a **怒声[ドセイ]** おこってどなる声。「株主総会でいっせいに〜があがる」 **怒号[ドゴウ]** 大勢のいかりの声。「〜が渦巻くなか、団体交渉は始まった」 ●いかりの表情・態度 **膨[ふく]れっ面[つら]** いかりや不満が顔にあらわれた表情。「いつまでも〜をしているんじゃない」 **仏頂面[ブッチョウづら]** 無愛想なふくれた顔つき。「あの本屋の主人はいつも〜をしている」 **剣幕[ケンマク]** おこっている様子があらわれている表情や態度。「すごい〜で歩み寄った」◇「見幕」「権幕」とも書く。 **腹癒[はらい]せ** 腹が立ったいかりを、関係ないものに対してとる乱暴な行動。「女にふられた〜に他人に暴力をふるうなんて、最低の男だ」 ●悪態 → 3902けなすh●ののしり ▶癇癪 **癪[シャク]の種[たね]** 腹が立つ原因。「これがほんとに〜だ」 **癇[カン]** いかり、かんしゃく。「〜に障る(いらいらしたり、おこったりすること)」「あいつのやることなすこと〜にさわる」「息子は〜が強い」 **癇癪[カンシャク]** いかりを抑えきれずに、激しくおこること。「ささいなことで〜を起こす」▷〜持ち **癇癪玉[カンシャクだま]** 癇癪。「父は、しょっちゅう〜を破裂させる」 **ヒステリー** なにかというと激しくおこったり、わめいたり泣いたりすると・性格。「彼女は年がら年中〜を起こしている」◇神経症としては、運動麻痺・痙攣・健忘などの症状を示すものをいう。▷Hysterie **ヒス** 「ヒステリー」の略。「あいつは〜だ」 ## S 名詞の類:ヒト **怒[おこ]りん坊[ぼう]** なんにでもすぐにおこる人。「この子は〜だから困る」 **癇癪持[カンシャクも]ち** ちょっとしたことにも過敏に反応しておこりだす人。「あいつは〜だからなあ」 **瞬間湯沸[シュンカンゆわ]かし器[キ]** 短気で、気に食わないことがあると、たちまちのうちにおこりだす人。「うちのおやじは〜だから、すぐにどなる」◇からかいのニュアンスがある。 ●雷親父 → 3901しかるs ## Z その他 **此[こ]の野郎[ヤロウ]** いかりをこめて、他人をののしる言葉。「〜、やるか」 **畜生[チクショウ]** いかりやくやしい気持ちをぶちまける言葉。「〜、ばかにしやがって」「ちきしょう」ともいう。 **此[こん]畜生[チクショウ]** 「畜生」の強調表現。「〜、冗談じゃねえ」◇「この畜生」の転。「こんちきしょう」ともいう。 # 1307 いからす ## a 動詞の類 ●いからす **怒[いか]らす** 人が不愉快に思う行為をして、我慢できない気持ちにさせる。「大臣の軽率な発言は、良識ある人々をひどく〜結果を招いた」 **怒[おこ]らせる** 「いからす」の、よりくだけた言い方。「いいかげんな企画を出しても部長を〜だけだからやめておけ」 **怒[いか]らす** 人が我慢できない気持ちを外にあらわすようにさせる。「批判的なことを言って、彼を〜ことによって、どんな得があるというのだろう」 **怒[おこ]らせる** 「いからす」の、よりくだけた言い方。「弟は今、反抗期で、親を〜ようなことばかり言っている」 **怒[いか]りに触[ふ]れる** 目下の者が目上の者をいからせる。「上司の怒りに触れて左遷される」 **逆鱗[ゲキリン]に触[ふ]れる** 目上の人をひどくいからせる。「会社に大きな損失を与えた役員は、社長の逆鱗に触れて左遷された」◇「逆鱗」は竜のあごの下にある逆さに生えたうろこの意。これに触れると竜がいかって人を殺すという中国の故事から。 ●機嫌を損ねる **機嫌[キゲン]を損[そこ]ねる** 不注意な言動などによって、相手の機嫌を悪くする。「君がよけいなことを言って先方の機嫌を損ねなければ、今ごろ商談がまとまっていたんだぞ」◇「機嫌をそこなう」「気分をそこねる」ともいう。 **気分[きぶん]を害[がい]する** 不注意な言動などによって、相手の気分に悪い影響を及ぼす。「彼女のあからさまな言葉は彼の気分を害したようだった」 **感情[カンジョウ]を害[がい]する** 不注意な言動などによって相手を不快な気持ちにさせる。「相手の感情を害さないように、慎重に言葉を選んで説明するのはむずかしい」 **顰蹙[ヒンシュク]を買[か]う** 不注意な言動などによって、相手を不快にさせて嫌われる。「酒の席で酌を強要して、女子社員の顰蹙を買ってしまった」 **不興[フキョウ]を買[か]う** 目上の相手の機嫌を損ねて、よく思われないこと。「彼女は上司の不興を買うことを恐れて、反対意見を述べるのを控えた」 <203> # 14 驚く・おびえる(驚嘆・恐怖) # 1400 驚く ## a 動詞の類 ●おどろく **驚[おどろ]く** 予期しない出来事などによって思考や感情が妨げられ、心が激しくゆれる。「街角で、突然肩をたたかれて驚いた」「そんな事件は〜に値しない」「新ビルの設備の立派さに驚いた」◇「愕く」「駭く」とも書く。 **舌[した]を巻[ま]く** 相手の技量が自分をはるかに上回っていて、驚いて感心する。「彼の流暢な英語に舌を巻いた」 **驚嘆[キョウタン]** 非常に驚き感心すること。「精巧な細工に〜する」「彼の成功は〜に値する」◇「驚歎」とも書く。 **驚愕[キョウガク]** 思いがけないよくない知らせなどに、非常に驚くこと。「がんと告知され〜した」▷~反応 **驚喜[キョウキ]する** → 0800喜ぶa●大いに喜ぶ ●びっくりする **びっくりする** 非常に驚き、それが態度にあらわれること。「突然、子供が飛び出してきて〜した」「開けて〜、見て〜」▷〜仰天◇「吃驚」「喫驚」ともあてる。 **どっきりする** びっくりして、動悸が激しく打つこと。「大勢の前で自分の名前を呼ばれて〜した」 **仰天[ギョウテン]** ひどくびっくりすること。「男とばかり思っていたので、女だとわかったときには〜した」◇驚いて天を仰ぐ意から。 **跳[と]び上[あ]がる** 驚きなどによって、急に意外な動きをしたり、腰を浮かせたりする。「背後から声がして思わず跳び上がった」◇「飛び上がる」とも書く。 **肝[きも]を潰[つぶ]す** 恐ろしいことや意外なことに驚いたりして体の働きが止まった感じになる。「死んだはずの友達に会って肝を潰した」 **肝[きも]を冷[ひ]やす** 恐ろしい目にあって、ひやりと危うさを感じる。「信号を無視して突っ込んできた車に肝を冷やした」 **寿命[ジュミョウ]が縮[ちぢ]む** 驚きや恐れなどで身にこたえるほどに激しく動揺する。「崖で車の後輪が空転したときには寿命が縮んだ」◇「寿命が縮まる」ともいう。 **腰[こし]を抜[ぬ]かす** びっくりしてひっくりかえったり、立てなくなったりすること。「幽霊かと思って腰を抜かした」 **腰[こし]が抜[ぬ]ける** 腰を抜かした状態になる。「暗闇から急に人が声をかけられ、腰が抜けそうになった」 **息[いき]を吞[の]む** びっくりして思わず息をとめること。「事故現場のあまりの惨状に、息をのんだ」 **耳[みみ]を疑[うたが]う** 聞き間違えたのではないかと思うぐらいびっくりする。「友人の急な婚約発表にわが〜」 **目[め]を疑[うたが]う** 見間違えたのではないかと思うぐらいびっくりする。「彼らが仲よく手をつないで歩いている姿に目を疑った」 **胸[むね]を突[つ]かれる** 驚きや悲しみなどに心を強く打たれる。「友の突然の訃報に〜」 **意表[イヒョウ]を突[つ]かれる** 予期していないことに出会い、驚かされる。「突然の解散動議に〜」 **度肝[ドギモ]を抜[ぬ]かれる** 突然のものすごい衝撃でびっくりさせられる。「札束を積み上げられたのには、度肝を抜かれた」◇「度肝」は「度胆」とも書く。 **魂消[たまげ]る** 驚いて何も考えられない状態になる。「値段を見てたまげた」◇魂が消える意から。 **打[ぶ]っ魂消[たまげ]る** たまげる。「合格したと聞いて、ぶったまげた、合格したよ、あいつ」 **打[ぶ]っ魂消[たまげ]る** 「たまげる」の強調表現。「請求書を見てぶったまげたよ。たったあれだけの飲み食いで10万円だぜ」◇「おったまげる」よりも乱暴な感じが強い。 **のけぞる** 仰向けに後ろへ倒れる。「大画面から鮫が飛び出してきたように見えて、思わずのけぞった」 ●目を見張る **目[め]を見張[みは]る** 意外な物事に驚いたり感心したりして大きく目を開く。「〜ばかりの上達ぶり」◇「目を瞠る」とも書く。 **瞠目[ドウモク]** 目を見張ること。「改革案に〜する」 **目[め]を丸[まる]くする** 意外なことに驚いて大きく目を開く。「息子の女装した姿を見て目を丸くした」◇「目を見張る」が上達など、おもにいいことについていうのに対して、「目を丸くする」はそうとは限らない。 **目[め]を白黒[しろくろ]させる** 驚いたり、あわてたりして、しきりに黒目を動かす。「2人が言い合う姿を見て、母は目を白黒させている」 **目[め]の玉[たま]が飛[と]び出[で]る** 意外なことなどに驚いて目を大きく開けて見る。「〜ほど高価な宝石だ」◇「目が飛び出る」「目玉が飛び出る」などともいう。 ## d 形容動詞の類 **愕然[ガクゼン]** 非常に驚いてショックを受ける様子。「パスポートを忘れたことに気づいて〜とした」 **驚異的[キョウイテキ]** 常識では考えられない、驚くべき様子。「その選手は大けがをしたが、〜な回復力で半年後には試合に出た」 **衝撃的[ショウゲキテキ]** 思いもよらないことで、強く心を揺り動かされる様子。「〜な事件が起こった」 **ショッキングな** 「衝撃的」の洋語的表現。「〜な光景」 <204> 驚く1400d〜あきれる1401a **驚天動地[キョウテンドウチ]** 世間をひどく驚かせる様子。「〜の大事件」◇天を驚かせ地を動かす意から。 **鳩[はと]が豆鉄砲[まめデッポウ]を食[く]った様[よう]** 驚いて目を丸くしている様子。「受賞を伝えると妻は〜な顔をしていた」◇「鳩が豆鉄砲を食らったよう」ともいう。 ## f 副詞の類 **あっと** 予期しなかった出来事や予想外の展開などに(思わず「あ」と声を出して)ひどく驚く様子。「〜驚くどんでん返し」 **はっと** 一瞬、何かに気づいたり驚いたりする様子。「池の近くで遊んでいた幼い娘の姿が急に見えなくなり、〜して立ち上がった」「〜息を呑む」 **ぎょっと** 思いがけないことや恐ろしいことに出会い、驚いて、一瞬緊張する様子。「男がこちらをじっと見ていたので〜した」 **ぎくりと** 驚きのあまり、一瞬、思いがけない気持ちになって、している動作が止まる様子。「だれも知らないはずの失敗に言及されて〜した」 **ぎくっと** 「ぎくりと」の、より口語的な表現。「本当は知っているのではないかと遠回しに聞かれて〜した」 **ぴくりと** 驚いたりこわい目にあったりして、一瞬、体が震える様子。「ぼんやりしていたときに先生にあてられて〜した」 **ぴくっと** 「ぴくりと」の、より口語的な表現。「背後から声をかけられて〜した」 **どきりと** 驚いて、心臓が1回強く鼓動する様子。「暗闇から急に人影が見えたので〜した」 **どきっと** 「どきりと」の、より口語的な表現。「なんだおまえか、おどかすなよ、〜するじゃないか」 **どきんと** 「どきりと」の強調表現。「車の前に飛び出してきた人をひきそうになり、〜した」 ## h 名詞の類:コト・サマ **驚[おどろ]き** 驚くこと。「意外な成り行きに〜を隠せなかった」 **驚異[キョウイ]** 常識では考えられない、驚くべき事柄。「〜的な売り上げを記録した」 **衝撃[ショウゲキ]** 強い驚きによる激しい心の動揺。「その事件は、関係者に強い〜を与えた」 **ショック** 驚きによる精神的な打撃や衝撃。「悲惨な光景に激しい〜を受ける」▶shock **インパクト** 衝撃や強い印象。「〜のあるポスター」「あの映画は〜が強かった」 ▷impact **奇跡[キセキ]** 常識では理解できない不思議で驚くような出来事。「車にぶつかって、それだけのけがですむなんて〜だ」「〜が起こる」◇「奇蹟」とも書く。 **青天[セイテン]の霹靂[ヘキレキ]** あまりに突然でびっくりする変動・事件や、その衝撃。「夫の突然の転勤はまさに〜だった」◇「霹靂」は雷の意。 **寝耳[ねみみ]に水[みず]** 思いもかけないことでひどく驚くこと。「転勤なんて〜だった」 ## Z その他 **あっ** 驚いたときなどに発する言葉。「〜、危ないっ!」 **えっ** 意外なことに(強く)驚いたときに発する言葉。「〜、そんなばかな」「〜、これから出掛けるのかい」 **おっ** おもに男性が用いる、軽い驚きをあらわすときに発する言葉。「〜、なかなかいいじゃないか」 **すわ** 急なことに驚いて発する言葉。「〜、事件だ」本来口語的な表現だが、現在はほとんど用いられない。 **あれ** 予期しない人や、意外な物事に接して驚いたときに言う言葉。「〜、木村君じゃないか。どうしてここにいるんだい」◇以下の「あら」「ありゃ」「おや」「まあ」と同様、「あれあれ」「あれまあ」のように、繰り返したり、他の語と複合して、強調表現などとして用いられることも多い。 **あら** 普通ではありえないような、意外な物事に接して驚いたときに言う言葉。「〜、田中さんじゃありませんか」「〜、今日は遅くなるんじゃなかったの」 **ありゃ** 「あれ」「あら」の、くだけた言い方。こっけいな語感がある。 **おや** 意外だったり、驚いたりしたときに言う言葉。「〜、高橋さんじゃありませんか」「〜、こんなところに来ることもあるのかい」 **まあ** おもに女性が用いる、驚いたときに言う言葉。「〜、なんてすてきなんでしょう」◇「ま」ともいう。 **問[と]う** そのことに驚いて、にわかには信じられないような気持ちをあらわす言葉。「〜、お金を全部落としただって」「〜、もういっぺん言ってみろ」 **此[こ]れは** 意外な人や物事に出会った驚きをあらわす言葉。「〜林様、ようこそいらっしゃいました」 **此[こ]れは此[こ]れは** 「これは」の強調表現。「〜驚きました」「〜、ありがとうございます」 **然[しか]し** 驚きの気持ちを込めて話し始めるときに言う言葉。「〜大きな家だねえ」「併し」とも書く。 **如何[いか]にして** 予想に反して驚いている、という気持ちをあらわす言葉。「へただと本人は言っていたが、なかなか〜うまいものだ」 **驚[おどろ]く勿[なか]れ** 驚くような話をする前置きとして使う語。「〜、彼は社長になったんだよ」 **驚[おどろ]き桃[もも]の木[き]山椒[サンショウ]の木[キ]** 「おどろき」の語呂あわせ。 # 1401 あきれる ## a 動詞の類 ●あきれる **あきれる** 自分が予想した程度とひどく違って、どうしようもないと <205> # あきれる1401a〜うろたえる1402a **呆れ返る[あきれかえる]** すっかりあきれる。「その客の、あまりに横柄な態度にあきれ返った」 **呆れ果てる[あきれはてる]** これ以上ないというほどあきれる。「今さらそんなことを言うとはなんとも〜」 **聞いてあきれる[きいてあきれる]** 話を聞いて、それが実際より実際がはるかに劣るので、よくもそんなことが言えたものだとあきれる。「あれでA級ライセンスだなんて~」 **恐れ入る[おそれいる]** 常識からあまりにかけ離れていてあきれる。「彼の言いぐさには恐れ入ったよ」「この決定には~ほかない」 ## ●あっけにとられる **呆気に取られる[あっけにとられる]** 意外なことに驚き、あきれてどうしていいかわからない状態になる。「いきなり身を翻して立ち去ったのにはあっけにとられた」 **毒気を抜かれる[ドッキをぬかれる]** 相手の予想外の言動や反応に気勢をそがれ、あっけにとられる。「文句を言いにいったのだが、先方のあまりに丁寧な応対に、毒気を抜かれた」◇「どっけ」は「どっき」ともいう。 **茫然自失[ボウゼンジシツ]** あっけにとられて、ぼんやりすること。「内定取り消しに~する」 **開いた口が塞がらない[あいたくちがふさがらない]** あまりに意外なことに出会って、驚き、あきれてものも言えない。「彼の、あまりの変わり身の早さに、開いた口がふさがらなかった」「今さらそんなことを言い出すなんて〜よ」、 **二の句が継げない[にのくがつげない]** 驚いたり、あきれたりして次の言葉が出ない。「あまりにもばかげた弁解を聞いて、二の句が継げなかった」 **目が点になる[めがテンになる]** 驚き、あきれて、目が動かなくなる。「妻のミニスカート姿を見て、〜」 ## C 形容詞の類 **世話が無い[せわがない]** あまりに意外で、あきれて、どうしようもなくあきれるほかはないと感じられる様子。「親が子供にたしなめられているようじゃ〜」 ## ●返す言葉が無い → 3706負けるa●敵わない ## d 形容動詞の類 **狐に撮まれた様な[キツネにつままれたような]** 不思議なことが起こって、きつねに化かされたように、何が何だかわからずぼんやりする様子。「まるで〜な話で、何をどうしていいかわからない」 **呆然[ボウゼン]** あっけにとられて、何もできないでいる様子。「〜たる」「あまりのことに~と立ちすくむ」◇「茫然」とも書く。 **啞然[アゼン]** 図驚き、あきれはてて、ものも言えない様子。「彼の傍若無人なふるまいに、人々は〜としていた」 ## f 副詞の類 **ぽかんと[ぽかんと]** あっけにとられたり理解できなかったりして、口を開けたまま、何もしないでいる様子。「彼女のあまりの変貌ぶりに、彼はしばらく〜見とれていた」「急にどなられて、わけがわからず〜していた」 **きょとんと[きょとんと]** 意外なことや事情がのみこめず、どうしたらよいかわからず、・対応することができずに、ただ目を見開いている様子。「出張で1週間家をあけると言うと、幼い息子は〜私の顔を見上げた」「外国人に道を聞かれて、〜している老人」 ## h 名詞の類:コト・サマ **呆れ顔[あきれがお]** あきれている表情。「不器用なさまに〜で眺める」 # 1402 うろたえる ## a 動詞の類 **狼狽える[うろたえる]** 思ってもいない、突然のことにどうしていいかわからず、それが態度にあらわれる。「ぼんやりしていたときに急に質問され、何のことかわからずうろたえてしまった」 **慌てる[あわてる]** 思ってもいない、突然のことに落ち着かない気持ちになる。「つまみ食いを見られてあわてた」◇「周章てる」とも書く。 **慌てふためく[あわてふためく]** ひどく慌てる。「突然の客の知らせに、あわてふためいて家を飛び出した」 **上がる[あがる]** 興奮したり、緊張したりして、ふだんの落ち着きを失う。「結婚式でスピーチをいきなり頼まれて、上がってしまった」 **周章狼狽[シュウショウロウバイ]** ひどく慌てふためくこと。「彼女は夫に、もう使ってしまったお金のありかを聞かれて〜した」 **泡を食う[あわをくう]** 驚いて、あわてる。「突然税務署から人がやってきて、〜」◇「泡を喰う」とも書く。 **面食らう[メンくらう]** 突然のことに驚き、あわててどうしようか迷う。「突然指名されたのには面食らった」◇「面喰らう」とも書く。 **浮き足立つ[うきあしだつ]** 不安や恐れを感じて、落ち着かないとそわそわする。「次々と点を奪われ、Aチームは浮き足立ってしまった」 **右往左往[ウオウサオウ]** うろたえてあちこち歩き回ること。「パニック状態になって〜する」 **パニクる[パニクる]** 俗あわてる。「突然、先生にじっと顔を見つめてパニクっちまった」◇「パニック(panic)」を動詞のように使ったもの。 **平静を失う[ヘイセイをうしなう]** ある出来事などによって心に生まれたふだんの落ち着いた状態でなくなる。「突然の、村の平和をかき乱す出来事に、人々は平静を失っていた」 ## ●とまどう → 1201迷うa●とまどう ## ●取り乱す **取り乱す[とりみだす]** 突然の出来事などに落ち着きを失って、見苦しい態度・行動をと <206> うろたえる1402a〜おびえる1403a る。「息子の事故の知らせを聞き、妻はすっかり取り乱してしまった」 **度[ド]を失[うしな]う** ふだんの状態ではなくなり、うろたえたり取り乱したりする。「ショッキングな知らせに、彼女は度を失い、おろおろとするばかりだった」 ●動じる **動[ドウ]じる** 冷静でいられず、落ち着かなくなる。「彼はものに動じない人だ」 **動[ドウ]ずる** 「動じる」の古い言い方。「そんな脅しに〜ような私ではない」。 **動揺[ドウヨウ]する** 冷静でいられず、落ち着かない気持ちになること。「根拠のないうわさに〜した」 **動転[ドウテン]** 驚きや恐れなどで、頭の働きがまともでなくなるほど落ち着きを失うこと。「事故の知らせを聞いて気が〜した」「すっかり〜して何も言えなかった」◇「動順」とも書く。 ## d 形容動詞の類 **周章[あわ]て** 非常にあわてる様子。「居眠りして乗り過ごしたのに気づいて〜て下車する様子に思わず吹きだした」 **半狂乱[ハンキョウラン]** 冷静な判断力を失って、取り乱した様子。「突然の夫の死に、彼女は〜になった」 ## f 副詞の類 **どまど** 圧倒されたり、虚をつかれたりして、うろたえる様子。「じっと見つめられて〜(と)した」 **おたおた** すぐに対応できず、どうしたらいいかわからず、あわてる様子。「初出勤のときは一日中〜(と)していた」 **おろおろ** 非常の事態にどう対応していいか困って、心配しうろたえる様子。「父が怒るといつも母は〜(と)するだけだ」 **あたふた** あわてふためく様子。「支度もそこそこに〜と家を出て行った」 ●まごまご → 1201迷うf ## h 名詞の類:コト・サマ **恐慌[キョウコウ]** 恐れたりあわてたりして混乱すること。「パニックになる」「爆破予告のアナウンスに、会場は〜状態に陥った」 **パニック** 災害時、あるいは興奮したときなどに理性を失って混乱状態になること。「〜に陥る」 ▷panic ●とまどい → 1201迷うh # 1403 おびえる ## a 動詞の類 **おびえる** 恐ろしいめにあうかもしれないという不安や緊張で心がいっぱいになり、それが態度にあらわれる。「余震の不安におびえて、夜もろくろく眠れない」「何におびえているのか、その女は何度も振り返った」◇「脅える」とも書く。 **びくつく** こわくて、びくびくする。「そんなことで〜ようなやつは仲間に入れられない」 ●震える → 5105震えるa ●おののく **戦[おのの]く** 恐ろしさ・不安などにおびえ(て体が小刻みに震える)。「被災地では、伝染病の恐怖におののいている」 **恐[おそ]れ戦[おのの]く** 非常に恐れておののく。「天地を揺るがすような声に〜」 **戦慄[センリツ]** 身がすくむほどおののくこと。「残虐な殺人に〜する」「〜を覚える。「 **震撼[シンカン]** 恐ろしい出来事で、世の中が震えおののくこと。「世界を〜させるような事件が起こった」◇「震撼させる」の形で用いることが多い。 ●背筋が寒くなる **背筋[せすじ]が寒[さむ]くなる** 恐怖などのために、背筋に寒気を感じる。「恐ろしい話を聞いて〜」 **背筋[せすじ]が凍[こお]る** 恐怖などのために、背筋に急激に水を浴びたような冷気を感じる。「あと一歩踏み出していたら死んでいたと、〜思いがした」 **血[ち]も凍[こお]る** あまりの恐ろしさに、体中が冷たくなるような感じがする。「〜ような目付き」◇多く、「血も凍る(ような)+名詞」の形で用いる。 **身[み]の毛[け]が弥立[よだ]つ** ぞっとした感じがする。「〜連続殺人事件が起きている」◇「身の毛もよだつ」「身の毛だつ」ともいう。 **総毛立[そうけだ]つ** ぞっと鳥肌が立つような感じがする。「あまりの残虐さに〜」◇「そうげだつ」ともいう。 **鳥肌[とりはだ]が立[た]つ** 恐怖や嫌悪などで皮膚が毛をむしられたにわとりのようになる。「あのときちょっと遅かったらと、鳥肌が立った」◇最近では、「ホームランを打った瞬間、鳥肌が立った」「鳥肌が立つほど感動した」のように、うれしいときや感激した場合にも用いる。 **粟立[あわだ]つ** 恐ろしさや寒さなどのために、皮膚のぶつぶつ(鳥肌)が粟粒のようにぶつぶつになる。「肌が粟立ったのは、寒さのためか恐怖のためか、私にはわからなかった」◇現象としては「鳥肌が立つ」と同じだが、「鳥肌が立つ」のほうが比喩的に広く用いられ、一般的である。 ●すくむ **竦[すく]む** 不安や恐怖などのために体がこわばって動けなくなる。「へびに見られて〜」 **竦[すく]み上[あ]がる** 恐怖などで、体がこわばって動けなくなる。「どっとされてすくみ上がった」 **立[た]ち竦[すく]む** 恐怖などのために、その場に立ったまま動けなくなる。「道路のまん中で、思わず立ちすくんだ」 ●身が縮む **身[み]が縮[ちぢ]む** 恐怖や寒さなどのため、体が緊張して体が小さくなる。「事故の瞬間を思い出すと〜思いがする」 **縮[ちぢ]こまる** 恐怖などのために、体を丸めて小さくなる。「彼はその先生がよほどこわいらしく、お説教のときにはいつも隅で縮こまっている」 <207> おびえる1403a〜ひるむ1404a **縮[ちぢ]み上[あ]がる** 恐怖のため、緊張して体が小さくなる。「大声でどなられて縮み上がった」 ●青ざめる **青褪[あおざ]める** 恐怖や不安などで顔色が青白くなる。「〜めた顔で帰ってきた」◇「蒼褪める」とも書く。 **青[あお]くなる** 「青ざめる」の、より口語的な表現。「彼女はニュースを聞いてみるみる青くなった」 **真[ま]っ青[さお]になる** ひどく青ざめる。「電車に乗り遅れ、試験に間に合わないかもしれないと〜」 **顔面蒼白[ガンメンソウハク]になる** 顔中が青ざめる。「株式欄を見て彼は顔面蒼白になった」 **血[ち]の気[け]が引[ひ]く** 恐怖などで、顔色が一瞬にして青白くなる。「悪い知らせに、彼女の顔からすうっと血の気が引いた」 **血[ち]の気[け]が失[う]せる** 「血の気が引く」の、やや硬いかたい表現。「癌を告知され、夫の顔から血の気が失せた」 **色[いろ]を失[うしな]う** 恐怖などで、顔が青ざめる。「彼が寝返ったと聞いて色を失った」 **顔色[ガンショク]を失[うしな]う** 色を失う。「夫の会社が倒産したと聞いて、彼女は顔色を失った」 ## C 形容詞の類 **生[い]きた心地[ここち]がしない** 恐怖やおびえ、苦しみ、寒さなどで、まるで死を前にしたような、あるいはあの世にいるような気分である様子。「遠くで熊の気配がして生きた心地がしなかった」 ## d 形容動詞の類 **戦戦恐恐[センセンキョウキョウ]** 今にも自分に不利益が起こるのではないかと恐れ、びくびくしている様子。「いつ自分が呼びだされるか〜とする」◇「戦戦兢兢」とも書く。 **慄然[リツゼン]** 恐怖などで体が震える様子。「あのときのことを思うと、まさに〜たる思いだ」 **蛇[へび]に睨[にら]まれた蛙[かえる]の様[よう]** 恐ろしさのために、すくんでいる様子。「彼は先輩の前では〜になっていた」◇「蛇に見込まれた蛙のよう」ともいう。 ## f 副詞の類 **びくびく** 恐ろしさやうしろめたさのために、びくびくする。「しかられはしないかと〜(と)する」 **おどおど** おびえた気持ちが落ち着かず、態度や行為に落ち着きがない様子。「こわい教師の前で〜(と)する」 ●震える様子 → 5105震えるf ●ぞっとする様子 **ぞっと** 恐ろしさのために、急に水を浴びたような寒さを感じる様子。「事故の生々しさに〜する」 **ぞくっと** 恐ろしさを肌で感じて、急に寒気を感じる様子。「ナイフの刃を見て〜した」 **ぞくぞく** 恐ろしさを肌で感じて背筋から連続して寒さを感じるような感じがする様子。「恐怖映画を見て〜した」◇「ぞくぞくするような美人」のように、興奮・感動したときの様子について用いられることが多い。 **ひやりと** こわいめにあったり、失敗したりして、一瞬冷気を感じる様子。「車の前を猫が横切って〜する」 **ひやっと** 「ひらりと」の、より口語的な表現。「トラックと衝突しそうで〜した」 ## h 名詞の類:コト・サマ **脅[おび]え** おびえること。「〜が走る」「〜を見せる」 **戦[おのの]き** おののくこと。「彼の〜が伝わってくる」 ●震え → 5105震えるh ●寒け → 8508寒いh●寒け # 1404 ひるむ ## a 動詞の類 ●ひるむ **怯[ひる]む** 強い圧力を受けたり、困難を感じたりして抵抗する気力を失う。「拳銃を突きつけられて思わずひるんだ」 **びびる** 俗その場でこわくなってひるむ。「少しけがしたくらいで、びびってんじゃねえよ」 **押[お]される** 相手の勢いのほうが強くて、思うような行動がとれない。「優勝候補のチームが、格下と思われていたチームに押されている」 **気圧[けお]される** 相手の勢いや気迫に押される。「相手の迫力に気おされて、言いたいことの半分も言えなかった」◇「気押される」とも書く。。 **たじろぐ** 相手の勢いに押されて、どう対応したらよいかわからず、動けなくなる。「相手の剣幕に〜」「荒っぽい脅しにもたじろがない」◇「ひるむ」「気おくれする」は気力、「たじろぐ」は動作に重点がある。 **飲[の]まれる** 相手の勢いや、その場の雰囲気などに気持ちが圧倒され、本来の力が出せなくなる。「彼女はすっかり雰囲気にのまれてしまって、練習のときの半分も実力が出せなかった」◇「呑まれる」とも書く。 **気[き]をのまれる** 相手の気迫や強い勢いのまえで押され、何もできないようにされる。「飛ぶ鳥を落とす勢いの彼の前で気をのまれた」 ●気合い負けする ▲ 3706負けるa●いろいろな負け方 ●気おくれする **気後[きおく]れする** 雰囲気や勢いに圧倒されたり、自信がなかったりして、積極的な言動をする気力を失うこと。「立派な家なので〜して入っていけない」◇「気遅れ」とも書く。 **臆[おく]する** 「気おくれする」のかたい言い方。「〜ことなく自分の意見を堂々と述べた」 <208> # ひるむ1404a~s **悪怯れる[わるびれる]** 恐れたり、恥ずかしがったりして、おどおどしたりする。「君がやったのかと尋ねると、少年は〜ところもなく、そうだと答えた」◇多く、後に打ち消しの語をともなう。 ## ●後退る → 4904ひくa●ひく ## ●二の足を踏む → 1201迷うa●ためらう ## ●しりごみする **尻込み[しりごみ]** 恐れたり、いやがったりして、進んでいようとしないこと。「いくら立候補するようすすめられても、彼女は〜して、しようとはしなかった」◇「後込み」とも書く。 **物怖じ[ものおじ]** 恐れて、ためらうこと。しりごみすること。「彼女は〜しない性格です」◇否定形で用いることが多い。 **人見知り[ひとみしり]** 知らない人に会って恥ずかしかったり、いやがったりすること。「赤ん坊が〜して泣き出した」「うちの娘は〜が激しくて困る」 ## ●おじけづく **怖じ気付く[おじけづく]** 恐ろしくなって、しりごみする気になる。「いざというときになって~なんて情けない」 **臆病風に吹かれる[オクビョウかぜにふかれる]** 臆病な気持ちになる。「彼の険しい顔をみると、さては臆病風に吹かれたな」◇「臆病風を吹かす」ともいう。 ## C 形容詞の類 ## ●気が小さい **気が小さい[きがちいさい]** あれこれとささいなことを気にして、思いきった言動などができない性質である様子。「彼は〜から、そんな強気なことは言えないだろう」 **気が弱い[きがよわい]** 相手の勢いや困難などに立ち向かっていこうとする精神的な強さがなく、すぐに恐れたり避けようとしたりする様子。「うちの娘は〜から、そんなことを言われても言い返せないだろうな」 **肝が小さい[きもがちいさい]** 勇気・度胸など、精神的な強さが足りない様子。「彼も昔は豪傑だったんだ。今はこんなことでおじけづくほど〜男ではないはずだ」◇「胆が小さい」とも書く。 **肝っ玉が小さい[きもったまがちいさい]** 肝が小さい。「情けない。そんな〜やつだとは思わなかったぜ」◇「肝っ魂が小さい」とも書く。 ## ●意気地がない **意気地が無い[いくじがない]** 物事をやりとげようとするたくましいという意地がない様子。「そんな意気地の無いやつに、こんなけんかなんてできやしないよ」 **腑甲斐無い[ふがいない]** 意気地がなく、役に立たない様子。「期待していた野党の質問は〜ものに終始した」「新人ピッチャーに完封されるとは、まったく〜」◇「不甲斐無い」とも書く。「腑」「不」はあて字か。 **だらしない[だらしない]** 気力・体力などがあまりに弱くて情けない様子。「この程度の練習で音を上げるなんて~ぞ」 ## ●情けない → 0900悲しいc●嘆かわしい ## d 形容動詞の類 ## ▶臆病 **臆病な[オクビョウな]** 勇気がなく、ちょっとしたことにもこわがる性質である様子。「子供のころは、ひとりで便所に行けないほど〜だった」▷~者◇「憶病」とも書く。 **怯懦な[キョウダな]** 臆病で、気の弱い様子。「君の〜なところは許しがたい」 **小心な[ショウシンな]** 度胸がなく、びくびくしている様子。「そんな〜なことでは困る」▷~者 ## ●意気地なし **意気地無しの[いくじなしの]** 意気地がない様子。「気が進まないからといって仕事を断るなんて、〜にもほどがある」「〜私には何の魅力も感じないわ」 **腰抜けの[こしぬけの]** 臆病で、いざというときに何もできなくて、情けない様子。「さんざんばかにされて、おめおめと帰ってくるような〜の部下をもった覚えはない」▷~野郎・~侍 **腑抜けの[ふぬけの]** 肝っ玉が抜けてしまったように、気持ちがしっかりしておらず、情けない様子。「あんな〜の男に何ができる」◇「腑」は内臓の意。 **甲斐性無しの[カイショウなしの]** 積極的に働いて生計を立てるなどする意気地や根気がなく、頼りにならない様子。「あんな〜の男と結婚したばっかりに、あの娘も苦労がたえないねえ」 ## ●弱気 **弱気な[よわきな]** 気が弱い様子。「そんな〜なことを言っていたら、勝てる試合も勝てなくなるぞ」「気の強かった父が、大病をしてからすっかり〜になった」→強気 **及び腰の[およびごしの]** 相手に対して、強い態度に出られないでいる様子。「〜外交」◇「〜」の形で、この姿勢を批判される。▷強腰 ## h 名詞の類:コト・サマ **怯み[ひるみ]** ひるむこと。「彼は、相手の、一瞬の〜を見逃さなかった」 **及び腰[およびごし]** 物事を積極的にやろうとせず、ためらってとる、どっちつかずの態度。「めんどうな仕事なのでつい〜になる」「会社は、フレックス制の導入には〜だった」 **逃げ腰[にげごし]** 責任や困難にひるんで逃れようとする態度。「その方法が失敗したときの責任問題に話が及ぶと、提案者は急に〜になった」「今になって〜とはひきょうだぞ」 **庇っ放り腰[ひっこみじあん]** 自信がなくて、物事をおそるおそるする態度。「そんな〜だから生徒になめられるんだ」 ## S 名詞の類:ヒト ## ●臆病者 **臆病者[オクビョウもの]** 臆病な人。「生来の~」 **小心者[ショウシンもの]** 小心な人。「〜で役立たず」 ## ●意気地なし **意気地無し[いくじなし]** 意気地がない人。「あんな〜とはつきあわないほうがいい」 **腰抜け[こしぬけ]** 臆病で、いざというときに何もできない人に対する、軽蔑をこめた言い方。「この〜どもめ」 **腑抜け[ふぬけ]** 肝っ玉が抜けてしまったように、気がしっかりしておらず、情けない人。「彼は〜のような表情で、力なく笑った」「味方を置き去りにして逃げたという〜はおまえか」◇「腑」 <209> 恐れる1405a~恐ろしい1406d # 1405 恐れる ## a 動詞の類 **恐[おそ]れる** 自分に災難をもたらすのではないか、予想される悪い結果を、避けられればよいがと、ひどく不安にかられる。「暴君の父を〜」「復讐を恐れて身を隠す」「死を〜な」「敵に恐れられた名将」◇「怖れる」「畏れる」「懼れる」とも書く。 **恐[おそ]れをなす** 恐れる気持ちが生じる。「敵の人数が予想の倍以上であることに恐れをなして退却する」「相手の頭の回転の速さに〜」 **恐[おそ]ろしがる** 恐ろしいと思う気持ちを、言葉や態度にあらわす。「原発事故を〜」「夜ごとの不気味な音が人々を恐ろしがらせた」 **怖[こわ]がる** 恐れや不安な気持ちを外にあらわす。「身にやましいところがないなら警官を〜こともないだろう」◇「恐がる」とも書く。 **おっかながる** 「こわがる」の、より口語的な表現。「おっかながってばかりいないで自分でやってみろ」 ●畏怖する → 2904かしこまるa●恐れ入る ## f 副詞の類 **恐[おそ]る恐[おそ]る** 恐ろしいと思いながらも少しずつ何かをする様子。「両親に〜打ち明ける」 **怖[おず]怖[おず]** こわごわと何かをする様子。「こわい上司に問いつめられて、〜と口を開く」 **怖々[こわごわ]** こわがりながら何かをする様子。「〜と障子の端からのぞいた」「恐々」とも書く。 **おっかなびっくり** こわがって、びくびくしながら何かをする様子。「免許とりたてで〜ハンドルを握る」◇「おっかない」と「びっくり」の合成語。 ## h 名詞の類:コト・サマ **恐[おそ]れ** 恐れる気持ち。「競争相手の進出ぶりに〜を感じる」 **怖[お]じ気[け]** 恐れる様子。「子供が大きな犬に〜づく」 **強迫観念[キョウハクカンネン]** いくら払いのけようとしてもまた出てくる強い不安の念。「〜にとらわれる」 **恐怖症[キョウフショウ]** あることをとりわけこわがる神経症。▷閉所〜・高所〜・赤面〜・対人〜 ●恐怖 → 1406恐ろしいh●恐ろしさ ## S 名詞の類:ヒト **怖[こわ]がり** 恐がる性質のこと。「彼女はとても、ささいなことにもびくびくする」◇「恐がり」とも書く。 **恐妻家[キョウサイカ]** 妻がこわくて、妻の言うがままに従う夫。 # 1406 恐ろしい ## a 動詞の類 **泣[な]く子[こ]も黙[だま]る** 泣いている子供も急に黙ってしまうほど、恐ろしく、強い様子である。「〜鬼教官」 **心胆[シンタン]を寒[さむ]からしめる** 見聞きする人を心底からぞっとさせる。「市民の心胆を寒からしめた残虐な事件」 ## C 形容詞の類 ●恐ろしい **恐[おそ]ろしい** 自分に害を加えるような気がしたり、事態がひどく悪くなることが心配だったりして、避けたほうがよいと判断される様子。「〜夢を見て目が覚めた」「〜思いをする」 **怖[こわ]い** 自分に害が及ぶかもしれないので、近づきたくないと思う様子。「夜のひとり歩きは〜」「合格発表を見るのがこわかった」「彼はいつも〜顔をしている」◇「恐い」とも書く。「恐ろしい」が文章語的で客観的な判断をあらわすのに対して、「こわい」はより口語的で主観的な心情をあらわす。 **おっかない** 「こわい」の俗語。「近所の〜おじさん」「そこのおじさん〜よ」◇東北・関東・山梨県・静岡県などの方言。 **末恐[すえおそ]ろしい** (多く子供や若者が)将来どうなってしまうのかと、恐ろしく思われる様子。「今からこんなことをするとは〜子だ」 **空恐[そらおそ]ろしい** 理由もなく、この先いったいどうなってしまうのかと、恐ろしく思われる様子。「このまま物価が上昇すると思うと〜」 **おどろおどろしい** 不気味で恐ろしい様子。「〜形相」 ●気味が悪い **気味[きみ]が悪い** よく分からないが、何か悪いことが起こるようで不安に思う様子。「この道は、なんだか〜」◇「気味悪い」ともいう。 **薄気味悪[うすきみわる]い** どことなく気味が悪い様子。「妙ににこにこしていて〜だ」◇「薄気味が悪い」ともいう。 **気持[きも]ちが悪[わる]い** よく分からないが、何か悪いことが起こるようで不安に思う様子。「いつもは厳しい先輩が、あんなにやさしいなんて〜」「気持ちが悪くて、蛇がつかめない」◇「気持ち悪い」ともいう。 ## d 形容動詞の類 **恐[おそ]ろし気[げ]** いかにも恐ろしそうな様子。「あの人は〜ですが、心のやさしい人です」 **強面[こわもて]** おどろおどしい顔つき。「〜で家の明け渡しを迫られた」。「怖面」とも書く。「こわおもて」の変化したもの。 **恐[おそ]るべき** だれもが恐れるに違いない様子。「〜才能」「〜武器」「〜陰謀」 <210> 恐ろしい1406d~q **鬼気迫[キキせま]る** 身の毛のよだつような恐ろしい気配が伝わってくる様子。「反対派をとことん追いつめる彼の姿には〜ものがあった」 **不気味[ブキミ]** 気味が悪い様子。「何かが起こりそうな〜な静けさ」「無気味」とも書く。 ## h 名詞の類:コト・サマ ●恐ろしさ **恐[おそ]ろしさ** 恐ろしい気持ちの程度。「その団体の実体を知れば知るほど、〜がつのる」 **怖[こわ]さ** こわい気持ちの程度。「古いつり橋は、足の震えるほどの〜だった」◇「恐さ」とも書く。 **恐怖[キョウフ]** ぞっとする恐ろしさ。「〜に震える」「〜を覚える」 **恐怖心[キョウフシン]** 何かを恐れこわがる気持ち。「裏切り者の処刑を見せて、組織に対する〜を植えつける」「〜が芽生える」 ## k 名詞の類:モノ ●こわい話 **怪談[カイダン]** 幽霊や妖怪などの出てくるこわい話。 **ホラー** 読者・観客をこわがらせることを目的とした小説や映画。◇「ホラー小説」「ホラー映画」の略。「ホラー」は本来「恐怖」の意。▷horror ●恐怖小説 → 2204著すm●小説 ## q 名詞の類:イキモノ ●鬼・悪魔など △ 9502怪しい ●化け物 → 7204化けるq <211> # 15 思う・見込む(思考) # 1500 思う ## a 動詞の類 ### 思う **思[おも]う** すぐれておもいる対象やことがらで、まだ、また、情緒的なはたらきかけをする。「この子の将来を〜と夜も眠れない」◇「想う」とも書く。 **存[ぞん]じる** 「思う」の謙譲語。「さように存じます」「存ずる」ともいう。 **感[かん]じる** ある事柄について、心の中でさまざまなことを思う。「責任を感じたら、きちんとやり遂げることだ」「生きがいを〜仕事がしたい」◇「感ずる」ともいう。 **意識[イシキ]する** ある物事をはっきりと感じること。「異性を〜し始める年ごろ」 **思[おも]い詰[つ]める** 一つのことばかり考えて、ほかのことに気持ちを向ける余裕を失う。「あまり思い詰めないほうがいい」 ### ●思い込む **思[おも]い込[こ]む** しかるべき根拠もないのに、あることを勝手にこうである、こうだろうと信じる。「あなたがそう思い込んでいるだけでしょう」 **決[き]める** 自分で勝手に思い込む。「自分は〜には才能がないと決めてしまっている」◇「極める」とも書く。 **決[き]めて掛[か]かる** そうに違いないと最初から思い込んで疑わない。「友人であるから私が悪いものと決めてかかっている」 **妄想[モウソウ]する** 事実でないことを事実であるかのように思い込むこと。「ありもしない〜にとらわれる」「宇宙人が攻めてくると〜する」 ▷誇大~・被害~ ### ●思いを抱く **思[おも]いを抱[いだ]く** 思いや考えをだれにもらさず、心の中にかかえる。「長いこと彼女に対して思いを抱いていたが、告白せずにはいられなくなった」 ### ●思い描く **抱[いだ]く** 思いや考えを、外に出さず、心の中にしまっておくこと。「煩悶を〜」 **思[おも]い描[えが]く** 実際にはまだない物事のありさまなどを具体的に心に描く。「将来の成功を〜」 **浮[う]かべる** まだ知らないこと、すでに知っていることの形態や状況などを心に思い起こし、知識にのぼらせる。「まだ幼い我が子の花嫁姿を目に〜」「師匠の教えを心に〜」◇多く、「・・・に浮かべる」の形で用いる。 **思[おも]い浮[う]かべる** ある物事についての、具体的な形態や状況などを、心に呼び出す。「恋人の顔を~」 **想像[ソウゾウ]する** 目の前にないものや、未経験のものを推し量って、心の中に描くこと。「原始時代の人々の生活を〜する」「あいつがまじめに勉強している姿なんて、とても〜できない」 ▷~力 **イメージする** 「想像」の洋語的表現。「目の前のたんぼの風景から、日本の未来を〜することは困難だった」「私が~していたヒマラヤの山々は、実際に見にたよりもはるかに雄大だった」「この形を見て、何を〜しますか」「作品のできあがりを〜しながら創作する」~トレーニング image **想見[ソウケン]する** 想像力をはたらかせてイメージをすること。「理想の詩人を~する」 **連想[レンソウ]する** ある事柄から、それと関係のある別の言葉や事物を思い浮かべること。「力士の姿を見て巨象を〜する」▷~ゲーム・〜実験 ◇「聯想」とも書く。 **思[おも]い合[あ]わせる** あることと比べ合わせて、別のことがらについて考える。「いろいろなことを〜と心あたりがある」 **思[おも]い遣[や]る** 遠くに離れた人のことを、心をこらして気遣ったりして思う。「郷里の年老いた両親を〜と、そろそろめんどうを見てあげなければと思う」 **思[おも]いを馳[は]せる** 遠く離れた人や物事を思い、心を寄せること。「海外出張の中で、ふとふるさとに〜ことがある」 **念[ねん]じる** いいことが起こるように、じっと心の中で思う。「ひたすら成功を~」◇「念ずる」ともいう。 **思念[シネン]する** 心を凝らして思うこと。「平和を〜する」 **観想[カンソウ]する** 仏教で、特定の対象について心を集中すること。「西方淨土を~する」▷~念仏 ### ●静かに思う 1507考える●静かに考える ### ●思い出す **思[おも]い出[だ]す** 忘れていたことなどを心に呼びもどす。「昔のことを〜」「事件のことは二度と思い出したくない」 **思[おも]い起[お]こす** 過ぎ去ったことなどを意識に呼び出す。「子供のころを〜」 **想起[ソウキ]する** 思い起こすこと。「過去の出来事を〜」 **思[おも]い返[かえ]す** 過ぎ去ったことなどを、再び心に呼び戻して、改めて思いをめぐらす。「そのときの行動を~」「何度思い返しても、しかられた理由がわからない」 **顧[かえり]みる** 過ぎ去ったことについて考える。「我が身を〜」◇やや文章語的。「返り見る」意。 **振[ふ]り返[かえ]る** 立ちどまって、過ぎ去ったことを思い起こす。「過去を〜」 **回顧[カイコ]する** 昔の出来事や体験を、改めて思い出すこと。「この1年を〜する」▷~談・~録 **回想[カイソウ]する** 昔のことをあれこれと懐かしく思うこと。「少年時代を〜する」▷~録 ◇「回顧」はいくぶん社会的・客観的で改まった感じがあり、「回想」は個人的・主観的でくつろいだ感じがある。 **頭[こうべ]を回[めぐ]らす** 図振り返る。「〜と、この50年さまざまなことがあった」◇ <212> 「こうべ」は「首」とも書く。 ●懐かしむ → 0602引かれるh●懐かしむ ●空想する → 0702夢見るa●夢見る ## C 形容詞の類 ●思ってもいない **00 思[おも]ってもいない** 予想していなかったことが起る様子。「展覧会に絵を出品したら~賞を受けた」 **01 思[おも]ってもみない** そうなるとは予想もされない、思ったこともない様子。「思ってもみなかった海外勤務を命じられた」 **02 思[おも]いも寄[よ]らない** 予想していなかったことである様子。「彼が来るとは思いも寄らなかった」 **03 思[おも]い掛[が]けない** 予想していなかった物事である様子。「〜出来事が私をこの仕事に向かわせることとなった」「街で〜人に出会った」 **04 予期[よき]しない** もっともそうなるとは思いもよらないことである様子。「〜大震災で大変な被害を受けた」 **05 とんでもない** あまりに予想とかけ離れている様子。「この方向だろうと車を走らせてきたが、〜ところに出てしまった」 ## d 形容動詞の類 ●思いどおりな **00 思[おも]い通[どお]り** そうしたい、そうなりたいと思っていたように事が実現する様子。「〜に第一志望校に入れた」 **01 思[おも]う壺[つぼ]** 相手の計画・もくろみどおりになる様子。「そんなことをしたら、やつらの〜だぞ」「敵の〜にはまる」「挑発して相手が興奮し始めたら、こちらの〜だ」 **02 随意[ずいい]** 思いどおりになる様子。「部下を〜に操る」「どうぞご〜になさってくださ ●思いどおりにふるまう様子 → 2900ふるまうdい」〜筋 **03 任意[にんい]の** その人の考えに任されている様子。「〜に投票する」「強制ではなく、〜の協力を求める」 ▷〜保険・〜出頭 ●思いどおりにふるまう様子 → 2900ふるまうd ●思わぬ **04 思[おも]わぬ** そういうことがあるとは思っていなかった様子。「〜じゃまが入って、仕事が進まなかった」 **05 意外[いがい]な** そういうことがあるとは思っていなかった様子。「事件は〜な結末を迎える」「ふだんはクールな彼の~な一面を見た」 **06 意想外[いそうがい]な** そうなる(そうである)とは思っていなかったことである様子。「選挙の結果はまったく〜だった」 **07 予想外[よそうがい]な** 予想していなかったことである様子。「~の反応のよさに驚く」 **08 予期[よき]せぬ** 前もって思ってもいなかった、予期しないことである様子。「〜出来事」「~返事がかえってきた」 **09 不測[ふそく]の** 予測できなかった、よくないことである様子。「〜の事態に対処する」 **10 不慮[ふりょ]の** 思いがけない不幸が身にふりかかる様子。「〜の事故で命を落とす」「〜の死を遂げる」 **11 慮外[りょがい]な** 思いめぐらしたことでないことが起こる様子。「〜の批評」 **12 案外[あんがい]な** 思っていたこととは違う様子。「メインディッシュの味は〜だった」「試合は〜な結果に終わった」「私がそう告げると、母は〜な顔をしていた」 **13 存外[ぞんがい]な** 思っていたことと違ったり、思った程度以上であったりする様子。「〜な高評価に驚いている」 **14 皮肉[ひにく]な** 予想に反して、不都合な結果になる様子。「予想に反して〜な結末を迎える」 **15 青[あお]らぬ** ありえないことなのに、そうなって残念に思う様子。「〜疑いをかけられる」「〜うわさが立つ」「〜ことを口走る」 **16 とんだ** 思いもよらないことが起こって迷惑する様子。「〜災難だった」「〜役回りを演じる」「このたびは〜ことでしたね」 **17 不意[ふい]の** 予想も思いがけないことが起こる様子。「〜の来客にあわてて身づくろいをする」「子供が〜に泣き出した」 ▷〜打ち **18 不時[ふじ]の** 予期していなかった、思いがけないときである様子。「〜の来客にあわてる」「〜の出費」 **19 番狂[ばんくる]わせの** 強いと思われていた人・チームが、弱いと思われていた人・チームに勝つ、予想外の結果になる様子。「優勝候補が無名のチームに2回戦で敗退するという〜が起こった」「〜の緒戦敗退」 **20 降[ふ]って湧[わ]いた様[よう]な** 思いがけないことが、突然現れる様子。「定年までこの会社に骨を埋めようと思い始めていた私にとって、他社からの誘いは〜な話でした」◇「降って湧いた災難」のように、「ような」のない形でも用いられる。 **21 ひょんな** 思いがけない、妙なことである様子。「〜ことから大企業の社長と知り合った」「〜ところでお会いしましたね」 **22 望外[ぼうがい]の** 生じた事態が望んでいた以上によいものである様子。「〜の喜び」 ●だしぬけ → 8900はやいd●だしぬけ ●心のレベルである様子 **23 心情[しんじょう]的[てき]な** 客観的なレベルではなく、心情のレベルである様子。「法的には解決しても、〜なしこりが残る」「〜には許せるが、やはり犯罪は犯罪だ」 **24 心理[しんり]的[てき]な** 心理のレベルである様子。「彼がそれをできない原因は、能力的なことではなくて、〜なことだろう」「責任を負わなくていい仕事は〜に楽だ」 ## f 副詞の類 ●心から **00 心[こころ]から** 形式的にではなく、本当にそういう思いや気持ちを抱いている様子。「夫は、孫の結婚を~喜んでいるようだった」 **01 心[こころ]より** 「心から」の、より改まった、ていねいな言い方。「謹んで~ご冥福をお祈り申し上げます」「〜お悔やみ申し上げます」 **02 衷心[ちゅうしん]より** 「心から」の、よりかたい言い方。「暖かいお気遣いをいただき、〜お礼申し上げます」 **03 心[こころ]から** 偽りなく、本当にそういう思いや気持ちを抱いている様子。「私は、もう二度とこんなかかわりはもつまいと~思った」 **04 心[こころ]の底[そこ]から** 「心から」「衷心から」の強調した言い方。「私は〜あの人 <213> 「あのときのことは、〜後悔している」◇「心底から」ともいう。 **心底[シンソコ]** 「心から」を強めた、ややくだけた言い方。「〜ほれた女」「あんな男には〜愛想が尽きた」◇「真底」とも書く。 **衷心[チュウシン]より** うそ偽りではない、本当の心からそうする様子。「〜お悔やみ申し上げます」「〜感謝申し上げる」◇改まった言い方。「衷心から」ともいう。 ### ●思ったとおりである様子 **案[アン]の定[ジョウ]** 思っていたとおりの(好ましくない)結果・状態になる(である)様子。「転職の話をもち出すと、〜妻は猛反対した」 **果[は]たして** 前から期待して、その期待どおりになる様子。「〜彼が優勝した」 **果[は]かなくも** (そうはなってほしくないのに)予想したとおりになってしまった様子。「〜、戦争になった」 **果然[カゼン]** そのきざしはあったが、本当にそのとおりになった様子。「試合は〜白熱してきた」◇変化の兆候が見られたような場合に用いる。 **矢[や]っ張[ぱ]り** 思ったとおりであること、やっぱりとは思っていたが、〜彼女の話はうそだった」◇「矢張り」はあて字。 **突[つ]っ張[ぱ]り** 「やはり」を強めた言い方。「〜田舎の空気はおいしいね」◇「矢っ張り」はあて字。 **やっぱし** やっぱり。「あんな変なことをするのは、〜あいつくらいだよな」 ### ●思っていなかった様子 **思[おも]いの外[ほか]** 思っていたのとは違って、それ以上・以下である様子。「試験は〜難しかった」「北国の冬は寒さが厳しいだろうと思っていたが、〜暖かかった」 **殊[こと]の外[ほか]** 予想とはだいぶ違う様子。「今日のテストは〜やさしかった」 **思[おも]い掛[が]けず** 予想していなかったのに、事が起きる様子。「〜旧友が電話してきた」 **思[おも]いも掛[が]けず** 「思いがけず」を強めた言い方。「〜社長の訪問を受けた」 **思[おも]いも寄[よ]らず** 予想していなかった(大変な)ことが起きる様子。「〜社長の訪問を受けた」 **図[はか]らず** まったく予想できなかったことが起こる様子。「〜優勝候補のチームが最下位になった」 **偶然[グウゼン]に** そうしようとか、そうなるだろうとか思っていなかったのに、そうなった様子。「〜、街で旧友に会った」「ある植物を探していて、〜に山中で発見した遺跡」 **偶々[たまたま]** 「偶然に」と同じように使うが、口語的。「その事故が起きたときに、私は〜そこを通りかかったんです」「転職の話をいつ切り出そうかと思っていたところ、〜そういう話題になった」◇「偶」「適適」「適」とも書く。 **奇[くす]しくも** そうなるとは思っていなかったほど、不思議であったり偶然であったりする様子。「宿命のライバルであるそのふたりは、〜同じ日に生まれている」 **期[き]せずして** 予想していなかったのに、幸いなことにそうなる様子。「彼の処遇については、〜部長と意見が一致した」 **図[はか]らずも** 思いがけず、幸いに、思いがけなく(よい)ことが起きる様子。「〜このような名誉ある賞を賜り、大変光栄に存じます」 **端[はし]無くも** 思いがけないことや偶然なことである様子。「〜受賞の栄に浴し、光栄の至りです」「その議論の中で、〜氏の保守的な考え方が露呈した」 **意外[イガイ]に** 思っていた(いる)こと、予想していた(いる)ことと違う様子。「テストはとても難しいだろうと思っていたが、〜やさしかった」「彼女はクールに見えるけれど、〜情熱的な人かもしれない」◇「意外と」ともいう。 **意外[イガイ]にも** 「意外に」の強調表現。「最初に相談したとき、〜賛成してくれたのは、ふだんいちばんおとなしい少年だった」◇「意外に」が結果にも予想にも用いられるのに対して、「意外にも」はふつう予想には用いられない。 **案外[アンガイ]に** 思っている(いた)こととは違う様子。「あの男は、〜おもしろいことを言うね」「彼は〜さびしがり屋だ」「意外に金には困っている」「意外に人のあら探しはする」「人のあらはよく見えるが、自分の欠点は〜気がつかないものだ」 **存外[ゾンガイ]に** 思っていたことと違ったり、思っていた以上であったりする様子。「新作映画は〜好評だった」 **てっきり** 間違いなくそうだと思っていたのに、実際にはそうではなかった様子。「〜失敗するものと思っていたのに成功した」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●思うこと **思[おも]い** 思うこと。「悲しい〜をする」◇「想い」 **思[おも]い入[い]れ** あることを深く思うこと。「〜が強い」「~たっぷりに語る」 **思[おも]い込[こ]み** 正しくないことを勝手にこれこれだと思うこと。「母は〜が強すぎて困ることがある」 **物思[ものおも]い** 黙って何かを考えていること。「彼女は、窓の外を見ながら〜に沈んでいた」 **秋思[シュウシ]** 晩秋に感じる物悲しい思い。「〜にふける」 ### ●積もり **積[つ]もり** (心の中で)そうしよう、そうありたいと思おうとする気持ち。「いつまでも若い〜でいるとけがをするよ」「ほしいものを買った〜で、貯金しよう」◇「心算」とも書く。 **気[き]** (本当はそうでなくても、そうであればいいと感じて)そう思い込むこと。「友人から詳しく話を聞いて、私はすっかり、もうその本を読んだ〜になってしまった」「死んだ〜になってがんばれば、きっとできる」 ### ●思っている内容 **思[おも]い** 思っている内容。「〜を打ち明ける」◇「想い」とも書く。 **心[こころ]** 深い思い。「〜を込めてつくった一品」「彼女はひそかに彼に〜を寄せていた」 <214> **心情[シンジョウ]** 心の中の思い。「彼女の〜を推し量ると、どう声をかけていいかわからなかった」 **気持[きも]ち** ある物事に対して生じる、心の状態や思い。「もう少し彼女の〜を思いやるべきだ」 **思[おも]いの丈[たけ]** 思っていることのすべて。「旧友に〜をぶちまける」 **思[おも]い出[で]** 過去の出来事として心に残っていることがら。特に、思い出され、何らかの感情をかき立てる事がら。「懐かしい〜」「いやな〜」「~に残っていることはなんですか」 ◇「想い出」とも書く。 **記憶[キオク]** 過去に経験したことを、忘れずに心の中にとどめておき、また、思い出すこと。「そのことについては不快な〜しか浮かばない」「人々の〜に残る出来事」 ### ●イメージ **イメージ** ①心の中に思い浮かべる、姿・形や映像など。話だけでは、どうも〜が浮かばない」②ある物事に対して心に抱く感じ。「最近あの会社は不祥事続きで〜が悪くなった」「彼にはみんないい〜を抱いている」 ▷〜アップ・〜ダウン・〜チェンジ image **心象[シンショウ]** 「イメージ①」のかたい言い方。▷~風景 **心像[シンゾウ]** 過去の記憶に基づいて心に呼び起こされる、感覚的・具体的な像。「脳裏に去来する無数の〜」 **虚像[キョゾウ]** 実際とは違う、でっち上げられたりしたイメージ。「〜にまどわされるな」実像 **面影[おもかげ]** 心に思い浮かぶある人の顔つきや姿。「目を閉じれば浮かぶやさしかった母の~」 **理想像[リソウゾウ]** 理想のイメージ。「あなたが〜として思い浮かべる俳優は誰ですか」 **全体像[ゼンタイゾウ]** 全体のイメージ。「まだ新プロジェクトの〜を把握できていない」 ### ●心の状態 **心理[シンリ]** 心のはたらきや、その結果としての心の状態。「追いつめられた人間の〜を分析する」 ▷群集~・深層~・~学・~小説・~戦・~描写 **心境[シンキョウ]** 心の状態。「大きな仕事を成し終えて、今の〜はいかがですか」「〜の変化」 **境地[キョウチ]** 経験や修行などによって、ある段階に達した心の状態。「〜の腕前」「悟りの〜に至る」「無我の〜」「あきらめの〜」 ### ●意識 **意識[イシキ]** ①自分が何をしているか、どういう状況にあるかなどがわかっている心のはたらき。「雪の中で、彼の〜はだんだん薄れていった」「〜が戻る」 ▷〜不明・〜障害②自分が何をしているか、物事をどうとらえるかなどについての自覚や認識。「彼には罪の〜がない」「この町の人々は、政治に対する〜が高い」 ▷問題~・目的~・差別~ **潜在意識[センザイイシキ]** 意識されることはないが、心の奥にあって、その人の思考や行動に影響を与える心のはたらき。 **自意識[ジイシキ]** 自分自身がどう(思われている)かということを気にする心の働き。「彼女は〜が強くてやや協調性に欠ける」 ▷~過剰 **自我[ジガ]** 他から独立した存在として意識した自分(に対する意識)。「〜の確立」▷~意識 ### ●真心 **念[ネン]** 心にこもった思い。「尊敬の〜を抱く」「羨望の〜に駆られる」「憎悪の〜を燃やす」 **一念[イチネン]** 一途な思い。「この仕事を成功させたいという〜で、今日までがんばってきた」「〜天に通ず」 **一途[イチズ]** 他のことを考えず、そのことだけに心を向けること。「女優になりたい〜で、家を飛び出してきた少女」 **雑念[ゾウネン]** どこからともなく心の中に浮かんでくる思い。「とりとめのない〜を日記に書きつづる」 **雑念[ザツネン]** 考えのじゃまになる、よけいな思い。「~を払う」◇「そうねん」ともいう。 **情念[ジョウネン]** 愛したり憎んだりする、どうにもならない思い。「激しい〜に燃える」 **余念[ヨネン]** ほかのことを思う心。「~がない」◇否定表現とともに用いる。 ### ●想像力 **想像力[ソウゾウリョク]** 自由に思いをめぐらすことのできる能力。「〜が豊かな人」「〜をはたらかせてみる」 **イマジネーション** 「想像力」の洋語的表現。「〜に富んだ作品」►imagination ## u 名詞の類:トコロ ### ●心 **こころ** 人が思ったり、ある気持ちを抱いたりする活動をおこなうと考えられているところ。「彼は〜の広い男だ」「彼女は〜のきれいな人だ」「〜に残る先生の言葉」「〜にもないことを言うなよ」「彼女はようやく僕に〜を開いてくれた」 **心[シン]** こころ(の底)。「あの選手は今、〜・技・体すべてが充実している」「〜が疲れる」「〜からそう思う」 ◇ある決まった表現の中で用いられることが多い。 **ハート** (愛情や感情などの面の)心。「彼はあの手この手でアプローチして彼女の~を射止めたい」 ▶ heart **胸[むね]** (胸の中にあると考えられたことから)心。「〜に秘める思い」「彼は訥々っと〜の内を語った」 **懐[ふところ]** (着物を着たときの、胸のあたりの内側の意から)心(の中)。「大きな夢を〜に抱いて、彼は都会へと旅立った」 **腹[はら]** 心の中にあると考えられたことから)心。「〜を割って話す」「今回のことは、私ひとりの〜に収めておきましょう」◇「肚」とも書く。 **心身[シンシン]** 心とからだ。「〜が徐々にむしばまれる」▷~症◇「身心」とも書く。 <215> ### ●心の中 **心中[シンチュウ]** 心の中。「〜に期すものがある」「〜穏やかならざるものがあるか」 **心裏[シンリ]** 「心中」の、より文章語としての性格が強い言葉。「〜に残るもの」◇「心裡」とも書く。 **内心[ナイシン]** (他人には隠しておきたい)心の中(の気持ち)。「〜は不安でいっぱいだった」「〜忸怩たる思い」 **内懐[うちぶところ]** (人に知られたくない)心の中(の様子)。「私は彼女に〜を見透かされたような気がした」 **胸中[キョウチュウ]** (胸の中にあるとされる)心の中。「〜お察しいたします」 **胸裏[キョウリ]** 「胸中」の、より文章語としての性格が強い言葉。「〜によみがえる思い」◇「胸裡」とも書く。 **腹中[フクチュウ]** 腹の中。「〜を探る」 **意中[イチュウ]** 心の中(で思っていること)。「〜を打ち明ける」「〜を察する」 **心底[シンソコ]** 心の深いところ。「〜から同情する」「真底」とも書く。 **心[こころ]の底[そこ]** しんそこ。「〜を見定める」 **胸奥[キョウオウ]** 文人の知らない心の奥底。「〜に秘めた思いを書きつづる」 **念頭[ネントウ]** 心や頭の中。「他人の気持ちなど〜にない」 **心頭[シントウ]** 心(の中)。「〜を滅却すれば火もまた涼し」◇決まった表現の中で用いられることが多い。 ### ●内面 **内面[ナイメン]** 人の精神・心理に関する領域。「彼女の演技から~の充実がうかがえる」「人間の~を描いた作品」外面 **内界[ナイカイ]** 文人の内面の世界。「人間には表の力強い生き方とはうらはらに、外界からの刺激が生み出す豊かな〜が備わっている」外界 # 1501 信じる ## a 動詞の類 ### ●信じる **信[シン]じる** 事柄や言葉が表していることが本当であると心から思う。「彼の言葉を信じて待つ」「私は神を〜」◇「信ずる」ともいう。 **信[シン]じ込[こ]む** 本当だと信じて疑わない。「彼女は私を、この道のベテランだと、すっかり信じ込んでいた」 **真[ま]に受[う]ける** うそやにせの話を本当だと信じる。「彼の言うことを〜とひどい目にあうぞ」 **確信[カクシン]する** 少しの疑いも抱かずに信じること。「彼の無実を〜する」「勝利を〜する」「〜して言ったのに」 **軽信[ケイシン]する** 軽々しく信じること。「甘言を〜して、まんまとだまされる」 **誤信[ゴシン]する** 誤って信じること。「意図を〜する」 **妄信[モウシン]する** わけもわからず、みだりに信じること。「市の当局が安全だというのを〜することはできない」 **盲信[モウシン]する** よく考えたり疑ったりせず、ひたすら信じること。「先人の言葉を〜する」 **信奉[シンポウ]する** ある教えなどを絶対に正しいと信じて尊ぶこと。「マルクス主義を〜する者も少なくなった」~者 ### ●信用する **信用[シンヨウ]する** 人の言動や能力などを信じて、頼りにしたり、金銭上のつきあったりすること。「彼の言うことは〜できる」「いいかげんなことばかりしていると、誰からも〜されなくなるぞ」「~を失う」▷~貸し・~手形 **信頼[シンライ]する** 人を信用して頼りにすること。「彼は〜できる人物だ」 **過信[カシン]する** 信頼しすぎること。「自分の能力を〜する」 **信憑[シンピョウ]する** 信じてよりどころにすること。「〜するに足る発言」▷~性 ## C 形容詞の類 **迷信深[メイシンぶか]い** まじない・占いなどを、よく信じる性質である。「〜人」「母は年をとるにつれて迷信深くなった」 ## d 形容動詞の類 **狂信的[キョウシンテキ]な** ある考えや宗教などを、理性を失って一つのことを強く信じ込む様子。「〜な愛国者」 **ファナティック[fanatic]な** 狂信的に熱中したり、偏執的であったりする様子。「〜なナショナリズム」 ◇「ファナチック」ともいう。 **半信半疑[ハンシンハンギ]の** 本当かどうか、判断しかねる様子。「私が代表に選ばれたなんて、まだ〜だ」「〜の面持ち」 ## h 名詞の類:コト・サマ **信[シン]** 人の言動・能力などを信じ、頼りにすること。「〜を置く」「国民に~を問う」 **自信[ジシン]** 自分の能力や価値などを信じる気持ち。「今回の失敗で、彼はすっかり~をなくしてしまった」「記憶力には〜がある」「~を深める」「~にあふれた顔つき」 ▷〜満々・〜過剰・~家・~作・~喪失 **覚[おぼ]え** 腕力・技術などについての自信。「腕に〜がある」 **信念[シンネン]** 正しいと信じ、少しも疑うことのない心。「彼女は強い〜の持ち主だ」 **信条[シンジョウ]** 固く信じて守っている事柄。「私は何事も一生懸命やるということを〜にしています」 **俗信[ゾクシン]** まじない・占い・タブーなど、庶民の信じる事柄。「〜にまどわされる」 **迷信[メイシン]** 科学的根拠がなく、古くから信じられている言い伝えや習慣。「根強く残っている〜を退ける」 **ジンクス[jinx]** ある事柄や行為によって、ある(よくない)結果がもたらされると信じられていること。「大活躍した新人選手は翌年に活躍できないという、2年目の~というものがあるという」 <216> 新人選手は翌年に活躍できないという、2年目の~というものがあるという」 ► jinx ●所信 → 1507考えるi●意見・見解 ●人望 **08 人望[じんぼう]** 立派な人として、まわりの人から寄せられる信頼や尊敬。「彼は有言実行の士として〜がある」「彼女は、その飾らない人柄と責任感の強さで〜を集めている」 **09 信望[しんぼう]** 信用と人望。「〜のあつい人」 **10 声望[せいぼう]** 名声と人望。「内外で〜の高い政治家」 # 気にする 1502 ## a 動詞の類 ●気にする **00 気[き]にする** どうなるか、どうであるかなど、あることについて心配したり、あれこれのことを思う。「他人の目を~」「すんだことは〜な」「ひざの具合を気にしながら走る」 **01 気[き]に掛[か]ける** 悪い結果になりはしないか、相手や他人がどう思うか、などと心配してあれこれと考え、心を悩ますと気にする。「彼は相手の立場など少しも気にかけずに、ずけずけとものを言った」「彼女は、その男のことなどまったく気にかけていない様子だった」「先輩が、それほど僕たちのことを気にかけていてくださったなんて知りませんでした」◇「気に懸ける」とも書く。 **02 懸念[けねん]する** 「気にかける」のかたい言い方。「大気汚染を〜する」 **03 意[い]に介[かい]する** 他人の言動や、自分をとりまく状況などを気にする。「彼は誰に何を言われても、いっこうに意に介さなかった」「誰が死のうが困ろうが全然意に介さない男」◇否定形で用いられることが多い。 **04 介意[かいい]** 意に介すること。「平然として〜しない」 **05 意識[いしき]する** あることを気にして、緊張すること。「彼は人の目を〜して、怒っているそぶりを見せなかった」「女性の読者を〜した特集」 ●頓着する → 4402こだわるa●こだわる ●心配する **06 心配[しんぱい]する** 悪い状態になるのではないかと気にすること。「子供の成長を~する」「今度の景気ではないかと~する」「子供の将来を~する」◇「こころくばり」の漢字表記を音読したもの。 **07 案[あん]じる** 人の安否や物事の成り行きなどについて、悪い結果になるのではないかと心配する。「息子の身を~」「母の病状を~」「国の将来を~」◇「案ずる」ともいう。 **08 気遣[きづか]う** どうなっているかと心配する。「行方不明者の安否を~」 **09 気[き]を遣[つか]う** うまくいくように、相手の気分などいいように、あれこれと心配する。「彼女のおかげで、私はよけいなことに気を遣わずに研究に没頭するとができた」 **10 心[こころ]に掛[か]ける** 相手のことを忘れないで気づかう、心配する。「お体のことを〜」 **11 気[き]を揉[も]む** どうなるのか、どうする気かなどと、あれこれ心配しやきもきする。「いっこうに結婚して落ち着こうとしない長男に〜母親」 **12 思[おも]い過[すご]す** 必要以上に考えて心配する。「何事も〜たちだ」 **13 恐[おそ]れる** 悪い結果になるのではないかと心配する。「失敗を〜な」「ご心配には及ばない」◇「畏れる」「怖れる」とも書く。 ●心を痛める △ 0900悲しむa●心が痛む ●憂える **14 憂[うれ]える** 世の中の好ましくない状況・傾向などに不安を感じ、先行きを案じる。「政治の現状を~」 **15 憂慮[ゆうりょ]** 好ましくない状況・傾向などを心配し、いろいろと考えること。「事態を~する」「~に堪えない」 ●危ぶむ **16 危[あや]ぶむ** うまくいかないのではないかと心配する。「あちこちから成功を〜声が聞こえる」 **17 危惧[きぐ]** 悪い結果になるのではないかと心配すること。「〜の念を抱く」「事態の悪化を~する」 ▶縁起を担ぐ **18 縁起[えんぎ]を担[かつ]ぐ** ちょっとしたことを、よい前兆である、悪い前兆であるなどと気にする。「縁起をかついで試合の前にかつ丼を食べた」 **19 験[げん]を担[かつ]ぐ** ちょっとしたことを、よいこと、悪いことの前兆であることとして気にする。「一度3等が当たったことがある彼は、験をかついで、ずっと同じ場所で宝くじを買っている」 ## d 形容動詞の類 **00 神経質[しんけいしつ]な** 細かいことを気にしたり、小さなことで不安になったりしやすい(性質である)様子。「大自然の中での暮らしは、不自由なことが多いので、〜な人には向かないかもしれない」「他人の子供をあずかったときは、いきおい〜になる」 **01 ナーバスな** あることの影響で、気持ちに余裕がなくなり、細かいことや小さなことをふだんよりも気にする様子。「うちの娘は今、大学受験を1週間後に控えて〜になっている」nervous **02 心配性[しんぱいしょう]の** 何かにつけて、あれこれと心配する性質である様子。「彼女は〜で、いつも何かを心配している」 **03 憂国[ゆうこく]の** 国の現状や将来について憂える様子。「〜の士」 **04 同憂[どうゆう]の** 人類・国家・社会のことを同じように心配している様子。「〜の士」 ## f 副詞の類 ●やきもき → 3102焦るf ## h 名詞の類:コト・サマ ●思い過ごし **00 思[おも]い過[すご]し** 必要以上に考えて、心配すること。「考えすぎだよ。それは君の~だと思うよ」 **01 取[と]り越[こ]し苦労[ぐろう]** まだ起こってもいない、先のことを、悪い結果になりはしないかとよけいな心配をすること。「私の心配は、うれしいことに~に終わった」 <217> # 気にする1502h〜気になる1503c **杞憂[キユウ]** 心配しなくてもよいことを、あれこれ心配すること。「〜に終わる」「〜にすぎなかった」「〜に過ぎなかった」「幸いなことに、私の心配に過ぎなかった」◇昔、中国の杞の国の人が、天が落ちてくるのではないかと心配したという故事から。 ## k 名詞の類:モノ ## ●体裁・体面 **体裁[テイサイ]** 他人が見たときに受けると思われる自分の外見や様子の印象。「外出したときには、妻は〜を気にして、家にいるときのように子供をしからない」「〜にこだわる必要はありません」「〜をつくろう」 **体面[タイメン]** 地位や世間の評価などに応じた、世間に対して維持すべき、恥ずかしくない体裁。「彼は〜を保つために、無理な仕事を引き受けた」「わが校の〜を汚す不祥事」「格好をつけたいとは思わないけれど、僕にも〜というものがある」 **面目[メンボク]** 世間の評価に照らして恥ずかしくない実績や実態を呈示できる名誉や、それに対する世間の信用。「〜次第もない」「すっかり〜を失った」「チームを優勝に導いて大いに〜を施した」「〜を一新する(装いを新たにして評価をあげる)」◇「めんもく」ともいう。 **世間体[セケンてい]** 世間の評価。「失業中だった彼は、~を気にして、平日の昼間は出歩かないようにしているという」 **人前[ひとまえ]** 他人が見ているところでの体裁。「〜をはばからず口げんかをする夫婦」「〜をとりつくろう」「〜を飾る」 **立場[たちば]** 自分の立場上の体面。「約束した~、今さら断れない」「部下の~どうしていいかわからないとは言えない」 **メンツ[メンツ]** 「体面」の、くだけた言い方。「そんな断り方をされたら、こちらの〜が立たない」「男の~を保つために、彼は相当無理をしたようだ」 ▶中miànzi(面子) **顔[かお]** その人の面目や体面を象徴した言い方。「そんなことをしては、君の〜に泥を塗る結果になる」「先生の〜を立てる」「〜をつぶす気か」「そんなことでは私の〜が立たない」 **沽券[コケン]** 品位や体面。「困っている親友を見捨てては、私の〜にかかわる」「そんなはしたないことを言われては、私の〜にかかわる」 **格好[カッコウ]** 外見や体裁。「息子は~ばかり気にして、少しも勉強しない」「妹の結婚式にそれなりのお祝いもあげられないのでは、兄としての〜がつかない」◇「恰好」とも書く。 ## ●外聞 → 0410聞くh●他人が聞くこと ## ▶外見 → 0407見えるi●見掛け # 1503 気になる ## a 動詞の類 **気になる[きになる]** どうなるか、どうであろうかと、あることを思っただけで、それが心から離れず、しきりにそのことを思ってしまう。「試合の結果が~」「熱っぽいのに学校へ行った子供が~」「肩の調子が~」 **気に掛かる[きにかかる]** 自分以外の人がどうしているか、物事や相手や他人がどうであるかなど心配で、心が落ち着かない。「病人の容体が〜」「国に残してきた家族のことが~」 **引っ掛かる[ひっかかる]** 物事がどうにもすっきりと解決せず、心の中にすっきりしない感じが残る。「彼女から話は聞いたが、なんとなく〜ものがあって、素直に信じられないんだ」 **気が揉める[きがもめる]** どうなるのか、どうする気かなどと、落ち着かずに(いらいら)してしまう。「正式の採用通知が来るまでは、なんとも~」 **思い遣られる[おもいやられる]** 今後の困難や、さらに好ましくない結果になるのではないかと、非常に心配になる。「事業がスタートしたばかりなのにこんなに問題が多いんだから、先が〜よ」「11月でこの寒さなのだから、真冬の厳しい寒さが~」 **危ぶまれる[あやぶまれる]** うまくいかないのではないかと、心配になる。「その国の食糧不足は、この冬を越せるかどうか〜ほどの深刻さだという」 **胸が騒ぐ[むねがさわぐ]** 心配や不吉な予感、期待などのために、胸がどきどきするような、落ち着かない気持ちになる。「息子が山登りに行った地方の天気が大荒れになるという予報を聞き、私は胸が騒いだ」◇「私の胸は騒いだ」のように、「人名・人称代名詞+の胸は騒ぐ」の形でも用いられる。 **心が騒ぐ[こころがさわぐ]** 期待や心配などのために、心が落ち着かない状態になる。「久しぶりに彼女に会えると思うと心が騒いだ」◇「彼の心は騒いだ」のように、「人名・人称代名詞+の心は騒ぐ」の形でも用いられる。 **気が散る[きがちる]** まわりのことが気になって、していることに集中できなくなる。「あれはどうだの、これはどうだのと話しかけられるから、気が散って手元の仕事が進まない」 **気を取られる[きをとられる]** 何かに注意を引かれ、していることから気持ちが離れる。「大事故のニュースに気を取られて、鍋をこがしてしまった」 **目が行く[めがいく]** 思わず、あるもの・部分などを見てしまう。「彼女が胸元の大きくあいた服を着ていたので、つい目が行ってしまって困った」 ## C 形容詞の類 **危なっかしい[あぶなっかしい]** たものとは思えず、不安を感じさせる様子。「その計画は実に〜ね」 **見ていられない[みていられない]** そのまま見過ごせないくらいに、気になる点が多い。はらはらさせられるようす。「あの人の悠長さはとても〜ですよ」◇口頭語では普通「見てられない」という。 **覚束無い[おぼつかない]** しっかりしていなくて、心配である様子。「〜足取りで、ふらふらと歩いてくる」◇「覚束」はあて字。 **頼り無い[たよりない]** しっかりしておらず、心配で、不安である様子。「地図だけでは〜から、いっしょに来てくれ」「こんな〜地図だけで目的地に行けというのか」「彼女の〜運転では遠出は無理だ」 **怪しい[あやしい]** 確かではなく、いぶかしげであったりして、頼りない様子。「イギリスに留学したことがあるらしいが、彼の英語なんて〜ものだ」 **心細い[こころぼそい]** 頼れる人やもの、目標などがなくて不安、心配である様子。「私ひとりだけでは〜から、お父さんにも来てほしい」「ふとこ <218> **心許無[こころもとな]い** 頼りにならず、不安な様子。「貯金といってもたいした額があるわけではなく、老後の暮らしははなはだ〜」 **居[い]ても立[た]っても居[い]られない** 心配や期待などで心が落ち着かず、じっとしていられない。「2年ぶりに父が帰国する日、母はうれしくて朝から〜様子だった」◇もともと動詞の否定形であるので、「夫が交通事故にあったが詳しいことはまだわからないという知らせに、私は居ても立ってもいられず、現地に向かった」のように用いられる。 **気[き]が気[き]でない** 心配なことがあるのではないかとひどく気になって、少しも落ち着けない。「幼い子供たちが岩の上で遊んでいて、落ちはしないかと気が気でなかった」 **雲行[くもゆ]きが怪[あや]しい** 物事が思わしくない方向に向かっているようで、不安である様子。「A国とB国の交渉はまとまるかに見えたが、C国の干渉で、雲行きが怪しくなってきた」◇「雲行きが悪い」「雲行きがおかしい」などともいう。 ### d 形容動詞の類 #### ●気掛かりな **気掛[きがか]かりな** 気にかかる様子。「〜な出来事がたてつづけに起きる」「結果がたいへん〜だ」◇「気懸かり」とも書く。 **不安[ふあん]な** 悪いことが起こるのではないかと思って、落ち着かない様子。「嵐の中で〜な一夜を過ごす」 **心配[しんぱい]な** 現在無事であるのか、将来悪いことが起こるのではないかなどと気になる様子。「病気の母が〜だ」「気の弱いこの子の将来が〜です」 #### ●そぞろな **漫[そぞ]ろな** 他の、あることが気になって、目の前のことに集中できない様子。「運動会を明日に控えて、子供たちは気も〜で、授業に身が入らない様子だ」 **散漫[さんまん]な** すぐに他のことが気になってしまい、集中力に欠ける様子。「この子は注意力が〜で、そのせいか、なかなか成績があがらない」◇「散漫な文章」のように、文章・論旨などにまとまりがない様子の意でも用いられる。 ### f 副詞の類 **はらはら** 今にも悪いことが起こるのではないかと、まったく落ち着いていられない様子。「高いところにのぼって遊ぶ子供を見ると、落ちはしないかと〜してしまう」「主人公が壊れかけたつり橋を渡るシーンで〜とした」 **どきどき** 不安・期待・緊張などのために、心臓が激しく動く様子。「自分の出番が近づくにつれて、私の胸は〜と高鳴った」「好きな人の前に出ると〜してしまう」 **冷[ひ]や冷[ひ]や** 都合の悪い状況になることを恐れて、不安で緊張している様子。「いつうそがばれるかと内心〜していた」「食事のかたづけを子供が手伝ってくれたが、お皿を割るんじゃないかと〜とさせられた」 ### h名詞の類:コト・サマ **引[ひ]っ掛[か]かり** わだかまり。心にひっかかること。「事件のいきさつを聞いて、何か〜を感じる」 **胸騒[むなさわ]ぎ** 胸が騒ぐこと。「地震があった夜、私は〜がして眠れなかった」 **不安[ふあん]** 心配になったり、悪いことが起こるのではないかと恐れたりして、心が穏やかになって落ち着かないこと。「〜がないと言えばうそになる」「長引く不況で、先行きの〜を強く感じている人はきわめて多い」 **不安材料[ふあんざいりょう]** 不安を感じさせる事柄。「農家にとって農産物の輸入自由化は大きな〜である」 **懸案[けんあん]** 前から問題になっていて、まだ解決されていないこと。「長年の〜を処理する」「その問題は数年前から〜になっている」▷〜事項 **心配[しんぱい]** 将来悪いことが起こるのではないかなどと気になること。「いろいろとご〜をおかけしました」「治癒はしたが、再発の〜がまったくないわけではない」 **心配事[しんぱいごと]** 心配なこと。「〜があるのか、いつもの陽気な彼女ではなかった」 **気遣[きづか]い** 悪いことが起こるのではないかという心配。「あなたの個人情報は当センターが責任をもって管理いたしますので、第三者に知られる〜はありません」 **恐[おそ]れ** 悪いことが起こるのではないかという心配や可能性。「二次災害が発生する〜がある」「関東地方は大雨の〜があります」◇「虞」とも書く。 **憂[うれ]い** 悪い状況が予想される場合の心配。「備えあれば〜なし」「再発の〜はない」 **後顧[こうこ]の憂[うれ]い** あとに残る心配事。「戦場に〜なく、思いきり戦う」「〜を断つ」 **深憂[しんゆう]** 文深い憂い。「〜を抱く」 **憂色[ゆうしょく]** 文心配そうな顔つきや様子。「〜が漂う表情」 **憂患[ゆうかん]** 大きな、心配事。「今の体制にはいろいろな〜がある」 **内憂外患[ないゆうがいかん]** 内部的な問題と対外的な問題をめぐる心配事や困難。「〜が相次ぐ」 **危機感[ききかん]** 今のままでは危ない、悪い結果を招くと強く感じる気持ち。「このまま環境が破壊されていったら、人類は滅亡するという〜をもつ必要がある」「〜が高まる」「〜をあおる」 **危惧[きぐ]の念[ねん]** 悪いことが起こるのではないかと心配する、心にこもった思い。「世の風潮に、漠然と〜を抱く」 ## 1504 疑う ### a 動詞の類 #### ●疑う **疑[うたが]う** ①本当だろうか、間違いやうそではないかと思う。「彼の言葉を〜」「目を〜(意外なものを見て、にわかには信じられず、疑い驚く)」「宣伝の効果を〜」②その人が悪いことをしたのではないか、何か隠し事をしているのではないかと思う。「彼が犯人ではないかと〜」「彼女は君たちの仲を疑っている」③本当にそうなのか、そうであるならば、よくない、信用できないと思う。「あんな趣味の悪い服を選ぶなんて、彼女のセンスを〜よ」「彼の常識を〜」 <219> **訝[いぶか]る** 「疑う」の、より口語的な言い方。「ふたりの仲を〜」◇「疑う」と「勘ぐる」の混交した語か。 **懐疑[かいぎ]する** 事柄の本質などについて、疑って考えること。「人生を〜する」「〜の念を抱く」 **猜疑[さいぎ]する** 人が自分に対してよくないことをたくらんでいるのではないかと疑うこと。「私が裏切るのではないかと、仲間たちが〜している」「〜の目で見る」▷〜心 **疑問視[ぎもんし]する** 疑わしいと思い、その効果や結果に疑問をもつこと。「彼のやり方に疑問視する声も少なくない」 **鼎[かなえ]の軽重[けいちょう]を問[と]う** 権威をもつ人の実力や価値を疑って、その地位を奪おうとする)。「場合によっては、会長として鼎の軽重を問われることになるだろう」◇古代中国で、おごった楚の荘王が、周の定王からの使者に、無礼にも周王朝を軽んじて、王位の象徴である鼎の重さはどれぐらいかと尋ねたという故事から。統治者の力を軽視してこれを滅ぼし、天下を取ろうとする意から転じた意。 #### ●怪しむ・いぶかる **怪[あや]しむ** なんとなくふつうではないと思って疑い、警戒する。「雇い人の素性を〜」「そんなところに長くいると怪しまれるよ」 **訝[いぶか]る** 変だと思う。「彼女が来ないのを〜」 **訝[いぶか]しむ** 「いぶかる」の古風な言い方。「彼の意図を〜」 **訝[いぶか]しがる** 変だと思い、その思いを言動に表す。「そんな格好で会社に行けば、いぶかしがられるのは当然だ」 **首[くび]を傾[かし]げる** わからない、変だ、疑問だ、理解できないなどと思う様子を見せる。「彼女の奇妙な提案に、彼らは首をかしげた」 **小首[こくび]を傾[かし]げ** わからない、変だ、疑問だ、理解できないなどと思う様子を見せる。「私が少し声を荒げると、彼女は小首をかしげて、どうしたのと聞いた」 **首[くび]を捻[ひね]る** わからない、(考えて)理解できない、疑問だなどと思って、考える様子を見せる。「なぜ彼が突然姿を消したか思い当たることはないかと尋ねても、友人たちは〜ばかりだった」 **不思議[ふしぎ]がる** 不思議に思い、その思いを言動に表す。「成功したことを〜」 ### C 形容詞の類 #### ●疑わしい **疑[うたが]わしい** ①不確かなところや、それなりの理由があって、本当かどうか信じられない様子。「記事が事実かどうか〜」「彼の力量は〜」「帳簿には、何も〜点はなかった」②確かな根拠はないが、悪いことをしたのではないか、何か隠し事をしているのではないかと思われる様子。「捜査を進めていくうちに、〜人物が数人浮かんできた」 **覚束無[おぼつかな]い** うまくいくかどうか疑わしい様子。「そんな気の弱いことでは、成功は〜ぞ」◇「覚束」はあて字。 **怪[あや]しい** なんとなくふつうではない、疑わしい様子。「〜物音がする」「行動の〜人」 **訝[いぶ]しい** 疑わしい、変だと思う気持ちにさせるだけの十分な情報がない様子。「彼の言うことは本当かどうか〜」「挙動の〜男」「あのふたりは〜。できてるんじゃないか」 **如何[いかが]わしい** 信用していいかどうか疑わしい様子。「〜金は借りるべきではない」 **胡散臭[うさんくさ]い** 態度などがなんとなく怪しく、疑わしい様子。「〜話」「〜人物」 **臭[くさ]い** 俗確証はないが、なんとなくそうではないかと疑われる様子。「挙動不審の男が〜と思わないか」 #### ●疑い深い **疑[うたが]い深[ぶか]い** 疑う気持ちが強く、(何事も)素直に信じない様子。「〜彼も、さすがにこの話を信じないわけにはいかなかった」「そんなに〜目で見なくてもいいだろう」 **疑[うたぐ]り深[ぶか]い** 「疑い深い」の、より口語的な言い方。「そんなに〜と、きらわれるよ」 ### d 形容動詞の類 **怪[あや]し気[げ]** どことなく怪しいところがある様子。「きょろきょろとあたりを見回していた〜な女」「〜な手つきで機械をいじっている」 **訝[いぶか]し気[げ]** その人がいぶかしく思っていると感じられる様子。「彼は〜な目で私を見た」 **怪訝[けげん]** 疑わしいところがあって、納得がいかない様子。「その日の彼の行動を聞いて、父は〜な顔つきをした」 **不審[ふしん]な** 怪しい、疑わしいところがある様子。「警官は〜な男を見かけて職務質問をした」「彼女の答えには、いくつか〜な点がある」▷挙動〜・〜火 **疑問[ぎもん]** 疑わしい、あるいは納得できないと感じられる様子。「この政策が成功するかどうかは大いに〜だ」「〜な点が多々ある」 **クエスチョン** 「疑問」の洋語的表現。「よその国でうまくいった政策が、どこの国でもうまくいくかというと、それは〜だ」▷〜マーク question **胡乱[うろん]** 挙動などが怪しくて疑わしい様子。「〜な男がうろついている」 **懐疑的[かいぎてき]** 事柄の本当の価値や効果について、疑いを抱いている様子。「その計画に対しては、〜な見方をする者が多かった」 ### f 副詞の類 **本当[ほんとう]に** あとに「〜か」を伴って)そのことが本当にそうであるのか疑問である意を表す言葉。「ああ言ってるけど、〜大丈夫なんですかね」「これって〜ダイヤなの」 <220> **果[は]たして** 疑問を表す言葉とともに用いて、本当のところは、事実だろうか、という気持ちを表す。「彼の助言は、〜有効なのだろうか」「父は、〜彼女の言っていることを信じるだろうか」「私はそちに助言したが、〜正しかっただろうか」 ### h 名詞の類:コト・サマ **疑[うたが]い** 疑うこと。「言動に〜を抱く」「盗みの〜をかけられる」 **疑惑[ぎわく]** 本当かどうか疑わしいと思うこと。「〜を招く行動はとるべきではない」「〜を解明する」 **不信[ふしん]** 人を信用しないこと。「教師に〜の念を抱く」▷〜感・政治〜 **疑団[ぎだん]** しこりとなっている疑い。「胸中の〜が氷解する」 **嫌疑[けんぎ]** 悪いことをしたのではないかという疑い。「〜をかける」「〜がかかる」 **容疑[ようぎ]** 犯罪を犯したのではないかという疑い。「収賄の〜で逮捕される」「〜が晴れる」▷〜者 **疑心[ぎしん]** 疑う心。「〜が募る」「彼女の言葉は私の〜をそそった」 **疑心暗鬼[ぎしんあんき]** (暗闇に、いもしない鬼が見えたりするように)疑う気持ちでいると、なんでもないことまでが恐ろしく、また、疑わしく感じられること。「〜になる」「〜に陥る」「〜を生ず」 **邪[よこしま]な** 心にこもる疑う思い。「〜を抱く」「かねてからの〜」 **疑義[ぎぎ]** 疑わしい、疑問だと思う事柄の内容。「現行のいい憲法の解釈に〜を呈する」 ### S 名詞の類:ヒト **容疑者[ようぎしゃ]** 犯罪を犯したのではないかという疑いをかけられ、捜査の対象となっている人。「指名手配中の〜を逮捕する」 **被疑者[ひぎしゃ]** 犯罪を犯したのではないかという疑いをかけられ、警察の捜査の対象となっているが、まだ起訴はされていない者。「〜を取り調べる」 ### u 名詞の類:トコロ **疑問点[ぎもんてん]** 疑問に思われる箇所。「この学説には〜が多い」 **疑点[ぎてん]** 疑わしい部分。「いくつかの〜が残る」 ### Z その他 **おや** 疑問に思ったときに言う言葉。「〜、なんでこんなところに彼女がいるんだろう」 **あれ** 疑問に思ったり、原因などがわからなかったりするときに言う言葉。「〜、おかしいな。こんなはずはないんだけど」 **あら** 女性が用いる、疑問に思ったり、不審に思ったりしたときに言う言葉。「〜、変だわ。こんな物がここにあるなんて」 **はて** 疑問や迷いなどが生じたときに言う言葉。「〜、どっちの道を行けばいいのだったかな」 **はてな** 疑問や迷いが生じたり、怪しんだりするときに言う言葉。「〜、たしかあの人は外国に行ったはずだが」 **はてさて** 疑問などが生じたり、どう対処していいのかわからなかったりするときに言う言葉。「〜なんと言ったらいいものやら、困ったものだ」 **然[さ]う** 相手の言ったことに対して、疑問をもったり驚いたりしたときに言う言葉。「え、〜、そんなはずはないだろう」 ## 1505 志す ### a 動詞の類 #### ●志す **志[こころざ]す** 将来何かをしたい、何かになりたいという、目標を心の中にもつ。「弁護士を〜」 **目指[めざ]す** 将来の進路として、そうなりたい、そうしたいと思うこと。「私は弁護士を〜しているので法学部に入るつもりだ」▷〜校・第一〜・第二〜・第三〜 **志願[しがん]する** 自分から進んでそうしたい、そうなりたいと申し出ること。「義勇軍に〜する」▷〜兵・〜者 **立志[りっし]する** 何か大きな事業をしたいといった将来に向けての高い目標を心にもつこと。▷〜伝 #### ●思い立つ **思[おも]い立[た]つ** 何かをしようとにわかに思う。「〜が吉日だ。これから行ってみようじゃないか」 **発心[ほっしん]する** 精神的なことを思い立つこと。特に、仏道に入って修行に励み、悟りを求める決意をすることの意。「思い立つ」は、精神的なことにも具体的な行動(旅など)にもいえるが、「発心する」は精神的なものに限られる。 **発意[ほつい]する** 何かをしようと思い立ったり、思いついたりすること。「新しい計画を〜する」◇「ほっつい」ともいう。 **発起[ほっき]する** 新しい計画などを思い立ち、実施に移すこと。「会社の設立を〜する」▷〜人◇「発企」とも書く。 **一念発起[いちねんほっき]する** 何かをしようとかたく心に決めること。「〜して、受験勉強を始める」 ### d 形容動詞の類 **有意[ゆうい]の** そうしようという意志のある様子。「〜の方々のご協力を求む」 ### h 名詞の類:コト・サマ **志[こころざし]** 将来何かをしたい、何かになりたいという、目標やそれに向かう気持ち。「〜を立てる」 **志操[しそう]** 自分の主義・主張などを、(変わることなく守り抜くものとしての)こころざし。「〜堅固なこと、類を見ない人物」▷〜堅固 <221> **大志[たいし]** 大きな志。「少年よ、〜を抱け」 **雄志[ゆうし]** 何か立派なことをしようという雄々しい志。「〜を抱く」 **壮志[そうし]** 勇ましい志。「〜を抱いた青年」 **青雲[せいうん]の志[こころざし]** 世間から身を立て、高い地位を得ようとして立てる志。「〜を抱く」 **意志[いし]** 何かをしようと積極的に思う、積極的な気持ち。「どんなことがあってもやり遂げるのだ、という強い〜が必要だ」▷〜強固・〜薄弱◇法律では「意思」が用いられる。 **意思[いし]** 何かをしようという気持ち。「承諾の〜を示す」▷自由〜・〜表示 ### S 名詞の類:ヒト **有志[ゆうし]** そのことをしようとする志のある人。「〜が集まって後援会をつくる」 **志士[しし]** 自分の意志から、命がけで国家・社会のために尽くす人。 **闘士[とうし]** 社会運動・政治運動などに積極的にかかわっている人。「女性解放運動の〜」 ## 1506 図る ### a 動詞の類 **図[はか]る** 何かを実現・実行しようとして、そのために必要なことを考え、(実行)する。「会員相互の親睦を〜ためのパーティー」「人員を整理して効率化を〜」「自殺を〜」「便宜を〜」◇「謀る」と表記する「はかる」は、「相手の不利になることを考える」意。 **意図[いと]する** 何かを実現・実行しようと考えること。「競争相手の抹殺を〜する」▷〜的 **企図[きと]する** ある(大規模な)ことをしようと意図すること。「都市改造を〜する」 **計画[けいかく]する** 目標を達成するために、有効な方法や手順などを考えること。「所得倍増を〜する」 **企画[きかく]する** 新しい商品・行事などの具体的な内容を考え、実施にあたって必要な手はずなどを整えること。「村おこしのイベントを〜する」「新製品を〜する」▷〜力・〜部◇「企劃」とも書く。 **設計[せっけい]する** 今後のこと、特にこれからの生き方や暮らし方について、筋道を立てて、全体を中心に計画を立てること。「老後を見据えて、今後の生活を〜する」▷人生〜・生活〜 **構想[こうそう]する** 計画などの全体像を筋道を立てて考えること。「都市の新しい交通体系を〜する」▷〜力 ### d 形容動詞の類 **意図的[いとてき]な** ある目的のために、わざとそうする様子。「〜な犯行」「担当者は、〜に夫婦のふたりにその係を命じた」 **意識的[いしきてき]な** 自然に何かをするのではなくて、自分でそれをしようと思ってする様子。「彼女は〜に距離をおいて彼に接した」 **作為的[さくいてき]な** ある効果をねらって、わざとそうしたと感じられる様子。「いつもとは違って、彼女の態度はどこか〜な感じがした」 **計画的[けいかくてき]な** その時その時に思いつくなどしてするのではなく、前もって方法や手順などを考えたうえでする様子。「〜な犯行」「お金は〜に使ったほうがいい」 ### f 副詞の類 **態[わざ]と** 対人的な行動において、ある目的のために、ふつうならそうはならなかったり、そうする必要がないことを、意識的にそう(なるように)する様子。「彼女は〜難しい言葉を使って、自分の知識をひけらかした」「彼は君に自信をもたせたくて、〜負けたんだよ」 **故意[こい]に** 「わざと」の、かたい言い方。「A容疑者は、車中で〜よろけてくれた乗客から財布をすった」 **態態[わざわざ]** わざわざするまでもないことや、そもそもたらした利益が得られないと思えることを、進んでする様子。「流行しているからって、〜高いものを買わなくたっていいだろうに」「〜遠くから来ていただいて恐縮です」 **求[もと]めて** 損なこと、不利益なことをしなくてもいいのに、自分から進んでする様子。「〜苦労することもあるまい」 **折角[せっかく]** (自分のために、あるいは、相手のために)そうした(してくれた)ことに対して、労力を惜しまずにそうした(してくれた)ことに価値があると考える様子。「〜来てくれたのに、息子はちょうど出かけていてね」「〜来てくれたんだから、お茶でも飲んでいって」「〜ですから、ごちそうになります」 **敢[あ]えて** 困難や抵抗などが予想されることを、わざわざする様子。「今さら言ってもしかたないかもしれないが、〜言わせてもらえば、君たちの考え方は甘すぎる」「遭難した登山家は、なぜ〜危険なルートを選んだのだろう」 **逢[た]て** 無理は承知のうえで、どうしてもと、強く希望する様子。「〜そうしたいというのであれば、好きにするがいい」「〜の願い」◇古めかしい言い方。「たっての」の形で用いられることが多い。「達」はあて字。 **殊更[ことさら]に** 他(の場合)に比べて、必要以上に際立ったり、際立つようにしたりする様子。「これは〜に取り上げて議論するような問題ではない」「スポーツ選手に囲まれると、私の貧弱な体つきが〜強調されるように思えた」◇意図的である場合とそうでない場合がある。 ### h 名詞の類:コト・サマ #### ●意図 **意図[いと]** 何かを実現・実行しようとする内面の考え。「〜がわからない」「〜的に〜する」 <222> **企図[きと]** ある(大規模な)ことをしようとする意図。「彼は、恐ろしい〜を心にもっていた」 **狙[ねら]い** それによってあることを実現しようという考え。「彼の発言の〜がわからない」「地域の活性化を図ることが、この計画の〜だ」 **意向[いこう]** 何をどうするか、どうしたいかという考え。「当局の〜が知りたい」「積極的に推進する〜を明らかにする」◇「意嚮」とも書く。 **積[つ]もり** 意図。「そんな〜はない」「そうする〜でいる」◇「心算」とも書く。常に連体修飾語を伴って用いる。 **所存[しょぞん]** そうしようとするつもりであること。常に連体修飾語を伴って用いる。 **心算[しんさん]** こうすればこうなるということを心の中で考えておくこと。「秘密を探り出そうという〜で、組織に潜り込む」 **故意[こい]** わざと何かをすること。「〜の事故」 **未必[みひつ]の故意[こい]** ある行為によって犯罪事実が発生することを積極的に意図するわけではないが、自分の行為により罪となる事実が発生するかもしれないと思いながら、あえてそれをおこなう心理状態。 #### ●意味 **意味[いみ]** それをする意図や理由。「〜もなく笑う」「彼女が私を急がせた〜が、今、初めてわかった」 **来意[らいい]** 訪ねて来た意図や理由。「受付で〜を告げる」 #### ●方針 **方針[ほうしん]** あることをおこなううえで基本になる、どのような方向に、どう進めていくかということ。「今後、どのように組織を運営していくか、〜を決めなければならない」「そう何度も〜を変えられては困る」▷教育〜・基本〜・経営〜・運動〜・既定〜・施政〜・〜案・〜演説 **指針[ししん]** 向かうべき方針。「生徒に人生の〜を示す」 **路線[ろせん]** 一定の、だれもが認め、それにそって進むべき、一定の方針。「開放〜」「〜を転換する」▷赤字〜・既定〜・自由化〜・平和〜・軍拡〜 **ポリシー** 行動する際の、自分なりの基本的な方針。「彼は彼なりの〜をもってやっている」「何よりもお客様のことをまず第一に考える、というのがわが社の〜です」policy #### ●計画 **計画[けいかく]** 目標を達成するための方法や手順。「〜を立てる」「〜を練る」「〜を遂行する」「〜倒れ」「砂漠を都市にする〜をもち込む」 **企画[きかく]** 新しい商品・行事などの、具体的な内容。「〜を出す」「〜を練る」▷「〜書」◇「企劃」とも書く。 **作戦[さくせん]** 試合や事業などを相手よりも有利に進めるための方法や手順。「〜次第で勝てる」「〜を練る」◇「策戦」とも書く。 **プラン** 計画や企画。「旅の〜を練る」▷デスク〜・ペーパー〜・〜会議 plan **プロジェクト** ある目的を達成するために特別に組まれる事業・研究などの計画。「新製品開発のための〜」▷〜チーム project **プログラム** ある物事を進行させる、具体的な予定や計画。「〜を組む」▷〜学習 program **計[けい]** 計画。「一年の〜は元旦にあり」 **大計[たいけい]** 長期間を見通した計画。「国家百年の〜」 **寸法[すんぽう]** 「さてさて最初は少しもうけさせて信用させ、大金を出したら持ち逃げするという〜だ」 **筋書[すじが]き]** 前もって考えた、物事の展開。「そこまでは〜どおりに運んだのだが、そこで思わぬじゃまが入った」 #### ●構想 **構想[こうそう]** 前もって考えること。「新チームの〜を練る」「新しい都市計画の〜を明らかにする」 **想[そう]** あるテーマについての構想。「次回作の〜を練る」 **楽想[がくそう]** 文楽曲の構想。「〜がひらめく」「〜を練る」 **詩想[しそう]** 詩を生み出すもとになる思いや、詩作の構想。「〜が湧く」 ## 1507 考える ### a 動詞の類 #### ●考える **考[かんが]える** 推理したり判断したりするために、もっている情報によって、筋道を立てて頭を働かす。「国の将来を〜」「キャッチフレーズを〜」 **思考[しこう]する** 考えること。「冷静に〜する」▷〜力・水平〜・〜停止 **一考[いっこう]する** あることについて特別に考えてみること。「今後の安全管理のシステムについては〜する必要がある」「彼の意見は〜に値する」 **愚考[ぐこう]する** 愚かなことを考えること。「かくのごとく〜します」◇謙譲して用いる。 #### ●あれこれと考える **思[おも]い巡[めぐ]らす** 物事について、あれこれと考える。「地球の未来を〜」 **思[おも]いを致[いた]す** あること、ある物事について特に思いめぐらす。「政治の現状に〜」 **案[あん]じる** どうしたらよいかと、あれこれと考える。「いくら説得しても彼女の気持ちは変わりそうもない。そこで彼は一計を案じた」◇「案ずる」ともいう。 **思案[しあん]する** どうしようかと、あれこれと考え、判断しようとすること。「解決法を〜する」「〜に暮れる」▷〜顔・〜どとろ <223> **08 思量[しりょう]** いろいろと考えをめぐらすこと。◆「しりょ」ともいう。「思案」には迷いがあるが、「思量」にはそれがない。 ▶考え出す → 6800作るa●考え出す ●考察する **09 考察[こうさつ]** よく見て調べ、考えること。「あらゆる角度から~する」 **10 論考[ろんこう]** あるテーマについて論じ、考えること。「〜を加える」「地域経済のあり方を〜する」 ●考究する → 1800知るa●研究する ●深く考える **11 思惟[しい]** 物事の根本的なことや、人生問題などについて深く考えること。「~する存在としての人間」 **12 思索[しさく]** 物事のあり方や、その意味・本質について、筋道を立てて考えること。「自由の意味を〜する」「~にふける」 ▷~者 **13 思弁[しべん]** 経験によらず、純粋に思惟だけに頼って物事の本質をつかもうとすること。▷~的・~哲学◇「思辨」とも書く。 **14 内省[ないせい]** 自分の行為などについて心の中でじっくりと考えること。「結論を得るために~する」 **15 省察[しょうさつ]** 自分の行為などを、よりよく考えてみること。「医師として自分のとった行動を〜する」 ▷自己~◇「しょうさつ」ともいう。 ●よく考える **16 勘考[かんこう]** よく考えること。「その点を〜したうえで結論を出す」 **17 熟考[じゅっこう]** 十分に時間をかけて、じっくりと考えること。「このような歴史が何を意味しているのか〜する必要がある」 **18 熟慮[じゅくりょ]** 周囲の状況などを考えに入れながら、どうするべきかと、時間をかけて十分に考えること。「さらに〜したうえで決断する」「〜を重ねる」▷~断行 **19 長考[ちょうこう]** 囲碁や将棋で、じっくり時間をかけて次の手を考えること。「〜した末に、負けを認める」 ▷~一番 ●考え抜く **20 考[かんが]え抜[ぬ]く** これ以上は考えられないというところまで、十分に考える。「とことん考え抜いて結論を出す」 **21 考[かんが]え詰[づ]める** 問題などを納得がいくまで考え詰める。「問題を納得がいくまで~」 **22 煎[せん]じ詰[つ]める** もうこれ以上出ないというところまで考えをしぼり出す。「人生は、煎じ詰めれば無だ」 **23 突[つ]き詰[つ]める** 事の本質について、とことんまで考えを押し進める。「問題点を突き詰めて考える」 **24 掘[ほ]り下[さ]げる** 深く突っ込んで考える。「問題点を~」 **25 頭[あたま]を捻[ひね]る** 難しいことについて、考えや答えを出そうとして、いろいろと考える。「懸命に頭をひねったが、どうにも答えが出ない」 **26 知恵[ちえ]を絞[しぼ]る** よい考えや答えを出すために、一生懸命考える。「3人で知恵を絞れば、きっといい考えが出てくる」 **27 無[な]い知恵[ちえ]を絞[しぼ]る** 「知恵を絞る」の、謙遜した言い方。「ない知恵を絞って、やっと考え出したプラン」◇自分(側)のことをいうときに用いる。 **28 脳味噌[のうみそ]を絞[しぼ]る** ありったけの考えや答えを出そうとして、必死になって、一生懸命考える。「いくら脳味噌を絞っても、いい考えは浮かんでこない」 ●考え込む **29 考[かんが]え込[こ]む** 難しい事柄などに出合って、そのことばかりを継続して考える。「深刻な顔をして~」 **30 沈思[ちんし]** 深く考え込むこと。「目を閉じて〜する」 **31 思[おも]いに沈[しず]む** 心配や不安などを抱いて、じっと考える。「思いに沈んでいた彼女を現実に引き戻したのは、少年の元気な声だった」 ●思案に暮れる → 1200困るa●とても困る ●静かに考える **32 黙考[もっこう]** 黙って考えること。「端座して〜する」 **33 黙想[もくそう]** じっと黙って考えにふけること。「終日~する」 **34 静思[せいし]** 静かに思いをめぐらしたり、考えたりすること。「民族紛争について〜する」 **35 瞑想[めいそう]** 目を閉じて、深く静かに思いを見たりすること。「〜して自己の内面を見詰める」「〜にふける」◇「冥想」とも書く。 ●考え合わせる **37 考[かんが]え合[あ]わせる** あることを別のことといっしょに考え合わせること。「学力だけでなく、活動も考え合わせて合否を決める方針だ」◇「考え合わす」ともいう。 **38 鑑[かんが]みる** あることを基準にして、いろいろ考える。「先例に~」「切迫した時局にかんがみ、各種行事は中止とする」 **39 勘案[かんあん]** いろいろな事情を考え合わせること。「特殊な事情も~して決める」 **40 考量[こうりょう]** いろいろとよく考えて、推測や判断をすること。「諸般の事情を〜する」▷比較~ **41 商量[しょうりょう]** 比較していろいろなことを考えて推測すること。「立地条件を比較し、~する」 ●おもんぱかる **42 慮[おもんぱか]る** 何か事をするのに、人の事情や都合をよく考える。「遺族の気持ちをおもんぱかってインタビューを中止する」◇「おもんばかる」ともいう。「おもいはかる」の転。 **43 汲[く]む** 相手の気持ちや事情などを考えて、思いやりのある行動をと)る。「事情をくんで特別な扱いをする」◇「酌む」とも書く。 **44 汲[く]み取[と]る** 相手の気持ちや事情などを積極的に考えて思いやりのある行動をと)る。「人々の隠れた善意を~」 **45 汲[く]み入[い]れる** 人の事情や意見などを考えに入れて、自分の判断に役立てること。 <224> **斟酌[しんしゃく]する** 人の気持ちや事情などを考え(て処置などに手加減を)加えること。「状況を〜して処分を決める」 **酌量[しゃくりょう]する** 事情をくんで手加減すること。「情状を〜して減刑する」 **情状酌量[じょうじょうしゃくりょう]** 刑事裁判で、裁判官が犯罪者の動機・年齢・経歴や犯行後の態度などの事情をくんで、刑を軽くすること。「改悛の情も認められず、〜する余地はない」 #### ●考慮する **考慮[こうりょ]する** ある判断を下したり、行動したりするときに、いろいろな事情について考えること。「細かい点まで〜する」「相手の事情を〜に入れる」 **配慮[はいりょ]する** 相手の立場や事情などを考えて、ある行動をしたり、ある処置をしたりすること。「国民感情を〜した発言」「この件については格段のご〜を賜りたい」 **顧慮[こんりょ]する** 深く考えて気を配ること。「部下の心情をまったく〜しない上司」 **踏[ふ]まえる** 何かを判断したり、行動したりするときに、あることを(前提として)考えに入れる。「厳しい現実をしっかり踏まえて対策を講じるべきである」「歴史的な背景を踏まえた議論」 **念頭[ねんとう]に置[お]く** あることを忘れずに考えるべきこととする。「自然保護を念頭に置いて処理する」 **勘定[かんじょう]に入[い]れる** 考慮すべきものの中に入れる。「財政的な事情も勘定に入れて政策を打ち出す」 #### ●検討する **検討[けんとう]する** いろいろ調べるなどして、どうしたらよいか考えること。「その件については、十分〜したうえで決めたいと思う」「さらに〜を加える必要がある」 **再検討[さいけんとう]する** 決めたことなどをもう一度検討し直すこと。「大筋ではこの案でいいが、細部を〜してくれ」 **見直[みなお]す** 決めたことなどを、十分でないとして再検討する。「環境保全の見地から、ダム建設計画を〜必要がある」「無駄の多いシステムを〜」 **詰[つ]める** 検討や議論を重ねて、(より)最終的なものに近づけていく。「今のままでは具体性に欠けるから、もう少し〜必要がある」「その線で日程を詰めてみてくれ」 **煮詰[につ]める** 十分に検討や議論を重ねて、最終的な結論に近づけること。「早急に計画を〜必要がある」「論議を〜」「問題点を〜」 #### ●考え直す **考[かんが]え直[なお]す** ①もう一度考える。「どこが間違っているかもう一度考え直してごらん」②一度考えたことを変える。「一度は辞めると決心したが、考え直した」 **思[おも]い直[なお]す** 一度決めた考えを変えようと考える。「君に今辞められたら困るんだ。思い直してくれないか」「こんなことはすべきでないと思い直した」 **再考[さいこう]する** 考え直すこと。「ダム建設計画は〜すべきである」「予算案の〜を迫る」 #### ●反省する **省[かえり]みる** 自分の行動や自分の力を振り返り、あれでよかったかどうかなどと、よく考える。「自らを省みて恥じるところがない」 **反省[はんせい]する** 自分の言動などを振り返り、それでよかったかどうかを考え、改めるべきところは改めようと思うこと。「君の言い分もわかるが、他人に迷惑をかけたことについては素直に〜しなさい」「彼には、まったく〜の色が見られない」▷〜会 **自省[じせい]する** 自ら反省すること。「自身の恥ずべきおこないを深く〜する」「〜の念が起こる」 **猛省[もうせい]する** 強く反省すること。「彼は、自身の犯罪的な行為を〜すべきだ」 **自己批判[じこひはん]する** 自分のこれまでの行動などを反省して、自分で自分を批判すること。「党の代表は、幹部の不祥事について、党大会で〜し、深々と頭を下げた」 #### ●仮定する **仮定[かてい]する** 事実でないこと、確実でないことについて、仮に考えを定めること。「今ここがジャングルの中だと〜してみよう」▷〜形 **想定[そうてい]する** ある計画を立てたり、行動するにあたって、ある事態や前提条件を仮定すること。「最悪の事態を〜して対策を立てる」「老人の使用を〜して設計された道具」 **仮想[かそう]する** 仮にそう考えてみること。「大規模な火災を〜した避難訓練」▷〜敵国 **見做[みな]す** とりあえず、または、やむをえず仮にそうだとする。「全員を既婚者と〜」◇「看做す」とも書く。 #### ●抽象する **抽象[ちゅうしょう]する** 個々別々の具体的なものから、それらに共通する性質を抜き出して、ひとつの概念を作り出すこと。「さまざまな具体的な情報を〜して『平和』という概念が形成されている」▷〜的・〜概念・〜論・〜画・〜美術・〜芸術 **捨象[しゃしょう]する** ある事物を考察するときに、それからある性質や側面を、あえて考える対象からはずすこと。「現実を〜し、『美』を追求した作品」 #### ●理屈を付ける **理屈[りくつ]を付[つ]ける** ある物事についての理屈を考え出す。「あの人は何にでも理屈を付けたがる」「疑惑を追及された政治家は何とか理屈を付けて急場をしのごうとした」 **理屈付[りくつづ]ける** ある物事に筋の通った理屈を付けること。「その時の行動を自分なりに理屈付けようとしたが、どうしてもうまくいかなかった」 **意味付[いみづ]ける** ある物事に、ある意味や価値を持たせる。「スローガンを単なるお題目に終わらせないために、それをどう〜かが問われる」◇「意味付けする」ともいう。 ### C 形容詞の類 **考[かんが]え深[ぶか]い** 十分かつ慎重に考える様子。「あの人は〜性格だ」「考え深そうな顔つき」 <225> **思慮深[しりょぶか]い** 物事の先のことまで見越したうえで、いろいろ注意深く考えている様子。「〜行動をとる」 ### d 形容動詞の類 **観念的[かんねんてき]な** 現実や事実に基づいていない、頭の中だけで考えたものである様子。「〜な議論」「〜な美を描いた作品」 **理念的[りねんてき]な** 理想的にはこうあるべきだと考える様子。「現実から離れた〜な議論」 **抽象的[ちゅうしょうてき]な** ①物事を抽象してとらえられたり、物事の本質を追求して考えたりする様子。「〜な思考」②現実性・具体性を欠いている様子。「あなたの言っていることは〜でわかりにくい」具体的 **現実的[げんじつてき]な** 理想や夢を追うことよりも、現実に即した考え方である様子。「夢みたいなことばかり言ってないで、もう少し〜に考えてみたらどうなんだ」「彼女の意見は、あまりに〜で魅力がない」 **即物的[そくぶつてき]な** ①物事を物質としてとらえたり考えたりする様子。「〜な描写」②理想や理念よりも、現実の事物を重視して物事を考える様子。「〜な人」 **論理的[ろんりてき]な** ①論理に関する様子。「彼の言っていることは〜に正しいと思う」②きちんと筋道を立てて物事を考え(ていて、論理にかなってい)る様子。「〜な思考」「彼女の説明はきわめて〜でわかりやすかった」 **ロジカルな** 「論理的②」の洋語的表現。「〜な議論」「〜な思考」「〜な説明」▷logical **理詰[りづ]めの** どこまでも理屈で押しとおす様子。「理詰めで話をおしすすめる様子。」「〜のを考えてばかりいては、独創的なアイディアは浮かばない」「彼らの〜の議論を聞いていると、とても疲れる」 **客観的[きゃっかんてき]な** 自分の考え方・立場・感情を離れて、物事を考える様子。「〜な態度」「〜な描写」「自分のことを〜に見るのは難しい」主観的 **主観的[しゅかんてき]な** 自分ひとりの考え方・立場・感情で物事を考える様子。「〜な評価」客観的 **精神的[せいしんてき]な** 精神に関することである様子。「〜な疲労というのは、なかなか癒えないものだ」「彼は〜にまいってしまったらしい」 **メンタルな** 精神や知能に関することである様子。「スポーツもあるレベル以上になると、技術よりも〜な部分がより重要になってくる」▷〜トレーニング・〜テスト(知能検査)▷mental ### f 副詞の類 #### ●考えるに **考[かんが]えるに** 考えてみると。「〜、政治は数の力だ」 **考[かんが]えてみるに** 改めて、そのことについて考えてみると。「〜、私たち夫婦がうまくいかなかったのは、もともと性格が違いすぎたからです」 **思[おも]うに** 改めて、そのことについて考えてみたり推したりすると。「〜、彼女はさみしかったのだろう」◇「惟うに」とも書く。 **案[あん]ずるに** 「思うに」の古風な言い方。「〜、彼の言い分はいかにももっともらしいが、何か裏があるというのが私の直感だということだ」◇「案じるに」ともいう。「按ずるに」とも書く。 **思[おも]えば** 今までのことについて思いをめぐらすと。「〜ずいぶん遠くまで来たものだ」◇何らかの感慨を述べる場合に用いる。 #### ●仮に **仮[かり]に** ある状況を仮定するときに用いる言葉。「〜僕が女だったら、絶対にあんな言い方はしない」「その女性、〜A子としておこう」 **仮[たと]い** ある(極端な)状況を仮定したうえで、それでもある気持ちや状況などが変わらないことをいうときに用いる言葉。「〜今度の計画が失敗しても、僕は絶対にあきらめない」「〜大地震が起きても、この建物は安全です」「〜君に責任がなかったとしても、少しは協力したらどうだ」◇「縦令」「縦」とも書く。 **仮令[たとえ]** 「たとえ」の古い言い方。◇「縦令」「縦」とも書く **縦[たと]い** ある(好ましくない)状況を仮定したうえで、それでも気持ちなどが変わらないことをいうときに用いる言葉。「〜そうでなかったとしても、彼は同じことをしたに違いない」◇古い言い方。 **縦[よし]んば** 「よし」を思いを込めて)強めた言い方。「〜娘がさみしい思いをしていても、助けてやることはできないのだ」◇古い言い方。 **縦[よし]んば** 「よし」を強めた言い方。「〜彼女の身に危険が迫っていたとしても、私は彼女を助けただろう」 **若[も]し** 実際には非現実的だったり、可能性がなかったり、はっきりしない状況などを仮定するときに用いる言葉。「〜君が有力な政治家だったら、どういう政策を打ち出すかね」「明日〜雨が降ったら、出かけるのはやめにしよう」 **若[も]しも** 「若し」を強めた言い方。「〜僕が女だったらどんな男に魅力を感じるだろうか」 **若[も]しか** 「もしも」よりも口語的な言い方。「〜あした雨が降ったら、電話連絡してくれ」「もしも」のほうが一般的。 **万一[まんいち]** ほとんど可能性はないが、まったくないとはいえないことを仮定するときに用いる言葉。「〜僕が失業するようなことがあったら、家族はどうなるだろう」◇「万に一つ」の意から。 **万[まん]が一[いち]** 「万一」をやや強めた言い方。「〜私が死んだら、おまえたちはどうするつもりだ」 **万万一[まんまんいち]** 「万一」を強めた言い方。「〜第三次世界大戦が起こったら、人類は滅亡するだろう」 #### ●仮にも **仮[かり]にも** ある一定の立場や条件を考えていることを前提として、それにふさわしくない行為を否定する意の文章語的な表現。「〜教師たる者が、そのような不祥事を起こすとは許しがたい」「〜主人を裏切ろうなどと考えてはいけない」 **仮初[かりそ]めにも** 「仮にも」を強調した表現。「科学者である以上、超自然現象などをうのみにするわけにはいかない」「〜逆らう者があれば、即刻斬って捨てる」 <226> あれば、即刻斬って捨てる」 **19 荷[か]も** 自分自身の信念。「〜が重い」「〜が軽い」「政治家たる者、金につられて理念を曲げるようなことがあってはならぬ」 ## h 名詞の類:コト・サマ ●考えること **00 考[かんが]え** 考えること。「〜が足りない」「〜をめぐらす」 **01 思案[しあん]** あれこれと考えること。「~をしていて自転車にぶつかった」 **02 思慮[しりょ]** 注意深い考え。「〜のある人」「〜が足りない」▷〜分別 **03 叡慮[えいりょ]** 天子のお考えや思い。「〜ははかりがたい」 **04 賢慮[けんりょ]** 賢い考え。「〜を煩わす」◇尊敬語 **05 深慮[しんりょ]** 深く十分な思慮。▷遠謀~・浅慮 **06 遠慮[えんりょ]** 先々のことまで見通して考えること。▷深謀~・遠謀 **07 短慮[たんりょ]** 不十分な、底の浅い考え。「〜のそしりを受ける」 **08 浅慮[せんりょ]** あさはかな考え。「〜の至り」▷深慮 ●精神 **09 精神[せいしん]** 人間の考える働きをコントロールする心の働き。「〜を集中して考える」「彼女の肉体は衰え、~にも異常をきたした」 ▷~力・~状態 **10 心神[しんしん]** 精神。▷~喪失・~耗弱◇複合語の構成要素として用いられることが多い。 **11 神経[しんけい]** 個々の事柄について考える働き。「彼女は繊細な〜の持ち主だ」「いったいどういう〜をしているんだ」「〜を使う仕事は疲れる」 ●考えている内容 **12 考[かんが]え** 考えて、頭の中にまとめられた内容。「皆さんそれぞれの〜を聞かせてください」「あっと驚くような奇抜な〜」 **13 懐[ふところ]** 心の中に、ひそかにもつ考え。「彼女は、人の〜を見透かしたようなことを言った」 **14 腹[はら]** こうしようという心の中の考え。「相手の〜を探る」「〜を割って話す」◇「肚」とも書く。 **15 腹案[ふくあん]** 心の中にある考え。「まだ〜の段階だ」「〜を発表する」「〜がある」 **16 気持[きも]ち** ある物事に対する考えや思い。「そんなことを言う彼の〜が理解できない」「彼女の〜は、まだ揺れ動いている」「〜をひきしめて事にあたる」 **17 心[こころ]** ある物事に対する、そうしようという考えや思い。「彼女は〜を決めたようだ」「〜を改めてがんばる」 **18 一存[いちぞん]** 自分ひとりだけの考え。「私の〜では決めかねる」 **19 雑考[ざっこう]** 互いに関係のないいろいろなことについての考え。「『漱石~』をまとめる」◇論文・本・記事などの表題に使われる。 **20 着想[ちゃくそう]** 何かを新しく始める際に思いついた考えや工夫。「この独特なパブリシティーは、新入社員の〜によるものだそうだ」「この作品の奇抜な〜には驚かされた」 **21 奇想[きそう]** 思いもよらないような考え。「〜が浮かぶ」 **22 アイディア** 何かを始めたり、何かに対処したりするときに、こうしたらどうか、こうしたらよいのではないかと思いついた(思いつく)考え。「彼女の〜で、忘年会は手作りの料理を持ち寄ってすることになった」「いくら考えてもいい〜が浮かばない」▷~マン・グッド~◇「アイデア」ともいう。►idea **23 新案[しんあん]** 新たな着想によって考案された工夫。アイディア。「彼はこの〜で特許をとった」▷~特許・実用~ ●思いつき → 1805気づくh **24 総意[そうい]** ある集団全体の考え。「国民の〜」 **25 下意[か い]** 階層に上下の差がある社会の下の方にいる人の考え。▷~下達・上達 **26 上意[じょうい]** 階層に上下の差がある社会の上の方にいる人の考え。▷上意下達 **27 殺意[さつい]** 人を殺そうという気持ち。「~を抱く」「~の有無が争われる」 **28 犯意[はんい]** 罪を犯そうという気持ち。「容疑者は〜を否定した」 **29 出来心[できごころ]** その場の状況に応じて、ふと起こってきた悪い考え。「一時の〜で盗みを働く」 **30 賛意[さんい]** 提案などに賛成する気持ち。「〜を表す」 **31 次意[しい]** その時々で変わる気ままな考え。「個人の〜によって決定される」 ▷~的◇「肆意」とも書く。 **32 私意[しい]** 自分の個人的な考え。「人事に〜をさしはさむ」 **33 創意[そうい]** 独創的な考え。「〜が足りない」▷~工夫 ●意思 → 1505志すh●意思 ●背こうとする意 → 4107逆らうa●逆らう気持ち ●善意 → 3000やさしいh●相手のためを思うこと ●悪意 → 9500悪いh●悪い心や考え ●祝意 → 0801祝うh●祝う気持ち ●弔意 → 4009慰めるk●弔う気持ち ●思し召し **34 思[おぼ]し召[め]し** 「考え」「気持ち」の尊敬語。「ありがたい~」「神の~」 **35 御意[ぎょい]** あなたのおぼしめし。「〜に従う」◇尊敬語として用いる。 **36 聖旨[せいし]** 天子のおぼしめし。「〜を仰ぐ」 **37 勅旨[ちょくし]** 天皇のご意思。「〜を賜る」 **38 神意[しんい]** 神の考え。「〜を占う」 **39 神慮[しんりょ]** 神の心。「〜にそむく」 **40 天意[てんい]** 人間の考えと対比される、天の考え。「〜に従う」 <227> #### ●真意 **真意[しんい]** いつわりのない気持ち。「彼の〜がわからない」 **本意[ほんい]** 本当の気持ち。「それは私の〜ではない」 **実意[じつい]** いつわりのない本当の気持ちを心から思う気持ち。「親切で〜のある人」 **本心[ほんしん]** 他人には見せない本当の気持ち。「〜を打ち明ける」「〜を隠す」 **本音[ほんね]** 見かけの言動からはわからない、しばしば正反対である、本当の考えや気持ち(を表す言葉)。「建て前でなく〜を話す」「〜を吐く」 **建[た]て前[まえ]** 本音と対比される、表向きの考えや態度。「本音と〜を使い分ける」◇「立て前」とも書く。 #### ●隠されている考え **他意[たい]** 隠している、ほかの考え。「言ったことの裏に〜はない」 **内意[ないい]** 表には出さない、心の中にもっている考え。「〜を伝える」 **底意[そこい]** 心の奥に隠している考え。「腹の〜がうかがえる」◆よくない考えが隠されていると思われる場合に用いることが多い。 #### ●民意 **民意[みんい]** 文一般大衆の考え。「選挙で〜を問う」 **民心[みんしん]** 国民一般が政府に対してもっている気持ち。「〜が離れる」 **民情[みんじょう]** 人民の心情。「〜を理解する」 **人心[じんしん]** 一般の人々の気持ち。「〜をとらえる」「〜を一新する」 #### ●観念 **観念[かんねん]** ある事物の本質やそれとの接し方についてのまとまった考え。「彼の〜では、美は遊戯」▷〜論(観念的なものを世界の本質と見る哲学)・〜的・経済〜・強迫〜◇本来は哲学用語。 **理念[りねん]** あることについて、理想的にはそれがどうあるべきかについての基本的な考えがあるという。「民主主義の〜を貫く」◇本来は哲学用語。 **通念[つうねん]** 世間一般に広がっている考え。「世の〜に反する行為」▷社会〜 **イデア** 哲学で、個々の事物を存在させる根拠になっていると考えられる真の実在。「プラトンの〜」◇プラトン哲学の中心的概念の一つ。idea **イデー** 哲学で、理念や観念。「カントの〜」 #### ●概念 **概念[がいねん]** ある物事がどういうもの・ことであるかについて一般に認められる考え。「福祉という〜に検討を加える」「『消費』という言葉で表される〜」▷既成〜・上位〜・下位〜・抽象〜◇本来は哲学用語。 **類概念[るいがいねん]** 2つの概念の間に、一方が他方を含むという関係があるとき、含むほうの概念。たとえば、「動物」に対する「生き物」。種概念◇論理学用語。 **種概念[しゅがいねん]** 2つの概念の間に、一方が他方を含むという関係があるとき、含まれるほうの概念。たとえば、「動物」に対する「犬」や「象」。類概念◇論理学用語。 **コンセプト** 企画・商品・作品などの、基本になる考え方。「〜のはっきりした作品」▷基本〜・キープ〜◇もともとは哲学用語で「概念」の意。concept #### ●根本的な考え **精神[せいしん]** 人がもつ、物事や生き方に対する根本的な考え(方)や理念。「建学の〜を忘れるな」「自主独立の〜をたたき込む」 **スピリット** (物事をおこなうときの)精神。「〜を注入する」「フロンティア〜」◇複合語の構成要素として用いられることが多い。◆spirit **エスプリ** (物事から感じ取れる)精神。「フランスの〜の感じさせるデザイン」▷esprit **ハングリー精神[せいしん]** 苦しい境遇から(を忘れずに)何としてでものしあがろう(追い求めよう)とする強い気持ち。「チャンピオンになっても〜を忘れないボクサー」◇「ハングリー(hungry)」は、飢えている、空腹である様子の意。 **スポーツマン精神[せいしん]** スポーツマンとしてもつべき、正々堂々と全力を尽くして競技をする精神。「〜に則り、正々と最後まで戦い抜くことを誓います」 **スポーツマンシップ** 「スポーツマン精神」の洋語的表現。sportsmanship #### ●その他 **考[かんが]え物[もの]** それでよいかどうか、実行するのは控えたほうがよいのではないかと、よく考えるべき事柄。「それをするのは〜だ」 **思考力[しこうりょく]** 思考する力。「そのとき、彼は徹夜明けで疲れ切っており、〜は極度に弱まっていた」 **見直[みなお]し** 見直すこと。「予算案の〜をする」「抜本的な〜」 **詰[つ]め** 詰めること。「実務者レベルでの〜を急ぐ」 ### i 名詞の類:コト・サマ #### ●意見・見解 **意見[いけん]** 個々のことについての考え。「自分の〜を言う」「〜が一致する」「〜が分かれる」「あなたの〜は正しい」▷賛成〜・少数〜・反対〜・〜書 **声[こえ]** 人々の意見。「不満の〜があがる」「読者の〜を誌面づくりに反映する」 **見解[けんかい]** あることについての、その人の考え。「独自の〜を述べる」「〜が分かれる」◇「見解」は多少改まった大局的な判断、「意見」は個人的・個々の判断をいう。 **所見[しょけん]** 特定の対象を調べた結果についての見解。「医師の〜を聞く」「〜を述べる」 **所信[しょしん]** 固く信じ考えていること。「〜を表明する」▷〜演説 <228> **定見[ていけん]** しっかりした、定まった考え。「彼には〜がない」 **了見[りょうけん]** その人がもっている考え。「それは悪口〜だ」「なんたる〜だ」◇「料簡」「了簡」とも書く。否定的な文の中で使う。 **政見[せいけん]** 政治をおこなう(おこなおうとする)人の、政治に関する見解。「〜を示す」▷〜演説・〜放送 **臆見[おっけん]** 憶測に基づく考え。「小生の〜によれば」 **私見[しけん]** 私個人の見解。「単なる〜にすぎない」◇謙譲語としても用いる。 **愚見[ぐけん]** 愚かな私の意見。「〜を述べる」◇謙譲語としても用いる。 **卑見[ひけん]** 愚かな私の意見。「〜を申し述べる」「鄙見」とも書く。謙譲語として用いる。 **管見[かんけん]** 狭い見識に基づく意見。「私の〜によれば、この手のテーマを扱った本で、名著といえるようなものはひとつもない」◇謙譲語として用いる。くだを通して見る意から。 **高見[こうけん]** すぐれたあなたのご意見。「ご〜をうかがいたい」◇相手の意見を敬っていう語。尊敬語として用いる。 **創見[そうけん]** 独創的な考えや見解。「〜に富んだ文章」 #### ●先入観など **先入観[せんにゅうかん]** あることについて以前からもっている、固定的な考え。「〜なしに人の意見を聞くべきだ」 **先入主[せんにゅうしゅ]** 先入観。「〜にとらわれる」「先入主となる(先に知ったことが考えを支配してしまい、自由な思考をさまたげる)」から。 **固定観念[こていかんねん]** あることについて、こうだと決めてかかって、別の考えを受け入れようとしない人の、その決まった考え。「〜を取り除く」 **ステレオタイプ** 型にはまった固定観念。「アメリカ人に対する〜」「画一的な考え方、型にはまった考え方、紋切り型の表現・発想」◇「ステロタイプ」ともいう。stereotype #### ●見識 **見識[けんしき]** あるすぐれた事柄についての独自性のあるすぐれた考えや判断力。「〜のある人物」「彼の〜が疑われる」 **識見[しきけん]** 物事を正しく判断をくだすことができる能力や考え。「立派な〜をそなえた人物」◇「しっけん」ともいう。 **一家言[いっかげん]** その人独自の見識に基づく意見や主張。「彼はそのことについては〜もっている」 **達見[たっけん]** 広い視野に立って将来を見通す、すぐれた見識や意見。「経済よりも環境を優先しようというのは〜というべきだろう」 **卓見[たっけん]** すぐれた意見や見解。「この問題の本質をとらえた彼の指摘は、まさに〜である」「〜の士」 **知見[ちけん]** 知識と見識。「〜豊かな人」◇「智見」とも書く。 **筋[すじ]** 考えるときに順々にたどっていくべき、一定の道筋。「〜が通らない」「まず先生に相談するのが〜だろう」▷〜違い **筋合[すじあ]い** そういうことをしたりされたりする、筋の通った理由や関係。「君にそんなことを言われる〜はない」「私が出ていって文句をつける〜のものではないだろう」 **筋道[すじみち]** 筋にしたがってつながっている物事の順序。「この文章は話の〜を追うのに苦労する」「〜を立てて話すのは難しい」 **理[り]** 物事の、当然そうなるべき筋道。「世の〜」「盛者必衰の〜」 **道理[どうり]** 物事の正しい筋道。「〜をわきまえた発言」「無理が通れば〜が引っ込む」 **条理[じょうり]** 物事の筋道。「〜にかなう」「〜に反する」 **哲理[てつり]** 人生や世界に関する、奥深い道理。「人生の〜」「〜を会得する」 **理屈[りくつ]** 筋の通った考え。「〜に合わない」「〜ではわかるが気持ちがついていかない」「〜抜きにおもしろい映画」◇「理窟」とも書く。 **理[り]** 理屈や道理。「彼の言っていることは〜にかなっている」「盗っ人にも三分の〜」 **一理[いちり]** ひとつの(それなりの)道理。「彼女の言うことにも〜ある」 **論理[ろんり]** 思考や議論の筋道。「君の主張には〜の飛躍がある」「敗者の〜」「〜をもてあそぶ」▷〜学 **ロジック** 議論の筋道。「〜が合わない」▷logic #### ●理論 **理論[りろん]** 原理や原則に基づく論。「〜を組み立てる」▷〜家・相対性〜 **セオリー** できあがっている理論。「〜どおりの野球をする」theory **原論[げんろん]** ある物事の根本の理論。「ユークリッドの『〜』」◇「原論」の略。学問の根本理論を述べた本、という意味で、しばしば書物のタイトルに用いられる。 **仮説[かせつ]** 仮の考え。特に、科学的な事象などについて説明するため、わかっている事柄を用いて仮につくる理論。「〜を立てる」「〜を検証する」 **学理[がくり]** 学問上の理論。「〜による説明」 **空理[くうり]** 実際に基づかない理論や理屈。▷〜空論 **空論[くうろん]** 実際に基づかない、役に立たない理論。▷実理 **机上[きじょう]の空論[くうろん]** 実際的でなくて、役に立たない理論。「机上の〜」 **観念論[かんねんろん]** ①哲学で、精神的なものを根源的な存在とし、外界は人の観念で認識したものとする論。②頭の中だけで組み立てた、現実的でない論。 **実在論[じつざいろん]** 哲学で、外界の事物は人の意識から独立して存在するとする論。観念論 <229> **唯心論[ゆいしんろん]** 哲学で、世界の根本的なものは精神的なものであって、物質は現象にすぎないとする論。▷〜者 唯物論 **唯物論[ゆいぶつろん]** 哲学で、世界の本体は物質であって、精神的なものは物質に規定されるとする論。▷〜者 唯心論 **汎神論[はんしんろん]** 哲学・宗教学で、世界は神と同一であるとする論。 **有神論[ゆうしんろん]** 哲学・宗教学で、世界の根源に神の存在を認める論。▷〜者 ↔無神論 **無神論[むしんろん]** 哲学・宗教学で、神の存在を否定する論。▷〜者 ↔有神論 ### j 名詞の類:コト・サマ #### ●考え方 **考[かんが]え方[かた]** 何かについて考えるときの考え方、あるいは方針や傾向。「数学の〜を学ぶ」「あの人の〜にはとてもついていけない」「危険な〜」「〜を変えたほうがいい」 **見方[みかた]** ある物事について考えるときの考え方、あるいは方針や傾向。「この情報には、さほど重要な意味はない、というのがおおかたの〜である」「別の〜もできる」「冷ややかな〜」 **主義[しゅぎ]** 何かをおこなうときに、つねによりどころとする考え方や方針。「やれることは今日やってしまう〜です」「人の顔色をうかがってうまく立ち回るのは、僕の〜に反する」▷〜主張 **イズム** 「主義」の洋語的表現。◇固有名詞につけて、その人の、独特の主義や流儀などの意で用いられることが多い。▷ism #### ●いろいろな考え方・見方 **主観[しゅかん]** 自分だけの考えやものの見方。「事実だけを〜をまじえずに話す」▷〜的 ↔客観 **客観[きゃっかん]** 主観にとらわれない考えやものの見方。「〜的に話す」▷〜的 ↔主観 **価値観[かちかん]** 何に価値があるかということについての考え方。「彼は私とは〜が違う」「〜の多様化」 **人生観[じんせいかん]** 人生についての考え方。「仏教的な〜」「〜が変わった」 **世界観[せかいかん]** 世界とはこういうものだ、その中で人はどう生きるものだという考え方。「キリスト教的な〜」 **哲学[てつがく]** 人生観や世界観。「彼は独特な〜をもっている」▷人生〜 **歴史観[れきしかん]** 歴史に対する根本的な見方。▷唯物〜・皇国〜 **史観[しかん]** 文歴史観。 **芸術観[げいじゅつかん]** 芸術についての考え方。「〜の対立」 #### ●思想 **思想[しそう]** 人生や社会に多少とも影響を与えるような、深みとまとまりをもった考え。「彼の過激な〜にひかれる」「キリスト教の〜」▷社会〜・時代〜・近代〜・末法〜・啓蒙〜・終末〜・封建〜・危険〜・革命〜・反戦〜・〜家 **イデオロギー** 歴史的・社会的に制約された、人の行動を決定する基本的なものの考え方。特に、政治的・社会的な思想。「小さな村の政治に、政党間の〜の対立をもち込まないでほしい」▷Ideologie **思潮[しちょう]** ある時代の全体としての思想の傾向。▷文芸〜 #### ●右翼・左翼 **右翼[うよく]** 保守的・国粋主義的な思想の傾向。◇フランス革命のとき、議会で、議長席から見て右側に穏健派が座ったことから。 **右[みぎ]** 翼。「〜寄りの思想」→左 **極右[きょくう]** 極端な右翼。▷〜勢力・〜政党・〜団体 ↔極左 **左翼[さよく]** 革新的・急進的な思想の傾向。◇右翼の逆で、フランス革命のとき、議長席から見て左側に急進派が座ったことから。 **左[ひだり]** 翼。「彼の考え方は、やや〜に傾いている」→右 **極左[きょくさ]** 極端な左翼。▷〜勢力・〜政党・〜団体、↔極右 #### ●おもな主義 **民主主義[みんしゅしゅぎ]** 国民の意思によって、自分たちの手で政治をおこなう主義。▷〜国家・〜者◇広く、自由と平等を尊重する考え方の意でも用いられる。 **デモクラシー** 「民主主義」の洋語的表現。 **資本主義[しほんしゅぎ]** 資本家が利益を目的として生産活動をすることによって利益を追求していく経済体制。▷〜社会・〜経済・〜者 **キャピタリズム** 「資本主義」の洋語的表現。 **社会主義[しゃかいしゅぎ]** 生産手段を共有し、平等な分配がなされる社会を実現しようとする主義。▷〜者・〜国・〜国家・〜運動・〜経済 **ソーシャリズム** 「社会主義」の洋語的表現。socialism **共産主義[きょうさんしゅぎ]** 財産の私有を否定し、財産を共有する平等な社会を実現しようとする主義。特に、マルクス主義。▷〜者・〜国・〜国家・〜運動 **コミュニズム** 「共産主義」の洋語的表現。共産党の主義・政策。communism **マルクス主義[しゅぎ]** ドイツの経済学者・哲学者カール=マルクスと社会主義者フリードリヒ=エンゲルスが唱えた、資本主義を批判し、社会主義・共産主義社会を実現しようとする主義。▷〜者◇ロシアの政治家レーニンによって継承されたものを「マルクス・レーニン主義」という。 **マルキシズム** 「マルクス主義」の洋語的表現。◇「マルクシズム」ともいう。▷Marxism **無政府主義[むせいふしゅぎ]** いっさいの政治権力を否定し、個人の自由を拘束しない社会の実現を目指す主義。▷〜者 **アナーキズム** 「無政府主義」の洋語的表現。anarchism **商業主義[しょうぎょうしゅぎ]** 金もうけを事業の第一の目的とする主義。「営利主義」ともいう。 <230> **コマーシャリズム** 「商業主義」の洋語的表現。 **自由主義[じゆうしゅぎ]** 政府の干渉や統制を排除して、人間の自由な活動を尊重・保障しようとする主義。▷〜者・〜経済 **リベラリズム** 「自由主義」の洋語的表現。liberalism **理想主義[りそうしゅぎ]** (現実を無視して)理想の実現を目指す主義。▷〜者 ↔現実主義 **楽天主義[らくてんしゅぎ]** 物事を楽観的に考える主義。▷〜者 ↔厭世主義 **オプティミズム** 「楽天主義」の洋語的表現。◇「オプチミズム」ともいう。▶optimism **厭世主義[えんせいしゅぎ]** 物事を悲観的に考える主義。▷〜者 ↔楽天主義 **ペシミズム** 「厭世主義」の洋語的表現。pessimism **ニヒリズム** 真理や価値、既成のものを否定する主義。▷〜者nihilism **虚無主義[きょむしゅぎ]** ニヒリズム。▷〜者 **快楽主義[かいらくしゅぎ]** 快楽を人生の目的とする主義。▷〜者 **禁欲主義[きんよくしゅぎ]** 理性や信仰を重んじ、欲望、特に肉体的な欲望を罪悪として抑えようとする主義。▷〜者 **合理主義[ごうりしゅぎ]** ①物事を合理的に割り切って考える主義。▷〜者②理性を重んじる主義。▷〜者 **現実主義[げんじつしゅぎ]** 理想よりも現実を重視し、現実に即して物事を考え、処理する主義。▷〜者 ↔理想主義 **写実主義[しゃじつしゅぎ]** 客観を重視し、現実をありのままに描こうとする、芸術上の主義。▷〜者 **リアリズム** 現実主義や写実主義。「〜に徹する」realism **自然主義[しぜんしゅぎ]** ①哲学・倫理学などで、自然なもの・状態を重んじる主義。②文学や美術で、ありのままの現実・状態を描こうとする主義。 **実存主義[じつぞんしゅぎ]** 哲学で、人間の主体的なあり方を中心において考える主義。 **ロマン主義[しゅぎ]** 18世紀末から19世紀中ごろにかけて、ヨーロッパで展開された芸術上の主義・運動。既成の秩序・主義に反発し、個性や感情、形式の自由などを重んじた。◇「ロマンチシズム」から。「ローマン主義」ともいう。「浪漫主義」とも書く。日本では明治中期に文学活動として展開された。 **ロマンチシズム** 「ロマン主義」の洋語的表現。◇「ロマンティシズム」ともいう。romanticism **モダニズム** 伝統的な芸術に対し、新しい試みや解釈などにもとづく芸術上の傾向・主義。「〜の手法を用いる」modernism **ダダイズム** 20世紀の初頭におこった、既成の芸術の形式・価値観・秩序などを否定・破壊し、自由な発想と表現を目指した芸術上の主義。◇「ダダイスム(フdadaïsme)」とも、略して「ダダ」ともいう。後のシュールレアリスムへとつながっていく。dadaism **シュールレアリスム** 現実にとらわれず、主観による自由な表現を目指す芸術上の主義。フsurréalisme **シュール** 「シュールレアリスム」の略。◇「シュールな絵」のように、形容動詞的に用いられることが多い。 **超現実主義[ちょうげんじつしゅぎ]** シュールレアリスム。 **センチメンタリズム** 理知的でなく、感情を強く表現しようとする文芸上の主義。▶sentimentalism **感傷主義[かんしょうしゅぎ]** センチメンタリズム。◇「センチメンタリズム」「感傷主義」はともに、感情におぼれてしまう態度についていうことが多い。 **ヒロイズム** 英雄を崇拝し、英雄的行為を賛美する主義。◇「英雄気取り」の意で用いられることが多い。▶heroism **利己主義[りこしゅぎ]** 自分の利益を最優先する主義。▷〜者 ↔利他主義 **エゴイズム** 「利己主義」の洋語的表現。◇「利己主義」より「エゴイズム」のほうが一般的。egoism **エゴ** 「エゴイズム」の略。「〜をむき出しにする」「〜を押し通す」 **利他主義[りたしゅぎ]** 自分を犠牲にしても、他人の利益や幸福を考える主義。↔利己主義◇「愛他主義」ともいう。 **博愛主義[はくあいしゅぎ]** 国家・人種・民族・宗教・思想などの違いを超えて、人類は広く平等に愛し合うべきだとする主義。▷〜者 **人道主義[じんどうしゅぎ]** 人間愛に基づいて、平等・平和など人類全体の幸福の実現を理想とする主義。▷〜者 **ヒューマニズム** 人間性を重視・尊重する主義。特に、人道主義。humanism **個人主義[こじんしゅぎ]** 社会や国家などよりも、個人の権利や自由などを重視する主義。◇「利己主義」の意で用いられることがある。 **全体主義[ぜんたいしゅぎ]** 個人の権利や自由を無視し、国家や民族など、全体の利益を優先する主義。▷〜国家 **セクト主義[しゅぎ]** ひとつの組織の中で、自分の属する派閥以外の派閥・部門を排除しようとする主義。◇「セクト(sect)」は「派」の意。 **セクショナリズム** 「セクト主義」の洋語的表現。sectionalism **封建主義[ほうけんしゅぎ]** 土地の分与に基づく、上位の者が、下位の者を絶対的な権力で従わせる主義。 **民族主義[みんぞくしゅぎ]** 民族の統一・自立・発展・繁栄などを目指す主義。 **国家主義[こっかしゅぎ]** 国家をすべてに優先する存在と考える主義。 **国粋主義[こくすいしゅぎ]** 自国の文化・伝統を、他国のそれよりもすぐれたものと考え、守り広げようとする主義。▷〜者 <231> **ナショナリズム** 民族主義・国家主義・国粋主義など、民族や国家の統一や発展を目指す主義。「〜の発揚」▷〜運動▶nationalism **軍国主義[ぐんこくしゅぎ]** 国家の政策・組織・構造などをすべて戦争のために整え、軍事力によって国を発展させようとする主義。▷〜者 **ミリタリズム** 「軍国主義」の洋語的表現。militarism **帝国主義[ていこくしゅぎ]** 自国の勢力・利益の拡大を目指し、他国・多民族を侵略しようとする主義。 **ファシズム** 一党独裁により、個人の権利や自由を抑圧し、対外的には侵略政策をとる、狂信的で排外的な存在。◇第一次世界大戦後、イタリアでムッソリーニが組織したファシスト党に始まる。▶fascism **ファッショ** ファシズム(的な傾向・運動・人など)。 **ナチズム** 第一次世界大戦後、ヒットラーを党首としてドイツに台頭した政党ナチスの主義。大ドイツ建設、反ユダヤ、反共産主義など、偏狭な民族主義・全体主義が特徴。Nazism #### ●日常生活での主義 **放任主義[ほうにんしゅぎ]** 各人の自由にまかせ、規制や干渉をしない(教育上の)考え方。 **詰[つ]め込[こ]み主義[しゅぎ]** 教育で、理解よりも暗記を重んじる主義。◇批判的な言い方。 **御都合主義[ごつごうしゅぎ]** 一定の考え方や方針をもたず、その時その場の状況に合わせて行動する態度。◇軽蔑した言い方。 **日和見主義[ひよりみしゅぎ]** その時の形勢をうかがって、有利なほうにつこうとする態度。◇軽蔑した言い方。 **事勿[ことなか]れ主義[しゅぎ]** 争いや摩擦が起こらず、無事平穏であることを望む消極的な考え方。◇軽蔑した言い方。 **菜食主義[さいしょくしゅぎ]** 動物性の食品だけを食べることをよしとする主義。▷〜者 **マイホーム主義[しゅぎ]** 何よりも家庭をいちばん大切にする主義。「マイホーム」は和製洋語。マイ(my)+ホーム(home) ### k 名詞の類:モノ #### ●案 **案[あん]** 行動の予定などについてのまとまった考え、あるいはそれを文書にしたもので、まだ最終決定にはいたっていないもの。「新しい〜を提出する」「まだ〜の段階だ」▷予算〜・改正〜 **一案[いちあん]** 一つの案。「〜として、申告の義務化も検討されてはどうか」 **法案[ほうあん]** 法律の案文。「〜を審議する」 **対案[たいあん]** ある案に対抗して出す別の案。「野党が〜を出す」 **代案[だいあん]** 代わりの案。「否決された場合の〜を用意しておく」 **原案[げんあん]** 修正が予想される場合の最初の案。「〜の一部を修正する」 **叩[たた]き台[だい]** 検討・修正して、満足のいく取り決めなどにするための、大まかな案。「最終案というよりは〜ですから、忌憚のないご意見をお聞かせください」 **素案[そあん]** 検討のためにつくる、大まかな案。「〜の段階では、まだ公表できない」 **試案[しあん]** 検討のために試みにつくった案。「〜を提出する」 **私案[しあん]** ほかの人と相談していない、個人で考えた案。「〜はありますが、今はまだ公表できません」 **愚案[ぐあん]** 愚かな案。「〜について議論をお願いする」 **腹案[ふくあん]** 心の中で考えている案。「〜をもって交渉に臨む」 **新案[しんあん]** それまでになかった新しい案。「〜をまとめる」 **成案[せいあん]** 出来上がった案。「〜を得る」▷試案 ### S 名詞の類:ヒト **思索家[しさくか]** 深く思索する人。 **思想家[しそうか]** 深い思想をもち、社会やほかの人に影響を与える人。 **哲学者[てつがくしゃ]** 哲学を研究する人。 **哲人[てつじん]** 豊かな学識とすぐれた思想をもっている人。思想家や哲学者。「ギリシャの〜プラトン」 **理論家[りろんか]** ①理論にすぐれた人。「球界きっての〜として知られる監督」②理論好きな人。 **理屈屋[りくつや]** 何かにつけて理屈を言う人。「あの人は〜で、人の話を聞かないから、話にならない」 **アイディアマン** しばしばよいアイディアを思いつく人。「彼はなかなかの〜だ」ともいう。idea man **頭脳集団[ずのうしゅうだん]** 専門的な知識や能力をもつ人々を集め、政府・企業などからの依頼に応じて、政策や企業戦略の研究、システムの開発などをする組織。 **シンクタンク** 「頭脳集団」の洋語的表現。thinktank #### ●右翼・左翼 **右翼[うよく]** 保守的・国粋主義的な思想の傾向をもつ人(の集団)。↔左翼 **極右[きょくう]** 極端な右翼。↔極左 **左翼[さよく]** 革新的・急進的な思想の傾向をもつ人(の集団)。↔右翼 **極左[きょくさ]** 極端な左翼。↔極右 #### ●主義者 **主義者[しゅぎしゃ]** ある主義をもつ人。▷民主〜・社会〜・共産〜・無政府〜・マルクス〜・自由〜・理想〜・楽天〜・快楽〜・禁欲〜・合理〜・利己〜・博愛〜・人道〜・国粋〜・軍国〜・菜食〜◇ふつう複合語の構成要素として用いられる。かつては単独で用いて、社会主義者・共産主義者・無政府主義者などをいった。 <232> **デモクラット** 「民主主義者」の洋語的表現。democrat **ソーシャリスト** 「社会主義者」の洋語的表現。socialist **コミュニスト** 「共産主義者」の洋語的表現。communist **アナーキスト** 「無政府主義者」の洋語的表現。anarchist **マルキスト** 「マルクス主義者」の洋語的表現。◇「マルクシスト」ともいう。Marxist **リベラリスト** 「自由主義者」の洋語的表現。liberalist **ニヒリスト** 「虚無主義者」の洋語的表現。nihilist **リアリスト** 「現実主義者」「写実主義者」の洋語的表現。realist **ロマンチシスト** 「ロマン主義者」の洋語的表現。romanticist **ダダイスト** ダダイズムを奉ずる芸術家。dadaiste **シュールレアリスト** シュールレアリスムを奉ずる芸術家。フsurréaliste **エゴイスト** 「利己主義者」の洋語的表現。▶egoist **ヒューマニスト** 「人道主義者」の洋語的表現。humanist **ミリタリスト** 「軍国主義者」の洋語的表現。militarist **ファシスト** ファシズムを奉ずる人。▶fascist ### U 名詞の類:トコロ #### ●頭・脳 **頭[あたま]** (頭部の中にあって)考える働きをつかさどる器官。「〜がいい」「〜の回転が速い」「頭がさえる」「〜がいい人は違うね」 **頭脳[ずのう]** 頭。「〜の働きをよくする食べもの」 **おつむ** 幼児語で、頭。「〜が弱い」 **脳[のう]** 動物の頭部の中にあって、意識や神経、精神的な活動をつかさどる器官。「〜に小さな腫瘍が見つかった」▷〜細胞・〜卒中・〜溢血 **脳味噌[のうみそ]** 脳の中身。「いくら〜を絞っても、いい考えは浮かばない」 **脳髄[のうずい]** 脳。「脳髄が衰える」「脳が弱くなる」のように、その働きをいうことがあるが、「脳髄」は純粋に器官を指す。 **脳漿[のうしょう]** 脳の外や内を満たしている液体。転じて、「脳の働き」の意でも用いられる。 **脳裏[のうり]** 頭や心の中。「あの光景は今も〜に焼きついている」「亡き父の記憶が〜をかすめた」◇「脳裡」とも書く。 #### ●脳の部分 **大脳[だいのう]** 脳の大部分を占め、精神的な活動をつかさどる部分。高等な動物ほど発達している。▷〜皮質◇右脳と左脳に分かれている。 **前頭葉[ぜんとうよう]** 大脳の前のほうの部分で、思考・意志・感情など、高度な精神活動をつかさどるとされるところ。 **左脳[さのう]** 大脳の左半分で、言語を認識する部分。↔右脳 **右脳[うのう]** 大脳の右半分で、言語以外のものを認識する部分。↔左脳 **小脳[しょうのう]** 脳の、平衡感覚と運動をつかさどる部分。 **脳幹[のうかん]** 脳の、大脳半球と小脳以外の中軸部分。 **延髄[えんずい]** 脳の、心臓・肺・血管などをつかさどる部分。 #### ●考えの及ぶ範囲 **視野[しや]** 物事に対する見方・考え方の及ぶ範囲。「〜が狭い」「〜を広げる」「国際的な〜をもつジャーナリスト」 **視界[しかい]** 知識や考えの及ぶ範囲。「〜が狭い人」 **眼界[げんかい]** 考えの及ぶ範囲。「〜を広める」 #### ●考える立場 **立場[たちば]** 言動のよりどころとなる考え方。「唯物論的な〜からすれば、そういうことも言えるかもしれない」「彼女は最後まで反対の〜を貫いた」 **観点[かんてん]** 物事を見たり考えたりするときの立場。「環境保護の〜からすれば、開発はこれ以上進めるべきではない」「〜を変えてみる」 **視点[してん]** 物事を見たり考えたりするときの、目のつけどころや観点。「いろいろな〜から物事を見て、総合的に判断することが重要だ」「戦争を、従来とはまったく違う〜から描いた作品」 **角度[かくど]** 物事を見たり考えたりするときの方向や立場。「あらゆる〜からこの問題を分析してみる必要がある」 **アングル** 「角度」の洋語的表現。「〜を変えてこの問題を考えてみましょう」angle **視座[しざ]** 物事を見たり考えたりするときの姿勢や視点。「〜をすえる」「〜を確立する」◇本来は社会科学の用語。 **見地[けんち]** 物事を観察したり判断するときの立場。「自然環境の破壊は、教育的な〜からも好ましくない」「大局的な〜に立つ」 **大所高所[たいしょこうしょ]** 細かいことにこだわらない、広い視野をもった立場。「目先のことにとらわれず、リーダーとして、〜に立って物事を見てほしい」 ## 1508 推す ### a 動詞の類 #### ●推す **推[お]す** わからない点などを、知っている情報から判断して、見当をつける。「名前から推して、彼女はドイツ人だと思う」「推して知るべし(言わなくてもわかる)」 <233> **推[お]し量[はか]る** 知り得たことをもとに、まだ知り得ないことをあれこれと考える。「原因を〜」「彼女の気持ちを〜」◇「推し測る」とも書く。 **推量[すいりょう]する** 未知の事柄を、既知の事柄との関係を〜する」「彼の胸中を〜する」 **忖度[そんたく]する** 人の気持ちについて推し量ること。「彼の心中を〜するに」 **推測[すいそく]する** 知らない事柄について、知っている情報に基づいて、筋道を立てて、または科学的方法によって推し量ること。「埋め立てによる経済効果を〜する」「原因については、〜の域を出ない」 **観測[かんそく]する** 物事の進み具合など、結果に基づいて、その先行きを推し量ること。「有力紙は、今回の選挙では革新政党が票をのばすだろうと〜している」▷希望的〜 **推理[すいり]する** いくつかの証拠をつなぎ合わせて論理的に答えを出すこと。「こうして犯人を割り出す」▷〜小説 **推論[すいろん]する** 与えられた根拠を用い、論理的な手順に従って、結論を導き出すこと。「法則を〜する」 **推考[すいこう]する** ある事柄について、推し量り考えること。「歴史法則を〜する」 **推定[すいてい]する** 図わかっていることなどに基づいて推し量り、判断すること。「参加者は1万人と〜される」▷〜年齢 **類推[るいすい]する** 類似した点に基づいて、新しい事柄について推し量ること。「過去のデータから〜する」▷〜解釈 #### ●導き出す **導[みちび]き出[だ]す** 知り得たことなどをもとにして、論理的にある結論などを出す。「与えられた情報および条件から、ひとつの結論を〜」「最善の解決策を〜」 **引[ひ]き出[だ]す** 導き出すこと。「やはり、これだけの情報から結論を〜のは安易だし危険だと思う」 **導出[どうしゅつ]する** 導き出すこと。「係数を論理的に〜する」 **演繹[えんえき]する** 一般的な原理から論理を展開していって、あることを推論すること。「三段論法は、論理を〜する方法の代表的なものだ」▷〜法 ↔帰納 **帰納[きのう]する** 多くの具体的な経験から、一般的な原理・法則などを導き出すこと。「多くの実験から法則を〜する」▷〜法 ↔演繹 #### ●察する **察[さっ]する** 人の気持ちなどを、推し量ることによって知る。「お〜のいい人」「彼の心中、〜するに余りある」「私の近づく気配を察したのか、枝にいた鳥はさっと飛びたった」 **推察[すいさつ]する** 人の気持ちや隠れた事情などを推し量って、思いやること。「子を失った親の悲しみを〜する」「身なりから、その女が金に困っているわけではないことは〜できた」 **予察[よさつ]する** 前もって察すること。「気象の変化を〜する」 **明察[めいさつ]する** 他人が明快に推察すること。「ご〜のほど、恐れ入ります」◇「相手の推察」の尊敬語としても用いる。 **御察[おさっ]し** 「察すること」の尊敬語。「あなたがどんなに悲しい思いをなさったか〜いたします」「私の立場を〜ください」 **拝察[はいさつ]する** 尊敬すべき相手の様子などについて私が推察すること。「さぞかしお力落としのことと〜いたします」◇謙譲語として用いる。 **賢察[けんさつ]する** あなたが賢い推察をすること。「事情をご〜ください」「この事情をご〜ください」◇尊敬語として用いる。 **高察[こうさつ]する** すぐれた推察をすること。「ご〜のとおり」◇尊敬語として用いる。 **勘繰[かんぐ]る** 自分に何か悪いことをされたり、何か隠されたりしているのではないかと、あれこれ推量する。「秘密があるのではないかと〜」「妙に〜のはやめてくれ」 **当[あ]て推量[ずいりょう]する** 確かな根拠もないのにいいかげんに推量すること。「〜でものを言われては困る」「〜するのはやめてくれ」 **憶測[おくそく]する** 確かな根拠もなく、自分の思い込みや聞きかじりの知識で適当に推量すること。「突然の社長交代劇の背景を〜する社員たち」「さまざまな〜が乱れ飛ぶ」◇「臆測」とも書く。 **邪推[じゃすい]する** 嫉妬心などにまどわされて、悪く推量すること。「ふたりの関係を〜する」 #### ●当てる **当[あ]てる** 正しく推測や推理をする。「どっちの手に10円玉を持ってるか当ててごらん」「推理小説の犯人を〜」 **言[い]い当[あ]てる** 推測や推理をして、正しい答えを言う。「彼女は、僕の考えていることを、みごとに言い当てた」 ### d 形容動詞の類 **当[あ]てずっぽうな** いいかげんに推量する様子。「〜に答える」 ### f 副詞の類 #### ●もしかすると **若[も]しかすると** 確かではないが、可能性はあるのではないかと推量するときに用いる表現。「〜月末にはそんなお金はないかもしれない」「〜もう嫌になったのかもしれない」 **若[も]しかしたら** 「もしかすると」の、より口語的な言い方。「〜明日は雨かもしれない」「〜あいつ、お金がないんじゃないだろうか」 **若[も]しかして** 推量したことや、こうではないかと思ったことを相手に尋ねたり話したりするときに用いる表現。「〜知らなかったのは僕だけかい」「〜あいつ、今日の約束を忘れてるんじゃないかな」 **若[も]しや** 確かではないが、こうではないかと推量したり相手に尋ねたりするときに用いる表現。「ひとり暮らしの父にいくら電話をかけても出ないので、〜と思ってかけつけてみると・・・」「〜あなたは彼女のことをご存じなのではないですか」 <234> **事[こと]に依[よ]ると** 確かなことではないが、そうではないと推量するときに用いる表現。「〜すでにこのことを彼は知っていたのではないだろうか」 **事[こと]に依[よ]ったら** 「ことに依ると」の、より口語的な言い方。「〜来週あたりにまたおじゃまするかもしれません」 **ひょっとすると** あまり可能性はないことのように思えるが、意外にそうであるかもしれないという気持ちで推量するときに用いる表現。「〜、あのとき彼はあそこにいて、一部始終を見ていたのかもしれない」「〜この商品は若い女の子にうけるかもしれない」 **ひょっとしたら** 「ひょっとすると」の、より口語的な言い方。「〜明日あたりひょっこり現れるかもしれないわよ」「単純な方法のほうが、〜うまくいくかもしれない」 **ひょっとして** あまり可能性はないことのように思えることを、意外にそうなのではないかと思ったり、相手に尋ねたりするときに用いる表現。「彼は、〜この少年の母親は生き別れになった姉ではないかと思った」「〜、おまえ、そのことを前から知っていたのか」 **或[ある]いは** 別の可能性もあると思われるときに用いる言葉。「明日は気温が低く、雨が降るでしょう。〜雪になるかもしれません」「『到着がだいぶ遅れているようですが、事故でもあったんですかね』『〜そうかもしれない』」 #### ●どうやら **どうやら** はっきりしないが、そうである可能性が高いと思われるときに用いる言葉。「〜合併の方向で話はまとまりそうだ」「〜ベテランと若手の間で意見が食い違っているらしい」 **どうも** はっきりとは言えないが、確実ではないが、状況や情報からそうらしいと判断したときに用いる言葉。「あの様子だと、〜明日の遠出は無理なようだね」「聞いた話では、〜そうらしい」 #### ●おそらく **恐[おそ]らく** そうではない可能性もあるが、そうである可能性が高いと思われるときに用いる言葉。「詳しい事情はわかりませんが、〜そういうことだと思います」「この空模様では、〜明日は雨でしょう」◇やや改まった語感がある。 **恐[おそ]らくは** 「おそらく」の、やや古い言い方。「〜もうここを訪れることもないだろう」 **多分[たぶん]** あることを推測する場合に、(あまり自信がないが)そうではないかと思われるときに用いる言葉。「詳しいことはわからないけど、〜そういうことなんじゃないかな」「〜もう予約は取れないと思う」 **大方[おおかた]** ある事柄を、そうだろうと、その可能性が高いだろうと推測するときに用いる言葉。「〜そんなことだろうと思っていたよ」 **定[さだ]めし** そうであることは確実であろうと推測して、相手の気持ちに同情して言う言葉。「あのことを申し上げたら、〜驚かれるだろう」「御子息が一流企業に就職されたとのこと、〜お喜びのことでしょう」 **さぞ** 相手の感情・気持ちなどを、ほぼ確実にそうだろうと推量するときに用いる言葉。「小さな子供がひとりで一夜を明しただなんて、〜心細かったことだろう」「とれた魚を、その場で刺身にして食べたら〜うまいだろうな」 **さぞかし** 「さぞ」の強調表現。「幼くして両親と別れなくてはならなかったとは、〜つらかっただろう」 **さぞや** 「さぞ」を強めて)昔の人の様子に共感を表す言葉。「〜、あの一夜は、さぞや長かったことでしょう」 #### ●きっと **屹度[きっと]** 確実にそうだろうと思われるときに用いる言葉。「あれだけがんばっているんだから、〜いいものができると思う」「日曜日だから、遊園地は〜混んでいる」◇「急度」とも書く。 **必[かなら]ず** 確実にそうである、例外なくそうなる、そうでないことはない、確実であると思うときに用いる言葉。「あいつなら〜やってくれると思う」「いつの日か〜平和な時代がやってくる」「川には〜魚がいると思うのは間違いだ」「私が飲んで帰ると、妻は〜文句を言う」◇確かかどうかはわからないが、そうなってほしいという強い思いを込めて用いられることもある。 **必[かなら]ずや** 「必ず」の、やや古風な言い方。「あれだけ頑張ったのだから、彼女は〜合格するであろう」 **間違[まちが]い無[な]く** 確かである、ということを、確信をもって推測するときに用いる言葉。「このまま自然破壊が続けば、〜地球は破滅する」 **絶対[ぜったい]に** どんな条件下であろうと、そうでないことはない、という確信をもって推測するときに用いる言葉。「彼は〜勝つ」「どんなにつらいことがあっても、あいつは〜にめげない」 ### h 名詞の類:コト・サマ **勘繰[かんぐ]り** 勘繰ること。「くだらない〜はやめろ」「嫉妬から来る〜」 **心当[こころあ]て** そうだろうと当て推量すること。「〜がある」 **三段論法[さんだんろんぽう]** 論理学で、ふたつの前提から結論を導き出す推論の方式。「人間はいつか必ず死ぬ」「彼は人間である」「ゆえに彼はいつか必ず死ぬ」の類。 **一事[いちじ]が万事[ばんじ]** あるひとつのことを見れば、ほかのすべてのことも同じ調子だと推測できる、ということ。「細かいことばかり気にしていたあの人は、〜あんな調子なんだろうな」 ## 1509 評する ### a 動詞の類 #### ●評する **評[ひょう]する** 物事について、よい・悪い、美しい・美しくないなどと論じる。「作品を秀逸と〜」◇「評す」ともいう。 <235> **評価[ひょうか]する** 物事の価値や程度などを判断して、それにふさわしい位置づけをしようとすること、価値を認めること。「成績を〜する」「部長は彼の能力を高く〜している」◇「回答指定日が守られたことについては評価する」のように、ひとまず価値は認めるが、全面的には支持できない、というニュアンスで用いられることもある。 **品定[しなさだ]めする** よしあしを評価し、等級などを定める。「きものを〜」 **品評[ひんぴょう]する** 同じ種類の産物や製品について、ひとつひとつ出来映えなどを評すること。「各地の銘酒を〜する」▷〜会 **格付[かくづ]けする** 資格や価値などに基づいて等級を定めること。「日本酒を〜する」 **値踏[ねぶ]みする** 人や物の価値や能力、程度などを、見て評価すること。「身につけているものを見て客を〜する」「〜するような女の視線」 **採点[さいてん]する** 点数をつける(ことによって評価すること。「答案を〜する」「政治家の実績を〜する」▷自己〜 **点[てん]を付[つ]ける** 点数をつけることによって評価すること。「彼の解説は、〜と何点ぐらいですか」 **烙印[らくいん]を押[お]す** その人が二度と立ち直れないほどの不名誉な評価を与える。「異端者の烙印を押される」◇多く、「烙印を押される」の形で用いる。 #### ●批評する **批評[ひひょう]する** ある一定の価値基準にしたがって評価し、その内容を述べること。「厳しく〜する」▷音楽〜・美術〜・文芸〜・社会〜・〜家・〜眼 **論評[ろんぴょう]する** 事件・作品などについて、評価を交えた意見を述べること。「政界の動きを〜する」「入賞作品に〜を加える」 **評論[ひょうろん]する** 物事の価値などを論じ、評価すること。「私には十分な知識がないので、時事問題を〜することなどできない」▷文芸〜・時事〜・〜家 **コメントする** あることについて気づいたことや意見などを、手短に述べること。「簡単に〜する」「関係者に〜を求める」comment **講評[こうひょう]する** 指導者が総括的立場から批評すること。「大会委員長による〜」 **総評[そうひょう]する** 全体をまとめて批評すること。「大会の〜を述べる」 **寸評[すんぴょう]する** ごく短く批評すること。「新刊を〜する」 **合評[がっぴょう]する** ひとつの作品や業績を、何人かが集まって批評すること。「入選作品を〜する」▷〜会 **あげつらう** 小さい欠点や短所などをひとつひとつ取り上げて論じる。「他人の欠点を〜」 **批判[ひはん]する** 人物や行動などについて、欠点や短所などをあげ、攻撃的に批評すること。「野党が政府を手厳しく〜する」 **酷評[こくひょう]する** 欠点をあげて、ひどい批評をすること。「新人の作品を〜する」 #### ●見直す **見直[みなお]す** 相手の、それまで気づかなかったよい点を認めて、より高い評価をすること。「君にあんな度胸があるとは思わなかった。見直したよ」 **再評価[さいひょうか]する** (今まで認められていた価値よりも高い価値をもつものとして)評価し直すこと。「政権が交代し、故A氏の業績を〜しようという動きがある」 #### ●高く評価する **買[か]う** その価値を認め、よい評価をする。「部長は彼女の人柄を高く買っている」「地道な努力が買われ、彼は主任に抜擢された」 **買[か]い被[かぶ]る** 人の能力や性格を実際以上に高く評価すること。「君は彼を買いかぶっている」 **過大視[かだいし]する** 文能力や重要性を実際以上に大きなものに見ること。「子供の人格形成における家庭環境の影響を〜する傾向がある」 **過大評価[かだいひょうか]する** 能力や重要性などを実際以上に高く評価すること。「自分の役割を〜する」→過小評価 **多[た]とする** 高く評価する。「その努力を〜」 #### ●低く評価する **過小評価[かしょうひょうか]する** 能力や重要性などを実際より小さく評価すること。「君は自分の能力を〜している」→過大評価 #### ●軽んじる **軽[かろ]んじる** 価値を認めず軽く扱う。「農業を軽んじて国を滅ぼす」→重んじる◇「軽んずる」ともいう。 **軽[かる]く見[み]る** 人の能力や、物事の重要性、状況などを低く評価する。「こんな扱いを受けるとは、ずいぶん軽く見られたものだ」「この事態を軽く見てはいけない」→重く見る **軽視[けいし]する** 価値や重要性を認めず、軽いことと考えること。「引きこもりの問題を〜してはならない」「この事故は、安全性を〜したがために起きた事故である」「消費者を〜した政策」→重視 **馬鹿[ばか]にする** 相手の能力を低く見て、まともな相手ではないと見なす。「あんなやつだと馬鹿にしていると痛い目にあう」「どこにでもありそうな町の食堂だが、出す物はどうして馬鹿にできない」 **侮[あなど]る** 軽く見てばかにする。「敵を〜ことなかれ」「自然をあなどっていると痛い目にあうぞ」 **見[み]くびる** 実力がない、たいしたことはない、と見なす。「あのチームを、実績がないと見くびってはいけない」 **嘗[な]める** 俗相手を自分より弱いと見て、ばかにしてかかる。「おれを〜と、ひどい目にあうぞ」◇「舐める」とも書く。 **甘[あま]く見[み]る** たいしたことはない、なんとかなるなどと考えて、油断する。「試験を〜と失敗するぞ」 **高[たか]を括[くく]る** たいしたことはない、だいじょうぶだろうと考える。「相手は子供と高をくくっていた」 <236> **屁[へ]とも思[おも]わない** 重要性や価値をまったくないものとして扱う。「あんな批判は〜」 **忽[ゆるが]せにする** おろそかにする。「文章を書くときは一字一句たりともゆるがせにしない」◇否定形で用いることが多い。 ### C 形容詞の類 #### ●有名である様子 **名高[なだか]い** 世間でよく知られている様子。「日本三景のひとつとして〜松島」 **悪名高[あくみょうだか]い** 悪い評判が広く知られている様子。「あのあたりは、いたずら者の巣として東京の〜ところだ」◇「あくみょうだかい」「あくめいたかい」ともいう。 #### ●軽視できない様子 **馬鹿[ばか]にならない** 費用などが、無視することができない程度である様子。「インターネットは便利だが、毎月の通信費が〜」 **馬鹿[ばか]に出来[でき]ない** 軽視できない程度である様子。「このクラスになると、子供だからといって〜」 #### ●その他 **呼[よ]び声[ごえ]が高[たか]い** その人がその地位につく可能性が高いと世間でいわれている様子。「次期会長の〜人」 ### d 形容動詞の類 #### ●評判がよい様子 **評判[ひょうばん]の** 世間の人々から、よい評価を受けている様子。「味がいいと〜の洋食屋」 **大評判[だいひょうばん]の** 世間の人々から、非常によい評価を受けている様子。「よく当たると〜の占い師」 **好評[こうひょう]の** 評判がよい様子。「〜の連載コラム」 **大好評[だいこうひょう]の** 非常に評判がよい様子。「使いやすいと〜の小型ビデオカメラ」 **人気[にんき]の** この評判がよく、もてはやされている様子。「〜俳優・〜歌手・〜タレント・〜選手」↔不人気 **大人気[だいにんき]の** とても評判がよく、もてはやされている様子。「若者に〜のスポーツウォッチ」 #### ●有名である様子 **有名[ゆうめい]な** 世間にその名が知られている様子。「世界的に〜な画家」「誰もが知っている〜な寺」「あの人は変わり者で、このあたりでは〜な人です」▷〜人・〜選手・〜企業・〜大学・〜税(有名であるがゆえに受ける苦痛や迷惑を税金に見立てた言葉)↔無名 **著名[ちょめい]な** すぐれている人・ものとして、世の中に、その名が広く知られている様子。「〜な小説家」「〜な作品」▷〜人 **知名[ちめい]な** 文世の中に、その名がよく知られている様子。「〜度」 **高名[こうめい]な** 高く評価されていて、有名である様子。「〜な言語学者」◇「こうみょう」ともいう。 **メジャーな** 規模の程度などが大きくてよく知られている様子。「タウンスポーツはまだあまり知られていないが、そのうち、野球やサッカーのような〜なスポーツになるかもしれない」「〜なミュージシャン」major **天下[てんか]の** 世の中に並ぶものがないほど有名である様子。「〜A社が倒産するとは信じられない」 **名[な]うての** その方面で有名な人である様子。「〜医者」「〜どろぼう」 **名代[なだい]の** 文名高い様子。「〜の店」「〜の盗っ人」 **名立[なだ]たる** 誰もがそのことを認めていて、有名である様子。「世界に〜超一流の芸術家」「〜高峰がひしめく山岳地帯」 **名[な]に負[お]う** その名と実体が広く知られている様子。「〜難所」 **名[な]にし負[お]う** 「名に負う」を強めた言い方。◇「し」は強めの助詞。 #### ●無名の **無名[むめい]の** ①世間にその名が知られていない様子。「この作品は、有名な画家が、まだ〜のころに描いたものです」「〜の人々」↔有名②名前がなかったり、名前がわからなかったりする様子。「〜の花」▷〜戦士・〜氏 **名無[なな]し** 名前がない様子。「〜の猫」「〜の権兵衛」 **マイナーな** 規模や程度などが小さくて、あまり知られていない様子。「この小説を書いたのは、今までに短編を数作しか発表していない〜な作家です」minor #### ●評判が悪い様子 **不人気[ふにんき]の** 人気がない様子。「大きすぎると〜だ」 **不評[ふひょう]の** 評判がよくない様子。「値段が高いと〜だ」 **札付[ふだつ]きの** よくない評判が世間に広まっている様子。「こいつは〜の悪だ」◇商品に正札が付いている意から。 #### ●その他 **流石[さすが]の** あれほどの、そういうふうだとはないと思われる人などが、ある極端な条件のもとでそうなったことに、驚いたり納得したりするときに用いる言葉。「弱音など吐いたことのない男だったが、〜彼も今度のことではまいったようだ」◇「流石」はあて字。 **疎[おろそ]かな** 義務や本務を軽く見て、それをする態度が中途半端である様子。「仕事を〜にはしたくない」 ### f 副詞の類 **流石[さすが]に** ①予想・期待・評判・実績などのとおりであることに、感心したり納得したりするときに用いる言葉。「調子が悪くても勝負所では打つなんて、〜四番バッターだ」「〜に専門家だけのことはある」「〜に南国の日差しは強烈だった」②そういうことはないと思われる人などが、ある極端な条件のもとでそうなったことに、驚いたり納得したりするときに用いる言葉。「あれは気の強い女だが、〜に弱気になったようだ」「寒さには強い僕だが、〜にこの寒波にはまいった」◆「流石」はあて字。 <237> **我乍[われながら]** 自分したことを自分で評価するときに用いる言葉。「あの時は、〜よくがんばったと思う」「こんな初歩的なミスをするなんて、〜あきれてしまった」 **高[たか]が** 大したものではないと軽視して言うときに用いる言葉。「〜中学生ごときの言うことに、いちいちむきになるな」「〜人生、されど人生」「〜1万円ぐらいのことで、がたがた言うな」 **徒[あだ]や疎[おろそ]かに** 他人の親切や恵みなどを軽視する様子。「〜におん好意はむいたしません」◇「あだおろそか」ともいう。 ### h 名詞の類:コト・サマ #### ●評すること **評[ひょう]** 物事のよい・悪い、美しい・美しくないなどを論じること。「辛口の〜をする」▷映画〜・人物〜 **批評[ひひょう]** 一定の価値基準にしたがって評価すること。「あまり〜ばかり気にするな」「辛辣な〜」▷音楽〜・美術〜・文芸〜・社会〜 **高評[こうひょう]** 高い評価。「専門家の間では、なかなかの〜を得た」 **漫評[まんぴょう]** 気の向くままにする批評。▷時事〜 **戯評[ぎひょう]** 漫画などによる軽い感じの社会批評。「新聞の〜」 **ご高評[こうひょう]** 他人の批評を敬っていう語。「ご〜を仰ぎたく存じます」 **考課[こうか]** 従業員や学生の仕事ぶりや成績を定期的に評価すること。▷〜制度・〜表・人事〜 **勤務評定[きんむひょうてい]** 役所や会社などで、管理職が定期的に評価し、優劣を定めること。「教員の〜に反対する」◇略して「勤評」ともいう。 #### ●品評会 **品評会[ひんぴょうかい]** 作品や産物・製品などを集めて品評する会。「菊の〜で金賞を受賞した」 **画会[がかい]** 絵を描いて批評し合う会。 **共進会[きょうしんかい]** 産業の発展を目的として、産物や製品を集めて陳列・公開し、その優劣を審査する催し。 #### ●世間の評価 **評判[ひょうばん]** 世間の人による評価の内容。「〜が高い新作」「新メニューのヘルシーランチは女性客にとても〜がいい」「〜を落とす」 **世評[せひょう]** 世間の評価。「効果的な経済政策を打ち出せない政府に対する〜は厳しい」「〜が高い」 **聞[き]こえ** 世間のうわさや評判。「秀才の〜が高い」 **風評[ふうひょう]** 風が運んでくるような、それとなく(=あれこれ)の〜がある」 **雑音[ざつおん]** その人をまどわせるような、無責任な批評や口出し。「周囲の〜は気にするな」 **前評判[まえひょうばん]** 実際におこなわれる前の評判。「〜の高い映画」 **下馬評[げばひょう]** 世間の無責任なうわさや評判。「〜が高かった彼が、やはり市長に当選した」◇武家社会で、下馬先で主人を待つ従者たちがうわさや批評をしたところから。 **人気[にんき]** 人々の評判や受けの程度。「彼は女の子に〜があるよ」「〜が出たのヒット商品」「この動物園では、かわいらしいライオンの子が〜の的だ」▷〜商売・〜投票 **名実[めいじつ]** 評判と実際。「〜ともに、わが国を代表する芸術家」 #### ●よい評判 **好評[こうひょう]** 評判がよいこと。「海外で〜を博した歌舞伎公演」▷〜噴々 ↔不評 **定評[ていひょう]** 世間やその分野の中でいつのまにか決まっている、一定の(高い)評価。「あの人の書くものには〜がある」 **名声[めいせい]** すぐれたもの、立派なものであるという評判。「世界的な賞を受賞して、彼の〜はいっそう高まった」「富と〜を手に入れる」 **声価[せいか]** 名声や評判。「母校の〜を汚さぬようがんばります」「手柄を立てて〜をあげる」 **令名[れいめい]** 高い評判。「専門家としての〜を大成功を収め、彼の演奏家としての〜はさらに高まった」「〜が定まる」 **英名[えいめい]** 特にすぐれているという評判。「〜赫々たる人」「〜がとどろく」 **美名[びめい]** 世間でのよい評判。「〜を残す」「〜を輝かす」 **盛名[せいめい]** 立派であるという評判。「〜をはせる」「〜をほしいままにする」 **雷名[らいめい]** ①はげしく、世間に知れ渡っている名声。「〜をとどろかす」②相手の名声を敬っていう語。「ご〜はかねがね伺っております」◇「ご雷名」の形で用いる。 **威名[いめい]** 威勢がいいという評判。「〜が天下に響き渡る」▷〜赫々 **勇名[ゆうめい]** 勇ましいという評判。「〜をはせる」「天下に〜をとどろかす」 #### ●よくない評判 **不評判[ふひょうばん]** 評判がよくないこと。「この作品ははじめ、至極〜だった」 **不評[ふひょう]** 「不評判」の略。「新作は〜だった」↔好評 **悪評[あくひょう]** 悪い、また、好ましくない評判。「〜が立つ」「〜に耐える」 **悪名[あくみょう]** よくない評判。「〜が高い人物」「死後に〜を残す」 **汚名[おめい]** 不名誉な評判。「〜を晴らす」「身に覚えのない〜を着せられる」▷〜返上 ### k 名詞の類:モノ #### ●各種の批評 **評[ひょう]** 物事のよい・悪い、美しい・美しくないなどを論じた文章。▷映画〜・人物〜 **批評[ひひょう]** 一定の価値基準にしたがって評価し、その内容を述べた文章。▷音楽〜・美術〜・文芸〜・社会〜 **論評[ろんぴょう]** 事件・作品などについて、評価を交えた意見を述べた文章。「識者の〜」 <238> **コメント** あることについて気づいたことや意見を述べた文章。comment **講評[こうひょう]** 指導者が総括的立場からした批評。 **総評[そうひょう]** 全体についての批評。 **概評[がいひょう]** 内容全体にわたっての、大づかみな批評。 **短評[たんぴょう]** 短い批評。「俳句の〜」 **寸評[すんぴょう]** ごく短い批評。「応募された短歌に〜を添えて紹介している記事」 **選評[せんぴょう]** 応募作品などから選んだものについての、その選んだものについての批評。「この選考委員の〜は、いつもウイットに富んでいておもしろい」 **合評[がっぴょう]** ひとつの作品や業績を、何人かが集まって批評した文章。「文芸誌の〜は毎月欠かさず読んでいる」 **時評[じひょう]** 時事的な出来事についての批評。▷政治〜・文芸〜 **劇評[げきひょう]** 演劇に関する批評。「新聞で〜を読む」▷〜欄 **書評[しょひょう]** 書物の出来映えや内容についての批評。「新刊の〜」 **戦評[せんぴょう]** 試合・レース・囲碁・将棋など、勝敗を決める物事の、結果や経過についての批評。「日本シリーズの〜が新聞に出ていた」 **人物評[じんぶつひょう]** 人物についての批評。「鋭い〜」 **月旦評[げったんひょう]** 人物評。◇後漢の許劭が毎月1日(月旦)に郷里の人物を評したという『後漢書』の故事から。 **月旦[げったん]** 「月旦評」の略。 ### S 名詞の類:ヒト **評者[ひょうしゃ]** 批評をする人。「〜は作家のA氏です」 **評論家[ひょうろんか]** 評論を職業とする人。▷政治〜・経済〜・軍事〜・文芸〜・音楽〜・美術〜・映画〜 **批評家[ひひょうか]** 批評を職業とする人。「辛口の〜」 **解説者[かいせつしゃ]** 解説する人。特に、テレビ・ラジオのスポーツ中継やニュース番組などで、視聴者・聴取者に解説する人。 **コメンテーター** ラジオ・テレビなどで解説や批評をする人。「ワイドショーの〜」commentator #### ●有名な人 **有名人[ゆうめいじん]** 有名な人。「〜のスキャンダルを追う」 **著名人[ちょめいじん]** 著名な人。「〜を招いて講演をしてもらう」 **名士[めいし]** 社会的に名声があり、すぐれた人として、世間がよく知られている人。「彼の父親は、県知事まで務めた、この地方の〜であった」 **名流[めいりゅう]** 有名な人々。「屈指の〜」▷〜夫人 ### U 名詞の類:トコロ #### ●有名なところ **名所[めいしょ]** 景色などが美しかったり、歴史的な事件や建物などがあったり、ある物事がさかんにおこなわれたりする、有名な場所。「桜の〜」「自殺の〜」▷観光〜・〜旧跡 **名跡[めいせき]** 文有名な古跡や旧跡。 #### ●有名な山や川 ## 1510 かこつける ### a 動詞の類 #### ●結び付ける **結[むす]び付[つ]ける** 2つ(以上)の物事のあいだになんらかの共通点を見いだして、それらを別々にではなく、一緒にあつかう。「との事件を、5年前の事件と〜のは無理がある」「あの人はなんでも悪い方に結びつけて考える」 **関係付[かんけいづ]ける** 2つの物事のあいだに、ある関係があるとして、それらを結び付ける。「当時、奇病の発生を工場の廃液と関係付けて考えようとする者はほとんどいなかった」◇「結び付ける」に比べ、ややかたい言い方。 **絡[から]める** ある物事に関係させて、あとからあとれないように結び付ける。「税制改革は財政全体のあり方とからめて処理すべきだ」「情にからめた話」 #### ●かこつける **託[たく]ける** 気のひけることをするために、関係のないことを、いかにももっともらしいことかのごとく理由とする。「病気にかこつけて仕事を休む」 **事寄[ことよ]せる** 関係のない、いかにももっともらしいことを理由にする。「塾通いにことよせて家を抜け出す」 **藉口[しゃこう]** あることにかこつけて言うこと。「母の病に〜して早退する」 #### ●帰する **帰[き]する** ある物事の結果や原因を、ある人や物事のせいにする。「事故の原因を係員の不注意に〜」◇「帰す」ともいう。 **所為[せい]にする** (「このせいにする」の形で)ある好ましくない物事が起こった原因が、その人・物事にあるとする。「おまえが悪いんじゃないか。人の〜なよ」「遅刻したのを雨の〜」 **転嫁[てんか]する** 自分の責任を他人のせいにすること。「責任を部下に〜する」▷責任〜 **嫁[か]する** 「転嫁する」の古風な言い方。「責任を他人に〜」◇「嫁す」ともいう。 **負[お]わせる** 何かの責任や罪を、ある人のせいであるとして、その人に対してふさわしい罰や責任、あるいは、しかるべき対応をさせる。「この不始末の責任をあの人だけに〜のは酷だ」「この件は私に責任を負わせてください」◇「負わす」ともいう。 <239> ~のは酷だ」「この件は私に責任を負わせてください」◇「負わす」ともいう。 **11 擦[なす]り付[つ]ける** 自分の罪・責任などを他人に負わせる。「不祥事の責任を後輩に~とはひどい先輩だ」 **12 被[かぶ]せる** 他人の罪を負わせること。「無実の人間に罪を~」「冤罪事件があとを絶たない」 **13 押[お]っ被[かぶ]せる** 他人に罪・責任を無理にかぶせる。「前任者の責任まで押っかぶせられそうになったので強く抗議した」 **14 着[き]せる** 罪などを、その人のものとして負わせる。「無実の罪を着せられて投獄された」◇「恩を着せる」など、罪以外にも、その人にとって不都合なことを押しつける意でも用いる。 ●託す **15 託[たく]す** あることを表すために、別の類似の方法を利用する。「思いを歌に~」◇「託する」ともいう。 **16 仮託[かたく]** あることを表すために、別の物事の形を借りて表現すること。「動物の社会に〜して人間の社会を批判する」 ●こじつける **17 こじつける** ある事柄を、本来は関係のない別のことに無理やり結びつけたり、理由などを無理やりに作り出す。「勝手な理由を~」◇「故事」に「付ける」を組み合わせた語か。 **18 牽強付会[けんきょうふかい]** 図自分に都合のいいように、無理やりにこじつけること。「〜の説」 ●あてこする・あてつける → 3902けなすa●あてこする●あてつける ## h 名詞の類:コト・サマ **00 こじつけ** こじつけること。「君の言うことは〜としか思えない」 **01 理屈[りくつ]** 自分の言動を正当化するための、筋の通らない理由。または、正当化するためにこじつけた理由や条理。「くだらない〜をこねていないで、早く仕事をしろ」 **02 屁理屈[へりくつ]** 道理に合わない理屈。「~をこねる暇があったら勉強しろ」 # 比べる 1511 ## a 動詞の類 ●比べる **00 比[くら]べる** 2つ以上の、共通点をもったもの、同類のものなどを並べて、どこが同じでどこが違うかなどを考える。「兄を弟と~」「人間と恐竜の大きさを~」「2年前に~と、だいぶ太った」「例年に比べて、今年の冬は暖かい」◇「較べる」とも書く。 **01 引[ひ]き比[くら]べる** 身近なものと比べる。「彼女の恵まれた境遇を、わが身に引き比べてため息をついた」 **02 見比[みくら]べる** 目で見て比べる。「どちらが大きいか〜」 **03 比較[ひかく]** 「比べる」の、かたい言い方。「日本を米国と〜する」▷~的・~文学 **04 比[ひ]する** 「比較する」の古い言い方。「前回に比して」「従来には〜べくもない」◇「比す」ともいう。 **05 対比[たいひ]** あるものをあるものと比較して、その違いや特徴を明らかにすること。「国産車を輸入車と~する」 **06 対[たい]する** ある基準になるものに比べる。「昨年の利益6億に対して、今年は半分の3億しかない」 **07 照[て]らす** ある事柄を、基準になるものと比べ、判断する。「彼の経験に照らして考えると、常識に照らせば、非難を受けて当然の行為だ」「法律に照らして罰する」 **08 類比[るいひ]** 2つ以上のものの似たところを比べ考えること。「前例を〜する」 **09 天秤[てんびん]に掛[か]ける** 2つ以上のものを比べ、どちらをとるか、どちらがすぐれているかなどを比べる。「財産と家柄とを~」◇「てんびん」は、中央を支点とするさおの両端に皿をつるして物の重さを測定するはかり。 **10 秤[はかり]に掛[か]ける** 「天秤に掛ける」の、より口語的な言い方。「義理と人情を~」 **11 比[くら]べ合[あ]う** 2つ以上のものを比べ、どちらがよいか、大きいかなどを競う。「力こぶの大きさを~」 ●競う → 3702競うa ●照らし合わせる **12 合[あ]わせる** 正しいものやもとのものと比べ、違っていないかどうかなどを確かめる。「答えを〜」「原稿とゲラを〜」◇「合わす」ともいうが、「合わせる」のほうが一般的。 **13 比[くら]べ合[あ]わせる** 2つ以上のものを、どこが同じでどこが違っているかなどを比べてみる。「内容をよく比べ合わせたうえで選ぶ」「メモと番地表示を〜」 **14 突[つ]き合[あ]わせる** 2つ以上のものを並べて比べる。「自分で入手した資料と図書館のものを〜」 **15 照[て]らし合[あ]わせる** 2つ以上のものを突き合わせて、同じかどうか、異なる点がないかどうかなどを調べて、確かめる。「伝票と帳簿を~」◇「照らし合わす」ともいう。 **16 照合[しょうごう]** 「照らし合わせる」の、かたい言い方。「容疑者の指紋と犯行現場に残された指紋を~する」「投票者名の記されたはがきと名簿を~する」 **17 引[ひ]き合[あ]わせる** 2つ以上のものを比べて、(全体を)照らし合わせる。「引用箇所を原文と引き合わせて確認する」 **18 対照[たいしょう]** あるものと、それと対応するものとひとつひとつ照らし合わせること。「原本と写本とを〜する」 ▷貸借~表 **19 参照[さんしょう]** 他のものを参考のために比べてみること。「辞書を〜する」「別紙~」 **20 校合[きょうごう]** 活字を組み直すときに、元の原稿と比べて、基準とする本との異同を調べる(間違いを正す)こと。「原書を忠実に〜して編んだ全集」◇「こうごう」ともいう。「投合」とも書く。 **21 対校[たいこう]** 2つ以上の本を照らし合わせること。(系統の異なる)2つ以上の本を校合すること。「版本と新発見の写本を~する」 **22 例[たと]える** ある物事をわかりやすく説明するために、別の似ている物事にあてはめて説明する。「人生を旅に~」 <240> **引[ひ]き合[あ]いに出[だ]す** 他の物事を参考にして、ある物事の参考・証拠などとすること。「他社のケースを引き合いに出して、機構改革の必要性を述べる」 **見立[みた]てる** 風流や文芸上の目的で、あるものを別のものと仮に見る。「散る花を雪に〜」 **準[なぞら]える** 説明や説得のために、あるものを仮にあるものと見なす。「人生を旅に〜」◇「准える」「擬える」とも書く。 **擬[ぎ]する** なぞらえる。「自らを神に〜」◇「擬す」ともいう。 **擬人化[ぎじんか]する** 人間でないものを人間に見立てること。「動物を〜した幼児向けの絵本」 ### d 形容動詞の類 #### ●絶対・相対 **絶対[ぜったい]の** 比較したり並んだりするものがない、唯一のものである様子。「この国では王の権力は〜で、口ごたえしようものなら張り倒された」▷〜評価 ↔相対 **絶対的[ぜったいてき]な** ほとんど絶対である様子。「王は〜な権力者で、その意向にそむく口にすることさえはばかられた」「〜な強さ」↔相対的 **相対[そうたい]の** 他との関係や比較によって成立するものである様子。▷〜評価・〜速度 ↔絶対◇ふつう、複合語の構成要素として用いられる。 **相対的[そうたいてき]な** 他との関係や比較によって成立する様子。「〜な評価」「物事を〜に見る」→絶対的 #### ●率の高低 **高率[こうりつ]の** 率が高い様子。「〜の関税」「アンケートの回収率は驚くほどの〜だった」↔低率 **低率[ていりつ]の** 率が低い様子。「市長選挙の投票率は、驚くほどの〜だった」↔高率 **同率[どうりつ]の** 同じ率である様子。「10月の失業率は、前月と〜だった」「〜で1位になった2チーム」 **定率[ていりつ]の** 一定の率である様子。「負担率は、収入にかかわらず〜だ」 ### f 副詞の類 **其[そ]れに引[ひ]き換[か]え** あることをいい、あとから同種の、対照的な人や物事についていうときに用いる言葉。「おたくのご主人はしっかりしていていいわねえ。〜うちの主人ときたら・・・」 **例[たと]えば** 例をあげるときに用いる言葉。「〜東京のような大都市では」 #### ●比較的 **比較的[ひかくてき]** 標準と比べて、その状態や程度をいうときに用いる言葉。「今年の夏もひどく暑いが、今週は〜過ごしやすい日が続いている」「〜かたい座席のほうが疲れが少ないようだ」 **割[わり]に** 同種の物事を基準にした予想よりも、やや程度が上であったり下であったりするときに用いる言葉。「人前ではあがりやすい私だが、そのときは〜落ち着いていた」「今日のテストは〜に簡単だった」「今年の冬は〜と暖かい」 **割[わり]方[かた]** 「割に」の、より口語的な言い方。「退屈な映画だと聞いていたけど、〜おもしろかった」 **割[わり]かし** 「割に」の、より口語的な言い方。「似合わないと思ってたけど〜さんさまになってるよ」 **割[わり]と** 「割に」の、より口語的な言い方。「週末の夜だったが、店は〜すいていた」 **未[ま]だ** 比較して、それほど大きな差はないが、一方のほうが他方よりはよいと判断するときに用いる言葉。「どっちも苦手だけど、野球よりはサッカーのほうが〜ましかな」「こっちよりはあっちのほうが〜いい」 ### h 名詞の類:コト・サマ #### ●比べ合い **比[くら]べ合[あ]い** 比べ合うこと。「骨董品の〜をする」 **比[くら]べっこ** 比べ合い。「おもちゃを〜する」 **背比[せいくら]べ** 2人以上が立ち、どちらの背が高いか、どちらの背が低いかを比べること。「幼い兄弟の〜」 **丈比[たけくら]べ** 「背比べ」の古い言い方。「兄と〜をする」 **割[わり]** ①基準や標準と考えられる程度と比べたときの程度。「何か〜のいい仕事はないか」②(「・・・割に」の形で)相関関係をもつ2つの事柄について、一方の程度から予想される他方の程度が、予想より上であったり下であったりすることをいうときに用いる言葉。「この車は大きい〜に燃費がいい」「値段の〜に質が悪い品」 **率[りつ]** 費やした労力や時間に対して得られる利益の程度。「〜のいい仕事」 #### ●例え **例[たと]え** たとえること。「欲張ると損をすることの〜」◇「譬え」「喩え」とも書く。 **見立[みた]て** あるものを別のものに見立てること。「〜の技法」 #### ●コントラスト **対比[たいひ]** 2つの対立する性質の物事が並んだときに、それぞれの特徴や違いがより強く感じられること。「壁の黒とドレスのあざやかな赤の〜が強い印象を与える写真」 **対照[たいしょう]** 2つの対立する性質の物事を組み合わせたときに、それぞれの特徴や違いが際立つこと。「新しいビル群と古い渡し舟が〜をなしている」「〜の妙」 **コントラスト** 対比や対照。「未来的な建築物と日本庭園の〜が不思議な空間を作り出している」「衰えゆく産業と躍進する産業の〜が、時代の移り変わりを象徴していた」 <241> contrast # k 名詞の類:モノ ## ●比べられるもの 01 **比[ひ]** 同類として扱えるもの。「私の力は彼の〜ではない」否定的文脈で用いる。 02 **比[ひ]類[るい]** 比べることのできるもの。「他に〜のない出来」 ## ●たとえ話 → 1912話すk●たとえ話 03 **例[れい]** それぞれの別なく通用する代表的な事柄。「多くの〜をあげて論じる」「ほかにそういう〜はない」 04 **一[いち]例[れい]** ただ一つしかない例。「いまだかつて〜がない」「あいつは約束した時間どおりに来た〜がない」 05 **事[じ]例[れい]** 事実や事柄などの例。「数々の〜をあげる」「~を検討する」 06 **ケース**[case] 「事例」の洋語的表現。「このような〜はきわめてまれだ」「特殊な〜は前例がない。」 07 **一[ひと]つの例[れい]** ひとつの例。「ほんの〜をあげれば」 08 **実[じつ]例[れい]** 実際にあった例。「〜を示す」 09 **類[るい]例[れい]** 類似の例。「〜を探す」 10 **引[いん]例[れい]** 引用した例。「豊富な〜を示す」 11 **例[れい]証[しょう]** 証拠としてあげる事例。「〜を示す」「〜をあげる」 12 **判[はん]例[れい]** 裁判の判決の実例。「過去の〜を調べる」▷〜集 13 **具[ぐ]体[たい]例[れい]** 具体的な例。「抽象的な話では言われてもぴんとこないので、〜を挙げてくれないか」 ## ●好例 14 **好[こう]例[れい]** 説明のために都合のいい例。「立身出世主義の〜」 15 **見[み]本[ほん]** 典型的な例。「彼なんかは、マイホーム主義の〜といえるだろう」 16 **代[だい]表[ひょう]例[れい]** 代表的な例。「コスト削減に成功した〜として、A社が挙げられる」 ## ●悪例 17 **悪[あく]例[れい]** 悪い例。「将来に〜を残す」 ## ●前例 18 **前[ぜん]例[れい]** ①前にあった例。「〜のないほど大規模な災害」②くらべられるように先にある例。「前の例と比較すると、この例はややわかりにくいかもしれません」 19 **先[せん]例[れい]** 先にあった例。「そのケースなら多くの〜がある」 ## ●凡例 20 **凡[はん]例[れい]** 辞書や地図などのはじめに示される、記号の意味や説明のしかたなど、種々の約束事を箇条的に示したもの。「まず〜を読む」 21 **図[ず]例[れい]** 図凡例として述べる言葉。 ## ●言葉の例 22 **用[よう]例[れい]** ある語が文の中で用いられる様子を示す例。「〜の多い辞書」▷〜集 23 **作[さく]例[れい]** ①文章の例。「〜をあげる」②実際の例ではなく、頭で考え出した例。「適切な〜を出すのは難しい」 24 **文[ぶん]例[れい]** 文の見本として掲げられた文。「〜を参考にして書く」 25 **例[れい]文[ぶん]** 例として示された文。「〜をあげて説明する」 ## ●例外 26 **例[れい]外[がい]** 規則などに当てはまらない例。「〜のない規則はない」 27 **特[とく]例[れい]** ふつうは認めない、特別扱いにする事例。「~として認める」 # 1512 見込む ## a 動詞の類 ## ●見込む 01 **見[み]込[こ]む** ある状態・結果になることや、ある物事の実現などを、かなり確かなことと考える。「収入の増加を見込んでローンを組む」「来期は今期より20億円の減収になると見込んでいる」「和平会談は3月中にもおこなわれると見込まれている」 02 **見[み]越[こ]す** そうなるだろうと考え(て何かをす)る。「会社の将来性を見越して転職をはかる」 03 **計[けい]算[さん]** そうすれば、あるいは、そうしたらどうなるかということを、あらかじめ考えること。「そういう言い方をしたら相手がどう思うかぐらいは〜して発言すべきだ」 04 **計[けい]算[さん]に入[い]れる** 結果や成り行きなどをある程度見越して、どう対処するかなどを考える。「この程度のトラブルは、ちゃんと計算に入れてある」 05 **睨[にら]む** 後のことを計算する。「彼のあの行動は、選挙をにらんだパフォーマンスに違いない」 ## ●見通す → 1802見通すa●見通す ## ●当てにする 06 **当[あ]てにする** ある程度の実現などを、そうなろうと考えて、頼りにする。「他人の善意を〜」「不景気で、当てにしていたボーナスも出ないことになった」「親からの援助は当てにできない」 07 **当[あ]て込[こ]む** 望ましい何かが起こることを当てにして行動する。「観光客の増加を当て込んで店を拡張する」 08 **皮[かわ]算[ざん]用[よう]** まだ手に入れる前から手に入るものと決めて、どのくらい入るか計算すること。「お年玉は2万円くらいかと〜している」◇「捕らぬ狸の皮算用」から。 09 **期[き]待[たい]する** 将来のよい結果や状態の実現を当てにして待つこと。「あんな無責任な人間に〜した私がばかだった」「将来の中心選手として〜されている新人」 ▷〜外れ 10 **期[き]する** (強い)期待をする。「彼女に〜ところは大きい」▷「期す」の文語体 11 **見[み]込[こ]まれる** 「将来を嘱望される」とほぼ同じ意味。「才能を〜、若くして店長になった」「君を男と見込んで頼みがある」 12 **嘱[しょく]望[ぼう]する** 人の将来の活躍を期待すること。「将来を〜されている若者」◇受け身の形で用いられることが多い。「展望」とも書く。 <242> # 見込む1512a~d ## ●将来をさまざまに見込む 12 **楽[らっ]観[かん]する** 物事の成り行きについて、よい方向に向かう、たいしたことはないなどと明るい見通しをもつこと。「この不況は一時的なものだと〜していたが・・・」 ▷〜的・〜論 ⇌ 悲観 13 **楽[らっ]観[かん]視[し]** ある物事を、楽観できるものとして考えること。「紛争は収まりつつあるが、いつまた再燃するかもしれず、決して〜することはできない」 ⇌ 悲観視 14 **悲[ひ]観[かん]する** 物事の成り行きについて、よくない方向に向かうのではないか、悪い結果になるのではないかなどと暗い見通しをもつこと。「将来を〜して自殺する人が増えているという」 ▷〜的・〜論 ⇌ 楽観 15 **悲[ひ]観[かん]視[し]** ある物事を、悲観すべきものとして考えること。「不況で現状は厳しいが、あまり先行きを〜せずにがんばってくれ」 ⇌ 楽観視 16 **儚[はかな]む** うつろいで、はかないものと見て悲しむ。「彼は世をはかなんで死を選んだ」「移ろいゆく美を〜」◇「儚む」とも書く。 17 **有[ゆう]望[ぼう]視[し]する** 将来のことなどが有望であると見込むこと。「前途を〜する」 18 **有[ゆう]力[りょく]視[し]する** 実現の可能性が高いと見なすこと。「次期会長には鈴木氏が〜されている」「開催地はパリを〜する関係者が多い」 ## ●予想する 19 **予[よ]想[そう]する** 将来どうなるだろうと、はっきりわからないことについて、筋道をつけて考えること。「優勝チームを〜する」「おそらく彼の話というのは金のことだろうと〜していた」 ▷〜外 20 **予[よ]測[そく]する** 将来起こることについて、科学的根拠などに基づいて推測すること。「日本の将来の動向を〜する」 21 **予[よ]期[き]する** あることが将来起こると期待または覚悟して待つこと。「〜したとおりの結果」 22 **予[よ]見[けん]する** 将来起こることを直観や感覚によってあらかじめ知ること。「〜したとおりになった」 23 **予[よ]知[ち]する** (いろいろな情報に基づいて)将来起こることを知ること。「災害を〜する」▷地震〜・〜能力 24 **予[よ]断[だん]する** 図形からずばり判断すること。「事態は〜を許さない」「現時点で〜することは適当でないと考えます」 25 **予[よ]想[そう]を立[た]てる** 物事の将来の成り行きについて、はっきりと予想する。「本命はこないという予想を立てたが、みごとに外れた」 26 **見[み]通[とお]しを立[た]てる** 物事の将来の成り行きについて、事実に基づいて、ありそうな結果を予測する。「専門家の多くは、株価がさらに下がるという見通しを立てている」 27 **見[み]通[とお]しを付[つ]ける** ①見通しを立てる。「試作品の実験を重ね、実用化の見通しをつけた」②物事の真相・実態について、だいたいの予想をする。「当局は真犯人がだれなのか、すでに見通しをつけているようだ」 28 **山[やま]を掛[か]ける** 偶然の幸運を期待して、ある予想をする。特に、試験でどんな問題が出されるかを予想して準備をする。「期末試験で山を掛けたが、みごとに外れた」 29 **山[やま]を張[は]る** 偶然の幸運を期待して、ある予想をする。「カーブに山を張ってボールを待つ」 ## ●予感する → 0500感じるa●事柄を感じる ## ●見当を付ける 30 **見[けん]当[とう]を付[つ]ける** はっきりわからないことについて、だいたいの判断をする。「このあたりだろうと見当をつけて探した」「どのくらい金がかかったか見当はついている」 31 **目[め]星[ぼし]を付[つ]ける** これだろう、これがよいだろうと見当をつける。「犯人はあの男だと〜」「以前から目星をつけておいたレストランを予約した」 32 **見[み]計[はか]らう** 時間・タイミングなどについて見当をつける。「頃合いを見計らって、もう一度頼みにいこう」「すきを見計らって逃げる」 33 **睨[にら]む** そうではないかと見当をつける。「私は、真犯人はあの女ではないかにらんでいる」 ## ●目処を付ける 34 **目[め]処[ど]を付[つ]ける** あることを実現できる見通しをもてるようにする。「A社はまったく新しいデータ処理システムの開発に成功し、実用化に目処をつけた」 35 **目[め]処[ど]を立[た]てる** 将来の見通しをはっきりさせる。「再就職もままならず、生活の〜ことができなくて困っている」 ## ●見積もる 36 **見[みつ]積[も]る** 費用がどれくらいかかるかなど、数量を計算する。「経費を〜」「少なく見積もっても1万人は入るはずだ」 37 **値[ね]踏[ぶ]みする** あるものの価値を見積もって値段をつけること。「書画を〜する」 38 **胸[むな]算[ざん]用[よう]する** 頭の中で利益などをざっと予想して計算すること。「〜を立てる」◇「むねざんよう」ともいう。 39 **打[だ]算[さん]する** 物事の損得を見積もること。「交渉の成果を〜する」 ▷〜的 ## ●占う 40 **占[うらな]う** 人や事物について、その将来がどうなるかを、何らかの手段を使って予想する。「運勢を〜」「吉凶を〜」「恋の行方を〜」◇「トう」とも書く。 41 **卜[ぼく]する** 図(大きな事柄について)占う。「日本の将来を〜する」 # C 形容詞の類 00 **明[あか]るい** 物事の将来に期待や希望がもてる様子。「今後の見通しは〜」「〜未来」 ⇔ 暗い 01 **暗[くら]い** 物事の将来に期待や希望がもてない様子。「この会社の見通しは〜」「〜世相を反映した出来事」 ⇔ 明るい # d 形容動詞の類 ## ●有望な 00 **有[ゆう]望[ぼう]な** その将来に期待がもてる様子。「前途〜な新人」「将来〜な会社」 ▷〜視・〜株 <243> # 見込む1512d~f 01 **多[た]望[ぼう]な** その将来に大いに見込みがある様子。「前途〜な青年」 ▷ 有為・〜視 02 **有[ゆう]為[い]な** 将来、人の役に立つような、大きな仕事をしそうな見込みがある様子。「国家に〜な人材」「前途〜の青年」 ▷〜多望 03 **有[ゆう]力[りょく]な** ①そうなる見込みが高い様子。「次期監督はA氏が〜だと言われている」「結論は来年に持ち越されるだろうという見方が〜である」②あることを成立させる見込みが高いものである様子。「これらの現象は、この学説の〜な根拠となっている」「〜な手がかり」「〜な証言」 04 **前[ぜん]途[と]洋[よう]々[よう]** 将来が希望に満ちあふれている様子。「〜たる若者」「彼の前途は洋々としている」「洋々たる前途」のように、「洋々」は必ずしも「前途洋々」の形で用いられるわけではないが、「前途」といっしょに用いられることが多い。 ## ●楽観的・悲観的 05 **楽[らっ]観[かん]的[てき]な** 楽観する(傾向にある)様子。「彼のあまりに〜な見通しには、あきれるほかなかった」「〜な人」 ⇔ 悲観的 06 **オプティミスティック**[optimistic] 「楽観的」の洋語的表現。「業界の未来についての〜な見解」 → ペシミスティック ◇「オプティミスチック」ともいう。 07 **希[き]望[ぼう]的[てき]な** そうなればよい、そうあってほしいという気持ちが先に立つ様子。「〜な観測」「〜な見解を述べる」 08 **悲[ひ]観[かん]的[てき]な** 悲観する(傾向にある)様子。「その学者も、地球の温暖化について〜な見解を示した」「物事を〜にとらえすぎると、うまくいくものもうまくいかなくなる」 ⇔ 楽観的 09 **ペシミスティック**[pessimistic] 「悲観的」の洋語的表現。「〜な見方」 → オプティミスティック ◇「ペシミスチック」ともいう。 ## ●予想通りの 10 **予[よ]想[そう]通[どお]りの** 予想と同じに事が運ぶ様子。「結果は〜だった」 11 **期[き]待[たい]通[どお]りの** 期待したとおりである様子。「新人が〜活躍を見せた」「作品は〜の出来映えだった」 12 **期[き]待[たい]に違[たが]わぬ** 期待通りである様子。「デビュー戦から〜活躍を見せた」 ## ●予想外の → 1500思うd●思わぬ ## ●期待外れの 13 **期[き]待[たい]外[はず]れの** 結果などが期待どおりにならなかった様子。「まったく〜だった」「〜の不振」 14 **当[あ]て外[はず]れ** 期待したり当てにしていたことがそのとおりにならないこと。「捜査が進めば何か有力な手掛かりがつかめると思っていたが、まったくの〜だった」 ## ●よくなる見込みがない様子 15 **見[み]込[こ]み薄[うす]な** よい結果・状態になる見込みがあまりない様子。「早期の業績回復は〜である」 16 **望[のぞ]み薄[うす]な** 成り行きなどが思うようにはなりそうにない様子。「あの成績では合格は〜だ」 17 **期[き]待[たい]薄[うす]** 期待しているような結果にはなりそうもない様子。「このような不況下では、個人消費の伸びは〜です」 18 **御[お]先[さき]真[まっ]暗[くら]** 将来よくなるという見通しがまったく立たない様子。「売り上げはどんどん落ちていくし、景気は回復しそうにない。もう〜だ」 ## ●その他 19 **一[いっ]寸[すん]先[さき]は闇[やみ]** 将来のことがまったく予想できず、不安である様子。「長年の夢がかなって、やっと建てたマイホームも火事で全焼だなんて、〜だね」 20 **所[しょ]期[き]の** 期待したことである様子。「〜目的を達する」「〜成果をあげる」 # f 副詞の類 ## ●どうせ 00 **どうせ** ある状況を、もうそうなっていることと認めたり、しかたのないこととして受け入れたりするときに用いる言葉。「〜いつかは死ぬんだから、健康を気にしすぎるのも、どうかね」「〜私はぐずですよ」「〜つくるんなら、おいしい料理をつくろう」 01 **何[いず]れ** どういうふうになっても、結局どうなるのだという、あきらめや受け入れの気持ちを表すときに用いる言葉。「隠していたって〜わかることなんだから、悪あがきしないで話してしまえよ」「〜僕らは死ぬんだ」 02 **所[しょ]詮[せん]** どういうふうにしたところで、最終的にはそうなのだから仕方がない、というあきらめや達観の気持ちを表す言葉。「夫婦といっても〜は他人ですからね」「〜、努力だけでは限界がある」 03 **何[いず]れにしても** あること・もの・条件及びそれ以上のもの・条件などのいずれを選んでも、ある結果・影響などが、予想・判断できるときに用いる言葉。「新幹線でも飛行機でも、何で行ってもいいが、〜荷物は先に送っておいたほうが楽だ」 04 **何[いず]れにせよ** 「いずれにしても」の、改まった言い方。「経済を優先させたら自然環境の改善は困難だし、自然環境を優先したら経済は停滞する。〜深刻な問題である」 05 **何[いず]れの道[みち]** どういうふうに考え行動したところで、行き着くところが決まっていると考えられるときに、あきらめや受け入れの気持ちで用いる言葉。「〜家業を継がざるをえないのだから、大学なんて行ってもしかたがない」 06 **何[ど]方[っち]道[みち]** 「どのみち」の、くだけた言い方。「〜あなたがやらなくちゃいけないことなんだから、文句を言わずにさっさとやってしまいなよ」 07 **如[い]何[か]転[ころ]んでも** 事態が進展する可能性のある方向が2つ以上あり、どうなるかわからない場合に用いる、「どれになっても」の意の比喩的な言い方。「党内の権力争いが激しいが、〜私には関係ない」◇「どっちに転んでも」ともいう。 08 **泣[な]いても笑[わら]っても** 何をしたところで、その事実は動かしようがない、どうにもならないという気持ちを表す言葉。「〜大会までは、あと1日しかない」 <244> 見込む1512h # h 名詞の類:コト・サマ ## 見込み **見込[みこ]み**[00] 見込むこと。また、そうなると予想すること。「計画どおりに〜どおりに復旧する〜だ」「成功する〜はない」「来期は減益の〜だ」「あれはなかなか〜のある男だ」 **あて**[01] ①ある事柄に期待をかけ頼りにすること。「人の好意を〜にする」「兄貴は〜にできない」「今日、ギャラがもらえると思っていたのに〜が外れた」「あんなやつの言うことは〜にできない」②何かをすることができる見込み。「金を借りても返せる〜はない」 **思惑[おもわく]**[02] あることの進行についての心の中での予想や期待。「〜どおりに事が運んだ」「〜が外れる」◇「惑」はあて字。 **目算[もくさん]**[03] ①(目で見て)おおざっぱに見当をつけること。「費用がどのくらいかかるか〜を立てる」②利益を得られる、うまくいくと見込むこと。「この商品は売れると大量に入荷したが、みごとに〜が外れ、大きな損失を出した」 **目星[めぼし]**[04] これだろう、これがよいだろうという、だいたいの予想や判断。「犯人の〜はついたんですか」 **見当[けんとう]**[05] はっきりとわかっていないことについて、だいたいこういうことだろう、このぐらいだろうと予想すること。「〜をつける」「〜が外れる」 **目安[めやす]**[06] このぐらいだろうという見当。「費用の〜を立てる」「どのくらいの期間でこの作業が終わるか〜をつける」 **目処[めど]**[07] あることが実現されたり、ある状態になったりする、だいたいの見通し。「やっと再建の〜がついた」「不景気で再就職もできず、今後の〜が立たない」 **見積[みつ]もり**[08] 費用などを見積もること。「経費の〜をする」 **票読[ひょうよ]み**[09] 選挙で、何票取れるかあらかじめ見当をつけること。「みごとに〜が当たる」 ## ●可能性 **可能性[かのうせい]**[10] ある状態やある結果になる見込みの度合い。「成功する〜は五分五分だ」「彼が当選する〜はまずない」「今日の試合では、Aチームが勝つ〜が高い」「絶対にないとはいえない」「子供は無限の〜を秘めている」 **将来性[しょうらいせい]**[11] 将来、発展・成長する見込み。「A社は、〜のある会社だ」「まだ削りだが、〜は十分にある」 **見所[みどころ]**[12] その人の将来性。「彼はなかなか〜のある若者だ」 **勝算[しょうさん]**[13] 物事がうまくいく見込み。「どのような策を講じれば〜が立つのか」「〜が立たない」 **望[のぞ]み**[14] よくない事態が好転する可能性。「病状からみて、その老人にはもはや回復の〜はなかった」「〜無きにあらず」 **望み**[15] 「望み」の、ややかたい言い方。「少しでも〜があるかぎりあきらめるな」「まだ〜がないわけではない」 **脈[みゃく]**[16] 物事がうまくいく見込みや望み。「何度か彼女を食事に誘ってみたんだが断られてね。どうも〜はないようだ」「先日の商談の感触では、十分〜はあると思います」◇医者が患者の脈を取って診察することから。 ## ●多くの人の期待 **嘱望[しょくぼう]**[17] 将来に大きな期待を寄せられていること。「彼は将来を〜されている」 **衆望[しゅうぼう]**[18] 多くの人々からかけられている期待や信望。「〜を集める」「〜を担う」「〜にこたえる」 ## ●楽観論・悲観論 **楽観論[かっかんろん]**[19] 物事の成り行きについて、よい方向に向かう、たいしたことはないなどとする意見。「景気の先行きに〜を唱えている経済評論家」▷〜者悲観論 **オプティミズム**[20] 「楽観論」の洋語的表現。「彼はどこまでも〜に徹する人だ」ペシミズム◇「オプチミズム」ともいう。optimism **悲観論[ひかんろん]**[21] 物事の成り行きについて、よくない方向に向かうのではないか、悪い結果になるのではないかなどとする意見。「不況はさらに深刻化するという〜」 ▷〜者 楽観論 **ペシミズム**[22] 「悲観論」の洋語的表現。「青年期に特有の〜」▶pessimism ## 占い **占[うらな]い**[23] 人の運勢や吉凶・物事の成り行き・将来の事柄について予想を立てること。「〜で悪い卦が出た」 **独[ひと]り占[うらな]い**[24] 自分で自分の運勢などを占うこと。「トランプで〜をする」 **卜筮[ぼくぜい]**[25] 占い。「彼は〜をよくする」 **八卦[はっけ]**[26] 「占い」の古い言い方。「当たるも〜、当たらぬも〜」◇「八卦見」とは、占いをすること。「はっか」ともいう。もともとは、易で陰陽を表す算木の基本形8種をいう。 **易[えき]**[27] 『易経』(中国古代の占いの書)に基づいて算木と筮竹を使い吉凶を占う術。「〜を立てる」▷〜者 **易断[えきだん]**[28] 易による吉凶などの判断。▷〜所 **卜[うら]**[29] 亀の甲や筮竹を用いて占うこと。 **観相[かんそう]**[30] 人相や手相などを見て占うこと。「〜の術」 **星占[ほしうらな]い**[31] 星の運行や位置などにより運勢や吉凶・物事の成り行きなどを占うこと。「少女たちの間で〜がブームになっている」 **占星術[せんせいじゅつ]**[32] 古代バビロニアからギリシャに伝わってきた、天体の運行や現象によって運命や吉凶を占う術。「〜を研究する」 **ホロスコープ**[33] 西洋の占星術や西洋風の星占い。horoscope **夢占[ゆめうらな]い**[34] 夢によって吉凶を占うこと。 **夢卜[むぼく]**[35] 「夢占い」の略。 **夢判断[ゆめはんだん]**[36] ①夢占い。②精神分析で、見た夢から、その人の無意識の欲求・精神状態などを知ろうとすること。 **姓名判断[せいめいはんだん]**[37] 姓名の発音や漢字の画数によって人の運勢などを占うこと。 <245> # 見込む1512h~誤る1513a 38 **トランプ占[うらな]い** トランプのカードを使ってする占い。「ひとりで〜をよくする」◇「トランプ」はtrump。 ## ●相 39 **相[そう]** 運勢や吉凶などを占うときに見る、その人の顔形(や容貌)。「女難の〜」 40 **人[にん]相[そう]** 占いで、その人の運勢の吉凶や性格などが表れるとされる、顔の様子や特徴。「〜を見てもらったところ、お金があまり貯まらない顔だと言われた」▷〜見・〜学 41 **手[て]相[そう]** 占いで、その人の運勢の吉凶や性格などが表れるとされる、手のひらの筋・張り・色などの様子。「よく当たると評判の占い師に〜を見てもらう」 42 **家[か]相[そう]** 住む人の運勢の吉凶などを表す、家の間取りや方方。「災いが続いたので、一度〜を見てもらおうと思う」 ## ●その他 43 **射[しゃ]幸[こう]心[しん]** 努力をせずに、賭け事などで偶然の利益を得ることを期待する心。「〜をあおる」◇「射倖心」とも書く。 44 **捕[と]らぬ狸[たぬき]の皮[かわ]算[ざん]用[よう]** まだ自分のものになっていないうちから手に入るものと当てにして、あれこれと計画を立てること。「〜だけれど、この仕事が成功して資金ができたら、やってみたいことがあるんだ」◇捕らえてもいない狸の皮を売ってもうけることを考える意から。「捕らぬ」は「取らぬ」とも書く。 45 **絵[え]に描[か]いた餅[もち]** 計画だけで、実現できる可能性のないこと。「その案がもし実現できたらすばらしいが、現状では〜だ」◇絵に描いた餅は食べられないことから。 46 **画[が]餅[べい]** 図絵に描いた餅。「〜に帰す(骨折りが無駄になる)」 47 **机[き]上[じょう]の空[くう]論[ろん]** 頭の中だけで考えたもので、実際には役に立たない考え。「彼の案は現実を無視した〜にすぎない」 # k 名詞の類:モノ ## ●占いの道具 00 **辻[つじ]占[うら]** 小さな紙に吉凶を占う短い文句を書いたもの。古い売り方。もともとは、四つ辻に立って、最初に通りかかった人の言葉で事の吉凶を占うことをいう。 01 **御[お]神[み]籤[くじ]** 神社や寺で、吉凶を占うために引くくじ。◇「御御籤」「御御鬮」とも書く。 02 **筮[ぜい]竹[ちく]** 易で用いる、竹を細長く削った棒。◇ふつう50本の筮竹を用いて占う。 03 **算[さん]木[ぎ]** 占う者の記憶と客に結果を示すために用いる6本の小さな木の棒。 ## ●トランプ → 3200遊ぶm●その他の勝負に使うもの # s 名詞の類:ヒト ## ●有望な人 00 **有[ゆう]望[ぼう]株[かぶ]** 有望な人。「彼は将来、チームの中核を担う〜だ」 01 **成[せ]長[ちょう]株[かぶ]** 今はまだ大成していないが、将来が期待できる人。「今年いちばんの〜、A選手が3位に入った」 02 **ホープ**[hope] その分野で将来の活躍が期待される若手や新人。「彼はわが社の〜です」「角界の〜」 ## ●楽観論者・悲観論者 03 **楽[らっ]観[かん]論[ろん]者[しゃ]** 楽観的な考え方をしたり述べたりする人。 04 **オプティミスト**[optimist] 「楽観論者」の洋語的表現。 ⇔ ペシミスト ◇「オプチミスト」ともいう。 05 **悲[ひ]観[かん]論[ろん]者[しゃ]** 悲観的な考え方をしたり述べたりする人。 06 **ペシミスト**[pessimist] 「悲観論者」の洋語的表現。 ⇔ オプティミスト ## ●占い師 07 **占[うらな]い師[し]** 占いを職業とする人。「〜にうかがいを立てる」 08 **易[えき]者[しゃ]** 易に基づいて人の運勢などを占うことを職業とする人。 09 **人[にん]相[そう]見[み]** 人相を見て、その人の運勢などを占うことを職業としている人。 10 **手[て]相[そう]見[み]** 手相を見て、その人の運勢などを占うことを職業としている人。 # 1513 誤る ## a 動詞の類 ## ●誤る 00 **誤[あやま]る** 正しくない判断をする。「解釈を〜」「ハンドル操作を誤って、川に転落した」「道を〜」「その考え方は誤っている」「子供たちに誤った知識を与えてはいけない」「身を〜」◇「謬る」とも書く。文章語的。 01 **過[あやま]つ** わざとではないにしろ、してはいけないことをする。「過って人を刺してしまった」◇おもに道徳的なことについて用いる。 02 **間[ま]違[ちが]う** 正しくないことをしたり、正しくない結果になる。「間違った答え」「ひとつ間違えば大事故につながるところだった」 03 **間[ま]違[ちが]える** 正しい判断などができず、違う方へ行く、違うことをするなど。「答えを〜」「道を間違えてしまった」 04 **取[と]り違[ちが]える** ①間違えて別のものを取る。「自分の傘と人の傘を〜」②間違って理解する。「僕は彼女の『遠くに行く』という言葉の意味を取り違えていたようだ」 05 **履[は]き違[ちが]える** ①間違えて他人の靴などを履くこと。「友人の靴と、自分の靴は形もほとんど同じだったので、靴を履き違えて帰ってきてしまった」②物事の意味を取り違える。「彼らは自由の意味を履き違えている」 06 **思[おも]い違[ちが]い** 事実と違うことを間違って理解していたり考えていたりすること。「年のせいかよく〜する」「あなたはどうも彼女について〜をしているようですね」 07 **勘[かん]違[ちが]い** 思い違い。「ちょっとした勘違いで、ふたりを夫婦だと〜していた」 08 **錯[さっ]覚[かく]する** そうではないのに、そうであるかのように思ってしまうこと。「あいつ、女の子にちょっと人気があるからって、自分が二枚目だと〜しているんじゃないか」「何をするにも便利な都会では、人はひとりで生きていけると〜しがちである」 <246> # 誤る1513a 09 **混[こん]同[どう]する** 区別すべきものを区別せずに扱ったり考えたりすること。「感染者と発症者を〜している人が多い」「震度とマグニチュードを〜する」 ▷ 公私〜 10 **誤[ご]解[かい]する** 人の言うことなどを間違って理解すること。「せっかくの善意を〜するなんて」「〜を招く行動」 11 **人[ひと]違[ちが]い** ある人を別の人と間違えること。「〜して見知らぬ人に声をかけてしまった」 12 **誤[ご]認[にん]する** □間違えてそれと認めること。「民間機を敵機と〜して攻撃する」▷〜逮捕・事実〜 13 **誤[ご]答[とう]する** 間違えて答えること。「3問以上〜すると不合格になります」「〜を正す」 ▷ 正答 14 **誤[ご]診[しん]する** 医師が診断を誤ること。「ただの風邪をインフルエンザと〜された」「〜が原因で死亡する」 ## ●誤信する → 1501信じるa●信じる ## ●誤訳する → 9306言い換えるa●訳す ## ●誤伝する → 1917伝えるa●誤って伝える、5504伝わるa●伝わる ## ●誤報する → 2105触れるa●報じる ## ●誤用する → 5400使うa●悪く用いる ## ●誤飲する → 0303飲むa●飲む ## ●誤送する → 6208送るa●誤って送る ## ●誤爆する → 3800攻めるa●爆撃する、6911破れるa●破裂する ## ●誤射する → 5209弾くa●撃ち方 ## ●踏み違える → 5213踏むa●踏み違える ## ●言い誤る 15 **言[い]い誤[あやま]る** 間違えて言う。「あいさつの言葉を〜」 16 **言[い]い違[ちが]える** 「言い誤る」の、より口語的な言い方。「2億5000万年前を2億5000年前と言い違えてしまった」 17 **言[い]い間[ま]違[ちが]う** 「言い違える」の、より一般的な言い方。早口言葉を言い間違わないで何度も繰り返すのはむずかしい」 18 **言[い]い間[ま]違[ちが]える** 「言い間違う」の、より口語的な言い方。「結婚式のあいさつで新婦の名前を言い間違えてしまったんだ」 19 **言[い]い損[そこ]なう** 本当は言うつもりのなかったことに、つい間違った言い方をする。「何度も言い損なって言い直す」 ## ●聞き誤る 20 **聞[き]き誤[あやま]る** 人の言うことを間違って聞く。「約束の日を〜」 21 **聞[き]き違[ちが]える** 「聞き誤る」の、より口語的な言い方。「金を銀と〜」「耳が遠いのでよく〜」 22 **聞[き]き間[ま]違[ちが]う** 「聞き違える」の、より一般的な言い方。「彼は早口なので集中して聞かないと〜ことがある」 23 **聞[き]き間[ま]違[ちが]える** 「聞き間違う」の、より口語的な言い方。「私が聞き間違えたのかもしれないけど、私は聖子ではなくて恵子ですよ」 24 **聞[き]き損[そこ]なう** 「聞き誤る」の、くだけた言い方。「彼の意図を〜」 ## ●書き誤る 25 **書[か]き誤[あやま]る** 間違えて書く。「人の名前を〜」 26 **書[か]き違[ちが]える** 文字などを間違って書く。「郵便番号を〜」 27 **書[か]き間[ま]違[ちが]う** 「書き違える」の、より一般的な言い方。「私は片仮名の『シ』と『ツ』を〜癖があるようだ」 28 **書[か]き間[ま]違[ちが]える** 「書き間違う」の、より口語的な言い方。「『冷蔵庫』の『蔵』を『臓』と書き間違えて、友達から『なんだか気持ち悪い』と言われた」 29 **書[か]き損[そん]じる** 間違って書いたりして、文書などをだめにする。「履歴書を何度も〜」 30 **書[か]き損[そこ]なう** 思ったとおりに文字などが書けないで終わる。「書き損なって変な字になった」 31 **誤[ご]記[き]する** □書き間違えること。「この文書には〜が何カ所もある」 ## ●書き落とす → 4304しくじるa●し損なうこと ## ●読み誤る 32 **読[よ]み誤[あやま]る** □間違えて読む。「功徳をコトクと〜」 33 **読[よ]み違[ちが]える** ①「読み誤る」の、より口語的な言い方。「『見せ』の地名を読み違えて、反対方向のバスに乗ってずいぶん遠い所に出た」②状況の判断などを間違える。「市場の動向を読み違えて大きな損失を出した」 34 **読[よ]み間[ま]違[ちが]う** 「読み違える」の、より一般的な言い方。「近所のごみ集積所に『カラス除け』と書いてあったのだが、『ガラスのぞけ』と読み間違ってしまった」 35 **読[よ]み間[ま]違[ちが]える** 「読み間違う」の、より口語的な言い方。「新聞の求人欄の『若干名』を、うちのおやじは『若いの千名』と読み間違えていたっけ」 36 **読[よ]み損[そこ]なう** 読み方を間違えること。「大切なところを〜」◇くだけた言い方。 37 **誤[ご]読[どく]** 図読み違える(①)こと。「演説の草稿を〜する」 ## ●見誤る 38 **見[み]誤[あやま]る** □ある物事を間違って別のものと見る。「彼の兄を彼と〜」 39 **見[み]違[ちが]える** 見て、予想と違っているので別のかと思うほど立派に成長した」「しばらく会わない間に、〜ほどきれいになった」 40 **見[み]間[ま]違[ちが]う** 「見誤る」の、より一般的な言い方。「うしろ姿が友人に似ていたので、声をかけたら、人違いだった」「私は、最近、有名人に見間違われたらしい」 41 **見[み]間[ま]違[ちが]える** 「見間違う」の、より口語的な言い方。「女性に見間違えて、男性に声をかけてしまった」 42 **見[み]損[そこ]なう** ①見る機会を失う。「昨夜のドラマの最終回を〜」「サインを見損なってカーブを投げた」◇くだけた言い方。②人の評価を誤る。「あんなことをするなんて、君を見損なったよ」「私を見損なってもらっては困る」 43 **紛[まご]う** よく似ているので、見て間違う。区別できなかったりする。「〜かたなきわが娘」◇「まがう」ともいう。 44 **見[み]紛[まご]う** 図よく似ているので、見て間違う。「闇に咲く花の、白さは〜ばかりの神々しさ」。「みまがう」ともいう。 <247> ## f 副詞の類 **00 罷[まか]り間違[まちが]って** 万一、うっかりしてそれが、間違えてそうすると大変なことになる、というときに用いる言葉。「~事故を起こしでもしたら大変だ」◇「間違って」を強めた言い方。 **01 罷[まか]り間違う[まちがう]と** 万一、うっかりしてそれが、間違うと大変なことになると予想するときに用いる言葉。「~とんでもないことになる」◇「間違うと」を強めた言い方。 **02 罷[まか]り間違[まちが]えば** 万一、うっかりして、そうなったりしたら大変なことになる(なった)、というときに用いる言葉。「~命を落とすほどの危険を冒してまで、彼は私たちを助けに来てくれた」「~大惨事になっていたかもしれない」 **03 一歩[いっぽ]間違う[まちがう]と** 少し間違うと、大変なことになると予想するときに用いる言葉。「この法案は、~自由経済を侵害するものになりかねない性格のものである」 **04 一歩[いっぽ]間違[まちが]えば** そのときの状況や条件などが異なっていたら、大変なことになる(なった)というときに用いる言葉。「~大惨事になるところだった」「〜私もあの男のように犯罪者になっていたかもしれない」◇過去のことをいう場合は「一歩間違っていたら」ともいう。 ## h 名詞の類:コト・サマ ●誤り・間違い **00 誤[あやま]り** ①誤ること。「~を認める」②誤っている行動や内容。「~を悟る」「~を訂正する」◆「謬り」とも書く。 **01 間違[まちが]い** ①誤っていること。「~がないように気をつけなさい」「~に気がつく」▷数え~・計算~・~さがし・~だらけ・~電話②間違っている行動や内容。「~を正す」 **02 手違[てちが]い** 予定したとおりに事が運ばないこと。「~が生じる」「私どもの〜でご迷惑をおかけしました」 **03 ミステーク** ちょっとした間違い。「『おお、これは~』と、ちょいと彼はおどけて言った」mistake **04 過[あやま]ち** 道徳的・社会的に間違った行為。「~を犯す」「~を改める」 **05 過誤[かご]** 誤りや過ち。「~を犯す」「~に陥る」 **06 過失[かしつ]** 不注意などによる過ちや失敗。「裁判所は運転手の全面的~を認めた」「~は認められないとした」▷~致死・~傷害・~責任 **07 大過[たいか]** 大きな過ちや失敗。「今日までのなく職務を果たすことができましたのも、ひとえに皆様方のおかげでございます」◇「大過無く」の形で用いられることが多い。 **08 小過[しょうか]** 小さな過ちや失敗。「~を許す」 **09 誤謬[ごびゅう]** ①誤りや間違い。「~を犯す」▷流行~・時代~②認知や認識上の誤り。▷時 **10 取[と]り違[ちが]え** 間違って理解すること。「意味の~」 **11 誤解[ごかい]** 間違って別の意味に理解すること。「~を招く」「~をとく」「〜のないように話すしかない」 **12 誤謬[ごびゅう]** 思考上の誤り。「~を正す」 **13 錯誤[さくご]** 誤った考え。「~に満ちた報告」 ●とが・非 → 3900責めるh●とがめられるべきこと ▶罪過 → 3801犯すh●罪 ●言い誤り **14 言[い]い誤[あやま]り** 間違って言うこと。「~を正す」 **15 言[い]い違[ちが]い** 言うつもりでいたことと違ったことを言うこと。「うっかり〜をする」「緊張したせいか、〜ばかりした」 **16 言[い]い間[ま]違[ちが]い** 「言い違い」の、より一般的な言い方。「あわててしゃべれば〜は減るものだ」 **17 言[い]い損[そこ]ない** 正しい言い方は知っているのに、うっかりして間違って言うこと。「~を気にする」◇くだけた言い方。 ●聞き誤り **18 聞[き]き誤[あやま]り** 相手の言うことを間違って聞くこと。「注意が散漫で〜が多い」 **19 聞[き]き違[ちが]い** 実際とは違って聞くこと。「~をしてかっかとしている」 **20 聞[き]き間[ま]違[ちが]い** 「聞き違い」の、より一般的な言い方。「耳が遠いせいか、年をとってから〜ばかりするのだ」 **21 聞[き]き損[そこ]ない** 聞き違えること。「大事なことなので〜があってはならない」◇くだけた言い方。 ●書き誤り **22 書[か]き誤[あやま]り** 間違って書くこと。「~が多いので書き直してください」 **23 書[か]き違[ちが]い** 実際とは違って書くこと。「宛名の~」 **24 書[か]き間[ま]違[ちが]い** 「書き違い」の、より一般的な言い方。「他人の名前の〜には気をつけよう」 **25 書[か]き損[そこ]ない** うまく書けずに、紙などをむだにして、書けないで終わること。「~の手紙を捨てる」◇くだけた言い方。 **26 書[か]き損[そん]じ** うまく書けずに、紙などをむだにすること。「~の原稿用紙が、机のまわりに散らばっている」 ●読み誤り **27 読[よ]み誤[あやま]り** 間違えて読むこと。「児童の~を正す」 **28 読[よ]み違[ちが]い** ①間違えて読むこと。「人名の〜」②状況の判断などを間違えること。「革新政党が大幅に議席を増やすと思っていたが、とんだ〜だった」 **29 読[よ]み間[ま]違[ちが]い** 「読み違い」の、より一般的な言い方。「あるアナウンサーの『1日中、山道を・・・』は『旧中山道を・・・』の〜だったらしい」「投票率の~」 **30 読[よ]み損[そこ]ない** 間違って読むこと。「せりふの~」◇くだけた言い方。 ●見誤り **31 見誤[みあやま]り** ある物事を間違って別のものと見ること。「審判の~に抗議が殺到した」 <248> **32 見違[みちが]える** あるものを違ったものに見ること。「数字の6と8は~ほど似ている」 **33 見間違[みまちが]い** 「見違い」の、より一般的な言い方。「死んだはずの友達を見かけたと思ったが、やはり~だったようだ」 **34 見損[みそこ]ない** 間違って見ること。「人間だれでもたまには〜をする」◇くだけた言い方。 **35 僻目[ひがめ]** 「見誤り」の古めかしい言い方。「決着がついたと見たのは〜か」 ●考え違い **36 考[かんが]え違[ちが]い** 間違った考えをもつこと。「〜もはなはだしい」 **37 心得違[こころえちが]い** してはいけないような間違った考えを持つこと。「家出をするなんて~だ」 **38 見当違[けんとうちが]い** ①どこにあるのか、方角などが違っていること。「おとといの方角を探す」②だいたいこういうことだろうという考えなどが間違っていること。「君の推測は、まったくの〜だ」「〜の批判」「〜の要求」◆「見当外れ」ともいう。 **39 御門違[おかどちが]い** 目標や目指す方向などが間違っていること。「私の責任を追及するのは~だ」◇家を間違えることから。 **40 見込[みこ]み違[ちが]い** 見込みと違う(よくない)結果になること。「彼があんな無責任な男だったとは・・・。私の〜だった」「利用者数が予想の半分以下というのは〜もはなはだしい」◇「見込み外れ」ともいう。 **41 誤算[ごさん]** 予想・予測などを誤ること。「彼らは自分の味方につくものと~をしていた」「彼の活躍はうれしい〜だ」 ●誤植 **42 誤植[ごしょく]** 印刷で、文字を間違って組むこと。「~のない本はない」 **43 ミスプリント** 「誤植」の洋語的表現。「~が多いマニュアル」misprint **44 ミスプリ** 「ミスプリント」の略。 ●誤用 → 5400使うh●使い方 ▶時代錯誤 → 8800古いh●前時代的なこと ●ミスキャスト → 4207割り当てるh ## k 名詞の類:モノ **00 書[か]き損[そん]じ** うっかり書いたり書き損じたりして、不用になった便箋や原稿用紙。「これは全部~だ」 **01 反故[ほご]** 書いたり書き損じたりして、不用になった紙。「年賀状を数枚〜にした」「反古」とも書く。 **02 破[やぶ]れ** 印刷の過程で、刷りそこなった紙。▷~紙 **03 裏紙[うらがみ]** 片面がすでに印刷してある紙や、複写しそこなった用紙で、その裏が使用できる紙。「~をメモ用紙にする」 ▶誤字 → 2201書くn●不適当な字 ▶誤脱 △ 6101抜けるk <249> # 16 調べる・数える(調査・確認) # 1600 調べる ## a 動詞の類 ## ●調べる 00 **調[しら]べる** 知りたいこと、わからないことなどをはっきりさせるために、自分の目で見たり、人にたずねたりする。「電話帳で電話番号を〜」「火災の原因を〜」 01 **調[ちょう]査[さ]する** 組織的に、しばしば大がかりに、詳しく調べること。「野鳥の生態を〜する」「人口動態の〜」 ▷〜員・再〜・面接〜・電話〜・予備〜・追跡〜・市場〜・国勢〜・学術〜・世論〜 02 **リサーチ**[research] 「調査」の洋語的表現。「海外市場の動向を〜する」 03 **見[み]る** 判断を下したりするために調べる。「エンジンの調子が悪いんだ。ちょっと見てくれないか」 04 **引[ひ]く** 辞書などで調べる。「辞書を〜習慣をつける」 05 **当[あ]たる** 関係のある人などに問い合わせをして確かめる。「関係者を〜」「辞書を〜」◇「関係者(辞書)に当たる」ともいうが、この場合は「(調べるために)会う、接触する」の意になる。 06 **取[しゅ]材[ざい]する** 新聞・雑誌の記事や放送番組・作品などをつくったり、必要な情報を得るために、その物事にかかわりのある人やその方面に詳しい人などに話を聞いたり、場所や物を撮影するなどして材料を集めること。「台風の被害状況を〜するために、九州に行った」 ▷〜班・〜先 07 **調[しら]べ抜[ぬ]く** 最後まで徹底的に調べる。「ひとりで全部の資料を〜」 08 **分[ぶん]析[せき]する** 物事を細かく分けて調べ、その組み立てなどを明らかにすること。「〜結果に基づいて予測を立てる」「データを〜」▷〜結果・自己〜 09 **解[かい]析[せき]する** 複雑な物事を分析して、その本質を論理的に明らかにすること。「データを〜する」 10 **照[しょう]査[さ]する** 図照合しながら調べること。「書類に不備がないか〜しています」 11 **考[こう]査[さ]する** 内容・性格・能力などに問題がないかどうかを調べ考えること。「放送番組やコマーシャルの内容を〜する」 ▷人物〜 12 **考[こう]証[しょう]する** 古い時代の風俗や習慣などについて、実際のありさまがどうであったかを、証拠となる品や文献に基づいて調べ明らかにすること。「その時代の風俗を〜する」▷時代〜 13 **審[しん]査[さ]する** 人や物事について、合否を決めたり順位をつけたりするために詳しく調べること。「応募作品を〜する」「施設が安全基準に合致しているか〜する」 ▷〜員・〜基準・〜請求・資格〜 14 **再[さい]審[しん]査[さ]する** 同じことについてもう一度審査すること。「〜をしてもらう」 15 **再[さい]審[しん]する** 審査し直すこと。「資格を〜する」 16 **開[かい]札[さつ]する** 入札や投票などで箱を開いて結果を調べること。「入札終了後、直ちに〜する」 17 **吟[ぎん]味[み]する** 内容や品質などに不十分なところがないか、詳しく調べること。「材料を十分〜する」 18 **再[さい]吟[ぎん]味[み]する** もう一度吟味すること。「~してみる価値はある」 ## ●穿鑿する → 4500探すa●ほじる ## ●ただす → 1922問うa●ただす ## ●捜査する 19 **捜[そう]査[さ]する** 犯罪の事実を明らかにするため、証拠を集めたり犯人を捜したりして調べること。「殺人事件を〜する」「〜が打ち切られる」 ▷〜員・〜当局・〜班・特別〜 20 **検[けん]査[さ]する** 文間違ったことや不正などについて細かく調べること。「当局に事件を〜させる」 ▷〜官 21 **洗[あら]う** 疑わしい人物や不明の事件について調べる。「容疑者の周辺を〜」 22 **洗[あら]い出[だ]す** 調査などをして、隠れた事実を調べて表面に出す。「犯行の動機を知りたいんだ。至急、あの男の身元を洗い出してくれ」 23 **洗[あら]い上[あ]げる** 調査などをして、関係する事柄を、残すところなく徹底的に調べる。「容疑者の身辺を〜」 24 **洗[あら]い直[なお]す** 調査してわかったことをもとにして、もう一度改めて調べる。「振り出しに戻って、徹底的に事件を〜必要がある」「問題点を〜」 ## ●取り調べる 25 **取[と]り調[しら]べる** 警察や検察が犯罪者などの身柄を拘束して調べる。「容疑者を〜」 26 **詮[せん]議[ぎ]する** 図罪人を取り調べること。「謀反人を〜する」の古い言い方。 27 **検[けん]証[しょう]する** 犯罪などの事実について明らかにするために、事件の現場を直接調べること。「殺人現場を〜する」▷現場〜 28 **実[じっ]地[ち]検[けん]証[しょう]する** 裁判所が事件や事故の現場におもむいて実地に検証すること。「殺人事件の〜を行う」 29 **検[けん]分[ぶん]する** 実際に立ち会って調べること。「事業の実際を〜する」 → 実地〜 ◇「見分」とも書く。 30 **実[じっ]況[きょう]検[けん]分[ぶん]する** 裁判所や警察が、事件や事故の現場の状況を調べること。「轢き逃げ事件の〜が行われた」 31 **検[けん]視[し]する** 事件や事故で死んだ人の死体について、現場の状況などを詳しく調べること。「検事が事件の現場を〜する」◇「検死」の意に用いることもある。 32 **検[けん]死[し]する** 死体、特に変死人の死体の解剖などについて死因などを詳しく調べること。 <250> # 調べる1600a 33 **検[けん]屍[し]する** 「検死」の古い言い方。「変死体を〜する」◇「検屍」とも書く。 34 **解[かい]剖[ぼう]する** 生物体を切り開いて、その構造や状態、あるいは病原や死因などを調べること。「死因に不審なところがあるため〜する」▷〜学・病理〜・法医〜・司法〜 35 **腑[ふ]分[わ]け** 解剖。「医学生が検体を〜する」◇江戸時代の医学用語。 36 **剖[ぼう]検[けん]する** 図医学で、病死者や変死者を解剖して死因を調べること。「〜の結果、毒物死と判明した」 ## ●審理する 37 **審[しん]理[り]する** 裁判所が訴訟事件に関して必要な取り調べをすること。「事件を〜する」▷口頭〜・書面〜 38 **再[さい]審[しん]する** すでに終了した裁判について、裁判所が審理をやり直すこと。「〜で無罪を勝ちとる」◇確定判決に重大な誤りがあったと判明した場合などに認められる。 39 **対[たい]審[しん]する** 裁判の審理方法の一つで、訴訟に関して対立する当事者同士の主張を裁判官の前で闘わせること。「裁判の〜と判決は公開法廷にて行われる」 ## ●審判する → 1702裁くa●裁く ## ●あらかじめ調べる 40 **下[した]調[しら]べする** 授業や発表、ある行動などに備えて、前もって調べておくこと。「十分に〜してから旅行することにしている」「講義の〜に徹夜する」 41 **下[した]検[けん]分[ぶん]する** あらかじめ現地へ行って、場所の様子などを調べること。「開催地を〜する」 42 **下[した]見[み]する** (催し物などの)会場などをあらかじめ見て調べておくこと。「会場を〜する」「下検分」とほぼ同義だが、「下見」のほうが意味が広く、学校の予習の場合などにも用いる。 43 **毒[どく]味[み]する** 地位の高い人に供する食事を側に仕える者が試食して毒の有無を確かめること。▷〜役◇「味」はあて字。「毒見」とも書く。 44 **打[だ]診[しん]する** 交渉などに先がけて、人の考えや相手方の意向を〜する」「委員長就任を〜する」 ## ●味見する △ 0300食べるa●試食する ## ●探る 45 **探[さぐ]る** いろいろな方法で、見えないものを調べて、おもに断片的あるいは間接的な情報を手掛かりにして調べる。「消息を〜」「真相を〜」「ライバル社の内情を〜」 46 **探[たん]査[さ]する** 地下の状況や、未知の土地などを探り調べること。「地下資源を〜する」「火星を〜する」 ▷〜衛星・宇宙〜機 47 **探[たん]検[けん]する** 危険を冒して未知の場所に出かけて行き、調べたり探したりすること。「南極大陸を犬ぞりで〜する」 ▷〜家・〜記・〜隊◇「探険」とも書く。 ## ●探偵する → 4500探すa●探る ## ●視察する 48 **視[し]察[さつ]する** 実際にその地へ出かけ、実際に目で見て調べること。「台風の被害状況を〜する」「海外を〜する」 ▷〜団 49 **巡[じゅん]察[さつ]する** 図巡回しながら視察すること。「各地の支所を〜する」 50 **巡[じゅん]検[けん]する** 様子を調べるためにいろいろなところを回ること。「藩主が領内を〜する」 51 **巡[じゅん]見[けん]する** 各地の事情を見回ること。「西の諸国を〜する」 ## ●観察する 52 **観[かん]察[さつ]する** 物事の状態や変化などをありのままに詳しく見て調べること。「星の動きを〜する」 ▷〜記録・〜日記・〜眼・自然〜 53 **観[かん]ずる** □静かに観察する。「世相を〜」◇「観じる」ともいう。 54 **内[ない]観[かん]する** 自分の心の中の思いや動きを観察すること。「自己を〜する」 ▷〜法 55 **観[かん]照[しょう]する** 図静かな心で物事の本質を見すえること。「人生を〜する」 ## ●診察する 56 **診[しん]察[さつ]する** 病状などを知るために医師が患者の身体を調べること。「患者を〜する」▷〜室 57 **診[み]る** 「診察」の、より口語的な言い方。「医者に診てもらう」 58 **診[しん]断[だん]する** 診察や検査の結果を判断して病名を判断すること。「彼女の子供は急性気管支炎と〜された」「名医の〜を仰ぐ」「最終的な〜を下す」 ▷〜書・健康〜◇「景気を診断する」のように、比喩的に、状況をよく調べ、ある物事についての可否や将来性などを判断することにもいう。 59 **診[しん]療[りょう]する** 医師が患者を診断して治療すること。「〜を拒否する」「往診を〜してもらう」▷〜時間・〜所・〜報酬 60 **問[もん]診[しん]する** 医師が患者に病歴や健康状態などを質問することにより診察すること。「〜するにもテクニックを必要とする」▷〜表・〜書 61 **触[しょく]診[しん]する** 医師がてのひらや指先などで患部に触れることにより診察すること。「腹部を〜する」 62 **脈[みゃく]を取[と]る** 脈拍を調べて病状を診る。「ちょっと脈をとってみましょう」 63 **内[ない]診[しん]する** ①医師が女性生殖器や直腸などに指を入れて診察すること。「産婦人科の医師が〜する」②開業医が自宅で患者を診ること。「月水金のみ〜する」→往診 64 **指[し]診[しん]する** 直腸などに指を入れて触って診察すること。「直腸を〜する」 ▷ 直腸〜・肛門〜 65 **聴[ちょう]診[しん]する** 医師が心臓の鼓動や呼吸など患者の体内の音を聴きとることにより診察すること。「患者の胸に耳を当てて〜する」 ▷〜器 66 **視[し]診[しん]する** 医師が患部の状態などを、直接または間接に目で見ることにより診察すること。「内視鏡を使って直腸を〜する」 67 **打[だ]診[しん]する** 指や器具などで身体の表面を軽くたたき、その音から内臓の状態などを診察すること。「まず胸部を〜する」 68 **回[かい]診[しん]する** 病院で医師が病室を回って診察すること。 <251> # 調べる1600b~h 69 **往[おう]診[しん]する** 医師が患者の家を訪れて診察すること。「最近は〜してくれる医者が少ない」 ▷ 在宅診、内診 70 **来[らい]診[しん]する** 医師が患者の家に来て診察すること。「〜してくれるよう医師に頼む」 71 **宅[たく]診[しん]する** 医師が自分の家で患者を診察すること。「午前中は〜し、午後は往診をする」 ▷ 往診 72 **予[よ]診[しん]する** 比較的大きな病院などで、本格的な診察に先立って、別の医師が患者の病歴や病状などをあらかじめ診察すること。「〜して、だいたいの見当をつける」 ▷〜表 73 **代[だい]診[しん]する** 担当の医師に代わって、別の医師が患者を診察すること。「若い医師が〜する」 ## ●誤診する → 1513誤るa●誤る # b 動詞の類 ## ●改める 00 **改[あらた]める** 本物であるかどうかなどを確かめるために見て調べる。「警備員が身分証明書を〜」「車掌が切符を〜」◇「検める」とも書く。 01 **改[かい]札[さつ]する** 駅の出入り口で、(駅員が)乗降客の切符をあらためること。「小さな駅には〜する駅員がいない」 ▷〜係・〜口・自動〜 02 **検[けん]札[さつ]する** 列車内で、車掌が乗客の切符をあらためること。「車掌が〜して回る」 ▷車内〜 03 **検[けん]針[しん]する** 電気・ガス・水道の使用量を知るために、メーターの数値をあらためること。「ガス会社は月に一度〜に来る」 04 **検[けん]閲[えつ]する** 文書など書かれたものを読んでしっかりと調べる。「書を〜」 05 **校[こう]閲[えつ]する** 原稿などの誤りや不備な点を調べ訂正すること。「原稿を〜する」 ▷〜係・〜者・〜部 06 **閲[えつ]する** □調べあらためること。特に公権力が出版物・映画・貨物・郵便物などの内容に不都合なところがないかどうか強制的に調べること。「役所に提出する書類を〜する」 ▷〜制度◇日本国憲法ではこれを禁止している。 07 **査[さ]閲[えつ]する** □実地に調べあらためること。特に、昔、学校で軍事教練の成果を検閲したこと。「教練を〜する」 ▷〜官 08 **観[かん]閲[えつ]する** □軍隊を検閲すること。「司令官が部隊を〜する」 09 **閲[えっ]兵[ぺい]する** 元首や司令官などが、軍隊を整列させて検閲すること。「大統領が民兵を〜する」▷〜式 ## ●検査する 10 **検[けん]査[さ]する** 決められた基準に合っているか、欠陥や欠陥がないかなどを調べること。「製品を入念に〜する」▷知能〜・適性〜・身体〜・立ち入り〜・抜き打ち〜・尿〜・眼底〜・血液〜・喀痰〜・臨床〜 11 **点[てん]検[けん]する** 不備なところがないか、一つ一つについて調べること。「エンジンを〜する」 ▷総〜 12 **チェック**[check] あるものの存在や故障の有無などを点検・検査すること。「コンピューターで間違いを〜する」 ▷〜ポイント・〜リスト 13 **クロスチェック**[cross-check] 調査結果が正しいかどうかを、他のデータと照合しながら調べること。「安全のためにデータを〜する」 14 **ボディーチェック** 空港などで、危険物を持っていないか、身体に触って調べること。◇和製洋語。英語では「セキュリティーチェック (security check)」あるいは「ボディーサーチ(body search)」という。 15 **再[さい]検[けん]査[さ]する** 一度、検査したことをもう一度検査すること。「来週、肝機能を〜します」 16 **再[さい]検[けん]討[とう]する** もう一度検査・検討すること。「レントゲン写真を〜してください」 17 **精[せい]査[さ]する** 詳しく検査すること。「事情を〜する」 18 **鑑[かん]査[さ]する** 専門家が作品の真贋や出来ばえなどを見分け、検査すること。「出品された絵画を〜する」 19 **監[かん]査[さ]する** 仕事のやり方や予算の執行状況などを、大局的な立場から監督・検査すること。「抜き打ちに支店の経理を〜する」「〜に立ち会う」 ▷会計〜・業務〜・〜役 20 **試[し]査[さ]する** 文会計監査で、会計処理全体の妥当性を確かめるために、処理の一部を取り出して検査すること。「〜の範囲を決定する」 21 **査[さ]察[さつ]する** □業務内容などを詳しく検査し監督すること。「行政を厳しく〜する」 22 **査[さ]察[さつ]する** 文政府・軍・役所などが、実地に検査・視察すること。「軍縮の実施状況を〜する」 ▷核〜(核兵器保持の有無を査察すること)・空中〜・現地〜 23 **臨[りん]検[けん]する** 公務員が、その職務を執行するために、船や店などを臨時に検査すること。「入港した船を〜する」 24 **実[じっ]検[けん]する** 本物かどうかを実地に検査すること。「質入れされた品を〜する」 25 **巡[じゅん]検[けん]する** 図巡回しながら検査すること。「工場内を〜する」 26 **検[けん]車[しゃ]する** 車両に故障がないかどうか検査すること。「〜ずみの車両」▷〜係 27 **検[けん]地[ち]する** 年貢の取り立てなどの目的で田畑を測量・調査すること。◇豊臣秀吉が天正10(1582)年に初めて全国的な検地を行った。これを「古検」といい、「太閤検地」とも呼ばれる。それ以降の検地は「新検」という。 28 **棚[たな]卸[おろ]しする** 商店などで商品の在庫について、帳簿と照らし合わせたりして検査すること。「〜するときのバーゲンがねらい目だ」◇「店卸し」とも書く。「棚から商品を下ろす」の意。転じて人の欠点を一つ一つあげて非難する意にも使う。 29 **検[けん]診[しん]する** 健康状態を知るために医療診断をすること。「全児童を〜する」 ▷ 胃部〜・集団〜 30 **検[けん]尿[にょう]する** 尿を採り、その中の糖分や、病原菌・たんぱく・糖などの有無を検査すること。「健康診断で〜する」 31 **検[けん]便[べん]する** 大便を採り、病原菌・寄生虫・腸内からの出血の有無などを検査すること。「〜しますから、この容器に入れてください」 32 **検[けん]眼[がん]する** 視力の程度を検査すること。「眼鏡をつくるために〜する」 <252> # 調べる1600b~h 33 **検[けん]疫[えき]する** 外国から伝染病などが入ってくるのを防ぐため、港や空港で旅客を検診したり積み荷を検査したりすること。「港で輸入米を〜する」 ▷〜官・〜船・〜法・〜伝染病 ## ●検定する → 1801見分けるa●判定する # d 形容動詞の類 00 **無[む]鑑[かん]査[さ]** 審査・検査の必要がなく、承認を受けることなしに展覧会への出品が認められている様子。「日展に〜で出品できる画家」 ▷〜会員 ## ●無作為な → 1701選ぶd # f 副詞の類 00 **首[くび]っ引[ぴ]きで** 絶えずそばに置いて、調べたり参照したりしながら何かをする様子。「辞書と〜原書を読んだ」「マニュアルと〜パソコンを操作する」 # h 名詞の類:コト・サマ 00 **調[しら]べ** 調べること。「〜を進める」「〜が終わる」 01 **取[と]り調[しら]べ** 警察官などが、犯罪の容疑者を拘束して調べること。「警察の〜を受ける」 ▷〜室 02 **証[しょう]拠[こ]調[しら]べ** 裁判で、裁判所が事件に関する証拠を調べること。「判事が〜をする」 03 **国[こく]民[みん]審[しん]査[さ]** 国民が直接に国の制度や公務員などを審査すること。日本では、最高裁判所の裁判官が適任か否かについて総選挙の際に国民審査を行っている。 04 **継[けい]続[ぞく]審[しん]査[さ]** 国会の議案審議で、案件を次の会期に継続して審査すること。 ## ●調査の種類 05 **アンケート**[enquête] 同じ質問を大勢の人に行い、回答や意見を求める方式の調査。「〜に答える」「〜をとる」 06 **全[ぜん]数[すう]調[ちょう]査[さ]** 国勢調査など、調査対象の一部でなく、全部について行う調査。 07 **標[ひょう]本[ほん]調[ちょう]査[さ]** 全体を調査するかわりに、一部だけを無作為に抜き出して行う調査。◇調査の結果から全体の結果を推定する。 08 **サンプリング調[ちょう]査[さ]** 「標本調査」の洋語的表現。「サンプリング(sampling)」は、検査のために見本を抜き出すこと。 09 **パネル調[ちょう]査[さ]** 任意に選んだ特定の集団を調査対象にして、一定期間、同一方法で定期的に行う調査。「大衆の購買行動を知るために〜をする」 ◇「パネル (panel)」は一般的には、羽目板やカンバス代わりにする画板のことだが、調査対象とする集団の名簿も「パネル」と呼ぶ。 10 **本[ほん]調[ちょう]査[さ]** 予備調査のあとで、本格的に、あるいは決定版として行う調査。 ⇔ 予備調査 11 **予[よ]備[び]調[ちょう]査[さ]** 本調査で用いる調査方法の適切性を調べるなどの目的で、本調査の前に準備として行う調査。「〜の結果を見て質問項目を変更する」 ⇔ 本調査 12 **追[つい]跡[せき]調[ちょう]査[さ]** 前に調査したことについて、その後の変化が生じているかを知るために、通常同じ調査相手を対象に継続的に行う調査。「〜の結果、ほとんどの人が意見を変えていることがわかった」 ## ●目的別の調査 13 **市[し]場[じょう]調[ちょう]査[さ]** 企業が製品の売り上げの増進、市場の動向や新製品の開発に関する情報を得るため、消費者の意向などを調べる調査。 14 **マーケティングリサーチ**[marketing research] 「市場調査」の洋語的表現。◇「マーケットリサーチ (market research)」「マーケティングサーベイ (marketing survey)」ともいう。 15 **国[こく]勢[せい]調[ちょう]査[さ]** 国が国の行政の基礎資料とするために、国が全国民を対象にして、5年ごとに行っている人口動態に関する調査。 16 **センサス**[census] 「国勢調査」の洋語的表現。②工業・農業など、一定範囲の社会集団全体を対象として行う統計調査。▷漁業〜・農林業〜 17 **家[か]計[けい]調[ちょう]査[さ]** 国民の生活水準を定めるための基礎資料とする目的で、国が行っている調査。 18 **学[がく]術[じゅつ]調[ちょう]査[さ]** 学問的・技術的観点に立って行う調査。「遺跡の〜」 19 **信[しん]用[よう]調[ちょう]査[さ]** 融資や業務提携などの資料とするため、企業や個人の財政状態、支払い能力など、おもに経済面での信用度に関して行う調査。「取引先の〜をする」 20 **出[で]口[ぐち]調[ちょう]査[さ]** 選挙の開票速報の参考とするために、投票所から投票をすませて出てきた人に、票を入れた候補者・政党をたずねて集計する調査。 21 **世[よ]論[ろん]調[ちょう]査[さ]** 社会や政治の問題などについて、国民世論の動向を知るために行う大規模な標本調査。「国民の外交意識に関する〜」◇「せろんちょうさ」ともいう。「輿論調査」とも書く。「世」は「輿」の代用漢字。 ## ●各種の捜査 22 **おとり捜[そう]査[さ]** おとりを使って犯人が罪を犯すのを待って逮捕に持ち込む捜査方法。「警官がポン引きに変装して〜をする」 23 **強[きょう]制[せい]捜[そう]査[さ]** 刑事訴訟法などの規定により強制的に行われる捜査。「地検特捜部は〜に踏み切った」 24 **初[しょ]動[どう]捜[そう]査[さ]** 事件発生の初期に、犯行現場中心に行われる捜査。「〜が不十分だった」 25 **公[こう]開[かい]捜[そう]査[さ]** 世間一般の人々の協力を得るために、容疑者の顔写真など、犯人に関する情報を公開して行われる捜査。「誘拐事件は〜に切り替えられた」 ## ●診察・診断 26 **健[けん]康[こう]診[しん]断[だん]** 病気を予防する目的で、各種の検査を総合的に行い、その結果に基づいて医師が診断を下すこと。「会社の秋の定期〜で糖尿病が見つかった」 27 **健[けん]診[しん]** 「健康診断」の略。▷定期〜 28 **人[にん]間[げん]ドック** おもに成人病を早期に発見するために(短期間入院して)受ける、精密な健康診断。「1泊2日の〜に入る」◇「ドック(dock)」は「船の修理などに使う大きな設備」の意。 <253> # 調べる1600h~k 29 **初[しょ]診[しん]** その人が、その病院や医院で診察を受けるのが初めてであること。「〜の方は保険証を窓口に出してください」 ▷〜料 30 **再[さい]診[しん]** その人が、その病院や医院で診察を受けるのが2度目以降であること。 31 **急[きゅう]診[しん]** 急いで診察すること。「夜間の〜を受け付けてくれる病院をさがす」 ## ●各種の検査 32 **知[ち]能[のう]検[けん]査[さ]** 一定の方法を用いて知能の程度を測定する検査。 33 **性[せい]格[かく]検[けん]査[さ]** 情緒や性向など、人の性格を知るために行う検査。 34 **適[てき]性[せい]検[けん]査[さ]** 職業や学業への適性を調べるために行う検査。 ▷ 職業〜・進学〜 35 **クレペリン検[けん]査[さ]** 単純な1桁のたし算を一定時間行い、その結果から適性や性格を判定する検査。◇「クレペリンテスト」ともいう。ドイツの精神医学者エミール=クレペリン(Emil Kraepelin)の考案による。 36 **心[しん]理[り]検[けん]査[さ]** 知能検査や性格検査など、人の心理的特性を知るために行う各種検査の総称。 37 **身[しん]体[たい]検[けん]査[さ]** 学校などで定期的に行われる、身体の発育状態や病気の有無などを調べるための検査。 38 **徴[ちょう]兵[へい]検[けん]査[さ]** 兵役に服する資格を確かめるために行われる、身体検査などの検査。 39 **非[ひ]破[は]壊[かい]検[けん]査[さ]** 構造物や部材の傷などの検査で、X線・磁気・超音波・染色などを利用し、対象を破壊することなしに行う検査。◇「無破壊検査」ともいう。 40 **車[しゃ]検[けん]** 車両の安全性を確かめるために、道路運送車両法によって義務づけられている自動車の定期検査。▷〜証 41 **立[た]ち入[い]り検[けん]査[さ]** 行政機関の命令により、公務員が事務所や工場などに立ち入って行う検査。「独禁法違反の疑いで〜を受ける」 42 **抜[ぬ]き取[と]り検[けん]査[さ]** 製品の性能・品質などについて、全部ではなく一部の製品のみを抜き取って行う検査。 # k 名詞の類:モノ 00 **検[けん]体[たい]** 医学などで、検査や分析の対象となる物。「血液や尿を〜として用いる」 ## ●調書 → 2200記すm●調査の記録 ## ●興信録 → 2200記すk●記録 ## ●辞書・辞典 01 **辞[じ]書[しょ]** 語彙の構成要素である、語・慣用句・ことわざなどの、読み・表記・意味・用法などについて、一定の配列原理にしたがって、まとめて示すもの。「〜を引くのはほとんど表記を確かめるためだったが、今度の〜はつい中身まで読んでしまう」◇一般に書物の形をとるが、電子化した媒体で提供されることもある。また、人がそれぞれ頭の中にもっていると考えられる語彙に関する知識の総体を比喩的に「(脳内)辞書」ということがある。 02 **辞[じ]典[てん]** (書物の形式の)辞書。「〜で言葉の意味を調べる」 ▷ 大〜・ことわざ〜・語源〜・用語〜・実用〜 ◇「辞書」よりも、やややかたい言い方。「辞典」が「国語辞典」「英和辞典」「漢和辞典」のように「○○辞典」の形で多く用いられるのに対して、「辞書」は「○○辞書」の形ではあまり用いられない。 03 **逆[ぎゃく]引[び]き辞[じ]典[てん]** 語の末尾の文字から引けるように配列した辞典。 04 **字[じ]典[てん]** 漢字を一定の規則で配列し、発音・意味・字源・用法などを説明した書物。▷漢字〜 05 **字[じ]書[しょ]** 「字典」の、より口語的な言い方。▷〜引き・漢字〜 06 **字[じ]引[び]き** 「辞書」「字書」の、より口語的な、やや古風な言い方。「長年使い込んだ〜がいちばん使いやすい」 ▷生き〜 07 **事[じ]典[てん]** 言葉の意味ではなく、言葉が指し示すいろいろな事柄についての情報を、一定の規則で配列し、説明した書物。「スペインの首都を〜で調べる」 ▷地名〜・実用〜◇「辞典」と「事典」の使い分けは明確ではなく、たとえば「人名辞典」「人名事典」などは両方用いられている。 08 **百[ひゃっ]科[か]事[じ]典[てん]** あらゆる分野の事柄についての知識や情報を収めて、項目別に分類・配列して解説した書物。ふつう、数巻以上からなる大部なものをいう。◇「百科全書」ともいうが、「百科事典」のほうが一般的で、より口語的。 ## ●辞典を区別するための言い方 09 **言[こと]葉[ば]典[てん]** 俗「辞典」の、「事典」「字典」と区別するための言い方。「君が言ってる『じてん』は『ことてん』ではなくて『ことばてん』だよ」◇ふつう口頭で用いられる言葉であるので、表記されることはあまりない。 10 **文[も]字[じ]典[てん]** 俗「字典」の、「辞典」「事典」と区別するための言い方。◇ふつう口頭で用いられる言葉であるので、表記されることはあまりない。 11 **事[こと]典[てん]** 俗「事典」の、「辞典」「字典」と区別するための言い方。◇ふつう口頭で用いられる言葉であるので、表記されることはあまりない。 ## ●おもな辞典の種類 12 **国[こく]語[ご]辞[じ]典[てん]** 日本語の語を五十音順に配列し、読み・表記・意味・用例などを示した辞典。◇小型辞典ではふつう現代語のみを収録しているが、大型辞典では古語まで収録しているものがある。 13 **古[こ]語[ご]辞[じ]典[てん]** 現代ではあまり用いられていない昔の日本語を五十音順に配列し、表記・意味・用例などを示した辞典。 14 **漢[かん]和[わ]辞[じ]典[てん]** 漢字を部首の画数順などに配列し、漢字の読みや意味、およびその漢字ではじまる漢語の読み・表記・意味などを示した辞典。◇「漢和字典」とも書く。 15 **類[るい]語[ご]辞[じ]典[てん]** 意味の似た言葉を、ある考え方に基づいて分類・配列し、表記・意味・用例などを示した辞典。◇「類義語辞典」ともいう。分類・配列のしかたは、各辞典の編集方針によりさまざまである。 16 **シソーラス**[thesaurus] ある言語の語彙を網羅し、それらを意味あるいは意味の類似性ないしは意味を基準として分類し、配列したもの。◇英語についてロジェ(Roget)という人物がつくったものが最初で、それは、意味・用法は記されず、語が分類枠にしたがって配列されただけの「語彙表」ともいうべきものであった。この意味での「シソーラス」の、日本語についてまとまったものは『分類語彙表』があるだけである。なお、「シソーラス」は、情報検索の分野では、コンピューター上で利用される、類語を記した表のことをいう。 <254> # 調べる1600k~u 17 **英[えい]和[わ]辞[じ]典[てん]** 英語の語をアルファベット順に配列し、発音記号、日本語での意味記述、用例などを示した辞典。 ⇔ 和英辞典 ◇外国語を調べる辞典は、フランス語の場合は「仏和辞典」、ドイツ語は「独和辞典」、中国語は「中日辞典」、韓国語は「韓日辞典」などのように、その言語名を漢字1字で表すことが一般的である場合は「○+和辞典」の形か「○+日辞典」の形で、そうでない場合は「ギリシャ語辞典」「タイ語辞典」などのように表現されることが多い。 18 **和[わ]英[えい]辞[じ]典[てん]** 日本語の言葉を五十音順に配列し、その日本語に相当する英語の言葉およびその言葉の用例などをアルファベットで示した辞典。 ⇔ 英和辞典 ◇他の外国語は「英和辞典」の場合と同様に、「和仏辞典」「和独辞典」「日中辞典」「日韓辞典」などの形か、「日本語ペルシャ語辞典」などの形で表現されることが多い。単に「○○辞典」として「外国語→日本語」「日本語→外国語」の両方を収録している場合もある。 19 **英[えい]英[えい]辞[じ]典[てん]** 英語の言葉をアルファベット順に配列し、英語で解説してある辞典。 ## ●図鑑・地図 → 2203表すm●図鑑●地図 # S 名詞の類:ヒト ## ●調べる人 00 **調[ちょう]査[さ]員[いん]** 調査に当たる人。「〜を委嘱する」 01 **調[ちょう]査[さ]官[かん]** 裁判所などで調査を専門に行うことを任務とする国家公務員。「家裁の〜」 02 **リサーチャー**[searcher] 「調査員」の洋語的表現。 03 **審[しん]査[さ]員[いん]** 審査する人。「10人の〜の投票によって受賞者が決まる」 04 **主[しゅ]査[さ]** 主となって審査する人。「博士論文の〜」 05 **副[ふく]査[さ]** 主査を補佐して審査する人。「〜の教授」 06 **毒[どく]味[み]役[やく]** 毒味を任務とする人。◇「毒見役」ともいう。 ## ●捜査する人 07 **捜[そう]査[さ]員[いん]** 捜査する人。「警察当局は100人の〜を動員して捜査を進めている」 08 **捜[そう]査[さ]官[かん]** ある事柄について捜査することを任務とする公務員。▷麻薬〜 09 **G[ジー]メン** 特殊任務に従事する捜査官。▷麻薬〜「ガバメントメン(Government men)」の略。アメリカではFBI(連邦捜査局)の捜査官をいう。 ## ●探偵 → 4500探すs●探る人 ## ●刑事 → 4604つかまえるs●警察官 ## ●検察官 10 **検[けん]察[さつ]官[かん]** 検察の事務に従事する国家公務員。検察官には、検事総長、次長検事、検事長、検事、副検事の5種がある。 11 **検[けん]事[じ]** ①検察官の官名の一つ。検事長の下で、副検事の上。②「検察官」の旧称。 12 **検[けん]事[じ]正[せい]** 地方検察庁の長。◇「検事正」は官名ではなく職名。検事(①)があたる。 ## ●検査する人 13 **検[けん]査[さ]員[いん]** 検査する(資格をもっている)人。 14 **チェッカー**[checker] 照合や検査など、チェックすることを仕事にしている人。 15 **テスター**[tester] 検査や調査などをすることを専門にしている人。 16 **検[けん]査[さ]官[かん]** 何らかの対象について、検査することを任務とする国家公務員。▷会計〜 17 **検[けん]査[さ]役[やく]** 会社などで、何らかの検査をする役職にある人。 18 **監[かん]査[さ]役[やく]** 会社などで、会計や業務の監査を任務とする役職。 19 **監[かん]事[じ]** 法人の業務を監督する役の人。 20 **公[こう]認[にん]会[かい]計[けい]士[し]** 財務書類の監査や証明を職業とする(資格をもっている)人。 21 **会[かい]計[けい]士[し]** 「公認会計士」の略。 22 **査[さ]察[さつ]官[かん]** 査察することを任務とする公務員。▷国税〜 23 **検[けん]疫[えき]官[かん]** 検疫を任務とする公務員。▷空港〜・動物〜・植物〜 24 **監[かん]察[さつ]医[い]** 変死体などの死因を明らかにするために、死体を検案・解剖したりする医師。 ## ●医者 → 6703治すs # u 名詞の類:トコロ ## ●検察庁 00 **検[けん]察[さつ]庁[ちょう]** 検察官の事務を統括する役所。 01 **最[さい]高[こう]検[けん]察[さつ]庁[ちょう]** 最高裁判所に対応して設置されている、最高位に位置する検察庁。 02 **最[さい]高[こう]検[けん]** 「最高検察庁」の略。 03 **高[こう]等[とう]検[けん]察[さつ]庁[ちょう]** 高等裁判所に対応して設置されている検察庁。 04 **高[こう]検[けん]** 「高等検察庁」の略。 05 **地[ち]方[ほう]検[けん]察[さつ]庁[ちょう]** 地方裁判所および家庭裁判所に対応して各都道府県に設置されている検察庁。 06 **地[ち]検[けん]** 「地方検察庁」の略。 ## ●その他 07 **会[かい]計[けい]検[けん]査[さ]院[いん]** 国の財政について、収支決算を検査・確認したり監督したりする機関。◇憲法に基づいて設置され、内閣から独立している。 08 **捜[そう]査[さ]本[ほん]部[ぶ]** 重大な事件の発生時に所轄の警察署に設置される捜査の中心となる機関。「警視庁に誘拐事件の〜が設置された」 <255> # 計る1601a~h # 1601 計る ## a 動詞の類 00 **計[はか]る** 基準になるものを使い、時間・長さ・深さ・高さ・広さ・距離・面積・重さ・量などを数量として表す。「体温を〜」「所要時間を〜」「道幅を〜」「水深を〜」「血圧を〜」「体重を〜」「水量を〜」◇長さ・深さなどは「測る」、重さ・量は「量る」とも書く。 01 **計[けい]測[そく]する** 機械・器具を使って時間・長さ・速さ・距離・面積・重さ・量などをはかること。「スキーのジャンプの飛距離を〜する」 02 **測[そく]定[てい]する** 機械などを用いて、時間・長さ・速さ・距離・面積・重さ・かさ・速さなどを調べ、それを数値で表すこと。「距離を〜する」「体重を〜する」 ▷ 体力〜・身体〜 03 **測[そく]量[りょう]する** 機械・器具を使って土地の形状、地点・建物などの位置、面積・高さなどを調べ、数量や地図として表すこと。「建物を建てる前に土地を〜する」 ▷〜船(海図作成のため洋上で測量をする船)・三角〜・〜技師 04 **測[そく]地[ち]する** □土地の広さ・高さ・傾きの度合いなどを測定すること。「土地売買のために〜する」 ▷〜衛星(地球上の地点を正確に測定するための人工衛星) 05 **測[そく]深[しん]する** 海・川・湖などの深さをはかること。「鋼索(鋼鉄の綱)を使って川を〜する」 ▷〜器(機)◇最近は超音波による音響測深が多い。 06 **計[けい]時[じ]する** 競技などで、かかった時間をはかること。「短距離走は3位の選手まで〜します」 ▷電気〜・正式〜・途中〜・〜係 07 **計[けい]量[りょう]する** 重さや分量を測定すること。「調理のために材料を正確に〜しておく」▷〜士(国家試験に合格して、工場・事業場で計量の管理をする人)・〜スプーン 08 **量[りょう]する** 図重さや分量をはかること。「金員を〜する」◇もと「しょうりょう」といった。 09 **目[もく]測[そく]する** 目で見てだいたいの距離や高さなどをはかること。「木の高さを〜する」 10 **歩[ほ]測[そく]する** 一定の歩幅で歩くことにより、距離をはかること。「2地点間の距離を〜する」「駅までの距離を〜する」 11 **実[じっ]測[そく]する** 器具などを使って実地に測定すること。「建物の高さを〜する」 12 **天[てん]測[そく]する** 船の現在位置を知るなどの目的で、器械を用いて天体の位置を測定すること。▷〜航法 13 **観[かん]測[そく]する** 自然現象の推移などを観察したり測定したりすること。「日食を〜する」 ▷〜船 14 **検[けん]温[おん]する** 体温をはかること。「時間を決めて〜する」 15 **採[さい]寸[すん]する** 何かの大きさに合わせてものをつくるときに、その寸法をはかること。特に、服をつくるときに、その人の体の各部の寸法をはかること。「スーツを仕立てるので〜してもらった」「オーダーカーテンの〜」 # d 形容動詞の類 00 **自[じ]分[ぶん]量[りょう]の** 器具を用いないで、目だけでおおよその量をはかる様子。「〜でだいたいの見当をつける」 # h 名詞の類:コト・サマ 00 **位[くらい]** 十進法で数値を示した場合に、数の大きさの指標としての位置。「1の〜は切り捨てる」「100の〜」 ▷〜取り 01 **量[りょう]水[すい]** 水位や水量をはかること。▷〜計・〜標 02 **桁[けた]** 位取り記数法で、ある数がどの位の数であるかを示す、数字の位置。「〜が多すぎるので、省略する」 ## ●単位 03 **度[ど]量[りょう]衡[こう]** 長さと容積と重さをはかるための基準。「メートル法の〜を定める」◇「度」は長さ、「量」は容積、「衡」は重さの意。 04 **単[たん]位[い]** 何かをはかるとき、その中のあるまとまりを1として、それの何倍かという形で表すときに用いる、基準となるまとまり。 05 **単[たん]位[い]系[けい]** いくつかの基本単位と、それらを組み合わせて作られる単位からなる、単位の体系。 06 **国[こく]際[さい]単[たん]位[い]系[けい]** メートル法による統一を目指して考案された単位系。長さ・質量・時間・電流・熱力学温度・物質量・光度の7つの物理量について、それぞれメートル・キログラム・秒・アンペア・ケルビン・モル・カンデラを基本単位としたもの。◇1960年に国際度量衡総会で採択。 07 **SI[エスアイ]** 「国際単位系(Système International d'unités)」の略称。 08 **尺[しゃっ]貫[かん]法[ほう]** 長さに尺、質量に貫、体積に升を基本単位とする、日本の昔のはかり方の仕組み。◇昭和33(1958)年までメートル法と併用されていた。 09 **メートル法[ほう]** メートルとキログラムを基本とし、十進法により構成した単位系。◇1795年、フランスで制定。のち国際的に広く用いられるようになり、その最も発展した形が国際単位系。◇「メートル」はフmètre 10 **ヤード‐ポンド法[ほう]** 長さにヤード、質量にポンド、体積にガロン、時間に秒、温度に華氏温度を用いた単位系。◇イギリス・アメリカでおもに使用される。ヤードーポンドは和製洋語で、「ヤード(yard) +ポンド(pound)」。 ## ●寸法 11 **寸[すん]法[ぽう]** はかる対象として、衣服や器具などの、物の全体または部分の大きさ。「洋服の〜をとる」「箱の〜をはかる」 12 **サイズ**[size] 規格化された寸法。「私の靴の〜は26cmです」「もっと大きな〜が欲しい」 13 **号[ごう]** ①数を表す語のあとにつけ、絵を描くキャンバスや洋服の大きさを表す語。「8〜の服」「油彩で10〜のキャンバスに描く」②キャンバス・洋服の大きさ、サイズという意味で使われる語。「〜の大きな絵」 14 **原[げん]寸[すん]** 何かをまねてつくるときなどのもとになる、実物の大きさ・寸法。「これは〜大の模型です」「〜は縦2m、横1mです」 <256> # 計る1601h 15 **内[うち]法[のり]** 容器などを、厚みを除いて、その内側ではかった寸法。「升の〜」 ⇔ 外法 16 **外[そと]法[のり]** 容器などを、厚みを含めて、その外側ではかった寸法。「キャビネットの大きさを〜ではかる」 ⇔ 内法 ## ●大きさ → 7500大きいh●大きさ ## ●長さ・幅 → 7700長いh ## ●重さ → 7901重いh ## ●高さ → 7800高いh ## ●深さ → 7803深いh ## ●広さ → 7504広いh ## ●縮尺 → 7705縮めるh ## ●体の周囲の寸法 17 **首[くび]回[まわ]り** 首の付け根の部分の、周囲の長さ。「ワイシャツを仕立てるために〜をはかる」◇多く、ワイシャツなどの襟ぐりのサイズの意で用いられる。 18 **襟[えり]回[まわ]り** 衣服の襟のまわり(の長さ)。「〜がしわくちゃになっていた」 19 **胸[むね]回[まわ]り** 胸の周囲の長さ。「〜をはかる」◇多く、ワイシャツ・上着などのサイズの意で用いられる。 20 **胸[きょう]囲[い]** 「胸回り」の、ややかたい言い方。「男性は見かけより〜が大きい」「胸回り」より「胸囲」のほうが一般的。身体測定では「胸回り」は用いず、「胸囲」を用いる。 21 **バスト**[bust] 胸囲、特に女性の胸囲。 22 **胴[どう]回[まわ]り** 胴の周囲の長さ。特に、人間の服の、胴の部分の周囲の長さ。「〜120cmのシャツ」「〜が3mもある巨大な鮫」 23 **腰[こし]回[まわ]り** 腰の周囲の長さ。「〜がすっきりした」「腰回りに肉がついた」のように、「腰のまわり(あたり)」の意で用いられることが多い。また、ズボンの腰の部分のサイズの意でも多く用いられる。 24 **ウエスト**[waist] 腰のまわりをはかった長さ。「もっと〜を細くしたい」 25 **ヒップ**[hip] 尻のまわりをはかった長さ。 26 **スリーサイズ** 女性のバスト・ウエスト・ヒップのそれぞれの寸法。◇スリー(three)+サイズ(size) ## ●直径など 27 **円[えん]周[しゅう]** 円の周囲をはかった長さ。「〜を計算する」 28 **根[ね]回[まわ]り** 樹木の、根元のまわり(の長さ)。 29 **直[ちょっ]径[けい]** 円周上または球面上の2点から、円または球の中心を通り円周上または球面上の別の一点に達する直線を引いたときの、その直線の長さ。 30 **径[けい]** 文直径。「〜50cmの丸太」「タイヤの〜が小さい折りたたみ自転車」 31 **差[さ]し渡[わた]し** 木の切り口などの直径。「〜1m血もある巨木」◇図形については用いない。 32 **内[ない]径[けい]** パイプ状のものの内側の直径。「シリンダーの〜」 ⇔ 外径 33 **外[がい]径[けい]** パイプ状のものの外側の直径。「ピストンの〜」 ⇔ 内径 34 **長[ちょう]径[けい]** 楕円の中心を通る、直交する2つの軸のうちの長いほうの長さ。 35 **短[たん]径[けい]** 楕円の中心を通る、直交する2つの軸のうちの、短いほうの長さ。 36 **半[はん]径[けい]** 円または球の上のある点から、円または球の中心に達する直線を引いたときの、その直線の長さ。「〜は直径の2分の1である」 37 **口[こう]径[けい]** 円筒形をした容器などの口の部分の直径。「パイプの〜」「45〜のピストル」 ## ●軸 → 9908ところu●軸 ## ●量 38 **量[りょう]** はかることによってとらえられる、あるまとまりをなす物事の、大小・多少の程度。「〜をはかる」「〜が多い」「〜が不足している」「1時間にできる仕事の〜は限られている」 ▷〜感・許容〜◇典型的には液体や気体など、一定の空間を占める対象について用いる。「数」とは異なり構成要素の一つ一つではなく、全体としての大小・多少の程度についていう。たとえば、「薬の数を減らす」というと、「薬の種類」を少なくすることだが、「薬の量を減らす」というと、種類はそのままで全体を少なくすることをいう。 39 **数[すう]量[りょう]** 数と量。「在庫の〜を調べる」「〜は豊富だ」 40 **分[ぶん]量[りょう]** 自由に分けられるものの量。「仕事の〜が多い」「1回の薬の〜を増やす」 41 **容[よう]量[りょう]** 容器の中に入れられる量。「貯水槽の〜」「CDの〜は驚くほど大きい」「メールボックスの〜」 42 **容[よう]積[せき]** 容器をいっぱいにする量。「水槽の〜を計算する」「CDの容量のように、「容量」が、音声信号などの目に見えないものが入る、立体的とはいいづらい容器についても用いられるのに対して、「容積」は立体的な容器について用いられる。立体的な容器について用いられる場合、「容量」も「容積」も実体としては同じものを指すが、前者が容器の中に入るものの量としての大きさを強調するのに対し、後者は入れ物としての容器の大きさを強調する。 43 **体[たい]積[せき]** 立体が空間の中で占める、縦・横・奥行きの積としての大きさ。「三角柱の〜を計算する」 44 **嵩[かさ]** ものがある空間を占めている(大きすぎたり多すぎたりして不都合であるととらえられる)量。「布団のような〜が張るものはトラックで運ぶ」 45 **ボリューム**[volume] 量としての大きさ。「〜のある食事」「この本は〜がある」◇たんに量が多いという意味のためだけではなく、ふつう、人を圧倒するような量の大きさをいう。 46 **変[へん]量[りょう]** 値が単一でなく、条件により変化しうる量。「多くの〜を用いて解析する」 47 **絶[ぜっ]対[たい]量[りょう]** あるものの全体としての量。「たんぱく質の〜が足りない」 48 **全[ぜん]量[りょう]** 調査対象となる数量や容量の全体。「わが国は石油のほぼ〜を輸入に依存している」 ▷〜調査 49 **総[そう]量[りょう]** 全体を一つにまとめた数量・容量。「昨年、この漁港で水揚げされた魚介類の〜は約1万トンだった」 <257> # 計る1601h 50 **定[てい]量[りょう]** 決まった分量。「〜を超える薬の服用は危険だ」▷〜調査 51 **一[いっ]定[てい]量[りょう]** 一定の量。「輸入量が〜を超えると価格が下がる」 52 **適[てき]量[りょう]** 適当な分量。「お酒も〜なら体によい」 53 **升[ます]目[め]** 升ではかった量。「〜をごまかす」◇「枡目」とも書く。 ## ●質量 54 **質[しつ]量[りょう]** ①質と量。「〜ともに充実した内容」②物体に固有に含まれる基本的な物質の量。▷〜不変の法則 55 **原[げん]子[し]量[りょう]** 原子の質量(②)。◇炭素の質量を12とし、これを基準にした相対的な質量である。 56 **分[ぶん]子[し]量[りょう]** 分子を構成する原子の質量(②)の合計。 ## ●物理量 57 **物[ぶつ]理[り]量[りょう]** 物質の物理的性質・状態を表す量。◇スカラーやベクトルなどで表す。 58 **ベクトル**[vector] 速度のように、大きさ(長さ)と方向をもつ物理量。 59 **スカラー**[scalar] 温度やエネルギーなどのように、方向をもたず、大きさだけをもつ物理量。 ## ●使用量 → 5400使うh●使う量 ## ●残量 → 9604残るh●残りの数量 ## ●含有量 → 9608含むh●含有量 ## ●収穫量 → 4614取れるh●収穫量 ## ●あるものの量 60 **物[ぶっ]量[りょう]** 物資の量(の多さ)。「〜で敵国を圧倒した大国」 ▷〜作戦 61 **水[すい]量[りょう]** 水の量。「〜豊かな川」「〜を調節するダム」 62 **水[か]嵩[さ]** 川・湖・池などの水量。「大雨で川の〜が増している」 63 **雨[う]量[りょう]** (ある場所に一定の時間で)降った雨(・雪・あられ・雹など)の量。「今年の夏は例年に比べて〜が少ない」 ▷〜計・年間〜・月間〜・日〜・予想〜 64 **降[こう]水[すい]量[りょう]** 雨・雪・あられ・雹などの水分の量。◇年間〜・年〜・月間〜・月〜・日〜・時間〜・予想〜◇「雨量」「降水量」「降雨量」ともに、降った水分が蒸発したり流出したりせずに地表にたまったと仮定し、その水深で量を表す。単位はミリメートル(mm)。 65 **降[こう]雨[う]量[りょう]** 雨だけの降水量。▷年間〜・年〜・月間〜・月〜・日〜・時間〜・予想〜 66 **雲[うん]量[りょう]** 空をおおう雲の割合。◇目測によって、0から10までの段階に分けられる。 67 **湯[ゆ]量[りょう]** 湧き出る湯の量。「豊富な〜を誇る温泉」 68 **流[りゅう]量[りょう]** □液体・気体・電気などが一定の時間に流れる量。「〜を調節する」 ▷〜計 69 **酒[しゅ]量[りょう]** その人が飲む(飲める)酒の量。「年とともに〜が減ってきた」 70 **飲[いん]酒[しゅ]量[りょう]** 酒を飲む(飲んだ)量。「女性の〜とアルコール血中濃度の関係」 71 **運[うん]動[どう]量[りょう]** ①たくさんの人が運動して動き回る量。「〜の多い選手」②質量と速度の積で表す、物体の運動の量。 72 **肺[はい]活[かつ]量[りょう]** 1回の呼吸で肺の中に出し入れできる、空気の最大量。◇単位はミリリットル(ml)。成人男子で3000から4000ミリリットル、成人女子で2500から3500ミリリットルぐらい。 73 **熱[ねつ]量[りょう]** エネルギーとして表した熱の量。◇単位は「カロリー(cal)」「ジュール(J)」。 74 **カロリー**[calorie] 抽象的に論じるときの、栄養価の有無や量、あるいは運動に使われるエネルギー量。「病気の時は〜のあるものをとった方がいい」「今日は運動してかなり〜を消費した」 ▷ ドKalorie 75 **電[でん]荷[か]** 物体が帯びている電気(特に静電気)の量。「〜が大きい(小さい)」◇「荷電」ともいう。 76 **電[でん]気[き]量[りょう]** 単位がクーロン(1アンペアの電流が1秒間に運ばれる電気)で表される電荷の量。 ## ●音量・声量 → 0411聞こえるh●音や声の様子 ## ●排気量・排水量 → 5701出すh●排気量・排水量 ## ●度合い・程度 77 **度[ど]合[あ]い** 物事の強弱・硬軟・深浅・濃淡・難易など、一定の範囲内で大小さまざまに変化するものが、その範囲内で占める大きさの割合。「緊張の〜」「欠席の〜」 78 **程[てい]度[ど]** 他のものと比べてどのくらい高いか低いかの度合い。「彼の常識の〜はそんなものだ」「〜が高い」「その〜がちょうどよい」 79 **度[ど]** ①□状況の程度。「国際情勢が緊張の〜を加える」②言動について、それらを越すと不都合な事態が生じる恐れがあると認められる程度。「いくらなんでも〜が過ぎる」「〜を越したいたずら」「〜を失う」◇多く、「度を越える(越す)」「度が過ぎる」という形で用いる。③眼鏡・酒などの強弱の度合い。「この眼鏡の〜は非常に弱い」「〜の強い酒」「近視の〜が進む」◆単独でも用いられるが、「好感度」「便利度」など「程度」「度合い」を意味する造語成分として、あるいは特定の事物の測定単位を表す助数詞として、用いられることのほうが多い。 80 **程[ほど]** その内容や量についての大まかな度合い。「真偽の〜はわからない」「手並みの〜を見せる」 81 **加[か]減[げん]** 調節してできたものの度合い。「湯の〜をみる」「おでんのこんにゃくの煮え〜がちょうどいい」 ## ●割合・率 → 1602数えるj●割合・率 ## ●尺度 → 9100基づくh●基準 ## ●おもな度合い 82 **頻[ひん]度[ど]** ある事象が一定期間に起こる割合。「この問題は入試に出題される〜が高い」 83 **密[みつ]度[ど]** ①一定の広さの中に、どのくらいぎっしりあったりするかの度合い。「日本の人口〜は、他国に比べて高い」②物事の、内容の充実している度合い。「論文を読んで、筆者は非常に〜の濃い仕事をしたと思った」 <258> # 計る1601h~i 84 **精[せい]度[ど]** 正確さ・精密さの程度。「〜の高い時計」 85 **純[じゅん]度[ど]** 品質の純粋さの度合い。「〜の高い金」 86 **感[かん]度[ど]** ①刺激に対して感じる度合い。「〜のにぶいやつ」②受信機やフィルムなどが、電波を受信したり光に反応したりする度合い。「〜のいいラジオ」 ▷〜良好・高〜フィルム ◇フィルムの感度は「感光度」ともいう。 87 **酸[さん]度[ど]** 図酸性や酸味の度合い。▷土壌〜 88 **繊[せん]度[ど]** 図繊維や糸の太さの度合い。▷極細〜 ## ●高度 → 7800高いh ## ●深度 → 7803深いh ## ●強度 → 7300強いh●強さ ## ●硬度 → 7400かたいh ## ●鮮度 → 8801新しいh●新しいこと ## ●濃度 → 7902濃いh ## ●明るさの度合い → 8704明るいh ## ●色の明るさの度合い → 8302色付くh●色の属性 ## ●難度 → 1814難しいh●難度 ## ●速度 → 8900はやいh●はやさ●はやさの度合い ## ●民度 → 6803開けるh●その他 # i 名詞の類:コト・サマ ## ●温度 00 **温[おん]度[ど]** 温かさや冷たさの度合いを数値で示したもの。 01 **絶[ぜっ]対[たい]温[おん]度[ど]** 理論的にもえられる最低温度-273.15℃を0℃とし、1℃を摂氏の目盛りと同じ間隔で区切った温度のはかり方。◇単位はケルビン。記号はK。 02 **摂[せっ]氏[し]** 1気圧のときの水の氷点を0℃、沸点を100℃とし、その間を100等分した温度のはかり方。「水は〜0℃で凍る」◇発案者であるスウェーデンのセルシウス(Celsius)の中国語表記「摂爾思」から。記号ぱ℃。 03 **セ氏[し]** 「摂氏」の新しい言い方・書き方。 04 **華[か]氏[し]** 水の氷点を32℉、沸点を212℉とした温度のはかり方。◇発案者であるドイツのファーレンハイト(Fahrenheit)の中国語表記「華倫海」から。記号はF。 05 **カ氏[し]** 「華氏」の新しい書き方。 ## ●いろいろな温度 → 8500あたたまるh●温度 ## ●角度 → 7112角ばるh ## ●緯度・経度 06 **緯[い]度[ど]** 赤道に平行な座標。地球表面上のある地点と地球の中心とを結ぶ直線が、赤道面となす角度で表す。赤道を0度にし、北極・南極をそれぞれ90度とする。経度単位は「度・分・秒」。 07 **北[ほく]緯[い]** 北半球の、赤道(0度)から北極(90度)までの緯度。「〜35度41分11秒、東経139度45分58秒」 08 **南[なん]緯[い]** 南半球の赤道(0度)から南極(90度)までの緯度。 09 **経[けい]度[ど]** 地球を表面上の、東西の位置を示す座標。地球表面上のある地点の子午線(北極と南極を結ぶ線)を含む、赤道と直角に交わる面と、イギリス・ロンドンの旧グリニッジ天文台の子午線(本初子午線)を含む、赤道と直角に交わる面とがなす角度で表す。本初子午線を0度とし、東へ180度、西へ180度とする。緯度単位は「度・分・秒」。 10 **東[とう]経[けい]** イギリスの旧グリニッジ天文台を0度とした、東方向へ180度までの経度。「北緯35度41分11秒、〜139度45分58秒」 11 **西[せい]経[けい]** イギリスの旧グリニッジ天文台を0度とした、西方向へ180度までの経度。 12 **経[けい]緯[い]度[ど]** 経度と緯度。「町の位置を〜で表す」 ## ●時刻 13 **時[じ]刻[こく]** 時の流れの中の一つの刻み目。「その〜には帰宅している」 14 **時[じ]間[かん]** 重要な次元の一つ。空間のように位置や広さをもたず、過去から未来への流れだけをもつ。「〜をはかる」「〜が経つ」②時刻。「開演の〜は何時ですか」◆「時刻」は時のある点を示し、「時間」は幅のある時を示す。しかし、実際には必ずしも区別して用いられてはいない。 15 **タイム**[time] ①スポーツで、競技・競走の所要時間。「1周ごとの〜をとる」「10秒02の〜で優勝」 ▷ラップ〜 ②ある特定の、幅のある時間。ランチ〜・ショー〜 16 **世[せ]界[かい]時[じ]** 地球の自転に基づいて示される、世界中で共通に用いられる時刻。●経度0度の子午線上の、平均太陽時(太陽が天の赤道上を等速度で動くと仮定した場合の時刻)を基準とする。 17 **グリニッジ標[ひょう]準[じゅん]時[じ]** 「世界時」の通称。イギリスのグリニッジ天文台の跡地を通る子午線を基準にしていることから。 18 **標[ひょう]準[じゅん]時[じ]** 一定の地域内に共通に適用される時刻。◇「地方標準時」ともいう。グリニッジ標準時を基準にして、1時間または30分の整数倍離れた時刻で示される。 19 **日[に]本[ほん]標[ひょう]準[じゅん]時[じ]** 東経135度の子午線を基準にしてはかった、日本国内に共通の時刻で、世界時より9時間進んだ時刻。 20 **日[に]本[ほん]時[じ]間[かん]** 「日本標準時」の通称。 ## ●おもな長さの単位 21 **メートル**[mètre] メートル法の長さの単位。過去何度か定義し直されているが、現在の定義では、「光が真空中を1秒の2億9979万2458分の1の時間に進む長さ」を1メートルとする。「10〜四方の土地」◇「米」とも書く。記号はm。 22 **メーター**[meter] メートル。「10〜のロープ」◇「メートル」がフランス語から取り入れた形であるのに対して、「メーター」は英語に由来する。 23 **センチメートル**[centimètre] メートル法の長さの単位。1センチメートルは100分の1m。◇「糎」とも書く。「センチメーター」ともいう。記号はcm。 24 **ミリメートル**[millimètre] メートル法の長さの単位。1ミリメートルは1000分の1m。◇「耗」とも書く。「ミリメーター」ともいう。記号はmm。 <259> # 計る160li 25 **ミクロン**[micron] メートル法の長さの単位。1ミクロンは100万分の1メートル。記号はµ。現在ではもっぱら国際単位系のマイクロメートル(µm)を用いる。 26 **オングストローム**[angstrom] メートル法の長さの単位。1オングストロームは1cmの1億分の1。◇スウェーデンの物理学者オングストレームの名から。記号はA。 27 **キロメートル**[kilomètre] メートル法の長さの単位。1キロメートルは1000メートル。「時速60〜」◇「料」とも書く。「キロメーター」ともいう。記号はkm。 28 **光[こう]年[ねん]** 天体と天体との距離を表す単位。「地球から1万〜離れた星」◇真空中で光が1年間に進む距離。1光年は約9兆4600億km。 29 **尺[しゃく]** 尺貫法の長さの単位。1尺は曲尺では約30.3cm、鯨尺では約37.8cm。「身の丈6〜の大男」 30 **寸[すん]** 尺貫法の長さの単位。1寸は1尺の10分の1(約3.03cm)。 ▷ 五〜釘 31 **分[ぶ]** 尺貫法の長さの単位。1分は1寸の10分の1(約3mm)。「身長5尺4寸3〜」 32 **丈[じょう]** 尺貫法の長さの単位。1丈は10尺(約3.03m)。「〜六の仏」 33 **間[けん]** 尺貫法の長さの単位。1間は6尺(約1.82m)。「間口は3〜ある」 34 **町[ちょう]** 尺貫法の長さの単位。1町は60間(約109m)。「2〜ほど行くと川がある」 35 **里[り]** 尺貫法の長さ・距離の単位。1里は36町(約3.9km)。「学校までは2〜の道のりだ」 36 **海[かい]里[り]** 航海や航空用の距離の単位。1海里は1852m。「沿岸から200〜以内の漁業水域」◇「浬」とも書く。 37 **尋[ひろ]** 水深などの単位。「1尋」は6尺(約1.82m)。もともと大人が両手を左右に広げた長さ。 38 **反[たん]** 和服用布地の長さの単位。1反は古くは2丈8尺(約10.6m)、今は着物用の絹布で3丈(約11.36m)ないし3丈2尺(約12.12m)。「1〜の布で1人分の着物ができる」◇「端」とも書く。 39 **ヤード**[yard] ヤードーポンド法の長さの単位。1ヤードは3フィート(約91.44cm)。◇「碼」とも書く。記号はyd。主として英米で用いられるが、日本では、ゴルフで距離をいうときに用いられる。また「ヤール」ともいい、おもに布地をはかるときに用いられる。 40 **フィート**[feet] ヤードーポンド法の長さの単位。1フィートは12インチ(約30.48cm)。◇「呎」とも書く。人の足の爪先からかかとまでの長さをもとにした単位。記号はft。 41 **インチ**[inch] ヤードーポンド法の長さの単位。1インチは12分の1フィート(約2.54cm)。◇「吋」とも書く。記号はin。 42 **マイル**[mile] ヤードーポンド法の距離の単位。1マイルは1760ヤード(約1609m)。◇「哩」とも書く。記号はmil。 ## ●靴などの大きさの単位 43 **文[もん]** 昔の、靴や足袋の大きさの単位。◇1文銭を並べてはかったことから。1文は約2.4cm。 44 **分[ぶん]** 昔の、靴や足袋の大きさの単位。1分は1文の10分の1(約2.4mm)。 ## ●おもな広さの単位 45 **平[へい]方[ほう]メートル** メートル法の面積の単位。1平方メートルは一辺1mの正方形の面積に相当する。「1坪は約3.3〜」◇記号はm²。 46 **平[へい]米[べい]** 「平方米」の略。「敷地面積は70〜」 47 **平[へい]方[ほう]センチメートル** メートル法の面積の単位。1平方センチメートルは一辺1cmの正方形の面積に相当する。◇記号はcm²。 48 **平[へい]方[ほう]ミリメートル** メートル法の面積の単位。1平方ミリメートルは一辺1mmの正方形の面積に相当する。◇記号はmm²。 49 **アール**[are] メートル法の面積の単位。1アールは100m²(約30.25坪)。◇記号はa。 50 **ヘクタール**[hectare] メートル法の面積の単位。1ヘクタールは100アール(1万m²)。◇記号はha。 51 **エーカー**[acre] ヤードーポンド法の面積の単位。1エーカーは約4047m²。「10〜の土地」◇記号はac。 52 **坪[つぼ]** 尺貫法の土地・建物の面積の単位。1坪は6尺平方(約3.3m²)。 53 **歩[ぶ]** 尺貫法の土地面積の単位。1歩は1坪と同じ。 54 **反[たん]** 尺貫法の土地面積の単位。1反は300坪(約992m²)。◇「段」とも書く。 55 **畝[せ]** 尺貫法の土地面積の単位。1畝は1反の10分の1で30坪(約99m²)。 56 **町[ちょう]** 尺貫法の土地面積の単位。1町は10反で3000坪(約9917m²)。 57 **町[ちょう]歩[ぶ]** 町。「山林3〜を売却する」◇田畑や山林の面積を「町」を単位として数えるときにいう。 58 **畳[じょう]** 畳1枚の大きさを基準に部屋の広さを表す単位。1畳は1.62~1.65m²。「6〜の洋間」 ## ●おもな容積・容量の単位 59 **立[りっ]方[ぽう]メートル** メートル法の体積・容積の単位。一辺1mの立方体の体積・容積に相当する。◇記号はm³。「立方メーター」ともいう。 60 **立[りゅう]米[べい]** (メートルを「米」と書くことから)立方メートル。ふつう口頭では「りゅうべ」という。 61 **立[りっ]方[ほう]センチメートル** メートル法の体積・容積の単位。1立方センチメートルは、一辺1cmの立方体の体積・容積に相当する。◇記号はcm³。 62 **立[りっ]方[ほう]ミリメートル** メートル法の体積・容積の単位。1立方ミリメートルは、一辺1mmの立方体の体積・容積に相当する。◇記号はmm³。 63 **リットル**[litre] メートル法の容積の単位。1リットルは1000cm³。◇「立」とも書く。記号はl。 64 **リッター**[liter] メートル法。「ガソリンを1〜」◇「リットル」がフランス語からとり入れた形であるのに対して、「リッター」は英語に由来する。 <260> # 計る1601i~j 65 **デシリットル**[décilitre] メートル法の容積の単位。1デシリットルは10分の1リットル。◇「合」とも書く。記号はdl。 66 **ミリリットル**[millilitre] メートル法の容積の単位。1ミリリットルは1000分の1リットル。「350〜の缶ビール」◇「蚝」とも書く。記号はml。 67 **キロリットル**[kilolitre] メートル法の容積の単位。1キロリットルは1000リットル。「容量2〜のタンク」◇「奸」とも書く。記号はkl。 68 **cc**[シーシー] 容積の単位で、立方センチメートルに等しい。「300〜の水」◇cubic centimeterの略。 69 **升[しょう]** 尺貫法の容積の単位。1升は約1.8リットル。 70 **合[ごう]** 尺貫法の容積の単位。1合は1升の10分の1(約0.18リットル)。「1日に米を3〜炊く」 71 **勺[しゃく]** 尺貫法の容積の単位。1勺は1合の10分の1(約0.018リットル)。 72 **才[さい]** 尺貫法の容積の単位。1才は1勺の10分の1(0.0018リットル)。 73 **斗[と]** 尺貫法の容積の単位。1斗は10升(約18リットル)。 74 **石[こく]** 尺貫法の容積の単位。1石は10斗(約180リットル)。 75 **トン**[ton] ヤードーポンド法の容積の単位。商船の場合、1トンは100立方フィート。軍艦の場合は、1トンは40立方フィート。「この船の貨物積載量は10〜だ」◇「噸」「醜」「屯」とも書く。記号はto。 76 **ガロン**[gallon] ヤードーポンド法の容積の単位。1ガロンはイギリスでは約4.546リットル、アメリカでは約3.785リットル。「牛乳1〜」◇「呀」「瓦侖」とも書く。記号はgal、gall。 77 **バーレル**[barrel] ヤードーポンド法の容積の単位。1バーレルはイギリスでは36ガロン、アメリカでは31.5ガロン。ただし、石油の場合は42ガロン(約159リットル)を1バーレルとする。「石油1万〜を輸入」◇「バレル」ともいう。記号はbbl。「樽」の意から。 78 **オンス**[ons] ヤードーポンド法の容積の単位。1オンスはイギリスでは約28.41ミリリットル、アメリカでは約29.57ミリリットル。◇記号はfl oz。 # j 名詞の類:コト・サマ ## ●おもな重さの単位 00 **キログラム**[kilogramme] メートル法の重さ・質量の基本単位。「国際〜原器」という分銅の質量を1キログラムとする。「体重が10〜も増える」「瓩」とも書く。記号はkg。 01 **グラム**[gramme] メートル法の重さ・質量の基本単位。1グラムは1kgの1000分の1。「1〜につき50円」◇「瓦」とも書く。記号はg。 02 **ミリグラム**[milligramme] メートル法の重さ・質量の単位。1ミリグラムは1gの1000分の1。「瓱」とも書く。記号はmg。 03 **トン**[ton] ①メートル法の重さ・質量の単位。1トンは1000kg。「2〜積みのトラック」◇「メートルトン」「仏トン」ともいう。②ヤードーポンド法の重さ・質量の単位。イギリスでは2240ポンド(約1016kg)、アメリカでは2000ポンド(約907kg)がそれぞれ1トン。◇「ロングトン」「英トン」「ショートトン」「米トン」ともいう。◆「噸」「醜」「屯」とも書く。記号はt。 04 **貫[かん]** 尺貫法の重さの単位。1貫は3.75kg。「40〜への巨体」 05 **貫[かん]目[め]** 尺貫法の重さの単位。「〜をはかる」「鯨の〜」のように「重さ」の意でも用いる。 06 **匁[もんめ]** 尺貫法の重さの単位。1匁は1貫の1000分の1(3.75g)。◇「文目」とも書く。「匁」は国字。 07 **分[ふん]** 尺貫法の重さの単位。1分は1匁の10分の1(約0.38g)。 08 **斤[きん]** ①尺貫法の重さの単位。1斤はふつう160匁(600g)。②食パンの重さを基準にした単位。店によって違うが350~400g。 09 **ポンド**[pond] ①ヤードーポンド法の重さ・質量の単位。1ポンドは約453.6g。②ヤードーポンド法の薬や貴金属をはかる単位。1ポンドは、約373.2g。◆「封度」「听」とも書く。記号は1b。 10 **オンス**[ons] ①ヤードーポンド法の重さ・質量の単位。1オンスは、1ポンドの16分の1(約28.35g)。②ヤードーポンド法の薬や貴金属をはかる単位。1オンスは約31.1g。◆記号はoz。 11 **カラット**[carat] 宝石の重さの単位。1カラットは200mg。「1〜のダイヤモンド」◇記号はc.、car.、ct。 ## ●あるものが含まれる度合いの単位 12 **度[ど]** 酒類などのアルコール含有率の単位。「45〜のウイスキー」◇数値はパーセントと同じ。 13 **金[きん]** 合金中に含まれる金の純度の単位。純金を24金とし、それとの比率で純度を示す。「18〜の指輪」◇18金は純度24分の18となり、含有率75%に相当する。 14 **カラット**[karat] 「金」の洋語的表現。◇記号はK、Kt。 ## ●割合・率の単位 → 1602数えるj●割合・率の単位 ## ●温度の単位 15 **度[ど]** 摂氏・華氏で使用する温度の単位。「摂氏0〜は華氏32〜である」 16 **分[ぶ]** 摂氏・華氏で使用する温度の単位。◇1分は1度の10分の1。 ## ●角度の単位 17 **度[ど]** 角度や経緯度の単位。「傾斜が60〜もある」「東経135〜」◇全円周を360等分し、その1単位の中心角の大きさを1度とする。記号は「°」。 18 **分[ふん]** 角度や経緯度の単位。1分は1度の60分の1。「北緯45度30〜」◇記号は「'」。 19 **秒[びょう]** 角度や経緯度の単位。1秒は1分の60分の1。「北緯20度45分15〜」◇記号は「"」。 20 **ラジアン**[radian] 平面角の補助単位。円の半径の長さの弧に対する中心角の大きさを1ラジアンとする。◇「弧度」ともいう。記号はrad。 ## ●時間の単位 21 **時[じ]** 時刻がどの時点であるかを表す語。「午後3〜」「20〜45分」◇1日を24等分するか、または午前と午後に分けて12等分ずつし、そのそれぞれの始点の時刻を示す数字に付ける。 <261> # 計る1601j 22 **時[じ]間[かん]** 時の経過した長さの単位。1日を24等分した長さを1時間とする。 23 **分[ふん]** 時間または時刻の単位。1分は1時間の60分の1。◇「分」は時間・時刻どちらにも使うが、「分間」は時間のみに使う。 24 **秒[びょう]** 時間または時刻の単位。1秒は1分の60分の1。「秒」は時間・時刻とどちらにも使うが、「秒間」は時間のみに使う。 25 **刻[こく]** 陰暦における時刻の単位。1日を12等分して十二支に配したもの。「子の〜」◇もとは水時計の目盛りを意味した。これを3等分して「丑の三つ」などともいった。 26 **時[とき]** 昔の時間の単位。一時は現在の2時間にあたる。 27 **半[はん]時[とき]** 昔の時間の単位。「一時」の半分で、現在の1時間にあたる。 28 **小[こ]半[はん]時[とき]** 昔の時間の単位。「半時」の半分で、現在の30分にあたる。 ## ●速度の単位 29 **ノット**[knot] 船・航空機の速さの単位。「船は5〜で進む」「1時間に1海里(1.852km)を進む速さ。◇「節」とも書く。記号はkt、kn。 30 **マッハ**[Mach] 大気中を高速で飛行する物体の速さの単位。流体の速度とその流体の中を伝わる音の速度との比で表し、マッハ1は音の速さに等しく、地上で気温15℃のとき、時速約1224km。「〜2以上の速度で飛ぶ、次世代超音速旅客機を開発する」◇オーストリアの物理学者マッハの名から。「マッハ数」ともいう。記号はM。 ## ●地震の単位 31 **マグニチュード**[magnitude] 地震そのものの規模を表す単位。◇地震波の最大振幅に基づいて計算する。記号はM。 32 **震[しん]度[ど]** それぞれの場所で人体に感じる地震の強さや、物の揺れ方で表す。「東京では〜4を記録した」◇気象庁が設置した震度計によって計測される。震度は0・1・2・3・4・5弱・5強・6弱・6強・7の10段階で示される。 ## ●コンピューターの情報量・記憶量の単位 33 **ビット**[bit] コンピューターの情報量の基本単位。 34 **バイト**[byte] コンピューターの情報量の単位。1バイトは8ビットで、アルファベット・数字・カタカナなどを表現できる。 35 **キロバイト**[kilobyte] コンピューターの情報量の単位。1キロバイトは1024バイト。◇記号はKB。 36 **メガバイト**[megabyte] コンピューターの情報量・記憶容量の単位。1メガバイトは1024キロバイト(約100万バイト)。◇記号はMB。 37 **ギガバイト**[gigabyte] コンピューターの情報量・記憶容量の単位。1ギガバイトは1024メガバイト(約10億バイト)。◇記号はGB。 38 **テラバイト**[terabyte] コンピューターの情報量・記憶容量の単位。1テラバイトは1024ギガバイト(約1兆バイト)。◇記号はTB。 ## ●力・仕事量などの単位 39 **ニュートン**[newton] 力の大きさの単位。1kgの物体に1m/s²の加速度を生じさせる力の大きさを1ニュートンとする。◇イギリスの科学者ニュートンの名から。記号はN。 40 **ジュール**[joule] エネルギー・熱量・仕事量の単位。1ニュートンの力が物体を1m動かす仕事量を1ジュールとする。◇イギリスの物理学者ジュールの名から。記号はJ。 41 **ワット**[watt] 仕事量の単位。1秒間に1ジュールの仕事量。「100〜の電球」◇イギリスの発明家ワットの名から。記号はW。 42 **馬[ば]力[りき]** 仕事量の単位。1馬力は1秒間に75kgの物を1m動かす力で、735.5ワット。ただし、国によって定義を異にし、日本でも、以前は750ワットを1馬力としていた。 43 **カロリー**[calorie] 熱量の単位。1カロリーは4.1855ジュール。以前は、1気圧のもとで、水1gの温度を14.5℃から15.5℃に上げるのに必要な熱量が1カロリーと説明されていた。◇◆正式には「ジュール」を用いる。記号はcal。 ▷ ドKalorie 44 **キロカロリー**[kilocalorie] 熱量の単位。1キロカロリーは1000カロリー。◇食物の場合は熱量が大きいので、キロカロリーで表す。従来、栄養学ではキロカロリーを単に「カロリー(=大カロリー。記号はCal)」と呼んでいた。記号はkcal。 ## ●電気の単位 45 **アンペア**[ampere] 電流の強さの単位。真空中に1mの間隔で平行に置いた2本の長い導線に等量の電流を流したとき、導線の長さ1m当たり2×10⁻⁷ニュートンの力が働くときの電流の大きさを1アンペアとする。▷〜計(電流の強さをアンペア単位で読む電流計) ◇フランスの物理学者アンペールの名から。記号はA。 46 **ボルト**[volt] 電圧・電位・起電力の単位。2点間を1Aの電流が流れて1Wの電力を消費するときの電位差を1ボルトとする。「1.5〜の電池」◇イタリアの物理学者ボルタの名から。記号はV。 47 **オーム**[Ohm] 電気抵抗の単位。導体の2点間の電位差が1ボルトで、そこを流れる電流が1アンペアのときの電気抵抗を、1オームとする。◇ドイツの物理学者オームの名から。記号はΩ。 ## ●音の単位 48 **度[ど]** 楽譜上で示される2つの音の隔たりを示す単位。同音を1度とする。 49 **オクターブ** 8度の音の隔たり。「1〜の声域」 50 **デシベル**[decibel] 音圧または音の強さの単位。1m²当たり2×10⁻⁵ニュートンの力が加わるときの音圧が0デシベルで、音圧が10倍(音の強さが100倍)になるごとに20デシベルずつ加わる。◇記号はdB。 51 **ホン**[phon] 感覚的な音の大きさの単位。おもに騒音について用いられる。「騒音が90〜に達する」◇「ホーン」「フォン」ともいう。現在では「デシベル」を用いる。 <262> # 計る1601j~k ## ●周波数などの単位 52 **ヘルツ**[Hertz] 周波数・振動数の単位。1秒間にくり返される回数で表される。◇ドイツの物理学者ヘルツの名から。記号はHz。 53 **サイクル**[cycle] 周波数・振動数の単位。1秒間にくり返される回数で表される。「サイクル毎秒=サイクルパーセコンド」の略。現在では「ヘルツ」を用いる。記号はc、c/s。 ## ●光の単位 54 **カンデラ**[candela] 光度の単位。周波数540×10¹²ヘルツの単色放射をする光源の放射強度が1ステラジアン当たり683分の1ワットであるような光の強さを1カンデラとする。◇記号はcd。 55 **燭[しょく]光[こう]** 昔の光度の単位。「100〜の照明」◇1燭光は約1カンデラ。「燭」ともいう。 56 **ルクス**[lux] 照度の単位。1m²の広さに1ルーメンの光が一様に分布しているときの表面の明るさを1ルクスとする。「ルックス」ともいう。◇記号はlx。 ## ●圧力の単位 57 **パスカル**[pascal] 圧力の単位。1m²の面に1ニュートンの力が働くときの圧力を1パスカルとする。◇フランスの科学者・哲学者パスカルの名から。記号はPa。 58 **ヘクトパスカル**[hectopascal] 圧力の単位で、1パスカルの100倍。おもに気圧を表すのに用いる。「980~の低気圧」◇記号はhPa。 59 **気[き]圧[あつ]** 大気の圧力の単位。1気圧は1013.25ヘクトパスカル。「1013ヘクトパスカルを1~とする」◇「標準大気圧」の略。 60 **ミリバール**[millibar] 圧力の単位。1ミリバールは1000分の1バール。◇以前、気圧を言うのに用いた。現在は「ヘクトパスカル」を用いる。記号はmb、mbar。 ## ●文字の大きさの単位 61 **ポイント**[point] 活字の大きさの単位。1ポイントは、一辺が0.3514mmの大きさ。「8〜の活字」 ▷〜数 ◇数字に後接するときは通常単に「8ポ」などという。 62 **級[きゅう]** 写真植字の、文字の大きさの単位。1級は、一辺が0.25mmの大きさ。▷〜数 ## ●その他の単位 63 **モル**[mol] 物質量の単位。質量数12の炭素0.012kg中に存在する炭素原子と同数の要素粒子が構成する系の物質量を1モルとする。記号はmol。 64 **pH[ペーハー]** 溶液中の水素イオン濃度の指数。pH7が中性で、これより小さい値は酸性、大きい値はアルカリ性。 65 **ペーハー** 「pH」のドイツ語読み。 # k 名詞の類:モノ ## ●はかるもの 00 **計[けい]器[き]** 各種の度量衡を測定するための器具。▷〜飛行 01 **メーター**[meter] 「計器」の洋語的表現。「水道の〜を調べる」「タクシーの〜が上がる」◇特に水道・電気・ガスの使用量、自動車の料金を示す計器を指すことが多い。 02 **ゲージ**[gauge] 工作物などを測定しやすいように工夫された計器。 ▷ 高さ〜・深さ〜・隙間〜・ねじ〜・ワイヤ〜 03 **スケール**[scale] 長さ・角度などをはかる器具。 04 **原[げん]器[き]** 度量衡の基準となる器物。▷メートル〜・キログラム〜 05 **目[め]盛[も]り** 測定の結果を見るために測定用機器に刻まれている印。「体重計の〜を読む」 ## ●長さをはかるもの 06 **物[もの]差[さ]し** 物の長さをはかるための、竹やプラスチック製の通常平たく細長い板状の器具。「〜で縦横の寸法をはかる」◇「物指し」とも書く。 07 **曲[かね]尺[じゃく]** ①大工や木工などで使うL字形の、金属製の物差し。②約30.3cmを1尺とする物差し。◆「矩尺」とも書く。 08 **差[さ]し金[がね]** 曲尺(①)。◇「指し矩」とも書く。 09 **巻[ま]き尺[じゃく]** 物差しの一種。細長いテープ状の布や鋼などに目盛りをつけて、ふだんは容器の中に巻き込んでおき、必要なときに引き出して使う。 10 **メジャー**[measuring tape] 「巻き尺」の洋語的表現。 11 **折[お]り尺[じゃく]** 折りたためる携帯用の定規。 12 **ノギス**[Nonius] 物を2本の脚のようなものの間にものを挟んで、その厚さや直径をはかる工具。◇考案者であるポルトガル人の名から。 13 **マイクロメーター**[micrometer] ねじを利用した、針金の直径や薄い鉄板の厚さなどを正確に計測する工具。 ## ●量をはかるもの 14 **升[ます]** 液体や穀類の量をはかるための容器。「〜で米をはかる」 ▷〜酒・一合〜・五合〜・一升〜◇「枡」「桝」「斗」とも書く。大きさは尺貫法による。 15 **メジャーカップ**[measuring cup] 液体や粉末状のものの量をはかるのに用いる目盛りつきの容器。 16 **計[けい]量[りょう]カップ** 調理に使用するメジャーカップ。 17 **計[けい]量[りょう]スプーン** 調理で、液体や粉末状のものを計量するためのスプーン。◇「スプーン(spoon)」はさじの意。 18 **大[おお]匙[さじ]** 調理で分量をはかるための大きめのさじ。容量15ミリリットル。「みりんを〜に1杯」◇「さじ」は茶をすくう道具の「茶匙」の字音とされる。 19 **小[こ]匙[さじ]** 調理で分量をはかるための小さめのさじ。容量5ミリリットル。「酢を〜1杯入れる」 ## ●重さをはかるもの 20 **秤[はかり]** 物の重さをはかるための器具や道具。 21 **発[ば]条[ね]秤[はかり]** ばねの伸び縮みを利用して対象物の重さをはかる秤。 22 **台[だい]秤[はかり]** 台の上に対象物を載せ、てこの原理を使ってはかる秤。特に、ばね秤などではかれない重い物をはかるのに使う。 <263> # 計る1601k 23 **天[てん]秤[びん]** さおの中央から等距離の2点に皿を吊るし、一方に対象物を、他方に分銅を載せ、さおが水平になるように分銅の重さを調節することにより重さをはかる秤。 24 **キッチンスケール**[kitchen scale] 台所などで用いる、対象物を載せる皿のついた秤。◇和製洋語。キッチン(kitchen)+スケール(scale) 25 **体[たい]重[じゅう]計[けい]** 体の重さをはかる器具。「〜に乗る」 26 **ヘルスメーター**[health meter] 家庭用の体重計。◇和製洋語。ヘルス(health)+メーター(meter) 27 **比[ひ]重[じゅう]計[けい]** 物質の比重を測定するための各種計器の総称。 28 **分[ふん]銅[どう]** 天秤などに用いられ、物の重さをはかる基準となる金属製のおもり。 ## ●錘・重し → 7901重いk●重さを加えるためのもの ## ●温度をはかるもの 29 **温[おん]度[ど]計[けい]** 温度を測定するための計器。▷液体〜・気体〜・抵抗~(電気抵抗を利用したもの) 30 **寒[かん]暖[だん]計[けい]** 日常の気温を知るための温度計。「毎朝〜を見る習慣がある」 31 **体[たい]温[おん]計[けい]** 体温を測定するための温度計。「わきの下に〜を挟む」 ## ●湿度をはかるもの 32 **湿[しつ]度[ど]計[けい]** 空気中の湿度を測定するための計器。毛髪〜・露点〜 33 **乾[かん]湿[しつ]計[けい]** 水の蒸発する速度が温度によって異なることを利用した湿度測定用の計器。◇「乾湿球湿度計」の略。 ## ●速度をはかるもの 34 **速[そく]度[ど]計[けい]** 速度を測定する各種の計器の総称。 35 **スピードメーター**[speedometer] 「速度計」の洋語的表現。 36 **風[ふう]速[そく]計[けい]** 風速を測定するための計器。▷風向~ ◇「風力計」ともいう。 ## ●圧力をはかるもの 37 **圧[あつ]力[りょく]計[けい]** 液体や気体の圧力を測定するための計器。 38 **気[き]圧[あつ]計[けい]** 気圧を測定するための計器。▷水銀〜・アネロイド~(中を真空にした金属製の容器が気圧の変化により変形することを利用) 39 **バロメーター**[barometer] 「気圧計」の洋語的表現。 40 **血[けつ]圧[あつ]計[けい]** 血圧を測定するための計器。▷水銀〜 41 **電[でん]圧[あつ]計[けい]** 電圧を測定するための計器。 ## ●電力・電流などをはかるもの 42 **電[でん]力[りょく]計[けい]** 電気エネルギーの大きさを測定するための計器。 43 **電[でん]流[りゅう]計[けい]** 電流の大きさを測定するための計器。 44 **テスター**[tester] 直流電流・電圧・抵抗値などをスイッチの切り替えで計測できる計器。 45 **回[かい]路[ろ]計[けい]** 「テスター」の古い言い方。 46 **磁[じ]力[りょく]計[けい]** 磁場の強さと方向を測定するための計器。 ## ●光をはかるもの 47 **光[こう]度[ど]計[けい]** 光源の強さを測定する計器。 48 **照[しょう]度[ど]計[けい]** 光に照らされた部分の明るさを測定する計器。 ## ●機械の状態などをはかるもの 49 **燃[ねん]料[りょう]計[けい]** 燃料タンクの残量をはかる計器。 50 **タコメーター**[tachometer] エンジンなどの、回転数を測定するための計器。 51 **インジケーター**[indicator] 機械の、温度・圧力・燃料などの状態を計測する計器の総称。◇「インディケーター」ともいう。 ## ●傾斜をはかるもの 52 **傾[けい]斜[しゃ]計[けい]** 地表面の傾斜や航空機の水平線に対する傾斜の度合いなどを測定する計器の総称。 ## ●風向きをはかるもの 53 **風[ふう]向[こう]計[けい]** 風向を測定するための計器。 54 **風[かざ]見[み]** 風向計の一つで、風を受けると常に風上を向くようにしたもの。 55 **風[かざ]見[み]鶏[どり]** にわとりをかたどった風見。「〜のある家に彼女は住んでいる」 56 **吹[ふ]き流[なが]し** 布を筒状にして竿の先に取り付け、風にたなびくようにしたもの。風向きを知るのに用いる。「空港の大きな〜」 ## ●その他の計器 57 **高[こう]度[ど]計[けい]** 航空機などで、地上からの高度を測定・指示する計器。▷気圧〜・電波〜 58 **地[じ]震[しん]計[けい]** 地面の揺れを記録するための計器。 59 **露[ろ]出[しゅつ]計[けい]** 写真撮影の際に必要な露出の量をはかる計器。「露光計」ともいう。 60 **ガイガーカウンター** 放射能を測定する計器。「ガイガー・ミュラーカウンター(Geiger-Müller counter)」の略。「ガイガーミュラー計数管」「ガイガー計数管」ともいう。1928年に、ドイツのガイガーとミュラーが考案したもの。 ## ●観測するためのもの 61 **百[ひゃく]葉[よう]箱[そう]** 気温計・湿度計・気圧計などを収めた小屋形の木箱。通気のよい屋外に設置する。◇「ひゃくようそう」ともいう。 62 **観[かん]測[そく]船[せん]** ある事柄を観測するための設備を備えた船。 ▷ 南極〜 63 **観[かん]測[そく]気[き]球[きゅう]** 高層の気象の観測などのために上げる気球。◇「来年度の予算編成に向けて、いろいろな案が観測気球として上がっている」のように、比喩的に、世論や周囲の反応を知るために、わざと流す情報などの意でも用いられる。 64 **観[かん]測[そく]衛[えい]星[せい]** ある事柄を観測するための機能を備えた衛星。 65 **気[き]象[しょう]衛[えい]星[せい]** 気象を観測するための機能を備えた衛星。 <264> # 計る1601m~z # m 名詞の類:モノ ## ●時計の類 00 **時[と]計[けい]** 時刻および時間の経過を示す計器。▷ぼんぼん〜・夜光〜・防水〜・金〜・銀〜・〜塔・〜台◇「時計」は「土圭」のあて字といわれる。 01 **置[お]き時[ど]計[けい]** 机や棚の上などに置くようにつくられている時計。 02 **掛[か]け時[ど]計[けい]** 部屋の柱や壁などに掛けて用いる時計。 03 **柱[はしら]時[ど]計[けい]** 部屋の柱に掛けたり立て掛けたりして用いる通常大型の時計。 04 **振[ふ]り子[こ]時[ど]計[けい]** 掛け時計や柱時計で、振り子を備えた時計。 05 **鳩[はと]時[ど]計[けい]** 掛け時計の一種で、一定の時刻になると中からつくり物の鳩が現れ、鳴いて時刻を告げる時計。 06 **腕[うで]時[ど]計[けい]** 手首に巻いて使用する時計。 07 **懐[かい]中[ちゅう]時[ど]計[けい]** 懐中またはポケットに入れて携帯・使用する時計。 08 **日[ひ]時[ど]計[けい]** 太陽がつくる影によって時刻を示す時計。 09 **花[はな]時[ど]計[けい]** 公園や広場などに設けられる、文字盤の部分に季節の草花を植え込んである大きな時計。 10 **砂[すな]時[ど]計[けい]** 中央のくびれた円筒形のガラス容器に砂を入れて密封したものを垂直に立て、砂が上から下に落ち切る時間を利用して一定の時間の経過をはかる装置。 11 **水[みず]時[ど]計[けい]** 小さな穴の開いた容器の中に水を入れて、そこから流れ出る水の量を利用して時をはかる装置。 12 **漏[ろう]刻[こく]** 日本で古く用いられた水時計の一種。◇「漏」とも書く 13 **電[でん]気[き]時[ど]計[けい]** 電気で動く各種の時計の総称。 14 **手[て]巻[ま]き時[ど]計[けい]** 手でぜんまいを巻くぜんまいばねで動く方式の時計。◇「自動巻き」ともいう。 15 **原[げん]子[し]時[ど]計[けい]** 原子の出す光の振動数が安定していることを利用した、高精度の時計。 16 **水[すい]晶[しょう]時[ど]計[けい]** 水晶発振器の正確で安定した振動を利用した精密時計。 17 **クオーツ時[ど]計[けい]** 「水晶時計」の洋語的表現。◇「クオーツ (quartz)」は「石英(の結晶である水晶)」の意。 18 **電[でん]子[し]時[ど]計[けい]** 「水晶時計」の古い言い方。 19 **デジタル時[ど]計[けい]** 長針と短針の組み合わせによらず、数字で「時」「分」「秒」などを表示する方式の時計。◇「デジタル(digital)」は、データを数字で表すこと。 20 **アナログ時[ど]計[けい]** 針で時を示す方式の時計。「アナログ(analog)」は、数値を連続する物理量で表すこと。 21 **クロノメーター**[chronometer] ①天文観測や経緯度の観測に用いる精度の高いぜんまい仕掛けの時計。②精度の高さが、国際的に公認された時計の呼称。 22 **ストップウォッチ**[stopwatch] 途中で止めたり、必要なときに止めて、その間の経過時間を知ることができるようになっている計測用の時計。「〜で1周ごとのラップをとる」 23 **タイマー**[timer] ①「ストップウォッチ」のやや古い言い方。②一定の時間が経過するとアラーム音などが鳴るようになっている器具。◇台所で用いるものは「キッチンタイマー(kitchen timer)」ともいう。③一定の時間が経過するとスイッチが入ったり切れたりする装置。◇電気器具に用いるものは「タイムスイッチ(time switch)」ともいい、カメラに用いるものは「セルフタイマー(self-timer)」ともいう。 24 **タイムレコーダー**[time recorder] 会社などで出勤・退社の時刻を記録するのに用いる装置。「〜を打刻する」 ## ●目覚まし時計 → 0203覚ますk ## ●腹時計 25 **腹[はら]時[ど]計[けい]** 空腹の度合いから、およその時刻を知ることを時計にたとえた言い方。「〜によるとそろそろ昼休みだ」 26 **体[たい]内[ない]時[ど]計[けい]** 生物体内に備わっていると考えられる、周期的な活動を司る仕組み。「毎朝6時きっかりに目が覚めるのは〜のせいかもしれない」 # S 名詞の類:ヒト 00 **測[そく]量[りょう]士[し]** 土地測量の専門家として公的に認められた資格をもつ技術者。 01 **計[けい]量[りょう]士[し]** 計量法によって計量の資格を認定された人。 02 **タイムキーパー**[timekeeper] スポーツの試合やテレビ番組の制作現場などで、経過した時間をはかり記録することを任務とする人。 # u 名詞の類:トコロ ## ●観測するところ 00 **観[かん]測[そく]所[じょ]** 気象・天文などの自然現象を観測するための施設の総称。▷気象〜・天文〜・地震〜・(宇宙)電波〜 01 **測[そっ]候[こう]所[じょ]** 気象・地震・火山などの観測をするための施設。気象庁の地方機関。山頂〜 02 **気[き]象[しょう]台[だい]** 気象について観測し、予報や警報の発表を行う機関およびその施設。▷管区〜・地方〜・海洋~ ◇気象庁の地方機関。 03 **天[てん]文[もん]台[だい]** 大きな望遠鏡などを備えた、天体の観測・研究をする施設。 # Z その他 00 **分[ぶん]** 物事の数量・広さや大きさなどを、ある具体的な数の単位を基準としているときに用いる語。「自分ひとり〜の食事をつくるのがめんどうでつい外食をすることが多い」「畳3畳〜の狭いスペースが私の書斎だ」「ワンピース1着〜の生地を買う」「2週間〜の薬をもらった」「10年〜の感謝を込めて大特価セールを行います」 01 **前[まえ]** 食べ物について、ある具体的な人の数に相当するだけの量をいうときに用いる話。「食欲がないと言いながらも、祖母は1人〜のちらし寿司をぺろりと平らげた」「ラーメン2人〜お願いします」「雑炊は何人〜お持ちしましょうか」 <265> # 計る1601z〜数える1602a ## ●10倍、10分の1などを表す造語成分 02 **ギガ**[giga-] 国際単位系で、単位名について10億倍を意味する語。 ▷ 〜ワット ◇記号はG。 03 **メガ**[mega-] 国際単位系で、単位名について100万倍を意味する語。▷〜トン(核爆弾の威力を示すエネルギーの単位)・〜ヘルツ(周波数の単位。1ヘルツの100万倍) ◇記号はM。 04 **キロ**[kilo-] ①国際単位系で、単位名について1000倍を意味する語。 ▷ 〜カロリー・〜グラム・〜トン・〜ヘルツ・〜メートル・〜リットル・〜ワット◇記号はk。②「キロメートル(km)」または「キログラム(kg)」の略。 05 **ヘクト**[hecto-] 国際単位系で、単位名について100倍を意味する語。 ▷ 〜グラム・〜パスカル・〜メートル・〜リットル◇記号はh。 06 **デカ**[déca-] 国際単位系で、単位名について10倍を意味する語。 ▷ 〜メートル ◇記号はda、D。 07 **デシ**[déci-] 国際単位系で、単位名について10分の1を意味する語。 ▷ 〜リットル ◇記号はd。 08 **センチ**[centi-] ①国際単位系で、単位名について100分の1を意味する語。 ▷ 〜グラム・〜メートル・〜リットル◇記号はc。②「センチメートル(cm)」の略。 09 **ミリ**[milli-] ①国際単位系で、単位名について1000分の1を意味する語。 ▷ 〜アンペア・〜グラム・〜バール・〜ミクロン・〜メートル・〜リットル◇記号m。②「ミリメートル(mm)」の略。 10 **マイクロ**[micro-] 国際単位系で、単位名について100万分の1を意味する語。▷〜アンペア・〜セカンド・〜メートル◇記号はµ。 11 **ナノ**[nano-] 国際単位系で、単位名について10億分の1を意味する語。 ▷ 〜セカンド(時間の単位。10億分の1秒)・〜メートル(10億分の1m)◇記号はn。 # 1602 数える ## a 動詞の類 ## ●数える 00 **数[かぞ]える** 数量や順番を、数に対応させて調べる。「人数を〜」「残額を〜」 01 **読[よ]む** 「数える」の古い言い方。「札の数を〜」 02 **勘[かん]定[じょう]する** どれだけあるかを知るために一つ一つ数えること。「あり金を〜する」「指を使って〜する」 03 **カウント**[count] ①数を数えること。特にボクシングで、一方の選手がダウンした際にレフェリーが秒数を10まで数えること。「8まで~したところで、再び立ち上がった」 ▷ 〜ダウン(秒読み)②重要なものとして数えること。「重要人物の1人に~する」 04 **数[かぞ]え上[あ]げる** 一つ一つ全部数える。「特徴を〜」 05 **枚[まい]挙[きょ]する** 文数え上げること。「政治家の失言は〜にいとまがない」 06 **指[ゆび]を折[お]る** 指を曲げる。「正月まであと何日か指を折って数える」 07 **指[ゆび]折[お]り数[かぞ]える** 手の指を1本ずつ曲げて数を数える。「子供たちは、夏休みが待ち遠しくて、毎日指折り数えている」 08 **開[かい]票[ひょう]する** 投票箱を開けて候補者の得票数を数えること。「午後7時から〜する予定」 ## ●加減乗除 09 **足[た]す** ある数(と)別の数を合わせ、全体でいくつになるか計算する。「2と3を〜と5になる」 ⇔ 引く 10 **合[あ]わせる** 2つ以上の数量を足す。「AとBを〜と1万円になる」 11 **加[くわ]える** ある数に別の数を足す。「8に2を〜」 12 **寄[よ]せる** ある数に別の数を足す。「2に3を〜」◇現在ではあまり使われない言い方。 13 **プラス**[plus] ①数を加えて、ふやすこと。「各自の持ち点に一律10点を〜する」「3〜5は8」 ⇔ マイナス②数量・価値などを加えてよくなること。「環境保全に〜する事業」 ⇔ マイナス 14 **引[ひ]く** ある数を別の数から取り去る。「5から3を〜」 ⇔ 足す 15 **差[さ]し引[ひ]く** ある数量から別のある数量を引く。「税金やら何やらを差し引かれて、手取りは20万円ぐらいだ」 16 **差[さ]っ引[ぴ]く** 俗差し引く。「会社の車に少し傷をつけたからって、バイト料から修理代を〜なんてせこいよな」 17 **差[さ]引[ひ]き** 差し引くこと。「1億円の売り上げがあったが、経費を〜すると利益はほんの数百万だ」 18 **天[てん]引[び]きする** 給料などを支払う側が、あらかじめ保険料などを差し引くこと。「毎月の給料から5万円が〜されてしまう」 19 **減[げん]ずる** 図引く。「5から3を〜」 ⇔ 加える 20 **減[げん]じる** 「減ずる」の新しい言い方。「売上額から経費を減じれば利益が出る」 21 **マイナス**[minus] ①数などを引くこと。「8から5を〜する」「5〜3は2」 → プラス ②数量・価値などが減じて悪くなること。「〜を生じる」 ⇔ プラス 22 **掛[か]ける** ある数(被乗数)を、別の数(乗数)の示す回数だけ繰り返し足す。「2〜2は4」 ⇔ 割る 23 **掛[か]け合[あ]わせる** 掛け(て一つの数字にす)る。「この数字に人数を〜と総費用がわかる」◇「掛け合わす」ともいう。 24 **乗[じょう]ずる** 図掛ける。「3に2を〜」 ⇔ 除する 25 **乗[じょう]じる** 「乗ずる」の新しい言い方。 26 **割[わ]る** ある数(被除数)を、別の数(除数)が示す数に分けたときの数を出す。「4〜2は2」「4を2で〜」 ⇔ 掛ける <266> **27 除[じょ]する** 割る。「6を2で~」▷乗ずる ●平方・立方する **28 自乗[じじょう]** 数学で、ある数・式に、それと同じ数・式を掛け合わせること。「2を〜する」「3の~は9」◇「二乗」とも書く。比喩的に、物事をはなはだしくする意にも用いる。 **29 二乗[にじょう]** 「自乗」の新しい言い方。「3を〜する」「8の~は64」 **30 平方[へいほう]** 「自乗」の古めかしい言い方。「2を~する」「3の~は9」 **31 相乗[そうじょう]** 2つ以上の数を掛け合わせること。◇比喩的に、いくつかの要因がからみあい、もとの数を掛け合わせたときのような大きな変化を生む意にも用いる。 **32 三乗[さんじょう]** 数学で、3つの同じ数・式どうしを掛け合わせること。すなわち、自乗した結果の数や式に、もう一度もとの数・式を掛け合わせること。「2を~する」「3の~は27」 **33 立方[りっぽう]** 「三乗」の古めかしい言い方。「2を~する」「3の~は27」 **34 開平[かいへい]** ある数の平方根を求めること。すなわち、自乗するともとの数になるような数・式を求めること。「16を〜すると4になる」▷平方 **35 開立[かいりゅう]** ある数の立方根を求めること。すなわち、3乗するともとの数になる数・式を求めること。「27を〜すると3になる」◇「かいりつ」ともいう。立方に開くの意。 **36 累乗[るいじょう]** 数学で、同じ数を何回も掛け合わせること。「3を~する」 ●計算する **37 計算[けいさん]** 数式によって、数を使って、ある決まった手順に従って求める値を出すこと。「費用を~する」「複雑な〜をする」 ▷カロリー〜・原価~ **38 弾[はじ]く** (そろばんの玉を弾いて)計算する。「ざっと〜と1000万円になる」 **39 弾[はじ]き出[だ]す** そろばんを弾いて、必要な費用などを計算する。「参加費を~」 **40 割[わ]り出[だ]す** 計算をして答えを出す。「必要な経費を~」「建物の高さを~」 **41 算出[さんしゅつ]** 計算して、求める数値を出すこと。「損失額を~する」 **42 演算[えんざん]** 数学で、計算規則を使って、ある数から他の数を導き出すこと。「コンピューターは超高速度で~する」 ▷四則~ **43 検算[けんざん]** 一度答えを出したあとに、計算が正しいかどうかを確かめるため、改めて計算すること。「答えが合わないので何度も~する」◇「験算」とも書く。 **44 験[けん]する** 計算の答えを確かめる。「計算結果を~」「験す」ともいう。 **45 速算[そくさん]** 短時間で計算すること。「納税額を~する」▷~表 **46 暗算[あんざん]** 計算機・そろばん・筆記具・指などを使わず、頭の中だけで計算すること。「3桁の掛け算を~する」 **47 換算[かんさん]** ある数量の単位を別の単位に換えて計算すること。「ドルを円に~する」 **48 起算[きさん]** ある特定の時を基準にして日時などを計算すること。「戦後を〜点として50年を経過した」 **49 逆算[ぎゃくさん]** 通常とは逆に、最後から最初へと計算すること。「年齢から〜すると明治の生まれだ」 **50 概算[がいさん]** 計算して、おおよその数を出すこと。「大学卒業までの費用を〜する」▷~要求 **51 試算[しさん]** あることの結果を見積もるために、試みに計算してみること。「専門家の〜によると、改築工事には億の金がかかる」「建て替え費用を〜する」▷~表 **52 推算[すいさん]** 推量を加えて計算すること。「夜間人口を~する」 **53 推計[すいけい]** サンプルを調べることによって、実際の数値を統計学的に推測すること。「10年後の人口を〜する」 ▷~学 **54 計上[けいじょう]** 費用・利益・損失など、一定枠の金額を計算して全体の中に組み入れること。「予算案には数千万円の赤字が〜されている」 **55 合算[がっさん]** 2つ以上の数字を合わせて計算すること。「累積赤字を〜する」 **56 合計[ごうけい]** 個々の数量を足し合わせること。「支出を~する」「~を出す」 **57 集計[しゅうけい]** 別々になっているデータなどをまとめて、全体でどれくらいの数字になるか計算すること。「調査結果を~する」 **58 締[し]める** ①1日の売り上げなどを計算して帳簿につける。「毎晩9時に伝票を~」②収入あるいは支出の金額を合わせて、全体の金額を出す。「宴会が終わりに近づいたので、店の者に勘定を~よう頼んだ」「このへんで締めてください」 **59 トータル** 「合計」の洋語的表現。「被害額は、~するといくらになるのか」total **60 総計[そうけい]** すべての合計を計算して、まとめること。「1ヵ月間の売り上げを~する」 **61 小計[しょうけい]** 全体をいくつかの部分に分けたとき、それぞれの部分の合計を出すこと。「種類別に〜する」▷総計 **62 累計[るいけい]** いくつかの小計を順次加えること。「1月から5月までの売り上げを~する」 **63 累算[るいさん]** 累計のための計算をすること。「昨年の売り上げを〜すると100億円になる」 **64 通算[つうさん]** 全体を通して計算をすること。「3年間のホームランを〜すると60本になる」 **65 積算[せきさん]** いくつかに分かれている数字を、すべて加え合わせ、合計を出すこと。「各費目を~する」 **66 決算[けっさん]** 金銭の出入りを最終的に計算すること。「収支を~する」 ▷~期・~報告 **67 総決算[そうけっさん]** 今までのことをまとめて、すべてを決算すること。「1年間の収入と支出を~する」 **68 会計[かいけい]** 金銭の出入りを計算・管理すること。「すいません、お〜してください」 **69 清算[せいさん]** ①それまでのすべての貸借関係を計算・整理すること。「借金を〜する」②法律用語で、法人や組合の解散にあたって財産関係を整理すること。▷~人・~取引・~会社 <267> # 数える1602a~h 70 **精[せい]算[さん]する** 支払った金額と実際の費用とが違ったような場合に、実際にかかった費用を細かく計算して、決着をつけること。「旅費は〜したうえで支払う」 ▷〜窓口 ## ●算定する → 1700決めるd●内容や範囲を定める ## ●算入する → 5600入れるa●含める ## ●加算する → 6402加えるa●加算する ## ●その他 71 **切[き]り上[あ]げる** 計算の途中で端数が出たときに、その桁をないことにする代わりに、その桁の1位上の桁に1を加える。「1000円未満を切り上げて4900円を5000円にする」 → 切り捨てる 72 **切[き]り捨[す]てる** ある桁以下の数値を計算に加えず、無条件で0にする。「1000円未満を〜」 ⇔ 切り上げる 73 **四[し]捨[しゃ]五[ご]入[にゅう]する** ある桁の数字を、その桁の数字が5以上なら切り上げ、4以下なら切り捨てること。「小数点以下2桁目を~する」 74 **通[つう]分[ぶん]する** 分数を足したり引いたりするため、各分数の値を変えずに、分母が同じ数になるようにすること。「5分の2と3分の1を〜すると、15分の6と15分の5になる」 75 **約[やく]分[ぶん]する** 数学で、分数の値を変えずに、分子と分母を両方の公約数の一つで割ること。「15分の6を〜すると5分の2になる」 76 **約[やく]する** 割れるようにする。「10分の6を〜と5分の3になる」 77 **割[わ]り切[き]る** ある数を別の数で割ったとき、余りが出ずに整数になるようにする。「5は15を〜」「3人兄弟でちょうど割り切れる12個入りのお菓子」 # d 形容動詞の類 00 **正[せい]の** 数学で、より大きい数である様子。「~の数」「~の整数」 01 **プラスの**[plus] (収支の結果などが)0より大きい数である様子。「プラスの数どうしをかけると〜の数になる」「今日はずっとはずれていたが、最終レースが当たって、なんとか〜になった」⇔マイナス 02 **負[ふ]の** 数学で、0より小さい数である様子。「~の数」「~の整数」 03 **マイナスの**[minus] (収支の結果などが)0より小さい数である様子。「〜の数とプラスの数をかけると〜の数になる」「この商品は売れているが、莫大な開発費がかかっているので収支はまだ〜だ」 ⇔ プラス ## ●単数の → 9910ひとつ・ふたつd●ひとつである様子 ## ●複数の → 9910ひとつ・ふたつd●ふたつ、ないしそれ以上である様子 # f 副詞の類 ## ●合わせて・締めて → 6400まとめるf # h 名詞の類:コト・サマ ## ●数えること 00 **計[けい]数[すう]** 数の計算。「〜に明るい」▷〜処理 01 **秒[びょう]読[よ]み** あることの開始時間や終了時間までを、1秒ごとに数えること。「ロケット発射の~が始まった」 02 **カウントダウン**[countdown] 「秒読み」の洋語的表現。「大晦日の夜は新年の〜をする」 ## ●数え方など 03 **延[の]べ** 同一のものが重複していても、それぞれを1と数える数え方。「8月の入場者数は、〜で10万人に達した」 ▷〜人数・〜日数◇具体的な数字をともなうことが多い。 04 **足[あし]掛[か]け** 期間を数えるときに、年・月・週・日の始めと終わりの端数を1と数える数え方。「この工事は一昨年の11月に始まったのだから、もう~3年になる」◇具体的な数字をともなう。 05 **丸[まる]** 期間を数えるときに、それ以下ではない、という意味を表す言葉。「この町に住んで~5年になる」◇具体的な数字をともなう。 06 **丸々[まるまる]** 「丸」を強めた言い方。「注文の品が届くまで〜3日かかった」◇具体的な数字を伴う。 07 **満[まん]** 年齢などを数えるときに、特定の日から不足なく年月が経過したことを示す言葉。「息子は誕生日がくると~(で)7歳になる」「祖父が死んで~5年になった」 ▷〜年齢◇具体的な数字をともなうことが多い。 ## ●年齢の数え方 △ 0000生きるi●年 ## ●加減乗除 08 **足[た]し算[ざん]** 足す計算。 ⇔ 引き算 09 **加[か]算[さん]** 図加える計算。 ⇔ 減算 10 **引[ひ]き算[ざん]** 引く計算。 ⇔ 足し算 11 **減[げん]算[さん]** 引き算。 ⇔ 加算 12 **掛[か]け算[ざん]** 掛ける計算。 ⇔ 割り算 13 **乗[じょう]算[ざん]** 図掛け算。 ⇔ 除算 14 **割[わ]り算[ざん]** 割る計算。 ⇔ 掛け算 15 **除[じょ]算[ざん]** 文割り算。 ⇔ 乗算 16 **加[か]減[げん]乗[じょう]除[じょ]** 数を足したり、引いたり、掛けたり、割ったりの計算。 ## ●加減乗除の方法 17 **加[か]法[ほう]** 図足し算の計算方法。 ⇔ 減法 18 **減[げん]法[ぽう]** 図引き算の計算方法。 ⇔ 加法 19 **乗[じょう]法[ほう]** 掛け算の計算方法。 ⇔ 除法 20 **除[じょ]法[ほう]** 図割り算の計算方法。 ⇔ 乗法 21 **四[し]則[そく]** 図足し算・引き算・掛け算・割り算の4つの計算方法の総称。 ▷〜計算 ## ●いろいろな計算 22 **筆[ひっ]算[さん]** 紙の上などに式や1回ごとの計算結果を書き記しながら行う計算。「電卓を使いなれて~に弱くなる」 <268> # 数える1602h 23 **日[にっ]計[けい]** 金銭の出入りなどに関する毎日の計算。 ▷〜表 24 **統[とう]計[けい]** 各種の数字を集めて計算処理をすること。「〜をとる」 ▷〜学・〜力学・〜表 ## ●計算に関する語 25 **位[くらい]取[ど]り** 計算をする際に、数値の十の位、百の位などの位を定めること。 26 **九[く]九[く]** 1から9までの数を2つずつ順番に掛け合わせた積を、組織的に覚えるときのとなえ方。◇「2×3(にさん)が6、2×4(にし)が8、・・・」のようにいう。 ## ●珠算に関する語 27 **珠[しゅ]算[ざん]** そろばんでする計算。▷〜塾・〜競技会 28 **玉[たま]算[ざん]** 「珠算」の古い言い方。◇「珠算」とも書く。 29 **御[ご]破[は]算[さん]** そろばんで計算した答えを消したり、置いたすべての玉を払ってゼロの状態にすること。「〜で、願いましては」◇転じて、「すべてを御破算にする」のように、事の途中で、それまでの経過を全部なかったことにして一から出直すことの意にも用いられる。 30 **御[ご]名[めい]算[さん]** 正しい計算、正しい答え。「〜です」「御明算」とも書く。そろばん塾などで、生徒が正しく答えたときに、一種の感動詞のようにして用いる。 ## ●経済活動に関すること 31 **会[かい]計[けい]** 個人や企業などで金銭の出入りを管理すること。 32 **一[いっ]般[ぱん]会[かい]計[けい]** 行政で、国または地方自治体の通常の行政にともなう予算の収支。 ▷〜予算 ⇔ 特別会計 33 **特[とく]別[べつ]会[かい]計[けい]** 行政で、特別な事情に対応して、一般会計とは別に設けられる国などの予算の収支。 ⇔ 一般会計 34 **主[しゅ]計[けい]** 行政で、国や地方自治体で会計・予算を担当すること。▷〜官・〜局 35 **粉[ふん]飾[しょく]決[けっ]算[さん]** 会社などが利益を計上する際、実際の数字をうまく合わせて、多くまたは少なく決算すること。 36 **連[れん]結[けつ]決[けっ]算[さん]** 親会社と子会社を一つの企業集団とみなして、まとめて決算すること。 ## ●数 37 **数[かず]** 物をそれぞれに内容の異なる個物としてではなく、分量または順序の面から抽象的にとらえた概念。「〜が多い」「〜を数える」 38 **数[すう]** 図かず。「正の〜と負の~」▷回〜・画〜・頻度〜 39 **値[あたい]** 数学で、文字や式が表す数。「xが-3のときの、yの~を求めなさい」 40 **数[すう]値[ち]** ①計算や測定などによって得られる、具体的な数。「放射線検知器は常に高い~を示していた」②数式の中の文字にあてはまる、具体的な数。「文字式に~を代入する」 ## ●数の名称 41 **零[れい]** 個数・得点などが1つもないこと。「3対~で勝つ」 ▷〜点・〜時◇算用数字では「0」と書く。助数詞をともなわず単独で用いられるときは、「れい」よりも「ゼロ」が多用される。 42 **ゼロ**[zero] 「零」の洋語的表現。「もうけは差し引き〜だ」 ▷〜歳 43 **一[いち]** 1人の人間、1匹の犬、1個のりんごなどから抽象される最も基本的な自然数。「~を聞いて十を知る」◇算用数字は「1」。改まった場合や改竄を防ぐために「壱」とも書く。以下、「に」「さん」「し」「ご」「ろく」「しち」「はち」「きゅう(または、く)」「じゅう」は漢語起源の数え方。 44 **一[ひと]つ** 「一」の和語的表現。「二つに〜は正しい答えがある」◇以下、「ふたつ」「みっつ」「よっつ」「いつつ」「むっつ」「ななつ」「やっつ」「ここのつ」「とお」は和語起源の数え方で、10歳以下の年齢をいうときにも用いる。 45 **ひい** 数を数えるときの一。「ひいふうみいよう」◇「ひい」「ふう」「みい」「よう」「いつ」「むう」「なな」「や」「ここの」「とお」は和語起源の数え方であり、「ひとつ」「ふたつ」・・・という数え方にくらべて、やや古めかしい。「十」は、「ひとつ」「ふたつ」・・・という数え方でも「ひ」「ふ」・・・という数え方でも、「とお」と数える。 46 **二[に]** 1より1つ多い数。 ▷ 〜重奏 ◇算用数字は「2」。改まった場合や改竄を防ぐために「弐」とも書く。 47 **二[ふた]つ** 「二」の和語的表現。▷〜返事 48 **ふう** 数を数えるときの二。◇「ふう」ともいう。 49 **三[さん]** 2より1つ多い数。 ▷ 日本〜景・〜段跳び◇算用数字は「3」。改まった場合や改竄を防ぐために「参」とも書く。 50 **三[みっ]つ** 「三」の和語的表現。 51 **みい** 数を数えるときの三。◇「みい」ともいう。 52 **四[し]** 3より1つ多い数。 ▷〜天王(仏教の世界の四方の方角をつかさどる神)◇算用数字は「4」。「死」を連想させるということで、助数詞とともに使われることはほとんどない。 53 **四[よっ]つ** 「四」の和語的表現。 54 **よう** 数を数えるときの四。◇一般に、「よ」に続くことが多い。「よう」ともいう。 55 **五[ご]** 4より1つ多い数。 ▷ 〜大洋・〜人囃子◇算用数字は「5」。 56 **五[いつ]つ** 「五」の和語的表現。 57 **いつ** 数を数えるときの五。 58 **六[ろく]** 5より1つ多い数。▷〜大州・〜歌仙◇算用数字は「6」。 59 **六[むっ]つ** 「六」の和語的表現。 60 **むう** 数を数えるときの六。◇「むう」ともいう。 61 **七[しち]** 6より1つ多い数。▷〜福神・〜変化◇算用数字は「7」。 62 **七[なな]つ** 「七」の和語的表現。 63 **なな** 数を数えるときの七。 64 **八[はち]** 7より1つ多い数。 ▷〜時間労働 ◇算用数字は「8」。 65 **八[やっ]つ** 「八」の和語的表現。 <269> # 数える1602h~i 66 **やあ** 数を数えるときの八。◇「やあ」ともいう。 67 **九[きゅう]** 8より1つ多い数。 ▷ 三拝〜拝 ◇漢音による読み方。最近では呉音の「く」に代わって、広く用いられる傾向にある。算用数字は「9」。 68 **九[く]** 「九」による読み方。順に数えるときの言い方は「くう」。古くから和語同様に用いられてきたが、一般に減少傾向にあり、「九番」「九人」など伝統的に呉音読みされていたものまで最近では漢音読みされることが珍しくない。 69 **九[ここの]つ** 「九」の和語的表現。 70 **ここの** 数を数えるときの九。 71 **十[じゅう]** 9より1つ多い数。 ▷ 〜二分・〜人十色・〜年一昔・〜中八九・〜指に余る・〜種◇算用数字では「10」。改まった場合や改竄を防ぐために「拾」とも書く。複合語の前要素としては「じっ」というが、最近は「じゅう」に引かれて「じゅっ」ともいう。 72 **十[とお]** 「十」の和話的表現。「〜で神童、十五で才子、二十過ぎればただの人」◇数を数えるときも「とお」。 73 **百[ひゃく]** 10を10倍した数。「躍る雀は〜までも」◇算用数字では「100」。 74 **千[せん]** 100を10倍した数。「〜に一つの可能性もなければ成功するはずがない」 75 **万[まん]** 1000を10倍した数。「〜の倉より子は宝」◇改まった場合や改竄を防ぐために「萬」とも書く。 76 **億[おく]** 1万を1万倍した数。▷〜万長者 77 **兆[ちょう]** 1億を1万倍した数。 78 **京[けい]** 1兆を1万倍した数。◇「きょう」ともいう。 ## ●いくつ・いくら → 9900こそあどh●どのくらい ## ●加減乗除の結果の数値 79 **和[わ]** 2つ以上の数を加えた値。 ⇔ 差 80 **差[さ]** ある数からある数を引いた残りの値。 ⇔ 和 81 **積[せき]** 2つ以上の数を掛け合わせた値。 ⇔ 商 82 **商[しょう]** ある数をある数で割った値。 ⇔ 積 ## ●差し引き 83 **差[さ]し引[ひ]き** 差し引いた結果の数。「〜5万円のマイナスになった」 84 **プラスマイナス** 「差し引き」の洋語的表現。①貸し借りなどを計算した結果。「今月の収支は〜はまだわからない」「〜ゼロ」②数値の誤差の範囲などをいうときに用いる言葉。「費用は、だいたい20万~30万円というところかな」◇和製洋語。プラス(plus) +マイナス(minus) 85 **プラマイ** 「プラスマイナス①」の略。「このあいだは1万円負けたけど、今日は1万円勝ったから、これで~ゼロだな」◇「プラマイゼロ」の形で用いられることが多い。 ## ●合計 → 6400まとめるk●合計 # i 名詞の類:コト・サマ ## ●いろいろな数 00 **基[き]数[すう]** 基本になる数。◇十進法では0~9の数。 01 **序[じょ]数[すう]** 順序を示す数。◇ふつう、「第3」「2番目」のように自然数に接頭語や接尾語(助数詞)をつけて表す。 02 **名[めい]数[すう]** ①「日本三景」や「四天王」のように、同類のものを一定数まとめ、数字をつけて表現したもの。②単位や助数詞などがついた数。 03 **自[し]然[ぜん]数[すう]** 数学で、もののかず(数)。1から順に1つずつ加えて、1、2、3、4・・・と続く数の総称。◇自然界の事物から感覚的に得られる最も普遍的な数の意。 04 **整[せい]数[すう]** 自然数とこれに対応する負の数、および0の総称。「負の~」 05 **偶[ぐう]数[すう]** 2で割り切れる整数。「2、4、6は〜である」一奇数 06 **奇[き]数[すう]** 2で割り切れない整数。「1、3、5は~である」一偶数 07 **有[ゆう]理[り]数[すう]** 数学で、整数または分数の形で表すことができる数。 ⇔ 無理数 08 **無[む]理[り]数[すう]** 数学で、分数の形であらわせない数。√2や円周率など。 ⇔ 有理数 09 **実[じっ]数[すう]** ①実際の数。「感染者は1万人とも3万人ともいわれているが、その〜は不明である」②有理数と無理数の総称。 ⇔ 虚数 10 **虚[きょ]数[すう]** 数学で、2乗すると負になる数。 ⇔ 実数 11 **絶[ぜっ]対[たい]値[ち]** 数学で、実数aの表記から正負の符号を取り去った値。「|a|」で示す。たとえば、「3」「-3」の絶対値は「3」。 12 **対[たい]数[すう]** 数学で、1でない正の定数(計算のとき動かさない数)aを何乗すれば与えられた正数xになるかという、その指数y。x=aʸにおけるy。 13 **逆[ぎゃく]数[すう]** 数学で、与えられた数に掛けると1になる数。たとえば、2分の3の逆数は3分の2。 14 **冪[べき]** 数学で、同一の数を何回か掛け合わせて得られる数。「8は2の~(2³)」「冪」「巾」とも書く。「累乗」ともいう。 15 **根[こん]** ①数学で、方程式を成り立たせる未知数の値。②冪を成り立たせる値。 ▷ 平方〜・立方〜・累乗〜 16 **未[み]知[ち]数[すう]** 数学で、方程式などに使われている、まだわかっていない数。「〜を求める」◇比喩的に、「彼の実力は未知数だ」のように、能力などが未知であることの意にも用いられる。 17 **因[いん]数[すう]** 数学で、2つ以上の要素の積として表現される文字式や数式の、それぞれの要素。たとえば、因数分解の公式でa²-b²= (a+b)(a−b)の場合、式a²-b²の因数は(a+b)と(a-b)。 ▷〜分解 18 **変[へん]数[すう]** 数学で、方程式などに用いられる、式にあてはまるすべての値をとることができる文字で、その値が定まっていないもの。「〜をx、yとして式を立てる」 ⇔ 定数 19 **定[てい]数[すう]** ①変化しない一定の値。「人口は〜に増減する」②自然科学で、基本法則または対象に特有の性質を表す一定の数。「万有引力の〜」▷弾性~③数学で、数式を用いて思考を進めるときの一貫して変わらない数。 ⇔ 変数 ▷ 積分〜 <270> # 数える1602i 20 **常[じょう]数[すう]** 「定数②③」の古い言い方。 21 **係[けい]数[すう]** ①数学で、文字と数字からなる項の数字の部分。たとえば「2x」の2。②物理学で、比例関係にある物理量間の、比例関係を表す定数(②)。▷摩擦~◇「比例定数」ともいう。 22 **エンゲル係[けい]数[すう]** 家計の消費支出に占める食料費の割合を示す数値。所得が少ないほど大きいとされる。ドイツの統計経済学者エンゲル(Engel)の名から。 23 **関[かん]数[すう]** 数学で、2つの変数の間における、1つの変数の値が決まるのに従ってもう1つの変数の値も決まるというような関係。y=f(x)で表す。◇かつては「函数」と書いた。「函数」はファンクション(function)の中国での音訳。 24 **指[し]数[すう]** ①数学で、ある数や式(底)の右肩につけて累乗を示すのに用いる数または文字。②基準とする時点などの数値を100として、それとの比較で示した数値。転じて、一般に比較の指標として設けられた数値。▷株価~・景気動向~・作況~・賃金~・物価~ 25 **概[がい]数[すう]** おおよその数。「この国の路上生活者の〜は19万5000人だという」 26 **IQ[アイキュー]** 知能の程度をみるのに使う指数。◇精神年齢(学力検査の結果により算定する)を暦年齢で割り、100倍した数値を用いる。「インテリジェンスクォシェント(intelligence quotient)」の略。 27 **知[ち]能[のう]指[し]数[すう]** 「IQ」の訳語。 28 **EQ[イーキュー]** 年齢に相当する学力があるかないかをみるのに使う指数。「エデュケーショナルクォシェント(educational quotient)」の略。教育年齢(学力検査の結果により算定したもの)を暦年齢で割り、100倍した数値を用いる。 29 **不[ふ]快[かい]指[し]数[すう]** 夏の蒸し暑さによる不快感をはかる数値。この数値が75を超えると人々の1割が、85を超えると全員が不快を感じるとされる。 ## ●乗数・除数 30 **乗[じょう]数[すう]** 掛け算で掛けるほうの数。◇掛けられるほうを「被乗数」という。 31 **除[じょ]数[すう]** 割り算で割るほうの数。◇割られるほうを「被除数」という。 ## ●小数・分数 32 **小[しょう]数[すう]** 1より小さい数を整数の位取りにより表現したもの。 ▷ 〜点・有限~(小数点以下の桁数に限りがある小数)・無限~・循環~(一定の数字列を繰り返して無限に続く小数) ◇ 「0.3」「1.5」など。 33 **分[ぶん]数[すう]** 数学で、横線の上の数を下の数で割った数を表したもの。たとえば、1/2、2/3など。 34 **分[ぶん]母[ぼ]** 数学で、分数または分数を使った式で、割るほうの数または式。 35 **分[ぶん]子[し]** 数学で、分数または分数を使った式で、割られるほうの数または式。 36 **真[しん]分[ぶん]数[すう]** 数学で、分子が分母より小さい分数。 ⇔ 仮分数 37 **仮[か]分[ぶん]数[すう]** 数学で、分子が分母に等しいか、分母より大きい分数。 ⇔ 真分数 38 **帯[たい]分[ぶん]数[すう]** 整数と分数の和としての表現をもつ分数。整数の右隣に真分数を書いて表す。たとえば、2⅕(読み方は「2と5分の1」)。 ## ●倍数・約数など 39 **倍[ばい]数[すう]** 数学で、ある整数にもう1つの整数を掛けて得られる、ある数の何倍かになっている数。「15は3の〜」 ⇔ 約数 40 **公[こう]倍[ばい]数[すう]** 数学で、2つ以上の整数に共通する倍数。 41 **約[やく]数[すう]** 数学で、ある整数を割り切って余りのないようにする整数。「6の〜は6、3、2、1」⇔倍数 42 **公[こう]約[やく]数[すう]** 数学で、2つ以上の整数に共通する約数。 ▷ 最大〜 43 **素[そ]数[すう]** 1より大きい整数で、1とその数以外の数では割り切れない正の整数。たとえば、2・3・5・7・11・13・・・など。 ▷ 双子~(3と5、11と13など、隣り合う2つの奇数が、ともに素数であるもの) ⇔ 合成数 44 **合[ごう]成[せい]数[すう]** 1より大きく、素数でない、つまり1とその数以外の数でも割り切れる正の整数。たとえば、4・6・8・9・10・・・など。 ⇔ 素数◇「非素数」ともいう。 ## ●平方根など 45 **平[へい]方[ほう]根[こん]** 数学で、ある数を2乗して得られる数に対するもとの数。「16の〜は4と-4」 46 **二[に]乗[じょう]根[こん]** 「平方根」の新しい言い方。 47 **立[りっ]方[ぽう]根[こん]** 数学で、ある数を3乗して得られる数に対するもとの数。「27の〜は3」 48 **三[さん]乗[じょう]根[こん]** 「立方根」の新しい言い方。 ## ●正数・負数 49 **正[せい]の数[かず]** 数学で、0より大きい数。 50 **正[せい]数[すう]** 図正の数。 51 **負[ふ]の数[かず]** 数学で、0より小さい数。 52 **負[ふ]数[すう]** 立負の数。 ## ●人の数 53 **員[いん]数[ずう]** 同一条件にある人の数。「参加者の~を数える」 54 **頭[あたま]数[かず]** 必要な人数を量として強調した言い方。「これでなんとか〜だけはそろった」 55 **員[いん]数[ずう]** 必要な人や物の数。「団体競技の〜」をそろえる」「彼は〜外だ」◇「いんず」ともいう。 56 **人[じん]口[こう]** 一定の地域の住民の数。「大都市近郊の市町村は〜の増加がいちじるしい」▷〜密度 57 **人[ひと]出[で]** あるところに何かを見物したり、楽しんだりしている人の数。「警察は、この祭りに3万人の~を見込んでいる」 ## ●定員 → 1703決まるh●決まった人数 ## ●物事の数 58 **回[かい]数[すう]** 物事が起こったり、行われたりする数。「会議の〜を減らす」 59 **度[ど]数[すう]** ①図回数。「訪問の~を重ねる」②温度・アルコール濃度・角度など、「度」で表されるものの数。「〜の高い酒」 <271> **手[て]数[かず]** 囲碁や将棋で、石を打ったり駒を指したりした数。「~が多い」 **歩[ほ]数[スウ]** 歩くとき足が地面を踏む回数。「~を数える」 **個[コ]数[スウ]** 何個と数える物の数。 **点[テン]数[スウ]** ①得点を表す数。②品物の数。 **頭[トウ]数[スウ]** 頭として数えられる動物の数。「国立公園内の鹿の~を調査する」 ▷登録~・飼育~ **台[ダイ]数[スウ]** 主として1台と数えられる物の数。▷登録~・生産~・出荷~・販売~・保有~ **本[ホン]数[スウ]** 何本と数える物の数。「最近タバコの~を減らしている」「ダイヤ改正で特急の〜が増えた」 **枚[マイ]数[スウ]** 何枚と数える物の数。「書いた原稿の~を数える」 **紙[シ]数[スウ]** 定められたページや原稿用紙などの枚数。「もう〜も残り少ないので、それにそって触れる余裕はない」「~がつきる」 **紙[シ]幅[フク]** 紙数。「それを論じるには〜が足りない」「~がつきる」 **冊[サッ]数[スウ]** 書籍・ノートなどの数。「購入ご希望の書名と~を明記してください」 **部[ブ]数[スウ]** 書籍・新聞などの数。「新刊本の~を決める」 **巻[カン]数[スウ]** 全集など、2冊以上からなる書物の冊数。「全集の~は10巻です」 **字[ジ]数[スウ]** 文章の中の文字の数。「限られた〜で宣伝文句を書く」 ◇「文字数」ともいう。 **字[ジ]詰[づ]め** 原稿用紙や印刷物の1ページ、または1行に入る字数。「~が400字の原稿用紙」 **行[ギョウ]数[スウ]** 文章の縦または横の列の数。「1ページ、30~に設定してパソコンを打つ」 **戸[コ]数[スウ]** 建物としての家の数。「~が十数戸の小さな集落」▷供給~ **軒[ケン]数[スウ]** 人が住んでいるところとしての家の数。▷加入~ **間[ま]数[かず]** 部屋の数。「子供が成長して〜が足りなくなってきた」◇「部屋数」ともいう。 **店[テン]数[スウ]** 店の数。「この商品を取り扱う〜は前年比で30%増になった」▷登録~・加盟~◇「店舗数」ともいう。 **件[ケン]数[スウ]** 事柄や事件の数。「月別に集計した交通事故の~」 **日[ニッ]数[スウ]** 日の数。「この仕事は〜をかけている余裕がない」 **日[ひ]数[かず]** 「にっすう」の、やや古い言い方。 **日[ひ]日[にち]** 「にっすう」の、より口語的な言い方。「もうあんまり〜がないから急いでつくってくれ」 **月[つき]数[スウ]** 月(1ヵ月)の数。「在職した期間の~を計算する」 **年[ネン]数[スウ]** 年(1年)の数。「そんなに~がたっているとは思わなかった」 ## 振動数・周波数 5103振れるh●その他 ## スポーツでの数 **カウント** 野球で、投手が1人の打者に対して投げたストライクとボールの数。「ツースリーの〜で緊張する」 count **グロス** ゴルフで、ラウンド終了時の、ハンディキャップを差し引く前の総打数。◇「グロススコア(gross score)」の略。 **ネット** ゴルフで、ラウンド終了時の総打数から、ハンディキャップを差し引いた数。◇「ネットスコア(net score)」の略。 ## 平均値 **平[ヘイ]均[キン]値[チ]** 与えられたn個の数値について、全部を加えてnで割った値。nは任意の自然数。 **平[ヘイ]均[キン]** 「平均値」の略。~株価・~点・~寿命 **アベレージ** 「平均値」「平均」の洋語的表現。◇特にボウリング・ゴルフ・野球などのスポーツの成績で用いる。 average ## j 名詞の類:コト・サマ ### いろいろな数値 **最[サイ]大[ダイ]値[チ]** n個の数値のうちで最も大きい数値。▷最小値 **マキシマム** 「最大値」の洋語的表現。「もう、~だ」 maximum **最[サイ]小[ショウ]値[チ]** 与えられたn個の数値のうちで最も小さい数値。 **ミニマム** 「最小値」の洋語的表現。▷マキシマム minimum **期[キ]待[タイ]値[チ]** 確率の考え方で、期待される数値。たとえば、男女間で条件にまったく差がない場合、男30人、女20人のクラスで男15人が流感にかかったとすれば、女で流感にかかる人数の期待値は10である。 **偏[ヘン]差[サ]値[チ]** それぞれの数値と、全体の平均値との隔たりを示した数値。50を平均値とする。◇学力試験の結果から算出される「学力偏差値」を、単に「偏差値」ということが多い。 ## 番号 **番[バン]号[ゴウ]** 個別の識別用のつけられた数字や符号。「座席の~を調べる」「棚に1番から5番までの〜をつける」 ▷電話~・郵便~・車体~・原子~・~札 **背[せ]番[バン]号[ゴウ]** スポーツ選手などがユニホームの背中につける、識別のための番号。特に、野球選手の番号についていうことが多い。 **ナンバー** 「番号」の洋語的表現。特に、自動車の登録番号や、スポーツ選手がユニホームにつける番号についていうことが多い。「車の~を控える」「資料に〜をふる」◇1994年、日本陸上競技連盟は、ゼッケンという呼称をナンバーに変更した。 number **ゼッケン** スポーツ選手や競走馬がつける、番号を記した布。ドイツ語の「覆う(decken)もの」からという説もあるが、原語については不詳。 **番[バン]地[チ]** 家や建物などの所在をわかりやすくするため、住所の最後につけられている <272> 番号。「~を頼りに知人の家を探す」 ▷所~ **地[チ]番[バン]** 土地の登記簿に記載されている番号。「~が変更になるらしい」 **局[キョク]番[バン]** 電話番号のうち、管轄の電話局を表す番号。「~を間違えてダイヤルした」 **欠[ケツ]番[バン]** 一連の番号の中で、欠けている番号。「~がある」「~を埋める」「永久~」 ## 言語範疇としての数 **数[スウ]** 文法範疇の一つ。インドーヨーロッパ語などの名詞・代名詞が対象の数のとらえ方に応じて示す語形変化。 **単[タン]数[スウ]** インドーヨーロッパ語などで、人または物が1つであること。また、それに応じる文法形式。~形 ▷複数 **複[フク]数[スウ]** インドーヨーロッパ語などで、人または物が2つ以上であること。また、それに応じる文法形式。▷~形 ▷単数 ## 数を表す方法 **十[ジッ]進[シン]法[ホウ]** 0から9までの10種類の数字を用い、10倍ごとに桁を変えるもの。◇「じゅっしんほう」ともいう。現在最も普通に用いられている記数方式。 **二[ニ]進[シン]法[ホウ]** 数を表す方法の一つ。0と1の2種類の数字を用いて、2倍ごとに桁を変える方法。◇コンピューターの世界で用いられる記数方式。 ## 数に関する学問・教育 **数[スウ]学[ガク]** 数・量・空間などの性質や相互の関係、それらの論理などを研究する学問。▷初等~・高等~・~者 ◇代数学・幾何学・解析学の3大部門に分かれる。 **代[ダイ]数[スウ]学[ガク]** 未知の数を文字で表して数の性質や、式の関係などを研究する数学の一部門。◇略して「代数」ともいう。 **幾[キ]何[カ]学[ガク]** 図形や空間の性質について研究する数学の一部門。▷平面~・立体~ ◇略して「幾何」ともいう。 **解[カイ]析[セキ]学[ガク]** 関数について研究する数学の総称。◇略して「解析」ともいう。 **微[ビ]分[ブン]学[ガク]** 変数の微小な変化に対する関数の変化のしかたを研究する数学の一部門。◇略して「微分」ともいう。 **積[セキ]分[ブン]学[ガク]** 関数の変化を変数の微小な変化に還元して研究する数学の一部門。◇略して「積分」ともいう。 **微[ビ]積[セキ]分[ブン]** 微分学と積分学。 **算[サン]数[スウ]** 小学校で教える初歩の数学。 **算[サン]術[ジュツ]** 「算数」の古い言い方。 **和[ワ]算[サン]** 江戸時代の日本で独自に発達した数学。「わさん」ともいう。 ## 計算問題 **鶴[つる]亀[かめ]算[ざん]** 鶴と亀の頭数の合計数、その足の合計数から、鶴・亀それぞれの数を計算したりするもの。 **鼠[ねずみ]算[ざん]** 等比級数的に急激に増えるねずみの数などを計算するもの。◇ねずみが増えるように、急激に数が増えることのたとえとしても用いる。 ## 割合・率 **割[ワリ]合[アイ]** それが、全体の大きさに対して、どのくらいの大きさであるかという比率。「全校生徒中の男子生徒の~」「1週間に1冊の〜で本を読む」 **割[わり]** ある数量と別の数量との関係の程度。「母からは3日に1度の~で電話がかかってくる」 **率[リツ]** 基準となる数量に対する割合。「この大学は、他校に比べてマスコミ関係に就職する~が高い」▷出生~・死亡~・識字~・文盲~・就学~・進学~・合格~・就職~・失業~・稼働~・視聴~・聴取~・伸び〜・成長~・増加~・普及~・市場占有~・発生~・検挙~・支持~・的中~・縮小~・拡大~◇多くは造語成分として使われる。単独で使われる場合は、「成功する率は高い」のようにしばしば比喩的用法で「可能性」の意味をもつ。 **レート** ある通貨を別の通貨と交換したり、ある数量を別の種類の数量に置き換えたりするときの、基準になる数量に対応する数量。「現在の~は1ドル120円です」「麻雀の~を上げる」 rate **比[ひ]** 同種の2つ(以上)のものの間に成り立つ数量的関係。「aとbとの~は1対2である」「平均点を基準にして、各人の点数の~をとる」 **比[ヒ]率[リツ]** ある数量を他の数量と比べて計算した率。「参加者の男性と女性の~は7対3です」「全犯罪に占める凶悪犯罪の~は年々高まっている」 **比[ヒ]重[ジュウ]** ①ある物質の質量と、それと同じ体積の標準物質(ふつう4℃の水)の質量との比。「~の大きい物質」②全体の中に占める、ある事柄の比率。「人件費が経費の中で最も大きな〜を占めている」 **歩[ぶ]留[どま]り** ①使われた原料に対する完成品の割合。②魚・野菜・穀類などの食用可能な部分の、全体に占める割合。◆「歩止まり」とも書く。 **歩[ブ]合[アイ]** ある数量、特にある金額の、別の数量または金額に対する比率。「金額から一定の~を割り引く」◇単に「歩」ともいう。 ## 百分率 **百[ヒャク]分[ブン]率[リツ]** ある数量が全体に対して占める割合を全体を100として表した数字。「毎年の受験者数に対する合格者の割合を~で示す」◇全体を1000として表した数字を「千分率」という。 **百[ヒャク]分[ブン]比[ヒ]** 「百分率」の古い言い方。 **パーセンテージ** 「百分率」の洋語的表現。 percentage ## おもな率 **倍[バイ]率[リツ]** ある数に対して、別のある数が何倍であるかという率。「名門校の入学試験の~は20倍を超えている」「~8倍の望遠鏡」▷求人~・高~ **競[キョウ]争[ソウ]率[リツ]** ある地位や品物を、それを手に入れようとして競争する人数がその何倍であるかという率。「人口の減少にともなって、大学入試の〜は下がっている」「質が高く割安感のあるこの分譲マンションの〜は <273> 30倍を超えている」 **年[ネン]率[リツ]** 1年を単位として計算した利率。「~5%の金利で貸し付ける」「経済成長~」「~10%の人口増加」 **税[ゼイ]率[リツ]** 税金を課する比率。「~を引き下げる」▷累進~ **勝[ショウ]率[リツ]** 試合などにおける、全体の数に対する勝った数の割合。「~9割を誇る強豪チーム」 ## 割合・率の単位 **割[わり]** 歩合や割合の単位。10分の1。「表示価格から2~引きにする」 **分[ぶ]** 歩合や割合の単位。1割の10分の1。 **厘[りん]** 歩合や割合の単位。1分の10分の1。 **毛[もう]** 歩合や割合の単位。1厘の10分の1。 **パーセント** 百分率を示す単位。「内閣の支持率が50~に落ちた」◇記号は%。percent **パー** 「パーセント」の略。「明日の降水確率は40~だそうだ」 **パーミル** 千分率を示す単位。1パーミルは1000分の1、つまり0.1%を示す。◇「この川の水の塩分濃度は、パーセントで示すと数値が小さすぎるので〜で示す」◇記号は‰。per mill **ppm** 100万分の1の量を表す単位。「BOD(生物化学的酸素要求量)の値は0.5~」「parts per million」の略。パーミル以下の微量の含有量を示すときに使う。 ## おもな貨幣の単位 **円[エン]** 日本の通貨の基本単位。◇国際社会で円をいうときは「yen」が用いられる。記号は¥。 **銭[セン]** 日本の昔の貨幣単位。1円の100分の1。「株価が2円40~上がった」◇現在、この単位の貨幣は使われていない。②「文」の別称。 **両[リョウ]** 日本の昔の貨幣で、金貨の基本単位。小判1枚が1両。 **分[ブ]** 日本の昔の貨幣単位。1分は1両の4分の1。 **朱[シュ]** 日本の昔の貨幣単位。1朱は1分の4分の1(1両の16分の1)。 **匁[モン]** 日本の昔の貨幣単位で、銀貨の基本単位。元禄13(1700)年に、60匁が1両と定められたが、以後変動した。◇「文目」とも書く。 **文[モン]** 日本の昔の貨幣単位で、銭貨(銅貨・鉄貨)の基本単位。◇1文は銭貨の個数単位。 **貫[カン]** 日本の昔の貨幣単位。1貫は1000文。元禄13(1700)年に、1貫が1両と定められたが、以後変動した。◇「貫文」ともいう。 **元[ゲン]** 中国の通貨単位。◇1元は10角。 **ウォン** 大韓民国および朝鮮民主主義人民共和国の通貨単位。1ウォンは100チョン。記号はW。 **ドル** アメリカ合衆国・カナダ・オーストラリア・香港・シンガポールなどの基本通貨単位。米~ ◇「ダラー」ともいう。「弗」ともあてる。記号は$、$。dollar **セント** ドルの補助通貨単位で。1ドルの100分の1。 **ユーロ** 欧州連合(EU)の通貨単位。◇アイルランド、イタリア、オーストリア、オランダ、キプロス、ギリシャ、スペイン、スロベニア、ドイツ、フィンランド、フランス、ベルギー、ポルトガル、マルタ、ルクセンブルクなどで使用。記号は€。Euro **ポンド** イギリス、アイルランドなどの基本通貨単位。◇「磅」ともあてる。アイルランドは2008年現在「ユーロ」を使用している。記号は£、L。pound **シリング** イギリスの昔の補助通貨単位。1ポンドの20分の1。shilling **ペニー** イギリスの補助通貨単位。1ポンドの100分の1。 **ペンス** ペニーの複数形。◇日本では単複を問わず「ペンス」のほうをよく用いる。 pence **マルク** ドイツの基本通貨単位。◇現在はユーロを使用。1マルクは100ペニヒ。記号はDM。Mark **フラン** フランス・スイス・ベルギーなどの基本通貨単位。フランス・ベルギーなどでは、現在は「ユーロ」を使用。1フランは100サンチーム。記号はFr。franc **ルーブル** ロシアの基本通貨単位。◇1ルーブルは100カペイカ(コペイカ)。「留」ともあてる。記号はRbl。rubl' **リラ** イタリア・トルコなどの基本通貨単位。イタリアでは、現在は「ユーロ」を使用。lira ## その他の数える語 **ダース** 12個を1組と数えること・単位。「鉛筆を〜で買う」「ダズン(dozen)」から。記号はdoz、dz。「打」ともあてる。 **グロス** 12ダース(144個)。「わたしの会社では、筆記用具は〜で買う」◇記号はgro。gross ## k 名詞の類:モノ ### 数学などでの式・記号 **式[シキ]** 数学などで、何らかの関係や構造を数・文字・記号を用いて表現したもの。「~を立てる」「~を導く」「~に表す」 ▷化学~・構造~・実験~ **数[スウ]式[シキ]** 数量的な関係や構造を数値を中心に表現した式。「~を用いないで物理法則を説明する」 **算[サン]式[シキ]** 加減乗除など計算の方法や順序を示した式。 **公[コウ]式[シキ]** 数学の普遍的事実や自然界の法則などを表現した式。「~を使う」「~に当てはめる」「因数分解の~」◇比喩的に何かを当てはめれば必ず答えが出るという関係の意でも用いられる。 **方[ホウ]程[テイ]式[シキ]** 未知数を含む等式で、未知数に適当な数値を当てはめることにより、その等式を成り立たせることを求められているも <274> の。「~を解く」「~の解(根)を求める」◇比喩的に問題解決のための一般的図式の意でも用いられる。 **項[コウ]** 数学で数式・数列などをつくっている要素。 **等[トウ]号[ゴウ]** 「=」の記号。その左右に置かれた2つの数・文字・式などが等しいことを表す。▷不等号 **イコール** 「等号」の洋語的表現。equal **不[フ]等[トウ]号[ゴウ]** 「<、>、≦、≧」の記号。その左右に置かれた2つの数・文字・式などが等しくないことを表す。▷等号 **等[トウ]式[シキ]** 数学で、左右の項(数・文字・式)が等号により結ばれている式。▷不等式 **不[フ]等[トウ]式[シキ]** 数学で、左右の項(数・文字・式)が不等号により結ばれている式。▷等式 **根[コン]号[ゴウ]** 数学で、「√」などの記号。累乗根(ある数を累乗して得られる数に対するもとの数)を表す。 **ルート** 「根号」の洋語的表現。◇ふつう平方根を表す。root **符[フ]号[ゴウ]** 数につけて、正または負の数であることを示す記号。 **正[セイ]号[ゴウ]** 正の数を表す記号。「+」を用いる。「プラス符号」「正符号」ともいう。 **負[フ]号[ゴウ]** 負の数を表す記号。「-」を用いる。「マイナス符号」「負符号」ともいう。 **小[ショウ]数[スウ]点[テン]** 小数部分と整数部分を区別する記号。「.」を小数点に用いる。 ### 計算のための道具 **数[かず]取[と]り器[き]** 手に持ってボタンを1回押すと数字がひとつ増える、数を数えるための小型の器具。「入場者数を〜で数える」 **計[ケイ]数[スウ]器[キ]** 数を数えるときに用いる器具。特に、数取り器。 **カウンター** 「計数器」の、より口語的で一般的な言い方。「駅の改札口で乗降客の数を数える」 counter **万[マン]歩[ポ]計[ケイ]** 健康器具の一つで、腰につけて歩いた歩数がわかるようにしたもの。 **算[サン]木[ギ]** 和算で計算用に用いた小さな木製の角棒。 **算[ソロ]盤[バン]** 中国伝来の計算用具の一つ。「ぱちぱちと〜をはじく」「5つ玉の~」「十露盤」とも書く。 **計[ケイ]算[サン]尺[ジャク]** 対数を応用した計算器具の一つ。「授業で〜の使い方を習う」◇3種類の物差しを組み合わせたような構造で、中央の物差しを左右に滑らせることにより、乗・除・冪・根などの計算が簡単にできる。現在では電卓などにとって代わられている。 **計[ケイ]算[サン]機[キ]** 短時間で計算を行うための機械や器具。◇「計算器」とも書く。 **電[デン]卓[タク]** 集積回路を用いた、ごく小型の卓上計算機。 **コンピューター** 電子回路を使って自動的にしかも超高速で計算や情報処理などを行う機械。◇「コンピュータ」ともいう。▷~ゲーム・〜ネットワーク computer **電[デン]子[シ]計[ケイ]算[サン]機[キ]** 「コンピューター」の古い言い方。 **電[デン]算[サン]機[キ]** 「電子計算機」の略。 **パーソナルコンピューター** 個人や家庭での利用に合った、小型のコンピューター。personal computer **パソコン** 「パーソナルコンピューター」の略。 **PC** 「パーソナルコンピューター」の頭文字「P」「C」からの略称。 **マイクロコンピューター** 超小型のコンピューター。 microcomputer **マイコン** 「マイクロコンピューター」の略。 **ワークステーション** 高性能でネットワーク用のコンピューター。work station **キャッシュレジスター** 自動的に金銭の出し入れを登録する器械。cash register **レジスター** 「キャッシュレジスター」の略。 **レジ** 「レジスター」の略で、より口語的で一般的な言い方。「~で代金を支払う」のように、レジスターのある場所の意でも用いられる。 ## 予算 **予[ヨ]算[サン]** 何か事を行うに当たってあらかじめ計算しておく費用や、それに見合う収入。「~を立てる」「~を切り詰める」「3万円の〜で旅行をする」 ▷~案・~編成 **補[ホ]正[セイ]予[ヨ]算[サン]** 国・地方公共団体で、その会計年度の予算としてすでに成立した本予算に、その後の事情の変化によって、追加・修正の必要が生じたときに編成される予算。 ## S 名詞の類:ヒト **会[カイ]計[ケイ]係[がかり]** 組織体のなかで、金銭や物品の出し入れについて計算し管理する人。 **勘[カン]定[ジョウ]方[かた]** 江戸時代に、幕府で金銭の出し入れを担当した役人。 **勘[カン]定[ジョウ]奉[ブ]行[ギョウ]** 江戸時代の幕府の職名。財産のとりたてや金銭の出し入れなどを担当した高位の役人。◇寺社奉行・江戸町奉行とともに「三奉行」の一つ。 **清[セイ]算[サン]人[ニン]** 会社などが解散した場合に、法に基づいてその手続きをする人。 ## Z その他 ### 物事を数える語 **箇[つ]** 1~9の和語数詞について、最も普遍的。中立的に個数や年齢を表す。「3箇」とも書く。「3・4・6・8」につくときは通常「っ」を挿入して「みっつ」「よっつ」「むっつ」「やっつ」と発音される。 **個[こ]** 個々に独立し他との区別のはっきりしたものを数える語。「まんじゅう8~」「みかん2~」◇本来はもっぱら小ぶりの具体物に関して使われたが、最近では「2個下の学年」とか「台風3 <275> 個」のように、従来用いなかったところで「個」を用いる傾向が生じている。 **点[てん]** 物品を数える語。「捜査本部は遺留品4~を公開した」 **件[けん]** 事件など出来事の数を数える語。「問い合わせ:30~」「3~の火災が発生」 ### 回数を数える語 **回[かい]** 回数を数える語。「京都にはもう30~以上行った」「この映画を見るのは3〜めだ」 **度[たび]** (あまり多くない)回数を数える語。「その店には2~入ったことがある」「回」が「30回」「100回」「2500回」などと大きな数字でも違和感なくいえるのに対して、「度」は「30度」「100度」「2500度」と大きな数字ではいいづらい。 **周[しゅう]** 回った回数を数える語。「グラウンドを5~する」 **口[くち]** 食べ物を口に入れる回数を数える語。「ひと~で食べる」 **版[はん]** 出版物が版を改めた回数を数える語。「増補第2~を出す」 **バージョン** コンピューターのプログラムやソフトウエアが内容を更新した回数を数える語。「これは~3だ」◇数字は「バージョン」の直後に付ける。version ### 順番を数える語 **位[い]** 順位を数える語。「2~に入賞する」 **着[ちゃく]** 競走などでゴールインした順を数える語。「彼は決勝で惜しくも2~に敗れた」 **番[ばん]** 順位や順番を数える語。「彼女は成績がよく、いつもクラスで5~以内に入っている」「46~の鈴木さん、お入りください」 **等[とう]** 成績の順位や品質などの等級を数える語。▷一~賞・二~兵・~外 **席[せき]** 芸術分野のコンクールなどでの、上位の順位。「彼女は第一~に入選したそうだ」 ### 順番などを表す語 **第[だい]** 数字の前につけて、物事の順序を表す語。「~一に、人材の確保の問題がある」「~52回紅白歌合戦」 **ナンバー** 数字(を表す語)の前につけて、順序列を表す語。「エントリー~52」「彼はあの会社の〜ツーだ」◇「No.」とも書く。 number **号[ごう]** 数字のあとに添えて、順番を表す語。「台風24~」「第1巻第1~」 **目[め]** 順番を表す語のあとに添えて、その順番にあたる意を表す語。「私は会社に入って5年~です」「2つ~の角を右折してください」 ### 長いものを数える語 **棹[さお]** 旗・三味線などさおのついたものや羊羹など棒状のものを数える語。◇「棹」とも書く。たんす・長持ちなどさおを使って運ぶものも「さお」で数える。 **筋[すじ]** 煙や道など細長いものを数える語。「ふた~の煙が立ちのぼる」 **本[ほん]** 細長い形をしたものを数える語。「2~の桜の木」◇「本」の前にくる数字によって「ぽん」「ぼん」ということがある。バスや列車の便数を数えるときにも用いる。 **振[ふ]り** 刀剣を数える語。「日本刀10~を押収する」 ### 粒状のものを数える語 **粒[つぶ]** 細かい粒状のものを数える語。「米1~」「丸薬3~」 **錠[じょう]** 錠剤を数える語。「1回に2~飲む」 **滴[てき]** しずくを数える語。「目薬を数~点眼してください」 ### 組みになったものを数える語 **組[くみ]** まとまりをなす(なした)ものを数える語。「10人が2人ずつ5~に分かれる」 **対[つい]** 2つでひと組のものを数える語。「昆虫には3~の脚がある」 **揃[そろ]い** いくつかのものがそろって、あるまとまりをなすものを数える語。「洗面道具はひと~このケースの中に入っています」 **セット** 「組」「対」「そろい」の洋語的表現。「このティーカップはワン〜でいくらですか」set ### まとまったものを数える語 **把[わ]** 束ねたものを数える語。「そうめん3~」◇3把は「さんば」、10把は「じっぱ」という。 **束[たば]** 束ねたものを数える語。「これを5~ください」 **房[ふさ]** 房状のものを数える語。「バナナひと~」「一絵」とも書く。 **玉[たま]** 玉状に固まったうどんなどを数える語。「珠」とも書く。 ### 重なりなどを数える語 **重[え]** 重なりを数える語。▷一~・二~・八~桜 ◇限られた和語の数詞にのみつく。 **重[かさ]ね** 重なったものを数える語。和語につく。「布団ふた~」「紋付きひと~」 **重[じゅう]** 「かさね」の漢語的表現。「~なりに折り巻く」 ▷五~の塔 ◇音読みの(漢)数字につく。 **段[だん]** 階段の踏み板や、層状になっているものを数える語。「100~の石段」「2~鍵盤のオルガン」 ### 人・像などを数える語 **人[にん]** 人を数える語。「子供が4〜いる」のただし、3人以上に用いる。1人と2人は特別な場合(「一人前」「二人三脚」など)以外は「ひとり」「ふたり」が普通。 **名[めい]** 人数を数える語。「遅刻者5~」◇改まった言い方。 **体[たい]** 人間の身体や人間の身体に似せたものを、物として数える語。「仏像3~」 **柱[はしら]** 神体や遺骨を数える語。「三~の英霊」 ### 動物を数える語 **匹[ひき]** 比較的小形の動物を数える語。「3~の子豚」「かぶと虫2~」◇「1ぴき」「3びき」のように、つく数字によって「ぴき」「びき」ということがある。日常的には、鳥や魚についても用いることがある。 **頭[とう]** 比較的大形の動物を数える語。「猟師が熊を3~しとめた」「2~のライオンが相争う」 **羽[わ]** 鳥やうさぎを数える語。「2~のにわとり」「1~のうさぎ」「3羽」は「さんば」、「10羽」は「じっぱ」となる。鳥のようには羽がないのにうさぎを「羽」で <276> 数えるのは、俗説にいううさぎを鳥に見立てたというよりも、飛べないにわとりと同じ、食用になる小形の家畜であるためではないか。 **尾[び]** 魚を数える語。「ひらめ1~」 **杯[はい]** いか・たこ・かにを数える語。◇つく数字によって「ぱい」「ばい」ということがある。 ### 植物を数える語 **株[かぶ]** 花を数える語。「ひと株の木で4から5~の花が咲いた」 **株[かぶ]** 苗など根つきの植物を数える語。「バラを3~植える」 ### 飲食物を数える語 **杯[はい]** 容器に入った飲み物や食べ物を数える語。「ビールを大ジョッキ2~飲む」「ご飯を3~食べる」 **膳[ぜん]** 茶碗に盛った飯を数える語。「ご飯を1~食べる」◇箸2本を一対として数えるときにも用いる。 **皿[さら]** 皿に盛られた料理を数える語。「サラダを2~注文する」 **丁[ちょう]** とうふ・こんにゃくなどを数える語。「とうふを2~買ってくる」 ### 建物を数える語 **軒[けん]** 人が住んでいるところとしての家を数える語。「角から3〜目」 **戸[こ]** 建物としての家を数える語。「強風で建物3~が倒壊」 **棟[むね]** ひとつながりの建物を数える語。「アパート2~が全焼し10世帯が焼け出された」「洪水で民家500~が床上浸水した」 **棟[とう]** 「むね」の漢語的表現。「50~もある団地」 ### 部屋を数える語 **間[ま]** (比較的小さな建物の、あまり多くない)部屋を数える語。「2~のアパート」 **室[しつ]** (比較的大きな建物の、多い)部屋を数える語。「500~を超える客室数を誇る大型ホテル」 ### 機械・道具などを数える語 **基[き]** 塔・灯籠・大型の機械など、通常据えつけられて動かないものを数える語。「原子炉3~」 **脚[きゃく]** 机・いすなど、脚のあるものを数える語。「いす10~」 **床[しょう]** 病院のベッドの数を数える語。「外科病棟に40~ベッドを増やす」 **台[だい]** 組み立てた機械類を数える語。「車3~の追突事故」「ワープロ5~」 **両[りょう]** 車のついた大型の乗り物などを数える語。「客車2~が脱線」 **機[き]** 飛行機を数える語。「国籍不明の飛行機2~」 **隻[せき]** 大きな船を数える語。「軍艦3~」 **艘[そう]** 小さな舟を数える語。「急流下りの舟2~が転覆」 **丁[ちょう]** おもに手に持って使うさまざまな道具を数える語。「のこぎり1〜」「砥石も2~」「空気銃2~」「1~の駕籠」◇「挺」「梃」とも書く。 **門[もん]** 大砲を数える語。「主砲9~を備えた軍艦」 ### 本などを数える語 **冊[さつ]** 本・雑誌・帳面など紙をとじたものを数える語。「2~めの日記帳」「私の好きな10~の本」 **部[ぶ]** 本・雑誌・新聞などを数える語。「100万~のベストセラー」 **巻[かん]** ①フィルム・テープなどの巻かれたものや、(大型の)書物などを数える語。「磁気テープ5~」「万~の書を読む」②続きものの構成をとる書物の順序や全体の数を数える語。「第2~」「全30~」 **通[つう]** 手紙や書面を数える語。「手紙を1~出す」◇郵便などが往き来するものとして数える。 ### 紙面を数える語 **ページ** 本・雑誌・帳面などの紙面1枚の、片面の順序や数を数える語。「では教科書の54~を開いてください」「600~もあるぶ厚い本」◇「頁」ともあてる。page **面[めん]** 新聞の紙面を数える語。「その記事は3~にわたって掲載されている」 ### 文字などを数える語 **字[じ]** 文字を数える語。「400~詰めの原稿用紙」「この文章の主旨を、50~以内でまとめなさい」 **行[ぎょう]** 文章の縦または横の列の数を数える語。「このスペースには6~しか入らないから、3~削らなくてはならない」 ### 作品などを数える語 **作[さく]** 作品の数・順序を数える語。「女優Aが主演した映画は2~目です」「去年新人賞をとった作家の第2~が近々出るそうだ」 **編[ぺん]** ①完結した詩文を数える語。「3~の入賞論文」②部立てをした書物の一つ一つを数える語。「第1~は人間が、第2~は自然がテーマである」◆つく数字によって「ぺん」ということがある。 **首[しゅ]** 詩歌を数える語。「春を詠んだ和歌3~」 **句[く]** 俳句や川柳を数える語。「入選作2~」 ### 書画などを数える語 **幅[ぷく]** 絵や掛け軸を数える語。「壁に1~の絵が掛かっている」 **軸[じく]** 巻物や掛け軸を数える語。 ### 衣服などを数える語 **着[ちゃく]** 洋服を数える語。「背広3~」 **足[そく]** 靴や靴下など足に履くものを数える語。「足袋1~」 ### 薄いものを数える語 **枚[まい]** 一定の広がりをもった薄いものを数える語。「半紙10~」「2~の鉄板」 **葉[よう]** 図写真・紙・木の葉など薄くて小さいものを数える語。「写真2~」 **帖[じょう]** 一定の枚数を重ねて束ねたものを数える語。半紙は20枚、西洋紙は12枚、海苔は10枚が1帖。 ### 試合などを数える語 **戦[せん]** スポーツの試合などの数・順番を数える語。「3~2勝1敗でAチームが勝った」「タイツ対ジャイアンツの第1~」「第2~の先発投手を予想する」 <277> **番[ばん]** 相撲の試合などの数を数える語。「今日の取組も、残すところ3~になりました」 **局[きょく]** 囲碁・将棋の試合の数・順番を数える語。「彼とは3~して1勝2敗だ」「名人戦の第2~」 **本[ほん]** 格闘技の試合などで、勝負を決める得点の数を数える語。「60分3~勝負」「1本」の場合は「いっぽん」、「3本」の場合は「さんぼん」のように、前につく数字によって「ぽん」「ぼん」になる。 ### 年齢を数える語 **歳[さい]** 年齢を数える語。「この8月で5~になる」「才」の文字で年齢を示すのは略式。 **回[まわ]り** 十二支をひと回りすることを1つの単位とした、年齢の数え方。「彼女と私は、ふた~の年齢差がある」 ### 倍 **倍[ばい]** 同じ数量を何度加えるかを数える語。「あの店のコーヒーは値段は高いが、普通の3~もするんじゃ、とても手が出ない」「1.5~」 **乗[じょう]** 同じ数を何度掛けるかを数える語。「2の3~は8です」「2のn(任意の自然数)~」◇数式などでは「2の3乗」は「2³」と書く。 ### その他 **便[びん]** 交通機関の運行の順序や回数を数える語。「第3~に乗る」「1日2~しか運行しない」◇物を運ぶ手段を数える。 **面[めん]** 鏡・碁盤・田畑など厚みのある平たいものを数える語。「テニスコート1~」 **口[く]** 寄付や出資などの、決められた単位の数を数える語。「ひと~1000円の寄付を5~する」 **株[かぶ]** 株券を数える語。「この株は100~単位で売買されます」 # 1603 確かめる ## a 動詞の類 ### 確かめる **確[たし]かめる** 不確かな事柄の真偽などを調べてはっきりさせる。「真偽を~」「戸締まりを~」「関係者に聞いて本当かどうか〜」 **確[カク]認[ニン]** 「確かめる」の、ややかたい言い方。「信号を~してから渡ろう」「事実の~に手間取る」▷再~ **跡[あと]付[づ]ける** 事実や事件の跡をたどって、その次第などを確かなものにする。「帝国崩壊の過程を資料によって〜」 **見[み]る** 人や物事の反応・様子・具合などを確かめる。「相手の出方を見てから、対応のしかたを決めたいと思う」「煮物の味を〜」 **見[み]届[とど]ける** 最後まで見ていて確かめる。「子供が列車に乗るところまで見届けてから帰ってきた」 **見[み]極[きわ]める** 物事を注意深く見て、状況や本質などを確かめる。「彼の人物を~」「事件の本質を~」 **見[み]定[さだ]める** 物の様子をよく見て、状態がこうだと確かめる。「背後の視線に彼女の本心を~」 ### 見直す **見[み]直[なお]す** 思い違いや見落としがないかどうか、もう一度確かめるために見る。「出す前に答案を何度も~」 **見[み]返[かえ]す** あとを振り返って見たり、折り返して見たりして、間違いなどがないかどうか確かめる。「書類を別の人の目で〜」 ### 念を押す **念[ネン]を押[お]す** 間違いがないように、繰り返し相手に確認したり注意したりして確かめる。「くれぐれも遅れないようにと~」 **念[ネン]押[お]し** 念を押すこと。「何度も〜する」 **駄[ダ]目[メ]を押[お]す** ①すでに確かめたことを、さらに重ねて確かめたり要求したりして念を押す。「本当にこれでよろしいんですね、と~」②すでに結果が明らかな状況において、余分な一撃を加えるなどの方法により、結果をいっそう確かなものにする。「7回裏の追加点で完全に駄目を押した」◆囲碁で、必要のない箇所に石を打つことから。 **駄[ダ]目[メ]押[お]し** 駄目を押すこと。「2点を加えて~する」 **止[とど]めを刺[さ]す** 決定的な打撃を与えて再起や反撃のできない状態にすること。また、ある事柄や事件について、それを確かなものにする。「8回表の3点で完全に止めを刺された」 ### 証明する **証[ショウ]明[メイ]** 否定しようのない根拠を示して、事柄の事実性・真実性を明らかにする。「無実を〜してみせる」「本人であることを〜する」 ▷~書 **証[ショウ]する** 証明する。「ここに修士課程を修了したことを~」「身の潔白を~」◇「証す」ともいう。 **証[あかし]を立[た]てる** やましいところのないことや自分の行動の正しさなどを、何らかの方法で明らかにする。「身の~」◇やや古風な言い方。 **証[ショウ]拠[コ]立[だ]てる** あることが事実であることを証拠を挙げて示す。「陰謀の存在を~事実は何もない」 **裏[うら]付[づ]ける** ある事柄が事実であることを、ほかの証拠などによってさらに確かなものにする。「カードの記録は彼の不在を〜ものだった」「彼女の真剣な表情はその言葉がうそでないことを裏付けていた」 **裏[うら]打[うち]** ある事柄が事実であることを示すこと。「新しい証拠を挙げて発言を〜する」 **裏[うら]書[が]き** 事柄の事実性・真実性を、証拠を挙げて証明すること。「発言を行為で〜する」「初年度の好成績は彼のすぐれた素質を〜している」 **実[ジッ]証[ショウ]** 事実に基づいて証明すること。「理論の正しさを~する」「~を重んじる学派」▷~主義 **論[ロン]証[ショウ]** 事実や意見の正当性・妥当性などを論理的な手続きに従って証明すること。「政策の誤りを〜する」「筋道立った~」 **弁[ベン]証[ショウ]** 弁論によって証明や論証を行うこと。「神の不在を〜する」▷~法 ◇「辯証」とも書く。 **検[ケン]証[ショウ]** 仮説を立て実験などをして、それが妥当かどうかを確かめること。「彼の <278> 仮説が妥当かどうか〜する」 **立[リッ]証[ショウ]** ある事柄が真実であることを、しかるべき証拠を挙げ筋道を立てて証明すること。「無罪を〜する」◇おもに裁判に関連していう。 **認[ニン]証[ショウ]** ある行為や、それに関する文書の効力などが適正であることを、公的機関が正式に証明すること。「国務大臣は天皇によって〜される」 ▷~式 **例[レイ]証[ショウ]** 具体例を挙げて証明すること。「このエピソードは論文の主張の正しさを〜している」 **引[イン]証[ショウ]** 証拠として引用すること。「先例を~する」 **明[メイ]証[ショウ]** はっきりと証明すること。「彼がチームの正式メンバーでないことを〜する」 **挙[キョ]証[ショウ]** 裁判などで、自分の主張を裏付ける証拠を挙げること。「所有権を〜する」 ▷~責任 **反[ハン]証[ショウ]** 相手の主張などが間違っていることを証明する証拠を挙げること。「検察の主張に~する」 **証[ショウ]言[ゲン]** 事件の関係者が、裁判官や取り調べ官の問いに答えるかたちで、事実の裏付けとして、知っていることや推論を述べること。「法廷で傷害事件について〜する」「うその〜をする」 **査[サ]証[ショウ]** 書類などを調べて証明すること。「パスポートを~してもらう」 ## C 形容詞の類 ### 不確かである様子 **覚[おぼ]束[つか]無[な]い** はっきりせず、不確かである様子。「幼いころの~記憶」「覚束」はあて字。 **足[あし]が地[ち]に着[つ]かない** 考えや行動に落ち着きがなく、しっかりしていない様子。「しっかりした主張も論理もない、~議論など意味がない」 ## d 形容動詞の類 ### 確かな様子 **確[たし]かな** 不明な点や不安な点がなくて信用・信頼できる様子。「彼が犯人だという~な証拠をつかむ」「~な事実」「気は~だ」→不確か **定[さだ]かな** はっきりしていて、確かな様子。「行く末は〜ではない」 **確[カク]実[ジツ]な** 紛れがなくて、確かな様子。「~な証拠」 **確[カク]実[ジツ]な** 間違いや失敗の可能性がほとんどなさそうなほど確かな様子。「当選するという~な保証はない」「ボールを〜にバットに当てる」▷不確実 **シュアな** 確実である様子。「~なバッティング」◇おもにスポーツの技術や選手について用いる。sure **蓋[ガイ]然[ゼン]的[テキ]な** ある事柄の生じることが、かなり確実であると思われる様子。「多くのデータに基づいた〜な結論」 **的[テキ]確[カク]な** 物事の核心をついていて、確かな様子。「状況を〜に表現する」◇「てっかく」ともいう。「適確」とも書く。 **正[セイ]確[カク]な** 正しくて確かな様子。「~な答えを求める」「~に情報を伝える」→不正確 **精[セイ]確[カク]な** 精密で確かな様子。「~な調査をする」 **確[カッ]固[コ]たる** ゆるぎがなく、確かな様子。「~たる信念に基づいて行動する」 ▷~不動 ◇「確乎」とも書く。 **確[カク]然[ゼン]たる** 様子などが確かである様子。「~たる証拠がある」 **確[た]る** 変わりや揺らぎがなく、確かな様子。「~信念を抱く」「~証拠を手にする」 ### 必然的な **必[ヒツ]然[ゼン]の** ある事柄の生じることが百パーセント確かであること。「人にとって死は~である」 ▷~性 ▷偶然 **必[ヒツ]然[ゼン]的[テキ]な** 必ずそうなる様子。「自然破壊は物質文明社会の~な結果であるといえるだろうか」「そういうことをすれば〜にこうなる、ということは子供にだってわかる」 **必[ヒッ]至[シ]の** そういう状態・結果になることは避けられない様子。「政府与党がこの問題をうやむやにしようとすれば、今国会が空転するのは〜である」 **必[ヒチ]定[ジョウ]の** 必ずそうなるに決まっている様子。「そのような無責任な振る舞いをすれば、主君の怒りを買うのは〜である」 ### 不確かな様子 **不[フ]確[タシ]かな** はっきりせず、不確かで信用・信頼できない様子。「~な記憶で、なんとも言えない」「~な情報では報道できない」→確か **不[フ]確[カク]実[ジツ]な** 確実でなく、間違いや失敗の可能性が高い様子。「旅行の日程については〜な点がある」 ▷~情報・~性 ▷確実 **未[ミ]確[カク]認[ニン]の** まだ確認されていない様子。「~情報ではあるが〜らしい」▷~飛行物体(「UFO」のかたい言い方) **幻[まぼろし]の** 実際に存在する(した)のかどうか確かめられていない様子。「考古学者は、紀元前に存在したといわれる~文明の痕跡をさがし続けている」 **不[フ]明[メイ]確[カク]な** 明確でない様子。「発言の意図が~だ」 **漠[バク]然[ゼン]とした** はっきりしなかったり、具体的でなかったりする様子。「私は子供のころから、将来はデザイン関係の仕事をしたいと〜と考えていた」「あなたの話は、あまりに〜としていて、よくわからない」「~とした不安を感じる」 **漠[ばく]たる** 具体的でなく、はっきりとしない様子。「~たる不安をおぼえる」 **漠[バク]々[バク]たる** はっきりとせず、とらえどころのない様子。「~たる不安と期待を抱く」 **茫[ボウ]漠[バク]たる** はっきりとしていず、とらえどころがない様子。「氏の観念的な話は、あまりに~としていて、つかみどころがなかった」「~たる恐怖をおぼえる」 <279> **空[クウ]漠[バク]たる** ぼんやりとしてとらえどころがない様子。「~とした思い」 **空[クウ]々[クウ]漠[バク]々[バク]** 「空漠」の強調表現。「~たる荒野」 **不[フ]正[セイ]確[カク]な** 正確でない様子。「~な記述はやめなさい」 **あやふやな** 態度などがはっきりせず、頼りにならない様子。「そんな〜なことでどうする」 **有[う]耶[や]無[む]耶[や]** 物事の決着などがはっきりしないままである様子。「会が~のうちに終わる」「その問題は〜になる可能性が高い」◇「有るか無いか」の意から。 **曖[アイ]昧[マイ]な** 言葉や態度がはっきりせず、意味がとりにくい様子。「~な態度をとる」「意味が〜だ」 **模[モ]糊[コ]** ぼんやりしていてはっきりしない様子。「~とした不安を感じる」「~たる記憶」 **曖[アイ]昧[マイ]模[モ]糊[コ]** 物事の内容や状態などが、はっきりしていなくてよくわからない様子。「その趣旨についてはいろいろと説明があったが、具体性がなく〜としていて、よく理解できなかった」 **偶[グウ]然[ゼン]の** ある事柄が因果関係のきわめて不確実な状態で生じる様子。「~の出来事」「彼女と出会ったのはまったくの〜だった」 ▷~的~性 ▷必然 **紛[まぐ]れ** 思いがけず、偶然によい結果・成績になる様子。「いやあ、あのホームランは~ですよ」「~の一発」▷~当たり **フロックな** 「まぐれ」の洋語的表現。「あの成績は~だったとされないようがんばりたいと思います」「~の勝利」 fluke ## f 副詞の類 **確[しか]り** 様子や態度などが確かで、信頼できる様子。「~した足取りで、~と歩く」◇「聡り」とも書く。 **慥[たし]か** 絶対に確実というわけではないが、多分そうだろうと思われる様子。「山田さんの家は〜この近くだ」「君は〜花子さんだったね」◇「慥か」とも書く。 **確[たし]かに** 相手の指摘や意見、事実などを正しいと認めたうえで自分の意見などを述べるときに用いる言葉。「〜君の言うとおり状況は厳しい。しかし・・・」 **確[しか]と** 確実にそうすると誓う様子。「この目で~見届けた」 **確[しか]と** 「しかと」を強調した言い方。「この惨状を〜目に焼き付けておけ」「しかと」とも書く。 **念[ネン]の為[ため]に** 万一に備え、何かをする前に、物事などを、慎重を期して、それでよいかもう一度確認する様子。「戸締まりはちゃんとしたけれど、〜にもう一度見てみようか」「場所はだいたいわかっていたが、〜、先方に電話で問い合わせてみた」 ### ほとんど確かである様子 **百[ヒャク]パーセント** そうなる(そうする)確かさが、間違いない、絶対であると言い切れるほどである様子。「これだけ努力したんだから、~成功するだろう」「無類の酒好きの彼が禁酒をするなんて、〜ありえない」 **九[キュウ]十[ジュウ]九[キュウ]パーセント** 百パーセントに限りなく近い程度である様子。「チーム全員が~自分たちが勝つと信じていた」「~彼女は来ないだろう」 **九[ク]分[ブ]九[ク]厘[リン]** 「九十九パーセント」の、やや古めかしい言い方。「よほどのことがない限り彼の当選は~間違いないだろう」◇十分(1割)に1厘足りないことから。 **十[ジッ]中[チュウ]八[ハッ]九[ク]** 予想や推測がまず間違いないと思われる様子。「この調子でいけば、~締め切りには間に合うだろう」◇「じゅっちゅうはっく」「じゅうちゅうはちく」ともいう。 ## h 名詞の類:コト・サマ ### 確かめること **確[たし]かめ** 確かめること。「答えの〜をする」◇主として初等教育段階で「確認」などの言い換えとして用いられる。 **見[み]極[きわ]め** 見極めること。「投資をするには、将来の動向を〜することが不可欠だ」 **首[くび]実[じっ]検[けん]** ①戦場で討ち取った敵の首を味方の大将の前に置き、だれの首であるかを面識者の証言により確認すること。②俗に比喩的に、本人であるかどうかを面識者などに見せて確認すること。「容疑者の〜をする」 **面[めん]通[どお]し** 罪を犯した疑いのある者を、目撃者の前に並べて、本人であるかどうかを確かめること。「目撃者をよんで〜をする」 **人[ニン]定[テイ]** 法律で、本人かどうか確認すること。▷~尋問・~質問 **公[コウ]証[ショウ]** 公証役人が法律関係の存否などが問題となる事柄について公式に証明すること。 ### 確かであること **必[ヒツ]然[ゼン]性[セイ]** そうでなければならない、そうしなければならない性質(の度合い)。「現時点で、この政策を推し進めなければならない~が、どれほどあるのか疑問である」 **当[トウ]確[カク]** 選挙で、当選が確実であること。「選挙速報で~が判明する」「当確」は「当選確実」の略。 ### 確かさ **確[たし]かさ** 確かであること・度合い。「彼の、骨董品のよしあしを見抜く目の〜には定評がある」 **確[カク]率[リツ]** ある事柄の起こりやすさを表す度合い。数学で、確率。「さいころを振って2の出る~を計算する」「こういった現象は、かなり高い〜で発生する」▷降水~ **確[たし]からしさ** 物事が確かである度合い。 **確[カク]度[ド]** 物事が確かである度合い。「その情報は~が高い」「あまり~が高いとはいえない」 **確[カク]実[ジツ]性[セイ]** 確実である度合い。「現代は人間性の~の希薄な時代であると言えよう」「~の高い金融商品」 **公[コウ]算[サン]** 物事がある状態になったり、ある事が起こるかの度合い。「そうなる〜が大き <280> い」 **蓋[ガイ]然[ゼン]性[セイ]** ある事柄が生じることが、かなり確実であると思われる度合い。「事故が起こりうる〜はきわめて高い(大きい)」 **信[シン]頼[ライ]性[セイ]** 製品や情報の性能・内容などが確かであると信頼できる性質・度合い。「少々値段が高くても〜のある製品を買うべきだ」「この情報には〜がある」 **信[シン]憑[ピョウ]性[セイ]** 情報や発言などの、内容が確かであると信用できる性質・度合い。「~の低い情報」「当事者の言うことにどこまで〜があるのか疑問である」 ## k 名詞の類:モノ ### 証拠など **証[ショウ]拠[コ]** 事実や真実を証明する事物。「~が見つかる」「動かぬ〜を探す」 ▷~不十分・~隠滅・~品 **文[モン]証[ショウ]** 文書による証拠。「確たる〜はない」 **ねた** 犯罪などを裏付ける証拠。「〜は挙がっている」◇「タネ(種)」をひっくり返した隠語から。 **裏[うら]付[づ]け** 発言などを裏付ける証拠。「証言の~をとる」「自白に~を与える」 **裏[うら]** 裏付け。「自白の〜をとる」 **証[ショウ]左[サ]** 事実であることを明らかにする証拠。「この手紙は彼が誠実な人間であることの〜である」◇「左」も証拠の意。 **明[メイ]証[ショウ]** はっきりした証拠。「その事件に関しては〜がない」 **罪[ザイ]証[ショウ]** 罪を犯した証拠。「~は明らかだ」 **本[ホン]証[ショウ]** 裁判で、立証責任を負っている側が自らの申し立てを支持するために提出する証拠。▷反証 **反[ハン]証[ショウ]** 裁判で、立証責任を負う相手の申し立てを否定するために提出する証拠。▷本証 **傍[ボウ]証[ショウ]** 裁判で、直接的な証明とはならないが、他の証拠を補い、全体としての証明能力を強めるような間接的証拠。「有罪の〜となる新事実」「~を固める」 **物[ブッ]的[テキ]証[ショウ]拠[コ]** 裁判で取り上げられる証拠のうち、物品としての証拠。「自白は得られたが、〜は何もない」 **物[ブッ]証[ショウ]** 「物的証拠」の略。「決め手となる〜が見つからない」 **書[ショ]証[ショウ]** 裁判で取り上げられる証拠のうち、文書の形で存在する証拠。 **状[ジョウ]況[キョウ]証[ショウ]拠[コ]** 動機の有無や事件後の行動など、犯罪事実を間接的に推測させる証拠。「~だけで犯罪を立証するのは難しい」◇「情況証拠」とも書く。 **心[シン]証[ショウ]** 裁判の過程で裁判官が被告人や証拠などについてもつ印象。「裁判官の~を害する」 **割[わ]り符[ふ]** 木片・竹片の中央に文字などを記したり証印を押したりして、それを2つに割ったもの。◇「わっぷ」ともいう。双方が1片ずつ持ち、後日、合わせたものが一致することをもって証拠とした。 ### あかし **証[あかし]** 証明として、確かなよりどころとなるもの。「身の〜を立てる」「生きている〜」 **しるし** ある気持ちや行為などの証明・証拠となる、具体的なもの。「感謝の〜に花束を贈る」「お近づきの〜に一杯いかがですか」「おわびの~」「愛の〜」「友好の~」 ### 証明するもの **証[あかし]** 何かを証明すること。「身分の〜」▷卒業~・免許~ ◇複合語の構成要素として用いられる。 **証[ショウ]書[ショ]** ある事実を証明する文書。▷卒業~・修了~・合格~・認定~・登録~・年金~ ◇複合語の構成要素として用いられることが多い。 **証[ショウ]明[メイ]書[ショ]** 何かを証明するための書類の総称。「~を発行する」▷在学~・在籍~ **証[ショウ]明[メイ]証[ショウ]** 何かを証明する証の総称。「~を発行する」 **身[ミ]分[ブン]証[ショウ]明[メイ]書[ショ]** その人がある団体に所属する本人であることを証明する書類。所持者がその団体に所属する。「身分証明証」ともいう。 **学[ガク]生[セイ]証[ショウ]** その学校の学生であることを示す証明書。「~を提示して試験を受ける」 **会[カイ]員[イン]証[ショウ]** その会の構成員であることを示す証明書。◇必ずしも携帯用とは限らない。 **会[カイ]員[イン]章[ショウ]** 会員であることを示す、胸などにつけるバッジや、携帯するカード。会員証と区別せずに用いられることもある。 **保[ホ]険[ケン]証[ショウ]** 社会保険の被保険者(加入者)であることを証明する書類。特に健康保険(医療保険)の被保険者であることを示す「健康保険証」の略。◇「健康保険証」は、正しくは「健康保険被保険者証」という。 **パスポート** 国が外国旅行をする自国民の身元を保証し、相手国に保護や便宜の提供を依頼するために発行する証明書。「~を申請する」◇国内では知事を通じて外務大臣が、国外では領事が発行する。passport **旅[リョ]券[ケン]** パスポート。 **ビザ** 国が発行する、外国人旅行者の入国を認めたことを証明する旅券の裏書き。「国によって〜が必要だ」◇通常、訪問先の国の駐在領事が発行する。 visa **入[ニュウ]国[コク]査[サ]証[ショウ]** ビザ。「入国査証」は「入国を認める証明」の意。 **領[リョウ]収[シュウ]証[ショ]** 金や品物などを受け取ったことを正式に証明する書類。「~を発行する」 **領[リョウ]収[シュウ]書[ショ]** 領収証。◇領収証と区別せずに用いられている。 <281> **レシート** レジスターによる領収書。「買い物をしたら必ず〜をもらう」 **受[ジュ]領[リョウ]証[ショウ]** 品物などを受け取ったことを正式に証明する書類。 **受[うけ]取[とり]** 領収証・受領証など、金や品物をけ取ったことを正式に証明する書類の総称。 **受[うけ]取[とり]証[ショウ]** 「受取」の略。「すいませんが〜をください」 **登[トウ]記[キ]済[ズミ]証[ショウ]** 公的機関が発行する、不動産に関する登記が済んでいることを証明する書類。 **権[ケン]利[リ]証[ショウ]** 登記済証。「~をだまし取る」 **権[ケン]利[リ]書[ショ]** 権利証。◇権利証より、こちらの言い方のほうが一般的によく使われる。 **血[ケッ]統[トウ]書[ショ]** 愛玩用動物や競走馬などの血統の純粋性を証明する書類。▷〜付き **診[シン]断[ダン]書[ショ]** 医師が書く、診断結果の証明書。「病気が理由で休学するには〜が必要です」▷死亡~ **裏[うら]書[が]き** 文書・小切手などの裏に、証明や説明のために書く氏名・住所などの文字。「小切手を換金するには〜が必要です」 **暗[アン]証[ショウ]** 銀行のキャッシュカードなどに用いられる、本人であることを証明する、秘密の数けたの数字や文字。▷~番号 **証[あかし]** 何かを証明するのに用いる書類やふだ、書き付けなど。「納税を証明する〜の類を添付する」 **証[ショウ]紙[シ]** 代金の支払いや商品の品質などを証明するために書類などに貼られる紙切れ。 **印[イン]紙[シ]** 国に対して特定の税金や手数料を納めたことを証明する、金額を表示した紙切れ。▷収入~・特許~ ◇郵便局などで必要金額に相当する印紙を購入し、書類などに貼付する。 **アリバイ** 犯罪事件などに関連して、事件の起こったときには現場にいなかったことの証明。「強固な〜がある」「~を崩すために聞き込みを続ける」alibi **不[フ]在[ザイ]証[ショウ]明[メイ]** アリバイ。◇「現場不在証明」の略。 ## S 名詞の類:ヒト **証[ショウ]人[ニン]** ①一般に、何かについて証明・証言をする人。「戦争を経験した~として語り伝えておきたい」②裁判所・議会・委員会などに求められ、特定の事柄に関して自分の知識や体験を述べる人。「法廷で〜に立つ」▷~喚問・~台 **公[コウ]証[ショウ]人[ニン]** 公正証書の作成や各種証書の認証などの権限を有する特別公務員。「裁判官をやめて〜になる」 ## u 名詞の類:トコロ **公[コウ]証[ショウ]人[ニン]役[ヤク]場[バ]** 公証人が執務する役所。 # 1604 試す ## a 動詞の類 ### 試す **試[ため]す** 本当かどうか、いいか悪いか、どの程度のものかを知るために、実際にあたって確かめる。「恋人の心を~」「新車の乗り心地を~」 **験[ため]する** 試す。「薬の効きめを~」 **試[シ]験[ケン]** 人や物の能力や性質などを調べるために、実際に何らかの働きかけをしてみて確かめること。「日本語の能力を〜する」「コンクリートの強度を〜する」▷荷重~ **テスト** 「試験」の、より口語的な言い方。「英語の能力を〜する」「製品の安全性を〜する」「試験」に比べ、手軽に行うといったニュアンスがある。test **考[コウ]査[サ]** 学校で、生徒の学力などを調べるために行う試験。「生徒の能力を〜する」 ▷中間~・期末~・学年末~・入学~ **試[シ]問[モン]** 口頭で問いかけて、学力や知識を試験をすること。「専門知識がどの程度あるか、口頭で~する」 ▷口頭~ **実[ジッ]験[ケン]** 未知のことについて知るため、現実に似せた場面を設定し、条件を変えていろいろ試してみること。「新薬の効果を動物を使って〜する」「ロケット打ち上げの~」 ▷核~・~動物・~室 **瀬[せ]踏[ぶ]み** 物事を行うに先立って様子をみるために、ちょっとやってみること。「提携の条件を一つ一つ〜する」「まだ~の段階だ」 ## d 形容動詞の類 ### 試験的な **試[シ]験[ケン]的[テキ]な** 正式にではなく、試しにする様子。「~に雇う」「~に機械を動かす」 **実[ジッ]験[ケン]的[テキ]な** 本格的に行うのではなく、一つの実験として行う様子。「週休3日制を~に実施する」 <282> **パイロット的** 新しい事業などを実用化、本格化することを前提に試験的に行う様子。「今後の事業展開の可能性を模索するべく、~にシステムを導入した」◇「パイロット」はpilot。 ### 無試験の **無[ム]試[シ]験[ケン]の** 試験が行われない様子。「学長の推薦があれば〜で入学できる」「応募者が定員に満たない場合は〜となります」 **エスカレーター式** 主に私立の小学校・中学校など、一貫教育を行う私立校の、付属校に入学すれば(無試験で)楽に進学できる仕組みである様子。「私は小学校から高校まで〜の学校に通いました」「小学校から大学まで~に進学できる学校」 ## h 名詞の類:コト・サマ **試[ため]し** 試すこと。「ものは~だ。ちょっとやってみよう」◇「試し」とも書く。 **試[こころ]み** 試みること。「詩作に対する新しい~」「絶望的な~」 **腕[うで]試[だめ]し** 自分の腕前や力量を試すこと。「コンクールに出て〜をする」 **力[ちから]試[だめ]し** もっている力や能力を試すこと。「~のつもりで受験する」 **小[こ]手[て]調[しら]べ** 目標とする対象の難易度などを知るために、軽い気持ちで自分の力を試してみること。「~のつもりでコンクールに応募する」 **肝[きも]試[だめ]し** 真夜中に寂しい場所にひとりで行くなどの方法で、勇気や度胸を試すこと。「夏の余興に〜をする」 **度[ド]胸[キョウ]試[だめ]し** 何かをする度胸があるかどうかを試すこと。「~にコンクールに応募する」◇「肝試し」も「度胸試し」の一種。 **運[うん]試[だめ]し** 運がむいているかどうか試してみること。「自信はないが、〜だと思ってやってみよう」 **試[シ]練[レン]** 困難な状況のもとで、信念や信仰の強さを試されること。「幾多の〜を乗り越えて、勝利に打ちかつ」◇「試煉」とも書く。 ### 人を試験すること **試[シ]験[ケン]** 人の学力や能力を試すために、問題を解かせたり、何かをさせたりすること。「実技の~をする」 ▷~地獄・~勉強 **テスト** 「試験」の、より口語的な言い方。「新製品の~をする」 ▷~飛行・〜パイロット test **エグザミネーション** (学校で行う)試験。◇英語の試験に多く使う。examination **エグザム** 「エグザミネーション」の略。exam **考[コウ]試[シ]** 「試験」の古い言い方。 **考[コウ]査[サ]** 主として学校内の試験。「期末の~」▷中間~・期末~・学年末~・入学~ ### 試験の形式 **筆[ヒッ]記[キ]試[シ]験[ケン]** 答えを解答用紙などに書く形式の試験。「~と面接で合否を決める」◇「筆記テスト」「筆記考査」ともいう。前者はより口語的、後者は文章語的。以下の「○○テスト」「○○考査」についても同様である。 **ペーパーテスト** 「筆記試験」の洋語的表現。◇和製洋語。ペーパー(paper)+テスト(test) **論[ロン]述[ジュツ]試[シ]験[ケン]** 筆記試験のうち、○×方式でなく、論文形式で答える試験。「~を重視する」◇「論述テスト」ともいう。 **論[ロン]文[ブン]試[シ]験[ケン]** 論文の形で答えさせる試験。「論文テスト」「論文考査」ともいう。 **実[ジツ]技[ギ]試[シ]験[ケン]** 筆記試験に対して、受験者の技術・技能を試す試験。「筆記試験合格者は〜の会場に集合してください」「芸術系の学部には〜がある」 **技[ギ]能[ノウ]試[シ]験[ケン]** 実技試験の中で、特に機械類の操作・運転に関する試験。▷自動車運転~ **オーディション** 歌手や俳優などを起用するための実技試験。「レコード会社の〜を受ける」◇「オーデション」ともいう。audition **実[ジッ]地[チ]試[シ]験[ケン]** ①実際の場で行う試験。たとえば、自動車免許取得の際の運転技能試験など。②製品の性能や操作性などを、実際に使用する場所で行う試験。「~の結果、改良すべき点をいくつか指摘された」◇「実地テスト」ともいう。 **口[コウ]述[ジュツ]試[シ]験[ケン]** 筆記ではなく、口頭で答えを述べる形式の試験。◇「口述テスト」「口述考査」ともいう。 **口[コウ]頭[トウ]試[シ]問[モン]** 「口述試験」の古い言い方。 ### 目的別の試験 **競[キョウ]争[ソウ]試[シ]験[ケン]** 多くの志願者の中から一定の人数を選抜するために行う試験。合格者の数が限定されているため、能力の有無以上に他人との競争が主となる。「入学試験は~だから、人より1点でも高い点を取る必要がある」 **資[シ]カク]試[シ]験[ケン]** 何らかの資格を認定するために行う試験。「栄養士や理容師は~に合格しなければならない」 **国[コッ]家[カ]試[シ]験[ケン]** 国が法律で、国民の生命や財産を守るための資格や免許を認定するために行う試験。「公認会計士の資格は〜に合格しなければ得られない」▷医師~ **国[こく]試[し]** 「国家試験」の古い言い方。 **検[ケン]定[テイ]試[シ]験[ケン]** 能力などが一定の基準に達しているかどうかを調べる試験。「~に合格する」「漢字~」「英語~」◇「検定テスト」ともいう。 **検[ケン]定[テイ]** 「検定試験」の略。「~に合格する」 ▷教員~ **高[コウ]認[ニン]** 高等学校卒業資格をもたない者に、大学などへの受験資格などを認定するために、文部科学省が実施する試験。◇「高等学校卒業程度認定試験」の略。「高卒認定」ともいう。平成16年度まで行われていた「大検(大学入学資格検定)」との違いは、全日制高校在籍者が受験できるようになったことなど。 **英[エイ]検[ケン]** 日本人の実用英語能力を5級から1級まで7段階に分け、それを判定するための検定試験。◇「実用英語技能検定」の略。 **司[シ]法[ホウ]試[シ]験[ケン]** 裁判官、検事、および弁護士になりたい者に対して、その能力 <283> や適性を調べるために行われる国家試験。「3回目の挑戦で〜に合格する」 **学[ガク]力[リョク]試[シ]験[ケン]** 学力の程度を見るための試験。「〜で上位の成績をおさめる」◇「学力テスト」「学力考査」ともいう。 **学[ガク]力[リョク]検[ケン]査[サ]** 学力の程度を調べるための考査。「文部科学省による全国一律の~」◇「学力試験」が合格・不合格を決めるために行うものであるのに対して、「学力検査」は現状の程度を調べるために行うもの。 **アチーブメントテスト** 学力の達成度を見るための試験。◇英語の頭文字「AT」を使い「AT」と略して「アチーブ」ともいう。achievement test **入[ニュウ]学[ガク]試[シ]験[ケン]** 学校が、入学志願者の中から入学者を選ぶために行う試験。「義務教育の小中学校には~がない」◇「入学テスト」「入学考査」ともいう。 **入[ニュウ]試[シ]** 「入学試験」の略。▷~問題 **入[ニュウ]社[シャ]試[シ]験[ケン]** 企業が入社を希望する人の中から社員を採用するために行う試験。「~の筆記は通ったが、面接で落とされた」◇「入社テスト」ともいう。 **採[サイ]用[ヨウ]試[シ]験[ケン]** 官庁や企業が、志望者の中から職員や従業員を採用するために行う試験。「資格試験には合格したが〜に落ちた」◇「採用テスト」ともいう。 **進[シン]級[キュウ]試[シ]験[ケン]** 上の学年・等級に進むための試験。◇「進級テスト」ともいう。 **昇[ショウ]進[シン]試[シ]験[ケン]** 企業や官庁などの組織内において、より上の地位につくのにふさわしい実力・能力の有無などを見るための試験。◇「昇進テスト」ともいう。 **追[ツイ]試[シ]験[ケン]** 病気など、やむをえない理由で試験を受けられなかった者や、試験を受けて一定のレベルの成績を得られなかった者に対して追加的に行われる試験。◇「追テスト」「追考査」ともいう。 **追[ツイ]試[シ]** 「追試験」の略。 **再[サイ]試[シ]験[ケン]** 試験を受けて一定レベルの成績が得られなかった者に対して、再度の機会を与えるために改めて行われる試験。「60点未満の者には〜を行う」◇「再テスト」「再考査」ともいう。 **再[サイ]試[シ]** 「再試験」の略。 ### 定期的な試験 **定[テイ]期[キ]試[シ]験[ケン]** 中間試験・期末試験・学期末試験・学年試験など、毎年定期的に行われる試験の総称。「〜はうちの学校の場合、年2回実施される」◇「定期テスト」「定期考査」ともいう。 **中[チュウ]間[カン]試[シ]験[ケン]** 一定の修学期間の中間段階で行われる試験。「今度の〜で好成績をおさめる」◇「中間テスト」「中間考査」ともいう。 **期[キ]末[マツ]試[シ]験[ケン]** 学期の終わりに行われる試験。「~で一夜づけで勉強する」◇「期末テスト」「期末考査」ともいう。 **卒[ソツ]業[ギョウ]試[シ]験[ケン]** 卒業資格認定のために行われる試験。◇「卒業テスト」「卒業考査」ともいう。 ### その他の試験 **本[ホン]試[シ]験[ケン]** 予備試験、模擬試験、中間試験などに対し、本来目的とする試験。 **予[ヨ]備[ビ]試[シ]験[ケン]** 予備または準備として行われる試験。「〜で受験者をふるいにかける」◇「予備テスト」ともいう。 **模[モ]擬[ギ]試[シ]験[ケン]** 本試験に備えての練習あるいは、実力を試す目的で、本試験に近い条件下で行われる試験。「試験の雰囲気に慣れるために〜を受ける」◇「模擬テスト」ともいう。 **模[も]試[し]** 「模擬試験」の略。▷公開~ ### いろいろな実験 **核[カク]実[ジッ]験[ケン]** 原子爆弾や水素爆弾の性能を試す実験。~場 **臨[リン]界[カイ]実[ジッ]験[ケン]** 原子炉の本格的運転開始の前に、少量の核燃料を用いて行う実験。 **生[セイ]体[タイ]実[ジッ]験[ケン]** (人間の)生きている体を使って行う実験。 **人[ジン]体[タイ]実[ジッ]験[ケン]** 動物ではなく、人間の体を使って行う実験。 **動[ドウ]物[ブツ]実[ジッ]験[ケン]** おもに医学で、人間の代わりに、二十日ねずみやうさぎなどの動物を使って行う実験。 ## k 名詞の類:モノ **試[シ]金[キン]石[セキ]** ①金・銀などの貴金属の純度を調べるのに用いる黒くて緻密な岩石。②能力や資質などを試すのに役立つもの。「彼女の将来を占う~となる出来事」 **試[シ]供[キョウ]品[ヒン]** その効果を試してもらうために、企業が客に無料で配る、少量の化粧品や薬品など。 **サンプル** 「試供品」の洋語的表現。sample **試[シ]薬[ヤク]** ①分析や薬品検査などに用いる化学薬品。②ある物質や薬品の性質を試すために用いる化学薬品。 **試[シ]験[ケン]紙[シ]** 溶液中に特定の物質が含まれるかどうかを試すのに用いる、薬品などを染み込ませた紙。▷リトマス~ ◇特定の物質が含まれるとき、溶液に触れると、紙に一定の変色が生じる。 **試[シ]験[ケン]台[ダイ]** ①実際に試験を行うための台。②試験する対象となる物や人。「自ら志望して〜になる」 **実[ジッ]験[ケン]台[ダイ]** ①ものをのせて実験をする台。「フラスコを〜に固定する」②実験の対象にする物や人。「飼っている鳥を〜にする」 **試[シ]験[ケン]管[カン]** 化学の実験などに使用する、透明なガラス製で底のある円筒状の細長い管。「試薬を〜に入れて熱する」 **ビーカー** 化学実験用の、口の広い直円筒形のガラス容器。 **フラスコ** 化学実験用の首の長い徳利状のガラス容器。 **ペトリ皿** 実験で細菌などを培養するのに用いる、ふた付きの浅いガラス皿。◇「ペトリ (Petri)」は考案者の名。 **シャーレ** ペトリ皿。◇「ペトリ皿」が英語から取り入れた形であるのに対して、「シャーレ」はドイツ語に由来する。ドSchale **坩[ルツ]堝[ボ]** 化学実験などで、高温で物を溶融するために用いられる、耐熱・耐食性の容器。金属製のものや陶磁器のものなどがある。◇「人種の坩堝」のように、いろいろものが混ざり合っているたとえとして用いられることが多い。 <284> ## q 名詞の類:イキモノ **実[ジッ]験[ケン]動[ドウ]物[ブツ]** 医学・薬学・心理学などの研究のために、実験したり、遺伝や障害などを調べたりするために使われる動物。 **モルモット** 実験によく使われる天竺ねずみの通称。◇実験用動物の代名詞のように用いられる。 marmotte **マウス** 医学や生物学の実験に使うために飼育した二十日ねずみ。 mouse **ラット** 実験用に飼育した、マウスより大形のどぶねずみの類。 rat ## S 名詞の類:ヒト **試[シ]験[ケン]官[カン]** 試験を行う人。「~による口頭試問」 **被[ヒ]験[ケン]者[シャ]** 実験や試験の対象となる人。 **被[ヒ]検[ケン]者[シャ]** 検査の対象になる人。 ## u 名詞の類:トコロ **試[シ]験[ケン]場[ジョウ]** ①入学試験・入社試験などの試験を行う場所。▷運転免許~②農業や工業に関する改良・発明を目的として設けられている、試験や実験を行うための常設の施設。▷農業~・林業~ **実[ジッ]験[ケン]室[シツ]** 何らかの実験を行うための設備を備えた部屋。 **ラボラトリー** 「実験室」の洋語的表現。 laboratory **ラボ** 「ラボラトリー」の略。 <285> # 17 決める・決まる(選定・決定) ## 1700 決める ### a 動詞の類 #### 決める **決[き]める** どれにするか、どうするかなどをはっきりさせる。「何を買うか決めてから買い物に行こう」「大学に行くか行かないか今月中に決めなくてはならない」「彼女は毎朝6時に起きることに決めている」「そろそろ話を決めようじゃないか」◇「極める」とも書く。 **決[ケッ]する** 物事に決着をつけること。「勝敗を~」「雌雄を~」◇慣用句の一部として用いられることが多い。 **決[ケッ]定[テイ]** 物事が正式に決まるようにする、ということ。「話し合いによって、代表者を~する」「委員会の〜にしたがう」 ▷~権・~事項 **決[ケッ]定[テイ]付[づ]ける** 何かが、ある物事の結果を決定する原因となる。「チームの勝利を決定づけたB選手の満塁ホームラン」 **左[サ]右[ユウ]** それをどうするか、それがどうなるかについて、決定的な影響を与えること。「今後の方針を〜する重要なデータ」「人生を〜する重大な選択を迫られる」 #### すぐ決める **即[ソク]決[ケツ]** その場ですぐに決めること。「最初の店で〜した」「当否を〜する」▷~裁判・速戦~ **即[ソク]断[ダン]** 時間をかけて考えたり調べたりせずに、その場で判断して決めること。「議論をせずに~する」 ▷~即決 **速[ソッ]決[ケツ]** 短時間ですみやかに決めること。「たいした問題ではないのだから〜してもらいたいものだ」「懸案の〜を避ける」 **即[ソク]断[ダン]** すばやく判断して決めること。「こうした場合にどう対処すべきか~してもらいたい」「この仕事は〜を要することが多い」 #### 話し合いで決める **議[ギ]決[ケツ]** 合議によって決めること。「満場一致で原案を~した」▷~機関・~権 **決[ケツ]議[ギ]** 会議において、ある事柄を決めること。「博覧会の誘致を~する」▷~案・~文・~事項・付帯~(法案や条例が可決されるときに付けられる決議) **評[ヒョウ]決[ケツ]** 評議して決めること。「陪審員による~を待つ」「新しい法案を~する」 **評[ヒョウ]定[ジョウ]** 多くの人が集まり、相談して決めること。「多くの人の意見をもとに合議して~する」▷小田原~ ◇古風な言い方。 **議[ギ]定[テイ]** 評議して決めること。「国憲を〜する」▷~書 ◇「ぎじょう」ともいう。 **採[サイ]決[ケツ]** 議案の可否を会議の構成員の賛否の多少によって決めること。「~したところ、わずかの差で否決された」▷強行~ **決[ケツ]を採[と]る** 賛否の多少で物事を決めること。「では、そろそろ決を採りたいと思います」 **表[ヒョウ]決[ケツ]** 議決機関の構成員が議案に対する賛否を表明して決めること。「挙手によって〜する」 ▷~権 **票[ヒョウ]決[ケツ]** 投票によって採決を行うこと。「十分に議論してから改革案を〜する」「議論のあと、~にうつる」 **可[カ]決[ケツ]** 提出された議案を承認することを議決すること。「予算案が〜される」▷否決 **否[ヒ]決[ケツ]** 提出された議案を承認しないことを議決すること。「原案が〜される」→可決 #### ひとりで決める **独[ひと]り決[ぎ]め** 人に相談せずに、自分だけの考えで物事を決めること。「文化祭の配役を〜するのはずるい」◇「独り極め」とも書く。 **独[ドク]断[ダン]** 自分だけの考えで勝手に判断して決めること。「君一人の〜で物事を決めるのは危険だから上司に相談したほうがいい」 ▷~専行 **独[ドク]裁[サイ]** 個人または特定の集団の判断だけで物事を決めること。「経営者の一存で事を〜する」 **専[セン]断[ダン]** 相談すべき事柄を勝手に決めて処理すること。「~して失敗したときには、当然、全責任を負うべきである」「~のふるまいは避けるべきだ」◇「擅断」とも書く。 **専[セン]決[ケツ]** 担当の機関が決めるべき事柄を、権限をもつ人ひとりで決めること。「会員の委任により会長が~することになった」 ▷~事項・~処分 **自[ジ]決[ケツ]** 自分自身の意志で自分のことを決めること。▷民族~ #### 心に決める **心[こころ]に決[き]める** 他人には知らせず、(ひそかに)自分の心の中で決める。「絶対に見返してやると心に決めた」「彼には心に決めた人(意中の人)がいる」 **決[ケッ]心[シン]** こうしよう、こうしようと心に決めること。「卒業したら家を出ようと〜した」「思いを打ち明ける〜がつかない」 **決[ケツ]意[イ]** どんなことがあっても実行しようと心に決めること。「辞職を~する」▷~表明 **期[キ]する** 前もって深く決意する。「彼には心中ひそかに〜ところがあるようだ」 **一[イチ]念[ネン]発[ホッ]起[キ]** (それまで思ってはいても行われず、あるいは、行われる、容易ではない)何かを始めようと強く決意すること。「~して英語を習い始めた」 **覚[カク]悟[ゴ]** 待ち受ける困難な事態に対して心構えを決めること。「危険を〜して事にあたる」「苦労は〜のうえでこの道に入った」 **覚[カク]悟[ゴ]を決[き]める** 強い決意をする。「くびか左遷かと思い悩んだが、覚悟を決めて社長に苦言を呈した」 **腹[はら]を決[き]める** 深く心に決める。「市長選に出馬することに腹を決めた」 <286> **腹[はら]を固[かた]める** 強く決心する。「いざという時のため、絶対に最後まで諦めない、と腹を固めた」 **腹[はら]を据[す]える** どんなことにも動じないと心に決める。「この仕事は腹を据えてかからないとだめだ」 **腹[はら]を括[くく]る** 容易ならざる覚悟で決意する。「腹をくくって対決に臨む」 #### 決断する **決[ケツ]断[ダン]** 意志をはっきり決めること。「撤退を〜する」「~を迫られる」「~を下す」 ▷~力 **英[エイ]断[ダン]** 困難な事柄について、すぐれた判断をすること。「あのときの撤退はまさに〜だった」 **勇[ユウ]断[ダン]** 勇気を出して決断すること。「指導者として改革を〜すべきである」「~をふるって撤退する」 **踏[ふ]み切[き]る** 思い切ってそのことを行う。「バス料金の値上げに~」 **踏[ふ]ん切[ぎ]りを付[つ]ける** 思い切って決断する。「ここらで踏んぎりを付けないと、計画はだめになる」 **割[わ]り切[き]る** 感情や人間関係を振り切って、原則どおり処理する。「親戚とや友人からも割り切って料金を取る」「彼は割り切ったものの考え方をする人だ」 #### 定める **定[さだ]める** 決めて、動かしたり変えたりしないようにする。「方針を〜」「国境を~」「法律を〜」「書式を〜」 **思[おも]い定[さだ]める** はっきりと心の中で決めて、決して動揺しないつもりになる。「思い定めたうえでの国外脱出であろう」 **指[シ]定[テイ]** 特定の物・時・所・人などを決めて示すこと。「提出期日を〜する」 ▷~席・~券・座席~②公的機関などが一定の資格をもつものとして定めること。「重要文化財に~する」▷~都市・~文化財 **確[カク]定[テイ]** はっきりと決めて変更がないようにすること。「方針を〜する」▷~申告 **固[コ]定[テイ]** 一定の位置や状態が動かないようにすること。「自分の地位や役割を〜する考え方」▷~金利 **定[テイ]位[イ]** 位置や姿勢などを定めること。「対象を聴覚によって〜する」「これらの作品群の文学史的意義を〜する試み」 **制[セイ]定[テイ]** 法律などをつくって定めること。「憲法を〜する」 **立[リッ]法[ポウ]** 法律を定めること。「政治の腐敗を防止するための法律を〜する」「~の趣旨」 ▷~機関・~府・~権 **改[カイ]定[テイ]** 一度決めた物事を改めて決めること。「料金を〜する」 **策[サク]定[テイ]** 政策・計画などをいろいろ考えて決めること。 **定[テイ]式[シキ]化[カ]** 一定の方法や形式に整えること。「一定の型の思考を〜する」「思考の〜」 #### 内容や範囲を定める **規[キ]定[テイ]** 判断のよりどころとなる約束事を決めること。「法律に~するとおり、罰則を定める」 **肯[コウ]定[テイ]** あるものの存在を肯定し、固定すること。「自己を〜する」 **定[テイ]立[リツ]** 論理学で、判断の前提となる命題を定めること。「まず、判断基準を〜する必要がある」 **定[テイ]義[ギ]** ある言葉の内容をはっきりと定めること。「はじめに、この討論のキーワードである『コミュニケーション』という言葉を〜しておきたい」 **特[トク]定[テイ]** 多くのものの中から、関係あるこれだと決めること。「犯人を〜するのは困難だ」 **画[カク]定[テイ]** 境界をはっきりと定めること。「国境を〜する」◇「劃定」とも書く。 **結[ケツ]論[ロン]付[づ]ける** 議論や考察をまとめた、最終的な意見。「種々検討した結果、実行不可能と~」 **算[サン]定[テイ]** 計算によって定めること。「販売価格を〜~する」▷~基準 **量[リョウ]定[テイ]** はかって決めること。「刑を〜する」 **認[ニン]定[テイ]** 資格や事実の有無などを審査して決めること。「1級建築士に~する」 #### その他 **仮[かり]決[ぎ]め** 最終的な結論が出ない段階で、変更の余地を残して仮に結論を出すこと。「日程を〜する」 **予[ヨ]定[テイ]** 前もって定めること。「明日は会議を〜している」「〜を変更・~表 **先[セン]決[ケツ]** 先に決めること。「道路をつくることが〜だ」 ▷~問題 ## C 形容詞の類 **潔[いさぎよ]い** 決断のしかたが見ていて気持ちがよくなるほど、すっきりしている様子。「こうなったら潔くあきらめるべきだろう」 **思[おも]い切[き]りが良[い]い** 物事を決めるときの決断がはやい様子。「あっさり会社をやめるとは~」 **諦[あきら]めが良い** あきらめようとする決断がはやい様子。「あれだけ欲しがっていたのに手が届かないとなると〜ね」 ## d 形容動詞の類 ### 決める様子 **速[ソク]戦[セン]速[ソッ]決[ケツ]の** 戦いを長引かせないで一気に決着をつける様子。「〜で勝負を決める」 **多[タ]数[スウ]決[ケツ]の** 賛成者の多い意見にしたがって決める様子。「〜で旅行先を決める」 **独[ドク]断[ダン]的[テキ]な** 他人と相談しないで、自分の考えで決断するような様子。「高飛車で〜な発言」「そういう~な考えには従えない」 **一[イッ]方[ポウ]的[テキ]な** 相手のことを考えず、自分の都合だけで決める様子。「あんな〜な言い方をされたら、だれだって腹が立つだろう」 **月[つき]極[ぎ]めの** 1ヵ月単位と決めて契約する様子。「〜駐車場」 <287> ## 仮に決める様子 **暫[ザン]定[テイ]の** あとで正式に決めることを前提に、当面の処置のために仮決めする様子。「~予算~処置・~内閣 **暫[ザン]定[テイ]的[テキ]な** あとで修正・変更を加える含みを残して、とりあえず決める様子。「~な措置をとる」 ## 公に定める様子 **公[コウ]式[シキ]の** 形式などが正式なものとして公に定められている様子。「立場上、〜の場では、個人的な意見は差し控えたい」「~の発表によれば、被災者は1万人に達した模様です」「~のガイドブック」 ▷~訪問・~見解 **国[コク]定[テイ]の** 国家が一定の基準のもとに定める様子。▷~歩合・~価格 **法[ホウ]定[テイ]の** 法令で定める様子。▷~速度・~相続分・~利率 ## f 副詞の類 **きっぱり** 未練が残らないように、はっきりと決心して行動する様子。「勧誘を~断る」「進学を〜あきらめる」「~した態度をとる」「彼は~した口調でそう言った」 **思[おも]い切[き]って** あれこれ迷わず、心に決めてためらわない様子。「~告白する」 **意[イ]を決[ケッ]して** 強い決意をもって事を行う様子。「どうすべきかしばらく考えていたが、〜立ち上がった」 ### 強い決意を表す言葉 **必[かなら]ず** そうしないことはないという、かたい決意を表す言葉。「僕は〜またここに来ます」 **屹[きっ]度[と]** 「必ず」の、より口語的な言い方。「難しい試験に~合格してみせる」◇「きっと」とも書く。「屹度」とも書く。 **絶[ゼッ]対[タイ]に** 何があっても、そうしないことはないという決意を表す言葉。「どんなにつらくても、〜にくじけない」 **間[ま]違[ちが]い無[な]く** よほど特別なことがない限り、そうしないことはないと強調する様子。「~明日お届けいたします」 **何[なに]が何[なん]でも** 万難を排してやり遂げる決意であるということを表す言葉。「~年内には完成させます」◇ややくだけた言い方。 **断[ダン]じて** 絶対に自分の考えや姿勢を変えないという決意を表す言葉。「あんな会には〜参加するつもりはない」「自分で言った以上、私は〜やる」◇ややかたい言い方。 **断[ダン]固[コ]** 変わることのない強い意志・姿勢・態度で臨むことを表す言葉。「その案には~反対である」◇「断乎」とも書く。 **決[ケッ]して** 絶対にそうはしないという強い決意を表す言葉。「どんなにつらくてもこの夢は〜諦めない」 ◇あとに打ち消しの語をともなう。 **決[けっ]して** 「けっして」の、やややわらかい言い方。「ご恩は〜忘れません」 ◇あとに打ち消しの語をともなう。 **二[ニ]度[ド]と** 絶対に同じ過ちや失敗などを繰り返さない決意を表す言葉。「〜こんなばかなことはしません」「あんなしんどい仕事は~引き受けないぞ」 ◇あとに打ち消しの語をともなう。 **三[サン]度[ド]と再[ふたた]び** 「二度と」の強調表現。「一人様にご迷惑をかけるようなことはいたしません」 ◇あとに打ち消しの語をともなう。 **金[コン]輪[リン]際[ザイ]** どんなことがあろうと、二度と同じことはしないと誓う、強い否定の意や意思を表す言葉。「あんな自分勝手な女の相手をするのは〜ごめんだ」◇もと、仏教で、大地の底の意。あとに打ち消しの語をともなう。 **口[くち]が腐[くさ]っても** 口外しない、人にものを頼まないという決意のかたさを示す言葉。「家を出たときのいきさつを思えば、〜助けてと言える筋合いではない」 **口[くち]が裂[さ]けても** 断固としてしゃべらないという強い決意を表す言葉。「ジャーナリストとして~情報提供者の名を明かすわけにはいかない」◇強いて差異を強調すれば、「口が腐っても」が「自分の良心・信念に照らして」話さないという含意をもつのに対して、「口が裂けても」は「いくら話すよう強要されても」話さないというニュアンスをもつといえるだろう。 ## h 名詞の類:コト・サマ ### 決めること **決[けつ]** 賛否を決めること。「意見はあるが、最終的には役員会のにしたがう」「~を採る」 **思[おも]い切[き]り** 思い切って決断すること。「〜が悪いのでなかなか次へ進めない」 **断[だん]** 重大な事柄について思い切って決断すること。多くは困難や非難などを伴うことを承知のうえで、社長は~をくだした」「~がくだる」「~を迫られる」 **英[エイ]断[ダン]** (尊敬すべき人の)すぐれた決断。「会長の〜により、わが社の危機を乗り切った」 **大[ダイ]英[エイ]断[ダン]** 重要なことについてくだす、非常にすぐれた決断。「~を下す」 **聖[セイ]断[ダン]** 天皇がくだす決断。「奏聞を経て~を仰ぐ」 **民[ミン]族[ゾク]自[ジ]決[ケツ]** ある民族が、他の民族・国家の干渉を受けずに政治組織等を決めること。「国際的にも〜は、法的権利として認められている」 ▷~権 ### 決めたこと **結[ケツ]論[ロン]** 長い議論や考慮の末に最終的に行う判断。「いつまでたっても〜が出ない」「~を持ち越す」 ### 定めること **天[てん]定[てい]** 人為的に定めること。▷~法 **欽[キン]定[テイ]** 君主の命により定めること。▷~訳聖書・~憲法 ### 決まり **決[き]まり** 守るべきように定められている事柄。「~を守る」「極まり」とも書く。 **決[き]め** 「決まり」の、より口語的な表現。「仲間内の〜にしたがう」◇「極め」とも書く。 <288> **規[キ]** 定められた事柄。「国の〜にしたがう」 **約[ヤク]束[ソク]** ①あらかじめ取り決められて、はじめ承認されている決まり。「何の制約もない小説と違い、戯曲やシナリオには作劇上の~がいくつかある」②神仏などの超越者によって前もって決められていると信じられている宿命や定め。「人間の幸不幸を前世からの~などとする考え方は、人間の自由意志を無視した誤謬である」 **約[ヤク]束[ソク]事[ごと]** 習慣として多くの人が申し合わせている取り決め。「歌舞伎には〜が多いから、見る前にあらかじめ勉強しておいたほうがいい」 **ルール** ある社会に属する人が、その社会で行動するときの決まり。「この社会には、秩序を維持するための、独特の〜がある」rule **掟[おきて]** 仲間内や特定の社会などの秩序を保つために必ず守らなくてはならない決まり。「村の〜を破る」 ▷~破り **法[のり]** 決まり。「〜を越える」「〜にかなう」◇「法」「則」「規」「矩」「憲」「典」「範」とも書く。 **憲[ケン]章[ショウ]** 国家などが、重要な事柄について定めた根本的な決まり。▷~・国連~ ### 規則 **規[キ]則[ソク]** 一定の秩序を保つために国や組織が定めた決まり。「交通~」「校則を破る」 **規[キ]律[リツ]** 組織や団体などの秩序を保つための(漠然と了解された)決まり。「~を乱す」「遅刻を許していてはクラスの〜が乱れる」◇「紀律」とも書く。規則のような具体的なものではなく、組織の秩序を維持するために規則は守るべきだ、という暗黙の了解などを指す。 **風[フウ]紀[キ]** 社会生活の秩序を保つための規律。特に、男女の交際についての規律や節度。「社会の~を乱す行為」 ▷~委員 **綱[コウ]紀[キ]** 国家を治めるおおもとの規律。「公務員の犯罪が続発するなどの〜の乱れが目につく」▷~粛正 **規[キ]程[テイ]** 官公庁などが、その所管の事務について定めた、具体的な規則。▷服務~・職務~ **規[キ]定[テイ]** ①判断のよりどころとして定められた個々の決まり。「罰金の支払いを怠ったら延滞金を徴収するという〜がある」◇「規程」が決まり全体を指すのに対し、「規定」は個々の条文などを指す。②一定の形式や数値を定めたもの。▷~演技・~種目・~濃度 **条[ジョウ]規[キ]** 条文の規定。「憲法の~に照らす」 **定[ジョウ]律[リツ]** 定められた法律や規則。 **定[さだ]め** 一定の決まり。「~に従う」 **鉄[テッ]則[ソク]** 動かすことのできない厳しい規則。「スポーツを楽しむときの〜はルールを守ることだ」 **ルール** スポーツ競技を公正・円滑に実施するための決めごと。▷~違反・〜ブック rule ### 組織の規則 **規[キ]約[ヤク]** 組織内で協議して決めた規則。▷管理~・学友会~ **定[テイ]款[カン]** 会社の目的・業務などを定めた、その会社の根本的な規則。「会社が発行する株式総数は~に記載してある」 **内[ナイ]規[キ]** 機関や団体の内部だけで取り決めた規則。「手当の支給基準は委員会の~に定める」 **会[カイ]則[ソク]** 会の規則。▷生徒会~・学会~ **会[カイ]規[キ]** 「会則」の古めかしい言い方。 **清[セイ]規[キ]** 「会則」の美称。「本会の~を遵守する」 **校[コウ]則[ソク]** 生徒が守るべき学校の規則。「服装については〜で細かく定めてある」 **学[ガク]則[ソク]** 学校教育の運営に関して、教職員・学生が守るべきことについて定めた規則。「卒業要件については〜に定めてある」 **社[シャ]則[ソク]** 社員が守るべき会社の規則。「休暇については〜に定めるとおり」 **党[トウ]則[ソク]** 党員が守るべき党の規則。「~に違反して除名処分となる」 **党[トウ]規[キ]** 党則。「~に反する行為」 **党[トウ]紀[キ]** 党の風紀や規律。 **軍[グン]規[キ]** 軍隊で守るべき風紀や規律。「~を乱す」「~が緩む」 **軍[グン]律[リツ]** 軍隊のなかの規律。「厳粛な〜」 ### さまざまな規則 **総[ソウ]則[ソク]** 規約などにおいて、その全体に通じる基本的な事項を定める部分。「第1章の~は第1条から第6条までで、会の名称・所在地・構成員などを規定している」 **原[ゲン]則[ソク]** 物事を行ったり考えたり、判断したりするときに、例外なくいつも基づくことに決めてある、基本的な事柄。「支持者を増やさなくてはいけないのに、そう~ばかり主張してはだれもついて来なくなる」 ▷~論・根本~ **通[ツウ]則[ソク]** 規則全体に通じる決まり。「~第3条に基づいて運用する」 **細[サイ]則[ソク]** 法令や規則で定めたことをさらに細かく規定した決まり。「実際の運用については〜にしたがう」 **雑[ザッ]則[ソク]** 法令や規則で、他の章や節に入らないこまごまとしたことを定めた決まり。「規約の扱いについては第10章の~に定めてある」 **本[ホン]則[ソク]** ①法令や規則の本体にあたる部分。「~のあとには付則が記されるのが通例である」▷付則 ②基本となる規則。「『あたり』は『当たり』のように『た』を送るのが〜だが、省略することも許容されている」 **付[フ]則[ソク]** 法令や規則の本則に付随する必要事項を定めた決まり。「施行期日は~に定めてある」▷本則 ◇「附則」とも書く。 **補[ホ]則[ソク]** 法令や規則の不足を補う(補充する)ことを定めた決まり。「雑則」とほぼ同義であるが、日本国憲法では「付則」と同義。 <289> **準[ジュン]則[ソク]** 基準とすべき規則。「運賃の割引については会社の〜による」 **例[レイ]規[キ]** 習慣による規則。「~を廃する」 **教[キョウ]則[ソク]** 物事を教えるうえでの規則。▷~案 **教[キョウ]条[ジョウ]** 規則として人々に押し付けられたために融通のきかない考えや決まり。「~にしたがって1週間の自宅謹慎を命じる」 **ペナルティー** スポーツなどで、反則行為に対する罰則。「~を科す」「~キック」 penalty ### 言葉の決まり **文[ブン]法[ポウ]** 言葉の使い方の決まり。▷英~・古典~ **国[コク]文[ブン]法[ポウ]** 日本語の伝統的な文法。「〜もいろいろな考え方と種類がある」 **語[ゴ]法[ホウ]** 特定の語の使い方の決まり。「国がちがえば同じ英語でも〜が異なることがある」◇ひとつひとつの語についての、それぞれの使い方をいう。古くは文法の意でも用いられることがあった。 ## k 名詞の類:モノ ### 決める力をもつもの **決[き]め手[て]** 物事を決定的に解決する手段・方法。「犯人を割り出す〜に欠ける」「〜がない」◇「極め手」とも書く。 **切[き]り札[ふだ]** ①トランプなどで、より強いと決めたマークの札。②とっておきの手段。「最後の~」「この証拠は〜として取っておく」 **伝[デン]家[カ]の宝[ホウ]刀[トウ]** めったに使わないで、いざというときだけに使う、きわめて有効な手段。「首相は衆議院解散という〜をちらつかせて反対勢力を牽制した」「今こそ〜を抜くときだ」◇家宝としてその家に代々伝わる名刀の意から。 **奥[おく]の手[て]** とっておきの、とっておきの手段・方法。「こうなったら〜を使うしかない」「~を出す」 **決[き]め台[ゼリ]詞[フ]** 一言で相手の心をつかんで納得させるような言葉。 **決[き]まり手[て]** 相撲で勝負の決まったときの技。「今の〜は押し出しでした」◇「極まり手」とも書く。 **決[き]め球[だま]** 野球で投手が打者を打ち取るときに用いる得意の球。「〜はフォークボールです」◇「極め球」とも書く。 **ウイニングショット** ①野球・テニスなどで、勝ちを決定づけた一球。「~はフォークボールでした」②「決め球」の洋語的表現。◆和製洋語。ウイニング(winning) + ショット(shot) **決[ケッ]定[テイ]打[ダ]** 野球で試合を決定づけるヒット。転じて、議論の決着を決定づける決め手となる発言などの場合などにもいう。「なかなか〜が出なくて延長戦に入った」「異例の措置を講じたが〜とはならなかった」 ## × 名詞の類:トキ **決[き]め所[どころ]** 最終的な見せ場を指す。「山場の~だ」「極め所」とも書く。 # 1701 選ぶ ## a 動詞の類 ### 選ぶ **選[えら]ぶ** いくつかあるものの中から適当と思うものを決める。「好きな器を選んで料理を盛りつける」◇「択ぶ」とも書く。 **選[え]る** 多くの中から目的や好みに合うものだけを選ぶ。「形のよい豆をよって盛る」◇「える」の転じた形。 **選[えら]び出[だ]す** 多くの中から選んで取り出す。「参加者の中から優秀な人を選ぶ」 **選[セン]出[シュツ]** 代表者などを選び出すこと。「評議員を~する」 ▷~基準 **選[セン]択[タク]** いくつかの中から適当なものを選ぶこと。「多くの科目の中から、前期心理学を~した」▷~科目・~肢 ◇「撰択」とも書く。 **取[シュ]捨[シャ]選[セン]択[タク]** よいものを取り、そうでないものを捨てるという方法で選ぶこと。「たくさん撮った中から〜する」 **選[セン]定[テイ]** 多くの中から目的や基準に合ったものを選び出すこと。「機種を〜する」「文部科学省が〜した映画」▷~図書 **抽[チュウ]選[セン]** くじ引きで多くの中から選ぶこと。「代表者を~する」「抽籤」とも書く。 **チョイス** いくつかある選択肢の中から選ぶこと。「多くのメニューの中から好きな料理を~する」 choice **セレクト** 多くの中から不用なものは捨て、入用なものだけを選ぶこと。「世にあふれる情報を〜して役立てる」 ▷〜メンバー select **拾[ひろ]う** 多くの中から、目的とするもの、特定のものなどを見つけて取る。「印刷技術が進み、活字を〜風景も見られなくなった」「新聞から用例を~」「おもしろそうな部分だけを拾って読む」「道のいいところを拾って歩く」 **拾[ひろ]い出[だ]す** 条件に合うものを拾い出す。「該当する物件をこのリストの中から拾い出してくれ」 **ピックアップ** 多くの中から特定のものを抜き出して選ぶこと。「高校球児の中から、めぼしい選手を〜する」 ▷〜メンバー・〜チーム pickup **リストアップ** ある条件にかなうものを多くの中から選び出して一覧表などをつくること。「社員の中から、これらの条件に該当する人物を、至急~してくれ」◇和製洋語。リスト(list)+アップ(up) ### 選びぬく **選[え]び抜[ぬ]く** 十分吟味してよいものを選ぶ。「選び抜かれた逸品」 **選[よ]り抜[ぬ]く** 大勢の中から特にすぐれた人やよいものを選ぶ。「部員の中から出場メンバーを〜」 **選[え]り抜[ぬ]く** 「よりぬく」の古い言い方。「講演の中から一番おもしろかった話を選り抜いて話す」 **選[よ]りすぐる** 特にすぐれたものを選ぶ。「全国からよりすぐった選手で代表チームをつくる」 <290> **18 選[え]りすぐる** 多くのものの中から、特によいものを選ぶ。「各チームの主力メンバーをえりすぐって日本代表チームをつくる」 **19 精選[せいせん]** 念を入れてよいものを選ぶこと。「~された品物をお届けします」 **20 厳選[げんせん]** 厳しく審査したうえでよいものだけを選ぶこと。「材料を~する」 **21 選考[せんこう]** 適不適・当否・能力の有無などを審査し、それに合うものを選ぶこと。「出-場選手を〜する」 ▷〜基準・~会議・~委員・~会◇「銓衡」「詮衡」とも書く。 **22 選抜[せんばつ]** 多くのものの中から、特にすぐれたものをしぼって選び出すこと。「日本代表に〜された」▷~チーム・~試験 ●選奨する → 3508すすめるa ●抜き出す **23 抜[ぬ]き出[だ]す** 多くの中から必要なものだけをえらび出す。「重要な単語を~」「応募書類の中から有望そうな人材を数人~」 **24 切[き]り抜[ぬ]く** 新聞・雑誌などで必要と思われる記事・情報などを抜き出して切りとる。「料理の記事を切り抜いて、夕食のヒントにしている」「試験に出そうなコラムを~」 **25 スクラップ** 「切り抜く」の洋語的表現。「事件に関連する記事はすべて〜している」 ▷~ブック scrap **26 抜粋[ばっすい]** 文献などから必要な部分を抜き出すこと。「本文から一部〜する」◇「抜萃」とも書く。 ●書き抜く → 2206うつすa●書き写す ●適当なものを選ぶ **27 見繕[みつくろ]う** 適当に選んでそろえる。「酒のさかなを~」 **28 見立[みた]てる** 人に似合うものを選んでやる。「センスのいい彼女に、ネクタイを見立ててもらう」 ●選り好みする **29 選[え]り好[ごの]み** 好きなものだけを選ぶこと。「部下を〜する」 **30 選[え]り好[ごの]み** する 好きなものだけを選ぶこと。「仕事を〜しないで受ける」 ●選び取る → 4607採るa●採る ●特定のものを選ぶ **31 自撰[じせん]** 自分の作品の中からよいものを選ぶこと。(出版物もまとめる)こと。「~集 **32 選曲[せんきょく]** 音楽を、ある基準に従って選ぶこと。「リクエスト曲の中から映画音楽を〜して流す」「〜の趣味が悪い」 **33 選局[せんきょく]** 受信機で受信したい放送局を選ぶこと。「あらかじめ設定しておけば、聞きたいFM局をリモコンで〜できる」 ▷~ダイヤル **34 選鉱[せんこう]** 掘った鉱石を選別すること。▷~作業 **35 選炭[せんたん]** 炭坑で、掘り出した石炭を選別すること。「~する」 **36 選果[せんか]** 果実を出荷する前に選別すること。「3つの等級に~する」 **37 選球[せんきゅう]** 野球で、打者が投げられたボールを打つか見送るかの判断をすること。「〜眼で四球を選んで塁に出る」~眼 ●選別する → 6501仕分けるa●より分ける ●人を選ぶ **38 人選[じんせん]** ある目的に合う人を選ぶこと。「新しいプロジェクトのためのスタッフを〜する」「〜を急ぐ」 **39 選任[せんにん]** 選んでその役につけること。「役員を〜する」 **40 選挙[せんきょ]** 代表者や役員などを候補者の中から投票で選ぶこと。「生徒会長を〜して決める」「〜に立ち会う」 ▷~運動・~違反・~区・~速報 **41 自薦[じせん]** 選挙で自分に投票すること。「立候補者みずから〜する」 **42 互選[ごせん]** 互いに選ぶこと。「委員長は委員が〜する」 **43 公選[こうせん]** 一般有権者によって選挙すること。「教育委員を~する」 ▷~制 **44 改選[かいせん]** 議員・役員などの任期満了にともなって選挙で選びなおすこと。「参議院議員を~する」 ▷~議席 **45 再選[さいせん]** 選挙で再度選ばれること。「市長が〜された」「大統領の~を阻止する」 ●投票する → 5600入れるa ## d 形容動詞の類 **00 選[よ]り取[ど]りの** 多くのものの中から好きなものを選ぶ様子。「1000円でTシャツが5枚、〜のタイムセール」 ▷~自由 **01 選[よ]り取[ど]り見取[みどり]の** 多くのものの中から自由に選べる様子。「〜の大奉仕処分」 **02 任意[にんい]の** 自分でよいと思うものを好きなように選ぶ様子。「円周上に、~に2点を選び、直線で結ぶ」 **03 無作為[むさくい]の** 調査する対象を選ぶときに、偶然にまかせる様子。「サンプルを〜に抽出する」▷~抽出法 **04 アトランダムな** 「無作為」「任意」の洋語的表現。「データの中から~に30人を調査対象として選ぶ」◇「アットランダム」ともいう。at random **05 ランダムな** 「アトランダム」の新しい言い方。「〜な(順不同の)再生ができるCDプレーヤー」▷~サンプリング random **06 国選[こくせん]の** 国が選ぶ様子。▷~弁護人 **07 官選[かんせん]の** 「国選」の古い言い方。~弁護人(国選弁護人の旧称)→民選 **08 民選[みんせん]の** 人民の選挙によって選ぶ様子。▷~議員 **09 私選[しせん]の** 個人が自分の考えで選ぶ様子。▷~弁護人 **10 新選[しんせん]の** 新しく選ぶ様子。▷~歴史小説集 **11 新撰[しんせん]の** 新しく編纂する様子。▷~万葉集 **12 私撰[しせん]の** 詩歌集にのせる歌などを個人が選ぶ様子。 **13 勅撰[ちょくせん]の** 天皇の命令によって詩歌などを選び、書物を編集する様子。▷~集・~和歌集▷私撰 **14 官撰[かんせん]の** 政府が編集する様子。「〜の史書」 <291> **無[ム]投[トウ]票[ヒョウ]の** 定員を超える候補者がない場合、投票をせずに全員が当選する様子。「市議会議員は~で決まったらしい」 ### よりすぐった様子 **選[よ]りすぐりの** 特にすぐれたものの中から選ばれた、すぐれたものである様子。「~のメンバーで決勝に臨む」 **選[え]りすぐりの** 「よりすぐり」の、ややくだけた言い方。「この地の〜の逸品をお送りします」 **少[ショウ]数[スウ]精[セイ]鋭[エイ]の** 数は少ないが、すべて選りすぐられたすぐれた人や物である様子。「~の開発チームによって、次々とヒット商品が生み出されている」 ▷~主義 **選[え]り抜[ぬ]きの** 特別に選び出されたものである様子。「~選手でチームを編成する」 **選[よ]り抜[ぬ]きの** 「えりぬき」の古い言い方。「~の品」 **粒[つぶ]選[よ]りの** 多くの中から選び出されたすぐれたものである様子。「~の選手を集めたチーム」「~の梅の実を塩だけで漬け込んだ梅干し」 **特[トク]選[セン]の** (展覧会などで)特に選び出されたすぐれたものである様子。「~に選ばれる」 **特[トク]撰[セン]の** 特別に選び出されたよいものである様子。「~のお茶」◇味噌・醤油などの銘柄品についていうことが多い。 ## f 副詞の類 **いっそ** あれこれと考え悩んだ末(考え悩む相手)に、思い切った選択をしよう(すすめる)という気持ちを表す語。「こんなにつらい思いをするのなら、〜死んでしまったほうがましだ」 **いっその事[こと]** 「いっそ」の、より口語的な言い方。「そんなに料理が好きなら、~レストランでも始めたらどうだ」 **寧[むし]ろ** それよりはこちらのほうを選ぶ、こちらのほうがよいという意を表す言葉。「これは小説というより、〜エッセイというべきではないだろうか」 **何[ど]方[ち]かと言[い]えば** 比べて選ぶことを示す言葉。「どちらもそれほどよいとは思わないけれど、〜この色のほうがよい」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### 選ぶこと **二[ニ]者[シャ]択[タク]一[イツ]** 2つ以上のものの中から1つだけ選ぶこと。 **二[ニ]者[シャ]択[タク]一[イツ]** 2つの相反する事柄のいずれかを選ばなくてはならないこと。「賛成か反対か、~を迫られる」 **選[セン]** おもに芸術作品・文学作品について、多くの中からよいものを選び出すこと。「~に漏れる」 **撰[セン]** 詩歌・文章などを選び、編集すること。「『新古今和歌集』は藤原定家らの〜によるものだ」 **選[セン]歌[カ]** 多くの歌の中からよい歌を選ぶこと。「一流の歌人に~を依頼する」 **選[セン]句[ク]** 多くの俳句の中からよい俳句を選ぶこと。「~を引き受ける」 **セレクション** 多くの中から不用なものは捨て、入用なものを選択すること。~メンバー・ワイン~ selection ### 籤引き **籤[くじ]引[び]き** くじで選ぶこと。「〜で役員を決める」 **福[ふく]引[び]き** 商店や宴会などで、くじを引かせて、当たった人に景品を与えること。「〜で1等賞が当たった」 ▷~券 ### 競い合わせて選ぶこと **選[セン]考[コウ]会[カイ]** 多数の候補者の中から適任者を選ぶために開く会。「〜の結果、彼が代表選手に選ばれた」 **予[ヨ]選[セン]** 最終的な選出を行うための前段階として、しぼって競い合わせ、対象となる候補を選び出すこと。「~を通過する」▷~リーグ・~通過・~地区~ **本[ホン]選[セン]** 予選によって選び出された候補の中から、さらに競い合わせて、しぼり込んで選ぶこと。 ### 選挙に関すること **総[ソウ]選[セン]挙[キョ]** 衆議院議員の議員全体を選ぶ選挙。 **決[ケッ]選[セン]投[トウ]票[ヒョウ]** だれも当選に必要な規定得票数に達しないときに、上位2者についてもう一度投票して決めること。「A氏は~でかなりの差をつけて勝った」 ## k 名詞の類:モノ ### 選ばれるもの **選[セン]択[タク]肢[シ]** 選択式で答える質問において、あらかじめ用意されたいくつかの答え。「立場上、とりうる〜は限られている」 **候[コウ]補[ホ]** 選ばれる可能性があって、その選択肢としてあげられているもの。「研修の宿泊先として、AホテルとB旅館が〜にあがっている」▷~地・幹部~ **オプション** 標準仕様のものに、買い手が自由に選択して追加できる対象となるもの。「〜でアダプターが購入できる」「このツアーでは、工場見学は〜になります」 option ### 抜き出したもの **切[き]り抜[ぬ]き** 切り抜いたもの。「~がたまったから整理しなくては」 **書[か]き抜[ぬ]き** 書き抜いたもの。 **抜[バッ]粋[スイ]** 文献などから必要な部分を抜き出したもの。「お配りした資料は、その論文からの~です」 **スクラップ** 「切り抜き」の洋語的表現。▷~ブック ### 票 **票[ひょう]** 選挙や採決のときに用いる、投票者が、自分が選んだ立候補者や政党の名や賛否を記入するなどして、箱の中などに投じる紙や <292> **08 得票[とくひょう]** 選挙で、候補者や政党が獲得した票。「都市部では革新系候補者の〜が伸びている」「革新系の候補者が複数立候補したため、〜が割れて保守系の候補が当選した」▷有効~・無効~ **09 得票[とくひょう]** 選挙で候補者や政党の得た票(の数)。「前回の選挙にくらべて、革新系候補の〜が大きく伸びた」 ▷〜数・~率 **10 白票[はくひょう]** ①投票用紙に何も書かないで投票した票。「〜は無効である」②国会で記名投票をする際に、案件に賛成する議員が投じる白い票。▷青票◇「しろひょう」ともいう。 **11 青票[せいひょう]** 国会で記名投票をする際に、案件に反対する議員が投じる青い票。▷白票◇「あおひょう」ともいう。 **12 固定票[こていひょう]** 選挙で、毎回必ず特定の立候補者や政党に投じられると推定される票。 **13 浮動票[ふどうひょう]** 選挙で、特に支持する立候補者や政党をもたない有権者が投じる、どの立候補者・政党に投じられるか推定できない票。 **14 組織票[そしきひょう]** 選挙で、ある団体が団結して特定の立候補者や政党に投じる票。 **15 死票[しひょう]** 選挙で、落選した立候補者に投じられた票。 ●くじ **16 籤[くじ]** 当たりはずれ・順番・役割など、物事を機械的かつ非意志的に決める方法のひとつで、紙片や木片などに数字・語句・符号などを書き、だれがどれに当たるかわからないようにして引かせるもの。◇「圃」とも書く。 **17 富籤[とみくじ]** 地方自治体の公共事業資金を調達するために発売される、お金が当たるくじ。 **18 富籤[とみくじ]** 江戸時代に流行した一種の宝くじ。社寺などが主催し、当たった人に、規定のお金を与えた。 **19 阿弥陀籤[あみだくじ]** 参加する人数分の縦線を引き、さらにそれらの線を横切る線を段違いになるように適当に引き、線の一方の端に金額や当たりはずれなどを書いて隠したくじ。各自に線の隠されていないほうの端を選ばせ、横線に出合うたびにそのとおりに折れ曲がりながら線をたどらせ、隠されたほうの端まで進む。◇もと、阿弥陀仏の光背のように、放射状に線を引いたことから、といわれる。 **20 空籤[からくじ]** 何も当たらない、はずれのくじ。「〜なしの福引き」 ●おみくじ → 1512見込むk ## S 名詞の類:ヒト ●選ぶ人 **00 選者[せんじゃ]** 多くの作品の中からよいものを選ぶ人。 **01 撰者[せんじゃ]** 歌集・詩集などの編纂者。「『古今和歌集』の〜として有名な紀貫之」 **02 有権者[ゆうけんしゃ]** 選挙権のある人。「〜に選挙公報を配布する」わが国では20歳以上の男女。 **03 選挙人[せんきょにん]** 法律で、選挙権を行使できる人。▷~名簿 ●選ばれた人 **04 選民[せんみん]** イスラエル民族がみずからを指していった言葉。「神の国」をつくるために神から選ばれた民族の意。 **05 代表[だいひょう]** 競技大会や選考会などで、勝ち残り、選ばれてその資格を得た人やチーム。▷日本~・オリンピック~・ミスユニバース~ ●議員 → 1918論じるk●議員 ●選手 → 3702競うs●競う人 ●選ばれる人 **06 候補者[こうほしゃ]** 人を選ぶときに、その選択肢としてあげられている人。「〜の中から代表を選ぶ」 **07 立候補者[りっこうほしゃ]** 候補者としてみずから名乗り出た者。 **08 被選挙人[ひせんきょにん]** 法律で、被選挙権をもつ者。 # 裁く 1702 ## a 動詞の類 ●裁く **00 裁[さば]く** もつれた物事を一つ一つ解きほぐし、双方の意見を聞いて、どちらが理にかなっているかを判断する。「事件をみごとに~」 **01 裁判[さいばん]** 裁判所が訴訟や紛争について、法律に基づいて判断を下すこと。「公正に~する」「~を起こす」「~に勝つ」▷民事~・刑事~・~官・~長・~所・~沙汰 **02 審判[しんぱん]** 事件を審理し、正否・適不適を判断すること。「会長が~を下す」 ●理非を判断して決める **03 裁決[さいけつ]** ①事の理非を判断して申し渡すこと。「彼の進退問題は役員会で〜する」②行政に対する国民の不服申し立てに対して、行政官庁が判断を下すこと。「不服申し立てを審査し、〜する機関」 **04 判決[はんけつ]** 裁判において最終的な判断を下すこと。「~を言い渡す」▷~理由 **05 決裁[けっさい]** 職務権限をもつ者が事の可否を決め、許可すること。「部長が案件を〜する」「部長の〜を仰ぐ」 **06 裁断[さいだん]** 事柄の理非をはっきり決めること。「~を下す」「会長の〜を仰ぐ」 **07 親裁[しんさい]** 天皇がみずから裁決すること。「〜を仰ぐ」 **08 裁定[さいてい]** 懸案の理非を上の立場にある者が決定すること。「この案件は慎重に〜する必要がある」 ▷仲裁~ **09 裁量[さいりょう]** 自分の考えで判断・処理すること。「評価基準は採点者の〜にゆだねる」「小さな会社とはいえ、経営を〜するのは簡単なことではなかった」 ▷自由~・~処分 **10 処断[しょだん]** 理非を裁いてはっきりと決めること。「法に基づいて厳しく~する」 ## d 形容動詞の類 **00 直裁[ちょくさい]の** すぐさま決裁を下す様子。「この商談については手続きを省略して、社長から~に決裁がおりた」◇「ちょくさい」は慣用読み。 **01 刑事[けいじ]の** 法律で、刑法の適用を受けて処理される事柄である様子。▷~事件・ <293> 責任・~訴訟・~裁判→民事 **民事[みんじ]** 法律で、民法・商法など、私法の適用を受けて処理される事柄である様子。▷~事件・~責任・~訴訟・~裁判→刑事 ## h 名詞の類:コト・サマ **裁[さば]き** 争いの黒白を判断すること。「~を下す」「~の庭に引き出される」 **大岡[おおおか]裁[さば]き** 人情味のある巧みな裁き・裁判。◇江戸時代の町奉行、大岡越前守の裁きぶりがみごとであるところから。 **公判[こうはん]** 公開の法廷で行う刑事事件の裁判。「~を傍聴する」▷~判決・~調書 **一審[いっしん]** (同じ事件について、3回まで裁判の機会を訴訟当事者に与える制度)において最初に行う裁判。「〜で無罪となる」 **初審[しょしん]** 公的機関での最初の審判。 **再審[さいしん]** 一度判決が下った事件について、裁判をやりなおすこと。▷~請求 **二審[にしん]** 一審の判決に不服申し立てがあった場合に上級裁判所が行う裁判。→三審 **上級審[じょうきゅうしん]** 三審制(3段階の裁判制度)において、控訴や上告を受けて行う裁判。一審に対して二審、二審に対して三審を指す。→下級審 **下級審[かきゅうしん]** 三審制において、上級審に対して下位の裁判。二審に対して一審、三審に対して二審を指す。→上級審 **原審[げんしん]** 三審制において、一つ前に行われた裁判。三審における二審、二審における一審を指す。「~の判決をくつがえす」 **抗告審[こうこくしん]** 裁判所の決定・命令に対する不服の申し立てを受ける審判。 **控訴審[こうそしん]** 一審の判決に不服の申し立てがあった場合に行う裁判。 **上告審[じょうこくしん]** 二審の判決に不服の申し立てがあった場合に行う裁判。 **法律審[ほうりつしん]** 法の解釈・適用の当否のみを審理する裁判。通常三審がこれにあたる。→事実審 **事実審[じじつしん]** 法律問題とともに事実問題を審理する裁判。一審・二審がこれにあたる。→法律審 **勅裁[ちょくさい]** 旧憲法において天皇が直接裁決すること。 ## S 名詞の類:ヒト **裁判官[さいばんかん]** 裁判所で裁判を行い判決を下す国家公務員。 **判事[はんじ]** 裁判官の官名の一つ。高等裁判所・地方裁判所・家庭裁判所において裁判事務を行う。 **判事補[はんじほ]** 裁判官の官名の一つで、判事の下位にあたる。地方裁判所・家庭裁判所に配属される。 **裁判長[さいばんちょう]** 2人以上の裁判官によって構成される合議制裁判所を代表する裁判官。 **法曹[ほうそう]** 裁判官・検察官など、法によって正邪を裁く人。「真相の解明は~の手にゆだねる」 **司法官[しほうかん]** 司法権を行使する公務員。◇ふつうは裁判官をいうが、広義には検察官まで含めることもある。 # 裁く1702d~決まる1703a **町[まち]奉行[ぶぎょう]** 江戸幕府の職名。町方の行政・警察・裁判などの役にあたった。江戸・京都・大坂(大阪)などに置かれた。単に「町奉行」といえば、江戸町奉行を指す。 **陪審員[ばいしんいん]** 一般の市民が裁判の審理に参加する制度。アメリカなどの国にあって、その国の市民の中からくじで選ばれて審理に参加する市民。 ●総裁 6409つかさどる●長 ## U 名詞の類:トコロ **裁判所[さいばんしょ]** 国の司法権を行使する機関。 **上級[じょうきゅう]裁判所[さいばんしょ]** 三審制において、控訴や上告などを受ける、下位の裁判所より上位の裁判所。 **下級[かきゅう]裁判所[さいばんしょ]** 三審制において、上位の裁判所に対して下位の裁判所。 **最高[さいこう]裁判所[さいばんしょ]** 最上級の裁判所。上告・特別抗告について裁判を行い、違憲審査の最終判断を下す。 **最高裁[さいこうさい]** 「最高裁判所」の略。 **高等[こうとう]裁判所[さいばんしょ]** 最高裁と地裁の間に位置する裁判所。◇札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・高松・広島・福岡の8ヵ所にある。 **高裁[こうさい]** 「高等裁判所」の略。 **地方[ちほう]裁判所[さいばんしょ]** 各都道府県に設置される下級の裁判所。 **地裁[ちさい]** 「地方裁判所」の略。 **家庭[かてい]裁判所[さいばんしょ]** 下級裁判所の一つ。家事などの争い、少年の保護事件などを扱う。 **家裁[かさい]** 「家庭裁判所」の略。 **簡易[かんい]裁判所[さいばんしょ]** 軽微な事件の一審を行う最下級の裁判所。 **法廷[ほうてい]** 裁判所の中の裁判を行う場所。「〜で争う」▷~侮辱罪 **公判廷[こうはんてい]** 公開の刑事裁判を行う法廷。 **白州[しらす]** 江戸時代、奉行所で、裁きを受ける者が取り調べられた、白い砂が敷かれたところ。「~に引き出され、裁きを受ける」◇「白洲」とも書く。 **裁[さば]きの庭[にわ]** 法廷。 # 1703 決まる ## a 動詞の類 ●決まる **決[き]まる** どうするか、どうなるかが、はっきりする。「次期社長が決まった」「1人10万円ずつお金を出しあうことで話は決まった」「いちばん遅かった人があとかたづけをすることに決まっています」◇「極まる」とも書く。 **決[けっ]する** 物事が決まる。「とうとう雌雄が大勢が決した」「勝敗が~」◇儀式的な言い回しのなかで使われることが多い。 <294> 決まる1703a~d **決定[けってい]**[02] 物事が正式に決まって動かなくなること。「代表者が〜する」▷〜的 **白羽[しらは]の矢[や]が立[た]つ**[03] 多くの中から特に選び出されて大役につく。「主役が降板して新人女優に白羽の矢が立った」◇元は犠牲者として人身御供にされる意。 **妥結[だけつ]**[04] 話がまとまること。「折衝の末、〜した」「交渉が〜する」 ## 定まる **定[さだ]まる**[05] はっきり決まって動かなくなる。態度や考え方が固まったりすることがないようになる。「次の目標が定まった」「ねらいが〜」 **固[かた]まる**[06] いろいろな過程を経て、決まる。「計画の実施がほぼ固まった」「ようやく覚悟が固まった」「運動方針が〜」 **一定[いってい]**[07] 一つに定まること。「彼の言うことは〜しない」「会社がフレックスタイム制を採用しているので、私の出社時間は〜していません」 **確定[かくてい]**[08] 仮決定がなされていたことなどについて最終的に決定すること。「来週のスケジュールが〜する」「他大学への転任が〜した」 ▷〜判決 **内定[ないてい]**[09] 人事などについて内々に決まること。「希望の会社に〜した」 ## ●その他 **踏[ふ]ん切[ぎ]りが付[つ]く**[10] 思いきって決断すること、実行することができる。「転職したいが、なかなか踏ん切りがつかない」「彼の一言で踏ん切りがついた」 **腹[はら]が決[き]まる**[11] こうしようと覚悟が決まる。決心が固まる。「ずいぶん悩んだが、市長選に出馬する腹が決まった」 # d 形容動詞の類 ## ●決まっている様子 **決[き]まった**[00] 形式などがあらかじめ決まっている様子。「〜書式で書く」「〜言い方」「〜人(結婚の約束をした相手)がいる」 **何時[いつも]もの**[01] ふだん、決まってそうしている様子。「それは、駅に続く〜道を歩いていたときのことだった」「マスター、〜やつをくれ」「私は彼女と〜店で会う約束をした」「彼女は私を見つけると、〜ように大きく手を振った」 **本決[ほんぎ]まりの**[02] 内定していたものが正式に決まった様子。「転職するのが〜になった」◇「本極まり」とも書く。 **決定的[けっていてき]な**[03] そうなることが決まったも同然の様子。「優勝は〜だ」「あの〜な一言がきいた」 ▷〜証拠・〜瞬間 **確定的[かくていてき]な**[04] そうなることがほぼ確実な様子。「当選が〜だとまで言われていた候補が、選挙に敗れた」 **特定[とくてい]の**[05] 特に決まっている様子。「〜のボーイフレンド」 **既定[きてい]の**[06] すでに定まっている様子。「〜の方針を変更する」未定 **既決[きけつ]の**[07] すでに決まった様子。「〜の書類」▷〜事項・〜囚未決 **不動[ふどう]の**[08] 決まっていて動かない様子。「〜の4番バッター」 **所定[しょてい]の**[09] 定まっている様子。「道具は〜の場所にしまうこと」「申し込みには〜の用紙を使用してください」 **定形[ていけい]の**[10] 一定の形である様子。▷〜外郵便 **定型[ていけい]の**[11] 一定の型が決まっている様子。▷〜詩 **有期[ゆうき]の**[12] 期間・期限が決まっている様子。▷〜刑・〜禁固・〜懲役無期 ## ●一定である様子 **一定[いってい]の**[13] 一つのものに決まっている様子。「鮮魚を〜の値段で出す」「この国の子供の知能は〜だ」 **コンスタント**[14] 一定している様子。「彼は毎月〜な営業成績を残している」「A選手は毎シーズン〜に3割を打つ」 constant **恒常的[こうじょうてき]な**[15] 常に決まっていて変化がなく一定である様子。「この国の赤字財政は〜なものである」 **定常[ていじょう]の**[16] 物事の状態などが安定して変わらない様子。▷〜状態・〜電流・〜波 **定期的[ていきてき]な**[17] 決まった期間をおいて繰り返し行われる様子。「店内を〜に見回る」 **定例[ていれい]の**[18] 日程が決まっていて定期的に行う様子。「期末に〜の会合を行う」▷〜閣議・〜会臨時 **月例[げつれい]の**[19] 月に1度の割合で決まって行われることである様子。「出張と重なって、〜の販売会議に出られなかった」 ▷〜報告 **恒例[こうれい]の**[20] 儀式・行事の時期・やり方などが決まっている様子。「新春〜のもちつき大会を行います」 **定額[ていがく]の**[21] 一定の金額である様子。▷〜貯金 ## ●運命の **運命[うんめい]の**[22] 人の運命を変えるような様子。「それは、2人を引き合わせた〜いたずら」「勝敗を分けた〜一瞬、私の頭の中は真っ白になった」 **運命的[うんめいてき]な**[23] 運命によって決まっていると思える様子。「それは彼女にとって〜な出来事だった」「〜な出会い」 **宿命[しゅくめい]の**[24] 生まれる前から決まっていて、避けては通れない様子。「〜対決」「〜ライバル」 **宿命的[しゅくめいてき]な**[25] 宿命によって最初から決まっていると思える様子。「豊かになればなるだけ自然も破壊されるという物質文明の〜なジレンマ」「〜な出会い」 ## ●決まっていない様子 **未決[みけつ]の**[26] まだ決まっていない様子。「〜の問題」既決 **未定[みてい]の**[27] まだ定まっていない様子。「来週の予定は〜です」「彼の昇進は今のところ〜です」既定 <295> **28 不定期[ふていき]の** 定期的でなく行われる様子。「公聴会は〜に行われる」 **29 無期[むき]の** 期限がない様子。「〜の刑」▷~延期・~懲役 **30 無期限[むきげん]の** 期限が決まっていない様子。「君には出世払いでかまわないから〜で貸そう」〜スト **31 不特定[ふとくてい]の** 特にこれと決まっていない様子。「〜の顧客層」▷~多数 **32 不確定[ふかくてい]な** 確定していない様子。「その話には〜な要素が多すぎる」 **33 不定[ふてい]の** 一定していない様子。「収入が〜なため、ローンが組みづらい」 ▷住所~ **34 不定[ふじょう]の** (年老いた者が先に死に、若い者が長く生きるとは定まっていないということ)・生死~ ●不安定な → 4802漂うd ## h 名詞の類:コト・サマ **00 定法[じょうほう]** ①一定の規則。「〜を破る」②決まっている方式。「〜を無視した斬新な形式」 **01 定石[じょうせき]** 伝統的に決まった手段や方法。「ここは〜どおりバントでしょう」「定跡」とも書く。囲碁・将棋で、ある局面における一定の形式となった打ち方(定石)・指し方(定跡)から。 **02 日課[にっか]** 毎日するように決まっている仕事。「朝早く起きて犬を散歩させるのが〜です」 **03 予定[よてい]** 行動や内容などについて、前もって定めた(定まっている)こと。「来週から2週間、アメリカに行く〜だ」「明日は〜がない」「来月の講演会には、小説家を呼ぶ〜です」「〜どおり、午後3時には終わると思います」 ▷~表 **04 日程[にってい]** 仕事や旅行などで、あらかじめ決められている、具体的な行動の予定。「研修の〜を無事に終える」「来月は〜がつまっているので、その会には出席できそうもない」「旅行の〜が記されている小冊子」▷~表 **05 行程[こうてい]** 旅行の日程。「私たちは中国視察の〜を終えて帰国した」 **06 旅程[りょてい]** 旅行の訪問先・宿泊地などについての予定。(8ヵ国を駆け足で回るハードな~になってしまった」 **07 スケジュール** 「日程」「予定」の洋語的表現。「〜を確かめてから返事をします」「忙しい〜の合間を縫って墓参りに行く」▷ハード〜・年間~ schedule **08 メニュー** 練習の計画。「明日の練習の〜」「今週の予定日の練習の〜をお知らせします」 menu ▶運命 **09 運命[うんめい]** 人の力ではどうにもならない、人や物事がその後たどってゆくと考えられる道筋。「この人物は、その後どんな〜をたどったのだろう」「旅客機の墜落事故で約300名の乗客が〜をともにした」「流行というものは、その多くがやがて忘れ去られてゆく〜にある」「彼女の〜を左右する出来事が起こった」 ▷~論 **10 定[さだ]め** 「運命」の、古風な言い方。「仲を引き裂かれたのは、悲しい〜だった」「運命」が「運命にもてあそばれる」「運命をたどる」「運命をともにする」などの決まった言い方でよく用いられるのに対して、「定め」はそういった言い方をあまりしない。また、「運命」にくらべて「悲しい」「つらい」などの語とともに用いられることが多い。 **11 命運[めいうん]** 存続し盛んになるか、衰え滅びるかといった、そのものの運命。「国家の〜にかかわる大問題」「会社の〜をかけたプロジェクト」 **12 宿命[しゅくめい]** 決して避けることも変えることもできない運命。「その男は、死ぬまで戦い続けなければならないという〜を背負って生まれてきたかのようだった」「いつか必ず死ぬ。これはあらゆる生き物の〜である」 **13 天命[てんめい]** 天から人間に与えられた運命。「人事を尽くして〜を待つ」 ●巡り合わせ → 2800会うu●巡り合わせ ●決まった人数 **14 定員[ていいん]** 規則によって決められた人数。「エレベーターの〜は守るように」 **15 定足数[ていそくすう]** 議事を行って議決をするのに必要とされる最低限の人数。「〜に満たない場合は流会とする」 ●定職 → 4400携わるh●仕事の種類 ●定評 △ 1509評するh●よい評判 ●定説 → 2103説くk●確かな説 ●定見 △ 1507考えるi●意見・見解 ●定量 → 1601計るh●量 ●定数 △ 1602数えるi●いろいろな数 ## k 名詞の類:モノ ●決まり文句 → 1900言うk●決まり文句 ●恒産 → 7908富むk●いろいろな財産 ●良心 △ 9406正しいh●良心・まごころ ●定価 → 4217払うi●価格 ●定収入 △ 4609稼ぐk●収入 ●定本 → 9100基づくk●原物 ●定訳 → 9306言い換えるk●訳された文・文章 ●決定版 → 2205刷るm●版 ## q 名詞の類:イキモノ ●恒温動物 → 6501仕分けるq●その他の特徴による動物分類 ## u 名詞の類:トコロ **00 定点[ていてん]** 一定の場所・地点。▷~観測 **01 定位置[ていいち]** 決まった位置。「打順1番が~となった」 ●定宿 → 4803とどまるu●いろいろな宿 ●定席 △ 2401座るu●座る場所 ## x 名詞の類:トキ **00 日取[ひど]り** いろいろな段取りを考えて決めた、あることを行う予定の日。「式の〜は決まりましたか」 **01 定時[ていじ]** (一定の)定められた時刻。「今日は~に退社する」▷~出社 **02 定刻[ていこく]** 定められた時刻。「飛行機は〜どおり到着した」 **03 定期[ていき]** 一定の期間・期限。▷~券・~預金・~刊行物 ●期限 → 6504限るx ●定年 → 4700やめるx <296> # 1800 知る ## a 動詞の類 ### ●知る **知[し]る**[00] 何かをしたり、見聞きしたりして、その物事を思考・判断の対象として意識できるようになる。「テレビのニュースで事故を知った」「そのことならとっくに知っている」「虫の音に秋を〜」「彼のことはよく知っている」「料理のこつを〜」「人の心の痛みを〜」「酒の味を〜」「子をもって〜親の恩」「私の知ったことではない」「知らぬが仏」◇「識る」とも書く。 **知[し]り合[あ]う**[01] 互いに相手を知る。「彼女とは旅先で知り合った」「先輩の紹介で〜」 **見知[みし]る**[02] 以前会って知っている。「見知った人もいない土地へしていくのは、気が重い」「会場のあちこちで見知った顔を見かけた」 **承知[しょうち]**[03] 他から聞いて知っていること。「その話なら〜しています」 **存[ぞん]じる**[04] 「知る」の謙譲語。「そんな事情がおありとは、少しも存じませんでした」「存ずる」ともいう。 **存[ぞん]じ上[あ]げる**[05] 「知る」の謙譲語。「お名前は存じ上げております」「存じる」をさらにていねいにした言い方。 **存知[ぞんち]**[06] 知っていること。「そのようなことは〜しない」 **与[あずか]り知[し]る**[07] ある物事に関係して、そのいきさつの事情などを知っている。「その件については私の〜ところではない」◇多く打ち消しの表現を伴って用いる。 **関知[かんち]**[08] 「より知る」のかたい言い方。「この事件に、当局はいっさい〜していない」 **窺[うかが]われる**[09] 様子などを見て、その表にあらわれていない部分を推しはかって知る。「努力のあとがうかがわれる」 **窺[うかが]い知[し]る**[10] ある部分を見て、その奥にあることなどを推し量って知る。「外部からは〜ことができない苦労があるのだろう」 **窺知[きち]**[11] うかがい知ること。「国家機密を〜する」 **察知[さっち]**[12] 推しはかって知ること。「相手の動向を〜する」 **探知[たんち]**[13] ある事柄から推測して知ること。「古代遺跡から当時のありさまを〜する」 ### ●聞き知る **聞[き]き知[し]る**[14] 聞いてその内容を知る。「友の消息を〜」 **聞[き]き込[こ]む**[15] 情報などを人から聞いて知る。「お隣の事情をいろいろ〜」「隣の夫婦げんかの理由を聞き込んだわけではないが、娘は妙にお隣の離婚話にくわしかった」 **聞[き]き付[つ]ける**[16] 聞いて知る。「先生の訃報を聞きつけて弟子たちがやってきた」「騒ぎを聞きつけて人々が集まってきた」 **聞[き]き及[およ]ぶ**[17] 人づてに聞いて知(ってい)る。「業績不振のうわさを〜」「すでにお聞き及びのことと存じますが」 **聞[き]き齧[かじ]る**[18] 物事の一部分だけを聞いて知る。「話をちょっと聞きかじっただけに、事の成り行きが気になる」 ### ●経験する **経験[けいけん]**[19] 実際に見たり聞いたり試みたりして知ること。「こんな苦労は〜した者にしかわからないだろう」「海外生活で〜したことを本に著す」「〜を積む」「まだまだ〜が浅い」 **体験[たいけん]**[20] 自分自身で実地に経験すること。「肉体労働を〜して、つくづく体力のなさを実感した」 ▷戦争~・〜者・〜談 **追体験[ついたいけん]**[21] 他人が体験したことを、自分のものであるかのようにして実感すること。「小説を読んで戦時中の生活を〜する」 **見[み]る**[22] (多く好ましくない)あることを経験・体験して、その結果を身をもって知る。「ばかを〜」「人の忠告を素直に聞かないと、痛い目を〜ぞ」「それみたことか」 **味[あじ]を占[し]める**[23] ある物事にかかわってみて、うまくいったり楽に利益を得たりして、おもしろみやうまみを知る。「彼はその成功に味を占め、熱心に仕事をするようになった」「野生のたぬきが、えさを与えられたことに味を占めて、たびたび集落に現れるようになった」 **場数[ばかず]をふむ**[24] 多くの経験を積む。「さすが、場数を踏んだだけあって、度胸が据わっている」 ### ●よく知る **知[し]り抜[ぬ]く**[25] そのことのあらゆることについて詳しく知る。「業界の内部事情を知り抜いた彼に、仕事を依頼しよう」「彼はあの人物のことを知り抜いている」 **知[し]り尽[つ]くす**[26] すみずみまで完全に知る。「業界の事情を〜」 **熟知[じゅくち]**[27] すみずみまで知ること。「このあたりの地理には〜している」 **知悉[ちしつ]**[28] 物事の奥深いところまで詳しく知ること。特に、相手の性質を〜してから対応を考えるべきである」 **通[つう]じる**[29] その物事の深いところまで知識が及ぶこと。「政治経済に通じている人」「諸外国の事情に〜」◇「通ずる」ともいう。 **精通[せいつう]**[30] その物事について、よく通じること。「国際関係に〜している」 **通暁[つうぎょう]**[31] きわめてよく通じること。「アジアの事情に〜している」 ### ●心得る **心得[こころえ]る**[32] 物事の意味・事情・道理などを十分に知る。「議事進行に関しては彼がすべてを心得ている」「万事を心得ている」「礼儀作法を〜」 <297> **会得[えとく]**[33] 物事の道理や技術などを、自分のものとして身につけること。「機械の操作法を〜する」「剣道の極意を〜する」 **自得[じとく]**[34] 自分の体験によって会得すること。「練習を重ねてみごとな技を〜する」 **体得[たいとく]**[35] 自分の体験から、物事の本質を会得する。「最新の技術を〜する」 **感得[かんとく]**[36] 奥深い道理を感じ取り、会得すること。「茶道の真髄を〜する」 **弁[わきま]える**[37] 物事の是非・道理を十分に心得る。「人情の機微をわきまえた人」「身のほどをわきまえろ」◇「辨える」とも書く。 ## ●認める **認[みと]める**[38] ある範囲の中に、そのものがたしかに存在すると(見て)知る。「防犯装置に異状を認めた」「不審な人影を認めて近寄ってみた」 **認知[にんち]**[39] あるものの存在をしっかり認めること。「現況を〜する」 **自覚[じかく]**[40] 自分の置かれた状況をはっきり認めること。「心身の衰えを〜する」「本人の〜を促す」 ▷〜症状 ## ●研究する **研究[けんきゅう]**[41] よくわからないことについてよく調べ、深く考えて事実を明らかにするなどして、さらによく知ろうとすること。「東洋医学を〜する」「地道に〜を重ねる」 ▷学術~・比較~・〜開発・〜発表・〜機関・〜所・〜室・〜者 **専攻[せんこう]**[42] ある学問の分野を専門的に研究すること。「文学部に入って国文学を〜する」~科 **論究[ろんきゅう]**[43] 議論などしたりして十分に研究すること。「現代語の諸問題を〜する」 **討究[とうきゅう]**[44] 物事の是非を明らかにするためによく調べて研究すること。「問題点を〜する」「〜を重ねる」 **考究[こうきゅう]**[45] 奥深くまで考え研究すること。「言語心理学を〜する」「古代史の〜」 **探究[たんきゅう]**[46] 事物の本質を深く探って明らかにしようとすること。「真理を〜する」 **追究[ついきゅう]**[47] わからないことについて、深く突っ込んで調べて、明らかにしようとすること。「真理を〜する」「宇宙の謎を〜する」◇「追窮」とも書く。 # C 形容詞の類 **詳[くわ]しい**[00] ある物事について、細かいことまでよく知っている。「その事件に〜」「内部事情に〜者の犯行に違いない」◇「委しい」「精しい」とも書く。 **明[あか]るい**[01] ある分野・方面について、よく知って精通している様子。「彼は国際金融には〜」「土地の事情に〜人」 **造詣[ぞうけい]が深[ふか]い**[02] 技芸や学問などについて、広い知識や深い理解がある様子。「彼は江戸時代の文学に~」 **物見高[ものみだか]い**[03] 珍しがって、何でも見たがり、知りたがる様子。「珍しいサーカスの見世物と聞き、あちこちから〜連中が集まってきた」 # d 形容動詞の類 ## ●知っている様子 **知[し]れた**[00] だれでも知っていて、言うまでもない様子。「東京が大都市であることは言わずと〜ことである」 **酸[す]いも甘[あま]いも噛[か]み分[わ]けた**[01] 人生経験が豊富で、人情や世事を知り尽くしている様子。「〜人だから、事情を話せばきっとわかってもらえるだろう」 **周知[しゅうち]**[02] 関係者のすべてが知っている様子。「〜の事実」「この事実は関係者が知っている」 **既知[きち]**[03] すでに知られている様子。「〜の情報」 **顔見知[かおみし]りの**[04] 互いに顔を知っている様子。「駅で〜のおばさんにあいさつした」 ## ●ものをよく知っている様子 **物知[ものし]りの**[05] 知識が豊かで何でもよく知っている様子。「現地で〜の老人に話を聞く」◇「物識り」とも書く。 **多識[たしき]な**[06] 物知り。「彼は時折〜なところをひけらかす」 **有識[ゆうしき]の**[07] ある分野の専門的な知識だけでなく、ほかの一般的な物事をもわきまえている様子。「この委員会は、おもに教育問題に関する、〜の人々から構成されている」 ▷〜者 **博学[はくがく]な**[08] 広くいろいろな学問に通じている様子。「彼は〜で何でもよく知っている」~多識・~多才 **博識[はくしき]**[09] 「博学」に同じ。「彼は〜でいろいろなことをよく知っている」「あの人は〜な人だが、知識をひけらかすのが玉にきずだ」 ## ●事情を知っている様子 **訳知[わけし]りの**[10] 物事の事情を心得ている様子。「彼はその業界では〜なんだ」 **物知[ものし]り顔[がお]**[11] 何でもよく知っているという表情をする様子。「あの〜の同僚をぎゃふんと言わせたい」 **訳知[わけし]り顔[がお]**[12] 詳しい事情を知っているという表情をする様子。「何にでも〜に口をはさむな」 **耳年増[みみどしま]**[13] 俗若い女性の、経験もないのに聞きかじった(多く性に関した)知識だけは、年齢に比べて豊富である様子。「〜のませた娘」 **地獄耳[じごくみみ]**[14] 普通では聞こえないような秘密まで知っている様子。「あの男は〜だ」 **早耳[はやみみ]**[15] うわさ話や情報をいちはやく聞きつけて知っている様子。「彼女は社内一の〜だ」 ## ●知らない様子 **見[み]ず知[し]らずの**[16] その人と一度も顔を合わせたことはなく、まったく面識がない様子。「〜の人に親切にしてもらった」 **見知[みし]らぬ**[17] まったく見たことや会ったこともない様子。「〜人から突然手紙をもらった」「〜駅に降り立つ」 **見[み]も知[し]らぬ**[18] 「見知らぬ」を強めた言い方。「山でけがをして〜人に助けられた」「〜世界へ思いを馳せる」 <298> 知る1800d~h **未知[みち]**[19] まだ知られていない様子。「〜の世界」「〜の分野に挑戦する」 ▷〜数 **未経験[みけいけん]**[20] まだ経験していない様子。「この仕事は〜なのでわからない」「なにぶんにも〜な未熟者ですがよろしく」 ## ●ものを知らない様子 **無知[むち]**[21] ものを知らない様子。「高学歴でも〜な人は多い」~蒙昧「無智」とも書く。 **無学[むがく]**[22] 学問・知識などがない様子。「祖父は〜だった」 **浅学[せんがく]**[23] 学問を深くきわめていない様子。「〜の身」~非才多く自分のことをへりくだっていう。 **寡聞[かもん]**[24] 見聞が少ない様子。「〜にして知らない」◇ふつう、自分の知識量を謙遜していう。 **無教育[むきょういく]**[25] 教育を受けていない様子。「祖母は〜な人ですが、いろんなことをよく知っていました」 **不案内[ふあんない]な**[26] ある物事をよく知らない様子。「このあたりには〜なもので、道に迷ってしまいました」「私は政治には〜なもので・・・」◇「ぶあんない」ともいう。 **聞[き]き齧[かじ]りの**[27] 聞いて、そのことの一部だけ知っているだけである様子。「〜知識をひけらかして恥をかいた」 ## ●研究にかかわる様子 **学問的[がくもんてき]**[28] 学問に関係やつながりがある様子。「〜に立証する」「この研究には〜な価値はない」 **学術的[がくじゅつてき]**[29] 学問・芸術に関する様子。「人工衛星による〜な探査が行われた」 **学究的[がっきゅうてき]**[30] 学問・研究に専念する様子。「言語学は〜な人に向いた仕事だ」 **学際的[がくさいてき]**[31] 複数の異なる学問分野が互いにかかわりあう様子。「各分野の専門家が一堂に会して、〜な討議が行われた」 ▷〜研究・〜協力 **アカデミックな**[32] 学問的・学究的な様子。「大学の多い、〜な雰囲気が漂う街」「たまには〜な本も読まないとね」 academic # h 名詞の類:コト・サマ ## ●知っていること **存[ぞん]じ**[00] 「知っていること」の謙譲語。「〜もよりません」◇「存知」とも書く。 **御存[ごぞん]じ**[01] 「知っていること」の尊敬語。「この件はもう〜のことと思いますが」「あなたはA氏を〜ではありませんか」◇「御存知」とも書く。 **面識[めんしき]**[02] 以前会ったことがあり、顔を見知っていること。「彼とは〜がない」 **面会[めんかい]**[03] 一度会って顔を見知っていること。「〜したことがある」 ## ●わきまえるべきこと **身[み]の程[ほど]**[04] 自分の能力や地位などが、どの程度であるかということなどを知る」当人の身分。「〜をわきまえない大胆な発言」 **分[ぶん]**[05] 身のほど。「〜をわきまえる」「〜に過ぎたことはしない」 **分際[ぶんざい]**[06] (しかったり、たしなめたりするときにいう)身のほど。「学生の〜で生意気な口を利くな」 **分限[ぶげん]**[07] (職業や社会的地位の上下などによって)定まる身のほど。「〜に応じた行動」「〜を守る」「〜を心得る」◇「ぶげん」ともいう。古めかしい言い方。 ## ●知識 **知識[ちしき]**[08] ある事物についていろいろと情報を得て知っていること。「植物に関する〜が豊富な人」▷〜人・〜階級・予備〜 ◇「智識」とも書く。 **新知識[しんちしき]**[09] これまで知られていなかった新しい知識。「〜によってそれまで常識とされていたことがくつがえされた」 **知見[ちけん]**[10] 実際に見て知ること。「〜を広める」 **学[がく]**[11] 学んで得た知識。「あの人は〜がある」◇「学を修める」のように「学問」の意でも用いる。 **雑学[ざつがく]**[12] 広い分野にわたる雑多な知識。「彼は〜の大家で、話がとてもおもしろい」 **後学[こうがく]**[13] 将来、自分のためになる知識。「〜のために聞いておきたい」 **学識[がくしき]**[14] 学んで身につけた知識。「彼は〜のある人だ」「彼の〜が思わぬところで役に立った」▷〜経験者 **学殖[がくしょく]**[15] 身についた学問上の深い知識。「豊かな〜がある」 **教養[きょうよう]**[16] 社会生活において正しい理解や判断などを可能にする、広い知識や、それによって養われた心の豊かさ。「さまざまな問題について自分の意見を述べられるような高い〜を身につけたい」「『私は〜がないから難しいことはわからない』というのが祖母の口癖だった」 **素養[そよう]**[17] 日ごろから心がけて身につけた(ある程度以上の)教養や技芸(の下地)。「彼は絵の〜がある」「彼女は芸術的な〜に欠けている」 **常識[じょうしき]**[18] その社会で、多くの人が共通してもっている知識や判断力。「〜に欠けている」「〜のある人」▷非常識・〜的 **良識[りょうしき]**[19] 物事を正しく判断する健全な考え。「彼の〜に訴えるしかない」「〜のある人」 **蘊蓄[うんちく]**[20] 技芸や学問などについての、たくわえた深い知識。「彼女が聞くと、彼はひとしきり能について〜を傾けた」「彼のワインについての〜は、相当なものだ」◇「薀蓄」とも書く。「蘊」「蓄」は、たくわえる意。 **造詣[ぞうけい]**[21] 技芸や学問などについての、広い知識や深い理解。「彼女は古典芸能に〜がある」 **心得[こころえ]**[22] ①技芸や技術などを、習って身につけていること。「あの人は武道の〜がある」②心得ておくべき事柄。「新人に職場の〜を教育する」▷初心者〜 **嗜[たしな]み**[23] 芸事などを身につけていること。「兄には茶道の〜がある」 <299> ●知りたいと思う気持ち **探究心[たんきゅうしん]** ある物事の本質を探ろうとする心。「彼は〜の旺盛な人だ」 **好奇心[こうきしん]** 変わったことや珍しいことに興味の目を向ける心。「~にかられて穴の奥まで行ってみた」「~の強い性格」▷知的~ **向学心[こうがくしん]** 学問に励もうとする心。「~に燃えて進学を決意した」 **物見[ものみ]** 珍しいことや、危険でおそろしいものを、かえって見たくなること。「〜で陰からそっとのぞく」 ●その他 **場数[ばかず]** ある経験の回数。「彼はけんかの〜を踏んできた男だ」 **臨死[りんし]体験[たいけん]** 医学的に一度は死んだと思われながら生き返った人の体験談として語られるもの。 ●原体験 9604残るh●トラウマ・原風景 ## S 名詞の類:ヒト ▶物知り **物知[ものし]り** 知識が豊かで何でもよく知っている人。「町内の~に聞いてみた」◇「物識り」とも書く。 **生[い]き字引[じびき]** ある分野やあらゆる分野に関して、何でもよく知っている人。「その評論家は音楽業界の~といわれている」 **知識人[ちしきじん]** 知識・教養がある人。「~の意見を求める」 **知識[ちしき]階級[かいきゅう]** 知識・教養を身につけた人々で形成され、知的労働に携わる階層。「その学校では父兄の大半が〜に属する」 **知識層[ちしきそう]** 知識・教養のある階層の人々。「その法案は〜には支持されないだろう」 **学識[がくしき]経験者[けいけんしゃ]** 学識と社会的な経験を豊かににもつ人。「〜を中心とする諮問機関をつくる」 **識者[しきしゃ]** 知識・見識のある人。「~の意見を求めたうえで決定したい」 **インテリゲンチャ** 知識階級に属する人々。「~らしからぬ行動」「青白き~」◇ロシア語。口intelligentsiya **インテリ** 「インテリゲンチャ」の略。「〜らしい」 ●通 **知[し]る人[ひと]ぞ知[し]る** 物事の事情を心得ている人。「村で一番の~」◇やや古めかしい言い方。 **通[つう]** ある物事に関し、特別に精通している人。「彼はその道の~だ」▷歌舞伎~・業界~・料理~ **事情通[じじょうつう]** 物事がそうなったわけに通じている人。「~の説明を聞く」 **消息通[しょうそくつう]** ある方面の情報によく通じている人。「政財界の~」「政界周辺の動静に詳しい人。「信頼すべき〜によれば」 **情報通[じょうほうつう]** その道の情報に通じている人。「彼はこの業界一の~だ」 **通人[つうじん]** ある方面のことに詳しく通じている人。「その道に詳しいので通人として知られている人」 # 知る1800h~見分ける1801a **博士[はかせ]** ある分野に深く通じている人。▷お天気~・昆虫~・物知り~ ◇多く複合語の構成要素として用いられる。 ●知り合い **知[し]り合[あ]い** 知り合っている人。「古くからの〜」 **知[し]る辺[べ]** 「知り合い」の古めかしい言い方。「〜を頼って身を寄せた」 **顔見知[かおみし]り** 一応は顔を知っている人。「~にはなる」「こんな所で〜に会おうとは」 **顔馴染[かおなじ]み** 何度か会ってよく見知っている人。「~です」 **近[ちか]づき** 親しい知り合い。「いつかお〜になりたいと思っておりました」 **知人[ちじん]** 何らかの関係で互いに知っている人。「~に尋ねていた」 **旧知[きゅうち]** 古くからの知り合い。「~を訪ねる」 ●研究する人 **研究者[けんきゅうしゃ]** ある物事について深く考え、詳しく調べて理論・方法を明らかにする人。「次世代を担う、若手の優秀な〜たち」 **研究家[けんきゅうか]** ある物事を深く、専門的に研究する大家。「遺伝学の~」「放射線治療の~」 **学者[がくしゃ]** (学問的な)知識のある人。特に、職業として学問・研究に従事する人。 **碩学[せきがく]** 博学の人。「現代の~に講演を依頼する」「碩」は大きくすぐれたの意。 **儒者[じゅしゃ]** 儒学を修めた学者。「~による経書の講義」「儒学者」ともいう。 **大儒[たいじゅ]** すぐれた儒者。「長じて~となる」 ●百家→ 7900多いs●その他 **文盲[もんもう]** 文字の読み書きができない人。▷無教育 # 1801 見分ける ## a 動詞の類 ●見分ける **見分[みわ]ける** (見て)考えて区別をつける。「人込みで人の顔を~」「事の善し悪しを~」「真贋を~」 **聞[き]き分[わ]ける** ①聞き分ける。「鳥の声を~」②ある言葉を聞いて、その意味するところを納得する。「親の言うことをよく〜子」 **嗅[か]ぎ分[わ]ける** ①においをかいで区別する。「香水のかおりを~」②物事の微妙な違いをそれとなく察する。「彼の発言の真偽を~」 ●判ずる **判[はん]ずる** 区別・分け・評価する。「事の善悪を~」「判じる」ともいう。 **判別[はんべつ]** 物事をはっきり区別する。「意味の違いを〜する」「敵味方を判別する」 <300> 見分ける1801a~f 〜する」 **識別[しきべつ]**[05] 物事の性質や種類などをはっきりと見分けること。「ひよこの雌雄を〜する」「人工か天然か〜しにくい材質」 **鑑別[かんべつ]**[06] 種類・真偽・良否などをよく調べて見分けること。「ひな鶏の雌雄を〜する」「真偽を〜する」 **弁[わきま]える**[07] 物事の道理や善悪などをはっきりと見分ける。「正邪善悪を〜」「場所柄をわきまえた服装」◇「辨える」とも書く。 **分別[ふんべつ]**[08] 物事の是非や行動の適切性などを、道理をわきまえて見分けること。「利害得失を〜する」 ▷思慮~ **弁別[べんべつ]**[09] 物事の道理をよく見分けること。「善悪を〜する」「言葉の意味のゆれを〜する」◇「辨別」とも書く。 ## ▶判断する **判断[はんだん]**[10] 前後の事情などから考えて、確かにこうであろうと決めること。「状況を総合的に〜する」「〜を誤ると人命にかかわる事件となる」「文脈から意味を〜する」 ▷〜力・状況~・姓名~・夢~・価値~・総合~ **見[み]る**[11] これからどうなるのか、状況・状態などから判断する。「顔色を〜」「君は人を〜目がない」「この事実について、君はどう〜かね」「このままでは負けると見たのか、彼らは逃げ出していった」「この結果を重く見て、政府は対策委員会の設置を決めた」 **見定[みさだ]める**[12] しっかと見たり調べたりしたうえで判断する。「人柄を見定めてから採用する」 **目[もく]する**[13] 何かを、かくかくしかじかだと判断する。「事件の張本人と目される人物」◇「目す」ともいう。「目される」の形で使われることが多い。 **憶断[おくだん]**[14] 憶測によって判断すること。「証拠もなしに勝手に〜するのはやめてくれ」◇「臆断」とも書く。 **断定[だんてい]**[15] はっきりとした判断を下すこと。「彼が犯人だと〜する」 **決[き]め付[つ]ける**[16] 他の可能性を残さずに、一方的に判断すること。「初めから駄目だと頭から決め付けないでほしい」◇「極め付ける」とも書く。 **決[き]め込[こ]む**[17] 理由の有無しにかかわらず、自分勝手に決めてしまう。「試合前から負けるものと決め込んでいる」◇「極め込む」とも書く。 **明断[めいだん]**[18] 物事を明快に判断すること。「〜を下す」 ## ●判定する **判定[はんてい]**[19] 事物を見分けてはっきりと決めること。「優劣を〜する」「審判の〜に従う」「〜をくつがえす」 ▷合格~・写真~・〜勝ち **鑑定[かんてい]**[20] 美術品・骨董品などの真偽・良否を見分けて判定すること。「書画・骨董・刀剣を〜する」「証拠資料を〜する」 ▷〜書・筆跡~・〜家・〜人 **同定[どうてい]**[21] あるものが、すでにわかっているものと同じであると判断すること。「遺伝性疾患の原因遺伝子を〜する」「採集した生物を、図鑑等によって〜した」◇「アイデンティファイ(identify)」の訳語。 **検定[けんてい]**[22] 基準に合うか否か、それに達しているかなどを調べて、合否を判定すること。「製品の安全性を〜する」 ▷教科書~・〜試験 **査定[さてい]**[23] 基準と照らし合わせて、等級・価格などを決めること。「勤務状態を〜する」「中古車を〜する」 **評定[ひょうてい]**[24] 成績・品質などの優劣を判断して評価を定めること。「企業の社会に対する貢献度を〜する」「成績を5段階で〜する」 ▷勤務~ **審判[しんぱん]**[25] ①理非を明らかにして、決着をつけること。「総選挙で国民の〜を仰ぐ」②競技などで勝敗・順位・優劣などを判定すること。「野球の〜をする」 ▷〜員 **軍配[ぐんぱい]を上[あ]げる**[26] ①相撲で、行司が軍配を勝った力士のほうに上げる。「東に〜」②どちらがすぐれているかを判定する。「客観的に見ればA君に〜ことになる」 **ジャッジ**[27] 「審判②」の洋語的表現。「あくまでも公正にするのが、審判の使命である」「主審の〜は厳しい」 ▶judge **誤審[ごしん]**[28] 競技・裁判などで審判を誤ること。「〜した審判には研修を課すべきだ」「あの判定は、明らかに審判の〜だ」「〜により死刑になる」 **ミスジャッジ**[29] スポーツなどで、誤った判定をすること。「どんな名審判でも〜することはある」◇「ミスジャッジメント(misjudgement)」から。 ## その他 **目[め]が利[き]く**[30] 物を見分ける能力がすぐれている。「古美術には〜」「ワインのことならあの人はまた〜」 **見立[みた]てる**[31] あるものを別のものになぞらえる。「この庭は海を見立てて作られている」「医者は脳に異常があると見立てた」 **目[め]が肥[こ]える**[32] よいものを見分ける力がつく。「毎日のように美術館に通ったので目が肥えたはずだ」 # C 形容詞の類 **目[め]が高[たか]い**[00] 本質などを見分ける力がすぐれている様子。「さすがに〜」「その品を選ぶとはさすがに〜」 **分別臭[ふんべつ]くさい**[01] いかにも分別ありげな様子。「子供のくせに、そんな〜ことを言って」 # d 形容動詞の類 **断定的[だんていてき]な**[00] 疑う余地のないものと断定するような様子。「〜なものの言い方をする人」 # f 副詞の類 ## ●見定める様子 **兎[と]に角[かく]**[00] ともかく。「〜やってみよう」「事情はよくわからないが、〜賛成はできない」「〜、あしたは雨が降らないほうがよい」「〜、金は返してもらう」「〜、そうしたほうがよい(それしか方法がない)」 <301> 法がない)と見定めたことや、形容のしようがない(うまく形容できない)ことなどを、いうときに用いる言葉。「悩んでいても仕方がないから、~聞いてみよう」「~うまいんだよ、その酒が」◇「兎に角」はあて字。 01 **兎[と]も角[かく]** 十分ではないかもしれないが、とにかく一つのことを認め、そのうえで、さらに何かを言ったり、何かをおこなったり認めたりするときに用いる言葉。「〜やれるだけのことはやったよ」「別にプランがあるのなら〜、ただ批判ばかりするのはやめてほしい」「収入が少ないというのは〜として、趣味が合わない男性と結婚するのはいやよ」◇「兎も角」はあて字。 02 **兎[と]も角[かく]も** 「ともかく」の、より改まった言い方。「~君が無事に帰ってきてくれてよかった」◇やや古めかしい言い方。「ともかく」の用例にあるような、「ともかくもとして」という言い方はしない。「兎も角も」はあて字。 03 **兎[と]にも角[かく]にも** 他のことはどうであれ、まず第一に、ということを強調して、そのことを見定めたときに用いる言葉。「いろいろあったけれど、〜最後まで勤めることができて満足しています」「~住むところを確保しないと、何も始まらない」◇「兎にも角にも」はあて字。 04 **ともあれ** いろいろな条件・問題点などはあるが、結局、最終的にこうである、というふうに見定めたときに用いる言葉。「けがが治るまで仕事ができないのは困るが、~元気そうな顔を見て安心した」 05 **何[なに]はともあれ** 「ともあれ」の強調表現。「希望はあるが、〜まず生活を立て直して、一家で路頭に迷わないように稼がなければならないので、贅沢は言っていられない」 06 **とまれ** 図ともあれ。「一、大型店の進出が地元の商店街に大きな影響を及ぼしていることは間違いない」◇「ともあれ」の変化した語。 # h 名詞の類:コト・サマ ## ●見分けること 00 **見分[みわ]け** 見分けること。「雄雌の~がつかない」 01 **見立[みた]て** 見立てること。「そのネクタイはだれの~ですか」「~医者の~」 02 **弁[わきま]え** 自分の立場上、すべきこととすべきでないこととの区別。「善悪の〜もない」◇「辨え」とも書く。 03 **聞[き]き分[わ]け** 道理をわきまえること。「〜のいい子」 04 **聴音[ちょうおん]** 音を聞き分けること。「〜の能力がすばらしい」~器 05 **自利き[じきき]** 美術品などの価値や真偽を直接見て見分けること。「刀剣の〜では、彼の右に出る者はいない」 06 **鑑識[かんしき]** ①作品などの価値・良否・真偽などを見分けること。▷~眼②犯罪捜査で警察が犯人を割り出すために指紋・血痕・足跡などの鑑定をすること・係。「指紋を〜にまわす」▷~課 07 **審美[しんび]** 美醜を識別すること。▷~学 ## ●見分ける力 08 **目[め]** よいものを見分ける力。「〜が利く」「彼の~は確かだ」 09 **審美眼[しんびがん]** 美醜を見分ける能力。「すばらしい~の持ち主」 10 **判断力[はんだんりょく]** 物事を見分けて、正しい判断を下す能力。「とっさの~によって、九死に一生を得た」 11 **思慮分別[しりょふんべつ]** 注意深い考えと、物事などの善悪しについての判断力。「〜のある人」 12 **知性[ちせい]** 物事を考え判断する能力。「〜の豊かさを感じる」 13 **理性[りせい]** 道理に基づいて考え判断する能力。「パニックに陥り~を失う」 14 **悟性[ごせい]** 論理的に考え判断する能力。「〜によって現実を見つめる」 # k 名詞の類:モノ 00 **鑑定書[かんていしょ]** ①美術品などについて、本物かにせ物か、価値のあるものかを専門家が鑑定し、本物であると認めたことを証明する書類。「浮世絵の~」②裁判で、鑑定人が鑑定の結果を記して提出した書類。死亡~ 01 **極[き]め書[が]き** 書画・刀剣・骨董などの鑑定書。◇古い言い方。 02 **折[お]り紙[がみ]** 極め書き。「いつきの品」◇もと、刀剣の鑑定書を二つ折りにしたものであることから。「彼の腕前は折り紙つきだ」のように、すぐれたものとして定評がある意で用いられることが多い。 03 **箱書[はこが]き** 書画や茶器などが本物であることを証明する、それらを入れた箱に作者や鑑定した人が書いた署名や捺印。 # S 名詞の類:ヒト 00 **目利[めき]き** 美術品・刀剣などの価値や真偽を見分けること。「〜に鑑定を依頼する」 01 **鑑定家[かんていか]** 美術品などの真偽・良否を鑑定する人。 02 **鑑定人[かんていにん]** 裁判所などの嘱託を行う人。「筆跡鑑定を〜に依頼する」 03 **検定員[けんていいん]** 検定する(資格をもっている)人。「スキーの~」公認~ 04 **伯楽[はくらく]** 中国の春秋時代に、秦の穆公に仕えで、馬の優劣をよく見分けたという人の名から。 ## ●審判 05 **審判[しんぱん]** スポーツの各種の競技で、勝ち負けや反則などの行為の適否を審査し判定する人。「~に抗議して退場になる」◇古くは「しんばん」ともいった。 06 **審判員[しんぱんいん]** 「審判」の改まった言い方。 07 **主審[しゅしん]** サッカー・バスケットボールなどの競技で、その試合の審判のうち、中心になる人。 08 **副審[ふくしん]** 主審を補佐する審判。 09 **球審[きゅうしん]** 野球における主審で、捕手の後ろに立って試合の開始を宣言したり、投手の投げた球の判定をしたりする人。「〜に抗議する監督」 10 **塁審[るいしん]** 野球で、おもに一塁・二塁・三塁のあたりにいて、その位置でのプレーについて <302> の判定などを担当する審判。 11 **アンパイア** 競技の審判員。特に、野球の審判員。▷チーフ~(球審)・ベース~(塁審) ▶umpire 12 **線審[せんしん]** テニス・サッカー・バレーボールなどの球技で、ボールがラインの外に出たかどうかなどを判定する審判。 13 **ラインズマン** 「線審」の洋語的表現。「~が旗をあげるとアウトのしるし」 linesman 14 **レフェリー** サッカー・バスケットボール・ボクシング・レスリングなどの格闘技の主審。▷~ストップ referee 15 **ジャッジ** 競技の審判員。特に、ボクシング・レスリングなどの副審。▶judge 16 **行司[ぎょうじ]** 相撲で、土俵上にあって勝負の判定をする人。▷~溜まり(行司が控えているところ) # a 動詞の類 ## ●見通す 00 **見通[みとお]す** 将来のこと、表面に現れていないことなどを、今ある情報から判断する。「景気の先行きを~」「相手の魂胆を~」◇「見透す」とも書く。 01 **大観[たいかん]** 広く見通して大体を判断すること。「政局を~する」「世界情勢を~する」 02 **達観[たっかん]** 細事にとらわれず広い視野に立って全体を見通すこと。「国際情勢を~する」「人生を~する」 ## ▶見抜く 03 **見抜[みぬ]く** 隠されている物事の本質・真相、相手の考えなどを、表面に現れた情報だけから鋭い直観によって知る。「事件の内幕を~」「隠れた才能を~」「彼の真意はどうしても見抜けなかった」 04 **見[み]て取[と]る** 相手の表情や状況などを、継続的に判断する。「相手の顔色を~」「形勢は不利と~」 05 **見取[みと]る** 相手の意図などを、状況やその場の雰囲気を見取って対応する」 06 **読[よ]み取[と]る** 表面に現れたことがらから、その背後に隠れていることからの本質を見抜く。「作者の苦心のほどを~」「言外の意味を~」 07 **読[よ]む** 周囲の状況や相手の表情などの表面的なことがらをもとに、将来のことや相手の心の内などを見抜く。「他人の顔色を~」「敵方の計略を~」 08 **穿[うが]つ** 表面に現れていない深いところで読み取る。「それはなかなか、うがった見方だ」 09 **洞察[どうさつ]** 物事の本質をすぐれた観察眼で見抜くこと。「深層心理を~する」▷~力 10 **看取[かんしゅ]** 外見から事情や意味を見て取ること。「相手の意向を〜する」◇「観取」とも書く。 ## ●見破る 11 **見破[みやぶ]る** 相手の隠していることや、たくらみを見抜いて、隠しておくことによって得られる効果を無力なものにする。「相手の本心を~」「スクイズプレーを~」 12 **見透[みす]かす** 隠そうとしているものの本当の内容を見て取る。「腹の内を~」「足元を見透かされる」 13 **看破[かんぱ]** 隠されていることや背後にあるものを見破ること。「相手の権謀術数を~する」「人々の本音がどこにあるかを彼は~していた」 14 **尻尾[しっぽ]を掴[つか]む** 悪事を隠している秘密をごまかしなどの証拠をにぎる。「とうとうあいつの尻尾をつかんでやった」 # h 名詞の類:コト・サマ ## ●見通すこと 00 **見通[みとお]し** 人の心中や将来を見通すこと。「何の~もない」「~は暗いと言わざるをえない」◇「見透し」とも書く。 01 **見込[みこ]み** 先行きを見通すこと。「~がたつ」「1週間で出来上がる~」▷~違い・〜はずれ 02 **読[よ]み** 将来のことや相手の意図など、周囲の状況にもとづいて行う判断。「~を誤る」「~が深い」▷票~ 03 **先見[せんけん]** 将来のことを前もって見通すこと。「~の明」「~性」 04 **先見[せんけん]の明[めい]** 将来を見通す見識・賢明さ。「彼には〜がある」 05 **展望[てんぼう]** 高所から広い視野で将来について見通すこと。「長期にわたっての〜に欠けた案」 06 **ビジョン** 将来について、望ましいものとして描く展望や構想。「遠大な~を語る」「彼の計画には人をひきつける〜が欠けている」▶vision ## ▶見抜く力 07 **見[み]る目[め]** 物事の善し悪しなどを見抜く力。「あんないい奥さんをもらうとは、君は女性を〜がある」 08 **眼力[がんりき]** 物事の真偽・是非などを見抜く能力。「彼の鋭い~は敬服に値する」 09 **心眼[しんがん]** 肉眼で見たことにまどわされずに、物事の本質を見抜く心のはたらき。「~をひらく」 10 **慧眼[けいがん]** 物事の是非などを見抜く力があること。「~の士」 11 **洞察力[どうさつりょく]** 物事を鋭く観察してその本質を見抜く力。「〜に富んだ判断」 12 **傍目八目[おかめはちもく]** 当事者よりも、そばで見ている人のほうが物事の善し悪しを見抜く力があるということ。◇「岡目八目」とも書く。囲碁をそばで見ている人は対局者より8目も先の手が読めるという意から。 ## ●見抜く力がないこと 13 **節穴[ふしあな]** 物事を見抜く力がないこと。「君の目は〜か」 14 **不明[ふめい]** 物事を見抜く力がないこと。「信頼していた人物に裏切られたA氏は、しきりに〜を恥じた」 <303> # a 動詞の類 ## ●見つける 00 **見付[みつ]ける** それまでわからなかったもの(の所在)を明らかにする。「落とし物を見つけた」「問題解決の糸口を〜」「新しい彗星を~」 01 **見付[みつ]け出[だ]す** 苦労してやっと見つける。「やっと落とし物を見つけ出した」「迷子を~」 02 **見出[みいだ]す** 隠れていたり、気付かれていなかったりした物事を見つけ出す。「逃げ道を~」「子供の才能を~」「活路を~」「生きがいを~」 03 **挙[あ]げる** 隠していた悪事・不正などの証拠を見つける。「今に動かぬ証拠をあげてやる」 04 **捕[とら]える** ソナー、センサー、レーダーなどで、探していたものの所在を見つける。「レーダーが魚の群れを~」「敵国潜水艦の動きはソナーによって捕らえていた」◇「捉える」とも書く。 05 **発見[はっけん]** (手を尽くして)初めて見つけ出すこと。「新大陸を~する」「遺留品が~された」「彼の意外な一面を〜した」 06 **再発見[さいはっけん]** 一度は見いだされながら、忘れられていたものを改めて見つけ出すこと。「海外生活をして日本の美を〜した」 07 **掘[ほ]り出[だ]す** 埋もれていたものを掘って見つけ出すこと。「古本市で珍本を~」 08 **発掘[はっくつ]** 土地に埋もれているものや、世間に知られていない、価値あるものを探し出して世に出すこと。「遺跡を〜する」「名品を〜する」 ## ●検出する → 5701出すa●取り出す ## ●突き止める 09 **突[つ]き止[と]める** 微妙的に深く調べてはっきりさせる。「正体を~」「犯行の動機を~」「居所を~」 10 **突[つ]き当[あ]てる** 目標とする場所を突き止める。「逃亡者の隠れ家を~」 11 **探[さが]し出[だ]す** 目的のものを一生懸命探して見つけ出す。「何年かかっても必ず〜つもりだ」◇「捜し出す」とも書く。 12 **探[さが]し当[あ]てる** 方々を探して、これだと見つける。「やっと目当ての場所を探し当てた」「宝のありかを~」◇「捜し当てる」とも書く。 13 **掘[ほ]り当[あ]てる** ①地面を掘って、探していたものを見つける。「温泉を~」「金鉱を~」②今まで見えなかったものをやっと見つけ出す。「有望な新人を~」 14 **尋[たず]ね当[あ]てる** 人に聞いたり探したりして、目的の場所を見つける。「転居先をやっと~」 15 **探[さぐ]り当[あ]てる** いろいろと見当をつけて、やっと目的のものを見つける。「金鉱を~」 16 **探[さぐ]り出[だ]す** 時間をかけたりして探り当てる。「敵の秘密を~」 17 **探知[たんち]** 探り出して知ること。「盗聴器を〜する」「敵機を〜する」▷席上~・地雷~・水中~・魚群~ 18 **割[わ]り出[だ]す** すでにある情報などを分析して本当のことを突き止める。「足跡から犯人を~」「経験から結論を~」 19 **嗅[か]ぎ出[だ]す** (鼻でかいだりして)うまく見つけ出す。「猟犬が獲物を~」「悪事を~」「敵の秘密をまんまと~」 20 **嗅[か]ぎ付[つ]ける** においを手がかりにするようにして、物事のありかや正体を探り当てる。「猫が焼き魚のにおいをかぎつけてやってきた」「秘密の隠れ家を~」 21 **嗅[か]ぎ当[あ]てる** においのような手がかりや何かをたどって、その正体や所在を探り当てる。「うまい話を~」「犯人の居場所を~」 22 **抉[ほじ]り出[だ]す** 隠されている物事を、しつこく探して表面に出す。「隠された秘密を~」「彼の過去をほじくり出したところで何になるの」 23 **掘[ほ]り起[お]こす** 隠れていた事実や事柄を探して、表面に出す。「新人を~」「才能を~」「新たに掘り起こされた事実」 # h 名詞の類:コト・サマ 00 **割[わ]り出[だ]し** ある根拠をもとにして本当のことを突き止めること。「犯人の~に全力をあげる」 01 **掘[ほ]り起[お]こし** 隠れていたり見逃されていた事柄を探して、表面に出すこと。「新製品の開発には、消費者のニーズの〜が不可欠だ」 # k 名詞の類:モノ → 4500探すk●さがしもの探し物 # a 動詞の類 ## ●見つかる 00 **見付[みつ]かる** それまでわからなかったもの(の所在)が明らかになる。「落とし物が~」「答えが~」「解決策が見つからない」 01 **見当[みあ]たる** あったはずのものが見つからない。「置いたはずの傘が見当たらない」「忘れ物を探したが見当たらなかった」◇ふつう、打ち消しの形で使われる。 02 **見[み]える** ある状態などがうかがえる。「努力のあとか~」「反省の色が見えない」 03 **割[わ]れる** それまでわからなかったことが明らかになる。「現場の足跡から犯人が割れた」「身元が~」 04 **挙[あ]がる** 証拠が見つかる。「確かな証拠があがったから、至急逮捕状を用意するように」 # a 動詞の類 ## ●気づく 00 **気付[きづ]く** 何かの拍子にそのことを知る。「自分の誤りに~」「体調不良に~」「気づいたとき、病院のベッドの上に私はいた」 <304> 01 **気[き]が付[つ]く** 「気付く」の、よりくだけた言い方。「道を間違えたことに〜ときはもう朝になっていた」 ## ●思い当たる 02 **思[おも]い当[あ]たる** そういえば、と思い出して考えてみて、なるほど、そうだと思う。「そのことなら~節がある」 03 **思[おも]い至[いた]る** いろいろ考えた末に、あることに考えが及ぶ。「そう考えたのはわが身の不徳と~」◇「想い到る」とも書く。 04 **想到[そうとう]** 「思い至る」のかたい表現。「彼らを救う方法は〜だにしなかった」 ## ●感じ取る → 0500感じるa ## ●感づく 05 **感付[かんづ]く** 表面に現れていない事柄に気づく。「何か変だと~」「味方の作戦が敵に感づかれる」◇「勘付く」とも書く。 06 **嗅[か]ぎ取[と]る** その場の雰囲気などから、何か隠されていることに気づく。「ふたりの秘密を~」 07 **悟[さと]る** 物事の道理や変化などに、はっきりと気づく。「彼我の力の差を~」「敵が動くのを〜」「敵の意図を〜」「人生の無常を〜」「死期を~」◇「覚る」とも書く。 08 **気取[きど]る** 相手の様子から事情をさとる。「気取られぬように、そっと抜け出す」「秘密を気取られる」◇多く受け身の形で用いる。 ## ●直感・直覚 → 0500感じるa ## ●浮かぶ 09 **浮[う]かぶ** 考えや思いつきなどが考えの中をとって(頭の中に)現れる。「名案が~」「彼の得意気な顔がありありと目に~」 10 **思[おも]い付[つ]く** 新しい考えなどが浮かぶ。「思わぬところに機知と機略のきらめきを走らせる」「妙案を思いついた」 11 **考[かんが]え付[つ]く** 新しい考えが浮かぶ。「周囲の人をあっと言わせる計画を~」 12 **発想[はっそう]** あることを思いつくこと。「主婦の目で〜された生活用品」「~の転換」 13 **着想[ちゃくそう]** ある事柄からヒントを得て、新しい考えを思いつくこと。「彼は、友人との会話からこの作品を〜したという」「奇抜な~」「~を得る」 ## ●ひらめく 14 **閃[ひらめ]く** 瞬間的にぱっとよい考えが頭に浮かぶ。「脳裏に名案が~」「アイディアが~」 15 **思[おも]い浮[う]かぶ** ふと考えが心に浮かぶ。「いいアイディアを~のですぐにメモした」 16 **ぴんと来[く]る** 相手の言葉・態度などによって直感的にひらめく。「これは事件だと~」「第六感にぴんときた」「この本はいまひとつぴんとこない」 ## ●目覚める → 9000始まるa●兆す # C 形容詞の類 ## ●気づくのがはやい様子 → 8900はやいc●気がつくのがはやい # f 副詞の類 00 **薄々[うすうす]** ある程度気づいている様子。「彼は自分の置かれている立場に気がついている」 # h 名詞の類:コト・サマ 00 **当[あ]たり** 思い当たること。「その件なら、~がありますので、~の場所を教えてほしい」 01 **閃[ひらめ]き** ①一瞬ぴかっと光るもの。「稲妻の~が夜空をかすめた」②鋭い感覚や直観的な頭脳のはたらき。「天才の〜が感じられる作品」 02 **思[おも]い付[つ]き** その場でふと思いつくこと。「名案が~だ」「ほんの〜でしかない」 03 **霊感[れいかん]** (神仏が乗り移ったような)不思議なひらめき。「強く〜がはたらく」 04 **インスピレーション** 「霊感」の洋語的表現。「~がわく」◇文学・美術・音楽の創作・思考などの過程で瞬間的に浮かぶ場合に使う。▶inspiration # z その他 00 **さては** そうである可能性が高いと思われるときに(気づいたときに)用いる言葉。「~あいつのしわざだな」「昨日風邪で休んだのに、そんなに元気だなんて、~仮病だな」 # a 動詞の類 ## ●学ぶ 00 **学[まな]ぶ** 教えを受けたり、見習ったりなどして身につける。「大学で法律を~」「自動車の運転を教習所で~」「先輩から〜ところが多い」「よく学び、よく遊べ」◇「まねぶ」の転。 01 **齧[かじ]る** 物事の一部分だけを学ぶ。「ラテン語をかじったことがあるが、今ではまったく覚えていない」 02 **勉強[べんきょう]** 学問や技術などを身につけようと努力すること。「数学を〜する」「寝食を忘れて~する」「絵の〜を志す」社会~(学問ではなく、社会のことを経験して学ぶこと)・受験~・~会 03 **勉学[べんがく]** 学問に努め励むこと。「一心に〜する」 04 **我利勉[がりべん]** 試験のために、人の迷惑も考えずに夢中になって勉強すること◇「我利」はあて字。「がりがり勉強する」意。あざけりの意味が含まれる。 05 **学習[がくしゅう]** 知識・技能などを(学校などで)系統的に勉強して身につけること。「英語を~する」「専門学校で職業に直接役立つことを~する」▷~塾・~活動・~指導・~漢字◇心理学では、過去の経験を通して新たな適応の仕方を身につけることをいう。 06 **予習[よしゅう]** これから教わろうとすることを前もって学習しておくこと。「〜して明日の授業にそなえる」「明日の~をまだしていない」▷復習 07 **下調[したしら]べ** 「予習」のやや古い言い方。「十分〜をしておく」 08 **実習[じっしゅう]** 講義や資料だけの学習でなく、実地に、また実物で学習すること。「農場 <305> に出かけて~する」「家庭科の~」▷教育~・~生 09 **研修[けんしゅう]** 知識・技能を身につけるために実習すること。「救急治療を〜する」「新入社員の〜を行う」▷~期間・~制度・~医・~生 10 **修習[しゅうしゅう]** 学問や技術を修め習うこと。「指導弁護士のもとで~する」▷司法~生 11 **兼学[けんがく]** 2つ以上の学問・宗義などをあわせて学ぶこと。「諸道を〜する」▷八宗~ 12 **苦学[くがく]** 働いて学資を得ながら苦労して学ぶこと。「〜して大学を卒業した」▷~生・~力行 13 **共学[きょうがく]** 学校の同じ教室で、男女がいっしょに学ぶこと。▷~の大学 ▷男女~・別学 14 **別学[べつがく]** 男子校と女子校あるいは同じ学校の男子部と女子部というふうに、男女が別々の学校・教室で学ぶこと。→共学 ◇「共学」に対して用いられる語で、あまり一般的ではない。 15 **留学[りゅうがく]** 外国に行き、主にその国の大学で学問・芸術・技術などを学ぶこと。「音楽の勉強のため、ドイツに〜した」▷~生・国費~・私費~・内地~ 16 **遊学[ゆうがく]** 故郷を離れ、よその土地や国に行って勉強すること。「パリに~する」◇「遊」には「家を離れる」「旅する」の意がある。 17 **見学[けんがく]** 実際を見て知識を広め学ぶこと。「国会議事堂を〜する」 ## ●学び修める → 4601修めるa●修める ## ●学業に励む → 4401努めるa●励む ## ●ひとりで学ぶ 18 **独学[どくがく]** 教師や学校に頼らず独力で学ぶこと。「スペイン語を~する」「〜で学位を得る」 19 **独習[どくしゅう]** 先生につかずにひとりきりで学習すること。「ギターを〜する」 20 **自習[じしゅう]** 教師の指導を受けず自分の力で学習すること。「今日は先生が休みなので、静かに〜してください」▷~時間・~室 21 **自学自習[じがくじしゅう]** 教師の指導に頼らずに自主的に学習すること。「〜で司法試験の資格を取った」「〜の習慣を身につける」 ## ●習う 22 **習[なら]う** 教えられた知識・技術などを(そのとおり繰り返して)覚え、身につける。「中国語を~」「茶道を~」「母から料理を~」「〜より慣れよ」 23 **見習[みなら]う** 人のするのを見て覚えたりまねしたりする。「先輩の仕事を見習って覚える」「師匠を~」◇「見倣う」とも書く。 24 **教[おそ]わる** ①学問・知識・技芸などが身につくように指導を受ける。「日本語教授法を~」「ピアノを~」②ほかの人から知らせてもらう。「駅への近道を~」「名前を~」 25 **伝習[でんしゅう]** 師匠などから前代のやり方を伝え受けて習うこと。「師匠から古典芸能を~する」▷~所 26 **受講[じゅこう]** 講義・講習を受けること。「民族学を〜する」「〜料を納める」 27 **師事[しじ]** 師として敬い、教えを受けること。「著名なピアニストに〜する」 28 **薫陶[くんとう]を受[う]ける** 師から徳をもって教えを受ける。「〜を受けた生徒」「彼はよい先生の~」◇「薫陶」は香をたいて薫りをしみ込ませ、土をこねて形を整え陶器をつくる意。 ## ●入門する 29 **入門[にゅうもん]** 学問・芸術・技能などを教わるために、その門下に入ること。「空手道場に~する」 30 **弟子入[でしい]り** 専門的なある分野の師のもとで教えを受けること。「師匠に何度も日参して、ようやく〜できた」 ## ●練習する 31 **練習[れんしゅう]** (本番に備えて)繰り返して習うこと。「発声を~する」「〜を積む」「日夜~に励む」「本番前にもう一度~する」▷~問題・~不足・~曲・~船 32 **演習[えんしゅう]** 実際の場面を想定して練習を行うこと。「米軍と自衛隊が合同で~する」▷予行~・実弾~・~問題 33 **稽古[けいこ]** 学問・武術・芸能などを習ったり練習したりすること。「毎日まじめに~して、早く一人前になりなさい」「弟子に~をつける」「〜の虫」▷~事・~着・寒~・舞台~・下~◇「昔のことを考え調べる」意から。 34 **復習[さら]う** 教えられた物事を繰り返し練習すること。「琴の曲を~」「教室で習ったところを~」◇「浚う」とも書く。「さらえる」ともいう。 35 **御浚[おさら]い** 習ったことを繰り返し練習すること。「今日習った踊りの振りを〜する」▷~会 36 **総浚[そうざら]い** 習ったもの、学んだことを全部まとめてさらうこと。「試験問題を~」 37 **復習[ふくしゅう]** 習ったことなどを自分で繰り返して勉強すること。「学校から帰ると必ず~する」「英語の勉強は〜が大切だ」→予習 38 **温習[おんしゅう]** 芸事などを繰り返し練習すること。▷~会(習った芸事などの成果を発表する会) 39 **習練[しゅうれん]** 繰り返し習って技を磨くこと。「書道を~する」「剣道の〜を積む」 40 **トレーニング** 体力をつけたり、技術が上達したりするために練習すること。「試合にそなえて~する」「毎日の~を欠かさない」▷ハード〜・〜キャンプ・〜シャツ ▶training 41 **出稽古[でげいこ]** 師の所へ出向いて稽古すること。相撲で、自分の所属するのとは別の部屋へ行って稽古をすること。「小部屋の力士は大きな部屋に〜に行って鍛える」 # d 形容動詞の類 00 **初学[しょがく]の** 学問などを学び始めたばかりである様子。「〜の人のための手引書」▷~者 01 **晩学[ばんがく]の** 年をとってから学問・技芸などを学び始める様子。「〜の人」▷~者 02 **向学[こうがく]の** 学問に励もうと思う様子。「〜の念に燃える」 03 **好学[こうがく]の** 学問に熱心に励む様子。「彼は〜の青年だ」 <306> 04 **好学[こうがく]の** 学問を好む様子。「研究会には熱心な~の士が集まる」 05 **既習[きしゅう]の** すでに学習している様子。「〜の漢字を書いてみましょう」▷未習 06 **未習[みしゅう]の** まだ学習していない様子。「〜の課目がある」▷既習 ## ●同学の → 9300等しいd●同じ:出所 # h 名詞の類:コト・サマ ## ●学ぶこと 00 **学[まな]び** 学ぶこと。〜の庭・〜の窓・〜舎 01 **学問[がくもん]** 学ぶこと。特に、体系的に学び、より高い教育を受けて学んで得た知識。「〜にいそしむ」「〜のある人」 02 **耳学問[みみがくもん]** 人から聞きかじって学ぶこと。「〜で得た知識」 03 **学術[がくじゅつ]** 専門的な学問。「〜の振興に力を注ぐ」▷~団体・~用語・~雑誌・~論文・~研究 04 **実学[じつがく]** 実生活に役立つ学問。◇法律学・医学・経済学など。 05 **虚学[きょがく]** 実学に比べ、社会生活にはあまり役立たないとされる学問。 06 **教学[きょうがく]** 教えることと学ぶこと。「〜に力を入れる」 07 **学芸[がくげい]** 学問と芸術。▷~会・~大学 ◇多く複合語の構成要素として用いられる。 08 **文[ぶん]** (武芸に対する)学問や学芸など。「武よりも~を重んじる」 09 **蛍雪[けいせつ]** 苦労して学問に励むこと。「〜の功を積む」◇蛍の光や雪明かりで勉強したという中国の故事から。 10 **学業[がくぎょう]** 学校で勉強すること。「〜にいそしむ」「〜の優秀な生徒」 11 **温故知新[おんこちしん]** 昔のことや、先人の教えなどを研究して、そこから新しい知識や道理を発見すること。『論語』から。「故きを温ねて新しきを知る」と読み下す。 12 **和魂漢才[わこんかんさい]** 中国から伝わった学問を日本固有の精神によって受け入れ、自らのものとすること。 13 **和魂洋才[わこんようさい]** 西洋の学問・知識を日本固有の精神によって受け入れ、自らのものとすること。◇「和魂漢才」をもじって明治以後いわれた。 ## ●習うこと 14 **見習[みなら]い** 見習うこと。「〜の店員」「住み込みの〜で腕をみがく」▷行儀~・家事~ 15 **習[なら]い事[ごと]** 師について習っていること。「なにか〜をしていますか」 16 **稽古事[けいこごと]** 師についてけいこしていること。「週末は〜にあてている」 17 **手習[てなら]い** 文字を書く練習をすること。特に習字。「子供に〜をさせる」「〜は坂に車を押す如し(けいこごとや学問は、油断をするとすぐに後戻りする)」 ## ●いろいろな習い事 18 **習字[しゅうじ]** 文字の書き方を習うこと。「〜の授業が必修だ」▷ペン~・~教室 19 **生[い]け花[ばな]** 草木の花や枝などを切り、花器に挿して、その形を整え美しさを味わう」◇「活け花」とも書く。 20 **生花[せいか]** 「生け花」のかたい言い方。 21 **華道[かどう]** 「生け花」を通して人間性を高めようとすること・芸道。「〜の家元」◇「花道」とも書く。 22 **フラワーアレンジメント** 生け花。特に、伝統にとらわれず、自由に花を生けること・技術。▶flower arrangement 23 **花[はな]** 「生け花」の略。 24 **御花[おはな]** 「花」のていねいな言い方。「〜の先生のところへあいさつにいく」 25 **茶[ちゃ]の湯[ゆ]** 客を招き、様式にしたがって茶をたてて楽しむこと・作法。「〜が盛んである」「〜をたしなむ」 26 **茶道[さどう]** 「茶の湯」を通して人間性を高めようとすること・芸道。「〜の奥義を極める」◇「ちゃどう」ともいう。 27 **御茶[おちゃ]** 「茶の湯」の一般的な言い方。「週に1度〜を習いにいく」 ## ●リハーサル → 4309演じるh●芝居などの進行 ## ●伝授されること 28 **師伝[しでん]** 師から直接伝授されること。「〜の秘法」 29 **奥伝[おくでん]** 師から、その技芸の奥義を伝授されること。「免許皆伝」の略。 30 **初伝[しょでん]** 師からその技芸の最下級のものを伝授されること。「免許」 ## ●その他 31 **門下[もんか]** その師の弟子となること。「〜に入る」「〜生」 32 **乱取[らんど]り** 柔道で、互いに自由な技をかけ合って行う練習法。「練習の仕上げに〜をする」 33 **組[く]み手[て]** 空手や拳法などの格闘技で、攻防の技を相手に実際に行うこと。 34 **スパーリング** ボクシングで、練習用の重いグローブとヘッドギアをつけて打ち合う、実戦に近い練習法。「練習の仕上げに〜をする」「〜でつい本気になる」▶sparring 35 **ロードワーク** ボクシングで、持久力・脚力を高めるために、速度に変化をつけながら路上を走るトレーニング法。「毎朝〜をして汗を流す」▶roadwork # i 名詞の類:コト・サマ ## ●科学 00 **科学[かがく]** 一定の目的・方法のもとに対象を合理的・論理的・系統的に研究する学問。「〜の進歩により、人間の生活はある面では快適になった」▷~技術・~者◇おもに「自然科学」を指すことが多い。 01 **自然科学[しぜんかがく]** 自然の諸現象を対象として、その奥にある法則や理論的体系を見いだそうとする学問の総称。→人文科学、社会科学 02 **人文科学[じんぶんかがく]** 人類の文化に関する学問の総称。自然科学→社会科学 ◇「文化科学」ともいう。 03 **社会科学[しゃかいかがく]** 人間社会のさまざまな現象を研究対象とする学問の総称。自然科学◇「人文科学」との境界がはっきりしないことも <307> ある。 04 **サイエンス** 科学。特に自然科学。〜フィクション(空想科学小説) science 05 **ビッグサイエンス** 宇宙開発や原子力の利用など、国が巨額の予算を投じて行う大規模な科学研究。「〜の厳正な評価を行い、研究開発資源の配分を見直す」「生物学や天文学も〜の道を歩みつつある」big science 06 **テクノロジー** 科学と(それを応用した)技術。「〜優先の思想には問題がある」▷~アセスメント(テクノロジーの総合評価) technology ## ●人文科学の諸領域 07 **哲学[てつがく]** 理性によって、人生・事物の根本原理を探究する学問。▷インド~・~者・~書 08 **形而上学[けいじじょうがく]** 物事の根本原理を精神面から探究する学問。 09 **形而下学[けいじかがく]** 自然現象など形に現れるものを研究する学問。 10 **論理学[ろんりがく]** 正しい判断や認識を得るための、思考の形式・法則を研究する学問。 11 **倫理学[りんりがく]** 道徳・善悪などについて研究する学問。 12 **心理学[しんりがく]** 人間・動物の意識や行動を研究する学問。▷発達~・児童~・犯罪~ 13 **美学[びがく]** 自然や芸術における美の本質・原理を研究する学問。 14 **審美学[しんびがく]** 「美学」の古い言い方。 15 **民俗学[みんぞくがく]** 諸民族の文化・習俗などを比較研究し、その特質を明らかにしようとする学問。 16 **民俗学[みんぞくがく]** ある地域に伝わる民話・伝説などを調査し、その文化を明らかにしようとする学問。 17 **人類学[じんるいがく]** 人類の起源・特徴・文化などを研究する学問。「形質人類学(自然人類学)」と「文化人類学」に大別される。 18 **考古学[こうこがく]** 人類の文化・歴史を遺物や遺跡などを手がかりにして研究する学問。 19 **考現学[こうげんがく]** 現代の風俗や世相を研究する学問。「現代の考古学」をもじってつくられた。 20 **文学[ぶんがく]** ①詩歌・小説・戯曲・評論などの、言語を媒介として表現される作品を研究する学問。▷比較〜・〜概論 ②「①」および哲学・歴史学・社会学などの総称。▷~部 21 **国文学[こくぶんがく]** 日本の文学を対象とする学問。「古典文学にひかれて~を選んだ」 22 **文芸学[ぶんげいがく]** 詩・小説・戯曲などの言語芸術の本質や様式などを体系的に研究する学問。 23 **詩学[しがく]** 詩の本質・表現法などを研究する学問。 24 **歌学[かがく]** 和歌を研究する学問。 25 **訓詁学[くんこがく]** 古い字句を解釈する学問。特に、中国の古典を解釈するために文字の意味・音韻などを研究する学問。 26 **文献学[ぶんけんがく]** 昔の文献を詳しく調べて、その時代の文化を研究する学問。 27 **言語学[げんごがく]** 言語の変遷や構造を研究する学問。 28 **国語学[こくごがく]** 日本語の音韻・文法・語彙になどを研究する学問。 29 **日本語学[にほんごがく]** 世界の諸言語の一つとして日本語を対象とする言語学。「国語学」の新しい言い方。 30 **修辞学[しゅうじがく]** 言葉で美しく効果的に表現する方法を研究する学問。 31 **レトリック** 「修辞学」の洋語的表現。rhetoric 32 **書誌学[しょしがく]** 書物の成立・発展・体裁などを研究する学問。 33 **神学[しんがく]** 宗教を信仰する立場から研究を行う学問。特にキリスト教に関するものを指していう。▷~部 34 **歴史学[れきしがく]** 人間社会の変遷を研究対象とする学問。 35 **史学[しがく]** 「歴史学」の略。 36 **地理学[ちりがく]** 地球上の地域の特性・関係などを研究する学問。 37 **教育学[きょういくがく]** 教育に関する目的・方法・内容など、万般の事項を研究する学問。 ## ●社会科学の諸領域 38 **社会学[しゃかいがく]** 社会における現象・法則などを研究する学問。▷~部 39 **法学[ほうがく]** 法律を研究する学問。▷~部 40 **法律学[ほうりつがく]** 法学。◇「法学」のほうが一般的。 41 **経済学[けいざいがく]** 経済活動を支配する原理・法則を研究する学問。▷~部 42 **経営学[けいえいがく]** 効率よく企業経営を行う方法などを研究する学問。▷~部 43 **商学[しょうがく]** 商取引について研究する学問。▷~部 44 **政治学[せいじがく]** 政治に関する諸現象を解明・分析する学問。 45 **統計学[とうけいがく]** 集団に関する資料から、さまざまな数値を算出し、それによる判断・推論の方法を研究する学問。 ## ●自然科学の諸領域 46 **工学[こうがく]** 工業的な生産力を高めるための諸技術を研究する学問。 47 **物理学[ぶつりがく]** 力・熱・光・電気などを研究する学問。▷原子~・応用~ 48 **物理[ぶつり]** 「物理学」の略。▷~化学 49 **理学[りがく]** 自然科学、特に物理学。▷~部 50 **化学[かがく]** 物質の組成・性質・変化などを研究する学問。 51 **化学[ばけがく]** 「化学」。同音の「科学」と区別するための言い方。 52 **理化学[りかがく]** 物理学と化学。 53 **農学[のうがく]** 農業上の生産技術や経営などを研究する学問。▷~部 54 **薬学[やくがく]** 薬剤の性質・製法・効果などを研究する学問。▷~部 <308> 55 **本草学[ほんぞうがく]** 薬用となる植物・動物・鉱物を研究する学問。日本では江戸時代に全盛をきわめた。 56 **医学[いがく]** 疾病の治療・予防などを研究する学問。▷基礎~・臨床~・東洋~・西洋~・~部 57 **法医学[ほういがく]** 法律上問題となる事件の判定や鑑定などを行う学問。自殺・他殺の判定、死因・死亡時間の推定、親子鑑定など。 58 **病理学[びょうりがく]** 病気の原因・経過・結果などを追究する学問。◇病理解剖学・病理生理学などの分科がある。 59 **疫学[えきがく]** 生活環境と疾病との因果関係を研究し、予防に役立たせる学問。 60 **優生学[ゆうせいがく]** 人類の遺伝的素質の向上を目的として優良なものを保存し、不良なものを排除することを研究する学問。 61 **林学[りんがく]** 森林に関する技術・経営・経済などを研究する学問。 62 **地学[ちがく]** 地球と、地球を形成する物質を研究する学問。◇地質学・鉱物学・地球物理学・気象学・海洋学などを含む。 63 **力学[りきがく]** 物体に作用する力と運動との関係について研究する学問。▷流体~・熱~ 64 **光学[こうがく]** 光に関する現象を研究する学問。▷~器械・~ガラス 65 **天文学[てんもんがく]** 天体と宇宙に関する諸現象を研究する学問。 66 **動物学[どうぶつがく]** 動物について研究する学問。 67 **植物学[しょくぶつがく]** 植物について研究する学問。 68 **鉱物学[こうぶつがく]** 鉱物の性質や成因などを研究する学問。 69 **地質学[ちしつがく]** 地球の表層部の岩石地層から、その構成物質・性質・変動・歴史などを研究する学問。 70 **博物学[はくぶつがく]** 動物学・植物学・鉱物学・地質学などの総称。 71 **生物学[せいぶつがく]** 生物・生命現象を研究対象とする学問。◇動物学・植物学・生態学・生理学などの分野がある。 72 **生態学[せいたいがく]** 生物と環境との関係を研究する学問。 73 **エコロジー** 「生態学」の洋語的表現。▶ecology 74 **生理学[せいりがく]** 生物体の各器官の機能などを研究する学問。 75 **生物工学[せいぶつこうがく]** 生物を工学的に応用しようとする技術・学問。遺伝子の組み換えなどの方法を用い、食品・医薬品の製造や品種改良などに応用する。 76 **バイオテクノロジー** 「生物工学」の洋語的表現。「バイオ」とも略す。▶biotechnology 77 **地震学[じしんがく]** 地震を研究対象にする学問。「日本は地震が多いので、〜が発達している」 ## ●数学 → 1602数える●数に関する学問・教育 ## ●伝統的な学問 78 **和学[わがく]** 日本古来の歴史・文学・故実などを研究する学問。◇「倭学」とも書く。 79 **国学[こくがく]** 和学から江戸時代に買った、『古事記』『万葉集』などの古典を文献学的に研究し、日本固有の思想・精神を明らかにしようとした学問。▷洋学、漢学 80 **漢学[かんがく]** 中国の文化全般を研究の対象とした学問。▷国学、洋学 81 **洋学[ようがく]** 江戸時代の、西洋の学問。▷国学、漢学 82 **蘭学[らんがく]** 江戸時代の、オランダ語によって西洋の学術・文化を研究した学問。 83 **儒学[じゅがく]** 中国の孔子を祖とする儒教を四書五経を通して研究する学問。 84 **朱子学[しゅしがく]** 中国の朱子が大成した儒学。◇日本では江戸時代に幕府の官学として栄えた。 85 **陽明学[ようめいがく]** 中国の王陽明を祖とする儒学の一派。知識と行動との一致を説いた。 86 **易学[えきがく]** 易を研究する学問。 87 **兵学[へいがく]** 用兵や戦術を研究する学問。 88 **兵学[へいほう]** (日本独自の)兵学。 89 **有職故実[ゆうそくこじつ]** 朝廷や武家の礼式・故事・官職・法令など、古来のしきたりを研究する学問。 # k 名詞の類:モノ 00 **参考書[さんこうしょ]** 調査・研究・学習などの参考にする書物。▷受験~ 01 **問題集[もんだいしゅう]** 設問を解きながら学習するための、問題を集めた本。「英語の~」 02 **ドリル** (反復練習用の)問題集。「毎日漢字の〜をやる」▶drill ## ●教科書 → 2102教えるk●教科書類 # S 名詞の類:ヒト ## ●学ぶ人 00 **学習者[がくしゅうしゃ]** (学校などで、ほかの人々といっしょに)学習する人。「この語学書は初級の~を対象にする」「教師は自らも絶えず〜としての立場に立って教育を行う」 01 **勉強家[べんきょうか]** 勉強することが好きで、飽きない人。「彼は〜で、いつも机に向かっている」 02 **我利勉[がりべん]** 試験のことばかり考えて、わき目もふらずがむしゃらに勉強だけをする人。「成績ばかり気にする〜とはつきあいにくい」◇「我利」はあて字。 03 **初学者[しょがくしゃ]** 初めて学問などを学ぶ人。「〜の手引きとなる本」 04 **晩学者[ばんがくしゃ]** 年をとってから、その学問・技芸などを学ぶ人。「大器〜の彼の活躍は人々に感動をあたえる」 ## ●学者 → 1800知るs●研究する人 ## ●先学 → 8906先んじる●先輩・先覚者 ## ●後学 → 8907次ぐs ## ●学校で学ぶ人 05 **園児[えんじ]** 幼稚園で保育される子供。「この幼稚園では、〜の健康には特に注意を払っている」 06 **小学生[しょうがくせい]** 小学校で学ぶ子供。「〜の作品展」◇満6歳から12歳まで。 07 **児童[じどう]** 小学校に通っている子供。「〜向けの小説」▷〜福祉法◇児童福祉法では18歳未満を指す。 <309> 08 **学童[がくどう]** 小学校で学ぶ児童。「〜の作品が教室に飾られる」 09 **中学生[ちゅうがくせい]** 中学校で学ぶ者。「〜の登校拒否が増えているそうだ」 10 **高校生[こうこうせい]** 高等学校で学ぶ者。「にきび面の~」 11 **生徒[せいと]** 中学校・高等学校などで学ぶ者。▷~会・~指導 12 **大学生[だいがくせい]** 大学で学ぶ者。「〜になって独り暮らしをはじめる」 13 **大学院生[だいがくいんせい]** 大学院で学ぶ者。「日本は欧米に比べ〜の数が少ないそうだ」 14 **院生[いんせい]** 大学院で学ぶ者。特に、大学院生をいう。「〜の就職率はあまりかんばしくないようだ」 15 **学生[がくせい]** 大学などで学ぶ者。「法学部に籍を置く〜」▷~運動・~結婚・~服◇~気分(理屈ばかりで、現実を伴わない議論) 16 **書生[しょせい]** ①「学生」の古めかしい言い方。~気質②政治家や小説家などの仕事の手伝いをしながら、その家に住み込み、勉強をする人。「〜から政治家になった」 17 **女子大生[じょしだいせい]** 女子の大学生。特に、女子だけの大学の学生。 18 **女子学生[じょしがくせい]** 女子の学生。 19 **女学生[じょがくせい]** 女子の生徒。昔は、おもに高等女学校の生徒をいった。はんに札幌の~に礼儀・作法を教える」 20 **留学生[りゅうがくせい]** 一定の期間、おもに外国へ行き、学問・芸術・技術などを学ぶ学生や生徒。「海外へ~を派遣する」 21 **苦学生[くがくせい]** 働いて学資を得ながら勉強する学生や生徒。 ## ●習う人 22 **実習生[じっしゅうせい]** 教えられた知識をもとに、実地に習う人。「〜として工場に配属される」▷教育~ 23 **受講生[じゅこうせい]** 講義や講習を受ける学生や生徒。「考古学教室はいつも〜でいっぱいになる」 24 **受講者[じゅこうしゃ]** 講義・講習を受ける人。 25 **研修生[けんしゅうせい]** 研修を受ける人。「海外からの〜を受け入れる」 26 **練習生[れんしゅうせい]** 技能の向上(多くプロ)をめざして練習に励む人。「ボクシングジムの~」 ## ●教わる人 27 **弟子[でし]** 師について教えを受ける者。▷~入り 28 **内弟子[うちでし]** 師の家に住み込んで、手伝いなどをしながら教えを受ける弟子。 29 **兄弟子[あにでし]** 同じ師のもとに先に弟子入りして教えを受ける人。→弟弟子 30 **弟弟子[おとうとでし]** 同じ師のもとにあとから来た弟子。→兄弟子 31 **一番弟子[いちばんでし]** 弟子の中でいちばんすぐれた者。 32 **愛弟子[まなでし]** 特に目をかけて仕込んだり、可愛がったりしている弟子。「この〜の将来に期待をかける」 33 **高弟[こうてい]** 弟子の中でも上位の、特にすぐれた弟子。「彼は師のあとを継ぐと目される〜だ」 34 **同門[どうもん]** 同じ先生の門下、あるいは同じ流派に属する人。「〜の友人と語り明かす」 35 **門下生[もんかせい]** 同じ先生の教えを受けた人。「~が先生の記念論文集を出す」 36 **門人[もんじん]** 門下の人。「〜を多く抱える」 37 **教[おし]え子[ご]** 自分が先生として教えた人。「〜たちが私の還暦を祝ってくれた」「私はA先生の〜です」◇教えられたほうからもいう。 # u 名詞の類:トコロ ## ●学校 → 2102教えるu # x 名詞の類:トキ 00 **学齢[がくれい]** 義務教育を受け(始め)るべき年齢。「~に達する」◇日本では6歳から15歳。 01 **学童期[がくどうき]** 小学校で学ぶ時期・期間。 02 **学年[がくねん]** 学校で1年ごとに区切った教育期間。▷~末試験 03 **学期[がっき]** 学校で、便宜上1学年をいくつかに分けた教育の一定期間。「小学校では〜ごとに席替えがあった」▷一~・二~・三~・~末試験◇3学期制では「1学期」「2学期」「3学期」、2学期制では「前期」「後期」に分ける。 # a 動詞の類 ## ●読む 00 **読[よ]む** ①文章の文字や図・記号などを見て、その内容を理解する。「起きたらすぐ新聞を〜のが日課になっている」「本を読んで感想文を書く」②文章の文字を声に出して言う。「静かな本堂で経文を〜」③文字を見て、その発音のしかたや意味をとらえる。「この漢字は何と〜のですか」「字がきたなくて、何と書いてあるのか全然読めない」 01 **読[よ]み返[かえ]す** 一度読んだものをもう一度読む。「手紙を~」「原稿を読み返して手を入れる」 02 **立[た]ち読[よ]み** 本屋などの店頭や店内で立って読むこと。「コンビニで漫画を~する」「~はお断り」 03 **拾[ひろ]い読[よ]み** 一部分ずつ拾うようにして読むこと。「覚えた文字を〜する子供」 04 **再読[さいどく]** 一度読んだものをもう一度読むこと。「もう一度〜したいと思わせるような本とは、なかなか出会えない」 05 **併読[へいどく]** 2種以上の新聞などを並行して読むこと。「新聞2紙を〜している」 06 **拝読[はいどく]** 「相手の書いたものを読むこと」の謙譲語。「御書状〜いたしました」▷貴翰~ 07 **奉読[ほうどく]** うやうやしく読むこと。「勅語を~する」 08 **触読[しょくどく]** 点字などを指で触って読むこと。「駅名を〜して切符を買う」 <310> ## ●書物を読む 09 **繙[ひもと]く** 書物を開いて読む。「古代史を~」「万葉集を~」◇「いっとく」ともいう。「紐解く」とも書く。巻物のひもを解く意から。 10 **読書[どくしょ]** 本を読むこと。「雨の日は静かに〜する」◇「とくしょ」ともいった。 11 **書見[しょけん]** 「読書」の古い言い方。「日がな一日~にふける」 12 **愛読[あいどく]** 特定の書物を好んで繰り返し読むこと。「郷里の作家の作品を〜する」▷~書・~者 ## ●声を出して読む 13 **読[よ]み上[あ]げる** 人に聞かせるために、大きな声で読むこと。「司会者が祝電を~」 14 **読[よ]み聞[き]かせる** 読んで人に聞かせる。「子供に絵本を~」 15 **代読[だいどく]** 本人に代わって代理の者が読み上げること。「市長の祝辞を〜する」 16 **音読[おんどく]** 声を出して読むこと。「英詩を〜する」▷~法 17 **朗読[ろうどく]** 文学作品などを(その文章の趣が出るように)声高く読むこと。「小説を~する」 18 **朗誦[ろうしょう]** 声高らかに詩歌などを読み上げること。「よく通る声で詩を〜する」「朗唱」とも書く。 19 **棒読[ぼうよ]み** 文章を抑揚をつけないで一本調子で読むこと。「せりふを〜する」 20 **素読[そどく]** 文章の意味は考えずに文字だけを声に出して読むこと。「幼いころ漢籍を~した」 21 **素読[すよ]み** すよみ。「『論語』を〜する」 22 **暗唱[あんしょう]** 文章・詩歌などを暗記して読み上げること。「昔覚えた詩を〜してみる」◇「暗誦」「諳誦」とも書く。 23 **誦[しょう]する** 文章・詩歌・経文などを声に出して読む。「経文を〜声が本堂から流れてくる」 24 **誦[じゅ]する** 文章・詩歌・経文などを声に出して、節をつけて読む。「法華経を~」 25 **口誦[こうしょう]** 書物などを声に出して読むこと。「名文を〜する」 26 **読経[どきょう]** 声に出して経文を読むこと。「大勢の僧が〜するなかで、焼香が行われた」「〜の声が流れる」▷看経 かんきん 27 **誦経[じゅきょう]** 声に出して経を唱えること。「僧に〜を頼む」◇「じゅきょう」ともいう。 28 **読誦[どくしょう]** 声を上げて読むこと。「百人一首を〜する」 29 **読誦[どくじゅ]** 読経。「経文を〜する」 ## ●声を出さずに読む 30 **黙読[もくどく]** 声を出さずに読むこと。「会議中に資料を〜する」 31 **看経[かんきん]** 声を出さずに経を読むこと。「朝夕~する」◇「かん」は唐音。 ## ●しっかりと読む 32 **読[よ]み込[こ]む** 徹底的に読んで内容をしっかり頭に入れる。「役づくりのためシナリオをよく~」 33 **読[よ]み熟[こな]す** 読んで内容を十分に理解し自分のものとする。「原書を〜のは至難のわざだ」「難しい専門書を~」 34 **精読[せいどく]** 細かいところまで注意深く読むこと。「時間をかけて1冊の本を〜する」▷乱読 35 **閲読[えつどく]** 書物などをその内容を調べながら読むこと。「図書館で古い文献を〜する」 36 **査読[さどく]** 学術雑誌などで編集者側が、論文などの採用の適否などを審査するために読むこと。「投稿された原稿を~する」 37 **熟読[じゅくどく]** 文章の意味を十分に考えて読むこと。「使う前に説明書を〜する」▷~玩味~ 38 **味読[みどく]** 文章の内容をよく味わいながら読むこと。「古典をじっくりと〜する」 39 **下読[したよ]み** 前もって読んで調べておくこと。「講演の原稿を~する」 ## ●ざっと読む 40 **読[よ]み流[なが]す** 要点だけつかんで、ざっと読む。「手紙を~」「届いたメールを〜する」 41 **読[よ]み飛[と]ばす** 不明なところ、興味のないところは読まないまま先へ読み進む。「結末を知りたくて途中を~」「難解な箇所を~」 42 **飛[と]ばし読[よ]み** どんどん省いて読むこと。「待合室で雑誌を〜して順番を待つ」 43 **拾[ひろ]い読[よ]み** 文章をあちこち部分的に読むこと。「要点だけを〜する」 44 **斜[なな]め読[よ]み** 目をさっと走らせるくらい、おおざっぱに読むこと。「この本の面白さは~しただけでもわかる」 45 **速読[そくどく]** 本などを速く読むこと。「部厚い本を〜する」▷~法 46 **転読[てんどく]** 経典の一部分だけを読んで、全部・全体の経典を読んだことにすること。「大般若経の~が行われる」◇省略せずに読むことを「真読」という。 47 **一読[いちどく]** ひととおり読むこと。「〜する価値があるので、ぜひ読んでみて」▷~三嘆(一読して非常に感心すること) 48 **字面[じづら]を追[お]う** 文章の表面的な意味だけを追って読む。「難解な文章で〜ので精一杯だった」 ## ●読み取る 49 **読[よ]み取[と]る** 読んで意味・内容をつかみとる。「筆者の意図を~」 50 **読解[どっかい]** 文章を読んでその意味を理解すること。「長文を〜する」▷~力 51 **読[よ]み解[と]く** 文書などを、いろいろな手がかりを用いたりして、その文章の意味をつかみとる。「古文書を〜のに数年を費やした」「暗号文を~」 52 **解読[かいどく]** 難解な文章や暗号などを読み解くこと。「暗号を〜する」 53 **講読[こうどく]** 特定の書物を意味・内容などを説明しながら、読み進めること。「『古事記』を~する」▷漢文~・原書~ 54 **判読[はんどく]** 判別しながら読むこと。「碑文を〜する」「〜しがたい文字」「〜に苦しむ」 <311> 55 **訳読[やくどく]** 図外国語の書物を翻訳を読みながら、訳して内容を読み取ること。「『ハムレット』を〜する」 56 **行間[ぎょうかん]を読[よ]む** 文章の表面にはあらわれていない書き手の思いや考えなどを読み取る。「彼の作品をより深く理解するためには、〜努力が必要だ」 ## ●読みふける 57 **読[よ]み耽[ふけ]る** 夢中になって読む。「明け方まで推理小説に~」「歴史小説を~」 58 **耽読[たんどく]** 読みふけること。「シェークスピアを~する」 ## ●耽る → 4403耽るa ## ●読みあさる 59 **読[よ]み漁[あさ]る** 手当たりしだいにあれもこれもと読む。「資料を~」「あれこれから~」◇端から~ 60 **乱読[らんどく]** いろいろな書物を手当たりしだいに気の向くままに読むこと。「ミステリーを〜する」→精読 ◇「濫読」とも書く。 61 **多読[たどく]** 書物をたくさん読むこと。「〜の勧め」 62 **渉猟[しょうりょう]** ある目的があって、多くの書物を読むこと。「内外の文献を〜する」◇あちこちをわたり歩いてあさる意から。 ## ●読み切る 63 **読[よ]み切[き]る** 最後のところまで読む。「探偵小説を一晩で〜」 64 **読[よ]み尽[つ]くす** ある読み切る。「彼の書物はすべて読み尽くした」「家にある蔵書はほとんど読み尽くした」 65 **読[よ]み通[とお]す** 最後まで全部読む。「落語全集を〜」「『源氏物語』を全部~」 66 **通読[つうどく]** ひととおり読み通すこと。「大河小説を〜する」 67 **読破[どくは]** 難解な本や大部な書籍などを、努力して読み通すこと。「夏休みにファーブルの『昆虫記』を〜する」 68 **読了[どくりょう]** 図読後まで読んでしまうこと。「小説を一気に~した」「平成9年3月3日~」 # b 動詞の類 ## ●複数の人で読む 00 **読[よ]み合[あ]わせる** ①1人が文書を声に出して読み、1人がそれを聞いて文書の誤りを正す。「原稿とゲラを~」②演劇で俳優が各自のせりふを互いに読んで稽古をする。「全員がそろって台本を~」 01 **回[まわ]し読[よ]み** 1冊の本や書類を何人かの間で順送りに読むこと。「手に入れた情報資料を~する」 02 **回読[かいどく]** 回し読みすること。「職場でカメラ雑誌を〜する」 03 **回覧[かいらん]** 1つのものを順番に回して見たり読んだりすること。「議事録を〜いたします」▷~板◇「廻覧」とも書く。「回読」は読み物を対象にするが、「回覧」は絵・表・リストなども対象にする。 04 **会読[かいどく]** 何人かが集まって同じ本を読み、それについて話し合うこと。「『枕草子』を~する」 05 **輪読[りんどく]** 1冊の本の内容を解釈するために数人で部分分けし、解釈をほどこして互いに意見をかわすこと。「『万葉集』を〜する」 ## ●漢字を読む 06 **訓読[くんよ]み** 漢字に訓を当てて読むこと。「この熟語の〜は『はるくさ』」⇌音読 07 **訓読[くんどく]** 「訓読み」の漢語的表現。「春草の~は『はるくさ』」⇌音読 08 **音読[おんよ]み** 漢字を字音で読むこと。「行という字の〜は『コウ』『ギョウ』『アン』である」→訓読み 09 **音読[おんどく]** 「音読み」の漢語的表現。「春草の~は『しゅんそう』」▷訓読 ## ●漢文を読む 10 **読[よ]み下[くだ]す** 漢文を、補助的な語を補いながら日本語の語順に変え、音読すること。「漢文を~」◇「訓み下す」とも書く。 11 **訓読[くんどく]** 読み下すこと。▷漢文~◇難解な文章をわかりやすく説明する意で用いられることもある。 12 **棒読[ぼうよ]み** 漢文を返り点を無視してそのまま音読みすること。「漢文を〜する」 13 **直読[ちょくどく]** 図漢文などを音読みすること。「漢詩の~」▷~直解 ## ●読み誤る → 1513誤るa●読み誤る ## ●その他 14 **素読[すよ]み** 校正刷りを原稿と引き合わせないで、読むだけで校正すること。「~して校了にする」 15 **盗[ぬす]み読[よ]み** 他人あての手紙、あるいは他人の所有物を、持ち主に無断でこっそり読むこと。「となりの人の雑誌を~する」 16 **購読[こうどく]** 書籍・新聞・雑誌などを(継続的に)買って読むこと。「毎月、婦人雑誌を~している」▷~者・~料◇定期刊行物についていうことが多い。 # d 形容動詞の類 00 **読[よ]み切[き]りの** 1回だけで完結する様子。「かの作家の〜の短編小説を集めて本にする」▷~小説 01 **必読[ひつどく]の** ある目的のためには必ず読まなければならない様子。「この本は受験生には〜の参考書だ」▷~書 02 **読書三昧[どくしょざんまい]の** 読書に明け暮れる様子。「〜の日々」「好きなだけ本が読める~の暮らし」 # h 名詞の類:コト・サマ ## ●読むこと 00 **読[よ]み** 読むこと。「英文の~と解釈」 01 **読[よ]み方[かた]** 文字・文章を正しく読む方法。「この漢字の〜がわからない」「漢文の~」◇もと、書き方・つづり方とともに国語教科の一つ。 02 **読[よ]み合[あ]わせ** 読み合わせること。原稿と見比べをしているうちに、間違いをい <312> くつか見つけた」「〜をしながら脚本を手直しする」 03 **本読[ほんよ]み** 演劇で、読み合わせること。「明日から~に入る」 04 **読[よ]み書[か]き** 文字を読んだり書いたりすること。「近ごろの子供は〜を覚えるのが早い」「〜が十分でない」▷~そろばん 05 **読[よ]み下[くだ]し** ①はじめから終わりまで読むこと。②漢文を日本文の語順に直して読むこと。▷~文◇「訓み下し」とも書く。 06 **返[かえ]り読[よ]み** 漢文を訓読するときに、日本語の語順に従い下から上へ戻って読むこと。「返り点に則して~をする」 07 **読図[どくず]** 地図・図面を読み、その内容を理解すること。▷~力 ## ●読み誤り → 1513誤るh●読み誤り ## ●漢字の読み方 08 **読[よ]み** 漢字の読み方。「難しい漢字の〜を振り仮名で示す」◇音と訓があり、訓をさす場合には「訓み」とも書く。 09 **音[おん]** 漢字の読みの一つ。中国での過去の各地の読み方に基づく。「〜で読む」▷~読み→訓 10 **訓[くん]** 漢字の読みの一つ。その漢字の意味に当たる日本語の読み。▷~読み→音 11 **音訓[おんくん]** 漢字の音と訓。▷~索引(漢字をその音訓の五十音順に並べた索引) 12 **重箱読[じゅうばこよ]み** 漢字2字の語を前を音、後を訓で読む読み方。「台所(ダイどころ)」「地主(ジぬし)」など。→湯桶読み 13 **湯桶読[ゆとうよ]み** 漢字2字の語を前を訓、後を音で読む読み方。「頭金(あたまキン)」「親分(おやブン)」「荷物(にモツ)」など。→重箱読み 14 **字音[じおん]** 漢字の音。▷~仮名遣い・~字訓◇「漢字音」ともいう。 15 **漢音[かんおん]** 字音の一つ。奈良時代から平安時代初期の間に伝わったもの。「力」を「リョク」、「鈴」を「レイ」、「行」を「コウ」と読む類。◇現在の一般の漢語は多くこれを用いる。 16 **呉音[ごおん]** 字音の一つ。漢音より古く伝わったもの。「行」を「ギョウ」、「男」を「ナン」と読む類。◇仏教語は多くこれを用いる。 17 **唐音[とうおん]** 字音の一つ。平安時代中期から江戸時代の間に伝わったもの。「鈴」を「リン」、「瓶」を「ビン」、「行」を「アン」と読む類。 18 **唐宋音[とうそうおん]** 唐音。◇宋に留学した僧が多く伝えたことからの言い方で、「唐宋音」ともいう。 19 **慣用音[かんようおん]** 字音としては正しくはないが、日本で使い慣らされ、許容される漢字の読み。「耗(コウ)」を「モウ」、「輸(シュ)」を「ユ」と読む類。 20 **字訓[じくん]** 漢字の訓。→字音 21 **熟字訓[じゅくじくん]** 漢字2字以上でできた語の、一字一字とは関係ない、全体の語としての訓。「海老」を「えび」、「昨日」を「きのう」、「私語」を「ささやき」と読む類。 ## ●その他 22 **積[つ]ん読[どく]** 本を買っても積んでおくだけで少しも読まないこと。「買ったはいいが、どうせ〜だろう」◇「どく」は「読」と「でおく」を掛けたもの。 23 **字[じ]** 文字の読み書きができること。▷~引け # k 名詞の類:モノ ## ▶読み仮名 00 **読[よ]み仮名[がな]** 漢字などの読み方を明らかにするためにつける仮名。「名前には必ず〜をつけてください」 01 **振[ふ]り仮名[がな]** 漢字で書かれた語のわきにつける仮名。「読みにくい漢字に〜をふる」 02 **ルビ** 印刷で、振り仮名(用の活字)。「難しい漢字には〜をふる」□和文の5号活字(約10.5ポイント)のふりがなとして用いた7号活字(約5.25ポイント)が、欧文活字のルビー(約5.5ポイントの大きさの活字の、イギリスでの古称)とほぼ同じ大きさであったことから。▶ruby ## ●読むもの 03 **読[よ]み物[もの]** 読むためのもの。「車中での~を何冊か持って出かける」「子供向けの~」◇手軽に読める本を指すことが多い。 04 **本[ほん]** 書いたものなどを印刷し、とじて表紙をつけたもの。「若い人にすすめたい~」「ひまさえあれば〜ばかり読んでいる」「今までに書いた論文を一冊の~にする」▷~の虫・~箱・~棚・~屋◇広義では写本を含み、狭義では雑誌・パンフレットの類は含まない。 05 **書[しょ]** 脚本。「〜をひもとく」「~読む月日、重ねつつ〈蛍の光〉」◇「書」とも書く。 06 **書[ふみ]** 本。「~を読んで時を過ごす」▷座右の~・万巻の~ 07 **書物[しょもつ]** 興味深いことや役に立つ内容をもった本。「〜に親しむ」◇読む価値があるものについていうことが多い。また、外形よりも内容に注意を向けた語である。 08 **書籍[しょせき]** 書物。「〜を保管する倉庫」▷~目録・~小包◇書物に比べ、物理的な実体としての本というニュアンスがある。 09 **図書[としょ]** 読んだり調べたりするのに用いられるものとしての本。「婦人向きの〜が棚を飾る」▷新刊~・~館・~室・~券・~目録 10 **冊子[さっし]** (巻物の本)に対する綴じ本(綴じた本)の意。 11 **典籍[てんせき]** 図書籍。「和漢の〜を所蔵する書斎」 12 **ブック** 「本」の洋語的表現。▷ガイド~・~センター・~フェア◇複合語の構成要素として用いられる。▶book ## ●刊行物 → 2205刷るm ## ●著書 → 2204著すn●著作物 ## ●新本・古本 13 **新本[しんぽん]** まだ新しい本。「発売と同時に~を購入する」→古本 14 **古本[ふるほん]** 読んだあと売りに出された本。~市・~屋→新本 15 **古書[こしょ]** (価値のある)古本。「〜の展示即売会」▷~店・~目録 16 **美本[びほん]** よごれていない古本。「〜だから値が張る」 <313> ## ●新刊 → 2205刷るm ## ●価値からみた本 17 **稀書[きしょ]** 世間に流布していない、手に入れにくい本。「古書展で〜を見つけた」◇「希書」とも書く。 18 **稀本[まれぼん]** 図めったに見ることができない、数少ない本。 19 **稀覯書[きこうしょ]** めったに見られない珍しい書物。 20 **奇書[きしょ]** そのものや内容の珍しい本。「『金瓶梅』は中国の四大~の一つといわれる」 21 **珍本[ちんぽん]** めったに手に入らない、めずらしい書物。「古本屋街で〜を探す」 22 **良書[りょうしょ]** ためになる、内容のよい書物。「〜の出版で知られる書店」→悪書 23 **善本[ぜんぽん]** ①校訂・校注などの行き届いた、内容のよい本。「類書中では〜といえる」②書誌学で、保存がよく、本文の系統の正しい本。 24 **美本[びほん]** 装丁・体裁などの整った美しい本。「贈呈用に1部を〜とした」 25 **駄本[だほん]** 価値のない、くだらない本。「持っているのは〜ばかりでして」 26 **凡書[ぼんしょ]** これといって良いところがなく、平凡な本。「今回彼が書いた本が入賞しなかったからといって、〜とはいえない」 27 **ぞっき本[ほん]** 倒産などにより安値で売られる本。「ぞっき屋(見切り品を安く仕入れ、露天商に卸す商売)」に由来するともいわれる。 28 **淫書[いんしょ]** 卑俗で低級な本。「巷には〜が氾濫している」 29 **赤本[あかほん]** 低俗な内容の本。◇江戸時代の絵入り通俗小説である草双紙で赤い表紙のものを赤本といったことから。 30 **悪書[あくしょ]** 内容が俗悪で、読者に害を与えるような本。「〜を追放する」→良書 ## ▶刊行形態別の本 31 **単行本[たんこうぼん]** それだけを単独に出版する本。「新聞連載の小説が〜になる」◇全集・雑誌などに対していう。 32 **文庫本[ぶんこぼん]** 小型(A6判)で、数多く刊行される、安い本。「〜に収録される」◇単に「文庫」ともいう。 33 **円本[えんぽん]** 大正末期から昭和初期にかけて、定価1冊1円で発行された全集。 34 **叢書[そうしょ]** 種々の書物または同じ分野の書物を一つにまとめて刊行するもの。▷古典文学~・法律学~・歴史~◇「双書」とも書く。 35 **総覧[そうらん]** ある分野に関係する事項を、見やすいようにまとめて編集した書物。▷~図鑑◇「綜覧」とも書く。 36 **選書[せんしょ]** 多くの書物の中から目的に応じて選んだ一連の書物。 37 **新書[しんしょ]** 文庫本よりひと回り大きい型で教養的な読み物を集めた叢書。▷~判 38 **別冊[べっさつ]** ①定期刊行物で、定期以外に発行するもの。②雑誌や全集などについている付録の本。「百科事典の~の索引をひく」▷~付録 39 **別巻[べっかん]** 全集を補足したりする特別な内容の巻。「索引が〜になっている」 40 **増刊[ぞうかん]** 定期以外に臨時に発行するもの。▷~号 41 **分冊[ぶんさつ]** 1つの書物を何冊かに分けて刊行したもの。 42 **ペーパーバック** 紙の表紙で簡単に装丁した本。▶paperback ## ▶刊本・版本 → 2205刷るm ## ●写本 → 2206うつすk●写し取ったもの ## ●綴じ本・折り本など → 6400まとめるm●とじ本 ## ●大冊 43 **大冊[たいさつ]** 大きな厚い書物。「〜の辞書」 44 **大巻[たいかん]** ページ数や冊数が多い、大部の書物。「〜の時代小説」 ## ●小冊子 45 **小冊子[しょうさっし]** 小型の、とじただけの薄い本。「最近の報告を〜にまとめた」 46 **ブックレット** 小型で薄い本。「宣伝広告用の〜」▶booklet 47 **パンフレット** 仮とじの薄い印刷物。「旅行案内書をかねた〜」▶pamphlet 48 **パンフ** 「パンフレット」の略。 ## ●大著・小著 → 2204著すn●著作物 ## ●全集・選集 → 6404集めるk●集めたもの ## ●同類の本 49 **校本[こうほん]** 現在まで伝わった、いくつもの本を校合してその異同を示した本。▷~万葉集→定本 50 **異本[いほん]** その文章・作品の校訂を行う際に拠り所とする底本以外の、本文・字句に違いのある本。「『平家物語』には〜が多い」→定本 51 **異版[いはん]** 図版が異なる、同じ内容の書物。◇「異板」とも書く。 ## ●定本・原本・出典など → 9100基づくk●元になるもの●原物 ## ●教科書 → 2102教えるu●教科書類 # m 名詞の類:モノ ## ●日本・外国の本 00 **和書[わしょ]** ①日本語で書かれた書物。②和とじの本。 01 **和本[わほん]** (和紙を使った)和とじの本。 02 **国書[こくしょ]** 日本でつくられた書物や典籍。『古事記』『日本書紀』『古今集』の類。 03 **漢籍[かんせき]** 中国人によって漢文で書かれた書物。▷~読み 04 **漢書[かんじょ]** 漢籍。 05 **唐本[からほん]** 中国から渡来した本。 06 **洋書[ようしょ]** 日本語・中国語・韓国語などではない、西洋の言語で書かれた書物。「〜の注文をする」 07 **洋本[ようほん]** ①洋書。②洋とじの本。 ## ●訳書 → 9306言い換えるk●訳書 ## ●その他の本 08 **絵本[えほん]** 絵を主体にした子供向けの本。「〜で読む「グリム童話集』」 <314> 09 **児童書[じどうしょ]** 児童向けの書物。 10 **漫画本[まんがぼん]** 物語などを絵とふきだし(せりふ)で書いた本。「〜を全巻読破する」 11 **コミックス** 「漫画本」の洋語的表現。「コミック」ともいう。 12 **秘本[ひほん]** 大切に秘蔵して他人に見せない本。多く、春本をいう。 13 **発禁本[はっきんぼん]** 発売禁止になった本。「〜となり、書店から姿を消した」 14 **愛読書[あいどくしょ]** 内容に感動し、好きで何度も読む本。 15 **愛書[あいしょ]** 愛読書など、好きで大切にしている本。 16 **バイブル** ある分野で最も重要で必読の本。「これは受験生には欠かせない、〜ともいえる一冊だ」◇キリスト教の聖書の意が転じたもの。▶bible 17 **抄本[しょうほん]** もととなる本の一部を抜き書きした物。「源氏物語の〜」◇写本による複製本。 ## ●春本 → 3010いやしいk●性的にいやしいもの ## ●貸本 → 4213貸すk●貸す物 ## ●本などのつくり 18 **表紙[ひょうし]** 書物の外側につける紙や布・革の覆い。 19 **裏表紙[うらびょうし]** 本の後ろ側の表紙。 20 **見返[みかえ]し** 本の表裏の表紙を返したとき見える、本文の前の紙の部分。 21 **扉[とびら]** 本の表裏の表紙を返したとき見える、本文の前の紙の部分。書名・著者名が印刷されている。▷口絵◇雑誌の場合は本文の前のページを指す。 22 **ページ** 本や雑誌などの片面(を数える語)。「〜をめくる」「〜数の多い本」「30〜31ページを開いてください」◇「頁」とあてる。▶page 23 **面[めん]** 新聞のページ。経済~・国際~・スポーツ~ ◇多く複合語の構成要素として用いられる。 24 **見開[みひら]き** 本・雑誌などを開いたときの左右2ページ。▷~広告 25 **背[せ]** 書物のとじてあるほうの外側の部分。▷~文字 26 **小口[こぐち]** 本の背以外の三方の断面の部分。特に、とじてない側の部分をいう。 27 **喉[のど]** 書物のとじてあるほうの内側の部分。 28 **遊[あそ]び紙[がみ]** 本の体裁のために、見返しと本文の間に入れる紙。◇略して「あそび」ともいう。 ## ●新聞の類 29 **新聞[しんぶん]** 社会の出来事などをいち早く報道し、解説する定期刊行物。多くは日刊であるが、週刊・旬刊・月刊のものもある。~紙・~社・~記者・~小説・英字〜・スポーツ~ 30 **民報[みんぽう]** 民間で発行する新聞。国営の新聞などと対比していう。一般に使われることはあまりなく、「○○民報」のように新聞の名称や社名などに使われることが多い。 31 **日刊紙[にっかんし]** 新聞で、毎日刊行するもの。 32 **外紙[がいし]** 外国で、外国語で書かれた新聞。 33 **機関紙[きかんし]** 政党などの団体が、広報活動・情報伝達などを目的として発行する新聞。 34 **業界紙[ぎょうかいし]** その業界に関する事柄を報道する新聞。 35 **朝刊[ちょうかん]** 日刊新聞で、朝発行するもの。→夕刊 36 **夕刊[ゆうかん]** 日刊新聞で、夕刻に発行するもの。→朝刊 37 **号外[ごうがい]** 大事件などが起きたときに、臨時に発行する印刷物。「大地震を知らせる〜が出た」 38 **本紙[ほんし]** 「号外」に対して、普通に発行している本体となる新聞。 39 **壁新聞[かべしんぶん]** お知らせやニュースなどを新聞の体裁にして、職場・学校・公共施設の壁や掲示板などに張って見せるもの。 ## ●定期刊行物 40 **雑誌[ざっし]** その時その時の話題などをいろいろと載せ、号を追って定期的に刊行する印刷物。週刊誌・月刊誌・季刊誌などがある。▷同人~・学術~・娯楽~・写真~・~記者 41 **週刊誌[しゅうかんし]** 週ごとに発行する雑誌。「待合室で~をめくりながら順番を待つ」 42 **月刊誌[げっかんし]** 月1回定期的に刊行する雑誌。「〜を継続して購読する」 43 **季刊誌[きかんし]** 年4回(春・夏・秋・冬)発行の雑誌。 44 **総合誌[そうごうし]** 政治・経済・社会・文学・芸術など、各方面の評論・随筆・創作などを掲載する雑誌。 45 **文芸誌[ぶんげいし]** 詩歌・小説・戯曲・随筆などを載せる雑誌。 46 **女性誌[じょせいし]** (成人)女性を対象にした雑誌。 47 **情報誌[じょうほうし]** 分野別の実用的な情報を列記した雑誌。 48 **グラビア誌[し]** グラビアの(女性)写真を売物物にしている雑誌。「グラビア(gravure)」は、写真に適した印刷法およびその印刷法によるページの意。 49 **漫画誌[まんがし]** 漫画を主に掲載する雑誌。◇「漫画雑誌」というほうが一般的。◇少年向け・少女向け・成人男性向けなど、さまざまなジャンルがある。 50 **機関誌[きかんし]** 政党などの団体が、広報活動・情報伝達などを目的として発行する雑誌。 51 **会報[かいほう]** 会の運営・活動状況などを、会員に知らせるために発行する雑誌などの印刷物。 52 **社報[しゃほう]** 会で費用を出し、会の関係記事や会員の記事をのせる定期刊行物。 53 **社内報[しゃないほう]** 会社が、社員のために編集・配付する刊行物。 54 **紀要[きよう]** 大学や研究所などの学術団体・組織が発行する定期刊行物。 55 **学報[がくほう]** 大学が発行する定期刊行物。◇紀要のタイトルなどに用いられることもある。 56 **画報[がほう]** 絵や写真を主として編集した雑誌などの刊行物。 57 **時報[じほう]** その業界などで、その時々の報道を載せた新聞・雑誌。▷株式~・経済~ <315> 58 **日報[にっぽう]** 毎日報道する刊行物。◇日刊紙の名称に使われることが多い。 59 **週報[しゅうほう]** 毎週定期的に発行される新聞・雑誌などの刊行物。 60 **旬報[じゅんぽう]** 10日ごとに発行される新聞・雑誌などの刊行物。 61 **月報[げっぽう]** 月々の報告や報道を載せた印刷物。 62 **年報[ねんぽう]** 1年ごとに出す定期的な印刷物。「学会の〜」 63 **年鑑[ねんかん]** 出来事や統計などを、年ごとにまとめた本。 64 **マガジン** 「雑誌」の洋語的表現。「〜のラック」◇雑誌の名称や複合語の構成要素として用いられる。▶magazine 65 **ジャーナル** 新聞・雑誌などの定期刊行物。◇新聞・雑誌などの名称に用いられる。▶journal 66 **ムック** 編集内容や体裁が、雑誌と書籍との中間であるような出版物。▶mook 67 **グラフ** 写真・絵を主にした雑誌。◇雑誌の名称に用いられる。▶graph ## ●号 → 2205刷るm●号 # S 名詞の類:ヒト 00 **読[よ]み手[て]** 文章を読む人。「〜によくわかるように説明する」 01 **本読[ほんよ]み** 読書の好きな人。 02 **読者[どくしゃ]** 新聞・雑誌・書物などを読む側の人。「〜から投書が届く」▷~欄・~層・~アンケート 03 **読書家[どくしょか]** 読書が好きで、たくさん読む(として知られている)人。「彼はすごい〜だ」 04 **読書人[どくしょじん]** 読書を好み、よく書物を読む人。 05 **読書子[どくしょし]** 「読書人」のより古めかしい言い方。「書を好む〜」 06 **愛読者[あいどくしゃ]** ある特定の書物を好んで読む人。「推理小説の~」「漱石の~」▷~カード 07 **愛書家[あいしょか]** 本が好きな人。「彼はまれにみる〜だ」 08 **本[ほん]の虫[むし]** 読書に熱中する人。「彼は~で、暇さえあれば書斎にこもっている」 # U 名詞の類:トコロ ## ●紙面 00 **1面[いちめん]** (その日の)最も重要な記事が載る、新聞の第1ページ。「〜トップの記事」 01 **三面[さんめん]** 主に社会一般の事件が載る、新聞のページ。~記事◇「社会面」ともいう。新聞が4ページであったころ、3ページ目がそうであったことから。 ## ●紙面・誌面 → 9600あるu●何かが行われる場所 ## ●読書するところ 02 **書斎[しょさい]** 住宅内にある、読書や書きものなどをするための部屋。「〜にこもって調べものをする」 03 **書院[しょいん]** (寺院・武家などの)書斎。 # a 動詞の類 ## ●覚える 00 **覚[おぼ]える** 物事を忘れずに頭の中にとどめる。「昨日のことはよく覚えていない」「英単語を~」「顔は覚えているのに名前が思い出せない」◇「憶える」とも書く。 01 **見知[みし]り置[お]く** 以前会ったことを覚えておく。「お名前だけは~」 02 **聞[き]き覚[おぼ]える** 聞いて覚える。「ラジオで聞き覚えたメロディーを口ずさむ」 03 **心[こころ]に記[しる]す** 忘れないように心の中にはっきりととどめる。「師の言葉を~」「思い出を~」◇「心に誌す」とも書く。 04 **心[こころ]に銘[めい]ずる** 心に記す。「親の遺言を〜」◇「銘じる」「銘ずる」ともいう。 05 **心[こころ]に刻[きざ]む** 忘れて消えないように強く心に記す。「父の言葉を~」 06 **胸[むね]に刻[きざ]む** 心にしっかりと刻みつけて、その言葉を胸に刻んで忘れないようにしよう」 07 **肝[きも]に銘[めい]じる** 深く心に刻んで、絶対に忘れないとする。「師の教訓を肝に銘じて忘れない」「友人の忠告を~」 08 **心[こころ]に留[と]める** 忘れないようにする。「先輩の忠告を~」 09 **根[ね]に持[も]つ** 恨みをいつまでも忘れないでもつ。「過去の事件を~」 10 **記憶[きおく]** 体験した事柄などを忘れずに覚えておくこと。「あれは一昨年のことだったと〜している」「この件は〜に新しい」「コンピューターに〜させる」▷~力・~喪失・~装置・~容量・~術→忘却 11 **記念[きねん]** ある事柄を思い出のしるしとなるように残しておくこと。「オリンピック開催を〜して、数種の切手が発行された」「いい〜になる」「〜に、みんなで写真を撮ろう」▷~切手・~碑・~日・~品 12 **牢記[ろうき]** しっかりと記憶すること。「〜する価値のある言葉」「〜して忘れない」 13 **服膺[ふくよう]** 心にとどめて忘れないようにすること。「師の言葉を〜する」▷拳拳~ ## ●暗記する 14 **諳[そら]んじる** 書物などを見ないで言えるようになる。「長いせりふを~」「経文を~」◇「そらんずる」ともいう。 15 **暗記[あんき]** 文字や文章などを見ないで言えるように覚えること。「テストの前に、英単語を~する」「歌詞を~する」▷~物(暗記を特に必要とする学科)◇「諳記」とも書く。 16 **丸暗記[まるあんき]** そっくりそのまま暗記すること。「試験問題集を~する」「歴史年表を~する」 17 **棒暗記[ぼうあんき]** 内容を理解せずに機械的にそのまま暗記すること。「教科書を~して試験に臨んだ」「〜でもいいから覚えておけ」 <316> 18 **暗譜[あんぷ]** 楽譜を覚えること。「〜でピアノを演奏する」「練習曲を〜する」「諳譜」とも書く。 ## ●暗唱する → 1807読むa●声を出して読む # C 形容詞の類 00 **忘[わす]れられない** どうしても忘れることができない様子。「今までのあなたの人生で〜人はだれですか」 01 **忘[わす]れ難[がた]い** 記憶に残って、忘れることができない様子。「〜印象の絵」「〜旅の思い出を書きとめておく」 # d 形容動詞の類 00 **一[ひと]つ覚[おぼ]えの** ほかは覚えないで、何かにつけそれを言ったりする様子。「〜のことを言う」「ばかの〜で、この歌しか知らないのです」 01 **博覧強記[はくらんきょうき]** 広くいろいろな書物を読んでいて、記憶力のすぐれている様子。「〜を自負する」 02 **うろ覚[おぼ]えの** ぼんやりとしか覚えていない様子。「〜の人」「〜のせりふ」 # f 副詞の類 00 **空[そら]で** 書物などを見ないで覚えている様子。「〜演説する」「メモなしでも一言一句〜言える」「百人一首を〜言う」◇「暗で」とも書く。 # h 名詞の類:コト・サマ 00 **覚[おぼ]え** ①理解して覚えること。「〜が早い」②記憶に残っていること。「彼女の左目の下のほくろに〜がある」 01 **物覚[ものおぼ]え** 物事を覚えること。「彼は〜がいい」「〜が悪い」◇「物覚えのよい人」 02 **覚[おぼ]え** ①心に覚えていること。「このあたりに来たことは〜がある」②思い出すためのしるしをつけること。「〜に本に付箋をはる」 03 **見覚[みおぼ]え** 以前に見て記憶が残っていること。「〜がある顔だ」「君に見覚えはない」「たしかに〜がある」 04 **聞[き]き覚[おぼ]え** ①以前に聞いた記憶があること。「〜のある声だが、だれだか思い出せない」②耳で聞いただけで覚えること。「〜のドイツ語だが、ちゃんと通じた」 05 **記憶[きおく]** 記憶する能力。「彼の〜は抜群だ」▷~力 # k 名詞の類:モノ ## ▶覚え書き → 2200記すm●メモの類 ## ▶忘れ形見 → 9609残すm●遺品 ## ●記念品 → 4202贈るk●その他 ## ●記念碑 → 6804建てるk●碑 # a 動詞の類 ## ●忘れる 00 **忘[わす]れる** ①覚えていたことを思い出せなくなる。「人前で上がって歌詞を忘れてしまった」「恩を~」②何かに心を奪われたり、うっかりしてすべきことをしなかったりする。「寝食を忘れて仕事に没頭する」「我を忘れてテレビに見入る」「電車の網棚にかばんを~」「宿題を~」 01 **度忘[どわす]れ** 覚えているはずのものを、ふと忘れる。「さっきまで覚えていたのに、〜して、どうしても友達の名前が出てこない」「最近〜がひどくて困る」 02 **物忘[ものわす]れ** 物事を忘れること。特に、最近の出来事を忘れやすくなること。「年をとると〜がひどくなる」「近ごろよく〜する」 03 **失念[しつねん]** うっかりして忘れること。「お名前をつい〜してしまいました」 04 **見忘[みわす]れる** ①見たことがあるのに、忘れて思い出せない。「どこかで会った人だと思うが見忘れたとは」②見ることを忘れる。「見ようと思っていた映画を見忘れた」 05 **聞[き]き忘[わす]れる** ①聞いたことを忘れる。「大事なことなのに聞き忘れてしまった」②聞くことを忘れる。「電話番号を~」「天気予報を~」 06 **置[お]き忘[わす]れる** 置いたまま忘れて、他の場所に行ってしまう。「傘をどこかに置き忘れてきた」「公園のベンチに上着を置き忘れた」 ## ●我を忘れる → 4403耽る●夢中になる ## ●忘れ去る 07 **忘[わす]れ去[さ]る** きれいさっぱりと忘れる。「いやなことは早く〜がいい」「何もかも~」 08 **忘却[ぼうきゃく]** すっかり忘れること。「あまりにひどい出来事に前後を〜する」「いっさいが〜のかなたに消え去る」▷~曲線(記憶したことが時間のたつにつれ、どのように忘却されていくかを示す曲線)→記憶 09 **忘失[ぼうしつ]** すっかり忘れること。「事故で記憶を〜する」 10 **放念[ほうねん]** 心にかけないですっかり忘れること。「この件はどうぞご〜ください」◇手紙文で使う言葉。 ## ●水に流す → 9800ないa●無しにする # C 形容詞の類 00 **忘[わす]れっぽい** 物事を忘れやすい様子。「最近忘れっぽくなったのは年のせいかもしれない」 # d 形容動詞の類 00 **忘[わす]れ勝[が]ちの** 忘れることが多い様子。「年をとると物事を〜になる」 01 **忘恩[ぼうおん]の** 受けた恩を忘れる様子。「〜の徒」 # h 名詞の類:コト・サマ 00 **置[お]き忘[わす]れ** 置き忘れること。「雨の日は傘の〜が多い」 01 **忘[わす]れ物[もの]** 持って行ったり持って来たりするのを忘れた物。「傘の〜が多い季節」「学校へ行く子供に〜はないかと注意する」 <317> **年忘[としわす]れ** その年の苦労を忘れること。「~のパーティー」 **忘年会[ぼうねんかい]** 年忘れ。▷~会 **健忘[けんぼう]** よくもの忘れすること。「~におちいる」 **健忘症[けんぼうしょう]** ①記憶障害の一つ。「~にかかる」②ひどくもの忘れすること。「近ごろ〜気味で」 ## k 名詞の類:モノ **忘[わす]れ物[もの]** うっかり置き忘れた物。「~が見つかった」 ●遺失物 9805なくすk ## S 名詞の類:ヒト **忘[わす]れん坊[ぼう]** 物事を忘れやすい人。◇「わすれんぼ」ともいう。 # 1810 解く ## a 動詞の類 ●解く **解[と]く** 解き明かされないことについて、論理的に考え、不明な点をなくして、物事の中に隠されている正しい内容を知る。「数学の問題を~」「方程式を~」「疑問を~」「暗号を~」「その歌のもつ意味・内容を~」 **解[と]き明[あ]かす** 不明な事柄の本当の姿や理由を明らかにする。「事件の真相を~」「古墳の謎を〜」◇「説き明かす」は「意味をわかりやすく説明する」という意。 **解明[かいめい]** 不明な事柄や現象の理由を解き明かし、はっきりさせること。「事故の原因を〜する」「疑惑の~につとめる」 **判[はん]じる** 夢で見た事柄の意味を解く。「彼女は夢占いで、不思議な現象で吉凶を判じたものだ」「夢を~」◇「判ずる」ともいう。 **究明[きゅうめい]** 不明な点を徹底的に追究して、明らかにすること。「真相を~する」「事故の原因を~する」 **糾明[きゅうめい]** 罪状や不正を問い正し、その罪状を明らかにすること。「厳しく責任を~する」「事件を〜する」◇「糺明」とも書く。 **闡明[せんめい]** はっきりしていなかった道理などを明らかにすること。「本義を~する」◇「闡」は開いて明らかにする意。 ●解決する 9004終えるa●すべきことをし終える ●解釈する **解釈[かいしゃく]** 物事や文章の意味を解き明かしたり、こうであると考えたりすること。「英文を~する」「彼は何事も自分に都合よく〜する」「~が2つに分かれる」 **取[と]る** 言葉の内容や事情をある意味に解釈する。「言葉の内容をすくって悪意に~」「人の言うことをまじめに~」◇多く「・・・に取る」の形で使う。 **受[う]け取[と]る** こちらの言うことを、そのように解釈する。「言葉どお~」「冗談をまともに~」 # 忘れる1809h~解く1810k **詳解[しょうかい]** 詳しい解釈をすること。「古典文法を~する」「条文の~」→略解◇古典の注釈書の書名に多く用いられる。 **精解[せいかい]** 詳しい解釈をすること。「漢詩の語句の意味を~する」 **略解[りゃっかい]** あらましを解き明かすこと。「『徒然草』を抄~する」→詳解◇「りゃくげ」ともいう。 **通解[つうかい]** 文章全体にわたって解釈すること。漢文・古文などに用いられることが多い。 **字解[じかい]** 文字、特に漢字の成り立ちなどを解釈すること。 **通釈[つうしゃく]** 文章全体を通して解釈すること。「『竹取物語』の~」 **新釈[しんしゃく]** 新しい解釈を加えること。「『源氏物語』の~を試みる」 **評釈[ひょうしゃく]** 文章・詩歌を解釈し批評を加えること。「『古今和歌集』を〜する」 ●解答する → 4102答えるa●答える ## h 名詞の類:コト・サマ ●謎 → 9502怪しいh●怪しいこと ●謎解き **なぞなぞ** 正しくはあるが遠回しな、また意地悪な問いかけをして、相手に当てさせる遊び。「~をして遊ぶ」◇「何ぞ何ぞ」から。 **謎解[なぞと]き** 謎を解いて結論に導くこと。「推理小説は〜の楽しみがある」 **クイズ** 問題を出してそれに答えさせる遊び。「~に答える」▷~番組 **パズル** 問いかけや図形などの形で、解くのが困難であるようにつくられた、知的な遊び・なぞなぞ。「~を解く」▷数式・クロスワード〜・ジグソー〜 ▷puzzle ## k 名詞の類:モノ ●問題 **問[と]い** 解くことを求めて問いかける言葉。「次の〜に答えなさい」「~を発する」→答え **質問[しつもん]** わからないことについて、相手の答え・説明を求める言葉。「客の〜にていねいに答える」「何か〜はありませんか」▷~状 **問題[もんだい]** ①解いたり答えたりすることを求める問い。「数学の~を解く」「クイズの〜に答える」▷試験~・練習~②解決しなければならない事柄。「まずは身近な〜から解決しよう」「やっかいな〜にぶつかる」「~を起こす」▷死活〜・社会~ **設問[せつもん]** ある目的のために作成した問題。「下記の〜に答えよ」 **例題[れいだい]** 内容の理解や説明のために、例として出す問題。「~をあげる」「~を示す」▷~集 **類題[るいだい]** 同じ種類の似通った問題。「模擬テストの~が出された」 **課題[かだい]** 課せられた問題。「夏休みの〜は自由研究」「作文の〜は苦手だ」 **宿題[しゅくだい]** 家庭で行うよう課せられた学習・問題。「~が済んでから外で遊ぶ」 **命題[めいだい]** 解決するように課せられた問題。「〜を解明する」 <318> ## ●解く手がかり 09 **糸口[いとぐち]** 複雑な物事を解決するためのきっかけ。「話の〜が見つからない」◇「緒」とも書く。 10 **手掛[てがか]り** 問題を解決するためのきっかけとなるもの。「事件の〜がつかめない」◇「手懸かり」とも書く。 11 **取[と]っ掛[か]かり** 何かをし始めるてがかりとなる物事。「解決への〜になるものがほしい」「〜がないとやりにくい」◇「とりかかり」の転。 12 **足掛[あしがか]り** 何かを行うときのきっかけとなる物事。「海外赴任を〜に出世する」「問題解決への~」 13 **鍵[かぎ]** 問題の解決に役立つ、重要な手がかり。「事件解決の〜を握る」 14 **キー** 「鍵」の洋語的表現。「目撃者の証言が事件解決の〜となった」▶key 15 **キーポイント** 問題の解決において、手がかりとなる重要な点。「〜となる人物」◇和製洋語。キー(key) +ポイント(point) 16 **キーワード** 物事を解決したり意味を解明するうえでかぎとなる言葉。「〜を探る」▶key word 17 **ヒント** 問題を解決するための手がかり。「クイズの~を出す」「苦境打開の〜を得る」▶hint ## ●解いたもの 18 **解[かい]** 問題や謎を解いて得た結果。「方程式の〜を求めよ」 19 **正解[せいかい]** 正しい解。「よくできました。〜です」 20 **俗解[ぞっかい]** 学問的でない通俗的な解釈・説明。▷語源~ # a 動詞の類 ## ●わかる 00 **分[わ]かる** ①それまで不明であった、ある物事について、それまではっきりする。「事件の真相が〜」「採点の結果が〜」②物事の意味・内容・価値などを正しく知り、それを受け入れたり利用したりすることができる。「本物の味が〜」「しゃれのわからない女」「話せば〜はずだ」「英語が〜」◆「解る」「判る」とも書く。 01 **分[わ]かり切[き]る** 明らかになる。「わかりきったことを口うるさく言う」◇「わかりきって」「わかりきった」の形で使われることが多い。 02 **解[げ]せる** 相手の言動の意味や意図がわかる。「彼女の行動はとんと解せない」「解せない表情」◇一般に否定の形で用いる。 03 **読[よ]める** 不明だった相手の意図などがわかる。「相手の考えがどうしても読めない」 04 **取[と]れる** ①言語表現の意味がわかる。「どうしても、最後の言葉の意味が取れない」②そのように解釈される。「その言い方は皮肉とも~」「良いとも悪いとも~表現」 05 **判明[はんめい]** ことがはっきりわかること。「調査の結果、火事の原因は漏電であることが〜した」 06 **見当[けんとう]が付[つ]く** だいたいこうであろうという予想がつく。「どこでなくしたか、だいたい〜」「費用がどれくらいかかるか、まったく見当がつかない」 07 **察[さっ]しが付[つ]く** 結果などの見当がつく。「彼の顔色を見ればおおかた~」 08 **目星[めぼし]が付[つ]く** おおよその見当がつく。「犯人の目星がついた」「ようやく仕事に目星がついた」 09 **見[み]え透[す]く** 隠された本心や嘘が見えるようにはっきりわかる。「見え透いたお世辞を言うな」 ## ●予想がつく 10 **予想[よそう]が付[つ]く** であるが、どのようになるか、どのようになるか、予想できる。「あの人の言うことは、だいたい予想がつきますね」「10年先はまったく予想がつかない」 11 **見通[みとお]しが立[た]つ** (物事の)成り行きや結果について、予測できる状態になる。「その画期的なアイディアに、実用化の見通しが立った」「会社再建の見通しは立っている」「将来の見通しが立たない」 12 **見通[みとお]しが付[つ]く** の見通しが立つ。「先行きは暗いが、ようやく解決への見通しがついた」 13 **目鼻[めはな]が付[つ]く]** 物事のだいたいの様子がわかって見通しがつく。「やっと仕事の~」 ## ●解ける 14 **解[と]ける** 筋道がわかり、答えが得られる。「問題が〜」「手がかりが〜」「本人と話をして疑いが解けた」 15 **求[もと]まる** ある値が得られる。「求まった値をその式にあてはめる」「このように考えれば答えが〜はずだ」◇数学などで使われる語。 16 **氷解[ひょうかい]** 疑いや恨みなどが、解けてすっかりなくなること。「多年の疑問が〜する」 17 **解決[かいけつ]** 事件や問題が解き明かされ、決着がつくこと。「難問が〜する」「殺人事件が〜した」 18 **埒[らち]が明[あ]く** 「この調子では当分埒が明きそうもない」◇否定の表現とともに用いられる。「埒」は馬場のまわりにある柵きの意。 ## ●理解する 19 **理解[りかい]** 頭を働かせて、物事の筋道やわけをはっきりと飲み込むこと。「物事の筋道を〜する」「彼の振る舞いはなぜか〜に苦しむ」 20 **解[かい]する** 理解する。「人情の機微を~」「風流を〜人」「文意を〜」 21 **認識[にんしき]** 物事についてその本質をはっきりと知って、判断すること。「自分の立場をよく〜して行動しなさい」「この点について深く〜されたい」「今までの〜を改めなければならない」 22 **再認識[さいにんしき]** 改めて認識すること。「問題の重要性を〜する」 23 **捕[とら]える** 抽象的な事柄やわかりにくいことなどを、その人なりに理解・認識する。「この言葉の意味をどう〜かによって解釈 <319> が違ってくる」「要点を~」◇「捉える」とも書く。 24 **掴[つか]む** 重要な部分をしっかりと理解する。「要点を~」「問題の核心を~」「真意をつかみかねる」◇「攫む」とも書く。 25 **聞[き]き取[と]る** 言葉や音声、音楽などを、注意してその意味・内容などを、正確に理解する。「相手の話を~」「声が小さくて十分聞き取れない」 26 **把握[はあく]** 内容・事情などを十分に理解すること。「貿易摩擦の問題点を〜する」「文脈を〜する」 27 **把捉[はそく]** 意味・内容をしっかりとらえ、理解すること。「講演の趣旨を〜する」「文意が〜できない」 28 **了解[りょうかい]** 事情や意図などを十分に理解すること。「このあいだの話は~しました」「両親の~を求める」「暗黙の~」「『現場に直行してください』『〜しました』」▷万事~◇「諒解」「領解」「領会」とも書く。 29 **了知[りょうち]** 物事の内容を十分に理解すること。「相手国の申し入れを〜した」 30 **了承[りょうしょう]** 了解して認めること。「本人の〜を得る」「あらかじめ〜してもらう」◇「諒承」「領承」とも書く。 31 **承知[しょうち]** 理解していることを表す文章語的表現。「これはすでに両社間での合意がなされているものと〜しております」 32 **玩味[がんみ]** 意味をよく考えて理解しようとすること。「この文章は十分に〜しなければならない」 33 **消化[しょうか]** 取り入れた知識をよく理解して自分のものにすること。「外国の文化を〜する」 34 **反芻[はんすう]** よく消化するために繰り返し咀嚼すること。「時間をかけて〜すれば身につくはずだ」 35 **咀嚼[そしゃく]** わざと曲げて理解すること。「相手の善意を〜する」 ## ●誤解する → 1513誤るa●誤る ## ●要点をつかむ 36 **押[おさ]える** 物事の重要な点をはっきり認識し、理解する。「ポイントを押さえた発言」「要点を~」「急所を~」 37 **的[まと]を射[い]る** 発言や考えが、しっかりと要点をとらえている。「彼の批判は〜いる」 38 **急所[きゅうしょ]を突[つ]く** 物事の最も大事なところを指摘する。「彼の質問はずばりと急所を突いた発言」 39 **正鵠[せいこく]を射[い]る** 物事の要点を正確にとらえている。「その問題に関しての彼の論評は〜ものだった」◇「正鵠を得る」ともいう。「正鵠」は「せいこう」ともいう。「正鵠」は的の中心の黒い点。 40 **図星[ずぼし]を指[さ]す** 急所を指摘する。「図星を指されて赤面する」 ## ●納得する 41 **納得[なっとく]** 他人の考えや行動を認め、理解すること。「詳しい説明を聞いていちおう~しました」「だれもが〜する意見」「この話は〜できない」 42 **合点[がてん]** 事情がわかってなるほどと納得する。「なるほど、〜がいった」◇「合点」「がってん」ともいう。 43 **得心[とくしん]** 相手の言い分を十分に理解し納得すること。「~する」 44 **飲[の]み込[こ]む** よく理解・納得(して自分のものにする)こと。「速読のこつを~」◇「呑み込む」とも書く。 ## ●納得できる 45 **頷[うなず]ける** なるほどと思える。「彼の言い分にはどこかうなずけない点がある」「彼のとった処置はなるほどと~」◇「肯ける」「首肯ける」とも書く。 46 **納得[なっとく]が行[い]く** 納得することができる。「〜まで話し合う」 47 **合点[がてん]が行[い]く** 納得して、疑問に思う点がなくなる。「〜ように説明してほしい」 48 **得心[とくしん]が行[い]く** 心から納得できる。「〜まで話し合いを続ける」 49 **腑[ふ]に落[お]ちる** よくわかって納得したという気持ちになる。「その話にはどうも腑に落ちない点がある」◇一般に否定の形で用いる。 50 **釈然[しゃくぜん]とする** 疑いや不満などがとけて、納得する気持ちになる。「どうも言い含められた感じがして釈然としない」◇一般に否定の形で用いる。 ## ●さとる 51 **悟[さと]る** 物事の深い意味や本質などをはっきりと理解する。「言外の意を〜」「事件の重大さを〜」「この世の無常を~」◇「覚る」とも書く。 52 **観[かん]じる** 物事の真理や道理を悟り、その奥にある真理などを悟る。「人の世のはかなさを〜」◇「観ずる」ともいう。 53 **悟[さと]りを開[ひら]く** 物事の深い意味や真理を理解する。「長い間修行をしてやっと悟りを開いた」 54 **解脱[げだつ]** 仏教で、悩みや迷いから抜け出ること。「煩悩から〜して悟りをひらく」 55 **大悟[たいご]** 仏教で、完全な悟りを開くこと。「修行を積んで~する」▷~徹底◇「だいご」ともいう。 56 **頓悟[とんご]** 仏教で、修行などの段階を経ないで、すぐに悟りを開くこと。 57 **開眼[かいげん]** 物事の奥義を悟り、真髄を会得すること。「あの俳優は演技に〜したようだ」◇「かいがん」ともいう。 58 **覚[さ]める** 心の迷いがなくなり、落ち着いた気持ちになる。「今は〜て、穏やかに暮らしています」 59 **目覚[めざ]める** 現実の問題などをはっきりと意識するようになる。「ようやく身の回りの現実に目覚めた」 60 **目[め]が覚[さ]める** 迷っていた状態から本来の自分に戻る。「彼の言葉に〜思いがしたよ」 61 **目[め]を覚[さ]ます** 「目が覚める」のやや積極的・意図的な言い方。「いいかげんに目を覚ませ」 62 **覚醒[かくせい]** 迷いの状態から抜け出して本質を自覚すること。「大病をして人生の無常から〜し、立ち直ることができた」 63 **目[め]から鱗[うろこ]が落[お]ちる** あることがきっかけで、それまでよくわからなかったことが急にはっきりとわかるようになる。「師の言葉に〜思いがした」 <320> ## ●痛感する → 0500感じる●事柄を感じる ## ●その他 64 **鵜呑[うの]みにする** 鵜が魚をそのままのみこむことから、物事をよく理解しないで受け入れること。「人の話を〜な」「説明を〜のは危険だ」 ## ●早呑み込みする → 3103そそっかしいa # C 形容詞の類 ## ●わかりやすい 00 **分[わ]かり易[やす]い** 簡単で、すぐに理解できる様子。「あの先生の説明はとても〜」「初心者にも〜マニュアルをつくる」→分かり難い 01 **平[ひら]たい** 簡単に言えば。「〜に言うとこういうことです」「〜言葉で話してほしい」 ## ●言うまでもない 02 **言[い]う迄[まで]も無[な]い** 明らかで説明する必要がない様子。「アメリカ合衆国が強大な国家であることは~」 03 **論[ろん]を俟[ま]たない** その是非を論じるまでもなく、明らかな様子。「自然破壊が重大な問題であることは~」 04 **動[うご]かし難[がた]い** 動かすことができないほど明らかな様子。「責任が君にあるということは~事実だ」 05 **紛[まぎ]れも無[な]い** まぎらわしようもないほど明らかな様子。「~事実」「この筆跡はまぎれもなく彼のものだ」 06 **否[いな]めない** 否定することができない様子。「彼が不貞をはたらいたことは〜事実だ」 07 **争[あらそ]えない** 証拠や結果などがはっきりしていて、そうであることは否定できない様子。「彼はスポーツ選手の子供だけあって運動神経は抜群だ。血は〜ものだね」「血筋は~」「〜事実」◇「争われない」ともいう。 ## ●よくわからない様子 08 **得体[えたい]の知[し]れない** 正体がよくわからないこと、怪しいと思われる様子。「~男たちが大勢集まっているが、何がはじまるのだろう」「~生き物」 09 **捕[とら]え所[どころ]の無[な]い** 判断の決め手となる手がかりがつかめない様子。「~性格」「~話」◇「捕らえ所」は「捉え所」とも書く。 10 **摘[つ]まみ所[どころ]の無[な]い** 「捕え所の無い」の口語的な言い方。「〜人で、何を考えているのかさっぱりわからない」 11 **要領[ようりょう]を得[え]ない** 何を言いたいのかよくわからない様子。「~返事で返事のしようがない」 # d 形容動詞の類 ## ●わかっている様子 00 **分別盛[ふんべつざか]りの** 人生経験が豊富で世の中の道理がよくわかる年ごろである様子。「四十、五十は~」「〜のいい大人が暴走族みたいにバイクをぶっとばすとは」 01 **心有[こころあ]る** 世の中の道理をわきまえている様子。「~人からの忠告をありがたく感じる」「この騒ぎを〜人が見たら何と言うだろう」→心無い ## ●わかりやすい様子 02 **明[あき]らかな** だれにでもよくわかり、そうであると思われる様子。「〜に君の言い分はまちがっている」 03 **見[み]え見[み]え** 意図などが、隠していてもはっきりわかる様子。「あっつのたくらみは~だ」 04 **紛[まぎ]ら方[かた]無[な]き** まちがいなく明らかである様子。「どんなにやつれていても、あれは~わが子」 05 **自明[じめい]な** 説明や証明などをするまでもなく、明らかである様子。「相手を裏切れば信頼を失うのは〜の理だ」 06 **明白[めいはく]な** だれの目にも明らかで、疑いの余地がない様子。「彼が犯人であることは〜な事実だ」 07 **明明白白[めいめいはくはく]たる** 「明白」を強めた言い方。「〜たる事実」◇「明々白々な」の形でも用いられる。 08 **判然[はんぜん]たる** 図はっきりとよくわかる様子。「意図は〜としている」 09 **瞭然[りょうぜん]たる** 図だれにでもはっきりとわかる様子。「放漫な財政の結果は〜としている」 10 **一目瞭然[いちもくりょうぜん]の** ひと目見ただけではっきりとわかる様子。「会社の経営が悪化していることは、売り上げのグラフを見れば〜だった」 11 **明瞭[めいりょう]な** はっきりしており、わかりやすい様子。「彼女のな話す英語は、〜な発音で聞き取りやすい」「質問には〜にお答えいただきたい」「彼は電車の中で倒れたが、意識は〜だったそうだ」▷簡単~ 12 **平明[へいめい]な** 文章や説明などの表現や内容などがわかりやすい様子。「あの論文は〜な文章で読みやすかった」 13 **平易[へいい]な** やさしくてよくわかる様子。「〜な文章を書くのは難しい」「〜に解説する」 14 **明快[めいかい]な** 筋道が通っていてわかりやすい様子。「〜な論理で貫かれた論文」▷単純~ 15 **明解[めいかい]な** はっきりとよくわかるように解釈する様子。「〜な説明書」 16 **明朗[めいろう]な** 不明な点やごまかしなどがなく、公正でわかりやすい様子。「新市長には、何よりもまず〜な市政を期待している」▷~会計 17 **明晰[めいせき]な** 文章や考え方などの筋道がはっきりしている様子。「彼が書く文章はいつも〜な文章を書くので、感心している」▷頭脳~・言語~◇「明皙」とも書く。 18 **クリアな** 「明晰」の洋語的表現。「〜な頭脳」◇「クリアー」「クリヤ」「クリヤー」ともいう。▶clear 19 **簡明[かんめい]な** 簡単ではっきりしていてわかりやすい様子。「~に答える」「〜な説明でよくわかった」 20 **截然[せつぜん]たる** 区別や差がはっきりしている様子。「一つの会社に、忙しい者とひまな者が〜と分かれている状況は好ましくない」◇「さいぜん」ともいう。 21 **画然[かくぜん]たる** はっきりと区別できる様子。「両者の力量の差は〜としている」 <321> 22 **分明[ぶんめい]** はっきりと区別できるほど、はっきり確かな様子。「両者のちがいを〜にする」◇「ふんめい」「ふんみょう」「ぶんみょう」ともいう。 23 **歴[れっき]とした** だれの目から見ても明らかで、確かなものである様子。「彼が犯人だと断定できる~証拠がある」「本書は〜事実にもとづいて書かれたものである」◇「れきとした」の転。 24 **歴然[れきぜん]たる** 疑うことができないほど、はっきりしている様子。「〜たる証拠を突き付けられる」 25 **厳然[げんぜん]たる** おごそかで動かすことのできない様子。「〜たる事実の前では人は寡黙になる」◇「儼然」とも書く。 26 **旗幟鮮明[きしせんめい]な** 立場・態度・主義などをはっきりと表明している様子。「どうもあの政党は~とまではいかない」 ## ●あからさまな → 9702現すd ## ●端的な → 8903はやめるd ## ●言うまでもない様子 27 **言[い]わずもがな** 言うまでもない様子。「〜ことを言う」 28 **分[わ]かり切[き]った** 言うまでもなく、わかりきっている様子。「〜ことを言うな」 29 **言[い]わずと知[し]れた** わざわざ言わなくても、わかりきったことである様子。「この手口からして〜あいつの仕業だ」 30 **当[あ]たり前[まえ]の** そうするのが普通・当然である様子。「〜のことまで口うるさく言われるとかえってやる気がなくなる」「借りたお金は返すのが〜だ」 31 **当然[とうぜん]の** 「当然」を強めた言い方。「自分のまいた種なんだから、君が処理するのは〜の権利だ」「そんなにひどいのなら、文句が出るのも〜だ」 32 **至極当然[しごくとうぜん]の** きわめて当たり前の様子。「君のまいた種なんだから、君が処理するのは〜のことだ」 33 **百[ひゃく]も承知[しょうち]** 十分に承知している様子。「この程度のことは〜だ」 34 **火[ひ]を見[み]るより明[あき]らかな** きわめて明白な様子。「今度の総会が紛糾するのは〜だ」◇「火を見るよりも明らか」ともいう。 35 **推[お]して知[し]るべしの** このことから考えればわかるであろう様子。「だれが犯人かは〜だ」 ## ●よくわからない様子 36 **不明[ふめい]な** 明らかでない様子。「〜な点は係の者におたずねください」「事故の原因はいまだに〜だ」▷行方~ 37 **不詳[ふしょう]の** 詳しくわからない様子。「年齢〜の女」「職業〜の容疑者」 38 **未詳[みしょう]の** 詳しくわからない様子。「この作品の成立時期は~である」▷作者~・語義~ 39 **ダークな** なんとなくよくない印象を与え、得体が知れない様子。「彼の経歴の〜な部分が、今回の選挙の惨敗に影響しているのではないか」◇「ダーク」は、dark。 40 **正体不明[しょうたいふめい]の** 素性・本質などが不明である様子。「この小型機が領空に侵入した」「〜のあやしげな男」 41 **不可解[ふかかい]な** 理由などがどうにも理解できない様子。「〜な行動」「あの〜な微笑は何を意味しているのか」 42 **不得要領[ふとくようりょう]な** 要領を得ない様子。「〜な返事」 43 **雲[くも]を掴[つか]む様[よう]な** 実体・根拠などがなく、漠然としていて、とらえどころのない様子。「〜な話にはのれない」 44 **藪[やぶ]の中[なか]の** 証言などが食い違って、事の真相がわからなくなること。「関係者の話が食い違うので、事件の真相は、すべて~となった」 ## ●不思議な → 9502怪しいd●不思議な様子 ## ●その他 45 **生齧[なまかじ]りの** 一部分を知っているだけで、十分にはわかっていない様子。「そんな〜の英会話では通用しない」 46 **一知半解[いっちはんかい]の** 図一部分だけを知っているだけで、よくは理解していない様子。「〜の解釈」 47 **納得尽[なっとくず]くの** お互いが納得し合うまでよく話し合う様子。「〜で和解が成立した」 # f 副詞の類 ## ●はっきり 00 **はっきり** 他との差違が明らかで、曖昧な点がない様子。「言いたいことがあるなら、〜とわかるように言ってくれ」 01 **見[みる]からに** そうであることがわかる様子。「〜こわそうな人」「〜うまそうな肉」「〜貧しげなすまい」 02 **手[て]に取[と]る様[よう]に** 手中にあるかのようにはっきりとわかる様子。「彼が何を考えているのか~わかる」 ## ▶当然 03 **当然[とうぜん]** そうなるのがあたりまえである様子。「人から〜謝るべきだ」「あんな言い方をすれば、〜けんかになる」 04 **勿論[もちろん]** 言うまでもなく、そうである様子。「誘われたら〜参加します」「彼は語学が得意で、英語は〜のこと、中国語やロシア語まで話せるらしい」 05 **無論[むろん]** 「あなたが忙しいことは~承知のうえでお願いしています」◇ふつう、「もちろん」に比べて、やや弱い語勢で用いられる。 ## ●道理で 06 **道理[どうり]で** なるほど、と理由などがわかって、納得する様子。「との窓が開いていたのか。~寒いわけだ」 07 **成[な]る程[ほど]** 他人の言ったことなどについて、納得する様子。「ここの紅葉はみごとだと聞いていたが、〜たいしたもんだ」「〜駅には近い。しかし、電車の通る音がうるさい」 ## ●なぜか 08 **何故[なぜ]か** 理由や経緯がわからない様子。「電車から富士山が見えると~得をした気になる」 <322> 09 **何[なん]だか** 理由がはっきりわからない様子。「筋肉痛でもなく、肩の辺に~違和感がある」 # h 名詞の類:コト・サマ ## ●わかること 00 **分[わ]かり** 物事を理解すること。「あの人は〜が早い」「〜の悪い人」 01 **物分[ものわ]かり** 相手の立場やものの道理を理解すること。「あれほど〜が悪いとは思わなかった」「〜のいい人」 02 **悟[さと]り** ①物事の道理をはっきりとわかること。「〜のいい子」②仏教で、迷いを離れて究極的な真理を会得すること。「さんざん悩んだが、今は〜の心境だ」「〜を開く」◆「覚り」とも書く。 03 **察[さっ]し** 周囲の状況から裏の事情などを知ること。「おおかたの〜はついている」「お〜のとおり」 04 **飲[の]み込[こ]み** 物事をよく理解・納得すること。「幼くても〜が早い」「〜の悪い人」◇「呑み込み」とも書く。 05 **聞[き]き取[と]り** 耳で聞いて理解すること。「〜に不自由ない聴力」▷~テスト 06 **ヒヤリング** 外国語を耳で聞いて理解すること。「〜のテスト」◇「ヒアリング」ともいう。英語ではリスニング(listening)が正しい。▶hearing ## ●わかる力 07 **知力[ちりょく]** 物事を理解し、判断する力。▷~・体力と体力の増進を心がける」◇「智力」とも書く。 08 **知能[ちのう]** 知力の程度。「〜が高い人」▷~検査・~テスト・~障害・~指数◇「智能」とも書く。 09 **理解力[りかいりょく]** 物事を理解する能力。「理論に裏づけられた深い〜」 10 **学力[がくりょく]** 学問を理解し応用する力。「遊んでばかりいては〜が落ちる」▷~検査 11 **頭[あたま]の回転[かいてん]** その場の必要に応じてとっさに判断したり応答したりする能力。「彼は〜が早いから話がすぐに通じる」 12 **物心[ものごころ]** 人間としての道理がわかるこころ。「〜ついたころから絵筆を握っていた」 ## ●その他 13 **生兵法[なまびょうほう]** なまかじりの知識や技能。「〜は大けがのもと」◇生半可に知っている意から。 # k 名詞の類:モノ 00 **早分[はやわ]かり** 早く理解できるように簡単に書かれた書物やパンフレット。「古典文法~」 01 **早見[はやみ]** 繁雑なものが見てすぐわかるように、簡略化してまとめたもの。 ## ●早見表 → 2203表すm●表 # S 名詞の類:ヒト 00 **分別盛[ふんべつざか]り** 人生経験が豊富で世の中の道理がよくわかる人。「いい年をした〜が、今さら何を迷うことがある」 01 **理解者[りかいしゃ]** 人や物事によく理解を示す人。「妻が私のいちばんの〜です」 # x 名詞の類:トキ ## ●分別盛り → 8806熟れるx # z その他 00 **然[しか]も有[あ]りなん** いかにもそのとおりである、と納得する様子。「予感したとおり、やはり優秀な成績で合格したことに~と思った」 01 **成[な]る程[ほど]** 相手の言うことを肯定したり、納得したりするときに発する言葉。「へえ、そんな事情があったのか」「〜ねえ。私もそう思うよ」 # a 動詞の類 00 **出来[でき]る** そのことをする能力がある。「彼は英語がよく~」「勉強がよく〜子供」◇「君の意見は納得できない」のように「・・・(ことが)できる」などの形で、「そうすることが可能である」意も表す。 01 **行[い]ける** 能力・程度などが、ある水準以上である。「物理も数学も~」「ロシア語もちょっと~」 02 **能[よ]くする** そのことを巧みにすることができる。「書を~」「凡人の〜ところではない」◇「善くする」とも書く。 03 **腕[うで]が立[た]つ** 仕事や剣術などがよくできる。「〜大工」「彼はこの道場で最も~」 04 **務[つと]まる** その役割を果たすことができる。「彼には議長は〜まい」「大役すぎてとても務まりそうもない」 05 **頭[あたま]が切[き]れる** 頭の働きが鋭く、物事を早く処理できる。「やることにそつがなく~人」◇単に「切れる」ともいう。 # C 形容詞の類 00 **侮[あなど]り難[がた]い** その人の評価を低くみたり、軽んじることができない様子。「〜対戦相手」「彼の経験の豊富さは~」 01 **隅[すみ]に置[お]けない** 知識や経験などがあって、油断したりあなどったりできない様子。「あんな若い嫁さんをもらうとは、あいつも~なあ」 ## ●可能でない様子 02 **如何仕様[どうしよう]も無[な]い** 不都合だったりいやだったりする事態をなんとかしたいのだが、対処の方法が見つからないので、不快感や無力感を感じる様子。「そんなことを言ったって~」「病気とわかったときはもう手遅れで〜状態だった」 03 **如何[どう]にも成[な]らない** どうすることもできず、手のほどこしようがない様子。「どうにもならなくなったら私に相談してください」 04 **如何[いか]んともし難[がた]い** 「どうにもならない」のかたい言い方。「私には〜ことだ」◇「いかんともなしがたい」ともいう。 05 **手[て]の施[ほどこ]し様[よう]が無[な]い** 物事の程度があまりにひどくて、良い <323> 状態にする方法がない様子。「ここまで病状が悪化していては~」 06 **手[て]の打[う]ち様[よう]が無[な]い** 問題を解決する具体的な方策を考えつかない様子。「どのような方法で人質を救出しようとしても、犠牲者が出る危険性が大きい。これでは~」 07 **為[す]ん方[かた]無[な]い** どうしようもない、という気持ちを表す様子。「今となっては後悔しても~」◇「せんかたもない」ともいう。「詮方無い」ともあてる。 08 **為[な]す術[すべ]が無[な]い** すべき方法がない。「敵の猛攻になすすべがなく撤退する」◇「なすすべもない」ともいう。 09 **手[て]も足[あし]も出[で]ない** 力量の差がありすぎて、どうすることもできない様子。「頑張ってはみたが、相手が強すぎて手も足も出なかった」「試験問題が難しすぎて手も足も出なかった」 10 **由[よし]無[な]い** なすすべがない。「先方に複雑な事情があったのでよしなく引き下がった」◇「よしもない」ともいう。 # d 形容動詞の類 ## ●可能である様子 00 **可能[かのう]な** ある物事が実現し得る様子。「できる限りの協力をする」▷~性・~動詞→不可能 ## ●能力がある様子 01 **有能[ゆうのう]な** 能力があり、すぐれている様子。「〜な新入社員が入ってきた」「〜な秘書」→無能 02 **堪能[たんのう]な** 物事や技芸がよくできる様子。「語学に〜な人」◇「堪能」はあて字。 03 **多能[たのう]な** いろいろな能力をもっている様子。「〜な司会で聴衆を楽しませる」▷多芸~ 04 **多芸[たげい]な** 多くの技芸・芸能に通じていて、それを行える様子。「〜な人」「〜は無芸」▷~多才 05 **多才[たさい]な** 多方面に才能を発揮する様子。「〜な人物」▷博学~ 06 **非凡[ひぼん]な** 並はずれてすぐれた能力をもっている様子。「音楽の面でも彼の〜な才能が発揮された」→平凡 07 **天才的[てんさいてき]な** 常人にはまねできない、すぐれた能力をもっている様子。「〜なバイオリニスト」「〜な着想」 08 **腕利[うでき]きの** 特定の分野の仕事にすぐれた能力をもつ様子。「〜の刑事」「彼は~の職人だ」◇「うでこき」「うでっこき」ともいう。 09 **敏腕[びんわん]の** 物事をすばやく処理する能力をもつ様子。「〜の手腕」▷~弁護士 10 **辣腕[らつわん]の** てきぱきと事を処理するすごい能力をもつ様子。「〜をふるって会社を再建した人」▷~記者 11 **凄腕[すごうで]の** 他の人にはできないことをやってのける能力をもつ様子。「玄人達も舌を巻くほど〜だ」「〜の弁護士」 12 **全能[ぜんのう]の** すべてをなし得る能力がある様子。「〜の神」 13 **オールマイティーな** 「全能」の洋語的表現。「〜な選手」「仕事にも遊びにも使える〜な車」▶almighty 14 **万能[ばんのう]の** 何事にもすぐれた能力を発揮する様子。「〜選手」「〜薬」▷~学科 15 **オールラウンドな** 「万能」の洋語的表現。▷~プレーヤー ▶all-round 16 **全知全能[ぜんちぜんのう]の** あらゆることを知っていて、あらゆることをなし得る能力がある様子。「〜の神」 17 **超人的[ちょうじんてき]な** 常人とはかけ離れた能力をもっている様子。「〜な記録をうちたてる」「〜な記憶力」 ## ●一人前 18 **一人前[いちにんまえ]の** 社会や世間で、一応の能力を身につけた様子。「ああ見えても〜の生活力がある」 19 **一丁前[いっちょうまえ]の** 少なくとも自分では一人前であると思っている様子。「ずいぶん〜な口をきくじゃないか」 20 **半人前[はんにんまえ]の** 十分ではないが、いちおう一人前であると認められる様子。「学校を出たばかりだが、〜の社会人として生活している」 21 **人並[ひとな]みの** 一人前であるべき様子。「この男がそのくらいのことで泣きごとを言うんじゃない」 ## ●有為な → 1512見込むd●有望な ## ●可能でない様子 22 **不可能[ふかのう]な** できない様子。「そんな計画は実現〜だ」「いくら金を出しても、何の意味もない」「1年で大辞典をつくるのは~だ」→可能 23 **不可避[ふかひ]な** 避けることができない様子。「わが国が戦端を開くのは〜な情勢だ」 24 **不能[ふのう]な** できない様子。「送信が〜になる」▷再起~・操縦~・航行~・~犯 25 **御手上[おてあ]げの** (あることに行き詰まってどうすることもできない)様子。「これ以上は工夫のしようがない。もう〜だよ」「こんなに時化が続いたら、漁師は~だ」◇両手を上げて降参することから。 26 **処置無[しょちな]しの** やることなすことが功を奏さなくて、どうにもしようがない様子。「考えられることはすべてやってみたが改善できない。もう〜の状態だ」「あいつは何度注意しても聞かないんだから〜だ」 # h 名詞の類:コト・サマ ## ●力 00 **力[ちから]** 何かをする、心や体などの動きをつくり出すもとになるもの。「考える~に欠ける」「~のある教師」「~以上に精を出す」 01 **能力[のうりょく]** 物事を実現するために必要な力。「子供のうちから〜を伸ばす」「自分の〜を十分に発揮できる仕事」▷運動~・学習~ 02 **能[のう]** 能力を使ってできる事柄。「食べる以外に〜がない」「〜ある鷹は爪を隠す」 03 **力量[りきりょう]** 能力の程度。「リーダーの〜を問われる」「社長としての〜に欠ける」 04 **実力[じつりょく]** 実際にもっている力。「〜を発揮して事にあたる」「数学の〜をつける」▷ <324> できる1812h~s ~行使 **本領[ほんりょう]**[05] 本来もっているすぐれた能力。「彼には、政治家としての〜を発揮する場が与えられた」 **カリスマ**[06] 人々の心を強く引きつけて、信頼や熱狂的な支持を得る、人並みはずれた能力。▷〜的・〜性 ▷ charisma ## ●技 **技[わざ]**[07] 物事をうまく行う能力。「この仕上がりは、さすがにプロの〜だ」「〜に磨きをかけて、一流の仲間入りをしたい」 **技術[ぎじゅつ]**[08] 科学的な根拠や一定の方法などにもとづいた技。「優勝者は、群を抜く〜で他を圧倒した」 **技量[ぎりょう]**[09] 物事をうまく行う能力。「トラブルをすばやく処理する彼の〜は、高く評価されている」◇「技術」とも書く。 **技能[ぎのう]**[10] 訓練して身につける特別な技術。「すぐれた〜の持ち主」「彼の〜はだれもまねのできない」 ▷〜検定 **特技[とくぎ]**[11] その人が特別に身につけている技能。「彼の〜は早食いです」 **職[しょく]**[12] (収入を得て)生活していくための技能。「手に〜をつける」 **技芸[ぎげい]**[13] 美術や工芸などの技術。「脈々と受け継がれる伝統的な〜」 **手技[しゅぎ]**[14] 手で加工する技術。▷歯科~士 **技巧[ぎこう]**[15] すぐれた技術。「〜をこらした作品」▷〜派 **テクニック**[16] 「技術」「技巧」の、洗練されたニュアンスをもつ言い方。「来日したプロバスケットボールチームは、華麗な〜で観客を魅了した」「年若いピアニストの卓抜な〜に、聴衆は驚かされた」「へたに〜に頼るより、気持ちをこめて演技したほうがいい」 technique ## ●腕 **腕[うで]**[17] 仕事をする能力。「植木の手入れをしたいが、〜のいい植木屋を知らないか」 **腕前[うでまえ]**[18] その人が身につけた力。「しばらく見ない間にいい〜になったなあ」「彼の料理の〜はなかなかのものだ」 **小手先[こてさき]**[19] ちょっとした技能や才知。「彼女は〜が利く」 **手並[てな]み**[20] 何かを行うときの技術や実力の程度。「お〜拝見といこうか」◇「お手並み」の形で、相手をやや見下している場合に用いられることが多い。 **手腕[しゅわん]**[21] 物事を実行するすぐれた実力。「彼は、政治的な〜を発揮してもめごとを未然に防いだ」 **怪腕[かいわん]**[22] 人並みすぐれた腕前。「会社再建に〜を振るう」 ## ●働き **働[はたら]き**[23] 本来の能力や機能を十分に発揮できる力。「年をとると、頭の〜が鈍くなった」「胃腸の〜が活発になる」 **切[き]れ**[24] 人間の頭脳の働き。「二日酔いのせいか、頭の〜が悪い」 **機能[きのう]**[25] あるものに備わっている働き。「体の〜が衰える」「大雪で輸送の〜が停止した」▷高~・多~・〜的・〜障害・〜不全 **職能[しょくのう]**[26] ①社会での各職業・職務のもつ働き。②職務・職業を遂行する能力。▷〜給 **性能[せいのう]**[27] 機械などの働き・能力。「〜のいいカメラ」「〜がずいぶんよくなった」 ▷高~ **機動性[きどうせい]**[28] 状況に応じてすばやく働くことのできる性質。「〜を備えた災害対策」 ## ●本来の能力 **器量[きりょう]**[29] ある役をこなし得る能力。「彼は総理大臣の〜とは思えない」「〜が小さい」 **がら**[30] その人の生まれつきの品格・能力。「大臣の〜ではない」「人の上に立つ〜がある」「〜を下げる」▷〜人 **本能[ほんのう]**[31] 動物が生まれつきもっている性質や能力。「〜の命ずるままに」「〜のおもむくままに行動する」▷〜的 ## ●才能 **才能[さいのう]**[32] 物事を成し遂げらる素質や能力。「〜の豊かな人」「音楽的〜を発揮する」「〜が乏しい」 **才[さい]**[33] 生まれつきの才能。「語学の〜がある」「〜に走る」「〜におぼれる」 **偉才[いさい]**[34] 人より優れた才能。「音楽家としての〜がある」 **異才[いさい]**[35] 人とは違う、きわだった才能。「不世出の歌手であるAは、文学の世界でも〜を発揮した」 **才幹[さいかん]**[36] 物事をうまく処理していく才能。「〜のある人」 **学才[がくさい]**[37] 学問上の才能。「〜の豊かな人」「〜を鼻にかける」 **漢才[かんさい]**[38] 中国伝来の学問、特に、漢詩・漢文を深く理解する才能。▷和魂~◇「かんさい」「からざえ」ともいう。 **洋才[ようさい]**[39] 西洋から取り入れた学問に対する才能。▷和魂~ **文才[ぶんさい]**[40] 文章を巧みにつくる才能。「〜に恵まれる」 **画才[がさい]**[41] 絵をじょうずに描く才能。「〜を認められる」 **商才[しょうさい]**[42] 商売をするうえでの才能。「まだ学生なのに〜がある」「〜にたけた人物」▷士魂~ **博才[ばくさい]**[43] 博打で巧みに勝つ才能。「彼には〜がある」 # S 名詞の類:ヒト **天才[てんさい]**[00] 生まれつきずば抜けた才能をもつ人。「彼女は幼いときからピアノの〜として有名だった」▷〜児・〜的 **英才[えいさい]**[01] 非常にすぐれた才能をもつ人。「多くの〜を世に送り出す」 ▷〜教育 ◇「穎才」とも書く。 **秀才[しゅうさい]**[02] 学問のよくできるすぐれた人。「彼は学内でも指折りの〜だ」◇昔、中国で行われた「科挙(官吏登用試験)」に合格した人のこと。 **俊才[しゅんさい]**[03] すぐれた才能のもち主。「彼は門下で〜としてその名を知られている」◇「駿才」とも書く。 **偉才[いさい]**[04] 人よりすぐれた才能のもち主。「財界の〜として名高い男」 <325> 05 **異才[いさい]** 人とは違う、きわだった才能の持ち主。「不世出の~」 06 **人才[じんさい]** 図才能のある人物。「有為な~の登用が望まれる」 07 **才人[さいじん]** 知能・才能がすぐれ物事を巧みこなす人。「目から鼻へ抜けるような〜」 08 **才子[さいし]** 頭の働きがよく、才能のある男。~才女▷〜多病 09 **才女[さいじょ]** 頭の働きがすぐれ、豊かな才能をもつ女性。「紫式部は~として知られる」→才子 10 **才媛[さいえん]** 頭がよく、高い教養を身につけた女性。「新婦は文学部出身の〜です」 11 **奇才[きさい]** 世にもまれなすぐれた才能の持ち主。「演劇界にその名を残した~」 12 **鬼才[きさい]** 人間ばなれのしたすぐれた才能をもった人。「一代の~といわれた名優」 13 **大器[たいき]** 図能力のすぐれた大人物。「希代の~」▷~晩成・小器 14 **切[き]れ者[もの]** 頭の回転が早く、仕事の手際や物事の処理などが並はずれてすぐれている人。「政界一の~と目される人物」「わが社きっての~」 15 **遣[や]り手[て]** 仕事などが非常によくできる人。「あの人は相当の〜だ」 16 **仕事師[しごとし]** 特殊技能を必要とするような仕事で手腕を発揮する人。「彼はその業界では〜として知られている」 17 **カリスマ** 人並みはずれた資質・能力をもち、大衆を引きつける人。◇カリスマ美容師」「カリスマ主婦」のように、人をあらわす名詞の前に付けて、「カリスマである○○」のように用いることが多い。◆ドCharisma # a 動詞の類 00 **機転[きてん]が利[き]く** その場の状況をすばやく判断して、適切な行動をとれる。「渋滞を見越して別の道を行くとは~運転手だ」 01 **目先[めさき]が利[き]く** 先の見通しがよく利く。「商売は〜ないとだめだ」 02 **自頭[じあたま]が利[き]く** その場ですばやく、適切な判断で対応できる能力をもっている。「今度の仕事には彼のような〜人が必要だ」 ## ●才気走る → 3305こざかしいa # C 形容詞の類 ## ●賢い 00 **賢[かしこ]い** 思慮・分別などがすぐれている様子。「〜勉強好きの〜少年」「飼い主の言うことをよく聞く~犬」 01 **賢[さか]しい** 「かしこい」の古い言い方。「聞き分けのよい〜子」「〜生き方はできなかっただろうか」 02 **頭[あたま]が良[い]い** 頭脳の働き・考えがすぐれている様子。「〜人は、言うことがちがうね」 03 **おつむが良[い]い** 頭の働きや分別がよい様子。「おまえは〜なんだからどうすればいいか自分で考えてみなさい」◇「おつむ」は女性語・幼児語。 04 **聡[さと]い** 頭の回転がよく、分別がある様子。「一を聞いて十を知る」「〜娘」→賢い、敏い 05 **敏[さと]い** 頭の働きがよく、才能のある男。~才女▷〜多病 06 **鋭[するど]い** 感覚・頭脳の働きがすぐれていて、物事を的確に見抜く様子。「〜観察力」「彼は勘が~」→鈍い # d 形容動詞の類 ## ●賢い様子 00 **賢明[けんめい]な** 賢くて道理に明るい様子。「〜な判断を待つ」「すぐに出掛けたほうが〜だ」 01 **聡明[そうめい]な** 物事の理解が早く賢い様子。「〜な君主」「〜な子供という評判だ」◇耳がよく聞こえ、目がよく見える意から。 02 **怜悧[れいり]な** 頭がよくて賢い様子。「〜な青年」◇「伶俐」とも書く。 03 **利口[りこう]な** のみこみが早く賢い様子。「黙っていると〜そうに見える」「〜な犬」▷「利巧」「悧巧」とも書く。 04 **利発[りはつ]な** (子供の)頭の回転が早くて賢い様子。「質問に答える様子で〜な少年だと感じた」◇「利口発明」から。 05 **才気煥発[さいきかんぱつ]な** 頭脳のすぐれた働きが、輝きあらわれる様子。「〜な受け答えができる人が望ましい」 06 **穎邁[えいまい]な** 才知が特にすぐれている様子。「〜な青年」 07 **明哲[めいてつ]な** 図すぐれて賢い様子。「〜な国王」 08 **頭脳明晰[ずのうめいせき]な** 頭脳の働きがすぐれていて考え方が論理的である様子。「〜な人材を集める」 09 **知的[ちてき]な** 知性・知識に富んでいる様子。「〜な仕事に就きたい」「〜な顔立ちの女性」 10 **知性的[ちせいてき]な** 物事を考え判断する能力がある様子。「〜な話し方に信頼がおける」 11 **理性的[りせいてき]な** 感情に走らずに、理性にしたがって判断・行動する様子。「一時の情に流されず〜に行動する」→感情的 12 **理知的[りちてき]な** 理性と知性にしたがって判断・行動する様子。「〜にものを考える」「〜な対処の仕方」◇「理智的」とも書く。 13 **ハイブローな** 知識や教養のある様子。「知識人に〜な話題」◇「ハイブラウ」ともいう。▶highbrow ## ●頭の回転が鋭く、反応がすばやい様子 14 **敏[びん]な** 頭の働きが鋭く、反応がすばやい様子。「機を見るに〜な人」→鈍 15 **明敏[めいびん]な** 頭の働きが鋭くて賢い様子。「〜な頭脳」「問題点を〜に見抜く」 16 **俊敏[しゅんびん]な** 頭の働きがすばしこくて賢い様子。「〜な男」「〜な行動」→遅鈍 17 **鋭敏[えいびん]な** 感覚・頭脳などが鋭く、反応が鋭い様子。「〜な状況判断」「〜な頭脳をもつ人」 <326> 18 **鋭利[えいり]な** 頭が切れる様子。「〜な刃物」◇ものが鋭くて切れ味のよい意から。 19 **犀利[さいり]な** 才知などが鋭い様子。「〜な分析」「〜な感覚が詩にあらわれている」◇兵器などがかたくて鋭い意から。 20 **シャープな** 感覚・頭脳が鋭く、物事をすばやく的確にとらえる様子。「〜な頭脳を駆使して事を処理する」「あいつは〜な男だ」▶sharp ## ●機敏な → 8900はやいd●心身の動きがすばやい様子 # h 名詞の類:コト・サマ ## ●知恵 00 **知恵[ちえ]** 物事を状況に応じて適切に処理していく能力。「〜がつく」「ない〜を絞る」「〜を借りる」◇「智慧」とも書く。 01 **知慮[ちりょ]** 深く考え、物事の道理を見抜く知恵。「〜に富んだ人」◇「智慮」とも書く。 02 **知[ち]** 物事の道理を知ったり、状況に応じてよく考え、適切に判断したりする能力。「〜を磨く」▷~情意◇「智」とも書く。 03 **理知[りち]** 理性と知恵。「〜に富んだ指摘」「〜に輝くまなざし」「〜による決断」◇「理智」とも書く。 04 **人知[じんち]** 人間の知恵。「とうてい〜の及ぶところではない」 05 **衆知[しゅうち]** 多くの人々の知恵。「〜を集め、今後の対策を考える」◇「衆智」とも書く。 06 **故知[こち]** 古人の用いた知的なはかりごとや知恵。「〜に倣う」「〜を学ぶ」「故智」とも書く。 07 **才知[さいち]** 才能と知恵。「〜あふれる容貌」「〜のひらめきがうかがわれる」◇「才智」とも書く。 08 **英知[えいち]** 深くすぐれた知恵。「〜を集める」「人類の〜と創造性を結集してできた都市」◇「英智」「叡知」「叡智」とも書く。 09 **世知[せち]** 世渡りの知恵。「〜にたける」◇「世渡りの〜」 10 **浅知恵[あさぢえ]** 見えすいたあさはかな知恵。「そんな〜は通用するはずがない」「〜を絞る」 11 **後知恵[あとぢえ]** 物事が終わったあとに出てくる知恵や対策。「下衆の~」 12 **入[い]れ知恵[ぢえ]** ほかの人にこっそり教えたり、ひそかに授けたり、人から授けられたりした知恵や考え。「だれかの〜だろう」「あいつに〜したのはだれだ」 13 **猿知恵[さるぢえ]** 一見先が利いているように見えるが、実はあさはかな知恵。「〜を働かせる」 14 **才気[さいき]** 言動にあらわれる鋭い頭の働き。「〜が走りすぎる」「〜あふれる文章」▷〜煥発 15 **才覚[さいかく]** 知恵をすばやく働かせる能力。「〜がある人」「〜を働かせて難を逃れた」 ## ●機知 16 **機知[きち]** 時に応じてすばやく働く知恵。「〜に富んだ会話」「〜に富む」「〜に富んだ応対」 17 **機転[きてん]** 時に応じてすばやく知恵が働くこと。「〜がきく」「〜がきかない」「〜の人」 18 **頓知[とんち]** 場面・状況に応じて即座に出る知恵。「〜を働かせてピンチを切り抜ける」◇「頓智」とも書く。 19 **当意即妙[とういそくみょう]** その場ですぐに気の利いた処置がとれること。「〜に答える」「話を〜にまとめる」 20 **エスプリ** 機知に富んだ精神。機知をそなえた精神)。「〜の利いた会話」▶esprit 21 **ウイット** その場にふさわしい、気のきいたことを言える知恵。「〜に富んだ会話」▶wit # S 名詞の類:ヒト ## ●賢い人 00 **知恵者[ちえもの]** 知恵に富んでいる人。「彼もなかなかの〜だ」「智慧者」とも書く。 01 **知恵袋[ちえぶくろ]** いろいろな知恵をもっている人。「彼は社内きっての〜と言われている」◇「智慧袋」とも書く。 02 **知者[ちしゃ]** 知識の豊かな賢い人。「〜は惑わず、勇者は懼れず」◇「智者」とも書く。 03 **賢者[けんじゃ]** 賢い人。「〜の知恵」▷〜の一失(賢者でも思わぬ失敗をすることがある)」→愚者 04 **賢人[けんじん]** 徳があり賢明な人。「〜は危うきを見ず」→愚人 05 **哲人[てつじん]** 賢く道理に通じている人。▷~政治家 06 **賢哲[けんてつ]** 賢人と哲人。「〜の知恵に学ぶ」 07 **先哲[せんてつ]** 昔のすぐれた思想家。「〜の遺訓に学ぶ」 08 **前賢[ぜんけん]** 以前の時代の賢人。「〜の業績を範とする」 09 **先賢[せんけん]** 昔の賢人。「〜の偉大な足跡をたどる」 10 **大賢[たいけん]** 非常に賢い人。→大愚 11 **賢聖[けんせい]** 賢人と聖人。 12 **聖賢[せいけん]** 聖人と賢人。 13 **賢君[けんくん]** 賢い君主。「〜として名高い」 14 **明君[めいくん]** 時局をよく見抜くすぐれた君主。→暗君 15 **明主[めいしゅ]** 賢くてすぐれた君主。 16 **賢臣[けんしん]** 賢くて有能な臣下。 ## ●賢兄・賢弟 → 0104生まれるg●兄弟 ## ●賢妻 → 2803添うg●性格・性質から見た妻 ## ●賢母 → 0100生むh # a 動詞の類 ## ●難渋する → 1100苦しむa●苦労して何かを行う、4801滞るa●行き詰まる <327> # C 形容詞の類 ## ●難しい 00 **難[むずか]しい** ①理解したり、解決したりして適切に対処するのに、多くの労力をつかわなければならない様子。「〜問題に取り組む」「〜文章なので読みにくい」「説明が難しくてわかりにくい」「申し込みには〜手続きが要る」「〜容態に心を痛める」→易しい②応対するのに非常な労力や神経をつかわなければならない様子。「〜人なので気をつかう」◆「むつかしい」ともいう。この清濁のゆれは、関西では「つ」、関東では「ず」の傾向があるといわれる。 01 **小難[こむずか]しい** ちょっと難しい様子。「〜理屈をならべる」「〜本を読む」 02 **分[わ]かり難[がた]い** 難しくて、なかなか理解できない様子。「専門的すぎて〜文章」「電話の説明だけでは〜場所なので、のちほど地図をファックスします」→分かり易い 03 **険[けわ]しい** 対処が難しく、困難な事態が予想される様子。「〜局面をむかえる」「若者の前途は〜」◇「嶮しい」とも書く。 04 **厳[きび]しい** 社会情勢などが困難な様子。「就職の状況はかなり〜」「〜局面」 05 **辛[つら]い** 障害や重圧などがあって、何かをするのが難しい様子。「腰痛で、走るのが〜」「彼の〜立場は理解できる」◇「走りづらい」「食べづらい」「聞きづらい」のように、「動詞+づらい」の形で接尾語的にも使う。 06 **苦[くる]しい** 障害となる物事などがあって、何かをするのが難しい様子。「このままでは優勝は~」「短時間でこの問題を解くのは~」「〜ときの神頼み」◇「聞き苦しい」「寝苦しい」など、「動詞+ぐるしい」の形で接尾語的にも使う。 07 **一筋縄[ひとすじなわ]では行[い]かない** 難しくて、普通の方法や手段では対処できない様子。「この仕事はとうてい〜」「とても〜人物」 08 **気[き]が抜[ぬ]けない** 難しい状況に直面していて、油断できない様子。「各国要人の来日で、〜警備が続いている」「今回の採用試験は最終面接まで〜」 # d 形容動詞の類 ## ●難しい様子 00 **困難[こんなん]な** 物事をするのが非常に難しい様子。「ぎっくり腰で歩行が〜だ」「〜を承知で引き受けた」「早期解決が〜な問題が山積みしている」▷呼吸~→容易 01 **至難[しなん]な** この上なく難しい様子。「トンネルの掘削は〜な作業であった」「〜のわざ」 02 **多難[たなん]な** 困難の多い様子。「〜な人生を歩んだ」 03 **難儀[なんぎ]な** 体を動かして何かをするのが困難である様子。「年をとって歩くのも〜になった」 04 **無理[むり]な** そのことをするのが困難または不可能である様子。「子供には〜な仕事だ」「〜を承知で引き受ける」▷~難題 05 **大変[たいへん]な** 多くの労力を必要とし、容易にはできない様子。「歩くのは〜だからタクシーをつかおう」「これはちょっと〜な作業になりそうだ」「あの人を説得するのは〜でしょう」◇「大変」は「労力の多さ」に注目する語で、必ずしも「困難」ではない場合にも用いられる。 06 **難攻不落[なんこうふらく]の** 攻めるのが困難で容易に陥落しない様子。「〜の城」 07 **難産[なんざん]の** 物事がなかなか成立しない様子。「組閣は〜だった」「〜の末やっと事業に成功した」◇出産に普通以上の困難を伴うことの意から。 08 **難治[なんじ]の** 病気などが治りにくい様子。「〜の病」「なんち」ともいう。 09 **難解[なんかい]な** わかりにくく、解釈・解決が困難な様子。「〜な文章に解説をつける」「〜な事件の捜査を受けもつ」 10 **不可知[ふかち]の** 知ることが困難な様子。「死後の世界は人間にとって〜な世界である」▷~論 11 **珍糞漢糞[ちんぷんかんぷん]な** (難しくて)さっぱりわけがわからない様子。「あの教授の講義は難しすぎて〜だ」「フランス語は〜だ」◇「ちんぷんかん」ともいう。「珍紛漢紛」とも書く。 ## ●微妙な → 1102悩むd●微妙な # f 副詞の類 00 **一寸[ちょっと]** (下に打ち消しの語を伴って)簡単にはできない様子。「それは〜返答しかねる」「〜想像もつかない事件だ」◇「一寸」はあて字。「鳥渡」ともあてる。 01 **どうも** (下に打ち消しの語を伴って)いろいろ試みても思うようにすることが難しい様子。「最後の仕上げが〜うまくいかない」「〜よくわからない」 02 **おいそれと** (下に打ち消しの語を伴って)「おいにそれ」というふうには、簡単にはできない様子。「〜証人にはなれない」 # h 名詞の類:コト・サマ 00 **難関[なんかん]** 切り抜けるのが難しい事態・事柄。「入試の〜を突破する」「〜に挑戦する」◇通過するのに難しい関所の意から。 01 **羽目[はめ]** 苦しい立場や状況。「進退きわまる、にっちもさっちもいかない〜に陥る」◇「破目」とも書く。 02 **難業[なんぎょう]** 困難な仕事。「〜に取り組む」 03 **難読[なんどく]** 漢字の読み方が難しいこと。▷~語・~漢字・~地名 04 **難点[なんてん]** 処理などが難しい点。「この機械を使うメリットは大きいが、込み入った操作法が~といえる」 05 **難物[なんぶつ]** 取り扱いが難しい事柄。「外国語の試験は〜だ」 06 **難易[なんい]** 難しいこととやさしいこと。「問題の〜に応じて採点する」「賃金は仕事の〜で決める」 ## ▶難度 07 **難度[なんど]** 難しさの程度。特に体操・フィギュアスケートなどの競技を採点するときの、技の難しさの程度。「次々と〜の高い技を決める」 08 **難易度[なんいど]** 難しいこととやさしいことの程度。「入試の〜がその学校の価値や優劣を決めるのではない」 <328> ## ●難局 → 4302扱うh●対処すべき局面 ## ●難病 → 9507病むh●重病・難病 ## ●難問 → 1922問うh●質問 # k 名詞の類:モノ ## ●難曲 → 8715鳴らすn●曲 # S 名詞の類:ヒト 00 **難物[なんぶつ]** 取り扱いが難しい人。「彼は〜で私の手にはおえない」 # u 名詞の類:トコロ 00 **関門[かんもん]** 試験などで、そこを通過するためには乗り越えなければならないところ。「彼は入試の〜をみごとに突破した」▷第一~・第二~ 01 **狭[せま]き門[もん]** 入学や就職などで、通るのが難しい関門。「合格者はわずか5名という~だった」 02 **登竜門[とうりゅうもん]** そこを突破すれば、立身出世につながる関門。「文壇への〜に挑戦する」 ## ●難所 → 9503危ないu # a 動詞の類 00 **噛[か]み砕[くだ]く** 難しいことをやさしく言う。「もう少しく説明してください」 # C 形容詞の類 00 **易[やさ]しい** 難しくない(と思われる)様子。「〜解説」「〜問題なのですぐ解けた」「〜英会話」「操作の〜機械」→難しい 01 **生易[なまやさ]しい** 努力しないで簡単にできると思われる様子。「優勝するのは〜ものではない」◇下に打ち消しの語をつけて用いられる。 02 **容易[たやす]い** 努力しないでたやすくできる様子。「たやすく用事を引き受ける」「そんなことなら〜ことさ」「たやすく仕上がる細工」◇「た」は接頭語。 03 **易[やす]い** そうするのがやさしい様子。「言うは〜が、実行するのは難しい」「〜仕事」「〜ように説明する」◇「食べやすい」「飲みやすい」のように、「動詞+やすい」の形で接尾語的に用いられることが多い。 04 **難[かた]くない** そうするのが難しくない様子。「その心境は想像に~」◇「・・・に難くない」の形で用いる。 05 **与[くみ]し易[やす]い** 相手として扱いやすい様子。「相手チームは〜」 06 **ちょろい** 非常に簡単で、たやすく処理できる様子。「こんな仕事は〜ものだ」 07 **軽[かる]い** 苦労や困難もなく、たやすくできる様子。「こんな仕事なんて〜、〜。さっさと片付けて飲みに行こう」 08 **手[て]っ取[と]り早[ばや]い** 物事をする方法として、簡単で手間がかからない様子。「〜方法で仕事を片付ける」「手っ取り早く言えばこういうことです」 09 **造作無[ぞうさな]い** それをするのに手間がかからず簡単である様子。「造作なくできる仕事」「こんなことくらい〜」◇「雑作無い」とも書く。 10 **訳無[わけな]い** 手数がかからず、簡単にできる様子。「訳なく事を処理する」「敵を倒すのは~」 11 **何[なん]でもない** 手間がかからず、苦にならない様子。「駅まで往復するくらい〜」 12 **屁[へ]でもない** 問題とするに足りないほど、簡単な様子。「あんなパッターを三振させるのは~」 # d 形容動詞の類 ## ●簡単な様子 00 **簡単[かんたん]な** 物事をするときに、手間のかからない要素が少ない様子。「〜な構造の機械」「〜に解説してほしい」「〜にできる料理」 01 **簡略[かんりゃく]な** 簡単で手短な様子。「〜な記事」▷~化 02 **簡易[かんい]な** 簡単で手数がかからない様子。「〜な方法で修理する」▷~宿泊所・~保険・~書留 03 **軽易[けいい]な** 手数がかからずやさしい様子。「〜な仕事」「〜な問題」 04 **簡便[かんべん]な** 簡単で手っ取り早い様子。「〜な方法で道具の手入れをする」 05 **簡約[かんやく]な** 短く、要点をまとめた様子。言葉を短くき改める」「長い文章を〜にまとめる」▷~英和辞典 06 **簡潔[かんけつ]な** 簡単。「〜にして要を得た文章」「〜に述べる」 07 **簡潔[かんけつ]な** 簡単で要領よくまとまっている様子。「〜な文章」「あらましを〜に語る」 08 **単純[たんじゅん]な** 簡単で、わかりやすい様子。「こんな〜な算術の計算ミス」「〜な男」→複雑◇人について用いる場合は、ばかにしたニュアンスをもつことが多い。 09 **素朴[そぼく]な** 考え方ややり方などが洗練されておらず、ありのままである様子。「〜な疑問を口にする」「〜な論を展開する」 10 **シンプル**な すっきりとして単純な様子。「〜なデザインの服を着こなす」▶simple ## ●手短な → 8903はやめるd ## ●安易・安直 → 9205当てはまるd●適切でない様子 ## ●たやすい様子 11 **容易[ようい]な** たやすく行える様子。「解決は~でない」「〜ならざる事態に陥った」→困難 12 **楽[らく]な** 簡単でたやすい様子。「〜な仕事」「そのくらいなら〜に歩ける距離だ」「今年の試験は〜だった」 13 **手軽[てがる]な** 手数がかからず簡単でたやすい様子。「朝は〜な食事ですます」「〜にやってのける」「お〜な使い捨てカメラ」 14 **ワンタッチの** 1回の動作ですむくらいに簡単でたやすい様子。「風呂への給湯もパネルから〜で操作できます」◇和製洋語。ワン(one)+タッチ(touch) 15 **朝飯前[あさめしまえ]の** 朝食前にもできるくらいたやすい様子。「こんな問題なぞ~だ」 <329> 16 **御安[おやす]い御用[ごよう]の** すぐに受け入れたり、引き受けたりできるほどたやすい様子。「そんなことなら〜だ」 17 **御茶[おちゃ]の子[こ]さいさいの** 物事が非常にたやすくできる様子。「この程度の仕事なら〜だ」◇茶うけの菓子は、腹にたまらないことから。「さいさい」ははやし言葉。 18 **屁[へ]の河童[かっぱ]の** 何でもない、たやすいこと。「そんなことは〜さ」「河童の屁」ともいう。 19 **赤子[あかご]の手[て]を捻[ひね]る様[よう]** きわめてたやすくできる様子。「そんな弱いチームと戦うなんて〜なもんだよ」◇「赤子の手をねじるよう」ともいう。 # f 副詞の類 ## ●簡単にできる様子 00 **あっさり** 簡単な様子。「1回戦で~負けた」「〜と要求に応じる」 01 **さらりと** 物事にこだわらず、簡単にやってのける様子。「野次を〜かわすなんてさすがだ」 02 **すらすらと** 物事が滞りなく、順調に進む様子。「難問を〜解く」「〜答える」 03 **軽[かる]く** 苦労や困難もなく、たやすくできる様子。「頼まれた仕事を〜やってのける」 04 **難無[なんなく]く** 困難なことなしにたやすくできる様子。「難問を〜解く」「〜成功した」「〜危機を切り抜ける」 05 **苦[く]も無[な]く** 苦労することなく、たやすくできる様子。「〜目的を達成する」「〜難問を解く」 06 **手[て]も無[な]く** 手数をかけることなく、たやすくできる様子。「〜相手の術中に落ちる」「〜丸め込まれる」「敵を〜ひねりつぶす」 07 **労[ろう]せずして** 苦労しないで何かを手に入れることができる様子。「〜巨万の富を手に入れる方法はないかな」「〜好機をつかむ」 08 **楽々[らくらく]と** たやすく物事ができる様子。「〜と免許が取れた」「〜と解ける問題」「〜と塀を跳び越える」 09 **易々[やすやす]と** いたってたやすい様子。「〜とやってのける」 10 **軽々[かるがる]と** 雑な事務を〜とやってのける」 ## ●その他 11 **見[み]す見[み]す** (目前に見て)わかっていながら簡単に状況に流されてしまう様子。「〜損をする」「〜チャンスを逸してしまった」 12 **むざむざと** 何も抵抗しないで、簡単に状況を受け入れてしまう様子。「〜と敵の手中に落ちる」「〜と役をおりてしまうわけにはいかない」 # h 名詞の類:コト・サマ 00 **近道[ちかみち]** 簡単に行う方法。「外国語をものにする〜はない」 01 **早道[はやみち]** 早く行う方法。「上司に取り入るのが出世の〜だ」 02 **王道[おうどう]** 楽な方法。「学問に〜なし」 <330> # a 動詞の類 ## ●言う 00 **言[い]う** 言葉や音声を口から出す。「あの人はいつも文句ばかり言っている」「彼は突然、あっと言って立ち止まった」「言わぬが花(はっきり言わないほうがおくゆかしく、趣がある)」◇「云う」「謂う」とも書く。 01 **物言[ものい]う** 言葉をしゃべる。「ものを言わぬ客」◇「物を言う」ともいう。 02 **言[い]い尽[つ]くす** 言葉で十分に表現する。「この絶景のたたずまいの美しさは、言葉では言い尽くせない」▷言い残す 03 **飛[と]ばす** 大げさなことを次々に言う。「陽気に冗談を~男」「やじを~」「駄洒落を~」 04 **口[くち]に出[だ]す** 思ってはいても、ふつうは言わないことなどを、わざわざ言う。「そんなことを〜べきではない」 05 **口[くち]にする** ある言葉や事柄を言う。「こういう言い方はあまり〜べきではない」 06 **吐[は]く** 気持ちや考えなどを(つい)口に出す。「これくらいのことで弱音を吐いてはいけない」「正論を~」 07 **云々[うんぬん]する** あれこれ批評して言うこと。「今の段階で、結果を〜するのは早すぎる」◇「うんうん」の変化した語。 08 **発話[はつわ]する** 相手に向かって実際に言葉を発すること。「明瞭かつ簡潔に〜するよう注意すべきだ」 09 **発言[はつげん]** 会議などの公的な場で、意見などを言うこと。「会議で〜するのはどうも苦手だ」▷~権・~力(発言して、ほかの人を自分の意見に従わせる力) 10 **失言[しつげん]** 言ってはいけないことや不適切なことをうっかり言ってしまうこと。「就任早々〜して大臣を辞任した」 11 **言[い]い分[わ]ける** 言葉を使い分けて用いる。「意味の似ている言葉を状況に応じて~」 ## ●言い表す → 2203表すa●気持ち・考えなどを表す ## ●言い交わす → 4221交わす、2000契るa●契る ## ●ほざく 12 **ほざく** 自分勝手なことなどを言う。「これ以上勝手なことを〜と承知しないぞ」◇相手をののしって言う語。 13 **吐[ぬ]かす** 図生意気なことなどを平気で言う。「よくもまあそんなことが〜な」◇「抜かす」とも書く。主体を軽蔑した語。 14 **放[ほう]く** 「ほざく」「ぬかす」の、より乱暴な言い方。「何を〜か」 15 **垂[た]れる** 不平など、感心できないことをだらだらと言う。「文句ばかり~」 16 **叩[たた]く** 言う必要のないことや実行できないことをあれこれ言う。「減らず口を〜のもいいかげんにしろ」「無駄口を~」「大口を~」◇「敲く」とも書く。 17 **吐[は]き散[ち]らす** 不平・不満などを、あたりかまわず、さかんに言う。「怒りにまかせ、大声で罵詈雑言を~」 ## ●浴びせる → 4200与えるa●浴びせる ## ●触れる 18 **触[ふ]れる** 本筋から少しはずれたことについても簡単に言う。「この問題にも簡単に触れておこう」 19 **言[い]い及[およ]ぶ** 話題のお題の延長として、関連のあるほかの事柄にまで内容まで言う。「問題の細部にまで〜」 20 **言及[げんきゅう]** ある事柄について話していて、その延長として、関連のあるほかのことについても言うこと。「根本的な対策にも〜するべきだ」「当面の政策についてだけ話し、憲法問題への〜は避ける」 ## ●割り込む → 5611入るa●ある場所に無理に入る ## ●口出しする 21 **口[くち]を出す** なにかを言う立場にないのに、他の人の会話に割り込んで、ものを言う。「彼はどんなことにも~」 22 **口出[くちだ]し** 口を出すこと。「これは我々の問題だから、〜するのはやめてくれ」 23 **口[くち]を挟[はさ]む** ほかの人が発言している途中なのに、さえぎってものを言う。「私の話が終わるまで〜のはやめてくれ」 24 **嘴[くちばし]を挟[はさ]む** 自分に関係のない話に割り込んで、口出しをする。「どんな話にも~のは、君の悪い癖だ」◇「くちばしをいれる」ともいう。「喙を挟む」とも書く。 25 **横槍[よこやり]を入[い]れる** 他人の話に横から口を出して、邪魔をする。「彼は我々が苦労して考えた計画に横槍を入れてきた」 26 **茶々[ちゃちゃ]を入[い]れる** 人が真剣に話し合っているときに、横から口を出して邪魔をしたり、ひやかしたりする。「人がまじめに話しているのだから、〜のはよせ」 27 **容喙[ようかい]** 他人の話に横から口出しをして、干渉すること。「この問題は部外者が〜すべき事柄ではない」 ## ●複数の人が同じことを言う 28 **口[くち]を揃[そろ]える** 複数の人が同じことを言う。「皆、口をそろえて彼が犯人であると言った」 29 **口[くち]を合[あ]わせる** 複数の人が、事前にしめし合わせて、同じことを言う。「みな、口を合わせて提案に反対した」 30 **口裏[くちうら]を合[あ]わせる** 複数の人が、違うことを言った場合に、相互に矛盾した結果にならないように、口を合わせる。「盗難事件の参考人として召喚された者たちは、みな口裏を合わせて、なにも聞かなかったと証言した」 <331> # 言う1900a~d ### ●言い始める **言[い]い始[はじ]める** 「より始める」。「彼がそう言い始めると、たちまち反応があった」 **言[い]い出[だ]す** 「息子がアメリカに留学したいと言い出した」「あの人は、言い出したらきかない」 **言[い]いかける** 「『それは私が』と言いかけて、やめた」 **口[くち]を切[き]る** 黙を破る。「重苦しい雰囲気のなかで、彼がまず口を切った」 ### ●言い触らす → 2105触れるa●広く知らせる ### ●簡単に言う **一言[ひとこと]** 短い言葉をひとこと言うこと。「僭越ながら〜させていただきます」▷〜居士 **一言[いちげん]** □いちげん。「今の説明に〜付け加えると」「〜もない」 ### ●言葉多く言う **言[い]い過[す]ぎる** 限度を超えて、不必要なことまで言う。「つい言い過ぎてしまって、失礼しました」 **多言[タゲン]** □言葉を多く費やして言うこと。「その意義については今さら〜するまでもない」「この件に関しては〜を要しない」◇「たごん」ともいう。否定表現をともなう形で用いられることが多い。 **贅言[ゼイゲン]** □言う必要のない無駄なことを言うこと。「この問題は〜するまでもない」◇否定表現をともなう形で用いられることが多い。 ### ●連発する → 9005続けるa●続けて行う ### ●言い換える → 9306言い換えるa●言い換える ### ●言い足す → 6402加えるa●特定のものを加える ### ●言い誤る → 1513誤るa●言い誤る ## b 動詞の類 ### ●前と違うことを言う **食言[ショクゲン]** □前に言ったことや約束したことと違うことを言うこと。「君子は〜せず」◇一度口から出した言葉を、ふたたび口に入れる意。 **二言[ニゴン]** □前に言ったことを取り消して、違うことを言うこと。「武士に〜はない」 **前言[ゼンゲン]を翻[ひるがえ]す** 「前言をひるがえす」とを言う。「彼はちょっと問い詰められると、たちまち前言を翻した」 ### ●言い聞かせる → 2102教える●さとす ### ●言いくるめる → 3600だますa●言いくるめる ### ●言い逃れる → 2305避けるa●言い逃れる ### ●言いつくろう → 3601ごまかすa●言葉でごまかす ### ●言い残す → 9609残す●言い残す ### ●独り言を言う **独[どく]り言[ごと]** 独り言を言うこと。「彼は部屋に帰ると、『自分が間違っていたのかもしれない』と〜した」▷〜癖 **独語[ドクゴ]** 独り言。 **独言[ドクゲン]** 独り言。「亡き妻の遺影に向かい〜する」▷〜癖 **独[ひと]り言[ご]つ** 「独り言を言う」の古めかしい言い方。「父は遠くを見やり、なにやらひとりごちた」◇「独り言」の動詞化した語。 **独白[ドクハク]** (芝居などで)心のなかで思っていることを、相手なしのひとりで言うこと。「主人公が〜するシーン」 ### ●予言する **予言[ヨゲン]** 将来起こる出来事を予想して言うこと。「彼の〜どおり、大変な事件が起こった」 **預言[ヨゲン]** キリスト教やイスラム教で、神託を受けた者が、それを人々に伝えること。「〜された言葉」▷〜者 ### ●音声を発する **発声[ハッセイ]** ①音量や声の調子に注意して声を出すこと。「にして〜する」「独唱会の前に〜の練習をする」▷〜練習・〜法・〜器官②多数の人が唱和するとき、最初に声を出して、音頭をとること。「会長が〜し、全員で社のモットーを唱和した」「社長のご〜で乾杯する」 **発音[ハツオン]** 言語音を発すること。「この単語を〜してみなさい」▷〜記号 **調音[チョウオン]** 意識的に音声器官を運動させて、個々の言語音を作りだすこと。「日本語では使わない音を〜するのは難しい」 **構音[コウオン]** 「調音」の医学・工学分野での言い方。「この音は、日本語話者にも容易に〜できる」▷〜障害 **長呼[チョウコ]** □音節に母音を添えて長音化して発音すること。「『詩』『医』を『しい』『いい』と〜する」 ## c 形容詞の類 ### ●明るい △ 0806明るいc ### ●暗い △ 1103ふさぐc ### ●大きい → 7500大きいc ### ●小さい → 7600小さいc ### ●高い → 7800高いc ### ●低い → 7801低いc ### ●太い △ 7502太いc ### ●細い → 7304弱いc●弱い ## d 形容動詞の類 ### ●声の状態 **大[おお]きな** 音量が十分にある様子。「彼は〜声ではっきりと自分の意見を述べた」◇「大きい」よりいくぶん改まった言い方。 **割[わ]れる様[さま]** 音量が、割れてひびの入った鐘の様。「アンコールの演奏に戻って来たピアニストに〜な拍手が起こった」 **割[わ]れんばかり** 「割れるように」のやや文章語。「〜の拍手」 **小[ちい]さな** 音量が不足する様子。「太郎は〜声で『それをやったのは僕です』と言った」◇「小さい」よりいくぶん改まった言い方。 **錆[さび]た** 声に渋みや趣がある様子。「〜声で漢詩を吟ずる」 **寂[さび]のある** 声にさびたような趣のある様子。「〜声で朗詠する」 **ハスキーな** 声がかすれていて、魅力がある様子。「彼のハスキーな声は…」 husky <332> # 言う1900d~h **上擦[うわず]った** 声が甲高く落ち着かない様子。「緊張のためか、彼は〜声で報告をした」 **通[とお]る** 声が遠くまで伝わる様子。「聞き覚えのある、よく〜声が聞こえてきた」◇「徹る」とも書く。 **破[われ]れ鐘[がね]の様[よう]** 声が、割れてひびの入った鐘のように、濁って耳障りな響きがしている様子。「赤ら顔の男が、やぶから棒に〜な声を出した」 ### ●蚊の鳴く様な→ 1905ささやくd ### ●朗々たる → 8200清いd●澄んでいる様子 ### ●言い古された → 9602ありふれるd●平凡である様子 ### ●その他 **口頭[コウトウ]** 書くのではなく、口から言葉を発する様子。「〜の試験はどうも苦手だ」「〜で伝える」▷〜試問・〜試験・〜弁論 **所謂[いわゆる]** 自分は、次の言葉を使うことにあまり賛成はできないが、世間一般では、問題の事物や現象を指し示すのに次の言葉を使っているので、その世間一般で使っている意味での、という意を表す言葉。「日本人の間には、しばしば、〜馴れ合いという関係が見られる」 **言[い]う所[ところ]の** 「いわゆる」の、より口語的な言い方。「〜『近代』の言う社会は崩壊しつつある」◇「謂う所の」とも書く。「所謂」の訓読からできた言葉。 **世[よ]に言[い]う** 世間で言われているようである様子。「これが〜IT革命というものか」◇「世に言うところの」「世に言われている」「世間が言う」などともいう。 **言[う]うに言[い]われぬ** ①言葉では十分に言い表すことのできない様子。「〜荘厳さ」②事情があって、言いたくても言うことができない様子。「これには〜深いわけがある」 **言[い]わず語[かた]らずの** 言葉にして言わないにしても、互いに相手の気持ちがわかる」 ## f 副詞の類 ### ●わずかに言う様子 **ひとこと** ひとつの、あるいは、短い言葉で言う様子。「〜で言えば、こういうことだ」 **一口[に]** まとめて手短に言う様子。「〜言うと、これではだめだということです」「〜宝石といってもいろいろある」 **ぽつりと** ひとことだけ言葉を発する様子。「〜つぶやく」 **ぽつりぽつりと** 間隔をおいて少しずつ言葉を発する様子。「彼女は〜と心境を語り始めた」 ### ●長々と言う様子 **たらたらと** 不平・自慢・お世辞などを、うんざりするほど長く言う様子。「あの人は心にもないお世辞を〜と言う」 **くどくどと** 同じことをしつこく繰り返し言い続ける様子。「〜と愚痴ばかり言っても、どうにもならないぞ」 **くだくだと** 長々とまとまりなく言い続け、聞いても要領を得ない様子。「〜と言わないで、要点を簡潔に言ってくれ」 **ごてごてと** 聞いている人がうんざりするほど、しつこくあれこれと言う様子。「彼は不平を〜と並べ立てた」 ### ●口を極めて → 5501極まるf●きわめて ### ●おうむ返しに → 4106まねるf ### ●言わば → 9212似るf ### ●言い逃れる様子 → 2305避けるf●言い逃れる様子 ### ●その他 **口[くち]が酸[す]っぱくなる程[ほど]** うんざりするほど何度も繰り返して言う様子。「〜注意したのに、太郎はまた女の子をいじめた」◇「口を酸っぱくして」ともいう。 **口々[くちぐち]に** 多くの人が次々に同じようなことを言う様子。「集まった人は〜文句を言った」 **声々[こえごえ]に** 「異口同音に」のややくだけた言い方。「〜助けを求めて叫ぶ」 **異口同音[イクトドオン]に** 多くの人が口をそろえて同じことを言う様子。「〜『知りません』と答えた」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●言うこと **独[ひと]り言[ごと]** 相手がいないのに、ひとりでものを言うこと。「彼には〜を言う癖がある」 **独白[ドクハク]** 芝居の科白で、特に、独り言の科白。「感情のこもった〜」 **口出[くちだ]し** 口を出すこと。「よけいな〜はしないでちょうだい」 **差[さ]し出[で]口[ぐち]** 人の言動に対して、よけいなことを言うこと。「〜などせず黙っていろ」 ### ●モノローグ △ 4309演じるk●台本とせりふ ### ●言い方 **言[い]い方[かた]** 言葉で表現するときの、言葉の選び方や声の強弱、態度など。「そんなきつい〜はないだろう」「持って回った〜をするな」 **言[い]い種[ぐさ]** (不愉快な)言い方や言った言葉。「おれに向かってその〜はないだろう」◇「言い草」とも書く。 **物言[ものい]い** ものの言い方。「彼の〜が気に入らない」 **歯切[はぎ]れ** 発音、言葉の選び方など、ものの言い方の明瞭さ。「具体的にはどうするのかと質問をしても、〜の悪い答えしか返ってこない」 **重言[ジュウゲン]** 同じような意味の複数の語を、意味の重なりに気付かずに、不適切に使う言い方。「馬から落馬する」の類。◇「じゅうげん」ともいう。 **台詞回[せりふまわ]し** せりふの言い方。「絶妙な〜で客を泣かせる役者」 ### ●言い回し → 2203表すi●表現の技法 ### ●言い過ぎ **言[い]い過[す]ぎ** 言い過ぎること。「いくらなんでも、それは〜だ」 **過言[カゴン]** □言い過ぎ。「この寿司屋は日本一の味だといっても〜ではない」 <333> # 言う1900h~k ### ●言い誤り → 1513誤るh●言い誤り ### ●言い訳 → 9101因るh●言い訳 ### ●言葉の遊び → 3200遊ぶh●言葉の遊び ### ●その他 **語呂[ゴロ]** 言葉の音の響き具合。「そのキャッチコピーは〜が悪い」「〜のいい名前を考える」 ## i 名詞の類:コト・サマ ### ●品詞 **品詞[ヒンシ]** 文法上の性質から見た、単語の種類。 **動詞[ドウシ]** 品詞のひとつ。事物の動作・変化・状態などを表す語。「歩く」「思う」「変える」「流れる」などの類。 **自動詞[ジドウシ]** 主体の動作・作用がほかのものに及ばない動詞。「服が破れる」「事務所が1階から2階に移る」などの「破れる」「移る」の類。 **他動詞[タドウシ]** 主体の動作・作用がほかのものに及ぶ動詞。「服を破る」「事務所を1階から2階に移す」などの「破る」「移す」の類。 **形容詞[ケイヨウシ]** 品詞のひとつ。用言で、事物の性質・状態、感情などを表す語。名詞を修飾する働きがある「赤い花」の「赤い」、「つらい仕事」の「つらい」、「あの家は大きい」の「大きい」などの類。◇終止形の語尾が、口語では「い」、文語では「し」。 **形容動詞[ケイヨウドウシ]** 品詞のひとつ。用言で、形容詞と同じように事物の性質・状態などを表すが、活用が異なる語。「静かなところ」の「静かな」、「彼は立派だ」の「立派だ」などの類。◇終止形の語尾が、口語では「だ」、文語では「なり」「たり」。 **連体詞[レンタイシ]** 品詞のひとつ。活用のない自立語で、名詞を修飾する語。「この本」の「この」、「あるところ」の「ある」、「大きな家」の「大きな」などの類。 **副詞[フクシ]** 品詞のひとつ。活用のない自立語で、おもに用言を修飾する語。「きっぱり断る」の「きっぱり」、「とても高い」の「とても」、「いつも静かな人」の「いつも」などの類。 **名詞[メイシ]** 品詞のひとつ。体言で、事物の名を表す語。「太陽」「月」「地球」「天体」「人」「仕事」「場所」「時間」などの類。 **固有名詞[コユウメイシ]** 人名・地名など、それだけに与えられた名を表す名詞。「徳川家康」「東京」などの類。 **代名詞[ダイメイシ]** 品詞のひとつ。名詞の一種。名詞の代わりに使われる語。話や文章にすでに出てきた事物を指したり、その場にあるものなどを指し示す働きがある。「これ」「そこ」「あそこ」「彼」などの類。 **数詞[スウシ]** 数を表す語。「ひとつ」「3人」「4枚」「5番」「6番」などの類。◇名詞の一種とされる。 **助数詞[ジョスウシ]** 数を表す語につけて数量を表す語。「2回」の「回」、「3枚」の「枚」、「50歳」の「歳」など。 **接続詞[セツゾクシ]** 品詞のひとつ。活用のない自立語で、語と語、句と句、文と文などを接続する働きをする語。「東京または大阪」の「または」、「それはいい。しかし、お金はどうするんだ」の「しかし」などの類。 **感動詞[カンドウシ]** 品詞のひとつ。活用のない自立語で、話し手の感動や呼びかけ・応答を表す語。「ああ、なんて美しいのだろう」の「ああ」、「おい、君」の「おい」、「はい、私です」の「はい」などの類。◇「間投詞」ともいう。 **助詞[ジョシ]** 品詞のひとつ。活用のない付属語で、語と語との関係を示したり、語に意味を添えたりする語。「私がやります」の「が」、「彼も25歳です」の「も」、「ここだけの話」の「だけ」「の」、「東京から大阪まで」の「から」「まで」などの類。 **助動詞[ジョドウシ]** 品詞のひとつ。活用のある付属語で、さまざまな語について叙述を助けたり意味を加えたりする語。「彼に手伝わせる」の「せる」、「彼女が行くらしい」の「らしい」、「ドアが開かない」の「ない」などの類。 **てにをは** 日本語の助詞・助動詞の総称。「てにをはの使い方がおかしい」「天爾遠波」とも書く。「それでは話のてにをはが合わない」のように、比喩的に「話のつじつま」の意でも用いられる。 ## k 名詞の類:モノ ### ●言葉 **言葉[ことば]** ある社会の人々が共有している、意味を有する音声のまとまり、ないし、その音声を文字に表したもの。思想・意思・感情などを表現したり、互いに伝達し合ったり、また、考えたり、人間関係を円滑に保ったりするために、使われる。「〜はコミュニケーションに不可欠なものである」「〜は時代とともに変化していく」「あのときの父の〜は忘れられない」◇「詞」「辞」とも書く。具体的な語・句・文・文章などのそれぞれを表すのにも、また言葉のシステムの全体を表すのにも用いられる。 **言[こと]の葉[は]** 雅語。言葉。「尊き〜の数々」 **言語[ゲンゴ]** □言葉。「〜に絶する」 **言辞[げんじ]** 「言葉(の使い方)」の、かたい言い方。「〜を弄する」 **手話[シュワ]** おもに聾啞者が用いる、身振りや手指の動きなどにより、意思を伝達する言葉。 **ロゴス** 言葉(を通して表現される理性)。logos **言[ゲン]** □ある人が言った、しかるべき内容のある言葉。「山田氏の〜を借りれば」 **前言[ゼンゲン]** 前に言った言葉。「〜を取り消す」 **言葉尻[ことばじり]** 言葉の終わりの部分。「〜をとらえて反論する」 ### ●短い言葉 **一言[いちげん]** □ひと言、あるいは、短い言葉。「友の〜で決心した」 **一言[ひとこと]** □ひと言。「ひとこと申し込んだが、〜のもとにはねつけられた」 **一言[いちごん]** □いちげん。▷〜居士 **一言一句[イチゴンイック]** (打ち消しの語をともなって)「ひとこと」の強調表現。「〜違わない」 <334> # 言う1900k **片言[かたこと]** ①誰かに向けて言うひとこと。「帰るときの〜」②何か物事を決定するようなひとこと。「彼の〜で、決まった」「もう一声」~(もう少し安くしてほしいときに、買い手が売り手に向かって言う言葉) **鶴[つる]の一声[ひとこえ]** 皆がただちに従うような、権力や権威のある人が発するひとこと。「社内旅行の行き先が、社長の〜で決定した」 **片言[ヘンゲン]** □ちょっとした短い言葉。「〜もゆるがせにしない」 **隻語[セキゴ]** □ごくわずかな言葉。「片言隻語」の形で用いられることが多い。 **片言隻語[ヘンゲンセキゴ]** ごくわずかな言葉。「〜もおろそかにせず、耳を傾ける」◇「片言隻句」ともいう。 ### ●多くの言葉 **万言[バンゲン]** □多くの言葉。「〜を並べる」 **千言[センゲン]** 「千言」を、より強めた言い方。「〜を費やす」▷〜万語 **百万言[ヒャクマンゲン]** きわめて多くの言葉。「〜を費やしても語り尽くせない」 **千言万語[センゲンバンゴ]** □きわめて多くの言葉。「〜を費やす」 ### ●さまざまな言葉 **捨[す]て台詞[ぜりふ]** 立ち去るときに言い残す、怒りなどの気持ちを込めた、相手に対する侮蔑や脅迫の言葉。「彼は〜を残して立ち去った」◇もとは、芝居のアドリブの意。 **啖呵[タンカ]** 口論のときなどに、相手に向かって発する威勢のいい言葉。「彼は絶対にひとりでやってみせると〜を切った」 **外交辞令[ガイコウジレイ]** 外交上の習慣的・形式的な愛想のよい言葉。「『いつもきれいですね』という彼の言葉は、単なる〜であった」 **社交辞令[シャコウジレイ]** 「外交辞令」の一般的な言い方。「決して〜ではありませんよ。本当にすてきだと思います」 ### ●用語 → 5400使うk●用語 ### ●甘い言葉 → 3600だますk●だましたりひっかけたりする言葉 ### ●第一声 △ 9000始まるk ### ●寝言 **寝言[ねごと]** ①眠っている間に無意識に発する言葉。②わけのわからない言。「何を〜を言ってるんだ」 **譫言[うわごと]** 熱が高かったりして、意識がはっきりしないときに、無意識に発する言葉。「彼女は熱にうなされ、しきりと〜を言っていた」◇「囈語」とも書く。 ### ●ことわざ **諺[ことわざ]** 人々の生活の知恵から生まれ、言いならわされてきた、教訓や風刺を含んだ簡潔な言葉。◇「情けは人の為ならず」「住めば都」など。 **俚言[リゲン]** □俗世間で言い伝えられ、使われることわざ。 **俚諺[リゲン]** □庶民の間で言い伝えられ、使われることわざ。 ### ●格言 **格言[カクゲン]** 物事の真理などを言い表した、生きていくうえでの教えや戒めとなる、簡潔な言葉。 **金言[キンゲン]** □物事の真理などを言い表した、生きていくうえでの指針とすべき簡潔な言葉。 **箴言[シンゲン]** 生きていくうえでの教訓となる簡潔な言葉。▷〜集 **寸言[スンゲン]** □短いが、深い意味をもった言葉。 **寸鉄[スンテツ]** □機知に富んだ、短くて警抜な、人の意表をつく警句。「人を殺す」 **警句[ケイク]** 物事の真理を鋭くついて、簡潔に言い表した言葉。「〜を吐く」 ### ●名言 **名言[メイゲン]** 物事の本質を、的確かつ簡潔に言い当てた言葉。「それは、けだし〜だ」 **至言[シゲン]** □物事の道理などをきわめて適切に言い表した言葉。「それは、まさに〜と言っていいだろう」 **名句[メイク]** その場にうまく適合する、物事の本質を言い表した短い言葉。 **名文句[メイモンク]** 「名句」の、よりくだけた言い方。「機知に富み、数々の〜を残した人物」 ### ●決まり文句 **決[き]まり文句[モンク]** ある場面でいつも決まって使われる、型にはまった言葉。「〜を並べた演説」 **常套句[ジョウトウク]** 「決まり文句」の、かたい言い方。 **口上[コウジョウ]** 口で言う、型にはまった改まったあいさつや述べ。「〜がうまい」▷売り〜・逃げ〜・〜書き ### ●せりふ・ギャグ △ 4309演じるk●台本とせりふ ### ●冗談→ 3201たわむれるh●言葉のたわむれ ### ●洒落 → 1919もじるk ### ●マイナス評価の語 **戯言[たわごと]** 根拠のない、ばかげた言葉。「〜をほざくな」 **無駄口[むだぐち]** 必要のない、無益でとりとめのない言葉。「〜をたたいていないで、しっかりと言葉しなさい」「〜をきく」◇「徒口」とも書く。「無駄」はあて字。 **無駄言[むだごと]** □「無駄口」の、かたい言い方。「つい〜を言ってしまいました」「徒言」とも書く。 **冗語[ジョウゴ]** □むだで、よけいな言葉。「〜は極力削る」 **冗句[ジョウク]** □むだな文句。「推敲して〜を削る」 **放言[ホウゲン]** 実情を考えずに発する、相手を傷つける無責任な言葉。「〜は許さない」 **卑語[ヒゴ]** □卑しく、下品な言葉。 ### ●でたらめ → 3601ごまかすk●うそ ### ●俗語・隠語 **俗語[ゾクゴ]** 改まった場では使いにくい、くだけた言葉。◇「くたばる」「ほざく」「やばい」など。 **スラング** 特定の階層や社会、仲間うちだけで通用する卑俗な言葉。slang <335> 言う1900k~m **隠語[いんご]**[53] 特定の職業・集団の者の間だけで通用する言葉。「警察の〜」「学生の〜」などのように使う。◇部外者から秘密を守るため、あるいは仲間意識を強めるためなどに使われる。 **通[とお]り言葉[ことば]**[54] 特定の集団の中でのみ通用する言葉。 **逆[さか]さ言葉[ことば]**[55] ①語句の本来の意味を逆にして言う言葉。「かわいい」を「にくい」と言うなどの類。②一語の音節を上下逆にして言う言葉。「たね」を「ねた」、「これ」を「れこ」と言うなどの類。◇多く隠語として用いられる。 **倒語[とうご]**[56] 「逆さ言葉②」の漢語的表現。 ## ▶通り言葉 **通[とお]り言葉[ことば]**[57] 広く一般に通用し、よく使われる言葉。 **通語[つうご]**[58] 通り言葉。特に、一般によく用いられる言葉。 **通言[つうげん]**[59] ①一般によく用いられる言葉。②通人が使う粋な言葉。 # m 名詞の類:モノ ## ●言葉の単位 **語[ご]**[00] それだけで口から発せられる場合もある、言葉の最小の単位。「山」「山道」など。 **単語[たんご]**[01] ひとつの語、特に、文節または文を構成する最小の単位。 **句[く]**[02] 複数の語のまとまりからなる、文を構成する単位。「美しい山」「山の頂上」など。 **語句[ごく]**[03] 語と句。「重要な〜にしるしをつける」 **文[ぶん]**[04] 出来事・状態など、完結した内容を表す言葉の最小の単位「私は美しい山を見た」など。 **文章[ぶんしょう]**[05] ひとつ、あるいは複数の文からなる、内容上まとまりがあるもの。 **章句[しょうく]**[06] 文章(の一部分)。「年頭所感の中に論語の〜を引用する」 **センテンス**[07] 「文」の洋語的表現。▶sentence **文句[もんく]**[08] 文章の中の語句。「すらすらと心のこもらない〜を連ねた文章ではあるが、心を揺さぶるものがない」 **文言[もんごん]**[09] 文章の中の(文として成立している)語句。 **フレーズ**[10] (印象的な)文句。▷キャッチ~ **文節[ぶんせつ]**[11] 文を区切っても不自然にならない最小の単位。「私は/美しい/山を/見た」など。 **節[せつ]**[12] (主語と述語を含む)文章のひとまとまり。 ## ●言葉の種類 **主語[しゅご]**[13] 動作・変化・状態などの主体を表す文の主要な部分。「車が走る」の「車が」、「彼は25歳だ」の「彼は」の類。 **述語[じゅつご]**[14] 主語の動作・変化・状態などを表す部分。「車が走る」の「走る」、「彼は25歳だ」の「25歳だ」の類。 **修飾語[しゅうしょくご]**[15] 他の語句の意味を限定したり、詳しくしたりする語句。「大きい車」の「大きい」、「速く走る」の「速く」の類。体言を修飾するものを連体修飾語、用言を修飾するものを連用修飾語という。 **自立語[じりつご]**[16] 国文法で、単語をふたつに大別したうちの一つ。それだけで一文節を構成できる語。名詞・代名詞・動詞・形容詞・形容動詞・連体詞・副詞・接続詞・感動詞の類。付属語 **付属語[ふぞくご]**[17] 国文法で、単語をふたつに大別したうちの一つ。それだけでは一文節を構成できず、自立語に付属して用いられる語。助詞・助動詞の類。自立語 **接頭語[せっとうご]**[18] 単独では用いられず、自立語の上につけ、意味を添えたり語調を整えたりする語。「お茶」の「お」、「か弱い」の「か」、「うち寄せる」の「うち」など。接尾語 **接尾語[せつびご]**[19] 単独では用いられず、自立語の下につけ、意味を添えたりする語。「あたたかさ」の「さ」、「子供っぽい」の「ぽい」、「春めく」の「めく」など。接頭語 **接辞[せつじ]**[20] 「接頭語」「接尾語」の総称。 **体言[たいげん]**[21] 自立語の中で活用がなく、主語となりうる語。名詞・代名詞・数詞の類。用言 **用言[ようげん]**[22] 自立語の中で活用がある語。動詞・形容詞・形容動詞の総称。「〜には語尾がある」体言 **熟語[じゅくご]**[23] ふたつ以上の単語や2字以上の漢字によってできている語。「月日」「海風」「月明かり」「学校」「小説」など。 **多義語[たぎご]**[24] 多くの意味をもつ語。 **複合語[ふくごうご]**[25] ふたつ以上の単語によってできている語。「人工衛星」「飲み干す」「細長い」「生ビール」など。◇「熟語」と「複合語」は同義で用いられることも多いが、ふつう「月日」のように、結合することによって、新しい意味が生じるものや、2字の漢語は、「複合語」とはいわない。 **合成語[ごうせいご]**[26] 「複合語」の別の言い方。◇「複合語」のほうが一般的。 **連語[れんご]**[27] 2つ以上の単語が慣用的にひとつの単位をなしたもの。「春の日」「どうしようもない」など、かたい結びつきのものから、「相撲をとる」「あぐらをかく」などゆるやかな結びつきまでさまざまであり、立場によって、ある範囲に限定して用いられることがある。 **略語[りゃくご]**[28] もとの語を短くして使うようにした語。◇「テレビジョン」を「テレビ」、「短期大学」を「短大」とする類。また、compact discを「CD」、World Health Organization を「WHO」とする類。 **成句[せいく]**[29] 慣用的に語句のまとまりとして用いられる言葉。「取るものも取りあえず」「せいては事をし損じる」など。 **成語[せいご]**[30] 成句や熟語。 **術語[じゅつご]**[31] 学問や技術などの分野で、特に意味を定義して用いられる話。 **専門語[せんもんご]**[32] ある特定の分野で、正確に意味づけられて使われる言葉。「シンポジウムでは〜が飛びかったので、意味がわからないところがあった」 **専門用語[せんもんようご]**[33] ある分野に限って用いられる語。 **テクニカルターム**[34] 学問や技術などの分野で用いられる語。 <336> で用いられる語。technical term ●擬音語・擬態語 → 9213似せるn ●類義語・同義語 → 9212似るk●意味が似た語 ●その他 **35 語幹[ごかん]** 活用する語の、変化しない部分。「書く」の「か」、「話す」の「はな」、「美しい」の「うつくし」など。▷語尾 **36 語尾[ごび]** ①活用する語の、変化する部分。「書く」の「く」、「話す」の「す」など。▷語幹 ②話している言葉の、ひと続きの語の終わりの部分。「〜がはっきりしない」 ③単語の末尾の部分。「英単語の名詞の〜にsをつけて複数形にする」 ## n 名詞の類:モノ **00 口[くち]** 人がものを言ったり、動物が声を出したり、また、人や動物が食べたり飲んだりする、体の器官。「〜をつぐむ」 **01 受[う]け口[ぐち]** うわあごよりもしたあごのほうが突き出た形の口。「〜を手で隠して笑う」◇「うけくち」ともいう。 **02 おちょぼ口[くち]** くちびるをつぼめたような、小さくてかわいい口。「〜のかわいい少女」 **03 鰐口[わにぐち]** (わにの口のように)横に広い口をあざけっていう話。「〜をあけて、がははと笑う男」 # 仰る 1901 ## a 動詞の類 **00 仰[おっしゃ]る** 「言う」の尊敬語。「先生の〜とおりです」 **01 仰[おお]せられる** 「おっしゃる」の改まった、やや古風な言い方。「〜ままに」 **02 宣[のたま]う** 「言う」の、古めかしい言い方。「神の〜には」「〜わく」「何も〜わずに」◇現代語では「あいつはいつもわかりきったことを偉そうにのたまう」のように皮肉をこめて使う場合も多い。 ## h 名詞の類:コト・サマ **00 仰[おお]せ** おっしゃること。「まったく〜のとおりです」 ## k 名詞の類:モノ **00 仰[おお]せ** おっしゃったお言葉。「〜に従う」 **01 御言[みこと]** 貴人、特に天皇のお言葉。 **02 綸言[りんげん]** 天皇のお言葉。「〜汗のごとし(綸言は取り消すことができない)」 **03 勅語[ちょくご]** 天皇のお言葉(を書いたもの)。 **04 勅語[ちょくご]** 天皇の意思表示のお言葉。▷教育~ ●勅諭 → 2102教えるk●教えさとす言葉 ## Z その他 **00 曰[いわ]く** おっしゃることには。「子し~」◇「曰わく」とも書く。 # 申す 1902 ## a 動詞の類 **00 申[もう]す** 「言う」の謙譲語。相手に対して「言う」をへりくだって「言う」の意を表す。「決してうそは申しません」 **01 申[もう]し述[の]べる** 「言う」「述べる」の謙譲語。「僭越ながら意見を申し述べたいと存じます」 **02 申[もう]し添[そ]える** 「言う」に添える、の謙譲語。「最後にひとこと申し添えることがございます」 ●申し聞かせる → 2102教えるa●さとす ●申し上げる **03 申[もう]し上[あ]げる** 「言う」の謙譲語。相手に対して敬意を表す。「温かくご指導くださった先生にお礼を~」 **04 言上[ごんじょう]** 身分の高い人、目上の人に申し上げること。「現状を詳細に〜した」▷御礼~ **05 啓上[けいじょう]** 言上すること。▷一筆〜◇多く手紙で用いる。 ●天皇に申し上げる **06 奏[そう]する** 天皇に申し上げる。「首相から事件の概要を~」 **07 奏上[そうじょう]** 奏すること。「事件を〜しに参内する」 **08 上奏[じょうそう]** 天皇に意見・事情などを申し上げること。「閣議の決定を〜する」「状況を〜する」 ●意見を申し述べる **09 進言[しんげん]** 目上の人に意見を申し述べること。「待遇改善を〜する」 **10 献言[けんげん]** 政府・上司などに意見を申し述べること。「意を決して首相に~する」 **11 上申[じょうしん]** 上司や上部機関に意見・事情を申し述べること。「率直な意見を部長に~する」▷~書 **12 具申[ぐしん]** 上司や上部機関に自分の意見・計画などを詳しく申し述べること。「部長に詳細な計画を〜する」 **13 建議[けんぎ]** 上司や政府に意見・希望を申し述べること。「政府に森林保護を〜する」 **14 献策[けんさく]** 計画や政策を公的機関や上司に申し述べること。「海外投資について社長に~する」 ●目上の人に報告する → 2104知らせるa●告げ方のいろいろ ●申し伝える → 1917伝えるa●伝える ●申し立てる **15 申[もう]し立[た]てる** 公的機関や目上の人に対して自分の意見や希望を強く言う。「上司の提案に対して異議を~」 **16 建言[けんげん]** 官庁などに対して意見を申し立てること。「情報公開の促進をめぐり、県に対して〜する」 ▷~書 **17 建白[けんぱく]** 政府・上司などに自分の意見を申し立てること。「政府に対し是が非でも〜すべき事柄」▷~書 ▶意見・希望を相手方に言う **18 申[もう]し出[で]る** 意見・希望などをみずから進んで言う。「不祥事の責任をとるため、 <337> # 申す1902a〜述べる1903d **名乗[なの]りを上[あ]げる** 自ら進んで名乗り出ること。「犯人は自分だと〜」◇「名告り」とも書く。 **申[もう]し入[い]れる** 団体に、正式に要求などを、相手方に告げて同意を求めること。「労働組合が会社に団体交渉を申し入れてきた」 **申[もう]し込[こ]む** 自分の希望していることを相手方に知らせる。「結婚を~決意を固めた」 ## h 名詞の類:コト・サマ **申[もう]し立[た]て** 申し出ること。「本人の〜により当日の欠勤を許可した」「彼女の〜に応じることにした」 **申[もう]し出[で]** 申し出ること。「本人の〜により当日の欠勤を許可した」「彼女の〜に応じることにした」 **申[もう]し入[い]れ** 申し入れること。「住民が警察に暴走族取り締まりの〜を行った」 **申[もう]し込[こ]み** 申し込むこと。「結婚の〜を受ける」 # 1903 述べる ## a 動詞の類 ### ●述べる **述[の]べる** (公的な場面で)ある程度整った内容を言ったり書いたり書くこと。「友人代表として結婚式で祝辞を〜」「このことに関しては拙論で詳しく述べた」 **陳[チン]ずる** □述べる。「自説を〜機会を与えられて光栄です」 **陳述[チンジュツ]** (裁判所に対して)意見、考えを口頭で述べること。「その件に関して詳細に〜する」「事実をありのままに〜する」▷冒頭~ **論告[ロンコク]** 刑事裁判の法廷で、被告の罪に関して、適用する法律や刑などについての意見を検察官が裁判官に述べること。「検事が厳しく〜する」▷〜求刑 **口述[コウジュツ]** 口で述べること。「山田さんが〜した内容を詳細に記録する」▷〜筆記・〜試験 **供述[キョウジュツ]** 事実や意見を口頭で述べること。特に、被告や証人が口頭で述べること。「神妙な態度で犯行を〜した」 **供述[キョウジュツ]** 裁判などで、事実を述べること。特に、被告人・被疑者・証人が、裁判官や捜査官などに対して、事実を述べること。「証人は自分が目撃したことを〜した」 **公述[コウジュツ]** □公聴会などの公の場で意見を述べること。「公聴会で専門家としての意見を〜する」▷〜人 **記述[キジュツ]** 事柄を(想像・仮説を交えず、ありのままに)書いて述べること。「事実だけを簡潔に〜する」「最近の学生は〜式の試験は苦手だ」 **詳述[ショウジュツ]** □詳しく述べること。「計画の進行状況を〜する」↔略述 **略述[リャクジュツ]** □要点を簡略に述べること。「これまでの経緯を〜する」↔詳述 **前述[ゼンジュツ]** ある事柄について、前もって、あるいは、ある箇所よりも前に述べること。「〜したとおり、今やこの問題はきわめて重大である」↔後述 **先述[センジュツ]** □前述。「優先課題であることは〜したとおりである」 **上述[ジョウジュツ]** □ある事柄について、ある箇所よりも前に述べること。「このことは〜したことからも明らかであろう」 **後述[コウジュツ]** □ある事柄について、現時点よりも後で、あるいは、ある箇所よりも後で述べること。「先に概要を述べ、詳細は〜する」↔前述 **述懐[ジュッカイ]** 心中の思いを述べること。「今の心境を〜する」 **論述[ロンジュツ]** ある問題について、筋道を立てて考えること。また、その考えを述べること。「環境問題について〜する」▷〜問題・〜試験 **叙述[ジョジョ]** □ある物事・事件・心の動きなどを、順を追って書き述べること。「小説には、さまざまな〜の技巧が凝らしてある」 ### ●弁じる **弁[ベン]じる** □はっきりと筋道を立てて、自分の考えを述べること。「私からも一言〜させていただきます」「辯じる」とも書く。 **弁[ベン]ずる** □「弁じる」の、よりかたい言い方。「自説を滔々と〜」「辯ずる」とも書く。 **弁論[ベンロン]** □大勢の人の前で、筋道を立てて自分の意見・考えを述べること。「熱のこもった〜に耳を傾ける」▷〜大会・口頭~◇「辯論」とも書く。法律では、公判において、訴訟当事者が行う陳述。 **代弁[ダイベン]** 本人に代わって弁じること。「彼が私の考えを〜してくれた」「代辯」とも書く。 **代言[ダイゲン]** □依頼などで、他人に代わって弁論すること。「弁護士が被告に代わって〜する」▷〜人(弁護士の旧称)・三百~(弁護士をののしっていう語。転じて、詭弁を弄すること・人。「三百」は300文の意で、価値が低いことのたとえ) ### ●演説する **演説[エンゼツ]** 大勢の人の前で、自分の主義・主張や意見を述べ、訴えかけること。「大勢の聴衆を前にして〜する」▷立会〜・〜会・街頭〜◇「演舌」とも書く。 **遊説[ユウゼイ]** □政治家などが各地を演説して回ること。「選挙区をくまなく〜する」 **打[ぶ]っ** 威勢よく強い口調で演説などをする。「激しい口調で自説を〜」 **一席打[いっせきぶ]っ** あるテーマについて、まとまった演説などをすること。「廃棄物の再利用について〜」 **獅子吼[シシク]** □熱弁を振るって真理・正論を説く、または、大演説をすること。「大勢の聴衆を前にして〜する」◇獅子がほえる意から。 ## d 形容動詞の類 **件[くだん]の** 以前述べたことである様子。「明日、〜の件で伺います」 <338> # 述べる1903d〜叫ぶ1904a **如上[ジョジョウ]** □前に述べている様子。「〜の件、よろしくお願いいたします」◇「件の上」とも書く。 **斯[か]く斯[か]く然々[しかじか]の** 具体的な内容は省略して述べる様子。「〜の理由で欠席するという連絡があった」◇「しかじか」は「云云」とも書く。 ## h 名詞の類:コト・サマ **言論[ゲンロン]** 言語によって自分の考えや思想を公に述べること。「〜の自由」 **詭弁[キベン]** 相手をだますために、一見まことしやかに組み立ててあるが、実は、道理に合わないことを述べること。「〜を弄する」◇「詭辯」とも書く。 **道聴塗説[ドウチョウトセツ]** □人に聞いたことをすぐに受け売りで話すこと。「〜の誹りを免れない」◇路上で聞いた話をすぐに話す意。 **演説会[エンゼツカイ]** 演説を目的とした集まり。「山田候補の〜には多数の支持者が集まった」 **立会演説会[たちあいエンゼツカイ]** 意見の異なる何人かが順次、演説を行う演説会。「昨日の〜は大勢の聴衆で立錐の余地もないほどであった」 ## k 名詞の類:モノ ### ●改まって述べる言葉 **挨拶[アイサツ]** 人と会ったり別れたりするときの、社交的・儀礼的な言葉。「改まった席での最初の〜には気をつかう」「隣に引っ越して来た人からは、いまだに何の〜もない」 **御挨拶[ゴアイサツ]** 「挨拶」の丁寧語。「〜を申し上げる」「ずいぶんなごあいさつだね」のように、皮肉として相手のあきれた言い種に対して使う場合もある。 **辞[ジ]** □改まって述べる言葉。「開会の〜を述べる」 **式辞[シキジ]** 儀式の席で述べる言葉。「入学式で、校長が〜を述べる」 ### ●祝辞 → 0801祝うk●祝いの言葉 ### ●謝辞 → 4103謝るk ### ●送辞 → 4202贈るk●餞別 ### ●答辞 → 4102答えるk●答え ### ●弔辞 → 4009慰めるk●弔う言葉 ### ●賛辞 → 3408称えるk●ほめる言葉 ### ●凡例 → 1511比べるk●凡例 ## S 名詞の類:ヒト **演者[エンジャ]** 演説する人。 ## u 名詞の類:トコロ ### ●演壇 → 7800高いu●壇 # 1904 叫ぶ ## a 動詞の類 ### ●叫ぶ **叫[さけ]ぶ** 意外なことに接して反射的に、また、何かを訴えるために、大きな声を出す。「花子は『誰か来て』と叫んだ」 **喚[わめ]く** □感情の激するままに、めちゃくちゃに大声で叫ぶ。「酔っぱらった連中が何やらわめいている」◇「叫く」とも書く。 **喚[わめ]き立[た]てる** 激しくわめく。「何をそんなにわめき立てているんだ」 **喚[わめ]き散[ち]らす** あたりかまわずわめく。「いいかげんに〜な」 **絶叫[ゼッキョウ]** 声を限りに叫ぶこと。「助けを求めて〜する」 **叫喚[キョウカン]** □苦痛のあまり、大声で叫ぶこと。「このような仕打ちを受ければ、〜するのも当然だ」▷阿鼻~ ### ●泣き叫ぶ → 0901泣くa●激しく泣く ### ●どなる **怒鳴[どな]る** 誰かに向かって大きな声で言葉を発する。「どならなくても聞こえるよ」「あいつはいくらどなられても言うことをきかない」◇「呶鳴る」とも書く。「ど(怒)」は擬声語とされる。 **怒鳴[どな]り立[た]てる** 続けて激しく怒鳴る。「親にどなり立てられても、平気な顔をしている」 **怒鳴[どな]り散[ちら]す** □あたりかまわず怒鳴り立てる。「子供はどなり散らせば言うことをきくというものではない」 **怒号[ドゴウ]** □怒って、大きな声を上げること。「隣室から激しく〜する声が聞こえてきた」 **声[こえ]を荒[あら]らげる** □感情を高ぶらせて、荒々しく大きな声を出す。「相手の態度に怒りを抑えきれず、声を荒らげてしまった」 ### ●唱える **唱[とな]える** 決まり文句などを大きな声で言う。「万歳を〜」 **三唱[サンショウ]** 3度唱えること。「万歳を〜する」▷万歳~ **唱和[ショウワ]** 1人の人に続いて、同じ文句を大勢の人が一斉に言うこと。「国歌を〜する」 **復唱[フクショウ]** (受けた命令などを、確認するために)繰り返して言うこと。「命令を正確に記憶するために〜する」◇「復誦」とも書く。 ### ●大きい声を出す **がなる** □やかましいほど大きな声を発する。「隣室でだれかが〜声が聞こえる」 **がなり立[た]てる** 激しくがなる。「宣伝の車がスピーカーでがなり立てている」 **上[あ]げる** 大きい声を出す。「ぐいっと腕をつかまれて、思わず悲鳴を〜」 **張[は]り上[あ]げる** 大きい声を出す。「そんなに大声を張り上げなくても聞こえるよ」 **声[こえ]を振[ふ]り絞[しぼ]る** ありったけの大きな声を出す。「声を振り絞って声援を送る」 **連呼[レンコ]** 同じ言葉を繰り返し何度も大きな声で叫ぶこと。「アンコールを〜する」▷〜するうぐいす嬢 **喚呼[カンコ]** □鉄道の運転士が、信号などを確認して「出発進行」などと大きな声で言うこと。 <339> # 叫ぶ1904f〜ささやく1905f ## f 副詞の類 **声[こえ]を限[かぎ]りに** ありったけの大きな声を発する様子。「〜叫んで、助けを求めた」 **きゃあ** 特に女性や子供が、驚いたときなどに発する声の様子。「花子は蛇を見て、〜と叫んだ」 **きゃっと** 特に女性や子供が、驚いたときなどに発する短い声の様子。「うしろから不意に肩をたたかれ、〜言ったまま、その場にへたりこんだ」 **ぎゃあ** 激しい苦痛を感じたり、驚いたりしたときに発する声の様子。「釘を踏みつけ、思わず〜と叫んだ」 **ぎゃっと** 激しい苦痛を感じたり、驚いたりしたときの、短い悲鳴や言葉の様子。「夜道で突然声をかけられ、反射的に〜言ってしまった」 **きゃあきゃあ** 女性や子供が、驚いたり喜んだりして騒ぐ様子。「若い女性たちがジェットコースターに乗って、〜悲鳴をあげながらスリルを楽しんでいた」 **ぎゃあぎゃあ** 人間が大きな声で泣いたり騒いだり、動物が興奮して不気味な声を出したりする様子。「医者の前で子供が〜泣く」「わかったから、もう〜言うなよ」「からすが屋根の上で〜鳴く」 **きゃっきゃと** はしゃいで叫ぶ様子。「子供がプールで〜はしゃぎながら遊んでいる」 **があがあと** □どなりつけたり、がみがみ言う様子。「彼は怒りで顔を真っ赤にしながら、〜とがなり立てた」 ## h 名詞の類:コト・サマ **叫[さけ]び** 叫ぶこと。「心の〜」「魂の〜」◇多く比喩的に、強く切実な思いの意で用いられる。 **シュプレヒコール** ①集会やデモなどで、スローガンや要求事項を声をそろえて唱えること。「会場のあちこちから〜がわき起こる」②演劇などで、あるせりふを声をそろえて唱えること。Sprechchor ## k 名詞の類:モノ ### ●叫び声・わめき声 **叫[さけ]び声[ごえ]** 叫ぶ声。「遠くから〜が聞こえる」 **叫[さけ]び** □叫び声。「悲痛な〜をあげる」 **喚[わめ]き声[ごえ]** わめく声。「隣家から〜がする」 **喚声[カンセイ]** 驚いたり興奮したりしたときの、大声で叫ぶ声。「傍聴席から〜があがり、議会は中断せざるをえなかった」 **悲鳴[ヒメイ]** 苦痛のあまりにあげる叫び声。「暗がりから急に人が現れたので思わず〜をあげた」 ### ●勇ましい叫び声 **雄叫[おたけ]び** 勇ましく威勢のいい叫び声。「敵の軍勢を目にして兵士たちは〜をあげた」 **鬨[とき]の声[こえ]** 昔、戦いを始めるときに士気を鼓舞するためにあげる叫び声。 **勝[か]ち鬨[どき]** 戦いや競技に勝ったときにあげる喜びの叫び声。「〜をあげる」 **奇声[キセイ]** □大声でわめき叫ぶ声。「〜を発しながら突っ込む」 ### ●掛け声 **掛[か]け声[ごえ]** 行動を始めたりするときに発する声。「〜ばかりでなかなか始まらない」 **号令[ゴウレイ]** 学校や軍隊で、多数の人がいっせいに同じ動作や行動をするように、大きな声で発するかけ声。「『休め』の〜をかける」 ### ●怒声 → 1306いかるh●いかりの声、3901しかるk●しかる声 ### ●罵声 △ 3902けなすk ### ●掛け声・声援→ 4010励ますk●励ましの音声 ## Z その他 **わっしょい** 重いものを多人数でかついときや、気勢をあげたりするときのかけ声。 **わっせ** 大勢で走ったり、力を出したりするときなどのかけ声。 # 1905 ささやく ## a 動詞の類 **囁[ささや]く** 小さい声で誰かに対してものを言う。「彼は私に耳元で愛の言葉をささやいた」◇「私語く」とも書く。 **呟[つぶや]く** 小さい声でひとりごとを言う。「あの人はいつも何かぶつぶつつぶやいている」◇ひとりごとを装って誰かに聞こえるように言う場合もある。 **ささめく** □小さい声でひそひそと話す。「人々の〜声が聞こえる」 **耳打[みみう]ち** ほかの人に聞こえないように、相手の耳元で小さい声で言うこと。「ほかの人に聞かれては困ることをそっと〜する」 **耳語[ジゴ]** □耳打ち。「山田氏が花子に〜するのを目撃した」 **私語[ささご]** 授業・講演などの最中に、聞き手同士がひそひそと話をすること。「〜するくらいなら出席するな」「授業中〜を慎むことは学生の最低限のマナーだ」 ## d 形容動詞の類 **蚊[か]の鳴[な]く様[よう]な** 聞こえるか聞こえないかというくらい声が小さい様子。「そんな〜な声じゃ、何を言っているのかわからないよ」 ## f 副詞の類 **ひそひそと** 相手以外の人に聞こえないように、小さい声で話す様子。「部屋の隅で、2人で何か〜話している」 <340> # ささやく1905f〜しゃべる1906d **ぼそぼそと** 低い小さな声で話す様子。「〜と自信なさそうに答えた」 **ぼそっと** ひとりごとを低い小さな声でつぶやく様子。「『不器用なもので』と男が〜つぶやいた」 **むにゃむにゃと** わけのわからない言葉をつぶやく様子。「寝言を〜言っているが、聞き取れなかった」 **ぶつぶつと** 口の中でつぶやく様子。「何をいつまで〜言ってるんだ」 ## h 名詞の類:コト・サマ **囁[ささや]き** ささやくこと。「恋人同士の愛の〜」◇「私語」とも書く。 **つぶやき** つぶやくこと。「従業員たちが不満の〜を漏らす」 **ささめき** □ささめくこと。「〜がかすかに聞こえる」 ## k 名詞の類:モノ **小声[こごえ]** 小さな低い声。「〜でそっとささやく」 **低声[テイセイ]** □低い声。↔高声 **ひそひそ声[ごえ]** ひそひそと話す声。 **ひそひそ話[ばなし]** ひそひそ声でする話。 **私語[ささご]** □ひそひそ話。 **私言[シゲン]** ひそひそ話。 **私語[ささめごと]** □「ささめごと」の略。 # 1906 しゃべる ## a 動詞の類 ### ●しゃべる **しゃべる** □(ある程度のまとまりのある内容の)言葉を発する。「次から次へと、よく〜人だ」「フランス語をぺらぺらと〜」 **話[はな]す** ある言語の共通語や方言を使う。「彼女は流暢な英語を〜」「大阪弁を〜」 **操[あやつ]る** (外国語などの)言葉を巧みに使う。「彼女は3カ国語を〜ことができる」 **喋[しゃべ]り捲[ま]くる** 盛んにしゃべる。「あれだけしゃべりまくってよく疲れないものだ」 **喋[しゃべ]くる** 俗ぺらぺらとよくしゃべる。「あいつは本当によく〜やつだ」 **御喋[おしゃべ]り** 人とたわいないことを話題にして、むだにしゃべり続けること。「友達と電話で〜していると、いつも長電話になってしまう」 **駄弁[だべ]る** むだなおしゃべりをする。「友達とだべって時間を潰す」 **舌[した]が回[まわ]る** すらすらと言葉が出、よどみなくしゃべることができる。「あの人は本当によく〜」 **弁[ベン]が立[た]つ** 巧みにしゃべることができる。「彼は引っ込み思案で、あまり〜ほうではない」 ### ●勢いよく盛んに言葉を発する **捲[まく]し立[た]てる** 激しい勢いで続けざまに言葉を発し、相手を圧倒する。「自説を滔々と〜」 **言[い]い捲[ま]くる** 自分一方的に、勢いよくしゃべる。「文句を言いまくって帰って行った」 **言[い]い募[つの]る** 相手に構わず、いっそう激しく言う。「彼の口調はますます言い募った」 **畳[たた]み掛[か]ける** 相手に付け入るすきを与えず、激しい勢いで続けざまに言葉を発する。「一方的に畳みかけられて、まったく反論できなかった」 ## C 形容詞の類 **澱[よど]み無[な]い** 話が滞りない様子。「よどみなくしゃべる」話し手↔「澱み無い」とも書く。 **口[くち]が軽[かる]い** 秘密などを軽率に人にもらしてしまう様子。「あの人は〜から、うっかり秘密を教えてしまうと大変なことになる」↔口が堅い **口数[くちかず]が多[おお]い** 話をする回数が多い様子。「何かよいことでもあったのか、昨日の彼はいつになく口数が多かった」 ## d 形容動詞の類 **御喋[おしゃべ]りな** よくしゃべる様子。「まったく〜な子だね」 **巻[ま]き舌[じた]の** 舌の先を巻くようにして勢いよく話す様子。「彼はいつも〜でまくしたてる」 ### ●たくさんしゃべる様子 **口軽[くちがる]な** ①すらすらと言葉を発する様子。「私はつっかえつっかえにしか話せないので、〜な人がうらやましい」②口が軽い様子。「〜な人には注意したほうがいい」 **多弁[タベン]な** 口数が多い様子。「彼はふだんは無口だが酒を飲むと〜になる」◇「多辯」とも書く。 **饒舌[ジョウゼツ]な** 口数がきわめて多い様子。「〜な人」 **喋々[チョウチョウ]と** □しきりにしゃべる様子。「持論を〜と弁じる」 **喋々喃々[チョウチョウナンナン]と** □男女が仲良く楽しそうに語り合う様子。「〜と語り明かす」◇「喃喃」は小声でしゃべる意。 ### ●早口な様子 **早口[はやくち]な** 普通よりもはやいスピードで話をする様子。「彼は〜で、なにを言っているかよくわからない」▷〜言葉 **口早[くちばや]な** (急いで)はやく話す様子。「〜に用件を告げる」 ### ●じょうずにしゃべる様子 **雄弁[ユウベン]な** 話しぶりが、力強くよどみなく、説得力のある様子。「〜な政治家が誠実だとは限らない」◇「雄辯」とも書く。 **能弁[ノウベン]な** 話がうまく、よくしゃべる様子。「お酒が入った彼は、いつになく〜だった」↔訥弁◇「能辯」とも書く。 <341> # しゃべる1906d〜歌う1907a **流暢[リュウチョウ]な** しゃべりぶりがなめらかでよどみない様子。「〜にロシア語を話す」 **ぺらぺら** 外国語などをよどみなく話す様子。「あの人はロシア語が〜だ」 **バイリンガル** (2カ国語を)自由に操る様子。「〜の通訳者が増えている」bilingual **立[た]て板[いた]に水[みず]** 弁舌がなめらかで、よどみない様子。「あの人の弁舌はまさに〜だ」 **一瀉千里[イッシャセンリ]の** 弁舌がなめらかで、よどみのない様子。「〜にまくしたてられ、一言も発することができなかった」◇「川の水が一度流れ始めると千里も流れる」意から。 ## f 副詞の類 **ぺらぺらと** 次々と(軽薄に)しゃべり続ける様子。「いい加減なことを〜しゃべるな」「英語を〜しゃべる」 **べらべらと** 「ぺらぺら」を強めた言い方。「〜とよくもそんなにしゃべれるな」 **ぺちゃくちゃと** むだにしゃべり続ける様子。「女の子の隣で〜しゃべられると、仕事に集中できない」 **ぺちゃべちゃと** よくしゃべり、やかましい様子。「〜とよくしゃべる子だ」 **べちゃくちゃと** 「ぺちゃくちゃ」を強めた語。「〜とうるさくしゃべりまくる」 **べちゃべちゃと** 「べちゃべちゃ」を強めた語。「一日中〜しゃべり続ける気だ」 **ぽんぽんと** 次から次へと、口から言葉を発する様子。「〜と皮肉を言う」 **滔々[トウトウ]と** よどみなく話す様子。「〜自分の考えを述べる」 ## h 名詞の類:コト・サマ **喋[しゃべ]り** しゃべること。「彼の〜は相変わらずだ」 **御喋[おしゃべ]り** 人とたわいないことを話題にして、しゃべること。「いいかげんに〜をやめろ」 **駄弁[ダベン]** □むだなおしゃべり。「〜を弄する」◇「駄辯」とも書く。 **井戸端会議[イドバタカイギ]** 主婦などが近所に集まってするおしゃべり。「よくもまあ、〜の話題が尽きないものだ」◇昔は共同の井戸のそばで行われたことから。 **長広舌[チョウコウゼツ]** □長々としゃべること。「〜を振るう」 **べらんめえ口調[クチョウ]** 江戸の下町で、おもに職人によって用いられた、巻き舌で威勢がよく荒っぽい口調。「〜でまくしたてる」 ## k 名詞の類:モノ **口数[くちかず]** 話をする回数。「急に〜が少なくなった」 **言葉数[ことばかず]** 口にする言葉の数。「〜の多いやつ」 ## S 名詞の類:ヒト **御喋[おしゃべ]り** よくしゃべり、口が軽い人。「この〜め」 **弁士[ベンシ]** 弁が立つ人。「彼はなかなかの〜である」 # 1907 歌う ## a 動詞の類 ### ●歌う **歌[うた]う** 節をつけて声を出す。「音楽室でみんなで校歌を〜」「気分よく鼻歌を〜」◇「唄う」とも書く。 **歌[うた]い上[あ]げる** みごとに歌う。「その演歌歌手は大勢の観客の前でみごとに十八番を歌い上げた」 **歌[うた]い込[こ]む** 何度も歌って完璧に歌えるようにする。「大好きな歌を〜」 **歌唱[カショウ]** □歌を歌うこと。「楽譜に忠実に〜する」「彼は朗々と〜する」▷〜力・〜法・〜指導◇複合語の構成要素として用いることが多い。 ### ●特定の歌い方で歌う **口[くち]ずさむ** 心に浮かぶ歌や詩を、軽く声に出して歌うこと。「彼は心地よい気分で、思い出の歌を〜」◇「口吟む」とも書く。 **ハミング** 口を閉じて、声を鼻に抜いてメロディーだけを歌うこと。「彼は〜しながら、いかにも楽しそうに歩いている」humming **独唱[ドクショウ]** 1人で歌うこと。「大勢の聴衆の前でみごとに〜する」↔斉唱、合唱 **合唱[ガッショウ]** 大勢で一緒に歌を歌うこと。特に、2部・3部・4部など各パートに分かれ、異なった旋律を一緒に歌うこと。「コンクールで、十分に練習を積んだ歌を〜する」▷男声〜・女声〜・混声〜・〜団↔独唱 **斉唱[セイショウ]** 同じ旋律を多くの人が歌うこと。「卒業式で校歌を〜する」↔合唱 **重唱[ジュウショウ]** 複数の歌い手が、一緒に歌うこと。各声部をそれぞれ1人が受け持って歌うこと。「4人で〜する」 **デュエット** 2人で重唱すること。「カラオケで〜するのは恥ずかしい」duetto **輪唱[リンショウ]** 同じ旋律を一定の間隔をおいて順次に歌っていくこと。「子供たちが『かえるの歌』を〜している」 **高唱[コウショウ]** □声高く歌うこと。「学生たちが寮歌を高らかに〜する」 **高歌[コウカ]** □まわりを気にせず大声で歌うこと。「酔った勢いで、お気に入りの歌を〜する」▷〜放吟 **放歌[ホウカ]** □あたりをはばからず大声で歌うこと。「青春時代の思い出の歌を〜する」▷〜高吟 **熱唱[ネッショウ]** 情熱をこめて歌うこと。「演歌を〜するとストレスの発散になる」 **絶唱[ゼッショウ]** 力をこめて歌うこと。「アンコールにこたえて〜する」「彼女の〜は聴衆に感動を呼んだ」 **愛唱[アイショウ]** ある歌を特に好んでよく歌うこと。「若いころからこの歌を〜している」 <342> # 歌う1907a~h **詠唱[エイショウ]** 節をつけて歌うこと。「彼らは情感豊かに〜した」 ### ●吟ずる **吟[ギン]ずる** 歌う。特に、詩歌を節をつけて口ずさむ。「毎晩のように、ひとり漢詩を〜」◇「吟じる」ともいう。 **詠[エイ]ずる** 詩歌に節をつけて、声を長く引いて歌う。「朗々と〜」◇「詠じる」ともいう。 **吟詠[ギンエイ]** □詩歌に節をつけて歌うこと。「すずやかな〜」 **朗詠[ロウエイ]** □詩歌を声高らかに詠ずること。「漢詩を〜する」 **独吟[ドクギン]** □ひとりで詩歌・謡曲を吟ずること。「河畔を逍遥しながら〜する」 **高吟[コウギン]** □詩歌を高い声で吟ずること。「よく通る声で詩を〜する」 **放吟[ホウギン]** □あたりを気にせず、大きな声で詩歌を〜する」 **閑吟[カンギン]** □静かに詩歌を吟ずること。「ひとり座して〜する」 **沈吟[チンギン]** □静かに低い声で吟ずること。「渋みのある声で短歌を〜する」 **酔吟[スイギン]** □酒に酔って、気持ちよく吟ずること。「気持ちよさそうに〜している」 **愛吟[アイギン]** □ある詩文を特に好んで、よく口ずさむこと。「これは私の〜する詩の一節です」 ### ●声を出して読む → 1807読むa●声を出して読む ### ●語る **語[かた]る** 浄瑠璃・浪曲などを、節をつけて話す。「義太夫を〜」 **唸[うな]る** 力をこめて語る。「浪曲をひとふし〜」 ### ●唱える **唱[とな]える** 決まった文句を節をつけて言う。「ひたすら念仏を〜」 **称名[ショウミョウ]** □仏の名を唱えること。「『南無阿弥陀仏』を〜する」◇「唱名」とも書く。 **念仏[ネンブツ]** □阿弥陀仏の名を唱えること。「一心不乱に〜する」▷〜踊り・〜講・〜三昧 ## d 形容動詞の類 ### ●声が美しい様子 → 8200清いd●澄んでいる様子 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●演奏しながら歌うこと **歌[うた]** 楽器を弾きながら、歌うこと。「幼稚園の先生がピアノの〜をする」 **弾[ひ]き語[がた]り** ①三味線などを弾きながら、浄瑠璃などを語ること。②同一人がギターやピアノを弾きながら、歌うこと。「フォークソングの〜」 **弦歌[ゲンカ]** 三味線などの弦楽器を弾きながら歌うこと。◇「絃歌」とも書く。 ### ●特定の歌唱形式・歌唱法で歌うこと **ソロ** 独唱すること。「次の曲は彼女が〜で歌う」▷〜パート solo **合唱[ガッショウ]** 合唱すること。▷〜曲・〜団・児童〜 **コーラス** 「合唱」の洋語的表現。▷男声〜・女声〜 chorus **二部合唱[ニブガッショウ]** 高音部と低音部の2つの声部によって歌われる合唱。◇声部の数により「三部合唱」「四部合唱」などという。 **二重唱[ニジュウショウ]** 2人の歌い手が、高音部と低音部を担当して一緒に歌うこと。 **デュエット** 「二重唱」の洋語的表現。▷〜曲・エリング duet **デュオ** 二重唱(をする2人組)。duo **三重唱[サンジュウショウ]** 3人の歌い手が、異なる声部を担当して一緒に歌うこと。 **トリオ** 三重唱(をする3人組)。trio **四重唱[シジュウショウ]** 4人の歌い手が、異なる声部を担当して一緒に歌うこと。 **カルテット** 四重唱(をする4人組)。◇「クヮルテット」ともいう。quartetto **五重唱[ゴジュウショウ]** 5人の歌い手が、異なる声部を担当して一緒に歌うこと。 **クインテット** 五重唱(をする5人組)。quintetto **アカペラ** 器楽の伴奏を伴わずに、合唱・重唱したり、あるいは独唱したりすること。◇伴奏のない合唱曲の意でも用いられる。a cappella **ヨーデル** アルプス地方の、裏声を多く使った民謡の歌唱法。Jodel ### ●いろいろな歌い方・吟じ方 **鼻歌[はなうた]** 気分のいいときなどに、鼻にかかったような小声で、歌ったりすること。▷〜交じり◇「鼻唄」とも書く。 **カラオケ** 録音した、歌謡曲・ポピュラーソングなどの伴奏を機械で流して、それに合わせて歌うこと。「朝まで〜で盛り上がる」▷〜ボックス・〜スナック 8715j04カラオケ **詩吟[シギン]** 漢詩に節をつけて吟ずること。 **出語[でがた]り** 歌舞伎で、浄瑠璃語りおよび三味線弾きが、舞台の席に出て語ること。 **謡[うたい]** 能楽の詞章に節をつけてうたうこと。 **謡曲[ヨウキョク]** 「謡」の漢語的表現。 **地謡[ジウタイ]** 能楽で、地の文の部分を、舞台右端の地謡座にいるコーラスが斉唱すること。 ### ●独唱会 **独唱会[ドクショウカイ]** 聴衆を集め、独唱を聴かせる会。 **リサイタル** 「独唱会」の、より一般的な言い方。▷ソプラノ~・アルト~・テノール~・バリトン~・バス~ recital ### ●音楽会 → 8715鳴らすj●演奏会 <343> # 歌う1907h~k **声楽[セイガク]** 人間の声による(クラシック)音楽。▷〜家・〜コンクール **ボーカル** (バンドのメンバーとして)歌を歌うこと・役目。▷ソロ~・リード~ **節回[ふしまわ]し** 語り物・謡などの抑揚や調子の具合。「巧みな〜を聴かせる」 ## k 名詞の類:モノ ### ●歌 **歌[うた]** 言葉に旋律やリズムをつけたもの。「みんなで声を合わせて〜を歌う」◇「唄」とも書く。 **歌謡[カヨウ]** ①和歌・今様・神楽歌・催馬楽・謡・唱歌・童謡・流行歌など。②韻文形式の文学の総称。特に、音楽を伴う口承文学。▷記紀~ **ソング** 「歌」の洋語的表現。▷ヒット~・テーマ~ song ### ●歌謡曲 **歌謡曲[カヨウキョク]** レコードなどを通して広まり、多くの一般大衆が好んで聞き、歌っている歌。邦楽と洋楽の両者の特徴を合わせ持つ。 **演歌[エンカ]** 日本的な哀愁を帯びた歌謡曲の一種で、こぶしをきかせた歌唱法で歌う歌。男女の仲を主題にしたものが多い。◇「艶歌」とも書く。 **懐[なつ]メロ** 以前、流行した歌で、その歌を聞くと当時のことが懐かしく思い出される歌。◇「懐かしのメロディー(melody)」の略。 ### ●流行歌 → 7911はやるk●流行の音楽など ### ●外国で生まれた歌 **アリア** オペラなどで、オーケストラの伴奏で独唱する旋律的・叙情的な曲。◇一般に叙情的な小歌曲をいうことも多い。aria **詠唱[エイショウ]** □「アリア」の漢語的表現。 **声楽曲[セイガクキョク]** 声楽のための曲。 **リート** 独唱するための声楽曲。▷ドイツ~・~歌手 Lied **歌曲[カキョク]** 声楽曲。特に、リート。▷ドイツ~・イタリア~・フランス~ **カンタータ** 独唱・重唱・合唱および器楽伴奏から構成される叙情的な声楽曲。cantata **カンツォーネ** イタリアの大衆的な歌。canzone **シャンソン** フランスの現代の大衆的な歌。特に物語性のある、語りかけるような曲の意。chanson **ポピュラーソング** 世間一般に広く親しまれている歌。特に欧米風の通俗歌謡。popular song **ポップス** 「ポピュラーソング」の、より口語的な言い方。pops **フォークソング** アメリカで生まれたギターの弾き語りなどで、民衆の素朴な感情などを歌うものが多い。◇略して「フォーク」ともいう。folk song **バラード** 叙情的・感傷的なポピュラーソング。ballade **エレジー** 悲しみの気持ちを歌った歌。élégie ### ●オペラ・ミュージカル → 4309演じるi●音楽を主とする劇 ### ●宗教の歌 **賛美歌[サンビカ]** キリスト教で、神・キリストをほめたたえる歌。「讃美歌」とも書く。 **聖歌[セイカ]** 神や仏をたたえる歌。特に、キリスト教の賛美歌や、修道院などで歌う聖歌(グレゴリオ聖歌など)。 **御詠歌[ゴエイカ]** 巡礼する人や浄土宗の信者が歌う、仏をたたえる歌。 ### ●子供の歌 **童謡[ドウヨウ]** 子供向けに作られた歌。 **わらべうた** 昔から、それぞれの地方で子供たちによって歌い継がれてきた歌。 ### ●民衆の歌 **民謡[ミンヨウ]** 各地の庶民の日常生活から生まれ、長い間歌い継がれて、その土地の人々の生活・感情などを表している素朴な歌。▷〜歌手・秋田〜・沖縄~ **甚句[ジンク]** 民謡の一種で、七・七・七・五の4句からなるもの。▷越後~・~相撲 **追分[おいわけ]** 馬子唄から出た民謡の一種で、声を長く引く哀調を帯びた節が特徴の歌。▷江差~◇「追分節」の略。長野県の追分宿で歌われた信濃追分が始まりとされている。 **地唄[じうた]** 京阪地方を中心に伝わる、三味線を伴奏とする歌。江戸歌に対して、上方歌、京歌ともいう。▷〜舞◇「地歌」とも書く。 **俗謡[ゾクヨウ]** 民間に広く伝わる、通俗的・庶民的な歌。小唄・民謡、あるいは、歌謡曲・演歌など。 ### ●特定の作業に従事しながら歌う歌 **舟歌[ふなうた]** 舟人が船をこぎながら歌う歌。◇「舟唄」とも書く。 **馬子唄[まごうた]** 馬子が馬を引きながら歌う唄。 **牧歌[ボッカ]** 牧童が家畜の番をしながら歌う歌。 **木遣[きや]り** 材木などを多人数で運ぶときに、力をそろえるために歌う歌。▷〜節◇「木遣り歌」の略。 ### ●さまざまな歌 **国歌[コッカ]** 国家・国民の象徴とされる歌。国家的・国民的な行事などで歌われたりする。 **校歌[コウカ]** その学校の理想や精神などを盛り込んで作られた歌。学校の行事・式典などの場で歌われる。 **寮歌[リョウカ]** 寮生活の理想や精神などを盛り込んだ歌。特に、旧制高等学校などの寮生が歌った歌。 **軍歌[グンカ]** 軍隊の士気を高めたり、軍事思想を広めたりするための歌。 **凱歌[ガイカ]** 戦いに勝ったことを祝って歌う、喜びの歌。「勝利の〜をあげる」 **賛歌[サンカ]** 何かをほめたたえる歌。◇「讃歌」とも書く。 <344> 歌う1907k~s **頌歌[しょうか]**[39] 神の徳や、英雄・偉人の偉大な功績などをほめたたえる歌。「〜を捧げる」 **唱歌[しょうか]**[40] 旧制の小学校の教科の一つ。現在の音楽科に相当するものの教材として作られた、オルガン・ピアノなどに合わせて歌う歌。▷文部省〜 **数[かぞ]え歌[うた]**[41] 物事を一つ、二つ、三つ、...と数えながら歌う歌。一般に、数える言葉が各歌詞の最初におかれ、順次数を追って歌っていく歌。 **子守歌[こもりうた]**[42] 子供が安らかに眠れるように、子供を寝かしつけるときに歌う歌。◇「子守唄」とも書く。 **替[か]え歌[うた]**[43] もとの歌と節は同じで歌詞をかえた歌。 **琴歌[ことうた]**[44] 琴に合わせて歌う歌。◇「箏歌」とも書く。 **ラブソング**[45] 恋い慕う気持ちを歌った曲。「ギターを片手に〜を歌う」のような、西洋のものや洋風のものをいう。love song **春歌[しゅんか]**[46] 猥褻な歌。 **猥歌[わいか]**[47] 「春歌」の、より直接的な言い方。「春歌」のほうが一般的。 **愛唱歌[あいしょうか]**[48] 詩の内容に感動したり、あるいはメロディーが気に入って、好んで何度も口ずさむ歌。 ## ●語り物 **語[かた]り物[もの]**[49] 邦楽の声楽の一種で、歌詞の意味の伝達が重視されるもの。詞章は一般に長篇で叙事性が強い。平曲・浄瑠璃・浪曲など。謡物 **浄瑠璃[じょうるり]**[50] 三味線などに合わせて語る語り物。特に義太夫節を指していう場合もある。▷人形~ **義太夫[ぎだゆう]**[51] 浄瑠璃の代表的流派で、竹本義太夫が創始したもの。太棹の三味線を使って豪快に語る。◇「義太夫節」の略。 **清元[きよもと]**[52] 浄瑠璃の一流派で、清元延寿太夫が創始したもの。曲風は浄瑠璃中最も派手。◇「清元節」の略。 **常磐津[ときわず]**[53] 浄瑠璃の一流派で、常磐津文字太夫が創始したもの。語り物に謡物の要素が加味され、おもに歌舞伎の舞踊の伴奏に用いられている。◇「常磐津節」の略。 **新内[しんない]**[54] 浄瑠璃の一流派で、鶴賀新内が創始したもの。心中物を得意とし、濃艶な趣がある。▷〜流し◇「新内節」の略。 **浪曲[ろうきょく]**[55] 江戸時代の末期に大坂(阪)で起こった語り物。三味線を伴奏とし、義理人情をテーマとしたものが多い。 **浪花節[なにわぶし]**[56] 「浪曲」の、より口語的な言い方。 ## ●謡物 **謡[うた]い物[もの]**[57] 邦楽の声楽の一種で、歌詞の意味や筋の伝達よりも、旋律の変化などの音楽性を重視するもの。長唄・小唄・端唄など。語り物 **古謡[こよう]**[58] 古くから伝わる謡物。 **長唄[ながうた]**[59] 三味線を伴奏とした長い歌詞の俗謡。江戸時代に歌舞伎の伴奏曲として発展した。 **端唄[はうた]**[60] 歌詞の短いくだけた調子の俗謡。三味線に合わせて歌う場合が多い。 **小唄[こうた]**[61] 端唄の一種。三味線の伴奏で短い歌詞を歌う俗謡。 ## ▶俗曲 **俗曲[ぞっきょく]**[62] 三味線の伴奏で歌われる、大衆的な短い曲。 **都都逸[どどいつ]**[63] 三味線の伴奏で、おもに恋愛の情を口語で歌う俗曲の一種。七・七・七・五の4句からなる。◇「都都一」とも書く。「都々逸」「都々一」はあて字。 ## ▶歌詞 **歌詞[かし]**[64] 歌の文句。 **詞章[ししょう]**[65] 語り物・謡物の文句。 **詞章[ししょう]**[66] 能楽の詞章。 **謡曲[ようきょく]**[67] 「謡」の漢語的表現。 ## ●その他 **声部[せいぶ]**[68] 合唱・重唱などで、高音部・低音部などのそれぞれが担当する部分。 **パート**[69] 「声部」の、より一般的な言い方。▷男声~・女声~・ソロ~・~分け part # m 名詞の類:モノ ## ●歌声 **歌声[うたごえ]**[00] 歌を歌うときの声。「美しい〜」 **喉[のど]**[01] 「歌声」の象徴的な言い方。「いい〜をしている」「自慢の〜」◇「咽」とも書く。 **裏声[うらごえ]**[02] 地声では出せない高い音域を特殊な発声法で出した声。▷地声 **ファルセット**[03] (男性の出す)裏声。▷〜ボイスfalsetto **男声[だんせい]**[04] 男性が歌う声。「〜のハーモニー」 ▷〜合唱・〜合唱団 **女声[じょせい]**[05] 女性が歌う声。▷〜合唱・〜合唱団 **混声[こんせい]**[06] 男声と女声の組み合わせ。▷〜合唱・〜合唱団単声 # S 名詞の類:ヒト **歌[うた]い手[て]**[00] 歌を歌うのがじょうずな)人。「彼はなかなかの〜だ」 **歌手[かしゅ]**[01] 歌を歌うことを職業にしている人。▷人気~ **歌歌[うたうた]い**[02] 「歌手」の、ややくだけた言い方。 **シンガー**[03] 「歌手」の洋語的表現。▷ジャズ~・ロック~・ブルース~・女性~・男性~ singer **ボーカリスト**[04] (バンドのメンバーのうち)歌を歌う人。vocalist **声楽家[せいがくか]**[05] 声楽を専門に勉強し、それを職業とする人。ふつう、西洋のクラシック歌曲を歌う人をいい、演歌や歌謡曲を歌う人は含まない。 <345> # 歌う1907s〜詠む1908h **独唱者[ドクショウシャ]** 独唱する人。 **ソリスト** 「独唱者」の洋語的表現。「海外から招かれた〜」soliste **歌姫[うたひめ]** 女性の歌手。 **流[なが]し** 客を求めて歩く、歌歌いなどの芸人。 **シンガーソングライター** ポピュラーソングなどを自分で作詞作曲して歌う歌手。singer-songwriter ### ●アーティスト → 6800作るs ### ●デュオ・トリオ・カルテット・クインテット → h●特定の歌唱形式・歌唱法で歌うこと **語[かた]り手[て]** 浄瑠璃・浪曲などを語る人。 **太夫[タユウ]** 浄瑠璃の語り手。◇「大夫」とも書く。「○○太夫」と、芸名につけて用いることも多い。 ## u 名詞の類:トコロ **カラオケ** 録音した、歌謡曲・ポピュラーソングなどの伴奏を機械で流して、それに合わせて歌うことができる(飲食)店。「駅前に〜ができた」▷〜ボックス・〜スナック 8715j04カラオケ # 1908 詠む ## a 動詞の類 ### ●詩歌を作る **詠[よ]む** 和歌・俳句などを、声に出して、あるいは心の中で作り、その内容や情感を表現する。「秋の物悲しさを歌に〜」 **詠[エイ]ずる** □詠む。「はなむけの一首を〜」◇「詠じる」ともいう。 **歌[うた]う** 感情・思いなどを詩歌で表現する。「失恋の悲しみを〜」◇「詠う」とも書く。 **歌[うた]い上[あ]げる** 詩歌の形で、ある事柄を見事に表現する。「自然の素晴らしさをみごとに歌い上げた詩」 **吟[ギン]ずる** □詩歌を作る。「一首〜」◇「吟じる」ともいう。 **吟詠[ギンエイ]** □吟ずること。「月をめでて〜する」 **独吟[ドクギン]** □ひとりで、詩歌を作ること。「満開の桜を眺め〜する」 **作詩[サクシ]** □詩を作ること。「〜するのを趣味とする」 **詩作[シサク]** □詩を作ること。「自らの苦悩を題材に〜する」「〜にふける」◇「作詩」にくらべ、より文章語としての性格が強い。 **作歌[サッカ]** □和歌を作ること。「母は病床で毎日和歌を〜していた」「〜の才が豊かな人」 **句作[クサク]** □俳句を作ること。「美しい風景に心を打たれて〜する」 **捻[ひね]る** あれこれ考えて、俳句を作り出す。「風景をあれこれ〜」 **賦[フ]する** □漢詩などを作る。「折にふれて漢詩を〜」 **詠進[エイシン]** 詩歌を作って宮中や神社に差し上げること。「この和歌を歌会始に〜することに決めた」▷〜歌 **韻[イン]を踏[ふ]む** (詩歌を詠むときの約束事として)一定のところに同一の音、あるいは、似た音を繰り返し用いて、韻律的な効果を上げる。「韻を踏んだ詩を作る」 **押韻[オウイン]** □韻を踏むこと。各句の最後に〜するのが普通。 **苦吟[クギン]** 詩歌・文章などがなかなかうまくできず、苦心して作ること。「むずかしい題が出て〜する」 **唱和[ショウワ]** 歌会で、講師のあとを受けて、節をつけて歌うこと。「講師の朗詠に続いて、とおる声で粛々と〜する」 ## d 形容動詞の類 **詩的[シテキ]な** 詩のような趣がある様子。「彼の表現には〜な美しさがある」 **リリカルな** 叙情的あるいは叙情詩的である様子。「彼女は〜な表現を好む」lyrical ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●詩歌を作ること **題詠[ダイエイ]** □あらかじめ題を決めて、詩歌を作ること。↔雑詠 **雑詠[ザツエイ]** □特に題を決めないで、自由に詩歌を作ること。↔題詠 **御詠[ギョエイ]** □天皇・皇族が詩歌を作ること。 **詠歌[えいか]** □和歌を作ること。 **即興[ソッキョウ]** その場ですぐに詩歌を作ること。▷〜詩・〜詩人 **風月[フウゲツ]** 雅趣。自然の風物に親しみ、詩歌を作ること。「〜の才」 **本歌取[ほんかど]り** 和歌・連歌などで、有名な古歌の語句・発想・趣向などを取り入れて作る表現方法。 **歌道[カドウ]** 和歌を作ること。また、その作法や技法。 ### ●和歌の修辞法 **掛詞[かけことば]** 和歌の修辞法の一つで、一語に複数の意味をもたせるもの。◇「懸詞」とも書く。たとえば「わが身世にふるながめせしまに」という歌において、「ふる」に「経る」と「降る」の2つの意味を、また、「ながめ」に「眺め」と「長雨」の2つの意味をもたせる類。 **枕詞[まくらことば]** 『万葉集』で多く用いられた和歌の修辞法の一つで、一定の語句の上に固定的について、これを修飾し、句調を整えるもの。五音のものが最も多い。◇たとえば、「山」にかかる「あしひきの」など。 **縁語[エンゴ]** 和歌などにおける修辞上の技法の一つ。主想を直接表す語と意味上関連の深い語を同じ歌の中にいくつか配して、連想に広がりをもたせ表現におもしろみをだすこと。また、その意味上関連のある言葉。◇たとえば、「糸」に対して「よる」「乱れる」など。 <346> # 詠む1908h~k **対句[ツイク]** 修辞上の技法の一つ。形式が同じで、意味の対応する2つの句を並置するもの。詩歌・漢詩・ことわざなどによく用いられる。▷〜法◇たとえば、「朝に生まれ、夕べに死す」「男は度胸、女は愛敬」など。 ### ●字足らず・字余り **字足[じた]らず** 詩歌など、定型の音数よりも少ないこと。「〜など恐れず、とにかく数多く作ることだ」 **字余[じあま]り** 詩歌など、定型の音数よりも多いこと。「彼の俳句はいつも〜だ」 ### ●歌会 **歌会[うたかい]** 集まって歌を詠み、時には批評し合う会。 **歌仙[カセン]** □うたかい。 **歌合[うたあわ]せ** 左右2組に分かれた歌人が、それぞれの組の1首ずつの優劣を競った言語遊戯。平安時代に盛んに行われた。 **歌垣[うたがき]** 古代、男女が山や市などに集まって、歌のかけ合いや歌舞や飲食、性交などを行ったもの。元来は、農耕を予祝する習俗。のちに、宮廷に取り入れられて、男女が歌舞を楽しむ行事となった。 **歌会始[うたかいはじ]め** 宮中で新年最初に開かれる歌会。天皇が出す題に従って詠む。 **句会[クカイ]** 俳句を作ったり、批評し合ったりする会。 ## i 名詞の類:コト・サマ ### ●詩にかかわる感情 **詩境[シキョウ]** □詩を作るときの心境。 **詩情[シジョウ]** 詩的に表現したいという気持ち。「〜あふれる夕暮れの景色」 **詩心[うたごころ]** ①何かに感動して、それを詩に表したいと思う心。「〜を呼び起こす風景」②詩や詩的なものを味わう感性。「〜のある人」 **歌心[うたごころ]** ①和歌を詠みたいと思う心境。「〜を誘う秋の夕暮れ」②和歌を味わう感性。「私のような〜のない者にも、この歌のすばらしさはわかります」 **リリシズム** 叙情詩に認められる情緒。lyricism ### ●詩歌の形式など **詩体[シタイ]** □詩の形式。◇おもに漢詩についていう。 **歌体[カタイ]** □和歌の形式。短歌・長歌・旋頭歌などの総称。 **韻[イン]** 詩歌で行や句の初めや終わりに類似の音を置くこと。 **平仄[ヒョウソク]** □漢詩で、韻を整えるために規定される平字と仄字の配列法。 ## k 名詞の類:モノ ### ●詩 **詩歌[シイカ]** ①和歌・俳句・詩など、韻文の総称。②詩と和歌。 **歌[うた]** リズムをもった文の総称。特に、和歌。 **詩文[シブン]** 詩と散文。▷〜集 **詞章[シショウ]** □詩歌や文章の総称。 **断章[ダンショウ]** 詩文の断片。 ### ●韻文・散文 → 2204著すm●形式・内容などから見た文 ### ●和歌 **和歌[ワカ]** 漢詩に対して、日本古来の定型の詩歌の総称。長歌、短歌、旋頭歌、片歌など、五・七音を基調とする。特に、短歌を指す。◇「倭歌」とも書く。 **大和歌[やまとうた]** □和歌。◇「倭歌」とも書く。 **短歌[タンカ]** 和歌の歌体の一種。五・七・五・七・七の5句31音からなる。↔長歌 **三十一文字[みそひともじ]** □短歌。◇仮名文字数の合計が31であることから。 **長歌[チョウカ]** 和歌の歌体の一種。五音と七音の句を3回以上続け、最後に七音を添えるもの。↔短歌 **旋頭歌[セドウカ]** 和歌の歌体の一種。五・七・七の上3句と、同じく五・七・七の下3句からなる。 **連歌[レンガ]** 和歌の歌体の一種。五・七・五の上の句と、七・七の下の句とを互いに詠み合って、続けていく形式のもの。 **俳諧[ハイカイ]** 「俳諧連歌」の略。普通の連歌に対して、室町時代末期ごろから行われた滑稽を旨とする連歌が、近世に至って発展したもの。◇「誹諧」とも書く。 **狂歌[キョウカ]** 滑稽・風刺などを盛り込んだ通俗的な短歌。 **戯[ざ]れ歌[うた]** 滑稽みのある和歌。 **贈答歌[ゾウトウカ]** 2人の間で、自分の思いを述べて、やりとりする和歌。 **本歌[ホンカ]** ある人が和歌や連歌を作った場合の、その典拠となった歌。②狂歌や俳諧などに対して、本来の正統な和歌。 **古歌[コカ]** 昔の人が詠んだ古い和歌。 **名歌[メイカ]** 名高い和歌。「不滅の〜」 **秀歌[シュウカ]** すぐれた和歌。 **腰折[こしお]れ歌[うた]** 和歌で、腰の句(第3句)と第4句のつながりの悪い歌。一般に、へたな和歌について、あるいは自作の和歌を謙遜していう。◇「腰折れ」ともいう。 ### ●俳諧 **俳諧[ハイカイ]** 俳句・連句・俳文の総称。◇「誹諧」とも書く。 **俳句[ハイク]** 五・七・五の3句、17音からなるわが国独特の短詩。季語を入れることを原則とする。◇連歌・連句の発句が独立して成立したもの。正岡子規が用いたことにより一般化した。 **十七文字[ジュウシチモジ]** 俳句。◇仮名文字数の合計が17であることから。 **一句[イック]** 一つの俳句。「月を見ていたら~浮かんだ」 **連句[レンク]** 五・七・五の長句に七・七の短句をつけていき、100句または36句で1巻とするもの。 <347> # 詠む1908k~m **発句[ホック]** (連歌・連句における最初の五・七・五からなる句が独立して詠まれるようになった)俳句。 **川柳[センリュウ]** 俳句と同じ形式で、世相・風俗などを、機知・ユーモアを交えて風刺する短詩。季語などの制約がない。◇江戸時代の点者、柄井川柳の名から。 **名句[メイク]** □名高い俳句。「桜を詠んだ〜の数々」 **秀句[シュウク]** ①すぐれた俳句、あるいは詩歌などの句。②和歌・文章などで、縁語や掛詞を巧みに用いた句。 ### ●さまざまな詩歌 **相聞[ソウモン]** 男女の間の、恋の歌のやりとりをする歌を集めた、『万葉集』の部立ての一つ。また、それに属する歌。 **相聞歌[ソウモンカ]** 「相聞」に属する歌。 **挽歌[バンカ]** ①人の死を悼む詩歌。②人の死を悼む歌を集めた、『万葉集』の部立ての一つ。また、それに属する歌。 **雑[ゾウ]** 四季・恋・賀・哀傷・旅・離別などのどれにも属さない雑多な和歌や、季語を含まない連歌・俳句を集めた、和歌・俳諧の部立ての一つ。また、それに属する歌や俳諧。◇『万葉集』では、相聞歌・挽歌以外の歌を指す。 **雑歌[ゾウカ]** 「雑」に属する歌。 **牧歌[ボッカ]** 田園の生活を主題とする詩歌など。▷〜的 **頌歌[ショウカ]** 神の栄光、仏の徳、英雄の功績などをほめたたえる歌。 **恋歌[こいうた]** 恋い慕う気持ちを詠んだ歌。 **恋歌[レンカ]** □こいうた。 **悲歌[ヒカ]** 悲しみの気持ちを表した歌。 **哀歌[アイカ]** 悲哀の気持ちを表した歌。 **御製[ギョセイ]** 他人の作った歌を敬っていう語。特に、天皇・皇族の作った歌。 **御製[ギョセイ]** 天皇が作った詩文や和歌。 **御詠[ギョエイ]** □天皇・皇族が作った詩歌。 **絶唱[ゼッショウ]** この上もなく素晴らしい詩歌。 **詠歌[エイカ]** □作った和歌。 **題詠[ダイエイ]** □あらかじめ決められた題に従って作った詩歌。 **遺詠[イエイ]** 故人が生前に詠んだ未発表の詩歌。特に、辞世。 **辞世[ジセイ]** □死に際して作る詩歌。「〜を詠む」 ## m 名詞の類:モノ **詩[シ]** ①自然や人間生活などから得た感動、思想などを、一種のリズムをもつ言語形式で表現した文学(作品)。②(和歌・俳句に対して)漢詩。 **ポエム** 作品としての詩(①)。◇やや気取った言い方。poem **定型詩[テイケイシ]** 音の数や配列の順序などに、一定の形式・規則をもつ詩。↔不定型詩、自由詩◇漢詩の律詩や絶句、和歌や俳句、ソネットなど。 **新体詩[シンタイシ]** 明治初期、西洋の詩の影響によって生まれた文語定型詩。特に、漢詩と区別するためにこう呼ばれた。◇口語による近代詩の源であり、現在普通に「詩」という場合は、新体詩の系統を引くものである。 **自由詩[ジユウシ]** 伝統的な詩の形式にとらわれず、自由な発想・形式で作った詩。↔定型詩 **散文詩[サンブンシ]** 散文の形式で作った詩。 **叙情詩[ジョジョウシ]** 自分自身の感動・感情などを主観的に表現した詩。↔叙事詩◇「抒情詩」とも書く。「叙事詩」「劇詩」とともに詩の3大部門の一つ。 **リリック** 「叙情詩」の洋語的表現。↔エピック lyric **叙事詩[ジョジシ]** 神話・伝説・歴史的事件・英雄の功績などを、物語のように歌い上げた長大な詩。↔叙情詩◇「叙情詩」「劇詩」とともに詩の3大部門の一つ。 **エピック** 「叙事詩」の洋語的表現。↔リリック epic **バラード** フランスなど中世ヨーロッパで、吟遊詩人によって歌われた自由な形式の民衆的な短い叙事詩。ballade **譚詩[タンシ]** バラード。 **短詩[タンシ]** □短い形式の詩。 **長詩[チョウシ]** □長い形式の詩。 **即興詩[ソッキョウシ]** その場で感興のおもむくままに作る詩。 **ソネット** ヨーロッパにおける、14行からなる定型叙情詩。4・4・3・3、または、4・4・4・2と行が分かれていて、技巧的な韻を踏む。sonetto **古詩[コシ]** 古い時代の詩。 ### ●原詩 △ 9100基づくk●原物 ### ●訳詩 → 9306言い換えるk●訳された文・文章 ### ●漢詩 **漢詩[カンシ]** 漢字・漢語でつづった中国の伝統的な詩。1句が四言・五言・七言などからなるものが一般的。通常、平仄・脚韻などの規則がある。◇古詩・律詩・絶句など。 **古体[コタイ]** 中国の古典詩で、唐代以前からあった詩体。「古体詩」ともいう。▷古詩・楽府など。 **近体[キンタイ]** □漢詩の中で、古体に対して、唐代以降の詩体。◇「近体詩」ともいう。▷律詩・絶句など。 **古詩[コシ]** 漢詩の近体以前の詩で、平仄・句数に制限がない。◇唐代以後、同様の形式にならって作られた詩も含む場合がある。 <348> # 詠む1908m~なまる1909a **楽府[ガクフ]** 中国の古体の一つ。◇もとは前漢の武帝が設置した、民間歌謡の採集を行うなど、音楽を司る役所の意。 **唐詩[トウシ]** 漢詩の総称。特に、中国の唐の時代の漢詩(絶句・律詩など)。 **絶句[ゼック]** 漢詩の近体の一つで、1首が起・承・転・結の4句からなるもの。◇五言絶句と七言絶句がある。 **律詩[リッシ]** 漢詩の近体の一つで、8句からなり、第3句と第4句、第5句と第6句が対句をなすもの。◇五言律詩と七言律詩がある。 **賦[フ]** 対句を多く用い、句末に韻を踏む漢文。 **詩賦[シフ]** 詩と賦。 ### ●詩歌を集めた書物 **歌集[カシュウ]** 和歌を集めた本。 **家集[カシュウ]** 個人の歌集。 **小倉百人一首[おぐらヒャクニンイッシュ]** 天智天皇から順徳院に至る、各時代の著名な歌人100人の和歌を1首ずつ集めた歌集。◇単に「百人一首」ともいう。藤原定家が選んだといわれる。京都嵯峨の小倉山荘の障子に張ったと伝えられるところからこの名がある。近世以降、歌ガルタとして庶民の間にも広まった。 **句集[クシュウ]** 俳句・連句を集めた本。 **歳時記[サイジキ]** 俳句の季語を分類・解説し、例句を載せた本。 **季寄[きよせ]** (簡略な)歳時記。 **詩集[シシュウ]** 詩を集めた本。 **詩編[シヘン]** □詩または詩集。◇「詩篇」とも書く。 **詩書[シショ]** □詩を集めた書物。 **詞華集[シカシュウ]** 美しい詩歌や文章を選び集めた本。 **アンソロジー** 流派・主題・形式など一定の基準に基づいて選ばれ集められた、詩歌や文学の作品集。「フランスの傑作短編小説を集めた〜」anthology ## n 名詞の類:モノ ### ●詩歌に用いる語 **雅語[ガゴ]** □詩歌などに使われる洗練された言葉。 **季語[キゴ]** 俳句・連歌などで、季節感を表し、また、句に詠み込むように定められた語。 **季題[キダイ]** 俳句を作る題としての季語。 **句[ク]** 詩歌を構成しているひとまとまりの単位。◇和歌・俳句などにおける五音・七音の区切り、連歌・俳諧における発句・付句、漢詩における4字、5字、7字などからなるひとまとまりなど。 **詩句[シク]** 詩の文句。「ボードレールの〜をそらんじる」 **上[かみ]の句[く]** 短歌で、初めの五・七・五の3句。↔下の句 **下[しも]の句[く]** 短歌で、終わりの七・七の2句。↔上の句 **発句[ホック]** □連歌・連句で、最初の五・七・五からなる句。↔挙げ句 **挙[あ]げ句[く]** 連歌・連句の最後の句。↔発句◇「揚げ句」とも書く。「あげくのはてに」「・・・したあげく」という慣用的表現のもとになった。 **前句[マエク]** 連歌・俳諧の付合で、先に提示する句。 **付句[ツケク]** 連歌・俳諧の付合で、前句に対してつける句。 ## S 名詞の類:ヒト ### ●詩人 **詩人[シジン]** 詩を作ることを専門とする人。▷前衛~◇「そんなことを言うなんて、彼はなかなかの詩人だね」のように、感受性や直感力が強く、詩情豊かな発想や表現のできる人をいうこともある。 **詩家[シカ]** 「詩人」のかたい言い方。 **詩聖[シセイ]** きわめてすぐれた詩人。◇特に、中国の杜甫を指していう。 **詩仙[シセン]** □きわめてすぐれた詩人。◇特に、中国の李白を指していう。 **桂冠詩人[ケイカンシジン]** イギリスで、国王から栄誉を授けられて優遇された、すぐれた詩人。◇古代ギリシャで優秀な詩人などに月桂冠を授けたことから。 **騒人[ソウジン]** □詩人(特に、漢詩を詠む人)。また、詩を作るような風雅の道に遊ぶ人。 **作詞家[サクシカ]** 作詞することを職業とする人。 ### ●歌人 **歌人[カジン]** 和歌を作る人。特に、和歌を作ること **歌詠[うたよ]み** 「歌人」の古めかしい言い方。 **歌聖[カセイ]** □和歌を作ることに最もすぐれた人。特に、柿本人麻呂、山部赤人を指していう。 **歌仙[カセン]** 和歌を作ることにすぐれた人。▷〜絵・六~・三十六~ **詠[よ]み人[びと]知[し]らず** 和歌などで、作者のわからないもの。「作者不詳」の和風の言い方。◇「読み人」とも書く。 ### ●俳人 **俳人[ハイジン]** 俳句を作る人。特に、俳句を作ることを専門・職業とする人。 **俳聖[ハイセイ]** きわめてすぐれた俳人。特に、松尾芭蕉を指していう。 # 1909 なまる ## a 動詞の類 **訛[なま]る** 標準語・共通語あるいは伝統的な言い方や発音とされているものとは異なった言い方や発音をする。「この地方では、『し』を『ひ』となまって発音する」 <349> # なまる1909a~k **転訛[テンカ]** □言葉の本来の音がなまって変化すること。「『てまえ』が〜して『てめえ』になった」 **連濁[レンダク]** 2つの語が結合して複合語を作るとき、後ろの語の語頭の清音が濁音に変化すること。◇「やま(山)+さくら(桜)」が「やまざくら」に、「ほん(本)+こく(国)」が「ほんごく」になる類。 **くぐもる** 声が口の中にこもってはっきりしない。「彼の声は〜っていて、何を言っているのですのでよく聞き取れない」 **濁[にご]る** 声が鮮明でなくなる。「濁った声で何やらわめいている」 **口籠[くちご]る** ①発音が不明瞭で、聞き取りにくい言い方で言う。「彼は、肝心な話になると、急に口ごもってしまった」②はっきり言えずに言葉に詰まる。「思いがけない質問に口ごもってしまった」 **吃[ども]る** 言葉がなめらかに出ないで、つかえたり、同じ音を繰り返したりする。「緊張すると〜癖がある」 **変[と]える** 話している途中で、言葉が(何度か)言い出しにくくなって、なめらかに言えない。「彼は興奮して、口ごもりながら事故の状況を説明した」◇「問える」とも書く。 **支[つか]える** 言葉がなめらかに出ないで、途中でつまる。「せりふをつっかえて、頭の中が真っ白になる」◇「悶える」とも書く。 **言[い]い澱[よど]む** 話している途中で、つかえたり、言葉に詰まったりする。「彼は何かにおびえて言いよどんでしまった」 **失語[シツゴ]** 言葉を理解したり、正しく言ったりすることができなくなること。「その老人は時折〜することがある」▷〜症 ## C 形容詞の類 **たどたどしい** 言語の習得が不十分で、話し方がなめらかでない様子。「あの子は〜話し方で懸命に説明した」 **呂律[ロレツ]が回[まわ]らない** 酒に酔うなどして舌がうまく動かず、言葉をはっきり発音できない様子。「だいぶ酔ったようで、呂律が回らなくなった」◇「ろれつ」は「りょりつ」の転か。 ## d 形容動詞の類 **舌足[したたら]ずな** 舌がよく回らず、発音が不明瞭である様子。「最近の若い人の中には〜な話し方をする人が多いように思う」 **訥々[トツトツ]とした** つっかえつっかえゆっくりと話す様子。「あの人は相変わらず〜とした話し振りだ」◇「吶吶」とも書く。 **訥弁[トツベン]な** □話し方がつっかえつっかえで、なめらかでない様子。「彼の〜な話し方は、聞く者にはもどかしいが、かえって心に訴えかけてくることがある」↔能弁◇「訥辯」とも書く。 ## f 副詞の類 **へどもどと** どう答えたらよいかよくわからなくて、まごついて、つかえながらものを言う様子。「うまく答えられなくて〜する」 **もごもごと** 言いよどんだり、口をよく開かずに、不明瞭に話す様子。「彼が何やら〜言っている間に、相手はどこかに行ってしまった」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●話し方がなめらかでないこと **片言[かたこと]** 幼児や外国語を学習している人の、まだその言語の習得が不十分なたどたどしい話し方。「〜の英語を話す」「〜で英語を話す」▷〜交じり **どもり** どもること。「〜を治す」 **訥弁[トツベン]** □言葉がよくつかえて、なめらかでない話し方。↔能弁◇「訥辯」とも書く。 ## k 名詞の類:モノ ### ●訛り **訛[なま]り** 標準語・共通語あるいは伝統的な言い方や発音とされているものとは異なった、ある地方などに特有の言い方や発音。「上京して10年になるが、いまだ〜が抜けない」▷土地~ **国訛[くになま]り** その地方特有のなまり。「人込みで懐かしい〜を耳にする」「お〜が出る」◇多く、「お国訛り」の形で用いられる。 **訛音[カオン]** □なまった発音。 **訛語[カゴ]** □なまった言葉。 **吃音[キツオン]** □どもる音声。◇言語障害の一つ。 ### ●方言 **方言[ホウゲン]** 一つの言語において、地域によって違いが見られるとき、それぞれの地域の言語体系。また、ある地域に特有の、共通語・標準語とは異なる個々の単語・語法・発音。 **土語[ドゴ]** その地方の土着の住民の離す言葉。 **現地語[ゲンチゴ]** 現地の住民によって使われている言葉。 **俚言[リゲン]** □①共通語では使われない、その地方特有の単語や言い方。②俗世間で使われる言葉。 **里言葉[さとことば]** 「方言」の古めかしい言い方。 **ずうずう弁[ベン]** □東北地方などの、鼻音が特徴的な方言。「シ・ス」、「チ・ツ」、「ジ・ズ」などがそれぞれ同音化し、特に、「ジュウ」が「ズウ」に近い音で発音されることから生じた語。 ### ●共通語 **共通語[キョウツウゴ]** ①全国、あるいは広い地域で通じる言語で、異なる方言話者間のコミュニケーションを可能にするもの。現代日本語では、東京方言に近いものが共通語となっている。②異なる言語を話す人々の間で共通に用いられる言語。「科学の分野では、英語が世界の〜だ」 **標準語[ヒョウジュンゴ]** 一国の共通語として公的に認められた、規範的・理想的なものとして認められている全国共通の言語。 **エスペラント** ポーランドの眼科医ザメンホフによって考案・発表された、国際的な共通語。Esperanto <350> # 言い切る1910a ## a 動詞の類 ### ●はっきりと言う **言[い]い切[き]る** 自信をもって、あるいは決意を込めてはっきり言う。「この提案には反対であると〜」 **明言[メイゲン]** あいまいにせず、物事をはっきりと言うこと。「この件について、彼は〜しなかった」 **言明[ゲンメイ]** □「明言」の改まった言い方。「首相は政治改革を〜した」「記者団の質問に〜を避けた」 **言[い]い放[はな]つ** 思ったままを、きっぱりと言う。「彼は全員を前にして、この計画は無理だと言い放って席を立った」 **言[い]い捨[す]てる** 腹を立てたりして、言うだけ言って、相手の返答を待たずに、その場を離れる。「彼は『おまえの勝手にしろ』と言い捨てて、行ってしまった」 **断[ダン]じる** □ためらわずに、ずばりと言う。「そう簡単に〜ことはできない」 **断[ダン]ずる** 「断じる」よりかたい言い方。「すべて間違いであったと〜ほかはない」 **断言[ダンゲン]** 間違いやぐらつきのないこととして、きっぱり言うこと。「この方針で絶対にうまくいくと〜する」「そうであるとは必ずしも〜できない」 **確言[カクゲン]** □確かであるとはっきり言うこと。「計画の見通しについて〜することはできない」 **直言[チョクゲン]** 地位や身分が自分より上の人に対して、はっきりと言うこと。「自分の考えを上司に〜する」 **極言[キョクゲン]** これ以上はないというところまで、徹底して言うこと。「〜すれば、この論文は盗作だ」 **放言[ホウゲン]** 思ったままを、まわりの事情を考慮しないで、無責任に言い放つこと。「彼の〜が大変な問題を引き起こした」 **喝破[カッパ]** □誤りを正し、真実はこうであると主張すること。「真理を〜する」 ### ●言い張る **言[い]い張[は]る** 反論などに耳を貸さずに、自分の意見、あるいは自分の意見の正しさを強く言い続ける。「自分は無実だと〜」 **言[い]い立[た]てる** 自分の考え・意見を強く主張する。「この計画には絶対反対だと〜」 **言[い]い通[とお]す** 自分の意見を最後まで主張し続ける。「そんな約束をした覚えはないと〜」 **言挙[ことあ]げ** 殊更に言葉で表明して、その内容を強く主張すること。「この程度のことは〜するに及ばない」 ### ●主張する **主張[シュチョウ]** 自分の意見を、強く言い張ること。「義務を果たさずに権利を〜することはできない」 **強調[キョウチョウ]** ある部分を、特に強く主張すること。「最後に、特にこの点を〜しておきたい」 **強弁[キョウベン]** 筋の通らないことでも、理屈をつけて、強硬に言い張ること。「自説の正当性を〜する」◇「強辯」とも書く。 **力説[リキセツ]** ある物事の重要性・必要性などを強く主張すること。「この計画が実現すればいかに便利になるかを〜する」 **叫[さけ]ぶ** 世間に対して強く主張する。「自衛隊派遣の反対を〜」 **訴[うった]える** 不満・苦痛・問題などを解消するために、実情や自分の考えなどを相手に(強く)伝える。「昼食後、多くの子供たちが腹痛を訴えた」「反戦を〜グループ」「自然環境のたいせつさを〜映画」 **抗議[コウギ]** 相手の言動が、不当・不正だと判断し、それに強く反対し、改善を主張すること。「差別待遇に〜する」▷〜集会 **物申[ものもう]す** ある事柄に関して、自分の意見を述べたり、抗議する。「昨今の政治についてひとこと〜」 **アピール** 言葉や動作などで相手に(強く)示し、理解・同調を求めること。「地球の資源が無限ではないことを、もっと広く強く〜する必要がある」「おおげさに痛がってみせるのも、相手の反則を審判に〜するひとつの方法だよ」「このCMは若い女性に対する〜が足りない」◇「アッピール」ともいう。appeal ### ●公言する **公言[コウゲン]** 多くの人の前ではっきりと言うこと。「自分に非はないと〜してはばからない」 **立言[リツゲン]** 意見・提案を公に言うこと。「税制改革について〜する」 **揚言[ヨウゲン]** □自分の言うことこそ真理であると〜する」◇「颺言」とも書く。 **提言[テイゲン]** ある問題に関する、自分の意見や考えを公に言うこと。「大臣は税制問題に関して首相に〜した」 **宣言[センゲン]** □公に広くはっきりと知らせること。「ついにA国がB国との全面戦争に突入した」 **宣言[センゲン]** 個人・団体・国家などが、その方針・考えなどを公に広く表明すること。「議長が臨時国会の開会を〜した」「彼は明日から禁煙すると同僚に〜した」▷独立〜・開会〜 ### ●証言する → 1603確かめるa●証明する ### ●唱える **唱[とな]える** 自分の考え・主張を発表し、多くの人に知らせる。「平和国家建設を〜」 **打[う]ち出[だ]す** 新しい考え・主張・方針などを、はっきりと強く示す。「今後の方針を明確に〜」 **提唱[テイショウ]** □主義・主張を発表し、その重要性・必要性を人々に訴えること。「核兵器の全面禁止を〜する」▷〜者 **唱道[ショウドウ]** □率先して唱えること。「我々は何よりまず国際平和を〜する」 **首唱[シュショウ]** □真っ先に唱えること。「行政改革を〜した」 **主唱[シュショウ]** □中心となって唱えること。「新説を〜し、学会をリードしてきた人」 <351> 言い切る1910a〜ほのめかす1911a **高唱[こうしょう]**[38] 声を大きくして強く唱えること。「我々は恒久平和を〜する」 **掲[かか]げる**[39] 主義・主張をよく知られるように示す。「反戦主義を〜団体 **標榜[ひょうぼう]**[40] 主義や主張を公然と示すこと。「自由と平等を〜する」 # C 形容詞の類 **歯[は]に衣[きぬ]を着[き]せない**[00] 相手の感情を害する可能性などを考慮せず、思ったことを率直に言う様子。「あの人は〜物言いをするので、敵が多い」◇「歯に衣着せぬ」ともいう。ふつう連体修飾語として用いる。 **身[み]も蓋[ふた]も無[な]い**[01] 言い方が露骨すぎて味や愛想がない様子。「〜言い方だが、君がぼんやりしていたからだまされたのではないか」 **遠慮無[えんりょな]い**[02] 相手に対して控えめにふるまうことがなく、はっきりものを言う様子。「それなら遠慮なく言わせてもらおうか」 **忌憚[きたん]の無[な]い**[03] はばかることなく、はっきりとしたものを言う様子。「〜意見が聞きたい」 # d 形容動詞の類 **率直[そっちょく]な**[00] 考えや発言が、飾られたりせず、ありのままである様子。「〜な意見をお聞かせください」◇「卒直」とも書く。 **直截[ちょくせつ]な**[01] 回りくどい言い方をせず、ずばりと言う様子。「〜な忠告をする」▷〜簡明◇「ちょくさい」ともいう。 **単刀直入[たんとうちょくにゅう]な**[02] 前置きをしたり、遠回りをしたりしないで、直接に本題に入ったり、問題の核心をついたりする様子。「時間も限られていますので、〜に質問します」 **ストレートな**[03] 単刀直入に、ずばりとものを言う様子。「前置きは言わずに〜に質問をぶつけてみた」 straight # f 副詞の類 **はっきりと**[00] あいまいにせずに、自分の言いたいことを露骨に言う様子。「何がしたいか〜言わなくちゃわからないでしょ」 **きっぱりと**[01] 相手の思惑をはねつけるような、はっきりとした言動をする様子。「そんなことはないと、彼女は〜言いきった」 **ずばりと**[02] 物事の核心をついて、鋭く正確に言う様子。「核心を〜と問題点を指摘する」「〜言えば君は間違っている」 **ずばずばと**[03] 自分の考えなどを、遠慮しないで言う様子。「計画の問題点を〜言う」 **ずけずけと**[04] ふつうの人には言いにくいようなことを、遠慮しないで言う様子。「あの人は人の気持ちも考えずに〜ものを言う」 **つけつけと**[05] 「ずけずけ」の古めかしい言い方。「祖母は〜とものを言う人だ」 **正面切[しょうめんき]って**[06] 遠慮しないで、まともにものを言う様子。「反対意見を〜言う」 # k 名詞の類:モノ **言[い]い分[ぶん]**[00] 意見が分かれるようなことにかかわる、立場の異なる人それぞれの言いたいこと。「彼らの〜も聞いたうえで、判断したいと思います」 **主張[しゅちょう]**[01] 他人に認めさせたくて、自分が強く言いたいこと。「私の〜がようやく受け入れてもらえた」「相手の〜に耳を傾ける」 ▷主義~ **言説[げんせつ]**[02] 思想的・学問的など、ある特定の立場からの主張を述べる表現(の全体)。「その異端の〜は近年ようやく注目されるに至った」「歴史認識をめぐる〜」 # S 名詞の類:ヒト **提唱者[ていしょうしゃ]**[00] 提唱した人。 **首唱者[しゅしょうしゃ]**[01] 首唱した人。 **主唱者[しゅしょうしゃ]**[02] 主唱した人。 # 1911 ほのめかす ## a 動詞の類 ### ●遠回しにそれとなく言う **仄[ほの]めかす**[00] 自分の意向などを、それとなく、態度や言葉で相手に見てわかるように遠回しに言う。「出席者の何人かが反対の意向をほのめかした」 **匂[にお]わす**[01] ある事柄を、それとなくわかるように遠回しに言う。「今シーズン限りでの引退を〜」◇「臭わす」とも書く。 **匂[にお]わせる**[02] 「におわす」のより口語的な言い方。「別れ話を〜」「皮肉を〜」 **寓[ぐう]する**[03] 直接示さずにほかのものに託して、あるいはたとえて表現する。「一見やさしいこの表現には、深い意味が寓されている」 **謎[なぞ]を掛[か]ける**[04] はっきりと答えがわからないような遠回しな言い方で言う。「彼は『しかるべき配慮をしてくれれば考えないこともない』などと〜ような言い方をした」 ### ●暗示する **暗示[あんじ]**[05] それとなく示すこと。「その出来事が将来の結末を〜している」 **示唆[しさ]**[06] それとなく教えたり、示したりすること。「社長が社の進むべき道を〜する」「大臣の発言は国交の回復を〜している」 **サジェスト**[07] 暗示したり示唆したりすること。「新規のプロジェクトを〜するスピーチ」 suggest **含意[がんい]**[08] 表現に直接には現れていないある意味を含むこと。「この文章は次のことを〜している」 ### ▶あいまいに言う **暈[ぼか]す**[09] 言葉の表現を、わざと、はっきりしないものにする。「結論をぼかして言う」 <352> ほのめかす1911a~話す1912a **ぼやかす**[10] 言葉の意味を、わざと、はっきりしないものにする。「ぼやかさないで、はっきり言ってよ」 ## ●はっきり言わない **言[い]い渋[しぶ]る**[11] 言いたくない事情があって、はっきり言うのをためらう。「話が核心に入ると、彼は本心を言い渋った」 **言葉[ことば]を濁[にご]す**[12] はっきり言わずに、あいまいな言い方になる。「彼は肝心な話になると言葉を濁した」 # C 形容詞の類 **回[まわ]りくどい**[00] 要点などに触れる前に、当座の用件などを必要以上に多用し、余計なことまで述べる様子。「あの人の説明はいつも〜」 **回[まわ]り遠[どお]い**[01] なかなか本題や要点にふれない様子。「そんな〜話はせずに、要点だけを言ってくれ」 # d 形容動詞の類 **遠回[とおまわ]しな**[00] 間接的に、それとなく、言いたいことを言う様子。「〜な表現で非難する」 **婉曲[えんきょく]な**[01] 間接的で穏やかな表現で述べる様子。「『亡くなる』は『死ぬ』の〜な表現である」 **言外[げんがい]**[02] はっきりそれとは言わないが、それとなく意味がわかるように言う様子。「辞任を〜にほのめかす」 **持[も]って回[まわ]った**[03] 必要以上に言葉を多用した間接的な言い方である様子。「〜言い方はやめて、はっきりと言ってくれ」「〜言い回し」 **奥歯[おくば]に物[もの]の挟[はさ]まった様[よう]**[04] 言いたいことをずばりと言わない、はっきりしない言い方である様子。「〜な言い方はやめてくれ」 # f 副詞の類 **暗[あん]に**[00] 言葉の裏に、本当の意図をほのめかして述べる様子。「彼の発言は〜非難しているともとれる」 # k 名詞の類:モノ ## ●ほのめかし **仄[ほの]めかし**[00] ほのめかされる内容。「最初はただの〜と受け取って無視していたのだが間違いだった」 **暗示[あんじ]**[01] 暗示される内容。「その作家に〜を与えたのは、古代の遺跡だった」 **示唆[しさ]**[02] 示唆される内容。「〜に富む話」 **伏線[ふくせん]**[03] 後に続く話の展開に備えて、前もってほのめかしておく内容・事柄。「殺人の動機は最終章ではじめて明らかにされるが、作者は第1章でその〜を張っている」「体調がよくないことをそれとなく言って、誘いを断るための〜を敷いておいた」 **サジェスチョン**[04] 暗示や示唆。「その教師は進路に悩む生徒に〜を与えた」◇「サゼッション」ともいう。suggestion **含[ふく]み**[05] 言葉の表面に直接現れない、意味や内容。「彼は、どうとも取れる〜のある発言をした」 **含蓄[がんちく]**[06] 言葉の中に含まれた深い意味。「〜のある話」 **含意[がんい]**[07] 言葉の表面に直接現れない意味。 # 1912 話す ## a 動詞の類 **話[はな]す**[00] 自分が有するまとまりのある情報を聞き手に伝えるため、その内容を言葉を使って表出する。「先生に事情を話して、わかってもらう」 **口[くち]を利[き]く**[01] (誰かと)話す、というややくだけた言い方。「今は誰とも口をききたくない」 ## ●話しかける **話[はな]し掛[か]ける**[02] 相手と話をしようとして、言葉をかける。「勉強してるんだから、話しかけないでくれ」 **口[くち]を開[ひら]く**[03] 話を始める。「あの人は口を開けば不平ばかり言っている」 **切[き]り出[だ]す**[04] 用件や相談事など、本当に言いにくいことを思いきって話し始める。「離婚のことを〜タイミングが難しい」 **持[も]ち出[だ]す**[05] ある話題を切り出す。「結婚話を〜」 ## ▶会話する **話[はな]し合[あ]う**[06] 互いに話をする。「初対面にもかかわらず、2人は楽しそうに話し合っていた」 **会話[かいわ]**[07] 2人あるいは数人の人が、日常的な事柄などについて、互いに話をすること。「外国語で〜する」「〜を楽しむには、話題が豊富でなければならない」 ▷〜体・〜文・英~ **談話[だんわ]**[08] くつろいで会話すること。「友達と〜しているときに、いいアイディアが浮かんだ」▷〜室 **歓談[かんだん]**[09] 相手と打ち解けて楽しく話をすること。「パーティーで、いろいろな人と〜した」◇「款談」とも書く。 **懇談[こんだん]**[10] 親しく打ち解けてよく話し合うこと。「先生と父母が〜する機会を設ける」▷〜会 **懇話[こんわ]**[11] 懇談。「父兄との〜をもつ」 ▽〜会 **談笑[だんしょう]**[12] 相手と打ち解けて楽しく、ときに笑いを交えて、話をすること。「なごやかに〜する」 **雑談[ざつだん]**[13] 相手といろいろなことについて、気楽にとりとめのない話をすること。「〜していても、彼の頭の切れのよさがわかる」 **閑談[かんだん]**[14] ①暇つぶしなどのために、相手とのんびりと話をすること。「お茶を飲み <353> 話す1912a~d ながら友人とのんびり~する」②静かに話をすること。 **立[た]ち話[ばなし]**[15] 道ばたや廊下、ちょっとした寄り合い先などに、立ったままで世間話などをすること。「友達と会って〜していたら、電車に乗り遅れてしまった」 ## ●改まって2人以上で話す **対話[たいわ]**[16] 2人の人が向かい合って話すこと。「親子が〜する機会」 **対談[たいだん]**[17] ある事柄について、ある程度公的な場などで、2人の人が(向かい合って)話をすること。「テレビで俳優と劇作家が〜する」「あの2人の作家の〜はいつ聞いてもおもしろい」 **鼎談[ていだん]**[18] ある程度あらたまった、公的な場などで、3人の人が(向かい合って)話をすること。「金融ビッグバンについて〜する」「いずれも著名な評論家による〜が行われた」 **座談[ざだん]**[19] ある問題についてあまり形式張らずに、意見や感想を述べ合うこと。「彼は〜の名手と言われている」▷〜会 ## ●熱中して長時間話す **長話[ながばなし]**[20] 相手と長い時間話をすること。「つい~してしまってすみません」 **話[はな]し込[こ]む**[21] 相手の話に夢中になって長時間話をすること。「旧友とつい話し込んでしまった」 **話[はなし]が弾[はず]む**[22] 次から次へ話すことがあって楽しくなること。「彼女と会ったら話がはずんで、あっという間に時間がすぎた」 **話[はなし]に花[はな]が咲[さ]く**[23] 話がたいへんはずむ。「話に花が咲き、時間のたつのも忘れてしまった」「なつかしい顔ぶれがそろって、話に花が咲いた」◇「昔話に花が咲く」「思い出話に花が咲く」のように、「○○話に花が咲く」の形で用いられることが多い。 ## ●語る **語[かた]る**[24] ①ある事柄に関する個人的な考えを、順を追って、聞き手へ訴えかけるように、話す。「学生時代の思い出を〜」②ある物事を人に話して聞かせる。「村に伝わる伝説を〜老婆」 **語[かた]り掛[か]ける**[25] 誰かに向かって語る。「今後の政策について国民に〜」「これでよかったのかと、自分の心に語りかけてみる」 **語[かた]り尽[つ]くす**[26] すべてを残らず語る。「彼はさまざまな経験をした」 **語[かた]り合[あ]う**[27] 互いに語る。「将来の夢を大いに〜」 **語[かた]らう**[28] 打ち解けてなごやかに語り合う。「友と〜のが楽しみの一つだ」 **物語[ものがた]る**[29] 事の成り行きを話して聞かせる。「彼はその時の体験を最初から最後まで物語った」「顔に刻まれたしわが、これまでの苦労を物語っている」のように、ある事実からその事実がもつ意味や背後の事情が、はっきりと読み取れる意にも用いる。 ## ●談じる **談[だん]じる**[30] ある問題などについて話をする。「長時間にわたって政局を〜」 **談[だん]ずる**[31] 「談じる」の、よりかたい言い方。「解決すべき緊急の課題について〜」 **放談[ほうだん]**[32] 言いたいことを遠慮なく自由に話すこと。「思いのたけを〜する」▷時事〜 **談義[だんぎ]**[33] 物事の道理、特に、仏教の教理をよくわかるように説いて話すこと。「仏教の教理について延々と〜する」 **来談[らいだん]**[34] やって来て談じること。「山田氏が近々〜する予定である」 **筆談[ひつだん]**[35] 声に出して話すのではなく、(互いに)文字を書いて、意思を伝え合うこと。「日本人と中国人は漢字である程度〜することができる」 ## ●講演する **講演[こうえん]**[36] 相当数の聴衆に向かい、かなり長時間にわたって、あるテーマについて専門家の立場から話をすること。「彼は大勢の聴衆を前に環境問題について〜した」 **講話[こうわ]**[37] 相当数の聴衆に対して、あるテーマについてわかりやすく説明し、理解させること。「青少年の心の問題について〜する」 **スピーチ**[38] 会合・式典・パーティーなどで、相当数の人を前にして、比較的短い話をすること。「大勢の人を前にして〜するのは苦手だ」 speech ## ●電話する **電話[でんわ]**[39] 音声を電気信号に変えて遠くに送る装置(電話機)を使って、他の場所にいる人と話をすること。「昨日は午前中ずっと〜していた」 ▷いたずら~・間違い~ **通話[つうわ]**[40] 電話機を通じて話すこと。「最近は歩きながらでも〜できるようになった」「1回の〜は5分以内にお願いします」 **長電話[ながでんわ]**[41] 長時間電話すること。「友人と明け方まで〜する」 # C 形容詞の類 **口数[くちかず]が少[すく]ない**[00] 話をする回数が少ない様子。「ふだんは〜男だが、酒が入るとたちまち饒舌になる」 **口[くち]が重[おも]い**[01] 口数が少なく、あまりしゃべらない様子。「あの人は〜から、話していてもなかなか話題が続かない」 **取[と]り留[とめ]の無[な]い**[02] 話にまとまりがない様子。「〜話につきあわされる」◇「取り留めが無い」ともいう。 ## ●話がくどい様子 **くどい**[03] 同じことをしつこく繰り返し言って、聞き手にわずらわしく感じられる様子。「あの人は話が〜」 **くどくどしい**[04] 同じことを繰り返し続ける様子。「あの人のいつもながらの〜説明にうんざりした」 **くだくだしい**[05] 同じことを繰り返し、聞いていて得るところがない様子。「〜弁解ではなく要点をずばりと言ってほしい」 # d 形容動詞の類 ## ●あまり話さない様子 **口重[くちおも]**[00] ①話し方がなめらかでなく、口数が少ない様子。「私は〜なので、人前で話すのが苦手だ」②軽率にものを言わない様子。「〜な人のほうが信頼される」 <354> 話す1912d~i **言葉少[ことばすく]な**[01] 口数が少ない様子。「〜に胸の内を語る」「ことばすくな」ともいう。 **無口[むくち]な**[02] あまり話さない様子。「彼は〜な女性が好きだそうだ」 **寡黙[かもく]な**[03] 口数が少なく無駄口を言わない様子。「父は年を重ねるとともにますます〜になっていった」 ## ●その他 **話[はな]せる**[04] こちらの話をよくわかってくれ、話し相手に値する様子。「僕は〜おやじをもって幸せだ」 # f 副詞の類 **膝[ひざ]を交[まじ]えて**[00] 互いに打ち解けて親しく話をする様子。「上司と〜話し合う」 # h 名詞の類:コト・サマ **話[はなし]**[00] 話すこと。「あの人は〜がうまい」 **語[かた]り**[01] 語ること。「村の古老の〜」「今度のドラマでは、〜が中心となる」 **ナレーション**[02] テレビ・ラジオや演劇などで、あらすじなどを語ること。「連続ドラマの〜」 ► narration **語[かた]らい**[03] 語らうこと。「気のおけない仲間との〜がストレスをやわらげる」 **問[と]わず語[がた]り**[04] 人から問われもしないのに自分から語ること。「老人は〜に戦争中の話をし始めた」 **大声[おおごえ]**[05] よく聞こえるほど大きな声で話すこと。「車中、〜が続き眠れなかった」 **世間話[せけんばなし]**[06] 世間のいろいろなことについて気楽に話すこと。「子供を見送った母親たちが、〜に花を咲かせる」 **四方山話[よもやまばなし]**[07] 世間のことなどについて、種々雑多な話をすること。「2人はしばらくの間〜を続けた」 **雑話[ざつわ]**[08] 特にまとまりを考えずに、あれこれと話すこと。「〜をする気もおこらない」 **漫談[まんだん]**[09] とりとめのない、滑稽な話をする。「〜にまぎらせて本音をもらす」 **無駄話[むだばなし]**[10] 何か情報を伝えたり、問題を解決したりといった意図のまったくない、とりとめのない話をすること。「〜ばかりしないで、仕事をしなさい」◇「無駄」はあて字。 **馬鹿話[ばかばなし]**[11] たわいない内容の話をすること。「君の〜にはつきあいきれない」◇「馬鹿」はあて字。 **与太話[よたばなし]**[12] でたらめな話をすること。「〜はやめろ」「与太」の「与太」は「与」のあて字。 **茶飲[ちゃの]み話[ばなし]**[13] 茶を飲みながら、気軽に世間話をすること。「彼は月に1度、わが家に〜をしにやって来る」 **茶話[さわ]**[14] 「茶飲み話」の、やや古めかしい言い方。「仲間の〜に加わる」 **茶話[ちゃわ]**[15] 「茶飲み話」の、やや改まった言い方。 **閑話[かんわ]**[16] 無駄話。▷〜休題(わき道にそれた話を本題に戻すときに接続詞のように使う語で、「それはさておき」というような意) **自慢話[じまんばなし]**[17] 自慢して話すこと。「延々と続く〜にうんざりする」 **法螺話[ほらばなし]**[18] 実際よりはるかにおおげさに話すこと。「とほうもない〜をする」 **一[ひと]つ話[ばなし]**[19] いつも得意になって、決まりきった話をすること。「またいつもの〜が始まった」 **昔話[むかしばなし]**[20] 昔のことについて話すこと。「祖父の〜によれば」「昔」とも書く。 **昔語[むかしがた]り**[21] 昔のことについて語ること。「祖母の〜を聞く」 **訓話[くんわ]**[22] 教訓を含む話をすること。「新入社員に〜をする」 **法談[ほうだん]**[23] 仏法の教義をわかりやすく説いて話すこと。「〜を交わす」 **ダイアローグ**[24] 対話。特に、芝居・映画・小説などにおける登場人物の言葉のやりとり。モノローグ dialogue # i 名詞の類:コト・サマ ## ●話のしかた **口調[くちょう]**[00] ①話すときの調子や様子などの特徴。「激しい〜で抗議する」▷演説~・けんか〜 ②発音してみたときの言葉の調子。「〜のいい文句」 **語調[ごちょう]**[01] (話すときの)言葉の調子。「〜を強めて詰め寄った」 **言葉付[ことばつ]き**[02] 話すときの調子。「聞いていて気持ちのよい〜」「なんだ、その乱暴な〜は」 **言葉遣[ことばづか]い**[03] 話をする相手や場面などに応じた、適切な言葉の使い分け。「君は大学生にもなって〜がなってない」 **話[はな]し振[ぶ]り**[04] 話をするときの様子。「彼の興奮した〜から、初めての体験を楽しんだ様子がうかがえた」 **口振[くちぶ]り**[05] 直接言葉では表現されていないが、その人の本心が感じ取れるような話のしかた、あるいは、話すときの様子。「奥さんとうまくいっていないような〜だった」 **口吻[こうふん]**[06] 口振り。「不平のありそうな〜をもらす」 **語気[ごき]**[07] 話すときの調子や勢い。「〜が荒い」「〜を強めて、絶対反対だと言い放つ」 **語勢[ごせい]**[08] 話すときの勢い。「激しい〜にけおされる」 **語[かた]り口[くち]**[09] 語るときの調子。「彼は物静かな〜が魅力的だ」 **名調子[めいちょうし]**[10] ①(落語家などの)その人独特の、味のあるみごとな語り口。「流れるような〜の実況中継」②調子に乗った話し方。「たとえ話がうけたのに気をよくしたのか、彼の〜は1時間も続いた」 <355> 話す1912i~k **話法[わほう]**[11] ①相手を納得させるための、話のしかた。「彼は、若いのに、まるで年寄りのように、さとすような〜が身についている」②話し手が他人の言葉を引用するときの方法。▷直接~・間接~ **話術[わじゅつ]**[12] 話をするときの技術。「巧みな〜で人を引きつける」 **話芸[わげい]**[13] 話術で人を楽しませる芸。「磨き抜かれた〜」 ## ●弁舌 **弁舌[べんぜつ]**[14] (相手を納得させようとする)話の仕方。「〜さわやかに経済情勢を論じる」◇「辯舌」とも書く。 **熱弁[ねつべん]**[15] 熱のこもった弁舌。「大衆を前に〜を振るう」「熱辯」とも書く。 # k 名詞の類:モノ ## ●話 **話[はなし]**[00] 話す内容。「あの人の〜はいつもおもしろい」「この〜はもうやめよう」「噺」とも書く。 **御話[おはなし]**[01] 「話」の尊敬語・丁寧語。「先生の〜をうかがう」 **高話[こうわ]**[02] その人のする話を敬っていう語。「ご〜を拝聴する」 **談[だん]**[03] (見たことや個人的な感想などの)話。「目撃者の〜による」 **談話[だんわ]**[04] 意見・考えなどを(非公式に)話した内容。「首相の〜を発表する」 **弁[べん]**[05] 多くの人の前でする話。「部長はよく通る声で着任の〜を述べた」◇「辯」とも書く。 **スピーチ**[06] 会合・式典・パーティーなどで、相当数の人を前にしてする、比較的短い話。「仲人のありきたりの〜にうんざりした」▷テーブル~(パーティーや会食などでするスピーチ)speech ## ●物語 **物語[ものがたり]**[07] 筋・展開のある、あるまとまった内容の(架空の)話。 **話[はなし]**[08] 物語。特に、人々の間で語り継がれてきた物語。「この地方に昔から伝わる〜」◇「噺」とも書く。 **御伽噺[おとぎばなし]**[09] 物語。特に、架空の話。「あれは単なる〜にすぎない」 **ストーリー**[10] 「物語」の洋語的表現。▷ラブ~・サクセス~◇おもに複合語に用いる。story **昔話[むかしばなし]**[11] 昔から人々の間で語り継がれてきた話、子供などに語り聞かせる話。「昔噺」とも書く。「むかし、むかし」などの決まり文句で始まる。『桃太郎』『一寸法師』など。 **伝説[でんせつ]**[12] ある土地や事物について、昔から人々の間で語り伝えられてきた話。▷〜の英雄・〜の島・〜の泉・〜上の人物 **神話[しんわ]**[13] 古くから伝えられてきた、神を中心とする天地創造の物語などの話。▷ギリシャ〜 **民話[みんわ]**[14] 民衆の間で伝えられてきた話。昔話や伝説など。「〜の語りべとなる」 **説話[せつわ]**[15] 伝説・神話・民話などの語り伝えられた話の総称。▷〜文学・仏教〜 **伝奇[でんき]**[16] 珍しく、不思議な、また、怪奇で幻想に富んだ話。▷〜小説・〜ロマン **童話[どうわ]**[17] 子供のために作られた、子供向けの話。▷〜劇 **御伽噺[おとぎばなし]**[18] ①子供に語り聞かせる昔話や空想的な話。②現実離れした、空想的な話。「宇宙旅行はすでに〜ではない」◆「御伽話」とも書く。 **メルヘン**[19] 童話やおとぎ話(のような、空想的な話)。「そのペンションは、まるで〜に出てくるような建物だった」「おとなの〜」▶ドMärchen **夢物語[ゆめものがたり]**[20] ①夢のように、現実離れした、はかない話・計画。「彼の計画は〜に終わった」②眠っている間に見た夢の話(をすること)。 **夢語[ゆめがた]り**[21] 「夢物語」の、やや雅語的な言い方。 ## ●たとえ話 **例[たと]え**[22] たとえるために引かれる言葉や話。「古事記の〜を引く」「譬え」とも書く。 **譬[たと]え話[ばなし]**[23] ある物事の理解を容易にするために、別の物事に託して語る話。 **寓話[ぐうわ]**[24] わかりやすく教訓を与えたり、風刺したりすることを目的として、動物の言動やほかの事柄に託して語られる物語。 **寓言[ぐうげん]**[25] 他の物事や架空の物事をたとえとして、教訓・思想などを述べた話・言葉。 ## ●さまざまな話 **実話[じつわ]**[26] 実際にあった話。「〜をもとに書かれた小説」 **体験談[たいけんだん]**[27] 自ら体験した出来事についての話。「戦争の〜を語る」 **懐古談[かいこだん]**[28] 昔を懐かしんで話すこと。「昔の仲間が集まり〜に花が咲いた」 **懐旧談[かいきゅうだん]**[29] 懐古談。「われわれも年齢を重ね、いつしか〜にふける歳になった」 **こぼれ話[ばなし]**[30] 主要な出来事に付随する、ちょっとしたおもしろい話。「映画の撮影現場の〜」 **裏話[うらばなし]**[31] 一般の人には知られていない、内部の事情や隠している事柄などに関する話。「政界の〜に通じた男」 **秘話[ひわ]**[32] 一般の人には知られていない話。▷終戦~ **余話[よわ]**[33] (一般にあまり知られていない)こぼれ話。 **余談[よだん]**[34] 本筋からはずれた、ちょっとした話。「これは〜ですが」 **挿話[そうわ]**[35] 話の本筋にはあまり関係のない、おもしろく、短い話。 **逸話[いつわ]**[36] その人の隠れた一面を物語る、世間にあまり知られていないおもしろい話。「残された数々の〜から、その人物像を探る」 **エピソード**[37] 「挿話」「逸話」の洋語的表現。「あたたかい人柄をしのばせる〜」 episode **小話[こばなし]**[38] ちょっとした短い話。 <356> I will start by analyzing the request and planning the necessary steps. The user wants me to convert the content of a Japanese thesaurus from a PDF file into Markdown format. This task requires careful formatting and structuring of the extracted text. I will first establish the structure for the conversion and then proceed with the recognition and formatting of the entire 30-page document. 話す1912k~m **39 土[ど]産[さん]話[わ]** たおもしろい物事についての話。「いなかの母にいい〜ができた」 **40 内[ない]輪[わ]話[ばなし]** 人にあまり知られたくない、身内や仲間同士でする話。 **41 内[ない]緒[しょ]話[ばなし]** ほかの人に聞かれないように、こっそりと小さい声でする話。◇「内証話」とも書く。 **42 後[ご]日[じつ]談[だん]** 事件などが一応決着した後、それからどうなったかという話。「この話には〜がある」 **43 美[び]談[だん]** 聞いた人が思わず感心するような、立派な行いの話。「悲劇を〜に仕立てる」 **44 清[せい]談[だん]** 図世俗のことを離れた、風流な、あるいは高尚な話。 **45 奇[き]談[だん]** きわめて珍しく、不思議な話。 **46 奇[き]聞[ぶん]** 図変わった内容の話・うわさ。 **47 異[い]聞[ぶん]** 図珍しく、変わった内容の話・うわさ。 **48 旧[きゅう]聞[ぶん]** 図前に聞いたことがある古い話。「それはすでに〜に属する」 **49 夜[や]話[わ]** 図①夜間にする話(を集めた本)。②文学〜・音楽〜 **50 法[ほう]話[わ]** 仏法について説く話。「心を動かす〜」 **51 芸[げい]談[だん]** 芸道、特にその奥義や苦心に関する話。 **52 情[じょう]話[わ]** 1 人情や男女の恋愛に関する話。ねものがたり **53 寝[ね]物[もの]語[がたり]** (多く男女が)寝ながらする話。 **54 睦[むつ]言[ごと]** 文仲良く語り合う話。特に、男女が寝室で交わし合う話。 ●笑い話 → 0805笑わせるk●笑わせる話 ●ひそひそ話 → 1905ささやくk●ひそひそ話 ●うわさ話 → 1924口さがないk●うわさ ●怪談→ 1406恐ろしいk●こわい話 ●猥談 → 3010いやしいk●性的にいやしいもの ●話題 **55 話[わ]題[だい]** あること・ものについて話すときの、その中心となる事柄。「今日の〜は減税のことです」「彼は〜の豊富な人で、人を飽きさせない」「〜のぬしが来た。まずいから〜をかえよう」 **56 話[はなし]の種[たね]** をやっているそうだから見に行くか」「そんなことで〜にされるのはごめんだ」 **57 トピック** その時々の、世間の話題。「今週の〜」▷~ニュース・新着~ ◇複数形で「トピックス」ともいう。topic **58 話[わ]頭[とう]** 文話の話題。「〜にのぼる」「〜を転ずる」 **59 話[わ]柄[へい]** 文話の種。「互いに〜が尽きる」 **60 語[かた]り種[ぐさ]** のちのちまで人々の話題となるような事柄。「あのときの彼の勇敢な行動は、今でも〜となっている」◇「語り草」とも書く。 # m 名詞の類:モノ ## ▶言語 **00 言[げん]語[ご]** 図ある社会の人々が共有している、言葉を構成要素とする体系全体。人工〜・自然〜・プログラム〜・〜学(言語の諸相を科学的に、体系的に研究する学問分野)・〜中枢・〜障害・〜活動・〜生活 **01 語[ご]** 言語。日本〜・英〜・フランス〜・ロシア〜・ドイツ〜・イタリア〜・スペイン〜・中国〜・朝鮮〜◇単独では用いずに、複合語の構成要素として用いる。 **02 音[おん]声[せい]言[げん]語[ご]** 音声を用いて伝達される言語。 **03 文[も]字[じ]言[げん]語[ご]** 文字で表記されている言語。 **04 書[か]き言[こと]葉[ば]** もっぱら文章を書くときに用いる種類の言葉。⇔話し言葉 **05 文[ぶん]章[しょう]語[ご]** 「書き言葉」の、ややかたい言い方。⇔口語 **06 文[ぶん]語[ご]** 「文章語」の、よりかたい言い方。②平安時代の語法を基本とした古い言語。⇔口語 **07 古[こ]語[ご]** 今ではほとんど使われない、昔の言語。「このごろは〜として辞書に載っている」▷〜辞典 **08 古[こ]典[てん]語[ご]** ①明治以前の書籍に用いられている文語。②ヨーロッパで古代から用いられている言語。特にギリシャ語とラテン語。 **09 祖[そ]語[ご]** 同じ系統の多くの言語から推定された、いちばん古い言語。「インドーヨーロッパ語族の〜を研究する」 **10 新[しん]語[ご]** 新たにつくり出された、あるいは使われるようになった言葉。「若者向けの雑誌には〜があふれている」 **11 話[はな]し言[こと]葉[ば]** もっぱら日常話すときに用いる種類の言葉。⇔書き言葉 **12 口[こう]頭[とう]語[ご]** 「話し言葉」の、ややかたい言い方。⇔文章語 **13 口[こう]語[ご]** ①「口頭語」の、よりかたい言い方。⇔文語②現代の日本で使用されている言語。⇔文語 **14 俗[ぞく]語[ご]** (雅語に対して)日常話すときに用いる言葉。⇔雅語 **15 母[ぼ]語[ご]** 生後最初に習得した言語で、自由に使いこなせる言語。 **16 母[ぼ]国[こく]語[ご]** 自分が生まれ育った国や所属している国で、ふつう自由に使いこなせる言語。⇔外国語 **17 日[にっ]本[ぽん]語[ご]** 古来、日本人が使ってきた言語で、現在も日本で使われている言語。▷〜教育 ◇歴史的系統については諸説あるが、定説はない。 **18 国[こく]語[ご]** ①一つの国家を構成する国民が、共通語・公用語として使用している言語で、自国の言語という意識をもっている言語。②自国の言語としての日本語。 **19 大[やまと]和[こと]言[ば]葉[ことば]** (漢語・外来語に対して)日本固有のものと考えられる言葉。◇「大和詞」とも書く。 **20 和[わ]語[ご]** 「大和言葉」の漢語的表現。◇「倭語」とも書く。 <357> **21 邦[ほう]語[ご]** (外国語に対して)日本語。 ## ●外国語 **22 外[がい]国[こく]語[ご]** 自分の国以外の国の言語。⇔母国語 **23 外[がい]語[ご]** 「外国語」の略。 **24 語[ご]学[がく]** 知識・能力としてみたときの外国語。「〜に堪能な人」 **25 外[がい]来[らい]語[ご]** 主として外国から伝来し、日本語に取り入れられた言葉。特に欧米から伝わって、ふつう、かたかなで書くものをいう。 **26 借[しゃく]用[よう]語[ご]** 他の言語から取り入れて、その言語に組み込まれた語。◇日本語の場合、中国語からの借用語は漢語といい、それ以外は外来語という。 **27 洋[よう]語[ご]** 欧米諸国の言語。②西欧から入ってきて日本語に取り入れられた言葉。 **28 原[げん]語[ご]** (翻訳された文や語に対して)翻訳される前の元の言語(である外国語)。「ここの部分は、〜では『think』ではなくて『judge』となっている」「彼はあの小説は翻訳される前に〜で読んだそうだ」 **29 英[えい]語[ご]** イギリス・アメリカ・カナダ・オーストラリアなどで使われている言語。共通国際語としての性格ももっている。インドーヨーロッパ語族のゲルマン語派の言語の一つ。 **30 米[べい]語[ご]** 図アメリカで使われている英語。 **31 仏[ふつ]語[ご]** 図フランス語。 **32 露[ろ]語[ご]** 図ロシア語。 **33 独[どく]語[ご]** 図ドイツ語。 **34 華[か]語[ご]** 文中国語。 **35 漢[かん]語[ご]** ①中国から入ってきて日本語になった言葉。②中国語に対して、漢字の字音で読む語。 **36 印[いん]欧[おう]語[ご]** インドーヨーロッパ語族に属する言語。 **37 サンスクリット語** 古代インドの文語。「サンスクリット」ともいう。「サンスクリット(Sanskrit)」は「完成された言葉」の意。 **38 梵[ぼん]語[ご]** 「サンスクリット語」の中国・日本での言い方。◇梵天が作ったといわれることから。 **39 ラテン語** インドーヨーロッパ語族イタリック語派に属する、古代ローマ帝国の共通語。Latin # n 名詞の類:モノ ## ▶電話機 **00 電[でん]話[わ]機[き]** 音声を電流や電波に変えて送り、再び音声に戻して、送り先と話ができるようにした装置。 **01 電[でん]話[わ]** 「電話機」の略。 **02 携[けい]帯[たい]電[でん]話[わ]** 無線で通話ができ、持ち歩いて使用する小型の電話機。「車内での〜のご利用は、ご遠慮ください」 **03 携[けい]帯[たい]** 「携帯電話」の略。◇「ケータイ」と書くこともある。 **04 公[こう]衆[しゅう]電[でん]話[わ]** 投入口に硬貨やカードを入れて使用する、街頭や店などに設置された電話機。 **05 テレホン** 「電話機」の洋語的表現。〜カード◇「テレフォン」ともいう。telephone # s 名詞の類:ヒト **00 話[はな]し手[て]** 話す(のがじょうずな)人。 **01 スピーカー** 講演会などでの話し手。◇俗に、うわさ好きで、それらの話を吹聴して回る人の意でも用いられる。speaker **02 語[かた]り手[て]** 語る人。 **03 語[かた]り部[べ]** 体験談や民話などを語り継ぐ人。「村の〜」◇もとは、古代、古くからの伝承を語ることを職業とした人をいった。 **04 ナレーター** テレビ・ラジオや演劇などでの語り手。narrator **05 弁[べん]士[し]** ①演説・講演・説明をする人。②無声映画の説明を職業とした人。「雄弁士」とも書く。 **06 講[こう]師[し]** 講演会・講習会・研究会などで、講演・講義をする人。 **07 唖[あ]者[しゃ]** 言葉を音声として話すことのできない人。 **08 唖[おし]** 㘄唖者。◇差別的な言い方のため、使用には十分な注意が必要である。 ●聾啞者 → 0411聞こえるs # u 名詞の類:トコロ **00 電[でん]話[わ]口[ぐち]** 電話機の、話をするところ。「本人を〜にお願いします」 **01 電話ボックス** 公衆電話が設置してある、ガラスなどで区切った箱形の空間。◇「ボックス(box)」は箱の意。 1913 ぼやく # a 動詞の類 **00 ぼやく** 自分の思いどおりにならないことなどについて、ぶつぶつ不平を言う。「給料が安いと〜」 **01 愚[ぐ]痴[ち]る** 㘄愚痴を言う。「あの人はいつも上司のことを愚痴っている」 **02 零[こぼ]す** 身近な者などの耐えがたい行いについての不平・不満を、ほかの人に言う。「亭主が家庭を顧みないと〜妻」◇「溢す」とも書く。 **03 漏[も]らす** なく、つい言葉にして言う。「彼女は会社の待遇について不満をもらした」◇「洩らす」とも書く。 **04 託[かこ]つ** 図自分の置かれた不満な状況について、不平や恨み言を言う。「身の不遇を〜」「無聊(たいくつなこと)を〜」 **05 ごねる** 相手の要請や提示した条件などを素直に受け入れないで、いろいろと文句を言う。「ごねてもギャラは上がらないぞ」 <358> ぼやく1913a〜うそぶく1914a **06 御[ご]託[たく]を並[なら]べる** 自分勝手な言い分ばかりをくどくど言う。「〜のはいい加減にやめてくれ」 **07 音[ね]を上[あ]げる** 泣き言を言う。「この程度の練習で〜ようじゃ、レギュラーはとれないな」 ●管を巻く → 0501酔うa # C 形容詞の類 **00 愚[ぐ]痴[ち]っぽい** 愚痴がちである様子。「母は年とともに愚痴っぽくなってきた」 # f 副詞の類 **00 つべこべと** 俗聞くに値しないような理屈や不平などをあれこれ言う様子。「〜言わずに、さっさとやれ」 **01 兎[と]や角[かく]** 文句を言う資格はない」◇「兎や角」はあて字。 **02 愚[ぐ]図[ず]愚[ぐ]図[ず]と** あれこれ不平を言い続ける様子。「いつまでも〜言ってったって、どうにもならないぞ」◇「愚図愚図」はあて字。 **03 ぐじぐじと** 未練がましく不平などを言い続ける様子。「男のくせに〜言うな」 **04 ぐちぐちと** 愚痴や小言などをあれこれ言う様子。「親から〜とうるさく言われてうんざりする」 **05 ぶつぶつと** 不平や不満などを、はっきり言わずに小さい声で言う様子。「不平を〜言いながら歩く」 **06 ぶつくさと** ふてくされて不平や不満を言う様子。「〜言うのはやめろ」 **07 ぶうぶうと** 㘄不平不満を盛んに言う様子。 **08 がたがたと** ささいなことで、あれこれ不平を言う様子。「そんなことぐらいで〜言うな」 **09 四[し]の五[ご]のと** すぐに行動に移さないで、文句や実行したくない理由などをあれこれ言う様子。「〜言わずにさっさとやれ」 **10 如[い]何[か]の斯[こ]うのと** を感じて、いろいろ文句を言う様子。「今になって、〜言ってもしかたがない」◇ふつう、かなで書く。 # h 名詞の類:コト・サマ **00 ぼやき** ぼやくこと。「部内のあちこちから、あそこまでしなくてもいいのにという〜が聞こえてくる」▷~漫才 **01 愚[ぐ]痴[ち]** はたから見ると言ってもしかたがないと思われるが、本人にしてみれば言わずにはいられない不平・不満をくどくどと嘆いて言うこと。「〜をこぼす」「〜を聞かされる身にもなってみろ」 **02 繰[く]り言[ごと]** 愚痴など同じことを何度も繰り返して言うこと。「老いの〜ですから聞き流してください」 **03 不[ふ]平[へい]** 満足できない、あるいは気に入らないこと。「ほかの子よりも小遣いが少ないと〜を言う」 ▷~不満 **04 不[ふ]満[まん]** 満足できないこと。心に不平なこと。「どういうふうにしても〜を言うに決まってるよ」「もう少し待遇を改善してほしいと〜をもらす」 ▶苦情 → 3900責めるh●文句 # k 名詞の類:モノ **00 文[もん]句[く]** 不満・不賛成などの気持ちを表す言葉。「〜を言う」「めしがまずいと〜をつける」 **01 世[よ]迷[ま]い言[ごと]** ほかの人には何が言いたいのか理解しがたい不平や愚痴の言葉。「〜を並べる」 **02 小[こ]言[ごと]** ぶつぶつと言う不満や不平の言葉。「あれこれと〜を並べる」 **03 泣[な]き言[ごと]** 自分の不満や不遇などを嘆いて、人にくどくどと訴える言葉。「〜を並べる」「今さら〜を言うな」 # S 名詞の類:ヒト **00 不[ふ]満[まん]分[ぶん]子[し]** 組織や集団において、不満をもっている人。 ●小言幸兵衛 △ 3901しかるs 1914 うそぶく # a 動詞の類 ## ●大きなことや偉そうなことを言う **00 嘯[うそぶ]く** 偉そうに、できもしないおおげさなことを言う。「世界を股にかけると〜」 **01 号[ごう]する** 図大きなことを言う。特に、自信ありげに言う。「俺の右に出る者はいないと号してはばからない」 **02 大[おお]きな事[こと]を言[い]う** おおげさなことを言う。「そんな大きなことを言っていられるのも今のうちだけだぞ」 ◇「大きな」は「大きい」ともいう。 **03 大[おお]きな口[くち]を利[き]く** 偉そうなことを言う。「一人前のくせに、〜な」 **04 大[おお]口[ぐち]を叩[たた]く** できもしないことをさもできるように言う。「大口を叩いてばかりいると、誰からも信用されなくなるぞ」 **05 でかい口[くち]を聞[き]く** 俗大口を叩く。「調子に乗って、つい〜を叩いてしまった」 **06 大[たい]言[げん]する** 㘄おおげさなことを言う。「〜を繰り返し、信用を失う」 **07 壮[そう]語[ご]する** 勇ましいことや偉そうなことを言うこと。「敵の軍勢など恐れるに足りないと〜する」 **08 大[たい]言[げん]壮[そう]語[ご]する** と、勇ましいことや偉そうなことを言うこと。「彼には〜する癖がある」 **09 豪[ごう]語[ご]する** 自信たっぷりに大きなことを言うこと。「地区大会など、半分の力で勝てると〜する」 **10 広[こう]言[げん]する** いばって偉そうなことを言うこと。「自分にできないことはないと〜する」 <359> うそぶく1914a~ばらす1915a **11 広[こう]言[げん]** 㘄相手かまわず、偉そうなことを言うこと。「自分に不可能なことはないと〜してはばからない」 **12 打[う]ち上[あ]げる** 大きな計画などを考えなどを言う。「巨大プロジェクトの構想を〜」 **13 大[おお]風[ふろ]呂[ろ]敷[しき]を広[ひろ]げる** とうてい実現できないと思われる計画などをできるかのように言う。「あんまり〜と、あとで恥をかくのは君だぞ」 ●誇大に言う **14 吹[ふ]く** 誇大に言う。「自分がいたからプロジェクトが成功したのだと吹いて回る」 **15 吹[ふ]き捲[まく]る** 盛んに吹く。「ちょっとしたことを、さも大事であるかのように〜」 **16 誇[こ]称[しょう]する** 実際よりも大げさにほめて言うこと。「当ホテルは日本一の設備を有すると〜する」 ## ●誇張する → 7903はなはだしいa●誇張する ## ●でたらめを言う **17 出[で]鱈[たら]目[め]を言[い]う** 筋の通らないことやいい加減なことを言う。「でたらめを言っても、すぐにばれてしまうぞ」◇「出鱈目」はあて字。 **18 有[あ]る事[こと]無[な]い事[こと]言[い]う** 本当のことと事実に基づかないことを、次々と言葉を発する。「よくもまあ、そうぺらぺらとあることないこと言えるもんだ」◇「有る事無い事を言う」ともいう。 **19 法[ほ]螺[ら]を吹[ふ]く** 事実とかけはなれたおおげさなことやでたらめなことを言う。「口から出まかせに〜」 **20 喇[ラッ]叭[パ]を吹[ふ]く** でたらめなことや、おおげさなことを吹いたりする。「酔った勢いでラッパを吹き、あとに引けなくなる」◇「ラッパ」の語源は未詳で、オランダ語からきたとする説、中国からきたとする説などがある。 ●うそをつく → 3601ごまかすa●うそをつく # C 形容詞の類 **00 最[もっと]もらしい** 見かけはいかにも本当らしく、あるいは正しいことのようにも思えるが、実際はそうではない可能性がある様子。「彼の〜話をうっかり信じてしまった」 ●仰々しい △ 7903はなはだしいc●おおげさである様子 ●嘘っぽい → 3601ごまかすc # d 形容動詞の類 **00 不[ぶ]逞[てい]** 身のほどをわきまえず無遠慮に、大きなことを言う様子。「若いくせに〜な口をきくやつだ」 ●でたらめな → 3601ごまかすd ●おおげさな → 7903はなはだしいd●おおげさな # h 名詞の類:コト・サマ **00 はったり** 自分を実際以上の存在に見せかけ、相手を圧倒するために、大きいことや偉そうなことを言うこと。「〜をきかせて相手の出端をくじく」 ▷~屋 **01 誇[こ]張[ちょう]** 実際よりはるかにおおげさに言うこと。「〜がひどい」 **02 大[おお]法[ぼ]螺[ら]** とんでもないほら。「あんな〜を真に受けるな」 **03 駄[だ]法[ぼ]螺[ら]** くだらないほら。「またいつもの〜を吹いて」 **04 空[から]念[ねん]仏[ぶつ]** 言葉だけを聞いていると立派だが、実行が伴わない主張。「首相の所信表明が〜に終わる」 ◇口先だけの心のこもらない念仏の意から。 ●うそ ▲ 3601ごまかすk # S 名詞の類:ヒト **00 法[ほ]螺[ら]吹[ふ]き** ほらを吹く人。 **01 大[おお]法[ぼ]螺[ら]吹[ふ]き** とんでもないほらを吹く人。「あんな〜にかかれない」 ●うそをつく人→ 3601ごまかすs 1915 ばらす # a 動詞の類 ## ●他人の秘密などを言う **00 ばらす** 俗個人が秘密にしておきたいことをほかの人に言う。「俺の言うとおりにしないと、おまえの秘密を皆に〜ぞ」 **01 告[つ]げ口[ぐち]** 自分の立場が有利になるように、他人の欠点や失敗などを、当人のいない所でこっそりと言うこと。「同僚のことを上役に〜するとは卑劣なやつだ」 **02 密[みっ]告[こく]する** 重要な情報などを、公的機関などに、ひそかに知らせること。「犯人の居場所を警察に〜する」 ▷~者 **03 垂[た]れ込[こ]む** 俗密告する。「俺たちのことを誰かが警察に垂れ込んだんだ」 **04 言[い]い付[つ]ける** 自分のしたことや、自分が見聞きしたことなどを、親や先生に言う。「太郎のいたずらを先生に〜」 **05 ちくる** 俗言いつける。「俺たちのことを先生にちくったやつがいる」◇おもに中学生・高校生が使う。 ●暴く → 9702現すa●暴く ## ●秘密をもらす **06 漏[も]らす** 本来、秘密にしておくべきことを、外部の者にうっかり言ってしまったり、ひそかに知らせたりする。「絶対に秘密を外部に漏らしてはいけない」◇「洩らす」とも書く。 **07 漏[ろう]洩[えい]する** 㘄秘密をもらすこと。「企業秘密を〜した疑いがある」◇「ろうせつ」の慣用読み。「漏泄」とも書く。 **08 リークする** 意図的に秘密などを外部にもらすこと。「この情報を〜して、反応を見よう」 leak **09 口[こう]外[がい]する** 本来、秘密にしておくべきことを、外部の者に言うこと。「この件に関しては〜を禁ずる」「誰にもこのことを〜しないように」 **10 他[た]言[ごん]する** 口外してはならないことを他人に話すこと。「どんなことがあっても、決して〜してはならない」 ▷~無用◇「たげん」ともいう。 ●通じる → 2104知らせるa●関係者にひそかに知らせる <360> ばらす1915a〜名乗る1916a ## ●自分の秘密などを言う **11 明[あ]かす** それまで明らかにされていなかったことの真相などをはっきり言う。「彼はついに素性を明かした」「マジックの種を〜」 **12 種[たね]明[あ]かしをする** 隠れている仕掛けや仕組みなどを明かすこと。「手品の〜」「機械のからくりを〜する」 **13 打[う]ち明[あ]ける** それまで隠しておいた心のうちを意を決して話す。「彼女はついに本心を打ち明けた」 **14 打[ぶ]ちまける** それまで隠しておいた気持ちや事情を、もうこれ以上隠しておけない精神状態になって、包み隠さずすっかり言ってしまう。「彼女はこれまでの不満を一気にぶちまけた」 **15 告[こく]白[はく]する** 心の中に秘めていたことを、もうこれ以上言わずにはいられなくなって、ありのままに言うこと。「勇気を出して愛を〜する」「過去に犯した罪を〜する」 **16 表[ひょう]白[はく]する** 㘄考えや気持ちを言葉で表すこと。「自分の心のうちを〜する」 **17 披[ひ]瀝[れき]する** 心の中を包み隠さず話すこと。「彼は公の場で〜した」 **18 吐[と]露[ろ]する** 㘄自分の気持ちや考えを、率直にすべて述べること。「彼はとつとつと真実を〜した」 **19 吐[は]き出[だ]す** ふだん思っていることや隠していることを、何もかも話してしまう。「たまった不満を一気に〜」 **20 打[う]ち割[わ]って言[い]う** すべてを包み隠さず言う。「腹を打ち割って話す」「打ち割って言えば、こういうことだ」 **21 腹[はら]を割[わ]る** 本心を包み隠さず話す。「腹を割って話し合えば、わかるはずだ」 **22 底[そこ]を割[わ]る** 心の中を包み隠さず話す。「底を割って話せば、理解してくれるだろう」 **23 胸[きょう]襟[きん]を開[ひら]く** 心の中を包み隠さずに話す。「胸襟を開いて語りあう」 ## ●強制されて自分の秘密を言う **24 白[はく]状[じょう]する** 自分の犯した悪事や秘密を、他者の強制によってありのままに言うこと。「いい加減に〜したらどうだ」 **25 口[くち]を割[わ]る** 「白状」の、ややくだけた言い方。「犯人はついに口を割った」 **26 吐[は]く** 俗白状する。「犯人はついに共犯者の名前を〜いた」 **27 泥[どろ]を吐[は]く** 俗犯罪者が自分のやった犯行を白状すること。「とうとう泥を吐いた」 **28 自[じ]白[はく]する** 図自ら白状すること。特に、刑事訴訟で、被告人が自分の犯罪事実を認めること。「犯行の一部始終を〜する」 **29 自[じ]供[きょう]する** 容疑者が、取り調べに対して、自分の犯行内容を自分で述べること。「容疑者はとうとう犯行を〜した」 **30 自[じ]首[しゅ]する** 犯罪者が、その犯罪や犯人が発覚する前に、自ら警察に出頭したりして、自分の犯行事実を述べること。「犯人は逃げ回るととをやめて、〜することを決意した」 ## ●うっかり言ってしまう **31 口[くち]走[ばし]る** うっかり、あるいは、無意識のうちに、言うべきでないことを言ってしまう。「思わず秘密にしておくべきことを口走ってしまった」 **32 口[くち]が滑[すべ]る** 言うべきでないことまで、うっかり言ってしまう。「つい口が滑って、浮気がばれてしまった」 **33 口[くち]を滑[すべ]らせる** 口が滑る。「鎌をかけられて、つい口を滑らせてしまった」◇「口を滑らす」ともいう。 **34 語[かた]るに落[お]ちる** 自分のした悪事などを(自分から)話しているうちに、うっかり本音や秘密を言ってしまう。「そらみたことか。〜とはこのことだ」◇「問うに落ちず語るに落ちる」の略。 # h 名詞の類:コト・サマ **00 垂[た]れ込[こ]み** 俗垂れ込むこと。「電話で若い男から〜があった」 # S 名詞の類:ヒト **00 内[ない]通[つう]者[しゃ]** ある組織の構成員で、ほかの組織と通じていて、重要な情報をひそかに知らせる人。 **01 密[みっ]告[こく]者[しゃ]** ある組織の内部情報を、公的機関などに密告する者。「この3人の中に〜がいる」 # x 名詞の類:トキ **00 バレンタインデー** 2月14日。3世紀ごろ殉教した聖バレンタインを祭る日。「〜にチョコレートをたくさんもらって喜ぶ」◇女性から男性に愛を告白してよい日とされるが、チョコレートを贈るのは日本だけの習慣である。Valentine Day **01 ホワイトデー** 3月14日。バレンタインデーにチョコレートをもらった男性がその女性にお返しをする日。「〜には男性が女性にマシュマロやクッキーなどをあげる」◇和製洋語。ホワイト(white) +デー(day) 1916 名乗る # a 動詞の類 **00 名[な]乗[の]る** 自分が、そのような名前・身分・所属であると(相手に対してはっきりと言)表明する。「君が留守の間に、鈴木太郎と〜男が訪ねてきたよ」「自分が犯人だと名乗って出る」「彼女は、今でも仕事上は旧姓を名乗っている」◇「名告る」とも書く。 **01 名[な]乗[の]り出[で]る** 自ら進んでその当人であることを表明する。「犯人は名乗り出ろ」 **02 称[しょう]する** 自分が、そのような名前・身分・所属であると、表明する。「行きつけの飲み屋で常連のあの男は、大学教授と称しているがあやしいものだ」◇「名乗る」は、言葉を音声に出して相手に直接伝えることをもいうが、「称する」は、そうした具体的な伝達行為については使えないので、「名を名乗れ」とはいうが、「名を称せ」とはいえない。なお、「称する」は、名前・身分・所属以外に「留学体験があると称する」のように、「自分にかかわる事柄」についても用いる。どの場合にも、「それ <361> # k 名詞の類:モノ ## ●名前 **名前[なまえ]** 人や物、事柄を、ほかの人や物と区別するために名づけた言葉。「〜を呼ばれたら返事をしてください」「拾ってきた猫に〜をつける」「この花の〜を知っていますか」「村の〜の由来を調べる」 **名[な]** 「名前」の、やや改まった言い方。「~を名乗る」「御~」 **名称[メイショウ]** 事物の名前。 **ネーム** 「名前」の洋語的表現。「新調したスーツに〜を入れる」「〜プレート」・「〜バリュー」◇多く、複合語の構成要素として用いられる。name **総称[ソウショウ]** 同類のものを一つにまとめて呼ぶ名称。「哺乳類は、哺乳綱に属する脊椎動物の〜である」 **仮称[カショウ]** 仮につける名称。 **略称[リャクショウ]** 正式な名称を略した名称。 **略名[リャクメイ]** 正式の名前を略した名前。 **名目[メイモク]** 表向きの名前。「~だけの社長」◇「みょうもく」ともいう。 **銘[メイ]** ①製作者を明らかにするために、作品などにつける名前。「光琳の〜入りの茶碗」②上質のもの、特別のものであることを示すために器物や製品につけた名前。 **銘柄[メイガラ]** ①取引所で取引に使われる株式の名前。▷同一〜②等級や品々のあることを示すために商品につけられる名前。「安い輸入ワインが売られている中で、値段を下げない〜もある」▷〜品・〜米 **ブランド** 有名デザイナーの、あるいは高級で有名な特定の銘柄(②)。「若者に人気の〜のシャツを買った」「海外旅行で〜のバッグを買いこむ」▷〜品・〜物 brand ## ●姓名 **名字[ミョウジ]** 「山田太郎」「鈴木花子」などの「山田」「鈴木」のほう。◇「苗字」とも書く。 **姓[セイ]** 「名字」の、やや改まった言い方。 **名[メイ]** 「山田太郎」「鈴木花子」などの「太郎」「花子」のほう。 **名[な]** ①「名」の、より口語的な言い方。②名字と名。「~を記入してください」 **姓名[セイメイ]** 姓と名。▷~判断 **氏名[シメイ]** 「姓名」の、より口語的な言い方。 **フルネーム** (名字だけや名前だけでなく)名字と名の両方。「〜でご記入ください」「~を教えてください」full name **本姓[ホンセイ]** ①生家の名字。②(偽名や変名ではない)本当の名字。 **旧姓[キュウセイ]** 結婚や養子縁組で姓が変わった人の、もとの姓。 **氏[うじ]** 同じ血統・家系の一団の名(字)。 **姓[カバネ]** 上代において、氏族の尊卑を表すために氏名の下につけた世襲的な称号。臣、連、造など数十種類ある。 **姓氏[セイシ]** ①姓と氏。②「名字」の改まった言い方。 **氏姓[シセイ]** 姓氏(①)。▷~制度 ## ●人の名前 **人名[ジンメイ]** 人の名前。▷~辞典・~用漢字 **尊名[ソンメイ]** 他人の名前を敬っていう語。「御~はかねがね何っております」 **高名[コウメイ]** 他人の名前を敬っていう語。「御~はよく存じあげております」 **芳名[ホウメイ]** 他人の名前を敬っていう語。「御~はもちろん承っております」▷〜録・〜帳 **御名[ギョメイ]** 天皇のお名前。▷〜御璽 **本名[ホンミョウ]** あだ名・偽名などに対して、本当の名前。 **実名[ジツメイ]** 本人が生存中に使用する、戸籍に届け出てある名前。また、小説などに登場する人物の名前が本当の名前であることを表す言葉。「この文章中の人物の名前はすべて〜である」→仮名 **諱[いみな]** 生前には口にすることをはばかった、身分の高い人の実名。 **名義[メイギ]** 書類などで名目上、当事者とされている人の名前。「~を借りる」▷〜人 **宛名[あてな]** 郵便物などに書く、それを受け取る先の名前や住所(地)。 **名宛[なあて]** 「あてな」の古めかしい言い方。 **上様[うえさま]** 領収証などで、相手の名前のかわりに書く言葉。 ## ●もとの名前 **原名[ゲンメイ]** 改変したり訳したりする前の、もとの名前。 **前名[ゼンメイ]** 以前の名前。 **旧称[キュウショウ]** 改称する以前の古い名称。 **幼名[ヨウメイ]** 幼いころの名。特に、元服以前に名乗った名前。「徳川家康は〜を竹千代といった」◇「ようみょう」ともいう。 <362> **俗名[ゾクミョウ]** ①僧が、出家する以前の俗人であったときの名前。②僧が死者におくる名前に対して、生前の名前。戒名、法名◆「ぞくめい」ともいう。 **俗称[ゾクショウ]** 俗名(①)。 ## ●呼び名 **呼び名[よびな]** 実名とは別に、その人を呼ぶのに用いる名前。通常、実名とは違うことが多い。 **呼称[コショウ]** 呼び名。「島の~」 **称呼[ショウコ]** 「呼称」の古い言い方。 **あだ名[あだな]** その人の容姿や性質などの特徴をとらえてつけた、本名以外の呼び名。「〜をつけられる」「あの子は『お嬢ちゃん』の〜で皆からかわいがられている」 **通称[ツウショウ]** 正式名ではないが、一般に通用している名前。「~さくら通り」 **通り名[とおりな]** 「通称」の、ややくだけた言い方。 **俗称[ゾクショウ]** 一般に通用している、正式ではない呼び名。「『ちゃりんこ』は自転車の〜だ」 ## ●別名 **別名[ベツメイ]** 正式名とは別の呼び名。「彼岸花は〜を曼珠沙華ともいう」 **艾の名[もぐさのな]** 「別名」のくだけた言い方。「大田南畝は〜を蜀山人といった」 **別称[ベッショウ]** 同じものを指していう別の名称。「盲腸の〜は虫垂」 **異称[イショウ]** 別称(①)。 **一名[イチメイ]** 正式名でない一つの呼び名。「羊蹄山は〜蝦夷富士と呼ばれる」◇副詞的に用いる。 **異名[イミョウ]** その人の性質や功績などをほめて、正式の名以外につけられた呼び名。「あの投手は鉄腕の〜をとる」◇「いめい」ともいう。 **渾名[あだな]** その人の容姿や性質などの特徴をとらえてつけた、本当の名前以外の呼び名。◇「綽名」とも書く。 **学名[ガクメイ]** 昔、学者などが実名以外につけた別名。②「あだ名」の、やや古い言い方。 **愛称[アイショウ]** 親しみを込めて呼ぶ、呼び名。「あの子たちは互いに〜で呼び合う」 **ニックネーム** 「あだ名」「愛称」の洋語的表現。「私の〜は『教授』です」nickname **仮名[カメイ]** 実名を使った場合、当人に不利益が生じる場合などに、仮につける名前。「この文章中の人物の名前はすべて〜である」→実名 **偽名[ギメイ]** 悪事などをはたらく場合に使う、本当ではない名前。「〜を使ってホテルに宿泊予約していた」 **変名[ヘンメイ]** 本名を隠すために用いる別の名前。 **芸名[ゲイメイ]** 芸能人が仕事上で用いる、本名以外の名前。 **筆名[ヒツメイ]** 文章を書いて発表するときに使う、本名以外の名前。 **ペンネーム** 「筆名」の洋語的表現。pen name **醜名[しこな]** 相撲の力士の名前。「大鵬」「千代の富士」など。◇「四股名」とも書く。「四股」はあて字。 **リングネーム** プロレスラーの、興行用の名前。▶ring name **源氏名[げんじな]** 遊女などの営業用の名前。もとは、『源氏物語』の巻の名にちなんでつけた女官の名前。 # m 名詞の類:モノ ## ●敬称・蔑称など **敬称[ケイショウ]** ①話し手が、聞き手や話題の中の人への敬意を表す語。「様」「さん」「君」「殿」など。②普通の語に対して、敬意を含む語。「父親」を「父上」、「相手の会社」を「貴社」というような類。⇔謙称 **尊称[ソンショウ]** 尊敬の気持ちを込めた呼称。 **謙称[ケンショウ]** 自分や自分の身内をへりくだっていう語。「小生」「愚妻」「豚児」など。⇔敬称 **蔑称[ベッショウ]** 軽蔑の意味を含んでいる呼称。 **卑称[ヒショウ]** ほかの人やその人の動作・状態を卑しめ、ののしって言う語。「てめえ」「…しくさる」など。 **美称[ビショウ]** ほめる意味を含む語。「酒」に対する「美酒」、「政府」に対する「当局」など。 ## ●雅号 **号[ゴウ]** 文人や芸術家が本名のほかにつける名。 **雅号[ガゴウ]** 文人や芸術家が本名のほかにつける風流な名。 **俳号[ハイゴウ]** 俳人の雅号。 ## ●称号 **称号[ショウゴウ]** 公的な、あるいは、栄誉ある地位を示す呼び名。「博士の~」「横綱の~」 **爵号[シャクゴウ]** 爵位(公・侯・伯・子・男)の称号。 **肩書[かたがき]** 人の社会的地位、職業、役職、学位などを示す称号。「社長という〜にものを言わせる」 **タイトル** 「称号」「肩書」の洋語的表現。「チャンピオンの〜を獲得する」title **法号[ホウゴウ]** 出家して受戒した僧に、師から授けられる称号。 **法名[ホウミョウ]** 受戒し、仏教徒になった者に与えられる名前。⇔俗名 **社号[シャゴウ]** 神社の称号。「大神宮」「神宮」など。 **寺号[ジゴウ]** 寺の称号。 **山号[サンゴウ]** 寺院の称号。多く山中に建てられたところから、その山の名を寺院名に冠するようになったもの。のちには平地の寺院にもつけるようになった。「比叡山延暦寺」の「比叡山」の類。 **屋号[やゴウ]** 商家・稼業などの家の称号。歌舞伎俳優などの家の称号。「音羽屋」など。 <363> ## ●死後に与えられる名 **諡[おくりな]** その人の死後に尊敬して贈る称号。 **贈り名[おくりな]** 人の死後、生前の徳行や功績をたたえて贈る名。◇「諡」とも書く。 **追号[ツイゴウ]** 「おくりな」のかたい言い方。 **諡号[シゴウ]** 天皇や身分の高い人などが亡くなったときに、生前の徳をたたえて贈る追号。 **法号[ホウゴウ]** 僧が死者に授ける名。 **法名[ホウミョウ]** 僧が死者に授ける名。「死んで戒名をつけてもらうには格があって何十万円もかかるらしい」→俗名 **戒名[カイミョウ]** 「法号」の、より一般的な言い方。 ## ●洗礼名 **洗礼名[センレイメイ]** キリスト教で洗礼の際に授けられる名。「ヨハネという〜をいただいた」 **クリスチャンネーム** 「洗礼名」の洋語的表現。Christian name ## ●いろいろな名前 **名号[ミョウゴウ]** 仏や菩薩の名。特に、「阿弥陀仏」の4字、「南無阿弥陀仏」の6字などをいう。「~を唱える」 **国名[コクメイ]** 国の名前。 **国号[コクゴウ]** 国の名称。 **地名[チメイ]** 土地の名前。「この地域は変わった〜が多い」→故事来歴◇「地名」は、名所旧跡・名勝など、その土地のいろいろな事情に由来してつけられることが多い。 **元号[ゲンゴウ]** 年につける称号。明治以降は、天皇一代につき元号を一つだけ用いる。 **年号[ネンゴウ]** 「元号」の日常的な言い方。 **家名[カメイ]** 家の名。「~を継ぐ」 **店名[みせな]** 店の名前。 **屋号[やごう]** 商店の呼び名。「越後屋」など。 **商号[ショウゴウ]** 企業や商人が、営業上自分の会社や店を表示するために用いる名称。 **社名[シャメイ]** 会社の名前。「〜入りの紙袋」 **社号[シャゴウ]** 「社名」のかたい言い方。「~を改める」 **学名[ガクメイ]** 生物などの分類のためにつけられる学術上の名前。「日本の国鳥であるきじの〜はニッポニアニッポンである」◇ふつうラテン語でつける。 **和名[ワミョウ]** 学名に対応した、日本でつけた名前。 **和名[わな]** 日本での呼び名。◇「倭名」とも書く。 **病名[ビョウメイ]** 病気の名前。「医師が患者に〜を告知する」 **職名[ショクメイ]** 職業の名称。 **罪名[ザイメイ]** 犯罪につけられた名称。「~は業務上過失傷害であった」 **品名[しなな]** 品物の名前。 **書名[ショメイ]** 書籍につけられた題名。「おもしろそうな〜にひかれて買った本」 **駅名[エキメイ]** 駅の名前。 **船名[センメイ]** 船の名前。 **音名[オンメイ]** 音楽で、音の高さを示す固有の名称。日本語では、ハニホヘトイロで表す。 **階名[カイメイ]** 音楽で、ある音を主要音としたときにつけられる一連の名称。おもに、ドレミファソラシで表す。 **徳目[トクモク]** 道徳を分類してつけた名。忠・孝・仁・義・信など。 # 1917 伝える ## a 動詞の類 ### ●伝える **伝える[つたえる]** 人から聞いた情報や自分の意向を、言葉で、別の人に知らせる。「社長の言葉を皆に~」「皆様によろしくお伝えください」「私の気持ちはすでに先方に伝えてある」 **言い伝える[いいつたえる]** 相手に直接言って伝える。「何か彼に~ことはありませんか」 **申し伝える[もうしつたえる]** 「言い伝える」の謙譲語。「このことは、間違いなく申し伝えておきます」 **内申[ナイシン]** 内々に申し伝えること。「社員の採用に関して〜する」』~書 **伝達[デンタツ]** 重要な情報や命令、指示、連絡事項を別の人に伝えること。「本日~すべき事項は、以上3件です」◇「伝達する」は「伝える」よりも使用範囲が狭く、「伝達する」対象は、公的な事柄や重要事項などである。 **伝達[タッ]** 命令を伝えること。「迅速に~する」 **取り次ぐ[とりつぐ]** 人から受けた伝言や頼み事などをまったくそのまま他方に伝える。「彼が伝言を取り次いでくれた」「電話を~」 **伝言[デンゴン]** 人を介して相手に用件や意向を伝えること。「当人が不在だったので、〜してもらうことにした」 **言付ける[ことづける]** 人に頼んで伝言する。「会社に大至急連絡するように〜」◇「託ける」とも書く。 **受け売り[うけうり]** 人から聞いたり、本で読んだりが考えたことを、自分が考え出したかのように、ほかの人に話すこと。「人の話を~するな」「あいつの話はほとんどが〜だ」◇「請け売り」とも書く。 ### ●後世に伝える。 **語り伝える[かたりつたえる]** 特別な出来事や昔からある伝説などを、語って後世に伝える。「きょうの出来事を後世に語り伝えたい」 **言い伝える[いいつたえる]** 昔から伝わる話などを、語って後世に伝える。「この話は、長年にわたって、この地方で言い伝えられてきたものだ」 <364> **言い習わす[いいならわす]** 昔から言うようになっている。「古くから言いならわされてきたことわざには、真理がある」◇「言い慣わす」とも書く。 **語り継ぐ[かたりつぐ]** 昔話などを語ることによって後世に伝え、残すこと。「この地方には、古くから語り継がれてきた伝説がある」 **口承[コウショウ]** 文字に頼らず、口から口へと、伝説や民話などを伝えること。「この民話は何百年にもわたって〜されてきたものだ」 **伝承[デンショウ]** ある集団の中で、昔からの信仰・言い伝えなどを受け継いで後世に伝えていくこと。「遠い昔から〜されているしきたり」民間~ ### ●申し送る **申し送る[もうしおくる]** 前任者が、重要な事項を、人を介したり直接言ったり書き残したりして、後任者に伝える。「後任者に注意事項を~」 **申し次ぐ[もうしつぐ]** 前任者が、重要な事項を、口頭で後任者に伝える。「引き継ぎの際に、重要事項をすべて〜」◇「申し継ぐ」とも書く。 **申し越す[もうしこす]** 人を介して用件などを相手に伝える。「何でも、お申し越しください」 ### ●誤って伝える **誤伝[ゴデン]** 誤って伝えること。「緊急時は〜しないよう注意が必要だ」 **訛伝[カデン]** 誤って伝えられること。「この噂は細心の注意を払って〜することなきよう」 ### ●伝授する **伝授[デンジュ]** (師から弟子に)技芸の秘法などを伝え授けること。「武道の奥義を〜する」「経営のノウハウを〜する」 **口伝[クデン]** 技芸の秘法などを、口で言って、教え伝えること。「弟子に奥義を~する」 **皆伝[カイデン]** 師が奥義や秘伝のすべてを弟子にすべて伝えること。「厳しい修行を重ね、ついに、師から奥義を〜されるまでに至った」▷免許~ **相伝[ソウデン]** 何代にもわたって伝えていくこと。「~の家宝」▷一子~ **相承[ソウジョウ]** 「相伝」の古めかしい言い方。「仏法は釈尊から弟子へと〜されたという。 ## d 形容動詞の類 **口伝え[くちづたえ]** ①人から人へと話で伝わる様子。「悪いうわさを〜に耳にする」②口で直接伝える様子。口伝する様子。「師匠から奥義を〜に授かる」 **口伝[クデン]** 口伝え。「悪いうわさが〜に伝わってしまった」◇「口伝え」は、話し手の意思をもってなされるのに対して、「口伝」は自然に伝わる感じが強い。 **口移し[くちうつし]** 直接に口で言って伝える様子。 **口承[コウショウ]** 伝説などを口伝えに伝える様子。 **直伝[ジキデン]** 技芸の秘法などを、直接伝授される様子。「師匠~の技を披露する」 ## h 名詞の類:コト・サマ **取り次ぎ[とりつぎ]** 取り次ぐこと。「~を頼む」 **申し送り[もうしおくり]** 申し送ること。「後任者に事務の~をする」~事項 **申し次ぎ[もうしつぎ]** 申し次ぐこと。「~事項は以上です」◇「申し継ぎ」とも書く。 **申し越し[もうしこし]** 申し越すこと。「お〜の件、承知いたしました」 **言付け[ことづけ]** 言付けること。「出先で〜を頼まれた」◇「言伝て」「託け」とも書く。 **言伝[ことづて]** 人に頼んで、伝えてもらうこと。「急用で行けないからと〜を頼む」 **伝令[デンレイ]** 命令を伝えること。「至急退却するよう〜が届く」 **口寄せ[くちよせ]** 目に見えない人(おもに死者)の霊を招き寄せて、その言葉を巫女などの口から伝えること。「〜で亡き父の言葉を聞く」 **所伝[ショデン]** ある流派や文書で伝えられてきた事柄。「当流~の秘法」 **秘伝[ヒデン]** 秘密の奥義として、弟子などの特定の人以外には伝えない事柄。「~を授ける」 ## k 名詞の類:モノ ### ●言い伝え **言い伝え[いいつたえ]** 昔から語り継がれてきた話。「古い〜によると、この森にはかつて魔物がすんでいたという」 **伝え[つたえ]** 「言い伝え」の古い言い方。「村の〜を聞く」 **口碑[コウヒ]** 言い伝え。 **古伝[コデン]** 昔からの言い伝えや記録。 **伝言[デンゴン]** 人を介して、目当ての人に伝えてもらう言葉。「留守番電話に残された~を聞く」▷~板 **メッセージ** 「伝言」の洋語的表現。「ホテルのフロントに〜を残しておく」message **言伝[ことづて]** 人に頼んで、伝えてもらう言葉(の内容)。 ### ●その他 **口伝[クデン]** 秘伝を書き記した書物。 **申し送り[もうしおくり]** 申し送る内容。▷~事項 ## s 名詞の類:ヒト **伝令[デンレイ]** 軍隊などで、命令を伝える人。「前線へ〜を送る」「監督はマウンドに〜を走らせた」 **霊媒[レイバイ]** 死者や神霊などの意思を理解でき、それをほかの人に伝えることができると信じられている人。 <365> **口寄せ[くちよせ]** 目に見えない人(おもに死者)の霊を招き寄せて、その言葉を伝える人。 **巫女[みこ]** 死者の口寄せなどをする女性。◇「神子」とも書く。 **いたこ** 霊能者の一。特に、(多くは盲目の)女性。◇青森県の恐山のいたこが有名。 # 1918 論じる ## a 動詞の類 ### ●論じる **論じる[ロンじる]** ある問題について、筋道を立てて考察し、(各自が)自分の考えを述べ、主張すること。「教育制度を~」 **論ずる[ロンずる]** 「論じる」の、ややかたい言い方。「これらは〜に値しない」 **極論[キョクロン]** 自分の論点をはっきりさせるために、あえて極端な形で論じること。「~すれば、この問題は教師の側に全面的に責任がある」 **詳論[ショウロン]** 詳しく論じること。「長年の調査をもとに〜する」「〜するとは控える」 **再論[サイロン]** すでに一度論じたことを、もう一度論じること。「この問題は〜する必要がある」 **虚論[キョロン]** 根拠がないのに、さももっともらしいかのように論ずること。「何の裏付けもなく〜する」 **論及[ロンキュウ]** 本論との関連事項にまで及んで論じること。「現状についての詳細な議論に加えて、将来的な展望にまで〜した」 **口角泡を飛ばす[コウカクあわをとばす]** 興奮して激しく論じる。「激論のあまり〜」 ### ●議論する **議論[ギロン]** ある問題をめぐって、意見を闘わせること。公的な、あるいは特に重要な問題をめぐって、多人数が、論理的に、あるいは感情的に、自分の意見を述べたり、互いに相手の意見を批判したりすること。「今日はこの問題について徹底的に〜しよう」 **論議[ロンギ]** 公的な、あるいは特に重要な問題について議論すること。「憲法改正について〜する」「あらゆる角度から〜を尽くすべきである」 **論弁[ロンベン]** 物事の理非を明らかにするために、弁舌をふるって議論すること。「事の当否を〜する」◇「論辯」とも書く。 **論判[ロンパン]** 物事の是非や、あるいはどちらの説が正しいかを判定するために、議論すること。「この問題は時間をかけて〜する必要がある」 **激論[ゲキロン]** 激しく議論すること。「原発について、賛成・反対の両陣営は〜を戦わせた」◇「劇論」とも書く。 **談論[ダンロン]** 談話し議論すること。「政治について〜する」(談話が盛んに行われること) **談議[ダンギ]** 自由に自分の考えを述べ合い、議論すること。「教育問題について長時間にわたり~する」▷世相~ **あげつらう[あげつらう]** 物事の善し悪しや理非について議論する。「幹部の出した方針を~」 **揉む[もむ]** いろいろな意見を出し合って、十分に議論する。「原案を十分にもんでから採決をとろう」 **討論[トウロン]** ある問題について、公的な場などで、意見の異なる複数の者が、それぞれの立場から、意見を述べ、議論を戦わせること。「リストラについて〜する」「大学教育のあり方をめぐる専門家による〜は数時間に及んだ」▷〜会 **ディスカッション** 「討論」の洋語的表現。「過疎地の有効な再開発について〜する」discussion **討議[トウギ]** ある問題について、公的な場などで、何らかの結論に達することを目指して、議論すること。「解決策を〜する」「今後の方針をめぐって〜を重ね、やっと結論を得た」 **審議[シンギ]** 原案などを詳しく検討し、その可否を討議すること。「国会で法案を〜する」「〜を重ねる」 **評議[ヒョウギ]** 会社・団体の幹部などが集まって、重要な事柄について、討議すること。「役員全員で〜した結果、この計画は見送ることになった」▷〜会・〜員 **会議[カイギ]** 相当数の者が集まり、予定された題目について、討議し、決定すること。「後日改めて~する」 **合議[ゴウギ]** ある事柄の決定のために、複数の者が集まって議論すること。「これは〜して決めたことだ」▷〜制 **詮議[センギ]** 評議して物事を明らかにすること。「もう結論は出た。これ以上〜する必要はない」 **先議[センギ]** ほかより先に審議すること。特に、衆議院と参議院のような二院制議会で、一方が他方より先に法案を審議すること。「緊急の議題を〜する」▷予算〜権 **再議[サイギ]** 一度審議したことを、不十分であるとして、改めて審議すること。「この議案は〜する必要がある」 **議する[ギする]** ある事柄について、決定・解決を目指して、意見を述べ合う。「外交問題を時間をかけて慎重に〜」 **参議[サンギ]** 国の政治に関与して、物事を議すること。「国政を〜する者にあるまじき行為」▷〜院 **代議[ダイギ]** 国の政治について、公選された議員が、国民を代表して議すること。▷〜政治・〜制・〜員・〜士 ### ●話し合う **言い合う[いいあう]** 互いに、勝手な意見や相手を批判することを言う。「これ以上言い合ってもしかたがない」 **言い争う[いいあらそう]** 互いに、自分の説が正しく、相手が間違っていることを示すために、強い口調で言い合って争う。「あんなやつと言い争った自分がばかだった」 **口論[コウロン]** 言い争うこと。「つまらないことで〜する」「友人と〜する」 **口喧嘩[くちゲンカ]** 暴力ではなく言葉でけんかをすること。「あの2人は顔を合わせると必ず〜する」 <366> **押し問答[おしもんどう]** 互いに自分の主張を譲らずに言い合うこと。「競技場の入り口で警備員と〜した」「無意味な〜を繰り返すのは時間の無駄だ」 **意見を戦わせる[いけんをたたかわせる]** それぞれの意見を主張し合って、激しく議論する。「憲法問題をめぐって、各党が~」 **論争[ロンソウ]** ある問題をめぐって、双方互いに自分の説が正しく、相手の説は誤りであると強く主張して(相当期間にわたって)争うこと。「この問題について、2人の学者は長年にわたって〜している」 **争論[ソウロン]** ある問題について、議論を戦わせること。「次年度の経営戦略について〜する」「むなしい〜に明け暮れる」◇学問上の問題については「論争」を用いる。 **対論[タイロン]** (向かい合って)互いに対抗して議論すること。「専門家と〜する」 **論戦[ロンセン]** 意見の対立する者同士が、激しく議論を戦わせる。「北方領土問題をめぐって〜する」「その道の第一人者に~を挑む」 ### ●言い負かす **言い負かす[いいまかす]** 巧みな弁舌で相手の言い分を封じ、自分の説を通すこと。「彼は弁が立つので、いつも〜される」 **論破[ロンパ]** 議論において、相手の説・意見の不備を十分に指摘し、価値のないものであることを明らかにするとともに、自分の説・意見が正しいものであることを示し、相手を負かすこと。「彼と議論すると、いつも〜されてしまう」 **言い込める[いいこめる]** 巧みな弁舌で、相手が何も言えなくなるようにやりこめる。「さんざん〜められてしまった」◇「言い籠める」とも書く。 **遣り込める[やりこめる]** 議論において、相手の説・意見の不備を指摘して、反論できない窮地に追い込む。「子供にやりこめられるとは恥ずかしい」 **凹ます[へこます]** 俗やりこめる。「相手を〜どころか、逆にやりこめられてしまった」 ### ●言い返す **言い返す[いいかえす]** 相手の批判・質問に対して、こちらも負けずに応酬して言う。「議論が長時間に及び、もう~気力もない」 **反論[ハンロン]** 議論において、相手の意見・批判の問題点を指摘し、反対意見を述べること。「そのような意見には〜せざるをえない」「この提案に対して〜が出る可能性がある」 **抗論[コウロン]** 議論において、相手に対抗し、張り合うこと。「相手の独断的な意見に〜する」 **抗弁[コウベン]** 相手の主張に対抗、あるいは反対の主張をすること。「無実の罪でて必死に~する」◇「抗辯」とも書く。 **抗言[コウゲン]** 相手の言ったことに逆らって言うこと。「上司の命令に〜する」 **駁する[バクする]** 他者の意見の欠点を指摘し、激しく批判・攻撃すること。「山田博士は通説を駁し、その誤りを明示した」 **反駁[ハンバク]** 他者の意見、あるいは自分の意見に対する批判に対して、激しく批判・攻撃すること。「論敵に〜される」「相手の暴論に〜を加える」 **論駁[ロンバク]** 議論において相手の説や意見の誤りを批判・攻撃すること。「細かく反証をあげて徹底的に〜する」 **甲論乙駁[コウロンオツバク]** 一方がある意見を述べると他方がそれに反対するということの繰り返しで、議論がまとまらないこと。「〜して合意の見通しが立たない」 ### ●発議する **発議[ホツギ]** 会議などで、議案・意見などを言い出すこと。「急きょ提出されたA氏の〜で、計画を根本的に検討しなおすことになった」「改定案を〜する」◇「ほつぎ」ともいう。 **提議[テイギ]** 会議などで、議案や意見を提出すること。「資格認定制度の改革案を〜する」 **提案[テイアン]** 案などを提出すること。「合理化案を〜する」 **発案[ハツアン]** 案を考え出すこと。「新しい企画の廃止を~する」「~の趣旨を詳細に説明する」 **付議[フギ]** 会議にかけること。「原案を委員会に〜する」◇「附議」とも書く。 **上程[ジョウテイ]** 議案を会議にかけること。「法案を国会に〜する」 **取り上げる[とりあげる]** ある意見・考え・事柄などに注目して、議論・検討の対象とすること。「大物政治家のスキャンダルは、国会でも〜ほどの騒動となった」◇「採り上げる」とも書く。 **持ち出す[もちだす]** 議題や話題にする。「昔の話を持ち出してどうするのだ」「みんなが勝手な意見を〜ので、話し合いが少しもまとまらない」 **投げ掛ける[なげかける]** ある事柄に関する問題点などを提示し、それに答えるよう(あるいは、みんなが考えたくなるような)考えを述べる。「証言の信憑性に疑問を~」 **提起[テイキ]** 議論・検討すべき必要があるものとして(公の場で)取り上げること。「工事現場の安全問題について〜する」 **指摘[シテキ]** ある事柄を、特に問題となるものとして、特に取り上げて示すこと。「この車の欠陥は以前から〜されていた」「まさにご〜の通りです」 **上す[のぼす]** 議題や話題として取り上げる。「議に〜べき問題」「上せる」ともいう。古い言い方。 **肴にする[さかなにする]** 酒の席での話題にする。「学生時代の思い出話を肴にして、大いに盛り上がる」 **光を当てる[ひかりをあてる]** 世間で注目されていなかったり、知らなかったりした物事を意味のあるものとして取り上げて、扱う対象にする。「戦時中の庶民の暮らしに光を当てようという試み」 <367> ## d 形容動詞の類 **問題[モンダイ]** 話題となって世間で注目を集め、論ずべき対象である様子。「これが〜の小説ですか」「〜の人物と話してみた」~作 **丁丁発止[チョウチョウハッシ]** 激しく議論をやり取りする様子。「〜とやりあって一歩も引かない」「〜の大論争」◇「打打発止」とも書く。「発止」はあて字。刀で音を立てて激しく打ち合う様子から。 **囂々[ゴウゴウ]** 多くの人が口々にやかましく騒ぎ立て、ひどく騒がしい様子。「世間の〜たる非難によって増税が見送られることになった」「言いだした本人が宴会に出席できなくなり、非難〜だった」 **侃々諤々[カンカンガクガク]** 遠慮なく大いに議論する様子。「〜たる議論が展開された」 **喧々囂々[ケンケンゴウゴウ]** 多くの人が勝手な発言などをして、やかましく騒ぎ立てる様子。「うっかり失言したために、〜たる非難を浴びた」 **喧々諤々[ケンケンガクガク]** 多くの人が、騒がしく、盛んに議論する様子。「〜たる(の)会議」◇「喧喧囂囂」と「侃侃諤諤」が混交した語。 **諸説紛紛[ショセツフンプン]** さまざまな意見やうわさが入り乱れて、見解が一つに定まらない様子。「このように〜たるありさまでは、事故の原因を究明できない」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●議論 **議論[ギロン]** ある問題に関して、解決や合意を目的として、自分の意見を述べたり、互いに相手の意見を批判したりすること。「激しく〜を戦わせる」 **論[ロン]** 論じたり議論したりすること。「この問題の重要性については〜をまたない」 **政論[セイロン]** 政治に関する議論。「誌上で〜を戦わせる」 **物議[ブツギ]** 世間の議論や批評。「〜を醸す(世間の議論を引き起こす)」 **紛議[フンギ]** もつれてまとまらない議論。「〜の果てに両者は袂を分かった」 **政談[セイダン]** 政治に関する議論や論評。 **公論[コウロン]** 公正な議論。「〜で決する」 ### ●会議 **会議[カイギ]** 相当数の者が集まり、予定された題目について、討議すること。「〜を開く」「企画案を練り上げて〜に臨む」▷学術~・首脳~・職員~ **本会議[ホンカイギ]** 委員会や部会などの予備的な会議に対し、正式の構成員全員で行う会議。特に、国会の衆参両議院で、全議員で構成する会議。衆議院~ **全体会議[ゼンタイカイギ]** 会議の構成員全員、あるいは分科会の代表者が集まって行う会議。「〜を最初に行い、基本方針を決めてから分科会を行います」 **円卓会議[エンタクカイギ]** 席次にこだわらず、円卓を囲んで行う会議。「主要国の首脳による〜が開かれた」 **家族会議[カゾクカイギ]** 家族で行う会議。「〜を開く」 **委員会[イインカイ]** 会・組織などの委員が集まって行う会議。▷予算~ **役員会[ヤクインカイ]** 会の役員が集まって行う会議。「重要事項は〜で検討する」 **評議会[ヒョウギカイ]** 評議するための会議。「この組織では、〜に最終決定権がある」 **閣議[カクギ]** 内閣がその職務を行うために開く会議。「〜での決定は全会一致が原則だ」 **省議[ショウギ]** 内閣の各省の会議。「〜での決定を尊重すべきだ」 **廟議[ビョウギ]** 朝廷の評議。「君主は〜の決定を無視した」 **小田原評定[おだわらヒョウジョウ]** いつまでたっても、まとまらない会議・相談。「これでは~だ。いい加減に決をとろう」◇豊臣秀吉が小田原城を攻めたとき、城内の北条氏が、戦うか否かについての評定が長引いて、なかなか決定しなかった故事から。 **サミット** 先進国首脳会議。▷環境~・地球~◇アメリカ・イギリス・フランス・ドイツ・イタリア・日本・カナダ・ロシアの8ヵ国の大統領・首相とEU委員長などが参加し、年に1回開催される。summit ### ●討論会 **討論[トウロン]** 討論を行うための集まり。「先日の〜では、結論がみなおかった」 **シンポジウム** ある問題について、複数の講演者が意見を述べ、その後さらに聴衆も加わって議論を深める討論会。symposium **パネルディスカッション** 討論会の形式の一つ。ある問題について、まず代表者数名が聴衆の前で討論し、その後、聴衆が質問などを通して討論に加わるもの。panel discussion **議[ギ]** 議すること。「委員会の〜を経る」「〜にかける」 **一議[イチギ]** ただ一度の議。「〜に及ばず(議するまでもなく)決まった」 **議事[ギジ]** 会議で審議すること。「〜の進行が大幅に遅れる」▷〜録 **衆議[シュウギ]** 多人数で合議すること。▷〜一決(集まった人の大多数の意見で、そう決まること)・〜院 **党議[トウギ]** 党内で討議すること。「この件は〜で決まった」 ### ●言い争うこと **言い争い[いいあらそい]** 言い争うこと。「つまらないことで、いちいち〜をするな」 **口争い[くちあらそい]** 言い争うこと。「ささいなことで〜になった」 **言い合い[いいあい]** 言い合うこと。「〜を始める」 **逆捩じ[さかねじ]** ほかからの非難・抗議に対し、負けずに攻撃し返すこと。「〜を食わせる」 <368> **舌戦[ゼッセン]** 互いに相手を言い負かそうとして、口先だけで激しくやり合うこと。「激しい〜を繰り広げる」 **百家争鳴[ヒャッカソウメイ]** さまざまな立場の思想家・学者が自由に考えを述べ、論争すること。 **法論[ホウロン]** 異なった宗派や教義の優劣・真偽を論じ争うこと。 ### ●その他 **問題[モンダイ]** 論ずべき必要がある事柄。「さまざまな角度から〜を提起する」▷環境~・エネルギー~・食糧~ **論調[ロンチョウ]** 議論の調子および傾向。「新聞は厳しい〜で原発事故を批判した」 **論法[ロンポウ]** 議論を発展的に展開していく、その進め方。「鮮やかな~」▷三段~ **論陣[ロンジン]** 議論を展開するときの、議論の組み立て。「〜を張る」「〜を繰り広げる」 **動議[ドウギ]** 会議において、出席者が、予定された議案以外の議題を出すこと。緊急~ ## k 名詞の類:モノ ### ●さまざまな論 **論[ロン]** ある事柄に関する、論理的な構成を有し、十分な根拠に支えられた考え。「そのことについては〜の分かれるところだ」 **総論[ソウロン]** 全体をまとめて一つにした論。「〜賛成、各論反対」 **各論[カクロン]** 全体ではなく一つ一つの項目・部門についての論。⇔総論 **正論[セイロン]** 道理にかなった正しい論。「〜を吐く」⇔曲論 **名論[メイロン]** すぐれた論。〜卓説 **高論[コウロン]** 他人の論に対する尊敬語。▷〜卓説 **曲論[キョクロン]** 道理に合わない強引な論。「そんな〜は通らない」⇔正論 **愚論[グロン]** 愚かでくだらない論。◇自分の論をへりくだっていう語。 **俗論[ゾクロン]** 世間一般の人々の卑俗な論。 **邪論[ジャロン]** 人を惑わす、間違った論。 **暴論[ボウロン]** 理屈に合わない、乱暴な論。「〜を吐く」 **公論[コウロン]** 世間一般の人々が認めて支持する論。「万機〜に決すべし」 **衆論[シュウロン]** 多くの人の論。「〜が一致する」 **世論[せろん]** 世間一般に共通した論。「〜に訴える」◇「よろん」「輿論」とも書く。「世」は「輿」の代用漢字。 **世論[よろん]** 「世論」の「世」を音読した言い方。「〜の動向を見守る」~調査 **国論[コクロン]** 国の進路などについての国民一般の論。「〜を二分する」 **時論[ジロン]** ①政治や社会問題などの時事に関する論。②そのときの世論。 **説[セツ]** 時事的な問題などについて、筋道を立てて論じ、説明した文章。「新聞に〜を寄せる」 **社説[シャセツ]** 新聞社の主張を述べた論説。 ## m 名詞の類:モノ ### ●論題 **論題[ロンダイ]** 議論の対象となる事柄。「〜に関係ない話を長々とするのでいらいらした」 **本題[ホンダイ]** 談話や議論の中心となる事柄。「何の前置きもなく、いきなり〜に入ったので一同に緊張が走った」◇「本題」は相手との議論だけでなく、話一般について用いられる。 **本論[ホンロン]** 議論の本筋。「ではそろそろ〜に入らせていただきます」◇「本題」よりも改まった言い方。 ### ●議題 **議題[ギダイ]** 会議で議論すべき課題。「〜にのぼる」 **議案[ギアン]** 会議で議論、議決するために提出される案件。「〜を上程する」 **廃案[ハイアン]** 審議未了などで、議案でなくなる議案。「政府案を〜に追い込む」 **議事[ギジ]** 会議で審議すべき事柄。 **動議[ドウギ]** 会議において、出席者が提出する、予定された議案以外の議題。「〜を提出する」 ## s 名詞の類:ヒト **論者[ロンジャ]** 議論をしている人。◇「ろんじゃ」ともいう。 **論客[ロンカク]** 議論することが好きで、巧みな人。◇「ろんかく」ともいう。 **論敵[ロンテキ]** 論争の相手。 **討論者[トウロンシャ]** 討論会で討論を行う人。 **パネリスト** パネルディスカッションで、問題提起を含む講演をしたり、討論をしたりする人。panelist **パネラー** パネリスト。◇テレビのクイズ番組の解答者についても用いる。和製洋語。パネル(panel)+er(人) **コメンテーター** 問題となっている事柄について、解説したり、意見を述べたりする人。「ワイドショーの〜を務める評論家」commentator ### ●議員 **議員[ギイン]** 議会を構成し、その議事・議決の権利のある人。国会~・〜立法 **代議士[ダイギシ]** 公選され、国民を代表して国の政治に参議する人。特に、衆議院議員をいう。 **選良[センリョウ]** 選び出された立派な人。特に、代議士。「今の政治家には〜という意識のかけらもない」 <369> **代議士[ダイギシ]** 政党や労働組合などの会議に、地域の代表として出席する人。 **評議員[ヒョウギイン]** 評議会に出席して評議を行う人。 ## u 名詞の類:トコロ ### ●論点 **論点[ロンテン]** 議論や論争の中心となるところ。「話し合いが長引くうちに〜がずれてしまった」 **争点[ソウテン]** 議論や論争の争いのもととなっている点。「両者の〜は金銭問題だ」 **問題点[モンダイテン]** 問題の中心となるところ。「~を指摘する」 ## v 名詞の類:トコロ **会議室[カイギシツ]** 会議を行うための部屋。 **会議所[カイギショ]** (ある特定の分野の)会議を行うための場所や機関。 **会議場[カイギジョウ]** 会議が行われる場所。 **議場[ギジョウ]** 「会議場」の、かたい言い方。 **議事堂[ギジドウ]** 議員が集まって会議をするための建物。特に、国会議事堂。 **議院[ギイン]** 国政を審議する場所。日本においては衆議院と参議院。 **議会[ギカイ]** 選挙によって選ばれた議員から成り、立法などについて審議・議決する合議制の機関。▷都~・道~・府~・県~・市~・区~・町~・村~ **国会[コッカイ]** 国の議会。日本では衆議院と参議院からなる。 # 1919 もじる ## a 動詞の類 **捩る[もじる]** 古今の有名な和歌や漢詩、文章などをまね、有名な文句を多少変えて表現する。「有名な文学作品をもじった映画の題名」 **パロる** パロディー風に表現する。「漱石の作品をパロった文章」◇「パロディー(parody)」を動詞化した言葉。 ## h 名詞の類:コト・サマ **捩り[もじり]** もじること。「その歌詞は有名な詩の~だ」 **語呂合わせ[ごろあわせ]** ことわざや成句などの音の響きに似せて、意味の異なったおもしろみのある句を作ること。「『貧乏金なし』という~に思わず笑ってしまった」 ## k 名詞の類:モノ **洒落[しゃれ]** 語呂合わせなどを使って作った、おもしろい文句。「〜を飛ばす」「洒落」はあて字。 **駄洒落[ダジャレ]** たわいないしゃれ。「~を連発する」 **地口[ジグチ]** 成句などをもじった、おもしろい語呂合わせの文句。 **パロディー** 滑稽みを出したり風刺したりするために、有名な作品の文体や韻律などの特徴をまねして、内容を作りかえた(文学などの)作品。parody # 1920 言い付ける ## a 動詞の類 ### ●言い付ける **言い付ける[いいつける]** 目上の者が、目下の者に対して、用事や命令、希望、要求などをすること、あるいはそれらなどを実行するように言う。「子供にちょっとした用事を~」 **申し付ける[もうしつける]** 「言い付ける」の尊敬語。目上の者が目下の者に言い付ける意。「何なりとお申しつけください」 **仰せ付ける[おおせつける]** 「言い付ける」の尊敬語。「私にできることでしたら、何でも〜せつけください」 **言い渡す[いいわたす]** 目上の者が目下の者に対し命令や決定事項を正式に言い、受け入れさせる。「突然解雇を言い渡された」「判決を~」 **申し渡す[もうしわたす]** 上の者が下の者に言い渡す。「規則を遵守するように~」 **引導を渡す[いんどうをわたす]** 最終的な決定を言い渡す。「とっととすぐ家を出て行けと~」 ### ●命令する **命令[メイレイ]** 目上の者が目下の者に対して、おもに公的なことに関して、行うように言うこと。「一方的に〜されると反発を感じる若者が多い」▷〜形(活用語の命令の意味を表す形。「やれ」など)・〜系統・出動~ **命じる[メイじる]** ①命令する。「即時退去を〜」②ある役職などを言い渡す。「4月より委員長を~」 **命ずる[メイずる]** 「命じる」より、さらにかたい言い方。「子会社へ出向を~」 **下命[カメイ]** 命令すること。「御〜を賜り、大いに責任を感じております」 **厳命[ゲンメイ]** 厳しく命令すること。「全力で事後処理にあたるよう〜する」 **内命[ナイメイ]** 内々に命令すること。「今日いきなり転勤するよう〜された」 **任命[ニンメイ]** ある役職に就くように命令すること。「新内閣において大臣に〜された」~権 **指命[シメイ]** 人を指定して命令すること。「私が〜されるとは、まったく予想外のことだった」 **訓令[クンレイ]** 上級官庁が下級官庁に対して命令を発すること。「職務上の方針について〜する」 **指図[サシズ]** 人に、やるべきことややり方を言って、やらせること。「おまえに〜される筋合いはない」 **下知[ゲチ]** 目下の者に命令すること。「〜のとおりに行動する」◇「げち」ともいう。 **下達[カダツ]** 上の者の命令や意思を下の者に伝えること。「命令を的確に~する」 <370> ▷上意~ **指令[シレイ]** 命令系統の明確な組織などにおいて、上の者が下の者にとるべき行動を指図すること。「上官の〜に従う」「総攻撃を〜する」 **号令[ゴウレイ]** ①軍隊などで、指揮者が多くの人をいっせいに同じ動作や行動をするように、大きな声で、命令や指図をすること。「気をつけ」「休め」など。「朝礼台の上から〜する」「~をかけて整列させる」②命令して、人々を従わせること。「天下に〜する」 **発令[ハツレイ]** 辞令・命令や警報などを出すこと。「支社への異動を〜する」 **下す[くだす]** 権力や権利をもつ人が、その人の言うことに従わなければならない立場にある人に、ある判断や命令を言い渡す。「司令官は攻撃を開始するよう命令を下した」「裁判官は被告に無期懲役の判決を下した」 ## h 名詞の類:コト・サマ **言い渡し[いいわたし]** 言い渡すこと。「有罪の〜を行う」 **申し渡し[もうしわたし]** 申し渡すこと。「不祥事を起こした社員に謹慎の~を行う」 **用命[ヨウメイ]** 用事を言い付けること。「私どもに御〜ください」 **依命[イメイ]** 官庁で、命令によること。~通達(行政官庁の命令により、その補助機関が発する通達) **差し金[さしがね]** 背後で人を指図して操ること。「この事件は誰かの〜で動いた」 ## k 名詞の類:モノ **言い付け[いいつけ]** 言い付けた内容。「先生の~を守る」 **仰せ[おおせ]** 「言い付け」の尊敬語。「〜に従う」 **申し付け[もうしつけ]** 申し付けた内容。「将軍のお〜に逆らうことはできない」 **申し渡し[もうしわたし]** 申し渡した内容。 **指図[さしず]** ほかの者に、やるべきことややり方を言って、やらせる内容。「〜に従う」 **下知[ゲチ]** 下の者に指図した内容。◇「げち」ともいう。 ### ●命令 **命令[メイレイ]** 上位の者が強制力を持って、下位の者に対して、おもに公的なことに関して、行うように言った内容。「上司の~に従う」 **命[メイ]** 「命令」のかたい言い方。「~に背く」 **下命[カメイ]** 下した命令。 **厳命[ゲンメイ]** 絶対に従うように、厳しく命令した内容。 **内命[ナイメイ]** 非公式に内々に命令した内容。 **用命[ヨウメイ]** 言い付けられた用事。 **特命[トクメイ]** 特別の命令・任命。▷~全権大使 **別命[ベツメイ]** 別の、また、特別の命令。「~を待つ」 **主命[シュメイ]** 主君や主人の命令。 **王命[オウメイ]** 国王や帝王の命令。 **大命[タイメイ]** 君主や上帝の命令。特に、旧憲法下で天皇の命令。 **勅命[チョクメイ]** 天皇が、自らの意思を、法律・勅令などで、国民・議会などに直接下した命令。 **朝命[チョウメイ]** 朝廷・天子の命令。 **社命[シャメイ]** 会社の命令。 **尊命[ソンメイ]** ある人がする命令に対して、その人を敬う場合の語。 **威令[イレイ]** 威厳のある、あるいは、威力のある命令。 **軍令[グンレイ]** 軍隊内における命令。 **御触れ[おふれ]** 広く一般の人に知らせること・知らせ。特に、江戸時代、幕府・藩などが出した命令。~書◇現代の法令などに用いると、揶揄・皮肉のニュアンスを帯びる。 **御達し[おたっし]** 官公庁が国民や下級の役所に出す通知や命令。「その筋の~により夜11時以降は営業できなくなりました」◇「お達示」とあてることもある。 # 1921 呼ぶ ## a 動詞の類 **呼ぶ[よぶ]** ほかの人に対して、注意をこちらに向けさせたり、そばに来させたり、応答させたりするために、声を発したり、名前を言ったりする。「遠くから私の名前を~声がした」 **呼び掛ける[よびかける]** ほかの人に対して、注意をこちらに向けさせるために、声を発する。「突然、背後から呼びかけられた」 **声を掛ける[こえをかける]** ほかの人に対して、注意をこちらに向けさせるために、声を発する。「入場してきた選手に『がんばれ』と~」◇「呼び掛ける」は、呼びかけたあと、やり取りがあるのが普通だが、「声を掛ける」は、声をかけるだけで終わる場合もある。 **呼び上げる[よびあげる]** 大声で、順次、名前などを呼ぶ。「準備のできた人から順に~」 **呼び立てる[よびたてる]** 大きな声を出して呼ぶ。「そんなに呼び立てなくてもすぐに行くよ」 **呼ばわる[よばわる]** 大声で呼ぶ。「遠くから声高く私の名前を~声がする」 **呼号[コゴウ]** 大きな声で呼び叫ぶこと。「後方から『進撃開始』と~する」「隊長の~に従い、銃撃を開始する」 **疾呼[シッコ]** あわただしく呼び立てること。「だれかが自分の名前を大声で〜する声で目覚めた」 **点呼[テンコ]** 全員の名前を順に呼んで、そろっているかどうかを確認すること。「この寮では毎朝8時に〜をとる」 <371> ## h 名詞の類:コト・サマ **呼び掛け[よびかけ]** 呼びかけること。「~にこたえて手を振る」 **呼び捨て[よびすて]** 人の名前を、「さん」や「君」などの敬称をつけないで、そのまま呼ぶこと。「〜で呼び合う、昔の仲間」 **さん付け[さんづけ]** 人の名前の下に、「さん」をつけて呼ぶこと。「〜で呼ぶ」 **君付け[きみつけ]** 人の名前の下に、「君」をつけて呼ぶこと。「後輩を〜で呼ぶ」 ## k 名詞の類:モノ **呼び声[よびごえ]** 呼ぶ声。「物売りの大きな~」 ## z その他 **おい** 男性が、親しい間柄の者や、対等以下の者に対して呼びかけるときにいう語。「~、待てよ」 **おおい** おもに男性が、かなり離れたところにいる人などに対して、呼びかけるときにいう語。「〜、早くこっちにこいよ」 **ねえ** 親しい間柄の者に呼びかけるときにいう語。「~、いっしょに行こう」 **もしもし** やや改まって、相手に呼びかけるときにいう語。「〜、お宅でしょうか」「〜、お忘れ物ですよ」◇「申し申し」の転じたもの。電話で相手に呼びかけるときに用いることが多い。直接呼びかけるときには「もし」ということもある。 **ちょっと** 相手に軽く呼びかけるときに用いる語。「〜、君、待ってくれ」◇「一寸」はあて字。「鳥渡」ともあてる。 **ちょいと** おもに女性が、相手に呼びかけるときにいう語。「〜、お茶でも飲んでいらっしゃい」 # 1922 問う ## a 動詞の類 ### ●問う **問う[とう]** ある事柄を特に重要視して、それに関する情報・答え・価値などを強く求める。「日本文化の特徴は何かと問われて、即座に答えられる人はそう多くないであろう」「現代は、学歴ではなく、能力が問われる時代だ」 **問い掛ける[といかける]** 問いを投げかける。「予期せぬ問い掛けに、すっかり困ってしまった」 **鎌を掛ける[かまをかける]** 知りたいことを相手がうっかりしゃべってしまうように、それとなく問いかけて巧みに誘導する。「鎌をかけられて、うっかり本当のことをしゃべってしまった」 **下問[カモン]** 身分の高い人が、目下の者に問うこと。「細部に及んで御〜があった」◇問う人を敬っていう語。 **自問[ジモン]** 自分で自分の心に問うこと。「いったいこれからどうしたらいいのだろうかと〜する」▷~自答 ### ●聞く **聞く[きく]** ある事柄について、人に情報・答えを求める。「わからないことがあったら、何でも遠慮なく聞いてください」◇「訊く」とも書く。 **聞き出す[ききだす]** 秘密などの知りたい事柄を人に聞いて言わせる。「やっとのことで例のもののありかを~」 **聞き込み[ききこみ]** 知りたい情報を得るために聞いて回ること。「事故の目撃者を捜して、関係者に~する」▷~捜査 **聞き取る[ききとる]** ある事柄について、よく事情がわかるまで聞くこと。「事故の原因を~」「状況報告を~」◇「聴き取る」とも書く。 **聴取[チョウシュ]** 事情を詳しく聞いて、その内容を知ること。「事故の関係者から事情を〜する」事情~ **当たる[あたる]** 情報を得るために接する。「その件については、直接本人に当たってみたほうがいい」 **インタビュー** テレビ・新聞・雑誌の記者などが、番組を作ったり記事を書いたりするために、人に会って、知りたい事柄を直接聞くこと。「勝利投手に~する」「テレビの~に応じる大臣」「~に答える」▶interview ### ●尋ねる **尋ねる[たずねる]** ある事柄について(相手に軽い敬意を払って)情報・答えを求める。「地名の由来を~」「彼にそのわけを尋ねてみたらどうですか」◇「訊ねる」とも書く。 **伺う[うかがう]** 「問う」「聞く」「尋ねる」の謙譲語。「ちょっと伺いたいことがあるんですが」 **御伺いを立てる[おうかがいをたてる]** 意見や指示、許可などを求める。「上司にお伺いを立てながら仕事を進めていく」 ### ●問い合わせる **問い合わせる[といあわせる]** 知りたい情報があるときに、その情報をもっていると思われるところに、電話をかけたり、手紙を書いたりする。「開演時間を電話で〜」 **照会[ショウカイ]** 情報や意見などを問い合わせること。「ぜひとも手に入れたい本について、出版社に〜してみる」 ### ●質問する **質問[シツモン]** 人の話を聞いたあとや、自分で理解しようと努力したあとなどに、よくわからない点やさらに詳しく知りたいことなどについて、人に説明を求めたり、人の能力や知識の程度を知るために、ある事柄について、説明や答えを求めたりすること。「わかりにくいことがあったら、何でも遠慮なく〜してください」「先生に~する」 **質疑[シツギ]** 会議での報告や学会での発表を聞いたりしたあとで、疑問点について質問すること。「一通り報告が終わったあとで、~に入る」▷~応答 **発問[ハツモン]** 質問を発すること。「挙手して〜することになっている」 **借問[シャモン]** ちょっと質問すること。「研究の第一人者である発表者に~する」「しゃくもん」ともいう。 <372> **出題[シュツダイ]** ①試験などの問題を出し、答えを求めること。「小論文の入試問題は、新聞記事から〜された」②詩歌の題を出すこと。「~されて詠んだ句」 ### ●聞き返す **聞き返す[ききかえす]** ①一度聞いたことを、もう一度聞き直す。また、一度聞いたことを、もう一度人に聞く。「あの子は同じことを何度も聞き返してくるので、うんざりだ」②相手に聞かれたことを、逆にこちらから聞く。「『で、君のほうはどう思っているんだ』と聞き返した」 **問い返す[といかえす]** ①一度聞いた質問を、もう一度繰り返して問う。「何度も~うちに、相手も徐々に真意らしきものを話し始めた」②自分に対して発せられた質問には答えず、反対にこちらから問う。「『そういうおまえのほうこそどうなんだ』と問い返したら、相手は言葉に詰まった」 **反問[ハンモン]** 問い返すこと(②)。「鋭く~されて閉口した」 ### ●ただす **ただす[ただす]** ①不明な点などをはっきりさせるために聞く。「彼の真意をただしてみよう」◇「質す」と書く。②事の真偽や事実の有無をはっきりさせるために、人に問うたり、調べたりする。「罪を~」「是非を~」「元をただせば、この2つは同じものだ」◇「糾す」「糺す」と書く。 **問い質す[といただす]** あいまいな点や不審な点がなくなるまで、質問して、物事を明らかにしようとする。「容疑者に対して不審な点を~」 **聞き糺す[ききただす]** 不明な点などを、相手に直接聞いて確かめる。「現場の責任者に、事故当時の状況を~」◇「聞き質す」とも書く。 **問い詰める[といつめる]** 相手が本当のことを言わせるために、徹底的に問う。「厳しく問い詰めたら、ようやく白状した」 **詰問[キツモン]** 相手の非を責めながら、問い詰めること。「遅刻した理由を先生に〜された」「容疑者は、厳しい〜を受け、ついに容疑を認めた」 **切り込む[きりこむ]** 鋭い語調で相手を問い詰める。「無意識に切り込まれて、返答に窮した」 **突っ込む[つっこむ]** 話のあいまいな部分や相手の不審について、するどく問いただす。「巨額の寄付が賄賂に当たるのではないかと突っ込まれた政治家は、平然と否定した」 **糾問[キュウモン]** 罪や過失を問いただすこと。「容疑者を徹底的に~する」◇「糺問」とも書く。 **尋問[ジンモン]** 質問を発して返答を強いること。特に、裁判官が証人・鑑定人などに対して、また、警察官が、被疑者などに対して、職務上の必要から、問いただすこと。「夜道を歩いていたら警察官から〜された」▷不審~◇「訊問」とも書く。 **喚問[カンモン]** 証人などを呼び出して、問いただすこと。「証人を〜した結果、重大な事実がわかった」▷証人~ **審問[シンモン]** 事実や事情を明らかにするために、詳しく問いただすこと。特に、裁判所が審理のために当事者やその他の利害関係のある人に問いただすこと。「細部に及ぶ〜を受ける」「関係者を〜する」 **検問[ケンモン]** 不審な点がないか、問いただすこと。特に、犯罪捜査や交通違反の取り締まりなどのために、通行人・通行車両を検査すること。「この道では時々〜している」「深夜、車を運転していたら~に引っ掛かった」~所 **査問[サモン]** 罪や不正などを問いただすこと。「収賄容疑で〜する」~委員会 **誰何[スイカ]** 相手がだれであるかを問いただすこと。「門のところで守衛に〜された」 ## f 副詞の類 **何故[なぜ]** ある事柄の理由・原因・目的などが理解できず、問うたり考えたりするときに用いる語。「私が〜謝らなくちゃいけないんですか」「〜彼女が怒ったのかわからない」 **何故[なにゆえ]** 「なぜ」の改まった言い方。「〜そのような結論に至ったのですか」 **如何して[どうして]** 「なぜ」の、やや柔らかい言い方。「〜君はそんなことを知っているんだい」 **何で[なんで]** 「なぜ」のくだけた言い方。「〜おまえは、そう弱気なんだよ」 **如何[いかが]** 相手に気持ち・意向・感想・状態などを尋ねるときに用いる語。「気分は~ですか」「もう1杯〜ですか」「最近、仕事は~、うまくいってるかい」 **如何[いかが]** 「どう」の丁寧な言い方。「ご気分は~ですか」「朝食は〜いたしましょうか」「~お過ごしでいらっしゃいますか」 ## h 名詞の類:コト・サマ **問い[とい]** 問うこと。「〜を投げかける」 **伺い[うかがい]** 伺うこと。▷進退~・ご機嫌~ **問い合わせ[といあわせ]** 問い合わせること。「〜の電話が殺到する」 **引き合い[ひきあい]** 取引の問い合わせ。「新製品に対して、〜が殺到する」 ### ●質問 **質問[シツモン]** 人の話を聞いたあとや、自分で理解しようとしたあとなどによくわからない点やさらに詳しく知りたいことなどについて、人に説明や答えを求めるための言葉。「先生に~をぶつける」 **疑問[ギモン]** 何かについて、納得できない、あるいは疑わしいと思われる事柄(を表明する言葉)。「〜をただす」「彼の態度に~を抱く」 **クエスチョン** 「質問」「疑問」の洋語的表現。〜マーク question **Q&A** 質問と答え。「〜形式の解説書」◇「クエスチョン・アンド・アンサー(question and answer)」の略。 **難問[ナンモン]** 答えるのが難しい質問や問題。▷~奇問 **奇問[キモン]** 人の意表を衝く、奇抜な質問。「〜をぶつけられて困ってしまった」 **愚問[グモン]** ばかげた、あるいは、つまらない質問。「〜を発する」 <373> 11 **珍問[チンモン]** 思いも寄らない、変わった、あるいは面白い質問。「~を発する」 12 **誘導尋問[ユウドウジンモン]** 被告人・証人の供述を誘導する尋問。「~にひっかかってよけいなことをしゃべるな」 ## k 名詞の類:モノ 00 **疑問文[ギモンブン]** 疑問の意を表す文章。 01 **疑問詞[ギモンシ]** 疑問の意を表す言葉。◇「どこ」「だれ」「いつ」など。 ## s 名詞の類:ヒト 00 **インタビュアー** インタビューする人。interviewer ## u 名詞の類:トコロ ### ●検問所 00 **検問所[ケンモンジョ]** 交通の要所にあって、通行人などを調べるために設けたところ。 01 **検問[ケンモン]** 「検問所」の略。「銀行強盗は警察の~をうまく通り抜けて逃走した」 02 **税関[ゼイカン]** 空港・港・国境などを通る貨物・荷物の検査、関税の徴収などを行う役所の検問所。「成田の~を通るのに1時間もかかった」 03 **関所[せきしょ]** 昔、交通の要所に、人や荷物を取り調べたところ。「箱根の〜を避けて間道を通った」 04 **関[せき]** 「関所」の略。「箱根の~」のように地名とともに使うことが多い。 # 1923 鳴く ## a 動詞の類 ### ▶鳴く 00 **鳴[な]く** 獣・鳥・虫などが声を出す。「うぐいすの〜声が聞こえる」◇「泣く」とも書く。 01 **鳴[な]き交[か]わす** 鳥や虫が互いに応じ合って鳴き声をあげる。「草むらでこおろぎが〜」 02 **嘶[いなな]く** 馬が声高く鳴く。「馬の~声がする」 03 **集[すだ]く** 虫などが多く集まって鳴く。「虫の~声に耳を傾ける」 04 **囀[さえず]る** 小鳥がしきりに鳴く。「すずめがちゅんちゅん〜」 05 **時[とき]を作る** 鶏が鳴く。「早朝、にわとりの~声で目覚めた」 ### ●吠える 06 **吠[ほ]える** 犬などの獣が威嚇などのためにひびく声で鳴く。「犬が盛んにほえている」◇「吼える」とも書く。 07 **吠[ほ]え立[た]てる** 犬などが声高に盛んに吠える。「番犬に〜られた」 08 **遠吠[とおぼ]え** 犬や狼が遠くまで聞こえるような長い声で吠えること。「うちの犬は夕方になると〜する」 09 **咆哮[ホウコウ]** 猛獣などが吠えること。「ライオンが〜した」 10 **哮[たけ]る** 猛獣などがすごい声を出して吠える。「猛虎の~声が聞こえる」 11 **唸[うな]る** 獣が怒ったりして、低く長く引いた声を出す。「見知らぬ男にむかって大がらが~っている」 ## f 副詞の類 00 **一声[ひとこえ]** 鳴き声を一度だけ出す様子。「虎は~ほえて威嚇した」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **鶏鳴[ケイメイ]** にわとりが鳴くこと。「夜明けを告げる〜」 01 **鳴[な]き合[あ]わせ** 鳥の鳴き声を競い合うこと。 02 **蝉時雨[せみしぐれ]** たくさんの蝉が鳴いている様子を、時雨にたとえたもの。「~の中を、汗を拭き拭き歩く」 ## k 名詞の類:モノ 00 **鳴[な]き声[ごえ]** 獣・鳥・虫などの鳴く声。 01 **鳥[とり]鳴[な]き** からすの鳴き声。「~が悪い」それで吉凶を判断する俗信がある。 02 **音[ね]** 鳥や虫の、聞く人が美しいと感じる鳴き声。「虫の~が聞こえる」 03 **高音[たかね]** 鶯などの高い鳴き声。「もずの~」 04 **初音[はつね]** うぐいす・ほととぎすなどの、その季節に初めて鳴く声。 05 **雁[かり]が音[ね]** 雁の鳴き声。◇「雁金」とも書く。 ## q 名詞の類:イキモノ 00 **蟋蟀[こおろぎ]** 草むらや石の下などにすむ、体は褐色で、長い後ろ足で大きくはねる昆虫。夏から秋に澄んだ音色で鳴く。 01 **鈴虫[すずむし]** こおろぎに似た、黒褐色の昆虫。秋に鈴を鳴らすような音色で鳴く。こおろぎにくらべて頭部と胴は小さい。 02 **松虫[まつむし]** 草原などにすむ淡褐色の昆虫。秋に澄んだ音色で鳴く。 03 **螽嘶[きりぎりす]** 草原にすむ、褐色または緑色の昆虫。夏から秋にかけて鳴く。◇「螽斯」「蟋蟀」とも書く。 04 **轡虫[くつわむし]** 草原などにすむ、緑色または褐色をした昆虫。夏から秋にかけて鳴く。 # 1924 口さがない ## a 動詞の類 00 **噂[うわさ]** その場にいない人のことや不確実なことについて、あれこれと無責任に話すこと。「あれこれ〜されても、一向に気にしない」「~をすれば影というけれど、本当にあの人が来たわ」 01 **取[と]り沙汰[ざた]** 軽々しくうわさすること。「社長の処遇について〜しているようだが、軽はずみなことは言わないように」 02 **口[くち]の端[は]に掛[か]ける** うわさの種にする。「世間で口の端にかけられるようなまねだけはしてくれるな」 <374> ## c 形容詞の類 **口さがない[くちさがない]** 他人のことについて、あれこれと批評したり、うわさしたりするのが好きである様子。「~のは人の世の常」 **煩い[うるさい]** いろいろと口出ししたり、干渉したりする様子。「いちいち〜な。放っておいてくれ」◇「五月蠅い」ともあてる。 **囂しい[かまびすしい]** 口うるさい様子。「まったく〜連中だ」 **喧しい[やかましい]** 世間でその事柄を盛んに取り上げており、いろいろな意見や議論があちらこちらから聞こえる様子。「最近環境問題がやかましく論じられている」 **口が減らない[くちがへらない]** やり込められても、簡単に引き下がらず、あれこれと言い返したり、負け惜しみを言ったりする様子。「おまえは本当に〜やつだ」 **理屈っぽい[リクツっぽい]** 何事にもすぐに理屈を並べ立てる性質である様子。「~人はどうも苦手だ」 ## h 名詞の類:コト・サマ **負け惜しみ[まけおしみ]** 負けや失敗を認めずに、あれこれと理屈を並べること。「何を言っても〜に聞こえてしまう」 **減らず口[へらずぐち]** やり込められても、簡単に引き下がらず、あれこれと言い返したり、負け惜しみを言ったりすること。「~をたたくんじゃない」 **引かれ者の小唄[ひかれもののこうた]** (引かれ者が、いかにも平気だというように小唄をうたう意から)強がって負け惜しみを言うこと。「何を言ったところで、~にすぎない」◇「引かれ者」は、捕らえられて刑場などに引き立てられる者。 ## k 名詞の類:モノ ### ●うわさ **噂[うわさ]** 十分な根拠もなく、いつの間にか世間に広まる話。「~が流れる」「~が立つ」「~を流す」「~を立てる」 **噂話[うわさばなし]** うわさとしてする話。「友達の~を耳にする」 **浮いた噂[うわいたうわさ]** 男女関係に関するうわさ。「あいつはもてるから、〜のひとつぐらいあっても不思議じゃない」 **浮き名[うきな]** 男女関係に関するうわさ。「~を流す」「~が立つ」 **艶聞[エンブン]** 男女関係に関する、つやっぽいうわさ。「~の絶えない人」 **流言[リュウゲン]** まったく根拠のないうわさ。 **流説[ルセツ]** 出所のはっきりしない不確かなうわさ。「~に踊らされて暴挙に走る」◇「るせつ」ともいう。 **流言飛語[リュウゲンヒゴ]** 根拠のないいい加減なうわさ言。「~が飛び交って、正しい情報が得られない」◇「飛語」は「蜚語」とも書く。 **風の便り[かぜのたより]** どこからともなく聞こえてくるうわさ。「~に聞いた話では、彼女は去年結婚したそうだ」 **風聞[フウブン]** 世間から聞こえてくるうわさ。「何やらよからぬ〜を聞く」 **風説[フウセツ]** 世間に流れているうわさ。「~の主」◇多く、「〜に惑わされることなく、正しく理解することが大切である」「~を流す」 **巷説[コウセツ]** 世間のうわさ。 **巷談[コウダン]** ちまたのうわさ話。 **虚説[キョセツ]** 勝手に作り上げた根拠のないうわさ話。「〜をなす」 **デマ** 人をだまそうとして流すうわさ話。「ライバルを中傷する悪質な~を流す」ドイツ語Demagogie(デマゴギー)の略。 **ゴシップ** 有名人などに関する、興味本位のうわさ話。▷~欄 gossip **雑音[ザツオン]** 俗まわりからの無責任な批評やうわさ。「~が耳に入る」「心ない〜は気にするな」 ## s 名詞の類:ヒト **煩型[うるさがた]** どんなことにも口を出し、細かいことにも文句をつける人。 **喧し屋[やかましや]** ちょっとしたことにも小言を言ったり、理屈を並べ立てたりする人。 **一言居士[イチゲンコジ]** どんなことにも、自分の意見をひとこと言わないと、気のすまない人。 <375> # 2000 契る ## a 動詞の類 ### ●契る **契る[ちぎる]** 将来のことを約束し、互いにそれを守り続ける固い決意を確かめ合う。特に、男女が夫婦になる固い決意を確かめ合う。「娘が将来を契った相手というのが、札つきの不良だとは知らなかった」「二世を〜(来世までもと、夫婦の約束をする)」 **約束[ヤクソク]** 必ず実現させるという意図をもって、ある事柄をあらかじめ相手に言うこと。「今度の日曜、動物園へ連れて行くと子供に〜した」「おみやげにはバッグを買ってくると〜した」▷〜手形・~事◇「部長のいすが約束されたようなものだ」のように、受け身の形で「与えられることが決まっている」という意に使うことがある。 **約する[ヤクする]** 約束する。「後日を約して別れる」 **期する[キする]** 必ず実現させることを約束する。「再会を期して乾杯する」「きする」ともいう。 **指切り[ゆびきり]** 小指と小指をからませて約束すること。「絶対お手紙ちょうだいね、〜しましょう」 **指切りげんまん[ゆびきりげんまん]** 「指切り」の、より強い言い方。「指切りげんまん、うそついたら針千本飲ます」と唱え、「指切った」と言って指を離す動作をすることがある。なお、「げんまん」は「拳万」と書き、約束を破ったら「こぶしで1万回なぐってもよい」の意とされる。 **言い交わす[いいかわす]** 互いに将来のことを約束し合う。特に、夫婦になることを約束する。「将来を言い交わした仲」 ### ●誓う **誓う[ちかう]** ある事柄を必ず実行したり、実行しなかったりすることを、神仏または他人に約束したり、固く心に決めて表明したりする。「決してうそ偽りはないと神に誓って言う」「神かけて〜」「恋人に永遠の愛を~」「二度とうそはつくまいと心に誓って、再出発した」 **宣誓[センセイ]** 多くの人の前で、誓いの言葉を述べること。「裁判で証言するときは〜することになっている」▷選手~ **誓言[セイゴン]** 神仏にかけて誓いを述べること。「私は無実だと〜する」◇「せいげん」ともいう。 **起請[キショウ]** 神仏にうそ偽りがないことを誓うこと。~文 ### ●いろいろな形で約束する **口約束[くちヤクソク]** 書面にせず、言葉を交わすだけで約束すること。「安易に〜したのがトラブルの原因だった」「~だけでは心配だ」 **口約[コウヤク]** 口約束。「大国は、戦後復興後の具体的な対策を早急に講じると~した」「~のみではこころもとない」 **確約[カクヤク]** しかと約束すること。「ギャラアップを〜することはできない」 **確言[カクゲン]** 明言して約束すること。「高福祉政策の実行を~する」 **誓約[セイヤク]** 誓って約束すること。「志を同じくする者たちが〜して集まった」▷〜書 **公約[コウヤク]** 公に約束すること。特に、選挙のとき候補者が有権者に対して、当選したからこういう政策を実行すると約束すること。「あの候補者は大幅な減税を〜した」▷選挙~・政権~・~違反 **内約[ナイヤク]** 内々に約束すること。「両球団はエースのトレードを〜した」「まだ〜の段階だ」 **密約[ミツヤク]** ひそかに約束すること。「両大国は、戦後の敗戦国の領土分割を〜していた」「両者のあいだで〜が交わされた」 **婚約[コンヤク]** 正式に結婚の約束をすること。「2年つきあってから〜した」▷〜者・~指輪 ### ●仲間になることを約束する **同盟[ドウメイ]** 共通の目的のために仲間となることを約束すること。「今こそ〜して闘おう」▷三国〜・〜国・〜軍・〜罷業(ストライキ) **結盟[ケツメイ]** 同盟を結ぶこと。「孤立した国同士がとうとう〜するに至った」 **盟約[メイヤク]** 固く誓って仲間となることを約束すること。「両市は姉妹都市として提携することを〜した」 **血判[ケッパン]** 固い決意や誠意を示すため、判を押すように、切って血を出した指先を誓いの文書などの署名の近くに押しつけて、血をつけること。「彼はおもむろに指先をナイフで切り、誓約書に〜した」「古文書の〜は色あせてはいるが、当事者の決意を伝えて生々しい」~状 **血盟[ケツメイ]** 互いの血をすすったり、血判を押したりして、固く誓い合うこと。「彼らは〜してテロ活動を開始した」 ### ●契約する **契約[ケイヤク]** ①特定の法律的効果を目的とする、当事者間の合意。▷社会〜説(国家の起源は、人民の自発的な契約によるものとする説)②法律上の約束をすること。「~不履行で訴える」「家賃は2年間すえおきということで〜した」▷〜書 **仮契約[かりケイヤク]** 本契約の前に、仮に契約すること。「いいアパートとはいえないけど、ほかに適当な所が見つからないと困るから、とりあえず〜してきたよ」 **協約[キョウヤク]** 相談して約束すること。「関係各団体が合意のうえ〜した」→労働~◇多く団体と個人、または団体間の約束についていう。 **特約[トクヤク]** 特別の条件で契約すること。そのブランドを独占的に販売するための~を結んだ」▷~店 **成約[セイヤク]** 契約が成り立つこと。「長い交渉の末、やっと〜した」 <376> **売約[バイヤク]** 売る約束をすること。「その物件に関してはもう〜した」〜済み **約定[ヤクジョウ]** ある条件で合意し、約束すること。「売れた家具には『〜済み』の札をはっておいてください」「来年度から嘱託として週2日出社することを〜した」▷〜書◇おもに売買に関していう。 **協定[キョウテイ]** 団体や国家同士が相談して約束すること。「各国は有害物質の世界的的な使用規制を〜した」「軍備縮小に向けて、2国間で〜を結ぶことになった」▷〜価格・〜税率・〜貿易 ### ●予約する **予約[ヨヤク]** 利用ができるよう前もって約束すること。「ホテルを〜する」「レストランに〜を入れる」▷〜席・~金・~制 **リザーブ** 「予約」の洋語的表現。「高級レストランを〜してあるので、週末が楽しみだ」reserve **取る[とる]** 前もって手続きして、利用の権利を得る。「いい席が取れてよかった」「宿を~」 ### ●請け合う **請け合う[うけあう]** ①ある事柄を、自分がやるといって責任をもつ。「先輩に援助を頼んだら快く請け合ってくれた」②ある事柄・人物について、信用できると責任をもって言う。「彼の人柄については私が請け合います」 **安請け合い[やすうけあい]** よく考えもせずに、軽々しく請け合うこと。「いい気になって、私が話をつけましょうなどと〜したのが、トラブルに巻き込まれた原因だった」 **引き受ける[ひきうける]** 人の頼みなどを請け合う。「だれも〜人がいない」 **保する[ホする]** 請け合う。「身の安全は保しがたい」 **保証[ホショウ]** 確かであると請け合うこと。「品質は〜する」「相当の利益を〜できる」「身元を〜してくれる人がいないと就職は難しい」▷連帯~・~人・~書・~金◇保証した事柄が約束どおり運ばないときは、保証した者が金銭上または法律上の責任を負う意が含まれる。 **保障[ホショウ]** 人の権利や地位などを、そこなわれることのないように、安定した地位や状態を守ることに責任を持つこと。「あなたの身の安全は〜できませんので速やかに退避してください」▷安全~・社会~ **太鼓判を押す[たいこばんをおす]** ある人物が絶対確実であることを保証する。「彼のパソコンの技能については私が太鼓判を押します」 **折り紙を付ける[おりがみを付ける]** 人や物が、確かなものであることを保証する。「当代随一の専門家が折り紙を付けた品です」 ## d 形容動詞の類 **保証付き[ホショウつき]** 品質などが保証されている様子。「3年間~の時計」「1年間の~ですので、故障の場合は無料で修理します」 **御墨付き[おすみつき]** その道の権威者によって保証されている様子。「食通であるA氏~の店」「彼のフランス語の実力は、フランス人の講師の〜である」 **折り紙付き[おりがみつき]** ①確かな物であることを保証する鑑定書(折り紙)がついている刀剣・書画などである様子。「~の逸品」②そういう物や人であると保証できる様子。「~の才媛」「~の怠け者」「~の歌唱力」「味に関しては〜の店だ」 **極め付き[きわめつき]** ①鑑定の結果を記した文書(極め書き)がついている様子。「〜の骨董品」②ある性質がはなはだしい(このうえなくすぐれている)と定評のある人や物事である様子。「〜の名人芸」「〜の名盤」「あいつは〜の不良だ」 ## f 副詞の類 **誓って[ちかって]** 言ったり書いたりしたとおりであってうそ偽りなどはまったくないと誓う様子。「私が申し上げたことは〜うそではありません」◇「神仏に誓って」「神に誓って」「仏に誓って」などともいう。 **神掛けて[かみかけて]** 固く誓うことを強調して言う言い方。「〜二度とこんなことはしない」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●契り **契り[ちぎり]** 契る(契った)こと。「夫婦の〜を結ぶ」 **誓い[ちかい]** 誓う(誓った)こと。「あの日の~を胸に新たに生きる」 **固めの杯[かためのさかずき]** 約束や誓いを確かなものとするために酒を飲むこと。「~を交わして兄弟分となる」◇「固めの盃」とも書く。 **杯事[さかずきごと]** 固めの杯をして、約束を固いものにすること・儀式。◇「盃事」とも書く。 **三三九度[サンサンクド]** 結婚式で新郎新婦が、三つ組の杯で、3度ずつ3回(合計9回)杯をやりとりして、夫婦の固めをする儀式。「~の杯を交わす」 **結納[ユイノウ]** 婚約のしるしに、双方の実家が品物や金銭を取り交わすこと。「~を取り交わす」~金 ### ●約束 **約束[ヤクソク]** 将来必ずそうすると、責任をもって相手に伝える(伝えた)こと。「はい、~のおみやげ」「5時からの~があるので失礼する」 **先約[センヤク]** ①それより先に別の人とした約束。「明日は〜があって都合がつかない」②以前からの約束。「友人との~を果たした」 **黙契[モッケイ]** 暗黙のうちに了解し合って約束すること。また、その約束。「お互い協力しあうという〜ができていた」 **期成[キセイ]** ある目的や課題の成就を強く望む者同士で互いに約束すること。▷~会・~同盟◇多く、複合語の構成要素として用いられる。 **アポイントメント** (なかなか会えないような)地位の高い人などと、前もって会う日時や場所などを約束すること。「会長は〜なしではどなたにもお会いになりません」▶appointment <377> **アポイント** 「アポイントメント」の略。 **アポ** 俗「アポイント」の略。「~をとる」 ### ●予約 **リザベーション** 宿泊や座席などの予約。「もしもし、今晩2人なんですが~はおありでしょうか」reservation **ブッキング** 宿泊や座席の予約の受け付け。「~はあちらのカウンターで行っております」booking **ダブルブッキング** 一つの事柄に二重の予約を受け付けてしまうこと。「うっかり〜をして平謝りに謝ったことがある」▶double-booking **オーバーブッキング** ホテルや飛行機会社などが、予約客の一部が取り消すことを見越して多めに予約をとること。「いつものように〜をしたが、その日に限ってキャンセルの客が少なくて、手配が大変だった」▶overbooking ### ●その他 **請け合い[うけあい]** ある物事・人物について、信用できる事実だと責任をもって言うこと。「この商品があれば、あなたのカーライフがより充実すること〜です」 **和議[ワギ]** 法律で、債務者の破産宣告を予防するために、債権者と債務者が結ぶ契約。◇債務者が破産宣告を免れ、債権者も債務者が破産するより有利な解決を得ることを目的とする。 ## k 名詞の類:モノ ### ●誓いの言葉など **誓詞[セイシ]** 誓いの言葉。「~を交わす」◇「せいし」ともいう。 **誓文[セイモン]** 誓いの言葉や文書。「曾祖父の書いた古い〜を見た」◇古い〜の意から「誓文払い」(古い誓文) **血判[ケッパン]** 固い決意や誠意を示すために、自分の指先を切って出した血を、誓いの文書などの署名の近くに押しつけてつけた血のしるし。「連判状に〜を押す」 ### ●約束の言葉 **言質[ゲンチ]** 約束の証拠となるような言葉。「~をとられないようにしろ」◇「げんしつ」は慣用読み。 ### ●約束の書類 **誓紙[セイシ]** 誓いの言葉を書いた紙。「古びた〜に書かれた言葉」 **誓約書[セイヤクショ]** 固く約束する内容を記した文書。 **宣誓書[センセイショ]** 宣誓した内容を記した文書。「~に署名する」 **起請文[キショウモン]** 起請した内容を文書にしたもの。「蔵から古い〜が出てきた」 **連判状[レンパンジョウ]** 誓約を固いものにするために、同じ意志をもつ人たちが連名で判を押した、ひとつの文書。◇「れんぱんじょう」ともいう。 **約款[ヤッカン]** ①法令・条例・契約などの条項。「組合〜」②多数の契約を定型的に処理するためにあらかじめ定められている条項。▷保険~ **契約書[ケイヤクショ]** 契約した内容を文書にしたもの。「仕事を引き受けるときは〜を交わしておいたほうがよいだろう」 **約定書[ヤクジョウショ]** 約定の文書。 **保証書[ホショウショ]** 保証の旨を記載した書類。「~には1年間は無料で修理してくれると書いてあった」 **御墨付き[おすみつき]** ①身分や資格、免許などを証明して与えられた、保証や証明の文書。②その道の権威者による保証。「もうどこも悪いところはありませんと、医者から〜をもらって安心した」「彼は社長から〜をもらい、社内の機構改革に着手した」◇①の比喩的な用法。 **利札[リサツ]** 債券などに印刷されている、利子の支払いを保証する切り離し式のふだ。「りさつ」ともいう。 **クーポン** 切り離して使う形式の、債券の利札や回数券。coupon ### ●約束にともなう金品 **担保[タンポ]** 債務の弁済の保証として借り手に提供させる財産や権利。「土地を〜にとる」 **抵当[テイトウ]** 金銭などを借りるときに、借り手が貸し手に対して、返済の保証として差し出す財産や権利。「土地を〜にして金を借りる」「全財産を〜に入れる」▷〜権・~物件・~流れ◇多く、「担保」は貸し手側からの言い方、「抵当」は借り手側からの言い方。「抵」は「当てる」の意、「担」は「(引き)受ける」の意。 **質[シチ]** 約束を保証する物として、また借金の担保として、預けて預かっておく物。「嫁入り衣装を〜にとられる」 **質草[シチぐさ]** 抵当として質屋に預ける物品。「〜になりそうな物は残っていない」◇「質種」とも書く。 **質物[シチモツ]** 「質草」の古めかしい言い方。 **質流れ[シチながれ]** 借金が返済できず、質屋の所有となった品。「〜を安く買う」「金が工面できず、大事な掛け軸が〜になった」 **形[かた]** 抵当となる品。「借金の~に車を預かる」 **敷金[しききん]** 契約を交わしたときに、まず支払わなければならない家賃の一部となる。「いい部屋が見つかったので、急いで〜を用意した」 **手付け金[てつけきん]** 売買や賃借の契約の際に、実行の保証として支払う金銭。「〜として10万円申し受けます」 **手付け[てつけ]** 手付け金。「あのマンションを買うことにして、もう〜も打ってきた」 **手金[てきん]** 「手付け金」の、やや古い言い方。「〜を打つ」 **内金[うちきん]** 売買や賃借の契約などの際に、前もって支払う代金の一部。「旅行代金の~として1万円預けてきた」 **予約金[ヨヤクキン]** 予約の際に、契約の保証として支払う、代金の一部。「数千円で結構です <378> から〜を入れておいてください」 **違約金[イヤクキン]** 契約に違反したときに支払うことを、あらかじめ約束した金銭。 **キャンセル料[キャンセルりょう]** 予約を一方的に取り消したときに迷惑料として払う金銭。「出発日の1週間前以降にキャンセルされた場合は、代金の30%を〜としていただきます」◇「キャンセル」はcancel。 **契約金[ケイヤクキン]** 契約を結ぶ際に、当事者の一方からもう一方に支払われる金銭。特に、スポーツや芸能で、新たにそのチームや会社などに所属する人に、能力・実績などに応じてチームや会社側から支払われる金銭。◇保険の場合は、保険金をさす。 **保証金[ホショウキン]** 契約の履行や借金の返済などに、債務の担保としてあらかじめ債権者に渡す金銭。「政府との一般競争契約に加わる業者は、入札のとき〜を納めなければならない」 **敷金[しききん]** 部屋・家や土地を借りるときに家主に預けておく保証金。 **証拠金[ショウコキン]** 取引や契約の成立を保証するために支払う金銭。「信用取引などの委託保証金の際には高額の~が必要になります」◇特に株の売買で、客が証券会社に納めるものをいう。 **持参金[ジサンキン]** 結婚や婿入り・養子縁組などのときに、嫁・婿・養子などが実家から持っていく金銭。 **予約券[ヨヤクケン]** 予約を受けたしるしとして手渡す券。「本券は~と引き換えにお渡ししています」 **整理券[セイリケン]** 受け付けが始まる前から並んでいる人に発行して、優先順位を確保させるための券。「~を発行しますので受け付け開始の時間にお持ちください」 ### ●婚約にともなう金品 **結納[ユイノウ]** 婚約のしるしとして、当事者の家どうしが交換する金銭や品物。「〜をとりかわす」 **結納金[ユイノウキン]** 結納の際に贈られる金。 **婚約指輪[コンヤクゆびわ]** 婚約の際に男性から女性に贈る指輪。「〜は、やはりダイヤモンドが主流です」 **エンゲージリング** 「婚約指輪」の洋語的表現。「左手の薬指に光る〜」◇「エンゲージメントリング (engagement ring)」から。 ### ●同盟した組織や国家 **同盟[ドウメイ]** 共通の目的のために協力し、行動を共にすることを約束した関係。▷~条約・三国~ **同盟軍[ドウメイグン]** 同盟を結んだ軍隊。 **同盟国[ドウメイコク]** 同盟を結んだ国家。 **盟邦[メイホウ]** 同盟国。 **連盟[レンメイ]** ある目的のために協力し、行動を共にすることを約束した団体・国家などの組織・機関。▷野球~◇「聯盟」とも書く。 **連合[レンゴウ]** 2つ以上の国や組織がある物事を協力しておこなうために作った組織。▷~軍・~艦隊・国際~◇「聯合」とも書く。 **連邦[レンポウ]** 自治権を持つ多数の国や州が、共通の政治理念のもとで結合した複合国家。▷~政府◇「聯邦」とも書く。 ## s 名詞の類:ヒト **契約者[ケイヤクシャ]** 契約した人。「携帯電話の~数の伸びは驚異的だ」 **予約者[ヨヤクシャ]** 予約した人。「~には9月下旬に引換券を郵送いたします」 **保証人[ホショウニン]** 他人の身元などを保証する人。「就職の際、伯父が〜になってくれた」「ほんの形式だからなどと言われて〜になったばかりに、借金をしょい込んだ」 **盟友[メイユウ]** 仲間となることを約束した友。「~として共に戦う」 # 2001 取り決める ## a 動詞の類 ### ●取り決める **取り決める[とりきめる]** 当事者同士が相談してこのようにしようと決める。「利益は平等に分配することを取り決めた」◇「取り極める」とも書く。 **纏める[まとめる]** 相談・交渉などを、なんとかうまく取り決めに至らせる。「なんとかこの縁談をまとめたいった」 **調える[ととのえる]** 相談・交渉などの全体をほどよくまとめる。「縁談を~」「交渉を~」 **話を付ける[はなしをつける]** 相談・交渉などをまとめる。「もめている例の件だが、なんとか話をつけてきてくれ」 **取り引き[とりひき]** それぞれの利益になる条件を与え合って、互いに利益を得られるよう話をつけること。「では〜しよう。例の情報を与えるかわりに、今回の件には目をつぶってもらうということでどうだ」 **裏取り引き[うらとりひき]** 秘密に取り引きすること。「資金を出してもらうかわりに、公共事業の発注をするという〜があったらしい」 **申し合わせる[もうしあわせる]** 複数の人間が話し合って、将来の行動に関して、あることを取り決める。「皆、申し合わせたようにその問題には触れなかった」 **示し合わせる[しめしあわせる]** 計画などをスムーズに実行するために、こっそりと申し合わせる。「友達と示し合わせて授業を抜け出す」 ### ●交わす **交わす[かわす]** お互いに相手に約束をする。「固い約束を〜」 **取り交わす[とりかわす]** 具体的な約束を文書に記して、互いにそれを交換して、契約を成立させる。「正式に結婚の約束を取り交わした」 **結ぶ[むすぶ]** 交渉の結果、合意に至り、協定・契約・条約などを成立させる。約束をするに至る。「協定を~」 **取り結ぶ[とりむすぶ]** 固く約束するに至る。「条約を~」 **取り付ける[とりつける]** 協力的でない相手を説得して、自分の望む約束や了解を得る。 <379> 「何度もお願いして、ようやく協力を取り付けた」 **締結[テイケツ]** 条約・協定などを結ぶこと。「不可侵条約を〜する」 **締約[テイヤク]** 条約・契約などを結ぶこと。「両国は、通商条約を〜した」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●取り決め **取り決め[とりきめ]** 取り決める(取り決めた)こと。「利益の分配については以前から細かい〜ができていた」◇「取り極め」とも書く。 **申し合わせ[もうしあわせ]** 申し合わせる(申し合わせた)こと。「かねて~のとおり、会議の進行についてはよろしくお願いします」 **紳士協定[シンシキョウテイ]** 相手を信用して、正式な形をとらずに交わす取り決め。両運動部のあいだで、グラウンドはお互いに譲り合って使うという〜がある」◇「紳士協約」ともいう。 ### ●条約 **条約[ジョウヤク]** 国家間の文書による約束。▷平和~・講和~・安全保障~・通商~ **協商[キョウショウ]** 利害関係のある国家間の約束。▷三国~◇条約など正式ではない。 # 2002 話し合う ## a 動詞の類 ### ●話し合う **話し合う[はなしあう]** 解決を求めて、会って互いに相談する。「2人でよく話し合って結論を出しなさい」 **打ち合わせる[うちあわせる]** すでに決まっていることに付随する具体的な事柄の決定に向けて、話し合う。「結婚式の式次第について~」 **打ち合わせ[うちあわせ]** 事務的な事柄などを前もって話し合うこと。「もし都合なことが出てきたら、その都度~しましょう」「本番の前に〜があるから早めに行かなくちゃ」 **下打ち合わせ[したうちあわせ]** 正式の打ち合わせに先立って、当事者だけで非公式に話し合うこと。「全員そろう打ち合わせの前に、僕らだけで~しておこう」「~で問題になりそうなところを洗い出す」 **会議[カイギ]** 関係者が集まって、ある問題について正式な取り決めをするために話し合うこと。「新企画について〜しますので、関係者はお集まりください」「今後は定期的に〜をもつことになった」▷緊急~・編集〜・国際~・円卓〜・親族~・~室・~録 **会談[カイダン]** 公的な身分で会って将来の動きなどを話し合うこと。「両国首脳は数時間にわたって〜した」▷党首~・巨頭~・トップ~ **会商[カイショウ]** 国と国との間の交渉についていう。「関係各国が~する」「近々日米間の~が行われる」▷日英~ **用談[ヨウダン]** 仕事上のことについて、話し合うこと。「〜があってすぐ出かけます」 **商談[ショウダン]** 商取引に関して話し合うこと。「いきなり料亭に連れていかれても、はじめから酒場で〜するわけにもいくまい」「大きな〜をまとめたので、今度のボーナスは期待できそうだ」 **直談[ジカダン]** 相手に直接話をすること。「山田氏にはさまざまな便宜をはかってくださった」 **面談[メンダン]** 面会して相手と直接話すこと。「父親として担任の先生と〜する」「詳細は委細~(詳しいことは会って直接話をするということ)・個人~ **面接[メンセツ]** 人と直接会って質問をすること。「入社を希望する学生を〜する」「無作為抽出した人に〜して、アンケートをとる」▷~試験◇多く、会社や学校の面接試験についていう。 ### ●はかる **諮る[はかる]** ある機関に、案を提示して意見を聞く。「試案を委員会に〜」 **諮問[シモン]** 政策決定機関が、政策決定に先立って、専門的知識をもつ機関または個人に、見解(答申)を求めること。「政府は審議会に業界の再建策を〜した」▷〜機関 **諮詢[シジュン]** 最終的に決定する権利をもつ者が、参考にするために、他の機関などに意見を聞くこと。「大学運営の改革案を教授会に~する」 **相談[ソウダン]** どうするべきかを誰かと話し合い、意見を聞くこと。「進路について先輩に~する」「ものは~だけど」「いつでも〜にのるよ」▷〜ずく・ **下相談[したそうだん]** 公式な話し合いの前に、その話し合いに参加する予定の人たちが、その話し合いがうまくいくように、あるいは自分たちの共通の主張がうまく通るように、非公式に相談すること。「今度の会議の結果しだいでだいぶ風向きが変わってくるから、十分に〜して臨もう」 **商議[ショウギ]** 「相談」の古い言い方。「重要問題を慎重に~する」 **協議[キョウギ]** 関係者が話し合って決めること。「今後の対策について〜する」▷〜離婚 **膝詰め[ひざづめ]** 人が集まって、額を付け合うようにして相談する。「党の幹部が~」 **稟議[リンギ]** 会社や役所などで、会議を開くほど重要ではない事柄について、担当者が作成した案を、関係者に回覧して了解をとること。「関係部署の責任者に~する文書を作成してくれ」▷〜書◇もと、「ひんぎ」といった。 ### ●内密に相談する **密談[ミツダン]** 他人に聞かれないように、ひそかに話し合うこと。「本会議の前に首相と大臣が〜したそうだが、その内容は何だったのだろう」 **談合[ダンゴウ]** ①「相談」の古風な言い方。「村の有力者が寄り合って〜した」②役人や業者などが集まって、皆で相談して決める」②競争入札であるはずなのに、業者間で前もって相談して入札価格や落札者を決めること。「大手ゼネコンの幹部が、庁舎建設について〜した事実を認めた」「業者 <380> のあいだには、〜が悪いことだという意識はない」 **密議[ミツギ]** 内密に相談すること。「謀反を企てた若い武士たちは、しばしばこの神社に集まり〜したという」「深夜、~をこらす」 **密議[セツギ]** 犯罪などのはかりごとの計画や方法を相談すること。「〜して反政府的活動を行ったとして起訴された」▷共同~ ### ●交渉する **交渉[コウショウ]** 満足できる取り決めを求めて、利害の対立する相手とやりとりをすること。「小遣いを上げてくれるよう母親と~する」「会社との〜の結果、ボーナスが多少アップした」▷団体~ **掛け合う[かけあう]** こちらに歩み寄る気配のない相手と交渉する。「おれが掛け合ってきてやるよ」◇「交渉する」よりくだけた言い方。 **駆け引き[かけひき]** 相手の出方を見ながら臨機応変に、有利な結果になるように交渉を有利に運んだり、うまく立ち回ったりすること。「相手の〜が巧妙で商談を有利にまとめた」◇「掛け引き」とも書く。 **折衝[セッショウ]** 利害関係の対立する相手と、駆け引きしながら、問題を解決しようとかけひきすること。「予算のことで財務省と~する」「与野党間~」▷外交~◇相手が衝ついてくる矛先を折る意から。 **談じる[ダンじる]** 相談をもちかけたり、掛け合ったりすること。「今度はぜひとも実現させていただきたいと思っています」◇「談ずる」ともいう。 **談判[ダンパン]** 自分の要求が通るように、相手に強く要求して交渉すること。「直接社長に〜してくる」 **直談判[ジカダンパン]** 人を介さず、相手と直接会って談判すること。「無駄の多い企画決定のシステムを改善するよう、社長に~する」 **直談[ジキダン]** 人を介さずに、相手と直接会って談判したり話し合ったりすること。「早急な財政改革を首相に~する」 ### ●その他 **渡りを付ける[わたりをつける]** 相手に連絡をとって、交渉の糸口をつける。「向こうとは面識がないから渡りをつけてくれないか」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●相談 **話[はなし]** 結婚・就職・売買など何らかの取り決めを目的とする相談。「お嬢さんにいいお~があるんだけど」「~にのる」「~がまとまる」「あなたが担当ですか。それなら〜は早い」「よし、〜は決まった」 **話し合い[はなしあい]** 話し合うこと。「もっとよく〜をしてから決めてください」「〜の場を設けようと思う」 **身の上相談[みのうえそうだん]** 個人的な悩みや心配事などを打ち明けて、どうすべきか相談すること。「以前は新聞には必ず〜のコラムがあったものだ」 **人生相談[ジンセイソウダン]** どのように生きて、どう生きていくべきか相談すること。「あの人は苦労してるし聞きじょうずだから、~をもちかけられることが多いらしい」 **膝詰め談判[ひざづめだんぱん]** 相手と膝を突き合わせて、談判すること。「こうなったら押しかけていって〜だ」 **和議[ワギ]** 仲直りの相談。「両国のあいだに~が成立し、戦は終わった」 **和談[ワダン]** 仲直りのための話し合い・相談。「ついに〜が成立し、以前のような仲のよい関係に戻った」 **示談[ジダン]** 当事者同士が話し合いによって、争いを裁判によらずに解決すること。「追突事故は~で済ますことができた」「~には応じない」▷〜金・~書 **縁談[エンダン]** 結婚や養子縁組についての話・相談。「彼女ももう年頃だし、〜のひとつぐらいあってもおかしくない」「~が調う」 ### ●交渉 **渉外[ショウガイ]** 組織の外部との連絡・交渉。▷~係・~担当・~費 **外交[ガイコウ]** 銀行・会社などで、社外に出て勧誘や交渉を行うこと。「保険の〜をやっている」▷〜員 **団体交渉[ダンタイコウショウ]** 労働組合が、労働者の待遇改善、労働条件の改善などを経営側に交渉すること。「一致団結して会社との〜に臨もう」 **団交[ダンコウ]** 「団体交渉」の略。 ## k 名詞の類:モノ **諮問機関[シモンキカン]** 行政機関の諮問にこたえる機関。 **審議会[シンギカイ]** 行政機関が政策を決定・実施する際に、広く学識経験者などの意見を反映させるために設置する諮問機関。▷国語~ **稟議書[リンギショ]** 会社や役所などで、会議を開くほど重要ではない事柄について、関係者の了解をとるために回覧する文書。「〜を回す」 **示談書[ジダンショ]** 示談が成立したときに作成する、その内容を記した文書。 **示談金[ジダンキン]** 示談によって、当事者のあいだで授受する金銭。「交通事故の~」 ## s 名詞の類:ヒト **相談相手[そうだんあいて]** 相談をもちかける相手。「年長の友人を~にしている」 **相談役[ソウダンヤク]** ①よく相談を受ける人。「彼は面倒見がいいから、いつのまにか全員の~になっている」②会社などで、助言や調停などをするための役職。「常務は関連会社の〜も兼ねている」 **相談員[ソウダンイン]** 仕事として人の相談にのる人。「このカウンセリングルームには常時3名の〜がいます」 **顧問弁護士[コモンベンゴシ]** 会社や個人などと顧問契約を結び、法律上の助言や事務処理などをする弁護士。 ## u 名詞の類:トコロ **相談室[ソウダンシツ]** 人々の相談に応じるための場所や部屋。相談所。「気軽に~に来てください」 **面接室[メンセツシツ]** 公共機関・会社・事業所などで、やってきた人と面接するための部屋。「~に入り、一礼して席についた」 <381> # 2003 譲る ## a 動詞の類 ### ●譲る **譲る[ゆずる]** 自分の意見や考えをおさえて、他人の意見や考えが通るようにする。「彼らは自分の権利を強く主張し合い、一歩も譲らなかった」 **譲り合う[ゆずりあう]** 互いに譲る。「自分の立場に立って物事を考え、〜ことが大事です」 **譲歩[ジョウホ]** 「譲る」のかたい言い方。「この問題について、A社はいったん~する姿勢を見せたが、B社の強硬な姿勢に再び態度を硬化させた」◇道を譲る意から。 ### ●折り合う **折り合う[おりあう]** 交渉などで、互いの意見や要求、従来の行動などについての意見が一致する。「値段が折り合わなくて決裂した」 **折れ合う[おれあう]** 互いに譲歩して妥協すること。「双方が折れ合って合意に至った」◇「値段が折れ合う」のような使い方はしない。 **折り合いが付く[おりあいがつく]** 互いの意見などが一致すること・妥協することができる。「両者の意見があまりに違っていて、なかなか折り合いがつかない」 **折り合いを付ける[おりあいをつける]** 互いの意見が一致するようにする・折り合うようにする。「考え方の違う同僚と折り合いをつけながらうまくやっていくのは難しい」 **歩み寄る[あゆみよる]** 交渉などで、互いに譲り合って意見を一致させるようにする。「お互い~気配を見せない」 **妥協[ダキョウ]** 対立する当事者が互いに譲歩して、合意に達するために譲歩すること。「不本意ながら〜せざるをえまい」 **間を取る[あいをどる]** 交渉などで、対立する2つの意見の中間を選択すること。「5000円で売るつもりだったが、相手が3000円に値切ってきたので、間を取って4000円で売った」◇「中を取る」「中間を取る」ともいう。 **手を打つ[てをうつ]** 交渉事などで、妥協して、それでよしとして話をまとめる。「わかった。その条件で手を打とう」 **擦り合わせる[すりあわせる]** 交渉などで、互いの細かい条件を出し合って妥協点を見つけていく。「大まかな合意には達したので、細かい点について擦り合わせていく作業に入りたい」◇「摺り合わせる」とも書く。 ## f 副詞の類 **一歩譲って[いっぽゆずって]** 交渉・議論・争いごとなどで相手の主張を尊重し、自分の主張は少しおさえる様子。「〜君の言い分に一理あるとしても、君がとった行動の責任は重大だ」 **百歩譲って[ヒャッポゆずって]** 交渉・議論・争いごとなどで相手の言い分を全面的に尊重し、自分の意見はまったくおさえたとしても、やはり相手の言い分は認められないものだという気持ちを表す様子。「〜どちらに非があったとしても、彼のやり方は絶対に許せない」 ## h 名詞の類:コト・サマ **譲り合い[ゆずりあい]** 互いに譲ること。「〜の精神を忘れないようにしましょう」 ### ●折り合い **折り合い[おりあい]** 折り合うこと。「なかなか値段の〜がつかない」 **歩み寄り[あゆみより]** 歩み寄ること。「〜の気配はない」 **妥協[ダキョウ]** 妥協すること。「〜の余地はない」 <382> # 2100 示す ## a 動詞の類 ### ●示す **示す[しめす]** 事柄・意思など、自分に所属する物事を、他人にはっきりした形でわかるようにする。「抽選の結果を~」「図解して~」「不満を~」 **見せる[みせる]** ある物や事柄、人の感情などを具体的に示す。「完成予想図を~」「才能のあるところを〜」「すきを見せないようにする」「戦いの後、選手たちはさわやかな笑顔を見せた」「年齢よりも若く~」「あの役者は〜ね」◇「示す」が意思的な行為であるのに対し、「見せる」は意思的な行為だけでなく、非意思的な行為にも使う。たとえば、「すきを見せる」とはいうが、「すきを示す」とはいわない。 **晒す[さらす]** 隠すことができなくて、大勢の前でその醜い姿や様子などを現し示すこと。「婚約者の前にさらして恥じ入る」「議員同士が乱闘して醜態を~」◇「曝す」とも書く。 **呈する[テイする]** 自分の意思や考えを示す。「友人の素行に苦言を~」「新しい法案に疑問を~」◇「呈す」ともいう。 **振りまく[ふりまく]** 腰を、惜しみなく見せる。「若い女性があまり笑顔を振りまきすぎると、安っぽく見られる」 **披露[ヒロウ]** 広く関係者に示すこと。「新社屋の完成予想図を〜する」「わが家の婿殿を〜しよう」▷〜宴 **御披露目[おひろめ]** よい出来事を関係者に広く知らせること。「真打ち昇進の~をする」「~の席」◇「広め」の意で、「披露目」は「披露する」に引かれたあて字。 **御目に掛ける[おめにかける]** 「見せる」の謙譲語。「ただいまからいるかのジャンプをお目にかけます」◇「すきをお目にかける」「年齢より若くお目にかける」などとはいわないように、自分の意志でコントロールできない対象については用いない。 **御覧に入れる[ごらんにいれる]** 「お目にかける」の、ややかたい言い方。「新たな収蔵品を御覧に入れましょう」 **他見[タケン]** 関係者以外の人に見せること。「この書類は〜しないでほしい」▷〜無用◇禁止表現で使われるのがふつう。 **挙げる[あげる]** いくつかあるものの中から、適当なものを選び出して示す。「地球温暖化の開発が環境に与える悪影響について、具体的な例を挙げて説明した」「彼は責任者にふさわしいと思われる何人かの名を挙げた」 **列挙[レッキョ]** 必要と思われるものをひとつひとつ挙げること。「彼らは問題点を〜して、市長に政策の修正を求めた」 **並べる[ならべる]** 具体的に一つ一つ挙げる。「数々の証拠を並べられ、もはや逃げ道はなくなった」 **並べ上げる[ならべあげる]** 多くの物事を次々と挙げるようにして提示する。「報告書は人口の増大、政策の失敗、経済の不安定などを並べ上げたうえで、大胆な政策転換の必要性を強調している」 **並べ立てる[ならべたてる]** 不平・不満などの意見を次々と遠慮なく、しかも数多く述べる。「不平不満を並べ立てたあげく、ふてくされて寝てしまった」「彼はさまざまな理由を並べ立て、仲間の誘いを断った」 **言い立てる[いいたてる]** ことさらにいろいろ言い立てる。「我々の計画のささいな問題点を~」 **羅列[ラレツ]** 関連性・内容の深さ・関係を考慮しないにした意味や内容を持たない言葉や物事を、ただ並べ示すこと。「美辞麗句を~しただけの中身の乏しい文章」「この数字の~は何を意味するのだろう」 **出す[だす]** 具体的な事柄を、はっきり示す。「彼の名前を出せば、話はすぐまとまるだろう」「バントのサインを~」 **提示[テイジ]** (相手の要求に応じ)示すこと。「車の運転中に警察官に呼び止められ、職務質問に引っかかり、運転免許証を~した」「秋末闘争の要求案を〜する」◇運転免許証・学生証などを差し出して見せるときには「呈示」とも書く。 **例示[レイジ]** 例を挙げて示すこと。「法律の運用法を〜する」 **図示[ズシ]** 図によって示すこと。「作業の段取りを〜する」 **明示[メイジ]** 紛れないようにはっきりと示すこと。「請求金額は請求書に〜する」 **表示[ヒョウジ]** よくわかるように工夫して示すこと。「地図に国境を~する」▷道路~ **表示[ヒョウジ]** ①わかりやすい場所に、また、方法で明示すること。「服のサイズを〜する」▷不当~・~価格②表で示すこと。「収支決算の推移を~する」 **意思表示[イシヒョウジ]** 他者に対して、自分の意思をはっきり示すこと。「もっとはっきり〜するように」 **啓示[ケイジ]** あらわし示すこと。特にキリスト教であらかじめでははかり知れぬことを示すこと。「天の~を受ける」 **示現[ジゲン]** 神仏がその力を現実に示すこと。「奇跡として〜する」 **垂範[スイハン]** 目下の者に教えや模範を示す。「社長が全員に向けて~」 **範を垂れる[ハンをたれる]** 模範を示す。「子供をしかるばかりではなく、みずから〜べきだ」 **率先垂範[ソッセンスイハン]** 率先して模範を示すこと。「上級生は下級生に~するべきである」 <383> # 示す2100a **デモンストレーション** スポーツなどで、公開演技(正式種目でないもの)や模範演技をすること。「インストラクターが〜する」▷demonstration ### ●公開する **公[おおやけ]にする** 一部の人しか知らなかったことを、一般の人々も知ることができるようにする。「その資料を公にすれば、この問題に対する関心が高まるだろう」 **公開[こうかい]** 今まで秘密にされていたり、知られていなかったり情報・施設・作品などを、一般の人に示し、広く利用できるようにすること。「日本で初めて〜する秘宝」▷〜講座・〜状・〜捜査・初〜・未〜・一般〜 **公表[こうひょう]** 関係者しか知らなかったことを広く一般に示すこと。「それでは受賞者を〜します」 **発表[はっぴょう]** 関係者だけで知っていてもいいことを、広く一般に示すこと。「入札の結果を市民にも〜する」 **表明[ひょうめい]** 意見・態度などを公に明示すること。「政府は公式の見解を〜した」▷所信〜・決意〜 **声明[せいめい]** 国・組織などが、ある事柄について、自分の考えや立場などをはっきり発表すること。「A国は、この紛争に対して中立の立場をとることを〜した」「大統領は核実験を中止すると〜した」▷共同〜・犯行〜・〜文・〜書 **記者発表[きしゃはっぴょう]** 新聞記者などの報道関係者に正式に発表すること。「改めて〜しますので、本日はお引き取りください」 **会見[かいけん]** あらかじめ場所を設定したうえで、相手に会って意見を述べたり相手の質問に答えたりすること。「首相が記者団と〜する」▷記者〜・単独〜・〜場 **記者会見[きしゃかいけん]** 新聞記者など報道関係者を集め、声明発表、事情説明および質疑応答などをして情報を公開すること。「内閣総辞職に関する緊急の〜が行われた」 **開示[かいじ]** ①一部の人しか知らなかったことを一般に示すこと。「選挙管理委員会は投票の結果を〜する」②公開の法廷で示すこと。「勾留の理由を〜する」 **開帳[かいちょう]** 寺が厨子をひらき、秘蔵の仏像などを公開すること。「秘仏を〜する」▷御〜 **開扉[かいひ]** 文開帳。「33年目ごとに〜する秘仏」 ### ●見せつける **見[み]せ付[つ]ける** 無情にも、これでもかこれでもかと見せる。「全国大会で実力の差をいやというほど見せつけられた」「仲のよさを〜カップル」 **突[つ]き付[つ]ける** はっきりと決定的な事柄を相手の眼前に示す。「犯人に動かぬ証拠を〜」 **示威[じい]** 団体や同意者たちが気勢・威力を示すこと。「武力を〜する公開演習」▷〜行動・〜運動・〜行進 ◇複合させて使うことが多い。 **デモンストレーション** 主張を強める意図で、団体・集団で気勢を示す具体的な行動をすること。「『戦争反対』のプラカードを持った若者が、道幅いっぱいに広がって〜した」▷demonstration **デモ** 「デモンストレーション」の略。「プラカードを掲げ、大通りを〜して歩く」「反戦の〜に参加する」▷〜行進・〜隊◇「デモンストレーション」よりも、こちらの略称を使うほうが一般的。 **デモる** デモする。「いっちょう〜か」 ### ●見せびらかす ### ●面目を施す **面目[めんぼく]を施[ほどこ]す** 恥ずかしくない、あるいは非常によい結果を出して、期待や評判を裏切らない、あるいはそれ以上の力のあるところを示す。「優勝候補と目されていた彼は、危なげなく勝ち抜き、みごと優勝して面目をほどこした」「無冠の帝王といわれていたA選手が、今シーズンは3冠を手中に収め、ようやく面目をほどこした」◇「めんぼく」は「めんもく」ともいう。 **面目[めんぼく]を保[たも]つ** 恥ずかしくない結果を出して、期待や評判を裏切らない力のあるところを示す。「その宿はかつて名旅館といわれただけあって、料理やサービスの質の高さで老舗の面目を保っていた」 **メンツを保[たも]つ** 他人や世間への体面を保つ。「彼は先輩としての〜のために、後輩に負けないよう相当努力しているらしい」◇「メンツ(中mianzi)」は「面子」とも書く。 ### ●露呈・露出 ### ●少し見せる **覗[のぞ]かせる** 中にあるものを少し見せる。「何気ないしぐさにも気品を〜人」「辣腕記者の部長が優しい面を〜」「胸ポケットからハンカチを〜」◇「のぞかす」ともいう。「覘かせる」とも書く。 **ちらつかせる** わずかに、しきりに意識させる。「舶来の腕時計を〜」「拳銃をちらつかせて脅された」「経済的な援助をちらつかせて、協力を求めた」 **閃[ひらめ]かせる** 動きの中で、何かを部分的に見せる。「和服の美女が裾をひらめかせて階段を降りてきた」「短い会話にも、並々ならぬ才能をひらめかせた」 ### ●ほのめかす ### ●掲げる **掲[かか]げる** 人の目にふれるように、高いところに設置する。「掲示板にポスターを〜」 **掲揚[けいよう]** 旗などを、高く目立つところに掲げること。「勝利をたたえ、国旗を〜する」 **張[は]り出[だ]す** 多くの人に示すために、知らせ・ポスター・ちらしなどを目立つところに張る。「試験結果は試験当日の午後3時に本館前に張り出します」 **掲示[けいじ]** 多くの人に知らせるべきことを掲げて示すこと。「合格者の氏名を〜する」「受験者に注意事項を〜する」▷〜物・〜板 **掲出[けいしゅつ]** 図掲示して見せること。「次期委員の名を掲示板に〜する」 <384> ### ●展示する **展示[テンジ]** 品物などを人に見せるために、物品などを見やすいように並べたり掲示したりすること。「北斎の浮世絵を〜する」「体育館で子供たちの作品の〜を行っています」▷〜会・~場・~室・~品・~即売会 **陳列[チンレツ]** 人々に見せるために物品を並べておくこと。「古物屋の店内には、わけのわからないものが雑然と〜されていた」「商品の〜のしかたによってまったく印象が違ってくる」▷〜窓・~棚 **出陳[シュッチン]** 展覧会・展示会に作品を出して陳列すること。「公募展に大作を~した」「ドッグショーに愛犬を〜する」 **ディスプレー** 物品を効果的に展示すること。「新製品をショーウインドーに~する」「会場で展示品の~を工夫する」display **展覧[テンラン]** 展示して一般に広く見せること。「ボストン美術館の名品を~する」~会 **展観[テンカン]** 展覧。「古美術品を〜する」 **供覧[キョウラン]** 人々に自由に見てもらうよう示すこと。「秘蔵の品を~する」 ### ●指し示す **指す[さす]** ①体の一部、特に手・指を特定の方向に向けて、そこにあるものに注目させる。「この顔に見覚えはないかと言って、写真の中央の人物を指した」②細長い形の物が、ある方向・場所に向いて、そこを示す。「時計の針は12時を指していた」 **指し示す[さししめす]** 指などで特定の方向・場所などの中からそのものを特定して示す。「コンパスが北を~」「人類の未来を~提言を求める」◇具体的な物だけでなく、抽象的なものごとについても用いる。 **指差す[ゆびさす]** 人が指で特定のものを指す。「目撃者が参考人の中にいた犯人を指差した」 **指を差す[ゆびをさす]** 何かを指すために、人が指をその方向に向ける。「子供が指を差したほうには、大きな犬がいた」 **顎を抉る[あごをしゃくる]** 人に何かを示そうと、指を使わずに、軽く顎を上げて、いばった態度で何かのある場所や方向を人に示す。「兄は、『来てるぞ』と言って、奥の部屋のほうへあごをしゃくった」 **指示[シジ]** (計器・記号などが)方向を指し示すこと。「出口を〜する矢印に従った」「会場の建物を〜する矢印」▷方向~器 ### ●意味する **意味する[いみする]** 言葉・物事・行為などが、それらに含まれるある内容を指し示す。「Dogは日本語で犬を~」「モナリザの微笑は何を意味しているのか」 **指す[さす]** ある言葉が、その内容を(別の言い方で)表すことを示す。「「いう」と「言う」は同じことを指している」「日本三景とは天橋立・松島・厳島を~」 ### ●指名する **名指し[なざし]** 人の名を呼んで、特定の人を示すこと。「具体的に名を呼んでいうこと。「議長は〜で発言を求めて」「〜で非難されたので非常に腹が立った」 **指名[シメイ]** 条件に合う人を選び出して、その名を示すこと。「ピッタリの人がいないようなので、こちらから〜します」「次期会長に現副会長を〜する」▷〜打者・〜手配・~入札 **指す[さす]** (教室で教師が)質問に答えさせたい相手に手・指などを向けて、特定する。「指されないようにと思って後ろに座るのは逆効果だ」 **当てる[あてる]** (教室で教師が)質問に答えさせたい相手の名を示すために、その相手の名を呼ぶ。「その教師は毎回1度はその子を当てた」 ## d 形容動詞の類 **明示的[メイジテキ]** はっきりと、ある事柄を表明したり示したりする様子。「これまで問題とされてきたケースが〜に記されている」 **暗示的[アンジテキ]** 直接的にそれとわかるのではなく、その物事にかかわるさまざまな事情から間接的に、あることがわかる様子。「『幸助』という名は〜で、その生涯を象徴している」「今世紀初頭に起こった〜な事件」 **示唆的[シサテキ]** ある事柄の未来などを、それとなく先取りしていると思われる様子。「スピーチでのあの一言は~だった」 **面目躍如[メンモクヤクジョ]** すぐれた能力や力量、人柄などがはっきりとあらわれている様子。「J・ルイスは68勝のうち54KO勝ちと、8割近いKO率を誇り、ハードパンチャーの〜だ」 ## h 名詞の類:コト・サマ **黙示[モクシ]** ①言葉を使わずに自分の意思や考えを示すこと。「売買の〜の契約をかわす」②キリスト教で、神が特別な方法で真理を示すこと。~録◆「もくじ」ともいう。 **天啓[テンケイ]** 天の啓示。「ある日突然~を得た」 ### ●見せること **顔見世[かおみせ]** ①その人の全体的印象を知ってもらうために初めて人々の前に姿を見せること。「新入社員が〜の挨拶に回っている」②一座の役者全員が出演し、観客に顔を見せること。▷~興行・~狂言◆「世」はあて字。 **露悪[ロアク]** 自分の悪い点をわざと見せること。▷〜趣味 ### ●見せどころ **見せ所[みせどころ]** 人に見せたい得意な場面。「ここが腕の~」 **見せ場[みせば]** (芝居で、役者の演技を特に良く見せるために意図された、特別におもしろい場面」の意から転じて)見る人を感心させる(ように意図された)場面。「敵対関係にあった国を初めて訪問した大統領は、首脳会談で多くの~を作った」 ## k 名詞の類:モノ ### ●見せるもの **見本[みほん]** 実物(本物)の参考となるものや、作業の到達基準となるもの。「~からお選びください」「~どおりに製作する」~市 **雛型[ひながた]** 形式・様式を示した見本。特に、書類などの決まった書式を示した見本。「雛形」とも書く。 <385> **標本[ヒョウホン]** 研究・教育などのために、腐敗などしないような処理を施して保存してある動植物・鉱物などの実物。「熱帯植物の~」◇「彼女はしっかり者の標本だ」のように、「典型的なもの」の意でも用いられる。 **サンプル** 商品などの見本。「新製品の~」◇「あの子は現代っ子のサンプルだ」のように、比喩的にも用いられる。sample **見せ金[みせがね]** 信用を得るために相手に見せる金。「~にまどわされる」 **展示品[テンジヒン]** 展示されている品。「ガラスケースの中にきれいに並べられた~」 **展示物[テンジブツ]** 展示されている物。「その美術館には巨大な〜があった」「展示物」は、その大きさにかかわらず用いられるが、「展示品」はさほど大きくないものについて使われる傾向がある。 ### ●目印 **目印[めじるし]** 向かうべき場所・方向の見当(目標・基準点)を示すもの。「わが家へは、交番のある交差点が〜になる」「北極星を〜に進む」 **目当て[めあて]** 向かうべき場所・方向の見当を示すもの。「港のあかりを〜に船を進める」「夜の森の中はまっくらで、〜になるようなものは何もなかった」 **目標[モクヒョウ]** 「目印」の、やや改まった言い方。「その公園に行くには、高層ビルを〜に歩いていけばいい」 **標石[ヒョウセキ]** 三角点や水準点の目印になるように地面に埋められた石。 **ランドマーク** 地上の位置や境界を示す目印。landmark ### ●見出し **見出し[みだし]** 新聞・雑誌・書籍などで、その部分にどういうことが書かれているかがわかるように、本文の前などに記す語句や短い文。「大事件のあった翌日、どの新聞の一面にも、その事件についての〜が大きく載った」 **天見出し[あまみだし]** 記事や文章の全体、あるいは重要な部分に関して記す、大きな文字や太い文字を使って目立つようにした見出し。 **小見出し[こみだし]** 記事や文章の一部分に関して記す見出し。◇多くは、本文と同じか、やや細い文字や細い文字を使った見出し。 **見出し語[みだしご]** 辞書で、項目として立てられた語。「~の選定とそれが辞書作りのキーポイントだ」 **子見出し[こみだし]** 見出し語の解説中に立てられる、複合語・成句などの項目。◇多く、見出し語と同じ部分は「一」などで省略される。 **親見出し[おやみだし]** 子見出しに対して、見出し語をいう。子見出しを含みもつ見出し語。 **空見出し[からみだし]** 見出し語として立てられてはいるが、そこではその語の解説がなされておらず、見るべき別の見出し語のみを記してあるもの。 **題[ダイ]** 文章や芸術作品などの内容やテーマを、わかりやすく受け手に知らせるために、語句や短い文で表したもの。「感想文には必ず〜をつけてください」 **題名[ダイメイ]** 書物・作品などの名。「その小説の〜は何というんですか」 **題目[ダイモク]** 「題名」の古めかしい言い方。「~から察すると、これは恋愛小説のようだ」 **タイトル** 「題」「題名」の現代的な言い方。「魅力的な〜をつけたい」title **表題[ヒョウダイ]** ①表紙に書かれている本の名。「短編集の~には、収録されている作品の中の代表作の題名が使われることが多い」▷〜作②講演・演説・演劇などの題。「スケールの大きな~を掲げた講演会」◇「標題」とも書く。 **演題[エンダイ]** 講演・演説などの題。「本日の〜は『環境と人間形成』です」 **演目[エンモク]** 上演される演劇や芸能などの題名。 **副題[フクダイ]** 内容をよりわかりやすくするために、表題などに添えられた題。「~からすると、この本は流行語を通して見た時代論らしい」 **サブタイトル** 「副題」の、現代的な言い方。「最近のテレビドラマは〜がやたらと長いものが多い」▶subtitle **内題[ナイダイ]** 書物などの、表紙ではなく、扉や本文の最初に書かれている題名。⇔外題 **外題[ゲダイ]** 書物などの、表紙に書かれている題名⇔内題 **首題[シュダイ]** 書物の巻頭や扉に、大きく書いてある題目。「この件についての議論」 ### ●目録 **目録[モクロク]** 所蔵している物品、あるいは展示・販売するための物品の種類およびその内容を、ひとつひとつ書き並べたもの。「記念品の〜を贈呈する」▷図書~・展示~ **総目録[ソウモクロク]** 全体を網羅した目録。▷日本書籍~ **カタログ** 製品・商品・書籍・展示品などの(写真・詳しい内容説明を記した)目録。「~を取り寄せる」◇「型録」ともあてる。catalog **書目[ショモク]** 図書の目録。 **書誌[ショシ]** 特定の人や題目に関する書物・文献の目録。 **品書き[しながき]** (和食系の店で)客に出す飲食物、特に料理の名前を書き並べた紙。「壁一面に~が張られた居酒屋」◇書き並べた紙の最初に「お品書き」「御品書(き)」などと書かれていることが多い。 **メニュー** 客に出す飲食物の名前を書き並べた紙。「考えるのが面倒なので並の一列をすべて注文した」「酒の~」◇和食・洋食・中華のいずれにも用いられる一般的な言い方。menu **献立表[コンダテヒョウ]** (食堂あるいは学校・病院などの)施設で一定期間に出す食事の予定を書いた表。「1週間分の~」 ### ●掲げる言葉 **標語[ヒョウゴ]** 主義や主張、行動の目標などを、簡潔に言い表した語句。「交通安全のを一般から募集する」 <386> **スローガン** 団体や組織などが、その主義や思想にもとづいた目標や主張を簡潔に言い表した語句。「そのチャリティー番組は『愛と友情で世界を結ぼう』を〜に、10時間にわたって放送された」slogan **座右の銘[ザユウのメイ]** 常に自分の心に留めて、戒めとする言葉。「彼は『堅忍不抜』を〜にしている」 **合い言葉[あいことば]** ある団体が、何かを行うにあたっての目標や方針を簡潔に言い表した語句)。「そのボランティア団体は『緑あふれる地球』を〜にさまざまな活動をしている」 **旗印[はたじるし]** 行動目標としての主義・主張(を簡潔に言い表した語句)。「国連は国際平和を〜に誕生した」 **モットー** その人・団体などが、常日頃、忘れずに守るよう心がけている主義や方針(を簡潔に言い表した語句)。「私の~は『誠実』です」「当店では、清潔第一を~に、お客様へのサービスに努めております」motto ## m 名詞の類:モノ ### ●看板 **看板[カンバン]** 商店・企業・劇場などが、その名や扱う品目・演目や絵などをかいて掲げるもの。「~を出す」「~を立てる」 **立て看板[たてカンバン]** 壁などに直接張り付けたり吊り下げたりするのではなく、何かに立てかけておく看板。「商店街のすべての電柱に、大売り出しの〜が出されていた」「その大学の構内には、いたるところに反戦を訴える〜があった」 **立て看[たてかん]** 「立て看板」の略。 **表看板[おもてカンバン]** 劇場の正面に掲げる、演目や出演者の名前などを書いた看板。 **金看板[きんカンバン]** 金文字で書かれた看板。◇比喩的に「世間に誇って示す主義や主張」の意で用いられることも多い。 **ネオンサイン** 放電管を利用して、その色や点滅のパターンによって目を引くようにした看板・広告の一種。◇「ネオン」は希ガス元素の一つ。放電管に封入されるガスは、ネオンのほかにアルゴン・水銀などがあるが、総称してネオンサインと呼ぶ。▶neon sign **ネオン** 「ネオンサイン」の略。 **サインポール** 理髪店の看板として使われる、赤・白・青の3色のパターンが回転する表示装置。◇古くは「有平棒」といった。sign pole ### ●額 **額[ガク]** 書画・賞状などを入れて、屋内の壁などに掲げておくもの。「先生の家の応接間には、大きな〜がかかっていた」「賞状を~に入れて部屋に飾る」◇書画などを入れる枠のみを指す場合と、枠の中に入れたものを含む全体を指す場合がある。 **額縁[ガクブチ]** 書画・賞状などを入れて、屋内の壁などに掲げておくための枠。 **扁額[ヘンガク]** 屋内や門戸などに掲げる、横長の額。 **勅額[チョクガク]** 天皇が書いた額。 **パネル** 展示用の、写真・図表・ポスターなどを張り付けるための、板。panel **札[ふだ]** 紙・木・金属・プラスチックなどで作られた、物につけたり張ったりしてそれが何であるか示したり、渡して順番などを証明したりする薄い小片。 **下足札[ゲソクふだ]** 飲食店などで、履物を預かってもらったときに渡される札。 **番号札[バンゴウふだ]** 番号が記されている札。◇何かを預けたしるしなどとして、あるいは、その番号順に何かをするためなどに用いる。 **蔵書票[ゾウショヒョウ]** その本の所有者を示す紙片。 **題簽[ダイセン]** 和綴じの本の表紙や帙(書物を包んだりする布)の左肩に張った、書名を記した紙片。「~から筆写の年代を推理する」 **荷札[にふだ]** 品物の送り主や届け先を示した、荷物につける運送用のふだ。「輸送中に〜がとれて届け先がわからなくなった」 **値札[ねふだ]** 値段を示すために商品につけるふだ。「~をはがす」 **正札[ショウふだ]** 定価を示す値札。「わが社の商品はすべて〜で販売しています」 **赤札[あかふだ]** 商品に張って、見切り品や売約済みを示す札。「個展に行ってみたら数点に売約済みの〜がついていた」 **タグ** 商品の値段・種類・製造元などを記したふだや荷札。◇「タッグ」ともいう。tag **ラベル** 商品などの名称や特色を示すために、品物の表面や容器に張る紙。label **レッテル** 「ラベル」のやや古風な言い方。「マッチ箱の~」 **張り紙[はりがみ]** 注記などを書いて書類などに張りつける小形の紙片。◇「貼り紙」とも書く。 **千社札[センジャふだ]** 千社参りの人が、参拝した神社の社殿に張る紙の札。 **ステッカー** 裏面にのりが塗ってあって張れるようになっている、宣伝や目印のための札。sticker **シール** 裏面にのりが塗ってあって張れるようになっている紙製などの小片。seal **ワッペン** 何かに張り付けるための、紙製やビニール製の絵やマーク。◇ブレザーなどに縫い付ける同名の飾りを模したもの。ドWappen **付箋[ふせん]** 注記などを書いてメモとして、また目印として書類などに張りつける紙製などの小片。◇「附箋」とも書く。 **名札[なふだ]** 自分の氏名を記して、胸などにつけ、自分が特定の集団の構成員であることを示すふだ。「低学年の児童には〜をつけさせる」 **ネームプレート** 「名札」の洋語的表現。「制服の胸についた~」◇多く横書きのものをいう。②門や玄関の、主として金属製の表札。「~をしっかりと打ちつける」 <387> ③機械などに取りつける、会社名・機種などを記した金属製のふだ。▶nameplate **迷子札[まいごふだ]** 子供などが迷子になったときのために、住所・氏名を書き、子供につけておく名札。「でかけるときは〜をつけておくと安心だ」 **席札[セキフダ]** 宴会場などで、卓上に置く、各人の座席を示す名札。 **表札[ヒョウサツ]** 門や戸口につけられる、その家の主人やその代表者の姓や名を記したふだ。「〜の字がみごとだ」◇「標札」とも書く。 **門札[モンサツ]** 門につける表札。「以前は『佐藤寓』のように寓(自分の家をへりくだっていう語)のついた~をよく見かけた」 ### ●カード **カード** 厚紙やプラスチックで作られた、長方形の札。card **名刺[メイシ]** 何者であるかを示すため、相手に手渡す、氏名や職業・所属・役職名・住所・電話番号などを記したカード。「仕事がら〜を交換する機会が多い」 **名刺[めいし]** 名刺。「~を通ずる(取り次ぐ人に名刺を渡して面会を申し込む)」 ### ●指し示すもの **磁石[ジシャク]** 南北を指し示す性質を利用した、方位を知るための道具。「方位磁石は〜でできている」◇「磁石盤」の略。 **羅針盤[ラシンバン]** 船や飛行機で用いる、方位を知るための道具。◇「らしんばん」ともいう。磁石を使うもの(磁気コンパス)と使わないもの(こまの原理を応用したジャイロコンパスなど)がある。 **コンパス** 「磁石」「羅針盤」の洋語的表現。kompas ### ●針 **針[はり]** 時計や計器についている、目盛りを指し示す、細長い棒状のもの。「時計の〜が12時を指した」 **指針[シシン]** 時計・メーターなどの、方向・時刻・数値などを指し示す針。 **時針[ジシン]** 時計の時を示す短い針。⇔分針、秒針 **短針[タンシン]** 「時針」の、より一般的な言い方。 **分針[フンシン]** 時計の分を示す長い針。⇔時針、秒針 **長針[チョウシン]** 「分針」の、より一般的な言い方。 **秒針[ビョウシン]** 時計の秒を示す針。⇔時針、分針 ### ●その他 **プラカード** 行進などのときに、団体名やスローガンなどを大書して高く掲げる、柄のついた板。「~を先頭に各国選手団が入場しました」「~を掲げてデモ行進する」placard **横断幕[オウダンマク]** 何人かで持って示したりする、主張や標語、歓迎・応援の意などが書かれた横長の幕。 **掲示板[ケイジバン]** 知らせるべき事柄が記された文書などを掲示するための板。「具体的な内容・日時については後日〜に張り出します」 **電光掲示板[デンコウケイジバン]** 数多くの電球の点滅で文字などを表す装置。 **スコアボード** スポーツで、選手名や得点を表示する装置。◇「スコアボール」ともいう。scoreboard **旗竿[はたざお]** 旗をつけるためのさお。 **ポール** 旗などを掲揚する柱・さおや細長い棒。pole **ピン** ゴルフで、ホールにさして目印とする、旗をつけた竿。pin ## s 名詞の類:ヒト **学芸員[ガクゲイイン]** 博物館・美術館などで、資料の収集や調査研究、展覧会の運営などにあたる専門の人。 **司書[シショ]** 図書館で、資料の収集や整理、保管、閲覧などの業務を担当する、専門の資格をもつ人。 ## u 名詞の類:トコロ ### ●展示会 **展示会[テンジカイ]** 物品を展示して見せる催し。「~の案内があった」 **展示即売会[テンジソクバイカイ]** 物品を展示して見せ、かつ、販売する催し。 **内覧会[ナイランカイ]** 一般公開に先立って、関係者などに非公式に物品などを見せる催し。 **博覧会[ハクランカイ]** ある特定のテーマのもとに、世界各国に、参加団体を広く募り、それぞれの文化的・芸術的物品などを展示して紹介する催し。「~を催す」▷万国~ **見本市[みほんいち]** 商品の見本を一堂に展示して見せる催し。▷国際~ **フェア** 展示即売会や見本市。ブック~・ワイン~◇多く接尾語的に使う。fair **展覧会[テンランカイ]** 芸術作品や文化的所産などを集めて見せる催し。「~に出品する」 **個展[コテン]** ひとりの作品だけを集めた展覧会。 ### ●飾り棚 **飾り棚[かざりだな]** 美術品の商品などを飾ったり陳列したりする棚。 **陳列棚[チンレツだな]** 物品を並べて見せる棚。「~にワインを並べる」 **ショーケース** 商品などを飾りつけて見せる(中が数段の棚になっていたりする)ガラス製の箱状のもの。「~の中の宝石が盗まれた」showcase **ショーウインドー** 建物の一部で通りや通路に面し、商品などを飾りつけて見せる陳列用の窓。▶show window **飾り窓[かざりまど]** 「ショーウインドー」の古い言い方。 **陳列室[チンレツシツ]** 物品を並べて見せる部屋。 **展示室[テンジシツ]** 美術品や学術的な資料などを展示してある部屋。 <388> **ショールーム** 商品などを飾りつけて見せるための部屋。「自動車の~」showroom **パビリオン** 博覧会などで一時的に建てられる、独立した展示用の建物。「人気のある〜の入り口には、長蛇の列ができていた」pavilion ### ●何かを見せる施設 **動物園[ドウブツエン]** さまざまな動物を飼育し、その生態を一般の人に見せるための施設。「〜の人気者」 **サファリパーク** 広い敷地にライオンなどの野生動物を放し飼いにし、車で移動しながら観覧する動物園。「檻の中でなく、野生に近い状態の猛獣を見たいというのが、~が人気を集める理由だ」▶safari park **植物園[ショクブツエン]** さまざまな植物を栽培・研究し、その生態を一般の人に見せるための施設。「熱帯植物を集めた~」 **水族館[スイゾクカン]** 水中にすむさまざまな水生生物を飼育し、その生態を一般の人に見せるための施設。 **博物館[ハクブツカン]** 自然物・文化的遺産を収集・研究し、一般の人に見せるための施設。▷科学~・交通~・自然史~ **美術館[ビジュツカン]** 視覚的な芸術作品を収集・研究し、一般の人に見せるための施設。 **ミュージアム** 「博物館」「美術館」の洋語的表現。museum **図書館[トショカン]** 多くの書籍などを収集し、広く一般の人に閲覧させたり貸し出しをしたりする施設。▷移動~ **図書室[トショシツ]** 学校などの内部にあり、多くの書籍などを収集し、関係者に閲覧させたり貸し出しをしたりする部屋。 **ライブラリー** ①図書館および図書室。②個人のコレクションの書籍やレコードなどを収集・保管し、利用させる施設。フィルム~◇収集内容や利用目的のうえで、何らかの特色のあるものについていうことが多い。▶library **画廊[ガロウ]** 絵画・写真などの芸術作品を展示したり、売ったりするところ。◇「画廊」はギャラリーの音に合わせてあてた漢字という説もある。 **ギャラリー** 「画廊」の洋語的表現。▶gallery ### ●掲揚するところ **掲揚台[ケイヨウダイ]** 旗などを高くかかげるところ。 **センターポール** 競技場のバックスタンドや広場などの中央に立てられた、旗を掲げるための柱。◇和製洋語。センター(center)+ポール(pole) # 2101 しるす ## a 動詞の類 **印す[しるす]** はっきりと分かるような、ある内容を示す形を残す。「検査済みのマークを~」「未踏峰に足跡を~」◇「標す」とも書く。 **印する[インする]** しるす。かたい言い方。「まさか自分が最初だとはおもったあの探検家がこの島に足跡を印したのは、およそ1世紀前のことであった」 **付ける[つける]** 筆記具がたい物などを使って、何かの表面にある形を残す。「最も適当と思われる内容を表す記号に○をつけなさい」◇「しるす」がかたい言い方であるのに対し、「つける」は日常ふつうに用いる言い方。 **印を付ける[しるしをつける]** 注意を引くような、何かの表面にある形を残したり、何かにある物を添えたりする。「書類のところどころに鉛筆でしるしをつけてあった」「染み抜きが必要なところに糸で〜」 **マーク** 筆記具でしるしをつけること。「キーワードに〜しなさい」▷〜シート・~読み取り機 mark **チェック** 検査や確認作業などが済んだということかわかるように、表などに何か簡単なしるしを書きつけること。「照合が済んだものは、一覧表の備考欄に〜してください」▶check **目盛る[めもる]** 器物しなどに目盛りをしるす。「この物差しは、メートル法と尺貫法の2種類の数字が目盛ってある」◇名詞の「目盛り」からつくった、やや俗語的な言い方。 **打つ[うつ]** しるしをつける。「ここに読点を〜と、文章がおかしくなる」「角材には、30cmおきに、小さな丸いしるしが打たれていた」 **打刻[ダコク]** 時刻をしるすこと。「制服に着替える前にタイムカードを〜する」 **焼き付ける[やきつける]** 動物などにしっかりと印をつける。「馬にはそれぞれ、持ち主ごとに違う印が焼きつけてあった」◇陶磁器の表面に、熱で模様を定着させることや、写真の印画紙の上に陽画を定着させることについても用いる。 ### ●印・判を押す **押す[おす]** 印・判などの、しるしをつけた形を何かの上にうつす。「書類の3枚目にも印を〜のを忘れずに」◇「捺す」とも書く。 **突く[つく]** 俗印・判を押す。「契約書をろくに読みもしないで判を突いてしまった」。「捺く」とも書く。 **捺印[ナツイン]** 印を押すこと。「契約書に~する」 **押印[オウイン]** 「捺印」の新しい言い方。「ここに名前を書いて〜してください」 **押捺[オウナツ]** 印や指紋を押すこと。「指紋を〜しなければならない理由を説明してください」 **代印[ダイイン]** 本人に代わって他の人が自分の印を押すこと。「部長が不在なので次長に〜してもらう」 **証印[ショウイン]** 証明の印を押すこと。「この書類に〜してください」 **封印[フウイン]** 他人が勝手に開いたりしないように封をしたところに印を押すこと。「重要書類は~して送る」 **調印[チョウイン]** 条約などを結ぶときに、その内容を認めるしるしとして、全権代表者が文書に署名・捺印すること。 <389> 「日米の首脳は新たな通商条約に~した」仮~ **連判[レンパン]** ひとつの文書に複数の人間が連名で判を押すこと。~状◇「れんばん」ともいう。 ## k 名詞の類:モノ ### ●しるし **印[しるし]** あるものを他のものから区別したり、あるものがあることを示すためにそれにつける、はっきりと識別できる形をもったもの。「この〜がついているのは私の担当分だ」「地図につけられた赤い〜はどれも事件現場を示している」◇「標」とも書く。 **マーク** 決められた形をしたしるし。「検査済みの~」▷チェック~・JIS~mark **合い印[あいじるし]** 二つ以上のものを組み合わせたりするときに、物の合わせ目を間違えないようにしたりするときに用いる、ほかと区別するためのしるし。 **旗印[はたじるし]** 戦のときに旗につけた紋や文字。◇「旗標」とも書く。 **目印[めじるし]** あるものを目につきやすくするためにつけるしるし。「旅行かばんに〜の赤いリボンをつける」◇「目標」とも書く。 ### ●目印に使う物 **栞[しおり]** 本のページの間にはさんで、読みかけの場所などを示す、紙片。「~を挟む」◇「枝折り」とも書く。木の枝を折って道しるべとしたことから。 **栞紐[しおりひも]** しおりの役目をさせるために、書物に綴じ込んであるひも。 ### ●印 **印[イン]** 個人・団体・管理者などが、その責任において、文書などの内容を認めたことを示すためのしるし・道具。「責任者の〜をもらってほしい」▷銀行~ **判[ハン]** 文書などに押す印。「~をつく以上は責任をもつ」 **判子[ハンコ]** 俗判。「書留です。〜ください」 **印鑑[インカン]** (役所などに届け出て登録しておく)印。▷〜証明 **印章[インショウ]** 印。 **印判[インバン]** 「印」の古めかしい言い方。「~を持ち出して押した」◇「いんぱん」ともいう。 ### ●いろいろな印 **私印[シイン]** 個人の資格で用いる印。 **実印[ジツイン]** 市・区役所、町・村役場に届け出て、登録してある私印。「この書類には〜を押してください」 **認め印[みとめいん]** 実印以外の、ふだん用いる私印。 **認め[みとめ]** 「認め印」の略。「受け取りに〜をお願いします」 **蔵書印[ゾウショイン]** その本の所有者を示す印。「中国人が所有した大きな〜をたどって歩く」 **公印[コウイン]** 官庁公署の、公務で用いる印。 **職印[ショクイン]** 職員が、公務で用いる印。 **役印[ヤクイン]** その役職の資格・責任を示す印。 **御璽[ギョジ]** 天皇の印。▷御名御璽~ **印璽[インジ]** 国璽(その国家の責任を示す印)と御璽とを合わせた呼び名。 **焼き印[やきいん]** 金属製の印で、先を熱して押すもの。「ウイスキーの樽に〜を押す」 **烙印[ラクイン]** 昔、罪人の額などに押した焼き印。◇「裏切り者の烙印を押される」のように、消すことのできない不名誉を得る意で用いられることが多い。 **刻印[コクイン]** 彫られた印。「その馬の鞍には、王家の紋章が〜されていた」◇「彼は夜中に女性を襲っていたところを見つかり、不良の刻印を押された」のように、消しがたい不名誉な評価や証拠の意で用いられることが多い。 **極印[ゴクイン]** 貨幣・器物などに押される、品質を保証するしるし。「~を打刻した金銀貨」◇「裏切り者の極印を押される」のように、永久に消すことのできない不名誉のしるしの意で用いられることが多い。 **三文判[サンモンバン]** すぐに使える、できあいの判。「急に判が必要になったので、駅前の店で~を買って間に合わせた」 **ゴム印[ゴムいん]** 紙などに押しあてる部分がゴムでできた判。「先生はノートに楽しい〜を押してくれる」◇「ゴム」はオgom。 **スタンプ** ゴム印。特に、観光地などで記念に押すものや郵便局の消印を指す。「旅先で駅の〜を押すのが趣味なんだよ」▷〜台stamp ### ●印影 **印影[インエイ]** 紙などに印を押したあと。 **代印[ダイイン]** 本人に代わって押した、その人の印。代わりの印。「課長が休みなのですが、休暇届は副課長の〜でもいいでしょうか」 **証印[ショウイン]** 証明の印。「〜がない領収書は認められない」 **検印[ケンイン]** ①検査がすんだ証拠として押す印。「チェックがすんで、許可されたものには〜が押されます」②発行部数確認のために、著者が自著の奥付に押す印。◇省略されることが多い。 **契印[ケイイン]** 複数枚からなる書類が一連のものであることを証明するために、それぞれにまたがらせて押す印。 **割り印[わりいん]** 2枚の書類が同じものであることを証明するために、両方にまたがらせて押す印。◇「割り判」ともいう。 **消印[ケシイン]** 郵便物を受け付けたしるしとして、はがきや切手の上に押す印。「応募は、3月末日の〜まで有効です」◇担当局・日付・時間帯などが入っている。 **訂正印[テイセイイン]** 契約書などの書類を、訂正したしるしに押す印。 **合い印[あいいん]** 書類や帳簿を、ほかの書類や帳簿と照合したしるしに押す印。 <390> **合(い)判[あいばん]** ①合い印。②連帯して押す印。 **捨て印[すていん]** 書類の内容などに、あとで訂正などが後からできるように、あらかじめ押しておく印。 **朱印[シュイン]** 朱色の印。▷~状 **拇印[ボイン]** 手の親指の、指先の腹の指紋を判の代わりとして押したもの。 ### ●印を押すときに使うもの **印肉[インニク]** 押印のときに使う、顔料をしみこませたもの。 **朱肉[シュニク]** 朱色の印肉。 **スタンプ台[スタンプだい]** スタンプを押すときに使う、インクをしみこませたもの。「スタンプ」はstamp。 # 2102 教える ## a 動詞の類 ### ●教える **教える[おしえる]** 知らないことやわからないことを、知らせたり、やり方を示したりして、わからせる。「中学校で国語を~」「道順を丁寧に~」 **授ける[さずける]** 身につけさせるようにして教える。「秘伝を~」「厳しい大地で生きていく知恵を~」 **聞かせる[きかせる]** 相手が興味を持つようなことを教える。「訳を聞かせてくれないか」 **教示[キョウジ]** 事柄を示して教えること。「前田先生が〜してくれた」「ご〜ありがとうございます」 **示教[シキョウ]** 教示。「先生の〜をこうむる」「ご〜まことに感謝する」◇「じきょう」ともいう。 **訓示[クンジ]** 立場が上の者が下の者に教え示すこと。「校長先生が生徒に~する」「部長が部下に~を垂れる」 **教授[キョウジュ]** 学問や技芸などを授けること。「姉は生け花を〜している」◇その方法や内容が組織的であるのがふつう。 **授業[ジュギョウ]** 学校などで、その教科について、定められた時間に教えること。「楽しく~する」「時間になったので〜を始めます」▷〜料・~参観 **講義[コウギ]** 専門的な内容などを教えるために、説き聞かせること。「江戸時代の制度について~する」▷〜録 **講ずる[コウずる]** 学問などを説き聞かせる。「大学で平安文学を講じた」◇「講じる」ともいう。 **講習[コウシュウ]** 学科や技芸などについて一定期間、組織的に教えること。「運転免許証の書き換えのときには、交通安全の映画を見せながら30分ほど~する」 **補習[ホシュウ]** 学力のおとる生徒などを対象に、正規の授業を補って教えること。「次に呼ばれる人は、期末試験の成績が平均点に達しなかったので夏休み中に〜します」 **補講[ホコウ]** 規定の講義内容・時間数になるように、あるいは内容が不十分であったために、補充の講義をすること。「夏休みに〜をする」 **輪講[リンコウ]** 一つの書物などを複数の人が順番に分担して講義すること。「『伊勢物語』を〜したのをまとめて本にした」 **代講[ダイコウ]** 本来講義をすることになって決まっていた人に代わって講義すること。「三好先生が病気なので武田先生が〜します」 **進講[シンコウ]** 皇族などに講義すること。「A教授が皇太子妃殿下に日本文学史を〜した」 **出講[シュッコウ]** 学校・講座などに(講師として)出向いて、講義すること。「午後は郊外の大学に~することになっている」▷〜日 **レクチャー** (学校以外で)一般の人にわかりやすく講義すること。「大物財界人に、経済の見通しについて〜してもらった」lecture **教鞭を執る[キョウベンをとる]** 「教師を務める」意の、やや改まった言い方。「大学で〜ようになって、もう20年になります」◇やや古い言い方。「教鞭」は、教師が持つむち。 **教壇に立つ[キョウダンにたつ]** 「教職に就いて教える」意の比喩的な言い方。「母校の〜」◇「教壇」は、教室の前部にある壇。 ### ●初心者に教える **手解き[てほどき]** 基礎的な事柄を初心者に教えること。「古文書の読み方を〜する」 **手引き[てびき]** その物事の初歩的な事項をわかりやすく解説すること。「古文の文法を〜する」~書 **啓蒙[ケイモウ]** その方面に暗い人に、初歩段階の事柄を知らせ教えること。「新しいお茶の作法を〜して歩いた」▷〜書・~家・~主義・~思想◇「蒙」は道理に暗いこと。 **蒙を啓く[もうをひらく]** 「啓蒙」を訓読した言い方。「先生にお会いして、はじめて〜かれました」「おかげで蒙をひらかれました」 **開発[カイハツ]** まだ十分には発達していない能力を引きだすこと。「子供の才能を〜する」教材 **啓発[ケイハツ]** 新たな知見や思わぬ発想などを示して、人の気づきをうながすこと。「〜された」 ### ●教え込む **教え込む[おしえこむ]** 技術・態度・考え方を十分に教えて身につけさせる。「一本足打法をみっちり~」「若い連中に礼儀作法を~」 **仕込む[しこむ]** 技術を十分に身につけさせるように教えること。「芸を〜」 **叩き込む[たたきこむ]** 十分に覚えるように、繰り返し教え込む。「先代に商売のいろはをたたき込まれた」 **植え付ける[うえつける]** 考え方や印象などを、人の心に、あたかも植物を植えるかのようにしっかりと根づかせるようにする。「子供たちに間違った価値観を植えつけてはいけない」「恐怖心を~」 **詰め込む[つめこむ]** 児童・生徒の能力や人間形成への支障を考えずに、知識だけを大量に教え込む。「教科書の内容を〜だけが教育ではない」 **注入[チュウニュウ]** 人間形成や能力の伸長はさておき、特定の知識・精神などを教えること。「受験技術といえば、知識を〜だけのもの」 <391> I will now begin processing the 30-page PDF file `講談社類語辞典_14.pdf`. My approach involves a sequential page-by-page optical character recognition (OCR) and reformatting process. I will adhere strictly to the user's instructions by identifying and applying the specified Markdown structure for headings, bolding headwords, and correctly placing furigana annotations. Special attention will be paid to the original two-column layout, ensuring that text flow is preserved within each page while respecting page breaks. The entire formatted text will be delivered in a single, direct output upon completion. ## 教える2102a **32 [仕付[しつ]ける]** 身につけさせる。「自分の子供くらい、きちんとしつけなさい」◇「躾ける」とも書く。 **33 [訓[クン]練[レン]]** 教えること。「十分に〜された特殊部隊」「災害救助の〜を行う」▷実地〜 **34 [教練]** 図教え、訓練して、身につけさせること。「新兵の〜に当たる」 **35 [特[トッ]訓[クン]]** 能力を高めたい人に、平常より質量ともにまさる特別の訓練をほどこすこと。「運動会が近いから、リレーの選手は〜します。放課後校庭に集まるように」◇「特別訓練」の略。 **36 [扱[しご]く]** 俗厳しく叩き込むように教え、訓練する。「新入部員を〜」「夏合宿では日が暮れるまで徹底的にしごかれたが、その結果、今シーズンの好成績がある」 **37 [揉[も]む]** 運動などで、相手になってさんざんにやっつける。「いっちょうもんでやるから、かかってこい」 **38 [調[チョウ]教[キョウ]]** 動物が人に従うように訓練すること。「この馬はよく〜してある」▷〜師 ### ●導く **39 [導く]** その方面のことをよくわかっている人が、後輩・後進がよくなるよう、知識だけでなく、行動についても教える。「藤田先生は、私を根気よく導いてくださった」 **40 [教え導く]** 学問や思想などを、望ましい方向に導く。「今の私があるのは、厳しく教え導いてくださった師のおかげだ」 **41 [教導]** 図教え導くこと。「信徒を〜する」 **42 [善導]** 図正しい、よい方向に導くこと。「青少年を〜する」 **43 [補[ホ]導[ドウ]]** 正しい方向に導くこと。特に、警察官が、繁華街などにいる未成年者を保護し、指導すること。「深夜、盛り場にいた中学生のグループを〜する」◇「輔導」とも書く。 ### ●指導する **44 [指導]** ある分野について知識・経験を深めたいと考える人や、ある地位・資格などを得たいと考える相手に対し、必要なことを教え、何をしたらいいか指示する(ことで自分が望む方向に相手を導く)こと。「このクラスは、卒業論文を書く学生を〜するためのものだ」「クラブ活動でサッカーを〜する」「ご〜のほどよろしくお願いします」「監督官庁の〜に従う」▷〜員・〜者・〜要領・〜原理・生活〜・進路〜・行政〜◇ニュアンスとしては「導く」よりも行為の内容が具体的になる。 **45 [教習[キョウシュウ]]** 実地に指導して、技能を習得させること。「運転実技を〜する」▷〜所 **46 [指南[シナン]]** 武道・芸道などで、指導すること。▷〜役・〜番・〜書◇「指南車(古代中国で、いつも南を指すような仕掛けをした人形を装備した車)」の略。 **47 [稽古を付ける]** 武道・芸道などで、実際に相手をしながら指導する。「私が彼に稽古をつけましょう」 **48 [コーチ]** スポーツで、指導すること。「山本先生はバスケット部を〜している」 **49 [レッスン]** 楽器演奏・ダンス・テニス・英会話・スポーツなどを個人的に指導すること。「一流のプロゴルファーに、特別に〜してもらった」「ピアノの〜を受ける」◇動詞として使われる場合は、「レッスンしてもらう」のように、指導を受ける側によって使われることが多い。◆lesson ### ●助言する **50 [助言[ジョゲン]する]** その人を助けようとして、参考になるような意見を述べること。「彼が〜してくれたおかげで事なきを得た」▷〜者 **51 [アドバイス]** 改善すべき点を指摘したり、よりよい方法などを具体的に教えたりすること。「もっと上体をリラックスさせるようコーチに〜された」「先輩の〜で進路を決めた」 **52 [知恵を貸す]** 他人が直面している問題に関して、どうしたら解決できるか、よい方法を教える。「どうしたらいいのかわからなくて困っているんだ。知恵を貸してくれないか」 **53 [入れ知恵]** その人が自分では考えつかないような知識・方法を教えると。「子供がそんなことを言うなんて、だれかに〜されたに違いない」◇ふつう、よい意味では用いられない。 **54 [知恵を付ける]** その人が自分では考えつかないようなやり方を教える。「弟は、悪友たちに知恵をつけられて、親の目を盗んでは遊び回っている」◇ふつう、よい意味では用いられない。 **55 [吹き込む]** よくない考え方を執拗に教え込む。「ずる賢い考えを子供に〜なんて、許せないやつだ」 ### ●教育する **56 [教育]** 学力・知識・技術・人間性などの向上をはかるため、一定の方針にもとづき、ある程度の期間にわたって必要なことを教えること。「わが校では500人の生徒を〜している」「わが社の方針を新入社員に〜する」「子供の〜が難しい時代だ」▷〜産業・〜制度・専門〜・普通〜・国語〜・宗教〜・高等〜・中等〜・初等〜 **57 [再教育]** すでに社会に出て仕事をしている人に、その現場にそうように再び教育すること。「新人がきちんと働けるように〜する」 **58 [訓[クン]育[イク]]** 図子供に人としての基本的な態度や習慣を教え、育てること。「児童を〜する」 ### ●教化する **59 [教化[キョウカ]する]** 図人をよい方向へ教え導くこと。「非行少年を〜する」 **60 [感化[カンカ]する]** 他人の影響によって、人の考え方・言動などを変えること。「彼は先輩に〜されてしっかりした考えをもつようになった」「素直だった弟が、悪友に〜されてひねくれてしまった」「先生に〜を受ける」◇「感化される」「感化を受ける」の形で使われることが多い。 **61 [赤化[せっか]]** 人々の思想を共産主義の思想に変えること。「青少年の思想を〜する」 <392> ## 教える2102a~h る」◇共産党の旗が赤いことから。 **62 [洗脳]** その人のいままでの思想・信念などを強制的に除去し、新しい思想・信念に改めさせること。「〜されて信者になる」◇あまりいい意味では用いられない。 **63 [薫陶]** 人格や徳性によって、人を感化し、教育すること。「増田先生は学問より人柄によって弟子を〜する」「〜よろしきを得て一人前になる」 **64 [陶冶]** 図厳しく教育して人間の素質や才能などを高めること。「人格を〜する」 **65 [諭[さと]す]** 物事の是非などを、時間をかけて、わかりやすく話して納得させること。「道理を懇々と〜」 **66 [教え諭す]** よくわかるように教えてさとす。「ものの道理を〜」 **67 [言って聞かせる]** 相手に納得させるために、わかりやすく話す。「何度言って聞かせても悪いところを改めようとしない」◇「言って聞かす」ともいう。 **68 [言い聞かせる]** 言って聞かせてわからせる。「息子にはかねがね言い聞かせております」◇「言い聞かす」ともいう。 **69 [申し聞かせる]** 「言い聞かせる」の謙譲語。「私からよく申し聞かせますので、今日のところはお許しください」◇「申し聞かす」ともいう。 **70 [言い含める]** 子供などに対して、物事の事情などを、よくわかるように言って、承知させる。「あの子にもよく言い含めてあるから、大丈夫だと思う」 **71 [説諭[セツユ]]** 図職場・学校などでの上下関係のない者が、過ちを犯した者を説き、反省するよう、言い聞かせること。「上司から〜された」 **72 [説教[セッキョウ]]** 教えさとすため、小言などを言うこと。「師匠から〜される」 **73 [教戒]** 図教えいましめること。「法を犯した者を〜する」 ### ●訓戒・戒告など → 3901しかるa●いましめる ### ●思い知らせる **74 [思い知らせる]** 自分の実力などを理解していない相手に、身にしみてわからせる。「やつは俺を甘く見ているようだ。いやというほど身のほどを思い知らせてやる」 **75 [目に物見せる]** 経験させて、はっきりわからせること。「今度の試合で〜」「生意気な口をきくから、目に物見せてやる」 **76 [一泡吹かせる]** 気に入らないことをした者をこらしめるなどのために、相手の意表をつく。「今に見ていろ、一泡吹かせてやる」 **77 [示しを付ける]** 手本を示すべき立場にある者が、ほかの者のよい手本となる行いをする。「トラブルのときこそ毅然とした態度をとって、部下に〜べきだ」 ## d 形容動詞の類 **00 [教育的[キョウイクテキ]な]** 教育するうえで有益な様子。「処罰は厳しすぎても、〜でなくなる」「娯楽産業の振興も大事だが、〜な配慮も忘れずにお願いしたい」 ▷~指導 **01 [指導的]** 地位・役割などが、指導するうえでふさわしいと考えられる様子。「町田博士は学会でも〜な立場にある」 **02 [啓蒙的[ケイモウテキ]]** 無知な人にいろいろなことを知らせ教えてくれる様子。「〜な本を読み、意識が変わった」 **03 [スパルタ式]** 厳しい訓練によって教育する様子。「〜の塾」◇本来は、古代ギリシャの都市国家スパルタ(Sparta)で行われたもの。日本では、暴力を肯定的に導入したりして、生徒の人格を無視しかねない教育法というニュアンスを帯びることがある。 ### ●学校の制度 **04 [全日制]** 昼間に授業を行う学校である様子。⇔定時制◇「ぜんじつせい」ともいう。 **05 [定時制]** 主として就業者のため、夜間あるいは決まった時間に授業を行う学校である様子。「〜の教師をつとめる」→全日制 **06 [通信制]** 郵便・ラジオ・テレビなどの媒体を用いて教育を行う様子。「この高校は〜だ」 **07 [全寮制]** 生徒の全員を寮に寄宿させる学校である様子。「〜だったので、いろんな友だちができた」 ## f 副詞の類 **00 [一から]** 何も知らない人に、初歩から教える様子。「彼はクラブの握り方さえ知らない私に〜ゴルフを教えてくれた」 **01 [手を取って]** 実際に相手の手を取るなどして、大切に教える様子。「なかなかおぼえられなかった踊りを〜教えてくださった先生に感謝します」 **02 [手取り足取り]** 実際に相手の手足を取るなどして、非常に丁寧に教える様子。「それこそ〜教えた」 **03 [懇懇[こんこん]と]** 丁寧に何度もさとす様子。「生徒に〜説教する」 ### ●みっちりと → 9603足りるf●十分 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●教えること **00 [教え]** 教えること。「大学ではA先生の〜を受けた」 **01 [躾]** しつけ。「この犬は、飼い主の〜がなってない」◇「仕付け」とも書く。 **02 [教育]** 学力・知識・技術・人間性などの向上をはかるため、一定の方針にもとづき、ある程度の期間にわたって必要なことを教えること。「すべての子供たちに〜を受ける権利がある」「新入社員の〜を担当する」 **03 [育英]** すぐれた青少年を教育する(ために学資金を援助したりする)こと。▷〜資金・〜会 **04 [教学]** 図教育と学問。「〜の振興をはかる」 **05 [文教]** 図教育および、それにかかわる事柄。▷~政策・〜予算・〜施設・〜地区 <393> ## 教える2102h **06 [訓蒙[クンモウ]]** 子供などに初歩的な知識を与え、導くこと。 **07 [家庭教育]** 学校では教え(る必要の)ない、しつけ・常識を家庭で親が子に教えること。「今日では、〜が行き届いていないというのはむしろ普通だ」 **08 [庭訓]** 家庭で親が子に(教訓的なことを)教えること。 ### ●いろいろな教育 **09 [徳育]** 人間性を高めるための教育。 **10 [知育]** 知能を高めるための教育。「〜、徳育、体育のいずれにも偏しない教育」◇「智育」とも書く。 **11 [体育]** 身体の発育を促し、運動能力を高めるための教育。「〜は知育に劣らず大切だ」◇母音イを落として「タイク」と発音されることが多い。 **12 [胎教]** 妊婦が、胎児へのよい感化を期して努める修養。「美しい絵や音楽は〜によい」 **13 [情操教育]** 豊かな人間性を養成するのを期して行われる教育。 **14 [性教育]** 性に関する正しい知識を身につけさせる教育。 **15 [全人教育]** 知識の教授にとどまらず、情操教育などにも力をそそぎ、円満な人格を育てることを目標とする教育。 **16 [英才教育]** すぐれた才能をもつ子供に対し、特別に行われる、さらなる才能の発達をめざす教育。「活躍しているピアニストの多くは〜を受けている」 **17 [スパルタ教育]** 厳しい訓練によって行う教育。「〜で有名な施設を見学する」→d03スパルタ式 **18 [社会教育]** 学校以外の場で、社会生活に必要な事柄を教育すること。 **19 [生涯教育]** 社会人が、生涯を通じて学習できるよう配慮した教育。◇狭義では学校教育を除き、広義では含む。 **20 [現職教育]** その職業に必要な技能・知識を高めるため、就業者に対して行われる教育。 **21 [成人教育]** 成人に対する教育。 **22 [家庭教育]** 親が家庭で子に対しておこなう、人間としての基本的な教育。「妻を早く失ったので〜には自信がない」 **23 [学校教育]** 学校で行われる、組織だった教育。「〜は画一的な教育になりやすい」▷~法 **24 [公教育]** 国・都道府県・市町村など、おもに公的機関の行う教育。◇私立学校や各種学校、社会教育など、公共性のある教育を広く含んでいうことが多い。 **25 [義務教育]** 国民の義務として、その子弟に受けさせる教育。日本では、小学校6年間と中学校3年間。 ### ●教える方法・形態 **26 [教え方]** 教える方法・手順。「あの教師は〜がへただ」「〜が懇切ていねいだ」 **27 [教育法]** 教育のしかた。「さらなる〜の改善が望まれる」 **28 [教授法]** 学校教育の各教科における組織だった教授のしかた。「英語の〜を学ぶ」 **29 [メソッド]** (外国語の)教授法。◇おもに、「オーラルメソッド(口頭教授法)」のように複合語の要素として用いる。method **30 [教程[キョウテイ]]** 教育機関で組織的に教える内容の段階・順序・方式。「初級の〜では、基本を学ぶ」 **31 [通信教育]** 教室での教育ではなく、郵便・ラジオ・テレビなどの媒体を用いて行う教育。 **32 [放送教育]** ラジオ・テレビなどの媒体を活用し、教室での授業・講義を模して行う通信教育。 **33 [視聴覚教育]** 視聴覚機器を用いる教育方法。 **34 [講義]** 教師が説明し、学生がそれを聞いて学ぶ形式の授業。「教授がノートを読み上げ、学生がひたすら書き取るだけの〜」 **35 [ゼミナール]** 指導者のもとで、少人数の受講者が討論しつつ、考え方を深める教育・学習方法、および、その講習・授業。◇授業科目として「ゼミナール」を使うことは少なく、たいていは「ゼミ」という。「セミナー」ともいう。▷ドイツSeminar→u70セミナー **36 [ゼミ]** 「ゼミナール」の略。「来週〜で発表することになった」◇「鈴木ゼミは金融関係の就職がいい」のように、大学でゼミナールを行う研究室・研究組織の意でも用いられる。 **37 [演習]** 「講義」に対して、ゼミナール形式の授業。◇多く、科目名としては「ゼミナール」「ゼミ」は使われず、「演習」を使う。 **38 [スクーリング]** 通信教育で、一定の期間、教室での授業・講義を行うこと。schooling **39 [課外活動]** 教育・学習活動のうち、正課以外の活動。 **40 [林間学校]** 主として夏休みに、児童・生徒の学習や健康増進のために、涼しい高原や山間で行われる、学校教育の一環としての教育活動。 **41 [臨海学校]** 主として夏休みに、児童・生徒の学習や水泳による健康増進のために、海に面している土地で行われる、学校教育の一環としての教育活動。 ### ●出稽古 **42 [出稽古]** 芸事の師匠が自宅や自分の稽古場以外のところに出張して教えること。「週に一度、琴のお師匠さんに〜に来てもらっている」⇔内稽古 **43 [出張教授]** 相手の所に出かけていって教授すること。「書道の先生に〜に来てもらっている」「英会話の〜」 **44 [内稽古]** 芸事の師匠が自宅ないし自分の稽古場に弟子を呼んで教えること。「私の師匠は〜だけで外には出て行かない人だった」⇔出稽古 ### ●導入のための指導 **45 [ガイダンス]** ①新しく入ってきた人に紹介的な説明をすること。「新入生の〜 <394> ## 教える2102h~k はあちらの部屋で行います」②教育・生活・職業上の指導をすること。特に教育で、学習・生活・進路などについて、生徒の能力や個性を発揮できるよう指導や助言をすること。「生徒のためにより効果的な〜を考えるべきだ」guidance **46 [オリエンテーション]** 仕事や学習を始める人のために、概要を示し、方向づけをするような指導をすること。「簡単な〜を行ってから実際の作業に入りたいと思います」orientation ### ●教務 → 4306執るh●その他の事務 ### ●教職 → 4400携わるh●特別な職種 ## k 名詞の類:モノ ### ●教育内容の区分 **00 [教科]** 学校教育で、教える内容による区分。高等学校以下における国語・数学(算数)・英語・理科・社会などの別を指すのがふつう。 **01 [科目]** 教科を構成する単位・種目。「得意な〜は体育だ」▷必修〜・選択〜 **02 [単元]** ある科目の、ある主題について展開される学習活動のひとまとまり。「今日から新しい〜に入ります」 **03 [学科]** ①学問の科目や内容。「どんな〜を専攻しましたか」②実技や実地面。「〜の試験はパスした」 **04 [課目]** 学校で習得することを課せられた学科。「規定の〜を履修する」 **05 [百科]** あらゆる分野の学科・科目。▷〜事典 **06 [学課]** (学校の授業で学習すべき内容)の古めかしい言い方。「運動は苦手だが〜はよくできた」 **07 [課業]** 学習すべく割り当てられた学課。「毎日の〜が退屈だった」 **08 [正課]** 修了するのに必要だと決められた学課。「〜の授業だけが教育ではない」 **09 [文科系]** 人文科学・社会科学の分野の教科を総称する言い方。「〜だけでなく理科系も得意だった」◇高校では国語・社会・外国語などの教科についていい、大学では、文学部・法学部・経済学部・商学部などの学部についていう。 **10 [文系]** 「文科系」よりも一般的な言い方。「〜にしぼって勉強することにした」 **11 [理科系]** 数学・自然科学の分野の教科を総称する言い方。「〜の勉強ができる大学を希望した」◇高校では数学・物理・化学・生物などの教科についていい、大学では、理学部・医学部・農学部・工学部などの学部についていう。 **12 [理系]** 「理科系」よりも一般的な言い方。「〜はあきらめたほうがいいと先生に言われた」 ### ●守るべき教え **13 [教え]** その人のためになると思い、上の者が下の者に対してこうあるべきものとして教えた内容。「母の〜にそむく」 **14 [言い付け]** 目上の者が(目下の者に対して)なすべきものとして指示した内容。「母の〜を守る」◇「教え」よりもくだけた言い方。 **15 [教訓]** のちのちのいましめとなるような教え。「今度の事故は、津波対策へのいい〜になった」 **16 [校訓]** その学校の信条となるような言葉や努力目標。「質実剛健がわが校の〜である」 **17 [教法]** 仏教で、釈尊の説いた教え。「〜を広める」 **18 [教義]** その信仰の中心となるような教え。「キリスト教の〜」 **19 [教条]** 公認された教義(の一部)。 **20 [ドグマ]** それぞれの宗教の、真理として認められた独自の教義。dogma **21 [ドクトリン]** 「教義」の洋語的表現。doctrine **22 [教理]** その信仰の基礎となる理論。「カトリックの〜」 **23 [聖訓[セイクン]]** 図教祖の教え。「ご〜によれば」「ご聖訓」の形で用いられることが多い。 **24 [垂訓]** 聖人・聖者などによって示された教え。◇「山上の垂訓(イエスが山の上でしたとされる説教)」の形で用いられることが多い。 ### ●教えさとす言葉 **25 [説教]** 知らないことを教えさとす言葉。「あの人の〜はいつも同じでもう聞き飽きた」◇軽い皮肉の意をこめて「お説教」ということが多い。 **26 [訓辞]** 組織の長などが下の者を教えさとす言葉。「校長の〜」 **27 [勅諭]** 天皇がさとしたい言葉。▷軍人〜 ### ●家訓 → 4101則るi●家訓 ### ●遺訓 → 9609残すm●遺言 ### ●格言 → 1900言うk●格言 ### ●教具・教材など **28 [教具]** 教えるために用いる道具・用図の類。「〜をそろえなければ開校できない」 **29 [教材]** 教えるために用いる材料・素材。「討論にすぐれた社説を〜にして小論文の書き方を指導する」 **30 [教育機器]** 教育の効果を高めるために用いる機械。ビデオ・テレビ・パソコンなど。 **31 [教卓[キョウタク]]** 教室の前部に置かれる教師用の机。「〜を離れて語りかけた」 **32 [黒板[コクバン]]** 教室などで字を大勢の人に書いて見せるための黒色や緑色の板。「〜の字を消す」 **33 [指示棒]** 物品やその部分などを指し示すための棒。 ### ●白墨 → 2201書くk●その他の筆記具 ### ●黒板消し → 9806消すk●消す用途をもつもの ### ●掛け図 → 6306掛けるk●かけるもの ### ●教科書類 **34 [教科書]** 学習内容を教授するのに中心となる(ために特に編集した)教材用の本。「真田氏の『倫理学概論』を〜にする」▷国定〜・〜検定 **35 [読本[トクホン]]** もと学校で読み方を教えるために使った国語の教科書。 **36 [副読本]** 主になる教科書とは別に用いる、補助的な本。 <395> ## 教える2102k~s **37 [教本[キョウホン]]** 技能の習得を目的とする教科書。「運転技能の〜を熟読する」 **38 [教程]** 順を追って教えるための教科書。▷教則本 **39 [テキスト]** 「教科書」の、語学関係や大学・講習会などでの呼び方。「テキストブック(textbook)」から。「テクスト」ともいう。◇「テクスト」を「古典・外国語の原文」の意味とし、使い分けることもある。 **40 [リーダー]** 英語を学習するための教科書。reader **41 [教則本]** 学習者が、習得すべき技能を初歩から説きおこした練習用の本。 **42 [バイエル]** ドイツの作曲家バイエルが作った、初級者用のピアノ教則本。▷ドイツBeyer **43 [講義録]** 講義を筆記したもの。「試験前には〜が出回って、売れたものだ」 **44 [ノート]** 講義などについて、まとまった内容を書きとめたもの。「文学概論の〜、コピーさせてくれませんか」「講義のための〜を作るのに忙しい教師」note **45 [訓蒙[くんもう]書[しょ]]** 子供などに初歩的な知識を与え、導くための本。 ### ●その他 **46 [学習指導案]** 学校教育で、授業の方法・順序などを示したもの。 **47 [教案]** 「学習指導案」のやや古い言い方。「〜を作るのに忙しい」 **48 [課程]** 学校などで、一定の期間に割り当てる学習・作業の範囲と順序。▷教職〜・修士〜・博士~ **49 [コース]** 「課程」の洋語的表現。▷マスター〜・ドクター〜・進学〜 course **50 [教育課程]** 望ましい指導・学習が行われるよう、教育内容・教科を段階的・系統的に配列したもの。 **51 [カリキュラム]** 「教育課程」の洋語的表現。◇「教育課程」が学校教育について用いられるのに対して、「カリキュラム」は学校教育以外にも用いられることがある。curriculum ## s 名詞の類:ヒト ### ●先生 **00 [先生[センセイ]]** ある人から見て、その人に何かを教える立場にある人。「学校の〜」「彼が私のパソコンの〜だ」「担任の斎藤〜」「〜、質問があります」◇分野をかぎらず、広く一般的に用いられる。呼びかけの話としてもごくふつうに用いられ、医者・政治家・弁護士などに対しても用いる。 **01 [師]** 図教えをこうた相手の人を、深い敬意と謝意をこめていう呼び方。「彼は人生の〜というべき存在だ」「わが〜の恩」 **02 [師匠[しショウ]]** (伝統的な)芸能・芸術・武芸などを教える先生。「お花のお〜さんのお見舞いに行く」「刀剣鑑定の〜」 **03 [師弟]** 師匠と弟子。また、先生と生徒。「最近の〜は、服装こそちがえ、礼儀はきちんとわきまえている」「恩愛の〜」 **04 [尊師]** 学問・芸術・芸能・武芸などの先生を、敬意を込めて言う語。生き方をも見習うというニュアンスがある。「結局は、〜と同じ道をたどることになった」「その人を人生の〜と仰いだ」 **05 [恩師]** 直接教えを受けた先生。特に、そのなかでとりわけ世話になったり、多大な影響を受けたりした人。「結婚式に〜を招待する」 **06 [老師[ロウシ]]** 年をとって経験豊かな師。「〜から教わることが多い」 **07 [先師]** 図亡くなった師匠・恩師。 **08 [師範]** 学問・技芸・武芸などを教える人。「剣道の〜」 **09 [師範代]** 師範に代わって教える人。 **10 [名取[なとり]]** 芸道の修業で技量が一定の水準に達したとして、芸名を名乗り、弟子を取ることが許された人。「流派によっては、〜になったからといってすぐ弟子を取れるとは限らない」 ### ●教師 **11 [教師]** 学問・技芸などを教える人。「将来は理科の〜をめざす」◇ふつう、茶道・剣道など伝統的な芸道・武道では用いない。 **12 [教員]** 学校で教える人。 **13 [教官]** 国家公務員のうち、教職にある人。 **14 [教職員]** 学校の教員と職員。 **15 [教育者]** 青少年に対するすぐれた教育を実践・主張する人。「〜とよばれるには、まだ〜としての実力も人格も十分ではありません」 **16 [教育家]** 見識・実績がすぐれていて一家をなしている教育者。 **17 [家庭教師]** その家に行って、勉強などを個人的に教える人。 **18 [チューター]** ①大学などで、留学生の相談に乗り、個人指導をする役目の学生。②(外国語などの)個人指導をする教師。tutor ### ●指導者 **19 [指導者]** 人を導き教える人。スポーツの実技を養成する「〜の育成に力を入れる」◇実技にかぎらず、思想の主唱者などの意にも用いる。 **20 [指導員]** 教育など、ある事柄を指導する役目の人。「私はスキーの〜の資格をもっている」 **21 [インストラクター]** 「指導員」の洋語的表現。スポーツ・スキューバダイビングなどのレジャーとしてのスポーツや、ワープロ・パソコンなどの新しい機器の使い方を指導する人をいうことが多い。instructor **22 [コーチ]** スポーツで、技術を指導する人。「〜がマウンドへ行く」「バントのアドバイスをするピッチング〜・バッティング〜・ヘッド〜」coach ### ●助言者 **23 [助言者[ジョゲンシャ]]** 助言する人。「私にとって、彼はよき〜だ」 **24 [アドバイザー]** アドバイスする人。◇依頼されて、「助言者」に比べて職業的なニュアンスをもつ。adviser **25 [指南役]** ある人のそばについて、いろいろと事柄の処理のしかたなどについて、指導・助言をする人。「歴代首相の〜として知られている人物」◇「指南番(昔、幕府や大名に仕えて武芸を教えた人)」と同じ意でも用いられる。 <396> ## 教える2102s~u **26 [顧問[こモン]]** 会社や団体などで、相談されたことについて意見を述べる役・役職の人。 **27 [ブレーン]** 政府・政治家・会社などに、政策・経営方針などについて助言したり相談相手になったりする、専門的な知識をもつ人・集団。「A教授は首相の〜のひとりである」◇「ブレーントラスト(brain trust)」から。 **28 [コンサルタント]** 企業などに助言することを職業にしている人。▷経営〜consultant **29 [インフォーマント]** 学術調査などで、情報を提供してくれる人。◇最近では「コンサルタント」ということがある。informant ### ●教員の職名 **30 [教諭]** 幼稚園・小学校・中学校・高等学校などにおける正規の教員。 **31 [訓導]** 旧制小学校における正規の教員。現在の教諭にあたる。 **32 [助教諭[ジョキョウユ]]** 小学校・中学校・高等学校で、正式の免許状をもたない者がつく職。 **33 [代用教員]** 旧制小学校で、免許状をもたずに教職についた者。 **34 [教授]** 大学・大学院・高等専門学校などで、研究・教育する人のなかで最高位の職にある人。 **35 [プロフェッサー]** 「教授」の洋語的表現。professor **36 [准教授[ジュンキョウジュ]]** 教授に次ぐ職にある人。◇2007年施行の法改正で「助教授」から改称された。 **37 [助教授]** 「准教授」の旧称。 **38 [講師]** ①准教授に次ぐ職にある人。②常勤でない教員。◆②は正式には「非常勤講師」。①は②と区別するときには「専任講師」ということがある。 **39 [助教[ジョキョウ]]** 「講師①」に次ぐ職にある人。◇2007年施行の法改正で新設。旧制度での「助手」のうち、学生の教育・指導にも従事する人に対する名称。 **40 [助手]** ①教育・研究に必要な業務に携わる職。②「助教」の旧称。◇2007年以前の旧制度での名称。 **41 [教授陣[キョウジュジン]]** ある学校で、教える人たちの体制。「この大学は〜が充実している」 **42 [校長]** 小学校・中学校・高等学校で、校務の全責任を負う職にある人。◇正式には「学校長」という。 **43 [教頭]** 校長に次ぐ職にある人。 **44 [学長]** 大学で、学務の全責任を負う職にある人。◇正式には「大学長」という。 **45 [総長]** 旧帝国大学や一部の私立大学での「学長」の通称。 ## u 名詞の類:トコロ ### ●学校 **00 [学校]** 組織だった教育を行う機関。▷〜法人~教育・〜生活・~長 **01 [学園]** 学校。特に、初等教育から高等教育まで一貫した教育を行う学校。▷〜祭 **02 [学院]** 学校。今日では、大学の学部名として使われたり、学校の母体が宗教団体などである専修学校・各種学校の名称として用いられることが多い。 **03 [学窓]** 図学校。「〜を巣立つ(卒業する)」 **04 [学府[ガクフ]]** 「学校」の古い言い方。 **05 [最高学府]** 最も程度の高い学校。「帝国大学を日本の〜と呼んだ」◇「大学」を指すことが多い。 **06 [スクール]** 「学校」の洋語的表現。▷クッキング〜・スイミング〜・ビジネス〜・ドライビング〜・ファッション〜・〜バス◇実業的な内容を教える、専修学校・各種学校の固有名詞の一部に使われることが多い。school **07 [アカデミー]** 各種学校、あるいは、各種の養成講座の名称として複合語の中で使われる言い方。▷英語〜academy **08 [官学[カンガク]]** 図官立の学校。⇔私学 **09 [私学]** 私立の学校。▷〜助成金⇔官学 **10 [本校]** ひとつの学校が複数箇所に分かれてある場合に、中心となる学校。⇔分校 **11 [分校]** 本校への通学が困難な児童・生徒たちのために、本校から離して建てられた学校。 **12 [分教場]** 「分校」の古い言い方。 **13 [夜学[ヤガク]]** 昼間働いている人の教育・学習のため、夜間に授業を行う学校。「〜に通って資格をとる」 **14 [夜間部]** 就業者の教育・学習のため、全日制の高等学校や大学で、夜間にも授業を行う課程。 **15 [二部]** 大学の夜間部。 ### ●ある立場から見た学校 **16 [本校]** 自分の属する学校。「〜は質実剛健を教育方針としています」 **17 [本学]** 自分の属する大学。「〜の学生として許しがたい行動だ」 **18 [貴校[キコウ]]** 図相手の属する学校。「〜の教育理念と方針について伺いたい」 **19 [貴学]** 相手の属する大学。 **20 [他校]** ほかの学校。「〜の生徒との交流には注意をするように」 **21 [母校]** その人が勉学し、卒業した学校。「〜での思い出をつづった文集を作る」 **22 [出身校]** その人が卒業した学校。 **23 [全校]** すべての学校。「県下の〜」 ### ●学校の種類 **24 [幼稚園]** 小学校入学以前の幼児のための教育機関。 **25 [保育所]** 保護者が仕事の都合などによって乳幼児を十分に保育できない場合に、保護者の委託を受けて、乳幼児を預かり保育する施設。◇「ほいくじょ」ともいう。 <397> ## 教える2102u **26 [保育園]** 「保育所」の通称。 **27 [小学校]** 義務教育のうち、満6歳以上の子供に6年間の初等普通教育を行う学校。 **28 [中学校]** 小学校の課程を修了した者に対し、3年間の中等普通教育を行う学校。 **29 [中学]** 「中学校」の略。▷〜生・旧制〜・新制〜 **30 [夜間中学]** 中学校に設置されている、夜間に授業を行う特別課程。何らかの事情で中学校を卒業できなかった人が通う。◇学校教育法に基づくものではなく、地域の事情などによって自主的に運営されている。 **31 [高等学校]** 中学校卒業者に、より高度の教育を行う学校。◇修業年数は、全日制が3年で、定時制・通信制の課程では4年以上。高等普通教育を行う普通課程のほか、実業的な内容や特定教科の教育を主とする課程もある。 **32 [高校]** 「高等学校」の略。▷〜生・旧制〜・新制〜・農業〜・水産〜・工業〜・商業〜・実業〜 **33 [高等専門学校]** 中学校卒業者に、工業または商船に関する職業に必要な高度の学問・技能を修得させることを目的とする学校。◇修業年限は5年、または5年6ヵ月。 **34 [高専]** 「高等専門学校」の略。 **35 [養護学校]** 心身障害児のために適切な教育を行う学校。◇2007年から、養護学校・聾学校・盲学校は「特別支援学校」と改称された。 **36 [聾学校]** 聴覚障害のある児童・生徒を教育する学校。 **37 [盲学校]** 視覚障害のある児童・生徒を教育する学校。 **38 [男子校]** 男子だけを教える学校。◇高校の場合は「男子高」とも書く。 **39 [女子校]** 女子だけを教える学校。◇高校の場合は「女子高」とも書く。 **40 [女学校]** 「女子校」の古い言い方。◇特に、旧制の高等女学校(中等教育機関)をいう。 **41 [共学校]** 男女を同じ教室で教える学校。◇「共学」の場合は「共学高」と書く。 ### ●大学 **42 [大学]** 高等学校卒業者や高等学校卒業程度認定試験合格者などに、より高度の学術・技芸の研究や修得をさせることを目的とする学校。「〜での研究生活」▷旧制〜・新制〜・教育〜・学芸〜・芸術〜・美術〜・音楽〜・医科〜・農業〜・工業〜・体育〜・国立〜・公立〜・県立〜・市立〜・私立〜・女子〜・〜講座 **43 [総合大学]** 複数の学部を有する大学。 **44 [ユニバーシティー]** 「総合大学」の洋語的表現。university **45 [単科大学]** 単一の学部からなる大学。⇔総合大学 **46 [カレッジ]** 「単科大学」の洋語的表現。college **47 [女子大]** 女子だけを教える大学。◇「女子大学」の略。 **48 [短期大学]** 2年または3年課程の大学。◇4年制の大学に比べ、実務的・実際的な教育内容となっている。 **49 [短大]** 「短期大学」の略。 **50 [大学院]** 大学の学部を修了した人などが、より高度の学術・技芸の研究や修得をめざすところ。◇修士課程(2年)、その上に博士課程(3年)があるのがふつう。 **51 [大学校]** 学校教育法に定める大学には含まれない、大学相当の教育をする省庁の機関。▷防衛〜・気象〜・航空〜・消防〜 ### ●その他の学校 **52 [専修学校]** 職業や実生活に必要な技能の習得や教養の向上を目的とする学校。◇修業年限1年以上、所定の授業時間数、就学者数などの条件を満たす必要がある。 **53 [高等専修学校]** 専修学校のうち、中学校卒業者を対象にしたもの。 **54 [専門学校]** 専修学校のうち、高等学校卒業者を対象としたもの。 **55 [各種学校]** 学校教育法で規定された学校・専修学校以外のもので、各種の専門的な技能を習得するための施設。 **56 [予備校]** 各種学校のうち、主として大学受験の準備をする者が通うもの。◇ふつう、塾よりも規模の大きいものをいう。 **57 [塾]** 個人で開いている、技芸・学問を教えるところ。▷書道〜・学習〜◇主として小・中学校の児童・生徒の、補習や上位の学校への入学試験準備をするためのものをいうことが多い。 **58 [私塾]** 図「塾」の、私立のものであることを強調した言い方。 **59 [義塾]** 公益のため、寄付金で設立された私立の学校。 **60 [藩校]** 江戸時代、藩が、藩士の子弟を教育するために設けた学校。一部では、農民の入学を許したものもあった。 **61 [寺子屋]** 江戸時代、庶民の子弟に読み書き・そろばんなどを教えたところ。◇「寺小屋」とも書く。 **62 [道場]** 武技を教えるところ。▷〜荒らし・〜破り◇仏道を修行するところの意でも用いる。 **63 [教習所]** 技能を教え習わせるところ。▷自動車〜 **64 [養成所]** ある分野について有用な人材を養成するための施設。 **65 [師範学校]** 教員養成のために設立された旧制の学校。戦後、新制大学の教育学部や学芸大学として再編された。 **66 [師範]** 「師範学校」の略。 **67 [神学校]** キリスト教で、神学を教え伝道者を養成する学校。 ### ●講習会など **68 [講習会]** 特定のテーマについて、集中的に、実質的な技術・知識について教え、指導する会。 <398> ## 教える2102u~説く2103a **69 [講座]** ①大学などで、研究や教育のための組織的な単位。「フランス文学〜」②同様のテレビ・ラジオ番組や出版物などもいう。 **70 [セミナー]** 少人数の講習会。▷夏期〜・自主〜seminar **71 [サマースクール]** 主として夏休みに開催される、学習・スポーツなどの講習会。summer school **72 [教室]** 技芸などを教えるための集まり。▷料理〜・陶芸〜◇ふつう、複合語の構成要素として用いられる。「講習会」は臨時的に行われるものや定期的に行われるものなどがあるが、「教室」はふつう臨時に行われるものには用いず、複数回のコースになっているものなどを指すことが多い。 **73 [カルチャーセンター]** 新聞社・デパートなどが主催し、(一般社会人を対象とした)語学・芸術・趣味など広い分野に展開される講座を運営する組織。ふつう数回以上に及ぶコースを選択するシステムをとる。◇和製洋語。カルチャー(culture)+センター(center) ### ●教室など **74 [教室]** 学校で授業をするところ。 **75 [教場]** 「教室」の少し古い言い方。 **76 [講義室]** 講義を行うために設けられた教室。 **77 [教壇]** 教師が立って教えるための、教室の前の壇。「〜に立つ」 **78 [講壇]** 講義・講演などをする人が立つ壇。「高い〜から社会を批判するだけではっけのためだ」 ### ●校舎 **79 [校舎]** 学校の建物。「コの字形の〜」 **80 [学舎]** 図学校(の建物)。 **81 [学[まな]び舎[や]]** 「学舎」を訓読したもの。「白亜の〜」 **82 [キャンパス]** 教室・施設・敷地など校内全体を、教員・学生が活動する場として広くとらえた言い方。「広大な〜を有する大学」campus ### ●校内・学内 → 5611入るu●ある場所の中 # 2103 説く ## a 動詞の類 ### ●説く **00 [説く]** 相手がそのことについて(何も)知らないという前提で、専門的な知識や人生経験などをよくわかるようにいう。「ダーウィンは進化論を説いた」「学生に『源氏物語』の文学性を〜」 **01 [説き明かす]** わかりにくい事柄を、筋道を立ててわかりやすく説明する。この論文では猿のコミュニケーションと人間の言語コミュニケーションの違いを説き明かした」 **02 [説明]** わかりにくい事柄や、事情・理由・方法など、相手が(あまり)知らないことについて、よくわかるようにいうこと。「超高層ビルの構造を簡潔に〜する」「使い方がわからないので〜してください」「どうしてそうなったのか〜してくれ」▷〜文・〜書 **03 [レクチャー]** 「説明」の、ややくだけた洋語的な言い方。「森林の保水効果について〜してください」「機械の使い方の〜を受ける」lecture **04 [説き起こす]** いろいろと筋道を立てて説く。「物語の起源を〜」「周囲の言語との類似から日本語の起源を〜」 **05 [叙説]** 考えを説くこと。「この論文では、宇宙の誕生について〜する」 ### ●力説する → 1910言い切るa●主張する ### ●わかりやすく説く **06 [解説]** 事柄の要点・経緯などを分析して、わかりやすく説明すること。「先にご報告した事案について〜します」◇その事柄を、ある程度までは相手が知っている場合に使うことが多い。 **07 [説き聞かせる]** 十分に説いて聞かせる。「順序立てて〜」 **08 [絵解き]** ①絵画・図などを用いて説明すること。「末っ子に〜して算数を教える」②絵画・写真の意味を説明すること。「住職は寺の縁起絵巻を〜した」 **09 [図説]** 図表・絵画・写真などを用いて説明すること。「この本では、動物の生態を〜している」◇やや文章語的な表現。 **10 [図解]** 図表・絵画・写真などを用いて細かい点まで説明すること。「この本では、飛行機の部品まで〜している」 **11 [例解]** 例をあげて解説すること。「抽象的な概念を〜する」「例をあげて意味の〜話をした辞典」 **12 [講釈]** 文章の意味や物事の道理などを説き聞かせること。「住職が寺の縁起を〜する」「『論語』の〜」「講師が長ったらしい〜を垂れる」◇場合によっては自嘲的・揶揄的なニュアンスを伴うことがある。 **13 [説教[セッキョウ]する]** 教義などをわかりやすく説き聞かせること。「毎週日曜日に牧師が〜する」 **14 [説法[セッポウ]]** 仏の教えを説き聞かせること。「住職が〜する」 **15 [説経]** 図経文の意味を説き聞かせること。「信者に法華経を〜する」 ### ●いろいろな説明 **16 [総説[ソウセツ]]** 図全体の要旨を、まとめて説くこと。「以上の事柄は、次のように〜されよう」 **17 [概説[ガイセツ]]** 事柄のだいたいを説明すること。「日本の歴史を〜する」 **18 [略説]** 図かいつまんで説明すること。「結論を〜すると以下のとおり」 **19 [要説]** 図要点を説明すること。「古典文法を〜する」 **20 [補説[ホセツ]]** 図一通りの説明のほかに、補いの説明をすること。「その語源について〜する」 **21 [敷衍[フエン]する]** 図よりよく理解してもらうために、対比・比喩・例示などをもちいて述べる」◇「布衍」「敷延」とも書く。 **22 [詳説]** 図省略したりせずに、細かいことまで説明すること。「日本中世の政治制度を〜する」 <399> ## 説く2103a~k **23 [再説]** 図もう一度説くこと。「この説については〜しない」 **24 [注釈[チュウシャク]]** 語句などある部分をとりたてて説明すること。「特殊な用語を〜する」◇「註釈」とも書く。 **25 [自注]** 自分の書いた文章などに、作者自身が注釈をほどこすこと。「〜の多い作家」◇「自註」とも書く。 **26 [注解]** 本文の意味を解説すること。「入門者向けに『論語』を〜した本」。◇「註解」とも書く。 **27 [語釈]** 語句の意味を説明すること。「この辞書の〜は、たいへんわかりやすい」◇ふつう、辞典類の意味説明をいう。 **28 [釈義[シャクギ]]** 図意味を解釈・説明すること。「『伊勢物語』を〜する」 **29 [解題]** 書物や作品の内容・成立などを解説すること。「『源氏物語』を〜する」 ### ●言い訳する **30 [言い訳]** 自分のした失敗・過失などについて、自分には責任はないと思わせるために、事情を説明すること。「〜するなんて男らしくないぞ」「そんな〜は聞きたくない」 **31 [申し開き]** 自分のしたことについて、その正当性やそうせざるをえなかった理由・事情を説明すること。「いくら〜しても責任を逃れるわけにはいかない」 **32 [弁解]** 相手の許しを得るために、相手に疑問・批判・非難の気持ちなどを抱かせる言動をとるに至った理由や事情を説明すること。「上司につかまってしまってねと、約束の時間に遅れてきた彼は〜した」◇「辯解」とも書く。 **33 [弁明[ベンメイ]]** 相手の疑問・批判・非難などに対して、自分の言動の真意などを理解してもらうために説明すること。「事後承諾になってしまった理由について、〜するよう求められた」「〜の機会を与える」◇「辨明」「辯明」とも書く。 **34 [釈明[シャクメイ]]** 自分に対する誤解や非難を解くために、事情や立場を説明してわかってもらおうとすること。「彼らの誤解だというのなら、君はしっかり〜すべきだ」「ここまで状況がはっきりしているのなら、彼に〜の余地はない」 ## c 形容詞の類 **00 [言い訳がましい]** ものの言い方や態度が言い訳のようである様子。「歯切れの悪い口調で〜釈明をする」「言い訳がましく聞こえるかもしれないが、教師だって人間なのだから間違いはある」 ## d 形容動詞の類 ### ●懇切丁寧な → 4302扱うd●良く扱う様子 ### ●微に入り細をうがった → 7604くわしいa微に入り細を穿つ ## f 副詞の類 ### ●簡略に説明する様子 **00 [手短に]** あなたが聞く相手である様子。「これまでの経緯を〜説明してください」 **01 [掻い摘んで]** 重要な点だけを、おおざっぱにとらえる様子。「あまり時間がないから、要点を〜話してください」 ### ●わかりやすく説明する様子 **02 [砕いて]** わかりにくい事柄をわかるような平易な内容にして説明する様子。「このままでは難しすぎるから、もっと〜説明しよう」 **03 [噛み砕いて]** わかりにくい事柄を徹底してわかりやすく説明する様子。「小学生にもわかるよう、〜話す」 **04 [噛んで含める様に]** こまやかな配慮などを、相手が納得しやすいように、ていねいに説明する様子。「〜話したが、理解してもらえなかった」 **05 [諄諄[ジュンジュン]と]** 相手の理解の度合いもはかりながら、説き方やさとし方がごく丁寧である様子。「彼は自然保護の必要性を〜説いた」 ### ●その他 **06 [縷縷[ルル]]** 話や説明・論述などが細部にわたって長々と続く様子。「〜述べてきたが、要するにこの提案は受け入れられないということだ」 ### ●微に入り細を祭って → 7604くわしいa微に入り細を穿つ ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●注釈すること **00 [訓詁]** 文章の解釈や鑑賞ではなく、言葉の読み方や意味を注釈すること。▷〜学 **01 [校注]** 本文をただし、注をつけること。「俊英の〜になる『源氏物語』」「校註」とも書く。 ## k 名詞の類:モノ ### ●説 **00 [説]** 筋道の通った考え方や、学問上の見解。「大胆な〜を唱える」 **01 [一説]** ある考え方・説。「〜によれば、21世紀中に、日本の経済は破綻するという」 **02 [諸説]** いろいろな説・意見。「〜を総合するとこうなる」 **03 [新説]** あらたな説。「〜をわかりやすく説明したもの。開演前に演目の〜を読んでおく」 **04 [総説]** 図全体の要旨を、まとめて説いたもの。「〜を読んで概観をつかむ」 **05 [概説]** 内容のおおよそを説いたもの。◇「日本文学概説」「概説日本史」のように、書名や講義の名に用いられることが多い。以下の項目(「概論」〜「略説」)も同様。 **06 [概論]** ある学問の基本をまとめたもの。◇学問内容のおおよそを説いたもの。▷哲学〜 **07 [要説]** 図要点を説明したもの。▷〜古典文法 **08 [詳説]** 細かいことまでくわしく説明したもの。▷〜日本政治史 **09 [細説]** 細かい点まで丁寧に説明したもの。▷論語〜 <400> ## 説く2103k **10 [略説]** 図かいつまんで説明したもの。▷刑法〜 **11 [補説]** □補足の説明をしたもの。「〜までしっかり読み込むと理解が深まる」 **12 [付説]** 図付け加えた説明。「本文だけでは難解だが〜を参照すれば理解できる」 ### ●その他の説 **13 [旧説]** 以前に唱えられた説。「〜をくつがえす新発見」→新説 **14 [新説]** 新しい説。「宇宙の生命体について〜を出す」→旧説 ### ●確かな説 **15 [学説]** 学問的な研究を経て説き出された、筋の通った解釈・見解。「進化論という〜を唱える」 **16 [定説]** 学界でその正しさが確実であると認められている説。「〜をくつがえす」 **17 [真説]** 正しい意見・見解。◇通説や定説があっても、それが誤りだというときに使う。 ### ●ちまたの説 **18 [通説]** 世間一般に妥当と考えられている説。「〜どおりとはいかない例もある」 **19 [俗説]** 世間に広まっているが、学問的には信頼できるとはいえない考え方。「〜では、その治療法がよいらしい」 ### ●誤った説 **20 [謬説]** 図誤った説。「義経がジンギスカンであったという〜」 **21 [妄説]** 根拠もなく、でたらめに、でまかせに勝手に作り上げた、間違った説。「〜にとりつかれる」 ### ●変わった説 **22 [逆説]** 道理に合わないようにみえるが、実に真理を述べている説。「恋は憎しみにさえに別れるという古典的な〜」◇「急がば回れ」「遠くの親戚より近くの他人」などの類。 **23 [パラドックス]** ①「逆説」の洋語的表現。②一見すると正当にみえるが、実は全体に論理的な矛盾を含んでいて、厳密には成り立たない言語表現。◇「私は嘘つきだ」という表現が真なら、私は嘘つきだということになり、したがって私の言葉「私は嘘つきだ」が嘘、すなわち偽になる。そうなると今度は、私は嘘つきではないことになり、矛盾が生じる。paradox **24 [珍説]** 聞いたこともない奇妙で、荒唐無稽な説。「〜としか受け取られなかったが、実は正しかった」 **25 [秘説]** 図隠して、人に知らせない説。「密教の〜」 ### ●異説 → 9302異なるi●異なる意見・考え ### ●個人的な説 **26 [所説]** その人が言わんとする説・内容。「〜を開陳する」 **27 [持説]** 自分の意見・見解。「健康についての〜を披露する」 **28 [持論]** 「持説」を曲げない」「これが私の〜だ」◇「持説」よりもよく使われる。 **29 [所論]** 図主張している論。 **30 [自説]** 自分の説・見解。「歩くことは健康によいというのが〜である」 **31 [私説]** 図多くの人に支持を得ていない個人の学説。「私説日本語論」のように、書名などの一部に用いられることが多い。 **32 [名説]** すぐれた説。▷名論〜 **33 [高説]** 相手の説を敬っていう語。「ご〜には敬服しました」 **34 [愚説]** ①おろかな説。②図自分の考えをへりくだっていう語。「私の〜によれば」 **35 [本論]** あることについて中心的に論じる、論文の主要部分。「〜の主旨が序論の内容と食い違っている」 **36 [序論]** 本論に入る前の、前置きとして述べる部分。「〜で概要を述べる」 **37 [緒論]** 図序論。◇「ちょろん」ともいう。 **38 [序説]** 本格的に論じる前に述べる、導入としての説。▷方法〜 ### ●注 **39 [注]** 本文を補足的に説明する言葉や文。「この本は、難解な語句には〜がついているので助かる」◇「註」とも書く。 **40 [注釈]** 本文の全体の中から、語句・事項などを選んで説明したもの。「あの講演は、〜がありすぎて聞きづらかった」◇「註釈」とも書く。 **41 [注解]** 本文の意味を解説したもの。「この本は難解な部分に〜が加えられているのでわかりやすい」◇「註解」とも書く。 **42 [注記]** 本文中のある箇所に、『再考の要あり』という〜があった」◇「註記」とも書く。 **43 [詳注]** □くわしい注釈。「欄外に〜をほどこす」◇「詳註」とも書く。 **44 [補注]** 注のほかにさらに説明を要する場合につける注。◇「補註」とも書く。 **45 [頭注]** 本文の上にある注。⇔脚注◇「頭註」とも書く。 **46 [脚注[キャクチュウ]]** 本文の下にある注。⇔頭注◇「脚註」とも書く。 **47 [割り注]** 本文中に、1行の幅を2行に割って、小さな文字で記した注。◇「割り註」とも書く。 **48 [原注]** 原文にある注。⇔訳注◇「原註」とも書く。 **49 [訳注]** 翻訳者がつけた注。⇔原注◇「訳註」とも書く。 **50 [新注]** 新しくほどこされた注釈。◇「新註」とも書く。 **51 [古注]** 古い時代につけられた注釈。◇「古註」とも書く。 **52 [自注]** 自分の書いたものに自分でつけた注釈。◇「自註」とも書く。 ### ●説明書など **53 [説明書]** 物事の手順や機械の使い方などを説明した書物。▷保証〜・仕様〜・取り扱い〜・使用〜◇「せつめいがき」ともいう。 **54 [解説書]** 複雑な事柄や技術などを、それについてあまり知識のない人にもわかるように解説した文書や書物。 **55 [仕様書]** ①やり方や順序などを説明した文書。②機械などで、注文品の内容や図面を書いた書類。 **56 [マニュアル]** 機械などの使用説明書。「パソコンの〜は本当にわかりにくい」 <401> ## 説く2103k〜知らせる2104a manual **57 [案内書]** あることを行うための方法・手順を、それについての知識がない人に説明する文書や書物。▷入学〜・旅行〜 **58 [ガイドブック]** 「案内書」の洋語的表現。特に、旅行案内書をいうことが多い。guidebook **59 [ガイド]** 「ガイドブック」の略。▷旅行〜・就職〜 **60 [手引]** ある事柄について、その初歩をわかりやすく解説してある書物。「この小冊子は古典学習の〜です」◇ふつう「○○の手引」の形で用いられ、単独では用いにくい。 **61 [手引書]** 「手引」が書物であることを強調した言い方。「〜と首っ引きでパソコンを勉強し始めた」 **62 [枝折[しおり]]** あることに関して、わかりやすく説明した、簡単な小冊子。「旅の〜」◇「枝折り」とも書く。 **63 [入門書]** 何かを学び始めようとする人を対象にした、その初歩をわかりやすく解説した書物。「これは釣りの〜として最適な本です」 **64 [読本]** 入門書や解説書。▷文章〜 **65 [指導書]** あることを指導する立場にある人が、よりよく指導する方法などを説明する書物。 **66 [注釈書]** 作品などに注釈を加えた書物。 **67 [あんちょこ]** 俗教科書の解説や答えなどが書いてある参考書。◇「安直」の変化した語。 **68 [虎の巻]** あんちょこや、講義などを行うときに、よりどころとする他人の著作。◇中国の兵法書『六韜』の「虎韜巻」に由来する言葉。 **69 [便覧]** ある事柄などの全体を、見やすく簡潔にまとめた書物。▷会社〜・大学〜・国語〜◇「びんらん」ともいう。 **70 [要覧]** 統計資料などを用いて、ある事柄の要点をわかりやすくまとめた文書。▷学校〜・会社〜・業務〜・市政〜 **71 [ハンドブック]** 簡潔にまとめた小型の案内書や便覧。handbook ## s 名詞の類:ヒト ### ●解説者 → 1509評するs # 2104 知らせる ## a 動詞の類 **00 [知らせる]** 事柄を相手が知るようにする。「事故にあったことを家族に〜」「引っ越し先を知らせてください」「終業を〜ベルが鳴る」 **01 [知らす]** 「知らせる」の、より口語的な言い方。「彼には知らさないほうがよいだろう」 **02 [教える]** 相手が知らない事柄が相手のものとなるように働きかける。「家具を買うのにいい店を〜」「彼女の秘密を教えてあげようか」 **03 [伝える]** 情報や気持ちなどを相手に知らせる。「自分の思いを〜」「よろしくお伝えください」「新華社の〜ところによれば」 **04 [紹介]** ある事柄について知るために、必要な情報を提供する。「友人が面白白い本を〜してもらった」「日本の伝統芸能を世界に〜する活動」 **05 [自己紹介]** 初対面のときなどに相手に自分を知ってもらうために、名前や経歴などを告げること。「本日は委員会の初会合ですから、お互い〜することから始めましょう」 **06 [耳に入れる]** 聞き知った情報を知らせる。「この情報はぜひお耳に入れておきたいとと思います」 **07 [連絡[レンラク]]** 関係者に情報を知らせること。「帰りが遅くなることを家に〜する」◇「聯絡」とも書く。 **08 [連絡を取る]** 特定の人・ところに、何らかの方法で、情報を知らせる(ことができるようにする)。「姉に大至急連絡を取りたいんだが、出かけているらしくて、電話に出ないんだ」「密に連絡を取り合って、不測の事態に対処できるようにする」 **09 [一報]** 簡単な方法で、気軽に知らせること。「ご用の節は、ご〜ください」 **10 [通報]** よくないことが起きた、あるいは起きそうなことを知らせること。「交通事故を目撃したので、すぐに警察に〜した」▷気象〜 **11 [届ける]** 役所・学校・会社などに知らせる。「住所が変わったときには、すみやかに学校に〜ように」「怪しい人物を見たら、すぐ警察に届けてください」 **12 [届け出る]** 役所・学校・会社などの、しかるべきところに出向き、手続きをするなどして、正式に知らせる。「引っ越しの翌日に、市役所に転入を届け出た」 **13 [合図]** あらかじめ関係者のあいだで決めておいた方法で、情報や行動をおこすきっかけなどを知らせること。「手を振って〜する」「ライトを4回点滅して〜を送る」 **14 [通信]** 電信・電話・郵便などで情報を知らせること。「アタック隊からベースキャンプへは、1時間おきに〜することになっていた」 ### ●情報を送る → 6208送るa●信号を送る ### ●告げる **15 [告げる]** ①相手に直接、はっきりと言葉で知らせる。「名前も告げずに、そのまま去っていった」「友人の死を〜手紙が届いた」②広く知らせる。「時計台の鐘が正午を〜」「春を〜つばめの渡来」 **16 [告知]** 関係者に必要な情報を知らせること。「納税の期日を〜する」「がんを〜する」▷〜板 **17 [通告]** 一方的に知らせること。「出頭を〜する」「取引をやめると〜してきた」◇決定事項などを当人に知らせるのに使う。 **18 [通知]** 相手にとって必要と考えられる情報を文書などで知らせること。「検査結果は後日、郵便にて〜する」「採用の〜がきた」▷合格〜・転居〜 **19 [通達]** ある機関が、その構成員や下部組織などに公式に知らせること。「文部科学省は新規程を関係諸機関に〜した」 <402> ## 知らせる2104a~h **20 [宣告[センコク]]** 相手にとって重大なことを正式に告げること。「裁判長は被告に無罪を〜した」「彼はがんを〜された日から、一言も口をきかなくなった」 **21 [報告]** 事の結果を知らせること。「前年度の収支を〜します」「新種の発見を学会で〜した」「電話で試合結果を逐一〜する」▷〜書◇研究や調査、与えられた任務などについて、事務的なニュアンスで用いられることが多い。 **22 [申告]** 個人や企業の種々の状態などを、国や地方公共団体などに手続きとして報告すること。「臨時収入もきちんと〜しなさい」▷確定〜・青色〜・白色〜 **23 [レポート]** 事実を詳細に報告すること。「記者が現地から〜します」▷現地〜◇特に放送などでは、こちらを使うことが多い。report **24 [リポートする]** 「レポートする」の、ややくだけた言い方。「山間の村の現状を〜する」 **25 [予告]** 前もって知らせること。「契約を解除したい場合は、1ヵ月前に〜する必要がある」「新しいドラマの〜を見たかい」 ### ●関係者にひそかに知らせる **26 [目配せ]** 目の表情だけで、合図や簡単な指図・気持ちを伝える。「出口のほうへ行けと〜する」「彼女の〜は『私、この人、苦手なの』と言っているようだった」◇「めくわせ」ともいう。「目引」とも書く。 **27 [袖を引く]** そでを軽くひっぱって、簡単な合図をしたり、当人だけにそっと知らせる。「母は娘の袖を引いて『お目当ての人が来たわよ』と言った」 **28 [内報]** 関係者だけに知らせること。「所轄の警察から〜があった」 **29 [内示]** 人事異動などを、発表前に、当人など関係者だけに内々に示すこと。「取締役部長への栄転を〜される」 ### ●告げ口する → 1915ばらすa●他人の秘密などを言う ### ●漏らす→ 1915ばらすa●秘密をもらす ### ●告げ方のいろいろ **30 [急報]** 急いで知らせること。「交通事故を近くの交番に〜した」▷〜を受け駆けつける」 **31 [急告]** 急いで知らせること。「〜する。本日の会議は都合により中止」◇掲示などに多く使われる。 **32 [注進]** 図上役などに変事を急いで報告すること。「さっそく〜に及んだようだ」「上役に〜する」 **33 [復命]** 命令に従ったその結果を上司に報告すること。「任務を遂行し、上司に〜する」 **34 [謹告]** 図つつしんでお知らせすること。「〜。都合により休ませていただきます」◇一般に、公示・挨拶文の冒頭に、「する」を付けない形で用いる。 **35 [奉告]** 図神や貴人に知らせること。「祭りが滞りなく終了したことを、神に〜する」▷〜祭 ### ●別れを告げる **36 [暇を告げる]** 用事をすませて、訪問先から帰ろうとして、別れのあいさつをすること。「お〜する」 **37 [暇乞いする]** 別れのあいさつをすること。「出張先で実母危篤の知らせを受け、〜もそこそこに、大急ぎで会社に戻った」 **38 [告別]** 別れを告げること。「〜の辞」▷葬儀・葬式◇特に死者の霊に別れを告げることをいう。 ### ●その他 **39 [虫が知らせる]** 事件が起きたあとから振り返って、先立つ異変は事件の予兆だったのかと思い当たり、そのように信じる。「その日に限って電車を1台遅らせたために事故にあわずに済んだのは、虫が知らせたと思うほかない」 **40 [夢枕に立つ]** 夢の中に神仏や親しかった故人などが現れて何かを知らせる。「3年前に亡くなった父が夢枕に立って、しきりに何か話しかけようとするので、目が覚めた」 ## h 名詞の類:コト・サマ **00 [知らせ]** 知らせること。「解雇だとの〜がありました」「学校からの〜で子供のいじめを初めて知った」 **01 [御報]** 「知らせ」の尊敬語。「〜がありしだい、参上いたします」 **02 [第一報]** 事件についての、最初の知らせ。「〜が本社に届いたのは、その日の深夜だった」 **03 [便り]** 親しい人、特に、家族などに、手紙などで自分の現状などを知らせること。「東京に出た息子からはこのごろ全然〜がない」 **04 [連絡]** 図知らせ。「パリに着いたら〜をください」「さきほど到着したという〜があった」「あちこちに電話をしているんだが、まだ彼と〜がつかないんだ」「大至急彼女に〜をとってくれ」◇「聯絡」とも書く。 **05 [音沙汰]** 何らかの知らせ。「数年間、何の〜もない」 **06 [音信]** 手紙などによる連絡。「故郷の友人たちとの〜がとだえてからだいぶたつ」▷〜不通◇「いんしん」ともいう。 **07 [消息]** 人の安否・居所・現状などに関する知らせ。「彼は山に登ると言って家を出たきり〜を絶った」▷〜文 **08 [届け出]** 届け出ること。「財布を落としたという〜は確かにあった」 **09 [前触れ]** 前もって知らせること。「何の〜もなく彼が訪ねてきた」 ### ●前兆 → 9000始まるi●きざすこと ### ●垂れ込み → 1915ばらすh ### ●諜報→ 4500探すh●探ること ### ●合図 **10 [合図]** あらかじめ関係者のあいだで決めてある言葉・身振りを用いる、あるいはその他の行動を行うことによって、何らかの情報、特に行動を起こすきっかけを知らせること。「ランナーがすべて位置についてスタートの〜を待っていた」「大きく手を振って準備完了の〜を送る」 **11 [サイン]** おもに手を用いて示す合図。特に、チームで行うスポーツで相手方に知られないように指示を与えるもの。「監督が盗塁の〜を出した」▷〜プレー・ブロック〜(いくつかの動作を組み合わせて出すサイン) sign <403> ## 知らせる2104h~m **12 [キュー]** テレビやラジオ局で、演出する人が出演者やスタッフに出す、演技などの開始の合図。「ディレクターが〜を出す」◇記号はQ。cue **13 [アイコンタクト]** 目を合わせることで知らせること。サッカーやバスケットボールリーグなどで広まった言い方。シュートの際に、パスを出す側と受ける側とが行ったりする。eye contact ## k 名詞の類:モノ ### ●知らせ **00 [知らせ]** 知らせる内容(を記した電話・文書・手紙など)。「ちょっと来てくれ、いい〜があるんだ」「電話でのまさかの〜にショックを受けた」「〜は全員に出してある」 **01 [報]** □知らせ。「敵軍上陸の〜はたちまち全土に伝わった」 **02 [便り]** 遠くにいる人から寄せられた、身の上についての知らせ。「東京は大雪だが、九州から春の〜が届いた」→花〜 **03 [情報]** (判断・考察の材料として有用な)出来事や状態などについての知らせ。「真偽未確認の〜に踊らされる」「最新の株価の〜を得る」▷交通〜・〜化社会・〜産業・〜誌 **04 [消息]** 人の安否・近況・事情などについての情報。「彼は政界の〜に通じている」「2年前に行方不明になった弟の〜は、いまだにわからない」▷〜通・〜筋 **05 [案内]** 物事の詳細や事情を知らせる内容。「ご希望の方には、さまざまな催し物のご〜をお送りしております」▷入学〜 **06 [インフォメーション]** 情報や案内。▷〜デスク information **07 [ニュース]** 皆に知らせる価値のあるめずらしい出来事。「何か新しい〜でもないかって?そいつはちょっとした〜だね」▷大〜 news **08 [ビッグニュース]** それを知ったら、皆がびっくりするような、大ニュース。「結婚式から1週間で離婚したなんて、〜だ」big news **09 [ホットニュース]** 入ったばかりの新しいニュース。「彼の離婚に関してすごい〜が入ったぞ」hot news **10 [確報]** 図根拠のある確かな知らせ。 **11 [届け]** 役所・学校・会社などに提出する、資格の得喪・変更などに関して、一定の事項を記した、正式な書類。「区役所に〜を出す」「部長に休暇の〜を出した」▷婚姻〜・出生〜・欠席〜◇「願い」は手続き上受け入れられるとは限らないが、「届け」は出した時点で手続きが完了する。「○○届け」の形で、複合語を形成することが多く、その場合、「○○届」と書くことが多い。 ### ●お告げ **12 [御告げ]** 何らかの手段で人間に告げられる、神仏の意思・予言。「青年期に夢で神の〜を聞いたという教祖」 **13 [託宣[タクセン]]** 「お告げ」の、やや文章語的な言い方。 **14 [御託宣[ゴタクセン]]** 「託宣」の尊敬語。「ありがたい〜があった」「景気は回復期に入ったという中央銀行のご託宣」のように、「権威があるとされているものが大衆に向けて発する、もっともらしい(が必ずしも当てにならないと話し手が考える)メッセージ」の意で比喩的に用いられることがある。 **15 [神託]** 図神のお告げ。「神主がお祓いを受ける人に〜を取り次ぐ」 ### ●良い知らせ・悪い知らせ **16 [朗報]** (困っている人にとって)うれしい知らせ。「合格の〜が届く」 **17 [吉報]** めでたい知らせ。「合格の〜で有頂天になる」 **18 [快報]** 胸のすくような良い知らせ。「リーグ戦を1位で突破したという〜に、歓声があがった」 **19 [福音]** ①人の悩みや苦しみを救う知らせ。「子供の多い家庭や、その面倒を悩む地方には〜となる制度が発表された」②キリスト教で、人間の原罪を背負って十字架にかかったイエスの死と、その復活を通して表される人間の救いの知らせ。▷〜書 **20 [グッドニュース]** うれしい知らせ。「これから家を買おうとお考えの方に〜です。特別減税が実施されます」good news **21 [悲報]** 悲しい知らせ。特に近親者など、身近な人の死の知らせ。「搭乗者全員死亡の〜が入った」 **22 [訃報]** 死亡したことの知らせ。「親友の〜に声も出ない」 **23 [訃]** 図訃報。「帰省先で恩師の〜を知った」▷「〜に接する」 ## m 名詞の類:モノ ### ●通信手段 **00 [電信]** 文字などの情報を電気信号に変えて、電波や電線によって伝える通信手段。▷無線〜・有線〜 **01 [電話]** 音声を電線や電波によって伝える通信手段。「〜をかける」「〜を切る」▷〜機・携帯〜 **02 [電報]** 電信によって文字などを送る通信手段。「〜を打つ」 **03 [無線]** 電波によって行う通信手段。▷〜通信・〜電話・〜電信 **04 [有線]** 電線によって行う通信手段。▷〜通信・〜電話⇔無線 **05 [無電]** 「無線電信」「無線電話」の略。 ### ●郵便 → 6208送るh●郵便・宅配便 ### ●電報 **06 [電文]** 電報・電信などで届いた知らせ。 **07 [着信]** 到着した電信などの通信。 **08 [至急電]** 急ぎの電報。 **09 [特電]** 特別な電報。特に新聞社などの海外特派員などからの特別な電報。 **10 [公電]** 官庁が打つ公務の電報。 **11 [弔電]** おくやみの電報。 <404> ## 知らせる2104m~n ### ●祝電 → 0801祝うk●祝いのはがきやカード ### ●郵便物 → 6208送るk ### ●信号 **12 [信号]** 離れた相手に情報を伝えるために一定の取り決めにしたがって送られる、光・形・色・音・電気・電波など。「緊急事態発生の〜を送る」▷手旗〜・デジタル〜・救助〜・危険〜・停止〜 **13 [交通信号]** 交通の安全を保ち、交通の流れを安全かつスムーズにするための信号。赤・青(緑)・黄の3色によって、停止・進行可能・注意などの意を表す。◇単に「信号」ということが多い。 **14 [赤信号]** 交通信号のうち、停止・危険の意を表すもの。赤を用いて知らせる。 **15 [黄信号]** 交通信号のうち、注意の意を表すもの。黄色を用いて知らせる。 **16 [青信号]** 交通信号のうち、進行可能の意を表すもの。青(緑)を用いて知らせる。 **17 [シグナル]** 注意・警告などを知らせる信号。「車の〜が故障の状況を示すように点滅する」signal **18 [SOS]** 船舶や航空機などが遭難したときに発信する、救助を求める無線電信の国際信号。エスオーエス **19 [モールス信号]** アメリカの画家・発明家のモールス(Morse)が考案した電信用の符号(モールス符号)による電信。長短2種の符号の組み合わせで文字を表す。「SOSの〜」 ### ●当たり **20 [当たり]** 魚がえさをつついたり、えさに食いついたりしたことを示す、浮きの変化や、釣り糸から伝わる感触など。「〜はあるんだが全然釣れない」 **21 [魚信]** 図当たり。「さお先への〜」 ### ●のろし **22 [狼煙]** 遠く離れたところに情報を伝達したり、何かを合図したりするために用いる、空に高く上げる煙。「攻撃開始の〜があがった」◇「烽火」とも書く。 **23 [狼火]** 図のろし。 **24 [烽火]** 図のろし。◇「戦争」の意にも用いる。 ### ●合図の旗 **25 [手旗]** 旗を振って合図したりするために手に持つ小さな旗。 **26 [反旗[ハンキ]]** 謀反を起こした人が立てる旗。「〜を翻す(謀反を起こす)」◇「叛旗」とも書く。 **27 [白旗[しろはた]]** 戦いで、相手に降参したことを示すのに使う、何も書いてない白い旗。「敵は〜を振って、隠れていた穴から出てきた」 **28 [白旗[しらはた]]** 「白旗」の、ややくだけた言い方。「白旗を掲げる」という成句では、「しらはた」と読むのが一般的。 **29 [チェッカーフラッグ]** モータースポーツで、ゴールなどの合図のために振る、黒と白の格子模様の旗。checkered flag ### ●通知・報告 **30 [通知]** 知らせたい事柄を記した文書やはがき。「合格の〜を受け取る」▷合格〜・転居〜 **31 [通知書]** 何かを正式に通知する文書・はがきなど。「手続きにはこの〜を持参してください」 **32 [通達]** 官庁などが、その機関の職員や下部組織などに公式に知らせる文書(の内容)。「上級官庁からの〜の処理に追われる」「その〜には驚いた」 **33 [通牒]** 図国家がほかの国家に対して、決定事項などを一方的に告げる文書。 **34 [最後通牒]** 要求を受け入れなければ実力行使することを述べた、最終的な通牒。「〜は事実上の宣戦布告といってもよい」◇「最後通告」ともいう。「A社に最後通牒を突きつける」のように、「交渉相手に一方的に告げる最終的な要求」の意にも用いる。 **35 [通知表]** 児童・生徒のひとりひとりについて、学業成績や身体の状況、教師の所見などをしるし、保護者に知らせるもの。 **36 [通信簿]** 「通知表」の古い言い方。 **37 [通知簿]** 通信簿。◇「通信簿」のほうが一般的。 **38 [通信]** 組織・団体などが、関係者に知らせるべきことからについて伝える文書。▷学年〜・学級〜◇「○○通信」のように、文書のタイトルとして使われることが多い。 **39 [報告]** 調査・研究の成果、仕事・任務・出来事などの結果を知らせる文書(の内容)。「来週までには〜を出す予定だ」 **40 [報告書]** 「報告」の、やや改まった言い方。「調査のまとめを〜の形で提出する」 **41 [白書]** 政府が発表する、各分野の実情や将来の展望などについての報告書。▷経済〜 **42 [レポート]** 調査・研究などの報告書や報告記事。◇「リポート」ともいう。report **43 [彙報]** 種類別に分けた、調査や研究の報告。「学会誌の〜でそのことを知った」 **44 [ルポルタージュ]** 派遣された記者などによる、現地からの報告記事。reportage **45 [ルポ]** 「ルポルタージュ」の略。 ## n 名詞の類:モノ ### ●何かを知らせるためのもの **00 [標識]** 指示したり、注意をうながしたりするために示すしるし。「うっかり〜を見過ごしてしまった」▷道路〜・交通〜 **01 [標柱]** 何かを知らせるためのしるしとして、注意をうながすために立てられる柱。「古びた〜には〈みぎ大坂〉〈ひだり京都〉とあった」「坂の由来を記した〜」 **02 [案内板]** 周辺の施設・地図などの情報を知らせるために、駅・公園などで設置される板(パネル)。「駅の〜で行き先を確認する」 **03 [ケルン]** 登頂の記念にしたり、登山路を示すために、石を積みあげて作った嫁。 <405> ## 知らせる2104n~触れる2105a cairn ### ●交通に関する標識 **04 [道案内]** 道の方向・道のりなどを示す標識・掲示・案内図など。「分かれ道には必ず〜があって助かった」 **05 [道標[みちしるべ]]** 道案内。「〜のとおりに歩いたのになぜか道に迷ってしまった」「道導」とも書く。 **06 [道標]** 道の方向や道のりなどを示す立て札や碑。「山の〜が逆になっていて遭難したらしい」 **07 [一里塚]** 江戸時代、主要な街道に1里(約3.9km)ごとに土を盛って目じるしとした塚。 **08 [澪標[みおつくし]]** 航路を示すために立てる杭。「澪」は「水脈」、「標」は「串」の意。「つ」は「の」の意の古い助詞。 **09 [ブイ]** 水面に浮かぶようにした、航路などを示すしるし。「暗礁の位置を示す〜」buoy **10 [浮標]** 図ブイ。 **11 [灯台[トウダイ]]** 岬・小島・港の出入り口など船からよく見えるところに建てられ、夜間には光を放って、船に安全な航路を示す標識となる設備。「〜のあかりを頼りに港へ入る」▷〜船・〜守 **12 [ビーコン]** 光の反射ないし電波の発信によって、航路・航空路を示す標識。▷ラジオ〜(電波を発信して方位を知らせる無線標識)beacon ### ●信号機 **13 [信号機]** 交通の整理のため、運転者・歩行者などに、停止・注意・進行可能などの合図を示す装置。「校門前に〜を取りつけるように陳情する」 **14 [信号]** 「信号機」の略。「〜が青になったら渡る」「次の〜を右に曲がってください」 **15 [信号灯]** 信号として用いられる灯火。特に、飛行場で飛行機の交通を管制するための灯火。 **16 [シグナル]** 鉄道などの信号機。「〜をよく確認せよ」signal ### ●その他 **17 [矢印]** 矢の形を模して、方向・注意点などを示すしるし。「〜の示す部分に注意」 **18 [墓標]** 死者の葬られた場所を示すしるし。「とりあえず卒塔婆を立てて〜とした」 **19 [ウインカー]** 自動車などで、曲がろうとする方向を示すための点滅する灯火。「右折の〜は早めに〜を出すほうがよい」winker **20 [方向指示器]** 「ウインカー」の、やや古い言い方。 **21 [タブレット]** 単線の鉄道で、対向列車に優先して通行することを示す輪状のもの。◇正面衝突を避けるために使われ、上下線のすれちがいの際に駅で交換する。tablet **22 [浮子[うき]]** 漁網や釣り糸に付けて、目じるしにするために水面に浮かせるもの。◇「浮き子」とも書く。 ### ●風見 → 1601計るk●風向きをはかるもの ## s 名詞の類:ヒト **00 [通報者]** しかるべきところへ事件・事故・火事などの情報を通報した人。 **01 [報告者]** 収集した情報や調査・研究の結果などを報告した人。 **02 [レポーター]** マスコミ関係などで、取材した情報を報告する人。「現地からの報告でした」◇「リポーター」ともいう。reporter **03 [情報屋]** 他人の秘密などを探り出し、それを欲しがる人に情報を提供して収入を得る人。「その〜は法外な金を要求した」 **04 [情報源]** 情報を提供してくれる(た)人。「〜はお教えできません」 **05 [ニュースソース]** 「情報源」の、新しい言い方。「〜は明かせない」news source **06 [スターター]** 競走・競泳などのスポーツや、競馬・自動車レースなどで、出発の合図をする人。starter **07 [旗振り]** 旗を振って合図をする人。 ## u 名詞の類:トコロ **00 [報告会]** 調査・収集した情報を集まった人に報告する、あるいは、互いの情報を交換しあう会。「全国から支店長が集まって定例の〜が開かれた」▷国政〜 **01 [説明会]** あることがらについて、それに関心を持つ人を集め、情報を提供しながら説明をする会。「新製品の〜というので出かけたら、マルチ商法の勧誘会だった」 **02 [会見]** あらかじめ集まった報道陣を相手になって意見を述べたり相手の質問に答えたりすることによって情報を知らせる場。「昨日の〜で申し上げたことを訂正いたします」 **03 [記者会見]** 新聞記者など報道関係者を集め、声明発表、事情説明および質疑応答により情報を知らせる場。「官房長官の〜で重大発表があった」「大物スターの離婚〜」 **04 [記者発表]** 新聞記者などの報道関係者に正式に発表して情報を知らせる場。「明日の〜ではくれぐれも言葉尻をとらえられないようにしたい」 # 2105 触れる ## a 動詞の類 ### ●広く知らせる **00 [触れる]** 多くの人に知られるようにする。「孫の誕生を近所に触れて回る」「うわさを触れて回る」◇多く「触れて回る(歩く)」の形で用いる。 **01 [触れ回る]** 多くの人に知られるよう、あちこちでそのことを言う。「優勝の報を〜」「人の欠点を〜いやなやつ」 **02 [触れ歩く]** 多くの人に知られるよう、あちこちにそのことを言う。「あの人は何でも近所に〜から気をつけなさいよ」 **03 [言い触らす]** 多くの人に知られるように、秘密などを多くの人に言って知られるようにする。「彼は、彼女の悪癖を言いふらした」 <406> ## 触れる2105a~h **04 [言い散らす]** 好き勝手なことを、よく考えもせず、やたらに言う。「あいつは人の悪口を言い散らして平然としている」 **05 [流す]** 情報やうわさなどを広める。「デマ情報を流して敵を混乱させる」「浮き名を〜」「ラジオで新曲を~」 **06 [飛ばす]** うわさや命令などを、急速に広める。「デマを飛ばして敵を混乱させる」 **07 [吹聴]** 人から聞いた話などを、多くの人に得意気に言うこと。「よろしくご〜ください」◇「言い触らす」が不都合なことを知らせるのに対して、「吹聴」は不都合なこともそうでないことも対象にする。「風聴」の転かという。用字の「吹」は、「法螺を吹く」などからの連想で、訓読みを手がかりに当てたものであろう。 **08 [喧伝[ケンデン]]** 盛んに言って世間に広めること。「世間に〜された出来事」 **09 [宣伝]** ①よいものであるとか、安いものであるとかを、多くの人に説明し、知らせること。「新聞やテレビを通じて、自社製品を〜する」「売れ行きは〜のしかたでずいぶんちがう」②自分に都合のよいことをおおげさに説明し、知らせること。「自分の業績ばかりを〜する」 **10 [広告]** 多くの人に知らせること。特に、商品などを宣伝すること。「求人の〜をだした」「新聞で新商品を〜する」「全面の〜を打つ」▷〜代理店・〜塔 **11 [PR]** そのもの・こと・人を理解してもらうよう、わかりやすく多くの人に説明すること。「節水の重要性を〜する」▷自己〜◇「パブリックリレーションズ(public relations)」の頭文字。「宣伝」に比べて商業的なニュアンスは弱く、理解してもらうことに力点がある。 **12 [鼓吹[コスイ]]** 意見や思想を盛んに宣伝・主張し、他人を共鳴させようとすること。「愛国精神を〜する」 **13 [アナウンス]** スピーカーなどを使って、情報を広く知らせること。「デパートの館内放送で催し物の開始時刻が〜された」announce ### ●広める → 7504広いa●物事を広める ### ●報じる **14 [報じる]** 多くの人に知らせる。特に、新聞・テレビ・ラジオなどが多くの人に知らせる。「テレビが日本チームの優勝を報じた」◇「報ずる」ともいう。 **15 [報道]** 事件などを、新聞・テレビ・ラジオなどが多くの人に知らせること。「テレビが現場から〜する」▷〜機関・〜協定・〜陣・〜合戦◇「道」は「言う」の意。 **16 [報知]** 事件や異常などを知らせること。「危険を〜する」 **17 [速報]** 事件や変化が起こったのを察知した時点で、いちはやく報じること。「本日行われたマラソンの結果を〜する」▷選挙〜 **18 [誤報]** 誤ったことを報じること。「この記事を鵜呑みにして問い合わせる手間を省くと、〜するという致命的なミスを犯すことになる」 **19 [予報]** 前もって知らせること。気象台が発表した。「明日は夏日になる、と〜した」▷〜官・天気〜・週間~◇特に天気予報をいうことが多い。 **20 [特報]** ほかに特別に報道すること。「第1面に5段ぬきで〜する」 **21 [続報]** ある事件・出来事について、その後の状況を知らせること。「事件の〜は9時のニュースでお知らせします」 ### ●放送する **22 [放送]** 情報を電波を使って、広く一般の人々に知らせること。「首相の記者会見の模様を〜する」▷衛星〜・デジタル〜・〜局・〜大学・有線〜・車内〜 **23 [生放送]** テレビやラジオで、録画・録音ではなくて、スタジオや現場から直接放送すること。「この番組は特設スタジオから〜でお送りいたします」 **24 [中継]** 他局や現場からの電波を一度その局で受けて、放送すること。「決勝戦の模様は明日の夜7時から〜でお送りします」▷実況〜 **25 [生中継]** 録画・録音したものではなく、その場のまま中継で放送すること。「この試合は甲子園球場から〜でお送りしています」 **26 [オンエア]** 番組を電波にのせて放送・放映すること。「一部地域では〜されません」「毎週水曜、夜9時〜」「〜の赤いランプが消えた」◇「オンジエア(on the air)」から。 **27 [放映]** テレビで放送すること。特に、映画を放送すること。「3週連続で大作を〜いたします」 ### ●生番組・ライブ → a●放送する ### ●公式に知らせる **28 [公示]** (公の機関が)正式な手続きにもとづいて、知らせるべき事柄を一般の人々に示すこと。「衆議院議員選挙の期日を〜する」「土地の〜価格」 **29 [告示]** 公の機関が、知らせるべき事柄を、関係者に示すこと。「市町村の廃置分合を〜する」「新指導要領は、まもなく〜される予定だ」▷〜板◇公職選挙法では、国会議員の選挙などでは「公示」を、地方公共団体の議会の長や議員の選挙などでは「告示」を用いる。 **30 [公告]** 公の機関が、その決定事項などを広く一般に知らせること。「市有地の売却を〜する」 **31 [公布]** 法律などを、国民に知らせるために、広く国民に知らせること。「新憲法は1946年11月3日〜され、翌年5月3日から実施された」 **32 [発布]** 新しい法律などを発表し、広く国民に知らせること。「条例を〜する」 **33 [宣布]** 図広く知らせること。「国民に〜する」 **34 [布達]** 図官庁などが広く人々に知らせること。 **35 [布告]** 政府の意思を(国の内外に)広く知らせること。「ついに宣戦を〜するに至った」▷宣戦〜 ## h 名詞の類:コト・サマ **00 [広報]** 理解と協力をもとめて、人々に広く知ってもらうよう努力すること。▷〜活動・〜部・〜室・〜担当◇「弘報」とも書く。 **01 [パブリシティー]** 企業・団体などが、その製品や事業などに関する情報を積極的に新聞社・テレビ局・出版社などに提供し、それらがマスメディアによって報じられるよう働きかける広報活動。publicity <407> ## 触れる2105h~k **02 [マスコミュニケーション]** 不特定多数の人々に対して、同一内容の多量の情報を提供すること。mass communication **03 [マスコミ]** 「マスコミュニケーション」の略。「〜の世界から政界に転出した」◇「マスコミュニケーション」に比べて、概念としての意味が弱く、報道にたずさわる人の集団や機関といったものとしてのニュアンスが濃くなる。 **04 [ミニコミ]** 少数の限られた地域を対象とした、規模の小さい広報活動。「ミニコミ誌」◇和製洋語。ミニ(mini) + コミュニケーション(communication)から。「マスコミ」に対する語。 **05 [口コミ]** 口づてに伝わっていくこと。「〜で店の名前が広まる」◇「マスコミ」をもじった語。 **06 [ジャーナリズム]** 新聞・雑誌・テレビ・ラジオなどの報道活動。特に、時事的な報道活動についていう。journalism **07 [情宣[ジョウセン]]** 労働組合などで、組合員や外部に対して情報を知らせること。▷〜活動◇「情報宣伝」の略。 ### ●放送 **08 [放送]** ①番組を電気信号に変換して、受信装置で再生するまでの全過程。「〜に携わる人の数は見当もつかない」②「①」による番組。「事件の第一報は外国の〜で伝えられた」 **09 [テレビジョン]** 映像・音声を伝える放送(①)。映像・音声の電気信号は電波あるいは専用回路(ケーブル)を通じて伝送される。◇一般には「テレビ」を使い、「テレビジョン」が使われるのはまれ。television **10 [テレビ]** ①「テレビジョン」の略。「〜の世界の人間はちょっと違う」▷〜局・〜放送②「①」による番組。「〜はニュースしか見ない」▷〜ドラマ・〜タレント・〜出演 **11 [ラジオ]** ①音声だけを受信する装置に番組を伝える放送(①)。「野球は〜の中継の方が緊迫感がある」▷〜局・〜放送②「①」による番組。「深夜の〜を聞くのが楽しみだ」▷〜劇・〜ドラマ・〜体操 radio **12 [生番組]** 生放送をする番組。 **13 [ライブ]** 「生放送」「生中継」の洋語的表現。特に、海外からの生放送。「サミット出席中の首相の記者会見の模様を、ロンドンより〜で放送しています」live ### ●宣伝・広告 **14 [お知らせ]** 丁寧な言い方。特に、PRや宣伝。「県庁からの〜」「〜のあと、番組を続けます」 **15 [触れ込み]** 実際に接する前になされた、そのものに関する宣伝や評判。「A選手は、大器との〜にたがわぬ活躍をした」「なかなか〜どおりにはいかないものだ」◇実力以上の宣伝であることが多い。 **16 [前宣伝]** 発売・公開などが始まる前に宣伝すること。「〜のわりにはたいしたことないな」 **17 [社告]** 新聞社や会社が広く人々に知らせること。「不祥事の謝罪を〜として新聞に出す」 **18 [コマーシャル]** ラジオ・テレビなどで、番組の合間にはいる商業上の宣伝。「〜に使われた歌はヒットする」▷〜ソング◇「コマーシャルメッセージ (commercial message)」から。 **19 [CM]** 「コマーシャル」をさらに短く簡単にした言い方。「コマーシャルメッセージ」の頭文字。 **20 [CF]** テレビのコマーシャル用の映画。「コマーシャルフィルム(commercial film)」の頭文字。 **21 [誇大広告]** 購買欲をあおるための、そのものの実力・内容以上の宣伝。「こんなにすぐ壊れるものを10年間メンテナンス不要だなんて、〜もいいところだ」 **22 [プロパガンダ]** 思想・教養などの宣伝。「テレビを〜の手段として利用する」propaganda **23 [キャンペーン]** 組織的な宣伝・啓蒙活動。「〜を張る」campaign ## k 名詞の類:モノ ### ●報道 **00 [報道]** 新聞・テレビ・ラジオなどによる広範囲の知らせ。「昨日の〜によれば、犯人はこのあたりに潜伏しているようだ」 **01 [既報]** 図すでに報道された知らせ。「その件は〜につき、ここでは省略する」 **02 [詳報]** □くわしい知らせ。「火事についての〜は新聞を読んでください」 **03 [誤報]** 内容に誤りのある報道・知らせ。「〜なのに訂正もしない」 **04 [虚報]** 図事実無根の誤った報道・知らせ。「〜を流して情勢を見る」 **05 [雑報]** 新聞・雑誌などの、あまり重要でないこまごまとした報道。 **06 [時報]** 変動する事柄についての、その時々の知らせ(を載せた新聞や雑誌)。▷経済〜 **07 [天気予報]** (気象台ないし気象の専門家が観測データにもとづいて出す)天気が今後どう変化するかの予測についての知らせ。「7時の〜を聞いたうえで決行するかどうか決める」「気象衛星の出現以来、〜の的中率が上がったようだ」 **08 [気象予報]** 図天気予報。▷〜士 **09 [予報]** 「天気予報」の日常語的な言い方。「〜では午後から晴れるらしい」 ### ●ニュース **10 [ニュース]** 新しい出来事などの報道や情報。「交通事故の〜が入ってきた」「いい〜があるよ」▷〜キャスター・〜番組・〜バリュー・〜ソース news **11 [ビッグニュース]** 影響の大きい重要なニュース。「衛星中継が始まった記念すべき日に、いきなり〜が飛び込んできた」big news **12 [ホットニュース]** 入ったばかりの新しいニュース。「世界の〜を紹介する番組」hot news <408> ## 触れる2105k **13 [短信]** 新聞・雑誌・放送の短いニュース。▷政界〜 **14 [外報]** 外国からのニュースや報告。▷〜部 **15 [外信]** 外国からの通信。▷〜部 **16 [外電]** 海外の出来事を伝える、外国の通信社からのニュース。 ### ●うたい文句 **17 [謳い文句]** 品物の特徴などをことさらに言いたて、消費者の購買欲を刺激する言葉。「〜につられる」 **18 [売り文句]** 図うたい文句。 **19 [キャッチフレーズ]** 「うたい文句」の洋語的表現。catchphrase **20 [能書き]** ①自分の長所を自分で宣伝する言葉。「〜はともかく、腕前はどうだか」②薬などの効能を書き記した文句。「薬の〜を読む」 ### ●文書など **21 [官報]** 政府が、法令などを国民に知らせるために、毎日発行する機関紙。 **22 [公報]** 官庁や地方公共団体が一般の人々に知らせるために出す文書。▷選挙〜 **23 [広報]** 企業・団体・官公庁などが、その活動や業務内容などを一般の人々に広く知らせるために出す知らせ。◇「弘報」とも書く。 **24 [声明]** 国・組織などが、ある事柄について、考えや態度を正式に発表する文書。「A国はB国の核実験を批判する〜を出した」「今回の〜には、核軍縮が盛り込まれている」 **25 [教書]** アメリカの大統領が議会に提出する、政府の方針などを述べた文書。 **26 [檄文[ゲキブン]]** 自己の主張を人々に強く呼びかけ、決起を促すための文書。◇「檄」ともいう。 ### ●会報など → 1807読むm●定期刊行物 ### ●順番に回して見る文書 **27 [回報]** 順番に回して見る文書。「さっそく〜を回す」◇「廻報」とも書く。 **28 [回状]** 順番に回して見る書状。「破門後ただちに全国に〜が回された」◇「廻状」とも書く。 **29 [回覧板]** 連絡事項などが記された文書などをつけて、関係者に順番に回す板。◇「廻覧板」とも書く。 ### ●新聞・定期刊行物 → 1807読むm●新聞の類●定期刊行物 ### ●触れるのに使うもの **30 [広告]** 商品や催し物、世間に広く知らせたいことなどの内容や値段などを印刷したもの。「新しい雑誌が創刊されたことは、新聞の〜を見て知っていた」▷新聞〜・全面〜・求人〜・謝罪〜・誇大〜 **31 [散らし]** 宣伝・広告のための刷り物。「スーパーの〜を見てから買い物に行く」 **32 [折り込み]** 新聞に挟んで配布されるちらし。 **33 [投げ込み]** 本や新聞にはさむ、別刷りの印刷物。とじたり、張ったりせず、そのままの形で入れることの意。 **34 [びら]** 宣伝・広告のための印刷物。「〜を配る」◇「枚」とも書く。江戸時代からある語で、「片」が語源とされているが、英語の「ビル(bill)」も「びら」のようなものを指すことがある。 **35 [張り紙]** 多くの人に知らせるために、壁などに張って掲げる紙。◇「貼り紙」とも書く。 **36 [張り札]** 知らせたいことを書いて多くの人の目につくところに張り出す木や紙のふだ。◇「貼り札」とも書く。 **37 [ポスター]** 壁などの目につきやすいところに張り出す刷り物。「アイドルの〜はすぐはがされるそうだ」poster **38 [中づり]** 電車などの通路の上に掲げる、宣伝・広告のための刷り物。◇「中吊り広告」ともいう。 **39 [アドバルーン]** 商品名や催し物などを目立つように記した垂れ幕などをつりさげて、空に浮かべる広告用の気球。◇和製洋語。アドバタイジング (advertising) + バルーン(balloon)から。 **40 [立て札]** 人々にあることを知らせるために、その内容を板に書いて棒につけ、地面にさして立てるもの。 **41 [高札[コウサツ]]** 昔、命令や罪人の罪状などを書いて、人目をひくところに高く掲げた立てふだ。◇「たかふだ」ともいう。 **42 [制札]** 禁止事項などを書いて、道ばたや神社の境内などに設置した立てふだ。 ### ●テレビ・ラジオ **43 [テレビジョン]** 変換されて電気信号となった画像と音声を受信して、再生する装置。television **44 [テレビ]** 「テレビジョン」の略。▷ゲーム・カラー~・白黒~・液晶~・プラズマ~◇一般には、「テレビ」を使い、「テレビジョン」が使われるのはまれ。 **45 [ラジオ]** 変換されて電波となった音声を受信して、再生する装置。radio ### ●半鐘→ 8715鳴らすk●鐘 ### ●時を知らせるもの **46 [時報]** 放送で、(毎正時に)知らせる正確な時刻。「正午の〜が時を告げる」「1時のニュースを伝える」 **47 [晩鐘]** 図夕方に鳴らす鐘の音。 **48 [号砲]** 何かの合図のための鉄砲や大砲の音。 ### ●警報 **49 [早鐘]** 鐘を激しく連打して、火事・水害などの急を告げること。「〜の音に、あわてて家に戻った」 **50 [警鐘]** 図早鐘。「城内から急を告げる〜が鳴りひびいた」「人類に対する自然の警鐘(=警告)」「現代の風潮に警鐘を鳴らす(=注意を喚起する)」のように、比喩的に用いられることが多い。 **51 [注意報]** 気象の急変で災害が予想されるときに、気象台などが出す注意をうながす知らせ。▷気象~・風雨~・大雨~・雷雨~・風雪~・大雪~・着雪~・雪崩~・霜~・濃霧~・強風~・異常乾燥~・異常低温~・津波~・高潮~・波浪~・浸水~・洪水~ <409> ## 触れる2105k~u **52 [警報]** 災害の発生が予想されるとき出される、警戒をうながす知らせ。「〜は解除された」▷警戒~・空襲~・非常~・気象~・大雨~・暴風雨~・大雪~・暴風雪~・津波~・高潮~・波浪~・浸水~・洪水~・火災~・〜器・〜装置 ## s 名詞の類:ヒト **00 [アナウンサー]** テレビ・ラジオなどで、ニュースの原稿を読んだり、番組の司会や実況中継・ナレーションなどを担当する人。announcer **01 [ニュースキャスター]** 報道番組の司会や解説などをする人。newscaster **02 [キャスター]** 「ニュースキャスター」の略。 **03 [ディスクジョッキー]** ラジオの音楽番組で、軽いコメントやおしゃべりなどを挟んで、番組を進行させる人。disk jockey **04 [DJ]** 「ディスクジョッキー」の頭文字からの略称。 **05 [パーソナリティー]** 「ディスクジョッキー」の、その人の個性に重点をおいた言い方。◇本来は「個性」の意。personality **06 [記者]** マスコミ関係で事件の取材にあたる人。▷事件〜・新聞〜・放送〜 **07 [ジャーナリスト]** ジャーナリズムにかかわる人。特に、時事的な報道にたずさわる記者・執筆者・編集者など。journalist **08 [報道陣]** 特定の出来事の報道を行うために、情報を得ようとして現場に群がった記者やカメラマンなど。「芸能人の結婚式には多数の〜が取材にくる」 **09 [スポークスマン]** 団体や政府の意向・見解などの公の発表を担当する人。spokesman **10 [サンドイッチマン]** 体を挟むように前後に2枚の看板をぶらさげ、町を歩いて宣伝する人。sandwich man **11 [提灯持ち]** 他人の手先になって、その人をほめたり宣伝したりする人。「重役の〜」 ## u 名詞の類:トコロ **00 [報道機関]** 出来事の報道を行う機関。新聞社・放送局など。 **01 [メディア]** 報道などを行う際のテレビ・ラジオ・新聞・雑誌などの媒体。「宣伝をするにしても、どの〜を使うかが問題だ」media **02 [マスメディア]** マスコミュニケーションを成立させるためのメディア。「〜の社会的影響力は非常に大きい」mass media **03 [新聞社]** 新聞を企画・作成する会社。 **04 [プレス]** 報道機関、特に新聞社。「アメリカでは〜の力は絶大である」press **05 [通信社]** 種々の情報を把握し、報道機関に伝える会社。日本の共同通信社、イギリスのロイター、アメリカのAPなど。 **06 [テレビ局]** テレビ放送の番組を制作したり、電波として流したりする拠点。◇「テレビ」は「テレビジョン(television)」の略。 **07 [ラジオ局]** ラジオ放送の番組を制作したり、電波として流したりする拠点。◇「ラジオ」はradio。 **08 [放送局]** テレビ局やラジオ局など、放送を行う施設。 **09 [ネットワーク]** 同じ番組を各地で放送できるように、番組を供給する規模の大きなテレビ局・ラジオ局を中心として、中継回線によって多数の放送局がつなげられている組織。network **10 [放送網]** 「ネットワーク」のやや古い言い方。 <410> # 22 記す・表す(表記) ## 2200 記す ## a 動詞の類 ### ●記す **00 [記す]** ①文字・記号・図形などを、はっきりとわかるように、何かの上に残す。「入り口には奇妙な文字が赤で大きく記してあった」「その本の表紙にはアラビア文字が記されている」「住所を記した紙片」◇形を残す方法としては、主に「書く」ことだが、「印刷する」「(スタンプを)押す」などの手段も用いられる。②ある事柄や自分の考え・気持ちを、伝達・保存などのため、(正式な)文書・書簡などの中に、文・文章の形で表す。「その事件は同時代の書物には記されていない」「日々の出来事を日記に〜」 **01 [記する]** 図しるす。「碑文に由来が記してある」 **02 [書く]** 文字や記号を用いて、ある事柄や自分の考えを、わかりやすく〜のはなかなか難しい」「あの事件のことはぜひとも書いておかなければならない」「手紙に私の本当の気持ちは書けなかった」◇「書く」に比べ、「記す」は文章語的なかたい言い方。 **03 [書き記す]** 何かに文字を書いて記す。「日々の出来事を手帳に〜」「この記事に事件の経過が詳しく書き記されている」◇「記す」を「文字で書く」面に重点をおいてとらえる、やや改まった言い方。 **04 [書記]** □文字を書き記すこと。「声に出して歌われたうたが、やがて〜されるようになった」▷〜能力 **05 [表記]** ①ことばを、きめられた約束のもとに、ある一定の言葉を文字で記すこと。「漢字で〜する場合は使い分けに注意しよう」②おもてに書くこと。「〜されたあて名に誤りがないか、よく確認してください」 **06 [標記]** 表題として書き記すこと。「〜の件につき申し上げます」 **07 [筆記]** 聞いたことを書き記すこと。「会談しながら、要点を〜する」▷試験・口述〜 **08 [単記]** 1枚の用紙に1人の名前だけ記すこと。「投票用紙には〜すること」▷〜式投票⇔連記 **09 [注記]** 本文に注を記すこと。「語句の意味を〜する」 **10 [特記]** 特別に書き記すこと。「〜するような重要事項はない」▷〜事項 **11 [特筆する]** 特に取り上げて書き記すこと。「〜に値するようなすばらしい作品」 **12 [明記]** はっきりと書き記すこと。「あとあとでも事情がはっきりわかるように〜しておいてほしい」 **13 [詳記]** 図わかりやすく詳しく書くこと。「取引の内容を報告書に〜する」 **14 [前記]** ある事柄について、その箇所よりも前に書き記すこと。「これらについては〜しましたが、もう一度述べることにします」→後記 **15 [後記]** ある事柄について、その箇所よりもあとに書き記すこと。「これらについては〜しますので、ここでは触れません」→前記 **16 [別記]** 本文とは別に書き記すこと。「〜された事項をよく読んで、書類を提出してください」 **17 [略記]** 重要でないところは省略して簡略に記すこと。「この計画は、〜した資料だけで何ページにもわたる大規模なものだ」「要点を〜する」 ### ●刻む **18 [刻む]** 彫刻刀のようなもので、文字・図形などを記す。「墓石に戒名を〜」 **19 [刻する]** □刻む。「その石碑には有名な和歌が刻してあった」 **20 [刻み付ける]** 「刻む」の、やや強めた言い方。「卒業の記念に、部室の壁に名前を〜」 **21 [彫り付ける]** 彫ってしるしをつける。「この寺の柱という柱は、観光客が彫りつけた名前で埋めつくされていた」 **22 [刻印]** しるしを刻みつけること。「出土した剣には、王家の紋が〜されていた」 **23 [打刻]** 金属板など、かたい物に刻印すること。 **24 [銘する]** 心に刻みつけて忘れないようにする。「この教訓は〜べきだ」 **25 [銘打つ]** 消えずに残るように石などに刻みつけること。「正宗と銘打たれた刀を飾る」 ### ●彫る → 6811彫るa **26 [書き付ける]** 用件などを、忘れるといけないので紙に書いて残す。「手帳に会議の日時を〜」「紙切れには名前だけが乱暴に書きつけてあった」 **27 [付ける]** (その日の)金の出し入れや出来事などを書き記すこと。「家計簿を〜」「日記を〜」 **28 [取る]** あとで参考にするために、順序だてて書きつける。「議事の記録を〜」「ノートを〜」「メモを〜」「注文を〜」 **29 [控える]** 予定・住所・要点などをあとで見てわかるように、ノートなどに書く。「住所を手帳に〜」 **30 [メモる]** 用件や要点などを簡単に紙に書き記すこと。「買うものを〜して出かける」memo **31 [メモる]** 「メモする」の省略形。「道順を~」 ### ●書き取る **32 [書き取る]** 聞いたことを(そのまま)文字・数字、その他の記号にして書く。「お客の注文を~」 **33 [聞き書き]** インタビューなどで話を聞いて、その内容を(適宜取捨して)書くこと。「民話を土地の古老から〜する」 <411> ## 記す2200a **34 [口述筆記]** 他人が口述する内容を書き取ること。「この作品はその作家の弟子が〜したものだ」◇口述と同時に行う他に、口述内容を録音したものにもとづいて行うこともある。 **35 [速記]** 会議や談話の内容を特別な符号を用いて短時間にはやく書くこと。「対談の内容を〜する」▷〜術 **36 [採譜[サイフ]]** メロディーを五線紙に書き取ること。「民族音楽を〜する」 **37 [書き取り]** 話し言葉や、読み上げられた文章を理解して書き取ること。「英語の〜が苦手だ」 **38 [ディクテーション]** 外国語学習で、読み上げられた音声を書き取ること。「短文を〜することから学習を始める」dictation ### ●文字化する **39 [文字化]** 話された言葉を標準的な書き言葉に直して、文章として読めるものにすること。「〜するのに大変な時間をとられた」 **40 [起こす]** テープなどに録音された言葉を文字化する。「1時間のテープを〜のに半日かかった」 **41 [文字起こし]** テープ起こしのこと。「〜のスピードは、録音状態によって大きく左右される」 **42 [テープ起こし]** 文字起こしの、より一般的な言い方。「この内職を始める」◇「テープ」はtape。 **43 [反訳]** 速記などで書き取ったものを文字化して、もとの文章を再現すること。 ### ●書き残す→ 9609残すa●書き残す ### ●書き留める **44 [書き留める]** 相手の言ったことや、自分で思いついたことなどを、あとで見て思い出せるように書いておく。「旅先での出来事を日記に〜」「注意事項を~」 **45 [書き留める]** あとで役立つと思うことなどを、念のために書いて残しておく。「注意された点をノートに〜」 **46 [抄録]** 要点をぬき出して書きとどめること。「何冊かの文献を〜しただけのレポート」 **47 [摘録]** たいせつな点を抜き出して書きとどめること。「講義の要点を〜する」 ### ●書き込む **48 [書き込む]** 枠や表など、ある一定のところにあいているところに、必要な文字などを書く。「予定表の空欄に次の会議の予定を〜」「手帳に〜」「教科書の余白に講義の内容を~」 **49 [書き入れる]** すでに書いてある文章の、あいているところに必要な文字などを書く。「名前を〜」「不足の語句を〜」 **50 [記入]** 帳面や欄の中に書き入れること。「必要事項を〜する」「名前を〜してください」 **51 [寄せ書き]** 卒業・転任する人などをはなむけに、また、病気の人などを見舞うために、1枚の同じ紙・色紙などに、みんなでひとことずつ書き入れること。「卒業にあたり、みんなで〜した」 ### ●載せる **52 [載せる]** 文章や写真などを紙面にあらわす。「決定的瞬間をとらえた写真を新聞の一面に〜」「雑誌に広告を~」 **53 [載っける]** 図載せる。「会報にイラストをのっける」 **54 [記載]** 必要な事項を書いて文書などに載せること。「この事実はどの書物にも〜されていない」「契約書に〜された事項をよく読む」 **55 [掲載]** 新聞や雑誌などに文章や写真などを載せること。「彼の論文がA新聞に〜された」▷〜記事・〜紙・〜許可 **56 [登載]** ①新聞・雑誌などに掲載すること。「投稿記事を〜する」②名簿・台帳などに記載すること。 **57 [登記]** 不動産の権利などを公式の帳簿に記載すること。「住宅を取得して〜する」▷〜簿 **58 [満載]** 新聞や雑誌に記事や写真をいっぱい載せること。「アイドルの写真を〜した雑誌」 **59 [収載]** 書物に文章を載せること。「各地の方言を〜した辞書」 **60 [立項]** 辞典・事典などに、ある語を見出し項目として立てて載せること。「この語は〜したほうがいい」 **61 [収録]** 作品などを、本などに集めて載せること。「その作品は全集の第5巻に〜されている」「人気作家の未発表作品ばかりを〜した特集号」 **62 [再録]** すでに本に発表された作品などを、別の本や雑誌に再び載せること。「この対談は、1985年に文芸誌に掲載されたものを〜したものです」 **63 [連載]** 新聞や雑誌などで、小説や記事などを分割していくつかの号に連続して載せること。「初めての長編小説が新聞の夕刊に〜されることが決まった」▷〜記事・〜小説・新〜 **64 [転載]** 何かに掲載された記事・写真などを、別の印刷物に載せること。「図表を〜することを承諾してくださり感謝します」▷禁無断〜(権利者に無断で転載することを禁じる) **65 [上掲]** 図上に掲げること。「今回の旅行の参加者は〜のとおりです」 **66 [別掲]** 別の所に掲げること。「この説の根拠となる図表を〜する」「抽選の結果は〜のとおりです」 **67 [前掲]** 文章中のそれより前の部分で示すこと。「その理由は〜したとおりです」「詳細については〜の統計資料をご覧ください」 **68 [再掲]** 以前に掲げたものを、再び同じ所に掲げること。「このアンケートの数字は拙著にも掲載済みですが、その後の分析結果を加筆して〜しておきます」 ### ●書き加える → 6402加えるa●特定のものを加える ### ●書き連ねる → 6403並べるa●連ねる ### ●署名する **69 [署名]** 書類などに自分の名前を記すこと。「クレジットカードの伝票に〜する」▷〜捺印・〜運動◇「署名」は「記名」に比べて、名前を書くことで本人が責任を負う場合に使われることが多い。 **70 [記名]** 自分の名前を記すこと。「受付で〜する」 <412> ## 記す2200a~k **71 [サイン]** 「署名」の洋語的表現。「契約書に〜する」◇野球のスター選手にサインしてもらったバット」「サイン会」のように、有名人がファンに対するサービスで自分の名前を独特の形で記すことをサインというが、署名とはいわない。sign **72 [記帳]** 帳簿や名簿に、名前や必要な事項を記入すること。「入り口で〜をすませてから会場に入った」「順に〜してください」「月末に、今月の売上高を~する」 **73 [自署]** 図自分で自分の名前を書くこと。「カードには〜してください」 **74 [連署]** 複数の人が、いっしょに署名すること。「両国の外務大臣が〜する」 ### ●調印する → 2101しるすa●印・判を押す ### ●記録する **75 [記録]** あとに残しておきたい事柄を書き記し、取っておくこと。「戦争中の生活を〜する」▷〜映画 **76 [筆録]** 文章に書き記すこと。「亡き祖父や戦時中の父の思い出を〜しておくべきだった」 **77 [採録]** 取り上げて記録すること。「古老から民話を〜する」 **78 [集録]** 集めて記録すること。「各地の民話を〜する」 **79 [登録]** 公の帳簿に記録すること。「骨髄バンクにドナー(提供者)として名前を〜する」 **80 [録音]** あとで再生するために、テープなどに音を記録すること。「好きな曲を〜して何度も聴く」 **81 [録画]** ビデオテープなどに映像を記録すること。「ドラマを〜し忘れた」 **82 [録る]** 録音または録画をする。「このテープでは30分しかとれない」「野球中継を~」 **83 [吹き込む]** 歌や演奏などを録音する。「作詞作曲した歌をカセットに~」 **84 [収録]** テープ・フイルムなどに録音・録画すること。「1年かけて〜した番組を放送する」 **85 [再録]** 同じ内容のものを、もう一度、テープなどに録音・録画すること。「ベテランのピアニストが20年ぶりにリスト全曲集を〜した」 **86 [レコーディング]** 専門の施設などで、レコードやテープなどに録音すること。「新曲をスタジオで~する」recording **87 [メモリー]** 種々の機器に内蔵された装置などに情報を記憶させること。「ラジオの周波数を〜しておくと、ラジオ局の選局が楽だ」▷〜カードmemory ## d 形容動詞の類 **00 [上記の]** 文章の、ある場所よりも上または前に書いてある様子。「〜条件が、このことについて確認してください」→下記 **01 [下記の]** 文章の、ある場所よりも下またはあとに書いてある様子。「今後の詳しい日程は〜のとおりです」→上記 **02 [前記の]** 文章の、ある場所よりも前に書いてある様子。「〜ような次第で、おわび申し上げます」→後記 **03 [後記の]** 文章の、ある場所よりもあとに書いてある様子。「〜のリストを参照のこと」→前記 **04 [左記の]** 縦書きの文章で左のほう(あと)に書いてある文である様子。 **05 [右記の]** 縦書きの文章で右のほう(前)に書いてある文である様子。 ## h 名詞の類:コト・サマ **00 [書き物]** 文章などを書くこと。「いつも台所で〜をする」 **01 [書き込み]** 書き込むこと。「彼は本に〜をしながら読むのがくせだ」 **02 [書き足し]** 書き足すこと。「彼の原稿には〜が多い」 **03 [摘要]** 文章から要点を抜き出して書くこと。「注意事項があれば、右側の〜の欄に書いておいてください」 **04 [簿記]** 金銭の出納などを帳簿に記入する方法。▷工業〜・商業〜 **05 [書載]** 図書いて掲載すること。「過去に〜の事実はない」 ## k 名詞の類:モノ ### ●画賛 **00 [画賛]** 絵の余白に書き込まれた詩文や句。「画讃」とも書く。 ### ●署名 **01 [署名]** 承認・賛成などの意思を表すために、書類などに書かれた氏名。「多数の〜を集めて抗議する」 **02 [サイン]** (スポーツ選手・芸能人・作家など有名人によって)何かに記念として書かれた名前。「日本代表選手全員の〜が入ったユニホーム」sign **03 [花押[カオウ]]** 図書き判。「源頼朝の〜」◇「華押」とも書く。 **04 [落款[ラッカン]]** 書画に直接ほどこした作者の署名・印鑑。 **05 [銘]** 金石などに来歴などを記したもの。 **06 [刻銘]** 刀や器物などに刻まれた文字。 **07 [銘文]** 金石などに銘として記した文。◇「めいぶん」ともいう。 **08 [碑銘]** 石碑などに銘として記した文。 **09 [墓碑銘]** 墓石に死者の経歴などを刻んだ文。 **10 [墓誌]** 死者の経歴・行動などを金石に刻んだもの。◇それを墓に納める場合にも、墓石とする場合にもいう。 **11 [墓誌銘]** 墓誌のあとに加える短文。 **12 [碑文]** 記念すべき事柄を石碑に刻んだ文。 **13 [銘板]** 来歴などを記した板。 ### ●記録 **14 [記録]** あとに残しておきたい事柄を書き記したもの。▷戦災〜「この町が、あっというまにないうちに、災害からえた教訓を〜に残しておこう」 <413> ## 記す2200k **15 [要録]** たいせつな点を書き出した書類。▷指導〜 **16 [抄録]** 膨大な記録から一部分だけを書き抜いたもの。 **17 [追録]** すでにある記録にあとから書き加えたもの。 **18 [雑録]** さまざまな事柄を、記録したもの。 **19 [雑記]** さまざまな事柄を、とりとめもなく書きとめたもの。▷身辺〜 **20 [実録]** 歴史の証拠となる事実をありのままに記録したもの。「徳川〜」▷〜小説 **21 [秘録]** 図秘密の記録。「太平洋戦争〜」 **22 [ノンフィクション]** 事実をもとにして書いた読み物。「〜作家」▷ノンフィクション nonfiction **23 [ドキュメント]** 事実を記録したもの。▷ヒューマン〜 document **24 [ドキュメンタリー]** 事実にもとづいて構成した、(記録性の強い)作品。▷〜作家・~フィルム・〜番組・~映画・〜ドラマ documentary **25 [公信録]** 法人や個人の資産・営業状態などを調査し記録したもの。 ### ●録音・録画 **26 [録音]** あとで再生するために、テープなどに記録した音。「〜を何度も聞き直して発言内容に間違いないことを確認した」 **27 [録画]** あとで再生するために、ビデオテープなどに記録した音声・映像。「1週間分の〜を一度に見るのは大変だ」 **28 [VTR]** (放送で)ビデオテープレコーダーで記録した音声・映像。「それでは〜をどうぞ」◇「ビデオテープレコーディング(videotape recording)」から。 ### ●伝記 **29 [伝記]** 人の一生を書いたもの。「子供のころに読んだ〜に大きな影響を受けた」 **30 [外伝]** 本伝にないようなことを書いた伝記。▷義士〜 **31 [評伝]** その人物についての活動・事実だけでなく、批評・評価などを加えて書いた伝記。 **32 [史伝]** 歴史として伝わってきた記録や伝記。 **33 [本紀]** 紀伝体による歴史叙述で、帝王の伝記によって一代の歴史を記した主要な部分。 **34 [世家]** 紀伝体による歴史叙述で、諸侯などの伝記。 **35 [列伝]** 人々の伝記を連ねたもの。特に、紀伝体の歴史叙述で、臣下の伝記。▷剣豪〜・史記〜 **36 [自叙伝]** 自分で書いた伝記。 **37 [自伝]** 「自叙伝」の略。 **38 [詳伝]** 詳しく書いた伝記。 **39 [略伝]** だいたいの経歴をまとめた伝記。 **40 [小伝]** 簡潔にまとめた伝記。 **41 [立志伝]** 自分の目的を決め、成功をとげた人の伝記。「彼は〜中の人物として知られる」 **42 [偉人伝]** 偉人の伝記。 **43 [武勇伝]** 武勇で名高い人の伝記。「あいつの〜を聞いたら、たいへんなもんだよ」のように、尋常でない行動などをからかったりするときにも用いる。 **44 [絵伝]** 絵と詞とで書かれた伝記や縁起。 **45 [代記]** 人の一生の言行を書いたもの。 **46 [語録]** ある人の名言を集めたもの。▷毛沢東〜 **47 [言行録]** 特定の人の言行を記録したもの。 ### ●手記など **48 [手記]** 自分の体験や感想などを書き記したもの。 **49 [回顧録]** 自分の体験や過ごしてきた時代のことを振り返って書いたもの。 **50 [回想録]** 昔の出来事を回想して書いたもの。 **51 [メモワール]** 「手記」「回顧録」「回想録」の洋語的表現。mémoires ### ●会議の記録 **52 [会議録]** 会議での発言内容などを記録したもの。 **53 [議事録]** 議会などで、議題や審議・討論の経過・内容などを記録したもの。 **54 [速記録]** 速記によって記された記録。 **55 [議定書]** 国家間の合意事項や国際会議の報告などを記した、議事の経過を経たもの。 ### ●試合を記録したもの **56 [星取り]** 相撲の勝敗を記した表。 **57 [棋譜]** 囲碁・将棋の対局で、対局者が一手ずつ指した手を、順を追って記録したもの。「〜のとおりに指してみる」 **58 [スコア]** 試合の経過を記録したもの。「今日の試合の〜を入念に検討し、明日に備える」▷〜カード score **59 [スコアブック]** 試合の経過を記録したノート。「野球の試合を〜に記す」scorebook ### ●戦いの記録 **60 [戦記]** 戦争の様子を記録したもの。 **61 [軍記]** 戦争・合戦の様子を記録したもの。◇「戦記」は近代戦にも昔の合戦にも用いるが、「軍記」は近代戦の記録についてはあまり用いない。 ### ●歴史 **62 [歴史]** 人間社会の移り変わりを(時間の流れに沿って)記録したもの。「日本の〜」「近代民主主義の〜」▷〜学・〜家・〜観・〜小説・〜年表 <414> ## 記す2200k~m **63 [正史]** 国家によってまとめられた歴史。⇔外史 **64 [外史]** 国家ではなく民間でまとめられた歴史。⇔正史 **65 [通史]** 古代から現代まで時代の流れに即して書かれた歴史。 **66 [編年史]** 年代を追って書かれた歴史。 **67 [小史]** 特定のテーマをまとめた簡略な歴史。 **68 [略史]** 歴史を略述したもの。「日本の〜」 **69 [前史]** ①対象とされている時代の歴史とかかわりのある、それ以前の歴史。②ある時代の前半の歴史。「第2次世界大戦があった昭和〜」 **70 [秘史]** 世間に知られていない歴史。「和平工作の陰には、まだ知られていない〜がある」 **71 [国史]** ①一国の歴史。②日本の歴史。 **72 [戦史]** ある戦争の歴史。「同じ戦争を描いても、男の立場と女の立場とではまったく違った〜になる」 **73 [社史]** 創立から現在にいたるまでの会社の歴史。「創立50周年を記念して〜を編纂する」 **74 [校史]** 創立以来のその学校の歴史。 **75 [語誌]** ある語の起源や意味・用法などの歴史をたどって論じたもの。「禁止」と「廃止」の〜 ### ●その他 **76 [風土記]** 地方ごとに出身人物を評論したものの。 **77 [口上書き]** (挨拶や披露などのための)言葉(口上)を紙に書きしるしたものの。「この店の〜によれば創業は江戸時代だそうだ」「襲名披露の〜」 **78 [総記]** 全体をまとめた記述。「膨大な報告書を〜にまとめた」 ### ●総説 → 2103説くk●説 ### ●総論 → 1918論じるk●さまざまな論 ## m 名詞の類:モノ ### ●文書 **00 [文書]** 一定の内容を文字で書き記したもの。「〜にまとめる」 **01 [公文書]** 国・地方公共団体の機関や公務員が作成した文書。「そのことを証明する〜が必要だ」▷〜偽造罪⇔私文書 **02 [私文書]** 公文書でない文書。▷〜偽造罪⇔公文書 **03 [書類]** 手続きなどに必要な文書。「会議用の〜を作成する」▷〜選考・〜送検・重要〜 **04 [書面]** 内容の確認や通知のために文字で書いた文書。「口頭での合意だけでなく、〜にもとづく合意も必要だ」◇文書の内容面に注意した言い方。物理的な面を表すことはできないので、「書面を持ってくる」「書面が置いてある」などとは言わない。 **05 [国書]** 国の元首が、その国の名をもって出す外交上の公文書。 **06 [ドクトリン]** 外交などの基本政策を示した文書。doctrine **07 [書]** 行政処分を告知する文書。 **08 [古文書]** 歴史の資料となる古い文書。「〜をひもとく」 **09 [断簡]** 文章や文書のきれはし。「論文の〜」◇「断篇」とも書く。 ### ●メモの類 **10 [書き付け]** 忘れないように書きつけたもの。「〜をなくした」 **11 [覚え書き]** 忘れないように書きとめたもの。 **12 [手控え]** 忘れないように手元の紙などに書きとめたもの。「最近忘れっぽくなってしまい、〜を見ても思い出せないことがある」 **13 [控え]** あとで参照・証明・照合のたしとして、あるいは後で忘れないために、自分のところに残しておく、覚え書き。「〜を取る」◇予備としてコピーしたものなどもいう。 **14 [備忘録]** 忘れたときに備えて、何でも書いておく帳面の類。 **15 [メモ]** 簡単に書き記した覚え書き。「〜をなくしてしまった」memo ### ●天皇の文書 **16 [宸翰]** 図天皇の直筆の文書。 **17 [詔書]** 現憲法で、国事行為に関する天皇のおことばを記した文書。 **18 [勅書]** 旧憲法のもとで天皇の意思を伝えた文書。 **19 [詔勅]** 詔書や勅書・勅語など、天皇の文書の総称。 **20 [宣旨]** 図昔、天皇の命令を伝えた文書。 **21 [令旨[リョウジ]]** 図皇后・皇太子などの命令を伝える文書。◇「れいし」ともいう。 ### ●覚書・念書 **22 [覚書]** 略式の外交上の公文書。会議の論旨の要点の確認、条約の解釈や、付帯事項・補足などを記すもの。「〜を取り交わす」◇外交文書以外は、ふつう「覚え書き」と書く。 **23 [念書]** 約束したことを文書にしたもの。「〜が出てきて、贈賄の容疑が固まった」 **24 [証文]** 証拠の文書。「〜をつきつける」 **25 [一札]** 証拠のための、長くない、ちょっとした文書。「〜入れてある」 **26 [始末書]** 事故や過ちを起こした者が、その報告・謝罪のために事情を書いた文書。「学校に対して〜を書かされた」 ### ●約束の文書 → 2000契るk●約束の書類 ### ●証明書の類 → 1603確かめるk●証明するもの ### ●履歴書 **28 [履歴書]** 個人の学歴や職歴などを記した書類。 **29 [経歴書]** 個人の職務の経歴や、事業・工事などの経歴について記した文書。「履歴書と違い、〜には職務内容をある程度詳しく書く必要がある」▷職務〜 ### ●通知・通信 → 2104知らせるm●通知・報告 <415> ## 記す2200m~n ### ●金銭関係の書類 **30 [伝票]** 会社や官庁などで、金銭・物品の取引や授受などを確認するための必要事項を記した用紙。「〜を整理する」▷入金〜・出金〜・売上〜 **31 [原票]** いちばんもとになる伝票。 **32 [勘定書き]** 飲食費や売掛金などの支払い請求書。 **33 [請求書]** 金銭の支払いを請求する書類。「〜は会社のほうに送ってください」 **34 [納品書]** 物品を納品したことを証明した書類。 **35 [見積書]** 支払いがいくらかかるかを事前に算出した書類。「数社から工事費の〜を取る」 ### ●領収書 → 1603確かめるk●証明するもの ### ●調査の記録 **36 [調書]** 警察や裁判所で、犯罪や訴訟の証拠にするために調査した事柄を記した文書。「事故の〜を取る」 **37 [供述書]** 被告人・証人などが自分で事実を書いた文書。 ### ●命令の文書 **38 [令状]** ①命令を記した文書。▷召集〜②裁判所が強制処分を許可した文書。▷押収〜・捜索〜 **39 [逮捕状]** 警察などが被疑者を逮捕するのを許可するために裁判官が出す令状。 ## n 名詞の類:モノ ### ●帳面 **00 [帳面]** ものを書くための、紙を(簡単に)とじたもの。 **01 [手帳]** 予定や出来事などを記入してつねに持ち歩ける、ポケットに入るほどの帳面。▷警察~◇「手帖」とも書く。 **02 [雑記帳]** 心覚えを書いておくための帳面。 **03 [練習帳]** 学習のために漢字や単語などを書いたり、計算の練習をしたりするために覚えるための帳面。 **04 [ノート]** 「帳面」の洋語的表現。「試験の前に、友人の〜を借りた」◇「ノートブック (notebook)」から。 **05 [大学ノート]** B5判で、横書き用の罫線が引いてあるノート。◇明治期に、東京大学の学生用に売り出されたことから名付けられたといわれる。 **06 [ルーズリーフ]** 用紙の一枚一枚を自由に入れたり取ったりできる形式のノート。◇「ルーズリーフノートブック (loose-leaf notebook)」から。 **07 [メモ用紙]** メモするための紙。「何か〜にする紙はありませんか」 **08 [メモ帳]** メモ用紙をとじてあるメモ用紙。 **09 [メモ]** 「メモ用紙」「メモ帳」の略。 ### ●帳簿 **10 [帳簿]** 金銭・物品などの取引や授受などを記入する帳面。「〜をつける」 **11 [記録簿]** 記録に関することを記入する帳面。「部活動の〜」 **12 [カルテ]** 患者の症状・病状、それに対する処置・薬の処方などについて医師が記入する記録簿。「〜は5年間保管する」▷ドイツKarte **13 [母子手帳]** 妊娠中の様子、出産状況、乳幼児の発育過程などを記録した手帳。◇「母子健康手帳」ともいう。 **14 [戸籍簿]** 市町村が住民の戸籍を地番号順や五十音順に書き記した公の帳簿。 **15 [出納簿]** 金銭の出し入れなどを記す帳簿。 **16 [会計簿]** 「出納簿」の古い言い方。 **17 [家計簿]** 家庭内の金銭の出し入れなどを記す帳簿。 **18 [元帳]** 簿記のいちばんもとになる主要な帳簿。 **19 [台帳]** ある事柄を記すときいちばんもとになる帳簿。 **20 [原簿]** いちばんもとになる帳簿。 **21 [通帳]** 預貯金・配給・掛け売りなどの、年月日・金額・数量などを記す帳面。▷預金〜・貯金〜 **22 [閻魔帳]** ①死んだ人の生前の行動や罪悪を記してあるという、閻魔大王の帳面。②俗教師が生徒の成績・行状などを記しておく帳面。 **23 [勧進帳]** 勧進の趣旨を記し、寄進者の名を書き入れる帳簿。 ### ●氏名などを記すもの **24 [名簿]** 組織・団体などに属する人の氏名や住所などを、一定の順序で書き記したもの。▷会員〜 **25 [人名簿]** 大勢の人名などを記したもの。 **26 [人名録]** 「人名簿」の、やや改まった言い方。 **27 [芳名録]** 図名簿。「芳名」は人の名を敬っていう語。 **28 [紳士録]** 社会的地位や資産のある人々の氏名・住所・経歴・職業などを書き記したもの。 **29 [住所録]** 友人などの氏名・住所などを書き記したもの。 **30 [アドレス帳]** 「住所録」の洋語的表現。◇「アドレス(address)」は「住所」の意。 **31 [電話帳]** 個人や組織の電話番号・住所を、五十音順や職業別に記載した冊子。 **32 [宿帳]** 旅館で、宿泊者の氏名・住所などを記す帳面。 **33 [過去帳]** 寺で、葬った信徒の俗名・戒名・死亡年月日などを書き記したもの。 **34 [鬼籍]** □過去帳。◇多く、「鬼籍に入る」の形で、死ぬことを表す。 **35 [番付]** 地位や順序などを記したもの。▷相撲〜・長者~◇「番附」とも書く。 ### ●日記の類 **36 [日記]** 日々の出来事を感想などを交えて書いた個人的な記録。▷〜帳 <416> ## 記す2200n~書〈2201a **37 [日録]** 日々の出来事の記録。◇日々の仕事の進み具合などを記録するものにいうことが多い。 **38 [日誌]** 日々の出来事の公的な記録。 **39 [ダイアリー]** 「日記」の洋語的表現。diary ### ●紀行の類 → 2701出かけるm ### ●記録媒体 **40 [記録媒体]** 音・映像・その他の情報を記録し、再生・復元するための媒体。「〜はめまぐるしく変わるのでどれを使ったらいいか迷うことが多い」◇「記憶媒体」ともいう。「フィルム」「レコード」「テープ」など映像・音声を記録するものに始まり、最近では映像・音声に加え、文字その他のデータをコンピューター、デジタルカメラなどに記録する「ディスク」「CD」「DVD」「メモリーカード」など、数多くの媒体が開発されている。 **41 [メディア]** 「記録媒体」の洋語的表現。「新製品では〜の入れ替えが容易になった」▷記録〜 media **42 [テープ]** 専用の装置にセットして、録音・録画ないしその他の情報を記録するための、磁性体を塗布した薄く細長い帯状のもの(をリールにしておさめたケース)。tape **43 [ビデオテープ]** 映像・音声を記録し再生するテープ。videotape **44 [ディスク]** 専用の装置にセットして、音声・映像ないしその他の情報を記録するための円盤(をおさめたケース)。▷フロッピー〜・ハード〜 disc, disk **45 [磁気ディスク]** 磁性体を利用して情報を記録・再生するディスク。 **46 [光ディスク]** レーザー光の反射により情報を記録・再生するディスク。 **47 [コンパクトディスク]** 音楽などの情報を記録するために使われる光ディスク。compact disc **48 [CD]** 「コンパクトディスク」の頭文字からの略称。 **49 [MD]** 多く音楽などを記録するのに使われる、光磁気ディスクの一種。「ミニディスク (mini disc)」の頭文字からの略称。デジタル信号をCDの約5分の1に圧縮した光磁気ディスク(光と磁気の作用を利用した記録方式のディスク)。 **50 [DVD]** CDよりも高密度で、大量の情報を記録・再生できる光ディスク。◇「デジタルバーサタイルディスク (digital versatile disc)」から(「バーサタイル」は「多目的な」の意)といわれるが、「デジタルビデオディスク (digital video disc)」からという説もある。 ### ●レコード・カセット → 0410聞くk●レコードなど ### ●その他 **51 [ワードプロセッサー]** コンピューターによる文書作成の機械。キーボードで入力した文字がディスプレーに表示され、それを見ながら追加・削除・校正などをして、プリンターで印刷する。word processor **52 [ワープロ]** コンピューターによる文書作成の装置・手段。▷〜ソフト・音声〜・〜専用機◇「ワードプロセッサー」の略。機械装置だけでなく、ワードプロセッサーと同等の機能を持つソフトウエアまで含めて用いる。 **53 [レコーダー]** 記録・録音などをする機械。▷テープレコーダー・ビデオテープレコーダー・CDレコーダー・DVDレコーダー recorder ## s 名詞の類:ヒト ### ●記録する人 **00 [書記]** 会議などで発言内容を記録したり、文書の作成などを受け持ったりする人。 **01 [速記者]** 会議などで発言内容を速記する人。 **02 [記録係]** 記録する役目の人。 **03 [スコアラー]** スポーツで、試合の記録係。scorer ### ●記事を書く人 **04 [記者]** 事実を集め、文にまとめたり編集したりする人。▷〜会見・〜席 **05 [新聞記者]** 新聞の記事のために取材・執筆・編集をする人。 **06 [聞屋]** 俗新聞記者。 **07 [主筆]** 記者のトップとして、社説など主要な記事を書く人。 **08 [ライター]** 文章を書くことを職業にしている人。「雑誌の〜」writer **09 [ルポライター]** 事件や風俗などを取材し記事にまとめあげる人。◇和製洋語。「ルポルタージュ(フreportage) +ライター(writer)」から。 ### ●他人のために文章・文書を書く人 **10 [代作者]** 他人のために、文章・絵画その他の作品を作成する人。「その作家に〜がいたことは有名だ」 **11 [ゴーストライター]** 有名人などの代わりに文章を書く人。◇略して「ゴースト」ともいう。ghostwriter **12 [司法書士]** 他人の依頼を受けて、法律上の手続き書類の作成を代行する職業の人。 **13 [行政書士]** 他人の依頼を受けて、官公庁に出す手続き書類の作成を代行する職業の人。 **14 [代書人]** 法律上の手続きや官公庁に出す手続き書類の作成を代行する職業の人。 **15 [代書屋]** 囧代書人。「時間があれば〜に頼まないで、自分でやっても簡単です」 # 2201 書く ## a 動詞の類 ### ●書く **00 [書く]** (文章をつくるために)文字や記号などを紙などに記す。「ていねいに~」「旅先で手紙を~」 **01 [書する]** 図書く。「年賀欠礼の旨を~」 <417> ## 書く2201a **02 [認[したた]める]** 手紙や文章を書く。「思いのたけを〜」 **03 [筆を揮[ふる]う]** 書画を書く。「この掛け軸はS先生が筆をふるった作品だ」 **04 [揮毫]** 図頼まれたりして書画を書くこと。「扇に~する」「毫(筆)を揮う」との意。 **05 [筆を走らせる]** すらすらと文章などを書く。「締め切りがせまっていたので、一気に〜」 **06 [筆を執る]** 書画や文章を書く。「S先生が筆を執った作品」 ### ●いろいろな書き方 **07 [板書]** 黒板に字を書くこと。「先生が〜したことを必死にノートに写す」 **08 [朱書]** 訂正したり、注意を喚起したりするために)筆やペンで赤く書くこと。「注意事項は〜してあった」 **09 [朱書]** 朱書き。「『写真在中』の〜がある封筒」 **10 [代筆]** その人自身が書くこと。「遺言状を〜して、弁護士に託す」 **11 [代筆]** 本人のかわりに文字を書くこと。「この署名はだれかが〜したものだ」▷〜人 **12 [代書]** (職業として)代筆すること。「恋文を〜する商売があったらしい」▷〜屋 **13 [落書き]** 書いてはいけない所に戯れに字や絵を書くこと。「授業中ノートに〜したのを見つかってしまった」◇「楽書き」とも書く。 **14 [悪戯書き]** 退屈しのぎや悪戯心から、つまらないことを書くこと。「電車の窓ガラスに〜」「友達のかばんに〜してやった」 **15 [下書きする]** 本式に書く前に、ためしに、だいたいのことを書いてみること。「〜した論文を点検する」 **16 [上書きする]** 手紙・箱・書物などの表面に文字を書く。「あて名を〜してからひもをかける」 **17 [表書きする]** 手紙などの表にあて名・名前などを書く。「祝儀袋を〜」 ### ●書き始める **18 [書き起こす]** 作品を、あるテーマから書き始めること。「この作品は主題の年から書き起こしている」 **19 [起筆]** □作品を書き始めること。「この作品の〜は20歳のときだ」 **20 [擱筆]** 図筆をおくこと。「この作品を〜するまでには、まだまだ時間がかかる」 ### ●書き終える **21 [書き上げる]** 作品なり論文なりを書き終える。「博士論文を〜」 **22 [筆を擱[お]く]** 作品なり論文なりを書き終える。「絶筆」 ### ●乱暴に書く **23 [書き殴る]** 字などを次々と乱暴に書く。「社会科の先生は黒板に〜ので、何を書いたのかよくわからない」 **24 [殴り書き]** 字などを(急いで)乱暴に書くこと。「このメモは~してあるので、まったく読めない」◇「擲り書き」とも書く。 **25 [書き捨てる]** メモやあて名などの、簡単な文字などを無造作に一気に書くこと。「走り書きで〜したメモを読む」 **26 [書き散らす]** 無造作にあちらこちらに書く。「思いつくままにノートなどに書き散らした詩句」「手当たりしだいにいろいろな雑誌に~」 **27 [書き飛ばす]** 推敲したり、読み直したりせず、素早く書くこと。「下書きなしに〜した文章は、あとで必ず推敲しなければならない」 **28 [走り書き]** 急いでさっと書くこと。「思いついたことを次々と〜する」 ### ●ていねいに書く **29 [清書]** 下書きしたものなどをきれいに書き整えること。「卒業論文を〜して、先生に提出した」 **30 [浄書]** 図下書きの原稿などを、印刷・出版・提出などのために、きれいに書き整えること。「校正の済んだ原稿を〜して出版社に送る」◇ごく一般的な「清書」に比べて、「浄書」にはやや改まった感じがある。 ### ●書き換える **31 [書き直す]** 一度書いたものの内容が気に入らなかったり、直すべきところがあまりにも多かったりするときに、もう一度初めから書く。「提出用に報告書を〜」「この原稿は使えない。急いで書き直せ」 **32 [書き換える]** 一度書いたものに手を入れて別のものにする。「差し障りのある表現を〜」◇「書き替える」とも書く。 **33 [書き改める]** 一度書いたものに筆を加えて、もっといいものを初めからもう一度書く。「若いころ書いたものを書き改めてから発表する」 **34 [改稿]** いったん出来上がった原稿を改めて書き直すこと。「雑誌に発表したものを〜して単行本にした」 **35 [リライト]** もとの文章を読みやすくするために、手を入れて書き直すこと。「原稿を子供向けに〜する」rewrite **36 [上書きする]** パソコン・ワープロなどで、内容を修正したファイルを記録媒体に書き込むときに、元のファイルを残さず、いわば元のファイルの上にそのまま書き込むこと。「大事なファイルを誤って〜してしまった」▷〜保存 ### ●他の文字に書き換える **37 [翻字]** ある文字で書かれたものを別の文字に置き換えること。「ロシア語を〜する」 **38 [点訳]** 点字に翻字すること。「正しい読みを調べて小説を~する」 **39 [ローマ字化]** ローマ字に翻字すること。「ローマ字」はRoman alphabetの訳語。日本語のローマ字化の方式は子音の表記に違いがあり、英語の発音に準じたヘボン式、五十音図にもとづく訓令式などがある。 **40 [ローマナイズ]** ローマ字以外の文字で書かれる言語を、ローマ字化すること。Romanize **41 [書き下す]** 漢文を日本語の語順で読んだとおりに、漢字と仮名をまじえて書く。「陶淵明の詩を書きくだして引用する」 <418> ## 書く2201a~i **42 [書き取り]** 話し言葉や、読み上げられた語句を漢字に直して書くこと。「何度も~してテストに備えた」「~のテストで満点をとった」◇漢字そのものを繰り返し書く場合にもいう。 ### ●書写する **43 [書写]** (手本を見て)文字を書く練習をすること。「〜の授業」 **44 [臨書]** □手本を見ながら文字を書くこと。「古筆を〜する」 ### ●書き誤る → 1513誤るa●書き誤る ### ●書き落とす → 4304しくじるa●し損なうこと ### ●書いて送る → 6208送るa●書類などを送る ### ●文字の書き方 **45 [撥ねる]** 文字、特に漢字を書くとき、画の末尾で、線の向きを急角度で変え、勢いよく短く上げるようにする。「『小』の第1画は~」 **46 [止める]** 文字、特に漢字を書くとき、一画の末尾を、力を入れてしっかりと終わるようにする。「『木』の縦棒は〜」 **47 [払う]** 文字、特に漢字を書くときに、一画の末尾の手前で筆記具の力をゆるめながら動かして終わる。「『水』の第4画は~」 ## d 形容動詞の類 **00 [手書きの]** 手で書いたものである様子。印刷ではなく、人が自分で書く様子。「手書きの年賀状のほうがいいな」 **01 [自筆の]** その人自身が書く様子。「本人〜の遺言状」 **02 [直筆の]** 本人が手で直接書く様子。「著者〜のサインが入った本」 **03 [肉筆の]** 印刷ではなく本人が手で書く(描く)様子。「〜の署名がある絵」 ### ●書の巧拙 **04 [達筆な]** 字が上手な様子。「この手紙は〜すぎて読めない」 **05 [悪筆の]** 字がへたな様子。「彼は子供のころから〜だ」 **06 [乱筆の]** 字が乱暴で読みにくい様子。「乱筆乱文お許しください」◇自分への謙遜も多く、手紙でへりくだった言い方として使われる。 ### ●筆まめな → 3005まめまめしいd●まめな様子 ### ●筆無精な → 4706怠けるd ## f 副詞の類 **00 [すらすらと]** 筆やペンの運びがなめらかである様子。「俳句を短冊に~と書く」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●書くこと **00 [書字]** 図字を書くこと。 **01 [一筆]** ちょっと書くこと。「〜したためる」▷〜啓上 ### ●書き写すこと → 2206うつすh●文字を写すこと ### ●筆で書くこと **02 [書]** 筆で文字を書くこと。「〜をたしなむ」 **03 [書道]** 筆で文字を美しく書く芸術。「〜の大家」 **04 [書]** 筆で美を表現する芸術。「〜を究める」 **05 [書き初め]** 年が明けて初めて筆で文字を書くこと。「正月2日に〜をする」 ### ●習字 → 1806学ぶん●いろいろな習い事 ### ●決められた書き方 **06 [仮名遣い]** 仮名で日本語を書く場合の決まり。「〜を間違える」 **07 [現代仮名遣い]** 現代の口語文を書き表すための、仮名遣い。(1946)年、内閣告示により、歴史的仮名遣い(旧仮名遣い)を現代の語音にできるだけ近づけるように制定され、同61年に改定されたもの。 **08 [新仮名遣い]** (歴史的仮名遣いに対して)現代仮名遣い。 **09 [歴史的仮名遣い]** 現在の語音と違う、昔の書き方をもとにした仮名遣い。 **10 [旧仮名遣い]** (新仮名遣いに対して)歴史的仮名遣い。 **11 [用字]** 文字の使い方。「〜に注意する」▽〜辞典・〜法 **12 [用字用語]** ある規則や特色にそった、文字やことばの用い方。 **13 [正書法]** その言語における標準的な語の書き方。 **14 [書式]** 書類や届け出用紙などの決まった書き方。「〜に従って書く」 **15 [横書き]** 文字を横に並べて文章を書くこと。「〜の報告書」⇔縦書き **16 [縦書き]** 文字を縦に並べて文章を書くこと。「〜の便箋」⇔横書き **17 [仮名書き]** 漢字で書かずに、仮名で書くこと。「むずかしい訓読みの漢字は〜にする」 **18 [仮名交じり]** 漢字に仮名を交ぜて書くこと。▷〜文 **19 [分かち書き]** 単語と単語または文節と文節の間をあけて文章を書くこと。◇小学校低学年の国語教科書などにみられる。 **20 [べた書き]** 文章を書くのに、字間をあけないで、続けて書くこと。 **21 [箇条書き]** それぞれの項目ごとに並べて書くこと。「問題点を〜にする」 **22 [筆順]** 漢字・仮名を書くときの順序。「〜を正確に覚える」 **23 [書き順]** 「筆順」の、より口語的な言い方。「〜を間違える」 **24 [綴り字]** 単語を書くときの、アルファベットなどの文字の配列。 **25 [綴り]** 「綴り字」の略。「英語の〜を間違える」 **26 [スペリング]** 「綴り字」「綴り」の洋語的表現。spelling **27 [スペル]** 「スペリング」の、より口語的な言い方。「〜をチェックする」◇「スペリング」より「スペル」のほうが一般的。spell ## i 名詞の類:コト・サマ ### ●文字の書き方 **00 [書き方]** 文字を書くときの筆などの運び方。◇ある文章や文書などを書くときに記入する場合の決まりなどの意にもいう。 <419> ## 書く2201i~k **01 [楷書]** 漢字をくずさず丁寧に書く書き方。「〜で表書きをする」 **02 [行書]** 楷書をややくずして書いた書き方。 **03 [草書]** もっともくずした漢字の書き方。「短冊にさらさらと〜で句を書く」 ### ●筆の使い方 **04 [筆遣い]** 筆の使い方。「大胆な〜の字」◇「筆使い」とも書く。 **05 [筆法]** 筆の運び方。「隷書体の〜」 **06 [書法]** 書の書き方。◇「筆法」が筆の運び方という具体的・技術的な視点をもつのに対して、「書法」は書の書き方という心構えまで含んだ抽象的ニュアンスをもつ。 **07 [運筆]** 図筆の動かし方。「雄渾な〜がみどころだ」 **08 [起筆]** 文字の最初の部分の筆遣い。「〜が少し乱れている」◇「始筆」ともいう。 **09 [終筆]** 文字の最後の部分の筆遣い。「〜まで気を抜かずに書く」◇「収筆」とも書く。 **10 [筆触]** 筆の使い方から受ける感じ。「色使いからも〜からも、この画家の繊細さがにじみ出ている」 **11 [タッチ]** 絵画などの筆づかい。「この画家特有の荒々しい〜が好きだ」touch **12 [渇筆]** 墨継ぎをしないで書くこと。▷〜書き **13 [永字八法]** 「永」という漢字を構成する8つの異なる筆づかい。すべての漢字の点画はこの8つに含まれる。 ### ●書を振り **14 [書き振り]** 字を書くときのしかた(が書いたものに表れたしかた)。 **15 [書風]** 個人・流派ごとに特徴のある、字の書きぶり。「自由でのびのびした〜」 **16 [筆勢]** 図文字や文章などの勢い。「力強い〜の書」 ### ●字体・書体 **17 [字形]** 文字の形。「〜を整える」 **18 [字体]** ある同一の語ないしは音などを示す文字がいくつかあるときの、それぞれの文字に固有の(ほかの文字とは異なる)形。◇「国」と「國」、「a」と「A」など。 **19 [書体]** ある一つの字体を書いたり印刷したりするときに使う、形・太さ・なめらかさなどについての一定の型。◇「国(明朝体)」と「国(ゴシック体)」など。なお、書体と字体とは、実際には、区別されない、あるいは混同されることが少なくない。 **20 [新字体]** 新しい漢字の字体。⇔旧字体◇昭和24(1949)年、当用漢字字体表に採用された字体をいう。それ以前のものは旧字体。「盡」に対する「尽」、「者」に対する「者」など。 **21 [旧字体]** 古い漢字の字体。⇔新字体 **22 [正体]** 正しい字体。 **23 [異体]** 正体でない字体。▷〜字 ### ●書くときの書体 **24 [篆書]** 漢字の古い書体の一つ。楷書・隷書のもととなった。「大篆」と「小篆」がある。◇現在では印章などに用いられる。 **25 [隷書]** 篆書を省略した書体。今日の楷書に近い。 **26 [筆記体]** ローマ字などを手で書くときの書体。「a」に対する「a」など。⇔活字体 **27 [活字体]** ローマ字などを活字と同じように、くずさないで書く書体。「a」に対する「a」など。⇔筆記体 **28 [勘亭流]** 歌舞伎の看板などに書く書体。 ### ●文字の構成 **29 [画]** 漢字を構成する一つ一つの線(や点)。「〜を数える」「この字は何〜ありますか」 **30 [字画]** 漢字を構成する点や線(の数)。「〜を数える」 **31 [点画]** 漢字を構成する点や線。「〜を正確に書く」 **32 [画数]** 一つの漢字を構成する点や線の数。 **33 [総画]** 一つの漢字の画数の合計。▷〜索引 ## k 名詞の類:モノ ### ●書 **00 [書]** 筆で書いた文字(の芸術作品)。「小野道風の〜」 **01 [筆墨]** 文筆と墨を使って書いた文字。 **02 [古筆]** 昔の人の書。特に平安時代から鎌倉時代にかけてのすぐれた書を指すことが多い。 ### ●筆跡 → 9606残すk●筆跡 ### ●筆記用具 **03 [筆記用具]** 字などを書くための道具。 **04 [筆記具]** 「筆記用具」の略。 **05 [文房具]** ものを書いたりするために必要な道具の総称。鉛筆、ノート、消しゴム、定規、コンパスなど。 **06 [文具]** 「文房具」の、ややかたい言い方。▷〜店・〜商 ### ●墨・インク **07 [墨]** ①筆で文字を書くとき用いる、黒色の液。②「①」のもとになる、油煙や松煙をにかわで固めたもの。◇硯で水に入れ、すって用いる。また、原料は異なるが同様にすって用いる、朱色や藍色の固形物もいう。 **08 [朱墨]** 朱色の粉を固めた墨。 **09 [墨汁]** 墨(①)。特に、墨(②)をすらなくても、すぐ使えるように製造されたもの。 **10 [インク]** 筆記や印刷のために用いる色ついた液状のもの。「インキ」ともいう。ink ### ●筆 **11 [筆]** 竹や木でできた柄に毛を束ねてつけた、字や絵を書くための道具。 <420> ## 書く2201k~m **12 [用筆]** 文字や絵をかくのに用いる筆。 **13 [絵筆]** 絵を描くための筆。 **14 [画筆]** 「絵筆」の改まった言い方。 **15 [毛筆]** 獣の毛でつくった筆。⇔硬筆 **16 [朱筆]** 朱色の墨で書くための筆。 ### ●硯など **17 [硯]** 墨をするための道具。 **18 [筆墨]** 図筆と墨。 **19 [文房四宝]** 図書道に使う筆・墨・硯・紙の4種の文房具。◇「四宝」ともいう。 **20 [矢立て]** 筆と墨を入れるつぼがセットになった、携帯用の筆記具。 ### ●文鎮 → 5203押すk●何かを押さえるもの ### ●鉛筆・ペン **21 [鉛筆]** 黒鉛の粉末を固めたものを芯とし、そのまわりを木の軸でおおった筆記具。▷〜削り **22 [色鉛筆]** さまざまな色の芯をもった鉛筆。「〜で塗り絵をする」 **23 [シャープペンシル]** 軸から芯をくり出しながら使う筆記具。◇和製洋語。シャープ(sharp) +ペンシル (pencil) **24 [シャーペン]** 「シャープペンシル」の略。 **25 [ペン]** インクをつけて書くための筆記具。▷〜先・〜軸 pen **26 [万年筆]** いちいちインクをつけなくてもかなりの量のインクを軸の中にためておいて、長く使えるペン。 **27 [ボールペン]** 回転する玉を先端に入れてインクをなめらかに出すようにした筆記具。ball-pen **28 [硬筆]** 鉛筆・ペンなど、先端の硬い筆記具の総称。⇔毛筆 **29 [鉄筆]** 先端が細い鉄でできた、謄写版の原紙に字を書くための筆記具。 ### ●その他の筆記具 **30 [白墨]** 黒板に文字を書くための、石膏などからつくった棒状の筆記具。白および、さまざまな色のものがある。 **31 [チョーク]** 「白墨」の洋語的表現。chalk ### ●机 **32 [机]** 本を読んだり字を書いたりするのに使用する台。「いつも〜に向かっているとは感心だ」▷学習〜・勉強〜・事務〜 **33 [片袖机]** 片方の脚に収納用の引き出しがついた机。 **34 [両袖机]** 両方の脚に収納用の引き出しがついた机。 **35 [文机[ふづくえ]]** 読書や書きものをするための和風の机。◇「ふみづくえ」の転。 **36 [経机]** 経を読むとき、経文をのせるための机。 **37 [卓]** 文机。「~をたたいて激しく論ずる」 **38 [デスク]** 「机」の洋語的表現。▷〜ワーク desk ### ●教卓 → 2102教えるk●教具・教材など ## m 名詞の類:モノ ### ●紙とその形など **00 [紙]** その上に文字を書いたり、それで物を包んだりするための、植物性の繊維からつくったもの。「~を漉く」「とっさのことで書く〜が見つからない」▷包み〜・〜包み・〜コップ **01 [ペーパー]** 「紙」の洋語的表現。▷トイレット~◇特に洋紙を指し、多く複合語に用いる。paper **02 [全紙]** できあがった紙を小さく切り分ける前の、もとの大きさの紙。 **03 [パルプ]** 木材などからつくる紙の原料。◇洋紙の原料を指し、化学的に処理したもの(化学パルプ)とそうではないもの(機械パルプ)がある。pulp ### ●紙切れ → 7001切れるk●紙切れ ### ●紙の種類 **04 [和紙]** 日本で古くから行われている漉き方で漉いた紙。雁皮・楮・三椏などを原料とする。⇔洋紙◇書を書くのにも、障子やあかりのシェードなどにも用いられる。丈夫な紙質が好まれる。 **05 [洋紙]** パルプなどから機械で漉いてつくった紙。⇔和紙◇西洋から伝わってきたことから。 **06 [雁皮紙]** 雁皮の繊維でつくった、なめらかな肌合い、適度の光沢がある和紙。古来、紙の王といわれた。 **07 [奉書紙]** 楮の繊維でつくった、厚手で上質の和紙。「奉書」とも略す。 **08 [画用紙]** 絵を描くための紙。 **09 [画仙紙]** 書や絵を書くための、大型の和紙。「画宣」とも書く。中国から伝わった。 **10 [ケント紙]** 化学パルプからつくった、まっ白で上質の洋紙。製図・図画に用いる。◇イギリスのケント(Kent)州でつくられたことから。 **11 [美濃紙]** 和紙の一種。障子紙よりやや厚く、いわゆる半紙より大きい。◇「美濃」とも略す。美濃(岐阜県)で漉いた紙の意。 **12 [檀紙]** 厚手で、ちりめんのようなしわがある和紙。包装に用いる。もと、檀の皮でつくったことから。 **13 [模造紙]** 化学パルプでつくった上質の洋紙。印刷・包装などに用いる。◇日本の大蔵省印刷局が開発した局紙という上質の紙をヨーロッパで模造したところからいう。 **14 [半紙]** 縦24~26cm、横32~35cmの、習字などに用いる薄手の和紙。◇もと、紙を半分に切ってこの大きさにしたことから。 **15 [ざら紙]** 表面がざらざらした、質の悪い洋紙。 **16 [藁半紙]** ①藁をまぜて漉いた粗末な半紙。②(半紙の大きさの)ざら紙。「~に字を書く」 <421> 試験問題を刷る」 **板[いた]紙[がみ]** 機械で抄造した厚手の紙。「紙箱や包装材には〜が適当だ」 **ボール紙** 藁を原料としてつくった厚い紙。「ボール」は「ボード(board)」の略。 **【ボール】** 波形に加工をしたボール紙を2枚のボール紙を貼り合わせた丈夫な紙。緩衝性にもすぐれ、大型の箱・包装に用いる。▷~箱 **羊[よう]皮[ひ]紙[し]** 羊などがする前に用いられた、羊などの皮をなめしたもの。◇古代・中世のヨーロッパで用いた。 **パピルス** 古代エジプトでつくられた、沼地に自生するかやつりぐさの一種の草の茎を裂いて並べ、乾燥させた紙のようなもの。▷~文書 ▶ラpapyrus # 専用の紙 **巻[まき]紙[がみ]** 巻いて円筒形にし、紙に折り目がつかないように、巻き込んで円筒形にしたもの。筆で手紙や演説などの原稿を書いたりするのに用いる。「~にさらさらと筆を走らせる」 **色[しき]紙[し]** 和歌・俳句・絵などを書く、厚手の真四角に近い紙。「~に揮毫する」 **短冊[タンザク]** 短歌・俳句などを書く縦に細長い紙。「~に、筆でさらさらと俳句を書く」 **原[げん]紙[し]** 謄写版の原版に使う、蠟をひいた紙。 **方[ほう]眼[がん]紙[し]** 縦横に細かく線を引いて、小さな真四角を数多く印刷した紙。グラフを描いたりするのに用いる。 **五[ご]線[せん]紙[し]** 等間隔の5本の線を横に長く印刷した紙。楽譜用。 **用[よう]紙[し]** 特定の目的のために用いる紙。▷答案~・投票~ **原[げん]稿[こう]用[よう]紙[し]** 等間隔にマス目を印刷し、一マスに一字ずつ入れて原稿を書く。◇原稿の字数を知るのに便利。 # 手紙の用紙 **葉[は]書[がき]** 郵便で送る決まった大きさの紙。「郵便~」を「郵便はがき」の略。 **便[びん]箋[せん]** 手紙を書くための紙。多く、縦または横の罫線が印刷してある。「毛筆用の~」 **用[よう]箋[せん]** 手紙などを書くための紙。 **カード** 用件などを書く小さめの紙。▷バースデー~・クリスマス~・メッセージ~ ◇クリスマスや誕生日にメッセージを書いて送る。▶英card **封[ふう]筒[とう]** 便箋を入れて送るための紙の袋。 **茶[ちゃ]封[ふう]筒[とう]** 茶色の、(丈夫な)事務用の封筒。「秘密の書類を~に入れて渡す」 # 古紙・再生紙 **古[こ]紙[し]** 何かに使用した古い紙。▷~回収・~再生 ◇「故紙」とも書く。 **再[さい]生[せい]紙[し]** 古紙を回収してときほぐして、すきなおした紙。「~を使った雑誌」 # その他の紙 **薄[うす]紙[がみ]** 薄い紙。「病気は〜をはぐように(少しずつよくなっていった)」「~で水を吸い取る」⇔厚紙 **厚[あつ]紙[がみ]** 厚い紙。「~を工作に使う」⇔薄紙 **手[て]漉[す]き紙[がみ]** 1枚1枚手によってすいてつくった紙。「~で名刺をつくる」 **油[あぶら]紙[がみ]** 紙に油をひいて防水加工した紙。「~はキャンプの必需品だった」 **熨[のし]斗[と]紙[がみ]** のしや水引が印刷してある紙。贈り物の包み紙や、贈り物の表書きとして品物の名前に貼る。 **白[はく]紙[し]** ①白い色の紙。②書くべきことが何も書かれていない紙。「~で提出する」 **色[いろ]紙[がみ]** 折り紙などに用いる、色のついた紙。 **金[きん]紙[し]** 金箔・金粉を張ったり金色に塗ったりした紙。「~を張った箱」◇「きんし」ともいう。 **銀[ぎん]紙[し]** 銀箔・銀粉を張ったり銀色の塗料を塗ったりした、銀色の紙。「チョコレートを包んであった〜を利用して演劇の小道具を作る」◇「ぎんし」ともいう。 # n 名詞の類:モノ ## 文字 **文[も]字[ジ]** 言葉を、視覚を通じて伝えるために工夫された記号(の体系)。「もんじ」ともいう。アラビア数字・単位記号などは含まない。 **字[ジ]** 一つ一つの文字。◇「文字」は具体的な一つ一つの形よりは、タイプを表すのに使われる傾向があり、「字」は具体的に記されたものを表すことが多い。たとえば、「世界の文字」の「文字」を「字」に、「彼の字はきれいだ」の「字」を「文字」に換えると不自然。 **太[ふと]字[じ]** 線の太い文字。⇔細字 **大[だい]字[じ]** ①大きな字。⇔小字 ②領収書などで漢数字の「一、二、三、十」などのかわりに書く「壱、弐、参、拾」などの字。 **小[しょう]字[じ]** 小さい字。⇔大字 **細[さい]字[じ]** 細かい字。「米粒に~を書く」 **細[ほそ]字[じ]** 線の細い文字。⇔太字 **新[しん]字[じ]** ①新しくつくられた字。②新字体の漢字。⇔旧字 **旧[きゅう]字[じ]** 旧字体の漢字。⇔新字 **字[じ]句[く]** 文章中の、文字と語句。「~の誤りを正す」 ## 文字の種類 **表[ひょう]音[おん]文[も]字[じ]** 一字一字が音声だけを表す文字。表意文字⇔仮名やローマ字がその代表で、仮名の類を音節文字、ローマ字の類を音素文字という。 **表[ひょう]意[い]文[も]字[じ]** それ自身が意味を表す文字。⇔表音文字 ◇漢字など。 **音[おん]字[じ]** (意字に対して)表音文字。 <422> 書く2201n **13 意[イ]字[ジ]** (音字に対して)表意文字。 **14 象[ショウ]形[ケイ]文[モ]字[ジ]** ものの姿をかたどってつくった文字。古代エジプト文字(ヒエログリフ)など。 **15 絵[エ]文[モ]字[ジ]** ものの形などを絵で表して、文字のかわりとしたもの。 ### ●漢字・仮名 **16 漢[カン]字[ジ]** 中国で生まれ、日本でも用いられている文字。 **17 本[ホン]字[ジ]** ①(仮名に対して)漢字。②(略字・俗字に対して)正しく書かれた漢字。 **18 国[コク]字[ジ]** 日本でつくられた漢字。「峠」「働」など。 **19 仮[カ]名[ナ]** 「仮字」とも書く。仮の文字の意。 **20 片[かた]仮名[かな]** 漢字の偏または旁などからつくった仮名。「片」は部分の意。 **21 平[ひら]仮名[がな]** 草体の漢字からつくった仮名。 **22 仮名[かな]遣[づか]い** 平仮名と片仮名。 **23 変[ヘン]体[タイ]仮名[がな]** 現在使っているものと形の違う平仮名。 **24 万[マン]葉[ヨウ]仮名[がな]** 漢字の音や訓を用いて日本語を表した漢字。◇「山」を「也末」と書く類。平仮名・片仮名が生まれる前のもので、『万葉集』がこれによっているので、この名がある。 **25 崩[くず]し字[じ]** 崩し書きで書いた字。「〜で署名する」 **26 伊[イ]呂[ロ]波[ハ]** 「いろはにほへと…」の順に並べた仮名の総称。◇47字の仮名を1度ずつ使ってつくられた「いろは歌」の最初の3字をとった語。 **27 五[ゴ]十[ジュウ]音[オン]** 47字の仮名を5段10行の「あいうえお…」の順に並べたものの総称。 **28 和[ワ]字[ジ]** 日本の文字。仮名と日本で使われる漢字。「倭字」とも書く。 **29 邦[ホウ]字[ジ]** (日本でつくった)仮名と国字。◇「倭字」とも書く。▷~新聞 ⇔外字 **30 常[ジョウ]用[ヨウ]漢[カン]字[ジ]** 一般の社会生活に用いる漢字の使用の目安として定められた、1945字の漢字。▷〜表 ◇それまでの「当用漢字」に95字を追加し、昭和56(1981)年に内閣告示された。 **31 当[トウ]用[ヨウ]漢[カン]字[ジ]** 現代国語を書き表すために日常使用する漢字の範囲として定められた、1850字の漢字。▷〜表 ◇昭和21(1946)年に内閣告示され、昭和56(1981)年に「常用漢字」に改定された。 **32 表[ヒョウ]外[ガイ]字[ジ]** 昭和56(1981)年、内閣告示の、常用漢字表に含まれていない字。 **33 外[ガイ]字[ジ]** ある体系の中に含まれない文字。常用漢字表の表外字やJISの漢字コード表にない文字。 ### ●外国の文字 **34 ローマ字[じ]** 古代ローマでラテン語を表記するために作られた文字。今日では、各国をはじめ世界の多くで使われている表音文字。◇「ローマ」はRoma。 **35 アルファベット** 一定の順に並べたローマ字。英語では26文字。◇ギリシャ文字の第1字アルファ(α)と第2字ベータ(β)から。▶alphabet **36 外[ガイ]字[ジ]** 外国(語)の文字、特に、ローマ字の古い言い方。▷〜新聞・〜紙 ⇔邦字 **37 英[エイ]字[ジ]** 英語の文字。▷〜新聞 **38 横[ヨコ]文[モ]字[ジ]** 横に並べて書きついでいく西洋の文字(で書かれた言語)。多くの場合はローマ字(で書かれた言語)。「〜に弱くてね」 **39 梵[ボン]字[ジ]** 梵語(サンスクリット)を表記するための文字。 **40 甲[コウ]骨[コツ]文[モ]字[ジ]** 古代中国で亀甲や獣骨に刻んだ象形文字。 **41 楔[くさび]形[がた]文[モ]字[じ]** 古代メソポタミアの諸言語の表記に用いられた表意文字。◇粘土板に葦のペンで書いたため、くさび形をしているところから。 ### ●字体の違い **42 大[オオ]文[モ]字[ジ]** 欧文で、文章や固有名詞のはじまりに使う大きな字体の字。A・B・Cなど。⇔小文字 **43 頭[かしら]文[モ]字[じ]** 欧文で、文のはじめや固有名詞の頭などに使う大文字。◇単に、語の(一部の)はじめの文字の意で用いることもある。 **44 イニシャル** 欧文で、名前のはじめの大文字。◇「イニシアル」ともいう。▶initial **45 小[コ]文[モ]字[ジ]** 欧文で、小さな字体の字。a・b・cなど。⇔大文字 **46 正[セイ]字[ジ]** 点画を略したり変えたりしていない漢字。俗字や略字でないものをいうが、新字体に対する旧字体をもいう。 **47 俗[ゾク]字[ジ]** 正字ではないが、世間で普通に使われる漢字。◇「淵」に対する「渕」、「剝」に対する「剥」など。 **48 略[リャク]字[ジ]** 点画を省略した漢字。 **49 簡[カン]体[タイ]字[ジ]** 現代の中国で使われる、簡略化された漢字。 **50 異[イ]体[タイ]字[ジ]** 標準の字体とは異なるが、音や意味は同じ漢字。「『界』と『堺』は〜で、意味は同じ『のろうこと』である」 ### ●特別な文字 **51 点[テン]字[ジ]** 視力障害者のための、文字のかわりをする記号。指で触って意味をとる。 **52 墨[すみ]字[じ]** 点字に対して、書いたり印刷したりした文字。 **53 金[キン]文[モ]字[ジ]** 金泥・金粉などで書いた文字。 **54 花[はな]文[モ]字[じ]** ローマ字などの大文字に飾りをつけたもの。 **55 飾[かざ]り文[も]字[じ]** (文字を飾ることから)花文字。 **56 丸[まる]文[も]字[じ]** 一時、若い女性の間に流行した、まるっこい文字。 **57 レタリング** 視覚的効果などを考慮して図案化された文字。▶lettering ### ●補助的な文字 **58 踊[おど]り字[じ]** 同じ字が繰り返されることを示す符号。◇「々」「ゝ」など。 **59 送[おく]り仮名[がな]** 漢字の読みを分かりやすくするために加える仮名。 ●振り仮名 1807読むk ●読み仮名 <423> 書く2201n~p ### ●不適当な字 **60 誤[ゴ]字[ジ]** 間違っている字。「〜を赤ペンで直す」 **61 当[あ]て字[じ]** 意味に関係なく、漢字の音訓だけを使ったもののうち、それが慣用となったもの。「出鱈目」「野暮」など。◇「宛字」とも書く。広義では、「五月蠅い」のように、音訓に関係なく意味に着目して表記するものもいう。 **62 借[シャク]字[ジ]** 中国や日本で、外国語や外来語を漢字で聞いたとおりに写す方法。梵語の音訳(「南無阿弥陀仏」の類)や万葉仮名(「也末」で山を表す類)がその例で、漢字の意味に関係なく、音だけを借りて利用する。 **63 伏[ふ]せ字[じ]** 印刷物の文中に、その時代その社会で言ってはならぬ言葉があるとき、その部分だけ隠してかわりに入れる符号。 ●脱字・欠字 6101抜けるk ### ●字の構成要素 **64 点[テン]** 漢字を構成する「、」の部分。◇たとえば「玉」の「ヽ」の部分。 **65 濁[ダク]点[テン]** 清音の仮名の右上につけて濁音であることを表す「゛」の部分。 **66 点々[てんてん]** ㊁濁点。「〜をつけ忘れて妙な意味になってしまった」 **67 半[ハン]濁[ダク]点[テン]** は行の仮名の右上につけて「ぱぴぷぺぽ」を表す「゜」の部分。 **68 丸[まる]** 半濁点。「パン屋の『パ』の〜が消えて、ハン屋に見えた」◇「ガ」のようにして、鼻濁音を表すことがある。 ### ●漢字の部首 **69 部[ブ]首[シュ]** 漢字を構成する共通部分。◇偏・旁・冠・脚・垂・繞・構など。 **70 偏[へん]** 漢字の左側の部分。「氵」「亻」など。 **71 旁[つくり]** 漢字の右側の部分。「斗」「彡」など。 **72 偏[ヘン]旁[ボウ]** 漢字の偏と旁。◇「偏傍」とも書く。 **73 冠[かんむり]** 漢字の上側の部分。「艹」「宀」など。 **74 脚[あし]** 漢字の下側の部分。「灬」「皿」など。 **75 垂[たれ]** 漢字の上から左にかかる部分。「广」「厂」など。 **76 繞[にょう]** 漢字の左から下にかかる部分。「廴」「辶」など。 **77 構[かまえ]** 漢字のまわりの部分。「口」「門」など。 ### ●数字 **78 数[スウ]字[ジ]** 数を表す記号。◇特にアラビア数字についていうことが多い。 **79 漢[カン]数[スウ]字[ジ]** 数を表す漢字。◇一、二、三、十、百、千など。 **80 ローマ数字[すうじ]** 古代ローマに始まる、ローマ字を使った数字。◇以下のように表す。I(1)、II(2)、III(3)、IV(4)、V(5)、VI(6)、X(10)、XIII(13)、XL(40)、L(50)、C(100)、D(500)、M(1000)。 **81 アラビア数字[すうじ]** インドに始まり、アラビアを経てヨーロッパに伝えた1、2、3などの数字。◇「アラビア」はArabia。 **82 算[サン]用[ヨウ]数[スウ]字[ジ]** アラビア数字。◇筆算に用いることから。 p 名詞の類:モノ ### ●手紙 **00 手[て]紙[がみ]** 用件などを書いて相手に送る文書。特に、はがきに対して封書。◇直接渡すものなどもいう。 **01 文[ふみ]** 「手紙」の古めかしい言い方。「〜をしたためる」 **02 便[たよ]り** 「手紙」のやや古風な言い方。「息子からの〜が途絶えた」◇「花の便り(花が咲いたという知らせ)が届く」「風の便り(なんとなく伝わってきた知らせ)に聞く」などとも用いる。 **03 来[ライ]信[シン]** よそから届いた手紙。 **04 葉[ハ]書[ガキ]** 決まった大きさの1枚の紙にあて名・差出人・通信文などを書いた手紙。絵〜・年賀〜 ◇「端書」とも書く。「郵便葉書」の略。 **05 封[フウ]書[ショ]** 封がしてある手紙。 **06 書[ショ]状[ジョウ]** 「手紙」の古めかしい言い方。 **07 書[ショ]簡[カン]** 「手紙」の改まったかたい言い方。▷〜集・〜体 **08 尺[セキ]牘[トク]** 「手紙」のかたい古風な言い方。◇「しゃくどく」ともいう。「牘」は文字を書くための木札の意。 **09 雁[ガン]書[ショ]** ㊁手紙。◇捕らわれの身となった者の足に手紙をつけて送ったという、中国の故事から。「雁信」ともいう。 **10 書[ショ]面[メン]** 「手紙」の、やや改まった言い方。「質問には〜にてお答えします」◇電話や口頭でなく、(あとに残る)手紙の「文面」というニュアンスを含意している。 **11 書[ショ]信[シン]** ㊁手紙(による音信)。 **12 短[タン]信[シン]** ㊁短い手紙。 **13 置[お]き手[て]紙[がみ]** 用件を書き残して、そっと置いておく手紙。「留守だったので〜をしてきた」 **14 置[お]き文[ぶみ]** 「置き手紙」の古めかしい言い方。 **15 書[か]き置[お]き** 置き手紙。◇遺書の意で使われることが多い。 ### ●手紙に用いる語など **16 頭[トウ]語[ゴ]** 手紙文の書き出しに用いる語。◇「拝啓」「謹啓」など。 **17 留[と]め書[が]き** 結びの言葉。「敬具」「草々」「かしこ」など。 **18 結[ケツ]語[ゴ]** 「留め書き」の意の、一般的な言い方。 **19 追[ツイ]伸[シン]** 手紙で、本文のあとに書き加える文。 ### ●個人の手紙 **20 私[シ]信[シン]** 個人的な用件を書いた手紙。 **21 私[シ]書[ショ]** 個人の手紙。▷〜箱 **22 着[チャク]信[シン]** ㊁特定の個人にあてた手紙。「〜の秘密は守る」 **23 親[シン]書[ショ]** (一国の元首や首相が他国の元首・首相にあてて)自分で書いた手紙。「大統領へ〜を送る」 <424> 書く2201p~z ### ●返事 **24 返[ヘン]事[ジ]** もらった手紙に対応して書いて出す手紙。「〜を出す」 ⇔往信 **25 返[ヘン]信[シン]** 「返事」のかたい言い方。「〜用切手を同封のうえ、下記にご請求ください」 **26 返[ヘン]書[ショ]** 「返事」の古風な言い方。 ### ●恋愛の手紙 **27 恋[こい]文[ぶみ]** 相手を恋する気持ちを書いた手紙。◇古めかしい言い方。 **28 付[つ]け文[ぶみ]** 相手にこっsり渡す恋文。 **29 艶[エン]書[ショ]** ㊁恋文。 **30 ラブレター** 「恋文」の洋語的表現で、一般的な言い方。▶love letter ### ●儀礼的な手紙 **31 挨[アイ]拶[サツ]状[ジョウ]** 祝意や謝意を書いた儀礼的な手紙。 **32 礼[レイ]状[ジョウ]** 相手に対する感謝やお礼の気持ちを書いた手紙。 **33 詫[わ]び状[じょう]** 相手に対するおわびの気持ちを書いた手紙。 **34 寒[カン]中[チュウ]見[み]舞[ま]い** 小寒の初めから大寒の終わりの間の寒さを見舞うはがきや手紙。 **35 暑[ショ]中[チュウ]見[み]舞[ま]い** 夏の土用の間の暑さを見舞うはがきや手紙。 **36 残[ザン]暑[ショ]見[み]舞[ま]い** 立秋後の暑さを見舞うはがきや手紙。 ●年賀状 → 0801祝うk ●祝いのはがきやカード ### ●事務的な手紙 **37 添[そ]え状[じょう]** 品物をおくったり、人を紹介したりするときに、その趣旨などを書いて添える手紙。 **38 添[てん]書[しょ]** ㊁使者に持たせたり贈り物などに添えたりする手紙。 **39 案[アン]内[ナイ]状[ジョウ]** 催し物や儀式などの案内を書いた手紙。 **40 招[ショウ]待[タイ]状[ジョウ]** 催し物や儀式などに招待する手紙。 **41 紹[ショウ]介[カイ]状[ジョウ]** 相手が知らない人を相手に紹介するために書く手紙。「〜を書いてもらって、専門医のところへ行った」 **42 ダイレクトメール** 販売・勧誘などの目的で送る商品広告の郵便物。◇頭文字から「DM」と略記し、「ディーエム」ということもある。▶direct mail **43 催[サイ]促[ソク]状[ジョウ]** 早くするように要求する手紙。 **44 督[トク]促[ソク]状[ジョウ]** 早く実行するように要求する(公の機関からの)手紙。◇金銭の支払いを求めるときに使うことが多い。 ●送り状 6208送るk ### ●その他の手紙 **45 三[み]行[くだ]り半[はん]** 昔、夫が妻を離縁する趣旨を書いた離縁状。3行半に書かれたことから。 **46 果[は]たし状[じょう]** 争いの決着をつけるための戦いを申し込む手紙。 **47 矢[や]文[ぶみ]** 矢に結びつけて射て送る手紙。 **48 密[ミッ]書[ショ]** 秘密の手紙や文書。 **49 ファンレター** 好きであるという気持ちを手紙に書くこと。歌手やスポーツ選手などに、ファンが書き送る手紙。「アイドル歌手には、毎日何百通もの〜が届く」▶fan letter ●遺書 9609残すm ●遺書 ●書き抜き 1701選ぶk ●抜き出したもの S 名詞の類:ヒト **00 書[か]き手[て]** (字を巧みに)書く人。「彼はなかなかの〜だ」「このブログの〜はどういう人だろう」 **01 書[ショ]家[カ]** 書道の専門家。 **02 書[ショ]道[ドウ]家[カ]** 書道の専門家。◇書道を教える人をさすこともある。 **03 墨[ボク]客[カク]** 書画の巧みな人。▷文人〜 ◇「ぼっきゃく」ともいう。 **04 能[ノウ]書[ショ]** 筆で字を書くのがじょうずな人。「能書家」ともいう。 **05 右[ユウ]筆[ヒツ]** ①武家社会で、記録や文書の作成にあたった者。②昔、貴人に仕えて書記の役目をした者。◆「祐筆」とも書く。 Z その他 ### ●頭語 **00 拝[ハイ]啓[ケイ]** 「謹んで申し上げます」の意の、もっとも一般的な頭語(手紙文の書き出しに添えるあいさつの言葉)。 **01 謹[キン]啓[ケイ]** ㊁「拝啓」のより丁寧な言葉。 **02 一[イッ]筆[ピツ]啓[ケイ]上[ジョウ]** 「ちょっと書いて申し上げます」の意。 **03 前[ゼン]略[リャク]** ㊁手紙で時候のあいさつを省き、いきなり本文から書くために、冒頭に書く言葉。◇「前を略す」の意で、一般的。 **04 拝[ハイ]復[フク]** ㊁受け取った手紙に対する返信に使う冒頭の言葉。「〜、喜んで返事をいたします」の意で、一般的。 ### ●結語 **05 敬[ケイ]具[グ]** ㊁手紙の最後に添える言葉。◇「拝啓」に照応する。 **06 敬[ケイ]白[ハク]** ㊁手紙の最後に添える言葉。◇「敬具」より丁寧で、「謹啓」「粛啓」「恭啓」などに照応する。 **07 謹[キン]白[パク]** ㊁「敬白」よりさらに改まった言葉で、「粛啓」などに照応する。 **08 草々[そうそう]** ㊁手紙の最後に、簡略であったことをわびる言葉。「匆匆」とも書く。「前略」「冠省」などに照応する。 **09 不[フ]一[イツ]** ㊁手紙の最後に、気持ちを十分に言い尽くせなかったことをわびる言葉。「不乙」とも書く。 **10 かしこ** ㊁女性が手紙の最後に相手への敬意を表す言葉。◇「かしく(恐く、ああ、おそれ多い)」の略。 ### ●脇付 **11 机[キ]下[カ]** ㊁相手の名のわきに相手への敬意を示すために書く言葉。◇相手の机の下に差し出すという意味。 <425> 書く2201z~描く2202k **12 侍[ジ]史[シ]** 相手の名のわきに相手への敬意を示すために書く言葉。「貴人の傍につき従う書記を経て」の意で、直接さしあげるのをはばかる意。 **13 御[おん]許[もと]** 女性が手紙のあて名に相手への敬意を示すために書く言葉。「おんもと」ともいい、多く「御許に」「御許へ」の形で用いる。 ### ●追伸 **14 追[ツイ]伸[シン]** 手紙ですべてを書き終わったあとで、さらに書き加えることがある場合、そのはじめに書く言葉。◇「追申」とも書く。「付け加えて申し上げます」の意で、もっとも一般的。 **15 P.S.** 「追伸」の洋語的表現。◇「ポストスクリプトゥム(ラpost scriptum)」から。 ### ●あて名に添える語 **16 気[き]付[づけ]** あて名の人が、住んでいる家ではなく、勤め先や知人など、ゆかりのある所へ送るとき、あて名の下に書く言葉。 **17 親[シン]展[テン]** あて先の名前の者が、自分で開封するように、との意で封筒に書く言葉。 **18 御[オン]中[チュウ]** 会社・官庁・団体などのあて名につける言葉。◇あて名が個人の場合には普通「様」と書き、「殿」と書く場合もある。 2202 描く a 動詞の類 ### ●描く **00 描[えが]く** 事物・人物・風景などを紙などに表す。「線を〜」「夢を〜」「虹を〜」「心の動きを〜」「グラフを〜」◇「画く」とも書く。 **01 画[か]く** 絵や図、模様などを紙などに記す。「画用紙に油絵の具で蝶を〜」「似顔絵の絵に描いた餅(現実的でないこと)」◇「描く」とも書く。 **02 描[えが]き出[だ]す** 物の形やありさまなどを絵などで表す。「都会の情景を〜」 **03 引[ひ]く** 線などを描く。「定規を使わず直線を〜」「円を〜」「長く連なるように描く。 **04 描[ビョウ]写[シャ]** 物事の状態をありのままに描き出す。「〜された情景」「子供の表情を巧みに〜した絵」 **05 活[カッ]写[シャ]** 生き生きと描き出すこと。「敵に立ち向かう怒りの表情が〜されている」 **06 描[ビョウ]出[シュツ]** ㊁図絵などで心理的状況などを描き出すこと。「登場人物の苦悩を〜した秀作」「〜しがたい思い」 **07 画[が]する** 絵にしたり写真にとったりして、作品を制作すること。「イメージどおりに〜する」 **08 作[サク]図[ズ]** ㊁図を描くこと。「家具の配置を〜する」 **09 製[セイ]図[ズ]** 器具やコンピューターを使って図面を描くこと。「コンピューターを使って新製品のパース(透視図)を〜する」 ▷〜板 **10 図[ズ]面[メン]を引[ひ]く** 建物・機械などの設計図を描く。「新居の〜」 ### ●絵を描く **11 描[ビョウ]画[ガ]** ㊁絵、特に線で物の形を描き現すこと。「木炭で〜して、水彩絵の具で着色する」 **12 素[ソ]描[ビョウ]** 木炭や鉛筆などで絵(下絵)を描くこと。「室内の置物を〜する」 **13 点[テン]描[ビョウ]** 点だけで絵を描くこと。▷〜画 **14 写[シャ]生[セイ]** 特色をとらえてさっと描くこと。「子供が無心に遊ぶ姿を〜した画集」 **15 デッサン** 「素描」の洋語的表現。「いろんな顔の表情を〜する」 ▶dessin ### ●写し取る **16 写[うつ]し取[と]る** 対象物をそっくりに描く。「原画を〜」 **17 写[シャ]生[セイ]** 実物や風景を、ありのままに見て描くこと。「皿にのせた果物を〜する」 **18 スケッチ** 「写生」の洋語的表現。「国宝の仏像を鉛筆で〜する」 ▷〜ブック ▶sketch **19 模[モ]写[シャ]** 本物をまねて描くこと。「昔の名画を〜する」 d 形容動詞の類 **00 裾[すそ]模[モ]様[ヨウ]の** 着物の裾にだけ模様がある様子。「〜着物」 h 名詞の類:コト・サマ **00 クロッキー** 対象物を短い時間ですばやく描くこと。▶croquis **01 ドローイング** 製図すること。▷〜テープ ▶drawing **02 図[ズ]画[ガ]** 絵を描くこと。▷〜工作・〜用紙 **03 図[ズ]工[コウ]** 「図画工作」の略。◇小学校の教科の一つ。 **04 絵[え]心[ごころ]** 絵を描こうとする気持ちや、理解し味わう能力。「彼は〜があって、毎年自作の絵入りの年賀状をくれる」 **05 画[ガ]風[フウ]** その人(または集団)が描く絵画の作風。「南画の〜を継承する」 **06 画[ガ]法[ホウ]** 絵画の描き方。「日本画の〜」 **07 遠[エン]近[キン]法[ホウ]** 遠くのものは遠くに、近くのものは近くにあることがわかるように描く方法。 **08 隈[くま]取[ど]り** ①日本画の技法の一つ。立体感を出すために、墨や色をぼかして描くこと。②歌舞伎で、役者が顔に模様を描くこと。◆「暈取り」とも書く。 **09 画[ガ]題[ダイ]** ①できあがった絵につける題。②絵に描くテーマ。「郷土の風景を〜とする」 **10 画[ガ]業[ギョウ]** 絵を描く仕事とその業績。「後世に残る偉大な〜」 ●美術 6800作るh ●芸術 k 名詞の類:モノ ### ●画材 **00 画[ガ]材[ザイ]** 絵を描くために必要な道具や材料の総称。▷〜屋 **01 画[カ]布[フ]** 油絵を描くための布。 **02 カンバス** 「画布」の洋語的表現。◇「キャンバス」ともいう。▶canvas **03 画[ガ]帳[チョウ]** 絵を描くための帳面。 <426> 描く2202k~m **04 画[が]帳[ちょう]** 絵を描くために冊子のようにしたもの。 **05 写[しゃ]生[せい]帳[ちょう]** 写生のための帳面。 **06 スケッチブック** 「写生帳」の洋語的表現。「B4判の〜」◇「スケッチブック(sketchbook)」から。 **07 画[が]板[ばん]** 絵を描くときに(台として)用いる板。 **08 画[が]架[か]** 絵を描くときにカンバスなどをもたせかける台。 **09 イーゼル** 「画架」の洋語的表現。▶easel **10 パレット** 絵の具をまぜ合わせるための板。「〜ナイフ」▶palette ●画用紙 → 2201書くm●紙の種類 ●筆 → 2201書くk●筆 ## ●絵の具の類 **11 絵[え]の具[ぐ]** 絵画に色をつけるために溶いたりして用いるもの。▷油~(油絵用)・岩~(日本画用)・水彩~(水彩画用)・泥~ **12 顔[がん]料[りょう]** 絵の具・塗料などの原料となる、色をつけるための粉末状の物質。 **13 胡[ご]粉[ふん]** 貝殻を焼いてつくった白色の顔料。 **14 ベンガラ** 酸化鉄を主成分とする、紅色の顔料。◇「弁柄」「紅殻」とあてる。「紅殻」から「べにがら」ともいう。オBengala **15 金[きん]泥[でい]** 絵画や工芸品に色をつけるために用いる、金粉をにかわで溶いたもの。「こんでい」ともいう。 **16 銀[ぎん]泥[でい]** 絵画や工芸品に色をつけるために用いる、銀粉をにかわで溶いたもの。 **17 木[もく]炭[たん]** 洋画のデッサンなどに用いるやわらかい炭。 **18 クレヨン** 蝋に色をまぜて固めた棒状の絵の具。「24色の〜」 7 crayon **19 パステル** 粉末の顔料を固めた棒状の絵の具。pastel **20 クレパス** クレヨンとパステルの中間の性質をもつ、棒状の絵の具。◇(株)サクラクレパスの商標名。「クレヨン(7crayon)+パステル(pastel)」から。 **21 コンテ** 鉛筆と木炭の中間の硬さの、棒状の絵の具。クロッキーやデッサンに適している。◇もと、発明者の名にちなむ商標名。7 conté **22 テンペラ** 顔料をにかわなどで練った不透明な絵の具。▷~画 tempera **23 ポスターカラー** ポスターを描くためなどに用いられる、不透明な絵の具。poster color ## ●製図の道具 **24 分[ぶん]度[ど]器[き]** 半円形または円形の周囲に目盛りをつけた、角度をはかる道具。 **25 コンパス** 円や円弧を描くための2本脚の製図用の道具。オkompas **26 烏[からす]口[ぐち]** 先がからすのくちばしのような、線を描くための製図用の道具。 **27 定[じょう]規[ぎ]** 直線や曲線を引くための道具。▷三角~・T字~◇「定木」とも書く。 **28 ドラフター** 平行線を引いたりするのに便利な製図用の道具。drafter # m 名詞の類:モノ ## ●描いたもの **00 絵[え]** 事物・風景・人などを(美の対象として)描いたもの。 **01 図[ず]** 物の形や物と物との関係を、実用的に見てすぐわかる形に表したもの。地図・設計図など。 **02 絵[え]図[ず]** 言葉による説明を補う絵。「教材用の〜を用意する」 **03 絵[かい]画[が]** 美術としての絵。 **04 書[しょ]画[が]** 書と絵画。 **05 塗[ぬ]り絵[え]** 絵の輪郭だけが印刷された紙に、クレヨンや色鉛筆などで色を塗って仕上げるもの。 **06 図[ず]画[が]** (子供の描く)絵。◇もと初等教育の教科名。 **07 原[げん]画[が]** 印刷・複写・模写の対象になる、もとの絵。 **08 写[うつ]し絵[え]** 原画をそのまま写した絵。 **09 複[ふく]製[せい]画[が]** 原画に近い形に再現した絵。 **10 名[めい]画[が]** すぐれた絵画や映画。 ## ●線 **11 筋[すじ]** 細長く、糸のように見えるもの。「〜をつける」「〜が入る」▷縦~・横~ **12 線[せん]** 細長く続いているもの。特にそのように描かれたもの。「〜を引く」▷白~・赤~ **13 棒[ぼう]** 「線」の口語的な言い方。「不合格者の名前には〜が引いてあった」 ▷横〜・縦~ **14 ライン** 「線」の洋語的表現。「青い〜に沿って歩く」 line **15 縦[たて]線[せん]** 縦に引いた線。 **16 縦[じゅう]線[せん]** 「たてせん」の漢語的表現。 **17 横[よこ]線[せん]** 横に引いた線。 **18 横[おう]線[せん]** 「よこせん」の漢語的表現。 **19 実[じっ]線[せん]** とぎれたところがない線。 **20 点[てん]線[せん]** 点が集まってできている線。 **21 破[は]線[せん]** 等間隔にとぎれている線。 **22 軌[き]跡[せき]** 点がある条件を満たしながら移動するときに描く線。「平面上で1定点から等距離にある点の〜は円である」 **23 放[ほう]物[ぶつ]線[せん]** 空中に斜めに投げられた物が描く軌跡と同じ形の線。◇「拋物線」とも書く。 **24 双[そう]曲[きょく]線[せん]** 平面上で、2定点への距離の差が一定な点の軌跡。 ## ●直線 **25 直[ちょく]線[せん]** まっすぐな線。「定規を使って〜を引く」⇔曲線◇数学では、両端が限られない、無限の長さのものをいうことがある。 <427> 描く2202m~n **26 線[セン]分[ブン]** 数学で、両端が限られている直線。 **27 長[チョウ]軸[ジク]** 細長い棒状の物の中を通って、縦方向に伸びているとみなされる直線。「細い金属材料を〜に沿って精確に切断する」▷〜方向 **28 短[タン]軸[ジク]** ㊁長軸と直角に交差するとみなされる直線。「毛よりも細い材料を、〜の方向にミクロン単位で切断する」▷〜方向 **29 座[ザ]標[ヒョウ]軸[ジク]** 座標を定めるために空間内に設定される直線。 ### ●直線の種類 **30 下[カ]線[セン]** 横書きの文章で、熱や字の下に引く線。「試験に出そうなところに〜を引く」 **31 アンダーライン** 「下線」の洋語的表現。「めだつように〜を引く」▶underline **32 傍[ボウ]線[セン]** 縦書きの文章で、語句の脇に引く線。「重要な語句に〜を引きながら読む」 **33 斜[シャ]線[セン]** 斜めに引いた線。 **34 スラッシュ** 文章の中で用いる記号で、言葉の区切りや「あるいは」の意などを示す斜線。「/」のこと。◆slash **35 棒[ボウ]線[セン]** ①まっすぐに引いた線。②棒のように太い線。「地面にざっと〜を引いてスタートラインにした」 **36 鎖[サ]線[セン]** ㊁破線と点を交互に交えた線。◇破線1本につき点1つのものを一点鎖線、破線1本につき点2つのものを二点鎖線という。 ### ●曲線 **37 曲[キョク]線[セン]** 曲がっている線。⇔直線 **38 カーブ** 「曲線」の洋語的表現。「ゆるい〜を描く道」▶curve **39 波[なみ]線[せん]** 波をかたどったような線。 **40 破[ハ]線[セン]** 「はせん」の、ややくだけた言い方。 **41 折[お]れ線[せん]** (グラフ・図表などで用いる)それぞれの区間ではまっすぐな線が、折れ曲がりながら次々に続く線。▷〜グラフ **42 罫[ケイ]線[セン]** ノートなどで、縦や横に引かれた線。「白紙の紙に〜を引く」 **43 罫[けい]** ㊁罫線。縦〜・横〜 ◇多く、複合語の構成要素として用いられる。 ### ●幾何学上の線 **44 平[ヘイ]行[コウ]線[セン]** ユークリッド幾何学において、同一平面上で、ある平面・直線に対し、どこまでのばしても交わらない直線。 **45 垂[スイ]線[セン]** 直線や平面と垂直に交わる直線。 **46 接[セッ]線[セン]** ㊁曲線上・曲面上の一点で、その曲線や曲面に接する直線。「切線」とも書く。 **47 法[ホウ]線[セン]** ㊁曲線上・曲面上の一点で、そこで交わる接線に垂直な直線。 **48 辺[ヘン]** 多角形を形成している直線。「2つの〜の長さが等しい三角形を二等辺三角形という」 **49 斜[シャ]辺[ヘン]** 直角三角形の直角に対する辺。 **50 底[テイ]辺[ヘン]** 三角形や平行四辺形の、高さに対する辺。「三角形の面積の出し方は〜に高さをかけて2で割る」 **51 対[タイ]辺[ヘン]** ①三角形の一角に対して向かい合う辺。②四角形で、向かい合う辺。 **52 長[チョウ]辺[ヘン]** 長方形の長いほうの辺。⇔短辺 **53 短[タン]辺[ヘン]** 長方形の短いほうの辺。⇔長辺 **54 対[タイ]角[カク]線[セン]** 多角形において、頂点と頂点を結ぶ線のうち、辺以外のもの。 **55 補[ホ]助[ジョ]線[セン]** 図形に関する問題を解く場合に、理解を助けるために便宜的に書き加えられる線。「頂点から底辺に直角に交わる〜を引いてみなさい」 ### ●弦・弧 **56 弦[げん]** 円周上の2点を結ぶ直線。 **57 弧[こ]** 円周・曲線の一部分。「打球は〜を描いて場外へ消えた」 **58 円[エン]弧[コ]** 円周の一部。 n 名詞の類:モノ ### ●模様 **00 模[モ]様[ヨウ]** 物の表面にほどこして装飾とする絵や形。自然にできたものもいう。 **01 柄[がら]** 布地などの模様。「小さい〜」「派手な〜」 **02 柄[がら]行[ゆき]** 柄の色合いや感じ。「渋い〜だけど、モダンでいいね」 **03 絵[え]柄[がら]** 工芸品などにほどこされている模様。 **04 文[モン]様[ヨウ]** 様式化された(連続している)模様。「土器の〜から時代を推定する」 ◇「紋様」とも書く。 **05 紋[モン]** 物の表面に現れている(比較的小形の)模様。「文」とも書く。 **06 文[あや]** 「模様」の古い言い方。 **07 綾[あや]** (ななめの線による)模様。◇「綾」とも書く。 **08 図[ズ]柄[がら]** 織物などの模様。 **09 紋[モン]柄[がら]** 着物などの模様。 **10 上[うわ]絵[え]** ①布の白く染め抜いた部分に、別の色で描いた模様。②釉薬をかけて焼き上げた陶磁器の表面に描く絵。 **11 図[ズ]案[アン]** つくり出そうとする物の形・色・模様などを絵や図として示したもの。 **12 デザイン** 「図案」の洋語的表現。▶design **13 意[イ]匠[ショウ]** 物品や建築の形・色・模様などのデザイン。「ディテールにまで〜を凝らした作品」▷〜登録 ●透かし模様 8011すかすk ### ●いろいろな模様 **14 市[イチ]松[マツ]模[モ]様[ヨウ]** 色の違う四角形を互い違いに並べた模様。◇歌舞伎役者、佐野川市松がこの模様の袴をはいたことから。 <428> 描く2202n~p **15 花[はな]模[モ]様[よう]** 花の模様。 **16 花[はな]柄[がら]** 花の柄。「〜のワンピース」 **17 唐[から]草[くさ]模[モ]様[よう]** つる草が伸びてからみ合う形の模様。「〜のふろしき」略して「唐草」ともいう。 **18 亀[キッ]甲[コウ]** 六角形が連続している模様。▷〜形・〜模様 ◇亀の甲羅の形の意。 **19 蛇[ジャ]の目[め]** 大小の輪の同心円の模様。▷〜傘 ### ●斑 **20 斑[まだら]** 数種類の色や、同じ色の濃淡がまざっているもの。 **21 斑[ふ]** ㊁まだら。「〜の入ったつつじの花びら」 **22 ぶち** いろいろな色がまざっているもの。「〜の猫」◇多く、動物の毛にいう。 **23 斑[ハン]点[テン]** まだらの点。「青い〜のあるワンピース」 **24 白[ハク]斑[ハン]** 白いまだら・斑点。 **25 黒[コク]斑[ハン]** 黒いまだら・斑点。▷〜病(植物の病気) **26 紅[コウ]斑[ハン]** (皮膚に生じる)赤いまだら・斑点。 **27 黄[オウ]斑[ハン]** 黄色いまだら・斑点。◇「目の網膜中央部の黄色がかった部分」の意に用いることが多い。 **28 死[シ]斑[ハン]** ㊁死体の、下になっている部分にあらわれる紫色の斑点。「〜のあらわれ方から判断すると、犯行時刻は6時間から7時間前というところか」◇「屍斑」とも書く。 ●紫斑 → 6913損なわれるu ### ●縞模様 **29 縞[しま]** 平行に筋が入った模様。「〜のシャツ」▷縦〜・横〜 ▷〜馬・〜織物 **30 縞[しま]模[モ]様[ヨウ]** 線によって構成された模様。 **31 縞[しま]柄[がら]** 洋服地や和服地で縞模様の柄。 **32 ストライプ** 「縞模様」の洋語的表現。「〜のネクタイ」▶stripe **33 格[コウ]子[シ]縞[じま]** 縦縞と横縞とを組み合わせた模様。 **34 チェック** 「市松模様」「格子縞」の洋語的表現。「赤とピンクの〜のシャツ」▶check **35 タータンチェック** 何色も色を用いた格子縞。「〜のスカート」◇和製洋語。タータン(tartan) +チェック(check)。単に「タータン」ともいう。もと、スコットランドで、各氏族が特有のものをもち、紋章や飾り章などに用いたもの。 **36 千[ち]鳥[どり]格[ごう]子[し]** 鳥が千鳥になって飛んでいるように見える格子縞。◇同数の縦糸と横糸とで織り出したもの。「〜のセーター」 ### ●紋 **37 小[コ]紋[モン]** 布地の全体に細かい模様を染め出したもの。江戸〜・〜染め **38 地[ジ]紋[モン]** 布地に織り出した模様。◇「地文」とも書く。 **39 波[ハ]紋[モン]** 波の形の模様。◇「波文」とも書く。 **40 風[フウ]紋[モン]** 風が砂の上につくる模様。 **41 斑[ハン]紋[モン]** まだらの紋様。◇「斑文」とも書く。 **42 渦[うず]巻[ま]き** 渦を巻いている模様。 **43 巴[ともえ]** 水が渦巻くような形の模様。◇弓を射るときの鞆(左手につける丸い形の革の道具)に似せた絵の意。 **44 三[み]つ巴[どもえ]** 3つの巴を組み合わせた模様。 **45 縄[ジョウ]文[モン]** 土器の表面に縄でつけた模様。▷〜式・〜時代 ### ●挿絵の類 **46 挿[さし]絵[え]** 本や新聞などで、文章の内容にあわせてはさんだ絵。 **47 挿[ソウ]画[ガ]** ㊁挿絵。 **48 挿[ソウ]図[ズ]** ㊁本文の間にはさんだ挿絵。 **49 口[くち]絵[え]** 巻頭の表紙の次に入れる絵や写真。 **50 扉[とびら]絵[え]** 書物の扉に描かれた絵。 **51 装[ソウ]画[ガ]** 本の装丁に使われる絵。 **52 カット** スペースの調整や紙面効果のために使う小さい絵。 **53 イラストレーション** 文章の補足、視覚的な解説、広告などのための絵。▶illustration **54 イラスト** 「イラストレーション」の略。 ### ●下絵の類 **55 下[した]書[が]き** 本格的に描いたりする前に、おおよその輪郭を描いたもの。 **56 下[した]絵[え]** 下書きの絵。特に刺繍・彫刻などで材料の上に描く輪郭だけの絵。 **57 草[ソウ]図[ズ]** 下書きの絵・図。 **58 画[ガ]稿[コウ]** 絵の下書き、あるいは本や雑誌に印刷して掲載するための絵の原稿。 **59 素[ソ]描[ビョウ]** 木炭や鉛筆などで描いた絵(下絵)。 **60 デッサン** 「下絵」「素描」の洋語的表現。▶dessin **61 エスキス** 「下書き」の洋語的表現。◇「エスキース」ともいう。▶esquisse p 名詞の類:モノ ### ●絵の種類 **00 東[トウ]洋[ヨウ]画[ガ]** 東洋、特に中国を中心とした絵画。水墨画など。 **01 西[セイ]洋[ヨウ]画[ガ]** ヨーロッパで発達した絵画。油絵など。 **02 洋[ヨウ]画[ガ]** ㊁西洋画。▷〜家 ◇油絵をいうことが多い。 **03 日[ニ]本[ホン]画[ガ]** 日本の伝統に従って、岩絵の具などを使い、膠で描いた絵画。 **04 抽[チュウ]象[ショウ]画[ガ]** 目に見える世界をそのまま再現せず、画面の構成要素を抽象的に描いた絵。 ⇔具象画 <429> 描く2202p **05 具[グ]象[ショウ]画[ガ]** 目に見える姿や形をリアルに描いた絵。⇔抽象画 **06 油[あぶら]絵[え]** 油絵の具を用いて描いた絵。 **07 油[ユ]彩[サイ]画[ガ]** 「油絵」の、やや改まった言い方。 **08 油[ユ]彩[サイ]** 「油彩画」の略。 **09 水[スイ]彩[サイ]画[ガ]** 水彩絵の具を用いて描いた絵。 **10 水[スイ]彩[サイ]** 「水彩画」の略。 **11 日本画[にほんが]** (日本的な)水彩画。 **12 墨[すみ]絵[え]** 墨を用いて描いた絵。 **13 水[スイ]墨[ボク]画[ガ]** 墨色の線や濃淡の調子によって表現する黒絵。 **14 色[いろ]絵[え]** ㊁彩色した絵。◇陶磁器の上絵をいうこともある。 **15 淡[タン]彩[サイ]画[ガ]** 薄く色をつけて描いた絵。 **16 版[ハン]画[ガ]** 木や石などで版をつくり、刷った絵。「〜を彫る」「〜を刷る」 **17 浮[うき]世[よ]絵[え]** 日常の風俗などを描いた江戸時代の絵。肉筆画と版画がある。 **18 錦[にしき]絵[え]** 多色刷りにした浮世絵の版画。 **19 細[サイ]密[ミツ]画[ガ]** 細かい部分まで細密に描いた絵。◇かつてヨーロッパで流行した写実性の高い肖像画をもいう。 **20 ミニアチュール** 「細密画」の洋語的表現。◇「ミニアチュア(ラminiature)」ともいう。▶miniature **21 写[シャ]生[セイ]画[ガ]** 写生した絵。 **22 スケッチ** 「写生画」の洋語的表現。▶sketch **23 クロッキー** コンテなどを用いて、多く人物などをすばやく描いたもの。▶croquis **24 一[ひと]筆[ふで]書[が]き** 墨つぎをしないで、一気にかいた書画。 **25 略[リャク]画[ガ]** 輪郭や骨組みだけを描いた絵。 **26 線[セン]描[ビョウ]** 物の形を線だけで描いたもの。▷〜画 **27 線[セン]画[ガ]** 色を塗らず線だけで描いた絵。 **28 点[テン]画[ガ]** 線を使わず点を用いて描いた絵。 **29 宗[シュウ]教[キョウ]画[ガ]** 宗教上の人物・出来事などを題材にした宗教画。 **30 聖[セイ]画[ガ]** キリスト教に関した宗教画。 **31 イコン** ギリシャ正教会やロシア正教会などで、礼拝の対象としてまつるキリストや聖母子の絵。▶Ikon **32 図[ズ]像[ゾウ]** ①定められた様式によって描かれた絵。②「イコン」の漢語的表現。▷〜学 **33 仏[ブツ]画[ガ]** 仏教を題材にした絵。 **34 曼[マン]荼[ダ]羅[ラ]** 悟りの世界や仏の教えを独特の様式で表し、描いた絵図。◇「曼陀羅」とも書く。▶梵mandala **35 静[セイ]物[ブツ]画[ガ]** 花・果物・器など、自分で動くことのない物を題材にした絵。 **36 山[サン]水[スイ]画[ガ]** 山や川などの自然を題材にした絵。 **37 風[フウ]景[ケイ]画[ガ]** 自然の風景を描いた絵。 **38 花[カ]鳥[チョウ]画[ガ]** 花や鳥などを描いた絵。 **39 童[ドウ]画[ガ]** ①子供が描いた絵。◇「児童画」ともいう。②子供のために描かれた絵。 **40 俳[ハイ]画[ガ]** (俳人が描く)俳諧特有のおもしろみのある絵。 **41 南[ナン]画[ガ]** 江戸時代から始まった、中国の南宗画の影響を受けた絵(流派)の総称。◇画家に池大雅や与謝蕪村など。 **42 北[ホク]画[ガ]** 南画に対する、中国の北宗画の影響を受けた絵(流派)の総称。◇雪舟や狩野派など。 **43 文[ブン]人[ジン]画[ガ]** 文人が余技に描いた風流な絵。南画をいうこともある。 ### ●特別な物や場所に描いた絵 **44 蒔[まき]絵[え]** 漆器の表面に、金・銀などの粉で絵や模様をほどこしたもの。日本独自の美術工芸。 **45 襖[ふすま]絵[え]** ふすまに描いた絵。 **46 壁[ヘキ]画[ガ]** 建物の壁や天井などに描いた絵。 **47 障[ショウ]壁[ヘキ]画[ガ]** ふすまや壁などに描いた絵。 **48 陶[トウ]画[ガ]** 陶器に描いて焼きつけた絵。 ### ●人を描いた絵 **49 人[ひと]物[もの]画[が]** 人の姿を絵に描いたもの。 **50 画[ガ]像[ゾウ]** 絵に描かれた人の像。 **51 自[ジ]画[ガ]像[ゾウ]** 自分の顔や姿を自分で描いた絵。 **52 肖[ショウ]像[ゾウ]** 人物の顔や姿を描いた絵や、かたどった彫刻。 **53 絵[エ]像[ゾウ]** 絵に描いた肖像。 **54 影[エイ]像[ゾウ]** 絵や彫刻に表した人や神仏の姿。 **55 群[グン]像[ゾウ]** 絵画・彫刻で、人々の姿や動きを表現したもの。 **56 人[ジン]物[ブツ]画[ガ]** 人物を主題にして描いた絵。 **57 肖[ショウ]像[ゾウ]画[ガ]** 人物の顔や姿を描いた絵。 **58 ポートレート** 「肖像画」の洋語的表現。◇「肖像写真」の意で用いる。▶portrait **59 美[ビ]人[ジン]画[ガ]** 美しい女性の顔や姿を描いた絵。 **60 役[ヤク]者[シャ]絵[え]** 歌舞伎役者の姿を描いた浮世絵。 **61 裸[ラ]体[タイ]画[ガ]** 主として女性の裸を描いた絵。 <430> 描く2202p~表す2203a **62 裸[ラ]婦[フ]像[ゾウ]** 裸の女性を描いた絵や、かたどった彫刻。 **63 ヌード** 裸の写真や絵。▷〜写真・〜グラビア ▶nude ●似顔絵 9213似せるm ●似顔絵 ### ●漫画 **64 漫[マン]画[ガ]** 絵と言葉で一種の主張やストーリーを表したもの。▷少女〜・少年〜・4コマ〜・風刺〜・ギャグ〜・連載〜・〜雑誌・〜本・〜家 **65 劇[ゲキ]画[ガ]** ストーリーをもち、リアルに描いた長編の漫画。 **66 ポンチ絵[え]** 風刺をこめて描いた絵。◇幕末に創刊された漫画雑誌「ジャパン・パンチ(The Japan Punch)」から。 **67 コミック** 漫画(の単行本や雑誌)。◇「コミックス」ともいう。▶comics ### ●風刺画 **68 風[フウ]刺[シ]画[ガ]** 社会の矛盾や人物などを遠回しに批判したり、皮肉ったりして描いた絵。 **69 戯[ギ]画[ガ]** ㊁風刺や滑稽をねらった絵。 **70 カリカチュア** 「戯画」「風刺画」の洋語的表現。▶caricature ### ●春画 **71 春[シュン]画[ガ]** 男女の情事を描いた絵。◇「春」は男女の情欲の意。 **72 秘[ヒ]画[ガ]** ㊁春画。 **73 枕[まくら]絵[え]** 「春画」の古い言い方。 **74 笑[わら]い絵[え]** 「春画」の古い言い方。◇「笑い」は性に関係するものの意。 ### ●その他の絵 **75 炙[あぶ]り出[だ]し** そのままでは何も見えなくなるが、火にあぶると絵や文字が現れるようにしたもの。◇「焙り出し」とも書く。 **76 切[き]り絵[え]** 紙を切り抜いて、人物や風景を描き出したもの。◇「切り紙絵」ともいう。 **77 ちぎり絵[え]** 和紙などを小さくちぎったものをはり合わせて作った絵。「〜でお雛さまの額をつくる」 **78 押[お]し絵[え]** 中に綿を入れて立体感を出した布を板などにはりつけた絵。羽子板などに使う。 **79 文[モ]字[ジ]絵[え]** 文字を組み合わせて描く絵。「へのへのもへじ」など。 **80 隠[かく]し絵[え]** 絵の中に、別の絵を気づかれないように描いたもの。 **81 だまし絵[え]** 見る角度によってさまざまな図柄が現れる絵。 **82 風[フウ]俗[ゾク]画[ガ]** 人々の日常生活や遊び、祭りなどを描いた絵。 **83 笑[わら]い絵[え]** 笑いたくなる滑稽な絵。 **84 点[テン]景[ケイ]** 風景画・風景写真で趣を添えるために意図的に配する、人や物。「山の尾根伝いに〜となるテントがちらばる」◇「添景」とも書く。 ●ポルノ 3010いやしいk ●性的にいやしいもの S 名詞の類:ヒト **00 絵[え]描[か]き** 絵を描くことを職業とする人。 **01 画[ガ]家[カ]** 絵描きとして世間に通っている人。 **02 絵[エ]師[シ]** 「画家」の古い言い方。 **03 画[ガ]工[コウ]** 職人としての絵描き。 **04 画[ガ]伯[ハク]** すぐれた画家への敬称。 **05 画[ガ]聖[セイ]** すぐれた画家とされる人。 **06 漫[マン]画[ガ]家[カ]** 漫画を描くことを職業とする人。 **07 イラストレーター** イラストを描くことを職業とする人。▶illustrator ●デザイナー → 6800作るs u 名詞の類:トコロ ●絵を描く場所 → 6800作るu ●工房 2203 表す a 動詞の類 **00 表[あらわ]す** 人の考え、気持ちや、物事の様相・内容など、内部にあってとらえにくい事柄を、言葉・絵・音楽など具体的な手段を用いてとらえやすい形にする。「反対の決意を〜」「数量の変化をグラフで〜」 **01 意[イ]を表[ひょう]する** ㊁表す。「決意を〜」「遺憾の意を〜」 **02 表[ヒョウ]現[ゲン]** 考えや気持ちなどをほかに認知されるような形にすること。「若者の苦悩を〜した詩」▷〜力 **03 表[ヒョウ]出[シュツ]** ㊁心の中にある考えや気持ちなどが表に出るようにすること。「作品に〜された作者の感情を読み取る」 **04 代[ダイ]表[ヒョウ]** ㊁いくつかあるもののうち、ある一つが、全体のしるしとなり、その特徴や性質などを表すこと。「世代を〜する意見」 **05 表[ヒョウ]徴[チョウ]** ㊁物事の内面が、目に見える形で表に現れること。「現代の社会情勢を〜する事件」「標徴」とも書く。 **06 象[ショウ]徴[チョウ]** ㊁抽象的なことを具体的な物で表すこと。「この庭は平和を〜している」 **07 表[ヒョウ]象[ショウ]** ㊁感覚によってとらえられる具体的な事柄を表徴すること。「人間のエゴイズムを〜する作品」 **08 具[グ]象[ショウ]** ㊁抽象的なものを、具体的な形として表に表すこと。「日本文化の美と寂を〜した庭園」 ●表示する 2100示すa ●示す ●表記する 2200記すa ●記す ### ●描く **09 描[えが]く** 自分の心が感じとったものを、言葉などで表す。「子供の心理を巧みに〜」 **10 描[えが]き出[だ]す** 「描く」を強めた言い方。「戦前の家庭生活をいきいきと〜」 <431> 表す2203a~h **11 描[ビョウ]写[シャ]** 心理的状況などを描き出すこと。「青年の苦悩を〜した小説」 **12 写[シャ]生[セイ]** ㊁できるだけ客観的に描くこと。「当時の状況を克明に〜する」 **13 素[ソ]描[ビョウ]** 要点だけをおおざっぱに描写すること。「ニューヨークの街を〜した随筆」 **14 点[テン]描[ビョウ]** 特徴的な部分をとらえて簡単に描写すること。「下町の人々の暮らしを〜したエッセイ」 **15 寸[スン]描[ビョウ]** ㊁特徴をとらえてごく短い描写で描写すること。「新作映画を辛口で〜する」 **16 スケッチ** ㊁情景を見たまま、感じたままに描写すること。「酉の市のにぎわいを〜する」▶sketch ### ●気持ち・考えなどを表す **17 言[い]い表[あらわ]す** 考えや気持ちなどを口で言って表す。「言葉で言い表せないほどすばらしい作品」 **18 書[か]き表[あらわ]す** 考えや気持ちなどを書いて表す。「恋心を手紙に〜」 **19 形[ケイ]容[ヨウ]** ㊁物事の様子を言葉で表すこと。「複雑な心境を〜する言葉が見つからない」「なんとも〜しがたい美しさ」 **20 言[こと]葉[ば]に出[だ]す** 口で表す。◇かねてから思っていることを口に出したら実行しなくては」 **21 意[イ]を尽[つ]くす** 考えや気持ちを余すところなく表す。「彼の書いた手紙はよく〜している」「〜した結果、相手の賛意を得る」 ●意思表示する → 2100示すa ●示す ●表明する → 2100示すa ●公開する ●敬意を表す △ 3400敬うa ●敬意を表す行為 ●おおげさに言う → 1914うそぶくa ●誇大に言う ### ●その他 **22 顔[かお]に出[だ]す** 心のうちで思っていることを顔の表情で表す。「不満を〜のはよくない」 **23 詠[エイ]嘆[タン]** 感動を、声に出したり言葉にしたりして表す。「残照に浮かぶ名峰のシルエットに〜する」「『かな』は〜を表す助詞です」◇「詠歎」とも書く。 C 形容詞の類 ### ●何とも言えない **00 何[なん]とも言[い]えない** ㊁日常普通に経験する種類のものでなくて、したがって、どういって適当な言葉でずばりと言い表せないほどである様子。「ほめ言葉とも皮肉ともつかないことを言われ、〜気分だった」「〜恐ろしい顔でにらまれた」 **01 言[い]い知[し]れない** ㊁気持ち・気分の程度がはなはだしく、言葉で十分に言い表すことができないほどである様子。「私はそのとき、〜恐怖を感じた」「〜喜びにひたる」 **02 名[メイ]状[ジョウ]し難[がた]い** (不快で)程度がひどく、言葉で表すことができないほどである様子。「その惨状は〜」「なんとも〜不快感に襲われる」 **03 筆[ヒッ]舌[ゼツ]に尽[つ]くし難[がた]い** 程度がはなはだしく、口で言ったり文章に書いたりすることができないほどである様子。「収容所での生活は〜」「〜大恩」 **04 絵[え]にも描[か]けない** 絵に描いて表すことができないほどである(美しい)様子。「誠に〜美しさとはこの景色のことだったのだ」 d 形容動詞の類 ### ●表し方の様子 **00 意[イ]味[ミ]ありげな** 何か表したいことがありそうな様子。「〜に指を1本立てた」 **01 意[イ]味[ミ]深[シン]長[チョウ]な** 意味することが奥深い様子。「〜な言葉」「〜な発言」「〜な笑みを浮かべる」 **02 意[イ]味[ミ]深[シン]な** 「意味深長」の略。「〜な捨てぜりふ」 **03 言[い]わぬばかりの** 態度や表情に、はっきりと出ている様子。「お前が悪いのだと〜の顔つき」◇「言わんばかり」ともいう。 **04 象[ショウ]徴[チョウ]的[テキ]な** 物事を象徴するようなことをしている様子。「夫婦愛を〜出来事」「夫婦愛の〜な存在である」 **05 写[シャ]実[ジツ]的[テキ]な** 物事をありのままに客観的に表現する様子。「情景を淡々と〜に描く」 **06 リアルな** 「写実的」の洋語的表現。「自分の病状をきわめて〜に書き記した作家の日記」「〜な表現」「〜なポートレート」 ▶real **07 達[タッ]意[イ]の** ㊁よくわかるように表している様子。「〜文章」 ### ●代表的な **08 代[ダイ]表[ヒョウ]的[テキ]な** ある物事を代表するといえる様子。「お好み焼きとたこ焼きは大阪の〜な食べ物だ」「それは若い世代の〜な意見だ」 **09 典[テン]型[ケイ]的[テキ]な** ある物事の特徴を最もよく表しているといえる様子。特にそう評価されるものである様子。「警察というのは〜な男社会だとよくいわれる」「〜な小役人根性」 ### ●何とも言えぬ **10 何[なん]とも言[い]えぬ** ㊁日常普通に経験する種類のものではなく、したがって適当な言葉でずばりと言い表せないほどである様子。「〜かぐわしさに陶然となった」「〜嫌な気分」◇同じ意の形容詞「何とも言えない」よりは、やや改まった言い方。 **11 得[え]も言[い]われぬ** ㊁「何とも言えぬ」のさらに改まったかたい言い方。「この人の文章には〜味がある」「〜悲しみ」 **12 言[い]い知[し]れぬ** ㊁気持ち・気分の程度がはなはだしく、言葉で十分に言い表すことができないほどである様子。「私はそのとき、〜恐怖を感じた」「〜喜びにひたる」◇同じ意の形容詞「言い知れない」の、より改まった言い方。 ●言外の 1911ほのめかすd ●おおげさな 7903はなはだしいd ●おおげさな h 名詞の類:コト・サマ ### ●相 **00 相[ソウ]** 内面のありさまや吉凶などを表す、外面、特に顔に現れる(現れた)様子。「憤怒の〜」「女難の〜」 <432> 表す2203h~k **01 人[ニン]相[ソウ]** その人の人柄や運命などを相手に感じさせる、その人の顔の様子や特徴。「〜の悪い男が店に入ってきた」「先日〜を見てもらったんだが、私はお金には困らないそうだ」 ▷〜書き・〜見 **02 面[メン]相[ソウ]** 「人相」のかたい言い方。「〜のよくない人」 **03 面[つら]構[がま]え** ㊁内面を表す、強い意志のありそうな顔つきの様子。「精悍な〜」「ふてぶてしい〜」 ### ●顔つき **04 顔[かお]付[つ]き** ㊁その人の内面を表す顔つき。「初めの一人旅をするので心細い〜になる」 **05 顔[かお]** 感情の動きを表す顔の様子。「難問に直面してけわしい〜になる」 **06 顔[かお]色[いろ]** 感情の動きが表れた顔の様子。「〜をうかがう」「〜を読む」「大切にしているガラスの置物をこわされて〜を変えた」 **07 血[ケッ]相[ソウ]** (驚き・不安・いかりなどが現れる)顔つき。「事故の知らせに〜を変えて飛び出していった」◇多く「血相を変える」「血相が変わる」の形で用いる。 **08 面[おも]持[も]ち** (気持ちなどが)内面に持っているものを表している顔つき。「不安な〜で成りゆきを見守る」 **09 表[ヒョウ]情[ジョウ]** 気持ちによって変わる顔つき。「彼は無〜だ」 **10 形[ギョウ]相[ソウ]** 激しい感情などが現れた、恐ろしくただならぬ感じを与える顔つき。「彼女は必死の〜で助けを求めていた」「その男は、鬼のような〜で追いかけてきた」 **11 相[ソウ]好[ゴウ]** ㊁穏やかで、やさしそうな顔つき。「孫からのプレゼントに父は〜を崩した」◇仏の身体の特徴を「三十二相八十種好」ということから。 i 名詞の類:コト・サマ ### ●表現の技法 **00 言[い]い回[まわ]し** 表現の仕方。「気のきいた〜」「〜がうまい」「回りくどい〜はやめて、ストレートに言ってほしい」 **01 言[こと]葉[ば]の綾[あや]** ㊁受け取り方によっていろいろに解釈できる妙味。「彼のあの言葉は、お世辞ではなく、あれは〜というものだよ」 **02 修[シュウ]辞[ジ]** ㊁言葉を巧みに使って美しく表現する技法。「〜を凝らす」 ▷〜学・〜法 **03 レトリック** 「修辞」の洋語的表現。▶rhetoric **04 比[ヒ]喩[ユ]** 物事を説明するのに、他の物事を借りて表現すること。「〜を用いてわかりやすく解説する」◇「譬喩」とも書く。 **05 直[チョク]喩[ユ]** ㊁たとえる言葉、「…のようだ」「…の如し」などを用いた比喩。◇「もみじのような手」「光陰矢の如し」の類。「明喩」ともいう。 **06 隠[イン]喩[ユ]** ㊁たとえる言葉を用いない比喩。◇「氷の刃」「雪の肌」の類。 **07 メタファー** 「隠喩」の洋語的表現。▶metaphor **08 暗[アン]喩[ユ]** ㊁隠喩。◇「隠喩」のほうが一般的。 **09 アレゴリー** 遠回しに表現して推察させる比喩。▶allegory **10 擬[ギ]人[ジン]法[ホウ]** 人でないものを、人であるかのように見立てて表現する方法。 **11 デフォルメ** 絵画、彫刻で、対象となるものの自然の形を歪曲・変形して表現すること。▶déformer k 名詞の類:モノ ### ●意味 **00 意[イ]味[ミ]** 言葉・行為・出来事などがさし示すもの。「この単語の〜がわからない」「別れ際に彼がウインクした〜がようやくわかった」 **01 意[イ]味[ミ]合[あ]い** ㊁言葉からうかがえる、表面的な意味の奥にあるもの。「仕事が無理だからか、経済的な問題か、あるいはそれ以外の理由からか、どういう〜で父は僕に進学をあきらめろと言ったのだろう」 **02 意[イ]義[ギ]** ㊁言葉の意味。「語の〜の歴史的変遷を調べる」 **03 訳[わけ]** ㊁言葉の意味や内容。「語の〜を調べる」「酔っぱらって〜のわからないことを言う」 **04 語[ゴ]意[イ]** 言葉の意味。「〜を調べる」 **05 語[ゴ]義[ギ]** 「語意」の、学問的な言い方。「〜を明らかにする」 **06 字[ジ]義[ギ]** 漢字の意味。「漢和辞典で〜を調べる」 **07 原[ゲン]義[ギ]** ㊁言葉の、もともとの意味。「『派義』は、語の〜を探ることが中心だ」 ▽〜未詳 ⇔転義 **08 転[テン]義[ギ]** 言葉の、本来の意味から転じて生じた意味。⇔原義 **09 広[コウ]義[ギ]** ある概念を広く解釈した場合の意味。「〜に解釈すれば、鳥もこうもりも翼を持った動物として同類である」⇌狭義 **10 狭[キョウ]義[ギ]** ある言葉に狭い意味と広い意味があるときの、狭いほうの意味。「『肉』の〜は、〜ではにわとりの肉をさす」⇔広義 ●大意 △ 7501粗いk ●おおざっぱな内容 ### ●記号 **11 しるし** ㊁いろいろな概念を表すものとして決めたしるし。「地図のこの〜は近道を表している」 **12 記[キ]号[ゴウ]** 一定の意味をもった(体系的な)しるし。▷発音〜・元素〜 ◇言語などの複雑なものから符号などの単純なものまで含むが、一般には符号とほぼ同義に用いられる。 **13 符[フ]号[ゴウ]** 文字などを除く単純な記号。 **14 略[リャク]号[ゴウ]** 文字などで示した簡略な記号。◇電報の「サクラ(至急電報)」(現在は廃止)や鉄道車両の「トム(14〜16トン積みの無蓋貨車)」など。 **15 コード** 分類・整理のために用いる記号や符号。「商品に〜が付けられている」 ▷〜ナンバー・〜ネーム ▶code **16 バーコード** 太さの異なる線を、異なる間隔で組み合わせたコード。商品に印刷または張りつけられており、機械で読み取り、商品の管理や集計などの効率化をはかるためのもの。▶bar code **17 目[め]** さいころや、占いの結果などを具体的に表すためのしるし。「さいころの〜」「いい〜が出た」▷ぞろ〜 **18 象[ショウ]徴[チョウ]** 抽象的なことを具体的に表したもの。「はとは平和の〜だ」 <433> 表す2203k **19 シンボル** 「象徴」の洋語的表現。▶symbol **20 マーク** 特定の団体などを象徴するしるし。▶mark **21 ランドマーク** 建造物や山など、その土地の象徴となっていたり、景観を特徴づけたりするもの。「エッフェル塔はパリの〜である」▶landmark ●番号 1602数えるj ●番号 ●信号 2104知らせるm ●信号 ●暗号・符丁 9808隠すm ●関係者以外に知られないための手段 ### ●図案化された記号 **22 シンボルマーク** ある事柄や商品などを象徴するような図案。「冬季オリンピックの〜」「この商標が安全と信頼の〜です」◇和製洋語。シンボル(symbol) + マーク(mark) **23 ロゴタイプ** 会社名・商品名などの文字を図案化したもの。▶logotype **24 ロゴ** 「ロゴタイプ」の略。▶logo **25 ロゴマーク** ロゴタイプとマークを組み合わせてデザインしたもの。◇和製洋語。ロゴ(logo)+マーク(mark) **26 アイコン** コンピューターのプログラムの機能やソフトウエアファイルなどを表す、画面に表示される絵や記号。▶icon ### ●商標 **27 商[ショウ]標[ヒョウ]** 自社・自家の製品を他のものと区別するためにつけるマークや文字。「〜を侵害される」 ▷〜権 **28 登[トウ]録[ロク]商[ショウ]標[ヒョウ]** 特許庁に登録した、他者の使用を許さない商標。 **29 トレードマーク** 「登録商標」の洋語的表現。「従業員の顔を〜にしている会社」◇比喩的に「その人の外見を特徴づけているもの」の意で用いられることも多い。▶trademark ### ●音楽の記号 **30 音[オン]符[プ]** 音楽の記号。「♪」「♩」など。◇形の違いで音の長さを、その位置で音の高さを表す。 **31 御[お]玉[たま]杓[ジャク]子[シ]** 音符。◇音符の形がおたまじゃくし(蛙の幼生)の形に似ているところから。 ●数学の記号 1602数えるk ●数学などでの式 ### ●句読点 **32 句[ク]点[テン]** 文末につける小さい符号。「。」のこと。 **33 読[トウ]点[テン]** 語や語句のひとくぎりにつける点。「、」のこと。 **34 句[ク]読[トウ]点[テン]** 句点と読点。 **35 なか点[てん]** ㊁読点。「〜の打ち方ひとつで、がらっと文章の意味が変わることがある」 **36 圏[ケン]点[テン]** ㊁句点。「最近の横書きでは、〜の代わりにピリオドを使うことが多くなっている」 **37 ピリオド** ローマ字文・欧文の文末につける点。「.」のこと。◇横書きの和文で、句点のかわりに用いられることがある。▶period **38 終[シュウ]止[シ]符[フ]** 「ピリオド」の訳語。 ### ●文末の記号 **39 疑[ギ]問[モン]符[フ]** 疑問を示す符号。「?」のこと。 **40 クエスチョンマーク** 「疑問符」の洋語的表現。◇俗に「はてなマーク」ともいう。▶question mark **41 感[カン]嘆[タン]符[フ]** 感動や驚きなどを示す符号。「!」のこと。 **42 エクスクラメーションマーク** 「感嘆符」の洋語的表現。◇俗に「びっくりマーク」ともいう。▶exclamation mark ### ●文中の記号 **43 コンマ** ローマ字文・欧文、または横書きの際、語や語句のひとくぎりにつける点。「、」のこと。◇「カンマ」ともいう。▶comma **44 コロン** 欧文で、「:」のこと。▶colon **45 セミコロン** 欧文で、「;」のこと。▶semicolon **46 ダッシュ** ①言い換えなどに使う符号。「—」のこと。◇「ダーシ」ともいう。②数学などで、「a’」「B’」のように、ローマ字の右肩につける「'」のこと。▶dash **47 ハイフン** 外来語・欧文などで2語をつなぐときに使う符号。「-」のこと。▶hyphen ### ●括弧 **48 括[カッ]弧[コ]** 文・語・文字などの前後に付し、他から区別する符号。 **49 丸[まる]括[カッ]弧[コ]** まるみを帯びた形のかっこ。 ( ) [ ] { } など。◇「まるかっこ」ともいう。 **50 パーレン** 「丸括弧」の洋語的表現。▶ドイツ語の「Parenthese」から。 **51 鉤[かぎ]括[カッ]弧[こ]** 和文に用いる引用符。「 」『 』のこと。 **52 引[イン]用[ヨウ]符[フ]** 引用やせりふを示す符号。和文では「 」『 』、欧文では“ ” ‘ ’などを用いる。 **53 クォーテーションマーク** おもに欧文で用いる引用符。「“ ”」「‘ ’」など。◇「コーテーションマーク」ともいう。▶quotation mark ### ●その他の補助記号 **54 中[なか]黒[ぐろ]** 並列などを示す符号。「・」のこと。 **55 圏[ケン]点[テン]** 強調などのために文字のわきにつける点などの符号。「・」「。」など。 **56 傍[ボウ]点[テン]** 「圏点」の一般的な言い方。 **57 返[かえ]り点[てん]** 漢文の訓読で前に返って読むことを示す符号。 **58 レ点[てん]** 返り点の一つで、1字前へ返って読むととを示すもの。 **59 訓[クン]点[テン]** 漢文の返り点・送り仮名・をこと点などの総称。 ### ●その他の記号 **60 チェック** 確認したことを示す記号。「✓」など。「調べがすんだ項目には〜をつけてある」▶check <434> 表す2203k~m **61 罰[バツ]点[テン]** まちがいなどを示すための記号。「×」のこと。「まちがった答えに〜をつける」 **62 ばってん** 「罰点」の略。 **63 ペケ** 俗に、罰点。◇語源未詳。中国語の「不可」からとも、またマレー語の「pergi」からともいう。 **64 丸[まる]** 答案などで答えが合っていることを示す記号。「○」のこと。「正しい答えに〜をつける」 **65 星[ほし]** 星の輝きをかたどった記号。「☆」「★」。「〜印」の「☆」の形。 m 名詞の類:モノ ### ●表 **00 表[ヒョウ]** (複雑な)情報を縦横の関係に配列・整理したも。「ひと目でわかるように〜で示す」 **01 本[ホン]表[ピョウ]** 主となる表。 **02 付[フ]表[ヒョウ]** 本文や本表に付属した表。◇「附表」とも書く。 **03 別[ベッ]表[ピョウ]** 本文または本表とは別に添えた表。 **04 一[イチ]覧[ラン]表[ピョウ]** 全体が一目でわかるようにまとめた表。 **05 リスト** 「一覧表」の洋語的表現。▶list **06 ブラックリスト** 注意すべき人物の名前や住所などが載っているリスト。「要注意人物として〜に載る」▶blacklist **07 メニュー** コンピューターが画面上に示す、操作方法の一覧表。▶menu **08 早[はや]見[み]表[ひょう]** ひと目ですぐわかるように工夫された表。 **09 クイックレファレンス** 「早見表」の洋語的表現。◇「クイックリファレンス」ともいう。▶quick reference **10 目[モク]次[ジ]** 書籍や雑誌などで、ふつう本文の前に、内容を構成する章や見出しなどを順序立て、ページや筆者名を示すなどして、一覧できるように書き並べたもの。「本を買うときは前書きと〜をよく読む」 ### ●図表 **11 図[ズ]表[ヒョウ]** あることについての数量の分布・変動を示すために、直線・曲線・円などの幾何学的な図形と数字を配置した表。「〜を参照のこと」 **12 チャート** (統計的な数値変動を示す)図表。「売上高の〜」 **13 グラフ** 「図表」の洋語的表現。「数字の羅列でなく〜で説明すると分かりやすい」◇「図表」と異なり、「グラフ」は線・円などの図形そのものを指すことができる。▶graph **14 棒[ボウ]グラフ** 棒線を使った、数量を比較するためのグラフ。 **15 折[お]れ線[せん]グラフ** 数量の変化を、点と点を結ぶ折れ線で表したグラフ。 **16 円[エン]グラフ** ㊁扇形を組み合わせて、面積の大きさで全体に対する割合を表したグラフ。 **17 帯[おび]グラフ** 帯状の長方形を分割して、面積の大きさで全体に対する割合を表したグラフ。 ### ●予定表 **18 予[ヨ]定[テイ]表[ヒョウ]** 今後予定されている事柄を、時間順に記した表。「やるべきことがあまりに多くて〜に書ききれない」 **19 時[ジ]間[カン]割[わ]り** ㊁学校の毎日の授業の予定を表にした表。 **20 時[ジ]間[カン]表[ピョウ]** ㊁仕事や授業などを時間によって配分した表。 **21 タイムテーブル** 「時間表」の洋語的表現。▶timetable **22 日[ニッ]程[テイ]表[ヒョウ]** ㊁旅行などの日程を記した予定表。「〜によれば、明日はかなりの強行軍だ」 **23 行[コウ]程[テイ]表[ヒョウ]** ㊁行程を記した予定表。「旅行の〜を壁にかけた」 **24 工[コウ]程[テイ]表[ヒョウ]** ㊁製品の製作・工事の進行予定を示した表。能率向上のための〜の作成を上司に命じられる」 ### ●時刻表 **25 時[ジ]刻[コク]表[ヒョウ]** 乗り物の駅・停留所ごとの発着時刻を記した表(をまとめた冊子体の刊行物)。「〜を使ったトリックで有名なミステリー」 **26 運[ウン]行[コウ]表[ヒョウ]** 乗り物や運送車両の運行予定を記した表。「送迎バスの〜」◇発着時刻だけでなく、運行日程・運行車両やルートなどの情報まで含めたものを指すことがある。 **27 ダイヤグラム** 列車の運行予定を表す図表。▶diagram **28 ダイヤ** 「ダイヤグラム」の略。「雪で〜が大幅に乱れている」 ### ●時間別の記録表 **29 日[ニッ]表[ピョウ]** (統計に使う目的で)1日ごとに記録する表。「降雨量の〜」 **30 月[ゲッ]表[ピョウ]** (1年を通じて行われる仕事などの)毎月ごとに記録する表。 **31 年[ネン]表[ピョウ]** 過去の出来事・記録、特に歴史上の事件を年代順に記した表。「受験のときはひたすら〜を暗記した」 ▷歴史〜・日本史〜・世界史〜・文学史〜 **32 年[ネンプ]** 個人の一生の経歴を年代順に書き並べた表。「その有名な作家の〜は非常に多く作られている」 ### ●楽譜 **33 楽[ガク]譜[フ]** 音楽を記号で表したもの。 **34 音[オン]譜[プ]** 楽譜。◇「楽譜」のほうが一般的。 **35 譜[ふ]** ㊁楽譜。◇多く複合語の一部として用いる。 **36 譜[フ]面[メン]** 楽譜(を記したもの)。▷〜台 **37 譜[フ]表[ヒョウ]** 音の高さを表す5本の平行線。 **38 五[ゴ]線[セン]譜[フ]** 譜表に音符をのせた楽譜。 **39 総[ソウ]譜[フ]** 各パートの楽譜をすべてまとめたもの。 **40 スコア** 「総譜」の洋語的表現。「交響曲の〜」▶score ### ●図 **41 図[ズ]** 物の形や物と物との関係を、見てわかる形に視覚的に表したもの。▷上〜・下〜・右〜・左〜 <435> 表す2203m~n **42 図[ズ]形[ケイ]** 物の形を描いた図。▷平面〜 **43 図[ズ]式[シキ]** 物事の関係をわかりやすく説明するためにつくった図。「土地の需要のある方へ変わりを〜にして示す」▷〜化 **44 図[ズ]面[メン]** 建物や機械の構造などを示した図。 **45 図[ズ]版[ハン]** 書籍や雑誌で、文章以外に載せられている図・絵・写真。 **46 チャート** 「図面」の洋語的表現。▶chart **47 全[ゼン]図[ズ]** 全体を表した図。▷日本〜 **48 要[ヨウ]図[ズ]** 必要な点だけを表した図。 **49 略[リャク]図[ズ]** 細かい点を省いて、ざっと表した図。「駅から会場までの〜」 **50 縮[シュク]図[ズ]** 物の形を縮めて表した図。「市内の〜」◇「現代社会の縮図」のように、ある物事がすべてそこに集約されているもの、という意でも用いられる。 **51 付[フ]図[ズ]** ㊁本文の内容を補ったり、別の形で示すためにつけた図。「附図」とも書く。 **52 別[ベツ]図[ズ]** 別に掲げた図。 **53 原[ゲン]図[ズ]** 模写したり複写したりする前の図。 **54 公[コウ]図[ズ]** 登記所にある土地の区画を示した図。 **55 五[ゴ]十[ジュウ]音[オン]図[ズ]** 五十音の図。 **56 見[み]取[と]り図[ず]** 地形や建物などの形・配置を目で見たのと同じような形で表した図。 **57 設[セッ]計[ケイ]図[ズ]** 建物や機械などの設計用の図。 **58 平[ヘイ]面[メン]図[ズ]** 物や場所の構造を真上から見て描いた図。建物の場合は、各階ごとに水平面に切って真上から見た図をいう。 **59 絵[エ]図[ズ]面[メン]** ㊁絵地図。「江戸城の本丸の〜」◇多く、江戸時代以前のものについていう。 **60 立[リツ]面[メン]図[ズ]** 物体を真横から見た図。 **61 断[ダン]面[メン]図[ズ]** 物体の切り口を表した図。 **62 俯[フ]瞰[カン]図[ズ]** 高い所から見下ろしたように表した図。 **63 鳥[チョウ]瞰[カン]図[ズ]** (鳥が空から見下ろすように)高い所から下界を見下ろすように表した図。 **64 投[トウ]影[エイ]図[ズ]** 物体に平行な光線を当てたときの影を表した図。 **65 透[トウ]視[シ]図[ズ]** 目で見るのと同じように遠近がわかるように表した図。 **66 パース** 建物の外観や室内を立体的に描いた完成予想図。◇「パースペクティブ(perspective)」の略。「パースペクティブ」よりも一般的に用いられる。 **67 流[なが]れ図[ず]** 作業手順の前後関係などを図に示したもの。 **68 フローチャート** 「流れ図」の洋語的表現。▶flow chart ●系図 5902つながるk ●つながりをあらわす図 ### ●地図 **69 地[ち]図[ず]** ある地域を縮尺して、文字・記号などを用いて平面に表した図。 **70 マップ** 「地図」の洋語的表現。◇多く、複合語の一部として用いる。▶map **71 古[こ]地[ち]図[ず]** 陸地などの輪郭だけは表してあるが、現在の地名・施設などを記入していない古い地図。日本では特に江戸時代までの地図。 **72 切[き]り絵[え]図[ず]** 全体図を切り取るようにして、その一部を精密に表した図。 **73 地[チ]形[ケイ]図[ズ]** 土地の高低・河川など地形の状態をくわしく表した図。 **74 分[ブン]県[ケン]地[チ]図[ズ]** 都道府県別に分けてつくった地図。「〜を開いてドライブに出かける」 **75 住[ジュウ]宅[タク]地[チ]図[ズ]** 住宅に関する情報を中心に編集された地図。 **76 道[ドウ]路[ロ]地[ち]図[ず]** 道路に関する情報を中心に編集された地図。 **77 ロードマップ** ㊁ドライブ用の道路地図。▶road map **78 地[チ]図[ズ]帳[チョウ]** 何枚も地図を集めて本の形にしたもの。 **79 海[カイ]図[ズ]** 深さ・潮の流れなどの海の状態を表した図。 **80 星[セイ]図[ズ]** 星の位置や明るさなどを表した図。 ### ●図鑑 **81 図[ズ]鑑[カン]** ある分野の物を、図・写真などを用いてわかりやすく説明した本。「〜で調べたら名前がわかった」 ▷植物〜 **82 図[ズ]譜[フ]** 「図鑑」の古い言い方。▷草木〜 **83 図[ズ]会[エ]** 図絵ないし図表を主体にした本。▷江戸名所〜・日本国勢〜 n 名詞の類:モノ ### ●旗 **00 旗[はた]** 布地や紙など薄く平面的なもので作り、(さお・棒の先に付けるなどして)高いところに掲げて、何かを表す目じるしや飾りとして使うもの。▷白〜 **01 幟[のぼり]** 縦に細長い旗。◇船、神社の祭りなどで多く立てる。昔、戦陣にも立てられた。 **02 発[ほっ]旗[き]** 布地や紙の代わりに、むしろで作った旗。 **03 旗[はた]指[さ]し物[もの]** 昔、戦いのときに、よろいの背中に目じるしとしてさした小さな旗。◇「旗差物」とも書く。 **04 旗[キ]幟[シ]** ㊁戦いのときに目じるしになる旗やのぼり。▷〜鮮明 **05 国[コッ]旗[キ]** 国の旗。 **06 日[ひ]の丸[まる]** 白地の中央に赤い丸が描かれた、日本の国旗。 **07 日[ニッ]章[ショウ]旗[キ]** 「日の丸」のかたい言い方。 <436> 表す2203n~著す2204a **08 旭[キョク]日[ジツ]旗[キ]** 朝日を図案化した旗。 **09 星[セイ]条[ジョウ]旗[キ]** アメリカ合衆国の国旗。 **10 三[サン]色[ショク]旗[キ]** 3色で染めた旗。特に、フランスの国旗。 **11 ユニオンジャック** イギリス(連合王国)の国旗。▶Union Jack **12 万[バン]国[コク]旗[キ]** 世界各国の旗。かつて、運動会や祝賀の会場などには、よく〜が飾りつけられていたものだ」◇「ばんこっき」ともいう。 **13 校[コウ]旗[キ]** 学校の旗。 **14 社[シャ]旗[キ]** 会社の旗。 **15 団[ダン]旗[キ]** 団体を象徴する旗。「試合が終わると、健闘をたたえ合い、〜を揺らしてエールの交換をする」 **16 軍[グン]旗[キ]** ①戦場で用いる旗。②旧日本陸軍で、連隊の旗。 **17 隊[タイ]旗[キ]** 隊を象徴するものとして示す旗。「軍楽隊は、勇壮な〜を奏でながら、これを先頭に行進していった」 **18 大[タイ]漁[リョウ]旗[ばた]** 大漁を喜び、知らせるために掲げる旗。「壮麗な〜を翻して帰港する漁船」◇「たいりょうき」ともいう。 **19 錦[にしき]の御[み]旗[はた]** 朝敵討伐の官軍であることを示す旗。◇比喩的に「主張などを正当化するもの」の意でも用いられる。 **20 錦[キン]旗[キ]** ㊁にしきのみはた。 ●優勝旗 → 3408称えるk ●賞品 ●半旗・弔旗 → 4009慰めるk ●弔意をあらわすしるし ### ●所属を示すしるし **21 紋[モン]章[ショウ]** 家や団体を表す、(古くから)決まっている図形。「王家の〜」「菊の御〜」 **22 家[カ]紋[モン]** (先祖伝来の)その家のしるし。「笹の葉の〜を染め抜く」 **23 紋[もん]** ㊁紋章や家紋。「葵の〜は徳川家のしるしだった」▷〜付き **24 紋[モン]所[ドコロ]** 「家紋」のやや古風な言い方。 **25 定[ジョウ]紋[モン]** ㊁正式の家紋。「〜のついた羽織袴で、結婚式に出席する」 **26 替[か]え紋[もん]** 定紋の代わりに用いる、略式または特別な場合の紋。 **27 エンブレム** 身分・団体などを象徴するしるし。日本では制服のブレザーの胸ポケットや車のボンネットの先端についているものをいうことが多い。▶emblem **28 船[ふな]印[じるし]** 昔、船の所属・所有者・乗船者などを示すために掲げたしるし。◇「船標」とも書く。 **29 記[キ]章[ショウ]** 身分・職業・所属などを示す、帽子・衣服などにつけるしるし。「ブレザーの襟には〜をつけるのがきまりです」◇「徽章」とも書く。 **30 標[ヒョウ]章[ショウ]** 団体や催し物などのしるしとする記章や記号。 **31 バッジ** 「記章」の洋語的表現。「〜をはずす」「議員〜」◇議員〜のバッジを付けている。▶badge **32 ワッペン** 衣服などに縫いつける紋章や、それを模したもの。▶Wappen **33 腕[ワン]章[ショウ]** その人の役割などを示す、腕にする帯状のしるし。「青い〜をつけている人に聞いてください」 **34 肩[ケン]章[ショウ]** 制服・礼服の肩につける、身分・階級を表すしるし。「彼は〜を輝かせながら現れた」 **35 校[コウ]章[ショウ]** 学校の記章。「制服に〜をデザインした」 **36 社[シャ]章[ショウ]** 会社の記章。 **37 帽[ボウ]章[ショウ]** 帽子につける記章。「懐かしい母校の〜」 **38 襟[キン]章[ショウ]** 洋服の襟につける記章。「名門校の〜をつけて満足そうだった」 **39 喪[モ]章[ショウ]** 哀悼の意を表す、黒いリボンなど。「〜を袖にピンでとめる」 **40 纏[まと]い** 江戸時代に、火消しが目印として用いた、さおの先に飾りをつけ、その下に細長く切った飾り(馬簾)を垂らしたもの。▷〜持ち 2204 著す a 動詞の類 ### ●著す **00 書[か]く** 論文・評論・文芸作品など人に見せるための文章(からなる本)を作る。「生涯に300冊以上の本を書いた人」「雑誌に映画の解説を〜」 **01 著[あらわ]す** 意見・思想などを文章に書いて世間に発表する。「研究成果を次々と本に〜」 **02 書[か]き著[あらわ]す** 「著す」をやや強めた言い方。「師の伝記を〜」 **03 纏[まと]める** 集めた材料をもとに論文・評論・作品とした文章を書く、あるいは、書きためた文章を集めて本にする。「長年にわたる現地調査を報告書に〜」 **04 著[チョ]作[サク]** ㊁本を書いて世間に発表すること。▷〜権 **05 撰[セン]述[ジュツ]** ㊁心血を注いで書物を作ること。「〜につとめてきた漢詩の注釈書がようやく完成した」 ### ●文章を書く **06 執[シッ]筆[ピツ]** 小説・評論など(の原稿)を書くこと。「ホテルに缶詰になって〜する」▷〜活動・〜中 ◇筆記具を用いて書く、具体的行為に注意する言い方。 **07 物[もの]する** ㊁文章や詩歌を書く。「歌を物せんといろいろ考えてみたものの、少しも思うようにいかない」「傑作を〜」 **08 綴[つづ]る** 文章や詩歌をつくる。「物語を〜」「静かな心境を綴った文章」 **09 書[か]き綴[つづ]る** 「綴る」の、より一般的な言い方。「毎日の暮らしを書き綴ったエッセイ集」 **10 作[サク]文[ブン]** ㊁決められた題目や決められた分量、あるいは形式にしたがって文章を書くこと。「最近の学生は〜が苦手だ」 <437> 著す2204a~h **11 叙[ジョ]述[ジュツ]** ㊁物事の事情を中心に見るまま、聞いたままに筋を追って文章で表すこと。「読み手によくわかるように、くわしく〜する」 **12 著[チョ]述[ジュツ]** 発表することを前提に、文章を書くこと。「この本を〜するにあたり、次の諸文献を参考にした」 **13 自[ジ]叙[ジョ]** 自分で自分自身のことを文章で表すこと。「生まれてから今日までの経歴を〜する」 ### ●いろいろな書き方で書く **14 書[か]き流[なが]す** 考えたことをそのまま筆にまかせてどんどん書く。「ひまにまかせて書き流したエッセイが入選した」 **15 書[か]き下[お]ろす** 新たな構想のもとに、一本の作品を最初から終わりまで新規に書く。「戯曲を書き下ろして初演する」 **16 書[か]き立[た]てる** ㊁注目を引くように派手に書く。「芸能人のうわさを派手に〜週刊誌」 ### ●草稿する **17 草[そう]する** ㊁草稿を書く。「稿を〜」 **18 起[キ]稿[コウ]** 草稿を書く(書き始める)こと。「条約を〜する」 **19 起[キ]案[アン]** ㊁草案をつくること。「新しい法律を〜する」 ▷〜用紙・〜者 **20 起[キ]稿[コウ]** 原稿を書き始めること。「この小説を〜したのは今から3年前の春だった」 ⇔脱稿 **21 脱[ダッ]稿[コウ]** 原稿を書き終えること。「ようやく作品を〜した」 ⇔起稿 **22 文[ブン]章[ショウ]化[カ]** ㊁考えの筋立てなどを文章の形に表すこと。「これは講演を〜したものだ」「そのもやもやとした気持ちを〜するのは難しかった」 **23 明[メイ]文[ブン]化[カ]** ㊁約束の条項など、重要な口頭での事項を、あいまいでない明確な形に文章化すること。「双方の取り分の割合を〜しておくべきだ」 **24 成[セイ]文[ブン]化[カ]** ㊁慣習や判例などを法律として定めること。「犯罪被害者に対する補償を〜する」 ### ●よりよい文章にする **25 練[ね]る** 詩や文章などを何度も修正しながらよりよいものにすること。「十分に練らないと、この原稿は渡せない」 **26 練[ね]り上[あ]げる** 十分に練る。「彼の練り上げたエッセイは定評がある」 **27 練[ね]り直[なお]す** 詩文の語句を何度も練り直すこと。「締め切りが迫っていて〜ひまがなかった」 **28 推[スイ]敲[コウ]** ㊁詩文の語句を何度も練り直すこと。「これでもう3日も〜しているんだが、満足できない」「〜に〜を重ねる」◇唐の詩人賈島が「僧は推す月下の門」の句の「推す」を、「推す」がよいか「敲く」がよいか迷いに迷ったという故事から。 **29 彫[チョウ]琢[タク]** ㊁詩文の表現を練り上げて、美しく仕上げること。「〜された文章は文句のつけようがない」◇宝石などをきざみみがく意から。 d 形容動詞の類 **00 書[か]き下[お]ろしの** 書き下ろしたものである様子。「〜小説」 **01 速[ソッ]筆[ピツ]の** 文章を書くのが速い様子。「あの先生は〜で知られる」 ⇔遅筆 **02 遅[チ]筆[ヒツ]の** 文章を書くのが遅い様子。「彼は〜だが、内容はすばらしい」 **03 若[わか]書[が]きの** 画家・書家・作家などが若いころに描いたり書いたりしたものである様子。「粗さもある〜の作品だが、その作家の特徴すべてが含まれている」◇「若描き」とも書く。 h 名詞の類:コト・サマ **00 叙[ジョ]事[ジ]** 感想や虚構を加えずに、事柄をありのままに詩や文章で表すこと。▷〜詩 **01 叙[ジョ]情[ジョウ]** 感情を詩や文章で表すこと。▷〜詩人 ◇「抒情」とも書く。 **02 叙[ジョ]景[ケイ]** 風景を詩や文章で表すこと。「〜に独創性のある作品」 **03 著[チョ]述[ジュツ]活[カツ]動[ドウ]** (職業として)文章を書くこと。「〜に専念する」~家・~業 **04 共[キョウ]著[チョ]** 共同で著作すること。「A氏と〜で出版した」 **05 編[ヘン]著[チョ]** 編集して著作すること。◇「監修と共著」のように、多く氏名につけて用いられる。 **06 健[ケン]筆[ピツ]** 文章をじょうずに次から次へと書くこと。「〜をふるう」 ▷~家 ### ●文体 **07 文[ブン]体[タイ]** ①文章の形式・様式。和文体・漢文体・文語体・口語体など。②それを書いた人に特有の文章の特色。「明治時代の作家の〜を研究する」 **08 スタイル** 「文体」の洋語的表現。「新しい〜を打ち立てる」 ▶style **09 言[ゲン]文[ブン]一[イッ]致[チ]** 話し言葉で文章を書くこと。 **10 敬[ケイ]体[タイ]** 文末を「です」「ます」などの丁寧な言い方で終える文体。 **11 常[ジョウ]体[タイ]** 文末を「だ」「である」などの普通の言い方で終える文体。 **12 口[コウ]語[ゴ]体[タイ]** 口語を用いた文体。「〜で短歌を詠む」 **13 文[ブン]語[ゴ]体[タイ]** 文語で書かれた文体。「七五調の〜で書かれた文章」 ### ●書き振り **14 書[か]き振[ぶ]り** 文章の内容・構成に見られる、著者の書き表し方の特徴。「今度の小説は、何かふっきれたような〜が新鮮だ」 **15 筆[ヒッ]致[チ]** 文章の書きぶり。「軽妙な〜のエッセイ」 **16 筆[ヒッ]力[リョク]** 人を引きつける、文章の力。「読者を最後まで飽きさせない〜がある」「老いてなお衰えぬ〜」 ### ●筋 **17 筋[すじ]** 作品のおよその話の展開。「〜を追う」 **18 筋[すじ]立[だ]て** 筋の組み立て方。「〜がおもしろい」 **19 筋[すじ]書[が]き** 作品の内容のあらまし。「ありふれた〜で退屈した」「まるでドラマの〜みたいだ」 <438> 著す2204h~k **20 起[キ]承[ショウ]転[テン]結[ケツ]** 漢詩の絶句における、組み立ての順序。転じて、文章や話の筋を効果的な順序や組み立て。 **21 ストーリー** 作品の筋の発端から結末までの展開と推移。▷〜テラー(話のうまい人、特に、おもしろい筋の小説を書く作家) ▶story **22 プロット** 「筋立て」の洋語的表現。「よく練られた〜」 ▶plot ●あらすじ 7501粗いk ●おおざっぱな内容 ●要点をまとめたもの → 6400まとめるk ●まとめたもの ### ●題 **23 題[ダイ]** そのことをあつかって作品を制作するよう要請される課題。「作文の〜を出す」「歌会のお〜」 **24 題[ダイ]目[モク]** 会議などで取り上げる事柄。「〜を一部変更があります」 **25 主[シュ]題[ダイ]** 作品の、中心となる思想や題材。「庶民の哀歓を〜とした一連の作品」▷〜歌 **26 テーマ** 「主題」の洋語的表現。「〜を絞り込む」 ▷〜ソング ▶Thema ●題材・モチーフ → 9100基づくk ●元になるもの k 名詞の類:モノ ●文・文章 → 1900言うm ●言葉の単位 ### ●いろいろな文や文章 **00 長[チョウ]文[ブン]** 長い文。⇔短文 **01 短[タン]文[ブン]** 短い文。⇔長文 **02 雑[ザツ]文[ブン]** 気楽に書かれた文章。「雑誌に書いた〜をまとめて本にする」◇自分の文章を謙遜していうことが多い。 **03 戯[ギ]文[ブン]** たわむれ、なぐさみに書いた文。「〜の大家」 **04 本[ホン]文[ブン]** ①書物などで、図版・目次・序文などを除いた本体となる文章。②解釈や注をつけたりするときの、もとの文章。③手紙の文章で、用件などを記した主となる文。◆「ほんぶん」ともいう。 **05 正[セイ]文[ブン]** ㊁①(注記・理由書などの付属文書に対して、主文書としての)本文。②正式な文章。 **06 条[ジョウ]文[ブン]** 法律などで箇条書きにした文。 **07 法[ホウ]文[ブン]** 法律の文。 **08 主[シュ]文[ブン]** 文章の中で、たいせつな内容を示す部分。「〜を読み上げる」 **09 地[じ]の文[ぶん]** 小説などの、会話や引用以外の文。 ### ●文面 **10 文[ブン]面[メン]** 文書、特に手紙に書かれてある文章(の意味内容)。「この〜だけでは相手の真意が読み取れない」「脅迫状の〜はいかにも幼稚だった」 **11 文[モン]字[ジ]面[ヅラ]** 文・文章に含まれる個々の語句(の表面的な意味)。「〜にとらわれて真意を見失ったようだ」 **12 字[じ]面[づら]** 「文字面」のややくだけた言い方。「〜を追っているだけの陳腐な解釈」 ### ●手紙文 **13 手[て]紙[がみ]文[ブン]** 手紙を書くのに用いられる文章。 **14 書[ショ]簡[カン]文[ブン]** 手紙に用いる文章。◇時候のあいさつなど独特のスタイルをもつ。 ●文・文例 1511比べるk ●言葉の例 ### ●前書き **15 前[まえ]書[が]き** 本文の前に趣旨などを書いた文。 **16 前[ゼン]文[ブン]** 法律や手紙などの前書き。「日本国憲法の〜」 **17 端[はし]書[が]き** 書物のはじめに執筆の動機や要旨などを書いた文章。 **18 序[ジョ]文[ブン]** 「端書き」のやや改まった言い方。⇔跋文 **19 序[じょ]** 「序文」の略。⇔跋 **20 自[ジ]序[ジョ]** ㊁著者自身の序文。 **21 序[ジョ]詞[シ]** ㊁序文。 **22 序[ジョ]言[ゲン]** ㊁序文の言葉。 **23 緒[ショ]言[ゲン]** 「序文」のかたい言い方。◇「ちょげん」ともいう。 **24 頭[トウ]書[ショ]** 本文のはじめに書かれた部分。「〜の成績をおさめたので表彰します」 **25 序[ジョ]章[ショウ]** いちばんはじめの章。 ### ●末尾の文 **26 末[マツ]文[ブン]** 文章の終わりの部分。特に、手紙の最後の文。 **27 末[マッ]筆[ピツ]** 手紙などの最後に書き加える文。「〜ながら皆様のご健勝をお祈りいたします」 **28 後[あと]書[が]き** 本文のあとに書き添えた文。⇔前書き **29 後[コウ]記[キ]** 書物のあとがき。▷編集〜 **30 跋[バツ]文[ブン]** ㊁書物のあとがき。「〜でお世話になった方々へ謝意を表する」 ⇔序文 **31 跋[ばつ]** 「跋文」の略。⇔序 ### ●前後の文 **32 前[ゼン]文[ブン]** 前に述べた文。 ●前段・後段 6503区切るk ●区切りの位置関係 ### ●つけたしの文 **33 添[そ]え書[が]き** 本文に書き添えた文。 **34 但[ただ]し書[が]き** 本文につけ加えた文。◇「但し」で始めることから。 **35 備[ビ]考[コウ]** 本文の参考や補足のために添えた文。▷〜欄 **36 奥[おく]書[が]き** 著述・写本などの終わりに、書き写した人名・年代やその本の由来などを書いたもの。 **37 奥[オク]付[ヅケ]** 書物の終わりに著者名・発行所名・発行日などを書いたもの。 <439> **39 達文[たつぶん]** よどみのないすぐれた文章。 **40 逸文[いつぶん]** 秀逸な文章。 ●よくない文 **41 悪文[あくぶん]** 意味の通らない、へたで悪い文。一名文 **42 乱文[らんぶん]** 乱れた文脈の文章。◇手紙文で、自分の書いた文章をへりくだっていうときにも用いる。 **43 拙文[せつぶん]** へたな文。◇多く、自分の文を謙遜していす。 **44 迷文[めいぶん]** 意味がわからない文。 **45 駄文[だぶん]** くだらない文。「私は時々、雑誌に〜を書いております」◇多く、自分の文を謙遜していう。 **46 怨文[えんぶん]** 役にたたない、法律などの文。 **47 死文[しぶん]** 効力のない、法律などの文。 ●脱文・欠文 → 6101抜けるk ▶地域から見た文 **48 和文[わぶん]** 日本語で書かれた文。特に、和語を用いて書かれた文。 **49 国文[こくぶん]** ①日本語で書かれた文。⇌漢文②「国文学」の略。 **50 邦文[ほうぶん]** 欧文に対して、日本語で書かれた文。▷欧文 **51 漢文[かんぶん]** 中国古来の文語文。▷変体~・~訓読・和文・国文 **52 欧文[おうぶん]** 欧米の言葉で書かれた文。▷邦文 **53 英文[えいぶん]** 英語で書かれた文。◇「英文学」「英文科」の略としても用いる。 **54 独文[どくぶん]** ドイツ語で書かれた文。◇「独文学」「独文科」の略としても用いる。 **55 仏文[ふつぶん]** フランス語で書かれた文。◇「仏文学」「仏文科」の略としても用いる。 **56 露文[ろぶん]** ロシア語で書かれた文。◇「ロシア文学」の略としても用いる。 **57 梵文[ぼんぶん]** 梵語(サンスクリット語)(の文字)で書かれた文。 ●時代から見た文 **58 現代文[げんだいぶん]** 現代の日本語で書かれた文。 **59 古文[こぶん]** 江戸時代以前の文語で書かれた文。 ●文体から見た文 **60 口語文[こうごぶん]** 口語で書かれた文。 **61 文語文[ぶんごぶん]** 文語で書かれた文。 **62 候文[そうろうぶん]** 文末を「そうろう」で終える文。 **63 仮名文[かなぶん]** 仮名書きの文。◇特に平安時代のものをいう。 **64 擬古文[ぎこぶん]** 平安時代の仮名書きの文をまねてつくった文。 **65 美文[びぶん]** (言葉を飾り立てた)美しい文章。▷~調・~体◇明治中期に流行した文体。 **66 訓読文[くんどくぶん]** 漢文を日本語の文法にしたがって読むために、訓点(返り点・送り仮名など)や句読点を付けたもの。 **67 白文[はくぶん]** 訓点・句読点などを付けない、原文のままの漢文。 ## m 名詞の類:モノ ●形式・内容などから見た文 **00 散文[さんぶん]** 自由に書かれた普通の文。▷~詩・韻文 **01 韻文[いんぶん]** 一定の形式やリズムをもった文。▷散文 **02 俳文[はいぶん]** 俳諧に特有の味がある文。「小林一茶の~」 **03 感想文[かんそうぶん]** 感想を自由に書いた文章。▷読書~ **04 説明文[せつめいぶん]** 事柄を説明した文章。 **05 論説文[ろんせつぶん]** 物事の是非について、自分の意見を解説的・論理的に述べた文章。「この大学の入試問題には必ず〜が出題される」 **06 紀行文[きこうぶん]** 旅行中の見聞や感想などを書いた文章。 **07 経文[きょうもん]** 経典の文。「~を唱える」 **08 願文[がんもん]** 神仏に願をたてるために書かれた文。 ●論説・社説 → 1918論じるk●さまざまな論 ▶論文 **09 論文[ろんぶん]** あるテーマについて、調査・研究を行い、自分の意見を筋道を立てて述べる文章。▷研究~・卒業〜・学位~・修士~・博士~・~試験 **10 小論文[しょうろんぶん]** 入学試験などで、短い時間制限の中で出題され、その場で作成するものにもいう。 **11 レポート** 学生などが課題として提出する小論文。「社会学の~を仕上げる」◇「リポート」ともいう。report **12 論考[ろんこう]** あるテーマについて、いろいろな角度から論じ考察した論文。◇「論攷」とも書く。 **13 評論[ひょうろん]** 物事の価値・よしあしなどについて、批判したり論じたりする文章。▷文芸~・映画~・経済~・政治~・時事~・~家 **14 詩論[しろん]** 詩に関する評論。 **15 歌論[かろん]** 和歌に関する評論。 **16 史論[しろん]** 歴史に関する評論。 ▶記事 **17 記事[きじ]** 事実にもとづいて書かれた新聞・雑誌の文。▷解説~・三面~(社会の事件を書いた記事) **18 囲[かこ]み記事[きじ]** 新聞や雑誌などで、罫線で囲まれた短い記事や読み物。 **19 囲[かこ]み** 「囲み記事」の略。「毎朝、新聞の~を読むのを楽しみにしている」 **20 コラム** 新聞や雑誌で、多く枠に囲まれた短文章。~欄 column <440> 著す2204m~n **21 埋[う]め草[ぐさ]** 新聞・雑誌で、主要な記事の合間に、余白を埋めるための短い記事。「小説の原稿を待つあいだ、〜の記事になりそうな話題を探した」 ### ●随筆 **22 随[ズイ]筆[ヒツ]** 見聞したこと、考えたこと、感じたことなどを自由な形式で書いた文章。▷〜家 **23 エッセイ** 「随筆」の洋語的表現。◇「エッセー」ともいう。▶essay **24 随[ズイ]想[ソウ]** 折々の、心に浮かぶままの考えを書き留めた文章。「〜をまとめて1冊の本にする」 **25 漫[マン]筆[ピツ]** ㊁思いつくままにとりとめもなく書いた文章。 ### ●キャプション **26 説[セツ]明[メイ]文[ブン]** 写真・図版などにつけてその内容を説明する文章。 **27 キャプション** 写真や図版につける簡潔な説明文。◇新聞・雑誌の記事の見出しの意もある。▶caption **28 ネーム** ㊁口絵・さし絵などにつける簡単な説明文。◇日本独特の使い方。漫画につけるせりふのこともいう。▶name ### ●言語芸術 **29 言[ゲン]語[ゴ]芸[ゲイ]術[ジュツ]** 言語を使った芸術作品。 **30 文[ブン]芸[ゲイ]** 言語、特に文章表現による創作的な作品。「音楽・芸術のみならず〜にも造詣が深い」 ▷〜学・〜雑誌・口承〜(口伝えで語り継がれた文芸) **31 文[ブン]学[ガク]** 「文章表現を用いた創作的な作品」の意のもっとも一般的な言い方。「外国の〜を原文で読む」▷〜作品・〜史・〜賞・〜青年・〜論 ◇古典においては詩歌、現代では小説が文学の典型とされる。 **32 日[ニ]本[ホン]文[ブン]学[ガク]** 日本の文学。 **33 国[コク]文[ブン]学[ガク]** (古典を中心とする伝統的な)日本文学。 **34 漢[カン]文[ブン]学[ガク]** 漢文で書かれた文学。◇漢詩も含み、日本で作られたものをも含む。 **35 外[ガイ]国[コク]文[ブン]学[ガク]** 日本文学・漢文学以外の文学。◇イギリス・フランス・ドイツの文学は、それぞれ「英文学」「仏文学」「独文学」という。アメリカ・ロシアの文学は「米文学」「露文学」もあるが、「アメリカ文学」「ロシア文学」が一般的。イギリスとアメリカを合わせて「英米文学」ともいう。 **36 詩[シ]文[ブン]** 文学作品一般。 ●詩歌 1908詠むk ●詩歌 ●詩 1908詠むk ●詩 ### ●小説 **37 小[ショウ]説[セツ]** 社会や人間などの姿を文章を通して描き出すもの。「事実は〜より奇なり」▷観念〜・社会〜・家庭〜・歴史〜・時代〜・冒険〜・教養〜・心境〜・心理〜 **38 物[モノ]語[ガタリ]** 平安時代に作られた日本固有の小説。『竹取物語』『源氏物語』など。 **39 戯[ゲ]作[サク]** 江戸時代後期の通俗的な小説類の総称。▷〜者 **40 フィクション** 作り物としての小説。⇔ノンフィクション ▶fiction **41 ノベル** 「小説」の洋語的表現。▷ファンタジー〜・クライム(犯罪)〜 ◇気取った言い方。▶novel **42 ロマン** 小説。◇「ロマンス」「ロマンティック」の形で複合語として用いられることが多い。▶roman **43 純[ジュン]文[ブン]学[ガク]** (大衆文学に対して、少数の読者を対象にした)純粋な芸術性を目的とした小説。 **44 私[シ]小[ショウ]説[セツ]** 作者自身の生活や体験・心理などを書いた小説。◇「わたくし小説」ともいう。 **45 大[タイ]衆[シュウ]文[ブン]学[ガク]** (純文学に対して、多数の読者を対象にした)大衆の好みに合わせた娯楽本位の小説。 **46 大[タイ]衆[シュウ]小[ショウ]説[セツ]** ㊁大衆文学の小説。◇「純文学」の「純文学小説」に対して「大衆小説」に対して「純小説」という言い方はない。 **47 通[ツウ]俗[ゾク]小[ショウ]説[セツ]** 通俗的な娯楽本位の小説。 **48 風[フウ]俗[ゾク]小[ショウ]説[セツ]** 人情・風俗の描写を主とする通俗小説。 **49 中[チュウ]間[カン]小[ショウ]説[セツ]** 純文学ほど芸術本位ではなく、大衆小説ほど娯楽本位ではない小説。◇純文学と大衆文学の中間的な存在ということから。 **50 探[タン]偵[テイ]小[ショウ]説[セツ]** 犯罪とその捜査などを題材にした小説。 **51 推[スイ]理[リ]小[ショウ]説[セツ]** 「探偵小説」の第2次世界大戦後の言い方。 **52 ミステリー** 「推理小説」の洋語的表現。◇「ミステリー小説」ともいう。▶mystery **53 スリラー小説[しょうせつ]** 読者にスリルを感じさせる小説。◇「スリラー(thriller)」ともいう。 **54 怪[カイ]奇[キ]小[ショウ]説[セツ]** ㊁非現実的な出来事を書き、読者をこわがらせるような小説。 **55 恐[キョウ]怖[フ]小[ショウ]説[セツ]** 幽霊などが登場して読者をぞくっとこわがらせるような小説。 **56 ホラー小説[しょうせつ]** 読者をこわがらせることを目的とした小説。◇「ホラー(horror)」ともいう。 **57 幻[ゲン]想[ソウ]小[ショウ]説[セツ]** 幻想的な出来事を書いた小説。 **58 ロマンス** 伝奇的・空想的な小説。◇ロマンス語(ラテン語から分かれた言語)で書かれた中世の騎士物語の意から。▶romance **59 空[クウ]想[ソウ]科[カ]学[ガク]小[ショウ]説[セツ]** 未来の世界や宇宙などを書いた小説。 **60 SF** 「空想科学小説」の洋語的表現。◇「サイエンスフィクション(science fiction)」の頭文字。 ●恋愛小説・ロマンス → 0601恋するk ●恋物語 ●短い小説 7701短いk ●短編 ●長い小説 7700長いk ●長編 n 名詞の類:モノ ### ●著作物 **00 著[チョ]作[サク]** 本に書きあらわしたもの。「絶版となった〜を初版の〜」 <441> **著[あらわ]す** 本に書きあらわしたもの。「この一節は拙著『~」に掲載されたものである」 **著[ちょ]** 本に書きあらわしたもの。「S先生の~」 **著作物[ちょさくぶつ]** 思想や感情を創作的に表現したもので、文芸・学術・美術・音楽の範囲に属するもの。 **大著[たいちょ]** (内容が立派で)ページ数の多い著書。 **小著[しょうちょ]** ページ数の少ない著書。◇自分の著書を謙遜してもいう。 **新著[しんちょ]** その人のいちばん新しい著作。→旧著 **近著[きんちょ]** その人の最近の著作。 **旧著[きゅうちょ]** その人の古い著作。「~を改訂する」→新著 **前著[ぜんちょ]** その人の前に出した著作。「~の誤りを訂正する」 **主著[しゅちょ]** その人のおもな著書。 **自著[じちょ]** 自分の著書。 **拙著[せっちょ]** 自分の著作を謙遜した言い方。 **貴著[きちょ]** 相手の著作を尊敬した言い方。「~を拝読いたしました」 **高著[こうちょ]** 貴著。◇多く「ご高著」の形で用いる。 **良著[りょうちょ]** よい著書。「数冊の~を残す」 **名著[めいちょ]** すぐれた著作。「不朽の~」 ●作品→ 6800作るk●作品 ▶原著 △ 9100基づくk●原物 ▶遺著・遺稿→ 9609残すm●死後に残す文章・作品 ●原稿 **原稿[げんこう]** 印刷や発表のための文章や詩歌を書いたもの。▷ワープロ〜・手書き〜・~料・~用紙 **稿[こう]** 原稿。「~を起こす」 **玉稿[ぎょっこう]** 相手の原稿を敬った言い方。 **拙稿[せっこう]** 自分の原稿を謙遜した言い方。 **新稿[しんこう]** 新しく書かれた原稿。 **旧稿[きゅうこう]** 以前に書かれた原稿。「~に手を加える」 **改稿[かいこう]** 書き改めた原稿。 **未定稿[みていこう]** 十分に仕上がっていない原稿。 **決定稿[けっていこう]** 完成した原稿。 ●下書き **下書[したが]き** あらかじめ書いて、さらに推敲するために用いるもの。「この手紙は~だ。これから清書する」「この脚本はまだ~の段階なので、これから大いに手を入れる」 **草稿[そうこう]** 原稿やその下書き。「~を清書する」 **稿本[こうほん]** 草稿(や写本などの、手で書かれた文書・本)。 # 著す2204n~s **文案[ぶんあん]** 文章の下書き。「広告の~を練る」 **案文[あんぶん]** 案として書いた文章。「弔辞の〜に手を入れる」 **草案[そうあん]** 叩き台として書いた文章。「新しい規約の~を練る」 **詩稿[しこう]** 詩の下書きや原稿。 **歌稿[かこう]** 和歌の下書きや原稿。 **詠草[えいそう]** 歌稿。 ## S 名詞の類:ヒト ●文章を書く人 **書[か]き手[て]** 文章を書いた人。「~の力量が十分に伝わってくる」、読み手 **著者[ちょしゃ]** 本を著した人。「~のサインが入った本」 **作者[さくしゃ]** 詩歌・小説などの作品をつくった人。▷~不詳 **著作者[ちょさくしゃ]** 著作物を実際に創作した人。「文学・芸術作品について~の権利はオールマイティーといっていいほど強力だ」 **原作者[げんさくしゃ]** 映画やドラマなどになる前の、もとの作品の作者。 **筆者[ひっしゃ]** 「書き手」の、やや文章語的な言い方。◇文章の中で、その文章を書いてる人、つまり書き手が自分をさしてもいう。 **執筆者[しっぴつしゃ]** 執筆する人。「テーマは決まったが〜が決まらない」 **文章家[ぶんしょうか]** 文章を巧みに書く人。「彼はなかなかの〜だ」 ●職業として文章を書く人 **作家[さっか]** 小説などを書くことを職業とする人。▷流行~・人気~・女流~・劇~・推理~・大~・~先生 ◇小説だけでなく芸術作品をつくる人すべてをさしてもいう。 **小説家[しょうせつか]** 小説を書くことを職業とする人。 **文筆家[ぶんぴつか]** 文章を書いて生計をたてる人。 **文学者[ぶんがくしゃ]** 文学作品を書く人。 **文士[ぶんし]** 「文筆家」、特に「小説家」の古い言い方。 **三文[さんもん]文士[ぶんし]** 文章を書いてはいるが腕をけず、原稿も売れない文士。「三文」は価値がない意。 **文豪[ぶんごう]** 偉大な小説家。「明治の~」 **著作家[ちょさっか]** 著作を職業とする人。 **著述家[ちょじゅつか]** 著述を職業とする人。 **脚本家[きゃくほんか]** 脚本を書くことを職業とする人。 **シナリオライター** シナリオを書くことを職業とする人。「テレビドラマの~」 ▷scenario writer **随筆家[ずいひつか]** 随筆を書くことを職業とする人。 <442> 著す2204s~刷る2205d **20 エッセイスト** 「随筆家」の洋語的表現。▶essayist **21 コラムニスト** コラムを書くことを職業とする人。「あの〜の辛口で有名な〜」▶columnist 2205 刷る a 動詞の類 ### ●刷る **00 刷[す]る** ①文字・絵などを手で紙・布などに書くかわりに、あるいは写真などを再現するために、文字・絵・写真などを表す版・型を紙・布などの表面に押しつけ、その文字・絵・写真などをその表面に現す(ことを繰り返して、同じ文字・絵を作り出す)。「浮世絵は、絵を描く人、版を彫る人、絵を〜人が別なのが普通だった」②「刷る①」ことによって、ポスター・冊子・新聞など文字・絵・写真を現した紙(の集合体)を作り出す。「パーティーの招待状を自宅のプリンターで〜」 **01 印[イン]刷[サツ]** 機械を使って、刷ること。「旧式のプリンターでは〜に時間がかかる」「その出版社は本を自社で〜している」▷〜物・〜会社・〜所 ◇版・型以外の機械的な手段(インクジェットなど)を用いる場合もいう。ただし、「複写機」を使う場合は「印刷」とは言わない。 **02 プリント** 「印刷」の洋語的表現。「年賀状を〜する」▶print **03 増[ゾウ]刷[サツ]** 追加して印刷すること。「1万部〜する」 **04 重[ジュウ]刷[サツ]** ㊁版を重ねて、ふたたび印刷すること。「〜にあたり、多少の訂正を加えた」◇「増刷」がもっとも一般的。 **05 試[ため]し刷[ず]り** 刷り具合を確認するために本番の印刷の前にためしに印刷すること。「版画の〜をしてみる」 **06 色[いろ]刷[ず]り** 黒色以外の色も使って刷ること。「〜の口絵」 **07 カラー印刷[いんさつ]** ㊁多色刷り。「自宅のプリンターで〜する」「〜のグラビア」◇「カラー」はcolor。 **08 縮[シュク]刷[サツ]** 縮小して印刷すること。「〜した本は字が小さくて読みにくい」 **09 影[エイ]印[イン]** 写真を使って古い書物をもとどおりに印刷すること。「〜されたものを使って研究する」 ▷〜本 **10 謄[トウ]写[シャ]** 謄写版で印刷すること。「昔の答案は〜で印刷されたものだった」 **11 印[イン]字[ジ]** タイプライターやプリンターなどの機械で文字などをしるすこと。「プリンターの調子が悪くて〜できない」 **12 タイプ** タイプライターを打って文字をしるすこと。「この書類を大至急〜してください」▶type ### ●印刷の工程 **13 文[ブン]選[セン]** 活版印刷で、原稿どおりに活字を拾うこと。「手際よく〜する」 ▷〜工・〜箱 **14 植[ショク]字[ジ]** 活版印刷で、原稿どおりに活字を並べて版をつくること。「写真〜・〜工」◇「ちょくじ」ともいう。 **15 製[セイ]版[ハン]** 印刷用の版をつくること。「コンピューターで〜する」◇「整版」とも書く。 ### ●刊行する **16 刊[カン]行[コウ]** 書物や雑誌などを印刷して世に出すこと。「辞書を〜するには長い歳月がかかる」 ▷〜物 **17 発[ハッ]行[コウ]** 書物・雑誌・新聞などの印刷物を世の中に出すこと。「新しい雑誌を〜する」 ▷〜人・〜所 **18 出[シュッ]版[パン]** 書物や絵などを印刷して販売・配布すること。「実用書を〜する」「この本は昨年末に〜されたものだ」 ▷自費〜・〜社・〜部・〜界・〜業 **19 上[ジョウ]梓[シ]** 書物を出版すること。「句集を〜する」◇梓を版木としたことから。 **20 印[イン]行[コウ]** ㊁印刷して発行すること。「改訂版を〜する」 **21 公[コウ]刊[カン]** ㊁世間一般に発表すること。「関係者しか見ることができなかった極秘資料を〜することになった」 **22 発[ハッ]刊[カン]** ㊁新しく書物などを刊行すること。「若い女性向けの雑誌を〜することになった」 **23 創[ソウ]刊[カン]** 新聞や雑誌などを新しく刊行すること。「女性週刊誌が〜された」 ▷〜号 **24 増[ゾウ]刊[カン]** 新聞や雑誌などの定期刊行物で、特別号を刊行すること。「オリンピックの特集号を〜する」 ▷〜号・臨時〜 **25 改[カイ]版[ハン]** 内容を改め、版を新しくして出版すること。「古くなったデータを一新するために〜する」 **26 再[サイ]版[ハン]** ①最初に出版したものが売り切れて、さらに追加して出版すること。「〜に〜を重ねても追いつかない辞書」②以前出版し、その後絶版になっていた本を、もう一度出版すること。「読者の要望にこたえ、〜することになった」 **27 重[チョウ]版[ハン]** 最初に出版したものが売り切れて、二度、三度と出すこと。「売れ行き良好で〜することになった」 **28 版[ハン]を重[かさ]ねる** 書物の売れ行きがよく、在庫が少なくなったため、重版する。「よい辞書は20年でも30年でも版を重ねて売れ続ける」 **29 再[サイ]刊[カン]** ①もう一度、刊行すること。「関係者の反対で一度は絶版になった小説を〜する」②刊行をやめたり休んだりしていた定期刊行物を、再び刊行すること。「資金繰りのめどがついたので〜します」 **30 復[フッ]刊[カン]** ㊁刊行をやめていた定期刊行物などを、再び刊行すること。「短歌雑誌を20年ぶりに〜した」 **31 復[フッ]刻[コク]** 絶版になったりしたものを原本に近い形で刊行すること。「古辞書を〜する」▷〜版 ◇「覆刻」「複刻」とも書く。 ●処女出版 9000始まるh ●初めてのこと d 形容動詞の類 **00 未[ミ]刊[カン]の** まだ刊行されていない様子。「〜の辞書だが、前評判は高い」 <443> 刷る2205d~k **01 既[キ]刊[カン]の** すでに刊行されている様子。「〜の書の中から資料を探す」 **02 初[ショ]刊[カン]の** 初めて刊行する様子。「2002年〜の本」 **03 新[シン]刊[カン]の** 新しく刊行する様子。「〜の婦人雑誌」 **04 近[キン]刊[カン]の** 近く刊行される様子。「〜の予告」 ### ●刊行の間隔の様子 **05 年[ネン]刊[カン]の** 年に1回刊行する様子。「〜の学会誌」 **06 月[ゲッ]刊[カン]の** 月に1回刊行する様子。「〜の雑誌」▷〜誌 **07 マンスリーの** 「月刊」の洋語的表現。▷〜レポート ▶monthly **08 旬[ジュン]刊[カン]の** 10日に1回刊行する様子。「〜の情報誌」 **09 季[キ]刊[カン]の** 春夏秋冬、年に4回刊行する様子。「〜の同人誌」 **10 週[シュウ]刊[カン]の** 週に1回刊行する様子。「〜の英字新聞」▷〜誌 **11 ウイークリーの** 「週刊」の洋語的表現。▷〜マガジン ▶weekly **12 日[ニッ]刊[カン]の** 毎日刊行する様子。「〜の新聞」 ▷〜紙 h 名詞の類:コト・サマ ### ●刷ること **00 刷[す]り** 印刷することやそのでき具合。「〜にまわす」「〜が悪い」▷〜見本 **01 多[タ]色[ショク]刷[ず]り** 多くの色を使って印刷すること。「〜の版画」 **02 手[て]刷[ず]り** 木版を使って手で1枚ずつ刷ること。「〜の版画」 **03 別[ベツ]刷[ず]り** 書物や雑誌の一部分だけを別に印刷すること。「口絵を〜にする」 **04 初[ショ]刷[ず]り** 同じ版で行う最初の印刷。◇「はつずり」ともいう。 ### ●印刷・製版技術 **05 写[シャ]植[ショク]** 文字などを、写真を応用して印字したり組んだりする方法。◇「写真植字」の略。 **06 グラビア** 写真製版による凹版印刷。▷〜印刷 ▶gravure **07 エッチング** 銅板を腐食させて印刷する技術。▶etching **08 オフセット** ゴムローラーに写してから印刷する技術。◇「オフセット印刷」の略。▶offset **09 リトグラフ** 石版を用いて印刷する方法。▶lithographe **10 シルクスクリーン** 絹布に絵や文字を写し、インクを押し出して印刷する方法。▶silk screen i 名詞の類:コト・サマ ### ●印字の書体 **00 明[ミン]朝[チョウ]** 活字の書体の一つで、この辞典の本文に使用しているもの。◇「明朝体」の略。 **01 ゴシック** 活字の書体の一つで、「活字」のように、文字の線の太さが一定していて肉太のもの。◇「ゴシック体」の略。「ゴシック(Gothic)」は「ゴチック(ドGotik)」ともいう。 **02 イタリック** 欧文活字の書体の一つで、「italic」のように、縦の線が少し右に傾斜したもの。◇「イタリック体」の略。「イタリック」はitalic。 **03 斜[シャ]体[タイ]** 左か右かに傾けた活字。「目立つように〜にする」 **04 長[チョウ]体[タイ]** 写植で、縦長に文字を変形させたもの。 **05 平[ヘイ]体[タイ]** 写植で、横長に文字を変形させたもの。 **06 フォント** 活字で、大きさ・書体が同一のひとそろい。▶font k 名詞の類:モノ ### ●刷ったもの **00 刷[す]り物[もの]** 刷ったもの。「いい話だったから〜にして配ろう」 **01 印[イン]刷[サツ]物[ブツ]** 印刷したもの。「ブックフェアの会場で〜をたくさんもらった」 **02 校[コウ]正[セイ]刷[ず]り** 校正のために刷ったもの。 **03 ゲラ刷[ず]り** 俗に、校正刷り。◇「ゲラ」はgalley。 **04 ゲラ** 「ゲラ刷り」の略。「著者校で真っ赤になった〜」 **05 抜[ぬ]き刷[ず]り** その部分だけ抜き出して印刷したもの。「論文の〜」 **06 別[ベツ]刷[ず]り** ㊁本文とは別に印刷したもの。または、別に、あるいは本文のある部分を抜き出して印刷したもの。 ●版画 2202描くp ●絵の種類 ### ●印刷・印字する機械 **07 印[イン]刷[サツ]機[キ]** 印刷する機械。 **08 輪[リン]転[テン]機[キ]** 円筒状の版を回転させて高速で大量に印刷する機械。 **09 プリンター** パソコンなどの印字する装置。▶printer **10 タイプライター** キーボードを指で叩いて、文字を紙の上に印字する機械。▶typewriter **11 印[イン]字[ジ]機[キ]** タイプライター・プリンターなど文字を印字する機器。 **12 謄[トウ]写[シャ]版[バン]** 蠟引きした原紙を鉄筆で削ってインクが通るようにして印刷するもの。 **13 がり版[ばん]** 俗に、①謄写版。②謄写版の原紙に書くとき下に敷く鉄板。 **14 孔[コウ]版[ハン]** ㊁謄写版。 **15 ナンバリング** 番号を自動的に印字する機械。◇「ナンバリングマシン(numbering machine)」から。 ### ●活字 **16 活[カツ]字[ジ]** 印刷に使うための、文字などの金属製の型。◇広義には、印刷に用いる文字を総称していう。 **17 明[ミン]朝[チョウ]活[カツ]字[ジ]** 明朝体の活字。◇「明朝体活字」の活字。 ### ●版の類 **18 版[ハン]** 印刷するための文字や図柄が刻まれたもの。 <444> 刷る2205k~u **19 版[ハン]木[ギ]** 版にするために、文字や絵を彫り込んだ板。「板木」とも書く。 **20 活[カツ]版[バン]** 活字を組んだ版。「〜で刷る」 ▷〜印刷 **21 鉛[エン]版[パン]** 鉛合金を流し込んでつくった版。 **22 銅[ドウ]版[バン]** 銅板を腐食させたりしてつくった版。▷〜画 **23 写[シャ]真[シン]版[バン]** 写真を用いてつくられた版。 **24 原[ゲン]版[パン]** 鉛版などのもとになる版。 **25 凸[トッ]版[パン]** 凸型の版。⇔凹版 **26 凹[オウ]版[ハン]** 凹型の版。⇔凸版 **27 平[ヘイ]版[ハン]** 明らかな凹凸のない版。 **28 木[モク]版[ハン]** 木に文字や絵を彫ってつくった版。 **29 石[セキ]版[バン]** 石版石(石灰石の一種)でできた版。平版印刷に使う。 m 名詞の類:モノ ### ●刊行物 **00 刊[カン]行[コウ]物[ブツ]** 印刷して世の中に出ている書籍・雑誌など。▷定期〜 **01 出[シュッ]版[パン]物[ブツ]** 出版されている書籍・雑誌など。 **02 新[シン]刊[カン]** 新しく刊行した書籍。「S先生の〜が2冊出た」「今月の〜案内」 ⇔旧刊 **03 近[キン]刊[カン]** 最近刊行された、あるいはまもなく刊行される予定の書籍。「〜を紹介する」 **04 版[ハン]本[ボン]** 木版で印刷した本。「江戸時代の〜」 ◇「板本」とも書く。 **05 刊[カン]本[ポン]** 印刷し、刊行された書物。特に、版本。◇「これはいつの時代の〜だろうか」 **06 版[ハン]** 出版された書籍。「この〜では大幅な改訂・増補を行った」◇多く他の語について用いられる。 **07 私[シ]版[ハン]** 民間で刊行した書籍。⇔官版 **08 私[シ]家[カ]版[バン]** 出版社を通さず個人的に刊行した書籍。 **09 豪[ゴウ]華[カ]版[バン]** 装丁などが通常よりもぜいたくな出版物。 **10 特[トク]装[ソウ]版[バン]** 装丁などが通常よりも特別な出版物。 **11 普[フ]及[キュウ]版[バン]** 装丁などを簡略にして買い求めやすくした出版物。「〜で十分だ」 **12 決[ケッ]定[テイ]版[バン]** それ以上改める必要がないほどに完全なものとして刊行された出版物。「著者自らが〜という作品」◇映画・音楽などのテープ・ビデオ・DVD・CDなどについても用いられる。 **13 保[ホ]存[ゾン]版[バン]** 保存しておくべき(価値がある)出版物。「〜にしたい名作」◇「保存版のビデオ」のように、映画・音楽などのビデオ・DVD・CDなどについても用いられる。 **14 限[ゲン]定[テイ]版[バン]** 数を限って販売される出版物。「わずか50部の〜」「予約が殺到した〜」◇版画などの美術作品、映画・音楽などのテープ・ビデオ・DVD・CDなどについても用いられる。 **15 全[ゼン]国[コク]版[バン]** ㊁新聞で、全国を対象に書かれた記事を掲載する紙面。⇔地方版 **16 地[チ]方[ホウ]版[バン]** ㊁新聞で、一定の地方を対象として書かれた記事を掲載する紙面。⇔全国版 **17 ローカル版[ばん]** 「地方版」の洋語的表現。「ローカル(local)」は「地方の」の意。 **18 初[ショ]版[ハン]** 最初の版で出版したもの。「〜はすべて売り切れた」 **19 第[ダイ]一[イッ]刷[さつ]** 出版物の、第1回目に刷ったもの。「〜はたちまち売り切れて、直ちに2刷りにとりかかった」 **20 初[ショ]刷[ず]り** 書物を初めて刷ったもの。「これは〜で2000部刷りました」 **21 初[ショ]刷[ずり]** 初刷り。 **22 新[シン]版[パン]** 版を新しくして出版したもの。「〜の方が文字が大きく読みやすい」⇔旧版 **23 旧[キュウ]版[ハン]** 新版になる前のもの。⇔新版 **24 再[サイ]版[ハン]** 同じ版で2回目に出版したもの。⇔初版 **25 重[ジュウ]版[ハン]** 同じ版で重ねて出版したもの。⇔初版 ◇「再版」は2回目に限るが、「重版」は初版以降のすべてのものをさす。 ●改訂版 → 6701正すk ●海賊版 9213似せるk ●まがいもの ### ●号 **26 号[ゴウ]** 定期的に刊行される雑誌を刊行の時期ごとに分類したときの、それぞれ。「この小説は次の〜で完結する予定です」 ▷来月〜・来週〜・先月〜・先週〜 **27 創[ソウ]刊[カン]号[ゴウ]** 創刊時の号。「その総合雑誌の〜には各界を代表する豪華な顔ぶれが揃った」 **28 初[ショ]号[ゴウ]** その雑誌や新聞などの第一号。 **29 最[サイ]終[シュウ]号[ゴウ]** 最後に刊行される号。「まったく売れずに廃刊になった雑誌の〜が、後になって古書として高値で取り引きされることはままある」 **30 増[ゾウ]刊[カン]号[ゴウ]** あらかじめ決められた刊行時期以外に、臨時に刊行される号。▷臨時〜 **31 特[トク]集[シュウ]号[ゴウ]** 一定のテーマを特集した号。「来月号は辞書の〜になる」 **32 前[ゼン]号[ゴウ]** ある号の前に刊行された号。「本誌〜で予想したとおり、政界の大物が逮捕された」 **33 次[ジ]号[ゴウ]** ある号の次に刊行される号。「詳しくは〜で紹介する予定」 **34 既[キ]刊[カン]号[ゴウ]** すでに刊行された号。「古書店で〜を捜していたらお目当ての号を見つけたが、高すぎて買えなかった」 **35 バックナンバー** 「既刊号」の一般的な言い方。「専門分野のほぼすべての雑誌の〜が創刊号から揃っている」▶back number ●欠号 → 9801なくなるk ●欠けている部分 u 名詞の類:トコロ **00 印[イン]刷[サツ]所[ジョ]** 印刷を専門にするところ(会社)。「〜で出張校正をする」 <445> 刷る2205u~うつす2206a **01 出[シュッ]版[パン]社[シャ]** 書物や雑誌などを企画・編集し、刊行する会社。「〜に原稿を持ち込む」 **02 版[ハン]元[モト]** その本の出版社。「〜に在庫を問い合わせる」「板元」ともいう。 **03 雑[ザッ]誌[シ]社[シャ]** 雑誌をおもに刊行している会社。 ●新聞社 2105触れるu 2206 うつす a 動詞の類 **00 うつす** 物の姿・形が、他の何かの上にあらわれるようにする。「鏡にうつして自分の顔を見る」「これからスライドをうつしますので暗幕を引いてください」「家族そろって記念写真をうつした」「心理学のノートをうつさせてくれないか」◇鏡・水面など滑らかで平らな表面に姿・形をうつす場合、「映す」と書く。写真・映画のフィルム、ビデオテープなどに人物・風景などをうつす場合「写す」と書く。文章・数字・図表などをそのまま別の紙に書いてうつす場合「写す」と書く。 **01 取[と]る** 物の形や型を他の物にうつしてあらわす。「足跡を〜」「墨で〜」「古い石碑を拓本に〜」 **02 かたどる** もとの形に似た形であらわす。「動物の形を〜ったクッキー」「ギリシャ神殿を〜った建物」◇文章で書く。 ### ●写し取る **03 写[うつ]し取[と]る** 文字・絵などをそのまま別の紙に写す。「将軍の怒りの表情を〜」 **04 透[とう]写[しゃ]** 薄い紙を重ね、下の文字・絵などを透かして写し取る。「息をつめるようにして複雑な図形を〜する」 **05 トレース** 「透写」の洋語的表現。「地図を〜する」▶trace **06 敷[し]き写[うつ]し** ㊁透ける紙を絵や文字などの上に置いて、その上から写し取る。「トレース紙で図案を〜する」 **07 転[テン]写[シャ]** ㊁(文字や絵などを)あるものを別のものに写し取る(し取れる)こと。「原本から〜する」「〜していくうちに誤りが生じる」 **08 縮[シュク]写[シャ]** 縮小して写すこと。「入りきらないので〜して製版をやりなおす」 **09 複[フク]写[シャ]** 原物をそっくりそのまま写し取ること。特に複写機で行うことをさす。「お札を〜するのは犯罪である」 **10 コピー** ①複写機で複写すること。「学生が本を買わずに〜するのは、本が売れなくなって困る」②電子的な記録媒体(テープ、ディスク、CD、DVD、パソコンの記憶装置など)に記録された内容を、機器を使って別の記録媒体に写し取ること。「古いビデオテープをまとめてDVDに〜する」 ③コンピューターの内部あるいはコンピューターのネットワーク内で、ある場所にある電子情報ファイルと同じものを別の場所に写し取ること。「ネットから違法に〜したファイル」▶copy **11 ダビング** 音楽・映像の記録された電子媒体の内容を、他の電子媒体にコピーすること。「君が録画したその映画、僕も見たいから〜させてくれないか」▶dubbing **12 バックアップ** コンピューターのディスク内のデータを、不測の事故に備えて、別の媒体ないし別の場所にコピーすること。「毎日、帰宅前にはデータを〜しておく」▶backup ●複製する 6800作るk ●複製する ### ●書き写す **13 書[か]き写[うつ]す** 文章や絵などを紙などにそのまま書いて写す。「教師の板書を必死でノートに書き写した」 **14 書[ショ]写[シャ]** ㊁書き写すこと。「経文を〜する」 **15 書[か]き取[と]る** 文章などを書いて写す。「気に入った詩を〜」 **16 書[か]き抜[ぬ]く** 必要な部分だけを書き写す。「新聞記事の中から〜」「当駅発着の分だけ時刻表から〜」 **17 抜[ぬ]き書[が]き** (かなりの量のものから)必要な情報のみを断片的に書き抜くこと。「参考となる資料を〜する」 **18 転[テン]記[キ]** 記入されている内容をほかの紙などに書き写すこと。「取引高を帳簿に〜する」 **19 筆[ヒッ]写[シャ]** 筆やペンで書き写すこと。「古文書を判読しながら〜する」 **20 写[シャ]経[キョウ]** 経文を書き写すこと。「お寺で〜する」 **21 なぞる** すでに書いてある文字などの上をそのとおりにたどって書く。「お手本をなぞって練習する」 **22 引[ひ]き写[うつ]す** ㊁もとのものをそのままっくり書き写す。「レポートはご丁寧にも、種本の誤植まで引き写してあった」 **23 丸[まる]写[うつ]し** 少しも手をかえずに他のものをそのまま写し取ること。「誤字まで〜した答案でカンニングがばれた」◇「引き写し」は多少語句を変えたり要約したり部分的に引用したりする場合が多いが、「丸写し」のほうは寸分たがわない場合が多い。 **24 敷[し]き写[うつ]し** (文字・絵を透ける紙の上から写し取ることから)他人の書いた文章を引き写し、そのまま自分の文章とすること。「インターネット上の資料を〜しただけのレポート」 ### ●撮る **25 撮[と]る** 写真や映画のフィルムなどに人物・風景などが残るようにする。「運動会の様子をビデオに〜」「写真を〜」「レントゲンを〜」◇「写真をとる」「カメラでとる」と「写真をうつす」「カメラでうつす」はそれぞれ同じことを表すが、口頭語では「とる」の方が普通で、「うつす」はどちらかといえば文章語的。 **26 収[おさ]める** ㊁あとで再生できるように、風景などをビデオやカメラに記録する。「気に入った風景をカメラに〜」 **27 撮[サツ]影[エイ]** (大がかりに)撮ること。「災害を〜して報道する」 ▷〜会 **28 流[なが]し撮[ど]り** 被写体の動きに合わせてカメラを移動しながらシャッターを押すこと。「サーキットでレース中の車を〜する」 **29 隠[かく]し撮[ど]り** 相手に気づかれないように撮影すること。「だれでも〜されるのは嫌だと思う」 <446> うつす2206a~d **30 盗[ぬす]み撮[ど]り** ㊁隠し撮り。「有名人の私生活を〜するカメラマン」 **31 盗[トウ]撮[サツ]** ㊁盗み撮り。「写真週刊誌に〜される」 **32 特[トク]撮[サツ]** 現実にはないような撮影不可能な場面などを特殊な技術や機器を用いて撮影するごと。「火事のシーンは〜されたものだ」◇「特殊撮影」の略。 **33 空[クウ]撮[サツ]** 飛行機・ヘリコプターなどから地上を撮影すること。「30年をへだてて東京の西新宿のあたりを〜した写真を見たが、今昔の感があった」「大洪水の被災地を〜する」 ▷〜写真 **34 ロケーション** 野外で撮影すること。「富士山の麓で〜する」▶location **35 ロケ** 「ロケーション」の略。「近所の公園で〜していたんだけど、何のドラマだろう」 **36 特[トク]写[シャ]** 特別に(許されて)撮ること。「〜の許可を得て仏像を撮る」 **37 激[ゲキ]写[シャ]** 対象をあらゆる角度から激しく写すこと。「新人タレントを〜する」◇週刊誌などで用いる語。 **38 実[ジッ]写[シャ]** 実際の情景や風景などを撮ること。「蒸気機関車を〜したビデオ」 **39 念[ネン]写[シャ]** 心の中で念じたことをフィルムに感光させることにしたという写真を科学的に分析する」 **40 接[セッ]写[シャ]** 小さいものを大きく写せるように、物に近づけて撮ること。「昆虫の生態を〜する」 **41 速[ソク]写[シャ]** すばやく撮ること。「選手の動きを〜する」 **42 連[レン]写[シャ]** (動きがあるものを)連続して撮ること。「〜した打撃フォームを分析する」 **43 大[おお]写[うつ]し** カメラを近づけて対象を大きく写すこと。「顔を〜にする」 **44 二[ニ]重[ジュウ]写[うつ]し** 映画の画面に別の画面や文字の画面を重ねることや、写真で同じフィルムに重ねて写すこと。「証拠として提出された写真は〜のものだった」 **45 クローズアップ** 「大写し」の洋語的表現。「試合場の内野のプレーが、球場内の大画面に〜で映し出された選手」▶closeup **46 アップ** 「クローズアップ」の略。「主演女優の微妙な表情が〜で映し出される」 ●クランクイン 9003始めるk ●事業・業務などを始める ●クランクアップ 9004終えるk ●特定のことを終える ### ●映し出す **47 映[うつ]し出[だ]す** 光を当てたりスクリーンに映して形を姿を示す。「初日の出の様子を画面に〜」 **48 映[エイ]写[シャ]** フィルムに写してあるものをスクリーン上に映し出すこと。「スクリーンに〜する」 ▷〜技師・〜機・〜室 **49 上[ジョウ]映[エイ]** 映画館などで映画を映して見せること。「アカデミー賞受賞作品を〜する」 ▷〜時間 **50 再[サイ]映[エイ]** かつて公開した映画を、再び上映すること。「小津安二郎監督の『東京物語』が〜された」 **51 試[シ]写[シャ]** 映画を一般に公開する前に、一部の人に見せること。「評論家を集めて〜する」 ▷〜会 **52 封[ふう]切[き]り** 映画館で、新作の映画を初めて見せること。「〜初日から映画館に長い行列ができた」 ▷〜館 ◇「ふうきり」ともいう。 **53 封[ふう]を切[き]る** ㊁新作の映画を初めて一般に公開する。「あの超大作が日本でもやっと〜られた」◇「ふうぎる」ともいう。受け身の形で用いられることが多い。 **54 射[シャ]影[エイ]** 影を映すこと。「レイアウト用紙に〜して影のあたりをする」 **55 投[トウ]影[エイ]** 物の影をほかのものに映すこと。「手で獣や虫の形をつくり、障子や壁に〜して遊んだ」 ### ●写真をつくる過程 **56 シャッターを切[き]る** カメラのシャッターを押して写真を撮る。「鳥が羽ばたいた瞬間に〜」◇「シャッター(shutter)」はカメラの露光装置の意。 **57 露[ロ]出[シュツ]** 写真を撮るとき、光をあてること。「〜が不足して写真が暗くなった」 ▷〜計 **58 露[ロ]光[コウ]** ㊁露出。「乾板に〜する」 **59 現[ゲン]像[ゾウ]** 撮影したフィルムを、化学的処理を施し、写したものがあらわれるようにすること。「撮った写真を自分で〜する」 ▷〜液 **60 定[テイ]着[チャク]** 現像したフィルムなどの変化を防ぐこと。「定着液で〜させる」 ▷〜液 **61 焼[や]く** ㊁印画紙に陽画があらわれるようにすること。「写真を〜」 **62 焼[や]き付[つ]ける** 「焼く」をやや強めた言い方。 **63 焼[や]き付[つ]け** 焼き付けること。「現像して〜」 **64 引[ひ]き伸[の]ばす** 撮った写真を拡大して焼き付けること。「この暗室では〜ことまでしかできない」 **65 引[ひ]き伸[の]ばし** 引き伸ばすこと。「この写真は〜はがっかりだ」 **66 焼[や]き増[ま]し** 同じのネガを焼いて、必要枚数の写真をつくること。「旅先で撮った写真は〜して送ります」 **67 プリント** 「焼く」の洋語的表現。「気に入った写真を選んでください。すぐ〜しますよ」▶print **68 トリミング** 写真の不要な部分をカットして画面を整えること。「この部分を〜すればいい写真になるよ」▶trimming d 形容動詞の類 **00 グラフィックな** 写真などによって視覚に訴える要素が強い様子。「次回の特集ページは〜な紙面にする」 ▷〜デザイナー▶graphic ●カラー・モノクロ → 8302色付くd ●有色・無色 <447> うつす2206h~k h 名詞の類:コト・サマ ### ●文字を写すこと **00 写[シャ]字[ジ]** 文字を書き写すこと。 **01 筆[ヒッ]耕[コウ]** 報酬を得て、写字や清書をすること。「〜で生計をたてる」 ▷〜料 ### ●撮影に関すること **02 ロングショット** 遠くの風景・人物などを写すこと。「戦闘シーンを〜にする」▶long shot **03 早[はや]回[まわ]し** 実際の動きより速い動きで撮影された無声映画」◇普通の速さで映写すると画面上の動きが速くなる。 **04 スナップショット** 日常的な場ですばやく被写体を写すこと。「街角での〜」◇「スナップ」とも略す。▶snapshot **05 SFX** 特撮の技術、およびその効果。◇「スペシャル・エフェクツ (special effects)」から。Sはspecialの頭文字、FXはeffectsの発音から。 ### ●映すこと **06 水[みず]鏡[かがみ]** 水面に自分の姿を映すこと。「〜で髪の乱れを直す」 **07 合[あ]わせ鏡[かがみ]** 前後においた2枚の鏡で後ろ姿を見ること。「〜をして、うなじのほつれ毛をかき上げる」 ### ●写真作成に関連すること **08 カメラアングル** 被写体を見る角度。「写生」の洋語的表現。「角度を〜変えて人物を描写する」。camera angle **09 アングル** 「カメラアングル」の略。「奇抜な〜で撮る」▶angle **10 画[ガ]角[カク]** カメラのレンズで写せる範囲(の角度)。「望遠レンズは標準レンズより〜が狭い」 **11 DPE** 写真の現像・焼き付け・引き伸ばしをすること。▷〜店 ◇「ディベロップメント(development)」(現像)、「プリンティング(printing)」(焼き付け)、「エンラージメント(enlargement)」(引き伸ばし)の頭文字から。 ●順光・逆光 8700光るk ●光線 k 名詞の類:モノ ### ●写し **00 写[うつ]し** 控えとして写し取ったもの。「契約書の〜」 **01 謄[トウ]本[ホン]** 原本を全部写し取ったもの。▷戸籍〜 ⇔抄本 **02 正[セイ]本[ホン]** 原本をすべてそのまま写し取った、原本と同等の効力をもつもの。⇔副本 **03 副[フク]本[ホン]** 予備として正本を写し取ったもの。⇔正本 **04 抄[ショウ]本[ホン]** 原本の一部を写し取ったもの。▷戸籍〜 ⇔謄本 ◇「鈔本」とも書く。 ### ●写し取ったもの **05 写[シャ]本[ホン]** 原本を書き写した本。 **06 影[エイ]印[イン]本[ボン]** 写真の技術などによって、版木によらないで、原本そっくりに作った、製版・印刷した複製本。「冷泉家秘蔵の定家自筆古今集写本の〜」 **07 影[エイ]写[シャ]本[ボン]** 原本ないし原画の上に、下が透ける薄い用紙を置いて、手で忠実に透き写してつくった本。 **08 手[て]形[がた]** てのひらに墨などを塗り、それを紙などに押し当て、手の形を写し取ったもの。「横綱の〜入りサイン色紙」 **09 拓[タク]本[ホン]** 石碑などに紙をあて、その上から墨をたたいたり塗ったりして、そこにある文字などを写し取ったもの。 **10 魚[ギョ]拓[タク]** 魚に墨などを塗り、それを紙に押し当てて、魚の形や大きさを写し取ったもの。「記念に〜をとる」 ### ●写し取るもの **11 トレーシングペーパー** トレースに用いる半透明の紙。「原画に〜をあてて写し取る」◇「透写紙」ともいう。▶tracing paper **12 カーボン紙** 紙の間に挟んで、上の紙に書いた文字を下の紙に写し取るための、色の付いた薄い紙。◇「カーボン」はcarbon。 ### ●コピー **13 複[フク]写[シャ]** 複写機・カーボン紙などで複写した紙・書類。「〜の提出が必要だ」 **14 コピー** ①「複写」の洋語的表現。「身分を証明するものの〜を提出する」②元の内容を電子的に写し取った記録媒体(テープ・ディスク・CD・DVDなど)。③コンピューターの内部あるいはコンピューターのネットワーク内で、ある場所から別の場所に写し取った電子情報ファイル。「PCが壊れたが、別のPCに〜を残しておいたので助かった」▶copy ### ●写されるもの **15 被[ヒ]写[シャ]体[タイ]** カメラを向けられて写される風景や人物など。「〜を選ぶ」 ### ●映したもの **16 映[エイ]像[ゾウ]** 映画・テレビ・コンピューターなどの画面に映し出されたものの姿や形。「鮮明な〜が送られてきた」 **17 画[ガ]像[ゾウ]** 描かれた、またはテレビ・コンピューターなどの画面に映し出されたものの姿や形。「電波障害で〜が乱れる」 **18 ショット** 映画やテレビなどの撮影で、ひと続きに撮られたうちの一場面。「名優の貴重な〜」「いい〜が撮れた」▶shot ### ●像 **19 像[ゾウ]** (光が反射・屈折して)映し出されたものの姿や形。「〜をむすぶ」 **20 実[ジツ]像[ゾウ]** 凸レンズや凹面鏡などで、光線が集中して一点に結ばれてできる像。像の位置に感光材料を置くと像を記録できる。⇔虚像 **21 虚[キョ]像[ゾウ]** 凹レンズや凸面鏡などで、光線が実際には集中していないのに、そこから出ているように見える像。像があると思えるところに感光材料を置いても像は記録できない。⇔実像 **22 鏡[キョウ]像[ゾウ]** 鏡にうつった、左右が逆転した像。 **23 残[ザン]像[ゾウ]** 強い光を発するものや、光るもの、素早く動くものなどを見たあとに、それが眼前になくなってもしばらく視覚に残る像。 **24 肖[ショウ]像[ゾウ]** 人の顔や姿を描いたり、写真で撮ったりした像。 **25 影[エイ]像[ゾウ]** ものの影。 ●幻影 0407見えるk <448> うつす2206k~m ### ●写真 **26 写[シャ]真[シン]** 風景や人物などをカメラを使って写したもの。「セピア色の古い〜一葉」▷証明〜・記念〜 ◇「カメラを使って写すこと」の意にも用いる。 **27 フォト** 「写真」の洋語的表現。▷〜スタジオ ◇「フォトグラフ(photograph)」の略。多く、複合語に用いられる。▶photo **28 陰[イン]画[ガ]** フィルムなどを現像したもの。被写体と明暗は逆に、カラーは色相が補色関係になる。⇔陽画 **29 ネガ** 「陰画」の洋語的表現。⇔ポジ ◇「ネガティブ(negative)」から。 **30 陽[ヨウ]画[ガ]** 明暗・色彩が実物どおりに再現された写真。⇔陰画 **31 ポジ** 「陽画」の洋語的表現。⇔ネガ ◇「ポジティブ(positive)」から。 **32 印[イン]画[ガ]** 感光させるための特殊な紙(印画紙)に焼き付けた陽画。 **33 原[ゲン]板[バン]** 陽画のもとになるものとしてのネガ。 **34 乾[カン]板[パン]** ガラス板に感光材料を塗ったもの。 ### ●いろいろな写真 **35 生[なま]写[ジャ]真[シン]** (印刷したものではなく)焼きつけた写真。 **36 青[あお]写[ジャ]真[シン]** 青地に白で文字や線があらわれる写真。設計図などの複写に用いられる。 **37 焼[や]き付[つけ]** ㊁印刷直前の校正用の青写真。 **38 赤[セキ]外[ガイ]線[セン]写[シャ]真[シン]** 赤外線フィルターと赤外線フィルムを使って撮影した写真。肉眼では見えないものや夜間の撮影に使われる。 **39 スナップ** 手早く撮って、被写体の自然な姿を写した写真。◇「スナップショット(snapshot)」の略。 **40 スチール写真[しゃしん]** 映画の一場面を焼きつけた写真。◇「スチール(still)」は「静止した」の意。 **41 パノラマ写真[しゃしん]** 横に長く広がる風景を、1枚の写真で見られるようにした写真。◇「パノラマ(panorama)」は「全景」の意。 **42 X[エックス]線[セン]写[シャ]真[シン]** X線をあてて撮影した写真。◇「X線」は「未知の放射線」の意。 **43 レントゲン写真[しゃしん]** ㊁X線写真。「レントゲン(Röntgen)」はX線を発見したドイツの物理学者の名前。 ●モンタージュ写真 9213似せるm ●似顔絵 ### ●人物の写真 **44 顔[かお]写[ジャ]真[シン]** 顔の部分を撮った写真。 **45 ブロマイド** 芸能人やスポーツ選手などの写真で、売っているもの。「アイドルの〜」◇「プロマイド」ともいう。▶bromide **46 ポートレート** 人物の顔や姿を写した写真。▶portrait **47 近[キン]影[エイ]** 最近撮影したポートレート。▷著者〜 **48 遺[イ]影[エイ]** 故人のポートレート。「〜に手を合わせる」 **49 真[シン]影[エイ]** ㊁ありのままのポートレート。▷御〜(天皇・皇后の写真) ### ●映画の類 **50 映[エイ]画[ガ]** ドラマやニュースなどをフィルムに撮って、スクリーンに映して見るもの。▷娯楽〜・テレビ〜・アクション〜・アニメ〜・SF〜・戦争〜・〜音楽・〜祭・〜スター・〜館 **51 活[カツ]動[ドウ]写[シャ]真[シン]** 「映画」の昔の言い方。 **52 活[カツ]写[シャ]** 「活動写真」の略。▷〜屋 **53 シネマ** 「映画」のしゃれた言い方。▷〜コンプレックス ▶cinéma **54 名[メイ]画[ガ]** すぐれた映画。 **55 邦[ホウ]画[ガ]** 日本でつくられた映画。⇔洋画 **56 洋[ヨウ]画[ガ]** 外国、特に欧米でつくられた映画。⇔邦画 **57 無[ム]声[セイ]映[エイ]画[ガ]** 音の出ない映画。◇弁士が代わりに説明したりした。 **58 サイレント** 「無声映画」の洋語的表現。「『戦艦ポチョムキン』はこの名作である」⇔トーキー ▶silent **59 トーキー** 音が出る映画。⇔サイレント ▶talkie **60 記[ロク]録[ガ]映[エイ]画[ガ]** 事実をそのままに記録した映画。 **61 劇[ゲキ]映[エイ]画[ガ]** 俳優が演じる映画。 **62 動[ドウ]画[ガ]** 漫画や人形が動いているように見える映画。 **63 アニメーション** 「動画」の洋語的表現。「日本の〜技術は海外で高い評価を得ている」▶animation **64 アニメ** 「アニメーション」の略。▷テレビ〜・〜ソング **65 シネマスコープ** 横長のスクリーンに映す、立体音響の映画。◇登録商標。▶CinemaScope **66 シネラマ** 横に広い立体的なスクリーンに映す、立体音響の映画。◇登録商標。▶Cinerama **67 8ミリ[ミリ]** 8mm幅のフィルムを使った映画。 **68 16ミリ[ミリ]** 16mm幅のフィルムを使った映画。 ●活劇 4309演じるk ●活劇 ### ●画面に入れるもの **69 字[ジ]幕[マク]** 映画・テレビで、画面に映し出される文字。特に、外国語の映画のせりふの日本語訳を文字にして画面に入れたもの。 **70 スーパー** 外国語の映画の、日本語訳の字幕。▷字幕〜 ◇「スーパーインポーズ(superimpose)」の略。 **71 テロップ** テレビで、放送中の画面に説明などを文字で映し出すこと。▶telop m 名詞の類:モノ ### ●カメラ **00 写[シャ]真[シン]機[キ]** 写真を撮るための機械。 <449> うつす2206m **01 カメラ** 写真や映画を撮るための機械。特に、写真機。「〜を構える」▷一眼レフ〜・X線〜 ▶camera **02 ポラロイドカメラ** 撮影したものがすぐに陽画となって出てくるカメラ。◇商標名。「ポラロイドランドカメラ(Polaroid Land camera)」から。 **03 デジタルカメラ** 映像をデジタル信号におきかえて記録する、フィルムを使わないカメラ。▶digital camera **04 デジカメ** 「デジタルカメラ」の略。「〜で写した写真をメールで送る」 ### ●複写機 **05 複[フク]写[シャ]機[キ]** 文書などを複写する機械。 **06 コピー機[き]** 「複写機」の洋語的表現。 ### ●カメラの部品 **07 シャッター** カメラで、フィルムに光線をあてるための開閉装置。「〜を押す」「〜を切る」▶shutter **08 フィルター** カメラのレンズに装着して、光を調節するガラス。▶filter **09 ファインダー** カメラについている、被写体を見る窓。▶finder **10 レフ** 写真撮影のとき、被写体に光を反射させる板。◇「レフ板」ともいう。「レフレクター(reflector)」から。 **11 フラッシュ** 暗いところで撮影するときに用いる、強い瞬間的な光。またそれを出す装置。▶flash **12 ストロボ** 光が不足している場所での撮影に用いる閃光装置。気体の放電を利用し、短時間で充電できる。◇「ストロボスコピックランプ(stroboscopic lamp)」から。 **13 絞[しぼ]り** カメラで、レンズを通る光の量を調節する部分。 **14 蛇[ジャ]腹[バラ]** 旧式カメラで、焦点距離を変えてピントを合わせるために伸縮するように作った、外側がひだ状の部分。 ### ●レンズの類 **15 レンズ** (カメラで)光を集束させたり発散させたりするもの。▶lens **16 凸[トツ]レンズ** 中央部がふくらんでいるレンズ。 **17 凹[オウ]レンズ** 中央部がへこんでいるレンズ。 **18 広[コウ]角[カク]レンズ** 視野が広いレンズ。 **19 魚[ギョ]眼[ガン]レンズ** 180度の、きわめて広い視野をもつレンズ。 **20 望[ボウ]遠[エン]レンズ** 遠くのものを大きく撮影するためのレンズ。 **21 ズームレンズ** 焦点距離を自由にかえることができるレンズ。▶zoom lens **22 プリズム** 切り口が多角形で光を屈折・分散させるもの。▷ペンタ〜(カメラのファインダーに使われているもの) ▶prism ### ●フィルムの類 **23 フィルム** 写真や映画などで光をあて感光させるもの。「24枚撮りの〜」▷カラー〜・モノクロ〜・高感度〜・赤外線〜 ◇「フイルム」ともいう。それを現像した陰画もさし、映写用の陽画などもいう。▶film **24 マイクロフィルム** 文書などを縮写して保存するためのフィルム。▶microfilm ### ●映す装置 **25 映[エイ]写[シャ]機[キ]** 映写する装置。 **26 幻[ゲン]灯[トウ]** フィルムなどに光をあてレンズで拡大してスクリーンなどに映し出すもの。▷〜機 **27 スライド** 「幻灯」の洋語的表現。◇その装置および映し出すフィルムをも指す。▶slide **28 OHP** 視聴覚教育に使用する装置の一つで、文字や図表などをスクリーンに映し出す装置。◇「オーバーヘッドプロジェクター(overhead projector)」の頭文字。 **29 ディスプレー** コンピューターの出力装置。図や文字を表すもの。▷液晶〜 ◇「ディスプレイ」ともいう。▶display **30 CT** 人体の内部を映し出すもの・装置。◇「コンピューターライズドトモグラフィー(computerized tomography=コンピューター断層撮影法)」の頭文字。 **31 ビデオ** 映像と音声を記録したり映し出したりするもの・装置。▶video **32 VTR** 「ビデオ」の専門的な言い方。「ビデオテープレコーダー(videotape recorder)」から。 ●テレビ △ 2105触れるk ●触れるのに使うもの ### ●鏡 **33 鏡[かがみ]** 姿などを映し出すもの。普通は表面が平面で、材質はガラス。 **34 ミラー** 「鏡」の洋語的表現。▶mirror **35 手[て]鏡[かがみ]** 手に持って使う小さい鏡。顔を見るために使うことが多い。 **36 ハンドミラー** 「手鏡」の洋語的表現。▶hand mirror **37 姿[すがた]見[み]** 全身を映すための鏡。 **38 三[サン]面[メン]鏡[キョウ]** 後ろや横からの姿を映すことができるように、3面になっている鏡。 **39 鏡[キョウ]台[ダイ]** 鏡が取りつけてある、化粧用の台。 **40 バックミラー** 自動車の運転席で後方を確認するために車内に取りつける鏡。「発進前に〜で後方を確認してから発車する」◇和製洋語。バック(back)+ミラー(mirror) **41 フェンダーミラー** 後ろを見るために自動車の前部の上部についている鏡。▶fender mirror **42 サイドミラー** 後ろを見るために、自動車の車体の両脇に取りつけられている鏡。◇和製洋語。サイド(side)+ミラー(mirror) **43 ドアミラー** 後ろを見るために自動車の前のドアに取りつけられている鏡。▶door mirror **44 ルームミラー** 後ろを見るために自動車の内部についている鏡。◇和製洋語。ルーム(room)+ミラー(mirror) <450> うつす2206m~x **45 カーブミラー** 道路の曲がり角などで見通しのきかない場所の様子がわかるように道路脇に立てる鏡。◇和製洋語。カーブ(curve)+ミラー(mirror) **46 マジックミラー** 一方からは鏡となっているが、反対からは透けて見えるもの。◇和製洋語。マジック(magic)+ミラー(mirror) **47 凸[トツ]面[メン]鏡[キョウ]** 表面が凸面になっている鏡。 **48 凹[オウ]面[メン]鏡[キョウ]** 表面が凹面になっている鏡。 **49 平[ヘイ]面[メン]鏡[キョウ]** 表面が平面になっている、普通の鏡。 **50 反[ハン]射[シャ]鏡[キョウ]** 光線を反射するための鏡。 ●神鏡 → 3403祭るk ●神道に関するもの ●コンパクト △ 5912装うk ●化粧用具 S 名詞の類:ヒト ### ●撮影する人 **00 写[シャ]真[シン]家[カ]** 芸術的な写真を撮ることを職業にしている人。 **01 写[シャ]真[シン]屋[や]** 俗に、観光地などで商売として写真を撮る人。◇くだけた感じで使われることが多い。 **02 カメラマン** カメラで撮影する(ことを職業にしている)人。特に、写真に関していう。▷報道〜・プロ〜・アマチュア〜・専属〜 ▶cameraman **03 パパラッチ** 有名人の私生活を追いまわして写真を撮るゴシップ雑誌専門のカメラマン。▶伊paparazzi (「パパラッツォ((paparazzo))」の複数形) **04 フォトジャーナリスト** 報道するための写真を撮る人。▶photojournalist ### ●撮影される人 **05 モデル** 写真や絵の対象になる(ことを職業にする)人。「ファッション雑誌の〜」▷ファッション〜・スーパー〜・ヌード〜 ▶model u 名詞の類:トコロ ### ●画面 **00 画[ガ]面[メン]** ①絵や写真の表面。②テレビや映画の映し出される面。「〜が乱れる」 **01 スクリーン** 映画やスライドを映し出す幕ないし幕のような平らなところ。◇「スクリーンミュージック」のように、「映画」の意味で使うこともある。▶screen **02 銀[ギン]幕[マク]** 「スクリーン」の漢語的表現。◇「銀幕の女王」のように、「映画」の意味で使われることが多い。 **03 ブラウン管[かん]** (液晶テレビ以前の)テレビの画面。「白熱した試合のため思わず〜にくぎ付けになった」◇ドイツの物理学者ブラウン(Braun)が発明した、真空管の一種であるブラウン管の表面が画面になっていることから。 ### ●撮影する場所 **04 撮[サツ]影[エイ]会[カイ]場[ジョウ]** 撮影するところ。特別に設けられたところをさすことが多い。 **05 撮[サツ]影[エイ]現[ゲン]場[バ]** (おもに、新しいドラマ・映画などを)撮影しているところ。「その監督はシナリオを〜でどんどん変えるそうだ」 **06 スタジオ** ①撮影に使う常設の建物や部屋。②特に、テレビの放送局で、番組を収録したり放送したりする部屋。▶studio **07 セット** 映画などの撮影のためにつくられた建物や部屋。 **08 オープンセット** 野外につくられた(大がかりな)セット。◇和製洋語。オープン(open)+セット(set) **09 ロケ地[ち]** ロケーションをするところ。◇「ロケ」は「ロケーション (location)」の略。 **10 写[シャ]真[シン]館[カン]** 記念写真や見合い写真などの撮影をする店。 **11 写[シャ]真[シン]屋[や]** 俗に、写真館。 ●映画村 → 3200遊ぶu ●遊び場 ### ●現像するところ **12 暗[アン]室[シツ]** 現像などの作業のために暗くした部屋。 **13 現[ゲン]像[ゾウ]所[ジョ]** 撮影したフィルムを、専門的に現像するところ。 ### ●映画を映すところ **14 映[エイ]写[シャ]室[シツ]** 映画館で、映写機を操作して、映写幕にかけて映し出す操作を行う部屋。「一般客が〜に立ち入ることはできない」 **15 試[シ]写[シャ]室[シツ]** 一般公開前に、映画の試写を行うための部屋。 **16 映[エイ]画[ガ]館[カン]** 映画を上映して客に見せるところ。 **17 映[エイ]画[ガ]劇[ゲキ]場[ジョウ]** 「映画館」のやや古めかしい言い方。◇略称の「映劇」は「○○映劇」のように映画館の名前に使われた。 ●劇場 △ 4309演じるu ●劇場 ### ●プラネタリウム **18 プラネタリウム** 星や星座を、暗くした室内の天井全体に映して人工的に見せる装置のある施設。◇その装置の意でも用いる。▶Planetarium **19 天[テン]象[ショウ]儀[ギ]** 「プラネタリウム」の古い言い方。 x 名詞の類:トキ ●シャッターチャンス 4300するx <451> 23 構える・向く(姿勢) 2300 構える # a 動詞の類 ## ▶構える **00 構[かま]える** ほかからの攻撃に備えたり、何かをしようとしたりするために、あらかじめ一定の姿勢をとる。「カメラを構えてシャッターチャンスを待つ」「刀を上段に〜」 **01 ポーズを取[と]る** モデルや写真の被写体になる人などが、意識的に構える。「うちの子はまだ赤ん坊なのに、カメラを向けると〜んです」◇「ポーズ」はpose。 **02 身[み]構[がま]える** 危険・攻撃に対してすぐ反応できるような体の格好をする。「危険を感じてさっと〜」 ▶待ち構える → 2809待つa●待つ ## ●一定の姿勢をとる **03 組[く]む** 手や足など、体の一部分を交差させる。「混んだ電車で足を〜のは迷惑だ」 **04 腕[うで]を組[く]む** 自分の腕と腕、あるいは自分の腕と横にいる相手の腕を交差させる。「腕を組んだまま長いこと考え込んでいる」「彼と腕を組んで町を歩く」 **05 腕[うで]組[ぐ]みする** 胸の前で自分の両腕を交差させて組む。「〜をして考え込む」 **06 肩[かた]を組[く]む** 横に並んだ相手の肩に腕を回すようにする。「クラス全員が肩を組んで応援歌を歌った」 **07 組[く]み合[あ]う** 互いに腕や肩を組む。「男と女が腕を組み合って歩いている」 **08 肘[ひじ]を突[つ]く** 地面・床・机などにひじを当て(て)体を支える。「食事中、テーブルに〜のは行儀が悪い」 **09 頬[ほお]杖[づえ]を突[つ]く** 手でほおを支え、ひじをつく。「ほおづえをついて、窓の外をぼんやり眺める」 ## ●その他 **10 腰[こし]が引[ひ]ける** 体を安定させるために腰を足の位置より後ろのほうに位置させて、しっかりとそれができる姿勢でなくなる。「内角の球を怖いと思っていると、自然に〜から外角のボールにバットが届かない」 # d 形容動詞の類 **00 上[じょう]段[だん]の** 刀を頭上に構える様子。「〜の構え」「〜に構える」 **01 下[げ]段[だん]の** 刀の切っ先を下に向けて構える様子。「〜の構え」「〜に構える」 **02 中[ちゅう]段[だん]の** 上段の構えと下段の構えの中間である様子。「〜の構え」「〜に構える」 **03 正[せい]眼[がん]の** 刀の切っ先を相手の目に付けて構える様子。「〜の構え」「〜に構える」◇「青眼」とも書く。 **04 半[はん]身[み]の** 相撲・剣道などで、相手に対して体を斜めにして構える様子。「〜に構える」「〜になって攻撃をかわす」 # f 副詞の類 **00 屹[きっ]度[と]** 怒り・緊張・決意などのために顔つきや身ぶりがひきしまる様子。「〜にらむ」「〜して振り向く」◇「急度」とも書く。「きと」の転。 **01 どんと** 落ち着いていて、何事が起きてもひるまない様子。「大丈夫、きっと受かるから〜構えていろ」 **02 でんと** 何事にも動じないかのように、落ち着いている様子。「トップなんだから〜構えていればいいんだ」「まん中に〜座る」 **03 どっしり** 重々しく落ち着いて見える様子。「いつも〜構えている社長」 # h 名詞の類:コト・サマ ## ●構えること **00 構[かま]え** ほかからの攻撃に備えたり、何かをしようとしたりするためにあらかじめとる一定の姿勢。「Aさんの正眼の〜には、まったくすきがない」 **01 身[み]構[がま]え** 攻撃や防御のために、体の全体をそれらに合うような形にすること。「攻撃の〜をする」 **02 姿[し]勢[せい]** 物事に対するときの、体の構え。「正しい〜で本を読む」「直立不動の〜をとる」 **03 体[たい]勢[せい]** 何かをしようとするときの、一時的な体の構え。「〜がくずれて倒された」「〜を立て直す」 **04 スタンス** 野球やゴルフなどで、ボールを打つときの足の構え。「肩幅よりやや広めに〜をとるのがよい」 ▷オープン~・クローズド~ stance **05 フォーム** スポーツをするときの(連続した動きにおける)姿勢。「力強い〜で投げる」 ▷バッティング〜・ピッチング~ form **06 体[たい]位[い]** 体をある状態にするときの体の位置や姿勢。「床擦れを防ぐために、患者の〜を変える」◇「四十八手の体位」のように、特に、性交時の体の位置や姿勢をいうことも多い。 **07 ラーゲ** 性交時の体の位置や姿勢。ドLa-ge **08 死[し]に体[たい]** 相撲で、相手に完全に重心を奪われ、力を失っている体勢。○「内閣はすでに死に体だ」のように、比喩的に、勢いがなくなって死んだも同然であることをもいう。 **09 ポーズ** 絵や彫刻・写真などの創作の現場で、モデルや被写体になる人がとる一定の意識的な姿勢。「悩ましい〜」 ▷セクシー〜 ►pose ## ●体の各部分の構え **10 腰[こし]付[つ]き** ある動作をするときの、腰の構え方や動きなどの様子。「彼は不安定な〜で不慣れな作業をしていた」 **11 及[およ]び腰[ごし]** 腰が十分にすわらず、中腰になろうとするような、不安定な腰つき。 <452> **12 逃[に]げ腰[ごし]** 「彼はボートの上から〜で岸に置かれた荷物をとろうとした」 **13 尻[しり]っ放[ぱな]し腰[ごし]** 俗尻を後ろにつき出した、不安定な腰つき。「そんな〜じゃ、相手を投げることなんかできないぞ」 2301 向く # a 動詞の類 ## ●向く **00 向[む]く** 体の正面(および顔と連動させて体)を動かす。「教師の大声に生徒は一斉に前を向いた」「ひとりだけ後ろを向いて立っていた」 **01 向[む]き直[なお]る** 㘄向きを変える。特に、それまで背を向けていた人が、その人と(再び)向き合う姿勢をとる。「彼は突然向き直って話を始めた」 ●向き合う → 2302向き合うa●向き合う ## ●後ろを見る **02 振[ふ]り向[む]く** 後ろのほうを向く。「彼は彼女のほうを振り向いた」「後ろから呼ぶ声に思わず〜」 **03 振[ふ]り返[かえ]る** 後ろを向いて、進んできたほうを見る。「もと来た道を思わず〜」「先頭ランナーは時々振り返りながら走った」 **04 頭[こうべ]を回[めぐ]らす** 後ろを振り向いて見る。「〜して声のするほうを見た」◇「こうべをめぐらせる」ともいう。「首を廻らす」とも書く。 **05 見[み]返[かえ]る** 後ろを振り向いて見る。「通ってき来た道を〜」 **06 見[み]返[かえ]す** 「見返る」の古い言い方。「見返して手を振る」 **07 顧[かえり]みる** あとに残した人や自分の後ろについてくる人などを、振り返って見る。「あとを〜こともなく立ち去る」 ## ●向かう **08 向[む]かう** 物や体の正面がそちらの方向に向くようにする(なる)。「北風が南に向かって吹く」「夕陽に向かって走る」「線路に向かって右に大きな木がある」◇「対う」とも書く。 ## ●面する **09 面[めん]する** 建物や土地の主要な面が、その場所あるいは方向に、接するように位置する。「大通りに面して店が並ぶ」「南に面した部屋」 **10 向[む]く** そこからその方向がまっすぐ見えるように位置する。「どの部屋も南を向いている」「山のほうに向いた土地」 **11 臨[のぞ]む** ある場所が目の前にある。「湖に〜ホテル」 **12 南[なん]面[めん]する** 建物・土地などが南に面すること。特に、君主が南に面して座る。「南面して国を治める」「南面の位(君主の位)」「南面の徳(君主としての徳)」のように、昔、中国で君主は南に面して座したことから君主の位につく意でも用いる。 **13 北[ほく]面[めん]する** 建物・土地などが北に面すること。▷〜の武士(院の御所の北側に勤務し、警備に当たった武士)→南面 **14 西[さい]面[めん]する** 建物・土地などが西に面すること。「大通りに〜する神社」 ▷〜の武士(院の御所の西側に勤務し、警備に当たった武士)◇「せいめん」ともいう。 **15 東[とう]面[めん]する** 建物・土地が東に面すること。 # d 形容動詞の類 **00 上[うわ]向[む]きの** 上の方向へ向く様子。「懐中電灯をやや〜にして遠くを照らす」⇔下向き **01 下[した]向[む]きの** 下の方向へ向く様子。「えのきの花は〜に咲く」⇔上向き **02 前[まえ]向[む]きの** 前の方向へ向く様子。「〜に置く」⇔後ろ向き **03 右[みぎ]向[む]きの** 右の方向へ向く様子。「〜の顔がいいね」⇔左向き **04 左[ひだり]向[む]きの** 左の方向へ向く様子。「〜に置く」⇔右向き **05 後[うし]ろ向[む]きの** 後ろの方に背中を向けた姿勢でいる様子。「くるりと〜になってしまった」→前向き **06 内[うち]向[む]きの** 内側の方向へ向く様子。「〜に植樹する」⇔外向き **07 外[そと]向[む]きの** 外側の方向へ向く様子。「道路に対して〜に車をとめる」→内向き **08 向[む]こう向[む]きの** 向こうを向いている様子。 **09 反[はん]対[たい]向[む]きの** とり〜に座っているのはだれだ」 **10 東[ひがし]向[む]きの** 東の方角に向いている様子。「〜の部屋」 **11 西[にし]向[む]きの** 西の方角に向いている様子。「〜の窓」 **12 南[みなみ]向[む]きの** 南の方角に向いている様子。「〜の家」 **13 北[きた]向[む]きの** 北の方角に向いている様子。「〜の部屋」 **14 横[よこ]向[む]きの** 横を向いている様子。「君は〜の写真ばかりだね」「ベンチに〜に座る」 **15 真[ま]っ直[す]ぐな** 真正面からである様子。「〜に吹きつける風」「〜に立ち向かったらとてもかなわない相手」◇「正面」とも書く。「真面」の意。 ## ●臨んでいる様子 **16 臨[りん]海[かい]の** 海に面してすぐそばにある様子。「この〜の工業地帯・〜実験所」 **17 臨[りん]港[こう]の** 港に面してすぐそばにある様子。「〜の倉庫」▷~バス・~鉄道・~線 # f 副詞の類 **00 振[ふ]り向[む]き様[ざま]に** 振り向くとすぐ。「彼女は〜に男を投げ飛ばした」 **01 向[む]かって** 体の正面を基準にして、あるものがその体と向かって右か左かにあるどちらの方向かということを説明するときに用いる言葉。「〜左にある駐車場に車を入れてください」 **02 進[しん]行[こう]方[ほう]向[こう]** 歩いたり車に乗ったりして進んでいく方向を基準にして、ある <453> # 名詞の類:コト・サマ ## 方向 **向[む]き** どちらを向いているかという、そのものの方向。「机の~を変える」「アンテナの~を調節する」 **方[ほう]向[こう]** 基準点から見た動きや位置について、直線的に(時に曲線的に)意識される向き。「アンテナを正しい〜に向ける」「時計の針と逆回りの〜に進む」▷進行~・上り~・~感覚・~音痴・垂直~・水平~・~指示器◇「将来の方向を模索する」のように、「目標」「方針」などの意にも用いる。 **方[ほう]位[い]** 東西南北を基準にし、そのあいだをさらに等間隔に分けて決められた方向(による吉凶)。「コンパスで〜を確認する」「~を占う」▷~角 **方[ほう]角[がく]** その人の場所から見て、目的のものがどっちのほうにあるかという、その向き。「~を間違え、道に迷ってしまった」▷~違い◇本来は方位をさし、移動の観念を含まない。 **見[けん]当[とう]** だいたいの方向・方角。「駅はこちらの~のはずだ」 ## その他の方向 **一[いっ]方[ぽう]** いくつかあるうちの、一つの方向。「天気の〜」「〜の話を聞いて判断する」◇「物価は上がる一方だ」のように「もっぱらそのようである」意にも用いる。 **他[た]方[ほう]** 別の方向。「~から見れば、もう少しよく見えるかもしれない」 **恵[え]方[ほう]** その年の干支によって定められた方角。~参り(元日に恵方に当たる社寺に参拝して1年間の幸運を祈ること). **鬼[き]門[もん]** 陰陽道(吉凶を占う俗信)で、鬼が出入りするといわれ、あらゆることに関してさけるべきとされる、艮(北東)の方角。▷~除け **裏[うら]鬼[き]門[もん]** 陰陽道で、鬼門と同様にさけるべきとされる、坤(南西)の方角。 ## 縦と横 **縦[たて]** 上下・前後の方向や長さ。「首を〜に振る」「~に長い画用紙」▷~社会⇔横 **横[よこ]** 水平・左右の方向や長さ。「首を〜に振る」「疲れたから少し〜になるよ」「~が100mのグラウンド」⇔縦 **真[ま]横[よこ]** まっすぐ横。「~を向く」「丸太を〜にして並べる」 **縦[たて]横[よこ]** 縦と横。「~10cmの正方形」 **縦[じゅう]横[おう]** 縦と横の方向。また、東西と南北の方向。「道路が〜に通じている」◇「都内を縦横に地下鉄が走る」のように、「あらゆる方向」の意にも用いる。 ## 風向き ## 傾向 **傾[けい]向[こう]** 物事が全体としてその方向に向かいそうな様子に見えること。「人口は増加の〜にある」「株価が下落する~をみせる」▷~性・出題~ **動[どう]向[こう]** 社会や人々がどのような動きをしようとしているかの傾向。「若い世代の〜をうかがう」「消費者の〜をつかむ」「経済の~を予測する」▷社会~・~調査 **趨[すう]勢[せい]** 時とともに移り変わる傾向。「時代の~に従う」 # 名詞の類:モノ ## 顔 **顔[かお]** 頭部の前面。「~をあげて見る」◇「貌」とも書く。 **面[つら]** 「顔」のぞんざいな言い方。「どの〜さげて戻ってきたんだ」「ちょっと〜を貸せ」▷馬~・間抜け~・紳士~・髭~◇多く他人をののしるときに用いる。 **面[おも]** 顔。「恥ずかしさに~を伏せる」 **面[おもて]** 「顔」の古い言い方。◇現在では、「面立ち」「面差し」「面やせ」「面長」のように複合語に用いられる。 **御[お]顔[かお]** そのもち主を敬って、顔をいう語。「先生の~は昔のままだった」 **尊[そん]顔[がん]** 「お顔」のかたい言い方。「~を拝する」 **顔[がん]面[めん]** 顔(の表面)。「恐ろしさで〜が蒼白になった」 **満[まん]面[めん]** 顔面の全体。「相手は失望の色を〜に現した」「〜の笑み」 **面[めん]部[ぶ]** 顔(の部分)。「~を隠した2人組」 **面[めん]上[じょう]** (感情があらわれてくる)顔面。「~に怒りをあらわにする」 **人[じん]面[めん]** 人間の顔(のようなもの)。「あいつは〜をした獣だ」▷~獣心 **鬼[き]面[めん]** 鬼の顔(の仮面)。「~で人をおどす(こけおどしをする)」 **横[よこ]面[づら]** 顔の側面。「~を張る」 **横[よこ]っ面[つら]** 顔の横。「思いっきり~を張り飛ばす」 # 名詞の類:ヒト **御[お]向[む]かい** 自分の家や部屋の向かい側の家や部屋に住む人や家族。さらに広く、自分がいるところの向かい側にいる人。「~は子供が多いからいつもにぎやかだ」 **御[お]向[む]かいさん** 「お向かい」の、より丁寧で、いくぶん女性的、また、やや親しみをこめていう言い方。「~からおすそ分けをいただいた」 # 名詞の類:トコロ ## 方 **方[かた]** (だいたい)その方向(にあるところ)。「北の〜に旅行する」「こっちの〜に来たのは初めてだ」「横浜の〜に住んでいる」◇「うちの子は勉強のほうはからっきしだめだ」のように、「部門」「分野」などの意にも用いる。 **方[かた]** 「方」の古い言い方。「彼の〜へ行ってみた」◇「かた」と言って「彼のかたを見る」などとはいえず、「部門」「分野」の意もない。 <454> **方[ほう]面[めん]** その方向にある地域。「来月は九州~に出張の予定です」◇多く「○○方面」の形で用いる。「将来はどちらの方面に進みたいと思いますか」のように、「部門」「分野」などの意にも用いる。 **側[かわ]** いくつかの方向(にあるところ)のうちの一つ。「橋の向こう〜は商店街、こちら〜は住宅地です」▷上~・下~・東~・西~・南~・北~◇多く「○○側」の形で用いる。「かわ」ともいう。 **片[かた]側[がわ]** 片方の側。「道の~に寄って車をやり過ごす」 **両[りょう]側[がわ]** 両方の側。「道の~のコスモスが満開だ」 **寄[よ]り** 場所・方向を表す名詞について、そちらに近い意を表す語。「ホームの新宿〜で落ち合おう」▷右~・左~・前~・後ろ~・東~・西~・南~・北~ ## 面 **面[めん]** 立体の、ある部分(で、ある場所や方向に向いているところ)。「さいころには6つの〜がある」 **正[しょう]面[めん]** 建物や乗り物の、主として出入りする(向かう)ほう。建物ならば玄関のある面、乗り物ならば進行するときの前側の面、人間なら顔のある面。「~の入り口」「ビルの〜にまわる」「~から眺める」「そのまま〜を向いて動かないでください」▷~図・~玄関・~衝突◇「難問に正面から取り組む」のように、直接的に何かに対することの意にも用いる。 **真[ま]正[しょう]面[めん]** 「正面」を強めた言い方。「北風が~から吹き付ける」「先生の~に座る」「~から見据える」◇「まっ正面」ともいう。 **矢[や]面[おもて]** 敵の矢が飛んでくる正面。◇「矢表」とも書く。「追及の矢面に立つ」のように質問・非難などにさらされる立場の意で用いることが多い。 **両[りょう]面[めん]** 表と裏の2つの面。「レコードの~」「盾の~」▷~テープ・~刷り◇「物心両面からのケア」「両面作戦」のように、比喩的にも用いる。 **全[ぜん]面[めん]** 物体の面の全体。「たんすの〜を塗り替える」 **四[し]面[めん]** 四つの面。周りのすべての面。「~を敵に囲まれている」▷~体・~楚歌(孤立して助けがないこと) **八[はち]面[めん]** 8つ(八方)の面。▷~体・~玲瓏 ## 面の一部分 **一[いち]面[めん]** 立体の1つの面。「さいころの~と反対側の~を足すと7になる」 **半[はん]面[めん]** 1つの面の半分。「(顔の)~にけがをする」「コートの〜でレシーブの練習をする」 **片[かた]面[めん]** 表と裏があるものの、どちらか一方の面。「レコードの~ばかりを何回も聴く」▷~刷り⇔両面 **前[ぜん]面[めん]** 前方(の面)。「ビルの~を改装する」⇔後面 **後[こう]面[めん]** 後方(の面)。「敵の~から攻撃する」⇔前面 **裏[うら]面[めん]** 裏表のあるものの裏の面。「紙の~」「封筒の~」 **背[はい]面[めん]** 前後ろのある物の後ろの方(の面)。▷~攻撃 ## ものの表面 **表[ひょう]面[めん]** そのもののいちばん外側や上方の面。「水の〜に油が浮かんでいる」▷~張力 **水[すい]面[めん]** 表面。「池の~に波紋が広がる」 **外[がい]面[めん]** 外側の面。「器の〜の漆がはげる」⇔内面 **内[ない]面[めん]** 内側の面。「トンネルの~を補強する」◇「内面」は「外面」の対語として、人の心の中の意にも用いる。 **壁[へき]面[めん]** 壁の表面。「~がタバコのやにで汚れる」 **盤[ばん]面[めん]** 碁・将棋・双六などの盤の表面。「レコードを落として、~を傷つけてしまった」 **印[いん]面[めん]** 印鑑の、文字を彫ってある面。 **界[かい]面[めん]** 接している2つの物質の境界の面。▷~化学・~張力・~活性剤◇どちらか一方が気体のときはふつう「表面」という。 ## 地面 **地[ち]面[めん]** 土地の表面。「~から1.5m上のところで気温をはかる」 **地[じ]べた** 地面。「~をはいずり回って、落としたコンタクトを探す」「〜にべたりと座り込む」 **地[ち]** (人が立っている)地面。「~に頭をすりつける」「ボールが〜をはう」「〜をはうような鋭い打球が野手の間を抜けてフェンスまで達した」⇔天 **地[ち]表[ひょう]** 地球の表面。特に、土地の表面。「~の最高点はエベレストの山頂である」 **路[ろ]面[めん]** 道路の表面。「雪で〜が滑りやすくなっている」▷~電車・~凍結 **月[げつ]面[めん]** 月の表面。「人類はついに〜に到達した」▷~着陸・~探査 ## 水面 **水[すい]面[めん]** 海や湖などの水の表面。「ささの葉を〜に浮かべる」 **水[みな]面[も]** 水面。「~を白い舟が行く」◇「みのも」ともいう。 **川[かわ]面[づら]** 川の表面。「~を秋の風が渡る」 **海[かい]面[めん]** 海の表面。「日の光で〜がきらきら光る」 **湖[こ]面[めん]** 湖の表面。「~に月影が映る」 ## 紙などの表面 **紙[し]面[めん]** 紙の表面。 **券[けん]面[めん]** 証券・乗車券などの、金額や行き先などが書いてある表面。「~のインクが手についた」▷~額 **額[がく]面[めん]** 証券・債券・貨幣などの券面。「~を割る(額面の価格よりも市場価格が安くなる)」▷~価格・~割れ・~株◇「額面どおりに受け取ってはだめだ」のように、そのとおりには受け取らないほうがよい表面上の意味、の意で使われることも多い。 **画[が]面[めん]** 絵やフィルムなどの表面。「青を基調とした~」 <455> ものが進行方向と直角の方向にあることも多い。 **44 画[が]面[めん]** 絵やフィルムなどの表面。「青を基調とした〜」 ●紙面・誌面 → 9600あるu●何かが行われる場所 ## ●立体などの一面 **45 平[へい]面[めん]** 平らな面。「立体を〜に投影する」▷〜図形・~幾何・~画 **46 上[じょう]面[めん]** 上を向いた面。「段ボールの〜にガムテープをはる」⇔下面 **47 下[か]面[めん]** 下を向いた面。「箱の〜を補強する」⇔上面 **48 底[てい]面[めん]** 立体をなす物の底になっているほうの面。「円錐の〜」◇円柱や角柱などでは、上下の2つの面をいう。 **49 基[き]底[てい]** 文物の基礎となる底面。▷~部 **50 側[そく]面[めん]** 上下・前後の面を除いた横の面(のほう)。「敵の〜から攻撃する」 ▷〜図◇円錐・角錐や円柱・角柱では、底面以外の面をいう。 **51 横[よこ]腹[ばら]** 物体の、特に大きな乗り物の側面。「た」の廃船の〜には大きな穴があいていた」 **52 横[よこ]っ腹[ぱら]** 横腹。「交差点でバスの〜にちょっとぶつかった」 **53 凹[おう]面[めん]** 中央部がなだらかにくぼんでいる面。▷~鏡⇔凸面 **54 凸[とつ]面[めん]** 中央部がなだらかに盛り上がっている面。▷~鏡⇔凹面 **55 球[きゅう]面[めん]** 球状になっている物の表面。「滑らかな〜」▷〜鏡 **56 曲[きょく]面[めん]** 球面や円柱の側面など、滑らかに曲がっている面。▷レンズの〜 ●断面 → 7000切るu●切った後の部分 ●傾いた面 → 5003傾くu●傾いたところ ## ●表・裏 **57 表[おもて]** 2つの位置・場所のうち、主要であったり目立っていたりするほう。「葉書の〜に宛名を書く」「〜にまわって玄関からお入りください」⇔裏 **58 裏[うら]** 表と反対のほう。「封筒の〜に自分の住所・氏名を書く」「〜の勝手口から荷物を運び出す」⇔表 **59 表[おもて]側[がわ]** 表の側。「〜にとげのある葉」「家の〜に木を植える」⇔裏側 **60 裏[うら]側[がわ]** 裏の側。「〜が白っぽい葉」「家の〜の塀を修理する」⇔表側 **61 裏[うら]手[て]** 建物などの裏のほう。「民家の〜で土砂くずれがあった」 **62 真[ま]裏[うら]** ちょうど裏。「友達の家は学校の〜にある」 **63 裏[うら]表[おもて]** 紙や布などの表と裏。「トレーナーの〜をわざと逆にして着る」「焼きのりにも〜がある」 **64 表[ひょう]裏[り]** 表と裏。背中合わせ。「おもてうら」ということもある。 ## ●向かい **65 向[む]かい** 正面に当たる場所。「学校の〜が図書館だ」 **66 向[む]こう** 物や空間を隔ててそれを越えて離れた正面に当たる場所。「机の〜に座っていた若い女の人が突然泣き出した」 **67 真[ま]向[む]かい** ちょうど正面に当たる場所。「自分の家の〜に風呂屋があった」 **68 向[む]かい側[がわ]** 正面に当たる側。「先生の〜に座る」 **69 向[む]こう側[がわ]** こちらから見て、その先のほうの側。「川の〜まで泳ぐ」「山の〜には何があるのだろう」 **70 筋[すじ]向[む]かい** 斜めに向き合っている(すぐの)ところ。「〜にある交番」 **71 斜[はす]向[む]かい** 真正面ではなく少し斜め前のところ。「道を隔てて~の家」 **72 川[かわ]向[む]こう** 川を隔てた向こう側。「〜に公民館がある」 ## ●向こう側の場所 **73 向[む]こう岸[ぎし]** 川・湖・入り江などの、それを隔てた向こう側の岸。「〜まで泳いで渡れる」 **74 対[たい]岸[がん]** 「向こう岸」の、やや文章語的な言い方。「渡し舟で~に渡る」「対岸の火事(自分には関係ないこと)」◇「対岸」は自分には関係のないところ、「向こう岸」は自分のところから目に見えていて関心をもっているところの感がある。 ●大向こう → 0403眺めるu●観客席 # V 名詞の類:トコロ ## ●前・後ろ **00 前[まえ]** ①人がまっすぐ顔を向けている方向(で、その人から遠ざかる方向)。「車で走っているときに強い雨が降ると、〜が見づらくてこわい」「彼女は僕の〜に立った」→後ろ②乗り物の、進行する方向の側。「列車のいちばん〜の車両に乗る」「〜のタイヤがパンクした」→後ろ③建造物などの、主要な出入り口があったり、見られることを意識してつくられたりした側の近く。「家の~に古い車がとまっていた」「慰霊碑の〜で手を合わせる老女」→後ろ④物などを基準にして、ある物・人の位置をいう場合に、それらを見ている人と基準となる物のあいだにあって、かつその基準となる物に近い場所。「大きな木の〜に立っている人」→後ろ **01 先[さき]** (進行方向の)前のほう。特にそのいちばん前。「この〜は工事中なので車は通れません」「行列の〜にはプラカードを持った係員がいる」「交番の5軒〜が私の家だ」 **02 後[うし]ろ** 「前」と反対の方向にあるところ。「彼は、犬が通りすぎるまで僕の〜に隠れていた」「バスの後ろの席は車酔いしやすいそうだ」⇔前 **03 後[あと]** 人の後ろ。「彼の〜に続いて行け」「彼女は彼の〜を追って、町を出た」 **04 背[せい]** 後ろ(の景色)。「湖を〜にして写真を撮ってもらう」 **05 背[はい]後[ご]** 人・物の後ろ側にあって、見えないところ。「敵の〜に忍び寄る」◇「あの男の背後には大きな組織があるようだ」「背後関係」のように、比喩的にも用いる。 **06 正[しょう]面[めん]** まっすぐ前のほう。「正座して〜を見つめる」 **07 真[ま]っ正[しょう]面[めん]** 正面。「〜から吹いてくる風を、向かい風という」「〜から向き合って微動だにしない」「真っ正面」ともいう。 **08 真ん[ま]前[まえ]** ちょうど前。「実家の〜はパチンコ屋だ」⇔真後ろ◇やや口頭語的な <456> 言い方。 **09 真[ま]後[うし]ろ** ちょうど後ろ。「車の〜は運転席から見えにくい」⇔真ん前 **10 前[ぜん]方[ぽう]** そこより前の方向(にあるところ)。「〜に城が見える」▷~不注意⇔後方 **11 後[こう]方[ほう]** そこより後ろの方向(にあるところ)。「〜を振り返る」「2番手のランナーが〜からじりじりと迫ってきた」 ▷~確認・~支援 前方 **12 前[ぜん]部[ぶ]** 前の部分。「事故を起こした車の〜はめちゃめちゃだった」 **13 後[こう]部[ぶ]** 後ろの部分。「若者がバスの〜に陣取って騒いでいる」 **14 前[ぜん]後[ご]** 前と後ろ。「ぶらんこを〜に揺らす」 ▷~賞 **15 前[まえ]後[うし]ろ** 前と後ろ。「シャツを〜に着るなよ」◇やや口頭語的な言い方。 **16 駅[えき]前[まえ]** 駅の前。「〜の旅館に泊まる」 **17 駅[えき]裏[うら]** 駅の後ろ。「〜の安食堂で腹ごしらえをした」 **18 駅[えき]頭[とう]** 㘄駅の付近。「〜で演説する」「〜で号外を配る」 **19 門[もん]前[ぜん]** (寺社の)門の前。「〜の小僧習わぬ経を読む(環境が人に多大な影響を与えるというたとえ)」 **20 墓[ぼ]前[ぜん]** 墓の前。「〜に花を供える」 **21 霊[れい]前[ぜん]** 死者の霊がまつってあるところの前。「〜に進み焼香する」 **22 仏[ぶつ]前[ぜん]** 仏や仏壇の前。「〜にお供えをする」 **23 神[しん]前[ぜん]** (まつってある)神の前。「〜に玉串をささげる」 **24 上[うえ]** あるものより、空に近い方向(にあるところ)。「(エレベーターで)〜にまいります」「ヘリコプターがビルの〜を飛んでいる」⇔下 **25 下[した]** 上とは逆の方向(にあるところ)。「飛行機の窓から〜を見ると、青い海が広がっていた」⇔上 **26 真[ま]上[うえ]** まっすぐ上。「〜の住人の騒音が気になる」⇔真下 **27 真[ま]下[した]** まっすぐ下。「〜の住人の迷惑にならないように静かに歩く」⇔真上 **28 直[ちょっ]下[か]** 図真下。「震源の〜にある町の被害は甚大だ」「赤道〜の国」▷〜型地震 **29 上[じょう]方[ほう]** そこより上の方向(にあるところ)。「〜を見上げる」一下方 **30 下[か]方[ほう]** そこより下の方向(にあるところ)。「〜を見渡す」→上方 **31 上[じょう]部[ぶ]** 上の部分。「胃は腹の〜にある」⇔下部 **32 下[か]部[ぶ]** 下の部分。「腸は腹の〜にある」⇔上部 **33 天[てん]** 本・写真や荷物の、上の部分。⇔地 **34 地[ち]** 本・写真や荷物の、下の部分。⇔天 **35 上[じょう]下[げ]** 上と下。「この動物は木を伝って〜にすばやく移動する」 **36 上[うえ]下[した]** 上と下。「なんだかこの絵は〜がわからない」◇やや口頭語的な言い方。 **37 天[てん]地[ち]** 上と下。「この荷物は〜逆さまだ」▷~無用(天地を逆さまにするなという意の、荷物に書く言葉) **38 上[かみ]手[て]** 川が流れてくるほう。「〜の村まで舟で行く」⇔下手 **39 下[しも]手[て]** 川が流れていくほう。「その川の〜に大きな橋が架かった」⇔上手 ●上流・下流 → 4915流れるu●川の部分 ## ●右・左 **40 右[みぎ]** ①英語などの横書きの文を書き進めていく方向(にあるところ)。「次の角を〜に曲がってくれ」「大きな木の〜に池がある」→左②図(「①」のほうにあることから)日本語の縦書きの文章で、それより前の部分をさす語。「〜に述べたとおり、環境は急激に悪化しています」 **41 左[ひだり]** 右と逆の方向(にあるところ)。「そこを左に行けば港に出ます」「ハンドルが〜に付いているってことは、この車は外車だね」→右 **42 右[みぎ]側[がわ]** 右の側。「道の〜を歩きなさい」 ▷〜通行⇔左側 **43 左[ひだり]側[がわ]** 左の側。「道路の〜にガードレールがある」▷~通行→右側 **44 右[う]方[ほう]** 図右のほう。「〜に山が見える」→左方 **45 左[さ]方[ほう]** 左のほう。「〜よりA君が歩いてきた」→右方 **46 右[みぎ]手[て]** 右の側・ほう。「〜に見えますのが東京タワーでございます」、左手◇やや改まった言い方。 **47 左[ひだり]手[て]** 左の側・ほう。「皆様が〜にご覧くださっているのが国会議事堂でございます」→右手 **48 左[さ]右[ゆう]** 右と左。「横断中は〜の確認を怠るな」▷前後~ **49 右[みぎ]左[ひだり]** 俗右と左。「〜をよく見てから渡りなさい」◇やや口頭語的な言い方。 **50 右[う]舷[げん]** 㘄船で、舳先に向かって右側。⇔左舷 **51 左[さ]舷[げん]** 図船で、舳先に向かって左側。⇔右舷 ●左右の守備位置 → 3803守るu●野球の守備位置 ## ●横 **52 横[よこ]** 左右の方向(で近いところ)。「見知らぬ人が私の〜に座った」 **53 脇[わき]** より近くの横。「机の〜にキャスター付きのテーブルを置く」 **54 真[ま]横[よこ]** まっすぐ横。「席替えで、好きな子の〜になった」 **55 横[よこ]手[て]** 横のほう。「部屋の〜には非常階段がある」◇やや改まった言い方。 **56 横[よこ]合[あ]い** 横のほう。「〜からそっとのぞき込む」◇やや古い言い方。 **57 横[よこ]っちょ** 俗横のほう。「〜に飛びのく」 # W 名詞の類:トコロ ## ●東・西・南・北 **00 東[ひがし]** 太陽の出る方角(にあるところ)。「東京から~に進んでいけばいつかはアメリカに着くはずだ」「日本は韓国の東にある」 ▷〜アジ <457> # 向く2301w **西[にし]** 東と反対の方角で太陽が沈むほう(にあるところ)。↔東◇地図上ではふつう右のほう。 **南[みなみ]** 東に向かって右の方角(にあるところ)。↔北◇地図上ではふつう下のほう。 **北[きた]** 東に向かって左の方角(にあるところ)。↔南◇地図上ではふつう上のほう。 **真東[まひがし]** ちょうど東。「春分の日には、〜から太陽が出て真西に沈む」↔真西 **真西[まにし]** ちょうど西。↔真東 **真南[まみなみ]** ちょうど南。↔真北 **真北[まきた]** ちょうど北。↔真南 **北東[ほくとう]** 北と東の中間の方角(にあるところ)。↔南西◇「とうほく」とも読むが一般的。ただし「東北」は青森・岩手・山形・秋田・宮城・福島の6県の総称としても用いるが、その場合「北東」とはいわない。 **丑寅[うしとら]** 「北東」の古い言い方。鬼門とされる。◇「艮」とも書く。十二支で方角を表したときに、丑と寅の中間に当たることから。 **南東[なんとう]** 南と東の中間の方角(にあるところ)。↔北西◇「たつみ」ともいうが、「南東」のほうが一般的。 **東南[とうなん]** 南東。▷〜アジア ↔西北◇「南東」のほうが一般的。 **辰巳[たつみ]** 「南東」の古い言い方。↔乾◇「巽」とも書く。十二支で方角を表したときに、辰と巳の中間に当たることから。 **北西[ほくせい]** 北と西の中間の方角(にあるところ)。↔南東◇「いぬい」ともいうが、「北西」のほうが一般的。 **西北[せいほく]** 北西。↔東南◇「北西」のほうが一般的。 **乾[いぬい]** 「北西」の古い言い方。↔巽◇「戌亥」とも書く。十二支で方角を表したときに、戌と亥の中間に当たることから。 **南西[なんせい]** 南と西の中間の方角(にあるところ)。▷〜諸島 ↔北東◇「せいなん」ともいうが、「南西」のほうが一般的。 **西南[せいなん]** 南西。▷〜戦争→東北◇「南西」のほうが一般的。 **坤[ひつじさる]** 「南西」の古い言い方。↔艮◇「未申」とも書く。十二支で方角を表したときに、未と申の中間に当たることから。 **北北東[ほくほくとう]** 北と北東の中間の方角(にあるところ)。↔南南西 **東北東[とうほくとう]** 東と北東の中間の方角(にあるところ)。↔西南西 **南南東[なんなんとう]** 南と南東の中間の方角(にあるところ)。↔北北西 **東南東[とうなんとう]** 東と南東の中間の方角(にあるところ)。↔西北西 **北北西[ほくほくせい]** 北と北西の中間の方角(にあるところ)。↔南南東 **西北西[せいほくせい]** 西と北西の中間の方角(にあるところ)。↔東南東 **南南西[なんなんせい]** 南と南西の中間の方角(にあるところ)。↔北北東 **西南西[せいなんせい]** 西と南西の中間の方角(にあるところ)。↔東北東 **東方[とうほう]** そこから見て東のほう。「日本の〜にある海は太平洋だ」▷〜見聞録・〜正教会 ↔西方 **西方[せいほう]** そこから見て西のほう。▷〜教会 ↔東方 **西方[さいほう]** そこから見て西のほう。特に仏教で、はるか西のほうにあるという浄土。▷〜浄土 ↔東方◇やや古風な言い方。 **南方[なんぽう]** そこから見て南のほう。▷〜仏教 ↔北方 **北方[ほっぽう]** そこから見て北のほう。▷〜仏教・〜領土 ↔南方 **東部[とうぶ]** ある地方・地域の東の部分。「ニューヨークはアメリカの〜にある」▷〜劇↔西部 **西部[せいぶ]** ある地方・地域の西の部分。▷〜戦線 ↔東部 **南部[なんぶ]** ある地方・地域の南の部分。↔北部 **北部[ほくぶ]** ある地方・地域の北の部分。↔南部 **東洋[とうよう]** (ヨーロッパの東方にあることから)アジア諸国、特にその東部と南部の総称。▷〜文化・〜医学 ↔西洋 **西洋[せいよう]** (「東洋」に対して)ヨーロッパ諸国とアメリカ大陸の諸国との総称。▷〜風・〜医学・〜料理 ↔東洋 **南洋[なんよう]** 日本の南方にある、赤道付近の海域(にある諸島)。↔北洋◇近年、あまり用いられない言い方。 **北洋[ほくよう]** 北方の海域。特に太平洋北部の海域。 **関東[かんとう]** (「関所の東」の意から)東京およびその周辺を含む地方。▷〜平野↔関西 **関西[かんさい]** (「関東」に対して)京都・大阪およびその周辺を含む地方。↔関東 **城東[じょうとう]** (「城の東方」の意から)東京都の東部。▷墨田区・江東区など。↔城西 **城西[じょうさい]** (「城の西方」の意から)東京都の西部。▷中野区・杉並区など。↔城東 **城南[じょうなん]** (「城の南方」の意から)東京都の南部。▷大田区・品川区など。↔城北 **城北[じょうほく]** (「城の北方」の意から)東京都の北部。▷豊島区・板橋区など。↔城南 **洛東[らくとう]** 都の東。特に京都の、鴨川より東。↔洛西 **洛西[らくさい]** 都の西。特に京都の西。↔洛東 **洛南[らくなん]** 都の南。特に京都の南。↔洛北 **洛北[らくほく]** 都の北。特に京都の北。↔洛南 **以東[いとう]** その場所を含んで、それより東。「新製品を静岡〜で試験的に販売する」「東経130度〜」↔以西◇ふつう「○○以東」の形で用いる。以下の「以西」「以南」「以北」も同様。 **以西[いせい]** その場所を含んで、それより西。↔以東 **以南[いなん]** その場所を含んで、それより南。↔以北 <458> 北 **54 以[い]北[ほく]** その場所を含んで、それより北。⇔以南 **55 東[とう]西[ざい]** 東と西(を結ぶ方向)。「〜に分断された都市」「幹線道路が〜に走る」⇔南北 **56 南[なん]北[ぼく]** 南と北(を結ぶ方向)。「21世紀には〜問題が深刻化するだろう」⇔東西 **57 東[とう]西[ざい]南[なん]北[ぼく]** 東と西と南と北(およびあらゆる方向)。「〜をコンパスで確認してから歩き始める」「〜、見渡す限り雲一つない」 ▶東西南北にある国 → 6705治めるu●地域的に見た国 ## ●複数の方向(にあるところ) **58 四[し]方[ほう]** 東西南北の4つの方角(およびあらゆる方向)。「〜を山に囲まれる」▷~拝(元日の早朝、天皇が四方の神々を遥拝し、五穀豊穣・天下太平などを祈る、宮中での儀式) **59 四[よ]方[も]** 雅しほう。「〜の海」「〜の景色」 **60 六[ろっ]方[ぽう]** 㘄東西南北および天と地の方向。「〜および山陵を拝する」 **61 八[はっ]方[ぽう]** 東西南北と北東・北西・南東・南西の8つの方角(およびあらゆる方面)。「〜に目を配る」「〜手を尽くして探しまわったがみつからない」 ▷~睨み・~塞がり・~破れ ◇副詞的にも用いる。 **62 四[し]方[ほう]八[はっ]方[ぽう]** あらゆる方向・方面。「〜を探しまわる」 **63 十[じっ]方[ぽう]** 㘄八方および天と地の方向(およびあらゆる方面)。▷~世界。 **64 多[た]方[ほう]面[めん]** いろいろの方面。「事件を〜から取材する」「〜から観光客が訪れる」 **65 多[た]方[ほう]** 「多方面」の略。 ## ●他の方向(にあるところ) **66 余[よ]所[そ]** (自分が今いる所とは別の場所のほう)。「〜を見ないで、まっすぐ前を見なさい」「さっさと〜へ行っとくれ」◇「他所」とも書く。「余所」「他所」はあて字か。 **67 あらぬ方[かた]** 見当違いのよそのほう。「先ほどから母は〜を見つめてはため息をついている」 **68 明[あ]後[さっ]日[て]の方[ほう]** 「あらぬかた」の、くだけた言い方。「新人アナウンサーはカメラを向けられても〜を向いたままだ」 ●あちらこちら → 9908ところu●あちらこちら 2302 向き合う # a 動詞の類 ## ●向き合う **00 向[む]き合[あ]う** 互いに相手のほうを向く。「居間で〜」 **01 向[む]かい合[あ]う** 互いに正面を向くようになる。「見知らぬ人と向かい合って座るのは気まずいものだ」「生徒と向かい合って話す」 **02 相[あい]対[たい]する** 二人・二つのものが向かい合うこと。「〜位置にある2つの半島」「川をはさんで敵軍と~」 **03 対[たい]面[めん]する** 人と人と、人物と物と、物と物とが向かい合うこと。「ひとりひとり~して調査する」「〜している席に座る」 ▷~交通(人と車が向かい合って通行すること) **04 面[めん]と向[む]かう** 直接相手と向かい合う。「太郎は花子と〜と、からきし意気地がない」 ●対座する → 2401座るa●複数の人がいっしょに座る ## ●臨む **05 臨[のぞ]む** それに対処しようとして正面から向かい合う。「試合に〜」「交渉に〜」「難局に〜」「試験に〜」「死に臨んで一言遺す」「国体の開会式に〜」「圧制をもって民衆に〜」 **06 直[ちょく]面[めん]する** 困難なことや重大なことと向かい合うこと。「危機に〜する」「死に直面する」「重大な問題に〜する」 **07 当[とう]面[めん]する** 急いでやるべきことに向かい合うこと。「〜する問題の解決を急ぐ」 ## ●対する **08 対[たい]する** 何かが何かと向かい合う関係をもつ(ようにする)。「川をはさんで仲の悪い2つの村が対している」「白に〜黒」「学生に対して厳しい先生」 **09 向[む]かう** 何かをするために相手に向き合う。「敵に〜」 **10 対[たい]向[こう]する** 向き合う(ような)関係にあること。特に、進んできた2つのものが、向き合う位置にあって、さらに進もうとしていること。「〜する車のライトがまぶしい」 ▷~車・~車線・~ページ・~犯(2人以上の対向する行為を前提とする犯罪。たとえば、重婚罪や賭博罪など) **11 正[せい]対[たい]する** 真正面から向かい合うこと。「敵と〜する」「上官に〜して敬礼する」「ひとり静かに死と〜する」 ## ●対立する **12 対[たい]立[りつ]する** 2つの物事や人が反対の立場に立つこと。特に、それぞれに対して、自分の立場を主張するなどして張り合うこと。「両者の意見が~する」「A国とB国の〜が表面化する」 ▷~候補・~点 **13 対[たい]峙[じ]する** 図①山などが、対立するかのようにそびえ立つこと。「湖を隔てて〜する2つの山」②対立する二者が、向かい合っていること。「軍事境界線をはさんで両軍が〜する」 **14 対[たい]陣[じん]する** 図敵と向かい合って陣をしくこと。「東軍と西軍は関ヶ原で〜した」 **15 睨[にら]み合[あ]う** 互いに敵意をもって、対立・対峙する。「A君とB君がCさんをめぐって〜」「両軍はにらみ合ったまま動かない」 **16 反[はん]目[もく]する** 仲が悪く、にらみ合ったり憎み合ったりして、対立すること。「A国とB国は〜していて、いまだに外交関係がない」 **17 確[かく]執[しつ]** 対立して、争ったり仲が悪くなったりすること。「党内の新旧が~する」「友人とのあいだに〜が生じる」 ## ●ぶつかる **18 ぶつかる** 2つの物事が同じところに存在しようとするが、互いに共存できない状態になる。「友人の結婚式と、ぜひ行きたかったコンサートがぶつかってしまい、大いに悩んだ」「意見が~」 <459> # 形容動詞の類 ## 何かに対する様子 **対[たい]人[じん]の** 他の人に対する様子。▷~恐怖症・~関係・~保険◇ふつう「対人○○」の形で用いる。以下の「対物」「対空」「対地」「対外」「対内」「対日」も同様。 **対[たい]物[ぶつ]の** 固体や物件に対する様子。▷~保険・~レンズ・~補償 **対[たい]空[くう]の** 空中からの攻撃に対する様子。▷~射撃・~ミサイル・~砲火 **対[たい]地[ち]の** 空中または海上から地上に対する様子。▷~攻撃・~ミサイル **対[たい]外[がい]の** 外部、特に、外国に対する様子。▷~援助・~試合・~関係・~政策・~問題・~交渉・~貿易⇔対内 **対[たい]内[ない]の** 内部、特に、国内に対する様子。▷~政策・~問題⇔対外 **対[たい]日[にち]の** 外国や外国人が、日本や日本人に対する様子。▷~感情・~政策・~要求 **外[がい]的[てき]な** 外部、特に、外国に対する(ことに関する)様子。「経済力より〜な発言力が強まる」 **内[ない]的[てき]な** 内部、特に、国内に対する(ことに関する)様子。「早急に〜なコンセンサスを得る必要がある」 **相[あい]手[て]次[し]第[だい]の** 相手の人物あるいは相手の出方によって、こちらの対応が変化する様子。「どうするかは〜だ」 ## 向かい合う様子 **向[む]かい合[あ]わせの** 互いに正面を向くようにした様子。「道の〜に美術館が建っている」 **背[せ]中[なか]合[あ]わせの** 互いに背中と背中を合わせるようにして、反対のほうを向いている様子。「知らんふりして〜に座る」◇「死と背中合わせの極地探検」のように、分かちがたい関係にある様子の意にも用いる。 **差[さ]し向[む]かいの** (親しい2人だけで)距離を置かずに互いに向かい合って座る様子。「夫婦〜の食事」「〜で酒を飲む」 **差[さ]しの** 「差し向かい」の略。「〜で話し合ったほうが誤解をまねかなくてよかろう」 **対[たい]の** 向かい合う(ような)関係にある様子。「敵と〜になって戦う」「〜の陣」 **相[あい]対[たい]の** 利害関係のある両者があいだに他者を介在させることなく直接に正面から向かい合う様子。「〜で話し合おう」 **対[たい]称[しょう]的[てき]な** 形や配列などが向き合う位置にあり、つりあいがとれている様子。「〜な形」「〜な図形」「〜な目鼻立ち」 **シンメトリーな** 「対称的」の洋語的表現。「~な図柄の織物」▶sym-metry ## 対である様子 **対[つい]の** 物が(2つ)そろってひと組みになっている様子。「〜の湯飲み」「〜の着物」「〜のふとん」「〜になる」 **一[いっ]対[つい]の** 2つでひと組みになっている様子。「〜の夫婦茶碗」「〜のピアス」 **一[いっ]対[つい]** 一対。「〜の屏風」 **ペアの** 2つ(2人)でひと組みになっている様子。「〜でカップルになって踊る」▷〜ルック◇「ペア」は人間についてもいえるが、「対」はふつう物についていう。▶pair **ツインの** 同じ形の2つでひと組みになっている様子。(例:ツインベッドのある部屋)▶twin ## 何かに臨む様子 **臨[りん]地[ち]の** その土地へ実際に行ってみる様子。 **臨[りん]戦[せん]の** 戦争に臨む様子。▷~態勢 # 名詞の類:コト・サマ ## 対立すること **睨[にら]み合[あ]い** にらみ合うこと。「デモ隊と機動隊の〜が続いている」 **ぶつかり合[あ]い** ぶつかり合うこと。「会議は双方の意見の〜で紛糾した」 # 名詞の類:モノ ## 対するもの **対[たい]義[ぎ]語[ご]** 互いに対立する(ような)意味をもつ語。⇔同義語◇「上」に対する「下」、「長い」に対する「短い」、「ある」に対する「ない」、「西洋」に対する「東洋」など。 **対[つい]語[ご]** 「対義語」の略。◇「ついで」ともいう。 **反[はん]対[たい]語[ご]** 反対の意味を表す語(どうしの組み合わせ)。「善」の〜は「悪」。⇔同義語 ## 対をなすもの **陰[いん]陽[よう]** ①易学で、宇宙の万物のもとになり、正反対の性質をもつという、陰と陽の二気。▷~五行説・~道◇「おんよう」「おんみょう」ともいう。②電気の陰極と陽極。 **対[つい]語[ご]** 対をなす2語。「左右」「日月」など。「たいご」ともいう。 **対[たい]句[く]** 同じ型の文・語句で意味が対になるように組み立てたもの。▷~法◇たとえば「男は度胸、女は愛敬」「朝には紅顔ありて、夕べには白骨となる」などの類。 **番[つが]い** 2つのものが組み合わさってひと組みになっているもの。特に、動物の雌雄のひと組。 <460> 向き合う2302k〜うつむく2304d **07 狛[こま]犬[いぬ]** 神社の境内に置かれる、阿吽一対の一対からなる、獅子とに似た像。 ●仁王 → 3404信じるs●仏教の神 # S 名詞の類:ヒト ## ●相手 **00 相[あい]手[て]** 自分と何かをしたり、自分と対立したり、自分と何かを一緒にしたりする人。「試合の〜」「〜にされない」「子供〜に菓子を売る店」「外国人を〜に日本語を教えている」「酒の〜をする」「子供の〜をする」 ▷結婚~・喧嘩~・競争~・遊び~・話し~・相談~ **01 相[あい]手[て]側[がわ]** 相手のほう。「〜の言い分も聞くべきだ」 **02 相[あい]手[て]方[かた]** 相手側(の人)。「〜の出方を見る必要がある」◇「あいてかた」ともいう。 **03 向[む]こう様[ざま]** (相対して何かをする、敬意を表すべき)相手側の人。「くれぐれも〜に失礼がないように」 **04 向[む]こうさん** 俗「向こう様」の、より口語的な表現。「〜この考えも聞かないと、何とも言えないな」 **05 向[む]こう** (相対して何かをする、対立関係にある)相手側。「〜の言い分は十分承知している」 **06 先[せん]方[ぽう]** (直接相対していない、または、他人を通しての)相手側。「〜の意向を打診してくれ」⇔当方 **07 先[さき]様[さま]** 「先方の人」を敬っていう語。「〜のどの都合に合わせる」 # U 名詞の類:トコロ ## ●側 **00 側[がわ]** 対立するものがあるとき、そのうちの一つ(の立場)。「支配者の〜に立つのか民衆の〜に立つのか、それが問題だ」▷敵~・支配者~ **01 方[かた]** 対立するもののうちの一つ。「我が〜の被害は甚大だった」◇接尾語的に用いる「○○方」は「ほう」とは読まず、「相手方」「敵方」のように読む。 **02 サイド** 「側」の洋語的表現。▷民間~・住民~・企業~・消費者〜◇「〜に立って商品を開発する」のように、多く接尾語的に用いる。side **03 陣[じん]営[えい]** 勢力が対立しているときの一方の側。「金に目がくらんで、対立候補の〜に寝返った」▷資本主義~・革新~ 2303 あおむく # a 動詞の類 ## ●あおむく **00 仰[あお]向[む]く** 顔が上を向くようにする。「〜と夜空の星がきれいだった」「あおむいて寝るのが好きだ」 ●仰臥する → 2402寝るa●横になる ## ●反る **01 反[そ]る** 上体を後ろに曲げる。「弓なりに反って2メートルも跳ぶ」 **02 反[そ]り返[かえ]る** 仰向けに上体を大きく反らす。「いすに反り返って部下に命令する」「赤ん坊が反り返って泣いている」 **03 反[そ]っくり返[かえ]る** 㘄「反り返る」を強めた言い方。「〜て、雲一つない青空を見る」◇「そりくりかえる」の転。 **04 仰[の]け反[ぞ]る** 何かに驚いて思わず上体を反らす。「内角高めの速球に、思わずのけぞった」 ●ふんぞり返る → 3300いばるa●いばった態度をとる # d 形容動詞の類 **00 仰[あお]向[む]きの** あおむいた状態である様子。「〜に寝る」 **01 仰[あお]向[む]けの** あおむけた状態である様子。「〜になった」 **02 反[そ]り身[み]の** 反り返る様子。「〜になって、人を見下した態度をとる」「どうだと言わんばかりに〜になっている」 2304 うつむく # a 動詞の類 ## ●うつむく **00 俯[うつむ]く** 頭を下げて顔を地面や床のほうに向ける。「A君はいつもうつむいて歩くくせがある」 **01 顔[かお]をうつむける** うつむいて、相手のほうを見ないようにする。「何が恥ずかしいのか顔をうつむけたきり、こちらを見ようともしなかった」 **02 目[め]を伏[ふ]せる** 相手の顔をまともに見ることができないで、(うつむいて)視線を相手からそらして、下に向ける。「恥ずかしさのあまり〜」 **03 目[め]を落[お]とす** 「目を伏せる」の、より詩的な表現。「まともに相手の顔を見られず、足もとに〜」 ## ●うなだれる **04 項[うな]垂[だ]れる** 失望・悲しみ・恥ずかしさなどでがっかりしてしまって、力なく顔が下のほうに向く。「失敗して〜」「悲しみに〜」 **05 頭[こうべ]を垂[た]れる** がっかりしたり、しょんぼりして、力なく頭を下のほうに向ける。「頭を垂れたきり、一言もなかった」 **06 頭[あたま]を垂[さ]れる** 深くおじぎをする。「非を認めて静かに〜」「頭」は「首」とも書く。 # d 形容動詞の類 **00 俯[うつむ]き加[か]減[げん]な** 少しうつむいている様子。「〜にとぼとぼと歩く」 **01 俯[うつむ]き気[ぎ]味[み]** 少しうつむいている傾向が感じられる様子。「〜に写っている写真」 **02 猫[ねこ]背[ぜ]の** 頭が前に出ていて、背中が丸くなっている姿勢である様子。「人々は寒そうに〜になって歩いていた」 <461> **03 伏[ふ]し目[め]の** (恥ずかしさのあまり、うれしさのあまりに、うつむいて)視線を下のほうへ向ける様子。「好意をもっている人に話しかけられ、〜になって顔を赤らめる」 **04 伏[ふ]し目[め]がちな** 伏し目にしていることが多い様子。「彼女に何かを質問するといつも〜に『はい』と答える」 2305 避ける # a 動詞の類 ## ●さける **00 さける** あらかじめ予想される、自分にとって都合の悪い人や物事などと、直接かかわりをもたないようにする。「炎天をさけて外出する」「ラッシュアワーをさけて早く出る」「対決をさけて逃げ出す」 **01 よける** 自分に害を与える(かもしれない)人や物と、直接触れ合わないようにする。「車をよけようとして転んでしまった」「夏の日ざしを〜ためにすだれを掛けた」◇「除ける」とも書く。多く、「さける」が被害を受けることがあらかじめ予想できて、それには近づかないようにしようとする、具体的ないし抽象的な行為をあらわすのに対して、「よける」は、被害を受けることが身近に迫ったときの具体的な行為をあらわす。 **02 回[かい]避[ひ]する** 対決したり直面したりすることをさけること。「両者の衝突を〜することはもはや不可能だ」「危機を〜する」 ▷責任~・緊急~・~策 **03 免[まぬか]れる** 災難や好ましくない事態・事柄・責任などをこうむらずにすむ。「大惨事を~」「罪を~」「責任を~」◇「まぬかれる」ともいう。 **04 逃[のが]れる** 危険であったり、責任を負わされたりする立場や状況を避けて、その場を置かないようにする。「あの人も今度ばかりは責任を〜わけにはいかないだろう」「戦乱の祖国をのがれて半世紀後に帰国した」 **05 責[せき]任[にん]逃[のが]れする** 自分のおかした過失に対して、当然負うべき責任を回避すること。「君の不注意が原因だというのに、〜する気か」 **06 逃[に]げを打[う]つ** 責任を回避するために、何らかの口実を設けること。「責任追及に〜なんて、卑怯な男だ」 **07 逃[に]げる** 本当はきちんと対処するべき事柄をなおざりにしたままですませようとしたり、その場所からいなくなったりする。「PTAの会長を押し付けられそうになったが、なんとかして逃げた」「現実に向き合おうとしないで、いつも逃げてばかりの人生だった」 **08 逃[とう]避[ひ]する** 逃げること。「現実からの〜する」、〜行(事情があって世間の目をさけ、各地を渡り歩いたり、人目につかないところに隠れ住んだりすること) **09 退[たい]避[ひ]する** 危険をさけるために、その場所から一時退いて安全なところに移ること。「風がやむまで湾内に~する」「まず婦女子を〜させる」 ▷~訓練・~命令◇「逃避」は長い期間にわたってさけようとする場合に、「退避」は一時的にさける場合にいう。「回避」は一時的な場合にも、長 期的な場合にもいう。 **10 待[たい]避[ひ]する** 列車やバス、自動車などが、ほかの列車や車が通り過ぎるのを、よけてわきで待つこと。「道の左側で~する」▷~線・~駅 **11 避[ひ]難[なん]する** 危険のある場所をさけて別のところへ移ること。「地震のため、高台に〜した」 ▷~者・~民・~命令・~階段・緊急~ **12 疎[そ]開[かい]する** 戦禍をのがれて、安全な土地に避難すること。「母は田舎の祖父の家にしばらく〜していた」 ▷学童~・強制~ **13 避[ひ]妊[にん]する** 妊娠することを人為的にさけること。「経済的な理由で~する」 ▷~法・~薬 ●忌む → 1300嫌うa● ## ●かわす **14 躱[かわ]す** 体や態勢をそのときちょっと変えて危機をさける。「身をかわして、自転車との衝突を免れた」「体を〜」「攻撃をうまく〜」「さらりと追及を〜」 **15 飛[と]び退[の]く** 飛ぶようにして急に身をかわす。「突然クラクションを鳴らされ、慌てて後方に飛でのいてしまった」 **16 外[はず]す** 相手からの働きかけをまともに受けないようにする。「彼のねらいを〜」「スローボールを投げて打者のタイミングを〜」 **17 逸[そ]らす** ねらいが的中しないように、向きを変えるようにする。「敵の注意をそらしておいて背後から攻める」「話をそらさないで、ちゃんと聞いてくれ」 **18 往[い]なす** 相手からの働きかけを、うまく受けとめて、その勢いを弱めるようにする。「やっかいな質問を軽く〜」◇相撲で、相手の攻撃をかわす意から。 ●受け流す → 4001扱うa●まともに取り合わない ●はぐらかす → 3601ごまかすa●言葉でごまかす ## ●言い逃れる **19 言[い]い逃[のが]れる** うまいことを言って、罪や責任などを免れる。「責任を追及したが、言葉巧みに言い逃れられてしまった」 **20 言[い]い逃[のが]れ** 言い逃れるための言葉。「証拠がそろえば、もう〜することはできないぞ」 ●防ぐ → 4703遮るa●防ぐ # f 副詞の類 ## ●言い逃れる様子 **00 のらりくらり** 態度をあいまいにして言い逃れる様子。「〜と追及を逃れる」 # h 名詞の類:コト・サマ ## ●自然の厳しさをさけること **00 避[ひ]暑[しょ]** 暑さをさけるために、涼しい所へ一時移り住むこと。「高原へ〜に行く」▷~地⇔避寒 **01 避[ひ]寒[かん]** 寒さをさけるために、暖かい所へ一時移り住むこと。「沖縄へ〜に行く」▷~地⇔避暑 <462> ## ●免れること **02 免[めん]疫[えき]** 病原菌や毒素が体内に入っても、抗体ができていて発病を免れること。「〜がある」「〜ができる」 ▷~性・~体 **03 免[めん]責[せき]** (債務者としての)責任を問われるのを免れること。「〜が保証される」 ▷~条項・~特権 # k 名詞の類:モノ ## ●泥よけ **00 泥[どろ]除[よ]け** 泥がとびちるのを防ぐためのもの。特に、自転車や自動車の車輪の外側にある、車輪のはね上げる泥がとびちるのを防ぐためのもの。 **01 フェンダー** 自転車や自動車の泥よけ。「〜のたれを落とす」fender ## ●害虫・犬馬をよけるもの **02 蚊[か]除[よ]け** 蚊を追い払うためのもの。 **03 虫[むし]除[よ]け** ①虫が近寄ってこないようにするための装置・薬品・道具など。②毒虫・まむしなどの害を除く効果があると信じられている神仏の守り札。 **04 駒[こま]寄[よ]せ** 馬が入り込んだり逃げたりするのを防ぐために竹や角材でつくった低い柵。◇「駒除け」ともいう。 ## ●厳しい自然などをよけるもの **05 日[ひ]除[よ]け** 日光をさえぎるためのもの。「西日の当たるところに〜をかける」 **06 サンバイザー** ①自動車のフロントガラスの内側上部に付いているひさし。「〜を下ろす」②ひさしが大きく、頭頂部分がない帽子。「〜をかぶる」◆直射日光の当たるのをさえぎるために用いる。 sun visor **07 シェード** 日の光をさえぎるもの。特に、窓などに取り付けるものをいう。◇電灯や電気スタンドの光が広がるのを防ぐための笠の意にも用いる。shade **08 雨[あま]除[よ]け** 雨にぬれないようにするためにかぶせるおおい。「こんなビニール袋でも〜になる」 **09 雨[あま]覆[おお]い** 雨にぬれるのを防ぐためのおおい。「自転車にかけておいた〜が風で飛んだ」 **10 風[かぜ]除[よ]け** 風をよけるためのもの。「〜にするために何本かが木を植える」「かざよけ」ともいう。 **11 雪[ゆき]除[よ]け** 雪害を防ぐためのしかけ。 **12 霜[しも]除[よ]け** 作物や草木が霜に打たれないようにするための、わらやよしずなどのおおい。「春になって〜をはずす」◇「霜覆い」ともいう。 **13 雷[かみなり]除[よ]け** ①建物や人間を落雷から守るための装置。②落雷をさけるための、神仏の守り札。◆「らいよけ」ともいう。 **14 避[ひ]雷[らい]針[しん]** 雷による被害を防ぐために、屋根や煙突の先などに取りつける金属の棒。地面に電流を導くようにしてある。 **15 火[ひ]除[よ]け** ①火事が燃え広がるのを防ぐために設ける空き地。②火事をさけるための神仏の守り札。 ●ブラインド→ 4909閉めるk●開閉するもの ●日傘・パラソル→ 4703遮るk●傘 ●テント→ 7409張るk ●幌→ 6411囲むk●ほろ ●雨戸→ 4909閉めるk●いろいろな戸や扉 ●堤防→ 4703遮るk●堤防 ●魔除け→ 3803守るk●お守り # m 名詞の類:モノ ## ●逃げ口上 **00 逃[に]げ口[こう]上[じょう]** 追及をのがれるための言い訳の言葉。「お定まりの〜を言う」 **01 逃[に]げ言[こと]葉[ば]** 逃げ口上。◇「逃げ口上」のほうが一般的。 # u 名詞の類:トコロ **00 避[ひ]難[なん]所[じょ]** 避難するための場所。「小学校の体育館を〜にする」 **01 待[たい]避[ひ]所[じょ]** 待避するための場所。「〜で対向車が通り過ぎるのを待つ」 **02 防[ぼう]空[くう]壕[ごう]** 敵の空からの攻撃をさけるための、穴や地下室。「空襲警報が鳴り、〜に入る」 **03 シェルター** 避難所。特に、原水爆など核の攻撃を想定して地下につくられた避難所。▷核~ shelter **04 避[ひ]暑[しょ]地[ち]** 避暑に行くところ。 **05 避[ひ]寒[かん]地[ち]** 避寒に行くところ。 2306 向ける # a 動詞の類 ## ●向ける **00 向[む]ける** 人や物のある面が一定の方向を向くようにする。「カメラを被写体に〜」「銃口を〜」「ほこ先を〜」「子供たちの注意をこちらに向けさせるために、アニメキャラクターにたとえて話す」 **01 向[む]かい合[あ]わせる** 互いに正面を向くようにする。「いすをくるりと回転させて顔を~」 **02 向[む]け直[なお]す** (再び)向きを変えるようにする。「車を目指す方向へ〜」 **03 反[はん]転[てん]する** 方向などをくるりと反対に向けること。「船首を〜する」 **04 背[せ]を向[む]ける** 人や物事と反対の方向を向く。「敵に背を向けて逃げ出す」◇「世の中に背を向けて生きる」のように、無視したり逆らったりする意にも用いる。 **05 振[ふ]り向[む]ける** 別の方向、特に後ろのほうに向きを変える。「別の方向から名前を呼ばれ、頭を~」「顔を~」「船首を~」 **06 差[さ]し向[む]ける** その方向を向くようにする。「ピストルの銃口を~」 ## ●方向付ける **07 方[ほう]向[こう]付[づ]ける** 物事の進むべき方向を定める。「何を書くか、その方向を決める」「被爆したことがその後の彼の生き方を方向付けた」 <463> **08 方[ほう]向[こう]付[づ]け** 方向付けること。「1年生のときにきちんと〜することが必要だ」 ## ●あおむける **09 仰[あお]向[む]ける** 物の前面や上・表などを上のほうへ向ける。「鼻血が出たので顔をあおむけた」◇古い言い方で、「あおのける」ともいう。 **10 上[うわ]向[む]ける** 上の方角を向くようにする。「うつむけに倒れていた体をともかく〜」◇「上向かせる」ともいう。 # U 名詞の類:トコロ **00 遣[や]り場[ば]** 向けるべき、また、もっていくべきところ。「目の〜に困ってうつむいてしまう」「〜のない憤りを感じる」 <464> 24 立つ・居る(起居) 2400 立つ # a 動詞の類 ## ●立つ **00 立[た]つ** 地面に対して縦の方向に、体の全体また一部が伸びるような姿勢にする。「壇上に~」「立てば歩めの親心」⇔座る◇「起つ」とも書く。 **01 突っ[つ]立[た]つ** ①物が、その場に棒のように立つ。「まん中に電柱が突っ立っている」②立ったまま動かずにいる。「いつまでも突っ立っていないで、働け」 **02 爪[つま]先[さき]立[だ]つ** かかとを上げて、つま先の部分で立つ。「人ごみの中でつま先立って友人をさがした」「音をたてないようつま先立って歩く」 **03 爪[つま]先[さき]立[だ]ちする** つま先立つこと。「幼い娘は〜してテーブルの上のものを見ていた」 **04 直[ちょく]立[りつ]する** 人やものなどがまっすぐに立つこと。「人類が初めて〜したのはいつだろう」「空に向かって〜する大木」 ▷〜不動 **05 佇[たたず]む** 何をするということもなく、じっと立っている。「湖のほとりに〜女性」◇「彳む」とも書く。 **06 佇[ちょ]立[りつ]する** 㘄たたずむこと。「夕やみの中に〜する人影」◇「ちょりゅう」ともいう。 **07 立[た]ち尽[つく]す** ある場所で、いつまでもじっと立っている。友人の思いがけない言葉に~」 ●背伸びする → 7704のばすa●体をのばす ●立ちすくむ → 1403おびえるa●すくむ ●逆立ちする → 5004ひっくり返るa●さかだちする ## ●立ち上がる **08 立[た]ち上[あ]がる** 座ったり横になっていた姿勢から体を起こして立つ。「いすから~」「立ち上がった瞬間ふらふらっとした」 **09 起[き]立[りつ]する** (相手に敬意を表して)座っていた人が立ち上がること。「(来賓を迎えるために)全員〜する」「来賓入場、ご~願います」 **10 腰[こし]を上[あ]げる** (何かをするために)立ち上がろうとする。「おもむろに腰を上げた」 ## ●起きる **11 起[お]きる** 横にしていた体を縦になるようにする。「どんなに疲れていてもただでは起きない」「転んでもただでは起きない」 **12 起[お]き上[あ]がる** 横になっていた体を起こして、立つ、あるいは座る。「寝床から~」「入院した友人はベッドの上に〜ほど元気になっていた」 **13 飛[と]び起[お]きる** あわてて、勢いよく起きる。「激しい爆音に~」 **14 跳[は]ね起[お]きる** 跳ね上がるように勢いよく起きる。「けたたましい目覚まし時計の音に~」 **15 起[お]き直[なお]る** 横になっていた体を起こして、もとのように座る。「床の上に起き直って知らせを聞いた」 ●起床する → 0202覚めるa●起きる ## ●いくつもものが立つ **16 林[りん]立[りつ]する** 樹木のようにたくさん立っていること。「高層ビルが〜するオフィス街」 **17 乱[らん]立[りつ]する** いくつものものがまとまりなく立ち並ぶこと。「広告の看板が〜する大通り」◇「濫立」とも書く。 ●立ち並ぶ → 6415並ぶa ●そびえる → 7800高いa●そびえる ## ●その他 **18 逆[さか]立[だ]つ** 通常は横になっているものが上に向かって立つ。「髪の毛が~」 **19 勃[ぼっ]起[き]する** 㘄陰茎がにわかに力強く起こり立つこと。 **20 押[お]っ立[た]つ** 「立つ」の強調表現。特に、勃起する。 # d 形容動詞の類 **00 直[ちょく]立[りつ]不[ふ]動[どう]の** まっすぐに立って、ある時間身動きしない様子。「衛兵は〜の姿勢をとる」 **01 仁[に]王[おう]立[だ]ちの** 仁王の像のように決然と力強く立つ様子。「〜になって入門を拒む」 **02 棒[ぼう]立[だ]ちの** 驚きや恐怖のために、棒のようにその場に立ったまま動けなくなる様子。「出演者が舞台の上で倒れたので、観客は全員~になった」 **03 総[そう]立[だ]ちの** その場に居合わせる全部の人がいっせいに立つ様子。「観客が〜になって応援する」 # f 副詞の類 **00 すっくと** 力強く、まっすぐに立ち上がる様子。「演奏を終えたピアニストは観客の拍手に〜立ち上がり、客席に向かって礼をした」 **01 むっくりと** 唐突に立っている(立ち上がる)様子。「飼育係に気がついた熊は〜と立ち上がった」 **02 むくっと** 唐突に起き上がる様子。「眠っていた子供が寝ぼけて〜起き上がった」 ●動作がはやい様子 → 8900はやいf●動きがはやい様子 # U 名詞の類:トコロ **00 立[た]ち位[い]置[ち]** 舞台などで、役者が立つ位置。「暗転後のシーンの、主役の〜を決める」 # Z その他 **00 気[き]を付[つ]け** 㘄整列している者たちに、直立不動の姿勢をとらせる号令。 <465> **01 起[き]立[りつ]** 㘄座ったり横になったりしている集団全体に立ち上がるよう命じる号令。「〜、礼、着席」 2401 座る # a 動詞の類 ## ●座る **00 座[すわ]る** 尻をいすや床、地面などに置いて体重をかける姿勢になる。「いすに~」「座布団の上に~」→立つ◇「坐る」とも書く。 **01 座[ざ]する** 図座る。「座して死を待つ」◇「座す」ともいう。「坐する」とも書く。 **02 腰[こし]を下[お]ろす** いすや地面などに座ること。「公園の芝生に腰をおろして休憩する」「駅のベンチに~」 **03 お座[すわ]り** 俗座ること。「坊や、ここに〜しましょうね」「ポチ、〜」◇子供やペットに対して用いる。 **04 座[すわ]り込[こ]む** ある場所に座って、動かなくなる。「疲れて道端に~」「国会の正門前に~」◇「坐り込む」とも書く。 ●へたり込む → 0508疲れるa ## ●しゃがむ **05 しゃがむ** ひざや腰を折り曲げて、しりを下げ、低い姿勢をとる。「長時間しゃがんで草取りするのはつらい」 **06 しゃがみ込[こ]む** しゃがんでじっとしている。「若者がしゃがみ込んで話している」「歩き疲れた子供は、とうとうしゃがみ込んでしまった」 **07 うずくまる** 体を丸めて、しゃがみ込む。「腹でもこか悪いのか、女の人が苦しそうにうずくまっている」◇「踞る」とも書く。 **08 屈[かが]む** 腰やひざなどを折り曲げて上下半身が低い姿勢になる。「かがんで子供の顔をのぞき込む」 **09 かがまる** かがんだ姿勢になる。「年をとって腰が〜」 **10 屈[かが]み込[こ]む** かがんでじっとなる。「急な腹痛で、腹を押さえてかがみ込んでしまった」「かがみ込んで、落としたコンタクトレンズを捜す」 **11 蹲[そん]踞[きょ]** ①図うずくまること。「庭先に〜して命令を待つ」②相撲や剣道などで、相手と向かい合うとき、つま先で立ってかかとの上に腰を落ちつけ、上体をただす姿勢をとること。「~の姿勢」◆「蹲居」とも書く。 ## ●腰掛ける **12 腰[こし]掛[か]ける** いすや台などの上に腰をおろす。「ベンチに腰掛けて休む」 **13 掛[か]ける** いすに腰かける。「そこにかけてお待ちください」◇多く「いすにかける」という形で用いる。 ## ●座につく **14 席[せき]に着[つ]く** いすに腰をおろす。「始業のチャイムが鳴ったので〜」「彼は自分の席に着かなかった」◇「話し合いの席に着く」のように、比喩的に、参加する意で使用する場合もある。 **15 座[ざ]に着[つ]く** 特定のいすや座る場所に腰をおろす。「一同が〜のを待つ」 「政権の座に着く」のように、比喩的に、特定の地位に就く意で使用する場合もある。 **16 着[ちゃく]座[ざ]する** 決まった座席につくこと。「来賓の方々が〜する」 **17 着[ちゃく]席[せき]する** 「席に着く」の、ややかたい言い方。「黙禱終わり、ご〜ください」 ## ●姿勢を正して座る **18 正[せい]座[ざ]する** ひざを折り、足の裏にしりをのせて、背筋を伸ばして座ること。「畳に〜する」◇「正坐」とも書く。 **19 端[たん]座[ざ]する** 㘄姿勢を正してまっすぐに座ること。「長時間~する」◇「端坐」とも書く。 ●跪く → 2403伏せるa●平伏する ●居直る → 2904かしこまるa●かしこまる ## ●楽にして座る **20 胡[あ]座[ぐら]をかく** 足を前に組んで楽な気持ちで座ること。「〜でよければ、こちらへどうぞ」「あぐらをかいてもいいよ」◇「胡坐をかく」とも書く。 **21 安[あん]座[ざ]する** ①楽な座り方で座ること。「安座してうそばなしをする」②緊急事態に何もしないで座っていること。「この非常時にのほほんと〜しているとは」◆「安坐」とも書く。 **22 横[よこ]座[すわ]り** 足をそろえて横に流して、くずして座ること。「足首をけがしているので〜していてもつらい」◇「横坐り」とも書く。 **23 身[み]を沈[しず]める** 腰かける部分のやわらかくて深いところに体を置く。「ソファーに身を沈めてじっと耳を傾ける」 ## ●静かに座る **24 静[せい]座[ざ]する** 㘄心を静めて座っていること。「本堂で〜する」 **25 鎮[ちん]座[ざ]する** どっしりと動かずに座っていること。「部屋の真ん中に〜して、まわりを睨めまわす」◇やや皮肉をこめていう。 ## ●ひとりで座る **26 独[どく]座[ざ]する** ひとりで座ること。「人里離れた山辺に〜する」「独坐」とも書く。 ## ●複数の人がいっしょに座る **27 列[れっ]席[せき]する** 集会にほかの大勢の人といっしょに出席すること。「創立100周年の記念式典に〜する」「ご〜の皆様に一言ごあいさつ申し上げます」 ▷~者 **28 相[あい]席[せき]** 飲食店などで、同行していない他人と同じ席につくこと。「ただ今混み合っておりまして、〜でもよろしければご案内できますが」「たまたま~した夫婦連れが私たちに話しかけてきた」◇「合い席」とも書く。 **29 同[どう]席[せき]する** 同じ席に座ること。「彼とは審議会で〜したのが最後だった」 **30 同[どう]座[ざ]する** 図同席する。「知人のお嬢さんの結婚披露宴に呼ばれて名士と〜した」◇「同坐」とも書く。 **31 対[たい]座[ざ]する** 図2人が互いに向かい合って座ること。「客と〜して酒を汲みかわす」「対坐」とも書く。 ●居並ぶ → 6415並ぶa ## ●輪の形に並んで座る **32 車[くるま]座[ざ]になる** 大勢の人が内側を向いて円形に座る。「車座になって飲む」 <466> **33 円[まどい]** 車座になること。「囲炉裏を中に〜して話し合う」「団居」とも書く。 **34 円[えん]座[ざ]する** 㘄「車座になる」の、ややかたい言い方。「〜して談笑する人々」「円坐」とも書く。 # d 形容動詞の類 **00 前[まえ]屈[かが]みの** 前にかがんだ姿勢である様子。「風が強いので〜に歩く」「まえこごみ」ともいう。 **01 中[ちゅう]腰[ごし]の** 腰を半分曲げた、立ち上がりかけた姿勢である様子。「〜になって作業をする」 # f 副詞の類 **00 どっかりと** 堂々と座る様子。「〜と腰をすえて動かない」 **01 どっかと** 「どっかり」のやや古めかしい言い方。「〜座り込む」 # h 名詞の類:コト・サマ ## ●座ること **00 座[ざ]臥[が]** 座ることと寝ること。▷行住~・常住~◇「坐臥」とも書く。日常生活の意で用いられることが多い。 ## ●座り方 **01 胡[あ]座[ぐら]** 両足を前に組んでくつろいで座ること。「〜を組む」「〜をかく」◇「胡坐」「跌坐」「胡床」とも書く。 **02 立[た]て膝[ひざ]** 片方のひざを立てて座ること。「〜で応対するのは行儀の悪いこと」 **03 座[ざ]禅[ぜん]** 仏教で、端座し沈思黙考して悟りの道を求めること。「〜を組む」◇「坐禅」とも書く。 **04 結[けっ]跏[か]趺[ふ]坐[ざ]** 両足を組み合わせ、足の裏を上に向けて、右足首を左ももに、左足首を右ももにのせて組む座り方。 ●膝送り → 6200移すh ●座業 → 4303働くh●仕事 ●座る順番 → 6403並べるh●物事の順番 # k 名詞の類:モノ ## ●座るための家具・道具 **00 腰[こし]掛[か]け** 腰をおろすための台。「〜に座る」 **01 座[ざ]布[ぶ]団[とん]** 座るときにしりの下に敷く、小さい布団。「客に〜をすすめる」 **02 円[えん]座[ざ]** わらなどを渦巻き状に編んで丸くつくった敷物。「〜にあぐらをかいて座る」◇「わろうだ」「わらざ」ともいう。 **03 椅[い]子[す]** 腰をかけるための家具。「〜によりかかって休む」▷折り畳み~◇「倚子」とも書く。 **04 籐[とう]椅[い]子[す]** 籐を編んでつくったいす。 **05 座[ざ]椅[い]子[す]** 畳などに座るときに、背をもたせかけるための家具。「〜に座ってくつろぐ」 **06 安[あん]楽[らく]椅[い]子[す]** 休息のために背もたれを傾斜させた大きめのいす。「〜で昼寝をする」 **07 揺[ゆ]り椅[い]子[す]** 脚の下が弓形になっていて、前後に揺らしてくつろげるようにできている椅子。「〜でうたたねをする」 **08 ロッキングチェア** 「揺り椅子」の洋語的表現。「〜に座ってパイプをくゆらす」 rocking chair **09 肘[ひじ]掛[か]け椅[い]子[す]** 腕を休ませる肘かけのついたいす。「〜にひじをついて本を読む」 **10 長[なが]椅[い]子[す]** 何人もが並んで座れるようにつくられた、横長のいす。「〜に横たえられた救急患者」 **11 ソファー** ゆったりと腰をかけてくつろぐための、長いすや肘かけいす。「音楽を聴きながら〜でくつろぐ」 sofa **12 ベンチ** 公園などに置いてある、数人がけの長いす。「公園の〜に腰をおろして話し込む」bench **13 縁[えん]台[だい]** 庭先・軒下・店先などに置く、休んだり涼んだりするための細長い腰掛け。「〜で一休みする」 ▷~将棋 **14 床[しょう]几[ぎ]** 昔、戦陣・狩り場などで使われた折り畳み式の腰かけ。◇「牀几」「将几」とも書く。野外で使う折り畳みの小さいいすにもいう。 **15 サドル** 自転車などの腰かけの部分。「足が地面に届くように〜をもう少し低くする」saddle ## ●座ったまま動けるもの **16 車[くるま]椅[い]子[す]** 歩くことが不自由な人のための、座ったまま移動できる、車の付いた椅子。 ●座像 → 9213似せるm●像 # u 名詞の類:トコロ ## ●座る場所 **00 席[せき]** 座るための場所。「いい〜はもう空いてない」「〜を確保しておけ」 **01 座[ざ]** 腰かけたり座ったりする場所。「〜に着く」「〜に連なる(同席する)」 **02 座[ざ]席[せき]** 座る場所。「空いている〜に座りなさい」▷〜指定 **03 特[とく]等[とう]席[せき]** よく見えて設備もいい、特別の席。「〜で相撲を観戦する」 **04 貴[き]賓[ひん]席[せき]** 身分の高い人や、特別の客のための席。「天皇皇后両陛下が〜にお着きになった」 **05 ロイヤルボックス** 「貴賓席」の洋語的表現。royal box **06 定[じょう]席[せき]** 決まった座席。「食器棚の前が母の〜だ」 **07 指[し]定[てい]席[せき]** あらかじめ場所の決まっている座席。「新幹線の〜で旅行する」▷内野~⇔自由席 **08 自[じ]由[ゆう]席[せき]** 座席の指定されていない席。「発車間際にこの車両にとび乗る」 ▷外野~⇔指定席 **09 別[べっ]席[せき]** ①決まった席のほかに〜を設ける必要が生じた」②食事・宴会・懇談などのために、特に設けた席(のある部屋)。「朝食はお部屋でなく、〜のほうにお越しください」 **10 議[ぎ]席[せき]** 会議場における議員の席。「〜について開会を待つ」◇「議員の資格」の意 <467> にもいう。 **11 シート** 「座席」の洋語的表現。「車の~を倒す」▷革〜・〜カバー・〜ベルト ▶seat **12 ボックスシート** ①列車などで、2人ずつが向かい合って座る4人掛けの席。②劇場・競技場などで、他と仕切られていて数人が並んで座れる席。box seat **13 シルバーシート** 列車やバスなどに設けてある、老人や体に障害のある人などのための優先席。◇和製洋語。シルバー(silver) +シート(seat) ●観客席→ 0403眺めるu●観客席 ●高座 → 4309演じるu●舞台 ## ●上位の席 **14 上[かみ]座[ざ]** 客をもてなすときの上位の人の座る場所。「こちらの上座へどうぞ」「来賓を〜へ案内する」⇔下座 **15 上[じょう]席[せき]** かみざの席。⇔末席 ## ●特別の席 **16 宝[ほう]座[ざ]** 天皇・王の座る場所・座席。「〜に即位する」 **17 御[ぎょ]座[ざ]** 天皇など、身分の高い人の座席。「天子の~」 ## ●下位の席 **18 下[しも]座[ざ]** 身分の低い人が座る席。「〜につく」⇔上座 **19 末[まっ]席[せき]** しもざの席。「〜を汚す」⇔上席 ●席の近辺→ 8100近いu●身辺 ●尻・膝 △ 9907からだu●尻●膝 2402 寝る # a 動詞の類 ## ●寝る **00 寝[ね]る** (疲れて、また病気で)体を横の方向にする。「寝ながら本を読む」「疲れたから〜」「風邪で1週間寝た」 **01 寝[ね]そべる** 体を横にしたり、腹ばいになったりしてくつろぐ。特にだらしない態度についていう。「寝そべってテレビを見る」 **02 寝[ね]転[ころ]ぶ** ごろりと体を横にする。「芝生に寝転んで話をする」 **03 寝[ね]転[ころ]がる** ごろりと寝そべる。「布団に〜」 **04 寝[ね]っ転[ころ]がる** 「寝転がる」を強めた言い方。「一日中寝っ転がって休みを過ごす」 **05 引[ひ]っ繰[く]り返[かえ]る** 俗仰向けになる。「ベッドの上にひっくり返って漫画を読む」 ●眠る → 0200眠るa ## ●横になる **06 横[よこ]になる** 体を横にして、体を休めたり眠ったりする。「忙しくて〜ときがない」「気分が悪いので〜」 **07 横[おう]臥[が]する** 図横になること。「芝生に~する」 **08 横[よこ]たわる** 体を伸ばして横にし、寝る姿勢になる。「疲れてベッドに~」 **09 横[おう]寝[しん]** 横になって寝ること。「ひじを枕に~する」 **10 伏[ふく]臥[が]** うつぶせに寝ること。「〜して上体を反らす」 **11 側[そく]臥[が]** ①体のわきを下にして寝ること。「〜の姿勢をとる」②だれかの横に添うように寝ること。「病人に~する」 **12 仰[ぎょう]臥[が]** 㘄あおむけに寝ること。「〜して診察を受ける」 ## ●病気で寝る **13 寝[ね]込[こ]む** 病気で長時間または長期間寝る。「病気で寝込んでいる」 **14 臥[ふ]せる** 病気などで床に横たわる。「母は風邪でふせっています」◇「伏せる」とも書く。 **15 臥[ふ]す** 図臥せる。「草に~」「病に~」◇「伏す」とも書く。 **16 床[とこ]に就[つ]く** 「寝込む」の婉曲な言い方。「病気になってからというもの、年に数回は床に就くことがある」 **17 臥[が]床[しょう]する** 病気などで床につくこと。「心労のあまり〜する」 **18 病[びょう]臥[が]する** 㘄病気で床につくこと。「長らく~していたが、全快した」 # d 形容動詞の類 **00 川[かわ]の字[じ]の** 2人が子供を間に挟んで寝る様子。「子供が小さかったころは〜に寝ていた」◇「川」という字に見立てた言い方。 **01 大[だい]の字[じ]の** 手足を広げてあおむけに寝る様子。「部屋に入るなり、畳の上に〜になる」 **02 寝[ね]た切[き]りの** 病気などで、いつも床についていて動けない様子。「両足を骨折して2ヵ月~だったので、すっかり足腰が弱ってしまった」「〜の病人になる」 ▷~老人◇「寝たっきり」ともいう。 # h 名詞の類:コト・サマ ## ●寝ること **00 寝[ね]正[しょう]月[がつ]** 正月を(どこへも行かないでごろごろと)寝て過ごすこと。「年末に風邪をひいてしまい、今年の正月は~だった」「〜を決め込む」 **01 腕[うで]枕[まくら]** (自分の)腕を枕がわりにして横になること。「〜をしてやると、娘はすぐに眠った」 **02 手[て]枕[まくら]** 「腕枕」の古い言い方。「穏やかな日差しに当たって〜でうたた寝している」◇「たまくら」ともいう。 **03 膝[ひざ]枕[まくら]** (他人の)ひざを枕がわりにして寝ること。「幼いころ母の〜で本を読み聞かせてもらうのが好きだった」 ## ●寝心地 **04 寝[ね]心[ごこ]地[ち]** 寝たときの感じ・気分。「〜のいいベッド」 ●寝姿 → 0200眠るh●寝ているときの様子・行動 ●寝技 → 3701戦うj●技 # k 名詞の類:モノ ## ●寝るときに使う道具 **00 診[しん]察[さつ]台[だい]** 診察するために患者を寝させる台。「〜に横になる」 <468> ## ●寝ている姿のもの **01 寝[ね]釈[しゃ]迦[か]** 釈迦が入滅するときの寝姿を描いた絵画や像。◇「寝仏」ともいう。 **02 涅[ね]槃[はん]像[ぞう]** (「涅槃」が釈迦の死の意であることから)寝釈迦。 **03 涅[ね]槃[はん]図[ず]** 釈迦が入滅するときの寝姿を描いた絵画。 ●寝具 → 0200眠るk 2403 伏せる # a 動詞の類 ## ●伏せる **00 伏[ふ]せる** 体を地面や床などにぴったりとくっつけるほどの姿勢をとる。「岩陰に身を~」「爆発するぞ、伏せろ」◇「臥せる」とも書く。「身(体)を伏せる」のように、他動詞的にも用いる。 **01 伏[ふ]す** 図伏せる。「地雷原を匍匐前進中に伏して進撃の命令を待つ」「初日の出を伏して拝む」◇「臥す」とも書く。 **02 俯[うつ]伏[ぶ]せる** 腹ばいになって、顔を下に向けて、体を伏せる。「徹夜明けの社員は皆、机の上にうつぶせて眠りこけていた」 **03 俯[ふ]す** 㘄「うつぶせる」のかたい言い方。「地面にうつぶして砂塵を避ける」 **04 突っ[つ]伏[ぷ]す** 勢いよくうつぶせる。「机に突っ伏して泣きだす」 **05 腹[はら]這[ば]う** 腹を地面や床などにつけて進む。「川原に腹ばって虫を探す」 ## ●平伏する **06 平[ひれ]伏[ふ]す** 体を伏せて、地面に手や額などをつける。「あまりの荘厳さに仏像の前に~」 **07 平[へい]伏[ふく]する** 「ひれ伏す」の、ややかたい言い方。「足下に~する」 **08 平[へい]身[しん]低[てい]頭[とう]する** 体をかがめ、頭を低く下げて恐縮すること。「ひたすら〜して許しを請う」 **09 土[ど]下[げ]座[ざ]する** 両手・両ひざを地面や床などにつけて、ひれ伏すこと。「〜してあやまる」 **10 這[は]い蹲[つく]ばう** 両手・両ひざを地面や床などにつけた姿勢になる。「地面にはいつくばい許しを請う」 **11 這[は]いつくばる** 「はいつくばう」の、より口語的な言い方。「そんなことをしたら、土下座してでも家に入れてもらうぞ」 **12 跪[ひざまず]く** 深い敬意や屈伏の意を表すために、ひざを地面や床につけて身をかがめる。「祭壇の前にひざまずき祈りを捧げる」 ●額突く → 3405拝むa●拝む # h 名詞の類:コト・サマ **00 俯[うつぶ]せ** うつぶせた状態。「今度はベッドに〜に寝かせる」 **01 腹[はら]這[ば]い** 腹ばうこと。「〜になって本を読む」 **02 四[よ]つ這[ば]い** 這うときのように両手両足を地につけた姿勢。「赤ん坊が〜するようになった」 **03 四[よ]つん這[ば]い** 「四つ這い」の、より口語的な言い方。「落としたコンタクトを〜になって探した」 2404 舞う # a 動詞の類 **00 舞[ま]う** (歌や音楽に合わせて)体や手足を(静かに)美しく動かす。「巫女が優美に神楽を~」 **01 踊[おど]る** 体を上下左右に動かしたり、体を回転させたりして、リズミカルな動作をする。「生演奏でワルツを~」「~ような足取りで歩く」 **02 舞[ぶ]踏[とう]する** (西洋の踊りを)踊ること。「男女が組になり~する」 **03 踊[おど]り狂[くる]う** 狂ったように夢中になって踊る。「路上で若者たちが〜」 **04 乱[らん]舞[ぶ]する** 大勢の人が入り乱れて激しく踊ること。「待望の1点が入り、サポーターたちは〜して喜んだ」▷狂喜~ **05 群[ぐん]舞[ぶ]する** 大勢の人がそろって一緒に踊ること。「出演者たちが〜するところで幕になる」◇「ほたるの群舞」のように、比喩的にも用いられる。 **06 踊[おど]り出[だ]す** 踊り始める。「笛や太鼓につられて~」 ●踊り明かす △ 0003暮らすa●明かす # h 名詞の類:コト・サマ **00 舞[まい]** 舞って、ある事柄や情念を表現すること。「〜を舞う」 **01 踊[おど]り** 踊ること。「〜を踊る」「〜の輪に加わる」 **02 ダンス** 西洋の踊り。「〜を踊る」「〜に誘う」「野鳥の求愛の〜」 ▷~パーティー dance **03 舞[ぶ]踊[よう]** 舞や踊り。▷民族~ **04 舞[ぶ]踏[とう]** ダンスやバレエなどの西洋の踊り。「にぎやかな〜は一晩中続いた」▷~会 **05 演[えん]舞[ぶ]** 舞を舞うなどして、人々に見せること。▷~場 **06 歌[か]舞[ぶ]** 歌と舞。「〜を奉納する」▷~音曲 **07 日[に]本[ほん]舞[ぶ]踊[よう]** わが国の伝統的舞踊の総称。⇔西洋舞踊 **08 日[にち]舞[ぶ]** 「日本舞踊」の略。⇔洋舞 **09 邦[ほう]舞[ぶ]** 文日本舞踊。⇔洋舞 **10 西[せい]洋[よう]舞[ぶ]踊[よう]** バレエやダンスなど、欧米諸国で始まった舞踊の総称。⇔日本舞踊 **11 洋[よう]舞[ぶ]** 文「西洋舞踊」の略。⇔日舞、邦舞 **12 輪[りん]舞[ぶ]** 㘄大勢が輪になって、回りながら踊る踊り。▷~曲 **13 円[えん]舞[ぶ]** 男女が一組で回りながら踊るダンス。▷~曲 **14 所[しょ]作[さ]事[ごと]** 歌舞伎のジャンルの一つで、長唄などにあわせて行う舞踊。 <469> **七[しち]変[へん]化[げ]** 歌舞伎舞踊の一形式で、1人の踊り手が7種類の小品を連続して踊り分けること。 **舞[ぶ]楽[がく]** 舞を伴う雅楽。▷~面(舞楽に用いられる仮面) **神[か]楽[ぐら]** 宮中で行われる御神楽、各地の神社などで行われる里神楽がある。 ## 舞の種類 **剣[けん]舞[ぶ]** 詩吟に合わせ、剣をふるって舞う舞。 **上[かみ]方[がた]舞[まい]** 京都を中心とした上方で発達した舞踊の総称。 **京[きょう]舞[まい]** 地唄(上方を中心に広まった三味線歌)を用いて舞う上方舞の一種。京都を中心に発達した。 **幸[こう]若[わか]舞[まい]** 語りを主とした舞。室町時代に桃井直詮(幼名、幸若丸)が始めた。 **地[じ]唄[うた]舞[まい]** 地唄で舞う上方舞。◇「地歌舞」とも書く。 **大[だい]黒[こく]舞[まい]** 門付け(家々の門口で芸を演じ金品をもらうこと)の一種で、大黒天に扮して、正月に祝言として身振りおかしく歌い舞ったもの。豊作を祈る。 **田[た]舞[まい]** 豊作を祈る、古来の舞の一種で、古く、大嘗祭に宮中で行われたもの。◇「田舞(たまい)」とも書く。 **巫[み]女[こ]舞[まい]** 神に奏納するために巫女が舞う舞。 **獅[し]子[し]舞[まい]** 獅子頭をかぶって舞う舞。 ## 踊りの種類 **手[て]踊[おど]り** 大勢の人が広場に集まって、楽器の伴奏に合わせてする踊り。また、大勢そろって同じ手振りでする踊りにもいう。 **盆[ぼん]踊[おど]り** 盂蘭盆の前後に、近くの住民が集まって歌や音楽に合わせてする踊り。 **裸[はだか]踊[おど]り** 男性が裸で踊る踊り。酒席などでたわむれに行われる。 ## 西洋の踊り **バレエ** フランスの宮廷で発達した、音楽をバックに芸術的に表現する踊り。▷クラシック~・~ダンサー・モダン〜・〜音楽◇バレーボールの「バレー」と区別する必要もあって、「バレエ」と書くのが習慣である。▶ballet **社[しゃ]交[こう]ダンス** 男女の社交のために、男女がペアになってダンスホールで踊るダンス。ワルツ・タンゴ・ルンバなどがある。◇「ソーシャルダンス(social dance)」ともいう。 **スクエアダンス** 男女4組が向かい合い、組み合わせを変えながら、四角形を描くように踊る、アメリカ式のダンス。▶square dance **タップダンス** 底に金具をつけた靴のつま先とかかとで、床を踏み鳴らしながら踊るダンス。◇略して「タップ」ともいう。▶tap dance **チークダンス** 男女が互いに体を密着させ、ほおをすり寄せて踊るダンス。◇略して「チーク」ともいう。和製洋語。チーク(cheek)+ダンス(dance) **フォークダンス** レクリエーションのために、大勢で輪をつくって踊るダンス。「全校生徒による〜」◇「民俗舞踊」の意。▶folk dance **ジャズダンス** 体操の要素を取り入れた、軽快なテンポのジャズ音楽に合わせて踊るダンス。▶jazz dance **ワルツ** 3拍子の軽快な曲に合わせて踊るダンス。▶waltz **メヌエット** 3拍子の優雅な曲に合わせて踊るダンス。▶[ド]Menuett **ガボット** フランス起源の4拍子または2拍子の軽快な曲に合わせて踊るダンス。▶[フ]gavotte **ポルカ** ボヘミアに始まった、2拍子の軽快な曲に合わせて踊るダンス。▶polka **タンゴ** アルゼンチンに始まった、民俗音楽から生まれた2拍子の曲に合わせて踊るダンス。▶tango **ルンバ** キューバで生まれた、2拍子の速いリズムの曲に合わせて踊るダンス。▶rumba **ランバダ** ブラジルのダンスの一つ。軽快なリズムに合わせ、男女が体をぴったりとつけてエネルギッシュに踊る。◆[ポ]lambada **フラダンス** ハワイの女性による民族舞踊。手や腰をくねらせて踊る。◇和製洋語。フラ(hula)+ダンス(dance)。「フラ」はハワイ語で「踊り」の意。 **ボレロ** 3拍子のスペインの舞曲に合わせて踊るダンス。多く、カスタネットを鳴らしながら踊る。▶bolero **フラメンコ** スペインのアンダルシア地方に伝わる民族舞踊。ギターの伴奏に合わせ、床を踏み鳴らして踊る。▶flamenco **ゴーゴー** 主としてロックのリズムに乗り、各人各様に体を激しく揺り動かしたり、くねらせたりして踊る踊り。▷〜ダンス▶go-go **ツイスト** 体をひねるように、体をくねらせるようにして踊る踊り。▶twist ## その他 **ステップ** ダンスのときの足の踏み方。「軽やかな〜でステージを降りる」▶step # 名詞の類:モノ ## 舞の道具 **舞[まい]扇[おうぎ]** 舞を舞うときに手に持つ扇。 **舞[まい]衣[ごろも]** 舞を舞うときに着る衣服。 # 名詞の類:ヒト **舞[まい]手[て]** 舞を舞う人。「上方舞の~」 **舞[ぶ]人[じん]** 舞楽を舞う人。 **舞[まい]姫[ひめ]** 舞を舞う、または踊りを踊る若い女性。 <470> # 舞う2404s〜いる2407a **踊[おど]り手[て]** 踊りを職業とする女性。「レビューの~」 **踊[おど]り子[こ]** 踊りを踊る人。 **ダンサー** ダンスを職業とする人。▷トップ~ ▶dancer **バレリーナ** バレエの女性の踊り手。▷プリマ~ ◇本来は主役を演じる「プリマバレリーナ」をいう。▶ballerina ●舞子→ 3200遊ぶs●芸者など ## u 名詞の類:トコロ **ダンスホール** 踊りを職業とする場所。また、相手をつとめる男女のダンサーをかかえて、客にダンスさせることを商売にしている、娯楽施設。▶dance hall **ディスコ** レコード音楽によって営業するダンスホール。「ディスコ(discothèque)」の略。▶disco ▶舞台 → 4309演じるu●舞台 # 立てる2405 ## a 動詞の類 ▶立てる **立[た]てる** 長い物の一端を、地平面に対して直角になるように固定し、ほかの一端を上のほうにはっきり見えるようにする。「頂上に旗を~」「片ひざ立てて話し込む」「床柱を~」 **押[お]し立[た]てる** 強い力で立たせる。「理論を押し立てて抗議する」 **押[お]っ立[た]てる** 「押し立てる」の、より口語的な言い方。 **逆立[さかだ]てる** 普通とは逆の向き、下になるべきほうを上に向けてまっすぐに向かって立てる。「怒った猫が背中の毛を~」 **突[つ]き立[た]てる** 突き刺して直立させる。「板に包丁を~」 **突[つ]っ立[た]てる** 「突き立てる」の、より口語的な言い方。 ●立てかける → 6306掛けるa●もたせる ▶起こす **起[お]こす** 横になっている体や物を立てる。「上半身を~」 **抱[だ]き起[お]こす** 人が抱えるようにして起き上がらせる。「転んだ子供を~」 ## d 形容動詞の類 **縦[たて]の** ①ある物が、上下の方向に伸びている様子。「子供のその石は~に模様がはいっていた」②ある物が、前後の方向に伸びている様子。「行進のために〜に並ぶ」⇔横 **垂直[スイチョク]な** 地面や水平面など、基準になる面や線に対して直角である方向に伸びている様子。「底辺に~な線を引く」「~に切り立った崖」 ▷~跳び・~尾翼 ⇔水平 **鉛直[エンチョク]な** 重力の方向(物をつり下げた糸の方向)と同じである様子。「斜面に~に杭を打つ」 ▷~線 ## k 名詞の類:モノ ▶立てるための物 **傘立[かさた]て** 玄関や建物の入り口において、傘を立てて入れる用具。 **箸立[はした]て** はしを立てて入れる容器。 **本立[ほんた]て** 机や台の上などで本などを立てておくための道具。「~の本とノートを整頓する」 **ブックスタンド** 「本立て」の洋語的表現。▶bookstand **ブックエンド** L字型の、本を立てて並べるときに、倒れないように、両端に置いて支える道具。「書棚の本を〜で支えておく」 ▶bookends ●花立て→ 5604さすk●花器 ●ペン立て→ 5600入れるm●筆記具などを入れるもの ●蠟燭立て → 8608ともすn●燭台 ●立て看板→ 2100示すm●看板 ●立て札→ 2105触れるk●触れるのに使うもの ●衝立 → 6503区切るm●仕切り # 寝かす2406 ## a 動詞の類 ▶寝かす **横[よこ]にする** 縦方向のものを横向きに倒す。「材木を~」 **寝[ね]かす** ①立っている物を横にする。「電柱を寝かして運ぶ」②(病気の人などを)寝かせておく。「もう少し熱が下がるまで寝かしておきなさい」 **寝[ね]かせる** 「寝かす」の新しい言い方。「この本棚は寝かせないと入り口から入らない」 **寝[ね]せる** 「寝かす」の、より口語的な言い方。「熱っぽいので布団を敷いて、寝せておきなさい」 **横[よこ]たえる** 体を横にする。「体をベッドに~」 **伏[ふ]せる** 上下・裏表のある物を、上・表が下に位置するようにする。「カードを伏せて配る」 ## d 形容動詞の類 **横[よこ]の** ある物が、左右の方向に伸びている様子。「リンゴを〜に切る」「カステラを〜に2列に並ぶ」「縦の線は〜の線よりも少し長い」 ⇔縦 **水平[スイヘイ]な** 物や線・面などが、地面など、基準となる面や線に沿って伸びている様子。「煙突の煙が〜に流れている」 ⇔垂直 # いる2407 ## a 動詞の類 ▶いる **居[い]る** 人や動物などが(動きをとめて)その場所に存在する。「木々の枝の先に小さな虫が~」「ふるさとの家には兄がいます」「今晩ホテルに~」 **居[お]る** 「いる」の古風な言い方。「だれか〜か」「土間の隅に〜のはだれか」 <471> **02 居[い]合[あ]わせる** ちょうど同じ場にいる。「事故現場に居合わせた人に事故の様子を聞かせてもらう」◇「居合わす」ともいう。 **03 身[み]を置[お]く** (自分自身が)いる。「大自然の中に~」「法曹界に~」 **04 並[なみ]居[い]る** 同類の多くの人が整然といる。「〜将軍を打ち破り、見事優勝する」 **05 閑[かん]居[きょ]する** 官職を退いて静かに暮らすこと。「小人〜して不善をなす(徳や器量のない人は、暇だとつい悪いことをしがちである)」 ## ●いらっしゃる **06 いらっしゃる** 「いる」の尊敬語。「今日は家に〜」 **07 御[お]出[い]で** 「いらっしゃる」よりやや敬意の強い、改まった言い方。「お宅にはいつ〜になりますか」 **08 御[おわ]す** 「いる」の尊敬語で、古い言い方。「この奥に〜」 **09 御[おわ]します** 「おわす」より一段と敬意の強い尊敬語。「御前におわしますは、いと高貴なお方」 **10 在[ま]します** 「いる」の尊敬語。「神は我らとともに〜」「われらの神」◇「坐す」とも書く。 ## ●決まったところにいる **11 在[ざい]京[きょう]する** 東京にいること。「単身赴任で先月から〜している」「〜の同窓生が集まる」 **12 在[ざい]室[しつ]する** 部屋の中にいること。「明日の午後は〜しています」「ランプがついているのですから、柴田先生は〜していらっしゃると思います」▷~中 **13 在[ざい]席[せき]する** 仕事場などで、自分の席にいること。「午前中は外出しておりますが、午後は4時まで〜しています」 **14 在[ざい]校[こう]する** 学校内にいること。「下校時間になりました。現在の〜中の生徒はすみやかに下校してください」 **15 在[ざい]庁[ちょう]する** 㘄出勤して官庁にいること。「〜しているかどうか調べてみましょう」 **16 在[ざい]監[かん]する** 刑務所にいること。「容疑者は事件当時、K市の刑務所に〜していた」 ▷~者 ## ●家にいる **17 在[ざい]宅[たく]する** 自分の家にいること。「ご主人はどうですか」「今日は一日中〜していますので、いつでもお越しください」 ▷~看護・~勤務 ## ●長くいる **18 居[い]続[つづ]ける** よその家・場所などに長くいて、自分の家へ帰らない。「2階の客はもう1週間も居続けているが、払いは大丈夫だろうか」 **19 居[い]着[つ]く** よそから来てそのまま居続ける。「野良猫が縁の下に〜」◇「居付く」とも書く。 **20 居[い]座[すわ]る** 他人の家・場所、あるいは本来の自分の場所・地位に居続ける。「喫茶店に長時間~」「社長の座に~」◇「居坐る」「居据わる」とも書く。 **21 入[い]り浸[びた]る** よその家・場所などへ毎日のように行ったり、ずっと居続けたりす る。「あいつは最近飲み屋に入り浸っているらしい」 **22 長[なが]居[い]する** ある場所に長時間いること。「お言葉に甘えて、ついつい〜してしまいました」「〜は禁物」 **23 粘[ねば]る** 俗飲食店などに長居する。「コーヒー1杯で6時間ねばった」 ●居残る・とどまる △ 4803とどまるa●とどまる ●陣取る → 9607占めるa●占める ## ●こもる **24 籠[こ]もる** 外部には関心をもたず、閉ざされた空間の中にいる。「自分の部屋に〜」「山に~」◇「隠る」とも書く。 **25 閉[と]じ籠[こ]もる** 外からだれ(何)も入ってこないような所にこもる。「古い殻の中に~」 **26 引[ひ]き籠[こ]もる** 外に出ないで家にこもっている。「定年で退職したので、しばらくは引きこもっています」 **27 燻[くすぶ]る** 家の中や目立たない場所に引きこもって、積極的な活動をしない状態を続ける。「部屋にくすぶってばかりいないで、外の空気でも吸ってきたらどう」「事業に失敗して田舎でくすぶっているらしい」 **28 蟄[ちっ]居[きょ]する** 罪を犯したりして、家から一歩も出ないこと。「〜している身ですから」 **29 冬[ふゆ]籠[ごも]りする** 冬のあいだ、寒さを避けて、家の中にこもって暮らすこと。「東北地方は〜する期間が長い」 **30 山[やま]籠[ごも]りする** 仕事や修行のために、山にこもって暮らすこと。「武術の奥義を究めようとして、何度も厳しい冬山に〜した」 **31 巣[す]籠[ごも]りする** (鳥などが)巣の中にこもること。「春のこの時期になると〜していた虫が地面から這い出してくる」 ●祈願のためにこもる→ 3406祈るa●なにかを願って祈る ## ●たてこもる **32 立[た]て籠[こも]る** 自分を捕えたり攻撃したりしようとする者に抵抗し、それを進入させないように守りを固めて、あるところにこもる。「教室に立てこもって主張をアピールする」 **33 籠[ろう]城[じょう]する** 外からの攻撃に対して出撃しないで、城やアジトに立てこもること。「〜して援軍を待つ」「過激派が大使館を占拠し〜を始めてからひと月あまりが経過していた」 # d 形容動詞の類 **00 長[なが]っ尻[じり]の** よその家を訪ねて、長時間居続ける様子。「〜の客で皆が迷惑している」 **01 居[い]っ尻[じり]の** ながしり。「あいつは〜だから居心地がよいのだろう」 **02 在[ざい]郷[ごう]の** 郷里に住んでいる様子。「〜の友人に連絡をとる」 **03 在[ざい]郷[ごう]の** 「在郷」の古い言い方。▷~軍人 **04 在[ざい]日[にち]の** 外国人が日本に居住・滞在している様子。▷~アメリカ人・~韓国人 **05 在[ざい]外[がい]の** 日本人が外国に居住・滞在している様子。「国政選挙には、〜の有権者も投票できる」 **06 在[ざい]天[てん]の** 㘄神・霊魂などが天にいる様子。「〜の母」 <472> # f 副詞の類 **00 居[い]乍[なが]ら** その場を動かないでいる様子。「インターネットが発達して、〜買いができるようになった」「〜にして世界の動向を知ることができる」 # h 名詞の類:コト・サマ **00 居[い]心[ごこ]地[ち]** その場所・地位にいるときの気持ちや感じ。「〜のよい部屋」 **01 居[い]座[すわ]り** 居座ること。「辞任勧告を無視して議員の座に〜を続けた」 **02 入[い]り浸[び]り** 長く居続けること。「パチンコ屋さん〜で仕事もろくにしていない」「朝から喫茶店に〜で読書する」 **03 引[ひ]き籠[こ]もり** (若者が)社会的に活動しようとせず、家に引きこもったままでいること。「最近、若い人の〜が社会問題化している」 # U 名詞の類:トコロ **00 居[い]所[どころ]** 今いる場所や住んでいるところ。「手紙で両親に〜を知らせる」「今日の伯父さんは虫の〜が悪そうだから長居は無用だ」 **01 居[い]場[ば]所[しょ]** その人のいる場所。「家出をした子の〜がわかった」「私の〜がない」 **02 居[きょ]所[しょ]** 図①「いどころ」の漢語的表現。「転々と〜を変える」②法律で、生活の本拠ではないが、多少の期間継続して住んでいる場所。▷~不明◆「居処」とも書く。 ## ●部屋 **03 部[へ]屋[や]** そこにいて、特定の目的に用いたり、特定の物を置いたりするために、壁などで中を仕切った空間。「私の〜は2階にあります」「〜をかたづける」 **04 ルーム** 「部屋」の洋語的表現。▷〜メート・〜キーパー◇〜の多くは複合語で用いる。 room **05 個[こ]室[しつ]** ひとりで使うようにつくられた部屋。「病院の~に入る」「中学生になったら、僕も〜がほしい」 **06 自[じ]室[しつ]** 自分専用の部屋。「子供たちは食事がすむと、すぐに〜に引っこんでしまう」 **07 私[し]室[しつ]** 公の建物の中で、特定の個人が私用に使うことを許された部屋。「大臣は〜に入り電話をかけた」 **08 別[べっ]室[しつ]** 別の部屋。「会議室の準備が終わるまで〜で待たされた」 **09 別[べつ]間[ま]** 別室。特に、和室についていう。 ## ●部屋のつくり **10 日[に]本[ほん]間[ま]** (洋間に対して、床の間などがある)和風の部屋。「客を〜に案内する」 **11 座[ざ]敷[しき]** 畳が敷かれた和風の部屋。おもに、客を迎える部屋として使われる。「お客さんがいらしたら~にお通ししておいてください」 **12 洋[よう]間[ま]** (日本間に対して)洋風の部屋。「〜にあう新しい家具を買う」 **13 洋[よう]室[しつ]** (和室に対して)建物の中で、洋風の部屋。「祖母の部屋を〜に改装する」 **14 板[いた]の間[ま]** 板敷きの部屋。「〜に座布団を敷いて座る」 **15 土[ど]間[ま]** 民家などの玄関口・勝手口にある、地面をたたき固めた所。「自転車は〜に入れておいてください」 **16 三[さん]和[わ]土[ど]** 土やセメントで固めた土間。「〜で靴を脱ぎ捨てる ## ●屋根裏・地下室 **17 屋[や]根[ね]裏[うら]部[べ]屋[や]** 屋根と天井との間の空間を利用した部屋。「〜は子供の絶好の遊び場だった」 **18 屋[や]根[ね]裏[うら]** 「屋根裏部屋」の略。「トランクはしばらく〜にしまっておいてください」 **19 ロフト** ①「屋根裏部屋」の洋語的表現。②アパートなどの部屋を二階建て構造にして、寝室などに使用できるようにしたところ。「友人が遊びに来たので〜に寝てもらうことにした」 loft **20 地[ち]下[か]室[しつ]** 建物の一部で、地下につくられた部屋。「〜を倉庫に使う」 ## ●部屋の大小 **21 小[こ]部[べ]屋[や]** 小さな部屋。「家の中の〜を納戸として使っている」 **22 大[おお]部[べ]屋[や]** ①大きな部屋。「我が家には客をもてなせる二十畳敷きの~があった」②名の売れていない俳優が共同で使う楽屋部屋。「今は主役クラスの役者だが、彼もかつては〜を使っていた」▷~俳優・〜女優③病院で、数人がいっしょに入院する部屋。「父は手術後、1週間すると個室から~に移った」 **23 広[ひろ]間[ま]** 客を迎えたり、会合に使用したりする広い部屋。「どうぞこちらの〜でお待ちください」 **24 大[おお]広[ひろ]間[ま]** 旅館などにある、大きな広間。大がかりな宴会などに利用される。「社員旅行の宴会に~を予約した」 **25 ホール** 建物の中にある大きな空間。「学生たちを1階の~に集めて事情を説明した」 hall ## ●ある状態の部屋 **26 密[みっ]室[しつ]** 外部から鍵をかけたりして、簡単には出入りできない密閉した部屋。▷~殺人 ●空き部屋 → 9801なくなるu●空いている住居 ●隣室 → 5802接するu●隣 ## ●住居の部屋 **27 居[い]間[ま]** 家の中で家族が集まってくつろぐ部屋。「テレビは〜にしか置いていない」 **28 居[きょ]室[しつ]** 文居間。 **29 茶[ちゃ]の間[ま]** (家族がそろって食事したりする)和風の居間。「〜でテレビを見る」 **30 リビングルーム** 洋風の居間。「日当たりのよい~」 living room **31 リビング** 「リビングルーム」の略。 **32 LD** 居間兼食事室。◇和製洋語。リビング(living)とダイニング(dining)の頭文字。 **33 LDK** 居間兼食事室兼台所。◇和製洋語。リビング(living)とダ <473> イニング(dining)とキッチン(kitchen)の頭文字。 **34 仏[ぶつ]間[ま]** 仏壇の備えてある部屋。「お花は〜にお供えしてください」 ●寝室 → 0200眠るu●寝るための部屋 ●書斎 → 1807読むu●読書するところ ●浴室 → 5913浴びるu●浴室・浴場 ●台所 → 6800作るu●料理するとところ ●客間・客室 → 2806迎えるu ## ●その他 **35 職[しょく]員[いん]室[しつ]** 小・中学校などで、教員が授業の合間に控えている部屋。「〜に担任の先生を呼びに行く」 **36 研[けん]究[きゅう]室[しつ]** あることを専門に研究する部屋。 ●貸し部屋 → 4213貸すu ●ホテルの部屋 → 4803とどまるu●ホテルの部屋 ●貴賓室 → 3401尊ぶu ●教室 → 2102教えるu●教室など ●会議室 → 1918論じるv ●待合室・控え室 → 2809待つu ●更衣室・試着室 → 5908着るu ●脱衣室 → 6013脱ぐu ●事務室・執務室→ 4306執るu●事務所 ●工房 → 6800作るu●工房 ●暗室 → 2206うつすu●現像するところ ●何かを見せる部屋 → 2100示すu●何かを見せる場所 ●治療する部屋 → 6703治すu●治療室 ●出産のための部屋 → 0100生むu●生むところ ●監房 → 3904こらしめるu●牢屋 # V 名詞の類:トコロ ## ●立場 **00 立[たち]場[ば]** その人がよりどころとする思想・考え、また、その人のおかれている社会的・心理的な位置。「賛成の〜をとる」「苦しい〜はわかるが、そこをなんとか頼むよ」「私の〜も考えてくれ」 **01 立[た]つ瀬[せ]** 相手やまわりに対する自分の立場。「そんなことをされると、私の〜がないじゃないか」◇多く、打ち消しの語を伴って使われる。 **02 境[きょう]地[ち]** 現在おかれている立場。「支援者が次々と離反し、彼は苦しい〜に立たされることになった」 ## ●境遇 **03 境[きょう]遇[ぐう]** 家庭・人間関係・地位・経済・健康など、その人の総合的な環境や事情から見た立場。「何不自由なく育ち、やりたいことができる君たちは非常に恵まれた〜にある」 **04 境[きょう]涯[がい]** その人が生きてゆく(生きてきた)境遇。「彼女が不幸な〜を語り始めると、会場は静まりかえった」 **05 身[み]空[ぞら]** おかれている境遇。「若い〜で大変な苦労をしたんだね」「若い身空」の形で、同情や哀れみを導く文脈で用いられる。 **06 身[み]の上[うえ]** (過去から現在までの、あるいは現在の)境遇。「彼女の〜を聞いて同情した」 ▷~相談・~話 **07 身[しん]上[じょう]** その人の経歴や現在の状況。▷~調査書 **08 身[み]分[ぶん]** その人がおかれている境遇。「上げ膳据え膳とは結構な〜だな」 2408 住む # a 動詞の類 ## ●住む **00 住[す]む** 人間や動物が居所を定めて、そこで暮らす。「外国に~」「熱帯地方に~鳥」◇動物が巣をつくって住みかとする場合は「棲む」と書くことが多い。 **01 住[す]まう** 人間が場所を定めてずっと住んでいる。「山荘に~」 **02 住[じゅう]する** 㘄住む。「この町に住して、はや10年たつ」 **03 居[きょ]住[じゅう]する** 人間が住むこと。「ここは人間が〜する空間として共同的だ」▷~地・~者 **04 在[ざい]住[じゅう]する** その土地に長く住んでいること。「ハワイに〜する日本人の会をつくる」 ●在京する → 2407いるa●決まったところにいる ## ●いっしょに住む **05 同[どう]居[きょ]する** ひとつの家にいっしょに住むこと。「若夫婦と両親が〜するのはむずかしい」▷~人 **06 同[どう]棲[せい]する** 正式に結婚していない男女がいっしょに住むこと。「2年間〜してから入籍した」▷~生活 **07 群[ぐん]棲[せい]する** 㘄同類の動物が1ヵ所に群がってすんでいること。「丹頂鶴が〜する地」 **08 雑[ざっ]居[きょ]する** 条件の違ういろいろな人が同じ場所に入り交じって住むこと。「災害で家を失ったので、大勢が〜している」 ▷〜ビル ●群生する → 0106生えるa●まとまって生える ## ●一時的に他人のところに住む **09 住[す]み込[こ]む** 他人の家や施設の中に寝泊まりして働く。「管理人室に〜」 **10 下[げ]宿[しゅく]する** 部屋代を払って、他人の家の部屋を借りて住むこと。「駅の近い所に~する」 ▷~人・~屋 **11 寄[き]宿[しゅく]する** 他人の家や会社・学校の施設に住み込んで食事など生活の便宜を受けること。「親類の家に~する」▷~舎 **12 止[し]宿[しゅく]する** 㘄一定期間下宿をすること。「知り合いの家に~する」 **13 同[どう]宿[しゅく]する** 同じ宿屋に泊まること。「その時〜していた学生の一人が、現在の妻です」 **14 同[どう]室[しつ]する** 同じ部屋に住むこと。「苦手なタイプの男と〜することになった」 **15 ホームステイする** 他人の家に住まわせてもらい、外国語や外国の習慣を学ぶこと。「アメリカでは〜して大学へ通った」 homestay **16 居[い]候[そうろう]する** 他人の家に居させてもらい、食べさせてもらうこと。「おじの家に~して予備校に通う」 **17 寄[き]食[しょく]する** 図居候する。「兄の家に~する」 **18 転[ころ]がり込[こ]む** 住む場所に困っているととを、人の好意に甘えて、その家に住まわせて、いっさいごと面倒を見てもらう。「母親が入院中のため、3人 <474> の姪が〜事態になった」 **19 厄[やっ]介[かい]になる** 他人の家に住まわせてもらい、世話してもらう。「部屋が見つかるまでしばらくここに〜よ」 **20 世[せ]話[わ]になる** そこに住まわせてもらい、あれこれとしてもらう。「高校時代に1年ほど、おばの家に世話になっていた」 **21 身[み]を寄[よ]せる** 自分の保護を求めて他人の家に住まわせてもらう。「火事で焼け出された友人の夫婦が身を寄せてきた」 **22 寄[き]寓[ぐう]する** 他人の家にしばらく住まわせてもらい、世話になること。「おじの家に~する」 **23 寄[き]留[りゅう]する** 㘄他人の家などに一時的に身を寄せて住むこと。「友人宅に〜する」▷~地・~先 **24 仮[か]寓[ぐう]する** 㘄一時的に他人の家などに住むこと。「友人宅の離れに~する」 **25 仮[かり]住[ず]まいする** 一時住むこと。「ホテルに〜して適当なマンションを探す」 ●引っ越す △ 6201移るa●引っ越す ●移り住む → 6201移るa●移り住む ●入居する → 5610入るa●特定の場所に入る ## ●住み着く **26 住[す]み着[つ]く** ある場所に移り住み、そこを住みかとして落ち着く。「縁の下にのら猫が~」 **27 定[てい]住[じゅう]する** ある場所に住所を定めて住むこと。「東京に~する」 **28 永[えい]住[じゅう]する** 外国などに国籍を移して移住し、死ぬまでその土地に住むこと。「ブラジルに~する」「~の地」 ▷~権 **29 巣[す]くう** ①鳥が巣をつくってすむ。「軒先に燕が巣くってひながかえった」②好ましくない者が集まって、そこを活動の場とする。「盛り場に~暴力団」「公共事業の利権に~政商」 **30 土[ど]着[ちゃく]する** 土地に生活の根拠を置いて住むこと。「島には~していた先住民がいた」 **31 先[せん]住[じゅう]する** ある人々が移り住む以前にそこに住んでいること。「その土地に~する民族」▷~民・~権 **32 現[げん]住[じゅう]する** そこにいま住んでいること。「取り壊す予定のアパートに数人がまだ~している」 ▷~地 **33 安[あん]住[じゅう]する** 何の心配もなく、安らかな気持ちで住むこと。「〜の地」 ●住み慣れる → 9210慣れるa●何かをすることに慣れる ## ●その他 **34 別[べっ]居[きょ]する** 夫婦や親子などが別れて別々に住むこと。「夫とはもう2年間も~している」 ▷~生活 **35 独[どっ]居[きょ]する** 1人で住んでいること。「気楽に〜する」 **36 散[さん]居[きょ]する** 1ヵ所に集まって住まないで、互いに散らばって住むこと。「諸国に〜する同胞」 **37 穴[けっ]居[きょ]する** 文人間や動物が洞穴や地中に掘った穴に住むこと。「人間が〜していたころの遺跡」 **38 居[きょ]留[りゅう]する** 㘄①ある土地に住むこと。かつて多くの外国人が~していた土地」▷~ 民②ある場所に一時的に住むこと。 **39 在[ざい]留[りゅう]する** 㘄一定期間、ある土地(特に外国)にとどまって住むこと。「ヨーロッパ各地に〜する日本人が集まった」 ▷~邦人・~資格・~許可 # d 形容動詞の類 ## ●同じ部屋に住む様子 **00 同[どう]室[しつ]の** 同じ部屋に住む様子。「最近、〜の友人が結婚した」 **01 同[どう]房[ぼう]の** 同じ部屋または監房に住む様子。「〜のよしみ」 ●住み込みの → 4303働くd●勤務の形態 ●在日・在外 ▲2407いるd # h 名詞の類:コト・サマ **00 住[じゅう]** 住むこと。▷衣食~・~環境 **01 独[ひと]り住[ず]まい** 独りで住むこと。「一人暮らしが長かったので大家族になじめない」 **02 借[しゃく]家[や]住[ず]まい** 借家を借りて住むこと。「生来〜で苦労することが多かった」 # k 名詞の類:モノ ## ●家 **00 家[いえ]** ①人の住む建物。「〜が建つ」②自分の住んでいる建物。「〜に帰る」 **01 家[うち]** 「いえ②」の、ややくだけた言い方。「〜にいると、やっぱりが一番落ち着く」◇「内」とも書く。 **02 住[す]まい** (そこで暮らし、生活する)家。「立派なお〜をお持ちですね」◇「住居」ともあてる。 **03 居[きょ]** 文住まい。「閑静な住宅街に~を構える」 **04 居[きょ]宅[たく]** 「家」の古めかしい言い方。 **05 宅[たく]** 図「家①」の、かたい言い方。▷~地・~地造成・~地分譲・~配・~急便・〜建・〜建業者◇複合語の構成要素として用いることが多い。 **06 豪[ごう]宅[たく]** 大きく立派な家。 **07 御[お]宅[たく]** 他人の住まい。「明日、〜まで来ていただきたいのですが、よろしいでしょうか」「先生の〜は確かこのあたりでしたね」 **08 自[じ]宅[たく]** 自分の住んでいる家。「会社から〜まで1時間かかります」▷~改修~勤務 **09 拙[せっ]宅[たく]** 「自宅」の謙遜語。「どうぞ〜にお越しください」 **10 私[し]宅[たく]** (公邸・官邸に対して)個人の家。「〜で静養する」 **11 自[じ]邸[てい]** 図自分の住んでいる屋敷。「先生は地震で損壊した~を出て、別荘へ行かれた」 **12 私[し]邸[てい]** (公邸・官邸に対して)個人の屋敷。「首相は〜で休養することになった」 **13 本[ほん]宅[たく]** 住民登録などがしてある自分の家。⇔別宅 **14 本[ほん]邸[てい]** 住民登録などがしてある自分の屋敷。 <475> # 住む2408k~m **別宅[ベッタク]** 本宅以外の自分の家。一本宅 **別邸[ベッテイ]** 本宅以外の自分の屋敷。一本邸 **別荘[ベッソウ]** 保養のために、本宅以外に別に設けて、時々行ってそこに住む、本宅以外の家。「伊豆と軽井沢に~がある」 ▷貸別荘 **安宅[アタク]** 妾を住まわせている家。 **寓居[グウキョ]** 仮の住まい。②自分の住まいをいう謙遜語。「ぜひ〜にお越しください」 **仮寓[カグウ]** 図仮に一時的に住む家。「がらんとしたその〜にあったのは裸電球だけだった」 **寄寓[キグウ]** 人の家に身を寄せて世話になること。②「仮寓」の、やや古風な言い方。 **住[す]まい** ①住んでいるところ。②暮らし向き。「あの人の〜は楽ではないようだ」 **新居[シンキョ]** 新しく住む家。「マンションの一室に~を構える」旧居 **旧居[キュウキョ]** 以前住んでいた家(やところ)。「森鷗外の~を訪ねる」、新居 **住宅[ジュウタク]** 人が住むための家。▷公団~・~街・~ローン・~展示場 **住居[ジュウキョ]** 人が住んでいる(いた)家(やところ)。▷~跡・竪穴式~・~侵入罪 **家[いえ]** 図住宅。「~を立ち退く」 **民家[ミンカ]** 民間の普通の人が住む家。「~の軒先に干し柿がつるしてある」「~が半焼する火事があったが、けが人は出なかった」◇多く、一軒家を指す。 **人家[ジンカ]** 人の住んでいる家。「遠くに~が見えて安心した」 **家屋[カオク]** 人の住む建物。「地震で多くの〜が倒壊した」 **ハウス[ハウス]** 「家」の洋語的表現。▷セカンド~・モデル~・ゲスト~◇多く、複合語の構成要素として用いる。▶house ## 建て方による家の種類 **平屋[ヒラヤ]** 1階だけの家。「広い敷地の〜に住むのが理想だ」~建て「平家」とも書く。 **二階建[ニカイダ]て** 2階を設けた家。「家族が多いから~にしたい」 ▷木造~ **二階屋[ニカイヤ]** カイや 2階まである家。◇「二階建て」は建て方と建物そのものの両方を指すが、「二階屋」は建物だけを指す。 **1戸建[イッコダ]て** 1軒だけで独立した家。「~を買い替えるのが夢だ」 **一軒家[イッケンヤ]** ①1軒だけで独立した家。「郊外に~を住み替えるのが夢だ」②広い野原や畑の中に1軒だけ孤立して建っている家。「村はずれの~」◆「一軒屋」とも書く。 ## 大きな住宅 **豪邸[ゴウテイ]** 豪華で立派な住宅。「芸能人の~」 **邸宅[テイタク]** 大きく立派な住宅。「森に囲まれた壮大な~」 **屋敷[やしき]** 広い敷地に建っている立派な構えの住宅。「立派な〜が何軒もある一画」◇「邸」とも書く。 **家屋敷[いえやしき]** 家屋とそれが建っている敷地。「先祖からの~が人手に渡る」 ## 公的な住宅 **公邸[コウテイ]** 高い位の公務員のために、国が用意した邸宅。▷総理大臣~・首相~・知事~・大使~私邸 **官邸[カンテイ]** 高い位の公務員が、公的活動の根拠地として住むことのできる邸宅。▷首相~私邸 **官舎[カンシャ]** 国や自治体が一般公務員のために用意した住宅。 **社宅[シャタク]** 企業が用意した社員のための住宅。 ## 下宿・寮 **下宿[ゲシュク]** 部屋代や食事代を払い、借りて住む他人の家の部屋。 **寮[リョウ]** 学生・生徒や従業員などが共同生活するための施設。▷独身~・男子~・女子~ **寄宿舎[キシュクシャ]** 学生や生徒などを共同生活させるための施設。◇「寮」よりも管理がきびしいというニュアンスがある。 ## 共同住宅 **共同住宅[キョウドウジュウタク]** 建物の内部を区画し、各区画ごとに一世帯が住むようにできている住宅。廊下や階段などの共有部分をもつ。(大きな棟に何世帯も住む) **集合住宅[シュウゴウジュウタク]** 共同住宅。 **団地[ダンチ]** まとまった広さの土地に計画的に建てた、何棟もある共同住宅。住宅~ **アパート[アパート]** (木造・軽量鉄骨構造、低層で庶民的な感じの共同住宅の質貸~◇「アパートメントハウス(apartment house)」の略。 **マンション[マンション]** (鉄筋構造、高層で比較的高級な感じの)共同住宅。分~・新築~・中古~・高級~・高層~・賃貸~・リゾート~mansion **住戸[ジュウコ]** □アパート・マンションなど、集合住宅の一戸一戸。 ## その他 **巣[す]** 鳥・虫・獣などが、木の枝・泥・わらなどを使い、定めた場所につくるもの。「軒先に燕が〜をつくっている」「このあたりに蜂の~があるらしい」◇◆◇「栖」「窠」とも書く。「ここがおふたりの愛の巣ですね」のように、比喩的にも用いる。 **古巣[ふるす]** 以前、住んでいた家(のあったところ)。「新居を構えたが、〜への情を捨てきれない」◇やや古めかしい言い方。 ## m 名詞の類:モノ **苫屋[とまや]** 苔・菅・茅などで屋根を葺いた、粗末な家。 **荒屋[あばらや]** 荒れ果てた家。◇「こんなあばら屋によく来てくれた」のように、自分の家を謙遜していうときにも用いる。「荒家」とも書く。 **ぼろ家[ぼろや]** 古びた粗末な家。 <476> # 住む2408s~u ## S 名詞の類:ヒト **住人[ジュウニン]** ある建物や土地に住む人。「アパートの~」「駅付近の~に道を尋ねる」 **住民[ジュウミン]** ある地域に住む人。「山間部の~」「首都圏の~」登録 **原住民[ゲンジュウミン]** もとからそこに住んでいる人々。「~の生活文化を研究する」 **先住民[センジュウミン]** あとから住んでいる民族よりも先にそこに住み着いていた人々。「『アメリカ新大陸発見』というのは〜を無視した言い方だ」 **先住者[センジュウシャ]** 先に住んでいた人。「アパートの〜あての郵便物」 **地元民[ジモトミン]** その土地に住んでいる人。「〜との相談もなく、高速道路が建設されることになった」 **居住者[キョジュウシャ]** その建物に住んでいる人。▷~専用 **居留民[キョリュウミン]** 居留地に住む外国人。 **居候[イソウロウ]** 他人の家に住み着いて、ただで養い、食べさせてもらう人。「~3杯目にはそっと出し(居候はおかわりも3杯目ともなると遠慮がちにそっと出すものだ)」 **食客[ショッカク]** 「居候」の古い言い方。◇「しょっかく」とも読む。 **下宿人[ゲシュクニン]** 下宿している人。「家の空き部屋に~をおく」 **寄宿生[キシュクセイ]** 寄宿舎に住んでいる学生・生徒。 **寮生[リョウセイ]** 寮に住んでいる学生・生徒。 **ルームメート[ルームメート]** 下宿・寄宿舎・寮などで同じ部屋にも住む人。「~を募集する」roommate ## u 名詞の類:トコロ **住[す]み処[か]** 住むところ。「野生動物の~となっている森」。「栖」とも書く。 **終[つい]の栖[すみか]** 死ぬまで住むところ。 **住[す]まい** そこに住み、生活しているところ。「〜は千葉で、会社は東京にある」「お〜は、どちらですか」◇「住居」ともあてる。 **居[キョ]** 図住む場所。「地方に~を移す」 **住居[ジュウキョ]** 「住まい」の、かたい言い方。▷~表示・~変更届 **住所[ジュウショ]** ①人が住んでいる場所。②法律で、生活の本拠となる場所。~不定 **現住所[ゲンジュウショ]** 現在の住所、「所定の欄に~を正確にご記入ください」 **アドレス[アドレス]** 住所。◇最近では、電子メールのあて先を示すアクセス番号の意で用いられることが多い。►address ## 住宅地 **住宅地[ジュウタクチ]** 住宅がたくさん建っているところ。「このあたりは高級~だ」▷新興~ **住宅街[ジュウタクガイ]** 住宅が建ち並んでいる地域。「駅の南側は静かな~になっている」 **ニュータウン[ニュータウン]** 大都市の郊外の丘陵地帯などに、近郊につくられた計画的な在宅都市。「千里~は大阪万博開催の1970年に完成した」 ▶new town **ベッドタウン[ベッドタウン]** (夜はそこに帰って寝るための町という意味から)大都市近郊の住宅地。「近年、勤労者の都心回帰が増えたせいか、大規模な〜の計画も少なくなった」◇和製洋語。ベッド(bed) +タウン (town) **山[やま]の手[て]** 都市の中の高い所。②多くは住宅地になっている、都市の高台の区域。「~の閑静な住宅街」▷下町 ## その他 **居留地[キョリュウチ]** 外国人の居住や営業を許可した地域。◇日本では明治32(1899)年、廃止。 **租界[ソカイ]** かつて中国にあった、外国人によって行政・警察権などを管理された居留地。 **居住地[キョジュウチ]** 人が住んでいる土地。 **地元[ジモト]** 自分が住んでいる土地。「お買い物は~の商店街で済ます」▷~紙・~新聞 **地場[ジバ]** 地元。「~でとれた海苔だからうまいべ、複合語の構成要素として用いることが多い。 <477> # 25 歩く・走る(歩行) ## 2500 歩く ### a 動詞の類 **歩[ある]く** 足を交互に動かして、地面や床の上につけて体を移動する。「今日は会社まで歩こう」「家からスーパーまで、歩いて10分くらいです」◇歩くには「各地を歩く」「札所を歩く」などのように、歩きや乗り物でいろいろなところを移動する意にも使う。また、「自分の歩いてきた道はけっして平穏な日々とはいえない」のように、比喩的にも用いる。 **歩[あゆ]む** 図歩く。「目標に向かってあゆんでいる」◇「歩く」が具体的な動作であるのに比べて、「歩む」は物事が着実に進むという抽象的な意味で使われることが多い。 **歩行[ホコウ]** 生物(特に人間)が、足で歩くこと。「人類が2本の足で〜するようになったのは数百万年前という」 ▷~訓練・~障害・直立~ **伸[の]し歩[ある]く** いばった態度で歩く。「柔道部の連中が肩で風を切って町を〜」 **練[ね]り歩[ある]く** 大勢の人が行列をつくって、ゆっくりと歩きながら進む。「デモ隊が市内中心部を練り歩いた」◇「邃り歩く」とも書く。 **闊歩[カッポ]** いばって、あたりをはばからず堂々と歩くこと。「人目に立つ姿で町を〜する」 **一人歩[ひとりある]き** ひとりで歩くこと。「暗い夜道の〜は危険だ」◇「独り歩き」とも書く。 **独歩[ドッポ]** ひとり歩き。「森林を〜する」 **伝[つた]い歩[ある]き** 壁や人の体などに手や体を添わせ、それにそって歩くこと。「子供が〜するようになった」 ## 赤ん坊が歩く **よちよち歩[ある]き** 赤ん坊がおぼつかない足取りで歩くこと。「〜をはじめたから目が離せない」 **あんよ[あんよ]** 幼児語。①赤ん坊の足。②赤ん坊が歩くこと。「もう〜するようになりました」 ## 歩き回る **歩[ある]き回[まわ]る** あちこち歩く。「当てもなくあたりを歩き回っている」「山野を~」 **出歩[である]く** 外へ出てあちこち歩く。「若い女性の〜は危険だ」 **外歩[そとある]き** 外を出歩くこと。「病気がちだったころに比べると、このごろはよく〜するようになった」 **足[あし]を棒[ボウ]にする** 疲れて足の感覚がなくなっても、かまわずに歩き回る。「足を棒にして、いなくなった小犬をさがし回った」◇ふつう、「足を棒にして」の形で副詞的に用いる。 **踏破[トウハ]** 長く厳しい道のりを最後まで歩き通すこと。「南極大陸を〜する」◇「蹈破」とも書く。 **縦走[ジュウソウ]** 登山をしていくつかの峰を次々と尾根伝いに歩き通すこと。「中央アルプスを~する」 ## ぶらつく **ぶらつく[ぶらつく]** 特別の目的をもたずに、時に楽しみながら歩く。「ちょっとそこらへんをぶらついてくるよ」「早く着きすぎたので時間つぶしにあたりを〜ことにした」 **夜歩[よある]き** 夜中に外をぶらつくこと。「~ばかりするので心配だ」 **漫ろ歩き[そぞろありき]** あたりかまわず、気の向くままにぶらぶらと歩くこと。②特に目的もなく、まわりを見ながら楽しんで歩くこと。「繁華街を〜する」 **漫歩[マンポ]** 「そぞろ歩き」の漢語的表現。「夜の町を〜する」 **散歩[サンポ]** 特にこれといった目的もなく、気楽に歩くこと。「気分転換に川岸を〜してこよう」「毎朝の~を日課にする」「~に出る」▷~道 **散策[サンサク]** 図散歩。「林の中の道を~する」▷自然~ **遊歩[ユウホ]** 楽しみとして歩くこと。「並木道を〜する」 **逍遥[ショウヨウ]** 図気ままに歩くこと。「山野を〜する」 **そぞろ歩[ある]く** 目的もなく気の向くままに、ぶらぶらと歩くこと。②特に目的もなく、まわりを見ながら楽しんで歩くこと。 **銀[ギン]ぶら** 東京の銀座の街をぶらぶらと歩くこと。「休日には〜する」 ### d 形容動詞の類 ## 早足の **早足[はやあし]の** 歩くスピードが速い様子。「学校までの道のりはいつも〜になる」「~で進んでください」◇「速足」とも書く。 **足早[あしばや]な** 足の運びが速い様子。「さっさと通りを~に通り過ぎる」「足速」とも書く。 **急[いそ]ぎ足[あし]の** いそいでせかせかと慌ただしく歩く様子。「約束に遅れそうなので〜になる」 **刻[きざ]み足[あし]の** 歩幅を小さくして急いで歩く様子。「〜でせわしなく歩く」 **小走[こばし]りの** 足早に歩いたり走ったりする様子。「少し〜で歩いてください」「~で駆け寄って何かささやいた」 ## 歩くときの足の動かし方 **小股[こまた]の** 足を前後に小さく開いて歩く様子。「着物を着た女性が〜でちょこまかと歩く」 **大股[おおまた]の** 足を前後に大きく開いて歩く様子。「彼は、〜でずかずかと部屋の中へ入っていった」 <478> **抜[ぬ]き足[あし]差[さ]し足[あし]の** 足音を立てないように歩く様子。「犬嫌いの彼は〜で犬小屋の横をすり抜けた」◇「抜き足」は音を立てずにそっと足を上げること。「差し足」は音を立てずにそっと爪先から足をおろすこと。 **忍[しの]び足[あし]の** 音を立てないように静かに歩く様子。「抜き足差し足~でそっと近づく」◇「抜き足差し足忍び足」の形で用いることが多い。 **摺[す]り足[あし]の** 足の裏で地面などをこするようにして歩く様子。「剣道の基本は~だ」 ## その他 **健[けん]脚[きゃく]な** 長い距離を歩いていけるほど、脚力が強い様子。「~を誇る」「~を競う」 **二[に]本[ほん]足[あし]の** 足が2本である様子。「私たち人間は~の動物だ」 **一[いっ]本[ぽん]足[あし]の** 片足で立つ様子。「~で平均台に立つ」「~のかかし」 **片[かた]足[あし]の** 1本の足である様子。「~で水たまりを越えた」▷~跳び **四[よ]つ足[あし]の** (動物の)足が4本である様子。▷~動物◇「四つ脚」とも書く。 **四[よ]足[そく]の** 四つ足。▷~動物 # 副詞の類 ## 急いで歩く様子 **すたすたと** ためらうことなくどんどん歩く様子。「怒って~と帰ってしまった」 **とことこと** 小またで速めに歩く様子。「子供が~と歩いている」 **てくてくと** ある程度の長い距離を一定の速さで歩く様子。「隣の町まで~と歩いていった」 ## 勢いよく歩く様子 **つかつかと** ためらいなく、まっすぐ歩く様子。「知らない人が〜寄ってきて質問した」 **ずかずかと** 遠慮なく勢いにまかせて歩く様子。「友人が~と部屋に上がり込んできた」 **ずいと** 大またで勢いよく進み出る様子。「役者が舞台の袖から〜中央に歩み出た」 **のしのしと** 体の大きいものが力強く大またで歩く様子。「大男が~とこちらへやってくる」 **のっしのっしと** 体の重いものが、ゆっくりと歩く様子。「象が~と動き回る」 **どすどすと** 体が大きく重い人が音を立てて歩く様子。「力士が~と歩いている」 **どたどたと** 乱暴に大きな音を立てて歩いたり走ったりする様子。「廊下を~と歩く音がうるさい」 ## ゆっくり歩く様子 **しゃなりしゃなりと** 気取ってしなやかにゆっくり歩く様子。「花魁の格好で〜と歩いてみたい」 **えっちらおっちらと** やっとのことで歩く様子。「重い荷物を背負って〜と歩いていく」 **ぶらぶらと** 目的があるわけでもなく、ゆっくりと歩く様子。「公園を〜と歩く」 **ぶらぶら** あてもなく歩き回る様子。「そこらあたりを〜する」 ## その他 **とぼとぼと** 疲れたり、悲しいことがあったりして、弱々しい姿でゆっくり歩く様子。「仕事でミスをした日、私は雨の中を〜と帰宅した」 **よたよた** 重い足どりで、体を左右にゆり動かしながら歩く様子。「両手に買い物袋をぶらさげて〜と歩く」「~した足取り」 **よちよち** 幼児が危なっかしく歩く様子。「赤ちゃんが手すりにつかまって〜と歩いている」 **ひょこひょこ** 身軽に歩き回る様子。「祖母は~とよく出歩いている」 # 名詞の類:コト・サマ ## 歩くこと **歩[ある]き** 歩いていくこと。「ここからは車が通れないので〜になります」 **歩[あゆ]み** あゆむこと。「~がのろい」「~を止める」 **ウォーキング** 歩くこと。特に、健康増進や気晴らしのために意識的に、速めに積極的に歩くこと。「体力をつけるために~を始めた」▷~シューズ walking **徒[と]歩[ほ]** 乗り物に乗らず足で歩くこと。「駅から学校まで〜で約15分です」▷~旅行 ## いろいろな歩き方 **牛[ぎゅう]歩[ほ]** (牛のように)のろい歩み。また、物事の進行をじゃまするために、わざと審議などを引き延ばすこと。「予算案は~戦術で採決が大幅に遅れた」 **蓮[れん]歩[ぽ]** 「蓮歩」の略。昔、中国で美人に金の蓮華の上を歩かせた、という故事から。 **並[なみ]足[あし]** 普通の速度での歩き方。「~から駆け足に移る」 **モンローウォーク** 女性が腰をゆらしながら歩く、セクシーな歩き方。◇和製英語。モンロー(Monroe)+ウォーク(walk)。米国の女優マリリン=モンローのしぐさから。 **ムーンウォーク** 地(床)に滑らせるように足を動かし、実際は後ろに進んでいるのに前に歩いているように見せるダンスのステップ。 <479> # 歩く2500h~k ## スのステップ。◇「月面歩行」の意。▶moonwalk ## 足取り **足取[あしど]り** 歩くときの足の動き具合。「~も軽く夢見心地で家路をたどった」 **足元[あしもと]** 歩くときの、足の運び方。「〜がおぼつかなくてひとりで歩けない」「足下」「足許」とも書く。 **足並[あしな]み** 複数の人がいっしょに歩くときの足の運び方。「~をそろえる」「~を乱さないように」 **歩調[ホチョウ]** 「あしなみ」の、やや古めかしい言い方。「~が乱れる」 **歩[あゆ]み** 図足並み。「~を合わせる」 ## 足つき **足[あし]つき** 歩くときの足の運び方や、足全体の格好。「危なっかしい〜で階段を降りる」「空腹のせいか、〜が頼りない」 **蟹股[ガニマタ]** 足先を外側に向けて歩く歩き方。「重い荷物を手で支えながら、彼はやっとの思いで必死でそこに踏みとどまった」 **内股[うちまた]** 足先を内側に向けて歩く歩き方。「着物のときは、やや〜で歩くとよい」 **X脚[エックスキャク]** ひざの部分が内側に曲がり、両足のくるぶしが離れてつかない状態。◇「X脚」は、下肢の筋力が弱い小児の場合にみられることが多い」 **O脚[オーキャク]** ひざの部分が外側に曲がり、両足全体が弓なりになっている状態。「O脚なのでよく転ぶと冗談を話する」◇「○字脚」ともいう。「がに股」の医学的表現。 **扁平足[ヘンペイソク]** 土踏まずがなく、足の裏全体が平らである状態「〜だと長時間の歩行ができない」 ### k 名詞の類:モノ **足[あし]** 生き物の身体で、歩くための機能が発達した部分。「〜を洗う」「〜を鍛える」◇人間以外の動物には「肢」「脚」と書くこともある。また、人間の場合は、つま先から足首までを「足」、足首から上の部分を「脚」と書くこともある。 **あんよ[あんよ]** 幼児語。足。「かわいい~」 **御御足[おみあし]** 囡他人の足の敬語。「~をお洗いください」 **大足[おおあし]** 人間の大きな足。「ばかの~、まぬけの小足」 **小足[こあし]** 人間の小さい足。大足◇「大足」「小足」は、主に足の甲より先に、つま先からかかとまでの長さを指していう。 **飛脚[ヒキャク]のよう な足[あし]** 速く走れそうに見える足。「〜の少女がゴールを1位で駆け抜けた」 **両足[リョウあし]** 人間の2本の足。「~を縛られる」 **脚[あし]** 人間の2本の足のうちの1本。「〜でバランスをとって立つのは難しい」 **前足[まえあし]** 動物の4本の足のうち、頭部に近いほうの2本。後ろ足、後足 **後[うし]ろ足[あし]** 動物の4本の足のうち、頭部から遠いほうの2本。前足 **後肢[コウシ]** 後ろ足。前足◇「後ろ足」のほうが一般的。 **前肢[ゼンシ]** 前足。昆虫類ではいちばん前の一対。後肢 **後肢[コウシ]** 後ろ足。前肢 **下肢[カシ]** 図①人間の両足。上肢②動物の後ろ足。上肢 **上肢[ジョウシ]** ①人間の両手。下肢②動物の前足。下肢 **四肢[シシ]** □①人間の両手と両足。②動物の4本の足。 **手足[てあし]** 手と足と身体。「しなやかに躍動する~」 **歩脚[ホキャク]** 節足動物の足のうち、歩行に使われる足。 ## ひざから上の足の部分 **股[もも]** 足の、胴から分かれ出ているところからひざの間の部分が~を露出するミニスカート」◇「腿」とも書く。 **股[また]** 胴から足が分かれる部分の、ももの内側のあたり。「相手を〜にはさんでしめつける」「~を開く」 **足[あし]の付[つ]け根[ね]** 胴から分かれた足がつながる部分。◇「脚の付け根」ともいう。 **股関節[コカンセツ]** またの関節。「~を脱臼する」 **太股[ふともも]** ももの、足の付け根に近い太いところ。「サッカーをやっている彼の〜の太さは、女性のウエストぐらいある」 **内股[うちもも]** ももの内側。◇「内股」のように、足先を内側に向けて歩く歩き方の意で用いられることが多い。 **大腿[ダイタイ]** 足の付け根からひざまでの部分。▷~骨 **上腿[ジョウタイ]** ひざから足首までの部分。「大腿」にくらべ、「上腿」は専門的に使われることが多い。 ## ひざから下の足の部分 **脛[すね]** ひざと足首の間の(前の)部分。◇「騰」とも書く。 **向こう脛[むこうずね]** すねの前面。「~をけられる」 **弁慶[ベンケイ]の泣[な]き所[どころ]** すねの、打ったりけられたりすると非常に痛いことを強調した言い方。◇弁慶(鎌倉時代の武名をとどろかせた僧)のような強い者でも、打ったりけられたりすると痛くて泣くところの意。 **はぎ[はぎ]** 図「すね」の古い言い方。 **脹[ふく]ら脛[はぎ]** すねの後ろの、筋肉が膨らんでいるところ。「立ちづめで〜がぱんぱんに張った」 <480> ## 歩く 2500k~走る 2501a **【腓[こむら]】** 「ふくらはぎ」の古い言い方。▷~返り「こむら」ともいう。 **【膝[ひざ]頭[がしら]】** ひざ頭の裏側のくぼんだところ。◇古くは「ひかがみ」といった。 **【下[カ]腿[タイ]】** 図足のひざから下の部分。十上腿 ### ●地面[じめん]に近[ちか]い足[あし]の部分[ぶぶん] **【足[あし]首[くび]】** すねのいちばん下の、関節によって曲がる、細くなった部分。「サッカーをしているときに~をひねって捻挫した」◇「足頸」とも書く。 **【踝[くるぶし]】** 足首の内側と外側にある、骨の出っ張っている部分。「〜まであるロングスカート」 **【足[あし]の甲[こう]】** くるぶしから先の表側の部分。「~が高いので靴選びに苦労する」 **【足[あし]の裏[うら]】** 見えなくなる、足のいちばん下の部分。「どのくらい掃除をしていないのか、少し廊下を歩いただけで〜は真っ黒になった」 **【土[つち]踏[ふ]まず】** 足の裏の中ほどにある、くぼんだ部分。 **【踵[かかと]】** 足の裏の、爪先とは反対側の後ろの部分。「~を上げて背伸びをする」 **【踵[きびす]】** 「かかと」の古めかしい言い方。「~を返す(引き返す)」「~を接する(物事が続いて起こる)」◇慣用表現で用いられる。「くびす」ともいう。 **【ヒール[ひーる]】** 「かかと」の洋語的表現。▷〜キック heel ●爪先[つまさき]→ 5700出[で]るv●体[からだ]の部位[ぶい]の先[さき] ●歩行[ほこう]を助[たす]けるもの → 4005助[たす]けるk●歩行[ほこう]を助[たす]けるもの ## S 名詞[めいし]の類[たぐい]:ヒト[ひと] ▶歩行者[ほこうしゃ] 2600通[とお]るs ●歩兵[ほへい] 3701戦[たたか]うs●役割[やくわり]・所属[しょぞく]などから見[み]た兵[へい] ●ハイカー[はいかー] → 2701出[で]かけるs ## u 名詞[めいし]の類[たぐい]:トコロ[ところ] **【歩[ホ]行[コウ]者[シャ]天[テン]国[ゴク]】** 者専用に開放した車道。「~には売店も出て多くの人でにぎわった」 **【ホコ[ほこ]天[てん]】** 「歩行者天国」の略。「~で踊る若者たち」 ●道[みち]など 2600通[とお]るu、v、w ## 2501 走る[はしる] ### a 動詞[どうし]の類[たぐい] ### ●走[はし]る **【走[はし]る】** ①人や動物が速く進むために足を交互に出し、地面や床から離すようにして体を移動する。「グラウンドを~」「家まで走って帰る」◇「歩く」ときには一方の足が地面(床)を離れたとき他方の足が地面(床)を踏んでいるのに対して、「走る」ときは1歩の間に両方の足が同時に地面(床)から離れる。②乗り物などが進む。「田舎道をバスが~」 **【駆[か]ける】** 人間や動物が走って、早く目的地へ着とうとする。「運動場を~」「馬で~」◇「駈ける」とも書く。 **【駆[か]け足[あし]す】** (小走りで)駆けること。「ちんたらしないで〜で来なさい」 **【ランニング[らんにんぐ]】** 軽く走ること。「毎日30分の~を欠かさない」▷~コース・〜ハイ◇「ジョギング」に対し、トレーニングの意味合いが強い。◆running **【ジョギング[じょぎんぐ]】** 時間をかけてゆっくり走ること。「ダイエットのため〜を始めた」 ▷〜シューズ・〜パンツ◇「ジョグ」ともいう。競技前のウォーミングアップとして行われるほか、趣味や健康保持を目的に行われる。jogging **【一[ひと]走[はし]り】** ちょっと走ること。「パタパタと〜でもしてきてくれないか」「ひとつぱしり」ともいう。 **【走[はし]り込[こ]む】** 走る練習を十分にすること。「〜が足りないから、スタミナがもたないのだ」「この冬の間は毎日たっぷり~」 **【長[チョウ]駆[ク]】** 長い距離を走ること。「春の野を~する」「敵を追って〜する」「走者が一塁から~生還する」 **【快[カイ]走[ソウ]】** 気持ちよく、また、順調に走ること。「沖をヨットで〜する」 **【激[ゲキ]走[ソウ]】** 見る人や周囲を驚かせて、目立つほどに速く、力強く、懸命に走ること。「モナコの公道を〜するF1マシン」「人気薄の馬が〜して2着に入り、高配当になった」「一塁走者が三塁まで〜、チャンスを広げた」 **【暴[ボウ]走[ソウ]】** ①車両・オートバイなどが、スピードを出し過ぎるなど規則を無視して走ったり、運転者がいないのに走り出したりすること。「ブレーキ系統の故障で、乗員と乗客を乗せたままバスが〜した」②野球で、走者が無理に次の塁へ走ること。「ホームに〜し、タッチアウトになる」 **【爆[バク]走[ソウ]】** すごい速さで、また、大きな音を立てながら走ること。「夜中に高速道路を〜する車は迷惑だ」 **【迷[メイ]走[ソウ]】** 決まった道、または予定された道からはずれて走ること。「町の中をタクシーが〜する」 ▷~台風 **【逆[ギャク]走[ソウ]】** 道路やコースを定められた方向とは逆方向に走ること。「高速道路を〜して対向車と衝突した」 **【後[コウ]走[ソウ]す】** 前を向いたまま後方へ走ること。「ボールを追いかけて〜する」 **【独[ドク]走[ソウ]する]** ①ひとりだけで走ること。「競争相手がリタイアしてコースアウトしたため最後の1周は~した」②ひとりまたは1チームだけがほかの人またはほかのチームを引き離して先頭を走ること。「最後の200mは~だった」 **【好[コウ]走[ソウ]】** ①野球で、うまく次の塁へ走ること。「ランナーが〜して三塁まで進んだ」②競走などで、優勝はしないものの、予期した以上に速く走ること。「人気薄の馬が〜して3着に入った」 **【走[ソウ]塁[ルイ]す】** 野球で、次の塁へ走ること。「ランナーは~しながら打球の行方を確認しなければならない」 ▷~コーチ **【代[ダイ]走[ソウ]】** 野球で、足の速い者が塁に出た選手に代わって走ること。「けがをした選手の代わりに~として起用される」 **【盗[トウ]塁[ルイ]】** 野球で、相手チームのすきを見て走者が次の塁へ走ること。「二塁に〜する」▷~阻止率・~王 <481> # 走る2501a~f **[スチール]** 「~を~を決める」の口語的表現。「~を決める」 ▷三塁から本塁への盗塁を「ホームスチール」と呼び、2人の走者が同時に盗塁することを「ダブルスチール」という。▶steal **助[ジョ]走[ソウ]** ①競走でスタートするときなどに、勢いをつけるために少し走ること。また、体操競技などで、勢いをつけるために踏み切り板のところまで走ること。「~して踏み切るとき、足を捻挫した」「~の前に精神集中を行う」 ▷~路・~距離 **試[シ]走[ソウ]** ①競走の本番前に試みに走ること。「ウォーミングアップをかねてトラックを~する」②自動車を製作したときや購入する前などに、試みに走らせること。「~したときには何の問題もなかった」 ▷~車 **伴[バン]走[ソウ]** マラソンなどで、走者のそばについていっしょに走ること。「コーチが自転車で~してくれたので、安心して走ることができた」 ▷~者・~車 **自[ジ]走[ソウ]** 外部の力によらずに、自分の力で走ること。「~する機械」 ▷~砲(牽引式ではない、車両に火砲を搭載したものの総称) **滑[カッ]走[ソウ]** 滑りながら、また、滑るように走ること。「水上飛行機が水面を~していく」「急斜面を~するスキーヤー」 ▷~路 **走[ソウ]行[コウ]** 車両が走ること。「高速道路を~する」 ▷~距離◇人間や動物については使わない。 **[流[なが]す]** タクシーが、客を求めて町中を走ること。「そのへんを流しているタクシーをつかまえよう」 **帆[ハン]走[ソウ]** ヨットなどが帆をかけて走ること。「大海原を~してみたい」 **航[コウ]走[ソウ]** 船が水上を走ること。「帆に風を受けて~する帆船」 ●走って入る → 5611入るa ●乗り物で走る **[ドライブ]** 自動車などで遠出をしたり景色のいいところを走ったりして楽しむこと。「来週あたり箱根まで~しよう」「~に行く」 ▷~日和 ▶drive **[サイクリング]** 自転車に乗って野外を走り、楽しむこと。「天気がよければ今度の休日に郊外まで~しよう」 ▷~車・~コース ▶cycling **[ツーリング]** オートバイなどで遠乗りすること。「夏休みに友人とバイクで九州を~した」 ▶touring **[クルージング]** 自動車やオートバイで長距離をドライブすること。「東北道を仙台まで~した」 ▷高速~ ▶cruising ●あちこち走り回る **[走[はし]り回[まわ]る]** あちこち走る。「子供が元気に公園を走り回っている」 **[駆[か]け回[まわ]る]** あちこちを駆ける。「子供がはだしで庭を~」 **[駆[か]け巡[めぐ]る]** 駆けて動き回る。「野原を~」◇基本的な意味ではほぼ同じであるが、「駆け回る」が「目的のために尽力する」の意味ももつのに対し、「駆け巡る」は「いくつかのものが次々と駆けていく」の意で用いられる。 **[駆[か]けずり回[まわ]る]** 「駆け回る」を強めていう語。「方々を~り回って子供をさがす」 **[飛[と]び回[まわ]る]** 方々をはねるように走り回る。「子供の世話で一日中~」 ●忙しく走り回る → 3101忙しいa●忙しく走り回る ●突っ走る **[突[つ]っ走[ぱし]る]** 一目散に走る。「ゴールへ向かって突っ走った」 **[素[す]っ飛[と]ぶ]** 勢いよく走る。「教師に呼びつけられたのですっとんで行った」 **[ひた走[はし]る]** 休まず一生懸命に走る。「目的地へ向かって~」 **疾[シッ]走[ソウ]** 風のように速く走ること。「馬に乗って湖畔を~する」 ▷全~ **疾[シッ]駆[ク]** (馬や車などを)速く走らせること。「愛車で高速道路を~する」 **力[リキ]走[ソウ]** 力いっぱい走ること。「アンカーが~する」 **[ダッシュ]** 短い距離を全速力で走ること。「電車に遅れそうだったので改札から~した」 ▷スタート~ ▶dash ●競走する → 3702競うa●競走する ●走り出す **[走[はし]り出[だ]す]** 走り始める。「走り出することがやめられない」「列車はゆっくりと走り出した」 **[駆[か]け出[だ]す]** 人間や動物が、急に走り出す。「電車の発車時刻を気にして~」 **発[ハッ]車[シャ]** 電車・バスなどが走り出すこと。「~時刻」 **発[ハッ]進[シン]** 車などが走り出すこと。「安全を確認して車を〜させた」 ▷急~・坂道~ **発[ハッ]走[ソウ]** 陸上競技・競馬・競輪などでいっせいに走り出すこと。「スターターがピストルの合図とともに〜した」 **発[ハッ]馬[バ]** 競馬で、馬が走り出すこと。「~するやいなや騎手が落馬した」 **[スタート]** (合図と同時に)いっせいに発走すること。「1時間前に~したマラソンランナー」「位置について、用意、~」 ▶start ●走り切る **完[カン]走[ソウ]** 定められた距離を全部走ること。「今回のマラソンは~することが目標だ」 **走[ソウ]破[ハ]** 予定していた距離を全部走ること。「2万kmのコースを~する」◇「完走」では距離が競技会の主催者などによって公式に定められているのに対し、「走破」は第三者によって距離が定められている場合にも、自分で距離を決めた場合にも使われる。 ## d 形容動詞の類 **[オフロード]** 車道からはずれた原野や海岸などを走る様子。▷~レース・〜カー・~車・〜バイク ◇複合語の構成要素として用いられることが多い。▶off-road ## f 副詞の類 **[ばかばかと]** 馬などが軽快に走る様子。「放牧された馬が大草原を~と駆けていく」 **[ぱっかばっか]** ばかばかと、やや誇張していう、馬などが速く走る様子。「調教中の馬が~に走る」 ●すたこら → 8109逃げるf <482> ## 走る 2501h~はう 2502q ### h 名詞[めいし]の類[たぐい]:コト[こと]・サマ[さま] ### ●走[はし]ること **【走[はし]り】** (競技として)走ること。「今度の国際マラソンで、あの選手はすばらしい〜を見せてくれました」 **【走[はし]り込[こ]み】** 十分に走って練習すること。「〜が足りないと、とても勝てない」◇「走り込み」と。「下半身が弱いのは〜が足りないからだ」 ●ロードワーク[ろーどわーく] → 1806学[まな]ぶh●その他[た] ### ●走[はし]り方[かた] **【走[ソウ]法[ホウ]】** 陸上競技での走り方。「その選手は独自の~を考案し、大会新記録を打ち立てた」▷ピッチ〜・ストライド〜 **【駆[か]け足[あし]】** 馬の走り方で、手綱をゆるめて疾走させること。「駆け足」とも書く。 **【速[はや]歩[あし]】** 乗馬で、馬の並足と駆け足の中間の速さの走り方。◇「早足」とも書く。 **【速[ソク]歩[ホ]】** 図「はやあし」のかたい言い方。 **【駄[だ]足[あし]】** 乗馬で、馬がやや速歩で走ること。 **【並[なみ]足[あし]】** 乗馬で、最も遅い走り方。◇「常歩」とも書く。 **【ギャロップ[ぎゃろっぷ]】** 「駆け足」の洋語的表現。▶gallop **【トロット[とろっと]】** 「速歩」の洋語的表現。▶trot ### k 名詞[めいし]の類[たぐい]:モノ[もの] ### ●走[はし]っている車[くるま] **【前[ゼン]車[シャ]】** 前を走っている車。「~との車間距離を十分にあけて走る」 **【後[コウ]車[シャ]】** 後ろを走っている車。「バックミラーで~を確認する」 **【後[コウ]続[ゾク]車[シャ]】** あとから続く車。「~が遅れている」 **【対[タイ]向[コウ]車[シャ]】** 主として、道路上で自分の車の進行方向の逆方向からこちらに向かって走ってくる車。「~のライトがまぶしい」 ●車[くるま] → 6310乗[の]るk ### q 名詞[めいし]の類[たぐい]:イキモノ[いきもの] ●馬[うま] △ 0101育[そだ]てるq●JRA ●競走馬[きょうそうば] 3702競[きそ]うq ### S 名詞[めいし]の類[たぐい]:ヒト[ひと] **【走[ソウ]者[シャ]】** ①陸上競技で、走る人。特に、リレーの出場選手。第1~・最終~②野球で塁に出ている選手。「~一掃のスリーベースヒット」 **【ランナー[らんなー]】** 「走者」の洋語的表現。特に、野球で塁に出ている選手。「9回ツーアウト〜なし」 ▷マラソン〜・長距離〜・短距離〜 ▶runner **【代[ダイ]走[ソウ]】** 野球で、塁上の走者に代わって起用される選手。 **【ピンチランナー[ぴんちらんなー]】** 「代走」の洋語的表現。「同点のチャンスに〜を出す」 ▶pinch runner **【スプリンター[すぷりんたー]】** 短距離競走の走者。◇競馬で、短距離馬のこともいう。▶sprinter **【ジョガー[じょがー]】** (趣味として)ジョギングをする人。▶jogger ### u 名詞[めいし]の類[たぐい]:トコロ[ところ] ▶走路[そうろ] 2600通[とお]るw●走路[そうろ] ▶滑走路[かっそうろ] 4912飛[と]ぶu●飛[と]び立[た]つ施設[しせつ] ▶競技場[きょうぎじょう] 3702競[きそ]うu ## 2502 はう ### a 動詞[どうし]の類[たぐい] ### ●はう **【這[は]う】** 両手と両足、または体の全体を地面や床につけた状態で進む。「赤ん坊が床を~」「へびが草むらを~」 **【腹[はら]這[ば]う】** 腹を地面や床につけた状態で進む。「腹ばい」ともいう。 **【匍[ホ]匐[フク]】** □人間が、はって進むこと。「敵に見つからぬよう〜する」~前進 **【這[は]いずり回[まわ]る】** 周囲をあちこちとはいずる。「ごきぶりが床をはいずり回っている」 **【這[は]い回[まわ]る】** はい回った状態であること。「地面にみみずがはい回ったあとがある」 **【這[は]い這[は]い】** 乳児(まだ歩くことのできない)赤ん坊がはうこと。「昨日から〜することができるようになりました」 **【いざる】** 座った格好のまま移動する。「いざって前へ進む」「膝行る」とも書く。 **【躄[いざ]る】** ひざを床につけるようにしたまま移動する。「人が通れるように横に~」◇「踊る」とも書く。 **【擦[す]り膝[ひざ]】** ひざを地面や床につけた状態で移動すること。「~して前進する」 ●這[は]い出[で]る → 5700出[で]るa ▶這[は]い上[あ]がる → 6203上[あ]がるa●人[ひと]などが上[うえ]に動[うご]く ●這[は]い寄[よ]る・躙[にじ]り寄[よ]る 8106寄[よ]るa●ある方法[ほうほう]で寄[よ]る ### h 名詞[めいし]の類[たぐい]:コト[こと]・サマ[さま] **【四[よ]つ這[ば]い】** 獣のように両手両足をついて進むこと。「子供を背中に乗せて、〜で部屋中を動き回って遊ぶ」 **【四[よ]つん這[ば]い】** 「四つ這い」の、よりくだけた言い方。「鍾乳洞の狭い穴を〜で進んだ」 **【腹[はら]這[ば]い】** 腹を地面や床につけて進むこと。「フェンスの下のわずかな隙間を〜で抜ける」 **【横[よこ]這[ば]い】** 横にはうこと。「かにの~」 ### q 名詞[めいし]の類[たぐい]:イキモノ[いきもの] ### ●はう生[い]き物[もの] **【蜘[クモ]蛛[モ]】** 足が8本あり、腹の先端から粘性の糸を出して網を張り、虫を捕まえて食べ <2502 はう> ## a 動詞の類 **[這[は]う]** ①両手と両足、または体の全体を地面や床につけた状態で移動する。「赤ん坊が床を~」「~ようにして逃げる」②(虫などが)足を使わずに体の全体を地面や床につけた状態で移動する。「庭に~虫がたくさんいる」 **[這[は]いずり回[まわ]る]** 這うようにしてあちこちを移動する。「赤ん坊が家中を~」 **[這[は]いずり込[こ]む]** 這うようにして建物の中などに入ること。「子供が押し入れに~」 **[這[は]い回[まわ]る]** 虫などが這って移動する。「床を~ゴキブリ」 **[這[は]いずり上[あ]がる]** 這ってあるところよりも、さらに高いところへあがる。 **[這[は]い上[あ]がる]** ①這ってあるところよりも高いところへあがる。②低い身分・境遇から努力して高い地位・境遇に達する。「貧乏のどん底から~」 **[這[は]い這[は]い]** 赤ん坊が、やっとのことで這うことができるようになる。 **[這[は]い寄[よ]る]** ①這って近づく。②しなをつくって異性に近づく。「甘えた声で~」 **[這[は]い進[すす]む]** 這った状態で、あることを目指して前へ進む。「敵陣へ〜」 **[匍[ホ]匐[フク]** 腹ばいになって進むこと。「敵に見つからないように~前進する」◇「ほふく」は「はらばい」の意。 **[這[は]い蹲[つくば]う]** 地に身を伏せる。「ひれ伏す」 ●腹這いになる → 5106伏せるa●平伏する ## h 名詞の類:コト・サマ **[四[よ]つ這[ば]い]** 両手と両ひざをついて這うこと。「~になって床をふく」 **[腹[はら]這[ば]い]** 腹を地面や床につけて這う姿勢。「~になって本を読む」 **[高[タカ]這[ば]い]** 腹を地面や床から浮かせて這うこと。「〜を覚えた赤ん坊」 ## q 名詞の類:イキモノ **[這[は]う虫[むし]]** 這う虫。◇「虫」は、言葉として「はう」ことと「飛ぶ」ことの区別をせず、昆虫全体を指すが、「這う虫」と言うと、昆虫以外の小動物を含むことが多い。 <483> # はう2502q〜さすらう2503a **[蠍]** 長い尾が特徴的で、その先端に毒針を持つ節足動物。~座(黄道十二星座の一つ)・毒~ **[百足]** 平たく細長い体から出ている多数の足ではい回る節足動物。◇「蜈蚣」とも書く。 **[馬陸]** 落ち葉や石の下にすみ、胴の各体節にある2対の歩脚ではう節足動物。 **[蝸牛]** 雨のあとによく出てくる、殻をかぶって葉の上などをはう軟体動物。頭に大小2対の触角がある。◇「でんでんむし」「まいまいつぶり」ともいう。 **[蛞蝓]** なめくじかたつむりに似るが殻をもたず、体の表面に粘液を分泌する軟体動物。野菜の葉の上をはって害を及ぼす。 **[蚯蚓]** 地中にいる、細長くて薄赤い体ではい回る下等動物。 **[鰐]** 多く熱帯・亜熱帯地域の河川などにすみ、全身が硬い鱗ろでおおわれて、長い尾と大きく裂けた口をもつ爬虫類の総称。体は非常に大きい。 **[蜥蜴]** とかげ細い胴と短い足をもつ、爬虫類の一種。尾は切れやすいがすぐ再生する。◇「石竜子」「蝘蜓」とも書く。 **[守宮]** 人家の壁や天井をはい回る、とかげに似た爬虫類。指の裏のひだが吸盤の役目をする。◇「家守」の意。 **[井守]** 池や井戸にすむ、黒褐色の背面に黒い斑点があり、腹面は赤い、とかげに似た両生類の一種。◇「蠑螈」とも書く。 ●へび → 7700長q●へび ●かに → 0300食べるn●食材としての魚介類 ●節足動物 → 6501仕分けるq●おもな無脊椎動物 ●虫 **[虫]** はい回ったり飛び回ったりする小形の生き物の総称。◇特に、昆虫を指す。 **[昆[コン]虫[チュウ]]** 足が6本あり、頭・胸・腹の3部分からなる節足動物。▷~図鑑・〜採集 **[甲[コウ]虫[チュウ]]** 前翅ぎんが甲または鞘のように硬い昆虫の総称。 **[むしけら]** 取るに足りない虫。◇比喩的に、価値がない人間を卑しめていうことが多い。 **[成[セイ]虫[チュウ]]** 図十分に成熟した昆虫。 ●幼虫 **[幼[ヨウ]虫[チュウ]]** 昆虫の子で、まだ卵からかえった段階のもの。さなぎの段階を含めて言うこともある。 **[蛆]** 円筒形で、白っぽく、足のない、はえの幼虫。「~が湧く」 **[蛆[うじ]虫[むし]]** うじ。◇「うじ」と異なり、「このうじむし」「うじむし小僧」「うじのようにきたない者」「うじのようにつまらない者」の意で、人をののしる言葉として用いられる。 **[孑[ボウ]孑[フラ]]** 水中にすむ細長い、蚊の幼虫。◇「孑孒」「棒振」とも書く。 **[水[スイ]蠆[セ]]** 水中にすみ、数多く脱皮する、とんぼの幼虫。 **[蓑[みの]虫[むし]]** 葉や小枝、ごみなどを集めてつくった蓑のような巣を木の枝などからぶら下げ、その中に住む蛾の幼虫。 **[蛹]** 蝶などの昆虫の幼虫が、栄養を取らなくなって、ほとんど動かなくなった、変態の途中の状態のもの。 **[青[あお]虫[むし]]** 蝶や蛾の幼虫で体毛がないもの。 **[尺[シャク]取[とり]虫[ムシ]]** 芋虫の一種。◇細長い体をUの字に曲げては伸ばして進むさまが、人が指で長さ(尺)をはかる様子に似ていることから。 **[青[あお]虫[むし]]** 緑色の芋虫。 **[毛[ケ]虫[ムシ]]** 蝶や蛾の幼虫で体毛やとげがあるもの。 **[蟻]** アリ科に属する昆虫の総称。▷~塚・働き~・兵隊~ **[蟻[あり]んこ]** 「あり」を親しみを込めて呼ぶときの言葉。 ●白蟻 → 6912損なうq ●ごきぶり **[ごきぶり]** 雑食性で繁殖力の強い昆虫。光沢のある褐色で、屋内をはい回る。 **[油[あぶら]虫[むし]]** ①「ごきぶり」の古めかしい言い方。②葉の裏などに寄生し、植物に害を及ぼす小さな昆虫。 ●飛び回る虫 → 4912飛ぶr ●ばった」4913はねるのばった ●鳴く虫 → 1923鳴くq ●刺す虫 → 5604さすq <2503 さすらう> ## a 動詞の類 **[さすらう]** 目的も目的地も定めないまま、各地を歩き回る。「1年間、海外を~」◇「漂泊う」とも書く。 **[渡[わた]り歩[ある]く]** ひとところに落ち着かず、あちこちを移動する。「~て仕事を求めて~」 **[放[ホウ]浪[ロウ]]** (長い期間)さすらうこと。「ヨーロッパを〜する」「~の旅に出る」 ▷~記・~生活 **[浮[フ]浪[ロウ]]** 住所や職業を定めず、さすらって暮らすこと。「~の剣客」 ▷~者・~児 **[流[ル]浪[ロウ]]** さまようこと。「住んでいた家を失い、職を求めて各地を〜する生活を経験した」 **[流[リュウ]離[リ]]** 故郷や祖国を遠く離れてさすらうこと。「今なお異国で〜している仲間たちのことはけっして忘れられません」「~の涙」 **[流[リュウ]亡[ボウ]]** さすらうこと。「祖国を追われ、各地を〜しなければならなかった」◇「るぼう」ともいう。 ●ただよう **[漂[ただよ]う]** どこへ行くともなくさすらう。「異国の地を~」 **[漂[ヒョウ]泊[ハク]]** あちこち広い範囲にわたって、さすらうこと。「何年もの間、全国を~ <484> # さすらう2503a〜泳ぐ2504a する」「~の詩人」◇「漂浪」よりも広い範囲での移動をいう。 **[漂[ヒョウ]流[リュウ]]** 行く先も目的も定めないまま、さまようこと。「確たる将来も見えぬまま、社会を〜し続けるフリーター生活」 ●さまよう **[さ迷[まよ]う]** 行き先がわからずひたすら歩き回る。「霧の中を~」◇「彷徨う」とも書く。「生死をさまよう」のように、比喩的にも用いられる。 **[さすらい歩[ある]く]** さまよいながら歩く。「森の中を~」 **[彷[ホウ]徨[コウ]]** さまようこと。「瓦礫と化した町を、ひとり呆然と~する」 ●右往左往する → 1402うろたえるa ●うろつく **[彷[ほう]徨[こう]く]** あてもなくある範囲を歩き回る。◇「うろつく」よりもかたい言い方。 **[徘[ハイ]徊[カイ]]** ①うろつくこと。「夜の街を〜する」②痴呆・病気などにより、意識のない状態で外を歩き回ること。▷~老人 **[遊[ユウ]弋[ヨク]]** 行き先を定めずに、ある範囲をあちこちと移動すること。「ネオン街を~しながら、遅くまで飲み歩いた」◇「知り合いを求めてパーティー会場を遊弋する」のように、「あるところをふらふらと移動する」の意に用いることもある。 **[ほっつき歩[ある]く]** あてもなくただ歩き回る。「こんな夜更けにどこを~していたんだろう」 ## C 形容詞の類 **[当[あ]ての無[な]い]** これといって、はっきりした目的のない様子。「~旅に出て、2週間が過ぎた」 **[当[あ]て所[ど]も無[な]い]** これといって、はっきりした目的のない様子。「一晩中、あてどなくさまよい続けた」 ## f 副詞の類 **[ふらりと]** 急に思い立って、あてもなく行動する様子。「~旅に出る」「ときどき~現れては無心をする」 **[ふらっと]** ふらりと。「いつのまにか、〜出て行ったきりまだ戻ってこない」「裏通りの古本屋に~入ってみた」 **[ぶらりと]** これといった目的もなしに行動する様子。「仕事帰りに〜その店に寄ってみる」 **[ふらふら]** 強い目的意識なしに、何かにまかせて行動する様子。「~と夜の町をさまよう」 **[うろうろ]** どうしていいかわからず、当てもなく、あちこち歩き回る様子。「駅の出口がわからなくて〜したよ」 **[足[あし]の向[む]くまま]** 行き先が定まっていない様子。「このあと、どうされるかわかりませんが、~日本各地を旅して歩くつもりです」「~気の向くまま」 ## h 名詞の類:コト・サマ **[さすらい]** さすらうこと。「~の旅にあこがれる」▷~人 ## S 名詞の類:ヒト **[ポヘミアン]** 放浪する人。特に、社会の慣習などにとらわれず、奔放に生活する人。▶Bohemian **[バガボンド]** どこにも定住しないで放浪する人。▶vagabond **[浮[フ]浪[ロウ]者[シャ]]** 定職も家もなく、ふらふらとうろついて暮らす人。 **[ルンペン]** (ぼろを着ている)浮浪者。▶ドイツ語Lumpen **[瘋[フウ]癲[テン]]** 俗定職をもたず、一般社会から離脱してぶらぶらした生活を送る人の称。「~さん」◇「フーテン」と書くことが多い。 **[ヒッピー]** 1960年代のアメリカに現れた、既成の社会秩序・文化・習慣から抜け出して自由に生きることを信条とする、若者の集団。「駅前の広場は〜であふれていた」「~の奔放なライフスタイル」 ►hippie **[風[フウ]来[ライ]坊[ボウ]]** ねぐらを定めず、ふらふらと旅をして歩く人。「~のようないつ現れるかと思えば、またふらりといなくなる人。 **[根[ね]無[な]し草[ぐさ]]** 仕事や住所などが一定していない人。 **[デラシネ]** 故郷を失った人。◇根無し草のフランス語。▶déraciné **[流[なが]れ者[もの]]** 同じ住所・職場などに長くいず、あちこちを転々とする人。 **[旅[たび]烏[からす]]** 定住せず、旅から旅へと渡り歩く人。 ●ホームレス △ 9800ないS ●流民・難民 **[流[ル]浪[ロウ]の民[たみ]]** 社会の混乱などによって、故郷を離れてさまよう人々。 **[流[リュウ]民[ミン]]** 「流浪の民」の、かたい言い方。 **[流[ル]氓[ボウ]]** 「流民」の、よりかたい言い方。 **[難[ナン]民[ミン]]** 戦災や災害などで故国を追われ、安全な地にのがれる人々。「~を援助する国際ボランティア団体」 ▷~キャンプ・~条約◇多くの場合は、戦火に追われ、家や食糧を失って困窮し、安全な地にのがれる人々をいう。その他、政治的な迫害や天災からのがれる人々をもいう。 <2504 泳ぐ> ## a 動詞の類 **[泳[およ]ぐ]** 生き物が、手足やひれを動かしながら水の中を進む。「プールで~」「水槽の中を〜色とりどりの熱帯魚」「向こう岸まで泳いで渡る」◇「游ぐ」とも書く。「政界を泳ぐ」のように、比喩的に、世渡りがうまい意にも用いる。 **[水[みず]浴[あ]び]** 遊びながら泳ぐこと。「村の子供たちの夏の楽しみは、川で〜することだった」 **[水[スイ]泳[エイ]]** 競技や楽しみのために泳ぐこと。「健康のために〜を習っていますか」 ▷~教室・~大会 **[遊[ユウ]泳[エイ]]** 泳いで水の中を自由に動き回ったり、移動したりすること。「この一帯は危険区域につき〜を禁止する」 ▷~動物・宇宙~◇「游泳」とも書く。 <485> # 泳ぐ2504a~q **[遠[エン]泳[エイ]]** 長い距離を泳ぐこと。遠泳大会で、10kmも~した」「~に挑戦する」 ●潜水する → 5611入るa●潜る ## f 副詞の類 ●すいすい → 4902進むf ●ばしゃばしゃ → 5207たたくf ## h 名詞の類:コト・サマ ●泳ぐとと **[泳[およ]ぎ]** 泳ぐこと。「彼女の〜はダイナミックだ」 **[スイミング]** 「水泳」の洋語的表現。▷~スクール・~キャップ・~クラブ・~ウェア・~パンツ・~スーツなど、複合語で用いることが多い。▶swimming **[海[カイ]水[スイ]浴[ヨク]]** 海辺で泳いだり遊んだりすること。「夏休みの思い出」 **[水[スイ]練[レン]]** 水泳(の練習)。「~の名手」◇古めかしい言い方。 ●泳ぎ方 **[泳[およ]ぎ方[かた]]** 泳ぐ方法。「バタフライの〜を習う」 **[泳[エイ]法[ホウ]]** 泳ぎ方。▷日本~ **[ばた足[あし]]** ばたばたと両足を上下に動かして水をけること。「ビート板を使って~の練習をする」 **[ドルフィンキック]** いるかのように、両足をそろえて足の甲で水を打つ泳ぎ方。▶dolphin kick **[犬[いぬ]掻[か]き]** 犬が泳ぐときのように、ひじを曲げて細かく水をかいて進む泳ぎ方。 **[立[た]ち泳[およ]ぎ]** 体を立て、顔を水面上に出して、手足を水中でかく泳ぎ方。 **[平[ひら]泳[およ]ぎ]** 体を下向きにし、両手を左右に開きながら水をかき、かえるのように足で水をけって進む泳ぎ方。 **[プレスト]** 「平泳ぎ」の洋語的表現。◇「プレストストローク(breaststroke)」から。 **[背[せ]泳[およ]ぎ]** あおむけの姿勢になって、両手を交互に回すようにして水をかき、ばた足で進む泳ぎ方。 **[背[ハイ]泳[エイ]]** 「背泳ぎ」の漢語的表現。 **[バタフライ]** 水面に伏して、蝶がはばたくように両手を同時に後ろから前に回して水をかき、そろえた足で水をけって進む泳ぎ方。▶butterfly **[クロール]** 水面に伏して、左右の手で交互に水をかきながらばた足で泳ぐ泳ぎ方。▶crawl **[自[ジ]由[ユウ]形[ガタ]]** 競泳で、泳法を定めない種目。「自由型」とも書く。通常は「クロール」で泳ぐ。 **[フリースタイル]** 「自由形」の洋語的表現。▶freestyle **[メドレーリレー]** 競泳で、背泳ぎ・平泳ぎ・バタフライ・自由形の順に、一定の距離を4人で泳ぎ継ぐ種目。▶medley relay **[個[コ]人[ジン]メドレー]** 競泳バタフライ・背泳ぎ・平泳ぎ・自由形の順に1人の選手が一定の距離を泳ぐ種目。 ●競泳 → 3702競うa●速さなどを競うこと ## k 名詞の類:モノ ▶泳ぐときに使うもの **[ビート板]** 水に浮く軽い板で、水泳の練習に使うもの。「〜で体を浮かせながら息継ぎとばた足の練習をする」◇「ビート(beat)」は「けり足」の意。 **[足[あし]鰭[ひれ]]** 潜水の時などに水中でより大きな推進力が得られるよう、足に着ける平たい形の道具。◇「足ひれ」と書くことが多い。 **[フィン]** 「足ひれ」の洋語的表現。▶fin **[水[スイ]中[チュウ]めがね]** 水中に潜って、貝をとったり、魚の写真を撮ったりするときにかける防水用のめがね。 **[スイミングゴーグル]** 水泳をするときにかける防水用のめがね。◇「スイムゴーグル(swim goggles)」ともいう。▶swimming goggles **[スイムキャップ]** 泳ぐ時に、より水の抵抗を少なくするため、また、頭髪が水中に散ったり乱れたりしないようにかぶる水泳用の帽子。◇「スイミングキャップ (swimming cap)」ともいう。▶swim cap ●水着 → 5908着るk●水着 ●浮き袋 → 4802漂うk●水に浮くもの ## q 名詞の類:イキモノ ●魚 **[魚[さかな]]** ひれを使って水中を泳ぎ、えらで呼吸する、うろこをもった生き物。 **[魚[うお]]** 「魚」の古風な言い方。「~が泳ぐ、水のきれいな川」「~を釣る」 **[稚[チ]魚[ギョ]]** 卵からかえったばかりの魚。⇔成魚 **[種[シュ]苗[ビョウ]]** 養殖で、生まれたばかりの魚や貝。 **[幼[ヨウ]魚[ギョ]]** 稚魚が少し大きくなったもの。⇔成魚 **[若[わか]魚[うお]]** 稚魚と成魚の間の段階にある魚の便宜的な呼び方。「関西では鰤の~を飯と呼んでいる」 **[成[セイ]魚[ギョ]]** 十分に成長した魚。→稚魚、幼魚 **[生[なま]魚[うお]]** 図食用に供するために捕獲した、生きている魚。「~を輸送するトラック」 **[淡[タン]水[スイ]魚[ギョ]]** 淡水にすむ魚。◇鯉・鮒・鮎などの魚類。⇔海水魚 **[川[かわ]魚[うお]]** 川にすむ魚。 **[川[カワ]魚[ザカナ]]** 川にすむ魚。◇料理として食べ、食材としての意味合いが強い。 **[海[カイ]水[スイ]魚[ギョ]]** 海水にすむ魚。◇鯛・鰹・鰈れなどの魚類。⇔淡水魚 **[回[カイ]遊[ユウ]魚[ギョ]]** 産卵などのため、群れをなして定期的に移動する魚。鰤・鰹・鮭・鱒緋など。◇「回游魚」とも書く。 **[底[そこ]魚[うお]]** 海底にすむ魚。◇「沈み魚」ともいう。 <486> **深海魚[しんかいぎょ]** 深海にすむ魚。 **出世魚[しゅっせうお]** 成長するにつれて名前を変えていく魚。たとえば、ぶりは「すばしり」「いな」「ぼら」「とど」となる。 ●魚類 6501仕分ける●おもな脊椎動物 ●大きな魚・小さな魚 **大魚[たいぎょ]** 大きな魚。「~をのがす」 **巨魚[きょぎょ]** 非常に大きな魚。 **小魚[こざかな]** 小さな魚。焼くか煮るかすれば骨まで食べられるぐらいの大きさのものをいう。◇「小魚」とも書く。 **雑魚[ざこ]** 小さな魚。「今日は~しか釣れなかった」◇「じゃこ」ともいう。 ●大物 7500大きいq ●小物 7600小さいq ●白い魚 8306白いq●白い魚 ●貝 **貝[かい]** かたい殻をもち、水中にすむ軟体動物の総称。 **魚介[ぎょかい]** ①魚類・貝類など水産動物の総称。②魚と貝。▷~類・~丼 ◇「魚貝」とも書く。 ●いろいろな貝 △ 0300食べるn●貝類 ## r 名詞の類:イキモノ ●ふな **鮒[ふな]** 鯉に似た小形の淡水魚。鯉と異なりひげがない。ふつう「まぶな」をいう。「ぎんぶな」は体が銀色を帯びていることから「銀ぶな」ともいう。 **源五郎鮒[げんごろうぶな]** ふなの一種。琵琶湖原産の「源五郎鮒」を改良したもので、全国に分布。釣りの対象魚として好まれる。 ●鯉・金魚 0101育てるq 飼う魚 ●あゆ **鮎[あゆ]** 清流にすむ、体が細長く、背は青緑色で腹が銀白色の淡水魚。▷稚~◇「年魚」「香魚」とも書く。 **若鮎[わかあゆ]** 若い鮎。転じて「ぴちぴちした〜のような少女」のように、人が若くぴちぴちした様子をたとえていうことが多い。 **落[お]ち鮎[あゆ]** 秋、産卵のために川を下る鮎。「下り鮎」ともいう。 **錆鮎[さびあゆ]** (体が赤錆のように赤みを帯びることから)落ち鮎。 ●はや **鮠[はや]** 清流にすむ、春から夏にかけての産卵期に、腹に3本の赤い縦線が現れる淡水魚。◇「石斑魚」とも書く。 **鯎[うぐい]** はや。◇「うぐい」は、正式にはこい科の魚をいう。地方により、異なる魚を指すこともある。 **追河[おいかわ]** 主に関東以西にすむ淡水魚。繁殖期の雄の体色は美しい。地方によって「はや」「やまべ」ともいうが、他にも種々の異名がある。 **やまべ** 「おいかわ」の関東地方での言い方。 ●やまめ **山女[やまめ]** 谷川の、水の冷たいところにすむ、体に楕円形の斑紋のある魚。◇「山女魚」とも書く。桜鱒の陸封型(淡水に生息するもの)。 # 泳ぐ2504q~r **やまべ** 「やまめ」の北海道や東北での言い方。 **岩魚[いわな]** やまめによく似た淡水魚。やまめと異なり、側面に赤い斑点がある。◇五月鱒の陸封型。 **嘉魚[いわな]** 夏でも水温が低い谷川にすむ、背が黒っぽく腹は白い魚。◇やまめのすむところより、さらに上流にすむ。「嘉魚」とも書く。 **雨鱒[あめます]** いわなの一種。◇いわなは陸封型だが、あめますは海に下る(降海型)。 ●ます **鱒[ます]** 鮭に似た小形の魚。夏の終わりに川を上って産卵する。鮭と異なり、黒茶色の斑点がある。 **虹鱒[にじます]** ますの一種。繁殖期になると、体側に成長すると赤みがかった美しい帯が現れることからの名。 ●さけ **鮭[さけ]** 紡錘形の大形の海水魚。秋になると川を上って産卵する。「鮏」とも書く。 **サーモン** 「さけ」の別名。◇ふつう食品としての「さけ」を指す。 **サーモン** 「さけ」の洋語的表現。▷キング〜「サーモンマリネ」などのように、料理の名として複合語に用いられることが多い。▶ salmon **時知[ときし]らず** (秋にとれる鮭に対して)初夏にとれる鮭。「時鮭」ともいう。 **秋味[あきあじ]** 鮭の別名。特に、秋に産卵のために川をさかのぼる鮭。◇多く、北海道・東北での言い方。 **鼻曲[はなま]がり** (東北地方で)繁殖期に川を上ってくる、鼻の先が曲がっている上等の雄の鮭。「南部の~」 ●たい **鯛[たい]** 楕円形をした海水魚。さまざまな種類があるが、ふつうは祝い事などによく用いられる「真だい」を指す。◇語呂が「めでたい」に通じることから、祝い事の膳に出される。 **黒鯛[くろだい]** 鯛の一種。全体が暗い灰色。釣りの対象魚として好まれる。◇「ちぬ」「ちぬだい」ともいう。また、幼魚を「ちんちん」若魚を「かいず」という。 **石鯛[いしだい]** 鯛の仲間。石垣鯛とともに、磯釣りの対象とされる。幼魚や若魚には縞模様があるので「しまだい」といい、老成すると口だけ黒くなるので「くちぐろ」という。分類としては、タイ科ではなくイシダイ科。 **甘鯛[あまだい]** 鯛の仲間。体は細長く、額が出っ張っている。◇分類としては、タイ科ではなくアマダイ科。 **金目鯛[きんめだい]** 金色に光る大きな目を持つ海水魚。石鯛と甘鯛は、分類上も鯛と同じスズキ目で「鯛の仲間」といえるが、金目鯛はキンメダイ目なので「鯛の仲間」とはいえない。 ●すずき **鱸[すずき]** 背中が灰青色で、腹が銀白色の海水魚。出世魚の一つで、成長するにつれて「せいご」「ふっと」「すずき」と名称が変わっていく。 <487> **【シーバス[しーばす]】** すずきのルアーフィッシングの対象としての呼び名。sea bass ●いわし **【鰯[いわし]】** 暖流に乗って回遊し、産卵期に近海にやってくる小形の海水魚。食用のほかに肥料・飼料になる。◇「鰛」とも書く。 **【片[かた]口[くち]鰯[いわし]】** いわしの一種。干して、煮干し・ごまめの材料にする。◇「せぐろいわし」「しこいわし」「ひしこいわし」ともいう。稚魚(しらす)は、しらす干しの材料にする。 **【潤[うる]目[め]鰯[いわし]】** いわしの一種。干物にすることが多い。「うるめ」とも略す。目が潤んでいるように見えることからの名。 **【アンチョビ[あんちょび]】** ヨーロッパ近海などでとれる、カタクチイワシ科の小魚(のオリーブ油漬け)。▶anchovy **【サーディン[さーでぃん]】** いわしのオリーブ油漬け)。▷オイル~ ▶sardine ●あじ **【鯵[あじ]】** 背中が青く腹が銀色で、「ぜんご」と呼ばれるかたいうろこが特徴の海水魚。ふつうは「真あじ」を指す。 **【小[こ]鯵[あじ]】** 小形のあじ。◇南蛮漬けや唐揚げなど、種々の料理に用いる。 **【室[むろ]鯵[あじ]】** あじの一種。真あじより細長い。◇くさやなどの干物にする。 **【島[しま]鯵[あじ]】** あじの一種。真あじより体高が大きく、体側が黄金色になる。◇刺身などにするが、あじの類ではもっとも美味といわれる。 ●さば **【鯖[さば]】** かつおに似た中形の海水魚。ふつうは背に波状の模様のある「真さば」を指す。 **【胡[ごま]麻[さば]鯖[さば]】** さばの一種。腹に小さな黒い斑点があり、真さばより丸みをおびる。「まるさば」ともいう。 ●さんま **【秋[サン]刀[マ]魚[ウオ]】** 体は細長く中形で、背は青黒く腹は銀白色の海水魚。秋にたくさんとれ、形が刀に似ているところから「秋刀魚」と書く。 **【戻[もど]り秋[さん]刀[ま]魚[うお]】** 産卵から約1年たって三陸沖に現れる、脂が落ちた状態のさんま。◇三重や和歌山では、干物や鮨にする。 ●たら **【鱈[たら]】** 北洋にすむ海水魚。細かいうろこをもち、頭部が太い。◇「大口魚」とも書く。 **【助[すけ]宗[そう]鱈[だら]】** たらの一種。卵巣の塩漬けを「たらこ」といい、「すけとう」の語源は諸説あるが未詳。「助惣鱈」ともいい、「明太」(朝鮮語から)ということもある。 **【銀[ギン]鱈[ダラ]】** カサゴ目ギンダラ科の海水魚。塩焼きや粕漬けにすることの多い高級魚。◇鱈はタラ目タラ科なので、分類上の縁は遠い。 ●ふぐ **【河[ふぐ]豚[とん]】** 長卵形で鱗のない海水魚。肝臓や卵巣に猛毒があるものが多いので、「当たれば死ぬ」が名の由来。「食いたし命は惜しし」◇西日本では「ふく」ともいう。食用にするものには「とらふぐ」「まふぐ」「しょうさいふぐ」などがある。 **【虎[とら]河[ふぐ]豚[とん]】** ふぐの一種。食用の中で最も高級とされる。 **【鉄[テッ]砲[ポウ]】** (当たれば死ぬことから)ふぐの別の呼び名。◇多く関西での言い方。なお、ふぐの刺身を「てっさ」、ちり鍋を「てっちり」というととがあるが、それぞれ「鉄砲の刺身」「鉄砲のちり鍋」の意。 ●ぶり **【鰤[ぶり]】** 沿岸にすむ海水魚。代表的な出世魚で、成長するにつれて東京では「わかし」「いなだ」「わらさ」、大阪では「つぼす」「はまち」「めじろ」と名称が変わっていく。 **【寒[カン]鰤[ブリ]】** 寒中にとれるぶり。◇脂がのっていて美味とされる。 **【はまち】** ①関西で、ぶりの若魚の呼び名。②養殖のぶりの呼び名。 ●かつお **【鰹[かつお]】** 紡錘形の海水魚。体に数本の青い線が走る。◇「堅魚」とも書く。刺身やたたきにして食する。 **【宗[ソウ]太[ダ]鰹[ガツオ]】** かつおの仲間。かつおより細長い。◇削り節にしたり、刺身にしたりする。 **【初[はつ]鰹[がつお]】** 初夏にとれて出回る、初物としてのかつお。「目には青葉山ほととぎす初鰹〈山口素堂〉」 **【戻[もど]り鰹[がつお]】** 秋に日本近海を南下するかつお。◇脂がのっている。 ●まぐろ **【鮪[まぐろ]】** 非常に大形の海水魚。大洋を回遊する。高級なすし種として用いられる。関西ではまぐろを「しび」という。 **【黒[クロ]鮪[マグロ]】** まぐろの一種。もっとも大きくなる。もっとも美味とされる。単に「まぐろ」ともいう。 **【本[ホン]鮪[マグロ]】** 「くろまぐろ」の食品としての言い方。 **【インド[いんど]鮪[まぐろ]】** まぐろの一種。インド洋や南太平洋・南大西洋でとれる。◇「南鮪」ともいう。「インド」は「インディア(India)」から。 **【黄[キ]肌[ハダ]鮪[マグロ]】** まぐろの一種。体表が黄色っぽく、ひれのほとんどが黄色い。「きわだまぐろ」「きはだ」「きわだ」ともいう。 **【鬢[ビン]長[ナガ]鮪[マグロ]】** まぐろの一種。胸びれが非常に長い。「びんちょう」ともいう。◇「びんなが」ともいう。 **【眼[メ]撥[バチ]鮪[マグロ]】** まぐろの一種。目が非常に大きい。◇「めばち」のほうが、より正式な言い方。なお、「撥」はあて字ともいわれる。 **【梶[カジ]木[キ]】** まぐろに似た大形の海水魚。上あごが槍のように長く突き出ている。◇「旗魚」とも書く。「梶木鮪」ともいうが、まぐろの仲間ではない。 **【ツナ[つな]】** 「まぐろ」の洋語的表現。サラダの具などをいう。▶tuna ●さめ **【鮫[さめ]】** 硬いざらざらしたうろこに覆われ、横に裂けた口をもつ海水魚。◇凶暴なものもあり、人を襲うこともある。肉はかまぼこの、ひれは中華料理の材料として用いる。古くは「鰐」といった。 **【鱶[ふか]】** 大形のさめの俗称。▷〜ひれ(中華料理の材料) ●いか **【烏[い]賊[か]】** の左右にひれのある円筒状の胴をもつ、海にすむ軟体動物。逃げるときに墨を出す。▷~釣り船 <488> ## 泳ぐ 2504r~u **【槍[やり]烏[い]賊[か]】** いかの一種。槍の穂先に似た胴をもつ。 **【鯣[するめ]烏[い]賊[か]】** いかの一種。胴の先端に大きな菱形のひれがある。◇食用としてもっとも一般的。 **【剣[けん]先[さき]烏[い]賊[か]】** いかの一種。胴の先端が剣の先のようにとがったひれをもつ。「けんさきするめ」という、最高級のするめになる。 **【障[アオリ]泥[イカ]烏[イカ]賊[イカ]】** いかの一種。胴の両側の縁に、馬具の障泥(泥よけ)のようなひれをもつ。 **【紋[モン]甲[ゴウ]烏[イカ]賊[イカ]】** いかの一種。胴の背に紋様があるので「紋甲」とあるものの、市場での名。◇正式名は、日本の近海でとれるものは「かみなりいか」、アフリカの大西洋岸などでとれるものは「ヨーロッパとういか」という。 **【蛍[ホタル]烏[イカ]賊[イカ]】** いかの一種。小形で、多数の発光器を体表にもつ。◇日本では初夏に、富山湾沿岸を群遊し発光するのが見られる。富山の群遊海面は特別天然記念物。 ●たこ **【蛸[たこ]】** 吸盤のある8本の長い腕(足)と、人間の頭のような形をした胴をもつ、海にすむ軟体動物。逃げるときに墨を出す。ふつうは「真だこ」を指す。◇「章魚」「鮹」とも書く。 **【水[みず]蛸[だこ]】** たこの一種。大形で、全長が3mほどになるものもある。 **【飯[いい]蛸[だこ]】** たこの一種。小形で、全長は25cmほどにしかならない。◇卵をもっている雌を煮ると、その卵が飯粒のように見えることからの名。 ▶うなぎ・あなごなど → 7700長[なが]いq●細長[ほそなが]い魚[さかな] ●かれい・ひらめなど → 7802平[ひら]たいq●平[ひら]たい魚[さかな] ●えび・かになど → 0300食[た]べるn●食材[しょくざい]としての魚介[ぎょかい]類[るい] ### ●水中[すいちゅう]にすむ動物[どうぶつ] **【海[カイ]獣[ジュウ]】** 海にすむ哺乳動物の総称。「くじら・いるか・あざらしなどが含まれる。「水族館の~館」 **【鯨[くじら]】** 魚に似た大形の海を泳ぎ回る動物。哺乳類の中で最も大きい。◇日本では魚の一種ととらえて、古くは「勇魚」といった。 **【鯱[しゃち]】** くじらの仲間で、中形のもの。背が黒く、腹が白い。 **【海[イルカ]豚[イルカ]】** くじらの仲間で、比較的小形のもの。口先が細長く、背びれが高く、芸を仕込むことができる。 **【猟[ラッ]虎[コ]】** 北方の海にすむ、たぬきに似た中形の動物。背泳しながら貝を腹の上で割ったりして食べる。◇「猟虎」「海獺」とあてる。▶rakko **【膃[オッ]肭[ト]臍[セイ]】** 北方の海にすむ、4本の足の先がひれ状の、大形の動物。◇「膃肭」とあてる。「膃肭」はアイヌ語onnepの音写で、「臍(へそ)」を薬用としたことから。 **【海[アシカ]驢[アシカ]】** 海にすむ大形の動物で、大きな足びれをもつ。「海馬」とも。なにげに芸を仕込むことができる。 **【トド[とど]】** 北方の海にすむ、あしかに似た動物。あしかより大形。◇「胡獱」とあてる。▶tondo **【海[アザラシ]豹[アザラシ]】** おもに寒帯の海にすむ中形の動物。丸い顔と体の斑点が特徴的。 **【セイウチ[せいうち]】** 北極海にすむ大形の動物。姿はオットセイに似ているが、2本の長いきばをもっている。◇「海象」とあてる。ロシア語のsivuchからか。 **【獺[かわうそ]】** 川や海辺にすんで、魚を捕る小形の動物。姿はいたちに似ており、4本の足に水かきがある。◇「川獺」とも書く。 **【ビーバー[びーばー]】** 水辺にすみ、木をかじり倒してダムをつくる中形の動物。大きなねずみのような姿で、後ろ足に水かきがあり、平たいオールのような尾をもつ。◇「海狸・獺」ともいう。▶beaver **【亀[かめ]】** 背中にかたい甲羅をもつ爬虫類。甲羅の中に頭・手足・尾を引っ込めて身を守る。◇古くから長命であると考えられ、鶴とともに縁起のよい動物とされる。 **【海[ウミ]亀[ガメ]】** 四肢がひれ状になっている大形の亀。おもに海中で生活し、産卵のときだけ陸に上る。 **【鼈[すっぽん]】** 甲羅が円形でやわらかい小形の亀。川や沼にすむ。一度食いついたらとうてい離さないといわれるほど、かみつく力が強い。◇肉は美味で、鍋物などにして食べる。「泥亀」ともいう。 ### S 名詞[めいし]の類[たぐい]:ヒト[ひと] **【泳[エイ]者[シャ]】** 競泳で泳ぐ人。特に、リレーに出場する選手。第1~・第2~・最終~ **【スイマー[すいまー]】** 「泳ぐ人」の意の洋語的表現。特に、水泳の選手。「今度のオリンピックの大会では一流の〜たちが体力と技術を競い合う」▶swimmer ▶泳[およ]げない人[ひと] **【金[かな]槌[づち]】** 俗(すぐに沈むことから)まったく泳げない人。「子供のころから〜で、プールには縁がない」 ●ダイバー[だいばー] △ 5611入[はい]るs ### u 名詞[めいし]の類[たぐい]:トコロ[ところ] **【スイミングプール[すいみんぐぷーる]】** 水泳のためにつくられた施設。◇「水泳場」ともいう。swimming pool **【プール[ぷーる]】** 「スイミングプール」の略。▷温水~・屋内~・屋外~・公営~◇日常的には「スイミングプール」より「プール」のほうが用いられる。▶pool **【長[チョウ]水[スイ]路[ロ]】** 直線距離が50m以上のプール。→短水路 **【短[タン]水[スイ]路[ロ]】** 直線距離が25m以上50m未満のプール。→長水路 **【海[カイ]水[スイ]浴[ヨク]場[ジョウ]】** 海水浴のために設定された、海岸の区域。 ●海[うみ]・湖[みずうみ] 7504広[ひろ]いu●海[うみ]・湖[みずうみ] ●川[かわ] 4915流[なが]れるu●川[かわ] <489> ## 26 通る[とおる](通[ツウ]行[コウ]) ## 2600 通る[とおる] ### a 動詞[どうし]の類[たぐい] ### ●通[とお]る **【通[とお]る】** あるところを移動する。「学校へ行くときはいつもこの道を通ります」「車が踏切を~」「風が部屋を~」 **【通[とお]り掛[が]かる】** ある場所に来て通ろうとする。「山火事を、ちょうど通りかかった車が発見した」 **【通[ツウ]行[コウ]】** 人・乗り物が、道路・海上を通ること。「車の〜に注意する」「~する船舶が多い湾内」「ご〜中の皆様」 ▷~人・~止め・~車両・~量・~税・片側~・一方~ **【流[リュウ]通[ツウ]】** 空気・物資などが、ある範囲を動くこと。「この部屋は空気の〜が悪いようだ」「物資が〜していく途中で、抜き取られたらしい」▷~経路・~革命・~機構◇液体については使わない。 ●通[とお]り過[す]ぎる → 2603過[す]ぎるa●通[とお]り過[す]ぎる ●横切[よこぎ]る **【横[よこ]切[ぎ]る]** ある空間の横切る方向に通る。「犬が車の前を横切っていった」「公園を〜と、近道になる」 **【横[オウ]断[ダン]】** 比較的大きな、あるいは広いところを横の方向に通ること。「単身アメリカ大陸を〜しようと無謀な計画を〜する」「ヨットで太平洋を〜する」 ▷~歩道・大陸~・縦断◇大陸・海洋についていうときは、「東西の方向に通る」ことを意味する。 **【縦[ジュウ]断[ダン]】** 比較的大きな、あるいは広いところを縦の方向に通ること。「自転車で日本列島を〜する」→横断 **【トラバース[とらばーす]】** 山の斜面や岩場など、まっすぐに進みにくいところを横の方向に通ること。「パーティーは大きな岩の下を~して、ふたたび上に向かった」 ▶traverse ### ●あるところを通[とお]る **【山[サン]行[コウ]】** 図山の中を行くこと。「~すること20里でその地に至る」 **【水[スイ]行[コウ]】** 図水の上を行くこと。「~20日、陸行10日でその地に至る」 **【陸[リク]行[コウ]】** 陸地を行くこと。「~すること10日でその地に至る」「りくこう」ともいう。 ●航行[こうこう]する **【航[コウ]行[コウ]】** 船が海上を、飛行機が空中を(それぞれ決められた経路に)したがって進むこと。「太平洋を〜する船舶」 ▷~中・~区域 **【通[ツウ]航[コウ]】** 船・飛行機がある領域を通ること。「紛争が生じたため、その他の~が妨げられた」「難所とされる海域を無事~した」▷自由~ **【航[コウ]海[カイ]】** 船が(大きな)海を通ること。「七つの海を〜する男」▷~術・~士・~日誌・~図・遠洋~◇「航海」は「ヨットで太平洋を航海した」のように人を主語にする用法もあるが、「航行」は人が主語になることは一般的にはない。 ▶処女[しょじょ]航海[こうかい] △ 9000始[はじ]まるh●初[はじ]めてのこと ### ●あるところを渡[わた]る **【渡[わた]る】** 通りにくいところの上を通る。「横断歩道のないところで交通の激しい通りを~のは大変だ」「歩いて川を〜」◇「渉る」とも書く。 **【吹[ふ]き渡[わた]る】** 風が吹きながらある広がりをもったところを通る。「湖面を~秋の風」 **【鳴[な]き渡[わた]る】** 鳥が鳴きながら空を渡る。「雁の群れが西の空を鳴き渡っていった」 **【渡[ト]渉[ショウ]】** 図川などを歩いて渡ること。「水量が多いため~は困難を極めた」「雪どけの急な流れを~する」 **【徒[カ]渉[ショウ]】** 川などを歩いて渡ること。「~することの可能な地点をどうしても発見できなかった」~点 **【渡[ト]河[カ]】** 河川を渡ること。「部隊長は部下に重装備での〜を命じた」~作戦 ●あるところに渡[わた]る → 2700行[い]くa●渡[わた]って行[い]く ●さかのぼる **【遡[さかのぼ]る】** 川の脇を流れとは反対に、その出発点に向かう方向に通る。「上流へ上流へと〜と、やがて大きな滝にぶつかった」「ボートで川を~」「歴史を~」◇「溯る」とも書く。 **【遡[ソ]行[コウ]】** 川の流れに逆らってさかのぼる(上流に向かって進む)こと。「川沿いの道を〜する」◇「溯行」とも書く。 ●抜[ぬ]ける **【抜[ぬ]ける】** ある空間の内部から、その空間の外に移動する。「渋滞した交差点を~のに30分もかかった」「長いトンネルを〜と雄大な景観が目の前に現れた」◇「抜ける」は、交差点・トンネル・路地など圧迫感のあるところに「いなくなる」点に注意が向けられていて、そこにいなくなった結果として「外に出る」ことになる。 **【通[とお]り抜[ぬ]ける】** 狭いところや人込みを通って抜ける。「アーケードを〜と駅に出る」「この先は通り抜けられません」「空き地を通り抜けて行こう」 **【走[はし]り抜[ぬ]ける】** 走って、狭いところや人込みなどを通り抜ける。「先頭集団は沿道の見物人の目の前をあっというまに走り抜けた」「家の庭を、子供が走り抜けていった」 **【駆[か]け抜[ぬ]ける】** 馬に乗ったりして、勢いよく狭いところを通り抜ける。「馬群がメインスタンドの前を一団となって駆け抜けた」「台風は、一日で日本列島を駆け抜けた」 **【擦[す]り抜[ぬ]ける】** 体を人込みに擦りつけるようにして抜ける。「縁日の人込みを~ようにして本殿に向かった」「法の網をたくみに~」 **【吹[ふ]き抜[ぬ]ける】** 風が狭い空間を勢いよく通って抜ける。「部屋の中を一阵の風が吹き抜けて行った」 <2600 通る> ## a 動詞の類 ●通る **[通[とお]る]** あるところを移動する。「学校に行くときはいつもこの道を通ります」「車が踏切を~」「風が部屋を~」 **[通[とお]り掛[か]かる]** ある場所をちょうど通る。また、ちょうど通って来て通ろうとする。「山火事を、ちょうど通りかかった車が発見した」 **[通[ツウ]行[コウ]]** 人・乗り物が、道路・海上などを通ること。「車の〜に注意する」「~する船舶が多い湾内」「ご〜中の皆様」 ▷~人・~止め・~車両・~量・~税・片側~・一方~ **[流[リュウ]通[ツウ]]** 空気・商品などが、一つの場所にとどまらずに、ある範囲を通って動くこと。「この部屋は空気の〜が悪いようだ」「物資が〜していく途中で、抜き取られたらしい」 ▷~経路・~革命・~機構◇液体については使わない。 ●通り過ぎる → 2603過ぎるa●通り過ぎる ●横切る **[横[よこ]切[ぎ]る]** ある空間の横の方向に通る。「犬が車の前を横切っていった」「公園を〜と、近道になる」 **[横[オウ]断[ダン]]** 比較的大きな、あるいは広いところを横切って越すこと。「道路を~しよう」「ヨットで太平洋を〜する」 ▷~歩道・大陸~・~縦断◇大陸・海洋についていうときは、「東西の方向に通る」ことを意味する。 **[縦[ジュウ]断[ダン]]** 比較的大きな、あるいは広いところを縦の方向に通ること。「自転車で日本列島を〜する」→横断 **[トラバース]** 山の斜面や岩場など、まっすぐに進みにくいところを横の方向に通ること。「パーティーは大きな岩の下を~して、ふたたび上に向かった」 ▶traverse ●あるところを通る **[山[サン]行[コウ]]** 山の中を行くこと。「~すること20里でその地に至る」 **[水[スイ]行[コウ]]** 水の上を行くこと。「~20日、陸行10日を経て目的地に着いた」 **[陸[リク]行[コウ]]** 陸地を行くこと。「~すること10日でその地に至る」◇「りくこう」ともいう。 ●航行する **[航[コウ]行[コウ]]** 船が海上を、飛行機が空中を(それぞれ)規則にしたがって通ること。「太平洋を〜する船舶」 ▷~中・~区域 **[通[ツウ]航[コウ]]** 船・飛行機がある領域を通ること。「紛争が生じたため、その他の~が妨げられた」「難所とされる海域を無事~した」 ▷自由~ **[航[コウ]海[カイ]]** 船が(大きな)海を通ること。「七つの海を〜する」 ▷~士・~図・遠洋~◇「航海」は「ヨットで太平洋を航海した」のように人を主語にする用法もあるが、「航行」は人が主語になることは一般的にはない。 ▶処女航海 △ 9000始まるh●初めてのこと ●あるところを渡る **[渡[わた]る]** 通りにくいところの上を通る。「横断歩道のないところで交通の激しい通りを~のは大変だ」「歩いて川を〜」◇「渉る」とも書く。 **[吹[ふ]き渡[わた]る]** 風が吹きながらある広がりをもったところを通る。「湖面を~秋の風」 **[鳴[な]き渡[わた]る]** 鳥が鳴きながら空を渡る。「雁の群れが西の空を鳴き渡っていった」 **[渡[ト]渉[ショウ]]** 川などを歩いて渡ること。「水量が多かったので、〜は困難を極めた」「雪どけの急な流れを~する」 **[徒[カ]渉[ショウ]]** 歩いて渡ること。「川を渡ろうとしたが、〜することの可能な地点をどうしても発見できなかった」 ▷~点 **[渡[ト]河[カ]]** 河川を渡ること。「部隊長は部下に重装備での〜を命じた」 ▷~作戦 ●あるところに渡る → 2700行くa●渡って行く ●さかのぼる **[遡[さかのぼ]る]** 川などの脇を流れとは反対に、その出発点に向かう方向に通る。「上流へ上流へと〜と、やがて大きな滝にぶつかった」「ボートで川を~」「歴史を~」◇「溯る」とも書く。 **[遡[ソ]行[コウ]]** 川の流れに逆らって上流へのぼること。「川沿いの道を〜する」◇「溯行」とも書く。 ●抜ける **[抜[ぬ]ける]** 囲まれた所や狭い所を通って、外に移動する。「渋滞した交差点を~のに30分もかかった」「長いトンネルを〜と雄大な景観が目の前に現れた」◇「抜ける」は、交差点・トンネル・路地など圧迫感のあるところに「いなくなる」点に注意が向けられていて、そこにいなくなった結果として「外に出る」ことになる。 **[通[とお]り抜[ぬ]ける]** 狭いところや人込みを通って抜ける。「アーケードを〜と駅に出る」「この先は通り抜けられません」「空き地を通り抜けて行こう」 **[走[はし]り抜[ぬ]ける]** 走りながらあるところを通り抜ける。「先頭集団は沿道の見物人の目の前をあっというまに走り抜けた」「家の庭を、子供が走り抜けていった」 **[駆[か]け抜[ぬ]ける]** 駆けるようにして、あるところを通り抜ける。「馬群がメインスタンドの前を一団となって駆け抜けた」「台風は、一日で日本列島を駆け抜けた」 **[擦[す]り抜[ぬ]ける]** 人込みなどを、体をこすり合わせるようにして抜ける。「縁日の人込みを~ようにして本殿に向かった」「法の網をたくみに~」 **[吹[ふ]き抜[ぬ]ける]** 風などが(狭い)空間や建物の中が通って抜ける。「部屋の中を一陣の風が吹き抜けて行った」 <490> # 通る2600a~k **[潜[くぐ]る]** 頭上に圧迫を感じるところを(身を低くして)通る。「縄のれんをくぐって酒場に入る」「トンネルをくぐって出て来た列車」「鳥居を~」 **[かいくぐる]** 危害を加えようとするものの下を、身を低くしてくぐる。「敵の銃弾をかいくぐってなんとか逃げ延びた」「先生の目をかいくぐって、おしゃべりをする生徒たち」 **[潜[くぐ]り抜[ぬ]ける]** 囲まれたところを(身を低くして)通り抜ける。「塀の穴を~」「法の網の目を~」 **[突[つ]っ切[き]る]** あるところをよぎって、どこまでもまっすぐに通り抜ける。「森を突っ切って進む」 **[突[つ]き破[やぶ]る]** 物に穴を開け、勢いよくそれを突き破って、その先に出る。「運転をあやまった車がブロック塀を突き破り、庭に突っ込んだ」 **[突[トッ]破[パ]]** 障害となるものや場所を、突き破ったりはねのけて通り抜けること。「逃走車は警察の非常線を〜しようと図った」「難関を〜する」 ▷強行~・~口 **[通[ツウ]関[カン]]** 税関を通ること。「空港での〜に手間取ってしまった」 ▷~手続き ●貫く **[貫[つらぬ]く]** ものの表面から入り、内部の抵抗を排しながらそこを通って、反対側に出る。「ライフルの銃弾は政府首脳の胸を貫いた」「闇夜を~閃光」 **[貫[カン]き通[とお]す]** ものを貫いて向こうまで通す。「銃弾が胸を~」◇「貫き通す」との意では一般に「貫通」を用いる。 **[突[つ]き抜[ぬ]ける]** 突き破ったところにとどまらずその境界から外に出る。「銃弾は厚い壁を突き抜けて部屋の中まで達した」 **[貫[カン]通[ツウ]]** 貫いて通ること。「弾丸が胸部を〜する」 ▷~銃創(弾丸が体を貫通した後にできた傷) **[縦[ジュウ]貫[カン]]** あるところを縦方向に貫くように通ること。「バイパスの途中には丘陵を〜するトンネルがつくられる予定だ」 ▷~鉄道・~道路⇔横貫◇地域の場合、「縦方向」は南北であるのがふつう。横方向に貫くように通る意の「横貫」が使われることはほとんどない。 ●貫流する → 4915流れるa●流れる ## d 形容動詞の類 **[通[とお]り掛[かか]りの]** 通りかかる様子。「とにかく~の人に道を尋ねよう」 **[通[とお]りすがりの]** 偶然そこを通りかかる様子。「路上で倒れていたのを、~の人に助けを求めた」◇ふつう、「通りすがりの者です」とはいっても、「通りがかりの者です」とはいいにくい。 **[行[い]き摺[ず]りの]** 通行中に見知らぬ人とすれ違う様子。「~の人に道を聞かれた」◇「行き摩り」とも書く。 **[フリーパスの]** 人が、ある場所に自由に出入りできる権利をもっている様子。「このワッペンをつけていれば、施設内はどこでも〜だ」 ▶free pass **[顔[かお]パスの]** 本来は料金を払わなかったり、通行証を見せなかったりすると通れない、駅・劇場・会社などの諸施設の入り口を、自分の地位や権力を利用して、当然のように自由に通る様子。「〜でわがもの顔に入場する政治家」◇「パス(pass)」は通行証・入場券などの意。 ## h 名詞の類:コト・サマ **[通[とお]り]** 通ること。「人の~が少ない」「この部屋は風の〜がよい」 **[御[お]通[とお]り]** 偉い人が通ること。「将軍様の~だ」 **[大[おお]通[どお]り]** 人が道を通ること。「~が少ない道」◇「通行」よりもくだけた表現。 **[交[コウ]通[ツウ]]** どこかに行き来するために(多く、乗り物を使って)一定の経路を通ること。「ここは駅に近く、〜の便がいい」「この道路は午前中が特に〜が激しい」「冬季は雪で〜が途絶える」▷~機関・~費・対面~・~違反・~事故 **[通[とお]り抜[ぬ]け]** 通り抜けること。「ここは〜ができない」 **[渡[わた]り]** 渡ること。「この季節になると鴨の〜が見られるようになる」「オランダ〜の(オランダから渡来した)品」 ▷~鳥・~板(渡るために船と岸との間におく板) **[谷[たに]渡[わた]り]** 鳥などが谷から谷へ渡ること。「うぐいすの〜」 **[火[ひ]渡[わた]り]** 修験道の行者などが呪文を唱えながら燃えている火の上をはだしで渡ること。 ●綱渡り → 4309演じるj●曲芸 ●渡り初め → 9000始まるh●初めてのこと ## k 名詞の類:モノ ●通行証 **[通[ツウ]行[コウ]証[ショウ]]** その建物・施設を通行する資格があることを証明する文書(を記した札やカード)。 **[通[ツウ]行[コウ]手[テ]形[ガタ]]** (江戸時代以前の)関所などを通るための通行許可証。 **[パス]** ある場所に自由に出入りしたり、利用したりできる権利があることを証明する文書を記した札やカード。「有力者には特別の~が渡されている」 ▶pass ●交通機関 **[鉄[テツ]道[ドウ]]** 専用軌道の上を走る交通機関。「その地区にはまだ〜がかかっていない」「~を敷く(建設する)」 ▷馬車~・電気~(「電車が走る鉄道」の意。古めかしい表現であるが、略語の「電鉄」は造語成分として鉄道会社の名称に使われる)・高架~・登山~・リニア〜・〜網 **[鉄[テツ]路[ロ]]** 「鉄道」の古めかしい表現。「開拓地に~を建設する」 **[国[コク]鉄[テツ]]** 「日本国有鉄道」の略。◇1987年、分割民営化された。 **[JR]** 国鉄が分割してできた、民営の交通機関。「ジャパンレールウェイ(Japan Railway)」の頭文字。 **[私[シ]鉄[テツ]]** 公営鉄道・JRに対する民営鉄道。 **[民[ミン]鉄[テツ]]** 「民営鉄道」の略。◇「私鉄」というほうが一般的な言い方で、ふつう。 <491> # 通る2600k~u **地下鉄道[ちかてつどう]** 図軌道がおもに地下につくられている鉄道。 **地下鉄[ちかてつ]** 「地下鉄道」の略。 **メトロ** 「地下鉄」の洋語的表現。「〜のホームで待ち合わせる」◇古風なニュアンスがある。ただし、「東京メトロ(旧営団地下鉄)」の略として使われる場合は現代的。▷métro **モノレール** レールが1本の鉄道。「〜が空港ビルまで通じている」◇ふつう、レールを車両がまたぐ跨座式をいうが、ほかに上から吊り下がる懸垂式もある。▷monorail **単軌鉄道[たんきてつどう]** 図モノレール。 ### ●ロープウエーなど ### ●道路などを通るもの ### ●通り雨 ## S 名詞の類:ヒト **通行人[つうこうにん]** 道路を通行する人。「〜が火事を発見し、通報した」「通行者」ともいう。 **歩行者[ほこうしゃ]** 道路を歩いている人。「自転車が〜にぶつかる事故」「〜に注意を促す」〜優先・〜天国◇「通行人」はあるところに通りかかった人をいい、「歩行者」は車に乗っている人と対比した表現。 **道行[みちゆ]く人[ひと]** 雅道を行く見知らぬ人。「〜に助けを求める」 ## u 名詞の類:トコロ ### ●通り **通[とお]り** 人家・商店街などに面し、日常的に多くの人が通る道。「駅前の〜」「表〜を右に入ってすぐのところ」「〜を横切る」 **大通[おおどお]り** 広く大きな通り。「この道を行くと〜に出る」 **目抜[めぬ]き通[どお]り** ある地域でいちばん目立つ大通り。「その店は〜に面した等地にある」 **表通[おもてどお]り** 人家・商店などの表側に面した通り。「〜に置自転車が多い」↔裏通り **大路[おおじ]** 商売などに適した、人の行き来が多い道。「〜で大道商いをする香具師の一座」「〜で大道商いをする」 **大路[たいろ]** 大通り。「貴人の一行がゆっくりと〜を進んで行く」▷都〜、↔小路 **往来[おうらい]** 車がたくさん行き来する通り。「〜を横切る」◇かなり古めかしい言い方。 **往還[おうかん]** 「往来」のさらに文章語的な表現。「甲州〜」 **メインストリート** 町の中心の大通り。「新興住宅地の〜にスーパーが進出した」◇「メーンストリート」ともいう。▷main street **ストリート** 店などが立ち並ぶ大きな通り。▷〜ファーニチャー・ファッション〜 ◇おもに複合語で用いる。▷street **アベニュー** 並木などがある大きな通り。「表参道の〜を散歩する」▷avenue **裏通[うらどお]り** 人家・商店などの裏側に面した通り。↔表通り **裏道[うらみち]** 建物の裏側の道。「〜づたいに逃げる」 **中通[なかどお]り** 表通りと裏通りの間の通り。「問屋街の〜はいつもにぎやかだ」 **横丁[よこちょう]** 大きな通りから横に入った小さい通り。「〜の御隠居」◇「横丁」とも書く。 **小路[こうじ]** 小さな通り。「細い〜の入り口を入ってすぐのところ」▷抜け〜(通り抜けられる小路)↔大路 **袋小路[ふくろこうじ]** 行き止まりになっている小さい通り。「この先は〜になっている」。「袋小路に入る」「袋小路に入り込む」「袋小路に迷い込む」などの言い方で比喩的に「解決策が見出しにくい困難な状況に陥る」という意を表すことがある。 **広小路[ひろこうじ]** 雅幅の広い通り。「上野の〜」 ### ●道 **道[みち]** 屋外にあって、人・動物・乗り物が通るところ。▷田舎〜・峠〜・並木〜◇「路」「途」「径」とも書く。 **小道[こみち]** 小さな道。幅の狭い道。「〜を抜けると湖に出た」「小路」「小径」とも書く。 **細道[ほそみち]** 細い道。「山の中の〜をたどって行ったものだ」「小道」が単に幅の小さな道であるのに対し、「細道」は横から何かが迫っているような狭くて細い道。 **小径[しょうけい]** こみち。「林間の〜を散策する」「小道」とも書く。 **路地[ろじ]** 家と家との間の狭い道。「〜に朝顔の鉢がたくさん置いてある」▷〜裏◇「露路」とも書く。 **露地[ろじ]** 屋敷内の茶室に通じる、通路として用いられる庭。「蹲踞を配した風情のある〜」「山茶花の〜」◇「路地」とも書く。 **野道[のみち]** 野原の中を通る道。「〜にすみれの花が咲いている」◇「野路」ともいう。 **畑道[はたみち]** 畑の間を通る道。「〜を通るとバス停は近い」 **田圃道[たんぼみち]** たんぼの間を通る道。「〜を通って野辺送りをする」。 **畦道[あぜみち]** 田と田の境にあるあぜが道となっているところ。「〜に豆が植えてあった」 **坂道[さかみち]** 坂になっている道。「急な〜を登ると息が切れる」 **山道[やまみち]** 山の中を通る道。「険しい〜を歩く」「〜にさしかかる」 **山路[やまじ]** 雅やまみち。「〜来てなにやらゆかしすみれ草〈芭蕉〉」 **登山道[とざんどう]** 山に登るための道。「この山は〜が整備されているので、山頂まで半日で往復できる」 **ハイキングコース** ハイキングをする人のためにつくられた道。「〜を整備する」◇和製洋語。ハイキング(hiking)+コース(course) **獣道[けものみち]** 獣が往き来してできた、人が通らないような道。「どうやら〜に迷い込んだようだ」 <492> # 通る2600u~v **雪道[ゆきみち]** 雪がつもった道。「凍って滑りやすくなった〜を歩く」 **砂利道[ジャリみち]** 砂利を敷いた道。「ハイヒールでは歩きにくい~」 **難路[ナンロ]** 図進むのが困難な道。「~をものともせずに進む」 **悪路[アクロ]** 路面の状態が悪く通行に困難な道。「その道は予想以上の~だった」 **隘路[アイロ]** 図狭くて険しい道。「山間部の〜を行く」 **桟道[サンドウ]** 崖などに沿って棚状に設けた道。「~をおそるおそる進む」 **茨[いばら]の道[みち]** □茨の生い茂る、歩きにくい道。◇比喩的に「苦難の人生」の意で用いることが多い。 **夜道[よみち]** 夜間に通る道。「~の1人歩きは避けたほうがいい」 **曲[ま]がり道[みち]** 曲がっている道。「~でスピードを出し過ぎて横転した」 **一本道[イッポンみち]** 途中で分かれたりしないで、目的地まで通じている道。「町までは野中の〜しかない」 **切[き]り通[とお]し** 山などを切り開いて通した道。「~ができて駅まで近くなった」◇「きりとおし」ともいう。 **横道[よこみち]** 大きな道から横に入る道。◇「横道にそれる」が比喩的に「無関係の話題を持ち出す」意に使われることがある。 **脇道[わきみち]** 大きな道から脇に入る細い道。「~に入る」 **枝道[えだみち]** 大きな道から分かれる細い横道。「たくさんの~がついている」 **分[わ]かれ道[みち]** 二つ以上に分かれて延びる道。「しばらく行くと~に出た」◇「別れ道」とも書く。「人生のわかれ道」のように、比喩的に「どの方向に進むかの選択肢がいくつかあって、それを決めなければならない状況」の意に使うことがある。 **岐路[キロ]** 図分かれ道。◇「人生の岐路に立つ」のように抽象的な意で使うことが多い。 **三叉路[サンサロ]** 3方向に分かれる道。「~の1つは一方通行になっている」 ●泥道→ 7405とけるu●ぬかるんだところ ▶道が出合うところ **辻[つじ]** 道が交差するところ。「〜ごとに案内の者が立っていた」▷~堂・~札・~説法 **交差点[コウサテン]** 道が交差するところ。「故障した車が〜の真ん中で止まっていた」◇「交叉点」とも書く。信号機・横断歩道が設置されている、またはされてもよいほどの規模のものをいう。必ずしも十字路とは限らない。 **十字路[ジュウジロ]** 2本の道が十の字の形に交差するところ。また、そのような道。「駅前の~を左に曲がってすぐの喫茶店で待っている」 **四[よ]つ角[かど]** 2本の道が交差し、4つの角ができているところ。「〜で車とぶつかる」 **四辻[よつつじ]** 「四つ角」の古めかしい言い方。「~で車がいっせいに止まる」 **丁字路[テイジロ]** 2本の道が丁の字の形に出会うところ。「~に突き当たって右へ行く」◇「T(ティー)字路」という人もいる。 **ロータリー** 交通整理のために交差点の中央に設けられた円形の小高いところ(をもった交差点)。「~につつじを植える」 ▶rotary ●道が分かれるところ → 6502分かれるh●分かれ目 ▶道路 **道路[ドウロ]** 人・車が通れるように、人為的に設置・整備された道。「雪解けで~がぬかる」「~工事で交通渋滞が起きやすくなる季節」「倒れたクレーン車が〜をふさいだ」 ▷高速~・自動車専用~・有料~・生活~(その地域の人が通学、買い物など日常生活に利用する道路) **街路[ガイロ]** 市街の道路。「~に面したところに店を出した」▷~樹 **車道[シャドウ]** 道路の、車が通る部分。「~を走る自転車は実に危険だ」⇔歩道 **歩道[ホドウ]** 道路の、歩行者のために車道と区別された部分。「その車は〜に乗り上げて駐車していた」▷~橋 ⇔車道 **遊歩道[ユウホドウ]** 散歩・散策などのために整備された道。「川に沿って〜が設けられている」 **プロムナード** 「遊歩道」の洋語的表現。「公園内の~」▶promenade **散歩道[サンポみち]** 散歩する道。「ここは私にとって毎日の〜です」 **舗道[ホドウ]** 舗装された道路。「~の補修を行う」◇「鋪道」とも書く。 **新道[シンドウ]** 新しく開いた道路。「~が開通してからは旧道の通行量が半分以下に減った」⇔旧道 **旧道[キュウドウ]** 元からある道路。「~は舗装されずに昔の面影を残している」⇔新道 **林道[リンドウ]** 切り倒した木材などを運び出すために山の中につくられた道。「~を切り開く」 **農道[ノウドウ]** 農作業のための通行に使う道。「~とは思えないほど立派に舗装されている」 **国道[コクドウ]** 国が管理する道路。◇その他管理主体によって、都道府県道(県が管理する道路)・市道・区道・町道・村道などがある。 **公道[コウドウ]** 一般の人が通れるように法で決められた道路。「天下の~」→私道 **私道[シドウ]** 個人の所有地内を通る道路。「~につき車の通り抜け禁止」→公道 ## V 名詞の類:トコロ ▶通り道 **通[とお]り道[みち]** 人がどこかへ行くときにきまって通る道。「学校への〜にある公園でよく遊んだものだ」 **風[かぜ]の通[とお]り道[みち]** 風の通り道。「北からの~に当たる家」 **通[かよ]い路[じ]** 雅通り道。「雲の~」 **黄泉路[よみじ]** 雅黄泉の国へ行くときに通る道。「〜を旅立つ」 **何時[いつ]か来[き]た道[みち]** いつか来たことがあるような道。◇「戦争という、いつか来た道」 <493> ## 通る[とおる] 2600v か来た道へ戻ることは許されない」のように比喩的に使うことが多い。 **【近[ちか]道[みち]】** 目的地まで、ほかの道よりも曲がりくねっていたりはするが、目的地により早く着ける道。「この〜はみんなが知っているのでかえって混むことが多い」 **【間[ケン]道[ドウ]】** 主要な道からはずれた抜け道。「街道を通らず、〜づたいに次の宿場まで行った」→本道 **【バイパス[ばいぱす]】** 交通量の多い幹線道路の混雑を少なくするために設けた補助的な道路。「市の北部に~を通す」▶bypass **【本[ホン]道[ドウ]】** 目的地に行くのにふつうに使う主要な道路。「狭い道をたどってようやく〜に出た」→間道◇「政治の本道へたち戻る」のように、比喩的に目的を達するうえで、もっとも正当と考えられる方向の意も表す。 **【街[カイ]道[ドウ]】** 主要な地域間の幹線道路。「農作業の手をしばし休め、~を通って行く車の群れを眺めていた」 ▷~沿い・~筋・五~(江戸を基点とする主要な5つの街道) **【海[カイ]道[ドウ]】** ①昔の海に沿った街道。「この夏は瀬戸内の~を歩こうと計画している」②「東海道」の略。「〜一の大親分といえば清水の次郎長だ」 **【表[おもて]街[ガイ]道[ドウ]】** 目的地に行くのにふつうに使う街道。「ちょっと遠いけど道がいいので〜を行きましょう」→裏街道◇比喩的に「人生の表街道を行く(まともな人生を歩む)」という使い方をする。 **【裏[うら]街[ガイ]道[ドウ]】** 表街道を避けて通る、あまり人が通らない街道。◇「人生の裏街道」のように、多く比喩的に、まともでない人生の意に用いいる。 **【参[サン]道[ドウ]】** 社寺に参詣するための通り道。「~の両脇に土産物屋が軒を連ねている」▷表~ ●迷路[めいろ] 1201迷[まよ]うu ### ●通[つう]路[ろ] **【通[ツウ]路[ロ]】** 人が通る、屋内・敷地内・車内などの細長い空間。「ビルの間の狭い〜を抜けて通りへ出た」「車内は〜まで人があふれている」 **【花[はな]道[みち]】** 舞台や土俵を行き来するために、客席を貫くようにして設けられた通路。「勝った力士が〜を意気揚々と引き上げて行った」◇芝居では、客席より一段高く設けられ、脚光を浴びながら退出する場所であることから、「永年の功労者に引退の花道を用意する」「男の花道を飾る」のように比喩的に「引退するときなど、最後にはなばなしく活躍する状況」の意を表すことがある。 **【廊[ロウ]下[カ]】** 部屋と部屋、建物と建物の間を結ぶ、屋内のあるいは屋根のついた通路。「~を走ってはいけません」 **【渡[わた]り廊[ろう]下[か]】** 離れた建物どうしを結ぶ廊下。 **【歩[ホ]廊[ロウ]】** (西洋式建築での)廊下。「中庭に面して立派な〜がある」 **【回[カイ]廊[ロウ]】** 社寺や宮殿などで、建物のまわりを取り囲むように設けられた、ぐるりと回る、折れ曲がった長い廊下。「~を伝って門に出る」◇「廻廊」とも書く。 **【柱[チュウ]廊[ロウ]】** 図両側の壁がなく、柱と屋根だけの廊下。「2階の前面は、太い円柱が林立する〜となっていた」 **【アーケード[あーけーど]】** ①商店街の通りを屋根で覆った通路。「~を抜けてすぐ右にあるビル」 ▷~街②建物の内部にある、アーチ型の天井をもつ通路。▶arcade **【コンコース[こんこーす]】** 駅の中や空港内にある大きな通路。「~にたくさんの人が行き来している」 **【地[チ]下[カ]道[ドウ]】** 地下に設けられた通路。「~を通って通りの反対側に出た」 **【トンネル[とんねる]】** 山の地下をくりぬいてつくった、人・乗り物が通る空間。「長い〜を抜けると海沿いの道に出た」▶tunnel **【隧[ズイ]道[ドウ]】** トンネル。「峠の〜を出ると眼下に湖が広がった」◇「ずいどう」ともいう。工事関係者が使う。 **【坑[コウ]道[ドウ]】** 鉱石採取などのために地下に掘った通路。「~にガスがたまって危険な状態だ」 **【竪[たて]坑[コウ]】** 地面から垂直に掘り下げた坑道。 **【横[よこ]坑[コウ]】** 地面と平行に掘り進んだ坑道。 **【斜[シャ]坑[コウ]】** 地面に対して斜めに掘った坑道。 **【羨[エン]道[ドウ]】** 古墳の入り口から棺を納める部屋までの通路。◇「せんどう」ともいう。 **【煙[エン]道[ドウ]】** 図炉から煙突への煙の通路。 **【ランプ[らんぷ]】** 高速道路の出入りのために、一般道路との間に設けた連絡用の道路。▶ramp **【インターチェンジ[いんたーちぇんじ]】** 高速道路への出入り口。「高速道路を利用する」 **【インター[いんたー]】** 「インターチェンジ」の略。「次の~で降りることにした」 ### ●道[みち]の部分[ぶぶん] **【道[みち]端[ばた]】** 道でないところと接する、道の端の部分。「~の雑草」 **【道[みち]の辺[べ]】** 雅道端。「~に咲くひなげし」 **【路[ロ]傍[ボウ]】** 図道端。「~に咲く名も知れぬ花」「~の道を行く小さな旅」』~の石のように黙殺される」 **【路[ロ]肩[ケン]】** 車が通行するのに必要な幅の外側。また、道路の両側の端。「豪雨で〜が崩れた」◇「ろけん」ともいう。 **【路[ロ]盤[バン]】** 道路・線路の支えている土台。「地震で~が陥没して、車が通れなくなった」 **【路[ロ]上[ジョウ]】** 道路の上。「トラックから落ちた積み荷が〜に散乱した」~駐車 **【街[ガイ]上[ジョウ]】** 街路の上。「~を明るく照らすネオンサイン」 **【道[みち]沿[ぞ]い】** 道に沿ったところ。「~にコスモスの花が咲いていた」 **【沿[エン]道[ドウ]】** 道路に沿った部分。「~の群衆が駅伝の選手に盛んに声援を送っていた」 **【線[セン]路[ロ]沿[ぞ]い】** 線路に沿ったところ。「~に民家が立ち並ぶ風景も少なくなった」「~の道」 **【沿[エン]線[セン]】** 鉄道の路線や道路に沿って広がる土地。「新しい鉄道の~の宅地開発事業」「高速道路~の騒音対策」 <494> ## 通る[とおる] 2600v~w **【街[ガイトウ]頭[ウ]】** 町の中の、道路や広場などの、人が往来するところ。「選挙のびらを〜で配る」▷~演説・~募金 **【街[まち]角[かど]】** 人が行き来し、にぎやかな町の角。「少女が1人、~にたたずんでいる」◇「町角」とも書く。 **【辻[つじ]】** 図街角。「~に立って、花を売る少女」 ▶路面[ろめん] 2301向[む]くu●地面[じめん] ▶道筋[みちすじ]・経路[けいろ] **【道[みち]筋[すじ]】** あるところからあるところへ行くときの道筋。「目的地までの〜を地図で確かめる」◇通って行く道の全体を筋としてとらえた表現。 **【途[ト]】** □ある目的をもって行くときの道筋。「会談を終えた一行は帰国の〜についた」▷~上・~次・前~◇多く、造語成分として用いる。 **【経[ケイ]路[ロ]】** 通ってきた、また、通って行く道。▷感染~・侵入~・逃走~「径路」とも書く。通って行く道の全体を抽象的にとらえたもの。 **【足[あし]取[ど]り】** ある人物が通って行った道筋。「犯人の~を追う」 **【道[みち]順[ジュン]】** 目的地までに通る、適切な道の順番。「途中で~を間違えて、1時間以上遅れてしまった」 **【順[ジュン]路[ロ]】** 順序にしたがってめぐり歩く道筋。「~にどを見て歩く道筋。「~にしたがって見て歩く」 **【回[カイ]線[セン]】** 電気通信のために設けた、電気信号の回る道筋。「~が混みあっていて電話が通じにくい」 **【内[ナイ]線[セン]】** 会社・官庁・ホテルなど、一つの施設内にたくさんの電話機をもつシステムで、その中の電話機同士をつなぐ回線。 **【外[ガイ]線[セン]】** 内線システムから外部へつながる回線。 **【回[カイ]路[ロ]】** 電気や情報が流れて回る道筋。「~を設計する」▷電気~・集積~ **【電[デン]路[ロ]】** □電気の回路。「~を開閉する機器」 **【サーキット[さーきっと]】** 電気の回路。▷~テスター・~ブレーカー ▶circuit **【コース[こーす]】** ある目的のためにあらかじめ決めておく経路。「旅行の〜を考える」「旅客機が〜を外れる」▶course **【ルート[るーと]】** 車での移動・物資の輸送などの際に通る道筋。「どういう〜で行こうかと考えている」「これは特別な〜でしか手に入らない」▷闇~ ▶route **【進[シン]路[ロ]】** 進行するときの道筋。「~をふさぐ」 ▷進行方向 **【針[シン]路[ロ]】** 図船・飛行機の進む方向。「~を北に向ける」 **【近[ちか]道[みち]】** 目的地への近いほうの道筋。「こちらのほうが〜です」→回り道 **【早[はや]道[みち]】** 目的地により早く着ける道筋。◇「合格の早道」のように抽象的な意で用いるのがふつう。 **【捷[ショウ]径[ケイ]】** 図近道。「合格への~」◇抽象的な道を指すことが多い。 **【回[まわ]り道[みち]】** 目的地への遠いほうの道。「これだと〜になってなる」→近道 **【迂[ウ]回[カイ]路[ロ]】** 何かをよけて通る回り道。「幹線道路の一部が工事中で狭い〜に車が集中した」 **【遠[エン]路[ロ]】** 図遠い距離。「~はるばるようこそお越しくださいました」◇用例のような慣用表現でのみ用いる。 **【長[チョウ]途[ト]】** 文旅などでの長い距離。「~の疲れをいやす」 **【魚[ギョ]道[ドウ]】** 図魚群が通る道筋。「超音波で〜を探る」 **【弾[ダン]道[ドウ]】** 弾丸が飛んで行く道筋。「~は放物線を描く」▷~弾・〜ミサイル ●逃[に]げ道[みち] 8109逃[に]げるu ●行[い]きの経路[けいろ] 2700行[い]くh●行[い]きの経路[けいろ] ●帰[かえ]り道[みち] 2704帰[かえ]るh●帰[かえ]り道[みち] ▶交通路[こうつうろ] **【交[コウ]通[ツウ]路[ロ]】** □人・車などが行き来する道筋。「主要な~を遮断する」 **【動[ドウ]脈[ミャク]】** 経済的な活動などを支える重要な交通路や輸送路、通信路などの幹線。「今や高速道路が日本列島の~として機能している」 **【水[スイ]路[ロ]】** 船などが、川や海・湖などで人や荷物を運んで行き来するのに通る水面上の道。「海峡の錯綜した〜」「この地方は〜が発達している」▷~橋 **【運[ウン]河[ガ]】** 交通や灌漑などのために陸地を掘ってつくった水路。「~を舟が航行する」 **【航[コウ]路[ロ]】** 船や航空機が航行する道筋。「途中の島の何ヵ所かに立ち寄る〜」▷外国~・国内~・大圏~(2地点間を結ぶ最短距離の航路)・~標識 **【波[なみ]路[じ]】** 船が進んで行く道筋。「はるか〜を越えて行く」◇「浪路」とも書く。 **【潮[しお]路[じ]】** ①潮流の道筋。「~の果て」②船が海上を往来する道筋。 **【海[カイ]ロ]** 図海上の交通路。「待てば〜の日和あり」~陸路 **【陸[リク]路[ロ]】** 陸上の交通路。「一行は〜を北へ向かった」~海路 **【空[クウ]路[ロ]】** 文空の交通路。「軍用機が民間機の~に侵入したことによる事故」→海路、陸路 ### W 名詞[めいし]の類[たぐい]:トコロ[ところ] ### ●走路[そうろ] **【走[ソウ]路[ロ]】** (競技で)人や車などが走るように決められたところ。~妨害 **【助[ジョ]走[ソウ]路[ロ]】** (陸上・体操の跳躍競技で)助走するための走路。 **【コース[こーす]】** 「走路」の洋語的表現で、より一般的。「マラソンの選手は事前に〜を下見しておくとよい」 ▷マラソン~ ◇競泳ではプールに設けられた区分帯の意に用いる。▶course **【サーキット[さーきっと]】** 周回するコースをもつ、自動車やオートバイなどの競技場の走路)。▶circuit **【トラック[とらっく]】** 陸上競技場の走路となるところ。「選手は~を2周して競技場の外へと向かった」◇「トラック」は走路となるころの全体を、「コース」は一つ一つの走路をいう。▶track **【ロード[ろーど]】** (陸上競技・自動車レースなどで走路とする)競技場・サーキットの外の、一般の道路。「トラックよりも〜に強い選手」 <495> ▷~レース ◇造語成分として使う。▶road **ホームストレッチ** 競技場のトラックや競馬場のコースで、ゴールがある側の直線の走路。→バックストレッチ▶homestretch **バックストレッチ** 競技場のトラックや競馬場のコースで、ゴールがない側の直線の走路。→ホームストレッチ▶backstretch **コーナー** トラックなどの湾曲している部分。▷第1~・第4~ ▷corner **車線[しゃせん]** 車の通行区分をわかりやすく示す、道路上に設けられた区分帯。「~を変えるときは早めにウインカーを出すようにしなさい」 ▷対向~・走行~・追い越し~・登坂~・~変更 **レーン** ①「車線」の洋語的表現。▷バス専用~②競技者が走るコースとして、ロープや白線で区画・指定された区分帯。「短距離走は決められた~を走ることになっている」 ▷lane ●滑走路 → 4912飛ぶu●飛び立つ施設 ●軌道 **軌道[きどう]** そこを通るように決まっている道筋。「路面電車が車と衝突して〜を外れた」「惑星の〜を計算する」◇「事業を軌道に乗せる」のように、仕事を進める決まった手段の意で使うことがある。 **レール** 車両を走らせるために、軌道に設置して、車両を支えるための2本の鉄の棒。「ポイントでレールを転換する」▷ロング〜 ▷rail **線路[せんろ]** 鉄道の車両が走行する軌道。「~に大きな石を置いて列車を妨害するという事件が起こった」 ◇レール・路盤・その他を含んだ全体を指すが、「線路を交換する」のようにレールだけを指すこともできる。 **軌条[きじょう]** 「レール」の漢語的表現。「路面電車の〜に靴のはさまってあわてた」 ●路線 **路線[ろせん]** 交通機関の決められた運行経路。「この〜は通勤客が多い」 ▷バス〜・〜バス(観光バスに対して、一定の路線を運行するバス)◇「自由化路線」「ピンク路線」などのように「進むべき一定の方針」の意で比喩的に使うことがある。 **線[せん]** 「路線」の略。「この〜はどこまで行きますか」▷官~(旧鉄道省がが運営していた線)・国鉄~(日本国有鉄道が運営していた線)・社~(公営に対して、民営鉄道会社の線)・国内~(飛行機の国内の線)・国際~(飛行機の、国内と外国を結ぶ線) **全線[ぜんせん]** その路線のある区間内でのすべての部分。また、すべての路線。「架線事故で〜にわたって運休となっている」 ▷~不通 **本線[ほんせん]** 主要な線。「トンネルを出たところで〜と合流する」→支線◇鉄道会社ごとに定めている主要な線。おもに鉄道についていう。 **幹線[かんせん]** 中心となる重要な線。「この道路がその地域の~となっている」 ▷~道路→支線 **新幹線[しんかんせん]** 在来の線に対して新しくつくられ、在来線よりもレール間の幅の広い高速鉄道の線。「~から在来線への乗り継ぎに時間がかかった」→在来線 # 通る2600w **在来線[ざいらいせん]** 在来の幹線。特にJRの新幹線よりもレール間の幅の狭い線。「〜と並行して新幹線が走る区間」→新幹線 **ローカル線[せん]** 中央から離れた地方の地域内を走る線。「~の旅を楽しむ」◇「ローカルライン(local line)」の訳語。多く、特急・急行が走らず運行量も少ない。 **支線[しせん]** 本線から分かれている線。「列車はこの駅で~に入る」→本線、幹線 **環状線[かんじょうせん]** 環のようにある範囲を一周する線路や道路。◇「大阪環状線」は東京の山手線に相当する。 ●渡るところ **踏切[ふみきり]** 人・車などが線路を横切るために、線路上に設けた通路。「~で車が動かなくなった」「なかなか〜が開かず、道路は渋滞した」 **横断[おうだん]歩道[ほどう]** 人が安全に道路などを横切れるように、道路に標識でその場所を示したところ。「手を上げて~を渡ろうよ」 ●橋 **橋[はし]** 川・海・谷・車道・線路など通行困難な場所の上や、またいで向こう側に渡るために設けた構造物。「荒川に~を架ける」 ▷~桁・~詰め **橋梁[きょうりょう]** 構造物としての橋。「~を建設する」▷~工事 **ブリッジ** 「橋」の洋語的表現。▷レインボー~◇おもに複合語で用いる。▷bridge ●いろいろな橋 **大橋[おおはし]** 「その地域でいちばん長く)大きな橋。 **仮橋[かりばし]** 一時的につくった橋。「橋のかけかえのため〜をつくる」 **浮[う]き橋[はし]** 船やドラム缶などを並べて水上に浮かべ、その上に板などを渡して人が通れるようにした橋。「ドラム缶を並べた~」 **反[そ]り橋[ばし]** 中央が上のほうに反っている橋。「庭園の池にかかる~」 **太鼓橋[たいこばし]** 太鼓の胴のように丸く反っている橋。 **掛[か]け橋[はし]** ①高いところに設けた橋。「虹の~」◇「桟」とも書く。「懸け橋」とも書く。②山の斜面に設けた橋。 **桟橋[さんばし]** 船の乗り降り、荷物の積み下ろしのために波止場から海に突き出してつくった通路。「~に船をつける」 **吊[つ]り橋[ばし]** ①空中に綱・ロープなどを張り渡し、それを伝って向こう側に渡る橋。「かずらでできていて、一度に1人しか渡れない」◇ふつうの橋をかけられないような深い谷に植物繊維などでつくる、橋桁のない簡易なものから、橋ぐいをつくれないような海峡などにワイヤーロープでコンクリートの橋桁を吊る大規模なものまである。②城などで、使うときだけ下げてかけ、平常のときは吊り上げておく橋。◆「釣り橋」とも書く。 **跳[は]ね橋[ばし]** ①吊り橋(②)。②船が下を通るときになると、上に跳ね上がるようにつくられた橋。 **丸木橋[まるきばし]** 1本の丸太を渡しただけの小さな橋。 **石橋[いしばし]** 石でできた橋。「~を叩いて渡る(きわめて慎重に行動する)」 <496> # 通る2600w〜つたう2601h **鉄橋[テッキョウ]** 鉄でつくった橋。特に、(列車・自動車などが通る)鉄製の橋。「~を渡る列車の音が聞こえた」◇ふつうは、鉄道が通っている橋のことをいう。 **鋼橋[コウキョウ]** 図鋼鉄製の橋。 **陸橋[リッキョウ]** 道路・鉄道などをまたぐようにかけた橋。「交差点に~を設置して渋滞を緩和する」◇多く自動車道路として使われるものについていう。 **歩道橋[ホドウキョウ]** 人が通るための陸橋。「~が歩行者のためを思ってつくられているとは思えない」 **跨線橋[コセンキョウ]** 鉄道線路をまたぐようにしてかけたた橋。「~を渡って隣のホームに行く」 **神橋[シンキョウ]** 神社の境内や神殿にかけた橋。「一般人はその〜を渡れない」 ## 門 **門[モン]** 敷地などの正式な出入り口や境界を示すための設置物を置いたところ。「多くの寺にはいくつもの〜がある」「~を閉め忘れていたらしい」▷~構え・~柱・~番・~灯・~前◇屋根をもつ立派なものから、柱を立てただけのものまでさまざまである。 **門[かど]** 「家の出入り口」の意の古めかしい言い方。「~に立って敷地内をのぞく」「〜ごとに寄付を募って歩く」▷~口・〜付け(家のかどぐちで歌などを歌い、金品をもらって歩く人)◇転じて「家」の意をも表す。 ## 表門・裏門 **表門[おもてもん]** 表口を示す門。「~から堂々と入って来た」裏門 **大門[おおもん]** 城・遊廓の出入り口などに設けられた大きな表門。 **大門[ダイモン]** 寺などの、構えの大きな門。「朱塗りの~は遠くからもよく見える」 **大手門[おおてもん]** 城の表門。「敵は〜〜に殺到した」 **前門[ゼンモン]** の虎[とら]、後門[コウモン]の狼[おおかみ] (一つの災難を逃れても、また次の災難にあうこと)」後門 **正門[セイモン]** 建物への正式の入り口を示す門。「学校の~前で記念撮影をした」一通用門◇表門が1つしかないときは表門すなわち正門となる。 **三門[サンモン]** 左右に脇門(大門の脇の小さな門)をしたがえた、大きな構えの門。「堂々とした〜をもつ寺院」 **裏門[うらもん]** 裏口を示す門。「~に回ってください」表門 **通用門[ツウヨウモン]** 正門に対して、業者などが出入りに使う門。「業者が出入りする~とは到底思えないほど立派な門だ」→正門 **後門[コウモン]** 文裏門。前門 ## その他の門 **校門[コウモン]** 学校の敷地に出入りするための門。「休日に~の外で待ち合わせをした」 **城門[ジョウモン]** 城への出入り口にある門。「~の上部には櫓が設けられている」 **山門[サンモン]** 寺の(本堂の前の大きな)門。「~の仁王像」 **関門[カンモン]** 関所の門。「本陣へはいくつもの〜を通過しなければならない」「入学試験の関門を突破する」のように、目的を達成するために通らなければならないところの意で比喩的に使うことが多い。 **凱旋門[ガイセンモン]** 戦いに勝って帰って来た軍隊を歓迎するための門。 **水門[スイモン]** 水量を調節するために水路・貯水池などに設けられた仕切り。 **閘門[コウモン]** 水量の調節や運河で船を通すためなどに設けられた、2つの水面の高さを調節する水門。 ## その他の通るところ **鳥居[とりい]** 神社の入り口にある、くぐって通る門。 **ゲート[ゲート]** 敷地に出入りする者を確認するために出入り口に設けられた門。「飛行場の~(乗り場)」▷正面~ gate **ガード[ガード]** 鉄橋・道路などが、他の道路の上をまたぐようにして通っている部分が。「~下の焼き鳥屋」◇「ガーダーブリッジ(girder bridge)」から。 **アーチ[アーチ]** ①天井・出入り口などで、石・れんがなどを半円形に積み上げて上部の重さを支えるようにした構造のもの。②催し物などで使う半円形の設置物。緑の葉で飾った運動会用の門など。▶arch **木戸[きど]** 見世物・芝居などの興行場の出入り口。▷裏~・~銭 ### x 名詞の類:トキ **通[とお]り掛[が]け** あるところに行く道を通るついでにその店に立ち寄った」 **通[とお]り掛[か]かり** あるところを通りかかるとき。「事件を目撃した」 # 2601 つたう ### a 動詞の類 **伝[つた]う** 進行の補助になるものに接触し、それから離れないようにして先に進む。「屋根を伝って逃走する」「ロープを伝って地上に降りる」「ほおを~涙」◇「・・・を伝って」の形で使うのが一般的。 **伝[つた]わる** 液体・気体がどこかを伝う。「涙がほおを伝って流れ落ちた」「木々を~涼風」◇「人が壁を伝わって進む」のような用法は、やや古めかしい言い方。 **辿[たど]る** 道筋を一段階ずつ確かめながら先に進む。「山道をゆっくりと〜」◇「話の筋道をたどる」「過去の記憶をたどる」のように、抽象的なことに使うことが多い。 ### h 名詞の類:コト・サマ **屋根伝[やねづた]い** それぞれの家の屋根を伝って行くこと。「泥棒は〜に逃げた」 **線路伝[せんろづた]い** 線路を伝って行くこと。「事故で乗客が〜に歩かされた」「~の道」 <497> # 2602 巡る ### a 動詞の類 **巡[めぐ]る** あるところから出発していろいろなところを通り、また元のところに戻る。「瀬戸内海の島を~旅」「名月や池をめぐりて夜もすがら〈芭蕉〉」◇「回る」「廻る」とも書く。 **経[へ]る** □いろいろなところを訪れて巡る。「日本各地の寺社を〜」◇「経回る」とも書く。 **駆[か]け巡[めぐ]る** □①広いところを駆けるようにして巡る。「山野を~風のものすごい音が聞こえてくる」◇多く、人間以外のものについていう。②思考・感情が心や頭の中を巡るように次々と現れる。「その言葉を聞いて昔のことが頭の中を駆け巡った」「旅に病んで夢は枯れ野を~<芭蕉〉」◆「駆け巡る」とも書く。 **回[まわ]る** いくつかの地点を順次通って全体として円を描くように動く。「タクシーを使うと、おもな見どころを半日で〜ことができる」「午後は得意先を〜つもりだ」◇「廻る」とも書く。「回る」は円を描くように動くが、その円は必ずしも完全に閉じた円である必要はなく、「巡る」と異なり、「元に戻る」とは限らない。たとえば、「東京から大阪に行くのに金沢を回って行った」という文の、「回って」を「巡って」とすることはできない。また、「巡る」は「回る」に比べ、やや雅語的である。 **巡回[ジュンカイ]** 一定の範囲にあるいろいろな地点で、あらかじめ決められた仕事・作業をするために、それらの地点を回ること。「店内を~していて迷子を見つけた」 ▷~中・~サービス **循環[ジュンカン]** 一定の、輪のように閉じた経路を通って元に戻ることを繰り返すこと。「この温泉は湧出量が少なく、湯を〜させて使っている」「体内を〜する血液」「大気の~」「市内を〜するバス」 ▷〜バス・~論法 ◇人の動きには使わない。 **大回[おおまわ]り** あるところから離れるようにして巡ること。「その道路はトンネルを掘らずに山を〜してつくられた」 **遠回[とおまわ]り** 目的地に行くのに、近道でなく、遠いほうの道を進むこと。「この道を通ると〜のようだが時間は短くて済む」「~して家に帰った」近回り **迂回[ウカイ]** あるところをよけて回ること。「工事中の道を~する」▷~路 **回[まわ]り道[みち]** 目的地へまっすぐ行くのではなく、距離的に長いほうの道を回って行くこと。「いい天気なので〜して行こう」 ## 歩き回る **歩[ある]き回[まわ]る** 何かの目的のためにいろいろなところに歩くことによって回る。「珍しい昆虫を求めて世界各地を~」 **走[はし]り回[まわ]る** 何かの目的のためにいろいろなところを、走る(ように急ぐ)ことによって回る。「票集めのためにあちこち走り回った」 **駆[か]け回[まわ]る** 走り回る。「方々を駆け回ってやっと必要な金銭を借りた」◇「駆け回る」とも書く。「走り回る」と「駆け回る」はほぼ同じであるが、「走り回る」が単なる物理的運動も表すのに対し、「駆け回る」のほうは「何かの目的のために」という意を含む用法を主とする。 **駆[か]けずり回[まわ]る** 勢いよく走り回る。「あちこち~て借金する」 **飛[と]び回[まわ]る** 何かの目的のために忙しく走り回る。「大会の下準備で毎日あちこちを飛び回っている」 **外回[そとまわ]り** 営業などで会社から外に出て得意先を回ること。「入社1年目は~することになっている」 ## ひとりでする **一巡[ひとめぐ]り** ぐるりと一度巡ること。「時間があるから町を〜してこよう」「順番が~して私の番になった」◇「一周り」とも書く。 **一巡[イチジュン]** 「一周り」と同じ。「参加人数が少ないので、すぐ〜してしまう」 **一周[ひとまわ]り** ぐるりと一度回って元のところに戻ること。「公園を一周するのに一時間かかった」「順番が〜してまた私の番になった」◇「ひとまわり」はその場での1回転の動きも表すが、「ひとめぐり」は表さない。 **一周[イッシュウ]** 円を描くように回ること。「刑務所の構内を〜するのに1時間以上かかった」▷世界~ **半周[ハンシュウ]** 円を描くように回ることの、半分ほどを回ること。「陸上競技の選手はトラックを〜したところでけいれんを起こして棄権した」 **周回[シュウカイ]** 何かのまわりを円を描いて回るように進むこと。「地球を〜する人工衛星」▷~飛行・~遅れ **ラウンド[ラウンド]** ゴルフで、プレーしたい全コースを一巡すること。「〜したあとのビールはうまい」「1日で2~する」 ▶round ## 見回る **見回[みまわ]る** いろいろなところを見て回る。「3時間に一度の割合で敷地内を〜ことになっていた」 **夜回[よまわ]り** 夜に見回ること。「冬になると毎晩町内の者が交代で〜した」 **巡視[ジュンシ]** 警戒・監督のためにいろいろなところを見回ること。「ビルを〜する」▷~船 **警邏[ケイラ]** 警官が見回ること。「事件があったらしく、町中を〜する警官が目についた」▷~中 **パトロール[パトロール]** (警官・ガードマンが)ある範囲内を何か不都合なことはないかと見回ること。「ガードマンが受け持ち区域を~する」 ▷~カー・海上~ patrol ## 回って歩く **巡[めぐ]り歩[ある]く** いろいろなところを歩いて回る。「欧州の国々を巡り歩いて見聞を広める」 **巡行[ジュンコウ]** 図巡り歩くこと。「古都を〜し、名所・旧跡を訪ねる」 <498> # 巡る2602a~h **巡歴[ジュンレキ]** 次々と各地を回って訪ねること。「欧州の遺跡を〜する」 **巡幸[ジュンコウ]** ①天皇が全国を〜する」②御輿を・山車などが地域を回ること。「山車は町内の5つの地区を〜する」 **遊歴[ユウレキ]** 旅をしながら各地を回って歩くこと。「諸国を〜して仏の教えを説いた」◇「歴遊」ともいう。 **遍歴[ヘンレキ]** 次々といろいろなところを訪ね歩くこと。「若いころに欧米諸国を〜したことがある」◇「さまざまな女性を遍歴する」のように、いろいろな体験をする意にも用いる。 ## 参拝・修行などで巡る **巡拝[ジュンパイ]** □各地を回って参拝すること。「東北の寺社を〜する旅」 **巡礼[ジュンレイ]** 聖地や霊場を巡り歩くこと。「仕事をやめたら四国八十八箇所を〜するつもりだ」 ▷~者◇「順礼」とも書く。 **巡錫[ジュンシャク]** 高僧が仏法を説くために各地を巡ること。 **行脚[アンギャ]** 修行などのために、各地を歩いて回ること。「平和と反核・軍縮を訴えて世界を~する」 ▷~僧 **遊行[ユギョウ]** 図僧が修行のために、各地を歩いて回ること。「家を捨てて〜する修行僧」 **廻国[カイコク]** 諸国を回ること。「六十余州を~する」(諸国の霊場・札所を回って歩く人) ◇「廻国」とも書く。 ## 周遊する **周遊[シュウユウ]** 旅行・観光などのため各地を回ること。「ヨーロッパを〜する旅」▷~旅行~券 **巡遊[ジュンユウ]** 各地を回ってその地の風物を楽しむこと。 **漫遊[マンユウ]** 特に目的もなく、気の向くままに各地を巡って歩くこと。「水戸黄門は諸国を〜したと伝えられる」 **遊覧[ユウラン]** 観光の目的で名所・旧跡などを巡ること。「都内を〜するバス」 ▷~船・~バス・~客 **回遊[カイユウ]** □①あちこちを回って見物して歩くこと。「池を〜する散歩道」 ▷~式庭園②魚群が(季節的に)移動すること。「海を自由に~する魚」◇「回游」とも書く。 **遊弋[ユウ弋]** 文軍事的な目的で、艦船が海上のあちこちを移動すること。「眼下の湾内には出動を控えた空母の~する姿が見られた」◇「游弋」とも書く。「くじらが洋上を遊弋する」のように、「魚などがあるところをあちこちと泳ぐ」の意に用いることもある。 **周航[シュウコウ]** 船でいろいろなところを遊覧して回ること。「地中海を〜する旅」 **巡航[ジュンコウ]** 図船・飛行機が各地を回ること。 **ツーリング[ツーリング]** バイク・自転車・自動車で周遊旅行をすること。「〜で北海道を一周する」「日本全国を~する」 touring **クルージング[クルージング]** 大型のヨット・遊覧船などで回ること。「地中海を〜する2週間の旅行」cruising ### f 副詞の類 **ぐるりと[ぐるりと]** 完全に一周する様子。「公園を~回ってこよう」 **ぐるっと[ぐるっと]** 「ぐるりと」の、より口語的な言い方。「池の周りを~回ってみた」 **巡[めぐ]り巡[めぐ]って** いろいろなところや段階を経て、もとのところに戻る様子。「その奇妙な絵は~最初の所有者に買い戻された」 **回[まわ]り回[まわ]って** 人・部署などを次々と回ってそこに至る様子。「この話は最初はあの人にもちかけられたようだが、〜私が引き受けることになった」 ### h 名詞の類:コト・サマ ## あいさつ回り **御礼参[おんれいまわ]り** お礼のために、世話になった人のところを順に回ること。「選挙の支援者に夫婦で〜をする」 **挨拶回[あいさつまわ]り** お礼のあいさつなどのために、あちらこちらを回ること。「朝早くから新年の~に出かけた」 **年始回[ネンシまわ]り** 新年のあいさつに回ること。「午後になってから〜の客がやって来た」 ## 血の巡り **血[ち]の巡[めぐ]り** 体の中を血が巡ること。「体を動かして~をよくする」 **血行[ケッコウ]** 血液が体じゅうを回ること。「夏でも手が冷たいのは、〜が悪いせいだろうか」 ## あるところを巡ること **名所巡[めいしょめぐ]り** 名所を巡り歩くこと。「団体旅行はたいてい〜に終始する」 **島巡[しまめぐ]り** 島々を巡って遊覧すること。「エーゲ海の~を楽しんだ」 **御鉢巡[おはちめぐ]り** 富士山など、火山の火口のふちを一周すること。「おはち回り」ともいう。 **遍路[ヘンロ]** 四国八十八箇所の霊場を巡礼して歩くこと。「~姿・~宿 **ツアー[ツアー]** ①ある目的で各地を巡り歩くこと。観光では(団体の)周遊旅行、興行では歌手などが各地を回る公演を指す。「旅行会社主催の~に参加した」「~を組む」 ▷~客・コンサート~・サイクリング~◇「スキーツアー」のように周遊しない小旅行の意も表すことがある。②一定の資格をもった選手が巡回して出場し総合ポイントなどを競う、各地で開催されるゴルフ・テニスなどの試合。「彼は10年目で初めて~制覇をなしとげた」▷~競技 tour **全国[ゼンコク]ツアー** 歌手などが全国を回る公演。「春から半年の〜に出る予定」 **クルーズ[クルーズ]** 観光名所を船で周遊すること。「古代の遺跡を巡るナイル川の~」cruise ## 回り方・回る方向 **内回[うちまわ]り** 内側を回ること。「山手線の〜の電車は混むが早い」外回り <499> # 巡る2602h~u **外回[そとまわ]り** 外を回ること。「ここから渋谷に行くなら、〜の電車のほうが便利だと思う」内回り **右回[みぎまわ]り** 進行方向の右に回ること。「〜の得意な馬」左回り **左回[ひだりまわ]り** 進行方向の左に回ること。「陸上競技ではトラックを〜に走る」右回り **時計回[とけいまわ]り** 時計の針が回りながら進む方向に回ること。反時計回り◇一般のアナログ時計は左から右に回るので「右回り」と同じことを表す。 **反時計回[ハントケイまわ]り** 時計回りと反対の方向に回ること。「左回り」と同じことを表す。 **西回[にしまわ]り** 飛行機・船・バスなどが、西に向かって進むこと。「〜は時差ぼけの回復が早い」 **東回[ひがしまわ]り** 飛行機・船とバスなどが、東に向かって進むこと。「~だと時差ぼけに苦しむ」 **北回[きたまわ]り** 東側を回って行くこと。「マルコーポーロは〜の陸路で中国に向かった」 **南回[みなみまわ]り** 東側を回って行くこと。「マルコーポーロは〜の海路で中国に向かった」 ### k 名詞の類:モノ ## 巡るための乗り物 **巡視船[ジュンシセン]** 海上の治安・人命などを巡って航行し、海上遭難救助・入国取り締まりなどを行う船。 **パトロールカー[パトロールカー]** 警察官が見回りや取り締まりのために使う自動車。patrol car **パトカー[パトカー]** 「パトロールカー」の略。「〜がサイレンを鳴らして暴走車を追いかけた」▷覆面~(外見はふつうの車のように見えるパトカー) ◇「パトロールカー」にくらべて、より口語的で一般的な言い方。 **ツーリングカー[ツーリングカー]** 長距離旅行に適した大型の乗用車。touring car **グランドツーリングカー[グランドツーリングカー]** 高級ツーリングカー。◇頭文字から「GT」と略称する。grand touring car ### q 名詞の類:イキモノ ### S 名詞の類:ヒト ## 見回って歩く人 **見回[みまわ]り** 見回って歩く人。「工場の〜として雇われている」 **夜回[よまわ]り** 夜回りする役目の人。◇やや古めかしい言い方。 **夜警[ヤケイ]** 警備のため、夜回りする人。 ## どこかを回って歩く人 **地回[じまわ]り** 縄張りにする盛り場をうろつき回るやくざ者。「~にあいさつしておかないと面倒なことになる」◇「地廻り」とも書く。 **巡礼[ジュンレイ]** 巡礼の旅に出ている人。「~の一行」◇「順礼」とも書く。 **遍路[ヘンロ]** 遍路の旅に出ている人。▷お~さん **ツアープロ[ツアープロ]** ゴルフなどのツアー競技に出場することを職業とする選手。◇和製洋語。ツアー(tour) +プロ (pro)。「プロ」はprofessionalの略。英語ではprofessional player。 **トーナメントプロ[トーナメントプロ]** ツアープロ。◇和製洋語。トーナメント(tournament)+プロ(pro) ### u 名詞の類:トコロ ## 周囲 **周[まわ]り** あるものを中心にして、その外側に円を描くようにして広がるところ。「机の~を片付ける」「~には何もない荒れ果てた土地」◇「回り」とも書く。 **周囲[シュウイ]** 「あるもののまわりの全体」の意の、やや古めかしい言い方。「家の〜に木を植えてある」 **四方[シホウ]** まわりの方向すべて。「見渡すかぎり〜を山に囲まれている」「~を旅する」 **四辺[シヘン]** 「まわり」のかたい言い方。「ランプをさげると、〜は急に明るくなった」 **四面[シメン]** 図四方に面したところ。「日本は〜を海に囲まれている **四囲[シイ]** 文「四面」のさらにかたい言い方。「~の城壁は石で築かれていた」 **四囲[シイ]** 「四面」のさらにかたい言い方。「町の~には2000mを超す高山が連なっている」◇多く、比較的広いところについて用いられる。 **周囲[シュウイ]** ものやところが、それを取り囲んでいるところ。「その大木の幹の~は根元で20mに達した」「変な音がしたので〜を見回したが、異常はなかった」 **周辺[シュウヘン]** ものやところの周囲に広がる部分。「公園の〜に家が建ち始めた」「その町は東京の~に位置している」 ▷~部 **周縁[シュウエン]** □一番外側のふちの部分。「大都市の〜に展開する店舗」~部 **環境[カンキョウ]** 生活・活動をとりまく状態・状況。「彼らは〜の変化についていけなかった」「教育の~を整える」 ▷生活~・自然~・家庭~・~破壊 **全周[ゼンシュウ]** 全体(の長さ)。「その公園の~は、10kmに及ぶ」 **外周[ガイシュウ]** あるものがまわりとする部分のうち、それより外側の部分、あるいはそのものの内部で、より外側の部分。「城の~に沿ったサイクリングコース」「CDの〜に記録する」→内周 **内周[ナイシュウ]** 外周よりも内側の部分。「トラックの~を走る」外周 **円周[エンシュウ]** 円のいちばん外側の、まわりと接するところ。「~上の1点を通る直線」▷~率 <500> # 巡る2602u〜過ぎる2603a ## 体液が巡るところ **血管[ケッカン]** 血液が循環するための管。▷毛細~ **リンパ管[リンパカン]** 体内にリンパ(ドLymphe)液を運ぶために全身をめぐっている管。▷~炎 **動脈[ドウミャク]** 血液を心臓から肺および身体の末梢部に送り込むために巡っている血管。▷~硬化・~瘤・大~静脈 **静脈[ジョウミャク]** 肺および身体の末梢部から血液を心臓へ送り込むために巡っている血管。▷~注射・~瘤・大~動脈 **青筋[あおすじ]** 皮膚に青く透けて見える静脈。「腕の〜が見えないので注射するのに苦労した」 **循環器[ジュンカンキ]** 栄養分を体内に巡らせ、老廃物を体外に排出するはたらきをつかさどる、心臓・血管・リンパ管などの器官。 ### x 名詞の類:トキ ## 周期 **周期[シュウキ]** 同じ運動・状態が巡って来るまでに要する時間。「火山は短い~で噴火を繰り返した」「地球が太陽を一周する~」 ▷~的・~律 **サイクル[サイクル]** 「周期」の洋語的表現。「会議は2週間の〜で開かれる」 cycle **回[カイ]** ①一定の間隔で巡ってくる、あることが行われる、時間的な区切り。「この話は次の~に回そう」②野球・ソフトボールで、試合の中で攻撃と守備を互いに一度ずつ行う一区切り。「あと2~あるから、まだあきらめるな」◆①②とも、「第1回の大会」「全部で10回の講演会」「9回裏の大逆転」「5回を無失点で切り抜ける」のように、助数詞的に、「順序」および「合計」を表すのにも用いる。 **イニング[イニング]** 「回②」の洋語的表現。「次の〜で投手が交代するだろう」 ◇「3イニングで降板した」のように、助数詞的に、「合計」を表すのにも用いる。inning **ラウンド[ラウンド]** ボクシング・レスリングなどの試合で、戦うための、一定時間の区切り。「~を追うごとに調子をあげた」◇「第1ラウンドでのノックアウト」 「12ラウンドを戦い抜いた」のように、助数詞的に、「順序」および「合計」を表すのにも用いる。round ## 命日 **命日[メイニチ]** 故人が亡くなった日に当たる、毎年あるいは毎月巡ってくる日。 **忌日[キニチ]** 図故人の命日で、回向などをする日。 **祥月命日[ショウつきメイニチ]** 人が死んだ月日に当たる、毎年のその月日。「今日は祖父の〜に当たる」 **年忌[ネンキ]** 祥月命日(に行われる仏教の法要)。「今月は父の〜があるから忙しい。回忌法要 ◇年忌を数えて「三十三年忌」ということもあるが、「三十三回忌」のようにいうほうがふつう。年忌に法要を行うのは、3・7・13・17-23-27-33-37-50・100のそれぞれの回忌であるとされるが、一般的には三十三回忌までが行われる。 ## Z その他 ## 巡る月日を数える語 **周年[シュウネン]** あることが生じた年から数えて何年かを数える語。「創立五十~の記念式典に参加する」~行事 **回忌[カイキ]** 死後何回目の年忌であるかを数えるのに使う語。▷一~~(死後満1年目の年忌)・三~(死後満2年目の年忌)・七~(死後満6年目の年忌)◇死んだ年の命日を1回目と数えるので、死後満N年目、すなわちN+1回目の命日は「N+1回忌」となる。ただし、死後満1年目の年忌だけは「二回忌」といわず「一回忌」という。 **周忌[シュウキ]** 「回忌」とほぼ同じ。一~◇死後1年目の年忌は「一回忌」よりも「一周忌」というのが一般的のようである。「周忌」は本来「一周忌」の意であり、それ以降の年忌は「回忌」を用いるべきで、「三周忌」などというのは誤用だとする意見もあるが、一般に「回忌」と同様に使われていて誤用とはいいにくい。 # 2603 過ぎる ### a 動詞の類 ## 過ぎる **過[す]ぎる** ある場所やある範囲を通り越して、そこにとどまらずに先に進む。「その交差点を〜と道幅が狭くなる」「名古屋を過ぎたところで雨になった」 **過[す]ぎ行[ゆ]く** 図過ぎて行く。「夕暮れの街を〜人々」「過ぎ行く夏」のように、連体修飾語として使う。 **過[す]ぎ去[さ]る** 時などが、すっかり過ぎてなくなる。「台風が過ぎ去ったあとの青空」 **行[い]き過[す]ぎる** どこかに行く途中で、あるところを過ぎてのまま進む。「目的地を行き過ぎてしばらくして停車した」◇「ゆきすぎる」ともいう。 ## 通り過ぎる **通[とお]り過[す]ぎる** 通って過ぎる。「オートバイが狭い道をものすごい勢いで通り過ぎて行った」「私を通り過ぎて行った(私と性的交渉のあった)男たち」 **通過[ツウカ]** ある場所やある範囲を通り過ぎること。「電車がホームを〜する」「法案が議会を〜する」 ▷~車両・〜駅 ◇「通り過ぎる」はおもに具体的運動に使われるが、「通過」は抽象的な移動にも使われる。 **オーバーラン[オーバーラン]** 止まるべき所定の位置を走り越えて止まること。「~してアウトになる」「駅構内で〜し脱線した」overrun **素通[すどお]り** そこに立ち寄ったり、そこにいる人になんら働きかけることなく、通り過ぎること。「隣のうちに来たセールスマンはわが家を〜して行ってしまった」 **南中[ナンチュウ]** 天体が天球上の子午線を通過すること。「太陽が〜する」「三日月が〜する時刻」 ▷~時・~高度◇「天球上の子午線」は、観測者から見て北・観測者の頭上・南の方向を結ぶ仮想的な線。 <501> # 過ぎる2603a~d **乗[の]り過[ご]す** 乗り物に乗っている人が不注意で降りるべきところを過ぎてそのまま先に行く。「うとうとしていて~」 **乗[の]り越[こ]す** 主に鉄道で、最初に買った切符の降りる駅よりも先まで乗ること。「乗り越した場合の運賃計算の方法は、切符の種類によって異なる」 **乗[の]り越[こ]し** 乗り越すこと。「~の料金を車内で払う」 ## 経る **経[へ]る** 最終的な目標に達するまでの途中にあ る段階を通り過ぎる。一行は「サイパンを経[へ]てアメリカに向かった」「さまざまな職業を経た人」◇具体的な移動そのものを表さない。また、「・・・を経た」「・・・を経て」のように使い、言いきりの形で使うことは少ない。 **経由[ケイユ]** ある場所へ行く(運ぶ)とき、実際に通る経路上の一地点として、そこを経ること。「シベリア〜の飛行機でヨーロッパへ行く」「この手紙は広報課を〜して私に届けられた」 ▷~地 ## かすめる **掠[かす]める** 接触するくらいに近いところをすばやく通り過ぎる。「投球が頭をかすめてひやりとした」「ふとした疑惑が頭をかすめた」◇「かする」は接触を伴う。 **過[よ]ぎる** 物のそばなどを、さっと通り過ぎる。「何か光るものが目の前をよぎった」「一瞬そのことが頭をよぎった」 **掠[かす]る** 物に軽く触れるようにして、素早く通り過ぎる。「銃弾は側頭部をかすっただけで、大事には至らなかった」◇「擦る」とも書く。 **擦過[サッカ]** 具体的な物があるところをかすること。「敵との銃撃戦で、〜傷を負った弾丸は数知れない」 ## 場所を越える **越[こ]える** 障害となるものの上を通って、さらに先に行く。「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」「峠を越えると隣の村に行く」 **越[こ]す** 障害となるものの先に出る。「箱根八里は馬でも〜が、~に越されぬ大井川」◇現代語で「越す」は、具体的な移動には使いにくくなっていて、一般に「越える」を用いる。 **オーバー[オーバー]** 打球などが、ある場所の上を越えること。「フェンスをはるかに~する大ホームランを打つ」 ▶over **乗[の]り越[こ]える** 高いものの上にあがり、そこを越える。「塀を〜て逃げる」「塀を〜」 **乗[の]り切[き]る** 荒れた海・悪路などの越えにくいところを、うまく越える。「ボートは大波を乗りきれずに転覆した」◇「不況を乗りきる」のように、困難な状況をなんとか切り抜けるという比喩的な使い方をすることが多い。 **追[お]い越[こ]す** 先に行くものにあとから追いついて、その先に出ること。「前の車を追い越そうとしてセンターラインをはみ出した」「追いつき追い越せ」 **追[お]い越[こ]し** 車が前の車を追い越すこと。「この場所は〜が禁止されている」▷~車線 ◇交通法規の「追い越し」は、「車線を変更して前の車の先に出ること」であり、「車線変更しないまま先に出る」のは「追い抜き」という。 **追[お]い抜[ぬ]く** おもに競争などで、先に行くものに並んで、さらにその先に出る。「レースの序盤では大きく遅れていたが、後半になって多くの走者を追い抜いて3位に入った」◇「追い越す」は、「あとから追いつく」ことに注目するが、「追い抜く」は、「並んだ状態から先に出る」ことに注目する。したがって、競い合っている場合は、「追い越す」ではなく「追い抜く」を用いる。 **通[とお]り越[こ]す** あるところを通って、そこより先に出る。「目印があったはずだが気づかないで通り越してしまった」 **踏[ふ]み越[こ]える** 何かの上を踏みながらそこを越える。「土手の雑草を踏み越えて河原に出た」 **跨[また]ぐ** 足を大きく広げ、通行のさまたげになるものが、またの下に来るような姿勢となる(ことで、そこを越える)。「フェンスをまたいで園内に入った」「ハードルを~」「水たまりをまたいで通る」 **山越[やまご]え** (徒歩・車などで)山ないし山あいの峠を越えること。「これから〜するとなると日が暮れてしまう」 **越境[エッキョウ]** 国境・境界などを越えて他の領域に入ること。「犯人は警備の手薄なその地域で〜して隣の県へ逃走した模様だ」~入学 ### d 形容動詞の類 **擦[す]れ擦[す]れ** 動いているものが、あるところにもう少しで接しそうになって、かろうじて接しないでいる様子。「壁~に駐車する」「酒をコップのふち〜まで入れる」「違反〜の行為」 **限[ぎ]り限[ぎ]り** 限度内に辛うじてとどまり、そこを越えない様子。「壁~に駐車する」「時間~に出社する」「~の生活をしているらしい」 **一杯[イッパイ]** ある限界ぎりぎりの限度に達している様子。「スピーチの途中で、持ち時間が〜になった」 **一杯一杯[イッパイイッパイ]の** 囧対応・処理できる限度に達していて、それ以上の余裕がない様子。「今の仕事で〜で、これ以上働いたら体を壊しそうだ」「毎月の生活費が〜なんだ」 **かすかす[かすかす]の** 囧必要な最低の水準になんとか達している様子。「~の生活」「〜で(やっとのことで)バスに間に合った」 ## 何かを越してあることが行われる様子 **窓越[まどご]し** 窓を通して見たり見えたりする様子。「~に富士山が見える」 **肩越[かたご]しの** 人の肩の上を通して向こう側を見たり、何かを行う様子。「パソコン作業中に、~にのぞきこまれるのはいやなものだ」 **頭越[ずご]しの** 人の頭の上を越して、向こう側を見たり、何かを行う様子。「網棚に〜に物をのせられると、頭にくる」 **壁越[かべご]しの** 壁を隔てて向こう側と何かをする様子。「~に人の声が聞こえた」 <502> # 過ぎる2603d〜通す2604k **眼鏡越[めがねご]しの** 顔を相手の方に向け、めがねの上のふちを越して見る様子。「老人は〜に、私のほうをうさんくさそうに見た」 ### u 名詞の類:トコロ **通過点[ツウカテン]** 何かが通過する地点。「この地域は毎年、台風の~となる」◇「この記録は単なる通過点に過ぎない」「人生の通過点」のように、「将来に向かって続く、時間の流れの中で通過する1つの時点」という、比喩的な意味で用いられることが多い。 **通過駅[ツウカエキ]** 電車・列車が止まらずに通過する駅。「この駅は普通列車は止まるが、日曜・祝日は臨時に停車する」停車駅 **経由地[ケイユチ]** 人・乗り物が経由する地点。「目的地までの~は3ヵ所ある」 # 2604 通す ### a 動詞の類 ## 通す **通[とお]す** あるところの中を移動させる。「会社の入り口に社員が陣取って報道陣を〜まいとしている」「来客を応接間に~」 **渡[わた]す** あるところの中を通って、ある地点につかせる。「旅人を舟で向こう岸に~」 ## やりすごす **遣[や]り過[ご]す** やってくるものについて、かかわりがない、あるいはかかわりをもちたくないものなので、それを通らせて先に行かせる。「いやなやつがやって来たので物陰に隠れてやり過ごした」「電車を1本やり過ごして次の急行に乗る」 **見送[みおく]る** 来るものに対して、それを目で追いながら行動を起こさずに、やり過ごす。「友人が来ないため、時刻どおりに来たバスを〜はめになった」「バッターはぴくりとも動かずに、初球を見送った」 **パス[パス]** (順番にやって来る)人・物が、自分の欲するものでないので取り上げず、次に来るものを待つこと。「どの料理もみなおいしそうだけど、刺身は~したい」◇トランプ遊びのルールから。pass ## 突き通す **突[つ]き通[とお]す** 物を鋭いもので突いて、その(ほぼ)真ん中を貫くようにする。「男はナイフを心臓まで突き通した」 **刺[さ]し通[とお]す** 物に刃物などを刺して、その(ほぼ)真ん中を貫くようにする。「男はサーベルで相手を背中まで刺し通した」 **射抜[いぬ]く** 矢を射て、何かを通してそこから先に抜けるようにする。「壁に、矢で射抜いた跡が今も残っている」◇「射貫く」とも書く。 **貫[つらぬ]く** 内部に抵抗のあるところを通す。「槍で相手の体を貫いた」「さまざまな圧力に抵抗し、最後まで正義を貫いた」 **刺[さ]し貫[つらぬ]く** 鋭い刃物などを何かに深く刺して、それを貫く。「刃物で相手の胸を刺し貫いた」 ## くぐらせる **潜[くぐ]らせる** (料理の材料を)液体、多く熱湯の中に入れ、そこを通してまた外に出す。「しゃぶしゃぶは肉を湯にさっとくぐらせて食べる」 **湯通[ゆどお]し** 料理の材料のあくなどを取り除くために、湯にさっと通すこと。「ほうれんそうはさっと〜する」「織物をていねいに~する」 **油通[あぶらどお]し** 中華料理で、うまみを封じ込めるために、材料をさっと油の中に通すこと。「中華鍋に揚げ油を熱して、海老を〜する」 ## 特定のものを通す **通水[ツウスイ]** 水路・管に水を通すこと。「管に何かが詰まったらしく〜できない」 **通電[ツウデン]** 電流を通すこと。「フェンスに〜して侵入者を撃退する」 ### h 名詞の類:コト・サマ ## 何かを通すこと **風通[かぜとお]し** 部屋などの密閉された空間の(窓や戸を開けることによる)空気の通り抜け。「〜の悪い部屋」◇「この部署は風通しが悪い」のように、「ある集団の意思疎通のよしあし」の意に用いることがある。 **通風[ツウフウ]** 図風通し。「~のよくない倉庫」 **通気[ツウキ]** 内部の空気が外部の空気と入れ替わること。「窓を開けて~に気をつける」◇「通風」は「(空間が)通すこと」だが、「通気」は「(空間に)通ること」である。 **通気性[ツウキセイ]** 物の内部を空気が通って、空気が内部にこもらない性質。「この靴は防水されているが、〜があって蒸れない」 **透過性[トウカセイ]** 物質が何かを通す性質。「光の〜を持つ物質」 **透水性[トウスイセイ]** 物質が水を通す性質。「この舗装は〜があるので水がたまらない」 ### k 名詞の類:モノ **管[くだ]** 水・空気・ガスなどの流体を通す、中空の円筒状の物。 **管[カン]** 流体を通して運ぶための、(まっすぐで)かたい筒状の物。「この壁の中には水道とガスの〜が通っているから注意してください」 ▷ガス~ **パイプ[パイプ]** 「管」の洋語的表現。「電線の~を地中に埋め込む」~オルガン・~ライン pipe **チューブ[チューブ]** ものを通すための細いくだ。ゴム、ビニールなど柔軟な材質でできているものが多い。「病人は~で流動食を摂っている状態だ」tube **ホース[ホース]** 液体や気体を使うところまで通すための、ゴム・ビニールなどでできたやわらかいくだ。「水をまくために~を庭まで延ばす」▷ゴム~オhoos ## 材質別の管 **土管[ドカン]** 排水や煙突などに使う、切り口の丸い、粘土を焼いてつくった管。「そのどぶねずみは〜を伝って入り込んだようだ」 <503> # 通す2604k〜巡らす2605a **鉄管[テッカン]** 鉄でつくった管。「腐食した〜を取り替える工事」 **鉄パイプ[テツパイプ]** 鉄製のパイプ。「〜や金属バットを積み込んだ車で暴走する集団」 **鉛管[エンカン]** 鉛でつくった管。「ガスを通すのに~を使う」 **木管[モッカン]** 木でつくった管。「発掘された〜は、水道に使われたものと思われる」 **鋼管[コウカン]** 鋼鉄でつくった管。「ステンレス製の~」 ## ガラス管 **ガラス管[ガラスカン]** ガラス製の管。「実験装置に〜が何本も取り付けられていたりした」◇「ガラス」はオglas。 **真空管[シンクウカン]** 内部が真空状態で、電極が封入された、ガラス(金属・セラミック)製の閉じた管。「~はほとんどがトランジスタに取って代わられた」◇電子回路の素子として用いられる。 **ブラウン管[ブラウンカン]** その表面がテレビの画面として使われる、真空管の一種。◇ドイツの物理学者ブラウン(Braun)が発明したことから。 ## 筒 **筒[つつ]** 形は丸い棒に似て、中がからになっていて、中に何かを入れるのに用いるもの。「紙を丸めて~の形にする」▷~状 **竹筒[たけづつ]** 竹でつくった筒。「~に酒を入れて燗をつけた」 **円筒[エントウ]** 上から見ても横から見ても切り口が円形に見える筒。「ペットボトルの上下を切り取って~にする」◇「円筒」は形に注目した言い方で、用途は限定されていない。 **シリンダー[シリンダー]** 機械に使われる、円筒の形の部品。「このポンプは〜を交換する必要がある」 ▷~錠cylinder ## 用途別のくだ **樋[とい]** 水を離れたところに導き通すための、管の形をしたしかけ。「遺跡の発掘で、木製の~が出土した」 **雨樋[あまどい]** 屋根の雨水を地上に排水するためのとい。◇単に「とい」ともいう。屋根の水を受ける、横に渡した部分は、管の上半分を切り取ったような形になっている。 **筧[かけひ]** 庭の池などに水を引いて通すための管。節をくり抜いた竹などでつくる。◇「かけい」ともいう。「懸け樋」とも書く。 **水道管[スイドウカン]** 水道水を通すための管。「〜が破裂してあたり一帯は水びたしになった」 **導管[ドウカン]** 植物が根から吸収した、水分の通路。 ## 渡すもの **渡[わた]し船[ぶね]** 川・湖・海などで、人を対岸に渡すための(小さな)船。「渡し舟」とも書く。 **渡[わた]し** 「渡し船」の略。「~の客は私ひとりだった」 **渡船[トセン]** 図渡し船。~時刻表・町営~◇多く、複合語の形で用いる。 **連絡船[レンラクセン]** 島と本土などの間を定期的に連絡し、人や物を運ぶ船。「~に乗って津軽海峡の景色を眺めたことが思い出される」「島々を巡る~」 **フェリー[フェリー]** 自動車・人を運ぶ大型の連絡船。「〜で通勤する」◇「フェリーボート(ferryboat)」の略。 ### u 名詞の類:トコロ ## 通風口 **通気孔[ツウキコウ]** 部屋などの空気を外部と入れ替えるために天井・壁などにあけた穴。換気孔 **換気口[カンキコウ]** 換気するために開けた穴。 **通風口[ツウフウコウ]** 部屋などの通風をよくするために天井・壁などにあけた穴。 **風穴[かざあな]** 風を通すために壁などにあけられた穴。 **風抜[かぜぬ]き** 床下や天井裏の壁に設けた風抜き。 **空気穴[クウキあな]** 呼吸などのために何かにあけた、外部の空気を取り入れるための穴。「~をあけた箱に隠れひそむ」 ## 渡し場 **渡[わた]し場[ば]** 渡し船が発着するところ。 **渡[わた]し** 「渡し場」の略。「矢切の〜で舟を待つ」 **渡船場[トセンば]** 渡し場。 ## 水路 **水路[スイロ]** 水を流して通すためにつくった道。「農業用の〜を建設する」 **掘[ほ]り割[わ]り** 地面を掘って(市街地に)つくった水路。「~に沿った商家の町並み」「~に鯉を泳がせる」◇「堀割」とも書く。 **疎水[ソスイ]** 発電・農作・交通・取水などのために土地を掘ってつくった水路。「川から〜を引く」◇「疏水」とも書く。 **用水路[ヨウスイロ]** 飲料用水・農業用水などのさまざまな用水を通す水路。 **用水[ヨウスイ]** 農業用の用水路。◇「豊川用水」「愛知用水」などのように、「地名十用水」の形で使われることが多い。 **余水路[ヨスイロ]** 余分な水を流すため、ダム本体につけた水路。 **放水路[ホウスイロ]** ダムなどで水量調節のために人工的に設けた水路。 **分水路[ブンスイロ]** 洪水を防ぐために、川の水を分けて海などに流すためにつくられた水路。 **排水路[ハイスイロ]** 雨水・汚水・廃水などの不用な液体を外へ出す水路。 **暗渠[アンキョ]** 地中に埋めたり、ふたをかぶせたりして、外からは見えない水路。「都会の川は〜になっているものが多い」 # 2605 巡らす ### a 動詞の類 **巡[めぐ]らす** あるところから出発していろいろなところを通り、また元のところに戻るようにする。「高い塀を巡らした家」「激動の時代を生きた父の人生に思いを~」◇「回らす」「廻らす」とも書く。 <504> # 巡らす2605a~k **巡[めぐ]らせる** 回すこと。②特に、思いを巡らすこと。③「回す」の、それよりもややかたい表現。「まわりに堀を巡らせた城」 **張[は]り巡[めぐ]らす** 網・綱・鉄条網などをある場所に張り巡らせて、その場所を囲うように設置する。「子供たちの遊び場となっていた空き地に鉄条網が張り巡らされ、立ち入り禁止となった」「その機関は世界中に情報網を張り巡らしているといわれる」 ## 順送りする **順送[ジュンおく]り** 責任や権利を、順に次の人に渡していくこと。「大臣を当選回数で〜するという、派閥の弊害」 **盥回[たらいまわ]し** 自分に持ち込まれた、問題となる人物・事柄について対応せず、責任を逃れるために、そのままほかに回すこと。「休診を理由に病院を〜された」「役所の窓口を〜にされる」「派閥間で政権を〜する」 ### k 名詞の類:モノ <505> # 27 行く・来る(往来) # 2700 行く ## a 動詞の類 ●行く **行[い]く** だれかが、何かの目的で、その場所から他の場所へ向かって移動する。「学校には毎朝8時に行きます」「そちらにうちの者が行っていませんか」「タククシーは止まらないで行ってしまった」◇「往く」とも書く。 **行[ゆ]く** 「いく」の改まった言い方。「〜年、来る年」「我が道を~」「往く」とも書く。 **参[まい]る** 「行く」の丁重な言い方。「そろそろ参りましょうか」「先方へは社の者が参ったと存じますが」 **赴[おもむ]く** 用事で、あるところに向かって行く。「大臣は被害状況の視察のため現地に赴いた」「死地に〜(戦場に向かう)」◇「趣く」「趨く」とも書く。 ●急いで行く **駆[か]け付[つ]ける** 大急ぎでそこに行く。「家族の交通事故の知らせを聞いて、とるものもとりあえず病院に駆けつけた」◇「駈け付ける」とも書く。 **馳[は]せ参[さん]じる** 目上の人のところに手伝いなどのために駆けつける。「部長の家が地震で被害を受けたと聞いて、部下の多くがはせ参じた」 **飛[と]んで行[い]く** 急な知らせなどを聞くや否や、大急ぎでその場所へ行く。「うまい話というので飛んでいったけど、たいしたことはなくて拍子抜けした」。 **駆[か]け込[こ]む** 緊急の用件で、適切な対応を求めるために、急いで関係のあるところに行く。「電車内で財布をすられて、あわてて駅前の交番に駆け込んだ」◇「駆け込む」とも書く。 **直行[ちょっこう]** 寄り道をしないで直接に、あるところへ行く。「出張には、始発の一番の便で現地に〜します」 ▷~便・~直帰 **急行[きゅうこう]** 緊急事態が生じたときに、あるところに急いで行くこと。「すぐに現場に〜したが犯人は逃げたあとだった」 **飛[と]ぶ** 取材・調査のために急行する。「すぐ現場に飛んでくれ」 ●「行く」の尊敬語 **いらっしゃる** 「行く」主体を高める言い方。「先生はどちらにいらっしゃいますか」「来週はどちらにいらっしゃいますか」 **お出[い]でになる** 「行く」主体を高める言い方。「その会議には先生が〜になりました」「これからどちらへ〜ですか」 **お越[こ]しになる** 「行く」主体を高める言い方。「先生は、あちらではどんなところにお越しになられましたか」 ▶敬意を払うべきところに行く **伺[うかが]う** 敬意を払うべき相手のところに行く。「そちら様へはいつ伺ったらよろしいでしょうか」 **上[あ]がる** 上位に位置していて、敬意を払うべき人(のいる)場所に行く。「明日から社の者がごあいさつに〜ことになっております」「行儀見習いのために城に~」◇多く、「・・・(し)に上がる」の形で使う。 **参[さん]じる** 「上がる」よりもすこし改まった、ていねいな言い方。「明朝一番で本社に参じます」◇「参ずる」ともいう。 **参上[さんじょう]** 「参る」よりも改まった言い方。「そちら様にはいつごろ〜したらよろしいでしょうか」 **参候[さんこう]** 寺社などに参じること。「勅使が伊勢神宮に〜する」 **参内[さんだい]** 内裏に上がること。「元旦に宮中へ〜する」 ●お参りする → 3405拝むa●参る ●特定の場所・方向に行く **上[のぼ]る** 地方に住む人が都に行く。「都に上って一旗揚げようと野望を抱く若者」→下る **上洛[じょうらく]** 都(京都)に行くこと。「信長はたびたび〜し、足利将軍に拝謁している」 **上京[じょうきょう]** 地方に住む人が東京に行くこと。「同窓会に出席するため、何十年ぶりかで〜する」◇本来は、都に行くこと。 **下[くだ]る** 都から地方に向かう。「東海道を下って江戸に行く」→上る **下向[げこう]** 都から地方に向かって行くこと。「城主は京に送った使者をすぐに〜させるようにと命じた」 **都落[みやこお]ち** 不本意な気持ちで、都会から地方へ行くこと。「出世競争に敗れて、地方の支社に〜することになった」◇都(京都)にいられなくなった人間が地方へ逃げて行くことから。 **東上[とうじょう]** ①関西方面から東京に向かって行くこと。「東海道を〜し、名古屋で北に向かった」→西下 **東下[とうか]** 都から関東方面に行くこと。「東海道を経て〜した」 **西下[さいか]** 東京から関西方面に向かって行くこと。「山陽道を〜し、下関に至る」→東上 ●北上・南下など → 4902進むa●一定の方位に進む ●攻めていく 3800攻めるa●攻めていく ●渡って行く **渡[わた]る** 川・海などを通り越して、あるところに行く。「今は橋ができたので歩いて〜が、昔は連絡船で島に渡ったものだ」◇「渉る」とも書く。 **渡航[とこう]** 船・飛行機で海外へ渡ること。「ひと昔前は船で〜するのが普通だった」 <506> # 行く2700a た」「その国への〜には特別な手続きがいる」 ▷海外~・~手続き **渡海[とかい]** 海を渡ってある所に行くこと。「小舟で敵の国へ渡海しようと企てた」▷~船 **渡米[とべい]** 米国に渡ること。「首相は来月サミットに出席するため渡米する予定だ」「渡」に「国・地域名+する」を付けて「ある国・地域を訪れる」意を示す動詞として用いる。「渡英」「渡仏」「渡欧」「渡唐」など。 **密航[みっこう]** 正規の手続きなしで、ひそかに渡航すること。「~するための準備に、かなりの金がかかった」「日本への〜を手助けする一味が摘発された」▷~者 ●通行する 2600通るa●通る ●いろいろな仕方で行く **独行[どっこう]** 他の力に頼らず自分ひとりで、未踏の地への〜を開始した」▷独立~ **先行[せんこう]** 他の人・物よりも先に行くこと。「先んじる」「彼は〜するランナーについて行くのがやっとだった」◇「先んじる」は空間的に先に行くことではなく、「他人より先に何かをする」こと。 **雁行[がんこう]** 渡り鳥の雁が列をなして空を飛ぶように、あとのものが先のものの斜め後ろに従うようにして行くこと。「目上の者と同行するときは〜が礼儀とされた」 ▶潜行する → 5611入るa●潜る ●一緒に行く **御[ご]一緒[いっしょ]** 「いっしょに行く」のへりくだった言い方。「途中まで御一緒させていただけますか」 **御[お]供[とも]** (目上の)相手のじゃまをしないようにして、いっしょに行くこと。「駅まで御供します」◇へりくだった言い方。多く口語で、話し相手に対して用いる。 **付[つ]いて行[い]く** 先に行く人の後から、離れないように行く。「おや車のあとから、離れないようについて行ったら、見当違いのところに出た」◇「流行について行く」のように、「ことがらに遅れないようにする」という比喩的な用法もある。 **連[つ]れ立[だ]つ** ある人といっしょに行く。「夫婦で連れ立ってお出かけとは珍しい」◇「つれだって」の形で用いる。 **連[つる]む** (よくない目的で)いっしょになって(連れ立って)行動をする。「歩道を男女が大勢でつるんで歩いていた」「中学のときの不良仲間がつるんで悪さをしている」◇「つるんで」の形で副詞的に用いる。 **同行[どうこう]** ある人といっしょにどこかに行くこと。「部長は大阪での会議に部下を2人~した」「警官は容疑者に警察署まで〜を求めた」▷~記者団 **随伴[ずいはん]** (目上の人に)同行すること。「部長に随伴して、金沢に出張した」 **同行[どうぎょう]** 信仰を同じくする人といっしょに聖地へ巡礼に行くこと。「~二人」 **同道[どうどう]** ある人と同じ道を行くこと。「退社後、上司と駅まで同道した」 **付[つ]き従[したが]う** ある人の後について行くこと。「社長に付き従って中国に出張した」◇「付き従う」は、「行動を共にする」ことがも眼で、「長距離の移動」は必ずしも必須ではない。 **供[とも]をする** 目上の人に付き添って、いっしょに行く立場になる。「部長の供をして関西に出かけた」◇多く、「・・・の供をして」という形で用いる。また、敬意を込めるときは、「お供をする」という形を用いる。「伴をする」とも書く。 **従軍[じゅうぐん]** 軍隊に付き従って、いっしょに戦地に行くこと。「カメラマンとして~し、迫力のある写真を撮ってきた」▷~記者・~看護婦 **随行[ずいこう]** 要人・貴人の旅行の供をして、いっしょに行くこと。「訪米する首相に~する秘書官」▷~員 **随従[ずいじゅう]** 身分の高い人などに付き従うこと。「弁慶」 **供奉[ぐぶ]** 貴人に付き従っていっしょに行くこと。「将軍に~して上洛した」 ●連れて行く **連[つ]れる** ある人・動物を自分といっしょに移動させる。「連れて逃げてよと言ったら、ついておいでよと言われた」「今度は奥さんも連れて来てください」「犬を連れた人」◇「・・・を連れて」「・・・を連れた+名詞」の形で用いる。 **伴[ともな]う** 「連れる」のかたい言い方。「妻を伴って温泉に出かけた」「部下が婚約者を伴って媒酌人を頼みに来た」◇多く、「・・・を伴って」「・・・を伴った+名詞」の形で用いる。動物には用いない。「連れる」は、「連れて行って(来て)」など、「行く(来る)」と結びついて一語のようにして用いるが、「伴う」にはそうした用法はない。 **従[したが]える** 相手を支配する上位の者として、連れる。「横綱が露払い、太刀持ちを従えて土俵に上がった」「供の者を従えた武士」◇「・・・を従えて」「・・・を従えた+名詞」の形で用いる。動物には用いない。「伴う」と同じく、「行く(来る)」と結びついて一語化することはない。 **引[ひ]き連[つ]れる** (多くの)人の先頭に位置し、目的地に向かってその人(たち)を連れる。「殿様が家来を引き連れて花見にやって来た」「生徒を引き連れて校外学習をする」◇「かるがもが子を引き連れて移動する」のように、動物にも用いる。 **率[ひき]いる** (軍隊などで)指揮したり指導したりする上位の者として連れて行く。「わが軍は、生き残ったわずかな兵を率いて敵陣に突撃を試みた」「数万の兵を〜大将」◇具体的な移動ではなく、「弱小チームを率いて決勝まで勝ち進んだ」のように、「ある目的を達成するため、人をたばね、その人々と行動を共にしながら、進むべき方向を指導する」という意で用いることも多い。 **引率[いんそつ]** 教師などの指導者がどこかに行くために、学生・生徒を引き連れること。「生徒を〜して古都の史跡巡りをした」 **帯同[たいどう]** 部下・関係者などを自分に同行させること。「大統領は多数の経済人を~して来日した」 **同伴[どうはん]** 恋人・配偶者などといっしょに行くこと。「日本ではパーティーに夫人を〜する人は少ない」 ▷~者 ●連行する 4604つかまえるa●連行する <507> # 行く2700b~h ### b 動詞の類 ## 進行する **進行[シンコウ]** 乗り物が一定の方向に進んで行くこと。「~している列車に投石があった」◇具体的な動きは「乗り物」に限られる。 **運行[ウンコウ]** 一定の軌道・経路の上を予定・計画に従って進んで行くこと。「地震の影響で列車の~が一時的に停止した」「バスは時間どおりに〜したことがない」「天体の~を観測する」 **運航[ウンコウ]** 船舶・航空機が運行すること。「東京湾を〜する船舶」「この路線は3社が~している」 **車行[シャコウ]** 車で行くこと。「悪路での〜は困難を極めた」 **徐行[ジョコウ]** 車・電車などの乗り物が、ゆっくりと進行すること。「ほとんどの車が、その狭い道を〜せずに飛ばして行く」▷~運転 **行進[コウシン]** 大勢の人が隊列を組んで徒歩で進んで行くこと。「生徒たちは整然と〜して行った」▷入場~・デモ~・~曲 **行軍[コウグン]** 軍隊が隊列を組んで、目的地に向かって、長い距離を行進すること。「兵士たちは山中を〜して行く」▷雪中~ ## 通う **通[かよ]う** ある場所に定期的に行く。「学校に歩いて〜」「週に3日、きめられた時刻にバスが1本〜」「〜の道」「家まで~の道」「会社まで自転車で通って来る人」 **通[かよ]い詰[つ]める** 頻繁に通う。「彼女は近ごろ劇場に通い詰めている」 **日参[ニッサン]** 毎日のようにあるところへ何かの用で行くこと。「彼はこの1週間、得意先へ〜して商談をまとめようと躍起になっている」◇「毎日参拝する」意から。 **通学[ツウガク]** 学校に通うこと。「暴走車が~途中の小学生の列に突っ込んだ」「学校へはバスで〜する」▷~路・~定期 **通院[ツウイン]** 病院・診療所などに患者として通うこと。「~にはいつもタクシーを使っている」「治療のため半年ほど~している」 **通勤[ツウキン]** 職場に勤務するために通うこと。「こちらに移ってからは自転車で〜しています」 ▷~電車・~ラッシュ ## 行き来する **行[い]ったり来[き]たり** ある方向に行き、また、元の方向に行くということを繰り返すこと。「家の前をさっきから不審な男が〜している」「出張が続き、大阪と東京の間を〜している」 **行[い]きつ戻[もど]りつ** 比較的狭い範囲の中を行ったり来たりすること。「その男は門の前を~して、中に入ろうか入るまいか決めかねているようだった」◇「ゆきつもどりつ」ともいう。 **行[い]き来[き]する** 2つの場所の間を行ったり来たりすること。「この駅と隣町の駅との間を〜するのに1時間もかかる」「東京横浜間を〜する」◇「いきき」ともいう。「往き来」とも書く。 **往復[オウフク]** ある場所に行き、同じ経路を通って元の場所に戻ること。「東京大阪間を3回~した」▷~切符・~書簡 **往来[オウライ]** □「行き来」の漢語的表現。「この通りは自動車が激しく〜する」「海外との~が制限されていた時代」 **去来[キョライ]** 「往来」のさらに文章語的な言い方。「シルクロードを〜する隊商」②行ったり来たりすること。「~する雲を眺める」◇「そのころの楽しかった日々が脳裏に去来する」のように、思い出が浮かんだり消えたりするときに多く使う。 ## 向かう **向[む]かう** あるところを目指して進む。「台風が九州南部に向かって北上中だ」「彼は今ごろは駅に向かっていることだろう」◇「対う」とも書く。 **針路[シンロ]を取[と]る** その方向に向かう。「部隊は北に針路を取った」 **足[あし]を向[む]ける** 何かをする目的で、あるところに向かう。「めっきり年をとって、盛り場へ〜ことが少なくなった」「休日にはよく近くの公園に足を向けたものだ」 **足[あし]が向[む]く** あるところへ向かって行きたくなる。「近ごろは盛り場にあまり足が向かない」「帰宅途中に自然と盛り場に~」 **足[あし]を延[の]ばす** あるところまで行って、そこからさらに先に行く。「大阪での仕事のあと、奈良まで足を延ばして大仏を見てきた」◇「足を伸ばす」とも書く。 ### d 形容動詞の類 **通[かよ]い詰[づ]め** 頻繁に通う様子。「このところ病院に~の生活が続いている」 **行[い]き付[つ]けの** 何度もそこに行っていて、なじみになっている店などである様子。「~の飲み屋が休みで、仕方なく別の店に入った」◇「ゆきつけ」ともいう。 **掛[か]かり付[つ]けの** 医者・病院が、何度も通っているので、いつでも診察してくれるようになっている様子。「いつからの~の医者にみてもらった」 ### f 副詞の類 **道々[みちみち]** どこかへ行く途中ずっと、何かをする様子。「そのことを~話しながら来たんです」 **道[みち]すがら** どこかへ行く途中で、何かをする様子。「そとへ行く~、相手から思わぬことを聞いた」 **道[みち]なりに** 道の進む形のとおりである様子。「ここを~行くと右手に寺がある」 **空路[クウロ]** 飛行機で移動する様子。「一行は、〜北京へ向かった」 **陸路[リクロ]** 図陸上を移動する様子。「一行は〜北へ向かった」 ### h 名詞の類:コト・サマ **行[ゆ]き** どこかへ行くこと。「~はよいよい、帰りはこわい」→帰り◇「往き」とも書く。 <508> # 行く2700h~x **帰[かえ]り** 「行き」の、やや改まった言い方。「大阪への〜は飛行機にした」 **往復[オウフク]** どこかに行くことと、そこから帰ること。①②どちらか一方。「通勤に〜2時間もかかる」 **片道[かたみち]** 往復のどちらか一方。「~3時間かかる」◇「~切符」とも書く。 **行程[コウテイ]** 図旅などで道を行くこと。「暗夜~」(志賀直哉の長編小説の題名) ## 交通手段 **交通手段[コウツウシュダン]** どこかに行くために利用する乗り物(および高速道路などの専用道路)。「そこへの〜はないので歩くしかない」「~として自転車を使う」 **アクセス[アクセス]** ある場所・施設への行き方および交通手段。「ホテルまでの〜の説明が分かりにくかった」 access ### k 名詞の類:モノ ## 交通機関 **快速[カイソク]** 列車などの便で、普通列車よりもやや早く目的地に着くもの。▷通勤~◇「快速列車」「快速電車」の略。 **急行[キュウコウ]** 列車・バスの便で、途中の駅をいくつか飛ばして目的地に早く着くもの。「この電車は次の~に抜かれます」 ▷~便 **準急[ジュンキュウ]** 列車・バスの便で、急行に準じるくらいに早く目的地に着くもの。「この駅には〜は止まるが急行は止まらない」 **特急[トッキュウ]** 列車・バスの便で、急行よりも早く目的地に着くもの。「この電車なら20分早く着く」◇「特別急行」の略。 **超特急[チョウトッキュウ]** 非常に速い特急。◇新幹線が開業した当時に使われたが今は使われない。 **鈍行[ドンコウ]** 列車の便で、すべての駅に停車しながら目的地に着くもの。「~だと急行の倍以上かかる」 **各駅停車[カクエキテイシャ]** 区間内のすべての駅に停車する普通列車。「次の~は急行の通過待ちのため、5分ほど遅れての発車になります」 **夜行[ヤコウ]** 夜間に出発し、翌日にかけて運行する長距離の列車ないしバス。「最近の列車は~がめっきり少なくなったが、バスは〜が多い」◇ふつう「夜行列車」「夜行バス」を略した意で用いる。 ### S 名詞の類:ヒト **一行[イッコウ]** 同じ目的地へ行こうとしている仲間。「~はそろって、明日、午前10時に東京駅をと出発した」 **同行者[ドウコウシャ]** □同行する人。「~を2人連れてやって来た」 **同行二人[ドウギョウにニン]** 同行する人。◇四国の巡礼などにおいて、「同行二人」と記したものを身につけるのは、「弘法大師がつねに自分とともにある」という意。 **連[つ]れ** ある人と同じところに行こうとして、その人といっしょにいる人。「外に~を待たせているので、これで失礼します」 **道連[みちづ]れ** ①いっしょに旅をする人。「人生の~」②多く、「恋人を道連れにして無理心中する」のように、「道連れにする(無理に自分と同じ行動をとらせる)」という形で用いる。 **同伴者[ドウハンシャ]** 「連れ」の改まった言い方。「会員の~は半額で入場できる」 **通学生[ツウガクセイ]** 学校に家から通学する学生。 **通勤者[ツウキンシャ]** 職場に通する人。「朝のターミナルは〜で身動きできないほどだ」 ### u 名詞の類:トコロ ## 行き先 **行[い]き先[さき]** 行く先の場所。「どこへ行くのか、~も告げずに立ち去った」「隊長は部下になかなか〜を教えなかった」◇「先行き」は将来のこと。 **行[ゆ]き先[さき]** 「いきさき」のやや気取った言い方。「その人の~がわかりません」 **行[ゆ]く先[さき]** 行くところ。「~も告げずに立ち去った」「いくさき」ともいう。 **行[ゆ]く先々[さきざき]** 行ったところのすべて。「〜でその人の話を聞かされた」 **行[い]った先[さき]** いったところ。「〜ですっかりどちになってしまった」 **行方[ゆくえ]** 人や物が行ってしまったところ。「会社に出かけると言って家を出たきり、~が知れなくなった」「いなくなった飼い犬の〜を捜す」 ▷~不明◇「行き先」は場所の特定・不特定にかかわらず使えるが、「行方」は場所が特定できない場合にしか使えない。 **行[ゆ]き場[ば]** 行くべき場所。「年をとって〜がなくなった老人」◇「いきどころ」ともいう。 **行[ゆ]き所[どころ]** ①行方。「~が知れない」②「行き場」の古風な表現。「~がない」 **行[ゆ]く手[て]** これから行こうとする方向。「〜をさえぎる険しい山々」「車で1時間ほど走ると、〜にようやく目指す建物が見えてきた」「~をさえぎるかのようにそびえる高い山」 ## 行きの経路 **行[ゆ]き道[みち]** どこかに行くときに通る道。「~は神社の裏を抜けて行った」→帰り道、戻り道 **往路[オウロ]** 四行きの経路。「箱根駅伝で〜の優勝を予想する」復路 ## その他 **前途[ぜんと]** 図目的地までの間の区間。「~は遼遠だ」「洋々たる~」 **通勤圏[ツウキンケン]** (都市にある)職場を中心に広がる、通勤可能な範囲。「輸送力増強で〜が拡大した」 ### x 名詞の類:トキ **行[い]き** 行き帰りをするときの、行くとき。「~に出会った人に、帰りも会ってお互いに決まりが悪かった」帰り◇口頭語では「いき」ともいう。「往き」とも書く。 **行[い]き掛[が]け** どこかへ行く途中。「得意先への〜に寄って行きます」「ゆきがけ」ともいう。 <509> # 行く2700x〜出かける2701a **行[い]き帰[がえ]り** どこかに行くとき、およびそこから帰るとき。「駅への〜にその人をよく見かける」◇「いきかえり」ともいう。 ## どこかに行く途中 **道中[ドウチュウ]** どこかに向かう途中。「駅へ行く〜で雨に降られた」「それでは〜お気をつけて」◆◇副詞的にも用いる。 **旅中[たびなか]** 旅行の途中。「~の読書に好適の書」 **路次[ロジ]** 図ある程度長い距離のある目的地までの道中。「屈強な若者がいっしょに行くから~の心配は無用だった」 **途次[トジ]** 図どこかに向かう途中。「九州への赴任の~、大阪に立ち寄って知人と久しぶりに再会した」 **途上[トジョウ]** どこかに向かう道筋の途中。「家路をたどる〜で思わぬ事故にあった」「大阪からの帰京の~、名古屋に立ち寄った」◇「途上」は「途上で」「途上に」の形でも使うが、「途次」は「途次で」「途次に」の形では使わない。 # 2701 出かける ### a 動詞の類 ## 出かける **出掛[でか]ける** 別のところで何かをするために、今いるところを出て、そこへ向かう。「雨が降ってこないうちに出かけよう」「父は公園に散歩に出かけていて今いません」◇「出かける」は出発点の表現とともには使えない。この点で、「出る」が「家を出る」のように出発点とともに使えるのとは異なる。たとえば、「家を出かける」は「家を出ようとする」の意味しかない。なお「出かける」は、「公園に出かける」のように、目的地の表現とともには使える。 **行[い]って来[く]る** 今いるところを出てあるところへ行き、またもとのところへ帰る。「ちょっと手紙を出しに行って来ます」「たった今、君の家に行って来たところだ」◇「出かける」は、行った先である程度のことをする場合についていうが、「行って来る」は単なる往復にも使う。 **繰[く]り出[だ]す** ある場所に大勢の人が出て行く。「仕事を終えて、課の全員が花見に繰り出した」 **乗[の]り出[だ]す** 船に乗って海に出かける。「船で〜には絶好の天気だ」 ## 「貴人が出かける」意の尊敬語 **御成[おな]り** 天皇・皇族・将軍などが外出したり、ある場に現れたりなさること。「陛下の〜です」 ▷~門 **御出座[おでま]し** 貴人がお出かけになること。「そこへ、ある場にお出かけになること」「先生が〜くださったので、会が引きしまりました」 **渡御[トギョ]** □①天皇などがおでましになること。②祭礼のとき神輿がおでましになること。 **行幸[ギョウコウ]** 天皇がおでましになること。「御召し列車を~に供する」「~の陛下を仰ぐ」還幸◇「ぎょうごう」ともいう。 **行啓[ギョウケイ]** 天皇以外の皇族がおでましになること。「その村に〜のうわさがあった」 ## ある目的で出かける **出張[シュッチョウ]** 本拠地を離れたところでの仕事のために、一時的にそこに出かけること。「このところ〜が続いて、なかなか家で食事ができない」▷~販売・~所 **出張[でば]る** 「出張」の古めかしい、あるいは少しおおげさな言い方。「大阪まで出張ってきた」 **出勤[シュッキン]** 勤務する場所に出かけること。「会社に~する」 ▷早朝~・休日~1欠勤、退勤 **出仕[シュッシ]** □勤めに出ること。「城へ~する」 **進発[シンパツ]** 軍隊などが出かけること。「わが隊は明朝、前線へ~の予定」 **出漁[シュツリョウ]** 漁に出かけること。「船団が北洋に〜する」 ## 早出・遅出 **早出[はやで]** いつもより早く出勤すること。「今日は~したので眠い」遅出 **遅出[おそで]** いつもより遅く出勤すること。「今日は〜なので、朝寝坊できる」→早出 **出向[しゅっこう]く** 必要があって、自分から進んで、そこに行く。「私が先方に出向いて誤解を解きます」「直接現地に出向いて調査する」 **足[あし]を運[はこ]ぶ** (自分の足を使って)あるところに出向く。「何度も先方に足を運んで、ようやく引き受けてもらった」「借金の催促に重たい足を運んだ」◇「3歩足を運ぶ」のように、単に足を動かして進むという意で用いることもある。 **出頭[シュットウ]** 呼び出しに応じて、ある場所・機関がその機関に出向くこと。「裁判所から1ヵ月以内に~するようにとの通知が来た」▷~命令 **乗[の]り込[こ]む** (相手の意向を無視するようなかたちで、勢い込んで、相手の本拠地・勢力範囲に出向く。「大統領みずから相手国に乗り込んで軍縮交渉にあたった」「うちの子をなんでいじめたんだと言って、親が乗り込んできた」「単身、敵地に~」 **先乗[さきの]り** 準備のため、人よりも先に現地へ乗り込むこと。「午後からの説明会へ朝一番で〜した」 **押[お]し掛[か]ける** (招かれていないのに、ある目的を果たそうとして)意気込んであるところに行く。「定年後は、以前のように、正月休みに会社の部下が押し掛けて来ることもなくなった」 ## あるところに出る **出[で]る** 特定の活動をするために、ある場所・機関に行って、そこに身をおく。「明日は午後から会社に~予定だ」「週に3日だけ勤めに~」◇目的となる活動場所あるいは目的の活動の表現とともに使う。 **出京[シュッケイ]** □地方から東京に出ること。「ここは初めて〜したときに泊まった旅館だ」 <510> # 出かける2701~00/1 **出府[シュップ]** (江戸時代に)地方から江戸に出ること。「父が〜した折に世話になった郷里の先輩」 **出社[シュッシャ]** 会社に出ること。「休日に〜して仕事を片づける」→退社 **出校[シュッコウ]** 勤務などで学校に出ること。▷~日 **登校[トウコウ]** 生徒・学生が授業のために学校に出ること。「毎朝8時に~する」 ▷~拒否・~日・集団~下校 **登庁[トウチョウ]** 役人が官庁に出勤するために庁舎に行くこと。「〜の時間帯の電車は役所に〜する人で混雑する」→退庁 **登院[トウイン]** 会議に出席するために、国会の議院(衆議院または参議院)へ出席すること。▷~停止 **出廷[シュッテイ]** 裁判のため法廷に出ること。「証人として〜した」退廷 **出塁[シュツルイ]** 野球で、打者がアウトになる前に、一塁・二塁・三塁のいずれかの塁に達すること。また、走者が進塁すること。「表、先頭バッターがセンター前にヒットを打って〜した」~率 ## どこかに出かける **清遊[セイユウ]** 俗事を離れて、風雅な所へ出かけること。「その日の午後は千曲川に〜し、小諸説に宿をとった」◇「京都にご清遊の折はぜひお越しください」のように、多く手紙で相手の行為を敬って用いることがある。 **吟行[ギンコウ]** 詩歌(特に、俳句)をつくるために名所や景色のよいところに出かけること。「春の大和路に~する」 ## 遠くに出かける **遠出[とおで]** 仕事・遊びで遠くまで出かけること。「最近は車で〜することもめったになった」 **遠征[エンセイ]** 何かに従事するために遠出すること。「柔道の試合でヨーロッパに〜した」▷海外~・~試合 ## 旅する **旅[たび]する** 修業したり見聞を広めたりするために、その土地を回って行く。「最果ての地を~男」「世界中を旅して回りたい」 **旅行[リョコウ]** 観光・仕事などで、その土地に出かけること。「母を連れて2泊3日の~に出かける」 **洋行[ヨウコウ]** 外国、特に欧米に行くこと。「今と違って、その当時〜するのは容易ではなかった」 ▷~帰り ◇やや古めかしい言い方。 **外遊[ガイユウ]** 外国に出かけること。「首相は就任後初の~の行き先に東南アジアを選んだ」「彼の祖父は欧州に~した経験がある」◇現在は、多く政治家の外国旅行について用いる。 ## 外出する **出[で]る** どこかに行くために、今いるところをあとにすること。「会社を出て駅に向かう」「たった今会社を出たところだ」◇「この道を行くと頂上に出る」のように、目的地の表現とともに使われる場合、「出る」は「その場所に達する」という意味になる。 **外出[ガイシュツ]** 別のところでの用事のために、家・職場などを一時的に離れること。「今は~していて家にはいません」「今日は〜する予定だ」▷~中 **外出[そとで]** 「外出し」の古めかしい言い方。「しばらく〜するのは無理だろう」 ## 留守にする **留守[ルス]にする** 外出などして、家の中にだれもいなくなる。「留守にしているあいだに、空き巣に入られた」◇「家を留守にする」のように、場所を明示して使うこともある。 **留守[ルス]** 家にだれもいないこと。「何度も電話をしたが、お留守のようだった」「ごぶさたのおわびかたがたお伺いいたしましたが、あいにくご不在で失礼しました」「転勤で〜のあいだ人に家を貸す」 **家[いえ]を空[あ]ける** 外出したり引っ越したりして、家にだれもいない状態にする。「最近は空き巣が多いので、うっかり家をあけられない」「あと1ヵ月で家をあけてくれと言われた」 ## 出発する **立[た]つ** 別のところに向かうために、今いるところを離れる。「あすニューヨークヘ向けて〜予定です」◇旅行などの場合、「発つ」とも書く。 **御立[おた]ち** 「立つ」の尊敬語。「先生はいつ〜になりますか」 **出発[シュッパツ]** 目的地に向かって、今いるところを出ること。「~の準備をする」「雨で~が遅れた」「あと30分で〜します」 ▷~点 **先発[センパツ]** 他のものより先に出発すること。「調査団の半数が〜し、1日前に~し、残りの半数が後始末をして追いかけることになった」 **発進[ハッシン]** 乗り物などが、止まっていた状態から前方に向かって進み出すこと。「車が急に〜したのであわててブレーキを踏んだ」「ジェット機が次々に大空に〜していった」▷▽急~ **スタート[スタート]** 一定の決まった経路をとるコースの出発点を出ること。「その散歩コースは駅前を〜してすぐに登りになる」 ▷~ダッシュ・~ライン start **途[と]に就[つ]く** 図どこかに行ったり、どこかへ帰ったりするために出発すること。「長い留学を終え、ようやく帰国の途についた」◇「・・・の途につく」の形で用いる。 ## 旅立つ **旅立[たびだ]つ** 旅をするために、今いるところを出発すること。「あす英国へ〜」「冥土に〜(死ぬ)」 **出立[シュッたつ]** 旅に出発すること。「任地へ〜する」 **出[い]で立[た]つ** 出立する。「征途に~決意を述べる」 **早立[はやだ]ち** 朝早く出発すること。「明朝は~したいので早く寝よう」 **旅[たび]に出[で]る** 旅行に出かける。「旅に出てから3日目にその事件が起こった」 ## 船出する **船出[ふなで]** 船が港を出ること。「帆船が沖に向かって〜する」 **漕[こ]ぎ出[だ]す** 船をこいで、船着き場から出ていく。「小さな舟で、荒海にこぎ出していった」 **出帆[シュッパン]** 図船が航海に出発すること。「快明の日に~するのは気持ちがいい」 <511> # 出かける2701a~i **出航[シュッコウ]** 図船(や航空機)が出発すること。「横浜港を〜する時間を調べる」 **発航[ハッコウ]** 図出航すること。「艦隊が南方に向け~した」「~中止」 **出港[シュッコー]** 船が港を出ること。「大勢の見送りを受けて〜する」入港 ### d 形容動詞の類 **始発[シハツ]の** その日の運行・運航予定のうちの(行き先別の)最初に出発するものである様子。「~のバスはがらがらだった」▷~電車・~バス・~便終発 **終発[シュウハツ]の** その日の運行・運航予定のうちの(行き先別の)最後に出発するものである様子。「~のバスにようやく間に合った」始発 **先発[センパツ]の** 時間的に先に出発する様子。「~のグループは今ごろ目的地に到着していることだろう」後発 **次発[ジハツ]の** 先に出発するものの次に出発する様子。「~の電車は隣のホームから出ます」 **後発[コウハツ]の** 時間的にあとで出発する様子。「小林製薬はこの分野では~だったが、すぐれた製品で先行する他社に追いついた」先発◇「先発」と違って、「後発」はこの意では「後発する」という形では使わない。「後発のメーカー」のように、「遅れて出てきた事業・計画」などについて使うことが多い。 ### h 名詞の類:コト・サマ **出足[であし]** そこへ出かける人の集まり具合。「美術展の初日は、まずまずの〜だった」「午前中は客の〜がよかった」 **御足労[ごソクロウ]** 相手がわざわざ出向くことの、敬意を込めた言い方。「当地まで〜願えれば幸いです」 ## 旅情 **旅[たび]ごころ[ごころ]** ①日常生活では感じることのない、旅先でのすがすがしい、また、哀愁を帯びた気持ち。「宿の湯につかって〜にひたる」②旅に行きたいという気持ち。「紀行文を読んで急に〜がわいた」 **旅情[リョジョウ]** 旅先で感じるしみじみとした気分。「〜を感じさせる山間の宿」 **旅愁[リョシュウ]** 図旅に出て感じる、孤独なさびしさ。「夕暮れの湖畔にたたずみ〜にひたる」 ### I 名詞の類:コト・サマ ## 遠出 **遠足[エンソク]** 学校の行楽の行事として、日帰りの遠くに出かけること。「日光は小学校のときに~で行ったことがある」 **ピクニック[ピクニック]** 行楽のために、弁当・飲み物を持って、野山や公園に出かけて行くこと。「子どものころ〜に来たところに今は住んでいる」 picnic **山行[サンコウ]** 登山に行くこと。「ヒマラヤの〜を計画する」 **ハイキング[ハイキング]** 自然や景観を楽しみながら山を歩き回ること。▷〜シューズ・~コース hiking **山歩[やまある]き** 山や、あまり高くない山の周辺を歩いたりして楽しむこと。「登山とまでいかないが、若いころから〜が趣味だった」 **トレッキング[トレッキング]** 高山のふもとなどの高地を、風景・植物などの環境を楽しみながら歩く山歩き。「ヒマラヤの〜を楽しむ」 ▷~シューズ・〜コース trekking **ワンダーフォーゲル[ワンダーフォーゲル]** 高校・大学などのクラブ活動として行われる、山歩きの活動。◇ドイツ語で「渡り鳥」の意。もともとは、渡り鳥のように自由にあちこちを歩き回り、身体および精神を鍛えようという趣旨で始まったもの。ドWandervogel **ワンゲル[ワンゲル]** 「ワンダーフォーゲル」の略。 ## 旅 **旅[たび]** 見聞を広めたり、気晴らしをしたりするために、ふだんいるところを離れて、遠いところに行くこと。「九州への〜でその人と知り合った」 **旅路[たびじ]** (旅の道筋の意から)「旅」の雅語的な言い方。「西へと向かう〜はるかな〜」 **道中[ドウチュウ]** 「旅」の古めかしい言い方。「長の〜を済ませて無事に帰り着いたのだった」▷~姿・~差(ざし) **珍道中[チンドウチュウ]** さまざまな事を引き起こしながらする旅。「はじめて行った外国での~の顛末」 **長旅[ながたび]** 長い期間、あるいは行程にわたる旅。「これからは〜になりそうだ」 **一人旅[ひとりたび]** ひとりでする旅。「~の客は旅館では歓迎されない」 **船旅[ふなたび]** 船でする旅。「世界一周の~とはぜいたくだ」 **渡世[トセイ]の旅** (全国を股に掛けての旅から)ばくち打ち・香具師などの旅。「一宿一飯の~を続ける渡世人」 ▷~物 **旅歩[たびある]き** 各地を旅して回ること。「~を趣味とする」 **旅行[リョコウ]** 観光・仕事などで、その土地に出かけて行くこと。「母を2泊3日の~に連れ出す」修学~・卒業~・無銭~・~業・~会社 **大名旅行[ダイミョウリョコウ]** 大名行列のように、ぜいたくの限りを尽くした、あるいはそう思われるくらいの、豪華な旅行。「不景気で〜の客もとんと見かけなくなった」 **新婚旅行[シンコンリョコウ]** 新婚夫婦の初めての旅行。「新郎新婦はこのあと成田からヨーロッパへ〜に出発します」 **ハネムーン[ハネムーン]** 「新婚旅行」の洋語的表現。「~で南の島へ」honeymoon **周遊旅行[シュウユウリョコウ]** 乗り物などを使わずに、各地を巡り歩く旅行。「学生時代に周遊券を使った〜で全国を巡った」「ヨーロッパ一周の~に申し込んだ」 **ツアー[ツアー]** 旅行社が主催する団体(扱いの)旅行。「社員~に参加する」▷パック~・~客 tour **ヒッチハイク[ヒッチハイク]** 通りがかりの自動車に便乗させてもらって旅行すること。「~で北海道を一周した」▶hitchhike **サファリ[サファリ]** (アフリカの特に、その東部での)狩猟・探検を目的とした旅行。▷~パーク・~ルック safari <512> # 出かける2701i~u ## 門出 **門出[かどで]** 新しい土地へ旅立つために今いる土地を出ること。「友の〜を見送りに学級の全員が集まった」◇「首途」とも書く。「若い2人の人生の門出を祝う結婚式」のように、それまでとは違った新しい、期待に満ちた生活を始めることの意で、比喩的に用いることが多い。 **旅立[たびだ]ち** 旅に出かけること。「緊張して〜の朝を迎えた」 **征途[セイト]** □出征・遠征に向かう門出。「兵士の〜を見送る人であふれかえる駅の構内」 ### k 名詞の類:モノ ## 始発・終発 **始発[シハツ]** その日の運行・運航予定のうちの(行き先別の)最初に発車する電車・バス・飛行機・船など。「~に乗らないと飛行機の出発時刻に間に合わない」→終発◇「始発電車」「始発バス」「始発便」などの略。 **終発[シュウハツ]** その日の運行・運航予定のうちの(行き先別の)最後に発車する電車・バス・飛行機・船など。始発◇「終発電車」「終発バス」「終発便」などの略。 **終車[シュウシャ]** その日の運行予定のうちの(行き先別の)最終の電車やバス。 **終電車[シュウデンシャ]** その日の運行予定のうちの(行き先別の)最終の電車。 **終電[シュウデン]** 「終電車」の略で、より口語的な言い方。「家が遠いから〜に乗り遅れると大変なんだ」 **最終電車[サイシュウデンシャ]** 「終電」よりもかたい、改まった言い方。「小田原行きの〜は間もなく発車いたします」◇駅の構内放送で用いられることが多い。 **最終列車[サイシュウレッシャ]** その日の運行予定のうちの(行き先別の)最終の列車。やや古風な言い方。 **最終便[サイシュウビン]** その日の運航予定のうちの(行き先別の)最終の便(飛行機・船・バスなど)。 **最終バス[サイシュウバス]** その日の運行予定のうちの(行き先別の)最終のバス。「最終」はbus。 **終バス[シュウバス]** 「最終バス」の略で、より口語的な言い方。 **赤[あか]バス** 最終のバス。行き先を示すところに赤い明かりを入れる。路面電車にも「赤電車」というものがあった。最終バスの1本前のバスは、行き先を示すところに青い(=緑色の)明かりを入れるところから「青バス」という。 **最終[サイシュウ]** 「最終電車」「最終便」「最終バス」の略で、より口語的な言い方。「~に乗り遅れて歩いて帰った」「小田原行きの~」 ### m 名詞の類:モノ **旅日記[たびニッキ]** 旅の道中で見聞したことを記した日記。 **旅行記[リョコウキ]** 旅行の記録。▷ガリバー~ **紀行[キコウ]** 旅行の記録の文章。~文~文学・~作家◇一般に複合語の要素として用いる。 **膝栗毛[ひざくりげ]** 江戸時代の旅行記。◇徒歩旅行においては、ひざが栗毛の馬の代用となることから、旅のことをなぞらえた言い方。特に十返舎一九作の『東海道中膝栗毛』が知られる。 ### S 名詞の類:ヒト **旅人[たびびと]** 旅をしている人。「この宿から見る限りでは、旅人はあまり見かけない」 **旅行者[リョコウシャ]** 旅行をしている人。 **旅客[リョカク]** 旅行中の乗客。~列車・~機◇「りょきゃく」ともいう。 **旅行家[リョコウカ]** 専門的に旅行をする人。 **遊子[ユウシ]** 故郷を離れて、他国にいる人。「~やさすらいびと、〜われのこころ常に悲しむ〈千曲川旅情の歌」▷~吟◇「游子」とも書く。 **ツーリスト[ツーリスト]** (団体で)観光旅行をする人。▷団体〜・〜バスtourist **ヒッチハイカー[ヒッチハイカー]** ヒッチハイクをする人。「~を隣町まで乗せてあげた」hitchhiker **ハイカー[ハイカー]** ハイキングをする人。▶hiker **バックパッカー[バックパッカー]** バックパック(背中に背負う大きな袋状のリュックサック)を背負って、徒歩で旅行をする人。backpacker **遠征隊[エンセイタイ]** 遠征を行う一団。 **先発隊[センパツタイ]** 先に出発する人たち。「エベレストの~は明日出発する」 **キャラバン[キャラバン]** 各種の宣伝、商品の販売促進などに各地を回って歩く一団。「ひさびさの大型新人を売り出そうと、芸能プロダクションが〜を組んだ」 ▶ caravan ### u 名詞の類:トコロ ## 出発地 **出発地[シュッパつち]** そこからどこかへ向けて出発するところ。「〜から目的地まで直線距離で100km以上ある」 **出発点[シュッパツテン]** そこから出発する、物事の初めのところ。「アキレスが亀の〜にたどりついたときには、亀はさらに前に進んでいる」◇具体的な地点を表す用法は少なく、むしろ「議論(平和)の出発点」のように「問題となる物事の最初」の意で使うことが圧倒的に多い。 **スタート地点[スタートちてん]** スタートするところ。「予選を勝ち抜いて、決勝の〜に立ったときには体が震えた」◇「スタート(start)」は「出発」の意。 **スタートライン[スタートライン]** 競走するときの出発点を示す線。「選手たちはいっせいに〜に並び、スタートの合図を待つた」◇「新たな人生のスタートラインに立つ」のように比喩的にも用いる。和製洋語。スタート(start)+ライン(line) <513> # 出かける2701u~訪れる2702h **振[ふ]り出[だ]し** すごろくの最初のスタート地点。 ## 乗り物が出発するところ **始発駅[シハツエキ]** 乗り物の路線で、運行する乗り物が最初に出発する駅。「その列車はダイヤ改正で〜が変更になった」 **始発[シハツ]** 乗り物の路線で、運行・運航する乗り物が最初に出発する駅・乗降場。「その電車の~はどこですか」「この高速バスは新宿を~としている」 ## 出かけて行ったところ **出先[でさき]** 出かけて行ったところ。「社員が〜から会社に電話してきた」 **出張先[シュッチョウさき]** 出張して行ったところ。「〜で時間をつくって史跡の見物をした」 **旅先[たびさき]** 旅で回って行ったところ。「彼は〜から速達を送ってきた」 **旅[たび]の空[そら]** 雅旅先。「~で恋人のことを思う」 **旅行先[リョコウさき]** 「旅先」の漢語的表現。「彼は〜で交通事故にあった」 ### × 名詞の類:トキ **出掛[でが]け** 出かけようとするそのとき。「~に友人から電話があって、つい話し込んでしまった」 **出[で]しな** 「出がけ」のやや俗語的な表現。「~に電話がかかってきて、予定を変更した。②物事の最初のうち。「出鼻をくじかれる」 **出端[でばな]** 出かけようとする、ちょうどそのときのとき。「~に友人が訪ねてきた」◇「ではな」ともいう。「出鼻」とも書く。 # 2702 訪れる ### a 動詞の類 ## 訪れる **訪[おとず]れる** 日常的には行かないところに何かの用事があって行く。「知人を見舞いにその病院を訪れた」「休みになると妻の実家を~」◇人が主語になる用法では「行く」という意を示すが、「季節」「危機」「チャンス」など人以外のものが主語になる場合は「来る」という意を示す。 **訪[おとな]う** 「訪れる」の古風な言い方。「古い寺の住職を~」 **訪[たず]ねる** 何かを求めて、それがあると思われるところへ行く。「あちこちの古寺を訪ね歩く」「古都に仏像を~旅」 **訪問[ホウモン]** 人があるところを訪れること。「卒業後20年ぶりに恩師の家を〜した」「珍しい人の~を受けた」▷家庭~・表敬~・戸別~~着~販売 **御邪魔[おジャマ]** 目上の人を訪ねて、上がり込んだり、世話になったりすること。「先日は突然~し、大変ご迷惑をおかけいたしました」「近いうちに〜してもいいですか」 **顔[かお]を見[み]せる** 関係者に会ってあいさつをしたりするために、その場所を訪れる。「実家には半年に一度は〜ことにしている」 **弔問[チョウモン]** 遺族に弔意を表すために訪問すること。「首相の〜を受ける」「〜客が絶えなかった」~客・~外交 **推参[スイサン]** 相手の意向にかかわらず、自分から出向いて面会を求めること。「ご病気の加減がよろしくないと聞き及び、〜つかまつりました」◇多く、突然の訪問を謙遜していうときに用いられる。 **再訪[サイホウ]** 人があるところを再び訪れること。「30年ぶりに~したその土地の生活は昔となんの変わりもなかった」 **往訪[オウホウ]** 訪ねて行くこと。「本省の関係部局を~し、陳情を重ねた」→来訪 **歴訪[レキホウ]** いろいろなところを次々と訪ねること。「首相が東南アジア諸国を〜した」 **探訪[タンボウ]** ②何かを探るために訪ねること。「小京都を巡る戦国時代の歴史を~した」社会~・~記 **採訪[サイホウ]** 歴史・民俗などの文化的資料を集めるために訪ねること。「暇を見つけては民話を〜しに各地に出かけて行った」 **訪日[ホウニチ]** 日本を訪れること。多く、今人・有名人などについていう。「大統領の~が中止になった」◇「訪」に「国名・地域名+する」をつけて「ある国・地域を訪れる」意を示す動詞として用いる。「訪米」「訪欧」「訪中」「訪韓」「訪朝」「訪英」「訪独」「訪仏」など。 ## 寄る **寄[よ]る** 本来の目的地に行く道から途中で外れて、別の場所に行く。「会社からの帰りに、郵便局に寄ってから行きます」 **寄[よ]り道[みち]** 遊びなどのため、目的地にまっすぐ行かずにどこかに寄ること。「~しないで早く帰って来なさい」 **立[た]ち寄[よ]る** 何かのついでに短時間寄る。「お近くにおいでの節は、ぜひお立ち寄りください」 **顔[かお]を出[だ]す** 人に会ったり、会合に出席したりするために、その場所に出向く。「仕事がかたづいたら、事務所に顔を出してくれないか」 **顔出[かおだ]し** 短い時間、立ち寄ったり出席したりすること。「近くまで来たんだからちょっと〜して行こう」「知人の個展に~する」 **寄港[キコウ]** 船・飛行機が途中の港・空港に立ち寄ること。「次はサンフランシスコに~する予定です」◇「寄航」とも書く。 ### f 副詞の類 **ふらっと[ふらっと]** 特に目的なく、あるところを訪れる様子。「裏通りの古本屋に~入ってみた」 ### h 名詞の類:コト・サマ **訪[おとず]れ** 季節・時期などがやって来ること。「春の〜ももう間近だ」「平和の〜はなお遠い」 ## 訪れていないこと **無沙汰[ブサタ]** 長い間、あいさつをしなかったり、相手のもとを訪れていないこと。「開口一番、~をわびた」 <514> # 訪れる2702h~来る2703a **御無沙汰[ごブサタ]** 「無沙汰」の丁寧な言い方。「~しております」 ◇あいさつや手紙で用いる。 ### S 名詞の類:ヒト **訪問者[ホウモンシャ]** どこかを訪問する人。「開館して1年たっても〜が絶えない」 **来訪者[ライホウシャ]** 図訪ねて来る人。「その日の午後、〜があった」 **一見客[イチゲンキャク]** 一見の客。「当店は会員制なので~はお断りしています」 **一見[イチゲン]さん** 同一見の客。「~お断りの店に連れて行くなんて失礼だろう」 ## 常連 **常連[ジョウレン]** いつも来る客。「この店が開店したときにはすぐにたくさんの〜がついた」◇「定連」とも書く。「この学校は甲子園の常連だ」のように組織・団体について使うこともある。 **常連客[ジョウレンキャク]** 常連の客。「あの飲み屋は~ばかりで成り立っている」 **常連[ジョウレン]さん** 常連。「その店は午後6時を過ぎると〜でいっぱいになって、入れないことがある」 **固定客[コテイキャク]** いつも決まってその店を利用する客。「開業して3ヵ月で~を100人近く獲得した」 **リピーター[リピーター]** ある店や場所に何度もやってくる人。「あの店は居心地がよいので〜が多い」 repeater # 2703 来る ### a 動詞の類 ## 来る **来[く]る** だれか・何かが話し手の領域」に向かって移動する。「向こうからだれか〜ようだ」「あした会社に来てください」「もうすぐ春が~」 **来[きた]る** □これからやって来る。「大相撲一行~」◇ポスター・看板などで「○○来る」のように使う。 **来合[きあ]わせる** 人がいるところにほかの人がちょうどやって来ること。「家を出たところに友人が来合わせたので、いっしょに行くことにした」 **来掛[きか]かる** あるところに、ちょうどそのときやって来ること。「バスが〜のに乗ったら方向違いだった」 **遣[や]って来[く]る** こちらの意向とは無関係に、あるいは意向に反して、来る。「行く手に変な連中がやって来たので横道にそれた」「あと1週間で誕生日が~」「ずいぶん遠くまでやって来たものだ」「天災は忘れたころに~」 **舞[ま]い込[こ]む** 予告・連絡などがなく、思いがけなくやって来る。「ある日、1通の手紙が私の家に舞い込んだ」 **到来[トウライ]** 好ましいものや、あまり不都合ではないものが、こちらの意思とは無関係にやって来ること。「贈り物〜した」「春の〜とともにいっせいに花が咲き始めた」~物 **訪[おとず]れる** 自然現象や事態が到来する。「長い冬が終わり、ようやく春が訪れた」「またとないチャンスが訪れた」◇人以外のものが主語になる場合は「来る」という意を示す。人が主語になる用法では、「行く」ないし「来る」という意を示す。 **来訪[ライホウ]** 図人が訪ねて来ること。「思いがけない人が〜してくれてことのほか喜んだ」「知人の~を受ける」→往訪 ## 現れる **現[あらわ]れる** 個人がやって来て、ある場所に存在すること。「おや、いつ現れたんだい」「その人なら、最近よく近くの公園に現れますよ」 **姿[すがた]を見[み]せる** 人がやって来て、ある場所に存在すること。②人が学校・店・集会などにやって来ること。「あの人は最近、姿を見せないね」◇多く、否定的な文脈で用いる。 ## ある目的で来る **来校[ライコウ]** 学校を訪ねて来ること。「この木は博士が〜された折に植えられたものです」 **来診[ライシン]** 医者が診察しに来ること。「急病で〜を頼んだが、すべて断られてしまった」 **来援[ライエン]** 応援に来ること。「候補者は幹部の~を党本部に要請した」 **来演[ライエン]** 上演するためにあるところにやって来ること。「この町に外国の芸術家が~することはかつてなかった」 **来談[ライダン]** 図話をしに来ること。「その件で担当者が〜する予定」 **来聴[ライチョウ]** 講演・演奏などを聞きに来ること。「予想外に多くの人が〜に訪れた」~者・~歓迎 **来観[ライカン]** 展示物などを見るためにあるところに来ること。「ご〜ありがとうございます」~者 ## ある様態で来る **来航[ライコウ]** 船が航海して来ること。「横浜に〜したペリーの黒船」 **渡来[トライ]** 文海外から渡って来ること。「中国大陸から〜した人たち」と品。南蛮~ **飛来[ヒライ]** 文飛んで来ること。「島にジェット機が〜する」▷~地 ## 「来る」意の尊敬語 **いらっしゃる[いらっしゃる]** 「来る」主体を高める言い方。「先生は今回はどちらからいらっしゃったのですか」 ◇「来る」主体を高める言い方のうちで普通によく使われるのは「いらっしゃる」である。「来る」主体を高める言い方の敬意度は、おおむね「見える」「いらっしゃる」「おいでになる」「お越しになる」の順で増す。「お見えになる」は「いらっしゃる」とほぼ同じ敬意度。「いらっしゃい」という形は目下・同位者に用いる。 **見[み]える** 「来る」主体を高める言い方。「いっつも見えるね」「明日、お見えになりますか」 <515> # 来る2703a~x **御[お]見[み]え** 「見える」より敬意のある言い方。「ただいま、講師の先生方がお〜になりました」 **御出[い]で** 「来る」主体を高める言い方。「お客様が〜になりました」「こちらにお〜の節はぜひお立ち寄りください」 **御越[こ]し** 「来る」主体を高める言い方。「東京から〜の田中様、いらっしゃいましたらお近くの売り場まで〜ください」 **御成[おな]り** 天皇・皇族など身分の高い人がいらっしゃること。「殿が〜になりました」 **御出[お]だし** (身分の高い人が)わざわざあるところに来ること。「初場所に陛下が〜になった」 ●目上の人のところに来る **上[あ]がる** 「来る」のへりくだった言い方。「できるだけ早くご報告をと思い、こうして直接お宅に上がった次第です」 **参[まい]る** 「来る」のへりくだった言い方。「私どもの社の者がごあいさつに参っているかと存じます」◇「来る」のへりくだった言い方のうち、普通によく使われるのは「参る」である。「参る」「上がる」の順で敬意度が増す。 **参上[サンジョウ]する** 「来る」のへりくだった言い方。「遅くなって申し訳ありません。頼まれました品はすぐに持って参じます」◇「参ずる」ともいう。 ●あるところに来る **来場[ライジョウ]する** 図催しなどの会場に来ること。「車での〜はご遠慮ください」「専用バスで〜されるほうが便利です」▷~者 **来会[ライカイ]** 図会に参加しに来ること。▷~者 **来館[ライカン]** 図書館・美術館・水族館など、「館」と名のつくところに見学に来ること。▽~者 **来園[ライエン]** 動物園・幼稚園など、「園」と名のつくところにやって来ること。▽~者 **来室[ライシツ]** 図部屋に来ること。▷~者 **来店[ライテン]** 図客が店に来ること。「ご〜の皆さまにささやかなプレゼントがあります」 **来院[ライイン]** 図患者が病院に来ること。▷~者 **来校[ライコウ]** 図学校関係者以外の人が学校に来ること。児童・生徒が学校に来るのは「登校」し、教師は「出勤」する。 **来局[ライキョク]** 図郵便局・放送局など、「局」と名のつくところに用事で来ること。▷~者 **来所[ライショ]** 図役所・事務所など、「所」と名のつくところに用事があってやって来ること。▷~者 **来庁[ライチョウ]** 図官庁に用事があってやって来ること。 **来社[ライシャ]** 図会社に用事で来ること。「A社の~の方は明日の午前中に〜する予定だ」 **来島[ライトウ]** 図島に来ること。▷~者 **来宅[ライタク]** 図他人が自分の家に来ること。「ご〜をお待ち申し上げております」 **来日[ライニチ]する** 文外国から日本に来ること。「大物スターが〜するらしい」「大統領は今回が初の〜です」▷離日 **来朝[ライチョウ]** 文「来日」の、かなりかたい文章語。「エリザベス女王の~を記念した品を売り出す」 **来道[ライドウ]** 来ること」を表す語をつくることがある。「来阪」「来名」など。ただし、東京に来るのは「上京」。 ## d 形容動詞の類 **遠来[エンライ]の** 図人が遠くから来たものである様子。「~の客をもてなす」 **外来[ガイライ]の** 図外部から来たものである様子。「~の受付はあちらです」▷~病棟 **新来[シンライ]の** 図新しく来たものである様子。「~の患者」 **新参[シンザン]の** 図ある組織などに加わるため、新しく来たものである様子。「~の若輩者ですがよろしくお願いします」▷~者。 **一見[イチゲン]の** 図客が初めてその店に来る様子。「~の客はとらない」 **常連[ジョウレン]の** ある場所にたびたびやって来て、そこで顔馴染みである様子。「今日は~のグループがいなくて静かだ」◇「定連」とも書く。 ●舶来の △ 5504伝わるd ●来る → 8100近いd●時が近い様子 ●新来の → 8801新しいd●何かをしたばかりの様子 # h 名詞の類:コト・サマ ●「来ていただく」ことを表す尊敬語 **来駕[ライガ]** □他人の来訪を敬っていう語。「ぜひともご〜くだされたくお待ち申し上げております」 **来臨[ライリン]** □他人の来訪を敬っていう語。「ご〜を賜り幸いに存じます」 **光来[コウライ]** □他人の来訪を敬っていう語。「ご〜をお待ち申し上げておりました」 **光臨[コウリン]** □他人の来訪を敬っていう語。「ご〜の栄を賜り、一同感激しております」 ●その他 **客足[キャクアシ]** 図客が来ること。「近くに大型スーパーができて、地元商店街の~が遠のいた」 **客来[キャクライ]** 図客が来ること。「執事が部屋に入って〜を知らせた」 **千客万来[センキャクバンライ]** □客が頻繁に多数やって来ること。「〜で大繁盛の店」 # k 名詞の類:モノ ●外来語 → 1912話すm●外国語 # S 名詞の類:ヒト ●来客 → 2806迎えるs●いろいろな客 ●来訪者 → 2702訪れるs # x 名詞の類:トキ **来[き]掛[が]け** 俗「来る」の途中のこと。「~にちらっと見かけた人はどうも知りあいらしい」 ●来る年 → 8907次ぐ×●来年・再来年 <516> # 来る2703x〜帰る2704a **来[こ]しな** 俗「来がけ」。「~にちらっと見かけた人はどうも知りあいらしい」 ●来る年 → 8907次ぐx●来年・再来年 # 2704 帰る ## a 動詞の類 ●帰る **帰[かえ]る** 本拠地としているところに向かう(ために、あるところを出る)。「早く家に帰りなさい」「それについては社に帰りまして上司と相談します」◇「還る」とも書く。「あの人はついさっき帰りました」には、「本拠地に行くために、あるところを出た」という解釈と、「どこかから本拠地であるところに着いた」という解釈とがある。 **帰[かえ]り着[つ]く** どこかから帰って、本拠地であるところに着く。「何軒も飲み屋をはしごして、家に〜ころには夜が明けかけていた」 **帰着[キチャク]** 本拠地に帰り着くこと。「出撃した戦闘機のうち〜したのは半数に満たなかった」 **帰還[キカン]** 図使命・任務を終えて元のところに帰ること。「スペースシャトルが実験を終えて無事〜した」▷~兵 **帰来[キライ]** 図どこかから帰って来ること。「戦勝の遠征軍は、歓呼の中を〜した」 **生還[セイカン]** ①生命の危険がある状況から生きて帰ること。「墜落した飛行機から奇跡的に〜した」▷~者②野球で、ホームに帰ること。「内野安打で三塁ランナーに続いて二塁ランナーまで〜した」 **復員[フクイン]** 軍隊の任務を解除されて、母国・故郷などに帰ること。「南方から〜した兵士で港はごった返していた」▷~兵・~船 **還幸[カンコウ]** 行幸や御幸などで出かけた先から帰ること。「配流の上皇が都に〜した」▷行幸 **還御[カンギョ]** 図「還幸」の改まった言い方。還幸。「御輿の行列は午後6時ごろ〜する予定」 ●何かをしながら帰る **逃[に]げ帰[かえ]る** 逃げて帰る。「けんかに負けた子は家に〜が、またすぐ飛び出していった」 **持[も]ち帰[かえ]る** 持って帰る。「この試験問題は持ち帰って検討したい」 **連[つ]れ帰[かえ]る** だれかを連れて帰る。「老人ホームに入院先から連れ帰って、自宅で世話する」 ●あるときに帰る **日帰[ひがえ]り** どこかへ出かけて、その日のうちに帰ること。「その仕事は〜ですます」◇「日帰りする」の形で用いると「日帰りの旅行をすること」を意味することが多い。「週末にはよく〜」 **朝帰[あさがえ]り** 次の日の朝に帰ること。「深夜まで飲み続けて結局~した」 **午前様[ゴゼンサマ]** 図深夜12時を過ぎて、日付が変わってから帰ること。「仕事が忙しくて毎日〜だ」 **早帰[はやがえ]り** ①いつもより早い時間に帰ること。「仕事がかたづいたので〜した」②朝帰り。 **早引[はやび]け** 職場・学校などで決められた時間よりも早くそこを出て帰ること。「気分がすぐれないので〜した」◇「早びき」ともいう。「早退け」とも書く。 **早退[ソウタイ]** 「早引け」の改まった言い方。「病院に行くため午後から〜させていただきます」▷~届・~者 ●あるところに帰る **里帰[さとがえ]り** 生まれた土地あるいは実家に帰ること。「これがお産の〜です」 **帰郷[キキョウ]する** 故郷に帰ること。「都会での生活に疲れて〜した若者が多い」 **帰省[キセイ]する** 休暇などで一時的に故郷に帰ること。「どの列車もお盆で〜する客であふれていた」▷~客 **錦[にしき]を飾[かざ]る** 故郷をあとにしてから出世・成功などして、晴れがましい身分で故郷に帰る。「いつかは故郷に〜つもりで、つらい仕事にも耐えてきた」 **凱旋[ガイセン]** 戦いに勝って本拠地に帰ること。「将軍は白馬に乗って〜した」「海外で実力を認められて日本に凱旋する」のように、「外国で成功して帰る」という比喩的な用法もある。 **帰国[キコク]** 自分の国に帰ること。「20年ぶりに~して祖国の土を踏んだ」 **帰朝[キチョウ]** 外国に出かけていた要人が日本に帰ること。「首相の一行が欧州歴訪から〜した」▷~報告 **帰京[キキョウ]** 東京に帰ること。「明日の正午発の新幹線で〜の予定」◇昔は、「京都へ帰ること」を表した。このように「帰」とほかの地名の一部とを組み合わせて使われることがある。「帰阪」「帰名」など。 **帰洛[キラク]** 図都(京都)に帰ること。「遠方に流されたまま、ついに~することがかなわなかった」 **帰港[キコウ]する** 船が港に帰ること。「鮭・漁船団が~する」 **帰航[キコウ]** 航海から帰ること。「海洋探査を終え〜の途についた」 **帰帆[キハン]** 「帰航」の、やや古めかしい言い方。「~の船を迎える」 **帰任[キニン]** 一時的に離れていた任務地に帰ること。「空席だったポストに、出向していた大使が〜した」 **帰参[キサン]** □主家を離れた武士が再び、その家に仕えること。「浪人していたが、ようやく〜がかなった」 **帰宅[キタク]** 自分の家に帰ること。「ご主人は何時ごろ〜されますか」 **直帰[チョッキ]** 出先から会社へ戻らないで直接自分の家に帰ること。「家の近くでの仕事だったので、〜した」 **帰館[キカン]** 旅館など、「館」と名のつくところに帰ること。「温泉に〜する」 **帰社[キシャ]** □出先から会社に帰ること。「得意先を回って4時に〜した」 **帰校[キコウ]** 学校の生徒・児童・学生・教職員が学校に帰ること。「遠足の一行は午後5時に〜した」 **帰村[キソン]** 図自分の村に帰ること。「戦争が終わって、故郷に〜した人々」 <517> # 帰る2704a~h **帰隊[キタイ]** 図兵士などが隊に帰ること。「午後10時までに〜すること」 **帰巣[キソウ]** 図動物がある決まった場所に帰る本能・習性によって、その決まったところに本能として帰ること。「〜した」▷~本能・~習性・~性・~本能 ◇鳩・燕・蜜蜂・鮭などは巣や生まれた場所からどんなに離れていても、そこに帰ってくる本能をもっているといわれる。 **帰船[キセン]** □上陸していた船員が船に帰ること。「彼はその日の夜になっても〜しなかった」 **帰還[キカン]** 図航空機が基地・母艦などに帰ること。また、航空母艦に飛行機が帰ること。「出撃した10機のうち〜したのは半数に満たなかった」 ●帰るためにあるところを離れる **引[ひ]き揚[あ]げる** ある活動を終えて、あるいは中止をして帰るために、ある場所を離れる。「祭りの屋台が引き揚げたあとは一面ごみだらけだった」◇「終戦後、日本に引き揚げる」のように、元の場所に帰り着くという意で用いることもある。 **下[さ]がる** ある場所を離れる。「もう〜よろしい」◇「退出する」の謙譲語。「これにて〜」のように、敬意の低い相手に対して、自分がある場所を離れるための用事を終えて、そこを離れることにも使う。「お先に失礼して下がらせていただきます」のように、謙譲の意をこめて、目上の人の前から身を引くという意でも使われる。 **下校[ゲコウ]** 授業を終えた児童・生徒が学校を出ること。「6時までには〜すること」▷集団~・登校 **退勤[タイキン]** 勤務を終えて勤務先から出ること。「〜する」▷出勤 **退社[タイシャ]** 勤務を終えて会社を出ること。「定時に〜して遊びに行く」▷~時間・出社 **退庁[たいちょう]** 勤務を終えて官庁を出ること。「定時で〜する」 **辞去[ジキョ]** 図別れのあいさつをしてその場を立ち去ること。「訪問先を〜して帰路につく」 **辞[じ]する** □「辞去」の、さらにかたい言い方。「歓迎会を中途で〜して帰宅した」 **御暇[おいとま]** 訪ねて来た人が、対面している相手に別れて去ることを言う、へりくだった言い方。「もうそろそろ〜しなければ」 ●立ち去る → 8105離れるa●去る ●帰ることを告げる → 2104知らせるa●別れを告げる ●元の位置に戻る **戻[もど]る** いったん離れた場所・状態に、再び帰る。「出張からいつ戻って来たの」◇「ちょっと行きすぎだから少し戻ってください」のように、それまでと逆方向に進んで必ずしも元の位置にまで達しない場合にも使える点で、「帰る」とは異なる。 **舞[ま]い戻[もど]る** (そこから飛び出すように)出て行って、戻らないと思っていたものが再び戻る。「中学を卒業して以来ずっと都会に出ていた男がふらりと町に舞い戻って来た」 **回帰[カイキ]** 図一回りして元のところに帰ること。「〜する鮭」 ●引き返す **引[ひ]き返[かえ]す** 予測しない事態が生じたため、来た道を逆に戻る。「頂上まであとわずかのところで登頂をあきらめ、引き返した」 **取[と]って返[かえ]す** 途中から引き返す。「行く途中で忘れ物に気がついて、家に取って返した」 **踵[きびす]を返[かえ]す** 図急いで引き返す。「危篤の知らせを受け、旅先からきびすを返した」◇「くびすをかえす」ともいう。「きびす」は「かかと」の意。 **蜻蛉返[とんぼがえ]り** 目的地に着いてすぐ帰ること。「重要な会議があるので〜しなくてはならない」 **出直[でなお]す** 一度引き返して、もう一度やって来ること。「また後で〜します」「女房の機嫌の悪そうなのを見て、すごすごと〜す」 ●折り返す **折[お]り返[かえ]す** 決められた地点で来た道を逆に進んで戻る。「マラソンランナーは一団となって中間点を折り返した」 **反転[ハンテン]** 文進行方向とは反対の方向に、向きを変えること。「異常事態が発生したため〜して空港を目指した」 **ターン[ターン]** 水泳競技で、プールの端で折り返すこと。「〜がうまい選手」▷クイック~・turn **U[ユー]ターン[ターン]** ①自動車・バイクなどが路上でUターンしてはいけない」②地方から大都市に出て来た人が故郷に戻って就職すること。▷~現象◆和製洋語。Uの字の形から。 **J[ジェイ]ターン[ターン]** 地方から大都市に出て進学・就職などした人が故郷に戻る途上の都市に就職すること。「この町にハイテク工場が進出して〜する人が増えている」◇和製洋語。「Uターン」からの造語。 ●後戻りする **後戻[あともど]りする** いったん進んだあと、元のところに戻る。「停止線を大きく越えたので〜した」◇「計画が半分以上進んでいるので、今さら後戻りできない」のように、比喩的に使うこともある。 **逆戻[ぎゃくもど]り** きたばかりの道を〜して帰る」 **逆行[ギャッコウ]** それまでとは逆の方向に進行すること。「行きに来た道を、そのまま~して帰った」 ●遡行する → 2600通るa●さかのぼる # h 名詞の類:コト・サマ **帰[かえ]り** 自宅や職場などに、帰ってくること。「今日は〜が遅くなるかもしれない」「夫の〜を待つ」▷行き **戻[もど]り** 戻ること。「このごろ残業ばかりで、夫の〜が遅すぎる」「お〜は何時ですか」 **折[お]り返[かえ]し** あるところへ行って、すぐに戻ってくること。「スイッチバックは〜を繰り返して急勾配を登る、線路の敷き方だ」「鉄道ファンの男は終点で下車せずに、〜の列車でまた戻った」 **引[ひ]き揚[あ]げ** 帰ること。「一家は敗戦に伴う〜で財産をすべて失った」 **薮入[やぶい]り** 盆・正月に奉公人が休暇をもらって実家に帰ること。 **持[も]ち帰[かえ]り** 買った品物などを持ち帰ること。「この店の品は〜だと、1割引きになる」「お〜ですか」 **テークアウト[テークアウト]** ファーストフードなどの食べ物を、店内で飲食しないで持って <518> # 帰る2704k~x ち帰ること。「〜できます」 takeout # k 名詞の類:モノ ●帰心 → 0602引かれるh●里心 # S 名詞の類:ヒト **帰国子女[キコクシジョ]** 日本の国籍をもち、親の仕事の都合である期間外国で教育を受け、日本に帰って来た子供。 **帰国生[キコクセイ]** 「帰国子女」の別の言い方。◇「子女」が中立的でないということからの言いかえ。 **出戻[でもど]り** 離婚して実家に戻った女性。◇軽蔑的であり使用には注意を要する。 **引[ひ]き揚[あ]げ者[もの]** 俗外地から引き揚げて来る(来た)人。 **帰還兵[キカンヘイ]** 戦闘を終えて帰還した兵士。 **復員兵[フクインへい]** 戦場から任務を終えて帰って来た兵士。 ●帰らない人 **家出人[いえでにん]** 家出して帰らない人。「警察に〜の捜索願いを出す」 **鉄砲玉[テッポウダマ]** 外出すると、なかなか帰って来ない人。「彼は〜だから、何時に帰るかわからない」 # u 名詞の類:トコロ **元[もと]の所[ところ]** もといたところ。「そのあと自由行動にしますが、1時間後に〜に戻ってください」 **本拠[ホンキョ]** そこから出かけて行って、またそこに帰って来るような、行動の中心。「渡米後、彼はニューヨークに〜をおいて活動している」 **本拠地[ホンキョチ]** 本拠として定めた場所。「敵地から~に戻ってようやく一息ついた」 **根城[ねじろ]** 活動するための本拠となる建物。「ニューヨークを〜にして仕事をする」◇「本拠とする城」の意から。 **拠点[キョテン]** 活動を展開していくためのよりどころとなる地点。「最先端の仕事をするために東京に〜をかまえる、という時代は終わった」 **根拠地[コンキョチ]** 活動を展開していくための、よりどころとなる場所。「敵の〜にとどまったまま、出撃しようとしなかった」◇「根拠地にとどまる」「根拠地を出発する」のように、「根拠地」は単独で用いうるが、この場合、「拠点」は使いにくい。「拠点」は多く「・・・の拠点」という形で用いる。 **ホームグラウンド[ホームグラウンド]** ①野球やサッカーで、そのチームの本拠地となるグラウンド。「〜での試合では負けを知らない」②なじんでいて、十分に活動できるところ。「〜に帰ったので、存分に力を発揮できるだろう」 home grounds **基地[キチ]** 活動の拠点となる施設のある場所。「外国の軍隊の〜が、町の半分以上を占めている」「この港は、遠洋漁業の~となっている」 **ステーション[ステーション]** 必要な人員が配置され、活動・待機などをしている施設(のある場所)。「ナース~・サービス~」◇一般に、複合語で用いる。 station **母港[ボコウ]** 船籍をおき、根拠地とする港。「遠洋漁業の船団が、半年ぶりに~に帰って来た」 **本丸[ホンマル]** 城郭の中央にあって、中心となる建物。「敵の攻撃が始まってまもなく~に火が放たれた」 **牙城[ガジョウ]** 図敵の根拠地。「敵の〜に迫る」 ●帰り道 **帰[かえ]り道[みち]** どこからか帰るときの道。「合格発表に自分の名前がなく、〜がひどく遠く感じられた」▷行き道 **戻[もど]り道[みち]** どこかに行ってそこから戻るときの道。「〜で知人に出会った」▷行き道 **復路[フクロ]** どこかに行ってそこから戻るときの経路。「〜は飛行機にする予定だ」▷往路 **帰路[キロ]** 帰りの経路。「〜につく(帰り始める)」「〜を急ぐ」→往路 **帰途[キト]** 帰り道。「〜につく(帰り始める)」◇「帰途」のほうがより文章語的。「帰路」「帰途」ともに、時を示す副詞的な用法をもつ。 **家路[いえじ]** 雅家に帰る途中の道。「〜を急ぐ人々」 ●折り返し点 **折[お]り返[かえ]し点[てん]** 走路などで、折り返して元の方向に戻る地点。「〜を過ぎたところで先頭集団は5人になった」◇マラソンの「折り返し点」が多くコースの中間にあることから、比喩的に「中間の時点」を表して、「選挙は折り返し点を過ぎて論戦が本格化した」のように用いることがある。 **中間点[チュウカンテン]** 経路・コースの中間にある地点。「〜で補給をとった」◇比喩的に「中間の時点」を表して、「大荒れの国会もようやく中間点にさしかかった」のように用いることがある。 # x 名詞の類:トキ **帰[かえ]り** あるところから帰るとき。「学校からの〜に書店に立ち寄る」「〜の電車で知人に会った」▷行き◇「還り」とも書く。 **帰[かえ]り掛[が]け** 帰ろうとしてから、帰りつくまでのあいだ。「〜に上司に呼ばれて残業を命じられた」「〜に一杯やろう」 **帰[かえ]りしな** 俗「帰りがけ」。「〜にすれ違った男に見覚えがあった」 **帰[かえ]り際[ぎわ]** 帰ろうとしているとき。「〜に同僚に飲みに誘われたが、娘の誕生日だったので断って帰った」 **帰[かえ]りしがてら** 帰る途中のついで。「本屋に用があったので、〜に少し遠回りしてその本屋に行ってみた」◇副詞的にも使う。 **帰[かえ]り道[みち]** 帰り道。「同僚と〜に一杯やって、家に着くと12時を過ぎていた」 **帰路[キロ]** 図帰り道。「博多からの〜、岡山に寄る予定である」 **帰途[キト]** 図帰り道。「出張の〜、京都へ立ち寄った」「帰路」「帰途」ともに副詞的に使うことが多い。 <519> # 28 会う・交わる・別れる(交流) # 2800 会う ## a 動詞の類 ●会う **会[あ]う** (約束などをして)互いに相手に近づく。「3時に駅で会おう」「そのパーティーで思いがけない人に会った」「隣の旦那は道で会ってもあいさつもしない」◇「逢う」とも書く。 **忍[しの]び逢[あ]う** 好き合った男女が人目を忍んで会う。「妻子ある男性との〜恋」◇「忍び会う」とも書く。 **落[お]ち合[あ]う** (どこかに向かう途中の)ある場所で会うことを約束し、互いがそこに行って、会う。「妻と東京駅で〜ことにした」 **待[ま]ち合[あ]わせる** 会う時間・ところを決め、そこで会うことにする。「待ち合わせた場所で1時間待ったが、相手は現れなかった」 **再会[サイカイ]** しばらく別れていた人に再び会うこと。「卒業式で〜を約束して別れた」「留学に帰る友を見送った」「20年ぶりに初恋の人と〜した」 **密会[ミッカイ]** □(男女が)他人に見つからないようにひそかに会うこと。「2人はどうもその場所を使っていた」 **逢[あ]い引[び]き** □男女がこっそり会うことの、古い言い方。「芝居で〜の場面を演じるのは苦手だ」「親の目を盗んで〜していたとは」◇「媾曳」とも書く。 **デート[デート]** 好きな異性と約束して会うこと。「港の見える公園で同級生と〜したことを思い出す」 dated **ランデブー[ランデブー]** 「デート」の古めかしい言い方。「〜という言葉を使う人はほとんどいなくなった」 7rendez-vous ●すれ違う **擦[す]れ違[ちが]う** 相手と非常に近い距離にまで来たのに、あいさつも交わさずにそのまま反対方向に通り過ぎる。「駅前で彼女とすれ違ったが、先方は気がつかなかったようだ」「その夫婦は仕事の関係でいつもすれ違ってばかりいる」 **行[い]き違[ちが]う** 会うことを目的に近づいた人同士が、互いに気がつかずにそのまま別々の方向に行く。「彼女との連絡が不十分でせっかく出かけたのに行き違ってしまった」◇「いきちがう」ともいう。 **行[ゆ]き交[か]う** 人と人が路上などですれ違う。「雑踏を行き交う人々をぼんやり眺めていた」◇「いきかう」ともいう。 ●顔を合わせる **顔[かお]を合[あ]わせる** 同じ場面にいて、相手の存在を認め合う。「あの人とはあちこちのパーティーで何回も顔を合わせたことがある」 **顔向[かおむ]け** 相手とまともに顔を合わせること。「こんなことになってあの人に〜できない」◇一般に否定の形で用いて、「自分に引け目があって対面できる資格がない」という意を表す。 **対面[タイメン]** 会って相手と向かい合うこと。「被害者の家族と被告人は、裁判所で初めて〜した」 **面会[メンカイ]** 職場・学校・病院などの機関にいる人と会うこと。「刑務所に〜に行く」「〜を申し込む」「責任者に〜したい旨を伝える」▷~時間・~謝絶 **引見[インケン]** □①身分・地位の高い人が、訪問客と会うこと。「首相が新任の大使に〜する」②法律で、身分を拘束されている被疑者が弁護士など外部の人と会うこと。「拘置所に〜に出向く」 **引見[インケン]** □身分・地位の高い人が、人を呼んで会うこと。「この部屋は殿様が家来に〜するとき使ったものらしい」 **謁見[エッケン]** □身分・地位の高い人が、正式の手続きを経て会うこと。「大使が首相に〜する」 **朝見[チョウケン]** 天皇・皇帝に謁見すること。「皇居に〜する各国の使節の様子が描かれた図」▷~の儀・~の間 ●応接する → 4001扱うa●接する ●会って何かをする **見合[みあ]い** 結婚相手の候補者として紹介された当事者同士が会うこと。「初めて〜して意気投合し、結婚した」 **御見合[おみあい]** 「見合い」の丁寧な言い方。「初めての〜で緊張していた」 ●会談する → 2002話し合うa●話し合う ●会食する → 0300食べるa●いっしょに食事する ●面接する → 2002話し合うa●話し合う ●お目にかかる **御目[おめ]にかかる** □「会う」の謙譲語。「一度お目にかかってお話をさせていただければと思います」 **御目文字[おめもじ]** 図目にかかること。「またの機会にぜひ〜いたしとう存じます」◇古めかしい言い方。 **目通[めどお]り** 図身分の高い人にお目にかかること。「主君に〜して、お見舞いを申し上げた」「~を許す」 **御目通[おめどお]り** 図「目通り」の、より丁寧な言い方。「ご主人様に〜できますでしょうか」 **見える[まみ]える** □「会う」の謙譲語。「主君に〜機会を得る」 **拝顔[ハイガン]** 図お目にかかること。「〜の栄に浴し恭悦至極に存じます」 **拝謁[ハイエツ]** □身分・地位の高い人にお目にかかること。「陛下に〜する」 **謁[エッ]する** □身分の高い人にお目にかかる。「総大将に〜して、戦勝の報告をした」 <520> # 会う2800a~i **見参[ケンザン]** 図お目にかかること。「総大将に〜して、戦果を報告した」「けんざん」ともいう。 ●謦咳に接する → 0410聞くa●へりくだった言い方 ●出会う **出会[であ]う** あらかじめ約束しないで、人やものの存在を知ったりする。「町で昔の同級生に出会った」「その本に出会ってから私の人生が変わった」◇「出合う」とも書く。 **巡[めぐ]り会[あ]う** 探していた人やものに出会う。「長年求めていた理想の女性にようやく巡り会った」◇「巡り合う」とも書く。 **巡[めぐ]り合[あ]わせる** ある幸運な、あるいは不運な人やものに出会う。「あの事件に巡り合わせていなかったら、今どうなっていたかわからない」 **行[ゆ]き合[あ]う** (どこかへ向かう途中で)偶然に出会う。「交差点で恩師に行き合った」◇「ゆきあう」ともいう。「行き逢う」とも書く。 **行[い]き合[あ]わせる** 行った先で、ある事態に出会う。「顔を合わせたくない連中が集まっているところに行き合わせてしまい、いやな気分になった」◇「いきあわせる」ともいう。 **来[き]合[あ]わせる** ある事態が起きたところに偶然いる。「車がハンドル操作を誤って反対車線に飛び出し、来合わせたトラックと激突した」 **出合[でくわ]す** 俗思いがけない人・ものに出会う。「山道で熊に出くわした」「出交す」とも書く。 **出[で]っくわす** 俗「出くわす」の、さらにくだけた言い方。「とんでもないやつに出っくわしてひどい目にあった」 **ぶつかる** 障害となることがらに出会う。「思いがけない困難に〜」 **鉢合[はちあ]わせ** 利害・感情の対立する二者が出会うこと。「駅前で与党と野党の候補者が〜した」 **搗[か]ち合[あ]う** 2つの同種のものごとがぶつかる。「ほかの予定と〜してしまって、その会には出席できない」 **際会[サイカイ]** その事態に偶然に出会うこと。「日本の危機に〜して、彼は敢然と立ち上がった」 **邂逅[カイコウ]** 文人・事態に出会うこと。「雪女のような神秘的な美女との、つかのまの~が忘れられない」 **遭遇[ソウグウ]** 図人・事態に出くわすこと。「山のなかで熊に〜して、動けなくなり、一晩中木の穴に隠れて夜が明けるのを待った」「敵の待ち伏せに〜して、前進できなかった」▷~戦 **ランデブー[ランデブー]** 宙空間を飛行する人工衛星が、天体や他の飛行物体と出会うこと。「無人探査機が、最終目標の海王星との~を果たした」フrendez-vous ●出来事・作品などに会う **触[ふ]れる** 今まで経験したことのないものごとに接すること。「昔に比べ、外国語に〜機会は格段に増えた」「夜の街で大人の世界に〜」 **接[せっ]する** (好ましい)ものごとにあって、しかるべき対応をする。「たまには静かな音楽に〜のも悪くない」「見たこともない光景に接して、わくわくした」 **接触[セッショク]** して交流すること。「都会暮らしで、自然と〜する機会があまりなくなった」「異文化との~」 ## d 形容動詞の類 **初対面[ショタイメン]の** 初めて対面する様子。「あの2人は今日が〜だ」 **初見[ショケン]の** 図初めて会う様子。「~の人」 **初[うい]の** ①ものに初めて出会う様子。「飲食店というのは〜の店はなかなか入りにくいものだ」②遊廓で遊女が初めての客と会う様子。「〜の客になびく」 **顔馴染[かおなじ]み** 何度も会っていてよく知っている様子。「〜の店員がやめてから、あの店にも足が向かなくなった」 **馴染[なじ]み** 何度も会っていてよく知っている様子。「どこは私の〜の店だ」◇「おなじみの」は「世間でよく知られている」という意。 **奇遇[キグウ]な** 出会いが不思議に思えるほど偶然である様子。「これは〜ですな」 ## f 副詞の類 **ばったりと** 会うことを予想していない相手に偶然に出会う様子。「中学時代の級友に書店で〜出会った」 **ゆくりなくも** まったく思いがけずに出会ったり、何かを認めたりする様子。「そこへ〜あの方がお見えになったのでした」◇「ゆくりなく」という形でも使うが、より雅語的。 # h 名詞の類:コト・サマ ●会うこと **忍[しの]び逢[あ]い** 好き合った男女が忍び逢うこと。「夜霧の〜とは、ロマンチックだ」◇「忍び会い」とも書く。 **出会[であ]い** 出会うこと。「人との~を大切にする」「その本との~が私の生き方を変えた」◇「出合い」とも書く。 **巡[めぐ]り会[あ]い** 巡り会うこと。「旅先での運命的な〜」◇「巡り合い」とも書く。 **一期一会[イチゴイチエ]** 人との出会いは、一生に一度のものとして、これを大切にしたい」◇茶の湯で、客との出会いを一度だけのものと考えて心をこめてもてなすように、との意から。 ●顔合わせ **顔合[かおあ]わせ** 何人かが初めて、あるいは久しぶりに対面すること。「一通りの〜が済んで宴会に移った」 **初顔合[はつかおあ]わせ** 特に、相撲・演劇などで初めて対戦したり共演したりすること。「今日が〜ですから、めいめい自己紹介をお願いします」「今日の取組は〜だ」 **初顔[はつがお]** 相撲での初顔合わせ。「〜に弱い力士」 # i 名詞の類:コト・サマ ●巡り合わせ **巡[めぐ]り合[あ]わせ** 何人かの人が、あらかじめ計画したのではなく偶然に出会って、 <521> # 会う2800i~集まる2801a 結果としてそうなること。「かつての敵味方が、今は力を合わせて事に当たるなんて、不思議な〜だ」 **因[いん]縁[ねん]** 前世から定まっているという、人知を超えた巡り合わせ。「大学時代にしていたクラブの後輩が、のちに自分の上司になるという皮肉な〜になった」 **運[ウン]** 自分の力ではどうにもならない、幸不幸の巡り合わせ。「交通事故にあったが〜よくけがはしなかった」「こんなときにけがをするなんて、〜のない人だ」「やるべきことはやったんだから、あとは〜を天に任せよう」「続けて企画が当たるなんて〜が向いてきたぞ」「勝負は時の〜だ」 **運勢[ウンセイ]** その人が将来にわたって経験する運のよしあしの具合。「私の来月の〜は、なかなかよいらしい」 **運気[ウンキ]** そのときどきの運気の巡り合わせ・勢い。「〜は、低調から高調に向かうでしょう」 **星[ほし]** そのときどきの運を特定の天体の位置に関係づけて見たときの、運。「きっとあの人は苦労する〜の下に生まれてきたんですよ」 **星回[ほしまわ]り** その人の生まれ年に当たる星の巡り合わせ。「今年はどうも〜が悪い」 **年回[としまわ]り** 年齢による運勢の巡り合わせ。 **気運[キウン]** 世の中の空気がそれに向かっていこうとしていること。「初優勝の〜が高まる」 **機運[キウン]** 時機の巡り合わせ。「そろそろ旗揚げの〜が熟すころだ」 **時運[ジウン]** そのときの時代の成り行き。「人事を尽くしても、おのずと自然にやってくる〜というものがある」 **時勢[ジセイ]** そのときの時代のなりゆき。「〜に逆らうようなまねはできない」 ●運命 → 1703決まるh●運命 # S 名詞の類:ヒト **面会者[メンカイシャ]** 面会にやってくる人。「〜と会う専用の部屋がない」 **面会人[メンカイニン]** 「面会者」の、公共機関などでの事務的な言い方。「午前中は〜が少ない」 # u 名詞の類:トコロ **面会室[メンカイシツ]** 面会のために設けている部屋。「刑務所の〜は実に殺風景だった」 **面会所[メンカイジョ]** 面会を行うために設けられた場所。「〜がいつもいっぱいで、なかなか面会のために順番が回ってこない」◇必ずしも「部屋」になっていないこともあるし、部屋がいくつか集まった建物であることもある。 **会見場[カイケンジョウ]** 記者会見をするところ。「首相が〜で暴漢の襲撃を受けた」 ●面接室 → 2002話し合うu ●応接室 → 2806迎えるu ●男女の出会いの場 **デートスポット[デートスポット]** 男女がデートするのによく使われる場所。「海沿いのレストランが若い人に人気の〜となっている」◇和製洋語。デート(date)+スポット(spot) **デートコース[デートコース]** 男女がデートするのにちょうどよい場所。「哲学の道は有名な〜のひとつだ」◇和製洋語。デート(date)+コース(course) **ラブホテル[ラブホテル]** 情事を行うためのホテル。◇和製洋語。ラブ(love)+ホテル(hotel) **ラブホ[ラブホ]** 俗「ラブホテル」の略。 **モーテル[モーテル]** 車ごと入れるラブホテル。◇もともとは「自動車で旅行する人のための宿泊施設のこと。」motel # x 名詞の類:トキ **出会[であ]い頭[がしら]** 急に現れたものと出会ったそのとき。「横丁から出た自転車と〜に衝突してけがをした」「いつも〜に何かとんでもないことが起きている」◇「出合い頭」とも書く。 **逢瀬[おうせ]** 図恋人同士が会う機会。「恋人とのつかのまの〜を楽しむ」 **面会日[メンカイび]** 面会できる日として指定している日。「今度の〜は日曜日と水曜日です」 **面会時間[メンカイジカン]** 面会できる時間帯として指定している時間帯。「この病院の〜は正午から午後8時までだ」 # Z その他 **今日は[こんにちは]** 昼間、人に会ったときに言う、あいさつの言葉。「〜、いいお天気ですね」◇くだけて、「こんちは」ともいう。男性の言葉で、さらにくだけて「ちわ」ということもある。 **どうも[どうも]** 時間帯に関係なく、気をつかわなくていい人に会ったときに言う、軽いあいさつの言葉。「あっ、〜。このあいだは、お先に失礼しました」◇「どうも、どうも」と、重ねて言うこともある。 **今晩は[こんばんは]** 夜、人に会ったときに言う、あいさつの言葉。「〜。夜分すみません」 **初[はじ]めまして[まして]** 初対面の人がかわすあいさつの言葉。「〜、鈴木です。よろしくお願いいたします」◇「始めまして」とも書く。 ●おはようございます → 0202覚めるz # 2801 集まる ## a 動詞の類 **集[あつ]まる** 別々のところにいた(3人以上の)人・動物が、同じ一つのところに移る。「1時間後に、またここに集まってください」「いつのまにか、自然に人が集まった」 **寄[よ]り集[あつ]まる** ある場所の周囲にいた人・動物がその場所に集まる。「その男の芸が始まると、人が寄り集まって来た」「村人たちは寄り集まって相談を始めた」 **集[つど]う** 同じ目的をもって、協力して何かをするために集まる。「世界の若者が〜スポーツの祭典」 **群[むら]れ集[あつ]まる** 大勢の人が集まる。「広場に〜人々の姿が大型テレビに映し出された」 <522> # 集まる2801a~h **屯[たむろ]する** 目的もなくある場所に集まる。「盛り場のゲームセンターに、夜遅くまで若者がたむろしている」 **塒[とぐろ]を巻[ま]く** 目的もなくある場所に長時間集まる。「毎日喫茶店でとぐろを巻いているなんて、よっぽどひまな人たちなんだろうね」 **群[む]れる** 多くの人・動物が集まる。「学生風の男女が5人ほど群れて、がやがやと議論していた」「神社の境内に何百羽もの鳩が群れていた」 **群[むら]がる** 非常に多くの人・動物が、いっせいにあるところに集まる。「蟻が砂糖に~」◇「叢がる」「簇がる」とも書く。 **群[むれ]を成[な]す** 非常に多くの人・動物が集まる。「鯛が群れをなしてやってくる」 **詰[つ]め掛[か]ける** 一度に大勢の人が急いで集まる。「事故現場に大勢の報道陣が詰めかけて騒然としていた」 **殺到[サットウ]** 大量の人・ものが一度に集まること。「出口に避難する客が〜した」「応募者が〜した」 **巣鳴[すだ]く** 囲虫がたくさん集まって鳴く。「草むらに〜秋の虫」◇「むらがる」「あつまる」の意の古語が後世誤用されたもの。 **集[たか]る** たくさんの虫が植物などにむらがる。「油虫が畑の野菜にたかっている」 **犇[ひし]めく** 狭いところにたくさんの人・動物が、もみ合うようにして集まる。「売り出し物をねらう客がバーゲン会場に~」 **犇[ひし]めき合[あ]う** たくさんの人・動物が、すきまもなくひしめく。「広場には数万の群衆がひしめき合っていた」 **一堂[イチドウ]に会[カイ]する** □何かをするために、たくさんの人が1ヵ所に集まる。「出場選手が一堂に会して開会式が行われた」 **集合[シュウゴウ]** (命令・指示などによって)人・物がある1ヵ所に集まること。「朝7時に駅前に〜してください」▷~場所・現地~・解散 **集結[シュウケツ]** (人・軍隊・艦船などが)1ヵ所に集まってまとまりをなすこと。「山の上から見下ろす湾内に無数の艦船が〜していた」 **結集[ケッシュウ]** □人・組織などが集まって、1つのまとまった組織をつくること。「野党が〜して、与党に対抗できるだけの勢力確保を目指している」 **参集[サンシュウ]** □参加するために集まること。「世界の若者が〜した祭典」「ど〜のみなさまにお知らせいたします」 **雲集[ウンシュウ]** 図雲がわくようにたくさん集まること。「全国から見物人が〜した」▷~霧散 **蝟集[イシュウ]** □たくさん集まって存在すること。「古い木造の住宅が〜する地域」◇「蝟」は「はりねずみ」の意で、毛が密集して生えているように集まっていることから。 ●集まって何かをする **寄[よ]り合[あ]う** 目から何かをするために、ある場所に集まる。「商店主が月に一度寄り合い、商店街の改装について話し合うことになった」◇比較的小さな地域の人が集まることについていう。 **会合[カイゴウ]** あらかじめ時間を決めて、集まって話し合うこと。「毎週末PTAの〜があるので忙しい」 **会同[カイドウ]** 指示を受けたり、伝達したりするために集まること。「全国の検事長が~する」 **会葬[カイソウ]** 葬儀・告別式に参列するために集まること。「ご多忙のところを遠路はるばるご〜いただき、恐縮しております」▷~御礼・~者 ●会議する → 1918論じるa●議論する、2002話し合うa●話し合う ●団欒する → 0802楽しむa●団欒する ## d 形容動詞の類 **黒山[くろやま]の** 非常にたくさんの人が群がっている様子。「事故現場にはあっというまに〜の人だかりができた」 **鈴生[すずな]り** 1ヵ所に人がたくさん集まっている様子。「祝賀パレードが始まると、ビルの窓から〜の人たちが手を振り歓声をあげた」 ## f 副詞の類 **わんさと** 人やものが大量に集まってくる様子。「新開店のスーパーに人が〜押しかけた」 **どっと** 人やものが、一度に大量に集まる様子。「人気タレントが来ると聞きつけて、立候補者の演説会に、人が〜詰めかけた」 **うようよ** 非常にたくさんの人・ものがひしめいている様子。「繁華街に酔っ払いが〜していた」「池には小さな魚が〜泳いでいた」 **うじゃうじゃ** 非常に多くの人・ものがうごめいていて、不快・不都合に感じられる様子。「あのグループにはいやなやつが〜している」「石を持ち上げると下にみみずが〜と這い回っていた」 **雲霞[ウンカ]の如[ごと]く** 図非常に多くの人が集まっている様子。「敵の軍勢が〜押し寄せて来た」 # h 名詞の類:コト・サマ ●集まり **集[あつま]り** ①集まる様子。「今度の会はどうも〜が悪い」②ある場所に集まって何かをすること。「正式な会のあとでの小人数の〜に誘われて出てみた」 **集[つど]い** 図あるはっきりした目的のための集まり。「平和の〜に出席する」 **寄[よ]り合[あ]い** 何かを相談するために行われる、小さな地域内での人の集まり。「商店会の〜に出かける」 **寄[よ]り集[あつ]まり** 比較的狭い範囲の知り合い同士の集まり。「〜の知り合いにバザーを開くことが決まった」「素人の〜で何ができるというんだ」 **顔寄[かおよ]せ** 関係者が集まる小規模な集まり。「この件に関わる部署の者だけに集まってもらって、一度〜をしましょう」 **サロン[サロン]** (フランスの上流婦人などが催す)上流社会の社交的な集まり。「貧しい青年が野望を抱いて、パリの〜に出入りするようにな <523> # 集まる2801h~u った」7salon **会[カイ]** 前もって計画して行う、集まり。「〜を開く」「〜を招集する」「恩師を囲む〜」▷重役~・教授~・誕生~・子供~ **集会[シュウカイ]** 意見を交わしたり、何かを決めたりするための集まり。「~で国民の総意を問う」「宗教~」「~を禁止する」▷デモ~・抗議~ **会合[カイゴウ]** 何かを相談するための、比較的少人数の集まり。「政界の実力者が、料亭で秘密の~をもった」「~を開く」「~を招集する」 **ミーティング[ミーティング]** 打ち合わせなどのための、仲間内の短い集まり。「会議の後、すぐに~を開いて意見を交換した」▶meeting ●いろいろな会 → 4305催すh・i # i 名詞の類:コト・サマ **人集[ひとだか]り** 人があるところにたくさん集まっていること。「通りの向こうに〜がしているので行ってみると、大人同士がとっくみあいのけんかをしていた」 **人出[ひとで]** 大勢の人が出て来ていること。「初もうでの〜はたいへんなものだった」「思ったより〜が少ない」 # k 名詞の類:モノ ●群れ **群[む]れ** 人や動物などが、あるところにたくさん集まって作り出している形。「連休中の行楽地はどこに行っても人の〜だった」「ひつじの〜を追う」 **群[ぐん]** 図集団。「~をなして敵の要塞に迫った」◇多く、「群をなす」の形で用いる。 **一群[いちぐん]** 人や動物のなす、1つの群れ。「古都で修学旅行生の〜に出くわしてしまった」◇「ひとむれ」ともいう。 **大群[たいぐん]** 多くのものがつどった、非常に大きな群れ。「いなごの〜がかげろうのように押し寄せてきた」「いなごの〜が通ったあとには何も残らなかった」 **群落[グンラク]** □その環境を好んで生えている、あまり大きくない(同じ種類の)植物の集団。「高山植物の~」「すすきの~」 **人垣[ひとがき]** 何かを囲むようにたくさんの人が幾重にもなって作る形。「威勢よく啖呵を切りながら商売する露天商のまわりには、幾重にも〜ができていた」「〜が崩れる」 **人山[ひとやま]** たくさんの人が山のように集まって作る形。「事件現場にはたちまち〜ができた」 **人波[ひとなみ]** 波のようにうねりながら動いていく、たくさんの人が作る形。「ラッシュアワーの駅の~にもまれているうちに、バッグのベルトが切れてしまった」 # S 名詞の類:ヒト ●集団 **集団[シュウダン]** 同一の行動をとろうとして集まっている状態(の人々)。「〜を組んで盛り場をうろつく若者たち」「〜で登校していく生徒」「新しい芸術を作ろうとする〜」▷先頭~・~見合い **一団[イチダン]** 共に行動し移動する、1つの集団。「自転車に乗った小学生の〜が通り過ぎていった」「サーカスの〜が町に来た」 **グループ[グループ]** ある目的のために集まった状態(の人々)。「単独で動かないで、〜で行動するようにと注意を受けた」「彼は最近、不良の〜に加わったらしい」▷~研究・~交際 group **マス[マス]** □大きな集団。▷~ゲーム・~コミュニケーション◇多く、複合語の構成要素として用いる。mass **群集[グンシュウ]** 群れをなして集まっている状態(の人々)。「広場の〜に向かって男は煽動の演説を続けた」▷~心理 **群衆[グンシュウ]** 互いに無関係に集まってきた、非常に多くの人々。「銀行強盗は歳末の商店街の〜にまぎれて逃走しようとした」「革命を期待して広場に集まった〜」◇実際の用法では、「群衆」と「群集」の差は明確ではない。「群集」には、複合語の要素として生じる「群集心理」「群集事故」などにおいて、「群れ集まること」という動作的な面が認められる。 **烏合[ウゴウ]の衆[シュウ]** 規律がなくて、何の役にもたたない、ただ集まっているだけの人々。◇烏の群れは、きちんと統一がとれていないことから。 ●民族・部族 **民族[ミンゾク]** 言語・宗教・生活習慣・伝承などの文化的な諸特徴を共有する集団で、それに属する人々が統一感をもち、他の異質な集団に対して連帯感をもつ集団。「〜の独立を求めて蜂起する」▷日本~・~主義・~自決・~衣装◇民族の「統一感・連帯感」は、自然発生的に形成されることもあるが、人為的(政治的)に形成されることもある。 **部族[ブゾク]** 特定の地域に住み、言語・宗教・生活習慣・血縁・伝統などの文化的な共通性を共有する、小規模な集団。「〜同士の対立が激化し内乱状態になった」▷多く、いわゆる未開地域で、他の集団と対立する閉鎖的な集団を指すのに用いる。 **種族[シュゾク]** 図同じ出自(人種的特徴)と文化的特徴をもつ集団。「この風習はその〜特有のものらしい」◇「民族」と異なり、「種族」は「連帯感」を問題にしない。また、「政治家という種族」のように、「同じ種類に属する人(の集団)」の意で用いられることもある。 # u 名詞の類:トコロ ●人が集まるところ **溜[たま]り場[ば]** 若者などが集まってきて、たむろしている場所。「その飲食店は学校帰りの生徒の〜になっている」 **集会場[シュウカイジョウ]** 集会を行うために設けられている建物。「倉庫を〜として使う」 **集会所[シュウカイジョ]** 集会のために設けられている建物。「団地の〜でバザーが開かれた」 **公会堂[コウカイドウ]** 正式な、あるいは規模の大きな集会に使うための公共の建物。「市の〜でコンサートが開かれた」 **公民館[コウミンカン]** 町や村の集会に使う公共の建物。「同窓会の会場は、町の〜にした」 <524> # 集まる2801u~交わる2802a **会堂[カイドウ]** 図教会の集会・儀式のための建物。「〜の外まで会衆があふれていた」 ●会場 → 4305催すu ●寄り集まりの場 **席[セキ]** 集まって来た人たちがいる場所。「この〜をお借りして一言お礼を申し上げます」 **会席[カイセキ]** 図会議や集会の席。「記者会見の〜で婚約が発表された」 **会席[カイセキ]** 茶会や宴会の席。特に、茶の湯・連歌・俳諧などの席。◇「会席料理(宴会用の日本料理)」の略した言い方として用いることも多い。 **茶席[チャセキ]** 茶の湯の席。「〜での心得を学ぶ」▷茶席 **宴席[エンセキ]** 宴会の席。「あの男の〜での調子のよさには参るよ」 **酒席[シュセキ]** 酒を飲む宴席。「私はどうも〜というやつが苦手でしてね」 # 2802 交わる ## a 動詞の類 ●人と交わる **交[まじ]わる** □①人の間に入っていって積極的に交際する。「転校したばかりで、だれともクラスの生徒と交わろうとはしなかった」②異性と性的な関係をもつ。「恋人の死後、男と〜ことはなかった」 **付[つ]き合[あ]う** ①あることに関して相手といっしょに行動する。「彼に食事を付き合った」「ちょっと駅まで付き合ってくれないか(いっしょに行ってくれないか)」②「①」のようにして、親しい人間関係を保つ。「彼とは小学校時代から付き合っている」「異性と〜」◆①は「ダレにナニを付き合う」②は「ダレと付き合う」という文型を取る。 **交際[コウサイ]** 相手と積極的に付き合うこと。「彼は社交的で〜が広い」「多くの異性と交際する(交際相手を広く求める)」「ぼくと〜してください」▷~範囲・男女~◇「交際を申し込む」相手は「異性」であるのがふつう。 **交遊[コウユウ]** ほかの人と友達として付き合うこと。「彼はさまざまな業種の人間と〜している」「〜が広い人」▷~録◇「(不純)異性交遊」という言い方はあるが、一般に「交遊」は異性間の恋愛関係には用いない。 **交歓[コウカン]** 互いに訪問し合ったり、贈り物を交換するなどして楽しむこと。「留学生と日本人学生が〜するための会を企画している」「交驩」とも書く。 **交流[コウリュウ]** 集団同士、あるいは集団を構成する人が行き来し合うこと。「古くから日本と大陸は〜していた」「会員の〜を深めるための催し」「大学と企業との人事の〜」 **復交[フッコウ]** 図断絶していた国交を回復すること。「両国は〜に向けて懸命の努力を続けている」▷断交 **旧交[キュウコウ]を温[あたた]める** 以前に付き合っていた人と、久しぶりに会って、以前のように付き合う。「久しぶりに会った友人をいきつけの飲み屋に誘い、旧交を温めた」 **触[ふ]れ合[あ]う** 気持ちが通じ合うように付き合う。「お年寄りと子供が〜機会が少ない」 **接触[セッショク]** ほかの人と交渉したり、関係をもったりすること。「ライバル会社にひそかに〜する」「外国の関連部門と〜を保つ」 **コンタクトを取[と]る** 相手と会うために連絡をする。「彼と〜にはどうすればよいですか」◇「コンタクト(contact)」は接触の意。 **くっ付[つ]く** 俗ある勢力と結びつく、軽蔑的な言い方で、交わる。「あの男は今度は反対陣営の実力者とくっついて、市長選に出るらしい」「流れ者とくっついて家を出たきり行方知れずだ」 **引[ひ]っ付[つ]く** 俗男女が恋愛関係でくっつく。「あいつの旦那は、最近会社に新しい女とひっついたみたいだ」 **二股[ふたまた]を掛[か]ける** 同時に2人の人間と交際すること。「あいつは会社の同僚の女の子と社長の娘に二股を掛けている」◇「二股掛ける」ともいう。 **鞍替[くらが]え** それまで交際していた人を捨て、別の人と付き合うこと。「冬子は今度は一郎に〜したらしい」 **乗[の]り換[か]える** 俗「鞍替え」する。「あの子はしょっちゅう男を〜から気をつけたほうがいいよ」◇「乗り替える」とも書く。 **元[もと]の鞘[さや]に収[おさ]まる** 仲の良かった人同士の関係が悪化して離れたり別れたりしたあとで、再び元と同じように仲良くなる。「別居中の友人夫婦がなんとか〜ように骨を折った」◇反りが合う鞘から抜かれた刀が、その鞘にうまくおさまるという意から。男女関係以外にも使うことがある。 **縒[よ]りりが戻[もど]る** 仲が悪くなったり、疎遠になったりした夫婦や恋人同士などが、再び元と同じように仲良くなる。「あいつは不倫して家を飛び出した女房と、いつの間にか縒りが戻っていっしょに暮らしている」◇縒り合わせた糸・ひもなどがほぐれたあと、また縒り合わされて元に戻るという意から。 **焼[や]け木杭[ぼっくい]に火[ひ]が付[つ]く** 男女が、仲が悪くなったり、疎遠になったりして関係がなくなったあと、再び元と同じように愛し合うようになる。「同窓会がきっかけで〜カップルは意外に多いようだ」◇「木杭」は「棒杭」とも書く。 ●性交する **性交[セイコウ]** 図異性と性器を接して性的に交わること。「〜のあと、すべての生物は哀し、という詩の一節がある」 **交接[コウセツ]** 「性交」の、さらにかたい言い方。 **接[セッ]する** □「性交」の婉曲表現。「彼は女に〜することなくその生涯を終えた」 **交合[コウゴウ]** □交接すること。「〜する男女の姿を彫ったインドの像」◇動物について用いることもある。人については、「媾合」とも書く。 **乱行[ランコウ]** (快楽を目的として)性交すること。「被害者と〜におよんだ後、殺害したものと思われる」 **乱交[ランコウ]** 2人以上で混じって性的に交すること。「〜を目的とした秘密の <525> # 交わる2802a~h 集まり」▷~パーティー **寝[ね]る** 「性交」の婉曲な言い方。「あの子はだれとでも〜という評判だ」 **同衾[ドウキン]** □「性交」の婉曲な言い方。「妻以外の女との〜を潔しとしなかった」◇「同じふとんで寝る」意から。 **ベッドイン[ベッドイン]する** 「性交」をする目的で、ベッドに入ること。「友達の彼女と〜するなりゆきになってしまった」◇和製洋語。ベッド(bed)+イン(in) **ベッドを共[とも]にする** 「性交」の婉曲な言い方。「彼がベッドを共にした女性は数知れない」 **やる[やる]** 俗「性交」の非常に俗語的な表現。「あんな子とやりたいなあ」 **エッチする[エッチする]** 俗「性交」の婉曲な言い方。「ねえねえ〜しよう」「エッチ」は「hentai(変態)」の頭文字から。 **セックス[セックス]する** 「性交」の、もっとも中立的な言い方。「喧嘩した後で〜して仲直りする」「当分の間~は控えてください」▶sex **関係[カンケイ]する** 図「情交」の婉曲な言い方。「あの子とは〜したことはない」 **夜這[よば]い** 結婚していない男女がひそかに情交すること。「〜の風習の残るところはほとんどなくなった」◇「婚い」とも書く。「夜這い」はあて字。 **野合[ヤゴウ]** 結婚していない男女が情交すること。「〜が許された、おおらかな時代もあった」 **情[なさ]けを交[か]わす** 雅情交する。「いつしか2人は~仲になった」 **肌[はだ]を合[あ]わせる** □「情交」の婉曲な言い方。「あの人とはかつて肌を合わせた仲だった」 **契[ちぎ]る** 図(夫婦として)情交する。「その女と後に〜ことになろうとは、そのときは思い及ばなかった」 ●犯す → 3801犯すa ●初めて性交する **筆下[ふでお]ろし** 男が初めて性交する。「彼に言わせると〜は中学のときだった」 **女[おんな]になる** 女が初めて性交し処女でなくなる。「その日、私は女になった」 ●性的な関係を持つ **出来[でき]る** 俗男女が好き合って、性的な関係をもつ仲になる。「あの2人は、どうもできているらしい」◇多く、「できて(い)る」という形で用いる。 **通[つう]じる** 男女が人に知られないような性的な関係をもつ。「あの2人はどうやら通じているようだ」◇「通ずる」ともいう。 **乳繰[ちちく]り合[あ]う** 俗男女がひそかに情を通じてたわむれ合う。「あの2人は、ちちくりあっているところを旦那に見つかって、すぐに駆け落ちした」 **密通[ミッツウ]** 図互いに好き合ってはいけない立場の既婚の男女がひそかに通じること。「夫の父親と〜するとはあきれた」▷不義~ **不倫[フリン]** 夫婦の一方が、別の相手と性的な関係をもつこと。「夫は幼馴染みと、妻は職場の上司とそれぞれ〜していた」 **姦淫[カンイン]** 図異性との不道徳な性的関係を結ぶこと。「色情を抱いて女を見る者は、すでに〜した者であるとの考え」 **姦通[カンツウ]** 「不倫」の古めかしい言い方。「江戸時代は〜した妻は処刑された」◇多くの場合、妻の不倫についていう。 **間男[まおとこ]** 妻が夫以外の男と情交する。「〜しているところに亭主が帰って来て騒動が持ち上がった」 ●浮気する **浮気[うわき]** 夫婦あるいは恋人同士の2人の一方が、別の相手と親密になり性的な関係をもつこと。「自分はともかく、相手が〜するのは許せない」「別れたのは相手の〜が原因らしい」 **火遊[ひあそ]びする** その場限りの遊びの気分で浮気すること。「お宅の旦那だってどっかで〜してるかもしれないわよ」 **蹌踉[よろ]めく** つい誘惑に負けて、浮気する。「若き大学生に〜人妻」◇ややさめかしい言い方。三島由紀夫の小説『美徳のよろめき』から。 **交尾[つる]む** (獣の)雄と雌が生殖のため交わる。「道端で犬がつるんでいた」◇「孳尾む」「遊牝む」とも書к。動物の生殖行為の客観的描写には「つるむ」「つがう」よりも「交尾する」を使うほうが一般的。「つるむ」は人について比喩的に「ぐるになる」という意を表す。 **番[つが]う** 鳥・獣などが生殖のため交わる。「本能のままに〜」 **交尾[コウビ]** 動物が生殖のために交わること。「都会では路上で犬が〜する姿も見かけなくなった」 ## c 形容詞の類 **顔[かお]が広[ひろ]い** 交際の範囲が広く、いろいろなことを頼める知り合いが多い様子。「あの人なら〜から、スポンサーになってくれそうな人を知っているかもしれない」 **世間[セケン]が広[ひろ]い** 交際の範囲が広く、いろいろな人を知っている様子。「そのご隠居まで知っているとは、あの男もまったく〜もんだ」◇やや古めかしい言い方。 ## d 形容動詞の類 **社交的[シャコウテキ]な** 社会的な人間関係の中での交際に積極的にかかわっていく様子。「〜な彼女はどこへ行ってもすぐに周囲の人と打ち解ける」 **友好的[ユウコウテキ]な** 相手との関係を良好なものにしようと心がけている様子。「両国の〜な関係にもひびが入りつつあった」 **善隣[ゼンリン]の** 隣国と仲良くする様子。▷~関係・~外交◇多く、複合語の形で用いる。 # h 名詞の類:コト・サマ ●人の交わり **交[まじ]わり** 人と人が交わること。「その2人の学者は青年時代から〜を結んでいた」◇「社交的な人間関係」の意では、「交際」を用いるほうが一般的。 <526> # 交わる2802h~i **付[つ]き合[あ]い** 付き合うこと。「あの人とは最近はあいさつを交わす程度の〜です」「〜の広い人」 **触[ふ]れ合[あ]い** 気持ちが心が互いに通じ合うような交わり。「心の〜」 **人付[ひとづ]き合[あ]い** 人と付き合うこと。「あの人は最近~が悪くなった」 **親戚付[シンセキづ]き合[あ]い** 親戚の者と付き合うこと。「結婚してからは、〜もまったくしなくなった」 **友達付[ともだちづ]き合[あ]い** 友達として付き合うこと。「以前のように幅広く〜をしている」 **交友[コウユウ]** 友達としての交わり。「彼とは10年ほど前までは〜があった」「その時が彼との〜の始まりだった」▷~関係 **人間関係[ニンゲンカンケイ]** 人がほかの人と職場・学校など、組織・集団の中で交わりを通じてつくる関係。「新しく配属された職場での〜に悩んでいる」「〜を良好に保つには目立ちすぎないことが大切だという考え」 **社交[シャコウ]** 社会的な人間関係の中での交わり。「病院の待合室は老人にとって一種の〜の場となっている」「〜が苦手な人」▷~辞令 **友好[ユウコウ]** 仲良く付き合うこと。「自由の女神像は、フランス国民が〜のしるしとしてアメリカ国民に贈ったものだ」「〜を深める」▷~関係◇多く、国家・団体・組織などが相互に交流し、仲良くする場合に用いる。 ●親しい交わり **誼[よしみ]** 親しく付き合う関係。「昔の〜で金を貸してくれないかと言って、元の会社の同僚が訪ねてきた」「母が亡くなってずいぶんたつが、今でも母の実家と〜を通じている」◇「好」とも書く。多く、「○○のよしみ」の形で使う。やや古風な言い方。 **友誼[ユウギ]** 親しく付き合う関係。「両家の間には長年の〜があった」 **交誼[コウギ]** □「友誼」の、さらに文章語的な言い方。「近隣との〜を絶やさぬように努めた」 **情誼[ジョウギ]** 人情と信義。「あのあたりの地域の人は〜に厚い」「労使間の〜を重んじる経営者」 **厚誼[コウギ]** 文相手から親切・好意を受けて付き合う関係。「在職中は、公私にわたり格別のご〜を賜り、厚くお礼申し上げます」 **親交[シンコウ]** 図親しい交際。「両国の首脳が水入らずの〜を結んだ」 **水魚[スイギョ]の交[まじ]わり** きわめて親しい交わり。「その2人は、まさに〜であった」◇水と魚が離れられない関係であることから。「交わり」は「契り」ともいう。 **深[ふか]い仲[なか]** 男女が情交する間柄である様子。 **深[ふか]い関係[カンケイ]** 深い仲。「上司と~になった」 ●国家間の交わり **国交[コッコウ]** 国家同士の交流。「戦争で途絶えていた~を回復すべく双方が努力した」 **外交[ガイコウ]** 外国との政治上の交渉。「今度の首相は〜を得意としている」▷全方位~・ **通交[ツウコウ]** 親しい国交。▷~条約◇「通好」とも書く。 **修好[シュウコウ]** 親しい国交。▷日米~通商条約◇「修交」とも書く。 # i 名詞の類:コト・サマ ●性行為 **媾[媾]い** 「性交」の意の、ごく古い言い方。「〜をする」 **房事[ボウジ]** 俗性交すること。「病中につき~を慎む」 **性行為[セイコウイ]** 性的な欲望を満足させるために行う、愛撫や性交などの行為。「未成年少女との~を禁止する条例」 **前戯[ゼンギ]** 性交に先立って行う、愛撫。「〜もそこそこに、あわただしく情交に及んだ」 **ペッティング[ペッティング]** 親密な男女が、互いの体に触れ合い、接吻などをして、性的満足を得ようとする、性交をともなわない愛撫行為。「~だけではがまんできずに、最後まで行ってしまった」petting **ネッキング[ネッキング]** 親密な男女が、互いの首から上に触れ合い、接吻などして、性的な満足を得ようとする、性交をともなわない愛撫行為。「彼女とは~だけの関係だ」▶necking **本番[ホンバン]** 俗性交。「〜を撮らないことを条件にした映画」「〜をやらせた容疑で手入れを受けた風俗店」 ●異性関係 **異性関係[イセイカンケイ]** 異性との、多く性行為をともなう交際。「あの人は若いころから〜が派手だったらしいが、今でも彼の妻はそんな〜は気にしていない」 **男女関係[ダンジョカンケイ]** 男女間の、多くは性的な行為をともなう関係。「あの人は〜が派手なことで知られている」「2人は〜にあったようだ」 **肉体関係[ニクタイカンケイ]** (異性と)性行為を習慣的に行う関係。「この事件の被害者は加害者と〜があったと推定される」 **恋愛関係[レンアイカンケイ]** 男女間の恋愛関係。「あの2人が〜にあるのは間違いない」◇性交の有無は問わない。 **痴情関係[チジョウカンケイ]** 不倫関係だと思われる、肉体関係。「この痴情のもつれから犯行に及んだものと思われる」 ●色事 **色[いろ]** 男女間の恋愛や性的関係にかかわることがら、特に性愛。「英雄~を好む」 **色事[いろごと]** 色にかかわることがら、特に情交すること。「〜にかけては人後に落ちない」 **色[いろ]の道[みち]** 男女間の恋愛や性的な関係にかかわる世界。「あの青年が〜に染まっていったきっかけは、一人の女の存在だった」◇「色事の道」ともいう。 **色道[シキドウ]** 図「色の道」。「還暦を過ぎてなお、〜に励んでいる」 ●性愛 → 0600愛するh●性的な愛 ●情事 **情事[ジョウジ]** 図情交すること。「つかの間の~を楽しむ」 **遊[あそ]び** (情事をともなう)恋愛関係。「彼とは <527> # 交わる2802i~s 〜だったの」 **火遊[ひあそ]び** その場限りの情事。「ほんの〜のつもりだった」 **アバンチュール[アバンチュール]** 「火遊び」の大仰な表現。「夫の海外勤務中に〜を楽しむ人妻」◇「冒険」の意から。フaventure **女色[ジョショク]** 男が女と情交して楽しむこと。「〜を好む」「〜をことのほか愛する人」「にょしょく」ともいう。 **男色[ダンショク]** 男が男を相手とする情交。「寮の上級生に〜を迫られて悩む」「なんしょく」ともいう。 **衆道[シュドウ]** □「男色」の古めかしい言い方。▷~家 **不貞[フテイ]** 夫婦・恋人の一方が、相手以外と情交する事。「~を働いた夫を許さない妻」 **不義[フギ]** □「不貞」の古風な言い方。「その時代、妻の〜は厳重に罰せられた」▷~密通 **和姦[ワカン]** 双方が合意して行う、性交。「裁判では〜かどうかが争点になった」▷強姦 **近親相姦[キンシンソウカン]** 血縁関係にあるもの同士の性交。「近代社会では〜がタブーとされている」 ●性生活 **性生活[セイセイカツ]** 日常の生活の一部としてとらえる、習慣的な性行為。「あの夫婦は〜がうまくいかなくて別れたらしいい」 **夫婦生活[フウフセイカツ]** 夫婦が日常の生活の中で行う習慣的な性行為。「子供ができてから〜がなくなる夫婦が少なくないようだ」 **セックスライフ[セックスライフ]** 生活の一部として、性的な行為を中心にした行動。「充実した〜を楽しむ」sex life # k 名詞の類:モノ ●性交のための器官 **性器[セイキ]** 性交に使われる器官。 **生殖器[セイショクキ]** 生殖のための器官。◇生殖器」の一部が性交にも用いられるため、この言葉はしばしば「性器」を連想させる。 **陰部[インブ]** 性器(およびその周辺)。「梅毒にかかると〜に暗赤色のしこりができる」 **下腹部[したはら]** (腹部の下方ということから)「陰部」の、より婉曲な言い方。「〜の黒い茂み」 **痴部[チブ]** (人に言えなくて恥ずかしいところということから)性的な関心をもって見たときの、陰部。「〜が鮮明に写っている写真」 **局部[キョクブ]** 図(ある特定の部分ということから)性器(およびその周辺)」の意の客観的な言い方。「〜に腫瘍ができる」 **前[まえ]** (体の前にあることから)「陰部」の婉曲な言い方。 **あれ[あれ]** 「性器」の婉曲な言い方。「子供が〜のことをしきりに聞くので往生した」 **あそこ[あそこ]** 俗「性器」ないし「陰部」の婉曲な言い方。「〜がかゆい」 **男性器[ダンセイキ]** 図男性の性器。 **陰茎[インケイ]** 図「男性器」のうちの、外部の棒状の部分を表す、幾分学術的な、客観的な言い方。 **ペニス[ペニス]** 「陰茎」の、より一般的な言い方。必ずしも性的な連想なしに客観的に用いることができる。ドPenis **ちんちん[ちんちん]** 「男性器」、特に「陰茎」の幼児語的な言い方。 **ちんこ[ちんこ]** 俗「陰茎」の俗語的な言い方。▷まんこ **魔羅[マラ]** 俗「陰茎」。「でか~」 **男根[ダンコン]** 図「陰茎」。「〜をかたどったご神体」▷~崇拝 **大物[おおもの]** 俗大人の陰茎。「みごとな〜をぶらさげていた」 **亀頭[キトウ]** 図「陰茎」の先端部。 **雁首[かりくび]** 俗「亀頭」。 **女性器[ジョセイキ]** 図女性の性器。 **女陰[ジョイン]** □女性器のうち、陰茎を受け入れる部分。 **陰門[インモン]** 図「女陰」の、さらにかたい文章語。 **まんこ[まんこ]** 俗「女陰」のきわめて卑語的な言い方。▷ちんこ◇「おまんこ」ともいう。また「(お)まんこする」という言い方は、「性交する」の意の卑語的な言い方。「(お)まんこ」と「(お)ちんこ」は対をなすが、後者が一般の辞書にも載る扱いを受ける語であるのに対し、「女性の性器」について語ることは、今のところ、タブーとなっている。 **陰唇[インシン]** □女性の性器の入り口を、唇のように両側からはさむ、ひだ状の部分。▷大~・小~ **膣[チツ]** 女性器の入り口から子宮までの通路。 **バギナ[バギナ]** 「膣」の洋語的表現。◇「ワギナ」「ヴァギナ」ともいう。ドVagina **陰核[インカク]** 図「陰門」の入り口にある小さな突起。 **クリトリス[クリトリス]** 「陰核」の洋語的表現。▶clitoris ●その他 **会陰[エイン]** 図陰部と肛門認との間の狭い部分。 **蟻[あり]の門渡[とわた]り** 図(蟻が這い渡るほどの狭さであるということから)会陰。 # S 名詞の類:ヒト **社交家[シャコウカ]** 人との社会的な付き合いを積極的に行う人。「子供のころは内気だったあの人が、今はいっぱしの〜だ」 **友[とも]** 友人だと思っている間柄にある、同性の人。「年末に〜を誘って小旅行をした」◇「朋」とも書く。多く、男性について用いる。 **友達[ともだち]** 同じ集団に属していたり、何かをいっしょにしたりする人で、互いに良好な関係を保ちたいと思っている間柄にある人。「きの <528> # 交わる2802s~u う小学校のときの〜に駅でばったり出会った」 **友人[ユウジン]** 「友達」の、ややかたい言い方。「〜の紹介で彼女と知り合った」 **朋友[ホウユウ]** 図「友人」。「彼には昔から〜が少なかった」◇やや古めかしい言い方。 **仲良[なかよ]し** (子供同士の)とても気が合う親しい友達。「われわれ3人は、昔からの大の〜だ」「〜を誘って音楽会に出かけた」◇「仲好し」とも書く。 **親友[シンユウ]** とりわけ親しい友達。「〜の思いがけない死に落ち込んでいる」 **知音[チイン]** 図自分の心の音楽のよさを理解してくれる、無二の親友。「10年ぶりに〜と再会を果たし、互いの無事を喜んだ」◇中国の伯牙くという琴の名手が、彼の音楽の理解者であった親友鍾子期の死後、二度と琴を弾かなかったという故事から。 **知己[チキ]** 図自分の心をよく知っていてくれる友人。「百年の〜を得た思い」 **知友[チユウ]** 図互いに心を知っている友。「〜の仲」 **良友[リョウユウ]** 図よい友人。「〜を持つ」 **畏友[イユウ]** 図畏敬する友。「〜と呼べる人も必要だ」 **幼馴染[おさななじ]み** 幼いときから親しく付き合っていて、そして、今も付き合っている友達。「彼女は〜と結婚した」 **幼[おさな]友達[ともだち]** 幼いときの友達。「20年振りに〜と再会した」 **旧友[キュウユウ]** 昔から付き合って(今も付き合っている)友人。「〜からなつかしい便りが届いた」 **旧知[キュウチ]** 昔からの知り合い。「〜にばったり出会った」 **故旧[コキュウ]** 昔からの、会えば懐かしい友人。「古稀の祝いに〜が集まった」 **病友[ビョウユウ]** 同じ病気、あるいは同じ病院・病室で治療している間柄の人。 **亡友[ボウユウ]** 図亡くなった友人。「クラスメートが集まって、〜を偲んだ」 **女友達[おんなともだち]** 男が(親密に)付き合っている、性別が女である友達。「〜を誘って映画に行った」「単なる〜というより、愛人といったほうがいい関係だ」 **男友達[おとこともだち]** 女が(親密に)付き合っている、性別が男である友達。「力仕事は〜に頼むことにしよう」「ただの〜で、別にあやしい関係ではない」 **ボーイフレンド[ボーイフレンド]** 親しい男友達。「あの子には、今付き合っている〜が3人いる」boyfriend **ガールフレンド[ガールフレンド]** 親しい女友達。「友達の〜と親しくなってしまった」girlfriend **遊[あそ]び友達[ともだち]** 遊びをいっしょに楽しむ(が、精神的に深い付き合いをしない)友達。「彼には〜は多いが、すべて彼の金を目当てに集まってきた者ばかりだ」 **悪友[アクユウ]** 「遊び友達」の親しみを込めた言い方。「彼は中学時代の〜がやっている飲み屋で、年に数回は行く」◇本来は、その人にとって悪い友達の意。 **茶飲[ちゃの]み友達[ともだち]** 老年になってできた、茶などを飲みながら世間話をする間柄の親しい(異性の)友達。「あの人は単なる〜で、別に深い付き合いというわけではないんだ」 **竹馬[ちくば]の友[とも]** 幼いときからの友達。「あの人と私の祖父とは〜だったという」 ●情事の相手 **夜[よる]の伽[とぎ]** かきの情事の相手となった女。「行きずりの~を入れたら、彼の付き合った相手の女の数は優に100人を超える」 **間男[まおとこ]** 妻の情事の相手である、夫以外の男。「〜が忍び込んだところに亭主が帰ってきて大騒ぎになった」 ●愛人 **愛人[アイジン]** 正式に結婚せず、情交を目的として付き合う、(異性の)相手。「彼には妻のほかに〜が2人もいる」◇多く、不倫する相手についていう。 **情人[コイビト]** 恋愛の相手。「〜といっしょに歩いているところを妻に見つかって騒ぎが持ち上がった」◇「じょうにん」ともいう。 **色[いろ]** 俗「情人」ないし「恋人」の昔の言い方。「〜に着物をせがまれて、今月はふところがさみしいんだ」 **浮気相手[うわきあいて]** ある人が、本来の相手をさておき、ひそかに情を交わしている人。「〜から手切れ金を要求された」 **女[おんな]** 俗夫や恋人の浮気相手である女性。「最近、夫に〜ができたらしい」「妻が〜のところへ押しかけて騒ぎを起こした」 **男[おとこ]** 俗妻や恋人の浮気相手である男性。「妻が~となっているのを偶然目撃した」 **妾[めかけ]** 結婚している男が、妻以外に生活の面倒を見て養っている愛人。「小さいころ、彼女は〜の子だといってよくいじめられた」「〜を囲う」◇「目を掛けて愛する」意から。 **二号[ニゴウ]** 「めかけ」の別の言い方。「彼女は若いころ、社長の〜だったらしい」◇正妻を1号と見たてたもので、古めかしい言い方。 **愛妾[アイショウ]** □特にかわいがっている、女の愛人。「ポンパドール夫人の髪型は後世に名を残している」 **寵姫[チョウキ]** □君主に愛されている女。「玄宗の〜楊貴妃」 **情婦[ジョウフ]** (いっしょに暮らしている)女の愛人。「兄貴分の〜に手を出した若い者が焼きを入れられた」 **情夫[ジョウフ]** (いっしょに暮らしている)男の愛人。「女を殺害した容疑者として〜が指名手配された」 **間夫[まぶ]** 遊女など、性を商売にする女の情夫。「〜を待ちわびる花魁」 **若[わか]い燕[つばめ]** 年上の女に金銭的援助を受けている、若い男の愛人。「大学生の〜と遊び回っている有閑夫人」 **紐[ひも]** 俗女に生活の面倒を見させている情夫。 **ジゴロ[ジゴロ]** 女に寄生して生活する情夫。「〜になるにも、それ相当の修業がいるらしい」7gigolo # u 名詞の類:トコロ **社交場[シャコウジョウ]** いろいろな会合で交流する場所。「地下につくられた大きな〜」「病院 <529> # 交わる2802u~添う2803d の待合室はどこでも老人の~となっていた」 **社交場[シャコウば]** ①出会って交流する場所。「昔は銭湯が人々の〜だった」②社交のための施設。「〜で舞踏会が開かれた」◇専用につくられた施設については、「しゃこうば」よりも「しゃこうじょう」のほうがふつうに使われる。 **社交界[シャコウカイ]** 互いに訪問し合って交際をする、上流階級の人々の社会。「彼女は〜にデビューしてすぐに花形となった」 # x 名詞の類:トキ ●初夜 → 9000始まるx●はじめの日 # 2803 添う ## a 動詞の類 ●添う **添[そ]う** 男女が夫婦としていっしょに暮らす。「夫婦となって添う」「添わぬうちが花(夫婦になる前の恋人時代がいちばん楽しいものだ)」◇「副う」とも書く。 **添[そ]い遂[と]げる** 男女が死ぬまで夫婦としていっしょに暮らす。「一生添い遂げようとかたく誓った」 **連[つ]れ添[そ]う** 男女がいっしょに暮らす。「新婚でもないのに何年も連れ添った夫婦のようだった」 ●結婚する **結婚[ケッコン]** 男女が法律上の手続きをして相手と夫婦の関係になること。「〜しないで仕事を続ける女性が増えている」▷見合い~・恋愛~・神前~ **婚姻[コンイン]** □法律的な手続きによって結婚の状態に入ること。「〜は、両性の合意のみに基づいて成立する」▷~届 **籍[セキ]を入[い]れる** 法律上の夫婦として認められるように、役所に届け出て、戸籍にその旨を記載してもらう。「挙式前に籍を入れた」 **入籍[ニュウセキ]** 「籍を入れる」の漢語的表現。「あのカップルはまだ〜していないようだ」 **成婚[セイコン]** 結婚が成立すること。「皇太子のご〜を扱った記事」 **縁組[えんぐ]み** 男女あるいは家同士が結婚によって結ばれること。「その〜にはどこからも異論は出なかった」◇養子・養女の関係を結ぶことにもいう。 **縁[えん]を結[むす]ぶ** 結婚などの縁によってつながる。「あなたと夫婦の〜ことは前世からの約束だったのよ」 **所帯[しょたい]を持[も]つ** 親もとから独立し、一家を構え生計を営む。「あいつもようやく〜気になったようだ」 **身[み]を固[かた]める** 結婚して落ち着く。「君もそろそろ身を固めたほうがいいんじゃないか」 **妻帯[サイタイ]** 結婚して妻をもつこと。「大乗仏教では僧侶も~する」▷~者 ●再婚する **再婚[サイコン]** 離婚・死別などで結婚関係がなくなった人が、あらたに結婚すること。「彼らは互いに子連れで〜した」 **復縁[フクエン]** 一度別れた相手と、再びいっしょになること。「別れた男が女の家に押しかけて〜をせまった」 **嫁[とつ]ぐ** 女が男の家に入って、嫁になる。「母は都会から地方の旧家に嫁いで苦労したようだ」 **縁付[えんづ]く** 嫁ぐ先が見つかる。「娘もようやく〜ことになった」 **片付[かたづ]く** 家にいた適齢期の娘が嫁にいくこと。「3人姉妹の上2人は片づいたが、まだ1人残っている」 **嫁[カ]する** 文「嫁ぐ」の漢語的表現。「徳川秀忠の娘和子は後水尾天皇に嫁した」 **降嫁[コウカ]** 図皇女・王女が皇族以外の人に嫁ぐこと。「皇女和宮は徳川家に〜した」▷臣籍~ **嫁入[よめい]り** 嫁に行くこと。「この家に〜してはや3年の月日が流れた」 **輿入[こしい]れ** 「嫁入り」の古めかしい言い方。◇花嫁を乗せた輿を相手の家にかつぎ入れたことから。 **玉[たま]の輿[こし]に乗[の]る** 身分が低い女が、身分が高い、あるいは財産のある男と結婚して、立派な地位・財産を得て幸福になる。「気立てのよさが気に入られ、玉の輿に乗った娘」◇「玉の輿」は貴人の立派な乗り物のこと。 **永久就職[エイキュウシュウショク]** 結婚することの、女性の側からの婉曲な言い方。「最近は〜するより、就職口をさがすほうが大変だ」◇結婚を職業につくことになぞらえて、いつまでも定年がないことを強調する。 ●めとる **娶[めと]る** 女を自分の妻とする。「幼なじみをめとった」「妻に娶る」の意。 **貰[もら]う** 俗めとる。「おまえさんも早く嫁さんをもらって落ち着いたほうがいい」 **嫁取[よめと]り** 妻をもらうこと。「なかなか話がうまくいかず、〜できない」◇「嫁を取る」ともいう。 ●その他 **婿入[むこい]り** 女の家に婿として入ること。「一人娘の彼女の家に〜することにした」 **入[い]り婿[むこ]** 婿として女の家に入ること。「娘ばかりの旧家に〜してほしいと言われ悩む」 **婿取[むこと]り** 婿をもらうこと。「娘の〜に困ったら、いい人を紹介して」◇「婿を取る」ともいう。 ●言い交わす・婚約する → △ 2000契るa●契る●いろいろな形で約束する ## d 形容動詞の類 **新婚[シンコン]の** 結婚してまもない様子。「〜の友人宅へ押しかける」▷~旅行・~夫婦・~家庭・~生活 **既婚[キコン]の** 図結婚している様子。「〜の男性に恋をしてしまった」▷~者・未婚 **内縁[ナイエン]の** 夫婦の関係ではあるが法律上の手続きをしていない様子。「〜の妻に、財 <530> # 添う2803h~s 産を残す」 ●未婚の → 9910ひとつ・ふたつd●独身である様子 # h 名詞の類:コト・サマ **良縁[リョウエン]** 結婚するのに好適な相手との組み合わせ。「彼女は〜に恵まれて、卒業と同時に結婚した」 **早婚[ソウコン]** 平均的な結婚年齢よりも早い結婚。「近ごろは20歳でも〜だと言える」▷晩婚 **晩婚[バンコン]** 平均的な結婚年齢よりも遅い結婚。「今は30歳でも〜とは言えない」▷早婚 **初婚[ショコン]** 初めての結婚。「彼らは互いに〜だった」 **一夫一婦[イップイップ]** 1人の夫が1人の妻だけをもつこと。また、1人の妻が1人の夫だけ持つこと。「〜の婚姻形態に疑問をもつ」 **一夫一妻[イップイッサイ]** 1人の夫が1人の妻だけをもつこと。「たぬきは哺乳類には珍しく〜だ」 **一夫多妻[イップタサイ]** □1人の夫が2人以上の妻を持つこと。「イスラム社会では〜が認められている」 **一妻多夫[イッサイタフ]** □1人の妻が2人以上の夫を持つこと。「世界には〜の制度が行われていた地域もあるようだ」 ●結婚の形態 **重婚[ジュウコン]** 法律上の配偶者があるのに、重ねてほかの相手と結婚すること。「日本では〜が認められていない」 **政略結婚[セイリャクケッコン]** 本人同士の意思よりも、政略や打算のために行われる結婚。「〜で結ばれた2人だが、深く愛し合うようになった」 # i 名詞の類:コト・サマ ●結婚の儀式 **結婚式[ケッコンシキ]** 結婚したことを社会的に明らかにするために行う儀式。「会ってすぐに婚約し、翌月には〜をあげた」 **祝言[シュウゲン]** 「結婚式」の、やや古めかしい言い方。「〜をあげる」 **婚礼[コンレイ]** 結婚を祝う儀式。「〜の日取りを決める」 **婚儀[コンギ]** 婚礼。「〜の宴は、3日にわたってにぎやかに張られた」 **華燭[カショク]の典[テン]** 結婚式。「大手企業の御曹司と、近く〜をあげることになっている政治家の令嬢」◇「華燭」は儀式の席の華やかなともしびのこと。 **ウエディング[ウエディング]** 「結婚式」の洋語的表現。「芸能人に人気のある、ハワイの教会での〜」▷~ケーキ・~マーチ・~ドレス wedding **金婚式[キンコンシキ]** 結婚50周年を祝う儀式。 **銀婚式[ギンコンシキ]** 結婚25周年を祝う儀式。 **披露宴[ヒロウエン]** 結婚を親族や関係者に報告し、その人たちに祝福される宴会。「友人の〜の司会を引き受けることになった」 # S 名詞の類:ヒト ●結婚の当事者 **嫁[よめ]** 息子の妻として自分の家に迎え入れる女性。「うちの〜はよく気が利く」▷婿◇「娠」「媳」とも書く。 **御嫁[およめ]さん** 「嫁」の丁寧な言い方。「友人の〜は美人だと評判だ」 **花嫁[はなよめ]** 婚礼の期間中の嫁。「〜が姿を見せると、披露宴会場がどよめいた」▷~衣装・花婿 **新婦[シンプ]** 結婚式や披露宴などで用いる、「花嫁」の改まった言い方。「〜は控え室にいます」▷新郎 **婿[むこ]** 娘の夫となる男性。▷~養子・娘~・嫁 **花婿[はなむこ]** 婚礼の期間中の婿。「式が始まりそうなのに〜がまだ来ない」▷花嫁◇「花智」とも書く。 **新郎[シンロウ]** 結婚式や披露宴などで用いる、「花婿」の改まった言い方。「〜新婦のご入場です」▷新婦 **新婚[しんこん]さん** 新婚の夫婦。「あの2人は、どう見ても〜だね」 ●結婚相手 **許婚[いいなずけ]** 小さいときから親の合意によって、(将来)結婚することになっている相手。「〜の女に捨てられた男」◇女性を指す場合「許嫁」とも書く。 **結婚相手[ケッコンあいて]** 結婚したいと思っている相手。「彼女は~に外国人を考えている」 **婚約者[コンヤクシャ]** 結婚を約束した相手。「〜に妻子がいることがわかって大騒ぎになった」 **求婚者[キュウコンシャ]** 結婚を求めてくる人。「かぐや姫に対する〜」 **許婚者[キョコンシャ]** 婚約者。「その男にはすでに〜があった」 **フィアンセ[フィアンセ]** 「婚約者」の洋語的表現。「娘が~を連れて両親に紹介しに来た」7fiancé(男)、fiancée(女) ●既婚者など **妻帯者[サイタイシャ]** 結婚して妻がある男。「この業界は〜が半数以上を占めている」 **既婚者[キコンシャ]** 結婚している人。「この会社では〜のほとんどが共働きだ」 **所帯持[しょたいも]ち** (家族を養っている)家庭のある(男の)人。「このアパートにいるのは〜ばかりだ」 **女房持[ニョウボウも]ち** 図結婚して女房のある男。「〜のくせに、浮気の話をするわけにもいかないようだ」 **亭主持[テイシュも]ち** 結婚して亭主のある女。「あの人はああ見えても〜だ」 **ミセス[ミセス]** 既婚の女性。「この服は〜には向かない」▷ヤング~・ミス Mrs. **ミス[ミス]** 未婚の女性。「あの人は〜ですか、それともミセスですか」▷~コンテスト・ミセス◇「ミス日本」「ミスさくらんぼ」などのように、「その所属するところを代表する美人として選ばれた未婚の女性」の意で用いられることが多い。Miss <531> # 添う2803s~t **連[つ]れ合[あ]い** 結婚していっしょに暮らしている相手。「早くに〜を亡くした彼女は、女手一つで3人の子供を育て上げた」 **配偶者[ハイグウシャ]** 図結婚の法律的な相手方。「〜の有無で税金などが違う」 **伴侶[ハンリョ]** 図結婚して人生のよきパートナーとなる人。「結婚して人生のよき〜を得る」「いちばんの〜だった愛犬を亡くす」◇古い用法では「同行者」の意もあった。 **パートナー[パートナー]** 対等な関係であることを強調する気持ちを込めた、「連れ合い」の意の、やや気取った言い方。「私の〜は、犬が苦手なんですよ」partner # t 名詞の類:ヒト ●夫 **夫[おっと]** 連れ合いのうちの男のほう。「〜とは学生時代に知り合って結婚しました」「彼女は〜の暴力に耐えかねて家出した」▷妻◇「良人」とも書く。 **夫君[フクン]** 敬意を表すべき人の夫。「イギリス女王の〜は、いつも〜の健康を気遣っておいででした。ご〜もよろしくおっしゃってください」 **良人[リョウジン]** 夫。◇かなで「りょうじん」と書くこともあり、また、同じように「良人」と表記してあっても「おっと」と読むことが多い。 **主人[シュジン]** (家の中心人物としての)夫。「〜は出張であさって帰る予定です」「〜にはよろしくお伝えください」◇「ご主人」は、他人の夫についての、軽い敬意を込めた言い方。 **亭主[テイシュ]** 「夫」のくだけた言い方。「この着物、この間〜に買ってもらったの」「先日ところでご〜に会いましたよ」▷~関白◇「ご亭主」は、他人の夫についての、軽い敬意を込めた言い方。 **旦那[ダンナ]** 「夫」のくだけた言い方。「ああ見えてあの人には〜がいるんだ」「私には決められないので、〜に聞いてみます」◇「檀那」とも書く。「旦那様」は、他人の夫について、敬意を込めた言い方として用いられる。「(私の)旦那様に相談しなくちゃ」のように、自分の夫について、ややおどけたり、のろけたりする場合に使われることもある。 **宿[やど]** 話し手が「自分の夫」を他人に対して、軽い軽蔑・のろけを込めていう語。「〜のうちのやつときたら、せっかく夏休みを取ったのに、一日中ごろごろして何にもしないのよ」◇「宿のろくでなし」の意。 **内[うち]の人[ひと]** 俗話し手が「自分の夫」を指すに使う、くだけたい方。「最近〜の様子がおかしいと思ったら、女ができてたんです」◇「家の人」とも書く。 **宅[たく]** 俗話し手が「自分の夫」を指すのに使う、やや気取った言い方。「〜はまだ帰っておりません」 **ハズ[ハズ]** 俗話し手が「自分の夫」を指すのに使う、やや甘えた気持ちを込めた言い方。「これ、〜に頼み込んで買ってもらったものなの」◇「ハズバンド(husband)」の略。 **前夫[ゼンプ]** 図今の夫より前に夫であった人。「再婚してからも〜の墓参りは欠かさなかった」 **先夫[センプ]** 図今の夫より先に夫であった人。「〜の思い出は悲しいものばかりだった」 ◇「先夫」「前夫」とも、基本的に再婚して夫のいる女性についていうが、離別したまま再婚していない場合にも用いることがあり、その場合は「先夫」がよく使われる。 **亡夫[ボウフ]** 亡くなった夫。「早いもので来年は〜の七回忌になる」▷亡妻 ●妻 **妻[つま]** 連れ合いのうちの女のほう。「〜に先立たれた夫」「春子は秋夫の未来の〜であった」 **細君[サイクン]** ①「自分の妻」を謙遜していう語。◆妻が脇にいるときに、「これは(私の)妻です」のようにはいうが、「これは(私の)細君です」とはいわない。②他人の妻。特に、目下の人の妻にいう。「あいつの〜は大変な美人だそうだ」◆「妻君」ともあてる。 **妻女[サイジョ]** 「妻」の、やや古めかしい言い方。「殺害された旦那の〜は、事件の直後から行方不明になった」◇昔の時代の、「和服を着た女」というイメージがある。 **荊妻[ケイサイ]** □「自分のつま」の古めかしい言い方。「〜はただ今出ていますが、昼時には戻ると思います」 **人妻[ひとづま]** 他人の妻である人。「仕事で知り合った〜と親密になって、家庭騒動になった」 **御新造[ゴシンゾウ]** 「他人の妻」の尊敬語。◇「ごしんぞ」ともいう。江戸時代から大正時代ぐらいまでの、資産・身分のある階級の妻に対する敬意を含んだ言い方。 **夫人[フジン]** 敬意を表すべき人の妻。「アメリカ大統領が〜同伴で来日した」 **令夫人[レイフジン]** 「他人の妻」の、軽い敬意を込めた言い方。「その時代には芸者から政治家の〜におさまった者がかなりあった」「〜ともどもお越しくださいますよう」◇多く、手紙文で、「相手の妻」の敬称として使う。 **令室[レイシツ]** 図「他人の妻」の敬意を込めた、改まった言い方。「御〜のご病気はいかがなされましたか」◇多く、手紙文で、「御令室」の形で「相手の妻」の敬称として使う。 **内儀[ナイギ]** 「他人の妻」の、やや古い言い方。「玄関に〜が出て来て、主人の留守を告げた」◇「ご内儀」は相手への軽い敬意を込めた呼びかけとして使われる。なお、「内儀さん」と書いた場合、「かみさん」と読む。 **奥方[オクガタ]** 「他人の妻」の敬意を込めた、改まった言い方。「最近ごぶさたしていますが、〜はお元気ですか」◇「自分の妻」をおどけて、「うちの奥方」ということがある。 **奥様[オクサマ]** 「他人の妻」の、軽い敬意を込めた言い方。「先日の会で〜にお会いしました」「良家の〜ふうの女」◇「奥様にはよくお似合いですよ」のように、店員などが「既婚とおぼしい成人女性」である相手を指すのにも多く使われる。 **奥[おく]さん** 「奥様」の、くだけた言い方。「今日はいいさんまがあるから買ってってよ」◇「既婚とおぼしい成人女性」である相手に対する呼びかけとしても多く使われる。 **御方様[オカタサマ]** 図身分の高い人の妻。「〜はまだお戻りではありません」 **ワイフ[ワイフ]** 「妻」の、やや古めかしい表現。「うちでは万事〜が主導権をにぎっている」 <532> # 添う2803t ►wife **マダム[マダム]** 中年の奥様。「これは、うちの〜には内緒にしておいてくださいよ」▷有閑~・~キラー◇やや古い言い方。一般には、「バーなどの女主人」の意で使う。madam **ベターハーフ[ベターハーフ]** 「妻」の気取った言い方。◇「自分の半身以上ともいうべき親しい者」という意から。「伴侶」の意で用いることもある。better half **女房[ニョウボウ]** ①「妻」の、ややくだけた親しみのある言い方。「君んとこの奥さんとうちの〜が知り合いだったとはびっくりだね」②「ある人の妻」が、自分のことを指すのに使う語。「坂田の〜の小春でございます」◆口頭語では「にょうぼ」ということが多い。 **家内[カナイ]** ①「自分の妻」を、他人に対して、ややひかえめにいう語。「〜とは大学のときに知り合いました」②「ある家の主人である人の妻」が、自分のことを指すのに使う語。「いつもお世話になっております田中の〜でございます」 **内[うち]の奴[やつ]** 俗「うちの人」に軽蔑をこめて、「自分の妻」を指していう語。「このことは〜には内緒にしておいてくれ」◇「家の奴」とも書く。 **愚妻[グサイ]** □「自分の妻」をへりくだっていう語。「日ごろは〜が一方ならずお世話になっております」 **上[かみ]さん** ①「妻」の、やや古風ないいかた。「うちの〜に知れるとまずいから、黙っててくれませんか」「あいつの〜はとんでもないやきもち焼きだそうだ」◇「内儀さん」とも書く。 **御内儀[おかみ]さん** ①「かみさん」の、やや敬意を表した言い方。「あいつは〜に内緒で競馬をやっているらしい」②庶民の家の主婦。「近所の〜たちが家の前に集まって世間話をしていた」◆商家などで、従業員その他の関係者による、女主人、あるいはそこの「主婦」である相手へ呼びかける語としても使われる。 **嫁[よめ]さん** 俗「妻」のくだけた言い方。「君も早く〜をもらったほうがいいぞ」 **母[かあ]ちゃん** 「妻」の、ぞんざいでくだけた言い方。「早く帰って〜のご機嫌をとらなくちゃなんないんだ」「あいつのところの〜は、怒るとおっかないんだってさ」 **かかあ[かかあ]** 俗庶民が「妻」をぞんざいにいう言い方。「なに言ってんだ、てめえだって〜には頭が上がらねえんだろうが」▷~天下◇「鳩」とも書く。 **山[やま]の神[かみ]** 俗恐ろしくて口うるさく、いつもがみがみ言ったりして、いまいましく感じる妻。「こんなことが〜に知れたら大騒ぎになるな」 ●先妻・後妻 **先妻[サイサイ]** 図以前に妻であった人。「〜と死に別れて10年になる」▷後妻 **前妻[ゼンサイ]** 図以前に妻であった人。「〜の連れ子を連れて再婚した」▷後妻 **亡妻[ボウサイ]** 図亡くなった妻。「早いもので、今年は〜の七回忌になります」▷亡夫 **後妻[ゴサイ]** 前の妻と死別したり離別したりした人の、あとの妻。「勤め先の社長に見初められて〜におさまった」→先妻、前妻 ●性格・性質から見た妻 **糟糠[ソウコウ]の妻[つま]** 貧しいときから苦労を共にしてきた妻。「あの男は〜を捨てて愛人と暮らしている」「〜は堂より下さず(立身出世しても貧しいころから苦労した妻を追い出すようなことはできない)」◇「糟」は「かす」、「糠」は「ぬか」で、「貧しい食事」の意。 **愛妻[アイサイ]** 愛している妻。「新婚ほやほやの鈴木君は、毎日定時に〜のもとに飛んで帰る」▷~弁当 **恋女房[コイニョウボウ]** 結婚してからも、恋人のように愛している妻。「ギャンプルに狂い、愛想を尽かされ、ついに〜に逃げられてしまった」 **姉[あね]さん女房[ニョウボウ]** 夫より年齢が上である妻。「あいつの嫁さんは10歳も年上の〜だってさ」◇「姉女房」ともいう。 **世話女房[セワニョウボウ]** 何事にもよく気がつき、夫の面倒をよくみる妻。「あの女はまるで〜気取りで部長にくっついている」 **押[お]し掛[か]け女房[ニョウボウ]** まるで押し入ってきたかのように、無理やりその男の妻になった女。「転勤先まで追いかけて行って〜におさまったらしい」 **悪妻[アクサイ]** 妻としての欠点ばかりが目立つ女。「あいつのかみさんは典型的な〜だ」▷良妻 **良妻[リョウサイ]** 妻としてほめるべき長所がたくさんある女。「この条件は時代によって大きく違う」▷~賢母・悪妻 **賢妻[ケンサイ]** 妻として賢い行動をする女。「彼女はまさに~と言える」 **賢夫人[ケンフジン]** 夫のために尽くすことのできる賢い夫人。「部長は〜の誉れの高い奥さんと別れて、若い女と再婚したらしい」 **新妻[にいづま]** 結婚してまもない妻。「都会育ちの〜の目に、島での生活はどのように映っただろうか」 **若妻[わかづま]** (結婚してまもない)年の若い妻。「この子はまだ〜だ」 **御新造[ゴシンゾ]** 「若妻」の敬称で、古い言い方。「だんともいう」 **若奥[わかおく]さん** まだ若いよその奥さんに親しみをこめて呼ぶ呼び方。「そこの〜、安くしとくから買っていってよ」「お隣の〜はまだ娘のように見える」◇よその家の、2世帯同居している息子の嫁をさしていうこともある。 **ヤングミセス[ヤングミセス]** 若い既婚の女性。「〜向けのブランド」◇和製洋語。ヤング(young)+ミセス(Mrs.) **御寮人[ゴリョウニン]** 少し前までの関西地方で、中流以上の家庭の「娘」「若妻」を表す敬意を込めた語。「〜さんはもうお帰りですか」◇「御料人」とも書く。 **老妻[ロウサイ]** 図年老いた妻。「最近では〜と連れ立って旅行することになった」 ●正妻・内妻 **正妻[セイサイ]** (内縁関係の妻・愛人がいる人の)法律上の正式な妻。「〜と別居して20年以上になる」▷内妻 **本妻[ホンサイ]** 「正妻」の別称。「私という〜がありながら、よくも浮気ができたわね」 <533> # 添う2803t〜あわせる2804a **内妻[ナイサイ]** 妻として法律上の届けをしていない連れ合い。「30年以上〜の地位に甘んじてきた」▷正妻 **正室[セイシツ]** 2人以上妻をもつことができた時代の、身分の高い人の正妻。「その領主には〜のほかに5人の側室がいた」→側室 **側室[ソクシツ]** 2人以上妻をもつことができた時代の、身分の高い人の正妻以外の妻。「正室に男子がなく、〜の子が家督を継ぐことになった」▷正室 **側女[そばめ]** 身分の高い人のそばにいて相手をしたり身の回りの世話などをしたりした女。◇「側妻」とも書く。 ●身分の高い人の妻 **室[シツ]** □身分の高い人の妻。「和睦のために、対立する武将の娘を〜とした」 **后[きさき]** 天皇・国王の妻。◇「妃」とも書く。 **御后[おきさき]** 「きさき」の丁寧な言い方。「彼女の名前が皇太子の〜候補として浮上した」 **中宮[チュウグウ]** 天皇の后。 **皇后[コウゴウ]** 天皇の后。「〜陛下」のように、「名前」に後続させて使うことがある。 **王妃[オウヒ]** 王のきさき。「マリー=アントワネットはルイ16世の〜であった」 **妃殿下[ヒデンカ]** 「きさき」の敬称。「〜がご到着された」 **后[こうごう]** 天皇の妻。「民間出身の〜」 **皇太后[コウタイゴウ]** 先代の皇后。 **太皇太后[タイコウタイゴウ]** 先々代の皇后。 **プリンセス[プリンセス]** 王子・皇太子のきさき。○「王女」「皇女」の意もある。princess **ファーストレディー[ファーストレディー]** 大統領・首相などの妻。また、その国を代表するような活動をする夫人。「アメリカ大統領の〜は、常に世界の注目の的であった」first lady ●夫婦 **夫婦[フウフ]** 夫と妻。「隣の〜は、しょっちゅうけんかをしている」 **夫妻[フサイ]** 「夫婦」の、ややかたい言い方。「大統領〜」「〜で出席した」◇「○○夫妻」のように、「名前・称号」などの後につけて使うことが多い。 **夫婦[めおと]** 「夫婦」の古めかしい言い方。「晴れて〜となってからには一生添い遂げようぞ」「女夫」「妻夫」とも書く。 **似[に]た者[もの]夫婦[フウフ]** 性格・行動が互いによく似ている夫婦。「〜のあの2人が別れたとは驚いたね」 **蚤[のみ]の夫婦[フウフ]** 妻が夫よりも背が高い夫婦。「あの〜は女房が亭主関白だそうだ」 ●その他 **妻子[サイシ]** 妻と子。「〜のためには苦労をいとわない」 **妻子[サイシ]** 妻と子。「〜ある人を好きになってしまった」◇「さいし」と読むほうが一般的。 **妻女[サイジョ]** 妻と娘。「単身で赴任し、週末だけ〜の待つ家へ帰る」◇妻だけをいう場合もある。 **妻妾[サイショウ]** 図妻とめかけ。「〜を同じ家に住まわせているとはあきれた」 # u 名詞の類:トコロ **嫁[とつ]ぎ先[さき]** 嫁として入った家。「娘の〜は関西です」 **婚家[コンカ]** 嫁ぎ先。「結婚3ヵ月で~を飛び出した」 **結婚式場[ケッコンシキジョウ]** 結婚式専用の施設。「ホテルの〜で式を挙げた」 # x 名詞の類:トキ **ハネムーン[ハネムーン]** 結婚して1ヵ月くらいの甘美な時期。「〜をハワイで過ごすなんて、夢のようだね」◇「新婚旅行」の意で使うこともある。honeymoon **蜜月[ミツゲツ]** 図「ハネムーン」の訳語。「両大国の蜜月時代は終わった」のように、「親密な関係」の意で用いることもある。 ●婚期 △ 9205当てはまるx●何かに適したころ # 2804 あわせる ## a 動詞の類 ●あわせる **会[あ]わせる** 人を、互いにコミュニケーションができるくらいに相手に近づける。「離婚した妻はどうしても子供に会わせてくれなかった」◇「逢わせる」とも書く。 **引[ひ]き合[あ]わせる** 2人の人を知らない人を、それぞれを知っている人が、会わせる。「次の機会には君をあの先生に引き合わせてあげよう」 **紹介[ショウカイ]** 引合わせて、互いの素性を知らせる。「パーティーの席で部長がいろいろな業界の人に私を〜してくれた」 ●めあわせる **妻[め]合[あ]わせる** 男女を夫婦にする。「彼に妹を妻あわせる」「娶せる」とも書く。 **くっ付[つ]ける** 図男女を親密な関係になるように取りはからう。「悪友たちが彼を行きつけの店の娘とくっつけようと画策した」 **引[ひ]っ付[つ]ける** 俗「くっつける」の、さらにくだけた言い方。「面白半分にひっつけてみたら、気が合って、続いてるみたいだ」 **片付[かたづ]ける** 娘を結婚させること。軽んじた言い方。「娘たちを次々と片づけて安心したよ」◇「じゃまなものを取り除く」ということから。 **世話[せわ]** 人のために結婚の相手を探してやること。「友人が、今の妻を〜してくれた」 **取[と]り持[も]つ** 2人の間がうまくいくように世話する。「パソコンが〜縁で2人は結ばれた」 **取[と]り結[むす]ぶ** 2人の間に縁をつける。「共通の趣味の油絵が、2 <534> # あわせる2804a~呼ぶ2805a 人の仲を取り結んだ」 **仲立[なかだ]ち** 2人の間の仲立ちをして、うまくいくように取り持つこと。「私たちが結婚できたのは、彼が〜してくれたおかげだ」◇「媒」とも書く。 **媒酌[バイシャク]** 結婚を成立させるために、双方の間に立って世話をすること。「山田様ご夫妻のご〜により、今日の良き日を迎えることができました」▷~人◇「媒妁」とも書く。 ●掛け合わせる **掛[か]け合[あ]わせる** 新しい品種を作り出すために、生物の雄と雌とをあわせる。「驛馬は驢馬と馬を掛け合わせたものだ」◇「掛け合わす」という形もあるが、「掛け合わせる」のほうが一般的。 **交配[コウハイ]** 図掛け合わせること。「〜して新しい品種を改良する」 **交雑[コウザツ]** 品種改良のために掛け合わせること。「〜していくうちに、珍しい品種ができた」 # h 名詞の類:コト・サマ **縁結[えんむす]び** 男女の縁を結んで、結婚させること。「友人が私の〜の神様になってくれました」 **掛[か]け合[あ]わせ** 掛け合わせること。「猪豚はいのししと豚の〜によって作られる」 # q 名詞の類:イキモノ **交配種[コウハイシュ]** □種類の違う動物ないし植物を交配させて作った、新しい品種。 **雑種[ザッシュ]** 種類・系統の違う雄と雌から(人為的に掛け合わせて)できた(価値の低い)動物や植物。「この犬は〜なので品評会には出せない」 **純血種[ジュンケツシュ]** ほかの血統とまじり気なく純粋種だけで交配させてきた動物。 **純系[ジュンケイ]** □「純粋種」の専門的な言い方。 # S 名詞の類:ヒト ●結婚の仲立ちをする人 **仲人[なこうど]** 結婚を成立させるために、双方の間に立って世話をする人。「部下の〜を頼まれた」◇「媒人」とも書く。 **媒酌人[バイシャクニン]** 「なこうど」の改まった言い方。「それでは〜様より新郎新婦の紹介をいただきたいと存じます」◇披露宴などの改まった席で用いられることが多い。 **月下老人[ゲッカ ロウジン]** □縁結びの神。◇月夜の晩に旅先で会った老人が未来の妻を予言した、という中国の故事から。 **氷人[ヒョウジン]** 図縁結びの神。◇占いの名人に「氷の上のいい人と氷の下のいい人とを結婚させたい」という夢を占ってもらったら、「氷上(陽)と氷下(陰)を結ぶ、すなわち仲人を頼まれるだろう」と予言され、そのとおりになった、という中国の故事から。 **月下氷人[ゲッカ ヒョウジン]** 図「なこうど」。「あるいきさつで私が〜の役を引き受けることになった」◇中国の故事による「月下老人」と「氷人」をひとつにした語で、ともに縁結びの神。 # 2805 呼ぶ ## a 動詞の類 **呼[よ]ぶ** 言葉・身振りを使って、離れている相手を自分のいるところに来させる。「相手を電話口に呼んでもらった」「けが人が出たので医者を呼びに走った」「外国から有名な音楽家を日本に呼んだ」◇「喚ぶ」とも書く。 **招[まね]く** 相手に、ぜひ自分のいるところに来てほしいという意思を伝える。「こっちへ来いと手で招いたが相手は気がつかなかった」「結婚式に小学校時代の恩師を~」 **請[ショウ]じる** □人を招く。「昔、唐から鑑真を〜して建てたのが、唐招提寺だ」◇「請ずる」ともいう。「招じる」とも書く。 **召[め]す** 目下の者を招く。「大名が家来を城に召して下情を尋ねた」「神に召されて天国に行った」 **差[さ]し招[まね]く** 手を差し伸べて招く。「門の前を通っていくと白髪の老人が門のところで私を差し招いているのに気づいた」◇「招く」とも書く。 **手招[てまね]き** 手を振って招く。「土産物屋の軒先から店の者が盛んに観光客に〜して、店に入れようとしていた」 **招[まね]き寄[よ]せる** 合図などをして、自分の近くに来させる。「営業担当者を招き寄せて説明してもらう」 **招待[ショウタイ]** もてなしをともなう集まりへの参加を提で、人を招くこと。「誕生会に友達を~した」▷~券・~状・~客◇「請待」とも書く。 **招致[ショウチ]** ある目的の実現のために、積極的に働きかけ、来させること。「その国はオリンピックの〜に3回目で成功した」「国会に贈収賄事件の参考人を〜することになった」▷~運動・~活動・~委員会 **招請[ショウセイ]** ある役割を任せるために、招くこと。「作家を選考委員として〜する」▷~国 **招聘[ショウヘイ]** 礼を尽くして、ある地位や役目につかせたり、ある仕事をしてもらうこと。「外国の芸術家を講師として〜した」▷~状 ●誘い寄せる → 3507誘うa●誘い寄せる ●呼び出す **呼[よ]び出[だ]す** あるところまで出て来るように伝える。「けがをしたとを言って相手を電話口まで呼び出してもらった」「警察から交通違反の件で呼び出された」 **呼[よ]び付[つ]ける** 相手に通知して強制的に自分のところに来させる。「遅刻の過ぎた生徒を職員室に呼びつけてしかった」 **呼[よ]び立[た]てる** 自分より目上の人を、ある場所に来させる。「こちらに落ち度があるのだから、先方を〜わけにもいかないだろう」 **御呼[およ]び立[た]て** 「呼び立てる」の丁寧語。「お忙しいところをわざわざ〜して申し訳ありません」◇「およびだて」ともいう。 **召[め]し出[だ]す** 図自分より目下の者を呼び出す。「罪人を召し出し、非を問いただした」 <535> # 呼ぶ2805a~迎える2806h **召喚[ショウカン]** 図裁判所などが、関係人を指定の日時・場所に呼び出すこと。「何度〜しても応じないとは不届きだ」▷~状 ●呼び返す **呼[よ]び返[かえ]す** 自分のところから出ていった相手に連絡して元のところに帰らせる。「父親の急死で出張先から呼び返された」 **呼[よ]び戻[もど]す** いったんほかのところに出した人を、元の場所・役所に戻す。「出向したきり本社に呼び戻されることはなかった」 **召還[ショウカン]する** □派遣した外交使節や領事を政府が本国に呼び返すこと。「駐米大使を日本に~する」 ●集める **集[あつ]める** 同じ一つのところに来させる。「クラス全員を運動場に集めて、運動会の出し物の練習をした」 **集結[シュウケツ]** (軍隊・艦船などを)1ヵ所に集めてまとまりを作ること。「多国籍軍は湾岸地域に艦艇を〜した」 ●呼び集める **呼[よ]び集[あつ]める** 相手に通知して自分のところに呼び集めること。「急用ができたので、部下を~」 **呼[よ]び寄[よ]せる** 相手に通知して自分のところに来させる。「事態が変わったので、急遽電話で委員を呼び寄せた」 **召[め]し寄[よ]せる** 図貴人・目上の人が呼び寄せること。「館長が部下を〜」◇古風な言い方。 **呼集[コシュウ]** □軍隊・消防・警察など、非常事態に対応する組織の成員を呼び集めること。「非常事態で退職した者までが〜された」 **招集[ショウシュウ]** 「呼び集める」意の漢語的表現。「事態の急変で、関係者全員を大あわてで〜した」 **召集[ショウシュウ]** 図呼び集めて集団に加えること。「戦時中、3人の息子をすべて〜された」「臨時国会は来月~される」▷~令状◇一般に、株主総会や地方議会などについては「招集」と表記し、国会については「召集」と表記する。 ●駆り集める → 6404集めるa●駆り集める # h 名詞の類:コト・サマ **呼[よ]び出[だ]し** 呼び出すこと。「警察からの〜に応じ」 **招[まね]き** 招くこと。「政府の〜に応じて来日した芸術家」 **御呼[およ]ばれ** 人から食事などに招待されること。「今夜は〜で、フランス料理を食べにいくことになった」 **招宴[ショウエン]** □人を招待して開く宴会。「着任して数日後、大使主催の〜に出席した」 **人集[ひとあつ]め** あることに必要な人を集めること。「ボランティアが足りず、〜に苦労する」 **人寄[ひとよ]せ** ある場所に、大勢の人を集めるためにすること。「〜のパンダ」 **客寄[キャクよ]せ** 商店が客を集めるためにすること。「商店街では、〜のイベントが開かれていた」 # k 名詞の類:モノ **呼[よ]び物[もの]** 人を呼んで見聞きさせる価値のあるもの。「このサーカスの〜は、大がかりなマジックショーだった」 **目玉[めだま]** 特に人目を引きつける、価値のあるもの。「今度の新番組の〜は、大物俳優総出演のドラマ」 **招[まね]き** 興行物などの入り口に客を呼ぶために掲げる、出演者の名前を書いた看板。「南座の〜は、京都の冬の風物詩として知られる」◇「招き看板」の略。 **招[まね]き猫[ねこ]** すわって片方の前足をあげた格好の、陶製の猫の置き物。◇客寄せの縁起物として商店の店先などに置かれる。 # S 名詞の類:ヒト **呼[よび]出[だし]** 相撲で、力士の名前を大声で言って、土俵に呼び出す役の人。土俵の整備ややぐら太鼓を打つなどの役目もする。 ●呼び屋 → 4305催すs ●招待客 △ 2806迎えるs●いろいろな客 # 2806 迎える ## a 動詞の類 **迎[むか]える** やって来る人・時・ものごとを、受け入れる態勢で待つ。「駅まで友人を迎えに出た」「外国の強豪チームを日本に迎えてサッカーの親善試合が行われた」 **出迎[でむか]える** あるところまで出かけていって、人を迎える。「3年ぶりに帰国した姪を空港で出迎えた」 **迎[むか]え入[い]れる** ある場所に迎えて、人を受け入れる。「客を〜て話をした」「家出していた夫を、何も言わず迎え入れた」 **迎接[ゲイセツ]** 賓客を迎えること。「外国からの要人を〜する大任を仰せつかった」 **歓迎[カンゲイ]** 喜んで迎えること。▷~館 **奉迎[ホウゲイ]** □身分の高い人を迎えること。「政府の要人を〜する」 ●送り迎えする → 2807送るa # h 名詞の類:コト・サマ **迎[むか]え** 迎えること。「駅に着くと〜の車が用意されていた」 **出迎[でむか]え** 出迎えること。「空港は〜の人で混雑していた」 **御迎[おむか]え** ①迎えることの丁寧な言い方。「おばあさんの〜に行かなくちゃ」②図臨終。「もうそろそろ〜が来てもいい年だ」◇臨終のときに、あの世から仏が迎えに来て人を極楽浄土に導くということから。 **来迎[ライゴウ]** 図臨終の際、阿弥陀仏が迎えに来て、極楽浄土に導くこと。 <536> # 迎える2806h~s ●客の種類 **客筋[キャクスジ]** 店の客の種類・階層。「このあたりは高級住宅地でどの店も〜がいい」 **客層[キャクソウ]** 年齢・職業などによって分けた、店などに来る客の種類。「若い〜をねらって開発された新商品の売り上げの伸びがよくない」 # i 名詞の類:コト・サマ **歓迎会[カンゲイカイ]** 新しく仲間になったり、遠くから来た人などを歓迎するための会。「新入社員のための〜が会社の食堂で行われた」 **レセプション[レセプション]** 招待した客をもてなす、公式の歓迎会。「首相主催の〜が迎賓館で開かれた」reception # k 名詞の類:モノ **迎車[ゲイシャ]** タクシーやハイヤーの、客を迎えに行く車。 ●迎え火 → 8601燃やすk●燃やしたり焚いたりする火 # S 名詞の類:ヒト ●客 **客[キャク]** 自分のいるところに迎え入れる人で、自分が立場上責任をもってその人のためになるように応対すべき相手。「来週は〜が来るので大そうじをしなくちゃ」◇訪ねてきたり、招かれてきたり、もてなされたり、商品を買ったり、金を払って施設を使ったりなど、応対の仕方はさまざまであるが、どの場合もその人のためになるように責任をもって応対することが期待されている相手のことをいう。なお、「乗客」「観客」「論客」などは、「特定の誰かが応対すべき相手」ではなく、ここでいう「客」ではない。 **客[まろうど]** 雅「客」。「〜を迎える宴」◇「賓」「客人」「客賓」とも書к。 **御客[おきゃく]** 「客」の丁寧な言い方。「あの店はいつ行っても〜が多い」「〜の相手をする」 **お客[きゃく]さん** 「お客」の丁寧な言い方。「〜を奥の部屋にお通ししてください」◇「お客」はふつう、客の面前では使わないが、「お客さん」は使える。 **御客様[おきゃくさま]** 「お客さん」の、さらに丁寧な言い方。「ただいま、お2人の〜をお迎えしています」◇「お客様、こちらへどうぞ」のように、呼びかけにも使う。 **客人[キャクジン]** 丁寧に応対すべきものととらえた客。「暑い中を歩いてきた〜に、冷たいものをすすめた」「遠来の〜を迎える」 **客分[キャクブン]** 客として待遇され、好きなことをさせてもらえる人。「そのころの武蔵は、細川家の〜として遇されていた」 **客員[キャクイン]** 学校・研究機関で外部から招かれ、客として遇されている人。「〜」が付されている人。▷~教授・~研究員・正員 **食客[ショッカク]** 図客分。「博徒の一家に身を寄せ〜となった剣豪」「しょっきゃく」ともいう。 **ゲスト[ゲスト]** ①招かれた客。②テレビ・ラジオなどで、番組の進行の中心的な役割をする客。「では〜の皆様をご紹介いたします」▷~審査員 guest **主客[シュカク]** 図主人と客。「食事が済むと、〜は別室に移って歓談した」「しゅきゃく」ともいう。 ●千客 → 7900多い●その他 ●たいせつな客 **上客[ジョウキャク]** 店が最もたいせつにすべき客。「床の間を背にした席に〜がすわる」 **主客[シュカク]** 茶会や宴会などの客のうち、いちばん主要な客。「〜が最後に席を立つ」 **正客[ショウキャク]** 図茶事での主要な客。(茶の湯のき)主客。「誰が〜になるかで譲り合いがあった」 **次客[ジキャク]** 図茶事で、正客の次の位置にすわる客。「正客が菓子鉢を〜にまわす」 **賓客[ヒンキャク]** たいせつな客。「海外からの~を迎える」 **来賓[ライヒン]** 招かれて来た客。「〜の皆様、本日はお忙しい中をお越しいただき、まことにありがとうございました」▷~席 **貴賓[キヒン]** 地位のある客。「まるで〜のようなもてなしを受けた」▷~室・~席 **主賓[シュヒン]** ある会で、最高の待遇を受けるべき主要な客。「教え子の結婚式に〜として出席した」 **国賓[コクヒン]** 国が正式に招待し、最高の待遇をする賓客。「大統領は〜として、2度目の来日となる」 **公賓[コウヒン]** 国が正式に招待し、国賓に次ぐ待遇をする賓客。 ●いろいろな客 **来客[ライキャク]** やって来た客。「今日は一日中、〜の応対で忙しかった」「〜用のお茶菓子を用意する」 **訪問客[ホウモンキャク]** 訪問してくる客。「祝い事があったらしく、その家はひっきりなしに〜が訪れていた」 **訪客[ホウキャク]** □「訪問客」のかたい言い方。「〜を迎える」 **招待客[ショウタイキャク]** 招待した客。「〜が10人ほどの質素なパーティーだった」 **入浴客[ニュウヨクキャク]** ふろ・温泉に入浴しにくる客。「このごろは温泉に泊まらない、日帰りの〜が多くなった」◇「にゅうよっきゃく」ともいう。 **浴客[ヨッキャク]** 図入浴や海水浴をしにくる客。「この時期は〜がほとんどいない温泉場」「よっかく」ともいう。 **弔問客[チョウモンキャク]** 弔問に訪れる客。「〜を迎える準備はまったくできていなかった」 **弔客[チョウキャク]** 図「弔問客」。「〜の中に知った顔はなかった」◇「ちょうかく」ともいう。 **先客[センキャク]** その人よりも先に来ていた客。「〜はみな常連ばかりだった」 **相客[アイキャク]** 旅館・乗り物その他で、たまたま同じところに居合わせることになった客。「列車の中で出会った~と意気投合した」 **ビジター[ビジター]** ゴルフ場などを利用に訪れる者のうちメンバー(会員)以外の人。◇訪問客の意。▶visitor **珍客[チンキャク]** めったにやって来ないような、珍しい客。「まさかきみのような〜がやってくるとは予想されないよう <537> # 迎える2806s~送る2807a な、珍しい客。「これはこれは、〜がおいでですよ」 ●泊まり客 → 4803とどまるs ●得意客 **得意客[トクイキャク]** よくその店を利用して利益を多くもたらす客。「〜のための特別販売会」 **顧客[コキャク]** 得意客。「大口の〜を優遇する商法」「~のリストが外部に流出して大騒ぎになった」◇元は「こかく」といったが、現代は「こきゃく」ということのほうが多い。 **御得意[おとくい]さん** 「得意客」のくだけた言い方。「昔からの〜が年々減って、商売も楽ではなくなった」◇「お得意様」は、その丁寧語。 **上得意[ジョウトクイ]** 得意客のうちでさらに多くの利益をもたらす客。「ドラッグストアの~は大半が若い女性だ」 **上客[ジョウキャク]** 店が大事にすべき客。「どんなに高い値を要求しても即金で払ってくれる久々の〜だった」◇「上客」は同時に「得意客」でもあるが、一度だけの利用でも「上客」といえる。 ●常連客 → 2702訪れるs●常連 # u 名詞の類:トコロ **迎賓館[ゲイヒンカン]** 賓客を迎え接待するための施設。「サミットで来日した各国の首脳が~に集まった」 **ゲストハウス[ゲストハウス]** 客の接待・宿泊のための施設。「キャンプ地の~が新しく建てられた」guesthouse **応接室[オウセツシツ]** 客と応接するための部屋。「銀行の〜で会った男は、どう見ても詐欺師には見えなかった」 **応接間[オウセツま]** 住宅で、客と応接するための、洋風の部屋。「その当時、〜といえば文学全集や百科事典を置くのが定番だった」 **客間[キャクま]** 家の中の、客を迎えるための部屋。「玄関の脇の書斎が〜を兼ねていた」「〜の床の間には季節の花が生けてあった」 **客室[キャクシツ]** ホテル・乗り物などでの客用の部屋。「海を見晴らす〜はすでに満室で、山側の〜しか空いていなかった」▷~係・~乗務員 **船室[センシツ]** 大型客船の客室。「甲板から〜に戻る」 **キャビン[キャビン]** 「船室」の洋語的表現。▶cabin **コンパートメント[コンパートメント]** 広い空間を区切ったところ。特に、汽車・電車などにある、仕切られた客室。「4人用の〜」▶compartment # Z その他 **ようこそ[ようこそ]** 人の訪問を喜んで迎える言葉。「おいでくださいました」「こんな遠いところへ~」 **いらっしゃい[いらっしゃい]** 人が訪ねてきたときや、店などに客が入ってきたときに、歓迎する気持ちを表すあいさつの言葉。「〜。よくきたね」「〜。カウンターにどうぞ」 **いらっしゃいませ[いらっしゃいませ]** 店の人が客を迎える丁寧な言葉。「〜。よくお越しくださいました」◇ややくだけた言い方で「いらっしゃいまし」ともいうが、現在では「いらっしゃいませ」が一般的。 **御帰[おかえ]りなさい[なさい]** どこかから帰ってきた人を迎えるときに言う、あいさつの言葉。「〜。早かったわね」◇くだけて、「お帰り」ともいう。 **只今[ただいま]** どこかから帰ってきたときに、そこにいる人に言うあいさつの言葉。「〜。遅くなっちゃった」◇かなり丁寧に言う場合、「ただいま帰りました」という。「唯今」とも書く。 # 2807 送る ## a 動詞の類 **送[おく]る** ①どこかに行こうとしている人のために、あるところまでその人に付き添っていく。「友人を駅まで車で送った」「来客を途中まで送った」②人がそこを離れて行こうとするのを見守る。「玄関の前で客を送った」 **見送[みおく]る** あるところにいる人を送るときに、その人が見えなくなるまでそこにいて送る。「海外出張に出かける夫を空港で見送った」 **送[おく]り出[だ]す** 人を、自分のいるところから出て行かせる。「毎朝子供たちを学校に〜のに忙しい」「多くの卒業生を社会に送り出している大学」 **送[おく]り迎[むか]え** あるところに送っていき、またそこから連れ帰ってくること。「足の弱った母親を病院まで〜する毎日だ」 **送[おく]り届[とど]ける** 人に付き添ってあるところまで、確実に目的地に着かせる。「遅くなったのでタクシーで彼女を自宅まで送り届けた」 **送迎[ソウゲイ]** □送り迎え。「駅から旅館まではバスで〜してもらえる」▷~車・~バス・~サービス **送別[ソウベツ]** 別れてどこかに行こうとする人を送ること。「海外勤務に赴く仲間を〜する有志の集まりが開かれた」▽~会 **歓送[カンソウ]** 喜んで送ること。「世界大会への出場が決まってあいさつに行った先々で、皆から〜の言葉を受けた」▷~会・歓迎 **護送[ゴソウ]** ①重要な品物を、目的地まで安全に届けること。「金塊を〜する」②囚人・刑事被告人を、逃げないように警官などが付き添ってほかの場所へ移すこと。「犯人を本署へ〜する途中で脱走騒ぎがあった」▷~車 **送[おく]り返[かえ]す** やって来たものを、受け入れられない不都合なものであるとして、もとのところに送っていって帰るようにさせる。「家出してきた少女を実家に送り返した」 **送還[ソウカン]** 人をもとの所に送り返すこと。「不法入国者を本国に~する」▷強制~ **エスコート[エスコート]** 人を、特にパーティーなどの社交の場に出かける女性に付き添って送っていくこと。「授賞式であこがれの女優を〜する夢を見た」▶escort ●壮行する → 4010励ますa●励ます <538> # 送る2807h~別れる2808a # h 名詞の類:コト・サマ **見送[みおく]り** 見送ること。「空港は〜の人でごった返していた」 **葬送[ソウソウ]** 死者が死後の世界に向かうのを見送ること。▷~行進曲「送葬」とも書く。 ●送別会 **送別会[ソウベツカイ]** 旅行・門出その他、別れていく人を励ましたり、前途を祝ったりするために関係者が集まって行う会。 **予餞会[ヨセンカイ]** 卒業の前に行う卒業生の送別会。「子餞」は「あらかじめはなむけする」という意。 **歓送会[カンソウカイ]** 旅行・門出などの前途を祝って行う送別会。「退社する私のために、同僚が盛大な〜を開いてくれた」 **歓送迎会[カンソウゲイカイ]** 送る人と迎える人との会合。「人事異動が決まってから、連日のように~があって、最初はよかったが最後のほうはさすがにうんざりした」 ●壮行会 → 4010励ますh●励ます会 # k 名詞の類:モノ ●送り火 → 8601燃やすk●燃やしたり焚いたりする火 # S 名詞の類:ヒト **送[おく]り狼[おおかみ]** (遠くまで帰る若い)女性を親切そうに家まで送ると言って、途中で誘惑したり犯したりしようとたくらんでいる男。「あの男なら~になる心配はない」◇おおかみが人の後をつけて、すきをみて襲おうとする習性をもつと考えられたことから。 # u 名詞の類:トコロ **送迎[そうげい]デッキ[デッキ]** 空港・駅などで設けられた、見送り・出迎えのための場所。◇「デッキ(deck)」は「桟橋」の意。 # 2808 別れる ## a 動詞の類 **別[わか]れる** ①同じ経路をたどって進んでいた人同士が、あるところで互いに別の方向に向かう。「デパートで買い物をして食事をしたあと、妻と別れて一足先に帰宅した」②それまでいっしょに暮らしたり、愛し合ったり、協力し合ったりなどして、互いに同調する関係にあった人同士が、その関係を絶つ。「彼女は結婚してわずか2年で旦那と別れて、別の男と再婚したらしい」 **御別[おわか]れ** 対面している相手と別れること。「じゃ、ここで〜しましょう」「今日で皆さんと〜しなければならないのがほんとうに残念です」▷~会 **行[い]き別[わか]れる** あるところまでいっしょに来た者が別々の方向に別れていく。「その2人は街道に出たところで右と左に行き別れた」◇「いきわかれる」ともいう。 **離別[リベツ]** 図いっしょに暮らしていた人が、去っていくと別れること。「仲の良かった友と〜した」 ●生き別れる **生[い]き別[わか]れる** 親族・恋人など離れがたい関係にあった人と別れざるを得なくなり、その人との関係が絶たれる。「戦争中に両親と生き別れ、苦難の道を歩んできた」 **生別[セイベツ]** 生き別れること。「幼いころから死別~を重ねてきたとは思えぬほど明るい性格の人」 ●死に別れる **死[し]に別[わか]れる** 親族・恋人など離れがたい関係にある人が死んで、その人との関係が絶たれる。「幼いときに父母に死に別れ、祖母に育てられた」 **死別[シベツ]** 死に別れること。「夫が〜したとき、子供たちはまだ幼かった」 **永別[エイベツ]** 死者と永遠に別れること。「死の床にある父と〜するときがきた」 **永訣[エイケツ]** 雅「永別」。「〜の朝、外は雪が降りしきっていた」 ●告別する → 2104知らせるa●別れを告げる ●意見が合わなくて別れる **物別[ものわか]れに終[お]わる** 話し合いをしても意見が合わず、成果が得られないで別れる。「相手国との貿易交渉は深夜に及んだが、物別れに終わった」 **喧嘩別[ケンカわか]れ** けんかをして仲たがいして別れること。「学生時代にした男と実に30年ぶりに会うことになった」 **袂[たもと]を分[わ]かつ** それまで同調してきた人と意見が合わず、別れる。「新党を結成して1年で、彼は盟友と袂を分かって党を離脱した」 **仲間割[なかまわ]れ** それまで仲間として行動してきた者の意見が互いに対立して、分裂すること。「身代金の分け前をめぐって〜したうちの1人が殺されたことをきっかけに、事件が解決した」 **仲違[なかたが]い** 親しい人同士の仲が悪くなって、互いを嫌うようになること。「そのことがあって以来、2人は~している」 ●関係を絶つ **手[て]を切[き]る** 人と別れて関係しないようにする。「ああいういかがわしい男とは手を切ったほうがいい」「男と手を切って新しい人生を歩み出す」 **手[て]が切[き]れる** 「あの男とはもう手が切れている」「どうしてもその男と手が切れないでいる」 **手[て]を引[ひ]く] 関係していた物事との関係を絶つ。「こんな先行きの危ない仕事からは手を引かせてもらうよ」 **仲[なか]を切[き]る** 親しい関係にある人・ものごとの関係を断つ。「〜のはなかむずかしい」「親子の~」 **縁[えん]を切[き]る** 関係を絶つこと。「〜のはしんぱいとこのとはなし」 **縁[えん]が切[き]れる** 関係が絶たれること。「あの2人との縁は切れたも同然だった」「どうしてもアルコールと縁が切れない」 **縁切[えんき]りする** 縁を切ること。「母が亡くなったあと、その愛人にいくばくかの金を渡して~を約束させた」「この1本でタバコとも〜だな」▷~寺 **絶縁[ゼツエン]する** 相手との縁を切って、いっさい付き合わないこと。「両者は〜したまま、つ <539> # 別れる2808a~u いに和解することはなかった」▷~状 **義絶[ギゼツ]** 親子・兄弟・親戚・友人などが、絶縁すること。「実家と〜して久しい」 **勘当[カンドウ]** 主君・師匠・親などが、目下の者をしかって、家から追い出すこと。「〜した息子と30年ぶりに和解した」◇主従や師弟についてもいう。 **御然[ごめん]らば** これまで関係のあった人・物事・土地などと別れたり、土地を離れたりして、二度とそれらに関係しないこと。「こんな暮らしにはもう〜したいものだ」「いよいよこの土地とも〜することになった」「この世と~する」 **決別[ケツベツ]** きっぱりと別れて二度と関係しようとしないこと。「長年連れ添ったコーチと〜してから、むしろ戦績が上がったそうだ」「腐敗政治との~を掲げて新党を旗揚げした」◇「訣別」とも書く。 **絶交[ゼッコウ]** 交際・交流を断絶すること。「あいつとはもう〜した」 **断交[ダンコウ]** 図交際・交流を断絶すること。「その国と〜することを決意した」▷復交 ●離婚する **離婚[リコン]** 相手との結婚関係を解消すること。「〜して子供を引き取った」「〜したという目立つ女性が増えている」▷協議~・~届 **離縁[リエン]** (男が一方的に)相手との結婚関係を解消すること。「結婚後20年で妻を〜し、若い娘と再婚した」◇古めかしい言い方。養子縁組みを解消することについてもいう。 **離別[リベツ]** 俗「離縁」。「彼女は、結婚後わずか半年で夫から〜された」 ●別居する → 2408住むa●その他 ## d 形容動詞の類 **出戻[でもど]りの** 離婚して実家に戻ってきている様子。「〜の娘」◇軽蔑的なニュアンスがあるので、使用には注意を要する。 **バツイチ[バツイチ]の** 離婚を1度している様子。「今付き合っている相手は〜の会社員なんだ」◇離婚を2回している場合は、「バツニ」という。軽蔑的なニュアンスはない。 ●別れ別れの **別[わか]れ別[わか]れ** いっしょに暮らしていた人が互いに別れて暮らす様子。「2人は〜のまま、二度と会うことはなかった」「戦争で一家は〜になった」 **離[はな]れ離[ばな]れ** 同じところにいた人が互いに離れて存在する様子。「祭りの大混雑の中でわれわれは〜になってしまった」「〜の仲間が、10年ぶりに集まった」 **散[ち]り散[ぢ]り** まとまっていたものがばらばらになって、連絡がつかなくなった様子。「卒業後30年たって、クラスのほとんどが〜になり消息が知れない」 **ぱらぱら[ぱらぱら]な** あるところにまとまっていた人がばらばらに離れて存在する様子。「大震災のあと、一家は〜になった」 # h 名詞の類:コト・サマ ●別れること **別[わか]れ** 別れること。「今日は招待客として得られた」「人情が厚く、〜がたくさんの人が来ていた」「会うは〜の始め、などという」 **生[い]き別[わか]れ** 生き別れること。「戦争で〜となったわが子と50年ぶりに再会した」 **此[こ]の世[よ]の別[わか]れ** 死んでこの世と別れること。「あの事故にあったときは〜かと思ったよ」 **氷[こおり]の別[わか]れ** ①再会を期しての別れ。「満州に渡る友と〜した」②そのとき以後、(相手が死んで)再び会うことがないような別れ。「あのときが彼女との〜になろうとは思いもよらなかった」 **今生[コンジョウ]の別[わか]れ** この世に生きている限り、もう会うことがないと思うような別れ。「当時は、旅に出るときはいつも、これが〜になるかも知れぬと覚悟を決めていた」 **泣[な]き別[わか]れ** 泣く泣く別れること。「親子の〜の場面になると、客席にすすり泣く声が広がった」 **物別[ものわか]れ** 話し合いで、意見が合わず、成果が得られないで別れること。「ようやく実現したトップ会談だったが、〜の状態のようである」 **手切[てぎ]れ** 話し合って合意に達したあと、きっぱりと、別れて関係がなくなること。「豊臣と徳川が〜になった」▷~金◇古めかしい言い方。 **別離[ベツリ]** 別れてもう会わないこと。「ここへ来るといつも彼女との悲しい〜を思い出す」 **一別[イチベツ]** 図前に1度別れたこと。「〜以来、3度目の春がやって来ようとしていた」 ●惜別 → 1001惜しむh ●愛別離苦 → 1100苦しむh●あることによる苦しみ ●その他 **水杯[みずさかずき]** 遠くへ長く別れるときに、無事を祈って水を杯に入れて酌み交わすこと。「戦いにいく兄と〜をして別れた」◇「水盃」とも書く。 # k 名詞の類:モノ **別[わか]れ話[ばなし]** 夫婦や恋人同士が付き合いをやめて別れようとするときの話し合い。「男のほうから女に〜を持ちかけたらしい」「〜のもつれから犯行に及んだ」 **手切[てぎ]れ金[きん]** その後いっさい関係しないことを条件に、関係を絶とうとする相手に渡す金。「〜として1億円要求されたのでかっとなり、殺害したということだ」◇正式に結婚している夫婦が別れる場合に渡す金は、「手切れ金」とはいわず、「慰謝料」という。 **離婚届[リコンとどけ]** 当事者が離婚に同意したことを、役所に報告する文書。「家出した妻から〜が送られてきた」 ●三行半→ 2201書くp●その他の手紙 # u 名詞の類:トコロ **縁切[えんき]り寺[でら]** 妻が夫と離縁することができる尼寺。○「駆け込み寺」ともいう。江戸時代、不本意な結婚生活を強いられた女性を救済するために開かれていた。鎌倉の東慶寺が有名。 <540> # 別れる2808x〜待つ2809a # x 名詞の類:トキ **別[わか]れ際[ぎわ]** 別れようとする瞬間。「〜にぽつりと漏らした、あの人の一言が忘れられない」 **別[わか]れしな** 「別れ際」。「〜に見た彼の後ろ姿は、どこかさびしそうだった」 **別[わか]れ時[どき]** 別れる時期。別れるのにちょうどよい時期。「あの2人は今が〜かも知れないな」 # z その他 **然様[さよう]なら** 人と別れるときに言う、あいさつの言葉。「〜。またお会いしましょう」◇手紙文の最後の言葉としても用いる。くだけて、「さよなら」ともいう。「左様なら」ともあてるが、ふつうかなで書く。 **然[さ]らば** やや古風な感じをともなうあいさつの言葉。「では、〜じゃ。つつがなく過ごせよ」◇「さらば、友よ」のように、文章でも用いる。ふつう、かなで書く。 **御免[ゴメン]** 人と別れるときの言葉。「〜。誰かおらぬか」「では、これにて~」 **御免[ゴメン]下[くだ]さい** 人を訪問したり、そこから帰るときに言う、あいさつの言葉。「〜、どなたかいらっしゃいますか」「それではこのあたりで、〜」 **じゃあ[じゃあ]** 人と別れるときや、ある場所を去るときの、軽いあいさつの言葉。「〜、またあした」「〜な、これでお別れだが、たまには手紙でもくれよな」 **あばよ[あばよ]** 人と別れるときの、ぞんざいなあいさつの言葉。「〜。もうおまえとは会いたくないもんだな」 **グッバイ[グッバイ]** 気軽な仲間どうしで、人と別れるときのぞんざいなあいさつの言葉。「〜。またあしたね」◇「グーバイ」ともいう。good-bye **バイバイ[バイバイ]** 幼児語の感じをともなう、ぞんざいなあいさつの言葉。「〜。気をつけて帰ってね」bye-bye **行[い]って来[き]ます** どこかから出かけるときに、そこに残る人に言う、あいさつの言葉。「〜。またお会いしましょう」◇寧にいう場合、「行って参ります」という。 **失礼[シツレイ]します** 目上の人がいる場から退出して帰るときや、そうした場に出入りするときなどに言う、あいさつの言葉。「遅くなりましたので、この辺で〜」「〜。報告書をお持ちしました」 # 2809 待つ ## a 動詞の類 **待[ま]つ** ①人・乗り物の到着や、望んでいる事態の実現を期待して、時を過ごす。「大勢のファンがアイドルの到着を待っていた」「バスを待つあいだに雨が落ちてきた」「合格発表を〜ときの複雑な心境」「準備ができるまでもう少し待ってください」②しようとしかけていたことを(適当な時期がくるまで)やめる。「待て。そっちへ行ってはだめだ」「出発は待ったほうがいい」 **控[ひか]える** ある事態を予想してそれに対応するため、あるいは順番を待つために、ある場所で過ごす。「主君が来るまで次の間で控えていた」 **詰[つ]める** 決まった時間が来るまで、あるところで控えて待つ。「会場に詰めていてくれ」 **待機[タイキ]** 不測の事態を予想してそれに即時に対応するため、あるところで待つこと。「ハイジャック犯がすきを見せた瞬間、〜していた特殊部隊が機内になだれこんだ」 **待合[マチアイ]** 次の職務命令が下るまで待機すること。「出張所で〜する」 **スタンバイ[スタンバイ]する** 自分の出番が近づいてきて、すぐに対応できるように待っていること。「時間がはっきりしないんだが、いつでも出られるように〜しておいてくれ」◇俗に「スタンバる」ともいう。standby **待[ま]ち受[う]ける** ①人が十分な準備をして、(好ましくない)相手を待つ。「敵が大軍で〜中へ無防備に等しい戦力で攻めこんでいった」②避けようのない不都合な事態が、そこに向かってやってくる人を、まるで待っていたかのような形で存在する。「悲報が彼女を待ち受けていた」「彼らの事業の行く手には大きな困難が待ち受けていた」 **待[ま]ち構[かま]える** ①予想あるいは期待される事態の到来を、準備を整えて待つ。「スーパースターを一目見ようと大勢のファンが空港で待ち構えていた」「待ち構えていた敵の計略にまんまと引っかかった」「相手は待ち構えていたような受け答えをした」②さきざき不都合な事態を生じさせることがらが、そこに向かってやってくる人を、まるで待っていてすぐに巻きこまざるをえないような形で存在する。「発足後の新政権には解決すべき多くの問題が待ち構えていた」 **待[ま]ち設[もう]ける** 文「待ち構える」の、古めかしい言い方。「やがて通りの向こうに待ち設けた女が姿を現した」「この先どのような困難が待ち設けていようとも、初志は貫徹したまえ」 **待[ま]ち切[き]れる** 待ち望んでいることがなかなか実現せず、もうこれ以上待つことが我慢できる。「1時間たっても注文の料理がでないので、待ち切れずにその店を出た」「入学式が待ち切れない園児たち」◇◆◇「待ち切れず」「待ち切れない」など、否定の形でしか用いない。 **待[ま]ち伏[ぶ]せ** 相手に気づかれないように隠れて待つこと。「交通量の少ない道路の脇で〜していた警察に、スピード違反で捕まった」 **網[あみ]を張[は]る** 相手を捕まえるための十分な準備をして、あるところで待ち構える。「警察が網を張っていたにもかかわらず、犯人はやすやすと逃走した」「怪しげな団体が街頭で網を張って入会を勧誘していた」 **張[は]る** 俗相手を捕まえるために、ひそかに、あるところで待ち構える。「正面玄関にはマスコミが張っているので、裏口を通って抜け出した」 <541> # 待つ2809a~f した」 **張[は]り込[こ]む** 犯人などが現れるのを期待して、ある場所にひそかに隠れて待つ。「容疑者の立ち回り先に張り込んで、すでに1週間が過ぎていた」 **雨宿[あまやど]り** 途中で雨に降られたとき、雨をしのげるところで雨がやむのを待つこと。「店先で〜していたら、そこの主人が親切にも傘を貸してくれると言った」 **船待[ふなま]ち** 図船の出帆や入港を待つこと。「〜する人で賑わう港町」 **潮待[しおま]ち** 船を出すのに適した潮になるのを待つこと。「〜して、はや1週間が過ぎようとしていた」 ●待避する → 2305避けるa●さける ●待ちくたびれる **待[ま]ち草臥[くたび]れる** くたびれていやになるほど長いあいだ待つ。「サンタクロースを見ようと遅くまで起きていた子供たちは、待ちくたびれて寝てしまった」◇「草臥」はあて字。 **待[ま]ち兼[か]ねる** それ以上待っていられなくて、気持ちが落ち着かなくなる。「試合開始を待ちかねた観客が興奮して、スタンドのあちこちで小競り合いが起こった」「春を〜ような桜の早咲き」 **痺[しび]れを切[き]らす** いつまで待っても期待したことが実現しないので、我慢できなくなる。「注文した料理があまりにも遅いので、しびれを切らして文句を言おうとした矢先にその料理が出てきた」 ●待ち望む **待[ま]ち望[のぞ]む** 早く実現してほしいと望みながら待つ。「老母は息子の帰郷を待ち望みながら、ひっそりと暮らしていた」「景気の回復を~」 **待[ま]ち焦[こ]がれる** もどかしい思いで、いらいらしながら、人やものごとがやってくるのを待つ。「相手からの返信を待ちこがれていたが、いつまでたっても返事はなかった」「春の訪れを~」 **待[ま]ち侘[わ]びる** 相手を待っていてもなかなか来なかったり、望んでいたことが実現しなかったりしても、あきらめずに待つ。「母親は、戦場に行った息子が帰ってくるのを待ちわびていた」 **心待[こころま]ちにする** 早く実現してほしいと心に思いながら待つ。「孫の生まれるのを心待ちにしていた祖母が、誕生を待たずに亡くなった」 **待望[タイボウ]** 実現がそう簡単ではなさそうなことを望みながら待つこと。「新政権を〜する声が急速に高まっていた」「民衆が英雄を〜して久しい」◇「息子の帰郷」「孫の誕生」などのきわめて個人的なこと、「春の訪れ」のように実現が確実なものについては使いにくい。ただし、「待望の孫(の誕生)」のように、「待望の+名詞」の形の用法では、この制限がなくなる。 ●待つ態度 **腕[うで]を撫[ぶ]す** 前に見たとき。「待ちかねて、その汚職事件にからんで、巨悪を追及しようと~検察当局」◇「腕を撫して」の形で、副詞的に使うことも多い。 **雌伏[シフク]する** ひそかに力をたくわえながら、その力を発揮する機会を待つこと。「~すること20年、ようやく政界の表舞台に登場した」▷雄飛 ## c 形容詞の類 **待[ま]ち遠[どお]しい** 待ち望んでいることが早く実現してほしいと思う様子。「旧友と再会できるその日がほんとうに待ち遠しかった」 ## d 形容動詞の類 **待[ま]ちに待[ま]った** 待ち望んでいたものごとである様子。「〜夏休みがやってきて子供たちは大喜びだ」 **待望[タイボウ]の** ずっと待ち望んでいたものごとである様子。「長嶋ファン〜の大型新人が現れた」 **念願[ネンガン]の** 実現を長いあいだ願ってきたものである様子。「〜のマイホームを手に入れる」「先月、〜のイタリア旅行を果たした」 **御待[おま]ち兼[か]ね** 早く実現してほしいと、待ちかねている様子。「奥の部屋で皆さん〜です」「競馬ファン〜の天皇賞」 **楽[たの]しみ** 楽しいことが実現しそうで、それを心待ちにする様子。「このところ調子がいいから、次の試合が〜だ」「料理だけでなく、酒ぞろえも〜な店を開拓した」 **人待[ひとま]ち顔[がお]の** 自分を待っている人を探しているような顔つきの様子。「そんな〜の女の子に声をかけようとしている男」 **控[ひか]えの** 自分の出番を待って、あるところに控えている様子。「勢いあまって、土俵下の〜の力士の上に落下した」 **順番待[ジュンバンま]ちの** 自分の順番が来るのを待っている様子。「雑誌で紹介されたその店には〜の長い列ができていた」 ## f 副詞の類 ●待ち望む様子 **首[くび]を長[なが]くして** 待ち望んでいることが実現するのを少しでも近づきたいと思って首を伸ばすかのように、待ちわびる気持ちが強い様子。「家族一同、〜お帰りをお待ちしています」「母親の帰りを、子供たちは〜待っている」 **一日千秋[イチニチセンシュウ]の思[おも]いで** 一日が千年に感じられるほど待ち遠しい様子。「〜恋人の帰国を待っていた」◇「いちじつせんしゅうのおもいで」ともいう。「千秋」は「千年」の意。 **今[いま]か今[いま]かと** あることが実現するのを、しきりに待ち望む様子。「スターが飛行機のタラップから降りてくるのを〜待ち切れない様子のファン」 ●待ち構える様子 **手薬煉引[てぐすねひ]いて** 十分な準備をして待ち構えている様子。「相手は〜待っているに違いないから、こちらも相当な覚悟で臨む必要がある」◇「くすね」は、松やにに油を加えて練り上げたもので、弓のつるに塗って強くするた <542> # 待つ2809f~z めに使うもの。 **今[いま]や遅[おそ]しと** あることが起きるのを期待して待ち構える様子。「グランプリの発表を〜待つ」 **満[マン]を持[じ]して** 十分に準備が整い、余裕をもって待ち構えている様子。「下位チームを本拠地に迎え、〜連勝をねらったはずがまさかの連敗を喫した」◇弓を十分に引き絞ってすぐに矢を放つことのできる体勢で待っている意から。 ●その他 **待[ま]てど暮[く]らせど** 人やものごとが、いつまで待っていても来ない様子。「約束の時間より早く着いたが、〜相手は現れなかった」「〜便りが来ない」 # h 名詞の類:コト・サマ **待[ま]ち** 待つこと。「あわてて行動するよりも、ここは〜に徹したほうがよさそうだ」▷キャンセル~ **張[は]り込[こ]み** 張り込むこと。「1週間の張り込みを続けたが、犯人は現れなかった」 **待[ま]ち惚[ぼう]け** いつまでも待っていても相手が現れないこと。「あの人にはこれまでにもさんざん〜を食わされている」◇多く、「待ち惚けを食う」の形で用いる。 # S 名詞の類:ヒト **待[ま]ち人[びと]** 待つ対象としての人。「〜来たらずというところですか」 # u 名詞の類:トコロ **待合室[マチアイシツ]** 何かの順番や交通機関の出発を待つために人が集まる部屋。「あの病院の〜はいつも混んでいる」「出発まで駅の〜で過ごす」 **控[ひか]え室[しつ]** 自分の出番や順番がくるまで待っている部屋。「オーディションで〜に集められた応募者は緊張していた」 **詰[つ]め所[しょ]** 係員が待機しているところ。「〜に迷子を連れてくる」 # x 名詞の類:トキ **待[ま]ち時間[じかん]** ある目的のために、待たなければならない時間。「乗り換えの~を利用して駅の周辺を散歩した」 # z その他 **御待[おま]ち遠[どお]様[さま]** 何かを待ち遠しいと思って待っていた人に、それを実現する人が、待っていた人に言う言葉。「(少しのあいだ待たせていた人に)どうも、〜」「(料理を出すときに)〜、熱いから気をつけてください」◇ややぞんざいに、「おまちどお」ともいう。 **御待[おま]たせ** 何かを待っていた人に対し、その人を待たせていた人が、軽い謝罪の気持ちをこめて、言う言葉。「(かなり長く待たせていた場合に)やあやあ、〜」「(何かを渡すときに)はい、〜」◇くだけた言い方。丁寧にいうときは「お待たせしました」という。 <543> # 29 ふるまう(態度・挙動) # 2900 ふるまう ## a 動詞の類 ●ふるまう **振[ふ]る舞[ま]う** 人前である態度・挙動を示す。「常に慎重に~」「傍若無人に~」「つとめて明るく〜姿がいたいたしい」「なれなれしく~」「堂々と~」 **行動[コウドウ]** 体を動かして何かをすること。「昼休みは自由に~してよい」「よく考えてから〜しなさい」「責任ある~をとる」「最後まで〜を共にする」▷~半径・~派 **動[うご]く** 人がある目的を実現しようとして行動する。「友人のために動いてみたが、うまくいくかなかった」 **動[うご]き回[まわ]る** あちこちで活発に動く。「あの子はそこそこ動き回っているようだ」 **立[た]ち回[まわ]る** 人々の間をあちこち動く。「彼は抜け目なく~人間だ」 **働[はたら]き掛[か]ける** 自分の望む状況になるように、ある対象に影響を及ぼす。「新チームの監督になってくれるよう〜」「罪を軽くしてくれるよう〜」「両国に働きかけて、和平交渉のテーブルにつかせる」 **立[た]ち振[ふ]る舞[ま]う** 雅身のこなしや体の部分を動かす。「台所でせわしく~」 ●いろいろな行動 **活動[カツドウ]** 活発に動いて何かをすること。「学級会で生き生きと~する」「夜〜する動物」▷クラブ~・奉仕~・~資金 **運動[ウンドウ]** 人がある目的を実現しようとして、ほかの人々と共に活動すること。「ごみ処理場計画の撤廃を求めて地域住民と共に~したが、建設が始まってしまった」 **活躍[カツヤク]** 成果をあげるような、すばらしい活動をすること。「この選手は今後の〜が期待される」「政界での彼の〜を期待する」▷大~ **羽撃[はばた]く** (鳥が空に飛び立つように)より広い世界に出て活躍する。「この子供たちが世界に〜日がきっとくる」◇「羽搏く」とも書く。 **雄飛[ユウヒ]** さかんに活躍すること。「海外に〜する夢を実現させた」→雌伏 **妄動[モウドウ]** □深く考えずに、軽々しく行動すること。「思慮分別もなく〜する」▷軽挙~◇「妄動」とも書く。 **暗中飛躍[アンチュウヒヤク]** 人に知られないように、ひそかに工作し行動すること。「覇権をめぐり~する」 **暗躍[アンヤク]** 「暗中飛躍」の、より口語的な言い方。「彼は財界で〜し、怪物といわれた」 **夜行[ヤコウ]** 夜間に活動すること。「〜する動物の生態」▷~性・~動物◇「やぎょう」ともいう。 **独行[ドッコウ]** 自分ひとりの力で行うこと。「〜の精神をつちかう」▷独立~(他人をあてにせず、自分が信じるとおりに行うこと) **独走[ドクソウ]する** 自分だけで勝手に行動すること。「特定の社員が〜しているようだが、許されないことだ」 **暴走[ボウソウ]** 規則やまわりの状況などを無視して、勝手に行動すること。「法案をめぐって一部の議員が〜した」 **専行[センコウ]** □人の意見など聞かず、自分の判断だけで行動すること。「議会にはからず独断で〜する」▷独断~ **潜行[センコウ]** □人目を避け、社会から隠れて行動すること。「各地に〜して、テロを計画する」 ●構える **構[かま]える** 物事に対してことさらにある態度をとる。「のんきに構えている場合じゃない」「お高く〜」「構えたものの言い方をするな」 **身構[みがま]える** 危険・攻撃に対してすぐ反応できるような態度をとる。「敵の攻撃に~」「借金の話になると~」 **斜[しゃ]に構[かま]える** 相手に対して正面から対処しないで、過度に改まったり、皮肉になるような、またはからかうような態度をとる。「あいつはいつも斜に構えた態度をとる」「斜に構えたものの言い方をする」 **腰[こし]が引[ひ]ける** 物事に積極的に取り組もうとする態度ではなくなる。「しかるべき対策を講じると市役所は言い続けてきたが、その取り組み方は最初から腰が引けていた」 ●待ち構える → 2809待つa●待つ ●失礼する **失礼[シツレイ]** 礼儀を欠いたふるまいをすること。「完全には覚えていないが、〜した覚えはある」 **無礼[ブレイ]** 失礼なこと。「〜を働く」 **非礼[ヒレイ]** 失礼なこと。「相手に〜をわびる」 **失敬[シッケイ]** 失礼すること。「この間は〜したね」「〜して一服させてもらう」◇おもに年配の男性が用いる。 **欠礼[ケツレイ]** 礼儀を欠くこと。「喪中につき年賀〜いたします」◇「闕礼」とも書く。 ●無視する ▲ 4110断るa●無視する ●売り込む **売[う]り込[こ]む** 自分の能力・人物・存在などを、積極的に相手に知らせて、自分の評価を高めるようにする。「会社の上層部にいいイメージを~」「テレビに出演して店の名を~」 **顔[かお]を売[う]る** 多くの人に自分の存在を知られるようにする。「選挙をにらんでか、彼は精力的にテレビ出演と講演をこなして顔を売っている」 **名[な]を売[う]る** 自分の存在を世間に広く知られるようにする。「その老人は、かつてベストセラー作家として名を売った小説家だった」 <544> # ふるまう2900a~d **売名[バイメイ]** ある機会をとらえて、自分の名前を世間に広く知られるようにすること。「あの人がボランティアであんなことをするなんて、選挙をにらんだ~行為としか思えない」「その無名女優の、人気俳優との情事の告白は、〜行為に違いない」◇ふつう「売名行為」の形で用いられる。 ### C 形容詞の類 ## 礼儀正しい **礼儀正[れいぎただ]しい** 礼儀にかなったふるまいをする様子。「今時珍しく〜若者だ」 **折[お]り目[め]正[ただ]しい** 行儀作法や身なりがきちんとしている様子。「~人柄に好感をもつ」 ## 見境ない様子 **見境無[みさかいな]い** 物事を行うときに、その善悪や相手の適不適などを慎重に考えないで行動する様子。「彼は、切羽詰まっていたので、誰彼の見境なく援助を求めた」「夫は、趣味のカメラには、見境なく大金をはたいてしまうので困る」◇「見境が(の/も)無い」の形でも用いる。 **節操[セッソウ]が無[な]い** 自分の主義・主張などを固く守ることなく、何にでも手を出したり受け入れたりする様子。「そんなにころっと考えを変えるとは、~にもほどがある」「次から次へと男をかえるなんて~やつだ」 ## その他 **眼中[ガンチュウ]に無[な]い** その物事についての興味や関心がなくて、まったく気にかけない様子。「彼は姉が好きらしく、私のことなど~ようだった」「彼はただその険しい山の頂に立ちたかった。名誉など眼中になかった」 **気[き]長[なが]** あせったり、いらだったりしないで、のんびり構えている様子。「この仕事は、気が長くなくてはできない」気が短い ### d 形容動詞の類 ## 行動的な **行動的[コウドウテキ]な** 考えをすぐに行動に移す様子。「彼女は〜な人だ」「リーダーには~なタイプが望ましい」 **活動的[カツドウテキ]な** てきぱきと、自分から進んでよく動く様子。「実に~な集団だ」 **実践的[ジッセンテキ]な** (考えるだけでなく)その考えを実際に行動に移す様子。「~な生き方」「~に課題に取り組む」「専門技術を〜に学ぶ」 **積極的[セッキョクテキ]な** 自分から進んで物事を行う様子。「いつも〜に発言する」消極的 **前向[まえむ]きな** 物事を常に良い方向に考え、明るい希望をもって行動する態度である様子。「A社との業務提携を視野に入れて〜に検討する」 **能動的[ノウドウテキ]な** 自分から進んで、ほかに働きかけて行動する様子。紛争解決にむけて〜に行動する」受動的 **自主的[ジシュテキ]な** ほかから促されるのではなく、自分の判断で行動する様子。「当クラブは会員の〜な運営に委ねられてい る」「~に参加する」 **主体的[シュタイテキ]な** 自分の判断や意志に基づいて、自ら責任をもって中心的となって行動する様子。「何事も〜に行動すべきだ」 **自発的[ジハツテキ]な** ほかから強制されたのではなく、自分自身の意志によって行う様子。「砂浜の清掃は近くの小学生たちが〜に始めたものです」 **自律的[ジリツテキ]な** はかからの制約・命令などを受けずに、自分で決めた規則に従って行動する様子。「~な人材を育成する」「地域の諸問題に〜に取り組む自治体」他律的 **外向的[ガイコウテキ]な** 興味・関心の対象が、常に外に向かおうとする傾向のある様子。「〜な性格」內向的 **活発[カッパツ]な** 生き生きと元気に行動したり、行動したりする様子。「~な意見が交換される」「人の動きが〜になる」◇「活潑」とも書く。 **精力的[セイリョクテキ]な** 力にあふれ、まるで疲れを知らぬように積極的に行動する様子。「ハードスケジュールを〜にこなす」「選挙区を〜に回る」 **アクティブ[アクティブ]な** 「行動的」「活動的」の洋語的表現。「~な人」「彼は親善大使として〜に動き回っている」パッシブ ◇「アクチブ」ともいう。active **ポジティブ[ポジティブ]な** 「積極的」の洋語的表現。「~な生き方をしたい」「ものごとを〜にとらえる」ネガティブ ◇「ポジチブ」ともいう。positive **エネルギッシュ[エネルギッシュ]な** 「精力的」の洋語的表現。「~な仕事ぶり」「~に全国を飛び回る、タフな人物」 ドenergisch **アグレッシブ[アグレッシブ]な** (果敢に挑むように)積極的である様子。「~な事業展開をみせるベンチャー企業」 ▶ aggressive **獅子奮迅[シシフンジン]の** 獅子が荒れ狂うように、猛烈な勢いで動き回る様子。「ピッチャーの〜の働きでチームは勝利をおさめた」 **三面六臂[サンメンロッピ]の** □ひとりで何人分もの活躍をする様子。「大掃除で〜の活躍をした」◇仏像などが、1体で3つの顔と6本の腕をもつことから。 **八面六臂[ハチメンロッピ]の** あらゆる方面にわたって、めざましい活躍をする様子。「〜の活躍を見せた」「〜の大活躍」◇「一人で何人分もの働きをする」意の「三面六臂」を強めた言い方~の大関」仏像などが、1体で8つの顔と6本の腕をもつことから。 ## 悠長な **気長[キなが]な** 「気が長い」の、やや改まった言い方。「この問題については、じっくりと~に取り組もう」 **悠長[ユウチョウ]な** 気長にゆったりとしている様子。「ぐずぐずしていて、〜に構えている場合ではない」 **悠々[ユウユウ]** 周囲を気にせず、ゆったりと落ち着いている様子。「~たる歩み」「~と立ち去る」「鷹が大空を〜と飛翔している」 **悠然[ユウゼン]** 落ち着いていて、ゆったりとしている様子。「泰然自若と構える」「外の騒ぎをよそに、ひとり~〜とタバコをくゆらせる」 **悠揚[ユウヨウ]たる** 図あわてず、ゆったりと落ち着いている様子。「非難の集中砲火を浴びされても〜として微動だにしない」 **余裕綽綽[ヨユウシャクシャク]** ゆったりと落ち着いて、気持ちに余裕が十分にあって、あわてない様子。「出番を〜と腕組みして待つ」 <545> # ふるまう2900d ## 無関心な **無関心[ムカンシン]な** ある方面の事柄に、まったく関心をもたない様子。「政治に~な人」「子供の教育に~な親はあまりいないはずだ」 **無頓着[ムトンチャク]な** 普通の人が気にするようなことを、少しも気にかけず平気でいる様子。「身なりに〜な夫」「学校の成績には~だ」◇「むとんちゃく」ともいう。 **馬耳東風[バジトウフウ]の** 他人の意見・批評などをまったく気にせず、聞き流す様子。「何を言われても〜に聞き流す」 **馬[うま]の耳[みみ]に念仏[ネンブツ]の** どんなに言って聞かせても、少しもわかろうともしない様子。「〜で、あいつに何を言ってもむだだ」 **雲煙過眼[ウンエンカガン]の** 物事が目の前を通り過ぎて、後には何も残らないように、ちらっと見るだけで心に留めない様子。「~の心境」 ## よく考えずに行動する様子 **闇雲[やみくも]な** よく考えないで、向こう見ずに行動する様子。「~に家を飛び出した」 **向[む]こう見[み]ず** 事の成り行きを考えずに行動する様子。「~な男」「~な性格は生まれつきだ」 **がむしゃら[がむしゃら]な** ほかのことは何も考えずに、一心不乱にふるまう様子。「試験に備え~に勉強する」◇「我武者羅」ともあてる。 **無鉄砲[ムテッポウ]な** 結果を考えずにむちゃなことをする様子。「~な行動」「たったひとりで敵地に乗り込むとは、なんという〜なやつだ」 **無謀[ムボウ]な** 結果を考えず、向こう見ずなことをする様子。「若者の〜な運転による交通事故が後を絶たない」 **直情径行[チョクジョウケイコウ]** 相手やまわりのことなどを考えずに、感じたままのとおりに(すぐに)行動する様子。「~な性分を戒める」「~型の人」 ## 気ままな **気儘[キまま]な** 自分の思うとおりにふるまう様子。「〜なひとり暮らし」 **勝手気儘[かってキまま]な** 他人のことなど考えずに、自分のしたい放題にする様子。「何を言われようと〜な今の暮らしはやめられない」 **気紛[きまぐ]れな** 彼女の〜にはいつも振り回される。②決まった考えや方針がなく、そのときの気分で行動する様子。「~な性格」「ほんの〜にやってみただけのこと」 **気[き]むら[むら]な** 気分・気持ちが一定せず、変わりやすい様子。「あの人は〜だから、つきあいにくい」「気分に〜がある人」 **気[き]紛[まぐ]れ** むらがあり、言動が変わりやすい様子。「チームは〜なエースの出来に左右される」「遊気な」 **恣意的[シイテキ]な** 考え方・規準などに、一定の方針がなくでたらめである様子。「現場担当者の~な判断で、計画の進行が早まったり遅れたりした」 ## 勝手な **勝手[かって]な** 自分のしたいようにする様子。「~なことを言うな」 **好[す]き勝手[かって]な** 「勝手」の強調表現。「~にやってもらっては困る」 **身勝手[みがって]な** 自分の都合ばかりを考えてふるまう様子。「いつも〜でいやな人間だ」 **手勝手[てがって]な** 「身勝手」のやや古風な言い方。「万事につけて~な男」 **得手勝手[えてがって]な** 自分の都合のよい部分だけを考えて物事を行う様子。 **自分勝手[ジブンかって]な** 自分中心に物事を考え、行動する様子。「そんな〜なことが許されるのか」「~に事を進めておいて、今さら泣きついてきても知るものか」 **自分本位[ジブンホンイ]の** 自分の立場や都合を中心に考えたり行ったりする様子。「私に気兼ねはいらないから、〜でどちらにするか決めなさい」「皆が~の意見ばかり述べていても話がまとまらない」◇必ずしも悪い意味にはならない。 **自己中心的[ジコチュウシンテキ]な** 自分の意見を優先させて物事を考えたり行ったりする様子。「彼は徹底した〜な考えの持ち主だ」 **独[ひと]り善[よ]がりな** ひとりでだけでよいと思い込み、他人の意見などを聞こうとしない様子。「~な考えでは人はついてこない」 **独善的[ドクゼンテキ]な** 「独り善がり」の、かたい言い方。「人の意見など聞きたくないという彼の~な態度がチームワークを乱した」 ## わがまま **我[わ]が儘[まま]** 自分のしたいことばかりをする様子。「彼女の〜な言動には愛想が尽きた」 **横暴[オウボウ]な** わがままで、乱暴である様子。「〜なやり方にはがまんできない」「これ以上あいつの〜を許しておけない」 **専横[センオウ]** □権力をもつ人間が、その力で好き勝手にふるまう様子。「王の~な行動を諫めて、大臣は処刑されることになった」 ## 独り舞台 **独[ひと]り舞台[ブタイ]** ひとりで思うままにふるまう様子。「こうなると彼女の〜で誰も口出しできない」◇役者が舞台でひとりで演じるとる意から。 **独壇場[ドクダンジョウ]** その人が思うままにふるまうことのできる場である様子。「昨日の会議は彼の〜だったな」「この分野に関してはわが社の〜だ」◇「独擅場」の「擅」を「壇」と誤ったもの。今ではこちらの言い方のほうが一般的。 **独擅場[ドクセンジョウ]** 「独壇場」の、本来の正しい言い方。◇「擅」は「ほしいまま」の意。 ## 自由な **自由[ジユウ]な** 何からも束縛されることなく自分の思うように行動する(できる)様子。「子供たちの〜な発想は、無限の可能性を秘めている」「犬だって広い場所を〜に走り回りたいにきまっている」「ご〜にお取りください」 **自在[ジザイ]な** 自分の思いのままに物事をする(できる)様子。「5ヵ国語を〜に操る才女」「彼の〜な手綱づさばきに見とれる」 **自由自在[ジユウジザイ]な** 「自在」をより強調した言い方。「~にパソコンを使えるようになりたい」「~に腕をふるう」 **不羈[フキ]な** 図束縛・制限されず自由にふるまう様子。▷~奔放・独立~ <546> # ふるまう2900d~f **好[す]きな** 自分の思うようにふるまう様子。「~なようにしろ」「〜にしろ、好きなようにしろ」 **フリー[フリー]** 拘束がなく自由な様子。「〜な立場から意見を述べる」。▷アクセス〜・ドリンク〜(和製洋語)▶free **奔放[ホンポウ]な** 図常識やきまりにとらわれずに、思うままにふるまう様子。「~に生きる」「あまりにも~な彼女の生き方には、もうついていけない」 ▷自由~ **野放図[のほうず]な** 何の束縛もなく、わがままし放題にふるまう様子。「彼の〜な性格がうらやましい」 **マイペース[マイペース]な** 自分に合った(ゆっくりした)速度ややり方で物事を進める様子。「〜で仕事をする」「いつも〜の人」◇和製洋語。マイ(my)+ペース(pace) **神出鬼没[シンシュツキボツ]の** 出没が自在で、容易にその所在がつかめない様子。「~の大どろぼう」 ## 失礼な **失礼[シツレイ]な** 礼儀にはずれるふるまいをする様子。「~なことを言うな」「くれぐれも〜がないように」 **無礼[ブレイ]な** 礼儀を欠いたふるまいをする様子。「なんという~なやつだ」「そういう~な態度は許さん」「~を働く」 **非礼[ヒレイ]な** 図礼儀にはずれたふるまいをする様子。「数々の〜をわびる」「〜な態度」 **失敬[シッケイ]な** 失礼。「まったく〜なことを言うやつだ」◇多く年配の男性が用いる。 **慇懃無礼[インギンブレイ]な** うわべは丁重で礼儀正しいが、内心では相手を見下している様子。「~な態度」「~な応対にはがまんならない」 **無作法[ブサホウ]な** 行儀作法を知らない、あるいは守らない様子。「新人のくせにあいさつもしないとは〜なやつだ」「そういう口のきき方は~だ」 **不躾[ブしつけ]な** しつけができておらず、礼儀を欠いている様子。「〜な質問ですが、よろしいでしょうか」 ◇「不仕付け」とも書く。 **無躾[ブしつけ]** とにかく、態度が悪い様子。「講義の最中にあくびをするなんて~なことです」「~なことを言うな」 **無骨[ブコツ]な** 洗練されておらず無作法な様子。「まともなあいさつひとつできない〜な男」◇「武骨」とも書く。多く男性についていう。 ### e 形容動詞の類 **自棄[やけ]の** 思いどおりにならないからといって、どうなってもいいと考えてむちゃなことをする様子。「仕事がうまくいかず〜になる」「~をおこす」▷~酒 **やけくそ[やけくそ]な** 俗「やけ」の強調表現。「もうこうなったら〜だ。とことん勝負してやる」「そういう~な発言は慎め」 **自棄[やけ]っぱち** 「やけ」の強調表現。「~な気分で酒を飲み、悪酔いしてしまった」 **自棄[やけ]のやん八[ぱち]** 「やけっぱち」をふざけて言った言い方。「やけのやんぱち」の形で、「やけ」の意を表す表現で、人の名のようにいう。「仕事が認めてもらえず、〜になる」 **捨[す]て鉢[ばち]な** 希望がもてなくなったから、どうにでもなれという気持ちになる様子。「~な態度で決勝戦に臨む」 **破[やぶ]れかぶれな** 思うように物事がうまく進まず、どうなってもいいと考えている様子。「~な気持ちになる」「こうなったらもう〜だ」 **八方破[ハッポウやぶ]れ** すべてがうまくゆかないで、どうにでもなれという態度をとる様子。「~の構え」「~の開き直ったふてぶてしい態度」 **悔[くや]し紛[まぎ]れ** 負けたり失敗したりしたくやしさから、分別をなくしたふるまいをする様子。「~にあることないこと罵詈雑言を並べ立てる」「~のやつあたり」 **腹立[はらだ]ち紛[まぎ]れ** 腹を立てたあまり、分別をなくしたふるまいをする様子。「~に茶碗を投げつける」「~の捨てぜりふ」 **自暴自棄[ジボウジキ]な** 思うようにならないからといって、どうにでもなれと自分を粗末に扱ってむちゃな行動をする様子。「試験に落ちたからって〜になるな」 ## 無節操な **無節操[ムセッソウ]な** 主義・主張に一貫性がなく、その場その場ですぐ言動が変わる様子。「~な人」「~に次から次へと流行に飛びつく」 **無分別[ムフンベツ]な** 物事の後先・道理などを考えずに行動する様子。「~なふるまいをたしなめる」「~にもほどがある」 **無自覚[ムジカク]な** 自分の置かれている状況や状態・能力などを少しも自覚しないで行動する様子。「~な行動は慎んでほしい」 **不見識[フケンシキ]な** 確かな判断力や意見などをもたずに行動したり、発言したりする様子。「~な言動が目にあまる」「部下の~をたしなめる」 **無定見[ムテイケン]な** □確たる見解・意見をもたず、そのときの都合・気分で態度・対応などがよく変わる様子。「~な行政」 ## 衝動的な **衝動的[ショウドウテキ]な** 強い感情につき動かされ、何も考えずに行動に移してしまう様子。「~に線路に飛び込んだらしい」「~に買う」 **発作的[ホッサテキ]な** なかば無意識のうちに、突然ある行動をとる様子。「~な犯行」 ## その他 **夜行性[ヤコウセイ]の** 動物の、夜になると活動する性向がある様子。「沼にすむ〜の生き物たち」 **儀礼的[ギレイテキ]な** 表向きの形や行動だけは礼儀にかなっている様子。「~な訪問をする」 ### f 副詞の類 ## 思うまま **好[す]きにも** 自分の思うようにふるまう様子。「何でも~取って食べてください」 <547> # ふるまう2900f~h **縦[ほしいまま]に** 自分の思うようにふるまう様子。「小説の作者は、作品の中で登場人物の運命を~操ることができる」◇「権力(想像)をほしいままにする」のように、「ほしいままにする」という形になると、何かを「好きに操る」の意を表す。「縦に」「擅に」とも書く。 **思[おも]うまま** 何にも束縛・制限されずに、思うとおりにする様子。「感じたことを~に書いてください」「~(に)パソコンを操る」 **思[おも]いの儘[まま]に** 「思うまま」の、やや文章語的な言い方。「わが家にいるように〜ふるまう」 **縦横[ジュウオウ]に** 自由自在にふるまう様子。「~辞書を使いこなす」「~動き回る」◇たてとよこの意。 **縦横無尽[ジュウオウ ムジン]に** 自由自在に思う存分ふるまう様子。「得意分野で〜に活躍する」「諸国を〜に暴れ回る盗賊」「~の大活躍」 **無断[ムダン]で** 相手の許しを得ずに、かってに行う様子。「上司に~交渉を進める」「~使用することを禁じる」 ▷~外泊・~欠勤・~転載 **断[ことわ]り無[な]く** 「無断で」の、ややかたい言い方。「私に〜そういうことをしてもらっては困る」 **妄[みだ]りに** そうする必要や理由もないことを、無分別に行う様子。「~部屋に入らないでください」「~人の悪口などを言うものではない」 ## いろいろなふるまいの様子 **てきぱき[てきぱき]** 手際よく右から左へすばやく事を行う様子。「~した動作で指示を与える」「家事を〜と片づける」 **きびきび[きびきび]** 動作がすばやく、小気味よい感じを与える様子。「~と動き回る」「~した態度」 **はきはき[はきはき]** 言動が活発で相手にはっきりとわかる様子。「どんな質問にも~と答える」「~した子」 **ちょこちょこ[ちょこちょこ]** 小さな動作を、じっとする間もなく続ける様子。「~とうるさい子供だ」 **ちょこまか[ちょこまか]** 人が気にしてうるさく感じるほど、小さな動作を間もなく続ける様子。「〜していないで少しは落ち着け」 **うろちょろ[うろちょろ]** 人がうるさく感じるほど、あちこちを間断なく動き回る様子。「車の前を〜したら危ないよ」 ### h 名詞の類:コト・サマ **振[ふ]る舞[ま]い** ふるまうこと。「自分勝手な〜が目立つ」 **行動[コウドウ]** 体を動かして何かをすること。「不注意な〜が事故を招いた」「計画を〜に移す」~範囲・~半径・~科学・~心理学・~食~・~療法・~主義・~派◇「単独行動」「集団行動」 **行[ギョウ]** 常識・倫理に従った評価の対象となる、人の行動。「雨になったのは日ごろの〜が悪いからだ」「~を慎む」 **挙[キョ]** (計画的な)行い。「反撃の〜に出る」 **言動[ゲンドウ]** 言葉を使うことを含めた行動。「わがままな〜を慎む」「不可解な〜をする」 **言行[ゲンコウ]** 文言葉と行い。「彼の〜は始終一致しない」 ~一致・~録 **知行[チコウ]** 文知識と行い。~合一説(知識と行為は別々に分けることができないとする陽明学の説) **振[ふ]り** (意図的な)ふるまい。「人の~見てわが身を直せ」 **パフォーマンス[パフォーマンス]** 人に見せるための、意図的な行動。「派手な〜は得意だが、確固たる政策のない政治家」▷街頭~performance ## いろいろな行い **壮挙[ソウキョ]** 図規模が大きくて、遂行するためには大きな勇気と決断を要するような行為。「世界一周無着陸飛行の成功という~に挑む」 **快挙[カイキョ]** よくやってくれたと言われるような、すばらしい行為。「オリンピックで金メダルを獲得するという~を成し遂げる」 **義挙[ギキョ]** 文正義や他人のために、個人的な利害を抜きにしてする行為。「〜と称賛される」 **軽挙[ケイキョ]** 結果を考えずにする軽はずみな行動。「~妄動を戒める」 **愚挙[グキョ]** どうしてそんなことをしたのかわからないような、ばかげた行為。「太平洋を気球で横断しようというのは~だよ」 **暴挙[ボウキョ]** 許すことのできないむちゃくちゃな行為。「警察はデモ隊を全員逮捕するという~に出た」 ## 動き **動作[ドウサ]** 何かをするための、体のある部分の動き。「職人の~にはむだがない」▷基本~ **立[た]ち居[い]振[ふ]る舞[ま]い** ふだんの何気ない一つの動作。「~が美しい女性」◇「たちふるまい」「たちぶるまい」ともいう。 **身[み]の熟[こな]し** 体を動かすときの体の動かし方。「~が美しい」「しとやかな~」 **挙動[キョドウ]** 体の動き。「警官が私の〜に注意を払っている」~不審 **挙措[キョソ]** 図(普通の)立ち居振る舞い。「~を失う(取り乱す)」 **一挙一動[イッキョイチドウ]** ちょっとした一つ一つの動作。「運動会でわが子の~を見守る」 **一挙手一投足[イッキョシュイットウソク]** 手足をちょっと動かすような細かい動作。「子供の〜に気を配る」 **格好[カッコウ]** ある目的のためにする動作。「投げる〜をする」「恰好」とも書く。 **モーション[モーション]** 目的をもった、目立つ動作。「投球の~に入る」「~を起こす(動作を始める)」「~をかける(異性に色目を使う)」 <548> ▷スロー〜・ストップ〜 ▷motion **アクション** (俳優の演技で)特に大げさな派手な動き。「演出家が〜をつける」▷~俳優・〜スター・〜ドラマ・〜映画・~大作 ▷action **仕種[しぐさ]** 表情や思いを込めた動作。「幼い子供のかわいい~」「人にとびるような猫の~」◇「仕草」とも書く。 **科[しな]** 女が色気たっぷりにする、なまめかしいしぐさ。「~をつくる(色っぽいしぐさをする)」◇「品」とも書く。 **物腰[ものごし]** 人に対する態度・言葉づかい。「優雅な〜の女性だ」「~がやさしい」 **所作[しょさ]** その場に応じての、一つ一つの体の細かい動かし方。「ちょっとした〜からも人柄がわかる」 ▷~事(歌舞伎で、おもに長唄に合わせて踊る舞踊) **身振[みぶ]り** 手や体を使って、何かを伝えようとする体の動き。「大げさな〜で事故の様子を話す」 ▷~手振り **手振[てぶ]り** 手を使う身振り。「外国人に~で道を教える」 **手付[てつ]き** 何かをするときの手の動かし方。「彼は慣れた~で夕食の準備をし始めた」「初めてにしては〜がいいね」 **素振[そぶ]り** 喜怒哀楽などの心の状態が動作や表情に現れた様子。「つれない~」「いやな〜も見せないで仕事をする」 **ジェスチャー** ①「身振り」の洋語的表現。「〜をまじえてのオーバーな話しぶり」②そのつもりがないのに、人にそれと思わせるような見せかけの動作・態度。「~だけで、実際は何もしなかった」◆「ゼスチャー」ともいう。▷gesture ▶品行 **品行[ひんこう]** 道徳的に正しいかどうかにかかわる行い。「〜のよくない生徒」▷~方正 **素行[そこう]** 平素悪いことをしていないかどうかにかかわる行い。「常日ごろの〜がよくない」▷~調査 **身持[みも]ち** 道徳上から見た、特に男女の関係にかかわる日ごろの行い。「~の悪い男」「彼女は〜のかたい人です」 **操行[そうこう]** 道徳上から見た日ごろの行い。▷~点◇戦前の学校の評価項目でもあった。古風な言い方で、現在はあまり使わない。 **行状[ぎょうじょう]** 日々の行い(のありさま)。「最近の〜を改める」 ▷~記◇やや古い表現。 **行跡[こうせき]** 日々の行いの跡。「日ごろの〜が悪い」◇非難する意を含めて、悪い行いの形で使うことが多い。 ## i 名詞の類:コト・サマ ●業 **業[ごう]** 仏教で、現在や未来の状況を決定するものとしての善悪の行いやその報い。狭義では、悪い行為を指すことが多い。「~が深い」「~をさらす(前世の悪い行為の結果、この世で恥をさらす)」 # ふるまう2900h~i **善業[ぜんごう]** 仏教で、後の世のよい結果の原因となるよい行い。→悪業 **悪業[あくごう]** 仏教で、後の世で悪い結果を受ける原因となる悪い行い。「~の報い」→善業 ▶善行 **善行[ぜんこう]** 感心なよい行い。「毎日ささやかな〜を重ねる」 **美徳[びとく]** ほめられるべき、すぐれた行いや心のあり方。「謙譲の~という言葉はすたれたらしい」→悪徳 **陰徳[いんとく]** 人に知られずにほどこす善行。「~有れば陽報有り(陰徳を積めばよい報いが必ずやってくる)」 **積善[せきぜん]** それまで長い間にしてきたよい行い。「〜の家に余慶あり(子孫まで幸福になる)」→積悪◇「しゃくぜん」ともいう。 **善根[ぜんこん]** 仏教で、よい報いを受けるもととなる行い。「~を積むと極楽に行けるらしい」◇「ぜんごん」ともいう。 **功徳[くどく]** 仏教で、幸福をもたらすようなよい行いやその報い。「~を積むことが大事だと僧侶は言う」 ▶悪行など **悪行[あくぎょう]** 悪い行い。「~を重ねた男の最期は悲しかった」 **悪逆[あくぎゃく]** 人の道にそむくような悪い行い。「~の限りを尽くす」 **悪事[あくじ]** 悪い行い。道徳や法律に反する行い。「ありとあらゆる〜を働く」「~千里を走る(悪い行いに限って、隠しても、すぐ世間に知れ渡るものだ)」 **悪徳[あくとく]** 道義に反するあくどい行いや心のあり方。▷~業者→美徳 **旧悪[きゅうあく]** 以前に犯した悪事。「~を暴露する」 **古傷[ふるきず]** (思い出したくもない)昔犯した失敗や悪い行い。「人の〜をかき立てる」「~に触れる」 **蛮行[ばんこう]** 弱者や無抵抗なものへの野蛮な行い。「デモ隊のような〜は許されない」 **乱行[らんぎょう]** したいほうだいの乱暴な行い。「酒に酔って〜に及ぶ」「大名の〜」◇「乱行」とも書く。 **非行[ひこう]** 社会の規範からはずれた、してはいけない行い。「知らず知らずに〜に走る」▷~少年 **暴行[ぼうこう]** 暴力をふるうような乱暴な行い。「電車の中で突然~を受けた」▷~事件 **愚行[ぐこう]** おろかな行い。「みずからの~を恥じる」「~を重ねる」 **狼藉[ろうぜき]** 人に害を及ぼす無法で乱暴な行い。 **落花[らっか]狼藉[ろうぜき]** 酒に酔うなどして、乱暴なふるまいをすること。「酔いにまかせて〜に及ぶ」 ▶犯行 3801犯すh●犯罪 ●構え **構[かま]え** 敵の攻撃に対してどのようにでも応じられる心の準備。「政府は各国との調整を含めて協議する〜である」「敵をむかえ撃つ~」▷心~・気~ <549> **態度[たいど]** ①そのとき考えたり、感じたりしたことを表す言葉・表情・身ぶりなど。「でかい〜」「~が悪い」「反抗的な〜をとる」②物事に対する考えと行動。「政府のあいまいな〜」 **押[お]し出[だ]し** 人前へ出たときの姿や態度。「~が立派だ」 **内面[うちづら]** 家族や親しい仲間にだけ見せる態度や表情。「父は〜が悪い」→外面 **外面[そとづら]** よその人や世間に見せる態度や表情。「夫は〜がいい分、家では大変なの」→内面 **自主性[じしゅせい]** 自主的な性質・態度。「何よりも~を重んじる」「~にかける。 **自発性[じはつせい]** 自発的な性質・態度。「~のない子」 **外向性[がいこうせい]** 外向的な性質。「~の強い人間」→内向性 **姿勢[しせい]** ①物事に向かうときの心の持ち方。「~を正す(まじめにやろうと、態度や考え方を変える)」「外交交渉には積極的な〜で臨む」 **スタンス** ある問題に対する姿勢や立場。「先方との交渉で~が明確になった」 ▷stance **態勢[たいせい]** 物事に対して準備ができていて、いつでも行動できる、そのときそのときの組織や団体の構え・態度。「病人をいつでも受け入れる〜にある」「~を整える」▷出動~・受け入れ~ ●攻勢△ 3800攻めるh●攻めること ●守勢 △ 3803守るh●守ること ●礼 → 3400敬うh●行動に表す敬意 ●礼儀 **礼儀[れいぎ]** 対人関係で、相手に対してとるべき正しい態度・作法。また、そのようにして表す敬意に満ちた、相手にいい態度。「~を知らないやつだ」「~を欠く」▷~作法 **礼節[れいせつ]** 礼儀と節度ある態度。「衣食足りて~を知る」 **行儀[ぎょうぎ]** 礼儀にかなう立ち居振る舞い。「ひじをついて食べるのは〜が悪い」「人前では〜よくしなさい」▷~作法・~見習い・他人~ **作法[さほう]** 生活のさまざまな場で守ることが望ましいとされている、動作などの約束事。「~をわきまえた人」「茶の湯の〜を習う」 ▷無~ **点前[てまえ]** 茶の湯における作法や所作。▷男~・女〜 **御[お]点前[てまえ]** 「てまえ」のていねいな言い方。「本日は結構なお〜、ありがとうございました」 **礼法[れいほう]** 礼儀・作法の決まったやり方。「~にかなった食事のした」 **礼式[れいしき]** 公的な場における礼法。「~にのっとって行う」 **儀礼[ぎれい]** 社会的慣習として形式が定まっている、儀式や礼法。「儀礼的な挨拶」▷~的・通過~ **容儀[ようぎ]** 人前での礼儀正しい態度や姿勢。「~を正す」。 **威儀[いぎ]** 礼儀作法にかなった、威厳のあるきちんとした立ち居振る舞い。「~を整え式典に列する」「~を正す」 **虚礼[きょれい]** 心のこもらない、うわべだけの礼儀。「年賀状のやりとりや盆暮れの贈答を、〜として廃止を叫ぶ声もある」 ▷~廃止 # ふるまう2900i~耐える2901a **マナー** 西洋風の改まった礼儀作法。「音を立ててスープを吸うなど〜に反する」「~を守る」▷テーブル~ ▷manners **エチケット** 人との付き合い上の西洋風な礼儀作法。「部屋の中で男性が帽子をかぶっているのは〜に反する」◇礼儀作法のなかで、日本古来のものよりは、より新しい洋風の作法に使うことが多い。▶7étiquette ●利己主義 1507考えるj●おもな主義 ## S 名詞の類:ヒト **運動員[うんどういん]** 選挙運動で、候補者のために活動する人。「〜が好きな人」 **行動派[こうどうか]** 理論よりは外に出て行動することを好む人。「〜で家にじっとしていることを好まない」 **活動家[かつどうか]** なんらかの活動に従事している人。「環境浄化運動の~」 ●エゴイスト → 1507考えるs●主義者 ## u 名詞の類:トコロ **行動範囲[こうどうはんい]** 人や動物の行動する一定の限られた場所。「彼の〜は職場と家庭だけだ」 **行動半径[こうどうはんけい]** 「行動範囲」の広さ。「彼の〜は狭い」◇本来、軍用機などが1回分の燃料で往復できる距離の半分をいう。 # 2901 耐える ## a 動詞の類 **耐[た]える** 苦痛・苦しみ・つらさ・いやなこと・悲しみなどを表にあらわしたりしないで、今までの状態を無理してでも続ける。「悲しみに~」「傷の痛みに~」「つらい労働に~」「乏しき(不足のための苦しみ)にたえて研究を続けた」「風雪に~」「重圧に~」②外から加えられる刺激や力に負けないで、本来の価値を保つ。「繰り返しの使用に~製品」「鑑賞に~作品」◆「堪える」とも書く。 **忍[しの]ぶ** 苦しいことやつらいことなどを、表に出さずにひそかにじっとたえる。「恥を忍んでお願いをしているのです」「不便さや不自由さを~生活をした」「忍びがたきを~」 **耐[た]え忍[しの]ぶ** 「忍ぶ」の強調表現。「悲しみをじっと耐え忍んで生きる **堪[こら]える** 感情が外に表れそうになるのを、出たりしないようにたえる。「怒りをじっと~」「あふれる涙を~」「吹き出したいのをなんとかこらえていた」「苦痛をこらえきれなかった」◇「休える」とも書く。外部からの影響というよりは、自分の内に生じたものを抑える場合に使う。 **堪[たま]る** がまんができる。「こう寒くてはたまらない」「負けて〜か(負けるようないくじなしではないぞ)」◇「溜まる」と同源。多く否定の形で、あるいは反語をともなって用いられる。 **抑[おさ]える** 感情や行動などを表に出さないようにする。「怒りがこみ上げてくるが、ここは抑えておこう」「はやる心を~」 **制[せい]する** (感情などを)自分の力で抑えて、おとなしくさせる。「こみあげる怒りを制して、冷静になるように努める」◇「制す」ともいう。 <550> **我慢[がまん]** 感情・欲望・苦痛などをじっとこらえること。「君だけに〜せよと言うのではない」「灸の熱さを懸命に~する」「叫び出したい衝動を~する」◇仏教語で「おごり高ぶること」の意。 **痩[や]せ我慢[がまん]** 無理して強そうなふりをして、平気そうに見せること。「~して、寒いのに薄着で過ごす」◇無理していることがわかるので、ユーモラスな感じをともなうことが多い。 **辛抱[しんぼう]** 外部から加えられる精神的・肉体的な苦痛や苦しい気持ちに流されないで、たえること。「本当に10年間よく〜したね」「~が大事」「~する木に金がなる(じっと辛抱して働いていると、いつの間にか金がたまるものだ)」◇「我慢」よりも、「辛抱」のほうが、より精神的なものをこらえるときに使うことが多い。 **忍耐[にんたい]** 仕事や他人から加えられる精神的・肉体的な、つらさ・苦しさ・怒りなどをじっと我慢すること。「~することを覚えなくちゃ」「何よりも〜が第一だよ」「マラソンは〜を要する」▷~力◇「忍耐」は寒さ・暑さ・ひもじさなど自然現象・生理現象には使わない。「我慢」「辛抱」はこれらについても使う。 **堅忍[けんにん]** 我慢強くこらえること。「~して動ぜず」▷~不抜 **隠忍[いんにん]** じっと我慢して、苦痛・怒りなどを人にさとられないようにすること。「~して来るべき時を待つ」 ▷~自重 **歯[は]を食[く]い縛[しば]る** 歯を固くかみ合わせ、悔しさや苦しさをこらえる。「歯をくいしばって最後の200mを走った」 **泣[な]く** 不利な条件をいやいやながら受け入れる。「3万円はするところだが、2万円で泣きましょう」「ここはひとつ、あなたに泣いてもらおう」 **受忍[じゅにん]** 不利益・迷惑などを受けても我慢すること。「この騒音はいくらなんでも〜することはできない」 ▷~限度 **涙[なみだ]を呑[の]む** 報われなくて、つらく泣きたい気持ちを我慢する」 **唇[くちびる]を噛[か]む** 不利な扱いなどで受けた悔しさや怒りを我慢する。「抗議を受け入れてもらえず、唇をかんで引き下がった」 ●忍従する 4100従う●従う ●持ちこたえる **持[も]ち堪[こた]える** 今の状態をなんとか続けて、それ以上悪くならないように努力する。「赤字経営でも1年間はなんとかもちこたえた」「チョコレート1枚で1週間生命を~」 **凌[しの]ぐ** 苦しい状態を切り抜けて、なんとかいい状態になるまでもちこたえる。「か弱い女の身で糊口を凌いできた(貧乏ながらもなんとか暮らしてきた)」「凌ぎに凌いで、7回裏まで投げ抜いた」「雨露を~」 ●踏ん張る 4401努める●頑張る ●たえることができない **耐[た]え兼[か]ねる** たえることができなくなる。「胸のむかつきに耐え兼ねて、もどしてしまう」◇「堪え兼ねる」とも書く。 **憤[いきどお]り兼[か]ねる** 悔しい思いを我慢できなくなる。「あまりに人格を踏みにじるような仕打ちに、たまりかねて抗議した」 # 耐える2901a~d0086Lなん **見兼[みか]ねる** ほかの者がひどい扱いを受けたり、乱暴にふるまったりするのを見ていることにたえられなくなる。「電車での傍若無人な態度を見かねて注意した」「人種差別を見かねて抗議デモに参加した」 ●切れる 1306かる●おごりだす ## C 形容詞の類 **我慢強[がまんづよ]い** よく我慢する様子。「~性格の子供」 **辛抱強[しんぼうづよ]い** よく辛抱する様子。「細かい作業を辛抱強く最後までやり通せた」 **忍耐強[にんたいづよ]い** 困難に屈せず辛抱強く我慢する様子。「~姿勢には頭が下がる」 **打[う]たれ強[づよ]い** 非難・攻撃を受けても屈しない様子。「彼は〜性格だが、今度という今度はもうだめだろう」 ●たえられない様子 **耐[た]え難[がた]い** たえるのが難しい様子。「~苦しみ」「堪え難い」とも書く。 **止[や]み難[がた]い** (感情の高ぶりなどを)抑えることができにくい様子。「~追慕の念」 **忍[しの]び難[がた]い** 我慢できないほどつらい様子。「内戦で幼い子たちが死んでいくのを見るのは~」 **忍[しの]びない** そうすることをたえられない。「見るに~」「そんな言葉は聞くに~」◇多く、「・・・するに忍びない」の形で用いる。 **堪[た]えられない** (「・・・に堪えない」の形で)そうしようと思っても、どうしてもできない様子。「病床でやせ細った父の姿は見るに堪えなかった」 **堪[たま]らない** どうにもたえられない様子。「寒いのは~」◇「たまらん」ともいう。 **堪[たま]ったものではない** 堪えることができないほどである様子。「一日中愚痴を聞かされては~」 **堪[たま]ったもんじゃない** 「堪ったものではない」の俗な言い方。「こんなにこき使われちゃ〜」 **居[い]た堪[たま]れない** これ以上辛抱して、そこにいることができなくなるほどである様子。「親が非難されるのを耳にして、いたたまれなくなって席を立った」◇「いたたまらない」ともいう。 **敵[かな]わない** とてもたえられない、とてもつらい様子。「宿題が多くて~」「こう暑くては~」 **遣[や]り切[き]れない** この状態のままではたえられない、どうにもならない。「こんな寂しい気持ちのままでは~」「~気持ちになる」 ## d 形容動詞の類 **不抜[ふばつ]の** 図意志が強くて何事にもたえ、けっしてくじけない様子。「~の精神でやりぬく覚悟だ」 **不屈[ふくつ]の** どんな困難にもたえ、けっして屈しない様子。「~の精神をもち続けたい」 **堅忍[けんにん]不抜[ふばつ]** 堅くこらえ忍んで、何があってもくじけたり動じたりしない様子。「~の精神をもち続けたい」 <551> の精神をもち続けたい」 **不撓[ふとう]不屈[ふくつ]の** どんな困難な事態になってもくじけない様子。「~の精神で剣の道に邁進いたします」 ●物などが何かにたえる様子 **耐水[たいすい]の** 水にたえる性質である様子。▷~紙 **耐火[たいか]の** 火や高熱にたえる性質である様子。▷~建築・~構造 **耐寒[たいかん]の** 寒さにたえる性質である様子。▷~服・~マラソン◇人についても用いる。 **耐熱[たいねつ]の** 熱にたえる性質である様子。▷~ガラス・~ガラス **耐湿[たいしつ]の** 湿気にたえる性質である様子。▷~加工 **耐震[たいしん]の** 地震の震動にたえられる様子。▽~建築・~構造 **耐酸[たいさん]の** 酸にたえられる性質である様子。▷~性・~処理 **耐食[たいしょく]の** 腐食にたえられる性質である様子。▷~性・~合金「耐蝕」とも書く。 ## f 副詞の類 **じっと** 静かな状況が続くさま。「痛さを〜こらえる」「悲しみに〜たえる」 **じいっと** 「じっと」の強調表現。「寒さに〜たえて列車を待つ」 **見[みる]に見兼[みか]ねて** 我慢している様子だが、見るに見かねて、つい何かしてしまう様子。「彼は徹夜続きで疲れきっていた。私は〜彼の仕事を手伝うことにした」 ## h 名詞の類:コト・サマ **堪忍[かんにん]** こらえようとする気力・気性。「このところの子供は〜がよい」 **凌[しの]ぎ** ひとまず急場をしのぐこと。「当座の~にはなるだろう」▷一時~・その場~・退屈~ **我慢[がまん]** 我慢すること。「~の一字(我慢が何よりも大事)」 **忍辱[にんにく]** 仏教で、はずかしめや苦しみをたえしのび、心を動かさないこと。▷慈悲~(慈悲の心でたえしのぶこと) **忍耐[にんたい]力[りょく]** 忍耐する気力。「~がある人」 **耐久力[たいきゅうりょく]** 長い期間の使用にたえることができる力。「すりへったレールを~の高いレールに交換する」 **耐久性[たいきゅうせい]** 長い期間の使用にたえられる性質。「この雨具は、デザインよりも〜を重んじてつくられている」 **耐乏[たいぼう]** 物が少なく不都合な生活を我慢すること。「戦後、国民は〜を強いられた」▷~生活 ●踏ん張り 4401努めるh ●持久力7300強いh●体力 ## X 名詞の類:トキ ●耐用年数 6504限る×●寿命 # 耐える2901d~黙る2902a ## Z その他 **石[いし]の上[うえ]にも三年[さんねん]** 辛苦しいことでも、じっと辛抱していれば、いつかいいことがあるというたとえ。 # 2902 黙る ## a 動詞の類 ●黙る **黙[だま]る** 言うべきことを言わずにいたり、言うのをやめたりする。「少しは黙っていられないのか」「黙って言うことを聞け」「黙ってアルバイトを休むのはよくない」「そんな不公正には、黙ってはおれない」「ここは黙って見逃してくれ」◇「黙っていても家賃が入ってくる」のように、何もしないでいる意でも用いる。 **黙[もく]する** 黙る。「戦場でのできごとは生涯黙して語らなかった」◇「黙す」ともいう。 **黙[だま]り込[こ]む** それまで話していた人が話にも入らず、急に何も言わなくなる。「どうしたわけか急に黙り込んでしまった」 **黙[だま]りこくる** いつまでもひたすら黙っている。「黙りこくってばかりいないで、言いたいことがあったら言いなさい」 **押[お]し黙[だま]る** まったく黙ったままでいる。「少年は貝のように押し黙っている」 **沈黙[ちんもく]** (ある意思をもって)黙っていること。「彼は終始~していた」「~を守る」「深い〜があたりを支配していた」◇比喩的に、音を出さない意や活動を一時中止している意にも用いる。 **緘黙[かんもく]** 押し黙ること。「何者かをかばって〜し続けた」 **黙秘[もくひ]** 尋問や質問に対し自分に不利になることを言わないで黙っていること。「警察の取り調べに〜し続ける」 ▷~権(自分に不利益なことは答えなくてよいという、被疑者や被告人などに与えられた権利) **胸[むね]に納[おさ]める** 見たり聞いたりして知っていることを誰にも言わずに、黙って心の中にしまっておく。「この件は君ひとりの胸に納めておいてほしい」 ●口を閉じる **口[くち]を閉[と]じる** ものを言うのをやめる。「事件の関係者に尋ねても、みな口を閉じてしまう」 **口[くち]を閉[とざ]す** 固く口を閉じて、何も言わない。「貝のように口を閉ざしている」 **口[くち]を噤[つぐ]む** (聞かれたことに答えたくないので)口を閉じる。「しばらく口をつぐんでいたほうがよさそうだ」◇「噤む」は「鉗む」とも書く。 **貝[かい]になる** 貝のように口をしっかり閉じて、何も言わなくなる。「そのことに話が及ぶとみな貝になってしまう」 ●黙らせる **口止[くちど]め** 悪いことをほかの人に話すことを禁じること。「さては〜されているな」「外部にもらさぬよう、かたく~する」 ▷~料 <552> **箝口[かんこう]令[れい]** (強制的に)口止めすること。▷~を敷く◇「けんこう」の慣用読み。「鉗口」とも書く。 **口[くち]を塞[ふさ]ぐ** 秘密などをしゃべらないように、強引なやり方で黙らせる。「暴露されるのを恐れて~」 **口[くち]を封[ふう]じる** 自分にとって不都合なことを、なんとしても相手にしゃべらせないようにする。「金を渡して〜」◇「口を封ずる」ともいう。 **口封[くちふう]じ** 口を封じること。「~するために大金を渡す」「~のために殺される」 ## C 形容詞の類 **口[くち]が堅[かた]い** 秘密などについて、言うべきではないことは、軽々しくは言わない様子。「あの人は〜ので、安心して秘密を打ち明けられる」→ロが軽い **口堅[くちかた]い** 「口が堅い」の古めかしい言い方。「~男だから、まず大丈夫だろう」 **微塵[みじん]にも出[だ]さない** あることを自分の胸に秘めたまま決して言わず、そぶりにも見せない様子。「彼女は自分のつらい立場など〜、強い人でした」◇「暖」はげっぷの意。 ●口が重い 1912話すc ## d 形容動詞の類 **無言[むごん]の** 何も言わない様子。「〜のままうなずく」「~の帰国(死んでから帰国すること)」 ▷~劇(パントマイム)◇「沈黙」は状態に、「無言」は行為に重点がある。また、「無言」は「が」をともなう主語には通常ならない。 **暗黙[あんもく]の** 黙って、何も言わない様子。「2人の間には〜の了解があったのだ」「〜のうちに事は進められた」 **黙々[もくもく]たる** 周囲に影響されずに、自分のペースで、黙って、やるべきことをする様子。「彼はいつでも〜と練習をしていた」 **黙然[もくぜん]たる** 黙ってじっとしている様子。「~と座り込む」 **黙然[もくねん]たる** 「黙然」のやや古風な言い方。 **ノーコメントだ** ある事柄に関して、いっさい何も言わない様子。「脱税の件については~だ」「何を聞かれても〜で押し通す」 ▷no comment ●黙っていたほうがよい様子 **言[い]わずもがな** 言わないほうがいいと思われること。「そんな〜のことは、今さら言わなくても、分かっている」 **言[い]わぬが花[はな]** はっきり言わないでおくほうがよい様子。「抽選の結果は~だな」 **沈黙[ちんもく]は金[きん]** 黙って何も言わないのが、(うまく話せるよりも)賢明である様子。◇トマス=カーライルの「Speech is silver, silence is golden(雄弁は銀、沈黙は金)」という言葉から。 ●無口な 1912話すd●あまり話さない様子 ## f 副詞の類 **むっつり** 押し黙って無愛想な様子。「~としている父親に子供たちは近づかない」 # 黙る2902a〜つぶる2903a **むすっと** 機嫌が悪くてものを言わない様子。「何が気に入らないのか~した顔をしている」 **むっと** 一瞬こみあげる怒りを抑え、黙る様子。「子どもはあいさつをしても知らんぷりをしている」 **ぶすっと** 不平や不満があって、不機嫌に黙っている様子。「彼はいつもは〜していて、あいさつしても返事もしない」 **貝[かい]の様[よう]に** 貝が閉じているように、口をかたくつぐんで、黙っている様子。「急に~押し黙ってしまった」 **うんともすんとも** (打ち消しの語をともなって)全然応答しない様子。「近況を知らせてほしいと息子に手紙を出したのに、~言ってこない」 ## h 名詞の類:コト・サマ ●黙ること **黙[だま]り** ①俗秘密などについて、黙って何も言わないこと。「先ほどから〜を決め込んでいる」◇行為としては「沈黙」と同じだが、ひとりでの行為、マイナス評価をともなう行為という点で異なる。②歌舞伎で、登場人物が黙ったまま手さぐりで行う演技・演出。 **不言[ふげん]** (自分の意思であえて)ものを言わないこと。▷~実行(黙って実行すること) ## k 名詞の類:モノ **猿轡[さるぐつわ]** 声を出させないように口にかませる布。「~をかませて黙らせる」 **三猿[さんえん]** 見ざる・言わざる・聞かざる、すなわち、手で目を塞いだ猿、手で耳を塞いだ猿、手で口を塞いだ猿の3匹の像。 ## Z その他 **しっ** その場を静かにさせようとするときに、人に注意を向けて発する声。「〜静かに」◇「し」「しい」「しいっ」ともいう。 # 2903 つぶる ## a 動詞の類 ●つぶる **瞑[つぶ]る** 開いているまぶたが合うようにする。「本当にそれでよいのか、目を瞑って、よく考えてみなさい」◇「つむる」ともいう。 **瞑目[めいもく]する** 静かに目をつぶること。「冥福を祈って〜」◇「もって瞑すべし」のように「死ぬ」の婉曲な言い方として使われることが多い。 **目[め]を閉[と]じる** 必要があって目をつぶる。「目を閉じて、演奏に聴き入っていた」 **目[め]を閉[とざ]す** 見たくないものを見ないように、目をかたくつぶること。 **ウインク** 相手に合図を送るために、片目を軽くつぶること。「彼がしきりに~するが、無視した」▷wink <553> ### ●見ないようにする 06 **目[め]を塞[ふさ]ぐ** 見ないようにする。「大量の出血に思わず目をふさいだ」 07 **目[め]を覆[おお]う** 見るにたえないもののを見ないようにする。「あまりのことに目を覆いたくなった」「目を覆わしめる(見るにたえない)惨状だ」 08 **目隠[めかく]し** 目隠しをして見えないようにすること。「砂浜で〜してすいか割りをする」 ## k 名詞の類:モノ 09 **目隠[めかく]し** 人の目を覆い、見ることができないようにした、布などでつくったもの。「目的地に着くまで〜をはずすことは許されなかった」 ●アイマスク → 0200眠るk●その他 # 2904 かしこまる ## a 動詞の類 ### ●かしこまる 01 **畏[かしこ]まる** きちんとした態度をとる。「かしこまって社長の訓辞を聞く」「母の遺影の前で〜」◇居ずまいを正したり平伏したりして、姿勢全体からつつしんだ気持ちが感じられるようにする意。 02 **改[あらた]まる** 態度や服装などが、普通と違ってきちんとしたものになる。「改まったあいさつは抜きにしよう」「今度のパーティーには改まった服装で出席するように」 03 **形式張[けいしきば]る** 形式を重んじて、物々しい服装やあいさつなどをすること。「形式張ったスピーチばかりで、つまらなかった」 04 **格式張[かくしきば]る** 家柄・礼儀作法などを重んじてものものしくする。「格式張ったあいさつをされてまいった」 05 **威儀[いぎ]を正[ただ]す** 服装や態度を改めて、威厳のある様子や態度をとる。「威儀を正して記念式典に臨む」 06 **居住[いず]まいを正[ただ]す** 姿勢を直して改まった態度をとる。「居ずまいを正して主賓を迎える準備をした」 07 **襟[えり]を正[ただ]す** 気持ちを引き締め改まった態度をとる。「不祥事が再び起きないよう職員一同〜」 ### ●緊張する 08 **緊張[キンチョウ]する** 不慣れなことや難しいことなどに直面して、心や体に(に)余裕をなくすこと。「みんなの前でレポートを発表したが、〜して声がふるえてしまった」「本番では意外と〜しなかった」「〜をほぐす」 09 **硬[かた]くなる** 緊張して、心身の自由がうばわれ考えるととやすることがなめらかでなくなる。「入社試験の面接で〜」 10 **気[き]張[ば]る** 緊張して(棒のように)かたくなる。「仲人の席で〜」 11 **突[つ]っ張[ぱ]る** 「つっぱる」を強めた言い方。「あの新郎新婦、いつもと違ってずいぶんしゃっちょこばってるね」 12 **固唾[かたず]を呑[の]む** 緊張して事の成り行きを見守る。「決勝戦をかたずをのんで見守った」 13 **気[き]を張[は]り詰[つ]める** 気持ちがひどく緊張する。「決戦を前に、全員気を張りつめていた」 ### ●緊張したときの様子 14 **締[しま]る** 緊張して、心身ともにきりりとなる。「最後まで締まっていこうぜ」 15 **引[ひ]き締[しま]る** 「締まる」を強めた言い方。「開会式の行進が始まると身の~思いがした」 16 **強張[こわば]る** 緊張のあまり、表情などが(険しく)つっぱったようになる。「何を言われるかと、顔をこわばらせて正座していた」 17 **息[いき]を詰[つ]める** 緊張のあまり息をとめてじっとしている。「息をつめて判定の結果を見守る」 18 **息[いき]を凝[こ]らす** 「息を詰める」を強めて行為を見守る。「息をこらして次の一手を待つ」 19 **息[いき]を殺[ころ]す** 息を抑えて、音をたてないようにじっとしている。「男が通り過ぎるまで息を殺して隠れていた」 20 **息[いき]が詰[つ]まる** 緊張して息苦しくなる。「ああいう堅苦しい人といると〜」「試合会場は殺気だって~ようだった」 21 **気[き]が張[は]る** 緊張して気持ちがゆるまない状態が続く。「気が張っているせいか、風邪ひとつひかない」 22 **肩[かた]が凝[こ]る** 緊張や心配などが続いたときに、肩に力が加わって、肩の筋肉がこわばる。「社長の話は〜」「たまには肩のこらない映画でも見にいこう」 ### ●恐れ入る 23 **恐[おそ]れ入[い]る** 相手に手間や迷惑をかけたりして、相手に対して申しわけないという気持ちになる。「ご教示恐れ入ります」「恐れ入りますが、乗車券を拝見させていただきます」「お忙しいところを恐れ入ります」◇多く、「恐れ入ります」の形で、話し言葉・手紙で相手に対して直接に用いる。 24 **痛[いた]み入[い]る** 相手の親切が身にしみて恐縮する。「わざわざのお出かけ、まことに痛み入ります」 25 **恐縮[キョウシュク]する** 恐れ入る。「思いがけなく親切にしてもらって〜した」「〜ですが、席をかわっていただけませんか」「まことに〜に存じます」 26 **恐懼[キョウク]する** 非常に深く恐れ入ること。「ただただ〜するのみであった」▷〜感激 27 **畏怖[イフ]** 相手の威力を感じ、恐れて、かしこまること。「神を〜する」〜にも似た尊敬の念をいだく」 ### ●へりくだる 28 **謙[へりくだ]る** 相手への敬意を示したり、相手が自分よりも高い位置の存在であることを示すために、自分は劣っていて価値もないものだとみなすような行動や表現をする。「そんなにへりくだったものの言い方をしなくてもいいよ」◇「遜る」とも書く。 <554> # かしこまる2904a〜気取る2905a **謙遜[ケンソン]** へりくだって控えめな態度をとること。「そんなに~しなくてもいいのに」 **卑下[ヒゲ]** へりくだった態度や考え方をすること。「誰にでも不得意なことはあるんだから、できないからといってそんなに~しなくともいいだろう」 **下手[したて]に出[で]る** 相手より自分は劣るのだというへりくだった態度をとる。「こちらが下手に出ればつけあがるし、困ったやつだ」⇔上手に出る ●正座する→ 2401座るa●姿勢を正して座る ●正装する→ 5912装うa●装う ## C 形容詞の類 ▶堅苦しい **硬[かた]い** 緊張して、こわばった様子。「~表情でかしこまっている」「固い」「堅い」とも書く。 **堅苦[かたくる]しい** 格式ばっていて窮屈な様子。「〜あいさつはたくさんだ」 **しかつめらしい** 表情や態度、話し方がもったいぶっていて堅苦しい様子。「〜あいさつで式が始まる」◇「鹿爪らしい」ともあてる。 ▶息苦しい→ 1100苦しむc●苦しい ▶恐れ多い **恐[おそ]れ多[おお]い** 身分の高い人をわずらわせるのが、(ありがたすぎて)心苦しい様子。「ご心配をいただいて〜ことでございます」◇「畏れ多い」とも書く。 **勿体無[もったいな]い** 身分の高い人から身に過ぎた扱いを受けて、恐れ多い様子。「~お言葉をいただき、身に余る光栄です」 **忝[かたじけな]い** 「もったいない」の古めかしい言い方。「お言葉を賜り、感激至極でございます」◇「辱い」とも書く。 ## d 形容動詞の類 **かしこまった** きちんとしていて堅苦しい様子。「~顔つきで話を聞く」「~席なのでどんな服装がいいかしら」 **張[は]り詰[つ]めた** 気持ちが引き締まっている様子。「やさしい言葉に〜気持ちがゆるみそうになる」「競技会場には、ぴんと~空気が流れていた」 **気詰[きづ]まりな** 周囲の雰囲気などが、なんとなく気持ちが抑えられ、窮屈な感じがする様子。「偉い人がずらりとならんでいて~だった」「~な雰囲気にいたたまれず、席を立つ」 **神妙[シンミョウ]な** 恐れ入って、いつもの様子からは考えられないほどおとなしくしている様子。「さすがの腕白坊主も、入学式では〜にしていた」「今日はやけに〜だが、何か頼みごとでもあるのかな」 **低姿勢[テイシセイ]な** 相手に対して下手に出る様子。「選挙の間は~だったが当選したとたん、いばり出した」 ▶緊張する様子 **かちかちの** 非常に緊張して、体がこわばっている様子。「名前を呼ばれると〜になって賞状を受けとった」 **がちがちの** 「かちかちの」様子を強めた言い方。「緊張のあまり〜になってしまって、なにをしゃべったか覚えていない」 **生硬[セイコウ]な** 態度や表現がかたい感じがする様子。「~な態度をくずさない」「~な訳文で読みにくい」 ## f 副詞の類 **謹[つつし]んで** 相手に対して、特別に、かしこまって謙譲の意を表す様子。「~申し上げます」「~お受けいたします」「~新年のお慶びを申し上げます」 **恐[おそ]れ乍[なが]ら** 恐縮して目上の人などに何かを言う様子。「〜いま一度お願い申し上げます」 **憚[はばか]り乍[なが]ら** 出過ぎたことでと、恐縮して何かを言う様子。「~一言申し上げます」「~御休心ください」◇「はばかりながら、私も学者のはしくれです」のように、生意気な言い分だが、の意でも用いる。 **恐[おそ]れ多[おお]くも** 身分の高い人から不相応な扱いを受ける様子。「〜もったいないことに、みずからわたくしにお言葉をいただいた」。「畏れ多くも」とも書く。 **ぴんと** 緊張して、気持ちが引き締まっている様子。「試験会場には~張りつめた空気がただよっていた」 ## h 名詞の類:コト・サマ ▶へりくだること **謙譲[ケンジョウ]** 図へりくだって相手にゆずること。 ## Z その他 **如何[いか]致[いた]しまして** 相手にお礼やおわびを言われたときに謙遜してていねいに打ち消す言葉。「『ご迷惑をおかけしました』『~』」 ●手紙で用いるあらたまったあいさつ言葉 → 2201書くz # 気取る2905 ## a 動詞の類 **気取[きど]る** (他人によく思われよう、外見をよく見せようとして)自分の話し方や態度などを改まったものにする。「きどった歩き方をする」「きどった態度をとる」「僕の前では、そんなにきどらなくてもいいよ」◇「・・・をきどる」は、「政治家をきどる」「落語家をきどる」のように、「・・・になったつもりで、それらしくふるまう」を意味する。 **偉[えら]振[ぶ]る** 自分を、偉いんだぞと言わんばかりに見せつける。「威張ってばかりで、なんてやってん気に入らない」◇接尾語「・・・ぶる」はそれらしくふるまうの意。 **勿体[もったい]振[ぶ]る** 必要以上に重々しく、もったいぶった態度でふるまう。「もったいぶってないで、早く話してしまえよ」「何様かと思うほどもったいぶっている」 **勿体[もったい]を付[つ]ける** 勿体振るようにわざとじらすような言動をする。「もったいをつけた言い方」 <555> # 気取る2905a〜s **真面目[まじめ]腐[くさ]る** いかにもまじめそうな様子をする。「正面の席に〜って座っていた」「真面目くさったあいさつをしておかしかった」 **利口[りこう]ぶる** いかにも利口そうにふるまう。「利口ぶって、よけいなことはするな」「利口ぶった口のきき方」 **上品[ジョウヒン]ぶる** 自分だけが上品であるかのようにふるまう。「やあね、自分だけ上品ぶっちゃって」「笑うのにも口に手を当てて~」 **紳士[シンシ]振[ぶ]る** いかにも紳士であるかのようにふるまう。「紳士ぶってステッキを持ち歩く」「今さら紳士ぶったって、魂胆は見えすいている」 **粋[いき]がる** いかにも粋であるかのようにふるまう。「いつも粋がってばかりいるいやな男」 **通[ツウ]振[ぶ]る** いかにも通であるかのようにふるまう。「通ぶって、聞かれもしないことをあれこれ説明する」 ●偉ぶる → 3300いばるa●いばる ▶澄ます **澄[す]ます** まったく自分には関係ないというようなふりをする。「人のものを黙って使ってすましている」「つんとすまして座っていた」「すました顔」◇「清ます」とも書く。 **すかす** 澄ます。「すかしたやつだ」「すかして歩く」◇東京・神奈川方言。「すます」と「いかす」が混交してできた言葉か。 **取[と]り澄[す]ます** ことさらに澄ました態度や表情をする。「つんととりすました顔」「パーティーで友人に会ったが、妙にとりすましていて声をかけられなかった」 **御澄[おす]まし** とりすますこと。「~して撮った七五三の写真」◇多く女性や子供が使う。 **御高[おたか]く留[と]まる** ちょっとのことでは承知しないと、澄ましてわざと気位の高いふうをする。「彼女はいつもお高くとまっていて近寄りがたい」 ▶見せかける **見[み]せ掛[か]ける** うわべだけ、いかにもよいものであるかのように見せかける。「実力があるかのように~」 **てらう** いかにも自分に知識や才能があるかのように見せかける。「彼はてらったところがなくて、好感がもてる」 **繕[つく]ろる** 人に非難されたり笑われたりしないように、見た目を実際よりよく見せるようにする。「世間体を〜ことばかりに神経をつかっている」「体面を~」 **飾[かざ]る** うわべをよく見せるよう、ことさらに手を入れる。「体裁を〜ことばかり考えている」「言葉を~」 **修飾[シュウショク]** 表面的に美しく見えるように飾ること。「事実を〜する」「自分の都合のいいように~して伝える」 **見栄[みえ]を張[は]る** うわべを実際よりもよく見せようと気どったふるまいをする。「見栄を張って高価な宝石を身につける」◇「見え」は「見栄」とも書く。 **格好[カッコウ]を付[つ]ける** 俗身なりや言葉などを飾って、それらしく見せる。「彼の前では~必要はない。素直に自分の気持ちを話しなさい」◇「かっこつける」ともいう。「格好」は「恰好」とも書く。 **奇[き]を衒[てら]う** 人の注意を引きつけようとして、非常に変わった(しかし実際はたいしたことのない)言動をする。「奇をてらっただけの作品」 ●装う △ 3601ごまかすa●見せかける ## d 形容動詞の類 **伊達[だて]の** 人目を引こうとして、わざと派手な行動をしたりの。「~の薄着(見えを張り、着ぶくれるのを嫌って寒いのに薄着をすること)」「~な若い衆」「〜や酔狂でやっているのではない」 ▷〜めがね **英雄[エイユウ]気取[きど]りの** 自分が英雄であるかのようにふるまう様子。「~のテロリスト」 **ヒロイックな** 「英雄気取り」の洋語的表現。▶heroic ## h 名詞の類:コト・サマ **気取[きど]り** きどること。「~のない人柄」 **衒[てら]い** てらうこと。「彼の文章には〜がない」「〜のない好人物」◇「てらいのない」の形で用いることが多い。 **スノビズム** 俗物根性。教養や知識があるふりをした り、鼻にかけたりすること。「彼のようなものがいくら紳士をきどったところで〜でしかない」▶snobbism **見栄[みえ]** ①他人の目を意識してうわべを飾ること。「~を張る」◇「見栄」とも書く。②歌舞伎で、役者が体の動きを止め、にらむような目立つしぐさをすること。「~を切る」◇「見得」とも書く。 **大見得[おおみえ]** おおげさな見え。「あんまり〜を切ると、かえって見苦しい」 **虚栄[キョエイ]** 実際以上によく見せようとする気持ち。「~のない正直な人」「〜心」 ▷~心 **虚飾[キョショク]** 実際以上によく見せようとうわべを飾ること。「~に満ちた生涯を送った」「~のない誠実な人柄だ」 **綺麗事[きれいごと]** 実際と異なり、うわべだけを飾り立てたこと。「~ばかり言ってもはじまらない」「〜ではすまされない」 **澄[す]まし顔[がお]** きどった顔つき。「あの女優はいつも〜なので、近寄りがたい」 **ポーズ** きどった態度や様子。「女の子の前では、つい〜をとってしまう」 ▶pose ▶学問や知識をひけらかすこと → 3301誇るh●ひけらかすこと ## S 名詞の類:ヒト **御澄[おす]まし** きどった女の子。「~さん、お母さんといっしょにどこへ行くの」◇多く、小さな女の子に親しみをこめていう。 <556> ## a 動詞の類 00 **惚[とぼ]ける** 反応がにぶいかのように見せて、知らないふりや滑稽なふりをする。「不利な立場になりそうだと、とぼけてごまかそうとする」「とぼけた演技が実にうまい俳優だ」◇「恍ける」とも書く。 01 **すっ惚[とぼ]ける** 「とぼける」の俗な言い方。「事件には関係ないとすっとぼけているが、怪しいものだ」「すっとぼけたやつ」 02 **空[そら]惚[とぼ]ける** きわめて意図的にとぼける。「証拠を固めてあるからそらとぼけてみせても無駄だ」◇「とぼける」よりも、より意図的に知らぬふりをする意で用い、さらにその態度に対する批判的意味あいも、より強い。 03 **しらばくれる** 知っているにもかかわらず知らないと言い張り、自分の立場を守ろうとする。「どこまでもしらばくれたまま通してしまった」◇「そらとぼける」よりも、さらにいっそう意図的に自己の有利な立場を守ろうとする気持ちが強い。 04 **しらばっくれる** 俗に、「しらばくれる」を強めた言い方。「〜のもいいかげんにしろ」 05 **白[しら]を切[き]る** 知っているにもかかわらず、わざと知らないと断言したり、そういうふりをしたりして平気でいる。「しらを切り通すとは、図太いやつだ」◇「白」はあて字。 06 **嘯[うそぶ]く** とぼけて、知らないふりをする。「贈賄の疑いに〜」◇「白」はあて字。 ## c 形容詞の類 00 **空々[そらぞら]しい** 知っていながら知らないふりをしてそらとぼけている様子。「〜態度をとる」「〜顔」 01 **白々[しらじら]しい** 何も知らないふりをして、うそだとわかるようなことを平気で言ったりしたりする様子。「数日前から知っていたのに、白々しく今日はじめて聞いたふりをする」「〜うそ」 ## d 形容動詞の類 00 **知[し]らぬ** (人に見せる)ふりとしての知らない様子。「〜体で押し通す」 01 **素知[そし]らぬ** 知っていながら、何も知らないふりをする様子。「〜顔で犯人は犯行現場に戻った」「〜ふりをして口笛を吹く」 02 **我関[われかん]せずの** 自分には関係ないというような態度をとる様子。「周囲のことなど〜の体で、ひとり超然としている」「常に〜の態度の人」 03 **何処吹[どこふ]く風[かぜ]の** 他人の批判などどこ吹く風かのように、知らないふりをしている様子。「親の注意も〜で遊びほうける」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **御惚[おとぼ]け** とぼけること。「またまた〜かい」◇からかいの半分に批判するとき使う。 01 **惚[とぼ]け顔[がお]** とぼけた顔つきをすること。「〜をして憎らしい」 02 **知[し]らん振[ぷ]り** 知っていても、知らないというふりをすること。「〜をしてとぼけ通す」「人が困っているのに〜とは、薄情なやつだ」◇「知らぬふり」の転。 03 **知[し]らん顔[かお]** 俗に、知っていても、知らないような顔をすること。「私が挨拶したが、彼は〜をして、すましていた」◇「知らぬ顔」の転。 04 **涼[すず]しい顔[かお]** 自分に責任があることなのに、何事もなかったかのようにすまして平気な顔をしていること。「君のせいでみんな困っているのに、よくそういう〜をしていられるものだ」 05 **何食[なにく]わぬ顔[かお]** 自分は何もしていないとすましている、なんでもないような顔をしていること。「〜で見ていたあの男が犯人だったなんて」 06 **ポーカーフェース** 心や感情の動きを、表情にまったくあらわさないこと。「〜で押し通す」◇トランプのポーカーで、手のよしあしを相手に読まれないように表情を押し隠すことから。▶poker face 07 **かまとと** 知っているのに知らないふりをすること。◇主に、年若い女性や、多く女性についていう。「本当に何も知らなかったのに〜ぶってると言われた」◇かまぼこは、とと(魚の幼児語)かと尋ねたことから。 # 2907 うなずく ## a 動詞の類 00 **頷[うなず]く** 承知・肯定などの意を表すために、首を縦方向に振る。「彼の話を受講生たちは何度もうなずきながら聞いていた」◇「首肯く」とも書く。実際には首を動かさない場合にもいう。 01 **首[くび]を縦[たて]に振[ふ]る** (その動作から)うなずく。「彼は私の頼みににっこり笑って、OKのサインを出した」→首を横に振る 02 **頷[うなず]き返[かえ]す** 相手の言葉にうなずいて応答する。「彼は彼女の言葉に小さくうなずき返した」 ●相槌を打つ → 4102答えるa ●答える ## f 副詞の類 00 **こくりと** 承諾の意を示すために、首を縦に振る様子。「〜うなずいた」 01 **こっくりと** 承諾の意を示すために、首を縦に振る様子。「親に諭された子供が〜うなずいた」「早く家に帰りなさいと言うと、子供は〜して走り去った」 02 **こくんと** 「こくりと」の、より幼児的な言い方。「子供は〜とうなずいてこっちへ走ってきた」 <557> ## z その他 ### ●うなずくときの語 00 **はい** 相手の話に承知・肯定などの意を表すときの語。「〜、わかりました」「〜、ごもっともでございます」 01 **ええ** 「はい」のややくだけた言い方。「〜、そのとおりだ」 02 **うん** 「はい」のぞんざいな言い方。「〜、そのとおりだ」「〜と言って、大きくうなずいた」 03 **イエス** (意見や質問に対する答えとして)承知・肯定の意を表す語。「〜かノーか、はっきり答えよ」▶yes 04 **ふん** 軽くうなずいてあいづちをうつときの語。「〜、なるほど」◇親しい者や目下の者に対して用いる。 05 **ふふん** よくわかった、納得したとあいづちをうつときの語。「〜、なるほど」 06 **はあ** あまり身を入れずにあいづちをうつときの語。「〜、そうですか」 07 **ああ** (親しい者や目下の者に対して)同意や肯定の意を表す語。「『君も参加するだろう』『〜そのつもりだ』」「〜、それでいいから買ってきてくれ」 08 **おお** 承知したという意を表す語。「〜、いいとも」◇おもに男性が使う。 09 **へえ** 相手の話に多少驚きながらあいづちをうつときの語。「〜、そんなことがあったのか」 10 **然様[さよう]** 相手の話を肯定する意を表す語。「〜、殿の仰せのとおりだ」◇「左様」ともあてる。古めかしい言い方。 # 2908 さばける ## a 動詞の類 00 **捌[さば]ける** 世間なれして、世情・人情に通じ、ものわかりがよくなる。「彼も年のせいか、ずいぶんさばけてきた」「さばけた人」「実にさばけた性格だ」◇「さばけた」「さばけて」の形で用いることが多い。 01 **砕[くだ]ける** 形式ばったところがなくなり、親しみやすくなる。「くだけた態度」「そのくだけた一言で座が急に和やかになった」◇「くだけた」「くだけて」の形で用いることが多い。 02 **分[わ]かる** (多く、「もの(話)がわかる」の形で用いて)相手の事情・心情をよくのみ込んで、気の利かないことや無理なことを言ったりしないで受け入れる。「よくもののわかった人だから、一度相談してみては」「話の〜父親だ」◇「解る」「判る」とも書く。 03 **開[ひら]ける** 人情や新しい物事や考え方に対して理解があり、物わかりがよくなる。「祖父は年齢のわりには開けている」「開けた人」◇「開けた」「開けて」の形で用いることが多い。 04 **垢抜[あかぬ]ける** しろうとらしいところがなくなり、洗練された様子・容貌になる。「あかぬけた身なり」「あかぬけたしゃべり方」 05 **垢抜[あかぬ]けする** 垢抜けた状態になること。「彼は昔に比べると、ずいぶん〜したね」 06 **世慣[よな]れる** 経験を積んで、世事や裏の事情によく通じるようになる。「彼も少し世慣れてきた」「世慣れた人で、やることなすことそつがない」◇「世馴れる」とも書く。「世慣れて」「世慣れた」の形で用いることが多い。 ### ●やわらかくなる 07 **丸[まる]くなる** 角張ったところがなくなって、穏やかになる。「昔はずいぶんきつい人だったが、年をとってまるくなったね」 08 **軟化[ナンカ]する** かたくなな態度がやわらかくなること。「和解を拒否していた相手の態度がやや〜してきた」 ## C 形容詞の類 00 **柔[やわ]らかい** 堅苦しくなく、親しみやすい様子。「〜物腰でなかなか練れた人だ」「〜話」 01 **頭[あたま]が柔[やわ]らかい** 考え方に柔軟性があって、ものわかりがよい様子。「年のわりにあの人は〜」 02 **如才無[じょさいな]い** 誰に対しても愛想がよくて、手落ちなくうまく接する様子。「何事においても如才なくふるまう」 03 **そつが無[な]い** 注意が行き届いていて、むだや手落ちがない様子。「何をやらせても〜人だ」 ## d 形容動詞の類 00 **気[き]の利[き]いた** 洗練されて、如才のない様子。「なんて〜贈り物でしょう」◇「気が利いた」ともいう。 01 **粋[いき]な** 機転がきいていて、気が利いている様子。「偶然を装うなんて、なかなか〜ことをするじゃないか」「縁は異なもの〜もの」◇「あの野郎、味なまねをしてくれたな」のように、怒りや恨みをこめた表現にも用いられる。 02 **乙[おつ]な** 普通とは違った感じで、独特な味わいがある様子。「紅葉を眺めながら酒を飲むなんて〜だねえ」「この料理はなかなか〜な味だね」 03 **通[つう]な** 人情の機微、特に男女関係や花柳界の事情に明るく、さばけている様子。「〜なはからい」「こんな面白いところへ案内してくれるとは、さすが〜だ」 04 **粋[すい]な** 人情の機微や花柳界の事情に通じていて、あかぬけている様子。「〜なはからいでうれしいねえ」▷〜筋(花柳界)◇野暮◇「意気」から転じた語といわれる。 05 **小粋[こいき]な** どことなく粋である様子。「帽子を〜にかぶる」「〜な女性」「浴衣を〜に着こなした人」 06 **洒脱[シャダツ]な** さっぱりしていて、俗っぽさがない様子。「〜な人柄だ」「〜で軽妙な文章」 07 **スマートな** 気が利いて、あかぬけしている様子。「〜な応対」「いつも〜な服装をしている紳士」▶smart 08 **洒落[しゃ]れた** 人の意表をつくような気の利いたことをして、いいなと感じさせる様子。「なかなか〜なことをする人だ」「〜た贈り物」 ●勇み肌の → 3105勇ましいd●勇み肌の <558> # さばける2908f〜けちる2910c ## f 副詞の類 **さばさば** 性格がさばけていて、物事にこだわらない様子。「~した人で、気持ちがよい」 ## h 名詞の類:コト・サマ ●物分かり→ 1811わかるh●わかるとと ## S 名詞の類:ヒト **粋人[スイジン]** 図世情・人情の機微に通じている人。 **通人[ツウジン]** 通である人。 # しかめる2909 ## a 動詞の類 **顰[しか]める** 額や眉にしわを寄せ、不快や苦痛の思いを表す。「顔をしかめて、痛みをこらえていた」「母はその話に顔をしかめて反対した」 **歪[ゆが]める** 口や顔の形を変え、不快・不満の思いを表す。「不満そうに唇を~」「苦痛に顔を~」 **眉[まゆ]を顰[ひそ]める** 額や眉のあたりにしわを寄せ、不満・心配・不快・悲しみの思いを表す。「若い娘の不作法な態度に一同まゆをひそめた」◇「顰める」は「噸める」とも書く。 **眉[まゆ]を曇[くも]らす** 心配ごとでまゆをひそめる。「学校から呼び出されるたびに、母はまゆをくもらし、ため息をついた」◇「眉を曇らせる」ともいう。 **眉間[ミケン]に皺[しわ]を寄[よ]せる** まゆとまゆの間(眉間)にしわを集めるようにして、顔をしかめる。「父親は、息子の理不尽な申し出を眉間にしわを寄せて聞いていた」 **眉根[まゆね]を寄[よ]せる** まゆね(眉間に近いまゆのつけ根)にしわを集めるようにして、不快な顔つきをする。「眉根を寄せて小言を言う」◇「まゆね」は「まよね」ともいう。 **苦[にが]り切[き]る** 非常に不愉快な顔つきをする。「何度言っても行状が改まらない息子に、父親は苦り切っていた」 ## C 形容詞の類 **苦々[にがにが]しい** どうにもできなくて、ひどく不愉快な様子。「相次ぐ不祥事を苦々しく思う」「親父は~顔で話を聞いていた」 **渋[しぶ]い** 自ら進んでしたくないような、不機嫌な様子。「~顔をする」「苦り切った返事しかもらえなかった」◇渋柿を食べたときの舌のしびれるような感じに似ているという発想から。 ## d 形容動詞の類 **苦虫[にがむし]を噛[か]み潰[つぶ]した様[ヨウ]な** ひどく不愉快そうな、ゆがんだ顔つきな様子。「見えすいた言い訳を〜な顔をして聞いている」◇苦そうな虫を噛んでしまったときのようだという発想から。 ## h 名詞の類:コト・サマ **しかめっ面[つら]** 額や眉にしわを寄せて、不快や苦痛を表している顔つき。しかめた顔つき。「しじゅう〜をしているやつ」◇「しかめつら」「しかめづら」ともいう。 **渋面[ジュウメン]** 図渋い顔つき。「~をつくって小言を言う」 **苦[にが]い顔[かお]** にがにがしい顔。「電報を受け取る親父の~が見えるようだ」 # けちる2910 ## a 動詞の類 **けちる** 金品を出すのを、できるだけ少なくしようとする。「祝儀を~」「旅行の費用は継ぎめがうまくいかなかった」「予算を~」◇「吝嗇る」ともあてる。 **出[だ]し渋[しぶ]る** 当然出すべきものを出さないでいる。「会費を~」 **惜[お]しむ** 金品や労力などを出すのを(もったいないと思い)いやがる。「費用を~」「努力を惜しんでいては何事もおぼつかない」◇打ち消しの形の「惜しまず」「惜しまない」は「骨身を惜しまず働く」のように「大いに・・・する」の意味で使われる。 **出[だ]し惜[お]しむ** 金品などを出すのを惜しむこと。金品や実力を出すのを惜しがる。「わずかばかりの金を〜なんて、けちだなあ」 **出[だ]し惜[お]しみ** 出すのを惜しんで、少しずつ出すこと。「~しないで全部見せてくれればいいのに」「力を〜しないでさっさとやりなさいよ」 **けちけちする** 金品を出し惜しむこと。「けちけちするとわずかな出金もこわい人」「そう〜なよ」 **しみったれる** けちけちした態度をとる。「しみったれたことをするやつだ」「金の使い方がしみったれている」「いつもしみったれたなりをしている人だ」◇多く「しみったれて」「しみったれた」の形で用いる。 ▶渋る → 1300嫌うa●いやがる ## C 形容詞の類 ▶けちくさい **けち臭[くさ]い** 金を出し渋る様子。「おまえは本当に〜やった」「~ことばかり考えるな」◇「吝嗇臭い」ともあてる。 **渋[しぶ]い** 金品を出し渋る様子。「払いが〜社長」 **吝嗇[シワ]い** 金を出し渋る様子。「彼はしみったれで〜くて、100円出すのもやっとのことだ」◇「けち」や「渋い」よりも、さらに出費に慎重で、無駄をつとめてなくそうとする様子。古風な語。 **狡[ズル]い** (欲が深く)けちである様子。「10円や20円のつり銭にこだわるなんて〜やつだなあ」 **細[こま]かい** 金銭に関して、ちょっとしたことまで問題にする様子。「小さいときから金に〜やつだ」 **みみっちい** 俗わずかな金や、些細な事柄を情けないくらいに気にかける様子。「〜話」 <559> # けちる2910c〜暴れる2912a 子。「~と言われても仕方ないほど切り詰めた生活」「~根性は捨てろ」 ▶がめつい **がめつい** 金銭や品物を手に入れることや、自分の利益を得ることに並外れて執着している様子。「何事にも目くじらを立てるような〜やつ」「~商法をする」 **汚[きた]ない** 意地汚くて、欲が深い様子。自分の損得に過敏で、他人を不快にさせるような様子。「金に~(出し惜しみする様子だ)」◇「穢い」とも書く。 **世知辛[せちがら]い** 何をするにも金がかかり、人を思いやるゆとりもない様子。「いつからこんな〜世の中になったのだろう」「〜ことをするな」◇「世智辛い」とも書く。 **いじましい** 暮らしぶりや心が、貧しくて、けちけちしていて哀れに思われる様子。「〜性格が直らない」「もらいタバコでタバコ代を浮かそうなんていう〜まねはするな」◇もともと関西方言。誤って「いじらしい」の意味でも使われる。 **計算高[ケイサンだか]い** 損得勘定に敏感で、常にどちらが得かということを考えている様子「~女性」 ## d 形容動詞の類 ▶けちな **けちな** けちけちする様子。「~な母でもお年玉くらいはくれる」「君は〜だな」 **どけちな** ひどくけちな様子。「なんという〜なやつだ」 **吝嗇[リンショク]な** 何事につけても金を使いたがらない様子。「~な男」(極端にけちな男) **しみったれな** 俗しみったれている様子。「~な根性」「~でみっともない」「〜な了見は捨てろ」 ▶計算尽くの **計算尽[ケイサンず]くの** 自分の損にならないよう、将来をよく見通して行動する様子。「こうなることもすべて〜だったのか」 **現金[ゲンキン]な** 利害によって急に態度を変える様子。「とたんに〜な態度になる」「金になると聞くとすぐに〜な顔ですぐ乗ってくる」 **打算的[ダサンテキ]な** 自分の損得を何よりも先に考えて行動する様子。「あいつには~なところがある」 **功利的[コウリテキ]な** そうすることでどんな利益や利得があるかという観点から考えたりする様子。「~な考えを捨て切れないのが、凡人というものか」 **利己的[リコテキ]な** 自分だけの利益をはかる様子。「自分だけの利益をはかるような人間ばかりだ」 ●自己中心的な→ 2900ふるまうd●勝手な ## f 副詞の類 **けちけちと** 金や物を出すのをひどく惜しがる様子。「~切り詰めた生活」「〜倹約してためた金」 **がっちり** 先のことまで計算に入れ、行動や金づかいが慎重である様子。「~財布のひもをしめる」 ## S 名詞の類:ヒト **けち** 何事によらずけちる人。「あの~がよく金を出したものだ」◇「吝嗇」ともあてる。 **けちん坊[ボウ]** 俗けち。「これっぽっちしかお年玉をくれないかなんて、〜だなあ」◇「けちんぼ」「吝嗇ん坊」とも書く。軽くののしる意味あいを含む。 **しみったれ** しみったれた人。「あの~には閉口する」 **渋[しぶ]ちん** ひどくけちな人。「あんな~見たことがない」◇もともと西日本の方言。 **守銭奴[シュセンド]** 金をためることだけが生きがいで、ほかに何の喜びも見出せない人。「~とうわさされる」◇卑しめていう語。けちより程度がひどい人をいう。 # ぐずる2911 ## a 動詞の類 **愚図[ぐず]る** 自分の要求が通らないときに、すねたり、不平を言ったりしてまわりの人を困らせる。「学校へはどうしても行きたくないと言って、子供が〜」◇「愚図」はあて字。 **愚図[ぐず]つく** 赤ん坊などが不機嫌で、いつまでもぐずついて、なかなか寝つかない」 **憤[むず]る** 赤ん坊などが機嫌悪く、泣いたりぐずったりする。「あせもができたせいか、赤ん坊が〜」◇「むつかる」ともいう。「ぐずる」は赤ん坊・幼児・小学生くらいまでの年齢の者についていうが、「むずかる」は赤ん坊についてしかいわない。 **嫌嫌[いやいや]をする** 子供が何かをしたくないとき、首を横にふってその意思を示す。「レストランに入ったが、どのメニューを見ても~ので困った」 **駄々[ダダ]を捏[こ]ねる** 子供が親などに甘え、自分のわがままを通そうとして泣き叫んだりして親を困らせる。「いつまでも駄々をこねていると置いてっちゃうよ」◇「駄駄」はあて字。 ## S 名詞の類:ヒト **駄々[ダダ]っ子[こ]** 駄々をこねて、わがままを言う子供。「手のかかる~だ」 # 暴れる2912 ## a 動詞の類 ▶暴れる **暴[あば]れる** ①周囲に不都合が及ぶような荒々しく激しい動きをする。「気に入らないことがあるとすぐに~」「そんなに暴れたら傷の手当てができない」「馬が暴れてけが人が出た」「酔って~」②何にもとらわれず自由に、大胆に、勇ましくふるまう。「若いころはよく暴れたものだ」「新しい業界で大いに~」 <560> 01 **暴[あば]れ回[まわ]る** あちこちで、場所かまわず、むやみに暴れる。「棒を振りかざして、近所じゅうを〜」「新人戦では思う存分〜つもりだ」 02 **一暴[ひとあば]れする** 大いに暴れる。「駅前でやくざにからまれて〜してきたよ」「いよいよ本番だ。〜してやろう」 03 **大暴[おおあば]れする** 大いに暴れること。「路上でけんかして〜」「彼は大暴れの末にやっとおとなしくなった」 ### ●あがく 04 **足掻[あが]く** 思うように体を動かせない状態で、手足を動かす。「いくらあがいても、縄は解けないよ」◇もともとは「足で掻く」の意。 05 **藻掻[もが]く** 苦しんで、手足をばたばたさせ、体をくねらせてもがき、必死に逃れようとする。「水中に突き落とされ、必死にもがいたが、手足がしびれて、岸にたどり着けなかった」「おぼれかけて必死に〜」◇「藻掻く」ともあてる。 06 **ばたつく** ばたばたと手足などを激しく動かして自由になろうとする。「子供が背中で手足をばたつかせる」 07 **のた打[う]つ** 苦しんで、手足をばたばたさせて体を転がす。「胃痛で、ベッドから落ちてしまうほどに〜」 08 **のた打[う]ち回[まわ]る** 「のた打つ」の強調表現。「激痛でのた打ち回る」 09 **のたくる** 体をくねらせてはうように動く。「のたくるような字」とは、へたな字のことをいう。 10 **転[ころ]げ回[まわ]る** ひどい痛みやおかしさのために、体を床に投げ出してあちらこちらへと転がる。「蜂にあちこち刺されて〜」「あまりのおかしさに、転げ回って笑う」 11 **七転八倒[シチテンバットウ]する** 苦痛のために、何度も転げ回ること。「あまりの苦しさに〜して救急車に襲われる」◇「しってんばっとう」「しちてんはっとう」ともいう。「七顛八倒」とも書く。「7回転がり8回倒れる」の意。 ## f 副詞の類 00 **じたばた** 手足をばたばたと地面に打ちつけて暴れる様子。「〜ともがく」「首根っこをつかまえられて〜する」 01 **どたばた** 重いものが激しくぶつかったり落ちたりする様子。「2階で子供たちが〜騒ぐ音がする」▷〜喜劇 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **足掻[あがき]** あがくこと。「ずいぶんもがいていたが、あれが彼の最後の〜だった」 ## q 名詞の類:イキモノ 00 **暴[あば]れ馬[うま]** 暴れ狂っている馬。「〜だ、逃げろ」「〜を乗りこなす」 01 **荒馬[あらうま]** 性質が荒く、すぐ暴れる馬。 02 **跳[は]ね馬[うま]** とびはねる癖のある馬。 03 **奔馬[ホンバ]** 勢いよく(狂ったように)走る馬。「青春時代を〜のごとく駆け抜けた男」 ## S 名詞の類:ヒト 00 **暴[あば]れ者[もの]** 暴れる人。「警察も手を焼く〜」 01 **暴[あば]れん坊[ぼう]** 暴れ者。「彼は親譲りの〜だ」◇子供をしかって、親しみをこめて言ったりもする。 <561> # 3000 やさしい ## a 動詞の類 00 **思[おも]い遣[や]る** 他人のことを、その人の立場に立って考えたり情を寄せたりする。「母を亡くした子の気持ちを〜」 01 **理解[リカイ]する** 他人の立場・気持ちなどを思いやること。「相手の立場を〜する」「子供に〜のある親」▷相互〜・〜者 02 **包容[ホウヨウ]する** 相手のすべてを認め、心の広さで受け入れ、すべてを受け入れること。「彼には人を〜する度量がある」▷〜力 ●哀れむ → 0900悲しむa●哀れむ ## C 形容詞の類 ### ●やさしい 00 **優[やさ]しい** 相手を思いやる気持ちがあり、態度がおだやかで好ましい様子。「あの子は気立ての〜娘だ」「〜目をした人」「子供の頭をやさしくなでる」 01 **心優[こころやさ]しい** やさしい心を持っている様子。「彼は〜人だから、多少の失礼は許してくれるだろう」 02 **温[あたた]かい** (相手に対して)愛情があって、好ましい様子。「〜心の持ち主」「〜家庭で育つ」「知人を温かく迎える」「〜言葉をかける」→冷たい◇「暖かい」とも書く。「やさしい」が人に対するふるまいについていうのに比べ、「温かい」は内面からあふれ出る、人を包み込むような感じをいう。 03 **温[ぬる]い** 慈悲深い。「彼の話を聞いているうちに、心がだんだんあったかくなる話を聞いた」 ### ●柔らかい 04 **柔[やわ]らかい** ごつごつしたところがなく、受け入れやすい感じがする様子。「表情が〜」「〜口調で話す」「彼も最近当たりがやわらかくなった」◇「軟らかい」とも書く。 05 **丸[まる]い** 人に不快な刺激を与えず、だれからも受け入れられやすい性格である様子。「父も年をとったせいか、だいぶまるくなった」「争いごとをまるくおさめる」◇「円い」とも書く。 06 **虫[むし]も殺[ころ]せない** 虫すら殺せないほど穏やかな様子。「あの〜ような人が、犯人であるわけがない」 ### ●情け深い 07 **情[なさ]け深[ぶか]い** 自分より心理的に下位にある人などに対して思いやりがある様子。「〜眼差しで子供を見守る」 08 **哀[あわ]れみ深[ぶか]い** 自分より心理的に下位にある、恵まれない境遇にある人などに対して思いやりがある様子。「〜まなざしを向ける」◇「憐れみ深い」とも書く。 09 **慈悲深[ジヒぶか]い** 自分より客観的に下位にある人に対して思いやりがある様子。「〜仏の心を知る」 ### ●その他 10 **厚[あつ]い** 動作や態度などに真心がこもっている様子。「〜人情に〜友情」「厚くお礼申し上げます」 11 **手厚[てあつ]い** (特に、具体的な行為について)動作や態度などに真心がこもっている様子。「〜もてなしを受ける」「死者を手厚く葬る」「〜看護」 12 **広[ひろ]い** 心がのびのびとしていて、細かいことにこだわらない、いろいろな考え方を受け入れる様子。「彼は心が〜」「〜気持ちで事にあたる」→狭い ## d 形容動詞の類 ### ●相手のためを思う様子 00 **懇[ねんご]ろな** 動作や態度などに真心がこもっている様子。「初対面の人に〜なあいさつをする」「来客を〜にもてなす」「死者を〜に弔う」 01 **懇切[コンセツ]な** 説明などが相手によくわかるように細かいところまで行き届いている様子。「〜な説明でわかりやすい」▷〜丁寧 02 **親切[シンセツ]な** 助けを必要としている人の身になってふるまう様子。「〜な店員」「その人は〜に道を教えてくれた」「〜をつくす」「〜がかえってあだになる」▷〜心・〜気◇「深切」とも書く。 03 **親身[シンミ]な** 肉親に対するのと同じくらい、相手のことを深く思いやる様子。「下宿先のおばさんが何かと〜に世話をやいてくれる」 04 **献身的[ケンシンテキ]な** 自分のことを顧みないで、人のために尽くそうとする様子。「年老いて病んだ母を〜に看病する」 05 **好意的[コウイテキ]な** 相手に対して好意をもっているように感じられる様子。「〜な態度を示す」「〜な見方をする」 06 **心[こころ]の籠[こ]もった** 細やかな心遣いや心配りを配っている様子。「〜贈り物をありがとうございました」「〜励ましの手紙をいただいた」 07 **血[ち]の通[かよ]った** 心の温かさや熱意などが感じられる様子。「〜政治をめざす」 08 **温[あたた]かな** 思いやりや愛情が感じられる様子。「〜な言葉をかける」「〜なまなざしを注ぐ」◇「あったか」ともいう。「暖か」とも書く。 09 **有情[ウジョウ]な** 人間らしい情や情愛がある様子。「〜の人」⇔無情、非情 10 **人間的[ニンゲンテキ]な** 人間としての情や温かみが、行為や考え方などに現れている様子。「〜なぬくもりのある人」「彼の〜な魅力にひかれる」 11 **ヒューマンな** 人間らしい情にあふれている様子。「作家の〜な視点で、弱者を介する番組」▷〜ドキュメント▶human 12 **妹思[いもおも]いの** 妹に対して思いやりがある様子。「帰りを心配して駅まで迎えにきてくれるなんて、〜のいいお兄ちゃんだね」 <562> 13 **弟思[おとうとおも]いの** 弟に対して思いやりがある様子。「〜のやさしい姉」 ●親思いの → 4100従うd●孝行な ●世話好きな → 4000構うd●世話好きな ### ●心が広い様子 14 **大[おお]らかな** とげとげしたところがなく、ゆったりとして円満な様子。「あの人は〜だからきっと許してくれるよ」「奥さんは良家のお嬢さんらしい〜な性格です」「大自然の中で〜に育てられた」◇生まれ育った環境による心の広さを暗示する。 15 **大様[おおよう]な** おおらかで、落ち着きがある様子。「彼はどのような苦言にも〜にほほえんで耳を傾けた」 16 **鷹揚[オウヨウ]な** (鷹が空を悠然と飛ぶように)小さいことにこせこせしていない、ゆったりした態度で(威厳があって上品で)ある様子。「紳士は何事もなかったかのように、〜な態度で再び話し始めた」「〜に構える」◇音・意味が似ていることから「大様」と混同して用いられるが、別語である。 17 **太っ腹[ふとっぱら]な** 心が広く、細かいことに気を配ったり、根に持ったりしない様子。「あの人は〜だから安心しなさい」 18 **仏[ほとけ]の** 怒った顔を見せず、仏様のようにやさしくて慈悲深い様子。「〜山田といわれていても簡単に単位はくれないだろう」「〜部長だから少しくらいの失敗は大目にみてくれるさ」◇人の名前・肩書などに直接つけて用いる。 19 **寛大[カンダイ]な** 心が広く、他人の失敗や欠点をむやみに責めない様子。「〜な判決を下す」「〜な処置を求める」 20 **寛容[カンヨウ]な** 人の過ちや欠点を責めずに許したり、自分とは異なる思想や行動に理解を示したりする様子。「異文化に〜な社会」「ご〜を請う」「〜の精神に富んでいる」 21 **闊達[カッタツ]な** 心が広く物事にこだわらない様子。「自由で〜な校風」◇古くは「かっだつ」ともいう。「豁達」とも書く。 22 **豪放[ゴウホウ]な** 度量が広く、細かいことにこだわらない様子。「彼は〜な性格だが、心やさしい男だ」 23 **磊落[ライラク]な** 心が広く、快活で、細かいことにこだわらない様子。「その中年の男は〜な調子で話しかけてきた」▷豪放〜 24 **気宇壮大[キウソウダイ]な** 心が広くておくゆきがある様子。「世界中に自社製品を普及させたいという〜な夢を語る」「〜な人物」 ## f 副詞の類 00 **親身[しんみ]になって** 相手の身の上を心配するような温かい気持ちで親切に接する様子。「〜相談に乗る」 01 **何呉[なにご]と無[な]く** 隔てなく、いろいろと世話をしたり親切にしたりする様子。「上京してきた姪のために母は〜世話をやいている」◇「呉」はあて字。 02 **陰[かげ]になり日向[ひなた]になり** 陰では心に思ったり、表にもその人のために尽くす様子。「〜力になってくれた父」 03 **陰[かげ]に陽[ひなた]に** 表立ってはしないが、かげでいろいろと援助する様子。「私が大学までくれたのも〜援助していただいたおかげです」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●相手のためを思うこと 00 **優[やさ]しさ** やさしいこと。「彼の〜にひかれて結婚したんです」 01 **思[おも]い遣[や]り** 思いやること。「温かい〜が感じられる」 02 **温[あたた]かさ** 人の温かい気持ち。「人の心の〜がうれしい」「暖かさ」とも書く。 03 **温[あたた]かみ** 温かい感じ。「人の〜のある処置」「暖かみ」とも書く。 04 **情[なさ]け** 思いやりの気持ち。「人の〜にすがる」「〜をかける」 05 **情[ジョウ]** 他人を思いやる心。「〜が深い」「捨て犬にえさをやっているうちに〜が移ってしまった」 06 **人情[ニンジョウ]** 人間らしい情。「〜にあつい」「義理と〜」「〜本」 07 **人情味[ニンジョウミ]** 人情の温かみ。「〜のある処置」「〜にあふれた話」 08 **情味[ジョウミ]** 人情味。「〜に満ちたまなざし」「〜のあふれる言葉」◇「情味に乏しい絵」のように、情を感じさせる「味わい」「趣」の意でも用いられる。 09 **人間味[ニンゲンミ]** 人間としてごく自然な情。「〜あふれる人柄」「〜の感じられない冷酷な仕打ち」 10 **真心[まごころ]** 偽りや飾りのない、本当の思いやる気持ち。「〜を込めてつくった料理」 11 **親心[おやごころ]** 親が子に対して示す思いやりの心。「注意するのは〜というものだ」 12 **仏心[ほとけごころ]** やさしく慈悲深い心。「〜を出して手加減したな」「〜を起こしたのがまちがいだった」 13 **慈悲[ジヒ]** ①仏教で、仏・菩薩が衆生をあわれみ、楽を与え苦を除くこと。「仏の〜にすがる」◇「慈」は楽を与える意。「悲」は苦を除く意。②相手をあわれみ、いつくしむ、情け深い心。「老紳士の〜にあふれたまなざし」「どうかお〜を」 14 **温情[オンジョウ]** 温かい思いやりの気持ち。「〜のこもった言葉をかけてくれた」▷〜主義・〜判決 15 **温情[オンジョウ]** 目下の者などへの情け深い心。「師の〜に甘える」 16 **厚情[コウジョウ]** 相手の温かく、ありがたい思いやり。「ご〜に感謝申し上げます」 17 **御厚意[ゴコウイ]** 相手が示す、ありがたい思いやりや温かい心遣い。「せっかくの〜ですが、〜はありがたいのですが、今回はご遠慮いたします」「それではせっかくの〜を無にすることになります」 18 **芳志[ホウシ]** 「志」の敬った言い方。「ど〜かたじけなく存じます」◇主として手紙などで使われる。 19 **厚志[コウシ]** 深い思いやりの気持ち。「ご〜に甘えさせていただきます」 20 **篤志[トクシ]** 慈善事業などを進んで援助しようとする気持ち。▷〜家 21 **好意[コウイ]** 人に親切にしようという気持ち。「せっかくの〜を無にしてはいけない」「彼の〜に甘えることにした」 <563> # やさしい3000h〜おとなしい3002c **善意[ゼンイ]** よかれと思ってする、やさしい心。悪意のないこと。「あの人の発言は〜に解釈すべきだ」←悪意 ◇法律用語としては、「善意の第三者」のように、ある事実を知らないで何かを行うことをいう。 **善心[ゼンシン]** 図善良な心。「~に立ち返る」→悪心 **厚意[コウイ]** □情に厚い気持ち。「ど〜を感謝いたしております」 ▶心が広いこと **度量[ドリョウ]** 他人の言行を受け入れる心の広さ。「〜がある人」「〜が広い」 **雅量[ガリョウ]** 図度量の大きいこと。また、その人。「度量」に比べてよい評価をより強く暗示する。したがって、「度量が小さい」とはいえても「雅量が小さい」とはいえない。 **寛大[カンダイ]** 相手の考えや行いを受け入れる、広くて温かい心。「〜な処置」寛仁 **温顔[オンガン]** おだやかな顔つき。「いつも微笑を浮かべていた先生の〜が思い出される」 **慈眼[ジゲン]** □仏や菩薩の慈悲深い目。◇「じがん」ともいう。 ## S 名詞の類:ヒト **生[い]き仏[ぼとけ]** 仏のように慈悲深いやさしい人。「あの人は〜のような人だ」 **大人[たいじん]** 心が広く徳のある人。「彼には〜の風格がある」 # 甘い3001 ## a 動詞の類 **甘[あま]やかす** 子供や目下の者に、厳しくすべきときに厳しくしないで、わがままな言動を許したり、望みどおりにしたり自由気ままにさせたりする。「息子は祖父母に甘やかされて育ったせいか、わがままだ」「部下を甘やかしすぎると、統制がとれなくなる」 **緩[ゆる]める** それまで厳しくしていた規則・態度などを弱くする。「取り締まりを~」「あいつは手綱を〜と、何をしでかすかわからない」◇「弛める」とも書く。 **緩和[カンワ]** 物事の厳しさの度合いを弱めること。「建築規制を〜して高層化を促進するのは是か非か」 ▷金融~ **手[て]を緩[ゆる]める** それまで強く加えていた力などをゆるめる。「追及の~」「リードしていても、最後まで攻撃の~わけにはいかない」 **手加減[てかげん]** 相手や状況に応じて、適当に手をゆるめること。「相手は女の子なのだから、少しは〜してやりなさい」「〜せず、びしびし厳しく鍛える」 **手心[てごころ]を加[くわ]える** 相手や状況に応じて扱いをゆるめてやる。「友達なんだから少しは手心を加えてやってくれよ」 ## C 形容詞の類 **甘[あま]い** (ある)人への対応が厳しくない様子。「長男に~祖父母」「彼は若い女に~」「~顔ばかりしているとつけ込まれるぞ」⇔厳しい、辛い **温[ぬる]い** 処置などに厳しさが足りない様子。「~処分で助かった」 **手緩[てぬる]い** 処置などの仕方に厳しさが足りない様子。「そんな〜やり方では、相手になめられてしまう」「~処置」 **生温[なまぬる]い** 処置・方法などが中途半端で、厳しさが足りない様子。「そんなしかり方では~」 **生[なま]っちょろい** 態度ややり方などに厳しさが足りない様子。「そんな〜態度では困る」「〜な。もっと厳しくしかれよ」 ## d 形容動詞の類 **大甘[おおあま]な** 態度や処置、考えなどが非常に甘い様子。「子供に対して、いかにも~な父親」「1週間あれば準備できると思っていたが、その見通しは~だった」 **過保護[カホゴ]な** 子供などを必要以上に大事にすること。「~に育てるとひ弱な子になる」 **緩[ゆる]やかな** 規則などが厳しくない様子。「~な学則」「交通規制が〜になる」 **緩慢[カンマン]な** 処置や規制などが手ぬるい様子。「危機管理に対する行政の~な対応が指摘される」「~な処置」 **微温的[ビオンテキ]な** なまぬるい様子。「~な態度」「そういう〜な対策では、問題の解決にはほど遠い」 ## Z その他 **御手柔[おてやわ]らかに** 「やさしく扱ってください」の意で、試合などが始まる前のあいさつとして用いる言葉。「どうぞ〜お願いします」 # おとなしい3002 ## C 形容詞の類 **大人[おとな]しい** 性格が穏やかで、人に逆らったりなどの、人の目につくようなことをせず、静か(な性格)である様子。「〜お子さんですね」「よその家ではおとなしくしなさい」「おとなしく言うことを聞け」「おとなしく引き下がる」◇「おとなしい犬」のように、動物についても用いるが、人間について用いる場合は、子供や比較的若い人についていうことが多い。また「おとなしいデザイン」「おとなしい柄」「おとなしい色」のように地味で目立たない意に用いることもある。 **しおらしい** ふだんと違っておとなしく、いじらしい様子。「彼はときどき〜ことを言う」「子供をしかったらしおらしくあやまった」◇ふだんとちがってまじめだったり、おとなしかったり、殊勝だったりするので、思わず情けをかけてやりたくなる様子にいうことが多い。 ▶目立たない様子 **目立[めだ]たない** 他の何ものにもまして、人の注意を引かない様子。「彼女は学校では〜ようにしている」「地味で〜人」 **影[かげ]が薄[うす]い** おとなしくて、自己をあまり表に出さないので、そこにいることがあまり意識されない印象である様子。「どことなく~印象だ」 <564> # おとなしい3002d~さりげない3003d ったけど、社会へ出たらずいぶん変わったね」 ## d 形容動詞の類 **静[しず]かな** あまり声や物音を立てず、落ち着いている様子。「〜な調子で話す」◇「閑か」とも書く。「おだやか」に比べると、物理的な音量の小ささを強く暗示する。 **物静[ものしず]かな** 人柄が落ち着いている様子。「あんな〜な人で、一度も声をあららげたことがない」「どんなことを言われても先生は〜にほほえむだけだった」◇「静か」に比べると使用範囲が狭く、また物理的な音量の小ささよりも全体的な印象を強調する感じがある。 ### ▶柔らかい様子 **柔[やわ]らかな** ごつごつしたところがなく、ふんわりした感じである様子。「物腰が〜で感じがいい」「〜な表情」「〜に人に接する」「軟らか」とも書く。 **物柔[ものやわ]らかな** 人に接する態度がやわらかな様子。「〜な笑顔」「〜に話す」 **柔和[にゅうわ]な** 顔の表情などがやわらかくやさしい様子。「〜なまなざし」「〜な顔つきの仏像」 **ソフトな** 受ける感じがやわらかである様子。「〜な話し方」「〜な印象を与える人」▷soft ### ●おだやかな様子 **穏[おだ]やかな** 感情の起伏が激しくなく、落ち着いている様子。「〜な表情」「〜な調子でたずねる」「〜に話し合う」 **穏和[おんわ]な** 性格や態度などがおだやかな様子。「〜な性格」「〜な表情」「〜な話し方」◇「温和」とも書く。 **穏健[おんけん]な** 考え方などが落ち着いて穏当であるので安心できる様子。「〜な思想の持ち主」「〜な人物」↔過激 ◇主として考え方についていうので、「穏健な人柄」とはいいにくい。 **温厚[おんこう]な** おだやかで、人といさかいを起こしたりすることがない様子。「教授は敵をつくらない〜な紳士である」▷〜篤実 **温順[おんじゅん]な** 文穏和で従順である様子。「〜な人柄だが、芯はしっかりしている」 **円満[えんまん]な** その人柄について、だれもがおだやかであると認める様子。「〜な人格」◇もとは仏教語で、功徳が十分に満ちている意。 **春風駘蕩[しゅんぷうたいとう]たる** 人柄がおだやかで、のんびりとしている様子。「〜の人物」 ### ●神妙な ### ●控えめな ### ●内気な様子 **内気[うちき]な** 人前で目立つようなふるまいをしたり、自己主張をしたりしない性質である様子。「〜な人だが、考え方はしっかりしている」 **内向的[ないこうてき]な** 興味や関心が自分の内部に向かいがちな性質である様子。「〜な性格で、人づきあいが苦手な子」↔外向的 **シャイな** 内気で恥ずかしがりである様子。「〜な彼」▷shy **引[ひ]っ込[こ]み思案[じあん]の** 内気で、積極的に前に出たり新しい物事に取りかかったりすることができない様子。「いくつになっても〜な性格が直らない」 ## f 副詞の類 ### ▶静かに ## h 名詞の類:コト・サマ **柔[じゅう]** 図ものやわらかであること。「〜よく剛を制す」↔剛 **内向性[ないこうせい]** 内気で、自分の中へ閉じこもりがちな性質。↔外向性 # 3003 さりげない ## C 形容詞の類 **さり気[げ]ない** 何か思うところがあるにもかかわらず、それを表立てないように見せる様子。「〜調子でたずねる」「スカーフで〜おしゃれをしている」「〜気配りが心憎い」 **何気[なにげ]無[な]い** 特別の考えや気持ちをもたない(ように見える)様子。「彼の〜一言が彼女を傷つけた」「〜都会の風景にもいろいろなドラマがある」「〜ふうをよそおって近づく」 **何心[なにごころ]無[な]い** 人の態度が特にこれといった考えや意図をもたないように見える様子。「少女の〜しぐさがかわいらしい」 ## d 形容動詞の類 ### ●さりげない様子 **素食[そし]わぬ** 自分の思っていることが人に知られては困るときにさりげなくふるまう様子。「犯人が〜顔で警察に協力する」「〜調子でたずねる」 ### ●虚心である様子 **虚心[きょしん]な** 図先入観をもたず、物事をすなおに受け入れるような気持ちである様子。「〜に耳を傾ける」 **虚心坦懐[きょしんたんかい]な** 虚心で、わだかまりがない様子。「〜に話し合う」 **無我[むが]の** 図自分をなくし、ある物事に心を奪われている様子。「〜の境地」「〜の愛」 **無念無想[むねんむそう]の** 図よけいなことは何も考えない状態である様子。「〜で座っている」 ### ▶無意識である様子 **無意識[むいしき]の** はっきりとした自覚なしに、本能のままに行動する様子。「電車が入ってきたので、〜にあとずさりした」 **咄嗟[とっさ]の** ある物事が起こりそうな直前、あるいは起こった直後のほんの短い時間に、無意識にある対応が行われる様子。「〜の判断でブレーキを踏み、事なきを得た」「うそをつくつもりはなかったが、突然聞かれて〜にそう答えてしまった」 **無意識的[むいしきてき]な** 無意識の状態である様子。「火事と聞くと、〜に貴重品を持ち出そうとするといわれる」↔意識的 **無造作[むぞうさ]な** 物事を行うときに、その結果どうなるかを、特に考えない様子。「〜に事を運ぶ」 <565> # さりげない3003d~f えたり意識したりせずにする様子。「危険物を〜に捨てる」「~にシャツをはおる」◇「無雑作」とも書く。 **ふとした** ほんのちょっとした(思いがけない)ことがもとになっている様子。「~はずみでこの世界に飛び込んだ」「〜けががもとで命を落とすなんて」「〜ことから有名になった」 ## f 副詞の類 ▶さりげない様子 **然[さ]り気[げ]無[な]く** そのことに関心や意図するところがあっても、それを見せないようにして働きかける様子。「夜遊びしている少年に~声をかける」「〜お茶に誘う」「〜新聞記事を見せて反応をうかがう」 **然[さ]り気[げ]に** 「さりげなく」の転じた言い方で若者言葉。「〜ブランド品なんか持ってるじゃん」 **其[そ]れと無[な]く** 相手に自分の考えを悟られないように、それとなくほのめかす様子。「結婚の意思をみて~注意しておこう」「相手の意図を~探る」 **其[そ]れと無[な]しに** 「それとなく」の、やや改まった言い方。「結婚する気があるのかどうか、〜彼女の気持ちを確かめる」「それとはなしに」ともいう。 **そっと** 表立たないように静かに何かをする様子。「ハンカチで~涙をふく」 **やんわりと** 相手を不必要に刺激しないようにおだやかな言い方である様子。「~遠回しに注意する」「~と断られた」「~と言って聞かせる」 ▶なにげない様子 **何気[なにげ]無[な]く** はっきりした目的や意図がないように見える様子。「~見た写真に衝撃を受けた」「~手に取った品が気に入った」「~言った言葉が相手にはこたえたらしい」 **何気[なにげ]に** 「なにげなく」の転じた言い方で若者言葉。「~空を見たら夕日がきれいだったよ」◇「さりげに」とともに若い人たちの間で使われるようになった語。「さりげに」は「さりげなく」の意で使うこともあるが、「なにげに」とあまり区別せずに使うことも多い。 **何[なん]と無[な]く** ①特に意識することなしに、何かをする様子。「~本を読んでいたら眠くなった」「~あの日のことを思い出した」②原因や理由が特定できない事柄について、ある種の感覚や感情を抱いている様子。「〜体がだるい」「〜変だぞ」 **何[なん]と無[な]しに** 「なんとなく」の、やや改まった、あるいは、古風な言い方。「なんとなく」の丁寧な言い方。会長を引き受けきせられてしまった」 **何[なに]が無しに** なんとなく。「寂しさを〜感じる」◇「なにがなし」ともいう。 **漫[そぞ]ろに** これという理由もなく、自然にそうなる様子。「〜もの悲しい」「過ぎし日のことが〜しのばれる」 **何[なに]やら** これという理由や原因は説明できないが、そう感じる様子。「悲しげな音楽を聞いていたら〜こっちまで悲しくなってきたよ」 **何[なに]かしら** 「何やら」の、ややかたい言い方。「〜わけありげな雰囲気だった」 **何処[いずこ]と無[な]く** その理由をはっきり説明できないが、漠然とそう感じる様子。「あの人は~姉に似ている」「〜ユーモラスなしぐさ」 **どことなく** どこは特定できないが、そう感じられるという様子。「彼女のしぐさには〜女性的なところがある」 **つい** 自戒すべきことであるのに、物事に対する抑制力の不足から意図しないことをしてしまう様子。「甘い物を見ると~手が出てしまう」「人に頼まれると断れずに~承知してしまう」 **ついつい** 「つい」を強調した表現。「孫にせがまれると~買ってやってしまう」 **うっかり** 注意を要する物事に対する注意力の不足から、意図しないことをしてしまう様子。「ぬれた手で〜コンセントにさわった」「~していて乗り越してしまった」 **うかうかと** 心構えをすべき物事に対して心構えをせず、意図しないことをしてしまう様子。「うまい話に〜と乗る」 **思[おも]わず** 予期した事態に直面して、自分を抑制することができずに、自分でも予想しなかったようなことをする様子。「話がおかしくて~吹き出した」「モデルたちのきらびやかな衣装に〜ためいきをもらした」◇予期しない事態とそれに対する行動との時間的間隔が比較的短い。 **覚[おぼ]えず** 「思わず」の古めかしい言い方。「話を聞いて~目頭が熱くなった」 **不覚[フカク]にも** 自分を抑えることができずに、意図に反することをしでかしてしまう様子。「~涙をこぼしてしまった」 **巧[たく]まず** □そうなればよいと思われることが、そうしようと思わなかったにもかかわらずうまくいく様子。「彼の書いた日記は、〜日本紹介の紀行文となっている」 **知[し]らず知[し]らず** 自分も気がつかないうちに、だんだんとそうなっていく様子。「~彼にひかれていく」「〜変な習慣が身に付いてしまった」◇かなりの時間がかかっているという意味あいが強い。 **知[し]らぬ間[ま]に** いつのまにか、状態が変化している様子。「横になっていたら~眠り込んでいた」「〜計画が進んでいた」 **無意識[ムイシキ]の内[うち]に** 自覚しないまま、何かをしてしまう様子。「コーヒーの香りがすると、〜タバコに火をつけてしまう」 **咄嗟[トッサ]に** 物事が起こりそうな直前、あるいは起こった直後のほんの短い時間に、無意識にある対応が行われる様子。「~身をかわした」「うそをつくつもりはなかったが、突然聞かれて~そう答えてしまった」「~うまい言葉が出てこなかった」 **我知[われし]らず** 自分で意識しないままに、意図しないことをしている様子。「サッカーのテレビ観戦で~叫んでいた」「本を読んでいるうちに~眠り込んでしまったらしい」 <566> # さりげない3003f〜まめまめしい3005c **我[われ]にも無[な]く** 自分のしていることの意味や結果に気づかないで、異常なことを、意図しないでしてしまう様子。「~興奮したよ」「~はしたないことを口走ってしまった」◇「われになく」ともいう。 **我[われ]にも非[あら]ず** 「我にもなく」の、やや気取った古い言い方。「話せばわかるはずなのに、〜手が出てしまった」 **ふと** 前ぶれといったものを意識することなく、突然何かを思ったり、意外なことをする様子。「歩いていて~名案を思いついた」「~見上げると月が出ていた」 **ふっと** 前ぶれもなく、何かの拍子に突然意図しないことをする様子。「亡くなった母を~思い出した」「子供のことが〜気にかかる」「道のまん中で〜立ち止まる」 **ひょいと** あまり意識することなく急に何かをする様子。「黒い猫が~物陰から顔を出し、じっとこっちを見ていた」「前の席の人が〜振り向いて、いま何時か聞いてきた」 **何時[いつ]の間[ま]にか** 知らないうちに、物事の状態が変化している様子。「長いすに横になっていたら~眠り込んでいた」 **何時[いつ]の間[ま]にやら** いつのまにか。「~いなくなっていた」 **何時[いつ]かしら** 「いつのまにか」の、やや古めかしい言い方。「うとうとしていたら~夢をみていた」 **何時[いつ]しか** □いつのまにか。「~映像の世界に引き込まれていた」 ●自然に→ 9701起きるf # ういういしい3004 ## C 形容詞の類 **初々[ういうい]しい** 世間ずれしておらず、好ましく感じられる様子。「結婚おめでとう。そのうち~若奥様ぶりを見に行きます」「新入生の制服姿は〜ね」◇若い人や、新人・初心者について用いることが多く、しかもその人の内面ではなく外見について用いる。したがって「彼女はういういしいからだまされやすい」というのは変で、この場合は「うぶ」を用いる。 ## d 形容動詞の類 **初[うぶ]な** 人の考え方や気持ちが世間ずれしていない様子。「あの人は~だから男にだまされやすい」「彼は見かけによらず〜なところがある」◇「初心」とも書く。一見すると一人前であるような年齢の人が意外に無知であることについて用いることが多く、子供や老人に対してはふつうは用いない。また、「ういういしい」と異なり、内面の純真さ・無防備さを暗示するので、「少女のうぶな制服姿」などとはいわず、この場合は「ういういしい」を用いる。 **世間知[セケンし]らずな** 経験が乏しく世の中の事情にうとい様子。「いつまでも~なお嬢さんでは通らない」 **ねんねな** 年齢のわりに世の中の事情にうとい様子。「私って~だから男女のことについてはわからないんだよね」◇特に若い女性についていうことが多い。 **花[はな]も恥[は]じらう** (花も引け目を感じるほど)若い女性がういういしく美しい様子。「幼かった彼女も〜いい娘さんになった」「17歳といえば、〜娘盛りだね」 **無邪気[ムジャキ]な** 悪気や深い考えがない様子。「~な笑顔にだまされた」「子供の〜な質問に答えることができなかった」「〜に遊ぶ子供」◇大人ではなく子供について用いることが多く、人の性質だけでなく行為の性質についても用いられる。 **無心[ムシン]な** 雑念がない様子。「~な子供まで巻きぞえにするのはよくない」「〜に眠る赤子」 **天真爛漫[テンシンランマン]な** 性が生まれたままのように飾りけがなく憎めない感じである様子。「〜にふるまう」「〜な笑顔」◇子供について用いることが多く、大人について用いると、時として「無知」や「無作法」の婉曲表現となる。 **天衣無縫[テンイムホウ]な** 技巧のあとが見えない、自然で完全なさま。「〜な人」「〜に生きた画家」◇天人の衣服には縫い目がないように詩歌などに技巧のあとがなく完全である、というのがもともとの意味。子供についてはふつう用いない。 ●純粋な → 8200清いd●まじりけのない様子 ▶素朴な様子 **素朴[ソボク]な** 飾りけがなく、世間ずれしていない様子。「~な感じのする絵が好きだ」「親切で〜な農民」「~な質問をして笑われた」「~な生活を営む遊牧民」◇「素樸」とも書く。よい意味にとれば「飾りけや打算がなくて好感がもてる」ということになる一方、悪い意味にとれば「単純で洗練されていない」ということになるので、「素朴な人」などの言い方には少し注意が必要と思われる。 **純朴[ジュンボク]な** 純粋で、よい意味で素朴である様子。「~で親切そうな宿のおかみさん」「あの人は〜な人柄で、みんなに信頼されている」◇「淳朴」「醇朴」とも書く。「素朴」と異なり、人の性格についてだけいうので、「純朴な質問」などとはいわない。 **質朴[シツボク]な** □人の性質が素朴で、きわめて飾りけがない様子。「~な人柄の青年」「町の人々はみな〜で親切だった」◇「質樸」とも書く。 **木訥[ボクトツ]な** 飾りけがなく、人ずれしていなくて、思っていることを十分に言うことができない様子。「~な青年」「~に話す」「剛毅~仁に近し〈論語〉」◇「朴訥」とも書く。 ## S 名詞の類:ヒト ●新入り → 8801新しいs●新入り # まめまめしい3005 ## C 形容詞の類 **忠実忠実[まめまめ]しい** よく体を動かして、一生懸命にこまごまとわず仕事をする様子。「~仕事ぶりが評価された」「朝から晩までまめまめしく働く」◇「忠実」はあて字。 **甲斐甲斐[かいがい]しい** 主として女性の、よく体を動かして働く姿の好ましい様子。「新妻の〜エプロン姿」「かいがいしく病人を看病する」 <567> # まめまめしい3005c〜たのもしい3006d 看病する」 **骨身[ほねみ]を惜[お]しまない** 骨身を粉にするのもいとわないくらい、苦労をいとわずに仕事をする様子。「自分の趣味にかかわることだと~」◇「骨身を惜しまず」の形で副詞的にも用いる。 **骨惜[ほねお]しみしない** 「骨身を惜しまない」の、ややくだけた言い方。「彼はどんな仕事にも〜人」◇「骨惜しみせず」の形で副詞的にも用いる。 **労[ロウ]を厭[いと]わない** 「骨身を惜しまない」の、やや文章語的な表現。「この仕事を成功させるためなら~」◇文章語的表現の中では「労をいとわぬ」という形でも使われ、「労をいとわず」の形で副詞的にも用いられる。 ## d 形容動詞の類 ▶まめな様子 **忠実[まめ]な** 断続的に物事を行うときに、その人の性分から骨惜しみしないで行動する様子。「毎日日記をつける〜な人」「~に辞書を引くことがたいせつだ」「映画館に〜に通う」◇骨惜しみしない性格そのものに焦点がある。「忠実」はあて字。 **小忠実[こまめ]な** 細かい一つ一つの事柄にまめな様子。「虫歯の予防には毎食後~に歯をみがくのがよい」「〜な秘書が書類を整理してくれるので助かっている」「~に有権者の面倒をみる」 **筆忠実[ふでまめ]な** 手紙などの文章を面倒がらずにまめに書く様子。「四季折々の便りをくれる〜な御仁」→筆無精 **勤勉[キンベン]な** 怠けずに労働したり学校の勉強をしたりする様子。「日本人は〜な国民だといわれる」 ●一生懸命な様子 → 4401努めるd ## f 副詞の類 ●てきぱき・きびきび → 2900ふるまうf●いろいろなふるまいの様子 # たのもしい3006 ## a 動詞の類 **頼[たよ]りになる** いざというときに頼りになり、役に立ってくれそうである様子。「彼が味方になってくれれば~だろう」「必ず〜人になってくれるだろうと期待できる。「~親戚に就職の世話を頼む」「彼ならパートナーとして〜」 **当[あ]てになる** 期待・信頼できるものと考えることができる。「あんなやつのいうことが〜ものか」◇ふつう、否定的な文脈で用いる。 **安心[アンシン]して見[み]ていられる** 心配することなく見ていることができる。「彼の仕事ぶりは〜」 ## C 形容詞の類 **頼[たの]もしい** いざというときに頼りになりそうな力や能力をもっていて期待できる様子。「~味方が現れた」「社会人になった息子をたのもしそうに見つめる」 **心強[こころづよ]い** 頼りになる人や物があって安心できる様子。「あなたがいてくれるだけで~」「どんな困難にも~が協力してくれるなら、どんなに~ことだろう」⇔心細い **気強[きづよ]い** 頼りになる人がいたり物があったりして、安心できる様子。「あなたがいっしょに行ってくれるなら〜」「さいわい十分な金を持っていたので気強かった」 **末頼[すえたの]もしい** 将来立派になりそうで期待がもてる様子。「~息子さんがおいででうらやましい」「あなたの将来を末たのもしく思っています」 **危[あぶ]な気無[げな]い** 見ている人に不安や疑惑などを感じさせない様子。「〜ピッチングで完投する」「あぶなげなく勝つ」◇「あぶなげがない」ともいう。 ▶手がたい様子 **堅[かた]い** やり方などが確かで見ている人に不安を感じさせない様子。「公務員のような~職業が向いている」「〜商売」「仕事の進め方が~」 **手堅[てがた]い** 確実で、失敗のおそれがない様子。「~作戦を用いる」「~銘柄の株(相場が安定していて大損をする危険のない株)」「監督はランナーを手がたくバントで送った」◇「あぶなげない」「かたい」「手がたい」を比べると「かたい」が最も意味が広い。「手がたい」は「かたい」に比べ、より具体的で、安全第一を心がける主体の意思を暗示する。「あぶなげない」は主体の意思というよりも、第三者の目から見た物事のなりゆきの様子に重点があり、「勝利」のような、結果をあらわす語とともに使われることが多い。 **義理堅[ぎりがた]い** 相手から受けた恩などに報いることをおこたらず、人間関係を大事にする様子。「毎年お中元とお歳暮を欠かさず送ってくる〜人」 ## d 形容動詞の類 **安心[アンシン]な** その人がすることに、あるいは、ある条件を備えていることによって、不安な要素がなく、落ち着いていられる様子。「父の運転は慎重なので、乗っていて〜です」「厳重な防犯装置があるから〜だ」「無農薬の〜な野菜」 **心丈夫[こころじょうぶ]な** 心強く、たのもしい様子。「彼がこの仕事に参加してくれるとは〜な限りだ」 **百人力[ヒャクニンリキ]の** 百人分の力にも相当するくらい、たのもしい様子。「あいつが味方につけば〜だ」 **千人力[センニンリキ]の** 非常にたのもしい、頼りになる存在である様子。「あなたがいてくだされば〜です」 **鬼[おに]に金棒[かなぼう]の** もともと強いものに、さらに強さが加わって、たのもしい様子。「わがチームは優勝をねらえるほど戦力は充実しているが、彼が加わってくれれば〜だ」 ▶堅実な様子 **堅実[ケンジツ]な** しっかりしていて手堅い様子。「〜な方法が用いてある」「~に作業を進める」 **堅気[かたぎ]の** 職業や技術などをしっかり身につけてまじめに生きている様子。「~の生活をする」 **着実[チャクジツ]な** 手堅く、自分のペースで落ち着いて一歩一歩物事を進める様子。「研究の〜な進展が期待される」 <568> # たのもしい3006d〜女らしい3007h る」「売り上げを〜に伸ばす」 **地道[ジミチ]な** 見かけははでやかではないが、かけひきなどせず、堅実に物事を行う様子。「~な努力の積み重ねが大事だ」「試合に備えて毎日〜に練習する」◇「着実」は、ゆっくりではあるが物事が目に見えてはかどっていくということで、成果に重点がある。したがって、「毎日着実に練習する」とはいいにくい。一方、「地道」は、成果よりもこつこつ努力する過程に重点がある。したがって「研究の地道な進展」とはいいにくい。 **地[ち]に足[あし]が着[つ]いた** 地面に両足で立っているように、堅実でしっかりした内容をもつ様子。「人気取りに走らず、~政策を論じてもらいたい」「~議論」 ●有望な→ 1512見込むd●有望な ## f 副詞の類 **確[しっ]かり** 手がたく物事を行う様子。「一家を養う~とした青年」「~した家の娘さん」◇「聢り」とも書く。 **ちゃんと** 欠点などがなく、十分満足のできる水準に達している様子。「~した職業についてほしい」「~した旅館だから安心だ」 ## h 名詞の類:コト・サマ **甲斐性[かいしょう]** 生活力や根性など、たのもしいこと。「あんな〜のない亭主で、あなたも苦労するね」 **頼[たよ]り甲斐[がい]** 頼りにするだけの値打ち。頼ったとき、それにこたえてもらえそうな期待の度合い。「~がないやつだ」「さすがに親戚だけあって〜がある」 ## S 名詞の類:ヒト **大黒柱[ダイコクバシラ]** 一家・団体の中心となる、たのもしい人。「この家も〜がいないと、たちゆきがたい」◇「建物の中央にある太い柱」の意から。 **屋台骨[ヤタイボネ]** 一家・団体を支えるたのもしい人。「~を失う」「屋台・家屋の骨組み」の意から。 # 女らしい3007 ## C 形容詞の類 **女[おんな]らしい** 女性が、女性にあると期待されている、好ましい性質や外見、態度をもっている様子。「~しぐさ」「~指」「~やさしさのあふれた文章」⇔男らしい ◇男性から見ると好ましいものとして評価する語であるが、女性にとっては必ずしもそうではなく、むしろ差別的と受け取られることもある。また、男性について「女らしい男」とはいわない。 **女[おんな]っぽい** 女性に特徴的な外見や性質を、はっきりと、あるいは、目立つ程度にもっている様子。「彼女はとても〜」「彼は〜歌い方をする」⇔男っぽい ◇評価に関しては中立的で、使われる場面によってよい意味のときもあれば悪い意味のときもある。男性についても用いられる。 **女臭[おんなくさ]い** 雰囲気がいかにも女性を感じさせる様子。「女子寮に一歩入ると~」⇔男臭い ◇やや悪い評価をともなった語で、男性についてはまず用いな い。 ## d 形容動詞の類 **淑[しと]やかな** 女性の態度や様子が上品で物静かである様子。「泣きくずれた彼女の〜な姿」 **しなやかな** 外力に逆らわず柔軟さがあって女性らしい様子。「~に生きる同僚は魅力的だった」◇枝などが弾力があってよくしなう様子から。 **淑[しと]やかな** 女性の外見やふるまいが上品で落ち着いている様子。「~に食事をする人」「~な物腰の婦人」 **おっとり** 女性の性質が穏やかでやさしい様子。「~した奥さん」「〜とほほえむ」 **貞淑[テイシュク]な** 女性がしとやかで貞操がかたい様子。「~な妻」 **女性的[ジョセイテキ]な** 女性に特徴的な性質や外見をもっている様子。「彼は〜な字を書く」「いかにも〜な服装を好む」「〜な表現にみちた文章」→男性的 ◇男女どちらについても用いられる。 **女流[ジョリュウ]の** 男性が大半を占める職業・分野において活躍している女性である様子。「最近~の進出がいちじるしい将棋界」▷~作家・~棋士 **気丈[きじょう]な** (苦しくても)ふだんの落ち着きを失わず、心がしっかりしている様子。「~な母は、父が事故で亡くなったときも涙を見せなかった」 **気丈夫[きじょうぶ]な** (多くの女性が)弱々しくなりそうなときでも、心がしっかりしている様子。「~な祖母も、病に倒れてからはすっかり気弱になった」 **勇[いさ]ましい勝[まさ]りの** 女性が、男性に負けないくらい気が強く、活発である様子。「〜少女は近所の男の子を泣かしていた」 **ボーイッシュな** 女性の髪型や服装など、外見が男の少年のようである様子。「いつも~なスタイルの活発そうな少女」「~なショートカットが似合っている」 ▶boyish ## f 副詞の類 **なよなよ** 女性の外見がいかにも弱くやわらかい感じである様子。「~した姿」「~とした女性」◇弱々しくて男らしくない意で、男性についても用いられる。 **しなしな** 女性のしぐさなどがいかにもやわらかく、なまめかしい様子。「〜と男にしなだれかかる」「彼女の〜した身のこなし」 ●しっとり→ 9405ゆかしいf ## h 名詞の類:コト・サマ **女心[おんなごころ]** 女性特有の気持ち。「~をわかってやれよ」⇔男心 **娘心[むすめごころ]** 娘らしい、純情で感じやすい心。「~を傷つけるようなことはするな」 **乙女心[おとめごころ]** 「娘心」の、やや文学的な表現。「〜はデリケートなの」◇「少女心」とも書く。 **婦道[フドウ]** 図女性として守るべき道。「~にはずれた行い」「~を全うする」 ●女ぶり→ 0407見えるi●姿形 <569> # 女らしい3007s〜男らしい3008c ## S 名詞の類:ヒト **女[おんな]** 子供を産むことができる方の人間。ふつう、男性が恋愛や結婚の対象にしたいと思い、やさしい、しとやか、力が弱い、といった特性をもつととらえられてきた。「~に生まれる」「男と〜のちがい」 ▷~盛り・京〜 ⇔男 ◇最も一般的で年齢や属性を問わない言い方だが、最近では軽蔑的な語感をともなうようになってきているので注意が必要である。 **女性[ジョセイ]** 一人前の大人の女。「あらゆる職場に~が進出してきている」 ▷~語・~解放~雑誌・~美 ⇔男性 ◇改まった言い方。「女」に軽蔑的な語感があるのに対して、中立的な語で、ニュースなどでは「犯人の女」「被害者の女性」のように使い分けることがある。 **女子[ジョシ]** 「女」の、やや文章語的な言い方。「銀行には〜の職員が多い」⇔男子 ◇学生・生徒・〜教育 ◇「女子」は子供にも用いられるので比較的若い女性を連想させる。 **おなご** 「女」の古めかしい言い方。◇「女子」とも書く。「おんなご」の転じたもの。 **あま** 女性をののしっていう語。「この~、何しやがる」◇「あまっこ」「あまっちょ」ともいう。「阿魔」とも書く。 **婦人[フジン]** 「女性」の、やや古めかしい言い方。「貞淑な〜」▷~雑誌・~服・~警官・職業~ ◇「女性」「婦人」は小中学生のような子供については いわず、「女」と比べると上品な語感がある。 **婦女[フジョ]** □女性。「~をいたわる」 ▷~暴行罪(強姦罪の婉曲表現) **婦女子[フジョシ]** 女性(や子供)。「~を先に避難させる」 **ウーマン** 「女性」の洋語的表現。▷パワー・スポーツ~・キャリア~ ◇複合語の構成要素として用いられることが多い。▶woman **女人[ニョニン]** 「女」の古い言い方。▷~像(女性のいのり)・~禁制(女性の立ち入りを禁ずること)・~結界 ◇今はほとんど用いられない。 **女衆[おんなしゅう]** 女の人たち。「~が炊き出しをしてくれた」◇「おなごし」ともいう。古めかしい言い方。女の人たちをまとめて呼ぶときにも用いられる。 ▶大人の女 **小母[おば]さん** よその(中年以上の)大人の女の人。「~にあいさつする」「~、こんにちは」⇔おじさん ◆親しみを込めた言い方で、呼びかけにも用いる。ふつう中年以上の女性に対して用いるが、用いる人の年齢によって異なってくる。 **小母様[おばさま]** 「おばさん」の丁寧な言い方。「〜に小さく頭を下げた」「叔母様に差し上げてくださいといただきました」⇔おじさま **小母[おば]ちゃん** 「おばさん」のくだけた、より親しみをこめた言い方。「となりのおばちゃんにお菓子をもらった」→おじちゃん **おばん** 「おばさん」のぞんざいな言い方。おばさん。「そんな〜くさい格好やめなさいよ」 **刀自[トウジ]** 中年以上の女性の敬称で古い言い方。▷家~・母~ ◇「とうじ」ともいう。「刀自」はあて字。 **淑女[シュクジョ]** しとやかで上品な大人の女性。「良家の~」「紳士〜のみなさまがた」⇔紳士 **貴婦人[キフジン]** 身分の高い上品な大人の女性。「社交界の〜」「〜たちの寄贈した大勢を飾る場所」 **レディー** 「淑女」の、やや気取った言い方。「~の前で不作法なまねをするのはやめなさい」 ▷〜ファースト ⇔ジェントルマン ◇女性一般を指す上品な語としても用いられる。▶lady **女史[ジョシ]** 社会的に地位や名声があり、活躍している、名声のある女性。「太田~の提案に全面的に賛成します」◇固有名詞に付けて敬意をあらわす用法がふつう。ただし、勝ち気な女性をからかいぎみにいうときにも用いるので注意が必要。 **女傑[ジョケツ]** 知勇にすぐれた男まさりの女性。「大胆に決断してばりばり仕事のできる彼女はまさに~といえる」 ●若い女→ 8803若いs●若い女性 ●幼い女→ 8804幼いs●女の子 ●老いた女→ 8805老いるs●年老いた女性 ●奥さん→ 2803添うs●妻 ●烈女 → 3105勇ましいs●勇ましい人 ●美しい女性→ 8202美しいs●美しい女性 ▶その他 **貞女[テイジョ]** 図貞節をかたく守る女性。「~は両夫にまみえず」 **手弱女[たおやめ]** 弱々しくたおやかな女性。⇔ますらお **大和撫子[やまとなでしこ]** 日本女性の美称。特に、気立てのよい、慎みのある若い女性。「気立てといい、立ち居振る舞いといい、今どきまれな〜だ」◇日本女性の美を花に託していった美称。 **紅一点[コウイッテン]** 多くの男性の中にいるただ1人の女性。「合格者の中の~」 ●男性と女性 △ 3008男らしいs●男性と女性 × 名詞の類:トキ ●女盛り→ 8806熟れる× # 男らしい3008 ## C 形容詞の類 **男[おとこ]らしい** 男性が、男性にあると期待されている、好ましい性質や外見、態度をもっている様子。「彫りの深い~顔立ち」「男らしく責任を取る」「よく落着いて、〜態度だったとほめられた」⇔女らしい ◇よい評価をともなった語。女性については用いない。 **男[おとこ]っぽい** 男性的な外見や性質を目立つ程度にもっている様子。「彼女はいつも~格好をしている」「彼は〜けれど、やさしいところもある」⇔女っぽい ◇評価に関しては中立的か、ややよい意味である。男女両方について用いられるが、男性について用いるときは、ふつう外見ではなく性質や態度をいう。 **男臭[おとこくさ]い** 雰囲気がいかにも男性を感じさせる様子。「いかにも〜インテリアの部屋」「その作家は〜文体で有名だ」⇔女臭い <570> # 男らしい3008c〜s 臭い **雄々[おお]しい** 勇ましくてりりしく、頼もしい、強くて立派な様子。「強敵に雄々しく立ち向かう」「母親は息子の~姿をたのもしそうに見つめた」⇔女々しい ◇「男々しい」とも書く。一人前の男性についてよい評価を込めて用いる語。 **女々[めめ]しい** 男性のくせに、弱々しくて情けない様子。「こんな小さなことでいつまでもくよくよしているとは君も~な」「〜ふるまい」⇔雄々しい ◇大人の男性について もっぱら用い、男性的な資質をもっていない様子を女性の名を借りて侮蔑的に表現する語なので、注意が必要。 ## d 形容動詞の類 **男性的[ダンセイテキ]な** 男性に特徴的な性質や外見をもっている様子。「~な力強い筆跡」「相撲は〜なスポーツだ」「彼女は〜な顔立ちをしている」「~な山並み」→女性的 ◇男女どちらについても用いられる。「男らしい」と比べると、どちらかといえば、形など外面的なものについて用いることが多い。 **ダンディーな** 男性が、服装や態度が都会的に洗練されていて、しゃれた様子。「中折れ帽を小粋にかぶった〜な男」▶dandy **むくつけき** □無骨でむさくるしい様子。「~体つきの山男」 ●女性的な △ 3007女らしいd ## h 名詞の類:コト・サマ **男心[おとこごころ]** 男性特有の気持ち。「~と秋の空」⇔女心 ●男ぶり→ 0407見えるi●姿形 ▶勇ましいこと △ 3105勇ましいh ## S 名詞の類:ヒト **男[おとこ]** 子供を産ませる機能のあるほうの人間。ふつう、女性が恋愛や結婚の対象にしたいと思い、力が強い、たくましい、激しい、といった特性をもつととらえられてきた。「営業部は圧倒的に〜のほうが多い」 ▷東~・~盛り・~心・~所帯 ⇔女 **男性[ダンセイ]** 一人前の大人の男。「~はジャケットとネクタイを着用してください」▷~陣・~軍・~美 ⇔女性 ◇改まった言い方。大人の男についていい、子供についてはいわない。 **男子[ダンシ]** 「男」の、やや文章語的な言い方。「~としての面目を保つ」「一国の宰相となって、〜の本懐を遂げる」⇔女子 ◇一人前であることを強調する響きがある。 **男児[ダンジ]** 男の子。「〜」に比べて、「立派な男」というニュアンスをより強くもつ。 **男[おのこ]** 雅男と。「立派な〜が泣き言を言うな」▷東~ ◇「男の子」の意。古い言い方。 ▶大人の男 **殿方[とのがた]** 女性が(複数の)男性を敬っていう語で、やや古めかしい上品な言い方。「~のお席はあちらです」 ▷~用 ◇社交的な場で用いられることが多い。 **殿御[とのご]** 「殿方」のさらに古風で、より親しみをこめていう、古めかしい言い方。「いとしい〜のためならばどこへでもまいります」◇「殿方」よりさらに古めかしい言い方で、特定の相手に親しみを込めていうことが多いが、日常的には用いられない。 **旦那[ダンナ]** 一家の主人である(ように見える)男性。「あの~は金をもっていそうだ」「そこの~、ちょっと寄ってらっしゃいな」◇呼びかけにも用いる。なれなれしい語感がある。 **小父[おじ]さん** よその(中年の)大人の男性。「隣の〜」「知らない〜についていっちゃだめだよ」→おばさん ◇親しみのこもった語で、呼びかけにも用いる。ふつう中年以上の男性に対して用いるが、用いる人の年齢によって異なってくる。 **小父様[おじさま]** 「おじさん」の丁寧な言い方。「父の友人である〜に仕事を紹介していただいた」⇔おばさま **小父[おじ]ちゃん** 「おじさん」のくだけた、より親しみをこめた言い方。「となりのおじちゃんからお小遣いをもらう」⇔おばちゃん **おっさん** 「おじさん」のぞんざいな言い方。「電車の中で酔っ払いの〜にからまれた」 **おじん** 「おじさん」をさらにぞんざいにした言い方。おじさん。「変な~につきまとわれた」 **紳士[シンシ]** 礼儀正しく、上品な男性。「その男は、きちんとスーツを着た、落ち着いた物腰の立派な〜だった」 ▷~協定・田舎~・~服・~用 ⇔淑女 **ジェントルマン** 紳士。「彼は~だから、女性にそんな失礼なことは言わないよ」⇔レディー ◇「ゼントルマン」ともいう。皮肉やからかいのニュアンスを込めて用いられることがある。▶gentleman **フェミニスト** 女性を大切に扱う男性。「彼の〜ぶりはあてにならない、下心が感じられるわ、と言った」◇本来は男女同権論者の意。▶feminist **ミスター** 男性の名前に付ける敬称。▷~○○ ◇「ミスタージャイアンツ」のように、所属する世界や団体を代表する男性の意でも用いる。▶Mr. **益荒男[ますらお]** たくましく立派な男性。「〜ぶりを発揮する」⇔たおやめ ◇「丈夫」とも書く。 **丈夫[ジョウブ]** 体が大きくて丈夫な男。「けがをしてもびくともしない〜だ」◇古代中国で、成年男子の身長を一丈としたことから。 **天晴[アッパレ]** 権力に屈しない立派な男性。「信頼するに足る~」 **偉丈夫[イジョウブ]** 図体格が立派で背も高い男性。「六尺豊かな~」 **伊達男[だておとこ]** 服装や振る舞い、洋服の好みなどが粋な男。 **伊達者[だてもの]** 図伊達男。◇「だてもの」ともいう。 **ダンディー** 粋でしゃれた男。▶dandy **野郎[ヤロウ]** ①男をぞんざいに、また、ののしっていう語。「あんな〜といっしょにいく気がしないな」「この~、けんかを売る気か」 ◇ののしっていうときに使うことが多い。「野郎の言うことなんか信じられるか」のよう <571> に、代名詞的にも用いられる。また、「この野郎」「ばか野郎」のような慣用的な言い方は、男女を問わず に用いられる。 **おとこし** 男の人たち。「~はどうぞ座敷へお 上がりください」◇「おとこしゅ」 「おとこし」ともいう。古めかしい言い方。男の人た ちをまとめて呼ぶときにも用いられる。 **男[おとこ]一[いっ]匹[ぴき]** 一人の男であることを強調した 表現。「やせても枯れても〜、今さ ら引き下がれない」 ●若い男 → 8803若いs●若い男性 ●幼い男 → 8804幼いs●男の子 ●老いた男 → 8805老いるs●年老いた男性 ●美しい男性→ 8202美しいs●美しい男性 **男[ダン]女[ジョ]** 男と女。「~を問わず採用する」「~ 別々に行動する」 ▷~平等・~共学・ ~同権 **両[リョウ]性[セイ]** 男女があること。雌雄(めすおす)。▷~具 有◇生物一般に用いられる。 ●雌雄→ 0100生むq X 名詞の類:トキ ●男盛り → 8806熟れるx # 3009 なまめかしい a 動詞の類 **艶[つや]めく** しぐさや表情が性的な魅力にあふ れ、異性の心をひきつけるように感 じられる。「火影にうつる~姿」 **艶[つや]めく** なまめかしい色気が感じら れる。「彼女、恋をしたせいか、つやめ いてきたね」 **色[いろ]めく** なまめかしい色気が感じられる。「ふ としたしぐさも色めいて見える女 性」◇「つやめく」「色めく」は、「つやめいた話」「色 めいた方面」のように、恋愛や情事に関係がある意 で用いられることが多い。 **媚[こ]びる** 女性が男性の気を引こうとしてなま めかしいふるまいをする。「~ような目つき で女が近づいてきた」◇◆男性についていう場合は へつらう意になる。 **媚[こび]を作[つく]る** こびるようななまめかしいふるま いをする。なまめかしい身ぶりをしてなつく。「あか ら女性が近づいてきた」 **媚[こび]を売[う]る** (特に接客業の女性が)客に気に 入られるよう、こびた様子で接す る。「媚を売って金を稼ぐ」 c 形容詞の類 **艶[なまめ]かしい** 性的な衝動を強く起こさせる ような魅力がある様子。「起き たばかりの姿が~」「彼女はなまめかしく私に寄り そってきた」「春の夜の~雰囲気」◇衝動を起こさ せる程度が強く、触覚的なイメージと結びついてい る。女性についていうことが多い。 **艶[つや]っぽい** つやめいている様子。「彼女の~ 目つき」「~話がない」 **婀娜[あだ]っぽい** なまめかしい様子。「あだっぽい目つき」「銀座のホステスが~流し目を 送ってくる」◇やや古めかしい言い方。芸者やホス テスなど、職業上の必要で身につけた洗練された 色気についていうことが多い。 **色[いろ]っぽい** 異性に性的な衝動を起こさせる ような魅力がある様子。「彼の目 つきは~」「役者の〜身のこなし」「最近~話がな い」◇「色っぽい」「色めかしい」「つやっぽい」「あだ っぽい」は、「なまめかしい」に比べ間接的であり、触 覚的なイメージはなく、ふつう声・目つき・口もとな ど、視覚と聴覚に関係する。「色っぽい」「色めかし い」「つやっぽい」は事柄についても用いられ、その 場合、恋愛や情事に関係がある、という意味にな る。「色っぽい」は男性についても用いられる点で 「つやっぽい」「あだっぽい」と異なる。 **悩[なや]ましい** 官能が刺激されて性的な煩悶[もん] を抱かせるような魅力がある様 子。「スリットの入ったスカートが~」「香水の~香 りがただよっている」「彼女の声を聞くと悩ましく なる」◇対象の性質よりも、受けとる側の性的な 葛藤に力点があり、「彼女の声を聞くと悩ましくな る」のような言い方は他の語ではできない。 **妖[あや]しい** 神秘的で不思議にひきつけられるも のがある様子。「彼女の~魅力にいっ ぺんでとりこになってしまった」◇「怪しい」とも書 く。 d 形容動詞の類 **艶[あで]やかな** はなやかで上品な色っぽさがある 様子。「~なドレス姿をさんざん 披露した」「~にほほえむ」「~な雰囲気につつまれ た結婚式」◇高貴な品のよさの意の古語「あてや か」の変化したもの。 **艶[エン]美[ビ]な** あでやかで美しい様子。「彼女の~ な姿が頭から離れない」 **妖[ヨウ]艶[エン]な** あやしいほどなまめかしい様子。 「~な女性にひきつけられる」「妖 婉」とも書く。 **凄[セイ]艶[エン]な** ぞっとするほどなまめかしい様子。 「~な顔立ちの美人」 **艶[エン]麗[レイ]な** あでやかで美しく、男性の関心を ひく様子。「~な顔立ち」 **性[セイ]的[テキ]な** 性や性欲に関する様子。「~な魅力」 「~な衝動にかられた犯罪がふえてい る」 **セクシャルな** 「性的」の、比較的新しい言い 方。「セックスアピールを感じさ せる~な魅力」◇「セクシュアル」ともい う。sexual **肉[ニッ]感[カン]的[テキ]な** 女性が肉体的な生々しさを感 じさせて性欲をそそるまんばかりで ある様子。「~な女優のポスター」 ◇「にっかんて き」ともいう。 **グラマーな** 女性が肉づきがよくて性的な魅 力がある様子。「~な女性」「〜 なからだつき」glamour **官[カン]能[ノウ]的[テキ]な** 肉体的、特に性的な感覚に訴える 力が強い様子。「浮世絵の~な 美しさ」「~な小説を読みふける」 **扇[セン]情[ジョウ]的[テキ]な** 性的な好奇心をそそるような様子。「~ な写真をのせた週刊誌が売れる らしい」◇「煽情的」とも書く。 **コケティッシュな** 男性に対してこびるような 色気がある様子。「彼女 は~な笑いを振りまいた」 coquettish <572> **セクシーな** 性的な魅力を感じさせる様子。 「~な声でささやく」「~なポー ズ」〜ガール sexy **エロチックな** 性的な興味や性的な興奮を起 こさせる様子。「~な声」「~な目 つき」「~な描写に興奮する」「~な写真」◇「エロテ ィック」ともいう。erotic **エロな** 「エロチック」の略。「~な話をする」 「~な目で見るな」◇エロ本・エロ 漫画・ビデオ ◆複合語の構成 要素として用いられることが多い。「官能的」「扇情 的」「性的」「セクシュアル」「エロチック」「エロ」は、 「セクシーな女」のように人間をあらわす名詞と直 接結びつくことは少ない。 ●嫣然 → 0804笑うd ●美しい様子 → 8202美しいd h 名詞の類:コト・サマ **色[いろ]気[け]** なまめかしいことと いった、異性をひきつける魅力のある様子。「~の ある女性」「~たっぷりのしぐさ」「~ を感じさせる姿態」「あいつはいつも男 みたいな格好で〜のないやつだ」◇女性にも男性 にもいう。 **御[お]色[いろ]気[け]** 女性の、男性をひきつける色っぽ さ。「~たっぷりのしぐさ」 **色[いろ]香[か]** 女性の、においたつような色気。「年上 の女性に~がただよう」 **セックスアピール** 異性をひきつける性的 な魅力。「彼女は強烈な ~で、一躍有名になった」◇男性についても女性 についてもいう。sex appeal **官[カン]能[ノウ]** 性的な感覚。「~を刺激するにおい」 ◇本来は感覚器官一般の働きをいう。 **エロチシズム** 性愛に関すること。特に芸術 などで、恋愛や性的関心や官 能的な美を表現すること。「青春映画におけるさわ やかな〜」◇「エロティシズム」ともいう。erot- icism **色[いろ]** 女性のなまめかしい魅力。「~に迷 う」◇「にょしょく」ともいう。 **艶[エン]色[ショク]** あでやかでつやめいた姿。 **艶[あで]姿[すがた]** あでやかな姿。「日本髪の~をカメラ におさめる」 **媚[こび]** 男性の心をひきつけるために女性がなま めかしい態度をとること。「女は〜を見せ てすり寄ってきた」 **媚[び]態[たい]** 男性に取り入ろうとする、女性の色 っぽいふるまい。「~を示す」「~をつく る」 **色[いろ]目[め]** 気がある様子をして異性を見る、色っ ぽい目つき。「警官に~を使うとはけし からん」 **流[なが]し目[め]** 気があることを表すときに、ちらっ と相手を見ること。「向かい合った 座席の男に~をくれる」◇「流眄」とも書く。 **秋[シュウ]波[ハ]** 美人の涼しげな目元。色目。「~を送る」 ◇本来、秋の澄みきった波の意で、美 人のすずしい目もとの形容に用いられたことから。 **嬌[キョウ]声[セイ]** 女性のなまめかしい声。「~を発す る」 s 名詞の類:ヒト **色[いろ]女[おんな]** 男をひきつける、色気のある女性。 「酸いも甘いもかみわけた~」 **色[いろ]男[おとこ]** 女をひきつける、色気のある男性。 「彼はなかなかの〜だ」 **妖[ヨウ]婦[プ]** なまめかしくあやしい美しさで男を まどわす女。 **妖[ヨウ]女[ジョ]** 妖婦。「~の魅力」◇魔女の意もあ る。 **バンプ** 「妖婦」の洋語的表現。▶vamp **コケット** コケティッシュな色っぽい女。 ▶coquette # 3010 いやしい a 動詞の類 **俗[ゾッ]化[カ]** もともとあった独特のよさや趣がな くなり、一般大衆の受け入れやすい ものになること。「日本のお寺はすっかり〜してしま った」「~しすぎると観光地としての価値がなくな る」 c 形容詞の類 **卑[いや]しい** 身なりや心根が、下品で不快感を 感じさせる様子。「そう言うと、男は〜笑 いを浮かべた」「人品いやしからぬ(洗練されていて 品のある)紳士が来た」「口が~」「カンニングをする とは根性がなんとも〜」「身なりの~男」◇「賤し い」とも書く。社会的地位や身分が低いことにもい う。 ●汚い → 8205汚いc **嫌[いや]らしい** 見るからに下品で、できればかか わっていたくない様子。「~目 つきで女性を見る」「敵の弱点をしつこくねらうと いう〜やり方」◇「厭らしい」とも書く。 **えげつない** 言動が露骨で、下品でいやらしい。 世間の常識では言動にあらわ せないようなことまで平気でするいやらしい様子。 「~笑いを浮かべる」「この本の性 描写はじつに~」→ 9500C08えげつない **如何[いかが]わしい** 本当にそうなのかと疑問に思うほど下品で あやしげな様子。「~写真を売る」「~場所に出入り する」 **際[きわ]疾[ど]い** もう少しで猥褻[わいせつ]になるという、限 度すれすれの状態である様子。「~ 話をする」「~表現が話題になる」 **助[スケ]平[ベ]ったらしい** いかにも好色そうで 軽蔑したくなるほど不愉 快である様子。「男たちの~視線を浴びる」「あの人 はすけべえったらしくていやだ」◇「すけべえたら しい」ともいう。「助兵衛ったらしい」とも書く。男性 の好色そうな様子についていうのがふつう。 **俗[ぞく]っぽい** ありふれていて品がない様子。 「~言い方をすれば」「~週刊誌」 「静かな村も観光地化されて俗っぽくなった」 **安[やす]っぽい** 見るからに価値がなさそうで、品 がない様子。「~言葉づかい」「~景 品」「そんな~考えに流され るな」「~人間に見られたくない」 <573> # いやしい3010c~d **生臭[なまぐさ]い** 欲や金銭などに深くかかわっていて俗っぽい様子。「〜うわさのある僧侶」「金もうけだなんて話が急になまぐさくなったな」◇「腥い」とも書く。 ●あさましい **浅[あさ]ましい** 欲望のままに行動し、それを見た人が不快で情けないと感じる様子。人としての品性を疑いたくなるくらい、自分の欲望をむき出しにしてふるまうので、見ていて不愉快で情けなくなる様子。「満員の電車に先を争って乗るとはじつに~」「財産めあてに結婚するとは、なんて~やつだ」 **さもしい** いやしい根性が見えすいていて、不愉快である様子。「権力にへつらう~人間」「人の食べ残しを持ち帰ろうとする~根性だから嫌われる」◇「あさましい」よりも意味が狭く、主として物欲や食欲についていう。また、「あさましい」と異なり、一時的な外見そのものについてでなく、内面的な性質についていう。 **恥[は]ずかしい** それを見た人が体裁が悪いと思うような様子。「賄賂を受け取るなんてまったく〜ことだ」「なんて〜人だろう」 ▶情けない → 0900悲しむc●嘆かわしい ## d 形容動詞の類 ▶品がない様子 **俗[ゾク]な** 洗練されておらず、品がない様子。「~な考え」「~な絵が飾ってある」 ▷~趣味 ⇔高尚 **通俗[ツウゾク]な** 世間一般の人々に受け入れられやすい様子。「~な読み物」「~に流れる」 ▷~小説 **通俗的[ツウゾクテキ]な** 考えや表現が通俗である様子。「~小説」 **下世話[ゲセワ]な** 世間でよく言われている俗な話や言い方である様子。「いつも〜な話題でうんざりだ」「~にも言うとおり」 **低俗[テイゾク]な** 品がなく通俗である様子。「~な雑誌」「~な歌」「~なテレビ番組」⇔高尚 **卑俗[ヒゾク]な** 品がなく、また、内容が浅薄で、きたならしく感じるほど品のない様子。「日本語がだんだん〜になってきた」 **俗悪[ゾクアク]な** きわめて低俗である様子。「~なテレビ番組は子供たちに見せたくない」「~な広告」「~な漫画」◇非常に悪い評価をともなった語で、個人的な趣味などについてもいうが、広く人々の目にふれるものについていうことが多く、不快感を与えるだけでなく教育上悪い影響を及ぼすという含みがある。 **下品[ゲヒン]な** たしなみや教養がなく、不快感を与える様子。「〜な言葉遣いはやめましょう」「~な人」「~な話」→上品 **下種[ゲス]な** 根性がいやしい様子。「~な考えはやめろ」◇「下衆」とも書く。 **下卑[げび]た** 言動が下品である様子。「〜ふるまい」「〜笑い」 **蓮っ葉[はすっぱ]な** 囧女性の態度や行動が軽薄で下品である様子。「あの〜な女の行動が見えるが、なかなかいい子だよ」◇「はすは」の転じた語。 **野卑[ヤヒ]な** 言動が荒っぽくて下品である様子。「〜な人間だと思われたくない」「〜な言葉で娘たちをからかう」◇「野鄙」とも書く。 **尾籠[ビロウ]な** 大小便などに関係があって、人前で口にするのをはばかるような様子。「〜な話で恐縮ですが」◇「失礼」を意味する雅語「おこ」の借字「尾籠」を音読したもの。 **猥雑[ワイザツ]な** □秩序がなくごたごてとしていて、下品な様子。「~な内容の雑誌」「~に散らかった室内」 ●低級な→ 9505劣るd●程度が劣る様子 ▶性的にいやしい様子 **淫[みだ]らな** 性的なことに関してつつしみがなく下品である様子。「~な行為に及ぶ」「~な考えがわく」「~な目つきで見る」◇「猥ら」とも書く。 **淫猥[インワイ]な** □みだらで、性欲を刺激する様子。「~な写真」「~な行為」◇「淫猥」の用法は「みだら」よりもいくぶん狭い。 **淫靡[インビ]な** 図性道徳が乱れていてだらしない感じがする様子。「~な雰囲気がただよう」 **淫乱[インラン]な** 性欲に突き動かされやすく、節度ない様子。「~な女」「~な男」 **卑猥[ヒワイ]な** 性的なことをいかにもみだらに扱って、不快である様子。「~な話」「~な落書き」「~な行為」「~な歌」◇「鄙猥」とも書く。必ずしも直接的である必要はなく、間接的に性を連想させるような下品さを含む。 **猥褻[ワイセツ]な** ことさらに刺激的な性表現をするなどして公序良俗に反している様子。「~な写真」「~な話」「~な行為」「~な映画」▷~罪 ~感 **変態的[ヘンタイテキ]な** 抑圧された性欲が異常な形を取って現れている様子。「~な行為」◇「変態」は「変態性欲」の略。 **すけべな** 性的なことを興味本位で考えたり、口にしたりする様子。「~な話」「~な男」◇「すけべい」「すけべ」ともいう。「助兵衛」とも書く。 **どすけべな** 「すけべ」を強調した言い方。好色である様子。「お前はほんとに〜なやつだなあ」◇ふつう人に対して用い、「どすけべえな話」などとは言いにくい。「どすけべい」「どすけべ」ともいうが、実際には「どすけべえ」「どすけべえ」よりも「どすけべ」ということのほうが多い。 **エッチな** 俗性的なことを露骨に言ったりしたりする様子。「〜な話をするのはやめて」「スカートめくりをする〜な少年」◇「変態」をローマ字で表記したときの「HENTAI」の頭文字を取ったもので、もとは女子学生の用語という。さらに強調した言い方で「どエッチ」ともいう。 ▶あさましい様子 **最低[サイテイ]な** 道徳的にこれ以上考えられないほどあさましい様子。「友人を裏切るなんて〜なやつだ」⇔最高 ◇いくぶん俗語的なひびきがある。 **見下[みさ]げ果[は]てた** 人としてあるまじき行為をしてみて軽蔑すべきものである様子。「そんなことをするとは〜やつだ」「いくら仕事とはいえ、そこまでやるとは〜男だ」 **下劣[ゲレツ]な** 人の弱みにつけこんで、卑劣な手段で人をあやつる様子。「競争相手を失脚させる」 <574> **卑[ヒ]怯[キョウ]な** 正々堂々と勝負や議論をしようとしないで、ずるい手段を使ったり、逃げたりする様子。「敵が強いことを知って逃げ出すとは〜だ」「〜な男」「〜なやり方で勝つ」 **卑[ヒ]劣[レツ]な** ひどく卑怯で下劣な様子。「人の弱みにつけ込むとはじつに〜だ」「〜な手段を用いてでも勝ちたい」◇「鄙劣」とも書く。「卑怯」と「卑劣」を比べると、「卑怯」のほうが意味が広く、勇気がなくて困難に立ち向かえないような場合にも使える。「卑劣」はよくないことを進んで行う性質についていうのがふつうなので、敵の前から逃げ出すような場合には使いにくい。 h 名詞の類:コト・サマ **俗[ゾク]物[ブツ]根[コン]性[ジョウ]** 高尚なことには興味を示さず、世俗的な名誉や金銭に執着し権威にへつらう心。 **スノビズム** 「俗物根性」の洋語的表現。教養があるふりをし、気取って上品ぶる意から。snobbism **エログロ** 好色で怪奇的なこと。▷~ナンセンス◇「エロチック(erotic)+グロテスク (grotesque)」から。 **淫[イン]風[プウ]** 性的なことに関して乱れている風俗や風潮。 k 名詞の類:モノ **下[しも]ねた** 腰より下の部分、特に陰部や大小便など、人前で口にするのがはばかられることについての話。 **猥[ワイ]談[ダン]** 性に関するみだらな話。 **エロ本[ほん]** 男女の情交を扇情的に描いたみだらな内容の本。◇「エロほん」ともいう。「エロ」は「エロチック(erotic)」の略。 **春[しゅん]本[ぽん]** 「エロ本」の古めかしい言い方。 **猥[ワイ]本[ほん]** 性欲を刺激するような本。 **ビニ本[ほん]** ビニールでつつんで売られている、猥褻な写真集。◇「ビニール(vinyl)」の略。 **ポルノグラフィー** いかがわしい好奇心を刺激する目的で性行為を扱った文学・絵画・映画など。▶pornography **ポルノ** 「ポルノグラフィー」の略。▷~小説・~映画・~ビデオ・~女優 **ピンク映画[えいが]** 性描写を中心とした映画。◇「ピンク (pink)」は「桃色」の意で、性的な事柄にいうのは、日本独特の使い方。 **ブルーフィルム** 秘密のルートで見せるポルノ映画。◇ブルー(blue)には「青色」のほかに「猥褻」の意もある。blue film **アダルトビデオ** 性描写を中心とした、成人向けのビデオ。◇和製洋語。アダルト(adult)+ビデオ (video) **AV[エーブイ]** 「アダルトビデオ」の頭文字からの略称。~俳優・~女優・~男優 ●卑語・俗語 → 1900言うk●マイナス評価の語 ●俗語・陰語 s 名詞の類:ヒト **下[ゲ]種[ス]** いやしい人間。さもしい。「〜の知恵」「〜の勘ぐり」「下衆」とも書く。 **俗[ゾク]人[ジン]** 高尚なことに関心をもたず、低次元の事柄、特に金銭や地位や名誉などに執着する人。◇出家していない人の意で使うこともある。 **俗[ゾク]物[ブツ]** 「俗人」の、さらに軽蔑した言い方。「あいつはまったくの〜だ」 ▷~根性 **スノッブ** (教養があるようにみせかけている)俗物。◇「俗物」と同意。snob ●俗な僧 → 3403祭るs●俗な僧 **痴[チ]漢[カン]** 夜道や混雑した電車の中などで女性に猥褻[わいせつ]なことをしかける男。「〜に注意」▷~行為 **痴[チ]女[ジョ]** 男性にみだらな いたずらをする女。 **出[デ]歯[バ]亀[ガメ]** 女湯や女性トイレなどをのぞき見する男。◇「でばかめ」ともいう。女湯のぞきの常習犯で、明治41(1908)年、強姦殺人を犯した出っ歯の植木職人池田亀太郎の名に由来する。 **変[ヘン]態[タイ]** 抑圧された性欲を異常な形でもっている人。◇「変態性欲者」の略。 **淫[イン]婦[プ]** 性的なことに関して多情でだらしな女。 **恥[はじ]知[し]らず** 人として恥ずべき、恥ずかしいような不道徳なことを平気でやる人。「おまえのような〜とは絶交だ」 **卑[ヒ]怯[キョウ]者[モノ]** 卑怯な人間。「逃げるのか、〜」 **卑[ヒ]劣[レツ]漢[カン]** 卑劣な男。「金のために平然と仲間を裏切る~」 **破[ハ]廉[レン]恥[チ]漢[カン]** 不正や不道徳なことを平気でする男。 # 3011 見苦しい c 形容詞の類 **醜[みにく]い** 外見が美しくない。また、言動やふるまいなどが、外から見て不快を感じさせるなどよくない様子。「先を争って席を取ろうとする姿はなんとも~」「~手段を使って出世する」→美しい **見[み]苦[ぐる]しい** 外見や行動などが、いやで、思わず目をそらせたくなる様子。「~ところをお見せしました」「悪あがきは~ぞ」「部屋には紙くずが見苦しく散らかっている」 **みっともない** 服装・ふるまいなどが、外から見て、体裁が悪く、見るに耐えないため、情けなくなる様子。「先生が生徒に教わるなんて~」「みっともなくて人に言えない話」「下着がはみ出ていて〜よ」◇「見とうもない」の転じたもの。「みっともない」はふつうの人ならだれが見ても、という含みが強いのに対し、「見苦しい」はやや個人的な好悪でいっている含みがある。したがって「先生が生徒に教わるなんて見苦しい」とはいわない。 <575> 「みっともない負け方」というと勝負にならない惨敗という場合にふさわしく、「見苦しい負け方」というと悪あがきをしたあげく負けたという場合にふさわしい。 **格[カッ]好[コウ]が悪い** 外見やふるまいが美的でない様子。「写真に写った彼の姿は~」「大の大人がそんなにむきになるなんて~」◇「格好」は「恰好」とも書く。 **格[カッ]好[コウ]悪い** 「格好が悪い」のくだけた言い方。「みんなの前で失敗するなんて~」 **体[テイ]裁[サイ]が悪い** 世間の人々に対して格好が悪い様子。「こんなことが公表されたら~」 **様[ザマ]は無い** 体裁が悪く、見苦しい様子。「年がいもなくかっとなったりして~」「道のまん中で転んだりして~」 **はしたない** 他人の前でつつしみがなく、下品な様子。「人前で〜口をきく」「若い娘が電車の中で化粧するなんて~」 **あられもない** 本来あるべき、女性らしいつつしみがない様子。「旧家のお嬢さんにしてはずいぶん~格好だな」「~姿で寝ている」◇名詞を修飾する形で用いるのがふつう。 **惨[みじ]めったらしい** いかにも情けなく見苦しい様子。「~まねはするな」 **浅[あさ]ましい** 見るに堪えないほど、いやで情けない様子。「〜親子」◇「浅ましい」とも書く。「生き別れた母と子の〜対面」 **見[み]窄[すぼ]らしい** 外見が非常に貧弱な様子。「〜服装の男」「〜あばら家に住んでいる」 **見[み]る影[かげ]も無[な]い** (以前と比べると)見るに堪えないほどみすぼらしい様子。「立派だったお屋敷は荒れ果てて〜」 d 形容動詞の類 **無[ブ]様[ザマ]な** 姿や形やふるまいなどが美的でなく、見ていていやになる様子。「転んで~な姿を見られてしまった」「~なつくりの箱」「~な負け方でみっともない」◇「不様」とも書く。 **不[ブ]格[カッ]好[コウ]な** 姿や形の全体が美的でない様子。「~な山の形」「走り方が〜だ」◇「不恰好」とも書く。「不格好」と「無様」を比べると、「無様」のほうが主観的で、見た目の悪さを強く非難するニュアンスがある。たとえば「不格好な身なり」は服がだぶだぶなような場合に、「無様な身なり」は酔っぱらって服装が乱れたような場合にふさわしい。また、「不格好な箱」は形そのものについてだけいうが、「無様な箱」というと箱をつくった人をけなすひびきがある。 **不[フ]体[テイ]裁[サイ]な** 外見や言動などが、世間に対して体裁が悪い様子。「ひどく〜なことをした」◇「不体裁」とも書く。「ぶていさい」ともいう。物の形についてはふつうは用いない。 **醜[シュウ]悪[アク]な** 行為が非常にみにくくて不愉快である様子。「政権をめぐる~な争い」「その行いが不快で気味悪い様子。「~な欲望をむきだしにする」 **醜[シュウ]怪[カイ]な** その姿や行いが不快で気味悪い様子。「醜悪な世界」 ●不細工な → 8203みにくいd **貧[ヒン]弱[ジャク]な** 外見がいかにも頼りなく、見ばえがしない様子。「〜な体つきの男」「〜なつくりの家」 **貧[ヒン]相[ソウ]な** やせていたり、みすぼらしい衣服を身に着けていたりして貧弱に見える様子。「〜な男」「〜な顔」 h 名詞の類:コト・サマ **様[ざま]** 見苦しく、品のないありさま。「その〜を見ろ」「あの〜はなんだ」◇「態」とも書く。品のない語。 **体[てい]たらく** 見苦しく、品のないありさま。だらしないありさま。「みんなが大変なときに自分だけ遊んでいるとはなんという〜だ」「さんざんの〜だった」◇「為体」とも書く。「体たらく」の名詞化した語で、古めかしいひびきがある。 **醜[シュウ]態[タイ]** みにくく、見苦しいありさま。「人前で〜をさらす」「酔っぱらって〜を演じる」◇主として、具体的なふるまいについて用いる。 **痴[チ]態[タイ]** 見苦しいふるまいや態度。「〜を演じる」 **失[シッ]態[タイ]** 自分の立場をなくすような体裁の悪いありさま。「酔って〜を演じる」「~を演じたと言われる」◇「失体」とも書く。 **醜[シュウ]状[ジョウ]** 恥ずべきぶざまなありさま。「~を呈する」 **醜[シュウ]聞[ブン]** 汚職や不倫など、みにくいとされる行いに関するうわさ。「芸能人の〜が週刊誌をにぎわす」「~をうち消すのに躍起になる」 **スキャンダル** 「醜聞」の洋語的表現。「政府高官の〜が広まる」「芸能人の〜をすっぱぬく」 scandal # 3012 だらしない a 動詞の類 **だれる** 心身の緊張がゆるんで、しまりがなくなる。飽きたり緊張感がなくなったりして、物事に対する集中力がなくなる。「期末試験が終わったあとの授業は~」「理事長の長い話に、子供たちはだれてしまい、私語をし始めた」 **だらける** 緊張感がなくなるなどして、気持ちや行いにしまりがなくなる。「若い者のだらけた態度を見ていると、しゃんとしろと言いたくなる」「だらけた服装」「だらけた試合」「猛暑のなかで無理に練習をしても〜だけだ」 **中[ナカ]弛[だる]み** 途中で緊張がゆるんで、だらけること。「仕事が〜する」「試合がこの状態になる」 **間[マ]延[の]びする** 緊張がなくなり、話の運びなどにしまりがなくなり、だらしなくなること。「~した話の展開で退屈してしまった」 **箍[たが]が緩[ゆる]む** 緊張がゆるんで、締まりがなくなる。「社員の箍がゆるんできたように見受けられる」 c 形容詞の類 **だらしない** 服装や態度にしまりがなく、また、精神に緊張を欠いていて、きちんとしたところがない様子。「あ <576> の人は生活態度が~」「服をだらしなく着る」「あの人は女に~(やたらに女性と性的な関係をもちたがる)」◇「だらしない」はもともと「しだらない」をひっくり返してできた言い方。 **だらしがない** 「だらしない」とほぼ同じ。「締まりがない」「きちんとしていない」「あいつは女に~という評判だ」◇「だらしない」が、「だらしなく着る」のように副詞的に用いるのに対し、「だらしがない」を「だらしがなく」という形で用いることはない。 **締[し]まりが無い** 言動や生活態度、表情などに締まりがなく、きちんとしたところがない様子。「あの人は生活に~」「男は〜顔でへらへら笑っていた」◇「だらしない」に比べ、非難するひびきはそれほど強くない。 **締[し]まらない** 緊張感がなく、表情や態度がたるんでいる様子。「~顔をするんじゃな い」 **しどけない** 服装の着方や髪の結い方などに締まりがなく、たるんで見える様子。「彼女は~浴衣姿で現れた」「髪をしどけなく結うのが流行だ」◇ふつうは、大人の女性の外見について用いる。 ●むさくるしい → 8205汚いc d 形容動詞の類 **ずぼらな** 約束を守らなかったり、なすべきことをしなかったりして、生活がだらしない様子。「あいつは近ごろ〜になってきた」「彼は~だから時間どおりに来るはずがないさ」 **だれ気[ぎ]味[み]の** だれているような様子。「試験も終わって、生徒たちは最近〜だ」 **放[ホウ]漫[マン]な** 仕事をだらしなくやりっぱなしにする様子。「~な経営で会社が破綻した」~財政 **放[ホウ]縦[ジュウ]な** わがままでだらしなく、勝手気ままにふるまう様子。「~な生活」「〜に育つ」◇「放蕩」ともいう。 **放[ホウ]逸[イツ]な** 気ままでだらしない様子。「~なふるまい」「~な生活」◇「放失」とも書く。道徳的な規範などにこだわらないことに重点がある。 **放[ホウ]埒[ラツ]な** 欲望のおもむくままに遊楽にふける様子。「親の目がないせいか〜な生活を送っている」 ◇馬が埒(囲いの柵)を離れる意から。 **ルーズな** 時間や金銭、異性関係などに関して、だらしない様子。「~な人」「彼は時間に〜で、約束を守らない」「うちの学校は服装に関してはきわめて~だ」◇原語の発音は「ルース」に近い。▶loose ●不規則な → 9302異なるe●不規則な **ふしだらな** だらしがなく、品行がよくない様子。「~な女」「~なまねをする」◇特に、女性が性的にだらしないことについて用いることが多い。 **自[ジ]堕[ダ]落[ラク]な** 生活態度がだらしない様子。「〜な生活」「彼は最近~になっている」 **不[フ]品[ヒン]行[コウ]な** 品行がよくない様子。「~な娘を連れ戻す」 **不[フ]行[ギョウ]跡[セキ]** 「不品行」のかたい言い方。「~な父親」 f 副詞の類 **だらだら** 気持ちや態度にしまりのない状態が長く続く様子。「定年退職した父は、毎日〜と過ごしている」「何もすることがないから、思い切って学校に通うことにした、と言った」 **のんべんだらりと** これといって何をするでもなく、しまりのない態度でむだな時間を過ごす様子。「君たち、貴重な夏休みを〜過ごすつもりはないぞ」 **でれでれ** 態度・表情・言動に、しまりのない様子。特に、魅力的な異性(特に、男性が魅力的な女性)を前にし、うれしくて、しまりのない態度・表情・言動をする様子。「若い女と見るとすぐ〜する」「人前で〜するんじゃな い」 **でれっと** 態度・表情・言動に、しまりのない様子。「〜笑う」「鼻の下を伸ばす」「〜寝転がる」 h 名詞の類:コト・サマ **だれ** だれること。「慣れるにしたがい、仕事に〜が出てきた」 **不[フ]品[ヒン]行[コウ]** 品行がよくないこと。「若い女性の〜を非難する」 **不[フ]行[ギョウ]跡[セキ]** 「不品行」のかたい言い方。「彼の~にはあきれる」 ●不始末 △ 9500悪いh●その他 # 3013 むごい c 形容詞の類 **惨[むご]い** 残酷で、見ていられないほどいたましい様子。「~殺し方をする」「~仕打ちを受ける」「のら犬をつかまえて池にほうり込むとは~」◇「酷い」とも書く。 **惨[むご]たらしい** 非常に残酷で、見ていられないほどむごい様子。「火あぶりという方法で処刑する」「子供を誘拐してむごたらしく殺すとは」「交通事故の現場はむごたらしかった」◇「酷たらしい」とも書く。「むごい」に比べてやや客観的な言い方。「嫁にむごくあたる姑(しゅうとめ)」のように、心理的なことをいう場合には「むごたらしい」は使えない。 **血[チ]腥[なまぐさ]い** 人を殺したり傷つけたりして血のにおいがただよってくるようなむごたらしい感じがする様子。「〜事件が起こる」「〜話は好きじゃない」 **酷[ひど]い** 人の気持ちを考えないで、残酷なことをする様子。また、その程度が甚だしいので、思わずいきどおってしまうほどの様子。「人の約束を破るとは~男だ」「弱い者をいじめるなんて~」「いいか、今度同じことをやったら〜目にあわせるぞ」「~仕打ちを受ける」◇「非道い」とも書く。 **こっ酷[ぴど]い** 「ひどい」の、特に口語的な強調表現。「〜目にあわせるぞ」「〜くやっつける」 **手[て]酷[きび]い** 物事のやり方に手かげんがなく、相手にひどい打撃を与える様子。「〜 <577> # むごい3013c~d 批判を浴びる」「〜扱いを受ける」 **冷[つめ]たい** 愛情や思いやりがない様子。「世間の〜視線にさらされる」「心の〜人」↔温かい **罪深[つみぶか]い** 人を苦しめる度合いが強い様子。「老人からなけなしの金をだまし取るなんて、なんて〜やつだ」 **心無[こころな]い** 当然もっているべき心をもっていない様子。「世間の〜仕打ちに耐える」「〜言葉で人を傷つける」◇「こころなく」という形で副詞的に用いることはふつうしない。 **情[なさ]け容赦[ようしゃ]も無[な]い** 思いやりや手かげんがまったくない様子。「〜やり方で徹底的にやっつける」「情け容赦もなく借金を取り立てる」◇副詞的に用いることが多い。 **血[ち]も涙[なみだ]も無[な]い** 人間としての温かみがまったくない様子。「〜借金の取り立て方」「そんなひどいことを平気でやるなんてあいつは〜やつだ」◇ふつうは副詞的には用いない。 **人[ひと]を人[ひと]とも思[おも]わない** いばって人をあなどるした態度をとる様子。「〜ひどいものの言い方」◇一般に、「人を人とも思わない+名詞」の形で用いる。 ### ●意地が悪い様子 **意地[いじ]が悪[わる]い** わざと人を困らせるようなことをする様子。「知っているのに教えてくれないとは〜」 **意地悪[いじわる]な** 「意地が悪い」の俗な言い方。「〜く人の弱みを突いてくる人」◇「意地悪く」という形で副詞的に用いることが多く、逆に「意地が悪い」には副詞的な用法はない。 **底意地[そこいじ]が悪[わる]い** 心の奥底まで意地が悪い性格である様子。「うちの部に〜先輩がいるんだよ」◇「底意地悪い」ともいう。 ## d 形容動詞の類 **余[あま]りな** 度が過ぎるほどひどい様子。「〜な言い方」「そんな〜な仕打ちをしなくてもいいじゃないか」 **あんまりな** 「あまり」を強めた言い方。「人の心を傷つけながら採用しないとは〜だ」「私の知らないうちに何もかも決めてしまうなんて〜だと思う」 **随分[ずいぶん]な** ふつうよりひどい様子。「〜なことを言うじゃないか」「そんなことを平気でするなんて〜ね」◇特に相手のひどい態度を責めるような場合によく用いるが、それほど深刻なひびきはない。 **散々[さんざん]な** 二度と目にしたくないほどひどい目にあう様子。「頑張ったつもりだったが、成績は〜だった」「彼と組んで一緒に仕事をしたが〜だった」 **意地悪[いじわる]な** わざと人が困るようなことをする様子。「新任の教師を試すために〜な質問をする」「〜な人」「〜な目つき」◇「見かけによらずやさしいだなんて、意地悪なことを言う人ね」のように、主として女性が照れくささを表現する用法もある。 ### ●罪な様子 **罪[つみ]な** 人を苦しめるようなひどいことをする様子。「〜なことを言う人だな」「子供をだますなんて〜なことがよくできるな」 **罪作[つみつく]りな** 人を苦しめたり、不幸にしたりする様子。「色目使って若い男の気を引いてまわって、いつのまにかいなくなるんだから、〜な女だよ」◇「彼のやさしさに惚れる女も多いんだよ。当人は気がついてないようだけど、罪作りなもんだね」のように、当人に害意がなく、無意識の行為の結果として悲しませたりする場合にも使用する。 ### ●残酷な様子 **残酷[ざんこく]な** ひどいやり方で人や動物を苦しませて平気でいる様子。「なんて〜なことを言うんだ」「〜な場面を目撃する」「〜な方法で処刑する」◇「惨酷」「残刻」とも書く。 **残忍[ざんにん]な** 抵抗する力のない者などを無造作に殺したり傷つけたりして平気でいる様子。「誘拐した子供を川に投げ込んで殺すという〜な犯行に及ぶ」「犯人の〜な性格が引き起こした事件」◇「惨忍」とも書く。 **残虐[ざんぎゃく]な** 殺したり傷つけたりする様子があまりにむごたらしい様子で、思わず目をそむけたくなる様子。「戦争中の〜な行為を告発する」「〜な連続殺人犯をはやくつかまえろ」▷〜性◇「惨虐」とも書く。 **暴虐[ぼうぎゃく]な** むやみに人民を殺すなど、乱暴でむごい行いをすること。「〜の限りを尽くす」 ### ▶酷な様子 **酷[こく]な** 厳しすぎて、思いやりが感じられない様子。「少し〜な言い方だが、本人のためだ」「これ以上働かせるのは〜だ」「刑罰が〜に過ぎる」 **過酷[かこく]な** やりかたなどが、あまりに酷な様子。「〜な労働で病気になる」「〜に取り扱う」 **苛酷[かこく]な** 自分より弱い立場にいる者に対して、非常に酷である様子。「敗戦国に対して〜な要求をする」「〜な条件をのまされる」「〜な自然環境に生きる動物たち」◇「苛刻」とも書く。 **殺生[せっしょう]な** 相手のことを思いやることなく、無理な要求をしたりして、やり方がひどい様子。「なんでもこちらのせいにするとは〜だ」「あしたまでにこの本を読んでレポートを書いてこいだなんて、そんな〜な」 **酷薄[こくはく]な** 残酷で思いやりのない様子。「〜な態度を示す」「天性〜の人」「刻薄」とも書く。 **冷酷[れいこく]な** 思いやりがなく、人に酷なことをして平気でいる様子。「〜な借金とりがどこまでも追ってくる」「〜な仕打ちに泣く」◇具体的な行為そのものよりも、内面的な性質のほうに力点がある。 **冷血[れいけつ]な** 人間の血が通っていないと思えるほど心が冷たい様子。「〜な高利貸しが殺された」 ### ●冷然 ### ●情けのない様子 **情[なさ]け容赦[ようしゃ]のない** 思いやりがない様子。「友人の苦境に背を向けるとは〜」 <578> # むごい3013d~s なやつ」 **不人情[フニンジョウ]な** 思いやりがない様子。思いやりのない様子。「友人を見捨てるとは~だな」 **非人情[ヒニンジョウ]な** 「不人情」の、やや文章語的な表現。「恩を仇で返すような~な行為」「~な人間」◇「情け知らず」「不人情」「非人情」はいずれも人間の性格や行為に限って用いられる。 **無情[ムジョウ]な** 思いやりの心がない、または、もっていない様子。「~にも妻子を置き去りにした」「試合の当日に〜の雨が降った」→有情 **非情[ヒジョウ]な** 「無情」の、やや硬い、または、改まった言い方。◇「無情」「非情」ともに比喩的にも用いられる。 **無慈悲[ムジヒ]な** 思いやりの心がない、または、もっていない様子。「~な行為」「~な主人にこきつかわれる」 **因業[インゴウ]な** 自分の都合ばかりを考えて、人に対して無慈悲にふるまう様子。「~なやり方で借金を取り立てる」 ▷〜おやじ・~者 ◇本来は仏教語で、果報の原因となる行為の意。 **薄情[ハクジョウ]な** 困っている相手の立場や気持ちを思いやることがない様子。「親友を見殺しにした〜な男」▷~者。 ▶人の道にはずれている様子 **無道[ムドウ]な** □道理にはずれている様子。「~なふるまいが目にあまるようになる」⇔悪逆~ **非道[ヒドウ]な** □人の道にはずれていて、ひどい様子。「上官の〜な仕打ちに泣く」▷極悪~ **非人道的[ヒジンドウテキ]な** 人間として当然行うべき人道に反する、人間味のない様子。「死刑ははたして~な刑罰といえるか」 **非人間的[ヒニンゲンテキ]な** あまりにもひどい、残酷な、または、非人情なので、とても人間とは思えない様子。「おぼれかかった人を目撃しながら、通報もせずに通りすぎるとはあまりにも〜だ」◇「非人道的」よりも、人間としての情けのなさを非難する度合いが強いが、一方「非人間的な生活を強いられる」のように、人間として当然享受すべき幸福を享受していないという意味でも用いられる。 ▶むごたらしい様子 **惨憺[サンタン]たる** 物事の状態などがいたましく、見るにしのびない様子。「爆発事故のあとの〜たる光景」「期末テストの成績は〜たるものだった」◇「惨澹」とも書く。 **悲惨[ヒサン]な** 心が痛んで悲しくなるほどむごたらしい様子。「正面衝突の事故現場は〜だった」◇「悲酸」とも書く。 **無残[ムザン]な** あまりにもむごたらしく、見るに忍びられない様子。「~な最期をとげる」「見るも~な殺し方をする」◇「無惨」とも書く。もとは仏教語で「無慚」「無慙」と書き、僧が罪を犯しながらそれを恥じない意。 **陰惨[インサン]な** 図いかにも陰気でむごたらしい様子。「~な殺人事件が起こった」「いたるところに死体のころがった〜な光景」 **凄惨[セイサン]な** 目をそむけたくなるほどむごたらしい様子。「事故現場を取材する」「強制収容所の~な実態を記録する」◇「悽慘」とも書く。 **阿鼻叫喚[アビキョウカン]の** 助けを求める声が入り乱れて、わめき叫んで救いを求めるほどむごたらしい様子。「爆撃にあった町は逃げまどう人々の群れで〜のちまたと化した」◇仏教語で「阿鼻地獄」に落ちた者がわめき叫ぶ意から。 **目[め]を覆[おお]いたくなる様[ヨウ]な** あまりにもむごたらしいので、まともに見ていられなくなる様子。「思わず~墜落事故の惨状」 ## h 名詞の類:コト・サマ **意地悪[いじわる]** 意地悪なこと。「上司が部下に~をする」 **惨状[サンジョウ]** □むごたらしいありさま。「大地震の~を視察する」 **惨害[サンガイ]** 天災・事故・戦争などによるむごたらしい損害。「地震による〜は予想以上だ」 **惨禍[サンカ]** 天災・火事・戦争などによる、むごたらしいわざわい。「~を繰り返す」 **惨事[サンジ]** むごたらしい出来事。「小さな油断から~は起こった」 **惨劇[サンゲキ]** むごたらしい事件。「静かな別荘地で〜が起こった」◇悲惨な筋の劇の意から。 ## S 名詞の類:ヒト **情[なさ]け知[し]らず** 人の情けをわきまえない人。「そのような〜は今にばちがあたるぞ」 **人で無し[なし]** 人情や恩義をわきまえず、人間らしい心をもたない人。「恩を仇で返す~」 **人非人[ニンピニン]** 人の道に外れたことを平気でする人間とも思えない人。「あいつは平気で友人を売りとばす〜だ」◇「ひとでなし」よりもさらに非難するニュアンスが強い。 **鬼[おに]** 無慈悲で冷酷な人。「渡る世間に〜はなしというじゃないか」 **鬼畜[キチク]** 図行いが、鬼か動物でなければできないほどむごたらしい人。「幼児虐待は~のしわざとしか思えない」◇もとは仏教語で、鬼畜生の意。 **冷血漢[レイケツカン]** 冷酷で、人の血が通わないような男。「目をおおいたくなるような惨状にも、顔色ひとつ変えない~」 <579> # 31 急ぐ・勇む(性急・多忙) # 3100 急ぐ ## a 動詞の類 ### ●急ぐ **急[いそ]ぐ** より早く目的を達するため行動する。「会議に間に合うように先を~」「暗くなってきたので家路を~」「時間切れだ。結論を急ごう」「急がば回れ」 **一刻[イッコク]を争[あらそ]う** わずかな時間でも早くと非常に急ぐ。「堤防の決壊が迫り、作業は~状態だ」「患者の容体が急変し、手術は~」 **急[きゅう]を要[よう]する** 急ぐ必要がある。「2国間の関係修復は〜最重要課題だ」 **慌[あわ]てる** 突然の出来事にびっくりしたりして、よく考えずに必要以上に急ぐ。「そんなにあわてなくてもいいよ。時間はあるんだから」 **死[し]に急[いそ]ぐ** 急いで死のうとする(かのように)ふるまう。「年少者の自殺が新聞をにぎわしているが、なぜ彼らは〜のだろう」「タバコを1日に2箱も吸うなんて、~ようなものだ」 **生[い]き急[いそ]ぐ** 短い間であるがことを知っているかのように(精一杯)生きる。「生き急いで、20歳で死んだミュージシャン」 **近道[ちかみち]する** 目的地により短い時間で早く到達できる道を選んで行くこと。「駅に行くのに、彼は~して駐車場を突っ切っていった」 **近回[ちかまわ]りする** (かかる時間を少なくするために)近道を通っていくこと。「~したらはやく着けるのに」→遠回り ●急いで行く → 2700行くa●急いで行く ●急いで進む → 4902進むa●勢いよく進む ●売り急ぐ → 4210売るa●ある態度で売る ●急造する → 6800作るa●作る ●急送する → 6208送るa●いろいろな送り方 ●急派する → 6208送るa●派遣する ●急募する → 6404集めるa●募る ●急いで知らせる → 2104知らせるa●告げ方のいろいろ ## d 形容動詞の類 ### ●急ぐ様子 **急[いそ]ぎの** 急ぐ必要がある様子。「~の用で外出する」 **大急[おおいそ]ぎの** 非常に急ぐ様子。「~の仕事が入った」 **大慌[おおあわ]ての** 非常にあわてる様子。「候補者の当確が伝わった事務所は~だった」「不意の客に~で部屋を片付けた」 **至急[シキュウ]の** 非常に急いで行わなければならない様子。「~の用件なのですぐ来るように」「~に返事がほしい」 **大至急[ダイシキュウ]の** 「至急」を強めた言い方。「この仕事は~だ」 **早急[サッキュウ]な** 急いで、早い時期に行わなければならない様子。「~に対策をたてる」「~な対応が望まれる」◇「そうきゅう」ともいう。「至急」ほどは急がない。 **緊急[キンキュウ]の** 事態が非常に重大で、急いで行動する必要である様子。「~の場合なのでやむをえないだろう」 ▷~事態・~集会・~措置・~逮捕・~停止・~動議・~発進・~避難 **火急[カキュウ]の** 火事が燃え広がるかのように事態が切迫していて、至急の対応が必要である様子。「~の問題を最優先する」 **待[ま]った無[な]しの** 急いで行わなければならなかったりする様子。「希少動物の保護は〜の課題だ」◇「今度は待ったなしで指そう(打とう)」のように、勝負事で相手に待ってもらわないことの意から。 **駆[か]け足[あし]で** あわただしく急いでする様子。「~名所を見て回る」◇「駆け足」とも書く。 ●急ぎ足の → 2500歩くd●早足の ●速やかな → 8900はやいd●速やかな ●急ごしらえの → 6800作るd●どのように作るか ## f 副詞の類 **急[いそ]いで** 急ぐ様子。「~支度をしないと遅刻するぞ」 **急[いそ]ぎで** 非常に急ぐ様子。「発車のベルが鳴っていたので、~階段を駆け上がった」 **大急[おおいそ]ぎ** 大急ぎで。「父危篤の知らせを受け、〜帰国した」 ●さっさと・とっとと → 8900はやいf ### ●非常に急ぐ様子 **至急[シキュウ]** 非常に急いで行わなければならない様子。「本部から~来るようにとの連絡があった」 **大至急[ダイシキュウ]** 「至急」の強調表現。「~出頭せよ」 **特急[トッキュウ]で** 特別に急ぐ様子。「〜やっても1時間はかかるだろう」 **超特急[チョウトッキュウ]で** 普通より格段にはやく物事を行う様子。「この原稿の校正、〜たのむよ」 **取[と]り急[いそ]ぎ** あわただしい中、非常に急いでする様子。「〜ご案内申し上げます」◇主として手紙文に使われる。 **取[と]る物[もの]も取[と]り敢[あ]えず** 十分な支度をする時間もなく非常に急いでする様子。「子供が病院にかつぎ込まれたと聞き、〜タクシーに乗り込んだ」 **押[お]っ取[と]り刀[がたな]で** もともと取るべきものも取らず急いで行動する様子。「新聞記者が~現場に駆けつける」◇刀を腰に差す暇もなく、手に持ったままでいる意から。 **息急[いきせ]き切[き]って** 息を切らしながら急いで移動する様子。「『大変だ』と言いながら、A君が〜やってきた」 <580> 急ぐ3100f〜忙しい3101c **急遽[キュウキョ]** 非常に急いであわただしく物事をする様子。「~記者会見に臨む」「悪天候のため、登頂を断念し~下山した」 ## h 名詞の類:コト・サマ **突貫工事[トッカンコウジ]** 仕上げるべき時期が決まっていて、それに間に合わせるために急いでしなければならない工事。「〜で開港にこぎつける」 **突貫作業[トッカンサギョウ]** 仕上げるべき時期が決まっていて、それに間に合わせるために急いでしなければならない作業。「〜でやるしかないが、手抜かりのないように」 ●急用 → 4303働くi●用 ●急務 → 4301果たすi●いろいろな務め・職務 ## S 名詞の類:ヒト ●急使 → 6208送るs●使者 # 3101 忙しい ## a 動詞の類 **立[た]て込[こ]む** いろいろな用事が一度にできて、忙しい状態になる。「仕事が立て込んでいますので、またご連絡ください」 **輻湊[フクソウ]する** 多くの事柄が、1ヵ所に同時に集まって、処理が困難な(状態にな)ること。「事務が〜し、なかなか片づかない」◇「輻輳」とも書く。車の輻が轂に集まる意から。 **取[と]り込[こ]む** 不意の出来事などの処理しなければならないことがあって、忙しい状態になる。「今、通夜で取り込んでいるので、そんな話は後にしてくれ」 **手[て]が塞[ふさ]がる** 何かをしいている最中で、ほかの用事をする余裕がなくなる。「あいにく今は手が塞がっていて、手伝えないんだ」→手があく **きりきり舞[ま]いする** 予期しなかったことが次々に起こって、非常に忙しく動き回ること。「朝から客がひっきりなしで〜した」 **てんてこ舞[ま]いする** 「きりきり舞い」と同じように、非常に忙しく動き回ること。「正月の準備で〜した」◇「天手古」はあて字。もとは「てんてこ(太鼓の音)」に合わせて舞うことの意。 **忙殺[ボウサツ]される** 何かに追われて、まったく暇がない状態になる。「仕事に忙殺されて、テレビを見る時間などありません」 **目[め]が回[まわ]る** やることが非常に多くて、多忙な状態にある。「最近は忙しくて〜ような日々が続いている」 ### ●忙しく走り回る **走[はし]り回[まわ]る** 何かの目的のために、あちらこちらと忙しく動く。「選挙も終盤に入り、各陣営は票集めに走り回っている」 **駆[か]け回[まわ]る** 走り回る。「絶版になった本が欲しくて、あちこち古本屋を駆け回った」◇「走り回る」のほうが一般的。「駆け回る」とも書く。 **駆[か]けずり回[まわ]る** 目的達成のために、あちらこちらと忙しく動き回る。「朝から晩まで金策に~」◇「駆けずり回る」とも書く。 **奔走[ホンソウ]する** ある目的を達するために走り回ること。「〜したかいがあって、ようやく新会社を立ち上げることができた」 **狂奔[キョウホン]する** なりふり構わず走り回ること。「土地の買い占めに〜した結果が、バブルの崩壊による倒産だった」 **飛[と]び回[まわ]る** 活動範囲を広くわたって、あちこちを急いで回る。「会社を立て直すために全国を飛び回って資金を調達する」 **飛[と]び歩[ある]く** 飛び回る。「新薬の情報を求めて世界中を~」◇「飛び回る」のほうが一般的。 **東奔西走[トウホンセイソウ]する** あちらこちらへと忙しく動き回るように、飛び回ること。「事業拡大のため〜する」 **南船北馬[ナンセンホクバ]** あちこちを絶えずいそがしく行き来すること。「講演依頼が引きも切らず〜の1年だった」◇中国では、南は川が多いので船で、北は平原や山がちなので馬で旅行することから転じたという。 ### ●忙しい中で何かをする **暇[ひま]を見[み]る** 忙しい生活の中で、何かをする時間があるかどうかを考える。「暇を見て、また遊びに来てください」「暇を見てこの書類に目を通しておいてくれ」◇暇を見てすることは、あまり差し迫ったものでないことが一般的。 **暇[ひま]を見付[みつ]ける** 忙しい生活の中で何かをする時間をつくる。「老作家は暇を見つけては近所を散歩して、気分転換をはかっている」 **寸暇[スンカ]を惜[お]しむ** ほんの少しの、わずかな時間も、むだにした暇を無駄にしないようにする。「寸暇を惜しんで勉学にいそしむ」 ## c 形容詞の類 **忙[いそが]しい** ①しなければならないこと(や、したいこと)が多くて、ほかのことをする時間がない様子。「今日は仕事が忙しくて、食事もとっていない」「息子はガールフレンドとの遊びに~」②時間に追われているかのように、動作に落ち着きがない様子。「先ほどから彼は忙しく扇子を動かしている」◆「急ぐ」が形容詞化した語。 **せわしい** 動作が絶えず続いていて、外見的に見て落ち着かない様子。「12月も中旬を過ぎると、何かとせわしくなる」「彼のような~人と一緒にいると、心の平静が保てない」「車がせわしく行き来する」◇「いそがしい」と同様に用いられることも多いが、「仕事がせわしい」などとは言いにくい。 **せわしない** 「せわしい」を強めた言い方。「〜日々を送る」「寸暇もないほど~」◇「〜」は、やや古風な言い方で、ちょっと落ち着いたら。 **気忙[きぜわ]しい** 気持ちばかりが先走ったり、気がせくことが多くて落ち着かれない様子。「~都会の生活から逃れたい」「幼児を抱えて毎日気ぜわしく働く」「まったく、お前は〜やつだ」 **慌[あわ]ただしい** いろいろな事柄に追われたりせかされたりして、落ち着かない様子。「今年もまた~年の瀬がやってきた」「あわただしく部屋を出る」◇「遽しい」とも書く。 <581> **手[て]が離[はな]せない** そのことにばかりかかりきりになって、ほかのことをする時間がない様子。「今~から、30分後に来てくれ」 **猫[ねこ]の手[て]も借[か]りたい** 人手が非常に不足して、非常に忙しい様子。「店が繁盛して〜ほど忙しい」 ## d 形容動詞の類 **大忙[おおいそが]しの** 非常に忙しい様子。「今日も朝から〜だった」 **盆[ぼん]と正月[しょうがつ]が一緒[いっしょ]に来[き]た様[よう]だ** 喜ばしいことやめでたいことが重なるなどして、大忙しである様子。「週末が締め切りの仕事を3つ抱えているので、今週は〜な忙しさだ」 **多忙[タボウ]な** 仕事が多くて忙しい様子。「多忙な生活」「~な人でなかなか連絡がとれない」「~をきわめる」 **多事[タジ]** 仕事や事件が多くて忙しい様子。「公務~につき、同窓会は欠席させていただきます」◇かかずらうことが多い意から。 **多事多端[タジタタン]** 仕事や事件が多くて忙しかったりあわただしかったりする様子。「昨年は本当に〜であった」 **多用[タヨウ]** 1図用事が多い様子。「ご〜のところ、まことに恐縮です」 **繁用[ハンヨウ]** 用事がむやみに多い様子。「ご〜のことと存じます」 **繁多[ハンタ]** 事柄がむやみに多い様子。「公務~にて、お会いする時間はありません」 **繁忙[ハンボウ]** 図用事がむやみに多く忙しい様子。「~な生活から逃れたい」「~をきわめる」 ▷~期 **貧乏暇無[びんぼうひまなし]の** 貧しくて生活のために稼がねばならず、ほかのことをする時間がない様子。「〜で旅行など夢の話だ」◇ふつう、卑下していう場合にのみ使われ、他人に対しては使わない。 ## f 副詞の類 **せかせか** ものの言い方・動作・態度などが、落ち着きがなくあわただしい様子。「~と歩き回る」「~した人」 **ばたばた** 動作や状態があわただしい様子。「年末になると何かと用事ができて、決まって~する」「このごろ、なんだかんだと〜としていて、全然ゆっくりできない」 **そそくさと** あわただしく行動する様子。「形勢不利とみて~と立ち去る」 **汲々[キュウキュウ]と** 心にゆとりがなく、事の成就にあくせくする様子。「事業を立ち上げるために毎日〜としております」 **あくせく** 心にゆとりがなく、一つのことにこだわって骨を折る様子。「金もうけに〜するような人間にはなりたくない」 ## h 名詞の類:コト・サマ **取[と]り込[こ]み** 取り込むこと。「~がありまして夜も眠れないほどでした」 **繁閑[ハンカン]** 忙しいことと暇なこと。「飲食業は時間帯によって~があるものだ」 ●激務→ 4301果たすi●いろいろな務め・職務 ## x 名詞の類:トキ **取[と]り込[こ]み中[チュウ]** 取り込んでいる時。「~だから後から電話してくれ」 **忙中[ボウチュウ]** 図忙しい時。「~閑あり(忙しい時でも、ちょっとした暇はあるものだ)」 **書[か]き入[い]れ時[どき]** 商売などで、最ももうかって忙しい時。「うちの店では12月、3月、4月は〜でしょう」「~にはアルバイトを何人か雇わなければならない」◇略して「書き入れ」ともいう。帳簿に書き入れるのに忙しい意から。 **繁忙期[ハンボウキ]** 多忙な、あるいは繁忙である時期。「~を乗り切るために臨時雇いを増やす」「この切符は閑散期のみ有効で〜には使用できません」 **農繁期[ノウハンキ]** 田植えや稲刈りで農民が忙しい時期。「~で人手が足りない」→農閑期 # 3102 焦る ## a 動詞の類 ### ●あせる **焦[あせ]る** 物事がうまく運ばないので、早く思いどおりの結果を出そうとして、気持ちが落ち着かなくなる。「あせって何かをすると、たいてい失敗するものだ」「勝ちをあせったのが敗因だ」「気ばかりあせって、何度やってもうまくいかない」 **逸[はし]る** 早く行動したいという気持ちが高まる。「~る心を抑えて、冷静に決勝に臨む」 **躍起[ヤッキ]になる** 夢中になって何かをしようとする。「躍起になって弁解する」「躍起」はあて字。 **急[せ]く** 気が落ち着かず、気分がいらいらするようかなくなる。「気が~ばかりで、先ほどから1問も解けない」「せいては事を仕損じる」 **心急[こころせ]く** 気がせく。「~ままに、目的地に向かう足が自然にはやまった」 **急[せ]き込[こ]む** 興奮したり、あせったりしている様子を見せる。「息を弾ませてせき込んで話す」 **じれる** 期待した結果がなかなか得られず、じっとしていられない気持ちになる。「なかなか返事がこないので、じれてこちらから電話をした」 **苛立[いらだ]つ** じれて、神経が高ぶったり気分を害したりする。「仕事がはかどらず~」「神経が~」 **苛[いら]つく** しきりにいら立つ。「あいつは近ごろどうもいらついているな」 **焦燥[ショウソウ]する** いら立ってあせること。「事態が進展せず〜する」「〜に駆られる」 ▷~感◇「焦躁」とも書く。 **焦慮[ショウリョ]する** 心を悩まし、いら立ってあせること。「国際事態に~する」「~の色が見える」 ●あわてる → 1402うろたえるa ## C 形容詞の類 ### ●落ち着かない **落[お]ち着[つ]かない** 行動や気分が、一定の望ましい状態を保つことができず、定まらない様子。「第一志望の学校の試験日が近づき、~日々を過ごしています」「授業中、立ったり座ったりして~子供」 <582> **落[お]ち着[つ]きが無[な]い** 行動や態度に落ち着きがない様子。うちの子は小さいときから落ち着きがなく、ほとほと困っています」 **足[あし]が地[ち]に着[つ]かない** 過度の緊張や興奮のために落ち着かない様子。「初回のマウンドでは足が地につかず、何がなんだかわからない状態だった」◇「足が地に付かない」とも書く。「地に足がつかない」ともいう。 ●いてもたってもいられない → 1503気になるc ### ●気が早い **気[き]が早[はや]い** 結論を出すのが早すぎる(落ち着きのない性格である)様子。「まだ3月なのにもう夏休みの計画を立てているなんて、ずいぶん〜人だ」「組閣されたばかりの内閣をほめたりけなしたりするのは、ちょっと〜のではないか」 **気[き]が短[みじか]い** ちょっとしたことでもすぐにいら立つ性格である様子。「彼は気が短くてのんびりと釣り糸を垂れるというようなことは苦手だ」→気が長い ### ●じれったい **焦[じ]れったい** 物事の進み方が遅いことに対して、じっとしていられない気持ちになる様子。「2人の仲がなかなか進展しないのは〜ね」「〜なあ、貸してごらん」◇一般に、他人の行為についていう。 **苛立[いらだ]たしい** 思いどおりにならないことに対して、いら立つ様子。「きちんと説明してもらえず~思いだ」「仕事がはかどらないので自分が~」 **歯痒[はがゆ]い** 思うようにできず、どうすることもできなくて、嫌になる様子。「失敗ばかりしている部下が~」「好きな人に声もかけられない自分が~」 **もどかしい** 早く何かを実現したいと思っているのになかなかできずに時間がかかり、それに耐えられない様子。「うまく言えずに~思いをした」「恋人からの手紙は封を切るのも~」◇一般に、自分の行為についていう。 ## d 形容動詞の類 ### ●気が早い様子 **せっかちな** 何かにつけ先を急ぐ(性格である)様子。「江戸っ子は~だ」「~に質問を浴びせる」 **気短[きみじか]な** 気が短い様子。「〜で、行列して待ってとなど決してしない」 **短気[タンキ]な** 「きみじか」の漢語的表現。「~な人には緻密な仕事は向かない」 **短慮[タンリョ]な** 図きみじか。「〜で激しやすい男」 **性急[セイキュウ]な** 状況を良く見きわめずに先を急ぐ様子。「そのような〜な態度は厳に戒めるべきだ」◇ふつう、「せっかち」「気短」「短気」は人間の性格・様子についてのみ使うのに対して、「性急」は、たとえば「性急な改革案」などのように、人間以外のことにも使う。 ### ●その他 **隔靴搔痒[カッカソウヨウ]の** 図上からかくが、思うようにかけないでもどかしい様子。「大臣の答弁には〜の感がある」 **島国根性[しまぐにコンジョウ]** 内向的、排他的で、ちぢこぢこまり、せこせこした様子。「~の本人と揶揄されても仕方ないところはある」 ## f 副詞の類 **苛苛[いらいら]** いら立つ様子。「来るのが遅いので~する」 **じりじり** じれる様子。「飛行機の出発が遅れ~する」 **かりかり** いら立って神経が高ぶっている様子。「彼は今日、機嫌が悪くて〜しているから、近寄らないほうがいいよ」「そう~するなよ」 **うずうず** あることをしたいという気持ちを抑えきれずに、心が落ち着かない様子。「期末試験が終わり、生徒たちは遊びたくて〜している」「しばらくしていなかったから、ゴルフをしたくて~としていたところだ」 **むずむず** あることをしたいという気持ちが強くありながら、すぐにはできずに、もどかしくて心が落ち着かない様子。「私は彼の発言が矛盾していることを指摘したくて〜していた」 **矢[や]も楯[たて]も堪[たま]らず** あることをしたいと思って、じっとしていられない様子。「~事故現場へと向かった」 **そわそわ** 期待や緊張で、気持ちや態度が落ち着かない様子。「~と動き回る」「試験を明日に控えて〜する」 **やきもき** 心配で気持ちが落ち着かない様子。「のんびり支度をしているので、開演時間に遅れるのではないかと~する」「彼女の運転は荒っぽくて、いつも助手席で〜させられる」 **こせこせ** 小さいことにこだわって、気持ちや行動にゆとりや落ち着きがない様子。「~した小人物」 **ちゃかちゃか** 落ち着きがない様子。「彼はいつも〜と動き回っている」「パドックで〜している馬は、あまり期待できない」 ## h 名詞の類:コト・サマ **焦[あせ]り** あせること。「〜は禁物だ」「事件の長期化とともに、捜査陣に〜の色が見えてきた」 **苛苛[いらいら]** いらいらしている状態。「~がつのる」「~が募る」 **苛立[いらだ]ち** いら立つこと・気持ち。「~を覚える」「~を抑える」 **焦燥感[ショウソウカン]** 図いら立ってあせる気持ち。「自分だけが取り残されたような〜を覚える」◇「焦躁感」とも書く。 # 3103 そそっかしい ## a 動詞の類 **先走[さきばし]る** 人に先んじようとして、よく考えもせずに行動する。「考えが〜」「あまり〜と失敗する」「1人でも〜者がいると統一が乱れる」 <583> **早[はや]まる** よく考えずに急いで判断して、取り返しがつかないことになる。「相談もせずに辞表を出すとは、はやまったことをしてくれたな」 **早合点[はやがてん]する** よく確かめもせずにわかったと思い込むこと。「彼は〜して違う方向へ走り出した」◇「はやがってん」ともいう。 **早呑[はやの]み込[こ]みする** 物事の本質をよく考えずにわかったと思い込む方。「彼はすぐ〜するたちだ」 **独[ひと]り合点[がてん]する** 自分だけでわかったと思い込むこと。「~したまま仕事を進めて失敗してしまった」◇「ひとりがってん」ともいう。 **早[はや]とちりする** よく確かめもせずにわかったと思い込み、失敗するのは悪い癖だ」「とちり」は、もともとせりふを間違えることの意。 **速断[ソクダン]する** よく考えずに判断すること。◇「〜してはいけない」のように、「〜する」の形で用いることが多いが、また、「あのときの君の〜には、ほとほと参った」のように、名詞の形でも用いる。 **短絡[タンラク]する** 物事の本質や論理を無視して、原因と結果などを性急に結びつけること。「貿易摩擦の原因は日本社会の特殊性にあるという〜した議論が横行している」◇多く、「短絡した」+「名詞」の形で用いる。 ●思い込む → 1500思うa●思い込む ## C 形容詞の類 **そそっかしい** 行動に落ち着きがなく、失敗ばかりしている様子。「母はそそっかしくて、よく茶碗を割る」 **軽々[かるがる]しい** 物事を深く考えず、言動に落ち着きがない様子。「~言動は慎みなさい」 **軽[かる]い** 思慮が浅く、行動も浮ついている様子。「女性とみればすぐに声をかけて、あいつはまったく〜やつだ」 **足[あし]が地[ち]に着[つ]かない** 考えや意見、文章などの観念が上滑りして、行動が伴わない様子。「彼の企画はテーマは鋭いが読者不在で、〜ところがあるから思ったほど売れない」◇「足が地に付かない」とも書く。「地に足がつかない」ともいう。 ## d 形容動詞の類 ### ●軽はずみな **軽[かる]はずみな** 軽々しく、その場のはずみで何かをすることである様子。「〜な言動が誤解を招く」 **軽率[ケイソツ]な** 「軽はずみ」の、ややかたい言い方。「〜な行動は厳に慎まないと、非難のそしりを免れない」→慎重 **迂闊[ウカツ]な** 慎重さや注意力を欠いている様子。「その場の雰囲気を壊すようなことを言ってしまったのは~だった」 **不用意[フヨウイ]な** 注意・配慮が足りない様子。「〜な発言をお許しください」 **早計[ソウケイ]な** 軽率ではやまった考えである様子。「~に失する」「結論を急ぐのは〜だ」「独断で決定するとは〜に過ぎないか」 **短絡的[タンラクテキ]な** 短絡して結論を出す様子。「有名大学を出て大会社に就職すれば自分もすぐ有名になれるという、〜な発想」「彼の考え方はあまりにも〜だ」 **上滑[うわすべ]りな** 軽々しく、本質を見ようとしない様子。「〜な議論」「薄っぺらな〜の批評」◇「うわっすべり」ともいう。 **上調子[うわちょうし]な** 軽々しく、調子に乗りやすい様子。「〜なやつ」「~に話し続けた」◇「うわっちょうし」ともいう。 **浮[う]いた** 現実から離れていたり、気持ちが舞い上がったりする様子。「男は~調子でしゃべりはじめた」「少しも〜ところのない、まじめで落ち着いた人」「一時の〜気持ち」「~話ではない。まじめな話だ」 **浮[うわ]ついた** 慎重さを欠いた、落ち着きのない気持ちや態度である様子。「〜気持ちを引き締める」◇連体修飾語として用いる。「浮ついている」の形でも用いる。特に、述語になる場合は「浮ついている」になる。 **軽薄[ケイハク]な** 考えが浅く、言動が軽々しい様子。「~な笑い」「すぐに流行にとびつく~な人」→重厚 **軽躁[ケイソウ]な** 図軽はずみで、騒ぐことの好きな様子。「〜な性質」 **浮薄[フハク]な** 図自分の考えをもたず、言動が軽々しい様子。「~な輩」 **軽佻浮薄[ケイチョウフハク]な** 図軽はずみで浮ついていて、浮薄な様子。「~な世の風潮を嘆く」 ### ●おっちょこちょいな **おっちょこちょいな** 図そそっかしく、落ち着きがなく、軽率な行動の多い様子。「彼には、意外と〜な面がある」 **粗忽[ソコツ]な** そそっかしい様子。「息子は〜で困る」→~者 **不注意[フチュウイ]な** 注意や配慮を欠いたことによる様子。「彼にはあちらを立てるとこちらが立たないといった〜な発言が目立つ」 ## f 副詞の類 **軽々[ケイケイ]に** 軽々しい様子。「そのことは~論じるべきではない」「~口にするな」 **迂闊[ウカツ]に** 慎重さや注意力を欠いている様子。「株などに〜手を出すものではない」 **迂闊[ウカツ]にも** 慎重さや注意力を欠いていたことを振り返っていう語。「〜この歳になるまで、まったく気がつかなかった」 ●うっかり → 3003さりげないf●無意識にする様子 ## h 名詞の類:コト・サマ ●しくじること → 4304しくじるh●しくじること ## S 名詞の類:ヒト **御調子者[おちょうしもの]** すぐ調子に乗る、軽はずみでそそっかしい人。「あいつは〜で困る」 **おっちょこちょい** 俗落ち着きがなく、軽率なことばかりする人。「あんな〜は見たことがない」 **粗忽者[ソコツもの]** 粗忽な人。「とんだ〜で申し訳ありません」 **うっかり者[もの]** そそっかしくて失敗ばかりする人。「君は~だから前日に確認しておかなくちゃだめだよ」 <584> **慌[あわ]て者[もの]** そそっかしくて失敗ばかりする人のこと。「妻はハンドバッグは忘れるわ、買った物は受け取らずに出てくるわといった〜です」 **あわてん坊[ぼう]** そそっかしい子供。「『うちの子は〜で、いつも先生に注意されています』」◇「あわてんぼ」ともいう。子供に対して、または相手を子供扱いしていう。 # 3104 勇む ## a 動詞の類 ### ●勇む **勇[いさ]む** 気持ちが積極的に高まり、じっとしていられなくなる。「勇んで試験会場へと向かった」 **勇[いさ]み立[た]つ** 「勇む」の強調表現。「いよいよ本番だと~」 **奮[ふる]う** さあ、やるぞと気力がわいてきて、勇み立つ。「士気大いに〜」 **奮[ふる]い立[た]つ** 「奮う」の強調表現。「決戦を目前に控え、チーム全員が~」 **猛[たけ]る** 興奮して勇み立つ。「〜心を抑えきれない」 **血気[ケッキ]に逸[はや]る** 若い情熱によってのみはやる気持ちになる。「青年将校たちは血気にはやり、行動を起こした」 **腕[うで]が鳴[な]る** 自信をもっている自分の実力を、存分に発揮したくて心がはやる。「今度の試合では、おれの強さを見せつけてやる。~なあ」 ●武者震いする → 5105震えるa ### ●奮起する **奮起[フンキ]する** 気力を奮い立たせ、意欲をみなぎらせること。「〜して仕事にとりかかる」「選手の~を促す」 **発奮[ハップン]する** 頑張ろうと自分の気持ちを奮い立たせること。「大いに〜して勉強に励んだ」「諸君の~を期待しよう」◇「発奮」とも書く。 ### ●意気込む **意気込[いきご]む** やるぞ、という気持ちが高まる。「意気込んで仕事にとりかかる」「今日こそ大物を釣り上げるぞと~」 **勢[いきお]い込[こ]む** 気持ちが高まる。「勢い込んで敵地に乗り込んだ」 **意気[イキ]が揚[あ]がる** 意気が盛んになる。「決勝を前にして、チームの~」 **気負[きお]う** 過剰なほど意気込む。「ちょっと~すぎた」「〜った文章だ」「あまり気負いすぎず、気楽にやりなさい」 **肩肘張[かたひじは]る** ことさらにもったいぶるように、気負った態度をとる。「肩ひじ張って生きていくのは疲れるものだ」 ### ●力む **力[リキ]む** 肉体的・精神的に必要以上に力を入れる。「力んで足をすくわれる」「そんなに力まずに気を楽にしなさい」 **力[りき]みかえる** ひどく力む。「力みかえって演説する」 **息[いき]む** 吸い込んだ息をとめて、腹に力を入れる。「産婦が苦しさに~」 **気[き]を吐[は]く** 元気や意気が盛んであることを示す。「不振の打撃陣の中で、A選手だけがひとり気を吐いていた」 **気勢[キセイ]を上[あ]げる** 意気が盛んな気持ちを見せる。「勝利チームのサポーターたちが、競技場周辺で〜」◇「気勢を揚げる」とも書く。 ### ●張り切る **張[は]り切[き]る** 何かをやろうと元気がみなぎりあふれる。「張り切って仕事をする」 **ハッスルする** 張り切って行動すること。「運動会で〜する」 ►hustle **気張[きば]る** 心を引き締めたり、奮発したり、引きしめたりする。「ここ一番と気張って仕事に励む」 **腕[うで]に縒[よ]りを掛[か]ける** 自分の能力を十二分に引き出そうとして張り切る。「母が腕によりをかけて作った料理」 ### ●勢いづく **勢[いきお]い付[つ]く** 物事を推し進める勢いが盛んになる。「第1戦にたまたま勝ったら、勢いづいて決勝戦まで行っちゃった」 **調子付[ちょうしづ]く** 物事を運ぶ勢いが盛んになる。「Aチームは次第に調子づいてきたのでまだ勝つ見込みはある」 **弾[はず]みが付[つ]く** 段々と勢いが盛んになる。「両国の関係改善に〜こととが望まれる」 **拍車[ハクシャ]が掛[か]かる** 物事の進行がいっそう早くなる。「外食産業の値下げ競争に〜」 **元気付[げんきづ]く** 元気が出て勢いがよくなる。「先取点に元気づいた」 **活気付[カッキづ]く** 活気が出て生き生きとする。「町が〜」 **活性化[カッセイカ]する** 組織や地域などの活動が活発になること。「新人社員の入社により、職場が〜してきた」 ### ●立つ **立[た]つ** 気持ちを奮い立たせて、行動を起こす。「立て、万国の労働者よ」「祖国のために~」◇「起つ」とも書く。 **立[た]ち上[あ]がる** 思い切って行動を起こす。「反戦運動に~」 **決起[ケッキ]する** 決意を固めて軍事的・社会的な行動を起こすこと。「圧政に苦しむ民衆がついに〜した」 ▷~集会・~大会◇「蹶起」とも書く。 **蜂起[ホウキ]する** 大勢の者が武器を持って、一斉に行動を起こすこと。「反乱軍が〜し、政権を倒す」 ▷武装~ **兵[ヘイ]を挙[あ]げる** 軍勢を動かして戦いを始める。「戦国の混乱に乗じて〜」 **挙兵[キョヘイ]する** 「兵を挙げる」の漢語的表現。「時の権力者に反旗を翻し、〜した」 **旗揚[はたあ]げする** 「兵を挙げる」のやや古い言い方。「独力で会社を〜」「徳川家康は三河の兵を集め〜」 <585> ## C 形容詞の類 **気[き]が強[つよ]い** 気性が激しく、主張をなかなか曲げない様子。「彼女はかかあ天下で、まさに鉄の女といわれている」 **負[ま]けん気[き]が強[つよ]い** 人に負けたくないという気持ちが強くある様子。「彼は〜が、それだけではこの勝負には勝ち残れない」 **鼻[はな]っ柱[ぱしら]が強[つよ]い** 負けん気が強く、強情な様子。「あの子は小さいころから~」◇「鼻っぱしが強い」ともいう。 **息[いき]が荒[あら]い** 言葉つきや身ぶりなどに勢いのよさが感じられる様子。「必ず成功してみせると~」 ## d 形容動詞の類 ### ●意気盛んな **意気盛[いきさか]んな** 意気が盛んで勢いがみなぎっている様子。「祖父は90歳になっても〜だ」 **血気盛[けっきさか]んな** 若さゆえに、向こう見ずと思えるほど意気盛んである様子。「〜な青年たち」 **意気軒昂[イキケンコウ]な** 意気盛んで、元気な様子。奮い立つ様子。「意気軒高」とも書く。 **気鋭[キエイ]の** 意気込みが激しく鋭い様子。「~の評論家」 ▷新進~ ●元気な → 0000生きるd●生き生きした ●気が強い様子 → **勝[か]ち気[き]な** 何かにつけて人に負けまいとする様子。「娘は〜な性格だから最後までやり通すと思う」 **負[ま]けず嫌[ぎら]いな** 負けることをひどく嫌い、張り通す気性をもつ様子。「〜な人は勝負事に向いている」◇「まけぎらい」ともいう。 **利[き]かん気[き]の** 勝ち気で負けずぎらいな様子。「あの子は〜で、片時もだまっていない」◇「きかぬき」の転。 ### ●奮い立って何かを行う様子 **奮然[フンゼン]** 奮い立って何かを行う様子。「上司の理不尽な仕打ちに〜として席を立った」 **決然[ケツゼン]** 決心が固く、きっぱりとしてためらわない様子。「~として立ち上がる」「~として反乱ののろしを上げる」 **毅然[キゼン]** 決心が固く、ためらったり動じたりしない様子。「だめなものはだめだ、という~とした態度が君には必要だ」 **果断[カダン]な** 思い切って物事を行う様子。「~な措置」 **敢然[カンゼン]な** 思い切って堂々と行動する様子。「敵陣に~と切り込む」 **果敢[カカン]な** 勇気をもち、思い切って行動する様子。「~な攻撃」「~に立ち向かう」 ▷勇猛~・積極~ ## f 副詞の類 **思[おも]い切[き]って** 考えや気持ちをこうと決めたら、ちっともためらわない様子。「〜プロポーズした」 **一と思[ひとおも]いに** あれこれ考えたりせずに、思い切ってやってしまう様子。「こんなに苦しい思いをするよりは、〜胸の内をぶちまけたほうがどんなに楽だろう」「いっそ~殺してくれ」 **勇躍[ユウヤク]** 図勇んで、心がはやる様子。「一攫千金を夢見て、〜(して)ラスベガスへと旅立った」 **怖[お]めず臆[おく]せず** 図恐れや気おくれずにいる様子。「~試合に臨む」 ## h 名詞の類:コト・サマ **気負[きお]い** 気負うこと。「〜が先に立って失敗した」 **力[リキ]み** 力むこと。「話しぶりに~が感じられる」 **独[ひと]り相撲[ずもう]** 相手や周囲の状況などにかかわらず、自分ひとりで意気込んだり張り切ったりすること。「彼の努力は〜に終わった」◇「一人相撲」とも書く。 ●勇み足 → 4304しくじるh●しくじること ### ●意気込み **意気込[いきご]み** 意気込むこと。「すごい〜で仕事にとりかかる」「この一戦に対する〜が伝わってくる」 **熱意[ネツイ]** 激しい意気込み。「彼には仕事に対する〜がある」「君の〜には負けたよ」 **熱[ネツ]** あることに心を集中させること。「〜のこもった応援」 **士気[シキ]** ①戦いに臨む兵士の意気込み。「最前線にいる部隊の〜があがる」②集団で何かに立ち向かおうとする場合の意気込み。「プロジェクトチームの~を高める」 **志気[シキ]** 積極的に成し遂げようとする意気込み。「学問に対する〜が衰える」「士気」は具体的な行動を伴うが、「志気」は必ずしもそうではない。 **モラール** 任務を遂行しようという意気込み。「従業員の〜を向上させる」 ►morale **意気[イキ]** 物事を積極的に行おうとする気持ち。「よし、いいぞ、頑張れ。その~だ」「人生~に感ず(この世に生きている間には、金や名誉のためではなく、人の積極的な、またはあたたかい気持ちに応えるために仕事をすることもある)」 **心意気[こころいき]** 困難にもくじけずにやりとげようとする態度や気持ち。「最後まであきらめない、君の〜がうれしい」 **覇気[ハキ]** 積極的に事に当たろうとする気持ち。「〜のない若者」 **気概[キガイ]** 困難にくじけずに進んで行こうとする強い気持ち。「〜のある人物」「必ず成し遂げるという〜をもて」 **気骨[キコツ]** 信念をまげない強い気持ち。「明治生まれの〜のある人」 **元気[ゲンキ]** 活動の源となる力(があること)。「さぁ〜を出してがんばろう」「この薬を飲めば〜が出る」「威勢がいい」 ▷空~ **威勢[イセイ]** 元気や勢い(があること)。「あいつはいつも〜がいいなあ」「〜をつける」 <586> # 勇む3104h〜勇ましい3105d **景気[ケイキ]** 威勢や元気(のいいこと)。「~のいい掛け声で客を呼び込む」「酒で〜をつける」 ▶気勢 **気勢[キセイ]** 意気盛んな気持ち。「~があがる」「~をあげる」「~をそがれる」 **気合[キアイ]** 精神が集中し、高まった気持ち。「決戦を前にして~が入る」 **鋭気[エイキ]** 強い意気込み。「敵の〜をくじく」「彼は〜に満ちた表情をしていた」 **気炎[キエン]** 非常に威勢のよい意気込み。言葉などにあらわれること。「酒場で〜をあげる」「~を吐く」▷~万丈 ◇「気焰」とも書く。 **怪気炎[カイキエン]** 威勢がよすぎて、本当かどうか怪しいような気炎。「~をあげる」 ▶負けん気 **負[ま]けん気[き]** 他人に負けまいとする気持ち。「負けん気を起こす」「~の強いやった」 **血[ち]の気[け]** 向こう見ずなほどの意気。「~の多い人」 **血気[ケッキ]** 「血の気」の漢語的表現。「~にはやる」 ●活力→ 0000生きるj●活力 ▶度胸・肝 **度胸[ドキョウ]** 物事を恐れない精神力。物事に動じない、強い心。「そんな口をきくとはいい〜だ」「男は~女は愛敬」▷~試し **糞度胸[クソドキョウ]** 囧あきれるほどのずぶとい度胸。「あいつはいざとなると〜がある」 **肝[きも]** 気力が生まれる、心の深いところ。「~が太い」「~の据わった男」▷~試し ◇「胆」とも書く。本来は肝臓あるいは内臓のことをいう。これが人間の心の積極性や行動力の源と考えられていた。 **肝っ玉[きもったま]** 図「肝」に「玉」を添えた俗な言い方。「あんな大勢の前でスピーチできるなんて、大した〜だ」◇「きもたま」「きもだま」ともいう。「肝っ魂」とも書く。 **胆力[タンリョク]** 物事に動じることのない心の力。「~が欠けている男」「~を練る」 ▶気迫 **気迫[キハク]** 精神が集中した、あふれんばかりの力。「~に押される」◇「気魄」とも書く。 **負[ま]けじ魂[ダマシイ]** 人に負けまいと意気込む精神。「~を発揮する」 **大和魂[やまとだましい]** 日本民族固有の、勇敢でいさぎよいとされる精神。「今回の国際試合は、日本選手の〜が感じられる内容だった」◇古くは漢学からの知識に対しての、日本人固有の実務的な能力や知恵のことをいったが、近世以降、次第に国粋主義的な意味合いで用いられるようになった。 **士魂[シコン]** 武士として生きるのに必要とされる精神。「〜が失われて久しい太平の世」▷~商才(士魂と商才を兼備すること) **闘志[トウシ]** 戦って相手を負かしてやろう、あるいは困難に打ち勝とうと意気込む気持ち。「~を燃やす」 ▷~満々 **ファイト** 「闘志」の洋語的表現。「~を燃やす」◇学校の部活動などで、体力をつける走り込みなどをするときに、「頑張ろう」の意味で「ファイト、ファイト」とかけるかけ声にもいう。▶fight ▶闘魂→ 3701戦うh●たたかう意欲・姿勢 # 勇ましい3105 ## a 動詞の類 **肝[きも]が据[す]わる** 度胸があり、物事に動じない。 **胆[はら]が据[す]わる** 勇ましくて物事に動じない。「胆が据わっていて、戦場に一人でも平気だ」 **腹[はら]が据[す]わる** 驚くべきことが起きても、平気でいる覚悟ができる。「社長は、物事がうまくいかなくて、倒産が決まったときも平気な顔をしていた」 ## C 形容詞の類 **勇[いさ]ましい** 危険や困難を恐れず、雄々しく、力強い様子。「~兵士」「勇ましく突進する」「競技会の開会式で〜行進曲が演奏される」 **凜凜[リリ]しい** きりっと引き締まり、気力がみなぎって、立派な様子。「~顔立ちの若武者」 **物怖[ものお]じしない** 危険を感じたり、気後れがしたかったりして、ためらったりしない様子。「彼は子供のときから~性格だった」 ●雄々しい→ 3008男らしいc ## d 形容動詞の類 ▶勇敢な **勇敢[ユウカン]な** 勇気をもって、危険を覚悟で行動する様子。「〜な行為」「〜に敵陣に切り込む」「〜な男」「勇悍」とも書く。 **勇壮[ユウソウ]な** 勇ましく、盛んな意気を感じさせる様子。「〜な行進曲」「〜な祭り」◇「雄壮」とも書く。 **勇猛[ユウモウ]な** 勇ましくたけだけしい様子。「〜な兵士」 **勇猛果敢[ユウモウカカン]な** 勇猛で、思い切って行動する様子。「銃弾の飛び交う中を〜に突き進む」 **剛勇[ゴウユウ]な** 図並はずれて、強く勇気がある様子。「どんな敵に対しても屈せず」「豪勇」とも書く。 **剛気[ゴウキ]な** 気性が強く勇ましい様子。「心配や恐怖という言葉は、〜な彼には無縁だった」◇「豪気」とも書く。 **剛毅[ゴウキ]な** 図意志がしっかりしていて何事にもくじけない様子。「権力に屈することのない~な精神のもち主」◇「豪毅」とも書く。 **英雄的[エイユウテキ]な** 態度や行為が、まさに英雄のようである様子。「線路に落ちた人を助けようとした〜な行動は皆の賞賛を集めた」 **ヒロイックな** 大胆で勇ましく、まるで英雄のような様子。「ゲームの中の~なキャラクターに自分を重ね合わせる」▶heroic ▶毅然とした **毅然[キゼン]** 意志が固く、何事にも動ぜず気持 ちが落着いてゆるぎない様子。「~と処する」「~たる態度」 **凜然[リンゼン]** 図勇ましく、りりしくて、気が引き締まる様子。「〜として答える」「〜たる厳命」 <587> # 勇ましい3105d~s **凜凜[りんりん]たる** 図勇ましく、りりしくて、勢いがある様子。「〜と言い放つ」▷勇気〜 **堂々[どうどう]たる** 威厳があって、おそれず臆することなく、立派で力強い様子。「〜とした態度」「〜と行進する」 **正々堂々[せいせいどうどう]たる** ごまかしがなく、勇ましく正大な態度をとる様子。「〜と戦い抜く」 **凛[りん]とした** 勇ましく引き締まった様子。「〜服装の男性」 **壮烈[そうれつ]な** 勇ましく激しい様子。「〜な最期を遂げる」 **壮絶[そうぜつ]な** このうえなく勇ましい様子。「〜な戦いを繰り広げる」 **悲壮[ひそう]な** 悲しみや苦しみの中、あるいは悲しい結果が予想される中でも、勇ましく、雄々しい態度でいる様子。「〜な決意で戦いに臨む」「〜な最期」 ### ●大胆な **思[おも]い切[き]った** あえて行う、思いもよらない、人の意表をつくような様子。「自分からA社のような大会社を辞めるなんてずいぶん〜ことをしたもんだね」 **大胆[だいたん]な** 恐れたりひるんだりすることなく、思い切ったことをする様子。「〜にもひとりで乗り込んだ」「〜な服装で歩く」 **不敵[ふてき]な** どんな相手をも恐れない様子。「〜な笑みを浮かべる男」↔大胆〜 **豪胆[ごうたん]な** 図度胸があって、何事にも動ぜずにどっしりしている様子。「〜ではあるが、優しい親父」◇「剛胆」とも書く。 **怖[こわ]いもの知[し]らず** 無茶であったり、怖いもの知らずの自信にあふれ、何事にも動じない様子。「〜の新入社員」「〜のワンマン社長」 **命知[いのちし]らず** 死をも恐れずに無謀なことをする様子。「〜の若者」「こんなことをするなんて、〜にもほどがある」 ### ●勇み肌の **勇[いさ]み肌[はだ]** 威勢のよい、男らしい気性である様子。「弱きを助け、強きをくじく〜の男」 **いなせ** 勇み肌で粋な様子。「ちょいと〜な兄さん」 **伝法[でんぽう]な** (女性が)勇み肌で、粋がっている様子。「口をきく〜な女」 **鉄火肌[てっかはだ]の** (女性が)勇み肌で、気性が荒い様子。「〜の女が啖呵を切る」 **鉄火[てっか]な** 気性が荒い様子。「〜な姉さんがいるが、姉はそこらへんの男よりも頼りになる」 ## f 副詞の類 **凛[りん]と** 顔つきや態度などが引き締まってりりしい様子。「目もとの涼しい〜した顔立ち」「〜した態度」 **きりっと** 顔つきや態度などが引き締まっている様子。「〜した表情の少年」「もっと〜して仕事をしなさい」 **きりりと** 「きりっと」のかたい言い方。「彼は〜した男前の顔立ちをしている」 **しゃきっと** 姿勢や態度・気持ちなどが引き締まって、きちんとしている様子。「シャワーを浴びて気持ちが〜する」「もう少し〜しなさい」 **しゃんと** 姿勢や態度などを正して、きちんとしている様子。「だらだらしないで〜して人の話を聞きなさい」「泣いてばかりいないで〜しなさい」 **ぴりっと** 態度などが引き締まって毅然としている様子。「彼には1本筋の通った〜したところがない」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ▶勇気 **勇気[ゆうき]** 物事を恐れずに進もうとする強い意気。「〜を奮う」「〜を出す」 **武勇[ぶゆう]** 力があり、あるいは武術にすぐれていて勇ましいこと。「〜にすぐれた誉れ高い男」 **義勇[ぎゆう]** 国や社会の正義のために身を捨てて尽くそうとすること。「〜の士」 **蛮勇[ばんゆう]** 文物事の筋道を考えないで、しゃにむに勇気を発揮すること。「なりふりかまわず〜を奮う」 **匹夫[ひっぷ]の勇[ゆう]** 図思慮が足りず、がむしゃらに発揮されるだけの勇気。「あいつのは単なる〜だ」 ### ●雄志 ### ▶勇姿 **勇姿[ゆうし]** 張り切った勇ましい姿。「戦士が馬上に〜を現す」 **雄姿[ゆうし]** 雄々しく立派な姿。「土俵上の横綱の〜」 **英姿[えいし]** 図堂々としている姿。「勇者の颯爽たる〜」 ### ●男だて **男伊達[おとこだて]** 弱い者を助けて強い者をくじき、義理人情を重んじること。「江戸っ子の〜を見せてくれ」 **義俠[ぎきょう]** 自分を犠牲にしても、弱い者の力になろうとすること。「〜の心に富んだ人」▷〜心 **仁俠[にんきょう]** 義俠を重んじる心に富むこと。「〜の徒」▷〜道◇「仁俠」とも書く。 **遊俠[ゆうきょう]** 図義俠を建て前とすること。「〜の徒」「游俠」とも書く。 ### ●男心 **男気[おとこぎ]** 損得に関係なく、弱い者の力になろうとする気性。「彼なら〜のある人だから、相談にのってくれるだろう」 **俠気[きょうき]** 「男気」のかたい言い方。「〜のある人」 **義俠心[ぎきょうしん]** 義俠の心。「〜にかられる」「〜が強い」 **雄心[ゆうしん]** 図雄々しい心。▷〜勃々 ## S 名詞の類:ヒト **勇者[ゆうしゃ]** 勇ましい人。「〜は恐れず」「真の〜」 <588> **勇士[ユウシ]** 勇ましい人・兵士。「歴戦の~として名を残す」 **烈士[レッシ]** 文信念を貫いて行動する、気性が激しい男性。「革命に倒れた〜たち」 ▷烈女・熱血漢 **烈女[レツジョ]** 信念を貫いて行動する、気性が激しい女性。「この評判ありし~伝」 ▷烈士◇「列女」とも書く。 **壮士[ソウシ]** 図明治時代、自由民権運動の闘士のことをいったが、後には定職をもたずに政治運動に専念する青年・壮年をいうようになった。肩で風を切って歩き、紋付きなどを着て、仕込み杖を手にしたような人が思い浮かぶ。 ●勇ましい将軍 → 3701戦うi●勇ましい将軍 ●豪傑 → 7300強いs●つわもの、9402すぐれるs●傑物 → 0503たかぶるs ●丈夫・益荒男 → 3008男らしいs●大人の男 ### ●男気のある人 **男伊達[おとこだて]** 弱い者を助けるという気性をもつ、男としてのかっこよさ。「弱気を助け強きをくじく〜」 **俠客[キョウカク]** 博徒など、義俠を建て前とする人。「清水次郎長は幕末から明治初期の~として有名だ」 ●強い人 → 7300強いs●強い人 <589> # 32 遊ぶ・くつろぐ(遊戯・休息) # 3200 遊ぶ ## a 動詞の類 ### ●遊ぶ **遊[あそ]ぶ** 日常的な生活、仕事上の義務などから離れ、好きなことをして楽しく過ごす。「公園で子供たちが仲良く遊んでいる」「どうせ毎日遊んでいるんだから、なんでも手伝うよ」「伊豆でゆっくり遊んできた」「友と一日古都に~」◇「現在の彼からは想像もできないが、若いころはずいぶん遊んだらしい」のように、特に酒色の遊びを指すことがある。 **遊[あそ]び歩[ある]く** あちらこちらと歩き回って遊ぶ。「学生のころは東京じゅうを遊び歩いたものだ」 **遊[あそ]び回[まわ]る** あちらこちらと場所を変えて遊ぶ。「隣の奥さんは、『今日は新宿、明日は銀座』というように、遊び回っているらしい」 **夜遊[よあそ]びする** 夜に遊び回ること。「最近、夫は~ばかりしている」 **遊興[ユウキョウ]する** 料理屋や酒場などで食べたり飲んだりして遊ぶこと。「六本木のクラブで派手に~する」「~にふける」 ▷~費 **豪遊[ゴウユウ]する** 大金を使って派手に遊ぶ(特に遊興する)。「その小説家は銀座で~するということで知られていた」 **遊楽[ユウラク]する** □山野や温泉などでのんびり遊ぶこと。「老後を〜して過ごす」 **清遊[セイユウ]する** □仕事を離れて、俗でない(風流な)遊びをすること。「大きな温泉には珍しく〜できるのがうれしい」 **来遊[ライユウ]する** □来て遊ぶこと。「東京にご〜の折はぜひご連絡ください」 ### ●遊び惚ける **遊[あそ]び惚[ほう]ける** ほかのことを忘れ、夢中になって遊ぶこと。「若いころは、夢中になって遊ぶこと。「若いころは、週末になると〜のが常だった」◇「遊び呆ける」とも書く。 **道楽[ドウラク]する** ばくちや酒色などの悪い遊びにふけること。「若いころはずいぶん〜したものだ」「さんざん〜して家をつぶした」 ▷女〜・〜息子・〜者 **遊蕩[ユウトウ]する** 図定職に就かず、酒や女におぼれること。「〜に明け暮れる」 ▷~三昧・~児 **放蕩[ホウトウ]する** 家業をかえりみず、酒や女におぼれること。「~したあげく、代々続いた店をつぶした」「~の限りを尽くす」 ▷~息子・~者 ### ●囲碁・将棋・マージャン・トランプなどをする **打[う]つ** ①囲碁やマージャンをする。「縁側でのんびりと碁を~」②碁石や将棋の駒を盤の上に置く。「金の頭に歩を~」 **引[ひ]く** トランプや花札などの札を使った遊びで、札を自分の手もとに持ってきてゲームを進める。「いいカードを引いてきたぞ」◇「花を引く」の形で、特に「花札をする」ことを指す。 **指[さ]す** 将棋をすること。「暇にまかせて友人と村営を〜」「よい手を指してきたな」 **張[は]る** 囲碁で、相手から取った石である「あげはま」を、盤上の任意のあいた場所に打つ。「角筋に金を~」 **ツモる** マージャンで、卓上に積み重ねてある牌を自分の手元に1枚持ってくる(ことによって上がる)。「遅いなあ。早くツモってくれよ」「やっと役満(点数が非常に高い役)をツモったぞ」◇「ツモ」を動詞にした語。 **切[き]る** ①マージャンで、自分の手元にある牌を卓上に1枚捨てる。「不要な牌はどんどん切って、強気に攻める」②トランプや花札、カルタなどのカードや札が意味のない順序になるよう、伏せたままの状態で札やカードの順序を入れ替える。「トランプはよく切ってから配ってね」 **シャッフルする** トランプのカードを切る(②)こと。「シャッフルして、各自カードの中から1枚引いてください」 ●対局する → 3702競うa●試合する ### ●その他 **プレーする** 金銭のやり取りや、性的な関係を目的とした遊びをすること。「1時間~したが、1000円しかもうからなかった」「炎天下で〜したあとのビールは最高だ」「お客さん、今なら3000円ぽっきりで〜できますよ」◇「プレイ」ともいう。 ►play **登楼[トウロウ]する** □遊女屋に行って遊ぶこと。「日の高いうちから〜するとは、まったくいい御身分だ」 **揚[あ]げる** 芸者や遊女を呼んで遊ぶ。「芸者を揚げて、飲めや歌えの大騒ぎをした」 ●あがる → 9001終わるa●済む ## d 形容動詞の類 **淫蕩[イントウ]な** 酒色などにふけっている様子。「〜な暮らしに落ち込む」 ●遊び好きな → 0603好むd●何かを好む様子 ●遊び上手な → 9401うまいd ## h 名詞の類:コト・サマ **遊[あそ]び** 遊ぶこと。「〜に夢中になる」「〜で始めた音楽で飯が食えるようになるとは思わなかった」 **遊[あそ]び事[ごと]** 遊びとして行う種類のこと。「あいつは〜には目がない」 **遊[あそ]び心[ごころ]** 遊びたいと思う気持ち、余裕。「〜につけ込んだ悪徳商法」 **遊戯[ユウギ]** ①図一定の手順で行う遊び。「子供っぽい〜に夢中になる」「言葉の~」②幼児などに対する教育的見地から考案された、集団でする踊りなどの遊び。「さあ、お〜をしましょう」 **遊技[ユウギ]** パチンコ・ビリヤードなど、景品がかかっていたりする遊び。 ▷~場 **ゲーム** 勝ち負けを争う遊び。盤を用いて遊ぶもの、カードを用いて遊ぶもの、コ <590> ンピューターを内蔵した機器を用いて遊ぶもの、体を動かして対戦して遊ぶものなどがある。「友達を呼んで一日中~をした」 ▷カード〜・コンピューター〜・サッカー〜・〜センター・〜コーナー◇ふつう、「勝負事」の相手は人間だが、「遊技」「ゲーム」は相手が機器の場合もある。 ►game **手遊[てあそ]び** 手先でする遊び。「〜の折り鶴」 ●勝負事 → 3708賭けるh ### ●趣味 **趣味[シュミ]** 仕事や専門としてではなく、楽しんで、あるいは気晴らしとしてすること。「〜は読書と映画鑑賞です」「〜と実益を兼ね、彼は冬になるとスキーのインストラクターに変身する」 **道楽[ドウラク]** 主に金のかかるような趣味のこと。「父の唯一の~は盆栽だった」 ▷食い~・着~ **余技[ヨギ]** 趣味としての技芸。「〜で絵を描く」 ### ●野外の遊びなど **野遊[のあそ]び** 野に出て、花をめでたり草を摘んだりして遊ぶこと。「友人に誘われて〜に出かける」 **水遊[みずあそ]び** 水に入って、または水を使って遊ぶこと。「川で~をする」「水たまりで子供たちが〜をしている」 **船遊[ふなあそ]び** 川や湖などで、船に乗って(風情を楽しんで)遊ぶこと。「紅葉の季節に十和田湖で〜をする」◇「舟遊び」とも書く。 **川遊[かわあそ]び** 川で遊ぶこと。特に、川で船遊びをすること。「隅田川で~をする」 **磯遊[いそあそ]び** 磯辺で貝・かに・小魚などをとったりして遊ぶこと。「〜に熱中する子供たち」 **砂遊[すなあそ]び** 砂をいじって遊ぶこと。「海辺で子供と~をする」「公園で〜をする」 **泥[どろ]んこ遊[あそ]び** 水たまりなどで泥をいじって遊ぶこと。「〜で洋服は泥だらけだ」 **火遊[ひあそ]び** してはいけないこと、禁止すべきこととして、特に子供が火を使って遊ぶこと。「火事になるといけないから〜はだめだよ」 ### ●行楽 **行楽[コウラク]** (気候のよい季節に)野山に出かけて遊ぶこと。「連休は〜シーズンが始まり、山は〜の人々でにぎわっている」 ▷~地 **遊山[ユサン]** 図(野山に)遊びに出かけること。「山桜を訪ねて〜に出かける」 **物見遊山[ものみユサン]** 気晴らしにあちこち見物して遊び歩くこと。「〜で、仕事を半分休んで世界一周の旅をしたい」 **レジャー** 暇な時間を使ってする遊びや娯楽。「夏の海は〜を楽しむ家族連れでいっぱいだ」 ▷~ウエア・〜産業・~施設・~ブーム◇英語では、おもに「暇な時間」の意味だが、日本語では、その時間を使った「遊び」や「娯楽」のほうに意味の中心があり、特に行楽やスポーツを指す。 ►leisure ●ハイキング・ピクニックなど → 2701出かけるa●遠出 ●狩り → 4504狩るh ●釣り → 4606釣るh ●草花などをとること → 4607採るh ●見て楽しむ遊び → 0403眺めるh ### ●見たりとったりする遊び **蛍狩[ほたるが]り** 蛍を追ったり眺めたりして遊ぶこと。「裏山の川へ〜に行く」 **潮干狩[しおひが]り** 遠浅の海辺で貝などをとって遊ぶこと。「〜に出かけてあさりをたくさんとった」 ◇4月から5月にかけてが適している。かつては陰暦3月3日の行事として行われた。 ### ●縁日などでの遊び **金魚掬[きんぎょすく]い** 水の入った水槽の中を泳ぐ金魚を、針金に薄紙を張ったものなどですくい取る遊び。「〜に夢中の子供たち」 **射的[シャテキ]** 銃で的(コルクの弾を詰めたおもちゃの)を撃ち落とす遊び。「〜でタバコを3個とった」 ▷~場 **輪投[わな]げ** 少し離れたところから輪を投げ、景品にかぶせるようにしてとる遊び。「ぬいぐるみが欲しくて〜をする」 ### ●言葉の遊び **言葉遊[ことばあそ]び** しりとりやなぞなぞなど、言葉に注目した遊び。「わらべ歌には〜の要素を含んだものがある」 **言語遊戯[ゲンゴユウギ]** 「言葉遊び」のかたい言い方。 **しりとり** 前の人が言った語の最後の1音を頭にして、同じ語数の語を順々に次々に続けていく遊び。「〜で退屈を紛らす」 **早口言葉[はやくちことば]** 言いにくい言葉を早口で言う遊び(の文句)。「生麦生米生玉子(なまむぎなまごめなまたまご)」など。「〜で発音練習する」 **回文[カイブン]** 仮名で書いて上から読んでも下から読んでも同じ音になる文(をつくる遊び)。「ダンスがすんだ」など。「史上最長の~を作る」◇「廻文」とも書く。 ●なぞなぞ・クイズなど → 1810解くh●謎解き ●木登り → 6203上がるa●高いところにのぼる ## i 名詞の類:コト・サマ ### ●2人で行う子供の遊び **睨[にら]めっこ** 互いに顔を見合わせて、先に笑い出したほうを負けとする遊び。「〜しましょ。笑うと負けよ」 **指相撲[ゆびずもう]** 2人が向かい合って片手をつなぎ、互いの親指を押さえつけ合う遊び。 **腕相撲[うでずもう]** 互いにひじをついて手を組み合って、相手の腕を押し倒す遊び・競技。 **紙相撲[かみずもう]** 力士をかたどった紙の人形を、土俵に見たてた台の上に置き、台をたたくことによって相撲のように勝敗を競う遊び。 ### ●2人以上で行う子供の遊び **じゃん拳[ケン]** 手の指で石・はさみ・紙の形を作り、同時に前に出し合って勝負を競うこと・遊び。「〜して負けた子が鬼だ」「〜で先攻を決める」◇石を「ぐう」はさみを「ちょき」、紙を「ぱあ」といい、「ぐう」は「ちょき」に、「ちょき」は「ぱあ」に、「ぱあ」は「ぐう」に勝つ。 **じゃん拳[ケン]ぽん** じゃんけん。◇「じゃんけんぽんあいこでしょ」のように、じゃんけんをするときの掛け声にも用いる。 **鬼[おに]ごっこ** 鬼がほかの者を追いかけ、捕まった者が次の鬼となる遊び。「〜する者、この指とまれ」 <591> **影踏[かげふ]み** 鬼がほかの者の影を踏む遊び。鬼の交代は、影を踏まれた者が鬼となるもの。 **隠[かく]れん坊[ぼう]** 鬼が、目隠しをしている間に、ほかの者(子)が隠れているほかの者を見つけ出す遊び。「〜する者、寄っといで」◇「隠れんぼ」ともいう。 **陣取[じんとり]** 2組に分かれ、互いの陣地を決め、攻め、奪い合う遊び。「じんどり」ともいう。 **椅子取[いすとり]ゲーム** 人数より少ない椅子を輪状に並べて、そのまわりを回り、合図があったときに椅子に座れた人が残る、ということを繰り返す遊び。最後まで残った者が勝ちとなる。「幼稚園で〜をして遊ぶ」◇略して「椅子取り」ともいう。「ゲーム(game)」は、遊びの意。 **押[お]し競[くら]饅頭[まんじゅう]** 数人が車座になって座り、押し合いへし合いかたまりになり、「押しくらまんじゅう押されて泣くな」などと言いながら、力を出して体 を押し合う遊び。 **馬跳[うまど]び** 前かがみに立っている者の背の上を跳び越える遊び。◇「馬飛び」とも書く。 **かごめかごめ** 目隠しをした鬼(中の者)のまわりを数人が歌を歌いながら回り、歌い終わって回るのをやめたとき、中の者が自分の後ろに来た者を当てる遊び。◇歌詞の「かごめかごめ、籠の中の鳥は、いついつ出やる・・・後ろの正面だあれ」から。「かごめ」は「囲む」または「かごむ(しゃがむ)」の命令形から。 **花一匁[はないちもんめ]** 2組に分かれ、「勝ってうれしい花いちもんめ・・・あの子が欲しい・・・」などと歌いながら、じゃんけんをして人を取り合う遊び。 **通[とお]りゃんせ** 「通りさんせ通りゃんせ・・・」の歌に合わせて、2人1組の関所役がつないだ手を高くかかげ、ほかの者が次々とその下をくぐり抜ける遊び。 **飯事[ままごと]** 家事など、家庭生活のまねをする遊び。「ままごと遊び」ともいう。 **ごっこ遊[あそ]び** ある人物・職業・動物などの物事や状況のまねをする遊びの総称。◇個々の名称には「プロレスごっこ」「戦争ごっこ」「お医者さんごっこ」「怪獣ごっこ」のように、多く「○○ごっこ」の形が用いられる。 ●駆けっこ → 3702競うa●競走する ### ●雪を使った子供の遊び **雪遊[ゆきあそ]び** 雪を用いた遊び。 **雪合戦[ゆきがっせん]** 雪を丸めてぶつけ合う遊び。 **雪投[ゆきな]げ** 「雪合戦」の、やや古い言い方。 **かまくら** 秋田県で、小正月に雪の室を作って中に祭壇を設け、またその中で子供たちが飲食したり歌を歌ったりする行事。 ### ●道具などを使った子供の遊び **石蹴[いしけ]り** 石をけりながら、順次地面に描いた区画をけんけんで進んでいく遊び。 **缶蹴[かんけ]り** かくれんぼうの一種。鬼の目を盗んで、缶をけり出し、その間に逃げ隠れするもの。 **蹴鞠[けまり]** 昔、貴族社会で行われた、数人でまりをけって落とさないようにする遊び。◇「しゅうきく」ともいう。 **ちゃんばらごっこ** 棒や木の枝などを刀に見立てて、剣劇、つまり「ちゃんばら」のまねごとをする遊び。◇単に「ちゃんばら」ともいう。 **毬突[まりつ]き** まりをつく遊び。◇「毬突き」とも書く。 **ゴム跳[と]び** 横に張りわたしたゴムを跳び越える遊び。◇「ゴム」はオランダ語のgom。「ゴム段」ともいい、「ゴム飛び」とも書く。順にゴムの高さを高くしていく遊び方が一般的である。 **縄跳[なわと]び** 縄を跳び越えたり、くぐったりする遊び。「縄飛び」とも書く。2人が持って回す縄を順に跳んでいくものや自分1人(あるいは2人)で回す縄を跳ぶものなどがある。 **綾取[あやと]り** 輪にしたひもを指や手首にかけ、種々の形を順につくる遊び。◇1人で行ったり、2人で互いにやりとりしたりする。 ●何かを転がす遊び → 4911回すh ### ●コンピューターを使った遊び **コンピューターゲーム** コンピューターを使って遊ぶゲーム。 ►computer game **テレビゲーム** テレビの画面を使った家庭用のゲーム機、またそのゲーム。「~に熱中して、外で遊ばない子供たち」◇和製洋語。テレビ+ゲーム(game)。「テレビ」は「テレビジョン(television)」から。 **オンラインゲーム** インターネットを使ってするゲーム。◇無料で遊べるものも多く、不特定多数の人と対戦することができる。「ネットゲーム (net game)」ともいう。 ►on-line game ### ●正月の遊び **凧揚[たこあ]げ** 凧を揚げること。凧は正月の遊びとして正月に揚げる遊び。凧は正月の遊びとして正月に揚げるところも多い。 **羽根突[はねつ]き** 2人が向かい合って、羽子板(ラケットに似た板)で羽子(鳥の羽をつけた無患子の種子)を打ち合う正月の遊び。◇「羽子突き」とも書く。 **独楽回[こままわ]し** 独楽を回す(正月の)遊び。 **福笑[ふくわら]い** 目隠しをした人が、おかめの顔の輪郭を描いた紙の上に、別紙の目・鼻・口などを目隠しをして置いていく正月の遊び。 **双六[すごろく]** さいころを振って駒を進め、駒が止まった所の指示に従って、紙面にして描いた絵などをたどり、さいころを振って駒を進め、「ふりだし(出発点)」から「あがり(到達点)」までの到達の早さを競う遊び。 ▷絵〜・回り〜・旅〜・道中〜 **カルタ** 絵や言葉が書かれた、一定の枚数の専用の札を使ってする遊び。特に、読み上げられた和歌・ことわざに一致する札を取り合うものをいい、和歌が書いてあるものを「歌ガルタ」、ことわざが書いてあるものを「いろはガルタ」という。 ▷~取り・~遊び・~会・花~(花札のこと)◇「骨牌」「歌留多」「加留多」ともあてる。なお、用いる札も「カルタ」という。 ►ポcarta **百人一首[ひゃくにんいっしゅ]** 100人の歌人の和歌を1首ずつ記した、歌ガルタを使った遊び。◇ふつうは藤原定家が選んだとされる「小倉百人一首」を指す。 <592> ●遊芸 → 4309演じるj●芸 ### ●大人の遊び **女遊[おんなあそ]び** 女性との性的な関係を目的とした遊び。「あいつは近ごろ〜が過ぎるようだ」 **酒色[シュショク]** 酒を飲んだり女遊びをしたりすること。「~におぼれる」 **茶屋遊[ちゃやあそ]び** 茶屋などで酒色の遊びをすること。「〜で散財する」 **芸者遊[ゲイシャあそ]び** 芸者を呼んで遊ぶこと。「〜に狂う」 **飲[の]む打[う]つ買[か]う** 大酒を飲み、ばくちを打ち、女を買うという、悪い遊びの典型。「~と三拍子そろった困った男」 ●火遊び → 2802交わるi●情事 ## j 名詞の類:コト・サマ ### ●囲碁・将棋 **碁[ゴ]** 相対する2人が、盤上に刻まれた線の交点に交互に黒石と白石を打ち、自分の石で囲んだ部分の広さを競う遊び。「~を打つ」 ▷~石・~盤・~敵を **囲碁[イゴ]** 碁(を打つこと)。「〜を楽しむ」 ▷~会・~所 **五目並[ごもくなら]べ** 相対する2人が黒白交互に石を並べていって、縦・横・斜めのいずれかに5個の石を連ねたほうを勝ちとする遊び。◇「五並べ」ともいう。 **連珠[レンジュー]** 文五目並べ。◇「聯珠」とも書く。 **将棋[ショウギ]** 相対する2人が、盤上の升目に8種・20個ずつの駒を並べ、交互に動かして相手の王将を追いつめる遊び。「~を指す」 ▷~盤◇「象棋」とも書く。 **詰[つ]め将棋[しょうぎ]** 将棋の一種。与えられた局面と持ち駒で、相手の王将が詰む手段を考えるもの。 **挟[はさ]み将棋[しょうぎ]** 相対する2人が、将棋盤上に横一列に駒を並べて交互に動かし、相手の駒を挟んで取り合う遊び。 ### ●囲碁・将棋の用語 **手[て]** 囲碁や将棋における打ち方・指し方。「それはいい〜だ」 ▷攻め〜・〜筋・〜番 **好手[コウシュ]** 囲碁や将棋でのうまい手。「~を打つ」 **妙手[ミョウシュ]** 囲碁や将棋での非常にすぐれた手。「~で形勢が逆転した」 **鬼手[キシュ]** 囲碁や将棋での思いもよらぬ大胆で厳しい手。「~に動揺する」 **強手[キョウシュ]** 囲碁や将棋での厳しい攻めの意志をもった手。「〜で優位に立とうとする」 **定石[ジョウセキ]** 囲碁で、古くからの研究の積み重ねによって最もよいとされる一定の打ち方。「まず~を覚えなければ話にならない」 **定跡[ジョウセキ]** 将棋で、古くからの研究の積み重ねによって最もよいとされる一定の指し方。「ここは〜に従って指すしかないだろう」 **布石[フセキ]** 囲碁で、対局の序盤戦にする、先を見通した碁石の配置。「~がもう少ししっかりしていれば勝っていたかもしれない」 **王手[オウテ]** 将棋で、次に王将が取れる位置に盤上の駒を進めるか持ち駒を打つかすること。「~をかける」「~飛車取り」 **勝負手[ショウブて]** 囲碁や将棋などで、一局の勝敗を決する大事な手。「難しい局面で、打つべき〜が見つからなかった」 **詰[つ]み** 将棋で、王将が逃げ道を断たれ、負けとなること。「これで完全に〜になった」 **先手[センテ]** 囲碁や将棋で、先に打つ(指す)こと。 **先番[サキバン]** 囲碁で、先手。 **後手[ゴテ]** 囲碁や将棋で、後から打つ(指す)こと。 **封[ふう]じ手[で]** 囲碁や将棋で、1局を数日かけて戦う場合、一旦勝負を止め、持ち時間に不公平が生じないよう、その次に打とう(指そう)とした手を対局相手にわからぬように記録して封じることと、封じたその一手。翌日、封じた手を打っ(指す)ところから始める。手の変更はできない。「対局は後手が長考のあと、三十二手目を〜とした」「立会人が封筒を開封し、~を読み上げた」 **平手[ヒラテ]** 将棋で、双方駒を少なくすることなく対等に戦うこと。「〜でプロに勝てるわけがない」→駒落ち **駒落[こまお]ち** 将棋で、上級者が駒の数を少なくして下級者と対等に戦うこと。「初段のA氏に~でやっと勝った」→平手 **飛車角落[ヒシャカクお]ち** 将棋で、上級者が飛車と角行を用いずに戦うこと。「〜でも、Bさんにはまるで歯が立たない」 **二枚落[にまいお]ち** (2枚の大駒を用いないことから)飛車角落ち。 **目[め]** ①碁盤上の線の交点。②将棋盤上の升目。 **目[もく]** 囲碁・将棋で、目の数を数える語。「一~とび」「四~飛車」 **地[ジ]** 囲碁で、自分の石で囲んで占有した部分。「~の広さを数えて勝負を決める」 **目[もく]** 囲碁で、碁石や地の数を数える語。「三~半の差で勝った」「〜」は「もく」と読む。「〜」は「つ」 **子[シ]** 囲碁で、置き石(弱いほうが前もって置く石)の数を数える話。「五~置いても、有段者のA君にはなかなか勝てない」 ### ●チェスなど **チェス** 相対する2人が、キング・クイーンなど6種・16個ずつの駒を市松模様の盤上で動かして勝ち負けを争う将棋に似た遊び。◇起源は将棋と同じとされ、古くは「西洋将棋」といったが、将棋と異なり、取った相手の駒を自分の駒として使うことはできない。 ►chess **チェッカー** 相対する2人が市松模様の盤上で、12個ずつの色違いの丸い駒を動かして取り合う遊び。 ▷~ボード◇「西洋碁」ともいう。 ►checkers **オセロ** 相対する2人が盤上の升目に、表裏が黒と白の駒を、相手の色の駒を挟むように交互に置いて、相手の色を自分の色に変え、駒の色の多さを競う遊び。◇(株)ツクダオリジナルの商標名で、シェークスピアの戯曲である「オセロ(Othello)」からとったといわれる。 ### ●カードなどを使う遊び **トランプ** スペード・ハート・ダイヤ・クラブの4種各13枚 (1から13までの数字を表すもの)とジョーカー(数字を表さない特別なもの)1枚からなるカードを使ってする遊び。◇「トラ <593> ンプを配る」のように、使用するカードの意にも用いる。 ►trump **花札[はなふだ]** 12種の植物の絵を12ヵ月に当てた各4枚計48枚の札を用いた遊び。◇使用する札の意にも用いる。古くは「花ガルタ」といった。 **マージャン** 卓上に牌を並べ、4人で牌を取り合って、役をつくり、その点数を競う遊び。中国で始められた。「徹夜で〜をする」 ▷~クラブ・〜荘 ►中májiàng(麻雀) ●合わせる遊び → 9201h●合わせる遊び ### ●マージャン・花札などの用語 **手[て]** マージャン・花札などで、牌や札の内容。「こんな〜ではとても勝ち目はない」 **役[ヤク]** マージャン・花札などで、特別の点数がつく牌や札の一定の組み合わせ。「いい〜ができないので上がりたくない」 **ツモ** マージャンで、卓上に積み重ねてある牌を自分の手元に1枚持ってくること(によって上がること)。◇「ツーモー」ともいう。 ►中zìmō(自摸) **テンパイ** マージャンで、あと1枚必要な牌を得れば上がれるという状態になること。「もうすぐ〜だ」 ◇テンパイになることを、俗に「テンパる」という。 ►中tìngpái(聴牌) **リーチ** マージャンで、テンパイを宣言すること。「~をかける」「~がかかる」 ►中lìzhí(立直) ### ●遊技 **ビリヤード** 長方形の台の上で球を棒(キュー)で突いて他の球に当て、得点や数を競うなどする遊技。◇「ビリアード」ともいう。 ►billiards **突[つ]き** 「ビリヤード」の、ややくだけた言い方。 **撞球[ドウキュウ]** ビリヤード。 ▷~場 **ダーツ** 丸い標的に向かって、少し離れたところからダート(矢のような形をしたもの)を投げ、得点を競うゲーム・競技。ダートが刺さったところにより、得点は異なる。 ▷~バー・~ボード ►darts **パチンコ** 垂直盤面上に釘を打ち、数ヵ所に設けた穴に、銀色の小さい玉を弾き入れる遊技。穴にうまく入ると玉がたくさん出てきて、その得た玉の数に応じて景品と交換する。 ▷~屋・~台 ◇外来語ではないが、ふつう片仮名で書く。 **スマートボール** 緩い傾斜の盤面にあけた穴に、ピンポン玉ぐらいのボールを弾いて入れる遊技。◇和製洋語。スマート(smart)+ボール(ball) **ルーレット** 0から36までを記した回転盤の上に玉を投げ入れ、止まった場所の数などを当てる、賭博場などで行われる遊技。「カジノといえば〜を連想する人も多い」◇その用具の名にも用いる。 ►7roulette **スロットマシン** 絵柄を回転させ、ボタンを押して、止まったときに絵柄がそろっていれば当たりとなる、賭博場などで行われる遊技。「彼は~で大もうけしたそうだ」 ◇その機械の名にも用いる。 ►slot machine **パチスロ** パチンコ屋で行われるスロットマシン。「~に金をつぎこむ」 ●球を使った遊び → 3702競うj●球技 ●運動会の競技 → 3702競うj●運動会の競技 ### ●その他 **草競馬[くさケイバ]** 地方で行われる祭りイベントなどで、余興として行われる競馬。 ●カラオケ → 1907歌うh●いろいろな歌い方・吟じ方 ## k 名詞の類:モノ ### ●遊び道具 **遊[あそ]び道具[どうぐ]** 遊びに使うさまざまなもの。「昔の子供は身近なものを〜にしていた」「数年来、バイクが彼の~だ」 **遊具[ユウグ]** 図子供の遊びのための器具や設備。「近所の公園にはすべり台やぶらんこなどの〜がたくさんある」 **玩具[ガンぐ]** (子供が持って遊ぶための)遊び道具。「包丁を〜にしてはいけない」「~のピストルで戦争ごっこをする」 ▷~箱・~屋 **おもちゃ** 図「おもちゃ」のかたい言い方。「その子の部屋には高価な〜が所狭しと並んでいた」 ▷~店・郷土~◇「翫具」とも書く。 **大人[おとな]の玩具[おもちゃ]** 大人が性的な遊びに用いるもの。 **ゲーム機[き]** ゲーム用のコンピューターを内蔵した機器。◇「ゲーム」はgame。 ### ●乳幼児のおもちゃ **積[つ]み木[き]** 積み重ねていろいろな形をつくって遊ぶおもちゃ。「積み木をする」のように、それを用いた遊びの意にも用いる。 **ブロック** プラスチックなどでできた小片を組み合わせて、いろいろな形をつくって遊ぶおもちゃ。 ►block ●乳幼児をあやすもの → 4008なだめるk●あやすのに使うもの ### ●子供の遊び道具 **面子[メンコ]** 丸や四角の、表面に絵などがあるボール紙。地面に置いた他人のものに自分のものをたたきつけ、他人のものを裏返しにしたりして遊ぶ。◇「めんこをする」のように、それを用いた遊びの意にも用いる。 **ビー玉[だま]** ガラス製の小玉。ぶつけ合って遊ぶ。◇「ビー」は、ポルトガル語でガラスを意味する「ビードロ(vidro)」の略。 **御弾[おはじ]き** ガラスなどでつくった、平たくて丸い小玉。平面上にばらまき、指先ではじいて当て、取り合って遊ぶ。◇「おはじきをする」のように、それを用いた遊びの意にも用いる。 **ぱちんこ** Y字形の木の枝などにゴムひもをつけ、小石などを遠くへ弾き飛ばすおもちゃ。 **独楽[こま]** (木・鉄・竹などでできた)軸のあるおもちゃ。ひもを巻きつけて投げて回したり手でひねって回したりして遊ぶ。 ▷~回し **貝独楽[バイゴマ]** 貝(浅い海にいる巻き貝)の殻に似せてつくった鉄製のこま。◇「ばいごま」の変化したもので、「ばい」ともいう。もとは貝の殻の中に蠟?や鉛を流し込んでつくった。「ベーゴマ」と書かれることが多い。 **風車[かざぐるま]** 羽根に風を受けて、くるくる回るおもちゃ。風の力や吹きかけた息で回るようにし <594> た玩具。 **凧[たこ]** 細い竹などの骨組みに紙などを張り、糸をつけて空中に高く揚げて遊ぶもの。 ▷~揚げ・絵~・字~ ◇「紙鳶」とも書く。雅語的な言い方で、「いかのぼり」ともいう。 **奴凧[やっこだこ]** 奴の形に紙を切り、骨を組み上げた形をした凧。◇「奴」とは武家の下僕で、雑用のほか、行列などの際には槍や挟み箱(衣服などを運ぶための箱)などを持って歩いた者の意。 **洋凧[ようだこ]** 西洋風の凧。◇日本の凧は平面的だが、洋風は立体的なものが多い。 **カイト** 「洋凧」の洋語的表現。 ▷スポーツ~ ►kite **シャボン玉[だま]** 細い管の先に石けんなどを溶かした液をつけ、それに息を吹きかけて泡をふくらませて飛ばして遊ぶもの。「~を飛ばして遊んだ」◇「シャボン玉(遊び)をする」という形で、それを飛ばす遊びの意にも用いる。「シャボン(ポsabão)」は「石けん」の意。 **風船[フウセン]** 空に飛ばしたり手で突いたりして遊ぶ、紙やゴムでつくったもの。 ▷紙~・ゴム〜 **紙飛行機[かみひこうき]** 紙を折って飛行機の形をつくり、飛ばして遊ぶもの。 **竹蜻蛉[たけとんぼ]** プロペラ状の竹のおもちゃ。中心に差し込んだ軸を回し、飛ばして遊ぶ。 **羽子板[はごいた]** 羽根突きで、羽子を突くための柄のついた板。 **剣玉[けんだま]** 十字形の木の三方に皿状のくぼみをつけ、一方は剣のようにとがらせたもの。糸で結びつけた、穴のあいた玉を、とがった先端にはめたり皿状のくぼみにのせたりして遊ぶ。◇「拳玉」とも書く。「剣玉をする」のように、それを用いた遊びの意にも用いる。 **ヨーヨー** 軸の両端にまるい皿のようなものをとりつけ、軸に巻いた糸を振って、上下に動かしたりして遊ぶもの。 ►yo-yo **御手玉[おてだま]** 布を縫ってつくった、中に小豆などを入れた小袋。数個を次々と空中に投げては受けて遊ぶ。◇「お手玉をする」のように、それを用いた遊びの意にも用いる。 **千代紙[チヨがみ]** 和紙にいろいろな図柄や模様を印刷したもの。人形の服にしたり、紙箱にはったりして遊ぶ。 ▷~細工 **塗[ぬ]り絵[え]** 絵の輪郭の内側を、色鉛筆やクレヨンなどで色を塗って、一枚の絵に仕上げて遊ぶよう、輪郭線だけあらかじめ印刷してあるもの。◇「塗り絵を楽しむ」のように、それを用いた遊びの意にも用いる。 **粘土[ネンド]** 湿らせると粘りけの出る土。こねてさまざまな形をつくって遊ぶ。 ▷~細工 **紙粘土[かみねんど]** 紙からつくった粘土状のもの。粘土と同じようにして遊ぶ。「新聞紙をきざんで〜を作る」 **人形[ニンギョウ]** 好きな人物に見立てて、劇のように会話やままごとをさせて遊ぶ、人の形をしたおもちゃ。◇遊び自体の名前としては「人形遊び」の語形をとる。 **リリヤン** 糸を編んでまるいひもをつくって遊ぶ道具。◇「リリアン」ともいわれる。出来上がったひもも「リリヤン」といい、手芸の材料にもする。 ►lily yarn **水鉄砲[みずでっぽう]** 水を筒状の部分の先端から押し出して遊ぶ、竹製などのおもちゃ。 **豆鉄砲[まめデッポウ]** 豆を弾丸にして撃つ、竹製のおもちゃの鉄砲。「鳩が〜を食ったよう(驚いて目を丸くする様子)」 **びっくり箱[ばこ]** ふたを開けると、ばね仕掛けの人形などが箱から。飛び出して人を驚かせるおもちゃ。 ●ボールの類 → 4913はねるk●弾むもの ●折り紙 → 7104折るk●折り紙 ### ●公園などにある遊具 **ぶらんこ** 鎖や綱などでつるした板状の台を設けた遊具。板の上に乗って、前後に揺らして遊ぶ。「~をこぐ」◇ポルトガル語のbalançoからという説がある。 **鞦韆[シュウセン]** 「ぶらんこ」の古い言い方。 **ブランコ** ぶらんこ。 **滑[すべ]り台[だい]** 高い所から滑り下りて遊ぶ遊具。 **木馬[モクバ]** 人が乗って遊ぶための、馬の形をした遊具。 **シーソー** 長い板の中央に支点がある遊具。両端に人が乗って上下させて遊ぶ。◇「シーソーをする」のように、それを用いた遊びの意にも用いる。 ►seesaw **ジャングルジム** 鉄パイプなどを立体格子状に組み合わせてつくった遊具。よじ登ったり、くぐったりして遊ぶ。◇略して「ジャングル」ともいう。 ►jungle gym ### ●乗ったまま移動する遊具 **竹馬[たけうま]** 2本の竹ざおに足を掛ける部分をつけ、乗って歩く道具。 **三輪車[サンリンシャ]** ペダルをこいで動かす、三輪の幼児用の乗り物。 **一輪車[イチリンシャ]** 一輪の自転車。子供の遊具として、あるいはサーカスの曲乗りなどに使われる。 ### ●遊園地にある乗り物 **観覧車[カンランシャ]** 人が乗る箱を大きな輪に取り付け、動力で回転し、高所からの眺めを楽しむ乗り物。 ▷大~ **回転木馬[カイテンモクバ]** 大きな円形の台の上に取り付けた木馬などが軸を中心に回転しながら上下動する乗り物。 **メリーゴーラウンド** 「回転木馬」の洋語的表現。 ►merry-go-round **ジェットコースター** 高い所から急降下したり、急勾配のレールを高速で走ったりするスリルを楽しむ乗り物。◇和製洋語。ジェット(jet)+コースター(coaster) **ゴーカート** 路上を走ることができる小型の自動車。 ►go-cart ### ●その他 **かまくら** 雪を積み上げて中を掘り、子供たちが囲炉裏を囲んで餅を焼いたり、甘酒を飲んだり飲食できるくらいの広さをもたせた雪の室。「雪でできているのに~の中はあたたかかった」 <595> ## m 名詞の類:モノ ### ●囲碁や将棋に使うもの **盤[バン]** 囲碁・将棋に使う台。 ▷~上◆チェス・チェッカー・オセロなどに用いるものもいう。 **碁盤[ゴバン]** 囲碁に使う方形の盤。361の目がある。 **将棋盤[ショウギバン]** 将棋に使う方形の盤。81の升目がある。 **碁石[ゴいし]** 囲碁に使う白と黒の石。黒は181個、白は180個ある。 **駒[こま]** 盤の上に置いたり、盤の上で動かしたりするもの。特に、将棋で使われる、それぞれの動きを定められたもの。◇◆双六芸などで動かすものもいう。 **王将[オウショウ]** 将棋の駒の一つ。縦・横・斜めに1間だけ進める。この駒を追い詰めたほうが勝ちとなる。 **王[オウ]** 「王将」の一般的な言い方。 **玉[ギョク]** 「玉将」の一般的な言い方。 **飛車[ヒシャ]** 将棋の駒の一つ。縦・横に何間でも進める。 **飛[ヒ]** 文飛車。 **角行[カクギョウ]** 図将棋の駒の一つ。斜めに何間でも進める。「かくこう」「かっこう」ともいう。 **角[カク]** 「角行」の、より口語的で一般的な言い方。 **飛車角[ヒシャカク]** 飛車と角行を合わせていう語。 **竜馬[リュウマ]** 飛車と角行を他の駒と区別していう語。 **金将[キンショウ]** 図将棋の駒の一つ。斜め後ろを除いて1間だけ進める。 **金[キン]** 「金将」の一般的な言い方。 **銀将[ギンショウ]** 図将棋の駒の一つ。真横と真後ろを除いて1間だけ進める。 **銀[ギン]** 「銀将」の一般的な言い方。 **桂馬[ケイマ]** 将棋の駒の一つ。前方斜め前方の左右どちらかに、他の駒を飛び越して進める。 **桂[ケイ]** 「桂馬」の略。 **馬[うま]** ①図桂馬。②角行が敵陣に入り込んで、成った場合(後でも1間進めるようになった場合)の呼び名。◇「龍馬」ともいう。 **龍[リュウ]** 飛車が敵陣に入り込んで、成った場合(斜めにも1間進めるようになった場合)の呼び名。◇「龍王」ともいう。「龍」は「竜」の旧字体。 **香車[キョウシャ]** 将棋の駒の一つ。前方に何間でも進める。◇「香子蛙」ともいう。 **香[キョウ]** 「香車」の略。 **歩兵[フヒョウ]** 図将棋の駒の一つ。前方に1間だけ進める。 **歩[フ]** 「歩兵」の一般的な言い方。 **と金[きん]** 歩兵が敵陣に入り込んで、成った場合(金将と同じ動きができるようになった場合)の呼び名。 **持[も]ち駒[ごま]** 将棋で、相手から取って自分のものとして持ち、打つことができる駒。「~は豊富にある」 **手駒[てごま]** (手元にある駒の意から)持ち駒。 ### ●その他の勝負事に使うもの **さいころ** 双六やばくちなどに使う、立方体に1から6までの点が記してあるもの。「~を振る」◇「骰子」とも書く。 **采[サイ]** 「さいころ」のかたい言い方。◇「采」「骰」とも書く。 **賽[サイ]** ばくちで、さいころを入れ、振って伏せるためのつぼ。 **ダイス** 「さいころ」の、西洋の勝負事に使われるときの言い方。 ►dice **カルタ** 遊びに用いる、絵や言葉が書かれた、一定の枚数の専用の札。◇「骨牌」「歌留多」「加留多」ともあてる。 ►ポcarta **トランプ** スペード・ハート・ダイヤ・クラブの4種類の絵柄各13枚(1から13までの数字を表すもの)と、ジョーカー(数字を表さない特別なもの)1枚の合計53枚からなる札のセット。◇「トランプをする」という場合、このセットを使った特定のゲームではなく、任意のカードゲームをすることを意味し、これを用いて占いをする場合は、「トランプ占いをする」または「トランプで占う」という。 ►trump **カード** 紙やプラスチックでできた札。特に、トランプの札。 ▷キャッシュ〜・クレジット〜 **トレーディングカード** スポーツ選手、アイドルの歌手、アニメのキャラクター等の写真や絵、プロフィールを記載したカード。収集自体を目的ともするが、キャラクターの強さを競う遊びとしても用いる。◇略して「トレカ」ともいう。 ►trading card **パイ** マージャンに用いる、種々の文字や図が刻まれた、136個の卓上に並べるもの。 ►中pái(牌) **牌[ハイ]** パイ。◇「牌」の字は中国では「パイ」と読むが、日本では「ハイ」と読む。 **骨牌[こった]** 図①「カルタ」②ばくち。③「花札」に似た、象牙や牛骨などでつくった牌。 **花札[はなふだ]** 同名の遊びに用いる、12種の植物の絵を12ヵ月に当てた各4枚計48枚の札。 **持[も]ち札[ふだ]** 手の中(手元)に持っている札。「今度は〜があまりよくない」 **手札[てふだ]** (手元にある札の意から)持ち札。 **場札[ばふだ]** トランプや花札の遊びで、(表を上にして)場に置かれる札。 ### ●遊ぶための金 **遊[あそ]び金[がね]** 遊ぶための金。「〜欲しさに盗みをはたらく」 **遊興費[ユウキョウヒ]** 遊興のために使う金。「会社の金を〜に流用していたのだから、首になるのは当然だ」 ### ●揚げ代 **揚[あ]げ代[だい]** 芸者などを揚げる(呼んで遊ぶ)ときの代金。 <596> **花代[はなだい]** 「揚げ代」の一般的な言い方。 **玉代[ギョクダイ]** 揚げ代。◇略して「玉」ともいう。「玉」は芸者などの意。 **線香代[センコウダイ]** 揚げ代。◇昔、揚げ代を計算するのに線香が燃えつきる時間を単位としたことから。 ## S 名詞の類:ヒト ### ●遊び人 **遊[あそ]び人[にん]** 働かずに、ばくちや酒色にふけっていたりする人。「父はどうしようもない~だった」「祖父は、浅草ではちょっとした〜だったそうだ」 **道楽者[ドウラクもの]** ばくちや酒色などの悪い遊びにふける者。 **放蕩者[ホウトウもの]** 放蕩する者。 **遊客[ユウキャク]** 図郭に遊びに来た人。◇「ゆうかく」ともいう。 **道楽息子[ドウラクむすこ]** 道楽をして親に心配をかけさせる息子。「うちの〜にはつくづくあいそが尽きた」 **放蕩息子[ホウトウむすこ]** 家業をかえりみず、酒や女などの悪い遊びにふける息子。「あんな~は勘当だ」 **どら息子[むすこ]** 図怠け者で遊び人である息子。「世の中変われば変わるもので、あの〜が今では2児の父親だよ」 ●女遊びが好きな人 → 0603好むs●好色な人 ### ●勝負事をする人 **将棋指[ショウギさ]し** 将棋を指すことを職業とする人。 **碁打[ゴう]ち** 碁を打つ(ことを職業とする)人。「~に時なし(碁打ちは勝負に夢中になって時を忘れてしまうものだ)」 **棋士[キシ]** 囲碁・将棋を職業とする人。「彼は有名な〜だ」 **雀士[ジャンシ]** 俗マージャン(麻雀)を打つことを職業とする人。「彼はこの界隈では名の知れた〜だ」 ### ●親・子など **親[おや]** トランプ・花札・マージャンなどで、(札を配るなど)ゲームの中心になる人。「さいころで〜を決める」→子 **子[こ]** トランプ・花札・マージャンなどで、親以外の人。「〜はみんな降りた」→親 **壺振[つぼふ]り** ばくちで、つぼを振る役の人。 **ディーラー** ルーレットやトランプゲームで、親。 ►dealer ### ●遊び相手 **遊[あそ]び相手[あいて]** いっしょに遊ぶ相手。「一日中孫の〜をつとめる」 **遊[あそ]び仲間[なかま]** いっしょに遊ぶ仲間。「兄はぼくのよき〜だった」 ●遊び友達 → 2802交わるs●友人 ### ●芸者など **芸者[ゲイシャ]** 宴席に呼ばれ、客に酌をしたり歌や踊りをして、もてなしの相手をすることをする女性。「~を揚げる」 ▷~屋 **芸妓[ゲイギ]** 文芸者。 ▷~置屋・~屋 **芸子[げいこ]** 「芸者」の、主に関西での言い方。 **綺麗所[きれいどころ]** きれいな芸者・遊女。「~を呼んで遊べる」「~をそろえる」「きれいどこ」ともいう。「奇麗所」とも書く。 **名妓[メイギ]** 図美しかったり芸がすぐれていたりして、評判のよい芸者。 **舞子[まいこ]** 京都や大阪で、宴席に呼ばれ、舞を舞って興を添える年少の芸者。「戦国の街をぽっくりの音をさせて行く〜さん」「舞妓」とも書く。 **半玉[ハンギョク]** まだ一人前でない芸者。「まだあどけない顔の~」◆玉代(揚げ代)が半分であるという意味から。「雛妓」ともいう。 **御酌[おシャク]** ①京都や大阪で、舞子。②東京などで酌をする女性。 **酌婦[シャクフ]** 客に酌をすることを職業とする(とともに売春もする)女性。 **白拍子[しらびょうし]** 平安時代末期から室町時代にかけて、宴席での歌舞(これも「白拍子」という)を職業とした女性。◇売春をすることも多かったので、江戸時代には「遊女」の俗称となった。 **不見転[みずてん]** 金次第で、だれとでもすぐに寝る芸者。「不見転芸者」の略。「見ず転」とも書く。 **コンパニオン** 宴席に呼ばれ、客の相手をする職業の女性。接待を目的とするので、ふつう、芸者がもっているような芸は期待できない。 ►companion **ホステス** バーやクラブなどで客をもてなす女性。「キャバレーの~」→ホスト ►hostess **キャバクラ嬢[じょう]** 男性客の相手をしながら酒の相手という種類の店で働く女性。◇略して「キャバ嬢」ともいう。「キャバクラ」は「キャバレー(フcabaret)」と「クラブ(club)」をあわせた和製洋語。 **ホスト** 女性客用のクラブなどで客をもてなす男性。「〜クラブ」→ホステス ►host **太鼓持[たいこも]ち** 宴席を面白おかしく盛り上げるのを職業とする男性。「幇間」とも書く。 **幇間[ホウカン]** 図太鼓持ち。 ### ●遊女 **遊女[ユウジョ]** 歌舞を演じて客を楽しませたり、売春を職業とした女性。特に江戸時代に、遊郭などにいた者たちを指す。 ▷~屋 **女郎[ジョロウ]** 遊郭などにいた遊女。 ▷~買い・~屋 **太夫[タユウ]** 江戸時代、最も上の階級の遊女。「大夫」とも書く。 **花魁[オイラン]** 上級の遊女。 ▷~道中◇もとは先輩のことを「おいらの(姉さん)」と呼んだのがなまって「おいらん」になったといわれるが、後には遊女一般を呼ぶ名となった。 **傾城[ケイセイ]** 図(城を傾けるほどの美女の意から)遊女をいった。「〜に誠なし」 ▷~買い **傾国[ケイコク]** 図(国を傾けるほどの美女の意から)遊女。 <597> ### ●売春婦など **売春婦[バイシュンフ]** 売春によって得た金で生活している女性。 **売女[バイタ]** 團「売春婦」を軽蔑したりののしったりするときに言う語。「この~め」 **淫売[インバイ]** 團「売春婦」を軽蔑した言い方。「~になり下がる」 **商売女[ショウバイおんな]** 團(売春を商売にしていることから)「売春婦」を軽蔑した言い方。「~によろめく」 **娼婦[ショウフ]** 團「売春婦」のやや改まった、文学的な言い方。◇「娼」は売春する女性の意。 **娼妓[ショウギ]** □公認された売春婦。◇「倡妓」とも書く。 **公娼[コウショウ]** 「娼妓」の、公認の面を強調した言い方。→私娼 **私娼[シショウ]** 公認されていない売春婦。 ▷~窟→公娼 **街娼[ガイショウ]** 街頭で客を引く売春婦。「身をもちくずして~となった」 **街[まち]の女[おんな]** 俗街娼。「~に声をかけられる」 **夜[よる]の女[おんな]** (客を引くのは多く夜であることから)街娼。「~が出没する」 **夜鷹[よたか]** 江戸時代に、夜、街頭で客を引いた売春婦。 **辻君[つじぎみ]** 「よたか」のしゃれた言い方。 **パンパン** 太平洋戦争後の混乱期における「街娼」の呼び名。◇「パンパンガール(pom-pom girl)」から。 **コールガール** 電話で呼び出されて客のもとへ行く売春婦。「ホテルにいた~たちが摘発された」 ►call girl **男娼[ダンショウ]** 男色の相手として体を売る男性。 **陰間[かげま]** (年少の)男娼。「~茶屋」◇もとは、江戸時代の、まだ舞台に出られない年少の役者のこと。 ### ●その他 **玄人[くろうと]** 水商売で芸者・遊女・ホステスなどの、客を相手にする職業の女性。「遊び人だった祖父は『遊ぶのは〜に限る』といつも言っていた」 ## U 名詞の類:トコロ ### ●遊び場 **遊[あそ]び場[ば]** (子供が)遊ぶための場所。「空き地を〜にする」 **公園[コウエン]** ①樹木や草花を植え、遊具などを設置して、人々が遊んだりくつろいだりする場所。多く、市街地にある。「子供のころは近所の~で毎日遊んだものだ」 ▷児童~ ◇②に対して「都市公園」という。②観光や自然保護のために定められた広大な地域。 ▷国立~・国定~・自然~・森林~◇一般に「○○公園」の形で用いる。①に対して「自然公園」という。 **砂場[すなば]** 公園(①)などに設けられた、砂遊びができる場所。「~に放置される犬や猫の糞が問題になっている」 **娯楽施設[ゴラクシセツ]** 娯楽のための設備が整っている場所。「その寒村には〜がまったくない」 **遊園地[ユウエンチ]** 遊ぶための乗り物など、諸設備を備えた施設。「家族連れでにぎわう~」 **テーマパーク** ある特定のテーマ(主題)によって全体を統一的に構成・演出した娯楽施設。「~でクリスマスを過ごす」◇和製洋語。テーマ(ドThema)+パーク(park)。日本では1983年につくられた東京ディズニーランドなどがある。 **レジャーランド** さまざまな種類の設備を備えた、大規模の休養・娯楽施設。「〜で、ゴルフをしてからプールで泳ぎ、最後にサウナで汗を流した」◇和製洋語。レジャー(leisure)+ランド(land) **ヘルスセンター** 温泉などの入浴施設を備えた、大衆向きの休養・娯楽施設。「〜でリフレッシュする」◇和製洋語。ヘルス(health)+センター(center) **映画村[エイガむら]** 映画やテレビドラマなどの撮影をするためのセットがあり、一般の人々が見学できるようになっているところ。 ### ●盛り場 **盛[さか]り場[ば]** 飲食店や遊ぶための店が多くあって、飲み食いや遊びのために、たくさん人が集まるにぎやかな場所。「~に繰り出して飲み歩く」 **繁華街[ハンカガイ]** 比較的健全な感じのする盛り場。「~にあるデパートで買い物をする」 **歓楽街[カンラクガイ]** さまざまな娯楽施設が集まり、比較的不健全な感じのする盛り場。「~の怪しげな店で法外な飲み代を請求された」。 **不夜城[フヤジョウ]** 夜になっても明かりで昼のように明るく、人でにぎわう歓楽街。「新宿の歌舞伎町は〜として名高い」 **ネオン街[がい]** 俗歓楽街。「誘惑が多い〜」◇夜になるとネオンサイン (neon sign)がきらびやかであることから。 ### ●ゲームをする場所 **碁会所[ゴカイショ]** 碁を打ったり、教えたりするところ。「~に入りびたる」 **雀荘[ジャンソウ]** マージャンを客にさせて、場所を貸す店。「~で夜を明かす」 **パチンコ屋[や]** パチンコ台やスロットマシンが設置されている遊技施設。◇「パチンコ店」ともいうが、「パチンコ屋」という語が(土)遊ぶ場所という意味合いが強いのに対して、「パチンコ店」は職業分類としての意味合いが強い。→j46パチンコ **ゲームセンター** 各種のゲーム機が数十台から数百台も設置してある場所。「学校の帰りに〜に寄ってはいけない」◇和製洋語。ゲーム(game)+センター(center) **ゲーセン** 「ゲームセンター」の略。「〜で遊んでいこうぜ」 **プールバー** ビリヤード(プール)をしながら酒を飲むパー。◇和製洋語。プール(pool)+バー(bar) ●ばくちをする場所 → 3708賭けるu ●見て楽しむ施設 → 2100示すu●何かを見せる施設 ●劇場 → 4309演じるu●劇場 ### ●酒色の遊びをする場所 **茶屋[チャヤ]** 酒や料理を出し、芸者などを呼んで客に遊興させる店。もとは、単に通行人が休息に立ち寄る <598> 「掛け茶屋」「水茶屋」のようなものから、売春に関係した「引き手茶屋」「色茶屋」まで、いろいろな種類のものがあった。 **待合[まちあい]** 芸者遊びなどのための席を貸すところ。◇「待合茶屋」の略。 **揚屋[あげや]** 江戸時代、上級の遊女を呼んで遊ぶための家。 ▷~入り・~町 **置屋[おきや]** 芸者や遊女を抱えている家。「~から芸者を呼ぶ」 **遊女屋[ユウジョヤ]** 遊女を抱えていて、客を遊ばせる家。「~に入りびたりになる」 **女郎屋[ジョロウや]** 女郎を抱えていて、客を遊ばせる家。「~通いをする」 **妓楼[ギロウ]** 文遊女屋。「~に登る」 **娼家[ショウカ]** 娼婦を抱えていて、客を遊ばせる家。「~に売られた娘」 **娼館[ショウカン]** 娼家。◇「娼家」よりも規模が大きい感じがする。 **ピンクサロン** 女性が性的なサービスをする飲食店。◇和製洋語。ピンク(pink)+サロン(salon) **ピンサロ** 「ピンクサロン」の略。 **ソープランド** 女性が性的なサービスをする、個室付きの特殊な公衆浴場。◇略して「ソープ」ともいう。和製洋語。ソープ(soap)+ランド(land) **テレホンクラブ** 異性と話したり遊んだりすることが目的でかかってくる電話の取り次ぎサービスをする店。◇和製洋語。テレホン(telephone)+クラブ(club)。「テレフォンクラブ」ともいう。 **テレクラ** 「テレホンクラブ」の略。「テレクラ」よりも「テレクラ」のほうが一般的。 **風俗店[フウゾクテン]** ピンクサロンやソープランドなど、性的なサービスをしたり、性的好奇心を満足させたりする店の総称。◇略して「風俗」ともいう。 **遊郭[ユウカク]** 遊女屋が集まり、溝や塀で囲まれていた場所。◇「遊廓」とも書く。近世の、江戸の吉原が有名。 **郭[くるわ]** 「遊郭」の古めかしい言い方。 ▷~通い・~言葉◇「廓」「曲輪」とも書く。もとは土や石の囲いで仕切られた、城やとりでなどの区画のことをいった。 **遊里[ユウリ]** 文遊郭。「~の消息に通じる」 ▷~語 **悪所[アクショ]** 遊郭などの、男女が密会して遊興する悪い場所。特に、遊郭。「〜で放蕩の限りを尽くす」 **色街[いろまち]** 遊郭・芸者屋・待合などがある区域。「~で名を上げる」◇「色町」とも書く。 **花街[はなまち]** 「色街」のやや遠回しな言い方。「~に生まれ育つ」 **花街[カガイ]** 「はなまち」の漢語的表現。 **赤線[あかセン]** (警察の地図に赤い線で示されていたことから)公認で売春が行われた飲食店の集まっていた区域。「毎日〜に通う」◇「赤線地帯」「赤線区域」の略。 **青線[あおせん]** (警察の地図に青い線で示されていたことから)営業許可なしに売春を行う店が集まっていた区域。◇「青線地帯」「青線区域」の略。赤線と同様に、1957年の売春防止法の施行により廃止された。 **岡場所[おかばしょ]** 近世の江戸で、公認されていない遊女屋が集まっていた場所。 ●飲んで遊ぶ場所 → 0303飲むu●酒類を飲む店 ### ●その他 **花柳界[カリュウカイ]** 芸者や遊女の社会。「さすがに〜の女性は和服の着こなしがうまい」 **山[やま]** ①芸者や娼婦の社会。「~から身を引く」②花札やトランプで、札を伏せて積んであるところ。「~から牌をツモる」「~から札を引く」 **山[やま]** マージャンで、牌を積み上げてあるところ。「~から牌をツモる」 ## x 名詞の類:トキ **遊[あそ]び盛[ざか]り** 一生のうちで、よく遊び回る時期。「〜の息子がいると洗濯が大変だ」 **悪戯盛[いたずらざか]り** 一生のうちで、よくいたずらする時期。「この子供のころ、調子に乗って大けがをしたことがある」 # 3201 たわむれる ## a 動詞の類 ### ●たわむれる **戯[たわむ]れる** 軽い気持ちで楽しみながら(触れ合ったり冗談などを言ったりして)相手と接する。「子供たちが無邪気に波とたわむれている」「冗談を言い合って〜」「物陰で男と女が〜」 **じゃれる** 子供や犬・猫などが動くものを追いかけたり、からみついたりして、まとわりついて甘えたりしてたわむれる。「犬がボールにじゃれている」 **戯[じゃ]れ付[つ]く** 子供や犬・猫などがじゃれてまとわりつく。「子犬が足にじゃれついてきた」 **いちゃつく** 図男と女が体をもみ合ったり、甘えたりして、仲むつまじげにたわむれる。「人前で〜なんて、昔は恥とされていたはずだ」 ### ●ふざける **ふざける** たわいないことや人を笑わせるようなことを言ったり、したりして楽しむ。「~のはいいかげんにやめなさい」◇「巫山戯る」ともあてる。「人をなんだと思って(い)るんだ。ふざけ(る)んじゃない」のように、「そのような態度で人を馬鹿にする」の意にも用いられる。 **戯[おど]ける** 図「ふざける」の古い言い方。「男女が〜」 **戯[たわ]ける** 人を笑わせるようなことをわざと言ったりしたりする。「おどけてクラスじゅうを笑わせる」 **戯[たわ]ける** ふまじめなことやばかげたことを言ったりしたりする。「たわけたことを言うな」「たわけなさんな。人のまねばかりするのはやめろ」「たわけたことを言うな」 **悪[わる]ふざけする** 人を困らせるほど、ふざけること。「悪巫山戯」ともあてる。 **悪戯[いたずら]する** 軽い気持ちで、人をちょっと困らせたりあわてさせたりする行為をすると。「父の盆栽に〜して、こっぴどく叱られた」「刃物を〜してはいけないよ」◇異性に対し、わいせつな行動をする意でも用いる。 <599> **おいた** 小さい子供などがする、人々のちょっとした困らせるようないたずらを、多く大人の側からいう語。「まあ、〜が過ぎるよ」「また〜して、お母さんに『いけません』って言ってるでしょ」◇「いた」は「いたずら」の略。 ## d 形容動詞の類 **滑稽[コッケイ]な** おかしくて笑いをさそう様子。「A君の〜なしぐさで教室がなごんだ」「~な芝居を見る」 **軽妙[ケイミョウ]な** 言葉や動作が軽やかで、こっけいでおもしろみのある様子。「〜な話術」「彼は一見まじめそうだが、実はなかなか〜だ」 **コミカルな** こっけいでいて、笑いを誘う様子。「主役の〜な演技で観客を沸かせた」 ►comical **ユーモラスな** 思わず人を笑わせたり楽しくさせたりするおかしみのある様子。「〜な口調で話を盛り上げる」 ►humorous ## f 副詞の類 **いちゃいちゃ** いちゃつく様子。「公園のベンチで〜するカップル」 **べたべた** べたつく様子。「見苦しいから、そんなところで〜しないでくれ」 ## h 名詞の類:コト・サマ **戯[たわむ]れ** 本気ではなく、軽い気持ちですること。「子供の〜だから、あまり目くじらを立てても、大目に見てやろうよ」「冗談半分の〜のつもりだったのに、本気にされては困る」「〜に俳句でもひねってみるか」「あれは一時の~だった」 ▷~心◇「彼女との邂逅は、まさに運命のたわむれだった」「それらの奇岩は文字どおり造化のたわむれである」のように、比喩的に、「そのもののたわむれによってもたらされたかのような、ふつうでは予測できない思わぬ結果」の意でも用いる。 **戯[おど]け** おどけること。 ▷~顔・~役・~者 **道化[ドウケ]** 人を笑わせるこっけいなしぐさや言葉。 ▷~者・~師・~芝居 **戯[たわ]け** たわけること。「~を言うな」「〜もたいがいにしろ」 ▷~者 **御[お]ふざけ** その場にふさわしくないふざけた行為。「いくらなんでも〜が過ぎますよ」◇「御巫山戯」ともあてる。 **悪[わる]ふざけ** 人を困らせるほどふざけること。「度を越すと、〜も度を越している」◇「悪巫山戯」ともあてる。 **悪戯[いたずら]** 軽い気持ちで、人をちょっと困らせたりあわてさせたりする行為。「子供の〜なんだから目くじらを立てないで、大目に見てあげようじゃないか」◇文章語的な言い方で「悪戯く」ともいう。「パリで別れた女にカサブランカで偶然に出会ったのは、運命のいたずらとしか言いようがない」のように、比喩的に、「そのもののいたずらによってもたらされたかのような、ふつうでは予測できない思わぬ影響」の意でも用いる。 **おいた** 幼い子供などがする、たわいないたずら。「〜ばかりしていてはいけません。いい子にしていなさい」◇「いた」は「いたずら」の略。 **児戯[ジギ]** 文子供がするようないたずら。「こんないじめに近い嫌がらせをされた」◇多く「児戲に等しい行い」「児戯に類する行為」のように、「たわいない」の意で比喩的に用いる。 **悪戯心[いたずらごころ]** いたずらをしてやろうという気持ち。「A君は〜を起こして、かえるを友達のポケットに入れた」 ### ●言葉のたわむれ **冗談[ジョウダン]** 人を笑わせるために、ふざけて言う言葉。「~ばかり言って、少しも仕事に身が入らない」「彼の〜はいつも人を笑わせている」 **ジョーク** ちょっとした冗談。「~を飛ばす」「そんなに怒るなよ。〜だよ、〜」 ►joke **冗句[ジョウク]** ジョーク。◇「ジョーク」のあて字で、「冗」の字を用いることもある。 **軽口[かるくち]** 軽妙でおもしろみのある、ちょっとした話。「~をたたく」 **戯[ざ]れ言[ごと]** 図ふざけて言う言葉。「~を投げかけたが、だれも気づいてはくれなかった」 **戯言[ギゲン]** 図「ざれごと」の漢語的表現。「そのような〜を弄してはならん」 **諧謔[カイギャク]** 人におかしみを感じさせようとして意図的に発する言葉。「~を弄する」「~を交えてあいさつをする」 ▷~家 **ユーモア** 言葉からにじみ出てくるような(上品な)おかしみ。「~に富む話」「~を解する人」「~のセンスがある人」 ▷~小説 ►humor **ブラックユーモア** 死や病気などの不吉な事柄の中に無気味さな笑いを盛り込んだユーモア。「彼の~に背筋が寒くなる」 ►black humor **ブラックジョーク** 不気味さや不吉な感じがあるために笑い切れないところが面白さでもある冗談。「彼の~は人を不快にする」◇和製洋語。ブラック(black)+ジョーク(joke) ●しゃれ → 1919もじるk ●ギャグ → 4309演じるk●台本とせりふ ## k 名詞の類:モノ **悪戯書[いたずらが]き** (書くべきではないところに)たわむれに書いた文字や絵。「~ばかりのノート」 **落書[ラクガ]き** いたずらで、壁や塀などに書いた文字や絵。「そのトイレは〜でいっぱいだ」「楽書き」とも書く。 ●戯画 → 2202描くp●風刺画 ## S 名詞の類:ヒト **剽軽者[ヒョウキンもの]** ひょうきんな人。「クラスーの~」 **戯[たわ]け者[もの]** こっけいな言動で人を笑わせる人。「彼は子供のころから〜だった」 **道化者[ドウケもの]** こっけいなしぐさで人を笑わせてばかりいる人。「自分ではそうは思わないが、よく皆から〜と言われる」 **道化[ドウケ]** 人を笑わせるようなこっけいな言動をする(役の)人。「気まずい雰囲気をなんとかするために〜に徹した」 ●道化師・ピエロ → 4309演じるs●芸人 ●いたずらっ子 → 8804幼いs●いたずらっ子 <600> # 3202 くつろぐ ## a 動詞の類 ### ●くつろぐ **寛[くつろ]ぐ** 緊張している心や体を、仕事をやめるなどして、心身をゆったりさせる。「家で〜」「ゆかたに着替えて皆くつろいだ様子だ」「温泉にでも入っておくつろぎください」 **憩[いこ]う** 仕事などをやめて、ゆったりとくつろぐ。「静かな公園でしばらくの間を過ごす」「都会の喧騒からのがれて海辺に~」 **気[き]を楽[ラク]にする** 心の緊張をほぐして、気分をゆったりさせる。「気を楽にして面接に臨む」 **リラックスする** すること。「安心して試験を受け「くつろいだ気分で試験を受け」ることができたのでたぶん合格するだろう」「家で~する」 ►relax **膝[ひざ]を崩[くず]す** 窮屈な正座から楽な姿勢になり、くつろいだ態度をとる。「ひざを崩して歓談する」 **羽[はね]を伸[の]ばす** 抑圧するものから解放されてくつろぐ。「温泉に行って、久し振りに羽を伸ばしてきた」「女房のいない間に思いっきり~」 ### ●休む **休[やす]む** 活動を中止して心身をゆったりさせる。「だいぶ働いたので少し休もう」 **休憩[キュウケイ]する** 短時間休むこと。「仕事の合間に~する」「5分間~を取ろう」 ▷~室・~時間 **休息[キュウソク]する** ある程度の時間、休むこと。「作業が長びきそうなので、しばらくの間~する」「ずいぶん疲れた顔をしているね。ゆっくり〜を取ったほうがいいんじゃないか」 ▷~日 **一休[ひとやす]みする** 少しだけ休むこと。「ここらでちょっと〜しよう」 **小休止[ショウキュウシ]する** 「一休み」の、ややかたい言い方。□一休み。「峠で〜する」◇「少憩」とも書く。 **小憩[ショウケイ]する** 文「一休み」。◇「小休止」より改まった言い方。「そなみのややかたい言い方。「~して鋭気を養う」 **一服[イップク]する** お茶を飲んだりタバコを吸ったりして、一休みすること。「気分転換にちょっと〜する」 **中休[なかやす]みする** 仕事などの途中に休むこと。「ちょっと〜してから続けよう」 **ブレーク** 「中休み」の気どった言い方。「ここで10分間の〜にしよう」 ►break **手[て]を休[やす]める** 仕事などの途中で、動作を少しの間やめて、休むこと。「仕事の手を休めて空を見上げる」 **息[いき]を抜[ぬ]く** 仕事などの合間に、ちょっと休んだり気分転換をはかったりする。「能率を上げるためには、たまには〜ことも必要だ」 **息抜[いきぬ]きする** 仕事の合間などに、ひととき緊張をときほぐしてくつろぐこと。「受験勉強の〜に映画を見に行く」「ちょっと〜して音楽でも聴こう」 **一息入[ひといきい]れる** 仕事などの途中で、疲れを取ったりするために少し休む。「だいぶ議論し続けたので一息入れよう」 **目[め]を休[やす]める** 本を読んだりするのをやめ、目を閉じたり遠くを見たりして、目をできるだけ使わないようにする。「勉強の合間に、星を眺めて~」 **頭[あたま]を休[やす]める** 頭が疲れたときに、ぼうっとしたり体を動かしたりして、頭をできるだけ使わないようにする。「難しい商談のあと、近くの公園を散歩して頭を休めてから仕事に戻った」 **体[からだ]を休[やす]める** 体が疲れたときに、横になったり、できるだけ動かないようにする。「風邪をひいたら、とにかく〜のが一番だ」「後半戦に備えて、少しでも体を休めよう」 **安息[アンソク]する** 心を安らかにして休むこと。「時にはすべてを忘れ〜すべきだ」「家庭はに〜の場であってほしい」 ▷~日 **食休[しょくやす]みする** 食後に胃の消化を助けるために休むこと。「健康のためには、できるだけ〜したほうがよい」 **羽[はね]を休[やす]める** 飛ぶのをやめてどこかにとまり、休む。「船のマストの上で、かもめが羽を休めている」 ### ●休んで身をいたわる **休養[キュウヨウ]する** しばらく休んで、力を蓄えること。「心身の疲労でしばらく〜する」 **保養[ホヨウ]する** 病気・疲労などをいやし、体を養うこと。「連休は八ヶ岳にある別荘で~する」 ▷~所・~地 **静養[セイヨウ]する** 静かに休んで、病気などを治すこと。「温泉地で~する」 **骨休[ほねやす]めする** ゆっくり休んで、体や心の疲れをいやすこと。「たまには温泉にでも行って〜したい」「~にぶらっと旅に出る」◇「骨休み」ともいう。 **英気[エイキ]を養[やしな]う** 後のことに備えて、休んで気力・体力を蓄える。「新しい仕事に就く前に、旅に出て~」 **充電[ジュウデン]する** 後のことに備えて、情報を仕入れたり気力を充実させたりすること。「これでは種切れになる。ニューヨークにでも行って~しなくちゃ」 ▷~期間 ●養生する → 6703治すa●患者が治すための努力をする ## C 形容詞の類 **気安[きやす]い** 相手に対して、こだわりや遠慮がなく、親しみやすい様子。「何かわからないことがあれば、気安く声をかけてください」 **心安[こころやす]い** お互いに遠慮がなく、うちとけている様子。「A君とは〜間柄だから、困ったときはなんでも相談できる」 **気[き]が置[お]けない** 相手に対して、気を遣う必要も遠慮する必要もない様子。「こっちだから、何日でも泊まっていいのよ」 ## d 形容動詞の類 **伸[の]びやかな** のびのびしていて、気持ちがよさそうである様子。「〜な子育て」「〜な人柄」「自然の中で子供を〜に育てる」 **長閑[のどか]な** 差し迫った感じがなく、静かでのんびりした様子。「今日は客もまばらで、 <601> ~な一日だったよ」「人通りの少ない~な山間の村」 **楽[ラク]** 苦痛などがなく、くつろいでいる様子。「どうぞお〜になさってください」「〜な姿勢をとる」 **楽[らく]ちん** (体が)楽な様子。「このソファーは〜だ」「〜にしよう」 ●気を遣わない様子 **気軽[きがる]** 気どったところがなく、大げさでない様子。「街で見かけたら〜に話しかけてほしい」「~な集まりなので会社の帰りにでも寄ってみてくれ」「~に読める本」「~な服装」 **砕[くだ]けた** かたくるしさがなく、気軽な様子。「~態度で話す」「~服装で外出する」◇述語になるときは「態度がくだけている」「服装がくだけている」のようにいう。 **カジュアル** 服装などがくだけていて、格式ばらない様子。「週末は〜な装いを楽しみたい」「~なレストラン」 ▷〜ウェア casual **ラフ** 服装などがくだけていて、だらしなく見える場合もある様子。「そんな〜な格好では、あのレストランには入れない」 ►rough **気[き]さく** 気どっておらず、気軽に付き合える様子。「だれとでもにこやかに話す~な人柄」 ●心配事がない様子 **呑気[ノンキ]** のんきな様子。「~な性格でうらやましい」「あの人はいつも〜なことばかり言っている」「隠居して~な身分だ」◇「暢気」「暖気」とも書く。「呑気」「暢気」はあて字。 **気楽[きらく]** 心配事や気を遣うことなどがなく、気持ちが楽な様子。「物事を〜に考える」「なんの屈託もなく〜な人」 **身軽[みがる]** 役目や義務、わずらわしいことなどがなくて(なくなって)、気楽に行動できる様子。「役職から解放されて〜になった」「結婚していませんから〜です」 **太平楽[たいへいらく]** 周囲の状況に対する危機感をまったくもたずに、のんきに構えている様子。「何も気にしないで〜に暮らしたい」◇「相変わらず日本人は政治に無関心で、太平楽を決め込んでいる」のように名詞としても用いる。 **楽天的[らくてんてき]** 物事が自分にとって好都合に運ぶと考える傾向である様子。「~な人といっしょだと気が紛れる」→厭世的 **能天気[のうてんき]** 非常に楽天的で、何も考えていないかのようである様子。「~なやつだが、もしかすると相当の大物なのかもしれない」◇「能転気」「脳天気」とも書く。 **鼻歌交[はなうたまじ]り** 鼻歌を歌うかのような軽い気分で何かをする様子。「~で仕事をこなす」◇「鼻歌」は、口を開けないで鼻だけで歌うような小声の歌。 ▶楽観的な様子 → 1512見込むd●楽観的・悲観的 ●安楽な様子 **安楽[アンラク]** 楽で心や体が安らぐ様子。「老後を〜に暮らす」「~椅子」「~死」 **安閑[アンカン]** (何かをすべきときに)何もせずにのんびりしている様子。「~として暮らす」「会社の危機にも〜としている社員」 **安逸[アンイツ]** のんびりしていて気ままな様子。「~な生活をむさぼる」「安快」とも書く。 **左団扇[ひだりうちわ]** 金銭的に恵まれるなどして、安楽な生活を送る様子。「老後は〜で過ごせるように、今のうちにしっかり働こう」 f 副詞の類 **ゆったり** 本来あるべき状態より幅が広くて、余裕がある様子。「のんびりくつろいで〜と過ごす」「大きなソファーに座って〜した気分になる」 **ゆっくり** 気分・時間などに十分にゆとりがある様子。「どうぞ〜おやすみください」「たまには〜と映画でも見たいものだ」 **緩[ゆる]りと** 「ゆっくり」の改まった言い方。「どうぞ〜おくつろぎください」 **緩緩[ゆるゆる]** ゆっくり。「月をめでつつ、〜と酒を飲んでいた」 **伸[の]び伸[の]び** 心配事などがなく、ゆったりとして解放感のある様子。「~と育てられた子供は幸せだ」「原稿を書き終えて~とする」 ### 3 **のんびり** ゆったりしていて、のどかな感じである様子。「田舎で〜と暮らす老夫婦」「〜とした風景」 **おっとり** 性格などがのんびりしていて、もの静かなこと。「~した風格」「何事にも〜と構えている人」 **のほほんと** これということもせず、のんきに暮らす様子。「世の中は不景気だというのに、相変わらず〜している」 **楽楽[ラクラク]** ゆとりがあって気楽な様子。「若いときは〜に暮らせた」◇「らくらく」ともいう。 **温温[ぬくぬく]** 自分だけが気楽な様子。「親のすねをかじって〜と暮らす」 **のうのうと** 何も心配しないで、気楽な様子。「〜面白おかしく暮らす」「受験生になると〜してはいられない」 **落[お]ち落[お]ち** 落ち着かない様子。「~飯も食っていられない」「もう〜していられないぞ」 ◇否定語を伴って用いる。 h 名詞の類:コト・サマ **寛[くつろ]ぎ** くつろぐこと。「~の時間は大切だ」 **憩[いこ]い** 心身を休めること。「学生時代、図書館は唯一の〜の場だった」「秋のだれもいない浜辺で〜のひとときを過ごす」 **休[やす]らい** 憩い。「屋根裏部屋でのまどろみが、少年の唯一の〜であった」。「安らい」とも書く。 **休[やす]み** 休むこと。「被災地で活動するボランティアたちには一時の〜もなかった」◇「休みなく」「昼休み」のように、多く、複合語に用いる。 ●飲み物を飲んで休むこと **お茶[ちゃ]** 茶を飲むなどして休憩すること。「大工さんそろそろ〜にしてください」 **ティーブレーク** 紅茶を飲むなどして休憩すること。「疲れたから〜にしよう」 ►tea break <602> **コーヒーブレーク** コーヒーを飲むなどして休憩すること。「ケーキを買ってきたので〜にしましょう」 ►coffee break k 名詞の類:モノ ●くつろげる椅子 → 2401座るk●座るための家具・道具 s 名詞の類:ヒト **呑気者[のんきもの]** のんきな人。「〜は明日のことは明日考えるというタイプだ」 **楽天家[らくてんか]** 楽天的な人。「〜のAさんには眠れない夜などない」 ↔厭世家 **オプティミスト** 「楽天家」の洋語的表現。「オプチミスト」ともいう。 ►optimist **極楽[ごくらく]とんぼ** 物事を気楽に考えて遊び暮らしている人。「あんな立派な〜は見たことがないよ」 u 名詞の類:トコロ ### 3 **休憩所[きゅうけいじょ]** 休憩するための場所・施設。「あそこにある〜で一休みしよう」 **休憩室[きゅうけいしつ]** 休憩するための部屋。「〜で仮眠をとる」 **レストハウス** 行楽地などにある、休憩・宿泊するための施設。「ここを訪れるたびに、この〜を利用します」 ►rest-house **ロビー** ホテルや空港などで、玄関からの通路を兼ね、談話・手続きなどを行える広いスペース。「〜で友人と待ち合わせる」 ▷出発~・到着~ ►lobby **ラウンジ** ホテルや空港などで、くつろいだりするための(飲食することができる)スペース。「1階の〜で待つ」 ▷カクテル~・コーヒー~・ティー~ ►lounge **サロン** ゆったりした気分で人々が談笑できる、(豪華な)広間・客間。「〜でくつろぐ」 ►フsalon **ドライブイン** 一般の道路沿いにあり、休憩や飲食をすることができる店。「どこかの〜でうどんでも食べよう」 ►drive-in **パーキングエリア** 高速道路で、休憩することができる場所。「次の〜でトイレに行こう」◇ふつう、駐車場・トイレ・売店・自動販売機などを備えている。 ►parking area **サービスエリア** パーキングエリアよりも規模が大きい休憩所。「〜でガソリンを入れる」◇ふつう、給油所・レストランなども備えている。 ►service area **道[みち]の駅[えき]** パーキングエリアのような、一般道路沿いにある休憩施設。「〜で土産と夕食のおかずを買った」◇特産物の販売所など、地域振興施設を併設するところも多い。 **保養所[ほようじょ]** 保養するための施設。「山間の〜でしばらくのんびりする」 **保養地[ほようち]** 保養するのに適した地域。「箱根は有名な〜だ」 **別荘地[べっそうち]** ふだん住んでいる家とは別に、保養や避暑・避寒などのためにつくられた家が、立ち並んでいる地域。「軽井沢は、明治時代に外国人宣教師によってひらかれた、日本の代表的な〜だ」 **リゾート** 保養や避暑・避寒などのために滞在する、設備が整備された地域。「長期間~に滞在する」 ▷〜地・〜ホテル・〜マンション・〜ウェア・〜ハット ►resort **オアシス** めったにないような、憩うことができる場所。「公園は都会の〜だ」 ►oasis ●お茶を飲んでくつろぐ店 → 0303飲むu●茶を飲む店 x 名詞の類:トキ **休[やす]み時間[じかん]** 授業や仕事の合間にある、休憩する時間。「〜に雑談する」 **休憩時間[きゅうけいじかん]** 休憩するための時間。「〜は5分です」 **昼休[ひるやす]み** 昼食や昼食後の休憩のための時間。「〜にうとうとするのが楽しみだ」 **ティータイム** (午後の)お茶の時間。「そろそろ〜にしよう」 ►teatime **中入[なかはい]り** 相撲などの興行で、休憩時間。「今日の〜後は好取組が多い」 **幕間[まくあい]** 芝居で、幕が下りて再び上がるまでの(間の休憩時間)。「次の〜は長いからゆっくり弁当が食べられる」 **インターバル** ①劇場などで、休憩時間。②スポーツで、試合や練習の途中の休憩時間。「ゴングが鳴って1分間の〜に入った」 ▷〜走法 ►interval **ハーフタイム** サッカー・ラグビーのような前半・後半に分けて戦われるスポーツで、前半終了後の休憩時間。「〜にマッサージを受けながら作戦を練る」 ►halftime <603> ## 3300 いばる a 動詞の類 ●いばる **威張[いば]る** 自分の地位や腕力を誇り、人に見せつけるような態度をとる。「むやみに〜な」 **えばる** 「威張る」の、より口語的な言い方。「あいつは、えばってばかりいて何にもやんないよ」◇おもに話し言葉で用いられる。「いばる」と「偉ぶる」などとの混交で生まれた形か。 **威張[いば]り腐[くさ]る** 「威張る」を強めてののしった言い方。「ちょっと出世したからといって威張りくさっているいやなやつ」 **威張[いば]り散[ち]らす** やたらにいばる。「朝から晩まで、あたりかまわず〜」 **空威張[からいば]り** 弱みを隠すように、うわべだけはいばる。「内心はびくびくしながら〜している」 **高[たか]ぶる** いかにも尊大にふるまう。「なんと高ぶった態度だ」 ↔へりくだる **驕[おご]り高[たか]ぶる** おごった態度で尊大にふるまう。「彼が〜のも今のうちだ。没落するのは時間の問題だろう」 **威張[いば]る** いかにも偉い人間であるかのように、ふるまう。「偉ぶった鼻持ちならない男」 **偉[えら]そうにする** いかにも自分が偉いんだという態度をとる。「賞をとったからって〜な」 **大[おお]きな顔[かお]をする** 平然と偉そうな態度をとる。「ちょっと仕事ができるからといって〜な」 **でかい面[つら]をする** 「大きな顔をする」の俗な言い方。「そんなことで〜な」 **大尽風[だいじんかぜ]を吹[ふ]かせる** おれは金持ちだといわんばかりに、いばる。「彼はこのごろ〜ようになった。どうやら株でもうけたらしい」◇「吹かせる」は「吹かす」ともいう。また、「大尽」を「役人」「先輩」などにかえて「役人風を吹かせる」「先輩風を吹かせる」のようにもいう。 **笠[かさ]に着[き]る** 権力者を後ろ盾にして、いばる。「親の威光を〜」◇関西方面では、笠をかぶること、傘に入ることを「かさ(を)着る」という。 ●いばった態度をとる **反[そ]り返[かえ]る** 体を後ろにそらせていばった態度をとる。「どうして彼はいつもそりかえっているんだろう」 **反[そ]っくり返[かえ]る** 「反り返る」を強めていう言い方。「部下の進言をそっくりかえって聞く上司」◇「そりくりかえる」の転。 **踏[ふ]ん反[ぞ]り返[かえ]る** どっかりと腰を下ろし、体をそらせていばった態度をとる。「ソファーに〜社長」 **肩[かた]を怒[いか]らせる** 肩をことさら上のほうへ上げて、いばった態度をとる。「ちんぴらが肩を怒らせてすごみを利かせる」◇「肩を怒らす」ともいう。 **肩[かた]を聳[そび]やかす** 得意そうに肩を怒らせる。「小柄な彼が、〜といばってにらみつけた」 **肩[かた]で風[かぜ]を切[き]る** 両方の肩をことさらに交互に前に出すようにして、得意げにいばった態度をとる。「彼は昇進が決まり、肩で風を切って歩いている」 ●上手に出る **上手[うわて]に出[で]る** 相手に対して威圧的な態度で接する。「あまり〜と、まとまる話もまとまらない」→下手に出る **嵩[かさ]に懸[か]かる** 優勢に乗じて威圧的な態度に出たり攻めたりする。「かさにかった物言い」「かさにかかって攻めたてる」 ### 3 **飲[の]む** 見下して威圧的な態度で相手に接する。「はじめての試合で、すっかりのまれてしまった」「敵を〜」◇「呑む」とも書く。 ●のさばる **のさばる** 思うままに勢力を伸ばす。「いつの間にかやくざが町中に〜ってしまった」「暴力団が〜街になってしまった」「いつの間にか反対派がのさばっている」 **幅[はば]を利[き]かせる** ある集団などの中で、一部の者が思うようにふるまう。「政界で幅を利かせている男」◇「利かせる」は「利かす」ともいう。 **尻[しり]に敷[し]く** 妻が夫を自分の思うようにふるまう。「彼は結婚早々、奥さんの尻に敷かれているらしい」 ●付け上がる **付[つ]け上[あ]がる** 人が親切だったり優しかったりするのをいいことに、いばったり身勝手な態度をとったりする。「あいつは優しくするとすぐ〜」 **図[ず]に乗[の]る** 調子に乗っていばる。「あまり〜と、今に痛い目にあうぞ」 **増長[ぞうちょう]** 調子に乗って、つけあがり身勝手な態度をとったりすること。「ちょっといい成績が続いたからって〜するな」 **居直[いなお]る** 追いつめられて、逆に相手を脅すような態度に出る。「こそ泥が居直って、すごみを利かせる」 **開[ひら]き直[なお]る** 自分の非を認めず、かえって不遜でいけずうずうしい強い態度に出る。「万引きを認めないどころか、開き直ってまくしたてた」 偉そうなことを言う → 1914うそぶくa●大きなことや偉そうなことを言う c 形容詞の類 **頭[ず]が高[たか]い** 礼を欠き、いばった態度をとる様子。「新人の分際で〜」◇本来は、敬礼をするときに頭の下げ方が足りないことをとがめていう場合に用いた。 <604> **態度[たいど]が犬[おお]きい** いばって人を見下す態度をとる様子。「彼はいつも〜ので皆にけむたがられている」 **態度[たいど]がでかい** 冏「態度が大きい」。「やつは相変わらず〜」 d 形容動詞の類 ●偉そうな **偉[えら]そうな** いかにも偉いというふうをする様子。「下っ端の役人のくせにずいぶん〜じゃないか」 **不遜[ふそん]** へりくだろうとせず、相手を見下すような態度でいる様子。「新入社員の〜な態度が社長を激怒させた」 **尊大[そんだい]** ひどく偉そうな態度でいる様子。「〜な口調で命令する」「〜な表情」 **横柄[おうへい]** 偉そうな態度で人を見下していて、失礼な様子。「受付で、『この字違ってるよ』と〜な口のきき方をされる」◇「押柄」とも書く。「おおへい」ともいうが、その場合は「大柄」と書く。 ### 3 ●強気な **強気[つよき]** (うまくいくことを信じて)強い気持ちで積極的な態度をとる様子。「周囲の反対の声にも耳を傾けず、終始〜な姿勢を貫き通す」「いやに〜に出たな」「〜な発言」→弱気 **強腰[つよごし]** 相手の出方に対して強く出る様子。「妥協するどころか、先方は一段と〜の構えを見せている」「〜の外交姿勢」↔弱腰 ●威圧的な **頭[あたま]ごなし** はじめから一方的に抑えつけるような態度である様子。「子供を〜にしかりつける」 **居丈高[いたけだか]** 人を威圧するような態度をとる様子。「彼は課長になったら急に〜になった」「〜にものを言う」◇「威丈高」とも書く。座っているときの背の高さが高い意から。 **嵩高[かさだか]** 偉そうに抑えつけるような態度をとる様子。「〜な口のきき方をする人」 **高飛車[たかびしゃ]** 相手を一方的に抑えつけようとする強い態度をとる様子。「その警官は〜な態度で交通違反を取り締まった」「〜に出る」◇将棋で、飛車を自陣の前方に出し、積極的に攻める戦法に由来する。 **大上段[だいじょうだん]** 大げさな態度で、相手を見下ろすような様子。「人生とは何ぞやなどと〜に構えたら、今時の若者はそっぽを向くに違いない」「〜な言い方」◇刀を高く構える意から。 **威圧的[いあつてき]** 権勢や威力で人を抑えつけようとする様子。「〜な雰囲気が漂う」「〜な行動に出る」 **強圧的[きょうあつてき]** 強い力や権力で人を抑えつけようとする様子。「〜な態度で迫る」「〜に命令する」 **高圧的[こうあつてき]** 自分のほうが上だと思って、無理やりに人を従わせようとする様子。「相手がひるんだと見て〜な態度に出る」 **権力的[けんりょくてき]** 権力で人を抑えつけようとする様子。「〜な手段で人を従わせる」 ●権柄尽くな → 3509強いるd ●傲慢な **傲慢[ごうまん]** 自分は偉いのだと自己本位の行動をとる様子。「〜の男」「〜の態度が立った」 ▷〜無礼 **傲岸[ごうがん]** 自分を偉いと思い、けっしてへりくだらない様子。「〜な彼はけっして非を認めようとしない」 ▷〜不遜 **傲然[ごうぜん]** 自分は偉いのだという気持ちが見てとれる様子。「動かぬ証拠を突き付けられても、彼はまだ〜と構えていた」 **倨傲[きょごう]** 自分を偉いと思って、人を軽んじる態度をとる様子。「〜ではあるが実は小心な人」 **驕傲[きょうごう]** 自分を偉いと思って、人を軽んじるとる様子。「とかく〜にふるまうくせがある」 **驕慢[きょうまん]** 自分を偉いと思い、人をあなどって勝手にふるまう様子。「〜な態度で人に嫌われる」「〜な表情」◇「僑慢」とも書く。 **増上慢[ぞうじょうまん]** 悟ったと得意になって、おごり高ぶる様子。「新人賞を受賞し、〜になる」◇仏教で、おごり高ぶることを「慢」といい、ふつう七慢に分けられる。「増上慢」はそのうちの一つで、いまだ悟っていないのに悟ったといばることをいう。 **高慢[こうまん]** 自分がいちばんすぐれていると思い、人をばかにしたような態度をとる様子。「〜で鼻持ちならない男」 **高慢[こうまん]ちき** いかにも高慢で小憎らしい様子。「〜な女」 **夜郎自大[やろうじだい]** 自分の力量を知らない者が、仲間内だけでいばっている様子。「あの男は〜になっている」◇「夜郎」とは漢代に中国西南部にいた、漢民族でない民族。彼らが漢の国の強大さを知らずに、自らの勢力を誇っていたことから。 ●その他 **亭主関白[ていしゅかんぱく]** 家庭内で夫が妻に対して、非常にいばっている様子。「うちの御主人は〜だ」 ↔かかあ天下 ◇「関白」は、昔天皇を補佐した、最高位の官職の意。 **嬶天下[かかあでんか]** 家庭内で妻がいばっている様子。「あいつの家は〜だ」◇「嬶」は「嬶」とも書く。 ↔亭主関白 **内弁慶[うちべんけい]** 家の中や仲間うちでは強がっているのに、外へ出たり見知らぬ人の前に出たりすると急におとなしくなる様子。「彼は〜な人で、外ではからっきし意気地がない」◇「陰弁慶」ともいう。 **ワンマン** 下の者の意見など聞かず、自分の考えだけで事を進める様子。「父は家庭内では〜でしたね」◇和製洋語。ワン(one)+マン(man) h 名詞の類:コト・サマ **居直[いなお]り** 開き直ること。また、その態度。「首相の釈明は、単なる〜としか思えない」 ▷〜強盗 **開[ひら]き直[なお]り** 開き直ること。「その債務者には、払えないものは払えないという〜があった」 <605> s 名詞の類:ヒト **餓鬼大将[がきだいしょう]** 子供の仲間の中で、腕力が強く、いばって皆を従えている者。「村の〜で通っていた」 **御山[おやま]の大将[たいしょう]** 狭い仲間の中だけで自分が一番だといばっている者。「小人物ほど〜になりたがるものだ」 **虎[とら]の威[い]を借[か]る狐[きつね]** 弱いくせに、権力者を後ろ盾にしていばる人。「彼は仕事もできないのに、親が社長だからとふんぞり返っている。あれじゃあ〜だ」 **内弁慶[うちべんけい]** 内輪ではいばっている人。「〜で、人前ではろくろく話もできない」◇「陰弁慶」ともいう。 z その他 **憎[にく]まれっ子[こ]世[よ]に憚[はばか]る** 人から憎まれるような者が、かえって、世間で幅を利かせているものだ。◇この「憚る」は無遠慮にふるまう意。 ## 3301 誇る a 動詞の類 ▶誇る **誇[ほこ]る** 自分にかかわるものがすぐれていると、自信をもってほかに示すことができると考える)。「自分の腕を〜」「わが社が世界に〜最新機械」「東洋一を〜新工場」 **自慢[じまん]** 自分にかかわるものがすぐれていることを、ことさらに他人にわからせようとすること。「料理の腕を〜する」「出来のいい息子を〜する」 ▷お国~・のど~・腕~・~話◇「誇る」と比較すると、すぐれていることをわざわざ人に示し、得意げにふるまうという、悪いニュアンスをもった語である。 **見[み]せびらかす** 自慢の品物などを、得意げに人に見せる。「高価なダイヤを〜」 **見[み]せ付[つ]ける** 得意なものをことさらに見せる。「仲のいいところを〜」 **ひけらかす** 自分の学識や才能などを、得意げに示す。「やたらに知識を〜ものではない」 **衒[てら]う** 自らを才能・能力・知識などの点で卓越した人物であると誇る。「彼はずいぶん物知りだが、少しもてらったところがない」 **誇示[こじ]** 誇らかに、あるいは自慢げに示すこと。「大国が戦力を〜する」「成功を〜する」 **顕示[けんじ]** 自分(の能力)を目立つようにほかの人々に示すこと。「実力のほどを〜する」 ▷自己~欲 **鼻[はな]に掛[か]ける** 自分の家柄や経歴などがすぐれているのだと、ほかに示そうとする。「学歴を〜」「生まれがいいのを〜」 **振[ふ]り回[まわ]す** 自分の持つ権力や知識をむやみに見せつけようとする。「ひとつ覚えの知識をむやみに〜ものだから、最近ではまともに聞こうとする者はいない」 **振[ふ]りかざす** 自分の権威や地位などを、ことさらに示して見せる。「何かというと、『○○先生のご意向』を振りかざして、横車を押す」 **惚気[のろけ]る** 自分と妻・夫・恋人などとの仲がよいことを得意げに話す。「結婚が決まってのろけてばかりいる」 ●うぬぼれる **自惚[うぬぼ]れる** あることについて、あつかましくも、実際以上に自分のことをすぐれていると思いこむ。「自分は頭がいいと〜」「女性に少しくらいもてるからといって、うぬぼれないでください」◇「己惚れる」とも書く。 **自画自賛[じがじさん]** 自分(の行為)を自分でほめる。「私の努力は〜するぐらいでないとだめだという」◇自分の絵に自分で賛(その絵に関した詩や文)を書く意から。「自賛」は「自讃」とも書く。 **自賛[じさん]** 「自画自賛」の略。「〜してばかりの選挙演説」 **背負[しょ]ってる** うぬぼれている。「いつまでも昔の栄光を〜なんて、ずいぶん〜わね」◇やや古めかしい言い方。 **天狗[てんぐ]になる** ある程度の能力や腕前などがあることがわかったときに、実力以上にすぐれているとうぬぼれる。「ちょっとばかり腕前が上がったからといって〜な」◇天狗は「鼻が高い」ことから。 ### 3 ●おごる **驕[おご]る** 自分の優越した立場や権力を過信し、他人のことを考えずに勝手にふるまう。「彼のおごった態度は許せない」「〜平家は久しからず」◇「傲る」とも書く。 **思[おも]い上[あ]がる** 実際以上に自分を偉いと勝手に思う。「〜った態度を改めろ」 **逆上[のぼ]せる** 自分を能力があると思いこんで、得意になる。「ちょっと上役にほめられたからといって〜な」 **逆上[のぼ]せ上[あ]がる** すっかりのぼせる。「皆の称賛を浴びて、のぼせ上がっている」 **慢心[まんしん]** 自分を過信して思い上がること。「あまり〜しているといつか痛い目にあうぞ」 **勝[か]ち誇[ほこ]る** 得意になる。「レスリングで相手を倒して勝ち誇った顔で引き上げてきた」 **鼻[はな]を高[たか]くする** 得意になる。「あまり〜とへしおられるぞ」「営業成績がいいので鼻を高くしている」 **胸[むね]を張[は]る** 得意げな態度をとる。「胸を張って自分の意見を述べる」「自分の成績に〜」 **見[み]えを切[き]る** ①歌舞伎などで、役者が目立つようなポーズをとる。クライマックスや感情の極点を示す。「舞台の中央で〜」②おおげさな態度で自信ありげに示す。「会議で、私が成功させてみせます、と見えを切ってしまった」◆「見得を切る」とも書く。 ●自任する **自任[じにん]** 自分のことを、ある方面で特にすぐれていると思いこむ。「食通をもって〜している男」「自分が名人だと〜する」 <606> **自認[じにん]** 自分自身で、そうだと認めること。「彼はプレーボーイを〜している」◇「自任」と音が同じため、「自任」と混同して用いられるようになった。 **任[にん]じる** 「自任する」のかたい言い方。「民間大使をもって〜」「芸術家をもって〜」 **任[にん]ずる** 「任じる」のやや古い言い方。 ●誇りに思う **誇[ほこ]りに思[おも]う** そのことを、ほまれだとして、誇ることができると思う。「自分のやってきたことを私は〜」 **自負[じふ]** 自分の才能や仕事に自信をもち、誇りに思うこと。「わが社の技術力は業界一だと〜しています」 ▷~心 **腕[うで]に覚[おぼ]えがある** 自分の腕前がすぐれていると自信をもつ。「A校の剣道部はできたばかりだが、〜やつばかりだからなめてかかるなよ」 c 形容詞の類 **誇[ほこ]らしい** 誇らしく思う気持ちになっている様子。「マラソン大会で優勝し、〜気持ちになる」「母校を誇らしく思う」 ### 3 **誇[ほこ]り高[だか]い** 自分を誇らしく思う気持ちが強い性格である様子。「祖父は明治生まれの~人だった」 **気位[きぐらい]が高[たか]い** 自分はすぐれていると、人を見下す気持ちが強い性格である様子。「彼女は良家の出で〜」 **プライドが高[たか]い** 自尊心・自負心を捨て去ることができない性格である様子。「〜人ほど傷つきやすいといえる」 「プライド」はpride。 **鼻[はな]が高[たか]い** 自分自身または身近の者のことで他人に誇れることがあるので、得意に思う様子。「息子の出来がよいので〜」 **晴[は]れがましい** 人々の注目を集める栄えある立場に立って、誇らしい様子。「凱旋将軍のように~」 d 形容動詞の類 **誇[ほこ]らかな** 誇りに思う気持ちがみなぎる様子。「試合に勝って~な気持ちになる」 **誇[ほこ]らし気[げ]** 誇りに思い、人に自慢したそうな様子。「息子が賞をもらったので〜に話す」 **得意[とくい]な** 他人に誇示しているんだと自信をもっている様子。「父の十八番はなんですか」 **得意気[とくいげ]** 得意になっているように見える様子。「1等になったので〜に歩いてくるよ」「〜な顔をする」 **自慢気[じまんげ]** いかにも自慢しているように見える様子。「その監督は今シーズンの戦績を〜に語った」 **得得[とくとく]たる** 得意な気持ちが満ちあふれている様子。「昨日の試合でどうやって逆転したかということを〜と話す」「〜たる態度」 **独[ひと]り善[よ]がり** 他人のいうことを聞かず、自分だけでよいと思い込んでいる様子。「自信作を出品したが〜だったとわかった」 **独善的[どくぜんてき]** 客観性がなく、独り善がりである様子。「地位や名誉がある優れた人ほど、過去の成功に固執して~な判断をしがちである」 **好[い]い気[き]** 自分勝手によいと思いこんで、得意になる様子。「有名高校に合格したからって〜でいると落ちこぼれるぞ」 **鼻高[はなたか]** 得意になっていて、引け目を感じない様子。「試合に勝って〜で学校に戻る」 **鼻高高[はなたかだか]** 得意げである様子。「選挙で上位当選し、〜だ」◇「テストで満点をとり、鼻高々(と)帰っていく」のように副詞としても用いる。 **意気揚揚[いきようよう]** 得意げで、元気が満ちあふれている様子。「大きな成果をあげて~と引き上げる」 **此[こ]れ見[み]よがし** これを見よといわんばかりに得意げな様子。「高価な首飾りを~につけて歩く」◇「是見よがし」とも書く。 **鬼[おに]の首[くび]を取[と]った様[よう]** このうえもない手柄を立てたように、得意になって喜ぶ様子。「将棋でいつも勝てなかった兄にやっと勝って、〜な喜びようだ」 ●得意げな顔つきである様子 **得意顔[とくいがお]** 得意げな顔つきである様子。「ほめられて〜になる」 **自慢顔[じまんがお]** 自慢げな顔つきである様子。「いい成績をとって〜だ」 **したり顔[がお]** 得意げな顔つきである様子。「皆が知らないのをいいことに、〜で説明する」 ●ひけらかす様子 **衒学的[げんがくてき]** 学識のあることをひけらかす様子。「〜な態度に反発を覚える」 **ペダンチック** 「衒学的」の洋語的表現。「〜な論調が鼻もちならない」 ►pedantic ●光栄な **光栄[こうえい]** 名誉に思う様子。「このような賞をいただき、〜です」 **栄[は]えある** 名誉を感じることができる様子。「〜賞に輝く」「〜地位を授かる」 **晴[は]れの** 華やかで名誉ある様子。「〜舞台に立つ」「〜卒業式」 f 副詞の類 **大手[おおて]を振[ふ]って** 他人に気兼ねや遠慮をせず、いかにも得意そうに堂々と大いばりで行動する様子。「別に悪いことをしたのではないんだから、〜歩いていいさ」 h 名詞の類:コト・サマ **誇[ほこ]り** 誇る気持ち(をもてることがら)。「自分の〜」「〜をもつ」「他人の〜を傷つけないことが肝心だ」「県下でいちばん古いことがわが校の〜である」 **気位[きぐらい]** 自分の地位や能力を誇る気持ち。「武士だったとはいえ、彼にはまだ〜があった」 <607> **自尊心[じそんしん]** 自分を尊いと思う気持ち。「ちょっとしたことで〜を傷つけられることがある」 **自負心[じふしん]** 自負する気持ち。「彼には、会社の基礎を築いたという〜があった」 **プライド** 「自負心」の洋語的表現。「ここで考えを変えることは〜が許さない」 ►pride **矜持[きょうじ]** 自信と誇り。「社会人としての〜をもとう」◇「矜恃」とも書く。誤読から「きんじ」ということもある。 **優越感[ゆうえつかん]** 自分が他人よりすぐれているとことさらに思う気持ち。「展覧会で入選し、〜に浸る」 ↔劣等感 ●うぬぼれること・おごること **自惚[うぬぼ]れ** うぬぼれること。「彼女にも好かれていると思っていたが、それは〜に過ぎなかった」 **手前味噌[てまえみそ]** 自分で自分をほめること。「〜になりますが、うちの息子はたいへん親孝行で助かっています」◇手製の味噌を自慢することから。 **惚気[のろけ]** のろけること。「新婚だから、話がすぐに〜になる」 **驕[おご]り** おごること。「〜が身の破滅を招いた」 「傲り」とも書く。 **思[おも]い上[あ]がり** 思い上がること。「数のものをいわせて強行採決を繰り返すのは、政権党の〜だ」 **独[ひと]り善[よ]がり** 他人のいうことを聞かないで、自分だけでよいと思いこむこと。「慈善のつもりでも、相手の自尊心を傷つけるようでは単なる〜でしかない」 **独善[どくぜん]** 客観性がなくひとりよがりであること。「物事を〜的に考えると、ついつい〜に陥りがちだ」 ▷~的 **唯我独尊[ゆいがどくそん]** 世の中で自分がいちばん偉いと思いこむこと。「権力をもつと〜におちいりやすい」◇生まれたばかりの釈迦が唱えたといわれる、「天上天下唯我独尊」という言葉から。 **ナルシシズム** うぬぼれたり、自分に陶酔したりすること。「自己陶酔(narcism)」ともいう。水に映る自分の姿に焦がれて死んでしまったという、ギリシャ神話中の美少年「ナルシス」に由来する語。精神分析では、自分に(性的な)愛着を抱くことを指す。 ►narcissism ●ひけらかすこと **衒[てら]い** てらうこと。「彼のその言動には何の〜もなかった」 **衒学[げんがく]** 知識や学問のあることを必要以上にひけらかすこと。 ▷〜者・〜趣味 **ペダンチズム** 知識や学問のあることをひけらかして、わざと難しい言い方などをすること。「〜を弄する」「〜に惑わされないように」 ►pedantism ●その他 **晴[は]れ姿[すがた]** 晴れの場所にいる姿。「両親に今日の〜を見せたい」 s 名詞の類:ヒト **自惚[うぬぼ]れ屋[や]** うぬぼれる傾向のある人。「どんな仕事でも〜には、自分は仕事ができると思っている〜がいるものだ」 **ナルシシスト** ナルシシズムの傾向のある人。「彼はカラオケに行っては、自分の歌に聞きほれているらしい」◇「ナルシスト(narcist)」ともいう。 ►narcissist **天狗[てんぐ]** 自らを実力があるものと得意になって自慢する人。「営業成績が1位だとわかったとたんにすっかり〜だ」「学年で1番の〜が来たぞ」 u 名詞の類:トコロ **檜舞台[ひのきぶたい]** 自分の腕前を見せる晴れの場所。「武道館ホールという〜に立てるとは歌手冥利に尽きる」◇檜で床を張った、能・歌舞伎などの立派な舞台の意から。 **晴[は]れ舞台[ぶたい]** たくさんの人の前で何かをする晴れの場所。「一代の〜に立つ」◇「晴れの舞台」ともいう。 ## 3302 でしゃばる a 動詞の類 ●でしゃばる **出[で]しゃばる** 自分に関係がないことや関係が薄いことにかかわろうとする。「知りもしないくせに〜んじゃない」「あの人はすぐに出しゃばろうとするから嫌われるんだ」 **しゃしゃり出[で]る** でしゃばって、さし出がましいことをする。「会員でもないのに、会合にしゃしゃり出て文句をつける」 **出過[です]ぎる** よけいな口出しや手出しをする。「くれぐれも出過ぎないようにしなさい」 ●干渉する **立[た]ち入[い]る** 他人の私生活や仕事などに余計な関心をもち、あれこれ言ったりしたりする。「立ち入ったことをお聞きしますが」「夫婦の問題に立ち入らないでほしい」 **手出[てだ]し** 余計な世話をやくこと。「僕がひとりでやるから、絶対に〜しないでくれ」「子供が自分で頑張ってやろうとしているときに、いらぬ〜をするな」 **ちょっかいを出[だ]す** 人や物事に対して、余計なことに面白半分でかかわる。「よその夫婦の問題に〜のはやめたほうがいいよ」 **干渉[かんしょう]** 他人や他国のことに無理にかかわりをもち、自分や自国の思いどおりにしようとすること。「もう僕は高校生なんだから〜しないでください」「内政に〜する」 **介入[かいにゅう]** 関係のない第三者や第三国が無理にかかわること。「地域紛争に大国が〜する」 **口[くち]を突[つ]っ込[こ]む** 関係のないこと(深く)かかわる。「他人の家庭生活に〜のはよくない」 ●口出しする → 1900言うa●口出しする c 形容詞の類 **差[さ]し出[で]がましい** 出しゃばっているように感じられる様子。「〜ようですが、ひとこと言わせていただきます」「〜口をきくな」 ### 3 <608> **痴[おこ]がましい** 資格や能力を超えて、出過ぎる様子。「自分から言うのも〜が、私は私なりに頑張ったと思う」「新入社員のくせに先輩を批判するなど~ぞ」「選挙違反で逮捕された議員が政界浄化を口にするとは~」◇「烏滸がましい」ともあてる。 **口幅[くちはば]ったい** 身のほど知らずに偉そうなことを言う様子。「〜言い方ではありますが、もう少し毅然とした態度で事に当たるべきではないでしょうか」 d 形容動詞の類 **出[で]しゃばり** 出しゃばる様子。「隣のおばさんは〜だ」 **出過[です]ぎた** でしゃばった言動をする様子。「出過ぎたことを申しました」 **差[さ]し出[で]た** その人の地位や身分にそぐわない言動をする様子。「社長をさしおいて〜ことをいたしました」 **僭越[せんえつ]** 身分や立場を超えて出過ぎたことをする様子。「ほかの部署の人間に指示するとは〜だ」「〜ながら乾杯の音頭をとらせていただきます」 **身[み]の程知[ほどし]らず** 自分の能力や身分などの程度や限界をわきまえていない様子。「社長に向かってそんなことを言うとは〜なやつだ」 **分不相応[ぶんふそうおう]** 能力や身分などにふさわしくない様子。「〜な言動は避けたほうがいい」 **御節介[おせっかい]** 余計な世話をやく様子。「~をやく」「それはとんだ〜だ」◇「節介」はあて字。 h 名詞の類:コト・サマ **出[で]しゃばり** 出しゃばること。「あいつの~には本当にあきれる」 **越権[えっけん]** その人の権限を越えて、出過ぎたことをすること。「~行為」 s 名詞の類:ヒト **出[で]しゃばり** 出しゃばる人。「うるさい、黙っていろ、この~め」 **御節介[おせっかい]** 余計な世話をやく人。「もめごとが好きで、いつもどこからか〜が聞きつけてやってきた」◇「節介」はあて字。 ## 3303 厚かましい c 形容詞の類 ●あつかましい **厚[あつ]かましい** 普通だったら相手の迷惑を考えてできないことを、平然と行う様子。「〜お願いではありますが、よろしく」「厚かましくも初対面の人にごちそうになった」 **図々[ずうずう]しい** 「厚かましい」の、ややくだけた言い方。「紹介状もないのに、ずうずうしくあがりこんだ」◇「図図」はあて字。 **馴[な]れ馴[な]れしい** たいして親しくもないのに、やたらに馴れ近したり話しかけたりする様子。「いやに〜男だ」「初対面なのに~態度で話しかける」 **臆面[おくめん]も無[な]い** 少しも恥ずかしがったり気後れした感じがなくずうずうしい様子。「彼の厚顔無恥ぶりには参ってしまう」「あれほどの不始末をしでかしておきながら臆面もなく顔を出せるなんて、一体どういう神経をしているのだろう」 **遠慮会釈[えんりょえしゃく]も無[な]い** 相手のことを考えずに、自分勝手に物事を進める様子。「遠慮会釈もなく他人を非難する」 **虫[むし]が良[い]い** 自分の都合のよいことばかりを考え、ずうずうしい様子。「そんな〜話はないだろう」◇「虫がよい」ともいう。 **猛猛[たけだけ]しい** 悪いことをしてとがめられても、逆に居直ったりして、ひどくずうずうしい様子。「自分のミスで事故を起こしておいて治療費を請求してくるなんて、まったく~やつだ」◇「ぬすびとたけだけしい」はかたい言い方。 **図太[ずぶと]い** 厚かましく思えるほど、何があっても平然としていられる様子。「いつも図太く構えていて、けっして動じない男」◇「図」はあて字。 **神経[しんけい]が太[ふと]い** まわりのことを気にせず、何があっても平然としていられる様子。「部長の前であんなにずけずけ言えるなんて、〜やつだ」 **心臓[しんぞう]が強[つよ]い** 厚かましくて、ものおじするところがない様子。「まともな担保もないくせに、あれだけの融資を要求するなんて、〜男だ」 **面[つら]の皮[かわ]が厚[あつ]い** 厚かましい様子。「あんなことをしたあとで平気で出社してくるとは〜やつだ」 **ふてぶてしい** 相手や周囲の人に対して、無遠慮で、開き直った反抗的な態度があらわれている様子。「〜面構えをした容疑者」 d 形容動詞の類 **厚顔[こうがん]** 厚かましい様子。「ある程度〜な人でないと、セールスのような仕事はつとまらないと思うかもしれないが、そんなことはない」 **厚顔無恥[こうがんむち]** 厚かましくて恥を知らない様子。「あいつはなんという〜な男だろう」 **鉄面皮[てつめんぴ]** まるで面の皮が鉄でできているかのように恥知らずでずうずうしい様子。「彼ほどの〜な男は見たことがない」 **蛙[かえる]の面[つら]に小便[しょうべん]** 図何を言われても平気でいる様子。「何を言ったところで、どうせあいつには〜だ」◇蛙の面に小便をかけても平気でいることから。 **無遠慮[ぶえんりょ]** 相手のことを考えず、ずうずうしい様子。「プライバシーに称して〜にいろいろ尋ねられるのは不愉快だ」 **無神経[むしんけい]** 相手がどう感じるかを気にせずに、ふるまう様子。「親の〜な言葉が子供を傷つける」 **好[い]い気[き]** 自分に都合よくふるまって、なにも気にしない様子。「この忙しいときに1週間も休むなんて~なものだ」 <609> **心臓[しんぞう]** 「心臓が強い」の俗な言い方。「あいつもかなり〜だ」 **強心臓[きょうしんぞう]** 心臓の強いこと。「敬遠されてきた場面でど真ん中の直球とは、なんて〜なピッチャーだろう」 **心臓[しんぞう]に毛[け]が生[は]えた** ずうずうしい様子。「先生にあんなに文句が言えるとは、~ようなやつだ」◇「心臓に毛が生えている男」「あいつはまさに心臓に毛が生えているね」のように「心臓に毛が生えている」の形でも用いる。 **我[わ]が物顔[ものがお]** まるで自分の所有物だというようにふるまう態度をとる様子。「暴力団が夜の街を〜に歩きまわる」 **犬[いぬ]も食[く]わぬ** まわりに人がいないと思っているかのように、勝手気ままにふるまう様子。「〜なふるまいに、皆まゆをひそめた」 **傍若無人[ぼうじゃくぶじん]** まわりの人のことなど気にかけずに、好き勝手にふるまう様子。「親の威光を笠に着て、彼は〜にふるまう」◇「傍らに人無きがごとし」の意。 f 副詞の類 **よくも** 厚かましい言動を非難していう語。「親に向かって〜あんな口をきけるな」「偉そうなことを言って家出したくせに、〜戻ってこられたな」「〜もやりやがったな。覚えてろ」 **ぬけぬけと** してはいけないことや言ってはいけないことを、悪びれずにしたり言ったりして平然としている様子。「見え透いているのに、〜うそをつく」 **しゃあしゃあと** 恥じるべきことを恥とは思わずに、平気な顔で言ったりする様子。「よく〜とそんなことが言えるな」「うそがばれても〜とした顔でいる」「人の鋏を黙って持ち出して『全然切れない』と〜している」 **いけしゃあしゃあと** 「しゃあしゃあ」を強めた強調表現。「何を言われても平気な顔でいる」 **おめおめと** 恥じるべきときに、しかたないと思ってあきらめる様子。「このまま〜と引き下がれない」「よく〜顔が出せるね」◇古めかしい言い方で「のめのめ」ともいう。 **のこのこと** そのことを知らずに、あるいは気にせずに、都合の悪い場に現れる様子。「彼は例によって、約束の時間に1時間も遅れて~やってきた」 **何[なん]の面[つら]下[さ]げて** 厚かましく、恥ずかしげもない様子。「あれだけひどいことをしておいて~戻ってこられるんだ」◇何かひどいことをしてしまい、普通なら恥ずかしくて顔を合わせられないはずなのに、平気で顔を出すことを非難して言うような場合に使う。 ## 3304 厳しい a 動詞の類 **引[ひ]き締[し]める** 気持ちなどをゆるみなくする。「気持ちを引き締めて試験に臨む」 **締[し]める** 規律を厳しく守らせたり、厳しくしかりつけたりする。「負けないように気を締めてかかる」「厳しい訓練で隊員を〜」 c 形容詞の類 **厳[きび]しい** 人の態度などが、相手に妥協を許さず、ゆとりを与えない様子。「彼は息子を厳しく育てた」「生徒に〜教師」 ↔甘い **手厳[てきび]しい** しかったり戒めたり要求したりする様子が、厳しい。「〜批判を受ける」◇「厳しい」は、「就職の状況はかなり厳しい」「厳しい暑さが続く」のように、社会情勢・自然環境などについても使うが、「手厳しい」は人の態度についてのみ使う。 **きつい** 相手が苦痛に感じるほど厳しい様子。「きつくしかる」「一度くらい〜言い方をされたからといって、くよくよするな」 **険[けわ]しい** ゆとりやいたわりの気持ちがあらわれていない様子。「列に割り込んだ人を〜目つきでにらんだ」 **辛[から]い** 評価が厳しい様子。「先生は点が〜ので、今度のテストの結果が心配だ」 ↔甘い **仮借無[かしゃくな]い** 相手の立場や気持ちを考えず、けっしてお話したり見逃したり手心を加えたりしない様子。「仮借なく借金の返済を督促する」 **容赦無[ようしゃな]い** けっして手加減をせず、厳しく対する様子。「教授は学生を容赦なく落第させるので有名だ」 **情[なさ]け容赦[ようしゃ]も無[な]い** 相手への思いやりも手加減もなく、厳しく対する様子。「情け容赦もなく攻撃する」 **うるさい** 厳しくて、いちいち細かく行動を規制する様子。「近ごろは警察が〜ので、路上駐車は控えたほうがいい」◇「五月蠅い」ともあてる。 **喧[やかま]しい** あれこれと細かく行動を規制する様子。「父はしつけにやかましかった」 d 形容動詞の類 **厳[げん]** 態度や対処のしかたが厳しい様子。「〜とした態度で事にあたる」「〜として譲らない」◇「儼」とも書く。 **厳然[げんぜん]たる** 厳かで近寄りがたい様子。「〜たる態度で警察は政治家の取り調べに臨んだ」◇「儼然」とも書く。 **厳格[げんかく]** 厳しくて、きまりを破ることをけっして許さない様子。「子供を〜にしつける」「〜な父に育てられた」「〜な学校で学ぶ」 **峻厳[しゅんげん]** 厳しくて、容易には妥協しない様子。「責任を〜に問う」 **峻険[しゅんけん]** 厳しくて近寄りがたい様子。「まるで〜なところのない男」◇「峻嶮」とも書く。山の形容の意から転じた意。 **峻烈[しゅんれつ]** 厳しくて激しい様子。「容疑者を〜に取り調べる」 **冷厳[れいげん]** ①冷静で、あるいは冷たくて厳しい様子。「〜な態度で判決を言い渡す」②重大で、厳しく受け止めなくてはならない様子。 ### 3 <610> 「事故が再発したのは〜な事実である」 **冷徹[れいてつ]** ものごとを、情に流されずに冷静にとらえる様子。「部下をただかわいがるだけではなく、ある程度~な目で見ることが必要だ」「~な人間関係」 ↔ウエット ►dry **シビア** 非常に厳しくて、手加減をしない様子。「〜な批評にさらされた」「〜な条件を提示された」「〜に批評されて落ち込んだ」 ►severe **鬼[おに]の** 非常に厳しい様子。「作家に〜の野村と恐れられている編集者」「〜山田の授業はレポートが多いので有名だ」 **辛辣[しんらつ]** 批判やものの言い方が非常に手厳しい様子。「〜な批評」「彼の言葉はいつも〜だ」 **辛口[からくち]** 批判やものの言い方が手厳しい様子。「その文芸評論家の〜の書評は読みごたえがある」 **辛[から]め** 評価が通常よりもやや厳しい様子。「採点が〜だ」 ●酷な → 3013むごいd●酷な様子 ●スパルタ式 → 2102教えるd f 副詞の類 **びしびしと** 容赦なく事を行う様子。「駐車違反を〜取り締まる」「新入社員を〜と鍛える」 **びしっと** 厳しい調子で意思を伝える様子。「そんなまわりくどい言い方はやめて、〜言ったほうがいい」 **ぴしゃりと** 拒否する意思などを遠慮せずに伝える様子。「女は男の申し出を〜断わった」 **厳[げん]に** 厳しい態度で何かに対処する様子。「今後このような行動は〜慎むべし」「〜戒める」 **心[こころ]を鬼[おに]にして** (相手のためになるなら)たとえ相手がつらく思っても、厳しく対する様子。「妻の反対を押し切り、息子を一人前にするために~他人の飯を食わせることにした」 h 名詞の類:コト・サマ **厳[きび]しさ** 厳しいこと・程度。「彼の態度には人を寄せつけない〜があった」 ↔甘さ **荒波[あらなみ]** 世の中や人生の厳しさやつらさ。「世間の〜にもまれる」 **秋霜烈日[しゅうそうれつじつ]** 秋の冷たい霜や夏の強い日差しのように、刑罰や規律などが厳しいこと。「〜の厳しさをもって判決を下す」 ## 3305 こざかしい a 動詞の類 **才気走[さいきばし]る** 才気が働き過ぎる。「彼女は有名だが、少しも才気走ったところがない」◇「才走る」ともいう。多く、快く思えない意で用いられる。 ●利口ぶる → 2905気取る●気取る c 形容詞の類 **賢[さか]しい** ちょっと利口ぶっていて生意気な様子。「変に〜ところがある子供だ」 **抜[ぬ]け目[め]が無[な]い** 自分の不利益にならないように要領よく行動する様子。「不作と聞いていちはやく米を買いしめるなんて~やつだ」◇「抜け目ない」ともいい、特に動詞を修飾する場合は「抜け目なく根回しする」のように用いる。 **小賢[こざか]しい** さかしく、また、抜け目がない様子。「いやに〜口をきく」「〜立ち回る男」 **要領[ようりょう]が良[い]い** 自分の能力や実力よりもよく見せるすべを心得ている様子。「上司が見ているときだけ働くなんて、〜男だ」 **調子[ちょうし]が良[い]い** 抜け目がよく、相手やその場に合わせて、ものごとをうまく運ぶのがじょうずである様子。「あいつはいつも~」「〜ことばかり言うな」 **洒落臭[しゃらくさ]い** 生意気で、しゃれた(利いた)風でいて生意気な様子。「〜口をきくな」「〜ことを言うな」◇「洒落」はあて字。 d 形容動詞の類 **小利口[こりこう]** さかしらで、物事は抜け目がない様子。「〜に立ち回って、とりあえずは左遷をまぬがれた」 **生意気[なまいき]** 年齢や身分にふさわしくない言動をする様子。「〜なことを言う」「〜な口をきく」「まったく〜なやつだ」 **小生意気[こなまいき]** ちょっと生意気な様子。「〜な少女にやりこめられてしまった」 **小癪[こしゃく]** 生意気でしゃくにさわる様子。「〜な口をきいてきた」「〜な真似をするな」 **こましゃくれた** 子供がませていて生意気な様子。「あの子は本当に〜子だ」「〜子供らしいところも見せる」◇「こまっしゃくれた」「こまっちゃくれた」ともいう。また、「こましゃくれている子」「あの子はこましゃくれている」のように、「こましゃくれている」の形でも用いる。 **洒落[しゃらく]た** 生意気な様子。「〜口をきくじゃないか」「〜真似をしてくれたもんだ」◇「洒落」はあて字。 **気[き]の利[き]いた** 洗練されているようでいて、生意気な様子。「ずいぶん〜ことを言うじゃないか」◇「洒落た」も「気のきいた」も、本来の意味を逆転させて、皮肉を込めていう。 **利[き]いた風[ふう]** 知りもしないのにいかにも知っているようなふりをする様子。「〜なことをぬかすな」 **猪口才[ちょこざい]** たいして能力もないのに生意気な様子。「〜なことを言うな」「〜なやつめ。茶々を入れるな」◇「猪口」はあて字。 f 副詞の類 **ちゃっかり** 抜け目なくふるまう様子。「自分だけ〜と遊びにいく」「A君は〜していて、いつも友達におごってもらっている」 <611> s 名詞の類:ヒト **ちゃっかり屋[や]** ちゃっかりした人。「彼は〜で、正月になると親戚を回ってお年玉をせしめようとする」 **御調子者[おちょうしもの]** 調子がいいだけで、信用できない人。「彼のような~に大事な娘をやるわけにはいかない」 **食[く]わせ者[もの]** うわべはまともそうに見えて、信用できない人。「あいつは紳士然としているが、とんだ〜だ」 **八方美人[はっぽうびじん]** だれに対しても悪く思われないようにふるまう、要領がいい人。「〜だと、逆にいつかは嫌われるよ」 ## 3306 いかめしい c 形容詞の類 **近付[ちかづ]き難[がた]い** 容易には近づくことができない感じがする様子。「仕事中の父には~厳しさがあった」 **近寄[ちかよ]り難[がた]い** 「近付き難い」のかたい言い方。「〜気品をそなえた老婦人」 **厳[いか]めしい** 立派で、あるいは厳しそうで、近づくことができない感じがする様子。「〜門構えの大きな屋敷」「祖父の写真を見ると、どれもみな〜顔をしている」 **犯[おか]し難[がた]い** おごそかで、けがしたりすることができない感じがする様子。「〜気品のある人」「〜神殿のたたずまい」 **気高[けだか]い** 犯しがたい気品のある様子。「終生、〜精神を失わなかった」 **神神[こうごう]しい** 尊くて気高い様子。「民衆は王の妃の〜姿に接して涙を流した」 **物物[ものもの]しい** おおげさで、近づくことができない感じがする様子。「何か特別なことがあるらしく、父は~服装ででかけた」「爆弾テロを警戒して~警備態勢がしかれた」 **重重[おもおも]しい** どっしりしていて威厳がある様子。「その口調には〜響きがあった」 d 形容動詞の類 **厳[おごそ]か** いかめしく重々しい様子。「式典を〜に執り行う」 **厳粛[げんしゅく]** おごそかで、心身が緊張する様子。「セレモニーの〜な雰囲気は終始変わらなかった」 **荘重[そうちょう]** 気高く、重々しい様子。「その教会では〜なミサが行われていた」「〜な調べ」 **粛然[しゅくぜん]たる** 心が引き締まるほど、おごそかだったり静かだったりする様子。「堂内は~たる空気に包まれた」「〜として座っている」 **粛粛[しゅくしゅく]** 落ち着いていておごそかな様子。「献花の列は~と進んだ」 **荘厳[そうごん]** 気高く、おごそかな様子。「〜な儀式」「〜な音楽」「しょうごん」ともいう。 **堂堂[どうどう]** いかめしく立派な様子。「〜たる風格をそなえた人物」「〜たる威容を誇る大伽藍が」 **威風堂堂[いふうどうどう]** 威厳に満ちて、堂々としている様子。「〜とした雄姿」「〜たる行進」 **重厚[じゅうこう]** 重々しく落ち着きがある様子。「彼の〜な作風が最近変わったようだ」「〜な造りの家具を配した部屋」 ↔軽薄 h 名詞の類:コト・サマ **威厳[いげん]** 人を圧するようなおごそかさ。「その校長には、生徒がなかなか近づけないほどの〜があった」「親としての〜を保つ」 **威信[いしん]** 任せられる安心感と信頼に応えるだけの力、それに対する社会的な信用。「賞味期限を偽った品物を販売し、会社の〜が急速に低下した」「国の〜にかかわる問題だ」 **威光[いこう]** 多くの人が自然に敬服して従うような威厳があること。「親の〜を笠に着る」 **威風[いふう]** 威厳に満ちていること。「その山は〜を誇示するかのようにそびえ立っている」「〜あたりを払う」 ▷〜堂々 **威容[いよう]** 建物などが堂々としている姿。「〜を誇る大伽藍」 **偉容[いよう]** 立派な姿かたち。「〜を誇る大寺院」 **貫禄[かんろく]** その人の体つきや人格から漂ってくる威厳。「太って〜が出てきたね」「横綱としての〜を示す」 ▷〜十分 **重[おも]み** 威厳があって落ち着いていること。「彼には社長らしい〜がある」 **箔[はく]** 外面的な値打ちや貫禄。「大学を出たからといって、〜が付くような時代ではない」「〜を付けるために資格を取る」 ### 3 <612> ## 3400 敬う a 動詞の類 ●敬う **敬[うやま]う** 神や、年齢・地位などが自分より上の人を、すばらしいと思い、礼を尽くす。「村には長老を〜気風があった」「神を敬い感謝を捧げる」 **敬[けい]する** 敬う。「父は、度量の大きさにおいて〜に値する人だった」 **尊敬[そんけい]** 人の優れた人格や行動などをすぐれたものと認め、見習うべきものと思うこと。「あなたの〜する人はだれですか」「私の〜する人物はヘレン=ケラーです」 **敬愛[けいあい]** 尊敬し、親しみを感じること。「教え子からも〜される心やさしい先生」「私が〜してやまない作家の全集が刊行される」 ●立てる **立[た]てる** 人を敬って優れた扱いをしたり、目立たせたり大きな役割を果たしてもらうようにする。「先輩を立てて代表者になってもらう」 **顔[かお]を立[た]てる** その人の面目が保たれるように立てる。「彼の顔を立てて、ここは黙って引き下がってくれ」 **花[はな]を持[も]たせる** 相手を立てて、勝ちや名誉を譲る。「たまには若い者にも、花をもたせてやれよ」 ●あがめる **崇[あが]める** 信仰の対象としてすばらしいと思い、無条件に敬う。「村の人々は、その長老を生き神としてあがめていた」 **崇拝[すうはい]** ①神のようにあがめ、敬うこと。「キリスト教が伝えられるまでは、土着の神々が〜されていた」 ▷偶像~ ②神のようにあがめ、熱烈に敬うこと。「弟は、大学でラグビーをやっている従兄を〜している」 ▷英雄~ **尊崇[そんすう]** 図あがめ、敬うこと。「キリストの母マリアを〜する」「そんそう」ともいう。 **崇敬[すうけい]** あがめる気持ちで、敬うこと。「熱心な信者である彼は、その聖人を〜していた」「〜の念にうたれる」 ●敬服する **敬服[けいふく]** そのすばらしさに心から感心して、尊敬の念を抱くこと。「校長先生は人格者なので、皆が〜しています」 **感服[かんぷく]** 非常にすばらしいと思い、敬服すること。「彼の勇気ある行動に皆〜した」「みごとなお手並み、〜いたしました」 **頭[あたま]が下[さ]がる** 自然に尊敬の気持ちがわく。「彼女の努力にはこちらまで〜」 **私淑[ししゅく]** 直接の教えを受けないが、ひそかにその人を師として尊敬し、模範として学ぶこと。「純文学の大家に〜する」 ●脱帽する → 3706負けるa●恐れ入る ●心酔する → 4403耽るa●心酔する ●仰ぐ **仰[あお]ぐ** 尊敬すべき人として見る。「師と〜」 **仰[あお]ぎ見[み]る** 尊敬の念を込めて見る。「人生の師と〜人」 ●慕う **慕[した]う** その人の人徳や学問を尊敬し、(心ひかれて)近づきたいと願う。「師の学風を〜」 **敬慕[けいぼ]** 敬い、慕うこと。「師として生涯〜する」 **渇仰[かつごう]** (心に)激しく仰ぎ慕うこと。「師の徳を〜してしばしば門をたたいた」◇「かつぎょう」ともいう。 ●おそれる **恐[おそ]れる** 敬うべきものとして、慎んで行動する。「神をもおそれぬ悪行」◇「畏れる」とも書く。 **畏敬[いけい]** 非常に立派な人として、おそれ敬うこと。「だれもが〜して近寄りがたい人物」「〜の念を抱く」 ▶敬意を表す行為 **表敬[ひょうけい]** 敬意を表すこと。「伯母様に〜しに参りましたよ」 ▷〜訪問 **挨拶[あいさつ]** 相手に敬意・謝意・親愛の気持ちなどを表す言葉を言うこと。「おじちゃんにご〜なさい」「時候の〜」 **御辞儀[おじぎ]** 敬意を表して、上体を前に曲げるようにして頭部を下げること。「力士は土俵を去るとき〜する習慣がある」 **頭[あたま]を下[さ]げる** (軽い)敬意を表して、上体を折り曲げることはせず、頭だけ下げる。「先輩にすれ違いざま、ちょっと頭を下げた」 **低頭[ていとう]** 敬意を払ったり、あやまったり、お願いするために頭を深く下げること。「〜して客を出迎える」 ▷平身~ **一礼[いちれい]** 一回お辞儀をすること。「来賓に〜してからスピーチを始めた」◇やや簡略というニュアンスがある。 **立礼[りつれい]** 立ったままで礼をすること。 ↔座礼 ◇「りゅうれい」ともいう。 **坐礼[ざれい]** 座ったままで礼をすること。 ↔立礼 ◇「坐礼」とも書く。 **敬礼[けいれい]** 敬意を表して礼をすること。特に、軍隊式に挙手して礼をすること。「上官に〜する」 **最敬礼[さいけいれい]** 最も丁寧な敬礼をすること。「司会者に〜して演壇をおりた」 **答礼[とうれい]** 相手の礼に答えて礼をすること。「敬礼に対して〜する」 **目礼[もくれい]** 目を合わせ、軽くうなずく程度の礼をすること。「通りすがりに〜する」 **黙礼[もくれい]** あいさつや祈りの言葉を出さず、ただ黙って礼をすること。「父の位牌に〜する」「生徒は教師に〜して通り過ぎた」 **会釈[えしゃく]** 軽くお辞儀すること。「片手を挙げて〜する」 <613> **三[み]つ指[ゆび]突[つ]く** きちんと座って親指・人差し指・中指を床について行う、女性のお辞儀をする。「彼女の母親に三つ指ついてあいさつされて、照れたよ」 ◇おもに女性のする、改まったあいさつ。 **叩頭[こうとう]** 額が地につくほど深く頭を下げること。「両手を畳につき深々と〜する」 ●起立する → 2400立つa●立ち上がる c 形容詞の類 **恭[うやうや]しい** 相手を敬って、敬意を込めて丁重に接する様子。「皇太子に〜お辞儀をする」 d 形容動詞の類 ●敬って扱ったり接したりする様子 **丁重[ていちょう]** 敬って、大事に扱う様子。「下にも置かぬ〜なもてなしを受けたが〜にお断りした」◇「鄭重」とも書く。 **丁寧[ていねい]** ふるまいや言葉遣いが礼儀正しい様子。「まことに〜なごあいさつ、痛み入ります」◇「叮嚀」とも書く。 **馬鹿丁寧[ばかていねい]** 形式にこだわりすぎて、かえって馬鹿にされたように感じるほど丁寧な様子。「〜なあいさつをされた」「受付で〜に応対されてとまどった」 **慇懃[いんぎん]** やや形式張った感じで丁寧な様子。「執事の〜な態度にやや気後れした」 ▷~無礼 **紳士的[しんしてき]** 激したりせずに、礼儀正しく、相手の意見・感情などを尊重して接する様子。「彼は交渉が終わるまで〜な態度を崩さなかった」「〜に話し合いましょう」 h 名詞の類:コト・サマ ●敬うこと **畏[おそ]れ** かしこまり、敬うこと。「神に〜を抱く」◇「畏れ」とも書く。 **敬意[けいい]** 相手を敬う気持ち。「君たちの努力には〜を表するよ」「〜を払う」 **敬老[けいろう]** 老人を敬うこと。 ▷〜の日・〜会 **和敬[わけい]** 心をおだやかにして敬うこと。 ▷〜清寂(茶道の精神を表す言葉) **礼[れい]** ①他者を適切に遇し、社会秩序を保つための規範。「人との交際には〜を欠くことがあってはならない」◇儒教において重要視される。②頭を低く下げるなどして敬意を表すこと。「彼は、さわやかに〜をして優勝旗を受け取った」 **三顧[さんこ]の礼[れい]** 人に仕事を頼むために何度もその人を訪問し、礼を尽くすこと。「社長自らが〜をもって迎え入れた優秀な人材」◇昔、中国の三国時代に蜀の劉備が諸葛孔明を軍師に迎えようと、3度訪ねて、天下を平定する策を問うたという故事から。 k 名詞の類:モノ ▶敬意を表す言葉 **敬語[けいご]** 聞き手や、第三者に対する適切な尊敬の念を表すために用いられる言語表現。尊敬語・謙譲語・丁寧語がある。 **尊敬語[そんけいご]** 相手に対する敬意を表すために用いる語。「いる」「行く」に対する「いらっしゃる」など。 **謙譲語[けんじょうご]** 相手に対する敬意を表すため、自分を低く位置づけて用いる語。「やる」「与える」に対する「差し上げる」など。 **丁寧語[ていねいご]** 相手に対して敬意を表すために、表現そのものを丁寧にした語。「です」「ます」など。 ●尊称・敬称 → 1916名乗るm●敬称・蔑称など s 名詞の類:ヒト ●敬う対象 **先生[せんせい]** 特別な資格を持ち、社会的に高い地位がある人などを、尊敬を込めて呼ぶ語。敬うべきだと考える人。教師・医師・弁護士・議員などに対していう。「この件については弁護士の〜に相談したほうがいいでしょう」「〜の治療のおかげで命拾いしました」◇「先生と言われるほどのばかでなし」のように、軽蔑・揶揄の意を込めていう場合もある。 ●師 → 2102教えるs●先生 ●畏友 → 2802交わるs●友人 ●英雄 → 4301果たすs●成し遂げた人 ●他人の妻の敬称 → 2803添うt●妻 ●他人の子供・孫の敬称 → 0104生まれるs ●他人の母親の敬称 → 0104生まれるs ## 3401 尊ぶ a 動詞の類 **尊[とうと]ぶ** とうといものとして敬う。「先祖を〜」「目上の人を〜」◇「貴ぶ」とも書く。 **尊[たっと]ぶ** 「とうとぶ」の古風な言い方。「仏法を〜」 ### 3 c 形容詞の類 **尊[とうと]い** 身分が高かったり、徳が高かったりして、尊敬の気持ちをもつ様子。「〜身分のお方」「仏様の〜教え」◇「貴い」とも書く。 **尊[たっと]い** 「とうとい」の古風な言い方。「高僧の〜お教え」◇「貴い」とも書く。 **止[や]ん事[ごと]無[な]い** 身分がきわめて高い様子。「さる〜お方のご血筋から賜った品と聞いています」 **有[あ]り難[がた]い** 尊くて、めったにないほどである様子。「仏様の〜教え」 ●気高い → 3306いかめしいc d 形容動詞の類 ●高貴な様子 **高貴[こうき]** 身分が高く、とうとい様子。「〜の出」 **尊貴[そんき]** きわめてとうとい様子。「〜な御身分のお方」 **富貴[ふうき]** 富んでいるうえに、身分も高い様子。「〜な家柄」 **崇高[すうこう]** けだかく気高い様子。「〜な理念を貫き通す」 <614> **高邁[こうまい]** 精神が気高くひいでている様子。「〜な精神の持ち主」 **ノーブル** 「高貴」の洋語的表現。「〜な横顔」 ►noble h 名詞の類:コト・サマ **尊厳[そんげん]** とうとくおごそかで、おかしがたいこと。「暴力は人間の〜を奪う」 ▷〜死 **尊卑[そんぴ]** (身分が)とうといことと卑しいこと。 ↔貴賤 **男尊女卑[だんそんじょひ]** 男はとうとく、女は卑しいとする思想・態度。「この地方はまだ〜の風潮が根強い」 ↔女尊男卑 **女尊男卑[じょそんだんぴ]** 女はとうとく、男は卑しいとする、男尊女卑をもじった言い方。「〜の社会を研究してみたい」→男尊女卑 **官尊民卑[かんそんみんぴ]** 官吏はとうとく、人民は卑しいとする思想・態度。「〜の態度がなかなか改まらない」 **貴賤[きせん]** 身分がとうといことと卑しいこと。「職業に〜はないとよくいうが、現実に世間は職業で人を判断する」 ▷〜尊卑 **尊皇[そんのう]** 皇室をとうとぶこと。「〜の志士」▷〜攘夷◇「尊王」とも書く。 **尚古[しょうこ]** 文化や文物の、古代のものをとうとぶこと。「当時は今より〜の気運が盛んだった」 **尚武[しょうぶ]** 武道・軍事などをとうとぶこと。「平和しか知らぬ世代にとって、〜はもう死語だ」◇端午の節句に菖蒲を飾るのは「尚武」にかけたものといわれる。 s 名詞の類:ヒト ●貴人 **貴人[きじん]** 身分・地位の高い人。「〜らしい風貌」 **貴族[きぞく]** ①家柄・身分の高い人。「彼はヨーロッパ〜の出らしい」②ある種の特権をもつ人。独身~ **貴公子[きこうし]** 貴族の家柄の若い男性。「〜のような風貌」 **貴婦人[きふじん]** 貴族の家柄の女性。「生まれながらの〜だ」 **公卿[くぎょう]** 朝廷に仕えた公(摂政・関白・大臣)と卿(大納言・中納言・参議と三位以上の者)の総称。 **公家[くげ]** ①朝廷に仕える者。②公卿。 **上様[うえさま]** 身分の高い人をいう語。「〜のお成り」●特に、天皇・将軍を指す。 **御前[ごぜん]** 貴人を敬った言い方。「〜、本日のご予定は…」 **貴顕[きけん]** 身分が高く、名声のある人。「〜の方々の知遇を得た」 ▷〜紳士 ●貴賓 → 2806迎えるs●たいせつな客 ●天皇 **天皇[てんのう]** 神を祖先とするとされる皇統の代表的な地位にある人。明治憲法下では国家元首、現憲法では日本国民統合の象徴とされる。 **天皇[すめらぎ]** 「天皇」の古い言い方。◇「すめろぎ」「すめらき」ともいう。 **天子[てんし]** 天皇。「日いづる処の〜」◇天に代わって国を統治する者の意。帝王の意でも用いられる。 **帝[みかど]** 天皇。◇「御門」とも書く。皇居の門の意から。 **新帝[しんてい]** 新しく位についた天子。 **先帝[せんてい]** 先代の天子。 **上皇[じょうこう]** 譲位したあとの天皇の称号。「鳥羽〜」 **法皇[ほうおう]** 仏門に入った上皇。「白河〜」 ●王 **王[おう]** ①国の君主。「〜の位を継ぐ」②ある分野で支配的立場にある人や、それになぞらえられるもの。「百獣の〜ライオン」 ▷ホームラン~・三冠~ ③日本の皇族の男子で、親王でない者。 **王様[おうさま]** 「王」を敬っていう語。 **老王[ろうおう]** 年老いた王。「娘の出産に〜は大いに喜んだ」 **国王[こくおう]** 国の支配者たる王。 **帝王[ていおう]** 天皇・王などの総称。 ▷〜制・専制~ **皇帝[こうてい]** 絶対的権威をもつ君主。 **大帝[たいてい]** 偉大な帝王。「ロシアのピョートル〜」 **皇帝[こうてい]** 帝国の君主。「ローマ帝国の〜ネロ」 **キング** 「皇帝」の洋語的表現。 ►king **エンペラー** 「皇帝」の洋語的表現。 ►emperor **女王[じょおう]** ①女性の王。エリザベス〜・ビクトリア〜②王の配偶者。③ある分野で支配的立場にある女性や、それになぞらえられるもの。「彼女はゴルフ界の〜だ」「ブルースの~」「マンゴーは果物の〜と呼ばれる」 ◆「じょうおう」ともいう。 **女帝[じょてい]** ①女性の皇帝。「帝政ロシアの〜エカテリーナ」②ある分野で専制的な権力をふるう女性。 **クイーン** 「女王」の洋語的表現。 ▷〜エリザベス号 ►queen **王侯[おうこう]** 王と諸侯。 ▷〜貴族 ●天皇・王の妻 → 2803添うs●身分の高い人の妻 ●天皇・王の子 → 0104生まれるs●貴人の子 ▶皇族・王族 **皇族[こうぞく]** 天皇を除く天皇家一族。「現憲法の下では、〜は政治的な権限を持たない」 **皇室[こうしつ]** 天皇とその一族。 ▷〜会議 **宮家[みやけ]** ①親王・門跡などの一家。②宮の称号をもつ皇族。 **王家[おうけ]** 王の一家・家筋。「〜に忠誠を尽くす」 **王室[おうしつ]** 王の一家。 ▷英国~ <615> **王族[おうぞく]** 王の一族。 **華族[かぞく]** 旧憲法の下での、皇族の下、士族の上の特権的身分。昭和22年に廃止になった。 **陛下[へいか]** 天皇・皇后・太皇太后・皇太后を敬って呼ぶ語。「〜がお召し列車でご用邸にお出かけになる」 ▷天皇〜・今上〜 **殿下[でんか]** 皇族や王族(の男子)を敬っていう語。 ▷皇太子~ ●殿 **殿[どの]** 貴人の男子の敬称。 ▷大~・若~ **殿様[とのさま]** 江戸時代の大名や旗本を敬って呼ぶ語。貴人や主君にもいう。「加賀の〜」◇比喩的に、金持ちで暮らしにゆとりがあるが世間にうとく、威張った感じのする人について、やや軽蔑して用いることもある。 **閣下[かっか]** 閣僚・大統領・大臣など、高位高官の人(の官職名)につける敬称。「総理大臣〜」◇もと、勅任官・将官以上の人につけた敬称。 ●その他 **豪族[ごうぞく]** ある地方に土着して、その土地・人民・財力などがある一族。「この時代、各地で有力な〜が台頭した」 **土豪[どごう]** その土地の豪族。「〜から身を起こして、一国一城の主となる」 u 名詞の類:トコロ **貴賓室[きひんしつ]** 貴賓のための部屋。「豪華な調度品をしつらえた〜」 **ビップルーム** VIPのための部屋。「〜でどうぞおくつろぎください」 ►VIP room ●貴賓席 → 2401座るu●座る場所 ●天皇・王・皇族などのいるところ **皇居[こうきょ]** 天皇の住んでいるところ。「〜への一般参賀に出かける」 **御所[ごしょ]** ①天皇の住むところ。②上皇・皇太后・新王などの住むところ。 **内裏[だいり]** 「皇居」の古い言い方。 **禁中[きんちゅう]** 皇居。◇「禁裡」とも書く。裡に入ってはならない所の意。 **御殿[ごてん]** 貴人が住む邸宅を敬っていう語。「将軍〜」◇転じて、女中言葉で屋敷の意にもいう。 **宮殿[きゅうでん]** 国王・天皇が住む御殿。 ▷ベルサイユ~ **故宮[こきゅう]** 昔の宮殿。 **王城[おうじょう]** 王とその一族が住む城。 **王宮[おうきゅう]** 王の住む宮殿。 **皇宮[こうぐう]** 天皇が住む宮殿。◇「こうきゅう」ともいう。 **宮中[きゅうちゅう]** 宮殿の中。「〜に参上する」 ▷〜晩餐会・~三殿(賢所・皇霊殿・神殿の総称) **禁中[きんちゅう]** 宮中。◇禁闕(皇居の門)の中の意から。 **雲居[くもい]** 宮中。「雲井」とも書く。空のかなたの雲の居る所の意。 **雲[くも]の上[うえ]** 宮中。〜人(一般の人々には手の届かない)空の高いところの意から。 **九重[ここのえ]** 宮中。漢語の「九重な?」を訓読みにしたもの。昔、中国の王城には幾重もの門があったことから。 **宮廷[きゅうてい]** 国王・天皇が住んでいるところ。 ▷〜文学 ◊国王や天皇に中心に集まる人々の社会をもいう。 **後宮[こうきゅう]** 后や女官などが住む宮殿。 **行宮[あんぐう]** 天皇の行幸のために造られた仮の御所。「あんぐう」は唐音。 **離宮[りきゅう]** 王宮や皇宮の他に別邸として造られた宮殿。 ▷桂~ **東宮[とうぐう]** 皇太子の住む宮殿。「春宮」とも書く。宮殿が皇居の東に位置していたことから。 ## 3402 重んじる a 動詞の類 ●重んじる **重[おも]んじる** 重要なもの、価値のあるものとして(他よりも)大切に扱う。「規則を〜」「伝統を〜だけでは、時代に取り残されてしまう」 ↔軽んじる **重[おも]んずる** 「重んじる」の古い言い方。「家名を〜」 **重[おも]く見[み]る** 事態・状況などを重要なものとしてとらえる。「事態を重く見た関係者が緊急に会見を開いた」→軽く見る **重[おも]きを置[お]く** 他のものより、そのことを重んじる。「仕事より趣味に〜」 **尊[たっと]ぶ** とうといものとして、大切に重んじる。「家名を〜」「かつてこの国には命よりも名誉を〜風潮があった」◇「貴ぶ」とも書く。 **尊[とうと]ぶ** とうといものとして重んじる。「彼のりっぱな人となりを〜」「兵は拙速を〜」◇「貴ぶ」とも書く。 **尊重[そんちょう]** 人の意志・権利・行動の自由などを、無視してはいけないものとして重んじること。「相手の意見を〜する」「なによりも人命を〜する」 ▷人権~ **重視[じゅうし]** 重要なものとして、重んじること。「学歴より実力を〜する」 **重要視[じゅうようし]** とりわけ重要なものとして、重んじること。「この人物を〜しています」「〜すべき事態」 **一目置[いちもくお]く** 相手のほうが自分よりまさっていると評価して重視する。「あの人には皆が一目置いている」◇強調するときは「一目も二目も置く」という。 **偏重[へんちょう]** ある特定の側面だけを重要視すること。「学歴だけを〜するような狭い考えではいけない」 **認[みと]める** ひそかに高く評価する。「ひそかに彼の才能を〜」「今の社長は、使い走りのころ会長に認められて、めきめき頭角を現した」 ### 3 <616> ●重んじられる **重[おも]きを成[な]す** 周囲に重んじられる。「重臣に取り立てられて長く〜」 ●重用する → 5404雇う●取り立てる ●厚遇する → 4001扱うa●手厚く扱う ●大事にする **大事[だいじ]にする** 貴重なものとして、丁寧に扱う。「幼いころ父に買ってもらった人形を、今も大事にしている」「もっと親を大事にしろ」 **大切[たいせつ]にする** かけがえのないものとして十分につくし、おろそかにしない。「宝物として生涯大切にします」 **旨[むね]とする** あることを第一の目的や信条とする。「我家のつくりは夏涼しいことを〜」「生活信条は質素倹約を~」◇「旨」は「宗」とも書く。 ▶愛おしむ → 0600愛するa●愛する c 形容詞の類 **尊[とうと]い** かけがえがなく、重要である(と思う)様子。「今回の失敗で~教訓を得た」「この~犠牲を無にしてはならない」「~体験」◇「貴い」とも書く。 **尊[たっと]い** 「とうとい」の古風な言い方。「〜人命」◇「貴い」とも書く。 **得難[えがた]い** 容易に手に入らないほど貴重な様子。「〜人材だ」「大変な苦労をしたが同時に~教訓も得た」 d 形容動詞の類 ●大事な様子 **大事[だいじ]** (物事の根本にかかわる)価値や必要性がある様子。「ここが~な点だ」「〜な用件なので、至急連絡をとりたい」「師の教えを後生~に守り抜く」 **大切[たいせつ]** なにものにもかえがたい価値がある様子。「母の〜な思い出の品」「母の形見の〜な指輪」 **貴重[きちょう]** 非常に価値があって大切な様子。「これはたいへん〜な資料だ」「〜なご意見、ありがとうございました」「〜な体験をさせてもらった」 ▷〜品 **掛[か]け替[が]えの無[な]い** 代わりに別のものをあてることはできないくらい大切である様子。「〜人を事故で亡くしてしまった」 **無二[ふに]の** ふたつとない貴重なものである様子。「〜の宝」「彼は〜の親友だ」 **取[と]って置[お]き** 最もよいもので、大事なときまで使わないでおく様子。「お祝いだから~のワインを開けるか」 **虎[とら]の子[こ]** 虎が子を大事にするように、金品を大事にしまっておいている様子。「〜の10万円をはたいてしまった」 **門外不出[もんがいふしゅつ]** 貴重なもので、むやみに持ち出したり人に見せたりしない様子。「お宅には〜の掛け軸があるそうですね」 ●重要である様子 **重要[じゅうよう]** (公的な)価値や必要性が高い様子。「〜書類だから、人の目に触れないようにしてくれ」 ▷〜参考人 **主要[しゅよう]** 中心的で、特に重要である様子。「この資料の〜な部分は焼失してしまった」 **メイン** 「主要」の洋語的表現。 ▷〜イベント・〜ディッシュ・〜ストリート・〜テーマ ◇「メーン」ともいう。多く複合語の構成要素として用いる。 ►main **第一義的[だいいちぎてき]** 第一に考慮すべき重要性を持つ様子。「この問題の〜な責任は相手国にある」◇「一義的」ともいう。 **主力[しゅりょく]** 組織などの中心となる、主な勢力である様子。「この選手が〜として期待される」 ▷〜部隊・〜艦 **枢要[すうよう]** 物事の中心となる重要なところである様子。「組織の〜な地位を占める」 **重立[おもだ]った** 組織や集団の中で主要な役割をになっている様子。「〜者を集めて対策を練る」◇「主立った」とも書く。 **重大[じゅうだい]** 非常に重要で、大きな影響をもつ様子。「我々の責任は~だ」「〜なミスを犯す」「〜な使命をになう」 **肝心[かんじん]** 何かをするのにいちばん大事なことである様子。「〜なことを忘れていた」「ここは辛抱が〜だよ」◇「肝腎」とも書く。 **肝要[かんよう]** 肝心。「速やかに対処することが〜だ」 **肝腎要[かんじんかなめ]** 「肝心」を強調した言い方。「ここが〜のところだからよく聞いて」 **緊要[きんよう]** 差し迫って重要な様子。「この問題の解決が〜であろう」 **喫緊[きっきん]** 急いで処理を要し、非常に重要な様子。「〜の課題を最優先する」◇「吃緊」とも書く。 **容易[ようい]ならざる** 事態などが重大な様子。「事態は〜」「警備も〜」 **深刻[しんこく]** 軽い気持ちやいいかげんな態度では難しい重大な問題や事態などである様子。「環境破壊は〜な問題である」「〜な影響を及ぼす」「〜な顔をして、どうしたんだい」 **シリアス** その内容が重大で、いいかげんな態度では扱えないものである様子。「〜なドラマ」「〜な話」 ►serious ▶切実な → 0500感じるd●強く感じる様子 ●主な → 9607占めるd h 名詞の類:コト・サマ **重[おも]み** 重要なこと・程度。「役の〜をつくづく知らされる」「〜のある言葉」 **比重[ひじゅう]** 物事の、他とくらべたときの重み。「子供が入学するまでは仕事より育児に〜を置くつもりだ」「採用は筆記試験よりも面接の〜が高い」 **ウエート** 「比重」の洋語的表現。「新人の採用に際しては、学歴よりも人物に〜を置くことにした」「ウエイト」ともいう。 ►weight k 名詞の類:モノ ●貴重なもの **貴重品[きちょうひん]** 貴重な品。「財布などの〜はフロントにお預けください」 <617> ●貴金属 → 7400かたいn●金属 ●宝 **宝[たから]** かけがえのない大切なもの。「いくらすばらしい技術を持っていても、生かさなければ〜の持ち腐れだ」「あの選手は球界の〜だ」 ▷〜探し **宝物[ほうもつ]** その人が宝としているもの。「このサインボールは、僕の〜です」 **宝物[ほうもつ]** 宝としている貴重なもの。 ▷〜殿 ◇寺社などで宝としているものについて用いられることが多い。 **財宝[ざいほう]** 金銭的な価値の高いもの。「この島のどこかに、古代王朝の〜が眠っているという」 ▷金銀~ **秘宝[ひほう]** 人には見せずにしまっておく宝。「古代王朝の〜が、ついに公開されることになった」 **国宝[こくほう]** 国の宝。特に、歴史的・文化的に、きわめて価値の高いものとして国が指定し、特別に保護・管理する、建築物・美術品など。「この仏像は〜に指定されています」 ▷人間~ **家宝[かほう]** その家で宝とするもの。「先祖代々伝わるこの書画は、私どもの〜です」 **名宝[めいほう]** 名高い宝。「天下に知られた〜」 **至宝[しほう]** このうえなく貴重な宝。「ある芸術家の〜」「国の〜」「彼はその卓抜した技術によって、陶芸界の〜といわれている」 ●財産・遺産・文化財 → 7908富むk ●重要文化財 **重要文化財[じゅうようぶんかざい]** 国が価値を認めて保存する必要があるとして指定された、有形の建築物・美術品などの文化財。「この門は〜に指定されている」 **重文[じゅうぶん]** 「重要文化財」の略。 **無形文化財[むけいぶんかざい]** 演劇・音楽などの伝統的な芸能や、工芸技術などの無形の文化的所産で、芸術的な価値の高いもの。 ▷重要~ ▶重要なもの **大綱[たいこう]** 物事の根本となる重要な事柄。「教育改革の土台となる〜がまとまる」 **要綱[ようこう]** ある物事の根本となる重要な事柄。「民営化計画の〜を練る」 **要項[ようこう]** あることをするために必要となる、重要な事項(を書き記したもの)。 ▷募集~ **要目[ようもく]** 重要な項目。 ▷講義~・指導~ ●重要な部分 **要[かなめ]** 物事の大事なところ。「〜をおさえる」「〜をはずさない的確な質問」 **要諦[ようてい]** 全体の締めくくりとなる大事な部分。「俳諧の〜となる入脱」◇扇の骨をとじ合わせるためのくぎの意から。 **要[よう]** 物事の肝心な部分。「簡にして〜を得た説明だな」 **要点[ようてん]** 物事の重要な箇所。「〜をかいつまんで話す」「〜を箇条書きにする」 **要所[ようしょ]** かなめとなる部分。「〜をおさえる」 **要諦[ようてい]** 物事の最も重要な部分。「成功の〜」◇慣用で「ようてい」ともいう。仏教語で、肝要な悟りの意から。 **要領[ようりょう]** 事柄の要点。「君の説明は〜を得ない」 **綱領[こうりょう]** 物事の全体にかかわる、最も重要な部分。「組合の〜を決定する」 **重点[じゅうてん]** 特に注意し、力を入れるべき最も重要な部分。「資料収集に〜を置いて報告書を作成したい」「今後の計画の〜をどこに〜をおきたい」 **力点[りきてん]** 特に力を入れる部分。「古い文献収集に〜をおいて、レポートを書き進めてごらん」◇てこで力を加える点の意から。 **焦点[しょうてん]** 人の関心や注意が集まる、物事の最も重要な部分。「彼の発言が論議の〜となった」「世間の関心はもっぱら政界汚職のニュースの〜」 **主眼[しゅがん]** 物事の、最も重要視すべき部分。「この法案の〜は、青少年の保護にある」 **眼目[がんもく]** その物事の意図する最も重要な部分。「この計画の〜は、経費節減にあるとしている」 **勘所[かんどころ]** 物事をうまく運んでいくうえでの大切な部分。「経験が豊富なだけあって、さすが〜を心得た人だ」「〜をおさえる」 **急所[きゅうしょ]** 最も大事な部分。「〜を突いた発言」 ### 3 **正鵠[せいこく]** 物事の急所。「〜を得る」「〜を射る」◇「せいかく」ともいう。弓の的の中心の黒い点の意から。 **骨[こつ]** やり方の急所。「このドアを開けるにはちょっと〜がある」「彼は初めてカメラを使ったが、すぐに〜を飲み込んだようだった」◇ふつう「こつ」「コツ」と書く。 **秘訣[ひけつ]** 物事をうまく行うのに特に役立つ、すぐには気づきにくい、ちょっとした条件。「長寿の〜はなんですか」「成功の〜を聞く」 **骨子[こっし]** 中心となる最も大切な部分。「法案の〜をまとめる」 **ポイント** 重要な箇所。「〜をおさえた発言」 ●鍵・キーポイント → 1810解くk●解く手がかり ●中心となる部分 **中心[ちゅうしん]** 活動の中心となったり、最も重要であったりする部分。「話題の〜は、政治家のスキャンダルだった」「彼の意見は、議論の〜からだいぶはずれていた」 **軸[じく]** 物事の中心となる部分。「君が〜となって、この計画を進めてほしい」「論理の〜」◇回転するものの中心となる棒の意から。 **中軸[ちゅうじく]** 活動の中心となる部分。「このチームには〜となる選手が必要だ」 **枢軸[すうじく]** 政治・権力の中心となる重要な部分。「軍の〜となる部隊」 ▷〜国 **主体[しゅたい]** さまざまな物事の中で、中心となって活動する部分。「今回の企画は、高校生が〜となって考えられたものです」 **核[かく]** そのものの最も中心にある、重要な部分。「文化の〜は言語である」「〜になる人がいないと、組織が混乱してしまう」 **核心[かくしん]** 物事のいちばん中心となる大切な部分。「話の〜にせまる」 <618> **中核[ちゅうかく]** 物事の中心となる最も重要な部分。「この計画の〜をなすところだからゆるがせにはできない」「組合の〜となる人」 **中枢[ちゅうすう]** 中心となって物事を動かす重要な部分。「国家の〜として働いてほしい」 ▷〜神経◇「枢」は戸の開閉をするために重要な働きをする「くるる」の意。 **心髄[しんずい]** 物事の中心となる大事な部分。「禅の〜を得る」 s 名詞の類:ヒト ▶重要な人 **重要人物[じゅうようじんぶつ]** 物事のかぎを握る重要な人。「警察は彼女を、事件のかぎを握る〜とみている」 **首脳[しゅのう]** 国・団体・組織などで、中心になって指導的な働きをする人。「各国の〜が核軍縮に関する共同声明を発表した」 ▷〜会談・〜会議・〜部・〜陣 **要人[ようじん]** 重要な地位や役目にある人。「国際会議のために各国から〜が来日した」 **幹部[かんぶ]** 組織の中心となって全体を指導する、指導的な立場にある人。「組合の〜は、毎年改選される」 **重鎮[じゅうちん]** ある団体・組織の中で重きをなす人。「あの人は経済界の〜として一目置かれている」 **VIP[ブイアイピー]** 皇族・政府要人など、特別待遇を必要とする最重要人物。「世界の〜が宿泊する部屋」◇very important personの略。 **ビップ** 「VIP」を1つの単語として読んだ言い方。「VIP」にくらべ、より口語的な表現。 **キーパーソン** 物事のかぎを握る重要人物。「最近の政界の動きの〜はあの人ですよ」 ►key person **キーマン** 企業・組織などの重要人物。「彼はこのプロジェクトの〜なので、今やめられたら困る」 ►key man **人間国宝[にんげんこくほう]** 「重要無形文化財保持者」の通称。「あの三味線を弾いてる人、〜ですって」 ▶高官 → 4306執るs●上級の役人 ●重役 → 6409つかさどるs●役員 ●重臣 → 4100従うs●仕える人 ●大物 → 9403偉いs●大物 ●中心人物 **中心人物[ちゅうしんじんぶつ]** あることにかかわる人々のなかで、最も重要な役割を果たす人。「この暴動の〜は、反政府勢力の指導者です」 **一枚看板[いちまいかんばん]** その団体の中心になる人。「K投手はわが球団の〜だ」◇歌舞伎の劇場の前に掲げる、主要な役者の姿を描いた看板から。 **主人公[しゅじんこう]** 物語の中で、その人を中心に話が展開するような登場人物。「あの作品の〜は、10歳の少年だ」 **ヒーロー** 男の主人公。「英雄」の意で用いられることが多く、この意ではあまり用いられない。 ►hero **ヒロイン** 女の主人公。「悲劇の〜を演じる」「次期作品の〜は、新人女優に決まった」 ►heroine ●主幹 → 6409つかさどるs●代表者 ●その他 **金[きん]の卵[たまご]** 将来非常に有望な人材のたとえ。「かつて中卒の働き手は〜といわれていた」 u 名詞の類:トコロ ●重要なところ **要所[ようしょ]** 交通・軍事などの上で特に重要な場所。「〜には警備員を配置する」 **要衝[ようしょう]** 地理的にみて重要な地点。「東西を結ぶ交通の〜として古くから発展した町」 **心臓部[しんぞうぶ]** 機械や組織の中で、最も重要な働きをする部分や部署。「原発の〜に重大な故障が生じる事態が相次いだ」「日本の〜を標的にしたミサイル攻撃の可能性」 **本丸[ほんまる]** ある組織が守るべき最重要な部分・部署。「組合の〜に切り込む」◇城の中枢の組織、権限などの部分に入れる」 **牙城[がじょう]** ある分野で強大な力をもち、他を寄せつけない組織。「この分野では、日本は依然として外国巨大企業の〜には食い込めないでいる」 **急所[きゅうしょ]** そこに外部からなんらかの攻撃を加えられると、命にかかわるようなところ。 ●首都 **首都[しゅと]** その国の中央政府が置かれ、中心的な政治機能のある都市。「アメリカの〜はワシントンD. C. です」 ▷〜圈 **首府[しゅふ]** 「首都」の改まった言い方。「ドイツの〜ベルリン」 **都[みやこ]** 皇居・政府がある土地。「明治になって〜は京都から東京へ移された」「京の〜」とも書く。「宮処」の意。 **帝都[ていと]** 皇居のある都。 **京都[きょうと]** ①都。「〜に上る」②(明治時代から第2次世界大戦までの)東京の称。多く複合語の構成要素として用いられる。 **中央[ちゅうおう]** (地方に対する)首都。「〜に集中する大企業」 **新都[しんと]** 新しい首都。「東京は明治2年に〜となった」 ↔旧都 ●古都 → 8800古いu●古都 x 名詞の類:トキ **此処一番[ここいちばん]** 最も力を出すべき、最も大事な局面。「彼は〜に強いので、きっと勝ってくれるだろう」 ## 3403 祭る a 動詞の類 **祭[まつ]る** ①神として安置し、あがめる。「菅原道真を天神として〜」「道端に、道祖神を祭ったほこらがある」②神や祖先の霊などを慰めるための儀式を行う。「盆には祖先の霊を〜」◆「祀る」とも書く。 **合祀[ごうし]** 複数の神・霊を1ヵ所に合わせて祭ること。「この神社には幾多の英霊が〜されている」 <619> d 形容動詞の類 **聖[せい]なる** 神に関するものであり、清らかである様子。「ガンジスはヒンズー教徒にとって〜川だ」 **神聖[しんせい]** おかしがたいほど清らかである様子。「〜な儀式」「〜な場所」「基本的人権は、〜にしておかすべからず」 h 名詞の類:コト・サマ ●祭事 **祭[まつ]り** 神や祖先の霊などを慰めるための儀式や、それに伴う歌舞などの行事。「〜が年に1度行われる」「この〜の歴史は古く、遠く平安時代までさかのぼる」◇「雪祭り」「港祭り」などのように、記念・祝賀・宣伝などのための集団的な行事の意で用いることも多い。また、「三社祭」「祇園祭」のように、固有名詞として用いる場合は、送りがなをつけずに「祭」と書くことが多い。 **祭事[さいじ]** 祭りの行事。「〜を執り行う」 **祭儀[さいぎ]** 神仏などを祭る宗教的儀式。「地鎮祭は、土地の平穏と工事の安全を祈願する〜だ」 **祭礼[さいれい]** (神社などの)神を祭る儀式。「厄年なので〜に参列する」 **祭典[さいてん]** 祭りの儀式。「年に1度広場で大がかりな〜が催される」◇「スポーツの祭典」のように、組織された大規模な行事の意で用いることも多い。 **祭祀[さいし]** 神や祖先の霊を祭ること。「古代社会では〜をつかさどる人間は非常に畏敬されていた」 ▷〜遺跡 **神事[しんじ]** 神を祭る儀礼や行事。「〜に備え、精進潔斎する」◇神事(神に奉納する儀式としての舞楽や能) ◇古くは「じんじ」ともいった。 **大祭[たいさい]** 大きな祭り。「〜は2年に1度しか行われない」 **本祭[ほんまつ]り** 一連の神社の祭りの中心となる正式の祭り。神社によっては、この本祭りが毎年ではなく数年おきに行われる。「今年の夏祭りは3年に1度の〜にあたる」 **宵祭[よいまつ]り** 本祭りの前夜に行われる祭り。「〜の太鼓の音が本祭りへと雰囲気を盛り上げる」 **宵宮[よいみや]** 宵祭り。「〜には神饌を供え、舞を奉納する」 **夜宮[よみや]** 「よいみや」の変化した語。◇「宵宮」とも書く。 **宵山[よいやま]** 宵祭り。特に、京都の祇園祭の宵宮。 **御霊祭[ごりょうまつ]り** 大みそかの夜から元旦の未明にかけて行われる祖先の霊を祭る行事。 **夜祭[よまつ]り** 夜行われる祭り。「秩父神社の〜」 **夏祭[なつまつ]り** 夏に行われる祭り。「浴衣を着て〜に出かける」 **例祭[れいさい]** 神社で最も重要な祭り。毎年決まった日に行われる。「〜もあと1週間に迫った」 **地鎮祭[じちんさい]** 建物を建てるための基礎工事の前に、その土地の神を祭って工事の無事を祈る儀式。 ●天皇が行う祭事 **新嘗[にいなめ]** 天皇が秋に、その年初めて収穫された穀物を神に供え、その穀物を食べること。◇「にいなめ」ともいう。 **新嘗祭[にいなめさい]** 新嘗の祭り。現在は11月23日の勤労感謝の日となっている。◇「しんじょうさい」ともいう。 **大嘗祭[だいじょうさい]** 天皇が、即位後初めて執り行う新嘗祭。「おおなめまつり」ともいう。 ●その他のおもな日本の祭り **雛祭[ひなまつ]り** 3月3日に、女児の成長と幸福を祈って行う祭り。ひな人形とその調度品を飾り、ひしもち・ひなあられ・白酒・桃の花を供える。 **七夕祭[たなばたまつ]り** 天の川によってへだてられ、1年に1度だけ会うことを許されるとされる織り姫(織女星)と彦星(牽牛星)を祭る行事。竹やささの葉に、願いごとを書いた短冊や飾りをつるす。◇「棚機祭り」とも書く。 **七夕[たなばた]** 「七夕祭り」の略。「〜には短冊に願いごとを書いた」 **星祭[ほしまつ]り** 七夕祭り。◇七夕祭りが星を祭る行事であることから。 **酉[とり]の市[いち]** 11月の酉の日(その日の干支が酉である日)に全国各地の鷲神社で行われる、開運招福・商売繁盛を願う祭り。11月の最初の酉の日を「一の酉」といい、順次「二の酉」「三の酉」という。幸運や富をかき集めるという縁起物の熊手などが売られる、同名の市が立つ。「あちこちで威勢のいい三本締めが聞こえる〜」 **御逮夜[おたいや]** 「逮夜」の親しみや敬意を込めた言い方。「〜の席に集まる」 **仏事[ぶつじ]** 仏教の祭事。特に、死者の魂を慰める行事について用いられることが多い。 **法会[ほうえ]** 多くの人を集め、読経や説法を行う仏事。 **涅槃会[ねはんえ]** 釈迦が入滅した2月15日に行う法会。「〜には涅槃図を掲げ、遺教経を唱える」 **灌仏会[かんぶつえ]** 4月8日に釈迦の誕生を祝して行う法会。花御堂をこしらえ、中の釈迦の像に甘茶をかける。 **花祭[はなまつ]り** 灌仏会。 ●キリスト教の祭り **感謝祭[かんしゃさい]** 神にその年の収穫を感謝する祭り。アメリカ合衆国では11月の第4木曜日、カナダでは10月の第2月曜日。「〜のごちそうにはクランベリーソースを添えた七面鳥がつきものだ」 **復活祭[ふっかつさい]** イエス=キリストの復活を祝う祭り。春分後の最初の満月のあとの日曜日に行われる。生命の象徴である卵をゆでて色を塗って飾ったり、卵やうさぎの形のチョコレートを飾ったりする。 **イースター** 「復活祭」の洋語的表現。 ▷〜エッグ(イースターの飾り卵) ►Easter ### 3 <620> **クリスマス** イエス=キリストの誕生を祝う祭り。12月25日に行われる。土着の宗教との融合が見られ、もみの木を飾りつける。子供にはサンタクロースがプレゼントを持ってくるとされる。「日本ではキリスト教徒でもない人が当たり前のように〜を祝っている」 ▷〜ケーキ・〜カード・〜ツリー・〜プレゼント・〜キャロル(クリスマスを祝う賛美歌) ►Christmas **聖誕祭[せいたんさい]** 「クリスマス」の漢語的表現。 **降誕祭[こうたんさい]** 聖人などの誕生を祝う祭り。特に、クリスマス。 **ノエル** クリスマス。◇やや気取った文脈で用いられることが多い。 ►フNoël **クリスマスイブ** クリスマスの前夜(祭)。►Christmas Eve **聖夜[せいや]** 「クリスマスイブ」の漢語的表現。 **謝肉祭[しゃにくさい]** カトリック教で、肉食が禁じられる四旬節の前に、肉食と決別するために行われる祭り。仮装行列などが行われる。現在ではブラジルのリオデジャネイロのものが盛大で有名。 **カーニバル** ①「謝肉祭」の洋語的表現。「リオの〜は毎年死者が出るほど熱狂的だ」②にぎやかな祭り。「軽やかな音楽が〜の雰囲気を盛り上げる」 ►carnival **ミサ** カトリック教会で聖体(パン)と聖血(ぶどう酒)を神に捧げたあと拝領する儀式。他教会の聖餐式にあたる。「日曜の〜に行く」◇「弥撒」ともあてる。 ►ラmissa k 名詞の類:モノ ●像 **偶像[ぐうぞう]** ①信仰の対象となる神仏の像。 ▷〜崇拝 ②偶像を否定の考えはユダヤ教において根強く、イスラム教、そしてある程度キリスト教にも受け継がれている。②伝統的あるいは絶対的に崇拝の対象となるもの。「堕ちた〜(暴かれて崇拝されなくなった人)」 **聖像[せいぞう]** 神や聖者の像・肖像。特に、キリスト教ではイエスキリスト・マリアなどの像・肖像。「〜を安置する」 **尊像[そんぞう]** 尊敬の念をこめていう、とうとい像。◇他人の像を敬っていうときにも用いられる。 **神像[しんぞう]** 古代ギリシャなどでつくられた、神の像。 ●仏像 **仏像[ぶつぞう]** 仏の姿を彫刻や絵画にあらわしたもの。「円空は生涯に12万体の〜を彫っている」 **本尊[ほんぞん]** 本堂の中心となる最も重要な仏像。「この寺の御〜」◇多く「御本尊」の形で、組織などの中心的な人物や、話題となっていることの当事者本人のたとえにも用いる。 **本体[ほんたい]** 寺社・寺院に祭ってある神体または本尊。「安置されている御〜をなでると、御利益があるとされる」 **秘仏[ひぶつ]** 一般に公開していない仏像。「〜を一定期間だけ公開するそうだ」 **持仏[じぶつ]** 守り本尊としてつねに身につけ、あるいは家に安置する仏像。 ▷〜堂 **大仏[だいぶつ]** 像高1丈6尺(約4.8m)以上の大きな仏像。奈良(東大寺)の大仏、鎌倉(高徳院)の大仏が特に有名。 ▷〜開眼・〜殿・〜様 **丈六[じょうろく]** 釈迦の像。釈迦は身長が1丈6尺(約4.8m)あったとされることから。 **金仏[かなぶつ]** 金属でつくった仏像。◇「かなぼとけ」ともいう。 **石仏[せきぶつ]** 石を彫ってつくった仏像。 **石仏[いしぼとけ]** 石を彫ってつくったり、岩壁に彫り込んだりした仏像。 **磨崖仏[まがいぶつ]** 自然の岩壁に彫り込んだ仏像。インドや中国に多い。「〜の中には酸性雨に浸食されているものもある」◇「摩崖仏」とも書く。 ●仏具 **仏具[ぶつぐ]** 仏事に用いたり仏前に置いたりする器具。 ▷〜屋 ◇「ぶぐ」ともいう。 **位牌[いはい]** 死者の戒名などを書いて祭るためにつくった札。「〜を胸に抱いて棺の前に立つ」 **木魚[もくぎょ]** 読経のときにたたく木製の仏具。もとは魚の形の板であった。「〜をぽくぽくたたく」 **鉦[かね]** 念仏のときに、撞木でたたいて鳴らす鉦。 **数珠[じゅず]** 小さい玉(ふつう、煩悩の数と同じ108個)を糸で貫いて輪にした仏具。仏を拝むとき手にかける。 ▷〜つなぎ ◇「ずず」ともいう。 **念珠[ねんじゅ]** 「数珠」の、念仏の際に使うものということを強調した言い方。「ずず」ともいう。 ▶仏教に関するその他の祭るもの **仏舎利[ぶっしゃり]** 釈迦の遺骨。 ▷〜会(仏舎利を供養する法会) **仏身[ぶっしん]** 仏のからだ。 **仏足石[ぶっそくせき]** 釈迦の足形を石に刻んだもの。古くは仏像をつくらずに、これを礼拝の対象としていた。「薬師寺の〜」 **仏頭[ぶっとう]** 仏像の首から上の部分。「石仏はほとんどが〜が落ちて、境内は荒れ果てていた」 ●法衣 → 5908着るk●僧の衣服 ●袈裟 → 5909着けるk●掛けるもの ▶神道に関するもの **祭具[さいぐ]** 祭りに使う道具。「さまざまな時代の〜が展示されている」 **祭器[さいき]** 祭りや仏事に使う器具。 **神器[じんぎ]** 神から与えられた宝物。特に、日本の皇室が神から与えられたとする三種の神器(神鏡・神剣・神璽)。 **神鏡[しんきょう]** ①三種の神器の一つで、八咫の鏡。②神社で御神体の前にかけておく鏡。③神霊として祭る鏡。 **神剣[しんけん]** ①三種の神器の一つで、草薙の剣。②神から授かった、または神に供える剣。 **神璽[しんじ]** 三種の神器の一つで、八尺瓊の曲玉。 <621> **神宝[しんぽう]** ①神社に安置されている宝物。②神器。 **御神酒[おみき]** 神に供える酒。「〜にあがる」◇「おみき」は「お神酒」とも書く。 **神酒[みき]** おみき。「〜を供える」 ▷〜徳利(お神酒を入れる一対の徳利) **神水[しんすい]** 神に捧げる水。◇「しんすい」「じんすい」ともいうか。 ●神輿 → 5305担ぐk ●神火・聖火 → 8601燃やすk●燃やしたり焚いたりする火 ●神域に湧く水 → 5700出るk●湧くもの ●神田 → 6813耕すu ●キリスト教で用いるもの **十字架[じゅうじか]** キリスト教の信仰の象徴となる、十字の形のもの。罪人をはりつけにするための、十文字の処刑道具の十字架にキリストがかけられたことから。 **クロス** 「十字架」の洋語的表現。 ►cross **クルス** (キリシタン用語で)「十字架」の古い言い方。 ►ポcruz **ロザリオ** カトリック教会で、信徒が祈りの回数を数えるのに用いる十字架のついた数珠。「銀の十字架のついた美しい〜」 ►ポrosario **聖水[せいすい]** カトリック教会などで用いる聖なる水。ミサ・洗礼・祝福などの際に用いられる。 ●宗教の歌 → 1907歌うk●宗教の歌 q 名詞の類:イキモノ ●神馬 → 0101育てるq●馬 ▶神木・霊木 → 0106生えるr●木 s 名詞の類:ヒト ●神や仏を祭る人 **僧[そう]** ある宗教に入信して修行している男性。「ここでは多くの〜が修行している」◇梵語samghaの音訳「僧伽(衆・和合衆の意)」の略。 **僧侶[そうりょ]** 僧。「この国では〜が最も尊敬されている」 **尼[あま]** ある宗教に入信して修行している女性。「若くして〜になった」 ◇梵語ambā(母の意)の音訳か。 **僧尼[そうに]** 僧と尼。 **尼僧[にそう]** 尼。「〜がひとり守る寺」 **聖職[せいしょく]** 神聖な職についている人。特に、キリスト教の牧師、その他、宗教家や教師など、単なる職業以上の献身を必要とする職についてもいう。 **祭司[さいし]** 宗教上の儀式をつかさどる人。 **シャーマン** 神や死者の魂と直接交信し、神託を得て預言・占い・病気治療をしたりする人。「女王卑弥呼も〜といえよう」 ►shaman **巫女[みこ]** 神に仕えて神事を行う未婚の女性。神や死者からの言葉を伝えることもある。◇「神子」「御子」とも書く。 ●仏教の僧 **比丘[ビク]** 出家して具足戒(守るべき戒律)を受けた僧。◇乞い求める意である梵語bhiksuから。 **沙門[シャモン]** 出家して悟りを開くために修行する僧。◇善に努める人の意である梵語śramaņaから。 **禅門[ぜんもん]** 出家せずに仏門に入り剃髪して法衣を着た男性。 ↔禅尼 **禅僧[ぜんそう]** 禅宗の僧。 **坊主[ぼうず]** 僧。「〜憎けりゃ袈裟まで憎い」 ▷〜頭 **坊[ぼう]さん** 「僧」の親しみを込めた言い方。「〜、どこへ行くの」 **出家[しゅっけ]** (俗界の家を出て)仏門に帰依した人。「俗世間との交流は避けています」 ↔在家 **在家[ざいけ]** 出家しないまま仏教に帰依している人。 ▷〜仏教 ↔出家 **法師[ほうし]** 僧。◇仏法に通じ、その教えを広める人の意。 ●寺の僧 **寺僧[じそう]** ある寺に所属する僧。 **住職[じゅうしょく]** 寺の長である僧。「この寺のご〜はどなたでしょうか」 **住持[じゅうじ]** 住職。 **御寺[おてら]さん** 「住職」を敬愛して言う言葉。 **御寺様[おてらさま]** 「お寺さん」の丁寧な言い方。 **和尚[おしょう]** ①徳の高い僧の敬称。「えらい〜さん」②禅宗・浄土宗の住職。 ↔弟子宗・華厳宗では「かしょう」真言宗・律宗などでは「わじょう」ともいう。 **和上[わじょう]** 律宗・真言宗などで、師である僧や高僧。 ▷鑑真~ ◇「和尚」とも書く。 **方丈[ほうじょう]** 住職。◇禅寺の住職の居室が1丈(約3m)四方の広さであることから。 **門跡[もんぜき]** ①皇族や貴人が出家して住んだ寺の住職。◇その寺をもいう。②一門を継承し、教義を伝える僧。「弘法大師の〜」③本願寺の管長の俗称。 ●旅をする僧 **旅僧[たびそう]** 旅をしながら修行する僧。 **雲水[うんすい]** 諸国を放浪しながら修行する僧。「〜に身をやつす」◇雲や水のように行方を定めず各地をめぐる意から。おもに、禅宗の行脚僧をいう。 **虚無僧[こむそう]** 禅宗の一派である普化宗の僧。深編み笠をかぶり、尺八を吹いて諸国を回る。「〜に身をやつして追っ手を逃れる」◇「薦僧」ともいう。 ●役をになう僧 **導師[どうし]** ①法会の際に中心となって儀式を行う僧。②葬儀で、死者に引導を渡す僧。 **役僧[やくそう]** 寺院で決まった役をする僧。 ▷〜頭 ◇法会・葬儀で、決まった役をし、導師を補助する僧。 ### 3 <622> ●老僧 **長老[ちょうろう]** 仏門での、修行の年期が長く、徳の高い僧。 **老僧[ろうそう]** 老いた僧。◇自称としても使う。 **老師[ろうし]** 「老僧」の敬称。 ●小僧 **小僧[こぞう]** 年少の僧。「門前の〜習わぬ経を読む(日常的に接していれば、特に教えなくても覚えるものだ)」 **小坊主[こぼうず]** 小僧。「掃除をしていた〜に案内された」 ●徳の高い僧 **名僧[めいそう]** 知徳のすぐれた高名な僧。「当代随一の〜とうたわれる」 **高僧[こうそう]** ①知徳のすぐれた僧。②位の高い僧。 **上人[しょうにん]** ①知徳を備えた高僧。②僧の敬称。③日蓮宗で、徳の高い僧に贈られる称号。 **聖[ひじり]** ①徳の高い僧。②寺を離れて山中にこもったり、諸国をめぐったりして修行する僧。 ▷高野~ **上人[しょうにん]** 徳が高く慈悲も備えた僧(の尊称)。 **善知識[ぜんちしき]** 人々を教化して仏門に導くことのできる、徳の高い僧。◇「善智識」とも書く。 **学僧[がくそう]** ①深い学問のある僧。②修学中の僧。 **大師[だいし]** ①徳の高い僧の敬称。②朝廷から高徳の僧に贈られた称号。普通は〜号を贈られた僧のうち、特に、「弘法大師(空海)」を指すことが多い。 **禅師[ぜんじ]** ①禅に通じた僧。②中国・日本で、朝廷から徳の高い禅僧に贈られた称号。 ▷一休~ **律師[りっし]** 戒律を守り、徳が高くて人望のある僧。 ●俗な僧 **生臭坊主[なまぐさぼうず]** 精進などの戒律を守らない俗な僧。「ギャンブルと女にのめり込むとは、とんだ〜だ」 **悪僧[あくそう]** ①戒律を守らない悪い僧。②武芸にすぐれた僧。 ●出家した女性 **比丘尼[びくに]** 出家して具足戒(守るべき戒律)を受けた女性。◇乞い求める意の梵語bhiksunīから。 **禅尼[ぜんに]** 在家のまま仏門に入った女性。 ↔禅門 ●その他 **大僧正[だいそうじょう]** 僧の最高の位にある僧。 **僧正[そうじょう]** 大僧正の次の位の僧。 **僧都[そうず]** 僧正の次の位の僧。 **法皇[ほうおう]** 出家した上皇。 **拙僧[せっそう]** 僧が「他よりも劣っている僧」であると謙遜していう語。 ●宗教団体の長 → 6409つかさどるs●宗教団体の長 t 名詞の類:ヒト ●神職 **神職[しんしょく]** 神社の祭儀や事務の仕事をする人。 **神官[しんかん]** 神社で神事をつかさどる人。「〜が神前で祝詞を読み上げる」 **神主[かんぬし]** 神社で神を祭る人。特に、その長。▷代々〜の家柄だ」 **宮司[ぐうじ]** 神社の最高の神官。 **禰宜[ねぎ]** 宮司を補佐する役の人。 ▶聖職者 **聖職者[せいしょくしゃ]** キリスト教の教えを広めたり教会を運営したりする職業の人。「〜にあるまじきふるまい」 **宣教師[せんきょうし]** キリストの教えを人々に伝え、広める役の人。「〜ザビエル」◇広義ではキリスト教以外の教えを広める役の人もいう。 **伝道師[でんどうし]** キリスト教の教えを人々に伝え、広める任の人。 **牧師[ぼくし]** プロテスタント教会で伝道と教会の運営にあたる聖職者。 **長老[ちょうろう]** 教会の指導的立場の人。◇牧師の補佐をつとめる信者の代表の意でもちいられる。 **司祭[しさい]** カトリック教会の聖職者。ミサなど、教会の儀式をつかさどる。 **神父[しんぷ]** 「司祭」の尊称。 **司教[しきょう]** カトリック教会の聖職者で、教区の監督者。司祭の上位。 **大司教[だいしきょう]** カトリック教会の聖職者で、一国あるいは一地方の監督者。司教の上位。 **教皇[きょうこう]** ローマ=カトリック教会の最高の聖職者。バチカン市国の元首でもある。「〜はカトリックの国々に大きな影響力をもっている」 **法王[ほうおう]** 「教皇」の、より一般的な言い方。 ▷ローマ~ **枢機卿[すうききょう]** 教皇の最高顧問であり、教皇に次ぐ位の聖職者。教皇の選挙権をもっている。◇「すうきけい」ともいう。 **修道士[しゅうどうし]** キリスト教で、清貧・貞潔・服従の3つの誓願をたてて修行をする男子。 **修道僧[しゅうどうそう]** 「修道士」の、僧であることを強調した語。 **バテレン** キリスト教が日本に伝来したときに宣教した、外国人司祭の呼称。◇「伴天連」ともあてる。 ►ポpadre (神父の意)から。 **修道女[しゅうどうじょ]** キリスト教で、清貧・貞潔・服従の3つの誓願をたてて修行をする女性。 **尼[あま]** カトリック教会の修道女。 **シスター** 「修女」の洋語的表現。 ►sister ●その他 **聖人[せいじん]** カトリック教会などで、殉教や徳行により、死後その教会とられる称号。「殉教して〜に列せられた」 <623> **聖女[せいじょ]** (多く宗教的な意味で、特にキリスト教で)清らかで徳の高い女性。「貧しい人々から〜と慕われた」 ●聖賢 → 1813賢s●賢い人 ●神や仏 → 3404信じるsot u 名詞の類:トコロ ●神仏を祭る建物 **寺院[じいん]** 仏教の寺と神社。◇神仏を祭る、儀式を執り行うための建物。 ▷ウエストミンスター~ **僧院[そういん]** 僧が住む寺院。 **尼寺[あまでら]** 尼の住む寺院。 **お堂[どう]** 神仏を祭る建物。「お〜の裏へ回る」 ▷礼拝~ **殿堂[でんどう]** 神仏を祭る、おごそかな建物。◇「音楽の〜」など、ある分野の中心となるような施設の意で用いられることも多い。 **神殿[しんでん]** 神を祭る殿堂。「パルテノンの~」 ▶神社 **神社[じんじゃ]** 神道の神を祭り、礼拝の施設を備えた(ある程度大規模な)ところ。「〜の境内が子供たちの格好の遊び場だった」 **神宮[じんぐう]** 格式の高い神社。 ▷明治~ **宮[みや]** 「神社」の古めかしい言い方。 ▷〜大工・〜参り・〜芝居 ◆単独で用いる場合は、「お宮」の形で用いられることが多い。 **社[やしろ]** 神社(の建物)。「森の中のお~」 **本宮[ほんぐう]** 別宮に祭神を分祀したあとの元の神社。 ↔別宮 **別宮[べつぐう]** 本宮に準ずる神社で、別の場所に建てられたもの。「本宮の例大祭には〜の宮司も参列する」 ↔本宮 **本社[ほんしゃ]** ①いくつかに分かれた神社の中心となる神社。「分社のまつりは〜と合同で行う」「~」は「本宮」の意でも用いる。②神体を祭っておく、その神社の中心となる建物。 **支社[ししゃ]** 本社から分かれた神社。 **分社[ぶんしゃ]** 本社の神霊を分けて祭っている神社。 **摂社[せっしゃ]** 本社に付属し、本社の祭神と縁の深い神を祭った神社。◇本社と末社の間に位置する。 **末社[まっしゃ]** 本社に付属し、その支配を受ける小さな神社。 **大社[たいしゃ]** 規模が大きくて、名高い、または格式の高い神社。 ↔小社 **小社[しょうしゃ]** 小さな神社。 **大神宮[だいじんぐう]** 天照大神を祭った格式の高い神社。特に、伊勢神宮。◇「太神宮」とも書く。 **内宮[ないくう]** 天照大神を祭ってある伊勢神宮の皇大神宮。 ↔外宮 **外宮[げくう]** 豊受大神を祭ってある伊勢神宮の豊受大神宮。 ↔内宮 **村社[そんしゃ]** 村の鎮守のやしろなど、小規模の神社。 **稲荷[いなり]** 五穀をつかさどる宇迦之御魂神を祭った神社。特に、総本社の伏見稲荷の略称。きつねがその使いとされ、きつねの好物の油揚げを供える。日常的には「お稲荷さん」といわれる。 **祠[ほこら]** 小さいやしろ。「小さな〜がひっそりと建っている」◇「叢祠」とも書く。 **小祠[しょうし]** ほこら。 **社殿[しゃでん]** 神社で、神体を祭ってある建物。 **本殿[ほんでん]** 神社で、神体を祭った中心となる建物。 **別殿[べつでん]** 本殿とは別に建てられた社殿。 ●礼拝堂・拝殿 → 3405拝むu ●寺 **寺[てら]** 仏像を安置し、僧尼が居住して仏事を行ったり修行したりするところ。 **仏寺[ぶつじ]** 仏教の寺。 **精舎[しょうじゃ]** 僧が仏道を修行する場所。 ▷祇園~ **本山[ほんざん]** 一派を統轄する寺。 ↔末寺 ◇「この寺にこの意でも用いる。 **本寺[ほんじ]** (末寺に対する)本山。 **総本山[そうほんざん]** 本山の上位にあって、宗派を統轄する寺。 **大本山[だいほんざん]** 総本山に次ぐ格にあって、系列の寺を統轄する寺。 **別院[べついん]** 本寺に準ずる寺院で、別の場所に建てられたもの。 **末寺[まつじ]** 本山の支配下にある寺。 ↔本山 **塔頭[たっちゅう]** 寺の境内にある小寺院。もとは、大寺院の塔のそばに建てた小院の意から。「頭」とも書く。 **菩提寺[ぼだいじ]** 先祖代々の位牌を置き、法事などを行ってもらう寺。「ここがうちの〜です」◇「菩提」は仏の悟り、また、死後の冥福のこと。 **勅願寺[ちょくがんじ]** 天皇の発願により、国家鎮護・皇室繁栄などを祈願して建てられた寺。 **禅寺[ぜんでら]** 禅宗の寺。 **名刹[めいさつ]** 由緒のある有名な寺。「この地方きっての〜と聞く」 **巨刹[きょさつ]** 大きな寺。 **古刹[こさつ]** 由緒のある古い寺。「〜を散歩ついてはスケッチをするのが趣味です」 **古寺[ふるでら]** 古い寺。 **荒寺[あれてら]** 古くなって荒れはてたみすぼらしい寺。 **山寺[やまでら]** 人里離れた山の中にある寺。「〜の和尚さん」◇山形市の立石寺の通称でもある。 **廃寺[はいじ]** 住職のいない荒れた寺。 ### 3 <624> **当山[とうざん]** この寺。「〜は鎌倉五山の一つで、建長5(1253)年に創建された」 **七堂伽藍[しちどうがらん]** 正式な寺として建てるべき7つの建物(金堂・講堂・塔・鐘楼・経蔵・僧坊・食堂)。◇略して「七堂」ともいう。 **本堂[ほんどう]** 寺で、本尊が安置してある建物。 **金堂[こんどう]** 「本堂」の古い時代の言い方。 ▷法隆寺~ **仏堂[ぶつどう]** 仏像を安置する建物。 **仏殿[ぶつでん]** 仏像を安置した建物。特に、禅宗では本尊を安置する寺の中心となる建物をいう。 **伽藍[がらん]** ①僧が仏道を修行するところ。②寺の大きな建物。●梵語samgharamaの音訳「僧伽藍摩(精舎)」の略。 **仏閣[ぶっかく]** 寺の建物。 ▷神社~ **塔[とう]** 仏教で、供養・報恩などのために建てられた高い建物。 ▷五重の~・三重の~ **堂塔[どうとう]** 寺の堂や塔。 ▷〜伽藍 **仏塔[ぶっとう]** 寺の塔。特に、仏舎利(釈迦の遺骨)などをおさめた塔。 **仏舎利塔[ぶっしゃりとう]** 仏舎利をおさめた塔。 **卒塔婆[そとば]** 「そとうば」ともいう。「卒都婆」「率塔婆」「率都婆」とも書く。 ▷塔・堆土の意の梵語stūpaから。 **パゴダ** 東南アジア(ミャンマーなど)の仏教寺院の仏塔。五重の塔に似た形の建築で、仏舎利を安置する。 ►pagoda **鐘撞[かねつ]き堂[どう]** 寺でつり鐘をつってある建物。 **鐘楼[しょうろう]** 鐘つき堂。 ▷〜守り **庫裏[くり]** ①寺の台所にあたる建物。②住職やその家族の住むところ。「庫裡」とも書く。 ●仏間 → 2407いるu●住居の部屋 ●社寺 **社寺[しゃじ]** 神社と寺。 **寺社[じしゃ]** 寺と神社。 ▷〜奉行 **神社仏閣[じんじゃぶっかく]** 神社と仏閣。「古都の〜を見て歩く」 **奥[おく]の院[いん]** 寺社の奥にあり、本尊や神霊などを安置してある建物。 **内陣[ないじん]** 寺社で、神体や本尊を安置する奥の場所。 ↔外陣 **宝物殿[ほうもつでん]** 寺社で、宝物を納めておく建物。 ●堂舎 → 6804建てるk●建物 ●教会など **教会[きょうかい]** 礼拝や会合のための建物。ふつうキリスト教のものを指す。「ゴシック様式の〜」「ふたりはカトリックの〜で結婚式を挙げた」「〜の鐘の音が聞こえる」 **教会堂[きょうかいどう]** キリスト教徒の礼拝や会合のための建物。 **聖堂[せいどう]** ①(聖なる場所である)教会堂。「シャルトルの〜」②聖人、特に孔子を祭った堂。 ▷湯島~ **修道院[しゅうどういん]** カトリック教会で、厳しい戒律を守りながら共同生活をする、僧や尼僧の住む寺院。 **バチカン** ①イタリアのローマ市内にあり、ローマ教皇を元首とする世界最小の独立国。世界中のカトリック教徒を統帥する。②(①の象徴であることから)ローマ教皇庁の別称。「〜の意向はカトリックの国々には大きな影響がある」 ►Vatican **モスク** イスラム教の寺院。「見渡すと〜の美しいドームや尖塔がそびえる」 ►mosque ●霊を祭る建物 **霊屋[たまや]** 死んだ人の霊魂を祭ってある建物。 **祠[ほこら]** 聖人や偉人の霊を祭ってある建物。 ▷霊廟~ **霊廟[れいびょう]** 先祖や偉人の霊を祭った建物。「弘法大師の〜」 **聖廟[せいびょう]** 聖人の霊を祭った建物。特に、孔子の廟と菅原道真の廟。 **宗廟[そうびょう]** 皇室の祖先の霊を祭っている伊勢神宮や石清水八幡宮。 v 名詞の類:トコロ ●神仏を祭るところ **祭壇[さいだん]** 祭儀や儀式を行うときに、供え物を供えるための壇。「〜の前にぬかずいて祈りを捧げる」 **仏壇[ぶつだん]** 仏像や位牌を安置する壇。「祖母は毎朝必ず〜に手を合わせている」 **神棚[かみだな]** 家の中で、大神宮などの護符を祭る棚。「祖母は、いただきものや初物はまず〜にあげていた」 ●神聖な場所 **聖域[せいいき]** 聖なる場所。「〜へのみだりな侵入を禁じる」 **サンクチュアリ** 「聖域」の洋語的表現。 ►sanctuary **聖地[せいち]** 神・仏・聖人などに関係のある神聖な土地。特に、キリスト教で、キリスト教の発祥の地パレスチナ。 ▷〜巡礼・〜巡拝 **霊場[れいじょう]** 神社や寺などがある神聖な場所。 **霊地[れいち]** 神社や寺などがある神聖な土地。 **霊域[れいいき]** 神社や寺などがある神聖な地域。 **札所[ふだしょ]** 巡礼者が参詣して、自分のお札を納めたり、寺社からお札を授かる霊場。「四国八十八箇所の〜」 ●その他 **境内[けいだい]** 神社・寺の敷地の内。 **寺内[じない]** 寺の敷地の中。 **山内[さんない]** 寺の境内。 **神域[しんいき]** 神社の境内。 <625> **門前[もんぜん]** 寺の門の前。「〜の小僧習わぬ経を読む」 ▷〜町 x 名詞の類:トキ **神代[かみよ]** 日本の神話で、神武天皇以前の神々が治めていたとされる時代。「そんなことは〜の昔から決まっている」◇「神世」とも書く。 **神代[しんだい]** 「神代」の漢語的表現。 **縁日[えんにち]** 神仏に特に縁があって、功徳があるとされる日。「〜にはたくさんの露店が並ぶ」 **祭日[さいじつ]** ①祭りを祝う日。②国民の祝日。③皇室で重要な祭りを行う日。③神道で、死者の霊を祭る日。 ## 3404 信じる a 動詞の類 **信[しん]じる** 人の存在や、その教えを認め、価値のあるものとしてとうとぶこと。「どんなにつらくても神を〜心を失わない」◇「信ずる」ともいう。 **信仰[しんこう]** 特定の宗教・宗派の信者になって、その教えに従った生活をすること。「キリスト教を〜する」 **信心[しんじん]** 神仏の存在を信じ、救いを信じ、祈ること。「篤く〜する」「まだまだ〜が足りない」 **帰依[きえ]** 神仏や高僧を信じ、その教えに従うこと。「仏教に〜する」 **渇仰[かつごう]** いちずに、深く仏を信じること。「男は仏を〜し、浄土を夢見た」◇「かつぎょう」ともいう。 **入信[にゅうしん]** 信仰の道に入ること。特に、特定の宗教・宗派の信者となること。「キリスト教に〜する」 **受戒[じゅかい]** 仏教徒としての戒律を受け、それを守ることを誓うこと。「心静かに〜する日を待つ」 ▷〜会 **得度[とくど]** 出家して受戒すること。「〜して寺に入る」◇迷いの世界から悟りの世界に渡る意から。 **受洗[じゅせん]** キリスト教で、洗礼を受けて信者になること。「父は病床で〜した」 **出家[しゅっけ]** 世俗を離れ、仏門に入ること。「彼は深く悩んだすえに〜した」 **出離[しゅつり]** 仏教で、迷いや苦しみの現実世界を離れて、悟りの世界へ入ること。「〜を願う」 **発心[ほっしん]** 仏を信じる気持ちになり、出家すること。「彼はにわかに〜し、僧になった」 **狂信[きょうしん]** 理性を失うほど強烈に信仰すること。「親にそむくほどの〜ぶり」 c 形容詞の類 **信心深[しんじんぶか]い** 神や仏を信じる気持ちが強い様子。「祖母は〜人でした」 d 形容動詞の類 **敬虔[けいけん]** 神仏などを心から敬い、深く信じる様子。「〜なクリスチャン」 **狂信的[きょうしんてき]** 理性を失うほど強烈に信仰している様子。「〜な信者」 **ファナティック** 「狂信的」の洋語的表現。「〜な応援団の熱狂ぶりに手が出しようがない」◇「ファナチック」ともいう。 ►fanatic **不信心[ぶしんじん]** 神仏を信仰する気持ちがまったくない様子。「母は私の〜な態度がよほど気になるようだ」 ▷〜者 h 名詞の類:コト・サマ ●宗教 **宗教[しゅうきょう]** 神や仏などの超越的絶対者に対する信仰。「世界の三大〜は仏教・キリスト教・イスラム教である」 ▷〜家・〜画・〜改革・〜裁判・〜戦争・〜法人 **宗旨[しゅうし]** ある宗教の教義。「〜を説く」 **一神教[いっしんきょう]** 唯一の神を信仰する宗教。「キリスト教は〜だ」 **多神教[たしんきょう]** 複数の神を信仰する宗教。「原始宗教はおおむね〜だ」 **国教[こっきょう]** 国家が、国民が信仰するべきだと定めた宗教。「ギリシャ正教会はギリシャの〜である」 **異教[いきょう]** 自分の信じる宗教と違う宗教。「〜を排斥する」 ▷〜徒 **修験道[しゅげんどう]** 山伏が、深山に入り、断食や滝に打たれるなど、厳しい修行を重ね、高山などで修行し、超自然的な力を体得しようとする宗教。◇略して「修験」ともいう。 **邪教[じゃきょう]** 人間を無視したり、社会に害毒を流しかねない宗教。「新しい宗教はえてして〜のレッテルを張られるものだ」 **邪宗[じゃしゅう]** 邪教。特に、江戸時代にキリスト教のことを指していった語。「〜として迫害される」 **邪宗門[じゃしゅうもん]** 邪宗。「〜の教えに染まる」 **新興宗教[しんこうしゅうきょう]** 幕末以降に、既成宗教に対して新しく始められた宗教。古くからの宗教の流れをくむものが多い。「一部の〜が社会的に問題視されていることは否定できない」◇「新宗教」ともいう。 **原始宗教[げんししゅうきょう]** 未開社会にみられる呪術的な宗教。自然物に魔力を認め、崇拝する。アニミズム・シャーマニズムなど。「今日では純粋な形での〜に触れることは困難だ」 ●仏教 **仏教[ぶっきょう]** 釈迦の創始した宗教の客観的・一般的な呼び方。「〜の伝来」 ▷〜徒・〜音楽・〜美術 **仏法[ぶっぽう]** 「仏教」の、精神的側面に焦点をあてた言い方。「〜に帰依する」 **法[ほう]** 仏の教え。「〜を説く」 ▷〜話・〜悦 **仏道[ぶつどう]** 「仏教」の、実践的側面に焦点をあてた言い方。「〜に精進する」 **外道[げどう]** 仏教で、仏教以外の宗教。「〜を信じる」 **法門[ほうもん]** 仏道。「〜をくぐる」◇法へ入る門の意から。 **仏門[ぶつもん]** 仏道。「〜に入る」◇仏が説いた法門の意から。 ### 3 <626> **大乗仏教[だいじょうぶっきょう]** 紀元前後にインドに起こった改革派仏教。◇「大乗」は大きな乗り物の意。従来の仏教が出家者中心・自利中心だったのを小乗仏教として批判した。 **小乗仏教[しょうじょうぶっきょう]** 大乗仏教以前の仏教。 **密教[みっきょう]** 悟りの境地をみだりに教えない秘密の仏教。真言宗・天台宗など。 ▷〜美術 ↔顕教 **顕教[けんぎょう]** 言葉で明らかに教えを説く、仏教。華厳宗・禅宗・浄土宗など。 ↔密教 **浄土教[じょうどきょう]** ひたすら念仏を唱えれば極楽浄土に往生できるとする教え。浄土宗・浄土真宗などがこれに属する。 **チベット仏教** 仏教の一派。7世紀ごろチベット(Tibet)に伝わり、独自に発展・成立した仏教。 **ラマ教** チベット仏教。◇「ラマ」は、チベット語blama(高僧)から。 ●仏教の宗派 **真言宗[しんごんしゅう]** 空海の開いた密教の宗派。 **天台宗[てんだいしゅう]** 最澄が比叡山に延暦寺を建てて開いてから日本に広まった宗派。 **浄土宗[じょうどしゅう]** 法然の開いた浄土教の宗派。 **浄土真宗[じょうどしんしゅう]** 親鸞が浄土宗から出て開いた宗派。 **日蓮宗[にちれんしゅう]** 日蓮の開いた宗派。 **法華宗[ほっけしゅう]** ①天台宗の別名。②日蓮宗の別名。法華経をよりどころとするところから。 **禅宗[ぜんしゅう]** 大乗仏教の宗派。日本では臨済宗・曹洞宗・黄檗宗の3派がある。座禅などの修行によって悟りを得ようとする。 ▷〜様(鎌倉時代に禅宗とともに伝来した寺院の建築様式) ▶神道 **神道[しんとう]** 日本固有の宗教。天照大神をはじめとする八百万の神を信仰する。「〜の起こり」 **随神[かんながら]の道[みち]** 神道。◇「神の御心のままにある道」の意。 ●キリスト教 **キリスト教** イエスを救世主(キリスト)と信じ、その教えや言動に学ぶ宗教。「私はこの本でキリストの教えに初めて触れた」◇「基督教」とも書く。「キリスト(ポCristo)」はヘブライ語で「メシア(救世主)」の意。 **耶蘇教[やそきょう]** 「キリスト教」の古い言い方。 **旧教[きゅうきょう]** 16世紀の宗教改革前から行われていたキリスト教の宗派。 **新教[しんきょう]** 宗教改革をきっかけとして起こったキリスト教の宗派。 ↔旧教 **カトリック** 「旧教」の洋語的表現。一般にはローマ法王系のローマ=カトリック教会をいう。 ↔プロテスタント ◇「カソリック」ともいう。 ►オkatholiek **プロテスタント** 「新教」の洋語的表現。 **イギリス国教会[こっきょうかい]** イギリスのキリスト教会。16世紀に、ヘンリー8世がローマ教会から離脱させた。◇「アングリカン・チャーチ(Anglican Church)」の訳語。 **東方正教会[とうほうせいきょうかい]** ロシア・東欧などに分布する独立教会の総称。 **ギリシャ正教会[せいきょうかい]** ①「東方正教会」の別称。②東方正教会の中の独立教会の一つで、現在のギリシャの国教。◆「ギリシャ」はラGresia。 **清教徒[せいきょうと]** イギリス国教会の改革をさらに徹底させようとして生まれた宗派。 ▷〜革命 ◇その一部がアメリカに渡り、「ピルグリム=ファーザーズ(メイフラワー号で北アメリカに移住した清教徒の信者たち)」として知られる。キリストの教えの厳守と質素な生活が信条。 **ピューリタン** 「清教徒」の洋語的表現。「いかにも〜的な禁欲主義。」 ►Puritan ●修道会 **修道会[しゅうどうかい]** カトリック教会の修道者の共同体。 **イエズス会** カトリックの男子修道会。16世紀にイグナチウス=デ=ロヨラが創設。ザビエルが日本に初めてキリスト教を伝えた。「イエズス(Jesús)」は日本のカトリック教会でのイエスの呼び方。 **トラピスト** カトリックの修道会の一つ。沈黙・祈りと労働などの厳しい戒律を守る。 ►フtrappiste ●その他の宗教 **儒教[じゅきょう]** 孔子の思想に基づく政治・道徳に関する思想体系。 **道教[どうきょう]** 古代の民間信仰から発生した、老子を教祖とする中国固有の宗教。 **イスラム教** アラビアでマホメットが創始した宗教。唯一神アラーを信仰する。「〜にはスンナ派とシーア派の2大宗派がある」◇「イスラム(Islam)」はアラビア語で「神に服従」の意。 **回教[かいきょう]** 「イスラム教」の古い言い方。◇回紇(ウイグル)族を通じて中国に伝わり、回回教といわれたことから。 **ヒンズー教** 古代インドのバラモン教の思想などを背景としたインド人の大半が信仰する宗教。◇「ヒンズー(Hindu)」は「ヒンズー教を信奉する人」の意。 **ユダヤ教** 万物の創造神ヤハウェを信じるユダヤ人の宗教。「ユダヤ(ラJudaea)」は紀元前6世紀ごろパレスチナ地方にあった王国の名。 **ゾロアスター教** ペルシアの予言者ゾロアスターの創始した宗教。善神アフラ=マズダの象徴である火を崇拝する。◇「ゾロアスター(Zoroaster)」は「ツァラトゥストラ(ドZarathustra)」ともいう。 **拝火教[はいかきょう]** 「ゾロアスター教」の漢語的表現。◇火を崇拝するところから。 **シャーマニズム** シャーマン(呪術師・巫医)を信じる原始宗教の形態。 ►shamanism **アニミズム** 自然界のあらゆる事物が霊魂をもつとする原始的な信仰。 ►an- <627> imism 1 名詞の類:コト・サマ ●信じる心 **信心[しんじん]** 神仏やその教えを信じる心。「鰯の頭も〜から(どんな無価値なものでも信じる者にはありがたく思える)」 **信教[しんきょう]** 宗教を信じること。「日本国憲法は〜の自由を保障している」 **敬神[けいしん]** 神を敬うこと。 ▷〜崇祖 **篤信[とくしん]** 信仰の篤いこと。 ▷〜家 ●有神論など → 1507考えるi●哲学的・宗教的な論 ●その他 **聖俗[せいぞく]** 宗教的なことと世俗的なこと。 ▷〜分離・〜一致 **洗礼[せんれい]** キリスト教で、頭に水を注いだり、水に入ったりすることで原罪を洗い清めることを象徴し、洗礼名を受ける。「病床で〜を受けた」 **聖餐式[せいさんしき]** プロテスタントで、イエスの最後の晩餐に基づく儀式。パンとぶどう酒をイエスの肉と血になぞらえて人々に分け与える。 **聖餐[せいさん]** 聖餐式(の食事)。「〜を受ける」、 k 名詞の類:モノ ●教典 **教典[きょうてん]** 宗教上の教えを記した書物。「〜にのっとる」 **聖典[せいてん]** ①聖人の言行を記した書物。②宗教の教義や戒律を記した神聖な書物。「ユダヤ教の〜は、旧約聖書とタルムードだ」 **聖書[せいしょ]** ①キリスト教の聖典。旧約聖書と新約聖書がある。 ▷〜にかけて誓う ②聖人の書いた書。 **バイブル** 「聖書①」の洋語的表現。 ►Bible **新約聖書[しんやくせいしょ]** キリスト教の聖典の一つで、キリスト誕生以後の事柄を記したもの。◇「キリストを通して、神と人との間に結ばれた新しい契約の書」の意。 **新約[しんやく]** 「新約聖書」の略。 **旧約聖書[きゅうやくせいしょ]** キリスト教の聖典の一つで、キリスト誕生以前の事柄を記したもの。◇「キリストの出現を預言した古い契約の書」の意。 **旧約[きゅうやく]** 「旧約聖書」の略。 ▶聖典 **コーラン** イスラム教の聖典。 ►Koran **経典[きょうてん]** ①仏の教えを記した書物。②ある宗教を広めるための根本となる書物。 **経書[けいしょ]** 儒教の最も基本的な教典。 ▷四書・五経 **経[きょう]** ①仏の説いた法などを文章にしたもの。「今日のお〜で読経を上げる」「門前の小僧習わぬ〜を読む」 ②儒教の聖典。 **経文[きょうもん]** 仏教の経典。 **仏典[ぶってん]** 仏教の経典や仏教に関する書物。 **仏経[ぶっきょう]** 仏教の経典。 **祝詞[のりと]** 神官が神前で唱える言葉。「〜をあげる」 **タルムード** ユダヤ教の経典。十数世紀にわたって口伝されたものを集大成したもの。 ►Talmud s 名詞の類:ヒト ●神や仏を信じる人 **信者[しんじゃ]** ある宗教を信じる人。「熱心な〜になって布教活動をしている」 **信徒[しんと]** 信者。「〜たちがひきもきらずに訪れる」◇「信者」は宗教のほかに、ある人物やその主義などを信奉する人の意にも使われるが、「信徒」は宗教のみ。 **教徒[きょうと]** ある宗教の信徒で、その宗教団体に属している人。 **狂信者[きょうしんしゃ]** 狂信する人。「すでに〜の目つきをしていた」 **檀家[だんか]** ある寺の信徒となり、継続してそこで法事を行い、お布施を納める家。「古くからの~」 ▷~総代 ◇「だんけ」ともいう。 **門徒[もんと]** ①ある宗門に属する信徒。②門徒宗(浄土真宗)の檀家。 **檀徒[だんと]** 檀家の人々。 **仏教徒[ぶっきょうと]** 仏教の信徒。 **宗徒[しゅうと]** その宗派の信徒。 **優婆塞[うばそく]** 在家の、男性仏教信者。 ↔優婆夷 梵語upāsakaの音写。 **優婆夷[うばい]** 在家の、女性仏教信者。 ↔優婆塞 梵語upāsikaの音。 **信士[しんじ]** ①「優婆塞」の訳語。②男性の戒名の下につける語。 ↔信女 ◇「しんし」ともいう。 **信女[しんにょ]** 「優婆夷」の訳語。②女性の戒名の下につける語。「赤い~(墓に夫婦の名前を併記するとき、存命中は赤く塗るところから、未亡人)」 ↔信士 **善男[ぜんなん]** 仏教に帰依した男性。 ↔善女 **善女[ぜんにょ]** 仏教に帰依した女性。 ↔善男 **善男善女[ぜんなんぜんにょ]** 仏法に帰依した、信心深い人々。 **居士[こじ]** ①在家のすぐれた男性仏教徒。②成人男子の戒名の下につける語。信士より格が高い。 **大姉[たいし]** ①在家のすぐれた女性仏教徒。②成人女性の戒名の下につける語。信女より格が高い。 **檀那[だんな]** 寺に寄進をする信者。◇ほどこしの意の梵語dānaから。 **外道[げどう]** 仏教で、仏教以外の宗教を信じる者。 ### 3 <628> **氏子[うじこ]** ①氏神の子孫。「藤原氏は春日大社の〜ということになっている」②ある氏神の領域に住み、その氏神によって守られる人。「うちは代々この神社の〜です」 **キリスト教徒[きょうと]** キリスト教の信徒。 **耶蘇[ヤソ]** 「キリスト教徒」の古い言い方。◇「イエス」の中国での音訳である「耶蘇」から。 **クリスチャン** キリスト教徒の現代的な表現。「洗礼を受けて~になりました」 ►Christian **キリシタン** 室町時代後期に、初めて日本に伝わったキリスト教の信者。 ▷隠れ~(キリスト教が排斥されたため、キリスト教徒であることを隠して生きた人。踏み絵などで試された)・~大名・~文学 ◇「吉利支丹」「切支丹」ともあてる。 ►ポcristão **聖徒[せいと]** キリスト教徒。 **聖者[せいじゃ]** 尊敬される偉大な信徒。 ●開祖など **釈迦[しゃか]** 仏教の開祖。名はゴータマ=シッダルタ。ふつう「お釈迦様」という。能力ある者の意の梵語Śākyaの音写。 **釈迦牟尼[しゃかむに]** 「釈迦」の尊称。◇釈迦族出身の聖者の意の梵語Śākyamuniの音写。 **釈尊[しゃくそん]** 日本・中国での釈迦の尊称。 **世尊[せそん]** 仏、特に釈迦の尊称。 **仏陀[ぶっだ]** 悟りの境地に達した者。特に、釈迦。◇真理にめざめた人の意である梵語buddhaの音写。 **法王[ほうおう]** 釈迦。 ◇仏法で天下を治めた王者の意。 **キリスト** 罪人の罪を償うために十字架にかけられたが、死後復活したとされる。◇救世主の意。►ポCristo **イエス** キリスト。◇救世主であるイエスの意で「イエスキリスト」と呼ぶ。 ►ギIesoús **イエズス** 日本のカトリック教会で、イエス。 **孔子[こうし]** 儒教の祖。その思想は『論語』に記されている。 **老子[ろうし]** 道教の祖。 **マホメット** イスラム教の開祖。◇アラビア語名で「ムハンマド (Muhammad)」ともいう。 ►オMahomed **マリア** イエスの母。処女懐胎によってイエスを身ごもったとされる。「〜信仰は日本で根強かった」 ►Maria **聖母[せいぼ]** イエスの母マリアの尊称。「〜マリア様に祈りを捧げる」 ▷〜像・〜受胎・〜昇天 **聖家族[せいかぞく]** 幼子イエス、聖母マリア、その夫ヨセフの3人。絵画などの題材とされることが多い。 **ヨハネ** イエスに洗礼を授けた、ユダヤ教の預言者。イエスをはじめ多くの人に洗礼を授けた。◇ふつう、「バプテスマ(baptisma、洗礼の意)のヨハネ」といわれる。 ►ラJohannes **モーセ** 古代イスラエルの指導者。同胞を率いてエジプトを脱出し、シナイ山の山頂にて神に十戒を与えられた。「〜の十戒」◇「モーゼ」ともいう。 ►Moses ●神 **神[かみ]** 人間をはるかに超えた力をもっとされ、信仰・崇拝・畏敬の対象となる全知全能の存在。「〜に祈りを捧げる」「真相は〜のみぞ知る」「〜も仏もあるものか」 **神様[かみさま]** 神の敬称。「〜助けて」 **神仏[しんぶつ]** 神と仏。「ありとあらゆる〜に祈る」 **お天道様[てんとうさま]** 神仏や太陽などを敬っていう語。 **神体[しんたい]** 神霊が宿るとされる物体。▷鏡・剣・玉・鉾・神の絵や彫刻などが多い。 **女神[めがみ]** 女性の神。「幸運の〜はだれにほほえむか」 ▷自由の~ ↔男神 **男神[おがみ]** 男性の神。「伊弉諾尊は〜だ」 ↔女神 **荒神[あらがみ]** 強くて勇ましい霊験あらたかな神。「ご〜を拝む」 **軍神[ぐんしん]** 戦いをつかさどる神。神として祭った、戦って戦死した軍人を神として祭ったもの。 **武神[ぶしん]** 武道や戦いをつかさどる神。 **詩神[ししん]** 詩をつかさどる神。◇ギリシャ神話では9人の女神。すぐれた詩人をたたえていうときにも用いられる。 **守り神[まもりがみ]** 災いを遠ざけ、守ってくれる神。「あんな事故に遭ってたいしたけがもしなかったなんて、〜って本当にいるのかもしれない」 **守護神[しゅごしん]** 特定の個人・職業・国・家などを守る神。◇「守護霊」「守り本尊」ともいう。 **守り本尊[ほんぞん]** 災難から自分を守ってくれるものとして、信仰している仏。「阿弥陀如来を〜として敬う」 ●神霊 → 4009慰めるm●魂 ●よくない神 **悪神[あくじん]** 災いや害を与える神。 **邪神[じゃしん]** 災いをもたらす神。◇自分の信じるの神をののしっていう場合にも使われる。 **魔神[まじん]** 鬼のような恐ろしい神。 **鬼神[きじん]** ①おにがみ。「〜のような形相」②人知ではかりしれない不思議な力をもつ神。◇「きしん」ともいう。 **魔神[ましん]** 災いをもたらす神。◇「まじん」ともいう。 **貧乏神[びんぼうがみ]** 人にとりついて貧乏にするという神。◇転じて、いやなことをしたり、みんなから嫌われている人をもいう。 <629> **死[し]に神[がみ]** 人を死界へ連れ去るという神。「当時の私はまるで〜に魅入られたように死ぬことばかり考えていました」 ●仏教の神 **鬼子母神[きしもじん]** 仏教で、子供と安産を守る美しい神。多くの子を産みながら人の子供を取って食ったが、釈迦に諭されて仏教に帰依した。◇「きしぼじん」ともいう。梵語Hārītī(訶梨帝)の訳。 **閻魔[えんま]** 仏教で、地獄にいる大王。死者の生前の罪を記し、死後裁く。うそをつく人間の舌をぬくという。 ▷〜大王・〜帳(閻魔が人間の生前の罪を記す帳面の意から転じて、教師が学生の成績や素行などを記す帳面) ►梵Yama **仁王[におう]** 仏法を守護する神。◇「二王」とも書く。一対の像が、寺門などの両側に安置される。一方は口を開けた阿形、他方は口を閉じた吽形であるのがふつう。 **四天王[してんのう]** 帝釈天に仕え、仏法を守る持国天・増長天・広目天・毘沙門天の四神。 **韋駄天[いだてん]** 仏教の守護神。足が速いことで知られる。「あの逃げ足の速いこと、まるで〜だ」 **明王[みょうおう]** 諸悪を降伏させる、仏教の守護神。不動・愛染・降三世など。 **不動明王[ふどうみょうおう]** 大日如来の化身。憤怒の形相で、火炎を背負っている。 **不動尊[ふどうそん]** 「不動明王」の尊称。 **三宝荒神[さんぼうこうじん]** 仏教の三宝(仏・法・僧)を守る神。 **荒神[こうじん]** 「三宝荒神」の略。 t 名詞の類:ヒト ●日本の神 **天照大神[あまてらすおおみかみ]** 太陽を神格化した、記紀神話の神。「天照大御神」とも書く。 **神明[しんめい]** 神。特に、祭神としての天照大神。「〜に誓って、二度といたしません」 **祭神[さいじん]** 祭祀の対象となる神。「このお社の〜は天神様」 **主神[しゅしん]** おもに祭られる神。 **明神[みょうじん]** 神をとうとんで呼ぶ言葉。「南無八幡大菩薩」 **天道[てんとう]** 天地を支配する神。「いくら隠そうとしたって、お〜様はお見通しだ」「てんどう」ともいう。 **天神[てんじん]** ①天の神。 ▷〜地祇 ↔地祇 ②菅原道真の神号。 **地祇[ちぎ]** (国土を守る)地の神。 ↔天神 **神祇[じんぎ]** 天神と地祇。 **祖神[そしん]** 神として祭る祖先。 **氏神[うじがみ]** ①古代の氏族が祖神や守護神として祭った神。②同じ地域に住む人が共同で祭る神。「〜にもうでる」 **生[い]き神[がみ]** 神としてあがめられている人。「教祖様は〜様だ」「〜と崇められている」◇霊的能力のすぐれている人など。 **現人神[あらひとがみ]** 人の姿で現れている神。天皇を指した。 **鎮守[ちんじゅ]** その地域や住民を災いから守る神。「村の〜の神様の今日はめでたいお祭り日〈童謡〉」「〜の森」 **産土神[うぶすながみ]** その人の生まれた土地を守る神。 **福[ふく]の神[かみ]** 幸福と富をもたらす神。 ●土俗信仰の神 **鍾馗[しょうき]** 疫病神を追い払う神。ひげ面で目を大きくむいた姿で、五月人形などにされる。「〜様のような怖い顔」 **道祖神[どうそじん]** 集落の外れや峠に祭られる、災いや悪霊を防いだり、旅人の安全などを守る神。 **屋敷神[やしきがみ]** 屋敷内や周辺の祠に祭られる、家の神。 **山[やま]の神[かみ]** 山を守る神。転じて、口うるさい妻。 **荒神[こうじん]** ①かまどの神。②西日本で祭る屋敷神。 **海神[わたつみ]** 海の神。◇「かいじん」ともいう。 **海神[わだつみ]** 海の神。◇「綿津見」とも書く。 **竜神[りゅうじん]** 竜の姿をした神。 **水神[すいじん]** 飲み水や農業用水などをつかさどる神。 **風[かぜ]の神[かみ]** 風を吹かせる神。 **風神[ふうじん]** 風をつかさどる神。 ●雷神 → 8714鳴るs ●七福神 **七福神[しちふくじん]** 福をもたらす7柱の神。大黒天・恵比寿・毘沙門天・弁才天・福禄寿・寿老人・布袋。「〜が宝船に乗った絵をまくらの下に敷いて眠ると、いい初夢が見られるそうだ」 **大黒天[だいこくてん]** 七福神の一人。左肩に大きな袋をかつぎ、右手に打ち出の小槌を持ち、米俵にのった姿で表される。 **大黒[だいこく]** 「大黒天」の略。 **恵比須[えびす]** 七福神の一人。漁業や商売繁盛の神。釣り竿をもち、たいをかかえている。 ▷〜顔 ◇「恵比寿」「夷」「戎」「蛭子」とも書く。 **布袋[ほてい]** 七福神の一人。大きな袋をかついだ、太鼓腹の僧。弥勒の化身とされる。 ▷〜腹 **寿老人[じゅろうじん]** 七福神の一人。頭の長い老人。杖をつき、鹿を連れている。長寿を授けるとされる。 **福禄寿[ふくろくじゅ]** 七福神の一人。頭が長く、背が低く、鶴を連れている。福を授けるといわれる。 ### 3 <630> **毘沙門天[びしゃもんてん]** 四天王の一人。福神なので七福神の一人とされる。◇「多聞天」ともいう。 **弁才天[べんざいてん]** 七福神の一人。インドの女神で、音楽・弁舌が巧み。◇「弁才天」とも書く。 **弁天[べんてん]** 「弁財天」の略。◇「弁天様」ということが多い。 ●仏 **仏[ほとけ]** 仏教で信仰の対象となる、悟りを開いた聖者。特に、釈迦。 **如来[にょらい]** 仏の尊称。悟りを開いた仏。◇真理の世界から来たもの、真理に到達したものの意の梵語tathāgataから。 **阿弥陀[あみだ]** 西方の極楽浄土にあって、自力で成仏できない人も念仏を唱えれば極楽往生させてくれる仏。◇無限の寿命をもつものの意の梵語Amitāyusと、無限の光明をもつものの意の梵語Amitābhaから。 **弥陀[みだ]** 「阿弥陀」の略。 **薬師如来[やくしにょらい]** 衆生の病気を治してくれる仏。左手に薬壺を持つ姿で表されることが多い。 **薬師[やくし]** 「薬師如来」の略。 **菩薩[ぼさつ]** 仏の次に位する聖者。日本では習合によって、神の称号ともなる。◇悟りを求めるものの意の「菩提薩埵(梵bodhisattva)」の略。 **観世音菩薩[かんぜおんぼさつ]** 救いを求めている衆生に、慈悲の心で救いの手をさしのべてくれる菩薩。 **観世音[かんぜおん]** 「観世音菩薩」の略。 **観音[かんのん]** 「観世音」を、さらに略した言い方。 **文殊菩薩[もんじゅぼさつ]** 仏の知恵を象徴する菩薩。「文殊」は梵語Manjusriの音訳である「文殊師利」の略。 **文殊[もんじゅ]** 「文殊菩薩」の略。「三人寄れば〜の知恵」 **弥勒菩薩[みろくぼさつ]** 釈迦入滅後56億7000万年後に、衆生を救うために現れるという菩薩。◇「弥勒」は友愛の教師の意である梵語Maitreyaから。 **弥勒[みろく]** 「弥勒菩薩」の略。 **地蔵菩薩[じぞうぼさつ]** 釈迦の死後、弥勒菩薩の出現まで衆生を教え、救うという菩薩。日本では旅人や子供を守るとされ、道端に多く祭られる。 **地蔵[じぞう]** 「地蔵菩薩」の略。「辻のお〜さんに手を合わせる」 ▷〜盆・〜顔・〜石~ **地蔵尊[じぞうそん]** 「地蔵菩薩」の尊称。 **導師[どうし]** 人々を仏道に導く仏・菩薩。 ●姿を変えた神仏 **権化[ごんげ]** 神仏などが衆生を救うために、仮の姿でこの世に現れたもの。◇「権」は「仮」の意。 **権現[ごんげん]** 神仏が仮の姿(権現)でこの世に現れたもの。特に、平安時代に始まり明治維新の神仏分離まで続いた本地垂迹説で、仏・菩薩が、仮に日本の神々に姿を変えて現れたもの。 ▷〜様 ◇死後、神格化された徳川家康の尊称としても用いられる。 **化身[けしん]** 神仏などが、姿を変えてこの世に現れたもの。「神の~」「悪魔の~」 ●キリスト教・ユダヤ教などの神 **創造主[そうぞうしゅ]** キリスト教で、宇宙と人間をつくった神。 **救世主[きゅうせいしゅ]** 人類の救済のために神がこの世につかわす者。特に、イエス=キリスト。 **主[しゅ]** キリスト教で、神またはイエス。「〜の御心のままに」 **メシア** 「救世主」の洋語的表現。 ►Messiah **デウス** キリシタン用語で、神。 ►ラDeus **エホバ** 旧約聖書にあるユダヤ教の唯一絶対の神。ヘブライ語で書かれた神の名YHWHの類推した読み方から。 ►Jehovah **ヤハウェ** 「エホバ」の現代での言い方。「ヤーウェ」ともいう。 ►Yahweh **聖霊[せいれい]** 父(神)と子(キリスト)とともに三位一体をなす霊力。「父と子と〜の御名において、アーメン(祈りの結びの言葉)」 **天使[てんし]** ユダヤ教・キリスト教・イスラム教などの神の使者。「子供は天使だ」「白衣の天使(看護婦)」のように、やさしく清らかな人の意でもいう。 **エンゼル** 「天使」の洋語的表現。◇「エンジェル」ともいう。 ►angel ●その他の宗教の神 **アラー** イスラム教の神。◇「アッラー」ともいう。 ►Allah **カムイ** アイヌ民族の神。 ►kamui ●ギリシャ・ローマの神々 **ゼウス** ギリシャ神話の最高神。オリンポスの山に住む。「全知全能の神~」 ►Zeus **ジュピター** ローマ神話の最高神。ギリシャ神話のゼウスと同一視されたもの。 ►Jupiter **アポロン** ギリシャ神話の音楽・詩歌・弓術・予言・太陽神。ローマ神話のアポロと同一視された。ラテン語形はアポロ。「〜のような美青年」 ►Apollon **キューピッド** ローマ神話の恋の神。翼をもった少年で、その弓矢に射られると恋のとりこになる。◇ラテン語「クピド」を英語読みしたもの。俗に、多く「恋のキューピッド」の形で、男女の仲を取りもつ人や生き物の意で用いられる。 ►Cupid **アフロディテ** ギリシャ神話の愛と美の女神。海の泡から生まれたとされる。 ►Aphrodite **ビーナス** ローマ神話の美の女神。◇ギリシャ神話のアフロディテと同一視されるようになった。ラテン語「ウェヌス」を英語読みしたもの。 ►Venus <631> みしたもの。 ►Venus **ポセイドン** ギリシャ神話の海の神。 ►77 **ネプチューン** ローマ神話の海の神。◇ラテン語 Neptuneを英語読みしたもの。 ►Neptune **ミューズ** ギリシャ神話で、学問・芸術をつかさどる9人の女神。◇ギリシャ語「ムーサイ」を英語読みしたもの。 ►Muses **牧神[ボクシン]** 半人半獣の姿をした、林野・牧畜をつかさどる神。ギリシャ神話ではパン、ローマ神話ではファウヌス。 ### ●その他 **仙人[センニン]** 山中に住み、不老不死の術を得て、神通力をもつという人。かすみを食すという。 ▷久米の~ **仙女[センジョ]** 女の仙人。◇「せんにょ」ともいう。 **神仙[シンセン]** 神通力をもつ仙人。「〜ならぬ身には知る由もない」 **神々[かみがみ]** 仏教の神々。 ▷帝釈〜・弁才~・吉祥〜 **天人[テンニン]** 天上に住むという人(神)。多く天女を指す。 **天女[テンニョ]** 美しい天人。「羽衣をまとって天から降り、人間の妻になるという伝説がある」◆転じて、美しくやさしい女性の意でも用いられる。 **神人[シンジン]** 神のような神通力をもつ人。 ## u 名詞の類:トコロ ### ●天国 **天国[テンゴク]** キリスト教で、神や天使のいる世界。救済された死者の霊が神の祝福を受けるとされる。 ▷地獄◇一般的に、生前によい行いをした人が死後に行くとされている。 **天上[テンジョウ]** 仏教で、天人が住む至福の世界。 **極楽浄土[ゴクラクジョウド]** 仏教で、人間世界からはるか西方にあるとされる、阿弥陀仏のいる世界。いっさいの苦しみがなく、すべてが満ち足りているという。阿弥陀陀仏を信じ念仏を唱えることによって、死後迎えられるという。 **極楽[ゴクラク]** 「極楽浄土」の略。 ▷~往生→地獄 **西方浄土[サイホウジョウド]** 西方にあるという極楽浄土。 **浄土[ジョウド]** 仏・菩薩のいる、清らかで苦しみや悩みのない世界。特に、極楽浄土。「~に往生する」 ### ●地獄 **地獄[ジゴク]** ①仏教で、罪人が死後に行って責め苦に会うとされる場所。「おまえのようなやつは〜へおちろ」 ▷~絵→極楽②キリスト教で、神を信じない、救われない魂がおちいるところ。→天国◆一般的に、生前に悪い行いをした人が死後に行くとされている。 **奈落[ナラク]** 仏教で、地獄。「~の底に落ちる」◇「那落」「捺落」とも書く。梵語narakaの音訳。 **煉獄[レンゴク]** カトリックで、天国と地獄の中間にあり、死者の霊が火で浄化される場所。 # 3405 拝む ## a 動詞の類 ### ●拝む **拝[おが]む** 心をこめて神仏を敬う礼をする。「毎朝お線香をたいて仏様を~」 **拝[ハイ]する** 「拝む」の改まった言い方。「仏像を~」「押す」ともいう。 **伏[ふ]し拝[おが]む** ①体の前面を地面や床につけんばかりに身をかがめて拝む。②遠く離れたところから拝む。「宮城を~国民の姿」 **額突[ぬかず]く** ひたいを地につけるようにして拝む。「仏前に~」 **手[て]を合[あ]わせる** 胸のところで両手を合わせて拝むこと。「十字架のキリストの姿に〜信徒たち」 **合掌[ガッショウ]する** 「手を合わせる」の改まった言い方。「仏前で~する」「この国では日常的なあいさつとして〜する」 **礼拝[レイハイ]する** 神仏を拝むこと。特に、キリスト教で、信者が教会に集まって祈りをささげる儀式。「日曜日の~には、この教会に集まる信者が跡を絶たない」 ▷~堂 **礼拝[ライハイ]する** 神仏を拝むこと。特に、仏教で、いつも決まった時に仏前で経を読むこと。「朝晩欠かさず〜する」 **拝礼[ハイレイ]する** 頭を下げて神仏を拝むこと。「毎日神を〜する熱心な信者」 **再拝[サイハイ]する** 繰り返して二度拝礼すること。「本殿を〜する」 **三拝九拝[サンパイキュウハイ]する** ①三度続けて体を傾け、頭を垂れて拝礼すること。 ▷〜して〜 **遥拝[ヨウハイ]する** 遠く離れたところから拝むこと。「故郷の先祖の墓を〜する」 **焼香[ショウコウ]する** 葬儀・仏事の際に、霊前などで香をたいて拝むこと。「霊前に~する」「近親の方から順にご〜をお願いいたします」 **柏手[かしわで]を打[う]つ** 神前で、左右の手のひらを打ち合わせ、音を立てる。「かしわ手を打って、今年1年の家内安全を祈った」◇「柏手」は「拍手」とも書く。 ### ●参る **参[まい]る** □神社・仏閣・墓などへ拝みに行く。「事業の成功を祈願して神社に~」 **お参[まい]りする** 「参る」の丁寧な言い方。「お不動さんに〜して絵馬を奉納した」 **詣[もう]でる** 図お参りする。「正月には神社に~」 **参拝[サンパイ]する** 社寺に行って拝むこと。「明治神宮に~する」 **参詣[サンケイ]する** □社寺へお参りすること。「広い境内には〜する人が絶えない」 **日参[ニッサン]する** 社寺に毎日お参りすること。「息子の無事を祈って氏神様へ~する」 **月参[つきまい]り** 毎月、決まった社寺にお参りすること。「商売繁盛を願って〜する」 **初参[はつまい]り** ①新年になって初めて社寺へお参りすること。「天神様へ~する」②子供が生まれてから初めてお参りすること。「祖父 <632> # 拝む3405a〜祈る3406h 母とともに、長女の〜に行く」 **初詣[はつもうで]** 正月に、その年初めて社寺に参拝すること。初参り。「〜で一年の無病息災を願う」「~の人々が破魔矢などを手に通っていく」◇「初参り」より一般的。 **代参[ダイサン]** 代理の人が社寺に参拝すること。「母が熱を出したので、成田山へ〜した」 ▶特定のところへ参る **宮参[みやまい]り** 赤ん坊が生まれて1ヵ月目くらいに初めて氏神にお参りすること。「赤ん坊を抱いて〜する若い母親」◇「お宮参り」ということが多い。 **寺参[てらまい]り** 寺に参詣すること。寺巡りをすること。「祖母は折々の〜を欠かさない」 **墓参[はかまい]り** 墓に参ること。墓に詣でること。「ふだんなかなか行けないので、せめてお盆にはお〜に行くようにしています」 **墓参[ボサン]** 図墓参り。「友の一周忌に〜した」 **参宮[サングウ]** 図神社、特に伊勢神宮に参拝すること。「関西に行った折に伊勢まで足を伸ばして〜することができた」 **参堂[サンドウ]** □神仏を祭った堂に参ること。「病弱な母は、よく薬師に〜していた」 **御礼参[おれいまい]り** 願かけをして、願い事がかなったお礼に、その社寺に参ること。「孫が合格したので〜に行った」 ●巡礼する → 2602巡るa●参拝・修行などで巡る ## h 名詞の類:コト・サマ **御百度参[おひゃくどまい]り** 願い事をかなえようとして、願をかけ、社寺の境内の一つの区画(本堂・本殿と門との間)を百回往復し、1回ごとに拝むこと。「父が無事帰るようにと、祖母は〜をしたそうだ」 **御百度[おひゃくど]** 「お百度参り」の略。「息子の無事帰還を願って~を踏む」「お百度を踏む」の形で用いることが多い。 ▶遍路→ 2602巡るh●あるところを巡ること ## S 名詞の類:ヒト ●遍路→ 2602巡るs●どこかを回って歩く人 ## u 名詞の類:トコロ **礼拝堂[レイハイドウ]** 仏教で、本尊を拝むための建物。 **礼拝堂[ライハイどう]** キリスト教で、教会以外の礼拝するための建物。 **チャペル** 「礼拝堂」の洋語的表現。「~から賛美歌が聞こえてくる」◇おもに学校や病院などに付設している。▶chapel **拝殿[ハイデン]** 神社で、礼拝が行われる建物。「~にぬかずく」 **外陣[ゲジン]** 社寺の本殿・本堂で、内陣の外側にある、一般の人々が参拝する場所。⇔内陣 ◇「がいじん」ともいう。 # 祈る3406 ## a 動詞の類 **祈[いの]る** 神や仏に対して、心の中で何かをかなえてくださいと願う。「神や仏に家内安全を〜」◇「禱る」とも書く。 **念[ネン]じる** 心の中で、何かが実現するようにと、一心に祈る。「行方不明の親戚の無事を〜」②仏の功徳をたたえる言葉を心の中で唱える。「お経を~」 ◆「念ずる」ともいう。 **祈願[キガン]** 願い事がかなうように、熱心に神仏に祈ること。「合格を〜して絵馬を奉納する」 **祈禱[キトウ]** 儀式によって、神や仏に祈ること。「病気平癒を〜する」 ▷加持〜・~師・~書 **黙禱[モクトウ]** 無言で頭を垂れ、ある時間祈ること。「戦争で命を失った人に1分間の~を捧げる」「戦没者の霊に~する」 **祈念[キネン]** 神や仏に祈りの達成を祈ること。「世界の平和を〜する」「皆様のご健勝を〜して、ご挨拶といたします」 **加持[カジ]** □病気や災難などを取り除き、守ってくれるよう神仏に祈ること。「~祈禱のかいなく亡くなられた」 **十字[ジュウジ]を切[き]る** キリスト教徒が、胸や額を指でなぞって十字架の形を描く。神に祈るときに手で胸に十字を描く。「祈りの言葉をつぶやいて小さく十字を切った」 ▶なにかを願って祈る **願[ガン]を懸[か]ける** (あることを誓って)自分の望みが成就するよう神仏に祈願する。「商売がうまくいくように、恵比寿様に願をかけた」 **願掛[ガンか]け** 願をかけること。「父と兄の武運長久を祈って〜した」 **願[ガン]を立[た]てる** (はっきりと)願をかける。「手術が成功するように願を立てた」 **立願[リュウガン]** □願を立てること。「航海の無事を神に~する」「りゅうがん」ともいう。 **発願[ホツガン]** 図神仏に願をかけること。神仏に誓いを立てて、悟りと来生の救済の願をかけること。▷~文 **誓願[セイガン]** □あることを成し遂げようと誓い、その成就を神に祈ること。「事業の成功を〜する」 **雨乞[あまご]い** 日照りが続くとき、雨が降るように神仏に祈ること。「村中総出で~する」 ▷~唄・~踊り **参籠[サンロウ]** 図祈願のため社寺にこもること。「百日の~」 ## h 名詞の類:コト・サマ **祈[いの]り** 祈ること。「感謝の~を捧げる」「皆でお祈りしましょう」 **主[シュ]の祈[いの]り** キリストが弟子たちに教えた、祈りの模範。 **祝禱[シュクトウ]** キリスト教で、儀式の終わりに聖職者が会衆のために行う祝福の祈り。 **護摩[ゴマ]** 密教で、護摩壇を設け、ぬるでなどの護摩木をだき、本尊に祈願すること。「~をたく(護摩の修法をする)」 ◇焚焼の意の梵語homaから。 ▶願をかけること **願[ガン]** 神仏に願うこと。「~をかけて禁酒する」「~がかなう」 **勅願[チョクガン]** 天皇の祈願。「~によって建てられた寺」▷~寺・~所 ●神頼み→ 3501頼るh <633> ### ●その他 **勤行[ゴンギョウ]** 仏教で、決まった時間に仏前で読経や回向をすること。「毎朝6時の~」 **御勤[おつと]め** 僧侶が毎日すべき勤行。「朝の~」 # 3407 祓う ## a 動詞の類 **祓[はら]う** 神に祈ってけがれ・災い・悪霊などを取り除くこと。「お祓いをしてもらう」 **斎戒[サイカイ]する** □宗教的な儀式を行う前に飲食や行動をつつしみ、心身をきよめること。「~して神事を執り行う」 ▷~沐浴 **潔斎[ケッサイ]する** 宗教的な儀式を行う前に飲食や行動をつつしみ、水浴などして心身をきよめること。「祭りの前には7日の間〜せよ」 **精進[ショウジン]する** ①身をきよめ行動をつつしむこと。「断食〜して願をかける」②肉食を避けること。「盂蘭盆えの間は〜で過ごす」 ▷~料理・~明け・~揚げ **厄払[やくはら]い** 厄年の災厄を、神仏に祈って祓うこと。「42歳の本厄なので、近くの神社で〜してもらう」◇「やくはらい」ともいう。 **呪[まじな]う** 神仏の力を借りて、病気や災いを免れたり、あるいは起こそうとして祈る。「疫病がはやらぬようまじなってもらう」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●祓い **祓[はら]い** 祓うこと。「神主さんにお〜をしてもらう」 **大祓[おおはらえ]** 人々の罪やけがれを祓うための神事。○「おおはらい」ともいう。6月と12月の晦日に行う。現在でも宮中や神社の年中行事の一つ。 **禊[みそぎ]** ①罪やけがれを祓うために川の水などを浴びて身をきよめること。「神事の前に、井戸の水で〜をする」②比喩的に、罪やけがれを帳消しにするできごと。「収賄の疑いをもたれていた議員が、選挙で再選されるや『〜は終わった』とうそぶいている」 **修祓[しゅうばつ]** みそぎを行うこと。◇慣用読みで「しゅうばつ」ともいう。 **垢離[こり]** 神仏に祈願する際に水を浴びて心身をきよめること。「~を掻く」「~を取る(垢離の行をする)」◇「垢離」はあて字。 **水垢離[みずごり]** 「垢離」の、より一般的な言い方。「滝に打たれて〜をする」 **厄除[やくよ]け** 災厄を祓うこと・方法。「~のお札」 ▷~大師 **厄落[やくお]とし** 災厄を祓うこと。特に、厄年の人が、災厄を他人に移すために、金品を道に捨てたりする行事。「うちの地方では〜のために人を招いてごちそうする習わしがある」 **災難除[さいなんよ]け** 災難を受けないようにすること。また、そのためのまじない・祈禱・お札などにもいう。「火事などの災難が多発するので、お寺で〜のお札をもらってきた」 **魔除[まよ]け** 災いや魔物を避けること。「〜の札を肌身離さず身につけている」 ### ●まじない **呪[まじな]い** 神仏などの力を借りて災いを免れようと(起こそうと)すること。「〜で病がいえる」「~がきいたせいか、人前でもあがらなかった」 **呪文[ジュモン]** まじないの文句。「悪霊退散の~を唱える」 ▷~師 **呪術[ジュジュツ]** まじないの術。「~をあやつる」 ▷~師 **呪法[ジュホウ]** まじないの方法。「怪しげな~」 ## k 名詞の類:モノ **破魔弓[はまゆみ]** 魔を祓うという弓。◇破魔矢とともに棟上げ式に飾られる。 **破魔矢[はまや]** 破魔弓につかえて用いる矢。「初もうでで〜を買った」◇正月の縁起物として飾られる。 # 3408 称える ## a 動詞の類 **称[たた]える** ①心に深く感じている気持ちを公的に言葉で表す。「神を~」②人の業績などをすぐれていると公的に評価し、それを言葉で表す。「徳を~」「王が家臣の武勲を~」「サッカー部員の健闘を~」◆「讃える」とも書く。 **褒[ほ]める** ある行為や性質、状態などがすぐれていると私的に評価し、それを言葉で表す。「子供はしかるより〜ほうがいい」→けなす◇「誉める」とも書く。 **褒[ほ]め称[たた]える** すぐれていると公的に評価し、それを盛んに言葉で表す。「宮廷中が凱旋した将軍をほめたたえた」 **称賛[ショウサン]する** すばらしいと認めて、ほめたたえること。「ロ々に~する」「君の勇気は~に値する」「~の嵐」「多方面から〜を浴びる」◇「称讃」「賞賛」「賞讚」とも書く。 **褒賞[ホウショウ]する** 行為や功績をほめたたえること。「難事件解決の協力者として〜される」 ▷~休暇 **称揚[ショウヨウ]する** 図世に広くほめたたえること。「文壇の重鎮が新人作家の処女作を~した」◇「賞揚」とも書く。 **称美[ショウビ]する** 図もののよさを認めてほめたたえること。「この地方の風景を〜する文を書く」「珍しい山菜を〜する」◇「賞美」とも書く。 **賛美[サンビ]する** 図 すばらしいとほめたたえること。「神の徳を〜する」 ▷~歌「讃美」とも書く。 **賛嘆[サンタン]する** 感心してほめること。「彼の演奏を聴いた彼女は、その質の高さを〜していた」「~のまなざし」◇「讃歎」とも書く。 ### ●非常にほめる **褒[ほ]めちぎる** 欠点などには少しも触れず、賞品を手放しでほめちぎっていたよ」 **褒[ほ]めそやす** 複数の人間が盛んにほめる。「宮廷の者はこぞって王女の美しさをほめそやした」 <634> **褒[ほ]め上[あ]げる** できるかぎり大いにほめる。「ほめ上げていい気分にさせる」 **褒[ほ]め立[た]てる** 大いにほめそやす。「最高傑作だと〜」 **べた褒[ほ]めする** 手放しでほめる。「あの先生はやさしい人だって、もうとにかく〜だった」 **持[も]て囃[はや]す** 大勢の人間が話題にしてほめそやす。「各メディアが、彼をデビュー作の封切り前から大型新人としてもてはやした」◇「持て栄やす」とも書く。 **煽[おだ]てる** 事実以上にほめて、相手をうぬぼれさせたり、得意にさせる。「そんなにおだてても、何もでないよ」「じょうずにおだてて、やる気にさせる」 **持[も]ち上[あ]げる** 実際以上にすぐれているようにほめる。「いやに~ね、気味が悪いや」 **よいしょする** 相手をほめたり、持ち上げること。「スポンサーを~する」 **絶賛[ゼッサン]する** 口をきわめてほめること。「彼は、あの作品を〜していた」「この映画は~上映中です」「~を博す」◇「絶讃」とも書く。 **礼賛[ライサン]する** ほめて尊敬すること。「先人の業績を~する」「~を惜しまない」「礼讃」とも書く。 **激賞[ゲキショウ]する** 非常にほめること。「あの点数の辛い批評家が〜したという映画」 **褒[ほ]め殺[ごろ]しにする** 非常にほめることで、相手をうぬぼれさせてだめにしたり、意欲を失わせること。「そこまでほめられると〜かと不安になる」 ### ●行為に表してほめる **拍手[ハクシュ]する** 手のひらを合わせて音をたて、賛成や優秀さをたたえる気持ちを表すこと。「すばらしい演奏に、手が痛くなるほど~する」 **喝采[カッサイ]する** 大きな声で、称賛すること。「オリンピックでの快挙に国中が〜した」 ▷拍手~ ●快哉を叫ぶ → 0800喜ぶa●喜びを言動に表す。 ### ●賞する **賞[ショウ]する** 人の行為・功績などをほめたたえる。「あなたは優秀な成績を修めましたので、ここにこれを賞します(賞状などの文章)」 **表彰[ヒョウショウ]する** すぐれた業績や善行を公にし、ほめてたたえること。「おぼれた子供を助けて〜された」 ▷~状・~式 **顕彰[ケンショウ]する** 知られていない業績や善行を公にし、ほめたたえること。「ボランティア活動を~する」 ●賞を与える → 4200与えるa●下位の者に与える ●賞用する → 5400使うc●愛用する ## C 形容詞の類 **受[う]けが良[い]い** 世間の人の評価がよい様子。「若いがきちんとしているので、年輩の人の〜」◇「うけがよい」ともいう。 ## h 名詞の類:コト・サマ **頌徳[ショウトク]** 文徳をほめたたえること。 ▷~碑 **論功行賞[ロンコウコウショウ]** 功績を評価して賞を与えること。「彼の栄転は~であることに間違いない」 **賞罰[ショウバツ]** ほめることと罰すること。「~なし」 **信賞必罰[シンショウヒツバツ]** 功績のある者にはそれに見合う賞を与え、罪過を犯した者には相応の罰を与えること。すなわち、賞罰を厳正にすること。「~の人事制度」 ### ●誉れ **誉[ほま]れ** 世間からすぐれていると認められること(とそれから生じる誇り)。「あの人は郷土の~だ」「天才の〜が高い」 ▷出藍の~ (弟子が師よりもすぐれること) **栄誉[エイヨ]** ほまれ。「学術上の最高の〜」◇「栄誉」は、やや文章語的で、ほまれと認められること。「優勝校の〜をたたえ、校歌を演奏し、校旗を掲揚します」「地区代表としての~をになって全国大会に挑む」 **名誉[メイヨ]** ①ほまれあること。「〜あるわが校の歴史」「連続優勝校の〜にかけて闘い抜く」「週刊誌の記事によって〜を傷つけられたとして訴え出た」 ▷~毀損②功績をたたえて、形式的ながら贈る地位や職。「市を舞台に小説を書いた作家に~市民の称号を贈った」 ▷~職・~教授 **光栄[コウエイ]** 自分のしたこと・身分などが、ほまれと認められてありがたく、名誉に思うこと。「身に余る~」「~の至り」「拝謁の~に浴した」 **栄光[エイコウ]** これ以上ないという最高の地位に到達するなどして輝かしいこと。「勝利の~をつかむ」「皇帝という〜の座についた」 **栄冠[エイカン]** (最高の地位に到達するなどした者の頭上にかがやく冠の意から)ほまれ。「勝利の~はだれの頭上に輝くのか」 **光輝[コウキ]** 文輝くような名誉。「~に満ちた半生」 ●体面・面目 → 1502気にするk●体裁・体面 ## k 名詞の類:モノ ### ●ほめる言葉 **褒[ほ]め言葉[ことば]** ほめる言葉。「部下に~をかける」 **賛辞[サンジ]** 図ほめたたえる言葉。「これ以上の〜はない」 **賞詞[ショウシ]** 図功績をほめる、まとまった言葉。「社長から~をいただいた」 ●ほめたたえる歌 → 1907歌うk●さまざまな歌 ●ほめたたえる詩 → 1908詠むm●詩 ### ●褒美 **褒美[ホウビ]** ほめて与えるいいもの。「~をとらす」「いい子にしてたから、ご〜をあげよう」 **賞与[ショウヨ]** 図ほめて与える金品。 ▷~金 **恩賞[オンショウ]** 君主や王が部下の功績に対して与える金品・領土・地位など。 ▷~地 **勲章[クンショウ]** 国家に貢献した人に国が与える記章。 ▷文化~ **褒章[ホウショウ]** その人の功績をほめたたえて、国から贈られる記章。◇分野などの違いにより、紫綬・紺綬・紅綬・黄綬・藍綬・緑綬の6種がある。 **栄典[エイテン]** 図名誉のしるしとして国が授ける勲章・位階など。「~をかたく辞退する」「~ <635> を授与する」 ### ●賞 **賞[ショウ]** 優秀さや努力などをたたえて与える地位または金品。「絵画コンクールで〜をもらった」 ▷1等~・2等~・3等~ **懸賞[ケンショウ]** 公募の展覧会や作品などを出し、入選したものに与えられる金品など。 **特賞[トクショウ]** 1等賞の上の、特別な賞。 **大賞[タイショウ]** 最もすぐれた人・作品などに与えられる最高の賞。 ▷レコード~ **グランプリ** 「大賞」の洋語的表現。「レコード大賞の~に輝いた(大賞を獲得した)」 ►フGrand Prix **金賞[キンショウ]** コンクールや品評会などで使用される、1等賞の別名。 **銀賞[ギンショウ]** コンクールや品評会などで使用される、2等賞の別名。 **銅賞[ドウショウ]** コンクールや品評会などで使用される、3等賞の別名。 **参加賞[サンカショウ]** 参加をたたえ、参加者全てに与えられる賞。 **皆勤賞[カイキンショウ]** 1日も休まず学校や会社などに出席・出勤した人に与えられる賞。 **功労賞[コウロウショウ]** ある分野や社会・組織などのために努力やすぐれた働きをした人をねぎらいたたえる賞。 **特別賞[トクベツショウ]** 審査により、たたえるべき特別な点を認めて与えられる賞。 **ブービー賞[しょう]** ゴルフやボウリングなどで、最下位の次に成績の悪かった人に与えられる賞。◇本来「ブービー(booby)」は最下位の意。 **努力賞[ドリョクショウ]** 必ずしもよい成績は出せなかったが、その努力を認められた人・団体などに与えられる賞。 **敢闘賞[カントウショウ]** 勇敢に闘ったり、競ったりするさまをたたえて与えられる賞。 ### ●賞品 **賞品[ショウヒン]** 褒美として与えられる品。「1等の~はカラーテレビです」 **賞金[ショウキン]** 褒美として与えられる金。「多額の~がかかっているので参加者は真剣だ」 **賞状[ショウジョウ]** 人の善行や功績などをたたえ、褒めて与えられる書状。「剣道の大会でもらった~を額に入れて飾ってある」 **副賞[フクショウ]** 正式の賞に添えられる賞品・賞金。「~として現金50万円が贈られます」 **賞杯[ショウハイ]** 賞として与える大きな杯。「~はだれの手に渡るでしょうか」◇「賞盃」とも書く。 **カップ** 「賞杯」の、より一般的な言い方。 ►cup **金杯[キンパイ]** 金製あるいは金色のカップ。「優勝者に〜が授与された」◇「金盃」とも書く。 **銀杯[ギンパイ]** 銀製あるいは銀色のカップ。「ノーベル賞受賞者には政府から感謝状と〜が贈られる」◇「銀盃」とも書く。 **優勝[ユウショウ]カップ** 優勝をたたえ、記念するために与えられる、カップ状の記念品。「〜を高くかかげてファンの声援に応えた」 **優勝杯[ユウショウハイ]** 「優勝カップ」の、やや古風な言い方。「今年のペナントレースの~の行方を占う」 **メダル** 人の功績を表彰し、記念するために与えられる円形の金属でできた記章。◇オリンピックなどでは、1位・2位・3位の入賞者にそれぞれ金メダル・銀メダル・銅メダルが与えられる。 ►medal **賞牌[ショウハイ]** 「メダル」の、文章語的な言い方。「金の~が与えられた」 **金牌[キンパイ]** 図ある賞の受賞者や、ある功績をあげた人に与えられる、金製あるいは金めっきのメダルや盾。 **銀牌[ギンパイ]** 図ある賞の受賞者や、ある功績をあげた人に与えられる銀製あるいは銀めっきのメダルや盾。 **トロフィー** 優勝や入賞をたたえる記念品。カップ・像・盾など。 ►trophy **優勝旗[ユウショウキ]** 優勝をたたえ、記念するために与えられる旗。「昨年の優勝校から~が返還されます」 **チャンピオンフラッグ** 「優勝旗」の洋語的表現。 ►champion flag **ペナント** 優勝旗。「Jリーグの~」◇レーシングペナント(おもにプロ野球の公式戦)の優勝旗。 ►pennant **チャンピオンベルト** ボクシングなどで、選手権獲得者に与えられるベルト。「~を手に入れるために、日夜練習に励む」 ►champion belt ## S 名詞の類:ヒト **メダリスト** オリンピックなどで、メダルを与えられた人。「次のレースにはオリンピックの〜が3人も出場する」 ▷ゴールド〜 ►medalist ## Z その他 **出来[でき]した** 俗相手がうまくやりとげたことをほめるときに用いる言葉。「~。これで会社は安泰だ」 **やんや** ほめたたえる声。「すばらしい演奏だった」「やんややんや」と重ねることもある。 **ブラボー** ほめたたえる言葉。「オペラのアリアが終わると同時に、「~』の声が客席からあがった」 ◆bravo **ナイス** 相手の行為をほめたたえる言葉。「すごい」「すばらしい」などの意の感嘆詞。「~、最高のバッティングだ」 ▷~プレー・〜ショット ►nice <636> # 頼む・促す(依頼・強制)35 # 頼む3500 ## a 動詞の類 ▶頼む **頼[たの]む** 自分のために何かをしてくれるよう、人にはたらきかける。「友人に引っ越しの手伝いを~」「あとを~」「郵便局に行くんだったら、この葉書も〜よ」「同じものをもう1杯~」 **頼[たの]み込[こ]む** ぜひにと頼む。「旧友に頼み込まれて、断れなかった」 **願[ねが]う** 人にこうしてほしいと丁寧に頼む。「やはりここは先生に出馬を〜しかありません」「落下物にご注意願います」「皆さんにおいで願ったのはこういうわけです」 **御願[おねが]い** してもえなくても文句の言えない立場から丁寧に頼むこと。「こちらは〜する立場ですから」 **依頼[イライ]** 職業的・公的な用件を頼むこと。「探偵に調査を~する」 ▷~人 **請託[セイタク]** 役人に対して、公務員に対して特別の配慮を頼むこと。「検察は県警幹部に対して~した事実があったと見て、捜査を進めている」 ▶熱心に頼む **懇願[コンガン]** 必死に頼み願うこと。「辞職だけは思いとどまってくれと~された」「支持者の~を受けて出馬する」◇「悃願」とも書く。 **懇請[コンセイ]** 心をこめて熱心に頼むこと。「他官庁から協力を〜された」 **懇望[コンボウ]** 切に頼むこと。「市長の出席を〜する」「〜し難く(捨てておけず)承知した」◇「こんぼう」ともいう。 **切願[セツガン]** 熱心に願うこと。「面会を~する」 **嘆願[タンガン]** 事情を詳しく述べて、公の機関に熱心に頼み、善処を求めること。「減刑を~している」「~書・助命~」◇「歎願」とも書く。 ▶泣きつく **泣[な]き付[つ]く** ほかにどうしようもなくなって、頼みとする相手に、同情に訴えて、頼みを聞いてくれるだろうと思って頼む。「親に泣きついて金を出してもらった」 **哀願[アイガン]** 事情を詳しく述べて、あわれみを誘って頼みこむこと。「~するような表情」「あとひと月だけ返済を延ばしてほしいと〜する」 ▶願い出る **願[ねが]い出[で]る** 役所や上司などに願いを申し出る。「退職を~」 **出願[シュツガン]** 認可などを得るために官庁などに願い出ること。「特許を~する」 **併願[ヘイガン]** 受験する際に、複数の学校に願書を出すこと。「多くの受験生は3枚以上の大学を〜している」 **請願[セイガン]** 自分の希望をかなえてくれるよう願い出ること。「署名を集めて法律の制定を~する」 ▷~権 ◇特に国民が国や地方公共団体の機関に対して文書によって申し出ることをいう。 **申請[シンセイ]** 公の機関などに、許可・認可などを願い出ること。「市営球場の使用許可を~する」「~が却下された」 **奏請[ソウセイ]** 天皇に許可を求めて願い出ること。「裁可を~する」 **志願[シガン]** あることを望み、願い出ること。「その若い医者は、〜して伝染病が蔓延する地域に赴任した」▷~者・~兵 **陳情[チンジョウ]** 事情を述べて、特別に配慮してくれるよう決定権をもつ人に頼むこと。「中央官庁に高速道路の建設を〜するために上京する」 ▷~行政・~書・~団 ●申し込む→ 1902申すa●意見・希望を相手方に言う ▶注文する **誂[あつら]える** こちらの好みや体型などに合わせて作ってもらう。「父の若いころの洋服が、あつらえたようにぴったりだ」「特別料理を~」 **注文[チュウモン]** ①代価を支払うという前提で頼むこと。「食前酒を~する」~取り ②何かをしてもらう際に、こういうふうにしてほしいと頼むこと。「予約するときに、窓際の席をと〜しておいた」「古くからのお得意さんだが〜が多くてね」◆「註文」とも書く。 **特注[トクチュウ]** 一般の商品にはないサイズ・デザインのものを作ってもらうこと。また、そのようにして注文すること。「彼のために〜したかばん」 ▷~品 **発注[ハッチュウ]** 注文するための手続きをすること。「増産にともない、原料を大量に~した」「資材の〜を任された」⇔受注 ◇「発註」とも書く。 **外注[ガイチュウ]** 外部に注文すること。「経費節約のため、部品を~する」 **取[と]る** 食事などを、注文して持ってこさせる。「すしを~」「昼食に~」「出前をとろう」「来客があったので、すしをとった」 **取[と]り寄[よ]せる** 欲しい品物を注文して、持ってこさせたり送らせたりする。「カタログを郵便で〜」 **リクエスト** ある種のものの全体の中から、自分が特に好きなものや聞きたいものを、提供するように頼むこと。「ラジオ番組に好きな曲を~する」「何か晩ご飯の〜あるかしら」 ▷~曲 ▶request **オーダー** ①飲食物を注文すること。「~してもいいかな」「~してすぐにランチが出てくるのはうれしいね」 ▷~ストップ・ラスト~ ②洋服をあつらえること。「洋服を〜して作るというのは、廉価な既製服が豊富にある現代ではぜいたくといっていい」 ▷イージー~・~メード ▶order **御代[おか]わり** 同じ飲食物を再度求めること。同じ飲食物を再度求めること。「ご飯を〜してください」「味噌汁の〜はいかが」 <637> # d 形容動詞の類 ## ●注文する様子 00 **誂[あつら]えの** 特別にあつらえて作らせた衣服。「〜の着物」「まだ〜の晴れ着も持っていない」「出来合い」 01 **別誂[べつあつら]えの** 特別にあつらえる様子。「〜の料理を頼む」 02 **ラストオーダーの** 飲食店の閉店時間が迫ったため、もうこれ以上新たには注文を受けないという時間である様子。「10時半が〜の時間です」◇和製洋語。ラスト(last)+オーダー(order) ▷**オーダーメードの** → 680d作るd●どのように作るか # f 副詞の類 00 **押[お]して** 無理を承知であえて頼む様子。「〜お引き受けください」 01 **伏[ふ]して** 相手が承諾しにくいことを無理に頼むときに用いる、へりくだった、改まった言語。「〜お願い申し上げます」 02 **曲[ま]げて** 相手が承諾しにくいことを無理に頼むときに用いる、へりくだった口頭語。「重々承知ですが、そこを〜お願いします」◇「枉げて」とも書く。 03 **其処[そこ]を何[なん]とか** 無理を承知で頼み込むときに用いる口頭語。「〜お願いできませんか」 04 **どうぞ** 丁寧に頼むときに、その気持ちを表す口頭語。「はじめまして。〜よろしくお願します」 05 **どうか** 心から頼むときに、その気持ちを表す口頭語。「就職の件、〜よろしくお願いいたします」 06 **呉[く]れ呉[ぐ]れも** 念を入れて頼むときに用いる口頭語。「〜よろしくお願い致します」 07 **折[お]り入[い]って** 特に心を込めて頼むときに、その気持ちを表す口頭語。「〜お願いしたいことがあります」 08 **何卒[なにとぞ]** へりくだって強く頼むときに、その気持ちを表す語。「〜お許しくださいますよう、お願い申し上げます」 09 **宜[よろ]しく** 具体的には相手に任せて、しかるべく取り計らってくれるよう頼むときに、その気持ちを表す口頭語。「例の件、〜よろしくお伝えください」 10 **平[ひら]に** へりくだって一心に頼むときに、その気持ちを表す口頭語。「〜ご容赦ください」 11 **御願[おねが]いだから** 強く懇願する気持ちを表す口頭語。「学校やめるなんて、〜そんなことは言わないでおくれ」 12 **後生[ごしょう]だから** 「お願いだから」より、やや哀願の度合いが強い口頭語。「〜二度と出ていくなんて言わないでくれ」◇「あなたの後生(来世)のためだから」、すなわち、「私の願いを聞き入れれば、それで来世の安楽を手に入れるための功徳を積むことになるから」の意。 # h 名詞の類:コト・サマ ## ●頼み 00 **頼[たの]み** 頼むこと・内容。「実は〜があるんだけど、聞いてくれないかな」 01 **頼[たの]み事[ごと]** 具体的に何かをしてほしいと頼むこと・内容。「なんだ、その口のきき方は。それが〜をする態度か」 02 **願[ねが]い** 願うこと・内容。「どうか私の〜を聞いてください」 03 **依願[イガン]** 強制されたのではなく、本人の願いによること。「不祥事を起こした社員を辞めさせる場合でも、〜という形をとることが多い」▷~退職・~免官 ## ●注文すること 04 **用命[ようめい]** 用事を言いつけること。特に、品物などの注文を受けるときに、改まって言う言葉。◇注文を受ける側がいう語。 05 **取[と]り寄[よ]せ** 商品は在庫がありませんので、〜になります」 06 **オーダーストップ** 飲食店の閉店時間が迫ったため、新たな注文を受けることをやめること。「当店は22時で~となります」◇和製洋語。オーダー(order)+ストップ(stop) # k 名詞の類:モノ 00 **願[ねが]い** 会社・学校などに手続きとして提出する、願う事柄を書いた文書。「休職の〜を出す」◇「退職願」「休学願」のように、複合語の造語成分として用いられることが多い。その際、ふつう、送りがなをつけない。 01 **願書[ガンショ]** 許可を得るために提出する、願いの旨を書いた書類。特に、入学を希望する学校に提出する書類。「私は3つの大学に〜を提出した」◇入学願書 02 **請願書[セイガンショ]** 国や地方公共団体の機関に請願する際に提出する、その内容を記した文書。「保育所の存続を求める〜を市に提出する」 03 **嘆願書[タンガンショ]** ある機関に情勢を訴え善処を要望する際に提出する、その内容を記した文書。 ## ●おかわり 04 **御代[おか]わり** 「味噌汁の〜」「この中にご飯を入れて一気にかっこんだ」 05 **替[か]え玉[だま]** ラーメンの麺だけのおかわり。「〜は、かためでお願いします」 # s 名詞の類:ヒト 00 **依頼人[イライニン]** ある種の依頼をすること(を専門とする人に)依頼をする人。「こんな仕事をしていると、いろいろな〜がやってくる」 01 **依頼主[イライぬし]** 何かを依頼する組織や人。「あとで問題にならないように、逐一〜に確認する」 02 **クライアント** 「依頼主」の洋語的表現。特に広告代理店に依頼した広告主。「クリエーティブのほうに口を出したがる〜は、やりにくい」◆client 03 **注文者[チュウモンシャ]** 品物を注文する人(や組織)。「〜の個人情報10万人分が流出する事件が起きた」 04 **注文主[チュウモンぬし]** 何かを注文する組織や人。「〜の言うことには逆らえないものだ」 05 **発注者[ハッチュウシャ]** 何かを発注する人(や組織)。「工事の〜がわからないなんて、かなりあやしい」 <638> **施主[セシュ]** 建物などの建築を依頼する人。 **建[た]て主[ぬし]** 「施主」よりわかりやすいが、あまり用いられない言い方。 **建築主[ケンチクぬし]** 「施主」よりわかりやすく、よく用いられる言い方。 # 3501 頼る ## a 動詞の類 ### ●頼る **頼[たよ]る** 自分の力や手段、方法などを使わずに、ほかの人やものの力を使う(目的で、相手にはたらきかける)。「お姉さんに頼ってばかりでは、ひとりでできるようになりませんよ」「田舎の親戚を頼って疎開した」「わずかなつてを頼って海外へ行く」「つえに頼って歩く」 **頼[たの]む** 何かに役立つものと見なす。「父を一家の柱と~」「数を頼んで攻撃を仕かける」◇「恃む」とも書く。 **頼[たよ]りにする** 頼れる人・ものとして考える。「あんな男を〜なんて、私がばかだった」 **頼[たの]みにする** 頼れるものとして考える。「父を頼みにしていたんだが、すっかり年老いてしまって、そうもできなくなった」 ●信頼する → 1501信じるa●信用する ●当てにする → 1512見込むa●当てにする ### ●寄りかかる **寄[よ]り掛[か]かる** 自分の力で物事をしようとはせず、人に頼る。「社長である伯父の権威に寄りかかっていばりちらす」◇「倚り掛かる」「凭り掛かる」とも書く。 **負[おぶ]さる** 人の金や力に頼る。「親におぶさって生活する」 **負[お]んぶする** 人に過度に頼ること。「一生そろやのすねをかじるつもりですか」 **依存[イソン]する** 成立・存在のためにほかのものに頼ること。「わが国は石油資源の多くを海外からの輸入に〜せざるを得ない」 ▷薬物~◇「いそん」ともいう。 **寄生[キセイ]する** 自分ではまともに働かずに、他人の金や力をあてにして生活すること。「企業に~する男」 ●生物が寄生する → 0000生きるa●生きる **世話[セワ]になる** その人に頼って、生活に必要なことをしてもらう。「失業中は友人の世話になっていた」 **面倒[メンドウ]を掛[か]ける** 面倒でいやだと思うようなことを頼んで世話になる。「隣り合いに~」 **手数[てすう]を掛[か]ける** 手のかかることを頼む。「お手数をおかけしますが、よろしくお願いします」 **手間[てま]を取[と]らせる** 手間のかかることを頼む。「お手間を取らせて悪いが、人数分コピーをとってきてください」 **厄介[ヤッカイ]になる** 面倒な世話になるようなことを頼んでそこに泊めてもらうことなどする。「最終電車に乗り遅れてしまい、友人のアパートにひと晩厄介になった」 ●身を寄せる → 2408住むc●一時的に他人のところに住む ### ●すがる **縋[すが]る** 他人の同情などに頼る。「お慈悲に〜しかない」 **縋[すが]り付[つ]く** 頼みにして必死にすがる。「他人の情けにすがりついて生きてきた」 ## d 形容動詞の類 ### ●経済的に頼る様子 **臑齧[すねかじ]りの** 学費や生活費を親や兄、姉に負担してもらっていて、自分では働かない様子。「いつまでも〜では、親が死んだら生きていけないから文句は言えない」◇「臑齧り」とも書く。 **親掛[おやが]かりの** 子供が経済的に(いい年なのに)自立していず、親の世話になっている様子。「あの人はいい年をして、いつまでも〜で困ったものだ」 **おんぶに抱[だ]っこの** だれかに全面的に頼る様子。「生活費だけじゃなくレジャーの金も出してもらうなんて、〜だね」 ## h 名詞の類:コト・サマ **人頼[ひとだの]み** 自分で努力せずに、他人の力を頼る(当てにする)こと。「〜でうまくいくほど世の中甘くはない」 **他力本願[タリキホンガン]** 自分で努力せずに、他人の力を当てにすることはよくないことだ。もっと自分で考えなさい」◇仏教で、阿弥陀如来のたてた本願の力にすがって極楽浄土に成仏する意から。 **神頼[かみだの]み** 神を頼みにしてなんとかしてくれるよう祈ること。「苦しいときの~」 **依頼心[イライシン]** 人に頼ろうとする気持ち。「あの人は〜が強い」 ## k 名詞の類:モノ **頼[たよ]り** 頼ることができるもの。「地図を〜に尋ね歩く」「君だけが〜だ」「あの人はいざというときに〜になる」 **頼[たの]み** 頼むことができるもの。「彼を〜に思っていた彼女は、彼が亡くなって、さぞ心細いことだろう」「運を〜にギャンブルに財産をつぎ込むなんて」「ささやかな蓄財を〜に、老後の日々を送る」◇「恃み」とも書く。 **頼[たの]みの綱[つな]** 苦しい中でこれだけはと思って頼りにしている、最後のよりどころ。「この収入が得られなくなると、〜が切れたも同然だ」「〜の兄貴に見限られたら、もうおしまいだ」 **拠[よ]り所[どころ]** 支えてくれるものとして、頼りにしている人・もの・こと。心を支えるもの。「自分の帰りを待っている家族の笑顔を心の~として、研究に明け暮れた」 ## q 名詞の類:イキモノ ### ●寄生虫 **寄生虫[キセイチュウ]** 人や動物の体に寄生する小動物の総称。「~を駆除する」 **回虫[カイチュウ]** 人間の小腸に寄生する寄生虫。生野菜などとともに虫卵が口から体内に入り、いろいろな障害をひき起こす。◇「蛔虫」とも書く。 <639> Okay, I will begin processing the PDF and generating the Markdown output as requested. **02【焼虫[ギョウチュウ]】** 人間の盲腸などに寄生する寄生虫。虫卵が口から体内に入る。雌は夜間、人間が睡眠中に肛門からはい出し、肛門周辺に産卵する。 **03【条虫[ジョウチュウ]】** 脊椎動物の腸に寄生するひも状の寄生虫。体長は数メートルに及ぶものもある。◇「絛虫」とも書く。 **04【真田虫[さなだむし]】** 絛虫。◇「条虫」とも書く。真田ひもに似ているところから。 **▶寄生植物[キセイショクブツ]** **05[寄生植物]** ほかの植物に寄生する植物の総称。 **06[宿り木[やどりぎ]]** ①ヤドリギ科の常緑低木。②ほかの木に寄生する草木の総称。◆「寄木」「寄生木」とも書く。 # S 名詞の類:ヒト **00[【寄生虫】]** 自分でまともに働かずに、他人の金や労力に頼って生活する者。「あいつは社会の〜だ」 **01[髪結いの亭主[かみゆいのていしゅ]]** 妻の稼ぎで養われている夫。昔、女性の髪結いの仕事をしていると、亭主が遊んで暮らせたことから。 ●ひも・ジゴロ → 2802交わるs●愛人 # u 名詞の類:トコロ **00[寄る辺[よるべ]]** 頼って身を寄せることができるところ。「ひとりきりの身の上なので、〜のない身になってしまった」 # Z その他 **00[寄らば大樹の陰[よらばたいじゅのかげ]]** 頼る相手としては力のある者がよい、ということのたとえ。 # 3502 求める ## a 動詞の類 **○○[求める[もとめる]]** 自分が望んでいる事柄が実現するよう、人にはたらきかける。「大声で助けを〜」「スター選手に握手を〜ファン」「手をあげて議長に発言を〜」「工場長に操業中止の説明を求めた」◇「議長に発言を求める」は、通常「自分に発言させてくれるよう議長にはたらきかける」という意味だが、「各委員に発言を求める」は、「それぞれの委員が発言するようはたらきかける」という意味になる。 **01[仰ぐ[あおぐ]]** 目上の人に教えや指示を求める。「部長の指示を〜」 **02[強請る[ねだる]]** 何かをするよう強引に求める。「離婚した夫が復縁を〜ので困っている」◇「逼る」とも書く。 **03[要求[ヨウキュウ]する]** 必要に迫られるなどして、強く求める。「賃金の引き上げを〜する」「工事の即時中止を〜する」◇「求める」よりも強引に、というニュアンスがあり、またはたらきかける相手が特定されている。 **04[要請[ヨウセイ]する]** 現在存在する問題を解決するために、あることをしてほしいと公的に求めること。「関係省庁の協力を〜する」「より高度な情報化社会は時代の〜だ」 **05[請求[セイキュウ]する]** (法律上での)正当な権利として、自分に与えるよう相手に求めること。「立て替えた金を〜する」「住民が自治体に対して資料の閲覧を~する」 ▷~書 **06[注文を付ける[ちゅうもんをつける]]** こうしてほしい、ああしてほしいと、こまごまと要求する。「市の教育行政に対して〜」「監督は俳優の演技にこまかく注文をつけた」 **07[訴追[ソツイ]]** 弾劾の申し立てをして、裁判官や人事官などの罷免を求めること。「罷免の〜を受けた裁判官は、弾劾裁判所で裁かれる」 **08[リコール]** 公職にある者の罷免を有権者が要求すること。「知事を〜する」▷~制・~運動 recall **09[求償[キュウショウ]]** 賠償または償還を求めること。▷~権・~貿易 ●望む・要望する → 0700望むa **●求婚する** **10[求婚[キュウコン]する]** 自分と結婚してくれるよう相手に求めること。「彼女は同時に2人の男性から〜された」 ▷~者 **11[プロポーズする]** 自分と結婚してくれるよう、正式に申し込むこと。「昨日とうとう彼女に〜したよ」「~の言葉はなんでしたか」propose **12[求愛[キュウアイ]する]** 異性に愛情を求めること。「今日こそ彼女に〜する」 ▷~行動 **●請う** **13[請う[こう]]** 相手に対して、低姿勢で何かを求める。「受付に案内を〜」「許しを〜」「大至急連絡を〜」「〜ご期待」◇「乞う」とも書く。 **14[命乞い[いのちごい]する]** 殺されそうであるとき、命を助けてくれるよう頼むこと。「捕らえられた男は、兵士の脚にすがって〜した」 **15[物乞い[ものごい]する]** 物を恵んでくれるよう請うこと。「終戦直後は道ばたで~する人の姿が多く見られた」 **16[暇乞い[いとまごい]する]** 長く別れるとき、別れの挨拶をすること。「母が倒れたので、店の主人に〜をした」 **●ねだる** **17[強請る[ねだる]]** 何かをくれるよう、甘えて頼む。「子供がおもちゃを〜」 **18[御強請り[おねだり]]** 「強請る」の、やや子供っぽい言い方。「そんなに欲しいんだったら、おじいちゃんに〜してごらん」 **19[せがむ]** 何かをしてくれるよう、または何かをくれるよう甘えてしつこく頼む。「動物園に連れていけと子供にせがまれる」 **20[せびる]** 何かをくれるよう、強引に頼む。「いい年をして、まだ親に小遣いをせびりにくる」 **21[無心[ムシン]する]** 遠慮なく金品をねだること。「親に金の〜をする」「会うたびに金の〜か」 ●ゆする・たかる → 3905脅すa●脅す ## h 名詞の類:コト・サマ **00[求め[もとめ]]** 求めること。「市民の〜に応じて、市長はすぐに公開討論会を開いた」 <640> **01[無い物強請り[ないものねだり]]** 手に入らないものを相手にねだって欲しがること。「あの課長にそんな決断力を期待するなんて、〜もいいところだ」 ●ゆすり・たかり → 3906脅すh # S 名詞の類:ヒト **00[乞食[こじき]]** 道ばたなどで、他人からお金や食べ物をもらって生活する人。 **01[物乞い[ものごい]]** 「こじき」の古風な言い方。 **02[物貰い[ものもらい]]** 「こじき」の古風な言い方。◇「物乞い」のほうが一般的。 # Z その他 **00[呉れ[くれ]]** 何かをさせたり注文するときに用いる口頭語。「この本、僕に〜よ」「もう1杯〜」 ◇おもに男性が、ふつう対等・目下もしくは親しい間柄の相手に対して用いる、ややぞんざいな言い方。「よ」などをともなうと、やややわらかな感じになる。ものを与える意の「くれる」の命令形。 **01[御呉れ[おくれ]]** 「くれ」の、古風で丁寧な言い方。「お酒を〜」 **02[下さい[ください]]** 「くれ」の丁寧な言い方。「その写真を私に~」「牛肉を200g~」◇「くれ」と異なり、男性・女性ともに用いる。「よ」をともなうと、ややくだけた感じに、「な」をともなうと女性的な感じになる。「くれる」の尊敬語「くださる」の命令形。 **03[頂戴[ちょうだい]]** 「くれ」の、くだけた言い方。「僕にも紅茶を~」「キャベツをみじん切りにしてください。僕にもやらせて~」◇ふつう、対等・目下もしくは親しい間柄の相手に対して用いる。 # 3503 任せる ## a 動詞の類 **○○[任せる[まかせる]]** ①その人なりの判断で物事を処理するよう人に頼む。「留守の間は君に~から、よろしく頼む」②自分の判断を棚上げし、意志的な行動をとらないで、ほかの人の決定、自然の流れ、衝動などのなすがままにさせる。「屋敷を荒れるに〜」「抵抗せずに、相手の殴るに任せた」◆「任す」ともいう。「委せる」とも書く。 **01[委ねる[ゆだねる]]** 人を信用して何かの処理をすっかり任せる。「代表に判断を~」「部下の判断に~」「信仰は神にすべてを〜ことから始まる」 **02[託す[たくす]]** ①自分がするべきことを人に頼んで任せる。「子供を隣人に~」「妻に後事を~」②ついでのある人に伝言や荷物などを届けてもらうよう渡す。「知人がニューヨークへ行くというので、向こうの友人への荷物を託した」◆「託ける」ともいう。「托す」とも書く。 **03[付ける[つける]]** 人に告げたことや荷物を別の人に託して届けてもらう。「妹に兄へのお土産を~」◇「託ける」とも書く。 **04[付する[ふする]]** ある機関などに物事の処理を任せる。「その案件については、理事会の審議に〜ことになった」「公判に~」◇「付す」ともいう。「附する」とも書く。かたい言い方。 **05[預ける[あずける]]** 物事の処理や決着を、人に任せる。「子供に帳場を~」「コックにキッチンのすべてを~」「運命に身を~」「けんかの仲裁を人に~」「勝負を~」 **06[命を預ける[いのちをあずける]]** 自分の生死を人や物に任せる。「隊長に命を預けましたがら、思う存分使ってください」「1本のザイルに~」 **07[運を天に任せる[うんをてんにまかせる]]** 自分では(それ以上)努力することをあきらめて、すべてを成り行きに任せる。「やるだけのことはやった。あとは運を天に任せよう」 **08[下駄を預ける[げたをあずける]]** ある事柄に関して、いっさいを任せる。「この件に関しては向こうに下駄を預けた格好だ」 **09[一任[いちにん]する]** ある事柄の処理をすべて任せること。「この件は彼女に~してある」 **10[委任[いにん]する]** ある事柄の処理を正式に任せること。「全権を~する」▷~状・~統治 **11[委嘱[いしょく]する]** 仕事のある部分を、部外の人に任せてやってもらうこと。「政府は、その調査・研究を専門機関に〜した」◇「依嘱」とも書く。 **12[嘱託[しょくたく]する]** ある仕事を人に任せてやってもらうこと。「プロジェクトチームの人選は、総務部長に~する」 ▷~殺人・~制度◇「属託」とも書く。 **13[委託[いたく]する]** 自分の代わりをほかに頼み任せること。「業務の一部を外部に~する」▷~販売・~加工◇「委托」とも書く。 **14[依託[いたく]する]** ある事柄の処理を、頼んで任せること。「その事業は政府から〜されたものだ」▷~学生 **15[付託[ふたく]する]** ほかに頼み、任せること。特に、議会で、本会議の議決の前に、議案の審査を委員会などに任せること。「小委員会に〜する」◇「附託」とも書く。 **16[負託[ふたく]する]** 他人に責任・任務を引き受けさせて、任せること。「国民の~に応えるのが政治家の使命だ」 **17[信任[しんにん]する]** ①その人を信用し、事を任せること。「彼はその働きによって、社長の〜を得た」「あの人は会長の〜が厚い」②組織の成員がある人をその組織の代表や役員として事を任せることを認めること。「議長を~する」「大差で〜された」▷~案・~状・~投票◇「信任する」と動詞で用いる場合はふつう②の意味。 **18[信託[しんたく]する]** ①信用して任せること。「そもそも国政は、国民の厳粛な~によるものであって〈日本国憲法前文〉」②他人に、一定の目的で、財産の管理・処分を任せること。「投資家から集めた資金を~銀行に~する」▷投資~・貸付~・~統治・~会社・~銀行 **19[寄託[きたく]する]** あるものを他人に預けてその処理を任せること。「絵画を〜会社に~する」 **20[預託[よたく]する]** 金銭や財産を一時的に預け、その運用を任せること。「株券を証券会社に~する」 **21[供託[きょうたく]する]** 法令の規定により、保証などのために、金銭・有価証券などを、指定の機関や特定の人に寄託すること。「公職選挙立候補者は一定の金額を〜する」 ▷~金 <641> ## d 形容動詞の類 **00[人任せ[ひとまかせ]の]** 自分でするべきことを人に任せて何もしない様子。「ラグビー部の監督を引き受けて以来、家業を〜にしてかえりみない」 **01[貴方任せ[あなたまかせ]の]** 自分の言動やあり方を他人のなすがままになる様子。「自分の人生なのに、そんな〜の態度でどうするの」 **02[運任せ[うんまかせ]の]** 物事のなりゆきに任せる様子。「試験は受けてみるが、〜だから自信などない」「〜の勝負」 **03[風任せ[かぜまかせ]の]** 気の向くままに動く様子。「あてどのない〜の旅だ」 **04[足任せ[あしまかせ]の]** ①足の向くままに歩く様子。「〜に下町を散策する」②足の力が続く限り歩く様子。「〜に歩き続ける」 ●なりゆきまかせ → 9205当てはまるd●適切でない様子 ## h 名詞の類:コト・サマ **00[託児[たくじ]]** 乳幼児を預けること。「働く親にとっては〜が大きな問題だ」▷~施設・~所 # S 名詞の類:ヒト **00[嘱託[しょくたく]]** 正式の社員や職員ではないが業務の一部を任せている人。「デザインのことは外部の〜の方にお願いしている」◇「属託」とも書く。 # u 名詞の類:トコロ **●子供を預けるところ** **00[託児所[たくじしょ]]** 乳幼児を預ける施設。「最近ではスキー場も〜のあるところが増えた」 **01[ベビーホテル]** 乳幼児を預かる私営の保育施設。「勤務時間が長いので保育園でなく〜に預けている」◇和製洋語。ベビー(baby)+ホテル(hotel)。保育所と異なり、保護者の事情に合わせて、夜間保育や宿泊をともなう保育、時間単位での一時預りを行う。 ●保育所 → 2102教えるu●学校の種類 # 3504 訴える ## a 動詞の類 **00[訴える[うったえる]]** 不満・苦痛・もめごとなどを解決してもらおうとして、しかるべき人・機関に求める。特に、裁判所に判決を求める。「取引先を契約不履行で〜」 **01[訴え出る[うったえでる]]** 公の機関などに訴えて判決を求める。「隣人は、度重なる金の要求に耐え切れなくなって、とうとう訴え出た」 **02[駆け込む[かけこむ]]** ①援助・相談・保護を求めて行く。「男の人が殺されるのをおそれて警察に駆け込んだ」②江戸時代、一定の手続きをせずに評定所・奉行所・領主などに直接訴え出る。「町人が奉行所に~」◆「駈け込む」とも書く。 **03[提訴[ていそ]する]** 訴え出たり訴訟を起こしたりすること。「人事院に~する」 **04[反訴[はんそ]する]** 民事訴訟で、被告が訴訟の進行中に原告を相手取って逆に訴訟を起こすこと。「A社はB社の提訴に対し、特許侵害で〜した」 **●いろいろな訴え方** **05[直訴[じきそ]する]** 直属の上司に訴えるなどの所定の手続きを踏まずに、直接訴えること。「部長のやり方を不満として社長に〜した」 **06[哀訴[あいそ]する]** 哀れっぽく訴えること。「地主に窮状を〜する」 **07[愁訴[しゅうそ]する]** 嘆き訴えること。「老婦人の切々と〜する姿に心を動かされる」 **08[強訴[ごうそ]する]** 徒党を組み、為政者に強硬に訴えること。「中世には、興福寺・延暦寺などの僧侶が朝廷や幕府に対して〜した」◇「嗷訴」とも書く。 ●誣告する → 3601ごまかすa●うそをつく **●告訴する** **09[告訴[こくそ]する]** 犯罪の被害者またはそれに準ずる者が、捜査機関に犯罪事実を申告し、犯人の正式な処罰を求めること。「あの男を名誉毀損で〜します」「場合によっては〜も辞さない」 ▷~状・~人 **10[告発[こくはつ]する]** 第三者が犯罪事実を公的な機関に訴え出て、適切な処分を求めること。「政治家の脱税を〜する」 ▷~状・内部~ **●起訴する** **11[起訴[きそ]する]** 検察官が、犯罪の疑いがあるとして裁判所に訴えを起こすこと。「検察当局は来週早々にも〜する構えだ」「〜は残念ながら見送ることになった」▷在宅~・~猶予・~状 **12[訴追[そつい]する]** 刑事責任を追及すること。「国務大臣は、その在任中、内閣総理大臣の同意がなければ、〜されない〈憲法第75条〉」 **13[公訴[こうそ]する]** 検察官が起訴状を提出して刑事事件の審判を裁判所に求めること。「〜が棄却された」 **●上訴する** **14[上訴[じょうそ]する]** 未確定の裁判を不服として再審判を上級裁判所に求めること。「判決を不服として原告側が〜した」▷~期間(上訴を提起することのできる期間)◇控訴・上告・抗告の3種類がある。 **15[控訴[こうそ]する]** 第一審の判決を不服として、第二審の裁判所に再審判を求めること。「判決はまことに遺憾だ。ただちに~する」 ▷~期間・~棄却・~審 **16[上告[じょうこく]する]** 第二審の判決を不服として、上級裁判所に再審判を求めること。「弁護団は〜すべきだとの意見です」 ▷~審 **17[抗告[こうこく]する]** 下級裁判所または行政官庁の決定・命令を不服として、上級裁判所・官庁に申し立てること。▷即時〜・〜審・~訴訟・特別~(抗告が許されない決定や命令について最高裁判所の判断を受けるもの) ## h 名詞の類:コト・サマ **00[訴え[うったえ]]** 訴えること・内容。「〜に耳を傾ける」 **01[訴訟[そしょう]]** 裁判所に訴えて、判決によって権利などを認めてもらうことを求める手続き。「地域の住民は、乱開発の中止を求めて~を起こした」「~を取り下げる」▷民事~・刑事~・行政~ <642> **02[公事[くじ]]** 「訴訟」の古い言い方。「〜に上げた」「〜は上げよ」 **03[本訴[ほんそ]]** 法律で、民事訴訟で反訴などが行われた場合、その元となる訴訟。 # k 名詞の類:モノ **00[訴状[そじょう]]** 民事訴訟で、裁判所に提出する、訴訟を起こす趣旨を書き記した文書。 **01[起訴状[きそじょう]]** 検察官が、起訴にあたって裁判所に提出する文書。 **02[告訴状[こくそじょう]]** 告訴するにあたって提出する文書。 **03[告発状[こくはつじょう]]** 告発するにあたって提出する文書。 # S 名詞の類:ヒト **00[原告[げんこく]]** 裁判所に民事または行政の訴訟を起こした当事者。⇔被告 **01[告訴人[こくそにん]]** 告訴した人。 ●検察官 → 1600調べるs●検察官 **●訴えられた人** **02[被告[ひこく]]** 民事訴訟・行政事件で訴えられた人や法人。「A社はB社に多額の賠償金を支払うよう命じられた」「地裁は、〜であるA社に損害賠償を命じた」▷~席 ⇔原告 **03[被告人[ひこくにん]]** 刑事事件で起訴された人。「〜は弁護士を選任してきた」 # 3505 促す ## a 動詞の類 **00[促す[うながす]]** 相手がなかなかやりそうもないので、(早く)そうするように相手にはたらきかける。「首相に再考を~」「首相の決断を~」「連れを促して席を立った」「注意を~」 **01[急がせる[いそがせる]]** 早くするようにさせる。「もうあまり時間がないから、スタッフに準備を急がせてくれ」 **02[急がす[せかす]]** 「急がせる」の、くだけた言い方。「仕事を急がせば〜ほど、質は悪くなる」 **03[急かせる[せかせる]]** (相手の気持ちが落ち着かなくなるほど、何度も言っていかせる。「あまりせかせても逆効果だから、そこそこにしておけ」 **04[急かす[せかす]]** 「せかせる」の、より口語的な言い方。「そんなに〜な」「人を〜んじゃないか」 **05[急き立てる[せきたてる]]** うるさく言って行動を急ぐようにする。「早く出かけようと連れを〜」「急き立てられるようにして席を立った」「早くしろとうるさく〜」 **06[追う[おう]]** ①家畜などをせきたてて、早く先に進むようにする。「牛を〜牧童」②ほかのことをする余裕を与えないほど、あることをするようせきたてる。「仕事に追われる日々」「あのころは生活に追われていて、趣味をもつ余裕などなかった」「育児に追われる」 ◇受け身の形で用いられる。◆「逐う」とも書く。 **07[追い立てる[おいたてる]]** 「追う②」の強調表現。「都会の生活は、いつも何かに追いたてられているようでいやだ」◇多く、受け身の形で用いられる。 **08[追い捲る[おいまくる]]** 「追い立てる」よりもさらに強い言い方。「仕事に追いまくられていて、家庭をかえりみる余裕がない」◇多く、受け身の形で用いられる。 **09[窘付く[せっつく]]** うるさくしきりに言う。「必ず返すから、そう〜なよ」◇「せつく」ともいう。 **10[責める[せめる]]** きつく促す。「早く結婚してくれと〜」 **11[責め立てる[せめたてる]]** きつく、厳しく促すこと。「貸した金の返済を、容赦なく責めたてられた」 **12[催促[サイソク]する]** 自分のしてほしいことを相手に、早くしてくれるようはたらきかけること。「借金を返すよう〜する」「猫がえさを〜する」「ある時払いの〜なし」 **13[督促[トクソク]する]** (公式に)催促すること。「授業料を滞納していたら〜された」▷~状 **14[催告[サイコク]する]** 法律で、ある行為をするよう促すこと。「債務者に債務の履行を〜する」▷~書 ▶促進する → 8903はやめるa **●仕向ける** **15[仕向ける[しむける]]** 自分の思うとおりの行動をするようにはたらきかける。「あの子がそんなことをしたのは仲間がそう仕向けたからだ」 **16[唆す[そそのかす]]** 言葉巧みに勧めたり誘ったりして、人がよくないことをするよう仕向ける。「仲間にそそのかされて万引きをしたらしい」 **17[教唆[キョウサ]する]** 教えて、そそのかすこと。特に、法律で、人をそそのかして犯罪的行為を実行させること。「殺人を〜した疑いで逮捕する」▷~犯 **18[嗾ける[けしかける]]** ①人を、勧めたりおだてたりして、自分の思うとおりに行動するように仕向ける。「学生たちをけしかけてデモに参加させた男の正体は不明だ」「妹をけしかけて、親にゲームソフトをねだらせるなんて」②犬などを勢いづかせて、相手に向かっていかせる。「人に犬をけしかけておもしろがるなんて、異常だ」 **19[焚き付ける[たきつける]]** 相手の気持ちを盛んに刺激して、ある行動をとるよう仕向ける。「友達をたきつけて、女の子たちをパーティーに誘わせた」 **20[煽る[あおる]]** 人の感情を燃えたたせて、激しい行動に出るよう促す。「政府の弾圧に〜られている不満をあおって決起させる」「競争心を〜」 **21[煽り立てる[あおりたてる]]** 激しくあおる。「弾圧がかえって民衆の反発を〜結果になった」 **22[扇動[センドウ]する]** (多くの)人の気持ちをあおりたてて、ある行動に出るように仕向ける。「大衆を〜して暴動を起こした活動家が逮捕された」▷~者◇「煽動」とも書く。 **23[アジる]** 俗に扇動する。「決起せよと激しく〜」◇「扇動する」の略語である「アジ」が動詞化した語。 **24[檄を飛ばす[げきをとばす]]** 自分の主張などを人々に訴え、共感・共鳴するようはたらきかける。「社長自ら新入社員に~」◇「檄」は、自分の主張を述べ、人々に賛同や決起を求める文書。 <643> ことさらに相手を刺激して、事を起こしたり欲情したりするように仕向けること。「敵を〜して怒らせ、向かってきたところをわなにかける」「男を〜するしぐさ」「あんなやつの〜に乗るな」 **●刺激する** **26[刺激[シゲキ]する]** 人の心や気持ちに強くはたらきかけて、なんらかの反応を起こすよう仕向けること。「彼に〜されてボランティアを始めた」「強いにおいが食欲を〜する」◇「刺戟」とも書く。 **27[そそる]** 感情やある行動を起こそうという気持ちを起こさせる。「食欲を~香ばしいにおい」「興味を~記事」「悲しい場面が涙を~」 **28[掻き立てる[かきたてる]]** 強い刺激を与えて、ある気持ちを盛んに起こさせる。「先生の巧みな言い方に、子供たちは競争心をかきたてられたようだった」「不安を~ようなことを言うな」 **29[突く[つつく]]** 相手にある言動をさせようとして、相手を刺激するようなことを言ったりする。「委員をつついて修正動議を出させる」 **30[突っ突く[つっつく]]** 「突く」の、よりくだけた言い方。「下っ端をちょっとつっついたら、裏情報を教えてくれたよ」 **31[突き動かす[つきうごかす]]** 心に強い刺激を与えて、そうしなければいられないという気持ちにさせる。「彼の情熱に突き動かされて、彼女はいっしょに渡米することを決意した」「彼を突き動かしたのは、その老人の一言だった」 **32[駆り立てる[かりたてる]]** 何かをしたり、どこかへ行ったりするのを抑えられないような強い気持ちにさせる。「彼を残虐な行為に駆りたてたのは、深い心の傷だった」「あの冒険家を極地へと駆りたてたものは何だったのだろう」 ## d 形容動詞の類 **00[挑発的[チョウハツテキ]な]** いかにも挑発するような様子。「〜な態度に腹が立つ」「〜な服装」 **01[センセーショナルな]** 出来事や記事などが、人々の興味をかきたてる様子。「〜な事件」「〜な見出しで読者の購買意欲をあおる雑誌の広告」▶sensational ●扇情的な → 3009なまめかしいd ## f 副詞の類 **00[やいのやいのと]** せきたてる様子。「〜と催促する」 **01[やいやいと]** 「やいのやいの」の、やや古い言い方。「〜うるさい。今やっている」 ## h 名詞の類:コト・サマ **00[アジテーション]** 「扇動」の洋語的表現。「〜にたやすく動かされやすい」▶agitation. **01[アジ]** 「アジテーション」の略。▷~演説・~びら # k 名詞の類:モノ **00[衝動[ショウドウ]]** 人を発作的な行動に駆りたてる心の動き。「~を抑えきれない若者の犯罪が増えている」 ▷~買い・~的 # S 名詞の類:ヒト **00[扇動者[センドウシャ]]** 扇動する人。 **01[アジテーター]** 「扇動者」の洋語的表現。▶agitator **02[デマゴーグ]** 一般大衆を扇動する政治家。▶Demagog # Z その他 **00[はい]** (大勢の人に向かって)行動を促したり注意を喚起したりするために発する言葉。「〜、始めます」 **01[ほら]** 行動を促したり注意を喚起したりする口頭語。「〜、何してんの、早く行きなさい」◇以下の「ほれ」「これ」「それ」「そら」「どれ」「まあ」と同様、「ほらほら」のように繰り返して強調表現として用いられることも多い。 **02[ほれ]** 「ほら」の、やや男性的な言い方。「〜、さっさと食え」 **03[これ]** 目下の人に向かって、しかったり注意を促したりするために呼びかける口頭語。「〜、そんなことをしてはいけない」「〜、気をつけるんだぞ」 **04[それ]** 相手が自分の言うことを聞き入れるよう促したりするときに発する口頭語。「〜、早く行け」「鬼が来たぞ、〜逃げろ」 **05[そら]** 相手に注意を促すときに発する口頭語。「〜、気をつけろよ」「〜、しっかりとれよ」 **06[どれ]** 相手の、自分に向けた動作を促すときに発する口頭語。「『例の件は知らないんだけど』『〜、見せてごらん』」 **07[まあ]** 相手にある行動をすすめる口頭語。「〜、おあがりください」「〜、遠いところをはるばるいかがですから」 # 3506 導く ## a 動詞の類 **●導く** **00[導く[みちびく]]** ①人が目標とする所に行き着くように、先に立って道を示す。「客を席へ〜」「後進を~」②何かを、ある道筋をたどって目標に到達するように仕向ける。「川の水を遊水池へ〜」「会議を成功に〜」「ここから、このような結論を〜ことができます」 **01[手を引く[てをひく]]** 手を引いて導く。「子供の手を引いて道を渡る」 **02[引っ張る[ひっぱる]]** 集団の先頭に立って、目指す方向に導く。「彼は、僕らをぐいぐい引っ張ってくれるリーダーだった」「A選手が中までレースを引っ張った」 **03[誘導[ユウドウ]する]** 人やものが目標とする所・状態に行き着くように、導くこと。「非常の際は係員が〜しますので落ち着いて避難してください」▷~尋問・~路 **04[先導[センドウ]する]** 先に立って導くこと。「マラソンの先頭ランナーを白バイが〜する」▷~車 **05[唱導[ショウドウ]する]** ①思想などを人に先立って唱え、導くこと。「無政府主義を~する」②仏教で、仏の教えを説いて人を仏道に導くこと。▷~師 <644> **06[主導[シュドウ]する]** 中心となって導くこと。「大臣の、乱開発を〜するような発言に耳を疑った」▷~権・~性・~的 **07[リードする]** ①先に立って集団を導くこと。「オーケストラを〜する」②社交ダンスで、男性が手足の動きなどで、女性を次の動きに導くこと。「パートナーが巧みに〜してくれた」▶lead **08[イニシアチブを取る[イニシアチブをとる]]** 中心となって物事を動かしていく。「新しいプロジェクトでは、新人にイニシアチブを取られた」◇「イニシアチブ(initiative)」は「主導権」の意。 **09[導水[ドウスイ]する]** ある場所に水を導くこと。「水路を掘って湖から農地に~する」 ▷~管・~橋・~堤 ●指導する → 2102教えるa●指導する **●導き入れる** **10[導き入れる[みちびきいれる]]** 導いて中に入れる。「彼は不審な物乞いを家の中に導き入れた」「新しい観念をわが国に導き入れた功績は大きい」 **11[導入[ドウニュウ]する]** 新しく導き入れること。「消費税を〜する」「海外の進んだ技術を〜する」 **●案内する** **12[案内[アンナイ]する]** ①人を、希望の場所まで導くこと。「受付で〜された部屋で待つ」「水先〜」②人にある場所を説明などしながら見せて回る。「見学者に館内を~する」 **13[道案内[みちあんない]する]** ある人に道を案内しながらいっしょに行くこと。「見知らぬお年寄りを郵便局まで〜した」 **14[ガイドする]** 観光客や登山者などを案内すること。「海外からの旅行者を〜して、京都の名所を巡る」 ▷〜ブック・バス〜 guide **●舵を取る** **15[舵を取る[かじをとる]]** 物事がうまく進むように、集団の中心になって導く。「〜人がふらふらしていると組織の運営はうまくいかない」 **16[舵取り[かじとり]]** 舵を取ること。「委員長のあなたがしっかり〜をしないと、審議がまとまりがつかない」 **17[音頭を取る[おんどをとる]]** ①多人数で歌うときに、先に歌いだして、ほかの人の調子を取る。「若い男が前に進み出て、祝福の歌の音頭を取った」②大勢で何かをするとき、先に立って引っ張っていく。「その国では、政府が音頭を取って、自然保護運動がスタートした」「忘年会で課長が乾杯の~」 ## d 形容動詞の類 **00[主導的[シュドウテキ]な]** 中心となって物事を動かしていく様子。「新しい法律は彼の〜な役割によって成立した」 **01[指導的[シドウテキ]な]** ある意図された方向に導く力をもっている様子。「彼女は核廃絶運動で〜な役割を果たした」 ## h 名詞の類:コト・サマ **00[導き[みちびき]]** 導くこと。「神のお〜により再びめぐりり合えた」 **01[導尿[ドウニョウ]]** 膀胱にカテーテル(管状の医療器具)を挿入して尿を体外へ導くこと。 **02[引導[インドウ]]** ①仏教で、人を教え導いて仏道に入らせること。②仏教で、葬儀のとき、僧が、死者が迷わず浄土に至るように法語や経文を唱えること。「〜を渡す(死者に引導を与える)」◇「引導を渡す」は「見込みのない弟子に引導を渡す」のように、あきらめるように最終的な言い渡しをする意にも用いられる。 **03[音頭取り[おんどとり]]** 物事を率先して推し進めていくこと。「知事の〜で、財政改革委員会が発足した」 **04[旗振り[はたふり]]** 物事を率先して推し進めていくこと。「民主化の〜をする若手政治家」▷~役 **●他を引っ張っていく力** **05[主導権[シュドウケン]]** 中心となって他を動かしたり導いたりする力。「話し合いの〜を握る」「強力なファーストサーブで試合の~をとる」 **06[イニシアチブ]** 「主導権」の洋語的表現。「日本が〜をとって、国際会議が進められた」◇政治で、有権者が法令の制定や改廃に関して提案することにもいう。▶initiative **07[リーダーシップ]** リーダーとしての能力・資質。「彼は優れた〜を発揮した」「社長の強力な〜のもとに社員が一致団結して、ここまでの会社になった」「彼は3年間、キャプテンとして〜を取ってきた」▶leadership **08[ヘゲモニー]** 支配的・指導的な、優位な立場・力。「あの国は世界で政治的な〜を握ろうとしている」▶Hegemonie **●先導すること** **09[露払い[つゆはらい]]** 主なものに先立って何かを行ったりすること。「彼は著名な学者の講演会で〜を務めることになった」 **10[水先案内[みずさきあんない]]** 船が港湾などに出入りする際、船長に代わって船を操縦し、安全な水路を案内すること。「この港を利用する船舶が増えてきたので〜が必要だ」 # k 名詞の類:モノ **00[先導車[センドウシャ]]** マラソンランナーやほかの車を先導する車。 **01[誘導灯[ユウドウトウ]]** 非常口のありかなどを示す小さな照明。「映画館や劇場の〜は鑑賞の妨げになることがある」 **02[カーナビ]** 自動車に取り付けられた道案内装置。「カーナビのおかげで、現在位置や目的地までの道順を教える。◇「カーナビゲーションシステム(car navigation system)」の略。 ▶導管 → 2604通すk●用途別のくだ ▶導線 → 5907つなぐk●線 ▶誘導弾 → 3701戦うk●爆発性の兵器 # q 名詞の類:イキモノ **●盲導犬[モウドウケン]** → 0004助けるq●人を助ける犬 # S 名詞の類:ヒト **00[音頭取り[おんどとり]]** 音頭を取る人。「彼が〜なら、隠居していてはさまにならない」 **01[旗振り[はたふり]]** 物事を率先して推し進めていく人。「彼が改革の〜をつとめているうちはいいか」 <645> **02[旗手[きしゅ]]** ある運動・思想などの中心人物。「彼は改革推進派の〜だ」「ポストモダン文学の〜といわれる若手作家」 **03[牽引車[ケンインシャ]]** ある集団・組織・活動などの中心となって、仲間を引っ張る人。「彼は長い間、ナショナルチームの〜としてがんばってきた」 **04[リーダー]** 集団の中心となって引っ張る人。▶leader **05[オピニオンリーダー]** その発言が、世論や集団を誘導し、人々の意思決定や行動に影響を与えるような人。「彼は財界の若き〜として、確固とした地位をかためつつある」▶opinion leader **06[導師[どうし]]** ①仏道を説き、人々を仏道に導く人。②仏事を行うとき、中心になって執り行う僧。 **●先に立って案内する人** **07[露払い[つゆはらい]]** 主なものに先立って何かを行ったり、先導したりする人。特に、演芸などでいちばん最初に演じる人や、横綱の土俵入りのときに先導する力士。 **08[先達[せんだつ]]** ①案内や指導をする人。②修験者が山に修行に入るときに先導する修験者。◆「せんだち」ともいう。 **09[案内人[あんないにん]]** 案内する人。「地元の人に~になってもらう」 **10[ガイド]** 職業的な案内人。「現地人の〜を雇う」 ▷バス〜・ツアー〜 ▶guide **11[添乗員[テンジョウイン]]** 団体旅行客に同行し、案内や世話をする旅行会社の職員。 **12[ツアーコンダクター]** 「添乗員」の洋語的表現。◇和製洋語。ツアー(tour)+コンダクター(conductor) **13[ツアコン]** 「ツアーコンダクター」の略。 **14[水先案内人[みずさきあんないにん]]** 船が港湾などに出入りするときに、船を安全な水路に案内する人。◇「水先案内」ともいう。 **15[水先人[みずさきにん]]** 水先案内の資格をもっている人。 **16[パイロット]** 「水先案内人」「水先人」の洋語的表現。▶pilot **17[コンパニオン]** 行事や展示会などで、来客の案内や接待などをする女性。▶companion **18[ナビゲーター]** 自動車のラリー競技で、助手席に乗り、コースの状況・位置の確認、方向や速度配分の指示などをする人。▶navigator # u 名詞の類:トコロ **00[案内所[あんないじょ]]** 情報の提供や宿泊施設などの予約・申し込みなどを扱うところ。▷観光~ **01[インフォメーション]** 「案内所」の洋語的表現。▶information **02[プレイガイド]** 映画・演劇・コンサートなどの情報の提供や、入場券の前売りを行うところ。◇和製洋語。プレイ(play)+ガイド(guide) ●誘導路→ 4912飛ぶu●飛び立つ施設 # 3507 誘う ## a 動詞の類 **00[誘う[さそう]]** 自分がこれからやろうとしていることに、相手が(来て)参加するよう、はたらきかける。「彼女を映画に~」「悪事に~」 **01[誘う[いざなう]]** 誘って、ある所・ある状態に至らせる。「悪の道に~」「友を旅に~」 **02[引く[ひく]]** 相手が自分の所属するところに来てくれるよう、特に、自分の客になってくれるように誘う。「旅館の客引きが駅頭で客を引いている」「街娼が夜の町で客を〜」「君のように実力があれば、今の会社を辞めたって〜手あまただろう」 **03[釣る[つる]]** 相手の欲望につけこんでうまく誘い、自分の思うとおりに相手を動かす。「甘い話で釣って、なけなしの貯金を巻き上げる」「子供はお菓子に釣られてついてきた」 **04[誘い合わせる[さそいあわせる]]** 互いに誘って、いっしょに行う。「誘い合わせて買い物に行く」 **05[誘い掛ける[さそいかける]]** 相手に対して誘う行為をすること。「彼は私にいっしょにやらないかと誘いかけてきた」 **06[声を掛ける[こえをかける]]** 何かをするときに、いっしょにやらないかと誘う。「今度集まりがあるときは私にもぜひ声をかけてください」 **07[袖を引く[そでをひく]]** 誘って連れて行く。「一緒に帰ろうと、友人の~」◇古めかしい言い方。 ▶引きつける → 3602まどわすa●引きつける **▶誘い寄せる** **08[誘い寄せる[さそいよせる]]** 人や生き物を、誘って近くに来させる。「客を〜コーヒーのよい香り」「動物をえさで誘い寄せて捕獲する」 **09[誘き寄せる[おびきよせる]]** だまして近くに来させる。「犯人を包囲網の中に~」 **10[誘い入れる[さそいいれる]]** 誘って、ある場所や仲間に入れる。「同級生を同好会に~」 **11[誘い込む[さそいこむ]]** 誘って、ある状態や仲間に入れる。「悪い遊びの仲間に~」「読み手を幻想の世界に~SF小説」 **12[引き入れる[ひきいれる]]** 誘って、仲間に入れる。「彼を味方に~ことができれば、都合がいいんだが」 **13[引き込む[ひきこむ]]** 強引に引き入れる。「あいつを悪の仲間に引き込んだのは、あいつの兄貴だ」 **14[巻き込む[まきこむ]]** いやおうなく強引に引き入れる。「行方不明のその子供は、事件に巻き込まれた可能性もある」「彼らの醜い権力争いに巻き込まれるのはごめんだ」「一般市民を巻き込んでの民族紛争」 **15[取り込む[とりこむ]]** 機嫌をとったりして、自分のほうへ引き入れる。「有力者を自分の陣営に~」 **16[抱き込む[だきこむ]]** ある計画に仲間や味方として引き入れる。「反対派の一部を金で~」 **17[買収[バイシュウ]する]** 金などを与えて、自分の側に引き入れること。「その組織は役人を〜して情報を得ていた」 <646> **18[釣り込む[つりこむ]]** 相手に興味を起こさせて、自分の思いどおりの状態や物事の進め方へと引き入れる。「つい彼の愉快な話に釣り込まれた」「彼女のペースに釣り込まれて、結局、言いたいことの半分も言えなかった」◇多く、受け身の形で用いられる。 **19[引き摺り込む[ひきずりこむ]]** 無理に誘って、仲間にする。「悪の道に引きずり込まれた少年」 **20[呼び込む[よびこむ]]** 声をかけて中に入れる。「市の日にはしきりに客を~声が聞かれる」 **21[勧誘[カンユウ]する]** 何かをさせよう、あるいは仲間になるよう、勧めて誘うこと。「保険会社に就職したので、友人や親戚を手当たり次第〜している」 ▷~員 **22[誘惑[ユウワク]する]** ある欲望・感情などを起こさせて、望ましくないことをするよう誘いかけること。「今日は勉強するつもりなんだから、あんまり~しないでよ」「~と戦うことも必要だ」「〜されて、捨てられた」 ▷~者 **23[誘引[ユウイン]する]** におい、味などを誘ってひきつけること。「昆虫フェロモンを使って害虫を~する」▷~剤 **●誘い出す** **24[誘い出す[さそいだす]]** ①誘って外に出す。「引っ込み思案がちな子を公園に~」「連れ出す」が、誘う人と誘われる人がいっしょに中から外に出るのに対して、「誘い出す」は、必ずしもいっしょに中から外に出るとは限らない。どこか外にいる人が家にいる人を電話で誘って外出させる場合などにも用いる。②うまく引き出す。「世間話から重要な情報を~」 **25[連れ出す[つれだす]]** 誘って、いっしょに外へ行く。「あの堅物を飲みに〜のは大変だった」 **26[釣り出す[つりだす]]** 相手を釣って誘い出す。「甘言で〜」 **27[誘き出す[おびきだす]]** だまして誘い出す。「犯人をおびき出して人質を救出する」 **●口説く** **28[口説く[くどく]]** 相手が自分の望むようにしてくれるよう、根気強く頼んだり誘ったりすること。「事業に参画してくれるよう旧友を~」「彼女をいくら口説いてもむだよ、恋人がいるんだから」 **29[掻き口説く[かきくどく]]** しきりに口説く。「どんなにかき口説いても彼女は首を縦に振らない」 **30[口説き落とす[くどきおとす]]** 口説いて承知させること。「とうとう大物を口説き落とした」 **31[説得[セットク]する]** 根気よく言い聞かせて納得させること。「その任務を引き受けるよう、必ず〜します」「反対者の~にあたる」 ▷~力 **32[説き伏せる[ときふせる]]** 反対する相手の心を、言葉を尽くして納得させる。「父を説き伏せて、単身アメリカに渡る」 **33[其の気にさせる[そのきにさせる]]** おだてるなどして、何かをする気があるように仕向ける。「叱咤激励して、やっと彼らをその気にさせた」 **34[拝み倒す[おがみたおす]]** その気のない相手を拝むようにして頼みこみ、無理に承知させる。「拝み倒して講演に来てもらう」 **35[泣き落とす[なきおとす]]** 泣いて同情を誘い、悲しそうなふりをして、いかにも悲しそうなことを言って相手の気持ちを動かし、自分の頼みを承知させる。「親を泣き落として海外旅行の代金を出させた」 **●異性を誘う** **36[引っ掛ける[ひっかける]]** うまいことを言って異性を誘い、自分と付き合わせる。「小金を持っていそうなOLを~」 **37[ナンパする]** 道などで見知らぬ異性に声をかけて誘う。「そんなところで〜してないで、まじめに働いたらどうだい」「悪い男に〜されないようにね」◇「ナンパ」は「硬派」に対する「軟派」からきているが、ふつうカタカナで書き、漢字では書かない。 **38[モーションを掛ける[モーションをかける]]** 異性の相手の気を引こうと、誘うようにはたらきかける。「隣の席の女性に盛んに~」◇やや古い言い方。「モーション(motion)」は、「動作」「身ぶり」の意。 **●目で異性を誘う** **39[ウインクする]** 関心をもっていることを示すために、異性の相手に片目を一つぶってみせること。「男はカウンターの端に座っている女に〜してほほえみかけた」▶wink **40[色目を使う[いろめをつかう]]** 関心を引こうとして、誘うような目つきで異性の相手を見ること。「彼女は向かいに座った男にしきりに色目を使っていた」 **41[流し目を送る[ながしめをおくる]]** 異性の相手に顔を向けずに、目だけ動かして誘うような目つきで見る。「私の恋人に〜なんて許せない女だわ」◇「流し目を使う」「流し目をくれる」などともいう。 **●その他** **42[呼び掛ける[よびかける]]** 自分の言うことを聞いて行動するように、広い範囲の人にはたらきかける。「市民に呼びかけて災害地への義援金を募る」「気象庁は津波に注意するよう呼びかけている」 **43[持ち掛ける[もちかける]]** 相手の参加を求めて話や相談事を持ち出す。「友人が『もうけ口があるんだが一口乗らないか』ともちかけてきた」 **44[誘致[ユウチ]する]** 企業・会議・イベントなどが、その土地で操業したり開催されたりするよう誘うこと。「土地の有効利用をするために大学を〜する」 **45[水を向ける[みずをむける]]** 相手からある話を引き出すために、相手の関心があることに向くようにさりげなく誘う。「それとなく〜と、案の定こちらの知りたいことをしゃべり出した」 ## h 名詞の類:コト・サマ **00[誘い[さそい]]** 誘うこと。「うかうかと甘い〜に乗るな」「~をかける」「~を受ける」 **01[誘い[いざない]]** さそい。「漂泊の旅への~」 **02[呼び掛け[よびかけ]]** 呼びかけること。「彼らの~に応じて、ボランティア活動に参加した」 **03[ラブコール]** 自分の所属するところに所属するよう、相手を熱心に誘うこと。「わがチームに入団してほしいと、A選手に〜を送る」▶love call <647> **04[口説き[くどき]]** 口説くこと。「その男のあつかましい〜にはうんざりだ」 **05[色仕掛け[いろじかけ]]** 異性の気を引いて、相手の気をひき、自分の思いどおりに動かすこと。また、相手の気を引くために色気を利用すること。「いくら女に弱くても、〜なんて古典的な方法が通用するものか」 **06[泣き落とし[なきおとし]]** 泣き落とすこと。「そんな〜にはだまされないぞ」 **07[呼び込み[よびこみ]]** 呼び込むこと。「あの通りは、いかがわしい〜の声で騒々しい」 **08[客引き[きゃくひき]]** 通行人などを自分の所属する店などに客として来るように誘うこと。「あんなに強引な〜をすれば、逆にだれもこないよ」 **09[説得力[セットクリョク]]** 説得するときの力。「彼の意見にはやはり〜がある」 # k 名詞の類:モノ **00[呼び水[よびみず]]** (ポンプから水が出ないときに、水を導き出すためにポンプに入れる水の意から)何かのきっかけとなる事柄。「1通の投書が〜となって、大きなキャンペーンへと発展した」 **01[誘い水[さそいみず]]** 「呼び水」のくだけた言い方。「同僚とちょっと一杯のつもりで飲んだビールが〜になって、結局はしご酒をしてしまった」◇「呼び水」のほうが一般的。 **02[餌[えさ]]** ①動物をおびき寄せるための食べ物。「この宿の裏庭には、置いてある〜につられて、夜になると森の奥からたぬきが出てくる」②人を誘ったりだましたりするための、魅力的なものや条件。「高級ブランド品を〜に、女性からお金をだまし取る詐欺事件が頻発している」 **03[囮[おとり]]** 仲間の鳥獣を誘い寄せるためにつないでおく同類の鳥獣。◇「媒鳥」とも書く。 **04[好餌[コウジ]]** 人を誘ったりだましたりするための、うまい話や有利な条件。「好餌」は「よいえさ」の意から。 ●誘蛾灯・集魚灯 → 8608ともすk●おびき寄せるためのあかり ●甘い言葉・殺し文句 → 3600だますk●だましたりひっかけたりする言葉 # S 名詞の類:ヒト **00[呼び込み[よびこみ]]** 呼び込む人。「〜に袖をつかまれて振りほどくのが一苦労だった」 **01[客引き[キャクひき]]** 通行人などを自分の所属する店などに客として来るように誘うことを職業としている人。「〜が多くて煩わしいので、あの通りは歩きたくない」 **02[ポン引き[ポンびき]]** 囧性的な欲望を満たすことを目的に客を prostitute のもとへ案内して手数料を得る男。「ぽんびき」は外来語ではないが、「ポン引き」とカタカナまじりで書くことが多い。 # 3508 すすめる ## a 動詞の類 **00[すすめる]** ①相手に、何かをすることが相手のためになると考え、そうするよう言葉ではたらきかける。「入会を~」「なかなか参考になる本なので、一読を~」◇「勧める」「奨める」と書く。②相手にものを差し出して、それを受け入れるよう言葉ではたらきかける。「客に座布団を~」「訪問先で酒をすすめられ、ついつい飲みすぎてしまった」◇「勧める」「奨める」と書く。③物事・人などがある目的にかなっているとして、採用するよう言葉ではたらきかける。「新人賞候補としてはこの作品をすすめたい」◇「薦める」と書く。 **01[推す[おす]]** よいと思った物事や人を、他人にすすめる。「次期会長には山本さんを推したいと思います」「言語学の入門書なら、この本を推します」 **02[プッシュする]** 囧ある特定の人や物事を推すこと。「その評論家は、新人のAを強力に〜した」▶push **03[推薦[スイセン]する]** 推すこと。「今回は〜したい作品がなかった」▷~状・入学~ **04[推挙[スイキョ]する]** 人を公的な立場に推薦すること。「会長に~する」◇「吹挙」とも書く。 **05[自薦[ジセン]する]** 自分で自分を推薦すること。「〜他薦を問わない」⇔他薦 **06[他薦[タセン]する]** 他人が推薦すること。「立候補者がいなかったので〜によることにした」 **07[特薦[トクセン]する]** 特に推薦すること。「当店が〜する地酒」 **08[ノミネートする]** 賞などの候補として推薦すること。「アカデミー賞の候補に〜された話題作」◇ふつう、受動態で用いる。▶nominate **09[推奨[スイショウ]する]** よいものとして、人にすすめること。「この本を必読の書として〜したい」 ▷~銘柄 **10[推賞[スイショウ]する]** すぐれているとして他の人にすすめること。「彼が〜する絵画を購入した」◇「推称」とも書く。 **11[選奨[センショウ]する]** よいものを選んで人にすすめること。「その道の権威が〜する本」▷芸術~ **12[勧奨[カンショウ]する]** 人があることをするようにすすめること。「農業を~する」 **13[奨励[ショウレイ]する]** 人が何かをすることを、積極的にそうするようにすすめること。「体育の日を制定して、国民にスポーツを〜する」 **14[慫慂[ショウヨウ]する]** すすめること。「彼は、友人に海辺での療養生活を〜され、その言に従った」 **15[奨励[ショウレイ]する]** ある行為を高く評価し、人がそれを行うよう制度的に支援などしてすすめること。「寒さに強い品種の栽培を~する」「市民にスポーツを〜する」 ▷~金 **16[勧告[カンコク]する]** あることをするよう公的にすすめること。「辞職を〜する」「〜に従う」▷人事院~ **17[勧進[カンジン]する]** 仏教を説いて入信をすすめること。「諸国を〜して歩いた僧」 ## d 形容動詞の類 **00[御薦め[おすすめ]の]** すすめる様子。「今日はかれいが〜だよ」「彼女の〜の店」 **01[一推し[いちおし]の]** いちばんすすめる様子・こと・もの。「この夏~の映画は、このSF超大作だ」「うちの店の〜は、このラーメンです」 ## h 名詞の類:コト・サマ **00[勧め[すすめ]]** すすめること。「医者の〜に従って、毎朝散歩を欠かさない」「学問の~」◇「奨め」とも書く。 <648> **01[肩叩き[かたたたき]]** 人員を削減して人件費を減らすために、会社が、まだ定年に達していない社員に早期退職をすすめること。「会社がリストラをするとは聞いていたが、まさか自分が〜をされるとは思っていなかった」 **02[勧業[カンギョウ]]** 産業が盛んになるように奨励すること。「〜のための政策を施す」 ▷~博覧会 **03[奨学[ショウガク]]** 学問を奨励すること。「この地では〜の気風が強い」 ▷~金・~生・~制度 **04[勧善懲悪[カンゼンチョウアク]]** 善をすすめて悪を懲らしめること。「あの時代劇は日本人好みの〜の話だ」◇略して「勧懲」ともいう。 # k 名詞の類:モノ **00[奨励金[ショウレイキン]]** 奨励するために出す金銭。 **01[奨金[ショウキン]]** 「奨励金」「奨学金」の略。 ●奨学金 → 4005助けるk●助けるための金銭 # 3509 強いる ## a 動詞の類 **00[強いる[しいる]]** 相手の意に反することを無理にさせる。「民衆に犠牲を~」「返答を~」「予想外の苦戦を強いられた」 **01[無理強い[むりじい]する]** 相手のいやがることを無理やりさせること。「下戸に酒を~するな」 **02[強制[キョウセイ]する]** 権力などによって、相手の意思を無視して無理にそうさせること。「学校が髪型まで〜するなんておかしい」「寄付を〜するのはよくない」▷~執行・~処分・~労働・~送還・~疎開・~保険・~収容所・~力・~的 **03[強要[キョウヨウ]する]** 不当なこと、反道徳的なことなどを無理に要求すること。「特定の候補に投票するよう〜する」 **04[義務付ける[ぎむづける]]** 規則などによって、そうしなければならないようにさせる。「閣僚に資産の公開を~」「シートベルトの着用を~」「彼らは、作業内容の報告を義務づけられている」 **05[押す[おす]]** 相手に対して強引にはたらきかける。「だめなら引いてみな」◇「病を押して出社する」のように「押して・・・する」の形で用いるときは、障害があるのに自分が無理をして行動する意になる。 **06[押し付ける[おしつける]]** ①仕事や責任を強引に引き受けさせる。「いやなことはみんな僕に~んだからな」②考え方、価値観などを、強引に相手に受け入れさせる。「価値観を子供に~ような教育をしてはいけない」 **07[押っ付ける[おっつける]]** 「押し付ける」の、より口語的な言い方。「いやな用を家の者におっつけて駆けつけた」 **08[押し売り[おしうり]する]** 相手の気持ちを考えずに、相手のためになるとして無理に押しつけること。「好意を〜するのはよくない」「そういうのを親切の〜って言うんだよ」 **09[着せる[きせる]]** ある人に、罪や責任など不都合なことを押しつける。「恩を〜つもりはないんですが、今度の件ではいろいろと苦労しましたよ」「昔の仲間に無実の罪を着せられた」 ●売りつける → 4210売るa●ある態度で売る **●恩に着せる** **10[恩に着せる[おんにきせる]]** 自分が相手のためにした(ふりをしたことではない)ことに対して、ことさらに感謝すべきだと相手に思わせる。「どんなことで恩に着せられたんじゃ、たまらない」◇「恩に掛ける」ともいうが、あまり用いられない。 **11[恩を売る[おんをうる]]** あとで感謝や利益を得られることを期待して、人に何かを与える。「彼に恩を売っておけば、何かあったときに助けてくれるだろう」 # C 形容詞の類 **00[押し付けがましい[おしつけがましい]]** いかにも押しつけるような様子。「親切そうな人だけど、〜ところがあってね」 **01[恩着せがましい[おんきせがましい]]** いかにも恩を着せるような様子。「物をくれるのはいいけど、ああまで恩着せがましくされるとねえ」 # d 形容動詞の類 **00[御仕着せ[おしきせ]の]** 一方的に与えられたことである様子。「そんな〜の規則にだれが従うものか」 ◇「御四季施」とも書く。 **01[強制的[キョウセイテキ]な]** 相手の意思にお構いなく強制する様子。「持ち物検査と称して、かばんの中のものを出させられる」「住民の意向を尊重すると言いながらも、立ち退きはほとんど〜なものだった」◇「半ば無理に」「半ば無理やり」とはいえないが、「半ば強制的に」とはいえる。 **02[半強制的[ハンキョウセイテキ]な]** 半ば強引である様子。「募金といっても〜なものだった」 **03[強引[ゴウイン]な]** まわりの意向や反対などを押しのけて無理に行う様子。「実にわざとらしい〜なやり口」「彼に〜に連れ出された」 **04[無理[ムリ]な]** 困難なことを強引にしたりさせたりする様子。「~に説得しようとしてもむだだ」「その栓は〜に引っ張っても抜けません」▷~心中 **05[否応なし[いやおうなし]の]** いやかいやでないかにかかわらず無理に行われたりする様子。「〜に引っ張っていかれた」「委員に立候補したといっても、実際は持ち回りで〜だった」 **06[力任せ[ちからまかせ]の]** 力があるのに任せて、加減することなく行う様子。「〜に引っ張る」 **07[力尽く[ちからずく]の]** 暴力・武力・権力を用いて強引に事を行う様子。「~で奪い取る」 **08[腕尽く[うでずく]の]** 腕力で強引に事を行う様子。「おとなしく渡さないなら〜で取り上げるまでだ」 **09[権柄尽く[けんぺいずく]な]** 権力にまかせて無理やりに行う様子。「住民の反対の声にも耳を貸さず、〜で事を進めたらしい」「彼の~な態度には我慢ならない」 <649> ## f 副詞の類 **00[強いて[しいて]]** 反対があったり、好ましくなかったりするのに、無理にする様子。「どうしても行くというのなら、〜止めはしない」「〜言えば、彼は古風な人だ」◇ふつう、否定を伴うか、条件節で用いられる。 ●あえて → 1506図るf **●無理やり** **01[無理遣り[むりやり]]** いやがることをしたり、することが困難であることを承知のうえで、きわめて強引に行う様子。「いやがる子供を~歯医者に連れていく」◇実力行使を伴うというニュアンスがある。「無理矢理」とも書く。「矢理」はあて字。 **02[有無を言わさず[うむをいわさず]]** 相手にたんのうんとを言わせずに、強引に行わせたりする様子。「〜連れていく」◇「有無を言わせず」ともいう。また、「有無を言わさぬ口調」のように、「有無を言わさ(せ)ぬ(ない)+名詞」の形でも用いられる。 **03[否応無く[いやおうなく]]** いやおうなしである様子。「柔道部に入ると、五厘刈りに〜させられた」「時は~過ぎていく」◇「否も応も無く」ともいう。「有無を言わさず」が相手に対するはたらきかけに用いられるのに対して、必ずしも相手に対するはたらきかけに用いられるとは限らない。 **04[否が応でも[いやがおうでも]]** いやかいやでないかにかかわらず、あることをしたり強いたりする様子。「こうなったら〜連れていく」「締め切りまでにあまり時間がない。~何かを書かなければならない」◇「否でも応でも」ともいう。 # k 名詞の類:モノ ●強制力・権力 → 9606持つi●権力 ●圧力 → 4704とめるk●圧力 # S 名詞の類:ヒト ●押し売り → 4210売るs●売る人 <650> # 3600 だます ## a 動詞の類 **●だます** **00[騙す[だます]]** ①何らかの利益を得る目的で、相手にとって不利になるような、事実と違うことを信じさせる。「模造品を天然パールだと言って、客を~」「セールスマンの笑顔に手もなくだまされてしまった」「彼はお人好しでだまされやすい」②大人が子供を泣きやませたり喜ばせたりするために、でまかせに相手のうれしがるような、しかし実現の保証のないことを言う。「泣く子を〜(泣きやませる)」 **01[騙くらかす[だまくらかす]]** 「だます」の強調表現。「よくも俺をだまくらかしたな」「仕事だと言って、おふくろを〜」◇「だます」よりもさらにくだけた言い方。 **02[謀る[たばかる]]** 計略を使って、人をだます。「思ってもみない人物にたばかられた」 **●あざむく** **03[欺く[あざむく]]** ①相手の判断を狂わせるような行動をして、相手に真相・実情を知られないようにする。「敵をあざむいて奇襲をかける」「人の目を~」「世間を~」②そのものの本来の働きが見えなくなるくらいに、すぐれた働きをする。「花を~(美しい花も色あせて見える)美人」「昼を~ネオン」「鬼を〜男」◇「・・・をあざむく」の形で用いる。 **04[欺瞞[ギマン]する]** 人をあざむき、だますこと。「~に満ちた生涯」「民衆を〜する政治」▷~的・自己~ **05[欺罔[ギモウ]]** あざむくこと。「人を〜して、財物を奪取する」「ぎもう」「きぼう」ともいう。法律で、詐欺罪になる行為に対して用いることが多い。 **06[化かす[ばかす]]** 本当の姿とは違うものを見せて人の心を迷わせ、正常な判断をできなくさせる。「たぬきが人間を~」「きつねに化かされたような顔をしてどうしたの」「女の笑顔に化かされる」 **●乗せる** **07[引っ掛ける[ひっかける]]** 言葉巧みにだまして、自分の思いどおりにする。「まんまと女を~」「客をひっかけて、偽物をつかませた」 **08[乗せる[のせる]]** 言葉巧みにいかにも本当らしく思わせるようにだます。「うまい話に乗せられて大損をした」 **09[口車に乗せる[くちぐるまにのせる]]** 口先のうまい言い回しで、すっかり人をだます。「セールスマンの口車に乗せられて高価なふとんを買ってしまった」 **10[担ぐ[かつぐ]]** からかったりして、人をだます。「あいつにまんまと担がれた」 **11[芝居を打つ[しばいをうつ]]** 人をだますために、いかにも本当らしく思わせる作り事をする。「借金を返してもらうために、全員で〜ことにした」 ●釣る → 3507誘うa **●はめる** **12[嵌める[はめる]]** 人をだまして、ある状況に追い込む。「妙な策略にすっかりはめられた」◇「填める」とも書く。 **13[陥れる[おとしいれる]]** 人をはめて、ひどい目にあわせる。「相手を窮地に~」 **14[罠に掛ける[わなにかける]]** 計略で、人を陥れる。「やつは、彼をわなにかけようとして、うまい話をもちかけたんだ」 **15[寝首を掻く[ねくびをかく]]** 相手の油断をついて、倒す。「部下に寝首をかかれた」◇眠っている人の首を切り落とす意から。 **16[一杯食わす[いっぱいくわす]]** ちょっとしたことでうまく人をだます。「まんまと一杯食わされた」◇多く受け身の形で用いる。「一杯食わせる」ともいう。 **●言いくるめる** **17[言い包める[いいくるめる]]** 相手が反論できないようなうまいことを言って、自分の思いどおりになるようにする。「黒を白と~」 **18[丸め込む[まるめこむ]]** 相手をおだてたり、うまくだましたりして、自分の思いどおりにさせる。「あの国会議員さえ何とかして丸め込んでしまえば、交渉は終わったようなものだ」「上司にうまく丸め込まれる」 **19[賺す[すかす]]** なぐさめたりおだてたりして言いくるめる。「今手に入れないと二度と手に入りませんよ、と人を~ような商売のしかたで会社を成長させた」 **●手なずける** **20[手懐ける[てなずける]]** うまく扱って、自分の言うことを聞くようにする。「相手の会社のやつを手なずけておいたから、売り込みはうまくいくだろう」 **21[籠絡[ロウラク]する]** 丸め込んで、自分の思うとおりにすること。「敵の参謀を〜する」 **22[懐柔[カイジュウ]する]** うまいことを言って手なずけ、自分の思うとおりにさせること。「したたかな相手を〜するのに成功した」▷~策 **●たぶらかす** **23[誑かす[たぶらかす]]** 人の心を迷わせるようなうまいことを言ってだまし、自分の思いどおりにする。「年寄りをたぶらかして、金を巻き上げる」「女にたぶらかされる」 **24[誑し込む[たらしこむ]]** 相手をだまし込み、すっかり思いどおりにする。「こびるようなしぐさで、世間知らずの男を~」◇「たらし込む」は「誑す」の強調表現だが、「誑す」はあまり使われない。 ## h 名詞の類:コト・サマ **00[騙し[だまし]]** だますこと。「~にあう」「年々〜の手口が巧妙になっている」 **01[引っ掛け[ひっかけ]]** だますこと。「彼の〜にまんまとかかった」 **02[朝三暮四[チョウサンボシ]]** 目先の違いに気をとられて、結局は同じなのに、いかにも違うかのように言って人をだますこと。◇猿に木の実をやるのに、朝3つ夕方4つにしようとしたら怒ったので、朝4つ夕方3つにしようと言ったら喜んだという中国の故事から。 <651> **03[詐欺[サギ]]** 人をだまして、金品を取るなどの損害を与えること。「〜で金品を巻き上げる」「寸借〜(現金などをちょっと貸してくれと言ってだましとること)」 **04[詐偽[サギ]]** いつわること。特に、法律で、偽りの文書・印鑑などを作ることや使うこと。「公文書〜」▷~記録・~投票◇「詐欺」があざむくことに重点があるのに対して、「詐偽」はいつわることに重点がある。 **●だましたりひっかけたりする言い方** **05[口車[くちぐるま]]** 口先だけのうまい言い回し。「つい、相手の〜に乗ってしまった」 **06[口三味線[くちじゃみせん]]** 口先だけの巧みな言い回し。「〜に乗せられ、すっかり信じてしまった」◇「くちざみせん」ともいう。三味線の旋律を、ちんとんしゃんなどと口で唱える意から。 **07[甘言[カンゲン]]** 人の気に入るような、口先だけの巧みな言い回し。「~に乗ってひどい目にあった」 **●だましたりひっかけたりする手口** **08[ぺてん]** 囧人をだますための手口。「~にかける」「話がうますぎるけど〜じゃないの」▷~師◇中国語のピエンズ(騙子piànzi)に由来するという説がある。 **09[詐術[さじゅつ]]** 人をだます手段。「巧みに〜を弄する」 **10[手練手管[てれんてくだ]]** 人を巧みにだますやり方。「〜を駆使して人を丸め込む」 **●だましたりひっかけたりする計略** **11[仕掛け[しかけ]]** 人をだましたり陥れたりするための計略。「種も〜もない手品」「この芝居の〜が凝っている」「大がかりな〜」「〜を見破る」◇「仕」はあて字。 **12[絡繰り[からくり]]** うまく仕組んで人の目をだます工夫。「人形」◇「機関」「機巧」とも書く。 **13[トリック]** 実際とは違うことを信じさせるための計略。「奇術の〜を見破る」▶trick **14[罠[わな]]** 人をだまして陥れようとする計略。「敵の〜を仕掛ける」「〜にはまる」◇「羂」「綰」とも書く。 **15[落とし穴[おとしあな]]** 人を陥れるはかりごと。「いつでも御用立てしましょうと言うが、それが彼の〜だよ」◇「罠」のほうが意図的にだまそうという含みが強い。 **16[陥穽[カンセイ]]** 囧落とし穴。「敵の〜にはまる」 **●その他** **17[隠し球[かくしだま]]** 野球で、捕手がボールを持っているのに持っていないふりをして、走者をだまし、ベースを離れている走者をアウトにすること。「二塁手の〜にまんまとさされた」 # k 名詞の類:モノ **●だましたりひっかけたりする言葉** **00[甘口[あまくち]]** 人をだますような、口先だけのうまい言葉。「そんな~にはだまされない」 **01[甘言[カンゲン]]** 相手の気を引くようなうまい言葉。「~で人を釣る」 **02[甘い言葉[あまいことば]]** 人をその気にさせる、うまい誘いの言葉。「〜に気をつけよう」 **03[巧言[コウゲン]]** 人の気を引き、心をまどわすような巧みに飾った言葉。「~でとり入る」▷~令色 **04[殺し文句[ころしモンク]]** 聞く者の心にぐさっと突き刺さるような言葉。「〜にころりとまいった」 # S 名詞の類:ヒト **00[ぺてん師[ぺてんし]]** ぺてんを働く人。「〜にひっかかる」 **01[詐欺師[さぎし]]** 詐欺を働く人。「一代の~として名を成す」 **02[山師[やまし]]** 俗に詐欺師。◇本来は、山で鉱脈を見つけたり山林の買い付けなどをする職業の人をいうが、その仕事が非常に投機的な性格が強いことから、一攫千金をもくろむ人の意で用いられ、広義では詐欺師をも指す。 **03[さくら]** 客のふりをして露店などで品物をほめて買ってみせ、客に買う気を起こさせたり、劇場・講演などで拍手をするなどして場を盛り上げたり共鳴を誘ったりする役目の、売り手・主催者側の関係者。 ●女たらし・男たらし → 0603好むs●好色な人 # × 名詞の類:トキ **00[エイプリルフール]** この日だけは、罪のないうそで人をかついでもよいとされる、4月1日。◇もともと西洋の習慣。「エープリルフール」ともいう。▶April fool **01[四月馬鹿[しがつばか]]** 「エイプリルフール」のくだけた言い方。 # 3601 ごまかす ## a 動詞の類 **00[誤魔化す[ごまかす]]** 金品・状態・状況について、それが実際とは違って見えるようにするための行動をする。「勘定を~」「ガソリンの量目をごまかす」「自分の失敗を笑って〜」◇「誤魔化す」はあて字。 **01[ちょろまかす]** 俗に金品をばれない程度に盗んでごまかす。「たまのパチンコ代を、店の売り上げからちょろまかしていたのがばれた」 **02[鯖を読む[さばをよむ]]** 実際より多く言ったり少なく言ったりして数をごまかして言う。「10歳も年齢の~」◇鯖はいたみやすいので急いで売る必要があり、そのときに数をとばして数えて実数をごまかすことが多かったから、あるいは、鯖2枚重ねを1連と数えた慣習から、など語源は諸説ある。 **03[細工[サイク]する]** 都合のいいようにごまかすこと。「へたに~しないほうがいい」「帳簿に~する」 **04[小細工[こざいく]する]** 浅はかな考えで、すぐわかってしまうようなつまらない策略を用いること。「〜しても、すぐに見破られてしまうぞ」「〜を弄する」 **05[改竄[カイザン]する]** ある目的で、文書の字句に手を加えて書き直すこと。「証拠隠滅のために書類を〜する」 <652> **06[脱税[ダツゼイ]する]** 所得や利益を実際より少なく偽って申告すること。「巨額の利益を〜する」「大物政治家が〜の容疑で逮捕された」 **07[揉み消す[もみけす]]** 不祥事やうわさなどが世間に広まらないようにする。「あの政治家は息子の不祥事を〜ために金をばらまいたといううわさだ」 **08[消し止める[けしとめる]]** 不都合なことが他に波及しないよう処理する。「部長は社内不倫のうわさを〜のに躍起になっていた」 **09[撒く[まく]]** 連れや追っ手の目をくらまし、わざとはぐれる。「うまく尾行を~」 **●まぎらす** **10[紛らす[まぎらす]]** ものわかりにくくし、そのことが目立たないようにする。「涙を笑いに~」「スポーツでもして気分を~か」 **11[紛らわす[まぎらわす]]** 「紛らす」の強調表現。「気を〜ために旅に出る」 ▶逸らす → 2305避けるa●かわす **●取り繕う** **12[取り繕う[とりつくろう]]** 気まずい雰囲気や、具合の悪い状況のとき、うまくごまかしてその場を収める。「体面を~」「その場は何とか取り繕った」 **13[糊塗[コト]する]** 一時しのぎに取り繕うこと。「付け焼き刃でうわべを〜したにすぎない」 **●言葉でごまかす** **14[はぐらかす]** 相手の質問や追及にまともに答えず、わざと無関係な話をするなどしてごまかす。「国会での追及を~」「話をはぐらかされてしまい、核心に迫ることができなかった」 **15[言い繕う[いいつくろう]]** 自分に都合の悪いことや欠点を、言葉を使ってごまかす。「とりあえずその場を~」 **16[御茶を濁す[おちゃをにごす]]** いいかげんなことでごまかしてその場をごまかす。「答弁に困って、〜」 **17[言を左右にする[げんをさゆうにする]]** はっきりしたことを言わないでごまかす。「何度も追及されても言を左右にして逃げ回る」 **18[煙に巻く[けむにまく]]** 相手の意表をつくようなことを言って、問題の所在をわからなくし、ごまかす。「人を〜のがうまいやつだ」◇「けむ」は「けむり」の略。 ●言葉を濁す → 1911ほのめかすa●はっきり言わない **●見せかける** **19[見せ掛ける[みせかける]]** うわべや見た目をごまかす。「実物に〜」「表面を塗り直して新品に~」「自殺と見せかけた他殺」 **20[偽装[ギソウ]する]** ほかのものとあえて区別しにくい形にして、正体をごまかす。「倒産をうまく〜したつもりだったが、すぐばれた」▷~工作・~倒産・~心中◇「擬装」とも書く。 **21[装う[よそおう]]** 人の気持ちや性格、実情などがそうでないのに、そうであるように見せかける。「彼女は平気を装っていたが、心中は穏やかではなかっただろう」「その男は紳士を装って、ねらった女性に近づいた」 **22[仮装[カソウ]する]** 仮の姿を装うこと。「商品の販売を〜して金品をだまし取る」▷~空母 **23[粉飾[フンショク]する]** うわべを取り繕い、実際のもの以上に見せかけること。「ささやかな善行を〜して報告する」 ▷~決算◇「扮飾」とも書く。 **24[振りをする[ふりをする]]** 人の行動や気持ち・性質などが、実際はそうでないのに、そうであるように見せかける。「少女は泣くふりをして、父親の関心をひいた」「彼はさめたふりをしているが、実は情熱的な男だ」◇「装う」に比べて、より口語的な言い方で、「寝たふりをする」「怒ったふりをする」「見て見ないふりをする」のように、具体的な行動について用いられることが多い。 **25[成り済ます[なりすます]]** ある立場や身分ではないのに、そうであるかのように、ある人物になりすます。「職員になりすまして館内に侵入する」 **26[演じる[えんじる]]** 何かの目的のために、そういう人であるふりを、ある程度の期間、継続してする。「それ以来ずっと、彼女は貞淑な妻を演じてきたというわけだ」 **27[演技[エンギ]する]** 相手にあることを信じ込ませようと、わざとある動作などをしてみせること。「すっかりばれてるんだから、今さら〜してもむだだよ」「君は、彼女のあの涙が〜だというのか」 **28[猫を被る[ねこをかぶる]]** 本性を隠して、おとなしいふりをすること。「姉は会社では猫をかぶっているらしい」 **29[猫被り[ねこかぶり]]** 猫をかぶること。「最初は〜していた新入社員も、半年たってだんだん地を出すようになった」◇「ねこっかぶり」ともいう。 **30[仮面を被る[かめんをかぶる]]** 本心や正体をいつわって行動する。「善人の仮面をかぶっていたが、実は連続殺人犯だった」 **31[カムフラージュする]** 外見や様子をかえて、本性がわからないようにすること。「決して本心を悟られないように、〜して話した」◇「カモフラージュ」ともいう。▶camouflage **●強がる** **32[強がる[つよがる]]** ほんとうはそうではないのに、強いようによそおう。「口では精一杯強がっているけれど、脚がぶるぶる震えていた」 **33[虚勢を張る[きょせいをはる]]** うわべだけ威勢よく、元気なふりをする。「精神的に弱い人間ほど〜とは、よくいわれることだ」 **●ゆがめる** **34[歪める[ゆがめる]]** 物事のありさまなどを(意図的に)実際と違うように言う。「事実をゆがめて報道するなどもってのほかだ」 **35[曲げる[まげる]]** 事実と違う形にする。「その教科書は史実を曲げていると非難された」◇「枉げる」とも書く。 **36[ひん曲げる[ひんまげる]]** 大きく曲げる。「事件の真相がひん曲げられ、闇から闇に葬られた」 **37[捩じ曲げる[ねじまげる]]** 無理に曲げる。「真実をねじ曲げようとする人々がいる」 **38[歪曲[ワイキョク]する]** 「ゆがめる」の強調した言い方。「保身のために事実を〜して報告した部下を処分する」 <653> **●でっちあげる** **39[作る[つくる]]** 事実であるように見せかける。「話を〜」「サボるための口実を〜」 **40[作り上げる[つくりあげる]]** 本当らしくすきのない形に作る。「マスコミ向けに孝行話を〜」 **41[拵える[こしらえる]]** うまい言い訳をこしらえたな」「こしらえる」のほうが「作る」より、話し言葉として用いられることが多い。 **42[捏ち上げる[でっちあげる]]** 俗にないことをまるであることのように、作り上げる。「事件を〜」◇「でっち」は「捏」を動詞扱いにした「でつ」の連用形「でち」の変化。 **43[捏造[ネツゾウ]する]** 実際には存在しないことを、あたかも真実らしいものとして作り上げること。「契約書を〜する」◇もとは「でつぞう」といった。 **44[フレームアップ]** 事件などを捏造すること。「彼はスパイとして〜されて、監獄に送り込まれる」▶frame-up **●うそをつく** **45[嘘を吐く[うそをつく]]** 事実でないことを言う。「すぐばれるような〜な」 **46[嘘を言う[うそをいう]]** (結果として)うそをつく。「昨日、あの映画は1958年の作品だと言ったが、1960年だった。うそを言ってしまったね」 **47[嘘で固める[うそでかためる]]** うその話がばれないように、さらにうそを重ねる。「うそで固めた身の上話」 **48[偽る[いつわる]]** 自分のことについて事実と違うことを表明する。「学生といつわって入場した」「人をいつわって、資金を出させる」「いつわらぬ真実を証言する」◇「詐る」とも書く。 **49[騙る[かたる]]** 悪事をたくらみ、自分の名や身分をいつわって他人の名を利用する。「こともあろうに、私の名をかたって悪事を働くとは許せない」◇「語る」と同語源。 **50[称する[しょうする]]** いつわって、そうであると人に言う。「病気と称してずる休みをする」「視察と称して観光旅行に出かける」 **51[偽称[ギショウ]する]** 氏名・身分・所属などをいつわって言うこと。「大会社の社員だと〜した」 **52[詐称[サショウ]する]** 住所・氏名・職業・経歴などをいつわって言うこと。「学歴を〜した罪で解任された」 **53[僭称[センショウ]する]** 勝手に自分の身分を越えた称号を称すること。「皇帝を〜する男が現れた」 **54[偽証[ギショウ]する]** いつわった証明や証言をすること。「裁判所で〜したことがばれて罰せられた」「無実を〜する」 ▷~罪 **55[誣告[ブコク]する]** 他人を罪に陥れるために、虚偽の事実を申し立てること。▷~罪「ふこく」ともいう。 **56[讒言[ザンゲン]する]** 他人を陥れるために、ありもしない事実をでっちあげたりして、その人のことを上位の者に悪く言うこと。「そんな事実はない。彼のことをよく思っていない者が、部長に〜したに違いない」 ●自称・公称 → 1916名乗るa # C 形容詞の類 **00[空空しい[しらじらしい]]** うそであることが見えすいている様子。「仕事とはいえ、よくもまあんな〜お世辞が言えるものだ」 **01[白白しい[しらじらしい]]** 本心でないことが見えすいている様子。「~言い訳」 **02[態とらしい[わざとらしい]]** 行為・表現などが不自然で、いかにもわざとやっていると感じられる様子。「あの人は〜お世辞を言うので苦手だ」 **03[嘘っぽい[うそっぽい]]** うそであるような様子。「彼の言うことはどうも〜くて、信用できない」 **04[嘘臭い[うそくさい]]** どことなくうそであると感じさせる様子。「ちょっと話ができすぎていて、うそくさくないか」 **05[虫も殺さない[むしもころさない]]** (逆接の表現をともなって)いかにもおとなしそうに見えるが、実は内面は違っている様子。「あの人は〜顔をしているけれども、怒るとこわい」◇ふつう、名詞を修飾する形で表面はおだやかそうに見えるがじつはちがう、というときに用いる。 **06[如何様臭い[いかさまくさい]]** うさんくさいことを感じさせる様子。「うまい話だけに何だか〜」 **07[いんちき臭い[いんちきくさい]]** 不正やごまかしがあるように感じられる様子。「〜ことをしてもうける」 **08[根も葉も無い[ねもはもない]]** 何の根拠もない様子。「〜ことばかり言われては困る」 # d 形容動詞の類 **00[嘘[うそ]の]** うそである様子。「〜の報告をしてはいけない」 **01[がせ[がせ]の]** 俗にうそ。「あれは〜の情報だったのか」▷~ねた **02[出鱈目[でたらめ]な]** 言うことやすることに根拠がなかったりして、いいかげんで信用できない様子。「なんという〜な男なのだ」「答案がまるで〜だ」◇「出鱈目」はあて字。 **03[出任せ[でまかせ]の]** 口からでるにまかせて、でたらめを言う様子。「そんなの〜だ」 **04[荒唐[コウトウ]な]** 発言や説に根拠がなく、でたらめな様子。「〜の言」 **05[荒唐無稽[コウトウむけい]な]** 根拠がなく、ばかげている様子。「夢でも見ているような〜なことばかり言っている」 **06[事実無根[じじつむこん]の]** 事実の根拠がない様子。「〜のうわさに惑わされてはいけない」 **07[不実[ふじつ]の]** 事実ではない様子。「〜の申し立てをするとはけしからん」 **●見せかける様子** **08[偽[にせ]の]** 見せかけで、にせものである様子。「~の証書を見せられて、すっかり信用してしまった」▷~物・~者・〜札◇「贋」とも書く。 **09[似非[えせ]の]** 似てはいるが見せかけだけである様子。▷~文化人・~紳士・~芸術家・~弁護士・~愛国者◇「似而非」とも書く。多く、複合語の構成要素として用いる。 **10[真しやかな[まことしやかな]]** 真実はそうでないのに、外見は本当らしく見せる様子。「〜なうそをつくやつだ」◇「実しやか」とも書く。 **11[虚妄[キョモウ]の]** 事実でないことを事実のように見せかけている様子。「〜の説」 <654> **12[芝居掛かった[しばいがかった]]** 言葉・動作が不自然でわざとらしくおおげさな感じである様子。「同情を求めているのだろうが、あんな~ふるまいは逆効果だよ」 **●見掛け倒しの** **13[見掛け倒し[みかけだおし]の]** 外見は立派だが、実質がともなわない様子。「体は大きいが白帯の〜の選手」「立食パーティーの料理は豪華に見えるが、~のことが多い」 **14[看板倒れ[かんばんだおれ]の]** 外見やうたい文句、宣伝など、表面的なものに実質がともなわない様子。「〜のSF超大作」「新知事の打ち出した経済政策は〜に終わった」「最高のイタリア料理とうたう以上、~にならないよう全力を尽くします」 **15[有名無実[ユウメイムジツ]な]** 見掛け倒しで、実質がともなわない様子。「~な規則を見直す」 **16[羊頭狗肉[ヨウトウクニク]]** 見掛けと実質とが一致しない様子。「高給保証とうたっておきながら、完全歩合制だったりする〜の求人広告が昔はよくあったらしい」◇「羊頭を掲げて狗肉を売る」の略で、店の看板には羊の頭を掲げておいて、実際には(羊より劣る)犬の肉を売る意から。 ## h 名詞の類:コト・サマ **●ごまかし** **00[誤魔化し[ごまかし]]** ごまかすこと。「あの人には〜が通用しない」「体重を〜て申告する」◇「誤魔化し」はあて字。 **01[鯖読み[さばよみ]]** さばを読むこと。「〜の名人だから要注意」 **02[揉み消し[もみけし]]** もみ消すこと。「収賄事件の〜を図る」▷~工作 **●見せかけ** **03[見せ掛け[みせかけ]]** 実際はそうではないのに、それらしく見せかけること。「あの男は紳士だ」 **04[表向き[おもてむき]]** 事実はそうではないが、表面上はそのようになっていること。「〜の理由」「仲良くやっているように〜は見える」 **05[化けの皮[ばけのかわ]]** 俗に正体や真実を隠して装っている外見や様子。「善人ぶっているあいつの〜を、いつかきっとはがしてやる」「〜がはがれる」 **06[鍍金[めっき]]** 俗に中身の悪いのを隠そうと取り繕って外側だけを飾り、よく見せること。「〜がはげる(本性が現れる)」 ◇「滅金」とも書くが、ふつうは「メッキ」と書くことが多い。 **07[知ったか振り[しったかぶり]]** 実際は知らないのに、知っているふりをすること。「彼女の前で、つい〜をしてしまったために、あとで冷や汗をかいた」 **08[半可通[はんかつう]]** よく知らないのに知ったふりをすること。「やたらに〜をふりまわす」◇「半可」はあて字か。 **09[作為[サクイ]]** 何かに見せかけようとして手を加えること。「記述に〜の跡が見られる」 **10[ポーズ]** そうではないのに、そうであるように見せかけている態度。「いかにも同情しているように見えるが、あれは彼一流の〜で、実はなんとも思っていないのさ」 ▶pose **11[強がり[つよがり]]** 強がること。「人知れず泣いているのを知っている」 **12[擬制[ギセイ]]** 実質は違っているのに、そうであるように見せかけること。▷~資本 法律では、異質なものを同一のものと見なして同じ扱いをすること。会社を「法人」として「人間」と見なすなど。 **13[まやかし]** だまそうとしてそれらしく見せること。「しゃあしゃあと〜を言う」 **14[御為ごかし[おためごかし]]** 人のためであるように見せかけて、実は自分の利益をはかること。「〜の親切」 **15[偽善[ギゼン]]** うわべだけ善人らしく見せかけること。「彼の笑顔には〜的なものを感じた」「慈善事業といっても、〜のにおいがする」「学生のころ、私はこの世の中が〜に満ちているように感じた」▷~者 ⇔偽悪 **16[偽悪[ギアク]]** 自分をわざと悪人のように見せかけること。▷~的◇「偽善」に対してつくられた語。 **17[いんちき]** 人をだます目的で、でたらめ、不正やごまかしをすること。「〜をしてゲームに勝つ」 **18[如何様[いかさま]]** いかにも本当らしく見せかけた不正行為。「カードで〜を働く」▷~師・~野郎・~賭博 **19[八百長[やおちょう]]** スポーツの試合やかけごとなどで、前もって勝敗を示し合わせておいて真剣に戦っているように見せること。「〜が発覚したら、その選手は永久追放だ」 **20[出来レース[できレース]]** 前もって示し合わせた結果に、すでに勝負のわかっているレース。「大賞といっても、こんなの所属団体の力関係で決まっている〜だよ」◇「レース(race)」は「競走」の意。 **21[馴れ合い[なれあい]]** 都合よく事を運ぶため、事前に示し合わせておくこと。「〜が横行し、十分な質疑が行われているとは言い難い」「〜の関係」 **22[なあなあ]** 都合よく示し合わせておくこと。「〜で済ます」◇「なあ、いいだろう」といった示し合わせる言葉から。 **23[芝居[しばい]]** 人をだまそうとして、計画的にこしらえた仕業。「あれは~だったのかもしれない」「~を打つ」 **24[猿芝居[さるしばい]]** すぐに手の内がわかってしまうような、へたな芝居。「そんなへたな~にはだまされないぞ」 **25[狂言[キョウゲン]]** 人をだますための、いつわりの言動。「盗難にあったというが、どうも〜らしい」▷~自殺・~綺語(だます言葉と飾った言葉) **26[仮病[ケビョウ]]** いつわって病気のふりをすること。「〜を使って学校を休む」 **27[詐病[サビョウ]]** 仮病。「〜を使って刑罰を逃れようとする」 **●裏表** **28[裏表[うらおもて]]** 人の心の中にあることや、行っていることと、表面的な言動とに、くい違いがあること。「やつは〜があるから、あまり信用できない」「〜のない人」 **29[陰日向[かげひなた]]** 人の見ているときと見ていないときとで、言動が違うこと。「彼は〜なくどんなときでもよく働く」「〜のある人」◇日が当たるところと当たらないところの意から。 **●うそをつくこと** **30[嘘吐き[うそつき]]** うそをつくこと。「〜はどろぼうの始まりだ」 <655> **31[三枚舌[サンマイじた]]** 先と後で、くい違うことを言うこと。「〜を使う政治家」 **32[舌先三寸[したさきさんずん]]** 口先だけでうまいことを言ったり、事実をいつわったりして、ごまかすこと。「〜で偽物を売りさばく」 **33[妄語[モウゴ]]** いつわりの言葉。「〜を慎み修行に励む」▽~戒 # k 名詞の類:モノ **●うそ** **00[嘘[うそ]]** 事実でないことを事実であるかのように言う言葉。「〜で固めた経歴」「〜も方便(うそも場合によっては方法として使われてよい)」▷~発見器 ⇔本当 **01[偽り[いつわり]]** 自分のことについての、実態とは違うように見せかけた事柄(を表す言葉)。「~なく申告すること」「〜に満ちた生活」「彼の言葉には〜がある」◇「詐り」とも書く。「いつわり」は言葉としての「うそ」のほかに、行動や態度で人をだます場合にも使う。また「うそ」はわざとでなく、無意識的につく場合もあるが、「いつわり」は意識的である。 **02[嘘偽り[うそいつわり]]** うそといつわり。「私の話に〜はありません」 **03[虚偽[キョギ]]** うそ、いつわり。「〜の申告をする」「〜の証言」「〜の生活」「そのレポートには〜が含まれている」⇔真実 **04[虚言[キョゲン]]** 真実でない言葉。「〜を吐く」▷~癖 **05[出鱈目[でたらめ]]** いいかげんな言葉や行い。「あの男は〜ばかり言うから信用できない」◇「出鱈目」はあて字。 **06[出任せ[でまかせ]]** 口から出るにまかせて言うでたらめ。「口から〜を言うな」 **07[与太[よた]]** でたらめな言葉。「〜を言う」◇「与太」はあて字。 **08[妄言[モウゲン]]** 事実・論理に反するでたらめな言葉。「彼の〜にまどわされるな」◇「ぼうげん」ともいう。自分の文章などを謙遜していうときにも用いる。 **09[有る事無い事[あることないこと]]** 事実であったり、事実でなかったりする、いろいろなこと。「彼女に〜を話しただろう」 **●大うそ** **10[大嘘[おおうそ]]** とんでもないうそ。「あんなうわさ、〜だ」 **11[嘘っぱち[うそっぱち]]** 俗に「うそ」の強調表現。「〜をこきまくって人をだましている」「〜をついてごまかしている」「平気で〜を並べ立てる」 **12[真っ赤な嘘[まっかなうそ]]** 全くのうそ。「A社のために仕事をしているというのは〜だった」 **13[嘘八百[うそはっぴゃく]]** 数多くのうそ。「〜を並べ立てる」 **14[嘘の皮[うそのかわ]]** 俗に「うそ」の強調表現。「〜がはがされる(うそがすっかり見破られる)」◇うわべだけのうそを皮に見立てたものか。 ●ほら → 1914うそぶくh **●作り事** **15[作り事[つくりごと]]** 意図的に作り上げた架空の話。「小説とはつまるところ〜である」 **16[虚事[きょじ]]** 本当でない話。◇「虚事」とも書く。 **17[絵空事[えそらごと]]** 実際にはありえない話。「しょせん〜に過ぎない」◇絵は、実際のを誇張するなどして描かれることから。 **18[空中楼閣[クウチュウロウカク]]** 空中に建物をつくるような、ありもしない作り事。 **19[捏ち上げ[でっちあげ]]** でっちあげられた話。「その記事は〜だ」 **20[作り話[つくりばなし]]** 想像で作り上げた、ありもしない話。「おばさんたちの〜には手を焼く」 **21[創作[ソウサク]]** 想像で作り上げた、ありもしない話。「彼の話は〜だから、すっかりだまされていた」 **22[虚構[キョコウ]]** 実際にはないことを作り上げたもの・作品。 **23[仮構[カコウ]]** 実際にはないことを、仮にあるとして作り上げたもの・作品。「〜の話」「〜の世界」 **24[フィクション]** 実際にはないことを、仮にあるとして作り上げたもの。「この番組は〜です」⇔ノンフィクション ▶fiction ▶デマ・うわさ → 1924口さがないk●うわさ # S 名詞の類:ヒト **00[嘘吐き[うそつき]]** よくうそをつく人。「あの人は〜だから信用しちゃいけない」 **01[千三つ[せんみつ]]** 本当のことは三千のうち三つしか言わないような、うそばかり言う人。「あいつは〜だから、注意しろ」 **02[与太郎[よたろう]]** 囧でたらめとわかるうそを言う人。 **03[狼少年[おおかみしょうねん]]** 何度もだまして、他人に信用されなくなった人。「不用意な地震予告をする人は〜になりかねない」◇何度もおおかみが来ると大人をだまして、本当に来たときは信用されなかったという、イソップ童話から。 **04[如何様師[いかさまし]]** いかさまばかり働く人。「〜の手口を知る」 **05[偽善者[ギゼンシャ]]** 偽善を行う人。「あいつは人のためと見せかけて自分の利益を考えている〜だ」 **06[半可通[はんかつう]]** よく知らないのに知っているふりをする人。「彼は何事にも一家言をもっていると思っていたが、実は〜だった」 ●ほら吹き → 1914うそぶくs # 3602 まどわす ## a 動詞の類 **●まどわす** **00[惑わす[まどわす]]** 人の判断力を鈍らせて、正しくない方向に引き入れる。「甘言で女を〜」「消費者を〜誇大広告」「流行にまどわされている」「人心を~」 **01[言い惑わす[いいまどわす]]** 「まどわす」の、より口語的な言い方。「そんなに〜ようなことをみんなの前で言うんでない」◇受け身の形では「まどわされる」といい、「まどわせられる」はあまり用いられない。 **02[迷わす[まよわす]]** 目標や方法、善悪の判断などを失わせ、どうしてよいかわからなくさせる。「世人を~流言」「あれこれ言って、本人の気持ちを迷わしてはいけない」 <656> **03[迷わせる[まよわせる]]** 「迷わす」の、より口語的な言い方。「もう私の心を迷わせてくれるな」◇受け身の形では「迷わされる」といい、「迷わせられる」はあまり用いられない。 **04[目を晦ます[めをくらます]]** 本来の機能を失わせる。「敵の目をくらまして奇襲をかけた」「金に目を晦ます」とも書く。 **05[目を晦ませる[めをくらませる]]** 「目を晦ます」の、より口語的な言い方。「彼らは舎監の目をくらませて、寄宿舎に酒を持ち込んだ」◇受け身の形では「目をくらまされる」といい、「目をくらませられる」はあまり用いられない。 **06[眩惑[ゲンワク]する]** 人の目をくらまし、正常な判断ができなくなるようにすること。「外見に〜される」「金の力で〜する」 **07[陽動[ヨウドウ]する]** 敵をまどわせるために、目的とは違うことをことさら目立つようにすること。▷~作戦 **08[幻惑[ゲンワク]する]** まぼろしを見ているようにまどわすこと。「マジシャンのあざやかな手つきに〜される」 **09[惑乱[ワクロン]する]** まどわして、不安にさせること。「人心を〜する言動」 **●誘惑する** **10[誘惑[ユウワク]する]** 人の心をまどわして、本来の意志に反する方向や、悪いことに誘い込むこと。「悪い仲間に〜されて銀行強盗の計画に乗った」 **11[魅惑[ミワク]する]** 魅力でまどわすこと。「男性を〜する妖しい瞳」 **12[蠱惑[コワク]する]** 不思議な美しさなどでまどわすこと。「〜するような物腰」 **●引きつける** **13[引く[ひく]]** 人の注意や関心などを向けさせる。「わざと間違ったことを言って子供たちの注意を~」「母親の関心を〜ためにわがままを言う子」「興味を~」 **14[引き付ける[ひきつける]]** 強く引く。「彼の男らしさが、彼女の心を引きつけた」「男性の目を〜、大胆な水着をつけた女性のポスター」 **15[引き寄せる[ひきよせる]]** 人の心や関心を強く引きつけ、夢中にさせる。「彼の熱心な街頭演説が聴衆の心を引き寄せた」 **16[引き込む[ひきこむ]]** 人の注意や関心を強く引きつける。「ピアニストのすばらしい演奏に引き込まれる」◇「引き込まれる」の形で用いられることが多い。 **17[引き入れる[ひきいれる]]** 巧みに誘ってまどわせたり、ある状態にさせたりする。「読み進むうちに作品の世界に引き入れられ、気がつくと夜更けになっていた」 **18[誘い込む[さそいこむ]]** 巧みに誘ってまどわせ、ある状態にさせる。「誘い込まれるようにふらふらと店の中へ入っていった」 **19[気を引く[きをひく]]** 相手の関心を、自分のほうに向くようにする。「彼女の気を引こうとしたが、振り向いてもらえなかった」 **20[気を持たせる[きをもたせる]]** ことさらに期待を抱かせる。「最初からそんな気はないのに、あんなことを言って~なんてひどい」 **21[心を引く[こころをひく]]** 物事が人の関心や興味を引く。「それらの絵の中で、ひときわ彼の心を引いたのは、暗い色調の風景画だった」 **22[心を奪う[こころをうばう]]** 人の心を強くひきつけて夢中にさせる。「彼女に出会った瞬間、彼は心を奪われた」 **23[心を蕩かす[こころをとろかす]]** 人の心をうっとりさせる。「〜甘いささやき」「心をとろかせる」ともいう。 **24[魅する[みする]]** 人の心を強く引きつけて、夢中にさせる。「人を~霊妙な音色」「彼女の笑顔に、彼はすっかり魅せられた」◇「魅せられる」の形で用いられることが多い。 **25[魅了[ミリョウ]する]** 人の心を強くひきつけて、その心を奪ってしまうこと。「彼女の、深く心に響く美しい歌声は、聴衆を~〜した」 **26[悩殺[ノウサツ]する]** 女性が自身の魅力で男性の心を強く引きつけて乱すこと。「そのセクシーな女優は世の男たちを〜した」 ●目を引く → 0408目立つa●目立つ ●あっと言わせる → 7303すごいa●おどかす **●憑く** **27[乗り移る[のりうつる]]** 霊や魔物などが、心に入り込む。「翌日、彼女は悪霊が乗り移ったかのような、恐ろしい目をしていた」 **28[憑く[つく]]** 魔物や霊などが乗り移り、異常な言動をさせる。「彼の理解しがたい言動に、人々はきつねがついたに違いないとうわさしていた」 **29[取り憑く[とりつく]]** 魔物や霊、ある考えなどが心や頭に入り込んで離れなくなる。「悪魔が彼の心に取りついた」「きつねに取りつかれる」「その日以来、私は妄想に取りつかれ、長い間苦しんだ」◇「取りつかれる」の形で用いられることが多い。 **30[魅入る[みいる]]** 魔物や霊などが取りつき、支配する。「悪魔に魅入られた男は、次々と殺人を重ねていった」◇「魅入られる」の形で用いられることが多い。 **31[憑依[ヒョウイ]する]** 霊魂などが人の体にとりつくこと。「昔、悪霊が人にとりついて病や死をもたらす」 **32[祟る[たたる]]** 神仏・怨霊・物の怪などが、人に災いをもたらす。「その池の水を汚すと、怨霊にたたられるといわれる」 **●襲う** **33[捕らえる[とらえる]]** 好ましくない感情が人の心を離さないようにする。「当時の私はどうしようもない絶望に捕らえられていた」「言いようのない不安に捕らえられる」◇「捉える」とも書く。受け身の形で用いる。 **34[襲う[おそう]]** 突然、ある好ましくない感情・感覚が生じ、心を離さないようにする。「たとえようもない絶望感が私を襲った」「眠気に襲われる」◇多く、受け身の形で用いる。 ## d 形容動詞の類 **00[魅惑的[ミワクテキ]な]** 魅惑する様子。「エレガントで〜な女性」 **01[蠱惑的[コワクテキ]な]** 蠱惑する様子。「〜なまなざしで、じっと見つめられる」 **02[思わせ振り[おもわせぶり]な]** 相手に気をもたせたり、何か意味があると思わせるような言動をする様子。「彼女の〜なしぐさ」「彼は説明しながら時々〜なことを言うのだが、私には意味がよくわからなかった」 <657> ## h 名詞の類:コト・サマ **00[目潰し[めつぶし]]** 相手の目をつぶすこと。「〜の砂をくらわす」「〜にあう」 **01[陽動作戦[ヨウドウサクセン]]** 本当の目的とは違うことをことさら目立つようにして、敵の正しい判断を誤らせる作戦。「〜に出る」 **02[フェイント]** 相手をまどわすための見せかけの動作や態度、見せかけの攻撃。「~をかける」 ▷〜ボール・〜モーション◇おもにバレーボール・バスケットボールなどで行われるプレー。▶feint **03[肩透かし[かたすかし]]** 勢いをうまくそらして、拍子抜けさせること。「いつもまともに取り合ってくれない上司に、今日こそ文句を言ってやろうと思っていたが、まじめな応対で〜を食った」◇出てくる相手から急に身をかわし、相手の肩をはたいて前に倒す相撲の決まり手から。 **04[神懸かり[かみがかり]]** 神霊が人にのりうつること。「文盲の女性が〜になり、漢文をすらすら書いたそうだ」◇「神憑り」とも書く。 ●迷彩 → 8302色付くh●保護色 # k 名詞の類:モノ ●煙幕 → 8605いぶすk # 3603 ひっかかる ## a 動詞の類 **00[引っ掛かる[ひっかかる]]** 相手の計略にはまって、その思いどおりになる。「あんな計略に〜なんて、ばかだなあ」 **01[乗る[のる]]** 相手の言うことを信じて、誘いや計画を受け入れる。「もうけ話にうかつに乗って大損した」「おだてに~」「その手には乗らないぞ」 **02[口車に乗る[くちぐるまにのる]]** 言葉巧みに誘われ、だまされる。「あいつの口車に乗ったばかりに、気がついたときには借金がふくらんでいた」 **03[食う[くう]]** よくないことを身に受ける。「おいてきぼりを~」「その手は食わないぞ」◇「喰う」とも書く。 **04[一杯食う[いっぱいくう]]** だまされる。「まんまと一杯食わされたらしいと気づいたのは、約束の時間を過ぎてからだった」 **05[嵌まる[はまる]]** 相手の計略にはまって、すっかりだまされる。「彼の計略にはまってしまった」◇「塡まる」とも書く。 **06[術中に嵌まる[じゅっちゅうにはまる]]** 相手の仕掛けた計略にはまる。「むざむざ〜ような行動は慎め」◇「術中に陥る」ともいう。 **07[陥る[おちいる]]** 相手のはかりごとにひっかかる。「敵の術中に~」 **08[為遣られる[してやられる]]** 相手の計略にはまって、まんまとだまされる。「信頼していた経理担当者にまんまとしてやられ、倒産寸前に追い込まれた」 ## f 副詞の類 **00[まんまと]** 人から巧みにひっかけられたりだまされたりする様子。「〜だまされる」 **01[まんまと]** 相手の計画にうまく乗せられる様子。「なけなしの金を〜まきあげられる」◇「うまうま」の変化形。「まんまとせしめた」のように、相手を乗せる場合にも用いる。 # 3604 謀る ## a 動詞の類 **00[謀る[はかる]]** 人を陥れたり、だましたりするべく計画すること。「敵に〜られた」「暗殺をはかったが失敗に終わった」◇「計る」とも書く。 **01[企む[たくらむ]]** よくないことを計画する。「悪事を~」「世界征服を〜」 **02[工む[たくむ]]** 特別の効果をねらって意図的に計画する。「巧んだ悪事が露見しそうだ」「この作品には巧まざるユーモアが感じられる」◇「工む」とも書く。 **03[仕組む[しくむ]]** 前もって計画し、実行する。「すべて仕組まれたわなだった」「仕」はあて字。 **04[企てる[くわだてる]]** あることをしようとして、綿密に計画し、実行しようとする。「大規模開発を~」「会社の乗っ取りを~」 **05[目論む[もくろむ]]** あれこれと、計画をめぐらす。「一攫千金を~」「反対派の追い出しを~」◇「もくろむ」「たくらむ」は主として悪いことにいうが、「はかる」「くわだてる」はよいことの場合にも使う。 **06[策する[さくする]]** 方法・手段を考えてはかる。「大統領擁立を~」 **07[画策[カクサク]する]** よからぬことを計画すること。「会社の乗っ取りを陰で〜する」 **08[策を弄する[さくをろうする]]** いろいろな手段を用いてはかる。「彼はいたずらに策を弄してばかりいる策士だ」 **09[策を巡らす[さくをめぐらす]]** あれこれと考えてはかる。「決戦を前に種々〜」 **10[策を練る[さくをねる]]** 方法をいろいろと工夫してはかる。「十分に策を練ったうえで行動に移す」 **11[策動[サクドウ]する]** 人に知られないように、ひそかにだますやり方をめぐらし、行動すること。「2人で財産横領を〜しているらしい」 ▷~家 **12[策謀[サクボウ]する]** ひそかにはかりごとをたくらむこと。「クーデターを〜する」▷「策謀」 **13[共謀[キョウボウ]する]** 2人以上の者がいっしょに悪いことをたくらむこと。「〜して脱税する」 **14[馴れ合う[なれあう]]** つきあいのある相手と共謀する。「官公庁職員が特定の業者と馴れ合って入札妨害を働いた」 **15[通謀[ツウボウ]する]** 互いに示し合わせて、悪事を計画すること。「外国と〜する」「敵と〜して謀反をくわだてる」 **16[工作[コウサク]する]** ある目的を実現するために、前もって働きかけたり、はかったりすること。「今回の機密漏洩事件では、中枢に近いある人物が〜したと思われるふしがある」 ▷~員 <658> **17[裏工作[うらこうさく]する]** ひそかに行う工作。「対立候補者の勢力を鈍化させるために〜する」◇「裏面工作」ともいう。 ●謀議する → 2002話し合うa●内密に相談する ## h 名詞の類:コト・サマ **●はかりごと** **00[謀[はかりごと]]** 人をだますような、考え。「〜は密なるをよしとする」 **01[術[すべ]]** 目的達成のためのはかりごと。「敵の〜に陥る」「〜をめぐらす」 **02[一計[イッケイ]]** ひとつのはかりごと。「彼を引っ張り出すために〜を案じた」 **03[三十六計[サンジュウロッケイ]]** 多くの兵法・はかりごと。「〜逃げるに如かず」◇中国古代に用いられた、36種の兵略の意。 **04[術策[ジュッサク]]** 図うまくはめるためのはかりごと。 **05[策略[サクリャク]]** はかりごと。「はかりごと」に近い、きわめて意図的なはかりごと。「〜を弄する」 **06[計略[ケイリャク]]** 自分に都合よく事が運ぶようにはかること。「敵の〜にまんまとひっかかるとはなさけない」 **07[方略[ホウリャク]]** 図手段をよく考えたはかりごと。「ライバルを出し抜くための〜を考える」 **08[謀略[ボウリャク]]** はかりごと。「国際的な〜に巻き込まれた」 **09[陰謀[インボウ]]** ひそかにくわだてる悪いはかりごと。「〜が発覚する」「この事件には~説もある」◇「隠謀」とも書く。 **10[奸計[カンケイ]]** 図悪いことを計画すること。「〜を見破る」◇「〜に陥る」「〜に堕ちる」 **●たくらみ** **11[企み[たくらみ]]** たくらむこと。「謀反の〜を見破る」 **12[企て[くわだて]]** 企てて実現しようとする事柄。「密航の〜は失敗に終わった」 **13[目論見[もくろみ]]** もくろんでいる事柄。「相手に取り入ろうとする〜が見え見えだ」 **14[魂胆[コンタン]]** 何かよくないことをしようという考え。「すべてをぶちこわしてやろうという〜が見え見えだ」 **15[腹黒い[はらぐろい]]** たくらみ。「〜に荷担した」 **16[底意[ソコイ]]** 人に知られないようひそかに考えている悪いたくらみ。「何か〜がありそうだ」 **17[作意[サイ]]** 何かをしてみようというたくらみ。「私がそうしたのは、べつに〜があったわけではない」 **18[策謀[サクボウ]]** いろいろな手段を講じてたくらむこと。「企業買収をめぐって〜をめぐらす」 **●すぐれたはかりごと** **19[奇計[キケイ]]** 図常人では思いもつかないような、うまい計略。「〜を用いて敵を欺く」 **20[知謀[チボウ]]** 図相手の出方や結果を予想するなど知恵を働かせたはかりごと。「〜にたける」◇「智謀」とも書く。 **21[知略[チリャク]]** 相手の出方を見通すなど知恵を働かせた計略。「〜にたける」◇「智略」とも書く。 **22[才略[サイリャク]]** 囡才知を働かせたはかりごと。「敵の〜に乗る」 **23[深謀[シンボウ]]** 先のことまで深く考えたはかりごと。「〜をめぐらす」 ▷~遠慮 **24[遠謀[エンボウ]]** ずっと先のことまで考えたはかりごと。▷~深慮 **25[権謀術数[ケンボウジュッスウ]]** 人にあざむくはかりごと。「〜をめぐらす」「〜にたけた男」 **26[機略[キリャク]]** その時その場に応じたはかりごと。「〜に富んだ作戦」▷~縦横 **27[奇策[キサク]]** 図思いもよらないような変わったはかりごと。「〜におぼれる」 ●戦略 → 3701戦うh●たたかう方法 **●その他** **28[政略[セイリャク]]** 政治的に自分を有利に導くためのはかりごと。▷~結婚 **29[党略[トウリャク]]** ある政治的集団、グループが自らのためにするはかりごと。「〜で政敵を失脚させる」「〜に明け暮れる」 **30[寝技[ねわざ]]** 俗に裏での駆け引きや取引。「あの政治家は〜が得意だと、もっぱらのうわさだ」▷~師 **31[牛歩戦術[ギュウホセンジュツ]]** 議会などの投票の際、反対派が牛の歩みのようにゆっくりと行動し、審議の引き延ばしをはかること。「〜で採決に抵抗する」 # S 名詞の類:ヒト **00[策士[サクシ]]** 策略を用いるのがうまい人。「策士策に溺れる(策略を用いすぎて、かえって失敗すること)」 **01[共謀者[キョウボウシャ]]** 共謀する者。 **02[首謀者[シュボウシャ]]** 悪事・陰謀などを中心になってくわだてる者。 **03[元兇[ゲンキョウ]]** 悪事をたくらむ首謀者。◇「元兇」とも書く。 **04[黒幕[くろまく]]** 表には出ずに、裏ではかりごとをめぐらしたり、人を操ったりする人。「あの男が1人でこんな大事件を引き起こすはずはないと思っていたら、やはり〜がいた」 **05[仕掛け人[しかけにん]]** 陰で策略をめぐらして事を起こす人。「彼が株価暴落の〜といわれている」 **06[張本人[チョウホンニン]]** 事件・出来事の原因をつくったりした人。「このデマを流した~があの男だ」「警官が駆けつけたときには、騒ぎの〜は姿を消していた」 **07[謀師[ボウシ]]** 策略や駆け引きのうまい人。 **08[寝業師[ねわざし]]** 裏工作がうまい人。「あの政治家は、政界の~といわれている」 **09[工作員[コウサクイン]]** 任務として工作をする人。「敵国の軍事施設を破壊する任務を帯びた~が活躍する映画」 ▶首魁 → 6409つかさどるs●首領 <659> # 3605 ずるい ## a 動詞の類 **●すれる** **00[擦れる[すれる]]** 世慣れして、純粋さをなくし、自分が有利になるようにだけ知恵を働かせる。「すれたところがないのがあの男のいいところだ」 **01[世間擦れ[せけんずれ]する]** 世間で苦労した結果、悪賢くなること。「あいつは年のわりにどうも~しているなあ」 ●出し抜く→ 8906先んじるa●先んじる **●裏をかく** **02[裏をかく[うらをかく]]** 相手の予想に反する行動に出て、利益を得る。「敵の裏をかいて、ホームスチールで1点とった」 **03[裏を行く[うらをゆく]]** 相手の予想に反する行動や出方をして、自分の思うとおりにする。「彼のマージャンは相手の〜ことで知られている」 **04[裏の裏を行く[うらのうらをゆく]]** 裏をかく、よりももっと手の込んだやり方をする。「政治家はつねに~ようなところがある」 # C 形容詞の類 **●ずるい** **00[狡い[ずるい]]** 自分の利益になるようにしか動かなかったり、他人に面倒なことをさせたりして、自分はやるべきことをやらないでいる様子。「〜やり方をするな」「自分だけのほほんとしていて〜よ」◇「あなただけ車に乗せてもらって、ずるい」のように、非難や不快の気持ちを含まず、うらやましい気持ちを表して感動詞的に用いることもある。 **01[小狡い[こずるい]]** ちょっとずるい様子。「態度がしょうこすい」 **02[狡い[こすい]]** 自分が損しないようにずるく立ち回る様子。「ずる賢くて〜から付き合いはほとんどない」◇「ずるい」と比べて、「こすい」には「けちである」という意味がある。「ずるい」よりも悪賢さが強い。 **03[狡っ辛い[こすっからい]]** 俗に「こすい」の強調表現。「あんな〜人間とは商売したくない」◇「こすからい」ともいう。 **04[狡賢い[こうかつ]な]** 悪知恵を働かせて、ずるい行為をする様子。「きつねは〜動物の例にされる」「どさくさにまぎれて、ずる賢く金もうけした」 **05[悪賢い[わるがしこい]]** 悪いことに対して、よく頭が働く様子。「罪を免れるよう裏工作するとは、〜やつだ」◇「ずる賢い」に比べて、悪さ・不快の程度は軽い。「ずるい」に比べると、悪いことをする意味が強く、生まれつきの要領のよさについてははいわない。 **06[食えない[くえない]]** ずる賢くて気が許せない様子。「〜男」「煮ても焼いても〜やつ(したたかで、とても手に負えない人間)」 ●抜けめがない → 3305こざかしいc # d 形容動詞の類 **00[巧妙[コウミョウ]な]** 物事のやり方が、人がまねできないほどうまい様子。「〜な手口でだます」「〜に仕組んだわなにかかった」◇ずる賢い意味に使われることが多い。 **01[狡猾[コウカツ]な]** 悪賢い様子。「〜な人」「〜な手段で欲しいものを手に入れる」「〜に立ち回る」 **02[老獪[ロウカイ]な]** 経験を積んで、ずる賢さのある様子。「〜なおやじで、若い者の手には負えない」 **03[海千山千[うみセンやまセン]の]** 世の中のあらゆる経験を積んでいて、悪賢い様子。「あの人は~だから若い人では太刀打ちできない」◇「海千河千」ともいう。海に千年、山に千年すみついた蛇は竜になる、という言い伝えから。 ●卑怯な → 3010いやしいd●あさましい様子 ## h 名詞の類:コト・サマ **00[狡[ずる]]** ずるいこと。「〜を決め込む」「〜をするな」▷~休み **●悪知恵** **01[悪知恵[わるぢえ]]** 悪事をたくらむ、ずるい心の働き。「〜が発達した子供たち」 **02[邪知[ジャチ]]** 悪知恵。▷~奸佞(心がねじけ、悪賢いこと) ◇「邪智」とも書く。 # S 名詞の類:ヒト **00[狸[たぬき]]** 経験を積んで、ずる賢くなった人。▷〜おやじ・~婆◇「古狸」より多少軽蔑する程度は低い。 **01[古狸[ふるだぬき]]** 年をとり、経験を積んで、ずる賢くなった人。「政界の〜」 **02[狐[きつね]]** 人をだます悪賢い人。「あいつは〜だから注意しろ」◇きつねは人をだますといわれていることから。 **03[女狐[めぎつね]]** 俗に男をだます悪賢い女。 **04[擦れっ枯らし[すれっからし]]** 世の中の悪賢いことを知り尽くしている人。「あれが世間知らずのうぶな女か知らないけれども、相当の〜だね」◇「すれからし」ともいう。おもに女性について用いられる。 **05[阿婆擦れ[あばずれ]]** すれていてずうずうしい女。「阿婆」はあて字。 ●卑怯者 → 3010いやしいs●あさましい人 ●奸雄 → 4301果たすs●成し遂げた人 <660> # 3700 争う ## a 動詞の類 **●争う** **00[争う[あらそう]]** 相手と自分との間に利害の対立などが生じた場合、何らかの手段を用いて、正当性・優位性を主張したり得ようとしたりする。「規制の是非をめぐって、与党は野党と議会で激しく争った」「島の領有権を~」「弟とチャンネルを~」 **01[相争う[あいあらそう]]** 互いに争う。「長い間、両家は相争っていた」 **02[遣り合う[やりあう]]** (言葉などで)互いに相手に負けることなく争う。「公開の場で激しくやり合った」 **03[鬩ぎ合う[せめぎあう]]** 互いに退けようとして争う。「その地域では2つの勢力がせめぎ合っていた」 **04[睨み合う[にらみあう]]** 互いに敵意をもって争う。「遺産をめぐって、兄弟が〜のが悲しい」 **05[喧嘩[ケンカ]する]** 互いの主張の食い違いがもとで争うこと。「おもちゃの取り合いで子供たちが〜する」 ▷大~・~沙汰・~両成敗◇「誼譁」とも書く。 **06[抗争[コウソウ]する]** 張り合って争うこと。「暴力団同士の〜が激化する」▷内部~ **07[係争[ケイソウ]する]** 裁判・訴訟で当事者が争うこと。「~中の事件」◇「繋争」とも書く。 **08[一戦交える[いっせんまじえる]]** 相手に対して、争う状態に入る。「とうとうきない両国は一戦を交えてしまった」 **09[火花を散らす[ひばなをちらす]]** 金属や石が勢いよく当たって光を瞬間的に放つように、激しく争う。「与党と野党が国会で〜」「両雄の〜たたかい」 **10[角突き合わせる[つのつきあわせる]]** 仲が悪く、対立したりけんかしたりする。「あの兄弟二人は、何かというと角突き合わせている」◇「角突き合う」ともいう。 **●ぶつかる** **11[ぶつかる]** 対立して、直接的に争う。「営業方針について、彼は上司とぶつかった」 **12[衝突[ショウトツ]する]** 「ぶつかる」のややかたい言い方。「子供の教育方針をめぐって、彼は妻と〜した」 **13[激突[ゲキトツ]する]** 激しく衝突すること。「会議の席で、彼と部下は真っ向から〜した」 **●奪い合う** **14[取り合う[とりあう]]** 価値のあるものを、互いに争って取ろうとする。「バーゲン会場でブランド物を~」 **15[奪い合う[うばいあう]]** 自分のものにしようと、互いに争って奪おうとする。「電車に乗って我先に席を〜のはみっともない」 **16[争覇[ソウハ]する]** ①覇権を争うこと。「首相の座をめぐって~する」②優勝を争うこと。「上位4チームで〜する」 **17[争奪[ソウダツ]する]** 奪おうとして争うこと。「優勝杯を〜するための激しいたたかいが始まった」▷~戦 **●もめる** **18[揉める[もめる]]** 言い争いや口論、けんかなどが起こる。「渡航の手続きをするとき窓口でもめた」 **19[ごたごたする]** 何かと口実をつけて、ごちゃごちゃもめること。「総選挙の候補者選びで党内が〜している」 **20[ごたつく]** ごたごたする。「相続問題で、いとこ同士が〜」 **21[擦った揉んだ[すったもんだ]]** のあげくに、出発するのが遅れた」 **▶仲間内で争う** **22[内輪揉め[うちわもめ]する]** 集団の構成員同士がもめること。「後継者選びで〜して窮地に追い込まれた」「~していては、敵の思うつぼだ」 **23[痴話喧嘩[ちわげんか]]** 男女の愛情のもつれからけんかすること。「みっともないから、人前で〜などするな」 **24[夫婦喧嘩[ふうふげんか]]** 夫と妻がけんかすること。「子供の前で〜するのはよせ」 **25[親子喧嘩[おやこげんか]]** 親子がけんかすること。「ある時期、父と兄は朝から晩まで〜していた」 **26[兄弟喧嘩[きょうだいげんか]]** 兄弟がけんかすること。「うちの子たちは〜ばかりしている」 **●その他** **27[血で血を洗う[ちでちをあらう]]** 互いに殺傷を繰り返すような、むごたらしい争いをする。「内戦は~結果に終わった」「縄張りをめぐる~惨劇」 **28[血を見る[ちをみる]]** 争いが高じて、死傷者が出る。「労使の交渉は決裂し、ついに〜に至った」 ●言葉で争う → 1918論じるa●論争する ## h 名詞の類:コト・サマ **00[争い[あらそい]]** 争うこと。「労使間の~を収拾する」 **01[諍い[いさかい]]** ちょっとした争い。「友人と〜をして後悔している」 **02[鬩ぎ合い[せめぎあい]]** せめぎ合うこと。「両者の激しい〜が続いている」 **03[睨み合い[にらみあい]]** にらみ合うこと。「両家の〜は昨日今日に始まったことではない」 **04[鞘当て[さやあて]]** 互いに意地を張って争うこと。「A国への対応をめぐって、与野党間の〜が始まった」「Aさんをめぐる、B君とC君の恋の〜」◇武士同士がすれ違ったとき、刀の鞘が触れるのを、礼を失するとしてとがめ、争ったことから。 **05[小競り合い[こぜりあい]]** ちょっとしたいさかい。「~から大事件に発展した」 <661> **刃傷[ジンジョウ]沙汰[サタ]** 刃物を抜いたり、けがをさせたりする争い。「単なる口げんかから〜に及ぶ」 **裁判[サイバン]沙汰[サタ]** 訴訟事件として正式に裁判所に取り扱われるような(望ましくない)争い。「事が大きくなって〜にでもなったら面倒だ」「〜にする」 **出[で]入[い]り** けんか。「やくざ同士の〜があるらしい」 **政争[セイソウ]** 政治における(権力をめぐる)争い。「首相のスキャンダルが〜の具となる」 **争議[ソウギ]** 労働者と使用者の間の争い。▷~行為~権◇「労働争議」の略。 **泥仕合[どろじあい]** 人前をはばからず見聞きするにたえないような醜い争いをすること。「両派の争いは〜の様相を呈してきた」 ### ●奪い合うこと **取[と]り合[あ]い** 取り合うこと。「昔はおかずの〜から、よく兄弟げんかになったものだ」 **奪[うば]い合[あ]い** 奪い合うこと。「縄張りの〜から全国的な抗争に発展した」 ### ●もめごと **揉[も]め事[ごと]** もめることによって生じる困った事態。「隣家との間で〜が絶えない」 **いさかい** 小さなもめごと。「夫婦間の〜を解決するなり」 **ごたごた** 話や関係がうまくいかないことによるもめごと。「家庭内の〜で疲れる」 **波風[なみかぜ]** 穏やかな環境に起こるもめごと。「平和な家庭に〜が立った」「グループ内に〜を起こす」「家族の間に〜が絶えない」◇風が吹くと水面に波が立つことから。 **摩擦[マサツ]** 互いの立場などがぴったりと整合しないことから起こる対立。「考えの相違による多少の〜は覚悟している」 **軋轢[アツレキ]** 対立して、関係が穏やかでなくなること。「強引な人事により、派閥間に〜が生じた」◇車輪がきしることの意から。 **葛藤[カットウ]** 解消しにくい対立。「新首相の決定に際して、政権内部では相当の〜があった」◇葛(かずら)や藤(ふじ)ではからまりもつれることから。 **悶着[モンチャク]** 感情などがもつれて起こるもめごと。「電車の中で〜を起こさないでほしい」 **一[ひと]悶着[モンチャク]** 「ちょっとした1回の悶着」の意。「隣家では夫婦げんかが絶えず、昨夜も出ていくの出ていかないのと〜あったらしい」 **紛争[フンソウ]** もつれ合って、なかなか収拾がつかないもめごと。「領有権をめぐる2国間の〜が長びいている」 **トラブル** 「もめごと」の洋語的表現。「客との〜を未然に防ぐ」 **コップ[コップ]の中[なか]の嵐[あらし]** 大勢に影響を与えない、限られた狭い範囲内でのもめごと。「派閥抗争はしょせん政党内の〜にすぎない」◇「コップ」はオランダ語kop。 ### ●仲間内で争うこと **骨肉[コツニク]の争[あらそ]い** 親子・兄弟など血のつながった者同士の醜い争い。「相続をめぐって〜が演じられた」 **内紛[ナイフン]** 集団の内部での争い。「次期社長の椅子をめぐって、〜があるらしい」 **内訌[ナイコウ]** 集団の内部でのもめごと。「リーダーの不在で〜が起きる」 **内[うち]ゲバ[ゲバ]** 同じ政治思想をもつ組織内や似通った政治思想をもつ党派間で起こる暴力的な抗争。「学生運動が盛んな時代に〜が頻発した」◇「ゲバ」は「ゲバルト(ドイツGewalt)」の略で、原義は「暴力」の意。 **家庭[カテイ]争議[ソウギ]** 家庭内のもめごと。「Aさんの家では相変わらず〜が絶えない」 **御家[オイエ]騒動[ソウドウ]** ①大名家の家督相続をめぐる争いなどによって生じる藩内の紛争。「〜で藩政が揺らぐ」②組織内・家庭内のもめごと。「その同族会社の〜は陰湿を極めていた」 # 3701 戦う[たたかう] ## a 動詞の類 ### ●たたかう **戦う[たたかう]** 相手と力で(あるいはそれに似たような手段で)争う。「その部族は周辺の部族としばしば激しくたたかった」「権利を守るために法廷で〜」◇「自然と闘う」「病気と闘う」のように書くこともある。「闘う」と書く場合は、負けないで乗り越えるというニュアンスを伴うことがある。 **渡[わた]り合[あ]う** 堂々とした態度でたたかう。「強敵と真っ向から渡り合った」 **立[た]ち合[あ]う** 格闘技や武術などでたたかう。「武士が真剣で立ち合った」 **切[き]り合[あ]う** 互いに刀剣を用いてたたかう。「両軍の兵は激しく切り合った」◇「斬り合う」とも書く。 **掴[つか]み合[あ]う** 互いに相手の体をつかんでたたかう。「男の子どもが取っ組み合ってみ合っている」 **殴[なぐ]り合[あ]う** 互いに相手を殴ってたたかう。「生徒同士がなぐり合ってけがをした」 **うち合[あ]う** ①互いに銃砲を用いてたたかう。「敵味方とも、弾がなくなるまで撃ち合った」◇「撃ち合う」と書к。②ボクシングなどで、なぐり合う。「1ラウンド目から、両選手は激しく打ち合った」◇「打ち合う」と書く。 **組[く]み合[あ]う** 互いに相手の体につかみついてたたかう。「犯人と〜」「がっぷり四つに〜」 **取[と]っ組[く]み合[あ]う]** 取っ組み合う。「テレビのリモコンの取り合いで、兄と弟が〜」◇相撲に関しては用いない。 **取[と]り組[く]む** 相撲で、互いに相手の体に手をかけてたたかう。「結びの一番で横綱同士が取り組んだ」 **揉[も]み合[あ]う** 大勢が入り乱れて、もつれ合ってたたかう。「デモ隊が機動隊ともみ合った」 **四[よ]つに組[く]む** (相撲で、両者が互いにがっちりと相手のまわしを取り合って)組み合う。「(比喩的に)がっぷりと渡り合う。「当選確実といわれている候補者と〜」 <662> **格闘[カクトウ]** なぐり合ったり組み合ったりすること。「刑事が暴れる犯人と〜してけがをした」~技◇「挌闘」とも書く。「彼は、一生をかけて、その難問と格闘した」のように比喩的にも用いる。 **闘争[トウソウ]** (社会運動や労働運動などで)相手とたたかって激しく争うこと。「基地問題に関して法廷で〜する」▷階級~・条件~ **共闘[キョウトウ]** 別のグループと共同してたたかうこと。「他大学の学生と〜する」 **暗闘[アントウ]** 人に知られないように、ひそかにたたかうこと。「裏の世界での〜」「トップの座をめぐって各派閥が〜する」 **決闘[ケットウ]** 2人の者が、あらかじめ取り決めに、互いが約束した方法で命をかけてたたかうこと。「その村には、ある女性をめぐって若者同士がピストルで〜した、という言い伝えがある」 **連戦[レンセン]** たたかいが終わったら続けて別のたたかいをすること。「各地を〜して大敗を喫した」▷~連勝 ### ●応戦する ### ●抗戦する ### ●激しくたたかう **力戦[リキセン]** 力の限りたたかうこと。「双方とも〜した」 **健闘[ケントウ]** 懸命にたたかうこと。「期待を上回る〜を見せた」「よく〜したが、相手が強すぎた」 **敢闘[カントウ]** 勇敢にたたかうこと。「最後まで〜した」▷~賞・~精神 **奮闘[フントウ]** 努力してたたかうこと。「挑戦者は、〜したが敗れ去った」力戦~ **奮戦[フンセン]** 力を奮ってたたかうこと。「~し、ついに勝利を得た」 **善戦[ゼンセン]** 強敵に対し、相手が手間取るほどのたたかいをすること。「先鋒が〜したので、士気が大いに上がった」対義語:苦戦 **苦戦[クセン]** 苦しいたたかいをすること。「予想外の〜を強いられた」善戦 **苦闘[クトウ]** 苦しみに耐えてたたかうこと。「~したが、ついに勝利することができた」 **悪戦[アクセン]苦闘[クトウ]** 不利な条件で苦しいたたかいをすること。「悪路に~してゴールにたどりついた」 **孤軍[コグン]奮闘[フントウ]** たったひとりで奮闘すること。「仲間を失った後は、〜した」 **死闘[シトウ]** 死にものぐるいでたたかうこと。「タイトルをかけて〜する」 **激闘[ゲキトウ]** 激しくたたかうこと。「敵地に攻め入っての〜が続く」 **乱闘[ラントウ]** 大勢が入り乱れ、力を奮ってたたかうこと。「法案の成立をめぐって議員同士が〜した」大~ ### ●戦争する **戦争[センソウ]** 利害の対立する集団、特に国同士が、武力を用いてたたかうこと。「日本はかつてアメリカと〜したことがある」 **戦闘[セントウ]** 敵を破るための、兵力を使った行動をとること。「その部隊は激しい〜を勝ち抜いた」▷~機 **交戦[コウセン]** (他国との間で)戦闘状態に入ること。「ついに隣国と〜するに至った」▷~国 **会戦[カイセン]** 大規模な軍隊同士が出会ってたかうこと。「そこは日米両艦隊が全力を挙げて〜した海域だ」▷~地 ### ●たたかいを始める **火蓋[ひぶた]を切[き]る** 戦いや試合・競技などの、激しい競争が始まる。「選挙戦の火蓋は切って落とされた」◇用例のように受け身の形で用いられることが多い。火縄銃の火皿(火薬を盛る部分)の蓋を開けて発砲の用意をすることから。 **戦端[センタン]を開[ひら]く** 「たたかいを始める」のかたい言い方。「国境付近での小競り合いによって、両国は戦端を開いた」 **開戦[カイセン]** 戦争を始めること。「隣国との争いが拡大し、〜するに至った」 **宣戦[センセン]** 戦争を始めることを相手国に通告すること。「同盟国に次いで我が国も〜した」~布告 ### ●参戦する **出陣[シュツジン]** 戦場に赴くこと。「家族と別れを惜しむ間もなく〜する」学徒~式 **出馬[シュツバ]** 大将などの指揮官が馬に乗って戦場に出ること。「〜する将に付き従う古参の兵」 **出征[シュッセイ]** 軍人として戦地に行くこと。「国土防衛のために〜する」 **東征[トウセイ]** (東方に)たたかいに行くこと。「日本武尊は~の途上で病没した」「神武~」 **外征[ガイセイ]** 外国へたたかいに行くこと。「〜の野望を抱いた秀吉」 ### ●遠征する ## d 形容動詞の類 **歴戦[レキセン]の** 何度もたたかった経験をもつ様子。「彼は〜の勇士だから、このぐらいの失敗はものともしない」と感心させられる。 **百戦[ヒャクセン]錬磨[レンマ]の** 多くのことを経験して、十分に慣れ、鍛えられている様子。「彼は〜のつわものだから、このぐらいのトラブルは何とも思わない」◇「百戦錬磨」とも書く。 **卍[まんじ]巴[どもえ]の** 敵味方が入り乱れてたたかう様子。「戦場では敵味方が〜になって切り合った」◇「まんじどもえ」ともいう。「ともえ」は、弓を射るときの鞆(左手につける丸い革の道具)に似せた絵の意。 **三[さん]つ巴[どもえ]の** 三者が入り乱れて互いにたたかう様子。「上位3チームが優勝をめぐって〜のたたかいを繰り広げる」 **組[く]んず解[ほぐ]れつの** 取っ組み合ったり離れたりする様子。「ささいなことから〜の格闘になった」 **がっぷり四[よ]つの** しっかりと互いに組み合う様子。「横綱は挑戦者を〜に組んで少しも動かさなかった」 **食[く]うか食[く]われるかの** 相手を倒すか自分が倒されるかの、生死をかけたきびしい、たたかいである様子。「追いつめられて、〜の死闘を演じた」 <663> **虚実[キョジツ]皮膜[ヒマク]の** 計略を尽くしてたたかう様子。「~の駆け引きをする」 ### ●好戦的な ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●たたかうこと **戦[たたか]い** たたかうこと。「隣国との〜で負傷した」「その3年間は自分との〜の日々だった」◇「闘い」と書くこともある。 **戦争[センソウ]** 2国以上の国が武力を用いてする争い。「どんな理由があれ、〜だけは避けたい」▷核~・~映画◇比喩的に悲惨な状態や激しい状態の意で、複合語の要素として「受験戦争」「交通戦争」のように用いることがある。 **戦[いくさ]** (昔の)たたかい。「長い〜もようやく終わろうとしていた」◇「軍」とも書く。 **一戦[イッセン]** (1回の)たたかい。「国家の浮沈をかけた〜」 **百戦[ヒャクセン]** 多くの戦い。「彼を知り己を知れば〜殆からず(相手と自分の情勢を知ったうえで戦えばどれだけ戦っても負けることはない)」▷~百勝・~練磨 **戦火[センカ]** (戦争による火災)。「〜が広がって一面焼け野原となる」 **戦乱[センラン]** 戦争や戦争にともなう世の中の乱れ。「長い〜で国土は荒れ果てた」 **事変[ジヘン]** 宣戦布告のない国家間の戦闘行為。▷満州~ **干戈[カンカ]** 戦争。「〜を動かす(戦争を始める)」「〜を交える(戦争をする)」◇「干」はたて、「戈」はほこの意。 **兵馬[ヘイバ]** (兵器と軍馬の意から)戦争。「〜の騒がしい世」 **役[エキ]** 「戦争」の古い言い方。「後三年の~」「西南の~」◇ふつう「〇〇の役」の形で用いる。 **戦役[センエキ]** 「戦争」の古い言い方。「日清の~」 ### ●たたかいの諸形態 **揉[も]み合[あ]い** 入り乱れ、ぶつかり合ってたたかうこと。「会場の入り口で、観客と警備員が〜になる」 **掴[つか]み合[あ]い** 互いに相手の体や衣服をつかんだりしてよっぱったりしてたたかうこと。「〜のけんかでボタンがとれた」 **殴[なぐ]り合[あ]い** 互いに相手をなぐってたたかうこと。「口げんかが高じて〜になる」 **打[う]ち合[あ]い** ボクシングなどで、互いによく打ち合うこと。「両選手の〜に観客は興奮した」 **取[と]っ組[く]み合[あ]い** 互いに相手の体に組みついてたたかうこと。「〜のけんかをして大けがをした」 **立[た]ち回[まわ]り** つかみ合ったり、なぐり合ったり、取り押さえたりすること。「酔った勢いで、はでな〜を演じてしまった」◇映画や演劇での格闘や切り合いの意から。 **大[おお]立[た]ち回[まわ]り** 激しい立ち回り。「〜の末に、敵数百人をやっつけた」 **切[き]り合[あ]い** (刀などで)互いに斬り合ってたたかうこと。「昨夜、酒のうえの口論から〜になったらしい」◇「斬り合い」とも書く。 **剣戟[ケンゲキ]** 刀などで切り合うこと。◇「戟」はほこの一種。 **白兵[ハクヘイ]戦[セン]** 刀や槍などを使い、敵と接して行うたたかい。「日本軍は〜で全滅した」◇「白兵」は刀や槍の意。 **撃[う]ち合[あ]い** 互いに銃砲を用いて撃ち合うこと。「ガンマン同士の〜」 **銃撃[ジュウゲキ]戦[セン]** 小銃や機関銃で撃ち合うたたかい。「激しい〜によって町は瓦礫の山となった」 **一騎[イッキ]討[う]ち** (馬に乗って)1対1でたたかうこと。「大将同士の〜となった」◇「一騎打ち」とも書く。 **果[は]たし合[あ]い** どちらかが死ぬまでたたかうこと。「〜を申し込む」 **私闘[シトウ]** 個人的な恨みなどをもとにたたかうこと。 **四[よ]つ相撲[ズモウ]** 互いに上手あるいは下手を差し合って十分に組み合う相撲。 ### ●ちゃんばら ### ●いろいろなたたかい **実戦[ジッセン]** 実際のたたかい。「〜の経験を積む」 **作戦[サクセン]** 計略に基づいた戦闘行動。▷陽動~・〜遂行・~計画 **合戦[カッセン]** 敵味方が出会ってたたかうこと。「関ヶ原の〜」 **陣[ジン]** (「〇〇の陣」の形で)合戦。「大坂夏の~」「大坂冬の~」 **弔[とむら]い合戦[ガッセン]** 敵に倒されて死んだ人の霊を慰めるためにたたかうこと。「亡き大将の〜をする」 **大戦[タイセン]** 多数の国を巻き込んだ、大規模な戦争。▷世界~ **征戦[セイセン]** 国外に出て敵を攻め、たたかうこと。 **聖戦[セイセン]** 神聖な目的のために行うたたかい。「〜という名目で他国を侵略する」 **総力[ソウリョク]戦[セン]** 集団のすべての力を注いだたたかい。「〜を挑む」 **消耗[ショウモウ]戦[セン]** すべての力を使いきるたたかい。「〜に耐え抜いた者が勝利を得る」 **持久[ジキュウ]戦[セン]** 早く決着をつけずに、長く持ちこたえるたたかい。「試合は〜の様相を呈してきた」 **守[シュ]戦[セン]** 敵の攻撃を防ぎたたかうこと。「〜に回る」 **退却[タイキャク]戦[セン]** 退却しながら行う、しんがりでの苦しい反撃。「〜を余儀なくされた」 **陸戦[リクセン]** 陸上でのたたかい。□~隊 **野戦[ヤセン]** 要塞や城を離れて山野でたたかうこと。▷~病院 **内戦[ナイセン]** 国内での国民同士のたたかい。「〜の多発ので、国民の多くが悲惨な状況にある」 **市街[シガイ]戦[セン]** 市街地でのたたかい。「〜で多くの民間人が死傷した」 <664> **海戦[カイセン]** 海上でのたたかい。「レパントの~」▷日本海~ **空中[クウチュウ]戦[セン]** 飛行機同士の空中でのたたかい。「ゼロ戦とグラマンの~」 **空戦[クウセン]** 「空中戦」の略。 ### ●緒戦・前哨戦 **初戦[ショセン]** 最初のたたかい。「初出場ながら〜を飾った」 **初陣[ういじん]** 初めて戦場や試合などに出ること。「彼はトップ当選を果たして〜を飾った」 **緒戦[ショセン]** たたかいの初めの段階。「~は優勢だった」◇「ちょせん」ともいう。 **前哨[ゼンショウ]戦[セン]** (本格的な)たたかいの前に小規模に行われる、ためしのたたかい。「今度の地方選は来るべき総選挙の〜だ」◇元々は、見張り同士で行われる戦いのこと。 ### ●武力を用いないたたかい **政戦[セイセン]** 政界でのたたかい。「選挙の結果、長く続いた〜に決着がついた」 **商戦[ショウセン]** 商業上、特に販売面でのたたかい。▷年末~・~激化 **春闘[シュントウ]** 賃上げなどを目的に、春に行われる労働組合の闘争。「〜で大幅な賃上げを勝ちとった」◇「春季闘争」の略。 **冷戦[レイセン]** 武力を用いない戦争。特に、第2次世界大戦以降のアメリカと旧ソ連の間のそれを指す。「~時代の終結」◇「コールドウォー(cold war)」の訳語。 **冷[つめ]たい戦争[センソウ]** 「冷戦」の別の言い方。この語に対して、「ホットウォー(hot war)」の訳語の「熱い戦争」は、武力を用いる戦争の意。 ### ●激しいたたかい **選挙[センキョ]戦[セン]** 選挙におけるさまざまな激しいたたかい。「厳しい〜をたたかい抜く」 **激戦[ゲキセン]** 激しいたたかい。「〜の末、ようやく勝利した」▷~地・~区◇「劇戦」とも書く。 **乱戦[ランセン]** 入り乱れ、形勢のはっきりわからないたたかい。「〜を制する」 **熱戦[ネッセン]** 熱のこもった激しいたたかい。「手に汗握る〜」 **混戦[コンセン]** 勝敗や優劣のはっきりしない、入り乱れたたたかい。「〜から抜け出し、優勝した」 **血戦[ケッセン]** 命がけで血みどろになってたたかうこと。「最後の〜に臨む」 **決戦[ケッセン]** 最後の勝敗を決めるたたかい。「天下分け目の〜」 ### ●たたかう意欲・姿勢 **戦意[センイ]** たたかう意欲。「いくさが長びいて、兵士たちの〜は薄れた」 **闘志[トウシ]** たたかおうとする意志。「〜がわく」▽~満々 **闘魂[トウコン]** たたかおうとする意気込み。「〜を込めて戦う」 **闘争[トウソウ]心[シン]** たたかおうとする心。「反撃にあたって〜が萎えた」 **闘争[トウソウ]本能[ホンノウ]** たたかおうとする本能的な気持ち。「追いつめられて〜を発揮する」 **ファイティングスピリット** 「闘志」「闘争心」の洋語的表現。◇特にスポーツなどで用いる。▶fighting spirit **主戦[シュセン]論[ロン]** 戦争をしようという主張。「軍部を中心に〜が高まる」 ## ●たたかう方法 **戦法[センポウ]** たたかいの方法。「彼は参謀としてさまざまな〜を会得している」▷奇襲~ **戦術[センジュツ]** たたかいで敵をうち負かしたり、目的を達成するためにとる具体的な手段・方法。「巧みな〜を用いて敵を翻弄する」 **人海[ジンカイ]戦術[センジュツ]** 非常に多くの人間を動員して、敵を圧倒したり物事に対処したりする方法。「〜で開票にあたる」 **戦略[センリャク]** たたかいを有利に進めて相手を負かしたり、目的を達成するための、長期的・大局的な手段・方法の計画。「〜を立てる」「シェア拡大のための〜を練る」 **軍略[グンリャク]** 軍事上の計略。「敵の〜に惑わされる」 **作戦[サクセン]** 事を有利に進めたり、目的を達成するための策略。「幹部を集めて〜を練る」▷~会議◇「策戦」とも書く。 **兵法[ヘイホウ]** 軍隊の運用や戦略に関する方法。「孫子さんの〜」「ひょうほう」ともいう。 **秘術[ヒジュツ]** たたかうための特別な方法。「〜の限りを尽くす」 **タクティクス** 「戦術」の洋語的表現。 **ストラテジー** 何かを達成するための、総合的な戦略。「販売網拡大のための〜を考える」▶strategy ### ●たたかうときの形 **陣[ジン]** 敵を攻撃したり敵の攻撃を防いだりするための、兵などの配置。「〜を構える」「〜を敷く」「背水の〜」 **陣立[じんだ]て** 陣を構える際の形式。「〜を整える」 **陣列[ジンレツ]** 軍勢の配置(の列)。「両軍の〜を再現して、図上演習をやってみよう」 **布陣[フジン]** たたかうために整える、兵などの配置。「鉄壁の〜で臨む」◇「険しい山を背に布陣する」のように、陣を構えることの意でも用いる。 **陣形[ジンケイ]** 陣の形。「〜が乱れる」 **陣容[ジンヨウ]** 陣のありさま。「〜を立て直す」 **隊形[タイケイ]** 目的に合わせて並べた隊の形。▷戦闘~ **隊伍[タイゴ]** 図隊形。「藩士は〜をととのえて馬場に勢ぞろいした」 **縦隊[ジュウタイ]** 縦に並んだ隊形。対義語:横隊 **横隊[オウタイ]** 横に並んだ隊形。→縦隊 **フォーメーション** バスケットボール・バレーボールなどで、その場に応じた選手の配置(からの動き方)。「新しい〜を練習する」▶formation <665> **円陣[エンジン]** 図形の陣立て。▷~を組む◇相撲で、試合の前や途中に士気を高めたりするために円形に並ぶ意にも用いる。 **方陣[ホウジン]** 方形の陣立て。 **堅陣[ケンジン]** 守りの堅い陣。「敵襲に備えて〜を敷く」 ### ●その他 **和戦[ワセン]** 平和と戦争。「〜両様の構え」 **不戦[フセン]** 戦争や試合を行わないこと。▷~条約・~勝 **政戦[セイセン]** 政治と戦争。「〜両翼一致して事に当たるべし」 ## j 名詞の類:コト・サマ ### ●軍事 **軍事[グンジ]** 軍隊・戦争などに関するすべてのことがら。~教練・~裁判・~費 **兵事[ヘイジ]** 軍隊や戦争に関することがら。 ### ●たたかう力 **戦力[センリョク]** たたかいを遂行するための力・能力。「敵の〜を軽視するのは危険だ」「販売~の増強のために新人を多数採用した」 **即戦[ソクセン]力[リョク]** 訓練期間などなしにすぐにたたかえる力。「彼は経験が豊富なので、〜として期待されている」 **軍事[グンジ]力[リョク]** 戦争遂行のための軍事の力。「〜の強化をはかる」 **武力[ブリョク]** 軍隊や武器による力。「〜を行使する」 **兵力[ヘイリョク]** 兵隊や武器の数を総合した力。「その戦闘の結果、〜の半数を失った」「〜を削減・~増強する」 **兵員[ヘイイン]** 兵士の数。「〜を補充する」「〜を削減する」 **軍備[グンビ]** 戦争のための、兵員・兵器・設備などの準備。「〜を整える」「〜を増強する」 **戦備[センビ]** 戦争の準備。「〜を整え、開戦に備える」 **武備[ブビ]** 「軍備」の古い言い方。 **兵馬[ヘイバ]** (兵器と軍馬の意から)軍備。 **鉄血[テッケツ]** 「軍備」のたとえ。◇宰相(ドイツの政治家ビスマルクの異名)◇「鉄」は兵器、「血」は兵士の意。 ### ●戦争の契機 **戦端[センタン]** たたかいの始まり。「国境付近での小競り合いが激化して、結局それが〜を開くことにつながった」「〜が開かれる」 **戦機[センキ]** たたかいになりそうな機運。「〜が熟した」 **戦雲[センウン]** たたかいが始まりそうな不安な雰囲気。「〜が垂れ込める」「〜急を告げる」 ### ●戦争の状況 **戦局[センキョク]** たたかいのなりゆき。「〜は我がほうに有利に展開している」 **戦況[センキョウ]** 戦争のありさま。「〜がかんばしくない」 ### ●戦乱 ## j 名詞の類:コト・サマ ### ▶格闘技 **格闘技[カクトウギ]** 柔道・レスリング・空手など、相手となぐり合ったり組み合ったりしてたたかう競技。◇「挌闘技」とも書く。 **格技[カクギ]** 「格闘技」のやや古い言い方。▷~場 **体技[タイギ]** 格闘技。 **闘技[トウギ]** 図体技とほぼ同じ意。「格闘技」を含むが、必ずしも競技とは限らない。 **体術[タイジュツ]** おもに素手でたたかう術。 **武術[ブジュツ]** 剣術・弓術・柔術・馬術など、武士がたたかうために必要な技術。 **武道[ブドウ]** 武術(に関する道)。 **武芸[ブゲイ]** (「学芸」に対して)武術。▷~百般・~の達人 **武[ブ]** (学芸の意の「文」に対して)武術。「〜をたっとび奨励する」▷文~両道・文~二道 **武技[ブギ]** 武道の技。 **兵法[ヒョウホウ]** (たたかいの方法の意から)武術。▷~指南「ひょうほう」ともいう。 **弓馬[キュウバ]** (弓術と馬術の意から)武芸。「〜に励む」「〜の家を守り立てる」 **相撲[すもう]** 土俵上で2人の力士が素手で組み合って、相手を倒すか土俵の外に出すことで勝敗を競う、日本の伝統的な格闘技。▷奉納~・天覧~◇「角力」とも書く。大相撲を指すことも多い。 **大相撲[おおずもう]** (日本相撲協会が)興行として行う相撲。 **柔術[ジュウジュツ]** 素手で、投げ技・関節技・絞め技・当身技で相手を攻撃したり、相手からの攻撃を防御したりして、相手を倒す・組み伏せるなどの技を主とした武術。 **柔道[ジュウドウ]** 柔術を改良しスポーツ化した格闘技。嘉納治五郎によって創始された。 **柔[やわら]** 「柔術」の古い言い方。 **合気道[あいきどう]** 当て身技と関節技を中心とした、柔術の一流派。 **レスリング** マットの上で2人の競技者が素手で組み合い、先に相手の両肩をマットに押さえつけたほうを勝ちとする格闘技。▶wrestling **プロレス** 興行用にルールをかえて行うレスリング。「プロレスリング」ともいう。「プロフェッショナル・レスリング(professional wrestling)」から。 **アームレスリング** 競技としての腕相撲。▶arm wrestling **ボクシング** 2人の競技者が、リングの中で互いに打ち合って勝敗を争う格闘技。▷プロ〜▶boxing <666> **キックボクシング** パンチとキックで打撃を加えることができる、ボクシングに似た格闘技。▶kickboxing **拳闘[ケントウ]** 「ボクシング」の古めかしい言い方。▷~家 **拳法[ケンポウ]** こぶしの突きや足のけりなどの技を主とする、中国で発達した体術。 **少林寺[ショウリンジ]拳法[ケンポウ]** 中国の拳法をもとに日本で創始された格闘技。 **空手[からて]** 沖縄に伝わった拳法が変化し、スポーツ化された格闘技。「唐手」とも書く。 **剣道[ケンドウ]** 防具を着用し、竹刀を使って相手を打ったり突いたりして勝敗を争う武道。 **剣術[ケンジュツ]** 剣を使ってたたかう武術。▷~使い・~指南役 **剣[ケン]** 剣術(の流派)。▷柳生流~ **槍術[そうじゅつ]** 槍を用いる武術。◇「鎗術」とも書く。 **フェンシング** 細長い剣を用いてたたかう競技。中世、西洋の騎士の間で発達し、スポーツ化された。▶fencing ### ●腕相撲 ### ●技 **技[わざ]** 相撲や柔道などの格闘技で、対戦相手にかける攻撃や防御の型。「~をかける」「~が決まる」▷必殺~・得意~ **大[おお]技[わざ]** 動きの大きな、豪快な技。「〜と小技をおりまぜた、巧みな相撲」 **小[こ]技[わざ]** 動きの小さい、技巧的な技。「随所に〜を利かせた、ベテランらしい取り口」 **寝[ね]技[わざ]** 寝た姿勢でかける技。「得意の~で一本勝ちする」対義語:立ち技 **立[た]ち技[わざ]** 立った姿勢でかける技。対義語:寝技 **絞[し]め技[わざ]** 腕や相手の襟などを使って、相手の首を絞める技。「強烈な〜で相手を失神させた」◇「締め技」とも書く。 **足[あし]技[わざ]** 足を使う技。「多彩な~」 **足癖[あしぐせ]** 相撲で、外掛け・蹴返しなどの、足を使う技。 **四十八[しじゅうはっ]手[て]** 相撲における勝負を決める技の総称。◇慣用句的に用いる表現で、現在の実際の決まり手は、日本相撲協会によれば82手ある。 ### ●投げ技 ### ●動物のたたかい **闘犬[トウケン]** 犬と犬をたたかわせる催し。◇高知県で盛ん。 **闘鶏[トウケイ]** にわとりとにわとりをたたかわせる催し。 **闘牛[トウギュウ]** ①牛と牛をたたかわせる催し。②人と牛がたたかう催し。 ### ●その他 **武士[ブシ]道[ドウ]** 日本の武士の間で重んじられた道徳。 **士道[シドウ]** 武士道。 **騎士[キシ]道[ドウ]** ヨーロッパの騎士の間で重んじられた道徳。▷~精神 ## k 名詞の類:モノ ### ●武器・兵器 **武器[ブキ]** 戦闘に用いる道具。「~を捨てて、降伏せよ」◇「涙を武器にする」のように、相手を負かしたり自分の身を守ったりするための手段・道具の意でも用いる。 **武具[ブグ]** 刀・槍・よろい・かぶとなどの、たたかいのための道具。 **兵器[ヘイキ]** 戦争に用いる機械や器具。「新しい〜を開発する」→新~・化学~・生物~・~産業・~工場 **得物[えもの]** 手に持つ武器。「好きな〜でたたかってみたい」 **打[う]ち物[もの]** 打ってきたえた武器。刀や槍など。 **銃剣[ジュウケン]** 銃と剣。 **核兵器[カクヘイキ]** 核エネルギーを利用した兵器。原子爆弾や水素爆弾など。 **核[カク]** 「核兵器」の略。「〜の脅威におびえる」 **火炎[カエン]放射[ホウシャ]器[キ]** 液体燃料を圧搾ガスで噴出させ、それに点火して炎を放射させて使う武器。 **吹[ふ]き矢[や]** 小さな矢を筒に入れて吹いて飛ばす武器。 **ブーメラン** オーストラリアの先住民アボリジニーが用いた、狩猟・戦闘用の道具。◇薄い木製の「く」の字形で、当たらないともとのところへ戻ってくる。▶boomerang ### ●銃・大砲・弓 ### ●刃物・刀剣類 ### ●戦闘用の車両・船舶・航空機 **戦車[センシャ]** 戦争に使う、大砲などを備えキャタピラで走行する、鋼鉄で覆われた車両。「ドイツ軍は〜を巧みに活用して、隣国を侵略した」 **装甲[ソウコウ]車[シャ]** 車体に鋼鉄板などを張って覆った(軍用の)車両。 **タンク** 「戦車」「装甲車」の洋語的表現。▶tank **軍船[グンセン]** 水上のいくさに用いる船。◇「いくさぶね」ともいう。 **軍艦[グングン]** 戦闘を目的として造られた船。 **艦艇[カンテイ]** 大小各種の軍艦の総称。◇「艦」は大型、「艇」は小型のものを指す。 **戦艦[センカン]** 攻撃力・防御力にすぐれた大型の軍艦。 **戦闘[セントウ]艦[カン]** 戦闘能力を備えた船。 **主力[シュリョク]艦[カン]** 戦闘の中心となる軍艦。 **巡洋[ジュンヨウ]艦[カン]** 速力が速く、戦艦に次ぐ戦闘能力を備えた軍艦。 **駆逐[クチク]艦[カン]** 速力が速く、対潜水艦用の爆雷を備えた小型の軍艦。 **潜水[センスイ]艦[カン]** 海中を航行できる、魚雷などの攻撃能力を備えた軍艦。「~の出没により、北大西洋を航行する商船は危険にさらされた」▷原子力~ <667> **潜航[センコウ]艇[テイ]** 「潜水艦」の古い言い方。②小型の潜水艦。 **サブマリン** 「潜水艦」の洋語的表現。 ### ●軍用機 **母艦[ボカン]** 潜水艦や航空機などの軍艦を乗せ、燃料・食料・弾薬などの補給も行う軍艦。▷潜水~ **航空[コウクウ]母艦[ボカン]** 多数の軍用機を搭載し、それらを発着させる機能を備えた軍艦。 **空母[クウボ]** 「航空母艦」の略。 **旗艦[キカン]** 艦隊の司令官が乗っている軍艦。 **僚艦[リョウカン]** 僚艦に任務をもって行動をともにする軍艦。 **敵艦[テキカン]** 敵の軍艦。 **軍用[グンヨウ]機[キ]** 軍隊が用いる航空機。 **戦闘[セントウ]機[キ]** 戦闘能力にすぐれた軍用機。 **迎撃[ゲイゲキ]機[キ]** 敵機の攻撃を迎え撃つための軍用機。 **爆撃[バクゲキ]機[キ]** 爆撃を行う能力を備えた軍用機。 **重[ジュウ]爆撃[バクゲキ]機[キ]** 大型の爆撃機。爆弾を多く積むことができ、行動半径が長い。 **重爆[ジュウバク]** 「重爆撃機」の略。 **偵察[テイサツ]機[キ]** 偵察を行う軍用機。 **敵機[テッキ]** 敵の軍用機。 ### ●爆発性の兵器 **爆弾[バクダン]** 爆撃機から投下するなどして爆発させる、爆薬などの詰まった兵器。 **原子[ゲンシ]爆弾[バクダン]** 核分裂のエネルギーを利用した破壊力の大きな爆弾。「〜の威力は、物理的な破壊力にとどまるものではない」 **原爆[ゲンバク]** 「原子爆弾」の略。 **水素[スイソ]爆弾[バクダン]** 水素の核融合反応のエネルギーを利用したきわめて大きな破壊力をもつ爆弾。 **水爆[スイバク]** 「水素爆弾」の略。 **原水[ゲンスイ]爆[バク]** 原子爆弾と水素爆弾。▷~禁止運動 **時限[ジゲン]爆弾[バクダン]** あらかじめ決めておいた時刻、あるいは一定時間後に決まった時刻になると爆発する仕掛けの爆弾。 **地雷[ジライ]** 地中に埋められ、その上を通ると爆発する仕掛けの兵器。「〜が放置されているため、農民に被害が出た」▷~探知機 **水雷[スイライ]** 水中で爆発させ、その周囲の艦船に被害を与える兵器。 **魚雷[ギョライ]** -潜水艦などから発射されて、水中を高速で進み、目標にぶつかると爆発する兵器。「敵艦に向けて〜を発射した」◇「魚形水雷」の略。 **機雷[キライ]** 水中に設置され、衝撃が加わると爆発する仕掛けの兵器。「公海上の〜を撤去する」 **爆雷[バクライ]** 海上から投下され、水中の一定の深さで爆発する仕掛けの兵器。「敵潜水艦を〜で撃沈した」 **焼夷[ショウイ]弾[ダン]** 目標物を焼き払うための爆弾・砲弾。 **ロケット弾** ガスを噴射させて、その反動で推進する爆弾。「ロケット」はrocket。 **誘導[ユウドウ]弾[ダン]** ガスを噴射させて、その反動で推進し、誘導装置によって目標をとらえて爆発する兵器。 **ミサイル** 「誘導弾」の洋語的表現。▷巡航~・核~・対空~・迎撃~missile **手榴[しゅりゅう]弾[だん]** 手で投げる小型の爆弾。◇「てりゅうだん」ともいう。 **手投[てな]げ弾[だま]** 「手榴弾」の口語的な言い方。 ### ●爆弾の部分 **弾頭[ダントウ]** 爆弾などで、爆薬がつめてある先端の部分。▷核~ **信管[シンカン]** 弾頭などにとりつけて、起爆させる装置。 **雷管[ライカン]** 金属製の容器に起爆剤をつめて、爆薬に点火する発火具。 ### ●防具 ### ●軍服 **軍服[グンプク]** 軍人の着る制服。 **戦闘[セントウ]服[フク]** 戦闘用の衣服。 **迷彩[メイサイ]服[フク]** 敵の目をごまかすためにいろいろな色に塗り分けられた戦闘服。 ## m 名詞の類:モノ ### ▶軍・軍隊 **軍[グン]** 戦争するための集団。「国境に〜を進める」▷正規~(制度化された正式な軍) **軍隊[グンタイ]** 組織的な軍人の集団。 **軍部[グンブ]** 軍当局。「〜の暴走を政府は止められなかった」◇政府・民間に対していう。 **陸軍[リクグン]** 陸上での戦闘・防衛をおもな任務とする軍隊。 **海軍[カイグン]** 海上での戦闘・防衛をおもな任務とする軍隊。 **水軍[スイグン]** (中世から近世にかけて)の日本で、瀬戸内海から九州・紀伊の沿岸にかけて、貿易船の警護をしたり海賊行為などを行った集団をいうことも多い。 **空軍[クウグン]** 空中での戦闘・防衛をおもな任務とする軍隊。 **三軍[サングン]** 陸軍・海軍・空軍をまとめて呼ぶ呼び方。「〜を指揮する」 **一軍[イチグン]** ①軍の一部。「前線へ〜を割く」②軍の全部。「〜全滅にひんする」 **本軍[ホングン]** (分隊に対して)軍隊の本体となる中心的な軍。「3日におよぶ激戦のさなかで〜とはぐれてしまった」 <668> **全軍[ゼングン]** すべての軍。「〜をその戦線に投入する」 **総軍[ソウグン]** 軍の全体。 **連合[レンゴウ]軍[グン]** 2ヵ国以上の軍隊が連合したもの。「大戦では~側が勝利を収めた」 **国軍[コクグン]** 自国の軍隊。 **皇軍[コウグン]** 天皇の軍隊。かつての日本の軍隊の呼び名。 **官軍[カングン]** 朝廷・政府側の軍隊。 **賊軍[ゾクグン]** 朝廷・政府に敵対する側の軍隊。「勝てば官軍、負ければ~」。 **敵軍[テキグン]** 敵の軍隊。「~に包囲される」 **進駐[シンチュウ]軍[グン]** 他国の領土に留まっている軍隊。 **友軍[ユウグン]** 味方の軍隊。「敵の追撃を振り切って~に合流する」 **反乱[ハンラン]軍[グン]** 支配者や政府に対して乱を起こした軍。◇「叛軍」とも書く。 **反軍[ハングン]** ◇「叛乱軍」とも書く。 ### ●軍勢 **軍勢[グンゼイ]** 人員・勢力からみた軍隊。「3万の〜を率いる」 **手勢[てぜい]** 配下の軍勢。「〜を率いて前線に向かう」 **手兵[シュヘい]** 自分の手元にいる軍勢。「少数の〜を率いて、戦地へ赴く」 **主軍[シュグン]** 中心となる軍勢。「敵の〜を撃破する」 **大軍[タイグン]** 大勢からなる軍。「敵の〜を国境でくいとめる」 **大兵[タイヘイ]** 多数の軍勢。「敵の〜に恐れをなす」 **千軍[セングン]万馬[バンバ]** 多くの軍勢と軍馬の意から。 **寡兵[カヘイ]** 少数の軍勢。 **孤軍[コグン]** 孤立した軍勢。▷~奮闘 **新手[あらて]** まだたたかっていない新たに戦闘に参加する軍勢。「~が来援する」「~があらわれてきた」 **寄[よ]せ手[て]** 攻めてくる軍勢。 **敵勢[テキゼイ]** 敵の軍勢。◇「てきぜい」ともいう。 **援軍[エングン]** 応援・救助のために駆けつけてくる軍勢。「~が来るまで、籠城してたたかう」 **援兵[エンペイ]** 応援に来る軍勢。 **先陣[センジン]** 本陣より前に配置した軍勢。「〜を受け持つ」対義語:後陣 **後陣[コウジン]** 本陣より後ろに配置した軍勢。対義語:先陣◇「ごじん」ともいう。 ### ●万騎 ### ●軍隊の下位組織 **隊[タイ]** 組織された兵士などの集団。 **部隊[ブタイ]** 組織された一群の軍隊。「後続の〜を待つ」 **本体[ホンタイ]** 諸部隊のなかで中心となる部隊。「~と分かれて別行動をとる」▷支隊 **支隊[シタイ]** 本体から分かれた部隊。→本体 **別働[ベツドウ]隊[タイ]** 本隊の任務を助けるために、本隊と行動を別にする部隊。◇「別動隊」とも書く。 **原隊[ゲンタイ]** 以前に所属していた部隊。「〜に復帰する」 **分隊[ブンタイ]** 軍隊の編制における最小単位である部隊。 **小隊[ショウタイ]** 分隊がいくつか集まった部隊。 **中隊[チュウタイ]** 小隊3つないし4つからなる部隊。 **大隊[ダイタイ]** 中隊2つないし4つからなる部隊。 **連隊[レンタイ]** いくつかの大隊で編制された部隊。◇「聯隊」とも書く。 **旅団[リョダン]** いくつかの連隊で編制された部隊。 **師団[シダン]** いくつかの連隊や旅団が集まった大規模な部隊。 **軍団[グンダン]** 二個師団以上で編制した大規模な部隊。 **兵団[ヘイダン]** いくつかの師団を合わせた大規模な部隊。 ### ●目的別の部隊 **前衛[ゼンエイ]** 前方で警戒・攻撃などをする部隊。対義語:後衛 **前哨[ゼンショウ]** 前方を警戒する部隊。▷~戦 **殿[しんがり]** 隊列の最後尾にあって敵の追撃を防ぐ部隊。 **殿軍[デンゴン]** しんがり。 **後詰[うしろづ]め** 敵を後方から攻撃したり、味方を援護したりするために、後ろに控えている部隊。 **後備[コウビ]** 後方からの敵の攻撃に備える部隊。◇「後備え」ともいう。 **後衛[コウエイ]** 後方で援護する部隊。対義語:前衛 **遊軍[ユウグン]** 必要に応じて活動するために待機している部隊。「〜を敵の背後に投入する」◇「游軍」とも書く。 **決死[ケッシ]隊[タイ]** 命をかけて行動する部隊。「〜を敵の後方に送り込む」 **特攻[トッコウ]隊[タイ]** 体当たりによる自殺的な攻撃を行う部隊。◇「特別攻撃隊」の略。 **守備[シュビ]隊[タイ]** 敵の攻撃に備えて配置された部隊。「太平洋戦争末期の沖縄では、数多くの〜が全滅した」 **親衛[シンエイ]隊[タイ]** 国王や国家元首などの身辺を護衛する部隊。◇タレントなどに、常につき従う熱狂的なファンの一群をもいう。 **偵察[テイサツ]隊[タイ]** 敵の活動や周囲の状況を探る部隊。「四方に〜を送り出した」 **機動[キドウ]部隊[ブタイ]** 臨機応変に活動することを目的とした部隊。「〜が真っ先に敵国に侵入した」 <669> **ゲリラ** 正規軍ではなく、少人数で敵を攪乱したりする非正規の部隊。「山中には多数の〜が潜んでいる」▷~戦▶guerrilla **パルチザン** 外国の侵略などに対して、労働者や農民など、正規軍以外で組織された部隊。「ナチス占領下のフランスでは、多くの市民が~として抵抗運動に参加した」▶partisan **義勇[ギユウ]軍[グン]** 戦争が起こったりして、国が危うくなったとき、民間人で組織される部隊。 ### ●船・飛行機の部隊 **戦隊[センタイ]** 軍艦や軍用機による部隊。「奇襲のために〜を編制する」 **編隊[ヘンタイ]** 隊形を整えている飛行機などの一群。 **艦隊[カンタイ]** 軍艦を集めて編制した部隊。▷太平洋~ **船隊[センタイ]** 船を集めて構成した集団。 **船団[センダン]** まとまって行動する船の集団。▷輸送~ ## q 名詞の類:イキモノ **軍用[グンヨウ]犬[ケン]** 軍事に役に立つように訓練された犬。 **軍馬[グンバ]** 軍隊で用いる、乗用・運搬用の馬。 ## S 名詞の類:ヒト ### ●たたかう人 **戦士[センシ]** 戦闘行為に直接かかわる人。「企業戦士」のように、その分野の最前線で活躍する人をいうことも多い。 **戦闘[セントウ]員[イン]** (一般人に対して)直接戦闘にかかわる人。▷非~(戦闘員ではない人) **軍人[グンジン]** 軍隊で、戦争に従事する職務にある人。▷職業~・~恩給 **兵[ヘイ]** 戦闘に従事する人。特に、(下級の)軍人。◇旧陸軍では、兵長・上等兵・一等兵・二等兵の総称。 **兵士[ヘイシ]** 上級の軍人の指揮のもとでたたかう人。 **兵卒[ヘイソツ]** いちばん下級の軍人。 **一兵卒[イッペイソツ]** 単なる一人の兵卒。「彼は〜として召集され、南方で死亡した」 **士卒[シソツ]** (士官と)兵卒。 **兵隊[ヘイタイ]** 兵士(を組織したもの)。 **好戦[コウセン]家[カ]** 戦争や戦闘を好み、話し合いよりもすぐに武力に訴えようとする人。「軍事政権下では〜が幅をきかす」 ### ●多くの兵士 ### ▶階級別の軍人 **元帥[ゲンスイ]** 軍人の最高の位(の人)。▷大~ **大将[タイショウ]** 元帥に次ぐ位(の人)。▷陸軍~・海軍~ **中将[チュウジョウ]** 大将に次ぐ位(の人)。 **少将[ショウショウ]** 中将に次ぐ位(の人)。 **大佐[タイサ]** 少将に次ぐ位(の人)。 **中佐[チュウサ]** 大佐に次ぐ位(の人)。 **少佐[ショウサ]** 中佐に次ぐ位(の人)。 **代将[ダイショウ]** アメリカなどで少将と大佐の間の位(の人)。 **准将[ジュンショウ]** 代将。◇「准」は「次ぐ」の意。 **大尉[タイイ]** 少佐に次ぐ位(の人)。 **中尉[チュウイ]** 大尉に次ぐ位(の人)。 **少尉[ショウイ]** 中尉に次ぐ位(の人)。 **准尉[ジュンイ]** 旧陸軍で、少尉の下の位(の人)。 **曹長[ソウチョウ]** 准尉の下の位(の人)。 **軍曹[グンソウ]** 曹長の下の位(の人)。 **伍長[ゴチョウ]** 軍曹の下の位(の人)。 **兵長[ヘイチョウ]** 伍長の下の位(の人)。 **上等[ジョウトウ]兵[ヘイ]** 兵長の下の位(の人)。 **二等[ニトウ]兵[ヘイ]** 上等兵の下の位(の人)。 **三等[サントウ]兵[ヘイ]** 一等兵の下で、最下級の位(の人)。 ### ●階級別の軍人の総称 **将官[ショウカン]** 大将・中将・少将の総称。 **佐官[サカン]** 大佐・中佐・少佐の総称。 **尉官[イカン]** 大尉・中尉・少尉の総称。 **将校[ショウコウ]** 少尉以上の軍人の総称。▷青年~ **士官[シカン]** 将校および将校に相当する階級。 **下士官[カシカン]** 士官の下の階級。◇旧陸軍では、曹長・軍曹・伍長の総称。 **武官[ブカン]** 下士官以上の軍人。 **兵曹[ヘイソウ]** 旧海軍の下士官。◇上等兵曹・一等兵曹・二等兵曹の3階級があった。 **将兵[ショウヘイ]** 将校と兵。 **将士[ショウシ]** 将校と兵士。 ### ●役割・所属などから見た兵 **討[う]っ手[て]** 討つために追いかける兵。「頼朝はひそかに〜をさしむけた」 **追[お]っ手[て]** 逃げる者を追いかける兵。「岩陰にじっと身を潜めて〜をやりすごした」 **歩兵[ホヘイ]** 小銃などを武器とし、徒歩でたたかう兵。「〜が我が軍の主力である」 <670> **陸兵[リクヘイ]** ①陸上の兵。▷~隊②陸軍の兵。 **海兵[カイヘイ]** 海軍の兵。▷~服・~帽 **海兵[カイヘイ]** ①上陸作戦用の訓練を受けた兵。▷~隊②海軍の兵と下士官。 **騎兵[キヘイ]** 馬に乗ってたたかう兵。▷~隊 **軽騎[ケイキ]兵[ヘイ]** 軽装備で馬に乗ってたたかう兵。 **砲兵[ホウヘイ]** 大砲を扱う兵。 **砲手[ホウシュ]** 大砲を発射する役目の兵。 **工兵[コウヘイ]** 道路や橋などの土木工事等を行う役目の兵。 **衛生[エイセイ]兵[ヘイ]** 軍医を補佐する役目の兵。 **斥候[セッコウ]** 敵の活動や地形を探る役目の兵。「〜を出して、相手の動きを探った」 **尖兵[センペイ]** 行軍する部隊の前方を警戒する兵。◇「先兵」とも書く。 **伏兵[フクヘイ]** 隠れて待ち伏せしている兵。「〜に襲われて総崩れになった」◇(比喩的に)思わぬことで意外な人物が伏兵になり、まさかの敗戦となった」のように、比喩的に、思いがけなく出現した相手・障害の意でも用いられる。 **衛兵[エイヘイ]** 兵営などの警備を行う役目の兵。 **番兵[バンペイ]** 見張りをする兵。 **歩哨[ホショウ]** 自陣の周囲を警戒したり、監視したりする兵。「〜を立てて、警戒に当たらせる」 **哨兵[ショウヘイ]** 歩哨。 **護衛[ゴエイ]兵[ヘイ]** 人に付き添って守る兵。 **近衛[このえ]兵[へい]** 天皇や君主のそばにいて護衛に当たる兵。 **儀仗[ギジョウ]兵[ヘイ]** 儀礼・警護のために、皇族や高官・国賓などにつけられる兵。 **憲兵[ケンペイ]** 軍隊の中の警察として活動する兵。 **私兵[シヘイ]** 個人が自分の利益のために集め、養成している兵。 **傭兵[ヨウヘイ]** 契約によって雇われている(多くの場合外国籍の)兵。▷~制・~部隊 **民兵[ミンペイ]** 自分たちの地域社会を守るために民間人で組織する兵隊。 **農兵[ノウヘイ]** ①昔、農民が武器をとって、自衛したりしてたたかいに出る兵。②江戸末期に、幕府や諸藩が農民を徴集して組織した兵隊。 **僧兵[ソウヘイ]** 昔、仏法保護の名のもとに、戦闘に従事した僧。 ### ●性質・状態などから見た兵 **新兵[シンペイ]** 新しく入営した兵。「〜を教育する」 **古兵[コヘイ]** ①年をとって経験を積んだ兵。②年老いた兵士。 **精兵[セイヘイ]** 優秀な精鋭の兵。「〜を集めて、たたかいに臨む」◇「せいびょう」ともいう。 **義兵[ギヘイ]** 正義のためにたたかう兵。 **志願[シガン]兵[ヘイ]** 自分から願い出て兵役に服した兵。「〜を募る」 **義勇[ギユウ]兵[ヘイ]** 戦争のときに、愛国心から、自主的に志願した、正規の軍人ではない兵。「帰還した〜の一団を出迎える」 **散兵[サンペイ]** 散開し、あちこちに散らばった兵士。▷~線 ### ●新入り ## t 名詞の類:ヒト ### ●軍を率いる人 **隊長[タイチョウ]** 隊の指揮をする人。 **司令[シレイ]官[カン]** 大規模な部隊を統率・指揮する職(にある人)。▷~ **総督[ソウトク]** 軍隊を統率する最高の司令官。 **提督[テイトク]** 艦隊を指揮する司令官。 **副官[フッカン]** 司令官や隊長に直属して補佐する武官。「ふっかん」ともいう。 **参謀[サンボウ]** 作戦などの立案を行う将校。「〜は撤退を進言した」▷~総長・~本部 **幕僚[バクリョウ]** 司令官などに直属する将校。 **将[ショウ]** 軍隊を指揮する人。 **将軍[ショウグン]** 軍を統率する人。特に、将官の俗称。 **大将[タイショウ]** (昔のたたかいで)全軍を率いる人。▷総~ **将帥[ショウスイ]** 軍を率いる人。▷四~・二大将。 **将星[ショウセイ]** 大将。◇もとは、大将に見立てた星の意。 **武将[ブショウ]** 武士の大将。 **老将[ロウショウ]** 経験を積んだ、年をとった将軍。 **名将[メイショウ]** すぐれた力量をもった将軍。◇スポーツで、すぐれた監督や主将などについても用いられる。 **良将[リョウショウ]** すぐれた将軍。「〜の下に弱卒なし」 **知将[チショウ]** 知恵のある将軍。◇「智将」とも書く。 **凡将[ボンショウ]** 軍事に関する能力が並の将軍。 ### ▶軍属 ### ●軍医 ### ▶勇ましい将軍 **勇将[ユウショウ]** 強く勇敢な将軍。「カルタゴの〜ハンニバル」 **猛将[モウショウ]** 勇猛な武将。「一騎当千の~」 **闘将[トウショウ]** 闘志ある大将。 ### ●昔の戦士 **武人[ブジン]** 武芸を修めて主君に仕えた人。▷~ <671> **武士[ブシ]** 昔、武芸を修めて、戦いのあったときにたたかった階級の人。「〜は食わねど高楊枝」 **三本[サンボン]差[ざ]し** 俗な武士。◇刀とわきざしを差したことから。 **武者[ムシャ]** 「武士」の古い言い方。 **武[モノノフ]** 武士や軍人。 **古武士[こぶし]** 信義や礼節を重んじた昔の武士。 **野武士[のぶし]** 中世、山野に潜み、落ち武者などの武具を略奪したりした、武装した農民の集団。◇「野伏」「野臥」とも書く。 **兵[つわもの]** (勇ましくたたかう)武士や兵士。「夏草や〜どもが夢の跡」 **古兵[ふるつわもの]** いくさや戦いを何度も経験した、老巧なつわもの。 **武者[ムシャ]** (よろい・かぶとをつけてたたかう)武士。 **若武者[わかむしゃ]** 若い武者。 **荒武者[あらむしゃ]** 荒々しい武者。 **足軽[あしがる]** 昔の歩兵。戦国時代には傭兵として、臨時に雇われるようになった者。「手柄を挙げて〜から大将にまで出世した」 **雑兵[ゾウヒョウ]** 足軽などの、身分の低い兵。 **騎士[キシ]** ①馬に乗った武士。②中世ヨーロッパで、戦士の階級にあった人。「〜の物語」 **ナイト** 「騎士②」の洋語的表現。▶knight ### ●武家 **武家[ブケ]** (公家に対して)武士の家柄。▷~政治◇「武家(さま)」の形で、個人を表すこともある。 **武門[ブモン]** 武士の家柄。「〜の誉れ」 **士族[シゾク]** (華族や平民に対して)武士の階級。「彼は〜の出だ」 **士分[シブン]** 武士の身分。「〜に取り立てる」 ### ●ともにたたかう人 **味方[みかた]** 自分の側について(たたかって)くれる人・側。「敵」「御方」「身方」とも書く。「味方」はあて字。 **戦友[センユウ]** 軍隊生活での生死をともにする(同じ階級の)仲間。 ### ●たたかう相手 **敵[てき]** (自分と利害が対立し)たたかわなければならない相手。「あの話し方では、相手を怒らせ〜をつくることになる」→味方 **敵方[てきがた]** 敵になっている側。「〜の動静を探る」 **敵将[テキショウ]** 敵の大将。「〜ながら、みごとなたたかいぶりだ」 **賊将[ゾクショウ]** 賊軍の大将。「官軍は〜2名を殺害した」 **敵兵[テキヘイ]** 敵軍の兵。 **賊兵[ゾクヘイ]** 賊軍の兵。 **敵味方[てきみかた]** 敵と味方。「〜に分かれて、練習試合をする」 **源平[ゲンペイ]** 競技などにおける敵味方。◇源氏と平氏が争ったことから。 **紅白[コウハク]** 競技などにおける敵味方。「生徒が〜に分かれて試合をする」▷~戦◇敵と味方を区別するために赤組・白組に分けることから。 **外敵[ガイテキ]** 外部から攻めてくる敵。「〜の侵入を防ぐ」 **外敵[ガイテキ]** 外国から攻めてくる敵。 **大敵[タイテキ]** ①強力で手ごわい敵。「〜といえども恐れるな」▷油断~②多人数の敵。 **弱敵[ジャクテキ]** 弱い敵。「〜と見て侮ったのが敗因だった」対義語:強敵 **強敵[キョウテキ]** 強い敵。「主人公の行く手に次々と〜が出現する」対義語:弱敵 **宿敵[シュクテキ]** 以前から決着がついていない敵。「〜同士の決戦」 **政敵[セイテキ]** 政治上の敵。「〜との裏取引」 **朝敵[チョウテキ]** 朝廷の敵。 **天敵[テンテキ]** (ある種の生物にとって)絶対に勝てない、生まれつきの敵。「ハブにとっての〜はマングースだ、といわれる」 ### ●論敵 ### ●たたかい方を考える人 **軍師[グンシ]** 大将のもとで作戦を考え、提案する人。「彼の軍略・軍配の巧みさは、ひとえに〜の力量で、戦いの帰趨が左右される」 **戦術[センジュツ]家[カ]** 戦術を立てるのを得意とする人。 **戦略[センリャク]家[カ]** 戦略を立てるのを得意とする人。「彼は戦術家ではあるが〜ではない」 **兵家[ヘイカ]** 兵法や兵学を専門とする人。 ### ●武芸者 **武芸[ブゲイ]者[シャ]** 武芸にすぐれた人。「〜を集めて御前試合をする」 **兵法[ヒョウホウ]者[ジャ]** 武芸や兵学にすぐれた人。 **武道[ブドウ]家[カ]** 武道を専門とする人。 **武術[ブジュツ]家[カ]** 武術を専門とする人。 ### ●剣術を使う人 **剣術[ケンジュツ]使[つか]い** 剣術を巧みに使う人。 **剣客[ケンカク]** 剣術の強い人。▷老~ **剣客[ケンキャク]** けんかく。 **剣士[ケンシ]** 剣術が巧みな人。▷名~ **剣豪[ケンゴウ]** 剣術がきわめて強い人。「日本一の~、宮本武蔵」▷~小説 ### ●格闘技の選手 **ボクサー** ボクシングの選手。▷プロ〜 <672> **キックボクサー** キックボクシングの選手。▶kickboxer **ファイター** ボクシングなどで、接近してたたかうのを得意とする攻撃型の選手。▶fighter **サウスポー** ボクシングや野球などで、左利きの選手。▶southpaw **レスラー** レスリングの選手。特に、プロレスの選手。▷プロ〜▶wrestler ### ●相撲をとる人 **相撲[すもう]取[と]り** 相撲をとることを仕事とする人。 **力士[リキシ]** 「相撲取り」の、ややかたい言い方。 **関取[せきとり]** 力士のうち、十両以上の地位にある人。 **横綱[よこづな]** 相撲における最高位(にある人)。 **大関[おおぜき]** 相撲における地位の一つ。横綱の下で、関脇の上。◇元来、最高位は大関であって、横綱という地位ができたのは近年のことである。 **関脇[せきわけ]** 相撲における地位の一つ。大関の下で、小結の上。 **小結[こむすび]** 相撲における地位の一つ。関脇の下で、前頭の上。 **三役[サンヤク]** 大関・関脇・小結の総称。「彼は〜を張るには力不足だ」◇横綱を含めることもある。 **前頭[まえがしら]** 相撲における地位の一つ。小結の下で、十両の上。 **幕内[まくうち]** 相撲において前頭以上の地位。 **平幕[ひらまく]** (平の幕内力士の意から)前頭。 **十両[ジュウリョウ]** 相撲における地位の一つ。幕内の下で、幕下の上。 **幕下[まくした]** 相撲における地位の一つ。十両の下で、三段目の上。 **三段[サンダン]目[め]** 相撲における地位の一つ。幕下の下で、序二段の上。 **序二段[じょにだん]** 相撲における地位の一つ。三段目の下で、序の口の上。 **序[じょ]の口[くち]** 相撲における地位の一つ。番付に載るいちばん下の位。 ## u 名詞の類:トコロ **敵国[テキコク]** 戦争において敵となった国。◇「てっこく」ともいう。 **交戦[コウセン]国[コク]** 現在たたかいの相手となっている国。 **軍国[グングク]** 軍事を重視し、主要政策としている国。 **軍事[グンジョ]国家[コッカ]** 軍部が政権をとって支配している国家。 ### ●たたかうところ **戦場[センジョウ]** 戦闘が行われている場所。「〜に向けて出発する」 **戦地[センチ]** 戦争が行われている場所。「〜に宛てた手紙」 **戦野[センヤ]** 戦場(となっている野原)。「〜に倒れる」 **戦線[センセン]** 戦闘中の区域。「〜を離脱する者」▷西部~◇比喩的に、「右派と左派が戦線を統一する」「共同戦線を張る」のように、政治運動などでの闘争の場や形態の意にも用いる。 **前線[ゼンセン]** 敵と直接対している戦線。「〜の動きが司令部に伝わってこない」▷~基地 **最前線[サイゼンセン]** 敵にいちばん近い前線。「上官に続いて〜へ送られた」 **火線[カセン]** 敵味方が直接撃ち合う最前線。 **敵前[テキゼン]** 敵の目の前。▷~上陸・~逃亡 ### ●戦跡・古戦場 ### ●陣地 **陣地[ジンチ]** 敵を攻撃したり敵の攻撃を防いだりするために、兵などを配置した場所。「〜を築く」 **陣[ジン]** 「陣地」のかたい言い方。「夜陰に乗じて敵の〜を攻める」▷~内・~中 **戦陣[センジン]** 戦闘している場所(=戦地)。「慰問隊が〜を訪れる」 **敵陣[テキジン]** 敵の陣地。「〜深く潜入する」 **敵地[テキチ]** 敵が支配している場所。 **自陣[ジジン]** 自分の陣地。 **陣営[ジンエイ]** たたかいに備えて兵が集結しているところ。「敵軍の〜は堅固だ」「〜からたたかいの司令を出す本部というニュアンスがある。 **軍営[グンエイ]** 軍隊が駐屯しているところ。「突然の敵軍の攻撃により、わが〜は大混乱に陥った」 **本営[ホンエイ]** 司令官などのいる軍営。 **分営[ブンエイ]** 本営から分かれてできた軍営。 **本陣[ホンジン]** 大将のいる陣営。「真田軍は徳川方の〜に迫った」 **陣屋[ジンヤ]** 兵が寝起きする仮設の建物。 **兵舎[ヘイシャ]** 兵隊が寝起きする建物。 **兵営[ヘイエイ]** 兵舎のある一定の区域。 **基地[キチ]** 軍隊や探検隊などの活動の根拠地。▷軍事~ **キャンプ** 「兵営」の洋語的表現。▷米軍〜▶camp ### ●城やとりで ### ●格闘技をするところ **土俵[どひょう]** 相撲をとる、土を入れた俵で囲まれた場所。「〜ぎわで逆転する」「土俵に上がる」「土俵を割る」~入り **リング** ボクシングやプロレスを行う、ロープで囲まれた四角い場所。▶ring **マット** リングの床。「〜に沈める(ノックアウトする)」「〜に沈む(ノックアウトされる)」▶mat **闘技[トウギ]場[ジョウ]** 古代ローマなどで、闘技を行った場所。 <673> ### ●その他 **敵手[テキシュ]** 近づいてはいけない、敵の勢力範囲。 **修羅場[しゅらば]** 激しいたたかいが繰り広げられる、むごい悲惨な場所。「〜をくぐり抜ける」◇「しゅらじょう」ともいう。 **銃後[ジュウゴ]** 戦場になっていない国内。「〜の守り」 ## × 名詞の類:トキ **戦前[センゼン]** ①戦争が始まる前の時代。特に、第2次世界大戦が始まる前の時代。「〜と戦後の教育は大きく異なっている」▷~派(第2次世界大戦前に育った人々)対義語:戦後②試合や対局の前。「〜の予想では、挑戦者有利という見方が多かった」 **戦中[センチュウ]** 戦争が行われている間。▷~(第2次世界大戦中に青春時代を過ごした人々) **戦後[センゴ]** ①戦争が終わってからの時代。特に、第2次世界大戦が終わってからの時代。「もはや〜は終わったといわれたことがある」▷~派(第2次世界大戦後に育った人々)対義語:戦前 **戦時[センジ]** 戦争が行われている、平時とは異なる時期。▷~体制・~平時 **戦時[センジ]中[チュウ]** 戦争が行われている間。特に、第2次世界大戦が行われていた間。「〜は、食糧など生活物資の多くが国によって管理されていた」 ### ●戦機 # 3702 競う[きそう] ## a 動詞の類 ### ●競う **競う[きそう]** 記録や成績などで、相手よりよい結果を得ようと(争ったりたたかったり)する。「走る速さを~」「同期入社の2人が出世を競っている」 **比べる[くらべる]** 優劣を競う。「料理の腕前を~」◇「比ぶ」とも書く。 **競い合う[きそいあう]** 互いに競う。「両者が記録を~」 **張り合う[はりあう]** 負けまいと競い合う。「互いに一歩も譲らず〜」 **競争[キョウソウ]** 互いに自分が勝とうとして競うこと。「どっちがたくさん食べられるか〜しよう」▷~相手・~率・生存~ **勝負[ショウブ]** 「どちらが強いか、〜して決めよう」 **対決[タイケツ]** 競っているもの同士が向かい合って、善悪・強弱などの決着をつけること。「両雄が直接〜して決着をつける」▷~姿勢 **対抗[タイコウ]** 相手に抗して張り合うこと。「他社に〜する新製品を市場に投入する」▷~意識・~手段・~馬・東西~ **向[む]こうを張[は]る** 意識的に対抗する。「駅前のデパートが〜って改装する」 **太刀[たち]打[う]ち** まともに張り合うこと。「あんなずばぬけた技をもっている彼にはとても〜できない」◇ふつう、否定の語を伴って用いる。太刀で斬り合う意から。 **力[ちから]比[くら]べ** 力の強さを競い合うこと。「~なら、どちらも負けないぞ」◇「力競べ」とも書く。 **根[こん]比[くら]べ** 根気の強さを競い合うこと。「どちらが先に音をあげるか〜だ」◇「根競べ」とも書く。 **腕[うで]比[くら]べ** 腕前を競い合うこと。「料理の~」◇「腕競べ」とも書く。 ### ●競る **競る[せる]** ①力の接近した相手に勝とうとしてきそい合う。「2人がせっている間に、他の選手はすっかり後ろに置いていかれた」②買い手が品物を手に入れるために、きそって値を上げる。「オークションで、芸能人のコスチュームを〜」◇「糶る」とも書く。売り手が品物をさばくために次第に値を下げる意にも用いる。 **競り合う[せりあう]** 互いに優位に立とうとして(激しく)きそい合う。「競り合っているうちに、2人とも疲れ果ててしまった」 **先[さき]を争[あらそ]う** 他人に先んじようと争うようにして急ぐ。「最終電車の乗客は先を争ってタクシー乗り場に殺到した」 **競合[キョウゴウ]** 同じ部門で競り合うこと。「この地域では、複数のバス路線が〜する」 **角逐[カクチク]** 互いに争い、追いかけるように競り合うこと。「両者が激しく〜する」 **鎬[しのぎ]を削[けず]る** 激しく競い合う。「2人の横綱が毎場所しのぎを削っている」◇「鎬」は、刀剣の刃とみねの間の小高い部分で、それが削れるほど激しく斬り合う意から。 **拮抗[キッコウ]** 力などが接近し、互角に張り合うこと。「彼の技量に〜できる者はいない」「両軍の兵力は〜している」◇「頡頏」とも書く。 ### ●特定の分野で競う **競技[キョウギ]** スポーツなどの技や記録の優劣を競うこと。「オリンピックに参加し、正々堂々とき〜することを誓います」「笛を合図に〜を開始する」▷陸上~・団体~・体操~・運動~・~会・~場 ### ●競作する ### ●競走する **競走[キョウソウ]** 速く走ることを競うこと。「学校まで〜しよう」「彼は〜でいつも一番だ」▷短距離~・長距離~・パン食い~ **駆[か]けっこ** 競走。「〜して遊ぼう」 ### ●試合する **試合[しあい]** 武芸・スポーツなどにおいて、ルールにのっとって勝敗を競うこと。「3週間後にA校と〜することになった」◇「仕合」とも書く。「為合い」の意で、「試」「仕」はあて字。 **プレー** 野球、サッカー、テニスなどの球技などで、試合(の中である動作)をすること。「正々堂々と〜する」「華麗な〜が観客を魅了する」▷フェア〜・ファイン~▶play **対戦[タイセン]** 試合などで(だれかと)競い合うこと。「勝ち抜いてきた挑戦者は、ついにチャンピオンと〜することになった」▷~相手・~成績 <674> **当たる[あたる]** その組み合わせになって対戦する。「ワールドカップの1次予選で強豪のアルゼンチンに〜とは夢にも思わなかった」 **対局[タイキョク]** 囲碁・将棋で対戦すること。「アマとプロが〜する」 **手[て]合[あ]わせ** 柔道・剣道・囲碁・将棋などで、対戦すること。「どうぞ〜を願います」 **一番[いちばん]勝負[ショウブ]** 軽い気持ちで対戦を試みること。「〜願いたい」 **一戦[イッセン]交[まじ]える** 「一番勝負」のかたい言い方。「さあ、〜としようか」 ## d 形容動詞の類 ### ●競争相手の評価 **最右翼[サイウヨク]の** (競馬や選挙で)最も優勝に近いとみられている、競争相手のある様子。「B選手は今大会の優勝候補の〜だ」 **本命[ホンメイ]の** 競馬・競輪などで、優勝候補の最右翼である様子。「〜の馬に賭ける」▷~馬◇「次期総理の本命はA氏だ」のように比喩的にも用いる。 **対抗[タイコウ]の** 本命の次に優勝候補である様子。「対抗馬」の「対抗」から。「Aが本命なら、Bが〜だ」 **穴[あな]の** 競馬・競輪などで、優勝候補を脅かし優勝する可能性がある様子。「2番と7番が〜だ」~馬 **大穴[おおあな]の** 予想を大きく裏切って優勝する可能性がある様子。「思い切って〜の馬券を買う」 ## f 副詞の類 ### ●先を争って **先[さき]を争[あらそ]って** だれよりも先んじようと競いあう様子。「いい席を取ろうと、〜入り口に殺到した」 **我[われ]先[さき]に** 先を争って自分から先に行こうとする様子。「人を押しのけて〜逃げ出すとは」 **我[われ]も我[われ]もと** 大勢の人が我先に行う様子。「チームの優勝が決まった瞬間、サポーターが〜グラウンドになだれ込んだ」「〜名乗りをあげる」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●競い合うこと **競[きそ]い合[あ]い** 競い合うこと。「両者の技の〜」 **競[せ]り合[あ]い** 競り合うこと。「終盤での激しい〜が勝敗を決めた」 **鍔[つば]迫[ぜ]り合[あ]い** ぎりぎりまで追い詰められた状態で激しく競い合うこと。「優勝するために〜を演じる」◇刀を打ち合わせ、互いにつばで押し合う意から。 **接戦[セッセン]** 勝敗がなかなか決まらないような勝負。「両者の実力は互角で、〜となった」 **デッドヒート** 「つばぜり合い」の洋語的表現。「ゴール直前で激しい〜を演じる」▶dead heat ### ●競い合う行事 **競技[キョウギ]会[カイ]** スポーツなどの技や記録の優劣を競うために開かれる会。「記録がのびたので、〜への出場権が得られた」 **選手権[センシュケン]** いちばん優秀な選手・チームなどを決めるための試合や競技会。▷世界~◇「選手権保持者」のように、この試合や競技会で優勝した者に与えられる資格の意にも用いられる。 **運動会[ウンドウカイ]** 多くの人が集まってさまざまな運動競技や遊戯を行う会。「小学校の〜を見に行く」▷社内~ **体育[タイイク]祭[サイ]** 学校の生徒や地域の住民などが、さまざまな運動競技などを行う会。 **国民[コクミン]体育[タイイク]大会[タイカイ]** 各都道府県からその代表が参加して行われる、スポーツの競技会。 **国体[コクタイ]** 「国民体育大会」の略。 **インターハイ** 全国の高校を対象とした、スポーツの総合的な競技会。◇洋語。「インター(inter)+ハイスクール(high school)」から。「全国高等学校総合体育大会(略して「高校総体」)ともいう。 **インターカレッジ** 全国の大学を対象とした、スポーツの競技会。▶intercollege **インカレ** 「インターカレッジ」の略。 **ワールドカップ** 世界一を決めるためのスポーツの競技会。「2002年、日本でサッカーの〜が行われ、日本チームはベスト16入りを果たした」◇新聞・雑誌などで、「W杯」と略記されることがある。▶World Cup **オリンピック** 古代ギリシャの競技会にならって、クーベルタン男爵の提唱により行われることになった、4年ごとに開催される国際スポーツ競技大会。▷冬季~◇各競技での優勝者には金メダル、準優勝者には銀メダル、3位には銅メダルが贈られる。古代ギリシャの競技会を「古代オリンピック」というのに対して「近代オリンピック」ともいう。転じて、「数学オリンピック」のように、国際的な競技会を呼ぶのに用いられることがある。▶Olympic **五輪[ゴリン]** 「オリンピック」の、シンボルにちなんだ言い方。 **コンテスト** (作品の出来ばえや)容姿などを競うための会。「新製品に名前をつける〜に応募する」▷美人~▶contest **コンクール** 音楽、美術、演劇などの芸術の優劣を競い、優勝や入賞などを決める会。「このごろ、ピアノの〜で入賞した」▷音楽~・写真~▶concours **コンペ** ①ゴルフの競技会。「毎年恒例の町内会の〜に参加した」②建築設計・デザインなどの優劣を決めるための競技会。「デザインの〜に参加する」◇「コンペティション(competition)」から。 ## i 名詞の類:コト・サマ ### ●試合 **試合[しあい]** 武芸・スポーツなどにおいて、ルールにのっとって勝敗を競うこと。「他校とサッカーの〜をする」◇「仕合」とも書く。「試」「仕」はあて字。 **勝負[ショウブ]** 勝ち負けを決めるために競うこと。「相手が強すぎて〜にならない」 <675> **ファイト** 格闘技・ボクシングなどの試合。▷ヘビー級~・ワンマン~ **マッチ** 「試合」の洋語的表現。▷タイトル~・~ポイント◇多く、複合語として用いられる。▶match **セット** テニス・バレーボールなどで、試合を構成する単位。▷1~め **ゲーム** ①「セット」を構成する部分。「5~先取で、このゲームはAチームが取って試合が終了した」②テニスなどで、セットを構成する単位。▷~ポイント▶game **デーゲーム** 野球などで、昼間に行われる試合。▶day game **ナイター** 野球などで、夜に行われる試合。◇「ナイト(night)」に接尾語「er」をつけたもの。 **ナイトゲーム** 「ナイター」の新しい言い方。対義語:デーゲーム▶night game **手[て]合[あわ]せ** (対等な実力の者が)腕前などを比べ、相手と競うこと。「どうかお〜願いたい」 **手合[てあい]** (囲碁・将棋における)手合わせ。 **一番[イチバン]** 囲碁・将棋・相撲などの一回の勝負。「もう~お願いしたい」「この〜は見逃せない」 **棋戦[キセン]** 囲碁・将棋における対戦。 **取組[とりくみ]** 相撲での対戦。「あすの〜は楽しみなものが多い」 **カード** 野球などの試合の組み合わせ。「今日の〜は見ものだ」▶card ### ●試合の種類:内容別 **名[メイ]勝負[ショウブ]** 後世にまで語り伝えられるような、すばらしい試合や勝負。「この試合は、のちのちまで語り継がれるに違いない〜だ」 **好[コウ]取組[とりくみ]** 見ごたえのあるよい取組。「注目力士同士の~」 **大一番[おおいちばん]** なかなか勝敗の決まらないような、見ごたえのある取組。 **大一番[おおいちばん]** その勝敗によって優勝などが決まるような重要な一番。「横綱昇進をかけた〜」 **ビッグカード** スポーツで、呼びものの試合。「ファンに期待され、注目される」▶big card **ビッグゲーム** スポーツで、国際規模の大きな大会や、観客の関心を集めるような有名な試合。「ウィンブルドン大会という~に出場できた喜びは大きい」▶big game **真剣[シンケン]勝負[ショウブ]** 命がけで勝ち負けを争うこと。◇真剣を用いた勝負の意から。 **凡戦[ボンセン]** 魅力に欠けた、平凡でつまらない試合。「内容の濃い好勝負のあとに、〜が続くと、がっかりする」 **コールドゲーム** 野球などで、大差がついたために、あるいは雨などで続行が不可能になったために、規定により勝敗が決められる試合。▶called game **ワンサイドゲーム** 一方が圧倒的に優位に立って進む試合。「11対2の~」対義語:クロスゲーム▶one-sided game **シーソーゲーム** 優劣が頻繁に入れ替わる試合。「~のまま、最終回にもつれ込んだ」▶seesaw game **クロスゲーム** 接戦の試合。対義語:ワンサイドゲーム▶close game **デスマッチ** (プロレスなどの格闘技で)一方が完全に倒れて立ち上がれなくなるまで戦う試合。▷金網~◇「賛成反対両派の議論は延々と続き〜の様相を帯びてきた」のように、「勝敗が決着するまで続ける、白熱した争い」の意で比喩的にも用いる。▶death match ### ●試合の種類:順序別 **決勝[ケッショウ]** 最終的に勝敗を決める試合。「地方大会の〜戦で敗れ、全国大会への出場の道が断たれた」▷~戦 **準決勝[ジュンケッショウ]** 決勝へ進む選手やチームを決めるための試合。 **準々[ジュンジュン]決勝[ケッショウ]** 準決勝へ進む選手やチームを決めるための試合。 **予選[ヨセン]** 本大会や決勝などへ出場する選手やチームを決めるための試合。▷~落ち・1次~・2次~ **ファイナル** 「決勝」の洋語的表現。◇「ファイナルセット」のように、「ファイナル〇〇」の形で、「最後の」の意にも用いる。▶final **メインイベント** プロレスやプロボクシングで、その日の最後に行われる主要な試合。◇「メイン」は「メーン」、「イベント」は「エベント」ともいう。▶main event **セミファイナル** ①「準決勝」の洋語的表現。②メインイベントの前に行われる試合。▶semifinal **結[むす]びの一番[イチバン]** 相撲で、その日の最後の取組。 **順位[ジュンイ]決定[ケッテイ]戦[セン]** 3位以下の、成績が同じになった者・チーム同士によって行われる、最終的な順位を決めるための試合。「3勝6敗でドイツと7位に並んだ日本は~で敗れて8位になった」 **敗者[ハイシャ]復活[フッカツ]戦[セン]** 一度試合に負けた選手・チーム同士が競い合い、再び参加する資格を得るための試合。 ### ●試合の種類:方式別 **総当[そうあた]り** 参加者あるいは参加チームがすべての相手と対戦すること。「この大会は6チーム〜で行われる」▷~戦 **リーグ戦** 競技に参加している選手あるいはチームの総当たりで行われる試合方式。「前期と後期の〜の優勝者同士が、総合優勝をかけて対戦する」◇「リーグ(league)」は「競技団体の連盟」の意。 **勝[か]ち抜[ぬ]き** 負けるまで、次々に別の相手と対戦すること。「10週〜で100万円を獲得した」▷~戦 **トーナメント** 多くの選手・チームの勝ち抜きで行われる試合方式。「この競技会は~で実施する予定だ」▶tournament **マッチプレー** ゴルフでの1対1の試合。▶match play **タッグマッチ** プロレスなどの格闘技で、それぞれ2人ないし数人からなる2つの組をつくり、各組から選手が交替で1人ずつリングに出て戦う試合。◇「タッグ」は交替するときに行う相手とのタッチのこと。▶tag match <676> **三本[サンボン]勝負[ショウブ]** プロレスなどで、先に2勝したほうを最終的な勝者とするもの。 **七番[ナナバン]勝負[ショウブ]** プロレスなどで、先に4勝したほうを最終的な勝者とするもの。 **シリーズ** 一続きの特別な試合をして優劣を決める競い方。▷日本~・ワールド〜▶series **ペナントレース** プロ野球で、リーグ優勝を決めるためのシーズンを通しての試合。「長丁場の〜を乗りきる」▶pennant race **サドンデス** 決められた回数や時間内で勝敗が決まらないとき、どちらかが先に点数を入れたり、差がついた時点で勝者を決めること。「18ホールで決着がつかない場合は、〜で優勝を決めることにする」◇「急死」の意から。▶sudden death **PK[ピーケー]戦[セン]** サッカーで、決められた時間内に勝敗が決まらないとき、ペナルティーキック(反則に対して相手側に与えられるキック)と同じ方法によって勝者を決めること。「延長戦でも決着がつかず〜に突入した」◇PKは「ペナルティーキック(penalty kick)」の頭文字。 **シングルス** テニス・卓球・バドミントンなどのスポーツで、1対1で対戦すること。「女子~決勝」対義語:ダブルス▶singles **ダブルス** テニス・卓球・バドミントンなどのスポーツで、2人でチームを組み、2対2で対戦すること。▷混合~対義語:シングルス▶doubles ### ●試合の種類・その他 **新人[シンジン]戦[セン]** 新人選手による試合。 **公式[コウシキ]戦[セン]** 練習ではなく、正式の記録に残る試合。「〜の場に、笑いを持ち込む必要がある」 **タイトル戦** ボクシング・プロレスなどの格闘技で、優勝者がタイトル(選手権)をかけて戦うことができる試合。◇「タイトル(title)」は「選手権」の意。 **タイトルマッチ** 「タイトル戦」の洋語的表現。▶title match **ノンタイトル戦** ボクシング・プロレスなどの格闘技で、タイトルをもつチャンピオンが、自分のタイトルをかけないで戦う試合。◇「ノンタイトル(nontitle)」は「選手権がかかっていない」意。 **防衛[ボウエイ]戦[セン]** ボクシング・プロレスなどの格闘技で、タイトルをもつチャンピオンが、自分のタイトルを守るために戦う試合。 **リターンマッチ** ボクシング・プロレスなどの格闘技で、いったんチャンピオンになった選手が、自分からそのタイトルを奪った元チャンピオンに挑む試合。あるいは、タイトルを奪われた元チャンピオンが、自分からそのタイトルを奪った新チャンピオンに挑む試合。▶return match **対校[タイコウ]戦[セン]** 学校同士が競い合う試合。 **他流[タリュウ]試合[ジアイ]** 自分の流派とは違う流派の相手との試合。「〜を禁ずる」 **御前[ゴゼン]試合[ジアイ]** ①将軍や大名の前で行った武術の試合。②天皇の前で行う試合。◇「御前」は貴人の前の意。 **天覧[テンラン]試合[ジアイ]** 天皇が見ている前で行う試合。◇「天覧」は天皇が見ることの意。 **練習[レンシュウ]試合[ジアイ]** 練習を目的とした非公式の試合。 **紅白[コウハク]戦[セン]** 同じチームの選手を二組に分けて行う試合。「上級生と下級生に分けて〜を行った」 **紅白[コウハク]試合[じあい]** 「紅白戦」の古めかしい言い方。 **オープン戦** プロ野球などで、シーズンが始まる前に行われる、公式戦ではない試合。「春の〜の際には好調だったが、シーズンに入って不調になった」◇「オープン(open)」は「公式ではない」「制限がない」の意。「全英オープン」のように複合語に用いて、プロ・アマともに参加できる試合の意を表す。 ### ●競技の進み具合 **序盤[ジョバン]戦[セン]** 試合などで、初めの段階でのたたかい。「〜から激しいたたかいが繰り広げられた」 **中盤[チュウバン]戦[セン]** 試合などで、中ほどの段階でのたたかい。 **終盤[シュウバン]戦[セン]** 試合などで、終わりの段階でのたたかい。「見ごたえのある〜」 **前半[ゼンハン]戦[セン]** 前半と後半に分けて行われる試合の前半のたたかい。対義語:後半戦 **後半[コウハン]戦[セン]** 前半と後半に分けて行われる試合の後半のたたかい。対義語:前半戦 **延長[エンチョウ]戦[セン]** 試合などで、決められた回数や時間内で勝敗が決まらないときに、さらに続けて行う試合。「同点だったので、〜で決着をつけることになった」 ## j 名詞の類:コト・サマ ### ▶速さなどを競うこと **競走[キョウソウ]** 人・動物・車両などが、走って速さを競うこと。「〜はどうもにがてだ」▷短距離~・中距離~・長距離~ **レース** 競走・競泳・競艇・競馬などの、速さを競う競技。▷~を制する・〜の展開▶race **陸上[リクジョウ]競技[キョウギ]** 地上で行われる競走・跳躍・投擲などの競技。フィールド競技とトラック競技などに分けられる。 **トラック競技** 陸上競技場のトラックで行われる、競走の競技。 **ロードレース** 一般道で行われる競走。マラソンなどの陸上競技のほか、自転車や自動車で行うものがある。▶road race **フィールド競技** 陸上競技場のフィールドで行われる跳躍・投擲などの競技。 **徒[ト]競走[キョウソウ]** 学校などで行う、走って速さを競う競技。 **持久[ジキュウ]走[ソウ]** 学校の体育で、長い距離や時間を走って速さや体力を競う競技。「真夏の中での〜は、かなりきつい」 **競歩[キョウホ]** 一方の足が必ず地面についているような歩き方で、速く歩くことを競う競技。 **マラソン** おもに一般道路で、42.195kmを走る長距離競走。▷市民~◇半分の距離で行うものを「ハーフマラソン」というのに対して「フルマラソン」ともいう。▶marathon <677> **駅伝[エキデン]競走[キョウソウ]** 数人で1チームの選手が、区間ごとにたすきを渡しがら、おもに一般道路を走る長距離競走。 **駅伝[エキデン]** 「駅伝競走」の略。「〜の選手を応援する沿道の人々」▷箱根~ **ハードル競走** コース上に置いたハードルを跳び越えて速く走ることを競う陸上競技。◇ふつう、略して「ハードル」という。「ハードル(hurdle)」は「木製・金属製の専用の障害物」の意。 **障害[ショウガイ]競走[キョウソウ]** 競馬や陸上競技などで、走路に設置されたさまざまな障害物を跳び越えて着順を競う競走。 **障害物[ショウガイブツ]競走[キョウソウ]** コース上の障害物と水を越えて速く走ることを競う陸上競技。◇運動会などで、ネットやはしごなど、さまざまな障害を切り抜けていく競技をいうこともある。 **競泳[キョウエイ]** 速く泳いで着順を競う競技。 **リレー** 陸上競技・競泳などで、数人で1チームの選手が、定められた距離を分担して、着順を競う競技。「男子800m~」◇「リレーレース(relay race)」の略。 **継走[ケイソウ]** 陸上競技のリレーレース。 **オリエンテーリング** 自然の中で、地図と磁石を頼りに決められた地点を通過し、目的地に到達する速さを競うスポーツ。▶orienteering ### ●何かを走らせたり操ったりする競技 **競馬[ケイバ]** プロの選手が馬を走らせて着順を競う競技。▷~場・~税・~主・~馬~ **競輪[ケイリン]** プロの選手が自転車を走らせて着順を競う競技。◇オリンピックなどで行われる同様の競技は「ケイリン」と表記される。 **オートレース** プロの選手がオートバイを走らせて着順を競う競技。◇和製洋語。オート(auto)+レース(race) **モトクロス** オートバイで悪路や急坂を周回して、スピードを競う競技。▶motocross **カーレース** 自動車を使って、速度・運転技術・耐久力などを競う競技。◇専用のサーキットを走るレースのほか、ラリーなど、一般道路上に定められたコースを走るレースがある。▶car race **F1[エフワン]** 国際自動車連盟が規定する、1人用の競走車で、規定の車両重量と排気量をもつ車で行うレース。▷~グランプリ◇Fは「フォーミュラ(formula)」の頭文字で、「規定」の意。このレースに使用する車のことも指す。 **ラリー** 自動車で、一般道路上に定められたコースを走る競技。▷サファリ~▶rally **競艇[キョウテイ]** プロの選手がモーターボートを操って着順を競う競技。 **ボートレース** ボートを操って着順を競う競技。◇俗に「競艇」を指すことも多い。▶boat race **競漕[キョウソウ]** 「ボートレース」の古い言い方。 **レガッタ** (定期的に行われる)ボートレース。◇イギリスのオックスフォード大学対ケンブリッジ大学の対校レースが有名。▶regatta ### ●球技 **球技[キュウぎ]** ボールを使う競技の総称。 **バスケットボール** 5人ずつの2チームが、相手側のゴール(バスケット)にボールを入れることによって、得点を競う球技。◇略して「バスケ」「バスケット」ともいう。▶basketball **籠球[ロウキュウ]** 「バスケットボール」の古い言い方。 **ハンドボール** 7人ずつの2チームが、ボールを手で操って相手側のゴールに投げ入れ、得点を競う球技。▶handball **送球[ソウキュウ]** 「ハンドボール」の古い言い方。 **バレーボール** 6人(または9人)ずつの2チームが、コート中央のネット越しに手でボールを相手のコートに打ち込み、得点を競う球技。▶volleyball **排球[ハイキュウ]** 「バレーボール」の古い言い方。 **ドッジボール** 2チームに分かれてボールをぶつけ合い、どちらが多く相手に当てられるかを競う、遊びの要素が強い球技。◇「ドッチボール」ともいう。古くは「デッドボール」「避球」といった。「デッドボール」は和製洋語で、デッド(dead)+ボール(ball)。▶dodge ball **ホッケー** 11人ずつの2チームが、ステッキ(L字形の棒)でボールを打ち合い、相手側のゴールへ入れて、得点を競う球技。◇氷上で、6人ずつの2チームに分かれて行うものを「アイスホッケー(ice hockey)」というのに対して、「フィールドホッケー(field hockey)」ともいう。▶hockey **ポロ** 4人ずつのチームが、馬の上からスティック(木づち状の棒)でボールを打ち合い、相手側のゴールへ入れて、得点を競う球技。▶polo **ゲートボール** 5人ずつの2チームに分かれ、スティック(木づち状の棒)で地面に置いたボールを打って3つのゲートをくぐらせていく、日本で考案された高齢者向きの球技。◇和製洋語。ゲート(gate)+ボール(ball) **テニス** 2人または4人が、コートの中央に張られたネットをはさんでラケットでボールを打ち合い、得点を競う球技。▷軟式~・硬式〜・〜コート▶tennis **庭球[テイキュウ]** 「テニス」の古い言い方。 **卓球[タッキュウ]** テーブル(卓球台)の中央にネットを張り、ラケットでセルロイド製のボールを打ち合って、得点を競う球技。▷~場 **ピンポン** 「卓球」のやや俗語的な言い方。◇英語でも「ピンポン」というが「テーブルテニス(table tennis)」ともいう。▶ping-pong **バドミントン** ネットをはさんでコートを2つに分け、シャトル(羽根のついた球)をラケットで打ち合って、得点を競う球技。▶badminton <678> **野球[やきゅう]** 9人ずつの2チームが、互いに攻撃・守備を繰り返し、守備側の投手が投げるボールを攻撃側の打者がバットで打って、得点を競う球技。▷高校~・プロ〜・軟式~・硬式~ **草[くさ]野球[やきゅう]** 素人ばかりでやる、遊びとしての野球。〜チーム・〜大会 **ベースボール** 「野球」の洋語的表現。◇口頭語ではあまり用いられない。▶baseball **ソフトボール** 野球に似て、女性や年少者も手軽にできる、野球に似た球技。◇野球と違うのは、ボールが大きくてやわらかいこと、投手が下手投げでなければならないこと、各塁間が短いことなど。▶softball **クリケット** 11人ずつの2チームに分かれ、守備側が投げるボールを攻撃側がバットで打って、得点を競う球技。◇野球に似ている部分もあるが、どの方向に打ってもファウルにならない点などが大きく異なる。▶cricket **ゴルフ** ボールをクラブ(棒状の用具)で打ち、ホール(穴)に入れるまでの打った回数の少なさを競う球技。▶golf **水球[スイキュウ]** 7人ずつの2チームが、プールの中で相手側のゴールにボールを投げ込んで得点を競う競技。 ### ●蹴るなどして行う球技 ### ●ボウリング ### ●運動会の競技 **玉[たま]入[い]れ** 2組に分かれ、さおの先端の籠の中に、競って多くの玉を投げ入れる競技。 **綱[つな]引[ひ]き** 2組に分かれ、綱を引き合う競技。 **騎馬[キバ]戦[セン]** 4人(または3人)で馬の形を作ってもう1人を上に乗せ、2組に分かれて、相手の、上に乗った者を引きずり落としたり、鉢巻きを取ったりする競技。 **棒[ぼう]倒[だお]し** 2組に分かれ、それぞれ相手組が支えて立てている棒を倒し合う競技。 **二人三脚[ににんさんきゃく]** 横に並んだ2人の内側の足をひもで結び、走る速さを競う競技。「〜で、2人の呼吸を合わせるのはなかなか難しい」 **パン食[ぐ]い競走[キョウソウ]** コースの途中に、自分の取り分のパンをつるした場所があり、そこで手を使わずにパンを口でくわえ、ゴールする順位を競う競技。◇「パン」はポpão。 **借[か]り物[もの]競走[キョウソウ]** コース途中に指示を書いた紙があり、走者はその指示通りのものを運動会会場のどこかで借りて来て、ゴールする順位を競う競技。 ### ●玉転がし ### ●勝負事など ### ●得点 **点[テン]** 競技などで勝敗を競うために、一定の方式にしたがって計算した数。「なかなか〜が入らない試合で、退屈した」▷~差 **点数[テンスウ]** 「点」と同じ意。◇複合語の中でも使われる。「点数制」◇「点」は複合語の中でも使うが、「点数」は単独でしか使わない。 **持[も]ち点[テン]** 勝負事などで、各自にあらかじめ割り当てられた点。「最初に〜が100点になった人を勝者とします」 **得点[トクテン]** 競技や試験などで得た点数。▷~王・~源・高~ **失点[シッテン]** 競技などで相手に取られた得点。対義語:得点 **得失点[トクシッテン]** 得点と失点(の差の数値)。▷~差・~表 **決勝[ケッショウ]点[テン]** 勝敗を決める得点。「〜をあげたのは、途中から出場した控えの選手だった」 **スコア** 競技における得点(の記録)。「〜を記録する」▷~カード・~ブック・~ボード▶score **ポイント** 競技における得点。「序盤で〜をかせいで、逃げ切った」▶point **マッチポイント** テニスなどで、この1点を取ると試合の勝ちが決まるという点・状態。「3回目の〜を迎えている」◇テニスなどのセットおよびゲームに関しては「セットポイント」「ゲームポイント」という。▶match point **ゴール** サッカーなどでの得点。▷決勝~・逆転~◇ボールなどを入れると得点となるところの意にも用いる。▶goal **オウンゴール** サッカーなどで、味方のゴールに、誤ってボールなどを入れてしまうことによる、相手側の得点。「終了間際の〜で涙をのんだ」◇「OG」と略記される。▶own goal **自殺[ジサツ]点[テン]** 「オウンゴール」のやや古い言い方。 ## k 名詞の類:モノ ### ●チーム **チーム** スポーツなどで、共通の目的のために、いっしょに競技をするための1組の集団。▷~カラー・~プレー・~ワーク▶team **一軍[イチグン]** プロ野球などの1つのチームの中で、公式戦に出場する正選手からなる集団。 **二軍[ニグン]** 一軍に対して、控えの選手からなる集団。 **マシン** 競走用の自動車やオートバイ。「マシーン」ともいう。▶machine **レーシングカー** カーレースのためにつくられた自動車。▶racing car **フォーミュラカー** 公のオーブン・ホイールで、細長い車体に剥き出しの車輪をつけたもの。◇国際的には、F1、GP2、F3などの種別がある。▶formula car ## q 名詞の類:イキモノ **競走[キョウソウ]馬[ば]** 競馬で競走する馬。 **サラブレッド** イギリスの在来種にアラブ系の馬を交配してつくられた馬。おもに競走馬として使われる。◇「彼は政界のサラブレッドだ」のように、家柄や育ちのよい人の意にも用いる。▶thoroughbred **本命[ホンメイ]馬[ば]** 競馬で、本命の馬。 <679> **対抗[タイコウ]馬[ば]** 競馬で、対抗の馬。◇「選挙も終盤戦に入り、A氏の対抗馬としてB氏が浮上してきた」のように、最右翼の人に次いで有力な人の意にも用いる。 **穴馬[あなうま]** 競馬で、番狂わせで勝つかもしれない馬。 **ダークホース** 「穴馬」の洋語的表現。「あの男がダークホースかもしれない」のように、未知の力を秘め、思いがけない力を発揮するかもしれない競争相手の意にも用いる。▶dark horse ## S 名詞の類:ヒト ### ●競う人 **競技[キョウギ]者[シャ]** 競技をする人。 **選手[センシュ]** 選ばれて競技に出る人。「オリンピックの〜」▷花形~・有名~・名~・野球~・~生命・~宣誓・~団◇特に、その競技を職業にしている人の意にも用いる。 **プレーヤー** 球技などの選手。「彼は一流の〜だ」▷オールラウンド〜・スター〜▶player **正[セイ]選手[センシュ]** 正式に登録され、試合に常時出場する選手。対義語:補欠 **レギュラー** 「正選手」の洋語的表現。「けがで〜から外れる」「レギュラーメンバー(regular member)」から。 **中心[チュウシン]選手[センシュ]** スポーツで、そのチーム・団体を代表するすぐれた選手。「〜として活躍する」 **主力[シュリョク]** そのチームの中で、中心となる選手。 **控[ひか]え** 出番を待って控えている選手。 **補欠[ホケツ]** 正選手の欠員を補うために控えている選手。「補問」とも書く。 **ナイン** 9人で構成される野球の1チームのメンバー。▶nine **イレブン** サッカーなど、11人で構成される1チームのメンバー。▶eleven **フィフティーン** 15人で構成されるラグビーの1チームのメンバー。▶fifteen **ラガー** ラグビーの選手。◇英語では「ラガーマン(rugger man)」という。▶rugger **球児[キュウジ]** 中学や高校の野球の選手。特に、高校野球の選手を指すことが多い。「全国の上〜が甲子園をめざしているといわれる」▷高校~ **ゴルファー** ゴルフをする人。▷プロ〜▶golfer **ボウラー** ボウリングをする人。▷プロ〜 **レーサー** レースに出場する乗り物を運転・操縦する人。▷カー~▶racer **ライダー** レースで、オートバイなどに乗る人。▶rider **騎手[キシュ]** 競馬で、出走する馬に乗る人。 **ジョッキー** 「騎手」の洋語的表現。▷名~▶jockey ### ●試合の最初から出場する人 ### ●先発 ### ●競争相手 **競争[キョウソウ]相手[あいて]** 勝敗や優劣を競い合う相手。 **好[コウ]敵手[テキシュ]** 試合や勝負事などで、力量が拮抗し、たたかいがいのある相手。「〜に恵まれて切磋琢磨したおかげで、自分の腕も上達した」 **商売[ショウバイ]敵[がたき]** 商売上での競争相手。 **恋[こい]敵[がたき]** 同じ相手を恋している競争相手。「あの男とは〜だ」 **碁[ゴ]敵[デキ]** 碁での好敵手。「〜は憎たらしいがいないと淋しい」 **ライバル** 「競争相手」「好敵手」の洋語的表現。「彼とはよき〜だ」「〜が強力な新製品を発表している」▶rival ### ●勝負事をする人 ## u 名詞の類:トコロ **競技[キョウギ]場[ジョウ]** 競技をするために造られた場所・施設。「先頭のランナーが〜の入り口に姿を見せた」 **野球[やきゅう]場[じょう]** 野球を行うために造られた競技場。「その〜は今日も大入り満員だ」 **球場[キュウジョウ]** 野球場。◇「甲子園球場」のように複合語としても用いられる。また、最近はサッカーの競技場にもいうことがある。 **陸上[リクジョウ]競技[キョウギ]場[ジョウ]** 陸上競技を行うための競技場。 **トラック** 陸上競技場にある競走のための場所。「長距離の選手は〜を何周も走る」▷~競技▶track **フィールド** 陸上競技場でトラックの内側にある、跳躍・投擲を行うための場所。▷~競技▶field **スタジアム** 「球場」「競技場」の洋語的表現。▶stadium **ドーム** 半球形の屋根のついた競技場。▷~球場▶dome **アリーナ** 観客席に囲まれた競技場・演技場。特に、屋内の競技場をいう。▶arena **コロシアム** 大競技場。◇古代ローマにあった円形闘技場「コロセウム(ラColosseum)」から。▶coliseum **コート** テニス・バレーボール・バスケットボールなどの球技を行うための場所。▶court **テニスコート** テニスを行うためのコート。「クレー(粘土または赤土)の〜」▶tennis court **庭球[テイキュウ]場[ジョウ]** テニスコートおよび諸設備を備えた場所・施設。 **ホール** ゴルフで、プレーする区域の一つ。一つのコースは、ふつう1番ホールから18番ホールまである。◇「ホールインワン」などのように、「ボールを入れる穴」の意でも用いられる。▶hole **ゴルフコース** ゴルフで、18のホール全体。「全国の有名な〜を歴訪した」◇略して「コース」ともいう。 <680> ▶golf course **ゴルフ場** ゴルフコースおよび諸設備を備えた場所・施設。 **レーン** ボウリングで、ボールを投げて転がす床。▶lane **ボウリング場** レーンおよび諸設備を備えた場所・施設。 **馬場[ばば]** 乗馬や競馬を行うための場所。「きのうからの大雨で〜の状態が悪い」▷良~・重~ **競馬[ケイバ]場[ジョウ]** 競馬を行うために造られた競技場。 **競輪[ケイリン]場[ジョウ]** 競輪を行うために造られた競技場。 **競艇[キョウテイ]場[ジョウ]** 競艇を行うために造られた競技場。 **レース場** レース(特にカーレース)を行う施設。「レース」はrace。 **サーキット** カーレースなどを行う特設の環状道路。▷〜走行・~場▶circuit ### ●競技などで走るところ ### ●運動場 ## × 名詞の類:トキ **場所[ばしょ]** 相撲を興行する期間。▷先~・今~・来~ **シーズン** 野球などで、公式戦を行う期間。▷昨~・今~・来~▶season # 3703 勝つ[かつ] ## a 動詞の類 ### ●勝つ **勝つ[かつ]** たたかい・競技・勝負事などで、相手よりすぐれていることが最終的に明らかになる。「どんな手段に訴えても、勝たなければならない」「序盤は不利だったが、なんとか〜ことができた」「最終レースが終わってみれば、ほんの少し勝っていた」対義語:負ける **打[う]ち勝[か]つ** 「勝つ」を強めた言い方。「強大な敵に~」 **勝利[ショウリ]** たたかい・競技などで勝つこと。かたい言い方。「闘争に〜を収めることができた」◇「捷利」とも書く。 **勝[か]ち星[ぼし]を上[あ]げる** (相撲で)勝つ。「初日から3連敗していたが、やっと〜ことができた」◇星取り表に勝ったという印の白丸をつけることから。 **凱歌[がいか]を揚[あ]げる** (勝利の歌をうたう意から)たたかいに勝つ。「最後の決戦で、ついに我が軍は凱歌をあげた」◇「凱歌を奏する」ともいう。 **軍配[ぐんぱい]が上[あ]がる** ①相撲で、行司の軍配団扇が勝ったほうの力士に上がる。「きわどいところでしたが、西の大関に軍配が上がりました」②競争に結果的に勝つ。「自動車販売合戦はA社に軍配が上がった」 **勝訴[ショウソ]** 訴訟に勝つこと。「騒音問題をめぐる裁判で、原告側の主張が認められて〜した」対義語:敗訴 **優勝[ユウショウ]** 競技会などで、最後まで勝ち抜く、あるいはほかよりすぐれた成績を上げて、1位となること。「14勝1敗の好成績で~した」 **制覇[セイハ]** 競技会などで(ほかをすべて負かして)優勝すること。「県大会を〜して、全国大会へ進む」▷全国~ **準優勝[ジュンユウショウ]** 競技会などで、決勝戦で敗れて、あるいは優勝に次ぐ成績を上げて、2位となること。「世界選手権で〜する」 ### ●いろいろな勝ちかた **投[な]げ勝[か]つ** ①相撲や柔道などで、相手の体を投げ倒して勝つ。「試合開始後、数秒で投げ勝った」②野球で、両チームの投手が好投して点がほとんど入らない試合に勝つ。「1対0で投げ勝った」 **打[う]ち勝[か]つ** 野球などで、打ち合って勝つ。「強打者がそろっているチームに打ち勝った」対義語:打ち負ける **逃[に]げ切[き]る** いったん優位に立ったまま最後まで勝つ。「本命が僅差で逃げ切った」 **勝[か]ちを拾[ひろ]う** 勝てないと思っていた試合に勝つ。「相手のミスのおかげで勝ちを拾った」 **星[ほし]を拾[ひろ]う** (相撲で)かろうじて運よく勝つ。「相手の体調が悪かったためか、思いがけなく星を拾うことができた」 **片目[かため]が明[あ]く** (相撲で)やっとのことで初めて勝ってやっと勝つ。「七日目にようやく片目があきました」 **一人[ひとり]勝[が]ち** 自分だけが勝って利益を独り占めする。「今日は〜したのでずいぶんもうかった」◇「独り勝ち」とも書く。 **大勝[タイショウ]** 大きな差をつけて勝つこと。「序盤から相手を引き離して〜した」対義語:大敗◇「大捷」とも書く。 **圧勝[アッショウ]** 相手を圧倒して勝つこと。「準決勝で〜し、決勝に進んだ」 **完勝[カンショウ]** まったく相手を寄せつけずに、非のうちどころのない完全な勝ち方をすること。「再起第1戦で~して、復活を印象づけた」対義語:完敗 **快勝[カイショウ]** 気持ちよく、みごとな勝ち方をする。 **楽勝[ラクショウ]** 楽に勝つこと。「相手が経験不足だったので〜した」対義語:辛勝 **辛勝[シンショウ]** かろうじて勝つこと。「最終回に逆転して、〜した」対義語:楽勝 **先勝[センショウ]** 最初の試合に勝つこと。「シリーズの〜はAチームに」 **常勝[ジョウショウ]** 常に勝つこと。「〜を義務づけられているのでつらい」 ### ●続けて勝つ **勝[か]ち抜[ぬ]く** ①次々と試合に勝って、最後まで勝ち残る。「1次予選を無難に勝ち抜いた」②最後までたたかって最終的に勝つ。「なんとか受験戦争に勝ち抜いた」 **勝[か]ち進[すす]む** 試合に勝って、次の段階に進む。「最終予選に勝ち進んだ」 **勝[か]ち上[あ]がる** 試合に勝って、より高い段階に進んでいく。「準決勝まで勝ち上がった」 **駒[こま]を進[すす]める** 「勝ち進む」の、やや改まった言い方。「A家の将棋の天才児は、2回戦に順当に駒を進めた」 <681> **進出[シンシュツ]** 試合に勝ち進んで、ある段階に達すること。「A校は5年ぶりに決勝に〜した」「ベスト8に~する」 **勝[か]ち残[のこ]る** 試合に勝って、次の試合に出場できるようになる。「なんとか勝ち残ったが、次の相手に勝つのは難しい」 **連勝[レンショウ]** 続けて勝つこと。「復帰して以来~している」→連敗 **連戦[レンセン]連勝[レンショウ]** 試合をするたびに続けて勝つこと。「海外遠征で〜して帰ってきた」 **連覇[レンパ]** 同じ競技会などで続けて優勝すること。「春と夏の甲子園で〜するのが夢だった」 **全勝[ゼンショウ]** すべての試合に勝つこと。「リーグ戦で〜した」 **総[そう]なめ** (ある分野の)すべての賞などを独り占めにして優勝した。「新人賞を~」 ### ●勝ち取る ### ●勝ち越す ### ●勝ち逃げする ## d 形容動詞の類 **勝[か]ちっ放[ぱな]しの** 続けて勝ち負けがない様子。「彼はこのところ〜だ」「初日から〜の横綱」 **土[つち]付[つ]かずの** 相撲で、その場所中まだ一度も負けていない様子。「〜で千秋楽を迎えた」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●勝つこと **勝[か]ち** 勝つこと。「〜に乗じて、相手の譲歩を引き出した」対義語:負け **勝[か]ち戦[いくさ]** たたかいに勝つこと。「〜に乗じて、略奪をする」対義語:負け戦◇「勝ち軍」とも書く。 **戦勝[センショウ]** 戦争に勝つこと。▷~記念日・~国・~ムード・~パレード◇「戦捷」とも書く。 **白星[しろぼし]** 試合に勝ったり、手柄を立てたりすること。「初日から~を重ねる」→黒星◇相撲で、勝ったことを示すためにつける白い丸印の意から。 **勝[か]ち星[ぼし]** 試合に勝つこと。「〜が先行する」 **必勝[ヒッショウ]** 必ず勝つこと。「〜を期する」▷~法 **不敗[フハイ]** 負けたことがないこと。「〜の王者」「〜を誇る」 **百戦[ヒャクセン]百勝[ヒャクショウ]** たたかうたびに勝つこと。 **優勝[ユウショウ]劣敗[レッパイ]** 優れた者が勝ち、劣っている者が負けること。「〜は世の習い」 **弱肉[ジャクニク]強食[キョウショク]** (力の)弱いものが(力の)強いもののその餌食になること。「動物の世界は〜だ」 ### ●勝ち負け **勝[か]ち負[ま]け** 勝つことと負けること。「〜にこだわる」 **勝負[ショウブ]** 「勝ち負け」の漢語的表現。「〜がつく」「〜を争う」 **勝敗[ショウハイ]** 勝つことと敗れること。「誰の目にも〜は明らかだ」「〜を決する」 ### ●いろいろな勝ち方 **粘[ねば]り勝[が]ち** 相手が根負けするほど、ねばって勝つこと。「最後は体力にものをいわせた〜だった」 **作戦[サクセン]勝[が]ち** たたかいかたや試合運びかたなどの作戦がよかったために得た勝ち。「さっと引いて一気に勝負に出た、彼の〜だ」 **一本[イッポン]勝[が]ち** 柔道・剣道などで、決まり手となる技を一つ決めて勝つこと。「全試合〜という優秀な成績を収めた」 **判定[ハンテイ]勝[が]ち** 審判の判定により認められた勝ち。「強敵を〜で下した」 **優勢[ユウセイ]勝[が]ち** 終始優勢に進めて、判定で認められたことによる勝ち。「決め手となる技はなかったが〜で勝ち進んだ」 **逆転[ギャクテン]勝[が]ち** 形勢の悪い側が、逆転によって勝つこと。「最終回に満塁ホームランが出て、〜をした」 **サヨナラ勝[が]ち** 野球で、後攻のチームが最終回の裏に決勝点をあげて決まる勝ち。「9回裏に劇的な〜をした」◇「サヨナラ」はふつう平仮名では書わない。 **コールド勝[が]ち** コールドゲームによる勝ち。「剛腕投手を擁するA校が、12対0で7回~をおさめた」 **中[ちゅう]押[お]し勝[が]ち** 碁で、圧倒的に優勢となり、相手が投了することによって決まる勝ち。「相手の大石を殺して〜となった」 **不戦[フセン]勝[ショウ]** 相手の棄権などで、試合をしないで勝つこと。「〜で2回戦に進んだ」対義語:不戦敗 ### ●勝つ見込み **付[つ]き** 勝つ見込み。「ここで負けると、〜がないと負けることになる」「序盤から調子がいい。どうやら〜が回ってきたようだ」「〜が落ちる」◇多く「つき」と仮名で書く。 **勝[か]ち運[ウン]** 勝つ運。「〜を逃すな」 **勝運[ショウウン]** 「勝ち運」の漢語的表現。「〜に恵まれる」 **勝[か]ち目[め]** 勝つ見込み。「相手が強すぎて、僕には〜がない」 **勝[か]ち味[み]** 勝てそうな見込み。「〜が薄い」 **勝勢[ショウセイ]** 勝ちそうな形勢であること。「〜を維持するのは難しい」対義語:敗勢 **勝算[ショウサン]** 勝つ可能性。「難しい相手だが〜はある」 ### ●勝率 ### ●勝ち越し ### ●勝敗を争う遊び ## k 名詞の類:モノ ### ●勝って得る資格 **選手権[センシュケン]** 競技会や試合などで、一番を決めるための試合や競技会で、優勝した者に与えられる資格。▷~保持者 **チャンピオンシップ** 「選手権」の洋語的表現。「圧倒的な強さで3年連続~を手にした」▶championship <682> # 勝つ3703k~負かす3704a 年連続~を手にした」 championship **タイトル** ①「選手権」の洋語的表現。②多くはスポーツで、ある一定の期間に最もよい成績をあげた者に与えられる称号。「A選手は3年連続でホームラン王の〜を獲得した」 title # q 名詞の類:イキモノ **勝[か]ち馬[うま]** 競馬で、競走に勝って1着になった馬。 # s 名詞の類:ヒト **勝[ショウ]者[シャ]** たたかいや試合などで勝った人。「~をたたえる」→敗者 **勝[ショウ]利[リ]者[シャ]** 勝利した人。 **覇[ハ]者[シャ]** (武力で天下を取った人の意から)競技会などで、制覇した人。「昨年の~A選手が3回戦で敗れた」 **王[オウ]者[ジャ]** ある分野で最もすぐれている人。「リングの〜」 **優[ユウ]勝[ショウ]者[シャ]** 優勝した人。 **チャンピオン** スポーツ競技などの優勝者、あるいは選手権保持者。「〜の名に恥じない力量」▷〜シップ・~フラッグ・~ベルト champion **勝[か]ち投[トウ]手[シュ]** 野球で、その試合の勝ちに最も貢献したと、ルール上で認められる投手。→負け投手 **勝[ショウ]利[リ]投[トウ]手[シュ]** 「勝ち投手」の改まった言い方。→敗戦投手 # u 名詞の類:トコロ **戦[セン]勝[ショウ]国[コク]** 戦争で勝った国。「~が賠償を要求する」 **勝[ショウ]負[ブ]どころ[どころ]** 勝負の行方を左右する重要な局面。「〜でふんばらないと、ずるずると負けてしまう」 **天[テン]王[ノウ]山[ザン]** 勝敗を決定づける重要な分かれ目。「次の選挙が〜になる」◇羽柴秀吉と明智光秀が天王山という山で勝負を決めたことから。 **天[てん]下[か]分[わ]け目[め]** 天下を2分するほどの、重要な分かれ目。「次の総選挙は国の将来を左右する〜のたたかいだ」◇ふつう「天下分け目の○○」の形で用いる。 ## 分かれ目 6502分かれるu●分かれ目 # x 名詞の類:トキ ## 勝機 9205当てはまる×●何かに適したころ # 3704 負かす ## a 動詞の類 ## 負かす **負[ま]かす** 相手を負けさせる。「名人を~者がいるとすれば、それは彼だろう」 **打[う]ち負[ま]かす** 「負かす」を強めた言い方。「意表をついて、相手を打ち負かした」 **下[くだ]す** 相手を負かして降参させる。「強敵を下した」「決勝で相手を負かして、初優勝を遂げた」◇「下す」とも書く。 **屠[ほふ]る** 敵を負かす。「宿敵を〜」◇鳥や獣の体を切り裂く意から。 **捻[ひね]り潰[つぶ]す** 相手を簡単に負かす。「虫けらのように~」 **一[ひと]捻[ひね]り** 相手をいとも簡単に打ち負かすこと。「向かうところ敵なしのチャンピオンも、今度の挑戦者には〜にされた」 **圧[アッ]倒[トウ]する** 相手を問題にしないくらいの強さで相手を負かすこと。「あのチームは他チームを〜する攻撃力をもっている」 **ぎゃふんと言[い]わせる** 相手を完全に負かしたり、圧倒して感心させたりする。「彼は鋭い弁舌で相手を〜のが得意だ」「この次はやり方を完璧にマスターしてきて、あいつをぎゃふんと言わせてやる」 ## 破る **破[やぶ]る** 自分より強い相手などを負かす。「優勝候補を~」 **打[う]ち破[やぶ]る** 「破る」を強めた言い方。「敵の繰り出す部隊を次々と打ち破った」◇「撃ち破る」「討ち破る」とも書く。 **打[ダ]破[ハ]** 「打ち破る」の漢語的表現。「敵の攻撃を〜する」 **撃[ゲキ]破[ハ]** 攻撃して打ち破ること。「敵戦車部隊を〜する」 **連[レン]破[パ]** 続けざまに破ること。「強豪チームを〜して勝ち進む」 **粉[フン]砕[サイ]する** 徹底的に打ち破ること。「速攻で相手チームを〜」 ## やっつける **遣[や]っ付[つ]ける** 自分にとって好ましくない相手を負かす。「相手を完膚なきまでにやっつけた」 **叩[たた]く** 相手が反論したり反撃したりできないよう、やっつける。「初戦でたたいておけば、戦局は有利に展開する」 **倒[たお]す** 勝負・闘争などで、相手が立ち上がれないようにして負かす。「やっとのことで強敵を倒した」「軍事政権を~」 **打[う]ち倒[たお]す** 「倒す」を強めた言い方。「攻め寄せる敵を、次から次へと打ち倒して前進する」 **薙[な]ぎ倒[たお]す** 次から次へと勢いよく倒す。「優勝候補をなぎ倒して勝ち進む」 **打[う]ちのめす** 起き上がれないくらい、相手をやっつける。「彼は容赦なく相手を打ちのめした」◇「たび重なる不幸に打ちのめされる」のように多く受け身の形で、立ち直れないほどの痛手や損害を与えられる意にも用いる。 **ぶちのめす** うちのめす。「あの野郎、ぶちのめしてやる」 **叩[たた]きのめす** 徹底的にたたく。「彼はたった一人で、乱暴者たちをたたきのめした」 **叩[たた]き伏[ふ]せる** ひどくやっつける。「あんな相手、簡単にたたき伏せてやる」 <683> **打倒[ダトウ]** 「打ち倒す」の漢語的表現。「専制的な政府を〜する」 **ノックアウト** ボクシングで相手を倒し、10カウント以内に立たせなくすること。(比喩的に)相手を完全にやっつけること。「A投手は5回裏に〜され、降板した」▶knockout **KO[ケーオー]** 「ノックアウト」の略。かたい言い方。「挑戦者は3ラウンドで〜された」「〜で勝つ」 **倒閣[トウカク]** 内閣を倒して存続させなくすること。「国民の広範囲な支持を得て〜する」▷~運動 **倒幕[トウバク]** 江戸幕府を倒して存続させなくすること。「〜し、天皇を中心とした国づくりをめざす」▷~運動 ### ●攻めて負かす **攻[せ]め落[お]とす** 攻めて打ち負かす。「ビザンツ帝国はオスマントルコによって攻め落とされた」 **攻略[コウリャク]** 攻めて、打ち負かすこと。「敵の要衝を〜する」「相手投手を〜するための作戦を練る」◇「押しの一手で彼女を攻略した」のように、相手の気持ちをくずして自分の意に従わせることの意にも用いる。 **征服[セイフク]** 武力を用いて相手を負かし、従わせること。「隣国を〜して、領土を広げる」◇「いつの日かエベレストを征服したい」のように、困難を乗り越えて物事を成就することの意にも用いる。 **征圧[セイアツ]** 征服して抑えつけること。「異民族を〜する」 **制覇[セイハ]** 征服して、天下を取ること。「全世界を〜する野望をもつ」 ### ●ひっくりかえす **引[ひ]っ繰[く]り返[かえ]す** 有利なほうを不利にすること。「終盤、相手のミスに乗じて勝負をひっくり返した」 **逆転[ギャクテン]** 不利な状態から、有利なほうへの形勢にすること。「最終回のホームランで〜した」 **うっちゃる** (相撲で、土俵際でふんばって、相手を後ろへ投げ出す意から)際どいところで逆転する。「勝利を目前にしてうっちゃられた」 **差[さ]す** 競馬などで、後方を走っていたものが先方を行くものを追い抜く。「この馬は差して勝つのが得意だ」 **差[さ]し切[き]る** 競馬などで、差してゴールに先に入る。「みごとに差し切って勝った」 **差[さ]し返[かえ]す** 競馬などで、いったん抜かれたほうが抜き返す。「差し返そうとしたが、スタミナが残っていなかった」 ### ●くじく **挫[くじ]く** 相手の勢いを抑えて弱めたりなくしたりする。「弱きを助け強きを〜」「敵の出鼻を〜」 **拉[ひし]ぐ** 相手の勢いをそいでなくす。「奇襲をかけて敵の気勢を〜」 **砕[くだ]く** 徹底的にくじく。「敵の野望を〜」 **打[う]ち砕[くだ]く** 「砕く」を強めた言い方。「連覇の夢が打ち砕かれる」 **鼻[はな]を折[お]る** 相手の思い上がった心をくじく。「高慢な男の~」 **鼻[はな]を圧[へ]し折[お]る** 「鼻を折る」を強めた言い方。「あまり生意気なので鼻をへし折ってやった」 ### ●言葉で負かす ### ●その他 **折伏[シャクブク]** 仏教で、迷いを覚えさせて仏法に屈服させること。「悪僧を〜する」 **調伏[チョウブク]** 仏の力で、敵・かたき・悪人・魔物などを屈服させること。「物の怪”を〜する」◇「じょうぶく」ともいう。 ## d 形容動詞の類 **赤子[あかご]の手[て]を捻[ひね]る様[さま]** きわめてたやすく相手を負かすことができる様子。「次の対戦相手を倒すのは〜なものだ」◇「赤子の手をねじるよう」ともいう。 **鎧袖[ガイシュウ]一触[イッショク]の** 簡単に相手を打ち負かすことができる様子。「戦前の予想どおり、まさに~であった」「~の感がある」◇鎧の袖で軽く払う意から。 **破邪[ハジャ]の** 仏教で、邪悪を打ち破る様子。「~の剣」 ## f 副詞の類 **こてんぱんに** さんざんにやっつける様子。「けんか相手を〜やっつけてやった」 **こてんこてんに** 「こてんぱんに」を強めていう言い方。「〜やられて、当分立ち直れそうにない」 **完膚[カンプ]無[な]き迄[まで]に** 徹底的に相手をやっつける様子。「二度とさからえぬよう〜たたきのめす」◇「傷のないところがないほど」の意。 **ぺちゃんこに** 再起不能になるほどやっつけられる様子。「生意気な新人をやりこめて〜してやった」「言い負かされて〜になる」◇「ぺしゃんこに」ともいう。 ## h 名詞の類:コト・サマ **うっちゃり** (相撲の決まり手の一つ)。「土俵際での逆転で、相手に〜をくらわせる」「最後の最後に~をくった」 # 3705 討つ[うつ] ## a 動詞の類 ### ●討つ **討つ[うつ]** 相手を攻めてやっつけ(ようとす)る。特に、武器で攻めて殺したり滅ぼしたりする。「賊軍を〜」「憎いかたきを〜」◇「伐つ」とも書く。 **退治[タイジ]** 害になるものを攻め滅ぼす。「鬼を〜する」「ねずみを〜する」◇「対治」とも書く。 **退治[たいじ]る** 「どうぞ鬼を〜なさい」◇サ変の「退治する」を上一段化した言い方。 <684> **征[う]つ** 敵対するものを討つ。「隣国を〜」 **征伐[セイバツ]** 悪者を平らげること。「桃太郎は鬼を〜しに出かけていった」 **征討[セイトウ]** 従わない者を討つこと。「反乱軍を〜するために出兵する」 **討伐[トウバツ]** 従わない相手を平らげること。「〜隊に出かける」「賊軍を〜する」▷~隊 **追討[ツイトウ]** 賊や敵を追いかけて討つこと。「敗走する敵兵を〜した」 ### ●掃討する ### ●平らげる ### ●討ち取る **討[う]ち取[と]る** 相手をやっつけて殺したり、捕らえたりする。「敵の大将を討ち取った」 **討[う]ち果[は]たす** 相手をやっつけて、その命を取ることに成功する。「親のかたきを討ち果たした」 ### ●誅する ### ●滅ぼす ## h 名詞の類:コト・サマ **手討[てう]ち** 武士が家来などを自分の手で斬り殺すこと。「無礼を働いたとして〜にすると脅す」 **騙[だま]し討[う]ち** 相手を油断させておいて討つこと。「敵将を城内に招いて〜にした」 **抜[ぬ]き打[う]ち** 刀を抜くやいなや、相手に斬りつけること。「問答無用とばかりに〜に斬りかかる」 **追[お]い討[う]ち** 逃げるものを追いかけてやっつけること。「敗走する敵に〜をかける」◇「追い打ち」とも書く。「不況に円高が追い討ちをかける」のように、弱っている者をより一層弱らせることの意にも用いる。 **返[かえ]り討[う]ち** かたきを討とうとして逆に討たれること。「相手の腕が立ったため、〜にあった」 **上意[ジョウイ]討[う]ち** 主君の考えにより討つこと。「〜の汚名を着せられる」 **同士[ドウシ]討[う]ち** 味方同士が誤って討ち合うこと。「暗がりの中で〜になった」◇「同士打ち」とも書く。 **討幕[トウバク]** 幕府を討つこと。▷尊皇~ ### ●焼き討ち ### ●敵討ち・仇討ち ### ●倒幕 # 3706 負ける[まける] ## a 動詞の類 ### ●負ける **負ける[まける]** たたかい・競技・勝負事などで、相手に及ばないで、相手より劣っていることが最終的に明らかになる。「議論で相手に〜」「決勝戦でライバルに負けた」「今日はトータルで少し負けた」「誘惑に〜」「暑さに~」対義語:勝つ **遣[や]られる** 打ち負かされる。「伏兵にやられた」「子供だと思って油断をしたら、一本やられた」「インフルエンザに〜」 **敗[やぶ]れる** たたかいに完全に負ける。「日本チームは、初戦でアメリカチームに敗れた」 **敗北[ハイボク]** 「敗れる」のかたい言い方。「強豪チームに〜した」「〜を喫する」 **敗退[ハイタイ]** 負けて退くこと。特にトーナメント形式の競技会で途中の段階で負けること。「去年、チームは3回戦で〜したので、今年はそれより上を狙いたい」 **敗訴[ハイソ]** 訴訟に負けること。「一審で〜したので控訴した」対義語:勝訴 **土[つち]が付[つ]く** 相撲で、負ける。「横綱に13日目で土がついた」◇順調に勝ち続けてきたものが負ける場合にいうことが多い。 **星[ほし]を落[お]とす** 相撲で、負ける。「大切な一番で〜」◇思いがけず負ける場合にいうことが多い。 ### ●いろいろな負け方 **打[う]ち負[ま]ける** (野球などで)打ち合って負ける。「相手チームの打撃力がまさり、打ち負けた」対義語:打ち勝つ **連敗[レンパイ]** 続けて負けること。「こんなに〜しては、今シーズンの優勝は絶望的だ」「この試合に勝って、〜から脱出したい」「今日負けると5〜だ」▷連戦~対義語:連勝 **全敗[ゼンパイ]** すべての試合に負けること。「今シーズン、彼はあの相手に〜している」 **大負[おおま]け** ひどく負けること。「下位チームに〜するとは、先が思いやられる」 **ぼろ負け** 問題にならないほど、圧倒的に大差で負けること。「1回戦で昨年の優勝チームに当たり、〜した」 **大敗[タイハイ]** 大差で負けること。「日本チームはキューバに10対1と〜した」「〜を喫する」対義語:大勝 **完敗[カンパイ]** 相手の力を認めざるをえないほど、まったく歯が立たず、はっきり負けること。「挑戦者はチャンピオンに〜した」対義語:完勝 **惨敗[ザンパイ]** みじめな負け方をすること。「彼はいいところなく〜した」「さんぱい」ともいう。 **零敗[レイハイ]** 1点も得点できずに負けること。「敵のピッチャーの好投で〜を喫した」 **一敗[イッパイ]地[チ]に塗[まみ]れる** 再起できないほどの、ひどい負け方をする。「彼は、前回の決勝戦で一敗地にまみれてからずっと生彩がない」 **惜敗[セキハイ]** わずかの差で惜しくも負けること。 **取[と]り零[こぼ]す** 勝てるはずの格下の相手に負ける。「初戦を取りこぼしたせいで、全勝優勝にはならなかった」 **自滅[ジメツ]** 自分の失敗などが原因で負けること。「あなたは互いのミスを責め合って〜した」 **気合[きあい]負[ま]け** 気持ちの面で相手に負けること。「背水の陣の相手に〜した」 **根[こん]負[ま]け** 根気の面で相手に負けること。「じっくりした局面に耐えきれず、名人に〜した」 **力[ちから]負[ま]け** 相手に実力ではっきり劣っていて負けること。「挑戦者は経験も浅かったので、今回〜したのは仕方がない」 <685> **逆転[ギャクテン]負[ま]け** いったん勝っていた試合で、逆転されて負けること。「9回裏にホームランを打たれ、〜してしまった」 ### ●苦杯をなめる ### ●参る **参[まい]る** ①(「降参する」の意から)勝負・議論・たたかい・勝負などを続けることができなくなる。「参った。完全に負けた」「この暑さには参りました」 **降参[コウサン]** 相手の力が自分より上だと認めて、これ以上たたかいや争いを続けることをこちらからやめること。「抵抗する手段も尽きて、敵に〜するほかなくなった」「今日の暑さには〜だ」 **降伏[コウフク]** 相手の力が上であると認めて、従うこと。「ドイツは、長いたたかいの末、連合軍に対して〜した」▷~勧告・~文書・全面~・無条件~◇「降服」とも書く。 **引[ひ]き下[さ]がる** 相手の力が上であると認めて、自分の主張を引っ込める。「もはや反論の余地はない。ここは不本意ながら〜としよう」 **尻尾[しっぽ]を巻[ま]く** 相手の勢いを恐れて、降参すること。「彼にすごまれただけで、〜して逃げ出した」 **旗[はた]を巻[ま]く** 相手に威圧されて手も足も出せないので、旗を巻いて退散した」 **軍門[グンモン]に下[くだ]る** 敵に降参する。「やむをえず、〜ことにした」◇「軍門」は陣営の出入り口の意。「下る」は「降る」とも書く。 **落[お]ちる** 城や陣地がもちこたえられず、敵に攻め落とされる。「兵糧攻めで、とうとう半年後に城は落ちた」 **落城[ラクジョウ]** 敵に城を攻め落とされること。「龍野城の〜」 **陥落[カンラク]** 守っていた町や都市、要塞、とりで、城、陣地、国、首都、都、大都市、街や城などが敵に攻め落とされること。「首都が〜した」 **開城[カイジョウ]** 城を敵に明け渡して、降参すること。「敵に内通して〜する」 **投降[トウコウ]** 敵に対して、こちらから進んで降参すること。「白旗を掲げて〜した」 **投了[トウリョウ]** 囲碁や将棋で、どちらかが負けを認めて勝負を終わりにすること。「100手目で〜する」 **詰[つ]む** 将棋で、王将が動けなくなる(ことによって勝負が決まる)こと。「あと一手で〜はずだったのに、詰められて、とうとう詰んでしまう」 ### ●屈する・屈服する ### ●恐れ入る **恐[おそ]れ入[い]る** 相手の能力が非常に優れていると感心して、降参する。「みごとなお手並み、まことに恐れ入ります」 **兜[かぶと]を脱[ぬ]ぐ** 相手の強さを心から認め、降参する。「君の腕前には〜よ」 **脱帽[ダツボウ]** 相手の力を認め、とてもかなわないと敬意を表すること。「彼の努力には〜するよ」 **シャッポを脱[ぬ]ぐ** 「脱帽する」をくだけていう言い方。「相手の粘り強さに〜」◇「シャッポ(フchapeau)」は「帽子」の意。 ### ●くじける **挫[くじ]ける** 困難などのためにやる気・勇気・くじける気持ちなどがなくなる。「相手の勢いに押されて、ついくじけそうになった」◇「気(勇気・心)がくじける」という形でも用いられる。 **屈[くっ]する** 困難・圧迫などに負けて、くじける。「失敗に〜ことなく頑張る」 **めげる** 困難などのために気力が衰える。「逆境にもめげず、頑張った」 **へこたれる** 困難などのために気力を出そうとしなくなること。「こんなことでへこたれていてはだめだ」 **弱音[よわね]を吐[は]く** 気持ちがなえて、意気地のな言葉を言ってしまう。「いくら努力しても成果があがらず、つい弱音を吐いた」 **挫折[ザセツ]** 目的を達成できずに途中でくじけること。「難問が山積していたため、彼は計画の途中で結局~した」 **腰[こし]が砕[くだ]ける** 意気込みが衰えて挫折する。「計画を移すに当たって、横槍が入って、腰が砕けてしまった」 ### ●敵わない **敵[かな]わない** 相手にたちうちできず、とても勝てそうにないこと。「彼にはとうてい〜」「彼の勉強には〜」 **歯[は]が立[た]たない** とても処理できなかったりする。「どんなに頑張っても彼には〜」「問題が難しすぎて、まるで〜」◇「かたくて、かむことができない」の意から。 **頭[あたま]が上[あ]がらない** 相手に弱みをにぎられたり、相手に恩義や負い目を感じているために、対等になれない。「彼は上役に〜でぺこぺこしてばかりだ」「派手な夫婦喧嘩の仲裁をしてもらって以来、あの夫婦には〜」「うちの社長は奥さんにだけは〜そうだ」 **手[て]も足[あし]も出[で]ない** どんな手段や方法を使っても力が及ばず、どうすることもできない。「相手チームは強すぎて、手も足も出なかった」「きのうの試験は、問題が難しすぎて手も足も出なかった」 **及[およ]びもつかない** 相手と同じ程度になることすらできず、とうていかなわない。「彼女の実績には〜が、私なりに頑張ってきたつもりだ」 **足元[あしもと]にも及[およ]ばない** 比較にならないほど相手の能力が上で、とうていかなわない。「私の実績なんて、彼の〜」◇「足元へも寄りつけない」ともいうが、「足元にも及ばない」のほうが一般的。 **一言[いちごん]も無[な]い** 相手の言い分に非の打ちどころがなく、一言も反論・弁解することができない。「仰せのとおりで、〜」 **返[かえ]す言葉[ことば]が無[な]い** 相手の言葉を聞いて、もっともだと思ったりあきれたりして、それに対する言葉が見つからない。「辛辣に批判されたが、それは無理からぬことで、返す言葉がなかった」「あまりにもとっぴなことを言われ、返す言葉がなかった」◇「返す言葉もない」ともいう。 **ぐうの音[ね]も出[で]ない** 相手にやり込められて、反論・弁解することがまったくできない。「厳しくこちらの非を指摘されて、ぐうの音も出なかった」◇「ぐう」は苦しいときに出る声の意。 <686> ### ●その他 **負[ま]けが込[こ]む** 負けた回数が多くなる。「つきがなくて、〜」「最近は〜で、気分がめいってきた」 **総崩[そうくず]れ** ひどい負け方をしたり、大差で負けたり、浮き足立ったり、浮き足立って乱れたりすること。「あの力士は〜することはないので、安心して見ていられる」 ### ●負け越す ## d 形容動詞の類 **顔負[かおま]けの** 一般に、技量・力量がたいしたことのないはずの者が、意外にすぐれていて、専門家や力のある人でも負けそうである様子。「彼女のプロも〜の歌唱力に会場はどよめいた」「少年の堂々たる弁論は、大人も〜だった」 **顔色[ガンショク]無[な]しの** 技量・力量がすぐれていて、専門家や力のある人も圧倒されるほどである様子。「彼のギターの腕前にはプロのギタリストも〜だ」 **たじたじの** (押されて)どう対応したらいいかすぐにはわからない様子。「大人も〜となる子供の質問」「客の強い抗議に〜の店長」「〜の体」 ## f 副詞の類 **あっさりと** 粘ることなく簡単に負ける様子。「挑戦者はチャンピオンに〜と負けた」 **ころりと** 思っていたよりも簡単に負ける様子。「結びの一番で横綱が~負けた」 **ころっと** 「ころりと」のややくだけた言い方。「どうして〜負けたのか、不思議でならない」「あれほど頑張ったのに、〜負けてしまった」 **逆立[さかだ]ちしても** どんなに全力を尽くしてもとてもかなわないという意を表す。「彼には〜勝てない」「あんなすごい技は、〜真似できない」◇多く、否定の意を表す語を伴って用いる。 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●負けること **負[ま]け** 負けること。「この〜で、優勝の望みがなくなった」対義語:勝ち **負[ま]け戦[いくさ]** たたかいに負けること。「〜と知りながら、出陣する」◇「負け軍」とも書く。 **敗戦[ハイセン]** たたかいや試合などに負けること。「監督の作戦ミスが〜の原因だ」▷~投手・~国 **黒星[くろぼし]** (相撲で、負けた印の黒い丸の意から)負けや失敗。「このところ検察側の〜が続いている」対義語:白星 ### ●負け方 **総崩[そうくず]れ** (陣形などが完全に崩れる意から)一つのグループの全てが負けること。「日本代表選手が〜となった」 **取[と]り零[こぼ]し** 勝てるはずの勝負に負けること。「今場所は〜が多かったです。」 **判定[ハンテイ]負[ま]け** 判定によって決められた負け。「チャンピオンは、僅差の〜でタイトルを失った」 **不戦[フセン]敗[パイ]** 出場できないなどの理由で、試合をしないで負けること。「けがで出場できず〜になった」→不戦勝 **スコンク** 「零敗」の洋語的表現。「負けるにしても〜は避けたい」▶skunk ### ●零敗 ### ●負けそうな見込み **敗色[ハイショク]** 負けそうな様子であること。▷~濃厚 **敗勢[ハイセイ]** 負けそうな形勢であること。「我が軍は〜にある」対義語:勝勢 **劣勢[レッセイ]** 勢いが相手より劣っていること。「緒戦の〜をはねかえす」 ### ●その他 **敗北[ハイボク]感[カン]** 負けて打ちひしがれている気持ち。 ### ●負け越し ## S 名詞の類:ヒト **敗者[ハイシャ]** たたかいや試合に負けた側の人。「この戦争の本当の〜は、一般の非戦闘員だ」▷~復活戦対義語:勝者 **負[ま]け犬[いぬ]** (けんかに負けてプライドを失った犬から)勝負に負けてプライドを失った人。「けっして〜とは言われたくない」「〜の遠吠え(勝てない相手に対して遠くからあれこれいうこと)」▷~根性 **敗軍[ハイグン]の将[ショウ]** 負けた軍の将軍。「〜は兵を語らず(負けた者はその言い訳などをずるずる言うべきものではない)」 **負[ま]け投手[トウシュ]** 野球で、その試合の負けの原因をつくったと、ルール上で認められる投手。対義語:勝ち投手 **敗戦[ハイセン]投手[トウシュ]** 「負け投手」の改まった言い方。対義語:勝利投手 ### ●落人・落ち武者 # 3707 引き分ける[ひきわける] ## a 動詞の類 **引[ひ]き分[わ]ける** 試合などで、勝負がつかないで終わる。「挑戦者は善戦して、チャンピオンと引き分けた」 **分[わ]ける** 「引き分ける」の略。「結局、1対1のまま〜けた」 **勝負[ショウブ]を分[わ]ける** 「引き分ける」の、ややかった言い方。「両者は接戦の末、勝負を分けた」 **星[ほし]を分[わ]ける** (相撲で)勝敗の数が同数になる。「両チームは3勝3敗と星を分けて、最終戦に臨んだ」 ## d 形容動詞の類 ### ●優劣がない様子 ### ●同着の ### ●同点の ## h 名詞の類:コト・サマ **引[ひ]き分[わ]け** 試合などで、勝負がつかないで終わること。「最終回に同点に追いつき、辛うじて〜に持ち込んだ」 <687> **ドロー** 「引き分け」の洋語的表現。「両者、決め手を欠き、〜になった」▶draw **相打[あいう]ち** (剣道などで)両者が互いに同時に打ち合うこと。「両者とも上段の構えから〜となり、勝負がつかなかった」◇「相討ち」「相撃ち」とも書く。 **痛み分け[いたみわけ]** (相撲で)両力士が同時に負傷し、勝負がつかず引き分けになること。「力闘の結果、〜でタイトルは移動しなかった」◇相撲で、力士の負傷により引き分けになることの意から。 **同体[ドウタイ]** 相撲で両力士が同時に負けの条件を満たしたため、勝負がつかないこと。「〜と見て取り直しとする」 **預[あず]かり** 相撲などで、勝負が微妙で判定しにくいとき、どちらの勝ちかを決めずに保留にすること。「この勝負は〜とする」 **千日手[せんにちて]** 将棋で、同じ手の繰り返しで勝負がつかない場合。「〜となって、物言いとなり、先手と後手を入れ替えて指し直しとなった」 # 3708 賭ける[かける] ## a 動詞の類 **賭ける[かける]** ①失うかもしれないことを覚悟して、金品を出して勝敗を争う。「日本の選手が優勝するかどうか、友達と〜」「本命馬に1万円〜」②失うかもしれないことを覚悟して、思い切って事に当たる。「新製品の開発に社運を〜」「政治生命をかけて選挙に臨む」◇「命をかける」などの場合は「懸ける」とも書く。 **張[は]る** 賭け事で、具体的に金を賭ける。「ルーレットで、00に100ドル〜」「日本が勝つほうに1000円~」 **賭[と]する** 賭ける(②)。「身命を賭して国に尽くす」 **勝負[ショウブ]に出[で]る** 勝つことだけを願って、思い切って行動に移すこと。「こうなったら、運を天に任せて勝負に出た」 ## d 形容動詞の類 **伸[の]るか反[そ]るかの** 成功するか失敗するかわからないが、運を試してみる様子。「〜の大ばくちを打つ」◇副詞的にも用いる。 **一[いち]か八[ばち]かの** 「伸るか反るか」と同じ意。「〜で大勝負をする」◇副詞的にも用いる。 **乾坤[ケンコン]一擲[イッテキ]の** 運命を賭けて思い切ったことをする様子。「〜の大事業に社運を託す」◇「乾坤」は「天と地」の意で、さいころを投げて天が出るか地が出るか賭けることから。 ## h 名詞の類:コト・サマ **賭[か]け** 賭けること。「〜に負けて大損した」と不成功を覚悟して行う、危険な試み。「〜に出る」 **勝負[ショウブ]事[ごと]** (金品を賭けて)勝敗を争う遊びや争い事。▷競馬・競輪・マージャン・トランプなど。「〜に才能がある」 **賭[か]け事[ごと]** 金品を賭けて行う勝負事。競馬・競輪なども含む。「〜に熱中する」 **博打[ばくち]** 金品を賭けて行う、さいころや札などを使った、違法な賭け事。「夜な夜な〜を打っていた父の遺言は、なんと『けっして〜はやるな』であった」②万が一の成功を期待して行う、思い切った試み。「ソフトウエアを無料で配ってシェアを拡大しようという、〜を打つ」◆「博奕」とも書く。 **大[おお]博打[ばくち]** 規模の大きな博打。「一世一代の〜を打ち、あとは運を天に任せることにした」 **賭博[トバク]** 「ばくち」のかたい言い方。▷~罪 **ギャンブル** 「賭け事」の洋語的表現。「〜で身を持ち崩した」▷公営~▶gamble **丁[チョウ]半[ハン]** 2つの賽を振って、その出た目の合計が丁(偶数)か半(奇数)かで勝負する博打。 **トトカルチョ** プロサッカーの勝敗を予想して行う賭け事。◇日本で行われている「toto」は「スポーツ振興くじ」(通称「サッカーくじ」)の愛称。▶totocalcio ## k 名詞の類:モノ **賭[か]け金[キン]** ギャンブルに賭ける金。 **馬券[バケン]** 競馬で、どの馬・枠が勝つか等に賭けるときに購入する券。◇「勝ち馬投票券」の通称。 **舟券[ふなけん]** 競艇で、どのモーターボートが勝つか等に賭けるときに購入する券。◇「勝ち舟投票券」の通称。 **車券[シャケン]** 競輪やオートレースで、どの自転車やオートバイが勝つか等に賭けるときに購入する券。◇「勝者投票券」の通称。 ### ●賭け事などに使うもの ## S 名詞の類:ヒト **博打[ばくち]打[う]ち** 博打で生活をしている人。 **博徒[バクト]** 博打打ち。 **遊[あそ]び人[ニン]** 何も定職をもたず、博打を打つなどして暮らしている人。 **渡世[トセイ]人[ニン]** 博打を打つなどして世渡りをする人。◇古い言い方。 **勝負[ショウブ]師[シ]** ①賭け事での駆け引きがうまい人。博打打ち。②一か八か、思い切って事を行う人。「彼はなかなかの〜だ」 **ギャンブラー** ギャンブルで生活している人。「いっぱしの〜を気取る」▶gambler ### ●親・子 ## u 名詞の類:トコロ **賭場[とば]** 博打をする場所。「〜に出入りする」▷~荒らし **鉄火[テッカ]場[ば]** 賭場。◇「鉄火」は「鉄火打ち」の略で、「博打打ち」の意。 **カジノ** 博打をするための(公認された)専用の施設。▶casino <688> # 38 攻める・守る(攻守) # 3800 攻める[せめる] ## a 動詞の類 ### ●攻める **攻める[せめる]** 相手を従わせるために、相手の力を弱めたり奪ったりしようとする。「敵の軍勢が西のほうから攻めてきた」「守りも大事だが、もっと積極的に攻めなければ点はとれない」→守る、防ぐ **攻撃[コウゲキ]** 攻めること。「敵の陣地を地上から〜する」▷〜・先制~・波状~・総~対義語:守備、防御 **アタック** 「攻撃」の洋語的表現。「正面ではなくサイドから〜してみろ」◇スポーツで多く用いる。▶attack **攻め合う[せめあう]** 互いに攻める。「総力をあげて両軍が〜」 **攻め立てる[せめたてる]** 休むひまなく激しく攻める。「敵を〜て、容赦なく降参する」 **攻め抜く[せめぬく]** 徹底的に攻める。「攻め抜いて壊滅的な打撃を与える」 **押しまくる[おしまくる]** ひたすら攻めて相手を圧倒する。「野党は、数の力で一方的に与党を押しまくった」「速球で押しまくれ」「理詰めで〜評論家」 **強攻[キョウコウ]** 無理を承知で攻めること。「〜したために味方は全滅した」▷~策 **速攻[ソッコウ]** すばやく攻めること。「宣戦布告と同時に〜する」「韓国のナショナルサッカーチームの〜には定評がある」 **迫撃[ハクゲキ]** 敵に近づいて攻撃すること。「濃霧に乗じて敵の陣地を〜する」 **突[つ]く** 目的の場所を目がけて鋭く攻撃する。「敵の車の背後を突いた」◇「衝く」とも書く。 **突[つ]き破[やぶ]る** 激しく攻撃して、敵の防備などを破って進む。 ### ●襲う **襲[おそ]う** 不意に相手に近づき、相手のものや力を奪おうとする。「寝込みを〜」「津波に襲われた漁村」 **襲撃[シュウゲキ]** 急に相手を攻めること。「ゲリラがわが軍のレーダー基地を〜した」「台風がその村を〜した」▷~インタビュー **直撃[チョクゲキ]** 直接、攻撃や爆撃をしたり打撃を加えたりすること。「ハリケーンがその町を〜した」「増税は庶民の家計を〜した」▷〜インタビュー **銃撃[ジュウゲキ]** 銃で攻撃すること。「物陰からいっせいに〜する」 **夜襲[ヤシュウ]** 夜の暗さを利用して襲うこと。「残兵に〜をかける」 **闇討[やみう]ち** 闇に紛れて不意に襲うこと。「寝込みを〜にあう」 **不意[フイ]打[う]ち** 相手の不意をついて襲うこと。「ぐっすり寝込んだころを見計らって、〜をくわせる」◇「不意討ち」とも書く。 **急襲[キュウシュウ]** 急に相手を襲うこと。「敵陣を〜する」 **奇襲[キシュウ]** 不意を突いたり思いがけない方法を用いて敵を襲撃すること。「夜陰に乗じて〜する」▷~作戦・~攻撃 ### ●掛かる **掛かる[かかる]** 敵対して、相手に向かっていく。「敵の者かかれ」「どこからでもかかってこい」 **攻め掛かる[せめかかる]** 勢いよく相手を攻める。「機に乗じて一気に〜」◇「攻め懸かる」とも書く。 **攻め掛ける[せめかける]** 勢いよくどっと相手を攻める。「大勢の兵士が城門に~」。◇「攻め懸ける」とも書く。 **襲い掛かる[おそいかかる]** 相手をやっつけようとして、急に相手に近づく。「岩陰から急に熊が襲いかかってきた」 **殴り掛かる[なぐりかかる]** 殴ろうとして、勢いよく相手に向かっていく。「マナーの悪さを注意すると、その若者は突然殴りかかってきた」 **掴み掛かる[つかみかかる]** 怒りなどにかられて、激しく相手に近づき、捕らえようとする。「あまりの怒りに、彼はその男につかみかかろうとしたが、仲間にとめられた」 **飛[と]び掛[か]かる** 襲ったりとらえたりするために、勢いよく相手の体に飛びつく。「彼は若い兵士に飛びかかり、その手から拳銃を奪った」「飢えた狼がうさぎに~」 **躍[おど]り掛[か]かる** すばやく飛び上がって襲いかかる。「相手がすきを見せた瞬間に躍りかかった」 **切[き]り掛[か]かる** 刃物を持って、相手を切るのが目的で向かっていく。「少年は父のかたきと切りかかったが、簡単にかわされてしまった」◇「斬り掛かる」とも書く。 **切[き]り付[つ]ける** 刃物を持って、相手を切ろうと襲いかかる。「大型ナイフで見境なく通行人に切りつけた通り魔」 **切[き]り返[かえ]す** 相手が切りつけてきたのを受け止め、すばやく体勢を立て直して反撃する。「さっと身をひるがえして〜」◇「斬り返す」とも書く。 **切[き]り結[むす]ぶ** 互いに刀をまじえて激しく切り合う。「両者互角に〜」「斬り結ぶ」とも書く。 ### ●襲ってくる **襲来[シュウライ]** 敵や暴風雨などが襲ってくること。「倭寇が~する」□台風~ **来襲[ライシュウ]** 不意に敵や災害などが襲ってくること。「朝日が昇ると同時に、敵機が〜した」 ### ●激しく攻める **猛攻[モウコウ]** 猛烈に攻めること。「敵の要衝に〜を加える」 <689> # 攻める3800a **猛[モウ]撃[ゲキ]** 非常に激しく攻撃すること。「敵の~をうける」「戦車部隊の~を受けた」 **痛[ツウ]撃[ゲキ]** 相手がひどく痛手を受けるほどの、ものすごい攻撃をすること。「敵の司令部を〜する」「敵に〜を与える」 **強[キョウ]襲[シュウ]** すきをねらって、不意に、すばやく攻撃すること。「ピッチャーを〜するヒットを打つ」◇現代では野球などで多く用いられる。 **猛[モウ]襲[シュウ]** 非常に激しく襲いかかること。「圧倒的な兵力を投入して~する」「敵の〜に耐える守備隊」 ## 爆撃する **爆[バク]撃[ゲキ]** 航空機から爆弾・ミサイル・ロケット弾などを落として相手を攻撃すること。「政府軍は反乱軍の拠点を〜した」 ▷~機・絨緞~・ピンポイント~ **空[クウ]爆[バク]** 「爆撃」の、やや改まった言い方。「敵の軍事工場を〜する」◇「空中爆撃」の略。 **空[クウ]襲[シュウ]** 航空機から地上を攻撃すること。「敵の飛行場を〜した」~警報◇「爆撃」や「空爆」と違って、爆弾ばかりでなく、機関銃による攻撃もふくむ。 **猛[モウ]爆[バク]** 激しく爆撃すること。「敵の軍港を〜する」「敵の~を受け、市街は廃墟と化した」 **盲[モウ]爆[バク]** 軍事目標と非軍事目標の区分を明確に確認しないで、やたらに爆撃を行うこと。「太平洋戦争末期、アメリカ軍は日本のいたるところで〜を繰り返した」 **誤[ゴ]爆[バク]** 目標を間違えて爆撃すること。「敵の謀略にだまされて味方の陣地を〜した」 ## その他の攻撃 **砲[ホウ]撃[ゲキ]** 大砲で攻撃すること。「司令官の号令とともにいっせいに町を〜する」 **雷[ライ]撃[ゲキ]** 軍艦・潜水艦・航空機などが、魚雷で攻撃すること。「敵艦に接近して、洋上の戦艦を〜する」▷~機 ## 攻めていく **攻[せ]め上[のぼ]る** 大勢で都のほうへ向かって攻め入る。「平家を倒して天下をとろうと都に~」 **攻[せ]め下[くだ]る** 大勢で都から地方へ向かって攻める。「謀反の張本人である大賊を追って都より平家一門が攻め下った」→攻め上る **攻[せ]め込[こ]む** 攻めて相手(敵)方の領域に入る。「わがチームは試合開始の直後から、相手チームのゴール前まで積極的に攻め込んだ」 **攻[せ]め入[い]る** 攻めて相手(敵)方の領域に深く入る。「夜明けとともに一気に〜作戦」◇「攻め込む」よりも相手(敵)方の領域に到達する度合いが高い。「攻め込む途中」とはいえるが、「攻め入る途中」とはいいにくい。 **突[つ]っ込[こ]む** 俗勢いよく攻め込む。「全員、敵陣に突っ込め」 **殴[なぐ]り込[こ]む** うらみのある人やけんか相手の家などに集団でおしかけ、乱暴する。「敵対する暴力団に組をあげて殴り込んだ」 **殴[なぐ]り込[こ]みを掛[か]ける** 集団で押しかけて乱暴する。◇「敵討ちをするために」という文脈で「かたきを討つために殴り込みをかけた」◇「殴り込む」より「殴り込みをかける」のほうが一般的。 **切[き]り込[こ]む** 刀を抜いて敵の中へ勢いよく攻め入る。「敵のまっただ中へただ一騎で切り込んだ」「手兵を率いて官軍の中へ切り込んだ」◇「斬り込む」とも書く。 **乗[の]り込[こ]む** 相手方に勢いよく入り込む。特に、戦場で、敵の陣容を乱すため、敵中に切り込んでいく。「その武将は、敵の陣地にたったひとりで乗り込んでいった」 **討[う]ち入[い]る** 敵の城や屋敷などに勢いよく攻め入ること。「赤穂浪士は吉良邸をめざして、家老の屋敷に~」 **討[う]ち入[い]り** 討ち入ること。「吉良邸へ〜した浪士たち」 **突[トツ]撃[ゲキ]** 勢い激しくまっすぐに目標に向かって攻め込むこと。「作戦もたてずに、やみくもにただ〜すればいいというものではない」 **突[トッ]貫[カン]** (全力でときの声をあげて)一気に激しく敵陣へ突き進むこと。「大胆にも敵陣の中央へ〜する」 **吶[トッ]喊[カン]** ときの声をあげて敵陣へ突撃すること。「覚悟を決めて全員で~する」 **突[トツ]入[ニュウ]** 激しい勢いで、相手(敵)方の領域へ入り込むこと。「機動部隊が敵陣に〜する」「警官隊が建物の中へ〜」 **出[シュツ]撃[ゲキ]** 敵を攻めるために出ていくこと。「戦闘機200機がただ今〜しました」▷~態勢・~命令 **進[シン]撃[ゲキ]** 敵陣へ向かって、積極的に軍隊を進めて攻撃すること。「日本軍は南方へ破竹の勢いで〜していった」 **進[シン]攻[コウ]** 進撃。「日本軍は中国へ〜した」 **進[シン]軍[グン]** 軍隊が進むこと。「豪雨の中を〜する」 ~ラッパ ## 攻め寄る・攻め寄せる → 8106寄るa●ある方法で寄る●寄せる ## 攻め方 **挟[はさ]み撃[う]ち** 両方から攻撃するようにすること。「逃げ込んだ敵を出口と入り口の両方から~にする」◇「挟み撃ちにする」の形で用いられることが多い。 **挟[キョウ]撃[ゲキ]** 挟み撃ち。「左右より敵を~する」「夾撃」とも書く。 **サンドイッチにする** はさみうちの状態にすること。「前と後ろから凶悪犯を~」◇ハムや卵などをパンにはさんで食べるサンドイッチ(sandwich)から。 **包[ホウ]囲[イ]** 包囲して攻撃すること。「城を〜する」 **追[お]い討[う]ちを掛[か]ける** ①逃げる者を追いかけて攻撃する。「敗走する光秀に~」②不利な状況にある者にさらに、物質的な損害や心の痛手を与える。「今年の夏は水不足のうえに記録的な猛暑が追い討ちをかけた」 **追[ツイ]撃[ゲキ]** 追い討ちをかける(①)こと。「残る敵の駆逐艦を〜する」 **遊[ユウ]撃[ゲキ]** 一定の部隊に属さず、戦況の時に応じて敵を攻撃すること。「沿海部に点在する敵の拠点を〜する」 ▷~隊・~戦 ## 先手を打つ 8906先んじるa●先んじる <690> ### ●迎え撃つ **迎[むか]え撃[う]つ** 攻めてくる敵を待ち受けて攻撃する。「数千の敵の騎馬隊を100挺の鉄砲隊で〜」 **迎撃[ゲイゲキ]** 「迎え撃つ」の漢語的表現。「敵機動部隊をレイテ沖にて〜する」▷~ミサイル **要撃[ヨウゲキ]** 攻め入る敵を、途中で待ち受けて攻撃すること。「本土に侵入し込んできた敵を〜する」◇「要」は待ち伏せるの意。 **邀撃[ヨウゲキ]** 敵を待ち受けて攻撃すること。「わが軍は満を持して敵を〜した」◇「邀」は待ち受けるの意。「迎撃」よりもかたい言い方。 ### ●反撃する **反撃[ハンゲキ]** 劣勢にたっていた側が形勢逆転をねらって攻撃すること。「相手のちょっとしたすきを突いて~する」 **反攻[ハンコウ]** 攻められていた者が、逆に相手を攻撃すること。「全面的な〜に転ずる」 **逆襲[ギャクシュウ]** 攻められて劣勢にたっていた者が、急に相手に攻撃を加え相手を圧倒すること。「コーナーに追い詰められながら、相手の一瞬のすきを突いて~する」 **一矢[イッシ]を報[むく]いる** 大敗を喫した中で、わずかではあるが反撃する。「大差で負けたが、最後にワントライして一矢を報いた」◇矢を射返す意から。 ### ●撃退する **撃退[ゲキタイ]** 攻め込んできた敵や襲いかかってきたものを、攻撃して追い払うこと。「攻め寄せる敵をすべて~する」 **撃攘[ゲキジョウ]** 「撃退」のかたい言い方。「江戸幕府は外国船を〜した」 **駆逐[クチク]** 追い払うこと。「敵の潜水艦を〜する」 **掃討[ソウトウ]** 残っている敵などをすっかり追い払うこと。「山中に逃げ込んだ賊を〜する」◇「掃蕩」とも書く。 ### ●追い払う ## C 形容詞の類 ### ●攻め方 **喧嘩[ケンカ]早[ばや]い** すぐけんかを始めやすい様子。 **喧嘩[けんか]っ早[ぱや]い** 「けんかばやい」の、くだけた言い方。「森の石松は〜で有名だった」 ## d 形容動詞の類 **攻撃[コウゲキ]的[テキ]** 相手を攻撃するような様子。「勝つためには、もっと〜な姿勢が必要だ」 **アグレッシブな** 「攻撃的」の洋語的表現。「ボクシングでは〜な姿勢が判定に影響する」「〜な投球」▶aggressive **好戦[コウセン]的[テキ]** すぐに武力によって解決しようとする様子。「〜な人物は外務大臣には不適当だ」 **戦闘[セントウ]的[テキ]** 人の意見や提案などに、対決・反抗の態度がたたかうことを辞さないような様子であること。「彼の〜な態度は、議論を混乱させるばかりだ」 **喧嘩[ケンカ]腰[ごし]の** けんかをしかけるような態度である様子。「〜で話されては何も言えない」 ### ●挑戦的 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●攻めること **攻[せ]め** 攻めること。特にスポーツなどでの攻撃をいう。「守りに比べて〜が弱い」「〜とすぐに殴り返される」→守り **オフェンス** スポーツ、武術における「攻め」「攻撃」の洋語的表現。「あのチームは〜は定評がある」対義語:ディフェンス▶offense **攻勢[コウセイ]** 積極的に敵を攻撃する態勢・勢い。「わがチームは〜に出ている」対義語:守勢 **空挺[クウテイ]** 地上部隊が航空機で移動し、パラシュート降下や強行着陸などによって敵地に進出すること。▷~部隊・~作戦◇「空中挺進」の略。 **切[き]り込[こ]み** 刀を抜いて勢いよく敵陣の中へ攻め込むこと。「敵陣に〜をかける」▷~隊・~隊長◇「斬り込み」とも書く。 **肉弾[ニクダン]** 肉体を弾丸に代用して、捨て身で敵陣に突入すること。▷~三勇士 ### ●襲うこと **夜[よ]討[う]ち** 夜の闇にまぎれて不意に敵を討つこと。「思わぬ〜に違い、逃げまどう兵」対義語:朝駆け **夜[よ]駆[が]け** 夜の闇にまぎれて不意に敵を攻撃すること。「油断して寝こけている敵を〜する」対義語:朝駆け **朝[あさ]駆[が]け** 夜がまだ明けない、早朝に不意をついて敵を攻撃すること。「〜をかけられて、落城させる」 夜討ち、夜駆け◇保元の乱(1156)のとき、反乱を起こした藤原頼長についていた源為朝は頼長に「夜討ちにかぎる」と主張したが頼長はそれをためらった。ところが、敵方についていた兄の源義朝が「夜討ち」をかけてきた。為朝方は完全に立ち遅れてとうとう負けてしまった。それ以来遠慮のない「夜討ち朝駆け」という奇襲戦法が武士のあいだに定着したという。 **電撃[デンゲキ]** 稲妻のようにすばやく行動を起こし、敵を攻撃すること。▷~戦・~作戦 **敵襲[テキシュウ]** 敵の襲撃。「就寝中に〜に遭う」 ### ●攻め方 **正攻法[セイコウホウ]** 奇計・奇策などを用いず、戦術の正面から攻撃するやり方。「策は尽きた。もはや〜でいくしかない」 **拙攻[セッコウ]** スポーツなどで、へたな攻め方。「あんな〜では決して勝てないだろう」 **水攻[みずぜ]め** 城を攻める方法。敵がこもっている城の井戸を埋めて飲料水をなくしたり、城中の兵馬を涸渇させたり、水はけの悪い低地の城の周囲に堤を築き、付近の湖川の水を導入して城を水浸しにするもの。「秀吉による高松城の〜は有名だ」 **火攻[ひぜ]め** 火を放って攻めること。「敵の隠れ家を〜にする」 **焼[や]き討[う]ち** 城・家屋敷・市街などに火をつけて攻撃すること。「〜の首謀者は不明だ」◇「焼き打ち」とも書く。 **兵糧[ヒョウロウ]攻[ぜ]め** 敵の食糧の補給路を断ち、戦力を弱め降参させようとする攻め方。「徹底的な〜で、敵はついに降参した」 <691> ]ること。「明朝5時に~を開始する」 **総[そう]攻[ぜ]め** 「総攻撃」の、やや古風な言い方。「城を〜にする」 **総掛[そうが]かり** 全員で攻撃すること。「全軍~で攻める」◇全員で協力して事にあたる場合にもいう。 **先制[せんせい]攻撃[こうげき]** 相手より先に攻撃すること。「相手の態勢がまだととのっていないのを見て〜をしかける」 **波状[はしゅう]攻撃[こうげき]** 繰り返し攻撃をしかけること。「一晩中、敵機の~が続いた」 **集中[しゅうちゅう]攻撃[こうげき]** 1ヵ所だけを徹底的に攻撃すること。「敵の〜を受け、ついに首都は陥落した」「敵軍の要塞を〜する」◇する動詞としても用いられる。 **じゅうたん爆撃[ばくげき]** じゅうたんを敷き詰めるように、ある地域を徹底的に、くまなく爆撃すること。「深夜の〜で、街は火の海と化した」 **特攻[とっこう]** 太平洋戦争の末期に、日本軍がとった攻撃法。自分の乗った航空機あるいは魚雷ごと敵艦に突入し撃沈させる。▷~隊 ●攻撃の順番 **先手[せんて]** 囲碁・将棋・スポーツなどで相手より先に攻撃すること。~必勝 ⇔後手 **先駆[さきが]け** 真っ先に敵の中へ攻め込むこと。「~の功名を競い合う」「先駆け」「魁」とも書く。 **先陣[せんじん]** 他に先んじて攻め込むこと。「大将が自ら〜を切る」◇本来は軍の先頭にたてた陣の意。 **先攻[せんこう]め** スポーツや勝負事で、先に攻撃すること。「初回に〜のチームが大量点をあげた」⇔後攻め **先攻[せんこう]** 「先攻め」の漢語的表現。「じゃんけんで〜を決める」→後攻◇「先攻め」よりこちらの言い方のほうがふつう。 **後攻[こうこう]め** スポーツなどで、後に攻撃する。「今回は〜でいこう」→先攻め **後攻[こうこう]** 「後攻め」の漢語的表現。「同点で最終回をむかえた場合、~のほうが有利だ」⇔先攻◇「後攻め」よりこちらの言い方のほうがふつう。 **後手[ごて]** 囲碁・将棋・スポーツなどで相手より後から攻撃すること。⇔先手 **殿[しんがり]** 軍隊が退却するときに敵の追撃を最後尾で撃退すること・役。「~をつとめる」◇「しりがり(後駆り)」が転じたもの。 ●攻守・攻防 ➡3803守るh●攻めることと守ること ## S 名詞の類:ヒト **前衛[ぜんえい]** テニス・バレーボールなどで、自陣の前方にあって、主として攻撃をする者。「今日の試合では〜の運動能力の差がでた」→後衛 **攻撃[こうげき]陣[じん]** スポーツの団体競技で、攻撃にあたる人々。「~が活躍し、大差で勝利した」→守備陣 ●フォワード ➡5214けるs●けるスポーツの選手 攻める3800h~犯す3801d ●軍隊・部隊・兵士など ➡3701戦うm・s・t ## Z その他 **窮鼠[きゅうそ]猫[ねこ]を噛[か]む** 窮地に追い込まれて必死になれば、弱いものでも強いものに勝ったり、痛手を負わせたりすることもあるということのたとえ。 # 3801 犯す ## a 動詞の類 ●犯す **犯[おか]す** ①規則・法律などにそむき、してはならないことをする。「罪を犯した者は当然その報いを受ける」「間違いを~」「過ちを~」②セックスを強制する。「最近は女性ばかりでなく男性も犯されることがあるそうだ」 **違犯[いはん]** 法律や規則などを守らないで、これを犯すこと。「命令に〜した者は、直ちに厳罰に処する」◇古くは「いぼん」ともいう。 **違反[いはん]** 法律・約束・規則などを守らず、これにそむくこと。「校則に~した服装でしかられた」▷スピード~・駐車~・交通~・選挙~・ルール~⇔遵守◇「違反」は「違犯」よりも、何らかの守らなければならないものにそむく、反抗する、というニュアンスが強い。 ●反する ➡4107逆らうa●反する ●人を犯す **辱[はずかし]める** 女性を犯す。「女性を~ような男は断じて許せない」 **凌辱[りょうじょく]** 辱めること。「混乱に乗じて婦女子を〜した者を厳しく罰する」「陵辱」とも書く。 **強姦[ごうかん]** 男女の間の、暴力を用いて強制的に性交すること。「次々と若い女性を〜しては殺していた男が捕まった」▷~魔 ⇔和姦 **暴行[ぼうこう]** 強姦すること。「女子大生のAさんは帰宅途中に〜された」▷婦女~◇最近「強姦」の意では、より婉曲に「乱暴」ということも多い。 **手込[てご]めにする** 「強姦」の古い言い方。「町娘を手ごめにしようとした浪人者」◇「手込め」は「手籠め」とも書く。 **輪姦[りんかん]** 多人数で同一人物を強姦すること。「女性を〜したことは許しがたい」 **レイプ** 性的暴行。「友人が~されるところをだまって見ているのは共犯になる」◇「強姦」よりは生々しさが少ない。▶rape ## C 形容詞の類 **罪深[つみぶか]い** 罪が重い様子。「子供を人質に取るなどという~ことはやめろ」 ## d 形容動詞の類 **有罪[ゆうざい]の** 裁判で、被告人の行いが法律に違反したと認められる様子。「~の判決が下される」⇔無罪 **黒[くろ]** 犯罪者・犯人である確率が高い様子。「あの男は~だ」 **同罪[どうざい]の** 同じ罪、同じ責任である様子。「犯行現場にいながら見て見ぬふりをして <692> いた者も〜だ」 ## h 名詞の類:コト・サマ ●罪 **罪[つみ]** 法的・道徳的・宗教的にとがめられるべき行い、および、その行いに対する刑罰や責任。「殺人という取り返しのつかない〜を犯す」「故意ではないのだから彼の〜は重くはならないだろう」「~の意識がない」 **罪科[つみとが]** 罪や過ち。「何の〜もない人を罰する」 **罪過[ざいか]** 罪や過ち。「重大な〜が露見する」 **罪業[ざいごう]** 仏教で、罪となる悪い行い。「~を犯して地獄に落ちる」 **罪障[ざいしょう]** 仏教で、極楽往生などの妨げとなる罪。「懺悔して〜を滅する」 **破戒[はかい]** 仏教で、僧が戒律を破る罪を犯すこと。 **大罪[たいざい]** 重い罪。「〜を犯す」「だいさい」ともいう。 **重罪[じゅうざい]** 重い罪。「殺人は言うまでもなく〜だ」 **大逆[たいぎゃく]** 主君や親を殺すような、人の道にはずれた行い。▷~罪◇「だいぎゃく」ともいう。 **微罪[びざい]** 軽い罪。「捕らえられたが、~につき釈放された」 **余罪[よざい]** すでにわかっている罪以外に犯している罪。「~を追及する」 ●犯罪 **犯罪[はんざい]** 法律に違反する行為。「年々未成年者の~が増加している」▷~少年・〜心理学・~者・~人 **軽犯罪[けいはんざい]** 軽犯罪法に規定された軽度の犯罪。 **重犯[じゅうはん]** 重い犯罪。「~を犯す」 **犯行[はんこう]** 犯罪となるべき行為。「加害者が〜に及んだ原因は被害者にもある」 **凶行[きょうこう]** 殺人・傷害などむごたらしい犯行。「目を覆いたくなるような〜の現場」◇「兇行」とも書く。 **事犯[じはん]** 法律で、刑罰に処すべき行為。▷暴力~・経済~ ●犯罪の種類 **知能犯[ちのうはん]** 暴力や腕力によらず、知能を利用した犯罪。詐欺罪や背任罪など。 **盗犯[とうはん]** 窃盗・強盗などの犯罪。「~を防止する」 **愉快犯[ゆかいはん]** 世間を騒がせて快感を得るために行われる犯罪。 **国事犯[こくじはん]** 国家の政治的な秩序を侵害する犯罪。内乱罪など。 **戦争[せんそう]犯罪[はんざい]** 戦争に関する国際条約や慣習法に違反する行為。降伏者の殺傷、禁止兵器の使用など。 ●犯行の様態 **現行犯[げんこうはん]** 現に行っている、または行い終わった直後に発覚した犯罪。「すりを〜で逮捕する」 **単独犯[たんどくはん]** ある犯罪を1人で行うこと。「現場の状況からして〜の可能性が高い」⇔共犯 **共犯[きょうはん]** ある犯罪を2人以上の者が関与して行うこと。▷~者⇔単独犯◇法律用語では、共同正犯・教唆犯・従犯の区分がある。「共同正犯」とは、2人以上の者が共同して犯罪を行うこと。「教唆犯」とは、他人をそそのかして、犯罪を行わせること。「従犯」とは、他人の犯罪の実行を助け、その実行を容易にすることで、「従属犯」「幇助犯」ともいう。 **初犯[しょはん]** はじめて罪を犯すこと。「~なので執行猶予付きの判決がでるだろう」→再犯 **再犯[さいはん]** 一度罪を犯した者が、再び罪を犯すこと。◇特に、刑の執行終了、または刑の執行免除、釈放後5年以内にまた罪を犯すことをいう。「~の可能性はきわめて高い」▷~防止⇔初犯 **重犯[じゅうはん]** 再犯。「~で酌量の余地はないとて禁役刑を受けるだろう」→初犯 **累犯[るいはん]** 3犯以上のこと。再犯および3犯以上のものをいう。「~の場合、九分九厘執行猶予がつかない」⇔初犯 **常習犯[じょうしゅうはん]** 一定の犯罪行為を繰り返す習癖のある者が行う犯罪。 **確信犯[かくしんはん]** 政治的・宗教的・思想的な信念に基づく義務感・使命感によって行われる犯罪。 ●罪証 ➡1603確かめるk●証拠など **罪状[ざいじょう]** 犯罪が行われたときの具体的な事情。「〜を明らかにする」▷~認否・~否認 **罪責[ざいせき]** 犯罪に対する責任。「~はすべて私にある」 **疑獄[ぎごく]** 罪跡が明白でなくて、有罪無罪の決定しがたい裁判事件。特に、解明が難しい大規模な贈収賄事件。「~に連座して議員を辞職する」 ●犯意 ➡1507考えるh●意図 ## S 名詞の類:ヒト **罪人[つみびと]** (道徳的・宗教的な)罪のある人。「キリスト教では、人間は生まれながらに〜だという」 **罪人[ざいにん]** 犯罪を犯した人。「その~は島流しになった」 **科人[とがにん]** 罪をとがめられている人。○「科人」とも書く。多く、古い時代の人についていう。 **犯人[はんにん]** 犯罪あるいは犯罪に類する行為を行った人。「~を逮捕する」「黒板に落書きした~を教師が捜そうとしている」 **真犯人[しんはんにん]** 本当の犯人。「~を捜せ」 **犯罪人[はんざいにん]** 犯罪行為をした人。「軍事裁判で~とされ処刑された」 **犯罪者[はんざいしゃ]** 犯罪行為をした者。「~自身より家族が苦しいめにあう」 **犯罪[はんざい]少年[しょうねん]** 14歳以上20歳未満で罪を犯した少年。「~の更生はうまくいかないのが実状だ」◇14歳未満は「触法少年」という。 <693> **ほし** 犯人を指す警察用語。「~の足どりを調べる」◇「犯人の目星」の意か **主犯[しゅはん]** ある犯罪を中心になって行った者。「~はあいつに違いない」▷~格 **共犯[きょうはん]** 共同して犯罪を行った者。「愛人が~だった」 **正犯[せいはん]** 法律で、犯罪を自ら実行した者。⇔従犯 **従犯[じゅうはん]** 犯罪を手伝った者。「~は正犯の刑に照らして刑が軽減される」⇔正犯◇「従属犯」「幇助犯」ともいう。 **実行犯[じっこうはん]** 犯罪に直接かかわった者。「~はほかにいるはずだ」 **凶悪犯[きょうあくはん]** 残忍な犯罪を行った者。「いかにも〜らしい面構えだ」 **凶状持[きょうじょうも]ち** 殺人や強盗などの凶悪な犯罪を犯した者。◇「兇状持ち」とも書く。 **政治犯[せいじはん]** 政治的動機によって犯罪を行った者。「グラーグの~は、その後名誉回復・釈放された」 **思想犯[しそうはん]** 思想の相違による犯罪を行った者。「戦時中、〜は徹底的に弾圧された」◇「政治犯」も「思想犯」もどちらも確信犯であるが、日本では、特に治安維持法(大正14年制定、昭和20年廃止)を犯す行為をした者を指した。 **戦争[せんそう]犯罪人[はんざいにん]** 戦争に対する罪と責任を問われた人。 **戦犯[せんぱん]** 「戦争犯罪人」の略。「東京裁判では、7人のA級〜に極刑が科せられた」 **常習犯[じょうしゅうはん]** 犯罪行為を繰り返す習癖のある者。「その男は窃盗の〜だった」 **常習者[じょうしゅうしゃ]** あまり好ましくない習慣や過ちを繰り返す人。「国税局が税金滞納の~を摘発する」◇「常習犯」は「あいつは遅刻の常習犯だから」などとおどけた表現に用いることが可能だが、「常習者」はそうした使い方がしにくい。 ●殺人犯 △0007殺すs ●誘拐犯 ➡4611さらうs ●窃盗犯 △4612盗むs●泥棒 ●ギャング **ギャング** 暴力行為を行う集団。特にアメリカの組織的な犯罪集団をいう。▶gang **マフィア** アメリカ・イタリアの犯罪組織。◇それに似た犯罪組織の通称としても使われる。▶Mafia **シンジケート** 大規模な犯罪組織。▷麻薬~▶syndicate # 3802 侵す ## a 動詞の類 **侵[おか]す** ①他国や他人の領域に不法に立ち入る。「国境を~」②他人の権力や権利を損なう。「基本的人権は侵してはならない」 **侵入[しんにゅう]** 他国や他人の領土あるいは領域に不法に入ること。「泥棒は風呂場の窓から〜したらしい」「敵機が闇に紛れてわが領空に〜してきた」 **侵攻[しんこう]** 他国の領土に武力で入り攻撃すること。「征服するために隣国に〜する」 **侵襲[しんしゅう]** 侵入して襲うこと。「外敵の〜を防ぐ」 **進出[しんしゅつ]** 他の勢力範囲内に進み出ること。「敵の領土へ〜する」 **侵犯[しんぱん]** 他人の権利・領域などを侵すこと。「国籍不明機が日本の領空を〜した」 **侵食[しんしょく]** 他をしだいに侵し、損なうこと。「その国の領土は知らず知らずのうちに北方民族によって〜されていった」◇「侵蝕」とも書く。 **蚕食[さんしょく]** 他の者の領域やものなどを徐々に片端から侵すこと。「A国はしだいに周辺の国々を〜していった」 **侵略[しんりゃく]** 他国の領土に不法に入り込み、それをおかすこと。「かつてA国は多くの国を〜していった」▷~者・~戦争◇「侵掠」とも書く。 **侵奪[しんだつ]** 他の権利や所有物などを奪うこと。「人民の自由を〜せんとするは官権の暴挙なり」 **席巻[せっけん]** 他の勢力範囲を片端から自分のものにすること。「その王国は、ヨーロッパ全土を〜した」「新製品が市場を〜する」◇「席捲」とも書く。「むしろを巻く」意から。 **併吞[へいどん]** 他の国の領土・人民を自分の勢力範囲に組み入れること。「隣国を〜する」「一企業が世界の市場を〜する」 ●むしばむ **蝕[むしば]む** あるものの内部に入り込んだり、はびこったりして少しずつ悪い状態にする。「麻薬と暴力が社会を~」「知らないうちに、癌が体をむしばんでいた」「世の風潮が少年の心を〜」「書物を〜紙魚」◇「虫食む」の意。 **虫[むし]が食[く]う** 虫が、衣服・本・柱などを少しずつ食べ、(まばらに)損傷させる。「古い日記を出してみると、点々と虫が食っていた」「四方から侵食され、領土は虫が食ったようになった」 **内攻[ないこう]** 病気の症状や精神的な苦痛が表面に現れず、内部で進行すること。「できものが〜する」「いらだちが〜する」 **浸食[しんしょく]** 水などが長い年月の間に、岩石などの表面を少しずつ削り取って、その形を変化させること。「この美しい海岸線は気の遠くなるほどの年月をかけて〜されたものだ」▷~作用◇「浸蝕」とも書く。 **水食[すいしょく]** 水の流れによって、土地が浸食されること。「~によって削られた岩石」▷~谷◇「水蝕」とも書く。 **波食[はしょく]** 波の作用によって海岸が浸食されること。「~によってできた崖」▷~作用・~台◇「波蝕」とも書く。 **海食[かいしょく]** 波や潮流によって、海岸・海底が浸食されること。「~によってできた海底のゆるやかな台地」▷~崖・~台・~洞◇「海蝕」とも書く。 <694> **風食[ふうしょく]** 風の作用によって、地表が浸食されること。「長年の〜が作り出した奇岩の数々」▷~作用◇「風蝕」とも書く。 ●権利を侵す **食[く]い込[こ]む** 他の領分を侵す。「先生が授業を延長したので、次の授業時間に食い込んだ」「対抗する候補の選挙地盤に~」◇領土といった具体的なものではなく、抽象的なものの場合に用いる。 **侵害[しんがい]** 不当なやり方で、他のものの権利や利益を侵すこと。「有名人だからといって、プライバシーを〜してよいというわけではあるまい」▷人権~⇔擁護 **干犯[かんぱん]** 他の権利・権威を侵すこと。「最高司令官の統帥権を〜する」◇対象は人間組織の規律・命令などで、領土といった具体的なものではない。 **蹂躙[じゅうりん]** 暴力などで他人の権利を侵すこと。「今回の大学当局の行為は学生の権利を〜するものである」▷人権~◇「蹂躪」とも書く。「蹂」は踏んでもむこと、「躙」は踏むこと。 ## h 名詞の類:コト・サマ **虫食[むしく]い** 虫が食うこと。「ウールのコートに~の跡が点々とある」「売れ残りの梨を買ったら〜があった」 ●軍国主義 ➡1507考えるj●おもな主義 ## S 名詞の類:ヒト **侵入者[しんにゅうしゃ]** 侵入した者。「~を捕まえる」 **侵略者[しんりゃくしゃ]** 侵略した者。「~を撃退する」 **インベーダー** 「侵入者」「侵略者」の洋語的表現。▷~ゲーム◇日本語では、SF小説などで、侵略目的で宇宙から地球にやって来た宇宙人の意で用いることが多い。▶invader # 3803 守る ## a 動詞の類 ●守る **守[まも]る** 不都合をもたらす外的な力に対抗して、それが及ばないようにする。「国を守る」「隣国からの攻撃に備え、国境を~」「台風から農園を~」「身を~」「生活を~」「君は内野を守ってくれ」⇔攻める◇「護る」とも書く。 **守[まも]り抜[ぬ]く** 最後まで守る。「相手チームの怒濤の攻撃からゴールを~」 **守[まも]り切[き]る** 最後まで守る。「1点差をピッチャーの継投で〜」 **守護[しゅご]** 大切な人・もの・場所などを守ること。「仏法を〜する」「幼君を〜する」▷~神◇古い言い方。 **加護[かご]** 神仏の力でその人を守ること。「神の御~がありますように」 **護持[ごじ]** それが傷つけられたり失われたりしないように、大切に守っていくこと。「国体を〜することが終戦の条件であった」 **鎮護[ちんご]** 兵乱や災いから国などの平和を守ること。「国を〜する」▷~国家(仏教の力により、国を守ること) **防護[ぼうご]** 攻撃などを防ぎ守ること。「頭を〜するためにヘルメットをかぶる」▷~ネット・~服 ●攻めてくるものに対して守る **固[かた]める** 外から攻めてくるものに対して、侵されないように、守りの態勢をととのえる。「正面を固めて、攻めてくる敵をたたく」 **守[まも]りを固[かた]める** それまでより守りを強固にする。「守りを固めてから反撃に転じる」 **守備[しゅび]** 敵の攻撃に備えて守ること。「島の南部を〜する部隊」▷~隊・兵 **固守[こしゅ]** 区切って陣営などをかたく守ること。「海側の陣地を〜すべく、残存兵力を結集する」 **堅守[けんしゅ]** 敵の攻撃に対して、領地・城・陣などをかたく守ること。「城を〜する」 **死守[ししゅ]** 命がけで守ること。「防衛線を〜する」 **掩護[えんご]** 味方の部隊などを、敵の攻撃から守ること。「突入部隊を後方から〜する」▷~射撃◇「掩」はおおう意。 **防戦[ぼうせん]** 敵の攻撃を防ぐために戦うこと。「死の覚悟で~する」「敵の圧倒的な攻撃に~一方になる」 **防衛[ぼうえい]** 他からの危害や侵入を防ぎ守ること。「国土の~にあたる軍隊」「タイトルを〜する」▷正当~・~軍 **自衛[じえい]** 他からの助けを期待せず、自分の力で自分を守ること。「自分のことは自分で守る」「自分の国はいと自国を〜するという実感がわかなくなる」「もはやプライバシーは〜するしかない」▷~権・~隊・~官 **防御[ぼうぎょ]** 敵の攻撃を防ぐこと。特に、柔道・剣道・空手・ボクシングなどで相手の攻撃を防ぐこと。「相手の突きを両手で〜する」▷~率⇔攻撃◇「防禦」とも書く。 **ガード** 身に危険を及ぼすおそれのある何かから、あるものを守ること。「熱狂的なファンから有名人を〜する」「ボクシングでボディーを〜する」▶guard **ブロック** バレーボールや野球などで、相手の攻撃を体全体を使ってはね返すこと。「強烈なスパイクをかろうじて〜した」「ホームスチールを〜する」▶block ●約束・法律・規則・方針を守る ➡4101則るa●守る ●安全を守る **警護[けいご]** 警戒・用心しながら守ること。「来日中のロシア代表団を〜する」「首相官邸を〜する」▷身辺~◇「警固」とも書く。 **警備[けいび]** 盗難・災害などを防ぐために、建物などを守ること。「夜の倉庫を〜する」▷~員 **警衛[けいえい]** 「警護」のかたい言い方。「宮中を〜する」 **護衛[ごえい]** 人のそばに付き添って守ること。「首相を〜する」▷~艦 **エスコート** 男性が女性に付き添って安全に移動できるようにすること。「家まで帰り、彼が私を〜してくれた」▶escort <695> ●大切に守る **庇[かば]う** 危険が及んだり非難を受けたりしないように、大切に守る。「いためた手首をかばいながら戦う」「息子をかばって罪をかぶる父親」 **庇[かば]い立[だ]て** 何かと理由をつけて庇うこと。「自分の子だからといって〜するのはよくない」 **厭[いと]う** 体・健康などを、大切に守る。「くれぐれもお体をおいといください」 **愛護[あいご]** そのものを傷つけたり、虐げたりするような行為から愛情をもって守ること。「ペットを〜する」▷動物~ ●保護する **保護[ほご]** 弱いものを傷つけないように守ること。「絶滅の危機に瀕している動物を〜する」「迷子を〜する」▷~領・~色・~鳥・~貿易・~者・環境~ **庇護[ひご]** 弱い立場の者などをかばい守ること。「零細企業を〜する」「両親の〜の下にすくすくと育つ」 **養護[ようご]** 特別に保護し、世話をすること。「虚弱な子供を〜する」▷~施設・~学校・~教諭・~老人ホーム **教護[きょうご]** 罪を犯したり、そのおそれのある少年少女を、教育し保護すること。「非行少年を〜する」▷~院 **監護[かんご]** 監督し保護すること。「親権を有する父または母は未成年の子を〜する義務がある」 **後見[こうけん]** 法律で、親権者のいない未成年者や禁治産者の保護・監督・財産管理をすること。「民法の規定に従って〜が開始される」▷~人 ●その他 **守[まも]り立[た]てる** 人や組織の力を十分に発揮させたり、組織を盛んにしたりする。「小さな会社ですが、皆でもりたてていきましょう」◇「まもり育てる」意から。 **守成[しゅせい]** すでに基礎のできた事業をもり立てていくこと。「父が創業した会社を長男が〜する」 **援護[えんご]** 困っている者を助け守ること。「リストラで退職させられた人々を〜する」 **弁護[べんご]** その人を守るために、利益となることを主張すること。「裁判では彼をしっかり〜してやってくれ」▷~士・~人・自己~◇「辯護」とも書く。 **擁護[ようご]** 積極的にかばい守ること。「人権を〜する」⇔侵害 ●見守る ➡0405見守るa●見守る ## d 形容動詞の類 **鉄壁[てっぺき]の** 守りが非常にかたい様子。「~の守備を誇るチーム」 ## h 名詞の類:コト・サマ ●守ること **守[まも]り** 自軍を守り、敵の攻めに備えること。「~を固める」「9回の裏の〜につく」⇔攻め◇「護り」とも書く。 **守勢[しゅせい]** 敵の攻撃を防ぎ守るための態勢。「ちょっとした味方のミスで〜にまわってしまった」⇔攻勢 **冥加[みょうが]** 知らず知らずに受ける、神仏の加護。「~に尽きる」「~あれかし」 **観護[かんご]措置[そち]** 家庭裁判所が、少年審判のために、少年の心身の状況を観察・保護すること。「~を延長する」 ●あるものを守ること **護国[ごこく]** 国家を守ること。▷~神社 **国防[こくぼう]** 外敵の侵略に対して、軍事力で国を守ること。▷~軍・~長官・~政策 **海防[かいぼう]** 海からの外敵の侵略に対して、軍事力で国を守ること。 **専守[せんしゅ]防衛[ぼうえい]** 他国から攻撃を受けた場合のみ、自国を守るために武力を用いること。 **護身[ごしん]** 他から危害を加えられないよう身を守ること。「~のためとはいえ、ナイフなど携帯すべきではない」▷~術 **保身[ほしん]** 自分の地位・名声などにしがみつき、それを守ろうとすること。「彼は〜に走る傾向がある」◇あまりいい意味では用いられない。 **鎮守[ちんじゅ]** 軍隊を駐屯させ、その地をしずめ守ること。▷~府 **護憲[ごけん]** 憲法や立憲政治を守ること。▷~運動 ●スポーツなどの守り **守備[しゅび]** 野球などの球技での守り。「外野の~を固める」▷~固め・~要員・~範囲⇔攻撃 **ディフェンス** スポーツで、守り。「~の強いチームは安定した試合運びをする」⇔オフェンス▶defense **好守[こうしゅ]** 野球などで、うまく守ること。「味方の〜で得点を許さなかった」 **拙守[せっしゅ]** 野球などで、へたな守備をすること。「両チームの〜で大味な試合になった」⇔好守 **攻守[こうしゅ]** 攻めることと守ること。「~(ところを変える形で形勢が逆になる)。 **攻防[こうぼう]** 攻めることと、防ぐこと。「激しい〜を繰り広げる」▷~戦 ## k 名詞の類:モノ ●安全を守るもの **命綱[いのちづな]** 登山や高所など危険な場所で作業する際に、落下防止のために体を堅牢な場所につなぎとめるロープ。 **シートベルト** 自動車や航空機の座席に取り付けてあるベルト。それを締めることにより、走行中の事故や離着陸時の衝撃などから人を守る。▶seat belt **安全[あんぜん]ベルト** 「シートベルト」の、やや古い言い方。 **エアバッグ** 自動車に取り付け(てあ)る安全装置。ある程度を超えた衝撃を受けると瞬時に袋がふくらみ、その衝撃から人を守る。▶air bag **ガードレール** 自動車が道路外や反対車道などへ飛び出さないように、道路の端や車道と歩道の間に設けられ <696> た防護用の柵。「スピードの出しすぎで、~に激突する」▶guardrail **ガードフェンス** 車道と歩道との境や、高速道路の中央分離帯などに設けられた防護用の金網。「居眠り運転をして、~を倒してしまった」▶guard fence **護衛艦[ごえいかん]** 空母や船団を護衛する軍艦。 ●防具 **防具[ぼうぐ]** スポーツなどで、身体を防護するために身につける道具。 **盾[たて]** 敵の刀・やり・矢などを防ぐ武具。「楯」とも書く。「係の男は、規則を盾に、われわれの主張をはねつけた」のように、比喩的に、自分の立場を守ったり、有利にしたり、隠れたりするための手段の意にも用いる。 **鎧[よろい]** 昔、戦場で敵の攻撃から身を守るために着用したもの。 **兜[かぶと]** 昔、戦場で敵の攻撃から頭部を守るためにかぶったもの。◇「冑」「甲」とも書く。 **鉄兜[てつかぶと]** 戦場などで頭部を守るためにかぶる、鋼鉄製の半球形の帽子。 **甲冑[かっちゅう]** 鎧と兜。「~に身をかためた若武者」 **具足[ぐそく]** 甲冑。特に、室町時代末期以降、戦国時代に多く用いられた様式のもの。 **防弾[ぼうだん]チョッキ** 胸部や腹部を銃弾から守るための、そでなしの胴着。「夜になると〜をつけた警官が増える」「チョッキ(ポjaque)」は、上着の下、シャツの上などに着る、そでなしの短い胴着の意。 **面[めん]** 顔や頭を守る防具。特に、剣道で用いるもの。 **胴[どう]** 剣道で、胸部・腹部を守る防具。 **籠手[こて]** 剣道で、指先からひじまでを守る防具。○弓を射るときに左のひじから肩にかけるおおい。 **手っ甲[てっこう]** 外傷・寒気・日ざしなどを防ぐために手の甲にはめる布や革製の防具。 **垂[た]れ** 剣道で、腰のあたりを守る防具。 **胸当[むねあ]て** 胸に当てる防具。◇「むなあて」ともいう。 **腹当[はらあ]て** 腹と胸だけに当てる、おもに雑兵用の鎧。 **脛当[すねあ]て** 脛に当てる防具。◇「臑当て」とも書く。 **プロテクター** スポーツで、体につける防具の総称。特に、野球でボールが当たってけがをしないように捕手・審判がつける胸当て。▶protector **ヘルメット** 頭部を防護するための、鉄製やプラスチック製の帽子。◇俗に、略して「メット」ともいう。▶helmet **ヘッドギア** ボクシング、レスリング、ラグビーなどで用いる、頭部や耳を保護する防具。▶headgear **マスク** 野球の捕手・審判やフェンシングの選手などがつける面。▶mask **レガーズ** 野球の捕手・審判やアイスホッケーの選手などがつける脛当て。▶leg guards **サポーター** テニスやレスリングなどをするとき、関節を保護するための、伸縮性のあるバンドや下着。▶supporter **マウスピース** ボクシングなどの試合で、選手が口の中に含む、舌や歯を保護するための用具。▶mouthpiece ●守り刀 ➡7000切るm●短い刀 ●お守り **御守[おまも]り** それを持っている人を、神仏が災難から守るという社寺が発行する札。「外国へ長期留学する息子に〜を渡す父親」 **守[まも]り袋[ぶくろ]** 肌につけて、いつも持っているお守り袋。 **守[まも]り札[ふだ]** 神仏の霊威がこもっていて、人を守ると信じられる札。 **御札[おふだ]** 神社や寺で出す守り札。 **護符[ごふ]** 神仏の加護がこもっているという、神仏の名などを記した札。「御待」とも書く。 **護身符[ごしんふ]** 護符。「~を夫の腹巻きの中にしのばせる出征兵士の妻」 **呪符[じゅふ]** 厄を避けるために身につける(まじないの)札やもの。 **神符[しんぷ]** 神社などが発行する守り札。 **魔除[まよ]け** それを持っていると、災難や悪魔を避けることができると信じられているもの。「西洋ではにんにくを〜にする人がいる」 **マスコット** 幸運をもたらすものとしてかわいがられる人形や動物。「私の〜は子ぶたのぬいぐるみです」▶mascot ## S 名詞の類:ヒト ●競技で守る人 **後衛[こうえい]** テニス・バレーボールなどで、自陣の後方にいて、主として守備を担当する者。「~の活躍で試合がきまった」→前衛 **ゴールキーパー** サッカー・ホッケー・水球などで、ゴールを守る選手。◇「GK」と略して書く。▶goalkeeper **キーパー** 「ゴールキーパー」の略。▷~チャージ **守備[しゅび]陣[じん]** スポーツの団体競技で、主として守備にあたる人々。「あのチームの守りはかたい」⇔攻撃陣 ●バックス ➡5214けるs●けるスポーツの選手 ●野球で守る人 **野手[やしゅ]** 野球で、守備につく選手。ふつう、投手と捕手を除く。 **内野手[ないやしゅ]** 野手のうち、内野の守備につく選手。◇略して「内野」ともいう。 **一塁手[いちるいしゅ]** 一塁のあたりを守る選手。 **ファースト** 「一塁手」の、より口語的な言い方。▶first **二塁手[にるいしゅ]** 二塁のあたりを守る選手。 **セカンド** 「二塁手」の、より口語的な言い方。▶second **遊撃手[ゆうげきしゅ]** 内野手のうち、二塁と三塁の間あたりを守る選手。◇「遊撃」と略すこともある。 <697> **ショート** 「遊撃手」の、より口語的な言い方。「ショートストップ(shortstop)」から。 **三塁手[さんるいしゅ]** 三塁のあたりを守る選手。 **サード** 「三塁手」の、より口語的な言い方。▶third **外野手[がいやしゅ]** 野手のうち、外野の守備につく選手。◇略して「外野」ともいう。 **レフト** 本塁から見て外野の左側を守る選手。▶left **左翼手[さよくしゅ]** レフト。 **センター** 本塁から見て外野の正面を守る選手。▶center **中堅手[ちゅうけんしゅ]** センター。 **ライト** 本塁から見て外野の右側を守る選手。▶right **右翼手[うよくしゅ]** ライト。 ●捕手 ➡4604つかまえるs●ボールをとる人 ●投手 ➡5211投げるs●投手 ●護衛する人 **用心棒[ようじんぼう]** 護衛のために雇っておく力の強い者。特に、博徒などが、警戒のためにかかえておく武芸者。「いざというときのために~を雇う」◇万一の場合のために備えておく棒の意から。 **護衛[ごえい]** ある人に付き添って守る人。「首相に~が3人つく」▷~兵 **ボディーガード** 重要人物などにつき従い、危険から守る人。「~として元プロボクサーを雇う」▶bodyguard **SP[エスピー]** 重要人物の警護を専門とする警察官。「犯人逮捕より、まず要人を守る。それが動く壁と言われる〜の鉄則である」◇「セキュリティポリス(security police)」の頭文字から。 **シークレットサービス** アメリカで、大統領などの要人を特別に護衛する機関。▶Secret service ●護衛や守備にあたる軍隊 ➡3701戦うm●目的別の部隊 ●見張り・番人 ➡0402見張るs ●警備する人 **門番[もんばん]** 門の、出入りを監視したり、管理をする者。「~に事務局の場所を尋ねる」 **門衛[もんえい]** 門番。 **守衛[しゅえい]** 建物に出入りする人を監視したり建物内を巡回したりして警備する人。 **衛視[えいし]** 国会を警備する職員。「~から身分証明書の提示を求められた」 **警備員[けいびいん]** 会社や施設、重要なものなどを、警備することを職業としている人。 **ガードマン** 「警備員」の洋語的表現。「美術品を運搬するために~を雇う」◇和製洋語。ガード(guard)+マン(man) ●警備や守備にあたる兵士 ➡3701戦うs●役割・所属などから見た兵 ●ものや土地を守る人 **花守[はなもり]** (桜の)花を守る人。 **山守[やまもり]** 山林を見まわって番をする人。「~の家に1泊する」 **山番[やまばん]** 山火事や盗伐から山を守るために山林を見張る人。「不審火を〜が見つけた」 **防人[さきもり]** 古代、九州北部の防備にあたった兵士。筑紫・壱岐・対馬などを防備した。◇「崎守」の意。 **島守[しまもり]** 島の番人。 **下足番[げそくばん]** 旅館など多くの人が集まるところで、預かった履物の管理をすること。 ●建物・施設を守る人 **看守[かんしゅ]** 刑務所などで、受刑者の監視をする役人。「~に賄賂を渡して便宜をはかってもらう」 **牢番[ろうばん]** 牢屋の番人。「鬼のような~」 **留守番[るすばん]** 主人または家人の外出中に、その家を守る人。「~の子供はいるか」「今日の~はだれもいない」 **留守居[るすい]** 「留守番」の古い言い方。「~の者に尋ねたところ、ここだというものだから来てみた」 **堂守[どうもり]** 堂を守る人。 **船守[ふなもり]** 船の番人。 **墓守[はかもり]** 墓所の保全にあたる人。 **灯台守[とうだいもり]** 灯台の番人。 **関守[せきもり]** 関所の番人。 ●大切に守る人 **保護者[ほごしゃ]** 未成年者を保護する義務のある人。「未成年者の非行防止に~の協力をもとめる」▷~会 **父母[ふぼ]** 学校などに通っている子供の保護者である父と母。 **父兄[ふけい]** 児童・生徒の保護者。「教育問題で〜が学校に集まる」▷~会◇もともとは父と兄の意。最近は、保護者のほうをよく使う。 ●後見人 ➡4005助けるs●後ろにいて助けてくれる人 ●弁護士 **弁護士[べんごし]** 依頼されて、訴訟をしたり、その他の法律事務を行ったりすることを職業とする人。◇一定の資格が必要。 **弁護人[べんごにん]** 刑事事件で、被疑者・被告人の弁護を行う人。◆◇原則として弁護士の中から選任されるが、弁護士以外の者が選ばれる場合もある。 ●守り神 ➡3404信じるs●神 ## u 名詞の類:トコロ ●守るところ **守備[しゅび]位置[いち]** 野球などで、守備側の選手が守る位置。 **ポジション** 集団で行う球技で、それぞれの選手がつくべき定められた位置。特に、守備位置。「ひとつの~を5人で争う」▶position <698> **ゴール** サッカー・ハンドボール・ホッケーなどで、自陣と敵陣の2ヵ所にある、枠に網を張るなどしてあって一方が開いているもので、敵側のそこにボールなどを入れると得点になるところ。▷~ネット・~ポスト・~ライン・~キック▶goal ●野球の守備位置 **塁[るい]** 野球で、グラウンド内に設けられる4ヵ所の地点。攻撃側からすれば、打った選手が4ヵ所すべてを順に通過すれば得点できるところであり、とどまることができるところでもある。また、守備側からすれば、走者より先にそこを守っている選手にボールを送るか、そこを離れた走者に直接ボールをタッチすればアウトにできる、といったところである。「デッドボールでもフォアボールでもいいから~に出たい」 **ベース** 「塁」の洋語的表現。▷一塁~・二塁~・三塁~・本~▶base **本塁[ほんるい]** 打者が投手の投げたボールを打つところ。走者はこの塁を回ってここに戻ることができれば、1人につき1点、得点できる。「次打者のヒットで〜に突入したが、惜しくもアウトになった」 **ホームベース** 「本塁」の洋語的表現。「~を守る」「ホームプレート(home plate)」ともいう。▶home base **ホーム** 「ホームベース」の略。▷~イン・~スチール・~ラン **一塁[いちるい]** 投手の投げたボールを打った人が、最初に向かわなければならない塁。▷~手・〜ベース・〜ランナー **ファースト** 「一塁」の洋語的表現。▷~フライ・~ゴロ・~ライナー・~ミット・〜ベース・〜ランナー▶first **二塁[にるい]** 一塁の次に向かわなければならない塁。▷~手・~打・〜ベース・〜ランナー **セカンド** 「二塁」の洋語的表現。▷~フライ・~ゴロ・~ライナー・~ベース・~ランナー▶second **ショート** 野球の内野で、二塁と三塁の間のあたり。▷~ゴロ・~フライ・~ライナー◇「ショートストップ(shortstop)」から。 **三塁[さんるい]** 二塁の次に向かわなければならない塁。▷~手・~打・〜ベース・〜ランナー **サード** 「三塁」の洋語的表現。▷~フライ・~ゴロ・~ライナー・~ベース・~ランナー▶third **内野[ないや]** 野球のグラウンドの、一塁・二塁・三塁・本塁を結ぶ線の内側。▷~ゴロ・~フライ・~安打・~手◇ふつう内野手の守備位置はその線上付近。 **ダイヤモンド** 野球のグラウンドの、内野の部分。「ホームランを打って〜を一周する」◇「内野」が守備位置と内野手を指すことが多いのに対して、「ダイヤモンド」は守備位置や内野手を指すことはなく、単にグラウンドの部分をいう。「ダイヤ」とは略さない。▶diamond **外野[がいや]** 野球のグラウンドの、本塁から見て内野の外側。▷~フライ・~安打・~left・~前ヒット **レフト** 本塁から見て外野の左側。▷~フライ・~ゴロ・~ライナー・~前ヒット▶left **左翼[さよく]** レフト。▷~手 **センター** 本塁から見て外野の正面。▷~フライ・~ライナー・~前ヒット▶center **中堅[ちゅうけん]** センター。▷~手 **ライト** 本塁から見て外野の右側。▷~フライ・~ライナー・〜前ヒット▶right **右翼[うよく]** ライト。▷~手 <699> # 39 責める・脅す(叱責・脅迫) # 3900 責める ## a 動詞の類 ●責める **責[せ]める** 相手の言動が心にある期待はずれで不都合であるかを十分にわからせ、反省・謝罪など自分が満足できる対応を相手から引き出そうとする。「約束の時間に30分も遅れたと言って、妻は夫を責めた」「ていねいな言葉づかいで書類の不備をねちねちと責められた」◇「自分で自分を責める」「自分の過失を責める」など、自分の言動について用いることもある。 **責[せ]め合[あ]う** 互いに相手を責める。「内輪で落ち度を責め合っても、どうなるものでもない」 **責[せ]め付[つ]ける** 厳しい態度で責める。「教師は校則違反の生徒を生活指導室に呼んで、厳しく責めつけた」 **責[せ]め立[た]てる** 繰返し何度も責める。「店長は元旦の売上金が合わないと言って、販売員を、盛んに責め立てた」 **攻撃[こうげき]** 相手の考えや態度を改めようとして、強く責め立てること。「親しみをこめて言ったつもりだったのに、女子社員にセクハラだと〜された」◇多く、受け身の形で用いる。 **追[お]い詰[つ]める** 相手を逃げ場のないところまで責めつける。「犯人をあそこまで追いつめたら、自供も時間の問題だろう」 **油[あぶら]を絞[しぼ]る** 相手の不都合な行為を厳しく責めること。「落書きをして、教師にさんざん油をしぼられた」 **絞[しぼ]る** 「油をしぼる」の略。「いたずらをして徹夜で遊んでいたのを母に見つかり、こってり絞られた」 **絞[しぼ]り上[あ]げる** これ以上ないというところまで、徹底的にしぼる。「通り魔事件で容疑者をしぼり上げたが、自供は得られなかった」 **締[し]め上[あ]げる** 相手から謝罪・見返りなどを引き出そうとして、厳しく責める。「俺が締め上げて泥を吐かせてやるからな、とその刑事は言った」「あの男を締め上げても一銭にもならない」 **吊[つ]るし上[あ]げる** 1人を大勢で取り囲んで責める。「ごみ処分場建設の説明会で、住民が役人をつるし上げて中止を訴えた」 ●問う **問[と]う** 不都合・不審な言動を取り上げて、その責任を問題にする。「薬害の拡大を放置した国の責任を~訴訟を起こす」 **追及[ついきゅう]** 不都合なことについて、どうしてそうなったのかという原因・理由あるいはその責任を相手から得ようとして、どこまでも問うこと。「野党は、行政改革を進めようとしない政府の責任を〜した」 **迫[せま]る** 納得できる答えを相手に強く求めて、質問を続ける。「公共工事をめぐる不正に政府高官が関与しているとの証拠書類を振りかざして、野党議員が政府に迫った」◇「逼る」とも書く。 **弾劾[だんがい]** 公的な立場にある人や物事の、不正などの罪状をあばき、責任を追及すること。「政府を〜する意見書を書くべく資料を集める」▷~演説・~裁判 **問責[もんせき]** 問題のある言動の責任を問いただすこと。「私利私欲に走り腐敗しきった、筋の通り通らぬ不合理な市政を〜しようという議員は、ほとんど見あたらなかった」▷~決議案 ●問い質す・問い詰める ➡1922問うa●ただす ●なじる **詰[なじ]る** 相手の不適当な言動に対する怒りの気持ちを、強い調子で相手にぶつける。「夫の帰りが遅いことを妻がなじって、夫婦げんかが始まった」 **難詰[なんきつ]** なじること。「彼は、どうしても罪を認めようとしない、かたくなな相手の態度を〜した」 ●とがめる **咎[とが]める** 相手の言動が不適当であり、それを改めるべきであるということを、言葉や身振りで相手に気づかせる。「遅れて教室に入ってきた学生を〜こともなく、教師は静かに授業を続けた」 **聞[き]き咎[とが]める** 自分が聞いた相手の言葉をとらえて、相手をとがめる。「私が何気なくもらした言葉を聞きとがめて、相手はしつこく食い下がってきた」 **見咎[みとが]める** 自分が見た相手の行いをとらえて、とがめる。「夜道を無灯火のまま自転車で走っていたら、警官に見とがめられた」 **咎[とが]め立[だ]て** 特にことさらに、とがめること。「その教師は、何かというと生徒を〜してばかりいた」 **譴責[けんせき]** 不都合な言動を理由として、とがめること。「たとえ〜されようとも、彼は自分の気持ちにしたがって行動しようと決意していた」 **突[つ]く** 相手の不利な点を指摘して、とがめる。「何気なくもらした一言を突かれてあわてた」「痛いところを突かれる」◇「衝く」とも書く。 **つつく** 相手の、取り立てるまでもない程度の不利な点を指摘してとがめる。「反対者側からつつかれるようなことは言わないで、ここはおとなしくしておいたほうがいい」 **非難[ひなん]** 相手や自分の属する集団・組織の言動が不適当であり、そのことを認めることができないということを、(相手に向かって)表明すること。「あの人は私がいつも時間に遅れると言って〜する」「大臣の不用意な発言は国際的な〜を浴びた」◇「批難」とも書く。 **指弾[しだん]** 非難し排斥すること。「その判決は、違法な捜査を厳しく〜している」「バブル期の不動産投資の中には、反社会的であるとして〜されたものがあった」 <700> **叩[たた]く** (文章で)公然と非難する。「彼の発言は新聞・雑誌で大いにたたかれた」◇「敲く」とも書く。 **バッシング** 手厳しい非難をすること。「特定の一流企業や有名芸能人を集中的に〜する週刊誌」▶bashing **後[うし]ろ指[ゆび]を指[さ]す** ある人のいないところで、その人のあやまちなどを非難する。「何をしてもかまわないが、後ろ指を指されるようなまねだけはしてくれるなよ」◇多く、「後ろ指を指される」の形で用いる。 **難[なん]ずる** あやまちを非難する。「同意しようとしない私を、相手は〜ような目で見た」 **難[なん]じる** 「難ずる」の、やや口語的な言い方。「私の言葉を難じて、彼は次のように言った」 **論難[ろんなん]** 相手の不都合な点を論じて非難すること。「事件の責任者を個人を論難するだけでは、このような事件の再発を防止することはできない」 **糾弾[きゅうだん]** 相手の責任や罪を取り上げて非難すること。「不正は厳しく〜されなくてはならない」◇「糺弾」とも書く。 **断罪[だんざい]** (裁判で有罪の判決を下すことから)悪いと決めつけて、非難すること。「裁判長は、検察側の強引な見込み捜査を〜した」「反動的であると〜される」 **文句[もんく]を言[い]う** 何かについて非難する言葉を言う。「彼は、自分が不利になることがあるとすぐに~」 **文句[もんく]を付[つ]ける** 他人の言動や物事に気に入らないことがあって、そのことを指摘する。「客が何ヵ月も前に買った品物を持ってきて文句をつけた」「この作品は文句のつけようがない」 **クレームを付[つ]ける** 当然の権利であるとして文句を言うこと。「中身が不足していたといって、客がクレームをつけてきた」「道路拡張計画に〜」◇「クレーム(claim)」は、商品取引で契約違反があったとき、買い手が売り手に対してとる、損害賠償請求の意。 **騒[さわ]ぎ立[た]てる** 人の注意を引きつけるために大声で非難すること。「あの人は何かというとすぐに~」 **非[ひ]を鳴[な]らす** 相手の責任を追及して、盛んに非難すること。「その会合では双方が互いに相手の非を鳴らし、妥協の雰囲気は微塵も感じられなかった」 **難[なん]を言[い]う** とがめられるべき点を指摘する。「この料理は少し塩味がきついのが難だが、それもまたよい」「非の打ち所がなく、少しも〜感がない」◇多く、「難を言えば」の形で用いる。 **目[め]くじらを立[た]てる** 小さな取るに足りない欠点を、あたかも重大な事であるかのように取り上げて、とがめる。「結局は無事だったんだから、細かいことにそう〜こともないだろう」◇「目くじら」は、「目尻」の意。 **言葉尻[ことばじり]を捕[と]らえる** 言い間違いなどをとらえて、しつこく責めたり、からかったりしてとがめる。「部長は部下の言葉じりをとらえてねちねち言いはじめた」 **揚[あ]げ足[あし]を取[と]る** 他人の言い間違いや勘違いなどの、ちょっとした誤りを指摘する。「揚げ足をとってばかりいるときらわれるぞ」 **言[い]い掛[が]かりを付[つ]ける** 物事の欠点を不当に評価して、文句を言う。「肩がぶつかったと言って、若い男に言いがかりをつけられた」 **因縁[いんねん]を付[つ]ける** 実体のないことを口実につけて言いがかりをすること。「言いがかりをつけられて、迷惑した」 **難癖[なんくせ]を付[つ]ける** あからさまな問題にするほどでもないようなことの言動のちょっとした欠点をとらえて、不当にとがめる。「電車で足を踏んだこちらの謝り方が悪いと言って、若い男が難癖をつけてきた」 **いちゃもんを付[つ]ける** 難癖をつける。「どこに目をつけているんだと言って、相手がいちゃもんをつけてきた」 **絡[から]む** それほど重要ではない事柄を、非難の気持ちをこめてあれこれと取り上げる。「繁華街で、肩が当たったと言って、ちんぴらが絡んできた」「あの人は酔うと絡んでくるので、一緒に酒を飲みたくない」 ●あげつらう △1509評するa●批評する ●眼を付ける ➡0401見つめるa●にらむ ●問題にする **問題[もんだい]にする** その言動が不適切で不都合であり、何らかの対処をしなくてはならない性質のものだと考える。「この小さなスキャンダルを、野党が国会で問題にしようとする動きがある」「相手は私が何気なく口にした言葉を問題にして、文句をつけてきた」 **俎板[まないた]に載[の]せる** 考察・批判などをするべきものであるという観点から、問題にする。「その当時は、憲法改正論議をまな板にのせようという雰囲気は無かった」◇「俎に載せる」とも書く。 **俎上[そじょう]に載[の]せる** 俎上で料理されるように、批判・審議などの対象とする。「ある金融機関が不良債権問題で俎上にのせられ、非難を受けていた」◇非難の対象である場合、「まな板にのせる」よりも「俎上にのせる」のほうが、多く用いられる。 **槍玉[やりだま]に挙[あ]げる** 非難・攻撃すべきものとして、多くの人々の前に取り出して問題にする。「そのチームは今年も最下位に終わり、新任の大物監督が戦犯として槍玉にあげられた」◇相手を槍の穂先に突き刺す意から。 ●取り上げる ➡1918論じるa●発議する ## d 形容動詞の類 **自責[じせき]の** 自分で自分の行為を責める様子。「友人を切ったことへの〜の思いが頭を離れない」「~の念に駆られる」 ## f 副詞の類 ●責める様子 **こってりと** 徹底的に油をしぼられる様子。「遅刻した上に宿題も忘れたので、先生から〜しぼられた」 **みっちりと** 徹底的に油をしぼる様子。「遅刻した上に宿題も忘れたので、〜としぼってやった」 ●しつこく責める様子 ➡4402こだわるf●しつこく責める様子 <701> ●非難の気持ちを表す言葉 **事[こと]も有[あ]ろうに** いろいろな可能性がある中で、絶対にあってはならない、とんでもないことをしてしまったものだ、という非難の気持ちを表す言葉。「あの男は、〜、女房の妹に手を出した」 **有[あ]ろう事[こと]か** 「事も有ろうに」の、かたい言い方。「〜、入社当日に堂々と遅刻した」 **選[よ]りに選[よ]って** 他にいくらでも選べるのに、わざわざもっともよくないものを選んでしまったものだ、という非難の気持ちを表す言葉。「〜、こんな忙しいときに休暇を取りたいだなんて、何を考えてるんだ」「なんで〜、いつも私にばかり損な役目が当たるのか」◇「・・・なんて」「・・・か」などの、反語的な表現とともに用いられる。 **言[い]うに事欠[ことか]いて** 他にいくらでも他の言い方があるだろうことをわざわざ言うことに対して非難の気持ちを表す言葉。「善後策を考えているときに、〜『私の責任ではありません』とはなんだ」「〜彼女がいちばん気にしていることを言うなんて」 ## h 名詞の類:コト・サマ ●責め **責[せ]め** 他人から責められると思われる自分の行動。または、そのように感じるべき行動。「このたびの不祥事は、すべて社長がその〜を負うべきだ」 **責任[せきにん]** 自分が関与した不都合な事態を解決するために、他人から求められる行動(をとらなければならない状態)。「この計画が失敗した〜はすべて私にある」「どうやって〜を果たすつもりなんだ」「成績不振の〜をとって、球団に監督を辞退する旨を申し入れた」 **呵責[かしゃく]** ひどく責めさいなむこと。「良心の〜に耐えきれず、何もかも話すことにした」◇「呵噴」とも書く。一般に「良心の呵責」という言い方で用いる。 ●とがめ **咎[とが]め** (相手が自分を)とがめること。「その件については別に〜はなかった」 **御[お]咎[とが]め** 自分より上位の者が自分をとがめること。「その失敗については何の〜も受けなかった」 **言[い]い掛[が]かり** 人・物の欠点を不当なほどに大きく評価して、あれこれ非難すること。「何枚もの書類のたった1ヵ所に誤記があるから、全部書き直して再提出しろなんて、まったく〜としか思えない」 **そしり** 人から受ける非難。「人から〜を受けるようなことをした覚えはない」「議長のあの発言は軽率の〜を免れないだろう」◇「誹り」「譏り」とも書く。「そしる」という動詞には、「悪意をこめて」という含みがあるが、名詞の「そしり」にはその要素はない。 **勘気[かんき]** 悪事・失敗などを、親・主君など目上の者がとがめること。「父の〜をこうむって、半年ほど謹慎していた」「~に触れる」 ●とがめられるべきこと **科[とが]** とがめられるべき、悪い行い。「このたびの〜は軽くはないだろう」「重い〜で遠島を申し渡された」◇「科」とも書く。 **非[ひ]** 問題となっている人の、悪い行いや、間違った行い(に対する責任)。「私はすぐに自分の〜を認めて謝罪した」「どう見ても相手に〜がある」 ●罪 ➡3801犯すh●罪 ●過ち ➡1513誤るh●誤り・間違い ●攻撃 **人身[じんしん]攻撃[こうげき]** 議論の本筋から離れて、相手の、公にしたくない個人的なことをあげつらって非難すること。「候補者間で、責任のなすりあいと〜が横行する、ひどい選挙戦となった」「マスコミが特定個人を〜するのは問題だ」 **個人[こじん]攻撃[こうげき]** ある特定の個人を、特に攻撃すること。「自分の一派を離れて、敵対する党派に名をつらねた旧友を〜の名をあげて非難した」「本題そこのけで、~に終始した論文」 **集中[しゅうちゅう]砲火[ほうか]** 特定の人に対して、何回も続けて非難したり、大勢で一度に非難を加えたりして、集中的に攻撃すること。「出来が悪く、態度も悪い生徒に教師が〜を加え、何度も立たせた」「日本の金融政策が欧米諸国からいっせいに〜を受けた」 **吊[つる]し上[あ]げ** 1人を大勢で囲んで攻撃すること。「市長は住民の〜にあっても公約違反を認めようとはしなかった」 **人民[じんみん]裁判[さいばん]** 多数者が私的な感情や利益のために、1人を攻撃し弁明の機会をろくに与えずに断罪すること。「証人喚問が〜だと言って反対する与党」「裏切り者を〜にかける」 **矛先[ほこさき]** (攻撃の武器である矛の穂先が向かう方向から)非難・攻撃の言葉の勢いが向かう方向。「相手の〜をかわす」「彼女は一転して、今度は私に~を向けてきた」「~が鈍る」◇「鋒」とも書く。 **鋭鋒[えいほう]** 言葉による、鋭い攻撃。「勢い込む相手の〜を適当にあしらった」 ●理屈攻め **理屈[りくつ]攻[ぜ]め** もっともらしい理屈を並べ立てて追及すること。「生徒連中が新米教師を〜にして困らせた」「~にあう」◇「理屈責め」とも書く。 **理攻[りぜ]め** 「理屈攻め」の、やや古風な言い方。「あの男が〜でくるとは予想もしなかった」◇「理責め」とも書く。 **質問[しつもん]攻[ぜ]め** 次から次へと質問すること。「疑惑を噂された政治家は記者の〜にあっても平然としていた」 ●文句 **文句[もんく]** 非難したり、改善してほしいと思ったりする事柄。「これだけ誠意を見せたんだから、相手も〜はないだろう」「~があるならいつでも聞いてやる」 **苦情[くじょう]** 不当な扱いをされたりして、不快なことについて、改善してほしいと思う事柄(を表明すること)。「住民から寄せられる〜の中身は千差万別だった」「製品に対する〜は、こちらの窓口で受け付けます」 **クレーム** 何か気に入らないことについて、改善してほしいと思う事柄(を主張すること)。「新製品にさっそく〜がついた」▶claim <702> **異議[いぎ]申[もう]し立[た]て** 公的機関・目上の者などに対して、異議を表明すること。「私の主張は会社への〜と受け取られた」 **物言[ものい]い** いったん決定されたことに対して、異議申し立てを行うこと。特に、相撲で、行司の判定に対して、審判委員が異議を申し入れること。「結びの一番に〜がついた」 **ブーイング** スポーツ観戦などで、観客が不満や非難を表すために、「ブー」というような音を発したりやじったりすること。「偏った判定をした審判は、嵐のような~を浴びせられた」▶booing ## S 名詞の類:ヒト **クレーマー** 商品に対して、何かというとすぐにクレームをつける人。「あの人は、企業から恐れられる有名な〜だ」▶claimer # 3901 しかる ## a 動詞の類 ●しかる **叱[しか]る** 相手の不都合な言動を反省させ、正そうと、とがめる。「私は、大声で子供をしかりつけた」「ひと昔前には、電車の中などで人の迷惑になることをしている子供を〜大人がいたものだ」「宿題を忘れて先生にしかられた」◇「呵る」とも書く。 **叱[しか]り付[つ]ける** 相手に面と向かって、いきなりしかりつけること。「教師は、ガラス窓を割った生徒を、職員室に呼んでしかりつけた」 **叱[しか]り飛[と]ばす** 相手の反応を無視して激しくしかること。「部長は、出社してくるなり、帳簿のミスをした部下をしかりとばした」 **怒鳴[どな]り付[つ]ける** 相手に向かって、いきなり大声でしかる。「隣のおじさんは、態度が悪いと言って店員をどなりつけた」 **雷[かみなり]を落[お]とす** 大声で、激しくしかること。「父の雷が落ちました」 **怒[おこ]る** 相手の不都合な言動に対して腹を立てて、相手にその気持ちをぶつける。「たまには子供をおこらないといけないかもしれない」◇「しかる」が相手に対する行動であるのに対し、「おこる」は自分の気持ちの変化であり、それが結果的に相手に対しての行動をも表すことがあるが、この用法は典型的には受動態の文に見られる。「先生が生徒をしかした」という意を表すつもりで「先生が生徒をおこった」というのは、本来は不自然な用法である。これに対して「生徒が先生におこられた」はごく自然である。教師は「しかった」つもりでも、生徒は「おこられた」と感じるのである。 **叱責[しっせき]** 責任を問うて、しかること。「提出物を忘れて教師から激しく〜された」 **叱咤[しった]** 大声でしかること。「上官に激しく〜された」◇「叱咤」とも書く。 **一喝[いっかつ]** 大声でしかること。「先生が、『うるさい』と〜すると、ざわめいていた教室はしんとなった」 **大喝[だいかつ]** 大きな声でしかること。「『黙れ』と〜した」 ●注意する **注意[ちゅうい]** 相手に、言動が不適切であることを気づかせるように言うこと。「道に迷っていると、そこから先に行ってはいけないと守衛に〜された」「教師は私語をやめない学生を〜した」 **忠告[ちゅうこく]** 相手の言動が不都合な事態を引き起こしそうだと思い、そうならないようにしたほうがいいと相手に言うこと。「せっかく〜したのに、聞き入れてもらえなかった」「友人の〜を受け入れて、当初の計画を変更した」 **警告[けいこく]** 何らかの適切な行動をとらないと不都合な事態が生じるので、適切に対処すべきだと相手に告げること。「パトカーが止まれと何度も〜したにもかかわらず、その車は逃げ続けた」「その地域で雪崩の危険があるとの〜が発せられていた」 **警鐘[けいしょう]を鳴[な]らす** 社会的に危機的な状態が迫っていると言って、より多くの人々に警告する。「この本は、経済的繁栄を当然のこととする現代文明に〜ものだ」◇「警鐘」は、「火事・水害などの急変を知らせ、警戒をうながすために鳴らす鐘」の意。 **釘[くぎ]を刺[さ]す** 不都合なことを引き起こすかもしれない人に対して、そうならないようにと言って、前もって警告する。「朝、家を出るときに、妻から午前様にならないようにと釘を刺された」「彼には他言無用と釘を刺しておいた」 ●いましめる **戒[いまし]める** 相手の不都合な言動に対して、そのような言動はよくないことだから正すべきであると言う。「役員会が放漫経営を〜ことができず、会社は大赤字に転落した」「言葉のうえだけ平和ムードに流されるなどということは、厳しくいましめなければならない」◇「警める」「誡める」とも書く。 **窘[たしな]める** 相手の不都合な言動をやめさせようとして、相手にそういうことはやめなさいと言う。「委員の1人が議長の失言を〜発言をした」「あいつはいつも〜ような口調で話すのでいやになる」 **諭[さと]す** (目上の者が目下の者に対して)すべきこと、すべきでないことなどを、相手に教えるような調子で話すこと。「毎週月曜日に、校長は講堂に生徒を集めて〜を垂れる」◇「訓誡」とも書く。現在は、不祥事を起こした公務員に対して、上司が公式に注意する意で使うことが多い。 **訓告[くんこく]** 不祥事を起こした人、特に公務員に対していましめ告げること。「A教諭に対して、文書による〜を行うこととした」 **戒告[かいこく]** 不祥事を起こした人、特に公務員に対して、公式に注意を与えること。「業者の接待を受けた課長に〜が与えられた」◇「誡告」とも書く。公務員に対しては懲戒処分の一つで、「訓告」より重い。 **自戒[じかい]** 自分の行動を反省して、以後はそのようなことをしないようにしようと自分をいましめること。「政治家には、独断や独善をたえず〜してもらいたいものだ」 **諫[いさ]める** 相手の言動がよくないことであり、決してしてはいけないということを、(目上の)相手に率直に伝える。「この会社の役員は <703> みなイエスマンで、社長をいさめようなどという気のある者は1人もいない」 **諫言[かんげん]** いさめること。「側近は死を覚悟して主君に〜した」 ●教戒する ➡2102教えるa●さとす ●諫止する ➡4704とめるa●とどめる ## C 形容詞の類 **口煩[くちうるさ]い** 相手から見て必要以上に何回もしかったり文句を言ったりする様子。「彼女は〜母親とは顔を合わせたくないといって、家にはほとんどいない」 **口喧[くちやかま]しい** 必要以上に、あれこれ注意したり、やかましく批評したりする様子。「父が口やかましく言うので、10時までに帰ります」 ## f 副詞の類 **がみがみと** 大声でやかましくしかりつけたり文句を言ったりする様子。「母親がいつも子供を〜しかるのはよくない」 **びしびしと** 厳しい内容の言葉でしかる様子。「子供は幼いころに〜しつける、というのが彼女の方針らしい」 ## h 名詞の類:コト・サマ ●しかること **お叱[しか]り** 目上の者が目下の者をしかること。「論文のできが悪く、恩師の〜を受けた」 **御目玉[おめだま]** 相手からしかられること。「待ち合わせに1時間も遅刻して、父に〜を食らってしまった」 **大目玉[おおめだま]** かなりひどくしかられること。「大きなミスから取引先との商談に失敗して、部長に〜をちょうだいした」 **小言[こごと]** 口やかましくしかること。「いつもご隠居に〜を食らっている長屋の連中」 **世迷言[よまいごと]** 世間の人に、大所高所から警告を与えること。「環境との共生を熱く語る〜の書」▷~家 ●いましめ **戒[いまし]め** いましめられて守るべき事柄。「師の〜をかたく守ることを誓う」◇「警め」「誡め」とも書く。 **戒[かい]** いましめるべきものとして定められた事柄。「~を破って、追放される」 **戒律[かいりつ]** 仏教その他の宗教で、いましめるべきものとして定められ、守らなければならないと考えられている事柄。「仏教の〜をかたく守る」 **五戒[ごかい]** 仏教で定めている5つの戒(殺生・偸盗・邪淫・妄語・飲酒のいましめ)。「僧侶から〜を受ける」 **十戒[じっかい]** ①仏教で定めた10の戒。◇たとえば『梵網経』では、五戒の他に①説過・自賛毀他・瞋・慳・謗三宝の5つのいましめを加える。②キリスト教でいう、『旧約聖書』で神がモーセに与えた10のいましめ。「モーセの~」◇「十誡」とも書く。 ●自戒をうながす事柄 **頂門[ちょうもん]の一針[いっしん]** 人の弱点をついて戒めるような、痛切な事柄。「度重なる不祥事も官僚には〜とはならなかったようだ」◇「頂門」は、頭のてっぺんのことで、そこに針を打つとよくきくということから。 **他山[たざん]の石[いし]** 自戒したり、向上したりするための材料となる、他人の誤った言動。「その一言は、まさに〜だった」◇他の山から出た粗悪な石でも、自分の玉を磨くのに利用できる、という意の、中国の古い言い回しから。 **反面[はんめん]教師[きょうし]** それ自体は悪い見本であるが、それによってかえってそうならないように自戒すべきであることを教えてくれる、反面の意味で一定の役割をもった事柄や人物。「バブルの狂騒を〜として、学ぶべきことは多い」◇中国の毛沢東の言った言葉とされる。 ## k 名詞の類:モノ ●しかる声 **叱声[しっせい]** 相手をしかっているときの声。「さっきから隣の部屋で〜がしている」 **叱声[しかりごえ]** しかる声。「コーチが少年たちに鋭い〜を発していた」 **怒声[どせい]** 相手をどなりつける声。「~と野次の飛びかう本会議場」 ●忠告 **忠告[ちゅうこく]** 相手が不都合な事態に陥らないように、相手のためを思っていう言葉。「初めての恋愛に夢中なあの子は親・友人・同僚を問わず、一切の〜を聞こうとしない」 **忠言[ちゅうげん]** 真心からいさめる言葉。「〜は耳に逆らう(A)」 **苦言[くげん]** 聞く人には不快に感じるが、ためになる忠告。「おおむね申し分はないが、一つだけ〜を呈することにしたい」「相手の〜に素直に耳を傾ける」⇔甘言 ## S 名詞の類:ヒト **小言[こごと]親父[おやじ]** 口やかましく文句をいう父親や年長の男性。「近ごろでは~を見かけることがほとんどなくなった」 **小言[こごと]幸兵衛[こうべえ]** 何かにつけて口やかましく、小言をいう人。「~がやってこないうちに退散しましょう」◇落語に出てくる口やかましい大家の話から。 ## z その他 **こら** 同等あるいは目下の者を、しかったりとがめたりするときに言う言葉。「〜、ぼうや、こんなことはしちゃいけないよ」「〜、そこで何をしてる」「おい、〜。待て、待たんか」 **しっ** 静かにしてほしいときに発する言葉。「~、何か変な物音がしないか」「し」「しい」「しいっ」ともいう。 **めっ** 小さな子供を、しかったりとがめたりするときに言う言葉。「〜、だめだって言ってるでしょ」 # 3902 けなす ## a 動詞の類 ●けなす **貶[けな]す** 相手の言動を低く評価して、それが無価値なものであるという考えをあから <704> さまに言う。「けなしてばかりいると、その生徒はのびない」「作品を~」⇔ほめる **腐[くさ]す** 事実をゆがめて悪く言う。「彼はいつも私の意見を腐すばかりで、こちらの考えをちっとも認めてくれなかった」 **扱[こ]き下[お]ろす** 必要以上にけなす。「その研究発表は学会の長老からこきおろされたが、実は画期的な発見だった」 **けちを付[つ]ける** 人・物の価値を不当なほどに過大に言って、指摘する。「こちらが誠心誠意考えた提案にけちをつけられて、思わずかっとなった」 ●そしる **謗[そし]る** 悪意をこめて、他人の言動を(その人のいないところで)悪く言う。「人にどんなにそしられようと、私は自分の信念を変えるつもりはない」◇「誹る」「譏る」とも書く。 **誹謗[ひぼう]** そしること。「~する記事を掲載されたと言って、暴力団員が出版社に押しかけてきた」 **中傷[ちゅうしょう]** 根拠のないことを言って、そしること。「そのようないわれのない〜には断固たる態度をとるべきだ」「相手候補を〜する怪文書が出回る」▷~合戦 **讒言[ざんげん]** 事実でないことをも交えながら、誹謗中傷すること。「~を信じられていたら、この業界では生きていけない」▷罵詈~ ●讒言する ➡3601ごまかすa●うそをつく ●おとしめる **貶[おとし]める** 相手を実際よりも低くみせようとする。「そのように人を~言い方はしないほうがいい」 **侮辱[ぶじょく]** 相手を軽んじ、はずかしめるような言動をすること。「私の厳しい忠告を、彼は〜されたと受け取ったらしい」 **侮蔑[ぶべつ]** 相手を侮辱する気持ちを言葉や態度に表すこと。「温厚な父もそうまで〜されては、さすがに黙っていなかった」「~の色をあらわにする」 ●ののしる **罵[ののし]る** 相手に対して腹が立ったり、むかついたりしたときの自分の感情を、品のない言葉を相手にぶつける。「彼はぶつかってきた少年を口汚くののしった」「彼女は小さいときから、のろまとののしられてきた」 **毒突[どくづ]く** むしゃくしゃした気分を、品のない言葉で、相手にぶつける。「生徒が教師に~とはけしからん」 **罵倒[ばとう]** 相手をおもいきり激しくののしること。「社長に〜されて、思わず辞表をたたきつけた」 **面罵[めんば]** 面と向かって、強くののしること。「あれほど〜されるとは予想もしなかった」 **痛罵[つうば]** 相手を厳しくののしること。「その作品は多くの評論家に〜されたが、その作家は動じなかった」 **悪罵[あくば]** 悪口を言ってののしること。「あの人の〜を聞いた」「あの、普段おとなしい人に〜されたのには、まことに驚いた」 ●あてこする **当[あ]て擦[こす]る** 別のことを遠回しに言って、相手の言動をけなしたり、ばかにしたりする。「皆の前で失敗したことをさんざんにあてこすられた」「~ような調子で話す」 ●あてつける **当[あ]て付[つ]ける** 直接にはけなす意味をもたないことを言って、実は相手の言動をけなしているのだということを、相手にさとらせる。「近所の人に、よく吠えるわが家の犬を、ずいぶん元気ねと、~ように言われた」 **皮肉[ひにく]る** 表面的にはほめているが、実は逆に相手の言動をけなす意図をもっていて、相手が気づくと不愉快になるような意地の悪い言葉を言う。「遅刻して教室に入ったら、教師にずいぶん早かったなと皮肉られた」 **風刺[ふうし]** 世の中のことを、あてこすったり、皮肉ったりして、批判すること。「彼は世相を〜するイラストで有名になった」▷~画◇「諷刺」とも書く。 **戯画化[ぎがか]** 風刺をこめて、滑稽に誇張して表現すること。「サミットの代表たちの〜した政治漫画」 ## C 形容詞の類 **口汚[くちきたな]い** 悪口を言ったり、ののしったりする様子。「彼女がことあるごとに親のことを口汚くののしるのには、閉口する」◇「ロ穢い」とも書く。 **口[くち]が悪[わる]い** なんでも必要以上にけなして悪口をいう様子。「あの人の〜のには、正直なだけで悪意はない」 **皮肉[ひにく]っぽい** 言葉に、相手を皮肉るようなことが多く含まれる様子。「あの男は〜ことばかり言っている」 **当[あ]て付[つ]けがましい** 言葉や態度が相手にあてつけるような調子である様子。「その言い方はひどくあてつけがましく聞こえた」 ●嫌味ったらしい △1300嫌うc●いやみな様子●嫌味ったらしい ## d 形容動詞の類 **皮肉[ひにく]な** 遠回しにいやみを言ったり態度に表したりする様子。「そんな〜な言い方をするなよ」 **シニカルな** 物事の見方や考え方が皮肉っぽい様子。「若いのに~な文章を書くやつだ」▶cynical **聞[き]こえよがしな** 皮肉・悪口などをわざと当人に聞こえるように言う様子。「~に悪口を言う」 ●嫌味な ➡1300嫌うd●いやな ## f 副詞の類 **悪[あ]し様[ざま]に** 相手のことをひどく悪く言ってけなす様子。「試合のあと、監督はある選手を〜ののしった」 **けちょんけちょんに** 徹底的にけなす様子。「酒を飲みながら上司を〜けなすサラリーマン」 **襤褸糞[ぼろくそ]に** ひどくけなしたりののしったりする様子。「彼の最初の作品は評論家連中に〜にこき下ろされた」 **糞味噌[くそみそ]に** 区別もろくにせずに、ひどくけなす様子。「シーズン当初は〜言われたが、終わってみればMVPだった」 <705> ●口を極めて ➡5501極まるa●きわめて ## h 名詞の類:コト・サマ ●ののしり **罵[ののし]り** ののしること。「隣家から激しい〜の声が聞こえてきた」◇「からかい」「あざけり」 **悪態[あくたい]** ののしる言葉。「会心の笑みを浮かべて、人の悪口を言う」「遺産の話し合いにやってきた弟は、やってくるなりさんざん〜をついた」 **毀誉[きよ]褒貶[ほうへん]** けなす点もあれば、ほめる点もあるといった、物事に対する世間のいろいろな評判。「彼の一生はあらゆる〜を受け続けた生涯といえる」 **名誉[めいよ]毀損[きそん]** 侮辱することを言って名誉を傷つけること。「政治家が出版社を〜で訴えた」 ●あてつけ **当[あ]て付[つ]け** あてつける行動。「あとから思うと、あのときの言葉は私への〜だった」 **面当[つらあ]て** 嫉妬やいかりなどから、相手の前でわざと意地悪なことをすること。「あいつへの〜に、ほかの人とデートしちゃった」 ## k 名詞の類:モノ ●ののしる声 **罵声[ばせい]** ののしりながら出す声。「隣の家から大きな〜が聞こえてきた」 **罵声[ばせい]** 大きなののしり声。「背後から急に〜を浴びせられて、振り返ると酔っぱらいが立っていた」 ●けなす言葉 **悪口[わるくち]** 人を不快にさせる、その人の行為や持ち物、それらの行為をけなす言葉。「サラリーマンが上司の~を言いながら飲んでいた」◇「わるぐち」ともいう。 **悪口[あっこう]** わるくち。「これでもかといわんばかりに〜を並べ立てた文章」 **陰口[かげぐち]** 人について関係者のいないところで悪く言う言葉。「人様に〜を言われる覚えはない」「~をたたく」 **憎[にく]まれ口[ぐち]** 相手をわざとけなしたり不愉快にさせたりする言葉。「新任の課長は初日から〜をきいて、社員から敬遠されている」「~をたたく」 **野次[やじ]** 見物している集団の中から、何かをしている相手に向かって投げつける、品のない言葉。「国会での議員の〜には、品性を疑いたくなる」◇「弥次」とも書く。「野次」「弥次」はあて字。 **罵言[ばげん]** 人をののしる言葉。「総会で議長は次々と〜を浴びせられて、顔面蒼白になった」 **罵詈[ばり]** ひどい罵言。「議場は〜を浴びせる声で騒然とした」 **雑言[ぞうごん]** わるくち・憎まれ口・言いがかりなど、人に対する無礼な言葉のいろいろ。 **悪口[あっこう]雑言[ぞうごん]** 人をけなしたりする、ありとあらゆる種類の雑言。「〜だらけの批評など読む価値はない」 **罵詈[ばり]雑言[ぞうごん]** 人をののしったりする、ありとあらゆる種類の雑言。「相手に対しありったけの〜を浴びせた」 **罵詈[ばり]讒謗[ざんぼう]** ありとあらゆる種類の、ののしり・そしりなどのひどい雑言。「聞くに堪えない〜に満ちた演説」 ●皮肉 **当て擦[あてこす]り** 遠回しに相手の言動をけなすこと。「〜を言われるより、はっきりと非難されたほうがよっぽどましだ」 **皮肉[ひにく]** 表面的には相手をほめているが、実は逆に相手の言動をけなす意図をもっていて、相手が気づくと不愉快になるような意地の悪い言葉。「〜とも気づかないで、彼は私の言葉に満足そうな顔をしていた」「たっぷり〜を言う」 **毒舌[どくぜつ]** (必ずしも悪意をともなわない)かなり厳しい皮肉。「〜で鳴る評論家」「盛んに〜をふるう」▷~家 **嫌味[いやみ]** 相手の言動に対する不快感を、相手が不愉快になることを承知で、相手にわからせるように言う言葉。「客が店員をつかまえてねちねちといつまでも〜を言っている」◇「厭味」とも書く。「味」はあて字。 **反語[はんご]** 表面上の意味とは反対の意味に使って、批判や批評をする言葉。「あの人の文章には〜が多用されている」 **アイロニー** 評論などで、何かを批判するために使う、反語的な表現。「〜はあの人の文芸評論の特色だ」◇「イロニー」ともいう。▶irony ●けなす文書 **怪文書[かいぶんしょ]** 個人や団体の秘密・欠陥などを暴露するという触れ込みの、差出人不明の中傷的な文書。「注目される辞書には〜まがいの批評本がつきものだ」 **暴露本[ばくろぼん]** 個人や団体・業界の内情を暴露するという触れ込みの書物。「政治家・芸能人との交遊をネタにしたタレントの~」 ## S 名詞の類:ヒト **皮肉屋[ひにくや]** 皮肉を言うことを好む人。「あの男は~で通っている」 # 3903 あざける ## a 動詞の類 ●あざける **嘲[あざけ]る** 相手の言動を悪く言うことによって、自分が優越感を感じる。「あの男はいつも人を〜ような調子で私に接する」 **笑[わら]う** 相手の言動を劣ったもの、愚かなものと思って優越感を感じる。「決してあの人を〜ことはできない。私たちも似たようなものだ」◇「嗤う」とも書く。 **嘲笑[あざわら]う** 相手の言動を不当なほどに低く評価して、笑う。「素人と思って最初は〜調子だった相手が、こちらの意外な手ごわさに真剣になった」 **嘲[あざけ]ら笑[わら]う** 相手の言動が自分にとってたいした影響のないものだと認識して、笑う。「庶民感覚を〜ような、昨今の金融界の不祥事」 **嘲笑[ちょうしょう]** 「あざ笑う」のかたい言い方。「窓口の係員が要領を得ない老人を〜するのを見て、私は思わずその係員をどなりつけた」 **嘲弄[ちょうろう]** ばかにして、からかうこと。「警察の捜査を〜するような、不敵な犯行 <706> 声明文が送りつけられた」 **自嘲[じちょう]** 自分で自分の言動にあきれて、自分をあざけること。「彼は〜するように、その同じ言葉を繰り返した」「この一節には作者の苦い〜の響きが感じられる」 **冷笑[れいしょう]** さげすんで笑うこと。「まじめに働くことを〜するような風潮がある」 **歯笑[ししょう]** あざ笑うこと。「正義を〜して斜に構えている」 **鼻[はな]で笑[わら]う** 相手を低く見て、笑う。「鼻で笑ってタイトル防衛戦にのぞんだが、予想外の苦戦を強いられた」◇「鼻先で笑う」ともいう。 **舌[した]を出す** 人に隠れて、あるいは心の中で笑う。「まわりの者が皆、舌を出しているとは知らず、得々として自慢話を続けた」 **馬鹿[ばか]にする** 相手を劣っている人間だと最初から決めつけ、大した価値がないと決めてかかり、まともに対応しようとしないでいる。「まだ子供だと思ってばかにしていると言い負かされるよ」「その店は小さな町のレストランだといってばかにできないくらい、いい味を出している」 **小馬鹿[こばか]にする** いかにも相手をばかにした態度をとる。「その、人を小ばかにした言いぐさはなんだ」 **虚仮[こけ]にする** 相手を完全にばかにする。「あれだけこけにされたら黙っているわけにはいかない」 **人[ひと]を食[く]う** 相手から見ると、ばかにされたと思うような、横柄な態度をとる。「盗んだあとに、『戸締まり用心』の置き手紙とは、なんとも人を食った話だ」◇一般に、「人を食った+名詞」の形で用いる。 **笑[わら]い物[もの]** ばかにして、笑いの対象にする。価値なものとみなして相手に接する。「学生時代は彼を笑いものにしていたが、今ではいちばん出世したらしい」 ●鼻であしらう △4001扱うa●あしらう ●見下す **見下[みくだ]す** 自分より劣るとして相手を扱い、優越感を持つ。「あの男は、なんとなく人を〜ような口の利き方をする」「若い者を眼下に〜」 **見下[みお]ろす** (優越感をもって)相手を自分より劣る者として扱う。「彼の、人を〜ような目つきに、ひどく腹が立った」 **見下[みさ]げる** 程度が低い者だとみなす。「子供をだまして金をまきあげるとは見下げたやつだ」 **卑[いや]しめる** いやしいものとして見下す。「人を〜表現はつつしむべきだ」◇「賤しめる」とも書く。 **卑[いや]しむ** いやしめる。「芸人がいやしまれていた時代」「金を~気風」「~べき行為」◇「賤しむ」とも書く。 **蔑[さげす]む** 相手を、自分より劣るもの、取るに足る価値がないものだとみなす。「あの人は学歴のない人を〜傾向がある」◇「貶む」とも書く。 **ないがしろにする** ばかにして、そこに存在しないかのように扱う。「病気の老いた親をないがしろにして平気でいるとはあきれた」◇「ないがしろ」は「無きが代」の転。 **踏[ふ]み付[つ]けにする** あからさまに相手を見下す。「自分さえよければ、他人を踏み付けにしても良心の痛まない人物」 **軽蔑[けいべつ]** 相手の性格・言動が自分より劣っていたり、不快に感じたりして、まともに対応する価値がないものだとみなすこと。「彼は金持ちを〜している」「金のためにそんなことまでするなんて、おまえを〜するよ」 **軽侮[けいぶ]** 軽蔑すること。「言葉の端々に相手を〜するところが感じられた」 **蔑視[べっし]** 軽蔑する見方をすること。「女性を〜する風潮は相変わらずだ」 **薄笑[うすわら]い** 顔の全体で明るく笑うのではなく、人をさげすんで口元だけでかすかに笑うこと。「彼女は何を聞かれても〜を浮かべるだけで、終始無言だった」「相手のばかにしたような〜に彼は思わずかっとなった」 **薄[うす]ら笑[わら]い** 薄笑いをすること。「~を浮かべて話を聞いていた」 ●侮る ➡1509評するa●軽んじる ## h 名詞の類:コト・サマ **物笑[ものわら]い** ある人・物事を見下して笑うこと。「そんなことを言うと世間の〜になるよ」「~の種になるのはごめんだ」 ## k 名詞の類:モノ **笑[わら]い物[もの]** 見下して笑う対象となる人・物事。「株で失敗して倒産し、世間のとんだ〜になった」◇人についていうときは「笑い者」とも書く。また、人について、「笑われ者」という言い方もある。 **物笑[ものわら]いの種[たね]** 見下して笑う対象。「~にならないよう発言には気をつけなさい」 **御笑[おわら]い草[ぐさ]** 物笑いの種になる話題。「警官が泥棒の片棒をかついだとは、とんだ〜だね」◇「御笑い草」とも書く。 ●卑称・蔑称 ➡1916名乗るm●敬称・蔑称など # 3904 こらしめる ## a 動詞の類 ●こらしめる **懲[こ]らしめる** 不都合な言動をする相手に反省させるため、相手が困ることを強制的に仕掛ける。「度重なる不祥事の関係者を徹底的に~よう、検察にがんばってもらいたい」「鬼を~旅に出た」 **懲[こ]らす** こらしめる。「このような政治家は、何としてもこらさねばならない」 **取[と]っちめる** こらしめる。「いたずらをした子供たちを〜」 **遣[や]っ付[つ]ける** 相手が対抗できないようにする。「あいつを何とかやっつけてやりたいのだが、したたかでなかなか <707> 弱みを見せない」 **仕置[しお]き** 罪人などを、こらしめること。「路上で罪人を〜する」◇江戸時代には、死刑を意味した。「仕」はあて字。 **御[お]仕置[しおき]** こらしめること。「悪いことをやめないと〜するよ」 ●制裁 **制裁[せいさい]** 社会・集団の決まりに反した行いをした者を厳しくこらしめること。「その犯罪グループは、おきてにそむいた者の鼻をそいで〜するということだ」「悪人は法の~を受けなければならない」▷鉄拳~・経済~ **膺懲[ようちょう]** 力ずくでこらしめること。「反旗を翻した属国を〜する」 **筆誅[ひっちゅう]** 文章の力によってこらしめること。「政界の現状を君の手で〜してもらいたい」「悪徳政治家に〜を加える」 **灸[きゅう]を据[す]える** 相手の非を痛切に感じて反省するように、きつくこらしめる。「あの子はいたずらばかりして困る。一度、お灸を据えないといかんな」◇「お灸を据える」の形で使われることが多い。一般に、目上の者が目下の者の行為についてこらしめる場合に用いる。 **鉄槌[てっつい]を下[くだ]す** (大形のかなづちを打ち下ろす意から)重く厳しい対応・処置で、こらしめる。「与党を反省させるには、選挙で〜しかない」 ●罰する **罰[ばっ]する** 悪い行いをした者をこらしめるために、その者が苦しむようなことを仕掛ける。「電子情報に関係する犯罪を~法律は、まだ整備されていない」 **処罰[しょばつ]** 法律にもとづいて罰すること。「司法当局には、今回の事件を法規にもとづいて厳正に〜することを望みたい」 **断罪[だんざい]** 裁判で有罪であると断定すること。「詐欺で〜され、裁判官の資格を失った」 **懲罰[ちょうばつ]** こらしめるために罰を与えること。「死刑を廃止し、終身刑を〜として与えることの是非が問われた」 **懲戒[ちょうかい]** 悪い行いをした者に罰を与えてこらしめること。特に、職務違反を犯した公職者に制裁を加えること。「公務員を〜する規程に抵触する行為」▷~免職・~処分 **処刑[しょけい]** 人を死刑に処すること。「クーデターが鎮圧され、首謀者が広場で〜された」 **成敗[せいばい]** 罰として(打ち首にして)殺すこと。「許さんぞ、〜してくれる」 **晒[さら]す** (江戸時代に)罪人をはずかしめるために、処刑した首などを人目にさらせる。「処刑後、獄門台に首を~」◇「曝す」とも書く。 **引[ひ]き回[まわ]す** (江戸時代に)見せしめのために、重罪人を馬に乗せ、市中を回って見せる。「罪人は市中を引き回されてから処刑された」 ●科する **科[か]する** 刑罰などを、応じなくてはならないものとして与える。「被告人は3年の懲役刑を科せられた」「制裁金を~」◇「科す」ともいう。 **処[しょ]する** 法律などにもとづいて、人に刑を執行する。「被告人は3年の懲役刑に処せられた」◇「処す」ともいう。 **求刑[きゅうけい]** 刑事裁判で、検察官が、被告人に科すべき刑の意見を裁判所に述べること。「検察は少年に死刑を〜した」 ●飛ばす **飛[と]ばす** こらしめるために(それまでよりは格下の)遠隔地の部署に異動させる。「入社2年たらずで、本社から地方の出張所に飛ばされた」 **左遷[させん]** (こらしめるために)それまでよりは格下の地位に異動させること。「本店の課長から地方の支店長となったが、これは事実上の~だった」「彼は営業方針をめぐって上司に逆らい、〜された」 **流[なが]す** こらしめるために島や辺境などの遠隔地に送ること。◇多くの場合この地に流罪の人が流されてきた。 ●痛めつける **痛[いた]め付[つ]ける** こらしめるために相手に苦痛を与える。「自白させるために被疑者を〜ことは禁じられている」 **可愛[かわい]がる** こらしめるために、ひどく痛めつける。「新入りを歓迎するために可愛がってやるか」 **痛[いた]い目[め]に遭[あ]わせる** こらしめたり、して、相手がもうこりごりだと思うようにさせる。「今度という今度は、あいつを相当に痛い目にあわせてやらないといかんな」 **焼[や]きを入[い]れる** 思い切り痛めつける。「ふつうのサラリーマンだと、なめてゆすろうとしたら、反対に焼きを入れられた」「生意気な後輩に~」 **折檻[せっかん]** 自分の言うことを聞かせたり、反省させるため、相手を痛めつけること。「親が小さな子を〜して死なせてしまう事件が跡を絶たない」 **リンチ** ある集まりの中で、その集まりに反した者を、正式な手続きによらずに、集団でこらしめること。「不良グループを抜けようとして〜された」「テレビの画面には暴走族のすさまじい〜の様子が映し出されていた」▶lynch ●いたぶる ➡1105いじめるa●いじめる ●責める **責[せ]める** 情報を引き出そうとして、相手に苦痛を与える。「食事も水も与えられぬまま、何日間も責められたが、ついに秘密をもらさなかった」 **拷問[ごうもん]** ひどく責めること。「自白させるために〜したらしい」「ひどい〜に耐え、自分の信念をつらぬいた」 ●やりこめる ➡1918論じるa●言い負かす ●目に物見せる ➡2102教えるa●思い知らせる ## f 副詞の類 ●完膚無きまでに =△3704負かすf ## h 名詞の類:コト・サマ **懲[こ]らしめ** こらしめること。「~のために皆の面前で彼をしかった」 <708> **見せしめ** 不都合なことが再び起こるのを防ごうとするため、そうしたことをした人をこらしめるところをわざと他の人に見せること。「ああいう〜のようなことをする必要はなかったのではないか」 **晒[さら]し** 江戸時代、罪人を広く人々に見せて、はずかしめたこと。追放・磔などの刑罰の執行に先立って行われた。「~の刑」◇「曝し」とも書く。 **両成敗[りょうせいばい]** 当事者である両者に罪があるとみなして、同様に罰すること。「双方の言い分をろくに聞かないで、〜とはひどい処分だ」▷喧嘩~ **天誅[てんちゅう]** 天(に代わって正義の味方である人)がこらしめる(ために殺す)こと。「~だ、思い知れ」「巨悪に〜を加える」 ●勧善懲悪 ➡3508すすめるh ## i 名詞の類:コト・サマ ●悪の報い **報[むく]い** ある行いをしたことが原因で、当然の結果として、自分の身に起こる事柄。「そんないいかげんなことばかりしていると、今にひどい〜があるよ」◇「酬い」とも書く。 **業報[ごっぽう]** 仏教で、前世・過去の善悪の業によって受ける報いのことで、特に悪業による報い。◇「ごっぽう」ともいう。 **付[つ]け** これまでしてきたことの当然の報い。「この失敗の~は大きいぞ」「運動不足の〜が回ってきたのか、このところ急に体が言うことをきかなくなった」「今度は、あいつに〜を払わせてやる」◇本来は、「その場で払わないで、あとから支払う金の請求書」の意。 **身[み]から出[で]た錆[さび]** 自分のしたことが原因で起こった、他人には責任のない、不都合な事柄。「金が返せないのは~だろう。今さら泣きつかれても困るよ」 **自業[じごう]自得[じとく]** 自分のしたことが原因で、自分によくないことが生じること。「一攫千金をねらってバブルに浮かれた企業が苦境にあるというのは、まったく〜だ」 **因果[いんが]応報[おうほう]** 自分のしたことが原因で、自分によくないことが生じること。「ワイドショーをにぎわせた、あの人騒がせな人物もついに逮捕された。〜だな」◇もとは仏教で、前世での行いにより現世での幸不幸が決まる意。 **祟[たた]り** (神仏や死者の霊をおとしめるような)悪いことをしたために、人に起こる災難。「このあたりは自殺の名所で、死んだ人の〜があるといって夜通る人はいない」「あまり悪口ばかり言うと、あとの〜がこわいぞ」 **罰[ばち]** 悪いことをした人にふりかかる(神仏が下す)罰。「美食を慎まなかった~が当たったのかなあ」 **天罰[てんばつ]** 天にいると考えられるものが下す罰。「~覿面」 **神罰[しんぱつ]** 神が下す罰。「おきてにそむいたので〜が下ったらしい」 **仏罰[ぶつばち]** 仏が下す罰。「そのようなことをすると~をこうむるぞ」 ●罰 **罰[ばつ]** 悪い行いをした者をこらしめるために仕掛ける、その者が困るようなこと。「罪を犯した者は〜を受けねばならない」 **厳罰[げんばつ]** 厳しい罰。「理不尽な世の中ではかえって正直者が〜に処せられる不合理」 ●賞罰 ➡3408称えるh ●罰則 ➡1700決めるh●さまざまな規則 ●刑罰 **刑[けい]** 悪いことをした人をこらしめるために、法律にもとづいて科される罰。「〜を軽くしてもらうよう嘆願書を出す」 **刑罰[けいばつ]** 刑。「あの男も今度ばかりは〜を免れまい」「重い~を科する」 **軽罰[けいばつ]** 軽い刑罰。「これだけ世間を騒がせた以上、罰金刑程度の〜で済ますわけにはいかないだろう」 **重罰[じゅうばつ]** 苦しみの度合いが大きい刑罰。「死刑、無期懲役などの~」 **重刑[じゅうけい]** 「重罰」の、やや古めかしい言い方。 **厳刑[げんけい]** 厳しい刑罰。「予想以上の〜に処せられた」 **酷刑[こっけい]** 残酷な刑罰。「死刑などの~を禁止する国が増えている」 **極刑[きょっけい]** 最も重い刑罰である死刑。「少年とはいえ、〜はやむを得ないであろうとの空気が強かった」 **実刑[じっけい]** 実際に執行される刑罰。「何とか〜だけは受けたくない」 ●罰・刑罰の種類 **懲役[ちょうえき]** 刑務所に入れて、作業を行わせる刑罰。「15年の~という厳しい判決が出た」 **徒刑[ずけい]** (島など遠隔地へ送って執行する)懲役。「20年の~が終わって出た世の中は一変していた」◇現行の「懲役」に相当する旧刑法での言い方。 **舎役[しゃえき]** (刑罰としての)苦しい肉体労働。 **禁錮[きんこ]** 刑務所に入れるだけで、作業はさせない刑罰。「~3年の刑に処せられる」◇「禁固」とも書く。 **拘留[こうりゅう]** 刑務所に入れて、作業はさせない軽い刑罰。「10日間の~」◇期間は1日以上30日未満。「勾留」と書く場合は「拘置」の意で、「刑の決まらない容疑者・被告人などを拘置所などに入れておくこと」を表す。ただし実際は、この意で「拘留」と表記されることが少なくない。 **体罰[たいばつ]** 身体に物理的に苦痛を与える罰。「教育の場の〜は禁止されている」 **死刑[しけい]** 強制的に死なせる刑罰。「~の執行には法務大臣の命令が必要とされる」▷~囚 **死罪[しざい]** 「死刑」の古めかしい言い方。「江戸時代、10両以上の盗みは〜と決まっていた」 **絞首刑[こうしゅけい]** 首を締めつけて死なせる死刑。「軍事裁判で7名が〜になった」 **銃殺刑[じゅうさつけい]** 銃による死刑。「逮捕された翌日〜に処せられた」 <709> **流刑[るけい]** 遠隔地に送って帰れないようにする刑。「シベリアに~になった政治犯」 **私刑[しけい]** 正式な法にもとづかないで、個人が自分のやり方で制裁を加える刑。「内戦状態となった全土で〜が横行した」 **リンチ** 集団の決まりに反した者を、正式な法手続きなどによらないで、集団でこらしめる刑。「裏切り者を〜にかける」▶lynch ●学校での罰 **退学[たいがく]** 学生・生徒が不適当な行為をしたことへの処罰として、学業の途中で学校をやめさせること。「強盗傷害を起こしたかどで、~に処せられた」 **放校[ほうこう]** 学生・生徒が不適当な行為をしたことを理由に、学校から追放すること。「当時は、左翼運動に加わったというだけで〜の処分を受けたものだ」◇古めかしい言い方。「退学」には、自主的に学校をやめることを表す用法もあるが、「放校」には処罰の意しかない。 **停学[ていがく]** 学生・生徒が不適当な行為をしたことを理由に、一定期間学校に来ることをやめさせること。「カンニングをした生徒に対して、~3ヵ月の処分が決まった」「問題をおこして~を食らった」 **停学[ていがく]** 学生・生徒が不適当な行為をしたとへの処罰として、一定期間、学校に来ることをやめさせること。「喫煙を見つかり、3日間の〜を言い渡された」◇「休学」には、自主的に学校に行かないことを表す用法もあるが、「停学」には処罰の意しかない。 ●昔の刑罰 **縛[しば]り首[くび]** ①首を縄で絞めて殺す刑。「この木はその昔、~に使われていたらしい」②(江戸時代に)両手を後ろ手に縛り、首を切って殺す刑。 **首切[くびき]り** 人(おもに罪人)の首を切り落とすこと。▷~台・~役人◇「首斬り」とも書く。 **打[う]ち首[くび]** 首を切って殺す刑。「関ヶ原で敗れた石田三成は、京の三条河原で〜にされた」 **斬首[ざんしゅ]** 打ち首。「火付けの科により〜に処せられた」 **斬罪[ざんざい]** 首を切って殺す刑。「~に使う道具」 **斬罪[ざんざい]** 打ち首の刑。「3日間河原にさらされ、〜に処せられた」 **晒[さら]し首[くび]** (江戸時代に)打ち首になった人の首を台に載せて、人々に見せた刑。◇「曝し首」とも書く。 **獄門[ごくもん]** さらし首。「捕らえられた盗賊はすぐに〜になった」▷~台◇首を牢獄の門にさらしたことから。 **梟首[きょうしゅ]** 処刑した人の首を木にかけて、さらす刑。「佐賀の乱の首謀者、江藤新平は、日本で最後の~の刑で果てた」 **磔[はりつけ]** 体を柱に縛りつけ、槍で突き殺す刑。「江戸時代、親殺しは〜と決まっていたそうだ」▷逆さ~ **磔刑[たっけい]** はりつけ。「キリスト〜の図」 **火炙[ひあぶ]り** 火で焼き殺す刑。◇「火焙り」とも書く。 **火刑[かけい]** 火あぶり。「ジャンヌ・ダルクは異端の宣告を受けて〜となった」 **宮刑[きゅうけい]** 古代中国で行われた、男の性器を切断する刑。「宦官の多くは〜を受けた者だった」◇「腐刑」ということもあった。 **引[ひ]き回[まわ]し** (江戸時代に)死刑に処される重罪人の罪状を書き記した札を立てて、市中を連れ回し、見せしめにした刑。「市中〜のうえ、獄門に処す」 **所払[ところばら]い** (江戸時代に)住んでいるところから追い払われる刑。 **島流[しまなが]し** 遠くの島に送って帰れないようにする刑。「父の罪に連座させられ、伊豆の~になった」◇俗に、「左遷」の意で用いられることがある。 **遠島[えんとう]** 島流し。「八丈への~を申し渡す」 **流罪[るざい]** 島や辺境などの遠隔地に送る刑。「佐渡へ〜となった日蓮」 **配流[はいる]** 流罪にすること。「多くの著名な人が〜になった」 ●拷問の種類 **水責[みずぜ]め** 罪人の手足を縛り、水を飲ませたりして行う拷問。「~で腹のふくれ上がった罪人」 **火責[ひぜ]め** 火を使って行う拷問。「焼きごてやバーナーで〜にする」 ## k 名詞の類:モノ ●罰金 **罰金[ばっきん]** 罰として罪を犯した人から取り立てる金。 **科料[かりょう]** 軽い罪に対しての罰金。◇「過料」と区別するために「とがりょう」ともいう。刑罰の一種とされる。1000円以上1万円未満。 **過料[かりょう]** 法令に違反した人から取り立てる金。「科料」と区別するために「あやまちりょう」ともいう。刑罰ではない。 **制裁金[せいさいきん]** 規則に違反した行為をした者を制裁する意味で、取り立てる金。「試合を妨害した選手に〜が科せられた」 ●その他 **罰点[ばってん]** 法令・規則などに違反したときに、その程度に応じて与えられる点数。「~5で失格となる」 **量刑[りょうけい]** 裁判所が、申し渡すべき刑罰の程度を決めること。「執行猶予2年という〜は、事件の内容から見て妥当と思われた」 **責[せ]め道具[どうぐ]** いろいろな目的で責めるのに使う道具。 **責[せ]め具[ぐ]** 拷問などで責めるための道具。 **刑具[けいぐ]** 罪人に肉体的な苦痛を与えたり、死に至らしめたりするための道具。「昔の残酷な〜を集めた博物館」 ## S 名詞の類:ヒト **晒[さら]し者[もの]** こらしめのために衆目にさらされる罪人。「曝し者」とも書く。 ## u 名詞の類:トコロ ●刑場 **仕置[しお]き場[ば]** 処刑を行う場所。「〜に引き出されても平然として、ふて <710> ぶてしい笑みを浮かべていた」◇「仕」はあて字。 **刑場[けいじょう]** 処刑を行う場所。「八百屋お七は、わずか16歳で〜の露と消えた」 ●死刑台 **死刑台[しけいだい]** 死刑を執行するために設けられた台。「無実の罪で〜に送られた」◇多く、「絞首台」のことをいうが、罪人を固定して、刀で斬首するための台をもいう。 **絞首台[こうしゅだい]** 罪人を絞め殺すために設けられた台。「無実の罪で〜に送られた」 **ギロチン** 上から刃を落下させて首をはねる仕掛けの装置。「フランス革命では、国王までもが〜にかけられた」▶guillotine **断頭台[だんとうだい]** ギロチン。「国王も王妃も〜の露と消えた」 **十三[じゅうさん]階段[かいだん]** 絞首台。「死刑囚はしっかりした足取りで〜をのぼった」◇台にのぼる階段が、13段あるとされることから。 **電気[でんき]椅子[いす]** 死刑を執行するための道具で、高圧電流を通して執行するための椅子。 **ガス室[しつ]** ガスを充満させて死刑を執行する部屋。ナチスドイツがユダヤ人の虐殺の手段としても用いられる。▶「ガス」はオgas。 ●牢屋 **牢屋[ろうや]** 罪人を罰するために入れておくところ。「けちな詐欺事件でつかまって〜にぶちこまれた」▷~番 **牢[ろう]** 牢屋。「若いときから〜を出たり入ったりしている男」▷座敷~・地下~・~役人・~破り **牢獄[ろうごく]** (重罪人の)牢。「モンテクリスト伯は〜の島で14年を過ごした」 **獄[ごく]** 「牢獄」の、より文章的な言い方。「壮年期の20年余りを、無実の罪で〜につながれた」 **刑務所[けいむしょ]** 刑の決まった犯罪者などを収容する施設。「窃盗の罪で〜に入れられた」「〜の施設を見学する」 **むしょ** 「刑務所」の、隠語的な言い方。「若いころは〜暮らしをしていた」 **拘置所[こうちしょ]** 被疑者などを拘禁する施設。「~に収監中に書いた小説で文学賞を受賞した」 **監獄[かんごく]** 刑務所・拘置所の旧称。「かつてのロシアでは、政治犯は多くシベリアの〜へ送られたという」 **獄舎[ごくしゃ]** 監獄や牢獄(の建物)。 **留置場[りゅうちじょう]** 警察署内にある、被疑者を一時とどめておくところ。 **豚箱[ぶたばこ]** 留置場。 **監房[かんぼう]** 刑務所などで、受刑者などをとどめておく部屋。◇「檻房」とも書く。 **独居房[どっきょぼう]** 1人用の監房。◇「独居監房」の略。 **独房[どくぼう]** 「独居房」の略。「懲罰として〜に入れられた」◇「どくぼう」は、やや古い言い方。 **雑居房[ざっきょぼう]** 数人用の監房。◇「雑居監房」の略。「雑房」とはいわない。 # 3905 脅す ## a 動詞の類 ●脅す **脅[おど]す** 自分の要求を相手に飲ませたり、相手を従わせようとして、相手が恐れるような強制的な力を加える。「追いつめられた誘拐犯人は、人質を殺すとおどして逃亡を図った」◇「威す」「嚇す」とも書く。 **どやす** 大声をあげておどす。「通行人を大声で〜若い男が、交番に連れてこられた」「今度負けたらチームは解散だと、オーナーにどやされた」 **脅[おど]し付[つ]ける** 面と向かって、相手をおどす。「犯人はピストルでおどしつけて、逃走した」 **脅迫[きょうはく]** 相手の自由な意思決定に害を加えると言って、相手をおどすこと。「暗がりで数人の男に囲まれ、金を出せと〜された」◇刑法では、「相手を恐怖させるために、害を加えることを通告すること」をいう。民法ではこれに対応する概念として「強迫」がある。これは「相手に害悪が生じると知らせて恐れさせ、自由な意思決定をさまたげること」をいう。 **威嚇[いかく]** 暴力や威力を見せつけて、おどすこと。「閉店直後の銀行に押し入った男が銃で銀行員を~し、現金を要求した」▷~射撃 **威圧[いあつ]** 威力で相手の気勢を押さえつけること。「相手国を武力で〜する」▷~的 **威喝[いかつ]** 大声を出しておどすこと。「なまはげは家々を訪れて子供を〜した」 **恐喝[きょうかつ]** 自分の不当な要求を通すために、相手の弱点を理由にして、おどすこと。「彼は不倫をねたに相手の夫から〜されている」◇「恐偈」「脅喝」とも書く。 **喝上[かつあ]げ** 恐喝。「中学生数人が1人の小学生を取り囲んで〜したらしい」 **強請[ゆす]る** 相手の弱みにつけこみ、相手から金品を得ようとして、おどすこと。「妻の不倫をねたに、相手の男をゆすっていたらしい」 **強請[きょうせい]** 強引に要求すること。「寄付を〜する」◇「どうせい」ともいう。要求に応じなければ報復するという含みがある。 **集[たか]る** 相手に金品を強引に要求する。「酒を渡す相手に今までたかっていたが、今度はその娘にたかられることになるとは」「不良に金をたかられた」 **恫喝[どうかつ]** 自分の不当な要求を通すために、力を見せつけて、おびやかすこと。「その国は大国の~に屈しないだけの力を持つまでにはなっていない」「相手を〜する」◇「恫偈」とも書く。 **凄[すご]む** 相手をおどそうとして、自分の力を見せつけようとする。「なにをこの野郎と、相手の男がすごんだ」 **凄[すご]みを利[き]かせる** 言動にすごむような調子を加える。「泥棒に入った男は、包丁をちらつかせて凄みをきかせた」「独特の凄みをきかせた文章」◇「凄みを利かす」ともいう。 <711> **どすを利[き]かせる** 凄みをきかせる。「やくざふうの男が玄関先に控え、どすをきかせて使いの口上を述べた」◇「どすを利かす」ともいう。「どす」は、やくざなどが持つ短刀。 ## d 形容動詞の類 **威嚇的[いかくてき]** 威嚇する様子。「銀行強盗は〜にピストルをちらつかせた」 ## h 名詞の類:コト・サマ **脅[おど]し** おどすこと。「あの男には〜はきかないよ」「威し」「嚇し」とも書く。 **虚仮威[こけおど]し** 実質のない、うわべだけの、実的な力をもたないおどし。 **脅威[きょうい]** 人を威嚇する力。「急速に軍備を進める隣国に~を感じる」 **集[たか]り** たかること。「~なんてみっともないことをするかよ」 **強請[ゆす]り** ゆすること。「そんなねたで〜をするなんて、ばかだなあ」 **脅迫[きょうはく]電話[でんわ]** 相手を脅迫する内容の電話をすること。「誘拐犯から最初の〜があったのは、誘拐の2日後だった」 ## k 名詞の類:モノ **脅[おど]し文句[もんく]** おどす言葉。「悪徳金融業者の〜に負けなかった」 **脅迫状[きょうはくじょう]** 相手を脅迫する内容の手紙。「密会写真を同封した〜がポストに投げこまれていた」 **案山子[かかし]** 作物を荒らす鳥や獣をおどして追い払うために田畑に立てる人形。「~もばかにされたもんだな、頭にカラスがとまってるよ」◇「鹿驚」とも書く。 **鳴子[なるこ]** 作物を荒らす鳥や獣をおどすために、縄に板などをつるし、音を鳴らして、おどし、追い払うための道具。「~の音がして鳥がいっせいに飛び立った」 **鹿威[ししおど]し** 流水を利用し、一定の間隔で竹筒が石などを打って高い音を発するようにした仕掛け。◇もともとは、田畑を荒らす獣をおどし、追い払うためのもの。 **添水[そうず]** ししおどし。◇「僧都」とも書く。 ## S 名詞の類:ヒト **脅迫者[きょうはくしゃ]** 相手を脅迫する人。「匿名の〜の正体を暴け」 <712> # 40 構う・慰める(配慮) # 4000 構う ## a 動詞の類 ●構う **構[かま]う** 人を補っている動植物などの世話を熱心にやったり、身の回りのことをあれこれしたりする。「誰も私を構ってくれない」「仕事が忙しく、なかなか子供を構ってやれない」 **構[かま]い付[つ]ける** 人や動物などの相手を、いつも構っている。「構いつけないので犬がなつかない」 **世話[せわ]する** 人や動物などを、あれこれ構うこと。「ペットを〜するのが日課だ」「妹に赤ん坊の〜を頼む」◇「(…の)世話をする」の形でも用いる。 **世話[せわ]を焼[や]く** 自分から進んで他人を世話する。◇まるで、自分のことであるかのように、いろいろ世話を焼くこと。「学生時代、何かと世話を焼いてくれた下宿屋のおばさんがなつかしい」 **見[み]る** そのことに関心を持って、相手がよりよい状態になるように世話をする。「子供の勉強を~」「年老いた両親を見てやらなくてはならない」「専門家の君に、うちの会社の経理を見てもらいたい」 **面倒[めんどう]を見[み]る** 自分一人で行動できない、わず、他の人や生き物の世話をする。「病気になった親の~」「よく面倒を見てくれる先輩」「犬を飼ってもいいけど、ちゃんと〜こと」 **御守[おもり]** 子供などの相手をして、世話をすること。「赤ん坊を〜する」「おえらいさんの〜は気疲れする」 **子守[こもり]** 子供のお守りをすること。「わんぱくな弟は、たいてい、いちばん上の娘が~(を)してくれるので助かる」▷~歌 ●付き添う **付[つ]き添[そ]う** ひとりにすることが心配な人のそばに(いつも)いて、気を配り、世話をする。「入院中の母に~」「看護婦に付き添われて散歩に出かけた」 **介添[かいぞえ]** 主要な役目を果たす人に付き添って世話をすること。「妻に〜されながら病院を出る」「仇討ちの~」◇「介」はあて字。 ●介助する ➡0004助けるa●介助する ●サービスする **サービス** 客や相手が喜んだり満足したりするように世話をすること。「心を込めてお客様に〜いたします」「あの旅館はなかなか〜がいい」▷~精神▶service **家族[かぞく]サービス** ふだんあまり家庭をかえりみない人が、罪滅ぼしをかねて(週末などに、家族の機嫌をとるためとわい)食事や遊びにつれていくなどして、家族を喜ばせること。「週末は~しなけりゃならないから、ちょっとゴルフは無理だ」◇「家庭サービス」ともいう。 ●気をつかう **気[き]を遣[つか]う** 相手や周囲の人の機嫌をそこねないようにつとめる。「姑といって気をつかって暮らすのはいやだ」◇「気を使う」とも書く。 **気遣[きづか]い** 相手のためを思ってあれこれ気を遣うこと。「友だちどうしだから、何も〜する必要がないから気楽だ」「どうぞお〜なく」 **心遣[こころづか]い** 相手のために、相手の気持ちになってあれこれ考えること。「いろいろとお〜を賜り感謝しております」 **気[き]を配[くば]る** 人の気持ちなどを考えたりして、粗相や手落ちのないよう、いろいろなことに注意する。「周囲の人々に~」 **気配[きくば]り** 気を配ること。「スタッフが気持ちよく仕事ができるよう〜する」「~の目配りのよくきいた人物」 **心[こころ]を配[くば]る** 人と人との関係などについて、目に見えないことやふつう気がつかないことに注意して、うまく運ぶようにとりはからう。「友達とはいえ、もう少し〜べきだ」 **心配[こころくば]り** 心を配ること。「元気で礼状がきて安心した」「~の行き届いた、いいよう〜する」「気配り」をあらわす場合、どちらかというと目先のことに限られ、やや技術的であるのに対して、「心配り」は、温かい心から出る。 **配慮[はいりょ]** いろいろなことに気を配ること。「小さい子に〜した設計の公園」「〜が足りない」 **心[こころ]を用[もち]いる** 相手に不都合がなく、気持ちを害さないように心を配る。「お客様の応対には十分に〜ようにしてください」 **気[き]を利[き]かせる** 相手の立場やその場の状況を考えて、相手やその場にとっていいように行動する。「彼が彼女とふたりきりになれるように、僕は気をきかせて席を外した」◇「気を利かす」ともいう。 **気[き]を回[まわ]す** 相手の気持ちを推し量って、あれこれよけいなことまで考える。「別に他意はないよ。そんなに~なよ」 ●気にかける **気[き]に掛[か]ける** ある物事や人に対して関心をもって、あれこれ気を配る。「いつも気にかけていただきありがとうございます」「ちょっとトイレに行って来るから、この荷物気にかけててね」 **気[き]に留[と]める** ある物事や人について注意して見る。「彼のことは今後〜ようにしておくよ」 **顧[かえり]みる** ある物事や人について、気にかけて見る。「会社勤めをしていたころは、家庭を~暇がなかった」「危険もかえりみずに突き進む」 ●心配する ➡1502気にするa●心配する ●取り持つ **取[と]り持[も]つ** 人と人との間に立って、事がうまく運ぶよう世話する。「スキーが~縁で付き合いはじめた」「委員会が交渉を~」 <713> **仲立[なかだ]ち** 二者の間に立って話がうまくまとまるようにすること。「この件は彼に〜してもらったほうがいいだろう」「議員の〜で話がまとまる」◇「媒」とも書く。 **橋渡[はしわた]し** 物事がうまくいくように間に入って双方の疎通をはかること。「文化交流を〜する」◇関係・交流のなかった二者の間に入るという意味で使われることが多い。 **口添[くちぞ]え** わきから言って取りなすこと。「友人が〜してくれたおかげで、うまく話がまとまった」「有力者の〜で当初の計画が変更された」 **口[くち]を利[き]く** わきから言って、相手に有利なように話をする。「議員に口をきいてもらって商談をまとめる」 **仲介[ちゅうかい]** 両者の間に立って便宜をはかること。「不動産の売買を〜する」「~の労をとる」▷~手数料 **周旋[しゅうせん]** 商売や交渉事などで、仲に立って取り持つこと。「土地の売買を〜する」▷~業・~屋・~料 **口入[くちい]れ** 奉公口・縁談などを周旋すること。「おばの〜で見合いをする」▷~屋 **斡旋[あっせん]** 求める側と求められる側の間に立って世話をし、取り持つこと。「人材を〜する商売を始めた」「結婚後に住む家を〜してほしい」 **媒介[ばいかい]** 二者間にあって、何らかのやり取りの橋渡しをすること。「弊社は建築のみならず、不動産を〜する業務も行っております」「いまやインターネットは世界規模で情報の流通を〜している」 ●紹介する ➡2804あわせるa●あわせる ## d 形容動詞の類 ●世話好きな **世話好[せわず]きな** 人の世話をするのが好きである様子。「下宿屋をやっていた祖母は〜で、学生から『おふくろさん』と呼ばれていた」 **世話焼[せわや]きの** 人の世話を焼くのが好きである様子。「母は〜で、毎週のように見合い写真を送ってきた」 ●御節介な ➡3302でしゃばるd ●付き切りの **付[つ]き切[き]りの** 世話をするため、初めから終わりまでそばについている様子。「~の看病のかいもなく、母は今朝早く息を引き取った」 **付[つ]きっきり** 「付き切り」を強調した表現。「発表会当日、母親は~で世話を焼いていた」 ## h 名詞の類:コト・サマ **心尽[こころづ]くし** 真心を込めて行うこと。「せっかくの〜が無駄になった」 **御念[ごねん]** 「念の入った」を敬っていう言い方。「〜の入ったごあいさつでいたみいります」 **デリカシー** 細やかな心づかい。「~のない人は嫌いよ」「彼は〜に欠けるところがある」▶delicacy **付[つ]き添[そ]い** 付き添うこと。「うちの病院は完全看護なので、〜はいりません」 ●面倒見 **面倒見[めんどうみ]** 人の面倒を見ること。「~のいい人だから心配ない」 **世話焼[せわや]き** 人の世話を焼くこと。「〜もほどほどにしたまえよ」 **アフターサービス** 売り手が、耐久消費財などを売った後も、修理や手入れなどのサービスをすること。「A社は〜が充実しているから、車を買った後も安心だ」◇和製洋語。アフター(after)+サービス(service) **アフターケア** 物事が済んだ後まで面倒を見ること。「当社は万全の〜でお客様の信頼を勝ち得ております」「あれだけきついことを彼女に言ったんだ。〜が必要なんじゃないか」◇「アフターサービス」が、売り手の消費者に対しての行為に限って用いられるのに対して、「アフターケア」は幅広く用いられる。▶aftercare ●取り持つこと **取[と]り持[も]ち** 取り持つこと。「彼の〜で、私はその『大先生』と呼ばれる人物と話をする機会を得た」▷~役 **口利[くちき]き** 間に立って物事がうまくいくように話をすること。「友人の〜で、職にありつけた」 **肝煎[きもい]り** 間に入ってあれこれ世話を焼いたり、労を惜しまず話をまとめようとつとめること。「25年ぶりの同窓会は、A君の〜で実現した」◇「肝入り」とも書く。 ## k 名詞の類:モノ **親心[おやごころ]** わが子を思う心。「親なら子を思うは当然だ」「〜から言っているのだから、よく聞け」 **老婆心[ろうばしん]** 必要以上に心配して構うようなこと。「~から忠告するのだが、君の計画には大きな落とし穴がある」 ## S 名詞の類:ヒト ●世話女房 ➡2803添うs●性格・性質から見た妻 ●御節介 ➡3302でしゃばるs ●守役 **守役[もりやく]** おもりをする人。「若い藩主の~として奔走する」 **子守[こもり]** 子供の面倒を見る人。「まだ幼い〜が赤ん坊をあやしている」 **ベビーシッター** 両親の留守中に、その家にいて子供を預かり、面倒を見することを職業とする人。「共働きなので〜を雇うことにした」▶babysitter ●世話役 **世話役[せわやく]** ある集まりの運営・連絡・紹介などをする役。「パーティーの~をつとめる」 **世話人[せわにん]** 世話役をつとめる人。 **幹事[かんじ]** 会合や団体行動などの世話役。「部署の旅行の〜をつとめる」 ●取り持つ人 **周旋屋[しゅうせんや]** 不動産の売買や人の雇用などの周旋を職業とする人。 <714> **口入屋[くちいれや]** 口入れを職業とする人。 **女衒[ぜげん]** 江戸時代、女性を遊女屋などに売る仲介・手引きをした人。 ●コーディネーター △6400まとめるs ●付き添う人 **付[つ]き添[そ]い** 付き添っている人。「1週間前に退院したばかりの父は、まだ〜なしでは外出できない」 **介添人[かいぞえにん]** 婚礼のとき、花嫁の世話をする人。「花嫁の~」「介」はあて字。 ●付き人 ➡4100従うs●仕える人 # 4001 扱う ## a 動詞の類 ●扱う **扱[あつか]う** ある態度で人の相手をする。「お客様を丁重に〜」「悪人を〜ように扱うべきだ」「そろそろ息子も大人として扱ってやらなければ」「たいしたことないんだから、そんな重病人のように扱わないでくれ」 **遇[ぐう]する** 十分に気をつけて扱う。「ホームステイしたその家では、まるで家族の一員のように遇せられた」「準国賓として〜」 **待遇[たいぐう]** 客・従業員などを、ある態度・条件で扱うこと。「国賓として〜する外国人を『国賓』という」「君がわが社に来てくれれば部長として〜する」「滞在が長くなるにつれ、だんだん〜が悪くなってきた」「組合は従業員の〜改善を会社に要求した」▷課長~・役員~・特別~・差別~ **処遇[しょぐう]** 人にそれ相応の地位を与えるなどして、扱うこと。「今回の人事で彼は〜がよくなかった」 ●接する **接[せっ]する** (客を)ある態度で会って相手をする。「思春期の子供に〜ときに大人が気をつけたほうがいいことがある」「店員の客に〜態度がよくない」 **接客[せっきゃく]** 客に会い、相手をすること。「彼女は〜する態度がとてもいい」▷~業・~マナー **応接[おうせつ]** やって来た人の相手をすること。「あの会社の〜は、いつも丁寧でよいと評判である」▷~室・~間 ●手厚く扱う **厚遇[こうぐう]** 手厚く待遇すること。「彼は私を遠方から訪ねてきた旧友として〜してくれた」 **礼遇[れいぐう]** 礼儀を尽くして厚く待遇すること。「功績をあげた者を〜する」▷前官~(国務大臣などの要職にあった者を、退官後も在官当時と同様に礼遇すること) **優遇[ゆうぐう]** 相手が喜んでくれるように手厚く待遇すること。「経験者は〜いたします」▷~措置 **優待[ゆうたい]** 特に手厚く待遇すること。「当店では一度、常連を〜する」「お得意様特別〜セール」▷~券 ●あしらう **あしらう** 対等以下の相手を適当に軽く扱う。「まつわりつく弟を冷たく~」 **鼻[はな]であしらう** 相手をばかにしたような態度で扱う。「相談しに行ったが鼻であしらわれた」◇「鼻先であしらう」ともいう。 **冷遇[れいぐう]** 冷淡な態度であしらうこと。「みすぼらしい身なりで高級レストランへ行ったんじゃ〜されるのも当たり前だよ」→厚遇 **冷[ひ]や飯[めし]を食[く]わす** 仕事をさせずに無視したり、冷遇したりする。「人事異動で左遷されてしばらくの間冷や飯を食わされた」◇「冷や飯を食わされる」の形で用いられることが多い。 **干[ほ]す** わざと仕事を与えずに困らせる。「独立の際のごたごたから、もう1年もほされている」◇「ほされる」の形で用いられることが多い。 **白[しろ]い目[め]で見[み]る** 仲間外れにするような冷たい目で見る。「ライバルを〜」「周囲から白い目で見られても、自分のやり方を変えるつもりはなかった」 **白眼視[はくがんし]** 白い目で見ること。「皆と同じでないからといって〜するのはよくない」 **木[き]で鼻[はな]を括[くく]る** 問いかけられてもろくに返答せず、そっけない態度をとる。「あの人の悪い癖で、いつも木で鼻をくくったような返事しかしない」 ●まともに取り合わない **受[う]け流[なが]す** 相手の話を聞いてもまともに取り合わず、適当に対応する。「祖母の小言を柳に風と受け流して、父は今日もゴルフに出かけていった」 **聞[き]き流[なが]す** 話やうわさなどを聞いても心にとめず、気にしない。「ばかなうわさ話など聞き流しておけばいいよ」「そんな話は聞き流しておけ」 **聞[き]き捨[す]てる** 相手の言うことを、聞いても取り合わない。「彼女は私の言葉を聞き捨てて家を出た」 **聞[き]き置[お]く** (上位にある人が)相手の意見や要求を聞くだけで、それに対して自分の考えや答えを(すぐには)言わずにおく。「行政側は市民の主張を単に〜だけではなく、問題解決に本腰を入れるべきだ」 ●当たる **当[あ]たる** 何かに対する怒りや不満のために、(直接責任のない)相手に荒々しい言葉や態度で接する。「父は仕事がうまくいかないと、家族に当たった」 **辛[つら]く当[あ]たる** 人に対して、実際よりもひどい態度で接する。「〜上司の下で働く」「生徒に~教師」「上司が私に〜ので、会社を辞めたい」 **当[あ]tり散[ち]らす** 不快なことや怒りのために、人にひどい言葉をかけたり態度で接したりする。「彼は営業成績が悪化し、部下に〜」 **八[や]つ当[あ]たり** 腹を立てている気持ちを晴らすために、関係のない人に荒々しい言葉や態度で接したり、物を乱暴に扱ったりすること。「競馬で負けたからって、私に〜しないでよ」「郵便ポストに〜したってしかたないだろう」 ## d 形容動詞の類 **腫[は]れ物[もの]に触[さわ]る様[よう]** 気難しかったり怒りっぽかったりする人に、おそるおそる接する様子。「受験に失敗した息子に対して家族は〜に接した」 <715> ## h 名詞の類:コト・サマ **扱[あつか]い** 扱うこと。「重い〜を受けた」「子供の〜はやさしくしてくれ」 **あしらい** あしらうこと。「ひどい〜を受ける」 **客[きゃく]あしらい** 客を扱うこと。「彼女はパーで働いていたから〜には慣れている」 **客扱[きゃくあつか]い** 客の扱い方。「あの店は〜がいいから、また行きたい」 **人当[ひとあ]たり** 人に接するときの感じ。「彼の~のよさにだまされた」 **仕打[しう]ち** 他人に対するよくない扱い。「ひどい〜を受ける」 ## S 名詞の類:ヒト ●接客業の人 ➡4303働くs●店などで働く人 # 4002 もてなす ## a 動詞の類 **持[も]て成[な]す** 真心を込めて客を扱う。「お客様を丁重に〜」「料亭で賓客を~」 **御馳走[ごちそう]** (豪華な)食事や酒などを無料で相手に与えて喜ばせること。「ご馳走するから、うちにいらっしゃい」 **振[ふ]る舞[ま]う** ごちそうをしてもてなす。「慰労会で酒を~」 **大盤振[おおばんぶ]る舞[ま]い** 気前よく盛んにもてなすこと。「久しぶりの友人との再会を祝して、気前よくみんなに〜した」◇「椀飯振(わんに盛っためし)振る舞い」の変化した語。「大盤」はあて字。 **饗[きょう]する** 「ふるまう」のかたい言い方。「客に山海の珍味を〜」 **接待[せったい]** ①湯茶・食事などをふるまって客をもてなすこと。「〜にあずかる」②取引が有利に運ぶように、取引先の人などを、酒や食事をごちそうしたり、娯楽の機会を提供したりしてもてなすこと。「得意先を〜するので毎晩帰りが遅くなってしまう」▷~ゴルフ◆「摂待」とも書く。 **饗応[きょうおう]** 何か目的があって、ごちそうをして、もてなすこと。「役人が特定の業者をもてなすこと。「役人が特定の業者から〜を受けた疑い」◇「饗応」とも書く。 **一席[いっせき]設[もう]ける** もてなすために、宴席を用意する。「今度一席設けますので、ゆっくりそのお話を聞かせてください」 **歓待[かんたい]** 来客を喜んで迎え、手厚くもてなすこと。「遠来の客を〜して酒を酌み交わす」◇「款待」とも書く。 ## C 形容詞の類 **竿[さお]にも置[お]かない** 下座につかせることなど決してせずに相手を厚くもてなす様子。「優勝選手たちは故郷で~歓迎を受けた」◇ふつう、連体修飾語として用いる。 ## d 形容動詞の類 **心尽[こころづ]くしの** 相手のために、真心を込めてもてなす様子。「お客様を〜の手料理でもてなす」 ## h 名詞の類:コト・サマ **持[も]て成[な]し** もてなすこと。「このうえない〜を受けた」 **御構[おかま]い** 「もてなし」の、やや口語的な言い方で、打ち解けた表現。「何のお〜もできませんで」◇「心のこもったもてなし」とはいっても「心のこもったおかまい」とはいわないように、「おかまい」は用例にあげたような慣用的な表現で用いられる。また、「もてなし」が私的な客の場合にも公的な客の場合にも用いられるのに対して、「おかまい」はふつう、私的な客の場合に用いられる。 **振[ふ]る舞[ま]い** ふるまうこと。▷~酒・~水 **献[こん]** 酒をふるまうこと。「お礼に~差し上げます」 **知遇[ちぐう]** 才能などを認められて手厚く扱われること。「師の~を得て世に出た」 **ホスピタリティー** 旅行者や客を親切にもてなすこと、心のこもったもてなし。「異国で出会った〜あふれる人々」▶hospitality ## k 名詞の類:モノ **御馳走[ごちそう]** もてなすために用意された、いろいろな料理。「食べきれないほどの~が並べられる」 **振[ふ]る舞[ま]い酒[ざけ]** 人にふるまう酒。 ●酒肴 △0300食べるk●肴 ## S 名詞の類:ヒト ●もてなす人 **主人[しゅじん]** 客をもてなす側の中心になる人。「パーティーの~として気を配る」▷女~ **ホスト** 主人の役をする男性。⇔ホステス **ホステス** 客をもてなすことをする女性。「ホステスは社交的な人が望ましい」▶ホスト▶hostess **亭主[ていしゅ]** 茶の湯を主催し、客をもてなす人。◇「その家の主人」の意。 ●もてなす相手 ➡2806迎えるs ## u 名詞の類:トコロ ●もてなすところ ➡2806迎えるu # 4003 見放す ## a 動詞の類 ●見放す **見放[みはな]す** 世話や助力、治療などをやめる。「医者に見放されたが、あきらめない」◇「見離す」とも書く。 **見限[みかぎ]る** これ以上は、見込みがないと考えて、あきらめたり、関係を絶ったりする。「会社勤めを見限って商売を始めた」「世の中を~」 **見切[みき]る** これ以上見込みがないと考え、見限る。「もうだめだと友達に見切られた」 **見切[みき]りを付[つ]ける** 見切ること。「移り気で、優柔不断なあの人には見切り <716> をつけた」 **見捨[みす]てる** 援助を必要としている相手を見ても放っておく。「傷ついた戦友を見捨てて逃げる」◇「見棄てる」とも書く。 **見殺[みごろ]しにする** 人が苦しんでいるのをそばにいて見ながら助けない。「山で負傷した仲間を〜ことはできない」「苦境にある友人を~気か」 **捨[す]てる** 今まで保っていた関係を絶つ。「妻子を捨てて出家する」◇「棄てる」とも書く。 **袖[そで]にする** 親しい間柄を一方的に断ったり、相手の求めを断ったりする。「また彼女に袖にされたのかい」 **匙[さじ]を投[な]げる** いろいろ努力したが、成就・救済の見込みがないと判断し、それを断念する。「息子の学校の成績の悪さにもう匙を投げた」◇「匙」は、茶をすくう道具の「茶匙」の字音からとされる。 ●愛想を尽かす △1300嫌うa●いやになる ●手を切る ➡2808別れるa●関係を絶つ # 4004 ほったらかす ## a 動詞の類 ●ほったらかす **放[ほう]っておく** 何もせずに、そのままにしておく。「何の対策も講じないまま、放っておいてよいのか」「あんなやつのことは放っておけ」 **ほっとく** 「放っておく」の縮まった形。「私のことはほっといてよ」 **ほったらかす** やるべきことをやらずに放っておくこと。「子供を〜にしてしょっちゅう外出する母親」「仕事を~」 **打[う]っ遣[ちゃ]る** 気にかけなかったり、やりかけのまま放っておくこと。「仕事なんかうっちゃって遊びに行こうぜ」「あんなひねくれ者は、うっちゃっておけ」◇「打ちやる」の転。 **打[う]ち捨[す]てる** すっかりやめてしまって放っておく。「建設途中で打ち捨てられたビル」◇やや古風な言い方。 **捨[す]て置[お]く** かまわずに放っておく。「とやかく言えい、構わぬ、きゃつのことは捨ておけ」 **放擲[ほうてき]** 打ち捨てること。「業務を〜する」◇「抛擲」とも書く。 **放置[ほうち]** ①その場に置いたまま放っておくこと。「ごみを〜していませんか」▷~自転車 ②問題・事態・状態などを放っておくこと。「この問題を〜しておいた執行部の責任は大きい」「~されたままの畑には一面に雑草がはえていた」 **握[にぎ]り潰[つぶ]す** 持ち込まれた問題を、故意に放置し、うやむやにする。「執行部にとって都合の悪い要求は握りつぶされた」 **取[と]り残[のこ]す** 進行・発展などから、一部の人などを、その場に残して先に進むこと。「発展から〜された村」「文明の進歩から取り残されたような土地」◇ふつう、「取り残される」の形で用いられる。 **閑却[かんきゃく]** 問題とすべきなのに、かまわず放っておくこと。「根本的な問題を〜していた執行部の見識を疑う」 ●放る ➡4701あきらめるa●放棄する ●すっぽかす ➡4107逆らうa●破る ●一時的にそのままにする **棚[たな]に上[あ]げる** 事柄の処理をのばして、そのままにしておく。「その問題はひとまず棚に上げて、緊急の経済対策を取り上げる」 **棚上[たなあげ]** 「棚上げ」の、漢語的表現。「善後策を〜にして考える」「棚上げにする」ともいう。 **置[お]く** その状態のままにして、それ以上考えないようにする。「前置きはまず〜として、そろそろ本題に入りましょう」「お金の話はとりあえずおいといて、まず予定を決めよう」「そんなことをしたら、ただではおかないぞ」◇「置く」とも書く。 **差[さ]し置[お]く** 他の物事を優先させるために、ある物事をとりあえずそのままにしておく。「自分の仕事をさしおいて部下の指導をする」「パーティーには何をさしおいても出席いたします」◇「差し措く」とも書く。 **扠置[さてお]く** さしおく。特に、「さておいて」「さておき」の形で使われ、それまでの話題をひとまず終わりにして、新しい話題に移ることを示す。「その話はさておいて話を本題に戻しましょう」「何はさておき、パスポートの申請をしなくちゃ」◇「扠措く」とも書く。多く「さておいて」「さておき」の形で用いる。 ●何かをしてそのままにしておく **乗[の]り捨[す]てる** 自動車や自転車を使用した後、そのままそこに残す。「駅前に〜ことのできるレンタカー」 **脱[ぬ]ぎ捨[す]てる** 身につけていたものを脱いでそのままにしておく。「酔っていたので、シャツやズボンを脱ぎ捨てて寝てしまった」「靴を~」 **書[か]き捨[す]てる** 書いてそのままにしておく。「思いつきを〜」 ●活用せずにおく **遊[あそ]ばせる** 土地・設備・人材など、生産手段や労働力を有効に活用しないでいること。「遊ばす」ともいう。 **寝[ね]かせる** 市場に出さずに手元に置いておく。「売りようによってはまだ売れるものを倉庫に寝かせておく手はない」「資金を〜」◇「寝かす」ともいう。 ●その他 **させる** 相手がすることに対して、口や手を出さずにいる。「好きなようにさせておけ」 **泳[およ]がす** 確証を得たり、事件の背景などを知るために、容疑者をすぐにつかまえずに、わざと自由に行動させ、ひそかに監視する。「きっとやつは裏にいる人物に連絡をとるはずだ。しばらく泳がしておけ」◇「泳がせる」ともいう。 **放任[ほうにん]** 干渉・監督をしないで、したいようにさせておくこと。「子供を〜するのはいいが、限度というものがあるだろう」▷自由~・~主義 ## d 形容動詞の類 **ほったらかしの** ほったらかす様子。「妻子を〜にする」 <717> **遣[や]りっ放[ぱな]しの** やりかけたまま、後始末をしない様子。「掃除を〜にして電話で話しこむ」 **其方退[そっちの]けの** すべきことを放ったらかして、別のことをする様子。「彼女は、自分のことは〜にして他人の面倒ばかり見ている」「受験生だというのに勉強〜で、ギターばかり弾いている息子」◇ふつう、かなで書く。 **野放[のばな]しの** 物事を放っておいて、なるようにならせる様子。「外来語を〜にしていいのか」 **手付[てつか]ずの** 少しも手がつけられておらず、もとの状態のままである様子。「〜のまま札束が置かれている」 **遊休[ゆうきゅう]** 設備や資金などが、使用されずに放置されている様子。「〜の土地を活用する」▷~施設・~資本・~地 **遊[あそ]んでいる** 土地や機械などが使われずに、その価値や機能を発揮しないでいる様子。「不況で注文がなく、導入した新型の機械も〜状態だ」 ## h 名詞の類:コト・サマ **置[お]き去[ざ]り** 後に残して行ってしまうこと。「幼い子供たちを〜にするなんてあんまりだ」 **置[お]いてきぼり** 「置き去り」のやや口語的な言い方。「みんなはすでに出かけたあとで、寝坊をした僕だけが〜を食ってしまった」◇「おいてけぼり」ともいう。 **梨[なし]の礫[つぶて]** (投げたつぶてが戻ってこないように)こちらからの手紙や連絡に対して反応がないこと。「何度も便りを出しているのに〜だ」◇「梨」は「無し」にかけたもので、「つぶて」は小石の意。 **音信[おんしん]不通[ふつう]** 連絡がとれない状態であること。「幼いころに生き別れて〜だった父と、20年ぶりに再会した」 ## k 名詞の類:モノ ●活用されていないもの **遊休[ゆうきゅう]施設[しせつ]** 使用されないで放置されている施設。 **遊休地[ゆうきゅうち]** 活用されずに放置されている土地。 # 4005 助ける ## a 動詞の類 ●助ける **助[たす]ける** 仕事や作用、困っている人・状態などを、他の人・ものの働きによって、より望ましい状態にする。「彼は部長を助けてよく働いた」「家計を〜ためにアルバイトをする」「このイラストは理解を〜」「消化を〜薬」◇「扶ける」とも書く。 **助[たす]け合[あ]う** 互いに助ける。「苦しいときこそ、〜のです」「こんな仕事ですが、助け合いながらがんばっていきましょう」 **力[ちから]を貸[か]す** 人を助けるために、能力・労力を提供する。「論文を提出するのを手伝いたいので、力を貸してくれ」 **力添[ちからぞ]え** 力を貸すこと。「先生のお〜を賜り、喜んで〜しましょう」◇誰かに何かをしてもらうときに「お力添え」の形で用いられることが多い。 **助長[じょちょう]** 物事の勢いや能力・成長などを助けること。「新事業の発展を〜する」 **補助[ほじょ]** 不足しているところを満たすように助けること。「学費の不足分を〜する」「政府の〜を受ける」▷~金 **フォロー** 人のしたことや言ったことなどを、補って助けること。「部下の仕事を〜する」▶follow **アシスト** 人の仕事を助けること。特に、サッカーなどのスポーツで、的確なパスを出して、味方の選手が得点するのを助けること。「あなたの役割はリーダーを〜することだ」「A選手の絶妙な〜で、B選手が先制ゴールを決めた」▶assist **利[り]する** 力をして、人に利益を与える。「わが軍がここでもたもたしていては、ますます敵を〜ことになる」 **助[たす]け船[ぶね]を出[だ]す** 人が苦境にあるのに同情して助ける。「返答に詰まった僕に、友達が助け船を出してくれた」 **手[て]を差[さ]し伸[の]べる** 助けること。特に、人に助けを与える意の比喩的な表現。「救いの〜」 ●手伝う **手伝[てつだ]う** 行為の中心になる人が楽になったり、その仕事などがうまくいくように、いっしょにそれをする。「この荷物を運ぶのを手伝ってくれないか」「大学を中退し、父の仕事を〜ことにした」「友人の店を〜」◇「手伝う」は主として行為について用い、金銭面や精神面では「助ける」を用いる。また、「酒の酔いも手伝って大きなことを言ってしまった」のように、比喩的にも用いる。 **手助[てだす]け** 人がしようとしていることや、していることなどを、そばにいて手伝うこと。「たくさんの荷物を抱えていた彼女を〜して、半分持ってあげた」「同僚に~を頼む」 **手[て]を貸[か]す** 仕事・作業などを、労力を使って手伝う。「悪事に~」「この机を運びたいんだ。ちょっと手を貸してくれ」 **協力[きょうりょく]** 同じ目的のために力を合わせること。「全面的に〜する」「君への〜は惜しまない」 **協賛[きょうさん]** 趣旨に賛同し協力すること。「わが研究会に〜する企業」▷~金 **手引[てび]き** どういうふうにすればよいかなどの情報を教えて、その人のしようとしていることを手伝うこと。「スパイがやすやすと侵入できたのは、内部に~した人間がいるからだ」 **幇助[ほうじょ]** よくない行いを助けること。「その医者は自殺を〜したのではないかと疑われた」▷殺人~ ●悪事を助ける **片棒[かたぼう]を担[かつ]ぐ** 悪事を手伝うこと。「もみ消し工作に〜」 **荷担[かたん]** 悪事を手伝うこと。「銀行を襲う計画に〜する」「加担」とも書く。 ●援助する **援助[えんじょ]** 困難な状況に苦しんでいる人や国などに、それらを与え <718> て助けること。「大学在学中の4年間の学費を〜する」「政府は、食糧不足に悩むA国を〜することを決めた」「~を惜しまない」▷資金~・経済~・技術~・国際~ **支[ささ]える** (倒れたり悪い状態になったりしないように)力を貸したりして助ける。「くじけそうになったときには、いつでも仲間が支えてくれた」 **支持[しじ]** ある考えや意見に賛成して、その立場を助けること。「30年このかた〜する政党は変わらない」「私はその考えは〜できない」▷~率・~者 **賛助[さんじょ]** ある活動の趣旨に賛成して援助すること。「チャリティーコンサートを〜する」▷~会員 **扶助[ふじょ]** 助けること。「彼が生活に困窮している遺児を〜していたのはあまり知られていない」▷相互~・~料 **助成[じょせい]** 研究・事業について(金銭的に)助けること。「花粉症の研究を〜する」▷~金 **応援[おうえん]** 困っている人やがんばっている人を、労力やお金を出して助けること。「会社再建のために精いっぱい〜する」「おまえが本気で作曲家をめざすというのなら、お父さんはできる限り〜するぞ」 **来援[らいえん]** 来て応援すること。「同盟国軍の〜により敵軍を撃退した」 **助力[じょりょく]** 力を貸して助けること。また、その応援すること。「子供のためにできる限り~する」「親の~をあてにする」 **支援[しえん]** 労力や金銭を出して、その活動を助けること。「後方の部隊を〜する」「~を要請する」▷~団体・~戦闘機 **サポート** 「支援」の洋語的表現。「彼が~してくれたおかげでうまくいった」▶support **梃入[てこい]れ** 物事の状態がより望ましい状態になるよう、外部から援助すること。「近隣諸国の民主的改革を〜する大国」「思い切った利下げで景気回復の〜をする」◇相場の下落や変動を人為的な方法で食い止める意でも用いられる。 **力[ちから]になる** (その人(たち)だけではできないことを、経済力・技術力・権力などをもつ人が助ける。「お願いです、あの人の力になってあげてください」「何かあったら私に相談しなさい。そのときは力になりましょう」 **奉賛[ほうさん]** 社寺などで施行する事業を寄付などによって援助すること。「○○神社を〜する団体」 ●一肌脱ぐ **一肌[ひと]脱[ぬ]ぐ** 人のために本気になって力を貸すこと。 **片肌[かた]脱[ぬ]ぐ** 片肌脱いで助ける。「甥のために片肌脱いで職を探す」◇着物の片方だけ下にずらして肌を出すこと(何か事を始める勇ましい様子)の意から。 **諸肌[もろ]脱[ぬ]ぐ** 力いっぱい努力して助ける。「親友のために~」◇両方の肩をあらわにする意から。 ●加勢する **加勢[かせい]** 勢いを加えて助けること。「改革派に〜する」 **味方[みかた]** 力を添えて助けること。「弱いほうに〜する」 **味方[みかた]** (2つ以上)の集団が対立しているときに、どちらかに理解を示して、助けたり加勢したりすること。「いつも弱いほうに〜するなんて、なかなか見どころのある子だ」◇「身方」とも書く。「味方」はあて字。 **助太刀[すけだち]** 形勢不利な人に加勢すること。「けんかに負けるところだったが、友達に〜してもらって助かった」「~に参上する」 ●後ろにいて助ける **後押[あとお]し** 人のする事業などがうまくいくように、陰で助けること。「大企業がこの事業を〜してくれるというので心強い」「地域の皆さんの〜で立候補いたしました」◇荷車を後ろから押して助けることから。 **後援[こうえん]** 表立たず、金銭を出すなどして助けること。「新人の区議会議員を〜する」「今回の講演会には新聞社の〜があった」▷~会 **後見[こうけん]** 後ろに控えていて、幼い者などを助けること。「若社長を〜する」 **バックアップ** 表立たないで、陰で助けたり援助したりすること。「彼の計画を〜する」「資金面では有力者が全面的に〜してくれるはずだ」◇表立たないが、強力な援助であることが多い。▶backup ●補佐する **補佐[ほさ]** おもだった人の仕事を助けること。「社長を〜する」▷~官・~役◇「輔佐」とも書く。 **輔弼[ほひつ]** 君主の仕事を補佐すること。「〜の任に当たる」「補弼」とも書く。 ## d 形容動詞の類 **一肌[ひとはだ]脱[ぬ]いだ** 困った人のために喜んで力を貸す様子。「〜の労を惜しまない」◇「片方のひじ」の意から。 ## h 名詞の類:コト・サマ **助[たす]け** 困っている人に力を貸したり、必要な物を与えたり、仕事などを手伝うこと。「私は足に障害がありますが、〜があれば、公共の交通機関を使ってどこへでも行けます」「~が必要なら言ってくれ。いつでも手伝いに来る」 **人助[ひとだす]け** 困っている人を助けること。「いやな仕事を頼まれたが、〜だと思って我慢する」 **力[ちから]** 他人がしようとしていることを助ける働きをするものや能力。「なんとか、困っている友人の〜になりたい」 **手[て]** ある活動・仕事などを、したり助けたりすること。「彼にはまだ手助けが必要だ」「すまんが〜を貸してくれないか」「猫の〜も借りたいぐらい忙しい」 **支[ささ]え** 人が精神的に頼りとするもの。「私の夢を果たせたのは、家族の〜があったおかげだ」「幼い娘の笑顔が、私の心の〜です」 **手伝[てつだ]い** 手伝うこと。「母の〜をする」 **家事[かじ]手伝[てつだ]い** 女性が、学校を卒業した後などに、特定の職につかず、自宅の家事を手伝うこと。「妹は高校卒業後、就職も <719> せずに〜と称してぶらぶらしている」 **一助[いちじょ]** ちょっとした助け。「本堂修理の〜にもなるかと考えて、寄付を申し出た」 **助産[じょさん]** ①出産を助け、妊婦・新生児の保健指導を行うこと。▷~婦・~所②事業を助成すること。▷~事業 **参考[さんこう]** 自分の考えを決定したり、物事をまとめたりするときに、手がかりや助けにすること。「この本は今回の論文を書くときにとても〜になった」「ご〜までに前回のデータを申し上げる」▷~書・~文献・~資料・~人 ●背景 **背景[はいけい]** ある物事の背後にあって、それに影響を与えたり、それを支えたりしている事柄。「米ソ両国が、核兵器を〜にして世界を分割支配していたのが冷戦時代だ」「強大な経済力を〜にして市場独占をもくろむ」 **バック** 背後にあって、人や物事に力を与えている事柄。「打線の援護を〜に、みごとに完封した」▶back ●助け合い **助[たす]け合[あ]い** 助け合うこと。▷歳末~運動 **互助[ごじょ]** 助け合い。「〜の精神」▷~会・~組合 **共済[きょうさい]** 同じ団体に属する人々が、(金銭を出し合って経済的に)助け合うこと。▷~組合・~年金 ## k 名詞の類:モノ ●歩行を助けるもの **杖[つえ]** 足の不自由な人が歩く助けに使う棒状のもの。「~をつく」 **松葉杖[まつばづえ]** 足をけがしたときなどに、わきの下に入れて体を支える、歩くための器具。 **錫杖[しゃくじょう]** 僧・修験者が持つ、金属製の輪がついたつえ。 **ステッキ** 「杖」の洋語的表現。◇足が不自由でなくても、だてに持つこともある。▶stick **ストック** スキーや登山をするときに、体を支えるためなどに用いるつえ。▶Stock **歩行器[ほこうき]** 歩行を補助するためのキャスター付きの金属製の器具。「事故で大けがをしましたが~を使えば歩けるようになりました」 ●助けるための金銭 **補助金[ほじょきん]** 経済的に補助するための金銭。特に、国や地方公共団体・経済団体などが、特定産業の育成や研究などの行政上の目的を達成するために、個人・団体・企業などに交付する金銭。 **助成金[じょせいきん]** 経済的に助成するための金銭。 **奨学金[しょうがくきん]** 優秀でありながら経済的な理由で学業を続けるのが困難な生徒・学生を援助するために、貸与または給付される金銭。 **扶助料[ふじょりょう]** 生計を扶助するために与えられる金銭。 ## S 名詞の類:ヒト ●手助けをする人 **御手伝[おてつだ]い** 雇われて家事の手伝いをする人。▷~さん **ヘルパー** 家事や介護などに関連した手伝いをする人。「おばの〜は週に2回来て働いている」◇「お手伝い」「メード」は雇用関係があるが、「ヘルパー」はボランティアに対しても使われる。▶helper **メード** 「お手伝い」の洋語的表現。▷ハウス~▶maid **助[すけ]っ人[と]** 外部から助けに来る人。「このサッカーチームには外国人の〜が多い」「~を頼む」 **助手[じょしゅ]** 人の仕事を助ける人。「カメラマンの~をしている」 **アシスタント** 「助手」の洋語的表現。◇ディレクター◇テレビ番組などで、司会者を助ける役割の人を指すことが多い。▶assistant **助役[じょやく]** 市区町村長や駅長の仕事を助ける役人。 **助産婦[じょさんぷ]** 出産を助け、妊婦・新生児の保健指導を行う人。◇現在は「助産師」という。 **産婆[さんば]** 「助産婦」の古い言い方。「生まれそうになったので、あわてて〜を呼んだ」 ●仕事を助けてくれる有能な部下 **補佐[ほさ]** おもだった人の仕事を助ける人。「課長~」「輔佐」とも書く。 **補佐役[ほさやく]** 補佐する役。「君は彼の〜にまわってくれ」「輔佐役」とも書く。 **補佐官[ほさかん]** 補佐する役人・役職。「大使館の〜」「輔佐官」とも書く。 **片腕[かたうで]** 信頼できるただひとりの有能な部下。「大統領の~」 **右腕[みぎうで]** 信頼できるいちばん有能な部下。「首相の~となって働く」 **懐刀[ふところがたな]** 信頼しきっていて、何でも相談できる部下。「社長の~として存分に働く」 **腹心[ふくしん]** 信頼していて、何でも相談できる部下。「~に裏切られて失脚する」「~の部下」◇「懐刀」は単数だが「腹心」は複数でもありうる。 ●支持者 **支持者[しじしゃ]** 支持する人。「大統領の〜がふえた」 **支援者[しえんしゃ]** 支援する人。 **支持[しじ]母体[ぼたい]** ある思想・行動・政党などを支持する、一定の傾向を持った人々。「あの党の~は労働組合だ」 **支持派[しじは]** ある考えを支持する側の人々。 **後援会[こうえんかい]** 事業や活動がうまくいくよう支援する人々の会。 ●後ろにいて助けてくれる人 **後援者[こうえんしゃ]** 後援する人。 **後[うし]ろ盾[だて]** 後ろにあって、勢力で助ける人。「政界の実力者を〜とする」「後ろ楯」とも書く。 **後見人[こうけんにん]** 後見する人。「両親を事故で亡くした子の〜になる」 **旦那[だんな]** 芸者などを経済的に援助する男性。「~を取る」「あの芸子には〜が <720> ついている」◇「檀那」とも書く。本来は仏教用語で、「布施」を意味する梵語のdānaを音訳したもの。 **パトロン** 経済的に援助してくれる人。特に、水商売の女性や芸者などを経済的に世話している男性。「画商のA氏は、若い画家たちの〜としても有名だ」▶patron ●天皇を助ける人 **関白[かんぱく]** 昔、天皇を補佐して政務をつかさどった重職・人。◇明治維新に際して廃止された。 **摂政[せっしょう]** 天皇が女性であったり、幼少であったときなどに、かわって政治を行った重職・人。◇明治維新に際して廃止された。②天皇が18歳以下のときや、重病などで国事行為ができないときに、天皇の名で国事行為を行う人。 ●その他 **裏方[うらかた]** 物事の表立った対外的な部分ではなく、裏で物事の陰の部分に関わって地道に事を進め、支える人(々)。「今回の仕事では私は〜に徹するつもりです」 **縁[えん]の下[した]の力持[ちからも]ち** 人目につかないところで、他の人を、陰で支える人(々)。「彼女は、このプロジェクトの~となって黙々と働いてくれた」 # 4006 立てる ## a 動詞の類 **立[た]てる** 人をある地位・役職につかせようと図る。「その党は、前の選挙で公認候補を2人立てて、共倒れになった」 **押[お]し立[た]てる** ある人をある地位に、むりやり前面に出そうと図る。「市政の改革を期待して、彼を市長に~」◇「立てる」よりも強い言い方。 **担[かつ]ぐ** ある人を、自分たちの上に立つべき人にしようとする。「自分たちの上に立つ人にしようとする。「山田君を学級委員に~」 **担[かつ]ぎ上[あ]げる** ある人を自分たちの上に立つ人にしようとする。「郷土出身の著名学者を知事候補に~」 **担[かつ]ぎ出[だ]す** ある人を自分たちの代表、または指導者として、ある地位に立たせようとする。「管理組合の理事長に~」 **擁立[ようりつ]** ある人を指導者として、ある地位につかせようとすること。「新人候補を〜する」 **仰[あお]ぐ** 指導者や長としてむかえ、その人に従う。「前王の弟を国王に~」 **奉戴[ほうたい]** 誰かを敬って長として仰ぐこと。「新王を~する」 **推戴[すいたい]** ある人をある役職の長として推し戴くこと。「名誉会長に~する」 **奉[たてまつ]る** 人を、おだててある程度の高い地位につける。「うるさ型を町会長に~」 **祭[まつ]り上[あ]げる** ある人をおだてたりして、高い地位につける。「生徒会長に祭り上げられた」 **偶像化[ぐうぞうか]** ある人を、あたかも完全であるかのようにあがめる対象として祭り上げること。「人気だけが先行していたずらに〜されることは、彼の本意ではなかった」 **神格化[しんかくか]** 人を神のような超越的存在に祭り上げること。「『大君は神にませば』とあるように、万葉の昔から天皇の~は始まっていた」 ●据える・就ける ➡6300置くa●配する ## S 名詞の類:ヒト ●候補者 ➡1701選ぶs●選ばれる人 # 4007 になう ## a 動詞の類 **担[にな]う** 自分のことにして責任を持つ。「各人が〜べき役割を確認する」 **負[お]う** 責任を持って引き受ける。「監督の責任を~」「納税の義務を~」 **背負[せお]う** 責任を持って引き受ける。「重責を一身に~」「明日の日本を~若者たち」 **背負[しょ]う** 俗に「せおう」。「能力以上の課題をしょわされた」 **背負[しょ]い込[こ]む** 困難な仕事などを、やむをえず背負う。「とんだお荷物を〜はめになった」 **背負[せお]い込[こ]む** 俗に「しょい込む」。「めんどうな問題をしょい込んでしまう」 **背負[せお]って立[た]つ** その集団を代表して、責任を負って活躍する。「次の世代を〜と目される人物」 **負担[ふたん]** 責任を持って、自分の義務や仕事として引き受ける。「生活費の一部を〜する」「マンションを買う」▷受益者~・~額・~金・~率・~増・~者 **持[も]つ** 複数の関係者に同様に生じる責任や義務を、その中の一部の関係者だけが負う。「責任はすべて俺が~」「送料は向こうが〜ことになっている」「タクシー代は俺が〜よ」 **帯[お]びる** 何かを処理する権限を与えられて持つ。「彼は大事な使命を帯びてここに来た」 **抱[かか]える** 解決が困難な問題を自分のものとして持つ。「病人を~」「多くの借金をかかえ倒産した」 **抱[かか]え込[こ]む** 処理に困るものをひとりで持つ。「難問をかかえ込んで1人で悩んでいる」 ●責任を取る **責任[せきにん]を取[と]る** 自分の責任でできた、不都合な事柄をつぐなうための(自分に苦痛・損失をもたらす不利な)行動を進んで行う。「社長は、経営不振の責任を取って辞職した」 **責[せき]を負[お]う** 「責任を取る」の、かたい言い方。◇複合語の構成要素として用いられることが多い。 **被[かぶ]る** 他人の罪や負うべき責任などを背負う。「彼は弟の罪をかぶって刑罰を受けた」 **着[き]る** 他人の罪を、自分が受けるものであるとして負う。「わが子の罪を一身に着て、刑に服した」 <721> **16[引っ被る[ひっかぶる]]** 俗に被る。「いくら昔世話になったからって、他人の罪を〜なんてごめんだ」 **17[泥を被る[どろをかぶる]]** 他人の失敗の責任を負わされるなどして、損な役割を背負う。「あのトラブルは、結局、私が〜ことでおさまりがついた」 ●引き受ける → 4208受けるa●引き受ける **●請け負う** **18[請ける[うける]]** 仕事などの注文を有償で引き受ける。「この条件ではとても請けられない」 **19[請け負う[うけおう]]** ある仕事について、一定の期間内に完成させること、一定の仕事量をすることを約束し、それによって定められた報酬を得る約束で契約を結び、仕事の遂行を引き受ける。「請け負った仕事を期日までに仕上げた」 **●受け持つ** **20[受け持つ[うけもつ]]** 自分の仕事として引き受ける。「販売を~」「1年A組を~」 **21[担当[タントウ]する]** ある仕事や部署を受け持つこと。「会計を〜する」「〜の者を呼ぶ」▷~者・~教官・~科目 **22[担任[タンニン]する]** 学校で、教員が学級や教科を受け持つこと。「1年生を〜する」 ▷クラス~ **●分担する** **23[手分け[てわけ]する]** ある物事を分けて複数で受け持ち、取り組むこと。「〜してやればすぐに片づく」「書類がなくなったので〜して捜した」 **24[分担[ブンタン]する]** するべき物事、仕事などを分割し、関係者がそれぞれ受け持つこと。「費用を〜する」「各自の~を決める」▷役割~・~金 **25[分業[ブンギョウ]する]** 仕事を手分けして受け持つこと。「納期が迫っているので、〜して作業を進める」「~が進み、自分がつくっているものが何になるのかわからなくなってしまった」 ▷~化・医薬~・社会的~・技術的~ **26[分掌[ブンショウ]する]** 仕事などを分担すること。「省庁再編で解消された部局の事務を~する」「役員全員で仕事を〜する▷事務~・~表 ## d 形容動詞の類 **00[自前[じまえ]の]** 費用を自分で出すこと。自分で用意したりする様子。「昼食代は〜にする」「豪華でなくても、〜の花嫁衣装で式を挙げたい」 **01[手弁当[てべんとう]の]** 自分で交通費や食費を負担する様子。「できるまでは、みんな〜で集まった」「ボランティアが〜で連日応援してくれる」◇自分で弁当を持って行くことから。 **02[自腹[じばら]の]** (本来ならば他のところから出るはずの金を)自分で負担する様子。「出張切符を紛失してしまい、〜で出張することになった」◇「自腹で」の形で用いられることが多い。 **03[自分持ち[じぶんもち]の]** 費用などを自分で負担したりする様子。「送料は~でお願いします」 **04[相手持ち[あいてもち]の]** 費用などを相手が負担する様子。「話し合いが長引いて日をまたがってしまった場合、電話代は~だ」 **05[頭足付き[あしあたまつき]の]** 俗に飲食・交通費が先方持ちである様子。「~の業者の同行でこの大名旅行」 ●おどり・割り勘 → 4217払うd **●受け持ち方** **06[受け持ち[うけもち]の]** 自分の仕事や義務として引き受ける様子。「自分の〜の区域はきちんと見回った」◇小中学校で、担任の先生のことを指していうことも多い。 **07[担当[タントウ]の]** 分担する仕事を受け持つ当事者である様子。「詳しくは〜の者と話を飲んでください」 **08[下請け[したうけ]の]** 仕事を請け負った会社から、さらにその仕事を請け負う様子。「〜の零細企業」 **09[孫請け[まごうけ]の]** 第一次受注者から見て、下請けのそのまた下請けである様子。「~の~まで借りないと間に合わない」 ## h 名詞の類:コト・サマ **00[請負[うけおい]]** 請け負うこと。「工事の〜に際しての条件を確認する」▷~工事・~契約・~人・~師 **01[負担[フタン]]** 責任を持ってになわなければならない骨の折れる仕事。責任を負うこと。数量(の大きいこと)。「責任感の強い人だけに、相当の~を感じていたに違いない」「相手の~を少しでも軽くしようと努める」 **02[負荷[フカ]]** 機械などに課せられる仕事の量。「故障の原因は、あまりに大きな〜がかかったためと思われる」 **03[負い目[おいめ]]** 自分が受けた恩や、人に与えた損害を負担に思う気持ち。「昔、妹に大やけどさせたことをずっと~に感じていた」「キャプテンである自分が、病気で試合に出られなくて負けてしまったことを〜に感じている」 ●責任 → 4301果たすi●責任 # S 名詞の類:ヒト **00[担い手[にないて]]** 責任などを担う人。「次代の~が育っている」 **01[請負人[うけおいにん]]** 何かを請け負う人。 **02[責任者[セキニンシャ]]** ある事柄に対して、責任を負うべき立場の人。「はやく〜を呼んできなさい」 **03[担当者[タントウシャ]]** 仕事や部署で、分担する事柄の責任を取るべき立場の人。「~が不在で、話のわかる者がいなかった」 **04[担任[タンニン]]** 学校で、学級・教科を受け持つ教員。「今年度の~は、生徒に人気のある先生だ」 ●主任など → 6409つかさどるs●代表者 # 4008 なだめる ## a 動詞の類 **●なだめる** **00[宥める[なだめる]]** 相手の荒れている気持ちを、あれこれ言って穏やかにしようとする。「興奮した若者を~」 **01[賺す[すかす]]** 相手の気持ちを自分に都合のいいように変えさせるために、いろいろとなだめたり機嫌をとったりする。「おもちゃをねだる子供をすかして家へ帰る」「おどしたりすかしたりして、ようやく承知させた」 <722> **02[宥め賺す[なだめすかす]]** あれこれ手を替え品を替えてなだめる。「むずかる子をなだめすかして寝かせる」 **03[あやす]** 赤ん坊が機嫌を直すようになだめる。「泣きじゃくる子を~」 **04[慰留[イリュウ]する]** なだめて思いとどまらせること。「辞意を表明した部下を〜する」 **05[慰撫[イブ]する]** なだめたり慰めたりして気持ちを穏やかにさせること。「会社の決定に不満げな部員を〜する」「業績が上がらず意気消沈する部下を〜する」 **・とりなす** **06[取り成す[とりなす]]** 対立する当事者たちの間に入って、双方をなだめ、仲直りさせたり機嫌を直させたりして、よい状態になるようにする。「店員の対応に憤慨する父を何とか〜」「けんかの当事者同士を~」◇「執り成す」とも書く。 **07[仲裁[チュウサイ]する]** 争い・けんかの間に入って、なだめてやめさせること。「争いを〜する」「けんかの〜に入る」▷~裁定 **08[調停[チョウテイ]する]** 対立する両者の間に入り、言い分を聞き、争いをやめさせること。「ここまで問題がこじれると〜するのは難しい」「両国間の〜に乗り出す」「紛争の〜にあたる」 ▷~案・~委員会・~離婚 ## h 名詞の類:コト・サマ **00[取り成し[とりなし]]** 取り成すこと。「上司の機嫌を損ねてしまい、奥さんに~を頼んだ」◇「執り成し」とも書く。 # k 名詞の類:モノ **●あやすのに使うもの** **00[おしゃぶり]** 乳児に持たせて、しゃぶらせるおもちゃ。 **01[がらがら]** 振るとかがらがらと鳴る赤ん坊をあやすおもちゃ。「~で赤ん坊をあやす」 **02[でんでん太鼓[でんでんだいこ]]** 竹の棒の先に小さい太鼓をつけ、その両わきから糸でつりさげた玉や鈴が、手で振ると太鼓の面にあたって鳴るようにしてある幼児のおもちゃ。 # S 名詞の類:ヒト **00[仲裁役[チュウサイヤク]]** 仲裁する役・人。「彼は~を買って出た」◇やや改まった言い方。 **01[仲裁人[チュウサイニン]]** 正式に依頼して、仲裁する役目を引き受けた人。「双方の〜を立てて交渉に臨む」 **02[火消し役[ひけしやく]]** もめごとが大きくならないように、仲裁して事態をしずめる役目の人。「この問題の〜はあの人しかいないな」 **03[調停委員[チョウテイイイン]]** 民事の紛争や労働争議などを調停する役の人。▷~会 # Z その他 **00[まあ]** 相手の気持ちをやんわりとなだめるときに言う言葉。「〜そう言わずに、お受け取りください」 **01[まあまあ]** 相手をなだめるときに言う言葉。「〜そう言わずに」 **02[よしよし]** 子供をあやすときに言う言葉。「〜泣くんじゃない」 # 4009 慰める ## a 動詞の類 **●慰める** **00[慰める[なぐさめる]]** 悲しんだり、苦しんだりしている人の心をなごやかにする。「悲嘆にくれている人を~」「友人の言葉に慰められた」 **01[慰安[イアン]する]** 慰めて、気持ちをなごやかにさせること。「従業員を~する」▷~旅行 **02[楽しませる[たのしませる]]** 楽しい思いをさせる。「静かな海辺の風景・音・色のすべてが、激務を終えた私の心を楽しませてくれた」「色とりどりの花々が目を~」◇「楽します」ともいう。 **03[喜ばせる[よろこばせる]]** 人をうれしがらせる。「卒業後は家業を継ぐ」と宣言し、父を大いに喜ばせた」◇「喜ばす」ともいう。 **●見舞う** **04[見舞う[みまう]]** 病気・災難にあった人を訪ねて慰める。「病気の友人を~」 **05[御見舞い[おみまい]する]** 「見舞う」の丁寧な言い方。「入院している先輩を~する」◇ふつう、病人やけが人を見舞う意で用いられる。 **06[慰問[イモン]する]** 施設などを訪れたり、その場所へ行くなりすること。「被災地を〜する」 ▷~団・~品 **●いたわる** **07[労る[いたわる]]** 弱い立場の人や、働いて疲れた人などを心からやさしく扱う。「お年寄りを~」「よく働いてくれた部下を~」「酷使した体を~」 **08[労う[ねぎらう]]** 人の骨折りに対して、慰めたり感謝したりする気持ちを示す。「毎晩残業をしている職員の労を~」◇「犒う」とも書く。 **09[慰謝[イシャ]する]** 慰めいたわること。慰めいたわって感謝の意を表すこと。「骨折りを感謝の意を表すこと。「骨折りを〜する」「長年の功労を〜する」◇「慰藉」とも書く。 **10[慰労[イロウ]する]** 苦労をねぎらうこと。「手伝ってくれた人たちを〜する」▷~会 **11[恤兵[ジュッペイ]する]** 金や物をおくって、戦地の兵士を慰めること。▷~金◇「恤」は、あわれむ意。 **●弔う** **12[弔う[とむらう]]** ①死者の霊を慰める(ために法事を営む)。「亡き母の霊を〜」②死を悲しみ、喪に服している人にお悔やみを述べる。「遺族を~」 **13[悔やむ[くやむ]]** 人の死を惜しんで弔う。「友の死を~」 **14[弔慰[チョウイ]する]** 死者を弔い、遺族を慰めること。「通夜の席につらなり~する」 ▷~金 **15[追弔[ツイチョウ]する]** 死者の生前をしのんで弔うこと。「遺影に花を供え~する」▷~会 ●弔問する → 2702訪れるa●訪れる ●葬る → 5609葬るa●葬る **●冥福を祈る** **16[冥福を祈る[めいふくをいのる]]** 死後の幸福を心の中で願う。「犠牲者の~」「故人のご冥福をお祈り申し上げます」 **17[供養[クヨウ]する]** 死者の霊に物を供え、冥福を祈ること。「犠牲者を~する」 ▷~塔 <723> **18[回向[エコウ]する]** 仏事をおこない、死者の霊を弔い、魂を慰め、冥福を祈ること。「念仏をとなえ~する」◇「廻向」とも書く。 **19[追善[ツイゼン]する]** 死者の冥福を祈って、仏事やその人にちなんだことを行うこと。▷~供養~興行 **●その他** **20[招魂[ショウコン]する]** 死者の魂を招いて慰めること。▷~祭・~社 **21[鎮魂[チンコン]する]** 死者の魂を慰め、鎮めること。「戦災の犠牲者を〜するための慰霊祭を執り行う」「〜の儀式」「〜の歌」「〜の曲」 ## h 名詞の類:コト・サマ **●慰めること** **00[慰め[なぐさめ]]** 慰めること。「~の言葉もない」 **01[慰霊[イレイ]]** 死んだ人や動物の魂を慰めること。「〜のために黙禱をささげる」▽~碑・~塔 **●見舞うこと** **02[見舞い[みまい]]** 人の安否を尋ねること。「病人のお〜に花を持って行く」▷~客◇「お見舞い」の形で用いられることが多い。 **03[暑中見舞い[しょちゅうみまい]]** 夏の暑い間、特に土用に、知人の安否を尋ねること。「〜のはがきを出す」◇時候の挨拶では「暑中お見舞い申し上げます」の形で用いられることが多い。 **04[残暑見舞い[ザンショみまい]]** 残暑の厳しい時期(立秋を過ぎたころ)、知人の安否を尋ねること。◇時候の挨拶では「残暑お見舞い申し上げます」の形で用いられることが多い。 **05[寒中見舞い[カンチュウみまい]]** 寒中(小寒から大寒までの間)、知人の安否を尋ねること。◇時候の挨拶では「寒中お見舞い申し上げます」の形で用いられることが多い。 **06[陣中見舞い[ジンチュウみまい]]** 何かに熱心に取り組んでいる人々を励ましたり慰めたりするために、彼らのいる場所に行くこと。「支持政党の選挙事務所に〜にかけつける」 **07[火事見舞い[かじみまい]]** 火事にあった人を見舞うこと。実際に火事見舞いで金品を持参するときの表書きは「火災御見舞」もしくは単に「御見舞」という表現を用いる。また、火災が近くに及んだ場合の見舞いは「近火見舞い」という。 **●いたわること** **08[労り[いたわり]]** いたわること。「〜の心を忘れないように」 **09[労い[ねぎらい]]** ねぎらうこと。「〜の言葉をかける」◇「犒い」とも書く。 **10[養老[ヨウロウ]]** 老人をいたわり世話すること。▷~院 **●弔うこと** **11[弔い[とむらい]]** 弔うこと。「〜の言葉を述べる」 **12[御悔やみ[おくやみ]]** 人の死を弔うこと。「〜に行く」 **13[弔事[チョウジ]]** 通夜・葬式などの人の死を弔う儀式。「〜の供物」「〜のマナー」⇔慶事 **14[弔鐘[チョウショウ]]** 弔意を込めて打ち鳴らす鐘。「〜を鳴らす」 ●弔い合戦 → 3701戦うh●いろいろなたたかい **●法事など** **15[法事[ホウジ]]** 死者の冥福を祈るために行う仏事。「彼は親戚の~があるそうで、今日は欠席だ」◇ふつう、初七日・四十九日・年忌に行う儀式についていう。 **16[法要[ホウヨウ]]** 法事。◇本来は「仏教の教えの重要な部分」の意だが、現在では転じて「法事」「法会」などと同意に用いられる。 **17[慰霊祭[イレイサイ]]** 霊を慰めるための祭儀。「このトンネル建設で命を落とした人々の〜を執り行う」 ▷合同~ ●仏事・法会 → 3403祭るh●仏事 **●葬儀** **18[葬儀[ソウギ]]** 死者をほうむり、弔う儀式。「恩師の~に参列する」 ▷~屋・~委員長 **19[葬式[ソウシキ]]** 「葬儀」の、より日常的な言い方。「〜を出す」 **20[葬礼[ソウレイ]]** 「葬儀」の改まった言い方。 **21[弔い[とむらい]]** 「葬儀」の古めかしい言い方。「お〜に参列する」 **22[告別式[コクベツシキ]]** 死者に別れを告げるための儀式。「A氏の〜がしめやかに営まれた」 **23[不祝儀[ブシュウギ]]** めでたくないこと。特に、葬儀。▷~袋 **24[通夜[ツヤ]]** 葬儀の前夜、死者の親類や親しい者が集まり、夜を過ごすこと。 **25[本葬[ホンソウ]]** 正式に行われる葬儀。 **26[仮葬[カソウ]]** 正式でない仮の葬儀。 **27[密葬[ミッソウ]]** ①死者をひそかにほうむること。②身内だけで行われる葬儀。 **28[国葬[コクソウ]]** 国の儀式として国費で行われる、功労者の葬儀。 **29[社葬[シャソウ]]** 会社が施主となって行われる葬儀。 **●その他** **30[喪[も]]** 身内の人の死後、一定の期間、その人の親族やかかわりのあった人が家にこもり、慎むこと。「今、彼は父の〜に服している」 # k 名詞の類:モノ **●慰めるための金品** **00[弔慰金[チョウイキン]]** 死者を弔い、遺族を慰めるための金銭。「職務中に亡くなった社員に~を出す」 **01[慰問品[イモンヒン]]** 慰問するためにおくる品物。 **02[慰問袋[イモンぶくろ]]** 戦地の兵士などを慰めるためにおくる、品物を入れた袋。 ▶慰謝料 → 4218償うk **03[見舞い[みまい]]** 見舞うためにおくる品物や金銭。「病人の〜に花を持っていく」◇「お見舞い」の形で用いられることが多い。 **04[見舞金[みまいキン]]** 見舞うためにおくる金銭。 **05[見舞品[みまいヒン]]** 見舞うためにおくる品物。 **●霊を慰める音楽** **06[レクイエム]** 死者の魂にささげるカトリックのミサ曲。▷~ **07[鎮魂曲[チンコンキョク]]** 「レクイエム」。「〜を奏する」 <724> **08[鎮魂歌[チンコンカ]]** 死者の霊を慰め鎮める歌。「〜を歌う」 ●功労賞 → 3408称えるk●賞 **●弔う言葉** **09[御悔やみ[おくやみ]]** 人の死を弔う言葉。「通夜で〜を申し述べる」 **10[弔辞[チョウジ]]** 葬儀で、死者にささげるお悔やみの言葉。「〜を述べる」 **11[弔詞[チョウシ]]** 弔辞。「〜を読み上げる」 ▶挽歌 → 1908詠むk●さまざまな詩歌 ▶弔電 → 2104知らせるm●電報 **●弔う気持ち** **12[弔意[チョウイ]]** 人の死を悼み弔う気持ち。「献花して〜をあらわす」 **●弔意をあらわすしるし** **13[半旗[ハンキ]]** 弔意をあらわすため旗ざおの途中まで引き下げてつけた旗。「〜を掲げる」 **14[弔旗[チョウキ]]** 弔意をあらわす旗。◇旗ざおに細い黒布をつけたり半旗にしたりする。 # m 名詞の類:モノ **00[魂[たましい]]** 肉体にあって心の働きをつかさどると考えられるもの。「たとえ肉体は死しても〜は永遠である」◇「霊」とも書く。 **01[御霊[みたま]]** 「たま」の敬称。◇「御魂」とも書く。 **02[神霊[シンレイ]]** 神のみたま。「~のご加護による」 **03[霊魂[レイコン]]** 「たましい」の改まった言い方。「~の不滅を信じる」 **04[霊[れい]]** 死者のたましい。「戦没者の~を慰める」 **05[祖霊[ソレイ]]** 先祖の霊。「〜を祭る」 **06[精霊[ショウリョウ]]** 仏教で、死者のたましい。「~を迎える」▷~流し **07[英霊[エイレイ]]** 国のために尽くして死んだ人のたましい。特に、戦死者の霊。 **08[忠魂[チュウコン]]** 忠義のために死んだ人のたましい。▷~碑 **09[魂魄[コンパク]]** 死者から抜け出したたましい。「この世にとどまる」◇「魂」は天上にとどまる魂。「魄」は地上にとどまる魂。 **10[怨霊[オンリョウ]]** 恨みをもったまま死んだ人の霊。「〜がたたる」 **11[死霊[シリョウ]]** 死者の霊魂や怨霊。生き霊「いきりょう」ともいう。 **12[生き霊[いきりょう]]** 恨みのある人に取りついてたたりをすると信じられている、生きている人のたましい。⇔死霊 **13[悪霊[アクリョウ]]** たたりをする死霊。「〜を祓う」 **14[心霊[シンレイ]]** 肉体を離れても存在すると考えられる、超現実的な心の主体。▷~現象・~写真 # S 名詞の類:ヒト **00[見舞客[みまいきゃく]]** 見舞いに来る人。「タレントが入院し、病院は~でごった返した」 # z その他 **●ねぎらいの言葉** **00[御苦労様[ごくろうさま]]** 目下の者の骨折りをねぎらう言葉。「もう帰っていいよ」「~でした」 **01[御疲れ様[おつかれさま]]** 同輩や目下の者の疲れをねぎらう言葉。「〜でした。ゆっくりお休みください」◇「ご苦労さま」「お疲れさま」ともに、「でした」「でございました」などをつけ、丁寧な言い方として、同輩・目下に限らず用いられる。 **02[大儀でした[たいぎでした]]** 同輩や目下の者の骨折りをねぎらう言葉。「ヨーロッパからとは、長旅〜」◇戯言・冗談で、殿様が家来に言うような「大儀であった」という言い方もある。 # 4010 励ます ## a 動詞の類 **●励ます** **00[励ます[はげます]]** 言葉をかけ、元気を出させ、力づける。「入院している友人を~」▷~会 **01[激励[ゲキレイ]する]** (改まって)大いに励ますこと。「オリンピックに出場する選手を〜する」▷~会 **02[激する[げきする]]** 「激励」の古い言い方。「海外に赴任する友を~」 **03[壮行[ソウコウ]する]** 人の旅立ちを祝い、励ますこと。「世界一周の旅に出るA氏を〜する会が都内で開かれた」「~の辞を述べる」 ▷~会 **04[督励[トクレイ]する]** 監督して激励すること。「勉強に打ち込むよう〜する」 **05[鞭撻[ベンタツ]する]** 戒め励ますこと。「弟子を〜する」「今後ともご指導ご~をお願いいたします」 **●叱咤激励する** **06[叱咤激励[シッタゲキレイ]する]** 大声でしかって励ますこと。「自分で自分を〜しながら乗りきった」◇「叱咤激励」とも書く。 **07[気合を入れる[きあいをいれる]]** 真剣な気持ちで物事に取り組むように、しかったり激励したりする。「たるんでいる生徒に~」 **08[活を入れる[かつをいれる]]** ショックを与えたりして、元気や気力などを起こさせる。「ミスをした選手をどなりつけ、チームに~」「減税で景気に~」 **09[発破を掛ける[はっぱをかける]]** 元気のない人や集団を、活気づくように言葉で励ます。「大幅にリードされた選手に~」◇「発破」は、爆薬を仕掛けて岩石を爆破すること。 **10[螺子を巻く[ねじをまく]]** たるんだ態度や気持ちを、いっとき引き締める。「リーグ戦も中盤になると選手の集中力がとぎれがちだから、ときどき~必要がある」 **11[尻を叩く[しりをたたく]]** やる気を起こして、早く、一生懸命にするよう、督励したり叱咤したりする。「販売促進のために社員の~」「息子の尻をたたいて勉強させる」 **●鼓舞する** **12[鼓舞[コブ]する]** 人の心を奮い立たせ、励まし、やる気を起こさせること。「士気を〜する」◇「鼓を打ち、舞を舞う」意から。集団を対象にして使われることが多い。 <725> **13[鼓吹[コスイ]する]** 人の心を奮い立たせて、やる気を起こさせるようにすること。「苦しい戦いの中で兵士を〜する」◇「太鼓をたたき笛を吹く」意から。 **14[気を引き立てる[きをひきたてる]]** 自分や他人の気持ちを奮い立たせること。「途中で棄権しそうになったが、自らの気を引き立ててマラソンで完走した」 ●報奨する → 4102答えるa●報いる ●奨励する → 3508すすめるa **●力づける** **15[力付ける[ちからづける]]** 不安や不満に思って元気のない人を励ます。「入学試験に落ちた友人を~」 **16[勇気付ける[ゆうきづける]]** 何かを恐れている人を励ます。「外国へ行く娘を大いに勇気づけて送り出す」 **17[元気付ける[げんきづける]]** 励ましたり慰めたりして、元気のない人が元気を取り戻すようにする。「失恋した友人を~」 **●奮う** **18[奮う[ふるう]]** 気力を盛んにする。「彼らは勇を奮って敵に立ち向かった」 **19[奮い起こす[ふるいおこす]]** 自分を励まして気力を充実させる。「勇気を奮い起こして難敵に挑む」 **20[発揚[ハツヨウ]する]** ある目的のために、明らかにそれとわかるように気分を盛り上げ、精神的に高揚させること。「国民主権の意識を〜し、選挙の投票率向上を図る」▷国威~ **21[鞭打つ[むちうつ]]** 自分を励ましてがんばろうとする。「怠け心にむち打って勉強する」「老骨に~」 **●応援する** **22[応援[オウエン]する]** 声や音を出して味方やひいきを励ますこと。「ひいきのチームを〜する」▷~団・~歌 **23[声援[セイエン]する]** 声をかけて応援すること。「~しすぎて声がかれる」▷~合戦 ## h 名詞の類:コト・サマ **00[励まし[はげまし]]** 励ますこと。「失意のどん底にある友人に〜の手紙を書く」 **01[弾み[はずみ]]** やる気を起こさせること。「受賞は今後の〜になる」 **●励ます会** **02[壮行会[ソウコウカイ]]** 壮行のための会。 **03[激励会[ゲキレイカイ]]** 激励するための会。 # k 名詞の類:モノ **●励ましの音声** **00[声援[セイエン]]** 応援するために発する声。「母校の選手に〜をおくる」 **01[エール]** スポーツの試合などで、選手を励ますための言葉や掛け声、合唱など。▶yell **02[掛け声[かけごえ]]** ①芝居やスポーツなどで、ひいきの役者・選手などにかける大きな声。「人気役者が登場すると、客席から盛んに〜がかかった」②勢いをつけたり、励ましたり、調子をとったりするための声。「『ファイト』と〜をかけながら走る」「『せえの』と〜をかけて、重い荷物を4人で持ち上げた」 **●応援のための音楽** **03[応援歌[オウエンカ]]** 応援のための歌。「試合を見ながら〜を歌う」 **04[コンバットマーチ]** スポーツの試合などで、攻撃のときに応援のために演奏される勇ましい感じの曲。「攻撃の回には、応援団のブラスバンドが〜を演奏する」◇和製洋語。コンバット(combat)+マーチ(march) ●応援に使う笛や太鼓 → 8715鳴らすm # S 名詞の類:ヒト **00[応援団[オウエンダン]]** 応援するために結成された団体。 **01[チアガール]** チアリーダーの服装で、にこやかに踊ったりして、華やかな応援をする女の子の応援団員。◇和製洋語。チア(cheer)+ガール(girl)。英語ではチアリーダー(cheerleader)という。 **02[サポーター]** サッカーなどで、特定のチームを熱烈に応援する人。「興奮した〜たちが騒ぐ」 ▶supporter # Z その他 **00[フレー]** 競技に出場する(している)人やチームを励ますときのかけ声。「~、~、一高」◇ふつう2回続けて用いる。▶hurray **01[ファイト]** 自分や仲間、応援する人やチームを励ますときのかけ声。「ユニホームを着た中学生の一団が、〜とかけ声をかけながらランニングをしていた」 ▶fight **02[よいしょ]** 人が重いものを持ち上げたりおろしたりするときなどに発するかけ声。「彼は〜と言って重い段ボール箱を持ち上げた」 **03[どっこいしょ]** 疲れた人や老人などが、立ち上がったり座ったり、重いものを持ち上げたりおろしたりするときなどに発する、自分に気合を入れるためのかけ声。「父は〜と言って座布団に腰を降ろした」 **04[よっこらしょ]** 疲れた人や老人などが、立ち上がったり座ったり、のぼったりおりたりするときなどに発する、自分に気合を入れるためのかけ声。「祖母は〜と言って立ち上がった」 <726> # 4100 従う ## a 動詞の類 **●従う** **00[従う[したがう]]** 人の教え、命令、忠告などを受け入れてそのとおりにする。「大学の規則に~」「上司の命令に~」◇「随う」とも書く。 **01[付き従う[つきしたがう]]** 身分の高い人の意志に従って、その人の意に従う。「一軍の将に~者数百名」「政界の有力者に~」 **02[靡く[なびく]]** 強い者の考えや意志に従う。「戦いの帰趨が見えてくると、勝者に~者が続出した」「ダイヤモンドに目がくらみ、金の力に靡いた」 **03[草木も靡く[そうもくもなびく]]** 威光の盛んな人に、多くの人が従う。「各国の企業は、巨大な市場を求めて、中国へ中国へと~状態である」 **04[屈する[クッする]]** 相手の力に負けて、意志や態度を曲げて従う。「敵に~」「権力に~ 」 **05[追従[ツイジュウ]する]** 無批判に、相手に従うこと。「上司に~する」 **06[追随[ツイズイ]する]** 人の考えや行動を受け入れて、そのとおりに(まねて)行動すること。「先人に〜するだけでは、それ以上の成果は望めない」「他の~を許さない」 **07[忍従[ニジュウ]する]** 苦痛を耐え忍んで従うこと。「母はわがままな父に~してきた」「~を強いられる」 **08[屈従[クツジュウ]する]** 強い力を恐れて、やむをえず従うこと。「隣国に~する」 **09[隷従[レイジュウ]する]** 支配する者の言いなりになること。「戦勝国に~する敗戦国」 **10[隷属[レイゾク]する]** 強い力をもつ者に付き従って言いなりになること。「大国に~する弱小国」 **11[従属[ジュウゾク]する]** 強い力をもつ者に付き従って頼ること。「大企業に~する系列の中小企業」 **12[臣従[シンジュウ]する]** 臣下として付き従うこと。「先帝の遺言に従い、幼帝に〜を誓う」 **13[盲従[モウジュウ]する]** 人の言うことや考えをよく考えないで、言われるままにすること。「大学者の説に~する」 **14[御先棒を担ぐ[おさきぼうをかつぐ]** (地位のある人の手先となって)軽々しく手先になって働く。「あいつの~ような真似はよせ」 ▶随行する → 2700行くa●一緒に行く **●服する** **15[服する[フクする]]** 命令や決まったことなどを受け入れて従う。「上司の命令に~」「刑に~」◇「服す」ともいう。 **16[服従[フクジュウ]する]** 他人の命令・意思に従うこと。「上司の命令に~する」 ▷絶対~ **17[屈服[クップク]する]** 相手の力に負けたり、相手の力を恐れたりして、服従すること。「武力で対立する国を〜させても、問題が解決したことにはならない」◇「屈伏」とも書く。 **18[服属[フクゾク]する]** 国などが、他の国の支配下に入って従うこと。「あの国は、昔独立していた国と対等に条約を結ぶ」 **19[信服[シンプク]する]** 信じて服従すること。「あれは相手を〜させる意見だった」◇「信伏」とも書く。 **20[心服[シンプク]する]** 心から尊敬し服従すること。「彼のような一匹狼の反逆児までが、あの部長にだけは~している」 **21[承服[ショウフク]する]** 承知して従うこと。「そんなあいまいな話では〜できない」「何がなんでも~してもらわねば困る」◇「承伏」とも書く。 **22[帰服[キフク]する]** 配下に入ること。「天下分け目の一戦に敗れ、東軍に~する」「帰伏」とも書く。 **23[帰順[キジュン]する]** 敵であったものが服従すること。「たちまちのうちに〜した」 **24[随順[ズイジュン]する]** 信じて、素直に服従すること。「仏に~し奉る」 **25[服役[フクエキ]する]** 懲役・兵役に服すること。「殺人罪で~している男を刑務所に訪ねる」▷~者 **26[受刑[ジュケイ]する]** 刑の執行を受けること。「改悛の情著しく、上級審に控訴せず〜した」▷~者 **27[服務[フム]する]** 職場などで、任務である仕事をするなど、その職場の規則に従うこと。「〜規程」 **28[喪に服する[もにふくする]]** 死者を悼み、近親者が一定期間、外出や華やかな場所への出席を慎む。「今夏、母が亡くなり喪に服していますので、旅行は差し控えたいと思います」 **29[服喪[フクモ]する]** 近親者が亡くなったあと、一定期間、喪に服して外出などを控えること。「昔は亡くなった人との血縁の親疎によって、〜する期間に長短があった」 ●敬服する → 3400敬うa●敬服する **●仕える** **30[仕える[つかえる]]** 目上の人に従い、そばにいて用をする。「神に~身」「主君に~」 **31[傅く[かしずく]]** 目上の人のそばについて、世話をする。「彼女は不平ひとつ漏らさず、舅姑にかしずいてきた」 **32[侍する[じする]]** 身分の高い人のそばに仕えたり、世話をしたりする。「王の病床に~」「酒席に~業務」◇「侍す」ともいう。 **33[侍る[はべる]]** 身分の高い人や客などのそばに控えて世話をしたり、これと話をする。「宴席に~」「美女をはべらせる」 **34[近侍[キンジ]する]** 主君のそば近くに仕えること。「古くから〜している者でなければ、殿の本当のお気持ちはわかるまい」 **35[伺候[シコウ]する]** 身分の高い人のそば近くに仕えること。「女官として宮中に〜する」◇「祗候」とも書く。 **36[奉公[ホウコウ]する]** 朝廷・国家などに一身を捧げて仕えること。▷滅私~ <727> **37[仕官[シカン]]** 武士が主君に召しかかえられて仕えること。「果たして主君の目にかなう働きが目にとまり、〜する道の開けることがよくあった」 **38[官仕え[つかづかえ]]** 朝廷や貴人に仕えること。「~にあこがれる」 **●尽くす** **39[尽くす[つくす]]** 自分の持てる力、愛情、真心などを出しきって義務などを果たす。「村のために尽くす」「一生を教育に〜すつもりです」「今まで夫に尽くしてきましたが、もう我慢できなくなりました」「国に~」 **40[奉仕[ホウシ]する]** 報酬や見返りなどを期待せずに尽くすこと。「戦時中はお国のために~することが第一だった」「社会に~する」 ▷~作業・~精神・勤労~・無料~ ●サービスする → 4000構うa●サービスする **●孝行する** **41[孝行[コウコウ]する]** 子供が親を敬い、大切にすること。「両親も年老いたので、~するつもりで温泉に連れていった」◇「女房孝行」のように、親に尽くすのと同じように、ある人を大切にすることにもいう。 **42[親孝行[おやこうこう]する]** 「孝行」の、対象が親であることを強調した言い方。「~したいときには親はなし」 **●義理立てする** **43[義理立て[ぎりだて]する]** 他人に対して果たさなければならない努めをあくまでも守り通すこと。「そこまで会社に〜することはないじゃないか」 **●同じる** **44[同じる[どうじる]** 他人の意見などに反対したり逆らったりせずに、それでよいとして従う。「執行部の説得に同じない者が何人かいた」 **45[同ずる[どうずる]]** 賛成して、同意する。「衆議院の案に~ず(人と争わず仲よくやるが、人の言いなりにはならない)」 **46[調子を合わせる[ちょうしをあわせる]]** 相手の意に沿うように、自分の言動を合わせる。「機嫌を損ねたら手がつけられないので、〜のが大変だ」 **47[同調[ドウチョウ]する]** 他人の意見・態度などに合わせて、同じように行動すること。「アメリカの方針に~した周辺諸国」▷~者 **48[同意[ドウイ]する]** 相手の意見に賛成して受け入れること。「そんないいかげんな考え方に~することはできない」「~を得る」 ▷~書 **49[雷同[ライドウ]する]** 自分の考えなしに、他人の説・意見に同調すること。「他人の意見にすぐ~する軽率な態度は改めるべきだ」◇雷が鳴ると万物がそれに共鳴して響く意から。 **50[付和[フワ]する]** 無批判に他人の意見に従うこと。「いくら彼を尊敬しているからといって〜するのはよくない」◇「附和」とも書く。 **51[付和雷同[フワライドウ]する]** 「付和」「雷同」の強調表現。「他人の意見に〜する」 **52[便乗[ビンジョウ]する]** 自分の利益をはかるために、世の中の動きや他人の言動を利用すること。「リストラブームに〜して、削らなくてもいい人員を削減するのは許せない」「原油価格の値上げに〜して商品を値上げするなんてひどい話だ」▷~値上げ **53[悪乗り[わるのり]する]** 限度をこえて便乗する。「与党は選挙の大勝に〜して増税を目論んでいるらしい」 **54[尻馬に乗る[しりうまにのる]]** 無批判に人のしている好ましくない行為に追随する。「フーリガンたちの尻馬に乗って、ついひと暴れしたつけが警察からの呼び出しだった」 **●賛成する** **55[賛成[サンセイ]する]** 他人の意見・考えをよいと認め、言動に表すこと。「議案に~する」 ▷~意見 ⇔反対 **56[賛同[サンドウ]する]** 賛成し、同意すること。「署名運動の趣旨に〜する」 **57[首肯[シュコウ]する]** もっともであると納得して、賛成すること。「その意見には~しかねる」 **58[共鳴[キョウメイ]する]** ほかの人の思想や行動に深く同感し、自分もそれに従った行動をともにしたりすること。「彼の演劇理論に〜して役者になった」▷~者 ●くみする → 4404加わるa●くみする ## d 形容動詞の類 **●従う様子** **00[言い成り[いいなり]の]** 相手の言うとおり無批判に行動する様子。「もう立派な大人なんだから、親の〜になっていてはいけない」 **01[言うが儘[いうがまま]の]** 「言いなり」のやや文章語的な言い方。「相手の〜に契約したら、損をするのは当然だ」 **02[素直[すなお]な]** 性格がひねくれていず、相手の言うことを受け入れる様子。「親の忠告を〜に聞く」 **03[従順[ジュウジュン]な]** 素直で逆らわない様子。「犬は古くからの人間の〜なパートナーだ」 **04[柔順[ニュウジュン]な]** 素直でおとなしい様子。「あの子は小さいころから手のかからない~な娘だった」 **05[諾諾[ダクダク]と]** 相手の言うこと少しも逆らわずに従う様子。「〜は諤諤にしかず(盲従するより議論を尽くしたほうがよい)」 **06[唯唯諾諾[イイダクダク]と]** 相手の言うことに逆らわずに、はいはいと従う様子。「いくら駆け出しだとはいえ、〜と指示に従うばかりでよいはずがない」 **07[御無理御尤も[ごむりごもっとも]の]** 心の中では不満や反感があると思いながらも、相手を恐れて逆らわずに従う様子。「いくら上司だからといっても、いつも〜と引き下がってばかりではいけない」 **08[無抵抗[ムテイコウ]な]** 手向かいにせず、相手の言うとおりに従う様子。「若者が集団で〜な弱者にひどい暴力をふるう例が増えている」「理不尽な要求に〜に屈してはいけない」 **09[盲目的[モウモクテキ]な]** 理性や判断力をなくしたようにふるまう様子。「理知的な女性も、母親として子供に注ぐ愛は〜になりがちだ」「〜な愛情」「教祖を〜に崇拝するところから悲劇が生まれる」 ▶他律的な → 4208受けるd **●忠実な** **10[忠実[チュウジツ]な]** まじめに真心をもって尽くす様子。「〜な部下で信頼している」「~に務めを果たす」 <728> **11[忠義[チュウギ]な]** 主人や主君に真心を尽くして仕える様子。「~な家来をもってありがたく思うぞ」 ▷~顔 **●孝行な** **12[孝行[コウコウ]な]** 親を大切にし、よく尽くす様子。「〜な息子さんでうらやましいですね」「芝居見物ぐらいがせめてもの〜です」 ▷~者・~息子・~娘 **13[親孝行[おやこうこう]な]** 親を敬い、大事に仕える様子。「新郎は、最近めずらしい〜な男であります」 **14[親思い[おやおもい]の]** 親をいつも気遣って大切に思う様子。「〜のやさしい娘さんですね」「彼は、ああ見えても実は~だ」 h 名詞の類:コト・サマ **●従うこと** **00[夫唱婦随[フショウフズイ]]** 妻が夫の言うことに従うのが当然だということ。「あの夫婦はかかあ天下だが、今度の旅行は〜で決まったそうだ」 **01[恭順[キョウジュン]]** 謹んで命令に従うこと。「占領軍に〜を誓う」 ●従うことと背くこと → 4107逆らうh●背くことと従うこと **●尽くして仕えること** **02[忠孝[チュウコウ]]** 主君や主人にまことをもって仕えることと、親によく仕えること。「君に~、親に孝」「~ならんとすれば孝ならず」 **03[忠義[チュウギ]]** 主君や主人に真心をもって仕え、その務めを果たすこと。「家族への情愛か〜か、どちらか一方を選ぶよう強いられたとき、悲劇が始まる」 **04[忠節[チュウセツ]]** 変節することなく忠義を尽くすこと。「先代のときからよく〜を尽くしてくれた」 **05[忠君[チュウクン]]** 主君に忠義を尽くすこと。▷~愛国 **06[忠心[チュウシン]]** 忠義を尽くす心。「戦前の教科書には、児島高徳という武将の〜をあらわす美談が紹介されていた」 **07[忠魂[チュウコン]]** 忠義の精神。「主君に~を捧げる」 **08[尽忠[ジンチュウ]]** 国や君主に忠義を尽くすこと。「記録映画の中に、~の精神を説いて決戦に飛び立つ飛行兵が映っている」 **09[忠誠[チュウセイ]]** 異心を抱かず真心を尽くすこと。「主君に〜を誓う」▷~心 **10[忠勤[チュウキン]]** 忠実に勤めを果たすこと。「30年間の〜を励んだごほうびが、役員への就任だった」 **11[勤皇[キンノウ]]** 天皇に忠義を尽くすこと。「~の志士」→佐幕◇「勤王」とも書く。 **12[佐幕[サバク]]** 江戸時代の末、倒幕の思想に反対して幕府を支持し助けたこと。「藩論を〜に変える」→勤皇、尊皇◇「佐」は助ける意。 **●孝行すること** **13[孝[コウ]]** 父母を敬愛し、子としてよく仕えること。「百行の基(孝はあらゆる善行のもとである)」 **14[孝悌[コウテイ]]** 子は父母によく仕え、兄は弟をよくいたわって兄弟仲もよいこと。「〜にして上を犯すことを好む者は鮮し」◇「孝弟」とも書く。 **15[孝心[コウシン]]** 親をいたわり、孝養を尽くす気持ち。「その〜に感じて、ほうびを与えた」 **16[至孝[シコウ]]** このうえなく親に孝行をつくすこと。「近江聖人中江藤樹は〜の人といわれた」 **17[忠孝[チュウコウ]]** 主人や主君への忠心と父母への孝行。「民法出でて~滅ぶ」 **●その他** **18[同心[ドウシン]]** 意見が同じであること。▷~協力 ●同慶 → 0801祝うh●めでたいと思う気持ちを表す言葉 ●賛意 → 1507考えるh●意向 ●賛否 → 4111否むh **●その他** **19[ボランティア活動[ボランティアかつどう]]** 報酬を受けずに、自分の意志で、奉仕・慈善活動などに労働や情報を提供し、必要としている人たちのために奉仕する活動。「学生に~を義務づけ、一定の単位を与えようとする考え方がある」 ◇ボランティア(volunteer)は「奉仕者・志願者」などの意。 # q 名詞の類:イキモノ **00[忠犬[チュウケン]]** 飼い主に忠実な犬。▷~ハチ公 # S 名詞の類:ヒト **●仕える対象となる人** **00[主人[シュジン]]** 自分の仕える人。「~の命令に服従する」「はい、〜様、何かご用ですか」 **01[主君[シュクン]]** 自分の仕えている大名・殿様など。「~の命に従う」 **02[先君[センクン]]** 前の主君。 **03[旧主[キュウシュ]]** かつて仕えていた主君。「~への恩返し」 **●仕える人** **04[家来[けらい]]** 主君に仕える人。「大勢の〜を従える」「無礼を働くとは、不忠義の臣だ」◇「家礼」「家頼」とも書く。 **05[郎党[ロウドウ]]** 主人・有力者に従う者。「一族~を引き連れて出かける」 ▷家の子~「ろうどう」ともいう。「郎等」とも書く。 **06[従者[ジュウシャ]]** 身分の高い人に付き従って世話をする人。「彼は人望のあった当主らしく、遺言で〜にまで形見の品を与える指示があった」 **07[従兵[ジュウヘイ]]** 軍隊で、将校に従って身の回りの世話をする兵隊。「将校の世話をする~は、のちに当番兵と呼ばれるようになった」 **08[従卒[ジュウソツ]]** 「従兵」の古い言い方で、将校に仕え世話をする兵卒。「彼は前に芝居で乃木大将の~の役をやった俳優だ」 **09[臣下[シンカ]]** 主君に仕える者。◇主君に対して自分のことをへりくだっていうときに使う。 **10[臣[シン]]** 主君に仕える人。「国会で選ばれたにもかかわらず、『臣茂』と署名し、天皇の~を認じた首相がいた」 **11[人臣[ジンシン]]** 人に仕える人。「位~を極める」 **12[家臣[カシン]]** 大名などの家に仕える家来。「彼の家は徳川家の〜だったそうだ」 <729> # 従う 4100s **群臣[ぐんしん]** 多くの臣下。「居並ぶ~」 **重臣[じゅうしん]** 重要な職務をまかされている臣下。 **御家人[ごけにん]** 鎌倉時代中期以降、将軍直属の家臣のうち、将軍に拝謁する資格のない者。 **旗本[はたもと]** 江戸時代、将軍の直属の家来で、将軍に拝謁する資格のある者。「俗に~8万騎といわれるが、御家人とその家来までを含んだ人数のようだ」 **旧[キュウ]臣[シン]** 昔から仕えている家臣や以前仕えていた家臣。「幕府の〜が、明治新政府でもずいぶん活躍していた」 **老臣[ろうしん]** 年老いた家来。「~の諫言談」 **忠臣[ちゅうしん]** 主君に忠義を尽くす家来。「~は二君に仕えず」 **名[メイ]臣[シン]** すぐれた家臣。「唐の太宗に仕えた~魏徴」 **奸臣[かんしん]** 主君に対し、悪だくみをする家来。 **近[キン]臣[シン]** 君主のそば近くに仕える家来。◇「君主に忠臣と呼ばれるためには、~のなかに諫言できる臣をもたなくてはならない」 **近習[きんじゅう]** 殿様のそば近くに仕える家臣。「殿様の寵を笠に着てわがままを振るうようになるともめごとが起きる」◇「きんじゅう」ともいう。 **側近[そっきん]** 地位の高い人のそばに仕えて、相談になったり決定に参与したりする人物。「意思決定の正式なラインと社長の〜グループという、権力の二重構造がある組織」 **近衛[このえ]** 天皇のそば近くにつめて警護にあたる人・官。▷~師団・~府・~兵◇現在でいえば皇宮警察が、その任にあたっている。 **近侍[きんじ]** 主君のそば近くに仕える人。「京にのぼる将軍の~となる」 **侍従[じじゅう]** 天皇のそば近くに仕える女官。「皇室に仕える〜には、和歌の素養なども必要なのだろう」 ▷~長 **女官[にょかん]** 宮中に仕える女性の役人。「~は古い家門の女性から選ばれることが多い」◇「にょかん」「にょうかん」ともいう。 **御付き[おつき]** 身分の高い人のそば近くについて、世話をする人。「大きな商家の箱入り娘だけに、~を何人もともなっての輿入れだった」 **付き人[つきびと]** 相撲取りや芸能人のそば近くについて世話をする人。「将来スターを夢見て歌手の〜をやっている」 **付け人[つけびと]** (特に相撲で)付き人。 **供[とも]** 身分の高い人に従って身辺警護や身の回りの世話をする人。「将軍が供を一人も連れずに出かけたところを何者かに襲われるという時代劇の一場面」◇「伴」とも書く。 **御供[おとも]** 「供」の、ややくだけた言い方。「その老人は〜を何人か連れて、園内を悠然と歩いていた」 **鞄持[かばんも]ち** 主人の雑用など一切を引き受けて、世話をする人。「5年間代議士の〜をしていた」 **随行員[ずいこういん]** 要人などに従って視察や出張に行く人。「今度の首相の訪中に同行する~に選ばれた」 **秘書[ひしょ]** 社長・役員などに仕えて、スケジュール管理・事務処理などをする人。「~はさまざまな会社の機密を知る立場にあるので、守秘義務が要求される」 ▷~室・社長~ ●しもべ・召し使い 5404雇う●使用人 ### 手先 **手先[てさき]** 命令されるままに人に使われる者。「泥棒の~になる」 **手下[てした]** 命令を受けて行動する者。「~を行かせるから力仕事にでも何にでも使ってくれ」 **手駒[てごま]** 指図どおりに働かせることのできる者。「水火もいとわない〜が、彼には10人はいる」 **手配[てはい]** ある組織の統率下に入っている者。「ヤクザの~の者があたりをうろついている」 **配下[はいか]** ある人の支配下にある者。「主家の一大事に、~を総動員して救援に駆けつけた」◇「輩下」とも書く。 **子分[こぶん]** 他人の支配下にあって、服従する者。「昔ながらの親分~といったような前近代的人間関係が生きていることがある」▶親分 ●部下 → 7801低いs●地位が下の人 ### 奴隷 **奴隷[どれい]** 自由・人権を剝奪され、強制労働を強いられ、金銭で売買される人。「古代ローマの繁栄は、多くの〜の労働によって支えられていた」 **農奴[のうど]** ヨーロッパ中世の封建社会で、自由農民と奴隷との中間に位置した、土地を離れる自由をもたない農民。「~は奴隷と違って財産を所有できたが、移動や転業は許されなかった」 ### 奉仕する人 **奉仕者[ほうししゃ]** 公共のために奉仕する人。「毎朝道路を清掃している祖父が、市井の~として表彰された」 **ボランティア** 無償で社会奉仕活動をする人。「大地震のあと、多くの〜が現地で活躍した」「市では常時、障害者支援のための~を募集している」 ►volunteer ### その他 **御調子者[おちょうしもの]** 論理なく相手に調子を合わせる者。「上役の意見になんでも賛成する~」 **イエスマン** 人のいうことになんでも、無批判・無原則に賛成する人。「彼のような〜は、後輩からも侮られる」 ▶yes-man **御用組合[ごようくみあい]** 本来は雇用者に対して労働条件の改善や地位の向上を主張するべきはずが、その力がなくて雇用者側に実権を握られ、いいなりになっている状態の労働組合。◇俗に「黄色組合」ともいう。「黄色組合」は「イエローユニオン(yellow union)」の訳語。 **主従[しゅじゅう]** 主人と従者。「~の関係」◇「しゅうじゅう」ともいう。 **受刑者[じゅけいしゃ]** 服役中の囚人。「便箋には〜からの手紙である <730> # 従う 4100x〜則る 4101h ことを示す検閲印が押してあった」 ## x 名詞の類:トキ **刑期[けいき]** 刑に服する期間。「昔の仲間が長い~を終えて出所してきた」 **服役期間[ふくえききかん]** 刑務所に服役している期間。「~を利用して猛勉強し、幕末史の研究者になった人がいる」 ●喪中 0005死ぬ×●死後 ## z その他 **然[そ]う** 「そのとおり」と肯定や同意を表す言葉。「~、僕が気にしていたのはそこなんだ」 **然[そ]う然[そ]う** 「〜、そのとおり」と同意を強調する表現。「~、そのとおりだよ」 # 則る 4101 ## a 動詞の類 ### ●則る **則[のっと]る** 行動の規範とし、手本として従う。「スポーツマン精神にのっとり、正々堂々と戦うことを誓います」◇「法る」とも書く。 **則[そく]する** あるものを基準としてそれに従う。「法に則してルールを決めたはずだ」◇「則す」ともいう。 **倣[なら]う** 先の例を手本にして、そのとおりに行う。「前例に~う」 **準[じゅん]じる** ある基準の約束に従う。「服務規程第6条に準じて行動する」 **準[じゅん]ずる** 「準じる」の、ややかたい言い方。「待遇については当社の臨時雇用規程に〜ものとする」 **準拠[じゅんきょ]** それを根拠のあるものとして従うこと。「この参考書は教科書に〜して作成されている」 **沿[そ]う** 規準や方針から離れないようにする。「大会で決まった方針に沿って具体案を作る」 ●即する → 9205当てはまるa ### ●守る **守[まも]る** 決められたことによって、それを変えたり、それに反することをしないようにする。「何があっても上官の命令は守らなければならない」「法を~」「約束を~」「制限速度を~」↔破る **守[まも]り抜[ぬ]く** ずっと守り続ける。「信念を守り抜いて闇物資に手を出さず、餓死した人がいた」 **守[まも]り切[き]る** 最後まで守る。「母親の葬式で少しも涙を見せなかったのは、涙を見せてはならないという母との約束を守り切ったのだった」 **持[じ]する** ある状態を変えずにかたく守る。「戒めを~」「満を~(十分に準備をして機会を待つ)」 **奉[ほう]ずる** 君主あるいは目上の人の命令を守り、従う。「謹んで勅命を~」「奉ず」「奉じる」ともいう。 **遵守[じゅんしゅ]** 法律・道徳・道理などに従い、それを守ること。「憲法の規定を〜する」「守秘義務を〜する」↔違反◇「順守」とも書く。 **遵奉[じゅんぽう]** 目上の人の教えなどに従い、それを守ること。「尊者の教えを〜する」「戒律を〜する」 **厳守[げんしゅ]** 厳格に守ること。「待ち合わせの時間を〜すること」「提出期限を〜してください」 **固守[こしゅ]** いかなる場合でも相手に譲ることはできないと、かたく守ること。「自説を〜する」 **墨守[ぼくしゅ]** 昔からの習慣や自説をかたくなに守ること。「旧習を〜する」◇昔、中国の墨子が城を固守した故事から。 ●固持する 4402こだわるa●固持する ●基づく → 9100基づく ## d 形容動詞の類 **模範的[もはんてき]** な** 手本として見習うべき様子。「彼は教師として~な人物だ」「~な演技」 **規則的[きそくてき]** な** 一定の規準に従っている様子。「退院後もぜひ、〜な生活を心がけてください」「英語の動詞の過去形は~に変化するものと不規則に変化するものとがあって複雑だ」 **画一的[かくいつてき]** な** それぞれの特性を無視して、一定の規準で処理する様子。「~な教育の弊害が指摘されている」 **杓子定規[しゃくしじょうぎ]** な** 一つの規則・観点しか考えない融通のきかない様子。「彼の言うことは~で柔軟性に欠ける」 **形式的[けいしきてき]** な** 形式に関する様子。特に形式だけを問題にし、内容に重きをおかない様子。「面接は〜なものだから、そんなに緊張するな」 **官僚的[かんりょうてき]** な** 役人にありがちな、前例・形式ばかりにこだわり、創意や工夫がない様子。「民間会社でも、組織が大きくなりすぎ、~な弊害に陥っているところはいくらもある」 **御役所仕事[おやくしょしごと]** 的で非能率的な仕事ぶりである様子。「100円の文具ひとつ買うのに10人のはんこが必要だなんて、〜そのものだな」 **事務的[じむてき]** な** 無感情に、形式だけ守って事務を処理する様子。「クレームのあまりに〜な対応に、とうとう客が怒りだした」 ●型通りの 9602ありふれるd●決まりきった ●正式な 9406正しいd●正式である様子 ## h 名詞の類:コト・サマ **守秘[しゅひ]** (職務上知りえた)秘密を守ること。▷~義務 **守旧[しゅきゅう]** 以前からの習慣・制度・考え方などを変えようとしないこと。「寄宿舎の規則は~一辺倒だ」▷~派 **保守[ほしゅ]** 古い習慣・制度・方式などを守り、物事を急に変えようとしないこと。▷~主義・~党↔革新 **節操[せっそう]** 信念・主義・意見などを変えずに守り通すこと。「彼はすぐに前言を翻す、~のない人」「~を守る」 ▷~堅固 **遵法[じゅんぽう]** 法律・規則に従い、これをかたく守ること。「~の精神」▷~闘争◇「順法」とも書く。 <731> # 則る 4101h〜i **貞操[ていそう]** (女性の)倫理観に従って保つべき性的な純潔さ。「~を守る」~観念 **操[みさお]** ①「節操」のやや古めかしい言い方。「主君への〜を立てる」②女性の貞操。「〜のかたい女性」「~を守る」 **持戒[じかい]** 仏教で、僧が戒律をかたく守ること。「日々の〜によって煩悩は自ずと抑えられるものだ」→破戒 ## i 名詞の類:コト・サマ ### ●のっとるべきこと **法[のり]** 従うべきこと。「~を超えず」◇「則」「典」とも書く。 **法[ほう]** 文書化されているか否かにかかわらず、社会で一般に認められて、その社会の秩序や理非曲直の源泉となっている道理・原理。「非があるのは認めるが、かといって釈明の機会さえ与えないという〜はないだろう」 ●方針 1506図るh●方針 ●決まり・規則 1700決めるh ●精神 1507考えるh●根本的な考え ### ●ならわし **習[なら]わし** 地域社会・家で長年続けてきたやり方。その土地の~に従う」◇「慣わし」とも書く。 **風[ふう]** ならわし。「古くからの村の〜に従う」 **風[かぜ]** ある地域や社会の、生活の様式やならわし。「土地の~になじむ」「土地の~が変わると、戸惑うことが多かったが、ようやく慣れてきた」 **仕来[しきた]り** 古くから続いてきたやり方。「~を破る」「昔からの家の~だから」 **決[き]まり** ならわし、しきたり。「不本意だが、地域の昔からの〜には従わざるをえない」◇「極まり」とも書く。 **慣習[かんしゅう]** ある社会のしきたり。「~に従って新年のあいさつ回りをする」 **風習[ふうしゅう]** その地域や時代の特異性を発揮する慣習。「異国の~にとまどう」 **俗習[ぞくしゅう]** 世俗の風習。「~になずむ」 **奇習[きしゅう]** 風変わりな風習。「ちょんまげやお歯黒も、現代人から見れば〜の一つだろう」 **習俗[しゅうぞく]** ある民族、ある地域特有の慣習。「古い時代の〜ではあるが今も残る山村」 **民俗[みんぞく]** 民間に伝承している習俗。「村の〜を調べる」▷~学 **土俗[どぞく]** その土地に古くから伝わる習俗。▷~学(民俗学・文化人類学の旧称) **風俗[ふうぞく]** 日常生活に定着した風習。「江戸町民の~を描いた浮世絵」 **慣行[かんこう]** 昔からのしきたりとして行われる事柄。お盆の時期に精霊祭を設けて、物故社員の慰霊をするのは、社の長年の〜である」 **習慣[しゅうかん]** 地域や組織などで長い間行われてきたやり方。「わが社では、新入社員が定時より30分早く出社して掃除をする〜がある」「土地の〜に従って、子供が生まれたときに祝宴を開いた」 **慣例[かんれい]** 長年にわたり繰り返し行われ、習慣になったやり方。「結婚披露宴には〜に従って黒の留め袖を着ることにする」 **吉例[きちれい]** めでたいこととして行われてきているしきたり。「元旦~の行事」◇「きつれい」ともいう。 **佳例[かれい]** めでたい先例。「~の古希ののお祝い」◇「嘉例」とも書く。 **恒例[こうれい]** いつも決まって行われる行事。「毎年〜の、恵まれない子供たちのためのチャリティー・バザーが、今年も年末に開催される」 **定例[ていれい]** いつも決まって行われること。「~の評議会を開きます」 **常例[じょうれい]** いつも行っているやり方。「以下の日程で、期末〜の支店長会議を開催する」 **通例[つうれい]** 世の中の一般的なならわしやしきたり。「引っ越しのあいさつは向こう三軒両隣にうかがうのが〜だ」 ●古くからの習慣・しきたり → 8800古いh●古くからの習慣●昔からのしきたり ●良い習慣・風習 → 9400良いh●よい習慣・風習 ●悪い習慣・風習 △ 9500悪いh●悪い習慣・風習 ●礼儀・作法 → 2900ふるまうi●礼儀 ### ●前例 **例[れい]** 世の中に古くから行われているならわしやしきたり。「古来の〜にしたがう」「〜のないことだからといって何もしないのは、事なかれ主義だ。それでは改革はできないが、進歩もない」 **例[ためし]** 以前から行われてきた例。「これまで、始業式に社長訓示がなかった〜はない」 **前例[ぜんれい]** 以前あった例。「~にのっとって処理する」「~がない」 **先例[せんれい]** ①前からあった例。「~にならう」◇「前例」に比べて、かなり以前のこともいう。②今後の手本となるような例。「これが〜になると困る」 ### ●家訓 **家訓[かくん]** その家の心がまえとして代々伝わっている教え。「三井家や住友家には、企業家としてのモラルに関して代々伝わる〜がある」 **家法[かほう]** その家の決まりやしきたり。「旧家の当主が守るべきしきたりは、〜という形で伝えられてきた」 **格式[かくしき]** 慣習や風習など、家柄に応じたその家としての振る舞い方や礼儀作法、しきたりなど。「~の違う家に嫁ぐと、冠婚葬祭すべてで苦労することになる」 ### ●法律 **法律[ほうりつ]** 社会生活の秩序を保つために、国家が国民に強制し、従わなければ罰する、国の決まり。「国会の議決によって新しい〜が制定された」「~を犯す」 **法[ほう]** 国民に強制する法律。「~の前には何者も平等でなければならない」「~に照らして厳正に処罰する」◇「国際法」「悪法」のように、複合語の構成要素としても多く用いられる。 **公法[こうほう]** 国家の組織や公益など、公的な事柄を規定する法律の総称。憲法・刑法・訴訟法など。↔私法 **私法[しほう]** 個人の権利や義務など、私的な事柄を規定する法律の総称。民法・商法など。↔公法 **国法[こくほう]** ①一国家の法律。②国家を統治するための基本的な法律。特に、憲法。 <732> # 則る 4101i〜s **国際法[こくさいほう]** 国家間相互の関係を、互いの合意に基づいて規定する法。◇条約と国際慣習法から成る。国際的な私法関係について規定する「国際私法」に対して「国際公法」ともいう。 **成文法[せいぶんほう]** 文書の形になった法。◇「成文律」ともいう。 **不文法[ふぶんほう]** 文書の形をとっていない法律。慣習法など。◇「不文律」とも書く。 **不文律[ふぶんりつ]** 「不文律」は「組織や集団の中で、暗黙の了解によって守られている決まり」の意で使われることが多い。 **慣習法[かんしゅうほう]** 社会の慣習のうち、法律として成立していなくても、人々によって法律と同じように守られているもの。 **実定法[じっていほう]** 立法機関によって定められ、また司法機関が判例などの形で生み出した、人為的に作り出された法。↔自然法 **自然法[しぜんほう]** 人間の本性に根ざした、地域・時代を超越して存立する、普遍的な法。↔実定法 **旧法[きゅうほう]** 廃止された古い法令。↔新法 **新法[しんぽう]** 新しく制定された法令。↔旧法 **現行法[げんこうほう]** 現在施行されている法律。 **悪法[あくほう]** 人に不利益をもたらす悪い法律。「~もまた法なり」「~に苦しめられる」 **典範[てんぱん]** 模範的な行動の規準となる規則や法律。 ### ●代表的な法律 **憲法[けんぽう]** 国家の基本的原則を定めた基礎法かつ最高法。日本国~ **刑法[けいほう]** 犯罪の種類およびその刑罰を規定した法律。 **民法[みんぽう]** 個人の権利・身分・財産などについて規定した法律。◇法律の名称以外に一般の意でも用いられる。 **商法[しょうほう]** 企業・商業活動などについて規定した法律。 **刑事訴訟法[けいじそしょうほう]** 犯罪の嫌疑者を裁判にかけ、裁判など、刑罰を行う際の必要な手続きを規定した法律。 **民事訴訟法[みんじそしょうほう]** 個人の権利・利益などに関する争いを、裁判所によって解決・調整するための手続きを規定した法律。 **六法[ろっぽう]** 主要な6種の法律。憲法・刑法・民法・商法・刑事訴訟法・民事訴訟法。~全書 **軍法[ぐんぽう]** 軍隊における刑法。▷~会議 **軍律[ぐんりつ]** ①軍人に適用される法律。②軍隊が占領地で施行する法律。 **行政法[ぎょうせいほう]** 国や公共団体などの行政組織と行政活動およびそれに関して係争が生じた場合の処理などを規定する法律。 **公職選挙法[こうしょくせんきょほう]** 国会議員や地方公共団体の長および議員の選挙について定める法律。「選挙区への寄付は〜で禁じられている」 ▷~違反 **税法[ぜいほう]** 税金に関する法律の総称。 **命令[めいれい]** 国の行政機関によって制定される決まり。 **政令[せいれい]** 憲法・法律の規定を実施するなどのために内閣が出す命令。 **省令[しょうれい]** 各省の大臣が、その省の行政事務について出す命令。 **訓令[くんれい]** 上級官庁が下級官庁に対し職務上出す命令。▷~・内閣~ ●法令・法規 **法令[ほうれい]** 法律と命令。「~を適用する」「~を施行する」 **法度[はっと]** 武家時代の法令。◇「御法度」の形で、「禁止されていること」の意で使われるのがふつう。 **法規[ほうき]** 箇条書きの法令。「超~的措置」▷交通~・国際~ **規則[きそく]** 法律と規則。特に、法律上の決まり。 **条例[じょうれい]** 都道府県・市町村などが、法律の範囲内で、その議会の議決により所管のことについて制定する法規。公安~ ### ●法律に関すること **法制[ほうせい]** 法律に関する制度。また、法律上の制度。▷~局 **法理[ほうり]** 法律の原理。▷~学 ### ●規準 **規準[きじゅん]** 行動や決断の拠りどころとなる規則。「ノブレス・オブリージュとは、いわば人の上に立つ者が守るべき行動~の一種といえるかもしれない」 **金科玉条[きんかぎょくじょう]** この上なく大切なきまり。「経営上の難しい決断を迫られたときには、先代社長の遺訓を〜のように守っている」 ### ●手本 **手本[てほん]** 何かをするときに、よいものとして見習うべき事柄。「~を示す」「人の〜になる」 **モデル** 物事の典型・標準となるもの。▷~学級・~スクール・~ケース・~地区◇多く複合語の構成要素として用いられる。「手本」と異なり、「仮に示された手本」という意味が含まれる。►model **模範[もはん]** 見習うべき理想的な手本。「人の〜となる」▷~的◇「手本」に比べると、理想的という価値が加わっている。 **範[はん]** 尊敬する人などが示す手本。「~を垂れる」「~を示す」 **範例[はんれい]** 見習うべき例。「英語商用文の~を並べた本」 **文範[ぶんぱん]** 文章を書くときの模範。祝い状や悔やみ状などケースごとの手紙の〜を集めた実用書はよく売れる」 **規範[きはん]** 従うべきで、それからはずれることのできない手本。「行動の~を示す」「軌範」とも書く。 ●法案 1507考えるk●案 ## s 名詞の類:ヒト **亀鑑[きかん]** 人の模範となる人。「教育者の~」◇「鑒」とも書く。 <733> # 則る 4101s〜答える 4102a **亀鑑[きかん]** 人の模範となる人やもの。「教育者の~」◇「亀」は、占いのときに、その甲を焼いて、その裂け目で吉凶を占う古代の占い。それによって得られる「鑑」となる人の意。 **師範[しはん]** 人々の手本・模範となる人。「実力・人格ともに人の~として仰がれる方だった」 **師表[しひょう]** 人の模範として仰がれる人。「教育者の亀鑑」◇「師表」は、「だれそれを師表と仰ぐ」のように特定の個人を指す。「亀鑑」は、「警察官の亀鑑」「教育者の亀鑑」のように、ある役割を担う人を指す。 # 答える 4102 ## a 動詞の類 ### ●答える **答[こた]える** ①他者から言葉をかけられたことに応じて、言葉を返す。「名前を呼ばれると、元気よく『はい』と答えた」「呼べど答えず」②他者からの問いや試験問題などに対して、ある(正しい)内容や結果を言葉にして伝える。「黙っていないで私の質問に答えなさい」「次の問いに答えよ」 **受[う]け答[こた]え** 相手の話しかけに対して言葉を返すこと。「簡単なあいさつぐらい英語で〜できるようになりたい」「はっきりと〜しなくてはいけない」 **応対[おうたい]** 人の相手になって、話を交わすこと。「陳情団に~する」「電話の〜は丁寧にする」 **相槌[あいづち]を打[う]つ** 相手の調子に合わせて、受け答えしたり、うなずいたりする。「適当に~」 **返事[へんじ]** 他からの呼びかけや問いかけにこたえて、言葉で答えること。「名前を呼ばれたら大きな声で〜しなさい」「お〜をお待ちしております」◇「返辞」とも書く。 **生返事[なまへんじ]** はっきりしない、いいかげんな返事。「〜をするといいことばかりしてないで、ちゃんと答えなさい」 **返信[へんしん]** 手紙や通信に返事を出すこと。「多忙な人気作家でありながら、ファンレターには必ず自筆で〜している」「ご〜ありがとうございました」 **解答[かいとう]** 問いに答えること。「当てずっぽうで〜したらたまたま正解だったんだよ」 ▷~例・~欄・模範~ **正解[せいかい]** 正しい解答を出すこと。「クイズに全問〜した方には海外旅行をプレゼントいたします」「~に導く」▷~者 **誤答[ごとう]** 間違った答えを出すこと。「この問題の〜の多くは、問題文を読み解く国語力の不足であることが少なくない」 **答申[とうしん]** 質問・意見・要求に答えること。「組合の要求に対して会社側が〜する」 ▷~者・~用紙 **返答[へんとう]** 問いかけや要求などに応えること。「問い合わせのあった件にかんしては、すみやかに〜しなさい」「~に窮する」 **応答[おうとう]** 呼びかけに答えること。「こちら管制塔、〜してください」▷質疑~ **即答[そくとう]** その場ですぐに答えること。「この件についてはその場で〜する必要がある」 **速答[そくとう]** 素早く答えること。「時間が限られているので〜する必要がある」 **筆答[ひっとう]** 問題や質問を出されて、書いて答えること。「多岐にわたる質問に〜する」▷~試験・筆問~ **確答[かくとう]** 確かな返事をすること。「今日こそは〜していただきたい」「何度掛け合っても〜が得られない」 **問答[もんどう]** 一方が問い、他方が答えるということ。「~形式による国語の授業」▷~無用 **自問自答[じもんじとう]** 自分に問い自分で答えること。「~しているだけでは解決しない」 **一問一答[いちもんいっとう]** 1つの問いごとに答えること。「個人教授だと〜できるという利点がある」 **答弁[とうべん]** 議会などで質問に答え説明すること。「その件につきましては、主計局長が〜いたします」「大臣の〜が始まる」▷国会~◇「答辯」とも書く。 **答申[とうしん]** 上役や上級機関の問いに答えて意見を述べること。「審議会の〜が出る」「大臣の諮問を受け、委員会は早急に〜することを約束した」▷~書・~案 ●答礼する → 3400敬うa●敬意を表す行為 ### ●応じる **応[おう]じる** ある働きかけに対して、働きかけられたほうが何らかの行動をする。「呼びかけに~」「どんな客の注文にも応じられるよう、品揃えを充実させる」 **応[おう]ずる** 「応じる」のややかたい言い方。「その呼びかけに〜」 **応[こた]える** ほかからの作用や刺激に対して何らかの反応を示すこと。「国民の期待にこたえて、みごと金メダルをとった」 **相手[あいて]にする** 対抗するような状況において、相手の働きかけや言動を無視せずに応じる。「あんなくだらない男は〜な」 **相手[あいて]になる** (おもに否定の形で)相手の働きかけに対して、いちいち応じる。「いちいち相手になっていたら、時間がいくらあっても足りない」 **相手[あいて]をする** 客や練習台になって相手に応じたり、客をもてなしたりする。「買い物に行ってくるから、子供の相手をしてやって」「後輩の練習の相手をしてやる」「客の~」 **取[と]り合[あ]う** (おもに否定の形で)相手の働きかけに対して、無視せずに応じる。「何回も話を聞いてくれるようお願いしたが、まったく取り合ってくれなかった」「無視されてもしかたがないのに、まともに取り合ってくれて感激した」◇「取り合ってくれない」「取り合わない」のように、否定の形で用いられることが多い。 **反応[はんのう]** ある刺激に対して何らかの変化を示したり行動したりすること。「子供は親の態度に敏感に〜する」「政局の動向に〜する」 **対応[たいおう]** ある事柄に応じて行動すること。「これは重要な問題なので、慎重に〜する必要がある」「経済力に〜した生活」 **即応[そくおう]** 事態の急な変化に対応して、即座に行動すること。「事態に〜した適切な処置」 <734> # 答える 4102a〜h **応酬[おうしゅう]** 相手の言葉や行為に応じてやりとりすること。「相手方の激しいやじに、こちらも負けじと〜した」「国益をかけて、議論の〜が果てしなく続いた」「活発な意見の~」 **応戦[おうせん]** 敵の攻撃に応じて戦うこと。「前半は攻め込まれたが後半は負けじと〜した」 **応訴[おうそ]** 相手の訴えに応じて裁判で争うこと。「相手の提訴に対し、こちらも負けじと〜した」 **受[う]けて立[た]つ** 相手の挑戦・攻撃などに、ひるまずに立ち向かう。「テレビでの論争は実りのないことが多いが、今回はあえて〜ことにした」 **売[う]られた喧嘩[けんか]を買[か]う** 相手の挑発・挑戦などに応戦する。「向こうも悪いが、後先考えずに〜おまえも悪い」◇「売られた喧嘩を買う」は、相手が仕掛けてきたことに対して応戦する意だが、「売られた喧嘩は買う」になると、自分からは仕掛けないが、相手が仕掛けてきたら応戦する意になる。 **応募[おうぼ]** 募集に応じること。「コンテストに~する」▷一般~・~要領・~資格・~用紙・~者・~作・~書類 **応召[おうしょう]** 兵役の義務を負う者が、平時・戦時に、国の呼び出しに応じて戦場に行くこと。「徴兵に~する」 ▷~兵 **呼応[こおう]** 互いに応じ合うこと。「A氏の緊急動議に〜して、口々に『賛成』と叫んで挙手をし、一気に社長解任にもち込んだ」 ### ●報いる **報[むく]いる** 受けた恩や行為に対して、相応のことをして返す。「親の恩に~」「労に~」◇「酬いる」とも書く。 **報[ほう]じる** 「報いる」の、かたい言い方。「ご恩に~」 **報[ほう]ずる** 「報じる」の、文語的な言い方。「一命を賭して君恩に~」 **御礼[おれい]** 受けた好意に対して、感謝の気持ちを、物・行動・言葉であらわすこと。「~の言葉もございません」「ほんの〜です」 ▷~奉公 **恩返[おんがえ]し** 受けた恩に感謝をもって報いること。「あの人には大変世話になったので、いつか〜したいと思っています」 **返報[へんぽう]** 他人から受けた好意に報いること。「長年の恩義に〜する機会を得た」◇恨みに対する報いの場合にも使う。 **報謝[ほうしゃ]** 金品を贈るなどして恩に報いること。「中元の品を献じて~する」 **報奨[ほうしょう]** 金品を贈って、勤労・努力に報い励ますこと。「社員にやる気を出させるために、業績上位者を〜する規定を作った」▷~物資・~金 **返礼[へんれい]** 示された好意に対して、あいさつや品物を返すこと。「示された好意に対して〜することを怠ると、のちのち厄介なことになる」「~の品を考える」 ## d 形容動詞の類 **打[う]てば響[ひび]く様[さま]** 相手の問いかけや働きかけに、即座に的確に反応する様子。「難問を出したが、生徒からは〜な答えが返ってきた」 ## f 副詞の類 **反射的[はんしゃてき]に** ほかからの働きかけに対し、意識する間もなく瞬間的に反応する様子。「不意打ちを食らって、~知らないと答えたが、顔には正直に出ていた」 ●はきはき♪ 2900ふるまう●いろいろなふるまいの様子 ## h 名詞の類:コト・サマ **答[こた]え** 答えること。また、答えた事柄。「いくら呼んでも〜がない」「~を待つ」 **否応[いやおう]** 不承知の返事と承知の返事。「〜もなしに幹事にされてしまった」「多数決で決まったことだから、いまさら〜は言わせない」 ●禅問答 4601修めるh●修行、9302異なるh●論理・立場の食い違い ### ●応え **応[こた]え** 働きかけに対して返ってくる反応。「問い合わせたのにほとんど〜がない」 **手応[てごた]え** 何かをしたときに反応として返ってくる感覚。「今回は確かな〜がある」◇「手答え」とも書く。 **食[た]べ応[ごた]え** 食べ物の量・味・歯ごたえなどがもたらす、充足感の度合い。「この店のざるそばは、ほかの店と比べて盛りがよくって〜がある」「この和菓子は小振りだが、小豆がぎゅっと詰まっていて、けっこう〜がある」 **飲[の]み応[ごた]え** 飲み物、特に酒の、量・味・のどごしなどがもたらす、充足感の度合い。「蔵元が上得意客だけに配る限定品だけあって、さすがに〜のある酒だ」 **見応[みごた]え** ヴィジュアルな作品を見たときに受ける充足感の度合い。「〜のある演技」 **読[よ]み応[ごた]え** 作品を読んだときに受ける充足感の度合い。「最近の小説は、〜のあるものが少なくなった」 **聞[き]き応[ごた]え** 音楽・講演などを聞いたときに楽しめる、聞きごたえのある充足感の度合い。「情感と緊張感にあふれていて〜がある演奏」 ### ●反応 **反射[はんしゃ]** 意識とは無関係に起こる反応。▷~運動・~神経・無条件~・条件~◇医学用語。心理学では意識とは無関係にある反応をいう。 **反響[はんきょう]** ある働きかけに対する反応。「大きな~を呼ぶ」「各方面からたくさんの〜があった」 ### ●報いること **報恩[ほうおん]** 恩に報いること。▷~講↔忘恩 **報徳[ほうとく]** 徳に報いること。「~の念」 **報国[ほうこく]** 生まれた国の恩に報いること。▷〜の志・尽忠~ ### ●報い **報[むく]い** 何かをした結果として自分に返ってくる事柄。「悪行の〜を受ける」 **応報[おうほう]** ある行為に応じて返ってくる報い。「この判決は、彼が過去に犯した犯罪への〜だとする学説がある」 **因果応報[いんがおうほう]** 仏教で、過去の善悪の行為に応じて、現在の善悪の報いがあること。「良いことには良い報いが、悪いことには悪い報いがあるということ。 <735> # 答える 4102h〜謝る 4103a 「仏教においては〜・輪廻転生を説く」 **果報[かほう]** 仏教で、前世の行いの報い。「この世で味わう良いことや悪いことは、みな前世の〜の現れである」 ▷~者(しあわせな人) **陽報[ようほう]** はっきりわかるようにもたらされた報い。「陰徳あれば〜あり」 ●悪い行いの報い → 3904こらしめるi ## k 名詞の類:モノ ### ●答え **答[こた]え** 他者からの問いや試験問題などに対して答えた内容。「彼女に理由を尋ねると、意外な〜が返ってきた」「〜は別紙の解答欄に書いてください」↔問い **答辞[とうじ]** 卒業式などで、祝辞などに対するお礼の言葉。「卒業生代表の~を読む」 **答[こた]え** 質問・調査・要求に対する答え。「アンケートへの〜」「要求はあまりに高圧的なので、~を拒否した」 ▷~者・~例・~文・~書・公式~・満額~・高額~・有額~・ゼロ~・無~・~速報 **解答[かいとう]** 問題を解いた答え。「難問にもかかわらず、参加者の半数が〜した」「この問題には〜が添えられた」▷模範~ **解[かい]** 数学などで、ある問題に対する答え。「~を求める」 **答案[とうあん]** 試験に出された問題に対する答えを書いたもの。「〜を提出する」「答案用紙」 **正解[せいかい]** 正しい解答。「~を得る」 **正答[せいとう]** ある問題に対する正しい解答という意味では、「正解」のほうをよく用いる。 **誤答[ごとう]** 間違った答え。「この問題はよほど難しいらしく、半数以上の学生が〜した」 **名答[めいとう]** みごとな答え。 **賢答[けんとう]** 賢い答え。「香炉峰の雪についての清少納言の〜は有名だ」→愚答 **愚答[ぐとう]** 愚かな答え。↔賢答 **珍答[ちんとう]** 見当はずれのおかしな答え。 **奇答[きとう]** 風変わりで、こっけいな答え。 ●返信・礼状 2201書くp●返事●儀礼的な手紙 ### ●返し歌 **返[かえ]し歌[うた]** 贈られた歌に答えて返す歌。「歌を贈られたら、かならず〜を返すのが、平安時代の貴族の大事なたしなみだった」 **返歌[へんか]** 「返し歌」の漢語的表現。 ●お礼の金品 4202贈るk●お礼として贈る物 ### ●その他 **報奨金[ほうしょうきん]** 努力に報い励ますために出す金銭。「オリンピックでメダルを取った選手に~を出す」 ## s 名詞の類:ヒト **解答者[かいとうしゃ]** 解答する人。「クイズ番組の~」 **回答者[かいとうしゃ]** 回答する人。「アンケートの~」 ## u 名詞の類:トコロ ### ●答えを書くところ **解答欄[かいとうらん]** ペーパーテストなどで、答えを書く決まった欄。「~の決まった紙面が狭すぎて、答えを書ききれない」 **回答欄[かいとうらん]** アンケートなどで、答えを書く決まった欄。 ## z その他 **はい** 相手の呼びかけに対する返事の言葉。「『鈴木さん』『〜、なんですか』」 ●肯定の返事♪ 2907うなずくz●うなずくときの語 # 謝る 4103 ## a 動詞の類 ### ●謝る **謝[あやま]る** 悪かったと思う気持ちを、相手に言葉や態度で示す。「~ってすむなら警察なんかいらない」 **謝[しゃ]する** あやまる。「ご無礼を~」◇「あやまる」ともいう。「謝る」よりも謝り方が単純な感じがする。 **詫[わ]びる** わびること。「~の言葉もない」「非礼を~」「遅れたことを~」「留守にしていたことを~」 **御詫[おわ]び申[もう]し上[あ]げます** 「わびる」の丁寧な言い方。「のちほど〜にうかがいます」「とんだことをしでかしまして、~の言葉もありません」 **詫[わ]びを入[い]れる** あやまる。「こちらばかりに落ち度があるわけではないが、今後のことを考えるとわびを入れておいたほうがいいだろう」 **頭[あたま]を下[さ]げる** 謝罪の気持ちを態度で表して謝る。「『このとおりです。申し訳ない』と、彼は頭を下げた」◇実際の動作として頭を下げるとは限らない。 **謝罪[しゃざい]** 罪や過ちをわびること。「会社が起こした事故について国民に〜する」「謝る」よりも、事柄が重大であり、謝り方も大げさな感じがする。 **陳謝[ちんしゃ]** 事情を述べてわびること。「このたびの不祥事につきましては、私どもの衛生管理の不徹底から生じたことでありまして、深く反省し、〜いたします」 **深謝[しんしゃ]** 心から深くわびること。「会社の一連の不祥事について国民に~する」 **多謝[たしゃ]** 丁寧にわびること。「不行き届きを〜する」↔妄言 ### ●許しを請う **許[ゆる]しを請[こ]う** 許してくれるように頼む。「過失致死の罪を認め、遺族に~」 **懺悔[ざんげ]** 過去の過ちを神仏や他人に打ち明けて、許しを請い、悔い改めること。「若いころ戦地で犯した罪を~する」◇仏教では「さんげ」という。 **泣[な]きを入[い]れる** 泣いて許しを請う。「先方から泣きを入れてきた」 ●土下座する → 2403伏せるa●平伏する <736> # 謝る 4103c〜z ## c 形容詞の類 **悪[わる]い** 相手に迷惑をかけたり、失礼なことをして、よくないと思い、謝る意をあらわす言葉。「30分も待たせてしまって〜ことをした」「かえって気をつかわせてしまって悪かったわね」「〜けれど、今日はお先に失礼するよ」 **済[す]まない** 相手に迷惑をかけた(かける)ことに対して、謝る言葉。ただし、それだけでは気持ちがあらわしきれないという意を示す言葉。「私の言葉が足りなかったために、迷惑をかけてしまった。〜気持ちでいっぱいだ」「~が、販売部にこの書類を届けてくれないか」 ◇後者の用例の場合は「すまん」で置き換えられるが、前者の用例の場合は置き換えられない。「すまん」は男性語。 **申[もう]し訳[わけ]無[な]い** 相手に迷惑をかけた(かける)ことに対して、全面的に自分に非・原因があると認めて謝るときに用いる言葉。「このたびは大変〜ことをいたしました」「~が、これをいっしょに届けてくれないか」 ## d 形容動詞の類 **気[き]の毒[どく]** な** 相手に悪いことをしたと謝る意を表すこと。「今朝は大雨になるという予報をうっかり忘れてしまって、お使いを頼んだんだが、あの子には〜なことをした」◇「こんな天気の日に行ってもらって気の毒したなあ」のように、「する動詞」として用いられることもある。 ## f 副詞の類 **平謝[ひらあやま]りに** ただひたすら、いちずに謝る様子。「全面的にこちらが悪いので、〜謝った」 ## h 名詞の類:コト・サマ **詫[わ]び** わびること。「~を入れる」「親として、~のひとことぐらい言ってもらわなければ気がすまない。また言わせてもらうだろう」 **謝意[しゃい]** 謝る気持ち。「~を表明する」 ●お詫び → a●謝る ## k 名詞の類:モノ **詫[わ]び言[ごと]** わびる言葉。「~を言う」 **謝辞[しゃじ]** 謝る言葉。「~を述べる」 ●詫び状 2201書くp●儀礼的な手紙 ## z その他 ### ●謝る言葉 **御免[ごめん]** 謝ったりわびたりする気持ちをあらわす言葉。「おまえさんにはいつも骨の折れることばかり苦労をかけて、ほんとに〜ね」「~、もうしないから許して」「~~、待たせちゃったね」◇単独で使うと、ややぞんざい。 **御免[ごめん]なさい** 「ごめん」の丁寧な言い方。「遅れて〜」◇女性や子供が主としてよく用いられる。 **済[す]まない** 謝るときに使う言葉。「待たせて~」◇「済まん」の丁寧な言い方。 **済[す]みません** 「すまない」の丁寧な言い方。「お待たせして~」◇物事がうまく決着せず、また、自分の気持ちが落ち着かないという意から。「ごめんなさい」よりも、よその人に対してよく用いる。「どうも」をつけると、より謝罪の気持ちを強調する。はっきり目上とわかっている相手に対しては「申し訳ありません」を用いることが多い。 **すいません** 「すみません」の、よりくだけた言い方。「〜。忘れちゃいました」「~、ちょっとどいてください」 **済[す]まん** 「すまない」のぞんざいな言い方。「~、待たせたな」◇男性語として用いられる。目上の人には用いない。 **申[もう]し訳[わけ]無[な]い** 自分の非をわびる言葉。「申し訳ない」は、「すまない」に比べて全面的に自分の非を認める暗示がある。 **申[もう]し訳[わけ]有[あ]りません** 「申し訳ない」の丁寧な言い方。「お手数をおかけして~」 **申[もう]し訳[わけ]御座[ござ]いません** 「申し訳ありません」の、より丁寧な言い方。「お忙しいところをまことに~」 **悪[わる]い** 相手に迷惑をかけたことに対して、よくないと思い、謝る言葉。「〜。僕の勘違いですっかり迷惑をかけてしまった」 **悪[あ]しからず** 意向にそえず申し訳ないが、悪く思わないでほしいという意をあらわす言葉。「貴意にそえませんが、〜ご了承くださいますようお願いいたします」 **失礼[しつれい]** 相手にちょっとした迷惑をかけた(かける)ことを、軽く謝るときに用いる言葉。「あっ、〜」「ちょっと〜。通してください」 **失敬[しっけい]** 相手に対して礼儀に欠けるところをわびる言葉。「〜、前を通りますよ」「『ちょっと~』と言って、彼は携帯電話で話し始めた」 **御見逸[おみそ]れしました** 相手の実力に気がつかなかったり、過小評価していたことがわかったときにわびる言葉。「国体にまで出たのですか。どうりで素人離れしているわけだ。〜」 ### ●あらかじめ謝る言葉 **済[す]みませんが** これから相手に負担をかけることを頼んだり、迷惑をかけるようなことをしたりするときに、あらかじめ謝る気持ちをあらわして依頼する言葉。「〜、そこのソースを取っていただけませんか」 ◇同じように相手に謝りながら依頼する言葉を、丁寧度が低くなる順にあげると、「すいませんが」「済まないが」「済まんが」「悪いが」などがある。逆に丁寧度を高めた言い方では「申し訳ありませんが」、もっと丁寧な「申し訳ございませんが」などがある。 **失礼[しつれい]ですが** 初対面の相手に名前などを尋ねるときなどに、自分の言動が礼儀にかなっていないことをわびる気持ちを込めて言う言葉。「〜、どちら様でしょうか」「~、奥さまはおいくつでいらっしゃいますか」 **失礼[しつれい]します** 現在の自分の言動が礼を欠いているかもしれないことをあらかじめわびつつふるまうときに言う言葉。「旅先ですので、こんな格好で〜」◇言動を終えて退出するときの言葉としては、「失礼します」「失礼しました」と両様用いる。「その節は」「あの折は」などのように、明らかに過去の言動と特定される場合には、当然「(あの時は)失礼しました」を用いる。 <737> # こびる 4104 ## a 動詞の類 **媚[こ]びる** 人の機嫌をとって、気に入られるようなふるまいをあえてする。「後輩にはいばり、先輩には〜いやなやつ」「読者に~必要はないが、読者がまったく眼中にないようでは物書きとして失格だ」 **媚[こび]を売[う]る** 積極的にこびる。「視聴者に〜ような番組は作りたくない」 **諂[へつら]う** 自分の考えは引っ込めて、もっぱら相手の気に入るようなふるまいをする。「社長に~記者ばかり多い報道機関は問題だ」 **媚[こ]び諂[へつら]う** 機嫌をとって、へつらう。「上司に~腰巾着」 **阿[おもね]る** 大げさに相手をほめて、気に入るようなふるまいをして、気に入られようとする。「時代に~発言」 **取[と]り入[い]る** 人に気に入られようとして、気に入るようなふるまいをし、気に入られようとする。「上役に~」 **取[と]り結[むす]ぶ** 相手の気に入るようなことを言って、好感を得ようとする。「上司のご機嫌を~」 **取[と]り巻[ま]く** 有力者などにつきまとい、飲食を共にしたり、贈り物をして機嫌をとる。「代議士を~連中」 **擦[す]る** 相手の気に入るようなことを言って人の心を刺激する。「女心を~」 **追従[ついしょう]** 相手の気に入るようなふるまいをして、相手の言うままに従うこと。「『会長はお〜が嫌いですから』と言って〜すると利きめがある」 ▷~口・~笑い **迎合[げいごう]** 自分の考えを曲げて相手の考えに合わせ、気に入られようとすること。「時代に~する」 **阿諛[あゆ]** おもねり、へつらうこと。▷~迎合 **意[い]を迎[むか]える** 相手の気持ちを推し量って、気に入られるようにふるまう。「人の〜ことに狂奔する」 **顔色[かおいろ]を窺[うかが]う** 相手の顔つきを見て、その気持ちを推し量って、気に入られるように行動する。「上司の顔色を窺ってばかりいては、いい仕事はできない」 **胡麻[ごま]を擂[す]る** 人に気に入られるように機嫌を迎える。「ごひいきに~」 **機嫌[きげん]を取[と]る** 相手の気に入られるようにふるまう。「社長の~」 **尻尾[しっぽ]を振[ふ]る** へつらってこびる。「権力に〜ようなジャーナリストではどうしようもない」 **点数[てんすう]を稼[かせ]ぐ** 人に気に入られるようにふるまって、自分の評価を上げようとする。「社長夫人の買い物のお供までして点数を稼ぎ、役員になったと陰口をきかれている」 **歓心[かんしん]を買[か]う** 相手に気に入られるようにふるまって、自分に関心をもたせ、好意をもたれるようにする。「彼女の歓心を買おうと、大枚はたいてネックレスをプレゼントした」 **受[う]けを狙[ねら]う** 他人に気に入られようと、何か芸をしたりおどけたりして、相手の笑いを誘う。「上司の受けをねらって必要以上にがんばってみせる」「受けをねらって駄洒落を連発する」 ## d 形容動詞の類 **卑屈[ひくつ]** な** プライドを捨てて人にへつらう様子。「~な態度」 **歯[は]が浮[う]く様[よう]** な** こびへつらっている者がいたたまれないほど、相手におもねる言葉を言う様子。「~なお世辞」◇「歯の浮くよう」ともいう。 ## f 副詞の類 **ぺこぺこ** する** 頭を何度も下げて、相手の言うなりになる様子。「社長には気持ち悪いほど~する」 **へいこら** 権力のある者の機嫌をとるために、ぺこぺこ頭を下げる様子。「男のくせに、やたらと〜するな」 **ちやほや** おだてて機嫌をとる様子。「子供を〜と甘やかすのはよくない」「まわりが〜するものだから、すっかり天狗になってしまった」 ## h 名詞の類:コト・サマ **媚[こ]び** こびること。「上司に対する彼の態度には〜がある」 **媚態[びたい]** 人にこびる態度。特に女性が男性に対してなまめかしくふるまうこと。「~を示す」 **胡麻擂[ごます]り** 人の機嫌をとって、こびへつらうこと。「彼は〜がうまい」 **点数稼[てんすうかせ]ぎ** 自分の評価が高まるようなふるまいをすること。「あまり〜が過ぎるので、チームの中で孤立してしまった」 **巧言令色[こうげんれいしょく]** 愛想がよく、やさしい顔や態度で接し、口先だけの言葉を巧みに使って相手にこびること。「~鮮なし仁〈論語〉」 **曲学阿世[きょくがくあせい]** 真理を曲げて世間におもねる学説を立てて、人気を得ようとすること。 ## k 名詞の類:モノ **御世辞[おせじ]** 人に気に入られるための、心にもない褒め言葉。「世渡りをするには〜のひとつも言えなくては」 **御世辞[おせじ]** (皮肉をこめた意味で)「世辞」の丁寧な言い方。「~がうまい」「~にも出来が良いとはいえない」 **御上手[おじょうず]** 人を褒めて機嫌をとること。「いくら〜を言ってもだめなものはだめですよ」 **おべっか** へつらう言葉。「~を使う」 **おべんちゃら** おべっか。「~とわかっていても、言われて怒る人はあまりいない」◇よくしゃべって人の機嫌をとるふるまいの意の「お弁ちゃら」が語源か。「ちゃら」は「ちゃらちゃら」に由来する。 **猫撫[ねこな]で声[ごえ]** 人にこびるための、やさしさを装った声。「~を出す」◇猫がなでられたときに出す、気持ちよさそうな声の意。 <738> # こびる 4104k〜まねる 4106d **鼻[はな]にかかった声[こえ]** 相手に甘えて出す鼻にかかった声。「~でおねだりをする」 **鼻音[びおん]** 鼻にかかった声。 ## s 名詞の類:ヒト **太鼓持[たいこも]ち** 人に追従してその機嫌とりをする者。「社長の~」「幇間」とも書く。宴席で客の機嫌をとって席をとりもつ職業から。 **御機嫌取[ごきげんと]り** (接待の)宴席で自分よりも上位の立場にある相手の機嫌を取り結ぶ役割の男性。「契約をもらうために接待の席で歌ったり踊ったりしていると、俺は〜かと自嘲したくなる」◇自らをさげすんでいったり、侮蔑的にそうした役割についていうときにも使う。 **御用学者[ごようがくしゃ]** 時の権力に迎合し追従して都合のよい説を唱える学者。「この学者の言うことは信用できない」「権力は、〜でない学者を『曲学阿世の徒』などとののしる」 **御機嫌取[ごきげんと]り** 意識して人の機嫌をとる人。「有力者の~」 **腰巾着[こしぎんちゃく]** いつもある人に付き従って、その人の機嫌をうかがっている人。「あいつは、社長の〜だ」 **取[と]り巻[ま]き** 権力者や金持ちの周囲にいて、おこぼれにあずかろうとする人たち。~連中 # 甘える 4105 ## a 動詞の類 **甘[あま]える** 人の愛情・好意などを頼りにして、のんきにふるまう。「親に~」「それではお言葉に甘えて、先に休ませていただきます」 **甘[あま]ったれる** わがままな気持ちのうえで相手にもたれかかる。「いつまでも親に〜んじゃない」「〜にもいいかげんにしなさい」 ## c 形容詞の類 **甘[あま]い** 厳しさに欠けている様子。「この程度の練習量ではレギュラーにはなれないぞ。考えが〜」「彼の子供に対する態度は〜」↔厳しい **ちょろい** 考え方が安易で、厳しさに欠ける様子。「~考え」 **甘[あま]っちょろい** 「甘い」の俗語的で、やや感傷的な言い方。「そんな〜気持ちでは、レギュラーを取るのは当分無理だ」 **甘[あま]ったるい** 節度がなく、度を越えて甘えている様子。「そんな~考えでは通用しないぞ」「若い娘の~声」◇「あまたるい」ともいう。 ## f 副詞の類 **べたべた** 甘えてくっついていく様子。「甘えん坊の弟は、いつも母親に〜くっついている」 ## h 名詞の類:コト・サマ **甘[あま]え** だれかがよろしくやってくれるだろうと、自分で自分のことを処理する気持ちのないこと。「~を捨てろ」 **甘[あま]え** 厳しさに欠けること。「そんな考えが世の中に通用すると思っているのなら、君の〜もはなはだしい」「親の〜がある」↔厳しさ ## s 名詞の類:ヒト **甘[あま]ったれ** すぐに人に頼って、自分で何もしようとしない人。「このくらいのことで弱音を吐くとは、君もずいぶん〜だなあ」 **甘[あま]えっ子[こ]** いつまでも親に甘えてばかりいる子供。「社会人になってもまだ親元から離れられない〜だ」 **甘[あま]えん坊[ぼう]** 甘えっ子。「一人っ子で育ったせいか、いくつになっても〜で困る」 **甘[あま]ちゃん** 物事に対する考え方や態度が甘い人。「娘の要求にはいはいと金を出すなんて、おれも相当な〜だぜ」 # まねる 4106 ## a 動詞の類 **真似[まね]る** 手本を見て、そのとおりに物を作ったり、同じようなふるまいをしたりする。「作風を~」「からすの鳴き声を~」 **真似[まね]をする** 意図的にまねること。「先生の口ぶりを〜」◇知らず知らずのうちに他人の癖を身につけることは、「癖をまねる」であって、「癖をまねする」ではない。 **模倣[もほう]** 図まねること。「ピカソの画風を~した絵」「日本の国会議事堂は、アメリカの議事堂を~した建物」「~はうまいが、独創性に欠ける」 ▷~芸術◇「摸倣」とも書く。芸術など、抽象的な事柄をまねるという意味で使われることが多い。 **模[も]する** 「模倣する」の古い言い方。「平安京は長安を模したものだといわれている」◇「摸する」「摹する」とも書く。 **なぞる** 手本となるものなどを、そのとおりにまねて書いたり、描いたりすること。「彼は首相の演説をしても、地元の有権者はうんざりするだけだ」「先生の手の動きを懸命に~生徒たち」 **引[ひ]き写[うつ]す** ある文章・内容などをそっくりまねる。「外国で発表された論文を〜など言語道断だ」「新知事の政策は、前知事の政策を引き写しただけのものにすぎない」 **コピー** する** 作品・著作物の内容をそっくりにまねること。「ビートルズを〜したバンド」「ビートルズの〜バンド」「有名ブランドのものを〜したバッグ」「インターネットから〜して安直に仕上げたレポート」 ▷〜商品◇「コピー」は形・性質がそっくりなだけで、「にせもの」の場合のように本物であると偽ることはない。たとえばビートルズのコピーバンドはビートルズとそっくりの演奏はするが、自身をビートルズと名乗ることはしない。►copy ## d 形容動詞の類 **亜流[ありゅう]** の** 一流のまねをしていて、独創性がない様子。「一見個性的な彼らの絵は、じつはピカソやブラックの〜にすぎない」 **右[みぎ]へ倣[なら]え** の** 他人が述べた意見やとった行動を無条件にまねる様子。「〜の事なかれ主義は感心しない」◇「右へならえ」は、 <739> # まねる 4106f〜逆らう 4107a 軍隊における整列のときの号令でもあった。 ## f 副詞の類 **見様見真似[みようみまね]で** いつも見ていて、ひとりでまねて覚える様子。「~水泳を習得した」 **鸚鵡返[オウムがえ]しに** 相手が言った言葉を、そっくりまねて相手に言う様子。「彼女は〜『もう、がまんできない』と言った」 ## h 名詞の類:コト・サマ **真似[まね]** まねること。「子供は大人の~をする」 **人真似[ひとまね]** ①人の言動をまねること。「大人の~」②本格的なものには及ばない、形だけ(まねたという程度に)整えた物事。「お祝いの~をする」「絵を描いているといっても、ほんの〜でね」◇自分がすることを謙遜して言うときに用いられることが多い。 **物真似[ものまね]** 人の声や動物の鳴き声などをまねること。「タレントの~をする」 **人真似[ひとまね]** ①人の言動のまね。「~をして笑わせる」②動物が人間のまねをすること。「~のうまい鳥」 **猿真似[さるまね]** 人が人のまねをするように、なんの独創性もなく、ただまねること。「やつの絵は師匠の~だ」 **手真似[てまね]** 手の動作で状態などのまねをすること。「〜で知らせる」 **声真似[こわまね]** 他人の話し声などをまねること。「あいつは〜がうまい」 **声色[こわいろ]** 有名人などの声をまねること・芸。「あのタレントは〜がじつにうまい」「~を遣う人」 **声帯模写[せいたいもしゃ]** 動物の鳴き声や有名人の声・口調のまねをする芸。「本物そっくりの~」 **形態模写[けいたいもしゃ]** 人や動物の動作などをまねて見せる芸。「彼の~は天下一品だ」 **引[ひ]き写[うつ]し** ある文章・内容などをそっくりまねること。「嘆かわしいことに、レポートを課すと、参考文献から〜をする学生が多い」 **擬古[ぎこ]** 古い時代の風習や様式をまねること。▷~文 ●泣き真似 → 0901泣くa●その他 ●擬音 9213似せるn ●擬態 9213似せるh ## k 名詞の類:モノ ### ●まねたもの **引[ひ]き写[うつ]し** ある文章・内容などをそっくりまねたもの。「高名な学者の説が、他人の説の~だったとは、あきれてものが言えない」 **コピー** そっくりにまねたもの。「この絵は有名な絵の〜だそうだが、本物と見分けがつかない」►copy ●まねて作ったもの → 9213似せるk・m ## q 名詞の類:イキモノ ●人間の言葉をまねる鳥 → 4912飛ぶq●おもな飼い鳥 ●猿の類 0000生きる●猿 # 逆らう 4107 ## a 動詞の類 ### ●逆らう **逆[さか]らう** ①相手の意見や命令などに従わない態度や言動をとる。「親に逆らって家を出る」②自然の勢いが向かう方向と逆の方向に力を出す。「川の流れに逆らって進む」「時代の流れに~」「昔からの風習に~」 **逆行[ぎゃっこう]** 物事の進行方向や流れなどとは反対の方向へ進むこと。「時代の流れに〜する」↔順行 **盾突[たてつ]く** 命令や意見を出した人にことさらに逆らう。「親に〜」「上司に〜」◇「楯突く」とも書く。人について用いられることが多く、「流行にたてつく」「弾圧にたてつく」などとはいわない。 **言[い]い返[かえ]す** 相手の主張と違うことを、反撃して言う。「売り言葉に買い言葉で、よく言い返した」 **言葉[ことば]を返[かえ]す** 目上の人に対して、反対の意見を言う。「むちゃなことを言われたが、世話になった叔父に〜のは気が重かった」◇「言い返す」は相手と対等の関係にあることをうかがわせるが、「言葉を返す」は相手が目上であることを暗示する。 **口答[くちごた]え** 目上の人が言ったことに対して、逆らって言い返すこと。「親に~する」 **悪[わる]たれる** (おもに子供が)注意した人に逆らって、憎まれ口を言ったり、いたずらや乱暴なことをしたりする。「彼は子供に甘いので、どんなに悪たれようとも許してしまう」 **反対[はんたい]** ある意見・提案などに対して、それに従わないという態度をとること。「私は、その提案には~します」「~を唱える」↔賛成 **反抗[はんこう]** 目上の者や権力をもつ者に対して、その支配下にある者が批判を加えて従わないこと。「教師に〜する生徒」▷~期 **反発[はんぱつ]** 他人の言動をすなおに受け入れないこと。「そんな言い方では〜されるよ」「親への~を強める」◇「反撥」とも書く。 **造反[ぞうはん]** ある集団の中で、それまでの体制・権威に反逆して、否定活動をくりひろげること。「党に~する」 ▷~者◇中国語で「謀反」の意。文化大革命のとき盛んに使われ、わが国へは学園紛争のときに入ってきて広がった。 **背[そむ]く** ①人・意見・命令・規則などに従わない態度や言動をとる。「主君に~」「上官の命令に~」「法に〜」◇「いつの間にか背いていた」とはいうが、「いつの間にか逆らっていた」とはいわないように、「逆らう」に比べると、積極的ではない。②期待・予想などとは異なる言動をしたり結果を出したりする。「信頼に~」「恋人に背かれる」「期待に背かぬ活躍」◆「に背く」の形で用いる。「叛く」とも書く。 **背叛[はいはん]** 背き、逆らうこと。「強国に〜した小国」 **背馳[はいち]** 物事が食い違って、逆の方向へ行くこと。「正義と仁愛は相背馳する」「時代の考えに〜する行為」◇「背を向けて走る」意。 <740> # 逆らう 4107a **違背[いはい]** 規則・命令などに背くこと。「勅命に~する」 **背[せ]を向[む]ける** 相手と反対の態度をとる。「世間や権力に~」 **外方[そっぽ]を向[む]く** 相手に同調しない態度をとる。「みんなが賛成するなか、一人〜」 ●離反する 8105離れる●離れる ### ●反する **反[はん]する** 規則などに背く。「教えに~」「趣旨に~する」 **背反[はいはん]** 命令・規則・道理に背くこと。「軍律に~する」「悖反」とも書く。 **違反[いはん]** 決まりや指示に背くこと。「校則に〜した生徒をたしなめる」 ▷交通~・スピード~・駐車~・ルール〜・憲法~・選挙~↔遵守 **反則[はんそく]** 法律やルールを守らないで、これに反すること。「~してばかりいるプロレスラー」▷~金・~負け◇「犯則」とも書く。 **触[ふ]れる** 法律などに背くこと。「法に〜ことはしてほしくない」 **抵触[ていしょく]** 法律などの定める規定に違反すること。「法に~とまずいので、しっかり調査する」「法律に〜する行為」◇「牴触」「觸」とも書く。 ### ●外れる **外[はず]れる** 当然そうあるべきことに背く。「人の道に〜た行為」「彼の常識から〜た言動が問題になっている。そのような運用が行われていたことは、きわめて残念である」 **踏[ふ]み外[はず]す** 人として守るべき道に背くこと。「あの金に手を出していたら、人の道を〜ところだった」 **悖[もと]る** 道理などに外れる。「人倫に~行為」 **違[ちが]う** あるべき状態から外れる。「法に~行為」 ### ●破る **破[やぶ]る** 決められた物事に背く行為をする。「約束を~」「校則を~」↔守る **違[たが]える** 約束など、決まったことを破る。「彼は約束を違えずにやってきた」◇文章語的。 **背約[はいやく]** 道義上守らなければならない約束に背くこと。「同志の〜によって苦しい立場に立たされた」 **違約[いやく]** 契約に違反すること。「悪気はなくて〜してしまった」 ▷~金 **すっぽかす** 約束したことを、果たさずにほうっておく。「約束の場所で1時間待っても彼は来ない。どうやらすっぽかされたらしい」 ●食言する 1900言うb●前と違うことを言う ### ●裏切る **裏切[うらぎ]る** ①味方や仲間に背く。「裏切った家来が敵方につくことで、形勢は逆転したが、味方を〜よりはましだ」「友人を〜ようなことはしない」②期待・予想などとは異なる言動をしたり結果を出したりする。「今度こそまじめに働いてくれるかと思うのだが、いつも期待はみごとに裏切られた」「代表チームは国民の期待を裏切り、1回戦で敗退した」「消費者の信用を~不祥事」 **寝返[ねがえ]る** 味方に背いて敵方につく。「不利とみるや、すぐさま敵方に寝返った武将」 **売[う]る** 自分の利益のために裏切る。「仲間を〜なんて、卑劣なやつだ」 **売[う]り渡[わた]す** 味方を裏切って相手に渡す。「おまえが金で国を〜とは、夢にも思っていなかっただろう」 **煮え湯[にえゆ]を飲[の]ます** 信頼を裏切ってひどい仕打ちをする。「相手を信用して保証人になり、煮え湯を飲まされた苦い経験がある」 **恩[おん]を仇[あだ]で返[かえ]す** 親切にしてもらった人に害を与えるようなことをする。「あれほどかわいがってくれた兄を無視するなんて、~ような仕打ちだ」 **後足[あとあし]で砂[すな]を掛[か]ける** 世話になったり、恩義を受けたりした相手のもとを去るときに、さらにひどいことをする。「めんどうをみてやったあいつに後足で砂をかけられるとは思いもしなかった」◇犬などが走り去るときに、後足で砂をけ散らしていくことから。 ●通じる♪ 9102かかわるa●通じる ### ●向かう **向[む]かう** 相手に逆らって、戦おうと立ち向かう。「話し合いに応ぜず、実力行使に出る」「素手で敵に向かっていく」◇「対う」とも書く。 **突[つ]く** 困難をものともせずに進んで行く。「風雨を突いて出かけていった」。「衝く」とも書く。 **歯向[はむ]かう** 目上の者に逆らって向かっていく。「飼い犬が主人に~」「刃向かう」とも書く。 **手向[てむ]かう** 腕力などをふるって向かっていくこと。「このおれに〜とはなにごとだ」 **手向[てむか]い** 手向かうこと。「~しても無駄だ」 **立[た]ち向[む]かう** 強い相手に正面から向かう。「勇気を出して強敵に~」 **対敵[たいてき]** 敵と対峙しわたりあうこと。「列強と〜する」 **敵対[てきたい]** 相手を敵と見て、立ち向かうこと。「~する」「~的な態度をとる」「~心をいだく」「~視する」 ### ●敵に回す **相手取[あいてど]る** 人や団体・組織などを相手にして争う。「彼は国を相手取って訴訟を起こした」 **敵[てき]に回[まわ]す** 相手を対立すべき側にしてしまう。「あいつを〜と、あとが怖いぞ」 **向[む]こうに回[まわ]す** 味方になったかもしれない人を、戦う相手方に組み入れてしまう。「手ごわい相手を向こうに回してしまった」 ### ●反逆する **反逆[はんぎゃく]** 権威に対して背き、逆らうこと。「権威に〜する若者たち」「〜を企てる」▷~児◇「叛逆」とも書く。 **弓引[ゆみひ]く** 目上の者に対して、さからい反抗する。「あるじに~不届き者め」◇「弓を引く」ともいう。 <741> # 逆らう 4107a〜h **反旗[はんき]を翻[ひるがえ]す** これまで仕えてきた人に造反し、実力行使に出る。「派閥の領袖に~」 **反乱[はんらん]** 国家や支配者の権威に反抗して社会の秩序を乱すこと。「将校の一部が〜し、激しい市街戦が行われた」「〜を鎮める」 ▷~軍◇「叛乱」とも書く。 ### ●あらがう **抗[あらが]う** 強いもの、権威のあるものなどに、従わずに抵抗する。「信念だけでなく、戦略がなければ権力に〜ことなどできはしない」◇「諍う」「争う」とも書く。 **抗[こう]する** ある圧力に負けないで向かう。「抗しがたい誘惑」◇「抗す」ともいう。 **抵抗[ていこう]** ほかから加えられる力に対して、ひるまず立ち向かうこと。「弾圧に対して非暴力で~する」 **抗戦[こうせん]** 戦いをいどむ敵に屈しないで戦うこと。「あくまでも〜を続ける」「徹底~」 ### ●あがく **足掻[あが]く** 追いつめられて、必死に抵抗すること。「死力を尽くし、最後まで〜す」 **足掻[あが]く** 好ましくない状態から逃れようと、懸命に抵抗する。「どうあがいても倒産すると思われた会社が、ヒット商品ひとつで今や優良企業だ」 **悪足掻[わるあが]き** 無駄な抵抗をすること。「目撃証言もそろっているんだから、いまさら〜しても無駄だ」 **もがく** 好ましくない境遇・状況から逃れようと手をつくして抵抗する。「辛い宿命から逃れようと、もがき続けた一生だった」 **じたばたする** 苦境を脱するためにあらゆる手段を使って抵抗する。「大事なときに怠けていて、いまさらじたばたしても始まらない」 ●反論・反駁 △ 1918論じるa●言い返す ## d 形容動詞の類 **反抗的[はんこうてき]** な** 年齢・腕力・権力などで勝っている相手に、何かと逆らおうとする様子。「恵まれない生い立ちが、彼にあんな〜な態度をとらせているのだ」 **反動的[はんどうてき]** な** 加えられた力に反発し、対抗する力が生じる様子。「混乱を恐れてあまり規制しすぎると、〜な勢力が台頭し、かえって暴発が早まる」 **敵対的[てきたいてき]** な** 敵として立ち向かう様子。「一度こっぴどくしかったら、事あるごとに〜な態度をとるようになった」 **構[かま]えた** 相手の出方を予測し、対抗措置を準備して待機している様子。「何か偏見をもっているらしい、彼の~態度が不愉快だった」 **反社会的[はんしゃかいてき]** な** 社会のルールや倫理にあえて反抗したりする様子。「消防の消火活動を妨害するような〜な行動は許されない」▷~分子 **不忠[ふちゅう]** な** 主人や主君を軽んじ、忠義を尽くさない様子。「〜の臣とのそしりをまぬがれない」 ▷~者 ●不服な 1300嫌うd●不満な ●違法・不法 → 9500悪いd●いけない様子 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●逆らうこと **反俗[はんぞく]** 世間一般の風習などに従わないこと。「~の生涯」 **突[つっ]っ張[ぱ]り** 若者が不平・不満を晴らすために、反抗的・反社会的行動をとること。〜グループ **謀反[むほん]** 臣下が主君に対して兵を挙げること。「~を起こす」◇「謀叛」とも書く。 **クーデター** 政府部内の有力者が、武力などの非常手段によって政権を奪うこと。「〜が起こる」►coup d'État ### ●背くこと **背信[はいしん]** 信頼を裏切り、信義・道徳に背くこと。「偽装表示の横行は、製品の質を信じ購入した消費者への重大な〜になる」▷~行為 **背理[はいり]** 道理・理屈にもとること。◇「悖理」とも書く。 **背任[はいにん]** 任務に背き、規則に反すること。特に、役人や会社員などが、自分の利益のために任務を悪用して、所属する役所・団体・会社などに損害を与えること。▷~横領・~罪 **背徳[はいとく]** 道徳に背くこと。「食品を偽装して利益を上げるなどは、〜であって商売とはいえない」◇「悖徳」とも書く。 **背教[はいきょう]** それまでの信仰を捨てること。特に、キリスト教で、信仰を捨てたり改宗したりすること。「異教徒の書いた文章を読むだけでも〜とされたくらい、かつては戒律が厳しかった」 **非違[ひい]** 法に背くこと。「国法は絶対だ。〜は罰されねばならない」 **違憲[いけん]** 憲法に背くこと。「~の疑いがある」→合憲 **不軌[ふき]** 法に背き、国に反逆しようとすること。「だいそれた~を図る」 ### ●裏切ること **裏切[うらぎ]り** 裏切ること。「彼の〜によって、味方は総崩れになった」 **寝返[ねがえ]り** 裏切って、敵側につくこと。「北政所の甥の〜が、合戦の勝敗を左右した」 **売国[ばいこく]** 自分の利益のために、自国を裏切ること。「体制や権力は、自分を批判する人々に『〜』のレッテルを張ることがよくある」「~の徒」▷~奴 ### ●反則 **反則[はんそく]** 規則・ルールに反すること。「あの選手は〜を繰り返して退場を命じられた」▷~金・~負け◇「犯則」とも書く。 **ファウル** スポーツなどで、規則に反すること。「〜に対して審判の警告が示された」►foul **フライング** いっせいにスタートする競技で、号砲などの合図よりも早くスタートしたり、不正なスタートの仕方をする反則。◇陸上競技や水上競技など、競技種目によって定義は異なる。和製洋語「フライングスタート(flying+start)」の略。 **ドリブル** ①バレーボールで、同一選手が続けて2度ボールに触れる反則。「ダブルコンタクト(double contacts)」ともいう。②卓球やバドミントンで、同一選手がボールやシャ <742> # 逆らう 4107h〜s トル(羽根)を打つ際に2回以上続けてラケットで打つ反則。◇バドミントンでは、ラケットの一振り(1ストローク)の動きの中で、重ねて打つことがあっても反則とはならない。►dribble **オーバータイム** ①バレーボールで、相手側コートにボールを返すとき、ブロックを回数に含まず、4回以上ボールに触れる反則。◇「フォアヒット (four hits)」 「フォアコンタクト(four contacts)」ともいう。②バスケットボールやハンドボールで、ルールで定められた時間を超えてボールを持ち続けるなど、時間制限のルールへの反則。►overtime **オーバーネット** バレーボールで、コートを自分側・相手側に二分する仕切りとなるネットを越えて、相手側陣内にあるボールに触れる反則。◇「オーバーザネット (over the net)」から。 **タッチネット** バレーボールや卓球、テニス、バドミントンで、プレーに関わる一連の動作中に、身体、衣服またはラケットがネットあるいはネットを支えている物に触れる反則。◇和製洋語。タッチ(touch) +ネット(net) **トラベリング** バスケットボールで、選手がボールを持って止まったときに支える足(軸足)を動かしてしまったり、ボールを持ったまま3歩以上歩いてしまう反則。►travelling **バイオレーション** バスケットボール・ハンドボールで、相手選手との身体的な接触によるものではない、トラベリングなどの反則。►violation **ハンド** サッカーで、自陣ペナルティエリア内にいるゴールキーパーを除き、選手が手でボールに触れる反則。◇「ハンドリング(handling)」の略で、それを意図したのではなく、全くの偶然で手にあたった場合は反則とならない。 **オフサイド** サッカー・ラグビー・アメリカンフットボールなどで、プレーしてはならない区域にいる選手がプレーする反則。◇「オンサイド(on-side)」に対する語で、ルールによってプレーを行ってよい区域と行ってはならない区域に二分したとき、前者をオンサイド、後者をオフサイドということから。►offside **ノックオン** ラグビーで、ボールを抱えて攻撃中の選手がボールを選手の前方に落とす反則。►knock-on ●ローブロー 5206なぐるh ### ●反対すること **反戦[はんせん]** 戦争に反対すること。▷~運動・〜デモ **反軍[はんぐん]** 軍部や軍国主義・戦争に反対すること。~思想 **反核[はんかく]** 核兵器の使用はもちろん、保持にも反対すること。~運動 **反共[はんきょう]** 共産主義に反対すること。▷~同盟 **反帝[はんてい]** 帝国主義に反対すること。▷~運動 **反米[はんべい]** 他国や他国の人が、アメリカ合衆国の政策などに対して反感をもったり反抗したりすること。「この国にはまだ~の感情が根強く残っている」↔親米 **反日[はんにち]** 他国や他国の人が、日本の政策などに対して反感をもったり反抗したりすること。▷~運動↔親日 ### ●抵抗すること **反骨[はんこつ]** 時勢や権力に抵抗する気力。▷~の精神「叛骨」とも書く。 **抗日[こうにち]** 日本の侵略に抵抗すること。特に、第1次世界大戦から第2次世界大戦にかけての、日本の帝国主義による侵略に対して、中国の民衆が抵抗したこと。▷~運動 **レジスタンス** 権力の抑圧や侵略者に対する抵抗。「ナチスに対する~運動」◇特に、第2次世界大戦中、ナチスの占領下にあったフランスの抵抗運動をいう。►résistance **蟷螂[とうろう]の斧[おの]** 弱者が、かなうはずのない敵に立ち向かうはかない抵抗。「小国が大国に立ち向かってみても、しょせんは〜にすぎない」◇「蟷螂」はかまきりのこと。かまきりが前脚を上げて車に向かってきたという中国の故事から。 **足掻[あが]き** もがくこと。「最後の〜も効を奏さず、手形は不渡りになってしまった」 **足掻[あが]き** もがくこと。「最後の~も無駄な〜であった」 ●悪足掻き♪ ●あがく ### ●逆らう気持ち **叛意[ほんい]** 背こうとする意志。「~を胸に秘める」 **異心[いしん]** 背こうとする心。「~を抱く」「毛ほどの〜も見せぬ家臣」 **二心[ふたごころ]** 主君や味方・仲間などを裏切ろうとする心。「~を抱く」 **三心[さんしん]** ふたごころ。「~のないことを誓う」 ●反感→ 1301憎むh●憎しみ ### ●背くことと従うこと **向背[こうはい]** 従うことと背くこと。「豊臣の存亡は加藤・福島の~次第」 **面従腹背[めんじゅうふくはい]** うわべは相手に従うように見せかけ、内心では従順だが、内心は背いていること。「鉄拳制裁も辞さぬような指導者の前では、選手たちはどうしても〜になりがちだ」 ## k 名詞の類:モノ ●反旗 2104知らせるm●合図の旗 ## s 名詞の類:ヒト **裏切者[うらぎりもの]** 味方を裏切った人。「密告した〜を血眼になって探し出し、むごい報復が行われる」 **売国奴[ばいこくど]** 売国の行為をする人をののしっていう語。 **漢奸[かんかん]** 中国で、敵側に通じる裏切り者。 **反逆者[はんぎゃくしゃ]** 反逆した者。「~は厳罰に処す」 **反逆児[はんぎゃくじ]** 世に逆らって自分の考えのままに行動する人。「時代の~」 **敵対者[てきたいしゃ]** 敵対する人。「~をことごとく粛清する」 **謀反人[むほんにん]** 謀反を起こした者。「~を処分する」 **叛徒[はんと]** 謀反を起こした者ども。「~を処罰する」 **叛臣[はんしん]** 謀反を企てた家来。 <743> # 逆らう 4107s〜仕返す 4109a **逆臣[ぎゃくしん]** 主の命に背いた家来。 **賊[ぞく]** 権力に背いて、国家や社会の秩序を乱す者。「~を討つ」▷~軍 **賊徒[ぞくと]** 反逆者・盗賊の仲間。「~を捕らえる」 **国賊[こくぞく]** 自分の属している国家に害を与える者。「~と言われようとも、自分は国を裏切ってはいない。あくまでも自分の信念を曲げなかった」 **逆賊[ぎゃくぞく]** 主君や国家に背いた悪人。 **背徳者[はいとくしゃ]** 道徳に背いた人。 ●反乱軍 3701戦うm●軍・軍隊 ## x 名詞の類:トキ **反抗期[はんこうき]** 親の言うことに何でも反抗し、親に対して否定的な態度をとりがちな期間。「~なのか、うちの息子は親のいうことにことごとく逆らう」 # いどむ 4108 ## a 動詞の類 ### ●いどむ **挑[いど]む** 自分より強い者・困難なことに対して立ち向かう。「戦いを~」「神に~」 **挑戦[ちょうせん]** いどむこと。「新記録に~する」「世界記録に~する」「~を受けてたつ」▷~者・~状 **チャレンジ** 「挑戦」の洋語的表現。「どんどん新しいことに〜していきたい」▷~精神◇「挑戦する」より気軽に、「試してみる」くらいのニュアンスでも用いる。►challenge **アタック** 目標とするものに向かって、積極的にねらって挑むこと。「会社で一番の美人に~する」「エベレストに~する」 ►attack **トライ** する** 自分にできるか、それがどんなものか、あるいは自分にはできそうにないことなどを、積極的にしてみること。「この方法なら、英会話の勉強も三日坊主にならないですみそうだから、〜することにした」「この果物はにおいが強烈ですが、味はいいので、ぜひ〜してみてください」 ►try ### ●しかける **仕掛[しか]ける** ある行為を、相手に向けて積極的に行う。「けんかを~」「わなを~」◇「仕」はあて字。 **突[つ]っ掛[か]かる** 相手を目がけて一気に争いをしかける。「すぐに~」 **食[く]って掛[か]かる** 激しい態度や口調で突っかかっていく。「注意したら、怒り出して、逆に食ってかかった」 **噛[か]み付[つ]く** 異議を唱え、食ってかかる。「緊急の案件だったので主任の頭越しに決裁を求めたら、あとで噛みつかれて往生した」 ●挑発する 3505促すa●仕向ける ## d 形容動詞の類 **挑戦的[ちょうせんてき]** な** 戦いを挑む様子。「~な発言」 ●挑発的な 3505促すd ## s 名詞の類:ヒト **挑戦者[ちょうせんしゃ]** 挑戦する人。「優勝したのは2年前のこと。今年はまた~としてのスタートです」 **チャレンジャー** スポーツなどで、ある地位や記録に挑戦する人。「前期優勝の〜」「タイトル〜」◇囲碁や相撲では「チャレンジャー」とはいわない。►challenger # 仕返す 4109 ## a 動詞の類 **仕返[しかえ]す** ひどい目に遭わされた人が今度は相手に同じようなことをやり返す。「やられたとおりに~」◇「仕」はあて字。 **仕返[しかえ]し** 仕返すこと。「殴られた〜に思いっきりなぐってやった」「マラソンでは大差で負けたから、今度は水泳で〜したい」 **御返[おかえ]し** 人から受けた被害や恥辱を、そっくり相手にも味わわせること。「トレーニング不足のせいで一方的にやられてしまったが、いずれきっちり~する」 **遣[や]り返[かえ]す** ①相手にやられたことと同じことを相手に対してやる。「やられたらやり返せ」②こちらをやりこめようとしていた人を反対にやりこめる。「悪口を言われて~」 **切[き]り替[かえ]す** 相手から攻撃や追及を受けたとき、即座に反撃に転じる。「彼はディベートの天才で、相手の言葉尻をとらえて~のがとてもうまい」 **応酬[おうしゅう]** しかけてきた相手に応じて、こちらもやり返す。「敵の応援団が蛮声を張りあげるので、負けずに~するようはっぱをかけた」 **逆手[ぎゃくて]に取[と]る** 相手の出方を逆に利用して反撃する。「彼の言い分を逆手にとって有利な結論を導くとはしたたかだ」◇「ぎゃくて」は「さかて」ともいう。柔道などで相手の関節を逆の向きに曲げる技から。 **借[か]りを返[かえ]す** 相手から受けた危害や不利益に対して、それ相応の仕返しをする。「あの節はよくもうちの若い者をかわいがってくれたな。たっぷり〜ぜ」 **恨[うら]みを晴[は]らす** 恨みのある相手に仕返しをする。「ここまできて負けたのでは、あの男のことは決して忘れないだろう」 **敵[かたき]を討[う]つ** 殺したいと考えている相手を殺したり仕返ししたりして恨みを晴らす。「いじめられた親友の~」「父の~」 **仇[あだ]を討[う]つ** 恨みのある相手を殺したり仕返ししたりして恨みを晴らす。「親の~」◇「かたきを討つ」に比べて古風な言い方。 **報復[ほうふく]** 被害を受けた側が、加害者に相応の仕返しをすること。「国家安全保障会議は、敵の攻撃に対し〜することを決定した」▷~措置 **復讐[ふくしゅう]** 恨みのある相手に仕返しをすること。「いつの日かきっと〜してやる」「~の鬼と化す」 **報[むく]いる** 人から受けた害意のある行為に対して、相当するものを仕返す。「一矢を〜」 <744> # 仕返す 4109a〜断る 4110a ~」◇「酬いる」とも書く。 **返報[へんぽう]** 受けた仕打ちに対して、仕返しを報いること。「ギリシャ神話の魔女メディアは、裏切った夫に~するためにわが子まで殺した」 **見返[みかえ]す** 自分を軽んじたり、ばかにしたりした相手に、自分が立派になったり、成功したりした後の様子を見せつける。「立派になって世間の人を見返してやる」 ●雪辱する 6000取るa●すすぐ ## h 名詞の類:コト・サマ **竹篦返[しっぺがえ]し** ひどい仕打ちに対して、その場で即座に仕返しすること。◇「しっぺい返し」ともいう。「竹篦」とは、禅宗で参禅者を戒めるために打つ細い板状の竹で、修行者が互いに打ち合ったところから出た言葉という。 **敵討[かたきう]ち** 殺された主君や親などの恨みを、その遺族・家来や妻子がその恨みを晴らそうと相手を殺すこと。「~を題材にした小説」 **仇討[あだう]ち** 「敵討ち」の古風な言い方。「~を終えるまでは国もとへの帰参はならんぞ」 **御礼参[おれいまい]り** 暴力団などが自分の悪事を警察に通報した者に仕返しをすること。「~が怖くて誰も通報しない」 **意趣返[いしゅがえ]し** 恨みのある相手に仕返しをして思い知らせること。「~の一太刀を浴びせる」 ## s 名詞の類:ヒト ●かたき → 1302恨むs ## z その他 **目[め]には目[め]を歯[は]には歯[は]を** 相手のひどい仕打ちに対して、それに見合うだけの仕返しをしてこらしめることのたとえ。◇『ハムラビ法典』や『旧約聖書』にある言葉。 **売[う]り言葉[ことば]に買[か]い言葉[ことば]** 自分に発せられた暴言に対して、それに相当する暴言でやり返すこと。「~とはいえ、その言い方はひどすぎる」 # 断る 4110 ## a 動詞の類 ### ●断る **断[ことわ]る** 申し入れなどを受け入れない態度を表明する。「誘いを~」「申し出を~」 **拒[こば]む** 申し出などを、いやだといって断る。「彼が好意で申してくれた計画を、むげに~わけにもいかなかった」 **辞[じ]する** 世の中で名誉とされている役職への就任・受賞などを断る。「会長就任への慫慂を~」◇「辞す」ともいう。 **辞退[じたい]** 人からの勧めなどを、自分はそれにそうすることができないと断りを申し出ること。「出場を~する」▷出場~ **固辞[こじ]** 強い意志で辞退すること。「監督就任の要請を~する」 **遠慮[えんりょ]** 「断る」の婉曲な表現。「誘ってくれてありがたいんだが、今回は~しておきます」 **謝[しゃ]する** さまざまな理由をつけて、ことわって断る。「賓客を~」「月末に謡のおさらいの会がありますので、当分風邪ひきの人の来訪は〜ことにします」 **謝絶[しゃぜつ]** 申し出を、わびて断ること。「約束したことなので、面談を〜するわけにはいかない」 ▷面会~ **御免[ごめん]こうむる** ありがたいが、とうてい自分にはできないからお断りする。「そんな骨の折れる話は~だ」 ### ●拒む **拒[こば]む** 人からの働きかけを強く断る。「会社は組合の要求を拒んだ」 **拒否[きょひ]** はっきりと、受け入れないと表明すること。「彼らはかたくなにわれわれとの取引を〜した」 ▷~反応・~権 **拒絶[きょぜつ]** どうしても受け付けようとしないこと。「先方の~にあい、計画は挫折した」「住民は立ちのき要求を〜した」 ▷~反応 **峻拒[しゅんきょ]** きっぱりと、厳しく拒むこと。「便宜を図ってほしいとの申し出を~する」 **抗拒[こうきょ]** 抵抗する態度で拒むこと。「辞職勧告を~する」 **ボイコット** 大勢の人が団結してある人を排斥したりある商品を買わないようにしたりすること。「学生が、ノートを読み上げるだけの授業を〜した」「原爆実験をする国の製品を〜する」►boycott ### ●突っぱねる **突[つ]っ撥[ぱ]ねる** 申し入れなどを、無愛想に冷たく断る。「要求を一言のもとに~」「申し入れを~」 **突[つ]き放[はな]す** 助けを求める人に対して、冷たく扱う。「親にまで突き放されて、もうどうにもならなかった」 **突[つ]っ放[ぱな]す** 「突き放す」のぞんざいな言い方。「そんなふうに〜されたんじゃ、もうどうにもなりゃしない」 **撥[は]ね付[つ]ける** 申し入れなどを、強い態度で、問題にしないで退ける。「要求を~」「一言のもとに~」 **跳[は]ね返[かえ]す** 人の働きかけなどを、問題にしないで受け付けようとしない。「勧告を~」「低額回答を~」 **振[ふ]り切[き]る** 人がひきとめるのをはっきり断って立ち去る。「2次会の誘いを振りきって帰ってきた」 ●突き返す 6209返すa●返す・戻す ### ●蹴る **蹴[け]る** 要求・提案などを強い調子で拒否する。「組合は会社回答をけった」 **蹴飛[けと]ばす** 「ける」の強調表現。「理不尽な要求だったので、社に持ち帰るまでもなく、その場でけとばした」 **すげない** すげなくはねつけること。「自然保護の訴えも、開発を優先する役員に~された」 ### ●退ける **退[しりぞ]ける** 相手の要求や主張などを、受け入れることのできないものとして断る。「裁判長は、国に責任はないとして原告の主張を退けた」「要求を~」◇「斥ける」とも書く。 **却下[きゃっか]** (裁判所・官庁などが)願い・訴えを退けてとりあげないこと。「地方裁判所は住民の訴えを〜した」「申請を~する」 I have completed the task. 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I am now providing the full formatted text as requested. <745> # 断る 4110a~d 判所は住民の訴えを〜した」「申請を~する」 **棄却[ききゃく]** 裁判官が交代したあと、閣僚の解任の動議が出されたが、支持者がなく〜された」②裁判所が訴訟の理由がないとして控訴や申し立てを無効とすること。「上告を〜する」 ## ●振る **振[ふ]る** 恋人などからの誘いや、頼み(特に愛)を振り払うように、きっぱりと断る。「客を~」「彼は女に振られたらしいい」 **肘鉄砲[ひじでっぽう]を食[く]わせる** (男の誘いをかけたのを)女がはねつける。「しつこくつきまとうから肘鉄砲を食わせてやったわ」◇「肘鉄砲を食らわす」「肘鉄を食わす」「肘にする」などともいう。 ## ●無視する **無視[むし]** わざとその存在をなかったかのように、ないがしろにすること。「あいさつされたのを〜すると、あとに相当しこりが残る」「人の忠告を~する」▷信号~ **取[と]り合[あ]わない** 相手の働きかけを問題にしないで、退ける。「あまりに現実離れしすぎだと取り合わなかったプランが、いまでは大ヒット商品になっている」 **相手[あいて]にしない** 自分に対する相手の働きかけを無視する。「あの人が何を言っても〜ことだ」 **横[よこ]を向[む]く** 気に染まず、拒否する。「彼はへそ曲がりだから、あんまりきちんと お膳立てしてやると、かえって〜」 **外方[そっぽ]を向[む]く** まったく相手にされない。「あのオーソドックスなチームのキーマンの彼の頭越しに話を進めたから、完全にそっぽを向かれてしまった」 **見向[みむ]きもしない** 関心がなくて、見ようともしない。「彼女は、入り口のほうには見向きもせず、奥の事務室に入っていった」「最近の飼い犬はぜいたくで、残飯などには~」 **目[め]もくれない** まったく関心を示さない。「彼は、わき目もくれずに、部屋から出ていった」「愛妻家の彼は、他の女性には~」 **尻目[しりめ]に懸[か]ける** 人などをちらっと横目で見て、さげすんだり、無視して行ってしまう。「地団太を踏んで悔しがる警察を尻目にかけて、二十面相は哄笑とともに天空に消えていった」 **聞[き]く耳[みみ]を持[も]たない** 相手の言うことを聞こうとしなく、無視する。「彼はいったんこうと思ったら、だれが何と言っても〜」 **歯牙[しが]にも掛[か]けない** 相手を軽く見て、まったく問題にしない。「課長は新入社員の言うことなど歯牙にもかけなかった」 **洟[はな]も引[ひ]っ掛[か]けない** まったく問題にしない。「あんなやつ、〜んだ」「売れないころは洟も引っかけられなかったが、賞をとったらいろんな人間が近寄ってきた」◇「洟」は「鼻」とも書く。 **黙殺[もくさつ]** 取り合わないで、黙って無視すること。「いちいち答弁する時間はないので、発言要求をいっさい〜して議事を進めた」 **笑殺[しょうさつ]** まじめに取り合わないで、一笑に付して相手にしないこと。「その程度の非礼は念頭になかったと直感したので、徹底的に~する作戦に出た」 **度外視[どがいし]** ある事柄をいっさい考慮に入れないこと。「これだけは採算を度外視してもやりたい仕事だ」「赤字覚悟だから、採算を〜してもやる」◇「度」は「基準」の意。「基準から外れていると見る」の意。 ## ●その他 **難色[なんしょく]を示[しめ]す** 賛成しかねる、いやだという態度をとる。「彼の提案に対し、部長は難色を示した」 **潔[いさぎよ]しとしない** ある事柄を、自分の信念や良心に照らし合わせたとき、受け入れられない。「人の手助けを受けるのは〜」「いくら大企業が相手でも、戦わずして白旗を掲げるようなことは~」 **耳[みみ]を塞[ふさ]ぐ** ひどくいやな音や言葉を聞くのをがまんできないときに、両方の耳の穴に指を当てるなどして、聞こえないようにする。「戦場の悲惨さを訴える話に、思わず耳をふさぎたくなったが、耐えて最後まで聞いた」 **目[め]を背[そむ]ける** 見るにしのびないものなどを見ていられなくて、視線を別の方向に向ける。「この映画には目を背けたくなるシーンもあるが、戦争の悲惨さを知るために、最後まで見てほしい」◇具体的に目に見えるものだけでなく、「現状から目を背けることなく、地道に取り組んでいきたい」のように、できれば避けて通りたいと思うような、対処が難しい問題などの、抽象的な事柄についても用いられる。 **目[め]を側[そば]める** 正面から見ることができずに、視線をそらしたり横目で見たりする。「あまりのまぶしさに~」◇古風な言い方。 **顔[かお]を背[そむ]ける** 見ていられなかったりいやだったりして、視線をそらす。「男たちが着替え始めると、彼女はあわてて顔を背けた」 ## ●目を塞ぐ 2903つぶるa ●見ないようにする ### d 形容動詞の類 **お断[ことわ]りだ** 相手の申し入れや、ある行為などをきっぱりと断るときに用いる言葉。「その話なら、何度頼まれても〜だ」「セールス~」 **御免[ごめん]だ** 強く拒否する気持ちを表す言葉。「これ以上あなたの下で働くのは~だ」 **願[ねが]い下[さ]げだ** きっぱりと拒絶する気持ちを表す言葉。「あんなやつと付き合うのは~だ」「そんなに責任の重い役は、どんなに頼まれたって〜だ」 **嫌[いや]だ** 相手の要求や、しむけられたくないことなどに対して、自分はそうしたくないという気持ちを表すときに用いる言葉。「そんな劣悪な条件で働くのは~だ」「悪い話じゃないと思うんだけど、どうしても~なのかい」「~なこった」 **嫌[いや]だ** 「いや」の、より口語的な言い方。「こんな雨の日に出かけるのは〜だよ」「あんな人と結婚するのは〜よ」「〜なこった」◇「いや」が変化した語。 **真[まっ]っ平[ぴら]だ** 絶対にいやだということを表す言葉。「同窓会の役員なんて〜だ」 **真[まっ]っ平[ぴら]御免[ごめん]だ** 「まっぴら」の強調表現。「仲人なんて〜だ」 **うんざりだ** 同じことの繰り返しで、もういやだという意を表す言葉。「毎日毎日同じ小言を聞かされるのには、まったく〜」 <746> 08 **沢山[たくさん]だ** これ以上はいらない意を表す言葉。「こんなつらい暮らしはもう〜だ」◇「沢山」はあて字か。 09 **結構[けっこう]だ** (これ以上はいらない意や断る場合の)相手の要求などを断るときにいう言葉。「お酒はもう〜です」「そんな話はもう〜。お帰りください」 10 **駄目[だめ]だ** 相手の要求などを断るときにいう言葉。「うちの家計じゃ、とてもマンションなんか買えないよ」「今日は先約があって〜だ」 # f 副詞の類 00 **無下[むげ]に** まったく思いやりもなく退ける様子。「これまで懸命に取材してきた努力を考えると、〜没にするわけにもいかないだろう」 01 **尻目[しりめ]に** わざと気づかないふりをしたり、気づかない様子。「呆れ果てた顔の女房を〜、今夜も飲みに行くのだった」◇「後目に」とも書く。 # h 名詞の類:コト・サマ 00 **断[ことわ]り** 断ること。「〜の手紙を書く」 01 **あかんべ** 指で下まぶたを押さえて裏の赤い部分を見せ、相手を軽蔑することを示すしぐさ。◇「あかんべい」「あかんべえ」ともいう。 02 **べっかんこ** あかんべ。◇「べっかんこう」「べかこ」ともいう。 ## ●拒否反応 03 **拒否反応[キョヒハンノウ]** その物事や人に対し、心理的に受け入れがたいと感じて、態度や様子にそれが表れること。「付近住民は、新しい墓地建設にそろって〜を示し、建設反対の署名運動を開始した」 04 **拒絶反応[キョゼツハンノウ]** その物事や人に対し、特に生理的に受けつけられないと感じて、態度や様子にそれが表れること。「慣れようと努力はしてきたが、チーズだけはどうしても〜が出てしまい、食べられない」「彼に対しては〜があって、必要なこと以外は話したことがない」 05 **アレルギー** 「拒否反応」「拒絶反応」の洋語的表現。「どうも上司の〜のせいか、外国人に対する〜がひどく、海外勤務なんてとても無理だ」▷英語〜 ◆ドAllergie ## ●ストライキ 06 **ストライキ** ①賃上げや労働条件の改善を要求し、働く者が団結して労働を停止すること。「リストラの不安で労働者の団結が弱まり、~をすることも難しくなってきた」②なんらかを要求し、学生や生徒が団結して学校を休んだり、授業や試験を受けなかったりすること。「無期限の〜に突入する」◇「同盟休校」ともいう。◆strike 07 **スト** 「ストライキ」の略。「授業料の値上げに反対して全学の〜をした」 08 **ゼネスト** 全産業労働者による全国規模のストライキのこと。「1947年2月1日、わが国は初めての〜に突入するはずだったが、前日になって中止指令が出た」◇「ゼネラル・ストライキ(general strike)」の略。 09 **ハンスト** 抗議や要求貫徹のために食事を断って人々の注目を集め、相手に圧力をかけること。「寮の閉鎖に抗議し、寮生たちは〜に突入した」◇「ハンガー・ストライキ(hunger strike)」の略。 10 **座[すわ]り込[こ]み** 要求を認めさせたり、計画などをやめさせるため、ある場所に座り続ける抗議行動。「賃上げ要求のため、本社前での〜は今日で3日目になる」 11 **同盟罷業[ドウメイヒギョウ]** 労働者が団結して労働を停止すること。「『太陽のない街』は、印刷会社の60日におよぶ〜を描いた作品だ」 12 **罷業[ヒギョウ]** 「同盟罷業」の略。「緊急執行委員会が召集され、〜の是非がめされた」 # z その他 00 **ノーモア** もうこれ以上いらない。「〜公害」「〜ヒロシマ」のように、不要なことを表すのに、ほかの語の前に付けて、スローガンなどに用いる。◆no more ## ●断りの表現 01 **間[ま]に合[あ]ってます** 押し売りやセールスマンなどに対する断りの表現。◇関西では「また来てください」「またの機会に」と言ったりするが、拒絶の意である。 02 **考[かんが]えておきます** あまり気乗りがしないときに婉曲に断る表現。 03 **又来[またき]ます** 訪問、勧誘などを断られて、帰るときに言う表現。◇必ずしも再び来るとは限らない。 <747> # f 副詞の類 ## ●まったく 00 **全[まった]く** (否定や否定的な意味の語をともなって)完全に、そういう状態ではない様子。「けがをして~歩けない」◇以下、副詞の類の語の語釈は、語釈の最初に「(否定や否定的な意味の語をともなって)」としてある語については、否定や否定的な意味の語をともなったときの意味を示している。 01 **全然[ぜんぜん]** (否定や否定的な意味の語をともなって)ひとつの例外もなく、少しもその可能性のない様子。「挑戦してみたが〜だめだった」「自信満々で臨んだが、〜通じなかった」 02 **少[すこ]しも** (否定や否定的な意味の語をともなって)すぐあとに述べるような要素がまったくない様子。「彼はしっかりしているから~心配していない」「そんなふうにほめられても~うれしくない」 03 **ちっとも** 「少しも」。「あんな話~おもしろくない」 04 **幾[いく]らも** (否定や否定的な意味の語をともなって)たくさんあるように見えるが、ほとんどない様子。「昨日の今日ですから、まだ~できていません」「備えはもう~残っていない」 05 **微塵[ミジン]も** (否定や否定的な意味の語をともなって)ある気持ちが少しもない様子。「人に親切を施そうなんて考えは〜ない」◇砕けて非常に細かい粒の意から。 06 **何[なん]ら** (否定や否定的な意味の語をともなって)そのことがまったくまったくない様子。「彼らは~不自由なく暮らしていた」 07 **何一[なにひと]つ** (否定や否定的な意味の語をともなって)そのようなこと・ものがまったくない(できない)様子。「不満なんて〜ありません」「当時の面影をとどめるものは、~残っていない」「彼の言っていることは~理解できなかった」 08 **更[さら]々[さら]** (否定や否定的な意味の語をともなって)少しもそんな気持ちがない様子。「いくら注意されても直す気は〜ない」 09 **毛頭[モウトウ]** (否定や否定的な意味の語をともなって)少しもそのような意図がない様子。「そういうつもりは〜ございません」◇「毛の先ほども」の意から。 10 **毫[ゴウ]も** (否定や否定的な意味の語をともなって)まったくそういう感じがない様子。「彼は告発されても〜痛痒を感じない」 11 **一向[イッコウ]に** (否定や否定的な意味の語をともなって)ある状態が、少しも見られない様子。「経営者側は、労働条件を改善すると言っておきながら~に着手しない」「彼は人にどう思われようと〜かまわない男だ」「どんなにプレッシャーをかけられても、彼は〜に平気だ」「雨乞いする農民をあざ笑うかのように、〜に雨は降らない」 12 **いっかな** (否定や否定的な意味の語をともなって)あることが起こらなかったり、いつまでたっても終わらなかったり変化・進展しなかったりする様子。「待てど暮らせど、〜連絡はこない」「懸命に頼んでも、彼女は~聞こうとしない」◇やや古い言い方。 13 **頓[とん]と** (否定や否定的な意味の語をともなって)ある物事の状態に少しも変化が見られず、ずっと続いている様子。「家を出て行ったきり~行方がわからない」「〜ご無沙汰しています」◇口頭語で用いられる、やや古めかしい言い方。 14 **からきし** (否定や否定的な意味の語をともなって)能力などがまったくなかったり、体質・性格などが合わなかったりする様子。「僕は球技は~だめだ」「あいつは~意気地がなくて、情けないったらない」 15 **からっきし** 「からきし」の、より口頭的で、やや強めな言い方。「こいつは、酒は~飲めないんだ」「ふだん偉そうにしている彼も、若い女性の前に出ると、〜意気地がない」 16 **さっぱり** (否定や否定的な意味の語をともなって)望ましい結果・結論のような状況にならない様子。「いくら考えても〜わからない」 17 **丸[まる]で** (否定や否定的な意味の語をともなって)全体的に否定される状況である様子。「~話がちがう」「だめだ。基本が〜なってない」 18 **てんで** (否定や否定的な意味の語をともなって)初めから可能性のない様子。「~話にならない」「~試合にならなかった」 19 **丸切[まるき]り** (否定や否定的な意味の語をともなって)完全にそう(いう状態)ではない様子。「私はフランス語は〜できない」「予想していた結果とは~違っていた」 20 **丸[まる]っ切[き]り** 「丸切り」の、より口語的で、やや強めな言い方。「僕には絵の才能なんて~ない」 21 **一切[イッサイ]** (否定や否定的な意味の語をともなって)例外なく、まったく(ないしそうしない)様子。「賭け事は〜やりません」「そんなことは~知りません」 22 **絶[た]えて** (否定や否定的な意味の語をともなって)それ以後まったくとだえている様子。「彼のうわさはその後~聞かない」 23 **皆目[カイモク]** (否定や否定的な意味の語をともなって)まったくわからない様子。「彼女がどこに行ったか〜見当がつかない」「事情が〜わからない」 24 **露[つゆ]** (否定や否定的な意味の語をともなって)少しもあり得ない様子。「そんなこととは~知らず、どなりつけてしまった」「私の心は〜変わりません」 25 **露程[つゆほど]も** 「露」を強調した言い方。「彼の言葉を〜疑ったことはない」。 26 **決[けっ]して** (否定や否定的な意味の語をともなって)絶対にそうではない、そうはしない、そうしてはいけないという強い意を表す言葉。「君にとって〜悪い話じゃないと思うよ」「今後~うそをつかないと誓う」「〜あの場所に近づくな」 27 **決[けっ]して** 「けっして」の、やや改まった言い方。「いい文章を書くには、~美しい文章を書こうとか、人を感動させようとか思わないことだ」 28 **断[だん]じて** 「けっして」の、よりかたい言い方。「〜そのようなことがあってはならない」「〜許せない」 29 **努[ゆめ]々[ゆめ]** (否定や否定的な意味の語をともなって)決してそのようなことをしない様子。「〜よこしまな考えはもちません」「〜時間に遅れることのないように」◇「ゆめ」「ゆめにも」ともいう。 <748> # f 副詞の類 30 **夢[ゆめ]にも** (否定や否定的な意味の語をともなって)そうなる可能性があるとは決して思わない様子。「モデルになれるなんて~思わなかった」 ▷●強い否定の決意を表す言葉 → 1700決めるf●強い決意を表す言葉 ## ●とても 31 **迚[とて]も** (否定や否定的な意味の語をともなって)どのような方法・手段あるいは状況の変化によっても、その望ましいことが実現するとは思えない様子。「あの人には〜かないません」「この調子では明日は~晴れそうもないね」「この時間だと〜帰れない」「この問題は私には~無理だ」◇ふつう平仮名で書く。 32 **迚[とて]もじゃないが** (否定や否定的な意味の語をともなって)少しは可能なように思えるかもしれないが、実際にはとてもそのようなことはできないと思える様子。「〜、そんな金は用意できない」「〜、引き受ける余裕はない」◇おもに口頭語で用いる。ふつう平仮名で書く。 33 **到底[トウテイ]** (否定や否定的な意味の語をともなって)どのような方法・手段あるいは状況の変化によっても、自分の意志でそのことを実現できるとは思えない様子。「30分で空港まで行くのは〜不可能だ」「プロのチームに勝つなんて〜できっこない」「今までの経験からして、〜彼を信用することはできない」 34 **如何[いか]にも** (否定や否定的な意味の語をともなって)具体的に何かをしたり、変えたりすることができない様子。「こんな状態では、〜手の施しようがない」「今さらじたばたしたところで〜ならない」「あいつの態度は、〜がまんならない」「あいつには〜困ったものだ」 35 **如何[どう]にもこうにも** 「どうにも」の強調表現。「〜、うまくいかないものだった」「〜、話にならないぐらいひどい応対だったよ」「何を言っても聞かないんだから、〜困りはてていますよ」 36 **如何[いかん]せん** (否定や否定的な意味の語をともなって)残念ながら、どうすることもできない様子。「助けてやりたかったが、〜私も金に困っていて、どうしてやることもできなかった」 37 **如何[いかん]とも** (否定や否定的な意味の語をともなって)いろいろとやってみたがうまくいかず、どうにもしようがない様子。「あらゆる治療法を講じてみたが、治癒の兆しは見えず、もはや〜しがたい状況である」◇「いかんともしがたい」の形で用いられることが多い。 38 **何[なん]とも** (否定や否定的な意味の語をともなって)具体的に言ったりしたりすることができない様子。「この先どうなるかは~言えない」「その美しさといったら〜表現のしようがない」 39 **何[なん]とも** やり方や言い方に、制限や具体性がない様子。「君自身の問題なんだから、〜好きにすればいい」「どうかと聞かれても、今の時点では~言えない」 ## ●誰も 40 **誰[だれ]も** (否定や否定的な意味の語をともなって)まったくそういう人がいない様子。「そんな話は~知らなかった」「~話していないのに、どうして先生が知っているのか不思議だった」「旅行に行くなら、〜行ったことのないようにしよう」「〜いない部屋」 41 **一人[ひとり]も** 「誰も」の強調表現。「これだけの人がいても、〜その問題に答えられないとは嘆かわしい」「あの谷に入って、生きて帰った者は〜いない」◇「誰も」がさまざまな動詞を修飾するのに対して、「一人も」は多く「いない」を修飾する。 42 **誰一人[だれひとり]** 「一人も」を、さらに強調した言い方。「乱暴でひねくれ者の彼に近づこうとする者は〜いなかった」 ## ●必ずしも 43 **必[かなら]ずしも** (否定や否定的な意味の語をともなって)何かについて打ち消す否定的な判断を述べるときに、そのことを断定的にではなく、それとは反対の可能性もあるということを留保したうえでのことだという、話し手の判断を表す言葉。「高い山が〜険しいとは限らない」「経済的に苦しいからといって、〜不幸せだとは思わない」◇「必ずしも良いとは思わない(言えない)」を「良いとは必ずしも思わない(言えない)」のように、「否定判断」の部分の直前に「必ずしも」を置くこともある。 44 **一概[イチガイ]に** (否定や否定的な意味の語をともなって)ある物事について、それはどういうことなのだ、とひとまとめにして捉えるのは、必ずしも正しくはない、あるいはすべてではないという話し手の判断を示す言葉。「〜彼が悪いとはいえない」 45 **あながち** (否定や否定的な意味の語をともなって)何かについて、一般的・常識的なものとは異なる別の観点や条件を考えたときに、必ずしもそのようには判断できないという、話し手の判断を表す言葉。「彼のやったことだって〜無駄とは言い切れない」「彼女がその日訪ねてきたのも、〜偶然ではないかもしれない」 46 **満更[まんざら]** (否定や否定的な意味の語をともなって)何らかのマイナス的な評価をもつ事柄を打ち消して、逆にむしろその反対のプラス的なことさえもありうるのだという、話し手の判断を表す言葉。「後でわかったことだが、相手の言葉は〜冗談でもなかった」「あの人は~見られなくもない。いや、魅力的とさえ言える」◇「プラス的な事柄」については用いないので「まんざら関心がない」「まんざら美人でもない」のようには用いない。語源未詳。「満更」はあて字。 ## ●たいして 47 **大[たい]して** (否定や否定的な意味の語をともなって)予想や期待・評判などに反して、取り立てていうほどではないという、話し手の判断を表す言葉。「評判の映画を見たけれど、〜おもしろくなかった」 48 **其[そ]れ程[ほど]** (否定や否定的な意味の語をともなって)一般的・常識的にふつうとされている程度と比較して、その程度がはなはだしくはないという、話し手の判断を表す言葉。「駅から~遠くないから歩いていこう」「今年の梅雨は、~雨が多くなかった」 49 **然[さ]程[ほど]** 「それほど」の、やや改まった言い方。「それは~重大な問題ではありません」◇「左程」とも書く。 50 **さして** 「さほど」よりはくだけていて、「それほど」よりはやや改まった言い方。「それは~重要な問題ではない」「目的地まで~遠くはない」 <749> 51 **然[そ]う** 「さして」の、より口語的な言い方。「南の島といっても、~暑くない」 52 **そんなに** 「そう」の、より具体的で口語的な言い方。「値段が高いといっても〜高いわけじゃないよ」「ブランド品といっても〜良いものじゃない」◇「に」をつけない「そんな」という形はさらに俗語的。 53 **あままり** (否定や否定的な意味の語をともなって)一般的・常識的にふつうとされている程度と比較して、目立ってはなはだしくないという、話し手の判断を表す言葉。「この店は〜高くないから安心だ」「会議では誰も〜発言しなかった」「親に〜心配をかけないように」◇「悔しさのあまり泣き出した」のように「のあまり…する」の形で、そのことがはなはだしいために他の事態が生じる意でも用いる。 54 **あんまり** 「あまり」の、より口語的な言い方。「このところ、〜いいことがない」「〜無茶するなよ」「体に毒だから~飲まないほうがいい」 ## ●いまだ 55 **未[いま]だに** (否定や否定的な意味の語をともなって)今になってもまだ、あることが実現していない様子。「彼の行方は~不明である」「経営側は、対策を講じると言うだけで、〜になんの具体的な提案もしてこない」「彼は〜に独身だ」 56 **未[いま]だ曾[かつ]て** (否定や否定的な意味の語をともなって)これまで一度も、そういったことがない、そういった経験がない様子。「そんな事件は~見たことも聞いたこともない」◇「未だ嘗て」とも書く。 57 **終[つい]に** 「未だ曾て」の古めかしい言い方。「〜その望みをかなえることはなかった」 ▷●まだ → 9005続けるf●まだ ## ●まさか 58 **まさか** (否定または否定的な意味の語をともなって)①ある事態について、それと反対の事態のほうが可能性が高いということは、どんな仮定をしてもまずあり得ないだろうという話し手の判断を表す言い方。「〜計画が途中でだめになるとはね、本当に驚いた」「~あの人が盗みでつかまるなんて(考えられない)」②ある事態を望ましいと思っても、そうできる可能性は、どんな仮定をしてもまずあり得ないだろうという話し手の判断を表す言い方。「いくら暑いからといって、~町を裸で歩くわけにはいかない」「〜、先生のほうから来てくださいとも言えなかった」◇「真逆」ともあてる。 59 **よもや** (否定または否定的な意味の語をともなって)「まさか①」のやや改まった、古めかしい言い方。「〜このような事態になろうとは思ってもみなかった」「そのことを~他人に漏らしたなどということはあるまいな」「私を〜お忘れではございますまい」◇「まさか」には、「『宇宙人に会ったよ』『まさか』」のような相手の言葉を受けて単独で用いる用法があるが、「よもや」にはこの用法はない。 # h 名詞の類:コト・サマ 00 **否[いな]** 承知しないこと。「〜も応もなく、その見合い話は決められてしまった」 01 **否[ヒ]** 賛成しないこと。「提案を〜とする」 02 **打[う]ち消[け]し** 打ち消すこと。「あっという間に広まったうわさの〜に懸命になっている」 03 **採否[サイヒ]** 採用か不採用かということ。「後日〜を通知する」 04 **賛否[サンピ]** 賛成か不賛成かということ。「住民投票で〜を問う」▷~両論・~同数 05 **可否[カヒ]** 事柄がよいかよくないかということ。「事の〜を論ずる」 06 **良否[リョウヒ]** 物事がよいか悪いかということ。「物事の〜を判断する」 07 **諾否[ダクヒ]** 承知か否かということ。「〜を尋ねる」 08 **安否[アンピ]** 無事かどうかということ。「〜を尋ねる」▷~不明 09 **存否[ソンピ]** ①存在するかしないかということ。「その事実の〜を確かめる」②無事に生きているかどうかということ。「〜を気づかう」「〜を確かめる」 10 **在否[ザイヒ]** いるかいないかということ。「あらかじめ〜を確認してから訪問する」 ▷●認否・許否 → 4219許すh●その他 ▷●成否・合否 → 4310成るh●成否 ▷●適否・当否 → 9205当てはまるh ▷●正否・真否 → 9406正しいh●正否●真偽 # k 名詞の類:モノ 00 **アンチテーゼ** ある命題・主張に対立してそれを否定する命題・主張。◆ドAntithese ▷●反証 → 1603確かめるk●証拠など # z その他 ## ●打ち消す言葉 00 **いいえ** 相手の言葉を、やや丁寧に、少し強めて打ち消す言葉。「〜、そうではありません」 01 **いえ** 「いいえ」の軽い言い方。「〜、それほどでもありません」 02 **否[いや]** 「いいえ」の古い言い方。「みなさんは、日本の未来、全世界の未来の担い手であります」 03 **否[いな]** 「いいえ」のくだけた言い方。「〜違うよ」「別に〜、たいしてうまくはない」 04 **いいや** 「いや」を強めた言い方。「〜、そんなことはないよ」 05 **いやいや** 「いや」を重ねて強めた言い方。「〜、そんなことはありません」 06 **ノー** 否定の意志を表す語。「イエスか〜か、はっきり返事をすべきだ」⇔イエス ◆no 07 **何[なん]の** さまでもないこと、とんでもないことではないと否定するときに用いる言葉。「いや~、難しいことじゃありませんよ」「〜、たいしたけがじゃありません」「〜、かまうもんか。いただいちまえ」 08 **とんでもない** 「まったくそんなことはない」と相手の言葉を強く打ち消す言葉。「ずいぶん儲けただろうって、〜、薄利多売に徹しているだけですよ」 09 **滅相[メッソウ]もない** とんでもないことだ、とやや受け身に回りながらも、強く否定する言葉。「あなたのことを疑っただなんて、〜、金輪際そんなことはありません」◇「とんでもない」と比べて、古風な言い方といえる。 <750> # a 動詞の類 ## ●与える 00 **与[あた]える** (自分の所有物を、(当然与えるべきものとして)相手にもたせる。「子供に金を~」「3日の猶予を~」「もう一度考える機会を~」◇相手が自分より上位の者に対しては使いづらい。 01 **買[か]い与[あた]える** 買って与える。「小さな子供に欲しがるものを何でも〜のはよくない」 02 **分[わ]ける** 全体からいくつかをいっしょに与える。「野菜を少し分けてもらう」「頒ける」とも書く。 03 **分[わ]け与[あた]える** 自分の所有物を、何人かに分けて与える。 04 **分配[ブンパイ]する** 自分の物や権利を、何人かに分けて与えること。「財産を~する」 05 **御裾分[おすそわ]け** もらったものの一部を、人に分けてあげること。「〜にあずかる」「産地直送のりんごを近所に~する」 06 **お福分[ふくわ]け** もらったものの一部を、よそへ分けてあげること。「いただき物のお菓子をお隣へ〜する」◇幸運を分け与える意から。 07 **付与[フヨ]する** ある権利・資格などを与えること。「居住権を〜する」「附与」とも書く。 08 **賦与[フヨ]する** 天が与えること。「希有の才能を〜された少女」 09 **供与[キョウヨ]する** 相手が欲しがっているものを与えること。「便宜を〜する」 10 **宛[あて]がう** その人に適当なものと、与える側で判断して与える。「小さい子供はおもちゃをあてがっておいて散髪するとよい」◇「宛行う」とも書く。 11 **押[お]し付[つ]ける** 相手が望まないのにむりやり与えること。「いやがる仕事を、恩着せがましく人に~」 ▷●譲与する → 4205譲るa ▷●貸し与える → 4213貸すa●貸す ## ●支給する 12 **支給[シキュウ]する** 上位の人や組織などが、金品を与えること。「旅費を〜する」「ボーナスは現物で~する」 13 **給[キュウ]する** 支給すること。「わが社の規程には『優秀な販売成績をあげた者には特別手当を〜』とある」◇「給す」ともいう。 14 **給費[キュウヒ]する** 国・公共機関・学校などが、費用・学費用を、特に成績優秀と認められる者に~する」▷~生・~留学生 15 **発給[ハッキュウ]する** 証明書などを発行し、与えること。「ビザを〜してもらうための手続きをする」 16 **追給[ツイキュウ]する** 給与の不足した分などを、あとから追加して支給すること。「昇給分はさかのぼって〜される」 17 **官給[カンキュウ]する** 政府・官公庁が、金品を支給すること。「軍服を〜する」 18 **給付[キュウフ]する** (公的な機関が)支給すること。「入院したので保険金を〜された」▷現物~ 19 **給与[キュウヨ]する** あてがい、支給すること。「制服を〜する」 ## ●供給する 20 **供給[キョウキュウ]する** 要求に応じて、物を与えること。「被災地へ食料品を〜する」「需要と〜のバランスがくずれると、経済は混乱する」→需要 21 **補給[ホキュウ]する** 不足分を与えること。「十分な水を〜しておかないとあとがつらい」「ビタミンAを〜する」▷栄養~ 22 **給油[キュウユ]する** 燃料となる油を補給すること。「ガソリンを〜する」▷~所 23 **給水[キュウスイ]する** 水を供給すること。「飲料水を〜する」▷~車・~制限・~タンク 24 **給湯[キュウトウ]する** 湯を供給すること。「ビル全体にボイラー室から〜する」▷~室・~設備 25 **給電[キュウデン]する** 電力を供給すること。「山小屋へ〜する」▷~線 ## ●食べ物を与える 26 **給食[キュウショク]する** 工場・学校など、人の大勢いるところで、一様の食事を支給すること。「病院から〜される食事以外を禁じられる」▷学校~・~センター・~費 27 **給餌[キュウジ]する** 動物に、えさを与えること。「何を〜すればいいのか見当がつかない」 28 **餌付[えづ]け** 野生の動物にえさを与え、人になれさせること。「裏庭にあらわれるたぬきを〜する」 29 **授乳[ジュニュウ]する** 母親が子に乳を飲ませること。「〜しながら赤ちゃんに話しかけてあげなさい」▷~期 30 **哺乳[ホニュウ]する** 母親が子に乳を飲ませること。「人以外の〜動物」 31 **炊[た]き出[だ]し** 災害などの非常時に、飯を炊いて多くの人に分け与えること。「被災地でボランティア団体が〜する」 ## ●やる・くれる 32 **遣[や]る** 自分より下位または自分と同位の者に金や物などを与える。「子供におこづかいを~」「花に水を~」◇東京などでは、この意味の「やる」は嫌われて、代わりに「あげる」を使うことが多い。 33 **上[あ]げる** ①下位者が上位者(神仏を含む)に与える。「老いた母に毎月おこづかいを~」「お神酒を〜」②「やる」のていねいな言い方。「君にこの本〜よ」◇東京などでは、「やる」の代わりに「あげる」を使うようになったため、上位者・下位者の区別なく用いられるようになった。 34 **呉[く]れて遣[や]る** 自分より下位または自分と同位の相手が欲しがっているものを与える。 <751> # 与える4200a のを、惜しくないものとして、相手にやる。「ここにある紙は誰も使わないからいくらでも〜よ」 35 **差[さ]し上[あ]げる** 「それをあげる」の謙譲語。「この本がご入り用なら差し上げましょう」◇東京などでは、「あげる」が必ずしも上位者に対して使うと特定されないために、「あげる」の代わりに「さしあげる」を使う。東京以外では「やる/あげる、さしあげる」だったのが、「あげる/さしあげる」となって構造上のずれが起こった。「さしあげる」があったがために、「やる→あげる」という変化が容易だったこともある。 36 **呉[く]れる** 下位または同位の者が自分(の側の者)に与える。「買い物をしたら福引券をくれた」「娘が誕生日のプレゼントをくれた」「ビールをもう1本くれませんか」 37 **寄越[よこ]す** 下位者(または同位の者)が自分(の側の者)に届くようにする。「そのボールを俺によこせ」「あいつが電話をよこした」◇「おこす(遣す)」から変化した語で、「遣す」とも書く。 38 **下[くだ]さる** 「くれる」の尊敬語。「先生が私たちに本を〜」◇「下さった」などと下さった。 ## ●下位の者に与える 39 **下[くだ]す** 上位者から下位者へ与える。「閣下がお言葉を下された」 40 **遣[つか]わす** 上位者が権威者ぶって下位者に与える。「金子を〜」「ほうびとしてこの刀をつかわそう」◇古めかしい言い方。 41 **取[と]らせる** 上位者が下位者に物を与える。「めざましい働きに対しほうびを〜」 42 **賜[たま]う** 「与える」の尊敬語。「陛下がお言葉を〜」「給う」とも書く。現代では天皇・皇族の行為に限られる。 43 **賜[たまわ]る** 「与える」の尊敬語。「財団が永年勤続者に金一封を〜」◇「給わる」とも書く。 44 **賜[たまわ]る** 図身分の高い者が下位の者にたまわること。「天皇陛下より〜されたタバコを父は大切にしていた」 45 **授[さず]ける** 神仏の恵みによって、また上位者から晴れがましいものを与える。「勲章を〜」「免許皆伝を〜」「神様が授けてくれた子供だから、大事に育てよう」 46 **授[ジュ]与[ヨ]** 公的な場で、賞・証書などを授け与えること。「卒業証書を〜する」 47 **授[ジュ]賞[ショウ]** 賞を授けること。「ノーベル賞を〜する」〜式 48 **授[ジュ]章[ショウ]** 勲章などを授けること。「文化勲章を〜する」 49 **優[ユウ]賞[ショウ]** 手厚く賞して、褒美の品を与えること。 50 **授[ジュ]戒[カイ]** 仏教の戒律を授けること。「農民に〜する老僧」 51 **叙[ジョ]する** 爵位・勲等を授ける。「勲三等に〜」◇「叙す」ともいう。 52 **叙[ジョ]勲[クン]** 功績に対して勲等を授け勲章を与えること。「春の〜」「秋の〜」 53 **叙[ジョ]位[イ]** 位階を授けること。▷〜叙勲 54 **叙[ジョ]任[ニン]** 図位を授け官に任命すること。▷〜者 ## ●下げ渡す 55 **下[さ]げ渡[わた]す** 目上の者が目下の者へ、また政府から民間へ、所有物を与える。「江戸城から下げ渡された鐘」「陛下のお召し物を下げ渡された」 56 **下[カ]付[フ]** 図書類などについて役所から国民・市民に書類や金を下げ渡すこと。「免許証を〜する」 ▷〜金◇「下附」とも書く。「お上が人民へ下げ渡す」というニュアンスがあるので、現在はあまり使われない。 57 **交[コウ]付[フ]** 役所などから国民・市民に、申請の出ていた書類や金を渡すこと。「証明書を〜する」 ▷〜金 ## ●恵む 58 **恵[めぐ]む** 困っている人を見てかわいそうに思い、手持ちの金や物を与える。「物乞いの老人に食べ物を〜」◇「恤む」とも書く。 59 **施[ほどこ]す** 困っている人を助けたいと思い、物品などを与える。「情けを〜」「貧者に恵みを〜」◇「恵む」が金品を与えることであるのに対して、「施す」は抽象的なものを与える意で用いられることが多い。 60 **施[セ]薬[ヤク]** 図金がなくて困っている人に薬を無料で与えること。「無料で〜する」▷〜院 61 **報[ホウ]謝[シャ]** 図寺や巡礼に金や物を与えること。「巡礼に〜する」◇「恩に報い、徳に感謝する」意から。「巡礼にご報謝を」のようにもらう側からいうこともある。 ## ●浴びせる 62 **浴[あ]びせる** 相手に一度にひどい仕打ちを与える。「悪口雑言を〜」「集中攻撃を〜」 63 **見[み]舞[ま]う** 避けようのない、好ましくないことを相手に与える。「げんこつを1発〜」 64 **食[く]わす** 相手の体や顔にくらりとものを浴びせる。「パンチを〜」「けんつくを〜」◇「くわせる」ともいう。「喰わす」とも書く。 65 **食[く]らわす** 相手の体や顔にくらりとものをあててやる。「くらわせる」ともいう。「喰らわす」とも書く。 ## ●名付ける 66 **名[な]付[づ]ける** 名前を与える。「わが子に太郎と〜」 67 **命[メイ]名[メイ]** 「名付ける」の改まった言い方。「子供の名前は祖父母が〜した」〜式 68 **銘[めい]打[う]つ** 人の注意を引くような呼び方をしてかかげる。「本邦初演と銘打ったコンサートが開かれる」 69 **題[ダイ]する** 事柄に題をつける。「『五月の風』と〜展覧会が開かれた」◇「題す」ともいう。 70 **言[い]う** 人や事柄などをそのように名づける。「人は彼女を天使と〜」「云う」「言う」とも書く。「○○を××という」の形で用いられる。 71 **呼[よ]ぶ** 人や事柄などに対して、名づけられたその名前を使う。「人呼んで『月光仮面』だ」「このようなはたらきをする語を『連体詞』と呼びます」 72 **称[とな]える** (ある特徴をとらえて)そう呼ぶ。「平成の芭蕉と〜俳人」 <752> # 与える4200a~k 73 **呼[コ]称[ショウ]** 呼ぶこと。「いろいろな名で〜されている植物」 74 **号[ゴウ]する** 署名などに使う、本名とは別の名をつけること。「松尾芭蕉は、はじめ桃青と号した」「号す」ともいう。 75 **総[ソウ]称[ショウ]** 同類のものを一つにまとめて呼ぶこと。「レスリング・柔道・空手などを〜して格闘技と呼ぶ」 76 **略[リャク]称[ショウ]** 正式な名称を略して呼ぶこと。「全国労働組合総連合を〜して、全労連という」 77 **仮[カ]称[ショウ]** 仮にそう呼ぶこと。「被害者の女性をここではA子さんと〜する」 ## d 形容動詞の類 00 **恩[オン]賜[シ]の** 天皇から物をたまわる様子。「父は〜の時計を大切にしていた」 01 **天[テン]賦[プ]の** 天が与えたものである様子。「〜の資源に富んだ土地」 02 **天[テン]授[ジュ]の** 天が授けたものである様子。「〜の水」「〜の世界」 03 **神[シン]授[ジュ]の** 図神が授けたものである様子。▷王権〜説 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **授[ジュ]産[サン]** 図仕事がなくて困っている者に、仕事を与えること。▷〜場・〜所・〜施設 ### ●恵み 01 **恵[めぐ]み** 恵むこと。「迷える子羊に神の〜を」「〜を受ける」「〜の雨」 02 **恩[オン]恵[ケイ]** 受ける人のためを思って与える、情け深い心。「〜を売る」〜知らず 03 **恩[オン]義[ギ]** 義理のある恩。「先生には並々ならぬ〜がある」〜に報いる」◇「恩誼」とも書く。 04 **大[タイ]恩[オン]** 大きな恩。「〜ある主君のため命も投げ出す覚悟だ」 05 **恵[ケイ]** 受ける人のためになるように、自然や社会、他人から与えられる物事。「文明の〜を受ける」「新政策の〜に浴するのはほんのひとにぎりの人々だ」 06 **天[テン]恵[ケイ]** 天が人間に与える恵み。「豊かな〜に浴する」 07 **天[テン]恩[オン]** 天恵。「〜を蒙る」「豊饒を〜に謝す」「〜に浴し、身に余る光栄と感涙にむせび尽くす」 08 **恩[オン]沢[タク]** □神仏や主君、文明などから受ける恵み。「〜に浴する」「領民に〜を施す」 09 **恩[オン]寵[チョウ]** 図神や君主の恵み。「神の〜に浴する」 10 **祝[シュク]福[フク]** 神が〜を与えること。「神の〜がありますように」 11 **慈[ジ]恵[ケイ]** 深い愛情をもって弱い者や貧しい者に与える恵み。「〜の厚恩」 12 **互[ゴ]恵[ケイ]** 互いに恩恵を与え合うこと。「〜の関係」 13 **恩[オン]顧[コ]** 目上の人が好意をもって情けをかけること。「〜に報いる」「〜をいただく」 14 **恩[オン]典[テン]** 情け深い処置。「入学金免除の〜を与える」 15 **特[トク]典[テン]** 特別に与えられる待遇・恩典。「会員は〜として宿泊施設が格安で利用できる」 16 **特[トク]恵[ケイ]** 図特別に有利な恩恵。「〜をもって遇する」▷〜関税 ### ●施し・慈善 17 **施[ほどこ]し** 施すこと。「金持ちから〜を受ける」 18 **喜[キ]捨[シャ]** (仏教徒として)進んで寺に寄付したり貧しい人に金や物を与えたりすること。「応分の〜を募る」「〜を乞う」 19 **慈[ジ]善[ゼン]** (多くキリスト教の教えから)困っている人をあわれんで物や金を与えること。「〜のためのイベントをひらく」 ▷〜事業・〜団体・〜興行 20 **チャリティー** 「慈善」の洋語的表現。「今晩の〜ショーは満員だった」 charity 21 **義[ギ]捐[エン]** 図災害などで困っている人に(社会事業として)金や物を恵むこと。▷〜金・〜物資・〜活動◇「義援」とも書く。 ### ●おかげ 22 **御[お]陰[かげ]** 神仏あるいは他者の恵み。「皆さまの〜をもちまして、大会は無事終了いたしました」「あなたの〜で助かりました」◇「御蔭」とも書く。 23 **賜[たまもの]** 他者や天・神などから(努力した結果として)与えられた、よいもの。「彼女の美しい容貌は天の〜といえよう」「この美しい景観は自然の〜だ」「今回の合格は努力の〜だよ」◇「賜」とも書く。 24 **御[ご]利[リ]益[ヤク]** 神仏を信じることによって神仏が授ける恩恵。「お守りの〜があった」「御利益」の意でも「その人や物のおかげでもたらされる恵み」の意でも用いられる。 25 **冥[ミョウ]利[リ]** 神仏が与える幸福・恩恵。「〜が悪い」◇現在では「男冥利」「役者冥利」のような形で、その立場であるがゆえに受ける恩恵の意で用いられることが多い。 ### ●命名 26 **名[な]付[づ]け** 名前をつけること。特に、生まれた子供に名前をつけること。「〜の儀式を行う」〜親 27 **ネーミング** 商品などに名前をつけること。「〜のうまさで売れた商品」▶naming ## k 名詞の類:モノ ### ●授けるもの 00 **賜[シ]杯[ハイ]** 競技に勝った者に天皇や皇族がたまわる優勝杯。「〜を手にするために、チームが一丸となって全力で戦う」▷優勝〜 01 **授[さず]け物[もの]** 神仏が授ける物。「この富は神の〜と思っている」 ### ●恵むもの 02 **施[ほどこ]し物[もの]** 施しとして与える金品。「〜に群がる」「〜を恵んでもらう」 03 **布[フ]施[セ]** (仏教で)僧に読経などの礼として包む」◇「お布施」の形で使われることが多い。 04 **義[ギ]捐[エン]金[キン]** 義損のため、また災害などにあった人たちのために出す金。「〜をつのる」「〜を求める」◇「義援金」とも書く。 ●名前 1916名乗るk ●題名 2100示すk●題 <753> # 与える4200s~捧げる4201k ## s 名詞の類:ヒト 00 **名[な]付[づ]け親[おや]** 子供が生まれたときに関わって名前をつける人。◇「名親」ともいう。古くはその人が、その子の後見をする意味あいがあった。 01 **恩[オン]人[ジン]** 恩を受けた人。「あの人は私の命の〜だ」 ## u 名詞の類:トコロ ### ●給水・給湯するところ 00 **給[キュウ]水[スイ]所[ジョ]** ①水道水などを非常時に給水できるようにした施設。②マラソン競技などのコースに設けられた、選手に飲み水を供給するところ。 01 **給[キュウ]湯[トウ]室[シツ]** 会社・施設内にある、お茶などをいれるための湯をわかす設備のある場所。 ### ●給油するところ 02 **給[キュウ]油[ユ]所[ジョ]** 給油するところ。 03 **ガソリンスタンド** 自動車やバイクに、ガソリンや軽油を有料で給油するところ。◇和製洋語。ガソリン(gasoline)+スタンド(stand) 04 **GS** 「ガソリンスタンド」の略。◇頭文字から。 ### ●電気・ガスを供給するところ 05 **電[デン]源[ゲン]** 電気を供給するみなもと。「コピー機の〜を切ってくれ」「家庭用の〜として、太陽電池が注目されている」「電気の需要が急増し、新たな〜を開発する必要が生じた」◇コンセントから発電所まで、指すものの幅は広い。 06 **コンセント** 電気で動く機械や器具を動かすための電気を得るために、その機械や器具に付属しているプラグを差し込むところ。◇和製洋語とする説があるが、語源未詳。 # 4201 捧げる ## a 動詞の類 ### ●捧げる 00 **捧[ささ]げる** 神仏や高貴な人にうやうやしい態度で物をさしあげる。「慰霊碑に花を〜」「今は亡き恩師にこの本を〜」「祈りを〜」◇「献げる」とも書く。 01 **奉[たてまつ]る** 神仏や目上の人にさしあげる。「お布施を〜」〜は相手を敬った言い方。 02 **奉[ホウ]じる** たてまつる。「神前に舞楽を〜」「奉ずる」ともいう。 03 **献[ケン]じる** 図かしこまって捧げる。「即位を祝福して、特別にあつらえた品を〜」「杯を〜」◇「献ずる」ともいう。 04 **献[ケン]上[ジョウ]** 高貴な人に、敬意を表して品物を献じること。「皇室へ土地の特産品を〜する」 05 **奉[ホウ]献[ケン]** たてまつり献上すること。「供物を〜する」 06 **奉[ホウ]呈[テイ]** 高貴な人に物を謹んでさしあげること。「書状を〜する」 07 **献[ケン]呈[テイ]** 謹んでさしあげること。「著書を〜する」〜本 08 **奉[ホウ]納[ノウ]** 神社や寺にたてまつり、納めること。「神前にで物を〜する」▷〜試合・〜額 09 **奉[ホウ]加[ガ]** 社寺を造ったり、祭礼を行うときに、金品をたてまつること。「法隆寺修復にあたり瓦1枚を〜する」 ▷〜帳 10 **献[ケン]納[ノウ]** 図寺社や国に献上して納めること。「寺の造営費を〜する」 ### ●供える 11 **供[そな]える** かしこまって神仏に物を捧げる。「仏壇に菓子を〜」 12 **御[ご]供[く]** 「供える」の、より口語的でていねいな言い方。「毎朝仏壇に〜して、手を合わせている」 13 **手[た]向[む]ける** 神仏・死者の霊に物を捧げる。「亡き母の霊前に好きだった花を〜」 ### ●貢ぐ 14 **貢[みつ]ぐ** 権力をもつ人に、かしこまって金や物を捧げる。「大臣に金を〜」「自殺した女優に〜でいた男」「私財を投げうって、新興宗教に〜」 15 **献[ケン]金[キン]** 貢ぎ物として金を捧げること。「多額の〜をする」「〜を募る」「政治家に〜する」 16 **進[シン]貢[コウ]** 図貢ぎ物を献上すること。「国王に絹織物を〜する」〜船〜使 17 **朝[チョウ]貢[コウ]** 外国からやって来て、その国の君主に貢ぎ物を献上すること。「さまざまな国が、漢との貿易を求めて〜の列に加わった」〜船・〜使 ### ●特定の物を捧げる 18 **献[ケン]花[カ]** 神仏や死者の霊前に花を捧げること。「葬儀の参列者が〜した」 19 **献[ケン]灯[トウ]** 社寺に灯明を奉納すること。「神社に提灯を〜する」 20 **献[ケン]茶[チャ]** 神仏にお茶を捧げること。「極上の一番茶を〜する」 21 **献[ケン]本[ポン]** 本を献じること。「図書館へ~する」 22 **献[ケン]杯[パイ]** 祝意や敬意を表すために杯を差し出すこと。「〜を受ける」「晩餐会で主賓に〜する」◇「献盃」とも書く。 23 **献[ケン]饌[セン]** 神道の儀式で、祝詞を上げた後に神前に飲食物を捧げること。「神に新米を〜する」 ## k 名詞の類:モノ ### ●供える物 00 **供[そな]え物[もの]** 神仏に供える物。 01 **御[お]供[そな]え** 「供え物」の、より口語的でていねいな言い方。 02 **供[ク]物[モツ]** 「供え物」の漢語的表現。「神に〜を捧げる」 03 **盛[も]り物[もの]** 供え物。「香典のほかに、生花や〜をお供えくださる方もあった」◇器に盛って供えることから。 04 **御[お]下[さ]がり** 神仏に供えたあとの供え物や下げたもの。「仏前の〜をいただく」 05 **手[た]向[む]け** 神仏や死者へ供える物。「故人の好きだったお酒を〜としよう」 06 **捧[ささ]げ物[もの]** 神仏や貴人へ捧げる物。 07 **初[ハツ]穂[ホ]** その年初めて収穫した穀物(または、その代わりの金銭・酒など)で、神仏や朝廷にたてまつるもの。◇「はつお」ともいう。その年初めて実った稲の穂の意から。 08 **神[シン]米[マイ]** 神に供える米。 <754> # 捧げる4201k~贈る4202a 09 **鏡[かがみ]餅[もち]** まるく平たい形に作り、神仏に供えたり、祝い物としたりする餅。◇鏡の形に似ていることから。大小2個を重ねて正月に床の間などに飾る。 10 **御[お]鏡[かがみ]** 「鏡餅」のていねいな言い方。 11 **供[そな]え餅[もち]** 神仏に供える鏡餅。◇「お供え餅」の形で用いられることが多い。 12 **御[お]供[そな]え** 「お供え餅」の略。 13 **重[かさ]ね餅[もち]** 小さな円形の餅を重ねたもの。◇相撲で、一方の力士が他方の上に覆いかぶさって勝敗がついた状態にもいう。 14 **菱[ひし]餅[もち]** 上巳(桃の節句)に供える菱形の餅。紅・白・緑を重ねて供える。 15 **御[お]捻[ひね]り** 金や米を紙に包んでひねり、神仏に供えた物。 16 **玉[たま]串[ぐし]** 神道の儀式で神に供える、木綿または紙垂をつけた榊の枝。▷〜奉奠 17 **献[ケン]花[カ]** 神前、霊前などに供える花。 18 **供[キョウ]花[カ]** 死者や仏前に供える花。◇「供華」とも書く。 19 **供[ク]花[ゲ]** 仏前に供える花。◇「くうげ」ともいう。「供華」とも書く。 20 **弔[チョウ]花[カ]** 葬儀のとき、死者をとむらうために捧げる花。◇「供花」ともいう。 21 **香[コウ]典[デン]** 葬儀のとき、霊前に供える金品。▷〜返し・〜袋◇「香奠」とも書く。「香」とも書く。 22 **香[コウ]料[リョウ]** 香典。「〜を包む」 23 **賽[サイ]銭[セン]** 寺社に参詣したときに喜捨する(わずかな)金銭。「商売繁盛を願って、お〜をはずんだ」 24 **絵[エ]馬[マ]** 願をかけたりそれが成就したときのお礼に、神社に奉納する絵入りの額。「受験の時期になると、たくさんの〜が奉納される」◇古代に馬を献じたものの代用とされ、もともとは馬の絵を描いた。最近では簡便な板に願いごとを書いて一定の場所につるすようになっている。 ### ●生け贄 25 **生[い]け贄[にえ]** 生きたまま神に供える獣や人。「羊を〜にする」◇「犠牲」とも書く。比喩的に、ほかのことのために犠牲になって名誉などを投げ出す意にも用いる。 26 **御[ゴ]供[クウ]** いけにえとして神に供えられる人・動物。「〜となる」◇比喩的に、ある目的のために犠牲になる意にも用いる。 27 **人[ひと]身[み]御[ご]供[く]** いけにえとして神にささげられる人。「〜となった少女」◇比喩的に、ある目的のために犠牲になる意にも用いる。 28 **人[ひと]柱[ばしら]** 昔、城・橋・堤などの難工事のとき、完成を祈願し神の心をしずめるために、水底や土の中に生きたまま埋められた人。「この橋をつくるとき〜となった若い女性の霊をなぐさめる法要」 29 **スケープゴート** いけにえ。特に、不平・不満や憎悪をそらすための身代わりとして犠牲になる人。「〜として彼が責任をとらされ辞めさせられた」◇「贖罪のやぎ」の意から。scapegoat ### ●献じる物 30 **献[ケン]上[ジョウ]物[モノ]** 献上した物。特に、江戸時代に諸大名が将軍に献上した物。 31 **献[ケン]本[ポン]** 献じた書籍。 32 **献[ケン]辞[ジ]** 著書や発行者が、その本をだれかに捧げるために書いた言葉。「謝意を〜で述べる」 ### ●貢ぐ物 33 **貢[みつぎ]物[もの]** 貢ぎ物として献上する金品。「〜を捧げる」◇「調」「御調」とも書く。 ## z その他 00 **御[ご]霊[レイ]前[ゼン]** 霊前に供える香典袋や供物の上書きとして書く語。◆宗教を問わず使える。 01 **御[ご]仏[ブツ]前[ゼン]** 法事で、仏前に供える香典袋や供物の上書きとして書く語。 02 **玉[たま]串[ぐし]料[りょう]** 神式の葬儀などで、香典袋や供物の上書きとして書く語。◇供物についても用いられる。 # 4202 贈る ## a 動詞の類 ### ●贈る 00 **贈[おく]る** 相手に対する祝福・感謝・称賛などの気持ちを表すために、何かを与える。「妻の誕生日にネックレスを〜」「故人に国民栄誉賞を〜」 01 **プレゼントする** 特別な日の記念や好意のしるしとして物を贈ること。「彼の誕生日にネクタイを〜する」「還暦を迎えた父に赤いベストを〜した」 present 02 **手[た]向[む]ける** 旅立つ人や別れる人に歌・言葉・金品などを贈る。「卒業生に〜言葉」 03 **贈[ゾウ]呈[テイ]** 公式の場で贈ること。「卒業式に記念品を〜する」▷〜式 04 **贈[ゾウ]与[ヨ]** 金品などを贈ること。「コレクションを市に〜する」「遺言状には、娘に財産を〜すると書かれていた」 ▷〜税◇法律用語では自分の財産を無償で相手に贈る意思を表し、相手がこれを受諾することをいう。 05 **遺[イ]贈[ゾウ]** 遺言によって財産を、相続人以外の人・組織などに贈与すること。「祖父の絵画コレクションは市に〜することになっている」 06 **恵[ケイ]贈[ゾウ]** 図他人が物を贈ってくれることを敬って言う語。「書籍ご〜の栄に浴しありがたく存じます」 07 **追[ツイ]贈[ゾウ]** 死後に官位・勲章などを贈ること。「国民栄誉賞を〜する」 08 **贈[ゾウ]位[イ]** 生前の功労に対し、死後に位階を贈ること。「正二位を〜する」 09 **贈[ゾウ]答[トウ]** 贈り物や詩歌などのやりとりをすること。「和歌を〜する」▷〜品・〜歌 10 **贈[ゾウ]賄[ワイ]** 賄賂を贈ること。「〜の容疑で逮捕された」▷〜罪・収賄 11 **握[にぎ]らせる** 賄賂として金品を渡す。「いくらか握らせておいたからだいじょうぶだろう」◇「にぎらす」ともいう。 12 **掴[つか]ませる** 悪いことをたくらんで、賄賂などを相手に渡す。「ひそかに100万円を〜」◇「つかます」ともいう。 <755> # 贈る4202a~k 13 **進[シン]ぜる** 図目上または対等の相手に物を贈る。「これをおぬしに〜」 14 **進[シン]ずる** 「進ぜる」のぞんざいな言い方。 15 **進[シン]呈[テイ]** かしこまって贈る。「一書を〜する」 16 **進[シン]上[ジョウ]** 謹んで贈ること。「拙著を1部〜いたします」 17 **進[シン]呈[テイ]** 図進呈。「銘菓を〜する」 ▷〜書・〜品 18 **贈[ソウ]呈[テイ]** 贈ること。「参加した人には後日、記念品を〜します」 ### ●御礼する 19 **御[お]礼[れい]** 相手に感謝の気持ちを表すために、金品を贈ること。「あの人にはお世話になったんだから〜しなくちゃね」「助けていただいた〜をさせてください」 20 **御[お]返[かえ]し** 人から何かをもらったときに、お礼をすること。「いただいたお祝いの半額ほどの品で〜する」「娘の結婚式にお祝いをいただいたから、早めに〜をしなくては」 21 **返[ヘン]礼[レイ]** 「お返し」のかたい言い方。「礼状を添えて〜の品を贈る」「〜に一冊の本を君に贈ろう」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **贈[おく]り物[もの]** 品物を贈ること。「還暦のお祝いに、何か〜をしようと思う」 01 **付[つ]け届[とど]け** 日頃のおつきあいへの謝礼の気持ちを込めて(あるいは義理で)贈り物をすること。「上司への盆暮れの〜は欠かせない」 ### ●お祝い 02 **御[お]祝[いわ]い** めでたいことがあったときに、それを祝って金品を贈ること。「姪が中学生になった〜に辞書を贈る」 03 **内[うち]祝[いわ]い** 結婚・出産・床上げなどの、自分の家の祝い事を記念して、親しい人に物を贈ること。「お祝いをいただいたので〜をしなくてはならない」 ### ●お礼・お返し 04 **半[ハン]返[がえ]し** もらった品や額の半額ほどのお返しをすること。香典のお返しは〜が一般的だ」 05 **快[カイ]気[キ]祝[いわ]い** 病気・けがなどが治ったときに、見舞ってくれた人にお礼として物を贈ること。「退院したので、〜にお菓子を贈る」 06 **香[コウ]典[デン]返[がえ]し** 身内の葬儀のときに香典くれた人に対して、お返しをすること。「四十九日に〜をする」◇「香典」は「香奠」とも書く。 ### ●はなむけ 07 **餞[はなむけ]** 旅立ち・卒業など別れのときに、去っていく人への励ましやいたわりの気持ちで、贈り物や言葉を贈ること。「〜の言葉を贈る」◇「嘘」とも書く。「馬の鼻向け」の意。昔、旅立つ人の馬の鼻を行き先の方向に向けて見送ったことから。 08 **手[た]向[む]け** 「はなむけ」の古めかしい言い方。「君の〜にこの本を贈ろう」「君が書いたこの本を〜に」 09 **餞[セン]別[ベツ]** 旅立ちなど別れのときに、去っていく相手に金品を贈ること。「アメリカに出発する日の朝、祖母が〜におこづかいをくれた」 ## k 名詞の類:モノ ### ●贈り物 00 **贈[おく]り物[もの]** 贈る品物。「父への〜を何にしようか考えている」 01 **御[お]遣[つか]い物[もの]** 人から贈られた、やや改まった感じの品物。「〜でしたら、のし紙をおつけいたします」 02 **進[シン]物[モノ]** 目上の人やあらたまった席にさしあげる物。「こちらはど〜にもならない物ですが」◇客が持参したみやげを、その家の人が、客にすすめる場合に用いられることが多い。 03 **ギフト** 主として儀礼的な贈り物。▷〜券・〜センター・〜カード・〜チェック gift 04 **プレゼント** 特別な日の記念や好意のしるしとして贈る贈り物。「子供たちにクリスマスの〜を贈る」 ▷誕生日〜・クリスマス〜 present ### ●お祝いとして贈る物 05 **祝[いわ]い** 祝う意を込めて贈る金品。「大学に入学した〜をもらった」▷入学〜・卒業〜・就職〜・昇進〜・結婚〜・出生〜・引っ越し〜 ◇複合語の構成要素として用いられることが多い。 06 **御[お]祝[いわ]い** めでたいことがあったときに、それを祝って贈る金品。「高校合格の〜は何がいいかしら」 07 **祝[いわ]い品[しな]** 祝う意を込めて贈る品。「お〜に最適な置き時計」 08 **祝[いわ]いの品[しな]** 「祝い品」の、やや古風な言い方。「〜をみつくろう」 09 **内[うち]祝[いわ]い** 結婚・出産・床上げなどの、自分の家の祝い事を記念して、親しい人に贈る品物。「〜を何にするか頭を悩ませている」 10 **祝[いわ]い金[きん]** 祝う意を込めて贈る金銭。「結婚したら、会社が〜をくれた」 11 **祝[シュウ]儀[ギ]** お祝いの儀式(特に婚礼など)のときに、贈る金品。「〜を包む」〜袋 12 **年[ネン]賀[ガ]** 新年を祝うあいさつの意を込めて贈る品物。 ### ●お礼として贈る物 13 **御[お]礼[れい]** 相手に感謝の気持ちを表すために贈る金品。「これは、ほんの〜のしるしです」 14 **礼[レイ]物[モツ]** 図お礼として贈る物品。「〜を調える」 15 **謝[シャ]礼[レイ]** 感謝の気持ちを表すのに贈る金品。「〜を受け取る」 16 **薄[ハク]謝[シャ]** わずかな謝礼。◇へりくだった言い方。 ### ●志 17 **志[こころざし]** 相手に報いる気持ちを表す贈り物。「ほんの〜ですがお納めください」◇香典返しやお布施などの上書きに書く語としても用いられる。 18 **寸[スン]志[シ]** 心ばかりの志。 19 **松[まつ]の葉[は]** 贈答品などの包み紙の上書きとして書く語。◇松の葉に包めるほどのわずかな物の意。 <756> # 贈る4202k~差し出す4203a ### ●お返しとして贈る物 20 **御[お]返[かえ]し** 人から何かをしてもらったときに、その相手に贈るお礼の品物。「〜はいらないと言ったのだが」 21 **返[ヘン]礼[レイ]** 「お返し」のかたい言い方。 22 **香[コウ]典[デン]返[がえ]し** いただいた香典に対してお礼として贈るお返し。◇「香典」は「香奠」とも書く。 23 **快[カイ]気[キ]祝[いわ]い** 病気やけがをしたときにもらったお見舞いに対するお返し。 24 **御[お]移[うつ]り** 贈り物の入っていた容器などを返すとき、その中に入れて渡すちょっとしたお返し。 ●ほうびとして贈る物 → 3408称えるk●賞品 ### ●餞別 25 **餞[はなむけ]** 旅立つ人や人生の新たな出発をする人を送るときに励ましや祝いの気持ちを込めて贈る品物・金・詩歌など。「この辞書は高校に入るときに、叔父が〜に贈ってくれたものだ」◇「瞳」とも書く。旅立つ人の乗る馬の鼻を、行く先のほうへ向けて見送るという風習からだといわれる。 26 **餞[セン]別[ベツ]** 旅行・転勤・卒業など、別れのときに相手に贈る金品。「退職する人に〜を贈る」 27 **餞[はなむけ]の言葉[ことば]** 旅立つ人や人生の新たな出発をする人に贈る、励ましや祝いの気持ちをこめた言葉。 28 **送[ソウ]辞[ジ]** 人を送るときに、その人に向けて言うはなむけの言葉。▷〜答辞◇特に、卒業式で卒業生に向けての言葉についていう。 ### ●みやげ 29 **土[ど]産[さん]** ①旅行先や外出先から家族や知人のために持ち帰る(その地の特産の)物。▷〜話②訪問先へ持っていく品物。「おばさんのお〜はおいしいケーキだった」「〜をさげてやって来た」 30 **手[て]土[ど]産[さん]** 訪問先に持っていく、菓子折り程度のちょっとしたみやげ。「手ぶらで訪ねるわけにはいかない」 31 **土[ど]産[さん]物[ブツ]** みやげの品。「〜をたくさん持っていくからな」▷〜店 32 **御[お]持[も]たせ** 客がみやげとして持ってきたものをていねいにいう語。おもに、菓子などをそのままその客に出してすすめるときにいう。「〜で失礼ですがどうぞ」 33 **引[ひ]き出[で]物[もの]** 祝言や法事などに来てくれたときに、みやげとして客に配る贈り物。「〜にお菓子を配る」 34 **引[ひ]き物[もの]** 「引き出物」の古い言い方。 ### ●賄賂 35 **賄[ワイ]賂[ロ]** 自分の利益になるような計らいをしてもらうために贈る金品。「〜は受け取らないことにしている」 36 **賄[まいない]** 「賄賂」の古い言い方。「〜を使う」◇「賂」ともいう。 37 **袖[そで]の下[した]** 囧賄賂。「〜をつかませる」「こっそりと〜を渡す」◇昔、賄賂を袖の中に隠すようにして渡したことから。 38 **鼻[ハナ]薬[グスリ]** 囧少額の賄賂。「〜をかがせる」「〜が効いたらしくすぐにかしてもらえた」 39 **リベート** 不正な取引を世話したことに対して支払われる謝礼金。「手数料として〜をもらう」rebate 40 **キックバック** 不正な手数料。▶kickback ### ●その他 41 **記[キ]念[ネン]品[ヒン]** 式典出席者や参加者などに記念に贈られる物品。「卒業の〜は時計だった」 42 **粗[ソ]品[シナ]** ちょっとした贈り物。「来場者には〜を進呈する」◇景品などのこと。「粗景品」ともいう。進呈する品物をへりくだっていう言葉。 43 **金[キン]一[イッ]封[プウ]** 儀式などで贈呈する金。「優勝者に〜が贈られる」◇通常のし袋に入れ、封をしてあることから。 44 **御[お]年[トシ]玉[ダマ]** 正月に、大人が子供に与える金銭をいう。「〜は使わずに、全部貯金している」 45 **中[チュウ]元[ゲン]** 夏の、土用のころ(陰暦7月15日にかけての時期に)世話になった人などに贈る物品。「上司へのお〜の品を選ぶ」◇「お中元」の形で用いられることが多い。もとは陰暦7月15日のこと。 46 **歳[セイ]暮[ボ]** 年の暮れに、世話になった人などに贈る物品。「上司には毎年お〜としてみそを贈っている」◇「お歳暮」の形で用いられることが多い。「年末」の意から。 ## s 名詞の類:ヒト 00 **サンタクロース** クリスマスの前夜、子供たちが眠っている間にそっとプレゼントを届けてくれるといわれている、白いひげに赤い服・帽子の老人。Santa Claus 01 **サンタ** 「サンタクロース」の略。「〜のおじいさんが来るまで、僕は眠らないで待ってる」ポsanta 02 **プレゼンター** 賞などを授与する人。「今年の〜は昨年受賞した女優だ」presenter # 4203 差し出す ## a 動詞の類 00 **出[だ]す** 飲食物や金銭などを、自由に使用・飲食してくれるように相手に与えたり、相手の目の前に置いたりする。「援助のためにポケットマネーを出した」「宿では朝食だけ〜ことになっている」 01 **差[さ]し出[だ]す** 相手が使えるものとして受け取るようにと、相手の目の前に出す。「ハンカチを〜」「食べ物を〜」 02 **寄[よ]せる** 何かが求められているとき、その相手の手に届くようにする。「全国から寄せられた善意の品々」◇多く、「寄せられる」の形で用いられる。 ### ●寄付する 03 **寄[キ]付[フ]** 公共の目的などのために、ある団体・組織などに金品を差し出すこと。「町へ学校用地を〜する」 ▷〜集め・〜品・〜金◇「寄附」とも書く。 <757> # 差し出す4203a~渡す4204a 04 **寄[キ]贈[ゾウ]** 収集品や書籍、金品を寄付すること。「収集品を博物館に〜する」「卒業記念に時計を〜する」 ▷〜図書◇「きそう」ともいう。一般に「寄付」は金、「寄贈」は物品についていう。また、「寄贈」のほうが金額的に大きい場合が多い。 05 **献[ケン]金[キン]** ある目的のために進んで金銭を差し出すこと。「被災者救援のために〜する」▷政治〜 06 **カンパする** ある目的のために、(特に集会や呼びかけに応じて)協力・援助するために金銭を出すこと。「この芝居がおもしろいと思われた方は終演後〜してください」「街頭演説をしていた若者に〜した」 ▷資金〜 ◇ロシア語「カンパニア(kampaniya)」を略して動詞化した言い方。寄付の場合は、寄付者の名が公表されたりするが、カンパのときはそれがない。 07 **寄[キ]進[シン]** 神社や寺に金品を寄付すること。「氏神様に酒を10本〜する」 ### ●提供する 08 **提[テイ]供[キョウ]** ①自分の持っているものを人のために差し出すこと。「時間と労力を〜する」②広告・宣伝などのために、商業放送番組に金を出すこと。「この番組は、ごらんのスポンサーの〜によってお送りしました」 09 **供[キョウ]する** ①食べ物などを客や神仏のために差し出す。「客のために料理を〜」②何かのために役立てるために出したり、見せたりする。「研究成果を公開し、後進の参考に〜」「食用に〜」「閲覧に〜」◆「供す」ともいう。 10 **供[キョウ]出[シュツ]** 国などの要請に応じて、品物を差し出すこと。「戦時中にはお寺の鐘まで〜したそうだ」 11 **拠[キョ]出[シュツ]** □あることをするのに必要な金銭や物を出し合うこと。「会員各位に応分の〜をお願いする」「見舞金を〜する」 ▷〜金◇「拠出」とも書く。 12 **醵[キョ]金[キン]** □あることをするのに必要な金銭を出し合うこと。「被災地復興のために〜する」◇「拠金」とも書く。 13 **献[ケン]血[ケツ]** 輸血用に、自分の血液を提供すること。「〜した人にはカードが渡される」「赤十字が駅前で〜を呼びかける」 ▷成分〜(患者の必要としている成分のみ輸血できるように、血液成分の一部を献血すること) 14 **供[キョウ]血[ケツ]** 献血。「血液型の同じ人に〜を求める」「病人に〜する」 15 **献[ケン]体[タイ]** その人の意思で、死後、体を研究用に提供すること。「医学生に〜を勧める」 ### ●投げ出す 16 **投[な]げ出[だ]す** ある目的のために、思いきってまとまったものを惜しげもなく差し出す。「命さえ〜覚悟だ」「社会福祉のために全財産を〜」 17 **擲[なげう]つ** (大切なものを)惜しげもなく差し出す。「私財をなげうって美術館をつくる」「一身を〜」◇「擲つ」とも書く。 18 **捧[ささ]げる** 大切な物事のために、自分の持っているもののかわり(ため)に差し出す。「村の発展に一生を捧げた人」 19 **献[ケン]身[シン]** 自分の身を捧げること。「彼女は祖国の民主化のために、長年〜してきた」 20 **身[み]を挺[てい]する** 危険な状況の中で、自分の身を投げ出す。「戦火の中、身を挺してわが子を守った」 21 **挺[テイ]身[シン]** 身を挺すること。「過疎地域の医療に〜する」▷〜隊 22 **体[からだ]を張[は]る** 身を投げ出して事に当たる。「体を張って交渉し、ついに首を縦に振らせることに成功した」 ●命を捧げる 0005死ぬb●命を捧げる ●尽くす 4100従うa●尽くす ## f 副詞の類 00 **ぽんと** 気前よく金などを差し出す様子。「足りない分は社長が〜出してくれた」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **犠[ギ]牲[セイ]** より重要な物事のために、命や大切なものを捧げること。「数十人の命を救うために、彼は自ら〜になった」「家庭を〜にして仕事に打ち込む」▷〜バント・〜フライ 01 **捨[す]て石[いし]** 今はむだなことのように思えるが、あとになってみれば役に立つだろうと思われる物事。「戦いを食い止めるための〜となる」◇囲碁で、作戦上、取られるとわかっていて打つ石の意から。 ## k 名詞の類:モノ ### ●献金・寄付金 00 **献[ケン]金[キン]** ある目的のために差し出された金銭。▷〜箱 01 **寄[キ]付[フ]金[キン]** 公共事業や社寺のために寄付する金銭。「新校舎建設のため〜をお願いする」◇「寄附金」とも書く。 02 **浄[ジョウ]財[ザイ]** 社寺・慈善事業・学校などに寄付する金銭。「〜をお寄せください」 ## s 名詞の類:ヒト 00 **篤[トク]志[シ]家[カ]** 慈善事業・社会奉仕などに熱心で、たびたび援助や寄付をする人。「〜のおかげで児童館ができた」 01 **ドナー** 臓器・骨髄・角膜などの移植のとき、それらを提供する人。寄贈する人の意。donor # 4204 渡す ## a 動詞の類 00 **渡[わた]す** 自分の持っているものを(自分の)手から相手の手に与える。「確かに秘書に金を渡した」「この手紙を故郷の母に渡してくれ」「家を人手に〜」 01 **手[て]渡[わた]す** 物を相手の手に直接渡す。「ただ置いてくるのではなく、ちゃんと係の人に手渡してくれ」 02 **手[て]渡[わた]し** 手渡すこと。「バケツを手から手へ〜して消火にあたる」 03 **先[さき]渡[わた]し** ①報酬を労働などが実現される前に渡すこと。「来月分の給料を〜する」②商品を代金が支払われる前に渡すこと。③売買取引で、契約完了後一定期間ののちに、商品などを引き渡すこと。「商品を〜いたしておりますので、ご注文の品がお手元に届いてから代金をお振り込みください」 <758> # 渡す4204a~配る4206a 04 **前[まえ]渡[わた]し** 金や商品を期日より前に渡すこと。「代金は〜でお願いしたい」 05 **提[テイ]出[シュツ]** 書類などを、しかるべき人や場所に渡したり届けたりすること。「レポートを先生に〜する」 06 **手[シュ]交[コウ]** 大事な文書を直接手渡しすること。「辞令を〜する」 07 **引[ひ]き渡[わた]す** 持っていた物や人などを、他の人や機関に渡す。「盗品は持ち主に引き渡さなければならない」「犯人を所轄の県警に〜」「武器を〜」 08 **突[つ]き出[だ]す** つかまえた相手を警察や監督者のところへむりやり連れていって引き渡す。「自転車泥棒を交番へ突き出した」「けんかしていた高校生を学校へ〜」 09 **明[あ]け渡[わた]す** 今まで使っていた建物や部屋を空にして人に渡す。「家を明日までに明け渡さなければならない」 10 **叩[たた]き付[つ]ける** 乱暴に渡す。「あんまり腹が立ったので、辞表を〜ように部長の机につきたてた」 11 **差[さ]し入[い]れる** 刑務所に入っている人などに、激励や慰問のために飲食物や衣類を届けて渡す。「避難所へおにぎりを差し入れた」 12 **差[さ]し入[い]れ** 差し入れること。「夜遅くまで仕事をしている友人に〜してきた」「お弁当の〜がありました」 13 **入[ニュウ]稿[コウ]** 印刷する原稿を印刷所に渡すこと。「締め切りぎりぎりに〜した」 ●送稿する 6208送るa●特定のものを送る ●譲り渡す 4205譲るa ●城を明け渡す → 3706負けるa●参る ### ●引き継ぐ 14 **引[ひ]き継[つ]ぐ** 担当者が代わられたりして、別の人に今までの仕事を渡す。「計画半ばで去るのはつらいが、気心の知れた後輩に仕事を〜ことができたのは幸いだ」◇「前任者から仕事を引き継ぐ」のように、「受け継ぐ」意で用いることもある。 15 **引[ひ]き継[つ]ぎ** 引き継ぐこと。「退職するまでに、後任の人に〜を済ませなければならない」 16 **バトンタッチ** リレー競技で、次の走者にバトンを手渡しすること。「アンカーへの〜に失敗して、惜しくも優勝を逃した」◇「若手に仕事をバトンタッチする」のように、比喩的に、「引き継ぐ」意で用いることも多い。和製洋語。バトン(baton)+タッチ(touch) 17 **繋[つな]ぐ** ある物事を中断せずに、次の担当者に渡す。「駅伝で、1区の走者が出て、最後までたすきを〜ことができないという悲劇がしばしば見られる」「中継ぎ投手が2回を無失点で切り抜け、抑えの投手にうまくつないだ」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **引[ひ]き渡[わた]し** 引き渡すこと。「ハイジャック犯の〜を求める」 01 **明[あ]け渡[わた]し** 明け渡すこと。「借金のかたに、家の〜を迫られる」 # 4205 譲る ## a 動詞の類 00 **譲[ゆず]る** 自分の物や権利を自ら放棄して相手に与える。「お年寄りに席を譲りましょう」「家業を息子に譲って隠居する」 01 **譲[ゆず]り合[あ]う** 互いに自分の欲求や主張を抑え、相手に譲る。「電車の中では、席を譲り合おう」 02 **譲[ゆず]り渡[わた]す** ある物の所有権を放棄して、確実に完全に相手に与える。「会社を弟に〜」「家宝の掛け軸を〜」 03 **譲[ジョウ]渡[ト]** 「譲り渡す」のかたい言い方。「営業権を〜する」「土地の〜証明書」 04 **移[イ]譲[ジョウ]** その物の所有権などを他へ移して譲ること。「土地を〜する」 05 **委[イ]譲[ジョウ]** 譲ってまかせること。「地方へ権限を〜する」 06 **贈[ゾウ]与[ヨ]** 自分の物や権利を無償で譲り与えること。「山林を市に〜する」◇公的な場合にいう。 07 **譲[ジョウ]位[イ]** 君主が位を譲ること。「国王は高齢のために〜することを決めた」 08 **禅[ゼン]譲[ジョウ]** 君主が自分の地位を徳望のある人に固め、後継者を指名する」 ◇古代中国で、帝王が世襲によらずに、継ぐのにふさわしい人に位を譲ったことから。 ### ●割く 09 **割[さ]く** 本来はある物事のために使うものの一部を、別の物事に回す。「彼は、寸暇を惜しい時間を割いてボランティアを続ける」「夕刊の締め切り間際に突然飛び込んできたニュースのために、スペースを〜」「新しいプロジェクトのために人手を〜」 10 **割[カツ]譲[ジョウ]** 戦争に負けた国がその領土の一部を他国に譲り渡すこと。「領土を〜する」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **譲[ゆず]り合[あ]い** 譲り合うこと。「席の〜をする」 01 **譲[ゆず]り渡[わた]し** 譲り渡すこと。「相続に伴い、家屋敷の〜が行われる」 # 4206 配る ## a 動詞の類 ### ●配る 00 **配[くば]る** すべての人や必要とする人それぞれに行き渡るよう、分けて渡す。「参加者に記念品を〜」「被災者に毛布を〜」 01 **配[ハイ]付[フ]** 限られた範囲の人々に、書類などを配ること。「生徒にテスト用紙を〜する」 02 **配[ハイ]布[フ]** 広く行き渡るように配ること。「街頭でビラを〜する」 03 **頒[ハン]布[プ]** 不特定多数の人に広く分けて配ること。「パンフレットを〜する」▷〜会(会員に特定の品物を販売する会)・無料〜 ●配分する → 6500分けるa●配分する ### ●配給する 04 **配[ハイ]給[キュウ]** 限りある物資を計画的に必要な人々に割り当てて供給すること。「救援物資を被災者に〜する」「食糧の〜を受ける」 ▷〜制度 <759> # 配る4206a~割り当てる4207h 05 **特[トク]配[ハイ]** 割り当て以外に特別に配給すること。「燃料の〜が行われた」 06 **加[カ]配[ハイ]** □特別に、規定の配給量を多くして配給すること。「米の〜が行われる」→減配 ●遅配する → 8904遅れるa●その他 ### ●特定の物を配る 07 **配[ハイ]膳[ゼン]** 食事の膳を、席に着いた人々の前を配ること。「会食会場に〜する」 ▷〜係・〜室 ◇食膳に食べ物を並べることにもいう。 08 **配[ハイ]水[スイ]** 水道水を、需要のあるあちこちに配ること。「各家庭へ〜する」 ▷〜管・〜工事 09 **配[ハイ]電[デン]** 電力をあちこちに配給すること。「それぞれのビルに〜する」 ▷〜所・〜盤 10 **配[ハイ]本[ホン]** 新刊書や予約した読者に本を配ること。「定期購読者へは月末に〜する」「全集は全巻〜済み」 11 **配[ハイ]信[シン]** 通信社がニュースや記事を、新聞社・放送局などの各関係報道機関に提供すること。「某国が核実験をしたとのニュースが〜されてきた」 ### ●配当する 12 **配[ハイ]当[トウ]** 株式会社が、その利益を株主に、一定の割合で配ること。「経営不振により〜が見送られる」 ▷〜金・〜率 13 **特[トク]配[ハイ]** 株主に、通常の配当のほかに特別に配当すること。「創立50周年に際して〜する」◇「特別配当」の略。 ●増配する → 7907増やすa●金額をふやす ●減配する → 8009減らすa●何かを減らす ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●配当 00 **好[コウ]配[ハイ]** 株式で配当の率がよいこと。「〜を期待する」◇「好配当」の略。 01 **高[コウ]配[ハイ]** 株式で配当の率が高いこと。「A社は去年かなりの〜を出した」◇「高配当」の略。 02 **有[ユウ]配[ハイ]** 株式で利益の配当があること。「3年振りの〜だった」→無配◇「有配当」の略。 03 **無[ム]配[ハイ]** 株式で、利益の配当がないこと。「〜に転ずる」→有配◇「無配当」の略。 04 **未[ミ]配[ハイ]** まだ配当や配給がないこと。「〜の株」 ## k 名詞の類:モノ 00 **配[ハイ]給[キュウ]品[ヒン]** 配給される物。「〜は品薄だが、闇市場に品物はあった」 01 **配[ハイ]当[トウ]** ①企業に利益が出たときに株主に分配される利益。「高い〜があった」▷高〜・現金〜・株式〜 ②競馬・競輪などで、当たり券を買った人に払い戻す、一口あたりの金額。「8レースの〜は4600円で、1000円買ったから4万6000円になった」◇わが国の競馬・競輪・競艇・オートレースの一口は、2008年現在100円。 ●びら・ちらし → 2105触れるk●触れるのに使うものCIAGA ●パンフレット → 1807読むk●小冊子 # 4207 割り当てる ## a 動詞の類 00 **割[わ]り当[あ]てる** 全体をいくつかに分けて、それぞれにあてがう。「部屋を全員に〜」 01 **割[わ]り振[ふ]る** 全体をいくつかに分けて、それぞれにあてがう。「役割を全員に〜」「全員に仕事を〜」「予算を〜」 02 **振[ふ]る** 仕事や役目を割り振る。「劇団員に役を〜」 03 **振[ふ]り当[あ]てる** ひとりひとりに割り振る。「仕事を〜」「役割を〜」 04 **振[ふ]り分[わ]ける** それぞれにすべて割り振る。「大臣のポストを各派に〜」 05 **充[あ]てる** 全体の中の一部を、別の物事に使うようにする。「寝る前の1時間を読書にあてている」「毎月の食費を切りつめ、浮いたお金を洋服代に〜」 06 **充[ジュウ]当[トウ]** 目的に添うようにあてること。「借金の返済に退職金を〜する」 ### ●課する 07 **課[カ]する** 図分担として割り当てる。「過酷な労働を〜」「重い税金を〜」◇「課す」ともいう。 08 **賦[フ]課[カ]** 図税や労役を割り当てること。「租税を〜する」▷直接〜 09 **課[カ]税[ゼイ]** 税金を課すること。「土地・家屋に〜する」「収入が増えて〜の対象となった」▷累進〜・分離〜・非〜 10 **課[カ]金[キン]** 料金を課すること。「インターネットの利用者に安い費用で〜する方法をさぐる」 11 **分[ブ]賦[プ]** 図分けて課すること。「会費は全組合に配分し、不足分は各組合に〜する」▷〜金 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **割[わ]り当[あ]て** 割り当てること。「店に卸す商品の〜を担当している」 01 **割[わ]り振[ふ]り** 割り振ること。「作業の〜に頭を悩ませる」 02 **振[ふ]り分[わ]け** 振り分けること。「予算の〜をする」 03 **宿[しゅく]割[わ]り** 宿の割り振りをすること。「選手団の〜をする」◇古くは「しゅくわり」ともいった。 04 **部[ヘ]屋[ヤ]割[わ]り** 部屋の割り振りをすること。「合宿の〜が発表された」 05 **席[セキ]割[わ]り** 座席の割り振りをすること。「バスの〜は壁に張り出してある」 06 **地[ジ]割[わ]り** 土地を区画して割り振ること。「出資額に応じて〜を決める」 07 **頭[あたま]割[わ]り** 人数に応じて均等に割り当てること。「会費を〜にして集める」 08 **配[ハイ]役[ヤク]** 映画・演劇・テレビドラマなどで出演者に役を割り振ること。「秋から始まるドラマの〜が決まった」 09 **キャスティング** 「配役」の洋語的表現。「この夏のドラマは〜に成功している」casting <760> # 割り当てる4207h~受ける4208a 10 **キャスト** 「配役」の洋語的表現。「豪華な顔ぶれの〜」◇「キャスティング」が「役を割り振ること」の意のみで用いられるのに対して、「キャスト」は「キャストにインタビューする」のように、その役を演じる人をいうことがある。cast 11 **ミスキャスト** ある役にふさわしくない人に、その役を割り振ること。「二枚目俳優のAを汚れ役に使ったのは〜だろう」「彼をあのポストにつけたのは〜だ」 ▶miscasting ## k 名詞の類:モノ 00 **割[わ]り当[あ]て** 割り当てられたもの。「米の〜が少ないと文句を言う」 01 **分[ブン]** 全体の中の、それぞれの人が割り当てられたもの。「彼女は自分の〜が終わると、私の仕事を手伝ってくれた」 02 **持[も]ち分[ブン]** 割り当てられて受け持つ分。「彼は非協力的だったが、自分の〜だけはしっかり仕事をこなした」 03 **ノルマ** 仕事など、果たすべきものとして課された割り当て。「〜をこなさないうちは帰れない」 norma # 4208 受ける ## a 動詞の類 ### ●受ける 00 **受[う]ける** ①自分のほうに向かってくるものや相手からの働きかけに対して、反発せずに何らかの対応をする。「ボールをミットで〜」「友人から忠告を〜」「医師の診察を〜」「招待を〜」②(一方的に)与えられる。「台風で大きな被害を〜」「額に傷を〜」「その話に衝撃を〜」「新人賞を〜」「恩恵を〜」 01 **受[う]け止[と]める** ①向かってくるものを体でしたりと受ける。「ボールを素手で〜」「忠告を謙虚に〜」「子供の悩みを正面から〜」 ●キャッチする△ 4604つかまえるa●捕る ### ●受け取る 02 **受[う]け取[と]る** 渡された物を(手で)受け(て自分のものに)する。「手紙を〜」「理由のないお金は受け取れない」 03 **納[おさ]める** 金品を受け取る。「ささやかですがお納めください」◇改まった言い方。 04 **受[ジュ]納[ノウ]** 納めること。「ほんの心ばかりの品ですが、なにとぞご〜ください」 05 **笑[ショウ]納[ノウ]** つまらないものとして納めること。「粗品ながらご〜ください」◇相手に物を贈るときに、「つまらないものですが笑って納めてください」の意を込めて用いる言葉。ふつう、「ご笑納」の形で用いられる。 06 **嘉[カ]納[ノウ]** 図身分の高い人が、喜んで納めること。「〜し給う」「〜をあずかる」 07 **受[ジュ]領[リョウ]** 金品などを受け取ること。「旅行代金、確かに〜いたしました」▷〜書・〜証・〜印 08 **領[リョウ]収[シュウ]** 金銭を受け取ること。「右、正に〜いたしました」▷〜書・〜証 09 **入[ニュウ]金[キン]** 口座に金銭を受け取ること。「Aさんからの〜があるはずだ」→出金 10 **査[サ]収[シュウ]** 図書類や金品をよく調べて受け取ること。「輸入品を〜する」 11 **収[シュウ]受[ジュ]** 図(不正に)金品を受け取ること。「収賄事件で〜した金品」 12 **収[シュウ]納[ノウ]** 役所が金銭や品物を受け取ること。 13 **受[ジュ]贈[ゾウ]** 寄贈された物を受け取ること。「昨年度の卒業生が〜した書籍」▷〜者・〜雑誌 ### ●特定の物を受け取る 14 **落[ラク]手[シュ]** 郵便物・配達物、特に手紙を受け取ること。「2日付のお手紙、本日〜いたしました」 15 **落[ラク]掌[ショウ]** 「落手」のさらに改まった言い方。「お手紙確かに〜いたしました」 16 **受[ジュ]給[キュウ]** 物品の配給または年金などの給付を受けること。「国民年金を〜する資格を得る」 ▷〜者・〜資格・〜期間・〜額 17 **収[シュウ]賄[ワイ]** 賄賂を受け取ること。「建設大臣にからんで〜した疑いがある」▷〜罪→贈賄 18 **受[ジュ]益[エキ]** 利益を受けること。▷〜権・〜者 19 **受[ジュ]賞[ショウ]** 賞を受けること。「〜者を〜記念パーティーに招く」「作品を展示する」 ▷〜者・〜記念 20 **受[ジュ]章[ショウ]** 勲章を受けること。「文化勲章を〜する」「〜の栄誉に輝く」▷〜者 21 **受[ジュ]勲[クン]** 勲章を受けること。「彼はレジオンードヌール勲章を〜したそうだ」 22 **受[ジュ]信[シン]** ①電報や郵便物を受け取ること。「電報を〜した」②電波による通信や放送などを受けること。「衛星放送を〜する」「久しぶりにメールをチェックしたら、20通もの〜があった」 ▷〜料・〜機・〜箱→送信、発信 23 **受[ジュ]電[デン]** ①電報や電信などを受けること。「進級を祝う〜があった」②電力の供給を受けること。▷〜設備→送電 24 **受[ジュ]像[ゾウ]** テレビの電波を受け、それを映像に変えること。「高い建物ができて〜しにくくなった」 ▷〜管・〜機 25 **傍[ボウ]受[ジュ]** 他人の間で交信されている無線通信を、第三者が故意または偶然に受信すること。「敵の暗号を〜した」 ### ●もらう・いただく 26 **もらう** だれかから与えられたものを自分のものとして受け取る。「弟から手紙を〜」「母の日には息子から花をもらいました」「答えを出すまで、少し時間をもらいたい」 27 **頂[いただ]く** 「もらう」の謙譲語。「先生から手紙を〜」「社長に金一封を〜」「勲章を〜」◇「戴く」とも書く。 28 **授[さず]かる** 神仏の恵みによって、また上位者から晴れがましいものをいただく。「子宝を〜」「父母から授かったかけがえのないこの命を大切にしたい」◇手に入れにくいもの、貴重なものをやっと手に入れたというときに使う。 <761> # 受ける4208a 29 **賜[たまわ]る** 尊敬すべき上位者からいただく。「会長から優勝杯を〜」◇「給わる」とも書く。 30 **頂[チョウ]戴[ダイ]** 「もらう」の、さらにていねいだった言い方。「先日は結構なお品を〜いたしました」▷〜物 31 **拝[ハイ]領[リョウ]** 下位者が上位者から謹んでいただくこと。「殿から〜した刀が、わが家の家宝だ」 32 **拝[ハイ]受[ジュ]** 下位者が上位者から謹んで受け取ること。「勲章を〜する」 33 **譲[ゆず]り受[う]ける** 他人の物(を、好意などから)手に入れ、自分の所有物にする。「この書は、さる人からもらい受けたものです」 34 **譲[ゆず]り受[う]ける** 買った物を、自分のものにする。「父の愛用のパイプを譲り受けた」「選挙地盤を〜」 35 **申[もう]し受[う]ける** (相手の要求や条件を)承知して受ける。「お子様の分の料金は別途申し受けます」 36 **托[タク]鉢[ハツ]** 僧が家々をまわって経文を唱え、米・金銭などの喜捨を受けること。「県内を〜して歩く」▷〜僧 ### ●受け入れる 37 **受[う]け入[い]れる** ①他からの要求・要望などを聞き、それを認める。「学生たちの要望を〜用意がある」「プロポーズを〜かどうか迷っている」②ある人を、自分たちの一員とする。「外国人留学生を〜」 ◆「受け容れる」とも書く。 38 **迎[むか]え入[い]れる** 人を自分の仲間として、仲間になることを認める。「娘婿として〜」「彼を同志として〜」 39 **引[ひ]き取[と]る** そのままにしておくとよくない状態になりそうな人や生き物を、自分のところに移して面倒をみる。「もらいてのない小犬を〜」 40 **受[ジュ]容[ヨウ]** 図状況・状態を受け入れて、自分のものとすること。「外国文化を〜する」▷〜器・〜性・〜力 41 **入[い]れる** 他人の意見や主張を聞き、それを認める。「忠告を〜」「希望を〜」◇「容れる」とも書く。 42 **聞[き]く** 相手の意見・要求などを受け入れる。「あの人ならこちらの言うことを聞いてくれるだろう」 43 **聞[き]き入[い]れる** 目下の者の願いを聞いて受け入れる。「子供らの願いを〜」 44 **耳[みみ]を貸[か]す** 人の意見や申し出を聞いてやる。「せっかくの忠告に耳を貸そうとしない」「うまい話に〜とあぶないぞ」 45 **聞[き]き届[とど]ける** 目下の者の申し出を聞いて受け入れる。「そなたの願いを聞き届けてやろう」 46 **汲[く]み上[あ]げる** 下の者の意見や希望などを、上の位の者が取り上げて聞き入れる。「若い人たちの声を汲み上げてこなかったことが、党が硬直してしまった原因だ」 47 **飲[の]む** 残念に思いながらも、無条件に受け入れる。「組合側の要求を〜」「呑む」とも書く。 48 **清[セイ]濁[ダク]併[あわ]せ呑[の]む** 善も悪も区別なく受け入れる。「腹のすわった人間でないと〜ことはできない」 49 **許[キョ]容[ヨウ]** 基準からはずれるが、そのくらいなら差し支えないとして認め、受け入れること。「そのくらいのずれは〜する」 ▷〜範囲・〜量 50 **甘[カン]受[ジュ]** やむをえないとして、文句を言わずに受け入れること。「そのときの私は、ただ運命を〜するほかなかった」「非難を〜する」 ●甘んじる 0800喜ぶa●甘んじる ### ●試験などを受ける 51 **受[ジュ]験[ケン]** 試験を受けること。「外国の大学を〜することにした」▷〜勉強・〜生・〜資格 ◇ふつう、入学試験を受けることをいう。 52 **受[ジュ]検[ケン]** 検査や検定を受けること。「英検1級を〜する」 ●受戒・受洗 → 3404信じるa ### ●引き受ける 53 **引[ひ]き受[う]ける** 他からの申し入れを受け、責任をもってそれにかかわることを約束する。「会長という大役を〜」「その件は万事引き受けますのでご安心ください」 54 **承[うけたまわ]る** 他からの申し入れを謹んで受ける。「〜ったからには、全力を尽くす所存です」「確かに承りました」 55 **請[う]け合[あ]う** (こころよく)引き受けること。「〜した、万事おまかせを」 56 **承[ショウ]諾[ダク]** (正式に)引き受けること。「ドラフト1位指名選手が入団を〜する」▷事後〜 57 **受[ジュ]諾[ダク]** 要求・提案を受けて確かに承諾すること。「理事長就任を〜する」 58 **許[キョ]諾[ダク]** 許可し、承諾すること。「転勤願いを〜する」 59 **応[オウ]諾[ダク]** 要求などにこたえ、承諾すること。「講演依頼を〜する」 60 **快[カイ]諾[ダク]** 気持ちよく承諾すること。「彼は会長就任を〜してくれた」 61 **内[ナイ]諾[ダク]** 内々に承諾すること。「その雑誌への執筆を〜した」 62 **約[ヤク]諾[ダク]** 図固く約束して、承諾すること。「出演を〜する」▷〜書 63 **買[か]って出[で]る** 人がいやがるような面倒なことを、自分から進んで引き受ける。「同期会の幹事を〜」 64 **一[ひと]役[やく]買[か]う** ある役割を自ら進んで引き受ける。「紛争の調停に〜」 65 **矢[ヤ]面[オモテ]に立[た]つ** 抗議・非難・攻撃などをまとめて浴びる立場を引き受ける。「着任早々、野党のスキャンダル追及の矢面に立たされた大臣」◇矢の飛んでくる正面に立つ意から。「矢面」は「矢表」とも書く。 66 **受[ジュ]託[タク]** 頼まれて引き受けること。「商品の販売を〜する」▷〜会社・〜販売・〜収賄罪 67 **受[ジュ]注[チュ]** 注文を受けること。「新しく開発したキャラクター商品を大量に〜した」→発注 ### ●命令を受ける 68 **言[い]い付[つ]かる** 人から命令されて、その命令を受ける。「母から引っ越しの手伝いをするよう言いつかって参りました」 69 **仰[おお]せ付[つ]かる** 「言い付かる」の、ていねいな言い方。「今日は社長より大事な役目を仰せつかって参りました」「留守居役を仰せつかった」 <762> # 受ける4208a~k 70 **拝[ハイ]命[メイ]** 図謹んで命令を受けること。「国連大使を〜する」 ### ●引き取る 71 **引[ひ]き取[と]る** 他人にとって不要となった物を、手元に引き受ける。「売れ残りの品を〜」 72 **下[した]取[ど]り** 新しい物を買うときに代金の一部にあてるという前提で、買い手の同種の古い品を売る側が引き取ること。「新しくお求めになりますと、古いミシンは〜いたします」 ### ●受け付ける 73 **受[う]け付[つ]ける** ①他からの申し込みなどを受け入れ適切に扱う。「入場券の申し込みを来月から〜」②他からの要求に対して、適切な反応をする。「衰弱しすぎて、体が食べ物を受け付けない」 74 **受[ジュ]理[リ]** 書類などを受け付けること。「辞表を〜する」 75 **接[セッ]受[ジュ]** ①条約などを受け入れること。「新しい条約の批准書を〜する」②外国の外交官を受け入れること。「新興国の大使を〜する」 ▷〜国 ### ●その他 76 **受[ジュ]血[ケツ]** 体内に輸血用の血液を受け入れること。 77 **受[ジュ]難[ナン]** 苦しみや災いを受けること。「不況が長びき、新卒者には〜の年が続く」◇キリスト教では、キリストが十字架にかけられて処刑され死に至った苦難をいう。 ## d 形容動詞の類 00 **受[う]けの** 自分からは働きかけず、相手の働きかけを受けるだけの状態である様子。「〜に回ってばかりでは、勝負に勝てるわけがない」 01 **受[う]け身[み]の** 自分からは働きかけず、相手の働きだけに応じる姿勢・態度である様子。「相手の舌鋒鋭い追及に、最後まで〜のままだった」 02 **受[ジュ]動[ドウ]的[テキ]な** 姿勢・ふるまいなどが、受け身である様子。「いつも〜な態度では何もできない」→能動的 03 **他[タ]律[リツ]的[テキ]な** □自分の意思によるのではなく、他からの命令や強制によって行動する様子。「この学校の生徒は〜だ」→自律的 04 **パッシブな** 「受け身」の洋語的表現。「〜な生き方をやめる」→アクティブ passive 05 **所[ショ]与[ヨ]の** 図問題解決の前提などとして、他から与えられたものである様子。「〜の条件」 ## f 副詞の類 ### ●受け方 00 **真[ま]面[とも]に** さえぎるものがなく、直接受ける様子。「円高の影響を〜受ける」◇「正面に」とも書く。 01 **もろに** 好ましくないことをまともに受ける様子。「不意打ちを〜くらってしまった」「不況の影響を〜受ける」 02 **正[ショウ]面[メン]から** 問題などを、ごまかさずにきちんと受け止める様子。「先生は、私たちの悩みを〜受け止めてくださった」 ### ●引き受けたり受け入れたりする様子 03 **謹[つつし]んで** かしこまり、うやうやしい態度で引き受ける様子。「〜お受けいたします」 04 **甘[あま]んじて** 与えられたもの以上を望まず、自分にとって不利なことも何も言わずに受け入れる様子。「非難は〜受ける」 05 **二[に]つ返[ヘン]事[ジ]で** はいはいと、すぐに承知する様子。「〜引き受ける」 06 **一[いち]も二[に]も無[な]く** 無条件で受け入れる様子。「そんないい話なら〜賛成だよ」 07 **ほいほいと** 深く考えもせずに、物事を簡単に引き受ける様子。「〜仕事を引き受けてしまって、本当にできるのかい」 08 **一[いっ]手[て]に** 他の人を交えずに、自分だけで引き受ける様子。「国内での販売を〜引き受ける」 09 **心[こころ]ならずも** 本当はそんな気持ちではないのに何かを引き受ける様子。「熱心に頼まれて〜承知してしまった」 10 **不[フ]本[ホン]意[イ]乍[なが]ら** 自分は望んでいないのに何かを引き受ける様子。「〜彼の指示に従ったのが間違いのもとだった」 ●しかたなく△ 4701あきらめるf ●いやいや → 1300嫌うf●いやいや ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **受[う]け入[い]れ** 受け入れること。「移民の〜は不可能である」「難民〜の状況について報告する」 ▷〜態勢 01 **引[ひ]き受[う]け** 引き受けること。「頼まれた〜は断れない」◇「引受人」のように、うしろに語がつく場合は、送り仮名を省くことが多い。 02 **受[う]け取[と]り** 受け取ること。「この荷物の〜にははんこが必要です」▷〜人「受取人」などのように、うしろに語がつく場合は、送り仮名を省くことが多い。 03 **荷[に]受[う]け** 運送・回送されてきた荷物を受け取ること。「産地からの品物の〜をする」▷〜人→荷送り 04 **貰[もら]い水[みず]** よそから水をもらうこと。「渇水時に近所から〜をした」 ●諾否 → 4111否むh ## k 名詞の類:モノ ### ●受けるもの 00 **受[ジュ]話[ワ]器[キ]** 電話機で、耳に当てて相手の話を聞き取る装置。「〜を置く(電話を切る)」→送話器 01 **受[ジュ]信[シン]機[キ]** 他から発した無線や電信・電話を受ける機械。 02 **レシーバー** 耳にかけて聞く電話・電信・無線などの受信装置。「〜で、指示を受ける」 receiver 03 **アンテナ** テレビ・ラジオ・無線などの電波を送信・受信するために建物や車などに設置される、線状・棒状・円盤状などの金属製の装置。▷パラボラ〜・室内〜 ◇比喩的に「その記者は、新情報を手に入れるために、財界にアンテナを張りめぐらしている」のように、情報を得るための手掛かりとなるものの意でも用いる。antenna <763> # 受ける4208k~こうむる4209a 04 **郵[ユウ]便[ビン]受[う]け** 郵便物を受け取るために、門や玄関先に取り付けた箱状のもの。◇「郵便箱」ともいう。 05 **メールボックス** 「郵便受け」の洋語的表現。①受信メールを格納しておくためにユーザーに割り当てられる、メールサーバー上の仮想郵便受け。▶mailbox 06 **ポスト** (家庭用の)郵便受け。「〜をのぞく」 07 **私[シ]書[ショ]箱[バコ]** 郵便局内に貸与された、個人や会社などに貸与される郵便物を受ける箱。◇古くは「私書函」といった。 ●受け皿 → 0300食べるp●皿 ### ●もらったもの 08 **貰[もら]い物[もの]** もらったもの。「友人からの〜をおすそわけする」「家財道具はほとんどが〜で、自分で買ったのはふとんぐらいだ」 09 **頂[いただ]き物[もの]** お礼や儀礼のためにいただいたもの。「年末になると〜が多くなる」◇「戴き物」とも書く。 10 **到[トウ]来[ライ]物[ブツ]** 外国からのみやげ物など。「外国からの〜があるので、おひとつどうぞ」 11 **授[さず]かり物[もの]** 授かったもの。「子供は天からの〜だ」「海の幸、山の幸はすべて神からの〜だ」◇自分の意志のおよばない、天から授かる大切なものの意で、特に生まれてくる子供のことをいう。 ### ●御志 12 **御[お]志[こころざし]** 相手の思いやりの気持ちに感謝して受け取ってもらう金品。「たくさんの方にお見舞いに来ていただき、励ましのお言葉や〜をたくさんいただきました」「当館維持のため、皆様からの〜をお願いしております」 13 **御[ご]芳[ホウ]志[シ]** 「御志」の敬った言い方。「OBの皆様の〜は、市の少年野球大会出場費として使用させていただきます」 14 **御[ご]厚[コウ]志[シ]** 相手の深い思いやりの気持ちに感謝してもらう金品。「このたびは過分なる〜を賜り誠にありがとうございました」 15 **御[お]心[こころ]尽[づ]くし** 相手の真心に感謝してもらう金品。「このたびは、丁重なる〜を頂戴いたしまして誠にありがとうございました」 ●領収証△ 1603確かめるk●証明するもの ## S 名詞の類:ヒト ### ●受ける人 00 **受[う]け手[て]** 受ける人。「情報があふれて〜は混乱してしまう」 01 **受[ジュ]験[ケン]者[シャ]** 受験する人。「〜あてのハウツー本が売れるらしい」 02 **受[ジュ]験[ケン]生[セイ]** 入学試験を受けるために準備中の学生。「ホテルは〜でどこも満員だ」 03 **受[ジュ]検[ケン]者[シャ]** 検査を受ける人。「〜は朝食抜きで集まること」 04 **受[ジュ]注[チュ]者[シャ]** 注文を受けた人。「〜がだれかはっきりしない」 ### ●もらう人 05 **貰[もら]い手[て]** もらい受ける人。「子犬の〜がなかなか見つからない」 06 **受[う]け取[と]り手[て]** 受け取る人。「荷物の〜がはっきりしない」 07 **受[うけ]取[とり]人[ニン]** 発送された郵便物や荷物などを受け取る人。「手紙が〜不明で戻ってきた」 ▷〜払い→差出人 08 **受[ジュ]益[エキ]者[シャ]** ある事業・施設利用などで利益を受ける人。 09 **受[ジュ]給[キュウ]者[シャ]** 年金・恩給・配給などを受ける人。 ### ●奨学生 10 **奨[ショウ]学[ガク]生[セイ]** 奨学金を給付または貸与される学生・生徒。 11 **給[キュウ]費[ヒ]生[セイ]** 学費を給費される学生・生徒。 ### ●引き受ける人 12 **引[ひ]き受[う]け手[て]** 何かを引き受ける人。「孤児の〜を探す」 13 **引[ひ]き受[うけ]人[ニン]** 責任をもって引き受ける人。▷身元〜 14 **為[な]り手[て]** ある役割を引き受けてくれる人。「自治会の役員に〜がなくて困っている」 15 **引[ひ]き取[と]り手[て]** 人や物を手元に引き取ってくれる人。「生まれた子犬の〜を探している」「不要になった家具の〜はいないでしょうか」 ## u 名詞の類:トコロ 00 **受[うけ]付[つけ]** 来客の応対をしたり、申し込みを受け次いだりする場所。「必ず〜を通してください」 ▷〜係 01 **窓[マド]口[グチ]** 銀行・役所などで、金銭の受け払いをしたりする場所。「銀行の〜で振り込みの手続きをする」▷相談〜・〜業務 02 **フロント** ホテルの玄関にある受付。「〜にキーをあずける」▷フロントデスク(front desk)から。 ## z その他 00 **承[うけたまわ]りました** (目上の)人から用を頼まれたり受けたりしたときに、承知した意を表すあいさつの言葉。「〜、すぐにお持ちします」 # 4209 こうむる ## a 動詞の類 ### ●被る 00 **被[こうむ]る** 好ましくない作用や影響、働きかけを、自分の全身また心全体に受ける。「自然の恩恵を〜」「損害を〜」「軽率なまねをして、おしかりを〜」◇「蒙る」とも書く。 01 **浴[あ]びる** 大勢の人から評価や攻撃を全身に受ける。「いっせいに非難を〜」「賞賛を〜」「新人賞を取って脚光を〜」◇水・光などを全身にかぶる意から。 02 **食[く]う** 好ましくないことや影響を身に受ける。「いたずらをして小言を〜」「不況のあおりをくって、職がない」「その手はくわない」◇「喰う」とも書く。 03 **食[く]らう** 好ましくないことや、肉体的・精神的な強いダメージを身に受ける。「鉄拳を〜」「とどめの一発を〜」◇「喰らう」とも書く。 <764> # こうむる4209a~h 04 **喫[キッ]する** 好ましくないことを身に受ける。「初出場のチームに大敗を喫してしまった」◇「喫す」ともいう。「食う」「食らう」ともに、スポーツの解説などでよく使う。 05 **当[あ]てられる** 何か人を引きつけるようなものに圧倒されること。「美女の猛烈な毒気に当てられて骨抜きにされた」「新婚の2人に当てられっぱなしだ」 06 **負[お]う** ある好ましくない作用や不都合な物事を、心身に受ける。「心に傷を〜」「彼は身体的なハンディを負っているが頑張っている」 07 **買[か]う** 好ましくない結果を身に受ける。「うるさく注意して反感を〜」◇「自らお金を出して、何かを自分のものにする」意から。 ### ●浴する 08 **浴[ヨク]する** 恩恵・栄誉を身に受ける。「神の恩恵に〜」「栄誉に〜」「浴す」ともいう。 09 **与[あず]かる** 目上の人の好意により、ありがたいことを身に受ける。「ただいまご紹介に与かりました山田です」「おほめに与かり恐縮です」◇「関与する」意から。 10 **肖[あやか]る** 幸せな人や良いものなどの影響を受けて、同じようになる(ように願う)。「成功した実業家にあやかるようにと、父は私にその人と同じ名前をつけた」「1等が当たった友人にあやかって、彼と同じ場所で同じ時間に宝くじを買った」 11 **報[むく]われる** 苦労や努力に応じた結果が得られる。「長年の苦労が〜」「〜ことの少ない仕事を黙々とこなす」 ### ●災難にあう 12 **遭[あ]う** 事件や災難などが身におよぶ。「交通事故にあって大けがをした」「夕立にあってずぶぬれだ」◇「遇う」とも書く。 13 **遭[ソウ]難[ナン]** 山・海・空などで、生死にかかわるような危険な目にあうこと。「この山域は非常に天気が変わりやすく、いままで多くの登山者が〜している」 ▷〜者 ### ●特定の被害を受ける 14 **被[ヒ]災[サイ]** 災害の被害を受けること。「大地震で〜した年のことはよく覚えている」▷〜者 15 **罹[リ]災[サイ]** 被災。「〜の状況を見てまわる」 16 **被[ヒ]弾[ダン]** 敵の弾丸を受けること。「ビルの壁に、〜した跡が残る」 17 **被[ヒ]爆[バク]** 原爆の被害を受けること。「長崎で〜した人のその後を調査する」 ▷〜者 18 **被[ヒ]曝[バク]** 放射能にさらされること。「許容量を超えて〜する」▷〜量・〜者 ●浸水・冠水 → 5616漬かるa ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●被害 00 **被[ヒ]害[ガイ]** 害をこうむること。「台風で各地に〜が出る」「〜を与える」◇各地に「被害を受ける(こうむる)」のような言い方は重複表現であるが、「害を受ける(こうむる)」よりも害が大きい場合に用いる。 01 **痛[いた]手[で]** 肉体的・精神的な重い傷や、経済的・物理的な被害や悪影響。「〜を負う」「長引く不況で〜を受ける」「集中豪雨で農家は大きな〜をこうむった」 02 **打[ダ]撃[ゲキ]** 強い精神的な痛手や、経済的・物理的な被害。「台風により農家は壊滅的な〜を受けた」▷大〜 03 **ダメージ** 精神的・肉体的・経済的な痛手。「事故が続いて航空業界は大きな〜を受けた」 damage 04 **損[ソン]害[ガイ]** 事故や災害、投資の失敗などによって受ける、経済的・物質的な不利益。「先月の台風で、農家の受けた〜は1億円以上になるという」 ▷〜賠償・〜保険 05 **実[ジツ]害[ガイ]** 実際にこうむった損害。「この薬品の環境への悪影響が問題視されているが、今のところ、工場周辺では〜はないという」 06 **実[ジッ]損[ソン]** 実際にこうむった損害。「〜の程度はどのくらいですか」 ▷〜額 07 **危[キ]害[ガイ]** 身体などに及ぶ危険や損害。「〜を加える」 ### ●災い 08 **災[わざわ]い** 身に不幸をもたらす出来事。「口は〜のもと」「〜転じて福となす」◇「禍」とも書く。 09 **厄[ヤク]** (陰陽道などでいわれる)わざわい。「〜を落とすためにおはらいをしてもらう」 10 **災[サイ]厄[ヤク]** わざわい。「〜が次々とふりかかる」 11 **災[サイ]禍[カ]** 天災や戦争などのわざわい。「噴火によって〜に見舞われる」 12 **舌[ゼッ]禍[カ]** 自分が言ったことがもとで、あるいは他人の自分に対する中傷などによって受けるわざわい。「〜をまねく」 ▷〜事件 13 **筆[ヒッ]禍[カ]** 自分が発表した文章の内容などによって受けるわざわい。「〜により投獄される」「〜をこうむる」 ▷〜事件 14 **戦[セン]禍[カ]** 戦争によってもたらされる災い。「〜を被る」「〜を免れる」 ### ●災難 15 **災[サイ]難[ナン]** 予期せずに、突然身にふりかかるわざわい。「大雨で汽車が不通になるなんて、とんだ〜だったね」 16 **危[キ]難[ナン]** 図災難。「〜にあう」 17 **大[ダイ]難[ナン]** 大きな災難。「〜を逃れる」→小難 18 **小[ショウ]難[ナン]** 小さな災難。「〜で済んだのは不幸中の幸いだ」 19 **危[キ]難[ナン]** 図命にかかわるような災難。「〜にさらされる」 20 **七[シチ]難[ナン]** さまざまな災難。▷〜八苦◇仏教でいう7種類の災難の意から。 21 **水[スイ]難[ナン]** 洪水・水死・船の事故など、水による災難。▷〜事故 22 **海[カイ]難[ナン]** 座礁・船火事・衝突・沈没など、航海中のさまざまな災難。▷〜救助・〜審判 23 **国[コク]難[ナン]** 図国の存亡にかかわるような危難。「わが国は今、未曽有の〜に直面している」「〜に殉じる」 24 **女[ジョ]難[ナン]** 男が女によって受ける災難。「〜の相がある」 25 **盗[トウ]難[ナン]** 金品を盗まれる災難。「出発する前に〜にあった」▷〜届・〜品・〜保険 <765> # こうむる4209h~売る4210a 26 **災[サイ]害[ガイ]** 地震・台風・洪水・噴火などによる大きなわざわい。「大雨で、川沿いの地域は〜に見舞われた」 27 **天[テン]災[サイ]** 自然現象によって起こる災害。「〜は忘れたころにやってくる」▷〜地変→人災 28 **人[ジン]災[サイ]** 人間の不注意や不注意によって起こる災害。「この崖崩れは〜といってもいいだろう」→天災 ●天変地異 → 9302異なるi●ふつうとは異なること ### ●さまざまな被害や災害 29 **薬[ヤク]害[ガイ]** 薬・薬剤の副作用による被害。「裁判で〜であることが認められた」「〜防止への関心と期待が高まる」 30 **水[スイ]害[ガイ]** 洪水・高潮など、水による被害。「今年は各地で〜が発生し、そのため米の生産にも影響が出た」「〜に見舞われる」 31 **水[スイ]魔[マ]** 水害をもたらす水を、魔物にたとえた語。「〜が襲ってくる」 32 **風[フウ]害[ガイ]** 台風や突風など、強い風による被害。「ビル風による〜」「高層マンション建設にともなう〜」 33 **風[フウ]水[スイ]害[ガイ]** 台風や大雨による災害。「〜に備えて、雨や風に対する対策を講じる」 34 **冷[レイ]害[ガイ]** 夏の気温が低すぎることによって生じる、農作物などの被害。「今年は〜に見舞われた」▷〜地・〜対策 35 **寒[カン]害[ガイ]** 冬から春先の寒さによる、農作物などの被害。「昨年度は〜にあって大きな減収となった」 36 **凍[トウ]害[ガイ]** 寒さで水分が凍結することによって生じる被害。「〜で根が傷んだ」「〜にあった野菜」 37 **雪[セッ]害[ガイ]** なだれや大雪など、雪による被害。「なだれや屋根の雪下ろし中の転落による〜が多い」 38 **霜[ソウ]害[ガイ]** 秋の早霜や春の遅霜など、霜によって受ける農作物の被害。「〜は果樹の大敵である」 39 **雹[ヒョウ]害[ガイ]** ひょうによる、農作物などの被害。「〜を受けた稲」 40 **虫[チュウ]害[ガイ]** 害虫による、農作物や山林の被害。「〜が広がるのを防ぐ」 41 **食[ショク]害[ガイ]** 動物や害虫が農作物や山林を食い荒らすことによる被害。「鹿の増加とともに〜が拡大している」◇「蝕害」とも書く。 42 **病[ビョウ]害[ガイ]** 病気による、農作物などの被害。「作物の〜を防ぐ」 43 **病[ビョウ]虫[チュウ]害[ガイ]** 病気や害虫による、農作物などの被害。 44 **公[コウ]害[ガイ]** 事業活動によって生じる、大気汚染・水質汚濁・悪臭・騒音などの、一般住民の生活環境にもたらす被害。▷〜訴訟・〜病 ### ●その他 45 **迷[メイ]惑[ワク]** 人の、不快に感じる行い。「君のせいで〜をこうむったよ」「大変ご〜をおかけしました」 46 **巻[ま]き添[ぞ]え** 自分とは関係のない争いや事件に巻き込まれて、損害を受けること。「交通事故の〜をくって、大けがをしたらしい」 47 **とばっちり** 近くにいたために、まわりのわざわいを受けること。「とんだ〜をくったぜ」◇「とばしり」の転。「水しぶき」の意から。 48 **濡[ぬ]れ衣[ぎぬ]** 身に覚えのない罪やうわさ。「〜を着せられて、その後の人生が台無しになった」「私がやっただなんてとんだ〜だわ」 49 **無[ム]実[ジツ]の罪[つみ]** 証拠となる事実がないのに罪があるとされること。「〜で10年も刑務所に入れられた」 50 **冤[エン]罪[ザイ]** 「無実の罪」のかたい言い方。「20年間訴えつつけてやっと〜と認められた」 51 **皺[しわ]寄[よ]せ** 都合などを他に押しつけることによって生じる災難。「親会社の業績不振の〜が下請けにくる」 52 **煽[あお]り** 望ましくないできごとの影響によって生じる災難。「隣の会社の倒産の〜をくらって倒産した」 53 **老[ロウ]害[ガイ]** 企業や政治の世界で、老齢化した指導者層が第一線を退かず、若い人たちへの世代交代が行われずに組織が活性化されないこと。「永田町の〜は以前からマスコミに指摘されている」 ## S 名詞の類:ヒト 00 **遭[ソウ]難[ナン]者[シャ]** 遭難した人。「〜の捜索は困難を極めた」 01 **被[ヒ]害[ガイ]者[シャ]** 損害を受けたり、犯罪行為の対象となったりした人。「〜を救済する制度を確立したい」→加害者 02 **被[ヒ]災[サイ]者[シャ]** 災害にあった人。「地震の〜を見舞う」 03 **罹[リ]災[サイ]者[シャ]** 被災者。「〜に給付金を交付する」 04 **被[ヒ]爆[バク]者[シャ]** 原爆の被害を受けた人。「〜を治療する」 05 **被[ヒ]曝[バク]者[シャ]** 放射能にさらされた人。「原発事故による〜を支援する」 ## u 名詞の類:トコロ 00 **被[ヒ]災[サイ]地[チ]** 被災した地域。「〜を視察する」 01 **被[ヒ]爆[バク]地[チ]** 被爆した地域。 # 4210 売る ## a 動詞の類 ### ●売る 00 **売[う]る** 品物や権利を、代金と引き換えに相手に渡す。「不要な本を〜」「切符を〜」→買う 01 **販[ひさ]ぐ** 売る。「野菜を〜」「春を〜(売春する)」「販ぐ」とも書く。 02 **譲[ゆず]る** 売り渡す。「この品はどうしても欲しいものだったのでぜひゆずってください」「作品がたくさんできたので安くおゆずりします」 03 **分[わ]け** 売ること。「この限定品は、1家族に1個から安く分けて差し上げます」「会員にのみお分けしています」 04 **販[ハン]売[バイ]** 商品を売ること。「雑誌を〜する小さな店を始めた」▷通信〜・委託〜・自動〜・訪問〜・店頭〜・月賦〜・割賦〜・信用〜・予約〜・出張〜・〜実績・〜員・〜店 <766> # 売る4210a 05 **売[バイ]却[キャク]** 土地・建物・株式などの財産を売ること。あるいは機械・武器などの物資を契約にもとづいて売ること。「家を〜して転居する」 06 **分[ブン]譲[ジョウ]** 土地・建物などを区画に分けて売ること。「土地を〜する」▷〜地・〜住宅・〜マンション 07 **市[シ]販[ハン]** 店で売ること。「〜されている品物で十分です」 08 **売[う]り出[だ]す** 宣伝をしたり安売りをしたりして売る。「新人歌手として〜」 09 **発[ハツ]売[バイ]** (新しい)商品を売り出すこと。「来月新型モデルを〜する」「限られた地域でのみ〜する」▷新〜・〜中 10 **リリース** 主にCD・レコード・ビデオなどを、新たに発売すること。「今月〜されたアルバムがはやくもベストテン入りした」◇映画の封切りの意もある。release 11 **売[う]りに出[だ]す** 品物を売るために人に見せたり広告を出したりする。「家を〜」 ●売買・商売 → 4307商うa ### ●ある態度で売る 12 **売[う]り込[こ]む** あの手この手で熱心に働きかけて、相手に買わせる。「新製品を〜ため、半年間日参した」 13 **セールスする** (商品を)売り込むための活動をすること。「午後から都心部を〜してまわる予定だ」 ▷〜プロモーション・〜マン・〜レディー sales 14 **売[う]り付[つ]ける** (相手が買う気のない物を)むりやり売る。「高い壺を売りつけられた」 15 **押[お]し売[う]り** 押しつけるようにして売りつけること。「〜お断り」 16 **掴[つか]ませる** 偽物を売りつける。「まんまと偽物をつかませてやった」◇「つかます」ともいう。 17 **売[う]り急[いそ]ぐ** 売れ残ることを恐れて、あるいは現金が必要になって、急いで売ろうとする。「明日は定休日なので、魚屋も八百屋もやたらに〜」 18 **売[う]り惜[お]しむ** 値上がりを期待して売るのをいやがる。「土地を売り惜しんでいるうちに値が下がってきた」 19 **売[う]り惜[お]しみ** 生産者が、将来の値上がりを期待する買い占め、〜による市民生活への影響が心配される」 ### ●売り払う 20 **売[う]り払[はら]う** 持っている物を全部売ってしまう。「家財を売り払って田舎へ帰る」 21 **売[う]り飛[と]ばす** (本来売るべきでない物を)思いきりよく売り払う。「旅費にあてるためにオートバイを売り飛ばした」 22 **払[はら]う** いらない品物を売り払う。「古道具を〜」◇やや古めかしい言い方。 ### ●売り切る 23 **売[う]り切[き]る** 今ある物を全部売ってしまう。「品切れのないようにしている」 24 **売[う]り尽[つ]くす** あるだけの物を一つ残らず売る。「店舗改築のため在庫品を〜」 25 **売[う]り上[あ]げる** 品物を全部売る。「今日の売り上げは10万円だ」◇売った金額の合計がある金額に達する意にもいう。 26 **完[カン]バイ** 全部売り尽くすこと。「本日のコンサートチケットは〜いたしました」 27 **売[う]り捌[さば]く** うまく処理してたくさんの品物を売る。「特約店を通じて新製品を〜」「公演の切符を〜のは大変だ」 28 **捌[さば]く** うまく売りさばいてすべてを売る。「在庫商品を〜」 ### ●売り渡す 29 **売[う]り渡[わた]す** 持っていた物を売って相手に渡す。「住んでいる土地を〜」→買い受ける 30 **手[て]放[ばな]す** (商品ではない)大事な持ち物をやむなく人に売る。「母の形見の指輪を〜」◇「売る」より改まった言い方。 31 **身[み]売[う]り** 自分の大切な財産などを切り売り渡すこと。「工場を〜して、出直す」◇受け取った金と引き換えに、一定の期間奉公する意から。 32 **払[はら]い下[さ]げる** 国などの所有していたものや官庁で使っていたものを、民間に売り渡す。「国有地を〜」 ### ●安く売る 33 **安[やす]売[う]り** 普通の値段より安く売ること。「夕ぎわになると〜される」「冬物の〜」▷大〜 34 **見[み]切[き]る** 売れる見込みがないと判断して安く売る。「〜のは流行遅れのものばかり」 35 **特[トク]売[バイ]** 特別安い値段で売ること。「夏物衣料を〜する」▷〜日・〜品◇「〜のつく日は全商品〜になる」 ▷大〜・〜場・〜中 36 **廉[レン]売[バイ]** 安い価格で売ること。「在庫品一掃のために〜する」▷大〜・不当〜 37 **乱[ラン]売[バイ]** 採算を考えずに、むちゃに思えるほど安く売ること。 38 **叩[たた]き売[う]る** 必要に迫られて、安い値で売る。「会社更生のために、美術品を〜に出た」 39 **叩[たた]き売[う]り** ①露店で大道商人が、バナナ・衣類などをのせた台を棒で勢いよく叩きながら、だんだん安くして売りさばくこと。「バナナの〜」②極端な安値で売ってしまうこと。「店じまいのために〜するらしい」 40 **投[な]げ売[う]り** 損を覚悟で安く売ること。「会社の資金繰りが苦しく、在庫品を〜するしかない」 41 **ダンピング** 原価より安い値段で売ること。「〜を防止する」◇特に、外国市場で国内市場を下回る値段で安売りすることをいう場合が多い。▶dumping 42 **放[ホウ]出[シュツ]** 官庁・会社などが、その管理下の品物を市場に出すこと。「質流れ品を〜する」 ### ●さまざまな方法で売る 43 **掛[か]け売[う]り** 代金後払いで品物を先に渡して売ること。「つけで飲ませる」 44 **即[ソク]売[バイ]** 展覧会や展示会で、そこに展示された品物をその場で売ること。「市民祭で植木を〜する」「個展で〜も行かれていた」▷展覧〜・〜会・〜品 <767> # 売る 4210a~d **専売[せんばい]** 特定の商人・団体だけが、特定の商品を売る(ことができる)こと。「A社の製品を〜する店」▷~特許・~権◇特定の商品について、政府が生産・販売を独占することについてもいう。 **密売[みつばい]** 売ってはならない物をひそかに売ること。「麻薬の〜」 **切[き]り売[う]り** 大きな物をいくつかに切り分けて、1つずつ売ること。「すいかの~」◇「知識を切り売りする」のように品物以外についてもいう。 **量[はか]り売[う]り** 客の目の前で量って、重さで売ること。「みそを〜で買う」 **散[ばら]売[う]り** 一そろいのものをばらばらにして売ること。「絵の具は~しているので、なくなった色だけ補充できます」 **分売[ぶんばい]** セットになっている書籍などを1冊ずつ分けて売ること。「この全集は〜はしません」 **別売[べつう]り** 別々に売ること。「箱は〜です」 **多売[たばい]** 数多く売ること。▷薄利~(-利益は少ないが数多く売ることによって採算がとれるようにした販売方法) **空売[からう]り** 値下がりを予想して、現物を持たずに、信用だけで有価証券などを売ること。「~を規制する」 ## ▶おろす・とりつぐ **卸[おろ]す** 問屋が生産者や製造元、輸入業者などから、多量の商品を買い入れて小売商に売り渡す。「電気製品を~商売」 **卸売[おろしう]り** 問屋が小売商に商品を売ること。「当店では〜を専門としているが小売りはしていません」▷~業者 **小売[こう]り** 卸商から仕入れた品物を消費者に売ること。「~はしておりません」▷~商・~業・~価格 **取[と]り次[つ]ぐ** 生産者(売り手)と消費者(買い手)の間に入り、売買の中継ぎをすること。「フランスのワインを~業者」 ## ●直売する **直売[ちょくばい]** 生産者から(仲買人などを通さないで)直接消費者に売ること。「製造元から~する」「野菜を〜するコーナー」▷産地~・生産者~・~価格 **直販[ちょくはん]** 生産者・製造元が既存の流通経路を通さないで、消費者に直接販売すること。「この家具は〜するのでかなり安いはずだ」▷産地~・~価格 ## ●転売する **転売[てんばい]** 買った物を、さらに別の人に売って利益を得ること。「土地を〜して利益を得る」 **転[ころ]がす** 買った物を転売して楽にもうけること。「土地を〜してもうけることのできる時代は終わった」 **横流[よこなが]し** 正規のルートからはずれたところで正規品や統制品などの物資を売ること。「援助物資を~する」 ## ▶特定の物を売る **出札[しゅっさつ]** 駅で切符を売ること。「窓口で〜している」▷~口・~係 **売血[ばいけつ]** 血液銀行に自分の血液を売ること。「若かりしころに〜して生活費を得たことがある」 ## 体を売る **体[からだ]を売[う]る** 金を得るために性交渉をすること。「世界的にはまだ〜ことによって生活を維持せざるをえない子供が存在する」 **売春[ばいしゅん]** 女性が、金を得るために不特定の男性に体を売ること。▷~防止法・~婦 **春[はる]を売[う]る** 「売春する」の婉曲な言い方。「~遊女の悲しい過去」 **春[はる]を鬻[ひさ]ぐ** 「春を売る」の古風な言い方。「色を鬻ぐ」ともいう。 **身[み]を売[う]る** 女性が、代金と引き替えにして遊廓などに勤める。「娘が身を売って得た金」 **身売[みう]り** 身を売ること。「貧しい家の娘が~する」 ## ●特定の場所で売る **立[た]ち売[う]り** 路上・道端などで物を売ること。「新聞の~をする少年」 **店売[みせう]り** 店舗をかまえて、そこで品物を売ること。「この商品は、まだ〜はしていません」 **店売[てんばい]** 「店売り」の、ややかたい言い方。「新製品なので、まだ〜していない」▷~商品 **駅売[えきう]り** 駅の構内で売ること。「〜の弁当がけっこううまいよ」 ## ●売り歩く **売[う]り歩[ある]く** あちこち歩いて品物を売る。「参考書をしょって〜ところからのスタートだった」 **行商[ぎょうしょう]** 品物を持って、家から家へ売り歩くこと。「富山には薬を〜して回る商人の組織がある」▷~人 ## ●競売する **競売[きょうばい]** 品物を、競争で値段をつけさせて、いちばん高い価格をつけた人に売ること。「家具を〜する」「絵を〜にかける」 **競売[けいばい]** (法律で)競売。「裁判所で差し押さえた不動産を~している」 **公売[こうばい]** 官公署が、差し押さえたものを公告して、入札・競売などで売ること。「差し押さえ物件を〜に付す」▷~処分 ## ●輸出する **輸出[ゆしゅつ]** 国が、産物・製品などを外国へ売ること。「乗用車をアジア諸国へ〜する」▷~超過・~品・~港←→輸入◇技術や文化などについてもいう。 **逆輸出[ぎゃくゆしゅつ]** 一度輸入したものを、加工して相手の国に輸出すること。「外国資本の工場で生産した製品を、その本国へ〜する」←→逆輸入 **密輸出[みつゆしゅつ]** 法に触れて、ひそかに外国へ品物を売ること。「輸出が禁じられている植物を〜する」←→密輸入 **密輸[みつゆ]** 「密輸出」の略。「この国には、麻薬を先進諸国に〜する大きな組織があるらしい」▷~船・~業者 ### d 形容動詞の類 **前売[まえう]りの** 興行・入場などを、当日よりも前に売り出す様子。「映画の券、〜で買っといたから」▷~券←→当日売り <768> # 売る4210d~k 01 **当[トウ]日[ジツ]売[う]りの** 催し物などの当日に売り出す様子。「〜の券はまだありますか」→前売り 02 **売[う]らん哉[かな]の** 売りたくてたまらないという態度である様子。「あの店は〜の姿勢が感じられて好きでない」◇「ぜひとも売ってやろう、買わせてみよう」の意。 03 **居[い]抜[ぬ]きの** 店の内部の設備や商品をそのままにして、それを含めて建物を売ったり貸したりする様子。「急いでいるので店を〜で売る」「レストランを〜のまま買った」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●売ること 00 **売[う]り** 売ること。「家屋敷が〜に出る(売り物になる)」「株式市場で〜に出る(相場で売り手になる)」→買い 01 **売[う]り込[こ]み** 売り込むこと。「全国的な販売網で新製品の〜を図る」▷〜合戦 02 **セールス** 「売り込み」の洋語的表現。「自動車の〜で外回りに出ている」「きめ細かい〜活動」sales 03 **売[う]り渡[わた]し** 売り渡すこと。「商品の〜の後の返品は受けかねます」 ▷〜価格→買い受け 04 **現[ゲン]状[ジョウ]渡[わた]し** 品物を、修理・整備などを行わず、現状のまま売り渡すこと。「〜の中古物件」 05 **払[はら]い下[さ]げ** 官庁などが、所有物を民間に払い下げること。「軍の〜の品」◇民間に、払い下げられたものをいうこともある。 06 **売[う]り出[だ]し** 宣伝をしたり安売りをしたりして売ること。「開店記念の〜」「ティッシュペーパーは〜のときにまとめ買いをする」▷大〜・〜中 07 **セール** 大売り出し。「〜で掘り出し物を見つけた」▷歳末〜・クリスマス〜 sale 08 **バーゲンセール** デパートなどが時期を決めて、客寄せのために商品を安く売ること。「〜でごったがえした店内」「〜で衣料品を買いそろえる」 ►bargain sale 09 **バーゲン** 「バーゲンセール」の、より口語的な言い方。「前から欲しかった靴を、夏の〜で半額で買った」▷大〜 10 **ディスカウントセール** スーパーマーケットなどが常に行う(雑貨・電気製品などの)セール。「恒例の〜でまとめ買いをする」 discount sale 11 **クリアランスセール** 在庫品を一掃するためのセール。clearance sale ### ●掛け売りすること 12 **掛[か]け** 掛け売りすること。「これは〜にしておいて」 13 **売[う]り掛[か]け** 品物を売って、代金はまだもらっていないこと。「〜は100万円ぐらいある」 14 **付[つ]け** 商品の代金や飲食代をあとで払ってもらうよう、帳簿につけておくこと。「〜で飲ませる店」◇「附け」とも書く。 15 **信[シン]用[ヨウ]販[ハン]売[バイ]** 買い手を信用して、代金後払いで品物を売ること。 16 **クレジット** 「信用販売」の、より口語的な言い方。〜カード credit ### ●競り売り 17 **競[せ]り売[う]り** 買い手に競争で値をつけさせて、売る方法。「金屏風を〜に出す」◇「糶売り」とも書く。 18 **競[せ]り** 「競り売り」の略。「〜に掛ける」 19 **オークション** 「競り売り」の洋語的表現。「美術品の〜」 auction 20 **売[う]り立[た]て** 競り売りと入札などにより、一時的に大量に売ること。「競り立てる」 ### ●おろし 21 **卸[おろし]** 卸売りすること。▷〜商 22 **元[もと]売[う]り** 生産者が生産した物や製品を卸売業者に売ること。「〜値上げの影響が徐々に出始めている」 ▷〜価格 23 **取[と]り次[つ]ぎ** 売り手と買い手の間に立って商品の売り買いを世話すること。「クリーニングの〜をする」 ▷〜所・〜商・〜店・〜業者◇「取次店」「取次業者」のように、複合語の構成要素となる場合は、ふつう送りがなを表記しない。 ### ●売る物の特徴 24 **売[う]り** その商品の、他と比べて特にすぐれている点、または、それを特に強調する特徴。「燃費が格段にいい、というのがこの車の〜だ」 25 **セールスポイント** 「売り」の洋語的表現。「この商品の〜は、軽くて持ち運びに便利な点です」◇「セーリングポイント」ともいう。比喩的に、人物を推薦するときや自分を売り込むときに挙げる特徴をいうことも多い。sales point 26 **売[う]り物[もの]** (客の関心を引くための)その商品やその店の、他にはないすぐれた特徴。「きめ細かなアフターサービスを〜にする店」 ### ●売り文句 27 **売[う]り文[モン]句[ク]** 客の購買意欲をそそるために長所を並べたてた言葉。「店員の〜にさそわれて、つい財布の紐がゆるむ」 28 **セールストーク** 客の購入意欲をそそるような、たくみな話。「〜にだまされて買ってしまった」sales talk ●売値 → 4217払うi●価格 ### ●その他 29 **建[た]て売[う]り** 区画した土地に新築した家を売ること。「このあたりで〜の一戸建てを探している」 ▷〜住宅 ## k 名詞の類:モノ ### ●売る物 00 **売[う]り物[もの]** 売るためのもの。「これは傷があるので〜にならない」 01 **売[バイ]品[ヒン]** 図売り物。「定価をつけて〜にする」 02 **非[ヒ]売[バイ]品[ヒン]** 売り物でないもの。「このレポートは研究グループが作成したもので〜です」→売品 03 **市[シ]販[ハン]品[ヒン]** ふつうの店で売っている品物。「まだ試作の段階で〜ではない」 04 **売[う]り家[いえ]** 売りに出された家。 05 **売[う]り家[や]** 「うりいえ」の古めかしい言い方。 <769> # 売る4210k~u 06 **売[う]り地[ち]** 売りに出された土地。 ●売薬 → 6703治すk●常備薬 ●特売品 → 7805安いk●安いもの ●商品 → 4307商うk●品物 ●売り上げ → 4615もうかるk●もうけや利益 ●売り声♪ → 0411聞こえるk●いろいろな音声 ## S 名詞の類:ヒト ### ●売る人 00 **売[う]り手[て]市[シ]場[ジョウ]** 売る人。「需要(買う人)よりも〜が大きく、売り手にとって有利な市場」→買い手 01 **売[う]り方[かた]** 自分の持っている物を売る人。「その土地の〜は不明だ」 02 **売[う]り方[かた]** 売る側の人。「〜に回る」⇌買い方 03 **売[う]り子[こ]** 商店・劇場などの大勢集まるところで品物を売る人。「汽車の車内で〜に、ウイスキーの水割りを頼んだ」 04 **販[ハン]売[バイ]員[イン]** 商品を販売する人。▷外交〜 05 **セールスマン** 個別訪問をして、商品を売る商売。「〜にだまされて、高い品物を買ってしまった」salesman 06 **押[お]し売[う]り** 相手が必要としないものを無理に売りつける人。 07 **物[もの]売[う]り** さまざまな品物を売って歩く人。「通りは〜の声でにぎやかだったものだ」 08 **薬[くすり]売[う]り** 薬を売って歩く人。「越中富山の〜」 09 **金[キン]魚[ギョ]売[う]り** 金魚を売り歩く人。「〜の声が涼しさを呼ぶ」 10 **花[はな]売[う]り** 花を売り歩く人。▷〜娘 11 **担[かつ]ぎ屋[や]** 産地から、米・野菜や海産物などをかついで持ってきて売る人。「〜のおばさんが新鮮な野菜を持ってくる」 12 **棒[ボウ]手[テ]振[フ]リ** てんびん棒で品物を担いで売り歩く人。「〜のたたずまいは、町の風物詩だった」◇てんびん棒も手も振って売り歩いたからか。 13 **行[ギョウ]商[ショウ]人[ニン]** 品物を持って売り歩く人。「〜の泊まる宿」→行商 14 **売[バイ]人[ニン]** 品物を売る人。特に、麻薬・密売品などを売る人。「ヤクの〜」 ●商人 → 4307商うs●商う人 ●店員 → 4303働くs●店などで働く人 ## u 名詞の類:トコロ 00 **売[う]り場[ば]** 物を売る場所。「この店は〜が広い」◇店舗と関係なく、物を売る固定したスペースについていう。駅や美術館などの公共施設で、店でない場所でも、切符やパンフレットなどの売り場がある。 ### ●店 01 **店[みせ]** 商品を並べて売るために設けた場所・建物。「このデパートには事務室がある」「〜を畳む(廃業する)」 ▷〜じまい(閉店)◇「見世」とも書く。 02 **御[お]店[みせ]** 「店」のていねいな言い方。「駅前に新しい〜ができた」 03 **御[お]店[みせ]さん** 幼児語で、お店。「〜ごっこをして遊ぶ」 04 **店[たな]** 「店」のぞんざいな言い方。「食料品は向かいの〜で買う」 05 **商[ショウ]店[テン]** 商品を売る店。◇「店」が、建物を持たない場合や、飲食店など商品を扱わない場合も含むのに対し、「商店」は、具体的な商品を扱う場合のみ用いられる。 06 **ストア** 「商店」の洋語的表現。▷スーパー〜・コンビニエンス〜 ◇複合語の構成要素として用いられることが多い。 store 07 **ショップ** (特定の分野の商品を専門的に扱う)店。▷メンズ〜・ギフト〜・ペット〜 ◇複合語の構成要素として用いられることが多い。shop 08 **売[バイ]店[テン]** 駅・劇場・公園などの施設の一角で商品を売る店。「フィルムを〜で買う」 09 **スタンド** 駅などにある簡易な売店。「駅の〜でジュースを買う」 10 **キヨスク** JRの駅の構内にある売店の呼称。◇「キオスク」ともいう。◆kiosk 11 **購[コウ]買[バイ]部[ブ]** 学校や会社の中にあって、組合員が必要な品物を安く買えるようにした場所。「〜で本を注文する」 12 **本[ホン]店[テン]** その店の本拠である店。「〜は東京の銀座にある」 13 **支[シ]店[テン]** 本店とは別の場所に出した店。「全国に〜を展開している洋菓子店」▷〜長 14 **分[ブン]店[テン]** 本店から分かれて、独立した店。 15 **見[み]せ** ①路上などに出した簡単なつくりの店。「出〜」②本店のほかに支店。「このデパートに〜を置いている京都の老舗」 16 **露[ロ]店[テン]** 道路や広場の地面に品物を並べたりしただけで、物を売ったり食べさせたりする店。「〜が並ぶ一角」◇屋根のない店の意。 17 **屋[ヤ]台[タイ]** 道路や広場に屋根付きの台を置き、食べ物や酒などを飲食できるようにした店。「〜で一杯飲む」◇「屋体」とも書く。「屋台店」の略。 18 **夜[ヨ]店[ミセ]** 縁日などで、夜、路上に出す店。多くは、露店や屋台。「〜をひやかして歩く」◇「夜見世」とも書く。 19 **名[メイ]店[テン]** 扱っている商品の質が高いと評判の(有名な)店。◇食べ物を扱う店について用いられることが多い。 ### ●店の種類 20 **問[トン]屋[ヤ]** 卸売りをする店。「〜」◇「といや」の変化したもの。 21 **取[と]次[つぎ]店[てん]** 生産者と消費者との間にたって、注文を受けて商品の取り次ぎをする店。「〜が軒を連ねる」 22 **小[コ]売[ウリ]店[テン]** 小売りをする店。 23 **販[ハン]売[バイ]店[テン]** 製造元・販売元からその商品の販売をまかされた店。▷牛乳〜・新聞〜 24 **特[トク]約[ヤク]店[テン]** ある商品の販売やサービスの取り扱いについて特別の契約をした販売店。 <770> # 売る4210u~v 25 **ディーラー** 「特約店」の洋語的表現。「新車の〜でカタログを取り寄せた」◇車の販売店の意で使うことが多い。dealer 26 **専[セン]門[モン]店[テン]** 特定の分野の商品だけを扱う店。「〜で買ったほうがいい物が手に入るし、かえって安い」 27 **免[メン]税[ゼイ]店[テン]** 税金が免除され、商品を安く手に入れられる店。「〜でみやげ物を買い込む」◇外貨獲得のため、外国人旅行者の利用しやすい空港内や観光ルートに設けられることが多い。 28 **模[モ]擬[ギ]店[テン]** 大学祭・文化祭などで、学生・生徒が店をまねて物を売ったり食べさせたりするところ。 29 **チェーンストア** 一つの資本のもとに組織された複数の小売店。また、その組織。仕入れや販売方法などについて本部の管理を受ける。chain store 30 **チェーン店** 「チェーンストア」の、より口語的な言い方。 31 **万[よろず]屋[や]** 生活に必要なろいろな商品をとりそろえて売っている小規模な店。 32 **大[おお]店[みせ]** 規模の大きな商店。「〜のあるじといった身なりの中年の男が訪ねてきた」◇古風な言い方。 33 **百[ヒャッ]貨[カ]店[テン]** さまざまな品物をそろえ、高級な雰囲気とサービスを売りものにする大規模な小売店。「東京にはいい〜がいくつもある」 34 **デパート** 「百貨店」の洋語的表現。「〜で買った品物を家まで届けてもらう」◇和製洋語。「デパートメントストア(department store)」の略。「百貨店」より「デパート」のほうが一般的。 35 **量[リョウ]販[ハン]店[テン]** 安く、大量に商品を販売する店。◇スーパーマーケットなどの大規模な小売店をさす。 36 **スーパーマーケット** 店内にさまざまな品物をそろえ、安く売る、セルフサービスの小売店。「デパートより〜のほうが安い」 ► supermarket 37 **スーパー** 「スーパーマーケット」の略。 38 **ディスカウントショップ** 商品の大量仕入れや、経費節減などにより、通常価格よりも大幅に値引きをして販売する店。◇「ディスカウントストア(discount store)」ともいう。discount shop 39 **コンビニエンスストア** 手軽に食べられる食品や日用雑貨などを中心に品ぞろえした、長時間営業の店。◇「便利な店」の意。convenience store 40 **コンビニ** 「コンビニエンスストア」の略。「〜で弁当を買う」 ●飲食店 → 0300食べるv●飲食店 ●店がたくさんあるところ 41 **市[いち]場[ば]** 食料品・日用品などを売る小さな店が1ヵ所に集まった、常設の販売施設。「いろんな店のある〜は便利だ」 42 **マーケット** 「市場」の洋語的表現。「なんともなつかしい雰囲気の〜」market 43 **ショッピングセンター** 多種多様の店舗と駐車場を配した大規模小売店。「車で郊外の〜に行く」◇買い物ばかりでなく、文化的催しやスポーツも楽しめる施設を備えたものもある。shopping center 44 **商[ショウ]店[テン]街[ガイ]** たくさんの商店が建ち並んでいる地域。「〜を通り抜けて少し行くと小学校がある」 45 **問[とん]屋[や]街[がい]** 卸売りの店が多く集まっている地域。「〜で小売りもしてくれる」 ### ●その他 46 **店[みせ]先[さき]** 店の前や入り口付近。「〜に駐車しないでください」◇「見世先」とも書く。 47 **店[テン]頭[トウ]** 店先。「〜に新発売の商品を並べる」「〜で受け取る」 ## v 名詞の類:トコロ ### ●雑貨を売る店 00 **雑[ザッ]貨[カ]屋[ヤ]** こまごました日用品を売る店。「雑貨店」ともいう。◇店の方については「○○屋」とも「○○店」ともいえる場合が多いが、以下、一般的なほうのみを見出し語とした。概して「○○屋」というほうが一般的な場合が多く、「○○屋」は「○○店」にくらべて、より口語的であるといえる。また、「○○屋さん」というときは、その店を経営する人あるいは家族を指すこともある。 01 **小[こ]間[ま]物[もの]屋[や]** 化粧品や装身具などのこまごました品を売る店。 02 **荒[あら]物[もの]屋[や]** たわし・ざる・ほうきなどの日常生活に使う雑多な家庭用品を売る店。 03 **金[かな]物[もの]屋[や]** 鍋・釜をはじめとする日常生活に使う金属製の道具を売る店。 04 **瀬[せ]戸[と]物[もの]屋[や]** 日常生活に使用する陶磁器を売る店。 ### ●薬などを売る店 05 **薬[くすり]屋[や]** 薬を売る店。 06 **薬[ヤッ]局[キョク]** 薬剤師がいて、薬を調合したり売ったりする店。▷調剤〜 07 **薬[ヤク]店[テン]** 図薬を売る店。◇薬局と違って調剤室はなく、販売できる薬は限られている。 08 **薬[ヤク]舗[ホ]** 「薬屋」の古い言い方。 09 **ドラッグストア** 薬品や化粧品・雑貨などをセルフサービスで売る店。drugstore 10 **ファーマシー** 「薬局」の洋語的表現。pharmacy 11 **化[ケ]粧[ショウ]品[ヒン]店[テン]** 化粧品およびそれに関連する小物・雑貨を売る店。 ### ●本を売る店 12 **本[ホン]屋[ヤ]** 書物を売る店。「駅前の〜で立ち読みをする」 13 **書[ショ]店[テン]** 「本屋」の、やや改まった言い方。◇出版社をさすこともある。 14 **書[ショ]肆[シ]** 図「書店」の古い言い方。 15 **書[ショ]林[リン]** 図書店。◇もと、本がたくさんあるところの意で、ふつう書店や出版社の名前に用いられる。 16 **書[ショ]房[ボウ]** 図書店。◇「○○書房」のように出版社名につけて使われることも多い。 <771> # 売る4210v~売れる4211a 17 **古[ふる]本[ホン]屋[ヤ]** 古本を売ったり買い取ったりする店。「何軒もの〜をのぞいてみたが、欲しい資料は手に入らなかった」 18 **古[コ]書[ショ]店[テン]** 古本屋。 19 **古[コ]書[ショ]肆[シ]** 「古書店」のかたい言い方。 ### ●宝飾店 20 **宝[ホウ]飾[ショク]店[テン]** 宝石や貴金属の装身具を売る店。 21 **ジュエリーショップ** 「宝飾店」の洋語的表現。▶jewelry shop ### ●服を売る店 22 **洋[ヨウ]服[フク]屋[ヤ]** 洋服を売る店。 23 **洋[ヨウ]品[ヒン]店[テン]** 洋服や、その付属品や装身具などを売る店。 24 **ブティック** (婦人用の)洋服・アクセサリーなどを売る、あまり大きくない専門店。「しゃれた〜が立ち並ぶ通り」▷高級〜 boutique 25 **呉[ゴ]服[フク]屋[ヤ]** 和服用の反物や帯、および和装用の小物を売る店。 26 **古[ふる]着[ぎ]屋[や]** 古着を売ったり買い取ったりする店。 ### ●履物を売る店 27 **靴[クツ]屋[ヤ]** 靴を製造したり、販売したりする店。 28 **履[はき]物[もの]屋[や]** 下駄・草履・靴などの履物を売る店。 ### ●写真関係のものを売る店 29 **カメラ屋[や]** カメラ・フィルムなどを売る店。現像を引き受けたり撮影をするところもある。◇「カメラ」はcamera。 30 **写[シャ]真[シン]屋[ヤ]** 写真の撮影や現像をしたり、カメラなどを売ったりする店。 ### ●電気器具を売る店 31 **電[デン]気[キ]屋[ヤ]** 電気器具を販売・修理したり、電気関係の工事を請け負ったりする店や会社。「配線工事を〜に頼む」 32 **電[デン]器[キ]店[テン]** 電気器具を販売・修理する店。◇「電気屋」と「電器店」の違いは、実際にはあいまいだが、言葉としては「電器店」のほうが、販売店としてのイメージが強い。 ### ●家具などを売る店 33 **家[カ]具[グ]屋[ヤ]** 家具を売る店。 34 **建[たて]具[ぐ]屋[や]** 建具(ふすま・障子・窓・戸など)をつくったり、売ったりする店。 ### ●ペットを売る店 35 **金[キン]魚[ギョ]屋[ヤ]** 金魚を売る店。 36 **小[コ]鳥[とり]屋[ヤ]** 小鳥を売る店。 37 **ペットショップ** 愛玩用の小動物を売る店。pet shop ### ●花などを売る店 38 **花[はな]屋[や]** 生花・鉢物などを売る店。 39 **フラワーショップ** 「花屋」の洋語的表現。flower shop 40 **園[エン]芸[ゲイ]店[テン]** 花・鉢物・苗・種および園芸に必要な道具・器具などを売る店。 ### ●食料品を売る店 41 **食[ショク]料[リョウ]品[ヒン]店[テン]** 食料品を売る店の総称。 42 **乾[カン]物[ブツ]屋[ヤ]** 乾物を売る店。 43 **米[コメ]屋[ヤ]** 米を売る店。 44 **餅[もち]屋[や]** もちをついて売る店。 45 **粉[こな]屋[や]** 穀類を粉にひいて売る店。 46 **魚[さかな]屋[や]** 食用の魚介類を売る店。 47 **肉[ニク]屋[ヤ]** 食用の鳥獣の肉や、その加工品を売る店。 48 **豆[トウ]腐[フ]屋[ヤ]** 豆腐やその加工品を作って売る店。 49 **八[ヤ]百[オ]屋[ヤ]** 野菜を中心に果物なども売る店。 50 **青[セイ]果[カ]店[テン]** 野菜と果物を売る店。 51 **果[クダ]物[モノ]屋[ヤ]** 果物を売る店。「〜で籠に果物を詰め合わせておらう」 52 **パン屋[や]** パンを焼いて売る店。◇「パン」はポpão。 53 **ベーカリー** パン・洋菓子などを作って売る店。bakery 54 **菓[カ]子[シ]屋[ヤ]** 菓子を売る店。▷和〜・洋〜 55 **駄[ダ]菓[ガ]子[シ]屋[ヤ]** 子供が自分のこづかいで買えるくらい安い菓子を売る店。 56 **ケーキ屋[や]** ケーキを売る店。◇「ケーキ(cake)」は洋菓子の総称。 57 **弁[ベン]当[トウ]屋[ヤ]** 弁当を作って売る店。 ### ●嗜好品を売る店 58 **酒[サカ]屋[ヤ]** 酒類を売る店。 59 **酒[シュ]店[テン]** 酒類を売る店。◇多く店名に用いられる。 60 **リカーショップ** 「酒店」の洋語的表現。liquor shop 61 **茶[チャ]舗[ホ]** 図日本茶を売る店。 62 **タバコ屋[や]** タバコを売る店。◇「煙草屋」とも書く。「タバコ」はポtabaco。 ### ●その他 63 **売[う]り先[さき]** 品物を買ってくれる人や、売り渡す相手方。「絵の〜に注文をつける」 64 **販[ハン]路[ロ]** 品物を売りさばく先。「〜を開拓する」 ## x 名詞の類:トキ ●売り時 △ 9205当てはまるx●何かに適したころ # 4211 売れる ## a 動詞の類 00 **売[う]れる** 商品が買い手を得て、代金と引き換えられる。「この時期は、花がなかなか売れない」 <772> # 売れる4211a~買う4212a 01 **売[う]り切[き]れる** そこにおいてある商品が全部売れる。「大福はもう売り切れてしまいました」 02 **大[おお]売[う]れ** 大量に売れること。「数年前に〜したゲームソフト」「ダイエット食品が〜する」 03 **馬[バカ]鹿[か]売[う]れ** 驚くほど大量に売れること。「新製品が〜して、生産が追いつかない」 04 **出[で]る** 店の品物が(どんどん)売れる。「この酒は今の時期によく〜ので多めに発注した」「そのデザインのブラウスは人気で、よく出ますよ」 05 **捌[さば]ける** 品物がよく売れる。「おもしろいように〜」 06 **捌[は]ける** 品物がすべて売り尽くされる。「大量の商品が1日でさばけた」 ## d 形容動詞の類 00 **大[おお]売[う]れ** 大量に売れる様子。「先月の発売以来、〜している本」 01 **馬[バカ]鹿[か]売[う]れ** 驚くほど大量に売れる様子。「女子高生に〜の靴」「わが社の新製品が〜で笑いがとまらない」 02 **飛[と]ぶ様[よう]** 驚くほどどっこよく売れる様子。「おいしさが評判をよんで、〜な売れ行きだ」 03 **羽[はね]が生[は]えた様[よう]** 次から次へとどんどん品物が売れていく様子。「手作りの品が〜に売れる」 04 **売[う]れ筋[すじ]** 売れる商品の傾向。「この夏は花模様の服が〜です」「〜の商品を増やす」 05 **売[う]れ線[せん]** 売れると思われる商品の傾向を示している様子。「今秋の〜の色をさぐる」 06 **定[テイ]番[バン]** 商品の中でも基本的なもので、流行に関係なく安定して売れる様子。「〜のシャツは在庫を切らさないようにしている」 ▷〜商品 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **売[う]れ行[ゆ]き** 商品の売れぐあい。「新しく開発した商品の〜は順調だ」 01 **売[う]れ足[あし]** 商品の売れる早さ。「予想外に〜が速い」 02 **売[う]り切[き]れ** すべての商品が売り切れること。「食パンは〜です」 03 **売[う]り高[だか]** 売れた金額の合計。「今日の〜を計算する」 ●長く売れること → 9002続くa●長く続くこと ●品切れ・品薄 → 9801なくなるh●特定の何かが不足・欠乏すること ## k 名詞の類:モノ 00 **ベストセラー** ある期間に非常によく売れた本・レコード・CDなど。特に本を指すことが多い。best-seller 01 **ミリオンセラー** 100万部以上売れた本・レコード・CDなど。million-seller 02 **ロングセラー** 品質・内容に定評があり、また人気があって長い間売れ続けている商品。◇「ロングタイムセラー(long-time seller)」から。 # 4212 買う ## a 動詞の類 ### ●買う 00 **買[か]う** 品物や権利を、金を払って手に入れる。「本を〜」→売る◇買うの過去形は「買った」だが西日本では「こうた」という。西日本で「かった」といえば、「借りた」こと。 01 **購[あがな]う** 「買う」の古めかしい言い方。「この本は、昔、時計を売ってあがなったものだ」 02 **求[もと]める** 「買う」の文章語的な言い方。「たまさかよいものだった」「この機会にお求めください」 03 **買[か]い求[もと]める** 「買う」の、よりていねいな言い方。「探していた書物を見つけたのでさっそく買い求めた」「本日お買い求めの皆様に粗品をさしあげます」 04 **購[コウ]入[ニュウ]** (比較的高価なものを)買うこと。「家具を〜する」「マンションの〜を考えている」 ▷一括〜・共同〜◇毎日のように買うものを「八百屋でトマトを購入する」とは言いにくい。 05 **購[コウ]買[バイ]** 消費者が生活に必要な物を買うこと。▷〜意欲・〜組合・〜部・〜力 06 **買[か]い上[あ]げる** 政府や地方公共団体などが、民間から買う。「由緒ある建物を、保存のために〜」 07 **買[か]い取[と]る** 不要である(と相手が申し出た)ものを買って自分のものにする。「ただでいただくのは申し訳ないので、買い取りましょう」「不要品を〜」「古本買い取ります」 08 **買[か]い受[う]ける** 売られている物を、買って自分のものに入れる。「地所を〜」→売り渡す 09 **買[バイ]収[シュウ]** 大きなもの、まとまったものを買って自分のものにすること。「工場用地を〜する」「世界一のビルを〜する」 ### ●仕入れる 10 **仕[シ]入[い]れる** 売るための品物や、何かを作るための材料を買う。「セール用に秋物を〜」「夕食の材料を〜」◇「仕」はあて字。 11 **仕[シ]込[こ]む** 商売のための品物や何かを作るための材料を仕入れて準備する。「パーティーの材料を〜」「冬物商品を〜」◇「仕」はあて字。 12 **買[か]い入[い]れる** 何かの目的のために買う。「市場で正月用品を買い入れた」「政府が買い入れた土地」 ### ●輸入する 13 **輸[ユ]入[ニュウ]** 外国から産物・製品などを買い入れること。「原料を〜して製品を輸出する」 ▷〜税・〜超過→輸出◇文化・技術などについてもいう。 14 **直[チョク]輸[ユ]入[ニュウ]** 商社などを通さずに、外国から直接商品を買い入れること。 <773> # 買う4212a~h 15 **逆[ギャク]輸[ユ]入[ニュウ]** 一度輸出した品物を逆に輸入すること。「人件費の安い海外で製品を作らせ、日本に〜する」→逆輸出 16 **並[ヘイ]行[コウ]輸[ユ]入[ニュウ]** ある商品を、国内の総代理店以外の輸入業者が別のルートを用いて、その商品を並行して輸入すること。「高級ブランドを〜する」◇価格を安くするために行われる。 17 **密[ミツ]輸[ユ]入[ニュウ]** 法律で輸入することが禁じられている品物を、ひそかに輸入すること。「取引が禁じられている動植物を〜していた組織が摘発された」→密輸出 18 **密[ミツ]輸[ユ]** 「密輸入」の略。「拳銃を〜しようとした男が税関で逮捕された」▷〜品 ### ●買いつける 19 **買[か]い付[つ]ける** 大量に買ってくる。「スウェーデンでパルプを〜」 20 **買[か]い付[つ]け** 商品の買い付けのために、外国などに行く」「商品の〜を担当している」 21 **買[か]い出[だ]し** 市場・問屋・産地へ、直接出向いて買ってく・産地へ直接出向いて新鮮な材料を手に入れる」◇第二次大戦中から戦後にかけて、都市の人が田舎へ米や野菜などを買いにでかけることについてもいった。 ### ●買い込む 22 **買[か]い込[こ]む** 将来の利用を見越して、大量に買う。「そんなにトイレットペーパーを買い込んでどうするの」 23 **買[か]い漁[あさ]る** 安い物がある所、珍しい物があるところを探し回り、むやみに買う。「バーゲン品を〜のが趣味なんだって」「海外でブランド品を〜」 24 **買[か]い占[し]める** (品薄に乗じて利益を得るために)大量に買い、自分のものにしてしまう。「値上がりを見越して、駅周辺の土地を〜」 25 **買[か]い切[き]る** 品物や権利をすべて買う。特に、乗り物や劇場の座席を残らず買うときなどにいう。「指定席を〜」 ### ●買いだめする 26 **買[か]い溜[だ]める** 将来の品薄や値上がりを見越して大量に買い、ためておく。「もしものときに備えて缶詰を〜」◇「買い占める」「買い溜める」のどちらも将来に備えて大量に買うことだが、「買い占める」は投機が目的で、「買い溜める」は自分が使うためという違いがある。 27 **買[か]い溜[だ]め** 買いだめること。「食料を〜する」 28 **買[か]い置[お]き** あとで使うために、前もって買い置くこと。「電池を〜する」 ### ●買い物する 29 **買[か]い物[もの]** 店で物を買うこと。「いつも駅前のスーパーで〜して帰ります」▷〜かご・〜袋・〜客 30 **ショッピング** (楽しみとして)買い物する。「〜を楽しむ」 ▷〜センター・〜バッグ・テレビ〜◇豆腐や大根などを買うことを「ショッピング」とはいわないように、趣味に関するものや洋服などを、楽しみとして買うことについて用いることが多い。►shopping ### ●その他 31 **買[か]い叩[たた]く** 値段をひどく値切って買う。「店の主人と交渉して、このつぼを安く〜」 32 **買[か]い足[た]す** すでにあるものをさらに買う。「スープ皿を〜」「土地を〜」 33 **衝[ショウ]動[ドウ]買[が]い** 品物を買うつもりがないのに、買わないまま飛びついて買うこと。「駅前の本屋でときどき〜する」 34 **現[ゲン]金[キン]買[が]い** 現金で物を買うこと。「〜歓迎します」 35 **買[バイ]春[シュン]** 男性が金を払って女性の体を買うこと。(性を買うこと)▷〜ツアー→売春「売春」との区別をつけるために、最近では「かいしゅん」ということが多い。 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●買うこと 00 **買[か]い** 相場で、株などを買うこと。「〜に出る」→売り 01 **掛[か]け** 代金後払いで物を買うこと。「〜で買う」 02 **故[コ]買[バイ]** 盗品と知っていて買うこと。▷〜品・〜人・〜屋◇「故」は「わざと」の意。 03 **先[さき]買[が]い** 値上がりなどを見越して、他の人より先に買うこと。「土地の〜に走る」 04 **先[さき]物[もの]買[が]い** 現在現物がなくても将来の約束で、売買契約を結ぶこと。「〜に手を出して失敗する」「学費を出すのは先物買いのつもりだ」のように、将来性のある事業や人物などに前もって投資しておくことにもいう。 05 **青[あお]田[た]買[が]い** 稲が実る前の、青田のときに、その年に収穫される米を業者が予約して、早々と買うこと。「〜に業者が入る」◇比喩的に、学生の就職に際して、卒業のずっと前に内定を出してしまうことについて用いられることが多い。 06 **安[やす]物[もの]買[が]い** 安いものを買うこと。▷〜の銭失い(質の悪いものを安く買っても、長い目で見れば結局は損だ)」 07 **買[か]い上[あ]げ** ①役所が民間から買い入れること。「その島ではハブの〜をしていた」②客が商品を買うこと。「お〜の品は配達いたします」◇多く「お買い上げ」の形で使い、売る側が買う人のことを尊敬していう表現。 08 **買[か]い占[し]め** 買いしめること。「株の〜が行われた」 09 **買[か]い切[き]り** ①品物や指定席などを一つ残らず買うこと。「団体客の〜に応じる」②小売店が返品しない約束で問屋などから品物を買うこと。「〜で仕入れた品は何としてでも売りたい」 ▷〜制 10 **買[か]い取[と]り** 買い取ること。「業者にバイク〜の価格を見積もってもらう」 11 **買[か]い受[う]け** 買い受けること。「株式の〜」→売り渡し ### ●仕入れること 12 **仕[シ]入[い]れ** 商売のため、あるいは何かを作るために品物や材料を買い入れること。「ひとりで〜ができるようになれば一人前といえる」▷〜先◇「仕」はあて字。 ●買値 → 4217払うi●価格 <774> # 買う4212h~貸す4213d 13 **仕[シ]込[こ]み** あらかじめ買っておき、商売や料理の準備をすること。「朝早くからランチタイムの〜をする」◇「仕」はあて字。 14 **買[か]い入[い]れ** 品物を買い入れること。「国の〜にあたって便宜を図ってもらう」▷〜原価 15 **買[か]い取[と]り** 将来売っても利益が出ると踏んで、約束をして仕入れること。「200部を〜で販売する」 ### ●その他 16 **買[か]い気[き]** 買う気。買おうという気持ち。「〜を誘う演説」 17 **不[フ]買[バイ]** ある品物を意識的に買わないこと。▷〜同盟 18 **購[コウ]買[バイ]力[リョク]** 物を買うことのできる財力。「不況で〜が落ちる」 19 **資[シ]金[キン]力[リョク]** 事業や商売を運営していくだけの財力。「豊富な〜で店を増やす」 ## k 名詞の類:モノ 00 **買[か]い物[もの]** 買うべき物または買った物。「山のようだった〜で両手がふさがっている」 ●買い置き → 6405ためるk●蓄え ## s 名詞の類:ヒト 00 **買[か]い手[て]** 買う人。「こんなに高いと、〜がつかない」→売り手 01 **買[か]い主[ぬし]** 買った物の自分のものとする人。「この絵の〜の声を聞くことが大事だ」→売り主 02 **買[か]い方[かた]** 買う側の人。「〜に回る」→売り方 03 **消[ショウ]費[ヒ]者[シャ]** 生産された物を購入する側の人。「〜のニーズにこたえる」→生産者 04 **買[かい]人[ニン]** 金と引き換えに人をだまして連れて行く人。「〜に連れていかれる」 ●客・得意客→ 2806迎えるs ## x 名詞の類:トキ ●買い時 △ 9205当てはまるx●何かに適したころ # 4213 貸す ## a 動詞の類 ### ●貸す 00 **貸[か]す** 将来返してもらう約束で、自分の金・物などを他人に一時的に渡す。「友人に本を〜」「車を〜」→借りる 01 **貸[か]し与[あた]える** (目下や身分の低い者の者に)貸してやる。「別荘を社員に〜」 02 **貸[タイ]与[ヨ]** 役所・公共団体などが貸し与えること。「制服を〜する」「奨学金が〜される」→借用 03 **貸[か]し切[き]る** 乗り物や場所を、一定期間その人・団体だけに貸す。「修学旅行のためにバスを3台〜」「大会期間中は選手団にホテルを貸し切っている」→借り切る 04 **又[また]貸[が]し** 借りた物をさらに別の人に貸すこと。「友人の本を〜する」「図書の〜は厳禁」→又借り 05 **転[テン]貸[タイ]** 又貸し。「借家を〜する」▷〜人→転借 06 **転[テン]貸[タイ]借[シャク]** 賃借りしている人が借りた物をさらに他の人に貸すこと。「〜はかたく禁止します」 07 **貸[か]し出[だ]す** 料金を取ったり、一定のきまりを認めて貸す。「図書を〜ことができるのは2週間だけです」→借り出す ### ●金を貸す 08 **貸[か]し付[つ]ける** 契約などに基づいて金を貸す。「高額の融資を〜」 09 **貸[か]し出[だ]す** 貸し付けた金。「〜した金を回収できなくなった」→借り入れる 10 **融[ユウ]資[シ]** 金融機関が個人または会社に金を貸すこと。「銀行に〜を頼む」▷〜先・〜額 11 **用[ヨウ]立[だ]てる** (必要な金を)貸す。「足りない分は私が〜から、心配しなくていい」 12 **融[ユウ]通[ズウ]** (余裕のある人が必要な人に)金を貸すこと。「金繰りが苦しいのだが、少し〜してもらえないだろうか」 13 **立[た]て替[か]える** 他人が払うべき金を代わって支払い、あとで返してもらうまでその代金を貸しておく。「入場料を立て替えてもらう」 14 **前[まえ]貸[が]し** 給料などを、本来の支払日より前に貸し与えること。「社長に頼めば〜してもらえるかもしれない」→前借り ### ●金をとって貸す 15 **賃[チン]貸[タイ]** 料金をとって貸すこと。「マンションを〜する」 16 **賃[チン]貸[タイ]** 「貸貸し」の漢語的表現。「倉庫を〜する」▷〜契約・〜料 17 **レンタル** 比較的短期間賃貸しすること。「車を〜する」 ▷〜料・〜オフィス・〜スペース・〜ビデオ・〜サービス◇「何も持って行かなくても、必要なものは何でもレンタルできるので安心だ」のように、借りる意で用いられることも多い。◆rental 18 **リース** 比較的長期間賃貸しすること。「新車を〜する」「会社のパソコンは〜で導入した」◇「レンタル」と同様に借りる意で用いられることも多い。▷カー〜・〜物件・〜契約lease 19 **間[ま]貸[が]し** 部屋を貸すこと。「離れを〜して生活費の足しにする」→間借り ### ●貸し借りする 20 **貸[か]し借[か]り** 貸すことと借りること。「金を〜するときはきちんと借用証を書いたほうがいい」「これで〜なしにしよう」 21 **貸[タイ]借[シャク]** 図貸し借り。「同僚と金を〜する」▷金銭〜(借りた物とまったく同じ種類・数量を返すという契約)・国際〜(ある一時期における外国に対する債権・債務) ## d 形容動詞の類 00 **貸[か]し切[き]り** 貸し切る様子。「ほかに乗客はだれもいなくて、〜のようだった」→借り切り <775> # 貸す4213h~u ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **貸[か]し出[だ]し** ①物を持ち出すことを認めて貸すこと。「辞書や百科事典の〜はできません」 ▷〜期限②金融機関が金を貸しつけること。「銀行が〜を渋る」→借り入れ ### ●金を貸すこと 01 **立[た]て替[か]え** 立て替えること。「飲食代の〜は幹事が済ませた」▷〜金 02 **貸[か]し越[こ]し** 貸した金額が預金残高や限度額を超えていること。「すでに〜になっているので、これ以上は貸せない」 03 **貸[か]し付[つ]け** 銀行などが、契約に基づいて金を貸しつけること。「資金の〜に応じる」▷〜金・〜信託 04 **キャッシング** 個人向けの小口の現金の貸し付け。「手軽に利用できるが自己破産に至るケースも多い」 ▷〜サービス◇現金(cash)に換える意から。cashing 05 **ローン** 個人に対する(長期的な)貸しつけ。「マンションを〜で買う」「3000万円の〜を組む」▷教育〜・住宅〜loan 06 **消[ショウ]費[ヒ]者[シャ]金[キン]融[ユウ]** 銀行などの金融機関が商業目的以外で、個人に金を貸し付けること。◇「消費者ローン」ともいう。 07 **借[シャっ]款[カン]** 国家間の融資。▷円〜・対日〜◇「円借款」は日本政府による貸しつけであり、「対日借款」は日本の借り入れということになる。 08 **貸[タイ]費[ヒ]** 学資などの費用を貸すこと。「授業料の〜を申し出る」▷〜生→奨学生 09 **金[かね]貸[か]し** 金を貸して、その利息で収入を得ることを業とすること。「〜を営む」 10 **高[コウ]利[リ]貸[が]し** 高い利息をとって金を貸すこと。「〜に手を出す」◇「こうりかし」ともいう。 11 **金[キン]融[ユウ]** 需要と供給を調整するために資金を融通すること。「〜が逼迫にする」▷〜機関・〜市場・〜業 ## k 名詞の類:モノ 00 **貸[か]し** 相手に金品を貸したり、恩を売ったりしたこと。「あいつには〜がある」→借り ### ●貸した物 01 **貸[かし]金[キン]** 貸した金。「〜を返してもらう」→借金 ### ●貸す物 02 **貸[かし]本[ホン]** 料金をとって貸す本。「子供のころよく〜を借りた」▷〜屋 03 **貸[か]し布[フ]団[トン]** 料金をとって賃貸するふとん。「〜を届けさせる」 04 **貸[かし]船[ふね]** 料金をとって貸す船。「〜で沖釣りに出る」 05 **貸[か]し切[き]りバス** 今度の町内会の旅行は〜を2台手配した」◇「バス」はbus。 06 **レンタカー** 料金をとって貸す自動車。「〜を借りて北海道を一周した」►rent-a-car ●チャーターバスなど → 4214借りるk●借りた物 ●貸衣装 → 5912装うk●衣装 ### ●貸し料 07 **貸[かし]料[りょう]** 物を貸して受け取る料金。「〜は先に払うことになっている」 08 **賃[チン]貸[タイ]料[リョウ]** 「貸し料」の改まった言い方。「事務所の〜」 ## S 名詞の類:ヒト 00 **貸[か]し手[て]** 物や金を貸す人。「資金の〜に恵まれる」→借り手 01 **貸[か]し芳[かた]** 物や金を貸す側の人。「〜には資本家が多い」→借り方 02 **貸[か]し主[ぬし]** 自分の持っている金や物を貸す人。「〜と詳細な契約書を取り交わす」→借り主 03 **金[かね]貸[か]し** 金を貸して、その利息で収入を得る人。 04 **高[コウ]利[リ]貸[が]し** 高い利息をとって金を貸す人。「〜から金を借りる」 05 **金[キン]融[ユウ]業[ギョウ]者[シャ]** 金融を業務とする者。「〜から融資を受ける」 06 **銀[ギン]行[コウ]家[カ]** 銀行を経営する人。「かつては〜といわれた」 ●銀行員 △ 4303働くs●組織に勤める人 ●大家△ 9606持つs●家の持ち主 ## u 名詞の類:トコロ 00 **貸[かし]地[ち]** 地代をとって貸す土地。「あの〜は借地人が耕作している」 01 **貸[かし]室[しつ]** 料金をとって貸す部屋。「〜がないかとは限らない」 02 **貸[かし]間[ま]** 料金をとって長期間人に貸す、居住するための部屋。「〜ありの張り紙」 03 **貸[か]し部[ベ]屋[ヤ]** 「貸間」の、より口語的な言い方。 04 **貸[かし]席[せき]** 席料をとって貸す座敷(を商っている家)。「〜のおかみ」 05 **貸[かし]家[いえ]** 家賃をとって貸す家。「新聞の折り込み広告で〜を探す」→借家 06 **貸[かし]ビル** ビル全体あるいは中を区切って、会社などに貸すためにつくったビル。「〜のテナントを募る」 ▷〜業◇「ビル」は「ビルディング(building)」の略。 07 **貸[か]し方[かた]** 簿記の帳簿で、負債・資本の増加、資産の減少、収益などを記入する問。「〜に収益を記入する」→借方 08 **貸[かし]** 「貸方」の略。→借り ●貸別荘 → 4803とどまるu●宿 ### ●金を貸すところ 09 **金[キン]融[ユウ]機[キ]関[カン]** 金融を業とする機関の総称。銀行・証券会社・保険会社など。 10 **銀[ギン]行[コウ]** 預金の出し入れ・資金の貸し付け・為替取引などの業務を扱う金融機関。▷都市〜・地方〜・信託〜・日本〜 11 **信[シン]用[ヨウ]金[キン]庫[コ]** 預金・貸し付けなどを行う、地域の中小企業・勤労者のための金融機関。 12 **信[シン]金[キン]** 「信用金庫」の略。 <776> # 貸す4213u~借りる4214k 13 **ノンバンク** 預金の受け入れによる資金調達をせずに、与信業務(信用貸し付け)を行うが預金は扱わない金融機関の総称。消費者金融・クレジットカード会社・リース会社など。non-bank 14 **消[ショウ]費[ヒ]者[シャ]金[キン]融[ユウ]** サラリーマン・主婦など、個人に無担保高金利で小口の貸し付けを行うノンバンク。 15 **サラ金[きん]** 消費者金融。◇「サラリーマン(salaried man)金融」の略。 16 **街[まち]金[きん]** 囧消費者金融。◇多く街中に営業所があることからといわれる。 # 4214 借りる ## a 動詞の類 ### ●借りる 00 **借[か]りる** 将来返す約束で、他人から金・物などを一時的に受け取る。「小銭がないので、友人に借りた」「車を〜」→貸す 01 **借[シャク]用[ヨウ]** 借りて使用すること。「お宅の庭を〜して、バーベキューをする」「電話を〜します」 02 **拝[ハイ]借[シャク]** 「借りる」の謙譲語。「お知恵を〜します」 03 **借[か]り受[う]ける** 借りて自分の手元に置く。「図書館から本を〜」 04 **借[か]り切[き]る** 特定の人や団体だけが、乗り物や場所などを一定期間借りる。「修学旅行中バスを〜」「学会のためにホテルを〜」「学校の体育館を3日間〜」→貸し切る 05 **又[また]借[が]り** 借りた物をさらに別の人が借りること。「図書館の本の〜はしないでください」「試験前にノートを〜する」→又貸し 06 **転[テン]借[シャク]** 又借り。「駐車場を〜する」▷〜人→転貸 07 **借[か]り出[だ]す** 料金を払って、図書館の図書や備品などを借りて持ち出す。「資料室から必要な記録を〜」→貸し出す ### ●金を払して借りる 08 **賃[チン]借[シャク]** 借り賃を払って借りること。「アパートを〜する」→賃貸し 09 **賃[チン]借[シャク]** 図賃借りすること。「家を〜する」→賃貸 10 **借[か]り入[い]れる** 金融機関から金を借りる。「銀行から借り入れたお金でマンションを買う」→貸し出す◇家屋敷などを借りる意で用いることもある。 11 **借[か]り上[あ]げる** 国や地方公共団体・会社などの組織が、民間の土地・家屋・機械などを借りる。「職員用に住宅を〜」→貸し下げる 12 **チャーター** 船・飛行機などの乗り物を借り切ること。「バスを〜する」▷〜便charter ●レンタル・リース → 4213貸すa●金をとって貸す ### ●金を借りる 13 **借[シャッ]金[キン]** 金を借りること。「友達から〜して、返せない」「〜をした」 14 **借[シャク]財[ザイ]** (額の大きい)金を借りること。「〜して店の経営を立て直す」 15 **前[まえ]借[が]り** 給料などを、本来の支払日より前に借りること。「退職金を〜したいのですが」→前貸し 16 **前[ゼン]借[シャク]** 「前借り」のかたい言い方。「月給の〜を願い出る」 17 **寸[スン]借[シャク]** 少しの間少額の金を借りること。「友人から〜してそのままいなくなったやつ」 ▷〜詐欺(少額の金をすぐに返すと言ってだまし取ること) 18 **借[か]り換[か]える** 借金の返済のために、新たに(別のところから)借金する。「低金利の住宅ローンに〜」 ### ●特定の物を借りる 19 **間[ま]借[が]り** 部屋を借りる。「そば屋の2階に〜する」 20 **普[フ]請[シン]借[しゃく]** 間借り。「工場の近くに〜する」 21 **借[シャク]家[ヤ]** 家を借りること。「とりあえず〜し、家を建てる土地を探す」「しゃっか」ともいう。「借屋」とも書く。 22 **借[シャク]地[チ]** 土地を借りること。「〜して倉庫を建てる」▷〜権・〜法 23 **租[ソ]借[シャク]** 他国の領土の一部を借りて一定の期間統治すること。「〜の期限が来る」▷〜地・〜権 ## d 形容動詞の類 00 **借[か]り上[あ]げの** 借り上げる様子。「〜の社宅に住む」→社宅 01 **借[か]り切[き]りの** 借り切る様子。「バス3台の〜で間に合うかな」→貸し切り ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **借[か]り受[う]け** 借り受けること。「海外の美術館から〜た作品」 ### ●金を借りること 01 **借[か]り入[い]れ** 借り入れること。「銀行からの〜でやりくりする」→貸し出し 02 **借[か]り越[こ]し** 預けてある金額または一定の限度額より多く借りること。「これ以上返さないと、すでに〜になっている」 03 **借[か]り換[か]え** 借り換えること。「〜をしたほうが得かもしれない」 ## k 名詞の類:モノ 00 **借[か]り** 借りたもの。また、借りて、相手からから返すべきもの。「あの人には〜がある」「〜を返す」→貸し ### ●借りた金 01 **借[シャッ]金[キン]** 借りた金。「〜で首がまわらない」→貸金 02 **借[シャク]財[ザイ]** (多額の)借金。「〜がかさんで身動きがとれない」 03 **ローン** 銀行などから(長期的に)借りた金。「毎月の〜の返済で家計は火の車だ」 loan 04 **負[フ]債[サイ]** 借りた金。「〜の返済に頭を悩ます」 05 **旧[キュウ]債[サイ]** 図昔借りた金。「〜を清算する」 ### ●借りた物 06 **借[か]り物[もの]** 借りた物。「〜の衣装で間に合わせる」 07 **用[ヨウ]船[セン]** 図船舶を使う運送業者が、船主から借りた船。◇「用船」とも書く。 <777> # 借りる4214k~預ける4215u 08 **チャーター船** チャーターした船。 09 **チャーター機** チャーターした飛行機など。 10 **チャーターバス** チャーターしたバス。charter bus ●借字 → 2201書くn●不適当な字 ### ●借り賃 11 **借[か]り賃[チン]** 物を借りたことに対して払う金。「自転車の〜を払う」→貸賃 12 **借[シャク]料[リョウ]** 図借り賃。「前もって〜を払う」 13 **使[シ]用[ヨウ]料[リョウ]** 物や施設を使用するときに支払う金。「1時間1000円の〜を払ってテニスコートを借りる」 14 **損[ソン]料[リョウ]** 物を借りるときに支払う使用料。▷〜貸し 15 **家[ヤ]賃[チン]** 家を借りたときに、毎月払う金。「〜がたまって、追い出されそうだと言ってくる」「屋賃」とも書く。 16 **部[ヘ]屋[ヤ]代[ダイ]** 部屋を借りたときに支払う金。「〜は滞納だ」 17 **間[ま]代[ダイ]** 間借りしたときに支払う部屋代。 18 **借[シャク]地[チ]料[リョウ]** 土地を借りたときに、それに対して支払う金。 19 **地[チ]代[ダイ]** 「借地料」の、やや古風な言い方。「ちだい」ともいう。 ## q 名詞の類:イキモノ 00 **宿[やど]借[か]り** 他の巻き貝の殻にすむ。甲殻類。大きい。◇比喩的に、家を借りて住んでいる人について用いることもある。 ## S 名詞の類:ヒト 00 **借[か]り手[て]** 物を借りる人。「この部屋は〜がなくて、ずっとあいている」→貸し手 01 **借[か]り方[かた]** 物を借りる側の人。「〜にも言い分がある」→貸方 02 **借[か]り主[ぬし]** 他人の金や物を借りる人。「〜を探す」→貸し主 03 **借[シャク]家[カ]人[ニン]** 家を借りている人。 04 **居[イ]候[ソウ]** 「借家人」の古い言い方。「〜といえば子も同然」→大家 05 **テナント** ビルの一室などを借りて事務所にしたり店を出したりする人。「新しいファッションビルの〜を募集している」 ► tenant 06 **転[テン]借[シャク]人[ニン]** 人の借りている物を、その人(転貸人)からさらに借りる人。 ## U 名詞の類:トコロ 00 **借[シャク]地[チ]** 借りた土地。「〜で野菜をつくる」 ▷〜権・〜料 01 **借[シャク]家[ヤ]** 借りて住む家。「〜を探してまわる」。→貸家◇家探し・家賃 02 **借[シャク]家[ヤ]** 図借家。▷借地〜法・定期〜権 03 **借[か]り方[かた]** 簿記の帳簿で、負債・資本の減少、資産の増加、費用の発生などを記帳する。「資金は〜に記入する」→貸方 04 **借[か]り** 「借方」の略。→貸し # 4215 預ける ## a 動詞の類 00 **預[あず]ける** 人にものを渡して、一定期間保管してもらったり守ってもらったりする。「かばんを友人に〜」「荷物を〜場所はこちらです」「金を銀行に〜」「日中は、子供を保育園に預けている」 01 **預[あず]け入[い]れる** 銀行などに預けるために、口座に金を入れること。「ボーナスを銀行に〜」 02 **預[あず]け換[か]える** 預金をもっと有利な条件の預金にする。「少額の預金をまとめて一ヵ所に〜」 03 **預[ヨ]託[タク]** □一般企業の資金繰りを助けるために、政府や日本銀行が金を市中銀行などに預け入れること。 ●預金する → 6405ためるk●金をためる ●預けて運用・処理を任せる → 3503任せるa ### ●質に入れる 04 **質[シチ]に入[い]れる** 質屋に、金を借りる代わりに品物を預ける。「旅費をつくるために腕時計を〜」 05 **質[シチ]入[い]れ** 質に入れること。「着物を〜する」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **預[あず]け入[い]れ** 銀行などの金融機関に金を預けること。「〜には、はんこはいりません」 01 **預[あず]け換[か]え** 預け換えること。「定期預金への〜をする」 ## k 名詞の類:モノ ●預金 △ 6405ためるk●蓄え ●質草 → 2000契るk●約束にともなう金品 ## u 名詞の類:トコロ 00 **一[イチ]時[ジ]預[あず]かり** 荷物などを短時間預けるところ。「〜で荷物を預かってもらおう」▷〜所◇昔は主要な駅に必ずあったものだが、最近はコインロッカーにとってかわられている。 01 **クローク** ホテルや劇場、レストランなどの中にある、客がコートや荷物を預けるところ。◇「クロークルーム(cloakroom)から。「クローク」はもともと、袖なしの外套(マントやケープ)のこと。 02 **貸[かし]金[キン]庫[コ]** 客が使用料を払って大事な物を預ける、銀行の金庫室内の保管箱。 03 **コインロッカー** 駅やデパートなどにあり、硬貨を入れて開閉する保管箱。「荷物は駅の〜に入れておこう」◇和製洋語。コイン(coin)+ロッカー(locker) 04 **ロッカー** 「コインロッカー」の略。「駅の〜はなかなかあいたのが見つからない」►locker 05 **セーフティーボックス** ホテル・ゴルフ場などにある、貴重品を預けるロッカー。「貴重品は〜へお預けください」 <778> # 預ける4215u〜払う4217a い」◇和製洋語。セーフティー(safety)+ボックス(box) 06 **口[コウ]座[ザ]** 銀行などにおいて、預金の出し入れなどを行うために設ける、個人名義や法人名義の、管理上の区分。「〜を開く」▷銀行〜・〜番号 ●銀行など → 4213貸すu●金を貸すところ ●郵便局 → 6208送るu # 4216 預かる ## a 動詞の類 00 **預[あず]かる** 他の人から、一定の時間または期間、その人の子供や持ち物などを受け入れて面倒を見る。「すぐもどって来ますから、荷物を預かってください」「知人の子供を〜ことになった」「飛行機のパイロットは乗員乗客の命を預かっている」 01 **言[こと]付[づ]かる** 物や言葉を届けるよう頼まれて預かる。「母からことづかってまいりました」◇「託かる」とも書く。 02 **受[ジュ]託[タク]** 頼まれて金品を預かること。▷〜物 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **保[ホ]護[ゴ]預[あず]かり** 銀行や証券会社が、客の有価証券や貴金属などを、無償で保管すること。 ## k 名詞の類:モノ 00 **預[あず]かり物[もの]** 預かった物。「人からの〜を紛失してしまった」 01 **預[あず]かり証[ショウ]** 物を預かったことを証明するもの。「荷物の〜をもらう」 02 **預[あず]かり書[しょ]** 物を預かったことを証明する書類。「貴重品は〜を書いてもらう」 03 **預[あず]かり金[きん]** 預かった金。「〜だから使うわけにはいかない」 ## S 名詞の類:ヒト 00 **人[ひと]質[じち]** 自分の要求を通すため、あるいは約束を保証するものとして、自分の近くに拘束しておく人。「通行人を〜に取り、犯人は建物内に立てこもった」「〜を差し出す」 ## U 名詞の類:トコロ 00 **質[シチ]屋[ヤ]** 品物を担保として預かって金を貸すことを営む店。 01 **質[シチ]店[てん]** 「質屋」のかたい言い方。 # 4217 払う ## a 動詞の類 ### ●払う 00 **払[はら]う** 物品と引き換えに、またサービスの対価として、金銭を相手に渡す。「早めに税金を〜」「旅行代金を〜」「日当を払ってくれ」 01 **支[シ]払[はら]う** 代金・料金などを払うこと。「勘定を〜」「払う」より改まった言い方。「支」はあて字。 02 **支[シ]出[シュツ]** (予算・家計の中から)何かのために金銭や物品を使うこと。「諸経費を〜する」▷現金〜→収入 03 **支[シ]弁[ベン]** 費用を払うこと。「招待された側の方が旅費を〜する」「支辨」とも書く。 04 **出[だ]す** 何かに必要な金を使うこと。「食事代は父が出してくれた」「店を開くための資金を〜」 05 **出[シュッ]金[キン]** 金を出すこと。「今月は〜がかさんで、家計が苦しい」→入金 06 **後[あと]払[ばら]い** ①品物を受け取ってから、代金を支払うこと。「注文すれば本を送ってくるから、〜すればいい」→前払い、先払い②バスや電車で、降りるときに料金を支払うこと。「乗車口で整理券をとって、料金は〜する」→前払い◆「ごばらい」ともいう。 ### ●先に払う 07 **前[まえ]払[ばら]い** ①支払うべき金銭を、本来の支払い期日よりも前に払うこと。「家賃は半年先まで〜してある」→後払い②バスや電車で、乗るときに料金を支払うこと。「このバスは〜の市内均一運賃だ」→後払い 08 **先[さき]払[ばら]い** 品物を受け取る前に代金を支払うこと。「代金は〜でお願いします」→後払い◇「前払い」は、品物を受け取るよりも時間的に早ければ、どれだけ早くても、あるいは直前でも差し支えない。「先払い」は、品物を受け取るための順序として、はじめに支払いがあるという意。一般に、「先払い」のほうが品物の受け取りのときに、より近い感じがする。 09 **内[うち]払[ばら]い** 代金の一部を前もって支払うこと。「半金(代金の半分)を〜する」 10 **内[うち]渡[わた]し** 金や品物を期日より前に渡すこと。「家賃の〜をしてもらう」 ### ●仮に払う 11 **仮[かり]払[ばら]い** 最終的な金額がはっきりしないときに、概算で支払うこと。「旅費を〜する」 12 **仮[かり]渡[わた]し** 最終的な金額がはっきりしないときに、概算で金を渡すこと。「手続きに時間がかかるから、とりあえずこれだけ〜しておきましょう」 ### ●金融機関などで払う 13 **払[はら]い込[こ]む** 金融機関の窓口や相手の銀行口座などに、代金などを支払って納める。「電気代を期日までに〜」 14 **納[ノウ]金[キン]** 払い込むこと。「来週には〜しますので、もう少し待ってください」 15 **振[ふ]り込[こ]む** 相手の銀行口座や振替口座に払い込む。「商品の代金を〜」 16 **払[はら]い渡[わた]す** 金融機関が預金者に払い渡す。「〜は、すでに払い渡してある」 17 **払[はら]い出[だ]す** 金融機関などが、金銭を預金者に払い戻すこと。「1日に〜ことのできる金額に制限をもうける」 18 **払[はら]い戻[もど]す** 金融機関が預貯金を払って戻す。「貯金の一部を払い戻してもらうことにした」 19 **自[ジ]腹[ばら]を切[き]る** 本来ならば他のところから出るはずの費用を、自分の財布から出して払う。「自腹を切って研修に励む」 <779> # 払う4217a~h 20 **身[み]銭[ぜに]を切[き]る** 自分の財布から金を出して払う。「身銭を切って支援活動をする」 21 **自[ジ]弁[ベン]** 図自分で費用を払うこと。「旅費を〜する」「自辨」とも書く。 ### ●奢る 22 **奢[おご]る** 人をもてなすために、食事代などの支払いを自分の分だけでなく、相手の分まで払う。「夕食は私がおごります」 23 **御[ご]馳[チ]走[ソウ]** 相手の食事代などを払ってもてなす。「今晩おひまですか」「ぜひ〜したいのですが、今晩おひまですか」 ●持つ → 4007になうa ### ●その他 24 **踏[ふ]み倒[だお]す** 払うべき金を払わないですます。「あの男は借金を踏み倒して逃げたんです」 ●食い逃げなど → 8109逃げるa●何かをして逃げる ## d 形容動詞の類 00 **日[ひ]払[ばら]い** その日ごとに払う様子。「借金を〜で返す」「〜の賃金」 01 **週[シュウ]払[ばら]い** 1週ごとにまとめて払う様子。「現地では家賃が〜だった」 02 **月[つき]払[ばら]い** 1ヵ月ごとにまとめて払う様子。「借金を〜にしてもらった」「〜の給料」 03 **年[ネン]払[ばら]い** 1年ごとにまとめて払う様子。「〜の保険料」 04 **既[キ]払[ばら]い** すでに代金を払ってある様子。「〜の品」 05 **未[ミ]払[ばら]い** まだ代金を払っていない様子。「お手洗いへ〜の品を持ち込むのはご遠慮願います」→既払い◇「みばらい」ともいう。 06 **有[ユウ]給[キュウ]の** 労働に対する報酬として給料が支払われる様子。▷〜休暇・〜休日 07 **割[わ]り勘[カン]** 複数の人が、代金の支払いを分担して、各人が同じ額を支払う様子。「二次会の費用は〜にする」◇「割り前勘定」の略。 08 **奢[おご]り** 奢る様子。「今日は課長の〜です」 ●誰が負担するか → 4007になうd ### ●払わない様子 09 **無[ム]賃[チン]の** 運賃や料金を支払わない様子。▷〜乗車 10 **無[ム]銭[セン]の** 代金などを支払わない様子。▷〜飲食 ### ●支払われない様子 11 **無[ム]報[ホウ]酬[シュウ]の** 仕事をしてもその報酬が支払われない様子。「〜で診察する」 12 **無[ム]給[キュウ]の** 仕事をしても給料が支払われない様子。「学校を出てしばらくは〜で働かされた」→有給 13 **掛[か]け捨[す]ての** ①保険などで、保険に定める期間中に、事故や災害などにあわない場合、満期になっても掛け金が払い戻されない様子。「〜の生命保険に入る」②保険などの掛け金の支払いを途中でやめたため、それまで払っていた金がむだになる様子。「途中解約したので〜になってしまった」 ●無配の → 4206配るh●配当 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●払うこと 00 **払[はら]い** 代金・料金などを払うこと。「本屋の〜をすませる」 01 **支[シ]払[はら]い** 支払うこと。「〜はカードでする」◇「支」はあて字。 02 **支[シ]出[シュツ]** (予算・家計の中から)金を使うこと。「来年の留学のために、なるべく〜を抑えて貯金に回したい」→収入 03 **払[はら]い込[こ]み** 払い込むこと。「住宅ローンの〜をする」 ▷〜期限 04 **振[ふ]り込[こ]み** 相手の預金口座に振り込むこと。「旅行代金は〜でよろしいですか」▷〜用紙・電信〜・文書〜・銀行〜 05 **振[ふ]り替[か]え** 郵便局の振替口座を使って金銭の受け渡しをすること。「送金は〜でお願いします」 ▷〜用紙・〜伝票・〜口座◇「郵便振替」の略。 06 **払[はら]い出[だ]し** 払い出すこと。「一度に〜のできる金額に限度がある」 07 **払[はら]い戻[もど]し** 払い戻すこと。「残金の〜の手続きをする」 08 **持[も]ち出[だ]し** かかった費用のうち不足した分を、自分で出すこと。「少し〜になるが仕方がない」 09 **金[かね]払[ばら]い** 気前よく払うこと。「〜のいいあの人が珍しく払いを渋った」 10 **利[リ]払[ばら]い** 借りた金の利息を支払うこと。「元本の返済どころか〜だけで首がまわらない」 ### ●払い方 11 **元[もと]払[ばら]い** 荷物の送り賃や郵便料金などを、差出人が払うこと。「〜だから、受け取るときに送料を支払う必要はない」→着払い 12 **着[ちゃく]払[ばら]い** 荷物の送り賃や郵便料金などを、受取人が払うこと。「〜で荷物を送る」 13 **キャッシュオンデリバリー** 品物が到着したときに、引き換えに代金を支払うこと。「支払いは〜でお願いします」「このバーは〜のカジュアルな雰囲気が受けている」◇頭文字から「COD」と略される。cash on delivery 14 **持[ジ]参[サン]人[ニン]払[ばら]い** 小切手などの支払先を指定していないとき、それを持参した人に支払うこと。「受け取りについては〜とすることもできる」 15 **一[イチ]時[ジ]払[ばら]い** 代金を一度に全部支払うこと。「全集を〜で買った」→分割払い 16 **即[ソク]日[ジツ]払[ばら]い** 代金や賃金の発生した日に現金で支払うこと。「〜のアルバイトを探している」 17 **即[ソク]金[キン]** 物を買うとき、その場で代金を支払うこと。「〜で買い取る」 18 **前[まえ]金[キン]** 必要な金額を前もって払うこと。「〜で契約料を納める」 19 **現[ゲン]金[キン]払[ばら]い** 物を買うとき、その代金を現金で支払うこと。「〜なら割り引きいたします」 20 **過[か]払[ばら]い** 給料・代金などを払いすぎること。「〜の分をお返しします」 <780> # 払う4217h~i 21 **出[でき]来[だか]払[ばら]い** 働いた時間に関係なく、できた数量で賃金が支払われること。「〜で働く」 22 **繰[く]り替[か]え払[ばら]い** ある目的に当てられた予算を、一時的に別の用途に繰り替えて使うこと。「〜の要件を満たしているか否か、支出の根拠を検討する」 ### ●後から払うこと 23 **延[エン]払[ばら]い** 支払期日をある期間延ばすこと。「代金を〜にする」 24 **ボーナス払[ばら]い** 代金をボーナス時に支払うこと。「サラリーマン時代は、本代は〜にしていた」◇「ボーナス(bonus)」は賞与の意。 25 **出[シュッ]世[セ]払[ばら]い** 将来出世したときに払えばいいという約束で金を借りること。「〜ということで学資を借りる」 26 **着[き]る時[とき]払[ばら]い** 買った服の代金を、初めてそれを着るときに払うこと。「〜の催促なし」 ### ●分けて払うこと 27 **分[ブン]割[カツ]払[ばら]い** 代金を何回かに分けて支払うこと。「36回の〜で車を手に入れた」→一時払い 28 **賦[フ]払[ばら]い** 代金や借金の返済などを、何回かに分けて支払うこと。「〜の期間、回数を決める」 ▷〜金 29 **割[カッ]賦[プ]** 「賦払い」のかたい言い方。▷〜販売 30 **月[ゲッ]賦[プ]** 代金を分けて、毎月一定額を支払うこと。「〜でパソコンを買う」▷〜販売 31 **年[ネン]賦[プ]** 代金を分けて、毎年一定額を支払うこと。「〜で返済する」 ### ●その他 32 **収[シュウ]支[シ]** 収入と支出。「〜の帳尻があう」▽〜決算書・〜報告 33 **出[で]入[いり]** 金が出たり入ったりすること。「年末は何かと〜が多い」 34 **受[う]け払[ばら]い** (金を)受け取ることと払うこと。「現金の〜には十分気をつけるように」 35 **不[フ]払[ばら]い** 代金などを支払わないこと。「家賃の〜が半年も続いている」 ▷〜運動 36 **不[ふ]渡[わた]り** 小切手・手形の支払いを期日が来ても受けられないこと。「〜を出す」▷〜手形・〜小切手 ## i 名詞の類:コト・サマ ### ●金額 00 **額[ガク]** (何かにかかわる)金の量。「〜が大きすぎて手が出ない」「給料の〜が上がる」▷多〜・少〜・残〜 01 **金[キン]額[ガク]** 具体的な金の額。「仕送りの〜を増やす」「まとまった〜の報酬を受け取った」 02 **金[きん]高[だか]** 「金額」の古い言い方。「望みの〜を申してみよ」◇「かねだか」ともいう。 03 **価[カ]額[ガク]** 金銭に見積もった金額。「土地の〜が高騰する」 04 **額[ガク]面[メン]** 株式などの券面に表示されている金額。「〜どおりにお支払いします」◇「額面価格」の略。 ### ●価格 05 **値[ね]段[だん]** 売買の対象になる物を売るときに売り手が決める、買い手が支払うべき金額。「いくら上質なセーターだとはいえ、あんなに〜が高くてはとても買えない」「人の命に〜はつけられない」◇「飛行機の値段」「原油の値段」「株の値段」とはふつういわないように、一般的な日常生活に直接かかわりがないものにはあまり用いられない。 06 **値[ね]** 値段。「これは珍しい物だから、かなりの〜がつくと思います」「値がつく」「値が張る」「値を呼ぶ」などのように、慣用的に用いられることが多い。 07 **価[カ]格[カク]** 売買の対象になる物の、金銭的な価値。商品の〜。「原油の〜が上がると、多くの商品にその影響がおよぶ」▷〜統制・販売〜・小売〜・割引〜・生産者〜・消費者〜・末端〜・適正〜◇「値段」にくらべて、用いられる範囲は広いが、複合語の構成要素として用いられることが多く、特に口語では、あまり単独で用いられない。 08 **プライス** 主として宣伝・広告などに用いられる、「値段」のしゃれた感じがする言い方。「独自の流通システムにより、驚異の〜が実現しました」 〜ダウン price 09 **物[ブッ]価[カ]** いろいろな商品・サービスなどの、全体的な価格の水準。「東京は世界でも有数の〜が高い都市だそうだ」「これ以上〜が上がったら、生活できなくなる」 ▷〜高・〜指数 10 **定[テイ]価[カ]** ある商品の、発売元によって決められた値段。「当店の商品は、本日は〜の3割引きで販売いたしております」 11 **卸[おろし]値[ね]** 問屋が生産者や輸入業者から買い入れた商品を、小売店に売り渡すときの値。「〜にて在庫一掃セールを開催いたします」 12 **元[もと]値[ね]** 売り手が、商品を仕入れた値段。「これ以上値引きしたら〜が切れる」 13 **原[ゲン]価[カ]** 「元値」のかたい言い方。「売値が〜を割れば、当然損をする」◇「元価」とも書く。 14 **買[か]い値[ね]** 物を買い取るときの値段。→売値 15 **売[う]り値[ね]** 物を売るときの値段。→買値 16 **売[バイ]価[カ]** 売値。 17 **言[い]い値[ね]** 売り手が言うとおりの値段。「〜で買うなんて、あなたも人がいい」 18 **付[つ]け値[ね]** 買い手が品物につける値段。「すいかを丸ごと一つ買って、〜で売る」◇買い手がその〜を支払ってものを手に入れる」→言い値 19 **掛[か]け値[ね]** 正当な値段よりも高くつけた値段。「正しいと言っていたが、実際は少し高かったようだ」 20 **正[ショウ]味[ミ]** 掛け値なしの値段。 21 **正[セイ]価[カ]** 正味。▷〜販売 22 **適[テキ]価[カ]** 適切な価格。「写真集を〜でゆずりましょう」 23 **市[シ]価[カ]** 市場での平均的な価格。「あの安売り店では〜よりかなり安く手に入る」 <781> # 払う4217i~k 24 **実[ジッ]勢[セイ]価[カ]格[カク]** は、家電製品が〜の3割引きだそうだ」商品、特に土地の、公示された価格や定価ではなく、世の中で実際に取り引きされている価格。「このあたりの土地の公示価格は1m²30万円だそうだが、〜はどのくらいだろうか」 25 **オープン価[カ]格[カク]** メーカーが標準価格や希望小売価格を定めず、小売店が自由に設定する販売価格。「家電製品は〜のものが増えている」◇「オープン」はopen。 26 **単[タン]価[カ]** 商品の、売買する単位あたりの価格。「ガソリンが〜で10円上がると、仕事で100リットル使う場合、1ヵ月に約3万円支出が増えることになる」 27 **時[ジ]価[カ]** 値の変動が大きいものの、その時その時の価格。特に、現在の価格。「メニューに~と書かれている料理は、ふつうとても高い」「~にすれば数億の宝石をぜいたくにちりばめた古代の冠」 28 **予[ヨ]価[カ]** 図書などを発売前に、その価格で売る予定だと、あらかじめつけておく価格。「この写真集は来春発売予定。~6000円」 ◇あまり口語では用いられない。 29 **頒[ハン]価[カ]** 図何かの会員や利用者など、ある限られた人に実物を売るときの価格。 30 **地[チ]価[カ]** 土地の価格。「異常な〜の高騰も終わり、下落が続いている」 31 **米[ベイ]価[カ]** 米の価格。▷生産者~ 32 **株[カブ]価[カ]** 株券を売買する価格。「~の暴落で、金融界はパニックに陥った」▷~指数 33 **薬[ヤッ]価[カ]** 薬の価格。▷~基準 # k 名詞の類:モノ ### 金[かね] 00 **金** 相手から手に入れた物や、相手から受けたサービスに対して渡すべき、その社会共通の価値をもつと認められたもの。「~は天下のまわりもの」「情報を取るだけ取って、〜も払わない」「遊ぶ〜欲しさの犯行らしい」 ▷~持ち 01 **御[オ]金[カネ]** 「金」のていねいな言い方。「~はあとで持ちます」 02 **金[キン]銭[セン]** 「金」の、やや文章語的な言い方。「企業献金の〜の授受があったとみられる」「~に疎い」 ▷~感覚◇「金」が具体的な硬貨・紙幣をもさすのに対し、「金銭」は抽象的な存在としてとらえられる。 03 **銭[ゼニ]** 俗に金。「あいつは〜のことしか頭にないようだな」「安物買いの~失い」◇昔の貨幣の単位である「銭」が変化したもの。 04 **銭[ゼニ]金[カネ]** 「金銭」のくだけた言い方。「~の問題ではない」 05 **御[お]足[あし]** 金。「~をためる」◇使い始めると、足があるかのようにすぐにどこかへ行ってしまうからか。もと女房詞。 06 **御[お]宝[たから]** 金。「~をいただいた」◇大事なものの意。 07 **金[キン]子[ス]** 「金」の古い言い方。「~を揃えて参上します」 08 **マネー** 「金」の洋語的表現。「ポケット〜」オイル〜◇多く複合語の一部として用いる。money ## わずかな金 09 **小[こ]金[がね]** ちょっとした商売が始められるぐらいの金。「〜をためた」 10 **端[はし]金[がね]** 中途半端で使いでのない、わずかな金。「こんな〜では引き下がれない」 11 **一[いち]文[もん]無[な]し** わずかな金。「~の値打ちもない」◇江戸時代の銭貨1枚の意。否定的な文脈で使われる。 12 **びた一[いち]文[もん]** 「一文」を強めた言い方。「〜まけられない」「何度足を運んでも〜出さないけちな男」◇否定的な文脈で副詞的に用いることが多い。「びた」は「鐚銭(質の悪い硬貨)」の意。 ## 大金 13 **大[タイ]金[キン]** 多額の金。「~が手に入る」 14 **大[タイ]枚[マイ]** 図紙幣で数えるときの大金。「~をはたいて車を買う」◇払う場合に限られる。「競馬で大枚を手にした」とはいえない。 15 **千[セン]金[キン]** 図大金。「~を投じて建てた豪邸」◇価値の大きい意にも用いる。 16 **千[セン]両[リョウ]** 多額の金銭。▷~箱 17 **万[マン]金[キン]** 図「千金」よりも、さらに多い大金。「城壁に~を投じた」 ## 巨費 → 5402費やすk●費用 ## 不正な金 18 **泡[あぶく]銭[ぜに]** 働かずに、不正な方法やかけごとなどで得た金。「どうせ〜なんだからぱっと使おう」 19 **悪[アク]銭[セン]** あぶくぜに。「~身につかず」 20 **裏[うら]金[がね]** ①決算表として公表しない、自由に運用できる金。「この仕事には妙味がある」②表向きの正規の支払いのほかに内密に相手に渡す金。「注文をとるのに~がいる」 ## 公金 21 **公[コウ]金[キン]** 図国家や公共団体あるいは会社の金。「~を横領する」 22 **御[ゴ]用[ヨウ]金[キン]** 江戸幕府や藩が財政の窮乏を救うために、出入りの御用商人に臨時に課して徴収した金。「~をめあてに行列を襲う」 ## 貨幣 23 **貨[カ]幣[ヘイ]** 金として流通するように国家によって定められた、金属や紙でできたものの総称。「昔の珍しい〜を展示する催し」「~を発行する」▷~経済・~価値 ◇硬貨と紙幣を合わせた全体としてとらえる言い方であるから、「貨幣を1つ拾った」とか「千円の貨幣」などとはいわない。 24 **通[ツウ]貨[カ]** 一国の国内で、また国家間の取引で通用が認められる貨幣。「イタリアの~はリラです」 ▷国際~ 25 **正[セイ]貨[カ]** 表示価格と同じ値うちのある金貨または銀貨。 26 **外[ガイ]貨[カ]** 外国の貨幣。「~の獲得にやっきになる」▷~準備高・~預金・~債◇外国製の商品についていうこともある。 27 **邦[ホउ]貨[カ]** 日本の貨幣。→外貨 28 **悪[アッ]貨[カ]** 品質が悪く、実質価値が法定価格より劣る貨幣。「~は良貨を駆逐する」▷良貨 <782> 29 **良[リョウ]貨[カ]** 品質がよく、実質価値と法定価格が近い貨幣。→悪貨 30 **古[コ]銭[セン]** 昔の貨幣。「~を集める趣味」「古泉」とも書く。 ## 紙幣 31 **紙[シ]幣[ヘイ]** 紙で作られている貨幣。「~の束」 ▷~偽造 32 **札** 紙幣。千円~・~束◇多く、複合語の構成要素として用いられる。 33 **新[シン]札[サツ]** ①新しく発行されることになった新紙幣。「今度の〜のデザインは評判がいい」 ②まだ折り目もついてないような発行されて間もない紙幣。「御祝儀袋に入れるために、古い紙幣を〜にかえてもらう」 34 **新[シン]券[ケン]** 新しく発行されたばかりの紙幣。「支払には~で500万円準備した」 35 **ぴん札** 折り目などない、真新しい紙幣。◇まだ使われたことのないぴんとした状態であることに注目した表現。 36 **札[サツ]片[ビラ]** 俗(人に見せびらかしたりする)多くの紙幣の1枚1枚。「~を切る(大金を惜しげもなく使う)」 37 **万[マン]札[サツ]** 「1万円札」の略。◇1万円札がはじめて作られたのは1958年で、聖徳太子の肖像画が使われた。 38 **藩[ハン]札[サツ]** 江戸時代に諸藩が発行し、その領国内だけで使われた紙幣。 39 **軍[グン]票[ピョウ]** 軍隊が戦地や占領地などで支払いに用いた紙幣。 ## 硬貨 40 **硬[コウ]貨[カ]** 金属で作られている貨幣。「千円札を~にくずす」▷~紙幣 41 **コイン** 「硬貨」の洋語的表現。「自動販売機に~を入れる」 ▷~ロッカー coin 42 **小[こ]銭[ぜに]** 電車代・バス代をちょっとした買い物などに使うくらいの、少額の硬貨。「電話をするので〜を貸してもらえませんか」▷~入れ ## いろいろな硬貨 43 **金[キン]貨[カ]** 金を主成分として鋳造した貨幣。「現在では流通していない」 44 **金[キン]銭[セン]** 「金貨」の古い言い方。 45 **銀[ギン]貨[カ]** 銀を主成分として鋳造した貨幣。「記念~」 46 **銀[ギン]銭[セン]** 「銀貨」の古い言い方。 47 **銅[ドウ]貨[カ]** 銅を主成分として鋳造した貨幣。「日本の10円玉は~だ」 48 **銅[ドウ]銭[セン]** 「銅貨」の古い言い方。 49 **大[オオ]判[バン]** 安土桃山時代から江戸時代にかけて使われた大形の金貨。 50 **小[コ]判[バン]** 江戸時代に使われた小形の金貨。 ## 現金 51 **現[ゲン]金[キン]** 小切手や手形でなく、通用している紙幣や硬貨。「~で支払う」「小切手を~に換える」▷~取引◇ただし、簿記上では、すぐに換金できる小切手・手形・郵便為替なども現金として扱う。 52 **生** 「現金」を強めた言い方。「何といっても〜がものをいう」 53 **キャッシュ** (品物を買うときなどに、小切手や手形ではなく現金で)支払うときに用いる、小切手等ではない)現金。「代金は~で支払う」「~はどれだけ持ってるの」 ▷~カード・〜ディスペンサー cash ## 持っている金 → 5300持つk●持ち合わせ # m 名詞の類:モノ ## 支払い 00 **支払い** 支払うべき、または支払った金。「先月の~は意外に安かった」 01 **支払[シハライ]金[キン]** 支払うべき金、または支払った金。「今月の家やかやで業者への~は100万を超えた」 02 **前[まえ]金[キン]** 前払いとして支払う金。→後金 03 **後[あと]金[キン]** 後払いとして支払う金。→前金 04 **残[ザン]金[キン]** 残りの金。「~はボーナス月に支払います」◇収入から支出を引いて余った金の場合と、借金から返金分を引いて残った金の場合とがある。 05 **歳[サイ]出[シュツ]** 国や地方公共団体が、一会計年度内に支出した金額。「~を縮減する」、↔歳入 06 **追[お]い銭[ぜに]** 一度支払ったうえに、さらに払う金。「盗人に~(損のうえに損を重ねることのたとえ)」 ## 代金・料金 07 **代[ダイ]金[キン]** 物品を得たりサービスを受けたりしたときに、それに対して支払うべき金。「いい気になって飲み食いしたはいいが、予想外の~を請求されて青くなった」「~と引き換えに品物を渡す」◇「本代」「洋服代」「電話代」のように「○○+代」の形で具体的に表されることが多い。 08 **御[お]代[ダイ]** 「代金」のていねいな言い方。「~はいかほど」 09 **勘[カン]定[ジョウ]** 支払うべき料金を計算して示された代金。「あの店の~は高い」「~をまとめて払う」 ▷~書き 10 **御[ご]愛[アイ]想[ソウ]** 飲食店などの勘定。「ごちそうさま。お~」 11 **料[リョウ]金[キン]** 何かを使用したりサービスを受けたりしたときに、それに対して支払うべき、あらかじめ額が決められている金。「正規の~の半額でチケットを手に入れた」▷公共~・水道~・割増~・割引~◇「使用料」「通行料」「通話料」のように「○○+料」の形で具体的に表されることが多い。また、交通機関では「特急料金」「寝台料金」のように、運賃以外の付加的なものについての代金をいう。 12 **代[ダイ]価[カ]** 受けた利益に対して見合うだけの価値をもつものとして支払うべき金。「昔は他人の著作物に〜を払うという考えが薄かった」 13 **対[タイ]価[カ]** 図ある事柄がもたらす利益に対して見合うだけの価値をもつものとして支払うべき金(もの)。「番組を視聴したことへの~としての受信料」「労働の~」 ## 費用 → 5402費やすk <783> # 払う4217m ## 飲食の代金 14 **食[ショク]事[ジ]代[ダイ]** (外で)食事をしたときの代金。「今夜の〜は父が出してくれた」 15 **飯[めし]代[ダイ]** 「食事代」のぞんざいな言い方。「~くらい自分で払え」 16 **飲[の]み代[ダイ]** 酒を飲んで支払う代金。「給料の半分は〜に消える」 17 **飲[のみ]料[リョウ]** 「飲み代」の古風な言い方。「~に事欠くようになった」 18 **酒[さけ]代[ダイ]** 酒を飲んだり買ったりして支払う代金。 19 **飲[イン]食[ショク]代[ダイ]** 飲んだり食べたりしたときに支払う代金。 ## 運賃 20 **運[ウン]賃[チン]** 人や物を運ぶとき、乗り物に乗るときに、支払う料金。旅客~・貨物~◇乗る物によって「バス代」「電車賃」などと「乗る物+代(賃)」の形で具体的に表される。 21 **足[あし]代[ダイ]** 外出でかけるときに、乗り物にかかる金。 22 **車[くるま]代[ダイ]** 乗り物に乗るとき、乗り物を借りるときに支払う料金。◇わざわざ来て講演などをしてもらったときの謝礼を、少額であると謙遜して「車代」の名で出すこともある。 23 **電[デン]車[シャ]賃[チン]** 電車の運賃。◇「電車代」ともいう。 24 **船[ふな]賃[チン]** 船に乗ったり船を雇ったりしたときに支払う料金。 ## 場所代 25 **場[ば]所[ショ]代[ダイ]** その場所を利用するための代金。「都心でイベントをやりたくても、~が高くてとてもペイできない」 26 **所[ショ]場[バ]代[ダイ]** 俗に露店などを出すときに、そのあたりをとりしきる顔役に支払う場所代。「こう〜が高くっちゃあ、商売になんねえ」 27 **寺[てら]銭[セン]** 賭場で、場所代として、賭けに勝った者が、その勝ちでやりとりした金の中から支払う金。 28 **席[セキ]料[リョウ]** 座敷や会場などを借りるときに支払う料金。 29 **テーブルチャージ** レストランやナイトクラブなどで取られる、飲食代とは別の、サービスに対して支払う料金。◇「カバーチャージ(cover charge)」ともいう。和製洋語。テーブル(table)+チャージ(charge) 30 **場[ジョウ]代[ダイ]** 場所代や席料。 ## 借り賃 → 4214借りるk●借り賃 ## 入場料 31 **入[ニュウ]場[ジョウ]料[リョウ]** 建物や施設へ入るときに支払う料金。「~を払ってファッションショーを見る」 32 **入[ニュウ]園[エン]料[リョウ]** 遊園地・動物園などの遊戯施設に入場するのに必要な料金。「このプレイランドでは〜のほかに、一つ一つの遊具に乗るときにお金が必要だ」 33 **入[ニュウ]館[カン]料[リョウ]** 博物館・水族館などに入館するのに必要な料金。 34 **木[キ]戸[ド]銭[セン]** 興行・見世物などの入場料。◇古風な言い方で、木戸口で金を徴収したことから。 35 **拝[ハイ]観[カン]料[リョウ]** 神社・仏閣などをつつしんで見せていただくという意で支払う料金。 ## 購読・視聴の料金 36 **購[コウ]読[ドク]料[リョウ]** 新聞・雑誌などを定期的に買って読むときに払う料金。◇定期的に買わないものについては、「本代」「書籍代」「雑誌代」「新聞代」などという。 37 **視[シ]聴[チョウ]料[リョウ]** テレビの番組を見るために支払う料金。◇NHKでは「受信料」という。チャンネル単位で契約して支払うケースと、見た番組の分だけを支払うケースがある。後者のシステムは「ペイパービュー(pay-per-view、PPV)」という。 ## 手数料 38 **手[て]数[スウ]料[リョウ]** 仲介・手続きなどをしてもらった謝礼として支払う金。▷振込~ 39 **手[て]間[マ]賃[チン]** 何かをするのに費やした労力や時間に対して支払う金。「~をはずむから手伝ってくれないか」 40 **工[コウ]賃[チン]** 物を製作・加工する作業の労力に対して支払う手間賃。 41 **駄[ダ]賃[チン]** ちょっとした買い物や用を頼んだときに渡すわずかな礼金。◇「お駄賃」の形で用いられることが多い。馬で品物を運んだときの運賃の意から。 42 **仲[チュウ]介[カイ]料[リョウ]** 間に入って、仲立ちをした人に支払う金。「~にも相場がある」 43 **斡[あっ]旋[セン]料[リョウ]** 何かを斡旋したときの手数料。 44 **口[くち]銭[セン]** 売買仲介の手数料。 45 **口[くち]利[き]き料[リョウ]** 間に入って仲介・紹介・斡旋などをした人に支払う金。 46 **コミッション** 商取引仲介の手数料。commission 47 **歩[ブ]合[アイ]** 取引高などに応じた手数料。「取引が成立したら、1割の〜をもらう」 48 **サービス料** レストランやホテルで、客が満足するような応対をするための労力に対して支払う金。「ホテル代は〜込みになっております」◇「サービス(service)」は奉仕する意。 ## 謝礼金など 49 **謝[シャ]礼[レイ]金[キン]** 感謝の気持ちを表して支払う金。◇「謝礼」ともいう。 50 **謝[シャ]金[キン]** 図謝礼金。「アルバイトの学生に〜を支払う」 51 **薄[ハク]謝[シャ]** 図「謝礼金」のへりくだった言い方。わずかの謝礼金の意。 52 **心[こころ]付[づ]け** (世話になる)人にお礼やお祝い、好意のしるしとして渡す(少額の)金。「宿では仲居に~を渡すといい」 53 **祝[シュウ]儀[ギ]** 祝いの気持ちや、感謝のしるしとして与える心付け。「劇場の入りがよかったので〜をはずむ」 54 **投[な]げ銭[セン]** 大道芸人の芸に対し、心付けとして見物人が投げて与えるわずかばかりの金。◇「なげぜに」ともいう。 55 **御[お]捻[ひね]り** 芸人などへの祝儀として渡す金。「役者に多くの〜が飛んだ」◇紙に包んでひねってあることから。 56 **チップ** (レストランやホテルなどで)心付けとして渡す小銭。「運転手に~をはずむ」 tip <784> # 払う4217m~n 57 **礼[レイ]金[キン]** 謝礼として出す金。特に、部屋や家を借りるときにお礼として家主に払う金。「家賃2ヵ月分の〜をとられる」 ## 敷金 → 2000契るk●約束にともなう金品 ## 授業料など 58 **月[ゲッ]謝[シャ]** 学校や稽古事などに月ごとに払う金。「~を滞納する」 59 **授[ジュ]業[ギョウ]料[リョウ]** 授業を受けるために学校に支払う金。「~の値上げ反対」 60 **受[ジュ]講[コウ]料[リョウ]** 講義や講習などを受けるために支払う金。「来年度から〜が改定される」 61 **指[シ]導[ドウ]料[リョウ]** 指導を受けるために支払う金。「~を払えば、この病院でも栄養指導が受けられる」 62 **レッスン料** レッスンを受けるために支払う金。「有名な先生についているので、〜も馬鹿にならない」 ◇「レッスン代」ともいう。「レッスン」はlesson。 ## 報酬 63 **報[ホウ]酬[シュウ]** 他人のためにした行為に対して支払われるお礼の金。「それ相当の〜を出す」▷成功~・無~ 64 **出[シュツ]演[エン]料[リョウ]** 映画・テレビ・舞台などに出演することに対する報酬。 65 **ギャラ** 報酬。特に、映画・テレビ・舞台などの出演料。「あのタレントは〜が高い」◇保証金の意の「ギャランティー(guarantee)」から。 66 **原[ゲン]稿[コウ]料[リョウ]** 著述した原稿に対する報酬。 67 **稿[コウ]料[リョウ]** 「原稿料」の略。 68 **印[イン]税[ゼイ]** 出版社やレコード会社などが、定価や発売部数に応じてその著作権者に対して払う著作権使用料。「小説が売れてかなりの〜が入った」 ## 給料 → 4609稼ぐk ## 年金 69 **年[ネン]金[キン]** 給付される資格のある者に決めた額が定期的に支払われる金。▷公的~・私的~・老齢~・障害~・遺族~・~生活 70 **恩[オン]給[キュウ]** 旧法で、役人および軍人が退職・死亡したときに、本人または遺族に支払われる年金や一時金。◇現在の「年金」を「恩給」という人もいるが、制度上もまったく別のもの。 ## 保険などに関する金 71 **掛[か]け金[キン]** 分割して定期的に支払う金。「保険の〜」 72 **保[ホ]険[ケン]料[リョウ]** 保険者(保険会社)に支払う金。「毎月の〜が負担だ」 73 **保[ホ]険[ケン]金[キン]** 保険事故が発生したとき、保険者(保険会社)から保険金受取人に支払う金。「~目当ての殺人」 ## 元になる金 74 **手[て]元[もと]金[キン]** 事業を始めるときにどうしても必要な、まとまった金。「退職金を〜に商売を始める」 75 **元** 元手。「そんな値段では〜がとれない」「元をとる」「元がとれない」などの形で用いられることが多い。 76 **元[もと]金[ガネ]** ①何かをするために、はじめて手に入れた金で、何かをするために、最初に持っている金。「彼はそのホステスに入れこんで、商売を始めるための〜まで使ってしまったらしい」「2000円の~が、大穴を当てて20万円になった」②利子に対して、貸し借りした元の金。→利子 77 **元[ガン]金[キン]** 金融機関で預金や利殖を行うときなどの、利子に対する元の金(額)。▷~保証・~据え置き →利子、利息 78 **元[ガン]本[ポン]** 利益を生み出す元になる金・物件・権利など。特に、元金。▷~保証 79 **資[シ]金[キン]** 事業に使う金。「記念事業のための〜を集める」▷~供与・選挙~・奨学~・~源 80 **自[ジ]己[コ]資[シ]金[キン]** 事業のときや始めるときに、融資などでまかなわなければならない金ではない、自分で保有している資金。 81 **身[み]銭[ゼニ]** 自分自身の金。「~を切る」 82 **原[ゲン]資[シ]** 最初の資金。「家の売却代金を土地購入の~にあてる」 83 **軍[グン]資[シ]金[キン]** ①軍事に必要な資金。②行動を起こすのに必要な資金。「反対運動をするのにも〜がいる」 84 **資[シ]本[ホン]** 事業の元になる金。「~が海外から流入する」 ▷~金・大~・~家・~主義 85 **巨[キョ]資[シ]** きわめて多額の資本。「~を投じて新工場を建設する」 86 **外[ガイ]資[シ]** 外国(人)や外国系企業によって国内の事業に投資される資本。「~を導入して経済の活性化をはかる」 ▷~系企業◇「外国資本」の略。 87 **基[キ]金[キン]** 特定の目的のために準備しておく資金。▷国際通貨~・国際交流~ ## 財源 → 9700現れるu●出所 ## 頭金・手付け金など → 2000契るk●約束にともなう金品 # n 名詞の類:モノ ## 支払い時に使う物 00 **キャッシュディスペンサー** 銀行などに備えつけてある現金自動支払機。cash dispenser 01 **CD** 「キャッシュディスペンサー」の略。D ◇頭文字から。 02 **ATM** 通帳やキャッシュカードを用いて、現金の引き出しや預け入れ、振り込みなどができる機械。「〜でお金を下ろし、それを振り込んだ」◇「オートメイテッド(オートマチック)・テラー・マシン(automated(automatic>teller machine)」の頭文字。「現金自動預け(入れ)払い機」ともいう。 03 **キャッシュカード** 金融機関が発行する、CDやATMで現金の出し入れや送金、借り入れなどができるカード。「~はいつも身につけている」 cash card 04 **クレジットカード** その場で現金を出さなくても買い物ができ、代金の支払いが後でできるカード。現金の借り入れもできる。◇あとで自分の口座から引き落とされる。特に、現金を持ち歩きにくい海外では便利で、ホテルに泊まるときなどに身分証明書の代わりとしても通用する。credit card <785> # 払う 4217n 〜 償う 4218h **プリペイドカード** 代金を先に支払っておき、表示されている金額まで、し、残額がなくなるまで使えるカード。◇テレホンカード、図書カードなどがある。略して「プリカ」ともいう。◆prepaid card ## S 名詞の類:ヒト **スポンサー** 金を払ってくれる人。特に、テレビ・ラジオの商業放送番組の提供者。「この企画も〜がつかなければ成立しない」「あの番組の〜はA製薬です」▶sponsor ## ●パトロン 4005助けるs ●後ろにいて助けてくれる人 ## u 名詞の類:トコロ ### ●支払いをするところ **帳場[ちょうば]** 商店や旅館などで、金銭の出し入れをするために特に仕切った場所。玄関に近いところにある。「主人みずから~に出る」「~を預かる」 **会計[かいけい]** 主に飲食店や旅館などで、支払いをするところ。「~はこちらです」 **レジ** 商店・飲食店などで、金の支払いをするところ。◇「レジスター(register)」の略。 **キャッシャー** 店などで料金を支払うところ。 **カウンター** 銀行・商店・施設などで、客が勘定を支払ったり、係の人が客の応対をしたりする、台で仕切ってある空間。「お支払いはこちらの〜でお願いいたします」「空港の〜で搭乗手続きを済ませる」「お探しの本が見つからないときは〜の者にご相談ください」▶counter **出納係[すいとうがかり]** 会社や組織などで、金銭の出し入れを扱う部署。 ## Z その他 **無[な]い袖[そで]は振[ふ]れぬ** いくら出せと言われても、ないものは出しようがない。「孫に学資を出してやりたいが~、あきらめた」◇「無い袖は振れない」ともいう。 # 4218 償う ## a 動詞の類 ### ●償う **償[つぐな]う** 相手に与えた損失・損害を、金品・労働・労働の対価の代償と引き換えにして、損害の生じる前と同様の価値のあるものにする。「私の過失なので、お金で償えるものなら、いくらでも出します」「前回の失敗を償って余りある成功をおさめた」 **弁償[べんしょう]** 相手に与えた損害・損失を、金品で償うこと。「人に損害を与えたら〜しなければならない」「本をなくして~を要求された」▷~金◇「辨償」とも書く。 **賠償[ばいしょう]** 法律にのっとり、相手に与えた損害を金銭で償うこと。「被災者は国に~を要求して訴訟を起こした」「PL法により、顧客に与えた損害を〜させる」▷~金・損害~ **補償[ほしょう]** 相手に与えた損害を金銭で償うこと。「事故で仕事に行けない場合、その間の賃金は〜される」「農業政策の失敗による収入減を国は~してくれるのか」「医療事故の〜について話し合う」▷~金・災害~・休業~◇特に、国家が公益を優先したために国民に損害を与えたときや、公の機関が個人に損害を与えたときに、その損害を償うような場合にいう。 **報償[ほうしょう]** 与えた損害を償うことによって報いること。「国が損失に対して~する」▷~金 ### ●犠牲を払う **犠牲[ぎせい]を払[はら]う** あることを達成したり行ったものを仕方のないものとして差し出す。「彼はその仕事を手に入れるために大きな犠牲を払った」 **代償[だいしょう]を払[はら]う** あるものを得るために、大切なものを差し出す。「恋人との別離という代償を払って手に入れた金メダルだった」 ### ●贖う **贖[あがな]う** 自分の罪や道義上の失敗を、それに見合う行為・金品によって償う。「死をもって罪を~」 **贖罪[しょくざい]** 罪をあがなうこと。「全財産を投げ出して〜する」「〜に努める」◇キリスト教では、キリストが十字架にかけられたことをもって人類の罪をあがなったという教えの意で用いられる。 ### ●埋める **埋[う]める** 欠けているところに別のものを満たす。「壁の穴をパテで~て目立たなくした」「予定していた原稿が間に合わなかったので、紙面の空白を~のに苦労した」「赤字を~」 **補[おぎな]う** 欠けたところに別のものを加える。「新しい事業の失敗を別部門の黒字で〜」◇「補う」は、「埋める」と異なり、穴などの空間を物理的に満たす場合には用いない。 **埋[う]め合[あ]わせる** 不足を与えた損失や迷惑を何かで埋めて償う。「心の傷をお金で〜ことなんかできない」 **埋[う]め合[あ]わせ** 埋め合わせること。「仕事を手伝うから、それで勘弁してくれ」 **穴[あな]を埋[う]める** 失敗や欠員・損失・赤字などで生じた損失や空白を埋める。「使い込みの穴を埋めようと危険な取引に手を出して、さらに傷口が広がった」「彼に今やめられたら〜人がいない」→穴をあける **穴埋[あなう]め** 金銭的な損失などを埋めること。「赤字の〜をする」「使い込みを〜しようとして、先物取引に手を出した」 **補填[ほてん]** 金銭的な損失を埋めること。「赤字を〜する」 **填補[てんぽ]** 「補填」のきわめて文章語的な言い方。「不足金を〜する」 **カバー** 欠けているところを別のもので埋め合わせること。「欠点を~する」「前回公演の赤字分を、今回~しなくてはならない」「彼が抜けた穴は残りの人間で〜できる」▶cover ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●償い **償[つぐな]い** 償うこと。「罪の〜をするために僧になる」 <786> # 償う4218h~許す4219a 01 **罪[つみ]滅[ほろ]ぼし** 犯した罪を償うためにすること。「〜に、毎月送金するのはせめてもの〜です」 ## 補い 02 **補[おぎな]い** 損害などを補うこと。「休日を返上して、仕事の遅れを〜」 03 **代[か]わり** 相手の行為に見合う何かをすること。「私がこの仕事を引き受けますから、その〜にそちらはお願いします」 04 **見[み]返[かえり]** 相手の利益を求めたり、償い、補い、お返しとして、相手が自分に与える利益。「業者に情報を流し、その〜に巨額の金を受け取っていた官僚が逮捕された」▷~品 05 **代[ダイ]償[ショウ]** 相手の犠牲によって自分が得た利益と引き換えに、償うべきものとして相手に対して与える物事。「事故で骨を折った~を求める」「富を得た~に友を失った」 06 **代[ダイ]価[カ]** 自分の望みが叶うことと引き換えに、失う物事、または、それと釣り合わせるべきものとして相手に対して与える物事。「会社での成功の~が家庭の崩壊だった」 # k 名詞の類:モノ 00 **賠[バイ]償[ショウ]金[キン]** 他に与えた損害の埋め合わせをするために支払う金。 01 **補[ホ]償[ショウ]金[キン]** 損害を償うために、補填する金。 02 **慰[い]謝[シャ]料[リョウ]** 生活・名誉などがそこなわれたときの、精神的苦痛に対して支払われる賠償金。「~を請求する」◇「慰藉料」とも書く。 03 **償[ショウ]金[キン]** 図他の人や他の国に与えた損害の償いとして払われる金。「戦後、この支払いを受けていない人がいる」 # 4219 許す # a 動詞の類 ## 許す 00 **許[ゆる]す** ①相手の不都合な行い、あるいはそれをした人をとがめないでおく。「子供のしたことだからと、そのいたずらを許してやった」「あの男だけは許せない」「罪を~」「過ちを~」◇「赦す」とも書く。②相手の希望することが実現することをさまたげないでおく。「ここから先は関係者だけに立ち入りを許している」「やすやすと盗塁を許してしまった」③相手が希望するものを、反対せずに与える。「弟子に免許皆伝を~」「男に体を~」④相手の希望しないことを強制しないようにする。「あいつに会うのだけは許してくれ」 01 **認[みと]める** ①確かにそのとおりであると判断する。「男はようやく女と会っていたととを認めた」「会社側が非を認め、謝罪した」②そうしてよいと判断する。「委員の発言を認めます」「やむを得ない事情がある場合に限り、遅刻を~」 02 **肯[コウ]定[テイ]する** 考え・状況などをそのとおりである、と認めること。「現状を~する」「その件については〜も否定もしない」 ▷~的・~文 ↔否定 03 **首[くび]を縦[たて]に振[ふ]る** 相手の申し入れを受け入れる意思を表明する。「いくら説得しても首を縦に振らない」↔首を横に振る 04 **OKする** 相手の申し入れを受け入れること。「彼女はデートの誘いをようやくOKしてくれた」「彼がOKしてくれないと困るんだが」「やっとOKが出た」◇「オッケー」ともいう。もともとアメリカの俗語で、「all correct」を発音どおりにつづった「oll korrect」の略ともいわれるが、未詳。 ## 不都合なことを許す 05 **勘[カン]弁[ベン]する** 相手の過失やよくないことを許したり、とがめないでおくこと。「もう二度としないなら〜してやる」◇「勘辨」とも書く。 06 **堪[カン]忍[ニン]する** 相手の過失などを、怒りを抑えて許すこと。「どうか~してください」「今度ばかりは〜できない」 07 **堪[こら]える** 「堪忍」の、西日本の方言。「幼い子のしたことだからこらえてやってください」◇「休える」とも書く。 08 **我[ガ]慢[マン]する** 不満や怒りをおさえ、相手の過失や手違いなどを許すこと。「今回は〜するが、次からはちゃんとやってくれよ」 09 **容[ヨウ]赦[シャ]する** 図相手の落ち度や、よくないことを許したり、とがめないでおくこと。「未熟者ですので、不行き届きの点はご〜をお願いいたします」「新入社員にも〜せず仕事を言いつける」◇「勘弁」がくつろいだ場面の言葉であるのに対して、「容赦」は改まった言葉。否定の語を伴って使う場合には、後者のほうが厳しいニュアンスがある。 10 **海[カイ]容[ヨウ]する** 図(海のような)大きな度量で、相手の過失などを許すこと。「このたびのことは、ご〜のほどお願いします」◇目上の人のお許しを乞うときなどに使う。 11 **寛[カン]恕[ジョ]する** 図広い心で過失などをとがめずに許すこと。「で~を請う」 12 **宥[ユウ]恕[ジョ]する** 図広い心で許すこと。「どうかご〜ください」「優恕」とも書く。許される側が主に使う。 13 **大[おお]目[め]に見[み]る** 少しくらいの過失や欠点・不足などをとがめずに許す。「遅刻も3回までは~」 14 **不[ふ]問[もん]に付[ふ]す** 本来ならば問題にすべき、その人の言動などについて、とりたてて問題として取り上げずにおく。「理事会は、彼の不用意な発言について、そのときの状況を考慮し、今回に限り〜ことに決めた」◇「不問に付する」ともいう。 15 **見[み]逃[のが]す** 当然気づいたり、とがめたりすべきものを、そのままにして許す。「過失を~」「今回だけは見逃してやるよ」 16 **看[カン]過[カ]する** 図見逃すこと。「〜できない事態にいたる」 17 **黙[モク]過[カ]する** 知らないふりをして見逃すこと。「カンニングを~する」 18 **目[め]を瞑[つむ]る** 知らないふりをして、見ていないふりをして、大目に見る。「少々のいたずらには~」◇「目をつむる」ともいう。 19 **お目[め]零[こぼ]し** 知らないふりをして、大目に見ること。「このたびのことは〜してやるから、ありがたく思え」「お〜にあずかる」◇「おめこぼし」という形で用いられることが多い。 20 **見[み]過[す]ごす** 見ていながら気づかずに許すこと。「小さな問題だからと、このまま見過ごせないよ」「このような状況」「この件だけは〜わけにはいかない」 21 **見[み]て見[み]ぬ振[ふ]りをする** 見て知っていながら、見たくなかったり、相手に不正な利益を与えたりするために、見て知 <787> # 許す4219a~c っていながら、見ていないから知らないという様子を見せる。「車内で騒いでいる柄の悪い男たちを注意できずに~乗客」 ## 水に流す → 9800ないa●無しにする ## 容認する 22 **容[ヨウ]認[ニン]する** それでよいと認めて許すこと。「不道徳な行動を~する」「その申し入れは〜しがたい」 23 **認[ニン]容[ヨウ]する** 図認めて聞き入れること。「容認」に比べて改まった言い方。 24 **承[ショウ]認[ニン]する** 正式に、そうであること、あるいはそれがよいと認めること。「新しく独立した国を〜する」「EC加盟について国民の〜を求める」 25 **認[ニン]知[チ]する** 法律で、婚姻関係にない男女の間に生まれた子を、その親が自分の子だと認めること。「婚外子を法的に~する」「~を迫られる」 26 **公[コウ]認[ニン]する** 国や政党が公式に認めたり、上位者がそのことを許したりすること。「親が〜した仲」▷~候補・~会計士・~団体 27 **特[トク]認[ニン]する** 特別に認めること。「車椅子での入場を〜する」 28 **是[ゼ]認[ニン]する** 図よいと認めること。「この点については~できない」↔否認 ## さまざまな仕方で認める 29 **黙[モク]認[ニン]する** 黙って認めること。「違法行為を〜する」 30 **追[ツイ]認[ニン]する** 図あとになって認めること。「行政の決定を~する」 31 **自[ジ]認[ニン]する** 自分でそうだと認めること。「過失を〜する」 32 **批[ヒ]准[ジュン]する** 国際条約などに署名した政府が、それを議会にかけて、国として最終的に承認すること。「動物を保護する条約を〜した」 ## 許可する 33 **許[キョ]可[カ]する** 下位者が要求したことを、上位者が認めたり、受け入れたりすること。「上司の~を得る」「入室を~する」「~なく出入りを禁ず」 34 **認[ニン]可[カ]する** 国や地方公共団体が許可すること。「学校の設立を〜する」「~がおりる」「ようやく〜をとりつける」 35 **免[メン]許[キョ]する** ①役所がある行為をすることを許すこと。「医師の〜を与える」「車の〜をとる」 ▷運転〜・教員~②師匠が弟子に奥義を伝え、それを修了したことを認めること。▷~皆伝 36 **印[イン]可[カ]する** 図①仏教で、弟子が悟りを開いたと師匠が認めること。「悟りを開いて、師から〜される」②武道・芸道などで、師匠が弟子に免許を与えること。「晴れて~を授かった」 37 **官[カン]許[キョ]する** 図役所が正式に許可すること。「~を得るまでは営業できない」 38 **公[コウ]許[キョ]する** 図官公庁が許可すること。「政府の〜を得る」 39 **勅[チョッ]許[キョ]する** 図天皇が許可すること。「~を仰ぐ」 40 **裁[サイ]許[キョ]する** 図役所で書類などを調べたうえで許可すること。「申請を~する」「~を請う」 41 **裁[サイ]可[カ]する** 図国王などが決裁すること。「天皇に法案の〜を仰いだ」 ## 免じる 42 **免[メン]じる** はたすべき義務などをしなくてよいようにする。「学費を〜(払わなくてもよいとする)」◇「免ずる」ともいう。 43 **免[メン]除[ジョ]する** 公に免じること。「授業料を〜する」 44 **減[ゲン]免[メン]する** 刑罰や税などを、軽くしたり免じたりすること。「被災者の税金を〜する措置がとられた」「恩赦により、政治犯の刑が〜された」 45 **免[メン]税[ゼイ]する** 税金を免除すること。「~の措置をとる」▷~措置 46 **免[メン]役[エキ]する** 服役・労役を免除すること。「病気で~された」 47 **免[メン]責[セキ]する** 責任を免じること。「不正があっても、経営者が〜されると考えているなら大間違いである」▷~条項・~特権 48 **免[メン]訴[ソ]する** 文刑事裁判で、有罪・無罪を判断せずに、訴訟を打ち切ること。「大赦を控えて~とする」 49 **免[メン]罪[ザイ]する** 文罪を許すこと。「恩赦によって〜される」 50 **赦[シャ]免[メン]する** 図罪を許すこと。「2年の島送りの後~された」 51 **放[ホウ]免[メン]する** 拘束していた者を自由の身にすること。「人質を〜する」▷無罪~ # C 形容詞の類 ## 許可・許容する様子 00 **良[よ]い** 許可・許容・同意ができる様子。「酒を飲むのは〜が、タバコはやめておきなさい」「それで〜」 01 **い** 「よい」の、より口語的な言い方。「もう帰っても〜ですか」「〜よ、好きにしなさい」 02 **宜[よろ]しい** 「よい」の改まった言い方。「明日お伺いしても〜でしょうか」「それで〜でしょう」「下がって〜」◇「よろしいです」というていねいな言い方をのぞき、目上から目下に対して使われ、尊大な響きをもつ。また、相手の発言に対してそれを認める意で、「よろしい(です)」を単独でいうことができるが、「よい(です)」「いい(です)」を単独でいうと、「そうしなくてよい」という不同意の意になる。ただし、「いいね」「いいですよ」など「ね」「よ」などを伴うと同意を表すなど、用法はかなり複雑である。 03 **差[さ]し支[つか]えない** 都合がよいので、それを認めることができる様子。「しばらく安静が必要ですが、入浴は~でしょう」「差し支えなかったら、連絡先を教えてください」 04 **構[かま]わない** それによって何か不都合が起こっても、特に気にしないので、そうすることを許す様子。「この部屋は自由に使ってくれてかまいません」◇「何が起こっても僕はかまわない」のような「構う」の否定の用法との関連が強い。したがって、「差し支えない範囲で」のような、連体修飾用法は「かまわない」にはない。 05 **吝[やぶさ]かでない** あることを行ったり、協力したりすることを、惜しんだりためらったりしない様子。「そういうことであるなら、協力するに~」「彼女の実績を評価するのに~」◇かたい言い方。「やぶさかではない」ともいう。 <788> # 許す4219c~継ぐ4220a 06 **辞[ジ]さない** 労や危険などが伴っても、ためらったり恐れたりしない様子。「得意先からの注文とあらば、徹夜作業も~」「死も~覚悟で将軍に直訴する」 # d 形容動詞の類 00 **公[コウ]認[ニン]の** 公式に認める様子。「親も〜の仲」▷~記録・~候補 01 **天[テン]下[カ]御[ゴ]免[メン]の** 世間一般に公に許されたり、世の中に認められている様子。「仇討ちは〜であった」 ## 許されない様子 02 **許[ゆる]されざる** 図許されない様子。「~結婚」 03 **闇[やみ]の** (手順などが)正規に認められていない様子。「〜ルートで外国から武器を仕入れている」「~の商売」▷~市・~取引・~物資 04 **潜[もぐ]りの** 許可や資格なしに、こっそり何かをする様子。「〜で営業してつかまった」「〜の医者なのに腕はよかったらしい」 05 **無[ム]資[シ]格[カク]の** 資格が必要な仕事・営業などで、資格がないままこっそりおこなう様子。「〜で診療していた医師がつかまった」 06 **無[ム]許[キョ]可[カ]の** 許可を得ずに何かをする様子。▷~営業 07 **無[ム]認[ニン]可[カ]の** 行政機関から認可を得ていない様子。▷~の保育園 08 **無[ム]免[メン]許[キョ]の** 免許を得ていない様子。「~の医師が診察していた」 ▷~運転 09 **非[ヒ]公[コウ]認[ニン]の** 公認されない様子。「~だが、日本記録を更新した」 ## 許可・許容する様子 10 **結[ケッ]構[コウ]だ** 許可・許容・同意ができる様子。「酒はもう〜です」「けっこう、けっこう、よくわかった」◇「結構です」という改まった言い方を除き、目上から目下に対して使われ、やや尊大な響きをもつ。また、「結構」を単独でいうとき、相手の発言に対する同意の他に、文脈によって不同意の意を表すこともある。 11 **差[さ]し支[つか]えありません** 状況から判断して、そうすることも許される様子。「これで~」 12 **OKだ** 理解・許可・同意などを表す様子。「それで〜だよ」◇アメリカの俗語から。→a04OK 13 **オッケーだ** 「OKだ」の、より口語的な言い方。「それで〜」 14 **オーライだ** 「オッケー」の、やや古い言い方。「バック〜(車の後退時の指示)」 ▷バック~◇「オールライト(all right)」から。 15 **可** (非常によくはないが)最低の条件にはあっていて、よいと認められる様子。「総じて〜もなく不可もない結果だった」「試験は参考書の持ち込みも〜とする」→不可 ## 免税の → 4603取るd●税金の取り方 # f 副詞の類 00 **免[メン]じて** そのことを十分に考慮に入れて許す様子を継ぐ。「彼の功績に〜」「私の顔に〜どうかご勘弁願います」◇「○○に免じて」の形で用いる。 # h 名詞の類:コト・サマ ## 許すこと 00 **許[ゆる]し** 許すこと。「神の~を請う」「休暇については上司の~を得た」 01 **許[キョ]認[ニン]可[カ]** 行政機関が国民に対して、許可・認可・検査などの規制をすること。▷~行政 02 **青[あお]信[シン]号[ゴウ]** 物事を先に進めてもよいという許可(を表すしるし)。「計画の早期実現に~がともった」 03 **ゴーサイン** 「青信号」の洋語的表現。「新プランの実施に~が出た」「まだ実行の~が出ない」◇和製洋語。ゴー(go)+サイン(sign) ## 罪の許し 04 **恩[オン]赦[シャ]** 国の慶事や弔事にあたり、政府が刑罰を軽くすること。「~に浴する」◇恩赦には大赦・特赦・減刑・刑の執行免除・復権がある。 05 **特[トク]赦[シャ]** 恩赦の一つで、有罪を言い渡された特定の者に対して、刑を免除すること。「~を受ける」 06 **大[タイ]赦[シャ]** 恩赦の一つで、有罪の言い渡しを受けた者についてはその効力を、言い渡しを受けていない者については公訴権を消滅させること。「~により釈放される」 ## その他 07 **許[キョ]否[ヒ]** 許すか許さないかということ。「~は後日連絡されます」 08 **認[ニン]否[ピ]** 図認めるか認めないかということ。「~を問う」▷罪状へ # k 名詞の類:モノ 00 **免[メン]状[ジョウ]** ①免許の証として渡される文書。「お花の~」②卒業証書。「大学の~」 01 **免[メン]許[キョ]証[ショウ]** 免許があることを証明する文書。◇特に、運転免許証をさす。 02 **免[メン]許[キョ]** 「免許証」の略。▷~不携帯 03 **仮[かり]免[メン]** 免許の前段階として、条件付きで与えられる免許証。◇「仮免許」の略。 04 **許[キョ]可[カ]証[ショウ]** 許可されていることを証明する文書。▷通行~ 05 **鑑[カン]札[サツ]** 営業などを許可することを証明するために、官公庁が出す札。 06 **免[メン]罪[ザイ]符[フ]** ローマ−カトリック教会が発行した、罪の償いが免除されるという証書。◇比喩的に、批判や責任をまぬがれるための行為について用いられることもある。 07 **ライセンス** モータースポーツやスキューバダイビングなどで必要とされる特殊技術を備えていることを認め、それを行うことを許可する証明書。 license ## 通行証 → 2600通るk●通行証 ## 資格・特許 → 4600得るk●取得するもの # 4220 継ぐ # a 動詞の類 ## 継ぐ 00 **継[つ]ぐ** ある物事の活動主体がいなくなるなどする場合に、他の者がその物事を続けて行うことにする。「家を~」「王位を~」「亡父の志を~」◇「嗣ぐ」とも書く。 <789> # 継ぐ4220a~s 01 **受[う]ける** ある人が所有する物事を、それに深く関係する者が与えられる。「音楽家の血を~」「先代の事業を受けてさらに発展させる」◇「承ける」とも書く。 02 **受[う]け継[つ]ぐ** それを受けて継ぐ。「親から財産を受け継いだ」「創業者精神を~」◇「継ぐ」と異なり、それを活用するという含みがある。 03 **引[ひ]き継[つ]ぐ** それまでの業務・仕事などを、中断させないで続けるために、継ぐ。「退職する先輩から事務を引き継いだ」「先代の芸が引き継がれている」 04 **継[ケイ]承[ショウ]する** 権利・義務・地位・身分などを受け継ぐこと。「王位を〜する」「前県政を〜する」 05 **承[ショウ]継[ケイ]する** 図継承。▷~国・~取得◇「紹継」とも書く。 06 **踏[トウ]襲[シュウ]する** それまでのやり方を受け、改めることなくそのまま行うこと。「従来の方針を〜する」◇「蹈襲」とも書く。 07 **相[ソウ]続[ゾク]する** ある人が死後に残した財産を、その人の関係者が受け継ぐこと。「母の財産を~する」▷~人・~税・~財産 ## 地位・役割などを受け継ぐ 08 **襲[おそ]う** 図人が残した地位・家名などを受け継ぐこと。「祖父の姓を~」「後を襲って即位する」 09 **世[セ]襲[シュウ]する** 親の財産・地位を、子が受け継ぐことを繰り返すこと。「この店は〜で3代目になる」「代議士にも〜が多くなった」 ▷~財産・~制 10 **襲[シュウ]名[メイ]する** (歌舞伎・落語・相撲などの伝統的な世界で)元からある由緒ある名前を、許しを得て自分が名乗ること。「15代目片岡仁左衛門を~する」 ▷~披露 11 **践[セン]祚[ソ]する** 前の天皇が崩御、または譲位されたとき、あとを受けて後継者が直ちに位に就くこと。「明治天皇は若くして〜した」 ## その他 12 **血[ち]を引[ひ]く** その人の親・祖先から、その(好ましい)資質・気質・能力などを受け継ぐ力を持っていること。「母の血を引いて昔から物覚えがよかった」 13 **流[なが]れを汲[く]む** その人・流派の、やり方・精神を受け継ぐ一面がみられる。「芭蕉の~俳人」「小笠原流の流れを汲み、武術・礼法にたくみだ」 # d 形容動詞の類 00 **親[おや]譲[ゆず]りの** 親から受け継いだものである様子。「~の無鉄砲」「~の土地」 01 **後[コウ]継[ケイ]の** あとを引き継ぐものである様子。「~の総裁選びが難航している」▷~者 02 **嗣[シ]子[シ]の** 天皇の位を受け継ぐ様子。「~の皇子」 03 **歴[レキ]代[ダイ]の** その歴史が始まってから現在にいたるまで、何代も続いている様子。「~の優勝者の写真を飾る」「~の当主により、代々受け継がれた伝統」 04 **歴[レキ]世[セイ]の** 図歴代。「~の藩主」 ## 脈々たる/と → 9002続くd●とぎれずに続く様子 # f 副詞の類 00 **代々** 何代にも受け継がれている様子。「~酒屋を営む」 01 **先[セン]祖[ゾ]代[ダイ]々[ダイ]** その家系に長い間受け継がれている様子。「~の墓」「~、わが家では染物屋を営んでいる」 # h 名詞の類:コト・サマ 00 **引[ひ]き継[つ]ぎ** 引き継ぐこと。「前任者からの仕事の〜を無事に終える」 01 **中[チュウ]継[ツ]ぎ** 途中で受け継いで、あとの者に引き継ぐこと。「〜の投手」 # k 名詞の類:モノ 00 **跡[あと]目[め]** 引き継ぐべき家名・家業など。「3代目の~をめぐって内紛が起こった」▷~相続 01 **跡[あと]** 「跡目」の、ややくだけた言い方。「~を継ぐ」 02 **家[カ]督[トク]** 旧民法で、戸主として相続すべき、家・家業・財産などのすべて。「長兄にかわり次兄が〜を継いだ」「~を争い騒動になる」 ▷~相続 03 **名[ミョウ]跡[セキ]** 代々伝えてきた名字・家名・屋号など。「~を継ぐ」 04 **衣[イ]鉢[ハツ]** 弟子が師から受け継ぎ、伝える学問・技芸などの奥義。「師の~を継ぐだけの器量がなかった」◇「えはち」「えはつ」ともいう。「(・・・の)衣鉢を継ぐ」の形で用いることが多い。もともとは仏教語で、師僧が弟子に法を伝えたときに授ける袈裟と鉢の意。 # S 名詞の類:ヒト ## 継ぐ人 00 **後[コウ]継[ケイ]者[シャ]** 跡を継ぐ人。「農家は〜が不足している」「引退した社長の〜」 01 **継[ケイ]承[ショウ]者[シャ]** 地位・身分・遺産などを、そのときのまま引き継ぐ人。「伝統芸能の~を養成する」 02 **相[ソウ]続[ゾク]人[ニン]** 財産を相続する人。 ## 跡継ぎ 03 **跡[あと]継[つ]ぎ** 家督・家業などを継ぐ人。「〜がいないので、店をたたむ」「立派な〜ができた」▷~息子・~娘 04 **跡[あと]取[と]り** 親族だけでなく、師弟の間でもいう。その家・家業を受け継ぐ身内の人。「創業100年の老舗だが〜がいない」▷~息子 05 **総[ソウ]領[リョウ]** 家名を受け継ぐ子。▷~息子◇「惣領」とも書く。 06 **嫡[チャク]子[シ]** 嫡出の子。特に、正妻の子で、家督を継ぐ者。「嫡嗣」とも書く。 07 **嫡[チャク]孫[ソン]** 図嫡子の嫡子。 08 **世[よ]継[つ]ぎ** 家のあとを継ぐ人。「~が生まれて安心する」◇「世嗣ぎ」とも書く。 09 **世[セイ]子[シ]** 図貴人の跡継ぎ。◇「世嗣」とも書く。 10 **皇[コウ]嗣[シ]** 図天皇の世継ぎ。 <790> # 継ぐ4220s~交わす4221s 11 **後[コウ]嗣[シ]** 文跡継ぎ。 12 **継[ケイ]嗣[シ]** 文跡継ぎ。 13 **嗣[シ]子[シ]** 図家を継ぐべき子。 14 **養[ヨウ]嗣[シ]子[シ]** 図旧民法で、家督相続人となる養子。現在では廃止されている。 15 **三[サン]代[ダイ]目[め]** その人が残した仕事・職業・家名・流派などを受け継ぐ人。「~は先代が始めた商店を大企業にまで発展させた」 16 **三[サン]代[ダイ]** この代のあとを受け継いだ人。「初代目が築いた財産を〜が食い潰した」 ## 若旦那・ジュニアなど → 0104生まれるs●生まれた順序 ## 先代 17 **先[セン]代[ダイ]** ①当主の前の代の人。②芸名など、同じ名を襲名している人の前の代の人。「~の名をけがさぬよう努力いたします」 18 **先[セン]々[セン]代[ダイ]** 先代のその前の代。 19 **大[おお]旦[ダン]那[ナ]** 商家などで、先代または現在の旦那。 ## 先君 → 4100従うs●仕える対象となる人 ## 子孫 20 **子[シ]孫[ソン]** その血を引く人。「~に財産を残す」 21 **子々[シシ]孫々[ソンソン]** 「子孫」の強調した言い方。 22 **孫[ソン]子[シ]** 「子孫」の、やや古めかしい言い方。「~の代までたたる」 23 **末[バッ]孫[ソン]** 図遠い子孫。◇「ばっそん」ともいう。 24 **末[マツ]葉[ヨウ]** 文末孫。 25 **末[マツ]流[リュウ]** 「子孫」のかたい言い方。「源氏の~」 26 **裔[エイ]** 遠い子孫。「平家の~」◇「裔」は衣のすその意。 27 **後[コウ]裔[エイ]** 文何代も末の子孫。 28 **後[コウ]胤[イン]** 文後裔。 # 4221 交わす # a 動詞の類 00 **交[か]わす** 言葉・意見・握手・キスなどの行為を、相手に対して与え、かつ相手からも受ける。「彼とは二言三言、言葉を交わしただけで別れた」「われわれは固い握手を交わした」「積極的に意見を~」 01 **交[ま]じえる** 相手に対して、言葉などの働きかけをし、かつ相手からも働きかけを受ける。「あの人とはちょっと言葉をまじえたことがあるだけだ」「敵と一戦~」◇言葉・砲火など、特定の話とともに用いられる。 02 **遣[や]り取[と]りする** 相手に何かを与え、こちらもそれに見合う物を受けること。「彼とは年賀状だけは〜している」「言葉の〜から二人の親密な関係がうかがえた」「労使の間で激しい〜があった」 03 **言[い]い交[か]わす** 互いに言葉をかけ合う。「近所の人とあいさつの言葉を~」 04 **呼[よ]び交[か]わす** 相手の呼びかけに応じてこちらも答える。「川の両岸で〜彼と彼女」 05 **挨[アイ]拶[サツ]する** 親しく言葉を交わし合う。「彼女とは、社内ですれ違ったときに~する程度の顔見知りにすぎない」 06 **コミュニケートする** 親しく言葉を交わすと、気持が通じ合うこと。「初対面の人とは、なかなかうまく〜できない」 communicate 07 **取[と]り交[か]わす** 後で心変わりしないように、約束やしるしなどを互いにやりとりする。「結婚式を前に、神前で指輪を取りかわした」 08 **交[コウ]換[カン]する** 互いにやりとりすること。「プレゼントを〜する」「いろんな国の人と意見を〜する」 ▷物々〜・〜条件 09 **授[ジュ]受[ジュ]する** 図金銭や品物などが、授けられたり受け取られたりすること。「金銭を〜した覚えはない」 10 **送[ソウ]受[ジュ]する** 電報などを送り受けすること。「通信技術の進歩により、世界中のどことでも国際電報を〜することができるようになった」▷~器 11 **交[コウ]信[シン]する** 無線などを使って互いに情報をやりとりすること。「管制塔と〜する」「~が途絶える」 12 **交[コウ]通[ツウ]する** 手紙のやりとりをすること。「アメリカ人の友人と〜している」 ## 見交わす → 0400見るa●互いに見る ## 酌み交わす → 0303飲むa●酒を飲む ## 鳴き交わす → 1923鳴くa●鳴く # h 名詞の類:コト・サマ 00 **取[と]り交[か]わし** とりかわすこと。「来月、結納の~をする予定です」「~をした覚えはない」 01 **受[う]け渡[わた]し** ①品物を一方の側から他方の側が受け渡すこと。「われものなので〜はそっとお願いします」②約束の品物と代金とを引き換えて、売買の取引を終えること。「納期ぎりぎりに、~をすませた」 02 **コミュニケーション** 言葉などによって考えや気持ちを伝え合うこと。「日ごろから隣人との〜を図っている」 communication # k 名詞の類:モノ 00 **インターフェース** コンピューター本体と周辺機器との間で、データのやりとりを仲介する装置。interface # S 名詞の類:ヒト 00 **ペンフレンド** 文通している友達。「北海道の~が上京してくる」 pen-friend 01 **ペンパル** ペンフレンド。◇「パル」はなかよしの意。「フレンド」の口語的表現なので、現在ではこちらの方が一般的。pen pal <791> # 43 する・なる(行為・成否) # 4300 する # a 動詞の類 ## する 00 **為[す]る** 人が意図的にふるまって、あることや状態を現出させる。「今日は何も〜気がない」◇「する」は、きわめて広い意を表し、文脈に応じてさまざまな解釈を持つ。「仕事/勉強/いねむり/けんか」などの行為を表す名詞とともに使うと、その「事」を現出させることになり、「座布団を枕にする」「部屋をきれいにする」「夕食はカレーにする」などでは、「座布団が枕だ」「部屋がきれいだ」「夕食がカレーだ」という「状態」を現出させることになる。なお、ここでの以下の類語は、「事の現出」に関する語である。「状態の現出」は文脈に応じた解釈の差が大きく(「枕にする△枕に用いる」「きれいにする△きれいに変える」「カレーにする△カレーに決める」など)、ひとつにはまとめられない。「する」には以上のほかに、「音がする」「1万円する」「1時間する(と)」のように、ある状態・変化が認められるという用法もあるが、これもここでは扱わない。 01 **致[いた]す** 「する」の謙譲語。「どういたしましょうか」 02 **為[さ]れる** 「する」の尊敬語。「先生が講義を~」◇「さ」は「する」の未然形。 03 **為[なさ]る** 「する」の尊敬語。「何を〜おつもりなのですか」「なさ」は「なす」の未然形。「おいでなさる」のように補助動詞的にも用いる。 04 **遊[あそ]ばす** 「する」の非常に敬意度の高い尊敬語。「いかがあそばしますか」 ◇多く、「おいであそばす」のように補助動詞的に用いる。 05 **召[め]される** 「する」の非常に敬意度の高い尊敬語。「おのおのが〜食事を〜」な」◇古い言い方。多く、補助動詞的に用いる。 06 **遣[や]る** 俗意図的に何かをする。「夕食がすんだら勉強を〜」◇「する」に比べて口語的で、漠然とした動作や行動に用いる。「死んでやる」のように補助動詞的にも用いる。 07 **遣[や]っ付[つ]ける** 俗「やる」の強調表現。「今週中に仕事を〜」◇動作・行為の内容よりもそれを終わらせるということに力点がある。 08 **為[し]て遣[や]る** 目下の者や動物に対して、何かをする。「してやったりとほくそえむ」◇「うまうまと〜」のように受け身の形でも用いられる。 09 **遣[や]らかす** 俗人があまりしないようなことをする。「飲みすぎて大失敗を〜」◇多くの場合、失敗について用いる。 10 **仕[し]出[で]かす** 人があまりしないような、とんでもないことをする。「あいつは何を〜かわからない」◇「為出かす」とも書く。「仕」はあて字。 11 **働[はたら]く** 悪事などをする。「彼が盗みを〜なんて」 12 **演[エン]じる** してはいけないようなことを、してしま「酔って醜態を演じた」◇「演ずる」ともいう。 13 **為[な]す** 図「する」の、やや古い言い方で、現在は慣用表現で多く用いる。「為す術もない」「為せば為る」 14 **仕[つかまつ]る** 「する」の謙譲語で、古めかしい言い方。「歌を一首つかまつります」◇「存じつかまつる」のように補助動詞的にも用いる。 15 **何[なに]する** 動作について、はっきりと言い得ないときに用いる。「すまんが、ちょっとそれを何してくれないか」 ## おこなう 16 **行[おこな]う** (方法・手順にしたがって)あることをする。「来月競技会を~」「安全を確認するために、もう少し調査を~必要がある」◇「する」よりも、やや改まった表現。具体的なこと、すべきことや手順がはっきりしていることに多く用いる。 17 **施[ほどこ]す** あることに対して、効果的なことをおこなう。「緊急に策を~必要がある」「経過観察しながら投薬治療を~」「こうなってはもう手の施しようがない」 18 **講[コウ]じる** あることに対処してなんらかの方策を考え、効果的なことをおこなう。「災害への対策を~」◇「講ずる」ともいう。 19 **細[サイ]工[ク]する** 物事がうまくいくようにしかるべき手段を講じたり、工夫をしておくこと。「模擬試験の結果に甘めの点数をつけ、生徒が自信を持てるように〜した」「忌憚のない意見が聞けるよう、ネットの掲示板には匿名性を保てるように〜してある」「このおもちゃは、角が当たっても子供がけがをしないように〜してある」 20 **手[て]当[あ]てする** 起きてしまった問題に、なんらかの処置を講じる。「今期の欠損は大至急~する必要がある」 21 **実[ジッ]行[コウ]する** 計画したことや考えたことなどを実際におこなうこと。「予定どおり計画を〜する」「そろそろ〜に移す頃合いだ」 ▷~力・不言~ 22 **実[ジッ]践[セン]する** 計画したことなどを、自分で実際におこなうこと。「新しい教授法を〜する」◇多くの場合、その計画や考えなどの正しさを確かめる目的をもつ。 23 **躬[キュウ]行[コウ]する** 図みずから実行すること。「~を重んずる」▷実践~ 24 **実[ジッ]施[シ]する** 決定したことを実際におこなうこと。「例年どおり、本年度も講演会を〜いたします」 ▷~要綱・~要項 25 **施[シ]行[コウ]する** 法律などを決めて、その決められた法律が実際に効力をもつようにすること。「政治改革法を来年度より~する」 ▷~細則◇「せこう」ともいう。 26 **履[リ]行[コウ]する** 約束したことなどを実際におこなうこと。「契約を〜する」 <792> 約を〜する義務がある」 **兼[けん]行[こう]** ①2つ以上のことを兼ねておこなうこと。「業務を〜する」②休まずに急いでおこなうこと。昼夜~ **試[こころ]みる** 実際に(試しに)やってみる。「厳冬期に富士山への登頂を~」「さまざまな方法を試みたが無駄だった」 **試[し]行[こう]** 実際にやってみること。特に、新しい計画などを、本格的に実施する前に、試しにやってみること。「来月より新プロジェクトを〜させる」「フレックスタイムを〜してみる」▷~期間 **試[し]行[こう]錯[さく]誤[ご]** いろいろな方法を試してみて、その問題のより適切な解決方法に近づけていくこと。「~を重ねる」 ●執行する 4305催すa●執り行う、4306執るa ●執る 4306執るa●執る ## ▶積極的におこなう **手[て]ずから** 直接自分で実行する。「部長みずからその仕事に当たった」 **励[れい]行[こう]** 決めたことや、やらなければならないことなどを、進んで、また、努力して実行すること。「毎朝のジョギングを〜する」◇「厲行」とも書く。 **力[りき]行[こう]** 大変な努力をしておこなうこと。骨が折れる仕事に熱心に取り組むこと。◇「力行」は「りっこう」ともいう。 **決[けっ]行[こう]** 状況の変化にもかかわらず、初めの計画どおりに実行すること。「旅行は予定どおり〜します」「春闘の低額回答を不満として、ストは〜された」▷雨天~・小雨~ **敢[かん]行[こう]** 困難や悪条件を覚悟しながら、あえておこなうこと。「高齢ではあるが手術を〜することになった」 **強[きょう]行[こう]** 困難や反対を無視して、強引におこなうこと。「ダム建設を〜することに対し抗議する」▷~採決 **断[だん]行[こう]** 困難や反対を押しきって、強い意志をもっておこなうこと。「改革を〜する」 **即[そっ]行[こう]** すぐにおこなうこと。「彼には計画を実行するようにと命じた」 **押[お]し切[き]る** 危険や困難があるのに強引におこなう。「病をおして出かける」「横車を〜」 **無[む]理[り]** 困難なことを強引におこなうこと。「そんな~をすると体をこわさないように」「この年になると、そんな〜はきかない」 **無[む]茶[ちゃ]** 筋の通らないことを強引にすること。「~を言うなよ」「~すると体をこわすよ」◇「無茶」はあて字。「無理」よりも乱暴で八方破れな感じがある。 **背[せ]伸[の]び** 無理して自分の能力以上のことをしようとすること。「君の実力では、どんなに〜しても、あの難関校は無理だ」「子供のくせに〜して大人のまねなんかするんじゃない」 ●率先する 8906先んじる●先んじる ●危険なことを行う 9503危ないa●危険な行動をする ## ●その他 **決[き]める** そうしようということになったり、ある状態になったりする。「横着を決めて外出しないことにした」「ねこばばを~」◇「極める」とも書く。 **決[き]め込[こ]む** 「決める」をやや強めた言い方。「部長にすっかりばれたと~んだ」 **選[せん]しゅうする** 外部の制約を受けずに、思う存分にふるまうこと。「慰安旅行の席で思う存分に〜する」 ## d 形容動詞の類 **独[どく]立[りつ]独[どっ]歩[ぽ]の** 他に頼らないで、自分の力だけでおこなう様子。「~の精神」 **既[き]遂[すい]の** すでにしてしまった様子。「~の為をとがめず」▷~犯 **未[み]遂[すい]の** しようとしたが、まだしていない様子。「銀行襲撃計画は〜に終わった」▷殺人~・~罪・既遂 ●直情径行な 2900ふるまうd●よく考えずに行動する様子 ## f 副詞の類 **手[て]ずから** 自分の手で直接何かをする様子。「この料理はご主人〜お作りになったんですって」 **自[みずか]ら** 自分自身で何かをする様子。「主人~店頭に立って客を呼び込む」「~署名運動の先頭に立つ」 **身[み]を以[もっ]て** 直接自分の体で何かをする様子。「地震の恐ろしさを〜知った」「~わが子を守る」 ## ●直々に → 9102かかわるf ## ●進んで **進[すす]んで** 物事を積極的に行う様子。「~困難に立ち向かう」 **奮[ふん]って** 「進んで」のややかたい言い方。「ふるってご応募ください」のように、特に広告文に用いる。 **ばりばりと** 積極的・精力的に物事に取り組む様子。「今日も~仕事をするぞ」 **がんがん** 積極的に意欲をもって物事に取り組む様子。「新商品を~売り込む」 **もりもりと** 一気にしまくるように物事に取り組む様子。(と)仕事をす」「~勉強するぞ」 ## h 名詞の類:コト・サマ ●おこなうこと **行[こう]為[い]** 何かを意識的におこなうこと。「不正な〜は許せない」▷~者 **人[じん]為[い]** (自然に手を加えて)人間がおこなうこと。「~の及ばない世界」▷~的 **作[さく]為[い]** ある特別な意図をもっておこなうこと。「この手紙には〜が感じられる」▷不作為 **無[む]作[さく]為[い]** 特別なことをせずに、偶然に任せて何かをすること。「~に選ぶ」 **不[ふ]作[さく]為[い]** 法律で、すべきことをあえてしないこと。▷~債務・作為 **至[し]難[なん]の業[わざ]** 能力などが前提にあって初めて可能となる、非常に難しい行為。「外国語をマスターするのは〜だ」 **仕[し]業[わざ]** 実際ににした行為。「こんなひどいことは人間の〜とは思えない」◇おもに好ましくない行為について用いる。「仕」はあて字。 <793> 07 **所[ショ]業[ギョウ]** 許せないような仕業。「目に余る〜」「所行」と書く。 08 **所[ショ]為[イ]** 図おこない。「鬼神の〜としか思えないすごい犯罪」◇法律で特に犯罪行為をいう。 09 **沙[サ]汰[タ]** 問題となるような行為。「狂気の〜としか思えない」 ## おこない → 2900ふるまうh●ふるまい ## することなすこと → 9911すべてh●すべて●万事 ## 業 10 **早[はや]業[わざ]** すばやくおこなう業。「目にもとまらぬ〜」◇「早技」とも書く。 11 **人[ニン]間[ゲン]業[わざ]** 人間のできる業。「とても〜とは思えない」 12 **神[カミ]業[ワザ]** 神でなければできないような業。「まさに〜だ」「神事」とも書く。 13 **離[はな]れ業[わざ]** 人を驚かせる大胆な業。「人の意表をつく〜を演じる」◇「離れ技」とも書く。 14 **芸[ゲイ]当[トウ]** 普通の人にはまねのできない巧みな業。「あんな〜はあいつにしかできない」 ## 仕方 15 **仕[シ]方[カタ]** 何かをおこなうときの、どのようにするかということ。「話の〜が悪い」「仕」はあて字。 16 **遣[や]り方[かた]** 何かをおこなうときの、どのようにするかということ。「勉強の効果的な〜を教える」「〜がわからない」◇「仕方」に比べてややくだけた表現。また、「仕方」に比べて、具体的なこと、手順がはっきりしていることに用いることが多い。 17 **工[ヤ]合[アイ]** 俗「やり方」の、やや古めかしい言い方。「いい〜にやれ」 18 **方[ホウ]法[ホウ]** 目的を達するために考えられたやり方。「連絡の〜を考える」▷~論◇「方法」は「何をどのようにするか」というコトに重点があり、「手段」は「何かをするために役立つ物事」というモノの面に重点がある。 19 **メソッド** ある訓練・表現・研究などのための、特別な方法。「最先端の〜を学ぶために留学することになった」◇「メソード」ともいう。method 20 **致[イタ]し方[かた]** 「仕方」の丁寧な言い方。「残念ですが、〜がありません」 21 **仕[シ]様[ヨウ]** 物事をうまく進めていく仕方。「こうなったらもう〜がない」◇「仕」はあて字。 22 **遣[や]り様[よう]** 物事を進めていくやり方。「ほかにも〜はあるだろう」 23 **術** 文方法。「雪道でタイヤが滑り始めたら、もはや車を止める〜はない」「なす〜もなく立ち尽くすのみ」◇否定の文脈で用いる。 24 **工[ク]夫[フウ]** あれこれと考えて得られる、うまいやり方。「もっと早く仕上げるのに何かよい〜はないだろうか」◇「功夫」とも書く。 25 **手[しゅ]際[ぎわ]** 物事を処理するやり方。「仕事を〜よく片づける」 26 **手[て]口[ぐち]** 犯罪・悪事などの方法。「これは10年前の強盗の手口と同じだ」 27 **遣[や]り口[くち]** 物事のやり方。あまり気のきかないやり方。「彼の〜が気に入らない」◇あまりよい意味では用いられない。 28 **技** 訓練して身につける、何かをおこなう方法。「多くの〜を学んで、早く一人前になりたい」 29 **技[ギ]術[ジュツ]** 理論などにもとづいた、具体的な方法。「どんな〜をもってしてもそれは不可能だ」「海外で最先端の〜を学ぶ」 30 **技[ギ]法[ホウ]** 文学・絵画・スポーツなどにおいて、より効果的に目的を達成するための、ひとつひとつの具体的な技術。「その作品には、新しい〜が数多く取り入れられていた」 31 **手[シュ]法[ホウ]** (文学や芸術作品で)何かを表現する方法。「時代や作家ごとに異なる〜が使われている」「その作家独特の〜」 32 **実[ジッ]技[ギ]** 実際におこなう技術やわざ。「体育の〜の試験」 33 **テクニック** 物事を成し遂げる上で、より効率よく、効果をねらって駆使する技法や手法。「高度な〜を駆使してつくられた精巧なマシン」「作者の〜は認めるが、強く訴えかけてくるものがない作品だ」 technique 34 **ノウハウ** 物事をおこなうのに必要な専門的技術や方法(の知識)。「経営の〜を教わる」◇「ノーハウ」ともいう。know-how 35 **アプローチ** 研究・学問で、対象に迫る方法。「構造主義的~で分析をおこなう」 approach 36 **接[セッ]近[キン]法[ホウ]** 図アプローチ。「この問題にはいくつかの〜が考えられる」 37 **手[て]** 事態解決のための方法。「連絡が取れないから実際に行ってみるより〜がない」「あとどういう〜が考えられますか」 38 **四[シ]十[ジュウ]八[ハッ]手[テ]** あることをうまくおこなうために知っておくべき知恵や技術。「〜を会得する」 39 **手[だ]立[て]** 不都合な状態を解消する方法。「解決のための〜を考える」「あの人を説得する〜がない」 40 **方[ホウ]便[ベン]** うまくやるための便宜的な手だて。「うそも〜だ」 41 **便[ベン]法[ポウ]** その場をしのぐための(うまい)方法。「一時的な~にしろ、そういうことはすべきではない」「~を講じる」 42 **道** これからどうすべきかという方法・筋道。「これしかほかに〜はない」◇「路」「途」とも書く。 43 **方[ホウ]途[ト]** これから生じるはずの事態に対処する方法。「会社再建の〜を探る」 44 **機[キ]軸[ジク]** 中心となるやり方。「伝統と文化の保護を〜とした都市づくりを進める」 45 **由** かかわるための方法。「彼がその後どこへ行ったかは知る~もない」 ## 定石 → 1703決まるh ## 活路 → 8109逃げるh●逃げる方法 46 **手[シュ]段[ダン]** 目的を達するために役立つと考えられる物事。「通信の~として新たに電子メールが加わった」「彼は〜を選ばない冷酷な人間だ」 47 **道[ドウ]具[グ]** ある目的の実現に利用する物事。「言葉を出世の〜としてしか見ない上司」◇「手段」に比べ、「道具」はよりモノ的である。道具は具体的にかんだり離したりできるものにもいうが、手段についてはそのような具体的動作はできない。 <794> # する4300h~x 48 **真[シン]** 交道具。「スキャンダルを政争の〜にする」 49 **手[て]の内[うち]** 図自分が使いこなせる手段。「~の限りを尽くす」「忍びの~」 50 **仁[ジン]術[ジュツ]** 図人に徳を施す方法。「医は〜なり」 ## 奥の手・切り札 → 1700決めるk●決める力をもつもの ## 策 51 **策[サク]** 物事に対処して講じる方法・手段。「~を練る」「~を弄し、~におぼれる」 52 **対[タイ]策[サク]** 問題や事件などに対応して講じる策。「災害時の道路渋滞の~を考える」「万全の~を練る」 53 **方[ホウ]策[サク]** ある事柄について講じる策。「事故撲滅の~を検討する」 54 **施[シ]策[サク]** 政府などの公的機関がおこなう対策。「政府の〜が遅れ、問題はますます深刻化する一方だ」 55 **政[セイ]策[サク]** ①政府や政党などがとる、方策や方針。▷外交~・金利~・経済~・社会~・所得~・通貨~・宥和~ ②ある目的を実現するために、組織体がとる方策や方針。「新製品開発に重点をおいた〜をとる」 ▷販売~ 56 **国[コク]策[サク]** ☆ 国の(基本的な)政策。「~に沿って映画が作られたこともある」 57 **善[ゼン]後[ゴ]策[サク]** 起きてしまった問題の後始末として講じる策。「全員で〜を協議する」 58 **一[イッ]策[サク]** 困難を打開するために考え出された一つの策。「苦肉の〜」 59 **万[バン]策[サク]** ありとあらゆる策。「~尽きて降伏する」 60 **下[ゲ]策[サク]** 図まずい策。→上策 61 **愚[グ]策[サク]** おろかな役に立たない策。「~を弄する」◇自分の策を謙遜してもいう。 62 **拙[セッ]策[サク]** へたな策。◇自分の策を謙遜していう。 63 **苦[ク]肉[ニク]の策[サク]** 打つ手がなくなり、苦しまぎれに考えついた策。「~が意外にも功を奏した」 64 **窮[キュウ]余[ヨ]の策[サク]** 窮地に追い込まれ、苦しまぎれに考えついた策。「彼の反論は単に〜に過ぎない」◇「窮余の一策」ともいう。 65 **弥[ビ]縫[ホウ]策[サク]** 図(ほころびを縫い繕うような)一時逃れの策。「〜では抜本的な解決にはならない」 66 **窮[キュウ]策[サク]** 図追い詰められて、苦しまぎれに考えついた策。 ## 良策 → 9400良いh●よい方法 ## 奇策 → 3604謀るh●すぐれたはかりごと ## 秘策 → 9808隠すh●秘密の方法 ## 手順 → 6403並べるh●物事の順番 ## 方式 67 **方[ホウ]式[シキ]** あらかじめ決められたやり方。「録画の~が違う」 68 **様[ヨウ]式[シキ]** 一定の形式ややり方。「製本にも無線綴じ〜とじ〜などいろいろある」▷生活~ 69 **スタイル** 「様式」の、より口語的な言い方。「この作家の〜はとても個性的だ」「戦後、日本人の生活の〜は激変した」 style 70 **流[リュウ]儀[ギ]** 個人・集団などに独自の、一定のやり方。「ここは私の〜でやらせてもらう」「流派が同じでも〜が違う」◇「様式」が建築、芸術作品などの分野、あるいは生活などのやり方についていうのに対し、「流儀」は技芸などの分野、あるいは個人などの他と異なる独自のやり方についていう。 71 **自[ジ]己[コ]流[リュウ]** 自分独自の流儀。「~の料理」 72 **我[ガ]流[リュウ]** 自分独自の勝手な(水準には達しない)流儀。「~で絵を描く」 73 **無[ム]手[テ]勝[カッ]流[リュウ]** 「人に料理を習ったことがないので、味つけもすべて〜である」 # S 名詞の類:ヒト 00 **仕[シ]手[テ]** 物事をする人。「仕事の~を探す」◇「為手」とも書く。「仕」はあて字。 01 **遣[や]り手[て]** 「仕手」のややくだけた言い方。「アルババイトの~がいない」 # u 名詞の類:トコロ 00 **現[ゲン]場[バ]** 人が、何かをおこなったり、事件が起こったりしている、その場。「私服を着た捜査員が痴漢の~を取り押さえる」「密通の~に踏み込む」「~の一部始終を見ていた目撃者があった」▷~検証・犯行~ 01 **現[ゲン]場[バ]** 事件のげんば。「~に急行する」 02 **現[ゲン]地[チ]** 物事がおこなわれる場所。「~集合、~解散とする」 # x 名詞の類:トキ 00 **潮[しお]時[どき]** 物事をする、またはやめるのにちょうどよい時。「そろそろ~と見て引退を決意する」◇「汐時」とも書く。 01 **潮[シオ]** 「潮時」のやや改まった表現。「来客を〜に席を立つ」「引き~」とも言う。 02 **頃[ころ]合[あ]い** 物事をするのにちょうどよい時。「~を見計らって電話をかける」 03 **間[あい]** 「頃合い」のやや古めかしい言い方。「~をはかる」「~を見て話しかける」 04 **折** 何かをするのに適したとき。「そのことを話す〜がないまま月日が過ぎた」「彼には一度、~を見て話しておいたほうがいい」 05 **時[ジ]刻[コク]** ちょうどよい時。▷~到来 06 **時[ジ]分[ブン]** なにかをするのにちょうどよい時。「暑い~にすいかを食べるのはいい」 07 **時[ジ]機[キ]** 何かをおこなうのにちょうどよい時。「~を待つ」「~を失する」▷~到来 08 **時[ジ]節[セツ]** 図時機。「~を待つ」▷~到来 09 **季[キ]節[セツ]** ①ある物事が、一年のある時期に、ちょうどよく、それが盛んに行われる時。「鍋の〜になりましたね」「海の~到来だ」②それが四季のように移り変わることを前提として、あることを集中して行う、または行わなければならない時。「彼は今、恋愛では苦悩の〜のまっただなかだ」 <795> # する4300x~果たす4301a 10 **シーズン** なにかが盛んに行われる時期。「野球の〜が開幕した」 season 11 **機[キ]会[カイ]** 物事をおこなうのに都合のよい時。「報復の~を狙う」「~があったらお知らせします」「これを〜に以後よろしくお願いします」◇「時機」に比べて、不意に訪れる、あるいは偶然に遭遇するというニュアンスが強い。 12 **機** 図機会。「~が熟す」「~をうかがう」 13 **好[コウ]機[キ]** 図物事をするのによい時。「~を逸す」▷~到来 14 **序[ついで]** あることをほかのことといっしょにおこなう機会。「あの町の博物館は〜があったらぜひ入ってみたい」 15 **チャンス** 絶好の機会。「〜をつかむ」「~を逃す」「生涯に三度ある〜をものにする」 chance 16 **シャッターチャンス** 写真を撮るのに最も適した瞬間。「〜をとらえる」◇和製洋語。シャッター(shutter)+チャンス(chance) 17 **時[ジ]宜[ギ]** ちょうどよい時。「~を得る」「~にかないだ」 18 **タイミング** よい頃合いに行動を合わせること)」「〜が悪い」▷グッド〜 timing # z その他 00 **此[こ]の際[さい]** (ある状況を前提に)こうなった場合は(だから)。「君も知っておいてほしい。〜はっきり言っておくが、僕はそんな気は毛頭ない」「夜中の1時だから、もう電車はなくなった。〜朝まで飲み明かそう」 01 **其[そ]の際[さい]** 近い未来に、今述べた具体的なことが起こった時。「来週の月曜日に、面接会場に入ってください。〜、この書類を忘れずにお持ちください」 02 **際[サイ]して** 人が改まって何かをおこなったりする、その時に。「入場に〜は以下の注意事項をお守りください」 ## 何かをするときの手段・媒体の表現 03 **通[トオ]して** (「・・・を通して」の形で)何かに対して働きかけるときに、それと直接かかわらないで、何らかの手段・経路・媒体を利用する様子。「マイクを~話す声は元の声と微妙に異なる」「首脳へのすべての報告は、まず秘書官を〜おこなうことになっていた」 04 **通[ツウ]じて** (「・・・を通じて」の形で)何かをするときに、ある手段・経路・媒体を主な活動の場として、それをおこなう様子。「そのレポーターは、戦乱の街角から、テレビを~平和の重要さを訴えた」「彼女とは仕事を~知り合った」◇「通して」は、ある間接的な経路・媒体を使わなくても可能な行為について用い、「通じて」は、その経路・媒体が行為と密接にかかわる(時として不可欠な)行為について使う。したがって、「めがねを通して見る」は「通じて」に言い換えにくく、「特異な体験を通じてたどり着いた独特の考え」は「通して」に言い換えにくい。 05 **介[カイ]して** (「・・・を介して」の形で)何かをするときに、それを円滑に進めるのに役立つある人・物事を、間にかかわらせる様子。「ある人から知人を〜その会社の調査依頼があった」「趣味の絵画を〜多くの友人ができた」「通訳を~話し合った」◇「望遠鏡を通して見る」「マスコミを通じて発表する」のように、「方向」や「経路」が強く示唆される行為については、「介して」を使いにくい。 # 4301 果たす # a 動詞の類 ## 果たす 00 **果[は]たす** しようと思っていたことを残さずにすべておこない、十分やり遂げたと満足できる状態を得る。「彼女との約束を果たせずにいる」「最後まで責任を~」 01 **遂[と]げる** ①実現の難しいことをみごとに果たす。「悲願の優勝を〜」②最終的にある結果を得る。「悲惨な最期を~」「長足の進歩を~」 02 **全[まった]うする** 与えられたことを最後までおこなうこと。「使命を~」「天寿を~」 03 **成[な]し遂[と]げる** 困難なことを最後までおこない、目的を果たす。「偉業を~」「念願の優勝を~」◇「為し遂げる」とも書く。 04 **遣[や]り遂[と]げる** 問題の多い仕事などを、最後までやって終わらせる。「辞書の執筆をひとりで〜」 05 **為[し]遂[と]げる** 「やり遂げる」のややかたい言い方。「難事業を~」 06 **遣[や]り抜[ぬ]く** 物事をあきらめずに最後までおこなう。「何があっても改革を~覚悟です」 07 **遣[や]り通[とお]す** 途中でやめずにやり遂げる。「通信講座の受講を最後まで〜のは大変だった」 08 **遣[や]って退[の]ける** 難しいと思われるようなことを、簡単にやってしまう。「難しい役を軽々と~」 09 **遂[スイ]行[コウ]する** 図やり遂げること。「任務を〜する」 10 **完[カン]遂[スイ]する** 図完全にやり遂げること。「計画を〜する」 11 **有[ユウ]終[シュウ]の美[ビ]を飾[かざ]る** 達成すべきことを最後まで成し遂げ、立派な成果をあげる。「学生生活最後の試合でゴールを決め、有終の美を飾った」◇「有終の美を成す」ともいう。 ## つとめる 12 **務[つと]める** 引き受けた仕事や役を責任をもってする。「結婚式の司会を~」 13 **演[エン]じる** 与えられた役を務める。「二国間の紛争の調停に、重要な役割を~」◇「演ずる」ともいう。 14 **務[つと]め上[あ]げる** 引き受けた仕事や役を最後までやり遂げる。「司会という大役を最後まで〜」 ## かなえる 15 **叶[かな]える** 希望や願いなどを思っていたとおりに現実のものにする。「その望みを〜ことはかなり難しい」「ついに長年の夢を〜ことができた」 <796> # 果たす4301a~i 16 **実[ジツ]現[ゲン]する** 夢や希望などを自分の行いによって現実のものにすること。「子供のころからの夢を〜する」 17 **達[タッ]成[セイ]する** 大きくて難しいことをかなえること。「新記録を〜する」「偉業を〜する」 18 **大[タイ]成[セイ]する** 図長い期間をかけて立派に達成する「十年の計を〜」 19 **成[な]す** 図困難なことをおこない、目的を達成する。「大事を~」 20 **成[ジョウ]就[ジュ]する** 悲願などをかなえること。「やっと悲願を〜した」▷大願〜 ## 記録を達成する 21 **出[だ]す** 記録を達成する。「彼は泳ぐたびに世界新を〜」 22 **マークする** 「出す」の洋語的表現。「2回目のジャンプで最長不倒距離を〜した」 mark # d 形容動詞の類 00 **有[ユウ]功[コウ]の** 図功労がある様子。「~の人」 01 **殊[シュ]勲[クン]の** 際だってすぐれた手柄を立てる様子。「〜の働き」 # h 名詞の類:コト・サマ ## 結果 00 **結[ケッ]果[カ]** 何かをおこなうことによって生じることによって得られた事柄。「このまま行くとどういう〜になるかまったくわからない」「昇任試験の~次第で配属先が決まる」 01 **成[セイ]果[カ]** (できあがった)よい結果。「販売面で〜を収めた」 02 **成[セイ]績[セキ]** 仕事・事業・学問などで得た結果。「ゲームのやりすぎで、〜が下がった」 03 **業[ギョウ]績[セキ]** 仕事・事業・学問などで得られた結果。「~が不振で倒産した」 04 **実[ジッ]績[セキ]** 仕事・事業・学問などで得られたよい結果。「長い経験と〜がある」「~を積む」 05 **治[チ]績[セキ]** 文政治上の実績。「~が上がる」 06 **事[ジ]績[セキ]** 図ある人の成し遂げた業績。「先人の〜を明らかにする」 07 **足[ソク]跡[セキ]** 文実績。「会社の発展に大きな〜を残した」 08 **金[キン]字[ジ]塔[トウ]** 非常に価値のある、後世に残るようなすぐれた成果。「~を打ち立てる」「金の字の形の塔」、すなわち「ピラミッド」の意から。 09 **戦[セン]果[カ]** 戦闘によって得た成果。「輝かしい〜をあげる」 10 **戦[セン]績[セキ]** 戦闘や試合の成績。「すばらしい〜を上げる」 11 **記[キ]録[ロク]** スポーツなどで残された(優れた)成績。「~を作る」「~を更新する」「~を破る」▷新~ 12 **レコード** 記録、特に最高記録。「彼は自己の~を1.5秒も縮め、またもや優勝した」 record ## 功績 13 **功[コウ]績[セキ]** 社会や団体にとって利益となるような立派な成果。「~をたたえる」「すぐれた~を残す」 14 **働[はたら]き** 期待されたとおりの能力を発揮した結果としての功績。「~に見合った報酬」「大した〜だ」 15 **手[て]柄[がら]** 人から褒められるような立派な成果。「~を自慢する」◇「功績」と比べて、人の目を引く一時的な事柄の意味が強い。また、日常的な事柄にも用いる。 16 **大[おお]手[て]柄[がら]** 大きな手柄。「~をあげる」 17 **勲** 「てがら」のやや古めかしい表現。「~を立てる」◇「いさおし」ともいう。「勲」とも書く。 18 **功** 文努力して成し遂げた立派な手柄。「~をあせる」「~成り名遂げる」 ▷蛍雪の~ 19 **内[ナイ]助[ジョ]の功[コウ]** 夫の社会的活動を家庭で支え、妻の功績。「~のよろしきを得て、ついに役員の座を射止めた」 20 **功[コウ]名[ミョウ]** 図手柄(を立てて有名になること)。「~を争う」「けがの~」 21 **功[コウ]労[ロウ]** 功績(とその努力)。「長年の〜に報いる」▷文化~者 22 **殊[シュ]勲[クン]** 際だってすぐれた手柄・功績。「~を立てる」 23 **勲[クン]功[コウ]** 図国や主君に尽くした功労。「~を立てる」 24 **年[ネン]功[コウ]** 長い間勤めた功労。「~により昇進する」▷~序列 25 **大[ダイ]功[コウ]** 図大きな功績。「~を立てる」 26 **偉[イ]功[コウ]** 図すぐれた功績。「~をたたえる」 27 **偉[イ]勲[クン]** 図立派な功績。「~を立てる」 ## 大きな功績となる事業 28 **大[タイ]業[ギョウ]** 図成すべき大きな事業。「王政復古の~を成し遂げる」「~を始める(新しく国をひらき、はじめること)の~」 29 **偉[イ]業[ギョウ]** 図偉大な事業・業績。「和平実現という~をなしとげる」 30 **覇[ハ]業[ギョウ]** 図覇者(武力で征服する者)となるための事業。「天下統一の〜を成し遂げる」 31 **遺[イ]業[ギョウ]** 故人が残した事業・業績。「~をたたえる」▷~を継ぐ」 32 **功[コウ]業[ギョウ]** 図大きな功績となる事業・業績。「何千年に1度の大きな〜をなした」 ## 戦いの功績 33 **一[いち]番[バン]槍[ヤリ]** (真っ先に敵に槍を突き入れること)から転じて、人より先んじて、真っ先にきて最初に手柄を立てること。「~を争う」 34 **戦[セン]功[コウ]** 戦争で立てた手柄。「数々の〜により、勲章を授かる」 35 **軍[グン]功[コウ]** 図戦功。「~によって加増される」 36 **武[ブ]功[コウ]** 図戦功。「我こそはと~を競う」 37 **武[ブ]勲[クン]** 図戦功。「~に輝く」 # i 名詞の類:コト・サマ ## 務め 00 **務[つと]め** 社会的・道徳的に人が当然果たすべきこと。「国民の〜を果たす」 <797> # 果たす4301i 01 **役** 図与えられた務め。「大臣の~を解く」 02 **義[ギ]務[ム]** 立場に応じて法律的・道徳的に人が当然果たすべきこと。「国民は納税の〜を負う」▷注意~・扶養~・守秘~・~教育 03 **仕[シ]事[ゴト]** 「仕事」の古い言い方。「それは私の〜だから、気にしないでください」◇「仕」はあて字。 04 **任[ニン]務[ム]** ある組織の中で与えられた、するべきこと。「特使としての〜を果たす」 05 **本[ホン]分[ブン]** 尽くすべき本来の務め。「勉強が学生の~だ」 06 **本[ホン]務[ム]** 文本来の任務・務め。「~を全うする」 07 **役[エキ]務[ム]** 労働などによる務め。「~につく」▷~賠償 08 **用[ヨウ]務[ム]** 果たすべき務め。「数々の〜を処理する」 09 **使[シ]命[メイ]** 自分に課せられた任務。「重要な〜を帯びて地方へ行く」 10 **課[カ]題[ダイ]** 自分に課せられた任務・問題。「今後の~として検討する」 11 **課[カ]業[ギョウ]** 課せられた勉強や仕事。「本日の~」 12 **日[ニッ]課[カ]** 毎日決めてする仕事。「犬の散歩が〜だ」 13 **債[サイ]務[ム]** 借金などを返済する義務。▷~者・~不履行・~整理 14 **双[ソウ]務[ム]** 契約の当事者双方が互いに義務を負うこと。▷~契約 ↔片務 15 **片[ヘン]務[ム]** 契約の当事者の一方だけが義務を負うこと。▷~契約 ↔双務 16 **宿[シュク]題[ダイ]** 未解決のまま残されている課題。「~が山積している」 17 **積[つ]み残[のこ]し** 処理しきれずに残された問題など。「~の案件が多く、会期を延長せざるをえない」 ## ノルマ → 4207割り当てるk ## 交替でする務め 18 **番** 順番を決めて交替ですること・務め。「~が回ってきた」 19 **当[トウ]番[バン]** 順番でする仕事の番に当たること。▷~医 20 **早[はや]番[バン]** 早く出勤する番。「明日は~だから早く寝よう」 21 **遅[おそ]番[バン]** 遅く出勤する番。「今日は〜なので、夕食は外で」 22 **日[ひ]番[バン]** 日中の当番。 23 **週[シュウ]番[バン]** 1週間交替の当番。 24 **月[つき]番[バン]** 1ヵ月交替の当番。 25 **年[ネン]番[バン]** 1年交替の当番。 26 **宿[シュク]直[チョク]** 交替で泊まって警備をしたりすること。▷~室 ↔日直 27 **日[ニッ]直[チョク]** ①その日の当番。②昼間の当番。→宿直 28 **当[トウ]直[チョク]** 宿直、日直などであること。 29 **泊[とま]まり番[バン]** 宿直の当番。「今夜は~だ」 30 **泊[とま]まり** 「泊まり番」の略。 ## 役目 31 **役[ヤク]目[メ]** ある目的に応じて、果たすことを求められている事柄。「与えられた〜を投げ出した」「会長としての~を果たす」 32 **役[ヤク]割[ワリ]** 特定の目的に割り当てられた個々の役目。「部下に対して、物わかりのいい~を演じるのはいやだ」 33 **役** ある人に与えられた、種類・範囲を規定された仕事や地位。「いやな〜が回ってきた」「~を退く」▷まとめ~・収入~・指南~・検査~・補佐~・引き立て~◇「その役にある人」の意でも用いる。 34 **役** その人に合った役。「~にはまる」 35 **役[ヤク]柄[ガラ]** 役目の性質。「どうもこの〜は気に入らない」 36 **役[ヤク]回[まわ]り** 役が振り当てられること。「いつでも損な~だ」 37 **一[イチ]翼[ヨク]** 文役割の一部。「会社発展の~を担う」 38 **憎[にく]まれ役[ヤク]** (物事がうまく運ぶようにと考えたうえでの)人から憎まれる役回り。「自ら〜を買って出る」 39 **大[タイ]役[ヤク]** 重大な役。「私のような者に、このような〜はもったいない」 40 **重[ジュウ]役[ヤク]** 図責任の重い役。「総司令官という~をおおせつかる」 41 **同[ドウ]役[ヤク]** 図同じ役。「役向きのことを〜に相談する」 42 **三[サン]役[ヤク]** 団体などで、三つの重要な役。「党の~が協議に入る」 43 **用** そのものの果たすべき役割や期待される働き。「この車にはもう〜はない」「~をなさない」 ## 役職 → 4400携わるj●役職 ## 職務 44 **職[ショク]務[ム]** 担当している仕事上の任務。「~を忠実に遂行する」▷~質問・~命令 45 **業[ギョウ]務[ム]** 職業として、継続しておこなう仕事。「~につく」▷~成績・~日誌 46 **現[ゲン]業[ギョウ]** 図工場など、実地・現場の業務。「~に従事する」▷~員 ↔非現業 47 **職[ショク]分[ブン]** 図職務上、なすべきこと。「~を全うする」 48 **職[ショク]掌[ショウ]** 図担当している職務・役目。「それについては~柄お答えしにくい」 ## 重要な務め・職務 49 **重[ジュウ]任[ニン]** 図重い任務。「~を負う」 50 **大[タイ]任[ニン]** たいせつな任務。「~を引き受ける」 51 **要[ヨウ]務[ム]** 図重要な任務。「~を帯びる」 52 **要[ヨウ]職[ショク]** 重要な職務。「官界の~を歴任する」 53 **重[ジュウ]職[ショク]** 責任が重い職務。「委員長という~に就く」 ## いろいろな務め・職務 54 **特[トク]務[ム]** 図特別な任務。「軍の~」▷~機関 <798> # 果たす4301i~扱う4302a 55 **急[キュウ]務[ム]** 急いでしなければならない務め。「人員の確保が〜である」 56 **時[ジ]務[ム]** 図その時・時代に必要な務め。「人口問題の解決が〜だ」 57 **激[ゲキ]務[ム]** 激しく忙しい務め。「~に耐える」◇「劇務」とも書く。 58 **激[ゲキ]職[ショク]** 非常に忙しい職務。「会長がこんな〜とは思わなかったよ」↔閑職◇「劇職」とも書く。 59 **閑[カン]職[ショク]** 忙しくないあまり重要でない職務。↔激職 60 **名[メイ]誉[ヨ]職[ショク]** 名誉を表すために与えられる職務。「その会社の会長は〜にすぎない」 61 **兵[ヘイ]役[エキ]** 軍隊に入り、務めを果たすこと。「~を免除される」 62 **軍[グン]役[エキ]** 図軍人として務めを果たすこと。「ぐんやく」ともいう。 ## 公務・公職 63 **公[コウ]務[ム]** 国・地方公共団体の職員の任務。▷~執行妨害、~員 64 **公[コウ]職[ショク]** 公務員や議員など、公の職務。「~を追われる」▷~選挙法 65 **官[カン]職[ショク]** 図「公職」の古い言い方。「~に就く」 66 **官[カン]途[ト]** 文官僚の地位。「~に就くべきか実業の道に進むべきかで悩む」 67 **特[トク]別[ベツ]職[ショク]** 図国務大臣・大使・裁判官・地方公共団体の長など、特別の根拠をもっている公務員の職務。 68 **一[イッ]般[パン]職[ショク]** 特別職以外の公務員の職務。 ## 責任 69 **責[セキ]任[ニン]** 引き受けて果たすべき務め。「しつけは親の〜だ」▷~感・~者・~能力・連帯~・企業~ 70 **責[せ]め** 「責任」のやや古い言い方。「~を果たす」 71 **責[セキ]務[ム]** 図責任と義務。「憲法を守るのは我々の〜だ」 72 **重[ジュウ]責[セキ]** 図重大な責任。「~を担う」 73 **職[ショク]責[セキ]** 図職務上の責任。「~を重んじる」 74 **言[ゲン]責[セキ]** 図自分の発言に対する責任。「~を負う」 75 **文[ブン]責[セキ]** 図自分の書いた文章に対する責任。「記事の~を明らかにする」 # S 名詞の類:ヒト ## 成し遂げた人 00 **英[エイ]雄[ユウ]** 多くの人から尊敬される、並外れた能力によって大事業を成し遂げた人物。「~を待ち望む」▷~伝 01 **老[ロウ]雄[ユウ]** 文年をとった英雄。 02 **群[グン]雄[ユウ]** 図多くの英雄。▷~割拠(多くの英雄が互いに勢力を争うこと) 03 **奸[カン]雄[ユウ]** 図悪知恵にたけた英雄。◇「姦雄」とも書く。 04 **風[フウ]雲[ウン]児[ジ]** 時代の転換期などに登場して活躍する英雄的な人。「政界の~」 05 **ヒーロー** 「英雄」の洋語的表現。「芝居などの男の主人公」や、「試合などで最も活躍した人」の意味でも用いる。hero 06 **立[た]て役[ヤク]者[シャ]** 物事の成功・成立に大きく関わり、中心的な存在として重要な役割を果たした人物。「A女史は民主化推進の~だった」 ## 両雄 → 9402すぐれる●最もすぐれている2人以上の人 # x 名詞の類:トキ 00 **任[ニン]期[キ]** 任務を果たすべき、あらかじめ決められた一定の期間。「~が満了する」▷~延長 01 **在[ザイ]職[ショク]期[キ]間[カン]** ある職務についている期間。「やりかけの仕事が終わるまで、~を延長する」 02 **在[ザイ]任[ニン]期[キ]間[カン]** その任務についている期間。「長の~を制限する条例が可決された」 ## 暁 → 9909ときx●場合 # 4302 扱う # a 動詞の類 ## 扱う 00 **扱[あつか]う** ①あれこれ手などを用いて操ったり使ったりする。「機械を〜のは得意だ」②ある物事を仕事や業務の対象としたり、受け持って決着をつけたりする。「自然食品を〜店」「窃盗事件を〜ことになった」③人の相手になる。「子供を〜のはうまい」「客を大事に扱ってくれ」 01 **取[と]り扱[あつか]う** 「扱う」をやや強めた言い方。「その件はこちらの窓口で取り扱っております」「壊れやすいので、慎重に取り扱ってくれ」 02 **手[て]掛[が]ける** 自分が直接扱う。「新プロジェクトを~」◇「手懸ける」とも書く。 03 **弄[いじ]る** 本格的にではなく、遊びや趣味の気持ちで扱う。「定年退職後は、盆栽でもいじって暮らそうかと思っている」「パソコンはちょっと〜程度です」 ## 処する 04 **処[ショ]する** 図状況に合わせて、適切に行動したり、うまく取り計らったりする。「難局に〜ときこそ、人の真価が問われる」◇「処す」ともいう。 05 **処[ショ]置[チ]する** ある基準や判断に従って、(適切に)取り扱うこと。「早急に〜しないと大問題になる」「〜の仕方がよかったせいか、症状はすぐにおさまった」▷応急~・~室 06 **措[ソ]置[チ]する** ある判断を下して物事がうまく運ぶように取り扱うこと。「適切に〜する」「〜を講ずる」▷特別~・緊急~・優遇~ 07 **律[リッ]する** 図ある規準にあてはめて処置する。「自分の価値観で他人を律してはならない」◇「律す」ともいう。 ## 対処する 08 **対[タイ]する** ある物事に応じて何かをする。「危機に〜には、いく通りかの方法がいくつかある」 <799> # a 動詞の類 ## ●こなす 00 **こなす** ①与えられた仕事などをうまく処理する。「多くの注文を〜」②自分のものとして十分に身につける。「英語を自在に〜」③消化する。「食べたものが〜れない」 01 **やってのける** 困難なことをやりとおす。「彼はたいへんな仕事を〜」 02 **やり遂[と]げる** 最後まで完全にやる。「一度始めたことは、最後まで〜」 03 **遂行[スイコウ]する** 任務などをやり遂げること。「命令を〜する」 04 **全[まっと]うする** 完全なものとして仕上げること。また、完全に実行すること。「責任を〜」「本分を〜」「目的を〜」 05 **完遂[カンスイ]する** 最後までやり遂げること。「五か年計画を〜した」 06 **貫徹[カン徹]する** 主義・方針などを、最後まで貫き通すこと。「初志を〜する」 ## ●さばく 07 **さばく** こみいった物事をうまく処理する。「手際よく事務を〜」 08 **裁[さば]く** ①物事の是非・道理を判断する。「人を〜」②ごたごたした物事をうまく処理すること。 09 **対処[タイショ]する** ある事態に合わせてふさわしい行動をとること。「急激な円高に〜する」 10 **善処[ゼンショ]する** 最もよい方法で対処すること。「早急に〜する」 11 **手[て]を打[う]つ** 必要な手段を講じて対処する。「あらかじめ手を打っておいたので、だいじょうぶだろう」 12 **手[て]を尽[つ]くす** 考えられる限りの手段を行う。「八方手を尽くしたが、結局だめだった」 ▷●対応する → 4102答えるa●応じる ## ●さばく 13 **捌[さば]く** 手際よく(一つ一つ)すませる。「難しい要求を〜」 14 **処理[ショリ]する** 物事をさばいて決着をつけること。「苦情を〜する」▷下水~・画像~・情報~・データ〜・事後~・事務~ 15 **料理[リョウリ]する** 物事をうまく処理すること。「難問を手ぎわよく〜」 16 **計[はか]らう** よく考えて適切に処理する。「就職に際して便宜を〜」 17 **取[と]り計[はか]らう** 物事がうまくいくように計らう。「万事、私がうまく〜」 18 **取[と]り捌[さば]く** うまく使ったり、仕事をうまく処理したりする。「部下を〜」「仕事を〜」 19 **切[き]り回[まわ]す** 中心となって事をうまく処理する。「一家を〜」 20 **切[き]り盛[も]りする** ある範囲内でうまく処理すること。「大所帯を〜するのに苦労する」◇おもに家事・家計について用いられる。 ## ●こなす 21 **熟[こな]す** 自由自在にうまく処理する。「次々に難問を〜」「仕事の合間に家事を〜」 22 **遣[や]り熟[こな]す** 難しいことをこなす。「大仕事を〜」 23 **為熟[しこな]す** 巧みにこなす。「仕事を楽々〜」 ▷●使いこなす → 5400使うa●活用する ▷●弾きこなす → 8715鳴らすa●楽器を鳴らす ▷●読みこなす → 1807読むa●しっかりと読む ▷●乗りこなす → 5401操るa●制御する ## ●乗り切る 24 **乗[の]り切[き]る** 困難な状況に耐えて最後までやり通す。「冷静な判断で難局を〜」「山場を〜」 25 **乗[の]り越[こ]える** 困難な状況に打ち勝って最後までやり通す。「障害を乗り越えてオリンピックに出場する」 26 **クリアする** (障害などを)失敗せずに乗り越えること。「難関はすべて〜した」◇「クリヤー」ともいう。◆clear 27 **踏[ふ]み越[こ]える** 困難な状況に負けずに前へ進む。「幾多の困難を〜」 28 **潜[くぐ]り抜[ぬ]ける** 困難な状況からなんとか脱出する。「何度も修羅場をくぐり抜けてきた男」 29 **切[き]り抜[ぬ]ける** 困難な状況から力を尽くして脱出する。「ピンチを〜」 30 **切[き]り開[ひら]く** 困難な状況のなかで力を尽くして進路を開く。「自らの手で運命を〜」 31 **打開[ダカイ]する** 行き詰まった状態を切り開くこと。「局面を〜する」▷~策 32 **突破[トッパ]する** 前にある障害を突き破るようにして進むこと。「一点〜」▷~口 33 **快刀乱麻[カイトウランマ]を断[た]つ** もつれて、処理の難しいことをあざやかに解決する。「部長はどんな問題も〜ごとく解決してしまう」 ## ●まかなう 34 **賄[まかな]う** 限られた材料や金銭で、なんとか処理し、目的を果たす。「運営を寄付金で〜」「電力を自家発電で〜」「これだけの予算で家計を〜のは大変だ」 35 **自給[ジキュウ]する** 自分のために必要なあるものを、自分で生産してまかなうこと。「この国は食糧を〜することができないので、輸入に頼らざるをえない」▷~率 36 **自給自足[ジキュウジソク]する** 生活に必要なものを、すべて自分で生産してまかなうこと。「豊かな自然の中で、食べるもの着るものなど〜して生活するのが私の理想だ」「彼は田園に居を構え、〜の生活を送っている」 ## ●都合をつける 37 **都合[つごう]を付[つ]ける** 工夫してある目的の状態・状況に合わせる。「なんとか都合をつけて参加します」 38 **算段[サンダン]する** あれこれと考えて都合をつけること。「旅行の費用を〜する」「仕事をなんとかして、休みをとる~をする」 39 **繰[く]り合[あ]わせる** 時間などの都合をつける。「万障お繰り合わせのうえご出席ください」 40 **遣[や]り繰[く]り** なんとか都合をつけること。「家計の〜」◇多く、金銭について用いる。 41 **工面[クメン]する** 工夫して金銭や物を手に入れること。「なんとか金を〜してマンションを買った」「金の〜をつける」 42 **都合[つごう]する** 金をなんとかして融通すること。「今度10万円ほど〜してやろう」「今月ちょっと厳しくて、少しでいいからなんとか〜してもらえないかな」 43 **捻[ひね]り出[だ]す** ①金をどうにか工面する。「生活費から旅費を~」②いろいろと考えて、考えをめぐらして考え出す。「俳句を~」◆「拈り出す」とも書く。 44 **捻出[ネンシュツ]する** 金をどうにか工面すること。「旅行の費用をなんとか〜した」◇「拈出」とも書く。 45 **金策[キンサク]する** 金を借りるなどして必要な金をととのえること。「なんとか倒産を免れようと〜する」 46 **才覚[サイカク]** 苦心して金を工面すること。「なんとか大会費用を〜した」「〜がつかない」 # d 形容動詞の類 ## ●良く扱う様子 00 **慎重[シンチョウ]な** 注意深くて、軽々しい扱いやおこないをしない様子。「この荷は〜に取り扱ってください」「何事にも〜な人」⇔軽率 <800> 01 **丁重[テイチョウ]な** 態度や扱い方などが礼儀正しく、手厚い様子。「高価な壺を〜に扱う」⇔粗略◇「鄭重」とも書く。 02 **丁寧[テイネイ]な** 心を込めて念入りにする様子。「カメラを〜に扱う」「彼は〜な仕事をする」⇔ぞんざい◇「叮嚀」とも書く。 03 **懇切丁寧[コンセツテイネイ]な** 相手に対して礼儀正しく親切で、気配りが行き届いている様子。「彼女は〜に申請書類の書き方を説明してくれた」 04 **念入[ねんい]りな** 十分に注意が行き届いている様子。「祝賀会を盛り上げようと~に準備する」「仕上げを〜にする」 05 **入念[ニュウネン]な** 「念入り」の漢語的表現。「不備がないか〜に点検する」「〜な見直しをする」 06 **丹念[タンネン]な** 心をこめて念入りにする様子。「〜に仕上げたガラス細工」 07 **穏便[オンビン]な** 事を荒立てることなく、穏やかに取り扱う様子。「事を〜に処理する」「〜な処置」「〜に済ます」 08 **柔軟[ジュウナン]な** 考え方が一方に偏らないでさまざまなものに対処しうる様子。「〜な態度で接する」「あらゆる問題に〜に対応する」 09 **フレキシブルな** 「柔軟」の洋語的表現。「さまざまな要求に〜に応じる」◆flexible 10 **弾力的[ダンリョクテキ]な** その場その場の状況に応じて変更できる様子。「休憩や昼食時間を固定せず、自由に設定できるようにして、勤務時間の〜な運用を行う」 11 **機動的[キドウテキ]な** 状況に応じて、すばやく動いて対処できる様子。「必要に応じて、柔軟で〜な対応を図る」 12 **臨機応変[リンキオウヘン]な** その時・その場の状況に合わせて適切に対処する様子。「客の好みに合わせて~に対応する」 13 **融通無碍[ユウズウウムゲ]な** 一つの考えにとらわれることなく、自由に対応できる様子。「〜なものの見方」◇「融通無礙」とも書く。 14 **ケースバイケースの** 個別的な状況に応じて、一つのやり方にしばられることなくそのときどきの状況に応じて対処する様子。「なにごとも〜だ。もっと臨機応変に対応しなさい」◆case by case ▷●いいかげんな → 9205当てはまるd●適切でない様子 ▷●大ざっぱ・粗雑 → 7501粗いd ▷●運任せ・人任せ → 3503任せるd ▷●手ぬるく扱う様子 → 3001甘いd ▷●一時しのぎの → 9208間に合わせるd # f 副詞の類 ▷●やっと → 4310成るf # h 名詞の類:コト・サマ ## ●扱うこと 00 **扱[あつか]い** 扱うこと。「機械の〜には注意してほしい」「その件は人事課の〜です」「子供の~には慣れている」 01 **取[と]り扱[あつか]い** 取り扱うこと。「窓口で入学願書の〜をしています」「こわれ物なので〜に注意」「丁重な〜を受ける」 02 **荷扱[にあつか]い** 荷物を扱うこと。「割れ物が入っていますので、くれぐれも〜に注意してください」 03 **荷捌[にさば]き** 荷物を処理すること。「迅速な〜が望まれる」 ## ●扱い方 04 **計[はか]らい** 計らうこと。「粋な〜で助けてもらった」 05 **取[と]り計[はか]らい** 取り計らうこと。「重ねての非礼をおわびし、寛大なご〜を願う」 06 **手加減[てかげん]** 相手の状況に合わせて扱い方を加減すること。「判定に~を加える」◇「もう少し手加減してくれ」のように「する動詞」としても用いる。 07 **匙加減[さじかげん]** 物事をうまく処理するこつや手加減の仕方。「それは君の〜でどうにでもなる」◇「匙」は、茶をすくう道具の「茶匙」の字音からとされる。薬剤を調合するときのさじの加減の意から。 08 **手心[てごころ]** 相手の状況に合わせて寛大に、穏やかにすること。「〜を加える」 09 **御手盛[おても]り** 自分の都合よく取り計らうこと。 10 **我田引水[ガデンインスイ]** 自分の都合のいいように、物事のつじつまを合わせたり、取り計らったりすること。「彼の説は〜にすぎる」◇自分の田にだけ水を引く意から。 11 **融通[ユウズウ]** その場の状況に応じてうまく処理すること。 12 **飴[あめ]と鞭[むち]** 人をうまく扱う方法。甘い顔をしたり、厳しくしたりして、人を意のままに扱う方法。「その監督は~で部員を鍛え上げた」 13 **手捌[てさば]き** 手で物を扱うときの扱い方。「鮮やかな〜で魚をおろす」 14 **金繰[かねく]り** 資金をやりくりすること。「なんとか〜がつきそうだ」 15 **台所[ダイドコロ]** 財政・家計などのやりくり(の状態)。「わが家の〜は火の車だ」「増税によって庶民の〜は苦しくなる」 16 **難局[ナンキョク]** 乗り越えるのが難しい局面。「〜を乗り切る」 17 **急場[キュウば]** 急いで処理をしなければならない場面。「手元にあるもので〜をしのぐ」 ▷●危ない局面・場面 → 9503危ないa●危険 # u 名詞の類:トコロ 00 **処理場[ショリジョウ]** 不要なもの、有害なものなどを処理して、別の有用・無害なものにする場所。▷下水~ 01 **処分場[ショブンジョウ]** 不要なもの、有害なものなどを処分する場所。▷廃棄物~ ▷●処置室 → 6703治すu●治療室 <801> # a 動詞の類 ## ●働く 00 **働[はたら]く** 頭や体を使って何かをすること。「汗水垂らして〜」「昼間は法律事務所で働いている」 01 **立[た]ち働[はたら]く** 休む暇もなく、熱心に働く。「てきぱきとめまめしく~感じのよい店」 02 **仕事[しごと]する** (主に収入を得るために)頭や体を使ってしなければならないことをすること。「たっぷり〜したから、少し休もう」▷~着・~場・水~・針~◇「仕」はあて字。 03 **労働[ロウドウ]する** (収入を得るために)体や頭を使うこと。「自分で〜してお金を得るとむだづかいはできないね」▷肉体~・精神~・強制~・~基準法・~協約・~組合・~条件・~人口◇「働く」「仕事する」「労働する」は、ともに収入を得るためという意を含むが、「労働する」は特にその意、および体を使っておこなうというニュアンスが強い。 04 **実働[ジツドウ]する** 実際に労働すること。「毎日8時間、〜する」▷~時間 05 **作業[サギョウ]する** 特定の仕事をすること。「指示に従って〜してください」「〜の能率をあげる」▷単純~・~着・~員◇ある計画に基づく実際のおこない、特に体を使う仕事に用いられる。 06 **操業[ソウギョウ]する** 機械を操作して作業すること。「工場が24時間〜する」「ようやく〜にこぎつけた」(倒産しそうな会社がかろうじて操業を続けること)・~短縮 07 **夜業[ヤギョウ]する** 夜にも仕事をすること。「母は~してセーターを編んでくれた」◆「夜なべ」とも書く。 08 **夜業[ヤギョウ]** 「夜なべ」の漢語的表現。「家中で~して、やっと仕上げた」 09 **汗[あせ]を掻[か]く** 汗が出るほど一生懸命に体を使って仕事をする。「今日は疲れたが、我ながらいい汗をかいた」◇どうなるかと、はらはらする意でも用いられる。 10 **汗[あせ]を流[なが]す** 汗が出るほど、一生懸命に体を使って仕事をする。「汗を流したあとのビールは格別だ」 ▷●分業する → 4007になうa●分担する ▷●兼業する → 9605兼ねるa●兼業する ## ●特別な働き方 11 **下働[したばたら]き** 人の下について働くこと。「会社で〜する」 12 **只働[ただばたら]き** 報酬なしで働くこと。「~をさせられて腹が立った」 13 **共働[ともばたら]き** 夫婦が2人とも働きに出て生計をたてること。「~する家庭が多くなり子供が減少している」 14 **共稼[ともかせ]ぎ** 「共働き」のやや古い言い方。「昔の農村では女も〜していた」 15 **出稼[でかせ]ぎ** 故郷を離れて一定の期間、別の土地で働くこと。「町に工場を誘致できれば、冬の間、〜しなくてもすむかもしれない」「冬は農作業ができないので〜に行く」 ## ●勤める 16 **勤[つと]める** 給料を得るためにある一定の組織に属して仕事をする。「銀行に~」 17 **詰[つ]める** ある決められたところにずっといて仕事をする。「一日中交番に~」 18 **仕[つか]える** 官庁など、公的な機関で働く。「公務員として、国に〜」◇人や組織のために奉仕するというニュアンスがある。 19 **宮仕[みやづか]え** 会社や役所に勤めること。「~している身には、上司にうそやわがままも言えない」「すまじきものは〜(つらい宮仕えなど、しないほうがよい)」 20 **仕官[シカン]する** 官吏になること。「〜して国のために尽くす」 21 **出仕[シュッシ]する** 官職に就いて、宮中や役所に出ること。「外務省に~することになった」 22 **勤仕[キンシ]する** 勤め仕えること。「将軍家へ御典医として〜する」 23 **奉公[ホウコウ]する** 他人の家や店に住み込んで、その家や店の仕事をすること。「田舎から出て、電気商に長く〜した」▷~人 24 **勤務[キンム]する** 役所や会社などの勤め先に行くなどして働くこと。「毎晩、遅くまで〜する」▷~評定 25 **勤続[キンゾク]する** 同じ勤務先に継続的に勤務すること。「40年間~し、このたび退職した」 26 **勤労[キンロウ]する** 身心を労して仕事に励むこと。「〜を貴ぶ」▷~所得・~感謝の日・~奉仕 27 **皆勤[カイキン]する** 一定の期間、勤務・出席するべき日や時間をまったく休まないこと。「あの人は10年間〜した」▷~賞・~手当 28 **常勤[ジョウキン]する** ある職場の専任となり、毎日(のように)一定の時間勤務すること。「監査役として〜することになった」 29 **残業[ザンギョウ]する** ある決められた勤務時間後も仕事を続けておこなうこと。「このところ忙しくて毎日〜している」▷~手当 30 **超勤[チョウキン]する** 一定の時間以上勤務すること。「週15時間も~した」「超過勤務」の略。 31 **宿直[シュクチョク]する** 勤務先に宿泊して夜の警備などに当たること。「月に1回は~する」 32 **当直[トウチョク]する** 当番で宿直などをすること。「彼が〜した日に盗難があった」 33 **日勤[ニッキン]する** ①昼間に勤務すること。「今月はあと3回~したら、残りは全部夜勤だ」⇔夜勤②毎日勤めに出ること。 34 **夜勤[ヤキン]する** 夜に勤務すること。「今月は10日も〜した」▷準~・~手当⇔日勤 35 **在勤[ザイキン]する** 勤務先に籍をおいて、勤めていること。「名古屋支店に~しています」 36 **内勤[ナイキン]する** 事務など、勤め先の内部で勤務すること。「〜を希望する」⇔外勤 37 **外勤[ガイキン]する** 勤め先の外に出て勤務すること。「〜でセールスをしている」⇔内勤 ▷●稼ぎに → 2700行くb●通う ▷●出勤・出社 → 2701出かけるa●ある目的で出かける●早出・遅出●あるところに出る ▷●精勤する → 4401努めるa●励む # c 形容詞の類 ▷●まめまめしい → 3005まめまめしいc # d 形容動詞の類 ## ●働き続ける様子 00 **働[はたら]き詰[づ]め** 休まないで働き続ける様子。「昨日の朝から~だ」 01 **働[はたら]き通[どお]し** 朝から晩までずっと働き続ける様子。「〜の毎日だったが、おかげでマイホームを手に入れることができた」 <802> 02 **休日返上[キュウジツヘンジョウ]の** (ある仕事を仕上げるために)本来休むべき日も休まずに働き続ける様子。「顧客データが消失してしまったので、社員全員、帳簿との照合作業でこれから1ヵ月は~だ」 03 **昼夜兼行[チュウヤケンコウ]の** 昼も夜も休まずに急いで仕事をする様子。「突貫工事を〜でおこなう」 ## ●勤務の形態 04 **通[かよ]いの** 自宅から仕事先に通って勤務する様子。「~の家政婦」 05 **住[す]み込[こ]みの** 雇い主の家など、仕事先に住み込んで勤務する様子。「〜の職人」「弟子として〜で働く」⇔通い 06 **常勤[ジョウキン]の** 毎日(のように)一定時間勤務する様子。「〜の職員となる」▷~職員⇔非常勤 07 **非常勤[ヒジョウキン]の** 限られた日・時間だけ勤務する様子。「〜の講師として講義をもつ」▷~講師⇔常勤 ▷●まめな → 3005まめまめしいd●まめな様子 # f 副詞の類 00 **せっせと** 休まず熱心に、何かが行われるように働く様子。「1日中~と働く」 01 **額[ひたい]に汗[あせ]して** 苦労して一生懸命に働く様子。「はじめて〜稼いだ貴重なお金」 02 **汗水垂[あせみずたら]らして** 苦労して一生懸命に働く様子。「移住者が~開墾した農地」 03 **馬車馬[バシャうま]の様[よう]に** わき目もふらず一生懸命に働く様子。「若いころは〜働いたものだ」 04 **手足[てあし]となって** ある人の命令どおり、また、その人の思いどおりに働く様子。「彼は長年、社長の~働いてきた」 # h 名詞の類:コト・サマ ## ●働くこと 00 **働[はたら]き** 働くこと。「冬の間だけ、東京へ~に出る」 01 **節句働[セックばたら]き** 人が休む節句の日にことさら忙しそうに働くこと。「怠け者の~」◇「節供働き」とも書く。 02 **稼働[カドウ]** 稼ぎ働くこと。▷~日数・~人口◇「稼動」とも書く。多く、複合語の要素として用いる。 03 **労[ロウ]** 必要な力を十分に使って働くこと。「〜に報いる」 04 **労務[ロウム]** ①賃金を得るためにする労働。▷~者②労働者の労働による事務を処理する」▷~課 05 **労役[ロウエキ]** 肉体的に骨の折れる労働。「〜に服する」 06 **苦役[クエキ]** 肉体的に苦しい労働。「〜に耐える」◇「懲役」や「徒刑」の意味でも用いる。 07 **肉体労働[ニクタイロウドウ]** おもに肉体を使ってする労働。◆精神労働◇「筋肉労働」ともいう。 08 **精神労働[セイシンロウドウ]** おもに知力を使ってする労働。◆肉体労働◇「頭脳労働」ともいう。 09 **軽労働[ケイロウドウ]** 体力をあまり要しない労働。→重労働 10 **重労働[ジュウロウドウ]** 体力や骨の折れるつらい労働。「若者たちの〜にも耐え、ついに彼は成功した」→軽労働 11 **オーバーワーク** 度を越した過度の労働。「張りきりすぎると〜になる」◆overwork ▷●過労 → 0508疲れるh ## ●勤めること 12 **勤[つと]め** ある一定の組織に属してそこの仕事をすること。「10年ぶりに〜に出る」▷~人・~ぶり 13 **勤怠[キンタイ]** 勤めに出ることと休むこと。出勤と欠勤。▷~表(出欠を記す表)◆「勤惰」ということもある。 ## ●勤める形態 14 **在宅勤務[ザイタクキンム]** 自宅にいて、勤め先の仕事に勤務すること。「コンピューターがあれば〜が可能だ」 15 **フルタイム** 1日のうち、定められた時間のすべてを働くこと。「子供に手がかからなくなったので、〜で働きたい」⇔パートタイム ◆full-time 16 **九時五時[クジゴジ]** (アメリカなどで多く見られるように、午前9時から午後5時まで、フルタイムで働くが残業はあまりしないこと)。「〜で働き、それから学校に通うのは大変だ」「妻は〜なのでアフターファイブはスポーツ三昧だ」◇「9時5時」と書かれることが多い。 17 **フレックスタイム** 会社などで、労働時間だけを定めて、始業・終業の時刻を労働者の自由に任せる制度。「多くのソフトウェア会社は〜を採用している」▷~制◇「フレックス」と略されることも多い。◆flextime 18 **裁量労働[サイリョウロウドウ]** 業務遂行の手段や労働時間が、労働者個人の裁量に委ねられている労働。▷~制◇「みなし労働」ともいう。労使間の協定により、あらかじめ定められた時間を働いたとみなした給与が支払われる。 19 **パートタイム** 1日のうち、ある限られた時間だけ働くこと。「〜の仕事に出ることになった」→フルタイム◇「パートタイムジョブ(part-time job)」から。 20 **パート** 「パートタイム」の略。「週に3日~で店を手伝っている」 21 **アルバイト** 本業や学業のほかにする仕事。「彼は授業を休んで~ばかりしている」◆ドArbeit 22 **バイト** 「アルバイト」の略。「〜で稼いだお金で旅行をする」 ## ●労力 23 **労力[ロウリョク]** ある物事をするのに必要となる人間の働き。「〜を要する」「金がないなら〜を提供してほしい」 24 **手間[てま]** ある仕事をするのに要する労力。「この服を縫うのは〜がかかる」▷~賃 25 **手間隙[てまひま]** 労力とそれに使う時間。「~かけたわりには、たいしてうまくできなかった」◇「手間暇」とも書く。 26 **手間[てま]暇[ひま]** (のかかること)。「なんて〜のかかることだ」「それしか得られなかった」 27 **手数[てすう]** 人の力を煩わすこと。「お〜なことですがよろしくお願いします」▷~料 28 **手数[てかず]** 「てすう」のやや口語的な言い方。「このたびは大変お〜をおかけいたしました」 <803> # h 名詞の類:コト・サマ ## ●仕事 29 **仕事[しごと]** ①何かをすること。「〜を片づける」「〜に出かける」「心配事で〜が手につかない」「〜を怠ける」「〜に追われてデートする暇もない」「〜がなくなる」▷初~・山~・夜~・庭~・~着◇特に収入を得るためのものを指すことが多い。「仕」はあて字。 30 **力仕事[ちからしごと]** 体の力を要する仕事。「〜なら私にまかせてください」 31 **力業[ちからわざ]** 体力を要する仕事。「この年になると〜はもう無理だ」◇古風な言い方。 32 **荒業[あらわざ]** 力のいる荒っぽい仕事。「〜で鍛えた頑健な体」 33 **野良仕事[のらしごと]** 田畑や野山に出てする仕事。「晴れた日は〜をする」 34 **手間仕事[てましごと]** 手間のかかる仕事。「〜をいとわない」 35 **下仕事[したしごと]** 本格的にする前の準備としてする仕事。「安い〜でもないよりはましだ」 36 **下請[したう]け仕事[しごと]** 下請けの仕事。「飾り物作りの〜をやって腕を磨いた」◇「したじょく」ともいう。 37 **手仕事[てしごと]** 機械を使わず、手先でする仕事。「器用な〜」 38 **手業[てわざ]** 手先を使った仕事。「巧みな〜」 39 **賃仕事[チンしごと]** 家庭などで賃金をもらってする手仕事。「いくらにもならない〜」 40 **店仕事[みせしごと]** 商店の依頼を受けてする賃仕事。 41 **内職[ナイショク]** 主婦などが家事の合間に家でする賃仕事。「家計の足しに〜をする」 42 **家内労働[カナイロウドウ]** 委託者から材料などをもらい、工賃を得る目的で自宅でおこなわれる下請け労働。 43 **座業[ザギョウ]** 仕事場に座ったままでする仕事。「〜で過ごすことが多い」◇「坐業」とも書く。 44 **座職[ザショク]** 座ってする仕事・職業。⇔「坐職」とも書く。 45 **居職[いじょく]** 自宅でする仕事・職業。 46 **デスクワーク** 事務などの、机上でする仕事。「彼は~だけでなく、営業で外回りにも出る」◆desk work 47 **余事[ヨジ]** 余暇などにする仕事。「〜にかまけて本業がおろそかになる」 48 **儲[もう]け仕事[しごと]** もうけが多い(ことだけが目的の)仕事。「〜ばかりねらう」 49 **儲[もう]け口[ぐち]** 金もうけになる仕事。「いい〜を紹介する」 50 **ライフワーク** 一生をかけておこなう仕事。特に研究や芸術などに用いる。◆lifework ## ●仕事・用事をすること 51 **一仕事[ひとしごと]** ①あるまとまった区切りの仕事。「〜終えた」②骨の折れる仕事、大変な仕事。「彼を説得するのは〜だ」 52 **大仕事[おおしごと]** それをするのに多くの労力や時間のかかる骨の折れる仕事。「〜だ」 53 **遣[や]っ付[つ]け仕事[しごと]** 急いで間に合わせるため、いいかげんで雑な仕事をすること。「時間がないと、つい〜になりがちだ」 54 **片手間仕事[かたてましごと]** 本業の合間にできるような簡単な仕事。「〜で電気製品の修理をする」 55 **御役所仕事[おやくしょしごと]** 形式ばかりを重んじて非能率的に仕事をすること。「〜にいらいらする」◇官公庁の仕事ぶりを悪くいう言葉。 56 **用足[ようた]し** 用事をすませること。「ちょっと~に行ってきます」 57 **使[つか]い** 言いつけられて用足しに行くこと。「子供の〜じゃあるまいし、そんなことでどうする」◇「遣い」とも書く。 58 **使[つか]い走[ばし]り** 人に言われてあちこち走り回って用事をすませること。「入社以来~ばかりさせられている」◇「つかいばしり」「つかいっぱしり」ともいう。 59 **走[はし]り使[づか]い** 走って行って簡単な使いをすること。「入社したてのころは朝から晩まで〜をさせられた」 60 **外回[そとまわ]り** 社外に出て取引先などをまわること。「〜が多いので、足が棒のようだ」「毎日のように〜している」◇「外廻り」とも書く。 ## ●効率的な仕事 61 **流[なが]れ作業[サギョウ]** 作業過程を分割し、各人が順次受け持ちの作業をこなしていくことによって効率化をはかること。「自動車生産工場では〜で組み立てられる」 62 **協業[キョウギョウ]** 一連の生産工程を労働者が分担して組織的に仕事をすること。「この不況を乗り切るためには、〜による合理化・省力化につとめることが急務だ」 ## ●家事 63 **家事[カジ]** 掃除・洗濯・炊事など、家庭生活を営むために必要な雑多な仕事。「〜に追われて内職がはかどらない」 64 **水仕事[みずしごと]** 炊事・洗濯など、水を使ってする仕事。「昔は冬の〜はつらかった」 65 **家政[カセイ]** 家庭内の仕事を取り仕切ること・方法。「〜を切り盛りする」▷~婦・~学 # i 名詞の類:コト・サマ ## ●用事 00 **用事[ヨウジ]** (その場の話には応じないで)しなければならない事柄。「思わぬ〜ができてしまい残念ながら出席できません」「子供に〜を言いつける」 01 **用[ヨウ]** 用事。「午後からちょっとした〜があるので失礼します」「〜を言いつける」「なにか〜ですか」 02 **御用[ゴヨウ]** 「用事」の丁寧な言い方。「〜の節はご遠慮なく声をおかけください」 03 **所用[ショヨウ]** 自分ですべき用事。「父は〜で出かけております」 04 **急用[キュウヨウ]** 急ぎの用事。「〜を思い出したので失礼します」 <804> 05 **他用[タヨウ]** ほかの用事。「〜で外出する」 06 **主用[シュヨウ]** 主な用事。「〜をすます」「〜を帯びて旅立つ」 ## ●小さな用事 07 **小用[ショウヨウ]** ちょっとした用事。「母は~で出かけております」 08 **雑用[ザツヨウ]** 種々雑多な用事。「〜に追われて、なかやか本来の仕事ができない」 09 **雑役[ザツエキ]** こまごまとした雑多な仕事。「工場で掃除などの〜を引き受ける」 10 **雑事[ザツジ]** 種々雑多な用事・事柄。「〜が多くて、好きな本も読めない」 11 **雑務[ザツム]** (本来の仕事以外の)こまごまとした仕事。「もう少し〜を減らしてください」◇「ぞうむ」ともいう。 12 **俗事[ゾクジ]** 世俗のごまごまとした雑事。「〜にかまけて研究がおろそかになる」 13 **世事[セジ]** 世間の、しきたりなどをはじめとする俗事。「母は〜にうとくて近所づきあいがへたなんです」 14 **俗用[ゾクヨウ]** 世俗のこまごまとした雑用。「〜に追われる」 15 **野暮用[ヤボヨウ]** 趣味や遊びのさまたげになるような、つまらない用事。「ちょっと〜で」◇「野暮」はあて字。用事の内容をあいまいに答える場合にも用いる。 ## ●用事の性格 16 **商用[ショウヨウ]** 商売上の用事。「〜で渡米する」 17 **社用[シャヨウ]** 会社の用事。「〜で出かける」▷~族 18 **官用[カンヨウ]** 官庁の用事。 19 **公用[コウヨウ]** 官庁・公共団体・会社などの用事。「〜で外出する」⇔私用 20 **私用[シヨウ]** 個人的な用事。「〜で早退する」⇔公用 21 **内用[ナイヨウ]** うちわの用事。 22 **公事[クジ]** 公の用事・事柄。→私事 23 **私事[わたくしごと]** 個人的な用事・事柄。「〜で恐縮ですが、あすは休ませてください」 24 **私事[シジ]** わたくしごと。「〜を暴く」⇔公事 ## ●用向き 25 **用向[ようむ]き** 用事の内容。「客の〜を尋ねる」 26 **用件[ヨウケン]** 「用向き」の改まった表現。「どのような〜でしょうか」 27 **要件[ヨウケン]** たいせつな用向き。「〜のみ伝える」 28 **要用[ヨウヨウ]** たいせつな用向き。「取り急ぎ〜の件、お電話いたしました」 # s 名詞の類:ヒト ## ●働き手 00 **働[はたら]き手[て]** 働く人。「〜を探す」◇「働き手を失う」のように、「一家の生計を支える人」の意でも用いられる。 01 **人手[ひとで]** 「働き手」の略。「〜が足りなくて困る」 02 **手[て]** ある仕事に必要な働き手。「〜を集める」 03 **女手[おんなで]** 女性の働き手。「〜を求めているらしい」 04 **男手[おとこで]** 男性の働き手。「引っ越しは力仕事が多いので、〜がほしい」 05 **労働力[ロウドウリョク]** 労働に必要な働き手。「〜が不足している」 06 **戦力[センリョク]** 事をおこなううえで、重要で役に立つ働き手。「あの人は新しいプロジェクトを推進するうえで〜になる」 07 **即戦力[ソクセンリョク]** 訓練をしなくてもすぐに役に立つ働き手。「中途入社の彼に〜として期待されている」 ## ●よく働く人 08 **働[はたら]き者[もの]** よく働く人。「息子さんは〜ですね」 09 **仕事[しごと]の鬼[おに]** 仕事に精魂を傾けている人。「部長はまさに〜だ」 10 **仕事[しごと]の虫[むし]** 仕事に熱中している人。「あの先生は〜といわれるほど熱心だ」 ## ●労働者 11 **労働者[ロウドウシャ]** (肉体的な)労務を提供して賃金を得ている人。▷日雇い~ 12 **季節労働者[キセツロウドウシャ]** 仕事の量が減る季節に、本業以外の仕事を求めて出かせぎに行く人。 13 **勤労者[キンロウシャ]** 労働者・給与生活者・商工業者・農民など、働いて収入を得ている人の総称。 14 **従業員[ジュウギョウイン]** ある会社の業務・作業などに従事している人。「〜を募集する」 15 **就業者[シュウギョウシャ]** 職業に就いている人。 16 **専従者[センジュウシャ]** もっぱら一つの仕事に従事する人。 17 **労務者[ロウムシャ]** 肉体的な労務に従事する人。 18 **作業員[サギョウイン]** 工場や工事現場で、生産や工事に従事する人。「〜の安全を第一に」 19 **人夫[ニンプ]** 「労務者」の旧称。 20 **人足[ニンソク]** 「労務者」の古めかしい言い方。 21 **土方[ドカタ]** 「土木工事の作業員」のかつての俗称。 22 **土工[ドコウ]** 「土木工事の作業員」の古い言い方。 23 **工夫[クフ]** 「工事に従事する人」の古い言い方。▷道路~ 24 **工手[コウシュ]** 鉄道や電気の工事をする人。▷~学校 25 **事務員[ジムイン]** 会社・官公庁などで事務をとる人。 26 **秘書[ヒショ]** 要職にある人のそばで(機密の)文書や事務を扱う役の人。▷社長~・~官 27 **ホワイトカラー** 事務系の、非現業の労働者。⇔ブルーカラー ◆「ホワイトカラーワーカー(white-collar worker)」 <805> から。 28 **ブルーカラー** 工場などの生産現場で働く労働者。⇔ホワイトカラー◆「ブルーカラーワーカー(blue-collar worker)」から。 29 **グレーカラー** コンピューターオートメーションなどの、技術的な仕事に従事する労働者。◇「グレーカラーワーカー(gray-collar worker)」から。 30 **アルバイター** アルバイトをする人。◆ドArbeiter 31 **フリーター** 定職に就かずにアルバイトで生計を立てる人。「彼は当分~を続けるつもりだ」◇和製洋語。「フリー(free)+アルバイター(ドArbeiter)」から。 32 **パートタイマー** パートタイムで働く人。◆「パート」と略すことも多い。◆part-timer ▷●フリーランサー → 9104属すs●組織などに属さない人 ▷●鉱夫・坑夫 → 4607採るs ▷●火手・火夫 → 8601燃やすs●焚く人 ## ●勤める人 33 **勤[つと]め人[ニン]** 会社や官庁に勤めている人。 34 **会社員[カイシャイン]** 会社に勤めている人。 35 **月給取[ゲッキュウと]り** 月給(月給をもらっている)会社員。 36 **サラリーマン** (サラリーをもらっている)会社員。◆典型的にはネクタイをしめて通勤する(地位が高くない)男性の会社員。◆salaried man 37 **ビジネスマン** (事務系の仕事をする)会社員。「第一線で仕事をこなす」という含みがある。◆businessman 38 **オフィスレディー** 事務系の女性会社員。◆和製洋語。オフィス(office)+レディー(lady) 39 **OL[オーエル]** 「オフィスレディー」の略称。 40 **キャリアウーマン** 専門的な知識や技術を生かし、経験が評価につながる職業についている女性。◆career woman ▷●公務員 → 4306執るs●公務員 ## ●組織に勤める人 41 **職員[ショクイン]** 官公庁・学校などに勤務する人。▷~旅行 42 **社員[シャイン]** 会社の従業員。▷~総会・~旅行 43 **銀行員[ギンコウイン]** 銀行の従業員。 44 **行員[コウイン]** 「銀行員」の略。 45 **局員[キョクイン]** 郵便局などの職員。 46 **所員[ショイン]** 事務所・研究所などに勤務する人。 47 **館員[カンイン]** 図書館・美術館・博物館などに勤務する人。 48 **署員[ショイン]** 警察署・消防署などの職員。 49 **駅員[エキイン]** 駅に勤務する人。 50 **鉄道員[テツドウイン]** 鉄道関連の仕事に従事している人。 51 **工員[コウイン]** 工場に勤務し、現場の作業に従事する人。 52 **職工[ショッコウ]** 「工員」の古い言い方。 53 **鉄工[テッコウ]** 鉄の精錬や鉄による工作に従事する工員。 ▷●織工 → 6808織るs ## ●技術者 54 **技師[ギシ]** 専門的な技術を仕事としている人。 55 **技手[ギシュ]** 技師の下で、技術関係の仕事を担当する人。「さまざまな〜がいる」 56 **技術者[ギジュツシャ]** ある技術をもち、それを職業としている人。 57 **エンジニア** 「技師」「技術者」の洋語的表現。◆engineer ## ●店などで働く人 58 **店員[テンイン]** 店に勤務する人。 59 **女店員[おんなテンイン]** 女性の店員。 60 **手代[てだい]** 商家で、丁稚と番頭の間の地位の者。 61 **番頭[バンドウ]** 商家で、丁稚・手代の上の立場で、その店をとりしきる者。 62 **マヌカン** ファッションショーなどで、新作品の服を着てそれを宣伝・販売する女性。◆フmannequin 63 **マネキン** ファッションモデルのこと。商品を身につけて宣伝したり、商品の試食をうながしたりするなどして、販売業務に携わる女性。~ガール◇宣伝のために、商品の服を着せて店頭に置いておく人形についても用いられる。◆mannequin 64 **ハウスマヌカン** ブティックなどで、自店の販売商品である服を着て販売する女性。◇和製洋語。ハウス(house)+マヌカン(フmannequin) 65 **バーテンダー** バーで、カクテル(酒の調合)などをして客に飲ませる人。◆bartender 66 **バーテン** 「バーテンダー」の略。 67 **給仕[キュウジ]** 飲食店などで、客席に飲食物を運んだりして客の世話をする人。 68 **仲居[ナカイ]** 料理屋などで客に飲食物を運んだりして、客の応対をする女性。 69 **女給[ジョキュウ]** かつて、カフェやバーなどで、客の接待や給仕をした女性。 70 **メード** ①ホテルの女性客室係。②(海外で)レストランやカーなどの女性給仕。◆「メイド」ともいう。◆maid 71 **ボーイ** レストランやホテルなどの男の給仕。◆boy 72 **ウエーター** レストランや喫茶店などの、男の給仕。⇔ウエートレス ◆waiter 73 **ウエートレス** レストランや喫茶店などの女の給仕。⇔ウエーター ◆waitress <806> 74 **ソムリエ** レストランで、料理や客の好みに合わせて、ワインを選ぶ人。◆フsommelier 75 **ドアマン** ホテルやレストランなどの正面玄関で、ドアの開閉、客の送り迎えなどを担当する男性の従業員。◇「ドアボーイ(和製洋語。door+boy)」ということも多い。◆doorman 76 **ベルボーイ** ホテルで、客の荷物を客室まで運んだり、客の案内などを担当する男性の従業員。◆bellboy 77 **コンシェルジュ** (ホテルで)客が知りたい情報を客に提供することを専門とする接客係。◆フconcierge 78 **ホステス** バーなどで客の接待をおこなう女性従業員。⇔ホスト ◆hostess 79 **ホスト** バーなどで客の接待をおこなう男性従業員。▷クラブ~⇔ホステス ◆host ▷●売り子 → 4210売るs●売る人 ▷●丁稚・徒弟 → 8804幼いs●働く子供 ## ●家事や雑務を職業とする人間 80 **家政婦[カセイフ]** 他家に通って家事の手伝いや看護することを職業としている女性。 81 **御手伝[おてつだ]いさん** 雇われて、個人の家や店・旅館などで手伝いをする人。 82 **女中[ジョチュウ]** 家庭に住み込みで家事手伝いに雇われる女性。◇さげすむニュアンスがあり、現在は使われない。 83 **用務員[ヨウムイン]** 学校や会社で雑役に従事する人。 84 **小使[こづか]い** 「用務員」の古い言い方。 ## ●その他 85 **労使[ロウシ]** 労働者とその使用者。▷~関係・~紛争 86 **労農[ロウノウ]** 労働者と農民。 # u 名詞の類:トコロ 00 **仕事場[しごとば]** その人が仕事をする場所・設備のある所。「アパートの2階が私の〜だ」「職場」と違い、会社や工場に限らない。 01 **作業場[サギョウば]** 作業をする場所。「母屋に隣接して〜がある」◇多くの場合、体を使った仕事をする場所について用いる。 02 **仕事部屋[しごとべや]** 仕事をするための部屋。「南に面した6畳を〜にした」 03 **職場[ショクば]** 会社・役所・学校・工場など、その人が仕事をする場所。「〜の人間関係」「会社が倒産して〜を失った」▷~結婚◇そこで働く人を含めた組織をさす点が、「仕事場」と異なる。 04 **勤[つと]め先[さき]** 現在勤めている職場。「〜が変わったので知らせておく」 05 **勤務先[キンムさき]** 「勤め先」のやや改まった表現。「電話は〜のほうへお願いします」 06 **勤務地[キンムチ]** 勤め先のある土地。「〜は大阪を希望します」 07 **働[はたら]き口[ぐち]** その人がおさまるべき職場。「〜がなかなか見つからない」 08 **働[はたら]き口[ぐち]** 賃金を得るための職場。「いい〜を探す」 09 **勤[つと]め口[ぐち]** 「勤め口」の略。「高校の数学教師の〜があるけどどうしようか」 10 **仕事先[しごとさき]** その人が仕事をしている場所。「宅配便は〜のほうへ送ってください」「〜で事故の知らせを受けた」 11 **任地[ニンチ]** 任務をおこなうために住む土地。「〜におもむく」 12 **持[も]ち場[ば]** (その時に)担当している仕事の場所。「〜につく」「〜を離れないように」 13 **部署[ブショ]** その人に割り当てられた仕事の場所。「〜を移る」 14 **職域[ショクイキ]** 職務についているその場所。「〜ごとに代表者を選出する」 # x 名詞の類:トキ ## ●働く時間 00 **労働時間[ロウドウジカン]** 労働者が労働に従事する時間。「1日の〜が9時間を超えるなんて、労働基準法違反だよ」▷総~ 01 **勤務時間[キンムジカン]** 1日のうち勤務する時間。「私の〜は9時半から5時半です」 02 **半[はん]ドン** 午前中だけ勤務する日。「今日は〜だから早く帰るよ」「ドン」は日曜日・休日の意のオランダ語「ドンタク(zondag)」から。 <807> 08 **墓穴[ボケツ]を掘[ほ]る** 自分で破滅の原因をつくってしまう。「犯人しか知らないことを口走るとは、墓穴を掘ったようだな」 09 **エラーする** (大きな影響をおよぼすような)失敗をすること。「ろくに調べないで容疑者としたのは警察のあきらかな〜だ」◆error 10 **ミスする** 不注意によって失敗すること。「仕事上で〜した」▷~プリント ◆miss 11 **ミスる** ミスする。「きのうのテストでミスっちゃった」「ミス」の動詞化。 12 **とちる** 緊張や不注意などが原因で(せりふ・しぐさをうまく)できないで失敗する。「せりふを~」 ## ●つまずく 13 **躓[つまず]く** 物事の途中で障害にあって失敗する。「人生に~」「つまずいたらやり直せばいい」 14 **蹴躓[けつまず]く** つまずく。「いちばん大事なところで~とは、どじなやつだ」「つまずく」に比べて非難の気持ちが強い。 15 **蹉跌[サテツ]する** つまずいて、いきづまること。「事業に~をきたす」 16 **轍[てつ]を踏[ふ]む** 前の人の失敗を繰り返す。「前任者の〜まいと心に誓って事を運ぶ」◇「前轍を踏む」「前車の轍を踏む」ともいう。「前轍」は前を行く車のわだちの意。 17 **九仞[キュウジン]の功[コウ]を一簣[イッキ]に虧[か]く** 多くの労苦も、最後の一つの過失のためにすべて失敗に終わるというたとえ。◇「高い山を築くのに、最後の1杯の簣の土を欠けば完成しない」という意から。 ▷●早とちりする → 3103そそっかしいa ▷●取りこぼす → 3706負けるa●いろいろな負け ## ●やり損なう 18 **遣[や]り損[そこ]なう** 当然すべきこと、うまくいってあたりまえのことを失敗したり、機会を逸して最後までやれないで終わる。「再度挑戦したにもかかわらず、またもややり損なった」「急に雨が降ってきて、塗装を~」 19 **仕損[しそこ]なう** 「やり損なう」の、より口語的な言い方。「計算をやり損なった」「寝坊をしてデートを~」◇「仕」はあて字。「為損なう」とも書く。 20 **遣[や]り損[そこ]ねる** 「やり損なう」のややくだけた言い方。「せっかくのチャンスを~」 21 **仕損[しそこ]ねる** 「し損なう」のややくだけた言い方。「せいては事を~」 22 **為損[しそん]じる** 力を尽くして事を行い、その結果が思わしくないこと。「力を尽くして事を〜」◇「しそんずる」ともいう。「為損じる」とも書く。 ## ●取り損なう 23 **取[と]り損[そこ]なう** 取るのに失敗する。「太陽が雲に隠れてしまい、凡フライを取り損なった」「受け身を取り損なって肩を脱臼した」 24 **捕[と]らえ損[そこ]なう** うまく捕らえることができない。「ボールを捕らえ損なう」「本質を捕らえ損なう」◇「捉え損なう」とも書く。 25 **釣[つ]り落[お]とす** 釣れそうになった魚を取り逃がしてしまう。「大物を釣り落としてしまった」「釣り落とした魚は大きい」 26 **エラーする** 野球で、球を捕らえ損なって、打者や走者をアウトにすることができなくなること。「簡単なゴロを〜する」◆error 27 **後逸[コウイツ]する** 野球で、球をキャッチできずに後ろにそらすこと。「捕手が後逸したために得点されてしまった」 28 **トンネルする** 野球の守備でプロの打球を捕らえ損なって、打球が股間を抜け、後逸すること。「満塁のピンチにショートが〜して2点とられた」◆tunnel 29 **万歳[バンザイ]する** 野球で、フライを取り損なって、頭上を越されること。「目測をあやまって〜してしまった」 30 **落球[ラッキュウ]する** 野球で、一度受けかけたフライやライナーなどを取り損ずること。「野手がフェンスにぶつかって〜した」 31 **弾[はじ]く** 野球で、ボールをグラブに当てただけで、取りそこなうこと。「内野ゴロをグラブではじいてしまった」 32 **ファンブルする** 野球で、一度グラブに入れたボールが手につかず、落球すること。「二塁手が〜してダブルプレーを逃した」◇「ハングルする」ともいう。◆fumble 33 **御手玉[おてだま]する** 野球で、捕球のときにボールがお手玉であることからファンブルすること。「強い打球をサードが〜して満塁になった」 ## ●し損なうこと 34 **言[い]い損[そこ]なう** 言うべきことを言わないでしまうこと。「うっかりして肝心なことを〜」 35 **言[い]い損[そこ]ねる** 「言い損なう」の、ややくだけた言い方。「うっかりお礼の言葉を言いそこねた」 36 **言[い]いそびれる** 言おうと思いながら、言い出す機会を失う。「あまりに意外な人選に、〜」 37 **言[い]い残[のこ]す** すべてを言わなかったため、部分的に言わないで残ったことができる。「言い残したことも多々あると思いますが、これで終わりにします」⇔言い尽くす 38 **書[か]き損[そこ]なう** 書くのを失敗すること。「ひどく興奮していて、大事な箇所を書き損なった」 39 **書[か]き落[お]とす** 書くべき部分を、うっかり抜かす。「自分の名前を〜とは、なんてうっかり者だ」 40 **書[か]き漏[も]らす** 「書き落とす」の、やや改まった言い方。「連絡先を〜」 41 **書[か]き飛[と]ばす** 急いで書いたために、一部分を抜かして書く。「急ぐあまり3行分書き飛ばしてしまった」 42 **書[か]き残[のこ]す** 書くべき部分を書かないで残す。「書き残したことがありますので、のちほどファックスします」「タイムリミットで最終ページを書き残した」 43 **聞[き]き損[そこ]なう** 聞く機会を逃す。「記念講演会を聞き損なった」 44 **聞[き]き損[そこ]ねる** 「聞き損なう」の、ややくだけた言い方。「待ち合わせ場所を〜」 45 **聞[き]き落[お]とす** うっかりして聞かないでしまう。「肝心な点を〜」 <808> 46 **聞[き]き漏[も]らす** 「聞き落とす」の、やや改まった言い方。「担当者の名前を〜」 47 **聞[き]き逃[のが]す** 聞こうと思っていたことをうっかりして聞かないでしまう。「うまい話を〜」 48 **聞[き]きそびれる** 聞く機会を失う。「名スピーチを聞きそびれた」 49 **見損[みそこ]なう** 見る機会を逃す。「特別番組を〜」 50 **見損[みそん]じる** 「見損なう」の改まった言い方。「時間に遅れて大事な一番を見損じた」◇「みそんずる」ともいう。 51 **見[み]そびれる** 見る機会を失う。「連続ドラマの最終回を〜」 52 **見逃[みのが]す** ①見ようと思っていたことを見ないまま終わる。「話題の新作映画を〜」②見ていながら気がつかないでいる。「ストライクを〜」「誤字・脱字を見逃さないようにする」 53 **見落[みお]とす** 見なければならないことをうっかりして見ないでしまう。「一時停止の標識を見落として事故になった」 54 **見過[みす]ごす** (見ていながら)見落とす。「どうしてこんな間違いを〜」 55 **見失[みうしな]う** 目標で、見ていた対象が見えなくなる。「一瞬のすきを突かれ、犯人を見失った」 56 **目[め]を離[はな]す** 注意して見ていた状態をやめる。「ちょっと目を離したすきに、かばんを盗まれた」 57 **御見逸[おみそ]れ** 相手を、実際より低く評価しているのに、気づかないで、気にとめないでいること。「あまりにもお変わりになっていたのでつい〜しました。お許しください」 58 **読[よ]み損[そこ]なう** 読む機会を逃す。「ぼんやりしていて、あやうく今月号を〜ところだった」 59 **読[よ]み落[お]とす** 読むべき部分を、うっかりして読まないでしまう。「注意書きを〜」 60 **食[た]べ損[そこ]なう** 食べるべき機会をのがす。「帰ってきたらもう片付けられていて、せっかくのご馳走を食べ損なった」 61 **食[く]い損[そこ]なう** 「食べ損なう」のくだけた言い方。「そんなにうまいものが出たのか。しまった、食い損なったか」 62 **食[く]い逸[はぐ]れる** 食べる機会を失う。「忙しくて昼食を〜」 63 **食[く]いっぱぐれる** 「食いはぐれる」のくだけた表現。「寝坊して、朝めしを食いっぱぐれた」 ## ●恥をかく 64 **恥[はじ]をかく** 失敗などをして人前で恥ずかしい目にあう。「間違いを指摘されて~」 65 **恥[はじ]を曝[さら]す** 恥を多くの人の目に触れるようにしてしまう。「あんなことをしたら、世間に〜こともないだろう」 66 **面目[メンボク]を失[うしな]う** 世間に対する体面や名誉をそこなう。「新しいプロジェクトが失敗し~」◇「めんぼく」は「めんもく」ともいう。「面目を失する」ともいう。 67 **メンツを潰[つぶ]される** 面目を失う。「私生活が暴かれて、彼はすっかりメンツを潰された」◇「メンツを失う」ともいう。「メンツ(中miànzi)」は「面目」「体面」の意。「面子」とも書く。「面目」に比べて「メンツ」はやや口語的で、「表面的な世間的評判」の意が強い。 68 **顔[かお]が潰[つぶ]れる** 「顔をつぶす」の、受け身の表現。「おまえがだいなしにしたおかげで、おれの顔がつぶれた」 69 **味噌[みそ]を付[つ]ける** 失敗して、評判を落とす。また、面目を失う。「輝かしい業績に~事件が起きた」 # d 形容動詞の類 00 **不届[ふとど]き** 気が回らず、行き届かない様子。「〜な娘ですが、どうかよろしく」 01 **不束[ふつつか]** 気が回らず、行き届かない様子。「〜な娘ですが、どうかよろしくお願いいたします」「不束」はあて字か。太くてじょうぶなさまの意の「太束弦」の転じたものか、といわれる。自分の身内を紹介するときなどに謙遜していう。 02 **不注意[フチュウイ]な** 注意が足りなくて重要なことに気づかない様子。「〜なふるまいでご迷惑をおかけ致しました」 03 **ノーマークの** スポーツで、特定の選手に対して注意していない、マークしていない様子。「〜の選手にシュートを決められた」◇和製洋語。ノー(no)+マーク(mark) 04 **藪蛇[やぶへび]** 不必要なことをして、かえってひどい目にあう様子。「黙っていればいいのに口を出したために〜だ」◇「やぶをつついてへびを出す」の意。 05 **虻蜂取[あぶはちと]らず** 2つ以上のことを同時に成功させようとして、すべてに失敗し、結果的に何も手に入らなくなる様子。「欲張りすぎて〜にならないように」 ▷●へま・どじ → 9505劣るd●愚かな # f 副詞の類 ▷●うっかり → 3003さりげないf●無意識にする様子 # h 名詞の類:コト・サマ ## ●しくじること 00 **しくじり** しくじること。「うっかりして取り返しのつかない〜をしてしまった」 01 **不首尾[フシュビ]** 結果が思わしくないこと。「交渉は〜に終わる」⇔上首尾 02 **不成功[フセイコウ]** 思いどおりの結果にならないこと。「実験は〜に終わった」 03 **不覚[フカク]** 油断して思わぬ失敗をすること。「酔っぱらうとは〜であった」 04 **勇[いさ]み足[あし]** 調子に乗ってやりすぎた失敗。「勢いをあせった~」「とんだ〜だったな」 05 **失態[シッタイ]** 人前での恥ずかしい失敗。「歓迎会で〜を演じてしまった」◇「失体」とも書く。 06 **粗相[ソソウ]** 不注意から生じる、他人に失礼となるような失敗。「くれぐれも〜のないように注意する」◇「麁相」とも書く。大小便をもらす意味で用いられることもある。 07 **不調法[ブチョウホウ]** 手際が悪くてしくじること。「とんだ〜をいたしまして」◇「不調ほう」とも書く。 08 **へま** 間の抜けたちょっとした失敗。「あいつは〜ばかりする」 <809> 09 **どじ** 間の抜けた失敗。「やつが〜を踏んだおかげでさんざんな目にあった」 10 **ぽか** 不注意により思いがけずしてしまう失敗。「忘れたころに〜がでる」 11 **ちょんぼ** 手順を誤ったり、言い間違えたりしてする失敗。「最近、〜が多い」 12 **ケアレスミス** 不注意による失敗や間違い。「〜が多くて困る」◇和製洋語。ケアレスミステーク(careless mistake)から。 13 **凡[ボン]ミス** ケアレスミス。特に、野球などで、つまらない平凡な失敗。「あんな〜をするようでは、まだまだ一流とは言えない」◇「平凡なミス」の略。「ミス(miss)」は「失敗」の意。 14 **失[シッ]策[サク]** 野球で、「失策」の略。▷敵~・凡~ 15 **NG[エヌジー]** 映画・テレビなどの撮影のときに、出演者などが失敗すること。「せりふをとちって〜を出す」◇no goodの頭文字。 16 **二[に]の舞[まい]** 他人と同じ失敗を繰り返すこと。「そんなことをすれば彼の〜だ」 ▷●失敗・ミス・エラーなど → a●しくじる ▷●取りこぼし・黒星 → 3706負けるh ## ●ぬかること 17 **抜[ぬ]かり** 油断して失敗すること。「くれぐれも〜のないように」「この計画には、準備に〜はありません」 18 **手抜[てぬ]かり** 考慮すべきことが十分考慮されなかったこと。「準備段階に〜があった」 19 **手落[てお]ち** 為すべきことが、行われずに抜けていること。「その点は私どもの〜です」 20 **落[お]ち度[ど]** (失敗の原因となった)手落ちや過ち。「自分の〜は素直に認めるべきだ」◇「越度」とも書く。その当事者を問題にしたいときに多く用いられる。 21 **見落[みお]とし** 見落とすこと。「〜がないかもう一度よく読み直してみなさい」 22 **見逃[みのが]し** 見逃すこと。「逆転をかけた大事な打席で、〜の三振をしてしまった」 23 **聞[き]き漏[も]らし** 聞きもらすこと。「くれぐれも〜のないように」 24 **遺漏[イロウ]** 手落ちや手抜かり。「万事〜のないようお願いする」 25 **疎漏[ソロウ]** やりかたが粗雑で手落ちがあること。「手落ちのないように願う」◇「粗漏」とも書く。 26 **不手際[ふてぎわ]** 手順ややり方が悪いこと。「当方の〜によりご迷惑をおかけしましたことをおわびします」 27 **不行[ふゆ]き届[とど]き** 注意や配慮などが十分でないこと。「〜なことがあったことを陳謝いたします」▷監督~ ▷●手違い → 1513誤るh●誤り・間違い ## ●恥をかくこと 28 **恥[はじ]描[か]き** 恥をかくこと。「もう、こんな〜はごめんだ」 29 **恥[はじ]の上塗[うわぬ]り** 恥をかいたうえに、さらに重ねて恥をかいてしまうこと。「会議に遅刻したうえに資料を忘れるなんて〜だよ」 30 **見世物[みせもの]** 人々に好奇の目で見られるようになること。「街中で上司にどなりつけられ、いい〜になってしまった」◇「世」はあて字。 31 **晒[さら]し者[もの]** 人前で恥をかかされること。「漢字を読み間違えた新人アナウンサーは、カメラの前で〜になった」 # z その他 00 **弘法[コウボウ]にも筆[ふで]の誤[あやま]り** 能筆で知られた弘法大師でも、書き誤ることがあるというたとえ。◇「弘法も筆の誤り」ともいう。 01 **猿[さる]も木[き]から落[お]ちる** 木登りの名人で知られる猿でも、落ちることがあるというたとえ。 02 **河童[カッパ]の川流[かわなが]れ** いつもは得意なことも、油断するとしくじることがあるというたとえ。 03 **医者[イシャ]の不養生[フヨウジョウ]** (医者が、自分の健康には注意を怠ることから)他人には知識や理屈などを教えさとしながら、自分ではそれを実行しないことのたとえ。 04 **紺屋[コウや]の白袴[しろばかま]** (染め物をする者が、染めていない白い袴をはいていることから)他人のことで忙しく、自分のことには手が回らずにいることのたとえ。◇「こんやのしろばかま」ともいう。 05 **二兎[ニト]を追[お]う者[もの]は一兎[イット]をも得[え]ず** うまく立ち回って、いっぺんに2つのことをこなそうとしても、結局はどちらもしくじることになるというたとえ。 <810> 10 **挙行[キョコウ]する** 儀式や行事などをおこなうこと。「式典を〜する」 11 **挙式[キョシキ]する** 結婚式をおこなうこと。「ハワイで〜する予定です」「〜の日取りを決める」 ▷●する・やる・行う → 4300するa # d 形容動詞の類 00 **しめやかな** ひっそりと静かにとりおこなわれる様子。「〜な葬儀」「〜に執り行われた」 01 **盛大[セイダイ]な** 会や催しが、非常に大きくて立派な様子。「〜に結婚式を挙げる」「〜な挙式」 02 **盛況[セイキョウ]な** 会が、たくさんの人で活気にあふれにぎやかな様子。「講演は立ち見が出るほどの〜だった」「大会は〜のうちに終わった」「満員の~」 03 **大盛況[ダイセイキョウ]な** 非常に盛況である様子。「そのイベントは連日~だった」 04 **盛会[セイカイ]の** 会にたくさんの人が集まり、にぎやかな様子。「平日の昼間でしかも雨になったにもかかわらず、彼の送別会はたいへんな〜だった」「忘年会は〜のうちにお開きとなった」 05 **酒池肉林[シュチニクリン]の** 非常にぜいたくで盛大な宴会の様子。「大金を手にした彼は毎晩〜の大宴会を開いたらしい」◇池を酒で満たし、林のように木々に肉を吊り下げ、豪勢な酒宴を催したという殷の紂王の故事から。 ▷●おごそかな → 3306いかめしいd # h 名詞の類:コト・サマ ## ●催し 00 **催[もよお]し** 祝い・記念・娯楽などのため、あらかじめ計画して人をおこなうもの。「新入生歓迎の〜が開かれる」 01 **催[もよお]し物[もの]** 「催し」に比べ、娯楽の色合いの強いものに用いられる。 02 **行事[ギョウジ]** 恒例としておこなう催し。「毎年この時期に〜がある」「6月に体育祭がおこなわれる」▷学校~ 03 **年中行事[ネンジュウギョウジ]** 毎年決まった時期におこなわれる行事。「メーデーは労組の最大の〜だ」◇「ねんちゅうぎょうじ」ともいう。 04 **イベント** 「催し」の洋語的表現。「夏の夜の一大~」▷メイン~ ◆event 05 **ショー** 品の見本などを見せる催し。▷ファッション~・モーター~◇「○○ショー」の形で、多く複合語に用いる。◆show 06 **祭典[サイテン]** 人をたくさん集めてにぎやかにおこなう大規模な催し。「スポーツの~」 07 **フェスティバル** 「祭典」の洋語的表現。▷芸術~◇催しの名称として、複合語に用いることが多い。◆festival ▷●祭り → 3403祭るh ## ●式 08 **式[シキ]** 祝い・記念・弔いなどのため、一定の形式にのっとっておこなわれるもの。「〜を挙げる」「〜に出席する」▷出初め〜・成人~・告別~・結婚~・金婚~・銀婚~・起工~・授与~・就任~・落成~・落慶~・棟上げ〜・竣工とん~・開校~・戴冠~・贈呈~ 09 **儀式[ギシキ]** 定められた形式に従っておこなわれる、改まった行事(を執り行う儀式。「皇位継承の〜のための装束をそろえる」 10 **式典[シキテン]** 大がかりな儀式。「会社設立50周年を記念する~を挙行する」 11 **セレモニー** 「式典」の洋語的表現。「鉄道開通記念の〜」◆ceremony 12 **典礼[テンレイ]** 改まった儀式。「ご成婚の〜」 13 **大典[タイテン]** 国家や皇室の重大な儀式。「即位の〜」 14 **大礼[タイレイ]** 宮中の重大な典礼。特に即位礼(皇位継承の儀式)についていうことが多い。 15 **盛儀[セイギ]** 立派な儀式。「ご大典の~」 16 **盛典[セイテン]** 盛大な儀式。「ご成婚の~」 17 **栄典[エイテン]** 栄誉のあるめでたい儀式。「〜に参列する」 18 **冠婚葬祭[カンコンソウサイ]** 人の一生における、祝いや弔いの四つの重要な儀式。元服・結婚式・葬式・祖先の祭りをいう。◇慶弔の儀式の総称にも用いる。 ▷●祝典 → 0801祝うh●祝いの催しや儀式 ## ●会 19 **会[カイ]** 目的をもって、人を集めておこなうもの。「月見の~を催す」▷演芸~・講習~・勉強~・誕生~ 20 **会合[カイゴウ]** 議論・検討・報告などを行うために少人数で開く会。「定期的に~を開く」 21 **ミーティング** 「会合」の洋語的表現。「本番前の~を行う」◆meeting 22 **会議[カイギ]** 協議などのための会。「〜を開く」 23 **集会[シュウカイ]** 特定の目的のもとに、人が集まっておこなう会。「戦争反対の〜を開く」◇「集まり」が、漠然と楽しみのために集まるニュアンスを含む一方で、「集会」は、はっきりとした特定の目的をもって集まるニュアンスがある。 24 **大会[タイカイ]** 大規模な会。▷党~・水泳~・花火~・地区~・全国~・世界~・国民体育~◇催しの名称として、複合語に用いることが多い。 ▷●集まり・集い → 2801集まるh●集まり ## ●会のいろいろ 25 **初会[ショカイ]** 初めての会。「〜からもめる」 26 **初会合[はつかいごう]** ある会が初めて開かれる会合。「委員会の〜で、きわめてやっかいな問題が明らかになった」 27 **総会[ソウカイ]** 組織・団体の構成員がすべて集まって議決をすることを建て前とする会合。「〜の出席者が少なくて議決ができなかった」▷株主~ 28 **部会[ブカイ]** 委員会・学会などを専門分野別に分けた組織。◇「分科会」が必要に応じて設けられるのに対し、最初から組織に組み込まれている。 29 **分科会[ブンカカイ]** 全体で議論・検討するのに、個別的・専門的だと効率が悪い問題について、全体の中から数人を選んでおこなう会。「その問題を〜を設けて検討することになった」◇全体で議論・検討するには個別的であったり専門的であったりして、会議運営上から効率的でないと判断される問題を扱う。 <811> 30 **例会[レイカイ]** 定期的に開かれる会。「月1回、〜が開かれる」 31 **常会[ジョウカイ]** 定期的に開かれる会合。 32 **定例会[テイレイカイ]** ①定期的に開かれる会。②法律で定期的に招集しなければならない議会。◇国会の常会にあたる。 33 **月例会[ゲツレイカイ]** 毎月決まった日時に定期的に開かれる会。「研究会の〜で発表することになった」 34 **町会[チョウカイ]** 同じ町の人が組織する会。 35 **朝礼[チョウレイ]** 朝、始業前に集まって簡単な挨拶などをしたり、連絡事項の伝達などをする会。 36 **朝会[チョウカイ]** 「朝礼」の、やや古い言い方。◇「朝礼」のほうが一般的。 37 **懇談会[コンダンカイ]** 互いにうちとけて話し合う会合。 38 **懇話会[コンワカイ]** 懇談会。 39 **座談会[ザダンカイ]** ある話題について形式ばらず自由に話し合う会。 40 **秘密会[ヒミツカイ]** 部外者に議事の内容を公開しないことを前提に開かれる会合。「傍聴人の退場を命じ、〜とした」 41 **ジャンボリー** ボーイスカウト・ガールスカウトの国際的ないし全国的な規模の大会。◆jamboree ▷●会議・討論会 → 1918論じるh●討論会●会議 ▷●公聴会 → 0410聞くh●公聴会 ## ●宴会の類 42 **宴会[エンカイ]** 酒食を共にして楽しむ会。「〜が苦手でね」 43 **宴[うたげ]** 宴会。「花見の~を張る」 44 **饗宴[キョウエン]** 饗宴。「婚礼の~」 45 **パーティー** 「宴会」の洋語的表現。▷誕生~・クリスマス~◇「宴会」と比べて、飲食よりも社交に重きをおく。◆party 46 **饗宴[キョウエン]** 客をもてなすための宴会。「〜に招かれる」「供宴」とも書く。 47 **小宴[ショウエン]** 小人数の宴会。「在京の弟子たちで恩師のために〜を張った」 48 **飲[の]み会[かい]** 酒を飲んで楽しむ(小人数の)会。 49 **酒盛[さかも]り** 酒を飲んで楽しむ会。「祝いの〜をしよう」 50 **酒宴[シュエン]** 酒盛り。「〜を催す」「〜もたけなわでございますが」 51 **無礼講[ブレイコウ]** 地位や身分などをぬきにした宴会。「今夜は〜ということですので存分にお楽しみください」 52 **二次会[ニジカイ]** 宴会のあと、さらに別の場所でおこなう宴会。「このあと〜に付き合う」 53 **新年会[シンネンカイ]** 新年を祝うためにおこなわれる宴会。 54 **忘年会[ボウネンカイ]** 年末におこなわれる年忘れの宴会。「〜の幹事」 55 **納会[ノウカイ]** 何かを終えたとき、または年末・年度末に、その骨折りをねぎらうためにおこなわれる会。 56 **茶会[チャカイ]** 客を招いて茶を供する会。 57 **茶話会[サワカイ]** 茶などを飲みながらくつろいで話す会。「〜に誘われる」◇「ちゃわかい」ともいう。 58 **晩餐会[バンサンカイ]** 客を招いて豪華な夕食を共にする会。「〜の招待状」 59 **同窓会[ドウソウカイ]** 同じ学校の卒業生が集まる会。▷~名簿 60 **同期会[ドウキカイ]** ①同じ学校を同じ年度に卒業した人たちの集まる会。②同じ年度に入社・入職した人たちの集まる会。 61 **同級会[ドウキュウカイ]** 同じ学校の同じ年度に同じ学級で勉強した人たちの集まる会。 62 **クラス会[カイ]** 「同級会」の洋語的表現。「クラス(class)」は「学級」の意。 63 **懇親会[コンシンカイ]** 交際をあつくするために開かれる会。 64 **慰労会[イロウカイ]** 労をねぎらうために開く会。 65 **謝恩会[シャオンカイ]** 卒業生とその父母たちが卒業にあたって、教師への感謝を込めて開く会。 66 **園遊会[エンユウカイ]** 庭園に客を招いて催す宴会。 67 **舞踏会[ブトウカイ]** 社交のためにダンスをおこなう会。「〜への招待」▷〜服 68 **夜会[ヤカイ]** 夜に開かれる社交目的の集まり。▷〜服・〜巻 69 **前夜祭[ゼンヤサイ]** 特別な催しなどを祝って、その前の夜におこなう祝いの催し。 70 **コンパ** 学生などが費用を出し合って飲み食いするささやかな宴会。▷「コンパニー(company)」から。 71 **合[ゴウ]コン** (異性の)グループが、それぞれ他の(異性の)グループなどと共におこなうコンパ。◇「合同コンパ」の略。おもに学生が用いる語。 ▷●祝宴 → 0801祝うh●祝いの催しや儀式 ▷●歓迎会 → 2806迎えるi ▷●励ます会 → 4010励ますh●励ます会 # i 名詞の類:コト・サマ ## ●発表会 00 **発表会[ハッピョウカイ]** 多くの人にあることを知らせたり示したりするためにおこなわれる催し。「ピアノの〜」 01 **独演会[ドクエンカイ]** ひとりで落語・講談などを演じ、聴衆に聞かせる催し。 02 **講演会[コウエンカイ]** あるテーマについて、話を解説して聞かせる会。「今をときめく小説家の〜に行った」 03 **学芸会[ガクゲイカイ]** 小・中学校などで、児童・生徒が演劇や音楽などを舞台で発表する行事。「〜で白雪姫を演じる」 04 **文化祭[ブンカサイ]** 学校や地域・サークルなどで、住民などがさまざまな展示や音楽・演劇などの発表をおこなう行事。「高校の〜で演奏する」 05 **学園祭[ガクエンサイ]** 学校で、生徒や学生がさまざまな展示や音楽・演劇などの発表をおこなう行事。「〜で盛り上がる」 ▷●展示会・博覧会 → 2100示すi●展示会 <812> # 催す 4305s 〜 執る 4306h ### ●音楽会・演奏会 8715鳴らすj ●演奏会 ### ●独唱会・リサイタル 1907歌うh ●独唱会 ### ●歌会・句会 1908詠むh ●歌会 ### ●競技会 3702競うh ●競い合う行事 ## S 名詞の類:ヒト **主催者[しゅさいしゃ]** 主催をする人・団体。 **興行師[こうぎょうし]** 演劇やスポーツなどの興行をおこなう人。 **プロモーター** 「興行師」の洋語的表現▶promoter **呼[よ]び屋[や]** 海外から、音楽家などを招いて興行をおこなう人。 **喪主[もシュ]** 葬式を執りおこなう当主。「~をつとめる」 **施主[せしゅ]** 法事・葬式などを執りおこなう当主。「妻が~となる」 **祭主[さいしゅ]** 祭事を主宰し、執りおこなう人。◇伊勢神宮の神官の長さも指す。 ## u 名詞の類:トコロ **会場[かいじょう]** 会や催しをおこなう所。「同窓会の~が決まった」 **会館[かいかん]** 会場として使うための建物。▷文化~・市民~◇おもに造語成分として使われる。 **ホール** 講演・展示・演奏会などの目的に応じて使えるように設計された施設。「コンサートが終わり、~の外に人だかりができた」▷コンサート~・多目的~▶hall **講堂[こうどう]** 講演・講義などをするための大きな建物。「この〜にいすを並べるのは相当の時間がかかる」 **式場[しきじょう]** 式をおこなう所。▷結婚~ **祭場[さいじょう]** 祭りをおこなう所。 **斎場[さいじょう]** 葬式をおこなう所。 **茶室[ちゃしつ]** 茶事・茶会を催す部屋。 **茶寮[さりょう]** 茶室。 **催事場[さいじじょう]** デパートなどで、特別な催しをする場所。「~に客が詰めかける」 ### ●宴席など 2801集まる ●寄り集まりの場 ## X 名詞の類:トキ **会期[かいき]** 会の開かれている期間。「~を3日間延長する」 **期間中[きかんちゅう]** 催しや休みなど、ある決まった日数で捉えられる物事の、その間。「~は来場者に無料で花の種が配られる」 ### ●あいだ 8105離れるx # 4306 執る ## a 動詞の類 **執[と]る** 責任をもって仕事などをおこなう。「事務を〜」「指揮を〜」 **執行[しっこう]** (法律にもとづいて)実際におこなうこと。「公務を〜する」▷~命令・~力・強制~ **執務[しつむ]** 事務を執ること。「会議の後は夕食もとらずに~する」 ### ●執り行う 4305催す ●執り行う ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●執ること **執権[しっけん]** 政権を執ること。▷~者 **執政[しっせい]** 政務・国務を執ること。▷~官・~機関 **専制[せんせい]** 自分の考えという思いのままに事をおこなうこと。▷~君主・~政治 ### ●事務 **事務[じむ]** 主として書類の作成など、机の上で処理する仕事。「~をする」▷~室・~机・~費・~服・~用箋・〜所・~員・事務次官・~官・~管理・~総長・~長・行政~・~能力・~屋・~用品 **実務[じつむ]** 実際におこなう事務・仕事。「~に明るい人」▷~家 **非現業[ひげんぎょう]** 生産に直接はかかわらない、管理・事務の仕事。←→現業 **庶務[しょむ]** 種々雑多な一般の事務。「~に携わる」▷~課 **総務[そうむ]** 会社や団体などで、全体の事務をまとめて処理すること。▷~課 **経理[けいり]** 会社などの会計に関する事務。「彼は~の仕事をしている」 **社務[しゃむ]** ①神社の事務。▷~所②会社の事務。 **残務[ざんむ]** 未処理で残っている事務。▷~整理・~処理 **会務[かいむ]** 会の事務。▷~報告 **商務[しょうむ]** 商業上の事務▷~官 **公務[こうむ]** おおやけの仕事や事務。「~を執行する」▷~執行妨害 ### その他の事務 **校務[こうむ]** 小・中・高等学校での事務的な仕事。 **学務[がくむ]** 学校・教育に関する事務。▷~課 **教務[きょうむ]** ①学校での授業に関する事務。②大学の教育・研究活動などの教学上の事務。 **財務[ざいむ]** 財政に関する事務。▷~会計・~管理・~長 **医務[いむ]** 医療に関する事務。 **兵務[へいむ]** 兵事上の事務。 **軍務[ぐんむ]** 軍事上の事務・勤務。「~につく」 **隊務[たいむ]** 軍隊の事務・職務。 **農務[のうむ]** 農業に関する事務。 **宗務[しゅうむ]** 宗教上の事務。「教団の~」 **寺務[じむ]** 寺の事務。 <813> 25 **工務[コウム]** 土木・建築などに関する事務。▷~課 26 **港務[コウム]** 港に関する事務。 27 **警務[ケイム]** 警察の事務・職務。 ## ●行政 28 **行政[ギョウセイ]** 国や地方公共団体が、法律に従って治めること(に関連する業務)。▷~改革・~学・~官・~機関・~区画・~権・~裁判・~指導・~事務・~書士・~処分・~府・~法・教育~・自治~・地方~◇その機関・組織をも指す。 29 **司法[シホウ]** 国が法律に基づいておこなう民事・刑事の裁判(に関連する業務)。▷~解剖・~官・~機関・~行政・~警察・~権・~研修所・~裁判所・~試験・~修習生・~書士◇その機関・組織をも指す。 30 **自治[ジチ]** 一定の範囲内で自主的に行政・事務を行うこと。▷地方~ 31 **財政[ザイセイ]** 国や地方公共団体が、必要な財を取得し、管理する活動。▷~再建・~法・~難・赤字~・地方~◇その状態をも指し、会社や個人に関してもいう。 32 **郵政[ユウセイ]** 郵便や郵便貯金に関する行政。▷~省◇日本では、現在は民営化されている。 33 **農政[ノウセイ]** 農業に関する行政。▷~学 34 **林政[リンセイ]** 森林に関する行政。 35 **政務[セイム]** 政治上の事務・仕事。▷~次官 36 **政事[まつりごと]** 政治に関わる事務関係の仕事。 37 **国務[コクム]** 国政に関する事務・仕事。特に内閣のおこなう事務・仕事。▷~大臣 38 **外務[ガイム]** 外国との交渉・折衝・交易などに関する事務。▷~大臣・~省・~次官◇「外勤」の意でも用いる。 39 **法務[ホウム]** 法律に関する事務・仕事。▷~大臣・~局・~省 40 **税務[ゼイム]** 税金に関する事務・仕事。「〜に詳しい」▷~署 41 **内務[ナイム]** 国内の政務。⇔外務 42 **官務[カンム]** 官庁の事務・仕事。 # s 名詞の類:ヒト ## ●執ったり執りおこなったりする人 00 **執行官[シッコウカン]** 地方裁判所に所属し、債務名義の執行・不動産の差し押さえ・裁判所の発する文書の送達などをおこなう職員。 01 **執事[シツジ]** 身分の高い人の家などで家事や事務をとりしきる人。「屋敷の~」 02 **家令[カレイ]** 「執事」の古い言い方。 ## ●公務員 03 **公務員[コウムイン]** 国または地方公共団体の職務を担当する人。 04 **役人[ヤクニン]** 官職についている人。▷~根性・~仕事◇軽蔑の意を込めて使われることもある。 05 **官[カン]** 役人。「〜を辞する」▷~~接待 06 **官僚[カンリョウ]** 政治に影響力をもつ上級の公務員。 07 **官員[カンイン]** 「公務員」の旧称。 08 **官吏[カンリ]** 「国家公務員」の旧称。 09 **公吏[コウリ]** 「地方公務員」の旧称。 10 **官公吏[カンコウリ]** 官吏と公吏。 11 **官憲[カンケン]** 役人。特に警察関係の役人。 12 **吏員[リイン]** 地方公共団体の職員。 13 **能吏[ノウリ]** 有能な役人。 14 **獄吏[ゴクリ]** 牢獄の役人。 15 **獄卒[ゴクソツ]** 牢獄の下級の役人。 16 **公僕[コウボク]** 公務員。◇「公衆に奉仕するしもべ」の意。 17 **技官[ギカン]** 特別な学術・技芸に関する仕事を受け持つ公務員。⇔事務官 18 **武官[ブカン]** 軍事にかかわる公務員。⇔文官 19 **文官[ブンカン]** 軍事以外のことにかかわる公務員。⇔武官 20 **事務官[ジムカン]** 事務を取り扱う公務員。⇔技官、教官 ▷●教官 → 2102教えるs●教師 ▷●外交官など → 6208送るs●使者 ▷●女官 → 4100従うs●仕える人 ▷●百官 → 7900多いs●その他 21 **次官[ジカン]** 大臣を補佐する人・役人。▷事務~・政務~ 22 **高官[コウカン]** 地位の高い役人。▷政府~ 23 **大官[タイカン]** 地位の高い官吏。⇔小官 24 **顕官[ケンカン]** 地位の高い官吏。⇔卑官◇律令制下、重要とされた官職の意から。 ▷●上役・上司 → 7800高いs●地位が上の人 ▷●役員・理事 → 6409つかさどるt●役員 ▷●下役・部下 → 7801低いs●地位が下の人 ## ●下級の役人 25 **卑官[ヒカン]** 顕官に対して、地位の低い役人。◇小官役人の謙称としても用いる。 26 **小官[ショウカン]** 大官に対して、地位の低い役人。◇大官役人の謙称としても用いる。 27 **小役人[こやくにん]** 地位の低い役人。◇蔑称として用いることが多い。 28 **小吏[ショウリ]** 地位の低い役人。 29 **属吏[ゾクリ]** 下級の役人。 30 **属官[ゾッカン]** (ある上官に従う)下級の役人。 ▷●宦官 → 9807滅ぼすs●去勢された人 <814> # s 名詞の類:ヒト ## ●その他 31 **税理士[ゼイリシ]** 税務の専門家として、納税の代行・書類作成などをおこなう人。「納税に関してわからないことは〜に相談しよう」 32 **弁理士[ベンリシ]** 資格をもち、特許・実用新案・商標・意匠について、特許庁に対しておこなう手続きの代理や鑑定などをする人。「〜に特許の申請を依頼する」 # u 名詞の類:トコロ ## ●事務所 00 **事務所[ジムショ]** 事務を執る所。▷法律~・選挙~ 01 **事務局[ジムキョク]** ある団体などの事務を扱う所。「入学願書は、〜に提出してください」 02 **事務室[ジムシツ]** 学校や会社などで事務をとるための部屋。「〜で在学証明書を発行してもらう」 03 **執務室[シツムシツ]** 事務を執る部屋。「大統領の~」 04 **オフィス** 「事務所」の洋語的表現。「彼の〜は5階にある」◆office ## ●役所 05 **役所[ヤクショ]** 役人が公務を取り扱う所。▷市~・県~ 06 **役場[ヤクば]** 町村の事務を取り扱う所。▷村~・町~ 07 **官庁[カンチョウ]** 法律で定められた国家的な事務を取り扱う機関。▷行政~・中央~・地方~・上級~・下級~◇「(国の)役所」の意でも用いる。 08 **官公庁[カンコウチョウ]** 官庁と地方公共団体の役所。 09 **官署[カンショ]** 官庁とそれを補助する機関の総称。 10 **省[ショウ]** 国の行政を担当する中心的な機関。▷総務~・法務~・外務~・文部科学~・厚生労働~・農林水産~・経済産業~・財務~・国土交通~・環境~・防衛~ 11 **本省[ホンショウ]** ①管轄下の役所をつかさどる中央の「省」を指していう語。②自らの所属する省を指していう語。 12 **庁[チョウ]** ①役所。▷県~・都~・道~・府~◇複合語に用いる。②各省に属して設置される機関。▷金融~・宮内~・国税~・文化~・社会保険~・林野~・水産~・資源エネルギー~・特許~・中小企業~・海上保安~・海難審判~・気象~・消防~・警察~・公安調査~ 13 **本庁[ホンチョウ]** ①管轄下の地方の役所・機関をつかさどる中心としての「庁」を指していう語。⇔支庁②自らの所属する庁を指していう語。 14 **支庁[シチョウ]** 都道府県庁に属する役所。⇔本庁 15 **省庁[ショウチョウ]** 文部科学省・外務省など「省」のつく役所と、国税庁・消防庁など「庁」のつく役所の総称。 16 **局[キョク]** 役所などの事務の一区分をつかさどる所。▷印刷~・造幣~・財務~◇「放送局」などの略称としても用いる。 17 **内局[ナイキョク]** 中央官庁で、直接大臣や次官の監督を受ける局。⇔外局 18 **外局[ガイキョク]** 内閣府や各省に属し、独立性の強い事務を行う役所。▷公正取引委員会など。⇔内局 19 **当局[トウキョク]** (いま実際に)その事柄を処理したり担当したりしている機関や部署。「警察~の発表によれば」 20 **本局[ホンキョク]** ①管轄下にある地方の支局・出張所などの機関をつかさどる存在としての中心的な「局」を指していう語。②自らの所属する局を指していう語。 21 **署[ショ]** 「警察署」「消防署」「税務署」「営林署」の略。「容疑者を〜まで連行する」 22 **本署[ホンショ]** ①警察署・消防署・税務署・営林署で、中心的な役所。⇔支署、分署②自らの所属する署を指していう語。 23 **支署[シショ]** 本署から離れた地域に設けられた役所。⇔本署 24 **分署[ブンショ]** 本署の仕事を分担する役所。「地方の〜に転勤になり、おもしろい事件にたくさん遭遇した」⇔本署◇特に役所や警察署についていう。 ## ●大使館など 25 **大使館[タイシカン]** 大使が駐在国で事務を執る所。▷在日アメリカ~・~員◇基本的に、相手国の首都に置かれる。 26 **公使館[コウシカン]** 公使が駐在国で事務を執る所。◇2008年現在、日本の外務省が海外に置いている、公使・大使が事務を執るところはすべて「大使館」で、「公使館」はない。 27 **領事館[リョウジカン]** 領事が、駐在国で自国民の保護と行政サービスのために事務を執る所。◇2008年現在、日本の外務省が海外に置いている、領事・総領事が事務を執る所はすべて「総領事館」で、「領事館」はない。 28 **総領事館[ソウリョウジカン]** 領事・総領事が、駐在国で自国民の保護と行政サービスのために事務を執る所。 29 **在外公館[ザイガイコウカン]** 相手国内において、外交官などの執務のために置かれる、大使館・総領事館などの外交拠点。 ▷●税務署・税関 → 4603取るu ▷●警察署 → 4604つかまえるu●警察 ▷●消防署 → 9806消すu <815> 益になるように条件などを出し合うこと」の意でも用いる。「取引をする」のように名詞の場合は、ふつう送り仮名は表記しない。 **交[こう]易[えき]** 互いに物品を交換したり売買したりすること。「外国と〜する」▷~条件 **貿[ぼう]易[えき]** 外国と物品の輸出・輸入の取引をすること。「わが国は世界各国と〜している」▷~自由化・~収支・~商・~条件・~摩擦・加工~・自由~・保護~ **通[つう]商[しょう]** 商業・貿易上の取引をすること。▷~協定・~条約◇多く複合語として用いられる。 **上[じょう]場[じょう]** 取引所で売買取引の対象とすること。「株式を~する」▷~会社・~企業・~株 ●物々交換する → 9305かえるa●金品を交換する ## d 形容動詞の類 **夏[なつ]枯[が]れの** 夏期に商売が不振の状態になる様子。「〜で売り上げががた落ちだ」→冬枯れ◇「夏涸れ」とも書く。 **冬[ふゆ]枯[が]れの** 冬期に商売が不振の状態になる様子。「〜で客足がさっぱりだ」→夏枯れ **霜[しも]枯[が]れの** 商売が不振の状態になる様子。▷~時代・霜枯時・霜枯三月(年の暮れの景気の悪い10月から12月の3ヵ月) **不[ふ]景[けい]気[き]な** 景気が悪い様子。「新聞やテレビのニュースは、〜な話題を避けて、少しでも明るい話題を求める」→好景気 **好[こう]景[けい]気[き]な** 景気がよい様子。「IT業界は相変わらず〜だ」 ## h 名詞の類:コト・サマ **経[けい]済[ざい]** 人間が生活を営むために必要なものを生産し、消費する活動や、それによって生じる関係。特に、その金銭的な側面をいう。「~の立て直しをはかる」▷貨幣~・~学・~界・~成長・~封鎖・~白書・~力◇「経国済民」「経世済民」(ともに、「国を治め民を救う」意)からできた語。 ## ●商うこと **小[こ]商[あきな]い** わずかの資金でおこなう小規模の商い。「~を始める」→大商い **薄[うす]商[あきな]い** 取引所で出来高(売買の総額)が少ないこと。→大商い **大[おお]商[あきな]い** 取引額の大きい商い。「伸るか反るかの~」→小商い **外[がい]商[しょう]** デパートなどで、店員のほうが客の家に出向いて行って、直接販売すること。「~に力を入れる」▷~部 ●商業 4400携わるi ## ●商取引 **商[しょう]取[と]り引[ひき]** 商業上の取引行為。「インターネットによる〜が定着してきた」 **商[しょう]事[じ]** 商売に関する事柄。▷~会社 **密[みつ]貿[ぼう]易[えき]** 禁制を犯しておこなう貿易。「〜で不当に利益をあげる」 **闇[やみ]取[と]り引[ひき]** 公式の価格・販路などによらない不当・不法・不正な取引。「入札をめぐる~が発覚した」 **闇[やみ]** 「闇取引」の略。「〜で買う」▷~米・~商・~値・~ルート ## ●商う気持ち・態度 **商[しょう]魂[こん]** 商売に打ち込む気持ち。「~たくましい人」 **商[しょう]売[ばい]気[げ]** つねに利益のことを考える気質。「あの男は少しも〜がないので、商売はやっていけない」◇「しょうばいげ」「しょうばいっけ」ともいう。 **商[しょう]売[ばい]気[かた]質[ぎ]** 商人に特有の気質。「先代からの〜を受け継ぐ」 **商[しょう]売[ばい]柄[がら]** 商売で養われた習性。「あいつは〜にこにこと愛想がいい」 ●市場などでの取引 **立[た]ち会[あ]い** 取引所で取引をおこなうこと。「~が開始する」 **前[ぜん]場[ば]** 午前中におこなわれる立ち会い。「~の寄り付き」 **後[ご]場[ば]** 午後におこなわれる立ち会い。「~で下げに転じる」 **寄[よ]り付[つ]き** 取引所での前場・後場の最初の取引。「~は高値だった」▷~値段・~気配 **大[おお]引[び]け** 取引所での最後(通常、後場の最終)の立ち会い。→寄り付き◇略して「引け」ともいう。 **発[はっ]会[かい]** 取引所で、各月の最初の立ち会い(売買)。 **大[だい]発[はっ]会[かい]** 1月の発会。「~で大幅な安値を更新し、波乱の幕開けとなった」 **納[のう]会[かい]** 取引所で、各月の最終の立ち会い。 **大[おお]納[のう]会[かい]** 12月の取引所の納会。 **手[て]仕[じ]舞[ま]い** 買い建てておいた商品や株式などを、転売したり買い戻したりして決済すること。◇「仕」はあて字。 **投[とう]機[き]** 価格の変動を予想して、その差益を得るためにおこなう取引。▷~市場・~的・~取引 **相[そう]場[ば]** 取り引きされるものの値段(による投機的な取引)。「~に手を出す」▷~師・~操縦・~表・金融~・為替~・闇~・米~・円~・金~◇「相場並みの賃金」のように、「世間一般の考えや評価」の意味で用いることもある。 ## ●景気 **金[かね]回[まわ]り** 世の中のお金の動き。「不景気で〜が悪い」 **景[けい]気[き]** 売買・取引などの状況。「~が落ち込む」「~のよい会社」「~の動き(景気)」「〜は良好だ」 **景[けい]況[きょう]** 景気の動き。「~は良好だ」 **商[しょう]況[きょう]** 商売の状況。「来年度の~を占う」 **商[しょう]状[じょう]** 商売・取引の状況。「活発な~」 **市[し]況[きょう]** 市場での商品・株の取引状況。▷株式~ ## ●好景気 **好[こう]景[けい]気[き]** 景気がよく、経済活動が活発であること。「~に沸く海運業界」→不景気 <816> **好[こう]況[きょう]** 景気がよく、経済活動が活発なこと。「~に転じる」→不況 **活[かっ]況[きょう]** 商況に活気があること。「~を呈する」 ## ▶不景気 **不[ふ]景[けい]気[き]** 景気が悪く、経済活動が停滞していること。「こんなに〜が続くと、ベースアップは当分望めない」→好景気 **不[ふ]況[きょう]** 経済状況が悪いこと。「〜で会社が倒産する」→好況 **恐[きょう]慌[こう]** 価格の暴落、失業の増大、破産、とりつけ騒ぎなどが続発する、経済的混乱状態。▷経済~・世界大~ **パニック** 「恐慌」の洋語的表現。▷金融~ ## その他 **商[しょう]運[うん]** 商売をするうえでの運。「~に恵まれる」「~に見放される」 ## k 名詞の類:モノ ▶品物 **品[しな]物[もの]** 何かの目的のために使う(売ったり買ったりする)もの。「~の配列を工夫する」「買った~を配送してもらう」 **品[しな]** 品質・種類の視点から見た、品物。「若物向けの〜をたくさんそろえる」「〜が落ちる」のように、「品質」の意で用いることもある。 **商[しょう]品[ひん]** 商売の対象とする品物。「大量に~を仕入れる」▷国際~・キャラクター~・金融~・人気~・新~・~化◇無形のサービスなども含む。 **グッズ** 「商品」の洋語的表現。▷キャラクター~ goods **百[ひゃっ]貨[か]** 多くのいろいろな商品。▷日用~・雑貨 **商[しょう]売[ばい]物[もの]** 商売のための品物。「今度結婚する娘が〜を広げに来るというので、父は〜の材木をあちこちに打ちつけた」 **際[きわ]物[もの]** ①ひな人形やこいのぼりなど、それが必要とされる時期にだけ売り出す特定の商品。▷~師②一時的な流行をあてこんで売り出す品物や小説など。「~だから短期間で売りきってしまおう」▷~小説 **季[き]節[せつ]商[しょう]品[ひん]** その季節に売れる商品。 **洋[よう]品[ひん]** 西洋風の品物。特に服飾類に関していう。▷~店 **舶[はく]来[らい]品[ひん]** 外国製の品物。 **舶[はく]来[らい]** 「舶来品」の略。 **新[しん]品[ぴん]** 新しい品物。「~のバイクを買う」→中古品、古物 **中[ちゅう]古[こ]品[ひん]** 一度使われた品物。「冷蔵庫の〜を安く手に入れる」 **中[ちゅう]古[こ]** 一度使われた(がまだ十分に使える)もの。「自転車の〜を3000円で買った」 **中古[ちゅうぶる]** 一度使われた(もので、かなり古びた)もの。「足踏み式のミシンの〜を骨董市で見つけた」◇古めかしい言い方。 **古[こ]物[ぶつ]** 一度使用されたもの。特に、古くから伝わる由緒あるもの。▷~商→新品◇やや古めかしい言い方。法律では「一度使用された物品(中略)若しくは使用されない物品で使用のために取引されたもの又はこれらの物品に幾分の手入れをしたものをいう」とされている。 **古[ふる]物[もの]** まだ使える状態ではあるが、使い古したもの。→新品 ## ●使い古されたもの **古[ふる]道[どう]具[ぐ]** ほかの人が使って古くなったが、まだ使える道具。「~を集める趣味」「~を二束三文で売る」▷~屋 **セコハン** 中古品。「バイクの〜を買う」今では「中古」というほうが一般的。「セコンドハンド(secondhand)」から。 **出[で]物[もの]** 中古品・不動産などの売りに出されたもの。「いい〜がありますので、ご来店ください」「このタンスは〜だ」◇「割安で得だ」というニュアンスでよく用いられる。 **代[しろ]物[もの]** ある特別な評価の対象となるもの・商品。「100万円もする〜」「ひどい〜だよ」 **現[げん]品[ぴん]** 現にそこにある品物。「この~を5万円で大サービスするよ」▷~限り・~処分セール◇「そこに並べてある品物」の意で用いられることが多い。 **現[げん]物[ぶつ]** ①実際の品物。▷~支給②取引の対象となる株式・債券・商品など、実在しているもの。▷~取引→先物 **先[さき]物[もの]** 将来の一定の時期に受け渡す条件で取り引きするもの。▷~取引→現物 **雑[ざっ]品[ぴん]** こまかい、いろいろな品物。「~はまとめて購入する」 **物[ぶっ]品[ぴん]** 金銭・不動産に対する、品物。▷~税 **金[きん]品[ぴん]** 金銭と物品。 ●納品 5603おさめるk ●原品 9100基づくk●原物 ●代品 △ 9304かわるk ●用品 5400使うk●ある目的で使うもの ●試供品 1604試すk ●売り物 4210売るk●売る物 ●売れ残った品物 → 9604残るk●残り物 ●骨董 8800古いk●古いことに価値のあるもの ## ●証券 **証[しょう]券[けん]** 財産法上の権利・義務が記載された文書。有価証券と証拠証券(借用書など)とに分かれる。▷~アナリスト・~会社・~市場・~取引所 **有[ゆう]価[か]証[しょう]券[けん]** 手形・小切手・株券・債券など、所有者の財産権を表す証券。 ## ▶債券 **債[さい]券[けん]** 国や地方公共団体・会社などが資金を調達するために発行する債券。 **国[こく]債[さい]** 国が財政上の必要から発行する債券。 **地[ち]方[ほう]債[さい]** 地方公共団体が財政上の必要から発行する債券。 **公[こう]債[さい]** 国債と地方債。→社債 **社[しゃ]債[さい]** 株式会社が一般から資金を借り入れるために発行する債券。→公債 <817> **公[こう]社[しゃ]債[さい]** 公債と社債。 **学[がく]債[さい]** 苦学生が学費をまかなうために、入学する者やその保護者に対して発行する債券。 **外[がい]国[こく]債[さい]** 外国で募集する公社債。⇒内国債 **内[ない]国[こく]債[さい]** 国内で募集する公社債。→外国債 **外[がい]債[さい]** 「外国債」の略。→内債 **内[ない]債[さい]** 「内国債」の略。→外債 ## ●株 **株[かぶ]券[けん]** 株主であることを示す有価証券。 **株[かぶ]式[しき]** 株式会社の資本の構成単位。▷~金融・~公開・~配当 ◇「株券」の意にも用いる。 **株[かぶ]** 「株式」「株券」の略。▷~価 **新[しん]株[かぶ]** 株式会社が増資のために新しく発行する株式。→旧株 **旧[きゅう]株[かぶ]** 新株に対して、それまでに発行されていた株式。→新株 **子[こ]株[かぶ]** (親株に対する)新株。→親株 **親[おや]株[かぶ]** (子株に対する)旧株。→子株 **仕[し]手[て]株[かぶ]** 株式取引で、仕手が投機的売買の対象として扱う株。◇「仕」はあて字。 **持[も]ち株[かぶ]** 所有している株。「~を手放す」▷~会社・~制限 ## ●手形 **手[て]形[がた]** 一定の金額の支払いを約束または委託する有価証券。「~を振り出す」▷為替~・融通~・~貸付・~保証・~割引 **約[やく]束[そく]手[て]形[がた]** 振出人が受取人に対し、一定の金額を一定の期日までに支払うことを約束する手形。 **約[やく]手[て]** 「約束手形」の略。 **空[から]手[て]形[がた]** 資金を融通するために振り出される、支払われる見込みの低いもの。「~を乱発する」◇「くうてがた」ともいう。「約束は結局空手形に終わった」のように、「実行をともなわない約束」の意でも用いる。 ## ●その他 **小[こ]切[ぎっ]手[て]** 額面の金額の支払いを銀行に委託する有価証券。 **チェック** 「小切手」の洋語的表現。check **トラベラーズチェック** 海外で旅行者が現金の代わりに使って、現地の通貨と両替したり商品代金の支払いに使える小切手。traveler's check **為[か]替[わせ]** 遠隔地間の決済で、現金の代わりに使われるもの。「この金を〜で送る」▷郵便~・銀行~・外国~・~手形・~投機 **商[しょう]品[ひん]券[けん]** 額面相当の商品と引き換えのできる百貨店や商店の発行する有価証券。「現金だと露骨すぎるようなときは、デパートの〜を贈る」 **ギフトカード** 贈答用に使う商品券。◇和製洋語。ギフト(gift)+カード(card) **金[きん]券[けん]** 商品券など、特定の範囲内で金銭の代わりになる券。▷~ショップ ## S 名詞の類:ヒト ●商う人 **商[しょう]人[にん]** 商売をすることによって生計を立てる人。▷近江~ **商[あき]人[んど]** 「しょうにん」のやや古い言い方。「立派な〜になる」◇「あきゅうど」ともいう。 **商[しょう]売[ばい]人[にん]** 商売を(専門にうまく)する人。「あの人は根っからの~だ」 **画[が]商[しょう]** 絵を売り買いする商人。 **政[せい]商[しょう]** 政治家と特別な関係を持つことによって利益を得る商人。 **豪[ごう]商[しょう]** 富豪の商人。 **博[ばく]労[ろう]** 馬を売買・周旋する人。◇「伯楽」の変化した語。「馬喰」「伯楽」とも書く。 ●商売敵 3702競うs●競争相手 ## ●外で商う人 **露[ろ]天[てん]商[しょう]** 道端に商品を並べて商売をする人。「祭りに~が軒を連ねる」 **物[もの]売[う]り** 物品を売ること。特に歩き回って売ること。「〜の声が聞こえる」◇やや古い言い方。「~の少年」 **大[だい]道[どう]商[しょう]人[にん]** 道ばたで、通行する人を相手に露店で商売する人。 **香[こう]具[ぐ]師[し]** 祭りや縁日などの人出の多いところで、見世物を興行したり品物を売ったりすることを仕事としている人。「巧みな~の口上」◇「こうぐし」ともいう。「野師」「弥四」とも書く。語源は「野士(薬を売っていた野武士の略)」からなどといわれる。「香具師」とあてるのは、売り物に香具が多かったことから。 **的[てき]屋[や]** 「香具師」のやや俗な言い方。 **注[ちゅう]文[もん]取[と]り** 得意先などをまわって注文を取ってくる人。「今日はまだいつもの〜がまだ来ない」 **御[ご]用[よう]聞[き]き** 得意先の注文を聞いてまわること。また、その人。「~が毎日来てくれるので助かる」 **御[ご]用[よう]商[しょう]人[にん]** 宮中や官庁に品物を納める商人。「代々〜をつとめる」 **御[ご]用[よう]達[たし]** 御用商人。▷宮内庁〜◇「ごようたつ」「ごようだち」ともいう。 **営[えい]業[ぎょう]マン** 会社などの販売業務をおもにおこなう人。「マン(man)」は「人」の意。 ●セールスマン・行商人 4210売るs●売る人 ## ▶移動しながら商いをする人 **旅[たび]商[あき]人[んど]** 旅をしながら商いをする人。 **旅[たび]商[しょう]人[にん]** 「たびあきんど」のやや改まった言い方。 **隊[たい]商[しょう]** ラクダなどで隊を組んで往来する商人の一団。 <818> **キャラバン** 「隊商」の洋語的表現。caravan ## ●取り引きする人 **仲[なか]買[がい]** 問屋と小売商、生産者と問屋などの中間に入り、売買を仲介する人。◇「仲買人」ともいう。 **闇[やみ]屋[や]** やみ取引を業とする人。 **ブローカー** 売買の仲立ちをする人。「為替の〜」◇悪いニュアンスがある。broker **バイヤー** 外国から買い付けをしにきた人。buyer **ディーラー** ①商品の仕入れ・販売をする人。②自己の計算と危険負担で、証券などを売買する人。▷為替~ dealer **株[かぶ]屋[や]** 株式の売買を仲介する人。 **相[そう]場[ば]師[し]** 相場の変動を利用して利益を得ることを目的に取り引きする人。 **仕[し]手[て]** 株式相場で、投機目的で大口の売買をする人。◇山林の売買や鉱脈の発見などを業とする人の意から。 ## ●取引先 **取[と]り引[ひき]先[さき]** 取引をする相手。「~との商談」「大口の~」 **得[とく]意[い]先[さき]** いつも注文してくれる取引先。「毎日、~に顔を出す」◇店のカレンダーを配っている」 **外[がい]商[しょう]** 外国の商人。 **買[ばい]弁[べん]** 外国資本と結びついて利益を得る、その国の商人。「売国奴」の意から「国を売ることによって自国の利益を損なう人」▷~資本◇「買辦」とも書く。 ## u 名詞の類:トコロ ●店→ 4210売るu・v **商[しょう]家[か]** 商人の家。「このあたりは古い〜が多い」「~の出」 **店[てん]舗[ぽ]** 品物を並べて商売をするための建物(の一部)。「駅前に~を構える」「1階は~、2階は住居」▷貸~・大型~・新~ **商[しょう]館[かん]** 外国商人の店舗。「長崎のオランダ〜の跡」 **本[ほん]舗[ぽ]** ある商品を製造し販売するおおもとの店。「○○本舗」のように、店名に用いることが多い。 **老[し]舗[にせ]** 代々続いて繁盛し、信用のある店。「お使い物は京都の〜からとり寄せている」「~ののれんを守る」 **老[ろう]舗[ほ]** 「しにせ」の漢語的表現。 ## v 名詞の類:トコロ **市[いち]** 人が集まり品物の交換や売買をおこなう所。「毎月10日には~が立つ」 **市[いち]場[ば]** 定期的に売り手と買い手が商品を取り引きする場所。「~へ出荷する」▷~町・魚~ **競[せ]り市[いち]** 競り売りをする市。◇「競り市」とも書く。 **朝[あさ]市[いち]** 朝開かれる野菜や魚などの市。 **馬[うま]市[いち]** 馬を売り買いする市。 **花[はな]市[いち]** 盂蘭盆会などに供える草花や灯籠などを売る市。 **年[とし]の市[いち]** 新年の飾り物などを売る年末の市。「歳の市」とも書く。 **蚤[のみ]の市[いち]** 露天でおこなわれる古物の市。「パリ郊外の路上で開かれた市の名から。 **闇[やみ]市[いち]** やみ取引の品物を売る市。第2次世界大戦後に多くみられた。 **河[か]岸[し]** 川岸に開く魚などを商う市場。 **魚[うお]河[が]岸[し]** 魚を扱う市場(のある川岸)。◇東京の築地にある東京都中央卸売市場の通称として有名。 **取[と]り引[ひき]所[じょ]** 商品や有価証券を一定の資格を持つ会員が取り引きする所。▷証券~・商品~ **市[し]場[じょう]** ①「市場」のかたい言い方。▷青果~・卸売~②商品が売買される場を抽象的にいう言い方。▷国内~・金融~・労働~③商品の売り先。▷~開発・~調査 **マーケット** 「市場③」の洋語的表現。▷アフター~・リサーチマーケット **フリーマーケット** 「のみの市」の洋語的表現。「フリー」は「のみ」の意。flea market **ディーリングルーム** 証券会社の社員が、株券や為替の取引をおこなう部屋。dealing room **バザー** 慈善事業などの資金を集めるために持ち寄ったものを売る市。bazaar **バザール** 中東諸国などの市。◇デパートなどの、安売り市の意に用いることも多い。bazar ●酉の市 → 3403祭るh●その他のおもな日本の祭り ## × 名詞の類:トキ ●商機 9205当てはまる×●何かに適したころ # 4308 営む ## a 動詞の類 **営[いとな]む** 必要なことをおこないながら、生活・仕事・事業などを継続していく。「日々平穏な生活を営んでいた」「家業を~」「代々旅館を営んでいます」 **運[うん]営[えい]** 組織・団体などを(うまく)活動させること。「大会の〜がうまくいってほっとした」「国会を円滑に~する」 **経[けい]営[えい]** (営利的な)組織を管理・運営し、事業を営むこと。「父の~する店でアルバイトをする」▷~学・~権・~参加・共同~ **直[ちょく]営[えい]** 直接に経営すること。「牧場が〜するレストランは、新鮮な牛乳や肉が味わえるので人気がある」▷~店 <819> **自[じ]営[えい]** 個人で商売を営むこと。「ガソリンスタンドを~する」▷~所得・~税・大~ **合[ごう]弁[べん]** (外国と)共同で事業を営むこと。「日本の企業と〜して会社を設立する」▷~会社・~企業・~事業◇「合辦」とも書く。 **営[えい]林[りん]** 森林に関する事業を営むこと。▷~局・~署・~事業 **営[えい]農[のう]** 農業を営むこと。「農地を借りて~する」 ●兼営する 9605兼ねるa●兼業する ## ●営業する **営[えい]業[ぎょう]** 営んでいる営利事業や商売を継続しておこなうこと。「もう~はしていません」▷~所得・~停止・~費・~報告・~利益 **遣[や]る** 商店・会社などを経営して生活している」「うちは伊豆で民宿をやっています」 **開[かい]業[ぎょう]** 医者や弁護士などの専門の職業をおこなっていること。「駅前で医院を〜している」▷~医・~中 ## d 形容動詞の類 **国[こく]営[えい]の** 国が経営する様子。「~の農場で働く」▷~化・民営 **官[かん]営[えい]の** 「国営」の旧称。▷~事業 **公[こう]営[えい]の** 公の機関、特に地方公共団体が経営する様子。▷~住宅・~ギャンブル・~事業・私営 **県[けん]営[えい]の** 県が経営・管理する様子。▷~住宅 **都[と]営[えい]の** 東京都が経営・管理する様子。▷~住宅・~地下鉄 **府[ふ]営[えい]の** 府が経営・管理する様子。▷~住宅 **道[どう]営[えい]の** 北海道が経営・管理する様子。▷~競馬・~住宅 **市[し]営[えい]の** 市が経営・管理する様子。▷~球場 **町[ちょう]営[えい]の** 町が経営・管理する様子。▷~プール **村[そん]営[えい]の** 村が経営・管理する様子。▷~宿舎・~バス **区[く]営[えい]の** 区が経営・管理する様子。▷~駐輪場 **民[みん]営[えい]の** 民間で経営する様子。「~の鉄道がストでとまった」▷国営・公営 **私[し]営[えい]の** 個人や私企業が経営する様子。▷~のバス・公営・民営 **半[はん]官[かん]半[はん]民[みん]の** 政府と民間が共同で出資して経営する様子。「〜で開発をおこなう」 ## h 名詞の類:コト・サマ ▶営むこと **営[いとな]み** 営むこと。「日々の〜に追われる」 **多[た]角[かく]経[けい]営[えい]** 同じ経営者が数種類の事業を経営すること。「~に乗り出す」 ## 事業 **事[じ]業[ぎょう]** 社会的な(大きさ・)広がりを持った目的を達成しようとする、仕事・活動。「~を興す」「~に失敗する」▷~所得・~税・大~ **公[こう]共[きょう]事[じ]業[ぎょう]** 国または地方公共団体の予算でおこなわれる事業。「~の前倒し」 **公[こう]益[えき]事[じ]業[ぎょう]** 公共の利益に関係し、公衆の日常生活に不可欠な事業。運輸・電信・電話・電気・ガス・水道など。 **社[しゃ]会[かい]事[じ]業[ぎょう]** 社会福祉のためにおこなわれる事業。 **慈[じ]善[ぜん]事[じ]業[ぎょう]** 社会的に恵まれない人を救うための事業。 **斯[し]業[ぎょう]** その道の事業。「~の発展に尽くす」 **実[じつ]業[ぎょう]** 農業・工業・商業・水産業などの、生産に関する事業。▷~家・~団・~学校→虚業 **虚[きょ]業[ぎょう]** 投機など、堅実ではない事業。▷~家、実業◇「実業」をもじったことば。 **官[かん]業[ぎょう]** 政府が経営する事業。→民業 **民[みん]業[ぎょう]** 民営の事業。→官業 **社[しゃ]業[ぎょう]** 会社の事業。「インターネットの普及により、~の転換を迫られる」 ## ●事業を営む組織 **会[かい]社[しゃ]** 営利を目的として設立される組織。「~を経営する」「ここに勤める」▷~更生法・~法・~訪問・航空~・運送~・証券~・貿易~・製薬~・保険~・商事~・上場~・信託~・投資~ **企[き]業[ぎょう]** 営利目的の事業を営む組織。「~の倒産が相次ぐ」▷~組合・~経営・系列~・大~・中小~・零細~ **公[こう]社[しゃ]** 国や地方公共団体が公共的な事業を経営するために設けた特殊法人。国が全額出資したものは3つあり「三公社」といわれたが、現在はすべて民営化された。 **公[こう]団[だん]** 公共的な事業を営むための特殊な団体。▷住宅~◇現在はすべて、独立行政法人となったり、民営化されたりした。 **営[えい]団[だん]** 第2次世界大戦中に設けられた、公益事業を目的とする団体。◇「経営財団」の意。戦後、ただ一つ残っていた「帝都高速度交通営団(営団地下鉄)」も、現在は民営化された。 **公[こう]共[きょう]企[き]業[ぎょう]体[たい]** 国の法律によってつくられた、公共の利益を目的とする団体。特に、かつては三公社を指した。 **商[しょう]社[しゃ]** おもに貿易関係の取引を扱う会社。▷総合~ **商[しょう]会[かい]** 会社や商店の名前につけて用いることが多い。 ## ●会社 **社[しゃ]** 会社。「~の者」のように、勤めている会社をいう。「一度〜に寄ってから帰る」◇「出版社」「新聞社」のように「○○社」の形で「そのことをおこなう会社」などの意で用いることも多い。 **各[かく]社[しゃ]** それぞれの会社。「~いっせいにリゾート開発を始めた」 **当[とう]社[しゃ]** 自分の属する会社。「~の製品」 <820> **小[しょう]社[しゃ]** 自分の会社の謙称。「~にご用命ください」 **弊[へい]社[しゃ]** (相手に対する)自分の会社の謙称。「~の製品にはすべて無期限の保証がついております」 **御[おん]社[しゃ]** 相手の会社の尊称。「~のご希望どおり、資料を作成いたしました」 **貴[き]社[しゃ]** (弊社に対する)相手の会社の尊称。「~の新製品の資料をお送りいただきたい」「~ますますご清栄のこととお喜び申し上げます」 **親[おや]会[がい]社[しゃ]** ある会社の資本を出すなどしてそれを支配する会社。→子会社 **子[こ]会[がい]社[しゃ]** 親会社に属し、その支配を受ける会社。「~に出向する」→親会社 **孫[まご]会[がい]社[しゃ]** 子会社の子会社。 **株[かぶ]式[しき]会[がい]社[しゃ]** 株主で組織された有限責任(一定限度の債務履行責任を有する)会社。 **合[ごう]名[めい]会[がい]社[しゃ]** 会社の債務の無限責任(全財産で債務履行にあたらなければならない責任)を負う2人以上の社員からなる会社。 **合[ごう]資[し]会[がい]社[しゃ]** 無限責任社員と有限責任社員からなる会社。 **有[ゆう]限[げん]会[がい]社[しゃ]** 50人以下の有限責任社員からなる会社。 **幽[ゆう]霊[れい]会[がい]社[しゃ]** 名前だけ存在して、営業はおこなっていない会社。 **ペーパーカンパニー** 登記書類上で存在するだけで、実体のない会社。「~を使った悪質な税金逃れ」◇和製洋語。ペーパー(paper)+カンパニー(company) ## 企業 **法[ほう]人[じん]企[き]業[ぎょう]** 法律により権利や義務などの主体となる資格(法人格)を認められた企業。 **私[し]企[き]業[ぎょう]** 民間人が経営する企業。→公企業 **公[こう]企[き]業[ぎょう]** 国や地方公共団体が経営する企業。 **公[こう]営[えい]企[き]業[ぎょう]** 地方公共団体が経営する企業。 **多[た]国[こく]籍[せき]企[き]業[ぎょう]** 複数の国に市場や工場などをもち、世界的規模で事業を営む企業。 **系[けい]列[れつ]企[き]業[ぎょう]** 同一の資本系列にある企業。 **コングロマリット** 異業種の企業を合併して巨大化した大企業。◇ふつう「複合企業」と訳される。conglomerate **コンビナート** 生産性向上のために同一地域に集められた企業集団。▷石油~ kombinat ## ●カルテル・トラスト **カルテル** 同一業種の企業間で商品価格や販売量などについて協定を結び、市場競争を制限して利益を図ること。▷闇~◇ふつう「企業連合」と訳される。Kartell **トラスト** 同一業種の企業が市場の独占を図るために株式や経営を合同させること。◇ふつう「企業合同」と訳される。カルテルよりも結び付きが強い。trust **コンツェルン** 同一の巨大資本にさまざまな企業が支配されること。◇ドイツ語。「企業連携」と訳される。トラストよりも独占的。Konzern **シンジケート** 生産割り当てや共同販売をおこなう、カルテルの発展したかたちのもの。◇「大規模な犯罪組織」の意でも用いる。syndicate ## S 名詞の類:ヒト ●事業をおこなう人 **事[じ]業[ぎょう]家[か]** 事業を起こし経営する人。「彼はなかなかの〜だ」 **事[じ]業[ぎょう]者[しゃ]** 事業を経営する人。「民間~」▷民間~・~団体◇法律の文書などでよく用いられる。 **企[き]業[ぎょう]家[か]** (大規模な)事業を営む人。「~としての責任を果たす」 **実[じつ]業[ぎょう]家[か]** 堅実な事業を営む人。「~をめざす」▷青年~◇比較的大規模な経営をする人に用いられる。 **業[ぎょう]者[しゃ]** ある種の事業を営む人。「専門の〜を呼んで見てもらう」▷専門~・悪徳~ ●起業家 △ 9003始めるs ## ●経営者 **経[けい]営[えい]者[しゃ]** 企業を経営する人。「親の跡を継いだ若い~」「~の責任を問う」▷共同~・ワンマン~ **経[けい]営[えい]陣[じん]** 企業で、その経営に携わる人の集団。「~の意向に添う」 **トップ** 企業などの最高幹部。「経営の〜に登りつめた」top **オーナー** 所有者である経営者。「球団の~」「ホテルの〜になる」owner **社[しゃ]主[しゅ]** 会社の最高責任者。 **社[しゃ]有[ゆう]** 会社などの所有者。 **頭[とう]取[どり]** 銀行などの最高責任者。「銀行の〜に選ばれる」 **会[かい]長[かいちょう]** 会社で社長の上に位置する(名誉職にある)人。▷名誉~ **店[てん]主[しゅ]** 店の経営者。 **主[ある]人[じ]** 店や旅館などの経営者。「温泉旅館の〜」 **主[しゅ]人[じん]** 「主人」のやや古い言い方。「民宿の〜」 **主[たい]** 「主人」の古めかしい言い方。「ご~、お帰りなさい」 **檀[だん]那[な]** 雇われている人が、主人を呼ぶ言い方。「〜、お客様がお見えです」◇「檀那」とも書く。 **親[おや]父[じ]** 「店主」のくだけた言い方。「酒屋の~」 **女[おか]将[み]** 旅館・料亭などの女主人。◇「女将」とも書く。「旅館の~」 **女[じょ]将[しょう]** 旅館・料亭などの女主人。 **マスター** 喫茶店やバーなどの男の店主。「~にコーヒーを入れてもらう」master <821> **マダム** 酒場などの女主人。▷雇われ~◇やや古く、気どった表現。madam **ママ** 酒場や喫茶店などの女主人。▷雇われ~ mama **網[あみ]元[もと]** 船・網などを所有し、漁師を使って漁業を営む人。 ## u 名詞の類:トコロ **社[しゃ]屋[おく]** 会社の建物。「新~が完成した」 **事[じ]業[ぎょう]所[しょ]** 事業をおこなっている一定の場所。▷~税 **営[えい]林[りん]署[しょ]** 国有林の管理・育成・伐採などをおこなう機関。 ●店 4210売るu●店 ●本社→ 6409つかさどるu●本部 ●支社・営業所 6502分かれるk●分かれてできた組織 # 4309 演じる ## a 動詞の類 ●演じる **演[えん]じる** 劇などの役をつとめたり、芸などをしてみせたりする。「主役を~」「落語を~」◇「演ずる」ともいう。 **演[えん]技[ぎ]** 人前で芝居・芸・技などを演じること。「堂々としている」▷模範~・~力 **実[じつ]演[えん]** 実際にしてみせること。特に、実際に演じること。「有名人の口調を〜してみせる」「あこがれの歌手の〜を見にいく」▷~販売 **デモンストレーション** 宣伝のために実演すること。「パソコンの〜があるらしい」demonstration ## ●出演する **出[で]る** 劇・映画・テレビなどで、なんらかの役割を担って登場する。「よくCMに〜タレント」「その芝居にはどんな役者が〜のですか」 **出[しゅつ]演[えん]** 芝居・映画・テレビなどに出(て演技)すること。「新しく始まるドラマに~する」「声の~」▷~者・~料 ## ●さまざまに演じる **主[しゅ]演[えん]** 主役として演じること。「話題の映画に~する」▷~女優賞・~作 **助[じょ]演[えん]** 脇役として演じること。「~した名脇役が思い出される」 **独[どく]演[えん]** ひとりで演じること。「弾き語りで『平家物語』を〜する」 **共[きょう]演[えん]** 俳優が2人以上いっしょに出演すること。「大スターと〜できるなんてうれしい」▷~者◇ふつう、自分や相手の役が端役の場合にはいわない。 **客[きゃく]演[えん]** 俳優や音楽家などが自分が所属している劇団・オーケストラ・楽団に一時的に参加して演じること。「来年の春、ベルリン・フィルに指揮者として〜する」 **競[きょう]演[えん]** 同じ舞台などで何人もの俳優が演じて競い合うこと。「弟子たちが~するピアノコンサート」 **再[さい]演[えん]** 同じ役者が芝居の同じ役を再び演じること。「『ハムレット』を十数年ぶりに~することになりました」 **熱[ねつ]演[えん]** 熱意を傾けて演じること。「『マクベス』の夫人を〜する」 **力[りき]演[えん]** 力を込めて演じること。「悲劇のヒロインを~する」 **好[こう]演[えん]** なかなかよい演技や演奏をすること。「若手が〜して、よかったよ」 **名[めい]演[えん]** 聴衆や鑑賞者、評論家が、大変すぐれていると評価する演奏や演技をすること。「後世に語り継がれる~」 **自[じ]演[えん]** 自分で作った芝居や音楽などをみずから演じること。「作者が〜して、なかなか味があった」▷自作~ **口[こう]演[えん]** 講談や落語などを演じること。「『天の岩戸』を〜する」 ## ▶興行する **興[こう]行[ぎょう]** 入場料をとって観客に芝居などを見せること。「当地で10日間〜する予定です」▷~権・~師・慈善~ **上[じょう]演[えん]** 舞台で芝居などを演じること。「20年ぶりに~されるミュージカル」 **上[じょう]場[じょう]** 上演。「こけら落としで『勧進帳』を〜する」 **公[こう]演[えん]** 人々の前で芝居や音楽・舞踏などを演じること。「海外で歌舞伎を〜する」▷定期~ **初[しょ]演[えん]** ある芝居や音楽を初めて演じること。「この芝居を〜したのは30年ほど前です」▷本邦~ **試[し]演[えん]** 試験的に上演すること。「関係者を集めて~する」 **続[ぞく]演[えん]** 同じ芝居などをもう一度上演すること。「10年前の芝居を同じ出演者で~する」 **続[ぞく]演[えん]** 芝居などの評判がよいため、予定の期間を延長して上演すること。「好評により〜いたします」 **競[きょう]演[えん]** 同じ演目を複数の団体が上演すること。「その作品を2つの劇団が〜した」 **巡[じゅん]演[えん]** いろいろな土地をまわって興行すること。「一座を率いて地方を〜する」▷地方~ **巡[じゅん]業[ぎょう]** さまざまな土地を興行して回ること。「サーカスの一座がヨーロッパ各地を〜する」▷地方~ **来[らい]演[えん]** 外国から来て、日本で興行・出演・演奏すること。「アメリカの大物ミュージシャンが〜した」 ## h 名詞の類:コト・サマ ●演じること **初[はつ]舞[ぶ]台[たい]** 俳優などが初めて舞台で演じること。「~を踏んだのは7歳のときです」 **立[た]ち回[まわ]り** 芝居や映画で格闘を演じること。「派手な〜で客を魅了する」◇単に「けんか」や「乱闘」の意で用いることもある。 **大[おお]立[だ]ち回[まわ]り** 芝居や映画で大乱闘を演じること。「総勢100人の~」◇「立ち回り」同様、芝居ではない本物の「大げんか」や「大乱闘」の意でも用いられる。 <822> **殺[た]陣[て]** 芝居や映画での、剣・刀などを使っての立ち回り。「時代劇に出るので〜のけいこをする」 **荒[あら]事[ごと]** 歌舞伎で、勇士・鬼神などを誇張して勇壮に演じること。「~の代表作に『暫』『毛抜』などがある」▷~師→和事、実事 **実[じつ]事[ごと]** 歌舞伎で、実直な人物として身近な事件を写実的に演じること。▷~師→荒事、和事 **和[わ]事[ごと]** 歌舞伎で、男女の恋愛や情事の場面を演じること。▷~師→荒事、実事 **外[けれん]連[み]** 俗受けをねらった演技や演出。「彼の演技には〜がない」▷~味 **宙[ちゅう]乗[の]り** 歌舞伎などの演出で、綱や滑車などを使って体を空中につり上げて移動すること。「派手な〜で客を沸かせる」◇外連の一つ。 **早[はや]変[が]わり** 歌舞伎などで、1人の役者がすばやく扮装を変えてほかの役に変わること。「七役を〜で演じ分ける」◇外連の一つ。 **掛[か]け合[あ]い** 2人以上の人がかわるがわるに話をしたり演じたりすること。▷~漫才 **一[ひと]人[り]二[ふた]役[やく]** 1人で2人分の役を演じること。「ジキル博士とハイド氏を〜で演じる」 **二[に]役[やく]** 芝居などで1人が2つの役割を兼ねること。「その女優は、その芝居で母と娘の〜を演じる」 ●吹き替え → 9304かわるh ## ●場面 **場[ば]面[めん]** 劇や映画での一情景。「最後の~が印象に残る」 **一[ひと]齣[こま]** 劇や映画での一場面。「映画の~を見ているような光景だ」「場面」に比べて、瞬間的。 **一[ひと]幕[まく]** 演劇で、幕が上がってから下りるまでのすべての場面。▷~物 **場[ば]** 演劇で、一幕の一区切りの場面。「一幕二~」 **シーン** 「場面」の洋語的表現。「決闘の~」▷ラスト~ scene ## ●さまざまな場面 **出[で]場[ば]** 演劇などで、その役者の出るべき場面。「出番」とも。「役者がとちって〜を多くした」「出番」の場所」の略。 **濡[ぬ]れ場[ば]** 芝居や小説などで、男女の情事(特に肉体的な愛の演技)を演じる場面。「濃厚な〜」 **道[みち]行[ゆ]き** 歌舞伎などで、男女が駆け落ちなどをする場面。「この芝居は〜のせりふが泣かせるんだよ」 **見[み]せ場[ば]** 芝居や小説などで、作者が特に観客・読者に見せようとする、もっとも大事な場面。「ここが〜だからていねいに演じるように」 **触[さわ]り** 曲や話の中のもっとも重要で印象的な部分。「~の部分をきかせる」 **正[しょう]念[ねん]場[ば]** 歌舞伎などで主役が演じるもっとも重要な場面。 **修[しゅ]羅[ら]場[ば]** 芝居などで、戦闘・争乱の場面。 **ラブシーン** 劇や映画での恋の場面。「美しい〜に酔う」love scene **クライマックス** 劇や映画で、もっとも盛り上がる場面。「あの映画の~は別れのシーンだ」climax **ハイライト** 劇・映画・テレビ・スポーツ・催し物などの、もっとも印象的な場面・出来事。「今日の試合の〜は、この得点場面だ」▷~シーン highlight ## ●芝居などの進行 **リハーサル** 演劇・音楽などで、本式におこなう前の練習。「入念に〜をする」→本番 rehearsal **ゲネプロ** 通しリハーサル。「マスコミに~を公開する」◇ドイツ語「ゲネラールプローベ(Generalprobe)」から。 **本[ほん]番[ばん]** 映画やテレビなどで、リハーサル(げいこ)ではなく本式におこなうこと。→リハーサル **序[じょ]幕[まく]** 芝居の最初の一幕。→終幕 **終[しゅう]幕[まく]** 芝居の最後の一幕。→序幕 **大[おお]詰[づ]め** 芝居の最後の場面・一幕。 **大[おお]切[き]り** 芝居や寄席で、その日に演じる最後の演目。「大喜利」と書く。 **大[だい]団[だん]円[えん]** 演劇や小説などで、すべてがめでたく解決する最後の場面。「満場の笑いと涙のうちに、~をむかえる」 **幕[まく]切[ぎ]れ** 劇の一幕が終わること。「~が印象的だった」 **幕[まく]間[あい]** 芝居で一幕終わって、次の幕が開くまでの間。「~に一服する」◇「まくま」と読むのは誤り。 **フィナーレ** 芝居やオペラなどの最後の場面。「華やかな〜が楽しみだ」finale **エンディング** 音楽・芝居・映画・小説などの終わり。「~は華やかに、全員の合唱で締めくくりましょう」ending **カーテンコール** 上演が終わった後に喝采にこたえて、出演者が幕ぎわや舞台に並び、観客にもう一度舞台上に呼び出すこと。「全員で〜にこたえる」curtain call **アンコール** 音楽会などで、終了後に観客が喝采や拍手で再演奏を求めること。「~の拍手が鳴りやまなかった」▷~曲 encore ## i 名詞の類:コト・サマ ●演劇・芝居 **演[えん]劇[げき]** (脚本にしたがい)俳優が舞台で観客に演じてみせる芸術・興行。「~を鑑賞する」「~にはまりこむ」 **劇[げき]** 演劇。「学芸会でかぐや姫の〜をやる」▷野外~・児童~・仮面~・時代~・舞台~・幕間~◇「演劇」は演じる活動に、「劇」は演じられるものに焦点がある。 **芝[しば]居[い]** 演劇。「~がかかっているから見にいく」「〜を見に行く」▷~小屋・~気・~心・~茶屋・人形~・影絵~・道化~・初~・素人~・独り~◇「劇」に比べて、歌舞伎や新派劇など、日本的な色彩の強いものについていうことが多い。また、「劇」「芝居」は人形などを用いるものにもいう点が <823> 「演劇」と異なる。 **村[むら]芝[しば]居[い]** 村の人が演じる、または村で興行する芝居。「神社の境内では~が演じられた」 **旅[たび]芝[しば]居[い]** 地方を興行する芝居。 **紙[かみ]芝[しば]居[い]** 絵を次々に見せ、物語の筋を説明していく芝居。「子供のころ、よく〜を見に行った」 **猿[さる]芝[しば]居[い]** 猿を使って芝居のまねごとをさせる見世物。◇「とんだ猿芝居だ」のように、「すぐに見破られるあさはかなたくらみ」をいうこともある。 **ドラマ** 「劇」の洋語的表現。「あの俳優は~によく出る」「野球は筋書きのない〜だ」▷テレビ~・ラジオ~・ホーム~◇テレビやラジオで演じられるものについていうことが多い。drama ## さまざまな劇 **悲[ひ]劇[げき]** 人間の不幸や悲惨さを描いた劇。「シェークスピアの四大~」→喜劇 **喜[き]劇[げき]** こっけいさや風刺に富む劇。「キートンの~」▷~役者→悲劇 **笑[しょう]劇[げき]** 笑わせることをおもな目的とする、こっけいな劇。「~を演じる」 **コメディー** 軽い喜劇。▷ナンセンス~ comedy **どたばた喜劇** 出演者が騒がしく動き回って観客を笑わせる喜劇。 **スラップスティック** はげしい動き、急な展開などを特徴とする喜劇(映画)。▷〜コメディー◇無声映画時代に米国で創始された。slapstick **悲[ひ]喜[き]劇[げき]** 悲劇的であると同時に喜劇的である劇。 **史[し]劇[げき]** 歴史的な事実や事件を題材とした劇。 **詩[し]劇[げき]** 韻文で書かれた劇。「大学祭でエリオットの~を上演する」 **寸[すん]劇[げき]** ごく短い劇。「パーティーで〜を披露する」 **コント** 客を笑わせることを目的とした寸劇。 **茶[ちゃ]番[ばん]** 身近にある物などを使った、こっけいな寸劇。◇「茶番狂言」の略。底のみえすいたふるまいをいうこともあり、その場合は「茶番劇」ともいう。 **俄[にわか]狂[きょう]言[げん]** 近世から明治にかけておこなわれた、素人が演じる即興のこっけいな寸劇。◇「仁輪加狂言」とも書く。 **バーレスク** 既存の作品などを茶化した(大衆的な)劇。◇ストリップなどを含んだショーの意にも用いる。burlesque **軽[けい]演[えん]劇[げき]** 軽い気持ちで楽しめる娯楽的な劇。「~を楽しむ」 **即[そっ]興[きょう]劇[げき]** 台本を使用せず、その場で考えて演じる劇。「オーディションで〜をさせられる」 **劇[げき]中[ちゅう]劇[げき]** 劇の一場面として演じられる劇。「~を演じる」 **無[む]言[ごん]劇[げき]** せりふを言わずに身ぶりや表情だけで表現する劇。 **パントマイム** 「無言劇」の洋語的表現。その演技。「役者は、表現力を向上させるために〜を学ぶ」◇「マイム」とも略す。pantomime **人[にん]形[ぎょう]劇[げき]** 人形を使って演じる劇。「子供に~を見せる」 **マリオネット** 糸で操る人形を用いた人形劇。◇その人形をもいう。marionette **ギニョール** 指人形を用いた人形劇。フランスのリヨンで始まった。guignol **ページェント** 野外でおこなわれる劇や見世物・催し。pageant **メロドラマ** 通俗的な、恋愛を主題にしたドラマ。「母は〜ばかり見ています」melodrama **昼[ひる]メロ** 昼の時間帯にテレビで放送されるメロドラマ。「~の視聴率はいつも高いらしい」◇「メロ」は「メロドラマ」の略。 ## ▶伝統的な演劇 **田[でん]楽[がく]** ①平安時代中ごろから流行した芸能。②田遊び・田植え祭り・田植え踊りなど、田に関する民俗芸能の総称。 **猿[さる]楽[がく]** 平安時代に流行した、こっけいな物まねを中心とする芸能。鎌倉・室町時代に能と狂言に分化した。古くは「さるごう」ともいった。「申楽」「散楽」とも書く。 **能[のう]** 観阿弥・世阿弥によって完成された芸能。面をつけて演じられることが多い。▷~面・~装束 **能[のう]楽[がく]** ①能と狂言。②能。「~堂」◇「狂言①」を含めることもある。 **狂[きょう]言[げん]** ①室町時代にできた、能の合間に演じられるこっけいなせりふを中心とした芸能。◇「能狂言」ともいう。②歌舞伎の出し物。▷当り~◇「歌舞伎狂言」ともいう。 **能[のう]狂[きょう]言[げん]** ①能と狂言。②「狂言②」に対して「狂言①」をいう語。 **歌[か]舞[ぶ]伎[き]** 江戸時代にできた日本固有の演劇。▷~十八番・~狂言◇「歌舞妓」とも書く。派手な身なりや言動をする意の動詞「傾く」の連用形が名詞化した語。 **人[にん]形[ぎょう]浄[じょう]瑠[る]璃[り]** 浄瑠璃に合わせて人形を操る芝居。 **文[ぶん]楽[らく]** 「人形浄瑠璃」の現在の言い方。▷~座 **国[こく]劇[げき]** その国に特有の演劇。◇日本ではふつう「歌舞伎」を指す。 **旧[きゅう]劇[げき]** 歌舞伎。◇新派劇・新劇以前の劇の意。 **新[しん]派[ぱ]劇[げき]** 明治中期、歌舞伎に対し、現代の世相を題材として取り入れた劇。◇「新派」とも略す。 **新[しん]劇[げき]** 明治末期、旧劇の歌舞伎・新派劇に対し、西洋近代劇の要素を取り入れて始められた劇。 ## ●活劇 **時[じ]代[だい]劇[げき]** 武家時代を扱った映画・演劇・テレビドラマ。 **髷[ちょんまげ]物[もの]** ちょんまげを結っていた、主として江戸時代を題材にした小説・映画・芝居。 **活[かつ]劇[げき]** 立ち回りの場面を中心とする演劇や映画。▷~俳優 <824> **剣[けん]劇[げき]** 斬り合いの場面を見せ場とする演劇や映画。 **ちゃんばら** 俗刀を打ち合う「ちゃんちゃんばらばら」という音の様子から。 **ちゃんちゃんばらばら** 俗「ちゃんばら」を強めた言い方。 **西[せい]部[ぶ]劇[げき]** アメリカの西部開拓時代を題材にした映画。 **ウエスタン** 「西部劇」の洋語的表現。Western **マカロニウエスタン** イタリアで製作された西部劇。◇和製洋語。マカロニ(伊maccheroni)+ウエスタン(western) ## 音楽を主とする劇 **京[きょう]劇[げき]** 伴奏を伴い、歌・舞踊・せりふ・立ち回りなどからなる中国の代表的な劇。◇「けいげき」ともいう。 **伎[ぎ]楽[がく]** 仮面をかぶり、無言で音楽に合わせて演じる日本の古代の劇。 **歌[か]劇[げき]** 歌手の歌を中心に演奏や舞踏を伴って演じられる劇。▷~歌手 **楽[がく]劇[げき]** 歌劇に比べ、歌よりも演奏を重視した劇。 **オペラ** 「歌劇」の洋語的表現。▷~歌手◇おもにイタリアを中心とする西洋の歌劇をいう。opera **オペレッタ** 喜劇的要素のある、軽い歌劇。operetta **喜[き]歌[か]劇[げき]** オペレッタ。 **ミュージカル** アメリカで発達した、歌と踊りを中心とした劇。▷~映画 musical ## j 名詞の類:コト・サマ ●見せ物 **見[み]せ物[もの]** 珍しい物・曲芸・奇術などを見せる催し。◇「見世物」はあて字。 **座[ざ]興[きょう]** 酒席での遊びや芸。「~にものまねをする」 **余[よ]興[きょう]** 会や行事を盛り上げるためにおこなわれる遊びや芸。「~を準備する」◇「座興」はその場かぎりの一時的なもの、「余興」はあらかじめ計画されたものというニュアンスが強い。 **アトラクション** 催し物などに添えて演じられる余興。◇「余興」に比べてさらに計画・準備がなされ、催しに組み込まれているというニュアンスが強い。attraction **エキジビション** スポーツで、公式な競技ではない、模範演技や模範試合。◇「エキシビション」ともいう。exhibition **ショー** 観客を楽しませることを目的とした歌や踊りなどを中心とした興行(やテレビ番組)。▷ワンマン~ show **バラエティー** さまざまなものをとりまぜて見せるショー。▷~番組◇「バラエティーショー(variety show)」の略。 **レビュー** 歌と踊りを中心にした、華やかなショー。▷~ガール revue **ストリップショー** 踊り手が音楽に合わせて、衣服を脱いでいくショー。strip show **ストリップ** 「ストリップショー」の略。▷~劇場 ## ●出し物 **出[だ]し物[もの]** 芝居や寄席などの興行で演じる作品・芸。「演物」とも書く。 **演[えん]目[もく]** 上演・演奏される芝居や音楽などの出し物(の題名・曲名)。「今日の〜は『仮名手本忠臣蔵』です」 **レパートリー** 劇団・演奏家などがいつでも上演・演奏できるように準備してある演目。「~が広い」repertory **プログラム** コンサートなどの催し物の組み合わせ。「音楽祭の~を作成する」program ## ●興行 **どさ回[まわ]り** 俗常設の小屋をもたない劇団が地方を興行して回ること。「~の役者」 **旅[たび]回[まわ]り** 興行で旅をして回ること。「~の一座」 **旅[たび]興[こう]行[ぎょう]** 地方を巡回してする興行。「~に出る」 **常[じょう]打[う]ち** 決まった場所で興行すること。▷~小屋 **杮[こけら]落[お]とし** 新築した劇場でおこなわれる最初の興行。「~に『勧進帳』を上演する」◇「こけら」は屋根を葺いた板の削りくず。工事の最後にそれを払い落としたことから。 **顔[かお]見[み]世[せ]** 一座の役者が総出で見物人に顔を見せること。▷~興行◇「見世」はあて字。 **マチネー** 演劇や音楽会の昼間の興行。matinee **封[ふう]切[き]り** 新しく制作された映画を初めて一般に公開すること。「超大作の〜を首を長くして待つ」◇「ふうきり」ともいう。 **ロードショー** 一般の封切り前に、特定の映画館だけでおこなう先行特別興行。「4月1日より、全国~公開」road show **試[し]写[しゃ]会[かい]** 封切りの前に関係者などにその映画を見せる催し。「〜で好評を博した映画」 ●ロングラン 9002続くh続くこと ## ●芸 **芸[げい]** 修練によって得た技。多くの場合、人に見せたり聞かせたりすることを目的とする。「~を磨く」 **芸[げい]風[ふう]** その俳優や芸人独自の、演じ方や持ち味。「師の〜を受け継ぐ」 **一[いち]芸[げい]** 一つの芸。「~に秀でる」 **諸[しょ]芸[げい]** いろいろな芸。「~に通じる」 **芸[げい]道[どう]** 芸・芸能の道。「~一筋に生きる」 **諸[しょ]道[どう]** いろいろな芸道。「~に通じる」 **一[いち]道[どう]** 一つの芸道。「~に長じる」 <825> **演[えん]芸[げい]** 落語や漫才などの大衆的な芸。▷~大会 **芸[げい]能[のう]** 演芸・演劇・映画などの総称。▷伝統~・~ニュース・~人・~界◇能や狂言なども含む。 **郷[きょう]土[ど]芸[げい]能[のう]** その土地に根ざし、その土地特有の芸能。「~を保存する」 **芸[げい]事[ごと]** 芸を学んだり習ったりする芸。「~を仕込まれる」 **遊[ゆう]芸[げい]** 趣味としてたしなむ芸。▷~三昧 **雑[ざつ]芸[げい]** 歌舞・音曲などの芸。「~に秀でる」 **表[おもて]芸[げい]** 世間に専門として認められている芸。 **裏[うら]芸[げい]** 専門としてはいない芸。「余興で〜を披露する」→表芸 **隠[かく]し芸[げい]** 人を驚かすために人に知られないように覚える芸。「宴会でやる〜をしこむ」▷~大会 **珍[ちん]芸[げい]** 変わっていておもしろい芸。「~を披露する」 **腹[はら]芸[げい]** ①役者がせりふや動作によらず、心理を表現すること。「〜で見せる」②曲芸の一つで、あおむけに寝た人の腹の上でいろいろな芸を演じること。 **至[し]芸[げい]** 最高の芸。「名人の〜に酔う」 **御[お]家[いえ]芸[げい]** ①その家に伝わる独特の芸。②もっとも得意とする芸。「『どうもすみません』は彼の〜だ」 **御[お]株[かぶ]** その人の得意とする芸。「~を奪われた」 **売[う]り物[もの]** その人が得意とし、人にアピールできる芸。「客に笑うよう要求するのをあえて〜にしている落語家」 **十[じゅう]八[はち]番[ばん]** もっとも得意としていつも演じる芸。「~が出る」◆箱に入れて保存する意から、あるいは市川(団十郎)家が御家芸の「歌舞伎十八番(当たり狂言18種の総称)」の台本を箱入りで保存したことからという。 **おはこ** 「十八番」の音読み。◇「歌舞伎十八番」の略から。 **大[だい]道[どう]芸[げい]** 町かどや盛り場で演じる芸。 **手[て]品[じな]** トリックを使って観客の目をくらまし、不思議な印象を与える芸。「この〜の種をしこむ」 **奇[き]術[じゅつ]** 手品。「手品」に比べ、トリックが大規模なものが多く、大がかり。 **マジック** 「手品」「奇術」の洋語的表現。▷~ショー◇「魔術」や「魔法」の意でも用いる。magic **エンターテイメント** 観客を楽しませる芸能。◇「エンターテインメント」ともいう。entertainment ## ▶演芸 **御[お]笑[わら]い** 客を笑わせることを目的とした芸。「~を奉仕いたします」▷~タレント◇「とんだお笑いだ」のように、「物笑いの種」の意で用いることもある。 **落[らく]語[ご]** 1人の演者が最後に「落ち」のついたこっけいな話を座って語るもの。「~を一席」▷古典~・創作~ **小[こ]話[ばなし]** (落語のまくらに用いる)短くておもしろい話。▷~本◇「小咄」「小噺」とも書く。 **三[さん]題[だい]噺[ばなし]** 寄席などで、3つの題を客から出させ、その場でつづり合わせてする落語。◇「三題咄」とも書く。 **漫[まん]才[ざい]** 2人の芸人が掛け合いでこっけいな会話を交わす芸。 **万[まん]歳[ざい]** 2人の芸人が新年を祝って家々をまわり演じるもの。▷三河~◇「漫才」のもとになった。 **漫[まん]談[だん]** 1人の芸人がこっけいな話を中心に社会風刺などを取り入れて語るもの。▷~家 **講[こう]談[だん]** 1人の演者が軍記や武勇伝などを調子をつけて語るもの。▷~師 **講[こう]釈[しゃく]** 「講談」の古い言い方。▷~師 ●独演会 4305催すa●発表会 ## ●曲芸 **曲[きょく]芸[げい]** 普通の人にはまねのできない、危険や困難を伴う芸。▷~師 **軽[かる]業[わざ]** 普通の人にはまねのできない、特殊な技術が必要な芸。 **軽[けい]業[ぎょう]** 身軽に演じる曲芸。▷~師 **曲[きょく]技[ぎ]** 軽業(のような技術)。▷~団・~飛行 **曲[きょく]馬[ば]** 走る馬上で演じたりする曲芸。▷~師 **綱[つな]渡[わた]り** 空中に張った綱の上を渡る曲芸。 **空[くう]中[ちゅう]鞦[しゅう]韆[せん]** 空中高く設置されたぶらんこを使い、飛び移ったりする曲芸。「サーカスの花形といえば〜だ」 **曲[きょく]乗[の]り** 乗り物に乗ってする曲芸。「バイクの~をする」 **玉[たま]乗[の]り** 大きな玉に乗ってする曲芸。◇「球乗り」とも書く。 **梯[はし]子[ご]乗[の]り** 直立した梯子の上に登って芸当をすること。「出初め式でみごとな〜が披露された」 **皿[さら]回[まわ]し** 皿を棒や指の先で回す曲芸。 **独[こま]楽[まわ]し** こまをいろいろなところで回す曲芸。「曲独楽」ともいう。 **居[い]合[あい]** 素早く刀を抜く技(を見せる曲芸)。 **居[い]合[あ]い抜[ぬ]き** 素早く刀を抜く技を見せる曲芸。 **水[みず]芸[げい]** 水を使っておこなう曲芸。 **アクロバット** 「軽業」の洋語的表現。▷~飛行 acrobat ## ●その他 **サーカス** 曲芸や動物の芸を組み合わせて見せる興行。「~が街にやってきた」circus <826> **門[かど]付[づ]け** 人家の門口でさまざまな芸能を演じ、金品をもらうこと。「~をして歩く」 ## k 名詞の類:モノ ●道具 **大[おお]道[どう]具[ぐ]** 劇場の舞台装置のうち、建物・書き割り(布や紙に風景などをかいたもの)など、大がかりな道具。→小道具 **小[こ]道[どう]具[ぐ]** 劇場の舞台装置のうち、舞台で俳優が用いるこまごまとした道具。→大道具 **書[か]き割[わ]り** 舞台の大道具で、背景の絵。「〜の制作を受け持つ」 ## ●幕 **幕[まく]** 舞台を隠すなどの目的で垂らす布。「~が上がる」「~が下りる」 **緞[どん]帳[ちょう]** 観客席にいちばん近いところにある、上げ下ろしをする幕。 **黒[くろ]幕[まく]** やみを表したり場の変わり目に装置を隠したりするための黒い幕。 **揚[あ]げ幕[まく]** 橋懸かり(能舞台にある通路)や花道の出入り口などに掛ける幕。 **引[ひ]き幕[まく]** 左右に引いて開閉する幕。 **定[じょう]式[しき]幕[まく]** 歌舞伎で使われる、縦に萌黄・柿・黒の3色の布を縫い合わせた幕。 ## ●台本とせりふ **台[だい]本[ほん]** 劇や映画の上演・撮影のために、せりふを中心に、登場人物の動きや場面、音楽などの指定を書き記したもの。「~のとおりに演じる」◇「台詞の本」の意。 **脚[きゃく]本[ほん]** 劇・映画・テレビドラマなどの台本。▷~家◇「台本」は実際に使われる具体的なもの、「脚本」はそれを作り出す作業・活動をいうことが多い。 **シナリオ** 映画やテレビドラマの台本。▷~ライター scenario **戯[ぎ]曲[きょく]** 上演を目的として書かれた文学作品。「シェークスピアの〜を読む」 **台[せり]詞[ふ]** 劇中の登場人物が話す言葉。「なかなか覚えられない」◇「科白」とも書く。 **捨[す]て台[ぜり]詞[ふ]** 歌舞伎などで、役者がとっさの機転で、台本にないことを言うせりふ。 **科[か]白[はく]** 俳優のしぐさとせりふ。特にせりふ。▷~劇 **台[とう]詞[し]** 「せりふ」の漢語的表現。 **傍[ぼう]白[はく]** 舞台上の相手には聞こえないことにして、観客だけに話すせりふ。 **ト書[が]き** 台本で、せりふに添えて演技や舞台装置などの説明を書いたもの。「・・・卜大声で叫び」などと書いたことから。 **独[どく]白[はく]** 俳優が相手なしに1人で言うせりふ。 **モノローグ** 「独白」の洋語的表現。→ダイアローグ monologue **ダイアローグ** 芝居や映画などでの会話。→モノローグ dialogue **口[こう]上[じょう]** 芝居などで、俳優や代表者が観客に対して述べる挨拶。「襲名披露の〜を述べる」◇単に「口で述べる言葉や挨拶」の意で用いることもある。 **前[まえ]口[こう]上[じょう]** (芝居の本筋に入る前に)述べる口上。 **プロローグ** 芝居や音楽などの序の部分。→エピローグ prologue **エピローグ** ①芝居の最後に俳優が述べる言葉。→プロローグ②芝居や音楽の最後の部分。→プロローグ épilogue **落[お]ち** 落語などの人を笑わせて終わる部分。 **下[さ]げ** 落語のおち。 **楽[がく]屋[や]落[お]ち** 仲間だけにわかる内輪の話(をして人を笑わせること)。「〜はよせ」◇「一部の関係者にしかわからないこと」の意でも用いる。 **ギャグ** 人を笑わせるための即興的なしぐさやせりふ。「アドリブで入れた〜が大うけた」gag **アドリブ** 即興のせりふ・演技や演奏。「巧みな〜でその場を切り抜ける」ad lib ## S 名詞の類:ヒト ●役者 **役[やく]者[しゃ]** 劇・映画などで、役を演じる人。▷能~・歌舞伎~・道化~・狂言~◇「彼の方が役者が上だ」のように、「能力のすぐれた人」「駆け引きがじょうずな人」の意でも用いる。 **俳[はい]優[ゆう]** 劇・映画などで、演じる(ことを職業にする)人。▷男~・女~ **女[じょ]優[ゆう]** 女性の俳優。→男優 **男[だん]優[ゆう]** 男性の俳優。→女優 **老[ろう]優[ゆう]** 老いた俳優。「~の名演技」 **声[せい]優[ゆう]** テレビやラジオなどに、声だけで出演する俳優。「アニメの〜に若者の人気が集まる」 **性[せい]格[かく]俳[はい]優[ゆう]** 特異な性格の人物を演じることが巧みな俳優。「~として活躍する」 **名[めい]優[ゆう]** 演技がすぐれている俳優。「世界的な〜」 **千[せん]両[りょう]役[やく]者[しゃ]** 演技にすぐれ、風格のある人気役者。「1年に千両の給金をとる役者」の意から。「ある分野できわだった活躍をして称賛される人」の意でも用いる。 **立[た]て役[やく]者[しゃ]** 一座の中心となる役者。「会議の~」◇「重要な役割を果たす中心的な人物」の意でも用いる。 **大[おお]立[だ]て者[もの]** ある社会でもっとも重んじられる人物」の意でも用いる。 **座[ざ]頭[がしら]** 一座の代表となる役者。「~として活躍する」 **旅[たび]役[やく]者[しゃ]** 興行のために各地を旅して歩く役者。 **大[だい]根[こん]役[やく]者[しゃ]** 演技のへたな役者。 ●花形・スター 0702夢見るs●憧れる対象 <827> ## ●芸人 **芸[げい]人[にん]** 芸を身につけて、人を楽しませたり夢を見せることを生業としている人。◇「多芸な人」の意でも用いる。 **芸[げい]能[のう]人[じん]** 芸能を職業にしている人。「~のスキャンダル」「~がよく来る店」◇タレントの意でも用いる。 **旅[たび]芸[げい]人[にん]** 地方を回って稼いで歩く芸人。「~の一座」 **曲[きょく]芸[げい]師[し]** 曲芸を演じることを職業にしている人。 **軽[かる]業[わざ]師[し]** 軽業を演じることを職業にしている人。 **手[て]品[じな]師[し]** 手品を職業にしている人。 **奇[き]術[じゅつ]師[し]** 奇術を職業にしている人。 **マジシャン** 「手品師」「奇術師」の洋語的表現。magician **漫[まん]才[ざい]師[し]** 漫才を職業にしている人。 **漫[まん]談[だん]家[か]** 漫談を職業にしている人。 **講[こう]談[だん]師[し]** 講談を職業にしている人。 **講[こう]釈[しゃく]師[し]** 「講談師」の古い言い方。 **落[らく]語[ご]家[か]** 落語を職業にしている人。 **話[はなし]家[か]** 「落語家」の、やや古風な言い方。▷~風 **前[ぜん]座[ざ]** ①寄席などで、はじめのほうに出演する人。「まだ~をつとめる」②落語家の階級の最下位。 **二[ふた]つ目[め]** 落語家の階級で、前座の上位、真打ちの下位。「~から真打ちに昇格する」 **真[しん]打[う]ち** ①寄席などで、1日の最後にしめくくりとして登場するもっともすぐれた出演者。②落語家の階級の最上位。◆「心打ち」とも書く。 **トリ** 寄席などで、最後に出演する人。「今日の〜はだれだ」「紅白歌合戦で〜をつとめる」 **道[どう]化[け]師[し]** 人を笑わせることを職業にしている人。 **門[かど]付[づ]け** 家々の門口で芸をして金銭をもらう人。 **瞽[ご]女[ぜ]** 三味線の弾き語りなどをおこなった、盲目の女性の門付け。 **琵[び]琶[わ]法[ほう]師[し]** 琵琶の弾き語りをおこなった、僧の姿をした盲目の芸人。 **猿[さる]回[まわ]し** 猿に芸をさせ、見世物にする人。 **ちんどん屋** 派手ななりをして、楽器を鳴らしながら、店の宣伝などを請け負うことを生業にしている人。 **タレント** テレビやラジオなどに出演している俳優・歌手・司会者・芸人などの総称。▷テレビ~・女性~・お笑い~・~議員・~事務所 talent **エンターテイナー** 観客を楽しませるすぐれた芸を持つ歌手や芸人の総称。entertainer **コメディアン** 人々を笑わせる芸人の総称。特に、喜劇役者。comedian **ボードビリアン** 軽演劇やボードビルなどで演ずる役者・芸人。vaudevillian **ピエロ** サーカスなどの道化師。pierrot **アルルカン** コメディアデラルテ(イタリアの即興仮面喜劇)の道化役。◇イタリア語では「アルレッキーノ(arlecchino)」という。arlequin ●芸者・太鼓持ち 3200遊ぶs●芸者など ## t 名詞の類:ヒト ●役 **役[やく]** (脚本にしたがって)役者などが演じる人格。▷主~・わき~・は~・悪~「若いときから老婆の~ばかり演じた」「〜がつく」「〜になりきる」◇多くは人間だが、人間以外のものになることもある。 **主[しゅ]役[やく]** 劇・映画などで、中心となる役。「~を食う」「~を演じる」 **脇[わき]役[やく]** 劇・映画などで、主役を助ける役。「~に徹する」→主役◇「傍役」とも書く。 **端[は]役[やく]** 劇・映画などで、主要ではない役。「~でいいから出演させてほしい」 **ちょい役** 劇・映画などで、ほんのわずかしか出演しない役。「彼はその映画に~で出ただけだが、存在感があった」 **代[だい]役[やく]** ある役をつとめるはずだった役者に代わってつとめる人。「〜として無名の新人が抜擢された」 **狂[きょう]言[げん]回[まわ]し** 歌舞伎などで、その進行に重要な役割を果たす役。 **馬[うま]の脚[あし]** 歌舞伎などで、作り物の馬の脚になる役。「馬の足」とも書く。「へたな、また、下級の役者」の意でも用いる。 **仕[し]手[て]** 能で、主役となる役。▷前~(中入りの前に出るシテ)・後~(中入りの後に出るシテ)◇ふつうかたかなで「シテ」と書く。 **脇[わき]** 能で、シテの相手となる役。◇ふつうかたかなで「ワキ」と書く。 **連[つ]れ** 能で、シテやワキの助演的な役。▷シテー(シテの助演役)・ワキ~(ワキの助演役)◇ふつうかたかなで「ツレ」と書く。 **あど** 狂言で、シテの相手となる役。◇ふつうかたかなで「アド」と書く。 **立[た]ち方[かた]** ①能で、演じる人。▷地方②舞踊で、舞い踊る人。▷地方 **エキストラ** 劇などで、端役を演じる臨時雇いの出演者。「通行人の~」extra **汚[よご]れ役[やく]** 劇などで、世間からうとまれたり、汚れた身なりをしたりする役。「清純派女優が、はじめて〜に挑んだ話題作」 **悪[あく]役[やく]** 悪人の役。「~専門の役者」 **悪[あっ]玉[だま]** 悪人の役。→善玉◇江戸時代、草双紙の挿絵で人の顔に悪と書いて悪人を表したことから。 **敵[かたき]役[やく]** 主人公と対立し、観客からうらまれる悪役。 <828> **女[おんな]形[がた]** 歌舞伎で、女の役を演じる男の役者。→男形◇「女方」とも書く。 **女[おんな]方[かた]** 歌舞伎で、女の役を演じる男の役者。◇「女方」とも書く。女の役の人形の意でも用いる。 **男[おとこ]役[やく]** (女性が演じる)男の役。「宝塚の~」 **男[おとこ]形[がた]** 歌舞伎で、男の役を演じる役者。→女形◇「男方」とも書く。 **子[こ]役[やく]** 子供の役・役者。 **囃[はや]し** 能での子役。 **老[ふ]け役[やく]** 老人の役(を演じる役者)。 **立[た]ち役[やく]** 歌舞伎で、二枚目・三枚目・実悪・実敵・色敵・親仁敵などの役の総称。特に、ふけ役・敵役など以外の(主役級の)男の善人の役。 **二[に]枚[まい]目[め]** 若い色男の役・役者。◇歌舞伎の看板で、その名前が2番目に書かれたことから。 **三[さん]枚[まい]目[め]** こっけいな役(をする役者)。◇歌舞伎の看板で、その名前が3番目に書かれたことから。 **惚[とぼ]け** 漫才で抜けたことを言う役。→つっこみ◇「呆け」とも書く。 **突[つっ]込[こ]み** 漫才で話を進める役。→とぼけ **太[た]夫[ゆう]** 万歳訟の主となるほうの役。 **才[さい]蔵[ぞう]** 万歳で太夫の相手をして人を笑わせる役。 **適[てき]役[やく]** その人にふさわしい役。「次の映画の主役にはあの人が〜だ」 **はまり役** その俳優が演じて好評だった役。「彼の〜は水戸黄門の悪代官を演じる」◇「填まり役」とも書く。 **当[あ]たり役[やく]** その俳優が演じて好評だった役。 ●スタントマン △ 9304かわるs●身代わり ## ●公演を助ける人 **裏[うら]方[かた]** 舞台などで、直接観客の目には触れない、目立たないところで働く人。特に、舞台裏で働く衣装方・道具方などの人。→表方 **表[おもて]方[かた]** 劇場などで観客に関する仕事をする人。▷勘定方◇劇場機構の事務内容に関する総称。 **後[こう]見[けん]** 能・歌舞伎などの舞台で、役者の後ろにいてその世話をする人。「~をつとめる」 **黒[くろ]子[ご]** 黒の衣装をつけて後見をつとめる人。◇「くろこ」ともいう。「黒衣」とも書く。 **囃[はや]し]子[かた]** 能・歌舞伎などで囃子を担当する人。 **地[じ]方[かた]** ①舞踊で、音楽を担当する人。▷立ち方②能で、地謡を担当する人。◇「地謡方」ともいう。 ## ●その他 **キャラクター** 小説、芝居、映画などの登場人物。「アニメの~」▷~商品 character **劇[げき]団[だん]** 演劇の上演を目的として組織された団体。「仲間と~を結成する」▷小~・~員 **一[いち]座[ざ]** 共に興行をしている役者などの一団 ## u 名詞の類:トコロ ▶劇場 **劇[げき]場[じょう]** 劇や映画などを上演・上映するための施設。▷~型・野外~・円形~ **演[えん]芸[げい]場[じょう]** 大衆的な芸能を興行する施設。 **演[えん]舞[ぶ]場[じょう]** 演舞のための施設。 **舞[ぶ]殿[でん]** 舞楽を行うための建物。 **小[こ]屋[や]** 芝居や見世物を興行する小規模な建物。▷見世物~ **芝[しば]居[い]小[ご]屋[や]** 芝居を興行する小屋。「~を建てる」 **寄[よ]席[せ]** 落語や講談などの演芸を興行するところ。 **席[せき]亭[てい]** 「寄席」のやや古い言い方。 **定[じょう]席[せき]** 常設の寄席。 **シアター** 「劇場」の洋語的表現。▷アート~ theater ## ▶舞台 **舞[ぶ]台[たい]** 劇や舞踊・音楽などをおこなうために設けられた場所。ふつう客席より高くなっている。▷能~・大~・~監督・~稽古・~芸術・~効果・~照明・~装置・~美術◇「活躍を見せる場」の意でも用いる。 **檜[ひのき]舞[ぶ]台[たい]** ヒノキ材でつくられた立派な舞台。◇自分の腕前を発揮する晴れの場の意で用いることが多い。 **回[まわ]り舞[ぶ]台[たい]** 舞台の中央を円形に切って回るようにした仕掛け。 **迫[せ]り出[だ]し** 舞台の床下から舞台へ俳優などを押し上げて出す仕掛け。「~にのって登場する」◇「せり」ともいう。 **奈[な]落[らく]** 回り舞台・迫り出しの仕掛けや通路がある、舞台の床下の部分。 **花[はな]道[みち]** 歌舞伎などで役者が舞台に出入りするために客席の間に設けた道。◇「最後の花道を飾る」のように「惜しまれながらも引退する時」の意でも用いる。 **袖[そで]** 舞台の両わきの部分。「~から登場する」 **上[かみ]手[て]** 客席から見て舞台の右側。→下手 **上[じょう]座[ざ]** 「上手」のかたい言い方。→下座。 **下[しも]手[て]** 客席から見て舞台の左側。→上手 **下[げ]座[ざ]** 「下手」のかたい言い方。→上座 **下[げ]座[ざ]** 歌舞伎で、囃子方がいる場所。◇現在は下手にあるが、古くは上手にあった。 **高[こう]座[ざ]** 寄席などで、芸を演じる舞台。 **舞[ぶ]台[たい]裏[うら]** 舞台の裏手で客席から見えないところ。◇「政治の舞台裏」のように「物事がおこなわれる裏面」の意もある。 <829> **楽[がく]屋[や]** 舞台の裏手にある出演者が準備や休憩をする部屋。◇「内幕」の意でも用いる。 **ステージ** 「舞台」の洋語的表現。stage **エプロンステージ** 客席に突き出したステージ。エプロンをつけた形に似ていることから。「~で歌い上げる」apron stage # 4310 成る ## a 動詞の類 ●成る **成[な]る** ①ある物事が変化して、ある状態が生じる。「それで事件はその後どうなったの」◇「為る」とも書くが、ふつうかなで書く。②物事が望ましい結果に達する。「なせば~」「志が~」 **相[あい]成[な]る** ある状態になる意の改まった言い方。「結納も済み、めでたく結婚することに相なった」 **物[もの]になる** 未熟だったものが完成したり、練習してきた物事を完成させたり、思いどおりに扱えるようになる。「長年続けてきた研究がやっと~」 **身[み]に付[つ]く** 学習や練習によって、知識や技術などを完全に自分のものとして使いこなせるようになる。「短期間で英語が~勉強法を伝授しよう」 **纏[まと]まる** いろいろなものが集まって、一つのものとして満足できる状態になる。「考えが~」「交渉が~」 ## ●成り立つ **成[な]り立[た]つ** ①いくつかの部分や要素が集まって一つの組織や形式などが構成される。「国会は衆議院と参議院から成り立っている」②ある物事や考え方などが可能になる。「自分のことはすべて自分でやれというのなら、僕も君の仕事を手伝わなくてよいという理屈が~」「やっと商売が~ようになった」「こんなに安い給料では生活が成り立たない」 **成[せい]立[りつ]** ある条件が整って、物事がまとまったり、出来上がったりする。「長引いていた紛争も、ようやく和解が〜した」「総会は、会員の半数が出席すれば〜する」「『古事記』が〜したのは712年です」 **両[りょう]立[りつ]** ふたつの物事が、同時に成り立つこと。「勉強とスポーツを〜させる」 **立[た]ち行[ゆ]く** 生活や仕事などが、成り立っていく。「不景気で、どうしても経営が立ちゆかない」◇否定形で用いることが多い。 **存[そん]立[りつ]** 滅びないで立ちゆくこと。「国家の〜にかかわることだ」 ## ●当たる **当[あ]たる** 物事がねらったとおりにうまくいく。「山が当たった」「商売が当たって、大金を手に入れた」◇自分の力が及ばないところで成否が決まるような事柄に多く用いる。 **大[おお]当[あ]たり** (予想したとおりに)大きく当たること。「企画が〜した」 **馬[ば]鹿[か]当[あ]たり** 興行や商売が予想以上に当たったこと。「映画が〜した」 **当[とう]籤[せん]** くじに当たること。「1等に~すれば1億円だ」 **ヒット** 人気が出て大当たりすること。「新曲が〜した」▷~曲・~ソング・~作・~商品 hit ## ●成功する **旨[うま]く行[い]く** 願ったことや考えたこと、企てたことなどが、自分の思うとおりになる。「今回のプロジェクトがうまくいったのは君のおかげだ」 **成[せい]功[こう]** 物事が思いどおりにうまく出来上がること。「実験が〜した」→失敗 **大[だい]成[せい]功[こう]** 非常に成功すること。「女性向けに開発した商品が〜をおさめた」「新規事業が〜で、会社に活気がもどった」 **成[せい]功[こう]を収[おさ]める** 成功して名声などを手に入れる。「初リサイタルで成功を収めた若手ピアニスト」 **手[て]柄[がら]を立[た]てる** 人にほめられるようなめざましい活躍をする。「数々の~」 **大[たい]成[せい]** 成功して立派な人物になること。「俳優として〜する」 **晩[ばん]成[せい]** 年をとってから成功すること。「大器は~する」大器 **名[な]を成[な]す** ある分野で有名になること。「指揮者として世界中に〜」 **名[な]を揚[あ]げる** 有名になること。「身を立て名を揚げ、故郷に錦を飾る」 **名[な]を現[あらわ]す** 世間で有名になる。「彼の自己に対する厳しさをうなずける」 **名[な]を馳[は]せる** 有名になること。「彼の御母上も、才色兼備の賢夫人として界隈に名を馳せる存在だった」 **鳴[な]らす** (盛り場や社交場で)とあることによって名前がよく知れ渡る。「昔はこの街あたりでちょっとは鳴らしたもんさ」 **轟[とどろ]かす** とあることによって、広く世間に知らしめる。「天下に名を~」「前衛芸術で世界に名声を~劇団」 **名[な]を得[え]る** 成功して有名になる。「ようやく画家として~ことができた」 **功[こう]成[な]り名[な]遂[と]げる** 成功して、名声を手にいれるという目的を果たす。「功なり名遂げて故郷へ帰る」 **一[いっ]家[か]を成[な]す** ある分野で認められたり、独自の流派をつくったりする。「彼は苦しい生活の中で研究を続け、ついに〜までになった」 **男[おとこ]を売[う]る** 男としての面目や名誉が知れわたる。「事業に乗り出した彼は、めざましい活躍で男を売った」 ●錦を飾る → 2704帰るa●あるところに帰る **かなう** 希望や願いなどが望みどおりになる。「しょせん、かなわぬ恋だったんだ」「夢が~」 **実[じつ]現[げん]** 実際に現実のものとなること。「夢が~する」「留学が〜する」 **成[じょう]就[じゅ]** 叶うこと。「長年の悲願が〜した」 <830> **大[だい]願[がん]成[じょう]就[じゅ]** 大きな願いがかなうこと。「長年にわたる努力の末、ついに〜した」◇「だいがんじょうじゅ」ともいう。 **功[こう]を奏[そう]する** 目的どおりに物事が成就する。「計画はみごとに功を奏した」 **奏[そう]功[こう]** 目的を達すること。「人心を掌握しないで〜することはきわめて難しい」 **実[みの]る** 努力の末、よい結果になる。「長年の研究がやっと~」◇「稔る」とも書く。 **実[み]を結[むす]ぶ** 努力の結果があらわれる。「地道な努力が~」 **花[はな]を咲[さ]かせる** それまでの苦労などを実らせて、望ましい結果を得る。「血のにじむような努力が花を咲かせた」 **結[けつ]実[じつ]** 実を結ぶこと。「50年におよぶ蓄積がここに〜した」 **結[けっ]晶[しょう]** 努力などの結果が具体的なかたちをとってあらわれること。「たゆまない努力が〜する」「血と汗と涙の〜」 ## ●受かる **受[う]かる** 試験や検査などに合格し、ある条件や資格などに適合する。「入学試験に~」→落ちる **通[とお]る** 試験や検査などに受かって、次の段階に進む。「1次試験に~」 **合[ごう]格[かく]** 試験・検査などに受かること。「高校に〜したらパソコンを買ってもらえる」→不合格 **及[きゅう]第[だい]** 試験に合格すること。「進級試験に~する」 **通[つう]過[か]** 「通る」の、やや改まった言い方。「税関を無事~する」 **入[にゅう]選[せん]** 応募作品などが審査に合格すること。「絵画コンクールに〜する」→落選 **当[とう]選[せん]** 選挙や懸賞などで選ばれること。「対立候補を大幅に引き離して都知事に〜した」「懸賞に~する」▷初~・トップ~・~者・~確実→落選 **入[にゅう]賞[しょう]** 競技会などで、賞をもらえる成績をおさめること。「校内マラソン大会で5位に~する」 **パス** 「合格」の、より口語的な言い方。「オーディションに~する」pass ## ●面目が立つ **面[めん]目[ぼく]が立[た]つ** 恥ずかしくない結果を出して(が出て)、期待や評価を裏切らずにすむ。「地区予選の初戦で負けては、古豪の面目が立たない」 **顔[かお]が立[た]つ** 恥ずかしくない結果を出して(が出て)、ある人の期待などを裏切らずにすむ。「君が一流のプロ野球選手になってくれれば、強引に口説いた親御さんにも〜というものだ」 **メンツが立つ** 人並みの扱いを受けたり、恥ずかしくない行いをしたりして、自分への評価や自分の誇りが傷つかずにすむ。「惨敗したうえに引退に追いこまれるというのでは、男としてのメンツが立たない」「同じ断るにしても、そんな理由では、部長のメンツが立たないだろう」◇「メンツが立たない」の形で用いられることが多い。→4304a67メンツを潰される **浮[う]かばれる** 面目が立ったり、苦労などがむくわれたりする。「このままでは、彼は浮かばれない」「あれだけ努力したのに、この評価では浮かばれない」◇多く「浮かばれない」の形で用いられる。 ## d 形容動詞の類 **願[ねが]ったり叶[かな]ったりの** 願ったことや思ったことが、思いどおりにかなう様子。「そういう条件なら、こちらも〜だ」 ## f 副詞の類 **やっと** 手間がかかったりしたが、望んでいたことが実現する様子。「~夏休みの宿題が終わった」 **やっとこ** 俗やっと。「けんかしてた友だちと~仲直りしたよ」▷~すっとこ **やっとこさ** 俗「やっと」を強めた言い方。「こんな高い所に~たどり着いたんだ」◇「やっとこせ」ともいう。 **やっとの事で** 「やっと」を強めた言い方。「7回裏のピンチを~脱出した」 **漸[ようや]く** 時間がかかったりしたが、望んでいたことが実現する様子。「十数年という長い歳月を費して~最新作が完成した」 **漸[よう]う** どうにかこうにか。「~道を尋ねながらたどり着いた」 **ようやっと** 「ようやく」の、ややくだけた言い方。「~捜し物が見つかった」 **辛[かろ]うじて** ぎりぎりのところで切り抜けた様子。「Aチームは試合終了直前に逆転し、~2回戦に進んだ」 **辛[かろ]うじて** 困難を乗り越え、やっとのことで実現する様子。「~志望校に合格することができた」 **どうやら** 十分とは言えないかもしれないが、なんとか望みどおりにできそう(なった)様子。「~目的地にたどり着くことができた」 **どうやらこうやら** いろいろと苦労して、やっとのことで。「~締め切りに間に合って、卒論は受理された」 **何[なん]とか** なんとかかんとか。「明日までに〜やってみましょう」「アルバイトをすれば〜食べていける」 **如何[どう]にか** 物事をなんとか実現したり、状態がなんとかなる様子。「遅れるかと思ったが、~間に合った」◇「どうにかこうにか」の意にも用いるが、多くは「なんとか」に比べて、行為や状態を実現するための努力や試みはあまり強調されない。 **如何[どう]にかこうにか** 「どうにか」を強めた言い方。「~宿題を終えた」 **曲[ま]がりにも** 不十分ではあるが、どうにかこうにかこうなる様子。「~商売を始めることができた」 **騙[だま]し騙[だま]し** いろいろな方法で、なんとか思いどおりにする様子。「20年前に買った洗濯機だが~使っています」「~子供にピーマンを食べさせた」 <831> ●つうじる 9001終わるf●終わりに ## h 名詞の類:コト・サマ **上[じょう]首[しゅ]尾[び]** 図うまくいって、よい結果を得ること。「万事~に終わり、ほっとしている」→不首尾 **大[たい]器[き]晩[ばん]成[せい]** 大人物になる人は発達は遅いけれども時間をかけて実力を養い、のちに大成するということ。「あの人は~型だ」◇「大きな器は簡単には出来上がらない」という『老子』にある言葉から。 **得[とく]恋[れん]** 恋がかなえられること。 ## ●成否 **成[せい]否[ひ]** 図成功するかしないかということ。「~の分かれ目」 **合[ごう]否[ひ]** 合格か不合格かということ。「自宅で~の連絡を待つ」 **及[きゅう]落[らく]** 及第か落第かということ。「今回の試験の~が気になる」 **当[とう]落[らく]** 当選か落選かということ。「未明には~が確定します」▷~線上 ●ロングヒット 9002続くh続くこと ## k 名詞の類:モノ ●ヒット曲 7911はやるk●流行の音楽など ●ベストセラー 4211売れるk ## S 名詞の類:ヒト **成[せい]功[こう]者[しゃ]** 成功した人。「インターネットビジネスで財をなした~」 **合[ごう]格[かく]者[しゃ]** 合格した人。「~を発表する」▷補欠~ **当[とう]選[せん]者[しゃ]** 当選した人。「今回の選挙では、女性の〜の数が過去最高となった」 ## × 名詞の類:トキ **当[あ]たり年[どし]** 物事がうまくいく年。「プロ野球界は、今年は投打ともにルーキーの〜だ」 <832> I will begin processing the PDF file as you requested. I will convert the content of all 30 pages into Markdown format, following all the specified formatting rules for headings, entries, furigana, and layout. # 44 携わる・努める (従事・努力) ## 4400 携わる ### a 動詞の類 ●携わる 00 **携わる** 仕事や任務として深くかかわる。「経理の仕事に~」「農業に~」 01 **当たる** 任務や役割として携わる。「推挙されて社長の任に〜ことになった」「要人の警護に~」 02 **事に当たる** ある物事に携わり、それを処理する。「コンピューターのトラブルには担当の部署が総出で〜しかないな」 03 **取り組む** 解決・処理をするために熱心に事に当たる。「クラス全員で卒業制作に~」「癌の治療に~」 04 **従[ジュウ]事[ジ]** 仕事などに携わること。「地下鉄の建設に~する」 05 **専[セン]従[ジュウ]** もっぱらその仕事だけに携わること。「2年間組合に〜している」▷~者・~捜査員 ●就く 06 **就く** 何かに携わるために、ある地位や仕事に就く。「歌手に~」「弁護士のポストに~」「仕事に~」「なかなか希望する職に就けない」◇「王位につく」などの場合は「即く」と書くことが多い。 07 **座る** その地位に就く。「社長のいすに~」◇「坐る」とも書く。 08 **就[シュウ]職[ショク]** 職業に就くこと。「大会社に〜する」「~を世話してもらう」▷~活動・~試験・~難・集団~ 09 **入[ニュウ]職[ショク]** その職業に就き、その道の職場の一員となること。「A君は看護師としてB病院に〜した」 10 **奉[ホウ]職[ショク]** 公の職に就くこと。「教員として長年~してきた功績をたたえる」 11 **就[シュウ]労[ロウ]** 仕事に就く(就いている)こと。「港で荷役業務に〜している人々の組合」「高齢者の~を促進する」▷~時間・~人員・~人口・~ビザ・不法~ 12 **就[シュウ]業[ギョウ]** 図仕事に就く(就いている)こと。「~の機会が減っている」▷~規則・~人口◇「就労」と同様、「午前9時に就業する(就労する)」のように、「その日の仕事を始める」という意の用法もある。 13 **就[シュウ]農[ノウ]** 図農業に従事する(従事している)こと。「彼は高校を卒業するとすぐに〜した」▷~人口 14 **就[シュウ]役[エキ]** 職務や役務に就くこと。「ストライキが終了し、労働者が現場に戻って~する」◇「最新鋭の軍艦が就役する」のように新しく造られた艦船が任務に就くことの意にも用いる。 15 **就[シュウ]任[ニン]** ある任務をもった役に就くこと。「理事長に~する」「総理大臣に~する」→退任 16 **着[チャク]任[ニン]** 任地に就くこと。「4月1日付で任地に赴くこと。」 17 **赴[フ]任[ニン]** 任地に赴くこと。「1週間以内に大阪に~する」 18 **単[タン]身[シン]赴[フ]任[ニン]** 家族(妻または夫と子供)を伴わずに任地へ赴くこと。「子供が受験を控えているので〜することになった」 19 **任[ニン]官[カン]** 官職に任ぜられること。「国立大学の教授に~する」 20 **印[イン]綬[ジュ]を帯びる** 図格式ある言葉で、官職に就く。「幸運にも〜」 21 **即[ソク]位[イ]** 君主の位につくこと。「新天皇が〜する」▷~の礼・~式 22 **登[トウ]極[キョク]** 天皇の地位につくこと。「新帝~の儀式」▷~令 23 **南[ナン]面[メン]** 君主の位について、天下に号令すること。「~して臣下に聴く」◇昔、天子は南に向かって座ったことから。 24 **戴[タイ]冠[カン]** 即位したしるしに王冠をかぶること。「新国王が~する」▷~式 ●在任する 25 **在[ザイ]任[ニン]** ある職務に就いていること。「首相は約10年間〜した」「~中はひとかたならぬお世話になりました」▷~期間 26 **在[ザイ]職[ショク]** ある職に就いていること。「30年~して表彰される」 27 **在[ザイ]官[カン]** 官職に就いていること。「数十年〜したのち退官した」 28 **在[ザイ]位[イ]** 天皇・国王・横綱などの、最高の地位についていること。「60年間~した国王」「横綱~50場所」 ●その他 29 **留[リュウ]任[ニン]** 退任や転任をせず、元の地位・職務にとどまり、引き続き任務に就くこと。「A監督は〜することになった」 30 **再[サイ]任[ニン]** 同じ役目に再び就任すること。「本会の会長職は、3期までは〜することを妨げない、という規定になっています」 31 **歴[レキ]任[ニン]** 次々に重要な役職を務めること。「数々の大臣を〜してきた人物」 32 **重[チョウ]祚[ソ]** 一度譲位した天皇・君主が再び即位すること。「有史二千余年の日本の歴史の中で〜したのは女帝2人だけである」◇「じゅうそ」ともいう。 ### d 形容動詞の類 00 **腰掛[こしか]けの** 一時的に仕事や地位に就く様子。特に、若い女性が初めから短期間で辞めるつもりで仕事に就く様子。「~のつもりなら、君には任せられない」 01 **常[ジョウ]任[ニン]の** 常にその任務に就いている様子。「常にその任務に就く様子」 02 **専[セン]務[ム]の** 一つのことに携わる様子。▷もっぱらその任務に当たる様子。▷~理事・~兼務 03 **専[セン]業[ギョウ]の** 一つの仕事だけに携わる様子。▷~主婦・~農家・~兼業 <833> 04 **兼[ケン]任[ニン]の** 二つ以上の仕事を受け持つ様子。「〜で音楽を教えている」▷~講師 05 **専[セン]門[モン]の** 一つの学問・職業などに特に深くかかわる様子。「そういった珍しいものは〜の店にしか置いてないよ」「あの会社は家具を〜に扱う商社です」「言語学を〜にしています」▷~家・~職・~分野・~学校・~店・~用語・~外 06 **掛かりっきりの** 今ある一つの仕事や、ある状況が大変で、他に手が回らない様子。「最近は子供の世話に〜だ」◇「掛かり切り」ともいう。 ▶2つ以上のことに携わる様子 → 9605兼ねるa・d ●役に就いている様子 07 **役[ヤク]付[つ]きの** おもに会社の中で、管理・統轄する役に就いている様子。「~になって以前より忙しくなった」 08 **当[トウ]路[ロ]の** 図重要な地位にある様子。「~の要人」▷~者 09 **要[ヨウ]路[ロ]の** 図枢要の高い地位に就いている様子。「~の人」 ●役に就いていない様子 10 **平[ヒラ]の** 会社で、役付きでない社員である様子。「~のまま定年を迎える」▷~社員 11 **無[ム]役[ヤク]の** 図役目をもたない様子。「~の御家人」 12 **無[ム]位[イ]の** 図位のない様子。「~の者」▷~無官 13 **無[ム]冠[カン]の** 図冠をいただいていない様子。「王冠・王位を奪われ、〜となった」「~の帝王(無冠であるが実力がある者)」 14 **無[ム]官[カン]の** 図官職のない様子。「長らく〜の身でありながら無官の者)」 ●現職・前職など 15 **現[ゲン]職[ショク]の** 現在その職業に就いている様子。「〜の警察官が不祥事を起こした」 16 **現[ゲン]任[ニン]の** 現在、任務に就いている様子。「~の役員」 17 **現[ゲン]役[エキ]の** 現在、仕事をもち、活動している様子。「~の野球選手」 18 **前[ゼン]職[ショク]の** 前にその職業・職務に従事していた様子。「〜のときの汚職が明るみに出た」 19 **前[ゼン]任[ニン]の** 前にその職務に就いていた様子。「~の署長は有能だった」▷~者 20 **先[セン]任[ニン]の** 先にその職務に就いていた様子。「~の司令官」▷~者 21 **後[コウ]任[ニン]の** やめた人の後にその職務に就く様子。「~の課長が決まらない」 22 **初[ショ]任[ニン]給[キュウ]の** その人が初めて職(特に官職)に就く様子。「〜の給与」 23 **新[シン]任[ニン]の** その職場で新しく職務に就く様子。「~の先生が担任になった」▷~教師 ▶駆け出しの → 8801新しいd●何かをしたばかりの様子 ### h 名詞の類:コト・サマ ●仕事 00 **仕事** かかわって果たすべき務め。特に、生計を立てるためにすること。「あなたのお〜は何ですか」◇初~・~場・~着・~柄◇「仕」はあて字。 01 **職** その人が暮らしを立てるための仕事。「手に〜をつける」「〜を失う」◇「専門職」「事務職」などのように「○○職」の形で、「職種」の意を表すこともある。 02 **職[ショク]業[ギョウ]** 社会人として生計を立てていくための継続的な仕事。「〜に貴賤なし」▷~意識・~柄・~訓練・~病◇「仕事」「職」が一つ一つの具体的なものを指すことができるのに対し、「職業」は全体としてとらえた語である。したがって「職業を探す」などとはいわない。 03 **商[ショウ]売[バイ]** 金を稼ぐための仕事。「個人タクシーを〜を始める」「敵に塩を送る〜」 04 **事[ジ]業[ギョウ]** 営利を目的とした(比較的規模の大きい)仕事。「増資して〜を拡張する」▷~家・~者・~所 05 **ビジネス** 「商売」の洋語的表現。「~のチャンスをものにする」「~と割り切れば、言いにくいことも言える」▷~ライク・~チャンス・~マン business 06 **家[カ]業[ギョウ]** 仕事や職業。「家の〜を継ぐ」「医者を〜とする家」▷生~・農業・稼~・家~・稼~・浮き草~・稼業・著述~・証券~・請負~・土建~・運送~ 07 **自[ジ]由[ユウ]業[ギョウ]** 作家・芸術家など、勤務時間や雇用形態にしばられない職業。「不安定かもしれないが〜にはあこがれる」。 08 **自[ジ]営[エイ]業[ギョウ]** 個人で独立して営む商売。「実家は〜で、ガラス店でした」 09 **接[セッ]客[キャク]業[ギョウ]** 接客を主とする職業。「短気なので〜には向かない」 10 **客[キャク]商[ショウ]売[バイ]** 旅館・飲食店など、客のもてなしを中心とする商売。「彼は〜に向いている」 11 **水[みず]商[ショウ]売[バイ]** 料理屋・バー・キャバレーなどの、客の人気で成り立つ盛衰のはげしい商売。 12 **人[ニン]気[キ]商[ショウ]売[バイ]** 俳優・芸能人など、世間の人気が重要であるような職業。 13 **稼[カ]業[ギョウ]** 職業(のやや自嘲的な言い方)。「サラリーマンなんて、しがない〜さ」▷渡世~・役者~ 14 **浮き草稼業** 一定の所に定まらず、転々とする不安定な職業。芸人や転勤の多い職業などをいう。「俳優になる夢を諦め、〜から足を洗う」 15 **生[セイ]業[ギョウ]** 生計を立てるための仕事や職業。「〜とする」◇本来は「農作」の意。 16 **生[セイ]業[ギョウ]** 「なりわい」の漢語的表現。「紙漉きを〜として30年」 ●仕事の種類 17 **家[カ]業[ギョウ]** ①家族を中心に営む、生計を立てるための仕事。「毎日、〜の手伝いをする」②家で代々受け継いでいる仕事。「卒業後〜を継ぐことにした」 18 **家[カ]職[ショク]** 図家業(②)。「~を継ぐ」 19 **本[ホン]職[ショク]** その人の本来の仕事。「彼の〜は数学者だ」 20 **本[ホン]業[ギョウ]** その人の主とする仕事。「〜の歌手だけでは食べていけない」→副業 21 **正[カタ]業[ギ]** まともなかたぎの仕事。「遊んでいないで〜に就け」 <834> 22 **定[テイ]職[ショク]** 臨時のものでなく、期間・収入などが安定している仕事。「目下~はありません」「~に就く」 23 **天[テン]職[ショク]** 天賦の才能や性格にぴったりあった仕事。「女優は彼女の〜だ」 24 **適[テキ]職[ショク]** その人の適性にあった仕事。「なかなか〜のが見つからない」 25 **内[ナイ]職[ショク]** ①本業の合間に収入を得るためにする仕事。「週に一度、〜に警備員の仕事をしている」②授業中、教師に隠れてほかの教科の勉強などをすること。「社会の授業で、英語の予習の〜をしているのを見つかって先生に怒られた」 26 **副[フク]業[ギョウ]** 本業以外に、収入を得ている仕事。「〜でタクシーの運転手をしている」→本業 27 **サイドビジネス** 副業。「最近はインターネットを利用して〜をする人が増えている」◇和製洋語。サイド(side)+ビジネス(business) ▶務め・任務 → 4301果たすi●務め ●職種 28 **職[ショク]種[シュ]** 職業や職務の種類。「〜を選んでいたら、いつまでたっても就職できないぞ」 29 **業[ギョウ]種[シュ]** 事業や営業の種類。「〜によって初任給の額は異なるものだ」 ●特別な職種 30 **教[キョウ]職[ショク]** 教育を仕事とする職種。▷~課程 31 **聖[セイ]職[ショク]** 神聖とされる職種。「教師は〜といわれた」▷~者 32 **僧[ソウ]職[ショク]** 僧という職業。 33 **神[シン]職[ショク]** 神事に従事する職業。 34 **軍[グン]職[ショク]** 軍人としての地位と職務。 ●会社などでの職種 35 **専[セン]門[モン]職[ショク]** 高度な専門知識や技能が求められる職種。 36 **技[ギ]術[ジュツ]職[ショク]** 専門的な技術をもって行う職種。 37 **研[ケン]究[キュウ]職[ショク]** 専門分野の研究をする職種。 38 **営[エイ]業[ギョウ]職[ショク]** 製品を売り込むなど、会社の対外的な仕事を行う職種。 39 **事[ジ]務[ム]職[ショク]** 会社などで、事務の仕事を行う職種。 40 **総[ソウ]合[ゴウ]職[ショク]** 会社などで、総合的な仕事を行う職種。◇特に女性が男性と同じような人事的な扱いを受けるものをいう。 41 **一[イッ]般[パン]職[ショク]** 会社などで、総合職に対して事務職をいう。 ●その他 42 **賤[セン]業[ギョウ]** いやしい職業。▷~婦(売春婦) 43 **三[サン]業[ギョウ]** 料理屋・待合・芸者屋の3種の職業。▷~地・~組合◇料理屋と芸者屋2種で二業ともいう。 ### j 名詞の類:コト・サマ ●産業 00 **産[サン]業[ギョウ]** 人間が必要とするものを、生産したり提供したりするための活動の総称。「~をおこす」「~を育成する」▷~革命・~廃棄物・外食~・流通~・受験〜・レジャー〜・情報~・基幹~・地場~・軍需~ 01 **第[ダイ]一[イチ]次[ジ]産[サン]業[ギョウ]** 原材料・食料の生産など、自然に直接はたらきかける産業。農業・林業・水産業など。 02 **第[ダイ]二[ニ]次[ジ]産[サン]業[ギョウ]** 原材料を加工などを行う産業。 03 **第[ダイ]三[サン]次[ジ]産[サン]業[ギョウ]** 商業・金融業・サービス業など、第一次・第二次産業以外の産業。 04 **林[リン]業[ギョウ]** 木を育て、木材を生産する産業。 05 **農[ノウ]業[ギョウ]** 米や野菜などの食物の生産や家畜の飼育をする産業。▷園芸~・有機~・焼き畑~ 06 **畜[チク]産[サン]** 家畜を飼育し、肉や卵などを生産する産業。 07 **牧[ボク]畜[チク]** 馬や牛などを飼い、繁殖させること・産業。▷~業 08 **酪[ラク]農[ノウ]** 家畜から乳をとったり、乳製品を生産したりする農業。▷~農家 09 **乳[ニュウ]業[ギョウ]** 牛乳を加工するなどして乳製品を生産する産業。 10 **鉱[コウ]業[ギョウ]** 鉱物を採取し、不純物を取り除いたりする産業。◇「礦業」とも書く。 11 **工[コウ]業[ギョウ]** 原材料を加工して有用なものにする産業。▷家内~・輸出~・紡績~・化学~・機械~ 12 **手[シュ]工[コウ]業[ギョウ]** 簡単な道具と熟練した人の手で物を製造する、小規模な工業。織物業などが代表的。 13 **重[ジュウ]工[コウ]業[ギョウ]** 鉄鋼・機械など、比較的重いものを生産する工業。→軽工業 14 **軽[ケイ]工[コウ]業[ギョウ]** 食品・繊維など、比較的軽いものを生産する工業。→重工業 15 **窯[ヨウ]業[ギョウ]** 窯を使って陶磁器・ガラスなどを作る工業。 16 **織[ショク]物[ブツ]業[ギョウ]** 織物を作る産業。▷西陣~ 17 **商[ショウ]業[ギョウ]** 物を売買することで利益を得る産業。▷~資本・~写真・~主義・~都市・~美術・~デザイン・~簿記・~高校 18 **サービス業** 生産に直接関係なく、人に便益を与える産業。「医療も〜のひとつである」◇「サービス」はservice。 ●漁業・水産業 → 4605捕るh●漁業 ### j 名詞の類:コト・サマ ●地位 00 **地[チ]位[イ]** 公の上下関係における位置。「大臣の〜に着く」「平等の〜」 01 **地[チ]位[イ]** 社会的・職業的な役割や上下関係に伴う位置。「彼は会社で重要な〜に就いている」「高級ブランドとしての〜を確立する」◇「地位も名誉もいらない」のように、程度などを表す連体修飾語を伴わない場合は、「高い地位」を意味することが多い。 02 **ポジション** 「地位」の洋語的表現。「君にはしかるべき〜を用意しよう」◇「地位」と異なり、単独で用いても「高いポジション」を意味することはない。▶position <835> 03 **地[チ]歩[ホ]** 図段階を経て到達した地位・立場。「画壇に〜を占める」 04 **格[カク]式[シキ]** 家柄や家筋、しきたりなどにもとづいた、その家の社会的な位置づけ。「こちらの方があの家よりも〜は上だ」 05 **身[ミ]分[ブン]** 家柄・血筋・職業などによる固定的、また社会的な地位。「〜の高低を問題にするのは時代遅れだ」▷~証明書 06 **ステータス** 「身分」の洋語的表現。特に、高い身分を意味することも(その) status 07 **階[カイ]級[キュウ]** 身分・地位などの段階。「少尉から中尉へと〜が上がる」 08 **職[ショッ]階[カイ]** 図職務に応じた階級。▷~制・~給 09 **資[シ]格[カク]** あることをするのに必要な地位・身分・能力。「私人としての〜で発言する」 10 **要[ヨウ]路[ロ]** 文重要な地位。「父は政界の〜にある」 ●役職 11 **役[ヤク]** 組織の中でそれぞれの地位に応じて与えられる責任ある役割。「管理する〜に就く」「〜が付く(役付きになる)」 12 **役[ヤク]職[ショク]** 管理職などの重要な役。「〜を与えられる」▷~者・~手当 13 **椅[イ]子[ス]** 「役職」の比喩的な言い方。「総理の〜に座る」「社長の〜」 14 **ポスト** 「役職」の洋語的表現。「新しい〜に就く」post 15 **後[あと]釜[がま]** ある地位・役職に就いていた人がいなくなった後の、地位・役職。「社長の〜をねらう」「〜に座る」 ●王位 16 **王[オウ]位[イ]** 王の位。「~につく」「~を奪う」「~を退く」▷~継承 17 **王[オウ]座[ザ]** 王の位。「とうとう~につくことができた」◇王の座る場所の意から。 18 **帝[テイ]位[イ]** 帝王の位。 19 **皇[コウ]位[イ]** 天皇の位。▷~継承 20 **天[テン]位[シ]** 天子の位。 ●位階 21 **位[イ]階[カイ]** 国家から(栄誉として)与えられる位。「功績を認められ、~を授与される」◇律令制では位階に応じた官職に就くことになっていた。現在では故人にのみ与えられる。 22 **勲[クン]等[トウ]** 国家から与えられる勲章の等級。▷〜章 23 **官[カン]位[イ]** 官職と位階。◇「官等」の意にも用いる。 24 **冠[カン]位[イ]** 冠の色で表した位階。▷~十二階 25 **爵[シャク]位[イ]** 華族の世襲的な階級。1947年に廃止された。 26 **五[ゴ]等[トウ]爵[シャク]** もと華族の公・侯・伯・子・男の5階級の爵位。 27 **公[コウ]爵[シャク]** 五等爵の第1。 28 **侯[コウ]爵[シャク]** 五等爵の第2。 29 **伯[ハク]爵[シャク]** 五等爵の第3。 30 **子[シ]爵[シャク]** 五等爵の第4。 31 **男[ダン]爵[シャク]** 五等爵の第5。 32 **人[ジン]位[イ]** 図臣下としての位階。「~を極める」 33 **神[シン]位[イ]** 朝廷が諸神に奉る位階。「この神社は天皇から正一位の~を授かった」 34 **神[シン]格[カク]** 神としての地位および資格。▷~化 35 **僧[ソウ]位[イ]** 朝廷から贈られる僧の位階。 36 **高[コウ]位[イ]** 高い地位・位階。▷~高官 37 **一[イチ]位[イ]** 第1の位階。◇正一位と従一位に分けられる。▷正一位・従一位 ●その他 38 **空[クウ]位[イ]** 空いている地位。「王家内部の争いがおさまらず、王位は〜になっている」 39 **空[クウ]席[セキ]** 欠員のある地位。「後任の人事が難航し、理事の座が1つ〜のままだ」 ### s 名詞の類:ヒト ●業務に携わる人 → 4303働くs ●公務員 → 4306執るs●公務員 ●専門家 00 **専[セン]門[モン]家[カ]** ある分野に関して専門に発言し、知識が豊富だったり技能がすぐれていたりする人。「景気の動向を〜に尋ねる」 01 **本[ホン]職[ショク]** その仕事を専門に行っている人。「彼は手先が器用だが、〜にはおよぶべくもない」 02 **玄[クロウ]人[ト]** あることを専門に行っていたり職業にしていたりして、それに熟達している人。「~顔負けの芸」→素人 03 **スペシャリスト** 「専門家」の洋語的表現。「彼は経済の〜である」。specialist 04 **エキスパート** ある専門の分野に熟達した人。「あの各分野の〜を集めてプロジェクトチームを作る」expert 05 **プロフェッショナル** それを職業として行う人。「それを職業として、〜として一本立ちしたい」→アマチュア professional 06 **プロ** 「プロフェッショナル」の略。「その選手は決勝で〜の意地を見せた」→アマ◇「プロフェッショナル」よりも一般的な言い方。 07 **セミプロ** アマチュアではあるが、能力や待遇がプロに近い人。「セミプロフェッショナル(semiprofessional)」から。 ●職人 → 6800作るs●職人 ●しろうと 08 **素[シロウ]人[ト]** あることを職業とはせず、そのうえ、その道に熟達していない人。「〜ばなれの腕前」→玄人 09 **ど素[シロウト]人[ト]** 俗「しろうと」を強めた言い方。「〜のくせに口を出すな」 10 **門[モン]外[ガイ]漢[カン]** その分野が専門でなかったり、そのことにかかわりがなかったりする人。「科学に関してはまったくの〜です」 11 **アマチュア** あることを職業としてではなく、楽しみで行う人。「オリンピックは好成績だけの大会ではなくなった」→プロフェッショナル <836> amateur 12 **アマ** 「アマチュア」の略。「アマチュアのほうが一般的な言い方。 ## 4401 努める ### a 動詞の類 ●努める 00 **努める** あることを成し遂げようという気持ちで、そのことの実現に向けてできる限りの力を使う。「安全運転に~」「弁解に〜ばかりの見苦しい態度」◇「勉める」とも書く。 01 **努[ド]力[リョク]する** 満足する結果が得られないので、できる限りの力を使うこと。「営業成績が上がるように~する」「その分野での地道な〜が報われて表彰された」 02 **骨を折る** ある物事を成し遂げるために苦労して努力する。「息子の就職に骨を折ってもらったお礼をする」「交渉成立に~」 03 **骨[ほね]折[お]る** 苦労をいとわず、一生懸命目標達成に努める。「お骨折りいただき、誠にありがとうございます」 04 **労[ロウ]を取る** ある人(こと)のために、骨を折る。「仲介の~」 05 **労[ロウ]する** つらい思いをして努力する。「労して功なし」「労せずして勝利した」 06 **刻[コッ]苦[ク]** 心身を苦しめるほど努力すること。「〜勉励」 ●尽くす 07 **尽くす** 何かを達成しようとしたり、何かの力などを出し切る。「精一杯、力を~所存です」「全力を~」「ベストを~」 08 **振り絞る** 力などを精一杯出す。「最後の力を振り絞ってスパートした」 09 **最[サイ]善[ゼン]を尽くす** できる限りの力を尽くす。「勝てる見込みは少ないが、〜」「最善を尽くせば、道が開ける可能性はある」 10 **ベストを尽くす** 「最善を尽くす」の、より口語的な言い方。「ベストを尽くせば、結果はあとからついてくる」「ベストを尽くしたのだから、悔いはない」◇「ベスト(best)」は最良・最善の意。 11 **人[ジン]事[ジ]を尽くす** 人間の能力でできる限りのことする。「結果はどうあれ、〜のみだ」「人事を尽くして天命を待つ(できるだけのことをして、あとは天に任せる)」 12 **力[リキ]を尽くす** 物事の実現に力を尽くすこと。「会社再建に〜」 ●力を入れる 13 **力を入れる** そのことに重きを置いて努力する。「次のテストでは英語に力を入れなさい」 14 **力[ちから]を入れる** 熱心に、力をそそぐ。「今度のプレゼンテーションには特に力を入れてくれよ」 ●力などを傾ける 15 **傾[かたむ]ける** もっぱらその一つのことに心を向ける。「バレエに情熱を~」「全身全霊を傾けて制作する」「精魂を傾けた作品」「心魂を~」 16 **注[そそ]ぐ** その方面に心を向ける。「明治維新の改革に情熱を~」「地域の活性化に全力を~」◇「漕ぐ」とも書く。 17 **注ぎ込む** (学識や情熱などを)一つの対象に集中して向ける。「この辞書は、彼女が情熱の限りを注ぎ込んで作った労作だ」 18 **込める** できるだけの気持ちや情熱などを注ぐ。「心を込めて看護にあたる」「平和への祈りを込めて折られた千羽鶴」◇「籠める」とも書く。 19 **払[はら]う** 気持ちをあるものに傾ける。「夜間の走行には細心の注意を~べきだ」「敬意を払って、おじぎをした」 20 **傾[ケイ]注[チュウ]** 精神と意識を集中させて、一つのことに注ぐ。「この仕事に全力を〜する」 21 **心[シン]血[ケツ]を注ぐ** 物事を成し遂げるために、自分の情熱と努力のすべてをささげること。「決勝戦で選手たちは持てる力をすべて〜し尽くした」 22 **燃[ネン]焼[ショウ]する** 物事を成し遂げるために、自分の情熱と努力のすべてを出し尽くすこと。「決勝戦で選手たちは持てる力をすべて〜し尽くした」 23 **打ち込む** ある物事に夢中になり、力を注ぐ。「失恋の痛手をいやすため仕事に~」「研究に打ち込める環境を作る」 24 **集[シュウ]中[チュウ]する** (短い時間に)気持ちを一つのことにしぼり、打ち込むこと。「午前中は勉強に~する」▷~力 25 **専[セン]念[ネン]する** 他のacademiaを気にかけず、一つのことだけに打ち込んで努力すること。「〜する」「体をなおすことに〜しなさい」 26 **専[セン]心[シン]する** 図専念。「勉学に~する」「相撲に~する」 ●立ち向かう 27 **立ち向かう** 困難や攻撃から逃げず、正面から向かっていくこと。「全社一丸となって、この難局に立ち向かおう」「敵の腕力の前に勝ち目はなかったが、おめず臆せず立ち向かった」 28 **体[たい]当[あ]たりする** 大きな困難を解決するために、全身全霊でぶつかっていくこと。「尊敬する監督の大抜擢にこたえて、〜した演技で主演女優賞を取った」 ●熱心に取り組む 29 **熱を入れる** 一つのことに熱心に取り組む。「受験勉強に〜」 30 **気を入れる** 精神を集中させて取り組む。「オリンピックをめざし、気を入れて練習する」 31 **気合を入れる** 精神を集中させ、意識して真剣に当たる。「就職の面接に気合を入れて臨む」「気合を入れて受験勉強をする」 32 **身を入れる** 一つのことに心をそそいで行う。「子供もできたことだし、もっと身を入れて仕事をしろ」 33 **本[ホン]腰[ゴシ]を入れる** それまでよりも真剣に取り組む。「ようやく仕事に~気になったらしい」 34 **腰を据える** 落ち着いてじっくりと物事に取り組む様子。「出世したいなら、もっと腰を据えて仕事をしなさい」 <837> ●工夫する 35 **工[ク]夫[フウ]する** 考えをめぐらして、よい方法を見つけ出すように努めること。「机の配置を~すれば仕事がしやすくなるかもしれない」▷創意~ 36 **凝[こ]らす** 十分に工夫する。「趣向を凝らした忘年会を計画する」「技巧を~」「意匠を~」「工夫を~」 37 **一捻りする** 図少し工夫をこらして、趣を変える。「もう〜すると、おもしろい作品になる」 ●励む 38 **励[はげ]む** 一生懸命力を尽くして、休むことなく続けて、物事を行う。「試合に備えて体力づくりに~」「社会復帰のためにリハビリに~」◇自分の務めや自分自身で決めた目標のために行う場合に多く使われる。 39 **勤[いそ]しむ** 十分な力を継続してそそぎ、励み行う。「勉学に~日々を送る」◇多く、日課としてその物事をせっせとやる場合に使うが、やや古い言い方。 40 **精[セイ]を出す** 一生懸命そのことに打ち込む。「朝早くから畑仕事に~」◇「精出す」ともいう。 41 **出[シュッ]精[セイ]** 仕事や勉強に精を出して励むこと。「田舎の父は町内会のラジオ体操に一日も休まず〜したそうな」 42 **精[ショウ]進[ジン]** ある物事に熱心に励み、打ち込むこと。「相撲道に日々〜いたします」◇本来は「身を清めて不浄を避け、一心に仏道の修行に励む」意。 43 **精[セイ]勤[キン]** 図休むことなく、仕事や学業に精を出すこと。「職務に~する」▷~手当・~賞 44 **精[セイ]励[レイ]** 図仕事や学業に精一杯励むこと。「職務に~する」 45 **勉[ベン]励[レイ]** 図仕事や学業に一心に励むこと。「ひたすら学業に~する」▷刻苦~ 46 **奮[フン]励[レイ]** 図気力を奮い起こして励むこと。「一層~するしかない」 47 **奮[フン]闘[トウ]する** 強い相手や厳しい状況に立ち向かい、打ち勝とうとあがいて精一杯努力すること。「世のため人のため、日夜~しております」▷孤軍~ 48 **格[カク]闘[トウ]する** 難しい事柄に懸命に取り組むこと。「立ちはだかる難問と〜する」「格闘」とも書く。 49 **切[セッ]磋[サ]琢[タク]磨[マ]する** 同じような仲間どうしが、互いに影響を与え合いながら、向上しようと努めること。「若いころライバルがたくさんいて〜する環境に恵まれたのは幸せなことだった」◇石や玉を切ったり磨いたりする意から。 ●頑張る 50 **頑[ガン]張[バ]る** 途中で起こるいろいろな障害に屈しないで、目的達成のために努力し抜く。「最後まで〜」「小さな体でよく頑張ったな」「あと少しだ、頑張れ」 51 **一[ひと]張[ば]りする** もう少し頑張ること。「もう〜して、今日中に仕事を終わらせよう」 52 **踏ん張る** 現状を悪化させたり、後退したりしないように、力を入れてこらえる。「援軍が到着するまで踏ん張ってくれ」 53 **踏ん張り** もう少し踏ん張ること。「両国間の合意を無駄にしないために、両首脳にはもう〜してもらいたい」 54 **根を詰める** 仕事・作業などで、集中して頑張る。「そんなに根を詰めて仕事をすると体に毒だよ」 ●非常に努力する 55 **身[み]を粉[こ]にして働く** 自分の体力の続く限り努力する。「借金を返すために身を粉にして働く」 56 **粉[フン]骨[コツ]砕[サイ]身[シン]する** 体力の限り、すべてを犠牲にするほどの覚悟で努力すること。「経営の立て直しに~する」 57 **老[ロウ]骨[コツ]に鞭[むち]打[う]つ** 肉体的に衰えた身で、力をふりしぼって努力する。「まだ少しローンが残っているので、退職後も老骨にむち打って働くつもりだ」 58 **命を懸ける** 命を捨てるほどの覚悟で打ち込む。「わたしは今度の企画に~」 59 **克[カ]つ** 欲望・病気など、よくない物事を努力して抑える。「まず己に克たなくてはいけない」◇「勝つ」とも書く。 60 **打ち克つ** 困難や欲望などに完全に克つ。「家族の支えでがんに打ち克てた」「誘惑に~」◇「打ち勝つ」とも書く。 61 **克[コク]服[フク]** 困難や弱点などに克って乗り越えること。「難病を〜する」「苦手な科目を~する」 62 **超[チョウ]克[コク]** 図困難や先人の思想などを乗り越えること。「苦悩を〜する」「近代の〜が彼の思想的なテーマだった」 ### C 形容詞の類 00 **涙[なみだ]ぐましい** 見ていて涙が出るほど、同情したくなるほど、一生懸命である様子。「A君は~努力を続けて、ようやく難関を突破することができた」 01 **弛[たゆ]み無い** 努力などが、とだえることがない様子。▷~精進を続ける」 02 **余[ヨ]念[ネン]が無い** 他のことを忘れてそのことだけに打ち込む様子。「シーズンオフでもトレーニングに~」 ### d 形容動詞の類 00 **直[ひた]向[む]きな** 一つのことに心を向ける様子。「学問に対する彼の~な態度には頭が下がる」 01 **一[ひ]向[ず]な** 図ひたすら集中する様子。「~に努力する」「頓」とも書く。 02 **熱[ネッ]心[シン]な** あることに情熱を傾けたり集中したりする様子。「妻は子供の教育に~だ」「講師の話を〜に聴く」 03 **血の出る様** 想像を絶する、言葉では言い尽くせない苦労がとおりいっぺんの努力によって報いられた」 04 **血の滲む様な** 忍耐強く努力する様子。「~トレーニングを積んでオリンピックに出場した」◇「血の出るよう」よりも地味な感じがする言い方。 05 **懸[ケン]命[メイ]な** 精一杯頑張る様子。「夢を実現するために〜に努力する」 <838> 06 **一[イッ]生[ショウ]懸[ケン]命[メイ]な** 「懸命」を強調した言い方。「一所懸命」の変化した語。 07 **一[イッ]所[ショ]懸[ケン]命[メイ]な** 「一生懸命」の本来の言い方。武士がその領地を、命を捨てる覚悟で守ったことから。 08 **入[ニュウ]魂[コン]の** 精神を張りつめ、体力を出し切って行う様子。「~の力作」▷一球~ 09 **必[ヒッ]死[シ]の** それ以上力を出せないほど一生懸命である様子。「~になって勉強したおかげで合格することができた」◇「兵士たちは必死の覚悟で出陣した」のように、死を受け入れる様子の意にも用いる。 10 **躍[ヤッ]起[キ]の** あせって必死になる様子。「偽札の噂が流れ、打ち消しに〜になっている」「親だけが〜になって、受験受験と騒いでいるが、本人はのんきなものだ」◇「躍起」はあて字。 11 **血[チ]眼[マナコ]の** 興奮のあまり、正常な判断ができなくなる様子。「~で犯人を捜す」「なんとか新人を売り込もうと~になる」 12 **しゃかりきな** ありったけの力をふるって、必死に何かに取り組む様子。「県大会への出場を目指して、~になって練習している」「~な努力が実を結んで、だれもが無理と思っていた第一志望校に合格した」 13 **物[もの]狂[ぐる]おしい** 狂気のようになって、夢中で何かをする様子。「借金を返済するために~で働いた」 14 **死に物狂いの** 死んでもいいという覚悟で物事をやる様子。「赤ん坊をものともせず、〜で子供を助けた」 15 **捨[す]て身[み]の** 自分の身の安全や生命などは捨てるほどの覚悟で物事を行う様子。「〜で強敵にぶつかる」「~の攻撃をしかける」 16 **決[ケッ]死[シ]の** 死ぬことを覚悟したのちで物事を行う様子。「~の覚悟で敵陣に突入する」▷~隊 17 **不[フ]惜[シャク]身[シン]命[ミョウ]の** 仏教で、仏道修行のために、自分の命も惜しまない様子。「~の境地」 18 **大[オオ]童[ワラワ]の** あくせく働いて、非常に忙しい様子。「開店を3日後にひかえ、スタッフはオープニングセールの準備に~だ」◇もとは、戦場で髪を振り乱して奮戦する様子を、大きな童(子供)に見立てた言い方。 19 **大[ダイ]車[シャ]輪[リン]の** 力をふりしぼって一生懸命に行う様子。「彼の〜の活躍によって優勝することができた」「納期に間に合わせるために~で働く」 20 **不[フ]眠[ミン]不[フ]休[キュウ]の** 熱心に取り組んで、一時も休まない様子。「偉業をなしとげるためには〜の努力が必要だった」 21 **弛[たゆ]まぬ** 気をゆるめることなく続ける様子。「スリムな体を維持するには〜努力が必要だ」 22 **営[エイ]々[エイ]な** 区別なく、せっせと休むまもなく仕事に励む様子。「家族のために~と働き続ける」 ●本気である様子 23 **本[ホン]気[キ]な** 気軽でなく、真剣にその事にあたる様子。「あれは~で言ったのではない」「~になって仕事をする」「私が冗談で言ったことを彼は〜にしたらしい」 24 **真[ま]面[じ]目[め]な** ふざけていないで本気である様子。「彼女は〜な口調で話し始めた」◇よいと考えられている価値基準を知ったうえで、それにそってふるまおうとする様子を好ましいものとして評価する語。 25 **まじな** 俗「まじめ」を略した、若者の言い方。「~で勉強する」「それ、〜かよ」 26 **真[シン]摯[シ]な** まじめでひたむきである様子。「何事も~な態度の学生」「問題に〜に取り組む」◇内面的な性質に焦点があり、行為についていうときにも抽象的な内容であることが多い。 27 **真[シン]剣[ケン]な** 遊びの気持ちなどが少しもまじりなくもたずに、本気で物事にあたる様子。「~な口調で話す」「将来のことを〜に考える」「彼女を〜に愛しています」「~な態度で取り組む」◇「真摯」が主として人の性質について用いられるのに対し、「真剣」「本気」は物事にあたる際の態度に重点があり、一時的だという含みがある。また、「真剣」は「本気」に比べ、心の緊張の程度が強く、余裕のない感じがし、やや抽象的な行為に関して用いることが多い。 28 **真[ま]顔[がお]の** 真剣な顔つきである様子。「〜で冗談を言う」「仕事の話になると彼は急に〜になった」 ●向学の → 1806学ぶd ●休まず続ける様子 → 9005続けるd ### f 副詞の類 00 **一[イッ]生[ショウ]懸[ケン]命[メイ]** わき目もふらず、ほかのことを少しもしないで、あることに努力する様子。「~勉強したが、希望の大学には入れなかった」◇具体的な動作や精神的活動など、広い範囲に用いられる一般的な語。 01 **一[イッ]所[ショ]懸[ケン]命[メイ]** 「一生懸命」の本来の言い方。 02 **せっせと** 休むことなく一生懸命ある物事に励む様子。「わき目もふらず〜働く」 03 **矻[セキ]々[セキ]と** 休むことなく一生懸命に努力する様子。「税理士の資格を取るために日夜〜と勉強する」◇「矻々」とも書く。 04 **根[コン]気[キ]良[ヨ]く** こつこつと、あきらめることなく努力する様子。「合意を得るまで〜交渉を続ける」◇「良く」はふつう、かなで書く。 05 **弛[たゆ]まず** 気をゆるめないで努力を続ける様子。「〜学問に専念する」 06 **倦[う]まず弛[たゆ]まず** あきることなく、努力を続ける様子。「作家になるために〜習作を続ける」 07 **努[つと]めて** ある程度無理をしてでも努力する様子。「〜平静を装う」「勉めて」とも書く。 08 **成[な]る可[べく** 可能な範囲で、望ましいことを心がける様子。「胃が少し荒れてますから、〜飲酒はひかえてください」「午前中は混雑しますから〜午後来てください」◇ふつう、かなで書く。 09 **成[な]る丈[たけ]** 「なるべく」の、ややくだけた言い方。「〜野菜をたくさん食べてね」◇ふつう、かなで書く。 <839> 10 **出[デ]来[キ]るだけ** できる範囲で努力する様子。「とにかく〜やってみます」 11 **出[デ]来[キ]る限[かぎ]り** 「出来るだけ」の、ややかたい強調表現。「〜力を尽くす所存です」 12 **目[め]一[イッ]杯[パイ]** ぎりぎりのところまで努力する様子。「周囲の期待にこたえようと~頑張る」◇はかりの目盛りのぎりぎりまでの意から。 13 **精[セイ]一[イッ]杯[パイ]** これ以上はできないと思うほど努力する様子。「〜努力したから悔いはない」 14 **精[セイ]々[ゼイ]** 精一杯やってみる様子。「〜勉強させていただきます(おまけします)」「〜頑張ってください」 15 **極[キョク]力[リョク]** できるだけそのようにしようと努める様子。「〜電話代を減らすようにします」 16 **鋭[エイ]意[イ]** 図意気込みを込めて、一生懸命行う様子。「~努力していく所存です」 17 **誠[セイ]心[シン]誠[セイ]意[イ]** 真心を尽くして物事を行う様子。「ボランティアの人々のために〜働いた」 18 **及ばず乍ら** できる限りの力を尽くして及ばず乍ら自分の力の及ぶ限りやってはみるが力不足で役に立たないかもしれないと、謙遜していう語。「〜お手伝いさせていただきます」 19 **力[ちから]一[イッ]杯[パイ]** これ以上は出せないと思うほどの力を出してする様子。「たまには〜働いてみたらどうだ」 20 **力[ちから]の限[かぎ]り** 「力一杯」を強調した言い方。「〜戦うことを誓います」 21 **全[ゼン]力[リョク]で** もてる力をすべて出し切る様子。「~走る」「〜疾走する」 22 **パワー全開で** 図もてる力をすべて出し切る様子。「~仕事に取り組む」◇「パワー(power)」は「力」の意。 23 **形[なり]振[ふ]り構[かま]わずに** 服装や体裁がどうなったことはまったく気にせず、あることに取り組む様子。「母は朝から晩まで〜働いていた」 24 **遮[シャ]二[ニ]無[ム]二[ニ]** ほかのことは考えずがむしゃらに取り組む様子。「借金を返すため、〜働く」 25 **一[イッ]心[シン]に** 一つのことに集中する様子。「~学問に打ち込む」 26 **一[イッ]心[シン]不[フ]乱[ラン]に** 一つのことに集中して、ほかをかえりみない様子。「〜国家試験の勉強をする」 27 **一[イッ]意[イ]専[セン]心[シン]** ひたすら一つのことに集中して取り組む様子。「〜、相撲道に励む」 28 **脇[わき]目[め]も振[ふ]らずに** 一つのものに集中して、よそみをしない様子。「ひたすら研究にいそしむ」 ### h 名詞の類:コト・サマ 00 **骨[ほね]折[お]り** 骨を折ること。「このたびのお〜に感謝する」 01 **苦[ク]労[ロウ]** (困難な事柄に)骨を折り、苦労すること。「長年の〜をねぎらう」 02 **血[ち]と汗[あせ]** 並大抵でない忍耐と努力のたとえ。「この勝利は〜の結晶だ」 03 **血[ち]と汗[あせ]と涙[なみだ]** 「血と汗」に「涙」を加え、つらさを強調した表現。「〜で勝ち取った金メダル」 04 **頑[ガン]張[バ]り** 頑張ること。「年のせいか、最近~がきかなくなった」 05 **踏[ふ]ん張[ば]り** 踏ん張ること。「最後の〜が足りず、そのチームは決勝で涙をのんだ」 06 **一[ひと]息[イキ]** 物事を完成させようとがんばりつづけるのに、もう少しの努力やがんばりですむ段階であること。「次の角を曲がれば、ゴールまであと〜だ」 07 **背[ハイ]水[スイ]の陣[ジン]** これ以上一歩もあとへは引けないぎりぎりの苦しい状況、あるいは、あえて自らをそうした状況に追い込んで、必死でことにあたること。「~を敷く」「〜で試験に臨む」 ●気力 08 **気[キ]力[リョク]** やりとげようとする強い気持ち。「定年まで1年を切ると、さすがに〜が衰える」 09 **精[セイ]神[シン]力[リョク]** やりとげるために耐えたり集中したりする精神の強さ。「最後は〜がものをいう」 10 **意[イ]力[リョク]** 図何かを行おうとするときの意志の力。「強靭な〜をもって理想を追求する」 11 **英[エイ]気[キ]** 何かを行おうとする元気な力。「~にあふれた若者」▷~を養う 12 **精[セイ]気[キ]** 何かをしようとする精神と気力。「~がみなぎっている」「彼の目には〜が感じられなかった」 13 **念[ネン]力[リキ]** 一心に思う強い気持ちからわいてくる力。「~岩をも通す」 14 **魂[たましい]** その人に備わっているはずの精神の力。「~を込めて制作する」 15 **精[セイ]魂[コン]** 精神と体力。「〜を傾けて、日夜研究にいそしむ」 16 **心[シン]魂[コン]** 図その人の(全精神である)心と魂。「後進の育成に〜を傾ける」「~込めて彫った仏像」◇「神魂」とも書く。 17 **全[ゼン]身[シン]全[ゼン]霊[レイ]** 気力・体力のすべて。「新しい企画に~を傾ける」「~を捧げる」「~を込める」「~を打ち込む」 18 **克[コッ]己[キ]心[シン]** 自分自身の欲望にうちかとうとする気力。「~を養う」 19 **根[コン]性[ジョウ]** 何事にも積極的に取り組み、やり通そうとする強い気力。「最近の若者は〜がない」 20 **ど根[コン]性[ジョウ]** 「根性」を強めた言い方。「お前の〜を見せてくれた」 21 **ガッツ** 「根性」の洋語的表現。「今度の新人は〜がある」guts 22 **本[ホン]腰[ゴシ]** 物事に本気で取り組もうとする意気込み・構え。「勉強に〜を入れる」「~を据えて仕事に取り組む」 23 **ファイト** 対戦相手や乗り越えるべき困難に立ち向かっていこうという気力。「~を燃やせ」fight ●意気込み・意気 → 3104勇むh <840> ●根気 24 **根[コン]気[キ]** 物事に耐え、最後までやりとげることのない気力。「〜のいる仕事だ」 25 **根[コン]** 物事に耐え、積極的に行おうとする気力。「3時間の会議で1回も休まないなんて、よく~が続くものだ」「~を詰めて体を壊す」「精も~も尽き果てる」 26 **精[セイ]根[コン]** 精力と根気。「〜の続く限り頑張る」「~尽き果てる」 ### s 名詞の類:ヒト 00 **努[ド]力[リョク]家[カ]** こつこつと地味に努力を続ける人。 01 **頑[ガン]張[バ]り屋[や]** 困難に負けず、積極的に頑張る人。 02 **勉[ベン]強[キョウ]家[カ]** こつこつと勉強し、知識が豊富な人。 ## 4402 こだわる ### a 動詞の類 ●こだわる 00 **拘る** 一つのことや細かいこと、本質的でないことに必要以上に気にかける。「過去のしきたりにこだわっていてはだめだ」「金持ちほどお金に~」◇最近では、「この店の料理がうまいのは、主人が素材にこだわっているからだ」のように、細かいところを追求するというよい意味でも使われる。 01 **凝る** できるだけの吟味・検討を重ね、細かいところまで注意を払う。「食材に凝って、毎朝、市場に出かける」 02 **捕[と]らわれる** 本質的ではないことなどにこだわるため、自由に考えることができなくなる。「固定観念に~」「先入観にとらわれず自由に発想してください」◇「囚われる」とも書く。 03 **引き摺る** 過去の好ましくない出来事によって生じた心の痛みを、断ち切れずに心の中にもち続ける。「過去を引きずって生きる男」「失恋の痛手を~」 04 **凝[こ]り固[かた]まる** 一つの考えにとらわれ、融通がきかなくなる。「あの人は古い観念に凝り固まっている」 05 **硬[コウ]直[チョク]する** ものの見方・態度が凝り固まって柔軟性に欠けること。「正義を叫ぶ人には、どこか偏狭で、〜した心を感じることが多い」 06 **硬[コウ]化[カ]する** 意見や態度が柔軟性を失い、強硬になること。「自分の頭越しに話が進んでいるのを知って、課長の態度がいっぺんに〜した」 07 **しがみ付く** とらえたものに必死でつかまって離れまいとする。「古い考えに~」「社長のいすに~」「過去の栄光に~」 08 **かかずらう** つまらないことにかかわりをもち、身動きがとれなくなる。「枝葉末節にかかずらわないほうがいい」 09 **拘[コウ]泥[デイ]する** 図こだわること。「細事に~する」 10 **頓[トン]着[チャク]する** 物事を深く気にかけること。「彼はささいなことには〜しない性格だ」◇「とんじゃく」ともいう。ふつう、否定の語を伴って用いる。 ●執着する 11 **執[シュウ]着[チャク]する** 現在もっているもの、または、これから手に入れようとするものばかりを心に思うこと。「最後まで生に~する」「彼は子供のころから金に〜がない」▷~心◇「しゅうじゃく」ともいう。 12 **愛[アイ]着[チャク]する** 好きで、慣れ親しんだものに心ひかれ、離れがたく思うこと。「故人が最後まで〜して身辺に置いていた筆記用具は、棺に入れることにした」 13 **執[シュウ]心[シン]する** ある物事が深く心にかかって気持ちがそこから離れられなくなるとと。「重役のいすに~する」「彼はあの女性にご〜らしい」 14 **固[コ]執[シツ]する** 自分の考えに執着し続けること。「自分の意見に あくまで~する」◇もともとは多く「こしゅう」と読んだが、現在は「こしつ」がふつう。 15 **偏[ヘン]執[シュウ]する** 偏った考えや意見などをかたくなに変えず、ほかの意見を寄せつけないこと。「一つの立場に異常なほど~する」◇「へんしつ」ともいう。 ●固持する 16 **固[コ]持[ジ]する** 自分の主義・意見・節操・考えなどをしっかり守って変えないこと。「信念を〜して譲らない」 17 **堅[ケン]持[ジ]する** 自分の考え・立場などを固く守り抜いて、守り続けること。「従来の方針を〜する」「日米安保体制を〜する」 ●固守する → 4101則るa●守る ●貫く 18 **貫[つらぬ]く** 自分の考えや方針を変えることなく、最後まで続ける。「初心を~」「原則を~」 19 **貫き通す** 「貫く」を強調した言い方。「自分の意志を~覚悟だ」 20 **貫[カン]徹[テツ]する** 自分の考えや方針などを最後まで貫き通すこと。「要求を〜するまでは絶対に引き下がらない」→初志~ 21 **一[イッ]貫[カン]する** 最初から最後まで、同じ方針や考え方を貫くこと。「〜して反対の態度をとる」▷~教育 22 **終[シュウ]始[シ]一[イッ]貫[カン]する** 「一貫」を強調した言い方。「~して絶対反対の立場を変えない」 23 **徹[テッ]底[テイ]する** 最後まで方針を変えないで、あることを行うこと。「彼のやり方はいつも〜している」「彼は〜した平和主義者だ」◇多く、「徹底した」の形で連体詞的に、「徹底している」の形で述語として用いる。 ●徹する 24 **徹[テッ]する** 一つの主義・態度などを途中であきらめたりせずに持ち続ける。「けちに~」「合理主義に徹した経営方針」 25 **明[あ]け暮[く]れる** ある期間、一つのことばかりをする。「大学時代は芝居に明け暮れたものだ」 26 **明け暮れする** 「明け暮れる」の強調。「アルバイトに明け暮れ〜した、貧しい学生時代だった」 27 **事[こと]とする** 図もっぱら一つの特別のことばかりを行う。「学問を~」「反対することを~ような態度は問題だ」 <841> ●通す 28 **通す** 自分の主義・態度などを貫く。「わがままを通してばかりいると嫌われるよ」「主張を~」「無理を~」「我を~」「彼は一生独身で通した」 29 **押し通す** 自分の考えなどを無理に通す。「あくまで自分の意見を~」 30 **押し切る** 抵抗を突破して、最後まで自分の考えを押し通す。「営業の反対を押しきって、原案のままで企画会議を通した」 31 **ごり押しする** 強引に押し通すこと。「与党は、都合のいい法案を〜して成立させた」 32 **無[ム]理[リ]押[お]しする** 無理に物事を進めること。「よい結果を望むなら、〜しないほうがいい」 33 **横[オウ]車[シャ]を押す** 道理に反したことを無理に押し通す。「彼が人に好かれないのは何かと〜からだ」 ●意地を張る 34 **意[イ]地[ジ]を張る** 本心では受け入れてもいいと思っているが、屈服するのが癪なので、自分の考え・態度を押し通そうとする。「2人とも意地を張っていないで仲直りしたらどうだ」 35 **片[かた]意[い]地[じ]を張る** そうまでしなくてもと思うほどに意地を張る。「いつまでも片意地を張っていると、だれからも相手にされなくなるぞ」 36 **我[ガ]を張る** 自分の考えや態度を押し通そうとする。「皆が我を張っているので、話が先に進まない」 37 **頑[ガン]張[バ]る** 相手に譲ろうとしないで、自分の考えを押し通そうとする。「『君たちは間違っている』と理由を言いながら頑張ったが、聞き届けられなかった」 38 **突っ張る** 相手に対して、自分の意見や意地を通そうとする。「会議で最後まで〜」◇俗に、若者がアウトサイダー気取りで強がる様子についていうことも多い。 ●粘る 39 **粘る** 困難に負けず、途中であきらめないで最後まで貫こうとする。「あと一歩粘れずに負けた」 40 **粘り抜く** 最後の最後まで放棄せずに粘る。「最後まで~覚悟だ」 41 **食い下がる** 相手に厳しく反論し、執拗に詰問する。「決して後には引かず~」 ### C 形容詞の類 ●こだわる様子 00 **煩[うるさ]い** あることに人並み以上のこだわりをもっている様子。「私はカレーにはちょっと〜」◇「五月蠅い」ともあてる。 01 **喧[やかま]しい** あることにこだわりをもち、他人に押しつけるような様子。「父は食べ物に〜人だった」 02 **気[き]難[むずか]しい** 何かとこだわりをもっていて、他人がつきあいにくい様子。「いつもしかめっ面をしているので、〜人と思われている」 03 **物[もの]分[わ]かりが悪い** 他人の立場や発言などをそのとおりに受けとることができず、物分かりが悪く、何を言っても賛成してくれない」 04 **融[ユウ]通[ズウ]が利[き]かない** その場に応じて、物事に柔軟に対応することができず、かたくなで融通がきかない様子。「印鑑を忘れただけで書類を受け付けないなんて、まったく~役人だ」 05 **頭[あたま]が固[かた]い** かたくなで融通がきかない様子。「〜父とは文化についての話には限がある」 06 **梃[テ]子[コ]でも動かない** 頑固で、何があっても自分の意見を変えることがない様子。「彼は一度腹を決めたら〜」 07 **骨[ほね]っぽい** 気骨がある様子。「今どき珍しい〜若者だ」 ●しつこい 08 **しつこい** 中途半端でなく、こだわる様子。「相手があまりに〜ので閉口した」◇「しつっこい」ともいう。 09 **ねちっこい** しつこくて嫌になるような様子。「ねちっこく昔の借金を催促する」◇「ねちこい」ともいう。 10 **執[シュウ]念[ネン]深[ブカ]い** 断られても、依然としてあきらめない様子。「へびのように〜男」「ストーカーに執念深くつきまとわれる」 11 **しぶとい** 簡単に後へ引かず粘る様子。「ここ一番というときに〜やつ」「しぶとく先頭集団にくっついている」 12 **粘[ねば]り強[づよ]い** 根気よく粘る様子。「~交渉の結果、契約が成立した」 ### d 形容動詞の類 00 **強[ゴウ]情[ジョウ]な** (他人に対して)自分の考えを無理に通そうとする様子。「この子は〜な性格で、こうと言ったらてこでも動かない」◇「剛情」とも書く。 01 **強[ゴウ]情[ジョウ]っ張[ぱ]りな** 「強情」を強調した言い方。「お父さんは本当に〜だね」 02 **意[イ]地[ジ]っ張[ぱ]りな** 自分の考えをどこまでも押し通そうとしない様子。「彼は〜だから、自分からは謝らない」 03 **横[ヨコ]紙[ガミ]破[やぶ]りの** 常識・習慣などに反していて、とても無理と思われることについて、とにかく自分の思いどおりにしようとする様子。「〜の部長には、みんな閉口している」◇和紙は横には破りにくいことから。 04 **粘[ねば]り腰[ごし]の** 粘り強く交渉などを進める様子。「彼の〜の交渉に球団側もしぶしぶ年俸の5%アップを了承した」 ●頑固な様子 05 **かたくなな** だれがなんと言っても、自分の考えや態度を変えようとしない様子。「〜に口を閉ざす」 06 **頑[ガン]固[コ]な** 人の言うことを聞かず、自分の考えを変えようとしない様子。「〜な職人」「旧習を〜に守った」「老いの~」▷~者 07 **頑[ガン]固[コ]一[イッ]徹[テツ]な** 頑固で一徹な様子。「明治生まれの祖父は〜な人だ」 08 **頑[ガン]迷[メイ]な** 頑固で道理がわからない様子。「彼は〜で、人の忠告に耳を貸すことは決してない」◇「頑冥」とも書く。 <842> 09 **偏[ヘン]屈[クツ]な** 性質が素直でなく、ひねくれていて、普通の人とは違った言動をする様子。「彼は〜なじいさんで通っている」▷~者◇「偏窟」とも書く。 10 **狷[ケン]介[カイ]な** 自分の意志を固く守り、妥協しない様子。「人の話に決して耳を傾けない〜な男」▷~孤高◇「狷」は意志を曲げない意、「介」はかたい意。 11 **教[キョウ]条[ジョウ]主[シュ]義[ギ]的[テキ]な** 権威のある教義や思想などを絶対的なものとして受け入れていて、融通がきかない様子。「~な態度」 12 **固[コ]陋[ロウ]な** 図古いものに執着し、かたくなな様子。「〜な考え」 13 **旧[キュウ]弊[ヘイ]な** 古くさい考えや習慣から離れられない様子。「祖母は年寄りにありがちな〜な考えの持ち主ではない」 14 **昔[むかし]気[かた]質[ぎ]の** 考え方が古風で、頑固な様子。「父は〜の職人だった」 15 **片[かた]意[い]地[じ]な** 頑固に自分の考えに凝り固まっていて、ひねくれた感じがする様子。「〜になって貝のように口を閉ざす」 16 **依[イ]怙[コ]地[ジ]な** つまらないことに意地を張り続ける様子。「怒られて〜になる」「えこじ」ともいう。「意固地」とも書く。 ●気骨がある様子 17 **反[ハン]骨[コツ]の** 権力や体制に流されまいとする気骨がある様子。「〜の精神」◇「叛骨」とも書く。 18 **硬[コウ]骨[コツ]の** 気骨があり、権力などに屈しない様子。「〜の政治家」「〜の士」▷~漢 19 **強[ゴウ]直[チョク]な** 気骨があり、気性が強い様子。「私心のない〜な指導者」 ●一途な様子 20 **一[イチ]途[ズ]な** 一つのことだけを、思ったり行ったりする様子。「遠くにいる恋人を〜に思い続ける」「〜に研究に励む」「〜な心」「〜な人」 21 **一[ひと]筋[すじ]の** 一途にそう思い込む様子。「〜な性格で、悩む」 22 **一[イッ]本[ポン]気[ギ]な** (具体的な)一つのことだけを、思ったり行ったりする様子。「〜の思いが30年がたった」「仕事~の人生」「ただ〜に彼女を思う」 23 **一[イッ]遍[ペン]倒[トウ]の** いつのことだけに偏る様子。「価値〜の教育を改める」 24 **一[イッ]点[テン]張[ば]りの** 一つのことだけで押し通す様子。「何度尋ねても知らぬ存ぜぬの〜だった」 25 **ご本[ホン]槍[ヤリ]の** ただ一つの目的や手段に限る様子。「就職活動は商社~だ」「直球〜で勝負する」 26 **専[もっぱ]らの** 一つのことだけに心を向ける様子。「うわさは〜彼のことだ」「心配は〜彼の健康のことだ」 27 **食[く]い気[け]一[イッ]本[ポン]槍[ヤリ]の** 食い気だけに心を向け、ほかをかえりみない様子。「ぼくは日本酒~で、洋酒は飲まない」「うちの娘はそろそろ年ごろだが、まだ食い気~だ」 28 **専[もっぱ]らな** 図一つのことだけに心を向ける様子。「修業を〜にする」「ご自愛〜になさってくださいませ」 ●徹底する様子 29 **徹[テッ]底[テイ]的[テキ]な** 中途半端でなく、徹底する様子。「〜に調査・分析・研究する」 30 **執[シツ]拗[ヨウ]な** しつこい様子。「〜に食い下がる」「〜な取り調べ」 31 **強[キョウ]硬[コウ]な** 自分の主張や態度などをかたくなに、簡単には屈しない様子。「野党の〜な抵抗にあい、法案は成立しなかった」 32 **強[キョウ]硬[コウ]な** 自分たちの要求や主張を強く押し通そうとする様子。「両国が〜な姿勢を崩さない限り、紛争は続くに違いない」「〜に反対する」 ●凝る様子 33 **凝[こ]り性[ショウ]の** 物事に凝る性格である様子。「その店の主人は~で、無農薬の野菜しか使わない」 34 **偏[ヘン]執[シュウ]的[テキ]な** 自分の考えや好みに異常にこだわっていて、ほかの人の意見に耳を貸さない様子。「彼は古書収集に〜な情熱を燃やしている」◇「へんしつてき」ともいう。 35 **マニアックな** あることに異常にこだわる様子。「彼の〜な趣味を理解するのはふつうの人には無理だ」▶maniac ### f 副詞の類 ●しつこい様子 00 **ねちねちと** 口やかましく、いつまでもいつまでも、しつこくてうんざりするほど、といってない様子。「〜説教するのはやめてほしい」 01 **ねっちりと** しつこい様子。「~とまとわりつく」「〜した言い方はやめてほしい」◇「ねちねち」のほうは、苦言が延々と続いてうんざりする語感を含むが、「ねっちり」はしつこさの度合が深く、言われた者が一度で閉口するようなニュアンスがある。 ●細かいことにこだわる様子 02 **一[イチ]々[イチ]** (取るに足りないことまで)例外なくこだわって、念入りにする様子。「制服のスカートの長さを〜チェックするなんて嫌だな」 03 **逐[チク]一[イチ]** 図もらすことなくこだわって、順を追ってくわしくする様子。「電話をつなぎっぱなしにして、現場の状況を本部に〜報告する」 04 **根[ね]掘[ほ]り葉[は]掘[ほ]り** (一見、親切そうにしながら、ほんとうは強い好奇心や不純な動機から)事情のすべてを、根本から枝葉までしつこく尋ねる様子。「人の過去を〜聞くものではない」 ●細々と → 7604くわしいf ●微に入り細に亘って → 7604くわしいa00徴に入り細を穿つ ●徹底する様子 05 **とことん** 最後の最後まで、徹底的に行う様子。「原因を~つきつめる」 06 **とことん迄** 最後の最後まで徹底的に行う様子。「〜頑張ってみて、だめならしようがない」 07 **飽[あ]く迄[まで]も** 満足できるまで徹底的に行う様子。「相手が非を認めるまで〜食い下がる覚悟です」 08 **何[ドコ]処[コ]迄[マデ]も** 果てがないほど徹底的に行う様子。「犯人は〜口を割らないつもりだ」 09 **頑[ガン]として** かたくなに最後まで押し通そうとする様子。「彼は一度こうと決めたら、だれがなんと言おうと〜聞き入れない」 ●一途な様子 10 **専[もっぱ]ら** ほかのことにはほとんど関係せず、そのことだけにある様子。「子供を相手にする仕事を〜してきた」 11 **只[ひた]管[すら]に** ほかのことだけにはかまわず、一途にあることをする様子。「若いころは朝から晩まで〜働いたものだ」「彼女は息子の合格を~願った」◇「一向」とも書く。 <4402f~耽る4403a> **ひたぶるに** 一途[いちず]に、あることだけを行[おこな]う様子。「息子[むすこ]の合格[ごうかく]を〜願[ねが]った」「一向[ひたすら]」とも書[か]く。 **偏[ひとえ]に** あることだけを願[ねが]ったり、たのんだりするときに用[もち]いる語[ご]。「ご協力[きょうりょく]のほど、〜お願[ねが]い申[もう]し上[あ]げます」 # h 名詞の類:コト・サマ **押[お]し** 意[い]を通[とお]そうとすること。「〜の強[つよ]さに負[ま]ける」「〜が強[つよ]い人[ひと]」 **一手[イッテ]** ただ一[ひと]つの方法[ほうほう]だけに徹[てっ]すること。「逃[に]げの〜に終始[しゅうし]する」「押[お]しの〜で勝[か]つ」 **一途[イット]** ある方向[ほうこう]だけに事態[じたい]が進[すす]むこと(だけで、ほか[ほか]に方法[ほうほう]がないこと)。「攻撃[こうげき]の〜あるのみ」「人口[じんこう]は増加[ぞうか]の〜をたどっている」 ## こだわること・気持ち **拘[こだわ]り** (よい意味[いみ]でも悪[わる]い意味[いみ]でも)こだわること・気持[きも]ち。「彼[かれ]に対[たい]して〜があるようだが原因[げんいん]はなんだ」「私[わたし]は自分[じぶん]のファッションに〜をもっている」 **執念[シュウネン]** あくまでこだわり続[つづ]ける、変[か]わらない心[こころ]。「彼[かれ]の〜が勝[か]った」 **妄執[モウシュウ]** ある対象[たいしょう]に心[こころ]を引[ひ]かれて、それにばかり執着[しゅうちゃく]すること・心[こころ]。「いい年[とし]をしながら、あさましい〜にとりつかれる」 **妄念[モウネン]** とらわれてはならないことにとらわれること・心[こころ]。「~にとらわれる」「~を取[と]り除[のぞ]く」 **我[ガ]** 意地[いじ]を張[は]って自分[じぶん]の考[かんが]えにこだわり続[つづ]ける、わがままな心[こころ]。「うちの子[こ]は〜が強[つよ]くて困[こま]る」「~を通[とお]す」 **我意[ガイ]** 自分[じぶん]の思[おも]うままの心[こころ]。文[ブン]我[われ]。「~を通[とお]す」 **我執[ガシュウ]** 自分[じぶん]の考[かんが]えにこだわって、それ以外[いがい]は認[みと]めない心[こころ]。文[ブン]自分[じぶん]の考[かんが]えや立場[たちば]に固執[こしつ]して、我[われ]を通[とお]すこと・心[こころ]。「~にとらわれる」 **大我[タイガ]** 仏教[ぶっきょう]で、いかなるものにも執着[しゅうちゃく]しない、とらわれのない心[こころ]。↔小我[しょうが] **小我[ショウガ]** 仏教[ぶっきょう]で、何[なに]かに執着[しゅうちゃく]している心[こころ]。「~を捨[す]てる」↔大我[たいが] ## 意地 **意地[いじ]** 自分[じぶん]の考[かんが]えや態度[たいど]をどこまでも通[とお]そうとする気持[きも]ち。「そんなに〜を張[は]ると、あとで引[ひ]っ込[こ]みがつかなくなるぞ」「~を通[とお]す」「~の張[は]り合[あ]い」 **意気地[いきじ]** 自分[じぶん]の考[かんが]えや思[おも]うところを押[お]し通[とお]そうとする意地[いじ]。「~がないやつだ」 # S 名詞の類:ヒト **頑固者[ガンコもの]** 頑固[がんこ]な人[ひと]。 **頑固親父[がんこおやじ]** 頑固[がんこ]な父親[ちちおや]や中年[ちゅうねん]男性[だんせい]。 **偏屈者[ヘンクツもの]** 偏屈[へんくつ]な人[ひと]。 **硬骨漢[コウコツカン]** 気骨[きこつ]があって意志[いし]が強[つよ]く、権力[けんりょく]などに屈[くっ]しない男[おとこ]。「その新聞記者[しんぶんきしゃ]はなかなか[なか]の〜だ」 **硬派[コウハ]** 突[つ]っ張[ぱ]っていて妥協[だきょう]せず、激[はげ]しい行動[こうどう]をとる一派[いっぱ]。「あの男[おとこ]は昔[むかし]から〜で通[とお]っている」 **石[いし]頭[あたま]** まったく融通[ゆうずう]がきかない人[ひと]。「あの〜には参[まい]ってしまう」 **分[わ]からず屋[や]** 自分[じぶん]の考[かんが]えに固執[こしつ]して、他人[たにん]の意見[いけん]に耳[みみ]を傾[かたむ]けるなどの柔軟性[じゅうなんせい]がない人[ひと]。「『お父[とう]さんの〜』と娘[むすめ]に言[い]われてしまった」◇「没分暁漢[わからずや]」ともあてる。 **朴念仁[ボクネンジン]** 人情[にんじょう]がわからず偏屈[へんくつ]な感[かん]じのする人[ひと]。「粋[いき]な話[はなし]をしてもあんな〜には通[つう]じない」 **唐変木[トウヘンボク]** ものわかりが悪[わる]くて、気[き]の利[き]かない人[ひと]。「この〜め」◇多[おお]く、相手[あいて]にいらいらしているときにいう。 **偏執狂[ヘンシュウキョウ]** 異常[いじょう]なまでに物事[ものごと]に執着[しゅうちゃく]している人[ひと]。「単[たん]なるファンというより〜だ」◇「へんしつきょう」ともいう。 **モノマニア** 「偏執狂[へんしゅうきょう]」の洋語[ようご]的[テキ]表現[ひょうげん]。 **鬼[おに]** ある物事[ものごと]に入[い]れ込[こ]んで、それに徹[てっ]して、ほか[ほか]をかえりみない人[ひと]。「その横綱[よこづな]は土俵[どひょう]の〜といわれた」「仕事[しごと]の〜」◇ふつう「○○の鬼[おに]」の形[かたち]で用[もち]いる。 # Z その他 **毒[どく]を食[く]らわば皿[さら]迄[まで]** 悪事[あくじ]に手[て]を染[そ]めたからには徹底的[てっていてき]に行[おこな]うということ。「ここまできたら〜だ。いっそひと思[おも]いに・・・」◇「毒[どく]食[く]らわば皿[さら]まで」ともいう。 **乗[の]り掛[か]かった船[ふね]** あることを始[はじ]めてしまった以上[いじょう]、途中[とちゅう]でやめるわけにはいかないということ。「難[むずか]しい仕事[しごと]だが、〜だ、もう少[すこ]し頑張[がんば]ってみよう」◇乗[の]って岸[きし]を離[はな]れた船[ふね]からは降[お]りられないことから。 # 4403 耽る ## a 動詞の類 ### ふける **耽[ふけ]る** ほか[ほか]のすべてを忘[わす]れ、そのことだけを行[おこな]う。「夜[よる]遅[おそ]くまで読書[どくしょ]に~」「物思[ものおも]いに~」「遊興[ゆうきょう]に~」◇もともと「更[ふ]ける」と同源[どうげん]。集中[しゅうちゅう]したために、時間[じかん]が知[し]らぬ間[ま]に経過[けいか]してしまうことを表[あらわ]す。特[とく]に集中[しゅううちゅう]するべきことだけでなく、雑談[ざつだん]や物思[ものおも]いなど取[と]るに足[た]りないことに時間[じかん]を使[つか]ってしまったときにも使[つか]える。 **浸[ひた]る** ある感情[かんじょう]や状態[じょうたい]の中[なか]に十分[じゅうぶん]に入[はい]り込[こ]んで、気持[きも]ちよさなどを感[かん]じる。「当選[とうせん]の喜[よろこ]びに~」「いつまでも悲[かな]しみに浸[ひた]ってはいられない」 **浸[つ]かる** ある状態[じょうたい]に入[はい]り込[こ]んで、他[ほか]のことを忘[わす]れる。「会社[かいしゃ]のぬるま湯[ゆ]にどっぷりつかって抜[ぬ]け出[だ]せない」◇「漬[つ]かる」とも書[か]く。 **淫[イン]する** 度[ど]を越[こ]して夢中[むちゅう]になる。「若[わか]い時[じ]代[だい]は書[しょ]に淫[いん]した日々[ひび]を過[す]ごした」 ### 夢中になる **のめり込[こ]む** 夢中[むちゅう]になって深[ふか]く入[はい]り込[こ]まされていき、抜[ぬ]け出[だ]せない状態[じょうたい]になる。「仕事[しごと]にのめり込[こ]んで、家庭[かてい]をおろそかにする」「若[わか]い女[おんな]に~中年男[ちゅうねんおとこ]」 **夢中[むちゅう]になる** ある物事[ものごと]に心[こころ]がひかれて、他[ほか]のことを考[かんが]えなくなる。「うちの息子[むすこ]はテレビゲームに夢中[むちゅう]になると、親[おや]が呼[よ]んでも返事[へんじ]もしないんです」 **熱中[ネッチュウ]する** ある物事[ものごと]に夢中[むちゅう]になって、心[こころ]を注[そそ]ぐこと。気分[きぶん]が高揚[こうよう]した状態[じょうたい]であることが多[おお]い。「彼[かれ]はJリーグに〜している」「テレビに〜していて聞[き]こえなかった」 **熱[あつ]くなる** 物事[ものごと]に夢中[むちゅう]になり、心[こころ]が燃[も]えるようである。「彼[かれ]は今[いま]、サッカーに熱[あつ]くなっている」 <4403a~d> **凝[こ]る** あることに面白[おもしろ]さを感[かん]じて夢中[むちゅう]になる。「最近[さいきん]、インターネットに凝[こ]っているんです」 **嵌[はま]る** 俗[ゾク]ほか[ほか]のことが何[なに]もできなくなるほど、そのことに夢中[むちゅう]になる。「彼[かれ]はテレビゲームにはまっている」◇「填[はま]る」とも書[か]く。 **病[や]み付[つ]きになる** 病気[びょうき]のように、趣味[しゅみ]・勝負事[しょうぶごと]などにのめり込[こ]んでやめられなくなる。「山歩[やまある]きの楽[たの]しさを知[し]ってすっかり病[や]みつきになった」 **病[やまい]膏肓[コウコウ]に入[はい]る** ある物事[ものごと]のため[ため]に熱中[ねっちゅう]してどうしようもないほど病[や]みつきになる。「なにげなく始[はじ]めた骨董[こっとう]集[あつ]めだが、何度[なんど]偽物[にせもの]をつかまされても、病[やまい]膏肓[こうこう]に入[はい]ってちっとも懲[こ]りない」◇「膏肓[こうこう]」は体[からだ]の中[なか]の、治療[ちりょう]することが難[むずか]しい部位[ぶい]の意[い]。 **没頭[ボットウ]する** 比較的[ひかくてき]長[なが]い期間[きかん]、ほか[ほか]のことを忘[わす]れて、一つのことだけに熱中[ねっちゅう]すること。「野口[のぐち]英世[ひでよ]は黄熱病[おうねつびょう]の研究[けんきゅう]に〜した」 **没入[ボツニュウ]する** 一[ひと]つのことだけに夢中[むちゅう]になって打[う]ち込[こ]むこと。「自己[じこ]から解放[かいほう]されるために、信仰[しんこう]に〜した」 **沈潜[チンセン]する** 深[ふか]く思索[しさく]にふけり、精神[せいしん]をそれに没入[ぼつにゅう]すること。「彼[かれ]の今度[こんど]の著述[ちょじゅつ]は、まさに10年[ねん]の長[なが]きにわたって〜した思索[しさく]の成果[せいか]といえる」 **入[い]れ込[こ]む** 一[ひと]つの対象[たいしょう]にひどく夢中[むちゅう]になる。「競馬[けいば]に~」「彼女[かのじょ]に大変[たいへん]な入[い]れ込[こ]みようだ」 **狂[くる]う** 異常[いじょう]なほど物事[ものごと]に夢中[むちゅう]になる。「彼[かれ]は賭[か]け事[ごと]に狂[くる]って人生[じんせい]を棒[ぼう]に振[ふ]った」 **溺[おぼ]れる** 感情[かんじょう]に流[なが]されて、抑制[よくせい]が利[き]かなくなるほど夢中[むちゅう]になる。「酒[さけ]と女[おんな]に~」 **耽溺[タンデキ]する** 理性[りせい]を失[うしな]うほど道楽[どうらく]に夢中[むちゅう]になり、ほか[ほか]のことをいっさいかえりみないこと。「酒色[しゅしょく]に~する」 **惑溺[ワクデキ]する** 他人[たにん]から非難[ひなん]されるようなことに熱中[ねっちゅう]しすぎて、判断力[はんだんりょく]を失[うしな]うこと。「女色[じょしょく]に~する」◇「溺惑[できわく]」という言[い]い方[かた]もあるが、「惑溺[わくでき]」のほう[ほう]が一般[いっぱん]的[テキ]。 **かまける** そのことだけに心[こころ]が引[ひ]きつけられて、ほか[ほか]のことがおろそかになる。「夫[おっと]は仕事[しごと]にかまけて家庭[かてい]をかえりみない」 **寝食[シンショク]を忘[わす]れる** 寝[ね]ることも食[た]べることも忘[わす]れてしまうほど、一つのことに熱中[ねっちゅう]する。「寝食[しんしょく]を忘[わす]れて受験[じゅけん]勉強[べんきょう]をする」 **我[われ]を忘[わす]れる** 自分[じぶん]のことも忘[わす]れてしまうほど、一つのことに熱中[ねっちゅう]する。「新[あたら]しいおもちゃの製作[せいさく]に我[われ]を忘[わす]れて打[う]ち込[こ]む」 **心[こころ]を奪[うば]われる** ある物事[ものごと]に強[つよ]く心[こころ]がひかれ、ほか[ほか]のことを考[かんが]える余裕[よゆう]がなくなる。「桜[さくら]の美[うつく]しさに心[こころ]を奪[うば]われて、しばし立[た]ちつくした」 **現[うつつ]を抜[ぬ]かす** 恋愛[れんあい]や遊[あそ]びなどに夢中[むちゅう]になり、心[こころ]を奪[うば]われる。「勉強[べんきょう]もせずに、女[おんな]の子[こ]にうつつを抜[ぬ]かしていてはだめだ」 **熱[ネッ]を上[あ]げる** ある特定[とくてい]の人物[じんぶつ]に夢中[むちゅう]になる。「アイドルに~」「~て追[お]っかけをする」 **逆上[のぼ]せる** 体[からだ]が熱[あつ]くなるほど夢中[むちゅう]になる。夢中[むちゅう]になって興奮[こうふん]し、そのことばかり考[かんが]える。「クラブのかっこいい先輩[せんぱい]に~」 **逆上[のぼ]せ上[あ]がる** すっかりのぼせてしまう。「アイドルに~」 **血道[ちみち]を上[あ]げる** 理性[りせい]を失[うしな]うほど夢中[むちゅう]になる。「女[おんな]に〜なんて、まったく困[こま]ったものだ」 **目[め]の色[いろ]を変[か]える** 目[め]の輝[かがや]きが変[か]わるほど、何[なに]かに夢中[むちゅう]になる。「ふだん物静[ものしず]かな彼女[かのじょ]が、大好[だいす]きなブラームスの音楽[おんがく]の話[はなし]になると~」◇「目[め]の色[いろ]が変[か]わる」ともいう。 **酔[よ]う** ある雰囲気[ふんいき]の中[なか]にあって、深[ふか]い感動[かんどう]にうっとりする。「念願[ねんがん]の勝利[しょうり]に~」 **痺[しび]れる** うっとりするような感動[かんどう]で、身[み]ぶるいするほどである。「魅惑[みわく]の低音[ていおん]に~」 **盪[とろ]ける** 理性[りせい]がまひするほど、心[こころ]を奪[うば]われる。「男[おとこ]の粗野[やぼ]な言動[げんどう]に、かえって心[こころ]が~ような刺激[しげき]をおぼえた」◇「蕩[とろ]ける」とも書[か]く。 **酔[よ]い痴[し]れる** すっかり酔[よ]う。「すばらしい演奏[えんそう]に観客[かんきゃく]は~」 **陶酔[トウスイ]する** 気持[きも]ちよく酔[よ]うこと。「世界的[せかいてき]なピアニストの演奏[えんそう]に~する」▷~境[きょう]・自己[じこ]~ ### 心酔する **心酔[シンスイ]する** ある物事[ものごと]・人[ひと]に深[ふか]く感動[かんどう]し、夢中[むちゅう]になったり見習[みなら]おうとしたりすること。「かつて多[おお]くの日本人[にほんじん]が西洋[せいよう]の近代[きんだい]文明[ぶんめい]に〜した」 **傾倒[ケイトウ]する** 自分[じぶん]のすべてを捧[ささ]げるようにして、ある物事[ものごと]・人[ひと]に夢中[むちゅう]になること。「明治[めいじ]時代[じだい]の文学[ぶんがく]に〜する」 **気触[かぶ]れる** ある物事[ものごと]や人[ひと]に心酔[しんすい]し、(好[この]ましくない)影響[えいきょう]を受[う]ける。「彼[かれ]は欧米[おうべい]文化[ぶんか]にかぶれてしまったようだ」◇ふつう、度[ど]が過[す]ぎたり方向性[ほうこうせい]が間違[まちが]ったりしている心酔[しんすい]の様子[ようす]を批判的[ひはんてき]に表現[ひょうげん]するときに用[もち]いる。 ## その他 **身[み]が入[はい]る** 一生懸命[いっしょうけんめい]になれる。「今回[こんかい]の仕事[しごと]には、どうも〜らない」 **精[セイ]が出[で]る** 一生懸命[いっしょうけんめい]になる。「お豆腐[とうふ]屋[や]さん、朝[あさ]早[はや]くからご精[せい]が出[で]ますね」 **熱[ネツ]が入[はい]る** 自然[しぜん]と一生懸命[いっしょうけんめい]になる。「後輩[こうはい]の指導[しどう]に〜」 **熱[ネッ]する** 何[なに]かに夢中[むちゅう]になって気持[きも]ちがたかぶる。「彼[かれ]は熱[ねっ]しやすく冷[さ]めやすい性格[せいかく]だ」 # C 形容詞の類 **熱[あつ]い** ある物事[ものごと]に心[こころ]をうばわれて夢中[むちゅう]になっている様子。「野球[やきゅう]に熱[あつ]くなっている」「A君[くん]とBさんは〜仲[なか]だ」 **熱[ネツ]っぽい** 感情[かんじょう]や言葉[ことば]などが、高[たか]ぶって勢[いきお]いこめられている様子。「彼[かれ]の〜口調[くちょう]に圧倒[あっとう]された」 # d 形容動詞の類 **夢中[むちゅう]の** あることに心[こころ]が引[ひ]きつけられて、ほか[ほか]のことが考[かんが]えられなくなる様子。「彼女[かのじょ]は〜で電話[でんわ]にも出[で]なかった」「彼[かれ]は彼女[かのじょ]に〜だ」「ゲームに〜の男[おとこ]の子[こ]」「旅館[りょかん]で火事[かじ]に遭[あ]い、〜で逃[に]げ出[だ]した」 <4403d~加わる4404a> **無我夢中[ムガムチュウ]の** 我[われ]を忘[わす]れて、ほか[ほか]のことを考[かんが]える余裕[よゆう]がまったくない様子。「〜で逃[に]げ出[だ]したので、その時[とき]のことはまったく覚[おぼ]えていない」 **忘我[ボウガ]の** 我[われ]を忘[わす]れて物事[ものごと]に熱中[ねっちゅう]する様子。「~の境地[きょうち]に浸[ひた]る」 **熱狂的[ネッキョウテキ]な** 夢中[むちゅう]になって熱狂[ねっきょう]する様子。「その歌手[かしゅ]は若者[わかもの]に〜な歓迎[かんげい]を受[う]けた」「会場[かいじょう]には〜なファンがつめかけた」 **熱烈[ネツレツ]な** 熱中[ねっちゅう]して、激[はげ]しい様子。「〜なサッカーファンが競技場[きょうぎじょう]を埋[う]め尽[つく]くした」「~な恋[こい]」 **御熱[オネツ]の** ある特定[とくてい]の人[ひと]・物事[ものごと]に熱[ねつ]を上[あ]げている様子。「彼女[かのじょ]はあの俳優[はいゆう]に〜だ」◇多[おお]くは、対象[たいしょう]は人[ひと]。 **灼熱[シャクネツ]の** 焼[や]けるように熱[あつ]く激[はげ]しい様子。「〜恋[こい]」 **熱熱[あつあつ]の** お互[たが]いに愛[あい]していて、非常[ひじょう]に熱[あつ]い様子。「となり[となり]の席[せき]は〜のカップルだった」 **恍惚[コウコツ]の** ある物事[ものごと]に心[こころ]を奪[うば]われて、うっとりする様子。「〜とした表情[ひょうじょう]を浮[う]かべる」 **陶然[トウゼン]たる** ある物事[ものごと]に気持[きも]ちよく酔[よ]う様子。「演奏[えんそう]のすばらしさに〜となる」「〜たる心地[ここち]」 **上[うわ]の空[そら]の** ほか[ほか]のことに気[き]を取[と]られて、その場[ば]のことに気持[きも]ちが集中[しゅうちゅう]していない様子。「何[なに]を言[い]っても彼[かれ]は〜だ。どうやら身内[みうち]に不幸[ふこう]があったらしい」 **心[こころ]焉[ここ]に在[あ]らずの** 気[き]がかりなことでもあるのか、会議中[かいぎちゅう]も彼[かれ]は〜といった感[かん]じだった」 # f 副詞の類 **ぼうっと** 熱中[ねっちゅう]して、しばらく夢[ゆめ]を見[み]ているような感[かん]じになる様子。「彼女[かのじょ]の美[うつく]しさに〜なる」「彼女[かのじょ]はその歌手[かしゅ]の甘[あま]い歌声[うたごえ]に終始[しゅうし]〜していた」 **うっとり** そのものの魅力[みりょく]や快[こころよ]さに心[こころ]を奪[うば]われる様子。「すてきな演奏[えんそう]に〜と聞[き]きほれる」「その女優[じょゆう]は、鏡[かがみ]を見[み]て自分[じぶん]に〜するらしい」 # h 名詞の類:コト・サマ **夢見心地[ゆめみごこち]** まるで夢[ゆめ]を見[み]ているような気持[きも]ち。「素晴[すば]らしい舞台[ぶたい]を〜で見[み]た」 **夢心地[ゆめごこち]** 「夢見心地[ゆめみごこち]」の略[りゃく]。 **耽美[タンビ]** 美[び]を最上[さいじょう]のものとしてそれの追求[ついきゅう]に没頭[ぼっとう]すること。▷~主義[しゅぎ]・~派[は] **唯美[ユイビ]** 美[び]を最上[さいじょう]のものとしてそれを重[おも]んじること。▷~主義[しゅぎ]・~派[は]◇「唯美主義[ゆいびしゅぎ]」「唯美派[ゆいびは]」というときは「耽美主義[たんびしゅぎ]」「耽美派[たんびは]」と同[おな]じ意[い]で、19世紀[せいき]後半[こうはん]におこった芸術上[げいじゅつじょう]の立場[たちば]およびそれを信奉[しんぽう]する人々[ひとびと]を指[さ]す。 # S 名詞の類:ヒト **虫[むし]** 一[ひと]つの物事[ものごと]に熱中[ねっちゅう]する人[ひと]を少[すこ]し揶揄[やゆ]していう語[ご]。「彼[かれ]は仕事[しごと]の〜だ」「彼[かれ]は本[ほん]の〜で、家[いえ]にこもりがちだ」「芸[げい]の〜」◇ふつう「○○の虫[むし]」の形[かたち]で用[もち]いる。 **虜[とりこ]** (捕[とら]らわれの身[み]となった者[もの]の意[い]から)ある物事[ものごと]に心[こころ]を奪[うば]われ、そのことから逃[のが]れられない人[ひと]。「彼女[かのじょ]はその美貌[びぼう]で男[おとこ]たちを〜にした」「恋[こい]の〜」◇「擒[とりこ]」とも書[か]く。 **奴隷[ドレイ]** ある物事[ものごと]に心[こころ]を奪[うば]われ、それから離[はな]れられず、それを第一[だいいち]に考[かんが]えて判断[はんだん]・行動[こうどう]などをする人[ひと]。「私[わたし]は、お金[かね]はほしいが、金[かね]の〜になるつもりはない」「恋[こい]の〜」◇ふつう「○○の奴隷[どれい]」の形[かたち]で用[もち]いる。本来[ほんらい]は、昔[むかし]、人間[にんげん]としての権利[けんり]や自由[じゆう]が認[みと]められず、持[も]ち主[ぬし]の私有物[しゆうぶつ]として売買[ばいばい]され、労働[ろうどう]を強制[きょうせい]された人[ひと]の意[い]。 **マニア** 趣味[しゅみ]に熱中[ねっちゅう]しすぎていて、はたから見[み]ると、普通[ふつう]ではない、まわりにわかりにくい、こだわりの強[つよ]い、風変[ふうが]わりという印象[いんしょう]がある人[ひと]。「彼[かれ]はプラモデルの〜だ」▷カー~ **フリーク** あることに夢中[むちゅう]になりすぎているように、はたから見[み]える人[ひと]。▷映画[えいが]~・音楽[おんがく]~◇多[おお]く「○○フリーク」の形[かたち]で用[もち]いる。 **フェチ** 俗[ゾク]病的[びょうてき]に一[ひと]つの物事[ものごと]に熱中[ねっちゅう]している人[ひと]。▷メカ~◇多[おお]く「○○フェチ」の形[かたち]で用[もち]いる。「フェティシスト(fetishist)」から。 **気違[きちが]い** 異常[いじょう]なほど一[ひと]つの物事[ものごと]に熱中[ねっちゅう]している人[ひと]。▷サッカー~・釣[つ]り~◇多[おお]く「○○きちがい」の形[かたち]で用[もち]い、その場合[ばあい]には「釣[つ]りきち」「カーきち」などと略[りゃく]していうこともある。元来[がんらい]は精神[せいしん]障害者[しょうがいしゃ]を排除[はいじょ]するための心[こころ]ない差別語[さべつご]だが、前述[ぜんじゅつ]のような意[い]で俗[ぞく]に用[もち]いられてきた歴史的[れきしてき]な事実[じじつ]がある。使用[しよう]には十分[じゅうぶん]に注意[ちゅうい]する必要[ひつよう]がある。 **御宅[おたく]** 趣味[しゅみ]に凝[こ]りすぎて、暗[くら]いイメージのある人[ひと]。▷アニメ〜「おたく」「オタク」と仮名[かな]で書[か]かれることが多[おお]い。相手[あいて]に「おたくは・・・」と話[はな]しかける人[ひと]が多[おお]いことからできた語[ご]といわれる。 **みいはあ** 他人[たにん]からはくだらないと思[おも]える流行[りゅうこう]などに、熱狂的[ねっきょうてき]になる人[ひと]。▷~族[ぞく]◇「みいちゃんはあちゃん」の略[りゃく]。ふつう「ミーハー」と書[か]き、おもに若[わか]い女性[じょせい]に対[たい]して使[つか]う。 # 4404 加わる ## a 動詞の類 ### 加わる **加[くわ]わる** すでに行[おこな]われている活動[かつどう]を自分[じぶん]もその一員[いちいん]として行[おこな]ったり、既成[きせい]の組織[そしき]の一員[いちいん]となって行動[こうどう]したりするようになる。「途中[とちゅう]から会議[かいぎ]に~」「今月[こんげつ]からメンバーに〜ことになった」 **入[はい]る** グループや団体[だんたい]に加[くわ]わる。「テニスサークルに〜ことにした」「自治会[じちかい]に~」 **仲間入[なかまい]りする** 仲間[なかま]や同類[どうるい]として加[くわ]わること。「その相談[そうだん]に〜させてください」「今日[きょう]から社会人[しゃかいじん]の〜をすることになりました」「我[わ]が社[しゃ]はようやく一流[いちりゅう]企業[きぎょう]の〜を果[は]たした」 **加入[カニュウ]する** 団体[だんたい]や組織[そしき]の一員[いちいん]になること。「必[かなら]ず組合[くみあい]に〜しなくてはいけない」▷~手続[てつづ]き <4404a> **加盟[カメイ]する** 同盟[どうめい]や国[くに]などが同[おな]じ目的[もくてき]で構成[こうせい]する連合[れんごう]的[テキ]な団体[だんたい]や組織[そしき]に加[くわ]わること。「国連[こくれん]に〜する」▷~店[てん]・~国[くに] **参加[サンカ]する** 団体[だんたい]や催[もよお]しに加[くわ]わること。「オリンピックは〜することに意義[いぎ]がある」 **出場[シュツジョウ]する** 競技[きょうぎ]などに参加[さんか]すること。「のど自慢[じまん]に~する」「大会[たいかい]に~する」 **参入[サンニュウ]する** 新[あら]たに、ある業界[ぎょうかい]や事業[じぎょう]に加[くわ]わること。「大手[おおて]商社[しょうしゃ]が衛星[えいせい]通信[つうしん]事業[じぎょう]に〜する」▷新規[しんき]~ **参画[サンカク]する** 計画[けいかく]を立[た]てたりすることなど、主[おも]にその根幹[こんかん]に関[かか]わる部分[ぶぶん]に加[くわ]わること。「新[あら]しい企画[きかく]の立案[りつあん]に〜する」 **参与[サンヨ]する** あることに加[くわ]わり協力[きょうりょく]すること。「国政[こくせい]に〜する」 **連[つら]なる** ①その組織[そしき]・集団[しゅうだん]・グループの一員[いちいん]として加[くわ]わる。「若輩[じゃくはい]ながら、委員[いいん]の末席[まっせき]に連[つら]なった」②その式典[しきてん]や会議[かいぎ]に出席者[しゅっせきしゃ]として加[くわ]わる。「婚礼[こんれい]の席[せき]に~」 **末席[マッセキ]を汚[けが]す** ある会合[かいごう]や集団[しゅうだん]に、末席[まっせき]にいる者[もの]として参加[さんか]すること。「このたび委員[いいん]会[かい]の〜ことになりました鈴木[すずき]です」◇へりくだった言[い]い方[かた]。 **参戦[サンセン]する** 戦争[せんそう]に加[くわ]わること。「第一次[だいいちじ]世界[せかい]大戦[たいせん]では、日本[にっぽん]は連合国[れんごうこく]側[がわ]として〜した」▷~国[こく]◇転[てん]じて、「A社[しゃ]は来期[らいき]よりF1[エフワン]に参戦[さんせん]する」のように、競[きそ]い合[あ]う物事[ものごと]に加[くわ]わる意[い]でも用[もち]いられる。 ### 出席する **出[で]る** 人々[ひとびと]の集[あつ]まる場所[ばしょ]や催[もよお]しに参加[さんか]する。「急[きゅう]に出張[しゅっちょう]の予定[よてい]が入[はい]ったので、同期会[どうきかい]には出[で]られなくなった」 **出席[シュッセキ]する** 授業[じゅぎょう]や集会[しゅうかい]などに出[で]ること。「〜したものの、話[はなし]がよくわからなかったので、さっぱりわからなかった」▷~簿[ぼ]・欠席[けっせき] **臨席[リンセキ]する** 式典[しきてん]や集会[しゅうかい]などに臨[のぞ]むこと。「卒業式[そつぎょうしき]には同窓会[どうそうかい]長[ちょう]の高名[こうめい]な経済人[けいざいじん]が〜していた」 **列席[レッセキ]する** 式典[しきてん]や会議[かいぎ]に参加[さんか]すること。「その会議[かいぎ]には錚々[そうそう]たるメンバーが〜していた」 **参列[サンレツ]する** 式典[しきてん]に参加[さんか]すること。「親類[しんるい]の葬儀[そうぎ]に〜する」 **参会[サンカイ]する** 会合[かいごう]や集会[しゅうかい]に参加[さんか]すること。「その政治[せいじ]パーティーには1000人[ニン]を越[こ]えるほど[ほど]の有名人[ゆうめいじん]が〜したらしい」 **陪席[バイセキ]する** 身分[みぶん]の高[たか]い人[ひと]や目上[めうえ]の人[ひと]にしたがって、その席[せき]に加[くわ]わること。「大臣[だいじん]に随行[ずいこう]して、授賞式[じゅしょうしき]のあと[あと]の晩餐会[ばんさんかい]に〜した」▷~裁判官[さいばんかん] **出座[シュッザ]する** 身分[みぶん]の高[たか]い人[ひと]が式典[しきてん]などに出[で]ること。「住職[じゅうしょく]に代[か]わって高僧[こうそう]が〜して法要[ほうよう]を行[おこな]った」 ### 急に加わる **飛[と]び入[い]り** 前もっての予定[よてい]や手続[てつづ]きなどをしないで、急[きゅう]に、また、その場[ば]の意向[いこう]に加[くわ]わること。「カラオケ大会[たいかい]に〜する」 **御邪魔[おじゃま]する** すでに進行中[しんこうちゅう]のこと[こと]に途中[とちゅう]から加[くわ]わり行動[こうどう]を共[とも]にすること。「お楽[たの]しみのところなんですが、ちょっと〜してもよろしいですか」◇へりくだった言[い]い方[かた]。 ## 立候補する **立候補[リッコウホ]する** 選挙[せんきょ]に出[で]ることを表明[ひょうめい]すること。「今度[こんど]の区議会[くぎかい]議員[ぎいん]に立候補[りっこうほ]するつもりだ」「生徒会[せいとかい]の会長[かいちょう]に〜する」▷~者[しゃ] **出馬[シュツバ]する** 選挙[せんきょ]の候補者[こうほしゃ]、交渉[こうしょう]の当事者[とうじしゃ]などに自[みずか]ら名乗[なの]り出[で]ること。「財務[ざいむ]大臣[だいじん]が総裁選[そうさいせん]に〜するために辞表[じひょう]を提出[ていしゅつ]した」「一筋縄[ひとすじなわ]ではいかない交渉[こうしょう]なので、御大[おんたい]自[みずか]ら〜して折衝[せっしょう]に当[あ]たることとなった」 **立[た]つ** 選挙[せんきょ]に候補者[こうほしゃ]として名乗[なの]りをあげる。「代々[だいだい]世襲[せしゅう]してきた地盤[じばん]を守[まも]るために、東京[とうきょう]で会社員[かいしゃいん]をしていた次男[じなん]が地元[じもと]の選挙区[せんきょく]から~」 **出[で]る** 選挙[せんきょ]に立候補[りっこうほ]する。「資金[しきん]不足[ぶそく]のうえに、党[とう]の公認[こうにん]も得[え]られず、今回[こんかい]の選挙[せんきょ]に〜のは断念[だんねん]したようだ」 **打[う]って出[で]る** ある分野[ぶんや]に進出[しんしゅつ]し、活動[かつどう]の場[ば]を広[ひろ]げ、世[よ]の中[なか]に進[すす]み出[で]る。「あの人[ひと]は今度[こんど]の市長[しちょう]選挙[せんきょ]に〜そうだ」「彼[かれ]が政界[せいかい]に〜のは時間[じかん]の問題[もんだい]だ」 **乱立[ランリツ]する** 多[おお]くの人[ひと]がむやみに立候補[りっこうほ]すること。「次期[じき]市長選[しちょうせん]には複数[ふくすう]の候補者[こうほしゃ]が〜する可能性[かのうせい]が高[たか]い」 ## 乗る **乗[の]る** 相手[あいて]の誘[さそ]いや勧[すす]めに気軽[きがる]に応[おう]じ、仲間[なかま]になったりする。「その旅行[りょこう]の計画[けいかく]に私[わたし]も乗[の]りたい」「ちょっと相談[そうだん]に乗[の]ってくれないか」 **話[はなし]に乗[の]る** 相手[あいて]の勧[すす]めや計画[けいかく]などに応[おう]じて、仲間[なかま]になる。「あなたもこの話[はなし]に乗[の]りませんか」 **一口乗[ひとくちの]る** ちょっとだけ仲間[なかま]に入[はい]る。「うまそうな話[はなし]があるんだけど、〜らないか」 ## くみする **与[くみ]する** 同[おな]じ目的[もくてき]や利害[りがい]関係[かんけい]のために、あるグループや勢力[せいりょく]に加[くわ]わる。「どんな勢力[せいりょく]の派閥[はばつ]にもくみしない」◇「組[くみ]する」とも書[か]く。 **付[つ]く** 対立[たいりつ]しているどちらか一方[いっぽう]の側[がわ]に加[くわ]わる。「大勢[たいせい]の意見[いけん]に従[したが]って、賛成派[さんせいは]に~」 **与[くみ]する** 今[いま]までとは別[べつ]の側[がわ]に付[つ]く。「まさか君[きみ]が賛成派[さんせいは]に〜とは思[おも]わなかった」◇「寝返[ねがえ]る」とも書[か]く。 ## 特定の団体に入る **入会[ニュウカイ]する** 会[かい]に入[はい]ること。「英会話[えいかいわ]クラブに~する」▷~金[きん] **入団[ニュウダン]する** 団員[だんいん]になること。「プロチームから〜するよう誘[さそ]われた」▷~交渉[こうしょう]・~式[しき]↔退団[たいだん] **入部[ニュウブ]する** 部員[ぶいん]になること。「サッカー部[ぶ]に〜する」▷~届[とどけ]・退部[たいぶ] **入党[ニュウトウ]する** 党[とう]に入[はい]ること。「父[ちち]のあと[あと]を継[つ]いで政界[せいかい]に進出[しんしゅつ]するため、与党[よとう]に〜する」↔離党[りとう]・除名[じょめい] **入社[ニュウシャ]する** 新[あら]たに会社[かいしゃ]の社員[しゃいん]になること。「自動車[じどうしゃ]会社[がいしゃ]に〜する」▷~試験[しけん]↔退社[たいしゃ] **入所[ニュウショ]する** 研究所[けんきゅうじょ]など、「○○所[しょ]」と名[な]のつく組織[そしき]に入[はい]ること。「造船所[ぞうせんじょ]に〜する」↔退所[たいしょ] **入隊[ニュウタイ]する** 軍隊[ぐんたい]など、「○○隊[たい]」と名[な]のつく組織[そしき]に入[はい]ること。「志願[しがん]して〜する」↔除隊[じょたい] <4404a~k> **入営[ニュウエイ]する** 軍隊[ぐんたい]に入[はい](り、兵営[へいえい]で生活[せいかつ]し始[はじ]め)ること。「1週間[しゅうかん]後[ご]に〜せよ、という命令[めいれい]を受[う]けた」 **入園[ニュウエン]する** 幼稚園[ようちえん]・保育園[ほいくえん]などに入[はい]ること。「うちの長男[ちょうなん]は今年[ことし]の4月[がつ]に近所[きんじょ]の幼稚園[ようちえん]に入園[にゅうえん]します」▷~式[しき]↔卒園[そつえん] **入学[ニュウガク]する** 学校[がっこう]に入[はい]ること。「あこがれの大学[だいがく]に〜する」↔卒業[そつぎょう] **入校[ニュウコウ]する** 自動車[じどうしゃ]学校[がっこう]などの各種[かくしゅ]学校[がっこう]に入[はい]ること。「コンピュータースクールに〜する」 **入寮[ニュウリョウ]する** 学生寮[がくせいりょう]や会社[かいしゃ]の寮[りょう]に入[はい]ること。「学生寮[がくせいりょう]では、通学[つうがく]時間[じかん]や親[おや]の収入[しゅうにゅう]など、〜するための資格[しかく]審査[しんさ]があることが多[おお]い」 **就学[シュウガク]する** 学校[がっこう]に入[はい]って学業[がくぎょう]を修[おさ]めること。特[とく]に小学校[しょうがっこう]に入[はい]ること。「学齢[がくれい]に達[たっ]し〜する」▷~義務[ぎむ]・~児童[じどう] **編入[ヘンニュウ]する** 別[べつ]の学校[がっこう]に途中[とちゅう]の学年[がくねん]から入[はい]ること。「父[ちち]の転勤[てんきん]に伴[ともな]い、関西[かんさい]にある高校[こうこう]の2年生[ねんせい]に〜することになった」「短大[たんだい]から四年制[よねんせい]大学[だいがく]に〜する」▷~試験[しけん]◇「編入学[へんにゅうがく]」ともいう。 **転入[テンニュウ]する** 他[ほか]の学校[がっこう]からこの学校[がっこう]に移[うつ]ること。「引[ひ]っ越[こ]し先[さき]の学校[がっこう]に〜する」▷~生[せい] **入閣[ニュウカク]する** 大臣[だいじん]などになって、内閣[ないかく]の一員[いちいん]になること。「20年[ねん]目[め]にして初[はじ]めて〜する」 **入幕[ニュウマク]する** 相撲[すもう]で、十両[じゅうりょう]から前頭[まえがしら]に昇進[しょうしん]し、幕[まく]の内[うち]に入[はい]ること。「新[しん]〜の力士[りきし]が、その場所[ばしょ]を勝[か]ち越[こ]すのはなかなか難[むずか]しい」▷新[しん]~ ## かかわる **係[かか]わる** なんらかの、または、密接[みっせつ]なつながりをもつ。「これ以上[いじょう]、面倒[めんどう]なことにはかかわりたくない」◇「関[かか]わる」とも書[か]く。 **タッチする** 「かかわる」の洋語[ようご]的[テキ]表現[ひょうげん]。「今回[こんかい]の企画[きかく]には〜していない」 **与[くみ]する** 仲間[なかま]の一人[ひとり]としてかかわる。「計画[けいかく]の立案[りつあん]に~」 **関係[カンケイ]する** 2[ふた]つ以上[いじょう]の物事[ものごと]がつながりをも[も]ってかかわること。「A氏[し]が今回[こんかい]の贈収賄[ぞうしゅうわい]事件[じけん]に〜していたことは明[あき]らかだ」▷~筋[すじ]・~者[しゃ] **関与[カンヨ]する** ある事柄[ことがら]に、ある立場[たちば]・役割[やくわり]をもってかかわること。「事件[じけん]に〜した疑[うたが]いで逮捕[たいほ]する」「干与[かんよ]」とも書[か]く。 **一枚噛[いちまいか]む** ある行[おこな]いに、わずかな役割[やくわり]ながら関与[かんよ]する。今度[こんど]の交渉[こうしょう]は著作権[ちょさくけん]にも関連[かんれん]するので、法務部[ほうむぶ]を一枚[いちまい]噛[か]ませよう」 **連座[レンザ]する** 犯罪[はんざい]に関与[かんよ]しているとみなされて、罪[つみ]を問[と]われること。「高校[こうこう]の先輩[せんぱい]の市議会[しぎかい]選挙[せんきょ]を手伝[てつだ]ったが、選挙[せんきょ]違反[いはん]に〜しているとの責任[せきにん]を問[と]われないか心配[しんぱい]だ」▷~制[せい]◇「連坐[れんざ]」とも書[か]く。 **深入[ふかい]りする** あることに深[ふか]くかかわること。「その問題[もんだい]にはあまり〜しないほうがいい」 **首[くび]を突[つ]っ込[こ]む** あること[こと]に関[かか]わって、その内情[ないじょう]を知[し]るようになる。「浮世離[うきよばな]れした学問[がくもん]の世界[せかい]に首[くび]を突[つ]っ込[こ]んだがゆえの苦労[くろう]がある」 **飛[と]び込[こ]む** 思[おも]い切[き]って自分[じぶん]のほうからそれにかかわるようになる。「身[み]ひとつでファッションの世界[せかい]に飛[と]び込[こ]んだ」「渦中[かちゅう]に~」 **身[み]を投[とう]じる** あること[こと]に深[ふか]くかかわるようになる。「難民[なんみん]救出[きゅうしゅつ]運動[うんどう]に~」「政治[せいじ]の世界[せかい]に~」「戦[たたか]いに~」◇「身[み]を投[とう]ずる」ともいう。 ## 申し込む **手続[てつづ]きする** あることをするために、事前[じぜん]に必要[ひつよう]とされる事務[じむ]的[テキ]なことを、形式[けいしき]にしたがってすること。「入会[にゅうかい]希望者[きぼうしゃ]は受付[うけつけ]窓口[まどぐち]で〜してください」「申請[しんせい]の〜をする」 **申[もう]し込[こ]む** 団体[だんたい]や組織[そしき]に加[くわ]わったり、契約[けいやく]や募集[ぼしゅう]などに対[たい]する意思[いし]表示[ひょうじ]をするために手続[てつづ]きをする。「入会[にゅうかい]をご希望[きぼう]の方[かた]は郵送[ゆうそう]で申[もう]し込[こ]んでください」「マラソン大会[たいかい]に出場[しゅつじょう]を~」「雑誌[ざっし]の定期[ていき]購読[こうどく]を~」「公団[こうだん]住宅[じゅうたく]への入居[にゅうきょ]を~」 **エントリーする** 競技[きょうぎ]やコンテストなどに参加[さんか]を申[もう]し込[こ]むこと。「今大会[こんたいかい]には主催者[しゅさいしゃ]側[がわ]の予想[よそう]を上回[うわまわ]る、多[おお]くの選手[せんしゅ]が〜した」▷~ナンバー # d 形容動詞の類 **一蓮托生[いちれんたくしょう]の** よくも悪[わる]くも最後[さいご]まで、他人[たにん]と運命[うんめい]を共[とも]にする様子。「ここまで来[き]たらもう彼[かれ]とは〜だ」◇仏教[ぶっきょう]で、死後[しご]、極楽[ごくらく]でみんな同[おな]じ蓮華[れんげ]の上[うえ]に生[う]まれることから。 **一緒[イッショ]の** あることに同時[どうじ]にかかわる様子。「彼女[かのじょ]とは幼[おさな]なじみで、幼稚園[ようちえん]も小学校[しょうがっこう]も〜にかよった仲[なか]だ」「その問題[もんだい]は難[むずか]しいから、僕[ぼく]も〜に考[かんが]えよう」「みんなで〜に写真[しゃしん]におさまった」 # f 副詞の類 **共[とも]に** 一緒[いっしょ]に連[つ]れ立[だ]って進行[しんこう]していく様子。「健[すこ]やかなるときも病[や]めるときも、互[たが]いに慈[いつく]しみ合[あ]い、いたわり合[あ]って歩[あゆ]むことを誓[ちか]います」「汝[なんじ]~とは〜天[てん]を戴[いただ]かず」◇「倶[とも]に」とも書[か]く。 **共々[ともども]** 打[う]ち揃[そろ]って一緒[いっしょ]である様子。「叔父[おじ]さんの一周忌[いっしゅうき]の法要[ほうよう]には、両親[りょうしん]~出席[しゅっせき]させていただくつもりです」 **諸共[もろとも]** 何[なに]か好[この]ましくないことに、ともども巻[ま]き込[こ]まれる様子。「閃光[せんこう]~激[はげ]しい爆風[ばくふう]に直撃[ちょくげき]されて、ひとたまりもなかった」「機体[きたい]~地上[ちじょう]にたたきつけられた」 # h 名詞の類:コト・サマ **出欠[シュッケツ]** 出席[しゅっせき]と欠席[けっせき]のこと。「わが母校[ぼこう]では、毎朝[まいあさ]週番[しゅうばん]が〜をとった」「なお、〜のご返事[へんじ]は6月[がつ]末日[まつじつ]までにお願[ねが]いいたします」 **申込[もうしこ]み** 申[もう]し込[こ]むこと。「~はもうお済[す]みですか」「~順[じゅん]に受[う]け付[つ]けます」▷参加[さんか]~・~済[ず]み・~手続[てつづ]き・~方法[ほうほう]◇「申込用紙[もうしこみようし]」などのように複合語[ふくごうご]の構成[こうせい]要素[ようそ]となる場合[ばあい]は、ふつう送[おく]り仮名[がな]を表記[ひょうき]しない。 # k 名詞の類:モノ ## 団体 **団体[ダンタイ]** 共通[きょうつう]の目的[もくてき]をもった集団[しゅうだん]。「いかがわしい〜には加[くわ]わらないほうがいい」「〜で見学[けんがく]するので勝手[かって]に行動[こうどう]しないように」▷政治[せいじ]~・宗教[しゅうきょう]~・~行動[こうどう]・~交渉[こうしょう]・~戦[せん] **会[カイ]** 共通[きょうつう]の目的[もくてき]をもって、関係[かんけi]のある者[もの]が作[つく]った集[あつ]まり。「この〜の会員[かいいん]になるには会員[かいいん]の推薦[すいせん]が必要[ひつよう]だ」「入会[にゅうかい]金[きん]を払[はら]って〜に加[はい]る」「〜の規約[きやく]に違反[いはん]する」 **協会[キョウカイ]** 会員[かいいん]の協力[きょうりょく]により組織[そしき]・維持[いじ]される会[かい]。▷日本[にほん]文芸家[ぶんげいか]~ **隊[タイ]** ある目的[もくてき]のために組織[そしき]された統制[とうせい]のある集団[しゅうだん]。「〜を編制[へんせい]する」▷別働[べつどう]~・探検[たんけん]~ **派[ハ]** (ある団体[だんたい]の中[なか]で)利害[りがい]や主義[しゅぎ]・主張[しゅちょう]を同[おな]じくする集団[しゅうだん]。「2[ふた]つの〜の間[あいだ]に確執[かくしつ]が生[しょう]じる」▷主流[しゅりゅう]~・正統[せいとう]~・賛成[さんせい]~・反対[はんたい]~・改憲[かいけん]~・護憲[ごけん]~ **閥[バツ]** 利害[りがい]や出身[しゅっしん]などが共通[きょうつう]な人[ひと]たちが作[つく]った排他[はいた]的[テキ]な集団[しゅうだん]。▷長州[ちょうしゅう]~・東大[とうだい]~ **派閥[ハバツ]** 政党[せいとう]や官僚[かんりょう]社会[しゃかい]の中[なか]にあって、利害[りがい]などによって結[むす]ばれた排他[はいた]的[テキ]な集団[しゅうだん]。「3[みっ]つの〜が激[はげ]しい争[あらそ]いを繰[く]り広[ひろ]げる」 **族[ゾク]** 他人[たにん]から見[み]ると好[この]ましくないと思[おも]われる考[かんが]えに基[もと]づいて行動[こうどう]する集団[しゅうだん]。暴走[ぼうそう]~・~議員[ぎいん]◇ふつう「○○族[ぞく]」の形[かたち]で用[もち]いる。 **法人[ホウジン]** 法律[ほうりつ]上[じょう]、自然人[しぜんじん](個人[こじん])と同[おな]じように、権利[けんり]・義務[ぎむ]の主体[しゅたい]として認可[にんか]される組織[そしき]や団体[だんたい]。「〜として認可[にんか]される」▷宗教[しゅうきょう]~・医療[いりょう]~・学校[がっこう]~・公益[こうえき]~・営利[えいり]~・特殊[とくしゅ]~・~税[ぜい] **公法人[コウホウジン]** 公的[こうてき]な目的[もくてき]を遂行[すいこう]するための、公法[こうほう]上[じょう]の法人[ほうじん]。↔私法人[しほうじん] **私法人[シホウジン]** 国家[こっか]による統制[とうせい]を受[う]けない、私法[しほう]上[じょう]の法人[ほうじん]。↔公法人[こうほうじん] **社団法人[シャダンホウジン]** 一定[いってい]の目的[もくてき]のために設立[せつりつ]された、人[ひと]の集[あつ]まりである法人[ほうじん]。 **財団法人[ザイダンホウジン]** 一定[いってい]の目的[もくてき]のために提供[ていきょう]された財産[ざいさん]を運用[うんよう]するために設立[せつりつ]された法人[ほうじん]。◇「財団[ざいだん]」とも略[りゃく]す。 **組合[くみあい]** 目的[もくてき]や利害[りがい]を同[おな]じくする人々[ひとびと]が組織[そしき]する団体[だんたい]。▷~活動[かつどう]・~従業員[じゅうぎょういん]・漁業[ぎょぎょう]~・商工[しょうこう]~◇特[とく]に、「労働組合[ろうどうくみあい]」の意[い]で用[もち]いられることが多[おお]い。 **労働組合[ロウドウくみあい]** 労働[ろうどう]条件[じょうけん]の改善[かいぜん]や経済[けいざい]的[テキ]地位[ちい]の向上[こうじょう]などを目的[もくてき]として労働者[ろうどうしゃ]が組織[そしき]した組合[くみあい]。 **労組[ロウソ]** 「労働組合[ろうどうくみあい]」の略[りゃく]。「~の代表[だいひょう]が使用者[しようしゃ]側[がわ]と交渉[こうしょう]する」「もう~を抜[ぬ]けたいという若者[わかもの]が増[ふ]えている」◇「ろうそ」ともいう。 **協同組合[キョウドウくみあい]** 資本力[しほんりょく]の弱[よわ]い者[もの]が共同[きょうどう]で出資[しゅっし]して、生産[せいさん]・消費[しょうひ]上[じょう]の便益[べんえき]を得[え]るために組織[そしき]する組合[くみあい]。▷生活[せいかつ]~・漁業[ぎょぎょう]~・農業[のうぎょう]~・信用[しんよう]~ **農協[ノウキョウ]** 農業[のうぎょう]に携[たずさ]わる者[もの]を組合員[くみあいいん]としている協同組合[きょうどうくみあい]。◇「農業協同組合[のうぎょうきょうどうくみあい]」の略[りゃく]。 **漁協[ギョキョウ]** 漁業[ぎょぎょう]に携[たずさ]わる者[もの]を組合員[くみあいいん]としている協同組合[きょうどうくみあい]。◇「漁業協同組合[ぎょぎょうきょうどうくみあい]」の略[りゃく]。 **生協[セイキョウ]** 消費者[しょうひしゃ]を組合員[くみあいいん]としている協同組合[きょうどうくみあい]。◇「消費[しょうひ]生活[せいかつ]協同組合[きょうどうくみあい]」の略[りゃく]。 **信組[シンクミ]** 組合員[くみあいいん]に対[たい]して預金[よきん]の受[う]け入[い]れや貸[か]し付[つ]けなどを行[おこな]う協同組合[きょうどうくみあい]。◇「信用[しんよう]協同組合[きょうどうくみあい]」の略[りゃく]である「信用組合[しんようくみあい]」をさらに略[りゃく]したもの。「しんくみ」ともいう。 **共済組合[キョウサイくみあい]** 同業[どうぎょう]の従業員[じゅうぎょういん]で組織[そしき]し、組合員[くみあいいん]の疾病[しっぺい]や死亡[しぼう]などの際[さい]に、共済金[きょうさいきん]の給付[きゅうふ]を行[おこな]う相互[そうご]扶助[ふじょ]団体[だんたい]。▷国家[こっか]公務員[こうむいん]~ ## 有志の団体 **青年団[セイネンダン]** 一定[いってい]の地域[ちいき]で、青年[せいねん]によって組織[そしき]された団体[だんたい]。 **少年団[ショウネンダン]** 少年[しょうねん]の心身[しんしん]を鍛[きた]えることを目的[もくてき]として組織[そしき]された団体[だんたい]。▷海洋[かいよう]~ **ボーイスカウト** 野外[やがい]活動[かつどう]を主[おも]なプログラムとし、少年[しょうねん]たちの心身[しんしん]を健全[けんぜん]に育成[いくせい]する目的[もくてき]で組織[そしき]された、国際[こくさい]的[テキ]な少年団[しょうねんだん]。「〜のボランティア活動[かつどう]」 **ガールスカウト** ボーイスカウトに似[に]た、少女[しょうじょ]のための国際的[こくさいてき]な団体。 **部[ブ]** 学校[がっこう]や会社[かいしゃ]などで、共通[きょうつう]の目的[もくてき]をもった人々[ひとびと]によって作[つく]られた団体[だんたい]。▷運動[うんどう]~・文化[ぶんか]~・将棋[しょうぎ]~◇多[おお]く、「○○部[ぶ]」の形[かたち]で用[もち]いられ、大学[だいがく]などでは公認[こうにん]されているものをいう。 **クラブ** 趣味[しゅみ]・親睦[しんぼく]など、共通[きょうつう]の目的[もくてき]をもった人々[ひとびと]のために作[つく]られた団体[だんたい]・施設[しせつ]。▷アスレチック~・スイミング〜・テニス~・~活動[かつどう]◇「倶楽部[クラブ]」ともあてる。 **同好会[ドウコウカイ]** 同[おな]じ趣味[しゅみ]の人[ひと]が作[つく]った会[かい]。▷囲碁[いご]~・映画[えいが]~◇多[おお]く、大学[だいがく]などでは公認[こうにん]されていないものをいう。 **サークル** 「同好会[どうこうかい]」の洋語[ようご]的[テキ]表現[ひょうげん]。「〜の勧誘[かんゆう]」▷演劇[えんげき]~・~活動[かつどう] **講[コウ]** ①金銭[きんせん]の融通[ゆうずう]などの相互[そうご]扶助[ふじょ]を目的[もくてき]とした団体[だんたい]。▷伊勢[いせ]~・富士[ふじ]~◆もとは、仏典[ぶってん]を講義[こうぎ]したり仏[ほとけ]の徳[とく]を賛美[さんび]したりする集[あつ]まりの意[い]。 **無尽講[むじんこう]** 互[たが]いに掛[か]け金[きん]を出[だ]して、くじなどにより金[かね]を融通[ゆうずう]する講[こう]。◇略[りゃく]して「無尽[むじん]」ともいう。 **頼母子講[たのもしこう]** 「無尽講[むじんこう]」の、より一般[いっぱん]的[テキ]な言[い]い方[かた]。略[りゃく]して「頼母子[たのもし]」ともいう。「母子[もこ]」はあて字[じ]か。 **ねずみ講[こう]** ねずみの繁殖[はんしょく]のように、新[あたら]しい会員[かいいん]をふやし続[つづ]けることによって、もとの会員[かいいん]の利益[りえき]もふえ続[つづ]けるという金融[きんゆう]組織[そしき]。◇現在[げんざい]は、法律[ほうりつ]で禁[きん]じられている。 ## 学校にかかわる団体 **生徒会[セイトカイ]** 中学[ちゅうがく]・高校[こうこう]での、生徒[せいと]の自治[じち]組織[そしき](の集[あつ]まり)。 **自治会[ジチカイ]** 大学[だいがく]や地域[ちいき]における、学生[がくせい]や住民[じゅうみん]の自治[じち]組織[そしき](の集[あつ]まり)。 **同窓会[ドウソウカイ]** 同[おな]じ学校[がっこう]で勉強[べんきょう]した人[ひと]の会[かい]。「母校[ぼこう]の〜が開[ひら]かれた」 **同期会[ドウキカイ]** 同[おな]じ学校[がっこう]や会社[かいしゃ]で、入学[にゅうがく]や入社[にゅうしゃ]の年度[ねんど]が同[おな]じ人[ひと]の会[かい]。 **同級会[ドウキュウカイ]** 同[おな]じ学級[がっきゅう]で勉強[べんきょう]した人[ひと]の会[かい]。 **PTA[ピーティーエー]** 学校[がっこう]教育[きょういく]をよくするために親[おや]と教師[きょうし]が協力[きょうりょく]し合[あ]う会[かい]。「〜の役員[やくいん]選[えら]びに難儀[なんぎ]する」◇「ペアレントティーチャーアソシエーション(Parent-Teacher Association)」の頭文字[かしらもじ]より。 ## 文化的な団体 **学会[ガッカイ]** 専門[せんもん]が同[おな]じ学者[がくしゃ]が組織[そしき]・開催[かいさい]する会[かい]。▷外科[げか]~・国語[こくご]~ **アカデミー** 学問[がくもん]や芸術[げいじゅつ]に関[かん]する、総合[そうごう]的[テキ]・指導[しどう]的[テキ]な団体[だんたい]。▷科学[かがく]~・工学[こうがく]~ **学士院[ガクシイン]** 「アカデミー」の漢語[かんご]的[テキ]表現[ひょうげん]。特[とく]に「アカデミー」の学問[がくもん]分野[ぶんや]に相当[そうとう]する日本[にほん]の機関[きかん]である「日本[にっぽん]学士院[がくしいん]」の略称[りゃくしょう]。また、「アカデミー」の芸術[げいじゅつ]分野[ぶんや]に相当[そうとう]する日本[にほん]の機関[きかん]は「日本[にっぽん]芸術院[げいじゅついん]」といい、「芸術院[げいじゅついん]」とも略[りゃく]す。 <4404k~m> ## 特別な目的による団体 **事業団[ジギョウダン]** 国[くに]や地方[ちほう]公共[こうきょう]団体[だんたい]が出資[しゅっし]し、ある目的[もくてき]のために活動[かつどう]する団体[だんたい]。 **警防団[ケイボウダン]** 戦時中[せんじちゅう]に、おもに市町村[しちょうそん]に作[つく]られ、住民[じゅうみん]の防災[ぼうさい]や防空[ぼうくう]のために組織[そしき]された団体[だんたい]。◇1947年[ねん]に廃止[はいし]された。 **球団[キュウダン]** プロ野球[やきゅう]のチームを所有[しょゆう]する団体[だんたい]。「日本[にほん]のプロ野球[やきゅう]は12の〜からなる」 **教団[キョウダン]** 同[おな]じ宗派[しゅうは]の教義[きょうぎ]を信[しん]じる人[ひと]たちの団体[だんたい]。 ## 政治的な団体 **党[トウ]** (政治[せいじ]上[じょう]の)主張[しゅちょう]や目的[もくてき]が同[おな]じ人々[ひとびと]の団体[だんたい]。「〜を結成[けっせい]する」 **政党[セイトウ]** 共通[きょうつう]の政治[せいじ]理念[りねん]や政策[せいさく]をも[も]ち、それを実行[じっこう]するために政権[せいけん]をとることを目的[もくてき]とする党[とう]。▷保守[ほしゅ]~・革新[かくしん]~・~政治[せいじ] **与党[ヨトウ]** 政権[せいけん]を担当[たんとう]している側[がわ]の政党[せいとう]。▷連立[れんりつ]~↔野党[やとう] **野党[ヤトウ]** 政権[せいけん]を担当[たんとう]していない側[がわ]の政党[せいとう]。「〜が共闘[きょうとう]する」↔与党[よとう] **自党[ジトウ]** 自分[じぶん]が属[ぞく]している政党[せいとう]。↔他党[たとう] **他党[タトウ]** 自分[じぶん]が属[ぞく]していない他[ほか]の政党[せいとう]。↔自党[じとう] **小党[ショウトウ]** 党員[とういん]が少[すく]ない政党[せいとう]。「〜が乱立[らんりつ]する」 **公党[コウトウ]** 公益[こうえき]の実現[じつげん]に政策[せいさく]を尽[つ]くし、社会[しゃかい]に開[ひら]かれている政党[せいとう]。「〜としての責任[せきにん]を果[は]たす」↔私党[しとう] **私党[シトウ]** 自分[じぶん]たちの利益[りえき]のために集[あつ]まった党[とう]。公党[こうとう]としての組織[そしき]を成[な]さず~」 **新党[シントウ]** 新[あら]たに結成[けっせい]する(した)政党[せいとう]。 **革新党[カクシントウ]** 従来[じゅうらい]の社会[しゃかい]のしくみを積極的[せっきょくてき]に、新た[あらた]に変革[へんかく]していこうとする主義[しゅぎ]にもとづいた政党[せいとう]。「今回[こんかい]の選挙[せんきょ]では保守党[ほしゅとう]よりも〜の票[ひょう]が上回[うわまわ]った」 **保守党[ホシュトウ]** 今[いま]までのやり方[かた]や社会[しゃかい]のしくみを大切[たいせつ]に守[まも]り、急激[きゅうげき]な変革[へんかく]には反対[はんたい]するという主義[しゅぎ]にもとづいた政党[せいとう]。「〜が過半数[かはんすう]を維持[いじ]できるかどうかが次回[じかい]の選挙[せんきょ]の焦点[しょうてん]だ」 **右翼[ウヨク]** 保守的[ほしゅてき]・国粋[こくすい]的[テキ]な思想[しそう]傾向[けいこう]をもつ団体[だんたい]・人[ひと]。↔左翼[さよく] **極右[キョクウ]** 極端[きょくたん]な右翼[うよく]。↔極左[きょくさ] **右派[ウハ]** 保守的[ほしゅてき]・国粋[こくすい]的[テキ]な思想[しそう]・主張[しゅちょう]をもつ派[は]。↔左派[さは] **左翼[サヨク]** 急進的[きゅうしんてき]・革命[かくめい]的[テキ]な思想[しそう]傾向[けいこう]をもつ団体[だんたい]・人[ひと]。「〜への弾圧[だんあつ]が強[つよ]まる」↔右翼[うよく] **極左[キョクサ]** 極端[きょくたん]な左翼[さよく]。↔極右[きょくう] **左派[サハ]** 急進的[きゅうしんてき]・革命[かくめい]的[テキ]な思想[しそう]・主張[しゅちょう]をもつ派[は]。↔右派[うは] **鷹派[たかハ]** 強硬[きょうこう]に物事[ものごと]を進[すす]めようとする考[かんが]えをもつ派[は]。「〜の論客[ろんかく]」◇ふつう、「タカ派[は]」と書[か]く。 **鳩派[はとハ]** 物事[ものごと]を穏[おだ]やかに解決[かいけつ]しようとする考[かんが]えをもつ派[は]。「~の政治家[せいじか]」◇ふつう、「ハト派[は]」と書[か]く。 ## 地域・出身による団体 **門閥[モンバツ]** 結婚[けっこん]などによって家柄[いえがら]のよい家[いえ]同士[どうし]が作[つく]る閥[ばつ]。 **閨閥[ケイバツ]** 妻[つま]の親族[しんぞく]を中心[ちゅうしん]に作[つく]られた閥[ばつ]。▷~政治[せいじ] **学閥[ガクバツ]** 出身校[しゅっしんこう]や学派[がくは]が同[おな]じ者[もの]によって作[つく]られた閥[ばつ]。「〜のない会社[かいしゃ]に入[はい]りたい」 **軍閥[グンバツ]** 軍人[ぐんじん]を中心[ちゅうしん]とする政治[せいじ]的[テキ]勢力[せいりょく]。▷~政治[せいじ] **藩閥[ハンバツ]** 同[おな]じ藩[はん]の出身者[しゅっしんしゃ]による閥[ばつ]。▷~政治[せいじ]・~政府[せいふ] **県人会[ケンジンカイ]** 同[おな]じ県[けん]の出身者[しゅっしんしゃ]による会[かい]。 ## 音楽の団体 **楽団[ガクダン]** 音楽[おんがく]を演奏[えんそう]するための団体[だんたい]。 **楽隊[ガクタイ]** 催[もよお]し物[もの]などに際[さい]し、音楽[おんがく]を演奏[えんそう]するための団体[だんたい]。「〜がパレードする」◇「音楽隊[おんがくたい]」ともいう。 **鼓笛隊[コテキタイ]** 太鼓[たいこ]と笛[ふえ]を中心[ちゅうしん]に編成[へんせい]された、行進用[こうしんよう]の音楽[おんがく]を演奏[えんそう]するための楽隊[がくたい]。 **バンド** 吹奏楽[すいそうがく]・ジャズ・ロックなどを演奏[えんそう]するための団体[だんたい]。▷ジャズ〜・ロック〜・ビッグ〜・〜マスター・〜マン **吹奏楽団[スイソウガクダン]** 吹奏楽[すいそうがく]を演奏[えんそう]するための楽団[がくだん]。 **ウインドオーケストラ** 「吹奏楽団[すいそうがくだん]」の洋語[ようご]的[テキ]表現[ひょうげん]。「ウインド」は管楽器[かんがっき]の意[い]。特[とく]に木管楽器[もっかんがっき]をいうことが多[おお]い。 **ブラスバンド** 「吹奏楽団[すいそうがくだん]」の洋語[ようご]的[テキ]表現[ひょうげん]。「ブラス」は金管[きんかん]楽器[がっき]の意[い]。 **管弦楽団[カンゲンガクダン]** 管弦楽[かんげんがく]を演奏[えんそう]するための楽団[がくだん]。 **オーケストラ** 「管弦楽団[かんげんがくだん]」の洋語[ようご]的[テキ]表現[ひょうげん]。 **交響楽団[コウキョウガクダン]** 交響曲[こうきょうきょく]などを演奏[えんそう]するための大規模[だいきぼ]な管弦楽団[かんげんがくだん]。 **シンフォニーオーケストラ** 「交響楽団[こうきょうがくだん]」の洋語[ようご]的[テキ]表現[ひょうげん]。 **合唱団[ガッショウダン]** 大勢[おおぜい]で歌[うた]を歌[うた]うための団体[だんたい]。▷混声[こんせい]~・児童[じどう]~ **コーラス** 「合唱団[がっしょうだん]」の洋語[ようご]的[テキ]表現[ひょうげん]。▷女声[じょせい]~・男声[だんせい]~・混声[こんせい]~ # m 名詞の類:モノ **流派[リュウハ]** (武道[ぶどう]・芸道[げいどう]などで)主義[しゅぎ]や方法[ほうほう]の相違[そうい]によるそれぞれの派[は]。「〜の違[ちが]いによって作法[さほう]は異[こと]なるものだ」 **党派[トウハ]** (党[とう]の中[なか]の)主義[しゅぎ]・思想[しそう]などが同[おな]じ人々[ひとびと]の派[は]。「〜を超[こ]えて協力[きょうりょく]する」▷超[ちょう]~ **宗派[シュウハ]** 同[おな]じ宗教[しゅうきょう]の中[なか]でのそれぞれの派[は]。「〜を問[と]わない墓地[ぼち]に納骨[のうこつ]する」 **宗門[シュウモン]** 「宗派[しゅうは]」の古[ふる]い言[い]い方[かた]。▷~改[あらた]め・~人別帳[にんべつちょう] **宗旨[シュウシ]** 信仰[しんこう]する宗教[しゅうきょう]の一派[いっぱ]。▷~替[が]え **教派[キョウハ]** 教義[きょうぎ]解釈[かいしゃく]などを同[おな]じくする宗派[しゅうは]。 **セクト** 「党派[とうは]」「宗派[しゅうは]」の洋語[ようご]的[テキ]表現[ひょうげん]。▷~主義[しゅぎ] **学派[ガクハ]** 学問[がくもん]上[じょう]の主張[しゅちょう]を同[おな]じくする人[ひと]たちの派[は]。▷ピタゴラス〜・ヘーゲル~ <4404m~s> **別派[ベッパ]** 別[べつ]の流派[りゅうは]や党派[とうは]。「〜を開[ひら]く」 **分派[ブンパ]** 主[おも]となる流派[りゅうは]や党派[とうは]から分[わ]かれた一[ひと]つの派[は]。 **一派[イッパ]** もとの流派[りゅうは]や宗派[しゅうは]から分[わ]かれた一[ひと]つの派[は]。「〜を成[な]す」 **新派[シンパ]** 新[あたら]しい派閥[はばつ]・流派[りゅうは]。「〜を起[お]こす」▷新党[しんとう]・新劇[しんげき]~ **各派[カクハ]** それぞれの流派[りゅうは]や党派[とうは]。「〜の主張[しゅちょう]を掲[かか]げる」 **諸派[ショハ]** いろいろな流派[りゅうは]や党派[とうは]。「〜の候補者[こうほしゃ]が乱立[らんりつ]する」 **諸流[ショリュウ]** さまざまな流派[りゅうは]。「〜の代表[だいひょう]が一堂[いちどう]に会[かい]する」 **諸宗[ショシュウ]** おもに仏教[ぶっきょう]におけるいろいろな宗派[しゅうは]。「〜さまざまな教[おし]え」 **他宗[タシュウ]** 他[ほか]の宗旨[しゅうし]・宗派[しゅうは]。「〜の教義[きょうぎ]と異[こと]なる」 **主流[シュリュウ]** 主[おも]となる流派[りゅうは]や党派[とうは]。「改憲派[かいけんぱ]が保守党[ほしゅとう]内[ない]の〜を占[し]める」▷~派[は] **本流[ホンリュウ]** もととなる流派[りゅうは]や党派[とうは]。▷保守[ほしゅ]~ **支流[シリュウ]** 本流[ほんりゅう]から分[わ]かれた一[ひと]つの派[は]。「歌道[かどう]の支流[しりゅう]の家[いえ]に生[う]まれる」 **末流[マツリュウ]** 本流[ほんりゅう]に対[たい]して、末端[まったん]のほうにあり、あまり重要[じゅうよう]でない派[は]。「華道[かどう]の世界[せかい]では〜に過[す]ぎない」 **傍流[ボウリュウ]** 本流[ほんりゅう]からはずれた派[は]。「次期[じき]総理[そうり]は〜の出[で]だ」 # S 名詞の類:ヒト **入会者[ニュウカイシャ]** 入会[にゅうかい]する人[ひと]。◇「4404加わるa動詞の類」の「特定の団体に入る」にある語は、原則として「○○者」の形で「それを行う人」の意になる。ただし「入社者」などとはいわない。 **参加者[サンカシャ]** 参加[さんか]する人[ひと]。 **参会者[サンカイシャ]** 参会[さんかい]する人[ひと]。 **会衆[カイシュウ]** 会[かい]に集[あつ]まった人々[ひとびと]。 **参列者[サンレツシャ]** 参列[さんれつ]する人[ひと]。 **列席者[レッセキシャ]** 列席[れっせき]する人[ひと]。 ## 仲間 **仲間[なかま]** 物事[ものごと]をいっしょに行[おこな]う(気[き]の合[あ]う)人[ひと]。「〜を裏切[うらぎ]ってしまった」 **仲間内[なかまうち]** 同[おな]じ仲間[なかま]の人[ひと]たち。「警察[けいさつ]には警察[けいさつ]で、やくざにはやくざで、〜の隠語[いんご]というものがある」 **相棒[あいぼう]** 仕事[しごと]などを、組[く]んで一緒[いっしょ]にやるときの相手[あいて]。今度[こんど]の仕事[しごと]をうまく仕上[しあ]げるには、無理[むり]を頼[たの]める気心[きごころ]の知[し]れた〜がぜひとも必要[ひつよう]だよ」 **相方[あいかた]** 何[なに]かを一緒[いっしょ]にするときの相手[あいて]。特[とく]に、漫才[まんざい]を演[えん]じるときに相手[あいて]となる芸人[げいにん]や、遊郭[ゆうかく]で客[きゃく]の相手[あいて]となる遊女[ゆうじょ]。「〜のぼけに、すかさずつっこみを入[い]れる」◇遊女[ゆうじょ]の意[い]では「敵娼[あいかた]」とも書[か]く。 **パートナー** 互[たが]いに協力[きょうりょく]して何[なに]かをしようとするときの相手[あいて]。「仕事[しごと]の〜としては得[え]がたい男[おとこ]だが、人間[にんげん]としては好[す]きではない」 **コンビ** 共通[きょうつう]の目標[もくひょう]を実現[じつげん]しようと連携[れんけい]している2人[ふたり]。「似[に]たもの同士[どうし]より、性格[せいかく]が反対[はんたい]のほうが、〜を組[く]んでうまくいくことがある」◇「コンビネーション(combination)」の略[りゃく]。 **ペア** (スポーツで)ひと組[くみ]みになっている2人[ふたり]。「アイスダンスは、ロシアの〜が優勝[ゆうしょう]した」「〜を組[く]む」 **同志[ドウシ]** 主義[しゅぎ]・主張[しゅちょう]などを同[おな]じくする人[ひと]。「〜を募[つの]って新党[しんとう]を立[た]ち上[あ]げる」 **同士[ドウシ]** 同[おな]じ関係[かんけい]にある者[もの]。「気[き]の合[あ]った〜でハイキングに行[い]く」◇多[おお]く、友[とも]だち同士[どうし]」「いとこ同士[どうし]」「恋人[こいびと]同士[どうし]」などのように、接尾語[せつびご]的[テキ]に用[もち]いる。 **同人[ドウジン]** 芸術[げいじゅつ]的[テキ]な主義[しゅぎ]主張[しゅちょう]を同[おな]じくし、結社[けっしゃ]や機関誌[きかんし]発行[はっこう]をともにする仲間[なかま]。「雑誌[ざっし]『文芸[ぶんげい]首都[しゅと]』の〜からは、田辺[たなべ]聖子[せいこ]・津島[つしま]佑子[ゆうこ]などすぐれた作家[さっか]が輩出[はいしゅつ]している」▷~雑誌[ざっし]◇「どうにん」ともいう。 **同朋[ドウボウ]** 仲間[なかま]。友人[ゆうじん]。師[し]の死[し]を悲[かな]しむ多[おお]くの〜・弟子[でし]がいた」◇「友達[ともだち]」をもいう。 **一味[いちみ]** (現代[げんだい]では多[おお]く)悪事[わるごと]の仲間[なかま]。「泥棒[どろぼう]の〜を捕[と]らえる」 **一派[イッパ]** (多[おお]くよくないことをする)仲間[なかま]。「あの〜のしわざに違[ちが]いない」 **分子[ブンシ]** 団体[だんたい]内[ない]の主流[しゅりゅう]にとって、好[この]ましくない一部[いちぶ]の人[ひと]。▷強硬[きょうこう]~。危険[きけん]~。不穏[ふおん]~ **片割[かたわ]れ** (悪[わる]いことをする)仲間[なかま]のひとり[ひとり]。「犯人[はんにん]の〜がまだ見[み]つからない」 **ぐる** 俗[ゾク](自分[じぶん]にとって)好[この]ましくないことを一緒[いっしょ]にやる仲間[なかま]。「先生[せんせい]まで〜になっていじめの片棒[かたぼう]をかつぐとは、開[ひら]いた口[くち]がふさがらない」 **同[おな]じ穴[あな]の狢[むじな]** 見[み]かけは共通点[きょうつうてん]などないようだが、実際[じっさい]は好[この]ましからぬ同類[どうるい]の仲間[なかま]。「虫[むし]も殺[ころ]さないような顔[かお]をしているが、裏[うら]にまわれば〜さ」◇「一[ひと]つ穴[あな]の狢[むじな]」ともいう。 **同[おな]じ釜[かま]の飯[めし]を食[く]った仲[なか]** 寝食[しんしょく]をともにするほど、親[した]しく緊密[きんみつ]に結[むす]ばれた間柄[あいだがら]の仲間[なかま]。「彼[かれ]とは修習生[しゅうしゅうせい]時代[じだい]に〜だから、親身[しんみ]になって相談[そうだん]に乗[の]ってくれるはずだ」◇「同[おな]じ釜[かま]の飯[めし]を食[く]った仲[なか]」 ## 構成員 **一員[イチイン]** 団体[だんたい]や仲間[なかま]の中[なか]の一人[ひとり]。「オーケストラの一員[いちいん]としての自覚[じかく]をもつべきだ」「~」「日本[にほん]社会[しゃかい]の一員[いちいん]」 **成員[セイイン]** 団体[だんたい]・組織[そしき]などを構成[こうせい]している人[ひと]。「その会[かい]の〜は地方[ちほう]出身者[しゅっしんしゃ]がほとんどだ」 **構成員[コウセイイン]** (それぞれの役割[やくわり]をもって)団体[だんたい]・組織[そしき]などを構成[こうせい]している人[ひと]。「彼[かれ]は暴力団[ぼうりょくだん]の〜だった」 **人員[ジンイン]** 特定[とくてい]の仕事[しごと]に必要[ひつよう]とされる構成員[こうせいいん]。「〜を削減[さくげん]して不況[ふきょう]を乗[の]り切[き]る」▷~整理[せいり]・~募集[ぼしゅう] **実員[ジツイン]** 実際[じっさい]に属[ぞく]している人員[じんいん]。「〜は137名[めい]です」 **現員[ゲンイン]** 現在[げんざい]の実員[じついん]。「急[きゅう]な仕事[しごと]が舞[ま]い込[こ]んできたので、〜では間[ま]に合[あ]わない」 **要員[ヨウイン]** ある事[こと]をするのに必要[ひつよう]な人員[じんいん]。「この課[か]は〜不足[ぶそく]に悩[なや]んでいる」▷保安[ほあん]~ **正員[セイイン]** 正式[せいしき]の資格[しかく]がある成員[せいいん]。⇌客員[きゃくいん] **客員[カクイン]** その団体[だんたい]の正員[せいいん]ではないが、ある目的[もくてき]のために、正員[せいいん]に準[じゅん]じた相応[そうおう]の待遇[たいぐう]で招[まね]かれて団体[だんたい]に加[くわ]わった人[ひと]。▷~教授[きょうじゅ]↔正員[せいいん]◇「かくいん」ともいう。 **面々[メンメン]** ある会合[かいごう]に出席[しゅっせき]した人[ひと]たち。「昔[むかし]働[はたら]いた部署[ぶしょ]に顔[かお]を出[だ]すと、懐[なつ]かしい〜があたたかく迎[むか]えてくれた」 **社中[シャチュウ]** 邦楽[ほうがく]・舞踊[ぶよう]などで同[おな]じ師匠[ししょう]の門下[もんか]の仲間内[なかまうち]。「浄瑠璃[じょうるり]は、竹本[たけもと]綱太夫[つなだゆう]~のみなさんでした」 **連中[レンチュウ]** ①仲間[なかま]。「あの男[おとこ]は口[くち]が悪[わる]いけど、付[つ]き合[あ]うといたって気[き]のいい〜だ」②邦楽[ほうがく]で同[おな]じ音曲[おんぎょく]を演奏[えんそう]する仲間内[なかまうち]。「清元[きよもと]~」「竹本[たけもと]~」◇「れんちゅう」ともいい、特[とく]に①は最近[さいきん]、そのほうが一般[いっぱん]的[テキ]。 **連衆[レンジュウ]** ①連歌[れんが]や俳諧[はいかい]の会合[かいごう]に出席[しゅっせき]している人々[ひとびと]。「出席[しゅっせき]した〜の全員[ぜんいん]から選句[せんく]された満票[まんぴょう]の句[く]を『通[とお]し句[く]』という」 **顔触[かおぶ]れ** あること[こと]に関係[かんけい]して集[あつま]った人々[ひとびと]。「経営陣[けいえいじん]の〜を見[み]ると、営業畑[えいぎょうばたけ]を歩[ある]いてきた人[ひと]が多[おお]い」「昨夜[ゆうべ]のパーティーにはすごい〜がそろっていた」 **陣容[ジンヨウ]** 何[なに]かをするために構成[こうせい]した組織[そしき]の顔[かお]ぶれ。「今回[こんかい]のプロジェクトは、この〜では無理[むり]だ」 **メンバー** 「成員[せいいん]」「顔触[かおぶ]れ」の洋語[ようご]的[テキ]表現[ひょうげん]。「その会[かい]には優秀[ゆうしゅう]な人[ひと]が多[おお]い」「有能[ゆうのう]な〜をそろえる」「今度[こんど]のコンペはいつもの〜です」▷~チェンジ・~紹介[しょうかい]・~募集[ぼしゅう]・ベスト~ **スタッフ** ある仕事[しごと]の多[おお]くの成員[せいいん]。「担当[たんとう]がこの雑誌[ざっし]のあたらしい〜を著者[ちょしゃ]に紹介[しょうかい]した」「新番組[しんばんぐみ]の〜がそろった」◇映画[えいが]・演劇[えんげき]・放送[ほうそう]などでは出演者[しゅつえんしゃ]以外[いがい]を指[さ]す。 ## 団体の構成員 **会員[カイイン]** その会[かい]に属[ぞく]している人[ひと]。「『雑木林[ぞうきばやし]を守[まも]る会[かい]』の〜になる」▷正[せい]~・準[じゅん]~・名誉[めいよ]~ **団員[ダンイン]** 「○○団[だん]」と名[な]のつく団体[だんたい]に属[ぞく]している人[ひと]。「合唱団[がっしょうだん]の〜を募集[ぼしゅう]する」「球団[きゅうだん]」などについてはいわない。 **各員[カクイン]** その団体[だんたい]に属[ぞく]している人々[ひとびと]。隊員[たいいん]~は「『隊員[たいいん]諸君[しょくん]!いっそう奮励[ふんれい]努力[どりょく]せよ』と檄[げき]を飛[と]ばして戦争[せんそう]に突入[とつにゅう]した」 **隊員[タイイン]** その隊[たい]に属[ぞく]している人[ひと]。▷~募集[ぼしゅう] **党員[トウイン]** その政党[せいとう]に属[ぞく]している人[ひと]。「彼[かれ]は結党時[けっとうじ]からの〜だ」 **党人[トウジン]** 政党[せいとう]に属[ぞく]する人[ひと]。(生[は]え抜[ぬ]きの)党員[とういん]。 **部員[ブイン]** その部[ぶ]に属[ぞく]している人[ひと]。「〜が多[おお]すぎて、なかなかレギュラーになれない」 **座員[ザイン]** 演劇[えんげき]などの一座[いちざ]に属[ぞく]している人[ひと]。「一応[いちおう]〜ではあるがあまり出番[でばん]がない」 **組合員[くみあいイン]** 組合[くみあい]を組織[そしき]している構成員[こうせいいん]。 **組員[くみイン]** 暴力団[ぼうりょくだん]の構成員[こうせいいん]。 **委員[イイン]** 特定[とくてい]の仕事[しごと]をするために、その団体[だんたい]や組織[そしき]などで選[えら]ばれた人[ひと]。▷学級[がっきゅう]~・~会[かい] <4405a~h> ## a 動詞の類 ### 備える **備[そな]える** 将来[しょうらい]起[お]こりそうなことにうまく対処[たいしょ]できるよう、物[もの]・態勢[たいせい]・心[こころ]の準備[じゅんび]を作[つく]り出[だ]す。「試験[しけん]に備[そな]えて勉強[べんきょう]する」「一人[ひとり]暮[ぐ]らしに備[そな]えて料理[りょうり]を覚[おぼ]えよう」 **防備[ボウビ]する** 敵[てき]や災害[さいがい]を防[ふせ]ぐために備[そな]えること。「海岸線[かいがんせん]を〜する」▷~を固[かた]める」 ### ととのえる **調[ととの]える** 必要[ひつよう]なものがそろった、望[のぞ]ましい状態[じょうたい]を作[つく]り出[だ]す。「条件[じょうけん]を~」「コンディションをととのえて試合[しあい]に臨[のぞ]む」◇「服装[ふくそう]をととのえる」「隊列[たいれつ]をととのえる」のように、乱[みだ]れたものをととのえる場合[ばあい]には「整[ととの]える」と書[か]くことが多[おお]い。 **整備[セイビ]する** あることに役立[やくだ]つように、環境[かんきょう]をととのえること。「研究[けんきゅう]に適[てき]するように環境[かんきょう]を〜する」 **準備[ジュンビ]する** あることを行[おこな]うのに必要[ひつよう]なことをあらかじめととのえ、すぐに取[と]りかかれる状態[じょうたい]にすること。「早[はや]くから〜するに越[こ]したことはない」▷~期間[きかん]・~金[きん] **用意[ヨウイ]する** 必要[ひつよう]な物[もの]を作[つく]ったりそろえたりして、すぐ[すぐ]に使[つか]えるような状態[じょうたい]にすること。「地震[じしん]に備[そな]えて食糧[しょくりょう]を〜する」「会議[かいぎ]のプリントを100人[にん]分[ぶん]〜する」▷~周到[しゅうとう]・~万端[ばんたん] **支度[したく]する** 何[なに]かをするときに、それに必要[ひつよう]なものをととのえること。「出[で]かけるから早[はや]く~しなさい」「食事[しょくじ]の〜をする」▷帰[かえ]り~◇「仕度[したく]」とも書[か]く。 **御膳立[おぜんだ]てする** 必要[ひつよう]なものをすべてそろえてやること。「会議[かいぎ]の〜をする」「いつも周囲[しゅうい]が〜してくれる」 **手配[てはい]する** 必要[ひつよう]なものを準備[じゅんび]したり、取[と]り計[はか]らったりすること。「新幹線[しんかんせん]の切符[きっぷ]を〜する」 **指名手配[シメイテハイ]する** 警察[けいさつ]が、被疑者[ひぎしゃ]の氏名[しめい]などを紙面[しめん]などに広[ひろ]く知[し]らせて、逮捕[たいほ]するために必要[ひつよう]な手配[てはい]をすること。「被害者[ひがいしゃ]の知人[ちじん]が全国[ぜんこく]に〜された」 **調達[チョウタツ]する** 必要[ひつよう]なものをそろえて用意[ようい]すること。「独立[どくりつ]するための資金[しきん]を〜する」 **買[か]い調[ととの]える** 必要[ひつよう]なものを買[か]って、そのための用意[ようい]をする。「アパート暮[ぐ]らしをすることになって、電化[でんか]製品[せいひん]を買[か]いととのえた」◇「買[か]い整[ととの]える」とも書[か]く。 **手当[てあ]てする** 将来[しょうらい]、何[なに]かの必要[ひつよう]が生[しょう]じたりしたときに、必要[ひつよう]なものをととのえて処置[しょち]すること。「開業[かいぎょう]資金[しきん]を〜する」 **下準備[したじゅんび]する** ものごとがうまくいくように前[まえ]もって(大まかに)準備[じゅんび]すること。「明日[あした]の会議[かいぎ]の〜をする」 **下読[したよ]みする** 新聞[しんぶん]や教科書[きょうかしょ]などを、あらかじめ準備[じゅんび]しておくこと。「〜しておくのはアナウンサーとして当然[とうぜん]だ」 **下拵[したごしら]えする** 料理[りょうり]の材料[ざいりょう]を、すぐに料理[りょうり]できるように、前[まえ]もって大まかに作[つく]ること。「夕食[ゆうしょく]の〜をする」 <4405a~d> **下相談[したそうだん]する** ①大事[だいじ]な話[はな]し合[あ]いの前[まえ]に、大体[だいたい]の方向[ほうこう]づけなど、あらましを決[き]めておくこと。「来週[らいしゅう]の本番[ほんばん]の交渉[こうしょう]に備[そな]えて、今日[きょう]のうちに〜をしておこう」②「下準備[したじゅんび]」の古[ふる]めかしい言[い]い方[かた]。「国交[こっこう]回復[かいふく]の〜のために密使[みっし]を送[おく]る」 **再軍備[サイグンビ]する** 軍備[ぐんび]を廃[はい]した国[くに]が再[ふたた]び軍備[ぐんび]をととのえること。「あの国[くに]は再び[ふたたび]〜するのではないかと周辺[しゅうへん]アジア諸国[しょこく]は恐[おそ]れている」 ## いろいろな支度をする **身支度[みじたく]する** 外出[がいしゅつ]したり、人前[ひとまえ]に出[で]たりする前[まえ]に、服装[ふくそう]や持[も]ち物[もの]などをととのえること。「夜[よる]を徹[てっ]して山道[やまみち]を登[のぼ]るので厳重[げんじゅう]に〜し、ご来光[らいこう]を期待[きたい]して歩[ある]き始[はじ]めた」「近[ちか]ごろは男[おとこ]もおしゃれになり、〜するのに結構[けっこう]時間[じかん]をかけるようだ」 **身仕舞[みじまい]する** (主[おも]として女性[じょせい]が人前[ひとまえ]に出[で]たりする前[まえ]に)服装[ふくそう]の乱[みだ]れ・髪[かみ]のほつれ・化粧[けしょう]などをととのえること。「ガラス戸[ど]を姿見[すがたみ]にして〜してから、襖[ふすま]を開[あ]けた」◇「仕[し]」はあて字[じ]。 **身繕[みづくろ]いする** 裾[すそ]や襟元[えりもと]、髪[かみ]や紅[べに]など、身[み]なりをととのえること。「急[きゅう]の来客[らいきゃく]で、あわてて〜して玄関[げんかん]へ出[で]た」 ## 手を回す **手[て]を回[まわ]す** 前もって、いろいろな方面[ほうめん]に働[はたら]きかけをしておくこと。必要[ひつよう]な準備[じゅんび]をする。「マスコミに手[て]を回[まわ]して記事[きじ]を差[さ]し止[と]める」 **根回[ねまわ]しする** あらかじめ関係者[かんけいしゃ]に意思[いし]を伝[つた]え、ものごとをスムーズに運[はこ]ぶようにこっそり裏面[りめん]で話[はなし]を通[つう]じ、内々[ないない]に了解[りょうかい]を得[え]ておこうとすること。「提案[ていあん]を通[とお]すために十分[じゅうぶん]〜する」◇移植[いしょく]に備[そな]え、木[き]の回[まわ]りを掘[ほ]って根[ね]を一定[いってい]の長[なが]さに切[き]り落[お]とすことから。 ## 準備運動する **準備運動[ジュンビウンドウ]する** スポーツの競技[きょうぎ]や本格的[ほんかくてき]な練習[れんしゅう]の前[まえ]に、軽[かる]く運動[うんどう]すること。「〜しないとけがするぞ」 **準備体操[ジュンビタイソウ]する** 準備[じゅんび]運動[うんどう]として体操[たいそう]すること。「必[かなら]ず〜してからプールに入[はい]ってください」 **ウォーミングアップする** ①「準備[じゅんび]運動[うんどう]」の洋語[ようご]的[テキ]表現[ひょうげん]。「ろくに〜もしないでテニスをしたら、足[あし]をくじいてしまった」②機器[きき]類[るい]が、電源[でんげん]を入[い]れてから正常[せいじょう]作動[さどう]するまでに準備[じゅんび]段階[だんかい]の動[うご]きをすること。「最近[さいきん]のプリンターは〜時間[じかん]が短[みじか]くなった」 **ウォームアップする** 「ウォーミングアップ」の、より洋語[ようご]的[テキ]な言[い]い方[かた]。 ## 心掛ける **心掛[こころが]ける** ある目的[もくてき]をうまく達成[たっせい]するために、いつもそのように気[き]を配[くば]り、そうしようとつとめる。「ふだんから風邪[かぜ]を引[ひ]かないよう心[こころ]がけている」 **気[き]を付[つ]ける** あること[こと]に十分[じゅうぶん]に意識[いしき]を集中[しゅうちゅう]し、失敗[しっぱい]のないようにつとめる。「目上[めうえ]の人[ひと]と話[はな]すときは、もう少[すこ]し敬語[けいご]の使[つか]い方[かた]に〜ように」「火[ひ]の元[もと]に~」 **注意[チュウイ]する** 大事[だいじ]な点[てん]や細[こま]かい点[てん]に見落[みお]としや失敗[しっぱい]がないように心[こころ]がけること。「計算[けいさん]間違[まちが]いに〜する」「健康[けんこう]に〜する」「〜をいきわたらせる」「細心[さいしん]の〜を払[はら]う」 **留意[リュウイ]する** 文[ブン]心[こころ]にとどめて注意[ちゅうい]すること。「旅行[りょこう]中[ちゅう]の安全[あんぜん]には十分[じゅうぶん]に〜する」▷~事項[じこう]・~点[てん] **意[イ]を用[もち]いる** 「注意[ちゅうい]する」のかたい言[い]い方[かた]。「海外[かいがい]では生水[なまみず]を飲[の]まないなど、体調[たいちょう]の維持[いじ]に〜べきだ」 **心[こころ]する** 注意[ちゅうい]して、心[こころ]の中[なか]にしっかり記憶[きおく]したり、気[き]をつけたりする。「以後[いご]二度[にど]と同[おな]じあやまちを繰[く]り返[かえ]さないよう心[こころ]すべし」「敵[てき]が待[ま]ち伏[ぶ]せしている可能性[かのうせい]があるので心[こころ]して行[い]け」 **念[ねん]を入[い]れる** おろそかにしないで、十分[じゅうぶん]に注意[ちゅうい]する。「~て確認[かくにん]する」 **念[ねん]には念[ねん]を入[い]れる** 「念[ねん]を入[い]れる」を強[つよ]めた言[い]い方[かた]。「大切[たいせつ]なデータなので、念[ねん]には念[ねん]を入[い]れて2つバックアップを取[と]ってある」 **大事[だいじ]を取[と]る** 万一[まんいち]のことがあってはいけないので、用心[ようじん]して、たいしたことがなくても念[ねん]のために悪[わる]いほう[ほう]に備[そな]え、気[き]をつける。「熱[ねつ]があるので大事[だいじ]をとって、今日[きょう]は休[やす]みます」 **用心[ヨウジン]する** 悪[わる]い結果[けっか]が起[お]こらないよう気[き]をつけること。「冬[ふゆ]は火事[かじ]に〜しなさい」◇「要心[ようじん]」とも書[か]く。 **警戒[ケイカイ]する** 災害[さいがい]や犯罪[はんざい]に用心[ようじん]すること。「大雨[おおあめ]が降[ふ]ったので、土砂[どしゃ]くずれを〜する」▷~心[しん]・~線[せん]・~警報[けいほう]・~宣言[せんげん] **厳戒[ゲンカイ]する** きびしく警戒[けいかい]すること。「ワールドカップの開催中[かいさいちゅう]は、フーリガンが暴走[ぼうそう]しないように〜すべきだ」▷~態勢[たいせい] **石橋[いしばし]を叩[たた]いて渡[わた]る** 疑[うたが]い深[ぶか]く、非常[ひじょう]に用心[ようじん]深[ぶか]いことのたとえ。過度[かど]に用心[ようじん]する。「彼[かれ]は〜ような男[おとこ]だから、もうけたなことでは話[はなし]に乗[の]らないだろう」 **羹[あつもの]に懲[こ]りて膾[なます]を吹[ふ]く** 一度[いちど]の失敗[しっぱい]に懲[こ]りて、用心[ようじん]しすぎることのたとえ。◇あつい汁物[しるもの]でやけどをしたことに懲[こ]りて、冷[つめ]たいなますまで吹[ふ]いて冷[さ]ますようになったという意[い]。 **保険[ホケン]を掛[か]ける** 万一[まんいち]に備[そな]えて、あらかじめなんらかの用意[ようい]をする。「ゴールキーパーをもう一人[ひとり]育[そだ]て、万一[まんいち]に備[そな]えて保険[ほけん]をかけておこう」◇「保険[ほけん]に加入[かにゅう]する」意[い]から。 # C 形容詞の類 **注意深[チュウイぶか]い** 十分[じゅうぶん]に注意[ちゅうい]する様子。「書類[しょるい]を〜に点検[てんけん]する」 **用心深[ヨウジンぶか]い** 十分[じゅうぶん]に用心[ようじん]する様子。「彼女[かのじょ]は〜ので、他人[たにん]にだまされるようなことはない」 **抜[ぬ]かり無[な]い** (準備[じゅんび]などに)不十分[ふじゅうぶん]なところがない。「きっと彼[かれ]のことですから、そのあたりは〜と思[おも]います」「抜[ぬ]かり無[な]く手配[てはい]してありますのでご安心[あんしん]ください」 **怠[おこた]り無[な]い** しなければならないこと、するべきことがきちんとしてある。「災害[さいがい]に対[たい]する準備[じゅんび]は~」「旅先[たびさき]で困[こま]らないように、おこたり無[な]く支度[したく]しておくように」 **堅[かた]い** 守備[しゅび]や防備[ぼうび]などが非常[ひじょう]にしっかりしている様子。「敵陣[てきじん]は守[まも]りが〜ので攻[せ]め落[お]とすことは難[むずか]しい」◇「固[かた]い」とも書[か]く。 **物々[ものもの]しい** 大[おお]げさな感[かん]じがするほど警戒[けいかい]がきびしい様子。「物々[ものもの]しい警備[けいび]を敷[し]いて〜」 # d 形容動詞の類 **周到[シュウトウ]な** 十分[じゅうぶん]に、隅々[すみずみ]まで手抜[てぬ]かりなく備[そな]えておく様子。「〜な計画[けいかく]」「〜な準備[じゅんび]」「~な用意[ようい]」「〜に用意[ようい]する必要[ひつよう]はない」 <4405d~h> **用意周到[ヨウイシュウトウ]な** 周到[しゅうとう]に用意[ようい]してある様子。「海外[かいがい]出張[しゅっちょう]のある日[ひ]の朝[あさ]、夫[おっと]の部屋[へや]には、必要[ひつよう]なものがすべて入[はい]っているスーツケースが置[お]いてあるらしい。なんて〜なんだろう」 **万全[バンゼン]な** 備[そな]えが完全[かんぜん]で、手落[てお]ちのない様子。「サミットを明日[あす]に控[ひか]え、会場[かいじょう]周辺[しゅうへん]の警備[けいび]は〜だ」「来週[らいしゅう]の学会[がっかい]で発表[はっぴょう]することになっているが、ほぼ〜に準備[じゅんび]できた」 **十全[ジュウゼン]の** 完全[かんぜん]無欠[むけつ]で、何[なに]も不足[ふそく]がないように万全[ばんぜん]に備[そな]わっている様子。「今年[ことし]の総会[そうかい]は平穏[へいおん]に済[す]むよう、〜の手立[てだ]てを講[こう]じて当日[とうじつ]に臨[のぞ]みたい」 **二段構[にだんがま]えの** ある方法[ほうほう]がうまくいかない場合[ばあい]に備[そな]えて、もう一[ひと]つ別[べつ]の方法[ほうほう]も用意[ようい]しておく様子。「対照的[たいしょうてき]な2案[あん]を携[たずさ]えて〜でプレゼンテーションに臨[のぞ]む」 **三段構[さんだんがま]えの** 二段構[にだんがま]えでもうまくいかない場合[ばあい]に備[そな]えて、もう一[ひと]つ別[べつ]の方法[ほうほう]も用意[ようい]しておく様子。「念[ねん]には念[ねん]を入[い]れ、〜で事[こと]に当[あ]たる」 **予備[ヨビ]の** 万一[まんいち]の場合[ばあい]に備[そな]えて用意[ようい]しておく様子。「懐中[かいちゅう]電灯[でんとう]の〜の電池[でんち]をさがす」「このタイヤを〜に積[つ]み込[こ]む」▷~知識[ちしき]・~校[こう]・~調査[ちょうさ]・~交渉[こうしょう]・~軍[ぐん] **予備的[ヨビテキ]な** 本番[ほんばん]の前[まえ]にあらかじめ行[おこな]う様子。「人質[ひとじち]の解放[かいほう]に向[む]けて〜な交渉[こうしょう]が続[つづ]く」 **備蓄[ビチク]の** 万一[まんいち]の事態[じたい]に対[たい]してふだんから準備[じゅんび]しておく様子。▷~作物[さくもつ]・~米[まい] **備忘[ビボウ]の** 忘[わす]れたときのために用意[ようい]しておく様子。▷~録[ろく] ## 厳重な **厳重[ゲンジュウ]な** きびしくて、手抜[てぬ]かりなく、厳格[げんかく]な態度[たいど]で事[こと]に当[あ]たる様子。「〜な警戒[けいかい]態勢[たいせい]をとる」「製品[せいひん]を〜に検査[けんさ]する」「酒酔[さけよ]い運転[うんてん]を〜に取[と]り締[しま]まる」 **水[みず]も漏[も]らさぬ** 警備[けいび]や防衛[ぼうえい]の備[そな]えが非常[ひじょう]に厳重[げんじゅう]で、いっさいつけ入[い]る余地[よち]のない様子。「どこかの国[くに]の要人[ようじん]が到着[とうちゃく]でもするのか、空港[くうこう]周辺[しゅうへん]は〜厳戒[げんかい]態勢[たいせい]だった」 # h 名詞の類:コト・サマ ## 備えること **備[そな]え** (敵[てき]や災害[さいがい]に)備[そな]えること。「〜あれば憂[うれ]いなし」「国境[こっきょう]の〜を固[かた]める」 **手回[てまわ]し** 必要[ひつよう]なものをあらかじめ見越[みこ]して、準備[じゅんび]をしておくこと。「早[はや]めに帰[かえ]りの車[くるま]を用意[ようい]するとは〜がいいね」 **布石[フセキ]** 後[のち]のことを見越[みこ]して準備[じゅんび]すること。「将来[しょうらい]の社長[しゃちょう]就任[しゅうにん]への〜を打[う]つ」◇囲碁[いご]の対局[たいきょく]で、中盤[ちゅうばん]戦[せん]で後[のち]のことを考[かんが]えに入[い]れて手[て]を打[う]っておくことから。 **足固[あしがた]め** 先行[さきゆ]きの目標[もくひょう]を実現[じつげん]するための準備[じゅんび]行動[こうどう]。「東京[とうきょう]進出[しんしゅつ]は、全国[ぜんこく]チェーンを展開[てんかい]するための〜となる重要[じゅうよう]な仕事[しごと]だ」 **基礎固[きそがた]め** 大きな目標[もくひょう]を築[きず]くために基礎[きそ]を固[かた]めること。「受験生[じゅけんせい]にとって夏休[なつやす]みは、秋[あき]からの飛躍[ひやく]を現実[げんじつ]にするための〜の時期[じき]だ」 **地固[じがた]め** あと[あと]で行[おこな]うこと[こと]のために、前[まえ]もって準備[じゅんび]すること。「来[く]るべき選挙[せんきょ]の〜をする」◇工事[こうじ]の前[まえ]に地盤[じばん]をととのえる意[い]から。 **旅支度[たびじたく]** 旅行[りょこう]の準備[じゅんび]。「〜をととのえる」 **冬支度[ふゆじたく]** 冬[ふゆ]を迎[むか]えるために、暖房[だんぼう]器具[きぐ]や防寒具[ぼうかんぐ]などを準備[じゅんび]すること。「兼六園[けんろくえん]では雪吊[ゆきつ]りも終[お]わり、すっかり〜がととのった」 **滑[すべ]り止[ど]め** 本命[ほんめい]の学校[がっこう]に落[お]ちたときに備[そな]えて、他[ほか]の学校[がっこう]を受[う]けておくこと。「〜にあと2校[こう]受[う]けるつもりだ」 ## 警戒すること **戒厳[カイゲン]** 戦争[せんそう]や反乱[はんらん]・自然[しぜん]災害[さいがい]など非常[ひじょう]事態[じたい]に際[さい]し、大[おお]きな権力[けんりょく]を持[も]たされた軍隊[ぐんたい]が、国[くに]あるいは地域[ちいき]をきびしく警戒[けいかい]・管理[かんり]すること。▷~令[れい](戒厳[かいげん]を布告[ふこく]する命令[めいれい]) **非常線[ヒジョウセン]** 災害[さいがい]や事件[じけん]が起[お]こったときに、一般[いっぱん]の人[ひと]が立[た]ち入[い]らないように、また、犯人[はんにん]が逃亡[とうぼう]するのを防[ふせ]ぐために、一定[いってい]の区域[くいき]で行[おこな]う警戒[けいかい]態勢[たいせい]。「犯人[はんにん]は〜を突破[とっぱ]して逃[に]げたらしい」 **警戒線[ケイカイセン]** ①事件[じけん]・事故[じこ]などを警戒[けいかい]するため、現場[げんば]付近[ふきん]では〜が張[は]られた」◇警戒[けいかい]するということに重[おも]きをおいた言[い]い方[かた]だが、「非常線[ひじょうせん]」のほうが一般[いっぱん]的[テキ]。②河川[かせん]で、洪水[こうずい]を警戒[けいかい]すべき水位[すいい]を示[しめ]す線[せん]。「大雨[おおあめ]のために水位[すいい]は〜を越[こ]えた」 ## 心構え **心構[こころがま]え** (予測[よそく]される困難[こんなん]な物事[ものごと]に対処[たいしょ]する)心[こころ]の準備[じゅんび]。「いざというときの〜ができている」 **心掛[こころが]け** ふだんの心[こころ]のも[も]ち方[かた]。「日[ひ]ごろの〜が悪[わる]いから、こんなことになるんだ」 **気構[きがま]え** 予測[よそく]されることや行[おこな]おうとすることに対[たい]する心[こころ]の準備[じゅんび]。「彼[かれ]は学問[がくもん]に対[たい]する〜が、我々[われわれ]のような凡人[ぼんじん]とは違[ちが]う」 **積[つ]もり** (いざというときのために)心[こころ]の準備[じゅんび]をしたり、心[こころ]の中[なか]で決[き]めておいたりすること。「いずれは外国[がいこく]へ赴任[ふにん]するという〜でいてくれ」 **腹積[はらづも]り** (より腹[はら]のすわった)心積[こころづ]もり。「君[きみ]の〜を聞[き]かせてほしい」 ## 保険 **保険[ホケン]** 偶然[ぐうぜん]の事故[じこ]によって生[しょう]じる損害[そんがい]などを補償[ほしょう]するために、あらかじめ一定[いってい]の金額[きんがく](保険料[ほけんりょう])を払[はら]い込[こ]み、損害[そんがい]の程度[ていど]などに応[おう]じて金銭[きんせん](保険金[ほけんきん])が支払[しはら]われる制度[せいど]。「〜に入[はい]る」「〜を掛[か]ける」▷生命[せいめい]~・簡易[かんい]~・定期[ていき]~・終身[しゅうしん]~・養老[ようろう]~・傷害[しょうがい]~・介護[かいご]~・自動車[じどうしゃ]~・自賠責[じばいせき]~・地震[じしん]~・火災[かさい]~・団体[だんたい]~・年金[ねんきん]~・雇用[こよう]~・社会[しゃかい]~・労災[ろうさい]~・損害[そんがい]~・健康[けんこう]~・国民[こくみん]健康[けんこう]~・医療[いりょう]~・盗難[とうなん]~・強制[きょうせい]~・任意[にんい]~ **生保[セイホ]** 「生命[せいめい]保険[ほけん]」の略[りゃく]。契約者[けいやくしゃ]が保険料[ほけんりょう]を支払[しはら]うこと[こと]で、死亡[しぼう]した際[さい]や疾病[しっぺい]にかかった際[さい]に契約[けいやく]内容[ないよう]に則[のっと]して保険金[ほけんきん]が支払[しはら]われる。 **社保[シャホ]** 「社会[しゃかい]保険[ほけん]」の略[りゃく]。社会[しゃかい]生活[せいかつ]を保障[ほしょう]するための保険[ほけん]。健康[けんこう]保険[ほけん]・厚生[こうせい]年金[ねんきん]保険[ほけん]・労災[ろうさい]保険[ほけん]・雇用[こよう]保険[ほけん]など。 **損保[ソンポ]** 「損害[そんがい]保険[ほけん]」の略[りゃく]。偶然[ぐうぜん]の事故[じこ]などによる損害[そんがい]を補償[ほしょう]する保険[ほけん]。自動車[じどうしゃ]保険[ほけん]・火災[かさい]保険[ほけん]など。 **健保[ケンポ]** 「健康[けんこう]保険[ほけん]」の略[りゃく]。疾病[しっぺい]・けが・死亡[しぼう]などによる医療費[いりょうひ]等[とう]を補[おぎな]う社会[しゃかい]保険[ほけん]の総称[そうしょう]。特[とく]に、雇用[こよう]労働者[ろうどうしゃ]およびその家族[かぞく]に適用[てきよう]されるもの。 **国保[コクホ]** 「国民[こくみん]健康[けんこう]保険[ほけん]」の略[りゃく]。被[ひ]用者[ようしゃ]保険[ほけん]に加入[かにゅう]していない農林[のうりん]漁業[ぎょぎょう]従事者[じゅうじしゃ]などの、疾病[しっぺい]・けが・死亡[しぼう]などに対[たい]する医療[いりょう]費[ひ]等[とう]を補[おぎな]う社会[しゃかい]保険[ほけん]。 <4405k~x> # k 名詞の類:モノ **置[お]き傘[がさ]** 突然[とつぜん]の雨[あめ]に備[そな]えて、会社[かいしゃ]などに置[お]いておく傘[かさ]。 # x 名詞の類:トキ **万一[マンイチ]の** ふつうにはほとんどないが、ごくまれに何[なに]かが起[お]こる場合[ばあい]の意[い]。「〜の場合[ばあい]に備[そな]えて非常[ひじょう]持[も]ち出[だ]し袋[ぶくろ]を用意[ようい]しておく」「〜のことがあってはぐあい悪[わる]く」 **万[マン]が一[いち]** 「万一[まんいち]」を強調[きょうちょう]した言[い]い方[かた]。 **いざという時[とき]** 危機[きき]や重大[じゅうだい]な事件[じけん]が起[お]きたとき。「これらの防災[ぼうさい]用品[ようひん]は〜に役[やく]に立[た]たないものばかりだ」 **まさかの時[とき]** 今[いま]は予想[よそう]もできない、信[しん]じられないようなことが起[お]こったとき。「〜に力[ちから]になってくれる友[とも]こそ真[しん]の友[とも]だ」◇「まさか」は「真逆[まさか]」ともあてる。 **非常時[ヒジョウジ]** 重大[じゅうだい]な事件[じけん]や危機[きき]に直面[ちょくめん]したとき。「それは戦時下[せんじか]という〜でのできごとだった」 **有事[ユウジ]** 戦争[せんそう]や大災害[だいさいがい]などが起[お]こったとき。「両国[りょうこく]は〜に備[そな]え、合同[ごうどう]軍事[ぐんじ]演習[えんしゅう]を行[おこな]った」▷~立法[りっぽう] **危急存亡[キキュウソンボウ]の秋[とき]** 危険[きけん]が目[め]の前[まえ]に迫[せま]って、国家[こっか]などが存続[そんぞく]し続[つづ]けることができるかどうか、というとき。「1962年[ねん]のキューバ危機[きき]は、人類[じんるい]にとって〜であった」 <探す・ねらう(探索・追求)> # 4500 探す ## a 動詞の類 ### さがす **探[さが]す** 多数[たすう]の人[ひと]・ものの中[なか]に、求[もと]める人[ひと]・ものを見[み]つけようとする。「職[しょく]を~」「欠点[けってん]を~」「犯人[はんにん]を~」「なくした財布[さいふ]を~」◇「捜[さが]す」とも書[か]く。ふつう「探[さが]す」は欲[ほ]しいものを見[み]つけようとする意[い]に、「捜[さが]す」は見[み]えなくなったものを見[み]つけようとする意[い]に用[もち]いる。 **探[さが]し回[まわ]る** あちらこちらを動[うご]き回[まわ]ってさがす。「逃[に]げた犬[いぬ]を町中[まちじゅう]~」 **探[さが]し歩[ある]く** あちらこちら歩[ある]き回[まわ]ってさがす。「絶版[ぜっぱん]になった本[ほん]を〜て、ようやくある古書店[こしょてん]で見[み]つけた」◇「さがし回[まわ]る」が、家[いえ]の中[なか]などの狭[せま]い空間[くうかん]をあちこちさがすのにも広[ひろ]い範囲[はんい]をさがすのにも用[もち]いられるのに対[たい]して、「さがし歩[ある]く」は狭[せま]い空間[くうかん]では用[もち]いられず、街[まち]・国[くに]など、広[ひろ]い範囲[はんい]をあちこちさがす場合[ばあい]に用[もち]いられる。 **探[さが]し捲[まく]る** あらゆる手[て]を尽[つ]くして所在[しょざい]のわからないものをさがす。「旧友[きゅうゆう]の住所[じゅうしょ]を〜てようやく見[み]つけたが、結局[けっきょく]見[み]つからなかった」 **探索[タンサク]する** いろいろ手[て]を尽[つ]くして人[ひと]の居場所[いばしょ]やもの[もの]のありかをさがすこと。「金[かね]を積[つ]んだ沈没船[ちんぼつせん]を〜する」 **捜査[ソウサ]する** 警察[けいさつ]が容疑者[ようぎしゃ]をさがし、犯罪[はんざい]の真相[しんそう]を究明[きゅうめい]しようとすること。「誘拐[ゆうかい]事件[じけん]を秘密裏[ひみつり]に〜する」▷~網[もう]・~機関[きかん]・~本部[ほんぶ]・~令状[れいじょう]・強制[きょうせい]~ **捜索[ソウサク]する** 行方[ゆくえ]のわからない人[ひと]やものをさがすこと。「ヘリコプターで空[そら]から遭難者[そうなんしゃ]を〜する」▷~隊[たい]・~願[ねがい]・家宅[かたく]~◇法令[ほうれい]においては、「捜査[そうさ]」は、検察官[けんさつかん]などが公訴[こうそ]のために、犯人[はんにん]をさがし証拠[しょうこ]を収集[しゅうしゅう]することで、「捜索[そうさく]」は、刑事[けいじ]訴訟法[そしょうほう]にもとづいて、検察官[けんさつかん]などが、証拠[しょうこ]物件[ぶっけん]や犯人[はんにん]を発見[はっけん]するために家宅[かたく]・身体[しんたい]・物件[ぶっけん]などを強制[きょうせい]的[テキ]に調[しら]べること。 **家探[やさが]し** ①家[いえ]の中[なか]をくまなくさがすこと。「証拠[しょうこ]がないかと警察官[けいさつかん]が〜する」◇「家捜[やさが]し」とも書[か]く。②住[す]む家[いえ]をさがすこと。「転勤[てんきん]が決[き]まったので〜する」 **山狩[やまが]りする** 山中[さんちゅう]に逃[に]げ込[こ]んだ犯人[はんにん]や行方[ゆくえ]のわからない人[ひと]などをさがすために、大勢[おおぜい]でさがし回[まわ]ること。「迷子[まいご]になった子[こ]をさがすために~する」 **検索[ケンサク]する** 目的[もくてい]のものがどこにあるのかを、索引[さくいん]などをたよりにさがし、調[しら]べて見[み]つけ出[だ]すこと。「読[よ]みたい本[ほん]をパソコンで〜する」 **模索[モサク]する** いろいろなことを試[こころ]みて、手段[しゅだん]や方法[ほうほう]をさがすこと。「問題[もんだい]を解決[かいけつ]するための方法[ほうほう]を〜する」◇「摸索[もさく]」とも書[か]く。 **暗中模索[アンチュウモサク]する** 手[て]がかりのないまま、手段[しゅだん]や方法[ほうほう]をいろいろさがしながらやってみること。「いまだに〜している状態[じょうたい]から抜[ぬ]け出[だ]せない」 **物色[ブッショク]する** 多[おお]くの中[なか]から目的[もくてき]に合[あ]う適当[てきとう]な人[ひと]やものをさがすこと。「手[て]ごろな家[いえ]を〜する」 **ロケハンする** 映画[えいが]やテレビなどの撮影[さつえい]に適切[てきせつ]なロケーションの場所[ばしょ]を見[み]つけること。「撮影[さつえい]候補地[こうほち]の〜」◇和製[わせい]洋語[ようご]。「ロケーション(location)+ハンティング(hunting)」の略[りゃく]。 ### ほじる **穿[ほじ]る** 秘密[ひみつ]や欠点[けってん]などを、穴[あな]をつついて掘[ほ]るようにしてさがす。「聞[き]かなくてもいいことを〜」 **抉[えぐ]る** 俗[ゾク]「ほじる」の強調形[きょうちょうけい]。「人[ひと]のあらを〜」 **粗探[あらさが]しする** 人[ひと]の欠点[けってん]や過失[かしつ]をほじくる(また、それをあげつらったりする)こと。「〜してライバルをおとしめる」「人[ひと]の〜ばかりするな」◇「粗捜[あらさが]し」とも書[か]く。 **穿鑿[センサク]する** 必要[ひつよう]以上[いじょう]に立[た]ち入[い]って細[こま]かいことまでほじくること。「人[ひと]の過去[かこ]を〜する」 **詮索[センサク]する** つきつめて、細[こま]かい所[ところ]までくわしく事実[じじつ]をたずね探[さが]すこと。「種々[しゅじゅ]の方面[ほうめん]を〜して得[え]た新事実[しんじじつ]」 ### 探る **探[さぐ]る** 手[て]や足[あし]などを動[うご]かして、そこに何[なに]があるかさがしたり、その様子[ようす]や状態[じょうたい]を調[しら]べたりする。「鍵[かぎ]を取[と]り出[だ]そうとポケットを~」「解決[かいけつ]の手[て]がかりを~」「敵[てき]の情勢[じょうせい]を~」 **探[さぐ]りを入[い]れる** 相手[あいて]の気持[きも]ちや真意[しんい]などを、それとなく探[さぐ]る。「探[さぐ]りを入[い]れてみたけれど、なかなかのたぬきおやじでわからなかった」 **痛[いた]くもない腹[はら]を探[さぐ]られる** 何[なん]にもやましいことがないことについて疑[うたが]われ、あれこれと探[さぐ]りを入[い]れられる。「事件[じけん]の関係者[かんけいしゃ]と見[み]なされ、痛[いた]くもない腹[はら]を探[さぐ]られて不愉快[ふゆかい]な思[おも]いをした」◇多[おお]く、受[う]け身[み]のかたちで用[もち]いる。 **探[さぐ]り合[あ]う** 互[たが]いに相手[あいて]の考[かんが]えや感情[かんじょう]などを探[さぐ]る。「手[て]の内[うち]を~」 **手探[てさぐ]りする** ①目[め]に見[み]えない場所[ばしょ]で、手[て]の感触[かんしょく]をたよりにさがすこと。「出口[でぐち]を〜でさがす」②はっきりとした見通[みとお]しがなく、勘[かん]などを頼[たよ]りに探[さぐ]ること。「今後[こんご]の方針[ほうしん]については、〜している状態[じょうたい]である」 **嗅[か]ぎ回[まわ]る** 明[あき]らかになっていない事柄[ことがら]を知[し]ろうと、あちこち歩[ある]き回[まわ]って探[さが]す。「刑事[けいじ]がおまえのことをかぎ回[まわ]っているらしい」 **探偵[タンテイ]する** ひそかに他人[たにん]の罪状[ざいじょう]や行動[こうどう]を探[さが]すこと。「依頼[いらい]された人物[じんぶつ]の行動[こうどう]を〜する」 **偵察[テイサツ]する** 敵[てき]や相手[あいて]の動[うご]きをひそかに探[さぐ]ること。「敵[てき]の動静[どうせい]を〜する」▷~機[き] **内偵[ナイテイ]する** 相手[あいて]の事情[じじょう]をひそかに探[さぐ]ること。「反対[はんたい]勢力[せいりょく]の動[うご]きを〜する」 **スパイする** 敵[てき]や相手[あいて]の機密[きみつ]情報[じょうほう]を探[さぐ]ること。「外国[がいこく]へ行[い]って〜」 <4500a~k> **尾行[ビコウ]する** 相手[あいて]に気[き]づかれないように、ひそかにあと[あと]をつけていくこと。「怪[あや]しい人物[じんぶつ]を〜する」 **嗅[か]ぎ付[つ]ける** 秘密[ひみつ]にされていることなど、情報[じょうほう]を手[て]がかりにさがし当[あ]てる。「相手[あいて]の弱点[じゃくてん]を~」「警察[けいさつ]に怪[あや]しいと嗅[か]ぎ付[つ]けられた」 ## d 形容動詞の類 **徹底的[テッテイテキ]な** すみずみまで手[て]を尽[つ]くし、完璧[かんぺき]にやりとげようとする様子。「〜な調査[ちょうさ]」「事件[じけん]が多[おお]く、〜な捜査[そうさ]が必要[ひつよう]だ」 # f 副詞の類 **隈[くま]無[な]く** 何[なに]かを探[さが]して隅[すみ]から隅[すみ]まで完全[かんぜん]に、徹底的[てっていてき]に。「捜索[そうさく]隊[たい]は、あたり[あたり]を〜探[さが]したが、行方[ゆくえ]不明[ふめい]の子供[こども]は発見[はっけん]できなかった」 **ローラー作戦[さくせん]で** あらゆる所[ところ]を徹底的[てっていてき]に、しらみつぶしに探[さが]していく様子。「ローラー作戦[さくせん]で犯人[はんにん]を探[さが]し出[だ]した」◇「ローラー作戦[さくせん]によって」ともいう。 **虱潰[しらみつぶ]しに** きわめて小[ちい]さなものや場所[ばしょ]まで、すべて探[さが]す様子。「押収[おうしゅう]した資料[しりょう]を〜当[あ]たったが、不正[ふせい]の証拠[しょうこ]は見[み]つからなかった」 **샅[さ]らに** 샅[さ]らいのようにきれいに、残[のこ]らず、ことごとく。「悪事[あくじ]の証拠[しょうこ]を〜洗[あら]い出[だ]した」 # h 名詞の類:コト・サマ ## 探すこと **物探[ものさが]し** 見[み]あたらないものをさがすこと。「〜は得意[とくい]だ」「〜を命[めい]じられる」 **宝探[たからさが]し** 宝物[たからもの]が埋[う]められていると伝[つた]えられている場所[ばしょ]などを掘[ほ]ってさがし出[だ]すこと。「子供[こども]のころ、〜ゲームで遊[あそ]んだ」 **粗探[あらさが]し** わざわざ人[ひと]の欠点[けってん]や失敗[しっぱい]などをさがし出[だ]すこと。「彼[かれ]は〜ばかりしていて、人[ひと]のよいところを見[み]ようとしない」 **人探[ひとさが]し** 行方[ゆくえ]のわからなくなった人[ひと]や会[あ]いたい人[ひと]などをさがすこと。「新聞[しんぶん]に広告[こうこく]を出[だ]して〜をする」 **犯人探[はんにんさが]し** 罪[つみ]を犯[おか]した人[ひと]をさがすこと。 **手探[てさぐ]り** はっきりした見通[みとお]しがないまま、試行錯誤[しこうさくご]を繰[く]り返[かえ]しながら、探[さが]し求[もと]めること。「新[あたら]しい治療法[ちりょうほう]の開発[かいはつ]は、まさに〜の状態[じょうたい]だ」 **家宅捜索[カタクソウサク]** 検察官[けんさつかん]や警察官[けいさつかん]などが、犯罪[はんざい]の証拠[しょうこ]品[ひん]などを押収[おうしゅう]するために、容疑者[ようぎしゃ]の住宅[じゅうたく]などを探[さが]すこと。「汚職[おしょく]事件[じけん]の容疑者[ようぎしゃ]宅[たく]が〜を受[う]けた」 **見[み]つかる** 探[さが]していたもの[もの]が見[み]つかること。「いくら探[さが]しても〜らない」 **探[さぐ]り合[あ]い** 互[たが]いに相手[あいて]の考[かんが]えや弱味[よわみ]などを探[さぐ]ること。「与野党[よやとう]の間[あいだ]で予算案[よさんあん]をめぐって〜が続[つづ]く」 **渡[わた]りに船[ふね]** 必要[ひつよう]なものが、ちょうどよいときに手[て]に入[はい]ること。「のどがからからに渇[かわ]いていた折[おり]にもらった一杯[いっぱい]の水[みず]は、まさに〜だった」 # k 名詞の類:モノ **探[さが]し物[もの]** 所在[しょざい]がわからなくなって、さがしているもの。「〜は何[なん]ですか」「インターネットで〜が見[み]つかった」 **尋[たず]ね物[もの]** 俗[ゾク]「さがしもの」の、やや古[ふる]い言[い]い方[かた]。◇「尋[たず]ね人[びと]」の意[い]で使[つか]われることもある。 **なくし物[もの]** なくしたもの。◇9826失うk <4500k~求める4501a> ## 探す装置 **電波探知機[デンパタンチキ]** 電波[でんぱ]によって物体[ぶったい]までの距離[きょり]や方向[ほうこう]を探[さぐ]る装置[そうち]。 **電探[デンタン]** 「電波探知機[でんぱたんちき]」の略[りゃく]。 **レーダー** 電波[でんぱ]を航空機[こうくうき]や船[ふね]などの対象物[たいしょうぶつ]にあててその方向[ほうこう]や距離[きょり]を探[さぐ]る装置[そうち]。◇「radio detecting and ranging」の略[りゃく]。 **魚群探知機[ギョグンタンチキ]** 超音波[ちょうおんぱ]によって魚[さかな]の群[む]れや海底[かいてい]の様子[ようす]・距離[きょり]を探[さぐ]る装置[そうち]。 **魚探[ギョタン]** 「魚群探知機[ぎょぐんたんちき]」の略[りゃく]。 **ソナー** 超音波[ちょうおんぱ]を使[つか]って、水中[すいちゅう]にある物体[ぶったい]をさがしたり、水深[すいしん]を探[さぐ]ったりする装置[そうち]。◇「sound navigation ranging」の略[りゃく]。 ## 索引 **索引[サクイン]** ある書物[しょもつ]にのっている語句[ごく]や項目[こうもく]を、さがしやすいように、五十音順[ごじゅうおんじゅん]などの一定[いってい]の順序[じゅんじょ]に並[なら]べ、それらがのっているページなどを示[しめ]したもの。▷総[そう]~・部首[ぶしゅ]~・五十音[ごじゅうおん]~・用語[ようご]~・記事[きじ]~ **インデックス** 「索引[さくいん]」の洋語[ようご]的[テキ]表現[ひょうげん]。 # q 名詞の類:イキモノ **警察犬[ケイサツケン]** 犯人[はんにん]をさがしたり、遭難者[そうなんしゃ]をさがしたりするために警察[けいさつ]が使[つか]う、特別[とくべつ]に訓練[くんれん]された犬[いぬ]。「〜が犯人[はんにん]の居所[いどころ]をかぎ出[だ]した」 **麻薬犬[マヤクケン]** 空港[くうこう]などで、所持[しょじ]された麻薬[まやく]をさがし出[だ]すために特別[とくべつ]に訓練[くんれん]された犬[いぬ]。「〜が大[おお]きな荷物[にもつ]から大麻[たいま]をさがし出[だ]す」 # S 名詞の類:ヒト ## 探る人 **探[さぐ]り** 敵[てき]の様子[ようす]や状況[じょうきょう]を探[さぐ]る人[ひと]。「いちはやく敵陣[てきじん]に〜を入[い]れて、敵情[てきじょう]を把握[はあく]する」 **犬[いぬ]** 権力[けんりょく]の手先[てさき]となって、秘密[ひみつ]をかぎ回[まわ]るようにして探[さが]る人[ひと]。「警察[けいさつ]の〜となって働[はたら]く」◇その人物[じんぶつ]を軽蔑[けいべつ]した言[い]い方[かた]。 **御庭番[おにわばん]** 江戸[えど]幕府[ばくふ]の職名[しょくめい]。将軍[しょうぐん]に直属[ちょくぞく]し、諸[しょ]大名[だいみょう]の動静[どうせい]や領地[りょうち]に潜入[せんにゅう]して、政治[せいじ]や軍事[ぐんじ]などの機密[きみつ]を探[さぐ]った人[ひと]。旗本[はたもと]の中[なか]から選[えら]ばれた。 **忍者[ニンジャ]** 忍術[にんじゅつ]を用[もち]いて、敵方[てきかた]の様子[ようす]を探[さぐ]る人[ひと]。「戦国[せんごく]大名[だいみょう]は〜を使[つか]って他国[たこく]の様子[ようす]を探[さぐ]らせた」 **忍[しの]びの者[もの]** 「忍者[にんじゃ]」の古[ふる]い言[い]い方[かた]。「それぞれの大名[だいみょう]の傘下[さんか]に〜を雇[やと]って情報[じょうほう]収集[しゅうしゅう]を行[おこな]う」◇略[りゃく]して「忍[しの]び」ともいう。 **忍術使[にんじゅつつか]い** 忍術[にんじゅつ]を使[つか]う人[ひと]。 **くノ一[のいち]** 女[おんな]の忍者[にんじゃ]。「女[おんな]」の字[じ]を分解[ぶんかい]すると「く」「ノ」「一[いち]」となるところから。 **回[まわ]し者[もの]** 自分[じぶん]たちの様子[ようす]を探[さぐ]るために相手[あいて]から送[おく]りこまれた人[ひと]。「あいつは敵[てき]の〜に違[ちが]いない」◇様子[ようす]を探[さぐ]られた側[がわ]からの言[い]い方[かた]。 **隠密[オンミツ]** 中世[ちゅうせい]末[まつ]から近世[きんせい]において、幕府[ばくふ]や各[かく]藩[はん]に所属[しょぞく]しながら、情報[じょうほう]収集[しゅうしゅう]を行[おこな]った武士[ぶし]。「わが藩[はん]に〜が入[はい]った」 **間諜[カンチョウ]** 敵方[てきかた]の様子[ようす]を探[さぐ]り、味方[みかた]に情報[じょうほう]をもたらす人[ひと]。「敵国[てきこく]へ〜を放[はな]ち、国内[こくない]の動静[どうせい]を知[し]らせた」 **間者[カンジャ]** 「間諜[かんちょう]」の古[ふる]い言[い]い方[かた]。「〜を放[はな]つ」 **密偵[ミッテイ]** こっそりと相手[あいて]の秘密[ひみつ]や内情[ないじょう]を探[さぐ]る人[ひと]。「敵国[てきこく]の〜によってこちらの行動[こうどう]が筒抜[つつぬ]けになっていた」 **諜報員[チョウホウイン]** 諜報[ちょうほう]機関[きかん]に所属[しょぞく]して諜報[ちょうほう]活動[かつどう]に従事[じゅうじ]する人[ひと]。 **スパイ** 敵[てき]や相手[あいて]の機密[きみつ]情報[じょうほう]を探[さぐ]る人[ひと]。「敵国[てきこく]に〜を送[おく]り込[こ]む」▷二重[にじゅう]~・産業[さんぎょう]~ **探偵[タンテイ]** ひそかに他人[たにん]の罪状[ざいじょう]や相手[あいて]の事情[じじょう]を探[さぐ]る人[ひと]。「警察[けいさつ]に代[か]わって〜が事件[じけん]を解決[かいけつ]する」▷~小説[しょうせつ]◇現在[げんざい]では「私立[しりつ]探偵[たんてい]」の意味[いみ]で[で]使用[しよう]される。 **私立探偵[シリツタンテイ]** 依頼主[いらいぬし]から報酬[ほうしゅう]を受[う]けて、ある人物[じんぶつ]の身元[みもと]や素行[そこう]を探[さぐ]る人[ひと]。「~に調査[ちょうさ]を依頼[いらい]する」 ## さがされる人 **尋[たず]ね人[びと]** 消息[しょうそく]がとだえて、行方[ゆくえ]をさがされている人[ひと]。「〜のちらしを近県[きんけん]の駅[えき]に貼[は]る」 **御尋[おたず]ね者[もの]** 江戸[えど]時代[じだい]に、奉行所[ぶぎょうしょ]などが捕[と]らえようとさがしている人[ひと]。「現代[げんだい]でいう指名[しめい]手配[てはい]の〜」 **容疑者[ヨウギシャ]** 罪[つみ]を犯[おか]した疑[うたが]いのある人[ひと]。「〜が捜査線[そうさせん]上[じょう]に浮[う]かんだ」「捜査中[そうさちゅう]の〜」「〜の居所[いどころ]が判明[はんめい]した」 **指名手配者[シメイテハイシャ]** 警察[けいさつ]が逮捕[たいほ]しようとして、広[ひろ]く全国[ぜんこく]に名前[なまえ]を知[し]らせている容疑者[ようぎしゃ]。 # u 名詞の類:トコロ **興信所[コウシンジョ]** 依頼[いらい]に応[おう]じて、ある人物[じんぶつ]の秘密[ひみつ]や企業[きぎょう]の内部[ないぶ]事情[じじょう]を探[さぐ]る民間[みんかん]の機関[きかん]。「夫[おっと]の浮気[うわき]の調査[ちょうさ]を〜に依頼[いらい]した」 **探偵社[タンテイシャ]** 探偵[たんてい]することを商売[しょうばい]にしている会社[かいしゃ]。 **情報機関[ジョウホウキカン]** 外国[がいこく]の動向[どうこう]や国内[こくない]の治安[ちあん]維持[いじ]に関[かか]わる情報[じょうほう]の収集[しゅうしゅう]・分析[ぶんせき]・調査[ちょうさ]などを行[おこな]う国家[こっか]機関[きかん]。代表[だいひょう]的[テキ]な情報[じょうほう]機関[きかん]として、アメリカの「CIA」(アメリカ中央[ちゅうおう]情報局[じょうほうきょく])、「FBI」(アメリカ連邦[れんぽう]捜査局[そうさきょく])、韓国[かんこく]の「KCIA」(韓国[かんこく]中央[ちゅうおう]情報部[じょうほうぶ])、旧[きゅう]ソ連[れん]の「KGB」(ソ連[れん]国家[こっか]保安[ほあん]委員[いいん]会[かい])、ナチスドイツの「ゲシュタポ」などが挙[あ]げられる。 # 4501 求める ## a 動詞の類 **求[もと]める** 自分[じぶん]の望[のぞ]んでいるものを手[て]に入[はい]れようとさがす。「結婚[けっこん]相手[あいて]に理想[りそう]の人[ひと]を〜」 **求[もと]む** 「求[もと]める」の古[ふる]い言[い]い方[かた]。「職[しょく]を〜」◇現代[げんだい]では求人[きゅうじん]広告[こうこく]などで使用[しよう]されることが多[おお]い。「優秀[ゆうしゅう]な人材[じんざい]を〜」「〜パート」 **追[お]い求[もと]める** どこまでも追[お]いかけてさがそうとする。「幻[まぼろし]の魚[さかな]を追[お]い求[もと]めて渓谷[けいこく]をさかのぼる」 <4501a~ねらう4502a> **探[さが]し求[もと]める** あるものを手[て]に入[い]れようとあちこちとさがし回[まわ]る。「幻[まぼろし]の財宝[ざいほう]を3代[だい]にわたって〜」 **尋[たず]ねる** ①所在[しょざい]のわからないものの行方[ゆくえ]をさがし求[もと]める。「行方[ゆくえ]不明[ふめい]の息子[むすこ]をたずねて旅[たび]をする」②物事[ものごと]の先例[せんれい]などを探[さが]して明[あき]らかにする。「先例[せんれい]を歴史[れきし]に〜」◆「訊[たず]ねる」とも書[か]く。 **探究[タンキュウ]する** 深[ふか]く探[さが]し求[もと]めること。「宮沢[みやざわ]賢治[けんじ]の未発表[みはっぴょう]作品[さくひん]を〜する」◇「探求[たんきゅう]」は物事[ものごと]を探[さが]して「もとめる」ことに重[おも]きが置[お]かれ、「探究[たんきゅう]」は探[さが]している物事[ものごと]を最終的[さいしゅうてき]に「きわめる」点[てん]に重[おも]きが置[お]かれる。 **追求[ツイキュウ]する** 「追[お]い求[もと]める」の漢語[かんご]的[テキ]表現[ひょうげん]。「理想[りそう]を〜する」◇「追求[ついきゅう]」はその物事[ものごと]を追[お]いかけて「もとめる」点[てん]に重[おも]きが置[お]かれ、「追究[ついきゅう]」はその物事[ものごと]を明[あき]らかにするために追[お]いかけ、最終的[さいしゅうてき]に「きわめる」点[てん]に重[おも]きが置[お]かれる。 **求職[キュウショク]する** 勤[つと]め口[ぐち]をさがし求[もと]めること。「私[わたし]はその時[とき]〜中[ちゅう]の身[み]で、経済的[けいざいてき]にも精神的[せいしんてき]にも不安[ふあん]を抱[いだ]いていた」▷~者[しゃ]・求人[きゅうじん] # h 名詞の類:コト・サマ **求人[キュウジン]** 職務[しょくむ]に就[つ]いて働[はたら]いてくれる人[ひと]をさがし求[もと]めること。「不景気[ふけいき]のため〜を控[ひか]える」▷~広告[こうこく]↔求職[きゅうしょく] **就職活動[シュウショクカツドウ]** 卒業[そつぎょう]を控[ひか]えた学生[がくせい]たちなどが、あちこちに出向[でむ]いて、勤[つと]め口[ぐち]をさがし求[もと]めること。「〜に夢中[むちゅう]になって学業[がくぎょう]がおろそかになる」 **求道[キュウドウ]** 悟[さと]りや真理[しんり]を求[もと]めること。▷~者[しゃ]・~心[しん] **求道[グドウ]** 仏教[ぶっきょう]で、仏[ほとけ]の説[と]いた教[おし]えや、世[よ]の道理[どうり]、真理[しんり]などを求[もと]めること。「ちょっとしたきっかけで〜の心[こころ]をもつ」◇「ぐ」は「求[きゅう]」の呉音[ごおん]。 **求法[グホウ]** 仏教[ぶっきょう]で、仏[ほとけ]の説[と]いた教[おし]えを求[もと]めること。「玄奘[げんじょう]三蔵[さんぞう]は〜のために天竺[てんじく]へと旅[たび]に出[で]た」 # 4502 ねらう ## a 動詞の類 ### ねらう **狙[ねら]う** 人[ひと]や動物[どうぶつ]が、何[なん]らかの利益[りえき]を得[え]ようとして、これと決[き]めたものに向[む]かって注意[ちゅうい]を集中[しゅうちゅう]する。「蛇[へび]が獲物[えもの]をねらって近[ちか]づいた」「その男[おとこ]は、おじの財産[ざいさん]をねらっていた」「標的[ひょうてき]を~」「今[こん]シーズンは優勝[ゆうしょう]を~」「彼女[かのじょ]に声[こえ]をかけるチャンスをねらっているんだが、なかなかうまくいかない」「相手[あいて]のすきをねらって武器[ぶき]を奪[うば]う」「効果[こうか]を~」 **狙[ねら]い定[さだ]める** ねらう対象[たいしょう]をはっきりと決[き]める。「このレースは本命[ほんめい]にねらい定[さだ]めた」 **狙[ねら]い澄[す]ます** ねらった対象[たいしょう]をはずさないように精神[せいしん]を集中[しゅうちゅう]する。「ねらい澄[す]ましてホームランを放[はな]つ」 **狙[ねら]いをつける** 目標[もくひょう]とするものをしっかりとらえて、それに向[む]かって準備[じゅんび]する。「彼[かれ]は〜ものが確実[かくじつ]に手[て]に入[はい]るまで、決[けっ]して手[て]を出[だ]さない」「やつは、これとねらいをつけたものは、必[かなら]ず手[て]に入[はい]れる」 **矯[た]める** 射撃[しゃげき]や弓[ゆみ]などの目標[もくひょう]に(片方[かたほう]の目[め]をつぶって)ねらいをつける。「よくためて猟銃[りょうじゅう]を撃[う]つ」 **窺[うかが]う** ある機会[きかい]を得[え]るために、じっと様子[ようす]を見[み]て待[ま]つ。「ねらったものを手[て]に入[はい]れるために、好機[こうき]を~」 **付[つ]け狙[ねら]う** 人[ひと]に気[き]づかれないように、機会[きかい]をうかがいがち。「殺[ころ]し屋[や]が彼[かれ]をつけねらっている」 **的[まと]を絞[しぼ]る** その対象[たいしょう]を特化[とっか]したり、より具体[ぐたい]的[テキ]で明確[めいかく]なものにしてねらう。「若者[わかもの]に的[まと]をしぼって、新製品[しんせいひん]を開発[かいはつ]する」 **日和[ひよ]る** 自分[じぶん]に有利[ゆうり]になるように、形勢[けいせい]の様子[ようす]を見[み]て立場[たちば]や態度[たいど]をはっきりさせずに日和見[ひよりみ]をする。「日和[ひよ]った発言[はつげん]」◇「日和見[ひよりみ]」の「日和[ひより]」が動詞[どうし]化[か]した語[ご]。 ### 付け入る **付[つ]け入[い]る** 相手[あいて]の弱点[じゃくてん]などを好都合[こうつごう]な機会[きかい]として目[め]をつけ利用[りよう]する。「彼[かれ]には〜すきがない」 **付[つ]け込[こ]む** 相手[あいて]の弱点[じゃくてん]や弱味[よわみ]などを利用[りよう]する。「彼[かれ]がお人[ひと]よしなのにつけこんで、たかり放題[ほうだい]らしい」 **足下[あしもと]を見[み]る** 相手[あいて]の事情[じじょう]や弱味[よわみ]を見透[みす]かして、自分[じぶん]の利益[りえき]を計[はか]ろうとする。「その店[みせ]の主人[しゅじん]は、人[ひと]の足元[あしもと]を見[み]て、法外[ほうがい]な値段[ねだん]をふっかけてきた」 **乗[ジョウ]じる** ある状況[じょうきょう]をうまく利用[りよう]して事[こと]を行[おこな]う。「敵[てき]のすきに乗[じょう]じて敵[てき]の陣地[じんち]に攻[せ]め入[はい]った」「夜陰[やいん]に乗[じょう]じて脱出[だっしゅつ]する」◇「乗[じょう]ずる」ともいう。 **隙[すき]を衝[つ]く** 相手[あいて]が油断[ゆだん]しているところをねらって事[こと]を行[おこな]う。「相手[あいて]の守備[しゅび]の一瞬[いっしゅん]のすきをついてゴールを決[き]めた」 **不意[フイ]を討[う]つ** 相手[あいて]が予期[よき]していないところをねらって、攻[せ]めたり、事[こと]を行[おこな]ったりする。「敵[てき]の陣[じん]立[だ]て直[なお]しの態勢[たいせい]が不意[ふい]をつかれて慌[あわ]てるところを一気[いっき]に攻[せ]め入[はい]った」◇「不意[ふい]を討[う]つ」ともいう。 **足[あし]を掬[すく]う** 相手[あいて]のすきにつけこんで、(卑劣[ひれつ]なやり方[かた]で)自分[じぶん]の利益[りえき]をはかる。「思[おも]わぬ伏兵[ふくへい]に足[あし]をすくわれた」 ### 目指す **目指[めざ]す** ある目標[もくひょう]に到達[とうたつ]しようとする態勢[たいせい]をとる。「今[いま]までにない辞書[じしょ]を~」「大学[だいがく]進学[しんがく]を~」「東京[とうきょう]を目指[めざ]して車[くるま]を走[はし]らせる」「来年[らいねん]4月[がつ]までの完成[かんせい]を~」◇「目差[めざ]す」とも書[か]く。 **向[む]かう** ある目標[もくひょう]に向[む]かって進[すす]む。「夢[ゆめ]の実現[じつげん]に向[む]かって努力[どりょく]する」 **志向[シコウ]する** 気持ち[きも]ちがある方向[ほうこう]を目指[めざ]して動[うご]くこと。「保守[ほしゅ]への強[つよ]い〜がうかがえる土地柄[とちがら]で育[そだ]つ」▷権力[けんりょく]~・上昇[じょうしょう]~・健康[けんこう]~ **指向[シコウ]する** ある方向[ほうこう]を目指[めざ]して進[すす]むこと。「新[しん]しい政府[せいふ]は経済[けいざい]復興[ふっこう]を〜する」「志向[しこう]」が心[こころ]の働[はたら]きでその方向[ほうこう]を目指[めざ]すことであるのに対[たい]して、「指向[しこう]」はものや事柄[ことがら]がある方向[ほうこう]を指[さ]していることをいう。 **目掛[めが]ける** 具体[ぐたい]的[テキ]なある対象[たいしょう]を目[め]ざして、それを目標[もくひょう]に行動[こうどう]する。「手負[てお]いの動物[どうぶつ]が人[ひと]目掛[めが]けて飛[と]びかかる」「雪合戦[ゆきがっせん]で、子供[こども]たちは相手[あいて]を目[め]がけて懸命[けんめい]に雪玉[ゆきだま]を投[な]げつけた」 **向[む]ける** 具体[ぐたい]的[テキ]なある場所[ばしょ]や目標[もくひょう]の方向[ほうこう]に進[すす]むようにすること。「車[くるま]の進路[しんろ]を北[きた]に~」「世界[せかい]一周[いっしゅう]の旅[たび]に向[む]けて出発[しゅっぱつ]する」「シーズン開幕[かいまく]に向[む]けて調整[ちょうせい]する野球[やきゅう]選手[せんしゅ]」 <4502a~s> **宛[あ]てる** 郵便物[ゆうびんぶつ]などの送[おく]り先[さき]として、人[ひと]・場所[ばしょ]を具体[ぐたい]的[テキ]に指定[してい]する。「母[はは]にあてた手紙[てがみ]」「連盟[れんめい]の事務局[じむきょく]にあてて嘆願書[たんがんしょ]を出[だ]す」 # d 形容動詞の類 **虎視眈々[コシタンタン]と** 猛獣[もうじゅう]が鋭[するど]い目[め]つきで獲物[えもの]をじっとねらっているように、機会[きかい]をうかがっている様子。「新[しん]政権[せいけん]樹立[じゅりつ]を〜とねらっている」 **どさくさ紛[まぎ]れの** 世[よ]の中[なか]が乱[みだ]れている状態[じょうたい]に乗[じょう]じて、何[なに]かを行[おこな]う様子。「〜に金[かね]を持[も]ち出[だ]す」 # f 副詞の類 **此[こ]の時[とき]とばかりに** 絶好[ぜっこう]の機会[きかい]を捕[と]らえて、思[おも]いきり(思[おも]いきって)〜 思[おも]いきり(思[おも]いきって)〜思[おも]いきり(思[おも]いきって)〜思[おも]いきり(思[おも]いきって)〜思[おも]いきり(思[おも]いきって)〜思[おも]いきり(思[おも]いきって)〜思[おも]いきり(思[おも]いきって)〜思[おも]いきり(思[おも]いきって)〜思[おも]いきり(思[おも]いきって)〜思[おも]いきり(思[おも]いきって)〜思[おも]いきり(思[おも]いき <843> 12 **偏[ひとえ]に** ただそのことだけを願って、他に何もないと強調していう語。「ご協力のほど、〜お願い申し上げます」 ### h 名詞の類:コト・サマ 00 **押[お]し** 主義・主張を無理に通そうとすること。「〜の強さに負ける」「〜が強い人」 01 **一[イッ]手[テ]** ただ一つの方法だけに徹すること。「逃げの〜に終始する」「押しの〜で勝つ」 02 **一[イッ]本[ポン]槍[ヤリ]** ただ一つの方法・方針だけで押し通すこと)。「攻撃の〜あるのみ」「人口は増加の〜をたどっている」 ●こだわること・気持ち 03 **拘り** (よい意味でも悪い意味でも)こだわること・気持ち。「彼に対して〜があるようだが原因はなんだ」「私は自分のファッションに〜をもっている」 04 **執[シュウ]念[ネン]** あくまでこだわり続ける、変わらない心。「彼の〜が勝った」 05 **妄[モウ]執[シュウ]** 物事に執着して、そこから離れられないこと・心。「いい年をしながら、あさましい〜にとりつかれる」 06 **妄[モウ]念[ネン]** 誤った考えに心をとらわれること。「〜にとらわれる」「〜を取り除く」 07 **我[ガ]** 自分の考えや態度にこだわり続ける、わがままな心。「うちの子は〜が強くて困る」「〜を通す」 08 **我[ガ]意[イ]** 文我。「〜を通す」 09 **我[ガ]執[シュウ]** 自分に固執して、かたくなに我を通すこと・心。「〜にとらわれる」 10 **大[タイ]我[ガ]** 文仏教で、いかなるものにも執着しない、とらわれない心。「〜を捨てる」→小我 11 **小[ショウ]我[ガ]** 仏教で、何かに執着している心。「〜を捨てる」→大我 ●意地 12 **意[イ]地[ジ]** 自分の考えや態度をどこまでも通そうとする気持ち。「そんなに〜を張ると、あとで引っ込みがつかなくなるぞ」「〜を通す」「〜の張り合い」 13 **意[イ]気[ク]地[ジ]** 何か負けまいとして、頑張って張り通そうとする意地。「〜がないやつだ」 ### s 名詞の類:ヒト 00 **頑[ガン]固[コ]者[もの]** 頑固な人。 01 **頑[ガン]固[コ]親[おや]父[じ]** 頑固な父親や中年男性。 02 **偏[ヘン]屈[クツ]者[もの]** 偏屈な人。 03 **硬[コウ]骨[コツ]漢[カン]** 気骨があって意志が強く、権力などに屈しない男。「その新聞記者はなかなかの〜だ」 04 **硬[コウ]派[ハ]** 突っ張っていて妥協せず、激しい行動をとる人。「あの人は昔から〜で通っている」 05 **石[いし]頭[あたま]** まったく融通がきかない人。「あの〜には参ってしまう」 06 **分からず屋** 道理を説いても聞き分けず、譲歩するなどの柔軟性がない人。「『お父さんの〜』と娘に言われてしまった」◇「没分暁漢」ともあてる。 07 **朴[ボク]念[ネン]仁[ジン]** 無口で、飾りけがなく、人の細かな人情がわからず偏屈な感じのする人。「粋な話をしてもあんな〜には通じない」 08 **唐[トウ]変[ヘン]木[ボク]** ものの道理がわからず、気の利かない人。「この〜め」◇多く、相手にいらいらしているときにいう。 09 **偏[ヘン]執[シュウ]狂[キョウ]** 異常なまでに物事に執着している人。◇「へんしつきょう」ともいう。 10 **モノマニア** 「偏執狂」の洋語的表現。 11 **鬼[おに]** ある物事に心を奪われていることに徹して、ほかをかえりみない人。「その横綱は土俵の〜といわれた」「仕事の〜」◇ふつう「○○の鬼」の形で用いる。 ### Z その他 00 **毒[どく]を食[く]らわば皿[さら]迄[まで]** 悪いことに手を染めたからには徹底して行うということ。「ここまできたら〜だ。いっそひと思いに・・・」◇「毒食らわば皿まで」ともいう。 01 **乗[の]り掛[か]かった船[ふね]** あることを始めてしまった以上、途中でやめるわけにはいかないということ。「難しい仕事だが、〜だ、もう少し頑張ってみよう」◇乗って岸を離れた船からは降りられないことから。 ## 4403 耽る ### a 動詞の類 ●ふける 00 **耽[ふけ]る** ほかのすべてを忘れ、そのことだけを行う。「夜遅くまで読書に~」「物思いに~」「遊興に~」◇もともと「更ける」と同源。集中したために、時間が知らぬ間に経過してしまうことを表す。特に集中するべきことだけでなく、雑談や物思いなど取るに足りないことに時間を使ってしまったときにも使える。 01 **浸[ひた]る** ある感情で心がいっぱいの状態になる。「当選の喜びに~」「いつまでも悲しみに浸ってはいられない」 02 **浸[つ]かる** ある状態に入り込んで、他のことを忘れる。「会社のぬるま湯にどっぷりつかって抜け出せない」◇「漬かる」とも書く。 03 **淫[イン]する** 度を過ごすとよくないこと。特に色事にふける。「若い時代は書に淫した日々を過ごした」 ●読み耽る → 1807読むむa●読みふける ●夢中になる 04 **のめり込む** ある物事に心をすっかりとらえられていき、抜け出せない状態になる。「仕事にのめり込んで、家庭をおろそかにする」「若い女に~中年男」 05 **夢[ム]中[チュウ]になる** ある物事に心を奪われると、他のことを考えなくなる。「うちの息子はテレビゲームに夢中になると、親が呼んでも返事もしないんです」 06 **熱[ネッ]中[チュウ]する** ある物事に心を奪われ、夢中になること。「彼はJリーグに〜している」「テレビに〜していて聞こえなかった」 07 **熱[あつ]くなる** 物事に夢中になり、心が燃えるようである。「彼は今、サッカーに熱くなっている」 <844> 08 **凝[こ]る** あることに面白さを感じて夢中になる。「最近、インターネットに凝っているんです」 09 **嵌[は]まる** 俗ほかのことが何もできなくなるほど、そのことに夢中になる。「彼はテレビゲームにはまっている」◇「填まる」とも書く。 10 **病[や]み付[つ]きになる** あることの面白さを知ってしまうに、趣味・勝負事などにのめり込んでやめられなくなる。「山歩きの楽しさを知ってすっかり病みつきになった」 11 **病[ヤマイ]膏[コウ]肓[コウ]に入[い]る** ある物事の面白さを知って、その行為に熱中してどうしようもないほど病みつきになる。「なにげなく始めた骨董集めだが、何度偽物をつかまされても、病膏盲に入ってちっとも懲りない」◇「膏肓」は体の中の、治療することが難しい部位の意。 12 **没[ボッ]頭[トウ]する** 比較的長い期間、ほかのことを忘れて、一つのことだけに熱中すること。「野口英世は黄熱病の研究に〜した」 13 **没[ボツ]入[ニュウ]する** 図一つのことだけに夢中になって打ち込むこと。「だから解放されるために、信仰に〜した」 14 **沈[チン]潜[セン]する** 深く思いを潜めて、精神的な営みに没入すること。「彼の今度の著述は、まさに10年の長きにわたって〜した思索の成果といえる」 15 **入[い]れ込[こ]む** 一つの対象にひどく夢中になる。「競馬に~」「彼女に大変な入れ込みようだ」 16 **狂[くる]う** 異常なほど物事に夢中になる。「彼は賭け事に狂って人生を棒に振った」 17 **溺[おぼ]れる** ある物事に心を奪われ、抑制が利かなくなるほど夢中になる。「酒に~」「女に~」 18 **耽[タン]溺[デキ]** 理性を失うほど道楽に夢中になり、ほかのことをいっさいかえりみないこと。「酒色に~する」 19 **惑[ワク]溺[デキ]** 人から非難されるようなことに熱中しすぎて、判断力を失うこと。「女色に~する」◇「溺惑」という言い方もあるが、「惑溺」のほうが一般的。 20 **かまける** そのことだけに心が引きつけられて、ほかのことがおろそかになる。「夫は仕事にかまけて家庭をかえりみない」 21 **寝[シン]食[ショク]を忘れる** 寝ることや食べることも忘れてしまうほど、一つのことに熱中する。「寝食を忘れて受験勉強をする」 22 **我[ワレ]を忘れる** 自分のことを忘れてしまうほど、一つのことに熱中する。「新しいおもちゃの製作に我を忘れて打ち込む」 23 **心を奪[うば]われる** あるものに非常に強く心がひかれ、ほかのことを考える余裕がなくなる。「桜の美しさに心を奪われて、しばし立ちつくした」 24 **現[うつつ]を抜かす** 遊びなどに夢中になり、心を奪われる。「いつまでも女の子にうつつを抜かしていてはだめだ」 25 **熱[ネツ]を上げる** 体が熱くなるほど夢中になる。「アイドルの追っかけをする」 26 **逆上[のぼ]せる** 夢中になって興奮し、そのことばかり考える。「クラブのかっこいい先輩に~」 27 **逆上[のぼ]せ上がる** すっかりのぼせてしまう。「最近、彼はそのアイドルに~」 28 **血[チ]道[ミチ]を上げる** 理性を失うほど夢中になること。「一人息子に〜なんて、まったく困ったものだ」 29 **目[め]の色[いろ]を変[か]える** 目の輝きがよくなるほど、何かに夢中になる。「ふだん物静かな彼女が、大好きなブラームスの音楽の話になると~」◇「目の色が変わる」ともいう。 ●熱狂する → 0503たかぶるa●をかぶる ●気を取られる → 1503気になるa ●入れ揚げる → 5402費やす●弾むき 30 **酔[よ]う** ある雰囲気の中にあって、深い感動にうっとりする。「念願の勝利に~」 31 **痺[しび]れる** うれしい興奮などで、感動で身ぶるいするほどである。「魅惑の低音に~」 32 **盪[とろ]ける** 理性がまひするほど、心を奪われる。「男の粗野な言動に、かえって心が~ような刺激をおぼえた」◇「盪ける」とも書く。 33 **酔い痴れる** すっかり酔う。「すばらしい演奏に観客は~」 34 **陶[トウ]酔[スイ]する** 気持ちよく酔うこと。「世界的なピアニストの演奏に~する」▷~境・自己~ ●心酔する 35 **心[シン]酔[スイ]する** ある物事・人に深く感動し、夢中になったり見習おうとしたりすること。「かつて多くの日本人が西洋の近代文明に〜した」 36 **傾[ケイ]倒[トウ]する** 自分のすべてを捧げるようにして、ある物事・人に夢中になること。「明治時代の文学に~する」 37 **気触[かぶ]れる** ある物事や人に心酔し、(好ましくない)影響を受ける。「欧米文化にかぶれてしまったようだ」◇ふつう、度が過ぎたり方向性が間違ったりしている心酔の様子を批判的に表現するときに用いる。 ●その他 38 **身[み]が入[はい]る** 一生懸命になれる。「今回の仕事には、自然と〜」 39 **精[セイ]が出る** 一生懸命になれる。「お豆腐屋さん、朝早くからご精が出ますね」 40 **熱[ネツ]が入[はい]る** 自然と一生懸命になる。「後輩の指導に~」 41 **熱[アツ]する** 何かに夢中になって気持ちがたかぶる。「彼は熱しやすく冷めやすい性格だ」 ### C 形容詞の類 00 **熱[あつ]い** 夢中になっている様子。「野球に熱くなっている」「A君とBさんは〜仲だ」 01 **熱[ネツ]っぽい** 夢中になっている様子。「彼の~口調に圧倒された」 ### d 形容動詞の類 00 **夢[ム]中[チュウ]の** あることに心が引きつけられて、ほかのことが考えられない様子。「彼は彼女に〜だ」「ゲームに〜の男の子」「旅館で火事に遭い、〜で逃げ出した」 <845> 01 **無[ム]我[ガ]夢[ム]中[チュウ]の** 我を忘れて、それ以外の一切のことを考える余裕がまったくない様子。「〜で逃げ出したので、その時のことはまったく覚えていない」 02 **忘[ボウ]我[ガ]の** 我を忘れて物事に熱中する様子。「〜の境地に浸る」 03 **熱[ネッ]狂[キョウ]的[テキ]な** 興奮して夢中になる様子。「空港で〜な歓迎を受けた」「会場には〜なファンがつめかけた」 04 **熱[ネツ]烈[レツ]な** 熱中して、激しい様子。「〜なサッカーファンが競技場を埋め尽くした」「〜な恋」 05 **御[お]熱[ネツ]の** 囧ある特定の人・物事に熱を上げている様子。「彼女はあの俳優に〜だ」◇多くは、対象は人。 06 **灼[シャク]熱[ネツ]の** 焼けるように熱く激しい様子。 07 **熱々[あつあつ]の** お互いに愛していて、非常に熱い様子。「となりの席は〜のカップルだった」 08 **恍[コウ]惚[コツ]の** ある物事に心を奪われて、うっとりする様子。「〜とした表情を浮かべる」 09 **陶[トウ]然[ゼン]たる** 図ある物事に気持ちよく酔う様子。「演奏のすばらしさに〜となる」「〜たる心地」 10 **上[うわ]の空[そら]の** ほかのことに気を取られて、その場のことにきちんと対応できない様子。「何を言っても彼は〜だ。どうやら身内に不幸があったらしい」 11 **心[こころ]焉[ここ]に在[あ]らずの** ほかのことに心をとらわれていて、目の前の物事に集中できない様子。「気がかりなことでもあるのか、会議中も彼は~といった感じだった」 ●相手に夢中である様子 → 0601恋するd●ほれ抜いている様子 ●夢うつつの△ → 8211かすむd ### f 副詞の類 00 **ぼうっと** 熱中して、しばらく夢を見ているような感じになる様子。「彼女の美しさに〜なる」「彼女はその歌手の甘い歌声に終始〜していた」 01 **うっとり** そのものの魅力や快さに心を奪われる様子。「すてきな演奏に〜と聞きほれる」「その女優は、鏡を見て自分に~するらしい」 ### h 名詞の類:コト・サマ 00 **夢[ゆめ]見[み]ごこち** まるで夢を見ているような、うっとりとした気持ち。「素晴らしい舞台を〜で見た」 01 **夢[ゆめ]ごこち** 「夢見心地」の略。 02 **耽[タン]美[ビ]** 図美を最上のものとしてそれの追求に没頭すること。▷~主義・~派 03 **唯[ユイ]美[ビ]** 図美を最上のものとしてそれを重んじること。▷~主義・~派◇「唯美主義」「唯美派」というときは「耽美主義」「耽美派」と同じ意で、19世紀後半におこった芸術上の立場およびそれを信奉する人々を指す。 ### S 名詞の類:ヒト 00 **虫[むし]** 一つの物事に熱中する人を少し揶揄していいう語。「彼は仕事の~だ」「彼は本の~で、家にこもりがちだ」「芸の~」◇ふつう「○○の虫」の形で用いる。 01 **虜[とりこ]** (捕らわれの身となった者の意から)ある物事に心を奪われ、そのことから逃れられない人。「彼女はその美貌で男たちを〜にした」「恋の〜」◇「擒」とも書く。 02 **奴[ド]隷[レイ]** ある物事に心を奪われ、それから離れられず、それを第一に考えて判断・行動などをする人。「私は、お金はほしいが、金の〜になるつもりはない」「恋の~」◇ふつう「○○の奴隷」の形で用いる。本来は、昔、人間としての権利や自由が認められず、持ち主の私有物として売買され、労働を強制された人の意。 03 **マニア** 趣味に熱中しすぎていて、はたから見ると、こだわりが強いという印象がある人。「彼はプラモデルの〜だ」▷カー~ mania 04 **フリーク** あることに夢中になりすぎているように、はたから見える人。▷映画~・音楽~◇多く「○○フリーク」の形で用いる。freak 05 **フェチ** 俗病的に一つの物事に熱中している人。▷メカ~◇多く「○○フェチ」の形で用いる。「フェティシスト(fetishist)」から。 06 **気違い** 異常なほど一つの物事に熱中している人。▷サッカー~・釣り~◇多く「○○きちがい」の形で用い、その場合には「釣りきち」「カーきち」などと略していうこともある。元来は精神障害者を排除するための心ない差別語だが、前述のような意で俗に用いられてきた歴史的な事実がある。使用には十分に注意する必要がある。 07 **御[オ]宅[タク]** 趣味に凝りすぎて、暗いイメージのある人。▷アニメ〜◇「おたく」「オタク」と仮名で書かれることが多い。相手に「おたくは・・・」と話しかける人が多いことからできた語といわれる。 08 **みいはあ** 他人からはくだらないと思える流行などに、熱狂的になる人。▷~族◇「みいちゃんはあちゃん」の略。ふつう「ミーハー」と書き、おもに若い女性に対して使う。 ## 4404 加わる ### a 動詞の類 ●加わる 00 **加わる** すでに行われている活動を自分もその一員として行ったり、既成の一員となって行動したりするようになる。「途中から会議に~」「今月からメンバーに〜ことになった」 01 **入る** グループや団体に加わる。「テニスサークルに〜ことにした」「自治会に~」 02 **仲[なか]間[ま]入[い]りする** 仲間や同類として加わること。「その相談に〜させてください」「今日から社会人の~をすることになりました」「我が社はようやく一流企業の〜を果たした」 03 **加[カ]入[ニュウ]する** 団体や組織の一員になること。「必ず組合に〜しなくてはいけない」▷~手続き <846> 04 **加[カ]盟[メイ]する** 国や団体が、それらを統合する連合的な団体や組織に加わること。「国連に~する」▷~店・~国 05 **参[サン]加[カ]する** ある目的の団体に入ることや、催し物の中に加わること。「オリンピックは〜することに意義がある」 06 **出[シュツ]場[ジョウ]する** 競技などに参加すること。「のど自慢大会に~する」 07 **参[サン]入[ニュウ]する** 新たに、ある業界や事業に加わること。「大手商社が衛星通信事業に〜する」▷新規~ 08 **参[サン]画[カク]する** 計画を立てる段階から、その企画に加わること。「新しい企画の立案に~する」 09 **参[サン]与[ヨ]する** 図あることに加わり協力すること。「国政に~する」 10 **連[つら]なる** ①その組織・集団・グループの一員として加わる。「若輩ながら、委員の末席に連なった」②その式典や会議に出席者として加わる。「婚礼の席に~」 11 **末[マッ]席[セキ]を汚[けが]す** ある団体や会に新しく加わることになったというあいさつ。「このたび委員会の〜ことになりました鈴木です」◇へりくだった言い方。 12 **参[サン]戦[セン]する** 戦争に加わること。「第一次世界大戦では、日本は連合国側として〜した」▷~国◇転じて、「A社は来期よりF1に参戦する」のように、競い合う物事に加わる意でも用いられる。 ●出席する 13 **出る** 人々の集まる場所や催しに参加する。「急に出張の予定が入ったので、同期会には出られなくなった」 14 **出[シュッ]席[セキ]する** 授業や集会などに出ること。「~したものの、先生の言っていることが汚れたので、さっぱりわからなかった」▷~簿・~をとる・~を欠く 15 **臨[リン]席[セキ]する** 式典や集会などに臨むこと。「卒業式には同窓会長の高名な経済人が〜していた」 16 **列[レッ]席[セキ]する** 式典や会議に参加すること。「その会議には錚々たるメンバーが〜していた」 17 **参[サン]列[レツ]する** 式典に参加すること。「親類の葬儀に~する」 18 **参[サン]会[カイ]する** 会合や集会に参加すること。「その政界パーティーには、1000人の有名人が〜したらしい」 19 **陪[バイ]席[セキ]する** 図身分の高い人や目上の人にしたがってその席に着くこと。「大臣に〜して、授賞式のあとの晩餐会に〜した」▷~裁判官 20 **出[シュツ]座[ザ]する** 身分の高い人が式典などに出ること。「法主が〜して法要を行った」 ●急に加わる 21 **飛[と]び入[い]りする** その場に居合わせた人が、急に、何の予告もなく、団体の仲間入りをすること。「カラオケ大会に~する」 22 **御[お]邪[ジャ]魔[マ]する** すでに進行中のことに途中から加わり行動を共にすること。「お楽しみのところなんですが、ちょっと〜してもよろしいですか」◇へりくだった言い方。 ●割り込む → 5611入る●ある場所に無理に入る ●立候補する 23 **立[リッ]候[コウ]補[ホ]する** 選挙の候補者として名乗りをあげること。「今度の区議会議員に立候補するつもりだ」「生徒会の会長に~する」▷~者 24 **出[シュツ]馬[バ]する** 選挙の候補者、交渉の当事者などに自ら名乗り出ること。「財務大臣が総裁選に~するために辞表を提出した」「一筋縄ではいかない交渉なので、御大自ら〜して折衝に当たることとなった」 25 **立[た]つ** 選挙に候補者として名乗りをあげる。「代々世襲してきた地盤を守るために、東京で会社員をしていた次男が地元の選挙区から~」 26 **出[で]る** 選挙の立候補する。「資金不足のうえに、党の公認も得られず、今回の選挙に~のは断念したようだ」 27 **打って出る** ある方面に新しく進出する。「あの人は今度の市長選挙に〜そうだ」「彼が政界に〜のは時間の問題だ」 28 **乱[ラン]立[リツ]する** 多くの人がむやみに立候補すること。「次期市長選には複数の候補者が〜する可能性が高い」 ●乗る 29 **乗る** 話し合いや計画などに参加することになったりする。「その旅行の計画に私も乗りたい」「ちょっと相談に乗ってくれないか」 30 **話に乗る** 相談などに応じて、その計画に参加する。「あなたもこの話に乗りませんか」 31 **一[ひと]口[くち]乗る** ある計画に参加する。「いい話があるんだけど、〜らないか」 ●便乗する → 4100従うa●同じる ●くみする 32 **与[くみ]する** 同じ目的や利害関係のために、あるグループや勢力に加わる。「どんな閥にもくみしない」◇「組する」とも書く。 33 **付[つ]く** 対立しているどちらか一方の側に加わる。「その国は連合国側に付いた」 34 **寝[ね]返[がえ]る** 今までとは別の側に付く。「まさか君が賛成派に~とは思わなかった」◇「猫返る」とも書く。 ●味方する → 4005助けるa●加勢する ●特定の団体に入る 35 **入[ニュウ]会[カイ]する** 会に入ること。「英会話クラブに~する」▷~金・~申込書 36 **入[ニュウ]団[ダン]する** 団員になること。「プロチームから~するよう誘われた」▷~交渉・~届・~式・~金→退団 37 **入[ニュウ]部[ブ]する** 部員になること。「サッカー部に~する」▷~届→退部 38 **入[ニュウ]党[トウ]する** 党に入ること。「父のあとを継いで政界に進出するため、A党に~した」→離党 39 **入[ニュウ]社[シャ]する** 新たに会社の社員になること。「自動車会社に~する」▷~式・~試験→退社 40 **入[ニュウ]所[ショ]する** 研究所など、「○○所」と名のつく組織に入ること。「造船所に~する」→退所 41 **入[ニュウ]隊[タイ]する** 軍隊など、「○○隊」と名のつく組織に入ること。「自衛隊に~する」→除隊 <847> 42 **入[ニュウ]営[エイ]する** 図軍隊に入(り、兵営で生活し始め)ること。「1週間後に〜せよ、という命令を受けた」 43 **入[ニュウ]園[エン]する** 幼稚園や保育園に入ること。「うちの長男は今年の4月に近所の幼稚園に〜します」▷~式→卒園 44 **入[ニュウ]学[ガク]する** 学校に入ること。「あこがれの大学に~する」→卒業 45 **入[ニュウ]校[コウ]する** 各種学校、特に、自動車学校などの各種学校に入ること。「コンピュータースクールに~する」 46 **入[ニュウ]寮[リョウ]する** 学生寮や会社の寮に入ること。「学生寮では、通学時間や親の収入など、〜するための資格審査があることが多い」 47 **就[シュウ]学[ガク]する** 学校に入ること。特に小学校に入ること。「学齢に達し~する」▷~義務・~児童 48 **編[ヘン]入[ニュウ]する** 別の学校に途中の学年から入ること。「父の転勤に伴い、関西にある高校の2年生に~することになった」「短大から四年制大学に~する」▷~試験◇「編入学」ともいう。 49 **転[テン]入[ニュウ]する** 他の学校からこの学校に移ること。「引っ越し先の学校に~する」▷~生 50 **入[ニュウ]閣[カク]する** 閣僚として内閣の一員になること。「20年目にして初めて~する」 51 **入[ニュウ]幕[マク]する** 相撲で、十両から前頭に昇進し、幕内力士になること。「~したばかりの力士が、その場所を勝ち越すのはなかなか難しい」▷新~ ●かかわる 52 **係[かか]わる** なんらかの、または、密接なつながりをもつ。「これ以上、面倒なことにはかかわりたくない」◇「関わる」とも書く。 53 **タッチする** 「かかわる」の洋語的表現。「今回の企画には~していない」► touch 54 **与[あずか]る** 仲間の一人としてかかわる。「計画の立案に~」 55 **関[カン]係[ケイ]する** 2つ以上の物事がつながりをもってかかわること。「あの政治家が今回の贈収賄事件に〜していたことは明らかだ」▷~筋・~者 56 **関[カン]与[ヨ]する** 役割をもってかかわること。「事件に〜した疑いで逮捕する」「千与」とも書く。 57 **一[イチ]枚[マイ]噛[か]む** ある行いに、わずかな役割ながら関与する。「今度の交渉は著作権にも関連するので、法務部を一枚噛ませよう」 58 **連[レン]座[ザ]する** 犯罪に関与しているとみなされて、罪を問われること。「高校の先輩の市議会選挙を手伝ったが、選挙違反に〜しているとの責任を問われないか心配だ」▷~制◇「連坐」とも書く。 59 **深[ふか]入[い]りする** あることに深くかかわること。「その問題にはあまり〜しないほうがいい」 60 **首を突っ込む** おもに自分に関係のないことにかかわるようになる。「浮世離れした学問の世界に首を突っ込んだがゆえの苦労がある」 61 **飛[と]び込[こ]む** 思い切って自分のほうからそれにかかわるようになる。「身ひとつでファッションの世界に飛び込んだ」「渦中に~」 62 **身を投[とう]じる** かかわりのある一員となるようになる。「難民救出運動に~」「政治の世界に~」「戦いに~」◇「身を投ずる」ともいう。 ●手を出す → 9003始める●始める ●申し込む 63 **手[て]続[つづ]きする** あることをするために、事前に必要とされる事務的なことを、形式にしたがってすること。「入会希望者は受付窓口で〜してください」「申請の〜をする」 64 **申[もう]し込[こ]む** 団体や組織に加わったり、契約や募集などに対する意思表示をするために手続きをする。「入会をご希望の方は郵送で申し込んでください」「マラソン大会に出場を~」「雑誌の定期購読を~」「公団住宅への入居を~」 65 **エントリーする** 競技やコンテストなどに参加を申し込むこと。「今大会には主催者側の予想を上回る、多くの選手が〜した」▷~ナンバー entry ### d 形容動詞の類 00 **一[イチ]蓮[レン]托[タク]生[ショウ]の** よくも悪くも最後まで、他人と行動や運命をともにする様子。「ここまで来たらもう彼とは~だ」◇仏教で、死後、極楽でみんな同じ蓮華の上に生まれることから。 01 **一[イッ]緒[ショ]だ** あることに同時にかかわる様子。「彼女とは幼なじみで、幼稚園も小学校も〜にかよった仲だ」「その問題は難しいから、僕も〜に考えよう」「みんなで〜に写真におさまった」 ### f 副詞の類 00 **共[とも]に** 一緒に連れ立って進行していく様子。「健やかなるときも病めるときも、互いにいたわりあって歩むことを誓います」「汝〜とは〜天を戴かず」◇「俱に」とも書く。 01 **共々[ともども]** 打ち揃って一緒である様子。「叔父さんの一周忌の法要には、両親~出席させていただくつもりです」 02 **諸[もろ]共[とも]** 何か好ましくないことに、ともども巻き込まれる様子。「閃光~激しい爆風に直撃されて、ひとたまりもなかった」「機体~地上にたたきつけられた」 ### h 名詞の類:コト・サマ 00 **出[シュッ]欠[ケツ]** 出席・欠席。「式典の〜を知らせる」「わが母校では、毎朝週番が〜をとった」「なお、〜のご返事は6月末日までにお願いいたします」 01 **申[もう]し込[こ]み** 申し込むこと。「展覧会のへの手続きはもうお済みですか」「~順に受け付けます」▷参加〜・〜済み・〜手続き・〜方法◇「申込用紙」などのように複合語の構成要素となる場合は、ふつう送り仮名を表記しない。 ### k 名詞の類:モノ ●団体 00 **団[ダン]体[タイ]** 共通の目的をもった集団。「いかがわしい〜には加わらないほうがいい」「〜で見学するので勝手に行動しないように」▷政治~・宗教~・~行動・~交渉・~戦 <848> 01 **会** 共通の目的をもって、関係のある者が作った組織・集まり。「この〜にはだれでも入れる」「〜の規約に違反する」 02 **協[キョウ]会[カイ]** 会員の協力により組織・維持される会。▷日本文芸家~ 03 **隊** ある目的のために組織された統制のある集団。「~を編制する」▷別働~・探検~ 04 **派** (ある団体の中で)利害や主義・主張を同じくする集団。「2つの〜の間に確執が生じる」▷主流~・正統~・賛成~・反対~・改憲~・護憲~ 05 **閥** 出身などが共通な人たちが作った排他的な集団。▷長州~・東大~ 06 **派[ハ]閥[バツ]** (政党の中で)利害や出身などが同じ人々によって作られた排他的な集団。「3つの~が激しい争いを繰り広げる」 07 **族** 他人から見ると好ましくないと思われる考えや趣味などを同じくする人々が作った集団。▷暴走~・~議員◇ふつう「○○族」の形で用いる。 08 **法[ホウ]人[ジン]** 法律上、自然人(個人)と同じように、権利・義務の主体となることが認められた団体。「〜として認可される」▷宗教~・医療~・学校~・公益~・営利~・特殊~・~税 09 **公[コウ]法[ホウ]人[ジン]** 公的な目的を遂行するための、公法上の法人。→私法人 10 **私[シ]法[ホウ]人[ジン]** 国家による統制を受けない、私法上の法人。→公法人 11 **社[シャ]団[ダン]法[ホウ]人[ジン]** 一定の目的のために人の集合体として設立された、営利を目的としない法人。 12 **財[ザイ]団[ダン]法[ホウ]人[ジン]** 一定の目的のために提供された財産を運用するために設立された法人。◇「財団」とも略す。 13 **組[くみ]合[あい]** 目的や利害を同じくする人々が組織する団体。▷~活動・~従業員・漁業~・商工~◇特に、「労働組合」の意で用いられることが多い。 14 **労[ロウ]働[ドウ]組[くみ]合[あい]** 労働条件の改善や経済的地位の向上などを目的として労働者が組織した組合。 15 **労[ロウ]組[ソ]** 「労働組合」の略。「~の代表が使用者側と渡り合う」◇「ろうくみ」ともいう。 16 **協[キョウ]同[ドウ]組[くみ]合[あい]** 資本力の弱い者が共同で出資して、生産・消費上の便益を得るために組織する組合。▷生活~・漁業~・農業~・信用~ 17 **農[ノウ]協[キョウ]** 農業に携わる者を組合員としている協同組合。◇「農業協同組合」の略。 18 **漁[ギョ]協[キョウ]** 漁業に携わる者を組合員としている協同組合。◇「漁業協同組合」の略。 19 **生[セイ]協[キョウ]** 消費者を組合員としている協同組合。「消費生活協同組合」の略。 20 **信[シン]組[クミ]** 組合員に対して預金の受け入れや貸し付けなどを行う協同組合。◇「信用協同組合」の略である「信用組合」をさらに略したもの。「しんくみ」ともいう。 21 **共[キョウ]済[サイ]組[くみ]合[あい]** 同業の従業員で組織し、組合員の疾病や死亡などの際に給付を行う相互扶助団体。▷国家公務員~ ●公団など → 4308営むh●事業を営む組織 ●有志の団体 22 **青[セイ]年[ネン]団[ダン]** 一定の地域で、青年によって組織された団体。 23 **少[ショウ]年[ネン]団[ダン]** 少年の心身を鍛えることを目的として組織された団体。▷海洋~ 24 **ボーイスカウト** イギリスのベーデンパウエルによって組織された、国際的な少年団。「~のボランティア活動」Boy Scouts 25 **ガールスカウト** ボーイスカウトに似た、少女のための国際的な団体。Girl Scouts 26 **部** 学校や会社などで、共通の目的をもった人々によって作られた団体。▷~費・将棋~◇多く、「○○部」の形で用いられ、大学などでは公認されているものをいう。 27 **クラブ** 趣味・親睦などを目的として、共通の目的をもった人々のために作られた団体・施設。▷アスレチック~・スイミング〜・テニス~・~活動◇「倶楽部」ともあてる。club 28 **同[ドウ]好[コウ]会[カイ]** 同じ趣味や娯楽をもつ人々が作った会。▷囲碁~・映画~◇多く、大学などでは公認されていないものをいう。 29 **サークル** 「同好会」の洋語的表現。「~の勧誘」▷演劇~・~活動 circle 30 **講** ①金銭の融通などの相互扶助を目的とした団体。▷伊勢~・富士~◆もとは、仏典を講義したり仏の徳を賛美したりする集まりの意。 31 **無[ム]尽[ジン]講[コウ]** 互いに掛け金を出して、くじなどにより金を融通する講。略して「無尽」ともいう。 32 **頼[たの]母[も]子[し]講[コウ]** 「無尽講」の一種。「無尽講」よりも一般的な言い方。略して「頼母子」ともいう。「母子」はあて字か。 33 **ねずみ講** ねずみの繁殖のように、新しい会員をふやし続けることによって、もとの会員の利益もふえ続けるという金融組織。◇現在は、法律で禁じられている。 ●学校にかかわる団体 34 **生[セイ]徒[ト]会[カイ]** 中学・高校での、生徒の自治組織(の集まり)。 35 **自[ジ]治[チ]会[カイ]** 大学や地域における、学生や住民の自治組織(の集まり)。 36 **同[ドウ]窓[ソウ]会[カイ]** 同じ学校で勉強した人の会。「母校の〜に初めて顔を出した」 37 **同[ドウ]期[キ]会[カイ]** 同じ学校や会社で、入学や入社の年度が同じ人の会。 38 **同[ドウ]級[キュウ]会[カイ]** 同じ学級で勉強した人の会。 39 **PTA** 学校教育をよくするために親と教師が協力し合う会。「~の役員選びに難儀する」◇「ペアレントティーチャーアソシエーション(Parent-Teacher Association)」の頭文字より。 ●文化的な団体 40 **学[ガッ]会[カイ]** 専門が同じ学者が組織・開催する会。▷外科~・国語~ 41 **アカデミー** 学問や芸術に関する、総合的・指導的な団体。▷科学~・工学~academy 42 **学[ガク]士[シ]院[イン]** 「アカデミー」の漢語的表現。特に「アカデミー」の学問分野に相当する日本の機関である「日本学士院」の略称。「アカデミー」の芸術分野に相当する日本の機関は「日本芸術院」といい、「芸術院」とも略す。 <849> ●特別な目的による団体 43 **事[ジ]業[ギョウ]団[ダン]** 国や地方公共団体が出資し、ある目的のために活動する団体。 44 **警[ケイ]防[ボウ]団[ダン]** 戦時中に住民の防災や防空のために組織された団体。◇1947年に廃止された。 45 **球[キュウ]団[ダン]** プロ野球のチームを所有する団体。「日本のプロ野球は12の〜からなる」 46 **教[キョウ]団[ダン]** 同じ宗派の教義を信じる人たちの団体。 ●消防団 → 9806消すk●火消し ●政治的な団体 47 **党** (政治上の)主張や目的が同じ人々の団体。「~を結成する」▷~首 48 **政[セイ]党[トウ]** 共通の政治理念や政策をもち、それを実行するために政権をとることを目標とする党。▷保守~・革新~・~政治 49 **与[ヨ]党[トウ]** 政権を担当している側の政党。▷連立~→野党 50 **野[ヤ]党[トウ]** 政権を担当していない側の政党。「~が共闘する」→与党 51 **自[ジ]党[トウ]** 自分が属している政党。→他党 52 **他[タ]党[トウ]** 自分が属していない他の政党。→自党 53 **少[ショウ]党[トウ]** 党員が少ない政党。「〜が乱立する」 54 **公[コウ]党[トウ]** 国民全体の利益のために活動している政党。「~としての責任を果たす」→私党 55 **私[シ]党[トウ]** 自分たちの利益のために集まった党。「~を組む」→公党 56 **新[シン]党[トウ]** 新たに結成する(した)政党。 57 **革[カク]新[シン]党[トウ]** 現状の政治や社会を、根本から新たに変革していこうとする主義にもとづいた政党。「今回の選挙では保守党よりも〜の票が上回った」 58 **保[ホ]守[シュ]党[トウ]** これまでの伝統や制度を尊重し、急激な変革には反対するという主義にもとづいた政党。「〜が過半数を維持できるかどうかが次回の選挙の焦点だ」 59 **右[ウ]翼[ヨク]** 保守的・国粋的な思想傾向をもつ団体・個人。 60 **極[キョク]右[ウ]** 極端な右翼。→極左 61 **右[ウ]派[ハ]** 保守的・国粋的な思想・主張をもつ派。→左派 62 **左[サ]翼[ヨク]** 急進的・革命的な思想傾向をもつ団体。「〜への弾圧が強まる」→右翼 63 **極[キョク]左[サ]** 極端な左翼。→極右 64 **左[サ]派[ハ]** 急進的・革命的な思想・主張をもつ派。→右派 65 **タカ派** 強硬に物事を進めようとする考えをもつ派。「~の論客」◇ふつう、「タカ派」と書く。 66 **ハト派** 物事を穏やかに解決しようとする考えをもつ派。「穏健派」「〜の政治家」◇ふつう、「ハト派」と書く。 ●地域・出身による団体 67 **門[モン]閥[バツ]** 図結婚などによって家柄のよい家同士が作る閥。 68 **閨[ケイ]閥[バツ]** 妻の親族を中心に作られた閥。▷~政治 69 **学[ガク]閥[バツ]** 出身校や学派が同じ者によって作られた閥。「~のない会社に入りたい」 70 **軍[グン]閥[バツ]** 軍人を中心とする政治的勢力。▷~政治 71 **藩[ハン]閥[バツ]** 同じ藩の出身者による閥。▷~政治・~政府 72 **県[ケン]人[ジン]会[カイ]** 同じ県の出身者による会。 ●音楽の団体 73 **楽[ガク]団[ダン]** 音楽を演奏するための団体。 74 **楽[ガク]隊[タイ]** 催し物などに際し、音楽を演奏するための団体。「~がパレードする」◇「音楽隊」ともいう。 75 **鼓[コ]笛[テキ]隊[タイ]** 太鼓と笛を中心に編成された、行進用の音楽を演奏するための楽隊。 76 **バンド** 吹奏楽・ジャズ・ロックなどを演奏するための団体。▷ジャズ〜・ロック〜・ビッグ〜・〜マスター・〜マン band 77 **吹[スイ]奏[ソウ]楽[ガク]団[ダン]** 吹奏楽を演奏するための楽団。 78 **ウインドオーケストラ** 「吹奏楽団」の洋語的表現。「ウインド」は管楽器の意。特に木管楽器をいうことが多い。wind orchestra 79 **ブラスバンド** 「吹奏楽団」の洋語的表現。「ブラス」は金管楽器の意。brass band 80 **管[カン]弦[ゲン]楽[ガク]団[ダン]** 管弦楽を演奏するための楽団。 81 **オーケストラ** 「管弦楽団」の洋語的表現。orchestra 82 **交[コウ]響[キョウ]楽[ガク]団[ダン]** 交響曲などを演奏するための大規模な管弦楽団。 83 **シンフォニーオーケストラ** 「交響楽団」の洋語的表現。symphony orchestra 84 **合[ガッ]唱[ショウ]団[ダン]** 大勢で歌を歌うための団体。▷混声~・児童~ 85 **コーラス** 「合唱団」の洋語的表現。▷女声~・男声~・混声~chorus ### m 名詞の類:モノ 00 **流[リュウ]派[ハ]** (武道・芸道などで)主義や方法の相違によるそれぞれの派。「~の違いによって作法は異なるものだ」 01 **党[トウ]派[ハ]** (党の中の)主義・思想などが同じ人々の派。「~を超えて協力する」▷超~ 02 **宗[シュウ]派[ハ]** 同じ宗教の中でのそれぞれの派。「~を問わない墓地に納骨する」 03 **宗[シュウ]門[モン]** 「宗派」の古い言い方。▷~改め・~人別帳 04 **宗[シュウ]旨[シ]** 信仰する宗教の一派。▷~替え 05 **教[キョウ]派[ハ]** 教義解釈などを同じくする宗派。 06 **セクト** 「党派」「宗派」の洋語的表現。▷~主義 07 **学[ガク]派[ハ]** 学問上の主張を同じくする人たちの派。▷ピタゴラス〜・ヘーゲル~ <850> 08 **別[ベッ]派[パ]** 別の流派や党派。「~を開く」 09 **分[ブン]派[パ]** 主となる流派や党派から分かれた一つの派。 10 **一[イッ]派[パ]** もとの流派や宗派から分かれた一つの派。「~を成す」 11 **新[シン]派[パ]** 新しい派閥・流派。「~を起こす」▷新党・新~ 12 **各[カク]派[ハ]** それぞれの流派や党派。「~の主張を聞く」 13 **諸[ショ]派[ハ]** いろいろな流派や党派。「~の候補者が乱立する」 14 **諸[ショ]流[リュウ]** さまざまな流派。「~の代表が一堂に会する」 15 **諸[ショ]宗[シュウ]** おもに仏教におけるいろいろな宗派。「~さまざまな教え」 16 **他[タ]宗[シュウ]** 他の宗旨・宗派。「~の教義と異なる」 17 **主[シュ]流[リュウ]** 主となる流派や党派。「改憲派が保守党内の〜を占める」▷~派 18 **本[ホン]流[リュウ]** もととなる流派や党派。▷保守~ 19 **支[シ]流[リュウ]** 本流から分かれた一つの派。「歌道の支流の家に生まれる」 20 **末[マツ]流[リュウ]** 本流に対して、末端のほうに当たる流派。「華道の世界では〜に過ぎない」 21 **傍[ボウ]流[リュウ]** 本流からはずれた派。「次期総理は〜にすぎない」 ### s 名詞の類:ヒト 00 **入[ニュウ]会[カイ]者[シャ]** 入会する人。◇「4404加わるa動詞の類」の「特定の団体に入る」にある語は、原則として「○○者」の形で「それを行う人」の意になる。ただし「入社者」などとはいわない。 01 **参[サン]加[カ]者[シャ]** 参加する人。 02 **参[サン]会[カイ]者[シャ]** 参会する人。 03 **会[カイ]衆[シュウ]** 会に集まった人々。 04 **参[サン]列[レツ]者[シャ]** 参列する人。 05 **列[レッ]席[セキ]者[シャ]** 列席する人。 ●立候補者 → 1701選ぶs●選ばれる人 ●仲間 06 **仲[なか]間[ま]** 物事をいっしょに行う(気の合う)人。「~を裏切ってしまった」 07 **仲[なか]間[ま]内[うち]** 一緒に行動したり、同じような立場にいる人たち。「警察には警察で、やくざにはやくざで、~の隠語というものがある」 08 **相[あい]棒[ボウ]** 仕事などを、組んで一緒にやるときの相手。「今度の仕事をうまく仕上げるには、無理を頼める気心の知れた〜がぜひとも必要だよ」 09 **相[あい]方[かた]** 何かを一緒にするときの相手。特に、漫才を演じるときに相手となる芸人や、遊郭で客の相手となる遊女。「~のぼけに、すかさずつっこみを入れる」◇遊女の意では「敵娼」とも書く。 10 **パートナー** 互いに協力して何かをしようとするときの相手。「仕事の〜としては得がたい男だが、人間としては好きではない」partner 11 **コンビ** 共通の目標を実現しようと連携している2人。「似たもの同士より、性格が反対のほうが、〜を組んでうまくいくことがある」◇「コンビネーション(combination)」の略。 12 **ペア** (スポーツで)ひと組みになっている2人。「アイスダンスは、ロシアの〜が優勝した」「〜を組む」pair 13 **同[ドウ]志[シ]** 主義・主張などを同じくする人。「~を募って事を起こす」 14 **同[ドウ]士[シ]** 同じ関係にある者。「気の合った〜でハイキングに行く」◇多く、友だち同士」「いとこ同士」「恋人同士」などのように、接尾語的に用いる。 15 **同[ドウ]人[ジン]** 芸術的な主義主張を同じくし、結社や機関誌発行をともにする仲間。「雑誌『文芸首都』の〜からは、田辺聖子・津島佑子などすぐれた作家が輩出している」▷~雑誌◇「どうにん」ともいう。 16 **同[ドウ]朋[ホウ]** 図仲間。「〜の死を悲しむ多くの〜・弟子がいた」◇「友達」をもいう。 17 **一[イチ]味[ミ]** (現代では多く)悪事の仲間。「泥棒の〜を捕らえる」 18 **一[イッ]派[パ]** (多くよくないことをする)仲間。「あの一派のしわざに違いない」 19 **分[ブン]子[シ]** 団体内の主流にとって、好ましくない一部の人。▷強硬~・危険~・不穏~ 20 **片[かた]割[わ]れ** (悪いことをする)仲間のひとり。「犯人の~がまだ見つからない」 21 **ぐる** 俗(自分にとって)好ましくないことを一緒にやる仲間。「先生まで〜になっていじめの片棒をかつぐとは、開いた口がふさがらない」 22 **同[おな]じ穴[あな]の狢[むじな]** 見かけは共通点などないようだが、実際は好ましからぬ同類の仲間。「虫も殺さないような顔をしているが、裏にまわれば〜さ」◇「一つ穴の狢」ともいう。 23 **同[おな]じ釜[かま]の飯[めし]を食[く]った仲[なか]** 寝食をともにするほど、親しく、緊密に結ばれた間柄の仲間。「彼とは修習生時代に~だから、親身になって相談に乗ってくれるはずだ」◇「同じ釜の飯を食った仲」ともいう。 ●新入り → 8801新しいs●新入り ●構成員 24 **一[イチ]員[イン]** 団体や仲間の中の一人。「オーケストラの一員としての自覚をもつべきだ」 25 **正[セイ]員[イン]** 団体・組織などを構成している人。「その会の〜は地方出身者がほとんどだ」 26 **構[コウ]成[セイ]員[イン]** (それぞれの役割をもって)団体・組織などを構成している人。「彼は暴力団の〜だった」 27 **人[ジン]員[イン]** 特定の仕事に必要とされる構成員。「〜を削減して不況を乗り切る」▷~整理・募集~ 28 **実[ジツ]員[イン]** 図実際に属している人員。「〜は137名です」 29 **現[ゲン]員[イン]** 図現在の実員。「急な仕事が舞い込んできたので、〜では間に合わない」 30 **要[ヨウ]員[イン]** 図ある事をするのに必要な人員。「この課は〜不足に悩んでいる」→保安~ <851> 31 **正[セイ]員[イン]** 正式の資格がある成員。⇔客員 32 **客[カク]員[イン]** その団体の正員ではないが、ある目的を遂行するために来賓として相応の待遇で招かれて団体に加わった人。▷~教授→正員◇「かくいん」ともいう。 33 **面[メン]々[メン]** その集団に加わっている一人ひとりの人。「昔働いていた部署に顔を出すと、懐かしい〜があたたかく迎えてくれた」 34 **社[シャ]中[チュウ]** 図師匠・家元の門人・邦楽の同じ流派の仲間内。「浄瑠璃は、竹本綱太夫〜のみなさんでした」 35 **連[レン]中[チュウ]** ①つきあっている仲間。「口は悪いけど、付き合うといたって気のいい〜だ」②邦楽で同じ音曲を演奏する仲間内。「清元~」「竹本~」◇「れんちゅう」ともいい、特に①は最近、そのほうが一般的。 36 **連[レン]衆[ジュウ]** 図俳句などの会で会合に出席して、句をよみあう人々。「出席した〜の全員から選句された満票の句を『通し句』という」 37 **顔[かお]触[ぶ]れ** 集会などに集まっているいろいろな人々。「経営陣の〜を見ると、営業畑を歩いてきた人が多い」「昨夜のパーティーにはすごい〜がそろっていた」 38 **陣[ジン]容[ヨウ]** 何かをするために構成した組織の顔ぶれ。「今回のプロジェクトは、この〜では無理だ」 39 **メンバー** 「成員」「顔触れ」の洋語的表現。「そのチームには優秀な人が多い」「有能な〜をそろえる」「今度のコンペはいつもの〜です」▷~チェンジ・~紹介・~募集・ベスト~member 40 **スタッフ** ある仕事のために集められた人たち。「編集長が新しい〜を著者に紹介した」「新番組の~がそろった」◇映画・演劇・放送などでは出演者以外を指す。staff ●団体の構成員 41 **会[カイ]員[イン]** その会に属している人。「『雑木林を守る会』の〜になる」▷正~・準~・名誉~ 42 **団[ダン]員[イン]** 「○○団」と名のつく団体に属している人。「合唱団の〜を募集する」「球団」などについてはいわない。 43 **各[カク]員[イン]** 集団を構成する一人一人の者。「『〜いっそう奮励努力せよ』と檄を飛ばして戦争に突入した」 44 **隊[タイ]員[イン]** その隊に属している人。▷~募集 45 **党[トウ]員[イン]** その政党に属している人。「彼は結党時からの〜だ」 46 **党[トウ]人[ジン]** (生え抜きの)党員。 47 **部[ブ]員[イン]** その部に属している人。「〜が多すぎて、なかなかレギュラーになれない」 48 **座[ザ]員[イン]** 演劇などの一座に属している人。「一応〜ではあるがあまり出番がない」 49 **組[くみ]合[あい]員[イン]** 組合を組織している構成員。 50 **組[くみ]員[イン]** 暴力団の構成員。 51 **委[イ]員[イン]** 特定の仕事をするために、その団体や組織などで選ばれた人。▷学級~・~会 ## 4405 備える ### a 動詞の類 ●備える 00 **備える** 将来起こりそうなことにうまく対処できるように、必要なものを用意して態勢を作り出す。「試験に備えて勉強する」「一人暮らしに備えて料理を覚えよう」 01 **防[ボウ]備[ビ]する** 敵や災害を防ぐために備えること。「海岸線を〜する」▷~を固める」→無~ ●ととのえる 02 **調[ととの]える** 何かをするのに必要となる、望ましい状態を作り出す。「条件を~」「コンディションをととのえて試合に臨む」◇「服装をととのえる」「隊列をととのえる」のように、乱れたものをととのえる場合には「整える」と書くことが多い。 03 **整[セイ]備[ビ]する** あることに役立つように、環境をととのえること。「研究に適するように環境を〜する」 04 **準[ジュン]備[ビ]する** あることを行うのに必要なことをあらかじめそろえ、実行できる状態にすること。「早くから〜するに越したことはない」▷~期間・~金 05 **用[ヨウ]意[イ]する** 必要な備品を作ったりものを手に入れたりして、すぐに使えるような状態にすること。「地震に備えて食糧を〜する」「会議のプリントを100人分〜する」▷~周到・~万端 06 **支[シ]度[タク]する** 必要なものをそろえて、出かける準備をととのえること。「出かけるから早く〜しなさい」「食事の〜をする」▷帰り~◇「仕度」とも書く。 07 **御[お]膳[ゼン]立[だ]てする** すぐに実行できるように、すべて準備すること。「会議の〜をする」「いつも周囲が〜してくれる」 08 **手[テ]配[ハイ]する** 必要なものを準備したり、取り寄せたりすること。「新幹線の切符を〜する」 09 **指[シ]名[メイ]手[テ]配[ハイ]する** 逃亡中の被疑者の人相などを書いた書面を警察署などに広く知らせて、逮捕するために必要な手配をすること。「被害者の知人が全国に〜された」 10 **調[チョウ]達[タツ]する** 何かをするのに必要な金銭や品物を準備すること。「独立するための資金を〜する」 11 **買[か]い調[ととの]える** 必要となるものを買って、そのための用意をする。「アパート暮らしをすることになって、電化製品を買いととのえた」◇「買い整える」とも書く。 12 **手[テ]当[アテ]てする** 何かの不足が生じたり、何か必要が生じたりしたときに、必要なものをととのえて処置すること。「開業資金を~する」 13 **下[シタ]準[ジュン]備[ビ]する** 物事がうまくいくように前もって(大まかに)準備すること。「明日の会議の〜をする」 14 **下[シタ]読[よ]みする** 新聞や教科書などを、読む前にあらかじめ準備しておくこと。「〜しておくのはアナウンサーとして当然だ」 15 **下[シタ]拵[ごしら]えする** 料理を完成させる前に、前もって材料を切ったりして大まかに作ること。「夕食の <852> 〜をする」②「下準備」の古めかしい言い方。「国交回復の〜のために密使を送る」 16 **再[サイ]軍[グン]備[ビ]する** 軍備を廃した国が再び軍備をととのえること。「A国が〜したのではないかと周辺アジア諸国は恐れている」 ●いろいろな支度をする 17 **身[み]支[じ]度[たく]する** 旅に出るなどのために、服装をととのえること。「夜を徹して山道を登るので厳重に〜し、ご来光を期待して歩き始めた」「近ごろは男もおしゃれになり、〜するのに結構時間をかけるようだ」 18 **身[み]仕[じ]舞[まい]いする** (主として女性が人前に出たりする前に)服装の乱れ・髪のほつれ・化粧などをととのえること。「ガラス戸を姿見にして〜してから、襖を開けた」◇「仕」はあて字。 19 **身[み]繕[づくろ]いする** 裾や襟元、髪や紅など、身なりをととのえること。「急の来客で、あわてて〜して玄関へ出た」 ●手を回す 20 **手を回す** 目的を達するために、ひそかに関係者にはたらきかける。「マスコミに手を回して記事を差し止める」 21 **根[ね]回[まわ]しする** あらかじめ関係者に意思を伝え、ものごとが円滑に進むようにしようとすること。「提案を通すために十分〜する」◇移植に備え、木の回りを掘って根を一定の長さに切り落とすことから。 ●工作する → 3604謀るa ●準備運動する 22 **準[ジュン]ビ]運[ウン]動[ドウ]する** スポーツの競技や本格的な練習の前に、軽く運動すること。「〜しないとけがするぞ」 23 **準[ジュン]ビ]体[タイ]操[ソウ]する** 準備運動として体操すること。「必ず〜してからプールに入ってください」 24 **ウォーミングアップする** ①「準備運動」の洋語的表現。「〜しないでテニスをしたら、足をくじいてしまった」②機器類が、電源を入れてから正常作動するまでに準備段階の動きをすること。「最近のプリンターは〜時間が短くなった」warming-up 25 **ウォームアップする** 「ウォークアップ」の、より洋語的な言い方。warm-up ●心掛ける 26 **心[こころ]掛[が]ける** ある目的をうまく達成するために、失敗しないようにつとめる。「ふだんから風邪を引かないよう心がけている」 27 **気を付ける** あることに十分に意識を集中し、失敗のないようにつとめる。「目上の人と話すときは、もう少し敬語の使い方に~ように」「火の元に~」 28 **注[チュウ]意[イ]する** 大事な点や細かい点に見落としや失敗がないように心がけること。「計算間違いに~する」「健康に~する」「~をいきわたらせる」「細心の〜を払う」 29 **留[リュウ]意[イ]する** 文心にとどめて注意すること。「旅行中は水道水は飲まないように~されたい」▷~事項・~点 30 **意[イ]を用いる** 図「注意する」のかたい言い方。「海外では生水を飲まないなど、体調の維持に〜べきだ」 31 **心[こころ]する** 気をつける。「以後二度と同じあやまちを繰り返さないよう心すべし」「敵が待ち伏せしている可能性があるので心して行け」 32 **念を入れる** 手落ちがないように、繰り返し確かめて注意する。「念を入れて確認する」 33 **念には念を入れる** 「念を入れる」を強めた言い方。「大切なデータなので、念には念を入れて2つバックアップを取ってある」 34 **大[ダイ]事[ジ]を取る** (ささいなことでも)悪い結果にならないよう、気をつける。「熱があるので大事をとって、今日は休みます」 35 **用[ヨウ]心[ジン]する** 悪いことが起こらないよう気を付けること。「冬は火事に〜しなさい」◇「要心」とも書く。 36 **警[ケイ]戒[カイ]する** 災害や犯罪に用心すること。「大雨が降ったので、土砂くずれを〜する」▷~心・~線・~警報・~宣言 37 **厳[ゲン]戒[カイ]する** 非常に厳しく警戒すること。「ワールドカップの開催中は、フーリガンが暴走しないように~すべきだ」▷~態勢 38 **石[イシ]橋[バシ]を叩[たた]いて渡[わた]る** 念には念を入れ、用心の上にも用心を重ねて、過度に用心する。「彼は用心深いので、いささかでも危うげなことでは話に乗らないだろう」 39 **羹[あつもの]に懲[こ]りて膾[なます]を吹[ふ]く** 一度の失敗に懲りて、用心しすぎることのたとえ。◇あつい汁物でやけどをしたことに懲りて、冷たいなますまで吹いて冷ますようになったという意。 40 **保[ホ]険[ケン]を掛[か]ける** 万一の事態に備えて、あらかじめなんらかの用意をする。「ゴールキーパーをもう一人育て、万一に備えて保険をかけておこう」◇「保険に加入する」意から。 ●気を配る → 4000構うa●気をつかう ### C 形容詞の類 00 **注[チュウ]意[イ]深[ブカ]い** 十分に注意する様子。「書類をよく確認してからサインするとは、なんと〜人だ」 01 **用[ヨウ]心[ジン]深い** 十分に用心する様子。「彼女は〜ので、他人にだまされるようなことはない」 02 **抜[ぬ]かり無い** (準備などに)不十分なところがない様子。「さすが周到な彼だから、そのあたりは〜と思います」「抜かり無く手配してありますのでご安心ください」 03 **怠[おこた]り無い** するべきことがきちんとしてある様子。「災害に対する準備は~」「旅先で困らないように、〜支度しておくように」 04 **堅[かた]い** 防備などが非常にしっかりしている様子。「敵陣は守りが〜ので攻め落とすことは難しい」◇「固い」とも書く。 05 **物[もの]々[もの]しい** 大げさな感じがするほど警戒がきびしく、ものものしい様子。「物々しい警備態勢をしく」 ### d 形容動詞の類 00 **周[シュウ]到[トウ]な** 抜かりなく備えておく様子。「〜な準備をしているので、心配する必要はない」 <853> 01 **用[ヨウ]意[イ]周[シュウ]到[トウ]な** 周到に用意してある様子。「海外出張のあるA君の部屋には、必要なものがすべて入っているスーツケースが置いてあるらしい。なんて~なんだろう」 02 **万[バン]全[ゼン]な** 備えが完全で、手落ちのない様子。「サミットを明日に控え、会場周辺の警備は~だ」「来週の学会で発表することになっているが、ほぼ〜に準備できた」 03 **十[ジュウ]全[ゼン]の** 図十分に手抜かりがなく、条件などが完全に備わっている様子。「今年の総会は平穏に済むよう、〜の手立てを講じて当日に臨みたい」 04 **二[ニ]段[ダン]構[ガマ]えの** ある方法がうまくいかない場合に備えて、もう一つ別の方法も用意しておく様子。「対照的な2案を携えて〜でプレゼンテーションに臨む」 05 **三[サン]段[ダン]構[ガマ]えの** 2段構えでもうまくいかない場合に備えて、もう一つ別の方法も用意しておく様子。「念には念を入れ、〜で事に当たる」 06 **予[ヨ]備[ビ]の** いざというときのために、あらかじめ用意しておく様子。「懐中電灯の〜電池をさがす」「この〜タイヤを積み込む」▷~知識・~校・~調査・~交渉・~軍 07 **予[ヨ]備[ビ]的[テキ]な** 本番の前に、あらかじめ行う様子。「人質の解放に向けて~な交渉が続く」 08 **備[ビ]蓄[チク]の** 図災害などの非常の事態に対してふだんから準備しておく様子。▷~作物・~米 09 **備[ビ]忘[ボウ]の** 図何かをするときに、やり方などを忘れたときのために用意しておく様子。「〜録」▷~帳 ●厳重な 10 **厳[ゲン]重[ジュウ]な** 手抜かりなく厳しく、油断のない様子で事に当たる様子。「〜な警戒態勢をとる」「製品を〜に検査する」「酒酔い運転を〜に取り締まる」 11 **水[スイ]も漏[も]らさぬ** 警備や防衛の備えが非常に厳重で、いっさいつけ入る余地のない様子。「どこかの国の要人が到着でもするのか、空港周辺は〜厳戒態勢だった」 ●堅固・盤石 → 7300強いd●強固な ### h 名詞の類:コト・サマ ●備えること 00 **備[そな]え** (敵や災害に)備えること。「〜あれば憂いなし」「国の〜を固める」 01 **手[て]間[ま]し** 必要なものをあらかじめ見越して、前もって準備すること。「早めに帰りの車を用意するとは〜がいいね」 02 **布[フ]石[セキ]** 後のことを見越して準備すること。「将来の布石を打つ」◇囲碁で、後の戦いのためにあらかじめ打っておく石の意から。 03 **足[あし]固[がた]め** 先行きの目標を実現するための準備行動。「東京進出は、全国チェーンを展開するための〜となる重要な仕事だ」 04 **基[キ]礎[ソ]固[がた]め** 大きな目標を築くために基礎を固めること。「受験生にとって夏休みは、秋からの飛躍を現実にするための〜の時期だ」 05 **地[ジ]固[がた]め** 物事を始める前に、基礎をしっかりと固めること。「来るべき選挙の〜をする」◇工事の前に地盤をととのえる意から。 06 **旅[たび]支[じ]度[たく]** 旅行の準備。「〜をととのえる」 07 **冬[ふゆ]支[じ]度[たく]** 冬を迎えるための準備をすること。「兼六園では雪吊りも終わり、すっかり〜がととのった」 08 **滑[すべ]り止[ど]め** 本命の学校に落ちたときに備えて、他の学校を受けておくこと。「〜にあと2校受けるつもりだ」 ●警戒すること 09 **戒[カイ]厳[ゲン]** 戦争や反乱などの非常事態に際し、大きな権力を持たされた軍隊が、国あるいは地域をきびしく警戒・管理すること。▷~令(戒厳を布告する命令) 10 **非[ヒ]常[ジョウ]線[セン]** ①災害や事件が起こったときに、一般の人が立ち入らないように、また、犯人が逃亡するのを防ぐために、一定の区域で行う警戒態勢。「犯人は〜を突破して逃げたらしい」 11 **警[ケイ]戒[カイ]線[セン]** ①非常の場合に、一般の人の立ち入りを禁じるために張る線。「事故のため、現場付近では〜が張られた」◇警戒するということに重きをおいた言い方だが、「非常線」のほうが一般的。②河川で、洪水を警戒すべき水位を示す線。「大雨のために水位は〜を越えた」 ●心構え 12 **心[こころ]構[がま]え** (予測される困難な物事に対処する)心の準備。「いざというときの〜ができている」 13 **心[こころ]掛[が]け** ふだんの心のもち方。「日ごろの〜が悪いから、こんなことになるんだ」 14 **気[き]構[がま]え** 予測されることや行おうとすることに対する心の準備。「彼は学問に対する〜が、我々のような凡人とは違う」 15 **積[つ]もり** (いざというときのために)心の準備をしたり、心の中で決めておいたりすること。「いずれは外国へ赴任するという〜でいてくれ」 16 **腹[はら]積[づ]もり** (より腹のすわった)心積もり。「君の〜を聞かせてほしい」 ●保険 17 **保[ホ]険[ケン]** 偶然の事故によって生じる損害などを補償するために、あらかじめ一定の金額(保険料)を払い込み、損害の程度などに応じて金銭(保険金)が支払われる制度。「~に入る」「~を掛ける」▷生命~・簡易~・定期~・終身~・養老~・傷害~・介護〜・自動車~・自賠責~・地震~・火災~・団体~・年金~・雇用~・社会~・労災~・損害~・健康~・国民健康~・医療~・盗難~・強制~・任意~ 18 **生[セイ]保[ホ]** 「生命保険」の略。契約者が死亡した際や疾病にかかった際に契約内容に則して保険金が支払われる。 19 **社[シャ]保[ホ]** 「社会保険」の略。国民の生活を保障するための保険。健康保険・厚生年金保険・労災保険・雇用保険など。 20 **損[ソン]保[ポ]** 「損害保険」の略。偶然の事故などによる損害を補償する保険。自動車保険・火災保険など。 21 **健[ケン]保[ポ]** 「健康保険」の略。疾病・けが・死亡などによる医療費等を補う社会保険の総称。特に、雇用労働者およびその家族に適用されるもの。 22 **国[コク]保[ホ]** 「国民健康保険」の略。農林水産業従事者などの、疾病・けが・死亡など <854> の医療費等を補う社会保険。 ### k 名詞の類:モノ 00 **置[お]き傘[がさ]** 突然の雨に備えて、会社などに置いておく傘。 ●常備薬 → 6703治すk●常備薬 ### x 名詞の類:トキ 00 **万[マン]が一[イチ]** ほとんどないが、ごくまれに何かが起こったとき。「もし〜事故が起きたら、急いで連絡してください」 01 **万[マン]が一[イチ]** 「万一」を強調した言い方。 02 **いざという時** 緊急の事態、または、何か重大な事件が起きたとき。「これらの防災用品は〜に役に立たないものばかりだ」 03 **まさかの時** 今は予想もできない、信じられないようなことが起こったとき。「〜に力になってくれる友こそ真の友だ」◇「まさか」は「真逆」ともあてる。 04 **非[ヒ]常[ジョウ]時[ジ]** 重大な事件や危機に直面したとき。「それは戦時下という〜でのできごとだった」 05 **有[ユウ]事[ジ]** 戦争や大災害などが起こったとき。「両国は~に備え、合同軍事演習を行った」▷~立法 06 **危[キ]急[キュウ]存[ソン]亡[ボウ]の秋[とき]** 図危険が目の前に迫って、存在し続けることができるかどうか、というとき。「1962年のキューバ危機は、人類にとって〜であった」 <855> # 45 探す・ねらう(探索・追求) ## 4500 探す ### a 動詞の類 ●さがす 00 **探[さが]す** 多数の人・ものの中に、求める人・ものを見つけようとする。「職を~」「欠点を~」「犯人を~」「なくした財布を~」◇「捜す」とも書く。ふつう「探す」は欲しいものを見つけようとする意に、「捜す」は見えなくなったものを見つけようとする意に用いる。 01 **探し回る** あちらこちらを動き回ってさがす。「逃げた犬を町中~」 02 **探し歩く** あちらこちら歩き回ってさがす。「絶版になった本を探し歩いて、ようやくある古書店で見つけた」◇「さがし回る」が、家の中などの狭い空間をあちこちさがすのにも広い範囲をさがすのにも用いられるのに対して、「さがし歩く」は狭い空間では用いられず、街・国など、広い範囲をあちこちさがす場合に用いられる。 03 **探し捲[まく]る** あらゆる手を尽くして所在のわからない人やものをさがすこと。「人手を多くしてさがしまくったが、結局見つからなかった」 04 **探[タン]索[サク]する** いろいろ手を尽くして人の居場所やもののありかをさがすこと。「金を積んだ沈没船を~する」 05 **捜[ソウ]査[サ]する** 警察が容疑者をさがし、犯罪の真相を究明しようとすること。「誘拐事件を秘密裏に~する」▷~網・~機関・~本部・~令状・強制~ 06 **捜[ソウ]索[サク]する** 行方のわからない人やものをさがすこと。「ヘリコプターで空から遭難者を〜する」▷~隊・~願・家宅~◇法令においては、「捜査」は、検察官などが公訴のために、犯人をさがし証拠を収集することで、「捜索」は、刑事訴訟法にもとづいて、検察官などが、証拠物件や犯人を発見するために家宅・身体・物件などを強制的に調べること。 07 **家[や]探[さが]しする** ①家の中をくまなくさがすこと。「証拠がないかと警察官が〜する」◇「家捜し」とも書く。②住む家をさがすこと。「転勤が決まったので~する」 08 **山[やま]狩[が]りする** 山中に逃げこんだ犯人や行方のわからない人や動物などをさがすために、大勢でさがし回ること。「迷子になった子をさがすために~する」 09 **検[ケン]索[サク]する** 目的のものがどこにあるのかを、索引などをたよりにさがすこと。「読みたい本をパソコンで〜する」 10 **模[モ]索[サク]する** いろいろなことを試みて、手段や方法をさがすこと。「解決方法を〜する」◇「摸索」とも書く。 11 **暗[アン]中[チュウ]模[モ]索[サク]する** 手がかりのないまま、手段や方法をいろいろさがしながらやってみること。「いまだに〜している状態から抜け出せない」 12 **物[ブッ]色[ショク]する** 多くの中から目的に合う適当な人やものをさがすこと。「手ごろな家を~する」 13 **ロケハンする** 適切なロケーションの場所を見つけること。「撮影候補地の~」◇和製洋語。「ロケーション(location)+ハンティング(hunting)」の略。 ●さがし出す △ → 1803見つけるa●突き止める ●さがし求める → 4501求めるa ●ほじる 14 **穿[ほじく]る** 秘密や欠点などを、穴をつついて掘るようにしてさがす。「聞かなくてもいいことを~」 15 **ほじくる** 俗「ほじる」の強調形。「人のあらを~」 16 **粗[あら]探[さが]しする** 人の欠点や過失をほじくる(また、それをあげつらったりする)こと。「~してライバルをおとしめる」「人の~ばかりするな」◇「粗捜し」とも書く。 17 **穿[セン]鑿[サク]する** 立ち入って細かいことまでほじくること。「人の過去を~する」 18 **詮[セン]索[サク]する** つきつめて、細かい所までくわしく事実をたずね探すこと。「種々の方面を〜して得た新事実」 ●探る 19 **探[さぐ]る** 手などで、見えないもののありかを探す。「鍵を取り出そうとポケットを~」「解決の手がかりを~」「敵の情勢を~」 20 **探りを入れる** 相手の気持ちや真意などを、それとなく探る。「探りを入れてみたけれど、なかなかのたぬきおやじでわからなかった」 21 **痛[いた]くもない腹[はら]を探[さぐ]られる** 身に覚えのないことについて疑われ、あれこれと探りを入れる。「事件の関係者と見なされ、痛くもない腹を探られて不愉快な思いをした」◇多く、受け身のかたちで用いる。 22 **探[さぐ]り合[あ]う** 互いに相手の考えや感情などを探る。「手の内を~」 23 **手[テ]探[さぐ]りする** ①手先の感応で探ってものを探ること。「出口を〜でさがす」②はっきりとした見通しがなく、勘などを頼りにして探ること。「今後の方針については、〜している状態である」 24 **嗅[か]ぎ回[まわ]る** 隠されたり、まだ明らかになっていない事柄を知ろうと、あちこち歩き回って探る。「刑事がおまえのことをかぎ回っているらしい」 25 **探[タン]偵[テイ]する** ひそかに他人の罪状や相手の事情を探ること。「依頼された人物の行動を〜する」 26 **偵[テイ]察[サツ]する** 敵や相手の動きをひそかに探ること。「敵の動静を〜する」▷~機 27 **内[ナイ]偵[テイ]する** 相手の事情をひそかに探ること。「反対勢力の動きを〜する」 28 **スパイする** 敵や相手の機密情報を探ること。「彼の行動を〜する」「外国へ行って~する」▷~活動・~罪・~衛星 spy <856> 29 **索[サク]敵[テキ]する** 敵の所在や兵力を探ること。「敵国上空から〜する」 ●探り出す → 1803見つけるa●突き止める ●探訪する → 2702訪れるa●訪れる ●あさる 30 **漁[あさ]る** ありそうなところで、求めているものを見つけようとさがす。「資料をあさって、ようやく目的の文献を見つけた」「からすがごみを~」◇もともとは「魚介類を採る」の意。単独での使用より、「買いあさる」「読みあさる」といったように、動詞の連用形に付いて、何かを求めてその動作を所々で行う意を表す用法が多い。 31 **漁[あさ]り捲[まく]る** 手当たりしだいにある種のものをさがし求める。「金にあかして印象派の絵画を〜」 32 **漁[あさ]り回[まわ]る** あるものを探し求めて、あちこちの店などを次々と回ること。「昔の雑誌を読みたくなって古本屋をあさり回った」 33 **渉[ショウ]猟[リョウ]する** あちこち歩き回って書物を読み漁ること。「野鳥の写真を撮るために山野を〜する」 34 **博[ハク]捜[ソウ]する** ある問題に関して、文献などを広くさがし求めること。「著者のメモに至るまで〜した研究書」 ### d 形容動詞の類 00 **猟[リョウ]奇[キ]的[テキ]な** ぞっとするものをことさらにさがし求める様子。「こんな殺人事件が多発する」 ### f 副詞の類 00 **血[チ]眼[マナコ]になって** 目を血走らせて、狂気のように必死にさがす様子。「彼はどこかに置き忘れた重要書類を〜さがした」◇「血眼で」ともいう。 01 **草[くさ]の根[ね]を分[わ]けても** どんなところも見落とさずにさがす様子。「戦乱で生き別れになった息子を〜さがすつもりだ」「警察は〜犯人をさがし出して逮捕するといっている」 02 **鵜[う]の目[め]鷹[たか]の目[め]で** 何かをさがそうとして、注意深くあたりを見回す様子。「掘り出し物を〜さがす」 03 **虱[しらみ]取[と]り潰[つぶ]しで** 虱の卵をさがすときのように、一つ一つのものを念入りに、かつ、丹念にさがす様子。「電話番号を書き付けた小さなメモを〜さがす」 04 **目[め]を皿[さら]にして** 驚きや、何かを注意深くさがす様子。「彼女が落としたコンタクトレンズを〜さがしたが見つからない」◇「目を皿のようにして」ともいう。 ●隅々までくまなく → 9911すべてf●残らず●すべて処理する様子 ### h 名詞の類:コト・サマ ●さがすこと 00 **探[さが]し物[もの]** 見あたらないものをさがすこと。「母の〜を手伝う」「〜はなんですか」◇「捜し物」とも書く。 01 **ねた探[さが]し** 新聞や雑誌などの記事や材料をさがすこと。「彼はいつも〜のために街に出かける」◇「ねた」は「たね」の倒語。 02 **絵[え]探[さが]し** 絵の中に隠されている別の絵や文字をさがし出す遊び。「息子と一緒に絵本に隠れている金魚の〜をした」 03 **宝[たから]探[さが]し** 隠してある宝物をさがし出すこと。品物をある人が隠しておいて、別の人が地図などを片手に〜をする」▷~ゲーム 04 **家[いえ]探[さが]し** 住む家をさがすこと。「結婚するために〜をする」 05 **嫁[よめ]探[さが]し** 自分の嫁になるような人を探すこと。「定職に就いたので、そろそろ〜をしよう」 06 **家[カ]宅[タク]捜[ソウ]索[サク]** 検察官・警察官などが職権によって家の中に入り、刑事事件の犯人や証拠物件をさがすこと。「証拠湮滅が行われる前に〜を行った」 ●探ること 07 **探[さぐ]り合[あ]い** 互いに相手の考えや感情などを探ること。「戦いの前に、すでに相手の動きの〜が始まっている」 08 **諜[チョウ]報[ホウ]** 敵の情報を探って味方に知らせること。▷~機関・~員・~活動 ●忍術 09 **忍[ニン]術[ジュツ]** 武家時代の、変装・速歩・跳躍などの特殊な技を用いて、敵の様子を探ったり襲ったりするための武術。甲賀流・伊賀流が有名。▷~使い 10 **忍びの術** 「忍術」の古い言い方。 11 **忍[ニン]法[ポウ]** 忍術の技や流儀。 ●あさること 12 **漁[あさ]り** 手に入れるためにさがし求めること。▷資料~◇接尾語的に使用されることが多い。 13 **猟[リョウ]奇[キ]** 奇怪なものや異常なものをわざわざさがし求めること。▷~小説・~趣味・~殺人・~事件 ●方向感覚 14 **方[ホウ]向[コウ]感[カン]覚[カク]** 道路や建物の位置や方向を正確に把握できる感覚。「私は〜がないので、町中での運転は妻に任せきりだ」「~のすぐれた人」 15 **土[ト]地[チ]勘[カン]** ある場所・地域の道路や建物の事情によく通じていること。「現場のあたりの道路や建物に通じていること。「このあたりに〜のある者の犯行と思われる」◇「土地鑑」とも書く。 16 **地[チ]理[リ]** 頭の中で探せるように記憶しているある場所・地域の地形、道、建物の位置、方位などの情報と知識。「学生時代にこのあたりに下宿していたので、〜はよく知っているつもりだったが、久しぶりに来てみてあまりの変化に驚いた」「その土地の〜に詳しい」「そのあたりの〜に明るい(暗い)」 ### k 名詞の類:モノ ●さがしもの 00 **探[さが]し物[もの]** 所在がわからなくなって、さがしているもの。「ようやく〜が見つかった」◇「捜し物」とも書く。 01 **尋[たず]ね物[もの]** 「さがし物」の、やや古い言い方。「〜のありかがわかった」「お尋ね物」の形で使われることが多い。 ●なくしたもの → 9805なくすk <857> ●さがす装置 02 **電[デン]波[パ]探[タン]知[チ]機[キ]** 電波によって物体までの距離・方向などを探る装置。 03 **電[デン]探[タン]** 「電波探知機」の略。 04 **レーダー** 電波を航空機や船などの対象物に向けて発射し、反射波を捕らえてその方向や距離を探る装置。◇「radio detecting and ranging」の略。radar 05 **魚[ギョ]群[グン]探[タン]知[チ]機[キ]** 超音波によって魚の群れや海底などを探る装置。 06 **魚[ギョ]探[タン]** 「魚群探知機」の略。 07 **ソナー** 超音波を使って、水の中にある物体をさがしたり、水深を探ったりする装置。◇「sound navigation ranging」の略。sonar ●さがすための照明器具 → 8703照らすm●照明器具 ●偵察機 → 3701戦うk●戦闘用の車両・船舶・航空機 ●索引 08 **索[サク]引[イン]** ある書物にのっている語句や項目を、さがしやすいように、五十音順などの一定の順序に並べ、それらがのっているページなどを示したもの。▷総~・部首~・五十音~・用語~・記事~ 09 **インデックス** 「索引」の洋語的表現。▶index ### q 名詞の類:イキモノ 00 **警[ケイ]察[サツ]犬[ケン]** 犯人をさがしたり、遭難者をさがしたりするために特別に訓練された犬。「〜が犯人の居所をかぎ出した」 01 **麻[マ]薬[ヤク]犬[ケン]** 空港などで、密輸された麻薬をさがし出すよう訓練された犬。「〜が荷物から大麻をさがし出す」 ### S 名詞の類:ヒト ●探る人 00 **探[さぐ]り** 敵の様子や状況を探る人。「いちはやく敵陣に〜を入れる」 01 **犬[いぬ]** 権力の手先となって、秘密をかぎ回るようにして探る人。「警察の〜となって働く」◇その人物を軽蔑した言い方。 02 **御[お]庭[ニワ]番[バン]** 江戸幕府の職名。将軍に直属し、諸大名の行動や世間の情報、軍事などの機密を探った人。旗本の中から選ばれた。 03 **忍[ニン]者[ジャ]** 忍術を用いて、敵方の様子を探る人。「戦国大名は〜を駆使して戦をした」 04 **忍びの者** 「忍者」の古い言い方。「それぞれの大名が〜を放って情報収集を行う」◇略して「忍び」ともいう。 05 **忍[ニン]術[ジュツ]使[つか]い** 忍術を使う人。 06 **くノ一** 女の忍者。「女」の字を分解すると「く」「ノ」「一」となるところから。 07 **回[まわ]し者[もの]** 自分たちの様子を探るために相手から送りこまれた人。「あいつは敵の〜に違いない」◇様子を探られた側からの言い方。 08 **隠[オン]密[ミツ]** 中世末から近世において、幕府や各藩に所属しながら、情報収集を行った武士。「わが藩に〜が入った」 09 **間[カン]者[ジャ]** 敵方の様子を探り、味方に情報を知らせる人。「敵国へ〜を放ち(はなち)入れた」 10 **間[カン]者[ジャ]** 図「間諜」の古い言い方。「~を放つ」 11 **密[ミッ]偵[テイ]** こっそりと相手の秘密や内情を探る人。「〜によってこちらの行動が筒抜けになっていた」 12 **諜[チョウ]報[ホウ]員[イン]** 諜報機関に所属して諜報活動に従事する人。「〜が敵に捕らえられた」 13 **スパイ** 敵や相手の機密情報を探る人。「敵国に〜を送りこむ」▷二重~・産業~spy 14 **探[タン]偵[テイ]** ひそかに他人の罪状や相手の事情を探る人。「警察に代わって〜が事件を解決する」▷~小説◇現在では「私立探偵」の意味で使用される。 15 **私[シ]立[リツ]探[タン]偵[テイ]** 依頼主から報酬を受けて、ある人物の身元や素行を探る人。「~に調査を依頼する」 ●警察官・刑事 → 4604つかまえるs●警察官 ●さがされる人 16 **尋[たず]ね人[びと]** 消息がとだえて、行方をさがされている人。「~のちらしを近県の駅にはる」 17 **御[お]尋[たず]ね者[もの]** 幕府の奉行所などが捕らえようとさがしていた犯人。現代では「指名手配中の容疑者」 18 **被[ヒ]疑[ギ]者[シャ]** 警察が捜査している犯罪事件の捜査中の容疑者。「〜の居所が判明した」 19 **指[シ]名[メイ]手[テ]配[ハイ]者[シャ]** 警察が逮捕するために、広く世間に名前を知らせている容疑者。 ### u 名詞の類:トコロ 00 **興[コウ]信[シン]所[ジョ]** 依頼に応じて、ある人物の秘密や企業の内部事情を探る民間の機関。「夫の浮気の調査を〜に依頼した」 01 **探[タン]偵[テイ]社[シャ]** 探偵することを商売にしている会社。 02 **情[ジョウ]報[ホウ]機[キ]関[カン]** 国内外の情報の収集・分析、諜報活動などを行う国家機関。代表的な情報機関として、アメリカの「CIA」(アメリカ中央情報局)、「FBI」(アメリカ連邦捜査局)、韓国の「KCIA」(韓国中央情報部)、旧ソ連の「KGB」(ソ連国家保安委員会)、ナチスドイツの「ゲシュタポ」などが挙げられる。 ●警察 → 4604つかまえるu●警察 ## 4501 求める ### a 動詞の類 00 **求める** 自分の望んでいるものを手に入れようとさがす。「結婚相手に理想の人を~」 01 **求む** 「求める」の古い言い方。「職を~」「優秀な人材を〜」「急募パート」◇現代では求人広告などで使用されることが多い。 02 **追い求める** 手に入れるまで、どこまでも追いかけてさがそうとする。「幻の魚を追い求めて渓谷をさかのぼる」 <858> 03 **探し求める** あるものを手に入れようとあちらこちらとさがし回る。「幻の財宝を3代にわたって〜」 04 **尋[たず]ねる** ①所在のわからないものの行方をさがし求める。「行方不明の息子をたずねて旅をする」②物事の先例などを探して明らかにする。「先例を歴史に~」◇「訊ねる」とも書く。 05 **探[タン]求[キュウ]する** 物事の本当の姿などをさがし求めること。「作家の未発表作品を〜する」◇「探求」は物を探して「もとめる」ことに重きが置かれ、「探究」は探している物事を最終的に「きわめる」点に重きが置かれる。 06 **追[ツイ]求[キュウ]する** 「追い求める」の漢語的表現。「理想を〜する」◇「追求」はその物事を追いかけて「もとめる」点に重きが置かれ、「追究」はその物事を明らかにするために追いかけ、最終的に「きわめる」点に重きが置かれる。 07 **求[キュウ]職[ショク]する** 勤め口をさがし求めること。「私はその時〜中の身で、経済的にも精神的にも不安を抱いていた」▷~者→求人 ●探究・追究 → 1800知るa●研究する ### h 名詞の類:コト・サマ 00 **求[キュウ]人[ジン]** 自分の職場で働いてくれる人をさがし求めること。「不景気のため〜を控える」▷~広告→求職 01 **就[シュウ]職[ショク]活[カツ]動[ドウ]** あちこちに出向いて、勤め口をさがし求めること。「〜に追われて学業がおろそかになる」 02 **求[キュウ]道[ドウ]** 図悟りや真理を求めること。▷~者・~心 03 **求[グ]道[ドウ]** 仏教で、仏の説いた教えや、世の道理、真理などを求めること。「ちょっとしたきっかけで〜の心をもつ」◇「ぐ」は「求」の呉音。 04 **求[グ]法[ホウ]** 仏教で、仏の説いた教えを求めること。「玄奘は〜のために、はるばる天竺へ旅出た」 ## 4502 ねらう ### a 動詞の類 ●ねらう 00 **狙う** 人や動物が、何らかの利益を得ようとして、これと決めたものに向かって注意を集中する。「蛇が獲物をねらって近づいた」「その男は、おじの財産をねらっていた」「標的を~」「今シーズンは優勝を~」「彼女に声をかけるチャンスをねらっているんだが、なかなかうまくいかない」「相手のすきをねらって武器を奪う」「効果を~」 01 **狙い定める** ねらう対象をはっきりと決める。「このレースは本命にねらい定めた」 02 **狙い澄ます** ねらった対象をはずさないように精神を集中する。「ねらい澄ましてホームランを放つ」 03 **狙いを付ける** 目標とするものをしっかり見定めること。「彼は一度ねらいをつけた獲物は必ず手に入れる」「やつは、これとねらいをつけたものは、必ず手に入れる」 04 **矯[た]める** 射撃や弓などの目標に(片方の目をつぶって)ねらいをつける。「よくためて猟銃を撃つ」 05 **窺[うかが]う** 人や動物が、求めた目標を手に入れるために、じっと様子を見て待つ。「ねらったものを手に入れるために、好機を~」 06 **付け狙う** ある目標のあとを執ようにつけて、機会をうかがう。「殺し屋が彼をつけねらっている」 07 **的[まと]を絞[しぼ]る** その対象を特化したり、より具体的で明確なものにしてねらう。「若者に的をしぼって、新製品を開発する」 08 **日[ヒ]和[ヨ]る** 日和見をする。「日和った発言」◇「日和見」の「日和」が動詞化した語。 ●ねらい撃つ → 5209弾くa●ねらい撃つ ●目を付ける → 0401見つめるa●注意すべきものとして見る ●付け入る 09 **付け入る** 相手のすきや弱点などを、よい機会として目をつけ利用する。「彼には〜すきがない」 10 **付け込む** 相手のすきや弱点などを利用する。「彼がお人よしなのにつけこんで、たかり放題らしい」 11 **足[あし]元[もと]を見る** 相手の事情や弱みを見透かして、自分の利益を計ろうとする。「その店の主人は、人の足元を見て、法外な値段をふっかけてきた」 12 **乗じる** ある状況をうまく利用して事を行う。「すきに乗じて敵の陣地に攻め入った」「夜陰に乗じて脱出する」◇「乗ずる」ともいう。 13 **隙[すき]を衝[つ]く** 相手が油断しているところをねらって事を行う。「相手の守備の一瞬のすきをついてゴールを決めた」 14 **不[フ]意[イ]を衝[つ]く** 相手が予期していないところを攻撃すること。「敵の守備隊が不意をつかれて慌てるところを一気に攻め入った」◇「不意を討つ」ともいう。 15 **足[あし]を掬[すく]う** 相手のすきをねらって失敗させ(たり、自分の利益をはかる)。「思わぬ伏兵に足をすくわれた」 ●目指す 16 **目[め]指[ざ]す** ある目標に到達しようとする態勢をとる。「今までにない辞書を~」「大学進学を~」「東京を目指して車を走らせる」「来年4月までの完成を~」◇「目差す」とも書く。 17 **向かう** ある方向をめざして動く。「夢の実現に向かって努力する」 18 **志[シ]向[コウ]する** 気持ちがある方向を目指して動く。「保守への強い〜」「新しいものを〜する土地柄で育つ」▷権力~・上昇~・健康~ 19 **指[シ]向[コウ]する** ある方向を目指して進むこと。「新政府は経済復興を〜する」「志向」が心の働きでその方向を目指すことであるのに対して、「指向」はものや事柄がある方向を指していることをいう。 20 **目[め]掛[が]ける** あるものを目標として、その方向を目指す。「手負いの動物目がけて飛びかかる」「雪合戦で、子供たちは相手を目がけて懸命に雪玉を投げつけた」 21 **向ける** 具体的なある場所や目標の方向に進むこと。「全選手が開幕に向けて調整する野球選手」 <859> 22 **宛[あ]てる** 郵便物などの送り先として、人・場所を具体的に指定する。「母にあてた手紙」「連盟の事務局にあてて嘆願書を出す」 ### d 形容動詞の類 00 **虎[コ]視[シ]眈[タン]々[タン]たる** 猛獣が鋭い目つきで獲物をじっとねらっているように、機会をうかがっている様子。「新政権樹立を〜とねらっている」 01 **どさくさ紛[まぎ]れの** 物事が入り乱れて混乱している状態に乗じて、何かを行う様子。「~に金を持ち出す」 ### f 副詞の類 00 **此[こ]の時[とき]とばかりに** 自分がぜひとも実行したいことができそうな機会がきたと思って(いるかのように)、思いきりする様子。「大型連休になると、彼女たちは〜に海外旅行に出かける」「先輩社員が上司を批判するのを聞き、彼は便乗して〜に悪口を言った」 01 **此処[ここ]ぞとばかりに** いまがそれをする絶好かつ重要な機会だと思って、全力でする様子。「論敵の不用意な発言を聞いて、彼女は〜に相手の論理の矛盾をまくしたてた」 02 **此処[ここ]を先[セン]途[ド]と** いまが勝敗・成否を分ける重要な場面だと考えて、力の限りを尽くす様子。「敵の隊列が乱れるのを見て、わが軍は~攻撃した」 ### h 名詞の類:コト・サマ 00 **狙[ねら]い** ねらうこと。「一般の読者を〜に定めた書籍」「〜がはずれる」 01 **穴[アナ]狙[ねら]い** 競馬や競輪などで、人気のない、配当の高いものをねらうこと。「元手を取り戻すには〜しかない」 02 **財[ザイ]産[サン]目[め]当[あ]て** 隠された本当のねらい。「親の財産が〜で結婚する」 03 **照[ショウ]準[ジュン]** 照準器でねらいを定めること。「敵のレーダー基地に〜を定めて砲撃する」▷~器 04 **目[モク]的[テキ]** 何かを行うことによって、実現したいと望む物事。「何の〜ももたずに入学する」「所期の〜を果たす」「〜のためには手段を選ばない」「やつの〜は金だ」「〜をはっきりさせる」「今回の旅の〜は、この国独特の食べ物を味わうことです」▷利用~・事業~・~意識・~地 05 **目[モク]標[ヒョウ]** 達成しようと望む物事。「店舗を50店に拡大することを〜にする」「当面の〜は予選を勝ち抜くことです」「優勝という大きな〜に向かって努力する」「ついに〜を達成した」▷生活~・戦略~・~額◇「めじるし(目標)」を音読みしたもの。 06 **目処[めど]** その時期などを、いちおうの目標とすること。「来年完成を〜に作業を行う」 07 **目途[めど]** 「めど」のかたい言い方。「8月末竣工を〜として作業を進める」 ●意図 → 1506図るh●意図 ●日和見 08 **日[ヒ]和[ヨ]見[ミ]** 有利なほうにつこうと、形勢を見ていて、なかなか態度を決めないこと。▷~主義 09 **洞[ほら]ヶ峠[とうげ]** 日和見。「~をきめこむ」◇「洞が峠」とも書く。京都と大阪の境にある峠の名。山崎の合戦(1582年)で、筒井順慶がここで戦いをながめながら有利なほうへつこうとしたといわれることから。 10 **風[かざ]見[み]鶏[どり]** 自分の主義・主張ではなく、ただ有利なほうにつこうとする、その時々の情勢しだいで、ころころと態度を変える人。 11 **日[ヒ]和[ヨ]見[ミ]主[シュ]義[ギ]** 有利なほうにつこうとする、その時々の情勢しだいで、ころころと態度を変える人。 ### k 名詞の類:モノ ●ねらう対象 00 **目[め]当[あ]て** 目をつけて手に入れようとねらうもの。「この古書展にも〜の本はなかった」「彼女のお〜は大会社の御曹司だそうだ」「新商品~に徹夜で並んだ」 01 **対[タイ]象[ショウ]** ある働きかけをして、そこから利益などを得ようとするもの。「クイズファンを〜とした番組」「所得のない人は課税の〜にならない」「研究の〜は微生物です」 02 **的[まと]** ①射撃・攻撃の対象。「〜を正確にねらう」②人々の関心や興味などが集中する対象。「彼は女生徒のあこがれの〜だった」「軽率な行動によって、彼は非難の〜になった」「〜外れな議論は時間の無駄だ」 03 **標[ヒョウ]的[テキ]** 射撃・攻撃・非難などの対象。「〜に向かって矢を射る」「急進派の論客である彼は、反対派の攻撃の〜になった」 04 **金[キン]的[テキ]** 誰もが手に入れたいとねらっていながら、なかなか手に入らないもの。「〜を射止める」◇金紙をはった小さな的の意から。 05 **ターゲット** ①「標的」の洋語的表現。「暗殺者の〜は政府高官だった」②そこから経済的な利益を得ようとする対象。「若い女性に〜をしぼった新雑誌」「高校生を〜にしたキャッチセールス」target 06 **狙い目** ねらうと利益を得られる可能性が高いと思われるもの。「次回のレースは人気薄の5番が〜だ」「A社の株を買うなら今が〜だ」「声をかけるなら、ひとりで退屈そうにしている女性が〜だ」◇博打で、出てほしいと願っているさいころの目の意から。 07 **餌[え]食[じき]** 欲望や利益の対象のために、おおわれたり、だまされたりして犠牲になるもの。「だまされて男についていこうとしていた彼女は、不良たちの〜になるところだった」 08 **好[コウ]餌[ジ]** 他人の欲望や利益のための犠牲になりやすいもの。「芸能界にあこがれる少女たちは、悪徳スカウトの〜である」 09 **食[く]い物[もの]** 利益を得るために、だまして利用するもの。「若い女の子を〜にしている最低の男だ」 10 **鴨[かも]** 利益を得るために利用しやすかったり、勝負事で負かしやすい相手。「弱いくせに賭け事が好きで、いい〜にされているばかな男」「〜が葱しょってやってくる(利用したり負かしやすい相手が、さらに都合のよいものをもつなどして現れ、願ってもないことである)」 ### S 名詞の類:ヒト ●狙撃手 → 5209弾くs <860> ### u 名詞の類:トコロ 00 **狙[ねら]い所[どころ]** ねらいとする点。「この作品の〜がなかなかつかめない」 01 **付[つ]け目[め]** 相手の弱点や油断などを利用して、彼は金をだまし取られた」 02 **当[あ]て所[ど]** あてにするところ。「〜もない旅を続ける」 03 **目[モク]的[テキ]地[チ]** 何かを行うために、到達しようとする土地。「今回の調査の〜は中央アジアです」「無事~に到着した」 # 4503 追う ### a 動詞の類 ●追う 00 **追う** 先に行くものに到達するために、あとから急いで行く。「刑事が犯人を~」「彼女は、家をとびだした兄を追って上京した」「理想を~」「流行を~」◇「逐う」とも書く。「追い掛ける」に比べて、やや文章語的。 01 **追[お]い掛[か]ける** 先に進んでいるものや逃げているものに追いつこうとして、あとから急いで行く。「魚をくわえた猫を~」「いつまでも夢を〜」 02 **追[お]っ掛[か]ける** 俗追いかける。「演歌歌手を日本中~ファンがいる」 03 **追[あとお]いする** 先に行くもののあとを追っていく。「流行を〜」「母親が死んだあとを追うように死んだ」「困ったファン」▷~心中・~自殺◇「跡追い」とも書く。 04 **後[あと]を追[お]う** 先に行くもののあとから追うこと。「逃亡した犯人の~」「後を追う」「後追いする」は、亡くなった人を慕って自ら命を絶つ意でも用いる。「跡を追う」とも書く。 05 **追[ツイ]跡[セキ]する** 逃げていくものなどのあとを追うこと。「犯人の車を~する」 06 **追[ツイ]走[ソウ]する** 人のあとを追って走ること。「優勝候補のランナーを~する」 ●しつこく追う 07 **追[お]い捲[まく]る** あらゆる方法を用いてどこまでも激しく追い続ける。「逃げていく車をどこまでも〜」 08 **追[お]いすがる** 逃げていくものをつかまえようとしつこく追う。「逃げる男の足に〜なんてみっともないぞ」 09 **追い掛け回す** 逃げ回るものを、こちらもしつこく追いかける。「逃げ回る子犬を追いかけ回して遊ぶ子供たち」 10 **追っ掛け回す** 追いかけ回す。「人気女優を〜記者」 11 **深[ふか]追[お]いする** どこまでもしつこく追うこと。「〜しすぎて相手のわなにはまった」 12 **追[お]い詰[つ]める** 逃げ場がなくなるまで追う。「暴れ馬を柵のところまで〜」 ●追い込む → 5600入れるa●自分から遠ざかるほうに移動させて入れる ●激しく追う 13 **追[お]い上[あ]げる** 後ろのものが前のものにだんだん近づく。「最後に3番手の馬が追い上げて、ついに追い抜いた」 14 **急[キュウ]追[ツイ]する** ものすごい勢いで、激しく追うこと。「検問を突破して逃げていく車を〜する」 15 **猛[モウ]追[ツイ]する** 激しく追いかけること。「最後の1周となり、後続の選手が〜してきた」 ●付ける 16 **付ける** 人を見失わないように追う。「刑事が容疑者のあとを~」 17 **付[つ]け回[まわ]す** ある目的のために、しつこくあとを追う。「変な男が女性をつけ回している」 18 **尾[ビ]行[コウ]する** 人の行動を調べるために、気づかれないようにあとをつけること。「変装して〜する」 19 **追[ツイ]尾[ビ]する** 図あとをつけていくこと。「ミサイルが戦闘機を〜する」 ### h 名詞の類:コト・サマ ●追うこと 00 **追[お]い** 追うこと。「最後の直線での〜があまくて負けた」 01 **追[お]っ掛[か]け** 追いかけること。「公演の後、タクシーに乗ったスターをファンが〜」◇「おいかけ」の音便形。 02 **追い掛[か]けっこ** 追いかけたり追いかけられたりすること。「親猫と子猫が〜をしている」◇「おっかけっこ」ともいう。 03 **カーチェイス** 自動車に乗って逃げる人を、他の自動車に乗った人が激しく追いかけること。「~の場面がスリリングな映画」car chase ●鬼ごっこ → 3200遊ぶi●2人以上で行う子供の遊び ### S 名詞の類:ヒト ●追う人 00 **追[お]い手[て]** 犯人など逃げる者を追いかける人。◇多く、複数の人の場合に使用する。 01 **追っ手** 「追い手」の音便形。「~が間近まで迫っている」◇「追い手」よりも「追っ手」のほうが一般的。 02 **追[お]っ掛[か]け** 有名人などを追いかけるファン。「〜の数でタレントの人気がわかるらしい」 03 **親[シン]衛[エイ]隊[タイ]** ある人、特にある芸能人の熱烈なファンで、いつもその人を追い、とりまいている人たち。 04 **グルーピー** アイドル歌手やスポーツ選手などを追い回す若い女性。「~がホテルのまわりでたむろしている」groupie 05 **ストーカー** 異常なしつこさで、特定の異性や有名人などをつけ回し、苦痛を与える人。stalker # 4504 狩る ### a 動詞の類 00 **狩[か]る** 山野で、野生の鳥や獣を追って捕らえたり、花や草木・きのこなどをさがしてとったりする。「猟師が熊を~」◇「猟る」とも書 <861> く。 01 **狩[シュ]猟[リョウ]する** 山野で銃・網・わななどを使って野生の鳥や獣を捕らえること。「山で猪を〜する」 02 **密[ミツ]猟[リョウ]する** 禁制を破って、こっそりと野生の鳥や獣を捕ること。「かすみ網を使ってつぐみを〜する」 03 **遊[ユウ]猟[リョウ]する** 狩りをして楽しむこと。「仲間で〜する会を結成する」 ●捕る → 4605捕るa ### h 名詞の類:コト・サマ 00 **狩[か]り** 狩ること。「朝早く山に〜に出かけた」▷鹿~・猪~・狐~・熊~・鴨~・蛍~・きのこ~◇「猟」とも書く。「熊狩り」のような複合語を構成するときには、ふつう「がり」とにごる。 01 **山[やま]狩[が]り** 山で鳥や獣を捕らえること。「わなをしかけて猪の〜に出かける」 02 **鳥[とり]打[う]ち** 銃で鳥を撃つこと。「禁猟期間が明けると~に出かける」◇「鳥撃ち」とも書く。 03 **猟[リョウ]** 鳥や獣を捕らえること。「近所の山で〜をする」▷鴨~◇魚や貝などの水産物をとる場合は「漁」と書く。 04 **銃[ジュウ]猟[リョウ]** ライフル銃や散弾銃などで鳥や獣を撃って捕らえること。「最近の狩猟といえば、〜によるものがほとんどだ」 05 **ハンティングする** 狩猟。特にスポーツとして狩猟をすること。「最近は熟年層を中心に〜が盛んになってきた」◇「ハンチング」ともいう。hunting 06 **漁[ギョ]猟[リョウ]** 漁業と狩猟。 ### k 名詞の類:モノ 00 **猟[リョウ]具[グ]** 鳥や獣を捕るために使用する道具。「猟法によって〜を使い分ける」 ●罠 → 4605捕るk●生き物をとる道具 ●猟銃 → 5209弾くk●銃の種類 ### q 名詞の類:イキモノ ●猟犬 → 0101育てるq●犬 ### S 名詞の類:ヒト 00 **猟[リョウ]師[シ]** 鳥や獣を捕らえることを職業としている人。「〜が犬を連れて〜に山へ入る」 01 **猟[リョウ]人[ジン]** 文猟師。 02 **狩[かり]人[うど]** 雅猟師。「〜が犬をつれて歩いている」◇「かりゅうど」の「かりびと(狩人)」の音便形。「かりうど」とも表記する。 03 **勢[セ]子[コ]** 狩りのとき、獲物を追い立てる人。「~が音をたてて鹿を追い出す」「列卒」とも書く。 04 **鳥[とり]打[う]ち** 銃で鳥を撃つ人。「山で〜の銃の音が聞こえる」 05 **またぎ** 東北地方の山間部で活動する猟師。「〜は独特の狩猟方法をもっている」 06 **ハンター** 狩猟をする人。「〜が誤って猟犬を撃った」hunter ### u 名詞の類:トコロ 00 **狩[か]り場[ば]** 狩猟をする場所。「いつもの〜に出かける」 01 **猟[リョウ]場[バ]** 狩猟をするのに適した場所。「この山は〜にするとしよう」 02 **猟[リョウ]区[ク]** 狩猟をすることを許されている区域。「この地域には3か所の〜が設けられている」 ### x 名詞の類:トキ 00 **猟[リョウ]期[キ]** ①狩猟が許されている期間。「~になると、事故が新聞をにぎわす」②ある種の鳥や獣の狩猟に適している時期。 <862> # 46 得る・奪う (獲得) ## 4600 得る ### a 動詞の類 **得る** ①あるものを、自分が自由に扱えるようにする(扱えるようになる)。「日々の糧[かて]を〜ために汗を流す」「ふとしたことから、大金を得た」②自分にとって好ましい状態を(生じさせて)受け入れる。「上司の許可を得て外出する」「満足できる結果が得られて安心した」「相手の信頼を得ようと努めた」 01 **得る** 「あの講演会は大いに〜ところがあった」◇「考え得るケース」のように「・・・することができる」の意の場合や、「中止もあり得る」のように「・・・するかもしれない」という意の場合のような、補助動詞的用法の場合は「うる」を用いることのほうが多い。 02 **取[と]る** 相手が所有していたり、別のところにあったりするものを、自分のところにもって来(て、自由に使えるようにす)る。「この食品からは十分な栄養が取れます」「バランスのよい食事を〜ことが大切です」「運転免許を〜のにはずいぶんお金がかかるようだ」「7回[かい]の表[おもて]に3点取ってリードしている」「政権を〜」「彼は若い割にいい給料を取っている」「ようやく休みが取れた」◇栄養や食事の場合は「摂[と]る」とも書く。 03 **取得[シュトク]する** 手続きにしたがって得ること。「不動産を〜する際には税がかかる」「運転免許を〜した」 04 **獲得[カクトク]する** 価値のあるものを努力して得ること。「大会に出て優勝杯を〜した」「過半数の議席を〜した」 05 **収得[シュウトク]** 受け取って、得ること。「公金をひそかに〜する」▷〜税 06 **勝[か]ち得[え]る** 努力の結果、得る。「自分の考えを真剣に述べたので、相手の信頼を〜ことができた」◇「贏[か]ち得[え]る」とも書く。 07 **勝[か]ち取[と]る** 争いなどに勝って、相手の支配していたものを自分のものとする。「3度目の挑戦で、王座を勝ち取った」「交渉のすえ、要求した満額を勝ち取った」 08 **博[ハク]する** 人々の称賛や人気などを得る。「貧しい身なりで芸をして大喝采を博した」「巨利を〜」 09 **博[はく]す** 「博する」の古い言い方。「好評を〜」 10 **収[おさ]める** よい結果を、しっかりと得る。「彼の企画したイベントは、予想以上の成功を収めた」「A校はすばらしいチームワークで、みごと勝利を収めた」 11 **拾[ひろ]う** 思いがけないものを得る。「相手チームのミスで勝ちを〜」 12 **貰[もら]う** 競争や勝負事で、楽に勝ちを得る。「相手のエースが出てこないなら、この試合はもらったも同然だ」「悪いが、この勝負はもらったぜ」◇「相手ピッチャーの自滅で追加点をもらった」のように、試合や勝負事で「点をもらう」という言い方もある。 13 **頂[いただ]く** 目上の者が自分に好意で与えるものを、ありがたく得る意から。「相手が若者なんだから、この試合はいただいたも同然だ」◇「戴く」とも書く。 **●手[て]に入[い]れる** 14 **自分[じぶん]の物[もの]にする** あるものを、自分のものとして、思いどおりに使えるようにする。「彼はその土地を自分のものにしようとして、あれこれ画策した」「彼女はその技法を完全に自分のものにしている」 15 **自分[じぶん]の物[もの]とする** 「自分のものにする」の、やや改まった言い方。「この国が共産主義を本当に自分のものとし、自立するまでには、まだ時間がかかる」 16 **物[もの]にする** 自分の所有にしたい、特に、異性を。「ずっとあこがれてきた彼女を、ついものにした」 17 **ゲットする** 賞品や欲しいものを得ること。「クイズ全問正解して、ハワイ旅行を〜しよう」「あこがれの彼女を〜した」◇多く、若者が用いる。get 18 **手[て]に入[い]れる** 欲しいものを、苦労・努力して得る。「探していた古書をようやく手に入れた」「彼はついに最高の地位を手に入れた」 19 **入手[ニュウシュ]する** 図ものや情報を自分のものにすること。「この本を〜するのは骨が折れた」「最新情報を〜した」▷〜先 20 **手[て]にする** 苦心・努力して、自分のものにする。「努力のかいあって、ついに彼女は金メダルを手にした」「戦後わが国は経済的な繁栄を手にした」 21 **手中[シュチュウ]にする** (しっかりと)手にする。「9回裏で勝利を手中にしたと思ったその時、ハプニングはおきた」「その男が巨万の富と権力を手中にしたときから、この国の悲劇は始まった」◇「掌中[しょうちゅう]にする」ともいう。 22 **手中[シュチュウ]に収[おさ]める** 「手中にする」の、やや堅い言い方。「彼は強大な権力を手中に収め、権勢をふるった」◇「掌中[しょうちゅう]に収める」ともいう。 23 **掴[つか]む** 手がかりを得て、物事の本質を知ったり、確かに自分のものにしたりする。「知りたかった情報や欲しいと思っていたものを〜」「手がかりを〜」「彼が犯人だという証拠を〜」「相手の弱点を〜」「苦節10年、ようやくチャンスをつかんだ」「幸運を〜」「大金を〜」◇「攫[つか]む」とも書く。 24 **摘[つ]み取[と]る** 努力・苦労をして、権力や名誉などを得る意から。「ばらにもまさる美しさで、摘み取るような努力をして、ついにチャンピオンの座をつかみ取った」 25 **握[にぎ]る** 自分の思いどおりにできるものとして、確かに持つ。「この国の実権を握っているのは政府ではなく軍部である」「事件解決の鍵を握っているのはあの男だ」「やつは彼女の秘密を握っている」 <863> **手[し]中[ちゅう]に収[おさ]める** 支配して自分の思いどおりにすることができる状態にすること。「クーデターによって軍が全権を〜した」「部下を〜する」 **把[は]持[じ]** 権力・思想・形象などをしっかりと自分のものとしてつかむこと。「権力を~する」 **射[い]止[と]める** ねらっていたものをうまく得る。「長い下積み生活のあと、新人お笑い大賞を射止めた」「彼女の心を~」 **せしめる** 人をだましたり、不正な手段を使ったりして、金品などを自分のものにする。「有名人のふりをして、大金をせしめた」 **有[あ]り付[つ]く** 仕事など生活に関して望んでいたものを、やっとのことで手に入れる。「ようやくごちそうにありついた」◇「在り付く」とも書く。 **入[にゅう]稿[こう]** 出版社が、著者の原稿を受け取ること。「締め切りを1週間過ぎ、ようやく〜した」 ## ●おさえる **押[お]さえる** 他人が手出しできないように、それを完全に自分のものとしているかえるようにする。「明白な証拠を押さえられて、どうしようもなかった」「A席を3枚~」 **確[かく]保[ほ]** 自分で使うのに必要なものとして、しっかりと押さえること。「アルバイトの学生を〜する」「資材を〜しておく」 ## ●競り落とす **競[せ]り落[お]とす** せり市で品物を買い取って自分のものにする。「印象派の巨匠の絵画を競り落としたのは日本人らしい」 **競[けい]落[らく]** 競り落とすこと。「その土地を〜したのは大手の不動産会社だった」◇法律では「けいらく」という。 **落[らく]札[さつ]** せりや入札の結果、それを自分のものである権利を取得すること。「A社はその工事を5億円で〜した」「名画を50億円で~したのは日本人だそうだ」▷~価格 ## ●取り入れる **取[と]り入[い]れる** 他の文化・技術・制度などをまねたり導入したりして、自分のものとする。「欧米の文化を~」「新しい技術を取り入れて、生産の効率化をめざす」「体験学習を取り入れた授業」 **取[と]り込[こ]む** 他のよいところを、自分の意見などに取り入れたり、芸術作品に取り入れたりして、その中に入れる。「現場の意見を十分に取り込んだ修正案」「水墨画の手法を巧みに取り込んだ画法」 **先[さき]取[ど]り** 人に先んじて新しい物事を取り入れ、事を行ったり自分のものにしたりすること。「時代を〜したビジネス」「流行を〜したファッション」 **吸[きゅう]収[しゅう]** 他の文化・思想などを自分のものにすること。「豊富な知識を〜する」 **摂[せっ]取[しゅ]** 栄養などを体内に取り入れて自分のものにすること。「栄養をバランスよく〜することがたいせつです」「わが国は開国以来、進んで西洋の文化を〜してきた」 ## ●取り返す **取[と]り返[かえ]す** 一度取られたり与えたりして失った所有物を再び手元に所有して、自由に使えるようにする。「人に貸した金をようやく取り返した」 **取[と]り戻[もど]す** 一度取られたり与えたりして失った所有物を取り返し、以前と変わることのない状態で使えるようにする。「奪われた土地を~」 **買[か]い戻[もど]す** 一度売ったものを、代金を払って取り返す。「事業に失敗してやむなく手放した土地を、ようやく買い戻した」 **回[かい]収[しゅう]** 貸した金を返してもらうこと。投資した金と同額の利益を得ること。「貸付金を〜する」「投資資金を短期間で〜するのは困難である」 **元[もと]を取[と]る** 投資した金や、努力・苦労などに見合うだけの利益を得ること。「仕入れたものを9000円で売ったら元が取れない」 ●めとる → 2803添うa●めとる ## ●その他 **得[とく]点[てん]** 試験やスポーツの試合などで点を得ること。「大量に~して、コールドゲームで勝った」→失点 **先[せん]取[しゅ]** 相手より先に点を取ること。「相手のエラーによって3点〜した」▷~点 **得[とく]票[ひょう]** 選挙で票を得ること。「A候補者が80%を〜し、圧勝した」▷~数・~率 ## d 形容動詞の類 **既[き]得[とく]の** 権利などをすでに手に入れている様子。「〜権を主張する」▷~権 ## h 名詞の類:コト・サマ **貰[もら]い** 試合や勝負事で、楽に勝ちを得ること。「相手は素人なんだから、この勝負は〜だぜ」 **頂[いただ]き** 試合などで、勝敗が決すること。「これだけ点差がついたら、もうこの試合は〜だな」◇「戴き」とも書く。 **買[か]い戻[もど]し** 買い戻すこと。「土地の〜をはかる」 ## k 名詞の類:モノ ●取り分 **分[ぶん]** 全体の中の、その人のものとして、分け与えられる(た)もの。「このケーキは君の〜だよ」「席の予約は、僕の〜もとっておいてくれ」 **取[と]り分[ぶん]** 何人かで金品を分けるときの、それぞれの人が取る分。「この仕事がうまくいくと、おまえの〜は100万円だ」 **分[わ]け前[まえ]** 何人かで金品を分けるときの、それぞれの人に分け与えられる分。「地位を利用して、利益の〜にあずかろうとする役人」「彼は〜が少ないと文句を言った」 **割[わ]り前[まえ]** 何人かで金品を分けたり負担したりするときの、割り当てられる分。「~はしっかり受け取った」「~を支払う」▷~勘定 ## ●取得するもの **資[し]格[かく]** 一定の知識や技能をもっているので、特定の仕事を行ってよいと公に認められた地位。「不動産鑑定士の~を取った」▷~試験 **免[めん]許[きょ]** ある行為について、一定の知識・技能などを満たしているので、それを行ってよいと <864> 官公庁が与える許可(証)。「大学に入って教員の〜を取る」▷運転~・教員~・調理師~・無~ **仮[かり]免[めん]許[きょ]** 資格を得る最終段階まではいかず、その途中のある段階までを修了したことを認める仮の免許。「〜で路上運転の練習をする」◇自動車運転免許の仮免許をいうことが多い。 **仮[かり]免[めん]** 「仮免許」の略。 **特[とっ]許[きょ]** 新しい発明や考案をしたとき、国がその発明を独占して使用してよいという特別の許可。「~がおりる」「~を申請する」▷~権 **パテント** 「特許」の洋語的表現。「コンピューターソフトの〜をめぐって国際間の問題となった」patent **ライセンス** ①モータースポーツやスキューバダイビングなどで必要とされる特殊技能を備えているので、それを行ってよいと組織・連盟などが与える許可。「~を与える」「~を取得するための講習」▷A級~②他企業が所有している特許や技術などの使用許可。「~をもつ業者」▷~契約 license ●免状・免許証など → 4219許すk ●権利 → 9606持つh ●得票 △ 1701選ぶk●票 ▶得点 3702競うj●得点 ## S 名詞の類:ヒト **取[しゅ]得[とく]者[しゃ]** 資格や不動産などを取得した人。「運転免許の~」 **獲[かく]得[とく]者[しゃ]** 賞や賞品などを獲得した人。「今大会の金メダル~は2人だった」「1年分のビールと、東京―ロサンゼルス往復航空券の〜はA氏です」 **落[らく]札[さつ]者[しゃ]** せりや入札で落札した人。「1億円の値がついた名画の~はアメリカの大富豪だった」「ダム工事の〜は大手のゼネコンだ」 **得[とく]点[てん]者[しゃ]** 得点を競うスポーツなどで、点を入れた人。「前半の〜は、AとBの2人だった」 **ポイントゲッター** 団体競技の中で得点能力の高い選手。◇和製洋語。ポイント(point)+ゲッター(getter) **ストライカー** サッカーで、得点能力の高い選手。「~としてならした往年の名選手」striker **エースストライカー** そのチームで最高のストライカー。ace striker # 4601 修める ## a 動詞の類 ●修める **修[おさ]める** 学問や技芸などを学び、自分のものとする。「若くして外国に渡り学問を修めた人」「仏教の心を〜」◇ややかたい言い方。個別的な知識や技術でなく、総合的な体系を自分のものにするという意。 **修[しゅう]得[とく]** 学問や技術を修めること。特に、学問の単位や学位を修めること。「卒業に必要な単位はすでに〜している」▷~単位◇おもに教育関係で用いられる。 **習[しゅう]得[とく]** 学問や技術などを習って自分のものとすること。「コンピューターの扱い方を〜する」 **身[み]に付[つ]ける** 習った学問や技術などを、練習して完全に自分のものとする。「英語を〜」 **物[もの]にする** 心して学んで自分のものにする。「特訓をして、ようやくこの曲をものにした」 **マスター** ある学問や技術などを完全に自分のものとすること。「大学に入ってからバイオリンを〜した」「英語を〜する」master **嗜[たしな]む** 芸事などを(趣味として)身につけている。「へたの横好きですが、書をたしなみます」 **修[しゅう]学[がく]** 学問を修めること。「英文学を〜するためにイギリスに渡る」▷~旅行 **学[がく]修[しゅう]** 学問を修めること。「伝統的な学問を〜する」「修学」のほうが一般的。 **研[けん]修[しゅう]** 技能や知識をみがき修めること。「英語を〜するためにアメリカへ1年間留学する」▷~期間・視察~旅行 **履[り]修[しゅう]** 定められた学科などを学び修めること。「教員免許に必要な単位を〜する」 **専[せん]修[しゅう]** ある分野だけを特に深く修めること。「英語を〜する課程をもつ高校は人気がある」▷~学校 **兼[けん]修[しゅう]** 2つ以上の学問や技芸を同時に修めること。「花嫁修業のために、お花とお茶を〜する」 **修[しゅう]業[ぎょう]** 学問や技芸を習い、自分のものとして習い終えること。「一つの課程を〜して次の課程に移る」▷~年限・~証書 **成[せい]業[ぎょう]** 事業・学業を成し遂げ、実りある結果を得ること。「苦労して英学を〜し、幕府の通詞となった」 ●学ぶ → 1806学ぶa●学ぶ ●専攻する 1800知るa●研究する ●会得する → 1800知るa●心得る ▶修了する → 9004終えるa●特定のことを終える ## ●修業する **修[しゅう]業[ぎょう]** 学問や技芸などを習い修める(ようと努める)こと。「彼は老舗の料亭で~したあと、自分の店をもった」「幼いころより〜を積んできた役者」「その程度じゃ、まだ〜が足りないな」▷花嫁~◇「しゅうぎょう」が本来の読み方。 **修[しゅ]行[ぎょう]** ①仏教で、悟りを得るために、精神的・肉体的に苦しい宗教的な行為をするなどして励むこと。「滝に打たれて~する」②より高度な学問・武術などを、努力して身につけること。「剣の道をきわめようと、山にこもって~する」 **武[む]者[しゃ]修[しゅう]行[ぎょう]** 武芸や技芸などをより高めるために、諸国を旅して修行すること。「一流のシェフになるために、フランスで~する」◇昔、武士が武芸をみがくために諸国を巡って修行したことから。 <865> **精[しょう]進[じん]** 仏教で、一心に修行すること。「京都の古寺で〜した高徳の僧」 **苦[く]行[ぎょう]** 仏教で、悟りを得るために、肉体的に苦しい修行をすること。「~僧」「山にこもり滝に打たれて〜する僧」▷~僧 **難[なん]行[ぎょう]苦[く]行[ぎょう]** さまざまな苦難に耐えて修行すること。「~のすえ、悟りを開くことになった」◇「難行苦行の末、ようやく完成した」のように、転じて、たいへんな苦労をすることの意でも用いられる。 ▶誦経・読経 1807読むa●声をだして読む ●念仏 1907歌うa●唱える ●写経 2206うつすa●書き写す ## d 形容動詞の類 **必[ひっ]修[しゅう]の** 必ず学んで修めなければならない様子。「この科目は〜で、落とすわけにはいかない」▷~科目→選択 **選[せん]択[たく]の** いくつかの中から選んで学び修める様子。「自分の興味に応じて、好きな講義を受けることにする」▷~科目→必修◇「撰択」とも書く。 ## h 名詞の類:コト・サマ ●修行 **行[ぎょう]** 仏道の修行。「無言の~」 **荒[あら]行[ぎょう]** 僧や修験者が行う、激しくて苦しい修行。「~を積む」 **寒[かん]行[ぎょう]** 厳しい寒さの中で、精神や肉体を鍛錬する」◇寒さが厳しい時期に冷水を浴びたり、けわしい山を踏破したりする。 **禅[ぜん]** 仏教で、無我の境地に入って物事の真の姿を求めること。「~を組む」 **禅[ぜん]問[もん]答[どう]** 禅僧が悟りを開くために行う問答。 ## k 名詞の類:モノ **単[たん]位[い]** 高等学校以上の学校において、履修すべき全体の学習内容を構成する要素として、その一つ一つの学習内容・時間数に対して与えられるもの。「卒業するにはあと2~たりない」▷履修~・必修~ **学[がく]位[い]** 一定の学術を修めて独創的な研究論文を提出した者に対して、審査の結果与えられる称号。▷~論文 ## S 名詞の類:ヒト ●学位を得た人 **学[がく]士[し]** 大学の学部卒業者(に与えられる学位)。 **修[しゅう]士[し]** 大学院に2年以上在学して所定の単位を修得し、論文の審査に合格した者(に与えられる学位)。▷~課程・~号・~論文 **マスター** 「修士」の洋語的表現。▷~コース master **博[はく]士[し]** 大学院で、修士の課程を経て、所定の課程(博士課程)を修了し、論文審査と試験に合格した者、および、論文の審査に合格して所定の課程(博士課程)を修了した者と同等以上の学力があると認められた者(に与えられる学位)。▷~課程・~号・~論文 **博[はく]士[せ]** 俗「はかせ」。「末は~か大臣か」 **ドクター** 「博士」の洋語的表現。▷~コース doctor ## ●修行する人 **行[ぎょう]者[じゃ]** 仏道や修験道の修行をする人。 **山[やま]伏[ぶし]** ①金剛杖をもち、笈を背負い、法螺貝を吹いて山野を巡り歩き修行する、修験道の行者。②仏道修行のために、山野で生活する僧。◆「山臥」とも書く。 **修[しゅ]験[げん]者[じゃ]** 「山伏」の、かたい言い方。◇略して「験者」ともいう。 **験[げん]者[ざ]** 修験者。◇「げんじゃ」ともいう。 ●僧 3403祭るs # 4602 入る ## a 動詞の類 **入[はい]る** 金品や情報などが、自分の思いどおりに扱えるようになる。「金が入ったら、何かうまいものを食いに行こう」「そういう情報は、こちらには入っていない」 **手[て]に入[はい]る** 苦労・努力した結果、欲しかったものが得られる。「欲しかった本がようやく手に入った」「一発勝負で大金が手に入った」 **転[ころ]がり込[こ]む** 予想も期待もしていなかったものが、思いがけなく得られる。「ある日突然、幸運が転がり込んできた」「子供がいなかった叔父が死に、たったひとりのめいである彼女に莫大な遺産が転がり込んだというわけだ」 ●身に付く → 4310成るa●成る # 4603 取る ## a 動詞の類 ●取る **取[と]る** 相手に金銭などを、自分のほうへ納めさせる。「無断駐車の場合は、罰金を~ことにしてある」「入場料を~」「税金を~」 **先[さき]取[ど]り** 経費・代金・利子などを先に取ること。「この学校では2年間の授業料を〜する」 ## ●取り立てる **取[と]り立[た]てる** 金銭などを要求して強制的に取る。「情け容赦なく借金を〜」 **搾[しぼ]る** 金品を無理に出させる。「人々から金を搾れるだけ〜」 **搾[しぼ]り取[と]る** いろいろな手段を使って、無理に搾って取る。「なけなしの金を搾り取られた」 **搾[しぼ]り上[あ]げる** いろいろな手段を使って、無理に搾り取る。「農民がもっている財産を~」 **搾[さく]取[しゅ]** 搾り取ること。「悪徳ブローカーが手数料を〜する」▷中間~◇経済用語としては、資本家や地主が労働者や農民などの労働に対して正当な賃金を支払わずに、その利益を独占する意。 **吸[す]い上[あ]げる** 下の立場にある者や所属している組織などが取る。「苦労して稼いだ金を、組織にほとんど吸い上げられるのでたまったものではない」 <866> **生[い]き血[ち]を吸[す]う** 人の得た利益を情け容赦なく取る。「人の生き血を吸って私腹を肥やす悪党め」 **徴[ちょう]する** 金品を取り立てる。「本堂修復のため、檀家から寄付金を~」「罰金を〜する」 **徴[ちょう]収[しゅう]** 国や公共団体などが、税金や手数料、会費などを取り立てること。「月給の0.7%を組合費として〜する」▷源泉~ **追[つい]徴[ちょう]** 不足分をあとから取り立てること。「税金の不足分を~する」▷~金 ●増徴する 7907増やすa●金額をふやす ## ●税を取り立てる **徴[ちょう]税[ぜい]** 税金を取り立てること。「今月もまた〜の通知書がきた」▷~令書 **収[しゅう]税[ぜい]** 「徴税」の古い言い方。▷~吏・~官 ●税を取り立てない→ 4219許すa●免じる ## ●取り上げる **取[と]り上[あ]げる** 人の所有しているものを取り、自分のものにする。「借金のかたに田畑を〜」 **召[め]し上[あ]げる** 政府などが、個人の土地や所有物を取り上げる。「軍の施設をつくるために土地が召し上げられた」◇古風な言い方。 **没[ぼっ]収[しゅう]** 裁判所などが、人の所有する土地などを強制的に取り上げること。「校則違反のものはすべて〜する」「税関で大量の密輸品が発見され、〜された」 **押[おう]収[しゅう]** 裁判所や捜査機関が、証拠物件や違法の物品などを差し押さえて取り上げること。「地検は証拠物件として段ボール30箱分の書類を〜した」 **接[せっ]収[しゅう]** 国家や軍が、国民や敗戦国の所有するものを強制的に取り上げること。「占領軍に~された土地」 **収[しゅう]奪[だつ]** 無理やり、力ずくで奪い取ること。「革命政府によって貴族は財産を〜された」 **収[しゅう]用[よう]** 法律で、国家が公共のために個人や団体の所有権を強制的に取り上げて用いること。「高速道路建設のために先祖代々の土地が〜された」▷土地~法 **徴[ちょう]発[はつ]** 戦争などの非常時に、国家権力が、人民から必要なものを強制的に取り上げること。「農家から食糧を〜する」「牧場の馬は、みな軍馬として〜された」 ## d 形容動詞の類 ●税金の取り方 **有[ゆう]税[ぜい]の** 税金がかかる様子。「消費税が導入されて、あらゆるものが〜になった」→無税 **無[む]税[ぜい]の** 税金がかからない様子。「食料品や教科書は〜にするべきだ」→有税 **非[ひ]課[か]税[ぜい]の** 税金を課さない様子。「一定の金額までは利子が〜の貯蓄があります」◇「無税」が課税する側、される側といったニュアンスがなく、ニュートラルな語であるのに対して、「非課税」は税を課する側からの語といえる。 **免[めん]税[ぜい]の** 課税を免除されている様子。▷~店 ●料金の取り方 9103要るd料金が要る様子 ●料金が要らない様子 ## h 名詞の類:コト・サマ **取[と]り立[た]て** 金銭などを催促して強制的に取ること。「あそこの店の〜は厳しい」▷~人・~金 **掛[か]け取[と]り** 掛け売りの代金を取り立てること。「年末は〜で忙しくなる」 **サルベージ** 不渡りになった手形を回収したり、不良品の償還・損害などを取り立てること。salvage ## k 名詞の類:モノ ▶税 **税[ぜい]** 国や地方公共団体が、その経費にあてるために、国民から強制的に徴収するもの、特に金銭。「あらゆるものに~をかけて、国庫を豊かにする」▷~率 **税[ぜい]金[きん]** 税として納める金銭。「~によって公共事業が行われる」▷~対策 **租[そ]税[ぜい]** 税。▷~法・~特別措置 **租[そ]** 「租税」の古い言い方。◇もとは、昔、田地に出していた「田租」のこと。 **年[ねん]貢[ぐ]** 昔、領主が農民から年ごとに取り立てた米。 ## ●重税 **重[じゅう]税[ぜい]** 負担の重い税。「~に苦しむ」 **酷[こく]税[ぜい]** ひどい税金。「先祖から受け継いできた土地を売らなくては払えない相続税は〜の代表だ」 **悪[あく]税[ぜい]** 不当に課せられる税。「新しい税金は〜が多い」 **血[けっ]税[ぜい]** 血の出るような苦労をして得た金。◇もとは兵役義務をたとえていった語。身血(自分自身を傷つけて流した血)を租税とする意。 ## ●国税・地方税 **国[こく]税[ぜい]** 国家が国の経費にあてるために国民に割り当てて徴収する税の総称。→地方税 **地[ち]方[ほう]税[ぜい]** 地方公共団体が、その経費にあてるために徴収する税の総称。→国税◇地方税のうち、東京都が課す税は「都税」、北海道の場合は「道税」、大阪府・京都府の場合は「府税」、各県の場合は「県税」といい、総称して「都道府県税」という。また、各市が課す税は「市税」、町の場合は「町税」、村の場合は「村税」といい、総称して「市町村税」という。また、特別区の場合は「区税」という。 **公[こう]租[そ]** 国税・地方税の総称。 **公[こう]課[か]** 手数料・使用料など、国や地方公共団体が課す、税以外の金銭的な負担。▷公租~ <867> ### 取る4603k **●人税[じんぜい]・物税[ぶつぜい]** 13 **人税[ジンゼイ]** 個人や法人の存在、資格、所得などに対して課される税の総称。▷所得税・法人税など。⇔物税 14 **物税[ブツゼイ]** 財産の所有・移転・消費・販売などに対して課される税の総称。▷固定資産税・自動車税など。⇔人税 **●直接税[ちょくせつぜい]・間接税[かんせつぜい]** 15 **直接税[チョクセツゼイ]** 税を負担する人と納税する人が同一人である税。▷固定資産税・所得税・相続税など。⇔間接税 16 **直税[チョクゼイ]** 「直接税」の略。▷⇔間税 17 **間接税[カンセツゼイ]** 税を負担する人と納税する人が異なる税。▷酒税・物品税・入場税など。⇔直接税 18 **間税[カンゼイ]** 「間接税」の略。▷⇔直税 **●税率[ぜいりつ]が変動[へんどう]する税[ぜい]、しない税[ぜい]** 19 **累進税[ルイシンゼイ]** 課税対象の数量または価額の増大にともなって税率が高くなる税。▷所得税・相続税など。 20 **逆進税[ギャクシンゼイ]** 課税対象の数量または価額の増大にともなって税率が低くなる税。◇「累減税」ともいう。 21 **比例税[ヒレイゼイ]** 課税対象の数量または価額の増減にかかわらず、つねに同じ税率で課税する税。 22 **従価税[ジュウカゼイ]** 課税物件の価格を基準にして税率が決められている税。⇔従量税 23 **従量税[ジュウリョウゼイ]** 課税物件の数量を基準にして税率が決められている税。⇔従価税 **●使用[しよう]目的[もくてき]による税[ぜい]** 24 **目的税[モクテキゼイ]** ある特定の経費にあてる目的で課税される税。▷水利地益税・入湯税・国民健康保険税など。⇔普通税 25 **普通税[フツウゼイ]** 使途を特定せずに、いろいろな目的のために課される税。⇔目的税 **●収得[しゅうとく]に課[か]す税[ぜい]** 26 **収得税[シュウトクゼイ]** 個人・法人の貨幣の収得に対して課される税の総称。▷所得税と収益税に分けられる。 27 **所得税[ショトクゼイ]** 個人や法人の所得に対して課される国税。 28 **収益税[シュウエキゼイ]** 土地・家屋・営業など、収益を生み出すものに対して課される税。▷事業税など。 29 **住民税[ジュウミンゼイ]** 都道府県・市町村が、その区域内に住居・事務所などを有する個人・法人の所得に対して課す地方税。▷個人〜・法人〜◇住民税のうち、東京都が課す住民税は「都民税」、北海道の場合は「道民税」、大阪府・京都府の場合は「府民税」、各県の場合は「県民税」といい、総称して「都道府県民税」という。また、各市が課す住民税は「市民税」、町の場合は「町民税」、村の場合は「村民税」といい、総称して「市町村税」という。また、特別区の場合は「区民税」という。 30 **事業税[ジギョウゼイ]** 都道府県が、その区域内に事業所や事務所をもって事業を営む法人や個人の収入や所得に対して課す地方税。 31 **法人税[ホウジンゼイ]** 法人の事業所得に対して課される国税。 **●財産[ざいさん]に課[か]す税[ぜい]** 32 **財産税[ザイサンゼイ]** 個人の所有する財産の価値に対して課される税。▷相続税や固定資産税など。 33 **相続税[ソウゾクゼイ]** 相続または遺贈によって得た財産に対して課される国税。 34 **贈与税[ゾウヨゼイ]** 個人からの贈与によって得た財産に対して課される国税。 35 **固定資産税[コテイシサンゼイ]** 土地・建物などの固定資産に対して課される地方税。 36 **地租[チソ]** 旧法で、土地に対して課された税。◇1950年に国税としての地租は廃止され、固定資産税に組み入れられた。 **●消費[しょうひ]に課[か]す税[ぜい]** 37 **消費税[ショウヒゼイ]** 物品・サービスの消費に対して課される税。◇消費税には、消費者が直接納める直接消費税と、製造業者・生産者・販売業者などに納税義務があり、消費者が負担する間接消費税がある。また、特定の物品・サービスのみに課税する個別消費税と、すべての物品・サービスに課税する一般消費税とがある。1989年4月に導入されたわが国の消費税は、間接消費税であり、原則として一般消費税である。 38 **物品税[ブッピンゼイ]** 嗜好性・ぜいたく性・利便性・趣味性・娯楽性などのある特定の物品・サービスについて課せられ、定価の中に含まれた税。◇消費税の導入にともなって廃止された。 39 **酒税[シュゼイ]** 酒類に課される消費税。◇国税。 40 **たばこ税[ゼイ]** タバコに課される消費税。◇国税としてのたばこ税のほかに、地方税としての都道府県たばこ税、市町村たばこ税がある。「タバコ(ポtabaco)」は外来語であるから、カタカナで表記されるべき語だが、完全に日本語化しており、ひらがなや漢字(=煙草)で表記されることが多い。この税の表記も、ひらがなである。 41 **入場税[ニュウジョウゼイ]** 演劇・映画・音楽会・スポーツなどの入場者に課された税。◇消費税の導入にともなって廃止された。 42 **入湯税[ニュウトウゼイ]** 鉱泉浴場の入湯客に対して、市町村が課す税。◇目的税の一つで、施設の整備にあてられる。 43 **通行税[ツウコウゼイ]** 列車・汽船・航空機などにおいて、グリーン料金など、質の高いサービスを受けるための料金に課された税。◇消費税の導入にともなって廃止された。 **●流通税[りゅうつうぜい]** 44 **流通税[リュウツウゼイ]** 財の移転に対して課される税。▷印紙税・登録免許税など。 45 **印紙税[インシゼイ]** 財産権の創設・移転・変更などの証書や帳簿を作成する者に課される税。▷証書や帳簿に印紙をはることによって納める。 46 **とん税[ゼイ]** 外国貿易船が入港した際に、その純トン数(貨物や乗客の積載可能な容積を示すもの)に応じて課される流通税。◇「トン(ton)」は外来語であるから、カタカナで表記されるべき語だが、この税の表記はひらがなである。 **●関税[かんぜい]** 47 **関税[カンゼイ]** 輸入品に課される国税。▷保護〜◇輸出品にも関税を課す国もあるが、日本では輸入品のみに課す。 <868> ### 取る4603k~つかまえる4604a 48 **輸出税[ユシュツゼイ]** 関税のうち、輸出品に対して課すもの。◇日本では行われていない。「輸出関税」ともいう。 49 **輸入税[ユニュウゼイ]** 関税のうち、輸入品に対して課すもの。◇「輸入関税」ともいう。 **●罰[ばつ]として課[か]す税[ぜい]** 50 **付帯税[フタイゼイ]** 国税に付帯して課される税。▷加算税・利子税など。 51 **加算税[カサンゼイ]** 本来の税額に加算して課される税。▷過少申告や納付遅延等に対する行政罰として課される。◇過少申告加算税・無申告加算税・不納付加算税・重加算税の4種がある。 52 **重加算税[ジュウカサンゼイ]** 加算税の一種で、税金の計算の基礎となる事実を隠したり偽ったりした場合に、制裁として、より高い税率で課される税。 53 **利子税[リシゼイ]** 期限に遅れて税金を納めるときに、遅れた日数に基づいて日歩計算で課される税。 54 **延滞税[エンタイゼイ]** 期限内に税金を納めないとき、延滞した額を基準にして、延滞した期間に応じて課される税。 **●その他[た]の税[ぜい]** 55 **人頭税[ジントウゼイ]** 各個人に対して一律に同額を課す税。▷原始的租税形態の一つ。「にんとうぜい」ともいう。 56 **雑税[ザツゼイ]** 基本的な税以外のこまごましたさまざまな税。◇⇔基本税 ### S 名詞の類:ヒト **借金取[シャッキンと]り** 借金を取り立てに来る人。 01 **取[と]り立[た]て屋[や]** (強引なやり方の)取り立てを職業とする人。 02 **付[つ]け馬[うま]** 遊興費などが払えなかった客の家までいっしょに行って、金を取り立てる人。 ### u 名詞の類:トコロ **国税庁[コクゼイチョウ]** 国税を、国民に課したり徴収したりすることを-おもな仕事とする財務省の外局。 01 **国税局[コクゼイキョク]** 地方に設けられた、国税庁の出先機関。▷管轄区域内の税務署の指導・監督などを行う。▷東京〜 02 **税務署[ゼイムショ]** 国税局の出先機関で、国税の賦課・徴収事務を取り扱う役所。 03 **税務事務所[ゼイムジムショ]** 税理士が、納税に関する事務を取り扱う役所。 04 **税関[ゼイカン]** 空港や港や国境などで、輸出入の貨物の取り締まりや、国税徴収などの事務を取り扱う役所。 ## 4604 つかまえる ### a 動詞の類 **●捕[つか]まえる** **捕[つか]まえる** 逃げようとするものに直接働きかけて、自由な動きがとれないようにする。「逃亡していた犯人を外国でつかまえた」「魚を素手[すで]で〜のはむずかしい」「彼女、いい男をつかまえたわね」「彼は、逃げようとするすりの腕をつかまえて、はなそうとしなかった」◇「掴まえる」「捉まえる」とも書く。 01 **捕[と]らえる** 逃げようとするものや(よい)タイミングなどを、自分の思いどおりに扱える範囲内にとどめる。「ライオンは獲物を両足でしっかりととらえた」「その男は子供の襟首[えりくび]をとらえてどなりつけた」「その文章は、彼女の心をとらえてはなさなかった」「A選手は、あまいカーブをとらえてレフトスタンドに打ち込んだ」「機会を〜」「人の言葉尻[ことばじり]をとらえて責めるのはよくない」「よくその人の特徴をとらえた言葉」◇「捉える」とも書く。◇「つかまえる」は直接的で具体的な行為だが、「とらえる」は抽象的なことがらについても用いる。 02 **取[と]っ捕[つか]まえる** 「つかまえる」の強調表現。「あのいたずら小僧[こぞう]をとっつかまえて説教してやる」「すばしこい泥棒猫[どろぼうねこ]を〜」 03 **ふん捕[づか]まえる** 図「つかまえる」の強調表現。「置き引きを追いつかまえる。」「ふんづかまえてやった」 04 **引[ひ]っ捕[つか]まえる** 「つかまえる」の強調表現。「このこそ泥[どろ]め、今度見つけたら、ひっつかまえて、ふん縛[しば]ってやる」◇ややぞんざいな言い方。 05 **引[ひ]っ捕[と]らえる** 「捕らえる」の強調表現。「逃げるな、ひっとらえろ」「敵のスパイをひっとらえる」 06 **取[と]り押[おさ]える** 抵抗して逃げようとする者をつかまえる。「ひったくりを通りがかりの人たちが取り押さえた」 07 **現場[ゲンば]を押[おさ]える** ひそかによくないことなどが行われているところを実際に見て、つかまえたり言い逃れなどができないようにしたりする。「麻薬密売の現場を押さえ、売人を逮捕した」「密会の〜」 08 **一網打尽[イチモウダジン]にする** (一度網を打って、その網の中にいるほとんど全部の魚をとらえることから)悪人を根こそぎとらえること。「今回の取り締まりで麻薬の密売グループを一網打尽にした」 09 **拿捕[ダホ]する** 敵国や外国の船をとらえること。「領海を侵犯した漁船が〜された」◇「捕」とも書く。 10 **捕獲[ホカク]する** 戦時に、敵国の船などを拿捕すること。「敵艦を2隻〜した」 11 **捕捉[ホソク]する** 図しっかりととらえること。「敵の兵站[へいたん]路[ろ]を〜する」 12 **拾[ひろ]う** マイクなどで、多くの音の中からある音だけをうまく選びとること。「騒音を〜マイク」「雑音を〜」 13 **キャッチする** 情報などをとらえること。「敵の機密情報を狙[ねら]っていたスパイが、ついに極秘情報を〜した」▶catch **●逮捕[たいほ]する** 14 **逮捕[タイホ]する** (警察が)犯人や容疑者をつかまえること。「選挙違反の容疑で〜する」▷〜状・現行犯〜 15 **検挙[ケンキョ]する** 警察や検察庁が容疑者を特定してつかまえること。「酔っ払い運転で〜された」▷〜率・一斉〜 <869> ### つかまえる4604a~s 16 **挙[あ]げる** 俗検挙する。「麻薬の売人を〜ことができた」「ほしを〜」 17 **ぱくる** 俗逮捕する。また、逮捕される。「犯行がばれてぱくられた」 18 **召[め]し捕[と]る** 罪人をつかまえる。「逃げる罪人をめしとった」「召し取る」とも書く。◇古風な言い方。 19 **捕縛[ホバク]する** 罪人をつかまえて縛ること。「無実の罪で〜された」 20 **縄[なわ]を掛[か]ける** 罪人を(縄で縛ってとらえる意から)逮捕する。「〜にも科[か]の軽重によって作法が異なっていた」 **●連行[れんこう]する** 21 **引[ひ]っ張[ぱ]る** 俗つかまえて無理に連れていく。「容疑者として警察にひっぱられた」 22 **引[ひ]き立[た]てる** つかまえて警察などに連れていく。「指名手配の犯人を取りあえず近所の警察署に引き立てた」 23 **引[ひ]っ立[た]てる** 「引き立てる」の、やや乱暴な強めの言い方。「こそ泥を荒々[あらあら]しく〜」 24 **しょっぴく** 俗犯人などを警察署に連れていく。「すりで〜」◇もとは「しょびく」。 25 **連行[レンコウ]する** 犯人などを警察署に連れていくこと。「警察に〜される」 26 **勾引[コウイン]する** 法律で、被告人や証人などを尋問するために警察や裁判所に強制的に連れていくこと。「容疑者として〜される」▷〜状◇「拘引」とも書く。 27 **検束[ケンソク]する** (かつての行政執行法で)社会に害を及ぼすおそれのある危険人物などを警察などに連行して、一時留め置くこと。「外国の要人が来日するため危険人物を〜する」◇行政執行法は、行政代執行法の制定にともない、1948年に廃止された。 **●捕[と]る** 28 **捕[と]る** 身がまえて、しっかりととらえる。「ことりのひなを〜」◇「捕える」とも書く。 29 **キャッチする** 球技、特に野球で、ボールを逃さずにとらえること。「フェンスにぶつかりながらもフライを〜した」▷ナイス〜・ダイビング〜▶catch 30 **捕球[ホキュウ]する** 球技、特に野球で、打ったボールや投げたボールをとること。「思いっきり跳び上がって〜する」 31 **好捕[コウホ]する** とるのがむずかしいボールを、じょうずにとること。「三遊間に飛んだ打球を、三塁手が横っ飛びで〜した」 ### h 名詞の類:コト・サマ **●人[ひと]をつかまえること** **鼠取[ねずみと]り** 警察が道路上で速度違反の車を隠れてとらえること。「あのあたりでよく〜をやっているから気をつけろ」◇「鼠捕り」とも書く。 01 **捕[と]り物[もの]** 犯人をつかまえること。「〜を題材とした時代劇」▷〜帳◇古風な言い方。 02 **逮捕劇[タイホゲキ]** 犯人をつかまえた状況。「この〜までには、犯人と警察との6日間にわたる緊迫した攻防があった」 ### k 名詞の類:モノ **●人[ひと]をつかまえる道具[どうぐ]** **縄[なわ]** わらや麻をより合わせて細長くしたひも状のもの。「罪人に〜をかける」▷〜つき 01 **腰縄[こしなわ]** 昔、罪人をつかまえてその腰に巻き付けて引いて歩くときに使う縄、または、護送するときにかける縄。「〜をうって他の署に護送する」 02 **捕縄[ホジョウ]** 罪人をとらえるための縄。「犯行の現場から〜をかけて署に連行する」 03 **手錠[てじょう]** 犯人などの手首にはめて手を自由に使えないようにし、逃亡を防いだり、暴れたりしないようにする錠。「犯人は両手に〜をかけられ、顔を隠しながら捜査本部に連行されていった」 04 **警棒[ケイボウ]** 警官が、護身や攻撃用に腰にさげる木の棒。「暴走族の角材の攻撃に対して、警官は〜で対処した」 05 **刺股[さすまた]** 江戸時代に、盗賊などをつかまえるために用いた道具。長い柄の先に、二股に分かれた鉄を付けて、賊の首をおさえる。「捕り手(=捕吏)が〜で賊の首をおさえて動けないようにした」◇「指叉」とも書く。 ### S 名詞の類:ヒト **●人[ひと]をつかまえる人[ひと]** **鬼[おに]** かくれん坊や鬼ごっこなどで、隠れたり逃げたりする人を見つけたりつかまえたりする役(の人)。「じゃんけんに負けた人が〜だよ」 01 **捕吏[ホリ]** 罪人をつかまえることが仕事の役人。「江戸の町を〜に引かれていく」 02 **同心[ドウシン]** 江戸時代、罪人の探索や逮捕にあたった役人。 03 **与力[よりき]** 江戸時代、同心を指揮した役人。 04 **目明[めあき]かし** 江戸時代、罪人などを役人に代わって探索した私的な手下。「〜の手先となって罪人の探索や逮捕を助けた私的な使用人。」◇目であきらかにする意。 05 **岡[おか]っ引[ぴ]き** 図目明かし。「〜の働きで難事件が解決する」「おか」は「そば(傍)」の意で、「岡っ引き」は、そばで手引きする者の意といわれる。 **●警察官[けいさつかん]** 06 **警察官[ケイサツカン]** 交通取り締まりや公安の維持、犯罪の捜査や容疑者の逮捕などをする人。◇警視総監・警視監・警視長・警視正・警視・警部・警部補・巡査部長・巡査の9階級に分かれる。 07 **警官[ケイカン]** 「警察官」の略称。特に巡査を指すことが多い。 08 **巡査[ジュンサ]** 警察官の階級の一つで、最も下位の階級。 09 **警部[ケイブ]** 警察官の階級の一つで、上から6番め、下から4番めの階級。 10 **警部補[ケイブホ]** 警察官の階級の一つで、警部の下の階級。 11 **警視[ケイシ]** 警察官の階級の一つで、警部の上の階級。 12 **御巡[おまわ]りさん** 俗巡査。「〜がひったくりをつかまえる」 <870> ### つかまえる4604s~捕る4605h 13 **御回[おまわ]り** 「おまわりさん」の、ぞんざいな言い方。「〜さんの言うとおりだ」「こんなところに駐車するな」 14 **ポリス** 「巡査」の洋語的表現。▷〜ボックス▶police 15 **ポリ公[こう]** 俗「ポリス」のぞんざいな言い方。「〜の言うことなんか信用できるか」 16 **婦警[フケイ]** 「婦人警官」の略。 17 **婦人警官[ふじんケイカン]** 女性の警察官。「駐車違反を〜に注意された」◇「婦人警察官」「婦人巡査」ともいう。 18 **刑事[ケイジ]** 犯罪の捜査と犯人の逮捕をおもな仕事とする、私服の警察官。「〜が現行犯ですりをつかまえた」▷私服〜◇正式な階級ではなく通称で、階級は巡査または巡査部長。 19 **でか** 俗刑事。◇明治時代の私服刑事を意味する「角袖[かくそで]」を逆にして略した語。 **●ボールをとる人[ひと]** 20 **捕手[ホシュ]** 野球で、投手の投げるボールを打者のうしろでとる人。「〜がボールを後逸し、サードランナーが生還した」◇文章語的。 21 **キャッチャー** 「捕手」の洋語的表現。「投球を正面でとってくれる〜がいちばん投げやすい」◇「捕手」より一般的。▶catcher 22 **レシーバー** アメリカンフットボールで、攻撃側のウオーターバックからのパスや、けられたボールを受け取る資格のある選手。▷最前線の両端とランニングバック。▶receiver 23 **ワイドレシーバー** アメリカンフットボールで、攻撃側の、クオーターバックからのパスを受けることが役割の選手。◇「WR」と略記される。▶wide receiver **●野手[やしゅ]・ゴールキーパーなど → 3803a** **守[まも]る** s●競技で守る人●野球で守る人 ### u 名詞の類:トコロ **●警察[けいさつ]** **警察[ケイサツ]** 犯罪や迷惑行為を取り締まり、人々の安全を確保するために設けられる、公的な機関。「何かあったらすぐ〜に届けてください」「〜には任せておけないと、自分で犯人捜しを始めた」▷水上〜・皇宮〜 01 **警察庁[ケイサツチョウ]** 犯罪の捜査などの事務を行う最高機関。「〜が国際犯罪の捜査に協力する」 02 **警視庁[ケイシチョウ]** 東京都の警察(本部)。「〜は極秘で都内の捜査を進めた」 03 **県警[ケンケイ]** 各県の警察(本部)。「〜は被災地のパトロールを強化している」◇都道府においては、東京都が警視庁、北海道は(北海)道警、大阪府・京都府は(大阪・京都)府警と呼ばれる。 04 **警察署[ケイサツショ]** 警察の業務全般を行うために、各地域に設けられた施設。「〜の隣は消防署だ」◇一般には、略して「警察」という。 05 **サツ** 俗警察(署)。「どうも〜に目をつけられたらしい」◇「サツ」と表記されることが多い。 06 **其[そ]の筋[すじ]** 警察。「〜の通達により、○○は扱っていません」 07 **御上[おかみ]** 俗役所、特に警察。「〜に訴え出ることだってできるんだぜ」 08 **交番[コウバン]** 警察が各地区ごとに置いて、警察から巡査が交代で出かけていって勤務し、取り締まりや警戒にあたる施設。「新興住宅地域から〜設置の請願書が出ている」 09 **派出所[ハシュツジョ]** (2人以上の巡査が勤務する)交番。◇やや古めかしい言い方。 10 **駐在所[チュウザイジョ]** 警察本部から離れているため、巡査が寝泊まりして勤務する交番。「村の〜に若い巡査が赴任した」 **●検察庁[けんさつちょう] → 1600a** **調[しら]べる** u●検察庁 ## 4605 捕る ### a 動詞の類 **捕[と]る** 食べたり飼ったりするために、生き物をとらえる。「川で魚を〜」「鹿[しか]を〜」◇「獲る」とも書く。 01 **生[い]け捕[ど]る** 殺さないで生きたままとらえる。「鹿を〜のはうまくいかなかった」 02 **掬[すく]い取[と]る** 手や道具を使って(小さくて)すばしこい生き物をすくってとる。「稚魚を両手で〜」「どじょうを網で〜」 03 **掴[つか]み取[ど]りする** 魚などを、手でつかんでとること。「うなぎを〜のはむずかしい」 04 **罠[わな]に掛[か]ける** 罠を仕掛けて鳥獣をとる。「いのししを〜」 05 **網[あみ]を打[う]つ** 魚をとるために、投網を投げる。「湖に浮かべた小舟[こぶね]の上から漁師が網を打っている」 06 **捕獲[ホカク]する** 獣・鳥・魚などをとること。「あざらしを〜」◇かたい言い方。 07 **乱獲[ランカク]する** むやみやたらとたくさんとること。「ステラー海牛は食用に〜され、18世紀に絶滅した」◇「濫獲」とも書く。 08 **漁[あさ]る** 魚や貝をとる。「海女[あま]が磯[いそ]で貝をあさっている」 09 **漁[いさ]る** 「あさる」の古い言い方。「沖で〜漁師たち」 10 **漁獲[ギョカク]する** 漁師などが職業として、魚や貝などの水産物をとること。「あまりにもにしんを〜しすぎて、今ではこの海域では見られなくなった」▷〜高・〜量・〜物 11 **密漁[ミツリョウ]する** 法律に違反してひそかに魚や貝などをとること。「海上保安部は、伊勢えびを〜していた小型漁船を拿捕した」「漁民は〜に手をやいている」▷〜船 **●狩[か]る → 4504a** **狩[か]る** a **●釣[つ]る → 4606a** **釣[つ]る** a ### h 名詞の類:コト・サマ **●捕[と]ること** **生[い]け捕[ど]り** 殺さないで生きたままとらえること。「パンダの〜に成功した」 01 **虫取[むしと]り** 昆虫をとること。「虫かごと網をもって〜にでかける」 02 **魚捕[うおと]り** 魚をとること。「みんなで川の小さな流れをせきとめ、水をかいだして〜をした」◇古くは、祭礼・婚礼などの前日に、必要な魚をとりに行くこと。 <871> ### 捕る4605h~k 03 **漁[いさ]り** 海で魚や貝をとること。「沖で〜をする船の明かりが光っている」▷〜火 04 **漁[すなどり]** 図「いさり」の古い言い方。 05 **漁[リョウ]** 漁師が職業として、魚や貝などをとること。「海が荒れていて、〜に出られない」▷かつお〜・鮎〜◇「漁」の漢字音は「ぎょ」であるが、「りょう」と読むのは「猟」の字との意味類似による転用。 06 **漁猟[ギョリョウ]** 図魚や貝をとること。「古代は〜の時代であった」 07 **川漁[かわリョウ]** 川でする漁。「四万十川[しまんとがわ]と球磨川[くまがわ]の〜は有名である」 08 **漁労[ギョロウ]** 図魚や貝などをとること・仕事・作業。「海女さんは〜には欠かせない」「〜に従事する」▷〜長◇「漁撈」とも書く。「撈」は水中に入ってとる意。 09 **捕鯨[ホゲイ]** くじらをとること。「商業的な〜は禁止されている」 **●狩[か]り・猟[りょう] → 4504a** **狩[か]る** h **●釣[つ]り → 4606a** **釣[つ]る** h **●魚[さかな]のとり方[かた]** **漁法[ギョホウ]** 魚や貝などをとる方法。「この川では昔からの〜で魚をとっている」 09 **地引[じび]き網[あみ]** 沖合に張った網を陸上から引き寄せて魚をとること。「観光の目玉として、お客に〜をさせる」◇「地引き」ともいう。「地曳き網」とも書く。 10 **鵜飼[うか]い** 鵜[う]を飼い慣らして、鮎などの川魚をとらえさせること。「〜を見ようと、長良川[ながらがわ]に出かける」 **●漁業[ぎょぎょう]** 11 **漁業[ギョギョウ]** 魚介類や海藻類をとったり、養殖したりする事業・仕事。「とる〜から、育てる〜へと変わってきた」 12 **水産業[スイサンギョウ]** 魚介類や海藻類をとったり、養殖したり、加工したりする産業。◇漁業・養殖業・水産加工業の総称。 13 **近海漁業[キンカイギョギョウ]** 陸地の近くの海で行う漁業。◇小型の漁船や定置網などによって魚介類をとったり、養殖をしたりする漁業を「沿岸漁業」といい、長くとも1週間程度の航海で行う漁業を「沖合漁業」という。 14 **遠洋漁業[エンヨウギョギョウ]** 陸地から遠く離れた大海で行う漁業。 15 **網漁業[あみギョギョウ]** 網を用いて行う漁業の総称。◇底引き網漁業・トロール漁業・流し網漁業・定置網漁業などがある。 16 **栽培漁業[サイバイギョギョウ]** 孵化や放流などによって魚の繁殖を助け、それをとる漁業。「〜に転換する」 17 **養殖漁業[ヨウショクギョギョウ]** 魚などをいけすやいかだなどから行う漁業。 ### k 名詞の類:モノ **●生[い]き物[もの]をとる道具[どうぐ]** **網[あみ]** 糸などを編んでつくった、虫・鳥・魚などにかぶせたりすくったりして、逃げられなくしてとるための道具。「〜に穴があいていたので、つかまえた虫に逃げられた」◇転じて、「法の網」「捜査の網」のように、組織的に張りめぐらしたものの意でも用いられる。 01 **捕虫網[ホチュウアミ]** 虫をとるために用いる、円形の枠に網の袋をつけ、柄をつけた道具。「つかまえた時に蝶の羽を傷つけないために、〜の網を非常に柔らかい繊維にした」 02 **虫取[むしと]り** 「捕虫網」の、より口語的な言い方。「せみをつかまえるために〜のさおを長くした」 03 **霞網[かすみあみ]** 小鳥をつかまえるための、ごく細い糸で編んだ網。2本の棒の間に張り渡して、飛んでくる鳥をひっかける。「禁鳥とされている多くの渡り鳥が〜にかかっている」◇現在では法令によって使用を禁止されている。 04 **罠[わな]** 鳥や獣をつかまえるための仕掛け。「いのししをつかまえるための〜を畑に仕掛ける」◇「羅」「綰」とも書く。 05 **鼠取[ねずみと]り** ねずみをとるための器具。「猫の前に〜をしかける」◇「鼠捕り」とも書く。 06 **蝿取[はえと]り** はえをとるための器具。▷〜紙 07 **鳥黐[とりもち]** さおの先などにつけて小鳥や昆虫などをつかまえるのに用いる、もちの木などからとったねばりけのある物質。「〜を使ってかぶと虫をつかまえる」 08 **黐[もち]** とりもち。▷〜竿◇「とりもち」のほうが一般的。 09 **投[な]げ縄[なわ]** 野生動物などを生けどるための、先を輪に結んで投げる長い縄。 **●猟具[りょうぐ] → 4504a** **狩[か]る** k **●猟銃[りょうじゅう] △ 5209a** **弾[ひ]く** k●銃の種類 **●魚[さかな]をとるための道具[どうぐ]** 10 **漁具[ギョグ]** 漁業に使用する道具。 11 **梁[やな]** 木や竹などを並べて水をせきとめ、1ヵ所だけ流れるようにあけて、そこに簀[す]を張り、やってくる魚をとる仕掛け。▷〜場◇「簗」とも書く。 12 **延縄[はえなわ]** 釣り針のついたたくさんの釣り糸を間隔をおいてつけた1本の太い縄。▷〜漁業・まぐろ〜 13 **漁[いさ]り火[び]** 夜、魚を誘い寄せてとるために、漁船の上でたく火。 14 **漁火[いさりび]** 図漁り火。「〜が夜の波に映える」 **●魚群探知機[ぎょぐんたんちき] → 4500a** **探[さが]す** k●さがす装置 **●魚[さかな]をとる網[あみ]** 15 **漁網[ギョモウ]** 魚をとるための網。 16 **攩網[たもあみ]** 枠のついた網。ふちをぐるりと枠で囲み、網を袋状に張ったもの。魚をすくうために用いる。 17 **撫網[なであみ]** 「たもあみ」の略。 18 **投網[とあみ]** 水面に投げ広げて魚をとる、円錐形の、すそにおもりのついた網。 19 **刺[さ]し網[あみ]** うきとおもりで海中に帯状に張り、魚を網目にからませてとる網。 20 **巻[ま]き網[あみ]** 魚群を取り囲んでとる網の総称。「旋網」とも書く。 21 **地引[じび]き網[あみ]** 海岸から沖のほうに向かって張るように張り、多人数で網につけられた引き綱を引いて、陸に引き上げて魚をとる網。◇「地曳き網」とも書く。 22 **底引[そこび]き網[あみ]** 船で海底を引きずるようにして魚介類をとる袋状の網。◇「底曳き網」とも書く。 <872> ### 捕る4605k~釣る4606h 23 **トロール網[あみ]** 底引き網の一種。抵抗板(オッターボード)で網口を広げ、海底すれすれでえい航しながら、船で引き回して、魚介類をとる、両端に引き綱のついた三角形の袋状の網。◇略して「トロール」ともいう。「トロール」はtrawl。 24 **定置網[ていちあみ]** 魚の通り道に(長期間)張って魚を誘い込み、逃げられないようにする網。 **●釣[つ]り道具[どうぐ] → 4606a** **釣[つ]る** k●釣り道具 **●漁[りょう]をするための船[ふね]** 25 **漁船[ギョセン]** 漁をするための船。 26 **漁舟[ギョシュウ]** 図漁をするための小舟。 27 **母船[ボセン]** 多くの小型漁船を率い、漁船への必要物資の補給や漁獲物の加工・保存などをする設備をもつ大型の船。▷〜式漁業 28 **捕鯨船[ホゲイセン]** くじらをとるために、特殊な設備が施してある船。▷〜団 29 **蟹工船[かにコウセン]** 蟹漁業に用いる船。とった蟹を缶詰などに加工する設備をもっている。 **●獲物[えもの]** 30 **獲物[えもの]** ねらってつかまえた魚や動物。「今日の〜は大きい」「姿を見せずに〜に近づく猛獣」 31 **漁獲[ギョカク]** 図漁師などが職業としてとった魚や貝など。「近海でのまぐろの〜が減っている」 ### S 名詞の類:ヒト **●魚[さかな]をとる人[ひと]** **漁師[リョウシ]** 魚介類をとることによって生計を立てている人。「〜が船に乗って沖に出ていく」▷〜町 01 **漁民[ギョミン]** 魚介類をとることによって生計を立てている人。 02 **漁家[ギョカ]** 漁をして生計を立てている人・世帯。「台風によって出漁できず、〜は大打撃を受けている」 03 **漁夫[ギョフ]** 図漁師。「〜の利」◇「漁父」とも書く。 04 **海人[あま]** 海で魚介や海藻をとったり、藻塩[もしお]を焼いたりするのを職業とする人。「海士」「蜑」とも書く。 05 **海女[あま]** 海人の中で、特に、女性。「〜があわびやさざえをとって上がってくる」 06 **鵜匠[うしょう]** 飼い慣らした鵜を操って、川魚をとるのを職業とする人。「みごとな手縄さばき」◇「うじょう」ともいう。 **●釣[つ]り人[びと] → 4606a** **釣[つ]る** s **●猟師[りょうし] → 4504a** **狩[か]る** s ### u 名詞の類:トコロ **●漁[りょう]をするところ** **漁場[ギョジョウ]** 魚介類が多くとれる、漁に適した水域。「わが国の近海は、世界有数の〜である」 01 **漁場[りょうば]** 漁をする場所。「土地の古老しか知らない、秘密の〜」 02 **漁区[ギョク]** 漁業をするために指定された区域。「隣国と北洋の〜を分割する」 03 **簗場[やなば]** 梁を仕掛けたところ。「このあたりが〜になった」 **●猟場[りょうば] → 4504a** **狩[か]る** u **●漁港[ぎょこう] → 4800a** **とまる** u●港 **●漁村[ぎょそん] → 6416a** **集[あつ]まる** u●さまざまな集落 ### × 名詞の類:トキ **漁期[ギョキ]** ①その魚をとるのにちょうどよい時期。「〜になると浜全体が一気に活気づいてくる」②その魚をとることが許可されている期間。◆(特に②の場合は)「りょうき」どもいう。 01 **盛漁期[セイリョウキ]** 魚がたくさんとれる、漁の盛んな時期。「海水の温度も上がり、〜になって港がにぎわっている」◇「せいりょうき」ともいう。 ## 4606 釣る ### a 動詞の類 **釣[つ]る** 糸の先に付けた釣り針にえさなどをつけて水中に入れ、魚に食わせてひっかけ、糸を引き上げて魚をとらえる。「近くの川で鮒[ふな]を〜」◇「とんぼを釣る」のように、魚を釣るのに似た方法で虫などをとることについても用いられる。 01 **釣[つ]り上[あ]げる** 魚などを釣って、失敗せずに水上まで引き上げる。「磯で大きな鯛を釣り上げた」 02 **釣[つ]り糸[いと]を垂[た]れる** 「釣る」の婉曲な言い方。「川べりに〜老人の姿が見られた」 ### h 名詞の類:コト・サマ **●釣[つ]り** **釣[つ]り** 魚を釣ること。「川で〜をする」「池へ〜に行く」▷〜道具・〜堀・〜針・〜糸・〜舟・〜人・〜師・〜堀・はぜ〜・へらぶな〜 01 **魚釣[うおつ]り** 遊びや趣味で魚を釣ること。「少年時代から〜に凝っている」◇「うおつり」ともいう。 02 **釣魚[チョウギョ]** 魚釣り。▷〜大全 03 **遊漁[ユウギョ]** 図職業としてではなく、楽しみとして魚釣りや漁をすること。▷〜料・〜船 04 **フィッシング** スポーツやレジャーとして魚を釣ること。「最近〜がブームだ」▶fishing **●ある場所[ばしょ]で釣[つ]ること** 05 **陸釣[おかづ]り** 船に乗らずに、岸で釣ること。「船酔いがひどいので、もっぱら〜を楽しむ」▷岸釣り◇釣る場所によって「堤防釣り」「防波堤釣り」などという。 06 **船釣[ふなづ]り** 船に乗って釣ること。「〜にでかけたが、波が高くて、釣りができなかった」⇔陸釣り 07 **ボートフィッシング** スポーツやレジャーとしてボートに乗って釣ること。「友人のクルーザーで一日中〜を楽しんだ」▶boat fishing <873> ### 釣る4606h~k 08 **海釣[うみづ]り** 海で釣ること。「〜は、川釣りにくらべて対象魚の種類が多い」 09 **磯釣[いそづ]り** 海岸や海上の小島などの岩の上で釣ること。「〜をするために、小さな島へ渡る」 10 **沖釣[おきづ]り** 船で沖に出て釣ること。「大物ねらいができるが〜の魅力だ」 11 **川釣[かわづ]り** 川で釣ること。「さまざまな毛針を使うのが〜の楽しみである」 12 **渓流釣[ケイリュウづ]り** 山の中の流れの速い川で釣ること。「〜は危険をともなうので十分注意したい」 **●ある時[とき]に釣[つ]ること** 13 **夜釣[よづ]り** 夜間に釣ること。「会社がひけてから〜にでかける」 **●釣[つ]り方[かた]** 14 **空釣[からづ]り** 釣りざおを使わず、釣り糸だけ使い、えさを使わずに釣り針を引っかけ釣りでお金[かね]を釣ること。「〜をする人はまだお金をとる」 15 **手釣[てづ]り** 釣りざおを使わず、釣り糸を手に持って釣ること。「手軽な〜を楽しむ人は、〜を好む」 16 **穴釣[あなづ]り** ①(主に)岩のすき間などに釣り糸を垂らして釣ること。「うなぎをとるには〜が簡単だ」②氷結している湖沼で、氷に穴をあけ、釣り糸を垂らして釣ること。「わかさぎは、冬の〜だとおもしろいように釣れる」 17 **底釣[そこづ]り** おもりを水底に沈めて魚を釣ること。「〜で平目[ひらめ]をねらう」 18 **一本釣[いっぽんづ]り** 1本の釣り糸に釣り針を1つつけて釣ること。「かつおの〜が有名だ」 19 **流[なが]し釣[づ]り** 釣り針を川の流れや海の潮流にまかせて流しながら釣ること。 20 **投[な]げ釣[づ]り** リールを使って釣り針を遠くに投げて釣ること。 21 **どぶ釣[づ]り** 鮎の釣り方の一つ。毛鉤[けばり]を流れの緩い澱[よど]みなどにおもりで沈めて上下させ、虫が生きているようにみせかけて釣ること。◇「ドブ釣り」と書くことが多い。 22 **友釣[ともづ]り** 自分の縄張りに入ってくるものを、体当たりして攻撃する鮎の習性を利用した、鮎の釣り方の一つ。針をつけたおとりの生きた鮎を糸につけて泳がせ、ほかの鮎を誘い寄せて針にひっかけて釣ること。「鮎の〜は日本独特の釣り方という」 23 **ルアーフィッシング** 魚をかたどった擬餌針を投げて釣る方法。▶lure fishing 24 **フライフィッシング** 専用のさおとリールを用いて、水生昆虫に似せた擬餌針を投げて魚を釣る方法。▶fly fishing 25 **トローリング** 沖でボートを走らせながら、きらきら光る擬餌針のついた釣り糸を流して、かじきなどの大形の魚をねらう釣り。▶trolling ### k 名詞の類:モノ **●釣[つ]りえさ** **餌[えさ]** 魚を釣ったり誘い寄せたりするための食物。「〜をとられてばかりで全然釣れなかった」「〜をまいて魚を集める」 01 **釣[つ]り餌[え]** 魚釣りに用いるえさ。「海釣り〜といえば、いそめやごかいが思い浮かぶ」 02 **釣[つ]り餌[え]** 釣りえさ。◇「釣りえさ」のほうが一般的。 03 **生[い]き餌[え]** 釣りえさにする、生きたままの魚介類や昆虫など。 04 **練[ね]り餌[え]** ふかし芋・さなぎ粉・魚粉・ぬかなどを水で練りあわせて作った釣りえさ。 05 **撒[ま]き餌[え]** 魚や小鳥を寄せ集めるためにまくえさ。 06 **こませ** 魚を寄せ集めるためにまくえさ。 07 **擬餌[ギジ]** 鳥の羽毛やビニールなどで作った、魚のえさに似せたもの。◇「疑似餌」ともいう。 **●釣[つ]り道具[どうぐ]** 08 **釣[つ]り具[ぐ]** 魚を釣るために必要な道具。▷〜店 09 **釣[つ]り道具[どうぐ]** 釣りや釣りに関するさまざまな道具。 10 **浮[う]き** 魚が釣り針に掛かったことを知るために、釣り糸につけて水面に浮かべるもの。▷玉〜・棒〜◇「浮子」「泛子」とも書く。 11 **錘[おもり]** 釣り糸や釣り針などを沈めるために釣り糸の先のほうにつける。 12 **仕掛[しか]け** 釣り方や釣ろうとする魚に応じて、糸・針・おもり・うきなどを仕組んだもの。◇「仕」はあて字。 13 **リール** 釣り糸を繰り出し、巻き上げるための道具。▷両軸〜・片軸〜▶reel 14 **魚籠[びく]** 釣った魚を入れておくかご。◇「魚監」とも書く。 15 **魚籃[ギョラン]** びく。 **●クーラー △ 9005a** **続[つづ]ける** k●保温・保冷するためのもの **●釣[つり]竿[ざお]** 16 **釣[つり]竿[ざお]** 魚を釣るために用いるさお。 17 **継[つ]ぎ竿[ざお]** 短く数本に切れるようになっていて、つなぎあわせて使う釣りざお。 18 **延[の]べ竿[ざお]** 継ぎ竿ではない、長いままの釣りざお。 19 **ロッド** 「釣りざお」の新しい言い方。▷カーボン〜・グラス〜・バンブー〜▶rod **●釣[つ]り糸[いと]** 20 **釣[つ]り糸[いと]** 魚釣りに使う糸。◇単に「糸」ともいう。 21 **ライン** 「釣り糸」の新しい言い方。▶line 22 **天蚕糸[テグス]** 釣り糸として使われる、てぐす蚕という蛾の幼虫の体内からとれる透明な糸。◇合成繊維のものもいう。 23 **鉤素[はりす]** おもりと釣り針を直接結びつける細い釣り糸。 24 **道糸[みちいと]** 釣りざおから鉤素を結ぶところまでに用いる釣り糸。 **●釣[つ]り針[ばり]** 25 **釣[つ]り針[ばり]** 魚をとるために用いる、先が鋭く曲がった針。◇「釣り釣」とも書く。 26 **鉤[はり]** 「釣り針」の略。◇「鉤」とも書く。 <874> ### 釣る4606k~採る4607a 27 **擬餌針[ギジばり]** 擬餌を付けた釣り針。 28 **毛鉤[けばり]** 鳥の羽毛などを巻き付けてえさにみせた擬餌針。 29 **フライ** フライフィッシングに用いる、水生昆虫に似せて作った擬餌針。▶fly 30 **ルアー** ルアーフィッシングに用いる、金属・プラスチック・ゴムなどで小魚・小動物・みみずなどに似せて作った擬餌針。▶lure **●釣[つ]り船[ぶね]** 31 **釣[つ]り船[ぶね]** 魚を釣るために出す船。◇「釣り舟」とも書く。 32 **遊漁船[ユウギョセン]** 図職業としてではなく、楽しみとして魚釣りや漁をする客を乗せる船。 33 **フィッシングボート** スポーツやレジャーとして沖に出て魚を釣るための船。▶fishing boat ### q 名詞の類:イキモノ **釣魚[チョウギョ]** 図釣った魚や釣りの対象になる魚。「黒鯛は〜として大変人気がある」▷〜図鑑 01 **外道[ゲドウ]** ねらった魚以外の、釣れた魚。「きすを釣りにいったんだが、べらだのふぐだの〜ばかりでまいったよ」 **●魚[さかな] → 2504a** **泳[およ]ぐ** q・r **●小物[こもの] → 7600a** **小[ちい]さい** q **●大物[おおもの] → 7500a** **大[おお]きい** q ### S 名詞の類:ヒト **釣[つ]り人[びと]** 趣味として釣りをする人。「堤防の上には多くの〜がいる」 01 **釣[つ]り師[し]** 趣味として釣りをする人。特に、高度な技や知識をもっている人を指す。「〜がみごとに大物を釣り上げた」 02 **アングラー** 趣味やスポーツとして釣りをする人。▷バス〜・女性〜▶angler 03 **太公望[タイコウボウ]** 釣り好きな人。「〜が鮎の解禁日を首を長くして待っている」 ### u 名詞の類:トコロ **釣[つ]り堀[ぼり]** 池などに魚を放し、金をとって釣りをさせるところ。 01 **フィッシングセンター** 川・海・池などで、金をとって釣りをさせるところ。特に、釣り堀。◇和製洋語。フィッシング(fishing)+センター(center) **●海[うみ]・湖[みずうみ] → 7504a** **広[ひろ]い** u●海●湖 **●川[かわ] → 4915a** **流[なが]れる** u●川 ## 4607 採る ### a 動詞の類 **●採[と]る** **採[と]る** 有用なものとして利用するために、ほかから持って来たりいくつかの中から選んだりする。「検査のために血を採ります」「山にきのこを採りにいく」「この意見を〜」◇「取る」とも書く。 01 **選[え]び取[と]る** いくつかの中から特に有用なものを選んでとる。「おいしいお茶をつくるためにいい葉だけを選び取った」 02 **取[と]り上[あ]げる** いくつかの中から、あることを選んで、検討の対象にすること。「その案は、会議に取り上げられなかった」◇「採り上げる」とも書く。 03 **用[もち]いる** 人材・意見・方法などを、価値のあるものとして選び、実際に役立つようにする。「方針会議で珍しく若手社員の意見が用いられた」「次回作のヒロインには、新人女優を用いることが決まった」◇文章語的。 04 **拾[ひろ]う** 人や動物を、(偶然見つけて)自分のところで能力を生かせるようにしたり、まっとうな仕事につかせたりする。「俺は、街でぶらぶらしているところを棟梁[とうりょう]に拾われて大工になったんだ」 05 **拾[ひろ]い上[あ]げる** 無名で能力を十分発揮できずにいた存在であったりした人を、見つけて面倒を見る。「無名の選手を拾い上げて、世界チャンピオンにまでしたコーチ」 06 **採用[サイヨウ]する** 人材・意見・方法などについて、適当なものを選び、活用するためにとること。「新入社員を〜する」「部下の意見を〜しない上司」▷〜試験 07 **採択[サイタク]する** いくつかの中から選びとること。「委員会は、全会一致で希少動物保護案を〜した」「教科書を〜する」 08 **採納[サイノウ]する** 意見などを、価値があり、役に立つものとしてとること。「原案を〜する」 **●取[と]り上[あ]げる → 1918a** **論[ろん]じる** a●発議する **●採録[サイロク]する → 2200a** **記[しる]す** a●記録する **●摘[つ]む・もぐ → 6002a** **もぐ** a **●採取[さいしゅ]する** 09 **採取[サイシュ]する** 調査・研究などのために、必要なものをとること。「学生たちが、深山で新種の植物を〜した」「犯行現場で多くの指紋を〜した」 10 **採血[サイケツ]する** 検査や輸血などのために、体内から血液をとること。「血液型を調べるために〜する」 11 **採光[サイコウ]する** 室内[しつない]に日光などの光を入れるようにすること。「天窓[てんまど]から〜して部屋を明るくする」 12 **採草[サイソウ]する** 図家畜の飼料などにするために草をとること。「春の野に出て飼料確保のために〜する」▷〜地 13 **採種[サイシュ]する** 図次回まくための種をとること。「市場へ出すもののほかに〜するためのものを栽培する」▷〜圃[ほ](採種用の農作物を栽培する田畑) 14 **採掘[サイクツ]する** 地中から、石炭・石油・鉱物などを掘ってとること。「金を〜する」 15 **採鉱[サイコウ]する** 図鉱山で、鉱石をとること。「この山で〜するには経費がかかりすぎる」 16 **採石[サイセキ]する** 石材を切り出してとること。「ここの〜された石灰岩の中には化石が入っている」▷〜場 17 **採炭[サイタン]する** 図炭鉱から石炭を掘ってとること。「近年日本では〜しても採算が合わない」▷〜量 18 **採油[サイユ]する** ①地面や海底を掘って、地下の石油をとること。「海底油田から〜する」▷〜権②菜種、ごまなどから油を搾り取ること。「菜種を搾って〜する」 **●採集[さいしゅう]する → 6404a** **集[あつ]める** a●ものを集める <875> ### 採る4607a~u **●収穫[しゅうかく]する** 19 **取[と]り入[い]れる** 稲・麦・野菜などを、抜いたり摘んだり刈ったりして田畑からとる。「台風が来る前に大急ぎで稲を取り入れた」 20 **取[と]り入[い]れ** 収穫の時期。「稲の〜時になると、村は急に活気づきます」 21 **刈[か]り入[い]れる** 稲・麦・野菜などを、刈って取り入れること。「黄金色の稲を〜風景があちこちで見られたものだ」 22 **刈[か]り入[い]れ** 刈り入れること。「稲の〜が終わると秋祭りの準備が始まる」▷〜時 23 **刈[か]り取[と]る** 実った稲・麦などを刈って取り入れたり、雑草などを刈って取り除いたりする。「刈り取られたあとの田んぼは、子供たちの格好の遊び場だった」 24 **刈[か]り取[と]り** 刈り取ること。「黙々と〜の作業を続ける農民」 25 **青刈[あおが]りする** 稲・麦などを、まだ実らないうちに刈り取ること。「豊作になり、需給調整のために〜する」 26 **稲刈[いねか]りする** 生長した稲を刈り取ること。「親戚じゅうの手を借りて〜する」 27 **麦刈[むぎか]りする** 生長した麦を刈り取ること。「梅雨に入る前に〜を終える」 28 **収穫[シュウカク]する** 農作物を育て、実らせて、取り入れること。「新しい品種のじゃがいもを〜した」◇「取り入れる」が「田畑から農作物をとる」行為に重きがあるのに対して、「収穫する」には「自分で育てて実らせて得る」というニュアンスがある。 **●取捨[しゅしゃ]する** 29 **取捨[シュシャ]する** よいもの、必要なものをとり、そうでないものを捨てること。「自分が何を学ぶべきかをよく考えて、選択科目を〜してください」▷〜選択 ### h 名詞の類:コト・サマ **●摘[つ]むこと** **摘[つ]み草[ぐさ]** 春の野原などで、草花を摘むこと。「野に出て〜をして楽しむ」 01 **花摘[はなつ]み** 野山で、草の花を摘むこと。「〜をして、首飾りをこしらえる」 02 **葉摘[はつ]み** 野菜やたばこなどの、余分な葉を摘むこと。「春の野に、〜をしに出かける」 03 **茶摘[ちゃつ]み** 茶の葉を摘むこと。「〜の時期によって、茶の品質が異なる」▷〜唄 **●採[と]ること** 04 **山菜採[サンサイと]り** わらび・ぜんまい・ふきのとうなどの、食用になる植物をとること。「〜に夢中になって道に迷う」 05 **茸狩[きのこが]り** 野山に入って、きのこを採ること。「持ち山に入って〜をする」 06 **茸採[きのこと]り** きのこ採り。「家族で近くの山に〜に出かける」◇「きのこ狩り」より行楽的な要素が強い。 **●採否[サイヒ] → 4111a** **否[いな]む** h ### k 名詞の類:モノ **刈[か]り穂[ほ]** 刈り取った稲穂。 01 **摘[つ]み菜[な]** 摘み取った、芽を出したばかりの若菜。 02 **摘[つま]み菜[な]** 芽を出したばかりの、だいこん・かぶなどの若菜。 **●各[かく]季節[きせつ]に収穫[しゅうかく]する作物[さくもつ] → 0109a** **実[みの]る** k●作物 **●収穫[しゅうかく]のための機械[きかい]** 03 **バインダー** 稲・麦などを刈り取って自動的に束にする機械。▶binder 04 **コンバイン** 1台で、刈り取り・脱穀・選別を同時に行うことができる機械。▶combine **●鎌[かま] → 6005a** **刈[か]る** k●刈る道具 **●脱穀機[だっこくき] → 6010a** **こ[こ]く** k●脱穀する道具 **●野菜[やさい]など → 0300a** **食[た]べる** m **●果実[かじつ]など → 0109a** **実[みの]る** k・q **●鉱物[こうぶつ] → 7400a** **かたい** n●鉱物 **●資源[しげん] → 9100a** **基[もと]づく** k●元になるもの ### S 名詞の類:ヒト **鉱夫[コウフ]** 「鉱山で鉱石を採掘する労働者」の古い言い方。 01 **炭坑夫[タンコウフ]** 「炭坑で石炭を採掘する労働者」の古い言い方。 02 **坑夫[コウフ]** 「炭坑や鉱山の坑道で採掘をする労働者」の古い言い方。 ### u 名詞の類:トコロ **●鉱山[こうざん]** **鉱山[コウザン]** 有用な鉱物を採掘する場所。▷〜労働者◇「礦山」とも書く。 01 **山[やま]** 俗鉱山。「石炭が石油にエネルギー資源の主役の座を奪われ、〜は次々と閉鎖された」◇「ヤマ」と書かれることが多い。 02 **金山[かなやま]** 「鉱山」の古い言い方。 03 **坑[コウ]** 地中に掘られた穴。特に、鉱物を採掘するために掘られた穴。▷〜道 04 **鉱床[コウショウ]** 地中の、有用な鉱物が多量に集まっている所。 05 **鉱脈[コウミャク]** 岩石の割れ目を鉱物が満たしてできた、板状に続く鉱床。「金の〜を掘り当てる」 **●金山[きんざん]など** 06 **金山[キンザン]** 金を産出する鉱山。 07 **金鉱[キンコウ]** 金を産出する鉱脈や鉱山。 08 **金脈[キンミャク]** 金を産出する鉱脈。◇比喩的に、金を出してくれるところや人にもいう。 09 **銀山[ギンザン]** 銀を産出する鉱山。 10 **銀鉱[ギンコウ]** 銀を産出する鉱脈や鉱山。 11 **銅山[ドウヤマ]** 銅を産出する鉱山。 12 **鉄山[テツザン]** 鉄を産出する鉱山。 **●炭鉱[たんこう]** 13 **炭鉱[タンコウ]** 石炭を採掘している鉱山。◇「炭礦」とも書く。 14 **炭田[タンデン]** 採掘可能な石炭の層が連続して分布している広い地域。 <876> ### 採る4607u~稼ぐ4609a 15 **炭山[タンザン]** 石炭を産出する鉱山。 16 **炭坑[タンコウ]** 石炭を採掘するために地中に掘られた穴。 17 **炭層[タンソウ]** 石炭の存在する層。 18 **ぼた山[やま]** 石炭とともに掘り出される土砂や石くずや、選炭後の粗悪な石炭が、山になったもの。◇「ぼた」は、主として九州地方で用いられる言葉。 **●油田[ゆでん]** 19 **油田[ユデン]** 地中に石油の層があり、採掘している地域。「〜開発」▷海底〜 20 **油井[ユセイ]** 石油を採掘するために、やぐらを組んで掘った井戸。 21 **油層[ユソウ]** 地中の、石油がたまっている層。 ## 4608 拾う ### a 動詞の類 **拾[ひろ]う** 落ちている物や捨てた物を、取り上げて手にする。「床に落ちているごみを〜」「山へ栗を拾いに行く」⇔捨てる、落とす 01 **拾[ひろ]い上[あ]げる** 落ちている物を拾って取る。「机の下にあった財布を拾い上げて中身を確かめた」 02 **拾得[シュウトク]する** 図公共の場所に落ちている価値ある物を拾うこと。「交番へ〜した物を届ける」▷〜物 03 **骨[ほね]を拾[ひろ]う** 火葬したあとの骨を拾い集めて骨壺[こつつぼ]に収める。「火葬場で泣きながら父の骨を拾った」 **●拾[ひろ]い集[あつ]める → 6404a** **集[あつ]める** a●集める ### h 名詞の類:コト・サマ **栗拾[くりひろ]い** 栗の実を拾うこと。 01 **球拾[たまひろ]い** テニス・野球などの練習の時、練習のために、散ったボールを拾い集めること。「1年生のときは〜ばかりさせられた」 02 **落[お]ち穂[ぼ]拾[ひろ]い** 刈り取ったあとの田畑に落ちている穂を拾うこと。 03 **拾遺[シュウイ]** 図文章や歌などで漏れ落ちていたものを拾って補うこと。▷〜集◇拾遺の結果つくられた書物をいうこともある。 04 **骨揚[コツあ]げ** 骨を拾うこと。「〜が終わると、母はくずおれるようにいすに座り込んだ」◇「骨上げ」とも書く。 05 **骨拾[コツひろ]い** 骨揚げ。「父母の〜をする」◇「骨揚げ」のほうが一般的。 ### k 名詞の類:モノ **拾[ひろ]い物[もの]** 拾った、価値ある物品。「この万年筆は実は〜なんだ」⇔落とし物 01 **拾得物[シュウトクブツ]** 図拾い物。「〜は必ず交番へ届けなくてはならない」 ### S 名詞の類:ヒト **拾[ひろ]い主[ぬし]** 拾った人。特に、価値あるものの。「例のバッグの〜は若い女性だった」 **●落[お]とし主[ぬし]** 01 **拾得者[シュトクシャ]** 「拾い主」のかたい言い方。 ## 4609 稼ぐ ### a 動詞の類 **稼[かせ]ぐ** 働いたり努力したりして(金銭的な)利益を得る。「アルバイトで学費を稼いで大学を出た」「次の準備ができるまで、スピーチで時間を稼いでくれ」「山頂まではまだあるから、昼食の後はがんばって距離を稼ごう」 01 **作[つく]る** 金銭をたくわえる。「大きな財産つくったら、あとはのんびりと暮らしたい」 02 **稼[かせ]ぎ出[だ]す** 働いて、相当な額の金や、大きな額の金を、働いて得る。「彼はアルバイトをして留学資金を自分で稼ぎ出した」「この不況のご時世に1000億円もの利益を稼ぎ出した企業がある」 03 **儲[もう]ける** 金銭的な利益を得る。「この商売で大きな利益を〜」「彼は株でだいぶもうけたらしい」「手伝わなくてよくなったんだから、1日もうけたじゃないか」 04 **金儲[かねもう]けする** 俗金銭的な利益を得る。「金儲けのことばかり考えて、勉強がおろそかになってしまうと思うんだったらまず勉強しろ」 05 **銭儲[ゼニもう]けする** 俗金もうけ。「〜してこそ、商人冥利[みょうり]に尽きるというものだ」「大もうけするのは〜のはしくれだ」 06 **一儲[ひともう]けする** 俗一度に大きな金銭的な利益をうけること。「ドル買いで〜しようとたくらむ」 07 **大儲[おおもう]けする** 大きな金銭的な利益を得ること。「〜したのは、実は、新しいタイプのインターネットビジネスでした起業家」▷大損 08 **ぼろ儲[もう]けする** 俗元手や要した労力に比べて、非常に大きな金銭的な利益を得ること。「バブル期に土地転がしで〜した不動産業者」「原価10円のものが500円で飛ぶように売れるんだから〜だ」 09 **荒稼[あらかせ]ぎする** ①(乱暴なやり方で)一時に大金を稼ぐこと。「粗悪品を乱造して〜した業者」「やつは土地の投機で〜したらしい」②すりや強盗などをして大金を稼ぐこと。「金持ちの家に押し込んで〜する」 10 **丸儲[まるもう]けする** 元手がかからず、収入がすべてもうけになること。「もらったチケットが高く売れて〜した」▷坊主〜▷丸損 11 **焼[や]け太[ぶと]りする** 火事で、家財を失ったあと、以前より生活が豊かになったり、事業がのびたりすること。「多額の保険金が入って〜した店」 12 **海老[えび]で鯛[たい]を釣[つ]る** わずかな元手や労力で、大きな利益を得る。「ほんのおすそ分けのつもりだったのに、こんなにお礼をされては海老で鯛を釣ったようなものだ」 13 **甘[あま]い汁[しる]を吸[す]う** 自分は少しも苦労せずに、あるいは、他人をだしにして、自分だけ甘い汁を吸おうったって、そうはいかないぞ」 14 **私腹[シフク]を肥[こ]やす** 地位や職務を利用して不当に自分の利益を得る。 <877> ### 稼ぐ4609a~k 15 **癒着[ユチャク]する** 本来は離れているべきものがくっついて、互いに利益を得るようにすること。「業者と癒着して〜高級官僚」 **●鴨[かも]にする** 16 **鴨[かも]にする** 勝負事などで、扱いやすい相手を食い物にして、うまく利益を得る。「あいつをかもにしてやろう」「かもにされるのがおちだから、賭博場へなんか出入りするな」 17 **鴨[かも]る** 俗相手が扱いやすいのをいいことに、勝負事などでうまく負かす。「プロ雀士に〜」 **●当[あ]てる** 18 **当[あ]てる** 予期していたとおりの(よい)結果を得る。「競馬で大穴を当てた」「彼は株で当てて、財をなした」「福引で1等賞を当てた」 19 **引[ひ]き当[あ]てる** くじなどで、よいものに当たる。「1等賞の海外旅行を引き当てた」 20 **山[やま]を当[あ]てる** 投機的な方法で大きな金銭的利益を得る。「一山当てようと相場に手を出したのが間違いだった」 ### h 名詞の類:コト・サマ **●もうけること** **営利[エイリ]** 金銭的な利益を得ること。「この新しい団体は〜を目的としている」▷〜事業・〜団体 01 **利食[りぐ]い** 株などの転売や買い戻しをして、その差額で利益を確定すること。「相場に変動がないときは〜ができない」 **●金回[かねまわ]り** 02 **金回[かねまわ]り** 稼ぐ金と使う金の出入りの具合。「〜がいいらしく、最近豪遊しているそうだ」 03 **懐具合[ふところグアイ]** その人が所持・所有している金銭の多寡などの経済状態。「今は〜がよくないから、貸してあげられるような金はない」 ### k 名詞の類:モノ **●稼[かせ]ぎ** **稼[かせ]ぎ** 稼いで得た金銭。「今日の〜は悪かった」「父が病気なので、兄の〜で食っている」「夫の〜が少ないので、暮らしは楽ではない」 01 **実入[みい]り** 費やした労力に対する、実際に得られる金銭。「〜のよいバイトを探す」 02 **上[あが]り** (使って出ていった金銭に対し)働いたり、物を売ったり貸したりすることによって得た金銭。「家賃の〜で生活をする」 **●もうけ → 4615a** **もうかる** k●もうけや利益 **●収入[しゅうにゅう]** 03 **収入[シュウニュウ]** 働いたり、事業を行ったりすることによって、個人や団体が手に入れる金銭。「原稿を書いて〜を得る」⇔支出 04 **定収入[テイシュウニュウ]** (毎月・毎年など、ほぼ決まった)一定の日にち・時期に入る、一定の額の収入。「〜がないから暮らし向きが安定しない」 05 **定収[テイシュウ]** 「定収入」の略。「天気に左右される商売だから、〜はあてにならないなあと思うよ」 06 **臨時収入[リンジシュウニュウ]** 定収入ではない、一時的な収入。「先月は講演を頼まれ、思いがけない〜があった」 07 **ほまち** 俗臨時収入。「景気がよいので〜が多い」◇「外持ち」「帆待ち」ともあてる。古い言い方。 08 **実収入[ジッシュウニュウ]** 税金・必要経費などを差し引いた、実際の収入。「〜の4分の1が住宅ローンの返済で消える」 09 **実収[ジッシュウ]** 「実収入」の略。「取引額は大きいが、〜はたいしたことがない」 10 **手取[てど]り** 給料などから、あらかじめ税金・社会保険料などを差し引かれた、実際に受け取る金額。「税金やら厚生年金やらを差し引かれると、〜は20万円しかない」「君の給料は〜でいくらだい」 11 **副収入[フクシュウニュウ]** 副業などで得る収入。「彼はサラリーマンだが、二人も三人もの愛人を囲っているので〜がある」 12 **雑収入[ザッシュウニュウ]** おもな収入以外のこまごました収入。「〜があると、給与所得者でも確定申告をしなければならない」 13 **総収入[ソウシュウニュウ]** いろいろな収入をすべて足した、収入の総計。「本業での収入は減ったが、〜では昨年を上回った」 14 **税収[ゼイシュウ]** 国や地方公共団体が、税金による収入。「不況の影響で〜の伸びは期待できない」 15 **歳入[サイニュウ]** 国や地方公共団体などの、一会計年度内の収入の総計。⇔歳出 **●収支[しゅうし] → △ 4217a** **払[はら]う** h●その他 **●所得[しょとく]** 16 **所得[ショトク]** 一定期間に得た収入。特に、その収入から必要経費を差し引いた、徴税の対象になる金額。「〜によって税率が異なる」▷〜税・個人〜・企業〜・給与〜・事業〜 17 **純所得[ジュンショトク]** 一定期間に得た収入から必要経費を引いた金額。「必要経費がかかりすぎて〜はわずかだった」 18 **可処分所得[カショブンショトク]** 個人の所得から、税金や社会保険料などを引いた、個人が自由に使える所得。 19 **勤労所得[キンロウショトク]** 勤労によって得る所得。「〜だけではなかなか生活ができない」 20 **不労所得[フロウショトク]** 勤労によらずに、財産の運用などによって、働かないで得る所得。⇔勤労所得 21 **国民所得[コクミンショトク]** 一定期間(通常は1年間)の国民全体の所得。「〜によって国の経済状況がわかる」 **●報酬[ほうしゅう]** 22 **報酬[ホウシュウ]** 労働などに対して、見返りとして与えられるべき金品。「講演の〜を受け取る」 23 **賃金[チンギン]** 労働に対する報酬として、雇い主が労働者に支払う金銭。「〜の格差を是正する」▷〜闘争◇「賃銀」とも書く。 24 **賃銭[チンセン]** 労働などに対する、報酬としての金銭や礼金。「わずかな〜ながらも家計の足しになっている」 25 **労賃[ロウチン]** (主として肉体的な、ある)労働に対して支払われる賃金。「不景気なので安い〜でも我慢する」 26 **バイト料[りょう]** アルバイトの報酬としての金銭。「〜が入ったらCDを買おうと思っている」 <878> ### ●給料 **給料[きゅうりょう]** 職務や労働の対価として、使用者・雇用者が雇用者から定期的に受け取る金銭。「~のよい会社に転職する」「お~が出たら、おいしいものを食べにいこう」▷~日◇職種によって、裁判官および地方議会議員の給料は報酬といい、国会議員については歳費、国家公務員については俸給、地方公務員については給料というように使い分けることがある。ただし、一般の用法としては上記すべてに「給料」という語が使える。 **手当[てあて]** ①雇い主から労働者に支給される、基本になる賃金のほかの金銭。「残業をすれば〜がつくからがんばるが、体はしんどい」▷諸~・通勤~・住宅~・残業~・役職~・扶養~②決まった仕事の報酬として、定期的に与えられる金銭。「簡単な仕事にもかかわらず、彼女は伯父から月々かなりの〜をもらっていた」 **給与[きゅうよ]** 職務の報酬・賃金・手当の総称。「会計へ行って~の明細をもらう」▷~明細・~所得 **給金[きゅうきん]** 「給料」の古めかしい言い方。「~の大部分を国の親に送る」 **俸給[ほうきゅう]** 公務員や会社員の給料。「4月になって〜が上がる」 **サラリー[サラリー]** 「給料」の洋語的表現。▷~マン * salary **高給[こうきゅう]** 高い給料。「よい人材を〜で雇う」▷~取り→安給 **薄給[はっきゅう]** 安い給料。「~でかつかつの生活を営む」 **安月給[やすげっきゅう]** 安い月給。「~の勤め人」 **初任給[しょにんきゅう]** 就職して初めてもらう給料。「~で両親にプレゼントを買った」 **能率給[のうりつきゅう]** 出来高や能率などに応じて与えられる給料。「腕に自信がある人は〜の仕事をさがす」 **歩合給[ぶあいきゅう]** 出来高や成績に応じて与えられる給料。「~は営業成績がいいときはいいが、悪いときが厳しい」 **固定給[こていきゅう]** 出来高・成績・能率などに関係なく、毎月一定額が支払われる給料。「~だから暮らしは安定している」 **基本給[きほんきゅう]** 給料の、諸手当を除いた、基本となる部分。「~は安いが、いろいろな手当がつく」 **本給[ほんきゅう]** 図基本給。「わが社の今夏のボーナスは~の2.5ヵ月分で妥結した」 **本俸[ほんぽう]** 俸給の、諸手当を除いた基本となる部分。「残業手当などを除くと〜はわずかなものだ」 * ●ボーナス **ボーナス[ボーナス]** 月々支給される給料などとは別に、夏と冬の2回などに支給されるまとまった額の金銭。「冬の〜をあてに買い物をする」 * bonus **賞与[しょうよ]** ボーナス。「この会社では春にも~が出る」 **一時金[いちじきん]** ①月々支給される給料などに対して特別にまとまって与えられる金銭。「30年勤続するとお祝いの〜が出る」②「ボーナス」のかたい言い方。▷年末~◇ふつう、春闘など、労働組合が会社に賃上げ要求をするときに用いられる。 ### ●ある期間の収入・給料 **年収[ねんしゅう]** 1年間の収入額。「あの若さで~2000万とはすごい」 **年俸[ねんぽう]** 1年いくらと定められて支給される給料・俸給。「プロ野球選手は〜での契約である」 **年給[ねんきゅう]** 1年間に受け取った給料の総額。「確定申告の際に自分の〜をあらためて知った」 **歳費[さいひ]** 国会議員に国庫から支払われる給与。「国会議員の~削減が提案された」 **月収[げっしゅう]** 毎月の収入。「~20万円以上保証」 **月給[げっきゅう]** 1ヵ月単位で支給される給料。▷~取り **月俸[げっぽう]** 1ヵ月単位で支給される俸給。「顧問料として高い〜を支払う」 **週給[しゅうきゅう]** 1週間単位で支給される給料。「その国では給料はふつう〜で支払われる」 **日収[にっしゅう]** 1日の収入。「歩合給で~3万円以上も可能な仕事」 **日給[にっきゅう]** 1日いくらと決められた給料。「~1万円のアルバイト」 **日当[にっとう]** 1日いくらと決められた手当。「~8000円払うから引っ越しを手伝ってくれ」「出張すると1日につき5000円の~が出る」 **日銭[ひぜに]** 毎日収入として入る金銭。「露店商は~稼ぎである」 **時間給[じかんきゅう]** 日給や月給ではなく、労働時間に応じて、1時間いくらで支給される給料。「パートは~だから、休めば休んだだけ給料は減る」 **時給[じきゅう]** 「時間給」の略。「~1000円以上のアルバイトをさがす」◇「時間給」のほうが一般的。 ### ●昔の給料 **禄[ろく]** 昔の官吏や封建時代の武士が職務に対して与えられた米や金銭。「~を食む(給料をもらって生活する)」「~を盗む(相応の実力や実績がないのに高給を受ける)」 **俸禄[ほうろく]** (武士が大名から)職務に対して与えられた米や金銭。 **高禄[こうろく]** 高額の俸禄。「~を食む」 **微禄[びろく]** わずかな俸禄。「いつまでも〜に甘んじているわけにはいかない」 **扶持[ふち]** 家臣が主君から職務に対して与えられた米。◇「扶持米」の略。 **知行[ちぎょう]** 徳川時代、武士が領地として与えられた土地(の代わりとして与えられた扶持)。 **禄高[ろくだか]** 武士が主人から与えられる俸禄の額。「二千石の~」 **石高[こくだか]** 武士が主人から俸禄として与えられた米の量。「~十万石の大名」◇本来は、その土地の米の生産高を示す語。 ## s 名詞の類:ヒト **稼ぎ手[かせぎて]** 稼いで、一家の家計を支えている人。「~を失った家庭」 **稼ぎ頭[かせぎがしら]** ある集団の中で、いちばん稼ぎのよい人。「彼はわが営業部の~だ」 **高給取り[こうきゅうとり]** 高い給料をもらっている人。 * ●月給取り→ 4303働くs●勤める人 <879> # 4610 奪う ## a 動詞の類 ### ●奪う **奪う[うばう]** 他人のもっているものなどを、(自分の思いのままにするために)その人から無理に引き離す。「老人をだまして大金を~」「医者に止められ、晩酌の楽しみを奪われた父は、ひどくさみしそうだ」「チャンピオンは1ラウンドに挑戦者からダウンを奪った」「大量15点を~猛攻」「体の自由を奪われる」「冷えた汗は体温を~」「大型の台風は、多くの人々の命を奪った」「大雪で通勤・通学の足を奪われた人々が、駅で電車の運転再開を待っている」 **取る[とる]** 他人のもっているものを、力ずくであるいは無断で自分のものにする。「幼い妹は、男の子に人形を取られたといって泣いていた」◇「取る」の「強引に奪う」意は、特定の文脈によるもので、文脈によっては「盗む」意にもなる。 **奪い取る[うばいとる]** 奪って自分のものにする。「男は私からバッグを~と、雑踏の中に走り去った」 **分捕る[ぶんどる]** ①戦場で敵のものを奪い取る。「兵器庫を襲って大量の銃器をぶん分どった」②力の強い者が弱い相手のものを奪い取る。「あいつに大切にしていた本をぶんどられてしまった」 **引っ手繰る[ひったくる]** 人の持っているものを、そばを通りすがりにすばやく奪い取る。「ぶつかった瞬間に手提げかばんをひったくられた」 **掠め取る[かすめとる]** 人の見ていないすきに奪い取る。「国境の町では、旅人が国境警備隊の兵士から食料品をかすめとっていらしい」 **横取り[よこどり]** 他人のものになるべきものを権利のない者が横合いから奪い取ること。「姉が妹の靴を〜したことからけんかになった」「A社はあとから事業に参入して仕事を〜していった」 **奪取[だっしゅ]** 奪い取ること。「政権を〜する」「KO勝ちでタイトルを~した」 **剝奪[はくだつ]** 権力や力ずくで地位・権利・自由などを奪い取ること。「内部闘争に敗れ、すべての職を〜された」 **強奪[ごうだつ]** 暴力で金品を奪い取ること。「現金輸送車から1億円を〜した犯人がつかまった」 **略奪[りゃくだつ]** 暴力で無理に奪い取ること。「村に大金を〜された」▷~婚◇「掠奪」とも書く。 **奪略[だつりゃく]** 略奪。「各地で米が〜された」◇「奪掠」とも書く。 **略取[りゃくしゅ]** 力によって奪い取ること。「要塞を〜することが勝利の第一歩である」 **攻め落とす[せめおとす]** 攻撃して敵の城を奪うこと。「敵の城を兵糧攻めで攻め落とした」 **攻め取る[せめとる]** 攻撃して、力ずくで奪い取る。「隣国を〜」 **攻略[こうりゃく]** 敵陣や敵地を攻撃して奪い取ること。「敵の中心部を一気に~する」 **鹵獲[ろかく]** 戦いに勝って敵の兵器などを奪い取ること。「ここの武器は〜したものばかりだ」 * ●奪い合う→ 3700争うa●奪い合う ### ●奪い返す **奪い返す[うばいかえす]** 一度他人に奪われたものを、無理にでも力ずくでもう一度自分のものにする。「兄にとられたゲームを力ずくで奪い返した」 **取り返す[とりかえす]** 奪われたものを、何らかの方法でもう一度自分のものにする。「不良に取られた財布を何とか取り返した」 **取り戻す[とりもどす]** 一度、他人に与えたり失ったりしたものを、再び自分のものにする。「間違って別人に渡してしまった機密書類を、何としてでも取り戻さなくてはならない」 **奪回[だっかい]** 奪われていたものを奪い返すこと。「政権を〜するために党の改革を行う」 **奪還[だっかん]** 「奪回」のかたい言い方。「トレーニングをつんでチャンピオンベルトを〜した」◇文章語的。 ### ●乗っ取る **乗っ取る[のっとる]** 奪い取って自分の支配下におく。「株の買い占めをして、映画会社を乗っ取った」「羽田発札幌行きの旅客機が、3人組の男に乗っ取られた」◇「乗り取る」の促音便化。 **ハイジャック[ハイジャック]** 飛行中の旅客機を乗っ取ること。「旅客機が〜され、受け入れ先をさがしている」 * hijack **簒奪[さんだつ]** 君主の地位などを、武力や策略で奪うこと。「策略を用いて、王位を〜する」 ### ●さらう **攫う[さらう]** その場にあるものなどをすべて(急に)持ち去る。「彼は全問正解して、賞品をさらっていった」「とんびに油揚げをさらわれる」「パンダは子供たちの人気をさらった」「釣り人が高波にさらわれた」◇「掠う」とも書く。 **掻っ攫う[かっさらう]** 「さらう」の強調表現。「金目のものを〜」「サッカーが野球の人気を〜のではと思われたこともあった」 **引っ攫う[ひっさらう]** 勢いよくさらう。「猿はアイスクリームを引っさらっていった」 ### ●巻き上げる **巻き上げる[まきあげる]** 人をだましたり脅したりして、他人がもっている金品を奪い取る。「場所代と称して、売上金をすべて巻き上げられた」◇「巻き揚げる」「捲き上げる」とも書く。 **騙し取る[だましとる]** 人をだまして、その人の所有しているものを自分のものにする。「Aさんは巧みな利殖の勧誘にのり、500万円だまし取られたという」 **騙取[へんしゅ]** だまし取ること。「財物を〜する」 **詐取[さしゅ]** こす「だまし取る」のかたい言い方。「土地を〜された」◇「騙取」より「詐取」のほうが一般的。 **ふんだくる[ふんだくる]** 金品や法外な代金を、強引に取る。「かすっただけなのに、高い治療代をふんだくられた」 **打っ手繰る[ぶったくる]** 強引に手荒に奪う。「因縁をつけて大金を~」 **ぼる[ぼる]** 俗法外な代金を取る。「初めての店ではぼられないように注意しなさい」「暴利」を動詞化したもの。 **ぼったくる[ぼったくる]** 俗法外な代金を、力ずくで手荒にふんだくる。「ビール1本で大金をぼったくられた」◇「ぼる」と「ぶったくる」との混交した語。 * ●たかる・ゆする→ 3905脅すa●脅す <880> # 奪う 4610a 〜 さらう 4611a のほうが一般的。 **ふんだくる** 金品や法外な代金を、強引に取る。「かぜをひいたたけなのに、高い治療代をふんだくられた」 **打[ぶ]っ手繰[てぐ]る** 人から物を乱暴に奪い取る。「因縁をつけて大金を~」 **ぼる** 法外な代金を取る。「初めての店ではぼられないように注意しなさい」「暴利」を動詞化したもの。 **ぼったくる** 法外な代金を、力ずくで手荒にふんだくる。「ビール1本で大金をぼったくられた」◇「ぼる」と「ぶったくる」との混交した語。 ### ・たかる・ゆする 3905脅すa ●脅す ## h 名詞の類:コト・サマ **引[ひ]っ手繰[てぐ]り** 他人の持っている物を、強引にすばやく奪い取ること。「銀行の近くで〜が多発している」 **強盗[ごうとう]** 暴力や脅迫によって他人の金品を奪うこと。「金に困って〜を働いたらしい」▷~事件 **追[お]い剥[は]ぎ** 通行人などを脅して、金品を奪うこと。「~を働いたかどで召し捕られた」 **乗[のっ]っ取[と]り** 奪い取って自分の支配下におくこと。「この国では、株の買い占めによる会社の〜が盛んに行われる」「旅客機の〜を確実に防ぐ方法はないものだろうか」▷~犯 **下剋上[げこくじょう]** 下位の者が上位の者をおしのけて権力をもつこと。「最近の実力主義、能力主義はまさに〜の社会だ」◇「下克上」とも書く。「下が上に剋つ」意。室町時代から戦国時代にかけて顕著に見られた社会の風潮。 **騙[かた]り** 人をだまして金品を巻き上げること。「貴族の末裔だといって〜をする」 **打[ぶ]っ手繰[てぐ]り** 力ずくで手荒にふんだくること。 **遣[や]らず打[ぶ]っ手繰[てぐ]り** 与えず、取り上げるだけであること。「授業料を払っているのに何も教えてくれないんじゃ〜だ」 **ぼったくり** 法外な代金を、力ずくで手荒にふんだくること。「あんな〜の店になんか二度と行くもんか」 ### ●ゆすり・たかり 3905脅すh ### ●奪い合い 3700争うh ●奪い合うこと ## S 名詞の類:ヒト **引[ひ]っ手繰[てぐ]り** 他人の持っている物を、強引にすばやく奪い取る人。「バスから降りるときに〜に荷物を奪われた」 **押[お]し込[こ]み** 家に無理やり入って金品を奪う人。「昨夜~に入られた」「押し込み強盗」ともいう。 **強盗[ごうとう]** 暴力や脅迫によって他人の金品を奪う人。「~がピストルで行員を脅して金を奪った」▷銀行~ **追[お]い剥[は]ぎ** 通行人を脅して衣類や金品を奪う人。「~に身ぐるみはがされた」 **居直[いなお]り強盗[ごうとう]** そっと盗みに入ったが、その家の人に見つかり、急に態度を変えて強盗になった者。「~にすごまれて、有り金を渡さざるをえなかった」 **騙[かた]り** 人をだまして金品を巻き上げる人。「~は巧妙に人を信用させる」 ### ▶盗賊 **盗賊[とうぞく]** 人家を襲ったり、旅人を脅したり金品を盗んだり奪ったりすることを専門に行う者。「~が町方の裏をかいて、両替商を襲った」 **群盗[ぐんとう]** 集団を成している盗賊。「~が次々と江戸に潜入した」 **ギャング** ピストルなどを持った暴力的な強盗グループ。「壁の数多くの弾痕は、~に襲われたときのものだ」◇本来はアメリカの組織的な犯罪集団。▶gang **白波[しらなみ]** 盗賊。中国の白波の谷にいた盗賊「白波賊」から。 **山賊[さんぞく]** 山中を根城にして通行人を襲う盗賊。「この山には〜が出没する」 **海賊[かいぞく]** 船を操って、海上で他の船の積み荷などを奪い取る盗賊。「~が中国や琉球の海を荒らしていた」▷~船 **馬賊[ばぞく]** 清朝末期に、中国東北部に横行した、馬に乗って荒らし回った盗賊。 **匪賊[ひぞく]** 集団で出没して強奪や殺人を行う盗賊。「開拓地が〜に襲撃されたという知らせが来た」 **凶賊[きょうぞく]** むやみに人に危害を加え、財産を奪い取る、凶悪な盗賊。「~に入られた店は、一人残らず殺される」◇「兇賊」とも書く。 **義賊[ぎぞく]** 金持ちから金品を盗んで貧民に与える義俠心のある盗賊。「~が、盗んだ金を屋根からまいた」 # 4611 さらう ## a 動詞の類 **さらう** 人や物などを、すきをねらって、また油断している間に人を奪って去る。「天狗に〜われたという噂である」◇「掠う」とも書く。 **掻[か]っ攫[さら]う** 「さらう」の強調表現。「見知らぬ男がうちの子をかっさらっていった」 **連[つ]れ去[さ]る** 力ずくであったり、だましたりして、相手をその場からどこか別の場所に連れていく。「犯人は、抵抗する少女を無理やり車に乗せ、その場から連れ去ったようだ」 **拉致[らち]** 人をむりやり連れ去ること。「ピストルを持った見知らぬ男たちにホテルから〜された」◇「らっち」ともいう。 ### ●かどわかす **勾引[かどわ]かす** 人をだまして、よそへ連れ去る。特に、女や子供をだまして連れ去る。「娘たちをかどわかして、外国に売りとばす悪党」◇「勾かす」「拐かす」とも書く。古風な言い方。 **誘拐[ゆうかい]する** 金銭を奪うなどの目的で、人を(だまして誘い出し)無理に連れ去ること。「身代金目当てに子供を〜する」▷略取~・営利~・~罪・~犯 **略取[りゃくしゅ]** 法律で、暴力や脅迫によって、無理やり連れ去ること。▷~誘拐罪 <881> ## h 名詞の類:コト・サマ **勾[かど]引[わ]かし** かどわかすこと。「子供が〜にあったので近所の人々が総出で捜している」◇古風な言い方。 ## k 名詞の類:モノ **身[みの]代[しろ]金[きん]** 誘拐された人を取り戻すための金。「犯人は1億円の~を要求してきた」 ## S 名詞の類:ヒト **誘[さそ]い** 他人の子供などをさらって連れていく人。「子供と遊んでいたら、〜と勘違いされた」 **誘[ゆう]拐[かい]犯[はん]** 誘拐を行った犯人。「~から子供の安否を気遣う電話があった」 # 4612 盗む ## a 動詞の類 ●盗む **盗[ぬす]む** 他人のものを無断でこっそり持ち出したりまねをしたりして、自分のものにする。「深夜、宝石店に侵入してダイヤを〜」「他人のアイディアを盗んで大もうけするなんて」 **取[と]る** 他人のものを、正規の手続きなどをせずに、不法に自分のものとする。「人の財布からこっそり金を〜」「悪徳業者にだまされて、知らないうちに不動産を取られた」◇「盗る」とも書く。「取る」の「無断で」の意は、特定の文脈によるもので、文脈によっては「奪う」意にもなる。 **盗[ぬす]み取[と]る** 人のものをこっそり盗んで自分のものにする。「彼は軍の極秘情報の中から必要な情報を盗み取った」「発見された王の墓からは、すでに宝飾品が盗み取られていた」 **泥[どろ]棒[ぼう]** 他人の金品を盗むこと。「人のものをおしてはいけません」「大邸宅に〜に入る」◇「泥坊」とも書く。する動詞として用いられるときには、やや幼児語的な語感がある。また、「財布を泥棒する」などのように、具体的な対象物についてはいいにくい。 **失[しっ]敬[けい]** 人のものを無断で使ったり盗んだりすること。「人の自転車をちょっと〜する」◇婉曲な言い方。 **掻[か]っ払[ぱら]う** すきをねらって他人のものを盗むこと。「道ばたに落ちていた財布を、つい〜てしまった」「友達のマンガから気に入ったものを、かっぱらってきた」 **ぱくる** 俗盗む。「財布をぱくられた」「人の企画をぱくって自分の手柄にする」 **掠[かす]める** すきをみてすばやく盗む。「母親が店先で客の相手をしているすきに、息子は売上金をかすめて裏口から出ていった」 **掠[かす]め取[と]る** 「掠める」の、やや改まった言い方。「ショーケースの上にある宝石を〜」 **抜[ぬ]き取[と]る] 人に気づかれないように、こっそりと中のものを盗む。「トラックから荷を〜」「妻の財布からないしょで1万円だけ抜き取った」 **掏[す]る** 人が所持しているものを、気づかれることなくすばやく盗み取る。「内ポケットから財布を~」◇「掏摸る」とも書く。 **窃[せっ]取[しゅ]** ひそかに盗み取ること。「封をはがして中身を〜する」 **手[て]を出[だ]す** (その動作を象徴的にとらえた言い方から)ほしいものがあって、容易に手に入りそうなときに、我慢できずに盗む。「どんなに金に困っても、店の金に手を出してはだめだ」 **手[て]を掛[か]ける** 「手を出す」の、やや古い言い方。「人のものに〜とは、とんでもないやつだ」 ## ●上前をはねる **上[うわ]前[まえ]を撥[は]ねる** 他人に取り次ぐ金銭の一部分をかすめ取る。「汗水流して稼いだ金の〜なんてひどいやつだ」◇「上米をはねる」ともいう。「上前」は「上米」の転で、仲介者が他人に取り次ぐ賃金や代金から取る手数料の意。 **ピン撥[は]ね** 金を他人に渡す前にその一部分をかすめ取ること。「紹介したアルバ-「アルバイトのバイト料を〜するなんて、最低の野郎だ」◇「ピン」は「上前」の意。「点」の意のポルトガル語「ピンタ(pinta)」からという説があるが未詳。 ## ●くすねる **くすねる** 他人のものを、ごまかして盗む。「母親の財布からお金を〜」 **ちょろまかす** うまく言いくるめて、ごまかして(わずかな量を)盗む。「釣り銭を~」 **猫[ねこ]糞[ばば]** 拾った金品などをこっそり自分のものとすること。「拾った財布を〜する」 **着[ちゃく]服[ふく]** 預かった金品などをこっそり自分のものとすること。「集金した金を〜する」 **横[おう]領[りょう]** 他人の財産や公共の金品を不正な手段を用いてひそかに自分のものとすること。「市役所の職員が公金を〜するという事件が起きた」。 **使[つか]い込[こ]む** 他人から預かったり、公共の目的で集めたりした金銭を、かってに私用に使う。「あの男は会社の金を使い込んでくびになった」◇「遣い込む」とも書く。 **使[つか]い込[こ]み** 使い込むこと。「~が発覚して懲戒免職になる」「彼はとてもまじめそうな人で、とても〜するような人には見えなかった」◇「遣い込み」とも書く。 **私[し]物[ぶつ]化[か]** みんなで使うべきものや、公共のために使うべきお金を、自分の利益のために使うこと。「会社の備品を〜する」「経営の~」 ## ●持ち去る **持[も]ち去[さ]る** 他人のものを取って、そこからいなくなる。「極秘資料を持ち去ったのが誰なのか、いまだにわからない」 **持[も]ち逃[に]げ** 他人から預かるなどした金品を、そのまま持って逃げること。「皆から集めたお金を係の者が〜した」 **置[お]き引[び]き** 人がちょっと目を離したすきに、そばに置いてある他人の荷物を盗んで持って行くこと。「網棚にのせておいた荷物を〜された」 **万[まん]引[び]き** 店の品物を、代金を払わずに盗むこと。「文庫本を~しようとした学生がつかまった」◇「間引き」から。「万」はあて字。 <882> ## ●あるものを盗む **寝[ね]取[と]る** 他人の配偶者や恋人と情を通じて、自分のものにする。「夫を友人に寝取られた」◇「寝盗る」とも書く。 **盗[とう]電[でん]** 料金を払わないで電力を盗んで使うこと。「電信柱から〜したことがばれた」 **盗[とう]伐[ばつ]** 人の所有する山林の木や竹を切って盗むこと。「七夕の時期には家の裏山から竹がよく〜される」 **盗[とう]掘[くつ]** 法律で禁止されているのに、許可なく埋蔵物などを掘り出して盗むこと。「発見された古墳には、副葬品を〜した跡があった」「原油を〜する大きな組織」 **盗[とう]作[さく]** 他人の作品やアイディア(の一部)を、そのまま自分の創作したものとして発表すること。「その小説は、無名の作家の作品を〜したものであることがわかった」「創作と〜とは紙一重の分野もある」 **剽[ひょう]窃[せつ]** 他人の書いた文章など(の一部)を、自分でつくったものとして発表すること。「他人の論文を〜するなどもってのほかである」 **盗[とう]用[よう]** 人の論文・作品・意匠などをことわりなく自分のものとして用いること。「デザインを〜する」 **窃[せっ]用[よう]** 他人のものや職務上知り得た秘密などを、無断で利用すること。「職務上の機密を~する」 ## h 名詞の類:トコマ ●盗むこと **盗[ぬす]み** 盗むこと。「借金返済のために~を働く」 **物[もの]取[と]り** 他人の金品を盗んだり奪ったりすることはなさそうだ」◇古風な言い方。 **窃[せっ]盗[とう]** 他人の金品をこっそり盗むこと。「~を働いた罪で逮捕する」▷~犯・~団・~罪 **掻[か]っ払[ぱら]い** 俗すきをねらって他人の物を盗み、逃げ去ること。「最近〜が横行しているから、荷物は手から離さないように」 **空[あ]き巣[す]狙[ねら]い** 留守の家をねらって盗みに入ること。「お盆には〜が多いという」 **空[あき]巣[す]** 「空き巣狙い」の略。「~の常習犯が捕まった」 **掏[す]摸[り]** 人込みの中で、人の懐中物などを相手に気づかれないようにすばやく盗み取ること。「年末には〜の被害が多発する」◇「掏児」とも書く。 **ぱくり** 俗盗作すること。「あの映画は昔のフランス映画の〜だ」 ●盗犯 3801犯すh●犯罪の種類 ●盗難 → 4209こうむるh災難 ## k 名詞の類:モノ **盗[とう]品[ひん]** 盗んだ品物。「この時計は〜と知りながら安く譲りうけたものだ」▷~故買 **贓[ぞう]物[ぶつ]** 盗みや詐欺などの犯罪行為によって得た品物。「捜査が早かったのでこの犯行で得た〜をすべて取り戻すことができた」 **盗[とう]作[さく]** 別の人の文章やアイディアを盗んで使った作品。「彼の新しい小説が〜として訴えられた」 ## q 名詞の類:イキモノ ●泥棒猫 0101育てる●猫 ## S 名詞の類:ヒト ▶泥棒 **泥[どろ]棒[ぼう]** 盗みを働く人。「帰省している間に、~に入られた」「泥坊」とも書く。「盗みをする人」の意の最も一般的な言い方。 **大[おお]泥[どろ]棒[ぼう]** 大きな盗みをする人。「天下に名の知れた~」 **大[だい]盗[とう]** 大泥棒。◇「だいとう」ともいう。 **盗[ぬす]人[びと]** 盗みを働く人。「~呼ばわりされるような覚えはない」◇古風な言い方。 **盗[とう]人[じん]** 盗みを働く人。◇古風な言い方。「この家は~が入った形跡がある」 **人[ひと]殺[ごろ]し** 人を殺す人。「あのむごい殺し方は〜のしわざではない」◇古風な言い方。 **掻[か]っ払[ぱら]い** 俗すきをねらって他人のものを盗み、逃げ去る人。「このあたりは、すりや〜がうようよいるから気をつけろよ」 **空[あ]き巣[す]狙[ねら]い** 留守の家をねらって盗みに入る人。「帰省シーズンになると、〜がふえる」 **空[あ]き巣[す]** 「空き巣狙い」の略。「旅行にでかけている間に〜に入られ、家の中のものを盗まれた」◇「空き巣狙い」より、「空き巣」のほうが一般的。 **盗っ人** 俗「盗人」のややくだけた言い方。「~め」◇「盗人」よりやや軽蔑した言い方。 **盗[とう]賊[ぞく]** 盗みを働く人。特に、集団で盗みを働く泥棒。「屋敷に盗みに入った〜をとらえた」◇「盗賊」は主として集団である。 **窃[せっ]盗[とう]犯[はん]** 他人の金品をこっそり盗む人。「常習の~を逮捕した」 **中[ちゅう]盗[とう]** 盗人。「京の町には、貴族の屋敷ばかりを狙う〜がいるという噂が流れた」◇「ちゅう」は「偷」の慣用音。 **こそ泥** 人に見つからないように、こそこそとわずかなものを盗む泥棒。「~が入って、冷蔵庫の食料を食べていった」◇「こそこそ泥棒」の略。 ▶盗賊 4610奪うs盗賊 **掏[す]摸[り]** 人込みの中で、人の懐中物などを相手に気づかれないようにしてすばやく盗み取る人。「~がハンドバッグを開けようとしている」◇「掏児」とも書く。 **巾[きん]着[ちゃく]切[き]り** 「すり」の古風な言い方。「~がすれ違いざまに武士の懐から密書をすった」 ## さまざまな泥棒 **花[はな]泥[どろ]棒[ぼう]** 花を盗む人。特に桜の枝を折り取る人。 **火[か]事[じ]場[ば]泥[どろ]棒[ぼう]** 火事の現場の騒ぎにまぎれて、盗みを働く人。◇「火事泥」と略すこともある。「戦後のどさくさにまぎれて他人の土地を奪い取った火事場泥棒」のように、比喩的に、混乱につけこんで、不正な利益を得ること・人の意でも用いられる。 <883> **夜[よ]盗[とう]** 夜、盗みを働く人。「このあたりには~が出没するらしい」◇「よとう」ともいう。 **鼠[ねずみ]** 神出鬼没であったり、手口が巧妙であったりして、なかなかつかまらない、正体のわからない泥棒。▷~ルパン # 4613 つかまる ## a 動詞の類 **捕[つか]まる** 追う人(団体)から逃げきれずにとらえられる。「食い逃げで~」「強盗犯人がついにつかまったらしい」「7回裏、好投していた先発投手が、ついに相手の強力打線につかまった」「ずっと先頭を走っていたA選手が、30km地点で後続につかまった」「ちょうど帰ろうとしていたところを課長につかまってしまってね」「あちこちに電話をしてみたが、彼はなかなかつかまらなかった」◇「捉まる」とも書く。 **取[と]っ捕[つか]まる** 俗「捕まる」の強調表現。「スリを働いて~」◇「捕まる」のような、比喩的な用法はない。 **掛[か]かる** わなや網などにひっかかって、とらえられる。「罠に~」「魚が網に~」 **引[ひ]っ掛[か]かる** 警察や税関などの不正な品物などを探すための組織的な検問・検査などで、不正である、あるいは疑わしいとされ(つかまったり、一時的に足止めをくったりす)る。「偽ブランド品をもっていたために税関でひっかかった」 **捕[と]らわれる** 捕虜や政治犯などとして、とらえられて自由を奪われる。その男は、思想犯として、10年の長きにわたってシベリアの地にとらわれていた」◇「囚われる」とも書く。「私は恐怖にとらわれ、足がすくみ、そこから一歩も動くことができなかった」のように、比喩的な用法もある。 **挙[あ]がる** 犯人や容疑者が、警察によってとらえられる。「殺人事件の犯人が〜」 **手[て]が後[うし]ろに回[まわ]る** 警察などにつかまって、とらえられる。「そんなことをしたら公金横領で〜ぞ」◇後ろ手にしばられることから。 **御[お]縄[なわ]を頂[ちょう]戴[だい]する** 悪いことをして、警察にとらえられる意の、時代がかった言い方。「神妙にお縄をちょうだいしろ」◇「お縄を頂く」ともいう。昔、縄で縛られたことから。 **臭[くさ]い飯[めし]を食[く]う** 刑務所に入って、懲役する。「どじを踏んで〜はめになった」 ## d 形容動詞の類 **捕[と]らわれの** とらわれた状態である様子。「無実の罪で〜の身となった」「捕らわれ」とも書く。 ## h 名詞の類:コト・サマ **縄[なわ]目[め]** 縄でしばられて、とらえられること。「生きて〜の恥を受けるとは」 **幽[ゆう]囚[しゅう]** とらえられて牢に入れられること。「〜の20年をすごす」 ## S 名詞の類:ヒト **捕[と]らわれ人[びと]** とらえられた人。「敵の〜になるくらいなら、いさぎよく死を選ぶ」◇「捕らわれ人」とも書く。 **囚[しゅう]人[じん]** とらえられ刑務所に入れられている人。「~が集団で脱走を試みる」 **男[だん]囚[しゅう]** 男性の囚人。 **女[じょ]囚[しゅう]** 女性の囚人。 **と りこ** 戦争などで敵にとらえられた人。「将軍が〜となる」「敵の~になる」◇「とりこ」とも書く。現代では、「競馬のとりことなる」や「恋のとりこになる」といったような、比喩的な用法としての、あるものに熱中したり心を奪われたりしてそこから抜け出せなくなった人の意での使用が一般的である。 **捕[ほ]虜[りょ]** 戦争で、敵にとらえられた人。「敵の〜となって、戦後しばらくは帰国できなかった」▷~収容所 **俘[ふ]虜[りょ]** 捕虜。「敵軍の〜となる」▷~収容所 **捕[ほ]囚[しゅう]** 捕虜。「~の身」「~の行列」 **幽[ゆう]囚[しゅう]** 「捕囚」の古い言い方。「~の身となる」 **虜[りょ]囚[しゅう]** 捕虜。出先で〜のばらずに身をくずさずにすむ」◇慣用表現で用いられることが多い。 **俘[ふ]囚[しゅう]** 「捕虜」の古い言い方。「〜の身となる」 # 4614 取れる ## a 動詞の類 **取[と]れる** (自然界にあるものから)人間に有用なものとして得られる。「この土地では良質のお茶が〜」「おもいがけない魚が~」「石油がとれない国」◇動物については「捕れる」「獲れる」、植物については「採れる」とも書く。 **産[さん]する** 動植物・鉱物などがとれること。「日本海沿岸に~植物」◇かたい言い方。 **産[さん]出[しゅつ]** 有用な資源などがとれること。「天然ガスは、わが国ではあまり~しない」▷~量 **釣[つ]れる** 魚が釣れる。「この川では、いつも何が〜んですか」「にじますがよく釣れます」 ## d 形容動詞の類 ●取れ立て **取[と]れ立[た]て** 食用にする動物・魚・野菜・果物などが、とれたばかりである様子。「〜の魚の刺身はうまい」「~の果物」 **取[と]り立[た]て** 「取れ立て」の、やや改まった言い方。「~の野菜の味は格別だ」 **とれとれ** 俗とれたて。「~の魚を思う存分食べる」 **摘[つ]み立[た]て** 摘んだばかりである様子。「~のいちご」 <884> **もぎ立ての** もいだばかりである様子。「〜のなし」 **釣[つ]り立[た]ての** 釣ったばかりである様子。「〜のあじの刺身は最高にうまい」◇「釣れたて」ともいう。 **生[う]み立[た]ての** 産んだばかりである様子。「〜の卵をご賞味ください」◇「産み立て」とも書く。多く、鶏卵についていう。 ●できたての 8801新しいd●何かをしたばかりの様子 ## ●あるところで取れたものである様子 **原[げん]産[さん]の** そのものが最初に産したものである様子。「サボテンは中南米~の植物です」「コリーはイギリス〜の牧羊犬である」 **特[とく]産[さん]の** その土地で特に多く産出されるものや、その土地でしかとれない動植物である様子。「徳島~のすだち」「あすなろは日本〜の常緑高木である」▷~品・~物・~種◇「○○特産の」の形で用いられることが多い。 **水[すい]産[さん]の** 水中でとれるものである様子。「~の食品」▷~物・~資源・~品・~加工品→陸産 **海[かい]産[さん]の** 魚介や海藻など、海でとれるものである様子。「~の巻き貝」▷~物・~魚介→陸産 **淡[たん]水[すい]産[さん]の** 魚介や藻など、淡水でとれるものである様子。「~ののり」 **陸[りく]産[さん]の** (水産物に対して、その国の)うち)陸上でとれるものである様子。「~の貝」→水産、海産 ## h 名詞の類:コト・サマ ●出来 0109実るh●出来 ## ●農作物のとれ具合 **豊[ほう]作[さく]** 農作物がよくできて、たくさんとれること。「今年は〜が期待できる」「柿が〜のようだ」▷~飢饉(豊作のために農作物の価格が下落して、かえって農家の経済状態が苦しくなること)・~貧乏(「豊作飢饉」と同意)→凶作、不作 **豊[ほう]穣[じょう]** 穀物が豊作であること。▷五穀~ **豊[ほう]年[ねん]満[まん]作[さく]** 穀物、特に米がよくとれて、豊作であること。「〜を祈る」 **平[へい]年[ねん]作[さく]** 農作物が平年並みにとれること。特に、農林水産省が発表する、平年収量を100とした場合の、99から101の間の収量。「今年の米は~を大きく下回った」 **不[ふ]作[さく]** 農作物の出来が悪くて、あまりよくとれないこと。「今年はみかんが〜だ」→豊作 **凶[きょう]作[さく]** 農作物が非常な不作であること。「~による飢饉」→豊作 **豊[ほう]凶[きょう]** 豊作と凶作。「神事の多くは〜を占うものである」 ## ●収穫量 **収[しゅう]穫[かく]量[りょう]** 収穫できた量。「昨年の穀物の~は史上最高を記録した」 **収[しゅう]穫[かく]高[だか]** 収穫できた量や、その金額。「~の伸びに比例して、生活は豊かになった」 **取[と]れ高[だか]** 「収穫高」より口語的な言い方。「~が減れば、暮らしは厳しくなる」 **出[でき]来[だか]高[か]** 生産物や農作物などの、できあがった量や金額。「米の~」▷~払い **収[しゅう]量[りょう]** 収穫量。「~があがっても、品質が悪くなるのでは意味がない」 **反[たん]収[しゅう]** 1反(約10アール)あたりの、農作物の収穫高。「収穫量を〜に換算する」◇「段収」とも書く。 **石[こく]高[だか]** (近世に土地の生産力をはかる基準として使われた)米の収穫量。 ## ●魚のとれ具合 **漁[ぎょ]況[きょう]** 漁での魚のとれ具合。「~は潮の状態に左右される」 **大[たい]漁[りょう]** 漁で魚がたくさんとれること。「~にわく漁師町」▷~旗・~貧乏(魚がとれすぎて魚の価格が下落し、かえって漁師の経済状態が苦しくなること)→不漁◇「たいぎょ」ともいう。 **豊[ほう]漁[りょう]** 魚がたくさんとれること。「今年はさんまが〜だという」→不漁 **不[ふ]漁[りょう]** 漁で魚があまりとれないこと。「潮の加減で~続きである」→大漁、豊漁 **時[し]化[け]** 海が荒れて魚があまりとれないこと。「海が〜なので魚の価格が上がっている」◇「時化」はあて字。 ## ●魚のとれた量 **漁[ぎょ]獲[かく]量[りょう]** 漁でとれた(とる)水産物の量。「この海域は年々減っている」◇「漁業交渉は、自国の~を増やしたい両国の主張がぶつかりあい、決裂した」 **漁[ぎょ]獲[かく]** 漁獲量。「今年の秋は、さんまの~が多いそうだ」 **漁[ぎょ]獲[かく]高[だか]** 漁でとれた水産物や、それによって得られた金額。「わが町の〜は、年間10億円を超えている」 **水[みず]揚[あ]げ** 「漁獲量」「漁獲高」の、より口語的な言い方。「今日の〜は今季一番だった」 **釣[ちょう]果[か]** 釣りでとれた獲物や、とれた数、とれた量、釣りの結果。「条件が悪かった割には、今日の〜はまずまずだった」 ## ●獲物のとれ具合 **大[たい]猟[りょう]** 狩猟で獲物が多くとれること。「今日は~だった」 **不[ふ]猟[りょう]** 狩猟で獲物がとれないこと。「一日中歩き回ったが、〜だった」 ## k 名詞の類:モノ ●産物 **産[さん]物[ぶつ]** その土地で産する有用なもの。「りんごは長野県の代表的な〜の一つです」 **産[さん]品[ぴん]** その土地でとれたりできたりする品物。「各市町村の~を紹介するページ」 **一[いち]次[じ]産[さん]品[ぴん]** 農業・漁業・林業・鉱業などの生産物であるその土地でとれた加工される前のもの。「その国の経済は、小麦・木材・天然ガスなどの〜の輸出に依存している」 **二[じ]次[じ]産[さん]品[ぴん]** 一次産品を加工したもの。 **生[せい]産[さん]物[ぶつ]** つくられたり、とれたりしたもの。「野菜・漬物など、この地方の〜は、ほと <885> # 取れる 4614k~u んどが大都市に出荷される」 **生産品[せいさんひん]** つくられたりとれたりした品物。 **国産品[こくさんひん]** その国でとれたり、つくられたりした品物。「この松茸は~ですか」←→輸入品 **輸入品[ゆにゅうひん]** 外国から輸入した品物や資材。「同じ木材でも、国産品と〜ではだいぶ味が違う」←→国産品 **特産物[とくさんぶつ]** 特にその土地で、とれたりできたりする有用なもの。「この島の〜はさとうきびです」 **特産品[とくさんぴん]** 特にその土地でとれる産物。「くさやは伊豆諸島の〜である」 **名産[めいさん]** 有名な産物。「新潟県の~といえば、まず米と酒だ」 **名産品[めいさんひん]** その土地を代表する有名な産物。「この町の栗菓子は~として名高い」 **名物[めいぶつ]** その土地の有名な産物や物事など。「〜にうまいものなし」「博多~の中洲の屋台」▷~男 **物産[ぶっさん]** その土地の産物(の全体)。「沖縄の〜展の販売や観光地の紹介を行う」▷~館 **農産物[のうさんぶつ]** 野菜・穀物・果物・綿・花など、農業によってつくられるもの。「〜の輸入自由化」 **農産品[のうさんひん]** 野菜・穀物・果物・綿・花など、農業によってつくられる品物。「いちご・メロンなど、世界に品質を誇る~を輸出する」▷~加工業◇ふつう、経済や貿易に関する文章で用いられる。「農産物」のほうが一般的。 **畜産物[ちくさんぶつ]** 肉・牛乳・卵・羊毛など、家畜から得られる有用なもの。 **畜産品[ちくさんひん]** 肉・牛乳・卵・バター・チーズなど、家畜から得られる品物。◇ふつう、経済や貿易に関する文章で用いられる。「畜産物」のほうが一般的。 **林産物[りんさんぶつ]** 木材・山菜など、山林でとれる有用なもの。「この地方の~の生産額は年々減少している」 **林産品[りんさんぴん]** 木材・木炭・きのこなど、山林でとれる物。「木炭・きのこなどの〜を輸出している国」◇ふつう、経済や貿易に関する文章で用いられる。 **水産物[すいさんぶつ]** 魚介類・海藻など、水中でとれる有用なもの。←→陸産物 **水産品[すいさんひん]** 水中でとれる魚介類・海藻などからできる品物。◇ふつう、経済や貿易に関する文章で用いられる。「水産物」のほうが一般的。 **海産物[かいさんぶつ]** 海でとれる魚介類・海藻など(や、それなものを加工したもの)。「北海道の〜フェア」←→陸産物 **海産品[かいさんひん]** 海でとれる魚介類・海藻などからできる品物。◇ふつう、経済や貿易に関する文章で用いられる。「海産物」のほうが一般的。 **水産資源[すいさんしげん]** 魚介類・海藻など、人間が利用する水中の生物の総称。 **海洋資源[かいようしげん]** 生物・鉱物や海流・潮汐などのエネルギー源となるものなど、海にある資源類の総称。 **陸産物[りくさんぶつ]** (水産物・海産物に対して)陸上でとれる有用なもの。▷水産物、海産物 **鉱産物[こうさんぶつ]** 鉱山などでとれるもの。「この国の主要な〜は石炭である」 **鉱産品[こうさんぴん]** 鉱産物から得られる有用な品物。「鉄鉱石・ボーキサイトなどの〜の主要な貿易港である」◇ふつう、経済や貿易に関する文章で用いられる。 **副産物[ふくさんぶつ]** 何かをつくる過程で、付随して得られる有用なもの。「酒かすは、酒をつくるときの〜である」 ### ●作物 0109実るk ●作物 ## ●収穫 **収穫[しゅうかく]** 取り入れた農作物。「秋の~を倉庫に貯蔵する」◇「何かの結果として得られた利益」という意で比喩的に使う用法が一般的で、「取り入れた農作物」という意では、「収穫物」というほうがふつう。 **収穫物[しゅうかくぶつ]** 取り入れた農作物。 ## ●海や山でとれた食べ物 **海[うみ]の幸[さち]** 海でとれた魚介類などの食べ物。「新鮮な~に舌鼓を打つ」 **山[やま]の幸[さち]** 山でとれた山菜や動物の肉などの食べ物。「豊かな〜を味わう」 **山海[さんかい]の珍味[ちんみ]** 山や海でとれる、めったに味わえない(豪華な)食べ物。「~をそろえた豪勢な宴会」 ### ●野菜など 0300食べるm ### ●果実など 0109実るk・q ### ●魚など 2504泳ぐq・r、0300食べるn ### ●鉱物 7400かたいn ●鉱物 ### ●資源 9100基づくk ●元になるもの ## u 名詞の類:トコロ ### ●産地 **産地[さんち]** あるものが、産出されたり、生産されたりできたりする(ことで有名な)土地。「秋田は米の~として有名である」▷~直送◇「彼女の産地は九州だよ」のように、俗に出生地の意で用いられることがある。 **生産地[せいさんち]** あるものが、産出されたり、生産される(ことで有名な)土地。「この地方は国内でも有数の高原野菜の〜である」 **主産地[しゅさんち]** 主要な産地。「天然ゴムの〜は東南アジアです」 **名産地[めいさんち]** 有名な産地。「山梨はぶどうの〜として知られている」 **原産地[げんさんち]** ①その動植物が、もともと生息していたり生えていたりした土地。「桃の〜は中国である」②その原料や製品が生産・製造された土地。「日本のブランドなのに、〜は中国や韓国であることが多い」 **原産国[げんさんこく]** 原産地である国。「~が希少動物をいくら保護しても、外国の需要がある限り密猟はなくならないだろうという」 **米所[こめどころ]** 米の名産地。「~といえば東北地方が多い」 **蕎麦所[そばどころ]** そばの名産地。「信州といえば〜である」 <886> # 取れる 4614u 〜 もうかる 4615d **茶所[ちゃどころ]** 茶の名産地。「~静岡の銘茶」 **酒所[さかどころ]** 酒の名産地。「わが国は水のよいところが多くて、うまい酒がたくさんある」◇「さかどころ」ともいう。 **穀倉[こくそう]** 穀物が大量にとれる地域。「宮城県は日本の〜である」◇穀物をたくわえておく倉の意から。 **穀倉地帯[こくそうちたい]** 穀物が大量にとれる広大な地域。「ミシシッピ川流域の大草原は、世界有数の〜である」 ### ●穀物などがよく実る場所 0109実るu ### ●田や畑 6813耕すu ## X 名詞の類:トキ ### ●穀物などがとれる季節 0109実るx ### ・魚介類のとれる時期 4605捕るx # 4615 もうかる ## a 動詞の類 ### ●利益を得られる **儲[もう]かる** 物事がうまくいって、(金銭的な)利益が得られる。「今日はよく売れて予想以上にもうかった」「会議が予定よりだいぶ早く終わって、時間がもうかった」 **金[かね]になる** 金銭的にもうかる。「例の話は金になりそうだ」 **利[り]する** 利益や得が得られる。「~ところの大きい事業」 **得[とく]する** 予想していたより物事がうまくいって、予期していない何らかの利益を得られる。「金利が安いときに金を借りておいて得した」「期待しないで行ったけれど、いい話が聞けて得したよ」「掃除当番を1回しなくてすんで得した」←→損する◇「得をする」ともいう。 **引[ひ]き合[あ]う** 努力した分に対して(金銭的な)利益がもたらされる。「太陽エネルギーを利用した発電は将来性があるが、まだ経済的には引き合わないようだ」 **割[わり]に合[あ]う** 労力を費やすにふさわしいだけの利益がもたらされる。「もうけは少ないのに手間がかかって、割に合わない仕事だ」 **採算[さいさん]が取[と]れる** 収支を計算してみて利益がある。「果たして、この商品は採算が取れているのだろうか」 **採算[さいさん]が合[あ]う** 採算が取れる。「この商品をその値段で売ったのでは、とても採算が合わない」◇おもに否定的な文脈で用いられる。 **ペイする** 「採算が取れる」の洋語的表現。「学術書ではなかなか〜しない」▷pay ## d 形容動詞の類 **得[とく]な** 利益を得られる様子。「5個で300円よりも10個で500円のほうが〜なことは〜だが、そんなにいらない」「ここは文句を言うより黙っていたほうが〜だ、と私は思った」「何を言ってもきらわれない〜な性格」←→損な **御得[おとく]な** 割引や役に立つ情報など、特典や利益が得られる様子。「女性向けの〜な割引チケット」 **買[か]い得[どく]な** 品物の品質の割に値段が安くて、買うと得になる様子。「このコートが10万円なら~だと思う」▷お~品 **御値打[おねう]ち** 品質や内容が良い割に値段が安くて得な様子。「開店セールで全品が〜になっています」「~な宿泊プラン」▷~価格・~プライス **徳用[とくよう]な** 品物の量が多い割に値段が安くて得な様子。「~のティッシュ」▷~品◇「得用」とも書く。 **耳寄[みみよ]りな** 聞くと利益を得られたり、興味をそそられたりする、聞く価値のある話や情報である様子。「お金に関する〜な話」 **有利[ゆうり]な** 他と比べて、より良い結果をもたらす可能性が高い様子。「~な条件で契約を結ぶ」「被告に〜な証言」「資格をもっていたほうが就職に〜だ」「このコースを熟知している地元の選手のほうが〜だ」←→不利 **有益[ゆうえき]な** ためになったり、利益になったりするものである様子。「~なお話を聞かせていただいた」「お金と時間を~に使いたいと思う」←→無益 **プラスな** そうすることによって、有利になったり、ためになったりする様子。「強気に出たことが〜に作用したようだ」「~の効果とマイナスの効果を十分に検討したうえで実施すべきだ」「苦しかっただろうが、この体験は必ず君にとって〜になるよ」→マイナス▶plus **早[はや]い者[もの]勝[が]ちの** 行動の早い者が有利な立場を得る様子。「前売り券は~で、もう売り切れました」 **一挙両得[いっきょりょうとく]な** ふたつの利益が手に入る様子。「金がもらえて、論文の資料も手に入るとは~だ」 **一石二鳥[いっせきにちょう]の** ひとつのことをして、ふたつの利益や効果が得られる様子。「護岸工事をすれば、水害は防げるし町の経済が活性化するから〜だ、というのが行政側の論理だ」◇英語の慣用句「kill two birds with one stone (ひとつの石で2羽の鳥をしとめる)」から。 **濡[ぬ]れ手[て]に粟[あわ]の** 労しないで大きな利益が手に入る様子。「そのアニメキャラクターの絵がついていれば、なんでも飛ぶように売れるという。まさに~である」◇「濡れ手で粟」ともいう。濡れた手で粟をつかむと、粟がたやすくたくさん手につくことから。 ### ●安い様子 7805安いd **高利[こうり]の** 利子・利率が高い様子。「~の貸し付け」「老後の資金を〜で運用する」▷~貸し←→低利 **高利率[こうりりつ]の** 利率が高い様子。「~の外貨」←→低利率 **高利回[こうりまわ]りの** 預貯金などの利子や、株券・債券の配当金が高い様子。「ふつう〜の金融商品はリスクが高い」←→低利回り **高金利[こうきんり]の** 金利が高い様子。「~のときには預けたほうがいい」←→低金利 **低利[ていり]の** 利子・利率が安い(低い)様子。「~の融資」←→高利 <887> # もうかる 4615d 〜 k **低利率[ていりりつ]の** 利率が低い様子。「無担保・無保証人・~の融資制度」→高利率 **低利回[ていりまわ]りの** 預貯金などの利子や、株券・債券の配当金が低い様子。「ふつう〜の金融商品はリスクが低い」←→高利回り **低金利[ていきんり]の** 金利が低い様子。「このときに借りるほうが得だ」▷~政策←→高金利 ## f 副詞の類 **がばがば** 金がどんどん手に入る様子。「あのころはよかったなあ。不動産売買が当たって金は〜入ってきたし、がんがん使えたしね」 **がっぽり** (一度に)金がたくさん手に入る様子。「〜もうけて、この商売で一生遊んで暮らしたいもんだね」 **がっぽがっぽ** 大金が、どんどん手に入る様子。「〜もうかるようなうまい商売なんて、そう簡単に見つかるわけねえだろう」 ### ●数量が多い様子 7900多いf ## h 名詞の類:コト・サマ ### ▶得すること **ごね得[どく]** 交渉などで、素直に承知せず、あれこれ言って、相手に譲歩させた分だけよけいに得をすること。「早々に立ち退いた人もいるのに居座る相手に多くの立ち退き料を支払うなんて、これでは~ということになってしまう」◇「ごて得」ともいう。 **一攫千金[いっかくせんきん]** ちょっとした仕事で、一度に大もうけをすること。「バブルのころには、みんなが~の夢を見た」◇「一獲千金」とも書く。 **漁夫[ぎょふ]の利[り]** 両者の争っているすきに、第三者が骨を折らずに利益を得ること。「兄と姉がテレビのチャンネルを争ってけんかをしている間に、弟が〜を得て別のチャンネルを見ていた」◇しぎとはまぐりの争いを利用して、漁師が両方とも捕ってしまったという、中国の故事から。 ### 金銭的な利益に関する語 **黒字[くろじ]** 収入が支出よりも多くて、金銭的な利益があること。「開店3ヵ月目にして~になった」←→赤字◇会計帳簿に不足額を赤い字で記入するのに対していう。 **プラス** 「黒字」の、より口語的な言い方。「収支は~100万円だったよ」←→マイナス▶plus **利得[りとく]** 金銭的な利益。「公共の利益を忘れて私の利得をはかる政治家」「不法~行為」◇「利徳」とも書く。 **利権[りけん]** 金銭的な利益の大きさ。「~の大きい工事を請け負う」 **収益性[しゅうえきせい]** 事業などの、どの程度の金銭的な利益を得ることができるかという性質。「~の高い農業を目指す」 ### ●利率 **利率[りりつ]** 元金に対する利子の割合。「銀行が住宅ローンの〜を下げる」 **公定歩合[こうていぶあい]** 中央銀行が市中の金融機関に資金を貸し出しする際の利率。「〜を0.5%引き下げる」◇日本の場合、中央銀行は日本銀行。 **金利[きんり]** (公定歩合の変動にともなって上下する)金融機関に金銭を預けたり借りたりする際の利率。「~の引き下げで利子収入が減ってしまった」 **利回[りまわ]り** 銀行などに預けた金につく利子や、株券・債券の配当金の、元金に対する割合。▷高~・低~ **日歩[ひぶ]** 元金100円に対する金額で表す、1日を計算単位とした利率。「~9銭」 **月利[げつり]** 1ヵ月を計算単位とした利率。「株式投資で~20%を稼ぐ」 **年利[ねんり]** 1年を計算単位とした利率。「~3%の住宅ローン」 ## k 名詞の類:モノ ### もうけや利益 **もうけ** もうかった金銭や、もうかった分。「この仕事がうまくいったら大きな〜になるだろう」 **利益[りえき]** 何かをした結果として得られる、個人や組織にとって都合のよいもの。「もっと売り上げを伸ばして〜をあげなくてはならない」「個人の〜より公共の〜を優先するべきではないか」「目先の~ばかりを追求していてはいけない」 **採算[さいさん]** 利益が得られるかどうかという収支の計算)。「~を度外視した事業」「この値段では〜がとれない」「~が合う」 **利潤[りじゅん]** 事業活動によって得られる利益。「市民に~をもたらす公共事業」▷売却~・譲渡~・値上がり~・運用~ **私利[しり]** 個人的な利益。「一部の人間だけに〜をもたらすような公共事業はやめるべきだ」■「漁夫の~」「~にさとい男」 **一利[いちり]** ひとつの利益。「女の子が深夜にアルバイトするのは、百害あって~なしというものだ」▷~一害 **旨[うま]み** ある労働や手間によって得られる、ふつうより大きな利益。「あまり~のある仕事とはいえない」◇「旨味」ともあてる。 **妙味[みょうみ]** 何ともいえないうまみ。「かなり〜のある取り引きだ」 **メリット** そのことによってもたらされる、得する点。「その事業に参加しても、われわれには何の〜もない」←→デメリット▶merit **地[ち]の利[り]** ある場所が、他の場所と比べて、あることをするのに有利であるという点。「戦力では敵のほうが優勢だが、わが軍には〜がある」「大会の開催国の選手には、調整がしやすいという〜がある」 **得[とく]** 物事がうまくいって得られた、何らかの利益。「そんなことしたって、何の〜になりゃしない」「損して~取れ(一時的に損をしても、それをもとにしてより大きな利益を得よ)」 **得分[とくぶん]** 「もうけ」や「利益」の古い言い方。 **利得[りとく]** (金銭的な)利益。「~を求めることしか考えない役人」「不当な~」◇「利徳」とも書く。 **売[う]り上[あ]げ** 一定の期間に、商品などを売って得た金銭の総額。「〜倍増を目標にする」▷~金・~高 **水揚[みずあ]げ** 水商売などの売り上げ。「客に高級酒を注文させて〜をふやす」◇本来は、漁でとれた水産物の量の意。 <888> # もうかる4615k **貰[もら]い** 人からもらって得る金銭。「あわてる乞食は〜が少ない」 **益[エキ]金[キン]** 収入から支出・経費を差し引いて、利益となって残った金。「バザーの〜を歳末助け合いに寄付した」 **収[シュウ]益[エキ]** 事業などによる金銭的な利益。「急成長するこれら数社の、昨年の~の合計は、1000億円を超えた」「このコンサートの〜は、ユニセフに寄付いたします」 ▷企業~ **収[シュウ]益[エキ]** 文使用と収益。▷~権・~物権 **共[キョウ]益[エキ]** 共同の利益。「生協は~活動の一つとして生まれた」~費 **公[コウ]益[エキ]** 公共の利益。「~を図る」「〜の増進を図る」▷~事業・~法人→私益 **公[コウ]利[リ]** 公益。「人々は〜を重視した都市開発に反対している」→私利 **国[コク]益[エキ]** 国家の利益。「~に沿うような事業を考える」 **国[コク]利[リ]** 国益。「〜のために、数々の戦争が行われた」~民福 **党[トウ]利[リ]** 政党や党派の利益。▷~党略 **私[シ]益[エキ]** 個人の利益。「あの男は~だけを考えて行動する」 **私[シ]利[リ]** 個人的な、自分ひとりの利益。▷~私欲 **我[ガ]利[リ]** 自分だけの利益。「〜をはかる人ばかりいると、話がまとまらなくなる」 ▷~我欲・~私欲◇古い言い方。 **実[ジツ]益[エキ]** 実際の利益。「趣味と〜とはなかなかつながらないものだ」 **実[ジツ]利[リ]** 実際上の利益。「不景気になると、体裁よりも〜を重んじるようになる」→虚利 **純[ジュン]益[エキ]** 収益全体から経費を差し引いて残った純粋な利益。「このコンサートの~をチャリティー募金に寄付する」 **純[ジュン]利[リ]** 純益。「こんなに人件費が高くては、〜はごくわずかである」 **利[リ]潤[ジュン]** 企業の、総収入から必要経費を差し引いたもうけ。「~を追求する」「〜の追求のみに走る」 **便[ベン]益[エキ]** 便宜や利益。「公的な機関が、特定の人の~をはかるとは理解に苦しむ」 **余[ヨ]得[トク]** その地位にいるために得られる、正規の収入以外の利益。「関連会社へ出向すると、何らかの〜があるらしい」 **役[ヤク]得[トク]** その役についていることによって得られる特別の利益。「委員になったからといって~など期待するべきではない」 **余[ヨ]禄[ロク]** 正規の収入のほかに得られる(予定外の)利益。「〜があると思ったから、進んでこの企画に参加した」「〜にあずかる」 **御[お]零[こぼ]れ** 他人の食べ物や利益の、必要部分を除いて余った部分。わずかな分け前。「お〜をいただく」「お〜を頂戴する」「お〜をちょうだい」「〜をください」「〜にあずかる」 **利[り]鞘[ざや]** 商品を売買した際の差額によって生じるもうけ。「卸業は~でもうける商売だ」「〜を稼ぐマネーゲーム」 **マージン** 商品などを売買する際の利ざや。「3割の~を取る業者」▷流通~ margin **差[サ]益[エキ]** 為替相場や価格の変動などによって生じた利益。「円高による~を還元するよう努力する」 ▷円高~→差損 **対[タイ]価[カ]** 財産や労力などを他人に与えたり貸したりしたときの報酬として受け取る利益。「所蔵品を貸すにあたっての〜を話し合う」 **巣[カ]実[ジツ]** 法律で、穀物・牛乳・利息・家賃など、元物(元となるもの)から生じる利益。◇果実には、土地・家畜などの元物から産出される牛乳・農作物などの天然果実と、元物を使用する対価として受ける利息・家賃・地代などの法定果実とがある。 **儲[もう]け物[もの]** 思いがけなく得た利益。「タクシーで帰るしかないと思ったが、最終電車に間に合うとは〜をした」 **拾[ひろ]い物[もの]** そういうものだとは思わずに得た、大きな価値をもったもの。「街でスカウトした子がスターになるとは、大変な〜だった」 ## 権益・利権△ 9606持つh●権利 ## 企業の利益 **営[エイ]業[ギョウ]利[リ]益[エキ]** 企業の、本来の営業活動による総売上高から原価・必要経費を差し引いた利益。 **営[エイ]業[ギョウ]外[ガイ]収[シュウ]益[エキ]** 受取利息や配当金、有価証券の売却益などの、企業本来の営業利益以外の利益。 **経[ケイ]常[ジョウ]利[リ]益[エキ]** 企業の、営業利益に営業外収益を加え、支払利息や有価証券の売却損などを差し引いた利益。 **粗[あら]利[リ]益[エキ]** 総売上高から仕入れ原価・製造原価を差し引いただけの、大ざっぱな利益。◇「荒利益」とも書く。 **粗[あら]利[り]** 「粗利益」の略。「一杯300円のラーメンの〜は一体どれくらいなのだろう」 **高[コウ]利[リ]** 大きな、金銭的な利益。「~を博する」 **巨[キョ]利[リ]** 非常に大きな、金銭的な利益。「株式の売買で〜を得た人」 **暴[ボウ]利[リ]** 公正な利益を越えた、不当に多い金銭的な利益。「~をむさぼる悪徳業者」 ## 小さなもうけ **薄[ハク]利[リ]** わずかな、金銭的な利益。▷~多売 ## 多くのもうけを生むもの **ドル箱[ばこ]** その会社の、よく売れて、多くの金銭的利益を生みだす人や商品。「北米航路は、かつて海運各社の〜であった」 ▷~路線・~スター◇「ドル(dollar)」は、アメリカの通貨の単位。 **金[かね]の生[な]る木[き]** ほうっておいても、次々と金銭的な利益を生みだすもの。「この路線は、つねに満席状態であるほど利用客の多い、いわば航空各社の〜である」 ## 金づる 9102かかわるh●人と人との結びつき ## 利子 **利[リ]子[シ]** 金銭を貸したり預けたりしたことの対価として、取り決められた一定の率で、借りたり預かったりした側から支払われる金銭。「金利の高いときにローンを組んだから、〜が高くて返済が大変だ」「~をつけて返してやるよ」→元金 **利[リ]息[ソク]** 「利子」の、ややかたい言い方。「現在は金利が低いので、すずめの涙ほどの〜しかつかない」→元金◇「利子」が一般に広く用いられる。 <889> # もうかる4615k いられるのに対して、「利息」はおもに金融機関で用いられる。また、「利子」のほうが「利息」にくらべて、より口語的である。 **利[リ]** 利子や利息。「~が~を生む」 **元[ガン]利[リ]** 元金と利子。「~合計で毎年300万円の返済」「~均等償還」 **金[キン]利[リ]** (金融機関や国際的な貸借などの)利子。「対外債務の~負担に苦しむ国」 ▷~生活者・~収入 **単[タン]利[リ]** 前期間についた利子を元金に繰り入れずに、元金だけに利子をつける方法(=単利法)によってつく利子。 ↔複利 **複[フク]利[リ]** 前期間の利子を元金に繰り入れて、その全体に利子をつける方法(=複利法)によってつく利子。「半年~の定額貯金」 ↔単利 ## 利害 **利[リ]害[ガイ]** 利益と損害。「彼らは〜が一致しているから、話はすんなり決まった」「複雑な~関係がからんでいるので、なかなか結論は出ないだろう」 ▷~得失 **得[トク]失[シツ]** 利益と損失。「その制度を導入したときの~を具体的に検討する」 ▷利害 **損[ソン]得[トク]** 損と得。「君がそこまで真剣に考えているなら、〜抜きで協力するよ」「~を離れて協力する」 ▷~勘定 **損[ソン]益[エキ]** 損失と利益。「新製品の~の分岐点を、どこに設定するかが問題になった」 <890> # 47 やめる・とどめる (中止・休止) ## 4700 やめる ### a 動詞の類 **●やめる** **止[や]める** やろうとしていることをやらないことにする。「悪い遊びを〜」「タバコを〜」「ピクニックに行くのを〜」◇「已める」とも書く。「理事長をやめる」「会社をやめる」のように、それまでの地位・職などを「やめる」場合は「辞める」「罷める」と書く。 01 **止[よ]す** 私的な行為について、そうしないほうがいいと思ってやめる。「映画に行こうと思ったが、よした」「そんな危ないことはよせよ」◇それまでの地位・職などについては言いにくい。 02 **断[た]つ** 続いていたものをやめる。「きっぱり酒を断とうとしたが失敗した」「消息[しょうそく](連絡)を絶つ」「関係を絶つ」などのように、あるつながりをなくしたり終わらせたりする場合には、ふつう「絶つ」と書く。 03 **断[た]ち切[き]る** 今までのつながりを断つ。「三角関係を〜」 **●廃[はい]する** 04 **廃[ハイ]する** 今まで続いてきた制度などをやめる。「好ましくない慣習を廃して税金のむだをなくそう」◇「廃す」ともいう。 05 **取[と]り潰[つぶ]す** 図大名の家などを断絶させること。特に、江戸時代、幕府が大名や旗本の家督の継承を廃し、領地や財産を取り上げる。「謀反を企てたとして取り潰される」 06 **廃止[ハイシ]する** 制度や規則などを廃すること。「校則の一部を〜する」▷虚礼〜 07 **廃絶[ハイゼツ]する** 制度や生物の種などを、完全にやめること。「地球上のあらゆる兵器を〜したい」▷核〜 08 **撤廃[テッパイ]する** 制度などをなくし、取りやめること。「差別を〜する」「軍備の〜を求める」 09 **全廃[ゼンパイ]する** 全面的に廃止すること。「その学校では試験を〜することになった」 10 **廃刊[ハイカン]する** 雑誌・新聞などの定期刊行物の発行をやめること。「いい雑誌だったが、採算がとれず〜したらしい」 11 **廃車[ハイシャ]にする** 自動車などを使わなくなって、捨てたり売ったりすること。「事故で大破したので〜せざるをえない」◇単に「廃車する」といえば、使えなくなった車両を廃棄することで、「廃車にする」は、自動車の登録抹消を意味することが多い。 12 **廃校[ハイコウ]にする** 学校を廃止すること。「子供の数が減って、〜しなければならない小学校もある」 13 **廃園[ハイエン]する** 幼稚園・保育園などの「○○園」と名の付く施設を廃すること。「園児の数が激減し、〜した」 **●著述[ちょじゅつ]をやめる** 14 **筆[ふで]を断[た]つ** 文章を書くことをやめる。「小説家としては筆を断ち、役者として生計を立てていく」◇通常は作家が作品を書かなくなることをいう。 15 **断筆[ダンピツ]する** 文筆を断つこと。▷〜宣言 16 **筆[ふで]を折[お]る** 文筆をやめる。「執拗な批判が相次ぎ、とうとう〜」◇「ペンを折る」ともいう。 **●とりやめる** 17 **取[と]り止[や]める** しようとしていた行事などを、やらないことにする。「予定していた遠足を〜」◇多く、行事などについていう。 18 **見送[みおく]る** しようとしていたことを、とりあえず今回は行わないことにする。「消費税の増税が見送られた」「高めのボールを見送って、好きな低めを待つ」 19 **見合[みあ]わせる** しようとしていたことをやめて様子をみる。「雨が降ってきたので、出発を〜ことにした」 20 **中止[チュウシ]する** 実行する前や途中でやめること。「予算のめどがたたないので、その企画は〜する」「5年計画を3年で〜する」▷雨天〜◇「中絶」「中断」は、その物事が始まらないといえないのに対し、「中止」は、物事が始まる前でも途中でもいえる。 21 **思[おも]い止[とど]まる** やろうとしていた悪いことなどを、しないことにする。「もう少しで、自殺するところだったが、思いとどまった」 **●途中[とちゅう]でやめる** 22 **打[う]ち切[き]る** 続いていた物事を、途中でやめる。「交渉を〜」「公演が不入りで打ち切られた」 23 **切[き]る** それまで続いていた関係などを、やめたり、途中で話すのをやめたりする。「あの人との関係はいいかげんに切ったほうがいいよ」「このへんで、私の話はいったん切ります」 24 **中断[チュウダン]する** 続いてきたことを途中でやめること。「会議を〜して小休止する」△20中止 25 **中絶[チュウゼツ]する** 続いてきたことを途中でやめてしまうこと。「入院することになり、執筆を〜する」→20中止 26 **断絶[ダンゼツ]する** それまで続いてきた関係をある時点で完全に打ちきること。「その事件をきっかけに両国は国交を〜した」 27 **読[よ]み止[や]す** 途中まで読んでやめる。「読みさしたままの本」 28 **休止[キュウシ]する** 一定の間やめること。「ちょっと作業を〜して休憩しよう」▷運転〜・運航〜 29 **停止[テイシ]する** それまで行ってきたことを、やめること。「運転を〜」と「操業を〜せざるをえない」▷営業〜処分 30 **凍結[トウケツ]する** 計画などを、そのまま実行せずに、一時的にやめて、そのままにしておくこと。「駅前の再開発計画は資金難のために〜された」 31 **運休[ウンキュウ]する** 交通機関などが、一時運転や運航をやめること。「積雪のためバスを〜する」 <891> # やめる4700a する」◇「運転休止」「運航休止」の略。 **休[キュウ]航[コウ]** 船や飛行機の運航を一時やめること。「濃霧のため3便が〜した」 **欠[ケッ]航[コウ]** 天候の条件などにより、船や飛行機の運航を一時やめること。「大雪のため、札幌行きの5便を〜することになった」 **休[キュウ]戦[セン]** 戦闘を一時やめること。「朝鮮戦争は1953年7月に〜した」▷クリスマス~・~協定◇論争などをやめることにもいう。 **停[テイ]戦[セン]** 合意により戦闘を、一時また場所を限ってやめること。「~して和平を模索する」 ▷~協定◇「休戦」とほぼ同義に用いられることも多い。 **休[キュウ]会[カイ]** 会議を開くのをしばらく休止すること。「欠席者が多いため、当分の間〜する」「いま国会は〜に入ったところだ」▷自然~ **停[テイ]会[カイ]** 会議を一時休止すること。「このままでは収拾がつかないので〜することにします」 **休[キュウ]廷[テイ]** 法廷で裁判を一時休止すること。「2時まで〜いたします」 **休[キュウ]刊[カン]** 雑誌・新聞などの定期刊行物の刊行を一時やめること。「諸般の事情により〜します」 **停[テイ]電[デン]** 電気の供給を一時やめること。「省エネのためには〜するべきかもしれない」 ## ●仕事をやめる **辞[ジ]職[ショク]** 自分から職をやめること。「会社に大きな損失を与えた責任をとって〜することにした」 **辞[ジ]任[ニン]** 職務・任務を自分からやめること。「その知事と女性問題で~した」 **辞[ジ]する** みずから職をやめる。「高齢につき公職を~する」 **退[タイ]職[ショク]** いままで勤めていた職場をやめること。「このたび定年で〜することになりました」▷定年~・依願~・~金 ↔就職 **退[タイ]社[シャ]** 会社をやめること。「結婚するから〜する、なんていう女性は少なくなったでしょう」↔入社 **離[リ]職[ショク]** いままでついていた職から離れること。「会社の倒産で~する」 **退[タイ]官[カン]** 官職をやめること。「A教授はこの春〜して郷里に帰った」 **致[チ]仕[シ]** 役人などが官職をやめて民間に下ること。図退官。「役人の世界の裏側を見て嫌気がさしたのか、彼は50歳のときに〜して故郷へ帰った」◇「ちじ」ともいう。 **印[イン]綬[ジュ]を解[と]く** 重要な官職をやめる。「財務大臣の~」↔印綬を帯びる **退[タイ]役[エキ]** 兵役から離れること。「祖父は〜した軍人でした」 **退[タイ]任[ニン]** 任務・職務をやめること。「病気で〜した数学の教師のあとを、私が教えた」↔就任 **離[リ]任[ニン]** 任務・任地を去ること。「島の学校を〜するにあたり、花束の贈呈にあずかった」→着任 **離[リ]脱[ダツ]** 所属している組織や活動すべき場所から離れる。「戦線を〜して逃亡する」 **暇[ひま]を貰[もら]う** 使用人などが、願い出て勤めをやめる。「10年間、住み込みで働いてきたが、暇をもらって田舎に帰ることになった」◇丁寧表現として、「お暇をいただく」を用いる。 **暇[ひま]を取[と]る** 暇をもらう。「奉公先から~」◇「暇をもらう」のほうが改まった言い方。 ## ●廃業する **廃[ハイ]業[ギョウ]** やっていた職業・商売をやめること。「彼は郷里に帰って営んでいたすし屋を、病気のために〜したそうだ」 **店[みせ]をた[た]たむ** それまでやってきた商売や事業などをやめてしまいにする。「だんだんはやらなくなって、とうとう店をたたむことにしました」「家を~」 **仕[し]舞[ま]う** 「たたむ」のやや古風な言い方。「もはやこれまでと、店を〜ことにした」◇「仕」はあて字。「終う」とも書く。 **閉[し]める** 店などが、これまでの業務を終わりにする。「不景気で、店を〜ことにした」◇「締める」とも書く。 **閉[と]じる** 組織体や店などが、これまで続けてきた業務を終わりにする。「かつてのアーケード街も閉じた店ばかりで、シャッターを下ろしたままの光景が寂しい」 **ク[ク]ロ[ロ]ー[ズ]ズ** 「しめる」の洋語的表現。「夏が終わったので海の家を〜する」 ↔オープン close **閉[ハイ]業[ギョウ]** 図その商売や営業をやめること。「長引く不況のために〜した会社も少なくない」↔開業 **店[みせ]仕[じ]舞[ま]い** 店をしまって商売をやめること。「近所のたばこ屋も、このごろ〜しようと考えている」↔店開き◇「仕」はあて字。 **閉[ヘイ]店[テン]** 「店仕舞い」のやや改まった言い方。「3月末日をもちまして〜することにいたしました」↔開店 **閉[ヘイ]館[カン]** 図書館など「館」と名のつくところを閉じること。「利用者の激減により年内をもって〜する」↔開館 **閉[ハイ]園[エン]** 遊園地などを閉じること。「子供の数が減り、経営が成り立たなくなったので〜することにした」→開園 **閉[ヘイ]校[コウ]** 学校を閉じてやめてしまうこと。「当初は話題になったアメリカの大学の日本校だが、経営不振で〜したようだ」↔開校 **閉[ヘイ]院[イン]** 病院・診療所などを閉じること。「市は3月末で市立病院を〜することに決めた」↔開院 **閉[ヘイ]鎖[サ]** これまで続けていた工場などの作業や仕事などをやめてしまうこと。「不景気のあおりで、この工場も今月いっぱいで〜することとなった」 **閉[ヘイ]山[ザン]** 炭坑や鉱山の事業をやめること。「1世紀以上にわたって採掘作業をしてきたこの炭坑もいよいよ〜する」 **離[リ]農[ノウ]** 農業に従事していた人が農業をやめること。「経営が行き詰まって〜する」▷~者 ## ●学校をやめる **退[タイ]学[ガク]** 学校を中途でやめ(させられ)ること。「高校を中途で〜する生徒がふえている」 <892> # やめる4700a~d いるそうだ」「その生徒は教師に暴力をふるって〜になった」 **中[チュウ]退[タイ]** 図退学。「大病して〜せざるをえなかった」 **中[チュウ]退[タイ]** 学校を中途でやめること。「彼は高校を〜して職人になった」◇「中途退学」の略。 ## ●組織をやめる **抜[ぬ]ける** 組織やグループをやめて離れる。「同好会を抜けたいと思っている」◇「脱ける」とも書く。 **脱[ダッ]退[タイ]** 会・団体などを抜けること。「1933年に、日本は国際連盟を〜した」 **脱[ダッ]会[カイ]** 会を抜けること。「~したい人はきちんと理由を述べてほしい」 **退[タイ]会[カイ]** 会をやめること。「戦友会を健康上の理由で〜する決心をした」↔入会 **退[タイ]団[ダン]** 団体をやめること。「宝塚歌劇団を結婚を理由に〜する」↔入団 **退[タイ]部[ブ]** 部員であることをやめること。「先輩のしごきに耐えられず〜する」↔入部 **退[タイ]所[ショ]** 研究所など、「○○所」と名の付く組織をやめること。「所長と反りが合わないので〜するしかない」↔入所 **脱[ダッ]党[トウ]** 政党などを抜けること。「選挙への取り組みの違いから、〜する党員が相次いだ」 **離[リ]党[トウ]** 脱党。「~して10年にもなるので、いまさら戻れない」↔入党 **脱[ダッ]サ[サ]ラ[ラ]** サラリーマンとしての生活をやめ、自分で独立した仕事を始めること。「~してパン屋を始めた」◇「サラ」は「サラリーマン (salaried man)」の略。 ## b 動詞の類 ### ●引退する **退[しりぞ]く** (はなばなしくやっていた)職や仕事をやめて何もしない状態になる。「現役から~」「第一線を~」 **引[ひ]く** 職・仕事・地位をしりぞく。「長年会長のいすにいたが、このたび〜ことにした」◇「退く」とも書く。 **身[み]を引[ひ]く** ついていた職や地位からしりぞく。「彼は後進のために社長の地位から身を引いた」◇「身を退く」とも書く。 **降[お]りる** 役目からしりぞく。「主役をやるはずの舞台を急病で〜ことになった」「大臣の椅子を~」◇「下りる」とも書く。 **引[イン]退[タイ]** それまでついていた職や地位から離れること。「今年60歳になるので、〜することにした」「横綱の〜がささやかれている」 **リ[リ]タ[タ]イ[イ]ア[ア]** 「引退」の洋語的表現。「そろそろ〜して、悠々自適の暮らしをしようと思っている」 ↔retire **勇[ユウ]退[タイ]** 定年になる前に自分から職をしりぞくこと。「かさんはこのたび次官を〜することになりました」 **道[みち]を譲[ゆず]る** それまでの地位や役目を後から来る人に譲る。「社長もそろそろ後進に〜べきだと思う」 **隠[イン]遁[トン]** 社会の活動からしりぞいて、静かに暮らすこと。「~してからは盆栽づくりの毎日です」 **隠[イン]居[キョ]** 図仕事の社会的な活動をやめて、悠々自適の暮らしに入ること。「官途を離れ、市井の片隅に〜して3年になった」 **隠[イン]居[キョ]** これまでしてきた家業などを子などに任せて、のんびり暮らすこと。「私も70を過ぎたので、店を息子に任せて〜することにした」 **楽[ラク]隠[イン]居[キョ]** 隠居して気楽に暮らすこと。「〜したくても先立つ物がない」 **退[タイ]陣[ジン]** それまでついていた地位・立場からしりぞくこと。「首相に〜を迫る」「問題発言の責任をとって~する」 **退[タイ]位[イ]** 王位にある者がその位をしりぞくこと。「現在の国王が〜したらだれが次に即位するのだろうか」 **野[や]に下[くだ]る** 公職をやめて民間に下り、私人になったりする。「野に下って思いきりやりたいことをやる」 **下[ゲ]野[ヤ]** 官職をやめて民間に下ること。「西郷隆盛は征韓論に敗れて〜した」 **足[あし]を洗[あら]う** 悪い事、好ましくない団体に属していることをやめる。「人に後ろ指をさされるような仕事から足を洗って人生をやり直せ」 **卒[ソツ]業[ギョウ]** あることから遠ざかったり、それに不似合いな年齢になったりして、しなくなること。「もう夜遊びは〜したよ。翌日がしんどくてね」 ## ●解散する **解[カイ]散[サン]** 会社などの団体が、その組織を解いて活動をやめること。「目的を達成したため、委員会を〜する」「会社を〜する」 **解[カイ]団[ダン]** 団体を解散すること。「本日をもって選手団は~します」 ▷~式 ↔結団 **解[カイ]党[トウ]** 政党などがその党を解散すること。「~して出直しを図る」↔結党 ## ●習慣的行為をやめる **禁[キン]煙[エン]** タバコを吸うことをやめること。「子供が生まれたのを機に〜した」◇「禁烟」とも書く。 **禁[キン]酒[シュ]** 酒を飲むことをやめること。「体調がよくないので、しばらく〜することにした」 **断[ダン]酒[シュ]** 酒を一切飲まないことにすること。「肝臓が悪いので、思い切って〜した」 **断[ダン]食[ジキ]** 目的があって、一定の期間、あえて食べないこと。「修行のため、寺にこもって~する」 ▷~療法・~道場 **絶[ゼッ]食[ショク]** 食べることをやめること。「検査を受けるために、丸1日~する」 ## d 形容動詞の類 **読[よ]み止[ど]まり** 読むのを途中でやめた状態である様子。「行きの電車で〜の本を、帰りにまた読みはじめる」 **飲[の]み止[ど]し** 飲むのを途中でやめた状態である様子。「〜のウイスキーはだれのだ」 <893> ### やめる4700d~あきらめる4701a 02 **水入[みずい]り** 相撲で、組み合ったまま両力士の動きがとまらないとき、短時間中断して両力士を休ませる様子。「千秋楽結びの一番は〜の大相撲だった」 03 **絶版[ゼッパン]** (その版を廃棄して)一度出版した書籍を続けて出版することをやめる様子。「残念ながらその全集は〜になりました」 ### f 副詞の類 **きっぱりと** 潔くやめる様子。「〜酒をやめた」 01 **すっぱりと** 完全にやめる様子。「あれ以来、タバコを〜やめた」◇「きっぱり」のほうには決意が感じられるのに対し、「すっぱり」には、やめかたが徹底しているというニュアンスがある。 ### h 名詞の類:コト・サマ **●やめること** **止[や]め** やめること。「楽しみにしていた旅行が〜になった」◇「已め」とも書く。 01 **止[よ]し** よすこと。「買い物は〜にした」 02 **取[と]り止[や]め** とりやめること。「雨天で運動会は〜になった」 03 **打[う]ち切[き]り** 打ち切ること。「人気のなかったあの公演は今週で〜になった」 04 **取[と]り潰[つぶ]し** 取り潰すこと。「主家が〜にあい、浪人の身となった」 05 **廃盤[ハイバン]** 製造・販売をやめること。「〜になったレコードをさがす」 06 **絶版[ゼッパン]** その本の印刷・発行をやめること。「残念ながらその本も〜が決まったらしい」 **●進退[しんたい]** 07 **進退[シンタイ]** 現在の仕事をやめるか、そのまま続けるかということ。「部長は〜を社長にゆだねる」「スキャンダルが発覚して〜きわまった」 08 **去就[キョシュウ]** やめるか続けるかという、今後のあり方。「次の株主総会で〜を明らかにするつもりだ」「大臣の〜が注目される」 09 **出処進退[シュッショシンタイ]** 図責任を問われるなどしたときに、そのまま勤め続けるか職を辞するかということ。「熟考の末、〜を明らかにする」 10 **身[み]の振[ふ]り方[かた]** これからどのように世の中を生活していくかという方針。「今後の〜をじっくり考えたい」 **●その他** 11 **辞意[ジイ]** 仕事などをやめようという気持ち。「〜を表明する」 ### k 名詞の類:モノ **辞表[ジヒョウ]** 辞職する意思を表明した正式な文書。「〜を出す」「〜を預かる」 01 **辞職願[ジショクねがい]** 辞職したいと申し出る文書。 **●廃案[はいあん] → 1918a** **論[ろん]じる** m●議題 ### S 名詞の類:ヒト **退職者[タイショクシャ]** 退職する(した)人。▷定年〜・希望〜 01 **離職者[リショクシャ]** 離職する(した)人。 02 **隠居[インキョ]** 年をとるなどして、社会的活動(仕事など)や家督から離れて、のんびり暮らす人。◇おもに男性についていう。 03 **御隠居[ゴインキョ]** 「隠居」のていねいな言い方。「町の〜さん」 ### u 名詞の類:トコロ **廃校[ハイコウ]** 廃された学校。「〜を整備して、地域の住民に開放する」 01 **廃山[ハイザン]** 採掘をやめた山。 02 **廃鉱[ハイコウ]** 採掘をやめた鉱山・炭鉱。 03 **廃坑[ハイコウ]** 廃鉱(の坑道)。 04 **廃線[ハイセン]** 使用されなくなった鉄道などの路線。「赤字の路線はいずれ〜になるのだろうか」 05 **廃駅[ハイエキ]** 使用されなくなった駅。「パリには〜を有効利用した美術館がある」 **●廃屋[はいおく]・廃墟[はいきょ]など → 7305a** **衰[おとろ]える** u●荒れ果てた家など●荒れ果てた場所 ### × 名詞の類:トキ **辞[や]め時[どき]** 地位や職をやめるのにちょうどいいとき。「いまが〜だ」◇地位や職以外はふつう「止め時」と書く。 01 **引[ひ]き際[ぎわ]** 引退する時期。「何事も〜が肝心だ」「退き際」とも書く。 02 **定年[テイネン]** 組織のなかで、仕事をやめなければならない年齢。「うちの会社の〜は60歳だ」▷〜退職・〜延長◇以前は多く「停年」と書いた。 ## 4701 あきらめる ### a 動詞の類 **●あきらめる** **諦[あきら]める** 期待していた事柄の実現や目的の達成ができないことを知って、それでもいいと思う。「進学を〜」「作家になることを〜」 01 **思[おも]い切[き]る** 未練を断ち切ってあきらめる。「彼女への気持ちを思い切った」◇「諦める」に比べると潔さが感じられる。 02 **断念[ダンネン]する** 目的の達成ができないことがあって、あきらめること。「資金が足りず留学を〜する」「才能がないことがわかり、画家になることを〜する」 03 **妥協[ダキョウ]する** 主張の一部をゆずって、くいちがう意見や理想にこだわるのをやめること。「安易に〜しないで徹底的に意見を戦わせる」▷〜案・〜点 04 **ギブアップする** あきらめること。「あまりにも仕事がきつくて、とうてい今日中に仕上げようと思ったが、ついに〜した」▶give up 05 **万歳[バンザイ]する** 俗もうどうにもならない、どうしようもないとあきらめること。「何をやっても手遅れだ。もう〜するしかない」◇「お手上げ」の状態を万歳の動作にたとえた言い方。 <894> # あきらめる4701a~c **観[カン]念[ネン]** あきらめて覚悟すること。「もうこれまでと~する」 **諦[テイ]観[カン]** (物事の本質を悟り)しかたがないというあきらめの境地で世の中をながめること。「人生を~する」 **観[カン]じる** (物事の道理・本質を)悟り、あきらめる。「人生のはかなさを~」◇「観ずる」ともいう。 **泣[な]き寝[ね]入[い]り** 不当な仕打ちに対して、抗議してもむだだと考えてあきらめ、抗議しないですますこと。「理不尽な暴力に屈して、~するな」 ## ●放棄する **放[ほう]る** するべきことをしないで、そのままにする。「試験を途中でほうって教室をでた」◇「拋る」とも書く。「無責任」というニュアンスが強い。 **ほ[ほ]っ[ぽ]ぽ]る** 「放る」の、より口語的な言い方。「宿題をほっぽって、どこかへ行っちゃった」 **投[な]げる** やるべきことを真剣に取り組まずにやめる。「あと10分だったが、最後はもう時間がないので、そこの試験は投げてしまって、適当に字をうめただけだった」◇「放る」が行為をしなくなるのに対して、「投げる」には真剣ではないにせよ続行するというニュアンスがある。 **捨[す]てる** 途中でやめる。「真剣に取り組むことをやめる。「今日の試合は〜ことにした」◇「棄てる」とも書く。 **投[な]げ出[だ]す** 物事を途中であきらめて、やめる。「ドイツ語の勉強を~」 **放[ほう]り出[だ]す** 我慢して続けたが、どうにもならなくなり、あきらめて、やめる。「仕事を放り出して、遊びにいく」 **放[ほう]り投[な]げる** 仕事などを途中でやめて、そのままにする。「任期半ばで仕事を〜とは無責任といわれてもしかたがない」 **降[お]りる** 勝負で勝つ見込みをあきらめて、負けを認める。「相手が強すぎて、試合の途中から〜気分だった」「自分の不利をさとって、自分から〜た」◇囲碁・将棋などで、勝負の途中で自分の負けを認めてやめる。「こんな手では〜しかない」◇「下りる」とも書く。 **放[ホウ]棄[キ]** 持っている権利や資格、主義などをあきらめてやめたり、不要として手放したりすること。「肉離れをおこし、試合を〜する」「財産を相続する権利を〜する」「任務を〜する」◇「拋棄」とも書く。 **棄[キ]権[ケン]** 投票権・出場権などの権利を放棄すること。「だれに投票していいかわからないので〜します」「ゴールまであと3kmの地点で、腹痛のために〜した」 **リ[リ]タ[タ]イ[イ]ア[ア]** 自動車レースなどで、故障したりして途中で棄権すること。「エンジンのトラブルで、やむなく〜する」 ↔retire ## C 形容詞の類 ### ●しかたない **仕[し]方[かた]無[な]い** 物事がそのようになると、その不快な事態を受け入れなければならないと感じる様子。「かわいそうだが天災では~」「不注意からの事故は~ではすまない」◇「仕方がない」ともいう。 **し[し]ょ[ょ]う[う]が[が]無[な]い** 「しかたない」の、よりくだけた言い方。「~からなんとかするよ」◇「仕様が無い」ともいう。 **致[いた]し方[かた]無[な]い** 「しかたない」の丁寧な言い方。「このたびの件は〜ときだと心得ております」◇「致し方がない」ともいう。 **救[すく]い難[がた]い** 物事の成り行きが、乱れていたり悪かったりするものを、良い方向に導いたりすることが、きわめて難しい(できない)様子。「この地域の自然破壊はいちじるしく、もはや~状態である」「首相の発言は与野党の対立をさらに激化させ、政治不安は〜ものになった」「ほんとにあいつは〜まぬけだな」 **度[ど]し難[がた]い** 教育や教化をしても効果がない様子。「まったくあの男は~頑固者だ」 **始[シ]末[マツ]が悪[わる]い** 状況などが悪くて扱いや処理に困る様子。「あいつは自分のすることだけが正しいと思っているんだから~」「木を植えようにも、急な斜面で岩だらけなのだから~」 **始[シ]末[マツ]に負[お]えない** どうやってみても状態が改善されないので困る様子。「どんなに厳しく注意しても、またいたずらをするのだから~子だ」 **手[て]に負[お]えない** 自分の力ではうまく処理できなくて困る様子。「男の子は3歳ごろから手に負えなくなる」 **手[て]が付[つ]けられない** どうすることもできないくらい、乱暴な様子。「あの子は~悪がきでした」 **儘[まま]ならない** 自分の思うとおりにならないで困る様子。「本当に〜世の中だ」「食べ物を買うことすら~貧しい生活」◇「ままならぬ」の形で、連体詞的に用いることが多い。 **詮[セン]無[な]い** どうしようもないというあきらめの様子。「不満もあるだろうが、今さら~ことだ」 **止[や]むを得[え]ない** 望ましくないが、そうするよりほかにしかたがない様子。「主賓が病欠では祝賀会の延期も〜だろう」◇「已むを得ない」とも書く。 **止[や]む無[な]い** 「止むを得ない」の、よりかたい言い方。「そういう事情なら、行事を中止するのも〜ことである」「会員不足で解散のやむなきに至った」◇「已む無い」とも書く。かたい言い方。 **拠[よ]ん所[どころ]無[な]い** あることを、そうする以外にしかたがない様子。「〜用事がはいって、旅行に行けなくなった」◇「よりどころがない」の意。 **是[ゼ]非[ヒ]無[な]い** 良いも悪いも否応なく、他の選択の可能性がない様子。「最年長という理由で、是非なく委員長にされた」◇「是非もない」ともいう。 **余[ヨ]儀[ギ]無[な]い** 他の手段や方法がない様子。「不祥事を起こして、出場辞退を余儀なくされた」 **背[せ]に腹[はら]は替[か]えられない** (好ましくないことだが、)差し迫った重要事のためには、他のことを犠牲にしても、それを受け入れるよりほかに方法がない様子。「あの土地だけは手放したくなかったが、〜、売って会社の経営を立て直そう」◇「背に腹は替えられぬ」ともいう。 <895> # あきらめる4701c〜控える4702a **引[ひ]っ込[こ]みが付[つ]かない** 大きなことを言ったり強引に事を進めたりしたにもかかわらず、それを実現できる可能性が少なくなったが、行きがかり上、言ったことを取り消したり身を引いたりするわけにもいかず、どうしようもない様子。「絶対にできると言ってしまった手前、今さら~」 ●諦めが良い→ 1700決めるc ●諦めが悪い→ 1000悔やむc # d 形容動詞の類 ●御手上げ→ 1812できるd●可能でない様子 # f 副詞の類 **仕方[しかた]無[な]く** 他に方法がなく、何かを引き受けたり受け入れたりせざるをえない様子。「ほかにだれもやる人がいないので、~役員を引き受けた」◇「仕」はあて字。 **仕方[しかた]無[な]しに** 「しかたなく」の強調表現。「弱みをにぎられて~承諾した」◇「しかたなく」にくらべて、不本意だという気持ちが、やや強い。 **止[や]む無[な]く** ほかに方法がなく、いやいやながら、しかたなくそうする様子。「年には勝てず、〜引退した」◇「已む無く」とも書く。 **止[や]むを得[え]ず** 本意ではないが、ほかに手段がないので、しかたなくそうする様子。「いやだとは思ったが、〜うそをついた」◇「已むを得ず」とも書く。 **止[や]むに止[や]まれず** やめようとしても、そのことをしないではいられないような事情があって、そうする様子。「政府の横暴な決定に、~反対運動に立ち上がる」◇「已むに巳まれず」とも書く。 # h 名詞の類:コト・サマ **諦[あきら]め** あきらめること。「人生、何事も〜が肝心だ」「こんな結果になってしまい、どうにもこうにも〜がつかない」 **思[おも]い切[き]り** 思い切ること。「彼女を忘れようと~よく旅に出た」「断られてかえって~がついた」◇「決心すること」の意でも用いる。 **諦念[テイネン]** あきらめの気持ち。「何年も司法試験に落ち続けると、受からないんじゃないかという〜のほうが先に立ってしまう」 # x 名詞の類:トキ **年貢[ネンコウ]の納[おさ]め時[どき]** あきらめて罪に服すべき時。「ようやく現行犯でつかまえたぞ。おまえも~だな」「長い独身生活もそろそろ~だ」◇滞納していた年貢を納めなければならない時の意から。 # 4702 控える # a 動詞の類 ## 控える **控[ひか]える** 分量を少なめにしたり、行為をしないようにする。「健康のために塩分を~」「言いたいことはあったが、あえて発言を控えた」 **慎[つつし]む** ①不作法や無作法な言動をしないように控える。「飲み過ぎると乱れるので酒を~」「周囲の人に迷惑をかけないように私語を~」 **嗜[たしな]む** 「言動を慎む」の古い言い方。「少しは~だら」 **抑[おさ]える** 度を越さないようにする。「甘みを抑えたケーキ」「出費を半分に~」 **セーブ** 力・感情などを抑えること。「~して投げてもこんなにスピードが出るなんてすごい」 save **節制[セッセイ]** 度を越すと健康に悪いことを控えること。「のどの調子が悪いのでタバコを〜する」 **摂生[セッセイ]** 食欲・性欲などを抑えて、健康に注意しながら生活すること。「このごろ~しているので、すこぶる快調だ」 ## 遠慮する **遠慮[エンリョ]す[る]** 他人に対する配慮から自分のしたいことなどをしないようにする。「好きなものをどうぞ〜しないで、どんどん食べてくれ」「午後も仕事があるので、ビールは〜しておく」 **気兼[キガ]ねせ[ず]** 他人の反応を気にして、遠慮すること。「何でも〜に言ってください」「気兼ねすることなく意見を闘わせる」「私は姑といると気兼ねして疲れてしまう」 **憚[はばか]る** 他人との関係などを考慮して、気が引けてためらったり、差し支えを感じたりする。「人目をはばかるような振る舞い」「世間をはばかる恋」「言うもはばかる」「憚りながら」 **憚[はばか]られる** 遠慮する気持ちになる。したくない、やめたりする。「実名を挙げることがはばかられる」 **人目[ひとめ]をはばかる** 人に見られることを恐れるために、遠慮したり、こっそりしたりする。「人目をはばかって、同志の会合は夜遅くにおこなっていた」「人目をはばからず飲み屋でいちゃつくカップル」 ## さしひかえる **差[さ]し控[ひか]える** 適切な時機ではないと判断してたことをとりやめる。「実名の公表を~」 **手控[てびか]える** するのをひかえめにする。「値が安いからといって、衝動買いは〜」 **保留[ホリュウ]** すぐに態度などを決めず、そのままにしておくこと。「返事を〜する」「決定を〜にする」 **留保[リュウホ]** すぐには処置せず、そのままにしておくこと。「自由化の時期を〜する」「減税の実施を〜する」 ●棚に上げる → 4004ほったらかすa●一時的にそのままにする ## 自制する **自制[ジセイ]** 感情や欲望などを自分の理性で抑えること。「~して、我を通さない」~心 **自重[ジチョウ]する** ①みずからの意思で軽薄な行為などを控えること。「官僚として〜してほしい」 ▷~自戒・隠忍~②自分の健康に注意し、健康に悪いものを控えること。「~してタバコをやめる」 **自粛[ジシュク]** みずからの意思で、あることをするのを控えること。「派手な行為を~する」「電力使用の~を求める」 **謹慎[キンシン]** 自分の行いを反省し、表立った行動を慎むこと。「事故のあと自宅で〜する」~中 **戒慎[カイシン]** 自分の行いを反省し、慎むこと。「これからのことを考えると〜せざるをえない」 <896> # 控える 4702a 〜 遮る 4703a ### ●その他 **鳴[な]りを潜[ひそ]める** それまで盛んだった活動を控えて、目立たないように、静かにしているようにみえる)。「反対派は今は鳴りをひそめているが、いつ動き出すかわからない」 **息[いき]を潜[ひそ]める** 人に気づかれないように、じっとしている。「暴力団の事務所付近の住民は、抗争があるたびに、家の中で息をひそめているしかなかった」 ## C 形容詞の類 **慎[つつ]ましい** 言動が控えめで好ましい様子。「彼女のような〜人が理想のタイプだ」 **慎[つつ]み深[ぶか]い** 他人に対する配慮がいきわたり、自己主張が控えめである様子。「あの人の~言動には好感がもてる」 **遠慮深[えんりょぶか]い** 人への配慮が深く、自分の意見を控えめにする様子。「遠慮深くて、自分の考えを言わないのも困る」 **腰[こし]が低[ひく]い** 人に対して控えめで、いばったところがない様子。「山田さんは見かけによらず〜」 ### ●おとなしい 3002おとなしいc ## d 形容動詞の類 **控[ひか]え目[め]な** どちらかというと控える様子。「意見はもっているが、~にしか発言しない」「塩を〜にしてください」「何事も~な人」 **慎[つつ]ましやかな** 控えめではあるが、きちんとした好ましい態度に好感がもてる」 **謙虚[けんきょ]な** 他人に対して、素直で控えめな様子。「先輩の言うことは〜に聞くものだ」 **遠慮勝[えんりょが]ち** 遠慮することが目立つ様子。「彼女は、終始〜な態度だった」 **禁欲的[きんよくてき]な** 感情や欲望を抑える様子。「彼は山にこもってきわめて〜な生活を送った」◇「禁慾的」とも書く。 **ストイックな** 「禁欲的」の洋語的表現。「あの人は修道女のように〜に暮らしている」▶stoic **地味[じみ]な** 飾り立てることをせず人の目につくことが少ない様子。「〜で目立たない子」「〜な暮らし」←→派手な◇評価に関しては中立的であり、この点は「おとなしい」と共通するが、子供や動物などについては用いられない。 ### ●無欲な様子 **無欲[むよく]な** 欲がない様子。「地位も名誉もいらないなんて~な人だ」「~の勝利」▷無私~◇「無慾」とも書く。 **淡泊[たんぱく]な** 物事に執着せず、あっさりしている様子。「去る者は追わずといった〜な性格」◇「淡白」とも書く。 **恬淡[てんたん]な** 欲がなくあっさりしている様子。「金銭に~な人」▷無欲~◇「恬澹」とも書く。 **枯淡[こたん]な** 人柄や、書画・詩文などの作風に俗気がなくあっさりしている様子。「~の域に入る」「~な味わいのある水墨画」 ### ●消極的な様子 **消極的[しょうきょくてき]な** みずから進んでは物事をしようとしない様子。「〜な生き方を改める」「気持ちが〜になっている」→積極的 **後[うし]ろ向[む]きな** 物事の進展・進歩などに対して消極的である様子。「トラブルが起きた場合にどう対処するかという〜の議論ではなく、トラブルを起こさないためにはどうするかを議論すべきではないか」←→前向きな **ネガティブな** 「消極的」の洋語的表現。「〜な考え方しかできなかった」←→ポジティブな◇「ネガチブ」ともいう。▶negative ### ●内気な 3002おとなしいd ●内気な様子 ### ●受け身な 4208受けるd ## f 副詞の類 **あっさり** 感情の表れや、人との関係の様態などが、しつこくない様子。「至極〜とした別れ方だった」「〜した性格の女性」 **淡淡[たんたん]と** 感情をあらわさずあっさりしている様子。「昔の苦労話を~語る老婆」「試合に敗れた選手は〜した表情でインタビューに答えた」 ## h 名詞の類:コト・サマ **慎[つつ]み** 慎む気持ち。「いつも〜を忘れない」 **自制心[じせいしん]** 自制する気持ち。「~を失うと、とんでもないことになる」 **セルフコントロール** 「自制」の洋語的表現。「~がきかない人」▶self-control **ペンディング** 「保留」の洋語的表現。「この件は〜にします」▶pending # 4703 遮る ## a 動詞の類 ### ●さえぎる **遮[さえぎ]る** 何かがそれ以上こちらに向かってこないように、途中でとめる。「厚いカーテンで光を~」「巨大な岩が探検隊の行く手をさえぎった」「話をさえぎらないでくれ」 **塞[ふさ]ぐ** 穴や通路にものを詰めたり置いたりして、通れなくする。「口を手でふさいで、騒音を避ける」「事故を起こした車が道をふさいでいる」 **塞[せ]き止[と]める** 流れをあるところで人為的にとめる。「川をせき止めてダムにする」「敵の侵入を~」◇「堰き止める」とも書く。 **塞[せ]く** 図水の流れをせき止める。「渓流の水を~」◇「堰く」とも書く。 **遮断[しゃだん]** さえぎることにより、通行や電力、光、熱などを通さないようにすること。「事故を処理するために交通を〜する」▷~機 **遮光[しゃこう]** 光をさえぎること。「黒いレースをかけた〜カーテン」▷~ガラス・~瓶 **絶縁[ぜつえん]** 電流を通さないものを使って電流をさえぎること。「ゴムで〜する」▷~体 ### ●さえぎる動作 **翳[かざ]す** (光などをさえぎるために)手や手に持ったものを顔の前や上の方に置く。「まぶしいので、額に手を~」 <897> # 遮る4703a~c ぶしくて、額に手をかざした」 **翳[さ]す** (雨・雪や光などをさえぎるために)傘などを頭の上のほうに置く。「日ざしをさけるため日傘を~」 **小手[こて]を翳[かざ]す** ちょっと手をかざす。「小手をかざして遠くを見やる」 **差[さ]し掛[か]ける** 傘などを人の頭上に持っていく。「雨宿りをしていると、傘をさしかけてくれる人がいた」 ## 立ちふさがる **立[た]ち塞[ふさ]がる** 前に立って、行く手をさえぎること。「行く手に大男が立ちふさがっていた」◇「種々の困難が立ち塞がる」のように比喩的にも用いる。 **立[た]ちはだかる** 行く手をさえぎり防いだりするようにして前に立つ。「子供に突進してくる自転車を、青年が立ちはだかってとめた」◇「行く手に難問が立ちはだかる」のように比喩的にも用いる。 **横[よこ]たわる** 行く手をさえぎるように、大きなものが前方にある。「フランスとスペインの国境にはピレネー山脈が横たわっている」◇「核兵器全廃という理想の前には、多くの問題が横たわっている」のように比喩的にも用いる。 **通[とお]せんぼ** 道をふさいで通れなくすること。「横転したトラックが〜していて先に進めない」◇「子供が、両手を広げて道をふさぎ、他人を通さないようにすること・遊び」の意から。「通せんぼ」ともいい、「通せん」は「通すことはできない」の意。 ## 妨げる **妨[さまた]げる** 物事をうまくできるように、あるいは続けられないようにする。「人の読書を~」「睡眠を~ような騒音を出すな」「霧が視界を~」「重任を妨げない」 **邪魔[ジャマ]** 何かをしている、あるいはしようとするところにあって、そのしていることがうまく実現できないようにすること。「勉強を〜する」 **邪魔[ジャマ]立[だ]て** 自分の目的の達成や、人の仕事や生活のじゃまになることをわざとすること。「いらぬ〜をして困らせる」 **妨害[ボウガイ]** 意図的に妨げること。「政治活動を〜する」▷~行為・~電波◇「妨碍」とも書く。 **水[みず]を差[さ]す** 仲のいい関係や順調な物事のじゃまをすること。「せっかく話がまとまりかけているのだから、〜ようなことはやめてほしい」 **腰[こし]を折[お]る** 物事が順調に進んでいるのを途中でじゃまする。「どうでもいい質問をして話の〜」◇「話の腰を折る」という形で使われることが多い。 **冷[ひ]や水[みず]を浴[あ]びせる** 人の期待や、盛り上がっている気分をそいだり、順調に進んでいる物事のじゃまをする。「食品偽装問題は両国の関係に冷や水を浴びせた」◇「冷や水」は「れいすい」ともいう。 **足[あし]を引[ひ]っ張[ぱ]る** 他人の成功や昇進を妨げたり、物事がうまく進むのを妨げたりする。「仕事が遅い私はいつもみんなの~」 **掣肘[セイチュウ]** 他人の行動を妨げたり、干渉したりすること。「いかなる人間からも〜されるいわれはない」「~を加える」◇ひじを引っ張る意から。 **阻[はば]む** 進んでくるものをとめようとしたり、変えようとしたりする。「渦巻く濁流が行く手を~」「値上げを~」◇「沮む」とも書く。 **阻止[ソシ]** 「阻む」のややかたい言い方。「デモ隊を正門で~する」「沮止」とも書く。 **阻害[ソガイ]** 阻んで害を与えること。「科学の進歩を〜する」▷~要因 ## 障る **障[さわ]る** 物事の妨げになる。「大声の野次は、ゲームの進行に〜」 **差[さ]し支[つか]える** 物事の妨げとなる、都合のよくない事情がある。「この計画をこれに従って進めるとして、なにか〜ことがありますか」 ## 防ぐ **防[ふせ]ぐ** 何かをさえぎったり妨げたりして、好ましくない事態が起こらないようにする。「ネットを張りめぐらして、からすの被害を~」「失敗を~」「敵の攻撃を~」 **未然[ミゼン]に防[ふせ]ぐ** ひどい事態になる前に、そうならないように防ぐ。「事故を〜」「予防接種で伝染病を~」 **防[ふせ]ぎ止[と]める** 好ましくない物事の進行を防いで、止まるようにする。「エイズの蔓延を〜のは難しいことではない」 **食[く]い止[と]める** 好ましくない物事の進行をかろうじて防ぐこと。「消防隊が必死に消火活動にあたって被害を最小限に~」 **防止[ボウシ]** 好ましくない物事が起こらないようにすること。「事故が未然に~するよう努力する」▷災害~ ## 防護・防衛→ 3803守る ## 予防する **予防[ヨボウ]** あらかじめ手段を講じて好ましくない事態を防ぐこと。「伝染病を〜するために予防接種を受ける」「火災を〜する」 ▷~接種・~注射・~医学◇病気・災害などが対象になる。 **防除[ボウジョ]** 病気や害虫などの被害を受けないよう予防すること。「虫害を〜する」 **予防線[ヨボウセン]を張[は]る** あとで非難されたり、立場が悪くならないよう、前もって手立てを講じる。「責任を追及されると困るから、予防線を張って無難なことしか言わないようにしているらしい」 ## 何かを防ぐ **防水[ボウスイ]** 水が入ったりしみこんだりするのを防ぐこと。「専用のスプレーで~する」「~の時計だから、つけたまま泳いでもだいじょうぶ」 ▷~加工 **防音[ボウオン]** 音が外に漏れたり、中に入ったりしないようにすること。「車内の静粛性を高めるように工夫して~する」「ピアノを弾くので部屋を〜にした」▷~装置・~壁 **遮音[シャオン]** 音の出入りを遮断すること。「厚い扉で〜する」 **断熱[ダンネツ]** 熱が伝わらないようにすること。「ガラス繊維は~材として使われる」▷効果~性 # C 形容詞の類 **邪魔[ジャマ]臭[くさ]い** いかにもじゃまである様子。「狭い部屋には大きな家具は〜」 <898> # 遮る4703d~h # d 形容動詞の類 **邪魔[ジャマ]** 物事をうまく実現させないような原因となる様子。「~な木を切ったので、見晴らしがよくなった」 **邪魔[ジャマ]っ気[け]** じゃまだと感じる様子。「足手まといで~だ」 **場所塞[ばしょふさ]ぎ** 場所をふさいでいて、じゃまな様子。「大型のテレビが狭い部屋の〜になっている」 **目障[めざわ]り** 見るのにじゃまになる様子。「~なビルのおかげで富士山が見えなくなった」 **足手纏[あしてまとい]** 手足にまとわりつくように、人の活動のじゃまになる様子。「仲間の〜にならないように頑張るつもりだ」◇「あしてまとい」ともいう。 # h 名詞の類:コト・サマ **待[ま]った** 相手がある事柄について、当事者や第三者が、考えられる事態について、進行をとめようと働きかけること。「高速道路の建設に環境保護団体が〜をかけた」「直前に〜がかかった」◇相撲などの勝負事で相手に待ってもらうときのかけ声から。 **ストップ** 「待った」の洋語的表現。「~をかける」「~がかかる」◇「待った」と異なり、勝負事のかけ声には用いない。 stop **タイム** スポーツで、(選手や監督の要求によって)競技を一時的にとめること。「負傷者の治療のために~をかける」 time **妨[さまた]げ** 何かを妨げる物事。「テレビは勉強の~になる」 **邪魔[ジャマ]** 物事をうまく実現させないような原因となること。「~が入ったので、この話はあとでしましょう」「~になる」 ## 支障 **障[さわ]り** 物事を妨げる事情。「~があって伺えません」◇古めかしい言い方。 **差[さ]し障[さわ]り** はっきりさせると人に迷惑をかけるような事情。「~があるから、発表できない」 **差[さ]し支[つか]え** 物事の進行の妨げになること。「何か〜がなかったら話してください」 **当[あた]り障[さわ]り** 相手との関係や自分の立場などを考えて、差し障りのないようにすること。「率直な感想を求めても、〜のないことしか答えてくれない」◇ふつう否定の語とともに用いる。 **不都合[フツゴウ]** 都合が悪いこと、差し支えること。「〜がありましたら、なんでもお申し付けください」 **支障[シショウ]** 物事のスムーズな進行を妨げること。「会費の滞納は会の運営に〜をきたすので、ちゃんと払ってください」 **万障[バンショウ]** さまざまな差し支え。「〜お繰り合わせの上、ご出席ください」◇ふつう「お繰り合わせる」とともに用いる。 **万難[バンナン]** さまざまな困難や支障。「〜を排して結婚にこぎつけた」◇ふつう「排する」とともに用いる。 **問題[モンダイ]** 解決しなくてはならない事柄。「この車はエンジンに〜がある」 **難題[ナンダイ]** 処理しにくい難しい問題や要求。「~が出される」「~を吹っかける」 ## 障害 **障害[ショウガイ]** 物事の進行を妨げる事柄。「独身が出世の~になった人もいるらしい」 ▷~物◇「障碍」「障礙」とも書く。 **癌[ガン]** 物事の進行を妨げる、解決のしようのない事柄。「汚職がこの町の政治の〜になっている」 **壁[かべ]** スポーツ・学業・仕事などで、先の段階に行くことを妨げる物事。「仕事が〜にぶつかった」 **障壁[ショウヘキ]** 物事の進行を妨げて、それ以上の進行を止めようとする事柄。「~をとり除く」 **隘路[アイロ]** 物事の進行を妨げる、乗り越えるのが大変な事柄。「流通の~を切り開く」 **難関[ナンカン]** 乗り越えるのがきわめて難しい障害。「競争率30倍の~をくぐり抜ける」 **暗礁[アンショウ]** 表面からはわからない予想外の障害。「マンションの建設は付近の住民の猛反対にあって〜に乗り上げてしまった」◇水中に隠れている岩の意から。 **デッドロック** 「暗礁」の洋語的表現。「両者の思惑がくいちがい、交渉は~に乗り上げた」◇本来英語では、「デッドロック(deadlock)」は「行き詰まり」の意。日本で「暗礁」の意として用いられるようになったのは「lock」を「rock」とあやまったことから。 **ハードル** 行く手をさえぎる、越えなくてはいけない障害。「目的を達成するまでには、いくつもの〜がある」◇陸上競技のハードル競走に使用する障害物の意から。 hurdle **ネック** (組織内の)物事の進行にいつも妨げとなる事柄。「このプロジェクトの〜は経験者が不足しているという点だ」◇「ボトルネック (bottleneck)」から。 **バリア** 「障害」「障壁」の洋語的表現。「海外旅行で言葉の〜を感じた」「言葉の壁を乗り越えないとその国の文化には溶け込めない」 ▷~フリー◇「バリアー」「バリヤー」ともいう。 barrier ## 何かを防ぐこと **錆止[さびと]め** 金属の錆を防止するために施す処理。「きちんと〜をしてからペンキを塗りなさい」 ▷~ペイント **防食[ボウショク]** 金属の腐食を防ぐこと。▷~剤◇「防蝕」とも書く。 **虫除[むしよ]け** 虫の害を防ぐこと。▷~スプレー **防虫[ボウチュウ]** 「虫除け」の漢語的表現。「~の処理をする」~剤 **色止[いろと]め** 染色したあと、色が落ちないように処理すること。▷~加工 **防縮[ボウシュク]** 織物が縮んでしまうのを防ぐこと。▷~加工 **防臭[ボウシュウ]** いやなにおいを防ぐこと。▷~剤 **防腐[ボウフ]** 食品などが腐るのを防ぐこと。▷~剤 **抗菌[コウキン]** 細菌がふえるのを防ぐこと。▷~作用・~グッズ **防犯[ボウハン]** 犯罪が起こらないようにすること。「~のため、戸締まりはしっかりしてください <899> # 遮る4703h~k い」▷~灯・〜ベル・~運動 **防災[ボウサイ]** 災害を防ぐこと。「~の一環としてプールに水をためておく」 ▷~訓練 **防疫[ボウエキ]** 伝染病が広がるのを防ぐこと。「~の対策を練り直す」 **防火[ボウカ]** 火事を防いだり、延焼をくい止めたりすること。▷~訓練・~シャッター **防寒[ボウカン]** 寒さを防ぐこと。「~に対する備えを怠らないように」~具 **水防[スイボウ]** 水害を防ぐこと。▷~団・~訓練 **防潮[ボウチョウ]** 高潮などを防ぐこと。▷~堤 **防湿[ボウシツ]** 湿気を防ぐこと。▷~剤 **防風[ボウフウ]** 風の害を防ぐこと。~林 **防雪[ボウセツ]** 雪の害を防ぐこと。▷~林 **防砂[ボウサ]** 砂の害や土砂の流出を防ぐこと。▷~林 **砂防[サボウ]** 土砂などの移動や流下を防ぐこと。▷~ダム **防毒[ボウドク]** 毒ガスを防ぐこと。▷~マスク **防弾[ボウダン]** とんでくる銃弾が貫通するのを防ぐこと。「車のガラスに〜フィルムを張る」▷~ガラス **防空[ボウクウ]** 空中から攻撃されないように、また、されても被害を受けないようにすること。▷~演習・~壕・~頭巾 **防潜[ボウセン]** 潜水艦による攻撃・侵入を防ぐこと。▷~網 **防諜[ボウチョウ]** スパイの活動を防ぎ、機密や情報がもれないようにすること。▷~活動 **防共[ボウキョウ]** 共産主義の侵入や勢力の拡大を防ぐこと。▷~協定 # k 名詞の類:モノ **障害物[ショウガイブツ]** 物事の進行を妨げるもの。「線路上に~を置くという悪質ないたずらがはやって いる」 **遮蔽物[シャヘイブツ]** 遮蔽する役目をするもの。「~を撤去したので、よく見えるようになった」 **遮断機[シャダンキ]** 踏切で線路に人・車が入るのをさえぎるもの。「~が下りる」 ## 防ぐためのもの **土留[つちど]め** 土手や崖、また、穴を掘った場所などが崩れるのを防ぐためのもの。柵・コンクリートなどを用いる。◇「つちどめ」ともいう。 **土囊[ドノウ]** 堤防を守ったり、浸水を防ぐために積む、土を入れた袋。「台風接近に備えて、青年団総出で〜づくりをやった」 **砂囊[サノウ]** 砂をぎっしり詰め、堤防などを強化するためにつくった袋。「増水する川の堤に、たくさんの〜が運ばれてきた」 **砂袋[すなぶくろ]** 火事の消火や河川の増水に備えてつくった砂を詰め込んだ袋。「洪水警報が出たので、万一に備えて、玄関に水が入ってこないよう〜を積んだ」 **蛇籠[ジャカゴ]** 蛇腹のように長く編んだ竹籠の中に砕いた石を入れたもの。 **滑[すべ]り止[と]め** すべるのを防ぐためのもの。「転倒防止のために、階段に〜をつける」 **弾除[たまよ]け** 銃弾を防ぐためのもの。「犯人は人質を〜にしていた」 **防虫剤[ボウチュウザイ]** 衣類などにつく虫の害を防ぐ薬。 **ナフタリン** コールタールからつくった防虫剤。「洋服だんすに~を入れる」 ▷Naphthalin **蚊帳[かや]** 寝ているときに蚊が入らないように寝室につるすもの。「かちょう」ともいう。「蚊屋」とも書く。 **蝿帳[はえちょう]** ①食品にはえがたかるのを防ぐためにかぶせる、網を張った覆い。②防虫と通気性を兼ね備えた、金網などが張ってある戸棚。◆「はえちょう」ともいう。 ●酔い止めなど→ 6703治すm●症状をおさえる薬 ●日・雨・風などを防ぐもの → 2305避けるk●厳しい自然などをよけるもの **傘[かさ]** 雨・雪・日ざしなどを防ぐためにさすもの。 **蝙蝠傘[こうもりがさ]** 金属製の骨組みに布やビニールなどを張ったかさ。◇略して「こうもり」ともいう。かさを開いた形が、こうもりの姿に似ているところから。 **洋傘[ヨウガサ]** こうもりがさ。◇洋風のかさの意。 **唐傘[からかさ]** 竹製の骨組みに紙をはり、水をはじくように油を塗ったかさ。◇「唐(中国)」から伝わったかさの意で、「傘」とも書く。 **番傘[バンガサ]** 骨組みが太く実用的な、からかさ。 **蛇[じゃ]の目傘[めがさ]** 開くと、蛇の目の模様(太い輪の形)があらわれる、からかさ。◇略して「蛇の目」ともいう。 **雨傘[あまがさ]** 雨や雪をさえぎるためにさすかさ。 **日傘[ひがさ]** 日ざしをさえぎるためにさすかさ。 **パラソル** (女性用の)洋風の日がさ。「白いレースの〜」 parasol **ビーチパラソル** 日ざしをさえぎるために海岸などに立てる、大きな日がさ状のもの。◇和製洋語。ビーチ(beach)+パラソル(parasol) ## 堤防 **堤防[テイボウ]** 水害などを防ぐために、川岸や海岸に沿ってつくられる構築物。「~が決壊する」 **堤[つつみ]** 川岸などにある堤防。◇「包むもの」の意。 **土手[どて]** 川岸などに土で築いた堤防。「~が崩れる」 **突堤[トッテイ]** 海や川に長く突き出た、堤防状の構築物。 **長堤[チョウテイ]** 長く続いている堤防。 <900> # 遮る4703k~m **防波堤[ボウハテイ]** 港の外に築き、波浪や高潮が港に侵入するのを防ぐ構築物。「~を乗り越える高波」「大人は子供の防波堤になるべきだ」のように、悪影響を防ぐためのものの意にも用いる。 ## 堰 **堰[せき]** 水の流れをせき止めたり調節したりするために、川などの途中に設けるもの。 **ダム** 発電・利水などを目的とした、川などをせき止めるための構築物。多目的~・砂防~dam **堰堤[エンテイ]** (小規模な)ダム。 **柵[しがらみ]** 川の流れをせき止めるために杭を打ち、竹や木の枝などを渡したもの。◇「笹」とも書く。「世間のしがらみ」「恋のしがらみ」のように、比喩的に、まといついて引き留めようとじゃまをするものの意で用いられることが多い。 ## 防災林 **防災林[ボウサイリン]** いろいろな災害を防ぐために設けられた林の総称。 **防風林[ボウフウリン]** 風を防ぐために設けられた林。 **防雪林[ボウセツリン]** 吹雪やなだれなどの雪の害から道路や線路をまもるために設けられた林。 **防潮林[ボウチョウリン]** 高潮や津波を防ぐために、海岸近くに設けられた林。 **防砂林[ボウサリン]** 浜辺や砂丘の近くに設けられた、風で飛んでくる砂を防ぐための林。 **水源林[スイゲンリン]** 樹木を植えたり、森林を保護することによって、水源地の枯渇や雨水が急激に河川に流れ込むことを防ぐために設けられた森林。「~を保全する」◇「水源涵養林」ともいう。 # m 名詞の類:モノ ## 敵の攻撃を防ぐもの **城[しろ]** 敵の攻撃を防ぐために、険しい山の上に築いたり、平地に石垣や堀をめぐらせてたりした軍事施設。「~が落ちる」「~を明け渡す」 **城郭[ジョウカク]** 城(の囲い)。◇「城廓」とも書く。 **平城[ひらじろ]** 平地に築いた城。◇「ひらじょう」ともいう。 **山城[やまじろ]** 山頂や山腹に築いた城。 **居城[キョジョウ]** その人が住んでいる城。 **根城[ねじろ]** 本拠とする、大将などの居城。出城 **本城[ホンジョウ]** 根城。 **出城[でじろ]** 根城のほかに、重要な地点に築いた城。根城 **孤城[コジョウ]** ほかの城から離れて建っている城。 **金城[キンジョウ]** 堅固な城。~鉄壁 **名城[メイジョウ]** すぐれた(有名な)城。「日本を代表する〜姫路城は、その姿から白鷺城とも呼ばれる」 **古城[コジョウ]** 古い城。 **砦[とりで]** 敵の攻撃を防ぐために(根城から離れた所に)築いた小規模な軍事施設。◇「寨」「塁」とも書く。 **塁壁[ルイヘキ]** 土手や石で築いた土手などをめぐらした、とりで。 **城壁[ジョウヘキ]** とりで(の壁)。 **城砦[ジョウサイ]** 城ととりで。◇「城砦」とも書く。 **城塞[ジョウサイ]** 「城砦」の文章語としての性格が強い言い方。 **防塞[ボウサイ]** 「とりで」の「防ぐ」意を強調した言い方。◇「防寨」とも書く。 **防塁[ボウルイ]** 「防塞」の文章語としての性格が強い言い方。 **土塁[ドルイ]** 土を盛り上げて築いたとりで。 **堡塁[ホウルイ]** 土・石・コンクリートなどで築いたとりで。「ほるい」ともいう。 **要害[ヨウガイ]** 堅固なとりで。「~を抜く」「~を誇る」 **本営[ホンエイ]** 本拠とする、とりで。 **孤塁[コルイ]** 孤立したとりで。◇「今回の選挙で革新勢力は惨敗したが、A党だけは前回と同じ議席を確保して孤塁を守った」のように比喩的にも用いる。 **要塞[ヨウサイ]** 戦略上重要な地点に設けた軍事施設。 **要害[ヨウガイ]** 土地の形勢が険しくて、敵を防ぎやすく味方を守るのに都合がよいところ。「~の地」 **橋頭堡[キョウトウホ]** 敵地に川を渡って対岸に渡ったり、敵前海岸に上陸したりして作戦を行う場合の、防御・攻撃の拠点とするところ。「~を築く」◇「橋を守るための陣地」の意から。「その営業所を関西に進出するための橋頭堡とする」のように比喩的にも用いる。 **塹壕[ザンゴウ]** その中に隠れて敵の攻撃を防ぐために掘った溝。 **バリケード** 市街戦などで、敵の攻撃や侵入を防ぐための、通りや建物の開口部をふさぐ障害物。▶barricade **トーチカ** 敵の攻撃を防ぐための、機関銃などを備えた、コンクリート製の、小型で堅固な構築物。ロtochka ## 城を構成する部分 **本丸[ほんまる]** 城郭の中心となる部分。「敵の放った火矢で〜が炎上した」「天守閣に攻め上った」◇城主の居所で、中央に天守閣がある。 **牙城[ガジョウ]** 敵の軍勢の中心。「敵の勢力の〜に迫る」◇城の中の、大将の旗である「牙旗」の立っている場所に由来する言葉という。 **天守閣[テンシュカク]** 城の本丸にある物見櫓。「~から遠くを眺める」「落城の際に〜に火を放って自害する」「〜を明け渡す」 **二[に]の丸[まる]** 本丸の外側の城郭で2番目に重要な部分。 **三[さん]の丸[まる]** 城の二の丸のすぐ外側の部分。 <901> # 遮る4703m~とめる4704a **西[にし]の丸[まる]** 本丸に対し、城の西側の一郭。「江戸城の〜は、将軍の世継ぎや前将軍の居所があったという」 # S 名詞の類:ヒト **邪魔者[ジャマもの]** 物事の進行を妨げる人。「~は消えろ」 **御邪魔虫[おじゃまむし]** わざとじゃまをしたわけではないが、じゃまをすることになって、じゃまにされてもしかたない立場に立ってしまった人のことを、愛着を持って呼ぶ呼び名。「あいつのアパートを訪ねたら、彼女が来ていて、とんだ~になってしまった」 **御荷物[おにもつ]** 仕事の進行や生活を妨げる人。「真面目な人だと思って採用したら、会社のとんだ〜になってしまった」 **目[め]の上[うえ]の瘤[こぶ]** 自分より地位や能力が上で、存在がじゃまでありながら、簡単に取り去るわけにもいかない人。「彼にしてみればあなたは~だと思うわよ」◇ややくだけて「目の上のたんこぶ」ともいう。 # z その他 **どっこい** 相手の意図や行動をさえぎるときに言う語。「〜、そうはさせるものか」「おっと〜、そう簡単にはいかないぞ」 **待[ま]った** 勝負事などで、進行を一時とめてもらうときのかけ声。「『王手飛車取り』『~』」 **タイム** スポーツで、競技を一時とめるためのかけ声。「『さあ、タイムだ』と言いながら監督が審判に詰め寄った」「お母さんが呼んでるから、ちょっと~」 time **たんま** 幼児の遊びの進行を一時とめるためのかけ声。「靴が脱げちゃった。ちょっと~」 # 4704 とめる # a 動詞の類 ## とめる **止[と]める** ①動いているものや続いているものを、そうでなくする。「出血を~」「車を~」「痛みを~」②これからやろうとしていることをやらせないようにする。「息子が家出しようとするのを~」◆「留める」「停める」と書く場合もある。「けんかをとめる」などというときは①の意味にも②の意味にもなる。 **ストップ** 物事の動きをとめること。「石油の供給を~する」「話を~する」「時を止める」 stop **止血[シケツ]** 出血をとめること。「心臓に近い位置を強く縛って〜すると効果的だ」~剤 ●消し止める→ 9806消す●火を消す ## 呼び止める **呼[よ]び止[と]める** 動いている(動こうとしている)人や車に声をかけてとまらせる。「夜中に散歩していたら、警官に呼び止められた」 **捕[つか]まえる** 話したり乗ったりなど、何らかの用事のために人や車をとまらせる。「年末になると、このあたりでタクシーを〜のは難しい」「休み時間に廊下で友達を捕まえて話し込んだ」◇「掴まえる」「捉まえる」とも書く。「親を捕まえてその言い草は何だ」のように、「○○を捕まえて」の形で用いると、「○○に対して」「○○に向かって」と同様の意になることがある。 **拾[ひろ]う** 乗るためにタクシーを捕まえる。「終電に乗り遅れたので車を拾わなければならない」 ## とどめる **止[と]める** 進んで行こうとするもの、動き出そうとするものを押さえて行かせないようにする。「何としても行くのだという男達を~ことはできなかった」「旅人の足を〜美しい景色」◇「留める」とも書く。 **押[お]し止[と]める** 他人の行動を無理にやめさせる。「赤信号なのに渡ろうとするのを~」 **抱[だ]き留[と]める** 何かをしようとする人を抱くようにしてとめる。「身を投げようとする人を~」 **引[ひ]き止[と]める** 動き出そうとする人を動き出さないようにする。「引き止められて、長話をしてしまった」◇「引き留める」とも書く。 **繋[つな]ぎ止[と]める** 離れていかないようにつないでおく。「海が時化てきたので、転落しないように体を船べりの金具に繋ぎ止めた」「飽きてむずかり出さないように、子供の関心を繋ぎ止めておくのが一苦労だった」 **留[と]め立[だ]て** 必要がそれほどないのに、あえてやめさせようとすること。「へたに~するとこじれるよ」 **制[セイ]する** 相手がこれから起こそうとする行動や言動の前または途中で、それをやめさせようとする。「さらに言葉を続けようとする私を制して、彼はドアの方に目をやった」 **制止[セイシ]** そのことをしてはならないと言って、やめさせようとすること。「係員が〜するのも聞かずなだれ込んだ」 **諫止[カンシ]** 目上の人の誤った行動などをいさめてやめさせること。「死をもって〜する」 ## 禁じる **禁[キン]じる** 何かについて、してはいけないと言う。「医者に酒を禁じられた」「禁ずる」ともいう。 **禁止[キンシ]** 公に禁じること。「上映を〜する」「今後は社内での喫煙を〜する」▷使用~・立ち入り~・駐車~・~事項 **厳禁[ゲンキン]** 厳重に禁止すること。「アルコールを医者に~される」→火気~ **禁圧[キンアツ]** 権力や威力によって無理に禁止すること。「江戸時代、キリシタンは~された」 **差[さ]し止[と]める** 権力などによって禁止する。「宅地造成を~」 **差[さ]し押[おさ]える** 裁判所の命令によって、財産の使用や処分を禁止する。「ローンの返済がとどこおって、家財をいっさいがっさい差し押さえられてしまった」 **凍結[トウケツ]** 資産の移動や賃金の変更などを一時的に禁止すること。「海外にある資産が〜された」 **鎖国[サコク]** 外国との通商・交通・文化交流などを禁止すること。「~したことに <902> # とめる4704a よって、日本は独自の文化を発展させることができたといえるかもしれない」→開国 ## 抑える **抑[おさ]える** (望ましくない)動きが高まるのをとめる。「環境汚染を~」「はやる気持ちを~」「組合の要求を~」 **抑[おさ]え付[つ]ける** 強い力で押さえつけて、相手の自由な動きをとめる。「長い間〜ていた欲望を抑えつけた反動で、すさまじい暴動が起こった」 **締[し]め付[つ]ける** 強い力を加えて行動の自由を奪う。「校則で生徒を厳しく~」 **圧迫[アッパク]** 強い力を加えて押さえつけること。特に、経済的に負担を加えること。「重税が家計を〜している」~感 **殺[ころ]す** 感情・欲望などを、表に出ないようにしたりする。「自分を殺して、他人のために尽くす」「息を~」 **押[お]し殺[ころ]す** 感情や声などを、無理に抑えて、表にあらわれないようにする。「今にも爆発しそうな怒りを押し殺して、私は静かに答えた」「相手のこっけいなしぐさに、笑いを押し殺して応対した」「彼は押し殺した声で『待て』と言った」◇「圧し殺す」とも書く。 **噛[か]み殺[ころ]す** あくび・笑い・悲鳴などの感情が、表にあらわれないようにする。「会議中に生あくびを~」「こみあげる笑いを〜」 **封[ホウ]じる** 相手の動きを抑えて活動ができないようにする。「相手のエースに打線を完全に〜れて、手も足も出なかった」「批判の声を~」「口を~(秘密を守らせる)」◇「封ずる」ともいう。 **封殺[フウサツ]** 相手の活動を封じ、動けなくすること。「彼の発言は、いつもその一言で〜されるときがある」 **完封[カンプウ]** ①相手を完全に打ち負かすこと。「ライバルチームを~する」②野球で、投手が試合の最後まで相手のチームを無得点に抑えること。「相手チームを〜する」 ▷~勝ち・~負け・〜リレー **シャットアウト** 「完封②」の洋語的表現。「相手チームのエースに〜される」 shutout **律[リッ]する** ある規律にあてはめて、厳しく抑えること。自分で自分を厳しく抑える。「自分を〜」「己を〜」◇「りっす」ともいう。 **自律[ジリツ]** 自分の立てた規範・規律で、自分の感情や欲望を、自分をうまく抑えること。「社会に出たら、社会人として〜すべきだ」 ▷~的・~性・~神経 **制[セイ]する** 抑えて思いどおりにする。「他の強豪を〜して優勝した」「眠気を〜して勉強する」「〜しがたい欲望」◇「制す」ともいう。 **制御[セイギョ]** 感情・欲望などをうまく抑えること。「欲望を〜するのは難しい」◇「制禦」「制馭」とも書く。 **コントロール** 「制御」の洋語的表現。「成長するとかなり感情を〜することができるようになる」 control **制限[セイゲン]** 限界を超えないようにすること。「捕虜は行動を〜されていた」▷スピード~ **制約[セイヤク]** ある条件のもとで活動の自由を抑えること。「時間に~されて、なかなか本が読めない」「国際結婚はさまざまな〜があって難しい」 **規制[キセイ]** 好ましくないことが起こらないように、規則などで物事を制限すること。「交通を〜する」 ▷自主~・車線~・排ガス〜・騒音~・入場~ **牽制[ケンセイ]** 相手の出方をうかがい、行動の自由を妨げることによって、相手の行為を制限しようとすること。「両ランナーとも~しあっていて、なかなかスパートをかけない」 ▷~球 **制動[セイドウ]** 動いている物の動きを抑えること。「摩擦力により〜するプレーキ」▷~機 **抑制[ヨクセイ]** 勢いが増すのを抑えること。「インフレを〜する」~力・~栽培 **抑止[ヨクシ]** それをさせないように、それ以上悪くならないように抑えること。「核の保有が戦争を〜してきたといわれていた」▷~カ **抑圧[ヨクアツ]** 無理に抑えつけること。「自由を~する」「~された青年の心理を分析する」 **強圧[キョウアツ]** 強い力で押さえつけること。「気の弱い人々を〜して言うことを聞かせるような態度はもってのほかだ」 **弾圧[ダンアツ]** 権力によって人民や反対勢力を抑えつけること。「労働運動を~する」「言論を~する」 **制圧[セイアツ]** 武力によって押さえつけ、勢力を自分たちの支配下におくこと。「武力で民衆を〜する」 **征圧[セイアツ]** 征服し、抑えつけること。「異民族に〜されていた歴史が長い国」 **圧殺[アッサツ]** 権力をふりかざして抵抗を抑え、黙らせること。「抗議を〜した」 ●くじく→ 3704負かすa●くじく ## 縛る **縛[しば]る** 自由に動けなくする。「金に縛られるような生き方はしたくない」「彼女は相変わらず家庭に縛られている」 **束縛[ソクバク]** 制限を加えたりして縛ること。「彼は、就職すると自由を〜されるからと言って、アルバイトで暮らしている」 **呪縛[ジュバク]** まじないをかけたように、精神的に縛ること。「いまだにナチズムの亡霊に〜されている人々がいる」 **拘束[コウソク]** 権力・規則などで縛ること。「毎日を8時間会社に〜されるのはいやだ」「~する」「裁判官は憲法と法律にしか〜されない」 ## 圧倒する **圧倒[アットウ]** 腕力・能力などでほかの人の競争心を失わせること。「彼のたぐいまれな才能に〜された」~的 **圧[アッ]する** 規模・能力などが他を圧倒する。「彼の学力は他の生徒を断然圧していた」◇「圧す」ともいう。 ## その他 **睨[にら]みを利[き]かせる** 威力によって相手の勝手な行動を抑えつける。「先輩がにらみをきかせているので、一生懸命に練習せざるをえない」◇「利かせる」は「利かす」ともいう。 **睨[にら]みが利[き]く** 相手の勝手な行動を抑えつける力がある。「あの人がいるうちは〜ので、次期部長には最適だ」 <903> # とめる4704a~h **首根[くびね]っ子[こ]を押[お]さえる** 相手の弱点や中心となる点を見抜いて、それを利用して、相手の活動を押さえる。「半導体・パソコンなどハードをどんなに生産しても、基本ソフトは自前でないので、日本のメーカーは外国企業に首根っこを押さえられていると言える」 # C 形容詞の類 **いけない** してはいけない、と禁止する様子。「胃の検査をするので、朝食は何も食べては~」「怠けては〜」◇「いけません」は丁寧な言い方。 **ならない** 「いけない」の改まった言い方や、やや古風な、またはかたい言い方。「そんなことをしては~」 # d 形容動詞の類 ## 禁じる様子 **いかん** 「いけない」を強めた言い方。「立ち入りはいかん」「無断外泊はいかん」 **ならん** 「いけない」を強めた言い方。「そんなことをしてはならん」「法を犯してはならん」「無断外泊をしては〜」さらにかたく、強い言い方として「ならぬ」ともいう。 **罷[まか]り成[な]らぬ** してはならない、の、古風で重々しい言い方。「あの家に出入りすることは~」◇「まかりならん」ともいう。 **駄目[ダメ]な** してはいけない様子。「特に理由もないのに、学校の規則でピアスは〜だ」 **禁物[キンモツ]だ** 絶対にしてはならない様子。「油断は〜だ」「試合前のセックスは〜だ」◇法律などで禁じられているわけではないが、人が経験的に得たことについていう。 **御法度[ゴハット]の** 何らかの理由で、口にしたり、公の場に出すのにさしさわりがあるとして、強く禁じられている様子。「若い女性に体重の話は〜だ」 **禁断[キンダン]の** かたく禁じられている様子。「~の木の実を食べた」「酒を〜症状」(習慣性のある薬物などを禁じられたときにあらわれる症状) **禁制[キンセイ]の** 法律などである行為を禁じる様子。「江戸時代、キリスト教は〜の宗教だった」~品 **女人禁制[ニョニンキンセイ]の** 慣習として、女性が立ち入ることを禁じる様子。「この山は〜だった」◇「にょにんきんせい」ともいう。 **男子禁制[ダンシキンセイ]の** 慣習などで、男性が立ち入ることを禁じる様子。「言うまでもなく、その女子寮は~だ」 **無用[ムヨウ]の** そうしてはならない様子。「ごみ~」(ごみを捨ててはいけない、の意)「立入~」(立ち入ってはいけない、の意)「天地~」(物を逆さまにするなという意の言葉)・立ち入り~ ◇ふつう「○○無用」の形で用いる。 ●抑えつける様子 → 3300いばるd●威圧的な ●自律的→ 2900ふるまうd●行動的な # f 副詞の類 ## 厳しく禁じる様子 **決[けっ]して** それをしてはいけないと、厳しく禁じる様子。「私が話すことは〜口外してはいけない」 **決[けっ]して** 「けっして」のややくだけた言い方。「まだ風邪ぎみなんだから〜外に出てはいけません」 **絶対[ゼッタイ]に** 「けっして」を強めた言い方。「酒を飲んだら〜に運転してはいかん」 **二度[ニド]と** 同じ過ちを繰り返さないように、厳しく禁じる様子。「あんな男と~会うんじゃない」「勘当だ。うちの敷居は〜またいではならない」 **二度[ニド]と再[ふたた]び** 「二度と」を強めた言い方。「今回は見逃してやるが、〜万引きなどしてはならん」 **間違[まちが]っても** (打ち消しの語を伴って)どんなことがあっても、それだけはしてはいけないというときに用いる言葉。「このことは〜人に教えてはいけない」 **ゆめゆめ** 「間違っても」の強調表現。「〜忘れてはいけない」 # h 名詞の類:コト・サマ ## とめること **止[と]め** とめること。「けんかの〜に入った」 **通行止[ツウコウど]め** 道路工事などのために人や車の往来をとめること。「~にあって迂回する」 **車止[くるまど]め** 祭礼・催し物やデモ・パレードのため〜を実施する」 **痛[いた]み止[ど]め** 痛みをとめること。「~の注射をしてもらう」 **血止[ちど]め** 出血をとめること。「輪ゴムで〜をしたりしてはいけない」 **札止[ふだど]め** 劇場・映画館などで、満員になって、入場券を売るのをやめること。「連日〜の盛況」 **ドクターストップ** ①ボクシングなどで、選手が負傷したとき、レフェリーが医師の判断をあおいで試合をやめさせること。②医師が病状から判断して患者に行動の制限を加えること。「~がかかる」◆和製洋語。ドクター(doctor)+ストップ(stop) **ストップモーション** 映画・テレビなどで、動画の画面を一時静止させること・技法。stop motion **体言止[タイゲンど]め** 文の末尾を体言(名詞・代名詞)でとめて終えること。「名詞止め」ともいう。余韻を残すといわれる。散文の末尾を体言でとめて終えることにもいう。 ## 禁じること **差押[さしおさ]え** 使用や処分を禁じられていること。「〜の赤札がはられている」 **禁転載[キンテンサイ]** 出版物の内容をそのまま他のものに載せることを禁じること。◇著作権者の権利を守るためにすること。 **発禁[ハッキン]** 内容が反社会的・反道徳的・わいせつであるなどの理由で、出版物の発売を行政側の判断で禁止すること。「〜になる」▷~処分◇「発売禁止」の略。 **禁輸[キンユ]** 輸入・輸出を禁止すること。「~の措置をとる」~品目 **禁猟[キンリョウ]** 法令で猟を禁じること。▷~期・~区 **禁漁[キンギョ]** 法令で漁を禁じること。▷~期・~区「きんぎょ」ともいう。 **駐車禁止[チュウシャキンシ]** 自動車などをとめておくことを禁じること。「~の標識を無視 <904> # とめる4704h~u するドライバーがあとを絶たない」 **駐禁[チュウキン]** 「駐車禁止」の略。 **禁酒[キンシュ]** 酒を飲むことを禁じること。「医者に~を言いわたされる」 **禁煙[キンエン]** ある場所でタバコを吸うのを禁じること。「この列車は全車~です」「~にご協力ください」 ▷~車・~席・~タイム・車内~◇「禁烟」とも書く。 **ノースモーキング** 「禁煙」の洋語的表現。 no smoking **禁欲[キンヨク]** 欲望、とりわけ性欲を自分で抑えること。▷~的・~主義・~生活・~的な◇「禁慾」とも書く。 ## 抑えること **抑[おさ]え** 抑えること。「そのクラスの生徒に〜がきくのはA先生だけだ」 **歯止[はど]め** 物事がそれ以上悪くならないように抑えること。「自制心を失い、〜がきかなくなってしまった」「インフレに〜をかける」 **ブレーキ** 順調な進行や行き過ぎを抑えること。「政府の無策が景気回復の〜となっている」「若者たちの暴走に〜をかける」 brake **締[し]め付[つ]け** 締め付けること。「当局による〜が厳しくなった」 **圧制[アッセイ]** 権力などで人の言動を抑えつけて自由にさせないこと。「~に耐えて、自由を手に入れる」 **圧迫感[アッパクカン]** 心理的に圧迫される感じ。「天井が低いので、部屋に〜がある」 ●圧政→ 6705治めるh●よい政治・悪い政治 ## 禁じられたこと **禁[キン]** 禁じている、あるいは、禁じられたこと。「~を破る」 **国禁[コッキン]** 国の法律で禁じていること。「~を犯した男」 **禁令[キンレイ]** ある行為を禁じる法令。「~を破って処罰される」 **禁止令[キンシレイ]** 一定の行為を禁止する法令。▷夜間外出~ **禁忌[キンキ]** その社会の慣習として、してはいけないことになっていること。「~を犯す」◇4号室のない病棟があることなどがその例。 **禁句[キンク]** 人前で言ってはならない言葉。「放送では人を差別するような言葉は~だ」 **タブー** 一定の場でいけないとされる行動や言葉など。人のうわさを話題にするのは〜になっているらしい」 taboo ## かせ **枷[かせ]** 自由な行動を束縛する物事。「その村では、古くからの因習が人々の〜となって、自由な発想の芽をつんできた」▷首~◇手・足・首にはめて自由な動きをさせないようにする刑具の意から。 **足枷[あしかせ]** 自由な行動を束縛する物事。「住宅ローンが〜となって転職することもできない」 **手枷[てかせ]** (手にはめる刑具の意から)自由な行動を束縛する物事。「夢を実現させたくても、妻子が~足かせとなって、あきらめざるをえない」◇多く「手かせ足かせ」の形で用いる。 **桎梏[シッコク]** 行動する自由を束縛する手かせ・足かせ。「儒教は、高度な思想的営為である反面、自然な感情の発露に対する~となることも多い」 **羈絆[キハン]** 自由な思考や行動の妨げとなるかせ。「俗世間のしがらみや〜から自由に生きられたらどんなに爽快だろう」◇もともとは牛や馬をつないでおく綱の意。 **絆[ほだ]し** 自由な行動の妨げとなる、断ち切りがたい人間関係。「歌舞伎には、義理や忠義を果たそうとしながら、家族への情が〜となって苦悩する人物がよく描かれる」 ◇もともとは馬の脚をつなぐ縄の意。 # k 名詞の類:モノ **禁制品[キンセイヒン]** 法令で所有や取引が禁止されている品物。「密輸された〜が見つかる」 ## 圧力 **圧力[アツリョク]** 抑えつけたり威圧したりする力。「政界から〜がかかる」~団体 **重圧[ジュウアツ]** 非常に重い圧力。「孤独感に耐える」「受験勉強が児童や生徒の~になっている」 **プレッシャー** 「圧力」の洋語的表現。「日本の代表であるという意識が〜になる」 pressure **強圧[キョウアツ]** 強い圧力。「民衆に~を加える」 **外圧[ガイアツ]** 外部からの圧力。特に外国からの圧力。「農産物の自由化を求める〜が強まる」内圧 **内圧[ナイアツ]** 国や組織の内部からの圧力。「首相は即刻退陣せよ、という〜が高まる」→外圧 ## ブレーキ **ブレーキ** 乗り物をとめたり、そのスピードを落としたりするための装置。「急~をかける」 brake **制動機[セイドウキ]** 「ブレーキ」の漢語的表現。 ●痛み止め→ 6703治すm●症状をおさえる薬●痛み止め # u 名詞の類:トコロ **禁煙席[キンエンセキ]** 交通機関やレストランなどで、タバコを吸うことが禁じられている座席。「飲食店で〜を選ぶ」 **禁漁区[キンリョウク]** 漁が禁じられている区域。「密漁船が〜の蟹を乱獲する」 **禁猟区[キンリョウク]** 猟が禁じられている区域。◇一般的な言い方。 **鳥獣保護区[チョウジュウホゴク]** 鳥獣を保護するために、猟が禁じられている区域。「~に飛来する白鳥の世話をする」◇新しい法律での、「禁猟区」に相当する言い方。 **サンクチュアリ** 「鳥獣保護区」の洋語的表現。バード〜 ◇もともとは中世ヨーロッパで、教会・神殿など、世俗権力の及ばない聖域のこと。▶sanctuary **休猟区[キュウリョウク]** 短期間、猟が禁じられている区域。「〜が設定されたので、野鳥の数がふえたようだ」 <905> # とめる4704x〜とどめる4705k ●禁煙車 → 6310乗るm●客車 # x 名詞の類:トキ **禁漁期[キンリョウキ]** 漁が禁じられている期間。「いまは〜なので、この川で鮎を釣ることはできない」 **禁猟期[キンリョウキ]** 猟が禁じられている期間。「ハンターは〜の終わるのが待ち遠しいものだ」 # 4705 とどめる # a 動詞の類 **とどめる** どこかに行ったりなくなったりしないようにする。「妻子を家にとどめて単身赴任する」「年老いたが若いころの面影をとどめている」◇「留める」とも書く。 **残[のこ]す** ある物事を引き続き存在させる。「昔の面影を残した町並み」「妻子を残して家出する」◇「とどめる」はそうしないと困るようなことについていうが、「残す」にはそのような制限はない。 **とめる** ①動いている乗り物をある場所で動かないようにし、そこにとどめる。「店の前に車をとめないでください」◇「止める」「停める」と書く。②何かを刺したり、押さえつけたり、のりではったりして、その場所から動かないようにする。「ネクタイをピンで〜」「破れそうになっているポスターをテープで〜」◇「留める」と書く。 **泊[と]める** ①そこの住人ではない人を、夜を過ごせるよう場所を提供して、とどまるようにする。「宿をとってないからお宅に泊めてね」「終電車に乗り遅れた友人を家に泊めた」②いかりを下ろして船がとどまるようにする。「台風を避け、港にヨットを泊めた」 **足止[あしど]め** ある場所に人や乗り物などをとどめて一時離れられなくすること。「空港に2時間も〜された」「雨のために~を食った」◇「足留め」とも書く。 **降[ふ]り籠[こ]める** 雨や雪が降って外出できない状態にする。「大雨で降りこめられて買い物ができなかった」◇「降りこめられる」の形で使うことが多い。 **禁足[キンソク]** 罰として外出を許さないで、そこにとどめておくこと。「校則を破り、3日間~を食った」 ▷~令 ## 留めおく **留[と]め置[お]く** 内の事情がはっきりするまで、帰さずに警察署などにとめておく。「酔っぱらいを警察に~」 **閉[と]じ込[こ]める** ある範囲の外に出られないように、戸を閉めたり、囲ったりする。「犬を部屋に~」「座敷牢に~」「吹雪に閉じ込められる」 **取[と]り籠[こ]める** つかまえて閉じ込める。「地下室に人質を~」 **封[ふう]じる** ある範囲の外に出られないようにする。「パトカーで逃げ道を封じて、犯人を袋小路に追い込む」 **封[ふう]じ込[こ]める** しっかりと中に入れて閉じ込める。「門を閉鎖し、屋敷内に~」「護符で悪霊を~」 **留置[リュウチ]** 被疑者を警察署に一時的に留めおくこと。▷~場・~人 **拘禁[コウキン]** 人を捕まえて、留置場などにとどめておくこと。「酔っ払いを〜する」 **拘置[コウチ]** 判決が確定するまで、被告人を刑務所にとどめておくこと。「死刑の言渡を受けたたる者はその執行に至るまでこれを監獄に~す〈刑法第11条〉」▷~所 **拘留[コウリュウ]** 犯罪者を刑罰として短い期間一定の場所にとどめておくこと。「軽犯罪法違反で5日間~する」 **勾留[コウリュウ]** 被告人または被疑者を一定の場所にいさせて、自由な行動をさせないようにすること。「被疑者として〜されている友人を元気づけるために差し入れをした」◇「拘留」と区別するため「未決勾留」ともいう。 **抑留[ヨクリュウ]** 他国の人間・船舶などを強制的に自国内にとどめておくこと。「領海侵犯の漁船が〜された」 **監禁[カンキン]** 身体の自由を束縛し、一定の場所にとどめておくこと。「誘拐して地下室に~する」 **軟禁[ナンキン]** 身体は束縛しないで、一定の場所にとどめておくこと。「その反体制指導者は3年も〜されていた」 **幽閉[ユウヘイ]** 人をある場所にとどめて、外に出られないようにすること。「その小説の主人公は30年もの間、地下牢に〜されていた」 ## 乗り物をとめる **着[つ]ける** 乗り物を移動させて、ある場所にとどめる。「船を岸壁に~」 **横付[よこづ]け** 乗り物の側面をある場所に直接つけるようにとめること。「車を玄関に~する」 **駐車[チュウシャ]** 自動車などを長時間とめておくこと。「家の前に無断で〜する車が多くて困っている」▷~場・~禁止・路上~・~違反 **停車[テイシャ]** 電車やバスなどが業務上短時間とめておくこと。「数分間〜していただけなのにバックミラーを割られてしまった」▷~禁止 **駐輪[チュウリン]** 自転車をとめておくこと。「歩道に〜してある自転車が歩行者の妨げとなっている」 ▷~場 **駐機[チュウキ]** 飛行機をとめておくこと。▷~場 # h 名詞の類:コト・サマ **釘付[くぎづ]け** 人の視線や体がある場所・状況にとどめられ自由に動けない状態。「大惨事を伝えるテレビ画面に〜になった」「女の美貌が皆の視線を〜にした」◇「釘付けになる(する)」という形で用いることが多い。 **閉[と]じ込[こ]め** 人を閉じ込めた状態にすること。「ホテルに~になる」 **駅留[えきど]め** 送った荷物を着駅にとどめておくこと。「〜で荷物を送る」◇「駅止め」とも書く。 # k 名詞の類:モノ **留[と]め具[ぐ]** 離れないようにとめるための器具。 **留[と]め金[がね]** 合わせる部分が離れないようにとめるための金具。 <906> # とどめる4705k **留[と]め針[ばり]** 物をとめるためのいろいろな針。「止め針」とも書く。 **ピン** 刺したり挟んだりして物をとめるためのもの。pin **虫ピン** 昆虫の標本を刺してとめるためのピン。 **安全[アンゼン]ピン** とめると針先が隠れるようになっているピン。 **ヘアピン** 髪を挟んでとめるためのピン。hairpin **ネクタイピン** ネクタイをシャツにとめるための飾りピン。◇和製洋語。ネクタイ(necktie)+ピン(pin)。英語では「タイピン」。 **タイピン** ネクタイピン。▶tiepin **ホッチキス** コの字形の針金で紙や布をとめるもの。◇「紙綴器(かみつづりき)」ともいう。同名の発明者(Hotchkiss)からの商標名。英語では「ステープラー (stapler)」という。 **釘[くぎ]** 木・金属などの一端をとがらせて、物と物とをとめるために打ち込むもの。五寸~ **鉄釘[かなぐぎ]** 金属製のくぎ。 **木釘[きくぎ]** 木製のくぎ。 **犬釘[いぬくぎ]** 鉄道のレールを枕木にとめるための大型のくぎ。上端が犬の頭に似ていたことから。 **ペグ** テントを固定するためのロープの先に結びつけて地中に打ち込む、先端が釘のようになった留め具。「テントが風に飛ばされないように、しっかりと〜を打ち込む」peg **錠[びょう]** 頭の大きい、物をとめるための釘状のもの。 **画鋲[ガビョウ]** 図画・ポスターなどを壁面などにとめるための鋲。 **リベット** 金属板などを重ねてとめるための鉄の鋲。「鋼板に〜を打つ」◇「鋲」ともいう。 rivet **鎹[かすがい]** 打ち込んで、材木などをとめるコの字形の釘。「子は夫婦の縁をとりもつ〜(子は夫婦をつなぎとめる役割をする)」のように比喩的にも用いる。 **楔[くさび]** 物の間に打ち込んですきまを埋め、固定するために用いるもの。「戸の〜を間に打ち込んでぐらつかないようにする」◇「轄」とも書く。 **要[かなめ]** 扇の骨をとめるための針状のもの。◇これが外れると扇が開かなくなることから、比喩的に物事の最も重要な部分の意にも用いる。 **螺子[ねじ]** 物を締め付けてとめるための、螺旋状の溝が刻まれたもの。◇「捻子」「捩子」「螺旋」とも書く。外側に溝があるものを「雄ねじ」、内側に溝があり雄ねじと組み合わせて用いるものを「雌ねじ」というが、単に「ねじ」といえば、多く「雄ねじ」を指す。 **木螺子[モクねじ]** おもに木材をとめるために用いる、先のとがったねじ。 **螺子釘[ねじくぎ]** 棒状の部分がねじになったくぎ。 **螺子[ねじ]** ねじ・ねじくぎ。「~の製造工場」 **ビス** 「ねじ」の洋語的表現。◇「雄ねじ」を指す。7vis **ボルト** 金属などをとめるために用いる、先の とがっていない雄ねじ。◇「ナット」と組み合わせて用いる。bolt **アンカーボルト** 機械類や構造物を固定するために、コンクリートの基礎などに埋め込んだボルト。▸ anchor bolt **ナット** ボルトと組み合わせて用いる雌ねじ。nut **クリップ** 紙を挟んでとめ、ばらばらにならないようにするためのもの。clip **ボタン** 衣服の合わせ目などをとめるのに用いるもの。片方にあるものの方に付け、他方の穴(ボタンホール)などに通してとめる。◇「釦」とあてる。ポbotão **スナップ** 衣服の合わせ目などに用いる、1組の凹凸の留め具。押し合わせてとめる。snap **ホック** ①衣服の合わせ目などに用いる、一方が鉤状の留め具。他方にかけてとめる。◇「鉤ホック」ともいう。②「スナップ」の、やや古い言い方。hook **小鉤[こはぜ]** 足袋や脚絆の合わせ目などに用いる留め具。○「鞐」とも書く。 **口金[くちがね]** カバンや財布などの口に用いる留め金。 **ベルト** 物や体を固定するための帯状の器具。▶belt **バックル** ベルトの先端や靴の甲・かかとの部分などに用いる、締めてとめるための留め具。▶ buckle **締[し]め金[がね]** 物を締め付けてとめるための金具。 **尾錠[ビジョウ]** 帯の先端に用いる、締めてとめるための金属製の留め具。◇「美錠」ともいう。 **帯[おび]留[ど]め** 女性の和服の帯が解けないように締めてとめるための留め金。「帯締」ともいう。 **帯[おび]揚[あ]げ** 和装で、女性の帯の太鼓結びなどの形を整えるために、帯枕を覆って結び目に当て、前に回して締める布。 **靴下留[くつしたど]め** 靴下がずり落ちないようにとめるもの。 **ガーター** 「靴下留め」の洋語的表現。▷~ベルト garter **車止[くるまど]め** ①自動車が、それより先に行かないように、線路の末端に設置したもの。 **輪留[わど]め** 坂道などにとめてある車が動き出さないように車輪にあてがうもの。 **車輪止[しゃりん止め]** 輪留め。②(駐車場などで)そこに車輪を止めるもの。③線路上に置いて鉄道車両がそれ以上先に進めないようにするもの。 **タイヤストッパー** 「車輪止め①②」の洋語的表現。タイヤ(tire)+ストッパー (stopper) ●待ち針→ 6408縫うk●針 ●洗濯ばさみ → 8401乾かすk●乾かすための道具 <907> # とどめる4705u〜怠ける4706d # u 名詞の類:トコロ ## 駐車場の類 **駐車場[チュウシャジョウ]** 自動車をとめておくための場所・設備。 **パーキング** 「駐車場」の洋語的表現。「〜エリア」 parking **モータープール** 「駐車場」の洋語的表現。motor pool **自転車置[お]き場[ば]** 自転車を置いておくための場所・設備。 **駐輪場[チュウリンジョウ]** 「自転車置き場」のややかたい言い方。 **駐機場[チュウキジョウ]** 飛行場で飛行機をとめて客が乗り降りをしたり、荷物の積み下ろしをしたりするところ。 **エプロン** 「駐機場」の洋語的表現。apron **スポット** 駐機場の中で、実際に飛行機がとまる指定をされた場所。▶spot ●留置場・拘置所 → 3904こらしめるu●牢屋 # 4706 怠ける # a 動詞の類 ## 怠ける **怠[おこた]ける** すべきことをしないで怠ける。「勉強を怠けてばかりいたので成績がずいぶん下がってしまった」「仕事を~」◇「懶ける」とも書く。 **サボる** やるべきことをあえてしないでおく。「授業をサボって、映画を見に行く」◇「サボタージュ」を略して動詞化したもの。 **サボタージュ** 労働争議における組合側の戦術の一つで、すべき仕事を意図的にしないこと。「執行部の指令により~する」◇「2時限目をサボタージュする」のように「サボる」と同義にも用いる。7sabotage **怠業[タイギョウ]** サボタージュ。「~の禁止」 **ずるける** こっそり、巧みに怠ける。「退屈な会議を~」 **油[あぶら]を売[う]る** 働かないでむだなおしゃべりをする。「そんなところで油を売ってないで、仕事をしなさい」◇江戸時代に、髪油を売る者が、客の女たちとおしゃべりしながら売ったことから。 **だらける** 気持ちがゆるみ、怠ける。「だらけてばかりいると、卒業できませんよ」 **弛[たゆ]む** 緊張感がなくなり、怠ける。「たゆむことなく励む」「まずたゆまず精進する」◇多く否定の語を伴って用いる。 **遊[あそ]ぶ** 仕事をしないで好きなことをする。「家業をほったらかしにして遊んでいる」 **惰眠[ダミン]を貪[むさぼ]る** 日々を無為に過ごす。「会社をやめて2ヵ月は~毎日でしたが、今は違います」 **横[よこ]の物[もの]を縦[たて]にもしない** 非常にものぐさである。「夫は休日には〜のよ」◇「縦の物を横にもしない」ともいう。 ●遊んで暮らす→ 0003暮らす●働かずに暮らす ●エスケープ→ 8105離れるa●抜ける ## 怠る **怠[おこた]る** すべきことをしないで、そのままにしておく。「注意を~と事故につながる」 **気[き]を抜[ぬ]く** ほっとしてこれまでの緊張や気力を失う。「最後まで気を抜かずに励む」 **気[き]を許[ゆる]す** 油断して注意を怠る。「彼に気を許したのが間違いだった」 **油断[ユダン]** 気を抜いて、注意を怠ること。「ちょっとでも〜すると失敗する」「〜していたら成績が下がった」 ▷~大敵(油断は失敗の原因となるので大きな敵であるということ) **横着[オウチャク]す[る]** 面倒くさがって、楽をしようとすること。「~して料理をつくらないで店屋物をとっていたら、飽きてきた」 **胡座[アグラ]をかく** たまたま就いた地位などの上に安住して、努力もせず、いばった態度を振るう。「人気の上に胡座をかいて努力をしないチームは、二度と優勝はできないだろう」 **手[て]を抜[ぬ]く** 怠けて、仕事の手順を省略する。「手を抜かずきちんとやる」 **手抜[てぬ]き** 面倒くさがったり、忙しかったりして、仕事の手順を省略すること。「忙しくて〜するのもやむをえない」 **骨惜[ほねお]しみ** 働くことをいやがって怠けること。「~する」 **労[ロウ]を惜[お]しむ** 努力することをいやがる。「労を惜しんでいいかげんにすると、あとで大変だよ」 # C 形容詞の類 **怠[だる]い** 体が疲れたり病気だったりして、何をする気にもなれない様子。「だるくて勉強する気になれない」。「懈い」とも書く。 **かったるい** だるい。「かったるくて仕事などしたくない」 # d 形容動詞の類 **物臭[ものぐさ]** 何をするのにも面倒くさいと思う様子。「箸の上げ下ろし以外、何もしないほど~な男」 ▷~太郎(物臭な男)◇「懶」とも書く。 **ぐうたら** 怠けたり、だらしなかったりして、何もしないで過ごしている様子。「~な生活」▷~亭主 **なまくら** 怠けたりして性根のすわらない様子。「おまえのような〜なやつは鍛え直してやる」 **横着[オウチャク]** 楽をしてよい結果を得ようとする様子。「自分で行かないでいい席をとってくれだなんて、〜なやつだ」 **無精[ブショウ]** 物事を面倒くさがってやらない様子。「~なやつで、あまり風呂にも入らないんだよ」 ▷~髭◇「不精」とも書く。 **筆不精[ふでブショウ]** 面倒くさがって手紙や文章を書かない様子。「~な息子で、ちっとも様子がわからない」→筆まめ **出不精[でブショウ]** 面倒くさがってあまり出かけない様子。「〜なので、休みの日は一日中家にいる」 <908> # 怠ける4706d〜休む4707a **怠惰[タイダ]な** 怠ける様子。「~な生活をおくる」 **怠慢[タイマン]** 仕事などを怠ける様子。「ボイラーの異状に気がつかなかったのは社員の~だ」▷職務~ **懶惰[ランダ]な** 面倒くさがって怠ける様子。「~な日々をおくる」◇「懶惰」とも書く。 **無為[ムイ]** なすべきことを何もしないで過ごす様子。「~に過ごした青春時代」 **無気力[ムキリョク]な** 困難に立ち向かったり、それを乗り越えたりする気持ちがない様子。「プロジェクト失敗の挫折感で、すっかり~な状態に陥ってしまった」 **無為徒食[ムイトショク]の** ぶらぶらと何もしないで暮らす様子。「会社を辞めて、~の日々をおくる」 **無為無策[ムイムサク]の** 何の計画性もなく、ただ時間を過ごす様子。「国際会議は~のまま終わる」 **漫然[マンゼン]** はっきりした目的意識を持たずに、何かを行う様子。「学生時代は~とした生活をおくっていた」「窓の外を〜と眺める」 ## 怠る様子 **隙[すき]だらけ** 油断していて、どこからでも攻撃されたり、つけこまれたりするようにたちにみえる様子。「~の構え」「そんな〜の格好では、痴漢にねらわれるよ」 **無防備[ムボウビ]な** 攻撃や危険に対する心のそなえが何もない様子。「その都市が大きな被害を受けたのは、地震に対して〜だったからだ」 ●面倒な→ 1102悩むd●わずらわしい様子 # f 副詞の類 **ぷらぷら** 定まった仕事もなく、目的もなく暮らす様子。「定年後は何もしないで〜している」 **ごろごろ** 家の中で何もせず、怠けて時間を過ごす様子。「家の中で〜していないでどこかへ行こう」 **だらだら** 急ごうとしないで怠けている様子。「~と仕事をするな」 **たらたら** 俗に、仕事や動作などにしまりがない様子。「~と歩いて帰る」 **ちんたら** 俗に、物事に積極的に取り組まず、怠け気分でのろのろとやる様子。「~と3時間やる練習より、集中して30分やる練習のほうが力になる」 **のんべんだらりと** 仕事などをせずむだに時間を過ごす様子。「彼は相変わらず~暮らしている」 **のらくら** 何もしないで過ごす様子。「~と遊んで暮らす」 **のらりくらり** はっきりしない態度でいる様子。「毎日〜と返事を引き延ばしている」 ●でれでれ → 3012だらしないf # h 名詞の類:コト・サマ **怠[なま]け心[ごころ]** 怠けたいと思う気持ち。「またぞろ〜が頭をもたげた」 **怠[なま]け癖[ぐせ]** 怠けることが習慣のようになること。「2ヵ月の休みですっかり〜がつ **遊[あそ]び癖[ぐせ]** 「病気で学校を休んで以来、〜がついてしまった」 **サボり癖[ぐせ]** サボること・程度。「あまりに〜がひどかったので、教師に注意された」 **怠け[け]** 図々しく怠けること。「~の心を起こす」の古いことば。「けたい」ともいった。「かいたい」ともいう。「かいたい」というと、法律では「期間内にすべきことを怠ること」などの意。 **懐手[ふところで]** 何もしないで、ただ見ているだけでいいこと。「彼は〜をして社員の仕事ぶりをみているだけだ」◇「手を懐に入れたまま」の意から。 **上[あ]げ膳据[ぜん]え膳[ぜん]** 自分では何もしなくても、まわりが面倒をみてくれて、楽な思いをしていること。「実家に帰ると〜でもてなされる」 ## 怠ること **気[き]の緩[ゆる]み** 少し緊張感がゆるんで、油断すること。「ちょっとした〜が事故につながる」 **隙[すき]** (人につけ込まれる)気のゆるみ。「相手の~をねらう」「透き」とも書く。 **虚[キョ]** すき。「~をつく」「~に乗ずる」 # S 名詞の類:ヒト **怠[なま]け者[もの]** 怠けて何もしない人。「君のような〜は成功しない」 **役立[やくたた]たず** 役に立たない人。「おまえのような〜は見たことがない」 **米食[こめく]い虫[むし]** 仕事もしないで飯だけを食う人。「あれはうちの〜だ」◇「米を食う害虫」の意から。 **穀潰[ごくつぶ]し** 何もしないで遊び暮らしたり、無駄に過ごす人。「息子は毎日ごろごろしていて、まったくの〜だ」 **御引[おひ]き摺[ず]り** 家事や世間のことにあまり関心がないような女性。「働き者の祖母も、若いころは近所で評判の〜だったそうだ」「掃除ぐらいしたらどうだ。この〜め」◇着物のすそをひきずる意から。古めかしい言い方。「ひきずり」「ひきずり女」ともいう。 ●遊び人 → 3200遊ぶs●遊び人 ●ひまな人 → 9604残るs●ひまな人 # 4707 休む # a 動詞の類 ## 休む **休[やす]む** 続けている仕事や活動を一時やめる。「病気で会社を~」「今日は都合によりトレーニングを~」 **御休[おやす]み** 「休む」の丁寧な言い方。「部長は風邪のため〜しています」 **仮病[ケビョウ]** 口実にうそを言ったりして休むこと。「〜を使って休んではいけない」 **忌引[きび]き** 近親者の喪に服すために、一定期間会社や学校を休むこと。「~のため3日間休ませていただきます」 **欠席[ケッセキ]** 会合や授業などに出席しなかったりすること。「風邪をこじらせて1週 <909> # 休む4707a~x 間も~した」出席 **長欠[チョウケツ]** 長い間、学校や会社などを休むこと。「~している友達の様子を見に行く」▷~児童 **病欠[ビョウケツ]** 病気のために学校や会社などを休むこと。「~している友達の見舞いに行く」 **休講[キュウコウ]** 大学の講義を教師の都合で、その回の講義を休むこと。「今日の1時限目は〜だ」 **休載[キュウサイ]** 作者の病気などのため、連載してきた小説・記事がその回だけ休みになること。「『作者急病につき〜します』と断ってあっても、額面どおりでないこともある」「~が長引いているということは、作者の術後の経過が思わしくないのかもしれない」 **休校[キュウコウ]** 学校を休みにすること。「風邪がはやって3日間~となる」 **休学[キュウガク]** さまざまな事情により、学校へ行くのを長期間休むこと。「病気が思ったより長びいて、〜せざるをえない」 **欠課[ケッカ]** 学生などが授業を休むこと。「体調が悪くて3時間目以降は〜した」 **休業[キュウギョウ]** 商店などが営業を休むこと。「本日は〜します」▷~日 **休耕[キュウコウ]** 耕作を休むこと。通常は1年単位で休むことをいう。人手不足のため5分の1の畑を~する」▷~田 **休職[キュウショク]** さまざまな理由により、長期間職務を休むこと。「~して、母の看病をする」◇社員・職員としての資格は保証される。 **欠勤[ケッキン]** 勤めを休むこと。「熱があるので今日は〜します」▷~届 **休場[キュウジョウ]** 俳優や力士などが舞台や土俵に出るのを休むこと。「3日めから横綱が〜する」 **欠場[ケツジョウ]** 競技などで、出る予定の者が出ないこと。「けがのため、明日の試合は〜します」出場 **休演[キュウエン]** 芝居などの公演やそれへの出演を休むこと。「台風のため、今夜は〜します」「主役が急病のため〜するので、代役をたてることになった」 **休診[キュウシン]** 医者が診療を休むこと。「都合により午後は〜します」 **休館[キュウカン]** 図書館・美術館・映画館などの施設が業務を休むこと。「館内改装のため~します」 ▷~日 **暇[ひま]を貰[もら]う** 勤めを休むこと。「故郷の法事に出るために~」◇丁寧表現として「お暇をいただく」を用いる。 **暇[ひま]を取[と]る** 「暇をもらう」の、ややぞんざいな言い方。「正月に帰省しなかったので、今月暇を取って故郷に帰る」 ●休息する→ 3202くつろぐa●休む # d 形容動詞の類 **休[やす]み勝[が]ち** 学校・会社などを休むことが多い様子。「子供のころは体が弱く、〜だった」 **定休[テイキュウ]** 定期的に休むことになっている様子。「うちの会社は月曜が〜だ」▷~日 **臨休[リンキュウ]** 定められた休みでないのに、臨時で休む様子。「本日〜につき連絡は下記へ」▷定休◇「臨時休業」「臨時休校」「臨時休暇」の略。多く掲示などに用いる。 **非番[ヒバン]の** 当番でなく、仕事が休みである様子。「日曜なのに、急に人が足りなくなって出勤することになった」 **オフ** ふだん仕事をしている人が休みである様子。「~の日は一日中寝てばかりいる」off ●不休・無休→ 9005続けるd # h 名詞の類:コト・サマ **休[やす]み** 休むこと。「明日の仕事は〜にする」 **全休[ゼンキュウ]** 勤めや学校を丸1日、またはある期間全部休むこと。「月曜日を〜した」 **半休[ハンキュウ]** 勤めや学校を、午前または午後のみ休むこと。を **週休[シュウキュウ]** 1週間のうちに決まった休みがあること。~二日制 # x 名詞の類:トキ **休[やす]み** 休む日。「今度の〜にはどこかへ行くの」 **休業日[キュウギョウび]** 商店などが営業を休む日。 **定休日[テイキュウび]** 商店などが定期的に休む日。 **シーズンオフ** 物事が盛んには行われない時期。「その旅館の料金は〜にはだいぶ安くなる」「〜に地道にトレーニングする」◇和製洋語。シーズン(season)+オフ(off)。「オフシーズン (off-season)」ともいうが、その場合は英語。 **オフ** ①スポーツ選手などが試合のない時期に関していう。「来季をめざし、〜に徹底的に走り込むことにした」②仕事が休みの日。「〜にはゴルフの練習場で打ちっ放しです」▶off **休日[キュウジツ]** 学校・会社などで休みと決まっている日。「~には家庭サービスにつとめる」 ▷~出勤 **祝日[シュクジツ]** 国民の祝い事・記念日のためなどに、特別に国が定めた休日。「国民の~」 **祭日[サイジツ]** 「祝日」の通称。◇もとは神道・皇室の祭りを行う日。 **祝祭日[シュクサイジツ]** 祝い事と祭り(を行う日)。現在は一般に「祝日」の意で用いられる。 **旗日[はたび]** 「祝日」の古めかしい言い方。「~には店を休む」◇祝日に国旗を掲揚することから。 **連休[レンキュウ]** 2日以上続く休日。「~に温泉に行く」 **飛[と]び石[いし]連休[レンキュウ]** 休日が1日おきに続く休日期間。「連休といっても〜では海外旅行は無理だね」 **ゴールデンウイーク** 4月末から5月はじめにかけての、休日や祝日が続く週。◇新聞などで「GW」と書くことがある。和製洋語。ゴールデン(golden)+ウイーク (week) **黄金週間[オウゴンシュウカン]** 「ゴールデンウイーク」の漢語的表現。 <910> # 休む4707x **安息日[アンソクニチ]** キリスト教・ユダヤ教で、仕事を休んで宗教儀式を行う日。「あんそくび」「あんそくじつ」ともいう。ユダヤ教では金曜の日没から土曜の日没まで、キリスト教では日曜日。 ## 休暇 **休暇[キュウカ]** ①会社などで従業員が申請して与えられる、1日単位の休み。「1週間〜をとって温泉に行く」▷有給~・生理~②学校や会社で、休日以外に特別に定めている一定期間の休み。「正月の~を利用して故郷に帰る」 ▷暑中~・夏期~・特別~ ◆①は個人的にとるものだが、②は制度として決まっているもの。 **公休[コウキュウ]** 公務員・会社員に権利として認められた、休日以外の休み。「~をとる」 **年休[ネンキュウ]** 1年の間にとれる有給の休暇。「~は最低10日ある」「年次有給休暇」の略。 **産休[サンキュウ]** 出産のためにとることのできる、通常有給の休暇。「来週から〜に入る」「出産休暇」の略。 **賜暇[シカ]** 図々しく官吏が申請して与えられた休暇。▷~願 **請暇[セイカ]** 図々しく申請して与えられた休暇。 **夏休[なつやす]み** 夏の休暇。「〜をとって海外旅行に行く」「地域によって~の長さが違う」 **冬休[ふゆやす]み** 冬の休暇。「今年の年末は忙しくて〜がとれない」「~にスキー教室に参加する」 **ホリデー** 「休日」「休暇」の洋語的表現。▷サマー~◇多く複合語の要素として用いる。holiday **バケーション** 長い休暇。▷サマー〜◇一般に複合語の要素として用いる。vacation **バカンス** (フランスで)海や山へ行ったりする長い休暇。「〜の時期にパリに旅行に行ったら、有名レストランはすべて休んでいた」7 vacances ●ひま → 9604残る×●ひま <911> # 48 とまる・とどまる(停止・停滞) # 4800 とまる # a 動詞の類 ## とまる **止[と]まる** 動いているものや続いているものが、そうでなくなる。「玄関に車がとまった」「おかしくて笑いがとまらない」「息が~」「鳥がこずえにとまって鳴いている」◇「留まる」「停まる」と書く場合もある。 **立[た]ち止[ど]まる** 歩いている者がとまる。「本屋の前で〜」 **停止[テイシ]** 物事の動きがとまること。「エンジンが〜する」「会の活動が〜する」▽一時~・~信号 **休止[キュウシ]** 一時とまること。「さなぎの活動は〜しているように見えるが、体内では成虫になるための準備が進んでいる」 ▷~符 **静止[セイシ]** とまって動かない状態になること。「人工衛星が〜してから、〜した熱が放出されてきた」▷~衛星 **ストップ** 「停止」の洋語的表現。「停電でエレベーターが〜した」 stop ●終止する → 9001終わるa●終わる ## 乗り物がとまる **えんこ** 乗り物が故障して動かなくなること。「交差点で車が〜して困りはてた」◇幼児が足を前に出して座ることもいう。 **エンスト** 自動車のエンジンがとまってしまうこと。「坂の途中で〜したら、まずサイドブレーキをひくことだ」◇和製洋語。「エンジン(engine) +ストップ(stop)」の略。 **停車[テイシャ]** 電車やバスなどがとまること。「次の駅で〜する」 ▷各駅~ **急停車[キュウテイシャ]** 何らかの理由で、急に停車すること。「~することがありますから、注意してください」 **停船[テイセン]** 船がとまること。「エンジンが不調で〜する」 ▷~命令 **運休[ウンキュウ]** 交通機関などの運転や運航がとまること。「台風のため、バスが~する」◇「運転休止」「運航休止」の略。 **休航[キュウコウ]** 船や飛行機の運航が休止すること。「定期便が〜している」 **欠航[ケッコウ]** 悪天候などのために、船や飛行機の運航がとまること。「暴風雨の影響で、福岡行きの便はすべて〜しています」 ## やむ **止[や]む** 続いていたことが終わる。「降り続いていた雨が〜んだ」◇「已む」とも書く。 **泣[な]き止[や]む** 人の泣くのがやむ。「赤ん坊が~まずに家に入った」 **鳴[な]き止[や]む** 鳥・虫などの鳴くのがやむ。「秋の虫が鳴きやんだあとの静けさ」 ●雨や風がやむ→ 8712止むa ## とぎれる **途切[とぎ]れる** それまで続いていたものが、一時続かなくなる。「話がとぎれて気まずくなる」「入荷が~」◇「跡切れる」とも書く。 **切[き]れる** それまで続いていたものがあるところで続かなくなる。「国交が切れてはいるが、民間の交流は細々と続いていた」「雲が切れて日がさしてきた」◇「とぎれる」は、また続くことを予想させるが、「切れる」にはその含みはない。したがって「電話が途切れる」では通話が続行し、「電話が切れる」だと通話終了ということになる。 **途絶[とだ]える** それまで続いていたものがそれっきり続かなくなる。「このあたりは夜になると人通りが~」◇「跡絶える」とも書く。 **絶[た]える** それまで続いてきたものが、ある時点で完全になくなる。「あの名家の血統が彼の代で絶えた」「このあたりは夜になると人通りが~」「たえる」は「笑い声(苦情・生傷)が絶えない」のように否定形で使うことがあるが、「とだえる」にはこうした用法はない。 **中断[チュウダン]** 続いているものが、中途でとまること。「資金難から研究が〜した」▷一時~ **中絶[チュウゼツ]** 続いているものが中途で絶えること。「妊娠を〜する」 **断絶[ダンゼツ]** それまで続いてきた連絡や関係、家系などが、ある時点で完全になくなること。「その当時、両国の国交は~していた」「跡継ぎが生まれず、家が〜の危機に瀕した」 **途絶[トゼツ]** 交通や通信・連絡がとだえること。「土砂崩れで交通が〜する」「音信が〜した」▷輸入~◇「杜絶」とも書く。 **断水[ダンスイ]** 水道による水の供給がとまること。 **停電[テイデン]** 電気が供給されなくなること。「雷で〜した」 ## 中止になる **中止[チュウシ]になる** 予定されていた事柄が実行されなくなる。「運動会は雨で中止になった」 **流[なが]れる** 予定されていた事柄が、さまざまな理由で中止になる。「そのプロジェクトは資金繰りがつかずに流れてしまった」 **流会[リュウカイ]** 予定されていた会合が流れること。「組合の総会は規定の人数が集まらず〜した」 **御蔵[おくら]になる** 計画や発表が中止になって、そのままになる。「新作映画が政府筋の圧力でお蔵になった」◇「御蔵」は「御倉」とも書く。 **御蔵入[おくらい]り** 中止になっていたものが、復活すること。「お蔵入りになっていた脚本がようやく日の目を見ることになった」 # d 形容動詞の類 **行[い]き止[ど]まり** 障害物があって先へ進めない様子。「この道は~だ」「ゆきどまり」ともいう。 <912> # とまる4800d~u **不通[フツウ]の** 通信や交通がとだえる様子。「人身事故の影響で、上下線とも〜になっている」 ▷音信〜(便りなどがないこと) **各駅停車[カクエキテイシャ]の** とまるべき駅に全部とまっていく様子。「〜で行くから、ちょっと時間がかかるよ」 ## とまらない様子 **無着陸[ムチャクリク]の** 飛行機が目的地に着くまでする途中全然とまらない様子。「プロペラ機で太平洋を〜で横断するのは、大変なことだ」 **無寄港[ムキコウ]の** 船が目的地に着くまでする途中、どこの港にも寄らない様子。「〜で太平洋を横断する」 ▷単独〜世界一周 **ノンストップ** バス・電車などが目的地までとまらないこと。「このバスは終点まで〜で行く」 nonstop ## 動きがない様子 **静的[セイテキ]な** 静止して動きがない、または動きが感じられない様子。「経済活動を最終的な収支の数字だけで〜にとらえたのでは何も見えてこないだろう」「~な美」→動的 **スタティックな** 「静的」の洋語的表現。「科学的認識の問題点は、本来分割不可能な運動を、瞬間ごとの〜な軌跡に分割してとらえる点にある」 ダイナミック ◆ static # f 副詞の類 **ぴたりと** 急に、完全にとまる様子。「話し声が〜やんだ」「彼の予想が〜当たった」 **ぴたっと** 「ぴたりと」の、より話し言葉的な言い方。「都合の悪い話になると、彼は〜口をとざす」 **ばたりと** 急に完全にとまる様子。「友の音信が〜とだえたのは、ちょうど10年前だった」「夕立が〜やんだ」 **ぱたっと** 「ばたりと」の、より口語的な響きのある言い方。「最近あいつは〜遊びに来なくなった」「風が〜静まった」 **ぱったりと** 「ぱたりと」の強調表現。「留学中の息子からの音信が〜とだえた」「風が〜やんで蒸し暑くなった」 **ぷっつりと** 音信・連絡や関係などがとだえて、それ以後まったくない様子。「外国を1人で旅行していた兄の消息が〜とだえてもう1年になる」 **ふっつりと** 何かが途中で切れたり、何かを途中でやめてしまったりして、あとはまったく続かない様子。「日記はそこで〜とぎれていた」 # h 名詞の類:コト・サマ ## 中止になること **沙汰[さた]やみ** 計画などが中止になって、うわさもされなくなること。「いつの間にかダム工事の計画も〜になった」 **御流[おなが]れ** 計画などが中止になること。「楽しみにしていたパーティーが〜になった」 **御預[おあず]け** 計画などが実行されないままであること。「増員してもらう件は〜になった」「~を食う」 **静[しず]か** 静かで、動きが感じられない状態。「嵐の中の〜といえる瞬間がある」→動 **静態[セイタイ]** 物事が均衡を保って静止している状態。▷~分析 # k 名詞の類:モノ **止[と]まり木[ぎ]** 小鳥をかごの中で飼うとき、その中にとまらせるために渡す、ごく細い棒。「〜にとまって鳴く小鳥」 ●静水→ 4915流れるk●流水・静水 # u 名詞の類:トコロ ## 駅 **駅[えき]** 電車などがとまって、客が乗り降りしたり荷物の積み降ろしをしたりする、公共の施設。「〜の遺失物取扱所に忘れ物を取りにいく」「~まで迎えに出る」 ▷~長・~員・〜ビル・〜前・~弁 **停車場[テイシャジョウ]** 「駅」の古い言い方。◇「ていしゃば」ともいう。 **停車駅[テイシャエキ]** 急行・特急などがとまる駅・停車する駅。「ここは急行の〜です」一通過駅 **ステーション** 「駅」の洋語的表現。「〜ビル」「〜ホテル」のように、複合語に用いる。station **プラットホーム** 駅で、線路より高くなっていて、そこに沿って電車などがとまるところ。「~に降り立つ」 platform **ホーム** 「プラットホーム」の略。「~に立ち、去っていく列車を見送る」 **停留所[テイリュウジョ]** バスや路面電車がとまって、人の乗り降りするところ。「〜でバスの来るのを待つ」 **バス停[てい]** バスの停留所。「〜の前の店」◇ややくだけた言い方。 **バスストップ** 「バス停」の洋語的表現。bus stop ●終着駅・ターミナル → 5503着くu●乗り物が着くところ ## 飛行場→ 4912飛ぶu●飛び立つ施設 ## 港 **船着[ふなつ]き場[ば]** 船が発着するところ。「渡し船から〜に人や荷物を降ろす」 **波止場[はとば]** 船が発着して、人や荷物を降ろしたり積んだりするために、海に突き出るように築かれたところ。メリケン〜(外国の船が着く波止場)◇「船着き場」に比べて施設が整っているものをいう。「波止」は、船が停泊する意の古語「泊つ」からか。 **埠頭[フトウ]** 波止場。晴海~ **港[みなと]** 船が出入りして、人・荷物を乗せたり降ろしたりする設備があるところ。「船が~を出入りする」◇「湊」とも書く。波止場だけでなく、税関や海運会社などがあったりする。 **港湾[コウワン]** 船の停泊、人・荷物の積み降ろしが容易にできる設備のある水域。▷~労働者 **外港[ガイコウ]** ①港に入る前に一時船が停泊する港。②大都市の近くにある重要な港。 **開港[カイコウ]** 外国との貿易のために開かれている港。「外国船が〜に入る」 <913> # とまる4800u〜滞る4801a **河港[カコウ]** 川にある港。「ボートで〜までとぎ下る」 **良港[リョウコウ]** 船の出入りや停泊に都合のよい港。「天然の~に恵まれる」 **漁港[ギョコウ]** 漁船が出入りする港。「~が大漁でにぎわう」 **軍港[グンコウ]** 軍用の港。「広島県の呉は旧日本海軍の〜だった」 ●岸壁→ 7800高い●崖 ## その他 **切[き]れ目[め]** 続いていたものが切れるところ。「文の~に読点を打つ」 # 4801 滞る # a 動詞の類 ## とどこおる **滞[とどこお]る** 物事が順調に進まなくなる。「工事のせいで交通がとどこおっている」「執筆が~」「借金の返済が〜」 **停滞[テイタイ]す[る]** 物事があるところでとまって、先に進まなくなること。「事務処理が〜する」「梅雨前線が〜しているので毎日天気が悪い」▷~前線 **遅滞[チタイ]す[る]** 物事が進まないで、予定より遅れること。「郵便が〜すると困る」 **渋滞[ジュウタイ]す[る]** 車などの交通が込み合って流れが悪くなること。「高速道路が〜して、遅れてしまった」 ▷~区間・交通~ **沈滞[チンタイ]** 物事が進まないままで活気がなくなること。「古い商店街の〜した空気を吹きとばすような宣伝をする」 ▷〜ムード **延滞[エンタイ]** 期日を過ぎても、金の支払いや納入が行われないこと。「家賃の支払いが〜する」 ▷~利息・~金・~料 **溜[た]まる** 不都合なものなどが集まってきてとどこおる。「宿題が~」「ごみがたまって水が流れない」「たまっている懸案事項を処理する」 **淀[よど]む** 空気・液体などが流れないでたまる。「よどんだ空気」「川の流れが〜」◇「澱む」とも書く。「言葉がよどむ」のように比喩的にも用いる。 **鬱積[ウッセキ]** あまり好ましくないものが、たまり積もること。「度重なる会社の無責任な回答に、組合員の間に不満が〜して爆発寸前だ」 **滞貨[タイカ]** 貨物・郵便物・商品などが輸送できなかったり売れなかったりしてたまること。「倉庫に大量の部品が〜している」 ▷~一掃 **滞留[タイリュウ]** 物事がとどこおって進まないこと。「パソコンの故障で事務が〜している」 ●わだかまる・くすぶる → 9604残るa●わだかまる ## 血液がたまる **充血[ジュウケツ]** 刺激や炎症によって、動脈のある部分の血液が異常に多くなること。「パソコンの画面を長時間見ていたら、〜して目が真っ赤になった」 **鬱血[ウッケツ]** 静脈の血液の流れが悪くなって、ある部分に異常にたまること。「~した部分が青黒くなっている」 **血走[ちばし]る** 熱中したり興奮したりして、目が充血すること。「彼の目は怒りで血走っていた」 ●こもる→ 5614満ちるa●こもる ## 先に進まなくなる **支[つか]える** 何らかの障害物があって進行がさまたげられる。「のどに物がつかえていて先に進めなかった」「先がつかえているので早くしてください」◇「悶える」とも書く。 **足踏[あしぶ]み** 物事が進展しないでとどこおること。「景気は〜状態を続けています」 ▷~状態 **膠着[コウチャク]す[る]** ある状態が進展しないまま、とどこおってしまうこと。「点の取り合いで始まった試合が、5回以降すっかり〜してしまった」▷~状態 **伸[の]び悩[なや]む** 思っていたほど順調に伸びないこと。「うちの会社の業績は、このところ〜んでいるが、何かあったのか」 **低迷[テイメイ]する** 悪い状態が続き、抜け出せないままでいること。「開幕から1ヵ月たったが、いまだに最下位に〜している」「景気の〜が続く」 **空回[からまわ]りす[る]** 実際を伴わないで考えだけが先走って、むなしく動きめぐりをすること。「話し合いを何度やっても議論が〜するばかりだった」 **空転[クウテン]** 物事が進んでいるように見えて、実のところ少しも進行しない状態にあること。「国会の議論が〜し、予算案が成立しない」 **宙[チュウ]に浮[う]く** 物事がはっきりしないまま、とどこおる。「野鳥の楽園をつくるという計画は、宙に浮いたまま一向に進展しない」 ## 行き詰まる **行[い]き詰[づ]まる** 物事を進めようとしても、進められない状況になる。「仕事に~」「研究が~」◇「ゆきづまる」ともいう。 **行[い]き悩[なや]む** 物事が思うように進まなくてとどこおる。「政治改革は、出足こそ快調だったものの、ここにきて行き悩んでいる」◇「ゆきなやむ」ともいう。 **詰[つ]まる** 物事がうまく進まなくてとどこおる。「詰問されて言葉に~」「答えに~」 **窮[キュウ]する** 質問などにどう受け答えすればよいかわからずに行き詰まる。「思いがけない質問で、返答に~」 **逼迫[ヒッパク]** 行き詰まってゆとりのない状態になること。「市の財政が〜し、破綻寸前だ」 **停頓[テイトン]** 物事がとどこおって進まないこと。「談論が〜して結論が出ない」 **難渋[ナンジュウ]す[る]** 物事・行為が順調に進まず、困ること。「大雪が降って、歩くのに〜した」「住民を説き伏せるのに〜した」 **難航[ナンコウ]** 障害があって、事がはかどらないこと。「住民の反対運動で土地買収交渉は〜した」 **往生[オウジョウ]** 行き詰まって、にっちもさっちもいかなくなって、動きがとれなくなり困ること。「道路が渋滞していて~した」 **立[た]ち往生[オウジョウ]** ①行き詰まって動きがとれなくなったり、返答に窮して返事ができなくなったり、どうしてよいかわからずぼうぜんと立ち尽くすなど、適切な反応ができなくなること。「劇の途中でせりふを忘れてし <914> # 滞る4801a~h まい、舞台の上で〜した」「生徒の鋭い質問に答えられず、教壇の上で〜してしまった」②電車や自動車が事故などでとまり、進むことも戻ることもできなくなること。「急行列車が大雪の中で〜している」 **切羽詰[せっぱつま]る** 事態が差し迫って、どうしようもなく困る。「せっぱ詰まって逃げ出す」◇「切羽」はあて字か。 **進退[シンタイ]谷[きわ]まる** どうすることもできない、どうにもならない困難な状況になる。「矛盾を鋭く突かれ進退きわまってしまった」◇「進退維谷まる」ともいう。「進退窮まる」とも書く。 **壁[かべ]にぶつかる** これ以上進むことができない状況になり、困る。「ボランティア活動は、資金不足という壁にぶつかって挫折した」 **壁[かべ]に突[つ]き当[あ]たる** これ以上進めなくなる。 「日米交渉が~」 **泥沼[どろぬま]にはまる** 抜け出すことのできない悪い状態に陥る。「借金返済のために借金をするという泥沼にはまってしまった」 **暗礁[アンショウ]に乗[の]り上[あ]げる** 途中で思わぬ大きな障害にぶつかり、動きがとれなくなる。「都市改造計画は、住民の反対にあって暗礁に乗り上げてしまった」◇船が暗礁(海中に隠れていて見えない岩)に乗ってしまうと、それ以上進めなくなることから。 **迷宮[メイキュウ]入[い]り** 事件などが複雑になって、解決できなくなること。「~した事件はどのくらいあるのだろうか」 ●困る → 1200困るa # C 形容詞の類 **二進[にっち]も三進[さっち]も行[い]かない** 行き詰まって、どうにもならない様子。「基本的な疑問がわいてきて、二進も三進もいかなくなった」 **埒[ラチ]が明[あ]かない** 物事の決着がつかないで行き詰まる様子。「いくら議論を重ねても~。とにかく行動を起こすべきだ」◇「埒」は馬場の周りの柵の意。 **動[うご]きが取[と]れない** 制約などが多くて、自由に行動できない様子。「この条件で話を決めていいのかどうか、本社の指示が曖昧なので〜」 **抜[ぬ]き差[さ]しならない** 動きがとれなくてどうしようもない様子。「あれこれ仕事を引き受けすぎて、~状態になってきた」 **退[の]っ引[ぴ]きならない** どうしても避けられない様子。「~用事ができたので、そちらへ行けなくなりました」 **うだつが上[あ]がらない** よくない境遇のままでいて、一向に向上しない様子。「こんな仕事をしていたのでは、一生~。脱サラして商売でもやってみるか」 ◇「うだつ」は棟木を支える短い柱の意。または、屋根の上の小屋根のついた土壁の意。 # d 形容動詞の類 **鳴[な]かず飛[と]ばず** 長い間、何の活躍もしないで他人に忘れられてしまう ない様子。「デビューした当時は華々しかったが、その後はずっと〜だ」 **不順[フジュン]** 物事が進まない様子。「梅雨がなかなか明けず、〜な天候が続いている」 # f 副詞の類 **愚図愚図[グズグズ]** 余分なことに手間取って物事の進行がはかどらない様子。「~していると、いつまでも終わらない」◇「愚図」はあて字。 **もたもた** 物事の処理の手際が悪く、進展しない様子。「改札口で〜していて電車に乗りそこなった」 **中中[なかなか]** 物事が思うように進まない様子。「彼は〜出て来なかった」◇必ず否定を伴う。 # h 名詞の類:コト・サマ **滞[とどこお]り** 物事が順調に進まないで、とどこおること、また、その状態。「当日の進行に〜があっては困るので、準備は万全に」 **淀[よど]み** 言葉がすらすら出てこず、先に進まないこと。「彼の弁舌には〜がない」「澱み」とも書く。 **下積[したづ]み** 才能や手腕が認められず、出世できずに低い地位にあること。「彼は〜が長かったから、部下の気持ちがよくわかるのだろう」~生活 ## 行き詰まり **行[い]き詰[づ]まり** これ以上、少しも先へ進めない状態。「選手生活に〜を感じて、引退する」◇「ゆきづまり」ともいう。 **袋小路[ふくろこうじ]** 先へ進むことができない状態。「長年の研究が〜に入り込む」「行き止まりの道」の意から。 **泥沼[どろぬま]** 困った事態が長く続き、事情もいっそう複雑になって、抜け出そうとしてもなかなか抜けられない状態。「紛争は〜に陥った」 **八方塞[ハッポウふさ]がり** どの方面にも差し障りがあって、身動きのとれないこと。「~で、何ともしがたい」 **頭打[あたまう]ち** 物事が限界に達し、それ以上の進展は期待できないこと。「大学進学希望者は、あと数年で〜になるだろう」 **手詰[てづま]り** どうすることもできなくて困ること。「交渉は〜の状態で、いっこうに進展しない」 **どん詰[づま]り** 物事が行き詰まって、どうにもならないこと。「我が家の家計は〜の状態だ」 **鼬[いたち]ごっこ** 互いに同じことを繰り返すだけで、決着がつかないこと。「これではどこまでも〜で、いっこうに進展がない」 **堂々巡[ドウドウめぐ]り** 同じ議論などが繰り返されて先に進まないこと。「〜をしていて、いつまでも結論が出ない」◇「堂堂回り」とも書く。 **悪循環[アクジュンカン]** 一つの事柄が別の好ましくない状態を生み出し、後者が原因となって前者をさらに悪化させるというように、不都合な状態が延々と繰り返され、そこから抜け出せないこと。「値段を上げると売れる部数が落ち、部数が少なくなるとさらに値段を高くしなければならないという~に陥る」 <915> # 滞る4801h~漂う4802k **三竦[さんすく]み** 三者が互いに牽制し合って、動きがとれなくなること。「三国は軍事力が拮抗していて、~の状態が続いている」◇蛇はなめくじを、なめくじはかえるを、かえるは蛇を恐れるということから。 **板挟[いたばさ]み** 利害が相反する二つの事柄のどちらも捨てることができずに、次の行動に移れないこと。「義理と人情の~といえば、任侠映画のお定まりの展開だ」 # u 名詞の類:トコロ ●淀み→ 4915流れるu●淵 # 4802 漂う # a 動詞の類 ## 漂う **漂[ただよ]う** ものが水面や空中にあって、その流れのままに揺れ動く。「湖面に小舟が~」「梅の香りがどこからともなく漂ってきた」 **たゆたう** ゆらゆら揺れ動く。「波に〜小舟」◇終止形・連体形は「たゆとう」ともいう。 ## 浮く **浮[う]く** 何かが(あるところを離れて)固いものに支えられない形でとどまるようになる。「川にごみが浮いている」「地震で建物の土台が浮いてしまった」 **浮[う]かぶ** 水面や空中に浮かび上がって、その存在が知られたり、認識されたり、感じられたりして見えるようになる。「川に何か白いものが浮かんでいた」「空に〜お月さま」 **浮遊[フユウ]** 水面や空中に浮いて漂うこと。「空中を〜する物体」▷~機雷・~霊・~植物◇「浮游」とも書く。 ## たなびく **棚引[たなび]く** 雲・煙・霞・霧・布などが横に長く空中に漂う。「こいのぼりが風にたなびいていた」「空に~雲」 **揺曳[ヨウエイ]** 何かを引っ張って尾を引くようにたなびくこと。「水面に汽船の煙が~する」 ●なびく→ 5107そよぐa●ひるがえる # C 形容詞の類 ●落ち着かない → 3102焦るc●落ち着かない # d 形容動詞の類 **不安定[フアンテイ]な** 物事の状態が揺れ動いていて、安定しない様子。「~な棚に本が入れてあるのはあぶない」「娘は中学生で、〜な年ごろです」「定収入がなく、生活が〜だ」 **流動的[リュウドウテキ]な** 状況が揺れ動いていて、どうなるかわからない様子。「衆議院が解散するか否かは、いまだ〜である」 **宙[チュウ]ぶらりん** 物事がはっきり決まらないで、中途半端に浮いているようである様子。「せっかく完成した劇場は、管理をめぐって〜の状態のままだ」◇「中ぶらりん」とも書く。 **半端[ハンパ]な** どっちともいえず、いいかげんな様子。「~な気持ちで物事を始めちゃだめだ」「恥ずかしながら、若いころから〜なまねばかりしてきました」 **中途半端[チュウトハンパ]** どっちともいえず、徹底しない様子。「そんな〜な意見では困るよ」「晩ごはんにはまだ早いし、おやつには遅いし、〜な時間だね」 **何方付[どっちつ]かずの** どっちともいえず、はっきりしない中途半端な状態である様子。「イエスともノーとも言わない〜の態度はやめてくれ」 **玉虫色[たまむしいろ]の** どっちつかずの、または二様に取れる様子。「~の財政再建案」「~の判決」 **生半可[なまはんか]な** 気持ち・知識・行動などが中途半端な様子。「〜な気持ちで事に当たるのはやめてくれ」「〜な理論を振り回す人」「〜な改革では何も変わりはしない」◇「半可」はあて字か。 **生半[なまなか]な** 生半可。「〜なことでは栄冠は手に入らない」「~な対応などしないほうがましだ」◇古くは「なまじい」といった。 **生[なま]っちょろい** 生半可。「〜な説明じゃ理解できないよ」 **不徹底[フテッテイ]** 十分に行き届かない様子。「連絡が〜だったので、誤解が生じた」 ●不定な → 1703決まるd●決まっていない様子 # f 副詞の類 **ぽっかりと** 物がはっきりと浮かぶ様子。「〜浮かんだ白い雲」 **ふわふわと** 軽い物が浮かんで漂う様子。「風船が~飛んでいく」 **ふわりと** 軽く浮かんで漂ったり移動したりする様子。「綿のような雲が〜浮かんでいる」 **ぷかぷかと** 水面に物が浮かんで漂っている様子。「ピンポンの球が小川を〜流れていく」 **波[なみ]のまにまに** 波にまかせて。「かもめが羽を休めて~漂っている」 ## なまじ **なまじ** しっかりした気持ち・取り組み方などではなく、中途半端である様子。「〜知っているものだから、妙な理屈をこねたりして始末が悪い」「〜口を出したばかりにこんなことになるなんて、私が軽率だった」◇そうしない(そうでない)ほうがかえってよい(よかった)という気持ちを込めて用いられる。古くは「なまじい」といった。 **なまじっか** 「なまじ」を強めた言い方。「〜知っているより、初心者のほうが覚えやすい」 # k 名詞の類:モノ ## 水に浮くもの **浮[う]き袋[ぶくろ]** ①水中で浮くように、空気などを入れて使用する、ゴムやビニールでできたもの。②魚の体内にある、浮いたり沈んだりするための袋状の器官。◇「鰾」とも書く。 **浮[う]き輪[わ]** タイヤのチューブのような輪状の浮き袋。 **浮[う]き** 「浮き袋①」の略。 **ブイ** 「浮き袋」の洋語的表現。特に救命用のものを指す。buoy ●場所などを知らせるブイ → 2104知らせるn●交通に関する標識 <916> # 漂う4802k〜とどまる4803a ## あわ **泡[あわ]** 液体が気体を含んでまるくふくれ、水面に浮いたり空気中に漂ったりするもの。「~のよくたつせっけん」◇「沫」とも書く。「あわ」およびその類語は、はかないもののたとえに用いることが多い。 **あぶく** 「あわ」の、やや俗な言い方。 **泡沫[うたかた]** 水に浮かぶあわ。 **泡沫[ホウマツ]** 「うたかた」の漢語的表現。 **水の泡[みずのあわ]** 水のあわ。「~に帰する」 **気泡[キホウ]** 液体や固体にできたあわ(状のもの)。 **バブル** 「あわ」の洋語的表現。▷~経済 bubble **シャボン玉[だま]** せっけん水をストローの先につけ、口で吹いたときにできるあわ。◇「シャボン(ポsabão)」は「せっけん」の意。 ●浮き雲→ 8707曇るk●雲のさま ## その他 **灰汁[あく]** 煮物をしたときなどに表面に浮いてくるあわ状のもの。「~をていねいにすくいとると仕上がりがおいしい」 **浮[う]き石[いし]** 上に乗ったときにぐらぐらして安定しない石。 **浮[う]き島[しま]** 湖沼や湿原に浮かんで漂い、島のようにみえるもの。 # q 名詞の類:イキモノ ●浮き草→ 0106生えるq●水草 # 4803 とどまる # a 動詞の類 ## とどまる **とどまる** ある場所や状態から他の場所や状態へ移らないで、そのままでいる。「家族は帰ったが、彼だけもう1日〜そうだ」「A大臣は現職にとどまった」「地震による損害は〜ところを知らない」◇「留まる」とも書く。 **踏[ふ]み止[とど]まる** そこを動かないように、我慢したりしてとどまる。「土俵際でよく〜」「最後まで踏みとどまって被災者のために尽くす」「仕事を辞めることも考えたが、説得されて踏みとどまった」 **残[のこ]る** 他の人がそこからいなくなったあともそこから離れないでいる。「皆逃げてしまったが、彼は残った」 **居残[いのこ]る** 他の人が帰ったあとにも、そこに残りとどまること。「残って残務整理をする」「講演者と話がしたいので、会場に1人~」 **残留[ザンリュウ]** あとに残りとどまること。「多くの人が戦後も中国に〜した」 ▷~者・~部隊・~孤児 **留任[リュウニン]** 前と同じ地位や役職にそのまま、とどまること。「会長は〜することになった」 ●長くいる→ 2407いるa●長くいる ●生き残る→ 0000生きるa●生き延びる ## 勝ち残る→ 3703勝つ●続けて勝つ ## 残業する→ 4303働くa●勤める ## 滞在する **滞在[タイザイ]** ある場所に一定期間とどまって生活すること。「パリに3ヵ月〜した」「受験のために姉の家に2週間〜した」▷不法~・~期間 **滞米[タイベイ]** アメリカ合衆国に、一定期間滞在すること。「数年間~し、東海岸から西海岸まで旅をしながら見聞を広めた」 **滞欧[タイオウ]** ヨーロッパに、一定期間滞在すること。「もう10年も~している」 **滞京[タイケイ]** 都に滞在すること。古くは京都、現在では東京に滞在すること。「〜するときの宿は決めてある」 **滞日[タイニチ]** 外国から日本に来て、ある一定の期間滞在すること。「彼は2ヵ月ほど〜して、古寺をめぐる予定です」 **留日[リュウニチ]** 外国人が日本にしばらくとどまること。「彼は1年間〜して日本語を学ぶつもりだ」 **逗留[トウリュウ]** 旅をしてやや長めにある場所にとどまること。「病気のため、数週間も〜することになった」 **逗留[トウリュウ]** 旅先で一時的にある場所にとどまること。「山の温泉に~する」▷~先・~客 **長逗留[ながトウリュウ]** 長期間逗留すること。「~したくなる宿」 ## 任務を帯びてとどまる。 **駐留[チュウリュウ]** 他の国の軍隊が一定期間とどまること。「アメリカ軍が〜する基地の街」~軍・~地 **進駐[シンチュウ]** 軍隊が他の国へ進軍していって駐留すること。「連合軍が〜してきた」▷~軍 **駐屯[チュウトン]** 軍隊がある地域にとどまること。「一個師団が〜する」~地・~兵 **駐在[チュウザイ]** 公務員や会社員などが仕事のためにある場所にとどまること。「海外に〜する商社マン」 ▷~員・~所 **駐箚[チュウサツ]** 官吏が外国に派遣され、その任務のためにとどまること。「インドに〜すること5年」 **常駐[ジョウチュウ]** 仕事のためにいつもそこにいること。「支局に記者を〜させている」 ●居留・在留→ 2408住むa●その他 ## 泊まる **泊[と]まる** ①他人の家や宿などで夜を過ごす。「温泉のある旅館に泊まろう」「この土地にはだれひとり知り合いがいないし、〜ところもない」②船が港などにいかりを下ろしてとどまる。「横浜港に豪華客船が泊まっている」 **宿泊[シュクハク]** (旅館・ホテルなどに)泊まること。▷~施設・~客・~人・~者・~所・~料 **宿[やど]を取[と]る** 旅館・ホテルなどに泊まる(ことにする)。「駅前に~」 **投宿[トウシュク]** 宿に行き着いて泊まること。「ひなびた温泉に〜する」 **止宿[シシュク]** 他人の家などに身を寄せて泊まること。「ここは幕末に坂本竜馬が〜していた寺田屋だ」◇古めかしい言い方。 <917> # とどまる4803a~h **外泊[ガイハク]** 自分の家でないところに泊まること。「~するときはきちんと連絡しなさい」▷無断~ **一泊[イッパク]** 一晩泊まること。「札幌で〜する予定だ」◇宿泊数に応じて「二泊する」「三泊する」などというが、あまり宿泊数が多いときには「○泊する」は使いづらい。 **連泊[レンパク]** 同じ宿に続けて泊まること。「1週間ほど〜してのんびりしたい」 **寝泊[ねと]まり** 自分の家ではない、何らかの事情で泊まること。「ここのところ会社に〜している」「仮設住宅に〜して1ヵ月が過ぎた」◇旅行で自分の家以外のところに泊まることは、「寝泊まり」とはいわない。 **泊[と]まり込[こ]む** ある場所に泊まって、仕事をする。「急ぎの仕事で会社に~」 **同宿[ドウシュク]** 同じ宿に泊まること。「彼とは偶然〜して以来の仲だ」 **同室[ドウシツ]** 同じ部屋に宿泊すること。「~した人のいびきがうるさくて眠れなかった」 **分宿[ブンシュク]** 一つの団体がいくつかに分かれて泊まること。「修学旅行でクラスごとに~する」 **合宿[ガッシュク]** スポーツ・勉強などを向上させる目的で、1ヵ所に集団で泊まり込んで訓練すること。「夏休みには野尻湖で〜する」 **舎営[シャエイ]** 軍隊が兵営でなく民間の家屋に泊まること。「部隊が村の各戸に分宿して〜する」 **宿営[シュクエイ]** 軍隊が兵営の外で泊まること。「前線で〜する」 ▷~地 **野宿[のじゅく]** 戸外で夜を過ごすこと。「~する覚悟で山に入る」◇テントを張る場合と、夜露に濡れて過ごす場合とがある。 **野営[ヤエイ]** 軍隊が野外に陣営を張り、そこで寝起きすること。「安全な場所を見つけて~する」 ▷~地 **露営[ロエイ]** 「野営」の、やや古い言い方。「川辺に一夜~する」 ▷~地◇「野営」「露営」ともに「野宿」の意で用いることがある。 **キャンプ** ①森・山・海岸などで、屋外にテントを張って食事をしたり泊まったりすること。「川のほとりで〜する」 ▷〜サイト(キャンプに適した場所)・〜ファイア・〜場◇「野宿」は、やむをえずすることであり、「野営」「露営」は、軍隊がすること、また、「キャンプ」は調査やレクリエーションのためにすることというニュアンスがある。②プロ野球などで、合宿しながら練習すること。「今年の~は沖縄で行う」 ▷〜地 camp **ビバーク** 登山で予定外に、岩陰・木陰・雪洞などを利用して一晩過ごすこと。「嵐がひどくなったので、岩穴を見つけて〜した」フbivouac ●宿直する→ 4301果たすi●交替でする務め ●居続ける→ 2407いる●長くいる ●下宿・居候→ 2408住む●一時的に他人のところに住む ## 船が泊まる **停泊[テイハク]** 船が港などにしばらくの間泊まること。「台風の接近に備えて、外洋に〜している船はまったく。 **夜泊[ヤハク]** 船が一時的に泊まること。「台風を避けるために~する」 **投錨[トウビョウ]** 船が港などにとどまるために、いかりを下ろすこと。「~して下船の準備をする」 ## 根付く **根付[ねづ]く** 外から来たものが、その土地に定着し、動揺や変化を与えないようになる。「環境保全運動もやっとその地方に根づいて、理解されるようになった」 **根[ね]を下[お]ろす** 本来はその土地のものではないものが、その土地に定着して、なくてはならないものとなる。「オペラもやっと日本に根を下ろしつつある」 **定着[テイチャク]** しっかりと根を下ろすこと。「氾濫している外来語のうち、どれぐらいが日本語として〜するのだろう」「ボランティア活動が〜する」 ## 落ち着く **落[お]ち着[つ]く** それまで変わったり移ったりしていた物事が一定の状態になる。「職を転々としていた彼も、結婚してようやく落ち着いたようだ」 **腰[こし]を据[す]える** ある場所に落ち着いて、じっくりと物事に取り組む。「どうせ勤めるなら、この会社に腰を据えて、もう15年になる」 ## 安定する **安定[アンテイ]** (物事が落ち着いて)一定の状態を保とうとすること。「日本経済はいつになったら〜するのだろうか」「~の悪いコップ」「常温で〜している元素」 **固定[コテイ]** 一定の状態にとどまること。「私は自営業なので〜した収入はない」「~した観念を打破する」 ▷~客・~給・~観念 **据[すわ]る** ぐらぐらしない状態になる。「赤ん坊の首が据わらないうちは、抱くときに注意が必要だ」「腹が据わった人(物事に動じない人)」「相当飲んだらしいね、目が据わっているよ」 # d 形容動詞の類 **駐日[チュウニチ]の** 仕事のために外国から日本に来てとどまる様子。▷~大使 ●在日の → 2407いるd ●長尻の → 2407いるd ## 安定した **安定[アンテイ]した** 物事が安定している様子。「~収入が得られる」 **安定的[アンテイテキ]** 多少の変動はあっても、ほぼ安定した状態を保つ様子。「生鮮食品の〜な供給を確保する」 # f 副詞の類 **じっと** 少しも動かないでいる様子。「食事中なんだから、少しは〜していなさい」 **じいっと** 「じっと」を強めた言い方。「子猫が玄関の前に座り込み、したまま動かない」 **凝然[ギョゼン]と** 「じっと」のかたい言い方。「托鉢の僧が〜立っている」 # h 名詞の類:コト・サマ **居残[いのこ]り** 居残ること。「宿題を忘れたら、〜をさせられる」 **泊[と]まり** 泊まること。特に、宿直すること。「連休で〜の客が多い」「今日は会社で <918> # とどまる4803h~u 〜だ」 **素泊[すど]まり** 旅館などで、食事はとらないで、宿泊だけをすること。「~の料金はいくらですか」 ◇ホテルは、いわば「素泊まりの旅館」である。 **民泊[ミンパク]** 民家に泊まること。「祖父は戦時中、~の経験があるそうだ」 **車中泊[シャチュウハク]** 列車・自動車などの中で夜を過ごすこと。 **相部屋[あいべや]** 前もって知らない人と、同じ部屋に泊まること。「混んでいるので〜でよろしいですか」 **相宿[あいやど]** 同じ宿(の同じ部屋)に他人と泊まること。「~とは奇遇だねえ」 **同室[ドウシツ]** 同じ部屋に宿泊すること。「~の男の寝相の悪さといったらなかった」 **泊[と]まり掛[が]け** ある場所に泊まり、そこから出かけること。「今度の仕事は〜になる」 ●泊まり番→ 4301果たすi●交替でする務め ## 安定性 **安定性[アンテイセイ]** 安定する性質・傾向。「~を欠いた生活から脱する」「~が高い椅子」 **安定度[アンテイド]** 安定している程度。「失業者が減り、政治の〜が増した」 **安定感[アンテイカン]** 安定している感じ。「どっしりと〜のある車」「最近の横綱には〜が出てきたね」 **据[すわ]り** 容器などを置いたときの安定性。「~の悪い花瓶」 # S 名詞の類:ヒト **宿泊者[シュクハクシャ]** 宿泊している人。「そのユースホステルは若い~で満員になる」 **宿泊客[シュクハクキャク]** 宿泊している客。「このホテルの〜には有名人が多い」 **泊[と]まり客[きゃく]** 旅館などに泊まる、または泊まっている客。「ロビーは一時〜でごった返した」 ●相客 △ 2806迎えるs●いろいろな客 # u 名詞の類:トコロ **駐屯地[チュウトンチ]** 軍隊が駐屯している場所。 **駐留地[チュウリュウチ]** 軍隊が駐留している場所。 ## 泊まるところ **宿舎[シュクシャ]** 宿泊するための施設。▷国民~ **宿泊所[シュクハクショ]** 宿泊するところ。 **宿営地[シュクエイチ]** 軍隊が、兵営以外で泊まる場所。 **野営地[ヤエイチ]** (軍隊が)野営する場所。 **露営地[ロエイチ]** (軍隊が)露営する場所。 **宿直室[シュクチョクシツ]** 宿直するための部屋。 **飯場[はんば]** 工事現場などにつくられる労働者のための宿泊所。 **宿駅[シュクエキ]** 江戸時代に、交通の要所に、役人の宿泊所や輸送用の人馬を備えていたとこ ろ。 **宿場[シュクば]** 江戸時代の宿駅。▷~女郎・~町 **宿[やど]** 「宿駅」「宿場」の略。「小田原の~」 **キャンプ場** 野外で泊まることを目的として、登山や海水浴などに適した場所。「無料で泊まれる〜」 **キャンプ地** プロ野球などで、合宿しながら練習する場所。 **ベースキャンプ** 登山隊や探検隊などの基地となるところ。「BC」と略記されることもある。base camp ## 宿 **宿[やど]** 旅先で泊まるところ。「早く〜を決めないと日が暮れてしまう」▷温泉~~ **宿屋[やどや]** 旅客を泊めることを職業としている家。 **旅宿[リョシュク]** 宿屋。 **旅籠屋[はたごや]** 「宿屋」の古い言い方。 **旅籠[はたご]** 「旅籠屋」の略。◇もとは旅行用の籠の意。 **旅館[リョカン]** 旅客を泊めることを職業としている、和風の宿。▷割烹~(料理を売り物にしている旅館)・温泉~・駅前~・高級~・格安~ **旅荘[リョソウ]** 旅館。 **宿坊[シュクボウ]** 参拝した人たちが泊まる寺の宿泊所。 **民宿[ミンシュク]** 観光地などで、民家が許可を得て副業的に経営する宿泊施設。 **ホテル** 旅客を泊めることを職業としている、洋風の宿。温泉~・高級~・デラックス〜・格安~ hotel **プチホテル** 民宿風の、部屋数の少ない小さなホテル。「プチ(petit)」は、フランス語で「小さな」の意。 **ペンション** 民宿風の小さなホテル。▶pension **ユースホステル** 青少年の旅行者が利用できるように作られた、低料金で会員制の宿泊施設。▶youth hostel **ドミトリー** 部屋を共同で使うことを前提とした、短期滞在者向けの宿泊施設。◇英語では、「寮」や「寄宿舎」も意味する。dormitory **山小屋[やまごや]** (登山者が休息したり宿泊したりするために)山中に建てられた小屋。 **ロッジ** 「山小屋」の洋語的表現。▶lodge **ヒュッテ** 登山者やスキーヤーなどが利用するための山小屋。ドHütte **バンガロー** キャンプ場などにある簡易な小屋。bungalow **コテージ** 料金を取って貸す、山小屋風の建物。cottage **貸別荘[かしベッソウ]** 料金を取って貸す別荘。 **コンドミニアム** アパートのような形式で、部屋に台所などが付いているホテル。◇普通、比較的長期間借りることを前提とする。condominium <919> # とどまる4803u ## いろいろな宿 **定宿[ジョウやど]** いつもその人が泊まる宿。「東京出張のときはAホテルを〜にしている」◇「常宿」とも書く。 **上宿[ジョウやど]** 上等の宿。「~を紹介しましょう」 **安宿[ヤスやど]** 料金の安い宿。「〜ですが料理はうまいという評判です」◇一般に、料金のほかに設備なども安っぽいというニュアンスがある。 **木賃宿[キチンやど]** 安く泊まれる粗末な宿。「場末の~で一夜を明かす」のもと、客が自炊して木賃(燃料代)を払った宿の意。 **簡易旅館[カンイリョカン]** 主に日雇い労働者が宿泊する簡易な旅館。 **どや** 簡易旅館。▷~街◇「やど」の倒語。 **カプセルホテル** カプセルのような非常に小さい部屋が並んでいるホテル。「終電に乗り遅れ、しかたなく〜に泊まった」◇和製洋語。カプセル(ドKapsel)+ホテル(hotel) **商人宿[ショウニンやど]** 仕事の旅をする商人を主な客層とする宿。 **ビジネスホテル** 出張する会社員を主な客層とするホテル。◇和製洋語。ビジネス(business)+ホテル(hotel) **シティーホテル** 都市の中心にあるホテル。◇和製洋語。シティー(city)+ホテル(hotel) **リゾートホテル** リゾートにある、レクリエーションのためのホテル。resort hotel **観光ホテル** 観光地にある、遊覧や保養のためのホテル。 **船宿[ふなやど]** ①釣りや船遊びのために、貸し船を仕立てたり客を泊めたりする家。「~で1泊して、早朝に沖に出る」②船の乗組員が宿泊する宿。 ●ラブホテル △ 2800会うu●男女の出会いの場 ## ホテルの部屋 **シングル** ホテルで、ベッドが1つ置いてある、1人用の部屋。◇「シングルルーム(single room)」ともいう。◆single **ツイン** ホテルで、ベッドが2つ置いてある、2人用の部屋。◇「ツインルーム(twin room)」ともいう。twin **ダブル** ホテルで、大きめのベッドが1つ置いてある、2人用の部屋。◇「ダブルルーム(double room)」ともいう。► double **トリプル** ホテルで、3人用の部屋。◇「トリプルルーム(triple room)」の略。あらかじめベッドが3つあることよりも、ツインやダブルの部屋にエキストラベッド(追加用の簡易ベッド)を入れたり、ソファーをベッドにしたりすることのほうが多い。 **スイート** ホテルで、1つ以上の居間と1つ以上の寝室からなる部屋。◇「スイートルーム」ともいうが、これは和製洋語。▶suite <920> # 49 動く・動かす(運動) # 4900 動く # a 動詞の類 ## 動く **動[うご]く** ある物の全部あるいは一部について、その位置が元のままにとどまっていたり、元の状態を保ったりしないで変化する。「機械が~」「歯がぐらぐらと~」「積雪で電車が動かない」 **運動[ウンドウ]** 物体が動くこと。「振り子の~」 ▷回転~・往復~ **躍[おど]る** □力があふれ、飛んだりはねたりするようにして勢いよく(特に体の一部が)動く。「若い肉体が〜スポーツの祭典」「槍が〜たびに敵が次々と倒れていく」◇「期待で胸が躍る」のように、比喩的に、喜びや期待などで心がわくわくする意にも用いる。 **躍動[ヤクドウ]** 生き生きと勢いよく動くこと。「グラウンドいっぱいに子供たちが〜するマスゲーム」 ▷~感 **生動[セイドウ]** 生き生きして今にも動きだしそうであること。「~する時事問題」▷気韻~ **律動[リツドウ]** 規則的に動きが繰り返される(ようである)こと。「若さが〜するダンス」~感 **脈打[みゃくう]つ** 心臓の動きに合わせて、血管が律動的に動く。「人工呼吸をすると、再び脈打ってきたのがわかった」◇「脈搏つ」とも書く。「脈打つ自由の精神」のように、比喩的に、生き生きと活動している意にも用いる。 **脈動[ミャクドウ]** 脈が打つように、規則的に動くこと。「大地が~する」「革命への~」◇多く、比喩的に用いる。 **拍動[ハクドウ]** 心臓が律動すること。「~する心臓によって、全身に血液が循環する」▷~数◇「搏動」とも書く。 **鼓動[コドウ]** 心臓が鳴り響くように、激しく動くこと。「胸に聴診器を当てて〜する音を聞く」◇「新時代をひらこうという精神が鼓動する」のように、比喩的に、新しい事態が内部で発生し、動き始めることについても用いる。 **蠢[うごめ]く** もぞもぞと動く。「毛虫が~」「物陰に人影が~」 **蠢動[シュンドウ]** ①虫などがうごめくように動く。「地下で虫たちが〜し始める」②取るに足りないものがこそこそとうごめくこと。「小悪党が〜する」 **蠕動[ゼンドウ]** ①みみずなどの虫がうごめくこと。②管状の器官が、内容物を先へ送るために、うごめくように徐々に移っていくこと。腸が食物を先へ送るときにおこる運動など。▷~運動 **微動[ビドウ]** かすかに動くこと。「少しぐらい揺すっただけでは~だにしない」 **胎動[タイドウ]** 母体の内部で胎児が動くこと。「~を感じて母になったことを実感する」▷~期◇「新時代の胎動が感じられる」のように、 比喩的に、ある動きが感じられる意にもいう。 ●震える→ 5105震えるa ●揺れ動く→ 5104揺れるa ●振動する→ 5103振れるa ●流動する→ 4915流れる●流れる ## はたらく **働[はたら]く** 何かがそのものとして期待されたとおりの力・機能を発揮して動く。「地震のときには制御装置が〜ので、安心だ」「睡眠不足で頭がはたらかない」「勘が~」「あいつは悪知恵が~やつだ」 **動作[ドウサ]** 機械が動くこと。「ボタンの操作でパソコンが〜しない」「機械の〜を確認する」◇「作動」というほうがふつう。 **作動[サドウ]** 機械などが動くこと。「スイッチを入れるとパソコンが〜する」 **始動[シドウ]** 機械などが動き始めること。「エンジンが〜する」「新しい工場が〜する」 **エンジンが掛[か]かる** エンジンが始動する。「この車はもう古いから、エンジンがかかりにくい」「轟音とともにジェット機の~」 ◇「締め切りが近づいたころ、ようやく原稿の作成にエンジンがかかってきた」のように、比喩的に、本来の調子が出る、物事が軌道に乗る意でも用いる。「エンジン(engine)」は、機械的なエネルギーを発生させる装置の意。 **立[た]ち上[あ]がる** パソコンなどの機械が作業できる状態になる。「パソコンが立ち上がらないと仕事にならない」 **起動[キドウ]** 機械がはたらき始めること。「エンジンを〜する」 **稼動[カドウ]** 機械や設備が動き、機能すること。「風車を利用した発電機が〜する」「真夏はエアコンがフルに〜するので電力消費量が激増する」 ▷~時間◇「稼動」とも書く。 **連動[レンドウ]** あるところを動かすと、別のところもそれにつれて動くこと。「シャッターと連動するカメラ」 **機能[キノウ]** 器官・装置・組織などがうまくはたらくこと。「事故に遭って以来、左手が〜しなくなった」 **走[はし]る** コンピューターのソフトが動作する。「このソフトは、家のパソコンでも〜だろう」 **小回[こまわ]りが利[き]く** 状況に応じて機敏にはたらくことができる。「〜から、大きな組織には属していない」 **点[つ]く** 照明・テレビ・ラジオなどの電気器具が作動する。「暗くなると自動的に〜照明」 **入[はい]る** 機械などが作動して機能する。「そこは山の奥で、ラジオが全然入らなかった」「ボイラーが故障していて、暖房が入らない館内はとても寒かった」切れる **オンになる** 機械のスイッチが入る。「朝6時に〜ようにエアコンのタイマーをセットする」◇「オン(on)」は作動している意。 <921> # 動く4900a~f ## 自分の意思で動く **動[うご]く** 自分の意思で体の位置を別の位置・姿勢に変える。「少しじっとして。そんなに〜とシャッターが切れない」「少し動いただけでも汗が出る」「寒さで体が動かない」 **身動[みうご]き** じっとしていて、少し体を動かす。静止せざるをえない状況で動くときなどに用いる。「少しも〜できない」 **身動[みじろ]ぎ** ほんの少し身うごきすること。「~せずにじっとすわり続ける」 **体[からだ]を動[うご]かす** 何もせず、じっとしていないで、少しは体を動かしなさい」 **運動[ウンドウ]** 人が健康の維持や技術の向上を目的として、体を動かすこと。「適度に〜することが健康の秘訣だ」 ▷~不足・全身~・~会 **体操[タイソウ]** 健康の維持や体の発達などを目的として、いくつかの動作を組み合わせた身体運動をすること。「十分に〜してから、プールに入る」 ▷~競技・準備~・柔軟~・ラジオ〜・器械~美容~ ●移動する → 6201移るa●移る ●変動する → 7202変わるa●変わる # C 形容詞の類 **ぎこちない** 動作が自然でなく、ひっかかるような様子。「ぎこちなく手をあげる」「慣れないステップで、動きが~」◇「ぎごちない」ともいう。 ●動作がはやい様子 → 8900はやいc●動きがはやい ●動作が遅い様子 → 8901遅いに # d 形容動詞の類 ## 動的な様子 **動的[ドウテキ]な** 動きのある様子。「~なリズム」「社会変化が〜にとらえられる」→静的 **躍動的[ヤクドウテキ]な** 元気いっぱいに生き生きと動く様子。「〜な若者たち」「〜なダンス」 **ダイナミックな** 動的で、生き生きとした力強さがある様子。「~な泳法」「人間社会の営みを〜にとらえる」「~な筆づかいの絵」スタティック dynamic **律動的[リツドウテキ]な** 動きに、規則的な繰り返しのある様子。「単調に繰り返される〜な身体の動き」 **リズミカルな** 「律動的」の洋語的表現。「テンポの速い音楽に合わせた〜な体操」rhythmical **滑[なめ]らかな** 動きがとどこおることなく、スムーズな様子。「~な足の運び」「車は〜に動き出した」 **流[なが]れるような** 水のように、動きがとどこおることなく、スムーズな様子。「〜な身のこなし」「〜なポーズでかろやかに舞う」 ## みずから動く様子 **自動[ジドウ]の** 機械や装置が、人間の力によらず、みずからの力で動く様子。「店のドアを〜にする」 ▷~販売機・~制御・~巻き **自動的[ジドウテキ]な** こちらからの直接の働きかけがなくても、物事が自然とそうなったり、機械がみずからそうなったりする様子。「受信メールの〜な仕分け」「〜な契約更新」「暗くなると~に電気がつく」 **自動式[ジドウシキ]の** 機械や装置が、人間の力によらず、みずからの力で動くようにつくられている様子。「非常の場合は〜のシャッターが下りるようになっている」 **オートの** 「自動」「自動式」の洋語的表現。「このカメラはピント合わせが〜なんです」 ▷~フォーカス・〜ロック◇ふつう、複合語の構成要素として用いられる。auto **オートマチックの** ふつうなら人間が操作しなければ機能しない機械や装置が、人間が操作しなくても自動で機能する様子。~車・〜ドア◇「オート」あるいは「オートマ」とも略される。automatic **全自動[ゼンジドウ]の** 機械が、人間の力によらず、すべての操作や工程を自動的に行う様子。「~の洗濯機」 **フルオートの** 「全自動」の洋語的表現。▷~プレーヤー・〜エアコン◇「フリーオートマチック (fully automatic)」から。 **オートメーションの** 自動的に機械などの組み立てや調整などを行うようになっている仕掛けである様子。「~の生産工場では人影がまばらだ」 ▷~工場◇「オートメ]と略される。automation ## 活動的な様子 **活動的[カツドウテキ]な** 動きやすい様子。「彼女はTシャツにズボンという~な服装で現れた」 **スポーティーな** 動きやすく、スポーツ向きである様子。「〜な服装が、とてもよく似合う」 ▶ sporty ## その他 **実動[ジツドウ]の** 実際に機械や車両が動いている様子。「〜部隊」「~台数」 # f 副詞の類 **ひくっと** 体の一部分が小さく1回動く様子。「体が〜けいれんする」 **ひくひく** 体の一部分がけいれんするように細かく動く様子。「口もとが〜動く」 **ぴくりとも** まったく動かない様子。「まゆが〜動く」「水面でうきが〜動いた」 **ぴくっとする** 「ぴくりと」を強めた、より口語的な言い方。〜うきが動いた」「子供が何かの音に〜して目を覚ました」 **ぴくぴく** けいれんするように小刻みに何度も動く様子。「まぶたが〜する」 **ぴくんぴくんと** 体の一部分が間隔をおいて小刻みに動く様子。「物をかむと〜とこめかみが動く」 **びくびく** 体の一部分が何度も大きく動く様子。「仕留めたばかりの魚の腹のあたりが〜と動いていた」 **びくんびくんと** 大きく間隔をおいて何度も動く様子。「けいれんする」 **するすると** すべるように、抵抗なくどんどん動く様子。「~木に登る」 **するりと** 周囲からの摩擦や抵抗を受けないですばやく動く様子。「靴が~脱げた」「会場にいつのまにか〜入り込んだ」 <922> # 動く4900f~h **ぎくしゃく** 動作がなめらかでなく、ぎこちない様子。「けがをしているのか、すべての動作が〜している」 **かくんかくんと** ぎこちなく歩く様子。「おもちゃの兵隊が〜歩いている」 **もぞもぞ** ①虫などがうごめくように感じる(感じられる)様子。「青虫が~とはい回る」「ふとんから〜とはい出る」「背中が~とする」②体の一部や全体が落ち着きなく動く様子。「体を〜させる」 **ちろちろ** 体の一部または体全体がこまかく動く様子。「へびが舌を〜とさせて近寄ってきた」 **ぞろぞろと** 多くのものが、ばらばらにならずに続いて動く様子。「アイドルのコンサートがあるのだろうか、若い女性の一団が〜と球場のほうへ歩いていく」「棒で穴をつついたら、蟻が〜はい出てきた」 **ちょろちょろ** 小さなものや人が動き回る様子。「仕事場を〜するな」 ●びくりと→ 1400驚くf ●動作がはやい様子→ 8900はやいf●動きがはやい様子 ●動作が遅い様子 → 8901遅いf●のろのろ # h 名詞の類:コト・サマ **動[うご]き** 動くこと。「敵の〜を知る」「バレリーナの優美な手の〜に魅せられる」 **動[ドウ]** 動き。「陸上選手の〜の美をとらえる」 **反動[ハンドウ]** 静止しているものに対して、逆の方向に働く力・働き。「立ち上がった〜でいすが倒れた」 ●動作 → 2900ふるまうh●動作 ●動静・動態 △ 9905さまh●さま●状態 ## 心臓の動き **細動[サイドウ]** 心臓を動かす筋肉の各部分の、ばらばらな、正常でない動き。▷心房~・心室~・除~ **脈拍[ミャクハク]** 心臓の動きに一致した、血管の律動。「熱が出て〜が上がり、呼吸も苦しい」◇「脈搏」とも書く。 **脈[ミャク]** 「脈拍」の略。「医師はまず、患者の〜をとった」 **平脈[ヘイミャク]** 脈拍が正常な状態。「熱が下がり、〜に戻る」ふつう、成人では、1分間に60回から80回くらいのあいだの場合をいう。 **頻脈[ヒンミャク]** 脈拍が速い状態。「〜性の不整脈」ふつう、成人では、1分間に100回以上の場合をいう。 **徐脈[ジョミャク]** 脈拍がゆるやかな状態。「〜性の不整脈」◇ふつう、成人では、1分間に60回以下の場合をいう。 **不整脈[フセイミャク]** リズムが不規則な脈拍。「~を認める」 **動悸[ドウキ]** 心臓の鼓動がいつもより強く、激しくなること。「本番が終わり〜がしずまる」 ## 肉体的な運動 **運動[ウンドウ]** 健康の保持や体力の増進などのために、体を動かして行うわざや各種の競技など。「何か〜をなさっていますか」「すわりっぱなしの仕事なので、何か軽い〜をするとよい」 **体育[タイイク]** 教育の一環として行われる運動。「〜の授業だけは好きだ」▷保健~・〜の日・国民~大会◇運動能力の向上ばかりでなく、身体の健全な発達、健康の保持を目的とする。 **体操[タイソウ]** 健康の保持・体力の増進・体の発達の目的に合わせて、いくつかの動作を組み合わせて行う運動。「〜で肩のこりをほぐす」 ②「体育」の古い言い方。 **スポーツ** 競技や楽しみとしての運動。「余暇に~を楽しむ」~ウエア・アウトドア~・インドア〜・プロ〜・アマチュア〜・ウインター~・~医学sport **アスレチック** 運動競技。特に、陸上競技。心身の強化や体力維持のための運動。◇複合語の構成要素として用いられることが多い。 athletic **フィールドアスレチック** 自然の中につくられたコース上の種々の設備を通過することで、体力づくりをするスポーツ。◇和製洋語で、日本フィールドアスレチック協会の商標名。フィールド(field)+アスレチック(athletics) **エクササイズ** 美容や健康のための運動。「毎日〜を欠かさないようにしたい」 exercise **トレーニング** 技術の向上や体力づくりなどのための練習。「毎日の~を欠かさない」▷~ウエア・〜パンツ・〜マシン◇「トレパン」「自主トレ」のように、複合語になるとき「トレ」と略すことがある。training **エアロビクス** 心臓や肺の機能を高めるための全身運動。「有酸素運動」ともいう。水泳・ジョギング・サイクリングなどをいうが、特に、リズミカルなダンス運動を指す。▶aerobics ## いろいろなトレーニング **腕立[うでた]て伏[ぶ]せ** うつぶせになって両足のつま先と両腕で体を支え、腕を屈伸させる運動。「~50回を日課にする」 **腹筋[フッキン]** あお向けに寝てひざを立てたり、ひざを組んで膝を曲げるなどして、上体を起こしたり元の状態に戻したりを繰り返す、腹筋(腹部の筋肉)を鍛えるための運動。「おなかを引き締めるため、毎日〜をする」◇「腹筋運動」ともいう。 **背筋[ハイキン]** うつぶせになって、両腕を頭の後ろで組むなどして、上体を反らしたり元の状態に戻したりを繰り返す、背筋(背中の筋肉)を鍛えるための運動。「~を続けたせいか、姿勢がよくなったといわれた」◇「背筋運動」ともいう。 **スクワット** 立った状態で足をやや開き、上体をまっすぐにしたまま、膝を屈伸させる、下半身を中心に鍛えるための運動。「祖母は80歳を過ぎても、毎日〜を欠かしません」squat **筋[キン]トレ** 筋肉を鍛えて筋力を強化するためのトレーニングの総称。「〜で引き締まった体にする」 ▷~メニュー ◇「筋肉トレーニング」「筋力トレーニング」の略。 ## 物理的な運動 **水平動[スイヘイドウ]** 水平方向の動き。特に、地震のときの水平方向の動き。 **上下動[ジョウゲドウ]** 上下方向の動き。特に、地震のときの上下方向の揺れ。「電車の〜で気持ち悪くなる」 <923> # 動く4900h~動かす4901a **波動[ハドウ]** 波が打ち寄せるような動き。 **渦動[カドウ]** 気体や液体が渦を巻いて動くこと。「〜による抵抗」 # k 名詞の類:モノ **動体[ドウタイ]** 動く物体。▷~視力 ●動画→ 2206うつすk●映画の類 ## 筋肉 **筋肉[キンニク]** 動物の運動をつかさどる能動的な収縮性を特性とする器官。「~をきたえる」▷~痛・~運動・~質 **筋[すじ]** 筋肉(やそれを構成している繊維)。「~を違える」 **筋[キン]** すじ。多く複合語の構成要素として用いる。 **腹筋[フッキン]** 腹部の筋肉。「~が強くてないと管楽器はうまく吹けない」~運動 **背筋[ハイキン]** 背中の筋肉。「~をきたえる」▷~運動 **括約筋[カツヤクキン]** 口や肛門などの中空器官の開口部にあり、拡大収縮をすることで内容物を排出させる筋肉。 **心筋[シンキン]** 心臓の筋肉。他の内臓器官と異なり、横紋をもつ。~梗塞 **骨格筋[コッカクキン]** 骨格の可動部分に付着する筋肉。多くは横紋筋で随意筋。 **随意筋[ズイイキン]** 意識的に伸縮ができる筋肉。外肛門括約筋・舌の筋肉など。不随意筋 **不随意筋[フズイイキン]** 意識的に伸縮ができない筋肉。心筋・平滑筋など。随意筋 **横紋筋[オウモンキン]** 体の筋肉の大部分を占める、無数の横紋を有する筋肉。平滑筋 **平滑筋[ヘイカツキン]** 多くの内臓器官などを構成する横紋のない筋肉。横紋筋 ## 腱 **腱[ケン]** 筋肉を骨格その他に結びつけている組織。 **アキレス腱[ケン]** かかとの骨について、歩行に重要な働きをする腱。「~が切れる」◇英雄のアキレス(Achilles)がここを射られて死んだとされるギリシャ神話から。 ●心臓→ 9907からだk●器官 # q 名詞の類:イキモノ ●動物→ 0000生きるq●生き物 # S 名詞の類:ヒト **運動選手[ウンドウセンシュ]** 学校や会社などの代表として、あるいは職業として、運動をする人。◇略して「選手」ともいう。 **アスリート** 運動選手。特に陸上競技の選手についていうことが多い。「オリンピックでは〜の活躍が楽しみだ」「~たちの、記録へ挑戦する姿は美しい」 athlete **スポーツマン** 運動が得意で、日ごろからよく運動をする男性。▷~精神・~シップ・~スピリット sportsman **スポーツウーマン** 運動が得意で、日ごろからよく運動をしている女性。sportswoman # u 名詞の類:トコロ ## 運動する場所 **運動場[ウンドウジョウ]** 運動をするようにつくられた(屋外の)場所。「学校の~を一般に開放する」 **校庭[コウテイ]** 学校の敷地内の運動場や広場。 **体育館[タイイクカン]** 室内で行う運動のための施設。「学校の~」 **武道館[ブドウカン]** 柔道・剣道など日本古来の武道を行うことを主目的としてつくられた施設。 **グラウンド** 「運動場」の洋語的表現。「学校の~を整備する」◇話し言葉では多く「グランド」という。ground **スポーツセンター** いろいろなスポーツができる施設が集まったところ。sports center **スポーツクラブ** エクササイズやスイミング、エアロビック用の器械を備えた、運動をするための(ふつう有料で会員制の民間)施設。◇和製洋語。スポーツ(sport)+クラブ(club) **ジム** 体を鍛えたり、ボクシングなどのトレーニングをするための設備が整っている施設。「週末は〜に通い、汗を流す」 ▷ボクシング~・アスレチック~ ◇ トレーニングなどをする小規模の練習場についていうことが多い。 gym ●競技場 △ 3702競うu # 4901 動かす # a 動詞の類 ## 動かす **動[うご]かす** 物や人にはたらきかけて動くようにさせる。「レバーを~」「駒を~」「人を〜のはたいへんだ」「大河小説の結末に心を動かされる」 **いじかす** 小刻みに動かす。「得意そうに鼻を~」 **走[はし]らせる** ①次から次へとすみずみまで、動かす。「筆を~」「記入漏れがないか、帳簿に目を~」②コンピューターのソフトを動かす。「このデータ処理用ソフトを〜のに必要なパソコンを用意してほしい」 ◆「走らす」ともいう。 **駆動[クドウ]** エンジン・モーターのつくる動力を車輪などに伝えて動かすこと。四輪~・前輪~・後輪~ ## 起動する **立[た]ち上[あ]げる** 電源を入れるなどして、コンピューターなどの作業ができる状態にする。「出勤してきたら、まずパソコンを立ち上げてメールを読む」 **起動[キドウ]** 機械を動かし始めること。「コンピューターを〜する」 **始動[シドウ]** 機械などが動き始めるようにすること。「エンジンを〜する」 **エンジンを掛[か]ける** 機械などを動かすための動力をつくるもの、特にエンジンを始動する。「父は車のエンジンをかけたまま、支度をする母を待った」「釣り船の~と、漁師たちは海へと向かった」◇「後半 <924> 動かす4901a~k 戦は、エンジンをかけて一気に逆転するぞ」のように、比喩的に、本来の調子を出す、物事を軌道に乗せる意でも用いる。 ### ●つける 08 **点[つ]ける** 電気器具などに、電気などを通じさせて機能させる。「あたりが暗くなったから、照明をつけてくれ」「惨事の知らせを聞いて、すぐにテレビをつけた」 09 **入[い]れる** 機械などを作動させて機能させる。「電源を~」「炊飯器のスイッチを入れた」◇「切る」の反対。 10 **オンにする** 機械のスイッチを入れる。「印刷機を~してくれ」◇「オン(on)」は作動している意。 ### ●走らせる 11 **走[はし]らせる** 車や馬を走らせる意で広く用いる。「あの子供の様子がおかしいので病院へ車を走らせた」 12 **駆[か]る** 車や馬を走らせる。「馬車を~」「車を駆ってかけつける」「駆る」とも書く。多く、「駆って」の形で用いる。 13 **馳[は]せる** 車や馬を走らせる。「馬車を~」◇「故郷に思いを馳せる」「天下に名声を馳せる」のように、比喩的に、遠くに気持ちを向けたり、名を広めたりする意で使うことが多い。 ### ●操る → 5401操るa●操る ## d 形容動詞の類 00 **手動[しゅどう]の** 手の力で動かす様子。「冬季は電車のドアを〜で開閉する」 01 **電動[でんどう]の** 電気の力で動かす様子。「~のシャツ」 02 **手動[しゅどう]式[しき]の** 機械などを手の力で動かすようにつくられている様子。「~のポンプで水をくむ」 03 **手回[てまわ]し式[しき]の** 機械や道具などを手で回して動かすようにつくられている様子。「~のコーヒーミルでゆっくり豆を挽く」「いまだに〜の蓄音機でレコードを聞くとはすごい」 04 **電動[でんどう]式[しき]の** 機械などを電気の力で動かすようにつくられている様子。「~のおもちゃ」 05 **足踏[あしぶ]み式[しき]の** 機械や道具などを足で踏んで動かすようにつくられている様子。「母は〜のミシンを大切に使っている」 06 **可動[かどう]の** 動かせる状態である様子。「~の堰で水量を調節する」 ▷~橋 07 **可動[かどう]式[しき]の** 分解したりせず、動かすことができるようにつくられている様子。「~の棚をとりつける」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●動力 00 **動力[どうりょく]** 機械を動かす力。「~の不足で工場を閉鎖した」▷~計・~資源・~炉・~車◇水力・電力・風力・火力・原子力などがある。 01 **原動力[げんどうりょく]** 機械を動かすもとになる力。「風力を〜とする発電」◇「優勝の原動力はピッチャーです」のように、「あるできごとをもたらすもとになったもの」についていうことが多い。 02 **エネルギー** 物理で、仕事をする能力。一般には「精力」「動力(資源)」の意。「石油にかわる新しい〜」 ▷~産業・熱~ドEnergie 03 **推進[すいしん]力[りょく]** 物体を前に進める力。「ヨットは風の力を〜にする」「住民運動が市政改革の推進力となった」のように比喩的にも用いる。 04 **推力[すいりょく]** 物体を前に動かす力。「この船は〜が弱い」 05 **牽引[けんいん]力[りょく]** 他のものを引っ張る力。◇「地域経済の牽引力となることが期待される」のように、多く比喩的に使う。 06 **機械[きかい]力[りょく]** 機械による動力。「~を利用すれば作業の効率化が図れる」 07 **出力[しゅつりょく]** 機械装置によって変換されたのち外部に出されるエネルギー。「発電機の~が低下した」 08 **火力[かりょく]** 動力として使われる、火の燃える力。「~発電」 09 **水力[すいりょく]** 動力として使われる、水の流れ落ちる力。「~発電」 10 **風力[ふうりょく]** 動力として使われる、風の吹く力。「~発電」 11 **原子力[げんしりょく]** 原子核の力。▷~エネルギー・~発電 ### ●人力△ 7300強いh●その他の力 ### ●電気 12 **電気[でんき]** それ自体はエネルギーではないが、電線などを伝わって流れる、大きな力を出すことのできるエネルギー。「今の世の中、~のない生活は考えられない」「〜で走る自動車」 13 **エレキ** 「電気」の洋語的で、古い言い方。「~といえば平賀源内が作った摩擦発電機として有名だ」◇「エレキテル(オelektriciteit)」から。 14 **静電気[せいでんき]** 帯電して物体に静止し、他に影響を及ぼさないで存在する電気。「車のドアの〜の、ぱちっとする不快感」 15 **電力[でんりょく]** 動力として使われる電流の力。「猛暑で〜の消費量が記録を更新した」 16 **強電[きょうでん]** 工業用などの強い電流・電圧・電力。「~工事」⇔弱電 17 **弱電[じゃくでん]** 通信や家庭用の弱い電流・電圧・電力(を扱う部門)。▷~設備・~メーカー⇔強電 ## k 名詞の類:モノ 00 **動力[どうりょく]源[げん]** 動力のもととなる物質。「かつての主な~は石炭であったが、その位置にある」 ### ●機械 01 **機械[きかい]** 金属などによって組み立てられた、一定の運動をし、ある作業をするもの。「熟練した職人の手になる工芸品は、〜でつくったように形がそろっている」 ▷工作~・精密~・~化・~編み◇「光学器械」「器械体操」のように、規模が小さかったり、構造が単純なものであったり、動力によらずに用いるものは「器械」と書くことが多い。 02 **機器[きき]** 機械、器具の総称。▷教育~・医療~◇「器機」とも書く。 03 **機具[きぐ]** 機械や道具。▷農~ 04 **電機[でんき]** 電力を変換して動力を得る機械。◇「電機」のように社名に用いたり、「電機株」「電機業界」のような使い方が多い。 <925> 05 **マシン** 「機械」の洋語的表現。▷ピッチング~・スロット~・タイム~◇「マシーン」ともいう。machine 06 **メカ** 機械。「母は〜に弱い」◇メカニズム(mechanism)をもったものの意。 07 **ハードウエア** コンピューターの機械装置そのもの。⇔ソフトウエア◇コンピューター以外の機械や装置にもいう。hardware 08 **ハード** 「ハードウエア」の略。⇔ソフト 09 **ソフトウエア** コンピューターを働かせるうえで必要な、処理手順をコンピューターが理解できるように表したもの。「使いやすい~の開発に力を入れる」⇔ハードウエア ◇音楽のCDやビデオなどにもいう。ビデオデッキとビデオテープ、音響機器と音楽CD・テープなどの関係のように、一般に、機械そのものをハード(ウェア)、それを使って動かす中身をソフト(ウエア)ということも多い。software 10 **ソフト** 「ソフトウエア」の略。「~が充実している」▷ビデオ~・表計算~ ⇔ハード 11 **プログラム** コンピューターを動かすための一連の手順を、一定の形式に沿って記したもの。「~を組む」「~を開発する」 ▷~言語(コンピューターのプログラムを作成するための言語) ► program 12 **ロボット** 目的の作業や操作を行うために、コンピューターの制御によって動かす機械や装置。「~が導入されて工場の無人化が進む」▷産業用~・溶接~◇「彼は政府のロボットにすぎない」のように、人の意思で操られて動く人間のことも指す。robot ### ●動かすための装置 13 **梃子[てこ]** 棒とその支点を利用して、小さな力を大きな力に変えるもの。◇「梃」とも書く。 14 **鉄梃[かなてこ]** 大きな鉄製のてこ。「枕木を〜でこじあける」 15 **レバー** 機械や装置を動かすための取っ手。►lever 16 **アーム** 機械や器具に付いている腕の形のもの。arm 17 **機関[きかん]** 火力・水力・電力などのエネルギーを利用して動力を得る装置。▷~士・~室・~車 ◇多く複合語の構成要素として用いる。 ### ●原動機 18 **原動機[げんどうき]** 自然のエネルギーを機械的エネルギーに変える装置。▷~付き自転車 19 **熱機関[ねつ きかん]** 熱エネルギーを機械的エネルギーに変換する原動機。内燃機関、蒸気機関などがある。 20 **内燃機関[ないねんきかん]** 燃料を機関の内部で燃焼させて機械的エネルギーをつくる熱機関。 21 **蒸気機関[じょうききかん]** 高温高圧にした蒸気の圧力を利用して動力を得る熱機関。 22 **発動機[はつどうき]** 動力を起こす機械。▷~船 23 **電動機[でんどうき]** 電気を利用して動力を起こす機械。 24 **エンジン** 内燃機関などの、熱エネルギーを機械的エネルギーに変える熱機関の総称。「~がかかる」 engine 25 **タービン** 流体がもつエネルギーを機械的エネルギーに変える機械。▷~エンジン・蒸気~・ガス~ turbine 26 **ターボ** 排気ガスを利用してタービンを回し、空気や混合気(燃料を霧状にして空気と混合したもの)を圧縮してシリンダー内に送る装置。エンジンの出力を向上させる。▷~エンジン◇「ターボチャージャー (turbocharger)」の略。 27 **モーター** 「電動機」「発動機」「原動機」の別称。「~を組みこんで模型自動車をつくる」「~の回転が悪い」 ▷〜ボート・〜サイクル・〜バイク motor ### ●いろいろなエンジン 28 **ガソリンエンジン** ガソリンと空気の混合ガスを圧縮して点火し、爆発燃焼させることによって動力を得る内燃機関。◇自動車や航空機のエンジンに使われる。 gasoline engine 29 **ディーゼルエンジン** シリンダー内の空気を圧縮して高温にし、そこへ重油や軽油を霧状に噴射して自然発火させ、爆発燃焼させることによって動力を得る内燃機関。◇大型の車両や船舶などのエンジンに使われる。「ディーゼル」は、1893年にこの仕組みを考案した、ドイツ人のルドルフ=ディーゼル(Rudolf Diesel)の名前から。diesel engine ## u 名詞の類:トコロ 00 **可動[かどう]範囲[はんい]** 動かせる広さ。 01 **力点[りきてん]** 梃子で物を動かすとき、力を加える点。 02 **作用[さよう]点[てん]** 梃子で物を動かすとき、物に力が働いている点。 03 **支点[してん]** 梃子や天秤を支えるために固定してある点。 # 4902 進む ## a 動詞の類 00 **進[すす]む** ① 現在の位置よりも前方へ動く。「乗車したら一歩ずつ中へ進んでください」「先頭はどんどん先に進んで、すぐに見えなくなった」「逃走車は現場から北に1km進んだ地点で発見された」「陛下の前に進んで勲章を拝受する」「敵に囲まれて〜ことも退くこともできない」→退く ②現在の位置よりも先の(より好ましい)段階・状態へ動く(ことによりその段階・状態に達する)。「会社での地位が進み、責任がますます重くなった」「こう暑くては仕事が進まない」「現在、画期的な辞書の編集が進んでいます」「大学を出たら教育の世界に〜つもりだ」◇「都市開発が進む一方、自然破壊も進んでいる」「病状が進む」のように、必ずしも好ましくないほうに程度が高まる場合にも用いる。 <926> 01 **進行[しんこう]する** (予定通りに)物事が進む。「工事が順調に〜している」「会議が〜するにつれて活発な意見が次々に出た」「病気が〜する」▷~方向 02 **進[すす]み出[で]る** 進んでいって前へ出る。「名前を呼ばれたら前へ~ように」 03 **辿[たど]る** ある方向へ道などに沿って進む。「先人のあとを~」「上昇カーブを~」 04 **踏[ふ]み分[わ]ける** 草が生い茂っている、道のない所などを、踏んで道をつくりながら進む。「草の生い茂る中を踏み分けて行く」 05 **向[む]かう** あるところ・ときをめざして、そちらに行こうとする。「この2つの道のどちらに向かえばいいのだろう」「急報を受けて病院に向かった」「病状は快方に向かっている」「夏に〜との季節は食中毒に注意してください」「景気が回復に〜」◇「対う」とも書く。「向かう」は「ある方向を向く」という意が本来のもので、「移動」の意は文脈に応じて生じる。「移動」を強調するときには、「・・・に向かって進む」という言い方をする。 06 **内向[ないこう]する** 心が自分の内部にばかり向かうこと。「彼は〜しがちな性格だ」▷~性・~的 ### ●一定の方位に進む 07 **前進[ぜんしん]する** 前に進むこと。「一歩〜する」「外野手が〜して捕球する」「匍匐前進(腹ばいになって前進すること)」⇔後進 08 **直進[ちょくしん]する** まっすぐ進むこと。「次の交差点は〜して、その次を左折する」 09 **曲[ま]がる** 進んでいく方向を右や左に変える。「あそこを〜と海に出ます」 10 **折[お]れる** (直角に近く)曲がる。「最初の四つ角を右に折れてください」 11 **右折[うせつ]する** 右に折れること。「1つ目の信号を~する」⇔左折 12 **左折[させつ]する** 左に折れること。「~するときは歩行者に注意すべきだ」▷~禁止 ⇔右折 13 **東進[とうしん]する** 東へ進むこと。「台風は〜して熱帯低気圧に変わった」 14 **西進[せいしん]する** 西へ進むこと。「~してたどり着いた土地」 15 **南進[なんしん]する** 南へ進むこと。「軍隊は~して攻め込むつもりだ」 16 **北進[ほくしん]する** 北へ進むこと。「船は順調に〜している」 17 **南下[なん]する** 南のほうへ進むこと。「渡り鳥が〜する季節になった」 18 **北上[ほくじょう]する** 北のほうへ進むこと。「台風が徐々に〜している」 ### ●東漸·西漸△ 5504伝わるa●広まる ### ●勢いよく進む 19 **突[つ]き進[すす]む** わきめもふらず、進んでいく。「目標に向かって~」 20 **突進[とっしん]する** 「突き進む」の漢語的表現。「ゴールへ~する」 21 **猪突[ちょとつ]する** 図いのししのように向こう見ずに突進すること。「がむしゃらに〜するのが君の欠点だ」 22 **猛進[もうしん]する** 図勢いよく進むこと。「ゴールへ向かって~する」 23 **猪突猛進[ちょとつもうしん]する** 図まわりのことをあまり見ずに、ひたすら目標に向かって、猛烈な勢いで突き進むこと。「夢の実現に向けて〜する」 24 **音進[おんしん]する** やみくもに進むこと。「よく考えずに〜するのは危険だ」 25 **驀進[ばくしん]する** まっしぐらに勢いよく進んでいくこと。「優勝をめざして〜する」 26 **邁進[まいしん]する** 何事にもひるまず進むこと。「業績向上のため仕事に〜する」 ▷一路~ 27 **勇往邁進[ゆうおうまいしん]する** 図目的・目標に向かって、わきめもふらず勇ましく進むこと。「連覇に向けて〜せよ」 28 **ダッシュする** 全力で突進すること。「夢に向かって〜する」dash 29 **急進[きゅうしん]する** 急いで進むこと。「改革の〜を憂慮する」▷~的 ⇔漸進 ### ●ゆっくり進む 30 **漸進[ぜんしん]する** 図順を経てゆっくりと進むこと。「改革は数々の困難を乗り越えながら〜した」「学力が〜する」→急進 ### ●物事が進む 31 **運[はこ]ぶ** 物事が進み、次の段階に至る。「交渉がうまく~」 32 **展開[てんかい]する** 次の段階へ発展して進むこと。「この話はどう〜していくのか続きが楽しみだ」「事件が意外な〜をみせる」 33 **捗[はかど]る** 物事が順調に進む。「作業が~」「思うように仕事がはかどらない」◇「果取る」とも書く。 34 **捗[はか]が行[い]く** 仕事がはかどる。「今日は中断が多くて仕事の〜かない」◇「はかがゆく」ともいう。「果が行く」とも書く。「はか」は稲を植えたり刈ったりするときの分担の範囲のこと。 35 **進捗[しんちょく]する** 図物事がはかどること。「交渉が〜する」「工事の〜状況を報告する」 ### ●進歩する 36 **進歩[しんぽ]する** 能力や技術が、より高い段階に進むこと。「50年前と比べると、たいした失敗するとは〜がないな」「〜の跡が見える」⇔退歩 37 **向上[こうじょう]する** 能力・技術・地位などの水準が高くなること。「生活水準が〜する」「絶えず〜しようという意欲が大切だ」 38 **日進月歩[にっしんげっぽ]する** 毎日たえまなく進歩すること。「技術が〜するコンピューター業界」 39 **進化[しんか]する** (長い年月をかけて少しずつ)変化してより高い段階へ進むこと。「生物の〜した道筋を研究する」「コンピューターの〜はめざましい」 ▷~論 ⇔退化 40 **発達[はったつ]する** 図心身や物事が成長して、整った状態になること。「文明が〜する」「産業機械の〜」 41 **爛熟[らんじゅく]する** 図発達が進み、熟しきった状態にあること。「円熟期を迎えたギリシャの人文化」▷~期 42 **進展[しんてん]する** 物事が進み、大きな変化を遂げること。「意外な方向へ事態が〜する」「何ら〜が見られない」「工業化の〜」 43 **発展[はってん]する** 勢力が伸び広がっていくこと。「沿岸工業地帯が〜する」▷~途上国 <927> ### ●地位が進む 44 **上[あ]がる** 今よりも上の地位に進む。「平社員から係長に地位が〜」「小学校に〜」 45 **上[のぼ]る** 高い地位などに進む。「戦いの功績で高い位に〜」「昇る」とも書く。 46 **上[のぼ]り詰[つ]める** 最高の地位・段階などにまで進む。「苦労して会社の社長の地位までのぼりつめた」 47 **累進[るいしん]する** 次々に上の地位に進んでいくこと。「~して社長までのぼりつめる」 48 **躍進[やくしん]する** めざましい勢いで上の段階に進むこと。「~を遂げる」「業界トップに〜する」▷大~ 49 **昇進[しょうしん]する** 上の地位に進むこと。「課長に〜する」「横綱~を祝う」◇「陞進」とも書く。 50 **昇任[しょうにん]する** 上の職に進むこと。「教授に〜する」⇔降任◇「陞任」とも書く。 51 **昇格[しょうかく]する** 上の階級に進むこと。「同好会から部へ~する」「念願のJ1~を果たす」⇔降格 52 **昇級[しょうきゅう]する** 上の級に進むこと。「そろばんで2級から1級へ〜した」▷~試験 53 **昇段[しょうだん]する** 囲碁・武芸などで、上の段に進むこと。「~してうれしい」「念願の〜がかなう」 54 **特進[とくしん]する** 特別に上の地位に進むこと。「2階級〜する」 55 **栄進[えいしん]する** 高い地位に進むこと。「将軍に〜する」 56 **栄達[えいたつ]する** 高い身分や地位に進むこと。「~を求める」 ### ●勝ち進む→ 3703勝つa●続けて勝つ ### ●飛び越す 57 **飛[と]び越[こ]す** 順序・段階を飛ばして次の段階に進む。「先輩を飛び越して部長になった」 58 **飛[と]び越[こ]える** 順序を経ないで次の段階に進む。「スイミングスクールで一段階も飛び越えて進級した」 ### ●出世する 59 **世[よ]に出[で]る** 無名の人がある仕事で世間に認められる。「彼はこの作品で世に出た」 60 **這[は]い上[あ]がる** 苦しい状況から抜け出て、ある地位に達する。「大部屋から這い上がって主役を手にいれた」 61 **成[な]り上[あ]がる** 低い身分の者が高い地位に就いたり、貧乏な境遇の者が金持ちになったりする。「知恵と才覚で〜」 62 **伸[の]し上[あ]がる** たいした地位にいなかった者が上位にあがる。「実力で業界のトップにのし上がってきたとはたいしたものだ」 63 **出世[しゅっせ]する** 社会的に高い地位に進んだりして、世間に認められること。「さんざんとして、故郷に錦を飾る」「社長に~する」 ▷~頭・~作 64 **立身[りっしん]する** 図認められて社会的によい地位につくこと。「貧しい農家の次男坊にもとに生まれ育った男は、血の出るような努力をして〜した」「息子が〜することだけを楽しみにしている母親」▷~出世 ### ●次へ進む 65 **進学[しんがく]する** 上の学校に進むこと。「地元の高校に〜する」▷~指導・~塾・~校 66 **進級[しんきゅう]する** 上の学年に進むこと。「娘も高校2年に~した」 67 **進塁[しんるい]する** 野球で、次の塁に進むこと。「ランナーは次の打者のヒットで三塁に~した」 ## d 形容動詞の類 ### ●進歩的な 00 **進[すす]んだ** 考え方などが、ほかよりも進んでいる様子。「~教育を受けられる学校を選びたい」 01 **進歩[しんぽ]的[てき]な** 旧式な制度・習慣などを改めて、それよりも進歩したものにしようとする考え方である様子。「~な文化人の集まり」⇔保守的 02 **進取[しんしゅ]の** 意欲的に新しい物事を取り入れようとする様子。「~の気性に富む」 03 **進取[しんしゅ]的[てき]な** 従来のやり方とらわれず、意欲的に新しいものをとり入れる様子。「ことなかれ主義を打破し、〜に改革を行う」⇔退嬰的 04 **前向[まえむ]きな** 考え方・態度が進取的である様子。「~な態度で仕事に取り組む」→後ろ向き ### ●先進の→ 8906先んじるd●進んでいる様子 ### ●順調な様子 05 **順調[じゅんちょう]な** 物事が調子よく進んでいる様子。「計画が〜に進む」「新製品が〜な売れ行きをみせる」 06 **とんとん拍子[びょうし]の** 物事が非常に調子よく進んでいく様子。「結婚の話は〜にまとまった」「~に出世する」 07 **順風満帆[じゅんぷうまんぱん]の** 物事が非常に順調に進んでいる様子。「これまでの彼の人生は~だった」◇船が帆に追い風を受けて快調に進んでいく意から。 08 **滑[なめ]らかな** よどみなく進む様子。「おだやかな海面を、船は〜に進んでいく」「会議は〜に進行している」 09 **円滑[えんかつ]な** 物事が支障なく運ぶ様子。「会議が〜に進行する」 10 **スムーズな** 「滑らか」の洋語的表現。「~に交渉がまとまった」◇「スムース」ともいう。smooth ### ●能率的・効率的 11 **能率[のうりつ]的[てき]な** 能率がよい様子。「もっと〜な勉強の仕方があるはずだ」 12 **効率[こうりつ]的[てき]な** 無駄がなく、効率がよい様子。「経費を削減するためには、より~なシステムを開発する必要がある」 ### ●進み方がはやい様子 13 **飛躍[ひやく]的[てき]な** それまでの段階とは比べものにならないほど長足の進歩を遂げるまで進歩・発展する様子。「~な進歩を遂げる」 14 **長足[ちょうそく]の** 進歩や発展などが非常に速い様子。「この10年間でコンピューターは〜の進歩を遂げた」 15 **一瀉千里[いっしゃせんり]の** 物事が一気にはかどる様子。「長い間橋桁の部分で手間取っていたが、それが出来上がると〜に橋梁工事は進んだ」◇川の水が流れ始めたらそのままとどまることなく流れ下ることから。 <928> ## f 副詞の類 00 **滞[とどこお]り無[な]く** 物事がとまったりたまったりすることなく進む様子。「仕事が~終了した」 01 **着々[ちゃくちゃく]と** 物事が順序よくはかどる様子。「新社屋は~と完成に近づいている」 02 **とんとんと** 物事がとどこおりなく、なめらかに進む様子。「話は~とまとまって、来春結婚式を挙げることになった」 03 **すんなりと** 物事がとどこおりなく、なめらかに進む様子。「〜結婚するとは思えない」「混戦だと予想していたが、意外に~と勝負はついてしまった」 04 **すいすいと** 物事がとどこおりなく、なめらかに進む様子。「あの少年は川の向こう岸まで~泳いでいった」「仕事は~と進んだ」 05 **どんどんと** 物事が勢いをもって進む様子。「船は沖へ~進む」「こつを飲み込んだらしく、彼は〜うまくなっていった」 06 **ぐんぐんと** 物事の進み方が、力強くてはやい様子。「上昇する飛行機の窓から見る街は~小さくなっていった」「彼は、先頭に立つとほかのランナーを〜と引き離した」「彼の実力は~伸びている」 07 **ずんずんと** 物事や人の進み方が、勢いがあってはやい様子。「手順が決まると、事は~進んだ」「彼女は怒って席を立つと、出口のほうへ〜と歩いていった」 08 **真[ま]っ直[す]ぐに** ほかの場所に立ち寄ったりせず、目的の場所をめざして、ひたすら進む様子。「寄り道せずに〜行くんだよ」「学校が終わったら〜帰ってきなさい」 09 **一直線[いっちょくせん]に** ひたすらまっすぐに進む様子。「夢の実現に向かって、まっすぐに突き進む」 10 **直線[ちょくせん]的[てき]に** 目標に向かって脇目を振らずまっすぐに進んでいく様子。「こうと決めたら~突き進む」 11 **驀地[まっしぐら]に** 目標に向かって、わきめもふらず、勢いよく進んでいく様子。「~走っていく」 12 **一路[いちろ]** 目的の場所をめざして、ひたすら進んでいく様子。「列車は~東京へ向かう」 13 **一足[いっそく]飛[と]びに** 順序をふまずに進む様子。「課長を~部長になった」 14 **一歩[いっぽ]ずつ** はやくはないが、少しずつ確実に進む様子。「あせらずに~進んでいきましょう」 15 **一[ひと]歩[あし]一[ひと]歩[あし]** (1回足を前に出すごとに)注意して、少しずつ確実に進む様子。「滑らないように~足もとを確かめて流れを渡る」「目標に到達するまでには長い時間がかかると思いますが、みんなで協力して〜前進していきましょう」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **進退[しんたい]** 進むこととしりぞくこと。「前後を敵にはさまれ、われわれの〜はここにきわまった」 01 **一進一退[いっしんいったい]** 少し進んでは少ししりぞくこと。「試合は~といったところ」 ### ●進み具合 02 **進[すす]み** 進む度合い。「時間の〜が遅く感じられる」「英語の授業の〜が早い」 03 **運[はこ]び** 物事のはかどる度合い。「作業の~が思のほか早い」 04 **進[すす]み具合[ぐあい]** 物事の進む程度。「学習の〜を確かめる」 05 **進度[しんど]** 「進み具合」のややかたい言い方。「~を調整しながら個別指導を進める」▷~表 06 **進境[しんきょう]** 進歩の程度。「~著しい新人選手」 ### ●段階 07 **段階[だんかい]** 進み具合・程度などによって区切られたそれぞれの程度。「製造の~によって素材を変えている」 08 **階梯[かいてい]** 物事の学ぶべき順序に従って並べられた段階。特に初歩の段階の意で、入門書の書名に用いられることが多い。「修行の~」「次の〜に進む」 09 **ステップ** 仕事や目標に到達するまでのひとつひとつの段階。「一歩ずつ~を踏んで学習する」 step ### ●能率・効率 10 **能率[のうりつ]** 一定の時間内にどれだけの仕事ができるか、という割合。「休憩をとらずに長時間働いていると、だんだん〜が下がってくる」「仕事の〜を高める」「〜よく作業が進む」 ▷~給 11 **効率[こうりつ]** その作業をするために使った時間・労力・金銭などと得られた結果との比。「もっと〜を上げる方法はないだろうか」「このやり方では〜が悪すぎる」「~のよい働き方」 ▷~化。生産~ ## k 名詞の類:モノ 00 **出世[しゅっせ]作[さく]** それを発表したことにより、その人が世間に認められるきっかけとなった作品。「彼の~となったのは新人賞を受賞した小説だった」 01 **デビュー作[さく]** 世に出るきっかけとなった、いわば初舞台の作品。「~は才能のほとばしりを感じたが、あとは鳴かず飛ばずだ」◇「デビュー(仏début)」は、世の中に出る意。 ## q 名詞の類:イキモノ ### ●出世魚→ 2504泳ぐq●魚 ## S 名詞の類:ヒト 00 **進歩[しんぽ]派[は]** 現在の社会の矛盾や、旧式な制度などを進歩的に解決しようと考える人。 01 **出世頭[しゅっせがしら]** 仲間の中でいちばん早く出世した人。「同期の中の~といえば、部長になったあいつだよ」 02 **成[な]り上[あ]がり** 図低い地位や貧しい境遇から、高い地位についたり金持ちになった人。「~のくせになまいきだ」◇「成り上がり者」ともいう。軽蔑の気持ちをこめて用いる。 03 **成金[なりきん]** 突然金持ちになった人。「株で大もうけして〜になった」 ▷~趣味・にわか~・戦争~・~風◇将棋で、敵陣に入って金将と同じはたらきをするようになる駒の意から。 <929> ## u 名詞の類:トコロ 00 **進路[しんろ]** 進んでいく方向・道筋。「船の~を変える」「今後の台風の~には十分ご注意ください」 ▷~相談・~指導・~変更・~妨害 ⇔退路 01 **針路[しんろ]** (羅針盤の針が示す方向であることから)飛行機や船が進むべき方向。「南西に~を取る」「~を外れて他国の領海に侵入した」 02 **出世[しゅっせ]街道[かいどう]** 図出世する人がたどるべき道筋。「~をわきめもふらず突き進む」 03 **出世[しゅっせ]コース** あらかじめ出世することが決まっている道筋。「~に乗る」「コース(course)」は道筋の意。 # 4903 進める ## a 動詞の類 00 **進[すす]める** 前方に移動させる。「駒を~」「席を~」「将棋の駒を~」「結婚の話を~」「ペンを~」「時計の針を10分~」 01 **進行[しんこう]させる** (予定通りに)物事を進めること。「滞りなく披露宴を~する」「会議の司会を任される」▷議事~・司会~ 02 **推[お]し進[すす]める** 積極的にどんどん進める。「計画を~する」 03 **推進[すいしん]する** 「推し進める」の漢語的表現。「交通安全運動を~する」 04 **運[はこ]ぶ** 物事をうまく進める。「段取りよく事を~」「見合いの話をうまく運んでくれて助かった」 05 **移[うつ]す** 物事・動作などを、次の段階に進める。「あたためていた計画を実行に~」「思っているばかりではなくて行動に移したらどうだ」 06 **取[と]り運[はこ]ぶ** 物事を進行させる。「この件に関しては、衆知を尽くして結論に至るまで、特に慎重に〜べきである」 07 **展開[てんかい]する** 発展させて次の段階へと進めること。「新たな視点から~する」 08 **繰[く]り広[ひろ]げる** 新しい場面を次々と展開すること。「奇想天外なドラマを~」 09 **急進[きゅうしん]させる** 理想や目的を急いで実現させること。「性急に改革を〜する」 ### ●促進する → 8903はやめるa ## d 形容動詞の類 00 **急進[きゅうしん]的[てき]な** 理想や改革の実現を急いで進めようとする様子。「~な改革を推し進める」 01 **ラジカルな** 急進的で過激である様子。「~な考え方」◇「ラディカル」ともいう。radical 02 **漸進[ぜんしん]的[てき]な** 順を追ってゆっくりと目的の実現を進める様子。「システム導入を〜に進める」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **運[はこ]び** ①物事の運び方。「話の〜がうまいな」②物事が進んでいって落ち着いた最終の段階。「ようやく開店の~となった」 01 **取[と]り運[はこ]び** 取り運ぶこと。「会則を決定するというのなら、慎重な〜が必要である」 02 **段取[だんど]り** あらかじめ決めておく物事の進め方。「早急に専門委員会を設置し、夏までに答申を出させ、それをまとめて秋の大会にはかる、という〜だ」「パーティーの〜を決める」 03 **手筈[てはず]** あることを行うために、あらかじめ準備しておく方法や段取り。「国際会議は、同時通訳を介して5ヵ国語で進める~だった」「事が起きたら、すぐ逃げられるよう〜を整えておく」 ## S 名詞の類:ヒト 00 **急進[きゅうしん]派[は]** 急いで理想や改革を進めていこうとする考えの人。 # 4904 ひく ## a 動詞の類 00 **退[ひ]く** 今いる位置から後ろへ動いて、その場からいなくなったりする。「一歩後ろへひいてください」「隊長の『ひけ』の号令で、兵たちは我先にと逃げ出した」「いまさらあとにひけない」⇔進む◇「引く」とも書く。 01 **退[しりぞ]く** 「ひく」のややかたい言い方。「一歩~」「御前を~」 02 **下[さ]がる** 位置が後ろに移る。「この線よりも1歩〜こと」「前髪が長くなって目まで下がってきた」⇔上がる 03 **後退[あとずさ]る** 困難などに直面して、構え直すために、あるいは恐怖を感じて、うしろへ退く。「まもなく、前を向いたまま、うしろに下がる。「彼の怒りに燃えた目を見て、思わずあとずさった」◇「あとすざる」「あとじさる」「あとしざる」ともいう。「あとずさる」よりも「あとずさりする」の方がよく使われる。 04 **後退[あとずさ]りする** あとずさること。「詰め寄られて思わず〜する」「あとすざり」「あとじさり」「あとしざり」ともいう。 05 **後退[こうたい]する** 後ろに下がる(ようになる)こと。「狭い道で対向車が来たので〜した」「数々の障害のために計画が〜する」 06 **後進[こうしん]する** 図(船舶・車などが)後ろに進むこと。「政府高官の乗る車に突っこんだトラックは、少し〜すると、勢いをつけてもう一度激突した」⇔前進 ### ●背走する → 2501走るa●走る 07 **背進[はいしん]する** 戦いに敗れたり、形勢が不利と見て、敵軍はいっせいに〜した」 08 **バックする** 車や人が後退すること。「車を〜させる」 back ### ●どく 09 **退[ど]く** じゃまにならないように、今いる場所から別の場所に移る。「じゃまだ、どけ」「入り口に立っている人にどいてもらう」 10 **退[の]く** 「どく」の古い言い方。「雀の子そこのけそこのけお馬が通る〈小林一茶〉」 11 **道[みち]を空[あ]ける** 人や車などが道を通れるように自分がどく。「パンクした車を脇へ寄せて道をあけた」 12 **道[みち]を譲[ゆず]る** 人や車などが道を通れるように自分がどく。「山道を登る途中で、後ろから来る夫婦連れに道を譲った」 <930> 13 **引[ひ]っ込[こ]む** 目立つところから目立たないところへ移る。「店の奥に~」「東京を離れ、田舎に~」 14 **すっこむ** 「引っ込む」の俗語。「自分の部屋に~」「お前はすっこんでろ」 15 **引[ひ]き下[さ]がる** 今までいたところから、しりぞく。「母は客人にお茶を出すと、すぐに台所に引き下がった」 ### ●立ちのく 16 **立[た]ち退[の]く** 意思に反して今いる場所から出ていく。「道路拡張のためアパートから~」 17 **引[ひ]き取[と]る** その場から立ちのく。「仕事が忙しそうだから、今日は引き取ったほうがよさそうだ」「もうお話しすることはございませんので、どうかお引き取りください」 18 **引[ひ]き払[はら]う** 今までいた所などから、すっかりしりぞく。「東京を引き払って、田舎へもどる」 19 **退去[たいきょ]する** (強制されて)立ちのくこと。「不法侵入者を〜させる」▷国外~ 20 **退却[たいきゃく]する** 戦いにやぶれたり不利になったりして、後方にしりぞくこと。「敵の攻勢に押されて~する」 21 **撤退[てったい]する** 陣地を引き払い退却すること。「敗色が濃く〜する」▷~作戦◇「業績不振の分野から撤退する」のように、仕事上の競争などについていうこともある。 22 **撤収[てっしゅう]する** 軍隊などが引き揚げること。「派遣部隊が〜する」 23 **転進[てんしん]する** 軍隊が進路を変えて、場所を移すこと。「南部丘陵地帯に~する」◇旧日本軍で「退却」のかわりに用いられた語。 24 **凡退[ぼんたい]する** 野球で、有効な打撃をしてアウトになって引っ込むこと。「第一打席では惜しくも〜した」▷三者~ ### ●引き揚げる△ 2704帰るa●帰るためにあるところを離れる ## f 副詞の類 00 **すごすごと** 目的が達せられなかったり失望したりして、元気なくその場からしりぞく様子。「断られたからといって〜と帰ってきたわけではないだろうな」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **立[た]ち退[の]き** 立ち退くこと。「市から〜を命じられる」 # 4905 どける ## a 動詞の類 ### ●どける 00 **退[ど]ける** じゃまなものをわきへ移して、その場所をあける。「じゃまだから、道の上にある石を~」 01 **退[の]ける** 「どける」の、やや古い言い方。「引く」「書く。「どける」が単独で用いられるのに対して、「のける」は「押しのける」「遠のける」のように、複合語で用いられることが多い。 02 **退[ど]かす** じゃまなものを、今あるところから別の場所に移す。「車をどかしてください」「あの建物をどかさないと、道がつくれない」 03 **退[しりぞ]ける** じゃまなものを、今いる場所から離す。「人目を~けて密談する」◇「斥ける」とも書く。 04 **押[お]し退[の]ける** 押すようにしてどける。「開場と同時に、いい席を取ろうと、他人を押しのけて突進するファン」 05 **押[お]し遣[や]る** 押してどける。「じゃまな物を隅に~」「古くからいる者の意見は押しやられてしまった」のように、物以外のことについてもいう。 ### ●排除する△ 6011除けるa●排する ### ●撤する△ 6000取るa●取り除く ### ●遠ざける△ 8104離すa●遠ざける ### ●ひく 06 **退[ひ]く** ある場所から、そこにある人や物を自分のところへ移動させること。「対象物が限定される。「引く」とも書く。 07 **引[ひ]き揚[あ]げる** ある場所に、ある目的で派遣したり、貸し出した人や物を、自分のところに戻す。「軍隊を~」「資金を~」「大学医学部が派遣医を民間病院から~」 08 **撤兵[てっぺい]する** 外国などに派遣していた軍隊を引き揚げること。「紛争解決後は一日も早く〜することを約束する」→出兵 09 **引[ひ]っ込[こ]める** 一度出したものを元に戻す。「一度出した手を慌ててポッケに~」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **肘鉄砲[ひじでっぽう]** 肘で相手を強く突きのけること。「いきなり寄ってきた男に〜をくわす」 01 **肘鉄[ひじでつ]** 「肘鉄砲」の略。 # 4906 あく ## a 動詞の類 00 **開[あ]く** ある場所をふさいでいたものが取り除かれて、出入りできる状態になる。「窓が~」「口が~」「びんのふたが~」⇔閉まる、閉じる 01 **開[ひら]く** 何かでふさがれていたり、ひとつにまとまったりしているところ・ものが、広い空間をもった状態になる。「扉が~」「傘が~」「つぼみが~」⇔閉まる、閉じる◇「戸がひらく」という表現は、ふつう、引き戸ではなく、押したり手前に引いたりする戸について用いられる。 ### ●開ける△ 7504広いa●広がる ### ●開花する△ 0108咲くa●咲く ### ●鍵があく 02 **開[あ]く** 錠がかかっている状態が、錠がかかっていない状態になる。「この鍵はなかながかあかない」 03 **外[はず]れる** 戸などをあけられないようにしていたものが、そこから移動して、戸をあけられる状態になる。「掛け金が~」 ## d 形容動詞の類 00 **片開[かたびら]きの** 一方にだけひらく様子。「~の窓から外を眺める」 <931> **リョウびらき[片開き]** 中央から左右に分かれてひらく **【観音[かんのん]開[びら]き】** 観音堂の厨子の扉のように、中央から左右に分かれて開く両開きの開き戸。◇観世音の像を入れる厨子ででの扉がこのような造りであることから。 **【外[そと]開[びら]き】** 戸が外側に向かってひらく様子。「~のドアが急に開いていく様に驚いて、思わず飛びのいた」 ▷内開き **【内[うち]開[びら]き】** 内側に向かってひらく様子。「オフィスの~のドア」 ▷外開き **【半開[はんびら]き】** 半分ひらいている様子。「ドアが~になっている」 **【半開[はんかい]の】** 図半びらき。「ドアを〜にしてのぞいて見る」 **【全開[ぜんかい]の】** いっぱいにひらく様子。「窓を〜にして、空気を入れ替える」「エンジンを全開にする」のように「能力がすべて出る様子」の意でも用いる。 ●満開の△0108咲くd ## h 名詞の類:コト・サマ **【開[ひら]き】** ひらくこと。「戸が変形して〜が悪くなった」 **【半[はん]ドア】** 戸の下部がきちんと閉まっていないこと。「うっかり~のまま車を走らせてしまった」「~が続くとアラームが鳴る」◇「ドア(door)」は「戸」の意。 ## u 名詞の類:トコロ **【開[ひら]き口[ぐち]】** 家や物などの外部に向かってひらく(ひらいた)ところ。「岩礁に乗り上げて船底にぽっかり〜があいた」 ▷入り~・出~・傷~ **【開口[カイコウ]部[ブ]】** 建物や体のうちで、外部に向かってひらいたところ。建物の窓、出入り口、換気口など、および体の口、鼻の穴、耳の穴、肛門など。 ●穴△6016うがつu # 4907 あける ## a 動詞の類 ●あける **【開[あ]ける】** 隔[へだ]てたり、仕切[しき]ったり、おおったりしたものを取り除[のぞ]いて、中にあったものを見えるようにしたり、出入りできるようにしたりする。「冷蔵庫をあけて牛乳をとり出す」「プレゼントの包みを~」「玄関の鍵を~」 →閉[し]める、閉[と]じる **【広[ひろ]げる】** 包[つつ]んだりたたんだり巻[ま]いたり閉[と]じたりしたものをひらいて広くする。「山の頂上で弁当を~」「机の上に教科書を~」「パラソルを〜」 ◇「拡[ひろ]げる」とも書く。 **【開[ひら]く】** 閉[と]まっていたものの開口部[かいこうぶ]を広[ひろ]げる。「門を~」「雑誌をひらいて読む」「口を~」 ▷閉[と]じる、閉[と]ざす ◇比喩的に「外国製品に門戸をひらく」などと用いる。 **【押[お]し開[あ]ける】** 押[お]して開[あ]ける。特に、両手[りょうて]などで両側[りょうがわ]に押[お]し広[ひろ]げるようにしてあける。「重いドアを押しあけて会場に入った」 **【抉[こ]じ開[あ]ける】** 狭[せま]いところなどに道具[どうぐ]を差[さ]し込[こ]むなどして無理[むり]にあける。「ドアをこじあけて押し入る」 **【開[あ]け放[はな]す】** ①すっかりあけてしまう。「窓をあけ放して換気をする」 ②あけたままにしておく。「戸をあけ放して出ていく」 ◆「明[あ]け放[はな]す」とも書く。 **【開[あ]け放[はな]つ】** 「あけ放す」の古[ふる]めかしい言[い]い方[かた]。「あけ放った門から群衆がなだれ込んだ」「窓があけ放たれた」 ◇「明[あ]け放[はな]つ」とも書く。 **【開放[カイホウ]する】** 戸[と]などをあけ放[はな]しにして、自由[じゆう]に出入[でい]りできるようにすること。「上映中[じょうえいちゅう]のドアを~しないでください」「自宅の庭を子供たちの遊び場として〜する」 →閉鎖[へいさ] ◇比喩的に「閉鎖的な市場を開放する」などと用いる。 ●特定のものをひらく **【開脚[カイキャク]】** 足を大きくひらくこと。「~して胸を床につける柔軟体操」 ▷~跳[と]び・~前転[ぜんてん] ↔閉脚[へいきゃく] **【股[また]割[わ]り】** 相撲[すもう]で、力士[りきし]が股関節[こかんせつ]を柔軟[じゅうなん]にするために両足[りょうあし]を大きくひらくこと。「~して悲鳴[ひめい]をあげる」 **【大[おお]手[で]を広[ひろ]げる】** (次[つぎ]の動作[どうさ]をするために)左右[さゆう]の肩先[かたさき]から手[て]の先[さき]までを横[よこ]に大きく広[ひろ]げる。「男は、暴れ馬の前に大手を広げて立ちはだかった」「彼らには、多くの難民を、大手を広げて迎え入れる余裕はない」 **【開門[カイモン]】** 門をひらくこと。また、門をひらいて出入りできるようにすること。「毎朝[まいあさ]7時に~する」 ↔閉門[へいもん] **【開扉[カイヒ]】** 図[イラスト]扉[とびら]をひらくこと。「上演中の~を禁止する」 ▷誤~ **【開封[カイフウ]】** 封[ふう]をしてある手紙[てがみ]などをあけること。「本人以外の~を厳禁する」「息子あての手紙を〜してしまった」 **【開[ひら]く】** 「開封」の古い言い方。「断りなく~のは禁物だ」「封をしてあるものを〜」 ↔閉[と]じる ●開場する→9003始めるa●その日の業務・営業を始める ●開帳する→2100示すa●公開する ●目を大きくひらく **【見開[みひら]く】** 目を大きくひらく。「じっと目を見ひらいて、その出来事を見守った」 **【見張[みは]る】** (びっくりして)目を大きく見ひらく。「すばらしい出来映えに目を~」 ◇「瞠[みは]る」とも書く。 ●開閉する **【開[あ]け閉[し]めする】** あけたり閉[し]めたりすること。「冷蔵庫をひんぱんに〜しないようにしてください」「窓の位置が高すぎて、〜が容易でない」 **【開[あ]け閉[た]て】** 戸や障子をあけたり閉めたりすること。「障子を荒々しく〜する」 **【開閉[カイヘイ]】** 「開け閉め」のかたい言い方。「扉を〜するときは静かに」「ドアの〜にご注意ください」 ●まばたきする **【瞬[まばた]きする】** まぶたを閉[と]じたりひらいたりすること。「~しないでレンズを見てください」「~もせずに見つめる」 **【瞬[またた]く】** 何度[なんど]もまばたきする。「いつも目をまたたいているのが神経質に見える」 ◇ <932> 「目[め]を叩[たた]く」意から。「またたく間(ごく短い間)」の形で用いられることが多い。 **【瞬[しばたた]く】** 何度もまばたきする。「男は目をしばたたいて、考え込んでいる」「口を開き、目をしばだたく」 「しばたく」ともいう。古めかしい言い方。 ●鍵をあける **【開[あ]ける】** 錠[じょう]がかかっていない状態にする。「ドアの鍵をあけてくれ」「引き出しの鍵を~」 **【外[はず]す】** 戸などがあけられないようにしていたものを、そこから移動して、戸をあけられる状態にする。「掛[か]け金[がね]を外して家の中に侵入する」 **【解錠[カイジョウ]】** 錠をあけること。「車のキーをリモコンをつかって〜する」「パスワードを入力して〜する」 ↔施錠[せじょう] **【解除[カイジョ]】** 錠をはずしたり回避したりする装置などを止めること。「防犯システムを〜しないと金庫には入れない」 ## d 形容動詞の類 **【開[あ]けっ放[ぱな]しな】** 戸や窓などをすっかりあけたままにしてある様子。「どうも寒いと思ったら、窓が〜だ」 ◇「あけはなし」の転。「明けっ放し」とも書く。比喩的に性格などに関しても用いる。 **【開[あ]けっ広[ぴろ]げな】** 戸や窓などをすっかりあけておく様子。「風通しのよい〜な座敷」 ◇「あけひろげ」の転。「明けっ広げ」とも書く。比喩的に性格などに関しても用いる。 **【開放[カイホウ]的[テキ]な】** 閉[と]ざされている感じがなく、戸や窓などが大きくひらいていて、広々[ひろびろ]とした感じである様子。「建物の中央に広々とした〜なスペースがある」 →閉鎖[へいさ]的[てき] ◇「開放的な家庭」「開放的な政策」「開放的な性格」のように、比喩的に、隠しだてをせず自由に外部の人やものを受け入れる様子の意でも用いられる。 **【オープンな】** 「開放的」の洋語的表現。「~な建造物でいろんな人が出入りしていた」 ▷open **【大股[おおまた]開[びら]きの】** 股[また]を大きくひらいている様子。「電車の中で〜でがすわれなくなるので迷惑だ」「女の子が〜なんてみっともない」 **【半封[はんぷう]の】** 郵便物に半分封をする様子。「雑誌を~で送る」 ## f 副詞の類 **【かっと】** 急[きゅう]に目[め]を大[おお]きく見開[みひら]く様子。「一目[ひとめ]見てかっと目を見ひらいて立っているのが仁王様だ」「いちゃもんをつけてきた若い男を〜にらむと、相手はそそくさと逃げていった」 **【ぱっちりと】** 目[め]を大[おお]きく見開[みひら]く様子。「眠りから覚めた女の子は、〜と目をあけた」 **【ぱちくりと】** びっくりして大きく目を見ひらいたり、まばたきしたりする様子。「幼い子がいやに大人びたことを言うので、まわりの人は目を〜させた」 **【ぱちぱちと】** 続[つづ]けて何度[なんど]もまばたきする様子。「目にこみが入ったら〜としてごらん」 **【しょぼしょぼと】** よく見えないために、何度も目を細く見てまばたきする様子。「徹夜したらしく、彼は目を〜させながら机に向かっていた」 ## h 名詞の類:コト・サマ **【立[た]て付[つ]け】** 戸や障子などのあけしめの具合。「古い家なので〜が悪い」 ◇「建て付け」とも書く。 ## k 名詞の類:モノ ●鍵 **【鍵[かぎ]】** 錠[じょう]の穴に差し入れてあけたり閉めたりする金具。「〜で玄関ドアをあける」 **【合[あ]い鍵[かぎ]】** もとになる鍵と合わせてつくる同じ形の鍵。「万一にそなえて〜をつくっておいたほうが安心だよ」 **【キー】** 「鍵」の洋語的表現。「車の〜を渡すか」「エンジンをかけて」 ▷〜ホルダー ▷key **【マスターキー】** 集合住宅やホテルなどで用いる、複数の異なった錠を一つで開けることのできる鍵。 ▷master key **【スペアキー】** 予備の鍵。「~を引き出しにしまっておく」 ▷spare key ●開き戸 △4909閉めるk ●いろいろな戸や扉 ## S 名詞の類:ヒト ●ドアマン △4303働くs ●店などで働く人 # 4908 閉まる ## a 動詞の類 **【閉[し]まる】** あいている部分がなくなる。「戸が〜」「ふたが閉まらない」 ↔あく、ひらく ◇「締[し]まる」とも書く。 **【閉[と]じる】** 離[はな]れた部分が合わさるようにして、一つになる。「まぶたが自然に〜」「本を〜」「傘を〜」「店を〜」 ↔あく、ひらく **【塞[ふさ]がる】** あいていたものが閉[と]じて、通[とお]れなくなる。「雪で道が〜」「傷口が〜」「ものも言えぬほど胸が〜」 ↔あく **【閉塞[ヘイソク]する】** 閉ざされてふさがること。「〜した時代に風を通す」 ## h 名詞の類:コト・サマ **【締[し]まり】** 閉まること。「戸の〜が悪い」 ◇「閉まり」とも書く。 # 4909 閉める ## a 動詞の類 **【閉[し]める】** あいている部分がなくなるようにする。「戸を~」「風が強いので窓を~」 ↔あける ◇「締[し]める」とも書く。 **【閉[し]め切[き]る】** 閉めたままにする。「一日中窓を閉め切っている」 ◇「締め切る」とも書く。 **【閉[た]てる】** 戸やふすまなどを閉める。「うるさいのですまをたててください」 ↔あける ◇古めかしい言い方。 <933> **【立[た]て切[き]る】** 戸[と]やふすまなどをぴったり閉[し]める。「戸をたて切って閉じこもる」◇「立て切る」とも書く。 **【閉[と]じる】** 離[はな]れた部分が合わさるようにして、一つにする。「本を〜」「傘を〜」「店を〜」「まぶたを〜」「目を〜」 ↔ひらく、あける **【閉[と]ざす】** 出入[でい]りできないようにしたり、外部[がいぶ]から見[み]たりできないように、しっかりと閉[し]める。「門を~」 ↔ひらく ◇「鎖[とざ]す」とも書く。「心を閉ざす」のように、比喩的に、外部との交流を絶つ意でも用いる。 **【塞[ふさ]ぐ】** あいている所をおおったり、つまらせたりして、閉[と]じた状態[じょうたい]にする。「風が入ってきて寒いから、そのすき間をふさいでほしい」「大きなトラックが横転して、道をふさいでいる」 **【閉鎖[ヘイサ]する】** 建物[たてもの]や施設[しせつ]を閉[と]ざして機能[きのう]しない状態[じょうたい]にすること。「工場を〜する」「インフルエンザで学校が〜される」▷学級~ ↔開放[かいほう] **【閉鎖[ヘイサ]する】** 出入[でい]りができないように閉[と]ざすこと。「がけ崩[くず]れで道路を一時[いちじ]〜する」「国境を〜する」 **【封鎖[フウサ]する】** 通路[つうろ]や出入[でい]り口[ぐち]をふさいで閉[と]ざすこと。「バリケードで道路を〜する」 **【閉塞[ヘイソク]する】** 通路や出入り口をふさいで閉ざすこと。「運河を〜する」「火災現場は避難経路が〜されていた」 ●開閉・まばたき→4907あけるa ●開閉する ●まばたきする ●特定のものを閉める **【閉脚[ヘイキャク]する】** 足[あし]を閉[と]じたまま跳[と]び箱[ばこ]をとぶ」▷~跳び ↔開脚[かいきゃく] **【閉門[ヘイモン]する】** (公共[こうきょう]の建物[たてもの]の)門[もん]を閉[し]めること。「中学校は午後8時に〜するので、閉め出されないよう気をつけよう」 →開門[かいもん] **【閉場[ヘイジョウ]する】** 劇場[げきじょう]などの入口[いりぐち]を閉[し]めて、入場[にゅうじょう]できないようにすること。「終演後[しゅうえんご]まもなく〜します」 ↔開場[かいじょう] ●目を閉じる→2903つぶるa ●つぶる ●鍵をかける **【掛[か]ける】** 錠[じょう]をかけてあけられない状態にする。「金庫にしっかりと鍵を〜」 ◇「鍵をかける」「錠をかける」などの形で用いられ、単独では用いられない。 **【施錠[セジョウ]】** 図[イラスト]錠[じょう]をかけること。「閉館後[へいかんご]、扉[とびら]にきちんと〜する」 ↔解錠[かいじょう] **【戸締[とじま]まり】** 就寝[しゅうしん]時[じ]などに、建物[たてもの]の出入[でい]り口[ぐち]・窓[まど]・門[もん]を閉[し]め、鍵[かぎ]をかけ、外から入れないようにすること。「しっかり〜してから出かける」 **【ロックする】** 「鍵をかけること」の意の洋語的表現。「ドアを〜する」▷ドア〜 ↔アンロック ▷lock ●封じる **【封[フウ]をする】** 封筒[ふうとう]や封書[ふうしょ]を閉[と]じること。「大切な手紙なので、きちんと封をしてあるのを確かめてから投函[とうかん]した」 **【封[フウ]じる】** あけられないように封[ふう]をする。「しっかりと封じられた小包[こづつみ]」 ◇「封[ふう]ずる」ともいう。 **【封緘[フウカン]する】** 封筒などを閉じて投函する。「封」も「緘」も手紙などの封をしたところに書く字。 **【厳封[ゲンフウ]】** 図[イラスト]厳重[げんじゅう]に封[ふう]をすること。「成績証明書を封筒に入れて〜する」 **【密封[ミップウ]する】** すき間なく封をすること。「大切な書類なので〜してから保管する」 **【密閉[ミッペイ]する】** 開口部を閉じて、まったく出入りができないようにすること。「窓がなく〜された空間」「瓶にジャムをつめて〜する」 ## d 形容動詞の類 **【閉[し]め切[き]りの】** 戸や窓を、閉めたままにしている様子。「20年間〜にして使っていない部屋」 ◇「締め切り」とも書く。 **【閉鎖[ヘイサ]的[テキ]な】** 外部の人やものを受け入れない様子。「〜な土地柄」「〜な町を嫌って町へ出た」 ↔開放[かいほう]的[てき] ## f 副詞の類 **【ぴったりと】** すき間がない様子。「タンスを壁に〜とつける」 **【きっちりと】** 整然としてすき間がない様子。「ふたを〜閉める」 **【ばちんと】** 口金[くちがね]などを音を立てて閉める様子。「財布の口金を〜閉める」 **【ばたんと】** 戸などを音を立てて閉める様子。「風に続きと下を閉める音が聞こえた」 **【ぴしゃりと】** 戸や障子[しょうじ]などを勢いよく閉める様子。「怒った妻は障子を〜閉めて出ていった」 **【ぴしゃっと】** 「ぴしゃりと」を強めた言い方。「ステレオの音がうるさいので下の部屋へ苦情を言いに行ったが、鼻先でドアを〜閉められてしまった」 ## k 名詞の類:モノ ●開閉するもの **【戸[と]】** 部屋[へや]・建物[たてもの]の出入[でい]り口[ぐち]や窓[まど]などにつけられる、開[あ]け閉[し]めをするためのもの。「〜をあける」「〜を閉める」 ◇複合語になって下接[かせつ]した場合は「ど」と濁音[だくおん]になる。かつては「門」と書き、出入り口の意味で用いた。 **【扉[とびら]】** 押[お]したり手前[てまえ]に引[ひ]いたりしてあける戸。 **【ドア】** 洋風[ようふう]の扉。「玄関の〜をあける」 ▷自動[じどう]~ ▷door **【襖[ふすま]】** 部屋のあいだの仕切[しき]りや、押[お]し入[い]れと部屋のあいだの仕切りとして使われる、和紙[わし]や布[ぬの]を張[は]った戸。「〜をあけて一礼[いちれい]する」「みごとな絵の描かれた〜」 ◇「ふすま障子」の略。 **【唐紙[からかみ]】** 金泥[きんでい]・銀泥[ぎんでい]を含むいろいろな模様[もよう]のついた紙を張ったふすま。「唐紙障子」の略。広義[こうぎ]では、無地[むじ]のふすまも指す。 **【障子[しょうじ]】** 部屋と廊下[ろうか]との間仕切[まじき]りとして、また明[あ]かりをとりいれるために使われる、格子[こうし]に組[く]んだ木[き]の桟[さん]に紙を張[は]った戸。「〜をあけて庭の雪を見る」▷雪見~ ◇かつては「明かり障子」といった。 **【窓[まど]】** 外部[がいぶ]から光[ひかり]を採[と]り入[い]れたり、風[かぜ]を通[とお]したり、景色[けしき]を眺[なが]めたりするために、壁[かべ]などに設[もう]けてある開口部[かいこうぶ](の戸)。「列車[れっしゃ]の〜から外をながめる」「〜が多い、明るい部屋」◇「窗」とも書く。「心の窓」「世界の窓」のように、比喩的に、内部と外部を結ぶものの意でも用いる。 **【ゲート】** 競馬[けいば]・レース[れーす]が始[はじ]まるときに馬[うま]を中[なか]に入[い]れて、スタートと同時[どうじ]にひ <934> # 閉める 4909k **ゲート** 競技場の出入り口にある、ひらくと大きく仕切り。「~がひらいて、馬がいっせいに走り出した」▶gate **門戸[もんこ]** 門と戸。「外国に~を閉ざす」⇔~をひらく」◇多く、外部の人やものを受け入れるための入り口の意で用いる。 **カーテン** 間仕切り・飾り・日よけなどのために、窓の内側につるす布。「~を引いて部屋を暗くする」▷オーダー~・遮光~・~レール▶curtain **ブラインド** 日よけ・目隠しのために窓の内側に取りつける、細長く薄い板をつなげたもの。「~をあげる」「~をおろす」▶blind **暗幕[あんまく]** 映写する場所を暗くするためのカーテン。 ### ●門 2600通るw ### ▶幕 4309演じるk ●幕 ### いろいろな戸や扉 **雨戸[あまど]** 雨・風を防いだり、防犯をしたりするために、窓の外側に取りつける戸。「夜になると防犯のために~を閉める」 **シャッター** 防犯や防火のために、建物の出入り口や窓などの外側に取りつける、金属製の巻き上げ式の扉。「もう夜も遅かったので、商店はみな〜をおろしていた」▶shutter **鎧戸[よろいど]** ①「シャッター」の古風な言い方。②遮光・通風のため、細長い板を、すき間ができるように、斜めに何枚も取りつけた戸。 **開[ひら]き戸[ど]** 手前に引くか向こうに押すかして開閉する戸。 **開[ひら]き** 「ひらき戸」の略。「~をあけて物をとりだす」 **引[ひ]き戸[ど]** 左右に引いて開閉する戸。 **引[ひ]き違[ちが]い戸[ど]** 2枚以上の戸を2本以上のレールや溝の上を滑らせ、左右に引いて開閉するもの。 **格子戸[こうしど]** 細い角材などを、すき間をあけて縦横に組み合わせてつくった戸。 **板戸[いたど]** 板を張った戸。 **蔀[しとみ]** 釣り上げてあける、格子を取りつけた戸。平安時代以降、寝殿造りや神社仏閣に用いられた。 **ガラス戸[ど]** 枠にガラスをはめ込んだ戸。◇「ガラス」はオランダ語glas。「硝子」ともあてる。 **サッシ** 金属の窓枠(の、割れにくいガラスをはめ込んだ戸や窓)。▷アルミ~▶sash **網戸[あみど]** 虫の侵入を防ぎながら、空気を通すための、網を張った戸。 **雪見障子[ゆきみしょうじ]** 下半分にガラスがはめこんであり、その内側に上下に開け閉めする小障子がはめ込んである障子。「~越しに庭を見る」◇「摺り上げ障子」ともいう。 **鉄扉[てっぴ]** 鉄製の扉。「洋館の重い〜」 **門扉[もんぴ]** 門の扉。 **大戸[おおど]** 家の表口の大きな戸。 **妻戸[つまど]** 家の端にあるひらき戸。 **潜[くぐ]り戸[ど]** かがんで通る、低い小さな出入り口。 **脇戸[わきど]** 門などのわきにある、小さな出入り口の戸。◇「腋戸」とも書く。 **木戸[きど]** 庭や屋外の通路に設けた、木製の簡単なひらき戸。 **裏木戸[うらきど]** 家の裏側に設けた木戸。 **折[お]り戸[ど]** 蝶番で2つ以上に折りたためるように細工した戸。「仏壇の〜を丁寧に開く」 **枝折戸[しおりど]** 庭の通路などに設けた、木の枝や竹などを、すき間をあけて組んでつくった、簡単なひらき戸。◇「柴折り戸」「柴戸」とも書く。 ### ●アコーディオンドア 6503区切るm ●仕切り ### ●いろいろな窓 **窓[まど]** 建物の壁などにつくった、明かりとりや風通しのための開口部。 **ガラス窓[まど]** 枠にガラスをはめ込んだ窓。「曇った〜をふく」 **小窓[こまど]** 小さな窓。「台所の〜から外の様子をうかがう」 **丸窓[まるまど]** まるい窓。◇「円窓」とも書く。 **二重窓[にじゅうまど]** 断熱や遮音のために、二重につくられた窓。 **出窓[でまど]** 建物の外側に張り出してつくられた窓。 **張[は]り出[だ]し窓[まど]** 出窓。◇「出窓」のほうが一般的。 **格子窓[こうしまど]** 細い角材などを、すき間をあけて縦横に組み合わせたものを取りつけた窓。 **連子窓[れんじまど]** 細い木材や竹材を、縦または横に、すき間をあけて一定の間隔で取りつけた窓。 **書窓[しょそう]** 書斎の窓。 **引[ひ]き違[ちが]い窓[まど]** 2枚以上の窓を2本以上のレールや溝の上を滑らせ、左右に引いて開閉するもの。 **覗[のぞ]き窓[まど]** 外部や内部の様子を知るためにのぞき見る小窓。 **掃[は]き出[だ]し窓[まど]** 人が出入りできるように、床や畳と同じ高さにつくられた小窓。◇「掃き出し」ともいう。 ### ●換気のための窓 2604通すu ●通風口 ### ●天窓・明かり窓 8704明るいk ●明かり取り ### ●飾り窓 2100示す ●何かを見せる場所だ。 ### ●乗り物の窓 **車窓[しゃそう]** 列車や自動車の窓。「~の風景を楽しむ」 **船窓[せんそう]** 船の窓。「~からは岬の突端が見えた」 **舷窓[げんそう]** 船の側面の小窓。 **機窓[きそう]** 飛行機の窓。「~からは富士山がきれいに見えた」 ### ●錠 **錠[じょう]** 戸や扉・ふたなどに取りつけて勝手にあけることができないようにする金具。「門の~をさす」「雨戸の~をおろす」「玄関に~をかける」▷手~・施~ <935> 53 **鍵[かぎ]** 戸・ふたなどに取りつけて、あるいは差し込んだりするために、あけたりしめたりするようにするための器具の総称。「~をかける」「~をあける」「~を取りかえる」◇本来は、錠に差し込んであけたりしめたりするためのものをいう。 54 **南京錠[なんきんじょう]** U字形に曲げたかんぬきの一方を押し込むとかかるようになっている、箱形の錠。◇形から「巾着錠」ともいう。 55 **箱錠[はこじょう]** 金属製の箱に収められた錠。箱の鍵穴に鍵を差し込んで回し開閉する。 56 **シリンダー錠[じょう]** ドアに取りつける、鍵を差し込む部分が丸い筒の形をしている錠。◇「シリンダー(cylinder)」は内燃機関のピストンが往復する円筒部分。 57 **錠前[じょうまえ]** 「錠」のややくだけた言い方。「~をこじあける」 58 **掛け金[かね]** 開閉する戸やふたを閉めて固定にする金具。◇「かきがね」ともいう。 59 **閂[かんぬき]** 戸などを閉めて固定するために差し込む横木。「~をかける」「~をさす」 ### ●鍵・キー △ 4907あけるk●鍵 ### ●手錠 △ 4604つかまえるk●人をつかまえる道具 ### ●密閉するためのもの 60 **蓋[ふた]** 開口部を覆って中身が出ないようにするもの。「瓶の~をあける」「きっちり〜をしめる」 61 **栓[せん]** 中身がこぼれないように、器物などの口に差し込んだりはめたりするもの。「ビールの~を抜く」 62 **キャップ** びん・万年筆などのふた。cap 63 **王冠[おうかん]** 先の細いびんにはめる金属のふた。◇形が冠に似ていることから。 ### ●あけしめするもの 64 **栓[せん]** ガス・水道などを出したり止めたりするための器具の総称。▷給水~・消火~ 65 **コック** 「栓」の洋語的表現。「ガスの〜を閉める」 cock 66 **元栓[もとせん]** 水道やガスを建物に引きこむ管がいくらかに分かれる前の、元のところにある栓。「外出するときはガスの~を閉める」 67 **水栓[すいせん]** 上水道で水を出したり止めたりする栓。 68 **蛇口[じゃぐち]** 水道管の先に取りつけて、水を出したり止めたりする金具。「~をひねっても水が出てこない」 69 **カラン** 「蛇口」の洋語的表現。▶オkraan 70 **弁[べん]** 管などを通る液体や気体の出入りを調節するために、あけたり閉めたりする装置。「~をしめる」▷安全~・排気~◇「瓣」とも書く。 71 **バルブ** 「弁」の洋語的表現。「閉じていた〜がひらいてしまい、水が流れこんできた」 valve ### ●ファスナー 72 **ファスナー** 衣服やバッグなどに使用する開閉具。◇「スライドファスナー(slide fastener)」から。 73 **ジッパー** 「ファスナー」の別称。◇もと商標名。zipper 74 **チャック** 「ファスナー」の古い言い方。「巾着」をもじった商標名からといわれる。Chack # 4910 回る ## a 動詞の類 00 **回[まわ]る** あるものの周囲やある点を中心に円を描くように動く。「風車が~」「月が地球の周りを~」◇「廻る」とも書く。 01 **回転[かいてん]する** ある軸を中心にして、回ること。「モーターが〜する」 ▷~軸・~木馬◇「廻転」とも書く。比喩的に「頭の回転が速い」などともいう。 02 **逆回転[ぎゃくかいてん]する** 逆の方向へ回転すること。「ねじをゆるめるときは、~させる」 03 **巻[ま]く** 空気や水が回転するように動く。「風が渦を〜」「竜巻が渦を巻いて進む」◇「捲く」とも書く。 04 **円[えん]を描[えが]く** まるい線をかくように動く。「獲物をねらって、鷹が空に円をかく」 05 **渦[うず]を巻[ま]く** 水などが中心に向かって輪のようにぐるぐる回る。「濁流が渦を巻いて流れる」 06 **渦巻[うずま]く** 渦を巻く、のかたい言い方。「〜激流にのみこまれる小舟」「人々の不満や不信が渦巻いている」「人々の欲望が渦巻く大都会」のように、比喩的に、感情や思いが激しく入り乱れる意にも用いられる。 07 **空回[からまわ]りする** 車輪などが地面から離れたり、機械がからだに回ること。「タイヤが〜して進めない」◇「からまわり」のかたい言い方。 08 **空転[くうてん]する** 車輪などが地面との摩擦力を失って空回りすること。「ぬかるみで車輪がする」 09 **スピンする** その場でそれ自身を軸として回転すること。特に、自動車が急ブレーキをかけたりしたときに横滑りして回転してしまうことをいう。「カーブを曲がり切れずに車が〜した」 ►spin 10 **旋回[せんかい]する** 中心とした大きな円を描くように動くこと。「飛行機が上空を〜する」 11 **回旋[かいせん]する** 回って向きを変えること。「舞台の盆が~する」▷~塔◇「廻旋」とも書く。 12 **転回[てんかい]する** 回って方向が大きく変わること。「いすを~させて、後ろを見る」▷急~ ◇方針などが大きく変わる意にもいう。 13 **自転[じてん]する** 物体がそれ自身の軸のまわりを自分自身が回転運動すること。「地球は1日に1回~している」⇔公転 14 **公転[こうてん]する** 天体がほかの天体のまわりを回ること。「地球は太陽の周囲を〜している」⇔自転 ### ●ころがる 15 **転[ころ]がる** 物が回転しながら進む。「ボールが坂をころがっていく」 16 **転[ころ]げる** 勢いよく転がる。「そんな年で階段をころげてもおかしい年ごろだ」 ## d 形容動詞の類 00 **回転[かいてん]式[しき]の** ものが回転して機能する様子。「ホテルの〜のドアに祖母はとまどっている」 <936> 01 **渦状[かじょう]の** うず巻きのような状態・形である様子。▷~星雲・~銀河 ## f 副詞の類 00 **くるりと** 1回軽々と回転する様子。「~回る」 01 **くるっと** 「くるりと」の、より口語的な言い方。「2階から落ちた猫が〜一回転して着地したんだ」 02 **くるくると** 何度も軽々と回転する様子。「風車が~回る」 03 **ぐるぐると** 何回もまわる様子。「道に迷って、同じところを〜まわってしまった」 04 **ころりと** 小さいものや軽いものが地面などに接して回転する様子。「机の上で〜えんぴつがころがった」 05 **ころっと** 「ころりと」の、より口語的な言い方。「震動で机の上のボールが〜動いた」 06 **ごろりと** 重いものが地面などに接して回転する様子。「ベッドに〜横になった」「大きな石が〜ころがる」 07 **ごろっと** 「ごろりと」の、より口語的な言い方。「力一杯押すと、大きな石が〜動いた」 08 **ころんと** 小さくて丸いものなどが地面などに接して回転する様子。「こけしの首が取れて〜ころがった」「子供が~横になったかと思うともう眠っていた」 09 **ごろんと** 重くて丸いものなどが地面などに接して回転する様子。「袋が破れて、すいかが〜ころがる」「〜横になり、大きくのびをする」 10 **ころころと** 小さいものや軽いものが地面の上などをころがりながら進んでいく様子。「ボールが〜ころがる」 11 **ごろごろと** 重くて大きなものがころがる様子。「大きなタイヤが〜ころがってくる」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **回[まわ]り** 回ること。▷内~・外~・時計~・身~◇「廻り」とも書く。多く、複合語の構成要素として用いる。 01 **小回[こまわ]り** できるだけ、ある場所(もの)から離れないようにして短く回ること。「この車は狭い道での〜がきく」 02 **大回[おおまわ]り** 道などを曲がるときに大きな弧を描くこと。「この道はカーブが〜になっている」 ### ●錐揉み△ 6205下がるh ## k 名詞の類:モノ 00 **渦[うず]** ①ぐるぐる回って中心に向かっていく強い水の流れ。「~に巻き込まれたら命がないぞ」②「①」に似た形。「子供たちは棒で地面に~を描いた」 01 **渦巻[うずまき]** うず。「~に巻き込まれる枯れ葉」▷~模様 ◇「うず」に比べて、「うずまき」のほうが、より日常語的。 02 **渦潮[うずしお]** 渦を巻いて流れる海水。「鳴門の~」 03 **螺旋[らせん]** 軸のまわりに円を描きながら、中心となる軸の方向にのびていく形。▷~状・~階段 04 **とぐろ** 蛇が自分の体をらせん状に巻いた形。◇「蜷局」とも書く。 ### ●車 05 **車[くるま]** 軸に取りつけられた、軸を中心に回転する円形の装置。「台に~をつけて動かしやすくする」 ▷糸~ 06 **転[ころ]** 重いものを動かすためにその下に置いて使う、ころがりやすい棒状のもの。「~を使って大きな石を動かす」 07 **車輪[しゃりん]** 電車・自動車・自転車などの乗り物を走らせる車。「走行中に~がはずれる事故」 08 **動輪[どうりん]** 機関車などで、動力を受けてそれを走らせる車輪。 09 **前輪[ぜんりん]** 自動車や自転車などの、前部についている車輪。 10 **後輪[こうりん]** 自動車や自転車などの、後部についている車輪。 11 **両輪[りょうりん]** 車の左右2つの車輪。◇2つがいっしょになって、はじめて成り立つことのたとえにも用いる。 ### ●乗る車△ 6310乗るk●乗り物 ### ●車の部分 12 **タイヤ** 車輪の外側にはめるゴムでできた輪。▷ノー~・スタッドレス~(積雪路や凍結路を走行するためのタイヤ)・スノー~(深い雪道を走行するためのタイヤ)◇「タイア」ともいう。tire 13 **ホイール** 「車輪」の洋語的表現。▷~キャップ wheel 14 **リム** 自動車・自転車の車輪のタイヤを固定する外枠。▶rim 15 **心棒[しんぼう]** 回転するものの中心となる軸。 16 **回転[かいてん]軸[じく]** 機械の回転する部分の心棒。 17 **車軸[しゃじく]** 車輪の心棒。 18 **ハブ** 車輪の中心部。▶hub 19 **スポーク** 自転車・バイク・自動車などの車輪の中心部と、車輪の外側の部分(リム)とを放射状につなぐ細長い棒。▶spoke ### ●回るもの 20 **弾[はず]み車[ぐるま]** 機械の回転をなめらかにするために取りつけられた車輪。◇「勢み車」とも書く。「回転に弾みをつける車」の意から。 21 **風車[ふうしゃ]** 風の力で回るようにして動力を生み出す装置。▷~小屋 22 **水車[すいしゃ]** 水の流れに羽根があたることによって回転し、動力を生み出す装置。◇「みずぐるま」ともいう。 23 **風車[かざぐるま]** ①「風車」のやや古い言い方。②セルロイドや紙の羽根をつけて、風の力や吹きかけた息で回るようにした玩具。 24 **矢車[やぐるま]** 風の力で羽根車がくるくる回るようにしたもの。端午の節句のときの幟の先などにつける。 <937> 25 **羽根[はね]** 扇風機・水車などに取りつけてある羽の形の部品。「換気扇の〜が回る」◇「羽」とも書く。 26 **プロペラ** ねじれた数枚の羽根が回転して、航空機や船舶などを推進させる装置。▷~船propeller 27 **回転[かいてん]翼[よく]** ヘリコプターなどで、推力・揚力をつくるプロペラ状の翼。 28 **回転[かいてん]子[し]** 回転軸に取りつけた羽根が回転する部分。 29 **ローター** 機械の回転する部分。特にヘリコプターの回転翼の部分。rotor 30 **スクリュー** 回転軸に取りつけた羽根が回転して船を推進させる装置。►screw ### ●回り灯籠△ 8608ともすm●装飾用のあかり ### ●回転木馬・観覧車 → 3200遊ぶk●遊園地にある乗り物 ### ●ルーレット → 3200遊ぶj●遊技 ### ●惑星・衛星△ 8700光るm●天体・星 ### ●u 名詞の類:トコロ ### ●回り舞台△ 4309演じるu●舞台 # 4911 回す ## a 動詞の類 ### ●回す 00 **回[まわ]す** 中心を軸にして回るようにさせる。「こまを~」「廻す」とも書く。 01 **巻[ま]く** ねじるようにして回す。「腕時計の竜頭を~」「オルゴールのねじを~」◇「捲く」とも書く。 02 **揉[も]む** 左右の手のひらにはさんだものを、両手をこすり合わせるようにして回す。「錐をもんで板に穴をあける」 03 **錐揉[きりも]みする** 穴をあけるために、錐を両手ではさんで回す。「~より、電動ドリルだからくぎを打つと楽だ」 04 **押[お]し回[まわ]す** 押しながら回す。「押し回してガス栓をあける」 05 **振[ふ]り回[まわ]す** (細長い)ものを、手で大きく回す。「むちを~」「刀を~」 06 **ぶん回[まわ]す** 勢いよく回す。「先を輪にしたロープをぶん回しながら馬を追いかけるカウボーイ」 07 **掻[か]き回[まわ]す** 手あるいは棒状のものなどを何かの中に入れて、ぐるぐる回す。「風呂の湯を~」「引き出しの中をかき回してコンパスを探す」 ### ●転がす 08 **転[ころ]がす** 転がるようにする。「ボールを~」「運動会で大玉を~」 09 **転[ころ]ばす** 「転がす」のやや口語的な言い方。「球を転ばして遊ぶ」 ## d 形容動詞の類 00 **手回[てまわ]しの** 手で回す様子。「秘蔵品の〜の蓄音機でジャズを聴く」 01 **手巻[てま]きの** 手でねじなどを巻いて動かす様子。「この時計を大事に使う」 ## f 副詞の類 00 **ぐりぐりと** かたいものを押しつけるようにして回す様子。「肘で背中を〜ともみほぐす」 ## h名詞の類:コト・サマ 00 **雪転[ゆきころ]がし** 雪の小さなかたまりを雪の上で転がして、だんだん大きくする、子供たちの遊び。「休み時間に~をして雪だるまをつくる」◇「雪玉転がし」ともいう。 01 **玉転[たまころ]がし** 玉を転がす遊技や競技。◇俗に、ボウリングやビリヤードのことをいうこともある。 ### ●独楽回し△ 3200遊ぶi●正月の遊び ### ●皿回し・独楽回し △ 4309演じるj●曲芸 ## k 名詞の類:モノ 00 **螺子[ねじ]回[まわ]し** 雄ねじの頭の溝に先をあてて回し、ねじを締めたり、ゆるめたりするときに使う道具。 01 **ドライバー** 「ねじ回し」の洋語的表現。◇「スクリュードライバー(screw driver)」から。 02 **スパナ** ボルトやナットの頭をはさんで回すための道具。▶spanner 03 **レンチ** ボルトやナットの頭をはさんで回すスパナ。◇アメリカ英語での言い方。►wrench 04 **ローラー** 回転させて、地ならし・印刷などに用いる円筒形の道具。「高校時代、テニスコートの重い〜を一人で引っぱったもんだ」roller ### ●ねじ → 4705とどめるk ### ●錐 → 6016うがつk●穴をあける道具 ### ●ろくろ → 6800作るk●作るための設備 ### ●独楽 △ 3200遊ぶk●子供の遊び道具 ## q 名詞の類:イキモノ 00 **糞転[ふんころ]がし** 糞を丸め、卵を産みつけるためにそれを転がして巣に運ぶ昆虫。◇コガネムシ科のタマオシコガネの俗称。 # 4912 飛ぶ ## a 動詞の類 ### ●飛ぶ 00 **飛[と]ぶ** 空中を移動する。「オーロラが空に〜」「風船が空高く飛んでいく」「しぶきが〜」「鳥が~」「ボールが〜」◇空高く飛ぶ場合は「翔ぶ」と書くこともある。 01 **舞[ま]う** 空中を移動したり、浮いたり、落ちたりと、あちらこちらに漂いながら(円を描くように)動く。「落ち葉が空を~」「雪が舞ってきた」「大空を~美しい鳥たち」 02 **飛行[ひこう]する** (飛行機が)空を飛んでいくこと。「雲海を眼下に見ながら~する」「順調に~を続ける」 ▷水平~・夜間~・片肺~(片方のエンジンだけの飛行)・~隊 03 **フライトする** 航空機で飛ぶこと。「長時間の〜は非常に疲れる」「機長は、週に何回〜するのですか」▷~情報・〜インフォメーション・〜アテンダント・~スケジュール・〜テスト・〜レコーダー flight <938> 04 **飛翔[ひしょう]する** 高く空を飛ぶこと。「冬の空を~する白鳥の姿に魅せられる」 05 **飛揚[ひよう]する** 図飛んで、空高く上がること。「色とりどりの風船が〜する」 06 **滑翔[かっしょう]する** 翼を広げたまま気流に乗って滑るように飛ぶこと。「かもめが〜する」 07 **滑空[かっくう]する** 翼を広げて空を飛ぶ生き物がつばさを動かさずに、気流に乗るなどして空を滑るように飛ぶこと。「グライダーが〜する」 ▷~機 08 **滞空[たいくう]する** 飛行機などが空中に浮かび続けること。「長時間の〜による疲労が問題になる」▷~記録・~時間 09 **翔[かけ]る** 図空高く飛ぶ。「空を~天馬」 10 **天翔[あまがけ]る** 神や霊・竜が天空を飛ぶ。「〜魂」◇「あまかける」ともいう。 ### ●あちこちに飛ぶ 11 **飛[と]び回[まわ]る** あちらこちらと飛ぶ。「文鳥が部屋の中を〜」 12 **飛[と]び交[か]う** それぞれ異なる方向へ入り乱れて飛ぶ。「うわさが飛び交う」「罵声が飛び交う」などともいう。 13 **乱[みだ]れ飛[と]ぶ** 多くのものが飛びかう。「風で木の葉が〜」「やじが乱れ飛ぶ」などともいう。 14 **群[む]れ飛[と]ぶ** 多数の鳥などが飛ぶ。「灯台のまわりを〜うみねこ」 15 **雨飛[うひ]する** 図雨のようにたくさん飛んでくること。「弾丸が〜する中を逃げてきた」 ### ●飛び立つ 16 **飛[と]び立[た]つ** 地上を離れて空へ飛んでいく。「軒下の巣からつばめが~」「彼女を乗せた飛行機は定刻に羽田空港を飛び立った」 17 **飛[と]び去[さ]る** 飛んでどこかへ行ってしまう。「春が来て、白鳥たちは北の国へ飛び去った」「危険を感じてその場から〜」 ### ●飛び上がる 18 **飛[と]び上[あ]がる** 地面や低いところから空中に静かに、ふわっと飛び上がった」「飛行機はつばさで揚力を得ることによって〜ことができるのです」 19 **舞[ま]い上[あ]がる** 地面や低いところから空中にふわりと浮かび上がる。「強風が吹くと、土ぼこりが舞い上がった」「大空に~鶴の群れ」「空の貴婦人といわれるその旅客機は、優美に青い空に舞い上がった」 20 **離陸[りりく]する** 航空機が飛び上がること。「エンジントラブルは、国際空港を〜した20分後に発生した」→着陸 21 **離水[りすい]する** 飛行艇などが、水面から離れて飛ぶこと。「水上機が水しぶきをあげて〜する」→着水 ### ●空中に浮く△ 6203上がるa●浮く 22 **吹[ふ]き飛[と]ぶ** 風に吹かれたり爆発したりして、勢いよく飛ぶ。「強風でベランダの洗濯物が吹き飛んだ」 23 **吹[ふ]っ飛[と]ぶ** 「吹き飛ぶ」を強めた言い方。「爆風で家の屋根が〜んだ」 24 **打[ぶ]っ飛[と]ぶ** 「吹っ飛ぶ」を、さらに強めた言い方。 ### ●飛び出す 25 **飛[と]び出[だ]す** 中から勢いよく出て来る。「銃口というのはピストルの弾が〜ところです」「ホースの口から、いきなり水が飛び出した」「帽子の中からはとが〜マジック」 26 **暴発[ぼうはつ]する** 不注意などから、銃などの弾が誤って飛び出すこと。「散弾銃が〜して、右足に重傷を負った」 ### ●飛来する△ 2703来るa●ある様態で来る ### ●その他 27 **羽撃[はばた]く** 鳥が飛ぶためにつばさを広げて上下に動かすこと。「その大きな鳥は、大きな音を立てて空に羽ばたいていった」◇「羽搏く」とも書く。 28 **翔破[しょうは]する** 空を飛んで、ある場所を飛び越えたり、飛び通すこと。「小型飛行機で太平洋を〜した」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●飛ぶこと 00 **飛[と]び** 飛ぶこと・程度。「新製品のゴルフボールは従来のものと〜が違う」 01 **飛距離[ひきょり]** とぶ(とんだ)距離。特に、ゴルフや野球などの打球のとんだ距離や、スキーのジャンプ競技で、選手がとんだ、ジャンプ台から着地点までの距離。「~がのびるゴルフクラブ」「~はのびたが、飛型点が低くて優勝を逃した」 02 **ひとっ飛[と]び** 1回、ちょっと飛ぶこと。「羽田から大阪まで〜だ」◇「一飛び」の転。 ### ●飛ぶスポーツ 03 **スカイダイビング** 航空機からパラシュートを背負って飛び下り、降下途中の一定の高度でパラシュートをひらいて地上に降り立つスポーツ。◇地上に設けた目標地点により近いところに着地することを競う種目や、多人数で空中でいろいろな形をつくる集団演技種目などがある。skydiving 04 **ハンググライダー** 三角形の帆のようなつばさがついた金属の骨組みに体をベルトでつなぎ、それをもって斜面を駆け下りながら風に乗り、滑空するスポーツ。◇「ハングライダー」ともいう。hang glider 05 **パラグライダー** 長方形のパラシュートを広げ、斜面を駆け下りながら風に乗り、滑空するスポーツ。◇名称は、パラシュートとハンググライダーをミックスしたもの。paraglider 06 **パラセーリング** パラシュートにつけた長いロープをモーターボートなどで引かせ、そのパラシュートをつけた人が空中に舞い上がるスポーツ。◇「パラセール」ともいう。▶parasailing ### ●航空便△ 6200移すh●運輸 ## k 名詞の類:モノ ### ●飛ぶ乗り物 00 **飛行機[ひこうき]** プロペラの回転あるいはジェット噴射により飛行する乗り物。「~が離陸する」「~がハワイに到着する」 ▷模型~・紙~・~雲 <939> # 飛ぶ 4912k **航空機[こうくうき]** 人や荷物を乗せて飛ぶ乗り物。「各国の〜が離着陸する国際空港」 **グライダー** 高低差や気流を利用して滑空する航空機。▶glider **滑空機[かっくうき]** 「グライダー」の、かたい言い方。 **ハンググライダー** 人が、三角形の枠に帆布などをはったものを肩にかつぐようにして、山の上などの斜面を走り降り滑空する乗り物。◇「ハングライダー」ともいう。▶hang glider **ヘリコプター** 機体の上部につけた大型の回転翼をエンジンで回転させて飛行し、狭いところでの離着陸や、空中での静止ができる乗り物。「遭難者を〜で救助する」▶helicopter **ヘリ** 「ヘリコプター」の略。▷大型〜・〜ポート **飛行船[ひこうせん]** 気体を入れて空中に浮かび、エンジンで推進力を得て飛行する乗り物。「巨大な〜が空に浮いている」 ### ●いろいろな飛行機 **ジェット機[き]** 内部で燃焼させたガスを後方に噴射して推進力を得て飛ぶ飛行機。◆◇「ジェット旅客機」「ジェット戦闘機」など▶jet **プロペラ機[き]** プロペラを回転させて推進力を得て飛ぶ飛行機。「プロペラ」は▶propeller。 **双発機[そうはつき]** エンジンが2基ある飛行機。◇3基あれば「三発機」4基あれば「四発機」という。 **単発機[たんぱつき]** エンジンが1基だけの飛行機。 **単葉機[たんようき]** 主翼が1枚の飛行機。 **複葉機[ふくようき]** 主翼が上下に2枚ある飛行機。 **旅客機[りょかくき]** 客を乗せて運ぶ飛行機。▷ジェット~・~便◇「りょかっき」ともいう。 **輸送機[ゆそうき]** 貨物や人を乗せて運ぶ飛行機。 **練習機[れんしゅうき]** 操縦などの練習に使われる飛行機。 **軽飛行機[けいひこうき]** 小型で軽量のプロペラ機。「〜で遊覧飛行を楽しむ」「~の免許を取得する」 **セスナ機[き]** 米国のセスナ社の製造する軽飛行機。軽飛行機を代表するもので、軽飛行機一般の意で用いられることがある。「セスナ」は▶Cessna。 **水上飛行機[すいじょうひこうき]** 水面で離着陸できる飛行機。車輪のかわりにフロート(船のような形をした浮き)がついているものと、胴体が船のような形をしているものがある。 **飛行艇[ひこうてい]** 水上飛行機の一種で、胴体が船のような形をしているもの。 ### ●軍用機 3701戦うk ●戦闘用の車両・船舶・航空機 ### ●チャーター機 4214借りるk ●借りた物 ## ▶気球 **気球[ききゅう]** 袋の中の空気をバーナーで熱して軽くしたり、空気より軽い気体を入れたりして、空中に浮かんだり飛行したりするもの。「~を飛ばす」▷~観測 **軽気球[けいききゅう]** (袋に空気より軽い水素やヘリウムガスなどを詰めて、その浮力で空中に浮かんだり飛行したりする)気球。 **熱気球[ねつききゅう]** 袋の中の空気をバーナーで熱して軽くし、その浮力で飛行する気球。「~で太平洋を渡った冒険家」 **バルーン** 「気球」の洋語的表現。▶balloon **ラジオゾンデ** 無線通信機を気球に取りつけて飛ばし、高層大気の気圧・気温・湿度などを観測する装置。観測した結果を、無線で地上に送信する。▶ドRadiosonde **ゾンデ** 「ラジオゾンデ」の略。 ## ●飛球 5207たたくk ●打球 ## ●さまざまな飛ぶもの **風船[ふうせん]** 薄いゴムなどでできた袋に、息を入れてふくらませたもの。●空気より軽い気体を入れたゴム製のものは、結びつけた糸などから離れると、空高く飛んでいく。 **シャボン玉[だま]** せっけん水をストローの先につけ、ストローに息を吹き込むとできる球形の泡。飛ばすなどして遊ぶ。◇「シャボン(ポsabão)」はせっけんの意。 **宇宙船[うちゅうせん]** 人を乗せて宇宙を飛行するためにつくられたもの。▷有人~ **人工衛星[じんこうえいせい]** 宇宙に打ち上げられて地球のまわりの軌道を回る物体。 **ロケット** 火薬や燃料の爆発による推進力によって高速で飛行するもの。「~を打ち上げる」▶rocket **スペースシャトル** アメリカ航空宇宙局(NASA)が開発した有人宇宙連絡船。宇宙と地球を何度も往復できる。▶space shuttle ## ●UFO **UFO[ユーフォー]** (宇宙人の乗り物と考えられている)正体不明の飛行する物体。「unidentified flying object」の頭文字から。 **ユーフォー** 「UFO」を一語の単語のように読んだ、より口語的な言い方。◇ふつう「UFO」と書く。「ユーエフオー」より一般的。 **未確認飛行物体[みかくにんひこうぶったい]** 「UFO」のかたい言い方。 **空[そら]飛[と]ぶ円盤[えんばん]** 円盤状のUFO。 ## ●羽や翼 **羽[はね]** ①鳥や昆虫などの胴に生えている、飛ぶための器官。「この鳥は~を広げると2mにもなる大形の鳥です」「防波堤で〜を休める海鳥」◇昆虫の場合は「翅」とも書く。②飛行機・機械・器具などの、はね(①)の形をしたもの。「旅客機の大きな〜」「けがをするから、回っている扇風機の〜にさわってはいけません」「羽子板で〜をつく」◇「羽根」と書くことが多い。 **翼[つばさ]** ①鳥のはね(①)。「大きな〜を広げて、悠々と大空を飛ぶとび」②飛行機のはね。③飛行機。 <940> 39 **翼[つばさ]** 鳥や飛行機などが空を飛ぶための、体の両側についている部分。「朝日を浴びて飛行機の〜が銀色に輝いている」◆「つばさ」にくらべて「はね」のほうが、より口語的。 40 **翼[よく]** 「つばさ」の漢語的表現。「模型飛行機は木につっこんで左右の〜がとれてしまった」◇特に飛行機の「つばさ」についていう。 41 **羽翼[うよく]** 図はねとつばさ。 42 **右翼[うよく]** 右側のつばさ。「~のエンジンがひとつ停止した」 43 **左翼[さよく]** 左側のつばさ。「~を骨折した渡り鳥を保護する」 44 **片翼[かたよく]** 片方のつばさ。「胴体着陸をした旅客機の〜はぽっきりと折れていた」 45 **両翼[りょうよく]** 左右両方のつばさ。「戦闘機の〜には国旗が描かれている」 46 **鵬翼[ほうよく]** 図①鵬のつばさ。②飛行機のつばさ。「①」から転じた意。 ### ●飛行機のつばさ 47 **主翼[しゅよく]** 飛行機に揚力を与える、胴体中央あたりから両側に張り出している大きなつばさ。 48 **尾翼[びよく]** 飛行機の胴体のいちばん後ろに取りつけられた小さなつばさ。水平尾翼と垂直尾翼がある。 49 **水平[すいへい]尾翼[びよく]** 飛行機の機体の軸に対して水平な尾翼で、胴体の両側に張り出しているもの。縦方向の安定と機首の上げ下げをコントロールする。 50 **垂直[すいちょく]尾翼[びよく]** 飛行機の機体の軸に対して垂直に立っている尾翼。横方向の安定と、機首の横方向の動きをコントロールする。 51 **補助[ほじょ]翼[よく]** 飛行機の主翼の後縁部に取りつけられた、動かすことのできる部分。これを上げ下げして、機体を傾けたり、傾きを直したりする。 52 **フラップ** 飛行機の主翼の後縁部に取りつけられた、下げることのできる部分。これを下げることによって、低速でも大きな揚力を得ることができる。離着陸のときに用いられる。flap 53 **銀翼[ぎんよく]** 飛行機の銀色に輝くつばさ。「~をきらめかせて旋回する戦闘機」◇飛行機自体をいうこともある。 ## q 名詞の類:イキモノ ### ●飛ぶ動物 00 **鳥[とり]** 体表を羽毛で覆われ、つばさをもち、空中に飛ぶことのできる脊椎動物。「~が羽ばたく」「~が卵をかえす」「~のはねがぬけかわる」◇「禽」とも書く。ペンギン・駝鳥のほかいくつかの例外を除き、飛ぶことができる。 01 **蝙蝠[こうもり]** 前足(とその長い指)と胴体のあいだに飛膜をもち、鳥のように自由に空中を飛べる哺乳動物の総称。昼は暗い場所にぶらさがって休み、夜、外に出て活動する。「鳥無き里の~(すぐれた者のいないところでは、つまらない者がいばる、ということのたとえ)」 02 **鼯鼠[むささび]** りすに似た、より大形の哺乳動物。夜行性で、前後の足のあいだに飛膜をもち、木から木へ滑空する。◇「鼬鼠」とも書く。 03 **鼯鼠[ももんが]** むささびに似た、より小形の哺乳動物。目が大きく、むささびと同じように夜行性で、飛膜をもち、滑空する。◇「ももんがあ」ともいう。 04 **飛[と]び魚[うお]** 胸鰭が長く発達していて、海面上を空中を飛ぶ魚。「~のように速く泳ぐ」 ### ●鳥類△ 6501仕分けるq●おもな脊椎動物 ### ●鳥獣△ 0000生きるq●けもの ### ●百鳥△ 7900多いq●多くの生き物 ### ●想像上の飛ぶ生き物 05 **鵬[ほう]** 古代中国の、想像上の巨大な鳥。「おおとり」ともいう。 06 **鳳凰[ほうおう]** 古代中国で、徳の高い天子が即位すると、めでたいしるしとして現れるとされた想像上の鳥。◇「鳳」がおすで「凰」がめすという。 07 **不死鳥[ふしちょう]** 死んでもふたたびよみがえるという霊鳥。「その投手はひじを壊し、選手生命は終わったといわれたが、懸命のリハビリにより不死鳥のようによみがえった」のように、「苦境・困難などを乗り越えて復活する人」のたとえとして用いることが多い。 08 **フェニックス** エジプト神話で、500年に一度、みずから焼死し、ふたたび幼鳥となって現れるという鳥。◇訳語として「不死鳥」をあてるが、ふつう比喩的用法では「不死鳥」を用いる。phoenix 09 **竜[りゅう]** 空を飛行すると雨を降らすという、想像上の動物。「~が天に上る」▷~神◇「りょう」ともいう。 10 **竜[たつ]** 「りゅう」の和語的表現。十二支の5番目。 11 **飛竜[ひりゅう]** 図空を飛ぶという竜。「~雲に乗る(英雄がその才能を発揮する時を得る)」◇「ひりょう」ともいう。 12 **昇[のぼ]り竜[りゅう]** 空に昇っていく竜(を描いた絵)。◇「登り竜」とも書く。 13 **昇竜[しょうりゅう]** 図昇り竜。「~の勢い(勢いのよいことの形容)」 14 **ドラゴン** 西洋の伝説に出てくる、竜に似た想像上の動物。dragon 15 **ペガサス** ギリシャ神話で、ゼウスの子ペルセウスが、見た者を石に変えるメドゥーサの頭を切り落としたときに生まれたという、つばさをもち、空を駆けめぐることができる馬。◇「ペガスス」「ペガソス」ともいう。Pegasus 16 **天馬[てんば]** 図ペガサス。◇「てんま」ともいう。 ### ●いろいろな鳥 17 **小鳥[ことり]** すずめ・うぐいす・ひばりなど、小さな鳥。「~を飼う」「朝、~の鳴き声で目を覚ます」 18 **大鳥[おおとり]** 鶏・鶴・こうのとりなど、大きな鳥。◇「鵬」「鳳」「鴻」とも書く。 19 **大鳥[おおとり]** 非常に大きな鳥。 20 **白鳥[しらとり]** 図白い鳥。「優雅に舞い上がる~」◇雅語的。 21 **飼[か]い鳥[どり]** 家で飼う鳥。「足輪をはめた~を捕まえた」 22 **家禽[かきん]** 図家で飼う鳥。特に、肉や卵などを利用するために飼育する鳥。⇔野 <941> 23 **野鳥[やちょう]** 野生の鳥。「森で〜を観察する会」⇔飼い鳥 24 **野禽[やきん]** 文野鳥。⇔家禽 25 **渡[わた]り鳥[どり]** 鴨・燕など、季節によって、繁殖地と越冬地を、海を渡るなどして大規模な移動をする鳥。 26 **夏鳥[なつどり]** 燕やかっこうのように、ある地域に、春から初夏にかけて南方から飛来して繁殖し、秋になると南方へ去る渡り鳥。 27 **冬鳥[ふゆどり]** 白鳥やかもめのように、ある地域に、秋に北方から飛来して越冬し、春になると北方に去って繁殖する渡り鳥。 28 **旅鳥[たびどり]** 渡り鳥が、繁殖地と越冬地との間を往復する途中で、その地域に姿を現す鳥。 29 **漂鳥[ひょうちょう]** 鶯・むくどり・めじろなど、季節によって小規模な移動をする鳥。 30 **留鳥[りゅうちょう]** からすやすずめなど、季節による移動をせず、一年中同じところにとどまる鳥。 31 **山鳥[やまどり]** 山にすむ鳥。 32 **水鳥[みずとり]** 鴨やがちょう・かいつぶりなど、水辺にすみ、魚などを食用にする鳥。 33 **水禽[すいきん]** 水鳥。 34 **海鳥[うみどり]** かもめ・あほうどり・うみねこなど海辺にすむ鳥。「〜が群れをなして飛ぶ光景」 35 **猛禽[もうきん]** 鷲・鷹・隼など、大形で鋭いくちばしとつめをもち、小形の鳥獣を捕食する鳥。▷~類 36 **夜鳥[やちょう]** ふくろうなど、夜、活動する鳥。「~の鳴き声」 37 **霊鳥[れいちょう]** 図神聖な鳥や不思議な力をもつ鳥。「昔、鳥は神意を伝える~と考えられていた」 38 **瑞鳥[ずいちょう]** 図めでたい鳥。「丹頂は〜として多くの日本画に描かれている」 39 **怪鳥[かいちょう]** 図姿・形などが普通と違う、奇怪な鳥(の化け物)。「頭が猿で尾が蛇の~」◇「けちょう」ともいう。 40 **保護[ほご]鳥[ちょう]** 法律などにより、とることが禁じられている鳥。▷国際~ 41 **国鳥[こくちょう]** その国を代表すると考えられ、選ばれた鳥。◇日本の国鳥は雉。 42 **県鳥[けんちょう]** その県を代表すると考えられ、県民などに選ばれた鳥。「神奈川県の〜はかもめです」◇東京都の場合は「都鳥誇」(=ゆりかもめ)、大阪府・京都府の場合は「府鳥」(大阪府=もず、京都府=おおみずなぎどり)、北海道の場合は「道鳥」(=たんちょう)という。 ### ●害鳥 → 6912損なうq ### ●益鳥△ 5405役立つq ### ●成鳥・ひな 43 **成鳥[せいちょう]** 十分に成長した鳥。 44 **若鳥[わかどり]** まだ成長しきっていない、若い鳥。◇狭義では、若いにわとりをいう。 45 **幼鳥[ようちょう]** 巣立ちはしたが、まだ幼い鳥。 46 **雛[ひな]** 卵からかえって間もない鳥。◎「ひなどり」ともいう。「ひなどり」は、狭義には、にわとりのひなをいう。 47 **親鳥[おやどり]** 親である鳥。「ひなにえさを運ぶ~」 ### ●おもな食用の鳥 48 **鶏[にわとり]** かつては農家の庭などで放し飼いにしていた、あまり飛べない鳥。卵や肉を食用にする。▷~小屋 49 **鳥[とり]** にわとり。「~のもも肉」「~のからでだしをとったスープ」「この〜はよく卵を生む」▷~肉・焼き~・~鍋◇「鶏」とも書く。多く、食用となる肉や卵に関連することをいうときに用いる。なお、「にわとりを焼いて食べる」というと、にわとりを1羽まるごと焼いて食べる意になるが、「とりを焼いて食べる」というと、1羽まるごと焼いて食べる意だけではなく、その一部の肉を焼いて食べる意にもなる。 50 **若鶏[わかどり]** 若いにわとり。◇「若鶏」とも書く。 51 **ブロイラー** 食用に、大量に飼育される、若いにわとり。◇米国で交配によりつくられたもので、短期間で成長する。broiler 52 **雛鳥[ひなとり]** 生まれて間もない鳥。特に、にわとりのひな。 53 **雛[ひよこ]** にわとりのひな。「~がえさをついばむ」◇「ひよっこ」ともいう。 54 **雌鳥[めんどり]** めすのにわとり。⇔雄鳥◇「雌鶏」とも書く。「めどり」の変化した語で、もとはめすの鳥全般をいったが、現在は、にわとり以外のめすの鳥は、ただ単に「めす」もしくは「めすどり」というのがふつう。 55 **雄鳥[おんどり]** おすのにわとり。⇔雌鳥◇「雄鶏」とも書く。「おとり」の変化した語で、もとはおすの鳥全般をいったが、現在は、にわとり以外のおすの鳥は、ただ単に「おす」もしくは「おすどり」というのがふつう。 56 **地鳥[じどり]** ①せまい鶏舎などに入れず、地面で放し飼いにして育てたにわとり。②その土地で産するにわとり。◆「じとり」ともいう。「地鶏」とも書く。 57 **軍鶏[しゃも]** にわとりの一品種。気性が荒く、長い首と太い脚をもつ。はねの色は多様。闘鶏用・食用。◇「シャモ」という名は、江戸時代にシャム(現在のタイ)から渡来したことにちなむ。 58 **家鴨[あひる]** 真鴨を改良し、家禽化した鳥。多くの品種がある。肉や卵を食用にする。◇あひるの代表的な種である中国原産のペキンは全身が白く、ヨーロッパ原産のルーアンは真鴨と同じ色である。◇「驚」とも書く。 59 **間鴨[あいがも]** 真鴨とあひるとの雑種で、真鴨に似るがやや大形の鳥。食用。◇「合鴨」とも書く。 60 **鵞鳥[がちょう]** 雅を改良し、家禽化した鳥。多くの品種がある。肉や卵は食用。愛玩用にもする。◇白色の種と灰褐色の種が代表的。肥大した肝臓(フォアグラ)は、食材として珍重される。 61 **七面鳥[しちめんちょう]** 北アメリカ原産の大形の鳥。はねは青っぽい銅色で、頭から首にかけて羽毛がなく、皮膚が赤や青、紫などに変化する。肉はクリスマスなどの料理に用いられる。 ### ●おもな飼い鳥 62 **カナリア** 飼って鳴き声や姿を楽しむ、カナリア諸島付近が原産地の小鳥。多くの品種があり、黄色のものが多い。◇「カナリヤ」ともいう。「金糸雀」「時辰雀」などとあてる。日本には江戸時代に輸入された。 canaria <942> 63 **文鳥[ぶんちょう]** 全体に青っぽい灰色で、頭や尾が黒く、ほおと腹面が白く、くちばしと脚が淡い赤の小形の飼い鳥。人によく慣れる。▷手乗り~ ◇全身が白いものもある。東南アジア原産で、日本には江戸時代に輸入されたといわれる。 64 **十姉妹[じゅうしまつ]** 江戸時代に中国から輸入された小形の飼い鳥。純白から褐色まで、はねの色の変異が多く見られる。 65 **鸚鵡[おうむ]** 頭に扇のようなはねがあり、くちばしの大きい飼い鳥。種によって色や大きさはさまざま。一般に、長命で、人の言葉をまねる。◇野生のものは、熱帯と南半球の温帯に広く分布する。 66 **鸚哥[いんこ]** おうむに似た、小形であざやかな色をした飼い鳥。頭に扇のようなはねはない。おうむと同様に、長命で、人の言葉をまねる。◇「音呼」とも書く。品種が多いが、「せきせいいんこ」がもっとも一般的。野生のものは、熱帯と南半球の温帯に広く分布する。 67 **九官鳥[きゅうかんちょう]** 全体が黒く、目の後方から首にかけて白く、つばさに白斑があり、くちばしと脚が黄色い中形の飼い鳥。人の言葉を巧みにまねる。◇野生のものは、東南アジアからインドにかけて広く分布する。日本には江戸時代に輸入されたといわれる。 68 **矮鶏[ちゃぼ]** にわとりの愛玩就用の一品種。小形で脚が短く、尾が立っている。はねの色は多様。◇「チャボ」という名は、江戸時代にこの鳥の原種がチャンパ(インドシナにあった国)から渡来したことにちなむといわれる。 ## r 名詞の類:イキモノ ### ●蝶 00 **蝶[ちょう]** 美しい2対の葉状のはねをもつ、(昼間花から花へと飛び回る)昆虫。「花のまわりを〜が舞う」 01 **蝶々[ちょうちょう]** 「蝶」の、より口語的な言い方。◇「ちょうちょ」ともいう。 02 **胡蝶[こちょう]** 雅蝶。◇「蝴蝶」とも書く。 03 **紋白蝶[もんしろちょう]** はねが白く、黒い斑点がある蝶。◇幼虫はキャベツなどのアブラナ科の植物を食う。 04 **紋黄蝶[もんきちょう]** はねが黄色く、黒い斑点がある蝶。◇幼虫は、しろつめくさなどのマメ科の植物を食う。 05 **揚羽蝶[あげはちょう]** ①なみあげは・あおすじあげは・からすあげは・きあげは・くろあげは、など。②「なみあげは(並揚羽)」のこと。はねが緑がかった黄色で、黒い斑点や筋のある蝶。◆幼虫は、多く、みかん・さんしょうなどのミカン科の植物を食う。略して「あげは」ともいう。 ### ●蛾 06 **蛾[が]** 主として夜間に(灯火に向かって)飛ぶ、蝶に似た、より体が太い昆虫。「~が門灯のまわりを飛んでいる」 ▷誘~灯◇ふつう、蝶が美しいものとして好まれるのに対して、蛾は嫌われる。 07 **毒蛾[どくが]** 毒毛をもった蛾の総称。◇毒毛に触れると激しいかゆみを感じる。 ### ●とんぼ 08 **蜻蛉[とんぼ]** 目(複眼)が大きく、細長い体と2対のはねをもち、すいすいと空中を飛ぶ、小形の昆虫。▷~つり◇「蜻蜓」とも書く。幼虫は「やご」。 09 **蜻蛉[せいれい]** 図「とんぼ」の古風な言い方。 10 **赤蜻蛉[あかとんぼ]** 体の赤いとんぼ。「夕焼け小焼けの~〈赤とんぼ〉」 11 **蜻蜓[やんま]** (ヤンマ科の)大形のとんぼ。▷鬼~・銀~ ### ●はえ 12 **蠅[はえ]** 大きな目(複眼)と1対の透明のはねをもち、空中を飛ぶ小形の昆虫。食物やふんなどにたかる。▷~たたき◇「はい」ともいう。伝染病の媒介をする種もある。幼虫は「うじ」。 13 **家蠅[いえばえ]** 普通に人家で見られる、黒茶色の蠅。 14 **金蠅[きんばえ]** ①金属色や緑青色などの光沢をもつ蠅の総称。②汚物などに集まる、金緑色などの光沢をもつ蠅。 15 **銀蠅[ぎんばえ]** 図きんばえ(①)。 ### ●蜂・蚊など△ 5604さすq ### ●雀 16 **雀[すずめ]** 人家の近くにいて「ちゅんちゅん」と鳴く、茶色い小鳥。「~の涙(ごくわずかであることのたとえ)」◇「楽屋雀」のように、比喩的に、おしゃべりな人や、ある事情に詳しい人などの意でも用いられる。その際は、ふつう「○○雀」の形で、接尾語的に用いられる。 17 **小雀[こすずめ]** (小さい子供の)雀。◇雀の子供の意。 ### ●燕 18 **燕[つばめ]** 夏鳥で、軒下などに巣をつくって繁殖する。益鳥で、速く飛び、飛びながら昆虫を捕食する。「毎年5月になると、わが家に〜がやってくる」 19 **燕[つばくらめ]** 「つばめ」の古い言い方。◇略して「つばくら」ともいう。 ### ●ひばり 20 **雲雀[ひばり]** 褐色の地に黒いまだらがあり、頭のはねを立てることがある、スズメぐらいの大きさの鳥。春、空高く飛び上がり、よくさえずる。◇「告天子」とも書く。 21 **揚[あ]げ雲雀[ひばり]** 空高くさえずるひばり。◇俳句・短歌・詩などに用いられることが多い。 ### ●うぐいす 22 **鶯[うぐいす]** 早春に「ほうほけきょ」と鳴く、背面が緑褐色で、腹面が白い小鳥。「~の谷渡り(うぐいすが谷を渡ったり枝から枝に鳴きながら移ること。あるいは、そのときの鳴き声)」▷~色 23 **春告鳥[はるつげどり]** うぐいすの異名。◇「春告鳥」のほうが詩的。うぐいすは鳴き声が美しいために、古くから珍重されてきた。詩歌にも多く詠まれており、この「春告鳥」をはじめ、「春鳥」「花見鳥」「経読み鳥」など異名が多くある。 24 **初[はつ]鶯[うぐいす]** その年の春、初めてさえずるうぐいす。 25 **春鶯[しゅんおう]** 春にさえずるうぐいす。 <943> ### ●もず 27 **百舌[もず]** 頭は茶色、背面は灰褐色、腹面が淡褐色の小鳥。とった昆虫や小動物を刺しておく習性がある。「~の速贄(もずが木の枝に刺したもの)」◇「百舌鳥」「鵙」とも書く。 28 **百舌鷹[もずたか]** もず。◇「たかもず」というところもある。 ### ●ほととぎす 29 **杜鵑[ほととぎす]** 背面は灰褐色で、腹面が白地に黒いまだらのある中形の鳥。夏鳥で、山林で鋭い声で鳴く。鳴き声は「てっぺんかけたか」などと聞こえるといわれる。◇「時鳥」「不如帰」「子規」とも書く。うぐいすなどの巣に卵を生み、抱卵と子育てをさせる習性(=托卵)がある。 30 **卯月鳥[うづきどり]** (陰暦の4月によく鳴き始めるところから)ほととぎす。◇ほととぎすには、他にも、「早苗鳥」「時つ鳥」「死出の田長」など、数多くの異名がある。 ### ●かっこう 31 **郭公[かっこう]** ほととぎすに似た中形の鳥。夏鳥で、高原などでかっと鋭く鳴く。ほととぎすと同様に、もずやほおじろなどに托卵する。 32 **閑古鳥[かんこどり]** 「かっこう」の古い呼び名。◇「かっこう鳥」の変化したものといわれる。ふつう「閑古鳥が鳴く(商売などがはやらない)」の形で使われる。 33 **呼子鳥[よぶこどり]** かっこう(など、鳴き声が人を呼んでいるように聞こえる鳥)。「喚子鳥」とも書く。ほととぎすやうぐいすなどとする説もある。 ### ●きつつき 34 **啄木鳥[きつつき]** 木の幹に止まり、くちばしで木をつついて中にいる虫を食べる鳥。「啄木」ともいい、大きさはさまざまである。 35 **赤[あか]啄木鳥[げら]** きつつきの一種。大きさは20cmほど。頭頂から後頭部、ほおのあたりが赤い。◇「赤」「熊啄木鳥」「野口啄木鳥」のように、複合語として種名に用いることが多い。 ### ●鳩 36 **鳩[はと]** 強い飛翔力と帰巣本能をもつ中形の鳥。◇一般に、「鳩」といえば、どばとを指す。どばとは、人に飼われたり、それらが野生化して公園・寺社・駅などにいるものをいい、平和の象徴とされる。▷伝書~◇「鴿」とも書く。 37 **鳩[はと]ぽっぽ** 図はと。「ぽっぽっぽ、鳩ぽっぽ、豆がほしいか、そらやるぞ、みんなで仲よく食べに来い〈文部省唱歌『鳩』〉」 38 **家鳩[いえばと]** 人に飼われたり、それらが野生化しても市街地にすむ、どばとのこと。もっとも一般的なはと。◇「鴿」とも書く。ふつう「はと」といえば、どばとをさす。「家鳩」ともいう。 39 **山鳩[やまばと]** 山野にすむ野生のはとの総称。◇灰がかった色の「雉鳩」や緑色の「青鳩」をいうことが多い。 ### ●伝書鳩△ 6200移すq ### ●からす 40 **烏[からす]** 全身が真っ黒で「かあかあ」と鳴く中形の鳥。人家の近くの森などにすむ。「~の濡れ羽色(つやのある黒)」 ◇「鴉」とも書く。 41 **夜烏[よがらす]** 夜、鳴く鳥。 42 **朝烏[あさがらす]** 明け方に鳴く鳥。 43 **朝烏[あさがらす]** 朝、鳴く鳥。 44 **八咫烏[やたがらす]** ①『古事記』や『日本書紀』で、神武天皇が東征した際に道案内をしたという鳥。②中国の伝説で、太陽の中にいるとされる、足が3本ある鳥。◆「八咫」は「大きな」の意。「やたのからす」ともいう。 ### ●とび 45 **鳶[とび]** 全身が茶色で、長い翼をもった中形の鳥。ピーヒョロロと鳴いて、上空を輪に描いて飛ぶことが多い。漁港や河原などでも見られる、もっとも身近な猛禽類。▷~色◇「鵝」「鶏」とも書く。 46 **とんび** 「とび」の、より口語的な言い方。「~が鷹を生む(平凡な親が優秀な子を生む)」「~に油揚げをさらわれる(大事なものを、ふいに横取りされる)」◇用例は、「とびが鷹を生む」「とびに油揚げをさらわれる」ともいう。 ### ●鷹・鷲 47 **鷹[たか]** タカ目の鳥のうち、小形・中形の一群の鳥の総称。鋭いくちばしとつめをもち、小形の鳥獣などを捕食する。▷~狩り(飼い慣らした鷹やはやぶさを空に放って、野鳥や小動物をとらえさせる狩猟) 48 **若鷹[わかたか]** まだ羽の色が黄色い、その年に生まれた、あるいは1歳の鷹。 49 **隼[はやぶさ]** タカ目の鳥の一種で、速く飛ぶ中形の鳥。背面は青灰色、腹面は白色で黒いまだらがある。獲物を高空から急降下してとらえる。◇昔、鷹狩りによく用いられた。 50 **鷲[わし]** タカ目の鳥のうち、大形の鳥の総称。強大なつばさと鋭いくちばし・つめをもち、鳥獣などを捕食する。◇日本には、犬わし・大わし・尾白わしなどがいるが、いずれも生息数は少ない。 51 **若鷲[わかわし]** 成長しきっていない若い鷲。 52 **荒鷲[あらわし]** 性質が荒々しい鷲。 53 **コンドル** 南アメリカのアンデス山脈にすむ、頭部に羽毛がなく、死んだ動物の肉を食べる大形の鳥の総称。特に、南米のアンデス山脈にすむ巨大なものをいう。condor 54 **禿鷲[はげわし]** アジア・アフリカに分布する、頭部に羽毛がない大形の鳥の総称。死んだ動物の肉を食べる。◇「コンドル」とは別種。 55 **禿鷹[はげたか]** コンドルやはげわし。 ### ●ふくろう 56 **梟[ふくろう]** 大きな頭と目が特徴的な夜行性の中形の鳥の総称。 57 **木菟[みみずく]** ふくろうのうち、頭の左右に羽角があるもの。◇「ずく」ともいう。「鴟鸺」「角鴟」とも書く。 ### ●かわせみ 58 **翡翠[かわせみ]** 背面が光沢のある青緑色、腹面は栗色の小形の鳥。水辺にすみ、水に飛び込んで魚などをとらえて食べる。◇「翡翠」とも書く。 59 **山翡翠[やませみ]** 頭に冠のようなはねがあり、背面が白と黒のまだらで腹面が白く、くちばしが黒くて大きい中形の鳥。渓流にすみ、水に飛び込んで魚などをとらえて食べる。◇「山魚狗」とも書く。 <944> ### ●きじ 60 **雉[きじ]** 草原や林にすむ、日本特産の中形の鳥で、日本の国鳥。おすは多彩な色のはねをもち、尾が長い。めすは全体に黄褐色で、おすより小形で尾が短い。「〜も鳴かずば撃たれまい(よけいなことを言わなければ、災難を招くこともない、ということのたとえ)」◇「雉子」とも書く。 61 **雉[きぎし]** 雅きじ。◇「きぎす」ともいい、「雉子」とも書く。 ### ●鶴 62 **鶴[つる]** 湿地や平原にすむ、首と脚が長い大形の鳥の総称。多くの種は冬鳥。 63 **丹頂[たんちょう]** 頭頂が赤く裸出し、首とつばさの後ろ縁部が黒いほかは純白のはねをもつ鶴。優美な姿が、古くから親しまれてきた。◇特別天然記念物。「丹頂鶴」ともいう。ふつう、「鶴」というと丹頂を指すことが多い。「鶴は千年、亀は万年」といわれるように、亀とともに長寿の象徴とされる。 ### ●鴨 64 **鴨[かも]** 脚が短く、指のあいだに水かきがある中形の水鳥の総称。多くの種は冬鳥。「~がねぎをしょってくる(鴨鍋の材料がそろうことから、大変好都合であることのたとえ。略して「鴨ねぎ」ともいう)」「~の水かき(鴨が水面下でたえず水かきを動かしていることから、人知れない苦労があることのたとえ)」◇「鳧」とも書く。おすは派手な色で、めすは地味な色であることが多い。 65 **真鴨[まがも]** 鴨の代表的な種。おすは首から上が濃い緑色で、くちばしが黄色く、その他の部分も褐色・黒・白などいろいろな色であるのに対して、めすは全体に地味な黄褐色。◇おすは首の色から「青首」ともいわれる。 66 **軽鴨[かるがも]** 全体に褐色で、くちばしの先が黄色い鴨。◇「夏鴨」ともいう。 67 **野鴨[のかも]** 野生の鴨。「~を撃つ」 ### ●間鴨 → q●おもな食用の鳥 ### ●雁 68 **雁[がん]** 鴨に似た、より大形の水鳥。冬鳥で、V字形などの編隊を組んで飛ぶ。◇「鷹」とも書く。 69 **雁[かり]** 図がん。▷~が音 70 **初[はつ]雁[かり]** 秋に、北方から最初に渡ってくる雁。 ### ●白鳥・黒鳥 71 **白鳥[はくちょう]** 首が長く全身が白い、姿の美しい大形の水鳥。冬鳥。 72 **白鳥[しらとり]** 図はくちょう。◇雅語的。 73 **黒鳥[こくちょう]** 白鳥に似た、全身が黒い水鳥。 ### ●さぎ 74 **鷺[さぎ]** 細く長い首・くちばし・脚をもった、水辺にすむ中形の鳥の総称。 75 **白鷺[しらさぎ]** 全身が白いさぎの総称。 76 **蒼鷺[あおさぎ]** 翼が青みを帯びた灰色、後頭部の飾り羽が黒のさぎ。 ### ●おしどり 77 **鴛鴦[おしどり]** おすとめすがいつもいっしょにいるといわれる、湖沼にすむ中形の水鳥。めすは全体に地味な褐色だが、おすは多彩な美しいはねをもつ。▷~夫婦(仲がよくていつもいっしょにいる夫婦) 78 **鴛鴦[えんおう]** 図おしどり。「~の契り(夫婦仲のむつマジいことのたとえ)」「~の会(仲のよい男女が共寝する寝床)」 ◇慣用表現で用いられる。「鴛」はおすの、「鴦」はめすのおしどりの意。 ### ●鵜 79 **鵜[う]** 水に潜って捕らえた魚をのどの奥に一時蓄える習性のある、首とくちばしが長い大形の黒い水鳥。▷~飼い・~匠 80 **川鵜[かわう]** 樹上に集団で営巣する鵜。◇中国では、鵜飼いに用いる。 81 **海鵜[うみう]** 岸壁に集団で営巣する鵜。◇日本では、鵜飼いに用いる。 ### ●千鳥 82 **千鳥[ちどり]** 海岸や水辺にいる、頭と目が大きい、小形から中形の鳥の総称。脚を左右に交差させて少し歩いては止まり、えさをついばむ。▷~足◇「衛」とも書く。 83 **浜[はま]千鳥[ちどり]** 浜辺にいる千鳥。 ### ●かもめ 84 **鴎[かもめ]** 海岸や港にいる、白く、つばさが灰青色の中形の海鳥。くちばしの先が下に曲がっていて、足の指には水かきがついている。 85 **百合鷗[ゆりかもめ]** かもめの一種。冬鳥で、くちばしと脚が赤い。◇在原業平の歌で有名な「みやこどり」はこの鳥。 86 **都鳥[みやこどり]** ①頭部と背面が黒く、腹面は白色で、長いくちばしと脚が赤い鳥。②ゆりかもめ。 87 **海猫[うみねこ]** くちばしの先端が赤と黒の、かもめに似た海鳥。鳴き声が猫に似ている。 ### ●ペンギン 88 **ペンギン** 背面が黒く、腹面が白く、泳ぎがうまいが飛べない鳥。地上では短い脚で直立してよちよちと歩く。南半球、特に南極地方に多くすむ。penguin 89 **人鳥[じんちょう]** 「ペンギン」の古い言い方。 ## S 名詞の類:ヒト 00 **スカイダイバー** スカイダイビングをする人。▶skydiver 01 **ダイバー** 「スカイダイバー」の略。 ### ●パイロット → 5401操るs●乗り物を操る人 ### ●機長・スチュワーデス△ 6310乗るs●航空機に乗る人 ## U 名詞の類:トコロ ### ●空 00 **空[そら]** 地面の上にあって、高くどこまでも続く空間。「鳥が〜に飛び立つ」「雲ひとつない青い~」「~高く舞い上がる鳥」 ▷青~・曇り~・雨~・~模様・~色 01 **空[くう]** 「そら」の漢語的表現。「天馬~を行く」 02 **天[てん]** 空よりもさらに高く遠いところ。「~を仰ぐ」「~に上る」⇔地◇特に、神のいる場所として仰ぎ見るような場合に用いる。 <945> 03 **中空[ちゅうくう]** 果てしなく広い空。「~高く鳥が舞う」 04 **宙[ちゅう]** 地面から離れた(あまり高くない)ところ。「胴上げされた監督の体が〜に舞った」「彼はうつろな目で〜を見つめた」 ▷~返り・~づり 05 **空中[くうちゅう]** 地面から離れたところ。「あんなに巨大な飛行機がどうして〜に浮くのか、いまだにぴんとこない」「彼は〜でくるくると回って着地した」▷~給油・~戦・~分解・~散布・~ブランコ◇「宙」にくらべて「空中」は高さの幅が広い。 06 **虚空[こくう]** 図何もない空や宙。「そう言うと、男は〜を見つめてため息をついた」 07 **一天[いってん]** 空一面。「~にわかに掻き曇り、一陣の風が落ち葉を舞い上がらせた」 08 **全天[ぜんてん]** 空の全体。「~が夕焼けに染まる」▷~カメラ(空全体を撮影できるカメラ) 09 **半天[はんてん]** 空の半分。「西の〜は赤く染まっている」 10 **天頂[てんちょう]** 立っている人の、頭の真上の空。 ### ●天地 → 9911すべてu●天地 ### ●いろいろな空 11 **大空[おおぞら]** 広く大きな空。「~を飛ぶ鶴の群れ」 12 **暁天[ぎょうてん]** 図夜明けの空。「~の星(非常に数が少ないことのたとえ)」 13 **朝空[あさぞら]** 朝の(すがすがしい)空。「高原の澄んだ〜を見上げて深呼吸をする」 14 **夕空[ゆうぞら]** (晴れた)夕方の空。「ねぐらに帰る鳥たちが、赤く染まった〜を飛んでゆく」 15 **夜空[よぞら]** (晴れた)夜の空。「晴れた〜に星がまたたく」「夏の~をいろどる打ち上げ花火」 16 **星空[ほしぞら]** 星がきらめく、晴れた夜空。「宝石箱をひっくり返したような、南の島の~」 17 **春空[はるぞら]** うららかな春の空。「うららかな〜の下、川の土手をゆっくりと散歩する」 18 **夏空[なつぞら]** くっきりと青く晴れた、夏の空。「入道雲が浮かぶ〜のもと、真っ黒に日焼けした球児たちが白球を追う」 19 **炎天[えんてん]** 夏の、激しく太陽が照りつける空。「こんな〜の下で無茶な練習をしたら体にいいわけがない」 ▷~下 20 **旱天[かんてん]** 図(夏の)日照りが続く空。「~の慈雨(待ち望んでいたことが実現することの意にも用いられる)」◇「早天」とも書く。 21 **秋空[あきぞら]** 澄み渡った秋の空。「さわやかに澄んだ〜をゆく渡り鳥の群れ」 22 **秋天[しゅうてん]** 図あきぞら。 23 **冬空[ふゆぞら]** 冬の空。「どんよりとした〜」「雲ひとつなく晴れ渡った~」 24 **冬天[とうてん]** 文冬空。 25 **寒空[さむぞら]** いかにも寒々しい冬の空。「~の下を、ポケットにも手をつっこみ背を丸めて歩く」 26 **凍[い]て空[ぞら]** 図さむぞら。「~に咲き続ける花」 27 **初[はつ]空[ぞら]** 元旦の空。◇「はつそら」ともいう。 28 **東天[とうてん]** 東の(明け方の)空。「~が白み始めた」 29 **西天[せいてん]** 文西の空。 30 **南天[なんてん]** 南の空。「~に輝く星」 31 **北天[ほくてん]** 文北の空。 ### ●青空△ 8706晴れるu ### ●曇り空△ 8707曇るu ### ●雨空→ 8708降るu ### ●高さによる空の別 32 **低空[ていくう]** 空の低いところ。「~を飛ぶ戦闘機」▷~飛行 ⇔高空 33 **中空[ちゅうくう]** 空の中ほどのところ。「とびが〜でゆったりと輪を描く」 34 **中空[なかぞら]** 文空の中ほどの(真上ではない)ところ。「~に浮かぶ昼間の月」「~を流れゆく雲」 35 **中天[ちゅうてん]** 図そらのまんなか。すでに太陽は〜を過ぎ、日差しはいくぶんやわらいできた」「~にかかる月」 36 **上空[じょうくう]** ①空の高いところ。「噴煙は~8000mに達した」②ある場所の上の空。「飛行機は潮岬~で西北に針路をとった」 37 **高空[こうくう]** 空の高いところ。「~をゆく渡り鳥の群れ」 38 **高空[たかぞら]** 図たかぞら。「~を飛行する偵察機」 39 **大気圏[たいきけん]** 地球を囲む大気の層。「地球に帰還する宇宙船が~に突入する」◇大気圏は高度数百キロメートルまで広がっており、高度(温度)によって、地上から「対流圏」「成層圏」「中間圏」「熱圏」に分けられる。「オゾン層」は、その成層圏の中のオゾン濃度の高い層で、生き物に有害な紫外線を吸収する。 ### ●銀河・太陽系 → 8700光るm●星の集まり ### ●宇宙 △ 9911すべてu●天地 ### ●飛び立つ施設 40 **滑走[かっそう]路[ろ]** 飛行機が離着陸を行う場所。「ジェット機が発着できるように〜を拡張する」 41 **誘導[ゆうどう]路[ろ]** 空港で、滑走路と駐機場を結ぶ通路。 42 **飛行場[ひこうじょう]** 飛行機の発着場。「セスナ機専用の~」 43 **空港[くうこう]** 旅客機などが発着する大きな飛行場で、ターミナル・滑走路・整備場などを含む。「~のターミナルを整備する」 ▷国際~・地方~ 44 **エアポート** 「空港」の洋語的表現。「~と市街を結ぶリムジンバス」air port 45 **ヘリポート** ヘリコプターが発着する場所。「ビルの屋上が〜になっている」heliport 46 **飛行[ひこう]甲板[かんぱん]** 航空母艦の、航空機が発着する甲板。 ### ●航空母艦 → 3701戦うk●戦闘用の車両・船舶・航空機 ### ●空路△ 2600通るv●交通路 <946> # はねる 4913a~h ## 4913 はねる ### a 動詞の類 #### ●はねる **跳[は]ねる** 勢いよく、一時的に空中に浮き上がる。「大きな魚がはねた」「ぴょんぴょん~虫」「馬が~」「ボールが大きくはねてフェンスの外に出てしまった」 **跳[と]ぶ** 地面や床をけって、体を一時的に空中に上げて(あるものを越え)る。「プレゼントを渡すと、子供たちはとんだりはねたりして喜んだ」「その用水路はとべない幅ではなかった」 **跳[と]び上[あ]がる** 1 勢いよく上にとぶ。「結果を告げると、彼女はとび上がって喜んだ」◇「飛び上がる」とも書く。 **跳躍[ちょうやく]** スポーツなどで、人が地面をけって遠くへ、あるいは高くとぶこと。「棒高跳びの1回目の~が始まる」▷~競技 **飛躍[ひやく]** 遠く高くとび上がること。「ジャンプ台から空中へ~した」 **ジャンプ** 「跳躍」「飛躍」の洋語的表現。「ヒット性の強い打球を、セカンドの選手が〜して捕球した」▶jump **踏[ふ]み切[き]る** 陸上競技の跳躍種目やスキーのジャンプなどで、とぶために地面などを強くける。「もっと強く踏み切らないと、体が高く上がらない」 **横跳[よこと]びする** 横方向に(体を倒して)とぶこと。「センターに抜けるかと思う打球を〜にキャッチした」◇「横飛び」とも書く。 **横[よこ]っ跳[と]びする** 「横とび」の、よりくだけた言い方。「突進してくるバイクを〜にとんでよけた」 **飛[と]び跳[は]ねる** 元気よく、とんだりはねたりする。「戸外で思う存分~」 **跳[は]ね回[まわ]る** そこらじゅうをはねながら移動する。「子供がうれしそうに~」 **スキップ** うれしさのために、交互に片足で2回ずつはねながら前に進むこと。「いいことでもあったのか、子供たちが〜しながら帰ってきた」▶skip **躍[おど]り上[あ]がる** 人が勢いよくとび上がる。「合格の知らせに~」 #### ●飛び上がる 6203上がるa ●人などが上に動く #### ●小躍りする 0800喜ぶa ●喜びを言動に表す #### 弾む **弾[はず]む** 地面・床などにぶつかり、勢いよく(数回)はねる。「ボールがコートに〜」◇「勢む」とも書く。 **跳[は]ね返[かえ]る** ものが何かにあたって、勢いよく戻ってくる。「ボールが壁にあたって~」 **バウンド** ボールなどが地面にあたって弾むこと。「イレギュラー〜したボールをとる」「トラックの荷物が〜して落ちた」▷ワン~・ツー~▶bound #### ●飛び込む **飛[と]び込[こ]む** 勢いよく何かの中にはねるようにして、中に入る。「プールに〜」◇「跳び込む」とも書く。比喩的に「心機一転して、新しい世界に飛び込んだ」などともいう。 **ダイブ** 水の中などに(頭から)とび込むこと。「海にとびこむ」「橋の上から〜する」▶dive **ダイビング** 水の中などに頭からとびこむこと。「彼はむずかしいライナーを〜してとった」▷~キャッチ▶diving #### ●飛び降りる 6205下がるa ●おりる #### ●飛び越える **飛[と]び越[こ]える** 何かの上を飛ぶようにして越える。「走るように〜」「自分の背よりも高いバーを~」「小川を~」◇「跳び越える」とも書く。 **飛[と]び越[こ]す** 何かを飛ぶようにして越す。「とび箱を~」「跳び越す」とも書く。 **飛越[ひえつ]** 「とびこす」の漢語的表現。「馬が障害を〜する」▷~競技 #### ●飛び乗る 6310乗るa ●乗る #### ●飛び移る 6201移るa #### ●飛び付く 5900付くa ●取りつく #### ●飛び掛かる 3800攻めるa ●掛かる ### f 副詞の類 #### はねる様子 **ぴょんと** 生き物が軽々と1回はねる様子。「~水たまりをとびこえた」 **ぴょんぴょん** 生き物が軽々と数回はねる様子。「子うさぎが〜はねる」 **ぴんぴん** 生き物が勢いよく何度もはねる様子。「とれたてのえびが〜はねる」 **ぴちぴち** 魚などが勢いよくとびはねている様子。「釣り上げたばかりの魚が、網の中で〜とはね回っている」 #### ●水中にとび込む様子 **ざぶり** 勢いよく水中にとび込む(音の)様子。「彼は~と風呂にとび込んだ」 **ざぶん** 「ざぶり」のややくだけた言い方。「少年たちは、大きな岩の上から~川にとび込んだ」 **ざんぶ** 「ざぶん」の、やや改まった言い方。「太郎は~海にとび込み、沖に向かって泳ぎ始めた」◇文章語的。 ### h 名詞の類:コト・サマ **弾[はず]み** 弾むこと。「〜の悪いボール」◇「勢み」とも書く。 #### ●とぶこと **飛[と]び込[こ]み** ①水泳などで、水の中にからだを投げ込むこと。「平泳ぎはうまいのに~ができないんだって」②鉄道線路内に人が立ち入ること。「A駅で〜があったらしくて、電車の運転が止まっている」②水泳の競技のひとつで、一定の高さから水中にとび込む動作の正確さと美しさを競う競技。▷~台◇とび込み競技には、5m、7.5mまたは10mの高さからとび込む「高飛び込み」と、1mまたは3mの高さのとび板を使ってとび込む「飛び板飛び込み」がある。 **ダイビング** 「飛び込み②」の洋語的表現。▶diving **けんけん** 片足でぴょんぴょん跳ぶこと・遊び。 <947> 04 **跳[と]び箱[ばこ]** 長方形の木の枠を積み重ね、いちばん上に、木枠の上部に布などを張ったものをのせた体育用具をとび越す運動。ふつう、助走をし、器具の上に両手をついてとび越す。「飛び箱」とも書く。 05 **跳馬[ちょうば]** 体操競技の種目のひとつで、馬の胴体のような用具をとび越し、その難度・美しさなどを競うもの。 06 **幅跳[はばと]び** 跳躍してどれだけ遠くにとべるかを競う競技。 07 **走[はし]り幅跳[はばと]び** 陸上競技の種目のひとつで、助走をつけて跳躍して、どれだけ遠くへとべるかを競うもの。 08 **立[た]ち幅跳[はばと]び** 助走をせずに跳躍して、どれだけ遠くにとべるかを競う競技。◇「走り幅跳び」が陸上競技のひとつであるのに対して、「立ち幅跳び」は、ふつう、体力測定の種目として行われる。 09 **三段跳[さんだんと]び** 陸上競技の種目のひとつで、助走をつけて、3歩で到達できる距離を競うもの。◇1歩目を「ホップ」、2歩目を「ステップ」、3歩目を「ジャンプ」という。 10 **高跳[たかと]び** 跳躍して、どれだけ高くとべるかを競う競技。 11 **走[はし]り高跳[たかと]び** 陸上競技の種目のひとつで、助走ののち跳躍して、どれだけ高いバーをとび越せるかを競うもの。 12 **ハイジャンプ** 「走り高跳び」の洋語的表現。►high jump 13 **棒高跳[ぼうたかと]び** 陸上競技の種目のひとつで、長いポールを支えにして、どれだけ高いところに渡されたバーをとび越すことができるかを競うもの。 14 **垂直[すいちょく]跳[と]び** 体力測定で、高くとべる筋力や瞬発力がどれだけあるかを測るために、助走をせずに真上に跳躍すること。 15 **ジャンプ競技[きょうぎ]** スキーの競技で、助走路のあるある台を滑りおりて、その勢いで空中にとび出し、その飛距離と飛型を競うもの。◇「ジャンプ」はjump。単に「ジャンプ」ということが多い。 16 **踏[ふ]み切[き]り** 踏み切ること。「あの選手は〜のタイミングが合っていない」 ### ●馬跳び・ゴム跳び・縄跳び → 3200遊ぶi●2人以上で行う子供の遊び●道具などを使った子供の遊び ## k 名詞の類:モノ ### ●とぶためのもの 00 **飛[と]び板[いた]** 飛び込みなどで踏み切りに使う板。「~を強くけって空中にとび上がる」◇「跳び板」とも書く。 01 **スプリングボード** 飛び板。◇「飛び板」と異なり、「今回の成功をスプリングボードとして、さらなる飛躍をめざす」のように、比喩的に、「飛躍や発展の契機」の意でも用いられる。springboard 02 **踏[ふ]み切[き]り板[ばん]** ①走り幅跳びや三段跳びの助走路の踏み切る場所に埋め込まれた板。②跳び箱や跳馬で用いる、踏み切りのための台状の板。 03 **トランポリン** はずむ網の上で、高くジャンプすることができるようにつくられた運動用具。▷~競技trampoline ### ●とんで越すもの 04 **跳[と]び箱[ばこ]** 長方形の木の枠を積み重ね、いちばん上に、木枠の上部に布などを張ったものをのせた体育用具。◇木の枠をいくつ積み重ねるかによって、高さを調節できる。「飛び箱」とも書く。 05 **跳馬[ちょうば]** 体操競技で使われるとび越すための用具。 06 **バー** 走り高跳び・棒高跳びで、その上を越えるように横に渡された棒。「~を軽々と越える」bar 07 **ハードル** 陸上競技で、走路に置いて走りながらその上を飛び越えて行く、一定の高さの枠。◇「私にとって今度の仕事はハードルが高い」のように、比喩的に「乗り越えるべき障害」の意で使うことがある。◆hurdle ### ●弾むもの 08 **球[たま]** 野球や卓球などのスポーツや遊びで、投げたり打ったりする、まるくて弾む(小さな)もの。「あのピッチャーの投げる〜は速くて重い」 09 **毬[まり]** ゴムや糸などでっくられた、遊ぶための球。▷~つき・蹴~ ◇「毬」とも書く。 10 **ボール** スポーツや遊びに用いられる球。▷サイン〜・〜投げ ball 11 **手毬[てまり]** (綿をまるめて芯にし、それに色のついた糸を巻いて模様をあらわした)遊ぶためのまり。「~をつく」◇「手毬」とも書く。 12 **ゴム輪[まり]** ゴムでできたまり。「子供たちが〜をさんざんいるかたまり。「~をついて遊んでいる女の子」 13 **ゴムボール** ゴムでできたボール。「子供たちが〜で野球をしている」和製洋語。ゴム(オgom)+ボール(ball) 14 **白球[はっきゅう]** 白いボール。特に、野球のボールをいうことが多い。「~を追う若者たち」 15 **硬球[こうきゅう]** 硬式野球・硬式テンスなどで用いる、かたいボール。 16 **軟球[なんきゅう]** 軟式野球・軟式テニスなどで用いる、やわらかいボール。 17 **ソフトボール** ソフトボール(というスポーツ競技)で用いる、野球のボールより大きくてやわらかいボール。softball 18 **ピンポン球[だま]** 卓球で用いる、セルロイドでできた小さな軽い球。◇「その選手が打ったボールは、まるでピンポン球のようにレフトスタンドに飛んでいった」のように、「ピンポン球のように」の形で、いかにも軽々と物が飛ばされる形容に用いられることが多い。「ピンポン(ping-pong)」は、その打球音からついた名といわれる。 ## q 名詞の類:イキモノ ### ●おもなはねる動物 00 **兎[うさぎ]** 耳と門歯と後ろ足が長く、ぴょんぴょんとはねて走る草食の小動物の総称。▷~跳び◇1羽、2羽と数え、毛や肉を利用するために家畜として飼育される。ペットとしても飼われる。 01 **野兎[のうさぎ]** 野生のうさぎ。「雪の上に〜の足跡がついている」 02 **飼[か]い兎[うさぎ]** 家畜として飼育されるうさぎ。◇毛が白く、目が赤い種がもっとも一般的。 <948> 03 **白兎[しろうさぎ]** 毛の白いうさぎ。「因幡の~」 04 **白兎[はくと]** 05 **カンガルー** オーストラリア大陸およびその周辺にすむ、後ろ足と尾が発達していて、はねる力が強く、速く走る草食の動物の総称。めすの下腹部には、育児嚢(子供をその中で育てる袋状のもの)がある。kangaroo 06 **ワラビー** 小形のカンガルーの総称。wallaby ### ●おもなかえる 07 **蛙[かえる]** 水田や沼地などにすむ、尾がなく、後ろ足が特に発達していて、ぴょんぴょんとよくはねる両生類の総称。顔と胴のあいだにくびれがなく、口が大きい。手足の指のあいだには水かきがあり泳ぎがうまい。幼生は、「おたまじゃくし」。 08 **蛙[かわず]** 「かえる」の古い言い方。「古池や〜とびこむ水の音〈芭蕉〉」 09 **雨蛙[あまがえる]** 緑色の小形のかえる。周囲の色によって体色が変化する。指に吸盤をもち、木に登る。雨の降る前によく鳴く。 10 **青蛙[あおがえる]** アオガエル科に属する緑色のかえるの総称。 11 **赤蛙[あかがえる]** 背の色が赤みがかった褐色のかえるの総称。 12 **殿様蛙[とのさまがえる]** 成熟したおすとめすの体色が異なる中形のかえる。おすは黄褐色の地に、めすは灰白色の地に黒い斑紋があり、背の中央に淡い色の1本の線が走る。よく鳴く。 13 **河鹿蛙[かじかがえる]** 渓流にすむ美しい声で鳴くかえる。指先に吸盤がある。初夏に美しい声で鳴く。 14 **蟇[ひきがえる]** 褐色で、背に多くのいぼがある大形のかえる。動作は緩慢で、あまりはねない。◇「墓」ともいう。「蟇蛙」とも書く。 15 **蝦蟇[がま]** 俗ひきがえる。「~の油(ひきがえるの皮膚から出る分泌液などからっくられた軟膏。江戸から明治にかけて街頭で売られた)」「四六の~(がまの油売りの口上に出てくる、筑波山にすむという、前足の指が4本、後ろ足の指が6本のひきがえる)」◇「がまがえる」ともいう。「墓」とも書く。 16 **疣蛙[いぼがえる]** (背に多くのいぼがあるところから)ひきがえる。 17 **牛蛙[うしがえる]** 20世紀の前半に、食用として養殖するために、アメリカから輸入された大形のかえる。おすは暗緑色、めすは褐色の地に黒い斑点がある。夜、牛のような大きな声で鳴く。 18 **食用蛙[しょくようがえる]** 食用にするかえる。◇ふつう、うしかえるのことをいう。 ### ●ばった 19 **飛蝗[ばった]** 後ろ足が発達し、よくはねる虫の総称。種類が多い。◇「蝗虫」「蝗」とも書く。 20 **蝗[いなご]** ばったの仲間で、稲の害虫。「~が大量発生して農作物を食い荒らした」◇「稲子」とも書く。 ### ●こおろぎなど△ 1923鳴くq ### ●のみ△ 0304吸うq●だに、のみの類 ## S 名詞の類:ヒト 00 **ジャンパー** スキーのジャンプ競技の選手。「世界一の~」 jumper 01 **ダイバー** 水泳の飛び込み競技の選手。▶diver ## u 名詞の類:トコロ 00 **飛[と]び込[こ]み台[だい]** 水泳で飛び込みを行うための台。 01 **ジャンプ台[だい]** スキーのジャンプ競技を行うための施設。助走路・踏み切り台・着陸斜面からなる、スキーのジャンプ競技の施設。「~に雪が吹きつけて、競技は一時中断した」 02 **シャンツェ** ジャンプ台。◇「○○シャンツェ」の形で、固有名詞の中で用いられることが多い。「ジャンプ台」のほうが一般的で、より口語的。ドSchanze # 4914 飛ばす ## a 動詞の類 ### ●飛ばす 00 **飛[と]ばす** 空中を移動するようにする。「風船を空に~」「失言を~」「球を遠くまで~」「電波を~」「伝令を~」◇動詞の連用形に付くと、勢いよく何かをする意にもなる。 01 **振[ふ]り飛[と]ばす** 強く振って、飛ばす。「野菜の水気を~」「振り飛ばされないよう、馬の首にしっかりとしがみつく」 02 **吹[ふ]き飛[と]ばす** 風が吹いたりしてものを飛ばす。「強風で看板が吹き飛ばされる」「爆弾でビルを〜」◇「ふっとばす」ともいう。 ### ●かったばかす△ 5207たたくa●ボールを打つ ### ●はね飛ばす・弾き飛ばす → 6507はじくa ### ●投げ飛ばす△ 5211投げるa●投げる ### ●蹴飛ばす △ 5214けるa ### ●打ち上げる → 6202上げるa●空中に上げる ### ●発射する△ 5209弾くa 撃つ ## k 名詞の類:モノ 00 **カタパルト** 艦船の甲板から飛行機を飛びたたせる装置。catapult ### ●飛ばして遊ぶもの → 3200遊ぶk●子供の遊び道具 # 4915 流れる ## a 動詞の類 ### ●流れる 00 **流[なが]れる** ①水など液状のもの、砂など粒状のもの、あるいは空気などの気体が、そのもののもつ性質によって自然にあるところへ移動する。「川が~」「真っ赤な溶岩が山の斜面を~」「霧が流れてきた」②流れる(①)ものに乗って移動する。「たくさんのもみじが川面を~」「大きな桃が流れてきた」◆「星が流れる」のように、そのように見える場合にも、また、電気などが伝わっていく意にも用いる。 01 **滾々[こんこん]と** 水などが、いきおいよく湧き出て流れる。「台風のあとの~流れを渡るのは不可能であった」 02 **流動[りゅうどう]する** 流れるように動いていくこと。「風で移動した砂が、砂丘に風紋をつくる」▷~性・~食 <949> 03 **噴流[ふんりゅう]する** 気体や液体が噴き出すように、激しく流れること。「雪どけ水が〜する谷川」 04 **貫流[かんりゅう]する** 真ん中を貫くように流れること。「川が町を〜する」 05 **伏流[ふくりゅう]する** 川の水が川底の下にもぐり込んで流れること。「扇状地を〜してきた水が、ここに湧き出ている」▷~水 06 **浮流[ふりゅう]する** 水の上に浮かんで流れること。「洪水で倒壊した家の残骸が~する」▷~機雷 07 **漂流[ひょうりゅう]する** 船などが海の上を風や潮の流れのままに漂い流れること。「エンジンがこわれて〜していたヨットを、近くの港へ曳航する」 08 **乱流[らんりゅう]する** 不規則に変動して流れること。「気流が〜する」 09 **緩流[かんりゅう]する** ゆるやかに流れること。「広大な平野を〜する大河」 10 **派[は]ける** 水がたまらずに、流れてなくなる。「水はけがよい」 ### ●流れ込む → 5611入るa ### ●流れ出る → 5700出るa●流れ出る ### ●流れ落ちる → 6207落ちるa●流れ落ちる ### ●流れ下る → 6205下がるa●下る ### ●ある方向に流れる 11 **流[なが]れ去[さ]る** 今まであったところから、別のところへ流れていく。「水が流れていくと、流れていった」 12 **逆流[ぎゃくりゅう]する** 本来の方向とは逆の方向に流れること。「海の水が〜して川をさかのぼる」 13 **直流[ちょくりゅう]する** まっすぐに流れること。「この川は、この先で大きく東に曲がったあとは、A市に向かって〜する」→曲流 14 **曲流[きょくりゅう]する** 川が大きく曲がって流れること。「この川は、大きく西に〜して海に注いでいる」→直流 15 **蛇行[だこう]する** 河川が(へびがはうように)曲がりくねって流れること。「~した川の一部が取り残されたものが三日月湖である」 16 **回流[かいりゅう]する** あちこちめぐって流れること。「~するプール」◇「廻流」とも書く。 17 **還流[かんりゅう]する** 元に戻るように流れること。「北へ向けて流れていった海流が迂回して南へと~する」「血液は心臓から出て、ふたたび心臓に~する」◇「資金が還流する」のように、比喩的に、投資した金などが戻ってくる意で用いられることが多い。 18 **環流[かんりゅう]する** 海水や大気などが輪を描くように流れること。「この広い湾内には、左回りに〜する海流がある」 ### ●渦巻く△ 4910回るa ### ●その他 19 **合流[ごうりゅう]する** 2つ以上のものが合わさって1つになること。「この先で本流と〜する」▷~点 20 **分流[ぶんりゅう]する** 2つ以上に分かれて流れること。「この川は、河口で多数の支流に〜する」 21 **分水[ぶんすい]する** 水の流れが分かれること。「雨水はこの山で〜し、多くの川となります」▷~界・~嶺 22 **放電[ほうでん]する** 気体などの絶縁体を通して、両極間の電気が流れること。▷〜管・真空~ ## d 形容動詞の類 00 **液状[えきじょう]の** 水のように流動する様子。「土が〜になる」▷~化 01 **乳状[にゅうじょう]の** 乳のように白色でどろどろしている様子。「〜の液体がぶくぶく泡立っている」 02 **油状[ゆじょう]の** 油のようにどろりとした液体の様子。「エンジンルームの床の表面に〜の汚れが付着する」 03 **コロイドの** ある物質の微粒子が、他の液体・気体・固体中に分散している状態である様子。▷~状・~粒子・~化学・~浸透圧◇でんぷん・にかわ・寒天などの状態。▶colloid 04 **膠質[こうしつ]の** コロイド。▷~化学・~浸透圧 05 **滔々[とうとう]た** □水が勢いよく流れる様子。「川が〜と流れる」 06 **洋々[ようよう]と** □水が満ちあふれ(ゆっくりと流)れる様子。「~と流れる長江」 ## f 副詞の類 00 **ちょろちょろと** 川などの流れる水の量が少ない様子。「〜と流れるせせらぎ」 01 **さらさらと** 川の水などがつかえないで流れる様子。「小川が〜と流れる」 ### ●流れ出る様子△ 5700出るf ### ●流れ落ちる様子 → 6207落ちるf ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **流[なが]れ** 流れること・具合。「川の〜が速い」「空気の〜が悪い」◇「時の流れ」「人の流れ」のように、液体や気体以外のものが移動する場合にもいう。 01 **水捌[みずは]け** 水が流れてなくなる具合。「〜の悪い土地」 02 **水流[すいりゅう]** 水の流れ。「スイッチが切れて洗濯機の〜が止まった」 03 **水勢[すいせい]** 文水の流れる勢い。「~が衰える」 04 **気流[きりゅう]** 空気の流れ。「~が悪いというアナウンスのあと、旅客機はひどく揺れた」 05 **血流[けつりゅう]** 血管の中の血液の流れ。「凝りをほぐすにはマッサージなどで〜をよくするとよい」▷~障害・~量 06 **対流[たいりゅう]** 流体がある部分の温度差により循環運動。「暖められた空気は〜により上にたまっていく」▽~圏 07 **層流[そうりゅう]** 流体の各部分が層をなして乱れのない規則的な流れ。「空気の流れを〜に変えてスムーズにする」⇔乱流 08 **乱流[らんりゅう]** 図不規則に変動する流れ。「川や大気の流れは、ほとんどが〜である」⇔層流 09 **乱気流[らんきりゅう]** ひどく不規則な気流。 ### ●流量△ 1601計るh●あるものの量 ## k 名詞の類:モノ 00 **流木[りゅうぼく]** 川や海に漂って流れている木。「浜辺にうちあげられた~」 <950> ### ●流氷△ 7402固まるk●自然の氷 ### ●流砂△ 7406ほぐれるk●砂 ### ●流れ星△ 8700光るm●天体・星 ### ●流動する物質 01 **水[みず]** 自然に流れていたりする、透明で、触れると冷たく、生きていくために飲むことが必要なもの。「澄んだ~」「~を飲む」「~に溶ける物質」 02 **液[えき]** 何かを溶かし込んである、水に似た状態のもの。「砂糖を溶かした~」口薬~・~状・~性・~剤・~肥▷樹~・消毒~・培養~・不凍~ 03 **液体[えきたい]** 液として存在する物質の総称。「~を熱すると気化する」▷~酸素・~燃料⇔気体、固体 04 **空気[くうき]** ふだんは目に見えないが、人間が呼吸するために必要で、動いたときに風として感じられるもの。「部屋の〜を入れ替える」「新鮮な〜を吸い込む」 ▷圧縮~・~枕 05 **外気[がいき]** 外の新鮮な空気。「暑くてぼおっとするので〜にあたってくる」 06 **大気[たいき]** 広い範囲にわたって存在する空気。「~が汚染されている」 07 **気団[きだん]** 水平方向に広がった、水蒸気の量や気温がほぼ同質の大気のかたまり。▷暖~・寒~ 08 **気体[きたい]** 目に見えないが、動いて広がり、確かに存在は確かにあると感じられる物質の総称。▷~燃料⇔液体、固体 09 **ガス** ある特定の気体。▷天然~・水素~・毒~・~レンジ・石~・~状◇英語(gas)の構成要素として用いられる。オgas 10 **流体[りゅうたい]** 液体と気体をあわせた名称。「~の動きを科学的に分析する」▷~力学 11 **流動体[りゅうどうたい]** 流動する性質をもつもの。 12 **流動物[りゅうどうぶつ]** 液状のもの・食物。「手術のあと初めて口にできる~」◇栄養の全部または一部を液状の食事でとる必要がある。流動食 ### ●流水・静水 13 **流水[りゅうすい]** 流れている水。「~で解凍する」→静水 14 **静水[せいすい]** 流れずに止まっている水。→流水 15 **河水[かすい]** 川の水。 16 **地下水[ちかすい]** 地中にある水。「~をくみあげて融雪に用いる」 17 **伏流水[ふくりゅうすい]** 伏流する水。「良質の〜でつくられた名酒」「~が湧出してできた池」 ### ●いろいろな液 18 **乳液[にゅうえき]** 乳色をした液。 19 **粘液[ねんえき]** ねばねばした液。「うなぎの体は〜に包まれているのでつかみづらい」 20 **原液[げんえき]** 薄める前の液。「この消毒薬は、~が皮膚に触れたときはすぐに洗浄してください」 21 **廃液[はいえき]** 工場などで使った後の不要な液。「~を垂れ流すな」 22 **ゾル** コロイド状で、流動性をもつ液体。◇牛乳・卵白・マヨネーズなど。ドSol 23 **ゲル** ゾルが流動性を失い、ゼリー状に固化したもの。◇寒天・ゼラチン・豆腐など。ドGel ### ●血液 24 **血[ち]** 動物の体内をめぐり、有用物質を運び込み、老廃物を運び去るなどのはたらきをする液。「赤い〜がうっすらと流れ出る」◇液体成分の「血漿」と、「血球(赤血球・白血球・血小板)」に分けられる。 25 **血液[けつえき]** 「血」のかたい言い方。「輸血用の~が不足している」 26 **血潮[ちしお]** 命あるものからほとばしり出る血。「シャツが〜に染まる」◇「血汐」とも書く。「熱情」の意味でも用いる。 27 **鮮血[せんけつ]** 新鮮な血。「切りつけられた首から〜がほとばしった」 28 **生血[なまち]** 生きている動物の血。「彼らは羊の喉を切り裂き、その〜をバケツに受けた」◇まだその血が生々しい状態であることに注目した言葉。 29 **生き血[いきち]** なま血。「その虫は動物の~を吸うる」◇その血がまだ生きている動物のものであることに注目した言葉。 30 **血糊[ちのり]** 固まりかけた血。「~のべったりとついた刃物」 31 **血漿[けっしょう]** 血液の中の液体成分。 32 **血球[けっきゅう]** 血液の成分のひとつで、血漿中に浮遊するものの総称。◇赤血球・白血球・血小板がある。 33 **赤血球[せっけっきゅう]** 血球のひとつで、血液の主成分。◇体の各部に酸素を運ぶ。赤い色素であるヘモグロビンを含む。 34 **白血球[はっけっきゅう]** 血球のひとつで、体内に侵入した細菌や異物を殺し、消化する。 35 **血小板[けっしょうばん]** 血球のひとつ。血液を凝固させ、出血を止めるはたらきがある。 ### ●体液 36 **体液[たいえき]** 体内にある液体成分の総称。◇血漿・リンパ液などは[体液]。 37 **リンパ液[えき]** 体内のリンパ管系を流れる透明な液体。組織への栄養運搬、老廃物の運び出し、細菌侵入防止、体表保護など、重要な役割を果たす。◇略して「リンパ(ドLymphe)」ともいう。「淋巴液」ともあてる。 ### ●分泌液→ 5702滲むk 分泌物 ### ●汁 38 **汁[しる]** ものからしみ出たり、しぼり出したりする(した)液。「レモンの~」「たっぷりの~を含んだ果物」「弁当のおかずの〜でバッグが汚れた」▷~け・しぼり~ ◇複合語として下接した場合は「じる」と濁音になる。 39 **液汁[えきじゅう]** 草木や果物などの汁。「オレンジの豊富な~」 40 **汁液[じゅうえき]** (しぼった)液汁。 41 **肉汁[にくじゅう]** ①生肉からしぼり取った汁。②肉を焼いたときにしみ出る汁。「ローストチキンを焼くときには、あふれ出る~を丹念にかけると香ばしくできあがる」③肉を煮出した汁。 42 **シロップ** 砂糖を溶かした液。「炭酸水にいろいろな色の~を加えてソーダ水をつくる」◇果汁や香料を加えたものをいうことが多い。オsiroop <951> ### ●果汁△ 0303飲むk●ジュースなど ### ●乳汁△ 5700出るk●体の外へ出るもの ## m 名詞の類:モノ ### ●流れ 00 **流[なが]れ** 自然の地形などに沿って流れている、まとまった量のもの。「空気の〜を解析する」「倒木が溶岩の〜をせき止めた」 01 **水流[すいりゅう]** 水の流れ。「滝つぼに落下する~」「強い〜に乗って沖へ流された」 02 **気流[きりゅう]** 空気の流れ。「~に乗ってグライダーが上昇する」「ジェット〜」 03 **血流[けつりゅう]** 血管の中の血液の流れ。「麻酔薬は~によって中枢神経に運ばれる」 04 **噴流[ふんりゅう]** 噴き出すように激しく流れる気体や液体。「ジェットエンジンは、吸い込んだ空気を高速の〜として後方に噴出して動力とする」 05 **ジェット** 高速で噴き出させた気体や液体の流れ。▷ジェット〜・ジェットエンジン・ジェットバス jet 06 **環流[かんりゅう]** 海水や大気などの輪を描くような流れ。▷南極~ 07 **急流[きゅうりゅう]** 急な水の流れ。「大量に湧き出た水は〜となって海に注ぐ」▷日本三大~ 08 **激流[げきりゅう]** 激しい勢いの流れ。「くずれおちた家が〜にのみ込まれる」「〜が奇岩を刻む」 09 **奔流[ほんりゅう]** 流量の大きい激しい流れ。「大雨のあと〜が村を襲った」「マグマが〜となって流れ下る」 10 **緩流[かんりゅう]** ゆるやかな水の流れ。「水量の豊富な〜は水運に適している」 11 **濁流[だくりゅう]** (雨のあとの)濁った水の流れ。「~が家を押し流す」「~が渦巻く」「ジャングルの〜をいかだで渡る」 12 **泥流[でいりゅう]** 火山の噴火や山崩れなどによって発生する泥土の流れ。「集中豪雨で〜が発生した」 13 **土石流[どせきりゅう]** 大きな石や岩も含む土砂の流れ。「大雨のあとの〜が橋を押し流した」 14 **山津波[やまつなみ]** 山崩れによる土石流。「~によって村の半数以上の家がつぶされた」 15 **溶岩流[ようがんりゅう]** 噴火により噴き出したマグマの流れ。「~がふもとの家々に迫った」◇「熔岩流」とも書く。流れが冷えて固まったものも溶岩流という。 16 **火砕流[かさいりゅう]** 火山の噴火によって噴出した火山灰・軽石などの流れ。高速で一気に流れ下る。「~はあっというまに家々や車をのみ込んだ」 ### ●渦巻き△ 4910回るk ### ●いろいろな気流 → 8710吹くk●気流 ### ●電流 17 **電流[でんりゅう]** 電気の流れ。「強い〜を流す」 18 **直流[ちょくりゅう]** 一定の方向へ流れる電流。▷~発電機・~電動機 ⇔交流 19 **交流[こうりゅう]** 流れの向きが一定の周期で変化する電流。▷~発電機・~電動機 ⇔直流 ## u 名詞の類:トコロ ### ●川 00 **流[なが]れ** 自然の地形などに沿って、水が流れているところ。「小さな~に沿って桜並木の道がある」 01 **川[かわ]** 自然の地形などに沿って、一定の方向に、まとまった量の水が流れているところ。「市の中心部を、北から南に流れる~」「~を渡る」◇「河」とも書く。 02 **川筋[かわすじ]** 川の流れの方向。「この川の江戸時代の〜は現在とは異なり、もっと東を流れていたという」 03 **河川[かせん]** 「川」のかたい言い方。「~の氾濫に備える」 ▷一級~ 04 **大川[おおかわ]** (その地域でいちばん)大きな川。「隣町との境に流れる〜にかかる橋」◇固有名詞として使うことが多い。 05 **大河[たいが]** 非常に大きな川。「大型客船が航行するほどの~」◇雄大なスケールの川についていう。 06 **長流[ちょうりゅう]** 図長い川。「石狩川は日本第3の~である」 07 **急流[きゅうりゅう]** 勾配の急な、流れの速い川(の一部)。「富士川は日本三大~のひとつである」「~にはすまない魚」「この川には滝や〜が多く、ボートでさかのぼるのは不可能だ」▷~下り 08 **小川[おがわ]** 簡単に歩いて渡れるくらいの、小さな川。「めだかの泳ぐ〜」 09 **細流[せせらぎ]** (きれいな水が心地よい音をたてて流れている)小川や浅瀬の流れ。「耳をすますと、小川の~の音が聞こえる」◇流れる音そのものをいうこともある。 10 **谷川[たにがわ]** 谷あいを流れる川。「~をつたって山を下りていく」 11 **渓流[けいりゅう]** 「谷川」の、ややかたい言い方。「紅葉のきれいな〜を訪れる」 ▷~釣り◇「谿流」とも書く。 12 **清流[せいりゅう]** きれいな水の流れ。「岩魚が泳ぐ~」「〜から湧き出た水は、さっさとて山を下る」「紅葉と〜で知られる渓谷」 13 **濁[にご]り江[え]** 水の濁った入り江や川。 14 **溝川[どぶがわ]** どぶのような汚れた川。「悪臭の漂う~」 15 **底流[ていりゅう]** 川や海の底の方の流れ。◇比喩的に「表面には現れないがその根底にある傾向」の意で多く使われる。 16 **伏流[ふくりゅう]** 地下の土砂の中などを流れている、その流れ。▷~水◇扇状地や石灰岩地などによる 17 **水脈[すいみゃく]** 地下を筋のように通っている水の道。「砂漠で〜を見つけるのはむずかしい」 18 **水無[みずな]し川[がわ]** (普段は水が地下を流れていて)多く雨が降ったとき以外は、水の流れがない川。 ### ●名水・名川△ 9402すぐれるu●名山・名水 ### ●海流 ### ●潮 19 **潮[しお]** 潮の満ち干によって起こる海水の流れ。「この海峡は〜の流れが速いので、泳ぐのは危険だ」◇「汐」とも書く。 20 **潮流[ちょうりゅう]** 潮の満ち干に伴って起こる海水の流れ。「~にさからって泳ぐ」 <952> 21 **海流[かいりゅう]** 常に一定方向に流れる、地球規模の海水の流れ。「〜に乗って東へ航行する」▷日本~・千島~ 22 **暖流[だんりゅう]** 赤道方面から高緯度の海域へ向かって流れる、まわりより温度の高い海流。⇔寒流 23 **寒流[かんりゅう]** 高緯度の海域から赤道方面へ向かって流れる、まわりより温度の低い海流。⇔暖流 24 **黒潮[くろしお]** フィリピンの東方海域から、台湾・南西諸島を経て、本州南岸に沿って東方に流れる暖流。「~の蛇行は漁業に大きな影響を与える」◇流れが青黒く見えることからこの名があるという。「日本海流」ともいう。 25 **親潮[おやしお]** ベーリング海から千島列島・北海道を経て、本州東岸を南下する寒流。◇栄養素に富み、魚介や海藻をよく育てることからこの名があるという。「千島海流」ともいう。 ### ●本流・支流 26 **本流[ほんりゅう]** 数流から成る川のもとになる流れ。「アマゾンの〜をさかのぼる」◆支流、分流 27 **主流[しゅりゅう]** 川のおもな流れ。「信濃川の〜のバイパスとして分水路をつくる」 28 **支流[しりゅう]** 大きな川から分かれて流れる川。「この川は利根川の〜で、5kmほど先で本流に流れ込む」⇔本流 29 **分流[ぶんりゅう]** 本流から分かれた流れ。「隅田川は荒川の〜である」「この大河は、河口近くで多数の〜を生じ、広大な三角州を形成している」⇔本流 ### ●川の部分 30 **源流[げんりゅう]** 川の流れのみなもと(に近いあたり)。「この川の〜はヒマラヤ山脈にある」「川の〜へさかのぼる探検隊」 31 **川上[かわかみ]** 川の、流れをさかのぼっていくほう。「~からいかだが流れてくる」→川下 32 **上流[じょうりゅう]** 川上や、川の源流に近い部分。「鮭が~をめざして上っていく」「いっしょに~に行って釣ってみよう」→下流 33 **中流[ちゅうりゅう]** 川の、源流と、川が海や湖に流れ出すところの中間の部分。「川の〜に生息する魚類」 34 **川下[かわしも]** 川が流れていくほう。「少し〜に行くと吊り橋がある」→川上 35 **下流[かりゅう]** 川下や、川が海や湖に流れ出すところ。「その川の上流は、~では川幅が500mもある川とは思えないほどの細い流れだった」⇔上流 36 **河口[かこう]** 川が海や湖に流れ出るところ。「アマゾン川の〜」 ### ●川面△ 2301向くu●水面 ### ●瀬 37 **瀬[せ]** 川の浅い(流れの速い)ところ。「~を渡ろうとして足をとられる」◇海の沖合の、浅くなっていて、船の航行に危険なところも「瀬」という。 38 **川瀬[かわせ]** 川の瀬。 39 **浅瀬[あさせ]** 川や海の浅いところ。「川の〜を歩いて向こう岸へ渡る」「その海域は〜や岩礁が多く、海の難所とされている」 40 **高瀬[たかせ]** 川底が高く上がっている、川の浅いところ。 41 **早瀬[はやせ]** 川の流れの速いところ。「~の舟下り」 ### ●淵 42 **淵[ふち]** 水が深くてよどんでいるところ。 43 **深淵[しんえん]** 奥深い淵。「〜の底」◇比喩的に「奥深くて理解するのがむずかしいもの」の意でも用いる。 44 **瀞[とろ]** 川の流れが静かで深くなっているところ。 45 **澱[よど]** 水のよどんだところ。◇「澱」とも書く。 46 **淀[よど]み** 川の水のよどんでいるところ。「~に浮かぶうたかた」「澱み」とも書く。 ### ●滝 47 **滝[たき]** 川や湖の水が崖のある場所から落ちているところ。「~の水にあたって修行する」▷~壺 48 **白滝[しらたき]** 白く見える滝。◇固有名詞として、各地に「白糸の滝」がある。 49 **瀑布[ばくふ]** 図大きな滝。▷ナイアガラ~ 50 **飛瀑[ひばく]** 図高いところから流れ落ちる滝。「豪~」 ### ●谷→ 7807低まるu●谷 ### ●川岸・流域△ 8100近いv●川・海・湖などのそば ## V 名詞の類:トコロ ### ●電極 00 **電極[でんきょく]** 電池やモーターなどで、電流が出入りするところ。 01 **陽極[ようきょく]** 電極のうち、電位の高いほう。⇔陰極 02 **正極[せいきょく]** 陽極。◇多く、電池について用いる。 03 **陰極[いんきょく]** 電極のうち、電位の低いほう。⇔陽極 04 **負極[ふきょく]** 陰極。◇多く、電池について用いる。 05 **両極[りょうきょく]** 陽極と陰極、両方の電極。 06 **陰陽[いんよう]極[きょく]** 陰極と陽極。 # 4916 流す ## a 動詞の類 00 **流[なが]す** ①液体が下方へと移動するようにさせる。「汚物を水で~」「洪水で家を流される」「伐った木を川に~」②液体にのせたりまぜたりして何かを移動させる。「刺身を氷水で~」③電気が電線を伝わるようにする。「回路に電流を~」 01 **押[お]し流[なが]す** 洪水などで、水がその力で何かを移動させる。「土石流が橋を押し流した」 02 **垂[た]れ流[なが]す** 大小便や工場の廃液などを処理せず、そのまます。「工場廃水を~」 <953> 03 **垂[た]れ流[なが]し** 垂れ流すこと。「廃液の〜が公害につながった」 04 **放水[ほうすい]する** 川や貯水池などの水を導いて流すこと。「田植え時期なので田んぼに〜する」▷~路 05 **放流[ほうりゅう]する** せきとめた水を流すこと。「ダムの水を〜する」 06 **分水[ぶんすい]する** 河川から水を分けて流すこと。「川の水を〜して引いた水」▷~路 ### ●流し込む△ 5605そそぐa●流し込む ### ●洗い流す△ 8209洗うa●洗う ### ●排水する△ 5701出すb●周囲へ出す ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **精霊[しょうりょう]流[なが]し** 盆の最後の日に木・麦わらなどでつくった舟に供物をのせ、海や川に流して祖先の霊を送ること。地方により流すものは異なる。 01 **灯籠[とうろう]流[なが]し** 図盆の供養のために、ともした灯籠を海や川に流して霊を送ること。▷~会 02 **素麺[そうめん]流[なが]し** 竹を半分に割って長くつないだものに高低差をつけて水が流れるようにし、そこにそうめんを流して、箸ですくい取って食べるようにした趣向の食べ方。◇「流しそうめん」ともいう。「そうめん」は「索麵」とも書く。 ## u 名詞の類:トコロ ### ●流し 00 **流[なが]し台[だい]** 台所にある、水を流してものを洗う台。 01 **シンク** ステンレスなどでできた現代風の流し台。▷キッチン~ sink 02 **流[なが]し** 水道から水を流してものを洗うところ。特に台所の流し台、あるいはシンクのことをいう。「〜で野菜の泥を落とす」 03 **流[なが]し場[ば]** 「流し」の場所を強調した言い方。 04 **流[なが]し** 流し台があるところ。▷~灯 ### ●水道 05 **水道[すいどう]** 水源から水を供給する設備や施設。▷~工事 06 **上水道[じょうすいどう]** 飲料用の水を管で導いて供給する水道。 07 **上水[じょうすい]** 「上水道」の略。 08 **下水道[げすいどう]** 家庭や工場から出る汚れた水を流すための施設。 09 **下水[げすい]** 「下水道」の略。 ### ●堀△ 6015掘るu●堀 ### ●みぞ・どぶ 10 **溝[みぞ]** 雨水や廃水を流すためにつくった小さな水路。「道路脇の〜に落ちる」 11 **溝[どぶ]** (水がよどんで汚れた)みぞ。「~をさらう」「~にはまる」 ▷~掃除・〜さらい 12 **側溝[そっこう]** 道路や鉄道沿いにつくったみぞ。「コンクリート製の~」 13 **溝渠[こうきょ]** 給排水のために、水を流すように掘ったみぞ。「古代の〜の跡」 14 **排水溝[はいすいこう]** 排水するための溝。「~を定期的に掃除する」 ### ●溝川△ 4915流れるu●川 # 4917 滑る ## a 動詞の類 00 **滑[すべ]る** ①ものがあるものの表面にとどまることができなくて自然に動く。「滑ってころんだ」「ワックスをかけた床は滑りやすい」「戸車がよく~」②人があるものの表面を滑る(①)ように動いて移動する。「氷の上を~」「スキーで山頂から滑ってきた」◆「辷る」とも書く。 01 **スライドする** 滑るように動くこと。「クローゼットの戸が左右に〜するようになっている」「計算尺の目盛りを少し〜させる」 ▷~ドアslide 02 **スリップする** 自動車や自転車のタイヤが滑ること。「雨で〜して事故を起こす」slip 03 **横滑[よこすべ]りする** 横のほうへ滑ること。「雨で路面がぬれていたので、車が〜した」 04 **足[あし]を滑[すべ]らせる** 足が地表を滑ってころぶ(ころびそうになる)。「凍りついた道でうっかり足を滑らせた」◇「滑らせる」は「滑るようにさせる(させてしまう)」意で、「滑らす」ともいう。 05 **滑[すべ]り降[お]りる** 高い場所から低い場所へ、滑るようにして降りる。「山頂からスキーで〜」 06 **滑降[かっこう]する** スキーやそりで滑り降りること。「エベレストの山頂から〜する冒険家」▷直~・斜~ 07 **滑走[かっそう]する** 滑りながら進むこと。「残雪のあいだを縫って〜する」 08 **滑[すべ]り込[こ]む** 野球で、セーフになるために、ベースの手前で足や頭から、勢いよく地面を滑って、塁に手や足をつけようとする。「本塁に滑り込んだがアウトになった」 09 **スライディングする** 「滑り込む」の洋語的表現。「ホームに〜してセーフになる」 sliding 10 **スケーティングする** ①スケート靴で滑って進むこと。②スキーでスケートのような動きで滑って進むこと。▶skating ### ●滑り落ちる → 6207落ちるa●転げ落ちる ## d 形容動詞の類 00 **滑[なめ]らかな** でこぼこがなく、よく滑る(ような)様子。「~な岩肌に足を滑らせた」 01 **平滑[へいかつ]な** □平らでなめらかな様子。「スケートリンクの氷上を〜にする」 02 **潤滑[じゅんかつ]な** 潤いを帯びていてなめらかな様子。「エンジンオイルはエンジン各部を〜にし、摩耗を防ぐ」▷~油・~剤 03 **つるつるの** ものの表面が、でこぼこがなく、よく滑る様子。「雪がとけて凍った~の道は危険だ」 04 **ぬるぬるの** ものの表面がぬれていたりで、滑りやすい様子。「足元が〜なので歩きにくい」「泥で〜の床」 <954> ## f 副詞の類 **【つるつると】** 表面[ひょうめん]にでこぼこやざらつきがなく滑[すべ]る様子。「ワックスをかけたばかりの〜した床[ゆか]」 **【つるりと】** 一瞬[いっしゅん]のうちに滑[すべ]る様子。「氷[こおり]の張[は]った道[みち]で〜滑[すべ]ってしまった」 **【ぬるぬると】** ものの表面[ひょうめん]がぬ[ぬ]れていたり、粘液状[ねんえきじょう]のものでおおわれていたりして、滑[すべ]りやすい様子。「プールの底[そこ]が〜していて滑りやすい」 **【ぬらぬらと】** 気味[きみ]が悪[わる]いほどぬるぬるしている様子。「苔[こけ]が生[は]えて〜した石畳[いしだたみ]」 ## h 名詞の類:コト・サマ **【滑[すべ]り】** 滑[すべ]ること。「雨戸[あまど]の〜が悪[わる]い」 ◇「辷り」とも書く。 **【滑[すべ]り込[こ]み】** 野球[やきゅう]で、滑[すべ]り込[こ]むこと。「〜セーフ」 ●滑るスポーツ **【スキー】** 2本[ほん]1組[くみ]の板[いた]を両足[りょうあし]につけて雪[ゆき]の上[うえ]を滑[すべ]るスポーツ。「学生[がくせい]時代[じだい]はよく〜に行ったものだ」▷~板[いた] ▷skiing **【スノーボード】** 1枚[まい]の板[いた]に乗[の]って雪[ゆき]の上[うえ]を滑[すべ]るスポーツ。「多[おお]くのスキー場[じょう]で〜が解禁[かいきん]になった」 ◇略[りゃく]して「ボード」ともいう。▷snowboarding **【スノボ】** 「スノーボード」の略[りゃく]。 **【スケート】** ①専用[せんよう]の靴[くつ]をはき、氷[こおり]の上[うえ]を滑[すべ]るスポーツ。「凍[こお]った湖面[こめん]で〜をする」▷~靴[ぐつ]・フィギュア〜・スピード〜 ②「ローラースケート」の略[りゃく]。▷skating **【アイススケート】** 「スケート①」の、正式[せいしき]な言[い]い方[かた]。▷ice skating **【ローラースケート】** 小[ちい]さな車輪[しゃりん]のついた靴[くつ]をはいて地面[じめん]を滑[すべ]るスポーツ。▷roller skating **【スケートボード】** 底[そこ]にローラーをつけた縦長[たてなが]の厚板[あついた]に乗[の]って、平面[へいめん]や斜面[しゃめん]を滑[すべ]るスポーツ。▷skateboarding **【スケボー】** 「スケートボード」の略[りゃく]。 ●競技種目 **【回転[カイテン]競技[キョウギ]】** スキーの競技[きょうぎ]のひとつで、2回[かい]、斜面[しゃめん]に設[もう]けられた旗門[きもん]を通過[つうか]しながら滑[すべ]り降[お]り、その合計[ごうけい]タイムを競[きそ]うもの。◇回転競技の種目[しゅもく]には、その旗門の数[かず]や間隔[かんかく]などの違[ちが]いによって、回転・大回転・スーパー大回転(滑走[かっそう]は1回[かい])などがある。 **【スラローム】** 「回転競技」の洋語的表現。▷ドイツ語 Slalom **【滑降[カッコウ]競技[キョウギ]】** スキーの競技[きょうぎ]のひとつで、標高差[ひょうこうさ]のある長[なが]い斜面[しゃめん]を高速[こうそく]で滑[すべ]り降[お]り、そのタイムを競[きсо]うもの。◇単[たん]に「滑降」ということも多い。 **【ダウンヒル】** 「滑降競技」の洋語的表現。▷downhill **【モーグルスキー】** スキーの競技[きょうぎ]のひとつで、こぶのある斜面[しゃめん]を滑[すべ]り、ジャンプをまじえながら滑[すべ]り降[お]り、そのタイムや技術[ぎじゅつ]を競[きそ]うもの。◇単[たん]に「モーグル」ということが多い。▷mogul skiing **【フリースタイル】** 技[わざ]の美[うつく]しさを競[きそ]うスキー競技[きょうぎ]の総称[そうしょう]。こぶのある斜面[しゃめん]を滑[すべ]るモーグル、ジャンプして空中[くうちゅう]での演技[えんぎ]や高[たか]さを競[きそ]うエアリアル(aerial)、障害[しょうがい]のあるコースを数人[すうにん]で同時[どうじ]に滑走[かっそう]して順位[じゅんい]を競[きそ]うスキークロス(skicross)などがある。◇「フリースタイルスキー(freestyle skiing)」の略[りゃく]。 **【距離[キョリ]競技[キョウギ]】** スキーの競技[きょうぎ]のひとつで、長[なが]い起伏[きふく]のある山野[さんや]のコースを、足[あし]のつま先[さき]だけを固定[こてい]した細[ほそ]いスキー板[いた]で走[はし]ったり滑[すべ]ったりして、そのタイムを競[きそ]うもの。◇単[たん]に「距離」ともいう。 **【クロスカントリー】** 「距離競技」の洋語的表現[ようごてきひょうげん]。「クロスカントリースキーレース(cross-countryrace)」から。略[りゃく]して「クロカン」ともいう。 **【複合[フクゴウ]競技[キョウギ]】** スキーの競技[きょうぎ]のひとつで、ジャンプ競技[きょうぎ]と距離[きょり]競技[きょうぎ]とを組[く]み合[あ]わせたもの。ジャンプの得点[とくてん]をタイム差[さ]に換算[かんさん]し、各選手[かくせんしゅ]の距離競技のスタート時間[じかん]に差[さ]をつけ、最終的[さいしゅうてき]にゴールした順位[じゅんい]を競[きそ]う。◇単[たん]に「複合」ということが多い。 **【バイアスロン】** スキーの距離[きょり]競技[きょうぎ]と射撃[しゃげき]とを組[く]み合[あ]わせたもので、合計[ごうけい]タイムを競[きそ]うもの。▷biathlon **【アルペン競技[キョウギ]】** スキーの競技[きょうぎ]で、回転[かいてん]・滑降[かっこう]競技[きょうぎ]の総称[そうしょう]。「アルペン種目[しゅもく]」とも、単[たん]に「アルペン」ともいう。「アルペンスキー」は、スキー板[いた]にスキーブーツ全体[ぜんたい]を固定[こてい]し、スキー場[じょう]や山岳[さんがく]の斜面[しゃめん]を滑[すべ]るスタイルのスキーをいう。「アルペン(ドイツ語 Alpen)」は「アルプス山脈」の意[い]。 **【ノルディック競技[キョウギ]】** スキーの競技[きょうぎ]で、距離[きょり]競技[きょうぎ]・ジャンプ競技[きょうぎ]・複合[ふくごう]競技[きょうぎ]の総称[そうしょう]。◇「ノルディック種目[しゅもく]」とも、単に「ノルディック」ともいう。「ノルディックスキー」は、スキー板[いた]にスキーブーツのつま先[さき]だけを固定[こてい]し、平地[へいち]を滑[すべ]ったりジャンプをしたりするスタイルのスキーをいう。「ノルディック(Nordic)」は「北欧人[ほくおうじん]」の意[い]。 **【フィギュアスケート】** スケート競技[きょうぎ]のうち、氷上[ひょうじょう]を滑[すべ]って、その技術[ぎじゅつ]と芸術性[げいじゅつせい]を競[きそ]うもの。◇「フィギュア」は図形[ずけい]の意[い]。▷figure skating **【アイスダンス】** スケート競技[きょうぎ]のひとつで、男女[だんじょ]のペアが音楽[おんがく]に合[あ]わせて氷上[ひょうじょう]を踊[おど]るように滑走[かっそう]して、技術[ぎじゅつ]と芸術性[げいじゅつせい]を競[きそ]うもの。▷ice dance **【スピードスケート】** スケート競技[きょうぎ]のうち、一定[いってい]の距離[きょり]における速[はや]さを競[きそ]うもの。▷speed skating **【ショートトラック】** スピードスケートで、体育館[たいいくかん]内[ない]に設[もう]けられた短[みじか]い隋円形[だえんけい]のトラックを数人[すうにん]で滑[すべ]り、着順[ちゃくじゅん]を競[きそ]うもの。◇「ショートトラックレース(short track race)」の略[りゃく]。 **【アイスホッケー】** 氷上[ひょうじょう]のリンクをスケートをはいて行[おこな]う団体[だんたい]競技[きょうぎ]。1チーム6人[にん]で、うち、ゴールキーパーが1人[にん]。スティックで小[ちい]さな円盤状[えんばんじょう]のパックを相手[あいて]チームのゴールに打[う]ち込[こ]み、その得点[とくてん]を競[きそ]う。▷ice hockey **【カーリング】** 4人[にん]ずつの2チームで競[きそ]う氷上[ひょうじょう]の競技[きょうぎ]。目標[もくひょう]とする円[えん]をめがけて、 <955> 約20kgの円盤状の石(ストーン)を滑らせ、ブラシなどで氷面を掃いてその速度や方向を調整し、いかに円の中心に近づけるかを競う。curling 28 **スケルトン** きわめて簡易な構造のそりに、腹這いの状態で一人で乗って滑走し、タイムを競う競技。◆skeleton 29 **リュージュ** ハンドルやブレーキのついていない木製の小型のそりで、氷のコースを滑り降りる、タイムを競う競技。1人乗りと2人乗りのものがある。7luge 30 **ボブスレー** ハンドルやブレーキのついた鋼鉄製のそりで、雪を固めたコースを滑り降り、タイムを競う競技。2人乗りと4人乗りのものがある。bobsleigh ## k 名詞の類:モノ ### ●滑る道具 00 **スキー板[いた]** 雪の上を滑って進むことができるようにつくった、足にはく、細長い2本1組の板。「ころんで〜が流された」◇単に「スキー」「板」ともいう。競技種目によってスキー板の形状は異なる。 01 **スノーボード** 雪上を滑って進むために足にはく1枚の板。略して「ボード」ともいう。競技種目によってスノーボードの形状は異なる。snowboard 02 **スノボ** 「スノーボード」の略。 03 **スケート靴[ぐつ]** スケートをするための靴。◇単に「スケート」ともいう。競技種目によって、スケート靴の形状は異なる。アイススケートでは靴底に刃のような金属が、ローラースケートでは小さな車輪がついている。 04 **スケートボード** スケートをするための、板。厚板の底に2個のローラーをつけた板。▶ skateboard 05 **スケボー** 「スケートボード」の略。 ### ●そり △ 6310乗るm●雪上の乗り物 ### ●ストック△ 4005助けるk●歩行を助けるもの ### ●滑りやすくさせるもの 06 **滑剤[かつざい]** 機械や器具の滑りをよくするための物質。油や滑石など。 07 **滑液[かつえき]** 生物の関節の運動をなめらかにする、関節腔にある粘液。▷~膜 08 **潤滑剤[じゅんかつざい]** 機械の摩擦部分を潤滑にするための油や薬剤。 09 **潤滑油[じゅんかつゆ]** 油の潤滑剤。 10 **グリース** 常温で固体・半固体の潤滑油。さび止めなどに利用する。◆grease 11 **ワックス** スキー板などに塗って、滑りをよくするろう。wax 12 **戸車[とぐるま]** 引き戸の滑りをよくするために、戸の上または下につける小さな車輪。 ## S 名詞の類:ヒト 00 **スキーヤー** スキーをする人。「色とりどりのウエアをまとった若い〜たち」 ▷プロ~skier 01 **スケーター** スケートをする人。「氷上を滑る若い〜たち」▷アイス~・ローラー~・プロ~ skater 02 **スノーボーダー** スノーボードをする人。snowboader 03 **スケートボーダー** スケートボードをする人。「~が集まる公園」skateboader 04 **ボーダー** 「スノーボーダー」「スケートボーダー」の略。 ## u 名詞の類:トコロ 00 **スケート場[じょう]** スケートをするための氷の面や休憩施設などがある場所全体。▷屋内~ ◇「スケートセンター」などともいう。 01 **スケートリンク** スケートをするための(天然または人工の)氷面のある場所。▷屋内~ ◇略して「リンク」ともいう。skating rink 02 **銀盤[ぎんばん]** 図スケートリンクなどの、光る氷の表面。◇本来の、「銀でつくった皿」の意から、光る氷の表面を銀の皿に見立てて比喩的にいったもの。 03 **スキー場[じょう]** スキーをするための設備やコースがある広い場所。 04 **ゲレンデ** スキー場で、滑走する場所。▷スキー学校・~ガイド・~情報 ドGelände ### ●滑り台△ 3200遊ぶk●公園などにある遊具 <956> # 5000 倒す ## a 動詞の類 ### ●倒す 00 **倒[たお]す** 立っているものを、(立っていない状態で、地面などの水平なところに横たわった状態)にする。「上体を~」「花瓶を~」「大木にロープを巻きつけ、大勢で引っ張って~」「相手の足を払って床に~」「自転車を斜めに~」「車のシートを後ろに~」 01 **押[お]し倒[たお]す** 横向きの力を加えて倒す。「ブルドーザーが雑木を押し倒して進む」 02 **突[つ]き倒[たお]す** 押すようにして、いきなり激しく倒す。「サッカーの競技中に手で相手を〜のは、ルール違反だ」 03 **引[ひ]き倒[たお]す** 手前に引っ張って倒す。「ロープをかけて石像を~」 04 **打[う]ち倒[たお]す** 道具などを用いて、たたいたりして、強い衝撃を与えて倒す。「杭をハンマーで打ち倒した」 05 **打[ぶ]っ倒[たお]す** 「打ち倒す」の強調表現。「第1ラウンドから攻勢に出て相手をぶっ倒した」「じゃまな木は全部ぶっ倒してしまえ」 06 **蹴倒[けたお]す** 足で蹴って倒す。「寝ているうちに、目ざまし時計を足で蹴倒してしまった」 07 **蹴返[けかえ]す** 蹴ってひっくり返す。「腹を立てて卓袱台を~」 08 **薙[な]ぎ倒[たお]す** 横に払うようにして、広く刈り取って倒す。「生い茂った夏草をなぎ倒しつつ進む」「暴走したトラックは、電柱を何本もなぎ倒してから止まった」 09 **切[き]り倒[たお]す** 人や樹木などを、道具を用いて切って倒す。「間伐材を計画的に切り倒して山を守る」◇人の場合は「斬り倒す」、樹木の場合は「伐り倒す」とも書く。 10 **伐倒[ばっとう]する** (林業で)森林の樹木を切り倒すこと。▷~作業・~駆除 11 **吹[ふ]き倒[たお]す** 強い風がものを倒す。「台風で杉の木が吹き倒された」 ### ●いろいろなやり方で人を倒す 12 **殴[なぐ]り倒[たお]す** 相手の顔や体をなぐって倒す。「ボクサーが相手を~」 13 **張[は]り倒[たお]す** 平手で相手の顔やからだをたたいて倒す。「父は改心させたい一心で、息子を張り倒した」◇「撲り倒す」とも書く。 14 **叩[たた]き伏[ふ]せる** 相手をたたいて、倒す。「警官が棒で犯人を〜」 15 **のす** 俗(立ち上がれないほど)ひどくなぐり倒す。「あんなへっぴり腰、一発でのしてやる」 16 **投[な]げ倒[たお]す** 相手の体を持ち上げて下におとす。「柔道五段の選手は、次々と相手を投げ倒して勝ち進んだ」 17 **組[く]み伏[ふ]せる** 相手の体の一部をつかんで倒し、押さえつける。「レスリングで相手と取っ組み合いになり、床に組み伏せられてしまった」 18 **組[く]み敷[し]く** 相手の体の一部をつかんで、押さえつける。「兄は弟を組み敷いて、ばかにするなと叫んだ」 19 **捩[ね]じ伏[ふ]せる** 相手の体(の一部)をねじって組み伏せる。「犯人をねじ伏せて逮捕した」 20 **切[き]り伏[ふ]せる** 力まかせに切って倒す。「太刀を振りまわして次から次に~」◇「斬り伏せる」とも書く。 ### ●転がす 21 **転[ころ]ばす** バランスを失わせ、手やひざが地面についた状態にさせる。「足をすくって~」 22 **転[ころ]がす** 立っている人・ものに無造作に力を加え、横たわらせる。「どすこいと相手を土俵で〜」「空のとっくりを~」 23 **引[ひ]っ繰[く]り返[かえ]す** 勢いよく転がす。「手がすべって茶碗を~」 ### ●相撲の技 24 **送[おく]り倒[たお]す** 相撲で、相手の後ろに回り、押すか、たたくかして土俵内で倒す。「とっさに送り倒して勝った」 25 **寄[よ]り倒[たお]す** 相撲で、相手の体と自分の体を合わせて、後方に倒す。「土俵際で寄り倒して勝った」 26 **叩[はた]く** 相撲で、相手の体を上からたたき、前方に倒す。「いきなり突っ張って~と、横綱はあっさり両手を突いた」 ### ●倒そうとする動作 27 **タックルする** ①ラグビーやアメリカンフットボールで、ボールを持った相手に組みついて倒すこと。「強烈な〜」②レスリングで、相手の足を取って倒すこと。「あの選手は〜が上手だ」▷片足~・両足~ tackle 28 **足[あし]を掬[すく]う** 相手の足を蹴るなどして体勢を不安定にさせて、倒す。「相手の一瞬の隙をつき、足をすくって地面に転がした」 ### ●組み付く△ 5900付くa●取りつく ### ●傾ける 29 **傾[かたむ]ける** 立っているものをななめにする。「少年は不思議そうに首を傾けた」「杯を~」 30 **傾[かし]げる** 人間や動物が、頭部を少し傾ける。「りすが首をかしげてあたりをうかがっている」◇「首を傾げる」の形で用いることが多い。 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●相撲の技 00 **押[お]し倒[たお]し** 相撲の技の一つで、押して倒す技。「〜で勝つ」 01 **突[つ]き倒[たお]し** 相撲の技の一つで、手で突いて倒す技。「〜で負けた」 02 **送[おく]り倒[たお]し** 相撲の技の一つで、相手の後ろに回り、押すか突くかして土俵の内側で倒す技。「みごとな〜で楽勝した」 <957> 03 **寄[よ]り倒[たお]し** 相撲の技の一つで、相手の体と自分の体を合わせて、後ろに倒す技。「一気に~で勝つ」 04 **浴[あ]びせ倒[たお]し** 相撲の技の一つで、四つに組んでこらえ、相手にのしかかるように体を乗せて後ろに倒す技。「見ごたえのする〜で千秋楽を飾った」 05 **極[き]め倒[たお]し** 相撲の技の一つで、相手の差し手の関節を強くはさんで動けないようにして押し倒す技。「得意の〜で勝った」 06 **叩[はた]き込[こ]み** 相撲の技の一つで、相手の体をはたき、前方に倒す技。 07 **突[つ]き落[お]とし** 相撲の技の一つで、相手のわきに手を当てて、斜め下に突き倒す技。 08 **引[ひ]き落[お]とし** 相撲の技の一つで、手前に引くようにして、相手を前に倒す技。 09 **小股掬[こまたすく]い** 相撲の技の一つで、相手の足のひざのあたりを内側から自分の足の甲ですくい上げるようにして、仰向けに倒す技。 ### ●ものを倒す遊びや競技 10 **ドミノ倒[だお]し** ドミノに使う牌を立てて並べ、端の1枚を倒すと次々と倒れていく遊び。◇「ドミノ(domino)」は西洋カルタの一種。 11 **ボウリング** 球を転がして、とっくり形の10本のピンを倒し、その数を競う、室内で行う競技。「家族で〜を楽しむ」 bowling ### ●棒倒し△ 3702競うj●運動会の競技 ### ●ボウリングの用語 12 **ストライク** 標的となる10本のピンを、1投目ですべて倒すこと。strike 13 **スペア** 1投目で倒しきれずに残ったピンを、2投目ですべて倒すこと。▶spare 14 **ガター** 投げた球がコースの両脇の溝に入り、ピンを1本も倒せないこと。◇「ガーター」ともいう。「ガターボール(gutter ball)」の略。 15 **ダブル** 2回連続でストライクを出すこと。 16 **ターキー** 3回連続でストライクを出すこと。turkey ## S 名詞の類:ヒト ### ●ボウラー△ 3702競うs●競う人 ## U 名詞の類:トコロ ### ●ボウリング場 △ 3702競うu # 5001 ひっくり返す ## a 動詞の類 ### ●ひっくり返す 00 **引[ひ]っ繰[く]り返[かえ]す** 上下・表裏などの正常な状態や、当然そうなると思われる物事などを逆にする。「座布団を~」「打者一巡の猛攻で、試合を~」 01 **返[かえ]す** 図ひっくり返す。「手のひらを〜」「封筒の裏を返して差出人を確かめる」◇「反す」とも書く。 02 **覆[くつがえ]す** 上下をひっくり返す。「荒波が小舟を~」◇「定説を覆す」のように、比喩的に、それまでのことを否定し、改めることにもいう。 03 **転覆[てんぷく]させる** くつがえすこと。「敵の艦船を〜する」「政権の〜をはかる」◇「顛覆」とも書く。 04 **逆転[ぎゃくてん]させる** (回転させて)位置を逆(の方)にする。「活字を~してしまった」 ### ●裏返す 05 **裏返[うらがえ]す** 表と裏をひっくり返す。「焼き魚を〜と、まっ黒にこげていた」「シャツは裏返して干す」 06 **翻[ひるがえ]す** すばやく裏返す。「彼女はスカートをひるがえして走り去った」 ### ●めくる → 6003はぐa●めくる ## d 形容動詞の類 00 **裏返[うらがえ]しの** 裏返す様子。「靴下を〜にはく」 01 **裏表[うらおもて]の** 「裏返し」の、やや古めかしい言い方。「シャツを〜に着ているのに気づかずに、そのまま外出してしまった」 ### ●逆の♪ 5004ひっくり返るd # 5002 倒れる ## a 動詞の類 ### ●倒れる 00 **倒[たお]れる** 立っている状態のものが、立っていない状態(地面などの水平なところに横たわった状態)になる。「大きな木が風で倒れた」「彼女は車内で貧血を起こして倒れたらしい」 01 **崩[くず]れ倒[お]れる** 崩れるように倒れる。「悲報を聞いてその場に~」 02 **打[ぶ]っ倒[たお]れる** 俗「倒れる」を強めた言い方。「3人とも校庭で日射病にかかって、ぶっ倒れた」 03 **横転[おうてん]する** 横向きに倒れること。「バスが路上に〜している」 04 **倒[たお]れ込[こ]む** 倒れて、そのまま動けなくなったり、起き上がれなくなったりする。「ランナーは、ゴールと同時にその場に倒れ込んだ」 05 **倒[たお]れ伏[ふ]す** 倒れて、うつ伏せになる。「彼は倒れ、路上に~」「倒れ臥す」とも書く。 06 **倒[たお]れ掛[か]かる** 少し倒れる。「倒れかかった家を補強する」「眠くて隣の人に~」 07 **倒伏[とうふく]する** 苗や立木などが、強風で倒れること。「稲が旋風で〜した」 08 **ダウンする** ボクシングでたたかれて倒れること。「強いパンチを受けて〜した」◇「風邪でダウンする」など、寝込む意でも用いる。down ### ●行き倒れる → 0005死ぬb●いろいろな状態・状況で死ぬ ### ●倒壊する△ 6901壊れるa●壊れ方 ### ●気を失って倒れる 09 **卒倒[そっとう]する** 突然意識を失って倒れること。「脳貧血で〜する」 <958> 10 **昏倒[こんとう]する** 目まいがして倒れること。「頭を強く打って〜する」 ### ●転ぶ 11 **転[ころ]ぶ** 歩いたり走ったりしている人が、バランスを失い、手やひざが地面についた状態になる。「石につまずいて~」「転ばぬ先の杖」 12 **転倒[てんとう]する** 「転ぶ」のかたい言い方。「下駄の緒が切れて〜した」◇「顛倒」とも書く。 13 **素っ転[すっころ]ぶ** 俗「転ぶ」の強調表現。「背中を押されて~」 14 **転[こ]ける** よろめいたり、ころんだりする。もともとは俗語。「坂道で~」「倒ける」とも書く。元は中部地方以西の方言。 15 **ずっこける** 俗こける。「ロングスカートの裾を踏んづけて、思いきりずっこけた」 16 **転[まろ]ぶ** 雅ころぶ。「大きな犬にほえかけられ、こけつまろびつ逃げていく」 17 **転[ころ]がる** 無造作に横になる。あるいは、ころげ倒れる。「強烈な張り手をくらって、土俵に転がった」◇「丸太が転がっている」のように、ものについて、「無造作に放置されている」という意で用いることがあるが、この場合は、もっぱら「転がっている」という形を使う。 18 **引[ひ]っ繰[く]り返[かえ]る** 勢いよく転がる。「床にひっくり返ってげらげら笑う」 19 **尻餅[しりもち]を搗[つ]く** 後ろ向きに尻から転ぶ。「雪道で足をすべらせて~」 ## d 形容動詞の類 00 **横倒[よこだお]しの** 横向きに倒れる様子。「列車が〜になる」◇「よこたおし」ともいう。 ## f 副詞の類 ### ●倒れる様子 00 **ばたりと** 重いものが倒れる(音の)様子。「ブロック塀が~倒れて通行人を驚かせた」 01 **ぱたりと** 軽いものが倒れる(音の)様子。「立て看板が風で〜倒れる」 02 **ばたっと** 「ばたりと」の、より口語的な言い方。「つまずいて、前のめりに〜倒れた」「置物が〜ひっくり返った」 03 **ぱたっと** 「ぱたりと」の、より口語的な言い方。「強風で洗濯物が〜倒れた」「病気で〜倒れて手当てを受けた」 04 **ばたんと** 音を立てて何かが倒れる様子。「立てかけておいたほうきが〜倒れた」 05 **ぱたんと** 面状のものが音を立てて倒れる様子。「開いていた本が〜閉じた」 06 **ばったりと** 重いものがいきなり倒れる様子。「ゴール寸前で〜と倒れた」「高血圧で~逝ってしまったらしい」 07 **ぱったりと** 軽いものがいきなり倒れる様子。「かすかな風で神棚の御幣が〜倒れた」 08 **ばたばたと** 厚くて重いものが連続して倒れる様子。「雪の積もった屋根から雪が〜落ちた」「雪の積もった屋根から雪が〜落ちた」 09 **ぱたぱたと** 薄くて軽いものが連続して倒れる様子。「棚の本が〜倒れた」「立てかけてあった本の1冊を引き抜くと、他の本も~倒れた」 10 **どっと** かなりな大きさの塊状のものが急に倒れる様子。「大きな建物が〜倒れた」 11 **どうと** 大きな音を立てて倒れる様子。「杉の大木が~倒れた」 12 **どたっと** 重いものがくずれるように倒れる様子。「塀が~倒れた」 13 **どてっと** (大きい人が)どたっと倒れたり、だらしなく横になったりする様子。「疲れきって、〜ベッドに倒れこみ、そのまま眠ってしまった」 14 **へなへなと** 体力や気力がひどく弱ったり、力が抜けるなどして、倒れたり座り込んだりする様子。「合格の知らせを聞いて、〜とその場に倒れ込む」 ### ●転ぶ様子 15 **ずでんと** 重い体が勢いよく転ぶ様子。「巨漢の力士が〜転んだ」 16 **すてんと** 軽い体が勢いよく転ぶ様子。「通学途中の児童が雪道で~転んだ」◇さらに強調した語形が「すってんと」である。 17 **すってんころりと** 勢いよく転ぶ様子。「凍った道で〜ひっくり返った」◇「すってんころりんと」ともいう。 ### ●ころりと・ごろりと → 4910回るf ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●倒れること 00 **腰砕[こしくだ]け** 相撲の決まり手の一つ。腰の力が抜けて体勢がくずれ、倒れること。「〜になって自滅してしまった」 01 **横倒[よこだお]れ** 横に倒れること。「車いすの〜を防止する装置」 02 **風倒[ふうとう]** 風で倒れること。「~を防ぐ」 ▷~木 ### ●行き倒れ → 0005死ぬh●死ぬこと ### ●倒れかた 03 **将棋倒[しょうぎだお]し** 大勢の人がいるところで、一人が倒れると次々に折り重なるようにして倒れること。「コンサート会場でファンが殺到して〜になったらしい」◇将棋の駒を立てて並べ、一つを倒すと次々と端まで倒れることから。 04 **受[う]け身[み]** 柔道でけがをしないように倒れる方法。「~のけいこをする」 ## k 名詞の類:モノ 00 **倒木[とうぼく]** 台風・豪雨・崖くずれなどで倒れた木。「台風による~が道をふさいだ」 01 **風倒木[ふうとうぼく]** 強風によって倒れた木。「激しく折れ曲がっている~」 ## S 名詞の類:ヒト ### ●行き倒れ△ 0005死ぬs●いろいろな死者 # 5003 傾く ## a 動詞の類 ### ●傾く 00 **傾[かたむ]く** 立っている状態のものが斜めになる。「電柱が~」「地震で灯籠が傾いた」「日が~」◇「片向く」の意。 <959> 01 **傾[かたぶ]く** 「かたむく」の古い言い方。「月の〜とともにおやすみなさい」 02 **傾[かし]ぐ** 家・塔・船などの建造物やしっかりしたものが傾く。「50年もたつと家が傾いた」「ピサの斜塔は年々傾きつつある」 03 **傾斜[けいしゃ]する** 地面や床などが斜めになること。「丘に向かって、ゆるやかに〜している道」▷~地・~路・~面 04 **前傾[ぜんけい]する** 前方に傾くこと。「~した姿勢で着地した」 ### ●のめる 05 **のめる** 体が前方へ傾いて転びそうになる。「石につまずいてよろよろと〜」 06 **つんのめる** 「のめる」を強めた言い方。「ふいに肩を押されて〜」 ## C 形容詞の類 00 **ゆるい** 地面の傾きがゆるやかである様子。「丘の上まで続いている〜上り坂」⇔きつい 01 **きつい** 地面の傾きが急である様子。「ここからは〜上り坂が延々と続いている」⇔ゆるい 02 **険[けわ]しい** 地面の傾きが非常に急である様子。「息を切らして~坂をのぼる」「~崖が目の前にそびえていた」 ## d 形容動詞の類 00 **斜[なな]めの** ものの状態が垂直と水平、正面と真横などのあいだである様子。「通りを〜に横切って渡る」「本のページを〜に折る」「帽子を〜にかぶる」 01 **斜[はす]の** 「斜め」の、やや古めかしい言い方。「ごぼうを〜に切る」「四角いテーブルを〜に置いて使う」 02 **斜交[はすか]いの** 「はす」の、さらに古めかしい言い方。「〜に定規を当てる」 03 **右上[みぎあ]がりの** 右側が上がり、斜めになっている様子。「〜の字を書く癖がある」 04 **右下[みぎさ]がりの** 右側が下がり、斜めになっている様子。「グラフが〜になる」 05 **右肩[みぎかた]上[あ]がりの** 右側が上がり、斜めになっている様子。「ずっと〜だったグラフが下降しだした」 06 **緩[ゆる]やかな** 傾く角度が小さい様子。「~な斜面をスキーでゆっくりと滑り降りる」 07 **なだらかな** 地面などの傾きぐあいが緩やかな様子。「~な丘」「〜な屋根」「〜な丘の起伏」 08 **急[きゅう]な** 傾く角度が大きい様子。「我が家は〜な坂道をのぼったところにある」 09 **急傾斜[きゅうけいしゃ]の** 傾斜が急である様子。「この県道は〜なので、冬季の凍結が心配だ」 10 **急勾配[きゅうこうばい]の** 勾配が急である様子。「~の階段が続く参道」 11 **急峻[きゅうしゅん]な** 図傾斜が急で険しい様子。「~な山容をのぞむ」 12 **険阻[けんそ]な** 図非常に険しい様子。「山頂までの道は〜だ」 13 **前[まえ]のめりの** 体が前方に傾く様子。「強風の中で〜進む」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **傾[かたむ]き** 傾くこと・程度。「屋根の~」 01 **勾配[こうばい]** (地面の)傾き。「ゆるく〜がついた道」 02 **傾度[けいど]** 傾く程度。「地震で傾いた家の~を実測する」 03 **斜度[しゃど]** 傾斜面と水平面がなす角度。「建築中の軒先の~を測る」 04 **斜角[しゃかく]** 直角と、180度の角以外の角。▷~柱 ## k 名詞の類:モノ ### ●斜線△ 2202描くm●直線の種類 ### ●斜辺△ 2202描くm●幾何学上の線 ### ●斜体△ 2205刷るi●印字の書体 ### ●斜光△ 8700光るk●いろいろな光 ### ●斜陽△ 8702照るk●夕日 ### ●斜塔→ 6804建てるk●塔 ## u 名詞の類:トコロ ### ●傾いたところ 00 **傾斜[けいしゃ]地[ち]** 傾斜している土地。「~に建てた家」 01 **傾斜[けいしゃ]路[ろ]** 傾斜している道。「港町の〜が港に通じている」 02 **傾斜[けいしゃ]面[めん]** 傾斜している地面。「団地の敷き地造成で、山の〜を切り崩し、平らにしていく」 03 **斜面[しゃめん]** ある場所の、傾斜している面。「山の~をスキーで滑り降りる」 04 **急斜面[きゅうしゃめん]** 急な斜面。「向かい風にあおられながら〜をのぼる」 05 **スロープ** 「斜面」の洋語的表現。「雪の〜を滑り下りる」slope ### ●斜坑△ 2600通るv●通路 ### ●坂 06 **坂[さか]** 道・線路・通路などの、高低の差がある地点を結ぶ傾斜したところ。「その病院は、駅から急な~を5分ほどのぼったところにある」◇「阪」とも書く。「50の坂を越す」のように、そこを通過するのが楽ではない物事の区切りとなる年齢のたとえとしても用いられる。 07 **勾配[こうばい]** 図坂。「ゆるやかな~をのぼる」 08 **山坂[やまざか]** 山と坂。「いくつもの〜を越えて海に出た」 09 **だらだら坂[ざか]** 傾斜がゆるやかで、長く続く坂。「島の~を港へ向けて下りていく」 10 **急坂[きゅうざか]** 傾斜が急な坂。「滑らないように気をつけながら〜を下る」 11 **急坂[きゅうはん]** 図傾斜が急な坂。「息をはあはあと吐きながら〜を走ってのぼる」 12 **急勾配[きゅうこうばい]** 勾配が急である坂。「四輪駆動車が~をぐんぐんのぼる」 13 **男坂[おとこざか]** 2つある坂のうち、勾配の急なほうの坂。「~をかけのぼっていく」 14 **女坂[おんなざか]** 2つある坂のうち、勾配のゆるやかなほうの坂。「往きは男坂、帰りは〜をとって帰る」 15 **三年坂[さんねんざか]** そこで転ぶと3年のうちに死ぬといわれた坂。京都清水寺の坂など。 <960> 「雨の日には〜を通るのがおっくうだ」 ### ●上り坂△ 6203上がるu ### ●下り坂△ 6206下がるu # 5004 ひっくり返る ## a 動詞の類 ### ●ひっくり返る 00 **引[ひ]っ繰[く]り返[かえ]る** 上下・表裏などの正常な状態や、当然そうなると思われる物事などが逆になる。「波でヨットがひっくり返った」「試合が~」 01 **返[かえ]る** 図ひっくり返る。「相撲で行司の軍配が~」◇「反る」とも書く。 02 **でんぐり返[かえ]る** 上下・前後がひっくり返る。「小舟がでんぐり返った」「まるで~でんぐり返ったような騒ぎ」 03 **反転[はんてん]する** 上下がひっくり返る。「床の上で~する」「文字が〜する」 04 **覆[くつがえ]る** 上下・表裏などがひっくり返る。「横なぐりの強い雨と風でボートが~」◇集団や組織が変わって、それと反対の集団や組織になる意にもいう。 05 **転覆[てんぷく]する** ひっくり返ること。「大型タンカーが〜する」「特急列車の脱線~事故」◇「顛覆」とも書く。 06 **逆転[ぎゃくてん]する** (回転して)位置が逆(の方)になること。「ジェットコースターに乗ったら、いきなり天地が〜した」 ### ●裏返る 07 **裏返[うらがえ]る** 表裏がひっくり返る。「桐の葉が風で〜」 08 **捲[めく]れる** 薄い物(の一部)が裏返る。「ポスターが風で~」 09 **捲[まく]れる** 「めくれる」の古めかしい言い方。「突風でスカートがまくれた」 10 **翻[ひるがえ]る** 一瞬、裏返る。「着物の裾が~」 ### ●逆立ちする 11 **逆立[さかだ]ちする** 手を下に突き、足を上にまっすぐのばして立つ。「毎日10分~の練習」 12 **倒立[とうりつ]する** ①「逆立ち」のかたい言い方。▷~前転②図逆さまに立つこと。「湖水に山が〜して見える」 ### ●宙返りする 13 **とんぼ返[がえ]りする** 勢いよく跳ね上がり、空中でひっくり返って着地すること。「台の上から、〜して飛び降りる」 14 **翻筋斗[もんどり]打[う]つ** 激しく宙返りする。「〜して転げ落ちる」 15 **宙返[ちゅうがえ]りする** 「とんぼ返り」の、より一般的な言い方。「ゴールを決めた選手は、〜して声援にこたえた」 16 **バック転[てん]** 後ろ向きに宙返りすること。「~ができる」◇「バック(back)」は後ろの意。 ### ●反比例する 17 **反比例[はんぴれい]する** 数学で、2つの変数の一方が2倍、3倍………………になるとき、他方が2分の1、3分の1………………になること。「この数式は〜の関係を表す」◇「生活の豊かさと反比例して、孤独を感じる人が増えている」のように、比喩的にも用いる。 18 **逆比例[ぎゃくひれい]する** ある数や量と逆の比になる。「日本の近代化への努力と〜して、伝統的な風俗が失われていった」「反比例」と異なり、ふつう比喩的な使い方はしない。 ## d 形容動詞の類 00 **対照[たいしょう]的[てき]な** 両者が相反する違いをもっている様子。「2人の性格はまったく~だ」 01 **対比[たいひ]的[てき]な** 両者の著しいた違いが目立つ様子。「チームAが圧倒的な投手力を誇るのとは~に、Bチームは攻撃陣が充実している」 02 **反対[はんたい]の** ある位置・物事などと、逆の関係にある様子。あるものや基準となる物事に対して、対照的である様子。「海とは~の方向に向かう」「南の〜は北です」「上司が部下の顔色をうかがうなんて、ふつうとは~だな」 ▷~側・~方向・~色・~語 03 **正反対[せいはんたい]の** まったく反対である様子。「良かれと思ってやったことが、~の結果になった」「2人は〜の立場に立つ」 04 **逆[ぎゃく]の** 正しい、あるいは従来の方向や状態などと、反対である様子。「間違って~の方向に進んでしまった」「後輩が上司になって、去年までと立場が〜になった」 ▷~方向・~サイド・~光線 05 **逆[さか]さな** 人間の体やものの上と下が逆である様子。「瓶を〜にする」 ▷~富士・~まつ毛・~言葉 06 **逆様[さかさま]な** 「逆さ」の、より口語的な言い方。「ジェットコースターが宙がえりして、~になった」 07 **真っ逆様[まっさかさま]の** 体がさかさまになって、頭が真下を向くこと。「~に落ちていく」 08 **裏腹[うらはら]な** 人の心が言動と反対である様子。「彼の弱気な性格とは〜に、強気なことを言った」「本当は嫌だったが、気持ちとは〜なことを答えてしまった」「明るい笑顔とは〜に、彼の気持ちは暗く沈んでいた」 09 **あべこべな** 物事の関係が入れ替わり、反対である様子。「靴下を~にはく」 10 **後[うし]ろ前[まえ]の** 後ろと前が逆になる様子。「そのシャツは〜だ」 11 **前後[まえうしろ]の** 後ろ前。「セーターを〜に着る」 12 **逆行[ぎゃっこう]性[せい]の** 本来の進行方向とは反対の方向に向かう様子。「血流の〜」 13 **逆進[ぎゃくしん]性[せい]の** 逆行性。◇「税金の、逆進性の問題」のように、経済学などで用いられることが多い。 14 **本末転倒[ほんまつてんとう]の** 根本的な事柄と枝葉末節との重要性を取りちがえ、反対にあつかう様子。「国民のために国家があるのではなく、国家のために国民があるという考えは~だろう」 ### ●逆順の△ 6403並べるd ## f 副詞の類 00 **くるりと** 軽やかにひっくり返る様子。「表と裏が〜変わる」 01 **くるっと** 「くるりと」の、より口語的な言い方。「~背を向ける」 <961> # ひっくり返る5004f~u **知[かえ]って** (予想とは反対に、かえって悪い結果になる様子。)「中古車を買ったら故障ばかりで、新車を買うより~高くついた」「ごちゃごちゃと飾り立てるよりは、〜何も飾らないほうがよい」◇「反って」とも書く。 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●逆になること **逆[さか]子[ご]** 胎児が、ふつうは頭を下にしているが、頭を上にした姿勢になっていること。「~をなおす」◇「逆児」とも書く。 **逆[さか]目[め]** 材木の目が逆になっていること。「〜でもきれいに削れる腕のいい大工さん」 **逆[ギャク]縁[エン]** 年若い者が先に死に、年長者が後に残ること。「~の悲しみ」 ### ●その他 **で[で]ん[ん]ぐ[ぐ]り[り]返[がえ]し** 手と頭を床や地面につけ、体をまるめて前方にひっくり返ること。「~の練習をする」◇「でんぐりがえり」ともいう。 **反[ハン]作[サ]用[ヨウ]** 働きかけた力と等しい力で、反対の方向に働く力。「~の法則」 **逆[ギャク]作[サ]用[ヨウ]** 反作用。「押せば押し返される~を受ける」「反作用」のほうが一般的。 ## k 名詞の類:モノ ## u 名詞の類:トコロ ### ●正反対のところ **対[タイ]極[キョク]** 図対立する正反対の極。「全体主義は民主主義の~にある」 <962> # 振る・振れる(振動) # 振る5100a ## a 動詞の類 ### ●振る **振[ふ]る** 体(の一部)や、手に持った物を、(体の一部を基点として)左右・上下などに、すばやく(往復させて)動かす。「手を大きく振って合図する」「いやだといって首を横に〜」「ハンカチを〜」「しっぽを~」「バットを~」「旗を~」「今夜の演奏会は、だれが~(指揮する)のだろう」◇手・尾・足のように、全体から突き出た形のものを動かせば、「振る」動作になる。したがって「首を振る」とはいうが、「胸を振る」とはいわない。相手や対象をつかまえて動かしても「振る」とはいわない点で、「振る」は主体者の行為にかかわることが多い。 **振[ふ]るう** 「振る」を強めた、やや古めかしい言い方。「刀を〜って敵に切りかける」「権力を〜」◇「揮う」とも書く。 **打[う]ち振[ふ]る** 手に持ったものを振って見せる。「旗を〜って歓迎する」 **振[ふ]り立[た]てる** 激しい勢いで振る。「猛牛が角を~」 **振[ふ]り回[まわ]す** 手に持った棒状の物を、乱暴に振る。「刀を~」「傘を〜のはやめなさい」 **振[シン]盪[トウ]** 図手に持った物を振ること。「微生物を〜しながら培養する」◇「震盪」「震蕩」とも書く。 ### ●バットなどを振る **大[おお]振[ぶ]り** 大きく腕を伸ばして、バットなどを力いっぱい振ること。「〜するので三振が多い」 **振[ふ]り回[まわ]す** やたらと大振りする。「初球から思いっきり〜ホームランバッター」 **強[キョウ]振[シン]** バットなどを強く振ること。「バントのかまえから〜して、ヒットを放つ」 **振[ふ]り切[き]る** バットなどを、十分に最後まで振ること。「思いきり〜ったスイング」 **ス[ス]イ[イ]ン[ン]グ[グ]** 野球やゴルフで、球を打つためにバットやクラブを振ること。「芝生でクラブを~する」 ▷ダウン〜・〜アウト◇「スウィング」とも書く。 ↔swing **素[す]振[ぶ]り** 練習のために、バットやゴルフのクラブなどを振ること。「毎日〜するのが私の健康法である」 **空[から]振[ぶ]り** バットやクラブなどを振っても球に当たらないこと。「ゆるい球を〜する」 **三[サン]振[シン]** 野球で、打者が、空振りしたりファウルを打ったり、ストライクを見送るなどして、3回ストライクを取られ、アウトになること。「よい球を3球とも見逃して~した」▷三球~ **振[ふ]り逃[に]げ** 野球で、2死でないときに走者がいないときに、第3ストライクの球を捕手が正しく捕球できなかった場合、(ルール上、打者は一塁に進もうとすることができるので)打者が一塁に進もうとすること。「うまく~して塁に出た」◇「振り逃げ」とはいうが、必ずしもバットを振らなければならないわけではない。守備側が、打者が一塁に到達するより前に打者にボールタッチをするか、一塁に送球するかすれば打者はアウトになる。 ## h 名詞の類:コト・サマ **振[ふ]り** 振った具合。「振り子の~を調節する」「バットの~がよくない」 **振[ふ]り方[かた]** 振る方法。「テニスのラケットの~を教わる」 **振[シン]鈴[レイ]** 合図として鈴を振って鳴らすこと。「~で開会する」 ## k 名詞の類:モノ **指[シ]揮[キ]棒[ボウ]** 指揮者が振る棒。 **タ[タ]ク[ク]ト[ト]** 俗「指揮棒」の略。 **タ[タ]ク[ク]ト[ト]** 「指揮棒」の洋語的表現。「定期演奏会で~を振る」ドイツ語の「タクトストック(ドTaktstock)」から。 **シ[シ]ェ[ェ]ー[ー]カ[カ]ー[ー]** カクテルをつくるために、何種類かの洋酒や果汁などを入れて激しく振る容器。 ▶shaker **小[こ]旗[ばた]** 片手で持てるくらいの、小さい旗。「~を振って歓迎した」 ## S 名詞の類:ヒト # 揺する5101a ## a 動詞の類 ### ●揺する **揺[ゆ]する** 体全体や、(大きな)物を、前後または左右に動かす。「いちょうの木を揺すってぎんなんの実を落とす」「体を揺すってげらげらと大笑いする」 **揺[ゆ]らす** 中心となる点から、上下・左右・前後などに動かす。「そんなにぶらんこを揺らしては危いよ」「吊り橋を~」「ゆりかごを~」 <963> # 揺する5101a~あおる5102k 「体を揺らしてリズムをとる」 **揺[ゆ]すぶる** ことさらに力を入れて揺する。「寝ている子を揺すぶって起こす」「肩を~」 **揺[ゆ]さぶる** ゆすぶる。「枝を〜」「机を~」 **揺[ゆ]るがす** 根底がぐらつくほど、大きく揺らす。「天地を~大音響」「揺すぶる」「揺さぶる」よりも広い範囲の大きな振動を表現する。 **揺[ゆ]らめかす** ゆらゆら揺らすようにする。「蝶が羽を〜」 **揺[ゆ]らめかせる** 「揺らめかす」の、より口語的な言い方。「窓からの風がろうそくの炎を揺らめかせた」 **戦[そよ]がす** 風がそのものをもてあそぶように揺らす。「木々の葉を~秋の風」 **戦[そよ]がせる** 「戦がす」の、より口語的な言い方。「春の風が庭先の洗濯物をそよがせている」 **揺[ゆ]り動[うご]かす** (揺すって)動かす。「砲声が窓ガラスを〜」 **揺[ヨウ]動[ドウ]** 図「揺り動かす」の、かたい言い方。「さざ波が小舟を〜する」 ### ●震わす **震[ふる]わす** 小刻みに揺れ動くようにさせる。「あまりの寒さに身を~」「突然鉄砲の音が、あたりの空気を震わした」 **震[ふる]わせる** 「震わす」の、より口語的な言い方。「彼女は小柄な体を震わせて泣いた」「怒りのあまり、声を~」「バイオリンの弦を~」 ## h 名詞の類:コト・サマ **貧[ビン]乏[ボウ]揺[ゆす]り** 座っているときに、膝を絶えまなく小刻みに揺すること。「食事をしながら〜をするのはやめてほしい」 ## k 名詞の類:モノ **揺[ゆ]り籠[かご]** 乳幼児を入れて揺り動かして寝かせるかご。 **揺[ヨウ]籃[ラン]** 「ゆりかご」の漢語的表現。▷~期 # あおる5102a ## a 動詞の類 **煽[あお]る** 自然に吹く風や、手に持った面状の物を揺らして起こした風の力で、物を動かしたり勢いを強めたりする。「七輪の火をうちわで〜」「風にあおられたカーテンのすきまから部屋の中が見えた」◇「闘争心をあおる」のように、人の心を揺さぶり動かす意でも用いる。 **煽[あお]り立[た]てる** 激しくあおる。「突風にあおり立てられてふっ飛んだ」 **扇[あお]ぐ** 手に持ったもので風を起こす。「暑いから、うちわであおいでちょうだい」「鮨飯をあおいで冷ます」◇「煽ぐ」とも書く。 ## f 副詞の類 **ば[ば]た[た]ば[ば]た[た]と[と]** 軽く音を立ててあおぐ様子。「うちわで〜とあおいで、魚を炭火で焼く」 ## h 名詞の類:コト・サマ **煽[あお]り** あおること。「風の~で温室のビニールシートがめくれている」 ## k 名詞の類:モノ ### ●風を起こす道具 **扇[おうぎ]** 竹や木を細く薄くそいで重ね、一端に軸を通して、開くと半円状になるようにしたもの。あおいで涼を取るほか、儀式や踊りにも用いる。▷男~・女~ ◇動詞「あおぐ」の連用形から。 **団[うち]扇[わ]** 細く裂いた竹を広げて紙を張ったもので、あおいで風を起こす道具。「〜で炭火をあおいで魚を焼く」◇「打ち羽」の意。 **扇[センス]子[ス]** 持ち歩くなどして涼を取る、日常的によく使う扇。「和服に~がよく似合う」 **末[すえ]広[ひろ]がり** (開いたときの形が末に向かって開く形から)扇。◇祝いの進物にする。 **末[すえ]広[ひろ]** 「末広がり」の略。 **中[チュウ]啓[ケイ]** 儀式などに用いる、2本の親骨の上端を外側にそらして、たたんでも半開きになるようにつくった扇。 **蝙[かわ]蝠[ほり]扇[おうぎ]** (開いた形がこうもりの翼を広げた形に似ていることから)扇子。◇略して「かわほり」ともいう。 **扇[セン]風[プウ]機[キ]** 数枚の羽根を電気のモーターで回転させて風を起こす装置。▷卓上~・天井~ **フ[フ]ァ[ァ]ン[ン]** 「扇風機」の洋語的表現。▷~ヒーター◇複合語の構成要素として用いることが多い。 ↔fan **シ[シ]ー[ー]リ[リ]ン[ン]グ[グ]フ[フ]ァ[ァ]ン[ン]** 天井に取り付け、その回転する羽根から起こる空気の流れで、室温を調整する羽根状のもの。◇「天井扇」「天井扇風機」ともいう。 ↔ceiling fan ### ●いろいろな扇 **檜[ひ]扇[おうぎ]** 細長く薄くそいだひのきの板を、とじ糸で連ねてつくった扇。◇衣冠や直衣の正装の折に笏に代えて持った。女性用は美しく彩色し、糸を長く垂らして装飾した華麗なもの。 **鉄[テッ]扇[セン]** 武士が持つ、骨を鉄でつくった扇。また、鉄の張り板を入れた扇。「陣中で〜を膝の上に立てて思案した」 **金[キン]扇[セン]** 地紙に金箔をおした扇。「晴れ舞台には〜が似合う」 **銀[ギン]扇[セン]** 地紙に銀箔をおした扇。「落ち着いた雰囲気では〜がよく似合う」 **白[はく]扇[おうぎ]** 書画を書いてない、白地のままの扇。◇このままで弔いに使うこともある。 **張[は]り扇[おうぎ]** 骨1本をしんにして、外側を紙で張り包んだ扇子。講談師などが話の調子をととのえるため、机を叩くときに用いる。「貼り扇」とも書く。 <964> # あおる5102k~揺れる5104a **舞[まい]扇[おうぎ]** **軍[グン]配[パイ]団[うち]扇[わ]** ①昔、武将が戦陣で指揮に用いたもので、多くは牛皮製で、漆を塗り、表裏に日月星辰・十二支などを書き入れた、うちわの形の道具。②「①」に似た形の、相撲で行司が用いる道具。 **軍[グン]配[パイ]** 「軍配団扇②」の略。「~を上げる」 # 振れる5103a ## a 動詞の類 **振[ふ]れる** 基点となる位置、あるいは正常な状態から、(物を中心にして)上下・左右・前後に(往復して)小さく動く。「メーターの針が~」「体が左右に振れないように歩く」 **ぶ[ぶ]れ[れ]る** そうなっては困るのに、振れた状態になる。「カメラのシャッターを押すときに、手が少し動いてしまう。」「ぶれてピンぼけになった写真」◇「振れる」は、体と物との関係ではなく、物そのものがかすかに揺れることであり、「ぶれる」は手に持った物との特定の位置関係がそがれたり、ずれたりすることである。 **振[シン]動[ドウ]** 小刻みに繰り返し、往復するように揺れ動くこと。「空気が〜して音を伝える」「振り子の~」▷~数・~体 **共[キョウ]振[シン]** あるものが他のものから振動を受けて、ほかのものが振動を起こすこと。「特定の周波数に〜する回路」▷~回路・~周波数・~体・~器 **発[ハッ]振[シン]** 媒体が周期性をもつ振動を発すること。「超音波で体内の傷を調べる」 ▷~器・~回路 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●振れること **振[ふ]れ** 振れること。「地震計の針の~が大きくなった」 **振[ふ]り幅[はば]** 物体が振動するときの、振動の幅。「振り子の~」 **振[シン]幅[プク]** 物体の静止点から左右に振れる最大の幅。「この地震は〜が非常に強い」▷~変調 ## ●波 **波[なみ]** 水面を揺り動かす力が働いてできた高低が、水面上を次々に伝わっていく現象。「強風で屋外プールに〜が立つ」「今日の海は〜が高い」▷~頭・~風・~しぶき・~音・~乗り・~形◇「浪」とも書く。 **波[ハ]浪[ロウ]** 主に風によっておきる、海や湖の波。「気象庁発表の~予想」▷~注意報・~警報 **小[さ]波[なみ]** 小さな波。「大波~」↔大波 **さ[さ]ざ[ざ]な[な]み[み]** 細かく立つ波。「川面に〜が立つ」◇「細波」「漣」とも書く。 **横[よこ]波[なみ]** 船体の横に打ち寄せる波。「~を受けて転覆する」 **男[お]波[なみ]** 打ち寄せる高低のある波のうち、高いほうの波。↔女波◇「男浪」とも書く。 **女[め]波[なみ]** 打ち寄せる高低のある波のうち、低いほうの波。↔男波◇「女浪」とも書く。 **白[しら]波[なみ]** くだけて白く見える波。「沖に〜が立つ」◇「白浪」とも書く。 **千[セン]波[パ]万[バン]波[パ]** 次々と押し寄せてくる多くの波。「どっと歓声があがるとともに、スタンドに〜が起こった」「髪に~をつけてもらう」 ▶wave ## ●波動 **波[ハ]動[ドウ]** 物質中を振動が次々に伝わっていく現象。「~を測定する」◇「この山村にまで、戦争の波動は及んできた」のように、比喩的にも用いる。 **な[な]み** 「波動」の、より口語的な表現。「光の~」 **縦[たて]波[なみ]** 波動の進行する方向と、波動を伝える媒質の振動の方向が、同じである波。音波や地震のP波など。↔横波 **横[よこ]波[なみ]** 波動の進行する方向と、波動を伝える媒質の振動の方向が、垂直である波。電磁波や地震のS波など。↔縦波 **音[オン]波[パ]** 物体の振動が空気などを通じて、人間が音として聞くことができる振動数をもつ波。 **超[チョウ]音[オン]波[パ]** 振動数が大きく、人間が音として聞くことができない音波。 ## ●その他 **振[シン]動[ドウ]数[スウ]** (物理学で)何かが単位時間(1秒)のあいだに振動する回数。◆単位はヘルツ(記号Hz)。 **周[シュウ]波[ハ]数[スウ]** 周波(周期的に繰り返される電波や音波のひとつひとつ)が、単位時間(1秒)のあいだに繰り返し生じる回数。「傍受を防ぐため、無線の~を随時変更する」▷~変換装置・~変調◇単位はヘルツ。波が変化しているありさまが振動しているように見えるので、周波数のことを振動数と呼ぶこともある。 **空[クウ]振[シン]** 火山の噴火などによる空気の振動。「爆発による〜が100km離れた土地まで伝わる」 ## k 名詞の類:モノ **振[ふ]り子[こ]** 固定された点または軸を中心にして、一定の周期で往復していくもの。「~時計・~電車(遠心力を利用した電車)」 **振[シン]子[シ]** 図「振り子」の漢語的表現。 **下[さ]げ振[ふ]り** 柱時計や壁掛時計の振り子。「電池が切れたのか〜が止まっている」 # 揺れる5104a ## a 動詞の類 ### ●揺れる **揺[ゆ]れる** 中心となる点から、上下・左右・前後などに小さく動く。「風で木の葉が〜」「地震で地面が〜」 <965> # 揺れる 5104a~h **揺[ゆ]れる** 人や物が支えを失って不安定に動く。「地震で家が~」「キャンドルの炎が~」 **揺[ゆ]れ動[うご]く** あちらこちらへ揺れる。「柳が風に揺れ動いている」「~女心をみごとに表現した作品」「~東欧情勢」 **揺[ゆら]めく** ほのかに揺れ動く。「水面に月影が~」 **揺[ゆ]り返[かえ]す** 揺れた反動でまた揺れる。「大地震が去ったあとも、まだときどき揺り返しがくるので油断をつけよう」「大きな船が通ったあとに大波が小舟を揺りかえして危なっかしかった」 **揺動[ようどう]** 「揺れ動く」の、かたい言い方。「地震発生時にどのように〜するかを考慮した建築構造」「花の~」 **動揺[どうよう]する** 揺れ動いて安定しないこと。「嵐に遭遇して船体が〜する」 **鳴動[めいどう]** 大きなものが大きな音をとどろかせながら揺れ動くこと。「大山〜してねずみ一匹(大騒ぎしたわりには、たいしたことがないこと)」 **縦揺[たてゆ]れ** ①船や飛行機が上下に揺れること。「波が高く、ひどく~するのですっかり船酔いしてしまった」→横揺れ②地震で垂直に揺れること。「大きな〜のあと、しばらく小さな揺れが続いた」→横揺れ **ピッチング** 「縦揺れ①」の洋語的表現。「乱気流で機体が〜したので乗客は気分が悪くなった」▶pitching **横揺[よこゆ]れ** ①船や飛行機が左右に揺れること。「しけのために船が大きく~した」→縦揺れ②地震で、横の方向に揺れること。「地震は、先に到達する縦揺れが大きければその後の〜も大きい」→縦揺れ **ローリング** 「横揺れ①」の洋語的表現。「~で乗り心地が悪く、船客も少なくなかった」▶rolling ### ●揺らぐ **揺[ゆ]らぐ** 土台から揺れる。「トラックが衝突して電柱が~」「相次ぐ不祥事で役所の信用が~」 **揺[ゆる]ぐ** ぐらぐらゆらいで不安定になる。「地盤沈下で家の土台が〜」 ### f 副詞の類 **ゆらゆら** 前後左右に、ゆっくりと繰り返して揺れる様子。「炎が~とゆらめく」「小舟が~と揺れている」 **ゆらり** 大きく1回揺れる様子。「船が~と揺れ、乗客がどよめいた」 **ゆさゆさ** かなり重くてしなう物が、ゆっくり大きく揺れる様子。「子供が木に登って枝を〜ゆすると、実が落ちてきた」 **ぶらぶら** 垂れ下がったり、つり下がったりしたものが、ゆっくり繰り返し揺れる様子。「ひょうたんが〜とぶら下がっている」 **ぐらぐら** 繰り返し揺れ動いて不安定な様子。「地震で建物が〜と揺れる」「乳歯が〜している」 **ぐらり** 大きく1回揺れて、不安定になる様子。「大きな地震で、五重の塔が〜と傾く」 **ぐらっ** 「ぐらりと」を強めた、より口語的な言い方。「大地震だ、と叫んだとたん、〜と大きな揺れがきて、たちまち家は倒壊した」 **ぎしぎし** かしめつけの悪い机やいす、雨戸や、きしんで音をたてる様子。「廊下が〜いう」「古い木造の建物などが揺れたりしてきしんで音をたてる様子。「揺れて巨木が〜と音をたてた」「家が〜揺れる」 **きしきし** 木や、木製の物が揺れたときの、こすれるような音の様子。「寝返りのたびにベッドが〜音をたてる」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●揺れること **揺[ゆ]れ** 揺れること・程度。「船の〜が激しい」「~がおさまるまで、むやみに動くな」「~の大きさをはかる」 **小揺[こゆ]るぎ** わずかに揺れること。「この程度のことで、びくともしない」◇「~もしない」など、否定の形で用いる。 ### ●地震 **地震[じしん]** 地殻内部の急激な変化によって起こる、地面が揺れる現象。「日頃から〜にそなえる心がまえが必要だ」▷~情報・~予知・~活動・~火災・~工学・~計 **前震[ぜんしん]** 大きな地震の前触れと思われる小さな地震。 **本震[ほんしん]** ある地域に集中して起こる地震の中で、中心となる大きな揺れの地震。◇前震・余震に対していう。 **余震[よしん]** 本震のあとに、震源域の周辺で生じる小さな地震。「まだまだ〜が続いているので注意が必要だ」◇発生率はほぼ本震からの経過時間に反比例する。 **揺[ゆ]り戻[もど]し** 大きな地震のあとに続いて起こる、小さい地震。「~があるから家の中に入らないで」 **揺[ゆ]り返[かえ]し** 大きな地震のあとに揺り返して起こる、小さい地震。 **大地震[おおじしん]** マグニチュードが7以上の大きな地震。◇「だいじしん」ともいう。 **大震[だいしん]** 大きな地震。「〜で多くの民が家財を失った」▷~火災◇相対的な言い方であり、震度の数値と関連するものではない。 **巨大地震[きょだいじしん]** マグニチュード8程度以上の大きな地震。 **微小地震[びしょうじしん]** マグニチュード3以下の小さい地震。◇マグニチュード1以下のものは「極微小地震」という。 **有感地震[ゆうかんじしん]** 震動を直接人体に感じる地震。▷無感地震 震度1以上の地震。 **無感地震[むかんじしん]** 地震計に振幅が記録されるだけで人体には感じない微弱な地震。←→有感地震◇震度は0になる。 **直下型地震[ちょっかがたじしん]** (都市の真下の)比較的浅い部分に震源をもつ地震。◇震度が大きくなくても甚大な被害が生じる。 **群発地震[ぐんぱつじしん]** 比較的小さな地震が同一地域に頻発するタイプの地震。 **人工地震[じんこうじしん]** 地震学研究のために、爆薬などを用いて人工的に起こす地震。 ### ●強・弱震 **強震[きょうしん]** 強い揺れの地震。 **烈震[れっしん]** 「強震」よりも、さらに強い揺れの地震。 <966> # 揺れる5104h~ふらつく5106f **激[ゲキ]震[シン]** 「強震」よりも、さらに激しく強い揺れの地震。 **弱[ジャク]震[シン]** 弱い揺れの地震。 **軽[ケイ]震[シン]** 「弱震」よりも、さらに弱い揺れの地震。 **微[ビ]震[シン]** 「軽震」よりも、さらに弱い、ごくわずかな揺れの地震。 ### ●地震による被害 **震[シン]害[ガイ]** 地震による被害。「迅速に地震対策に努め〜を最小限にくいとめた」 **震[シン]災[サイ]** 地震によってひきおこされる、建物の倒壊や火災などの災害。「~に遭う」▷~地 ## u 名詞の類:トコロ ### ●震源 **震[シン]源[ゲン]** 地下または海底の、地震の元となる動きが最初に発生したところ。「房総半島南東沖が〜だ」▷~断層 **震[シン]央[オウ]** 震源の真上にあたる地点。 **震[シン]源[ゲン]地[チ]** 震央の周辺の、地震の中心となる地域。 **地[ジ]震[シン]帯[タイ]** 細長く帯状をなして震源が分布している地域。▷環太平洋~ # 震える5105a ## a 動詞の類 **震[ふる]える** 寒さや恐怖・興奮などで体が小刻みに揺れ動く。「寒くて手が〜て字が書きにくい」「~声で、不幸な身の上話を語る」「爆音でガラス戸が~」 **震[ふる]え上[あ]がる** 非常に強く震える。「恐怖のあまり体が〜」◇体全体がこわばり、固くなり、ものも言えなくなる。「あまりの寒さに~」「強盗におどされ〜」 **戦[わなな]慄[の]く** 精神的な衝撃を受けたために心の平静が保てず、体(の一部)が小刻みに震える。「あまりの侮辱に、怒りで唇はわななき、手がぶるぶると震えた」 **身[み]震[ぶる]い** 寒さ・恐怖・感動などのために、体が震える。「あまりの恐ろしさに〜がとまらないよう」 **武[ム]者[シャ]震[ぶる]い** 大きな期待や興奮を感じ、緊張から自然に体が震えること。「競技直前に思わず、~する」◇「武者振るい」とも書く。 **震[シン]動[ドウ]** 震え動くこと。「列車が通るたびにこの家は〜する」 **振[シン]盪[トウ]** 震え動くこと。「激しい怒りで体が〜する」◇「振盪」「震蕩」とも書く。 ## f 副詞の類 **ぷ[ぷ]る[る]ぷ[ぷ]る[る]** 寒さや恐怖などで体が細かく小刻みに震える様子。「寒くて唇が~震える」「エンジンの~とした震動がつたわってきた」 **が[が]た[た]が[が]た[た]** 寒さや恐怖などで体が大きく震える様子。「雪の中を~震えながらバスを待つ」「目の前の惨劇に、彼女は〜と震えていた」◇「ぷるぷる」より動きが大きい。 **わ[わ]な[な]わ[わ]な[な]** 精神的な衝撃や寒さなどで体がけいれんしたように小刻みに震え、わななく様子。「高熱と寒けで~震えてきた」「怒りのあまり、〜と唇をふるわせた」 **が[が]く[く]が[が]く[く]** 恐怖や疲労などで、まっすぐ立っていられないほどひざなどが大きく震える様子。「久しぶりの山登りで膝が〜した」 **ぴ[ぴ]り[り]ぴ[ぴ]り[り]** 何かの刺激に敏感に反応して震える様子。「爆音で家の障子が~と震えた」 **ぞ[ぞ]く[く]ぞ[ぞ]く[く]** 発熱や寒気の際に、体が震えるように感じる様子。「宝くじの1等に当たったらと思うと、〜してくる」 ## h 名詞の類:コト・サマ **震[ふる]え** 寒さや恐怖などのために、体がぶるぶる震えること。「急に暗い所に出たら〜がきた」「火のそばに寄っても、しばらく〜が止まらなかった」 # ふらつく5106a ## a 動詞の類 **ふ[ふ]ら[ら]つ[つ]く** 足もとが不安定で、体が揺れ動く。「退院して間がないので足が~」 **ぐ[ぐ]ら[ら]つ[つ]く** 固定しているものが不安定になる。「テーブルがぐらついているので、重い物をのせられない」「奥歯がぐらついている」「土台が~」「決意が~」 **蹌[よろ]踉[め]めく** ふらついて転びそうになる。「石につまずいて~」「下駄の歯が折れて〜」◇「蹣跚めく」とも書く。「足がふらつく」とはいっても「足がよろめく」とはいわないように、体の特定の部位をさしていうことは少ない。 **蹌[よろ]踉[け]ける** 「よろめく」の、より口語的な言い方。「急ブレーキがかかったので、よろけて人にぶつかった」◇「蹣跚ける」とも書く。 ## d 形容動詞の類 **蹣[マン]跚[サン]** よろよろとして歩く様子。「~として歩く」 **グ[グ]ロ[ロ]ッ[ッ]キ[キ]ー[ー]な[な]** ①ボクシングのパンチのようない強い衝撃を受けたり疲労したりして、ふらふらの状態になる様子。②疲れてふらふらになる様子。「朝から苦情処理に追われて、少々〜だよ」◆「グロッギー(groggy)」から。 ## f 副詞の類 **ふ[ふ]ら[ら]ふ[ふ]ら[ら]** 足もとが不安定で、体が揺れ動く様子。「眠不足で~する」 **ふ[ふ]ら[ら]り[り]と[と]** ふらついて、体勢を崩しかけた様子。「大風にあおられて、体を揺らしたが、すぐに体勢を立て直した」 **ふ[ふ]ら[ら]っ[っ]と[と]** 「ふらりと」を強めた、より口語的な言い方。「急に立ち上がると、〜することがある」 **く[く]ら[ら]く[く]ら[ら]** めまいがするなどして、ふらつく様子。「寝不足のせいか、時折~して倒れそうになる」 **く[く]ら[ら]り[り]と[と]** めまいがするなどして、ふらつき、体が揺れ動く様子。「~するような熱気に包まれる」 <967> # ふらつく5106f〜そよぐ5107k **く[く]ら[ら]っ[っ]と[と]** 「くらり」を強めた、より口語的な言い方。「炎天下で作業を続けるうちに、頭が〜して、そのまま倒れてしまった」 **よ[よ]ろ[ろ]よ[よ]ろ[ろ]** 足がもつれてよろめく様子。「病後の体で、病院内を〜っと歩行の練習をする」 **よ[よ]ろ[ろ]り[り]と[と]** 体がもつれてよろめき、体が傾く様子。「石につまずき〜する」 **よ[よ]ろ[ろ]っ[っ]と[と]** 「よろりと」の、よりくだけた言い方。突然背中を押され、〜よろけて尻餅をついた」 ## h 名詞の類:コト・サマ # そよぐ5107a ## a 動詞の類 ### ●そよぐ **戦[そよ]ぐ** 風に吹かれて、わずかに木の葉などが揺れる。「芽を出したばかりの根の葉が風にそよいでいる」 **さ[さ]や[や]ぐ** 風が吹いて、木の葉や草などがこすれ合って軽い音を立てて揺れる。「秋風に〜すすき」◇「さやぐ」には、軽やかな音のひびきと、騒音に近いざわめきを表す場合とがある。軽くて薄い木の葉のこすれる音を表すのが一般的である。 ### ●ひるがえる **翻[ひるがえ]る** 風に吹かれて、布や紙などが、軽やかに揺れ動く。「5月の空にこいのぼりが~」「旗が~」 **靡[なび]く** 風や、川の水の流れにのって、横に漂う。「白旗が〜」「煙が~」 **閃[ひらめ]く** 風に吹かれて、布や紙などの先端が揺れる。「丘の上のポールに大会旗が~」 **は[は]た[た]め[め]く** 旗などが風を受けて、ばたばたと音を立てて激しくひるがえる。「強風の中、万国旗が激しく~」 ## f 副詞の類 ### ●ひるがえる様子 **ひ[ひ]ら[ら]ひ[ひ]ら[ら]** 軽く薄くしなやかなものが、ひるがえったり、揺れ動いたりする様子。「ハンカチを〜と振って合図する」「ちょうが菜の花の上を〜と飛ぶ」「咲いたばかりの桜がもう~と散りはじめた」 **は[は]た[た]は[は]た[た]と[と]** 旗などが、音を立ててひるがえる様子。「大漁旗を〜とはためかして帰港する」 **ば[ば]た[た]ば[ば]た[た]** 小さい軽いものが風を受けて、ばたばたと音を立てて不規則に揺れている様子。「洗濯物が戸外で〜と揺れている」 **ば[ば]た[た]ば[ば]た[た]と[と]** 厚手の布や板が風を受けて連続して音を立ててはためく様子。「雨ざらしの旗がポールの上で〜と激しくひるがえる」 ## k 名詞の類:モノ **吹[ふ]き流[なが]し** 何枚もの長い布を半円形の枠にとりつけて竿の先につけ、風になびかせるもの。「昔の大将は軍陣に〜を立てて戦意を高めた」 **幟[のぼり]** 神社や船首などにしるしとして立てる、細長い大きな旗。「祭りの日に氏神さまの参道に〜を立てた」◇古くは戦陣でも立てられ、現代では鯉幟のこともいう。 **鯉[こい]幟[のぼり]** 端午の節句に、支柱や竿にその口の部分を結びつけて飾る、紙または布で鯉の形につくったもの。 <968> # つかむ・投げる・踏む(動作) # つかむ5200a ## a 動詞の類 **持[も]つ** 手・指などを使って、そこからものが離れないようにする。図手に対象物をしっかりと押さえる。「ほうきを持って掃く」「ひもの端を~」 **取[と]る** 品物を自分のほうに引き寄せて持つ。「店先で品物を手に取ってじっくりと見る」「母の手を取って走る」「剣を取って戦う」「手紙を書こうとペンを~」「棚の上の本を~」 **手[て]にする** 品物を手で持つ。「強盗はナイフを手にして運転手をおどした」「母は財布を手にして、角のところまで豆腐屋を追いかけた」 **掴[つか]む** 手でしっかりと対象(の一部)を持って離さないようにする。「逃げる男の腕を~」「まわしをしっかり~」「おぼれる者はわらをも~」◇「攫む」とも書く。 **引[ひ]っ掴[つか]む** 乱暴に、また、大急ぎでつかむ。「彼は上着を〜と、つかんで、あわてて出て行った」 **掴[つか]み取[と]る** 手でものをつかんで取る。「男は札束を次から次へとつかみ取って、バッグに入れた」 **掴[つか]み取[ど]り** 祝儀などでまかれたものを、(つかめるだけ)つかみ取ること。「箱の中に手を入れて小銭を〜することができます」 **掴[つか]まえる** 動く対象をしっかり手で押さえ、逃げないようにする。「子供が私の袖をつかまえて離さない」 **捕[と]らえる** しっかりとつかむ。「逃げようとする男の袖をとらえて離さなかった」◇「捉える」とも書く。 **掴[つか]まる** 何かにつかまって落ちないようにする。「手すりにつかまって階段を下りる」「つり革に~」 **把[ハ]持[ジ]** 固くしっかりとつかんで持つこと。「銃床を肩に当て、銃身をしっかり~する」 ### ●にぎる **握[にぎ]る** 5本の指を内側に曲げ、内部に対象物をおさめて離さないようにする。「ひもの端を~」「子供は迷子にならないよう、母親の手をしっかり握って離さない」 **握[にぎ]り締[し]める** 手に力を入れてかたく握り、容易に離れないようにする。「少女はハンカチを握りしめて泣いた」 **握[アク]手[シュ]** あいさつや親愛の気持ちの表現として互いに手と手を握り合うこと。「両チームの選手は互いの健闘をたたえて~した」▽~会 **握[にぎ]り返[かえ]す** 握られた手に力を込めて、こちらも相手の手を強く握る。「彼女は差し出した手を強く握り返してきた」 ## d 形容動詞の類 **一[ひと]掴[つか]み** 1回でつかむ様子。「白菜に〜の塩をまぶす」 **一[ひと]握[にぎ]り** 1回で握れるぐらいのわずかな量。「~の砂を持ち帰る」◇転じて「一握りの人々」のように、全体の中のごく少数の意でも用いられる。 **一[ひと]撮[つま]み** 指でわずかにつまみ取る量。「鍋に砂糖を~入れる」「この塩が味を引き立てる」◇「一抓み」とも書く。 ## f 副詞の類 ## h 名詞の類:コト・サマ **手[て]掴[づか]み** ふつうは道具を使ってつかむものを、直接、手でつかむこと。「~でスパゲティを食べる」 **鷲[わし]掴[づか]み** 手の指を広げて、勢いよく、荒々しくものをつかむこと。「男は、カウンターの上の札束を~にして逃走した」◇鷲が荒々しく鳥獣をとらえる様子から。多く「わしづかみにする」の形で用いる。 ### ●握ること **握[にぎ]り** 握ること・程度。「バットの〜を強くする」「ご飯の〜がゆるい」 **握[あく]力[リョク]** 赤ん坊が手を握ったり広げたりすること。(転じて、手でつかんで離さないこと) ### ●握り方 **順[ジュン]手[テ]** 鉄棒などを、手の甲を上にして握る、ふつうの握り方。↔逆手 **逆[さか]手[て]** ①親指側に柄頭、小指側に刃先がくるよう、ふつうとは手の向きを反対にして刃物をつかむこと。「短刀を〜に持って振り回す」②鉄棒などを、手の甲を下にして握る握り方。↔順手 **逆[ギャク]手[シュ]** ものをふつうとは反対の向きに持つこと。「バットを〜に持っているからうまく回れないんだよ」→順手 ## k 名詞の類:モノ **手[て]** 何かをつかんだり握ったりする、体の一部分。「~を取り合って喜ぶ」 **右[みぎ]手[て]** 本人から見て、右のほうの手。 **左[ひだり]手[て]** 本人から見て、左のほうの手。 **片[かた]手[て]** 左右いずれかの手。「~で机を持ち上げる」 **片[ヘン]手[シュ]** 図「片手」のかたい言い方。↔双手 **両[リョウ]手[て]** 左右両方の手。「~で荷物を受け取る」「~に花とは、うらやましい」 <969> # つかむ5200k~つまむ5201k **諸[もろ]手[て]** 両手。「~を挙げて賛成する」◇「両手」「双手」とも書く。 **双[ソウ]手[シュ]** 文「両手」のかたい言い方。↔隻手 **手[て]の平[ひら]** 手の、指以外の、ものを握ったとき内側になる面。◇「手のひら」とも書く。「手の内」の意。 **掌[たなごころ]** 「てのひらの古い言い方。「~をさす(物事が簡単でわかりやすいことのたとえ)」◇「手の心」の意。 **手[て]の甲[こう]** 手の、指以外の、ものを握ったとき外側になる面。 ### ●握った手 **拳[こぶし]** 指を折り曲げて、かたく握りしめた手。「~をかためる」「抗議の〜を振り上げる」 **拳[こぶし]** こぶし。「手を〜にして突く動作を繰り返す」「空拳」「拳銃」「鉄拳」のように、多く造語成分として使われる。 **握[にぎ]り拳[こぶし]** 「こぶし」の、握ったものであることを強調する語。「言うことを聞かぬなら~をお見舞いするぞ」◇他人を威嚇する動作として使うことが多い。 **拳[ゲン]骨[コツ]** 俗げんこつ。「いたずらして〜を食らった」 **鉄[テッ]拳[ケン]** 鉄のようにかたいこぶし。「言うことを聞かないと〜が飛ぶぞ」「~を振るう」▷~制裁 **ぐ[ぐ]う[う]** じゃんけんで、片方の手をこぶしの形にしたもの。「ちょき」に勝ち、「ぱあ」に負ける。 ### ●握る部分 **握[にぎ]り** 道具などの、握るようにつくられた部分。「この〜が壊れた」「ステッキの〜に装飾をつける」 **柄[え]** 手で握りやすいように器物につけてある棒状の部分。「傘の〜が折れた」「〜のないところに~をすげる(無理に理屈をこじつける)」 **長[なが]柄[え]** 長い柄(の道具や武具)。 **取[と]っ手[て]** 器具についていて、手で持つようにつくられた部分。◇「把手」とも書く。 **ノ[ノ]ブ[ブ]** ドアを開閉するときに握る、ドアの(金属製の丸い)取っ手。 ↔knob **ハ[ハ]ン[ン]ド[ド]ル[ル]** 手で握って回すようになっている取っ手。「~を下に回せば開く」 ↔handle **持[も]ち手[て]** 食器などの、手で持つようになっている部分。「コーヒーカップの~が取れてしまった」 **弦[つる]** 土瓶・鍋に半円状に張り渡した取っ手。「いろりの鉤に鍋の〜をひっかける」 **把[ハ]手[シュ]** 図取っ手。特に、銃などの握る部分。「銃の~を握ってかまえる」 **グ[グ]リ[リ]ッ[ッ]プ[プ]** バット・ラケット・ゴルフなど、細長い棒状のスポーツ用具の握りの部分。 ↔grip ### ●つかまるもの **吊[つ]り革[かわ]** 電車・バスなどで立っている乗客が体を支えるためにつかむ、車内の天井のほうからつり下げられた輪。「揺れますので〜におつかまりください」◇「釣り革」とも書く。 **手[て]摺[す]り** 廊下・階段・橋・風呂場などに取り付けられている柵や横木。「~につかまってやっと立つことができた」 **ベ[ベ]ル[ル]ト[ト]** エスカレーターや動く歩道などに取っ手として取り付けられている、帯状の動く手すり。「危険ですので〜におつかまりください」 ↔belt **欄[ラン]干[カン]** 橋や廊下に取り付けられている(装飾性の高い)手摺り。「擬宝珠の美しい〜だ」「橋の〜にもたれる」◇「闌干」とも書く。 **高[コウ]欄[ラン]** 社寺などの回廊や橋に取り付けられている、装飾性の高い欄干。◇「勾欄」とも書く。 # つまむ5201a ## a 動詞の類 **摘[つま]む** 指先や、はしなどの棒状の細長いものを使って、小さなものを軽く押さえるようにして持つ。「ピンセットでガーゼを〜」「ごみをつまんで捨てる」「いやな匂いがするので鼻を〜」◇「撮む」「抓む」とも書く。 **挟[はさ]む** 2つのものの間に何かを入れて、それが動いたり落ちたりしないように、2つのものとそれに付随する力で押さえる。「はしで豆を~」◇「挿む」とも書く。 **手[た]挟[ばさ]む** 手・指・脇にはさんで持つ。「弓矢を〜」 ## k 名詞の類:モノ ### ●指 **指[ゆび]** 手足の末端の細く分かれた部分。「小さな子供がけがをして泣いているのを、ただ〜をくわえて見ているしかなかった」 **手[て]指[ゆび]** 手の指。「~が凍傷にかかった」 **手[シュ]指[シ]** 図てゆび。 **足[あし]指[ゆび]** 足の指。 **親[おや]指[ゆび]** 手足のいちばん内側の太い指。◇「拇指」とも書く。 **母[ボ]指[シ]** 「親指」のかたい言い方。◇「拇指」とも書く。 **人[ひと]差[さ]し指[ゆび]** 親指のとなりの指。◇「人をさす指」の意から。 **中[なか]指[ゆび]** 5本の指のうち、中央の指。◇「丈高指」「高高指」ともいう。 **薬[くすり]指[ゆび]** 中指のとなり、親指から数えて4番目の指。◇薬をとかしたり、つけたりするのに使ったことから。 **小[こ]指[ゆび]** 手足の一番外側の小さい指。 <970> # つまむ 5201k 〜 すくう 5202k **五指[ごし]** (片手の)5本の指。 **十指[じっし]** (両手の)10本の指。「日本で五指に入る名医」「手がけた仕事は十指に余る」などのように、「すぐれたもの」または「数えられないほど多い」意で用いられることが多い。 ## ●指先 5700出るe ●体の部位の先 ## ●つめ **爪[つめ]** 手・足の指先にある角質の部分。「~がのびる」 **生爪[なまづめ]** つめののびている部分ではなく、指に生えている部分。「~をはがす」 **鉤爪[かぎづめ]** 鳥類や爬虫類などにみられる、鋭く下向きに湾曲したつめ。 **簡爪[ひらづめ]** 霊長類にみられる、湾曲していない平たいつめ。◇「平爪」とも書く。 **蹄[ひづめ]** 牛・馬などの足の指の先にある角質のつめ。指の先を包んでいて歩行に都合がよい。 **馬蹄[ばてい]** 馬のひづめ。「数騎の〜の音が聞こえる」▷~形 **蹴爪[けづめ]** ①きじ・にわとりなどの雄の足の後ろの方にある表皮の角質化した突起。②牛・馬などの脚の後方にある地面にふれない小突起物。◆「距」とも書く。 **付[つ]け爪[づめ]** 指先を美しく見せるため、本来のつめの先につける、人工のつめ。 ### ●楽器を鳴らす爪 8715鳴らすn ●楽器を鳴らすための道具 ## ●つまみ **摘[つま]み** 指先でつまんで回し、器械の機能などをまんでさまざまな機能を調節する部分。「ラジカセの~を回して、音の大きさを調節する」◇「撮み」「抓み」とも書く。 **ダイヤル** ラジオ・テレビなどの、音の音量や音質、受信装置の周波数などを調節・設定する回転式のつまみ。「聞きたい番組に~を合わせる」◇「ダイアル」ともいう。▶dial ### ▶つまんだりはさんだりする道具 **箸[はし]** 食べ物などをはさむための2本の細長い棒。「彼はほとんど料理に〜をつけなかった」「~をのばす」「~の上げ下ろし(ちょっとした動作)にまで口を出す姑さん」▷~置き・割り~ **火箸[ひばし]** 炭火などをはさむために使う金属製の箸。▷焼け~ **ピンセット** 小さな物をつまむのに使う、金属製または竹製のV字形の道具。才▶pincet **トング** (手で直接持たないほうがよい)比較的小さな物をはさんで持つための、金属製またはプラスチック製のV字形の道具。「食べたいパンを〜でトレイにのせる」「氷を〜でグラスに入れる」「~でごみを拾う」▷アイス~▶tongs ### ●食べるときに使うはし 0300食べるp ●はし # 5202 すくう ## a 動詞の類 **掬[すく]う** ①液状・粉末状などのものの中に、手やさじなどの道具を差し込んで、掌や道具の中にそのものを入れたまま、こぼれないように下方から上方に持ち上げる。「両手ですくって水を飲む」②「①」のような液状・粉末状などのものの中に存在するものを掌や道具の中に取り込んだまま、こぼしたり逃がしたりしないように下方から上方に持ち上げる。「金魚を~」 **掬[すく]い上[あ]げる** 水の中などにあって、ほうっておくと沈んだりしてしまうようなものを、掌や道具を器として取り込み、持ち上げる。「魚を網で〜」 **掬[きく]す** すくう。「両手で水を~」◇「掬する」ともいう。古い言い方。 ### すくい取る 4605捕るa、6000取るa ●あるやり方で取る ### ●しゃくる **抉[しゃく]る** 手のひらや、さじ・ひしゃくなどで、底のほうからすくいとるようにして動かす。「手のひらから水をしゃくって飲む」「アイスクリームをスプーンでしゃくって食べる」 **杓[しゃく]う** 液体などをしゃくる。「ひしゃくが壊れていて、水をうまくしゃくれない」◇古めかしい言い方。 ## h 名詞の類:コト・サマ **泥鰌掬[どじょうすく]い** どじょうをすくって取ること。◇ふつう、安来節に合わせてどじょうをすくう所作で踊るユーモラスな踊りをいう。 ### ●金魚すくい 3200遊ぶh ●縁日などでの遊び ## k 名詞の類:モノ **御玉杓子[おたまじゃくし]** 主に、汁などをなべの中から、椀などに汁をすくうための道具。 **おたま** 「おたまじゃくし」の略。「~でなべのスープをすくう」 **杓子[しゃくし]** 「おたまじゃくし」の古い言い方。もと、飯をよそうのに使った。 **匙[さじ]** 液状・粉状のものをすくう道具。▷~加減◇茶をすくう道具の「茶匙」の字音からとされる。 **スプーン** 洋風のさじ。▷計量~▶spoon **大匙[おおさじ]** カレーライスやスープなどをすくって食べるときなどに用いられる、大きいさじ。 **小匙[こさじ]** アイスクリームやプリンなどのデザートをすくって食べたり、コーヒーや紅茶などに砂糖やミルクを入れてかきまぜるときに用いる小さいさじ。 **茶匙[ちゃさじ]** ①茶筒から茶の葉をすくうためのさじ。②紅茶・コーヒーなどをかきまぜるための小さなさじ。 **ティースプーン** 「茶さじ②」の一般的な言い方。▶teaspoon **茶杓[ちゃしゃく]** 抹茶をすくい取るための細長いさじ。 **散[ち]り蓮華[れんげ]** 中華料理を食べるときに使う、形が散ったはすの花びらに似た(陶製の)さじ。「〜でチャーハンを食べる」 **蓮華[れんげ]** 「ちりれんげ」の略。 **木杓子[きじゃくし]** 食べ物をすくうための、さじの形をした道具。 <971> # 押す 5203a~h ### ●計量に使う大さじ・小さじ 1601計るk ●量をはかるもの ## 5203 押す ### a 動詞の類 #### ●押す **押[お]す** 手や体で向こう側へ(後ろから)力を加える。「ドアを~」◇「ボタンを~だけでお湯が出るポット」「背中を押さないでください」←→引く **プッシュ** 機械・道具などのボタンを押すこと。「暗証番号を〜してください」▷~ホン・~ボタン▶push **圧[あっ]する** 強く押す。「上から圧して中の空気を抜く」「圧す」ともいう。 **押[お]し合[あ]う** 両方から互いに押す。「押し合いながら満員電車から下りる」 **押[お]し合[あ]い圧[へ]し合[あ]い** ある場所に大勢の人が集まって混雑して押し合うこと。「毎日満員電車で〜して通勤するのは、もうたくさんだ」 **後押[あとお]し** 人や乗り物などの後ろから押して前へ進めるようにする。「坂道を上る子供ののせた自転車を~する」 #### ●押し退ける 4905どけるa ●どける #### ●押し返す 6209返すa ●逆方向の動作 #### ●押し付ける 5808当てるa ●当てる #### ●圧迫する **圧迫[あっぱく]** 強い力や重みを加えて押すこと。「胸が〜されて苦しい」 **加圧[かあつ]** 必要な圧力を加えること。「金属を〜する」 **プレス** (特に機械の力で)物に圧力を加えること。「一定の形に~する」▷~加工▶press **指圧[しあつ]** 指先で、体の凝ったところや痛みのある部分を押したりもみほぐしたりすること。「つぼを〜する」▷~療法 #### ●押し上げる 6202上げるa ●ものを高いところに移す #### ●押し下げる 6204下げるa ●下げる #### ●押し開ける 4907あけるa ●あける #### ●押し倒す 5000倒すa ●倒す #### ●押しつぶす 6906つぶすa ●特定のつぶし方でつぶす #### ●圧砕する 6904砕くa #### ●寝押し・圧延 7114伸ばすa ●のす #### ●押し込む 5600入れるa ●自分から遠ざかるほうに移動させて入れる #### ●押し詰める 5601詰めるa ●詰める #### ●押し出す 5701出すa ●いろいろなやり方で出す #### ●押さえる **押[お]さえる** ほうっておくと動いたり暴れたりするものを、動かないようにするために力を加える。「風で飛ばないよう帽子を~」 **重[おも]しをする** 物の上に重さのあるものを置いて動かないように押さえる。「風で飛ばされないようにシートの四隅に~」「漬物に~」 **押[お]さえ付[つ]ける** 無理に押さえて動かないようにする。「馬が暴れるのを数人がかりで〜」「けが人の足を~」 **押[お]さえ込[こ]む** 相手を(上から)押さえつけて動かないようにする。「数人がかりで暴漢を~」 **扼[やく]する** 押さえつけて動かないようにする。「腕を~」「首を~」◇「扼す」ともいう。 **羽交[はが]い締[じ]めにする** 両手を後ろから相手の脇の下に差し入れて、肩や首を押さえつけること。「泥棒を羽交い締めにして、警官に突き出した」 #### ●はんこを押す 2101しるすa ●印・判を押す ### d 形容動詞の類 **手押[てお]しの** 人間の手の力で押して動かすものである様子。「〜のポンプで水をくむ」▷~車 ### h 名詞の類:コト・サマ **押[お]し** 押すこと。「〜が得意な力士」 **押[お]し相撲[ずもう]** 相手を押して攻める相撲。 **押[お]さえ込[こ]み** 柔道で、相手を仰向けにして上から押さえ、動けなくする技。 #### ▶押し出し 5701出すh #### ●押し倒し 5000倒すh ●相撲の技 #### ●突き押し 5208突くh #### ●押しくら饅頭 3200遊ぶi ●2人以上で行う子供の遊び #### ●押さえ・押し **押[おさ]え** 物が動かないように何かで押さえること。「石で~をする」 **押[お]し** 重い物などを使って、上から力を加えること。「漬物の~をする」「~をする」「圧し」とも書く。 #### ●圧力 **圧力[あつりょく]** 物体が他のあるものを押す力。「~を加える」▷~釜・~計 **圧[あつ]** 「圧力」の略。「空気に強い〜をかける」 **気圧[きあつ]** 大気の圧力。「~の谷が近づいているから天気は下り坂だ」▷~配置・高~・低~◇単位はヘクトパスカル(hPa)。 **風圧[ふうあつ]** 風が物体に与える圧力。▷~計 **電圧[でんあつ]** 1つの導体の中の2点間の電位の差。「~が下がる」▷~計◆単位はボルト(V)。 **水圧[すいあつ]** 水が水中の物質に及ぼす圧力。「~が低くて水道の水が出にくい」▷~計 **油圧[ゆあつ]** 密閉した部分に入れた油を媒介にした圧力。▷~機・~計・〜ポンプ・〜ブレーキ **血圧[けつあつ]** 血管内を流れる血液の圧力。「~を計る」▷高~・低~ **筆圧[ひつあつ]** 字を書くときに、筆やペンを持つ手に加える力。「~が強過ぎて、紙を破いてしまった」 **側圧[そくあつ]** 流体が容器や物体の側面に及ぼす圧力。「セラミックスの外周面に〜を負荷する実験を行った」 <972> # 押す5203h~練る5204k **高[コウ]圧[アツ]** 高い(強い)圧力、特に電圧・気圧。↔低圧 **低[テイ]圧[アツ]** 低い(弱い)圧力、特に電圧・気圧。~タービン ↔高圧 **強[キョウ]圧[アツ]** 強い圧力。「足のむくみには〜タイプのストッキングを選ぶといい」 ## k 名詞の類:モノ ### ●押してつくるもの **押[お]し花[ばな]** 花を紙の間にはさんで押さえつけ、乾燥させたもの。 **押[お]し葉[ば]** 葉を紙の間にはさんで押さえつけ、乾燥させたもの。 **腊[セキ]葉[ヨウ]** 図押し葉。▷~集◇「せきよう」の慣用読み。 ### ●押して使うもの **押[お]しボタン** 指で押すと電流が通じて機械類が作動するしくみになっている、小さな突起。▷~式信号機◇「ボタン」は「釦」ともあてる。 **プ[プ]ッ[ッ]シ[シ]ュ[ュ]ボ[ボ]タ[タ]ン[ン]** 「押しボタン」の洋語的表現。 ↔push-button **ボ[ボ]タ[タ]ン[ン]** スイッチなどの小さな突起。「〜を押す」「~を押すと背もたれの角度が変わる」 ↔button ### ●何かを押さえるもの **重[おも]し** 物が動かないようにその上に置くためのもの。「~に辞書を置く」「重石」とも書く。 **漬[つけ]物[もの]石[いし]** 漬物をするとき、重しとして置く石。 **文[ブン]鎮[チン]** (習字のとき)紙を押さえるために置く文房具。 **ペ[ペ]ー[ー]パ[パ]ー[ー]ウ[ウ]エ[エ]ー[ー]ト[ト]** 紙が飛ばないように、その上に重しとして置くもの。◇「文鎮」に比べ、いろいろな色や形のものがある。 ↔paperweight ## u 名詞の類:トコロ **壺[つぼ]** 体にあって、指圧すると特にこたえる箇所。「~を押してもらうと痛いけど効くね」 **経[ケイ]穴[ケツ]** 灸をしたり鍼を打ったりして効果のある、体表の特定の点。 # 練る5204a ## a 動詞の類 ### ●練る **練[ね]る** 固いものや、粉といった状態にあるものを、たたいたり手で押して混ぜたり加熱するなどして、全体として均質で質のよいものにする。「小麦粉を~」「あんを~」「生糸を~」◇「煉る」とも書く。 **練[ね]り上[あ]げる** よく練って良いものをつくりあげる。「あんを水気がなくなるまで~」 ### ●こねる **捏[こ]ねる** 粉状のものに水分を加え、粘りのある、パン生地のような固さになるようにいろいろな方向から力を加える。「小麦粉をこねてうどんをつくる」「土をこねて花瓶をつくる」 **捏[こ]ねくる** 「こねる」を強めた言い方。「子供は泥を〜のが大好きだ」 **捏[こ]ね返[かえ]す** 一度こねたものを、再びよくこねる。「パン生地をよくこね返してから成形する」 **捏[こ]ねくり返[かえ]す** 「こね返す」の、よりくだけた言い方。「いたずらに粘土を〜だけで、形にならない」 **捏[こ]ね上[あ]げる** 十分にこねてつくりあげる。「団子を~」 **捏[こ]ね回[まわ]す** 不必要なほどにやたらとこねる。「そんなにこね回してはだめだ」 **捏[こ]ねくり回[まわ]す** 「こね回す」の、よりくだけた言い方。「土を〜だけで形にもなんにもならないじゃないか」「それ以上~と、粘りが出て使いものにならない」 **捏[まる]める** 手でこねて丸める。「だんごを~」◇古い言い方。 ## d 形容動詞の類 **本[ホン]練[ね]り** (特に羊羹の小豆餡など)練って作り上げるものが、十分に練り上げられた様子。「~の羊羹は実になめらかだ」◇「本煉り」とも書く。 **半[ハン]練[ね]り** 通常は固形であるものを軽く練って柔らかくしてある様子。「~のワックス」◇「半煉り」とも書く。 **固[かた]練[ね]り** 水分を少なめにして固めに練る様子。「~のせっけん」「固煉り」とも書く。 ## h 名詞の類:コト・サマ **練[ね]り** 練ること。「あんこの~が足りない」◇練り方 ## k 名詞の類:モノ **練[ね]り物[もの]** 食品・薬物など練ってつくったもの。◇「煉り物」とも書く。 **捏[つく]ね** 鶏肉や魚肉のすり身に卵・片栗粉などをつなぎとして入れてよくこね、団子状などに形づくったもの。焼いたり揚げたりして食べる。 **つ[つ]み[み]れ[れ]** 魚のすり身に、卵・片栗粉などをつなぎにしてまるめたもの(を煮たり蒸したりした食品)。◇「摘み入れ」の転。 **団[ダン]子[ゴ]** ①穀類の粉をこねてまるめ、蒸したりゆでたりした食品。「花より~」▷黍~ ②まるく固めたもの。▷肉~ **白[しら]玉[たま]** 白玉粉をこねて、丸めた団子。おしるこなどに入れる。 **練[ね]り雲[う]丹[に]** 生のうにをすりつぶし、塩を加えて練った食品。 **練[ね]り菓[が]子[し]** 練り固めてつくった菓子。ようかん・ういろうなど。 **練[ね]り羊[ヨウ]羹[カン]** あんこと寒天をよく練って煮つめ固めたようかん。 **練[ね]り味[ミ]噌[ソ]** 砂糖・みりんなどを加えながら火を通して練ったみそ。 <973> # もむ5205a~なぐる5206a # もむ5205a ## a 動詞の類 **揉[も]む** てのひらや指を強く押し当てたまま、強弱をつけながらいろいろな方向に動かしてやわらかくする。「きゅうりを塩で〜」「おとうさんの肩をもんであげた」◇「みこしをもむ」「湯をもむ」のように、いろいろなところから力を加えて揺するようにする意でも用いる。また、「人波にもまれる」というと、大勢の人の中であちこち動かされることである。 **揉[も]み扱[しご]く** 固いものや体の一部を、(やわらかくするために)強くもんだり、こすったりする。「こちこちに凝った腰を~」 **マ[マ]ッ[ッ]サ[サ]ー[ー]ジ[ジ]** 筋肉や皮膚をもんだりたたいたりして血行をよくし、凝りをほぐしたり皮膚に弾力をもたせたりすること。「ぱんぱんに張った背中を〜してもらう」「寝る前に顔をよく〜する」 ↔massage **揉[も]み手[で]** 目上の人にへつらったり、頼みごとをするとき、左右のてのひらを相互にこすり合わせ、もむような手つきをすること。「~してお願する」 **塩[しお]揉[も]み** 生の野菜に塩をふりかけ、よくもむこと。「~したきゅうりをマヨネーズであえる」 ## d 形容動詞の類 ## h 名詞の類:コト・サマ ## k 名詞の類:モノ **胡[キュウ]瓜[リ]揉[も]み** 薄い輪切りにしたきゅうりを塩で軽くもんで三杯酢をかけた料理。「~と塩辛で日本酒をやる」 ## S 名詞の類:ヒト # なぐる5206a ## a 動詞の類 ### ●なぐる **殴[なぐ]る** 相手に苦痛や傷、あるいは死などを与えるために、げんこつや手に持ったもので、相手の体に強い衝撃を加える。「けんかをして、なぐられたところが青あざになっている」「〜けるの暴行を受ける」◇「擲る」「撲る」とも書く。 **ぶん殴[なぐ]る** 強くなぐる。「あいつは、ぶんなぐってやらないと気が済まない」 **殴[なぐ]り付[つ]ける** 相手の体に向けて、勢いよくなぐる。「侮辱された彼は、カッとなって相手をなぐりつけた」 **殴[なぐ]り飛[と]ばす** 力いっぱいなぐって相手を倒す。「がまんしきれなくなった彼は、しつこくからんでくる男をなぐり飛ばした」 **打[ぶ]っ飛[と]ばす** 俗「なぐり飛ばす」の強調表現。「あの野郎、今度会ったらぶっ飛ばしてやる」 **殴[オウ]打[ダ]** (何度も)ひどくなぐりつけること。「棒で全身を〜された」 **強[キョウ]打[ダ]** 強くなぐること。「彼は頭を〜されて気を失った」「チャンピオンの〜が挑戦者のボディーにめり込んだ」 **痛[ツウ]打[ダ]** 再び起き上がれないように、再起できないほど強くなぐること。「国賊に〜を加える」 **連[レン]打[ダ]** ボクシングなどで、相手を続けざまになぐること。「チャンピオンは、挑戦者のボディーを〜した」「~を浴びせる」 **ラ[ラ]ッ[ッ]シ[シ]ュ[ュ]** ボクシングで、攻勢に出た選手が、続けざまに相手をなぐり続けること。「その選手は相手が少しよろめいたのを見逃さず、一気に〜して試合を決めた」 ►rush ### ●たたく **叩[たた]く** 手や、手に持ったもので、物に衝撃を加える。「くやしいからあいつの頭をたたいてやった」「窓の外を眺めていると、同僚にぽんと肩をたたかれた」◇「敲く」とも書く。 **打[う]つ** 物の表面に衝撃を加える。「平手でほおを~」「刀で腰のあたりをしたたかに打たれた」◇やや文章語的な言い方。 **打[ぶ]つ** 「うつ」の、より口語的な言い方。「いたずらした子供のおしりを~」「先生にたたかれる」「お友達をぶってはいけません」 **は[は]た[た]く** (平手で)たたく。「背中を〜」「ほおをはたかれた」 **引[ひ]っ叩[たた]く** 乱暴にたたく。「生意気な口をきいたので、憎らしい男の横っつらをひっぱたいてやった」 **打[ぶ]っ叩[たた]く** 俗ひっぱたく。「いたずらをした罰で、力まかせにぶったたかれて、痛かったらありゃしない」 **張[は]る** 人の顔を、平手で強くたたく。「思い切り横っつらを~」「撲る」とも書く。 **張[は]り飛[と]ばす** 平手で力いっぱい張る(ことによって相手を倒す)。「言うことを聞かないと~ぞ」 **打[う]ち据[す]える** 相手が立ち上がれなくなるほど、強くたたいたりなぐったりする。「師範代は怒りのあまり、その若い門人を打ち据えた」 **打[チョウ]擲[チャク]** 図打ち据えること。「その軍人は、無抵抗の男を激しく〜した」 **手[て]を上[あ]げる** なぐることの、やや婉曲な言い方。「私はそれまで、娘に手を上げたことは一度もなかった」 <974> # なぐる5206f〜たたく5207a ## f 副詞の類 **ぼ[ぼ]か[か]り[り]と[と]** 頭などを、1回(さほど強くなく)なぐる様子。「授業中に居眠りをしていたら、先生に〜やられた」◇以下、ぱ行の音で始まる語には軽い語感がある。なぐったりたたいたりする擬態語・擬音語にはさまざまなものがあるし、また、さまざまな表現が可能である。以下、代表的なもののみを取り上げた。 **ぽ[ぽ]か[か]っ[っ]と[と]** ぼかりと。「テレビを見ていたら、頭をいきなり兄が弟に丸めた新聞紙で〜やられた」 **ぽ[ぽ]か[か]ぽ[ぽ]か[か]と[と]** 頭などを繰り返し(さほど強くなく)なぐる様子。「体の大きな子が、小さな子を〜なぐっていたので、とめて厳しくしかった」 **ぼ[ぼ]か[か]ぼ[ぼ]か[か]と[と]** ぽかぽかと。頭などを繰り返し(強く)なぐる様子。「死んだおやじは厳しくて、口答えでもしようものなら〜なぐられたよ」◇以下、ば行の音で始まる語には重い語感がある。 **ぼ[ぼ]こ[こ]ぼ[ぼ]こ[こ]に[に]** 頭などを、容赦なく、何度もなぐる様子。「なめたまねをしやがったから〜なぐってやったよ」 **ぼ[ぼ]か[か]す[す]か[か]と[と]** 何度も続けてなぐる様子。「メガホンで〜なぐられた」 **ぼ[ぼ]か[か]す[す]か[か]と[と]** 何度も続けて(強く)なぐる様子。「新人ボクサーはガードが甘く、ベテラン選手に〜となぐられていた」 **ぴ[ぴ]し[し]ゃ[ゃ]り[り]と[と]** 平手で1回たたく様子。「ほおを〜とたたかれる」 **ぱ[ぱ]し[し]っ[っ]と[と]** 平手や軽いもので、たたく(音の)様子。「つまみ食いしようとのばした手を〜たたかれた」 **ば[ば]し[し]っ[っ]と[と]** ぱしっと。やや強い平手打ちでたたく(音の)様子。「わきが甘いといって彼は後輩の二の腕を竹刀で〜たたいた」 **ぽ[ぽ]ん[ん]と[と]** 軽くたたく様子。「友達の肩を〜たたいた」 ## h 名詞の類:コト・サマ **打[ダ]撃[ゲキ]** 強くなぐること。「ストレートのパンチの〜でKO負けした」 **猛[モウ]打[ダ]** ボクシング・空手などで、相手を激しく打つこと。「〜を浴びて、挑戦者はダウンした」 **袋[ふくろ]叩[だた]き** 大勢でとりかこんでなぐること。「公園で中年の男が少年たちのグループに〜にされた」◇「世間の袋叩きにあう」のように、多くの人に非難される意にも用いる。 **滅[め]っ[っ]多[た]打[う]ち** むやみやたらになぐること。「死体には〜にされたあとがあった」◇「滅多」はあて字。 **一[ひと]打[う]ち** 1回打つこと。「~で相手を負かした」 **一[イチ]撃[ゲキ]** 1回の打撃・攻撃。「~をくらわす」 **鞭[むち]打[う]ち** むちで打つこと。「~の刑に処す」 **張[は]り手[て]** 相撲で、相手の顔面や首を横から平手で張る技。「~をくらって、脳震盪を起こした」 **び[び]ん[ん]た[た]** 平手でほおを激しく張ること。「万引きをした子に~をくわす」「父に〜を張られる」 ▷往復~ **当[あ]て身[み]** 柔道で、足やげんこつなどで相手の急所を突いたり打ったりすること。「~をくらわせて気絶させる」◇危険なので禁じ手とされている。 **パ[パ]ン[ン]チ[チ]** ボクシングでげんこつでなぐること。「強烈な〜をくらわす」◇「パンチのきいた歌声」のように、比喩的に、強烈で迫力のあることについてもいう。 ↔punch **ス[ス]ト[ト]レ[レ]ー[ー]ト[ト]** ボクシングで、腕をまっすぐのばして打つパンチ。「チャンピオンの右の~がみごとに決まった」 ↔straight **ジ[ジ]ャ[ャ]ブ[ブ]** ボクシングで、ストレートを小刻みに打つこと。「激しい~の応酬が続いた」 ↔jab **フ[フ]ッ[ッ]ク[ク]** ボクシングで、腕を直角に曲げ、相手を横方向から打つこと。▷ショート~・ロング~ ↔hook **ア[ア]ッ[ッ]パ[パ]ー[ー]カ[カ]ッ[ッ]ト[ト]** ボクシングで、相手のあごを、下から突き上げて打つこと。「~をくう」◇略して「アッパー」ともいう。 ↔uppercut **ボ[ボ]デ[デ]ィ[ィ]ー[ー]ブ[ブ]ロ[ロ]ー[ー]** ボクシングで、相手の腹や胸を打つこと。 ↔body blow **ロ[ロ]ー[ー]ブ[ブ]ロ[ロ]ー[ー]** ボクシングの反則の一つで、相手のベルトより下の部分を打つこと。 ↔low blow **竹[シッ]箆[ペイ]** 人さし指と中指をそろえて、相手の手のひらや背中などを、ぴしっとたたくこと。▷~返し「竹篦(参禅者を打つための竹製の棒)」の転。 ## k 名詞の類:モノ **鞭[むち]** 馬・牛などを打って進ませたり、罪人を打ったりする細長い棒、または革のひも。◇「策」「笞」とも書く。物を指し示すのにも用いる。 **竹[シッ]篦[ペイ]** 禅の修行のとき、参禅者を打つ竹製の棒。 **サ[サ]ン[ン]ド[ド]バ[バ]ッ[ッ]グ[グ]** ボクシングの練習用に、砂などを入れて上からつるした袋。 ↔sandbag # たたく5207a ## a 動詞の類 **叩[たた]く** 手や手に持った道具を、あるものに音がするほど(何度も繰り返して)当てる。「ふとんをたたいてほこりを出す」「太鼓を~」「机を思い切りたたいて相手をどなりつけた」「石橋をたたいて渡る」◇「敲く」とも書く。 **は[は]た[た]く** あるものの表面を軽くたたく。「ふとんを~」「服をはたいてほこりを払う」 **打[う]つ** はずみをつけて、ものを他のものに当てる。「遠投して外野のフェンスに直接~」「バットでボールを遠くへ〜」「柵を越えて場外へ~」「バットがボールをミートする」「バットでボールのしんを~」◇野球などで、投手がボールを投げることにもいう。「このピッチャーは速い球を〜」◇ばくちで金銭などを賭ける。「丁か半かに~」◇「打つ」は多くの慣用句を構成する。 **ノ[ノ]ッ[ッ]ク[ク]** 入室の許可を得るためなどに、戸を〜したが返事はなかった」 ▶knock **乱[ラン]打[ダ]** 続けて何度も激しく打つこと。「鐘を〜する」 <975> # たたく 5207a 〜 f ### ●打ち下ろす 6204下げるa ●おろす ### ●打ち込む・叩き込む 5600入れるa ●自分から遠ざかるほうに移動させて入れる ### ●ボールを打つ **打[う]ち上[あ]げる** 野球で、打者がボールを打って高く上げること。また、ゴルフで、ボールを打って空中に高く上げる。「逆転のチャンスに内野フライを打ち上げてしまった」「ロブを~」 **打[う]ち下[お]ろす** ①ゴルフで、コース内の高い場所から低い場所に向けてボールを打つ。「フェアウェーに向かってまっすぐに打ちおろした」②テニスなどで、ボールを高い位置から低い位置めがけて打つ。「相手の足元をねらってスマッシュを〜」 **打[う]ち合[あ]う** 球技で、両者が互いにボールを打ち返すこと。また、野球で、両チームが互いに同じくらいよく打つ。「テニスの練習で、負けじと速いボールを〜ライバル選手」「決勝戦は、両軍激しく~乱打戦になった」 **打[う]ち込[こ]む** ①練習として、ふだん以上に繰り返し繰り返しボールを打つ。「1日1000本以上も~というハードな毎日」②野球で、相手投手から立て続けにヒットを打つ。「不調のエースが打ち込まれ、チームは大敗した」 **連打[れんだ]する** 野球で、打者が次々にヒットを打つこと。「ツーアウトから〜されてピンチになった」 **乱打[らんだ]** ①球技で、練習のためにボールを次々に打ち込むこと。「ウォーミングアップをかねて~する」②野球で、相手投手をさんざんに打ち込むこと。「好調な打線に〜される」▽~戦 **かっ飛[と]ばす** 野球で、打球を遠くまで飛ばすこと。「ホームランを~」 **打[う]っ飛[と]ばす** 野球で、打球を勢いよく、打球を強く遠くまで飛ばす。「逆転のホームランを~」 **強打[きょうだ]** 強く打つこと。「変化球の曲がりは大きかったが、芯でとらえて〜してホームランにした」 **引[ひ]っ張[ぱ]る** 野球で、右打者ならレフト方向、左打者ならライト方向に、ボールを打つ。「強引に引っ張った打球がホームランになった」 **流[なが]す** 野球で、右打者ならライト方向、左打者ならレフト方向に打つ。「軽く流してヒットにする」 **バント** 野球で、打者がバットを振らずにボールに軽く当てて、内野へゆるく転がすこと。「ここはランナーを進めるために~すべきだ」「監督はバッターに〜のサインを送った」▷送り~・犠牲~・セーフティー〜・〜ヒット▶bunt **スクイズ** 野球で、無死または1死で3塁に走者がいるとき、チームの作戦として、監督と走者と打者が示し合わせて、相手投手の投球と同時に走者がスタートし、打者がバントをして走者を本塁に生還させること。「敵の意表をついて〜したが、ファウルになり、失敗に終わった」▷〜バント◇「スクイズプレー(squeeze play)」から。 **ノック** 野球で、選手の守備の練習のために、コーチなどがボールを打つこと。「外野に20本ずつ~する」▷knock **カット** ①卓球・テニスなどの球技で、逆回転を与えるために、ラケットを斜めにして切るようにボールを打つこと。「強いサーブを~して変化球を待つ」▶cut **スパイク** バレーボールで、ネット際に上がったボールを、相手コートに強く打ち込むこと。「ライン際へ鋭角に~する」「高い打点からの〜がみごとに決まった」▶spike **アタック** バレーボールで、攻撃すること。特に、ネット際のボールを相手コートに打ち込むこと。「強烈な〜」▷バック~・~エリア・~ライン▶attack **スマッシュ** テニス・バドミントン・卓球などで、ボール・シャトル(羽根)などを相手コートに強く打ち込むこと。「高く上がったボールを思い切り〜した」▶smash **サーブ** バレーボール・テニス・バドミントン、卓球などの試合で、1回の連続したプレーのはじめに、攻撃側が相手コートにボールなどを打ち入れること。「ダブルスではパートナーが~するときにはレシーブする相手の動きを見ている」▷~権・ファースト~・セカンド~▶serve **サービス** 「サーブ」とほぼ同じ。「~をするときにラインを踏み越すと反則をとられる」▷~エース・~ライン・ファースト~・セカンド~◇複合語の構成要素として用いられることが多い。▶service ### 手を打つ **打[う]ち合[あ]わせる** 両手を打って合わせる。「しめたとばかりに、ぽんと手を~」 **手[て]を打[う]つ** 両手を1度あるいは連続して音を立てて打ち合わせる。「よい知らせに、手を打って大喜びする」 **手[て]を叩[たた]く** 両手を連続して音を立てて打ち合わせる。「兄が結婚すると聞きて、家族の者は手をたたいて喜んだ」 **拍手[はくしゅ]** 称賛・賛成の意を示して手をたたくこと。「演奏が終わると、みな大きく~した」「この案に賛同なさる方は〜をお願いします」 ### ●柏手を打つ 3405拝むa ●拝む ### d. 形容動詞の類 **右打[みぎう]ちの** スポーツで、ボールを打つときの利き腕が右腕の人である様子。特に野球で、右打席で打つ人である様子。「左投げで〜の選手」◇「右のスラッガー」のように、単に「右の」の形でも用いられる。 **左打[ひだりう]ちの** スポーツで、ボールを打つときの利き腕が左腕の人である様子。特に野球で、左打席で打つ人である様子。「〜の強打者で固めた打線」◇「右打ち」と同様に、単に「左の」の形でも用いられる。 **両打[りょうう]ちの** スポーツで、ボールを打つときに左右どちらでも利き腕とすることができる人である様子。特に野球で、左右どちらの打席でも打てる人である様子。「〜の選手を1番バッターに起用する」 **スイッチの** 「両打ち」の洋語的表現。▷~ヒッター▶switch ### f 副詞の類 **とんとん** 物を軽くたたく音・様子。「隣の部屋の壁を〜とたたいて合図する」 <976> # たたく 5207f 〜 h **どんどんと** かなり重く大きな音で何度もたたく様子。「扉を~たたいて返事を促す」 **こんこん** かたいものを数回、軽くたたく(音の)様子。「ドアを〜とノックする」 **どん** かなり強めの力で1回たたく(音の)様子。「大太鼓を力いっぱい~打つ」 **こん** かたいものを1回、軽く打つ(音の)様子。「ボールをバットに〜当てただけでヒットになった」 **ぽん** 手を1回打ち合わせる様子。「よい考えが浮かんだときに、〜手を打つのが彼の癖だ」 **ぱちぱち** 拍手する(音の)様子。「作文を読み終えるとみんな〜と手をたたいた」 **ばちゃばちゃ** かなりの量の水面を、何度もたたいて、その水をはね飛ばす様子。「浅い池に入って、〜と水面をたたく幼い子」「プールで〜するとほかの人に迷惑よ」 **ぱちゃぽちゃ** 水面を軽くたたいて水をはね飛ばす様子。「うちの子はまだ小さいから、海へ行っても波打ち際で〜やってるだけだ」 **ぱしゃぱしゃ** 水面を何度も、やや強くたたいて、かなりの量の水をはね飛ばす様子。「ばた足で〜と水をけって泳ぐ」 ### ●こつんと 5808当てるf ## h 名詞の類:コト・サマ ### ▶ボールを打つこと **打撃[だげき]** 野球で、打者が投手の投げるボールを打つこと。「極度の~不振におちいる」▷~力 **バッティング** 「打撃」の、より口語的な言い方。「あの選手は守備はうまいが〜はとてもいい」「ナイス〜」▷フリー〜・〜オーダー・〜センター▶batting **凡打[ぼんだ]** 野球で、安打とならず、また、走者を進めることもできない打撃。「相手投手の頭脳的なピッチングの前に、振り回すだけの打線は~の山を築いた」 **好打[こうだ]** よい打撃。「5試合で12打点と、チャンスでの〜が光る」「俊足〜のリードオフマン」 **巧打[こうだ]** 技術的にすぐれた打撃。「右に左に打ち分ける〜が光ったベテラン選手」 **快打[かいだ]** 胸のすくようなすばらしい打撃。「逆転ホームラン、サヨナラヒットと、~を連発する選手」 **痛打[つうだ]** 鋭く、いい当たりの打撃。「好投手に~を浴びせる」「好手だった」 **猛打[もうだ]** ヒットをたくさん打つ、猛烈な打撃。「A校打線が爆発し、10対1で大勝した」▷~賞 **強打[きょうだ]** ボールを強く打つこと。特に野球で、打撃力が強いこと。「無名のチームが〜を誇るB校を完封した」「俊足〜の外野手」「フォアの~を武器にするテニスプレーヤー」 **貧打[ひんだ]** 打撃がふるわないこと。「相手チームの〜に助けられて完投した新人投手」 ### ▷〜戦 **ショット** ゴルフ・テニスなどで、ボールを打つこと。「ライン際への、すばらしい〜」「ナイス〜」▷アプローチ〜・ランニング〜・ミス~▶shot **ティーショット** ゴルフで、各ホールでの第1打。 ### ●打球に変化をつけること **ドライブ** ボールを打つことによって、進行方向に、強い回転を与えること(与えた打球)。「~がかかった速いボール」▷~サーブ▶drive **ロブ** テニスで、対戦相手の頭上を越える山なりのボールを打つこと(その打球)。「~を上げる」◇「ロビング(lobbing)」ともいう。▶lob **フック** ゴルフで、打ったボールが右打ちの場合には左に、左打ちの場合には右に曲がって飛んでいくこと。←→スライス▶hook **スライス** ゴルフで、打ったボールが右打ちの場合には右に、左打ちの場合には左に曲がって飛んでいくこと。←→フック②テニスや卓球で、ボールの下側を切るようにこすりながら打って、ボールに逆回転を与えること。▶slice ### ●安打・犠牲打 **安打[あんだ]** 野球で、相手の失策などによらず、打者が打ったボールが、野手のいないところに落ちるなどして、打者が一塁、またはそれ以上先の塁に進むことができるように打つこと。「プロ入り初の~は、ホームランになった」 **ヒット** 「安打」の、より口語的な言い方。「〜性の当たりだったが、ファインプレーでアウトになった」「彼が打ったのはポテン~ではなかった」▶hit **タイムリーヒット** 塁上のランナーを生還させ、相手から得点を奪うヒット。◇略して「タイムリー」ともいう。▶timely hit **適時打[てきじだ]** タイムリーヒット。 **クリーンヒット** みごとなヒット。▶clean hit **内野安打[ないやあんだ]** 外野まで飛ばない打球がヒットになること。「ぽてぽての〜で出塁する」◇外野まで飛んだ打球がヒットになっても「外野安打」とはいわない。 **ぼてんヒット** 内野と外野の中間に、当たりの弱いフライが落ちてヒットになること。「打ちそこないが、ラッキーな~になる」 **テキサスヒット** (テキサスリーグ出身の選手がよく打ったことから)ぽてんヒット。◇和製洋語。テキサス(Texas)+ヒット(hit)。英語では「テキサスリーガー(Texas leaguer)」という。 **サヨナラヒット** 9回裏の攻撃で、勝利を決めるヒット。◇勝利を決める得点を相手から奪った時点で試合が終了するためにこの名がある。そのヒットがホームランの場合は「サヨナラホームラン(ホームラン)」という。「サヨナラ」はふつう平仮名では書かない。 **シングルヒット** 打った打者が、失策などによらずに、一塁までしか行けないヒット。「四球で出塁すると、~で盗塁をきめる」◇和製洋語。シングル(single)+ヒット(hit)。英語では「シングル(single)」という。 <977> # たたく5207h **単[タン]打[ダ]** シングルヒット。「3回を投げて、〜2本におさえる好投を見せる」 **短[タン]打[ダ]** 長打以外の安打、すなわち、単打。「バットを短く持って〜をねらう」↔長打 **二[ニ]塁[ルイ]打[ダ]** 二塁まで進むことができるヒット。 **ツ[ツ]ー[ー]ベ[ベ]ー[ー]ス[ス]ヒ[ヒ]ッ[ッ]ト[ト]** 「二塁打」の洋語的表現。略して「ツーベース」ともいう。 ↔two-base hit **三[サン]塁[ルイ]打[ダ]** 三塁まで進むことができるヒット。「あと〜が出ていればサイクルヒットだった」 **ス[ス]リ[リ]ー[ー]ベ[ベ]ー[ー]ス[ス]ヒ[ヒ]ッ[ッ]ト[ト]** 「三塁打」の洋語的表現。略して「スリーベース」ともいう。 ↔three-base hit **ホ[ホ]ー[ー]ム[ム]ラ[ラ]ン[ン]** (打球が外野のフェンスなどを越えて)打者が塁をすべて回り、本塁に達することができるヒット。▷~バッター・~競争・~王・場外~・満塁〜・サヨナラ〜・逆転~ ↔home run **ホ[ホ]ー[ー]マ[マ]ー[ー]** 「ホームラン」の、ややくだけた言い方。「逆転満塁〜」◇「本塁打」への転~ ◇複合語の要素として用いる。やや古い言い方となりつつある。 ↔homer **ア[ア]ー[ー]チ[チ]** ホームラン。「ライトスタンドにみごとな〜をかけた」◇本来、英語にはこの意はない。本来は開口部の上部が弓形になった構造物の意。 ▶arch **ラ[ラ]ン[ン]ニ[ニ]ン[ン]グ[グ]ホ[ホ]ー[ー]ム[ム]ラ[ラ]ン[ン]** 打球は外野のフェンスなどを越えないが、打球が取りづらいところに転がるなどして、相手の返球が遅れている間に、打者が本塁に達するホームラン。◇和製洋語。ランニング(running)+ホームラン(home run)。「ランニングホーマー」ともいう。英語では「インサイドザパークホーマー(inside the park homer)」という。 **本[ホン]塁[ルイ]打[ダ]** ホームラン。▷~王・通算~ **サ[サ]イ[イ]ク[ク]ル[ル]ヒ[ヒ]ッ[ッ]ト[ト]** 1人の選手が1試合で、ホームラン・三塁打・二塁打・シングルヒットのすべてのヒットを打つこと。◇和製洋語。サイクル(cycle)+ヒット(hit) **長[チョウ]打[ダ]** 二塁より先の塁まで一気に進むことができるヒット。ホームラン・三塁打・二塁打の総称。「走者をためて~が出れば、大量点が入る」↔短打 **ロ[ロ]ン[ン]グ[グ]ヒ[ヒ]ッ[ッ]ト[ト]** 「長打」の洋語的表現。「1本〜のほしい場面です」 ▶long hit **バ[バ]ン[ン]ト[ト]** 投手の投げたボールを打者がバットを横にして軽く当てて、内野へゆるく転がすこと。 ↔bunt **セ[セ]ー[ー]フ[フ]テ[テ]ィ[ィ]ー[ー]バ[バ]ン[ン]ト[ト]** ヒットとなるように打者が意図してバントをすること。◇和製洋語。セーフティー(safety)+バント(bunt) **犠[ギ]打[ダ]** 打者がバントやフライを打ち、自身がアウトになることと引き換えに、塁上の走者を進塁・得点させること。 **犠[ギ]牲[セイ]バ[バ]ン[ン]ト[ト]** 犠打となるバント。 **送[おく]りバ[バ]ント[ト]** 走者が一塁、または一・二塁にいるとその両方にいる場合に、打者が走者を進塁させようとして打つバント。 **ス[ス]ク[ク]イ[イ]ズ[ズ]バ[バ]ン[ン]ト[ト]** 三塁走者を生還させるために打つ、またはスクイズをするときに打つバント。 ↔squeeze bunt **犠[ギ]牲[牲]フ[フ]ラ[ラ]イ[イ]** 打者がフライやライナーを打ってアウトになりながら、走者を生還させる犠打。「ライトへの〜でサヨナラ勝ち」◇野球のルールで、無死または1死のとき、打者の打った外野(ファウルフライを含む)に飛んだフライやライナーが捕球されてアウトになった後、塁上の走者は進塁しようとすることができる。 **犠[ギ]飛[ヒ]** 文「犠牲フライ」を略した表現。 ### ●野球の打ち方 **右[みぎ]打[う]ち** ライト方向に打つこと。「引っ張らずに〜をかける」 **左[ひだり]打[う]ち** レフト方向へ打つこと。 **流[なが]し打[う]ち** 自分の構えとは逆の方向へ、流して打つこと。「彼は、投手の癖を読んだ〜がうまい」 **釣[つる]瓶[べ]打[う]ち** 続けざまにヒットを打つこと。「リリーフピッチャーは、勢いづいた相手チームの打線に〜にされ、5点を失った」◇「連べ打ち」とも書く。 **滅[メッ]多[タ]打[ウ]ち** 相手を少しも抑えることができず、まるで練習でもするかのようにヒットを浴びせること。「先発投手は相手チームの強力な打線に〜されて初回で降板した」◇「滅多」はあて字。 **ヒ[ヒ]ッ[ッ]ト[ト]エ[エ]ン[ン]ド[ド]ラ[ラ]ン[ン]** 監督のサインなどにより申し合わせて、相手投手の投球と同時に走者はスタートを切り、打者は必ず投手の投げたボールを打つ攻撃法。◇略して「エンドラン」ともいう。 ◆hit and run ### ●野球の打撃に関する語 **打[ダ]数[スウ]** 打者が打席に立って打撃を完了した回数。「打席数」から、敬遠・四死球などは打数に入らない。打撃の成績を出すときの基準となる。 **打[ダ]率[リツ]** 打数に対するヒット数の割合。「彼は〜3割5分5厘で3年連続首位打者のタイトルを取った」▷高~・低〜・通算~ **打[ダ]点[テン]** その打者がヒット・犠打・四死球などによって、自分が所属するチームにもたらした点数。「彼はこの試合、4打数3安打で7~を稼いだ」▷~王 ### ●打ち合い **打[う]ち合[あ]い** 互いに打ち合うこと。特に、野球で、両チームが互いに同じくらいよく打つこと。「激しい〜になり、試合は延長戦にもつれこんだ」 **ラ[ラ]リ[リ]ー[ー]** テニス・卓球などで、互いに打ち合ったり得点を奪ったりせずに、打ち合いを続けること。「激しい〜の応酬に観客は沸いた」↔rally ### ●手打ち・手締め **手[て]打[う]ち** 物事の決着や成就を祝って、関係者がそろって拍子をとって手を打つこと。「契約が成立したので一同~をした」▷~式 **手[て]締[じ]め** 物事の決着や成就を祝って、関係者一同が手を打つこと。「ビルの完成を祝って〜をする」 **三[サン]本[ボン]締[じ]め** 手締めのやり方の一つで、「シャンシャンシャン」と3回ずつ3度、合わせて9回、手を打つこと。「竣工式は、社長が音頭をとって、〜で散会した」 <978> # たたく 5207h 〜 s **一本締[いっぽんじ]め** 一度だけ手締め。「さあ景気づけに〜だ」 ### その他 **肩叩[かたたた]き** 肩の凝りをほぐすために肩をたたくこと。「祖母の〜をする子供」 ### ●手拍子 8715鳴らすj ●拍子 ## k 名詞の類:モノ ### ●たたく道具 **蝿叩[はえたた]き** はえをたたき殺す道具。長い柄がついたものなどがある。 **槌[つち]** 物を打つ、木の幹から作った、重い柄のついた道具。「鍵」「椎」とも書く。 **木槌[きづち]** 木製のつち。 **才槌[さいづち]** 小型の木のつち。 **小槌[こづち]** 小さなつち。「打ち出の~」 **金槌[かなづち]** 鉄製のつち。「〜でくぎを打つ」◇「鉄鎚」とも書く。 **とんかち** 金槌。◇打ちたたくときの音から。 **ハンマー** 大型の金槌。▶hammer **鉄槌[てっつい]** 鉄製の大きなつち。「鉄槌を下す」のように、比喩的に、こらしめる意で用いられることが多い。 **胴突[どうづ]き** 地盤を固めたり杭を打つための道具。 **玄翁[げんのう]** 石工などが石を砕くのに使う、大型の鉄製のつち。「玄能」ともあてる。玄翁という僧が鉄のつちで殺生石を打ち砕いたと伝えられることから。 **掛[か]け矢[や]** 杭などを打ち込むときに用いる、樫の木などでできた大きな木づち。 ### ●たたき 0300食べるn ●刺身の類 ### ●ボールを打つ道具 **バット** 野球で、打者がボールを打つための、木製または金属製の細長い棒。▷~の音・金属~▶bat **クラブ** ゴルフで、ボールを打つための細長い棒。「ゴルフクラブ」ともいう。◇「ウッド」と「アイアン」に大別される。▶club **ウッド** ボールをたたく部分が木製(現在は金属製のものが多い)の、ボールを遠くまで飛ばすためのクラブの総称。◇全部で5種類あり、1番をドライバー(driver)、2番をブラッシー(brassie)、3番をスプーン(spoon)、4番をバッフィー(baffy)、5番をクリーク(cleek)という。求める飛距離によって使い分ける。▶wood **アイアン** ボールをたたく部分が金属製の、主に短い距離をねらって打つときに使う、ウッド以外のクラブの総称。◇1番から9番までの9種と、アプローチ用のピッチングウェッジ(pitching wedge)、バンカー用のサンドウェッジ(sand wedge)、グリーン上で使うパター(putter)などがある。▶iron **ラケット** テニス・バドミントン・卓球などで、ボールなどを打つ道具。▶racket **スティック** ホッケーやアイスホッケーでボール(円盤状のゴム製のもの)を打つのに使う、先端部が曲がった棒状の道具。◇ホッケー用のものは先端が丸く、アイスホッケー用のものは先端が板状になっている。▶stick ### ●ボール 4913はねるk ●弾むもの ### ▶打球 **打球[だきゅう]** 野球・ゴルフ・テニスなどのスポーツで、打った結果として動いている状態にあるボール。「~はぐんぐんのびてホームランになった」 **フライ** 野球で、打者が高く打ち上げた打球。「絶好のチャンスに平凡な〜を打ち上げてしまった」▷内野~・外野~・キャッチャー~・ピッチャー~・ファースト~・セカンド〜・ショート~・サード〜・レフト〜・センター~・ライト~▶fly **飛球[ひきゅう]** フライ。▷大~・小~ **フェアフライ** 野球で、ファウルラインの内側に飛んだフライ。←→ファウルフライ **ファウルフライ** 野球で、ファウルラインの外側に飛んだフライ。▶foul fly **邪飛[やひ]** ファウルフライ。▷捕~・投~・一~・二~・三~・遊~・左~・中~・右~ **凡飛[ぼんひ]** 野球で、野手が簡単にとれるような、どうということもない平凡なフライ。「彼はチャンスに〜を打ち上げた」 **飛[きひ]** 凡フライ。「~に終わる」 **ポップフライ** 野球で、主として内野に上がる平凡なフライ。「期待された四番バッターはあっさり〜を打ち上げてしまった」▶pop fly **ライナー** フライのように高く上がらず、地面に触れずに直線的に飛んでいく打球。▷弾丸~・ピッチャー〜・ファースト~・セカンド~・ショート〜・サード〜・レフト〜・センター~・ライト~◇新聞の記事などでは「ピッチャーライナー」を「投直」、「サードライナー」を「三直」などと略して書くことがある。▶liner **ゴロ** 野球で、地面に転がったり弾んだりした打球。「〜を捕る」▷ピッチャー〜・ファースト~・セカンド〜・ショート~・サード~◇和製洋語。「グラウンダー(grounder)」からか。主として、内野を転がったり弾んだりするものについていう。 ## S 名詞の類:ヒト **打者[だしゃ]** 野球で、投手の投げた球をバットで打つ人。「~一巡の猛攻」▷右~・左~ **バッター** 「打者」の、より口語的な言い方。▶batter **スイッチヒッター** 左右どちらの打席でも打つことができる打者。▶switch hitter **代打[だいだ]** 野球で、その打順の選手に代わって打つ選手。「絶好のチャンスに~を出す」 **ピンチヒッター** 「代打」の洋語的表現。「風邪で寝込んでしまった部長のピンチヒッターで得意先の接待をする」のように、ある人がなんらかの事情で務めるべき役・仕 <979> # たたく 5207s 〜 突く 5208a 事を果たせなくなった場合に、その役・仕事を一時的に代わってする人の意でも用いられる。▶pinch hitter **指名打者[しめいだしゃ]** 野球で、投手が打つ番にあらかじめ指名された、守備にはつかず、投手の代わりに打撃だけをする選手。 **DH[ディーエイチ]** 「指名打者」の省略表現。◇「デジグネイテッドヒッター(designated hitter)」の頭文字から。 **好打者[こうだしゃ]** 野球で、打撃のうまい選手。「このチームには〜がそろっている」 **アベレージヒッター** ヒットをよく打つが、ホームランなどの長打はさほど打たないが、打率の高い打者。▶average hitter **強打者[きょうだしゃ]** 野球で、長打を打つ力のある打者。「チャンスの場面で~に打順がまわってきた」 **スラッガー** 「強打者」の洋語的表現。「ホームランを~が打ったが足が速い」▶slugger **ホームランバッター** よくホームランを打つの打者。▶home run batter **大砲[たいほう]** 野球やバレーボールなどで、長打や強いスパイクなどを打てる、強力な攻撃力のある選手。「Aチームの監督は、右の〜を欲しがっている」 **主砲[しゅほう]** チームの攻撃の中心である強打者。「~の5打点をあげる活躍で勝利をおさめた」 **ロングヒッター** 野球で、長打をよく打ったり、遠くまでボールを飛ばせる人。▶long hitter **アタッカー** バレーボールで、アタックをする人。▶attacker **スパイカー** バレーボールで、スパイクをする人。▶spiker ### ●打線 **打線[だせん]** 野球で、順番に並んだ打者の顔ぶれ。「強力な〜で優勝をねらう」 **先頭打者[せんとうだしゃ]** 野球で、その回の、最初に打席に立つ打者。「その回の相手打者の回をおさえるには、まず〜を出塁させないことが大事です」 **トップバッター** ①打順が1番の打者。「俊足巧打の〜」②「先頭打者」の洋語的表現。「この回の〜は6番のB選手です」◆「先頭バッター」ともいう。◇和製洋語。トップ(top)+バッター(batter) **上位打線[じょういだせん]** 打順が早いほうの打者。1番から5番ぐらいまでをいう。「このチームは打撃のチームですが、特に〜が強力です」◇ふつう打撃力がすぐれている選手が上位打線に名を連ねる。 **クリーンアップトリオ** 野球で、3・4・5番の中心打者の総称。「最強の〜」◇口頭語では「クリーンナップトリオ」というのがふつう。◇和製洋語。クリーンアップ(cleanup)+トリオ(trio)。塁に出ている走者を一掃する打力がある3人の選手の意。 **下位打線[かいだせん]** 打順の後半のほうの打者。6番から9番ぐらいまでをいう。「次の回は〜から始まりますから、先発ピッチャーには、なんとかもう1回おさえてほしいですね」 **ラストバッター** 打順が最後の、すなわち9番の打者。「指名打者制でないかぎり、〜は投手のことが多い」▶last batter ### タイトルを取った打者 **首位打者[しゅいだしゃ]** あるリーグなどで、そのシーズンの打率が最も高い打者。「大学リーグの〜も、プロでは2割しか打てなかった」 **本塁打王[ほんるいだおう]** あるリーグなどで、そのシーズンに打ったホームランの数が最も多い打者。 **本塁打王[ほんるいだおう]** 「ホームラン王」のかたい言い方。 **打点王[だてんおう]** あるリーグなどで、そのシーズンにあげた打点が最も多い打者。 **三冠王[さんかんおう]** あるリーグなどで、そのシーズンの首位打者・ホームラン王・打点王のすべてになった打者。◇ふたつのタイトルを取った場合には「二冠王」ということもある。ひとつのタイトルを取った場合に「一冠王」とはいわない。 ## u 名詞の類:トコロ **打点[だてん]** バレーボールやテニスなどで、ボールを打つ高さなどの、空間的な位置。「高い~からの強烈なスパイク」 **打席[だせき]** 野球で、打者がボールを打つために立つところ。特に、野球で、ホームベースの左右にある、白線で長方形に区切られた、打者が立つところ。▷右~・左~ **バッターボックス** 野球の打者がボールを打つために立つ場所。野球場にあるホームベースの左右にある、白線で長方形に区切られた、打者が立つところ。▷右~・左~▶batter's box **バッティングセンター** 野球の打撃練習をするための、自動投球機を備えた施設。◇和製洋語。バッティング(batting)+センター(center) **ティーグラウンド** ゴルフのコースで、各ホールの第1打を打つところ。▶teeing ground **打[う]ちっ放[ぱな]し** 固定された打席でボールを打つ練習をする、ゴルフの練習場。「コースに出る前に〜へ行って練習したほうがいい」 ### ●野球場やコート 3702競うu # 5208 突く ## a 動詞の類 ### ●つく **突[つ]く** 細長くて先の鋭いものを何かに接触させ、勢いをつけてまっすぐに押し込み、衝撃を与える。「竹刀で胸を〜」「針で風船を〜」「お寺の鐘を〜」◇「衝く」「撞く」とも書く。 **刺[さ]す** 刃物など先のとがった細長い棒状のものを、先端から中に突いて入れる。「かっとなってナイフで人を刺してしまった」「ばらのとげで指を刺した」「すずめ蜂は怒らせると人を~」 **突[つ]き刺[さ]す** 勢いよく突いて刺す。「銛で突き刺して魚をとる」 **突[つ]き立[た]てる** 激しく突き刺す。「敵の背中に槍を〜」 <980> # 突く5208a~h **踏[ふ]み抜[ぬ]く** 踏んで足の裏に物を突き刺す。「家の解体作業中に、くぎを踏み抜いてしまった」◇「踏み貫く」とも書く。 **刺[さ]し違[ちが]える** 相手の命を奪おうとして、互いに刃物で刺し合う。「いざとなったらやっと刺し違えて死ぬ覚悟はできている」 ### ●相手を突く **小[こ]突[づ]く** 指先・ひじ・こぶしなどで、相手の体の一部を軽く突いたりする。「なまいきだと胸をこうかかれた」「ちょっとこづいただけで転んだ」◇「小衝く」とも書く。 **小[こ]突[づ]き回[まわ]す** 何度もあちこちを小突いたりする。「口答えをしたらこづきまわされた」 **ど[ど]突[づ]く** 俗ひじなどで、相手の体の一部を激しく突く。「なまいきな口をきくと、〜ぞ」「頭をどつかれた」「どっく」ともいう。 **突[つ]っ張[ぱ]る** 相撲で、開いた手のひらで、相手の顔や胸を何度も小刻みに突く。「小結が横綱を激しくつっぱって土俵際まで追い詰めた」 **つ[つ]つ[つ]く** 先のとがったもので、小刻みに(何度も)軽くつく。「きつつきが木を〜」「背中をつついて合図する」 **突[つ]っ突[つ]く** 「つつく」を強めた言い方。「ひよこがえさをつっついている」 **突[つ]き回[まわ]す** あちこちいろいろな角度から何度もつつく。「からすがごみ袋をつつき回している」 ### ●刺激する **刺[シ]激[ゲキ]** 人の五感や感情などに、外から衝撃を与えること。「舌を強く〜する味」「肌を〜する化粧品はやめたほうがいい」「相手を〜する言動をひかえる」◇「刺戟」とも書く。 **突[つ]く** 嗅覚を強く刺激する。「どぶ川の悪臭が鼻を〜」「女とすれちがいざまに強い香水の匂いが鼻孔を突いた」 **刺[さ]す** 味覚・触覚・嗅覚を、痛むような鋭い感じで刺激する。「舌を~酸っぱい味」「肌を~寒さ」「鼻を〜匂い」 **射[い]る** 視覚を鋭く刺激する。「目を〜まぶしい光」 **衝[つ]く** 聴覚を激しく刺激する。「ジェット戦闘機の爆音」◇「撃く」とも書く。 ### ●感動させる **胸[むね]を打[う]つ** 人の心を強く刺激し、感動させる。「~話に涙する」「彼の老いて俗念を捨て去った姿には〜ものがあった」「彼女のけなげな行為が~」◇「心を打つ」ともいう。 **胸[むね]を突[つ]く** ①心を強く刺激し、突然なんともいえない(悲しい)気持ちでいっぱいになる。「家族のことを切々と案ずる彼の遺言に鋭く胸を突かれた」②意外な展開で心を刺激し、驚かせる。「相手のなにげないひとことに、はっと胸を突かれた」 **揺[ゆ]り動[うご]かす** 人の心を動かす大きな感動を与える。「子供の心を〜お話」 **泣[な]かせる** 感動させる。「身寄りのない子供たちが懸命に生きている。〜じゃないか」「~話」 **泣[な]かす** 「泣かせる」の、やや古い言い方。「〜話が得意の落語家」 ## f 副詞の類 **ず[ず]ぶ[ぶ]り[り]と[と]** 刃物などで、粘りけのない、やわらかいものを、勢いよく突き刺す様子。「短刀を腹に〜突き立てた」「心に〜突き刺さるような言葉」 **ず[ず]ぷ[ぷ]っ[っ]と[と]** 「ずぶりと」の、より口語的な言い方。「槍で腹を~突き刺す」 **ず[ず]ぶ[ぶ]ず[ず]ぶ[ぶ]と[と]** やわらかいものに何度も深く突き刺す様子。「槍で〜と、何回も突き刺した」「泥に足が〜はまる」 **ぶ[ぶ]す[す]り[り]と[と]** 厚みのあるやわらかいものを、力を入れて1回突き刺す様子。「相手の背中に短刀を〜突き刺した」「こんにゃくに〜箸を突き刺す」 **ぶ[ぶ]す[す]っ[っ]と[と]** 「ぶすりと」の、より口語的な言い方。「追いつめた獲物に槍を~突き立てて仕留める」 **ぶ[ぶ]す[す]ぶ[ぶ]す[す]と[と]** 刃物で、厚みのあるやわらかいものを、何度も繰り返して突き刺す様子。「わら人形にくぎを〜と突き立てる」 **ぷ[ぷ]す[す]り[り]と[と]** 針などをやわらかいものに1回突き刺す様子。「風船に〜穴をあける」「山道で蜂に〜やられた」 **ぷ[ぷ]す[す]っ[っ]と[と]** 「ぷすりと」の、より口語的な言い方。「ふすまに〜画鋲を刺す」 **ぷ[ぷ]す[す]ぷ[ぷ]す[す]と[と]** 針などで、空気穴などをあけるために、何回も突き刺す様子。「昆虫を入れた空き箱に、針で〜と空気穴をあける」「ローストポーク用の肉をフォークで〜突き刺して、味がしみやすくする」 **ぐ[ぐ]さ[さ]り[り]と[と]** 刃物で勢いよく1回突き刺す様子。「真正面から胸に〜短刀を突き刺す」「心に〜突き刺さる言葉」「腹に刀を~突き立てた」 **ぐ[ぐ]さ[さ]っ[っ]と[と]** 「ぐさりと」の、より口語的な言い方。「飛んできた矢が胸に〜と突き刺さった」 ## h 名詞の類:コト・サマ **突[つ]き** 武道・武術などで、相手を突くこと。「突き技をくり出す」 **突[つ]き押[お]し** 相撲で、相手を突いたり押したりすること。 **突[つ]っ張[ぱ]り** 相撲で、てのひらで相手を勢いよく突くこと。 **頭[ず]突[づ]き** 相撲・けんかなどで自分の頭で相手の胸などを強く突くこと。「さくらが〜をくらわせると、相手はそれだけでふらふらになった」 **ヘ[ヘ]デ[デ]ィ[ィ]ン[ン]グ[グ]** サッカーで、頭部(特に額部分)でボールを突くようにして、パスを出したり受けとめたりすること。▷~シュート◇「ヘッディング」ともいう。 ↔heading <981> # 突く5208h~弾く5209a **刺[シ]激[ゲキ]** 感覚などを引き起こすために、身体の部分に加える鋭い力・作用。「一定間隔で電気的な〜をマウスに与えて実験記録をとった」 **シ[シ]ョ[ョ]ッ[ッ]ク[ク]** 電気や薬品などによって、身体に与える刺激。「心臓に電気で軽い〜を加える」「予防接種の〜で死亡する」 ▷~療法・電気~ ↔shock ## k 名詞の類:モノ **槍[やり]** 長い柄の先に刃をつけた武器。◇「鎗」「鉾」とも書く **竹[たけ]槍[やり]** 竹の先を斜めに削ってとがらせ、槍として用いた武器。 **矛[ほこ]** 両刃の剣に長い柄をつけ、突いて用いる昔の武器。「~をおさめる(戦いをやめる)」◇「鉾」「戈」とも書く。 **銛[もり]** 鮪などの大きな魚や鯨などを突き刺してとるための、槍状の漁具。鉄製で手で突くものと、捕鯨砲のように飛ばして撃ち込むものとがある。「巨大な鮫に〜が突き刺さった」 **簎[やす]** 魚介類を突き刺してとるための漁具。木・竹の柄の先に数本に分かれた鉄製の金具がついている。「小舟の上から〜を使ってうにをとる」◇「雅」とも書く。 **撞[シュ]木[モク]** 釣り鐘をついて鳴らすための棒。◇「しもく」ともいう。 **キ[キ]ュ[ュ]ー[ー]** ビリヤードで、球を突くのに用いる長い棒。 ↔cue # 弾く5209a ## a 動詞の類 **弾[はじ]く** たわめていたもののはね返る力で、他のものに強い衝撃を加えること(によってそのものを飛ばす)。「おはじきを指で〜」「パチンコ玉を~」「茶碗のふちをはじいて音を立てる」 ### ●撃つ **撃[う]つ** 弾丸・矢などの物体に、銃・弓などを使って、急激で強い力を加えてその物体を飛ばす(ことにより、目標に当てようとする)。「撃った矢のすべてが的の真ん中に命中した」「鳥を撃ちに山に入った」「ピストルを~」◇「打つ」とも書く。「弾丸・矢」についてだけでなく、それらを飛ばすための道具である「銃・弓」、および「的」などの「目標」についても「撃つ」という。 **撃[う]ち出[だ]す** 撃って中の弾を外に出す。「大砲から次々と弾丸を~」 **発[ハッ]射[シャ]** 銃砲で弾を撃ち出すこと。「大砲を~する」「ピストルを~する」▷~音・~台 ◇ロケットやミサイルについても用いる。 **発[ハッ]砲[ポウ]** 図弾丸・砲弾を発射すること。「警官は犯人の抵抗にあい、身の危険を感じて〜した」「敵に向けていっせいに〜した」 ▷~事件 **打[ぶ]っ放[ぱな]す** 勢いよく撃つ。「ぐずぐずしてるとピストルを~ぞ」 **射[シャ]出[シュツ]** 図銃砲が弾丸を発射すること。「2つの砲門から同時に弾丸が〜されたことが判明した」 ### ●射る **射[い]る** 弓を使って、急激で強い力を加えて矢を遠くに飛ばす(ことにより、目標に当てようとする)。「射た矢はすべて外れた」「扇を射てみごとに命中させた」◇「撃つ」と同様に、道具である「弓」および「的」などの「目標」についても「射る」という。ただし、「撃つ」と違い、「射る」は「矢・弓」についてだけ使う。 **射[い]掛[か]ける** 相手に向かって矢を射る。「いっせいに矢を〜と、敵軍は混乱して逃げ出した」 **弓[ゆみ]を引[ひ]く** 弓を射る。「近くの道場で〜」 ### ●ねらい撃つ **狙[ねら]い撃[う]つ** よくねらって撃つ。「一気に勝負をつけようと、敵の大将を〜」 **狙[ねら]い撃[う]ち** 特定の目標をねらって集中的に撃つこと。「ヘッドライトをつけていると、ゲリラに〜されるから消しておけ」◇「貿易黒字国をねらい撃ちしたような法案が可決された」のように、比喩的に用いられることが多い。 **射[シャ]撃[ゲキ]** 目標に向かって鉄砲や銃の弾を撃つこと。「犯人に向いていっせいに〜する」「~の訓練をする」 **銃[ジュウ]撃[ゲキ]** 小銃・機関銃などで射撃すること。「丘の上から〜された」▷~戦 **狙[ソ]撃[ゲキ]** 特定の人を遠くから銃などでねらい撃つこと。「大統領を〜する」▷~兵 ### ●撃ち方 **試[ため]し撃[う]ち** 鉄砲・大砲などを試しに撃ってみること。「猟銃を〜してから買う」 **試[シ]射[シャ]** 図試し撃ち。「新型の鉄砲を~する」 **実[ジッ]射[シャ]** 実際に弾を込めて撃つこと。「~してみれば威力がわかる」▷~訓練 **直[チョク]射[シャ]** 低い直線的な弾道で目標物を撃つこと。「〜砲」↔曲射 **曲[キョク]射[シャ]** 山なりの弾道で、目標の上から弾を落下させるように射撃すること。「塹壕めがけて~する」 ▷~砲↔直射、平射 **平[ヘイ]射[シャ]** 湾曲の少ない弾道で射撃すること。「敵陣を〜する」▷~砲↔曲射 **早[はや]撃[う]ち** ①ピストルなどを連続的にすばやく撃つこと。「投げ上げた空き缶を~して落とす」②ピストルなどを撃つ一連の動作で、ほとんど手に持つと同時に撃つこと。 **速[ソク]射[シャ]** 連続的に射撃すること。「ピストルを〜する」▷~砲 **連[レン]射[シャ]** 連続して発射すること。「〜できる拳銃」 **連[レン]発[パツ]** 続けざまに撃つこと。「銀行強盗は逃げながらピストルを〜した」▷~銃 **掃[ソウ]射[シャ]** 機関銃などでなぎ払うように続けて射撃すること。「マシンガンを〜する」▷機銃〜 <982> # 弾く5209a~k **乱[ラン]射[シャ]** 明確な目標を定めず、むちゃくちゃに発射すること。「銀行強盗がピストルを〜する」 **乱[ラン]撃[ゲキ]** むちゃくちゃに撃つこと。郵便局から出てきた、オートバイに飛び乗って来た男は、いきなり〜して逃亡した」 **散[サン]発[パツ]** 間をおいて、銃弾などを(が)発射する(される)こと。「遠くで~する銃声が聞こえる」◇「散発2安打」など、野球の試合でヒットがたまにしか出ない状態をいう場合にも使われる。 **誤[ゴ]射[シャ]** 誤って射撃すること。 ## d 形容動詞の類 **早[はや]撃[う]ち** 銃を撃つ動作が並外れてすばやい様子。「~のガンマン」 ## f 副詞の類 **ず[ず]ど[ど]ん[ん]と[と]** 銃や大砲などを撃つときの、腹に響くような音を表す語。「〜1発ぶっぱなす」 **ど[ど]か[か]ん[ん]と[と]** 大砲などを撃つときの、非常に大きな音を表す語。「敵艦に向けて大砲を~撃つ」 **ば[ば]ん[ん]と[と]** 銃を1発撃つときの音を表す語。「猟師が銃を〜撃つと、犬たちが駆け出した」 **ぱ[ぱ]ん[ん]ぱ[ぱ]ん[ん]と[と]** 銃を続けて撃つときの音を表す語。「保安官と悪党がライフルを〜と撃ち合う保安官と悪党」 **ぱ[ぱ]ん[ん]と[と]** 拳銃など小型の銃を1発撃つときの音を表す語。「男はいきなり~短銃を撃つと人込みの中に走り去った」 **ぱ[ぱ]ん[ん]ぱ[ぱ]ん[ん]と[と]** 拳銃など小型の銃を続けて撃つときの音を表す語。「白昼、住宅街に~と拳銃を撃ち合う音が響いた」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●撃つこと **砲[ホウ]火[カ]** 戦争で、大型の火器を撃つこと。「~を浴びる」「~を交える」 ▷十字~・集中~・対空~ **銃[ジュウ]火[カ]** 銃器による射撃。「~を浴びる」「~を交える」 **射[シャ]的[テキ]** 的をねらって銃で撃つこと。 **空[クウ]砲[ホウ]** 実弾を込めずに銃砲を撃つこと。「軍隊は〜を撃って威嚇した」 **シ[シ]ュ[ュ]ー[ー]テ[テ]ィ[ィ]ン[ン]グ[グ]** 銃や弓で撃ったり射たりすること。▷~ゲーム ↔shooting ### ●射撃の競技 **射[シャ]撃[ゲキ]** 銃から弾丸を発射して、的に当てる正確さを競う競技の総称。ライフル射撃とクレー射撃に大別される。 **ラ[ラ]イ[イ]フ[フ]ル[ル]射[シャ]撃[ゲキ]** 伏せ撃ち・膝撃ち・立ち撃ちの3姿勢で、定められた時間内に決められた数の弾丸を撃ち、命中度を競う競技。◇口径や銃の型などによってさまざまな種目があり、空気銃を使う種目を「エアライフル(air rifle)」「エアピストル(air pistol)」、光線銃を使う種目を「ビームライフル(beam rifle)」という。 **ク[ク]レ[レ]ー[ー]射[シャ]撃[ゲキ]** 散弾銃で、空中に飛ばした素焼きの皿(クレー)を撃ち、命中した数を競う競技。◇単に「クレー(clay)」ともいう。 ### ●弓を射ること **和[ワ]弓[キュウ]** 日本の伝統的な弓を射ること・競技。 **洋[ヨウ]弓[キュウ]** 和弓に対して、西洋式の弓を射ること・競技。 **ア[ア]ー[ー]チ[チ]ェ[ェ]リ[リ]ー[ー]** 「洋弓」の、より一般的な言い方。 ↔archery **射[シャ]術[ジュツ]** 弓矢を射る技術。「~に秀でる」 **弓[キュウ]術[ジュツ]** 弓を射る技術(を究めようとする武術)。 **弓[キュウ]道[ドウ]** 日本の弓を射ることを究めようとする武道。 ### ●撃ち方 **釣[つる]瓶[べ]撃[う]ち** 休みなく続けざまに撃つこと。「速射砲による〜で敵を壊滅状態に追い込んだ」◇「連べ撃ち」とも書く。 **立[リッ]射[シャ]** ①立ったままで射撃を行うこと。「立ち撃ち」ともいう。②立った姿勢で弓を射ること。↔座射 **座[ザ]射[シャ]** 座ったままの姿勢で弓を射ること。↔立射 ◇「いざり射ち」とも書く。 **膝[シッ]射[シャ]** 片方の膝を地につけ、かかとを地に下ろし、もう片方の足の膝は立てた姿勢で射撃を行うこと。◇「膝射ち」ともいう。 **伏[フク]射[シャ]** 腹這いになった姿勢で射撃を行うこと。◇「寝射ち」ともいう。 **騎[キ]射[シャ]** 図馬上で弓に矢をつがえて射ること。 **流[や]鏑[ぶさ]馬[め]** 武士が馬に乗って走りながら、3本の的を順に弓で射ること。◇平安時代末から鎌倉時代に、武芸の修練としてさかんに行われた。 **通[とお]し矢[や]** 遠い距離にある的を射通すこと。特に、京都の三十三間堂の軒下の端から端までを射通すこと。 **矢[や]数[かず]** 通し矢でできるだけ多くの矢を射ること。特に、京都の三十三間堂で行われるものは「大矢数」といわれ、一昼夜の間、矢を射続けてその数を競った。◇これにならって、江戸時代の17世紀後半に、井原西鶴らを中心として、一昼夜の間に多くの句を詠む矢数俳諧も流行した。 ### ●その他 **射[シャ]程[テイ]** 弾丸の届く距離。 **射[シャ]程[テイ]** 弾丸の届く最大距離。▷~距離◇「50年後を見すえた~の長い提言」のように、比喩的に、考慮可能な範囲を意味することもある。 ## k 名詞の類:モノ ### ●銃砲 **銃[ジュウ]** 弾丸を飛び出させ、当てて相手を倒す。持ち運びができる程度の大きさの武器。 <983> # 弾く5209k 「~をかまえる」 **鉄[テッ]砲[ポウ]** 銃。「~をかついで猟に行く」◇多く、近代以前の伝統的な形のものについていう。 **ガ[ガ]ン[ン]** 「銃」の洋語的表現。「父の趣味は〜の収集だ」◇多く複合語の構成要素として用いる。 ↔gun **大[タイ]砲[ホウ]** 大きな弾丸を発射する、大型の兵器。 **大[おお]筒[づつ]** 「大砲」の古い言い方。 **砲[ホウ]** 文大砲。 **銃[ジュウ]砲[ホウ]** 銃と大砲など、弾丸を発射するものの総称。 **銃[ジュウ]器[キ]** 持ち運びができる程度の大きさの、弾丸を発射させる兵器の総称。▷~庫 **火[カ]器[キ]** 火薬を利用して弾丸を発射する兵器の総称。 **重[ジュウ]火[カ]器[キ]** 歩兵が使う重量の大きい火器。~中隊 **火[カ]砲[ホウ]** 図大砲など、比較的大型の火器。 **空[クウ]砲[ホウ]** 火薬だけで、実弾を込めていない大砲。 ### ●銃の種類 **拳[ケン]銃[ジュウ]** 片手で扱える大きさの、小型の銃。 **短[タン]銃[ジュウ]** 文拳銃。 **ピ[ピ]ス[ス]ト[ト]ル[ル]** 「拳銃」の洋語的表現。 ▶pistol **弾[はじ]き** 俗拳銃。 **ラ[ラ]イ[イ]フ[フ]ル[ル]銃[ジュウ]** 弾道を安定させるために、銃身の内部に螺旋状の溝(=ライフル)が刻まれている銃。◇単に「ライフル(rifle)」ともいう。 **小[ショウ]銃[ジュウ]** 小型の銃。特に、ライフル銃。 **自[ジ]動[ドウ]小[ショウ]銃[ジュウ]** 弾丸の装填・発射・空薬莢の排出が、引き金を引くだけで、自動的にできる小銃。 **カ[カ]ー[ー]ビ[ビ]ン[ン]銃[ジュウ]** 銃身が短い、近距離用の自動小銃。「カービン(carbine)」ともいう。「カービン」は、騎銃(昔の騎兵が用いた銃身の短い銃)の意。 **機[キ]関[カン]銃[ジュウ]** 引き金を引いている間、連続して自動的に弾丸が装填・発射される銃。▷軽~・重~ **機[キ]関[カン]砲[ホウ]** 機関銃のうち、口径が20mm以上のものをいう。 **機[キ]銃[ジュウ]** 「機関銃」の略。▷~掃射 **マ[マ]シ[シ]ン[ン]ガ[ガ]ン[ン]** 「機関銃」の洋語的表現。 ↔machine gun **猟[リョウ]銃[ジュウ]** 狩猟に用いる銃。 **散[サン]弾[ダン]銃[ジュウ]** 狩猟・クレー射撃などに用いる、散弾を発射する銃。 **シ[シ]ョ[ョ]ッ[ッ]ト[ト]ガ[ガ]ン[ン]** 「散弾銃」の洋語的表現。 ↔shotgun **空[クウ]気[キ]銃[ジュウ]** 圧縮した空気の圧力で弾丸を発射する銃。 **エ[エ]ア[ア]ラ[ラ]イ[イ]フ[フ]ル[ル]** 「空気銃」の洋語的表現。◇これを使った、命中精度を競う射撃競技のこともいう。 ▶air rifle **ガ[ガ]ス[ス]銃[ジュウ]** ①催涙ガスや毒ガスを詰めた弾丸を発射する銃。「デモ隊に向かって、警察は〜を発射した」②圧縮した液化炭酸ガスが気化する力で弾丸を発射する銃。◆「ガス」はオgas。 **火[ヒ]縄[なわ]銃[ジュウ]** 銃口から火薬と弾を込め、火をつけた火縄(竹・ひのきの皮や木綿糸などを縄状にしたもの)で銃身の後方から点火して弾を発射する方式の銃。◇1543年に、種子島に漂着したポルトガル人によって日本に伝えられた。 **種[タネ]子[ガ]島[シマ]** 「火縄銃」の通称。◇種子島に漂着したポルトガル人によって伝えられたことから。 **銃[ジュウ]剣[ケン]** 先に短い剣を付けた小銃。 **単[タン]発[パツ]銃[ジュウ]** 1発ごとに弾丸を込めて撃つ銃。↔連発銃 **連[レン]発[パツ]銃[ジュウ]** 数発の弾丸を一度に込められるようになっている銃。↔単発銃 **リ[リ]ボ[ボ]ル[ル]バ[バ]ー[ー]** 回転式の弾倉に弾を装填し、弾を撃つたびに弾倉を回転させることによって連射ができる拳銃。◇米国製のコルト(商標名)が有名。 ▶revolver **オ[オ]ー[ー]ト[ト]マ[マ]チ[チ]ッ[ッ]ク[ク]** 銃のグリップの内部などに弾倉が収められていて、遊底とよばれる銃身のスライドする部分を一度後方に引くことによって、撃つたびに弾倉から次の弾が自動的に装填され、連射ができる銃。◇「オートマチックピストル(automatic pistol)」 「オートマチックライフル(automatic rifle)」の略。ドイツ製のワルサー(商標名)が有名。 ### ●火砲の種類 **巨[キョ]砲[ホウ]** 大きな大砲。 **重[ジュウ]砲[ホウ]** 口径が大きく、強力で長距離射撃ができる大砲。 **艦[カン]砲[ポウ]** 図軍艦に備えつけてある大砲。 **主[シュ]砲[ホウ]** その軍艦・要塞などに備えられた大砲のうち、最も口径が大きく、威力があるもの。 **野[ヤ]砲[ホウ]** 図野戦用の大砲。 **山[サン]砲[ポウ]** 山地での戦闘に用いる、分解して運ぶことができる大砲。 **速[ソク]射[シャ]砲[ホウ]** 図速射ができる火砲。 **迫[ハク]撃[ゲキ]砲[ホウ]** 接近戦に用いる、軽量で比較的簡単な構造の曲射砲。 **高[コウ]射[シャ]砲[ホウ]** 飛行機を撃つのに用いる火砲。「B29に〜で立ち向かうことは容易ではなかった」◇旧日本海軍では「高角砲」といった。 **ロ[ロ]ケ[ケ]ッ[ッ]ト[ト]砲[ホウ]** ロケット弾を発射する火砲。「ロケットランチャー」ともいう。 **バ[バ]ズ[ズ]ー[ー]カ[カ]砲[ホウ]** 肩にかついで弾を発射する、軽量の対戦車用ロケット砲。◇「バズーカ(bazooka)」は、米国の喜劇役者が愛用 <984> # 弾く5209k~m していたバズーカという楽器に形が似ているところからつけられた。 **カ[カ]ノ[ノ]ン[ン]砲[ホウ]** 長距離射撃に適した、口径の割に砲身の長い大砲。◇「キャノン砲」とも、単に「カノン(オkanon)」「キャノン」ともいう。「加農砲」ともあてた。 ### ●銃砲の部分 **銃[ジュウ]身[シン]** 銃の、弾丸の通路となる円筒の部分。 **砲[ホウ]身[シン]** 大砲の、弾丸の通路となる円筒の部分。 **銃[ジュウ]口[コウ]** 銃身の先端の、弾丸が飛び出していく開口部。「兵士は村人たちに~を向けて、食糧を出すように命令した」 **砲[ホウ]口[コウ]** 砲身の先端の、弾丸が飛び出していく開口部。 **筒[つつ]口[ぐち]** 鉄砲の先端の、弾丸が飛び出していく開口部。◇古風な言い方。 **筒[つつ]先[さき]** 銃砲の先端部分。◇古風な言い方。 **引[ひ]き金[がね]** 銃の弾丸を発射するために指をかけて引く部分。◇「引き鉄」とも書く。 **ト[ト]リ[リ]ガ[ガ]ー[ー]** 「引き金」の洋語的表現。 ▶trigger **撃[ゲキ]鉄[テツ]** 拳銃の後部にある、弾丸を発射するときに、引き金と連動して雷管(起爆装置)を強打し、発火させる部分。 **ハ[ハ]ン[ン]マ[マ]ー[ー]** 「撃鉄」の洋語的表現。 ▶hammer **安[アン]全[ゼン]装[ソウ]置[チ]** 引き金と撃鉄の連結を固定して、銃の暴発を防ぐ装置。 **セ[セ]ー[ー]フ[フ]テ[テ]ィ[ィ]ー[ー]** 「安全装置」の洋語的表現。 **弾[ダン]倉[ソウ]** 連発銃で、弾を込めておく部分。 **マ[マ]ガ[ガ]ジ[ジ]ン[ン]** 「弾倉」の洋語的表現。 ▶magazine **銃[ジュウ]把[ハ]** 銃の、引き金を引くときに、引き金を引くほうの手で握る部分。 **グ[グ]リ[リ]ッ[ッ]プ[プ]** 「銃把」の洋語的表現。 ▶grip **銃[ジュウ]床[ショウ]** ライフル銃などの後部の、銃身を支える木製の部分。 **弓[ゆみ]** 木の枝・竹など、弾力性のあるものの反発力を利用して矢を飛ばす道具。「~を引く」「~を射る」 **弓[ゆみ]矢[や]** (武器としての)弓と矢。「〜で攻めてくる」 **大[ダイ]弓[キュウ]** 大きな弓。↔半弓◇「半弓」に対していうときは、ふつうの長さの日本の弓をいい、現在一般に使われているものは7尺3寸(約230cm)を標準とする。 **半[ハン]弓[キュウ]** 「大弓」のほぼ半分の長さの弓。↔大弓◇ひざまずいたり、座ったまま射ることのできるような短い弓。 **強[ゴウ]弓[キュウ]** 張りが強く、引くのに強い力を要する弓。 **洋[ヨウ]弓[キュウ]** 西洋式弓術で使う弓。 **ア[ア]ー[ー]チ[チ]ェ[ェ]リ[リ]ー[ー]** 「洋弓」の、より一般的な言い方。 ↔archery **石[いし]弓[ゆみ]** 弓形のばねで石を発射する武器。「弩」とも書く。 ### ●その他 **飛[と]び道[ドウ]具[グ]** 相手を射たり撃ったりする武器の総称。「〜とはひきょうな」 ## m 名詞の類:モノ ### ●弾とその部分 **弾[たま]** 目標に当てるために、銃や大砲から発射するもの。「銃に~を込める」「~がそれる」◇「弾がそれる」といった場合の弾は発射されて飛んでいくものをさすが、「銃に弾を込める」といった場合の弾は、飛んでいくものと火薬が一体になったものをさす。 **弾[ダン]丸[ガン]** 銃や大砲から発射されて飛んでいくもの。◇火薬と一体になったものとしての「弾」のかたい言い方として用いられることもある。「弾丸ライナー」「弾丸列車」のように、非常に速いものの形容としても用いられる。 **弾[ダン]頭[トウ]** 銃弾の発射されて飛んでいく部分や、砲弾・ミサイルなどの先端の爆薬を詰めた部分。▷核~ **薬[ヤッ]莢[キョウ]** 弾丸を発射させる火薬を詰める、底部に雷管(起爆装置)がついている円筒形の容器。▷空~ **カ[カ]ー[ー]ト[ト]リ[リ]ッ[ッ]ジ[ジ]** 弾丸と火薬が詰められた薬莢の全体。 ↔cartridge **実[ジッ]弾[ダン]** 破壊力・殺傷能力のある、本物の弾。「~射撃」◇俗に、「選挙で実弾をばらまく」などのように、人を買収するための現金の意でも用いられる。 **実[ジッ]包[ポウ]** 破壊力・殺傷能力のある、本物の弾丸が装填されたカートリッジ。 **空[クウ]包[ホウ]** 儀礼用・演習用に、発射音だけが出るよう、本物の弾丸の代わりに木・紙などを薬莢の先に詰めたカートリッジ。 **弾[ダン]薬[ヤク]** 弾と(弾丸を発射させる)火薬。▷~庫 **銃[ジュウ]弾[ダン]** 銃の弾丸。「~を込める」 **鉄[テッ]砲[ポウ]だま** 鉄砲の弾丸。◇比喩的に、行ったままで帰ってこないこと・人の意でも用いられる。 **砲[ホウ]弾[ダン]** 大砲の弾。「街は~を浴び、廃墟と化した」 **巨[キョ]弾[ダン]** 文大きな砲弾。 **敵[テキ]弾[ダン]** 敵が撃ってきた弾丸。 **散[サン]弾[ダン]** 発射すると、多数の細かい弾があられのように飛び散る弾丸。▷~銃◇「霰弾」とも書く。 **霰[サン]弾[ダン]** ①散弾。②1発ずつ込めて撃つ旧式の鉄砲。 **榴[リュウ]弾[ダン]** 砲弾の中に炸薬を入れ、着弾点で炸裂するようにした砲弾。 **榴[リュウ]散[サン]弾[ダン]** 砲弾の中に多くの小弾丸を入れ、着弾したときに散弾が飛び散るようにした砲弾。◇「榴霰弾」とも書く。 <985> # 弾く5209m~引く5210a **徹[テッ]甲[コウ]弾[ダン]** 軍艦・戦車などの、鋼鉄の板などを貫通・破壊するための弾丸。 **焼[ショウ]夷[イ]弾[ダン]** 航空機から投下して、家屋などを焼き払う弾丸。「着弾点で高温で炸裂する砲弾。」 **照[ショウ]明[メイ]弾[ダン]** 夜間の戦闘や探索などに用いられる、空中で破裂して強く発光する弾。 ### ●ある状態の弾 **流[なが]れ弾[だま]** 目標とはそれたところに無秩序に飛んだ弾丸。「~に当たって死ぬ」 **凶[キョウ]弾[ダン]** 暗殺者などが撃った弾丸。「~に倒れた」「兇弾」とも書く。 **弾[ダン]雨[ウ]** 雨のように激しく飛んでくる弾丸。「~の中をくぐり抜ける」 ### ●矢 **矢[や]** 弓で射て飛ばし、目標とするものに突き刺す、細長い棒状のもの。先端には、突き刺さるように、とがった金属などがつき、後端部には飛ぶコースを安定させるための羽がついている。「弓に~をつがえる」◇「箭」とも書く。 **鏑[かぶら]矢[や]** 矢の先に鏑(蕪の形の空洞のつくりの)をつけた矢。射ると大きな音を響かせるので、戦を始める合図や儀式などに用いた。◇略して「かぶら」ともいい、また、「鳴り矢」ともいう。 **毒[どく]矢[や]** やじりに毒を塗った矢。「~が当たって死ぬ」 **火[ヒ]矢[ヤ]** 城・館などに火をつけるために、矢先に火薬などをつけて飛ばす矢。 **吹[ふ]き矢[や]** 筒の中に入れて息で吹いて飛ばす、同名の武器に用いる小さな矢。 **流[なが]れ矢[や]** ねらいがそれて飛ぶ矢。「~が人に当たった」 **二[に]の矢[や]** 一度射た矢がはずれたときに、次に射る矢。◇「一の矢」の、次ということから、2度目に射る矢。◇2度目にすることについてもいう。 ### ●矢の部分 **鏃[やじり]** 矢の先端についていて、対象物に突き刺さる金属などの部分。「矢の根」とも書く。 **矢[や]筈[はず]** 矢をつがえたとき、弦からはずれないようにするための、矢の後ろの端にあるくぼみ。「後から射た矢が、的の矢の~に当たった」◇略して「筈」ともいう。 **矢[や]の幹[みき]** 矢のやじりや羽をつける棒の部分。◇「矢幹」「幹」とも書く。 **矢[や]羽[ばね]** 矢の後ろにつける鳥の羽。矢の飛ぶコースを安定させるためのもの。「矢羽」の単に「はね」ともいう。「矢羽根」とも書く。 ## S 名詞の類:ヒト **射[シャ]手[シュ]** 弓を射たり、鉄砲を発射したりする人。 **射[い]手[て]** 弓を射る人。特に、弓のじょうずな人。「彼は名うての〜として恐れられた」 **狙[ソ]撃[ゲキ]手[シュ]** 狙撃する人。 **狙[ソ]撃[ゲキ]兵[ヘイ]** 狙撃する兵士。 **ス[ス]ナ[ナ]イ[イ]パ[パ]ー[ー]** 「狙撃手」「狙撃兵」の洋語的表現。 ↔sniper **ガ[ガ]ン[ン]マ[マ]ン[ン]** 米国の西部開拓時代に、拳銃ひとつで世を渡った男。 ↔gunman ## u 名詞の類:トコロ **射[シャ]座[ザ]** 弓を射たり射撃をするために定められた位置。「~に入る」 **射[シャ]場[ジョウ]** 弓を射たり射撃をしたりする場所。 **射[シャ]撃[ゲキ]場[ジョウ]** 射撃をするところ。 **射[シャ]爆[バク]場[ジョウ]** 飛行機が行う射撃と爆撃の演習場。 **弓[キュウ]道[ドウ]場[ジョウ]** 弓の稽古をするところ。 # 引く5210a ## a 動詞の類 **引[ひ]く** ①何かを自分のほうへ近づけるように力を加える。「引いてだめなら押してみな」「ザイルを引いて合図する」「魚のかかった網を~」「あごを引いてまっすぐ立つ」↔押す②あるものの一部や、それに付けられているひもなどを、手で持ったり体に結びつけたりして、自分が動くことによって、自分の動く方向にそれを移動させる。「ローラーを引いてグラウンドをならす」「犬にそりを引かせる」◆①②ともに「曳く」とも書き、②は「牽く」とも書く。 **引[ひ]き合[あ]う** 互いに引く。「かけ声とともに一気に綱を引き合った」 **引[ひ]っ込[こ]める** 中へ引き入れる。「熱いものに触れて、思わず手を〜」◇一度言ったり、したりしたことを、なかったことにする。「一度出した要求を、いまさら〜わけにはいかない」「聞き入れてもらえそうもない要求を〜」 **引[ひ]っ張[ぱ]る** 力を入れて自分のほうへ引く。「そんなに強く〜と、袖がちぎれちゃうよ」「ワイヤーで材木を~」「馬が荷車を~」 **牽[ケン]引[イン]** 重いものを機械で引っ張ること。「ディーゼル機関車で客車を〜する」▷~車・~力 **曳[エイ]航[コウ]** 船がほかの船やいかだなどを引っ張って航行すること。「故障した船を〜する」 **引[ひ]き絞[しぼ]る** 強く引っ張ってぴんと張らせる。「獲物に向けて弓を~」 ### ●くる **繰[く]る** 糸や縄などの細長いものを、少しずつ順に引き寄せたり巻き取ったりする。「糸を~」 **手[た]繰[ぐ]る** 両手をかわるがわる使って長いものを引く。「凧の糸を~」 <986> # 引く5210a~投げる5211a ### ●その他 **扱[しご]く** 細長いものを片方の手で握り、こするように強く手前のほうに引く。「茎をしごいて葉を取る」「帯をしごいて結ぶ」「槍を~」 ## f 副詞の類 ## h 名詞の類:コト・サマ **引[ひ]き** 釣りで、餌をくわえた魚が釣り糸を引くこと。魚が餌に食いついた手ごたえ。「〜がきた」 **引[ひ]き技[わざ]** 柔道で、相手を後ろへ引き倒す技。◇剣道では、自らが後ろに引きながら相手を打つ技をいう。 ## k 名詞の類:モノ ### ●引くもの **引[ひ]き綱[づな]** 物につけて引っ張る綱。 **引[ひ]き船[ぶね]** 他の船を引いて航行する船。「引き舟」「曳き船」とも書く。 **タ[タ]グ[グ]ボ[ボ]ー[ー]ト[ト]** 港湾内で他の船を曳航するための小型の強力なエンジンを備えた船。 ↔tugboat **機[キ]関[カン]車[シャ]** それ自身は客や貨物を運ばず、動力源となって、客車や貨車を引く力を備えた鉄道車両。▷蒸気~。電気~・ディーゼル~ **牽[ケン]引[イン]車[シャ]** 他の自動車やトレーラーなどを牽引する自動車や機関車。◇特に、牽引するための特殊な自動車を「牽引自動車」という。 **レ[レ]ッ[ッ]カ[カ]ー[ー]車[シャ]** 事故や故障で動かなくなった自動車や、駐車違反の自動車などをつり上げて牽引する、クレーンを装備した自動車。◇単に「レッカー(wrecker)」ともいう。トラックの荷台にクレーンを装備したものをさすことが多い。 ### ●その他 **引[ひ]き手[て]** ふすま・障子を開けるときに手をかける部分。 ## S 名詞の類:ヒト **車[くるま]引[ひ]き** 人力車や荷車を引くことを職業とする人。 **車[シャ]夫[フ]** 「くるまひき」のかたい言い方。 # 投げる5211a ## a 動詞の類 ### ●投げる **投[な]げる** 手に持ったものを、反動をつけて放し、空中を(遠くへ)飛ばす。「ボールを~」「石を投げてからすを追い払う」「柔道の試合で、自分の倍も体重のある相手を投げた」 **投[とう]じる** 図投げる。「エースが投じた一球は、捕手の前で大きくワンバウンドした」 **投[ほう]ずる** 図「投じる」の、やや古い言い方。「古井戸に石を〜」 **放[ほう]る** 空中へ(物を)飛ばす。手で持って空中へ投げる。「車の窓からごみを〜な」「そこにある工具をこっちに放ってくれ」「いい球を〜ピッチャー」◇「拋る」とも書く。 **放[ほう]り投[な]げる** 無造作に、あるいは、乱暴に投げる。「ランドセルを放り投げて遊びに行く」 **投[な]げ付[つ]ける** 相手に向かって、乱暴に投げる。「けんか相手にぞうきんを~」 **擲[なぐ]つ** 古めかしい、かたい言い方。「蛇に石を~」◇「地つ」とも書く。 **投[トウ]石[セキ]** 人や建物に石を投げつけること。「デモ隊が警官に~する」 **投[トウ]擲[テキ]** 武器や、陸上競技で用いる槍や円盤などを、遠くへ投げること。「敵めがけて槍を〜する」 ▷~競技・~種目 **ぶん投[な]げる** 勢いをつけて乱暴に投げる。「石を思い切りぶん投げて、川向こうまで届かせた」 **投[な]げ飛[と]ばす** 強い力で遠くまで投げて飛ばす。「大きな岩を~男」「一本背負いで相手を場外へ投げ飛ばした」 **投[な]げ上[あ]げる** 上へ向かって投げる。「ウイニングボールを高く~」 **放[ほう]り上[あ]げる** 「投げ上げる」の、よりくだけた言い方。勢いよく上の方に投げる。「優勝チームの選手たちは、グラウンドの中央で、いっせいに帽子を放り上げた」 **投[な]げ下[お]ろす** 下へ向かって投げる。「190cmの長身から〜速球は、プロでも通用するだろう」 ### ●ボールなどを投げる **投[トウ]球[キュウ]** 野球で、(打者に対して)投手がボールを投げること。「セットポジションから〜するようになってコントロールがついた」「全力で〜する」▷全力〜・〜フォーム **ピ[ピ]ッ[ッ]チ[チ]ン[ン]グ[グ]** 「投球」の洋語的表現。「ベテランの味のある〜」「その投手はテンポのいい〜を見せた」「ナイス~」 ▷〜スタッフ・〜マシン・~フォーム ↔pitching **送[ソウ]球[キュウ]** 野球で、守備のときに、アウトをとるために、味方の野手にボールを投げること。「ゴロをとって一塁に~する」「~がそれて、打ったランナーは二塁に進んだ」 **パ[パ]ス[ス]** バスケットボールなどの球技で、味方同士が球を投げて受け渡しすること。「うまく〜してシュートにつなげた」 ▷ロング~・ショート~ ↔pass **ト[ト]ス[ス]** ①野球・バスケットボールなどで、近くにいる味方の選手が捕球しやすいように投げて渡すこと。「ゴロをとって、一塁カバーに入った投手に~する」②バレーボールで、味方の選手がスパイクしやすいように、ボールを軽く高めに上げること。「ネット際のボールをアタッカーに~する」③球技で、コインを投げてどちらのコートをとるか、あるいは先攻か後攻かを決めること。▷コイン~ ↔toss <987> # 投げる5211a~h **シ[シ]ュ[ュ]ー[ー]ト[ト]** バスケットボール・ハンドボールなどで、ボールをゴールに向かって投げ入れようとすること。「真正面から〜する」 ►shoot **多[タ]投[トウ]** 野球で、投手が同じ種類の球を多く投げること。「フォークボールを〜する投手」 **投[な]げ込[こ]む** 練習のためにたくさん投球する。「スタミナに不安がなくなったのは、キャンプで投げ込んだ成果が出たからだ」 **投[な]げ込[こ]み** 投げ込むこと。「~して肩をならす」「明日は300球の~をする予定」 **遠[エン]投[トウ]** ボールなどを遠くまで投げること。「入団テストは、バッティング・守備・50m走・〜の4つだった」「砂浜から〜して、きすを釣る」 **好[コウ]投[トウ]** 野球で、投手がすぐれた内容で投球すること。「若手投手の〜で勝利をおさめた」 **力[リキ]投[トウ]** 野球で、力強い投球をすること。「新入投手が〜する」 **軟[ナン]投[トウ]** 野球で、投手が緩いボールや変化球を多く投げること。「速球でぐいぐい押していくのではなく、変化球主体で〜するピッチャー」▷~派・~型 **快[カイ]投[トウ]** 野球で、見ていて胸がすくような投球をすること。「エースが〜して、無失点におさえた」 **暴[ボウ]投[トウ]** 野球で、投手や野手が、捕手や野手がとれないボールを投げること。「ピッチャーが二死満塁で〜して敵に2点を与えた」 **ワ[ワ]イ[イ]ル[ル]ド[ド]ピ[ピ]ッ[ッ]チ[チ]** 「暴投」の洋語的表現。「相手投手が〜して、労せず1点を得た」↔wild pitch **悪[アク]送[ソウ]球[キュウ]** 野球で、捕球できないようなボールを投げること。「平凡なゴロだったのだが、一塁に〜して、打ったランナーを二塁まで進ませてしまった」 **失[シッ]投[トウ]** 野球で、投手が打者の打ちやすいボールを投げてしまうこと。「~したのは、ホームランを打たれた、あの1球だけです」「投手の~を見逃さない4番バッター」 **完[カン]投[トウ]** 野球で、1人の投手が試合の最初から最後まで投げること。「けがから立ち直った投手が、みごとに〜した」 **続[ゾク]投[トウ]** 野球で、ピンチになっても、交代せずにその投手が投げ続けること。「監督はなぜ打ち込まれているピッチャーを〜させたのだろう」 **継[ケイ]投[トウ]** 野球で、試合の途中で前の投手と交代して投げること。「次々と〜していく作戦が裏目に出た」▷~策 **連[レン]投[トウ]** 野球で、1人の投手が何試合か連続して投げること。「〜で、さすがに彼の疲れはピークに達している」◇試合数を前につけて、3試合だと「3連投」、4試合だと「4連投」のようにいう。 **キ[キ]ャ[ャ]ッ[ッ]チ[チ]ボ[ボ]ー[ー]ル[ル]** 2人で向き合って、ひとつのボールを交互に投げたりとったりする、投げてはとる練習や遊びをすること。「友達と〜して遊んだ」「投球練習の前に〜をして肩をあたためる」◇和製洋語。キャッチ(catch)+ボール(ball) **ボ[ボ]ー[ー]ル[ル]投[な]げ** ゴムなどでできたボールを使って、①一人で投げて遊ぶこと。「一人で壁に向かって〜して時間をつぶした」②体力測定などで、ボールを投げ、飛んだ距離を測定すること。「体力テストでは〜したり、50m走もやらされた」 ## d 形容動詞の類 **右[みぎ]投[な]げ** 右利きで、右の手・腕でボールを投げる人である様子。「~左打ちの選手」 **左[ひだり]投[な]げ** 左利きで、左の手・腕でボールを投げる人である様子。「~左打ちの一塁手」 **強[キョウ]肩[ケン]** ボールを投げる力が強い人である様子。「~で二塁に送球し、走者をアウトにする」「チームの守備の要としての捕手は〜でなくてはならない」「〜を誇る選手」→弱肩 **弱[ジャッ]肩[ケン]** ボールを投げる力が弱い人である様子。「~の捕手」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●投げ方 **投[トウ]法[ホウ]** 野球などで、球の投げ方。 **上[うわ]手[て]投[な]げ** 投手の、腕を上から下に振って投げる投げ方。 **横[よこ]手[て]投[な]げ** 投手の、腕を横に振り出して投げる投げ方。 **下[した]手[て]投[な]げ** 投手の、横手投げよりさらに低い位置から投げる投げ方。 **オ[オ]ー[ー]バ[バ]ー[ー]ス[ス]ロ[ロ]ー[ー]** 「上手投げ」の、より一般的な言い方。「オーバースロー」は「オーバーハンドスロー(overhand throw)」から。 **ス[ス]リ[リ]ー[ー]ク[ク]オ[オ]ー[ー]タ[タ]ー[ー]** オーバースローとサイドスローとの中間のような投げ方で、腕を上から斜め下に振り下ろして投げる投げ方。◇「スリークオータースロー(threequarter throw)」から。「スリークオーター」は「4分の3」の意。 **サ[サ]イ[イ]ド[ド]ス[ス]ロ[ロ]ー[ー]** 「横手投げ」の洋語的表現。「サイドスロー」は「サイドアームスロー(sidearm throw)」から。 **ア[ア]ン[ン]ダ[ダ]ー[ー]ス[ス]ロ[ロ]ー[ー]** 「下手投げ」の洋語的表現。「アンダースロー」は「アンダーハンドスロー(underhand throw)」から。 **サ[サ]ブ[ブ]マ[マ]リ[リ]ン[ン]** アンダースロー。◇浮上する潜水艦(サブマリン)と同じく、ボールが下から上がってくるように見えることから。 ↔submarine ### ●球種など **球[キュウ]種[シュ]** 投げられたボールの、直球・カーブ・フォークボールなどの種類。「いろいろな〜を投げ分けられないとプロでは通用しない」「ホームランを打ったボールの〜はなんだったんですか」 **速[ソッ]球[キュウ]** 投げられた速いボール。「~に振り遅れる」▷~投手・~派↔緩球 **剛[ゴウ]球[キュウ]** 投げられた、速くて重いボール。「~にバットを折られる」▷~投手「豪球」とも書く。 <988> # 投げる5211h **豪[ゴウ]速[ソッ]球[キュウ]** 投げられた、非常に速くて重いボール。「~に手も足もでない」 ▷~投手◇「剛速球」とも書く。 **ス[ス]ピ[ピ]ー[ー]ド[ド]ボ[ボ]ー[ー]ル[ル]** 「速球」の洋語的表現。◆スローボール ◇和製洋語。スピード(speed)+ボール(ball) **ス[ス]ロ[ロ]ー[ー]ボ[ボ]ー[ー]ル[ル]** (意図的に)投げられた、遅いボール。↔スピードボール ↔slow ball **チ[チ]ェ[ェ]ン[ン]ジ[ジ]ア[ア]ッ[ッ]プ[プ]** 打者のタイミングをはずすために、速球を投げるときと同じ動作で投げる遅いボール。 ↔change-up **緩[カン]球[キュウ]** スローボール。↔速球 **直[チョッ]球[キュウ]** 投げられてから、あまり変化せずにまっすぐ進むボール。「強打者に~勝負を挑むピッチャー」↔変化球 **ス[ス]ト[ト]レ[レ]ー[ー]ト[ト]** 「直球」の、より口語的な言い方。「~だけで三振を三つもとるとは、すごいピッチャーになりたい」 ↔straight **癖[くせ]球[だま]** 投げたあと、ふつうとは異なる経緯の変化などをするボール。「たいして速くない彼の球がなかなか打てないのは~だからだ」 **変[ヘン]化[カ]球[キュウ]** 投げたあと、曲がったり落ちたりと球筋が変化するボール。▷~投手↔直球 **魔[マ]球[キュウ]** 投げられた、予想できないような変化をして相手をまどわせるボール。 **カ[カ]ー[ー]ブ[ブ]** 利き腕と反対の方向に曲がりながら落ちるように曲がる変化球。右利きの人が投げる場合は投げた人から見て左側に、左利きの人が投げる場合は投げた人から見て右側に曲がる。「あのピッチャーは、大きな〜と小さな~の2種類の~を投げる」 ↔curve **ス[ス]ラ[ラ]イ[イ]ダ[ダ]ー[ー]** カーブと同じ方向に、水平に近く曲がる変化球。 ↔slide **シ[シ]ュ[ュ]ー[ー]ト[ト]** カーブとは反対の方向に、ほぼ水平に曲がる変化球。 ▶shoot **シ[シ]ン[ン]カ[カ]ー[ー]** カーブとは反対の方向に、曲がりながら落ちる変化球。 ▶sinker **フ[フ]ォ[ォ]ー[ー]ク[ク]ボ[ボ]ー[ー]ル[ル]** あまり回転せずに落ちる変化球。◇単に「フォーク」ともいう。投げるときに、人差し指と中指にボールをはさんで投げるが、その形が食事のときに使うフォークに似ていることから。↔fork ball **ナ[ナ]ッ[ッ]ク[ク]ル[ル]ボ[ボ]ー[ー]ル[ル]** ボールに爪を立てるようにして、突き出すように投げる、不規則に変化する変化球。◇単に「ナックル」ともいう。 ↔knuckle ball **パ[パ]ー[ー]ム[ム]ボ[ボ]ー[ー]ル[ル]** ボールをてのひらで押し出すようにして投げる、あまり回転せずに、不規則に変化する変化球。◇単に「パーム」ともいう。 ↔palm ball **ウ[ウ]エ[エ]ス[ス]ト[ト]ボ[ボ]ー[ー]ル[ル]** スクイズやヒットエンドランなどを阻止するために、わざと投げる、打者が打てないような高いボール。◇和製洋語。ウエスト(waste)+ボール(ball)。「ウエスト」は本来「ウェイスト」で、むだにする意。 **ビ[ビ]ー[ー]ン[ン]ボ[ボ]ー[ー]ル[ル]** 故意に打者の頭部をねらって投げるボール。「~を投げ、退場処分になる」 ↔bean ball ### ●コントロール **制[セイ]球[キュウ]** 投手が、ねらいどおりのところに投げること。「~が甘くなる」 ▷~力・~難 **コ[コ]ン[ン]ト[ト]ロ[ロ]ー[ー]ル[ル]** 投手が、ねらいどおりのところにボールを投げること。「〜がよいピッチャー」 ↔control ### ●ストライク・ボール **ス[ス]ト[ト]ラ[ラ]イ[イ]ク[ク]** 投手が打者に対して投げた球のうち、規定の区域(ストライクゾーン)を通過したと審判に判定されたもの。「ワン〜、ツーボール」◇見逃しのほかに、ストライクゾーンを通過するしないにかかわらず、空振り、ツーストライクまでのファウルやチップもストライクとされる。 ↔strike **ボ[ボ]ー[ー]ル[ル]** 投手の打者に対する投球のうち、ストライクにならなかったもの。「ストライクゾーンぎりぎりをついたが判定は~だった」 ↔ball **フ[フ]ォ[ォ]ア[ア]ボ[ボ]ー[ー]ル[ル]** 投手が、ひとりの打者に対して、審判にボールと判定される球を4回投げること。打者は一塁に進塁できる。「バッターは、きわどいボールをよく見て~を選んだ」◇和製洋語。フォア(four)+ボール(ball) **四[シ]球[キュウ]** フォアボール。▷無~試合 **デ[デ]ッ[ッ]ド[ド]ボ[ボ]ー[ー]ル[ル]** 野球で、投手の投げたボールが打者に当たること。打者は一塁に進塁できる。「~が原因で乱闘になる」◇和製洋語。デッド(dead)+ボール(ball) **死[シ]球[キュウ]** デッドボール。 **四[シ]死[シ]球[キュウ]** 四球と死球。 ### ●フィルダーズチョイス **フ[フ]ィ[ィ]ル[ル]ダ[ダ]ー[ー]ズ[ズ]チ[チ]ョ[ョ]イ[イ]ス[ス]** 野手がゴロの打球をとった後に、一塁に送球すればアウトにできるのに、すでに塁を出ていた走者をアウトにしようと他の塁へ送球し、結局ひとつもアウトをとれないこと。 ↔fielder's choice **野[ヤ]選[セン]** フィルダーズチョイス。◇「野手選択」の略。 ### ●投げ技 **投[な]げ技[わざ]** 相撲・柔道・レスリングなどで、相手を投げ倒す技。「豪快な〜で勝負を決めた」 **投[う]ち** 柔道・相撲で、相手を投げる技をかけること。「上手~」 **上[うわ]手[て]投[な]げ** 相撲の決まり手の一つ。上手から相手のまわしをつかんだ手で相手を倒す技。 **上[うわ]手[て]出[だ]し投[な]げ** 相撲の決まり手の一つ。差し手と逆のよい上手でまわしを上手につかみ、相手を前へ引くか、前のめりにして倒す技。 **下[した]手[て]投[な]げ** 相撲の決まり手の一つ。差し手側のまわしを相手のまわしをつかんで倒す技。 **下[した]手[て]出[だ]し投[な]げ** 相撲の決まり手の一つ。相手のまわしを下手につかみ、引くか、ひねるかして、相手を前のめりにして倒す技。 **小[こ]手[て]投[な]げ** 相撲の決まり手の一つ。相手の差してくる腕を上から巻いて投げる技。 **掬[すく]い投[な]げ** 相撲の決まり手の一つ。まわしを引かずに、差し手で相手のひざを内側からすくって倒す技。 <989> # 投げる 5211h 〜 u **摘[つま]み投[な]げ** 相撲の決まり手の一つ。相手のまわしを上からつかんで体を持ち上げ、下へ落とすように投げる技。 **首投[くびな]げ** 相撲の決まり手の一つ。相手の首を腕で巻いて倒す技。 **背負[せお]い投[な]げ** 柔道で、相手を自分の背中にのせ、肩ごしに落とす技。◇「しょいなげ」ともいう。 **一本背負[いっぽんぜお]い** 柔道や相撲などで、相手の片腕をつかみ、相手の体を背負うようにして投げる技。 **巴投[ともえな]げ** 仰向けになって、相手が自分に大回転し、倒れ込んでくる相手の腹部に片方の足の裏を当てて押し上げつつ、頭越しに投げる技。◇「巴」は弓を射るときの鞆(左手につける丸い形の革の道具)に似せた絵の意。 **内股[うちまた]** 柔道で、相手の股の間に自分の足を入れて、相手の足を内側から払い上げて投げる技。 **払[はら]い腰[ごし]** 柔道で、相手の体に腰を密着させ、相手の足を外側から払い上げて投げる技。 **肩車[かたぐるま]** 相手の体を肩に担ぎ上げて前方に投げる技。 ### ●投げる競技 **槍投[やりな]げ** 陸上競技の投擲種目の一つ。槍を投げ、その飛距離を競う競技。 **円盤投[えんばんな]げ** 陸上競技の投擲種目の一つ。円盤を投げて、その飛距離を競う競技。 **砲丸投[ほうがんな]げ** 陸上競技の投擲種目の一つ。金属製の球を投げて、その飛距離を競う競技。 **ハンマー投[な]げ** 陸上競技の投擲種目の一つ。両手で握ったハンドルのついたつり線をつけた鉄の球を両手で振り回して投げ、その飛距離を競う競技。◆◇「ハンマー(hammer)」は競技用の鉄球。 ### ●何かを投げる遊び 3200遊ぶh・i ## k 名詞の類:モノ ### ●投げるもの **投[な]げ槍[やり]** 敵に投げつけるための短い槍。 **手裏剣[しゅりけん]** 投げつける手のひらに入るくらいの小さい剣。▷十字~ **つぶて** 投げつけるための小さな石。「~を打つ」◇「礫」とも書く。 **紙[かみ]つぶて** 投げつけるために、紙をかたく小石のように丸めたもの。 ### ●ボール 4913はねるk ●弾むもの ### ●手榴弾 3701戦うk ●爆発性の兵器 ### ●投げ銭 4217払うm 謝礼金など ### ●投げ縄 4605捕るk ●生き物をとる道具 ### ●投網 4605捕るk ●魚をとる網 ### ●腕 9907からだk ●腕 ## S 名詞の類:ヒト ### ●投手 **投手[とうしゅ]** 野球で、打者に対してボールを投げる人。▷好~・大~・右~・左~・右腕~・左腕~ **ピッチャー** 「投手」の、より口語的な言い方。▷右~・左~▶pitcher **サウスポー** 左投げの投手や左利きのボクサー。◇「サウス」は南、「ポー」は手の意。「サウスポー」の語源は、かつて米国では打席が東南を向くように設定されていたため、左投げの投手の手が投げるときに南側から出てくるからとも、南部出身の投手に左投げが多かったからともいわれる。▶southpaw **エース** そのチームの中で最もすぐれていて、中心となる選手。▷~ナンバー▶ace **主戦投手[しゅせんとうしゅ]** 「エース」のかたい言い方。「このチームの〜」 **先発[せんぱつ]** 試合の最初から出場する投手。「今日の~は新人の投手です」「先発投手」「先発ピッチャー」ともいう。 **リリーフ** 試合に出ている投手が打ち込まれたり不調であったりして、チームが勝ちを失うおそれがあるときに、その投手に代わって、試合の途中で出る(出た)投手。◇「リリーフピッチャー(relief pitcher)」「リリーフ投手」ともいう。◆relief **ストッパー** 勝ちを確実なものにするために、リードしている試合の最後に出場する、すぐれたリリーフ。「連続セーブ記録をもつ、信頼度抜群の~」▶stopper **抑[おさ]え** 「ストッパー」の、くだけた言い方。「~の切り札」「抑え投手」ともいう。「押さえ」とも書く。 **救援投手[きゅうえんとうしゅ]** リリーフ。特に、ストッパー。▷最優秀~ **中継[なかつ]ぎ** 先発投手とストッパーとの間を埋める役目。「先発が打たれて、~がマウンドに上がった」◇「中継ぎ投手」「中継ぎピッチャー」ともいう。 **控[ひか]え投手[とうしゅ]** ベンチに入っていて、試合に出ている投手が打ち込まれたり不調であったりするときに、交代して出る用意をしている投手。 **投手陣[とうしゅじん]** そのチームの投手たち。「リーグ随一の~を誇る球団」 **ピッチングスタッフ** 「投手陣」の洋語的表現。▶pitching staff ## u 名詞の類:トコロ ### ●投球する場所 **マウンド** 野球場の、投手が投球をする、土が盛られて少し高くなったところ。◇「ピッチャーズマウンド(pitcher's mound)」ともいう。▶mound **プレート** 投手は、投球動作をするときには、必ず軸足を〜につけなければならない、マウンドの中央に固定されている長方形の板。◇「ピッチャーズプレート(pitcher's plate)」ともいう。より文章語的で、古い言い方で「投手板」ともいう。▶plate **ブルペン** 野球場の、控え投手がウォーミングアップや練習をするところ。「~では2人の投手が並んで投球練習をしています」▶bullpen ### ●ストライクゾーン **ストライクゾーン** 野球で、投手が打者に対して投げたボールが、ここを通過すると審判にストライクと判定される、ホームベース上の、かまえた打者のわきの下からひざまでの間の空間。「大リーグと日本野球では〜も若干違う」▶strike zone <990> # 投げる 5211u 〜 まく 5212a **コーナー** 「ストライクゾーン」のすみ。「コーナーに~をついたピッチング」▶corner ### ●内角・外角 **内角[ないかく]** 本塁上の、打席に立った打者に近い側。「~にずばっとシュートが来る」←→外角 **外角[がいかく]** 本塁上の、打席に立った打者から遠い側。「~低めのボール」←→内角 **インコーナー** 「内角」の洋語的表現。「インサイドコーナー(inside corner)」から。「インサイド」ともいう。インコーナーの高めを「インハイ(in+high)」、低めを「インロー(in+low)」という。どちらも和製洋語。 **アウトコーナー** 「外角」の洋語的表現。「アウトサイドコーナー(outside corner)」から。「アウトサイド」ともいう。アウトコーナーの高めを「アウトハイ(out+high)」、低めを「アウトロー(out+low)」という。どちらも和製洋語。 ### コース **コース** 投手が打席に立った打者に対して投げる(投げた)ボールの通過する(した)ところ。「微妙な〜の球を見送る」▶course **インコース** 打者に近いコース。「~が苦手なバッター」←→アウトコース◇和製洋語。イン(in)+コース(course) **アウトコース** 打者から遠いコース。「~の低めに投げる」←→インコース◇和製洋語。アウト(out)+コース(course) **球道[きゅうどう]** 投手が投げる球のコース。 **球筋[たますじ]** 投手が投げる球の、コースや性質。「新人投手が投げるボールの〜をじっくり見る」 # 5212 まく ## a 動詞の類 **まく** ①ものを広い範囲に散らしながら落とす。「香水を~」「種を~」◇「撒く」と書く。②植物の種子を地面に散らしたり、土の中に埋めたりする。「麦を~」◇「蒔く」「播く」と書く。「自分でまいた種だから仕方がない」のように、比喩的に、自分で物事の原因をつくる意にもいう。 **ばら蒔[ま]く** 方々に散らばるように広い範囲にまく。「節分に豆を~」「選挙戦で金を~」◇「散撒く」とも書く。 **振[ふ]る** 揺すって散らすようにまく。「魚の切り身に塩を~」「さいころを~」 **掛[か]ける** 液体や粉末を上からまくようにして付着させる。「白菜の漬物にしょうゆを~」「ごはんに納豆を~」 **振[ふ]り掛[か]ける** 液体や粉末を少量まき散らすようにかける。「赤飯にぱらぱらとごまを~」 **振[ふ]り撒[ま]く** 周囲全体に行き渡るよう、手を振るようにして物をまく。「祖母は、畳に茶がらを振りまいてからほうきで掃く」 **打[ぶ]っ掛[か]ける** 勢いよく液体を浴びせる。「熱を冷やせと、頭から水を~」 **引[ひ]っ掛[か]ける** 相手に害を与えるようなものを浴びせる。「通行人にコップの水を~」「鳩に糞を引っかけられた」 **浴[あ]びせる** 液体や粉末を勢いよく大量に、相手や狙ったところを覆うようにかける。「復讐のため相手の顔に硫酸を~」 ### ●撒き散らす 6506散らすa ●散らす ### ●特定のものをまく **水[みず]を打[う]つ** ほこりが立たないようにしたり、暑さをやわらげるために、(ひしゃくなどで)庭や玄関先などに水をまく。「夏の夕方、庭に~と涼しく感じる」 **打[う]ち水[みず]** 水を打つこと。「老婦人が〜する、風情のある風景」 **水撒[みずま]き** 水をまくこと。「夏休み中は、朝夕庭に〜をする」 **散水[さんすい]** 広い範囲に水をまくこと。「公園の芝生に~する」「道路に~する」▷~車・~栓◇かたい言い方。「撒水」とも書く。「さんすい」は「さっすい」の慣用読みで、「散水」は代用字。 **撒水[さっすい]** 散水。「原液を10倍に希釈し〜する」 **灌水[かんすい]** 農作物などの植物に水を注ぎかけること。「植え付け後は十分に~する」 **水[みず]を遣[や]る** 雨が降らないなどの理由で、水が足りないために、必要量の水を植物に向けてまく。「植木に~のが私の日課です」 **水遣[みずや]り** 水をやること。「観葉植物の鉢に〜する」 **散華[さんげ]** 法会のとき、僧が行列して歩きながら経を唱えつつ、蓮の花びら(をかたどった紙)をまくこと。「声明曲を唱え~する」 **散布[さんぷ]** 液状・粉状の薬品などを、まき散らすこと。「畑に農薬を~する」▷~剤・空中~◇「撒布」とも書く。「さんぷ」は「さっぷ」の慣用読みで、「散布」は代用字。 **撒布[さっぷ]** 散布。「殺虫剤を~して害虫を駆除する」▷~剤・空中~ **豆撒[まめま]きする** 節分に豆をまくこと。「あちこちから~声が聞こえる」 ### ●種まき **種蒔[たねま]きする** 作物の種を田や畑にまくこと。「気候がよくなったからそろそろ〜しようか」 **播種[はしゅ]** 種まき。「麦を〜する時節となった」 **直播[じかま]きする** 苗代や苗床を使わないで、直接田や畑に種をまくこと。▷~栽培◇「じきまき」ともいう。 **直播[ちょくはん]** じかまき。「鉢に〜して栽培する」 **筋播[すじま]きする** 筋にそって種をまくこと。「5cm間隔で〜する」◇「条播き」とも書く。 **条播[じょうは]** 畑に溝を掘り、そこに種をまくこと。「大豆の種子を〜する」 <991> なお~の被害を受け、~するはめになった」 d 形容動詞の類 **早[はや]蒔[ま]き** 通常より早い時節に種をまく様子。「~のきゅうりが、もう食べられる」⇔遅蒔き **遅[おそ]蒔[ま]き** 早蒔きより遅い時節に、種をまく様子。「~の大根が芽を出すころだ」⇔早蒔き f 副詞の類 **ぱらりと** 少量の物を、まいたり振りかけたりする様子。「花鰹を~まく」「塩をひとつまみ、~かける」 **ぱらっと** 「ぱらりと」を強めた、より口語的な言い方。「種を庭に~とまいただけなのに、ちゃんと芽が出てきた」 **ばらばらと** 少量の物を、散らしながらまく様子。「塩を~とふりかける」 h 名詞の類:コト・サマ **散[ばら]蒔[ま]き** 金品などをあちこちにばらまくこと。「公共事業の~はやめてほしい」 k 名詞の類:モノ **振[ふ]り掛[か]け** 乾燥した野菜・小魚・海苔などを細かくして塩といっしょに混ぜた、ごはんに振りかけて食べる食品。「おいしい~があれば、ごはんが何杯でも食べられる」 ●**撒[ま]き餌[え]** →4606釣るk●釣りえさ ●まくための道具 **ジョウロ** 植物に水をまくのに使う、先に小さな穴のあいた筒状の道具。「じょろ」ともいう。「如雨露」ともあてる。ポルトガル語jarraからか。 **スプリンクラー** 畑の芝生などに水をまくための装置。sprinkler **散水[サンスイ]車[シャ]** 道路などに水をまくための車。 **散水[サンスイ]栓[セン]** 水まきや消火活動の目的で屋外に設置された水栓。 ●消火のために水をまく道具→9806消すk●火を消すためのもの # 5213 踏む a 動詞の類 ●踏む **踏[ふ]む** 足の裏に体重をかけ圧力を加える。「何かぐにゃっとしたものを踏んだ」「麦を~」「ピアノのペダルを~」 **踏[ふ]み付[つ]ける** 足で強く踏んで押さえつける。「空き缶をぺしゃんこにする」 **踏[ふ]ん付[ける]** 強く乱暴に踏みつける。「ガムを~」「くねくねする蛇のしっぽを~」 **踏[ふ]み込[こ]む** あるものを強く踏んで押し込む。「アクセルをぐいと踏み込んでスピードを上げた」 **踏[ふ]まえる** しっかりと踏みつける。「大地を~」 **踏[ふ]み締[し]める** しっかりと踏みつける。「大地を~」 **踏[ふ]み替[か]える** スキー・ダンスなどで、踏んで体重をかける足を一方から他方に移す。「ステップを~」 ●踏み違える **踏[ふ]み違[ちが]える** 誤った場所を踏む。「急ぐあまり~」 **踏[ふ]み外[はず]す** 踏む位置を間違えて、足を外す。「はしご段で足を~」 **たたらを踏[ふ]む** 勢い込んで目標に向かっていって、外されたりかわされたりしてよろめきそうになる。「勢いあまって思わず~」◇「たたら」は「踏鞴」とも書く。足で踏んで空気を送る大型のふいごのこと。 ●**踏[ふ]み固[かた]める**→7407固めるa●固める ●**踏[ふ]み均[な]らす**→7802平たいa●平たくする ●**踏[ふ]み荒[あ]らす**→6912損なうa●他人やものの状態を悪くする ●**踏[ふ]み潰[つぶ]す**→6906つぶすa●特定のつぶし方でつぶす ●**踏[ふ]み破[やぶ]る**→6910破るa ●**踏[ふ]み鳴[な]らす**△8715鳴らすa h 名詞の類:コト・サマ **踏[ふ]み込[こ]み** 踏み込むこと。特に剣道で、踏み込んだ瞬間に相手に近づくこと。「非常にいい〜でしたね」 **四股[しこ]** 相撲の基本動作の一つ。足を開いて腰を低くかまえ、曲げたひざに手を置いて、片足ずつ足を高く上げては、力強く踏む動作。「力士は土俵に上がると、力強く2回~を踏んだ」 **揃[そろ]い踏[ぶ]み** 大相撲で、大関以下の幕内力士全員が土俵に上がって、四股を踏むこと。◇「三役揃い踏み」は、千秋楽に三役の力士が3人で土俵に上がり四股を踏むこと。なお、「新製品が揃い踏み」のように、新聞の見出し・広告などで、「出そろうこと」の意で比喩的に使われることがある。 **六方[ろっぽう]** 歌舞伎で、役者が花道から出てきたり、引っ込んでいくとき、手を大きく振り、高く足踏みして歩く誇張した演技。「~を踏みながら花道を引っ込む」▷飛び~◇「六法」とも書く。 **麦[むぎ]踏[ふ]み** 麦を丈夫に育てるため、早春に麦の芽を踏むこと。「霜柱を防ぐため、しっかり~をした」 **青[あお]竹[だけ]踏[ふ]み** 血行をよくするために、縦半分に切った、幹の青い竹(に似た用具)を、両足で何度も踏むこと。◇踏む用具を指してもいう。 k 名詞の類:モノ **踏[ふ]み絵[え]** 江戸時代、キリスト教徒でないことを証明するために踏ませた、キリストの像などを彫りつけた木板や銅板。 ●**足[あし]**→2500歩くk ●**踏[ふ]み板[いた]**→7802平たいk●道にする板 ●**踏[ふ]み台[だい]**→6203上がるk●上に上がるための道具 ●**踏[ふ]み石[いし]**→6301据えるk●敷地内に据える石 ●**ペダル**→5401操るk●乗り物を操る部分 <992> u 名詞の類:トコロ ●**踏[ふ]み段[だん]**→6203上がるu●段 ●**踏[ふ]み跡[あと]**→9604残るu●人・乗り物の通った跡 # 5214 ける a 動詞の類 **蹴[け]る** ①足を(勢いよく)動かして対象に当て、強い衝撃を与える(ことで、その対象を動かしたり飛ばしたりする)。「小石を~」「サッカーボールを思い切り~」「相手の向こうずねを~」②地面をける(①)ことにより、勢いよく跳んだり走ったりする。「地面をけってジャンプする」「大地を力強くけって走る馬」 **蹴飛[けと]ばす** ①「蹴る」の強調表現。「腹立ちのあまり、壁をけとばした」②勢いよくけって遠くに飛ばす。「サッカーボールを~」 **蹴[け]っ飛[と]ばす** 「蹴飛ばす」の口語的でくだけた言い方。「いすを~」 **キック** ①球技で、ボールをけること。「インサイドーというの は、足の内側でボールを~することです」▷~オフ・フリー~・コーナー~・~力②格闘技で、相手をけること。「必殺の~が顔面に決まった」kick **パス** サッカーで、味方同士が球をけったりして受け渡しすること。「うまく~してもゴールを決められなければ話にならない」▷ロング~・スルー~ pass **シュート** サッカー・ラグビーなどで、ゴールにボールを入れようとしてけること。「コーナーキックのボールにうまく合わせて〜した」▶shoot **パント** ラグビー・アメリカンフットボールで、手から離したボールが地面に落ちる前にけること。ハイ~・ショート~ punt **足蹴[あしげ]にする** 足でけてひどい仕打ちをすること。「子供のころ親にひどくいじめていた」 **蹴[け]り上[あ]げる** ①けって上のほうに飛ばす。「ボールを思い切り~」②下方から上方に向けて激しくける。「尻を~」◆「けあげる」ともいう。 **蹴立[けた]てる** けって倒しそうにしたり物をけったりする。「彼は怒ったように、いすをけたてて立ち上がった」 ●**蹴[け]り込[こ]む**→5600入れるa●自分から遠ざかるほうに移動させて入れる ●**蹴[け]り出[だ]す**→5701出すa●いろいろなやり方で出す ●**蹴倒[けたお]す**→5000倒すa●倒す ●**蹴散[けち]らす**→6506散らすa●散らす ●**蹴破[けやぶ]る**→6910破るa h 名詞の類:コト・サマ **蹴[け]り** けること。「強烈な~が決まる」 **回[まわ]し蹴[げ]り** (格闘技で)足を横から回すようにして相手をけること。「~がきれいに決まった」 **飛[と]び蹴[げ]り** (格闘技で)飛び上がって相手をけること。「プロレスを見ていたら~がみごとに決まり、胸がすっとした」 **膝蹴[ひざげ]り** 格闘技で、ひざで相手をけること。「~がみごとに決まった」 ●蹴る遊び→3200遊びh●道具などを使った子供の遊び ●けるスポーツ **フットボール** ボールをけって得点を競う球技の総称。football **サッカー** 11人ずつの2組に分かれ、手を使わずに足や頭でボールを奪い合い、相手のゴールにボールを入れた回数(=得点)を競う競技。ゴールを守るゴールキーパーだけが手を使える。soccer **フットサル** 5人制のサッカーで、細かい部分を除いてルールは本来のサッカーと同じ競技。グラウンドやボールは本来のサッカーより小さく、競技時間も短い。◇各国でそれぞれ行われていたミニサッカーや室内サッカーを統一したもの。「フットサル(futsal)」という語は、FIFA(国際サッカー連盟)が、サッカーの意のスペイン語「futbol」・ポルトガル語「futebol」と広間・室内の意のスペイン語「salao」・ポルトガル語「sala」からつくった語。 **ラグビー** 15人ずつ2組に分かれてボールを奪い合い、相手の陣地にトライ(地面に楕円形のボールをつける)か、ボールをけって相手の陣地の2本のゴールポストの間を通過させることによって得られる点を競う球技。サッカーと異なり手も足も使え、ボールを持っている選手にタックルすることができるが、前(相手陣地に近い方)にいる選手にはパスができない。Rugby **アメリカンフットボール** 11人ずつ2組に分かれ、ラグビーのボールより小さい楕円形のボールを相手の陣地に持ち込むか、ボールをけって相手の陣地の2本のゴールポストの間を通過させることによって得られる点を競う球技。ラグビーと異なり、試合は交互に攻撃側と守備側とにはっきり分けられて進められ、前にパスすることができる。また、選手は防具を身につける。American football **アメフト** 「アメリカンフットボール」の略。「アメラグ」は「アメリカンラグビー」の略。ともに和製洋語。 **蹴球[しゅうきゅう]** 「フットボール」の古い言い方。◇サッカー・ラグビー・アメリカンフットボールの3種があるが、ふつうサッカーをさす。 **ア式[しき]蹴球[しゅうきゅう]** 「サッカー」の古い言い方。◇「アソシエーションフットボール(association football)」の訳語。 **ラ式[しき]蹴球[しゅうきゅう]** 「ラグビー」の古い言い方。◇「ラ」は「ラグビー」の略。 **セパタクロー** ネットをはさんで、藤製のボールを落とさないように相手のコートにけって入れ合う球技。バレーボールに似るが、手や腕は使えない。◇「セパタクロー(sepak takraw)」はマレーシアのスポーツで、「セパ」はマレー語でける意、「タクロー」はタイ語でボールの意。 ●**キックボクシング**→3701戦うs●格闘技 ●サッカーやラグビーのキック **ゴールキック** ①サッカーで、ボールがゴールライン(長方形のグラウンドの、ゴールがある短い方の辺にあたる線)から外に出たときに、 <993> 最後にそのボールに触れたのが攻撃側の選手である場合、試合を再開するために、守備側の選手(ゴールキーパー)がボールをゴール前に置いてけること。②ラグビーで、トライ(敵の陣地の地面にボールをつけること)の後や、相手に反則があったときに、ゴールポストの間を通過させるために、ボールをけること。goal kick **コーナーキック** サッカーで、ボールがゴールラインから外に出たときに、最後にそのボールに触れたのが守備側の選手である場合、試合を再開するために、攻撃側の選手が、長方形のグラウンドの長い方の辺にあたる線と短い方の辺にあたる線が交わる地点(ボールが出た場所に近い方)からボールをけること。◇「CK」と略記される。▶corner kick **フリーキック** ①サッカーで、相手の反則によって得られる、相手チームにじゃまされずにけることができるキック。②ラグビーで、特定のプレーや、相手のやや重い反則があったときに得られる、相手チームにじゃまされずにけることができるキック。◆「FK」と略記される。▶free kick **ペナルティーキック** ①サッカーで、守備側の選手がゴール前のペナルティーエリア(守備側の選手が反則をすると特に重い罰則が適用される区域)で反則をしたときに相手チームに与えられる、ゴール正面からの、相手チームにじゃまされずにけることができるキック。守備側はゴールキーパーだけが守備をすることができる。②ラグビーで、相手チームの反則によって得られる、相手チームにじゃまされずにけることができるキック。◆「PK」と略記される。▶penalty kick **PK[ピーケー]** 「ペナルティーキック」の頭文字からの略称。~戦(サッカーで、規定時間内に勝敗が決まらないときに、両チーム5人の選手がペナルティーキックを行い、その得点差によって勝敗を決める方法) **プレースキック** ラグビー・アメリカンフットボール・サッカーなどで、ボールを地面に置いてけること。place kick **ドロップキック** ラグビー・アメリカンフットボール・サッカーで、手に持ったボールを地面に落とし、はね返ったところをけること。◇サッカーの場合は、ゴールキーパーだけがこのキックをする。drop kick **パントキック** ラグビー・アメリカンフットボール・サッカーで、手に持ったボールを手から離し、地面につく前にけること。▷ハイ~(高くけり上げるパントキック)◇和製洋語。パント(punt)+キック(kick)。単に「パント」ともいう。英語では「パント」。 **タッチキック** ラグビーで、ボールをタッチライン(長方形のグラウンドの長い方の辺にあたる線)の外側にけり出すこと。▶touch kick **インステップキック** サッカー・ラグビーで、足の甲でボールをけること。◇最も一般的なけり方。instep kick **サイドキック** サッカーやラグビーで、足の中の外側あるいは内側を使ってボールをけること。◇英語では「親友」「相棒」などの意。足の外側でける場合を「アウトサイドキック(outside kick)」、内側でける場合を「インサイドキック(inside kick)」という。▶sidekick **ボレーキック** サッカーで、空中のボールを、地面に落ちる前にけること。◇和製洋語。ボレー(volley)+キック(kick)。単に「ボレー」ともいう。 **オーバーヘッドキック** サッカーで、空中のボールを、あおむけに倒れながら、頭越しに後方にけること。◇単に「オーバーヘッド」ともいう。また、足の動きが自転車をこぐときの動きに似ていることから、「バイシクルキック(bicycle kick)」ともいう。overhead kick **トゥキック** サッカーで、爪先でボールをけること。◇「トゥ」は「トー」「トウ」ともいう。toe kick **ヒールキック** サッカーで、かかとでボールをけること。heel kick ●サッカーのシュート **ロングシュート** ゴールまで遠いところからのシュート。◇和製洋語。ロング(long)+シュート(shoot) **ミドルシュート** ゴールから遠いところと近いところの、中くらいところからのシュート。◇和製洋語。ミドル(middle)+シュート(shoot) **ドリブルシュート** ボールを自分で、足で運んでいってするシュート。◇和製洋語。ドリブル(dribble)+シュート(shoot) **ボレーシュート** ボレーキックによるシュート。◇和製洋語。ボレー(volley)+シュート(shoot) **ループシュート** ゴールキーパーが前に飛び出したときにする、ゴールキーパーの頭上を越してゆく山なりのシュート。◇和製洋語。ループ(loop)+シュート(shoot)。「ループ」は輪の意。 **ヘディングシュート** 空中のボールを、ゴールに入れようとして頭で打つこと。◇和製洋語。ヘディング(heading)+シュート(shoot) **オウンゴール** サッカーで、自分のゴールに誤ってボールを入れてしまうこと。◇「OG」と略記される。▶own goal ●**得点[とくてん]**→3702競うj●得点 k 名詞の類:モノ ●**足[あし]・足[あし]の甲[こう]**→2500歩くk ●**爪先[つまさき]**→5700出るs●体の部位の先 ●**ひづめ**→5201つまむk●つめ S 名詞の類:ヒト ●けるスポーツの選手 **キッカー** サッカー・ラグビー・アメリカンフットボールで、プレースキックなどをける選手。kicker **フォワード** サッカー・ラグビーで、最前列で攻撃をおもな役割とする選手。◇「FW」と略記される。forward **センターフォワード** フォワードの中央に位置して、攻撃の中心になる選手。◇「CF」と略記される。 <994> center forward **フッカー** ラグビーで、スクラムを組むときに1列目の中央に位置し、投げ入れられたボールを足で奪い取り、後ろへ送る役割のフォワード。hooker **プロップ** ラグビーで、スクラムを組むときに1列目の両側に位置するフォワード。prop **ロック** ラグビーで、スクラムを組むときに2列目に位置するフォワード。lock **フランカー** ラグビーで、スクラムを組むときに3列目に位置するフォワード。flanker **ナンバーエイト** ラグビーで、スクラムを組むときに最後方にいるフォワード。◇前後どちらから数えても8番目に位置することからこの呼称がある。▶number eight **ラインメン** アメリカンフットボールで、攻撃側の最前列を構成する選手。◇中央の選手を「センター(center)」、センターの両側を「ガード(guard)」、その外側を「タックル(tackle)」、最も外側を「エンド(end)」という。守備側の最前列は「ディフェンスラインメン(defensive linemen)」といい、「センター」にあたる選手はいないが、「ディフェンシブガード(defensive guard)」「ディフェンシブタックル(defensive tackle)」「ディフェンシブエンド(defensive end)」によって構成される。▶linemen **バックス** ①サッカー・フォワードとゴールキーパーの間にいる選手。特に、守備をおもな役割とする選手。②ラグビーで、フォワードの後ろにいる選手。③アメリカンフットボールで、攻撃側・守備側ともに、最前列の後ろにいる選手。▷ディフェンス~◆「BK」と略記される。▶backs **ウイング** サッカーではフォワードの、ラグビーではバックスの、グラウンドの両端に位置する選手。▶wing **ミッドフィールダー** サッカー・フォワードの後方に位置し、攻守両方の役割を果たす選手。▷攻撃的~・守備的~◇「MF」と略記される。▶midfielder **ボランチ** サッカーで、守備がおもな役割のミッドフィールダー。volante **ウイングバック** サッカーで、左右のライン側に位置するミッドフィールダー。wingback **ハーフバック** ①「ミッドフィールダー」の古い言い方。▷センター~・レフト~・ライト~②ラグビーで、フォワードのすぐ後ろに位置して、攻守両方に参加してボールをつなぐ役割を果たす選手。③アメリカンフットボールで、攻撃側の、フルバックの左右前方に位置し、クオーターバックからのパスを受けて、相手チームの守備陣に突進する役割の選手。◆「HB」と略記される。halfback **スクラムハーフ** ラグビーで、スクラムの中にボールを投げ入れたり、スクラムから出たボールをバックスに回したりする役目をもつハーフバック。◇「SH」と略記される。scrum half **スタンドオフ** ラグビーで、スクラムを組んだフォワードの後ろにいて、攻撃の中心となるハーフバック。standoff **スリークオーターバック** ラグビーで、バックスの後ろに位置し、相手の守備を突破してトライを目指す役割の選手。◇「TB」と略記される。ウイングとセンターに分けられる。three-quarter backs **センター** ラグビーで、スリークオーターバックスの中央に位置する選手。「センタースリークオーターバックス(center three-quarter backs)」から。「CTB」と略記される。 **ディフェンダー** サッカーで、ゴールキーパーの前方に位置して、守備をおもな役割とする選手。◇「DF」と略記される。中央のディフェンダーを「センターバック(center back=CB)」、左側を「レフトバック(left back=LB)」、右側を「ライトバック(right back=RB)」、両側を「サイドバック(sideback=SB)」などという。defender **フルバック** ①「ディフェンダー」の古い言い方。②ラグビーで、バックスの最後尾に位置する選手。攻撃・守備の両方に参加する重要な役割を果たす。③アメリカンフットボールで、攻撃側の最後尾に位置し、ハーフバックの援護をおもな役割とする選手。◆「FB」と略記される。fullback **リベロ** サッカーで、攻撃にも参加する、特にマークする相手を持たない、ディフェンダーの最後方に位置する選手。▶イlibero **スイーパー** サッカー、ディフェンダーの最後方に位置し、特にマークする相手を持たない、守備を役割とする選手。▶sweeper **クオーターバック** アメリカンフットボールで、攻撃側の最前線のすぐ後ろにいて、ボールをパスする、攻撃の中心になる選手。◇「QB」と略記される。quarterback **ランニングバック** アメリカンフットボールで、クオーターバックからパスされたボールを受けるなどして走る役割の、ハーフバックとフルバックの総称。◇「RB」と略記される。running back **ラインバッカー** アメリカンフットボールで、守備側の2列目を構成する選手。▶linebacker **ディフェンスバック** アメリカンフットボールで、守備側の3列目を構成する選手。◇中央の「セーフティー(safety)」と両側の「ディフェンシブハーフ(defensive half)」とからなる。defensive back ●**ゴールキーパー**→3803守るs●競技で守る人 ●**キックボクサー**→3701戦うs●格闘技の選手 <995> # 53 持つ・背負う(支持) ## 5300 持つ a 動詞の類 ●持つ **持[も]つ** 人・性質・物・力などを離さず自分の勢力範囲内に置く。「買い物袋を両手に~」「子を~親の気持ちがわかった」「自信を持って事に当たれ」「影響力を~人だ」「棚の上の書類を持ってきてください」 **捧[ささ]げ持[も]つ** 物を、両手で目より高く差し上げた状態で持つ。「トロフィーを~」 **押[お]し頂[いただ]く** 物を、頭の高さでうやうやしく捧げ持つ。「賞状を両手で~ように受け取った」◇「押し戴く」とも書く。 **提[さ]げる** 物を手に持って下に垂らす。「かばんを~」「酒を1本提げていく」「首に金メダルを~」◇「下げる」とも書く。 **ぶら下[さ]げる** 上から下に垂らして、力を加えれば簡単に動くようにする。「肩からかばんをぶら下げていた」「ネックレスを首から~」 **引[ひ]っ提[さ]げる** 無造作に提げる。「うさぎを3羽~」「かぎと財布だけを~て銭湯へ行く」◇「提げる」とも書く。 ●所持する **身[み]に付[つ]ける** 金品などを衣服のポケットに入れたりして、すぐ取り出せるような状態にしている。「時計を~」「大金を身につけていると緊張する」◇「身に着ける」とも書く。 **懐[ふところ]にする** 金などを衣服の中に入れた状態にする。「初めて手にした原稿料を懐にして街に出た」◇和服の懐に入れたことから。 **所持[しょじ]** 金品・かばんなど、着衣以外のものを身につけていること。「大金を〜する」▷~品・~金・不法~◇法律では、身につけて持っているのは「携帯」で、「所持」は、身につけていなくても、また、使用人などに保管させていても、その人の支配下にある場合をいう。 **持[も]ち合[あ]わせる** その場で必要な物をちょうど都合よく所持している。「こまかい金を持ち合わせていない」◇「持ち合わす」ともいう。 **持[も]ち歩[ある]く** 外出するときいつも身につけている。「通帳と印鑑はいっしょに持ち歩かないほうがいい」 **携[たずさ]える** 行動するときに、手に持ったり身につけたりする。「一瓢(酒の入ったひょうたん)を携えて城山に遊ぶ」「紹介状を~」 **携帯[けいたい]** 物を持ち歩くこと。「ラジオを〜する」▷持ち〜・手~・~電話・~燃料・~品 **携行[けいこう]** 物を携えて、どこかに行くこと。「登山に地図を〜する」 **持参[じさん]** 自分で持って行くこと。「弁当は各自~のこと」「紹介状を〜してください」▷~金 ●**持[も]ち運[はこ]ぶ**→6200移すk●運ぶ d 形容動詞の類 **手持[ても]ちの** 特に金品について、そのときちょうど所持している様子。「~の金はわずか1000円だった」 **携帯[けいたい]用[よう]の** 携帯できるようにしてある様子。「~ラジオ」 **ポータブルの** 小型化、軽量化して、持ち運びに便利なようにしてある様子。「~のトイレ」〜プレーヤー▶portable **ハンディーな** 手軽に持ち運べる様子。「海外旅行には〜な辞書を持っていくとよい」handy **必携[ひっけい]の** 活用するために必ず手もとに持っておく必要がある様子。「海外旅行に〜の辞書」 f 副詞の類 **肌身離[はだみはな]さず** 四六時中身につけて大事にしている様子。「〜大切にしている」 h 名詞の類:コト・サマ ●何も持たない様子 **手[て]ぶら** 荷物やみやげなど、何も手に持っていないこと。「〜で旅に出る」「〜で訪問する」 **素手[すで]** 道具や武器を持っていないこと。「〜で戦う」「〜で触るとやけどをする」「遠くに出かけて〜で帰るわけにはいかない」 **空手[からて]** ①物を借りたり、取りにいった物を手に入れずに帰ったりすること。「〜で人を訪ねる」「潮干狩りに行って〜で帰ってくる」②(武器などを)何も手に持っていないこと。「〜で立ち向かうとは無謀だ」 **無手[むて]** 道具や技などを何も持たず、準備もなしに事に当たること。「~で敵に立ち向かう」▷~勝負 **空身[からみ]** 荷物を持たず、身ひとつであること。「途中にザックを置いて〜で頂上まで登る」◇同行者がいないことにもいう。 **徒手[としゅ]** 武器などを持たず、何も身につけていないこと。「〜で敵に立ち向かった」▷~体操 **徒手空拳[としゅくうけん]** 武器を使わず、自分の体だけでたたかうこと。「〜で敵に立ち向かう」 **丸腰[まるごし]** 刀などの武器も持っていないこと。「〜の者を後ろから斬るなんて卑怯だ」 ●**権利[けんり]**→9606持つh k 名詞の類:モノ ●持ち物 **持[も]ち物[もの]** (特に)持っている物。「コンサートの会場で〜を検査される」 <996> **所持[しょじ]品[ひん]** 所持している物。「被害者の~から身元が判明した」 **携帯[けいたい]品[ひん]** 自分で携帯する物。「~には十分に注意してください」 **手回[てまわ]り品[ひん]** 自分で携帯して手近に置いておく物。「~は棚にのせてください」 ●**手荷物[てにもつ]**→6200移すk●運ぶもの ●持ち合わせ **持[も]ち合[あ]わせ** ちょっとの間、手もとに持っている金(や物)。「~がないので立てかえておいて」 **手持[ても]ち** 手もとに持っている金(や物)。「今~が3000円しかないからタクシーで帰れるだろう」 **持[も]ち金[がね]** 手もとに持っている金。「だいぶ〜がさびしくなってきた」 **有[あ]り金[がね]** 現在、所持している金。「~はたいて宝くじを買い込んだ」 **所持[しょじ]金[きん]** 現在、所持している金。「~をすべてあてても、足りなかった」 ●**かばん**→6200移すk●かばん s 名詞の類:ヒト **持[も]ち手[て]** 手などで物を持つ役割の人。「プラカードの〜がいない」 **所持[しょじ]者[しゃ]** 何かを(自分のものとして)所持している人。 **所持[しょじ]人[にん]** 何かを所持している人。 **持参[じさん]者[しゃ]** 物を持っていったり、持ってきたりする人。「身元引受人および~は3日以内に参上する」 **持参[じさん]人[にん]** 持参する人。◇「持参者」と同義であるが、ふつう法令などの文章に多く使われる。 ●仕事・役割として持つ人 **太刀[たち]持[も]ち** ①主君の身近に仕え、主君の太刀を持った人。②相撲で、横綱が土俵入りするときに太刀を持って付き従う力士。 **槍[やり]持[も]ち** 主君の槍を持って付き従った者。 **旗[はた]持[も]ち** 戦場などで、味方の)旗を持つ役割の人。 **旗手[きしゅ]** 行進などで、所属する団体の旗を持つ役割の人。「開会式で〜を務める」 **提灯[ちょうちん]持[も]ち** 暗い夜道を歩くとき、提灯を持って先に行って道を照らした人。 # 5301 支える a 動詞の類 **支[ささ]える** そのままでは不安定で倒れたり落ちたりしやすい物に、何かをあてがったりして、安定させる。「苗木を棒で~」「棚をつっかい棒で~」 **突[つ]く** 地面・床面・壁面などに手や棒などを当てて、体を支える。「転びそうになり、とっさに手を突いた」「ひじを~」「杖を~」 **支持[しじ]** 倒れたり崩れたりしないように支えること。「強風で倒れないように3本の添え木で~する」▷~者 k 名詞の類:モノ **支[ささ]え** 支えるもの。「何か~になるようなものはないですか」 ●つっかい棒 **突[つ]っ支[か]い棒[ぼう]** 物が倒れたりしないよう斜めに当ててものを支える棒。◇「つっかえ棒」ともいう。 **突[つ]っ張[ぱ]り棒[ぼう]** 家具と天井の間などに取り付け、家具の転倒を防止したり、物をかけたりつるしたりできるようにする伸縮可能な棒。 ●基礎 **礎[いしずえ]** 建物の柱を支える石。「掘り出された古い寺の~」 **礎石[そせき]** 「いしずえ」の漢語的表現。「五重塔の~」 **土台[どだい]** 建物をいちばん下で支える部分。「~がしっかりしている」 **土台[どだい]石[いし]** 土台として使っている石。「焼け跡から~があらわれた」 **台石[だいいし]** 「土台石」の略。 **柱石[ちゅうせき]** 建物の柱を支える石。◇国家の柱のように、頼りになる中心人物の意でも用いる。 **基盤[きばん]** 物事をいちばん下で支える包括的な部分。「建築中の建物の下に活断層があったため、地震で〜に亀裂が生じた」「社会の~となる情報システムを構築する」 **基礎[きそ]** 建築物をいちばん下で支える部分。「地盤がまだ軟らかいうちに家を建て始めるわけにはいかない」▷~工事◇「土台」が石やコンクリートでつくった部分だけでなく、その上の横木をも含め、広い部分を指すのに対して、「基礎」は石やコンクリートでつくった部分だけを指す。 **地盤[じばん]** 建物などを支える地面。「~沈下で家が傾く」 ●柱 **柱[はしら]** 家屋根などを支える垂直に立てられた材木など。「地震で〜が傾く」 **支柱[しちゅう]** 物の支えとなる柱。「老木に~をあてがう」 **床柱[とこばしら]** 床の間の脇に立つ柱。「〜を背にするのはいいけれど、ここに傷をつけないで」 **大黒柱[だいこくばしら]** 民家などで中心的な役割を果たす太い柱。◇田の字の間取りの場合、中央に立てる大事な太い柱を指すなど、どの柱を指すかはいろいろである。 **電柱[でんちゅう]** 建物に電線を引くための、路傍に立つコンクリートや丸太の柱。 **電信柱[でんしんばしら]** 「電柱」のやや古い言い方。 **円柱[えんちゅう]** 円い柱。「唐招提寺の金堂の~は、真ん中が少しふくらんでいる」 **角柱[かくちゅう]** 四角い柱。 **石柱[せきちゅう]** 石製の柱。 **鉄柱[てっちゅう]** 鉄製の柱。 **門柱[もんちゅう]** 門の両脇の柱。「表札は右側の~にかけたほうがいいのかな」 <997> ●建物を支えるもの→6804建てるm●建物の主な部分・部材 ●橋を支えるもの **橋桁[はしげた]** 橋脚と橋脚の間の、橋の上部を直接支えている部分。「~と橋の脚部が一体化した構造の橋をラーメン橋という」 **橋脚[きょうきゃく]** 橋台の間にあって、橋脚のように垂直に立って橋を支えている部分。 u 名詞の類:トコロ ●**支点[してん]**→4901動かすu # 5302 くわえる a 動詞の類 **銜[くわ]える** 口の中に物をはさんで持つ。「タバコを口に~」「肉をくわえた犬」◇「啣える」「咥える」とも書く。 **銜[くわ]え込[こ]む** しっかりくわえる。「犬がボールをくわえ込んで離さない」 **含[ふく]む** 口の中に物を入れて、かんだり飲んだりしないでそのままにしておく。「棟梁はロに何本かの釘を含んでおいて、次から次へと打ち込んでいった」 **頬張[ほおば]る** 頬がふくらむほど口いっぱいに食べ物を含む。「おにぎりを~」 h 名詞の類:コト・サマ ●**くわえタバコ**→0304吸うh k 名詞の類:モノ ●タバコやパイプ△0304吸うk ●馬にくわえさせる道具→6310乗るn●馬に乗るときに使うもの u 名詞の類:トコロ **嘴[くちばし]** 鳥の、かたく突き出した口。◇「口端に掛かる」「ロ」とも書く。 **嘴[くちばし]** くちばし。 ●**口[くち]**△1900言うn●ロ # 5303 抱く a 動詞の類 ●抱く **抱[だ]く** (自分にとってたいせつなものと考える)対象を、腕などを使って自分の体に密着させ離さないようにする。「赤ん坊を抱いた母親に席を譲る」「おびえる彼女をしっかりと~」「鳥が卵を~」 **抱[いだ]く** 腕の中に抱く。古風な言い方。「赤子をいだいてまどろむ」 **抱[だ]っこす**る** 赤ん坊や子供や小動物を抱くこと。「孫を~」 **抱[だ]き留[と]める** 自分のほうに向かって来た人や物を、胸に抱いてとどめる。「勢いよく飛びついてきた子供を抱き留めようとしたが、後ろにひっくりかえってしまった」 **抱[だ]き取[と]る** 赤ん坊などを抱き上げる。また、寝ている子供を抱き取ってベッドに横たえた」 **抱[だ]き寄[よ]せる** 自分のほうに引き寄せて抱く。「行方不明になっていた子供が見つかり、思わず抱き寄せた」 **抱[だ]き込[こ]む** おおうように腕の中に抱く。「廷吏に羽交い締めにされて、法廷を出る」 **抱[だ]き締[し]める** 腕に力を入れて離すまいと抱く。「恋人を強く~」 **抱[だ]き竦[すく]める** 強く抱き締めて身動きができないようにする。「息ができないほど強く抱きすくめられた」 **掻[か]き抱[いだ]く** 激しく、強く、いとおしむように、ひしと抱く。「わが子を~」 **抱擁[ほうよう]** 愛情を込めて、人を抱くこと。「頬ずり合わせて~する姿はいかにも幸せそうだった」 **抱[だ]き合[あ]う** 互いに抱く。「抱き合って優勝を喜んだ」 ●**抱[だ]き上[あ]げる**→6202上げるa●持ち上げる ●**抱[だ]きつく**→5900付くa●取りつく **抱[かか]える** 腕を曲げて体とのあいだにつくった空間に対象を入れて、支え持つ。「大きなかばんを~」「2人の子供を両わきにかかえて歩く」 **抱[だ]き抱[かか]える** 大きな対象を、腕と上半身を使って抱くようにして持つ。「大きなふろしき包みを胸に抱きかかえている」「けが人を~」 **引[ひ]っ抱[かか]える** 無造作にかかえる。「荷物を引っ抱えて急いで表に出た」 **抱[かか]え込[こ]む** 対象を両腕で囲い込むようにして、自分のほうに向かって持つ。「一斗樽をかかえ込んだはいいが持ち上がらない」「お気に入りのおもちゃをかかえ込んで離さない子」 **小脇[こわき]に抱[かか]える** ちょっと脇にはさんで持つ。「脱いだコートを~」 f 副詞の類 **横抱[よこだ]きに** 人や物を横向きにして、腕の中にかかえたりする様子。「借り物競走で、子供を〜して走る」 **後[うし]ろ抱[だ]きに** 後ろから抱く様子。「子供を~して敵にたった」 **緊[きん]と** 人や物を激しく、強く、いとおしむように、ひしと抱いたりする様子。「彼女は娘を奪われまいと〜かきいだいた」「今度は落とさないように〜握りしめた」◇「緊と」とも書く。 h 名詞の類:コト・サマ **抱卵[ほうらん]** 鳥が卵を抱くこと。「~の記録をつける」 **一抱[ひとかか]え** 両腕で抱えるほどの量であること。「〜ほどの大きな魚を釣った」 # 5304 背負う a 動詞の類 **背負[せお]う** 背中に人や物をくっつけて支え持つ。「赤ん坊を~」「かごを背負ってきのこ採りに出かける」 <998> **しょ[しょ]う** ランドセルやリュックなどを背負う。「ランドセルをしょった新1年生」◇ふつう物を背負う場合にいう。 **負[お]う** 背中に子供・かご・荷物などをくっつけて、肩や背中で支える。「~た子に教えられる(時には経験のない人に教えられることがある)」「人生は重荷を負って長い坂を行くがごとし」 **負[おぶ]う** 背中に人を乗せて支え持つ。「おばあさんをおぶって坂道を登った」◇東日本では「おぶう」というが、「おぶる」というところもある。 **負[お]んぶ** 人を背負うこと。「~してあげようか」 k 名詞の類:モノ **背負[しょ]い子[こ]** 木枠の下方にL字形に腕木をつけ、その腕木には、背中に当たる部分に縄を巻いて、背負って物を運ぶ道具。◇「せおいばしご」ともいう。 **背負[せお]い袋[ぶくろ]** つる草で編んだり、布で縫ったりした袋。口にひもを通して締め、そのひもを首にかけて背負う。◇中に物を入れ、背負って運ぶための、構造の簡単な袋状のもの全般をいうこともある。 **リュックサック** 登山などのときに荷物を入れて背負う、大きい袋。◇「ルックザック」ともいう。ドRucksack **リュック** 「リュックサック」の略。 **ザック** 登山用のリュックサック。ドSack **ナップザック** スキーやハイキングなどで用いる、布製の背負い袋。◆◇「ナップサック」ともいう。◆knapsack **デイパック** 日帰りハイキング用の小型のリュックサック。daypack **バックパック** 背に当たる部分にフレームのついた、宿泊用の荷物などを入れて背負うリュックサック。「~を背にして東南アジアの国々を訪ねまわる若者たちがふえている」◇これを背負って旅行したり野山を歩く人々を「バックパッカー」という。backpack **ランドセル** 小学生が教科書などを入れて通学用に背負うかばん。◇「オランダ語「ransel」の転。 **背嚢[はいのう]** 皮・ズックなどでできた荷物を入れて背負う袋。 **箙[えびら]** 武士が矢を入れて背負う武具。 **笈[おい]** 修験者や行脚僧が仏具や衣類を入れて背負った箱。脚がついていて、開き戸がある。 **負[おぶ]い紐[ひも]** 子供をおぶうときに用いるひも。◇「おんぶひも」ともいう。 u 名詞の類:トコロ **背中[せなか]** 人・動物の体の部位で、胸・腹の裏側。 **背[せい]** 背中。「眠っている子を~に負う」「馬の~」 **背面[はいめん]** 背中の側。 # 5305 担ぐ a 動詞の類 **担[かつ]ぐ** ものを肩にのせて支える。「30キロの米俵を~」 **担[にな]う** 物をかついで運ぶ。「肩にになった荷を~いで、雨にぬれて石ころだらけの道を歩む」◇「かつぐ」が肩にのせる動作に注目するのに対し、「になう」は「移動」を前提にする。 **肩車[かたぐるま]** 子供の両足を自分の両肩にまたがらせ、自分が立って歩くこと。「~してもらって花火を見た」 ●**担[かつ]ぎ上[あ]げる**→6202上げるa●ものを高いところに移す ●担ぎ込む・担ぎ出す△6200移すa●運ぶ●運び出す k 名詞の類:モノ **天秤棒[てんびんぼう]** 前後に荷物をつるしてになうための棒。◇「にない棒」ともいう。 **神輿[みこし]** 神社の祭りなどで、おおぜいの人々がかついでねり歩く、御神体がのった輿。▷お~・喧嘩~◇「しんよ」ともいう。「御輿」とも書くが、これは本来、天皇の乗る輿を敬っていう語。 **駕籠[かご]** 棒に箱状の物を吊り下げ、その中に人を座らせて、前後を2人の男がかつぐ。「~を舁かく」 ●担いで運ぶ道具→6200移すk●運ぶための道具 ●**長持[ながもち]**など→5603おさめるk●収納するためのもの ●**輿[こし]**△6310乗るk●昔の乗り物 s 名詞の類:ヒト **担[かつ]ぎ手[て]** 何かをかつぐ人。「みこしの〜を募集する」 **駕籠[かご]舁[か]き** 駕籠を早くことを職としている人。「~駕籠に乗らず」 **駕籠屋[かごや]** 「駕籠舁き」のぞんざいな言い方。 **雲助[くもすけ]** 法外な運賃を要求する、荒っぽいかごかき。◇「蜘蛛助」とも書く。語源ははっきりしないが、住所を定めず雲のようにさまよっているから、あるいは蜘蛛が網を張るように客を待っていることからという。 ●**担[かつ]ぎ屋[や]**→4210売るs●売る人 u 名詞の類:トコロ **肩[かた]** 人体の、首の下の左右に突き出た部分で、物をかつぐところ。 **肩先[かたさき]** 首からのびる肩の先端の(腕の最上部に続く)部分。「転倒し、~から地面に突っ込んだ」 **肩口[かたぐち]** 腕の最上部から肩にかけて続く部分。「~から袖口までの寸法を袖丈という」 **両肩[りょうけん]** 左右両方の肩。「夜になると〜がぱんぱんに張ってくる」 **双肩[そうけん]** 「両肩」のかたい言い方。「勝敗は君たちの〜にかかっている」 ●**怒[いか]り肩[がた]・撫[な]で肩[がた]**→0407見えるi●その他 <999> # 54 使う・操る(利用・操作) ## 5400 使う a 動詞の類 ●使う **使[つか]う** 人が何らかの目的をもって物事を役立つようにする。「通学にバスを〜」「相手チームは足を使って攻めてきた」「居留守を~」「仮病を~」「あの手この手を~」◇「遣う」とも書く。 **用[もち]いる** その機能や能力などを認めて、役立つように使う。「床柱に桜を〜」「新しい訴訟法を〜」「奇襲戦法を〜」◇「お金を用いる」とは言わないように、消費物は対象としない。 **働[はたら]かせる** 備わった機能や能力を発揮させる。「想像力を〜」「想像力を働かせればすぐわかるだろう」 **働[はたら]かす** 「働かせる」の、より口語的な言い方。「右脳を~」 **使用[しよう]** 物・場所などを使うこと。「新しい橋を使用する」「マイクを〜する」「次回の打ち合わせには大会議室を〜します」▷~期間・~済み・~前・~後・~権・~言語・~者・~中・~法・~料・~量◇対象となるのは、材料・薬品・規準・道具・場所などで、消費物や人の意識などは対象にならない。 **振[ふる]う** もっている力などを、存分に使う。「権力を存分に~」「暴力を~」「料理の腕を存分に振るった」 **訴[うった]える** 物事を解決するために、ある力を手段に用いる。「大国が武力に〜のは、力の強い子供が腕力に〜のと似てはいまいか」 **行使[こうし]** 力や権力を用いること。「1票の権利を〜する」 **発動[はつどう]** 法的権力・権限などを行使すること。「国権の〜たる戦争」「警察権を発動して紛争を鎮圧する」 **利用[りよう]** 役立つようにうまく用いること。「図書館を〜する」「電車とバスを〜して旅をする」「休暇を〜して帰省する」「コネを〜する」▷廃物~・~価値・~法 **利[り]する** 人が有利な条件や物を生かしてうまく用いること。「弱点を〜」「利す」ともいう。 **出[だ]しに使[つか]う** 自分の都合のよいように、人を利用する。「子供を出しに使って、店の仕事を私に押しつけて遊びに行くなんで」◇「出しにする」ともいう。 **踏[ふ]み台[だい]にす[す]る** 人を目的達成の手段として一時的に利用する。「親友まで踏み台にしてのし上がった」 ●利かせる **利[き]かせる** 効果が十分に発揮されるように使う。「もう少し塩を利かせたほうが味がしまると思います」 **利[き]かす** 「利かせる」の、より口語的な言い方。「わさびを利かせすぎて涙が出た」 **物[もの]を言[い]わせる** 金・腕力などを使って、一気に有利な状況を作り出す。「最後は金に物を言わせて了解を取りつけた」 **顔[かお]を利[き]かせる** 顔が知られていることを利用して、特別の便宜を図らせる。「彼が顔を利かせると、たいていのことはうまくいく」「彼のはとうとう彼の顔を利かせてまるく収めた」 ●**睨[にら]みを利[き]かせる**→4704とめるa●その他 ●役立てる **役立[やくだ]てる** 何かをある目的のために有効に働かせる。「調査研究に〜」 **振[ふ]り向[む]ける** 本来ある目的に使うほどにはならないものを、別の目的に転用して役立てる。「家の購入資金を学資へ~」 **用[よう]に供[きょう]する** 役立つように差し出す。「遺体を解剖の用に供する」 **実用[じつよう]に供[きょう]する** 実際に役立つようにする。「~にはまだまだ時間がかかる」 **供用[きょうよう]** ある目的のために、多くの人が使えるようにすること。「公有地を市民のための公園に〜する」 **生[い]かす** もっている性質や状況を効果的に使いこなす。「素材の持ち味を生かす」「経験を生かした助言をする」◇「活かす」とも書く。 **資[し]する** (より高い価値の形成に)役立つこと。「学問の発展に〜ところは大きい」◇「資す」ともいう。 **便[べん]する** 便利に役立つようにする。「研究に〜する」「交通の便がいい」「~条件が整う」◇「便す」ともいう。 ●活用する **活用[かつよう]** そのものがもっている価値を十分生かして用いること。「図書館をできる限り~する」 **善用[ぜんよう]** よい用い方をすること。「与えられた権利を〜する」⇔悪用 **運用[うんよう]** 物や金銭などをうまく用いること。「資金をうまく~して利益をあげた」 **運転[うんてん]** 金銭などをうまく動かすこと。「予備費としてとっておいた金を〜して急場をしのぐ」▷~資金 **使[つか]い熟[こな]す** 十分に習熟し、うまく使う。「パソコンを〜」 **駆使[くし]** (知的な)能力を思うように使いこなすこと。「外国語を〜して仕事をする」「想像力を~する」 ●悪く用いる **悪用[あくよう]** 悪い用い方をすること。「権力の座を〜する」⇔善用 **濫用[らんよう]** 度を過ごしてむやみやたらに用いること。「鎮痛剤を〜するのはよくない」▷職権~◇「濫用」とも書く。 **私用[しよう]** 公のものを個人の用事のために用いること。「会社の備品を〜してはならない」 **誤用[ごよう]** 本来の使い方とは違う、誤った使い方をすること。「言葉は〜されているうちになじんできて、 <1000> そちらのほうが正しくなってしまうことがよくある」 ●**盗用[とうよう]**する→4612盗むa●あるものを盗む ●変えて用いる **転用[てんよう]** 他の用い方に変えて用いること。「農地を宅地に〜する」 **流用[りゅうよう]** 金品を、本来の用途や目的とは違うことに用いること。「公金を〜する」「写真を〜する」◇「転用」に比べると、よくないことに用いることにいう傾向がある。 **移用[いよう]** 予算の経費を、他の部局や費目に移して、相互に融通しあうこと。「国会の議決を経た場合に限り、予算を~することができる」 **代用[だいよう]** 本来のものがないときに、似たものを用いて間に合わせに使うこと。「花瓶がなかったので牛乳瓶で〜した」▷~食・~教員 **逆用[ぎゃくよう]** それとは反対の目的に利用すること。「相手陣営の批判を〜して、彼らを守旧派と決めつける」 ●専用・共用 **自用[じよう]** 1つのものを、ある人が自分専用で用いること。「建物の一部を貸し、一部を〜に供する」 **専用[せんよう]** ①あるものを、ある特定の目的だけのために用いること。「女性が〜する車両」②特定のものだけを用いること。「国産品を〜する」 **占用[せんよう]** 特定の人が土地や道路などを独占して用いること。「海岸の一部を〜して海の家を開く」 **共用[きょうよう]** 1つのものを2人以上の者がいっしょに用いること。「以前は夫婦で1台のワープロを〜していた住宅が少なくなかった」 ●併用・兼用 **使[つか]い分[わ]ける** 相手や目的などの違いに合わせて使う。「敬語は~必要がある」「相手を見て応援態度を~」「3ヵ国語を巧みに~」 **使[つか]い分[わ]け** 2つ以上のものを必要や目的に応じて異なる使い方をしたり、2つ以上の同種のものを必要や目的によって区別して使うこと。「『さわる』と『触れる』の〜を記述する」 **併用[へいよう]** 2つ以上のものをいっしょに用いること。「薬の~は避けるべきだ」 **両用[りょうよう]** ①1つのものを2つのことに用いること。「ゲーム機にも軍用機器にも〜できる技術」②両方のものを用いること。「ファックスとメールを〜して情報をやりとりする」 **兼用[けんよう]** 1つのものを2つ以上のことに兼ねて用いること。「書斎を客間と〜する」 **混用[こんよう]** 違う種類のものを混ぜて用いること。「日本語と英語を〜して話す」 ●多く用いる **飽[あ]かす** (「・・・に飽かして」の形で)あるにまかせて存分に使う。「あの美術収集家は金に飽かして世界の名画を収集したそうだ」「暇に飽かして古今東西の名作を読みあさる」 **多用[たよう]** 多く用いること。「一度の演説に同じ言葉を〜するのは、名文とはいえない」「薬を〜する」 **頻用[ひんよう]** 何回も繰り返し用いること。「擬人法を〜する詩」 **常用[じょうよう]** 毎日のように続けて用いること。「このペンは〜しているので、予備を1本買っておく」「睡眠薬を〜する」▷~者 ●愛用する **愛用[あいよう]** 気に入っていつも用いること。「〜しているパイプ」▷~者 **賞用[しょうよう]** よい物をほめたたえて用いること。「織部焼が〜したと言い伝えのある茶器」 ●使い込む **使[つか]い込[こ]む** よく使って慣れる。「よく使い込んだ道具から名作が生まれる」 **使[つか]いこなす** 存分にうまく使えるようにする。「パソコンは〜のに時間がかかる」 **使[つか]い慣[な]れる** よく使って慣れている。「使い慣れた万年筆のほうが書きやすい」 **使[つか]い古[ふる]す** ぼろぼろになるまでよく使う。「使い古した辞書」 ●続けて用いる **連用[れんよう]** 続けて用いること。「薬を〜する」 **使[つか]い回[まわ]す** 1つのものを何人かで順々に使う。「剣道の防具を皆で〜」「きょうだいでかばんを~」 **使[つか]い回[まわ]し** 使い回すこと。「注射針を〜してはならない」 **再使用[さいしよう]** 一度使った物を再び使うこと。「牛乳瓶を〜する」 **再利用[さいりよう]** 一度使って不用になった物を再び何かの役に立つように用いること。「不用になった紙を〜する」 **リサイクル** 不用品などを資源として再利用すること。「空き缶を〜することによって資源の涸渇を防ぐ」recycle ●借用する **借用[しゃくよう]** 人の物や金銭などを借りて用いること。「休憩室を〜する」「金5万円也、確かに〜いたしました」「用語をドイツ語から〜する」▷~語・~書・~証書 **引[ひ]く** 他の書物などから、例として言葉をあげること。「ことわざを引いてわかりやすく話す」 **引用[いんよう]** 自分の文章や話に、他の人の言葉を用いること。「聖書の言葉を〜する」▷~句・~符・~文 **援用[えんよう]** 自説が妥当であることを示すための助けとして、他の人の考え方や他の人が示した事実などを引用すること。「有利なデータを〜する」 **援引[えんいん]** 自説の証拠として、文献や事例を引用すること。「さまざまな論拠を〜して論じる」 ●適用する **適用[てきよう]** 法律や規則などを、実際の具体的事例にあてはめて、用いること。「新法を〜して違法な取引を規制する」 **応用[おうよう]** 知識や原理などを実際の事柄にあてはめて、生かして用いること。「国語に関する施策に言語学の知識を〜する」▷~力・~問題・~化学・~数学・~物理学 <1001> **準用[じゅんよう]** 図類似のことがらに当てはめて用いること。説明やきまりなどを、本来の対象と共通性のある事例や対象にもあてはめて適用すること。「学部学生の規定を大学院生にも〜する」 **充用[じゅうよう]** 図足りないところにあてはめて用いること。「予備費を食費の不足分に〜する」 ●その他 **試用[しよう]** 試しに用いること。「化粧品を〜する」▷~期間 **汎用[はんよう]** 1つのものを、いろいろな方面に用いること。「さまざまな電子機器に〜されている技術」 **乗用[じょうよう]** 乗るために用いること。「このエレベーターは、仕事以外に〜してはならない」 **内用[ないよう]** 薬を体内に取り込むために飲んで用いること。▷~薬◇内服以外の用い方でないことを明確にした言い方。 **外用[がいよう]** 薬を体の外部に塗ったり貼ったりして用いること。▷~薬⇔内用 ●**飲用[いんよう]・服用[ふくよう]**→0303飲むa●飲む●茶・薬などを飲む d 形容動詞の類 **専用[せんよう]の** ①ある特定の目的だけに使うものである様子。「ファクシミリとの~紙」⇔兼用②ある特定の人だけが使うように限定されたものである様子。「居住者~の駐車場」⇌共用 **兼用[けんよう]の** 2つ以上の目的を兼ねて使えるものである様子。「電話とファクシミリ~の回線」▷晴雨~・男女~⇔専用 **両用[りょうよう]の** 2つの目的に使えるものである様子。「水陸〜の車」「遠近〜の眼鏡」 **共用[きょうよう]の** 2人以上の人が共同で使えるものである様子。「バス・トイレ〜のアパート」▷~部分⇔専用 **二人用[ににんよう]の** 2人で使うものである様子。「~のテント」◇使う人数が3人の場合は「3人用」、4人で使うものの場合は「4人用」というように、使う人数によって「○人用」という。 **男[おとこ]用[よう]の** 男性が使うものである様子。「〜のトイレ」◇「紳士用」ともいう。 **女[おんな]用[よう]の** 女性が使うものである様子。「〜の化粧品」◇「婦人用」ともいい、改まった言い方で「婦人用」ともいう。 **大人用[おとなよう]の** 大人が使うものである様子。「〜のズボン」 **子供用[こどもよう]の** 子供が使うものである様子。「〜の自転車」 **汎用[はんよう]の** 広くいろいろなものに使える様子。「テレビ専用のものではなく、〜のリモコンを購入する」▷~機械・~コンピューター・~モーター・~樹脂 **汎用的[はんようてき]な** 広くいろいろなことに使える可能性がある様子。「〜なデータベースシステム」 **多機能[たきのう]の** 多くの機能を兼ねている様子。「〜なワープロ」 **リバーシブルの** 洋服やポスターなどで、裏と表の区別がなく、どちらも表として使える様子。「~のコートは便利だ」▶reversible **特用[とくよう]の** 特定の目的のために用いる様子。▷~作物(商品作物として販売するために植えるタバコ・くわ・綿などの作物) **必用[ひつよう]の** 必ず用いるものである様子。「マークシートにはHBの鉛筆を〜のこと」 **公用[こうよう]の** 国家や自治体が用いるものである様子。▷~車・~文 **官用[かんよう]の** 官庁が用いるものである様子。▷~語 **私用[しよう]の** 公用・社用などに対して、その個人が用いるためのものである様子。「ビジネスでも遠距離の移動には〜のジェット機を使う」▷~車 **自家用[じかよう]の** 自分の家で用いるものである様子。「~のパンを焼く」▷~車 **社用[しゃよう]の** 会社のために用いるものである様子。「~の車を借りて旅行する」▷~車 **商用[しょうよう]の** 商売のために用いるものである様子。 **営業用[えいぎょうよう]の** 営業のために用いるものである様子。「客の前で〜の笑顔をふりまく」 **軍用[ぐんよう]の** 軍隊で用いるものである様子。「~施設を使わせてもらう」▷~機・~金・~犬・~道路 **実用[じつよう]の** 実際に用いて役立つものである様子。「〜になる外国語を習う」▷~記事・~化・~書・~新案・~性・~品・~文・~向き **日用[にちよう]の** 毎日の生活に用いるものである様子。「~の雑貨を買いにいく」▷~品 **当用[とうよう]の** そのときに、必要な場合に用いるものである様子。「~の道具だけ持っていく」 **愛用[あいよう]の** 気に入っていて、いつも用いる様子。「~の万年筆で署名をする」 **常用[じょうよう]の** 毎日のように用いて用いるものである様子。「〜の薬を飲みすぎた」 **非常用[ひじょうよう]の** いざというときの間に合わせに備えてあるものである様子。「〜の食糧を確保する」▷~出入り口 **客用[きゃくよう]の** 客のために用いるものである様子。 **灯用[とうよう]の** 灯火のために用いるものである様子。 **食用[しょくよう]の** 食べるために用いるものである様子。「最近は〜の花が増えた」▷~油・~蛙*~蝸牛*・~菊・~菌・~作物・~色素 **肉用[にくよう]の** ①食用の肉をとるために飼う様子。▷~種②食用の肉を切ったり、調理・保存したりする道具である様子。「~のナイフ」「~の冷蔵庫」 **役用[えきよう]の** 労役のために用いる動物である様子。▷~種・~牛 **薬用[やくよう]の** 薬として用いるものである様子。▷~酒・~植物・~石鹸 **浴用[よくよう]の** 入浴のために用いるものである様子。「~タオル」 <1002> **乗用[じょうよう]の** 乗るために用いるものである様子。▷~車 **舶用[はくよう]の** 船舶のために用いるものである様子。「~機関」 ●**遺愛[いあい]の**→9604残るd●残っている物事である様子 h 名詞の類:コト・サマ ●使い方 **使[つか]い方[かた]** 物や人をどのように使うか。「包丁の正しい~」「言葉の~が上品な女性」 **用[もち]い方[かた]** 用いるときのやり方。「比喩の〜が独特だ」 **使用法[しようほう]** 使用のしかた。「~を書いた説明書」 **仕様[しよう]** 機械などの用途・使い方・内容。「以前のモデルと大きさは同じだが中身の~が大きく違う」▷~書◇「仕」はあて字。 **使[つか]い様[ざま]** 使うときのやり方。「包丁は~で切れ味が違う」「使い方」に比べてやや古風な言い方。 **手捌[てさば]き** 道具を使うときの、手の巧みな使い方。「~が鮮やかだ」 **足捌[あしさば]き** (スポーツにおいて)基本となる足の動き方や使い方。「〜がへただと技もぎこちないものになってしまう」 **フットワーク** 「足捌き」の洋語的表現。「ボクシングはパンチ力よりも~が大切だ」footwork **用法[ようほう]** 「用い方」の、かたい言い方。「不定詞の〜」◇言葉の用い方についていうことが多い。 **正用[せいよう]** 正しい用法。⇌誤用 **誤用[ごよう]** 誤った用法。「言葉の~を正す」←正用 **慣用[かんよう]** その社会で習慣として用いてきている言葉の正しい用い方。▷~句・~語・~上・~読み **行文[こうぶん]** 文章がつづられている具合。「近来めったに見かけない、雄勁な〜の美しさが受賞の理由だった」 ●**言葉遣[ことばづか]い**→1912話すi●話のしかた ●**用字[ようじ]**△2201書くh●決められた書き方 ●使い道 **使[つか]い道[みち]** 物や金銭・時間・労力・能力などをどのような目的でどう使うかということ。「もらったお金の~に困る」「新入社員の~を考える」「使い途」とも書く。 **用途[ようと]** 物や金銭をどのような目的でどう用いるかという、その使い道。「~が広い」 **使途[しと]** 金銭や物の使い道。特に、金銭の使い道にいう。「~のわからない金は受け取らない」▷~不明金 ●使う量 **使用量[しようりょう]** 物を使用する量。「上水道の~を調べる」▷電力~ **用量[ようりょう]** 薬などの定められた使用量。「~を守って服用する」 ●その他 **他用[たよう]** 他のことに用いること。「~に供する」「~は禁止します」 **使[つか]い所[どころ]** 金銭や人の能力などの効果的な使い方。「~に注意する」 **使[つか]い勝手[がって]** 使うときの便利さ。「~のよい台所」 ●**使[つか]い初[はじ]め**→9000始まるh●初めてのこと k 名詞の類:モノ ●道具 **道具[どうぐ]** 日常生活に使う物、調理に使う物、また、作業や仕事に使うのこぎり・かんななど、多く手で使う、比較的操作が簡単な物。▷所帯~・家財~・炊事~・掃除~・大工~・茶~・釣り~・~箱・古~ **器具[きぐ]** 日常生活で使用する(特に、(主として電気やガスなどのエネルギーを活用するための)比較的簡単な構造の機械や道具。▷照明~・電気〜・ガス~・暖房~・調理~・医療~・健康~ **器物[きぶつ]** 図形・かたち、大きさ・材質のいろいろな用途をもつ諸道具の総称。「古代の~」「酔って暴れて交番の窓ガラスを割り、~損壊の罪に問われた」 **器械[きかい]** 動力を用いずに利用する、比較的構造が単純で規模が小さい機械。▷光学~・~体操 **用具[ようぐ]** 何かをするときに用いる道具。▷運動~・学習~・筆記~・洗面~ **工具[こうぐ]** ねじまわし・スパナなど、工作、特に機械工作に用いる道具。▷電動~ **農具[のうぐ]** 農業に用いる道具。くわ・すきなど。 **民具[みんぐ]** 庶民が、日常生活の中で作り出し、使ってきた(伝統的な)道具。「ぜいたくではないけれど、〜には平明で機能的な美しさがある」 **家具[かぐ]** 部屋に置いたり、作りつけにしたりする道具。テーブル・いす・たんすなど。▷収納~ **調度[ちょうど]** 部屋の中で日常的に使う道具や、(小さめの)家具。▷~品・家具~ **指[さ]し物[もの]** 板材を組み合わせて作る家具や器具。▷~師 **什器[じゅうき]** ふだん家庭で使う調度・道具類。 **塗[ぬ]り物[もの]** 漆を塗った器物。 **漆器[しっき]** 「塗り物」のかたい言い方。 **金物[かなもの]** ①黄金製の器物。②金属製の器物。 **銀器[ぎんき]** 銀製の器物。 ●**文房具[ぶんぼうぐ]**→2201書くk●筆記用具 ●**教具[きょうぐ]・教材[きょうざい]**→2102教えるk●教具・教材など ●**機械[きかい]**→4901動かすk●機械 ●**愛機[あいき]**→0603好むk ●ある目的で使うもの **用品[ようひん]** 何かをするときに用いる品物。▷スポーツ~・事務~ **日用品[にちようひん]** 日常生活のために使うこまごました品物。 **雑貨[ざっか]** さまざまなこまごまとした日用品。▷輸入~ <1003> **荒物[あらもの]** ほうき・ざる・バケツなど家庭用の日用品。「~を扱う店」 **小間物[こまもの]** 化粧品・装身具などのこまごまとした品物。「~を商う」◇もと「こまごました品物」の意。 **学用品[がくようひん]** ノート・筆入れ・下敷き・ランドセルやかばんなど、学校に通い、勉強するのに必要な品物。 **用水[ようすい]** 何らかの目的で使うための水。▷防火~・~池・~井戸・~権・~堀・~路 ●**筆記用具[ひっきようぐ]・用紙[ようし]・用箋[ようせん]・用筆[ようひつ]**→2201書くk・m ●**用材[ようざい]**→6804建てるm●建てるための材料 ●**代用品[だいようひん]**→9304かわるk ●石器など **石器[せっき]** 石でつくられた道具。▷~時代 **鉄器[てっき]** 鉄でつくられた道具。▷~時代 **銅器[どうき]** 銅でつくられた道具。▷~時代 **青銅器[せいどうき]** 銅と錫の合金でつくられた道具。▷~時代 ●用語 **用語[ようご]** ある分野で用いられる語。▷音楽〜・学術〜・専門~ **公用語[こうようご]** 一つの国や社会で、意志の伝達のために用いることが認められた言語。 **慣用語[かんようご]** 社会一般で決まり文句として使われるあいさつことば(こんにちは・ごきげんようなど)や、ある限られた社会で用いる語(ネタ・デカなど)。 **慣用句[かんようく]** 2つ以上の語からできていて、語が本来もつ意味とは別に、全体として決まった特別の意味をもつようになり、決まり文句として用いる言葉。「目から鱗が落ちる」「飛んで火に入る夏の虫」など。 **イディオム** 「慣用句」の洋語的表現。▶idiom ●**専門用語[せんもんようご]**→1900言うm●言葉の種類 ●**使[つか]い古[ふる]し**→8800古いk●使い古されたもの ●**用例[ようれい]**→1511比べるk●言葉の例 s 名詞の類:ヒト **使[つか]い手[て]** 道具を使う人。特に、剣の達人。「道具はよいが、〜が悪い」◇「遣い手」とも書く。 **使用者[しようしゃ]** 物を使用する人。「体育館の~は後かたづけをすること」 **利用者[りようしゃ]** 利用する人。「図書館の〜が増えた」 **利用客[りようきゃく]** 利用する客。「~の便を図る」 **ユーザー** 商品を購入して使う人。▷~車▶user **常用者[じょうようしゃ]** いつも常用している人。「鎮痛薬の〜は、内臓を痛めることが多い」 **愛用者[あいようしゃ]** 気に入って使い続けている人。「この辞書の〜は1000万人に達した」 u 名詞の類:トコロ **用地[ようち]** 特定の目的のために用いる土地。「~を買収する」▷工場~・住宅~ ●**敷地[しきち]**など→6804建てるu # 5401 操る a 動詞の類 **操[あやつ]る** 人・道具・機械・乗り物などを巧みに動かす。「人形を~」「舟を〜」「ドイツ語を巧みに~」◇じょうずかへたかを問題にしないのが「扱う」だが、それに対して、「操る」は巧みであることをいう。 **遣[つか]う** 人形や動物などを、思いどおりに操る。「文楽の人形を〜」「猿をつかって盗みを働く」◇「使う」とも書く。 **操作[そうさ]** 道具や機械などを操ること。「この機械を〜するには熟練を要する」▷遠隔~・リモコン~◇人については「操る」とはいうが、「操作する」とはいわない。なお、自分の都合のよいように事柄に手を加えて変えることをもいう。 **操縦[そうじゅう]** 人や乗り物、特に飛行機を自由に操ること。「グライダーを〜する」▷~桿・~法 **切[き]る** ハンドルを左右に回して進行方向を変える。「前方に船影らしきものを認め、右舷に舵を切った」「そんなに急にハンドルを切ったら危険だ」 **切[き]り返[かえ]す** (多く自動車のハンドル操作で)切ったハンドルを元に戻したり、反対方向に操作したりする。「車庫入れがうまくいかず、何度もハンドルを切り返した」 **運転[うんてん]** 機械や、機械で動く乗り物を動かす(こと)。「この機会に車の〜を習う」▷安全~・~手・~士・~者・~席・~免許・〜時間・〜技術・〜経歴・〜記録・〜日誌・居眠り~・飲酒~・~系統・~台・~免許 **試運転[しうんてん]** 機械などを本格的に運転する前に、試しに運転すること。「新幹線電車や汽車を配備するために〜する」 **操車[そうしゃ]** 汽車・電車などをあちこち動かすこと。「手際よく〜する」▷~係・~場 **舵[かじ]を取[と]る** 舵を操って船を動かす。「潮流に流されないよう懸命に~」◇人が方向を誤らないように導く意で用いることが多い。 **操舵[そうだ]** 舵を取ること。「悪天候の中、慎重に〜する」 **操船[そうせん]** 船を操ること。「一等航海士が〜する」 **漕[こ]ぐ** ①オールや櫓で水をかいて、舟を動かす。「ボートをこいで岸につけた」②体を使って自転車やぶらんこを動かす。「自転車をゆっくりこいで海辺の町を行く」 **力漕[りきそう]** 力いっぱい舟をこぐこと。「〜した結果、入賞できた」 **棹差[さおさ]す** 舟を進めるためにさおで水の底を突く。「流れに~」 **突[つ]く** 弾力性のあるボールなどを、地面や床に勢いよく当てて、手元に戻ってくるようにはずませる(ことを繰り返す)。「バスケットボールを~」「まりを~」 **ドリブル** サッカーではボールを小さく蹴りながら、バスケットボールではボールを手で突きながら進むこと。「敵のバックスをかわし、ゴールに向かって~する」▷~シュートdribble <1004> **叩[たた]く** 機械のキーボードなどを、指で軽く打って操作する。「長時間キーボードを〜仕事で、腱鞘炎になった」 **打[う]つ** キーボードなどを軽く叩いて、文字や記号を入力する。「ワープロで打った原稿は読みやすい」 ●制御する **制御[せいぎょ]** 機械などを、目的とする状態を保つように、思いどおりの望ましい安定した状態にすること。「常に感情を〜して事に当たる」▷自動~・~装置◇「制禦」「制馭」とも書く。 **統御[とうぎょ]** 全体を掌握し、まとめて管理支配すること。「〜した全軍を〜することに失敗し、かなりの脱走者が出た」◇「統馭」とも書く。 **管制[かんせい]** (航空機の)事故や危険を防止するために、強制的に制御したり制限したりすること。「離着陸を注意深く~する」▷~塔 **コントロール** 「制御」「管制」の洋語的表現。「スピードを〜しながら山道を下る」▷〜タワー control **御[ぎょ]する** 人や馬を思いどおりに操る。「部下を〜術を心得ている」「名馬を〜」◇「ぎょす」ともいう。馬に関しては「馭する」とも書く。 **乗[の]り熟[こな]す** 乗り物を自在に操る。「じゃじゃ馬を〜少年」「大型バイクを~」 **踊[おど]らす** 人を操って、ある行動をするようにしむける。「彼は黒幕に踊らされているとも知らず、はかなやった」◇多く、受け身の形で用いる。 **陰[かげ]で糸[いと]を引[ひ]く** 糸で人形を操るように、背後に隠れて人を操る。「陰で糸を引いているやつがいる」◇「背後で糸を引く」「後ろで糸を引く」などともいう。 ●**手[て]なずける**→3600だますa●手なずける ●もてあそぶ **弄[もてあそ]ぶ** 物事を私利私欲のため、ほしいままに操る。「権力を~」◇「玩ぶ」「翫ぶ」とも書く。「言い逃れるために巧みに甘言を~」「弄す」ともいう。 **翻弄[ほんろう]** 自由に操ってもてあそぶこと。「年下の恋人の心をもてあそんだ」 **手玉[てだま]に取[と]る** まったく思いどおりに人を操る。「男を次々と~」 ●連れ回す **連[つ]れ回[まわ]す** 人をあちこちと連れて歩く。「よい客筋を紹介してやると、一日中都内を連れ回された」 **引[ひ]き回[まわ]す** 人をあちこちと連れ回す。「新入社員を社内を引き回して案内する」 **引[ひ]っ張[ぱ]り回[まわ]す** ①あちこちと人を連れ回す。「妻の買い物で、デパート内を引っ張り回された」②自分の思うままに人を操る。「あいつは、彼女に引っ張り回されている」 **引[ひ]き摺[ず]り回[まわ]す** 自分の都合や意向に従わせる。「女王の気まぐれにさんざん引きずり回されて、ほとほと手を焼いた」 c 形容詞の類 **御[ぎょ]し易[やす]い** 人を思うように操り動かすことが容易である様子。「~連中だ」 **扱[あつか]い易[やす]い** 人や物を、自分の思いどおりに使ったりするのが容易である様子。「おとなしい人間は~」 h 名詞の類:コト・サマ **リモートコントロール** 機械から離れたところから電波などによって機械を動かすこと。「ビルの警備は〜でやっています」remote control **リモコン** 「リモートコントロール」の略。▷~スイッチ **遠隔[えんかく]操作[そうさ]** 「リモートコントロール」の漢語的表現。「~ができなくなり、手動に切り替える」 **ラジコン** 電波によって、自動車や飛行機などを操縦すること。▷~カー・~飛行機◇「ラジオコントロール(radio control)」の略。無線によって操縦するおもちゃの自動車や飛行機などをもいう。 ●乗り物を操ること **ハンドル捌[さば]き** 自動車やオートバイなどのハンドルを操作する技量。「彼の~はさすがに年季が入っている」 **ハンドル操作[そうさ]** ハンドルを動かし操縦すること。「接触事故は彼の〜のミスが原因だった」 **漕艇[そうてい]** 競技用のボートをこぐこと。▷~競技・~場 **面舵[おもかじ]** 船の進行方向を右に向ける舵の取り方。▷~一杯 **取[と]り舵[かじ]** 船の進行方向を左に向ける舵の取り方。 **上[あ]げ舵[かじ]** 飛行機の機首を上げる舵の取り方。 **下[さ]げ舵[かじ]** 飛行機の機首を下げる舵の取り方。 k 名詞の類:モノ **マジックハンド** 遠隔操作で、人間の手のような動きで細かい作業をすることができる装置。◇和製洋語。マジック(magic)+ハンド(hand) ●**操[あやつ]り人形[にんぎょう]**→9213似せるm●人形 ●こぐもの **ボート** オールでこいで進む小舟。▶boat **カヌー** ①大木をくりぬいたり、フレームに獣皮・樹皮などを張るなどして作った小舟。②「①」に似せた競漕用の小型ボート。▷パドルで水をかいて進める。canoe **カヤック** ①あざらしなどの皮を張って作った小舟。②競技用のカヌーの一つで、両端に水搔きがついた櫂でこぐ舟。kayak **スカル** 左右のオールを1人でこぐ、競技用のある。scull **カッター** 軍艦や汽船に搭載する、オールでこぐボート。◇船首と船尾が切断されたような形をしているところからこの名がある。cutter **短艇[たんてい]** カッターやボートなどの小舟の総称。◇「端艇」とも書く。 ●**小舟[こぶね]**→6310乗るm●船 <1005> ●乗り物を操る部分 **ハンドル** 自動車・オートバイ・自転車などの進行方向を変えるために手などを使って動かす部分。「~を右に切る」▷~さばき・~操作・左~・右~handle **ステアリング** 自動車の進む方向を変える装置。特に、ハンドルの部分。「~をいっぱいに切る」▶steering **パワステ** 力をあまり入れなくても、ハンドルを軽く回すことができるようにしてあるステアリング。◇「パワーステアリング(power steering)」の略。 **クラッチ** 自動車の、エンジンの動力を車輪につないだり切ったりするための踏み板。「~を切って、ギアを3速に入れる」▷~ペダルclutch **アクセル** 自動車の速度を上げるための踏み板。▷〜ペダル◇「アクセレーター(accelerator)」から。 **スロットル** オートバイのハンドルの右側についている、回して速度を上げるための握り。「~を回してバイクを発進させる」◇本来は、内燃機関などの流体の流量を調節する弁の意。「スロットルグリップ(throttle grip)」ともいう。throttle **レバー** 機械や乗り物を操作するときに、引いたり押したりする棒。▶lever **ペダル** 自転車・自動車・ピアノなどの、足で踏んで操作する部分。 **操縦桿[そうじゅうかん]** 飛行機を操縦するためのレバー。「~を握る」 **櫂[かい]** 水をかいて舟を進めるための、水に入れる先の部分が平たくなった棒状の道具。 **オール** ボートの櫂。oar **パドル** カヌーの櫂。paddle **櫓[ろ]** 押したり引いたりして水をかき、和船を進めるための道具。 **棹[さお]** 舟を進めるために水底を突く棒。◇「竿」とも書く。 **舵[かじ]** 船の進行方向を変える装置。 **舵棒[かじぼう]** 人力車・荷車などを引くために前に突き出た長い棒。 **軛[くびき]** 牛馬の首の後ろにかける横木。その棒の先端に牛馬をつけて車を引かせる。 ●**ブレーキ**→4704とめるk●ブレーキ ●**ギア**など→7200変えるk●変速装置 s 名詞の類:ヒト **猛獣遣[もうじゅうつか]い** サーカスなどの見せ物で、ライオン・とらなどの猛獣を操り、芸をさせる人。 **蛇遣[へびつか]い** 見せ物として蛇を首に巻いたり、口に入れたりする芸を見せる人。 **人形遣[にんぎょうつか]い** 人形芝居の人形を操る人。 **操[あやつ]り師[し]** 人形を操る人。 **操[あやつ]り方[かた]** 操り師。◇人形浄瑠璃などで、音曲を担当する者に対していう。 **傀儡師[かいらいし]** 昔、操り人形を操った旅芸人。 **傀儡師[くぐつし]** 「くぐつし」の漢語的表現。 ●**忍術使[にんじゅつつか]い**→4500探すs●探る人 ●**魔法使[まほうつか]い**→9502怪しいt ●機械などを操作する人 **オペレーター** 機械を操作する人。「コンピューターの~」「電話の~」▶operator **交換手[こうかんしゅ]** かかってきた電話を通話の相手先につなぐ人。 **タイピスト** 職業としてタイプライターを打つ人。typist **キーパンチャー** コンピューターにデータを入力する人。key-puncher ●乗り物を操る人 **運転手[うんてんしゅ]** 仕事として乗り物を運転する人。 **運転者[うんてんしゃ]** 乗り物を運転する人。◇交通法規では「運転手」という語を使わず、「運転者」という。 **運転士[うんてんし]** 電車や船舶を運転する職業の人。 **機関士[きかんし]** 機関車を運転する人。 **ドライバー** 自動車を運転する人。「〜のマナーがよくない」▷オーナー~▶driver **ペーパードライバー** 実際は運転ができなかったり、ほとんど運転をしなかったりするが、運転の資格だけはある人。◇和製洋語。ペーパー(paper)+ドライバー(driver) **ライダー** 二輪車、特にオートバイを運転する人。▶rider **御者[ぎょしゃ]** 馬車の前部に乗って馬を操る人。◇「ぎょしゃ」ともいう。 **操縦士[そうじゅうし]** (仕事として)飛行機や船舶などを操縦する人。▷副~ **操縦者[そうじゅうしゃ]** 飛行機や船舶などを操縦する人。 **パイロット** 飛行機の操縦士。▷テスト~▶pilot **飛行士[ひこうし]** 飛行機を操縦する人。◇宇宙船の乗組員についても用いる。 **舵取[かじと]り** 船の舵を取る人。◇古い言い方。 **操舵手[そうだ しゅ]** 船の舵を操る人。 **舵手[だしゅ]** (競技用のボートの)舵を取る人。 **船頭[せんどう]** 舟を操る人。 **渡[わた]し守[もり]** 渡し船の船頭。「~が巧みに舟を岸につけた」 **漕[こ]ぎ手[て]** 舟をこぐ人。 **漕手[そうしゅ]** こぎ手。特に、競技用のボートのこぎ手。 **コックス** 競技用のボートの舵手。cox <1006> ●**船長[せんちょう]・機長[きちょう]**→6310乗るs ●**レーサー**→3702競うs●競う人 u 名詞の類:トコロ **運転席[うんてんせき]** 運転者が座って運転する席。 **操縦席[そうじゅうせき]** 操縦者が座って操縦する席。 **コックピット** 飛行機や競走用自動車などの操縦席。cockpit **操舵室[そうだ しつ]** 船の舵を取る部屋。 **船橋[せんきょう]** 操舵室をはじめとする、船の中央指揮所。 **艦橋[かんきょう]** 軍艦の船橋。 **ブリッジ** 「船橋」の洋語的表現。「船長は〜から号令をかけた」bridge **管制塔[かんせいとう]** 空港にある、航空機の離発着を管制するための設備を備えた塔。 **コントロールタワー** 「管制塔」の洋語的表現。 **操車場[そうしゃじょう]** 列車やバスなどの編成や入れ替えをする場所。 **ヤード** 「操車場」の洋語的表現。▶yard **貨物[かもつ]ヤード** 貨車の操車場。 # 5402 費やす a 動詞の類 ●費やす **費[つい]やす** 金銭・物品・労力・時間・言葉などを、ある目的のために使ってなくす。「千万言を費やしても言い尽くせない」「新ビル建設に多額の金と時間を費やした」 **使[つか]う** 金品・労力・時間などを費やす。「金を湯水のように~」「電気を無駄に〜」◇「遣う」とも書く。 **掛[か]ける** 金銭・時間・労力などを費やす。「子供の教育に金を~家庭が多くなった」「長い年月をかけて、橋はようやく完成した」 **弄[ろう]する** 時間や言葉を、いたずらに費やす。「言を~ばかりで内容空疎な議論」◇自分のすることは無駄ばかりであるという謙遜した表現にも使われる。 **消費[しょうひ]** 金銭・物品・労力・エネルギーなどを費やすこと。「エアコンは電気を大量に〜する」「生産と〜は表裏一体の関係にある」▷個人~・~税・~財・~高・~量・~者◇物質的な物について用いることが多い。 **消耗[しょうもう]** 物や体力・精神力などを使って、その分だけなくすこと。「長時間の運転は神経を〜するので参る」「体力の~を防ぐ」▷~戦(優劣がつかず、長びいて、兵や武器・弾薬の消耗のはなはだしい戦い)・~品◇「耗」の音は「こう」が正しいが、旁の「毛」から「もう」の慣用音を生じ、この音が定着した。 **使[つか]い込[こ]む** 予定の額以上の金銭を使う。「先週、競馬に金を使い込んでしまったから、今月は生活が苦しい」 ●尽くす **尽[つ]くす** 何かが残らなくなるまで、活動をしたり、すべてを働かせる。「全力を尽くして戦った」「議論を~」 **使[つか]い尽[つ]くす** あるだけのものを使ってしまう。「鉛筆を~」 **使[つか]い果[は]たす** あるだけのものを使ってしまう。「あり金を〜」「持ち時間を~」 **使[つか]い切[き]る** なくなるまで全部使ってしまう。「ティッシュペーパーは使いきってから買いなさい」「使いきれないほどたくさんノートをもらった」 **消尽[しょうじん]** 使い尽くすこと。「祝祭には過剰な〜がつきものだ」 ●**切[き]らす**△9805なくすa●なくす ●食い潰す **食[く]い潰[つぶ]す** 遊んで暮らし、財産を使い果たす。「彼はたった半年で遺産を食い潰したらしい」 **飲[の]み潰[つぶ]す** 毎日お酒を飲み、財産を使ってしまう。「親の遺産を飲み潰してしまった」 **蕩尽[とうじん]** 金銭を湯水のように使い果たしてしまうこと。「親から引き継いだ財産を〜する」 ●無駄に費やす **無駄遣[むだづか]い** 金銭・物品・時間などを無駄に使うこと。「電気を〜しないように気をつける」 **浪費[ろうひ]** 金銭・物品・時間・労力などを無駄に使うこと。「毎日会議で、時間を〜するばかりだ」▷~癖・~家◇「無駄遣い」よりも規模が大きい場合にいう。 **乱費[らんぴ]** 無分別に金銭や物などを費やすこと。「小遣いを〜するな」「濫費」とも書く。 **空費[くうひ]** 金銭・時間・労力などを、実り少なく、むなしく使うこと。「大事な時間を〜する」 **屋上[おくじょう]屋[おく]を架[か]す** 屋根の上にさらに屋根をかけるようなことをして、無駄を重ねる。「社長・会長がいるのに、さらに最高経営責任者とは、まさに~で、意思決定が遅れるだけだ」◇「屋下に屋を架す」ともいう。 **食[く]う** 機械・装置などが燃料・電気などのエネルギーをひどく消費する。「この機種は電気をよく〜」◇「喰う」とも書く。 ●**ロスする**→9805なくすa●損する ●時間を費やす **潰[つぶ]す** 時間を、何かをして過ごす。「開演までの時間を本屋で〜」 **道草[みちくさ]を食[く]う** 目的地へ行く途中で、途中余計なことをして時間を費やす。「学校帰りに〜子供が少なくなった」 ●弾む **弾[はず]む** チップ・代金・賞金・祝儀などを気前よく多めに出す。「チップをはずんでくれた」◇「勢む」とも書く。 **奮発[ふんぱつ]** 謝礼や買い物に、思いきって多額の金を使うこと。「謝礼を〜する」 **気張[きば]る** 気持ちをふるいたたせて多額の金を使う。「気張って外車を買う」 <1007> **叩[はた]く** 持っている金を全部出す。「有り金を叩いて馬券を買う」「財布を~」 **張[は]り込[こ]む** 奮発して、景気よく金銭をはずんで使う。「たまには張り込んでフルコースのフランス料理でも食べよう」 **散財[さんざい]** むやみに金銭を使う。「飲みたいけれど持ち合わせがないので、友人にかりて〜させてしまったね」 **散[さん]じる** 金銭をまき散らすように派手に使う。「もらった金を1円残らず散じてうさばらしをしてきた」◇「散ずる」ともいう。 **大盤振[おおばんぶ]る舞[ま]い** 人をもてなしたり、物を与えたりするときに、気前よく使うこと。「町内の人を集めて〜した」◇「大盤」はあて字。本来は「椀飯に振る舞い」で、「椀飯」は「椀に盛ってすすめる飯」「人をもてなすごちそう」の意。 **入[い]れ揚[あ]げる** 妓女や道楽など好きなことに夢中になって、大金を使う。「女に~」「かけごとに~」 ●つぎこむ **注[そそ]ぎ込[こ]む** あることに集中的に、多くの金銭や人を使う。「退職金を新しい商売に~」 **投[とう]じる** 事業などに金銭をつぎこむ。「新薬開発に巨額の資金を~」「投ずる」ともいう。 **投入[とうにゅう]** ある仕事を進めるために、資金や人などをつぎこむこと。「空港整備に国費を~する」「8回から抑えのエースを〜する」◇「投じる」に比べて、行為の目的がいっそうはっきりしている。 **投下[とうか]** 事業に資本を投じること。「ようやく〜された資金が動き出した」 **投資[とうし]** 利益を見込んで、事業や株式に資金を投じること。「教育関連事業に~する」「子供を大学にやるのも一種の〜だと思う」▷設備~・~信託・~家 **出資[しゅっし]** 事業や法人組織の経営に資金を出すこと。「新しい事業に〜する」「事業組合に〜する」▷~金・~者 **合資[ごうし]** 資本を出し合うこと。「友人と〜して会社を設立する」▷~会社 c 形容詞の類 **物惜[ものお]しみしない** 人に物や金品を与えたり、自分の時間や労力を人のために喜んで使う様子。「読んだ本を片端から友達にあげてしまうなんて、〜人だね」◇「物惜しみをしない」ともいう。 **気前[きまえ]が良い[い]** 金品に執着せず、すぐに差し出したりする様子。「祭りの寄付に10万円も出すとは~」◇「いい」は「よい」ともいう。 **金離[かねばな]れが良い[い]** けちけちしないで、気前よく金を出す様子。「~人と一緒に飲みにいくと得だ」◇「いい」は「よい」ともいう。 **金[かね]に糸目[いとめ]を付[つ]けない** 金を惜しまないで、いくらでも金を出す様子。「~から最高の料理を出してほしい」 d 形容動詞の類 **無駄[むだ]な** 金銭・物品・労力・時間・言葉などを、使うだけの効果や結果が得られないにもかかわらず使う様子。「お金を〜に使ってはいけない」「~をなくしてお金をためる」「~な努力」「そんなことをやるのは、時間の〜だ」「~のない文章」▷~遣い◇「無駄」はあて字。「空」の転かといわれる。「徒」とも書く。 **不経済[ふけいざい]な** 金銭を無駄に費やす様子。「電気のつけっぱなしは~だ」 f 副詞の類 **惜[お]し気[げ]も無[な]く** もったいない、惜しいと思わず、気前よく、にこやかに、金品などを使ったり差し出したりする様子。「~散財する」 **気前[きまえ]良[よ]く** 気前がよい様子。「~金を支払う」 **金[かね]に飽[あ]かして** あり余るほど金があるので、使いたいだけ使う様子。「〜ブランド品を買いあさる」 **湯水[ゆみず]の様[よう]に** まるで湯水のように、惜しげもなく大量に金を使う様子。「~使っているといつか後悔するよ」 h 名詞の類:コト・サマ ●金品を使うこと **金遣[かねづか]い** 金銭を使う程度。「~が荒い人」◇積極的に使う場合にいう。「金遣いが細かい」「金遣いがけちだ」とはいわない。 **金離[かねばな]れ** 金を出さなくてはならないときの出し方。「彼は〜がよい」「彼はけっこうけちで、めでたいことにも〜が悪い」◇金銭への執着から離れる意。 ●時間を使うこと **時間潰[じかんつぶ]し** 何かをして、所在なく過ごすこと。「~にパチンコ屋に入る」 **暇潰[ひまつぶ]し** 何かをして退屈な時間を過ごすこと。「~にトランプをする」 **退屈[たいくつ]凌[しの]ぎ** 退屈な時間を何かをしてまぎらすこと。「~に映画を見た」 **手慰[てなぐさ]み** することなくて、手先で何かして暇つぶしをすること。「扇子を開いたり閉じたりして〜にする」「~に絵手紙を始める」 **手遊[てすさ]び** 「てなぐさみ」の古風な言い方。「老後の〜に絵を描く」 ●その他 **使[つか]い出[で]** 物や金銭を使い始めること。「この洗剤は〜がある」◇「遣い出」とも書く。 **燃費[ねんぴ]** 燃料を消費する率。「~のよい車に乗る」 k 名詞の類:モノ ●小遣い **小遣[こづか]い** 親が子供に自由に使うことを許して与えたり、大人が生活費以外に娯楽費などとして持っている少額の金。「~をやる」▷~帳 **小遣[こづか]い銭[ぜに]** 「小遣い」の、やや古い言い方。 **ポケットマネー** 自由に使える自分の私的な金銭。「自腹を切って〜で支払う」pocket money ●費用 **費用[ひよう]** 何かをするときにかかる金銭。「家族旅行の~を計算する」 <1008> **経費[けいひ]** (公的に)何かをするのにかかる費用。「接待の~がかさむ」▷必要~◇会社や官公庁でかかる金のほか、私的にかかる金でも公的に取り扱われる場合などにはこの語が使われる。 **諸費[しょひ]** いろいろな費用。「~が高騰し、やむをえず値上げした」 **雑費[ざっぴ]** 大きな費目には入らないこまごまとした費用。▷諸~ **用度[ようど]** 「費用」の古い言い方。 **費[ひ]** 何かをするのにかかる費用。 **実費[じっぴ]** 実際にかかる(かかった)費用。「これとこれを合わせて2000円です」 **出費[しゅっぴ]** 何かをするために出す(出した)費用。「極力~を抑える」 **失費[しっぴ]** 無駄遣いをしたわけでもないのに出ていく費用。「なぜか〜がかさむ」 **出銭[しゅっせん]** 出ていく金。◇やや古い言い方。 **コスト** 商品を生産したり、何かの事業をしたりするのにかかる費用。「これだけの性能を考えるとその値段は安い」cost **掛[か]かり** 生活していくのにかかる費用。「新築した家のローンで、毎月の〜がふえて苦しい」▷諸~ **入[い]り費[ひ]** 生活していくのに必要な費用。「子供が大きくなって〜がかさむ」◇「入り」とも書く。 **巨費[きょひ]** 莫大な額の費用。「臨海部の開発に~を投じる」 ●公費・私費 **公費[こうひ]** 国や地方公共団体が出す費用。「〜で海外研修に参加する」 **国費[こくひ]** 国が出す費用。▷~留学生 **官費[かんぴ]** 「国費」の古い言い方。「〜で洋行する」 **社費[しゃひ]** 会社が負担する費用。「〜で支払う」 **私費[しひ]** 公的な金に頼らず、個人が負担する費用。▷~留学⇔公費 **自費[じひ]** 他人の金でなく、自分の金で支払う費用。「~で留学する」▷~出版 ●生活費 **生活費[せいかつひ]** 遊び・仕事でなく、生活していくのに必要な費用。「かけごとに凝って~にまで手をつける」 **生計費[せいけいひ]** 日々の暮らしにかかる全体的な費用。「標準家庭の〜の平均に関する調査結果が発表された」 **家計費[かけいひ]** 家計から支出してハイクに必要となる生活費。「日々の食費の支出を切りつめている」 **食費[しょくひ]** 食事をして生活していくために必要な費用。「就職したので家に〜を入れることにした」「生活費の中に占める〜の割合をエンゲル係数という」 **食[く]い扶持[ぶち]** 食うための費用。「むかしの〜をあてがわれる」◇古めかしい言い方。 **被服費[ひふくひ]** 生活していくための衣服にかかる費用。 **光熱費[こうねつひ]** 電気・ガス・石油などにかかる費用。 ●旅費 **旅費[りょひ]** 旅行をするのにかかる費用。▷出張~ **路用[ろよう]** 旅をするのにかかる費用。◇古い言い方。 **路銀[ろぎん]** 「路用」の、さらに古めかしい言い方。 ●さまざまな費用 **工費[こうひ]** 工事をするのにかかる費用。▷給~ **学費[がくひ]** 学校に通って勉強するためにかかる授業料・教科書代などの費用。 **学資[がくし]** 学校に通って勉強を続けていくために必要な、生活費を含めた費用。 **通信費[つうしんひ]** 手紙・電話など通信するためにかかる費用。 **交通費[こうつうひ]** 電車・飛行機・タクシー・バスなど、交通機関を利用するときにかかる費用。 **人件費[じんけんひ]** 給与・賞与・通勤交通費・福利厚生費・退職給付費用など、人の労働や人事に関わる費用の総称。⇔物件費 **物件費[ぶっけんひ]** 人件費以外の、消耗品費・光熱費・備品購入費・旅費・交際費・役務費など、消費的活動の経費。 **交際費[こうさいひ]** 知人などとのつきあいにかかる費用。 **接待費[せったいひ]** 多く仕事で、客をもてなすのにかかる費用。 **飲食費[いんしょくひ]** 飲食にかかる費用。特に、企業や法人組織が、接待や交際のうえで飲食のために支出する費用。 **歳費[さいひ]** 1年間に使われる費用。◇特に、国会議員に年間支払われる給与をいうことが多い。 **経常費[けいじょうひ]** 毎年決まってかかる費用。⇔臨時費 **臨時費[りんじひ]** 臨時にかかる費用。⇔経常費 **予備費[よびひ]** 特定の費目に割り振らないで、予備のために準備しておく費用。 **機密費[きみつひ]** 機密の事柄のために使われる費用。 **運動費[うんどうひ]** 政治的・社会的に、人々に働きかけるために使う費用。 **維持費[いじひ]** 設備・施設を使用できる状態に維持していくのにかかる費用。 **共益費[きょうえきひ]** マンションなどで共同利用の部分を維持するために各人が負担する費用。 **会費[かいひ]** 会を維持するため、会員が負担する費用。▷PTA~ **軍事費[ぐんじひ]** 軍事に使われる費用。 ●**料金[りょうきん]・代金[だいきん]**→4217払うm ●**借[か]り賃[ちん]**→4214借りるk●借り賃 ●無駄 **無駄[むだ]** 本来であれば使わなくともよかったであろう、金銭・労力・時間などのたいせつなもの。 <1009> 「公共工事はできるかぎり〜を出さないようにすべきだ」「彼は、〜のない明快な文章を書く」→d00無駄 **ロス** 本来の使い方ややり方よりもうまくなかったため、結果として生じた無駄。「先頭には立たず、日陰を選んで走り、エネルギーの〜を少なくした走りで初マラソンに優勝した」▷送電~loss ●無駄な費用 **無駄[むだ]銭[ぜに]** 無駄な出費。 **徒[あだ]金[がね]** 「これまでにつぎこんだ金はまったくの〜だ」◇「徒金」とも書く。「無駄」はあて字。 **捨[す]て金[がね]** 捨てたに等しいほど無駄に使ってしまった金。「〜になるかもしれないが希望は捨てない」 **捨[す]て銭[ぜに]** 「捨て金」の、やや古めかしい表現。 **死[し]に金[がね]** 使い方を誤ったり、使わずしまい込んだりして、役に立たない金。「〜にならぬよう、有効に使ってください」 **冗費[じょうひ]** 無駄な費用。 m 名詞の類:モノ **消耗品[しょうもうひん]** 紙・鉛筆など使うとなくなっていくもの。 **消費財[しょうひざい]** 衣服・食料・住宅など、個人的な必要を満たすために消費するもの。⇔生産財 **耐久[たいきゅう]消費財[しょうひざい]** 長い期間使えるもの。家具・機械・自動車など。 s 名詞の類:ヒト ●**消費者[しょうひしゃ]**→4212買うs # 5403 働かせる a 動詞の類 ●働かせる **働[はたら]かせる** 仕事を与えてそれに従事させる。「息子を工場で~」 **働[はたら]かす** 「働かせる」の、やや古い言い方。「子供を働かして、自分は遊んでばかりいた」 **使[つか]う** 命令して、あることをさせる。「下級生を使ってこまごましたいたずらをするなんて困ったやつだ」 **役[えき]する** 公共の仕事に人民を駆り出して労働させること。「人民を〜して城を築く」◇「役す」ともいう。 **使役[しえき]** 人を使って労働させること。「下僕を~する」 ●こき使う **扱[こ]き使[つか]う** くたくたになるまで激しく人を使う。「主人にこき使われる」 **追[お]い回[まわ]す** 休むひまもないほどこき使う。「雑用に追い回される」 **顎[あご]で使[つか]う** 高慢な態度で人を使う。「えらそうに部下を〜のよ、あの課長」 **鼻[はな]の先[さき]で使[つか]う** 「顎で使う」を強調したい方。「あんな男にあごの先で使われるなんて、がまんできない」 **酷使[こくし]** 苛酷に使うこと。「肉体を〜する重労働に耐える」◇人だけでなく、機械・道具などにもいう。 ●駆り出す **駆[か]り出[だ]す** 強いて人をある場所へ出ていかせたりして、何かの役目を与える。「盆踊りの手伝いに駆り出された」 **引[ひ]っ張[ぱ]り出[だ]す** あえて見込んで、表立った地位や役目につかせる。「町内会長に引っ張り出された」 **動員[どういん]** ある目的のために、人・物資を集めること。「手のすいている人をみな~して売り場に配置してほしい」「観客~数」▷学徒~ **総動員[そうどういん]** 全員を何かの目的のために駆り出すこと。「社員を〜して対応にあたった」 **徴用[ちょうよう]** 国家が国民を強制的に動員して労働に従事させること。「父は〜されて造船所で働いていた」 **徴発[ちょうはつ]** 戦争や事変などの非常事態のため、必要な物資・労力を得るために人々を強制的に駆り出すこと。「戦争が始まり、若者は〜されて戦地に赴いた」 ●**駆[か]り集[あつ]める**→6404集めるa●駆り集める h 名詞の類:コト・サマ **人使[ひとづか]い** 人の使い方。「うちの社長は〜が荒い」 **用兵[ようへい]** 戦いでの兵の使い方。「〜のよろしきを得て緒戦に勝利した」 q 名詞の類:イキモノ ●**家畜[かちく]**→0101育てるq●家畜 s 名詞の類:ヒト **使[つか]い** 何かをさせるためにそばに置いておく人。「これから〜をやりますので、よろしく」 **使[つか]い走[ばし]り** 人に命じられて使いに行く人。「つかいぱしり」「つかいっぱしり」ともいう。 ●**使者[ししゃ]**→6208送るs●使者 # 5404 雇う a 動詞の類 ●雇う **雇[やと]う** 金銭を払って働かせる。「市の経費で警備員を雇ってもらう」「車を雇って岬まで行った」◇「傭う」とも書く。 **雇用[こよう]** 人を継続的に雇うこと。「1年契約で~する」「~を促進する」▷~主・~者・被~者・臨時~・終身~◇「雇傭」とも書く。 **使[つか]う** 人を雇って仕事に従事させる。「あまりできのいい子じゃないが、使ってやってくれませんか」「昔はこの工場も活気があって、人を80人も使っていたんだ」 <1010> **使用者[しようしゃ]** 人を雇って働かせている人。▷~側◇「雇用」のほうが一般的。「使用人」「使用者」のように、複合語の構成要素として用いられることが多い。 **抱[かか]える** 人を雇って身辺で働かせる。「運転手を~身分になった」 **召[め]し使[つか]う** 身分の高い貴人が、雇った奉公人に身の回りの世話をさせる。「多くの家臣を~」 **召[め]し抱[かか]える** 家来として雇う。「大名に召し抱えられる」 ●雇い入れる **雇[やと]い入[い]れる** 人を雇って仲間の一員とする。「業務を拡大したので店員を~」 **採[と]る** 選んだうえで雇い入れる。「来年は新卒を20人~予定だ」 **採用[さいよう]** (社員として)採ること。「社員を〜する」▷~試験・~通知・中途~ **任用[にんよう]** 人を任命して使うこと。「外務職員に~する」▷~資格 ●取り立てる **用[もち]いる** 人を評価してある役目につける。「未経験者を優先して~」 **取[と]り立[た]てる** 多くの人の中から選んでよい地位につける。「候補者の中から~」 **起用[きよう]** 今まであまり認められていなかった人を用いること。「左投手をワンポイントとして〜する」「新人モデルをショーに〜する」 **抜擢[ばってき]** 特別に取り立てること。「異例の〜」「新人ながらセンスのよさでデザイナーとして〜された」▷大~◇「取り立てる」に比べて、多くの中から特別に選び出すという意がいっそう強い。 **登用[とうよう]** 人を高い地位や重要な役目に引き上げて働かせること。「人材を〜する」◇「登庸」とも書く。 **挙用[きょよう]** 「登用」の古い言い方。「枢要の地に~する」 **重用[ちょうよう]** 人を重く用いること。「若手を〜する」 **重用[じゅうよう]** 「重用」の、やや古い言い方。「時局の要請で、経験豊かな人材が〜される」 ●引き抜く **引[ひ]き抜[ぬ]く** 他の会社・チームに所属する優秀な人材を、好条件で誘ってそこをやめさせ、自分が所属する会社・チームなどに入れる。「ライバル会社の優秀な営業マンを~」 **引[ひ]き抜[ぬ]き** 引き抜くこと。「選手の〜はやるべきではない」 **ヘッドハント** 企業の中のすぐれた人材にねらいをつけ、引き抜くこと。「抜群の開発実績に目をつけられ〜された」headhunt **ヘッドハンティング** 「ヘッドハント」の、より一般的な言い方。「わが国でも〜が日常的におこなわれるようになった」headhunting **スカウト** スポーツ選手や芸能人などの有望な人材を、探し出したり引き抜いたりすること。「街角で〜されたというモデル」▷~マンscout h 名詞の類:コト・サマ ●雇うこと **雇[やと]い** 雇うこと。◇「傭い」とも書く。 **日雇[ひやと]い** 1日を単位として雇うこと。「〜の仕事」◇1ヵ月単位の場合は「月雇い」、1年単位の場合は「年雇い」という。 **臨時[りんじ]雇[やと]い** 必要なときだけ雇うこと。「~の労働者」◇忙しい季節だけ雇うことは「季節雇い」という。 **常雇[じょうやと]い** 長期の契約をして雇うこと。 **常用[じょうよう]** 常雇い。▷~労働者◇「常用」とも書く。 **終身[しゅうしん]雇用[こよう]** よほどのことがない限り、定年になるまでずっと雇用すること。「日本も〜が崩壊し、サラリーマンが安定した職業という時代ではない」◇日本の雇用制度の特色といわれてきた。 s 名詞の類:ヒト ●雇う人 **雇[やと]い主[ぬし]** 人を雇っている主人。 **使用者[し しようしゃ]** 人を雇って使っている者。 **雇用主[こようぬし]** 人を雇用している人。 **雇用者[こようしゃ]** 人を雇用している者。⇔被雇用者◇「雇用する者」の意で用いられるのが一般的だが、「雇用者と被雇用者」という文脈で、雇用する者と雇用される者を明確に区別する場合に、雇用する者の意で用いられる。 ●雇われる人 **雇[やと]い人[にん]** 雇われている人。◇雇い主のことを指すこともある。 **雇用者[こようしゃ]** 人に雇用されている者。 **被雇用者[ひこようしゃ]** 雇用されている者であることを明確にいう場合に用いられる、かたい言い方。⇔雇用者→03雇用者 **被用者[ひようしゃ]** 雇われて労働をしている人。◇「被傭者」とも書く。 **傭人[ようにん]** 雇われている人。◇「庸人」とも書く。 **雇員[こいん]** 官庁などで正規の職員の事務を補助するために雇われた人。 ●**傭兵[ようへい]**→3701戦うs●役割・所属などから見た兵 ●使用人 **使用人[しようにん]** 雇われて使われている人。◇小規模の商店などの被用者が主人に対して自分をへりくだって言う場合にもちいられる。 **奉公人[ほうこうにん]** 商家などで(住み込んで)働く人。◇古い言い方。 **下女[げじょ]** 他家に雇われ、炊事・洗濯・掃除・子守など家事一般をする女性。 **寺男[てらおとこ]** 寺に雇われて働く男性。「今度来た~は若いわりによく気がつく」 **下僕[げぼく]** 下働きの男性を指す、古風な言い方。 **下僕[しもべ]** 下働きの男性を指す、かたい言い方。 <1011> **従僕[じゅうぼく]** 貴人にそば近く仕えて雑用をする男性。 **家僕[かぼく]** 他家に雇われて下働きをする男性。 **老僕[ろうぼく]** 年取った下働きの男性。 **老婢[ろうひ]** 年取った下働きの女性。 **爺[じいや]** 主人やその子供の世話をする年取った男性の召し使い。「~や」と親しみを込めた言い方。呼びかけにも用いる。 **爺[じい]** 「じいや」の、ややぞんざいな言い方。「~をお供に連れていきなさい」 **婆[ばあや]** 主人やその子供の世話をする年取った女性の召し使い。「ばあ」と親しみを込めた言い方。呼びかけにも用いる。 **女中[じょちゅう]** 家の下働きの若い女性。親しみを込めた言い方。呼びかけにも用いる。 **召[め]し使[つか]い** 雇われて家の雑用をする人。 **小間使[こまづか]い** 雇われて主人の身の回りの雑用をする女性。 **下男[げなん]** 雇われて雑用をする男性。◇背景に身分社会を感じさせる言葉であり、現在は使われない。 **下女[げじょ]** 下働きとして雇われている女性。◇背景に身分社会を感じさせる言葉であり、現在は使われない。 **下女[はしため]** 下働きのために他家に雇われている女性。◇はなはだ古風な言い方。 ●**作男[さくおとこ]**→6813耕すs ●**子供の使用人**→8804幼いs●働く子供 ●**家政婦[かせいふ]**など→4303働くs●家事や雑務を職業とする人 ●**労使[ろうし]**△4303働くs●その他 ●引き抜く人 **スカウト** スカウトすることを職業としている人。「街角で〜に声をかけられる」scout **ヘッドハンター** すぐれた人材を見つけて、引き抜く仕事を仕事とする人。▶headhunter # 5405 役立つ a 動詞の類 ●役立つ **役立[やくだ]つ** 何かのために有効に働く。「日ごろの経験が~」 **役[やく]に立[た]つ** 役立つこと、より口語的な言い方。「この馬は〜動物だ」「私でお〜ととはありませんか」 **生[い]きる** 持っている性質や機能が有効に働く。「明治時代に作られた法律の中には、いまだに生きているものがあるそうだ」「留学時代の経験が、いまの仕事に生きている」◇「活きる」とも書く。 **間[ま]に合[あ]う** その場の用に役立つ。「工作の材料はこれで~」 **従[したが]える** 人を評価してある役目につける。「未経験者を優先して~」 **重宝[ちょうほう]** 使うと便利で、役立つこと。「この遠近両用眼鏡は~している」「調法」とも書く。 **使[つか]い道[みち]がある** 的確な用途に使えば役立つこと。「廃物でも~ものだ」 **使[つか]い物[もの]になる** 役に立つ。「今度の新人は社会人経験もあり、かなり〜そうだ」 **為[ため]になる** 役に立ったり利益になったりする。「今後の参考のために、ぜひ御意見をお聞かせください」 **寄与[きよ]する** 力を尽くしたり、何かを与えたりして役に立つこと。「演劇活動を通して地域社会の文化に~する」 **貢献[こうけん]** 社会やある物事の進展のために、役立つこと。「医学の進歩に~する」 **資[し]する** よい効果を与えること。「社会に〜ところが大きい」 **裨益[ひえき]** よい結果をもたらすのに役立つこと。「草の根レベルでの交流の拡大は、両国間の関係改善に〜するところまことに大である」◇「埤益」とも書く。 ●利く **利[き]く** 有効に働いて。よい結果があらわれる。「この自転車のブレーキはよく〜」「薬がきいてきた」◇薬などに関しては、多く「効く」と書く。 **発効[はっこう]** 法律・規則などが実効性をもちはじめること。「新法は4月1日から~する」 **効[こう]を奏[そう]する** ねらいどおりの結果をもたらす。「搦め手作戦(相手の弱点や物事の裏側をついた作戦)が効を奏して契約を獲得した」◇「功を奏する」とも書く。 **奏効[そうこう]** 効を奏すること。「説得が〜して会長を引き受けてもらうことができた」 **物[もの]を言[い]う** 十分にききめがあらわれる。「就職には3年間の留学がものをいった」 **潰[つぶ]しが利[き]く** 潜在的な経験や能力があるので、他の方面へ進んでもやっていける。「あいつは〜から心配ないよ」 **顔[かお]が利[き]く** 信用があるので優遇され、無理が通る。「この辺りでは〜」 **幅[はば]が利[き]く** 勢力があって、どこでも通用し、人に一目置かれる。「この店では〜のでいつも後払いだ」 **押[お]しが利[き]く** 無理な注文を承諾させる力がある。「~からこういう交渉にはうってつけだ」 ●通じる **通[つう]じる** 十分効果をあげることができる。「理屈は正しくても世間では通じない」◇「通ずる」ともいう。 **通[とお]る** みなが認め、有効に機能する。「そんな言い分は通らないぞ」 **通用[つうよう]** 世間で有効に機能すること。「本場では彼程度の才能では〜しない」 ●助かる **助[たす]かる** 労力・出費などが少なくてすみ、楽に事ができること。「手伝ってもらって本当に助かった」「物価が下がって家計が~」 ●役立たない結果になる **失効[しっこう]** 期限が切れるなどして、資格・権利・効力などを失うこと。「更新手続きをしないと免許が〜する」 <1012> **無[む]になる** それまでした努力や苦労などが無駄になる。「詰めを間違えると、せっかくの努力が~」 **無[む]に帰[き]する** 努力などが、何の成果もなく終わるようになる。「たった一度のつまずきで、長年の努力が一瞬にして無に帰した」 **水泡[すいほう]に帰[き]す** 築いてきたものが、あっけなく無になる。「ここでつまらないミスをすれば、今までの努力や苦労が〜ことになる」 **徒[あだ]になる** よかれと思ってした事が無駄になって、かえって害になる。「親切がかえって徒になったようだ」 ●**ふいになる**→6907つぶれるa●だめになる c 形容詞の類 ●効果が現れない様子 **空[むな]しい** 形はあるが、実質的なところがなく、意義や効果が感じられない様子。「あれだけ頑張ったのが、すべて~努力だったとわかってがっかりした」「A校は健闘むなしく敗れた」◇「虚しい」とも書く。 **報[むく]われない** それまでの努力や苦労に見合う結果が得られず、効果がない様子。「彼はあんなにがんばったのだから、合格しないと~」 **甲斐[かい]が無[な]い** 苦労して何かをするだけのことはあるけれども、報われない様子。「体育祭が中止とは、準備した〜」◇「甲斐」は「詮」「効」とも書く。 **何[なに]にもならない** まったく無駄な様子。「美辞麗句を並べても~」 **割[わり]に合[あ]わない** 努力とその結果などが釣り合わず、報われない様子。「こんな給料ではとても~」 **間尺[ましゃく]に合[あ]わない** 割に合わず、損である様子。「まったく〜仕事だ」 **使[つか]い物[もの]にならない** まったく使えない様子。「作ったばかりのいすがもう壊れた。~」 d 形容動詞の類 ●役立つ様子 **大助[おおだす]かりな** たいへん助かる様子。「彼女が手伝ってくれて〜でした」 **有用[ゆうよう]な** 人や物が役に立つ性質をそなえている様子。「〜な人物」一無用 **有益[ゆうえき]な** 利益があって、役に立つ様子。「〜な話」「休暇を~に過ごす」⇔無益 **有効[ゆうこう]な** 効果や効力がある様子。「時間を〜に使う」⇔無効 **効果的[こうかてき]な** 効果がある様子。「試合に向けて〜な練習法を採用する」 **便利[べんり]な** 都合がよくて、それを用いると役に立ったりする様子。「通勤に〜な都心のマンションを買う」「何でも切れる〜なはさみ」▷~屋⇔不便 **重宝[ちょうほう]な** 使うと便利な様子。「着回しがきく〜なスカート」「調法」とも書く。 **実用的[じつようてき]な** 実際に役立つ様子。「〜な記事を満載した雑誌」 **実際的[じっさいてき]な** 実地の場面で効果を発揮する様子。「学者でありながら〜な観点を忘れないところが貴重だ」 **現実的[げんじつてき]な** 実際の場合に即して考えたとき、それが有効・有用である様子。「〜な解決方法をさぐる」 **簡便[かんべん]な** 簡単で便利な様子。「忙しいときは〜なレトルト食品で夕食を済ませる」 **軽便[けいべん]な** 手軽で便利な様子。「旅行に〜なカメラを持参するよ」 **至便[しべん]な** このうえなく便利な様子。「交通~な土地」 **万能[ばんのう]の** あらゆることに効果や働きがある様子。「これからも石油〜の時代が続くだろう」▷~薬 **特効[とっこう]の** 特別に効き目がある様子。▷~薬 **霊験[れいけん]あらたかな** 効果や効力が著しい様子。「~な薬」 ●**速効[そっこう]・即効[そっこう]**→8900はやいd●てきめんな ●**遅効[ちこう]**→8901遅いd●速度が遅い様子 ●役に立たない様子 **役立[やくたた]ずな** 役に立たない様子。「~なやつだ」 **不便[ふべん]な** 便利でない様子。「〜な所に引っ越したので、会社まで2時間もかかる」⇔便利 **無用[むよう]な** 人や物が役に立つ性質をそなえていない様子。「おせっかいは~だ」「ワープロが〜になる世の中になってきたと、だれかが言っていた」⇔有用 **不用[ふよう]な** 物事が、本来の用途や目的の点からすると、無駄で役に立たない様子。「ウエストがきつくてもうはけない〜のジーンズを処分する」「~な制服」▷~品 **無駄[むだ]な** 何かをしても、そのしたことが無意味になってしまったり、しないほうがよかったような結果になってしまったりする様子。「一夜漬けの勉強なんて〜だからやめなさい」◇「無駄」はあて字。「空」の転かといわれる。「徒」とも書く。 **無益[むえき]な** 利益がなく、役に立たない様子。「~な殺し合いはやめてほしい」⇔有益 **不毛[ふもう]な** いくらそれを続けたところで、なんのよい結果も得られない様子。「これ以上〜な議論をしていても意味がない」「~な対立」 **無効[むこう]な** 効果や効力がない様子。投票用紙に名前を間違えると、投票は〜になります」⇔有効 **水[みず]の泡[あわ]の** 水に浮かぶ泡が消え去るようには、かなく、はかない様子。今までの努力などが無駄になる様子。「試験の当日に高熱を出すなんて、1年間の勉強が〜になった」 **徒[あだ]な** 価値がなく、無駄である様子。「〜な情け」◇「〜に終わる」「〜に帰す」など、結果が無駄になるということを表す、やや文章語的な言い方。 **気休[きやす]めの** いっときだけ心配を軽くする程度である様子。「ほんの〜に言う」 **焼[や]け石[いし]に水[みず]の** わずかな援助・努力・施しなどは、まったく効果がない様子。「こんなに借金がかさんでしまっては、100万円くらい稼いだところで〜だ」◇焼けた石に少し水をかけたぐらいでは、蒸発してしまって少しも冷えないことから。 <1013> **二階[にかい]から目薬[めぐすり]の** 思うように事が運ばず、もどかしいのに、効果がほとんど期待できない様子。「そんな遠まわしな言い方では〜の効き目しかない」 ●相手に効果がない様子 **暖簾[のれん]に腕押[うでお]しの** (押しても手応えがないように)効き目も手応えもない様子。「何度言っても、わかるでなし、かといって怒るでなしで、〜だ」 **糠[ぬか]に釘[くぎ]の** (手応えがないように)まるで効果のない様子。「一生懸命教えても、君たちはまるで〜で張り合いがない」 **釈迦[しゃか]に説法[せっぽう]の** (仏教の祖である釈迦に対して)そのことをよく熟知している人に、あらためてそのことを説くという愚かな振る舞いをする様子。「専門家の君にこんなことを言うのは~だとは思うが・・・」 ●使い道が分からず役に立たない様子 **猫[ねこ]に小判[こばん]の** (価値がわからないように)貴重なものや高価なものであっても、その価値のわからない者にとっては、何の役にも立たない様子。「たしかに名著だが、子供に読ませたのでは〜だ」 **豚[ぶた]に真珠[しんじゅ]の** 貴重なものを、その価値のわからない者に与えること。「〜」と同じ意だが、より皮肉なひびきがある。「こんな立派な万年筆をいただいても、字がへたなので〜になっちゃいますよ」◇『新約聖書』からの言葉。 **宝[たから]の持[も]ち腐[ぐさ]れ** その価値に気づかずに、持っている貴重な物や、すぐれた才能を活用・発揮しないでいる様子。「〜にならないように、遺族に蔵書の公開をお願いする」「すばらしい絵の才能がありながら、何も描かないなんて、まさに〜だ」 ●**馬[うま]の耳[みみ]に念仏[ねんぶつ]**→2900ふるまうd●無関心な ●その他 **右利[みぎき]きの** 筆記・スポーツなどで、右手のほうが思いどおりに使える様子。人の多数派は~だ」 **左利[ひだりき]きの** 筆記・スポーツなどで、左手のほうが思いどおりに使える様子。「~は無理に直さなくてもいい」 **サウスポーの** スポーツ選手が左利きである様子。「どんな競技も右利きが多いので、〜であるほうが有利だ」southpaw **不自由[ふじゆう]な** からだ(の一部)に障害があり、思いどおりに動かすことができない様子。「足の~な人」 **不随[ふずい]の** からだ(の一部)を思いどおりに動かすことができない様子。「交通事故で下半身が〜になってしまった」▷半身~ h 名詞の類:コト・サマ ●便利なこと **便[べん]** 便利である(かどうかという)こと。「都心の交通の〜」「通勤者の~を最優先してバスを運行する」 **便宜[べんぎ]** 何かをするときに都合がよいように取り計らうこと。「知人のためにさまざまな〜を図る」「~を与える」▷~上・~的 **利便[りべん]** 便利であったり、都合がよかったりすること。▷~性 **便益[べんえき]** 便利で利益があること。「~を追求する」「国民の~を図る」 **サービス** 人に提供される便宜。▷情報~・インフォメーション~service **勝手[かって]** 便利であるかどうかということ。「~の悪い部屋」「~のいい収納スペース」 **水利[すいり]** 水上運送の便や水の利用。「この辺りは〜がよい」「かつては〜をめぐって争いが絶えなかった」▷~権 ●効果 **利[き]き** 有効に働いて、ききめがあること。「ブレーキの〜が甘い」 **効[き]き目[め]** ある物事が有効に働いて得られる、よい結果。「薬の~があらわれてきた」「1週間たっても〜がない」◇「利き目」とも書く。 **効[こう]** 「効き目」のかたい言い方。「薬石~なく昨日永眠いたしました」 **効果[こうか]** あることに力を注いだことによって得られるよい結果。「~が上がる」「練習の~があらわれた」「〜的」▷~的・相乗~ **功用[こうよう]** それを用いたり、そうすることによって得られるよい結果。「薬の~を説く」「うその~」 **効力[こうりょく]** 法律や薬が有効に働く力。「~を発揮する」 **効能[こうのう]** 薬などの効き目。▷~書き◇「功能」とも書く。 **偉効[いこう]** きわだった効果。「~をもたらす」 **効験[こうけん]** はっきりあらわれる効き目。「この温泉は〜あらたかである」◇やや古めかしい表現。 **霊験[れいげん]** 神仏が示す不思議な効験。「〜あらたかな神」「れいけん」ともいう。 **験[げん]** (修行などの結果としてあらわれる)不思議な効験や、効能。「~がある」「~があらわれる」「~が見えない」 **験[しるし]** 「効果」「効能」の古めかしい言い方。「せっかく助言したのに、何のへもない」「なかなか〜があらわれない薬」◇「徴」とも書く。 ●甲斐 **甲斐[かい]** 何かをしたことによって得られる満足できる効果。「勉強した〜があった」◇「詮」「効」とも書く。 **遣[や]り甲斐[がい]** あることをするにあたって感じる満足感。「すべて任せるといってくれたので、大きな〜を感じている」「まだだれも成功していない〜のある仕事だ」 **生[い]き甲斐[がい]** 生きていることによって得られる、はずむような心の張りや、満ち足りていて、このうえないと思えるほど満足した気持ちや、それによる充実した喜び。「~を見つけるのも一つの才能である」「子供の成長を〜としない親はない」 **張[は]り合[あ]い** 努力しようという意欲を生み出す充実した手応え。「いい本ができそうなので、忙しいけれど〜がある」 ●いろいろな効果 **実効[じっこう]** 実際にあらわれる効果。「〜が生じるのは1年後だ」 <1014> **薬効[やっこう]** 薬の効き目。「この草には〜がある」 **肥効[ひこう]** 作物を育てる肥料の効き目。 ●無駄なこと **無駄足[むだあし]** わざわざ足を運んだのに、それが無駄になること。「大雨で試合が中止になると雨の中、決勝戦の会場まで行ってみたが、〜だった」「~を踏む」「~を運ぶ」 **無駄骨[むだぼね]** 苦労したかいがなく、無駄になる骨折り。「どうせ〜に終わるのだから、何もしないほうがましだ」 **骨折[ほねお]り損[ぞん]** 苦労が無駄になり、ばかばかしいという気持ちになること。「そんなことをしたって、どうせ〜に決まっているさ」「~のくたびれもうけ」 **徒労[とろう]** 無駄になってしまう苦労。「調停工作も~に終わった」 **子供[こども]の使[つか]い** おとながすればたやすくできることを、子供にやらせると、頼りなく、うまくできず、手間取るばかりで、まるで役に立たないこと。「そんなことも自分で判断できなかったのか。それじゃあ〜じゃないか」 ●不能 **不能[ふのう]** 男性の性的能力がないこと。 **インポテンツ** 男性が、器質的・心理的要因により性交が不可能になった状態。ドImpotenz **インポ** 「インポテンツ」の略。 **陰萎[いんい]** インポテンツ。 **ED[イーディー]** 男性機能の低下により性交に十分な勃起が得られない状態。◇「erectile dysfunction(勃起機能障害)」の頭文字から。 ●**実学[じつがく]**→1806学ぶh●学ぶこと k 名詞の類:モノ **利器[りき]** 便利な機械や道具。「コンピューターという文明の〜のおかげで、世界中の情報をいながらにして得ることができる」 **実用書[じつようしょ]** 実用的な情報を収録した書物。 **ハウツー物[もの]** 実用的な技術などを簡単に学べる書物。◇「ハウツー(howto)」は、「どのように○○するか」の意。 **宝典[ほうてん]** 実用的で便利な書物。◇「貴重な書物」の意から。 **宝鑑[ほうかん]** 手本になるようなことが書いてある書物。◇「宝物の鑑が」の意から。 ●利くほうの器官 **利[き]き手[て]** 字を書いたり、物を投げたりする、何かをするときによく使うほうの手や腕。「私の〜は右手です」 **利[き]き腕[うで]** 腕力が強かったり、よりよく動いたりする、何かをするときによく使うほうの腕。「僕は左腕が~です」 **利[き]き足[あし]** ボールをけったり、跳躍したりする、何かをするときによく使うほうの足。「〜でける」「〜で踏み切る」 ●役立たずなもの **無用[むよう]の長物[ちょうぶつ]** 邪魔なだけで、あっても役に立たないもの。「いろりは最近使う人もなく、〜になっている」 **夏炉冬扇[かろとうせん]** 時季に合わず、役に立たないもの。◇夏の火鉢、冬の扇の意から。「冬扇夏炉」ともいう。 q 名詞の類:イキモノ **益虫[えきちゅう]** 害虫を捕食したり植物の受粉を媒介したりする、人間の生活に役立つ虫。⇔害虫 **益鳥[えきちょう]** 害虫などを捕食する、人間の生活に役立つ鳥。⇔害鳥 **益獣[えきじゅう]** 害獣などを捕食する、人間の生活に役立つ動物。⇔害獣 s 名詞の類:ヒト ●役に立つ人 **便利屋[べんりや]** 雑用を何でも引き受けてくれる(職業の)人。 **人材[じんざい]** ある仕事をする能力があって、役に立つ人。「優秀な〜を確保することは、企業にとって最も重要な問題である」▷~派遣・~開発 ●**逸材[いつざい]・良材[りょうざい]**→9402すぐれるs●逸材 ●**適材[てきざい]**→9205当てはまるs ●**役立[やくたた]ず**△4706怠けるs <1015> # 55 及ぶ・届く(到達) ## 5500 及ぶ a 動詞の類 ●及ぶ **及[およ]ぶ** ある物事が進行・作用して、一定の数量・程度・水準・範囲をもつ、あるいは一定の限界・時点に位置するようになる。「被害額は3億円に及んだ」「6時間に〜大手術」「会議が深夜に〜」「この期に及んで何を言う」「控え選手の実力は正選手に遠く及ばない」「影響力の〜範囲」 **波及[はきゅう]** 影響が波のように次から次へと広がり、及ぶこと。「米不足による買い占め騒動が全国に〜する」▷~効果 **亘[わた]る** ある範囲・期間に及ぶ。「文学史の広い範囲に亘って詳細に〜説明を受ける」「多岐に〜研究」「20日間にわたった熱戦も幕を閉じようとしている」「再三に〜勧告を無視した」 ●**如[し]く**△9301釣り合うa●並ぶ ●行き届く **行[い]き届[とど]く** 注意や配慮がすみずみにまで及ぶこと。「掃除の〜いた家」「サービスが〜いた」◇「ゆきとどく」ともいう。 **目[め]が届[とど]く** 細かいところにまで注意や配慮がなされる。「1人では目が届かなくてすみません」 **痒[かゆ]い所[ところ]に手[て]が届[とど]く** 望んでいる以上のすばらしい心づかいや気配りが行き届いている。「~ような世話を受ける」 **気[き]が付[つ]く** 人の性質として、細かいところにまで注意や配慮が行き届くようである。「よく〜人なので安心して任せられる」 **気[き]が回[まわ]る** 細かいところにまで注意や配慮が行き届く。「秘書という仕事は、よく気が回らなくては勤まらない」 **気[き]が利[き]く** 人の気持ちや物事などをよく察して、それにふさわしい配慮ができる。「あの人は本当に気が利いて、こちらがいちいち言わなくてもいいから助かる」 ●**行[い]き渡[わた]る**→5504伝わるa●広まる ●立ち入る **立[た]ち入[い]る** 境界を踏み越えて、物事の深いところまで達すること。「夫婦のプライベートな仲のことにまで〜のはぶしつけ過ぎる」「いくら親友でも、それ以上立ち入らないでほしい」 **踏[ふ]み込[こ]む** あえて物事の深いところにまで立ち入って、物事を深く考えたり、調べたりすること。「プライバシーにまで〜ことには抵抗がある」「具体的な問題点にまで踏み込んで議論すべきだ」 ●**言[い]い及[およ]ぶ**→1900言うa●触れる ●**微[び]に入[い]り細[さい]を穿[うが]つ**→7604くわしいa c 形容詞の類 **細[こま]かい** ささいな事柄にまで心が配られていて行き届いている様子。「旅行中の〜心づかいに感激した」「さすがに平成の名人、旦那と番頭のやり取りのところなど芸が〜ね」 d 形容動詞の類 **細[こま]やかな** 心の働きや態度が、こまやかで行き届いている様子。「母親には、〜な情愛があふれていた」「〜なお気づかいに感謝いたします」◇「細か」よりも、こまやかで強引さが感じられない様子。 **繊細[せんさい]な** こまやかで強引さが感じられない様子。「彼女はとても〜な人だ」「デリケートな問題ですので、〜な配慮が望まれます」 **木目細[きめこま]かな** すみずみまで配慮が行き届いている様子。「さすが一流の店だけあって、〜なもてなしには非の打ちどころがない」◇「肌理細か」とも書く。 **至[いた]れり尽[つ]くせりの** この上もなく行き届いている様子。「〜もてなしを受ける」 f 副詞の類 **遍[あまね]く** 広い範囲にもれなく及ぶ様子。「月光が湖面を〜照らす」「彼の勇名は〜天下に知れ渡った」◇「普く」とも書く。 **満遍[まんべん]無[な]く** 及ばないところがない様子。「新規開店のちらしを町内の家々に〜配る」◇「万遍無く」とも書く。 **見渡[みわた]す限[かぎ]り** 目に見える範囲のすべてに及ぶ様子。「戦場になった村は〜瓦礫の山と化していた」 **細細[こまごま]と** 細かく配慮が行き届いている様子。「面接の受け方について、こつを〜と指導する」「子供心には〜と注意しても頭に入らないから効き目がない」「〜と世話を焼く」 # 5501 極まる a 動詞の類 **極[きわ]まる** これ以上はないという程度・段階にまでなる。「交通事故の件数は〜ところを知らずふえ続ける」「実に失礼〜話だ」「感極まって泣き出す」「彼の野望は〜ところを知らない」◇「窮まる」とも書く。多く、主語に「が」を付けないで用いる。「進退」については、「ついに進退谷まった」のように「谷まる」と書くことがある。 **行[い]く** 性的な興奮が極まり、絶頂感に到達する。「もういきそうだ」◇他に「達する」「果てる」などが、似た意味で用いられる。 c 形容詞の類 **此[こ]の上[うえ]無[な]い** これ以上のものはないと思われるほどである様子。「娘の晴れ姿を見られて〜よろこびを感じます」◇「このうえない」ともいう。 d 形容動詞の類 **極[き]め付[つ]けの** これ以上のものはないと評価が定まっている様子。「この作品は三島の戯曲の中でも〜の傑作だ」◇「極め付き」 <1016> ともいう。 **究極[きゅうきょく]の** 物事を突き詰めていくと最後にたどり着く、これ以上ないところにまで達する様子。「〜の選択を迫られる」「〜の目的」◇「窮極」とも書く。 **極端[きょくたん]な** 程度がひどくかたよっていたりはなはだしかったりする様子。「〜な発言で白けさせる」「マラソン大会を〜にいやがる子供がいる」 **極度[きょくど]の** 物事の程度のこの上もなくはなはだしい様子。「校長先生の前で〜に緊張する」 **無上[むじょう]の** これ以上のものがなく、いちばん程度が高い様子。「無上の喜びです」「〜の権力」▷~正等覚(仏の無上の悟り) **至上[しじょう]の** これ以上のものがなく、いちばん程度が高い様子。「〜の名誉を受ける」▷~命令◇「無上」よりも程度が高い場合に用いられる。 **何[なに]よりの** 他のどんな物事とくらべても、この上ないという程度である様子。「何よりのごちそうだ」「ご無事で〜です」「〜の証拠」「〜の苦痛」 **最[もっ]たる** 同類のものの中で、いちばん程度がはなはだしい様子。「これだけはっきりした証拠があるのにまだしらを切るなんて、野蛮の〜だ」「あんなけばけばしい服なんて、俗悪の〜ものだ」 f 副詞の類 ●きわめて **極[きわ]めて** 程度が、これ以上ないほどはなはだしい様子。「〜難しい」「彼は〜健康だ」 **口[くち]を極[きわ]めて** ほめたりけなしたりするときの言い方について、使いうる限りのいちばん大げさな、あるいは最もひどい、ありとあらゆる、これ以上ない最大級の言葉を使う様子。「皆、〜彼の作品を称賛した」「〜ののしる」 **至[いた]って** 人の状態・性質の程度が、これ以上ないほどはなはだしい様子。「祖母は高齢ですが、〜元気です」「今日は〜機嫌が悪い」 **いとも** 言動の程度について、これ以上ないほどはなはだしい様子を表す語。「〜簡単に言ってのける」「それくらい、〜たやすいことだ」◇多く、「軽々と」「容易に」などの語とともに使われる。 **極[ごく]** 程度が、普通の、あるいはこれ以上ないほどはなはだしく小さな範囲内に収まる様子。「そんなことは〜ありふれた事件だ」「〜まれに起こる現象」 **極極[ごくごく]** 「ごく」を強めた表現。「〜少量の薬液」 **至極[しごく]** 物事について評価・判断される程度が、これ以上ないほどはなはだしいものである様子。「父は〜当然という表情で私を見た」「〜ごもっともなお話で、返す言葉もありません」 ●最も **最[もっと]も** ある集団の中で、ある性質についての程度順に並べてみたときに、その程度がどちらか一方の端に位置する様子。「〜速い列車と、〜遅い列車では、到着時間が3時間も違う」 **此[こ]の上[うえ]も無[な]く** そのものの程度が、ほかの何ものでは越えるものがないほどに、はなはだしい様子。「同人として推挙されたことは〜名誉なことと感激しております」◇「この上なく」ともいう。 **一番[いちばん]** 「最も」の意の、日常の話し言葉でよく使われる語。「日本で〜高い山は富士山です」 **一等[いっとう]** 一番。「〜すばらしい洋服」◇やや古風で、堅苦しい言い方。 h 名詞の類:コト・サマ ●極み **極[きわ]み** 物事や感情などの程度が、これ以上進めないところにまで行き着いた状態。「父の臨終に立ち会えなかったことが、痛恨の〜でございます」 **至[いた]り** これ以上ないという程度にまで達した状態。「喜寿を迎えられ、御同慶の〜です」「恐縮の〜でございます」 **極[きょく]** 物事のこれ以上はないという状態。「朝からずっと忙しくて、疲労の〜にする」◇「・・・の極に達する」の形で用いられることが多い。 **極致[きょくち]** 努力してたどり着く最高の状態。「その筆づかいは美の~を表現したものだ」「老いてはいても芸の〜を見せてくれた」 **骨頂[こっちょう]** この上もないこと。「そんな行為は愚の〜だ」◇非難・軽蔑すべきことについていう場合にいう。 **両極端[りょうきょくたん]** 対立する2つのものの程度がはなはだしく違うこと。「遠足の目的地について、意見が〜に分かれた」 **両極[りょうきょく]** 対立する2つの極。「ダムの建設をめぐり、推進派と反対派の〜に分かれた」 **対極[たいきょく]** 対立する両極(の一方)。「彼とは〜をなす考えの持ち主だ」「〜にあるもの」 ●**終極[しゅうきょく]**→9001終わるh●終わりの部分 ●頂点 **頂点[ちょうてん]** 物事の、これ以上はないと思われる状態。「不満が〜に達する」 **頂上[ちょうじょう]** 物事が最も高まった状態。「人気は〜をきわめた」 **絶頂[ぜっちょう]** (好ましい物事の)これ以上はないと思われる状態。「幸福の〜」「彼は得意の〜にある」 **峠[とうげ]** 物事の状態が、上昇から下降に移行する頂点にあること。「父の病状は、今夜が〜だと医者が言っていた」「この台風は明日の明け方が〜だそうだ」「大雨は〜を越したようだ」 **ピーク** 物事の、最も盛んな状態。「帰省ラッシュが〜を迎える」peak ●エクスタシー **エクスタシー** 興奮して、恍惚・忘我が高まった状態。「この曲を聴くたびに〜を感じる」「〜に達する」「〜を迎える」ecstasy **アクメ** 性的な、興奮の絶頂。「〜に達する」「〜を迎える」7 acmé **オルガスムス** 性的な、興奮の絶頂。「オルガスム」ともいう。ドOrgasmus ●その他 **極値[きょくち]** 極大または極小の数値。「〜を求める」 <1017> u 名詞の類:トコロ ●極地 **最果[さいは]て** 中央から遠く離れた、いちばん端。「本州〜の地、下北半島を訪ねる」 **地[ち]の果[は]て** この上もないほどの遠隔、最果ての地。「ソ連軍に捕らわれてシベリア送りになった人々は、ついに~に来たような絶望感に襲われたろう」 **北極[ほっきょく]** 北方で地軸が地表と交わる点、およびその付近。▷~海・~星・~圏・~点⇔南極 **北極圏[ほっきょくけん]** 北緯66度33分より北の地域。◇太陽は、夏至(を中心とした期間)には沈まず、冬至(を中心とした期間)には現れない。 **南極[なんきょく]** 南方で地軸が地表と交わる点、およびそれを含む大陸(南極大陸)。▷~海・~点⇔北極 **南極圏[なんきょくけん]** 南緯66度33分より南の地域。◇太陽は、冬至(を中心とした期間)には沈まず、夏至(を中心とした期間)には現れない。 **両極[りょうきょく]** 北極と南極。 **極地[きょくち]** 最果ての地。特に、北極地方または南極地方。▷~法 **極北[きょくほく]** 北極に近い北の果て。「~の地に生きる」 **極点[きょくてん]** ①北緯90度の北極点または南緯90度の南極点。②物事のきわみ。 **極天[きょくてん]** 地軸を延長した線と天球とが交わる点。 **極東[きょくとう]** ヨーロッパから見てアジアの東の果て。◇「ファーイースト(Far East)」の訳語。近東・中東に対する。 ●**極洋[きょくよう]**→7504広いu●海 # 5502 届く a 動詞の類 ●届く **届[とど]く** ものが何らかの手段で移動させられて、意図したところに位置する。「朝早くに、速達が届いた」「手を思い切り伸ばしてやっと天井に届いた」◇「売り上げが1億円に届いた」や「私の熱い思いは相手に届かなかった」のように、比喩的に用いることがある。どちらも、「背後に何らかの意図がある」点が共通するが、この点は「達する」には見られない。→12達する **着[つ]く** 手紙・荷物が配達されて、あるところに位置する。「私の出した手紙が先方に着いていないようだ」「差出人不明の手紙が何通も着いて気味が悪かった」◇「届く」のほうが、「送り手」の存在がより強く意識される。「ふるさとの両親から届いた荷物」の「届いた」は「着いた」に置き換えられない。 **渡[わた]る** 品物などが相手に届く。「まだ、その書類は先方に渡っていない」 **到来[とうらい]** 贈り物などが届くこと。「北海道から〜したじゃがいもを近所へ配る」▷~物 ●ものが届く **着荷[ちゃくに]** 荷物が着くこと。「問い合わせのあった商品は、本日〜します」 **着荷[ちゃっか]** 「着荷」の、より口語的な言い方。「今週は〜する量が多い」 **入荷[にゅうか]** 商店や市場などに商品が届くこと。「人気のゲームソフトが本日ようやく~した」 **着金[ちゃっきん]** 振り込まれた金銭が届くこと。「売掛金の残りが~したので手形の支払いに当てる」 **着信[ちゃくしん]** 電話・電報などの通信が届くこと。「帰ると留守電が〜しているのを知らせるランプが点滅していた」 **入電[にゅうでん]** 電報・電信などで、情報や知らせが届くこと。「本社より緊急の〜があったと〜している」 **着弾[ちゃくだん]** 発射された弾丸が目標の場所に着くこと。「迫撃砲の砲弾が〜した」▷~点 **弾着[だんちゃく]** 発射された弾丸がある場所に着くこと。「レーダーで〜した弾丸の地点を特定する」▷~距離・~点 ●達する **達[たっ]する** 物事が進行した結果、ある目標・段階・水準に位置する。「限界に~」「ひと月の売り上げが1億に達した」 **到達[とうたつ]** 目的とする状態に達すること。「努力のかいあって目標額にした」「議論の末、やっと結論に〜した」 **こぎ着[つ]ける** 苦労したすえに、やっとのことで目標額にこぎつけた」 **ゴールイン** 競争で、ゴールの場所に到達したり、めでたく結婚すること。「晴れて〜する」◇和製洋語。ゴール(goal)+イン(in) **ゴール** 結婚すること。「長い春だったが2人の〜は近そうだ」「言葉の壁を乗り越えて~する」 ●至る **至[いた]る** ある時点や状態、別の地点や段階に位置するようになる。「3月から9月に〜7ヵ月間入院していた」「死に〜病」「大事に〜」◇「到る」とも書く。 **立[た]ち至[いた]る** よくない状態になること。「事態は混迷状態に立ち至った」 **為[な]る** ある状態から別の状態に変わって、その状態になること。「40歳になったので仕事を始めた」「申し込み者が100人になったところで打ち切った」「水が氷に〜」◇「成る」とも書く。 **見[み]る** 継続してきた物事がある状態に至る。「やっと意見の一致をみた」「完成を~」 **差[さ]し掛[か]かる** ある段階や時期、場所に近づき、その時期になろうとする。「試合の中盤にさしかかったところで、雨になった」「中年に~」 ●ある数量に達する **上[のぼ]る** 数量が増加して、相当に大きな数値に達する。「台風による被害額は2億円に上った」 **垂[なんなん]とする** 図数量が、目標の数値に近づいたり、ある数値・時点に近づいたりすること。「参加者は1000人に〜」 <1018> にもう少しで達しようとする。「1億円に~寄付金が集まった」「もはや正午に〜時刻だ」 **数[かぞ]える** 結果として、その数に達する。「その惨事の死傷者は数千人を数えた」「入場者は十数人を〜のみだった」 **算[さん]する** 数える。「入場者は5万人を算した」 # 5503 着く a 動詞の類 ●着く **着[つ]く** 人・乗り物・荷物などが、移動した結果、ある場所・地点に位置する。「時間の計算を間違えて目的地に〜のが早くなりすぎた」「後の急行のほうが早く着きます」 **着[ちゃく]** 人・乗り物・荷物などが目的地に着くこと。「11時に大阪に〜する予定です」「宅配便が〜する」▷~時刻・~順・~ホーム **来着[らいちゃく]** 人や乗り物などが着くこと。「本日、ブラジルの代表チームが〜します」「ご〜の節はご案内いたします」 **発着[はっちゃく]** 出発したり到着したりすること。「この空港では1日に50便の飛行機が〜する」 **到達[とうたつ]** 人・物が、進行した結果、目的とする場所に位置すること。「目的地にするまで1週間を要した」「月面に〜した最初の人類」 **達[たっ]する** 「到達する」よりかたい言い方。「雨の中を苦労して何とか頂上に達した」 **至[いた]る** ある地点から進行した結果、別の地点に位置する。「この道は、郵便局を経て、市役所に~通りに続いている」◇「到る」とも書く。 **差[さ]し掛[か]かる** (どこかへ向かう途中で)その場所に至る。「学校の前に〜と、先生に呼びとめられた」 **行[い]き着[つ]く** 最終的な地点として、そこに着く。「どこでどう道草を食っても、目的的には同じところに~」◇「2人の争いは、行き着くところまで行くしかないだろう」のように、比喩的に、物事の最終的な状態についても用いる。「ゆきつく」ともいうが、これはややかたい言い方。 **行[い]き当[あ]たる** 進んで行って、進行方向にある目的物や障害物に行き着く。「路地を進んで行ったら塀に行き当たって進めなくなった」「捜査を進めるうちに、事件の背後に見え隠れする謎の人物に行き当たった」◇「いきあたる」ともいう。 **突[つ]き当[あ]たる** 道がとぎれたり、左右に曲がったりしていて、それ以上まっすぐに進めなくなるところに行き着く。「この道をしばらく行くと川に〜から、そこを左に行ってください」 **極[きわ]める** これ以上ないという最高点に行き着く。「長い間あこがれだったチョモランマの山頂を~」◇「窮める」とも書く。 **ゴールイン** 完走してゴールに到達すること。「1着で~する」◇和製洋語。ゴール(goal)+イン(in) **ゴール** 「ゴールイン」の略。「猛暑の中、〜したとたんに倒れ込んだ」▶goal **テープを切[き]る** 競技で、ゴールに到達する。「リレーではB組が、2位以下を大きく引き離してテープを切った」「テープ(tape)」は、ゴールの目印に張ってあるひも状のもの。 ●いろいろな着き方 **辿[たど]り着[つ]く** 苦労しながらやっと着く。「道に迷いながら友人宅にたどり着いた」◇「合意にたどり着く」のように抽象的な意味でも用いる。 **延着[えんちゃく]** 乗り物が予定時刻より遅れて到着すること。「地震のために列車が〜する」→早着 **遅着[ちちゃく]** 乗り物が予定時刻より遅れて到着すること。「飛行機が5分~する」「旅館に〜の連絡を入れる」 **早着[そうちゃく]** 乗り物が予定時刻より早く到着すること。「列車が〜する」→延着 **先着[せんちゃく]** 人より先に到着すること。「〜するはずのグループがまだ来ない」「~50名様限りに、記念品を差し上げます」▷~順 **安着[あんちゃく]** 無事到着すること。「おかげさまで〜することができました」 ●**帰[かえ]り着[つ]く**→2704帰るa●帰る ●**乗[の]り付[つ]ける**→6310乗るa●その他 ●ある場所に着く **漕[こ]ぎ着[つ]く** 舟をこいで、岸辺などに到着する。「向こう岸に漕ぎ着いた」 **流[なが]れ着[つ]く** 漂流した後、陸地に着く。「遠い南の国から椰子の実が~」 **漂着[ひょうちゃく]** 海上を漂って陸に着くこと。「難民を大勢乗せたが、海岸にする」 **着地[ちゃくち]** 宇宙船・スキーの選手・体操の選手などが空中から地上に降りること。「難度の高い技を決め、~に成功する」◇飛行機の場合、空港の用語では滑走路に降りることを「着地」といい、さらに一定の場所まで移動して止まることを「着陸」と、区別する。 **着陸[ちゃくりく]** 飛行機が陸上に降りて止まること。「〜に失敗したが、乗客は全員無事だ」▷胴体~⇔離陸 **軟着陸[なんちゃくりく]** 月面などに宇宙船などが着地する際、激突しないように、ゆっくりと降りること。「月面に~する」 **不時着[ふじちゃく]** 飛行機が事故のために空港以外の所に着陸すること。「エンジンの不調で、砂漠に~する」 **着水[ちゃくすい]** 飛行艇などが水面に降りて止まること。「水上飛行機が〜する」⇔離水 **降着[こうちゃく]** 飛行機が着陸または着水すること。 **離着陸[りちゃくりく]** 飛行機が空港を離陸したり、着陸したりすること。「夜間に~する飛行機の騒音は、がまんできない」 **離発着[りはっちゃく]** 飛行機が出発したり、到着したりすること。「関西空港を〜する飛行機」 **着港[ちゃっこう]** 船が目的の港に到着すること。「明朝6時に横浜港に~する予定だ」 <1019> **着船[ちゃくせん]** 船が港や岸に着くこと。「〜すると同時に乗客が下船しはじめた」 **着岸[ちゃくがん]** 船が岸に着くこと。「~する際に軽い衝撃がある」 d 形容動詞の類 **一着[いっちゃく]の** 最初にゴールに着く様子。「徒競走で〜になった」 **同着[どうちゃく]の** 同時にゴールに着く様子。「写真判定の結果、~の2位ということになった」 **終着[しゅうちゃく]の** 列車やバスなどが終点に着く様子。「一日中汽車に揺られ〜の駅に降り立った」~駅⇔始発 **必着[ひっちゃく]の** 期限までに必ず到着するようにする様子。「6月末日~のこと」 **近着[きんちゃく]の** 最近到着した様子。「〜の新刊」また、近日中に到着する様子。「〜の図書のお知らせ」 **新着[しんちゃく]の** 商品などが新しく到着したばかりの様子。「〜ほやほやの背広」▷~図書 **既着[きちゃく]の** 今より前に到着したか、すでに到着している様子。「〜の返信の集計だけで、出席者は30人です」⇔未着 **未着[みちゃく]の** 到着するはずの人や郵便・品物などが、まだ到着していない様子。「現在、原稿は~ですが、本当に投函してくれたのですか」⇔既着 **不着[ふちゃく]の** 郵便・荷物などが、着かない様子。「日本の郵便制度は信頼できるので、~の郵便物はめったにない」 **前人未到[ぜんじんみとう]の** 今までにだれも足を踏み入れたことがない様子。「オリンピックでは〜の成績が続々と達成される」「~の山」◇「前人未踏」とも書く。 h 名詞の類:コト・サマ **着発[ちゃくはつ]** ①到着し、出発すること。「11時34分〜の特急」②目標に着くと同時に爆発すること。 ●**着順[ちゃくじゅん]**→6403並べるh●物事の順番 u 名詞の類:トコロ **着地[ちゃくち]** 到着する場所。~払い **到着地[とうちゃくち]** 輸送機関によって人や物が到着する場所。「天候不良のため〜を変更した」 **着点[ちゃくてん]** 到着する地点。◇「着地」よりも場所を狭く限ってとらえた言い方。 **到達点[とうたつてん]** 到達した、または到達すべき地点。「~に日の丸を立てる」 **ゴール** 競走で、到達点。「~にとび込む」▶goal ●**目的地[もくてきち]**→4502ねらうu ●乗り物が着くところ **着駅[ちゃくえき]** 到着する駅。~払い **終着駅[しゅうちゃくえき]** 列車・バス・電車などが最終に到着する駅。「~に着いた」◇比喩的に、人生の最期や、物事がたどり着くところの意でも用いられる。 **終点[しゅうてん]** 公共の乗り物、特に、バスや路面電車などの路線の終わり。「一つ手前の駅で降りて、10分ほど歩いたところに祖母の家がある」⇔起点 **ターミナル** そこを起点・終点とする多くの鉄道路線やバス路線などが集まっているところ。▷〜デパート・〜ビル・〜ステーションterminal ●**駅[えき]・バス停[てい]・船着[ふなつ]き場[ば]・港[みなと]**→4800とまるu ●**空港[くうこう]**→4912飛ぶu●飛び立つ施設 # 5504 伝わる a 動詞の類 ●伝わる **伝[つた]わる** ①形のないものが、物や場所を通り過ぎていって、あるところに達する。「光は音よりもはるかに速く〜」「熱が伝わりにくい素材」「こちらの気持ちが相手に十分に伝わったようだ」②物事が、ある場所や人から、別の場所や人に移って、ある時点に達する。「カステラはポルトガルから長崎に伝わった菓子である」「この地に古くから〜昔話」 **通[つう]じる** 言葉の意味や気持ちなどが、相手に伝わり、理解してもらえる。「日本語が通じないので、身振り手振りを交えて、こちらの言いたいことを何とか相手に通じさせた」「あの人には冗談が通じない」 **通[つう]ずる** 「通じる」の、やや古い言い方。「同世代には、立場を越えて~共通体験がある」 **通[つう]じ合[あ]う** 自分と他人との間で、互いに気持ちが伝わる。「思いが~」 **通[かよ]う** 他の人に自分の気持ちが伝わる。「心が〜友人がいない」 **通[かよ]い合[あ]う** 人間同士の間で互いに伝わる。「言葉は通じなくても、2人の間には熱く〜ものがあった」 **疎通[そつう]** 意見などが十分に通じること。「意思の〜をはかる」「疏通」とも書く。 **伝播[でんぱ]** ①波動が伝わること。「地震波の〜速度」②制度・技術・思想などの文化的なことがらが伝わること。「仏教はアジアの全域に〜した」 **誤伝[ごでん]** 事実ではないことが伝わること。「歴史の中には跡形もなく忘却された事実や、〜されたままの通説がたくさんあるだろう」 **遺伝[いでん]** 親の形質が子に伝わること。「母の気質が〜した」▷隔世~ ●移る **移[うつ]る** (病気・色・香りなどが)ある人・物から、別の人・物に伝わる。「風邪が~」「弁当のにおいが教科書に~」「香のよい匂いが着物に~」 **伝染[でんせん]** (病気などよくないことが)ある人から別の人に次から次へと伝わること。「〜する病気なので要注意」「あくびが教室中に〜した」▷~病◇「うつる」に比べてよくない程度がはなはだしいことが多い。 **染[そ]まる** 思想・行動が好ましくない影響を受けて、いつの間にか、すっかりそのようになる。「悪に〜のはまだ早い」 <1020> **感染[かんせん]** ①病気などが移ること。「病原菌が〜する」▷~症②「染まる」の漢語的表現。「悪風に〜する」 **赤化[せっか]** 共産主義の思想を信じるようになること。「青年はいくぶん〜したような口調でそう言った」▷~思想◇共産党の旗が赤いことから。 ●広がる **広[ひろ]がる** ある範囲に広がり行き渡ること。「強風で山火事が~」「町中にうわさが~」◇「拡がる」とも書く。 **拡散[かくさん]** 物事がひとりでに広がっていくこと。「新兵器が〜するのを防ぐ」▷~防止 **飛[と]び火[ひ]する** 悪いことがほかのところに移ること。「工場の火事が住宅地に〜する」 ●**燃[も]え移[うつ]る・燃[も]え広[ひろ]がる**→8600燃えるa●燃え移る ●広まる **広[ひろ]まる** 物事が広い範囲に伝わる。「うわさが〜」◇比喩的・抽象的・心理的・精神的な場合に用いられる。 **行[い]き渡[わた]る** ある範囲内のすみずみにまで物事や影響などが伝わる。「制度が国中にあまねく~」「数が足りなくて、クラスの全員には行き渡らなかった」◇「ゆきわたる」ともいう。 **浸透[しんとう]** 思想・風潮などが徐々にしみ込み広まること。「自由と平等を愛する思想はいまや世界中の人々の間に〜している」 **徹底[てってい]** くまなく行き渡ること。「挨拶の励行を全校に〜してください」 **普及[ふきゅう]** 価値ある物事が世間に広まること。「パソコンが一般家庭に〜するとは、予想もしなかった」▷~版(普及させるために同一内容のものを安く作った本など)・~率 **流布[るふ]** 本や思想など精神的な物事が世間に広まること。「民間に〜する伝承を集めて、日本中を歩く」▷~本 **弘通[ぐずう]** 仏法が広まること。「仏教は朝鮮半島を経由して日本に〜した」◇「ぐつう」ともいう。 **東漸[とうぜん]** 文物などがしだいに東のほうへ進んでいくこと。「仏教が〜して日本に至った」→西漸 **西漸[せいぜん]** 文物・文明などがしだいに西のほうへ進んでいくこと。「産業革命の後、しばらくして東方文化が〜していった」⇔東漸 **飛[と]ぶ** 情報が急に広まる。「彼が黒幕だといううわさが飛んでいる」 **飛[と]び交[か]う** さまざまな情報が入り乱れて伝わる。「どうなることか、はっきりしないまま、いろいろな未確認情報が飛び交っては打つ手が見つからない」 **独[ひと]り歩[ある]き** 本来の意味や、事実から離れて、物事が勝手に広まっていくこと。「操作された情報だけが〜している」 **人口[じんこう]に膾炙[かいしゃ]する** 世間に広まり、よく知られるようになること。「情けは人のためならずとは古くから人口に膾炙していることわざ」 **浮[う]き名[な]を流[なが]す** 男女間の恋愛沙汰で世間に知られるようになる。「遠くて近きは男女の仲というが、まさかあのふたりが~ようになるとは思いもよらなかった」 ●情報が伝わる **流[なが]れる** 情報が大量に、とめどなく移動していくこと。「さまざまなデマが〜」 **流伝[るでん]** うわさなどが流れて伝わっていくこと。「弘法伝説は日本の各地に〜している」◇「るでん」ともいう。 **風伝[ふうでん]** うわさなどが、どこからともなく伝わってくること。「彼が転校すると〜している」 ●伝来する **伝来[でんらい]** 昔から伝わり、現在に至ること。「父祖~の土地にこれからも住み続けたい」「日本へキリスト教が〜したのは室町時代です」 **渡来[とらい]** ものが外国から海を渡ってくること。「大陸から〜した」▷~人 ●名や評判が世間に広まる **鳴[な]る** 評判が広く世の中に伝わる。「中国には令名が〜詩人がいる」 **鳴[な]り渡[わた]る** 名声や評判が広く伝わり、知らない人がいないほどになる。「彼の転任のうわさはまたたく間に社内に鳴り渡った」 **知[し]れ渡[わた]る** 人々の間に広く知られる。「スキャンダルが〜のは、時間の問題だろう」 **響[ひび]き渡[わた]る** 広くすみずみまで伝わり、人々の知るところとなる。「その声は遠くフランスのドイツまで響き渡っている」 **鳴[な]り響[ひび]く** 名声や評判が広く伝わり有名になる。「短期間で最優秀校にまで引き上げた手腕は、県内に鳴り響いた」 **轟[とどろ]く** 評判が世に広く知れ渡る。「彼は毀誉褒貶の差が激しいが、悪名も轟いている」 **聞[き]こえる** 評判が伝わり知られる。「たゆみないボランティア活動が校長にまで聞こえて表彰された」 ●よくないものが広まる **蔓延[はびこ]る** 好ましくない勢力が一面に広まる。「非行が〜にはそれなりの原因があるはずだ」 **蔓延[まんえん]** よくない物事が広く行き渡ること。「難民キャンプに伝染病が〜するのを防がなくてはならない」◇「蔓衍」とも書く。 **罷[まか]り通[とお]る** よくないことが堂々と世間に認められて通用すること。「不正な行為が~とは信じがたい」 **横行[おうこう]** 悪い人間や物事が制約を受けずにのさばること。「霞が関や永田町には特権意識の権化のような連中が〜している」 **跋扈[ばっこ]** 悪い人間が思うままに勢力を振るうこと。「不正業者が〜するような業界であってはならないだろう」▷跳梁~ **猖獗[しょうけつ]** 悪いものがはびこって猛威を振るい、人の力では抑えられないほどに勢いを延ばすこと。「『方丈記』には飢饉と悪疫が〜を極めた当時のさまがえがかれている」 **弥漫[びまん]** 好ましくない風潮や傾向などがすみずみまで行き渡ること。「1930年代の日本には退廃的な風潮が〜していた」◇「瀰漫」とも書く。 **氾濫[はんらん]** 好ましくないものや風潮があふれるように広まること。「雑誌や放送の世界に〜しているカタカナ語はどうにかならないものか」 <1021> # 伝わる5504d~響く5505a d 形容動詞の類 **又聞[またぎ]き** 噂[うわさ]などで、別の人を通して伝わる様子。「彼女の消息を~に聞く」 **又聞[またぎ]き** 「~ですが」と前置きして、人づてに聞き知ったという気持ちを表す言い方。「~の話を言い触らすものではない」 **聞[き]きかじり** 人づてに聞く様子。「単なる~ですが、彼がすごい賞をとったらしいですよ」◇「ききつたえ」ともいう。 **伝[つて]聞[ぎ]き** 人を介して聞き知った様子。「~の情報」 **遺伝性[イデンセイ]** ある形質が遺伝するものである様子。「~の疾患に苦しむ」 **外来[ガイライ]** 外国から伝わってくる様子。「~の文物」▷~語・~種 **舶来[ハクライ]** 主として欧米諸国から(船で)運ばれてくる様子。「~のタバコをもらった」▷~品◇やや古めかしい表現。 **舶載[ハクサイ]** 船に乗せられて外国から運ばれてくる様子。「~の品々」 h 名詞の類:コト・サマ ## 伝統など **伝統[デントウ]** ある社会や集団で、長い年月をかけて培[つちか]われてきた慣習や形式。「郷土芸能の~を守る」 **家伝[カデン]** その家に代々伝えられてきていること。「~の系図」「~の膏薬[こうやく]」 ## その他 **公然[コウゼン]の秘密[ヒミツ]** 周知[しゅうち]の秘密ということになっていてタブーの感じだが、実は多くの人に知れ渡っていること。「A君とBさんの仲は、社内では~だ」 k 名詞の類:モノ ## 電波 **電磁波[デンジハ]** 光・エックス線・ガンマ線など、電磁場の振動して伝わる波動。 **電波[デンパ]** 無線通信などに利用される電磁波。▷~障害・~妨害・~探知機・~望遠鏡 **長波[チョウハ]** 波長が1kmから10km、周波数が30キロヘルツから300キロヘルツの電波。◇船舶や航空機の通信などに利用される。 **短波[タンパ]** 波長が10mから100m、周波数が3メガヘルツから30メガヘルツの電波。▷~放送◇遠距離通信に利用される。 **超短波[チョウタンパ]** 波長が1mから10m、周波数が30メガヘルツから300メガヘルツの電波。◇近距離通信・テレビ放送・レーダー・医療などに利用される。 **VHF[ブイエイチエフ]** 超短波。「超短波」の意の英語「very high frequency」の頭文字から。 **極超短波[ゴクチョウタンパ]** 波長が10cmから1m、周波数が300メガヘルツから3000メガヘルツの電波。◇「きょくちょうたんぱ」ともいう。テレビ放送・無線・レーダーなどに利用される。 **UHF[ユーエイチエフ]** 極超短波。「極超短波」の意の英語「ultrahigh frequency」の頭文字などから。 **マイクロ波[マイクロハ]** 波長が1m以下、周波数が1000メガヘルツから3万メガヘルツの電波の総称。◇極超短波・センチ波・ミリ波などに分かれる。「マイクロ(micro)」は、「ごく小さい」意の接頭語。 **マイクロウェーブ[マイクロウエーブ]** 「マイクロ波」の洋語的表現。microwave Z その他 **悪事千里[アクジセンリ]を走[はし]る** 悪事は隠してもすぐ広まるものである。 # 5505 響く a 動詞の類 **響[ひび]く** ある事態の変化が、それに関係する物事に好ましくない変化を生じさせる。「生鮮食料品の値上げはたちまち家計に~」「主力選手の欠場が響いてよもやの負けを喫した」 **影響[エイキョウ]** 人の言動や事態の変化が、それを受ける人や物事に何らかの変化を生じさせる原因となること。「遺伝子に~するホルモン」「青少年への〜が心配される」 **作用[サヨウ]** 図形ある結果を生じさせるものとして働くこと。「政府の強硬策が逆に〜して、反対勢力の結集を促す結果となった」▷相乗~ **応[こた]える** 十分な軽さを持つものが、人の体や心に強く感じられる。「普段温厚な父の厳しい一言はさすがに応えた」「この暑さは体に~」 **障[さわ]る** なにかが障害となり好ましくない状態になる。「病み上がりの体に〜から外出するのはいけない」「寝不足は仕事に~」 **差[さ]し支[つか]える** なんらかの影響によって都合の悪い状態になる。「過度の運動は健康に~」「早く寝ないと明日の仕事に〜よ」 **祟[たた]る** むくいとしてよくない状態や結果を生じさせる。「無理がたたって体をこわした」「ゆうべの徹夜がたたって、一日中頭が働かなかった」「今年の野球大会は雨にたたられて、結局中止になった」 **脅[おびや]かす** 相手の存在・地位などが危うくなるような影響を相手に与える。「日本の安全を~周辺地域の紛争」 **災[わざわ]いする** 善意でした行いがよくない結果を招く。「親切のつもりで助け舟を出したのが災いして、かえって怪我をしてしまった」 **幸[さいわ]いする** あることがよい結果をもたらすことになる。「前日強い雨が降ったのが幸いして空気が澄みわたり、山の写真を撮るには最高の条件だった」 **波紋[ハモン]を広[ひろ]げる** 影響を広い範囲に次々と及ぼしていく。「町の小さな出来事が波紋を広げていった」 **波紋[ハモン]を投[な]げる** これまで静かだったところに変化を生じさせるもととなる行動を起こす。「市民からの1通の投書が学界に波紋を投げた」◇「波紋を投ずる」「波紋を投げかける」ともいう。「波紋を広げる」と「石を投げる」との混交による形。 **影[かげ]を落[お]とす** よくない影響をもちこむ。「長引く不況が、高齢化社会の行く手に影を落としている」 <1022> **尾[お]を引[ひ]く** よくない影響が、終わったあともずっと残っている。「戦争の傷跡は、半世紀以上たった現在でもまだ尾を引いている」 **付[つ]けが回[まわ]ってくる** 無理なことをして、その影響や報いがやってくる。「バブル期の付けが回ってきたようだ」 h 名詞の類:コト・サマ **影響[エイキョウ]** 人の言動や出来事が、ほかの人や物事に何らかの変化を生じさせる過程とその結果。「台風の〜で列車のダイヤが乱れた」「コンピューターの普及は日常生活に多大な〜をもたらした」 **悪影響[アクエイキョウ]** 悪い影響。「子供の教育に〜を及ぼすおそれがある」「〜が出はじめる」 **影響力[エイキョウリョク]** 物事に影響を及ぼす力。「若い世代に与える〜ははかりしれないものがある」 **波紋[ハモン]** 次々と関連して生じる影響。「〜が生じる」「〜が大きい」「〜を呼ぶ」 **作用[サヨウ]** 物事がもつ、何かにある効果を生じさせる働き。「自然の〜でできあがった、不思議な地形」「この薬には眠くなる〜がある」▷利尿~・抗酸化~ **副作用[フクサヨウ]** 薬が治療以外に及ぼす有害な影響。「この薬には眠くなるという〜があります」 ## あとに残る影響 → 9604残るh●影響 # 5506 極める a 動詞の類 **極[きわ]める** これ以上はないという程度・段階にまで達する。「ぜいたくをきわめる」「貧窮をきわめる」「登山の苦しみは〜に達した」「捜査は困難をきわめた」◇学問・真理などについて、その「最も奥深い到達点に達する」という意の場合、「究める」または「窮める」と書く。 h 名詞の類:コト・サマ **極意[ゴクイ]** 芸や剣などの道をきわめて、手に入れることのできる事柄。「〜を会得する」 **神髄[シンズイ]** あることの本質。「西洋音楽の〜に触れる」「芸の〜をきわめる」◇「真髄」とも書く。 **精髄[セイズイ]** 物事の最も奥深い大切な部分。「『源氏物語』の〜をなしている思想は、『もののあわれ』だといわれる」「独創的な打撃理論の〜を書き著した本」 **精華[セイカ]** 物事の最もめざましいすぐれた部分。「『葉隠』に著された精神こそ、武士道の〜といっていいのだろうか」 **エッセンス[エッセンス]** 物事の最も本質的で重要な部分。「今度の三巻本は、彼のこれまでの業績の〜が集約された作品集だ」▶essence **奥義[オウギ]** その道の奥深い神髄。「芸道の〜をきわめる」◇「おくぎ」ともいう。 **秘奥[ヒオウ]** 学問や技芸などの、普通には極めがたい奥深い部分。「利休の侘茶の精神の〜をきわめた高弟」 **深奥[シンオウ]** 学芸や芸道などの非常に奥が深い部分。「いまだに氏の〜には対していない」 # 5507 伝える a 動詞の類 ## 伝える **伝[つた]える** 物の見えないものなのに、一方の側に達するようにさせる。「回転運動を〜装置を考え出す」「自分の気持ちを素直に〜」「子孫に家訓を〜」「日本文化を海外に〜仕事につきたい」 **飛[と]ばす** 情報を強く発信し、伝える。「今こそ危急存亡の秋、と社長は強い口調で檄を飛ばした」「危険が迫ったので、急遽、即時帰国の指令を飛ばした」 **伝導[デンドウ]** 電気や熱を物質が伝えること。▷超~・電気~・~度・~率・熱~ **伝動[デンドウ]** 動力を機械の他の部分に伝えること。▷~装置・~機 **伝送[デンソウ]** 電気信号を次々と送り伝えること。「命令を〜する」 ## 広い範囲に知らせる → 2105触れるa●広く知らせる ## 移す **移[うつ]す** (病気などよくないことを)ある人・物から、別の人・物に伝わらせる。「友達にひどい風邪を移された」 **媒介[バイカイ]** (病原菌などを)どこかから運んできて、人・動物などに移すこと。「マラリアを〜する蚊」 k 名詞の類:モノ **導体[ドウタイ]** 金属などの、熱や電気をよく伝える物質。▷~・半~・超~⇔絶縁体、不導体 **良導体[リョウドウタイ]** 導体。⇔不良導体◇特に、熱や電気を伝えることの多い物質をいう。 **絶縁体[ゼツエンタイ]** ゴム・プラスチックなどの電気や熱を伝えない物体。⇔導体 **不導体[フドウタイ]** 熱や電気を伝えにくい物質。⇔導体 **半導体[ハンドウタイ]** シリコンやゲルマニウムのような、導体と絶縁体の中間的性質をもつ物質。 **媒質[バイシツ]** 波動などを伝える役目をするもの。◇音波は空気や水を媒質として伝わる。 **触媒[ショクバイ]** それ自体は変化しないが、ほかの物質の化学反応の速度を変える媒質。▷~作用 **媒体[バイタイ]** 情報や作用、伝染病などを伝える仲立ちとなるもの。「マスコミは情報を伝達する巨大な〜である」「伝染病の〜となる生物」▷広告~ ## 動力を伝える装置 **歯車[はぐるま]** 動力を伝達するための部品で、円盤の外周に規則的な凹凸があり、他のものとかみ合うようになったもの。 **ギア[ギア]** 歯車(を組み合わせた装置)。◇「ギヤ」ともいう。gear **クラッチ[クラッチ]** 軸の継ぎ手で、それを連結したり切り離すことによって、回転運動を伝達したり遮断したりする装置。▷〜ペダル <1023> clutch **シャフト[シャフト]** 機械の動力を伝達するための回転軸。shaft **軸受[じくう]け** 回転運動をする軸を支える装置。 **ベアリング[ベアリング]** 「軸受け」の洋語的表現。▷ボール〜・ローラー〜 bearing **ベルト[ベルト]** 機械装置で、2つの回転する輪のまわりに掛けて、一方の輪の動力を他方の輪に伝達するために用いる帯状のもの。▷〜コンベヤ belt ## その他 **遺伝子[イデンシ]** 遺伝形質に関する情報を伝達する細胞内の因子。▷~組み換え・~操作・~工学 **神経[シンケイ]** 脳と体の各部とを結ぶ、糸状の器官。各部の受けた刺激を脳に、また、脳の命令を各部に伝達する。▷運動~・中枢~・末梢~ <1024> # 56 入れる・入る(入) ## 5600 入れる a 動詞の類 **入[い]れる** ある場所・領域・空間・時間の中に移す。「キャンディーを口に~」「部屋に風を~」「仲間に~」⇔出す **入[い]れ込[こ]む** 中に物を十分に入れる。「旅行に必要なものをバッグに~」 **突[つ]っ込[こ]む** ①勢いよく中へ入れる。「指を口の中へ突っ込んで吐き出させる」「棹[さお]を水中へ突っ込んでぐるぐるかきまわす」②整理などしないで、そのまま見えないところに入れる。「汚れものを押し入れに~」 **吹[ふ]き込[こ]む** 気体が中に流れ込むように勢いよく入れる。「石灰水の中に息を〜と白く濁る」「文学界に新風を~」 **入力[ニュウリョク]** コンピューターなどに、情報やデータを〜すること。「パソコンにデータを〜する」⇔出力 **インプット[インプット]** 情報やデータを入れること。「コンピューターに~された人の特徴は、彼の頭の中にしっかりと〜されていた」→アウトプット input **移入[イニュウ]** ①別のところへ移して入れること。「俳句の感性を小説に~する」▷感情~②国内のよその土地から、産物などを運び入れること。「米を〜する」→移出 **投票[トウヒョウ]** 指定された箱などに票を入れること。「衆参両院の選挙と市長選が重なり、〜するのが面倒だった」▷不在者~・決選~・~用紙・~箱◇「新人候補に投票する(入れる)」のようにいうときは、「その人を選ぶことに賛成であるというつもりで、投票する(票を入れる)」ということ。 **投[とう]じる** 投票する。「誰に1票を〜べきか悩む」 **入札[ニュウサツ]** 商品の売り込みや工事の受注に際し、複数の業者が競争で請け負う価格を文書にして発注者に提出すること。発注者は、その金額を見て受注者を決める。「道路工事を3社で〜する」▷指名~(発注する側が、あらかじめ複数業者を指名して行う入札)・談合~(指名された複数業者が、特定業者に落札するよう不正に談合して行う入札)⇔落札 ## 自分のほうに移動させて入れる **取[と]り入[い]れる** 外にある有用なものを、自分のほうへ移動させて中に入れる。「この地域は上流のダムから水を取り入れている」「窓を開けて新鮮な空気を~」◇「取り入れる」は、「稲を取り入れる」の「収穫」、「外国の文化を取り入れる」の「採用」の用法が大多数で、具体物について使うことはあまりなく、使うとしても、「水」「空気」などが中心になる。 **取[と]り込[こ]む** 外に干してある洗濯物などを取り入れて中に入れる。「雨が降ってきたので、あわてて洗濯物を取り込んだ」 **読[よ]み込[こ]む** コンピューターが情報処理のために、外部装置の記録を取り入れる。「このパソコンはフロッピーから~のが速い」 **引[ひ]き入[い]れる** 引っぱって中に入れる。「山車を山門に~」 **引[ひ]き込[こ]む]** 線路などを延長して中に入れる。「工場内に貨物用の線路を~」 **引[ひ]っ込[こ]む** 問答無用で中に引き入れる。「いやおうを言わせず中に引き入れる」「人や馬を淵に~河童の伝説が各地にある」 **引[ひ]き摺[ず]り込[こ]む** 引っぱったり引きずったりして、中に入れる。「ロープのはしを~」 **巻[ま]き込[こ]む** 巻くようにして中に入れる。「機械に巻き込まれて大けがをした」 **たくし込[こ]む** ①たぐって手元に入れる。「魚を追い込んだ地引き網を~」「金を~」②はしょった着物の裾を、シャツの裾などを、帯やズボンの下へ入れる。「はしょった裾を帯にたくし込んで、かけ出した」 **繰[く]り入[い]れる** 繰って中に入れる。「網を船に~」 **取水[シュスイ]** 川などから水を取り入れること。「田に〜する」 ## 汲み入れる → 6407汲むa ## 人をある場所に入れる **上[あ]げる** 人を、庭や玄関先から部屋に入れる。「客人を客間に~」 **請[しょう]じ入[い]れる** 人を案内して家や部屋に入れる。「友人を茶の間に~」◇「招じ入れる」とも書く。 **招[まね]き入[い]れる** 招いて家の中に入れる。「家まで送ってくれた人を招き入れて、お茶をごちそうした」 **呼[よ]び入[い]れる** 声をかけて、中に入れる。「通りかかった知人を~」 **連[つ]れ込[こ]む** 相手を連れていっしょに中に入ること。「喫茶店に連れ込まれて借金の申し込みを受けた」 ## 迎え入れる → 2806迎えるa ## 呼び込む・誘い込む → 3507誘うa●誘い寄せる ## 自分から遠ざかるほうに移動させて入れる **追[お]い込[こ]む** 追って、ある場所に入らせる。「牛をさくのわくへ〜 ♪」 **押[お]し込[こ]む** 無理に中に入れる。「かばんに荷物を~」「ぎゅうぎゅう詰めの電車に乗客を〜駅員」 **押[お]し込[こ]める** 人などを、狭いところに無理に入れて閉じ込めるようにして入れる。「狭い部屋に押し込められた」「才能のある人間を、狭い分野に押し込めておくことはよくない」 **叩[たた]き込[こ]む** 力を込めて(乱暴に)中へ入れる。「ボールを相手のコートにボールを~」「荷物を置き場に叩き込んでおけ」「相手の手のコートにボールを~」 **打[う]ち込[こ]む** 強く打って中に十分に入れる。「強く打ち込んで中に入れる。「杭[くい]を〜」「ボールをラインに~」 <1025> **打[ぶ]ち込[こ]む** ①強く打って中に十分入れる。「敵陣に砲弾をぎりぎりに~」「相手のすきをついて竹刀を~」「砲弾を敵陣に~」◇砲弾の場合は「撃ち込む」とも書く。②(俗な用法)乱暴に中に入れる。「相手にするどいパンチを~」「満員のスタンドにホームランボールをぶち込んだ」「留置場に~」 **捩[ね]じ込[こ]む** ねじるようにして無理に入れる。「札を何枚か相手のポケットにねじ込んで、かんべんしてもらった」「ねじくぎを壁に~」 **差[さ]し込[こ]む** 物の間やせまい開口部に物を入れる。「プラグを〜のを忘れたので、パンは焼けていなかった」 **差[さ]し入[い]れる** 差し込んで入れる。「手紙を状差しに~」「ポケットに手を~」 **挿入[ソウニュウ]** 物と物との間にさしはさみ入れること。「座薬を肛門に〜する」 **インサート[インサート]** 「挿入」の洋語的表現。「ペニスを~する」insert **蹴[け]り込[こ]む** けって中へ入れる。「ボールをゴールに~」◇「けこむ」ともいう。 **投函[トウカン]** 郵便物をポストの中に入れること。「手紙を〜する」 **焼[く]べる** 燃やすために、たきぎや紙などを火の中に入れる。「かまどに薪[まき]を~」 ## 投げ入れる **投[な]げ入[い]れる** 投げて中に入れる。「紙を丸めてごみ箱に~」 **投[な]げ込[こ]む** ①投げ入れる。「手紙を整えたりしないで、そのまま投げ入れるようにして入れる。「玄関に新聞を~」 **投入[トウニュウ]** 投げて入れること。「ボイラーに次から次へと石炭を~する」▷~口 **放[ほう]り込[こ]む** 無造作に投げるように入れる。「盗品を人目につかないように穴をあけて地下に放り込んである」「人質を地下室へ~」 **投[とう]じる** 投げ入れるように、ある好ましくない状態の中に身を置く。「危険に身を~」◇「投ずる」ともいう。 ## シュートする → 5211投げるa●ボールなどを投げる、5214けるa ## 中に入れたりして一体化する **折[お]り込[こ]む** 新聞などのページとページの間に広告などを折って入れる。「今日の新聞には不動産広告のちらしがたくさん折り込まれている」 **畳[たた]み込[こ]む** たたんで中へまとめて入れる。「まずしいので着物も持たず、たった1枚の浴衣を〜んで旅に出た」◇「このことは、胸にたたみ込んでおいてほしい」のように、比喩的にも用いられる。 ## 組み入れる **組[く]み入[い]れる** 既存の組織・日程などを、その一部分として新しい組織・日程などを入れる。「来月の予定表に、この祝賀行事を組み入れてくれ」 **繰[く]り越[こ]す** 会計上、次期の収入の部に組み入れる。「剰余金を来年度に~」 **組[く]み込[こ]む]** 組織立ったものの中へ入れる。「福祉関係費を予算に~」 **盛[も]り込[こ]む]** ある物事の中にいっしょに組み入れる。「数々のアイディアが盛り込まれたイベント」「現場の要求を盛り込んだ提案書」 **繰[く]り入[い]れる** (会計の金額について)ある枠に属していた分を、別の枠に入れる。「増収分をこの費目に~」 **繰[く]り込[こ]む]** あるものを別のものの中に移して計算する。「そこに行くことは予定に繰り込まれていなかった」「余った費用を庁費に~」 **織[お]り込[こ]む]** 状況を考慮し、ある物事を入れて一体化する。「配送料は最初から販売価格に織り込んである」「円高を織り込んだ株価」 **編入[ヘンニュウ]** 既存の組織や区域・クラスなどに、あとから入れること。「帰国子女を大学に~する」▷~試験 **系列化[ケイレツカ]** 企業を継続的取引関係のグループに組み入れること。「販売店を~する」 ## 含める **含[ふく]める** ある物事の中に、ほかの物事を入れて両者がいっしょに存在するようにする。「私を含めた5人が選ばれた」「昼休みは勤務時間に含めない」 **込[こ]める** 中に入れて一つにする。「この旅行は、税金を込めて2万円です」「この手紙には特別な意味が込められている」◇「籠める」とも書く。 **算入[サンニュウ]** 計算の対象となる数値の中に含めること。「それは予算に〜してある」 ## 運び入れる → 6200移すa●運ぶ ## はさむ **挟[はさ]む** ①物と物との間に別の物を入れ、両側から押さえるような状態にする。「しおりを本に~」「書類を小脇に~」②一連のものの間に何かを入れる。「気のきいたジョークを話にはさんで、客を笑わせる」◆「挿む」とも書く。 **挟[はさ]み入[い]れる** はさんで入れる。「書類をファイルに~」 **挟[はさ]み込[こ]む]** はさんで中に入れる。「しおりを本にはさみ込んだまま、忘れてしまった」 **差[さ]し挟[はさ]む** 人の話の途中で、自分の意見・見解・考えなどを、あえて述べる。「他人の話に口を~」「疑念を~ようなところは見つからない」◇「差し挟む」とも書く。 **噛[か]ます** 固定するために、ある物を物と物のすきまなどにはさみ込む。「下駄箱がぐらつくので、木っ端でもかませて固定しよう」 **挿入[ソウニュウ]** 字句・文章を、文の間にさしはさむこと。「字句を~する」▷~句 ## 出し入れする **出[だ]し入[い]れ** 出したり、入れたりすること。「このところお金を〜することが多い」 **出納[スイトウ]** 金や物を出し入れすること。「現金を出納する」▷~係・~簿・~長(都道府県の出納事務の担当責任者)◇「とう」は「納」の慣用音。 h 名詞の類:コト・サマ **投[な]げ込[こ]み** 別刷りの印刷物を、本や新聞にはさみ入れること。「〜のちらしで野菜の特売を知る」 <1026> **組[く]み入[い]れ** 組み入れること。「このグループへの〜を認める」 **土寄[つちよ]せ** 麦やネギの株の根のまわりを耕すために、うねの間の土を株の中にふるい入れること。「麦の〜をする」 **鍬入[くわい]れ** 農家で、新年の耕作始めの行事として、恵方(年によって決まるよい方角)の畑にくわを入れて掘り起こすこと。 **入魂[ニュウコン]** 仏像などが完成したとき、それに魂を入れること。▷~式 k 名詞の類:モノ ## 入れ物 **入[い]れ物[もの]** 中に物を入れるものの総称。「何か~をもってきてくれ」◇「容れ物」とも書く。 **物入[ものい]れ** 中に物を入れるものや場所。 **小物入[こものい]れ** 身の回りの小さな道具類などを入れるもの。「ルーペ・付箋・赤ペン・判子など出張校正の必需品を〜に入れる」 **器[うつわ]** 食べ物などを入れるための、ガラスや陶製の入れ物。「大きな~に果物を入れて出す」 **容器[ヨウキ]** 物を入れておく、ガラス・プラスチック・金属・紙などで作られた入れ物。「採取した鉱物は透明の〜に入れて保管する」▷ポリ~ **蓋物[ふたもの]** 陶製あるいは漆塗りなどの蓋のある入れ物。 **曲[ま]げ物[もの]** 桶やせいろなど、檜[ひのき]や杉の薄板を曲げて作った円筒状の入れ物。 **風袋[フウタイ]** 品物を入れるための袋や容器。「小包の料金などは、当然~込みの重さで決まっている」 **紙器[シキ]** 紙コップや牛乳パック・段ボール箱など、紙で作った容器。 **箱[はこ]** ばらばらになったり傷ついたりしないように物を入れておく、紙・木・金属などで作られた入れ物。「収穫した果実は、ていねいに〜に詰めて出荷する」▷小~・弁当~・ごみ~・段ボール~・木~・空き~・空~◇「函」とも書く。方形のものをいうことが多い。 **上置[うわお]き** たんすや棚・机などの上に置いて使う、小型の箱。 **筐体[キョウタイ]** 電子機器などを収納している箱形の容器。「最近のパソコンは、〜のデザインで売れ行きが決まるところがある」 **ボックス[ボックス]** 「箱」の洋語的表現。▷アイス~・ごみ~・ジューク~ **ケース[ケース]** 物をしまっておくための、大小さまざまな入れ物や容器。▷ギター~・プラスチック~ case **入[い]れ子[こ]** 同じ形の大きさの違う物を、大きいものから小さいものと順に入れていくことができるように作った箱や椀[わん]など。▷~細工◇「入れ籠」とも書く。 **樽[たる]** 酒・しょうゆ・漬け物などを入れてたくわえておく木製の容器。▷酒~◇~みこし **桶[おけ]** 水などを入れる、板で作られた円筒状の容器。▷木~ **手桶[ておけ]** 手で運ぶための取っ手の付いた桶。 **たらい[たらい]** 湯や水をくみ入れて洗濯などをするための、木製の大きめの円形容器。「以前はどこのうちにも必ず〜があって、洗濯ばかりでなく、夏には子供たちに行水させたりしたものだ」 **金[かな]だらい** アルマイトなど金属製の小型のたらい。 **甕[かめ]** 食品や液体を入れる、底が深く胴がふくらんだ陶製の容器。◇「瓶」「甕」とも書く。 **壺[つぼ]** 口がすぼまっていて、底が深く胴がふくらんでいる、ガラス製や陶製の容器。 **鉢[はち]** 円形で、皿より底が深く、上部が広く開いている陶器。 **ポット[ポット]** 「鉢」「つぼ」の洋語的表現。▷ティー~・コーヒー~ **瓶[びん]** 液体や粉などを入れる、縦長で、多くは口の狭い、ガラス製の容器。▷空き~・~詰◇「罎」とも書く。 **広口[ひろくち]** 口の広いびんなどの容器。 **ボトル[ボトル]** 「びん」の洋語的表現。「〜は酒屋へ戻す」◇酒場で買った、すべて飲み干すまで店にあずけておく、洋酒などの入ったびんを指すことも多い。bottle **ペットボトル[ペットボトル]** 合成樹脂の一つであるペット(ポリエチレンテレフタレート)製のびん。軽くて割れにくく、ジュース・炭酸飲料水・しょうゆなどの入れ物として、急速に普及したもの。▶PET bottle **瓢箪[ヒョウタン]** ウリ科の一種で、夕顔の変種である植物の実の中身を取り出し、よく乾燥させた、中ほどがくびれた入れ物。「昔はよく酒を〜に入れて飲んだ」◇「瓠」「瓢」ともいうが、古い言い方。 **缶[かん]** 液体や水分を多く含むものを入れる、金属製の容器。▷ジュース・〜ビール・空き~◇「罐」とも書く。 **空[あき]缶[かん]** 蹴れば吹っ飛ぶくらいの、あまり大きくないからになった缶。「子供のころは〜が一つあれば何時間でも遊べた」 **ドラム缶[ドラムかん]** 重油やガソリンなどを入れる、厚い鉄板製の大型で円筒形の缶。「〜を積んだトラック」◇「ドラム(drum)」は円筒形の機械部品の意。 **バケツ[バケツ]** 水をくんだり運んだりするときに使う、ブリキ・プラスチックなどで作る、取っ手のついた容器。▷〜リレー・ポリ~ bucket **タンク[タンク]** 水や石油などを入れるための、やや大きめの容器。▷貯水~・ガソリン~ tank **ボンベ[ボンベ]** 高圧の気体や液化ガスなどを輸送・貯蔵するための、鋼鉄製の筒形の入れ物。▷酸素~・ガス~ Bombe **カートリッジ[カートリッジ]** 万年筆のインクや写真フィルムなどを、ワンタッチで交換・着脱できるようにした、はめこみ式の容器。cartridge **カセット[カセット]** カメラにフィルムを装填[そうてん]できるようにした、フィルムや磁気テープの容器。▷~デッキ cassette **パトローネ[パトローネ]** 装着できるようになっている、写真フィルムの容器。Patrone **カプセル[カプセル]** 薬を飲みやすくするために、ゼラチンで作って薬を密封した入れ物。 <1027> Kapsel **アンプル[アンプル]** 注射液や薬液を無菌状態に保つためなどのために、一回分を封入した小型のガラス容器。▷~剤 ampoule ## 器物・漆器 → 5400使うk●道具 ## 食べるときに使う器 → 0300食べるp●わん●皿 ## 飲むときに使う器 → 0303飲むp●飲むための器 ## 土器など → 6800作るk●焼き物など ## 重箱 → 9203重ねるk●重箱 ## 弁当箱 → 0300食べるp●弁当箱 ## 筒 → 2604通すk●筒 ## 折り → 7104折るk●折って作った入れ物 ## 編んだ入れ物 **籠[かご]** 竹・つる・針金などで粗く編んだ入れ物の総称。▷鳥~・虫~・屑~・揺り~ **目籠[めかご]** 竹を割ったりそいだりしたものを編んで作った、かご。目を粗く編んだ竹籠。 **背負[せお]い籠[かご]** かごに2本のひもをつけて背負えるようにしたもの。農作物の収穫・持ち運ぶのに用いる。◇「しょいかご」「しょいご」ともいう。 **行李[こうり]** 竹などを編んで作った、収納部分をすっぽりおおうふたのついた長方形の入れ物。◇「梱」とも書く。 **柳行李[やなぎごうり]** 水田などで栽培される行李柳[こうりやなぎ]の、皮をはいだ茎[くき]を編んで作った行李。 **葛籠[つづら]** 衣服などを入れるために、山野に自生するつづら(つる草の一種)で編んだ、ふたのついた籠。◇つるの代わりに、薄板状の竹や檜で代用し、紙をはった上から柿渋・漆などを塗って作られるようになった。 **俵[たわら]** わらや葦[あし]を編んで作った、米や炭などを入れる円筒形の袋。▷米~・炭~ **笊[ざる]** 細く割った竹や細い針金などを皿形や鉢形に編んで作った、米や野菜を洗ったり食品の水気を切ったりするときなどに用いる入れ物。プラスチック製のものもある。 **バスケット[バスケット]** 竹や籐[とう]などで編んで作った手提げ用の籠。basket ## 動物を入れるかご → 0101育てるu●動物を入れるかご **袋[ふくろ]** 布や革などで作った、中に物を入れて口を閉じるようにした入れ物。▷お~・サリー・ビニール〜・レジ~・手提げ~◇「嚢」とも書く。 **ポケット[ポケット]** 日常のいろいろな物を入れる、さまざまな形の、衣服などにつける袋状の物入れ。「〜に手を入れる」pocket ## 寝袋 → 0200眠るk●寝袋 ## かばん → 6200移すk●かばん m 名詞の類:モノ ## 身の回りの物を入れるもの **手箱[てばこ]** 手近に置いて使う小道具などを入れる小箱。 **文庫[ぶんこ]** 書類・手紙・備忘録など、手回りの雑多なものを入れる箱。 **手文庫[てふみばこ]** 手紙・文房具・便箋などを入れて、手近に置いておく小箱。 ## 金を入れるもの **財布[サイフ]** 貨幣・紙幣を入れて持ち歩くための革製・布製の入れ物。「何を買うかは〜と相談してからだ」「〜のひもを握る(金の出し入れの権限をもつ)」 **札入[さつい]れ** (紙幣を入れる)財布。「ふくらんだ〜から札を1枚ぬすまれた」 **紙入[かみい]れ** ①「札入れ」の、やや古風な言い方。②懐紙やちり紙などを入れて、外出するときに持ち歩くもの。 **銭入[ぜにい]れ** 硬貨など、金銭を入れて持ち歩く入れ物。 **小銭入[こぜにい]れ** 硬貨や小額の金銭を入れて持ち歩く入れ物。「〜を忘れたのでバス代を払うのに困った」 **蝦蟇口[がまぐち]** 口金のついた財布。「母親からもらった小銭を〜から取り出し、ぱちんと口をしめた」 **祝儀袋[シュウギぶくろ]** めでたい祝いの席に贈る金品を入れる袋。「〜に掛ける水引にはいろいろな結び方がある」 **熨斗袋[のしぶくろ]** 熨斗[のし]と水引のかかった袋。「新築祝いに行かなくてはならないから、ちょっと〜を買ってきてくれ」 ## 湯水を入れるもの **水筒[スイトウ]** 飲料水などを入れて、携帯してもっていく入れ物。「明日の縄文遺跡の見学には、筆記用具のほかに各自〜を持参のこと」 **水瓶[みずがめ]** 飲料水や炊事用の水をためておく大型のかめ。「漱石の『猫』は最後、ビールを飲んで酔っ払い、〜に落ちてこの世におさらばする」◇「水甕」とも書く。 **水桶[みずおけ]** 水を入れて使う桶。 **湯桶[ゆとう]** 風呂場などで湯を入れて使う桶。 **風呂桶[ふろおけ]** 風呂場で使う桶。 ## 酒を入れるもの **酒甕[さかがめ]** 酒造家などで酒をたくわえておくかめ。 **酒壺[さかつぼ]** 酒を入れておくつぼ。 **酒樽[さかだる]** 酒を入れておく木製のたる。「吉野杉で作った〜が最上で、杉の香がうつった酒はえも言われぬ味がする」 **一斗樽[イットだる]** 中身が1斗(約18リットル)入る酒樽。中に4斗入る大型の酒樽。 **四斗樽[シトだる]** 中に4斗入る大型の酒樽。 **飾り樽[かざりだる]** 酒樽の全体をこもで包んだ四斗樽。 **角樽[つのだる]** 2本の角のような柄のある、祝儀用の朱塗りの酒樽。 **ビヤ樽[ビヤだる]** ビールを入れるための、胴がややふくらんだ樽。◇「ビヤ」は「ビール(オbier)」の意。 <1028> **酒瓶[さかびん]** 酒を入れるためのびん。 **ビール瓶[ビールびん]** ビールを入れるびん。「酒宴が盛り上がって、ごろごろと〜が林立した」 **一升瓶[イッショウビン]** 日本酒が1升(約1.8リットル)入るびん。 ## 茶を入れるもの **茶筒[チャづつ]** 茶の葉が湿気ないように入れておく、円筒形のブリキの入れ物。 **茶入[ちゃい]れ** 茶の湯で用いる、抹茶を入れる小さなつぼをいう。 **茶箱[チャばこ]** 茶の葉を輸送・保存するため、湿気ないように箱の内部にブリキをはった大型の木箱。「母はからの〜を手に入れて、衣類の保存などに利用していた」 **茶壺[チャつぼ]** 茶の葉を入れておくつぼ。 **棗[なつめ]** 形が植物のなつめの果実に似た、茶の湯で用いる茶入れ。 **中次[なかつ]ぎ** 円筒形で、胴にくびれがないようになっている、抹茶を入れる漆塗りの容器。◇「中継ぎ」とも書く。 ## 米や飯を入れるもの **櫃[ひつ]** 飯を入れるための、上からふたをする、やや大きめの箱型容器。 **御櫃[おひつ]** 炊いたご飯をかまから移し入れておく木製の丸型容器。「ご飯は、手数でも一度かまから〜に移してから食べるとおいしいという」 **飯櫃[めしびつ]** 炊きあがったご飯を入れる、ふたのある木製の入れ物。 **御鉢[おハチ]** 「飯櫃」の古い言い方。 **米櫃[こめびつ]** 家庭で米を入れておく櫃。「〜の底が見えてくると飢えの不安がよみがえるという人がいる」 **米俵[こめだわら]** 米を入れるために、わらを編んで作った俵。 ## 筆記具などを入れるもの **筆入[ふでい]れ** 筆・鉛筆などの筆記具を入れておいたり、携帯したりするための入れ物。 **筆箱[ふでばこ]** 筆記具を入れておく箱。 **ペンケース[ペンケース]** 万年筆・ボールペン・シャープペンシルなどを入れておく容器。pen case **筆立[ふでた]て** 筆や鉛筆などの筆記具を、すぐ取り出せるように立てておく筒状の用具。 **ペン立[ペンた]て** ペンなどの筆記具を立てて入れておく用具。 **筆筒[ふでづつ]** 筆を入れておく筒。 **硯箱[すずりばこ]** 筆・すずり・墨などを収める箱。 **当[あた]り箱[ばこ]** 「すずり箱」の忌み言葉。◇縁起をかついで「する」を「使い果たす」として嫌い、「当たり箱」と言いかえた。 **水入[みずい]れ** すずりにさす水を入れておく、小さな容器。 **ペン皿[ペンざら]** 机の上などに置いて、ペンなどの筆記具を並べておく皿状の器。 **インク壺[インクつぼ]** インクを入れておくつぼ状の容器。◇「インク」はink。 ## 薬を入れるもの **薬箱[くすりばこ]** 家庭に置き、常備薬などを入れておく箱。「試供用の湿布薬をもらったので〜に入れておこう」 **薬籠[ヤクロウ]** 昔の薬箱で、薬を入れておいたり、携帯したりするための箱。 **印籠[インロウ]** 江戸時代、薬などを入れて腰に下げた小さな容器。「水戸黄門でおなじみの〜は、蒔絵[まきえ]や螺鈿[らでん]で精巧な細工を施したものが多かった」 ## 特定の物を入れるもの **肉入[にくはい]れ** 印鑑用の印肉を入れておく容器。 **定期入[ていきい]れ** 中から取り出さなくても券面が見えるようにした、定期券を携帯するときの入れ物。 **文箱[ふばこ]** 手紙や心覚え、書類などを入れておく箱。 **状差し[じょうさし]** 宝石や貴金属などをしまっておく箱。 **宝石箱[ホウセキばこ]** 宝石や貴金属などをしまっておく箱。 **箸箱[はしばこ]** 箸を各人ごと専用にしまっておく細長い箱。 **アイスペール[アイスペール]** 水割りやジュース用に割った氷を入れるガラス製の桶。ice pail **ワインクーラー[ワインクーラー]** ワインなどをびんごと水と氷に入れて冷やす容器。wine cooler **花籠[はなかご]** きれいに花を入れたり、切り花をきれいに盛りつけたりする籠。「春の山野草の〜を作ってもらって友人を見舞った」 **炭俵[すみだわら]** わらや葦などで作った、木炭を入れる俵。 **飼[か]い葉[ば]桶[おけ]** 牛や馬に食わせる草・わら・雑穀などを入れる桶。 **巣箱[すばこ]** 木などに掛けて、繁殖期の野鳥を呼び入れるための箱。 **蛸壺[たこつぼ]** 穴に潜む習性を利用し、海中に沈めて、たこ漁に使う素焼きのつぼ。 **暗箱[アンばこ]** 初期のころのカメラの、前にレンズ、後に感光板がついた中央の箱の部分。 ## ごみを入れるもの → 6014捨てるk●ごみを入れておくもの ## 香合 → 0507かぐk●香に関係するもの ## 裁縫箱 → 6408縫うk●その他 ## はさむもの **紙挟[かみはさ]み** 書類や紙などをはさんでおく用具。 **ファイル[ファイル]** 書類や紙を保存するために、はさんだりとじたりしておくもの。file ## 折り込み → 2105触れるk●触れるのに使うもの ## その他 **玉手箱[たまてばこ]** ①浦島太郎が竜宮から帰るとき、乙姫[おとひめ]から渡されたといわれる箱。「禁を破って〜をあけた浦島は、みるみるうちに白髪の老人と変じた」②人に見せてはならない、大事なものが入っている箱。 <1029> **キーボード[キーボード]** コンピューターに情報を入力するための、タイプライター様のキー配列盤。「最近の若者はほとんどみなブラインドタッチで〜を操作する」keyboard S 名詞の類:ヒト ## キーパンチャー → 5401操るk●機械などを操作する人 # 5601 詰める a 動詞の類 ## 詰める **詰[つ]める** 区画された空間・範囲に何かを入れて、そこをすきまのないようにする。「弁当箱にご飯を~」「筒に火薬を~」 **詰[つ]め込[こ]む** 限られた空間にいっぱいになるまで物を入れる。「旅行かばんに荷物を~」 **押[お]し詰[つ]める** 力を入れて詰め込む。「かばんに衣類を〜」 **詰[つ]め合[あ]わせる** いろいろなものを、1つの箱の中に詰める。「土地の名産を~」 ## 詰め替える → 9305かえるa●移し換える ## ふさぐ → 4909閉めるa ## 込める **込[こ]める** 囲まれた空間の中に十分に、または全部入れる。「猟銃に弾を込め、ねらいを定める」◇「籠める」とも書く。 **弾込[たまご]め** 銃砲に弾丸を込めること。「1羽目を撃ち落とした直後に2羽目が飛来したが、〜する間がなく、見送るしかなかった」◇「弾籠め」とも書く。 **装塡[ソウテン]** 銃砲に弾丸を、またカメラにフィルムを詰めること。「銃に実弾を~する」 **装弾[ソウダン]** 銃砲に弾丸を込めること。「主砲に~する」 ## 封入する **封入[フウニュウ]** 中に入れて、(封をし)簡単には外に出せないようにすること。「この菓子袋の中には窒素が〜してある」「現金を〜した封筒」 **同封[ドウフウ]** 手紙の中に何かをいっしょに入れること。「子供の写真を〜する」 d 形容動詞の類 **氷詰[こおりづ]め** 食品などが腐らないように、氷といっしょに容器に詰める様子。「〜にした魚」 **樽詰[たるづ]め** 樽に詰めてある様子。「〜の奈良漬けを送った」 **コンクリート詰[コンクリートづ]め** コンクリートを流し込んで固めた様子。「死体を〜にして海に沈めるという殺人事件があった」「コンクリート」はconcrete, **重詰[ジュウづ]め** 料理が重箱に詰めてある様子。「〜の料理」 **箱詰[はこづ]め** 箱に詰めてある様子。「〜のりんご」 **瓶詰[ビンづ]め** びんに詰めてある様子。「〜のらっきょう」 ## ぎゅうぎゅうの → 6605込むd f 副詞の類 ## ぎゅうぎゅう → 7300強いf●強い力を使う様子 k 名詞の類:モノ **詰[つ]め物[もの]** ①鳥・魚などの内臓を抜いたあとに中に詰める野菜などの材料。「七面鳥の腹に〜をして蒸す」②虫歯の穴をふさぐために、中に詰めるもの。「歯に〜をする」③箱などに入れた品物がいたんだりしないように、すきまに詰めるもの。「〜で品物が動かないようにする」 **詰[つ]め** すきまなどに詰めるもの。「箱に~を入れる」 **詰[つ]め合[あ]わせ** 詰め合わせたもの。「ジュースの〜が届く」 **缶詰[カンづめ]** 保存のため、食品をブリキなどの缶に詰めて密封し、加熱・殺菌した保存食・食品。 **腸詰[チョウづ]め** 豚・牛の腸などに、味つけしたひき肉を詰めて、煮たりいぶしたりした食品。 **ソーセージ[ソーセージ]** 「腸詰め」の洋語的表現。▷ドライ~・ウインナー~ sausage ## 折り詰めなど → 0300食べるp●弁当 # 5602 満たす a 動詞の類 **満[み]たす** 何かを入れて、ある空間・範囲をそのものでいっぱいにする。「やかんに水を~」「腹を餅で~」「欲望を〜」◇「充たす」とも書く。 **満足[マンゾク]させる** 欲望・欲求などを満たす。「彼の女の虚栄心を〜のは容易なことではない」「好奇心を~」 **充足[ジュウソク]** 必要とすることを十分に満たすこと。「他を顧みず、自分の欲望だけを〜する」「人員を〜する」 **張[は]る** 一面をおおうほど、すきまなく満たす。「バケツに水を~」「田んぼに水を~」 **充填[ジュウテン]** 空いている部分に物を詰めて満たすこと。「虫歯を削った穴に金属を〜するために型をとった」 ## 充電する → 6405ためるa●特定のものをためたり、蓄えたりする # 5603 おさめる a 動詞の類 **おさめる[おさめる]** ①あるべき所や容器に、きちんと入れる。「作品を文学全集に~」「刀を鞘[さや]に〜」◇「収める」と書く。②渡すべき相手に、決めたとおりに渡す。「税金を~」「餅を神社へ~」◇「納める」と書く。 ## しまう **仕舞[しま]う** 大切にしたいものを、とりあえず使わないものとして、何かの中に入れる。「人形をガラスケースに入れて押し入れにしまっておいた」「見つからないうちに、早くしまいなさい」◇「仕」はあて字。 <1030> **仕舞[しま]い込[こ]む** 物をどこかへきちんとしまう。「押し入れに〜」 **収納[シュウノウ]** きちんと整理して中に入れる。「部屋が狭いので、ベッドの下にも本を〜している」▷~家具・~スペース **格納[カクノウ]** 飛行機・自動車・大きな機械類を建物の中に入れること。「飛行機を〜する」▷~庫 **入庫[ニュウコ]** 車や物を車庫や倉庫に入れること。「電車を~する」⇔出庫 **蔵入[くらい]れ** 品物を倉庫や蔵に入れること。「〜しておいた酒を出荷する」⇔蔵出し◇「倉入れ」「庫入れ」とも書く。 ## 所蔵・保管 → 9606持つa ## 整理する → 6401整えるa●かたづける ## 収容する **収容[シュウヨウ]** (行事あるいは緊急事態などで)人・物を、一定の手続きに従って、場所・施設に入れること。「負傷者を病院に~する」「既存の施設では世界規模の大会の観客は〜しきれない」「新しい駐車場は1000台の車を〜できる」▷~所・~人員 **収監[シュウカン]** 法令にもとづいて人を刑務所に収容すること。◇「収監する」と「投獄する」は、ともに人を刑務所に入れること。「身に覚えのない罪で収監された」▷~所・~者 **投獄[トウゴク]** 監獄へ入れること。「身に覚えのない罪で〜された」 **打[ぶ]ち込[こ]む]** 犯罪人・容疑者を、留置場や刑務所に入れる。「豚箱にぶち込まれた」 ## 納入する **納入[ノウニュウ]** 金や物品をおさめること。「授業料を〜する」▷~先 **納付[ノウフ]** 公的機関に金や品物をおさめること。「保険料を〜する」 **上納[ジョウノウ]** 政府機関や上部組織に金や物をおさめること。▷~金・~米◇昔は、地主に年貢米をおさめる意で用いた。 **即納[ソクノウ]** 求めに応じて、すぐに金や品物をおさめること。「注文を〜する」 **前納[ゼンノウ]** おさめるべき金を、期限より前におさめること。「1年分の授業料を〜する」▷~制⇔後納 **予納[ヨノウ]** 「前納」の古い言い方。▷~金 **後納[コウノウ]** 代金などをあとからおさめること。⇔前納 **追納[ツイノウ]** 不足している分などを、あとからおさめること。「使用料の不足分を〜する」 **延納[エンノウ]** 期限を延ばしてもらってあとからおさめること。「税金を〜する」▷~願 **滞納[タイノウ]** おさめなければならない金銭を、決められた期限内におさめずにいること。「家賃を〜する」「授業料を〜する」▷~処分・~者・~期間◇「怠納」とも書く。 **代納[ダイノウ]** ①本人に代わって金品をおさめること。「税金の未納分を家族が〜する」②税金などを、金銭の代わりに物で、というように代用の物でおさめること。「小作料を米で〜する」 **金納[キンノウ]** 税などを金銭でおさめること。「賦役を〜する」⇔物納 **物納[ブツノウ]** 相続税などを、金でなく土地などでおさめること。「土地の一部を〜する」⇔金納 **完納[カンノウ]** 定められた額や量をすべておさめること。「割り当てられた量を〜した」 **全納[ゼンノウ]** 定められた額や量を(まとめて)全額おさめること。「保険料は4月中に〜すると少し安くなる」⇔分納 **分納[ブンノウ]** 何回にも分けておさめること。「授業料を〜する」⇔全納 **別納[ベツノウ]** 別のときに、または別の方法でおさめること。「料金は〜でもいい」▷料金~郵便 ## 奉納する → 4201捧げるa●捧げる ## 返納する → 6209返すa●返却する ## 死者やその骨をおさめること **納棺[ノウカン]** 死者の体を棺の中におさめること。「これから〜します」 **納骨[ノウコツ]** 遺骨を墓などにおさめること。「故郷の寺に〜する」▷~堂・~式◇「遺骨は、明日〜します」 ## 特定のものをおさめること **納金[ノウキン]** 金銭をおさめること。「先月分の支払いには〜します」 **納札[ノウサツ]** 神社や寺に、名前などを書いた札をおさめること。「千社札を〜する」 **納車[ノウシャ]** 車を買った人に、その車をおさめること。「〜は来月です」「明日の午前中に〜します」 **納税[ノウゼイ]** 税金をおさめること。「〜は国民の義務だ」▷~者・~通知書(定められている納税期限までにおさめなかった国税について、納税の金額・期限・場所などを指定して納付を請求すること)・~申告(納税者が自分で税務官公庁に出向いて、税額計算の基礎となる金額と、それに課せられる税額を申告すること)・~義務◇⇔徴税 **納品[ノウヒン]** 受注した品をおさめること。「今日中に〜します」▷~書 **納本[ノウホン]** 本を注文主におさめること。「〜する期日に遅れる」 d 形容動詞の類 **未収[ミシュウ]** おさめるべき金がまだ徴収・収納されていない様子。▷~代金 **未納[ミノウ]** まだおさめていない様子。「会費〜の方は大至急お願いします」▷~者 ## 所収の → 9700現れるd ## 図書館の書架の形式 **開架式[カイカシキ]** 図書館で、入館者が書架から本を自由に出して利用できるようにした形式である様子。「〜の電動書庫」⇔閉架式 **閉架式[ヘイカシキ]** 図書館で、入館者が読みたい本を請求し、とり出してもらって利用するようにした形式である様子。「〜の図書館」⇔開架式 k 名詞の類:モノ **納品[ノウヒン]** 注文主のところにおさめる品物。 <1031> **納金[ノウキン]** おさめる金銭。 **納経[ノウキョウ]** ①写経や祈願のために、西国33か所の霊場や寺におさめた経文。②巡礼などのときに、経文の代わりに、寺などにおさめる金。 **納札[オサメフダ]** 寺社におさめる札。 ## 税 → 4603取るk ## 収納するためのもの **箪笥[タンス]** 衣類や装身具などを収納するための木製の家具。▷整理~・洋~・和~・衣装~・桐~ **用箪笥[ヨウダンス]** 身の回りの小物を整理してしまっておく小さなタンス。 **茶箪笥[チャだんす]** 茶道具や碗・皿などの食器をしまっておく、棚のある戸棚。◇「祖母が両親が所帯をもったときに買ったものだそうだ」 **戸棚[とだな]** 両サイド・背面・天地を板で囲い、中に棚を作って、前面には扉をつけた収納用の家具。「何でも放り込むから、〜の奥からは得体の知れないものが出てくる」 **吊[つ]り戸棚[とだな]** 天井からつるした戸棚。◇「釣り戸棚」と書く。 **袋戸棚[ふくろだな]** 違い棚の上や下に壁から張り出して設けられた戸棚。◇「袋戸棚」ともいう。 **天袋[テンぶくろ]** 違い棚の上の袋棚や、押し入れの上の戸棚。 **地袋[ジぶくろ]** 違い棚の下の袋棚。 **食器棚[ショッキだな]** 皿・茶碗・ナイフ・フォークなど、食器を収納する戸棚。「大きい地震に備えて、〜の固定は特にしっかりやっておく必要がある」 **サイドボード[サイドボード]** 食堂やリビングの壁際などに置く、高さや背のあまり高くない、洋風の食器戸棚。▶sideboard **櫃[ひつ]** 中に物を収納するための、上からふたをする、脚のある箱形の容器。 **唐櫃[からびつ]** 衣服・装束・文書などをしまうための中身を、ふたをかぶせる、脚のある箱形の容器。 **長持[ながもち]** 衣服や調度品などをおさめる横長の大きな木箱。両端の金具に棹[さお]を通し、2人で担いで運ぶことができる。「この地方では、嫁入り道具を入れた〜の数を競う風がある」 **厨子[ズシ]** 仏像・経巻・文具・書物などを収納する、両開きの扉のついた箱形の棚。 **金庫[キンコ]** 金銭や貴重品を盗難・火災などから守るためにしまう箱。鋼鉄などで耐火性があり鍵のかかる鉄製の箱。「実印や不動産の登記謄本などは〜にしまうのがよい」▷貸し~ **ロッカー[ロッカー]** 個人の持ち物を収納するための、縦長の箱形の戸棚。「貴重品は〜に入れておく」▷コイン~ locker **キャビネット[キャビネット]** ①ファイルなどの事務用品や書類などを収納する戸棚。②テレビやラジオの受信機をおさめている外箱。cabinet **下駄箱[げたばこ]** 玄関に置いて、靴をはじめ履き物を収納する戸棚型家具。 **引[ひ]き出[だ]し** 机やたんすなどに取り付けて、いろいろな物を収納し、引き出して使う箱。「〜の底にへそくりを隠す」◇「抽斗」とも書く。 **戸袋[とぶくろ]** 雨戸を収納するために、敷居の端に設置した箱状のもの。 ## つづら → 5600入れるk●編んだ入れ物 ## 本を収納するためのもの **本箱[ホンばこ]** 本を並べて収納しておく箱型の家具。 **本棚[ホんだな]** 本を並べて置いておくための棚。「こんなに〜を置くのなら、この部屋の床は補強する必要がある」 **書棚[ショだな]** 書籍を並べておく棚。「引っ越しが一段落したら、本を〜ごとにジャンルを分けて整理したい」◇「本棚」には、やや家具的なニュアンスがあり、一般家庭の平明な本の並んでいるイメージがあるとすれば、「書棚」や「書架」は、より専門度の高い書籍が架蔵されている様子を連想させる。 **書架[ショカ]** 図書物を架蔵しておく棚。「さすがに碩学の〜らしく、総革装の重厚な洋書の古書がひしめいていた」▷可動式~・開架式~・閉架式~ **マガジンラック[マガジンラック]** 新聞や雑誌などを(一時的に)収納する棚。▷magazine rack ## 棚 → 6300置くk●棚 ## 死者やその骨をおさめるもの **柩[ひつぎ]** 中に遺体をおさめて葬るための箱。「〜をのせた車を先頭に、葬列は斎場へ進んだ」◇「棺」とも書く。 **棺[ひつぎ]** ひつぎ。「〜を蓋[おお]いて事定[ことさだ]まる(人の値打ちは死んではっきりする)」 **棺桶[カンおけ]** (遺体をすわらせた姿勢でおさめる、桶の形をした)ひつぎ。「〜に片足を突っ込む(年をとって、あるいは重病で余命いくばくもないたとえ)」 **寝棺[ねカン]** 遺体を寝かせた姿勢でおさめる、長いひつぎ。 **石棺[セッカン]** 主として古墳時代の遺跡から発掘される、石でできたひつぎ。 **石槨[セッカク]** 古墳にみられる、ひつぎをおさめるための、石でできた箱や室。 **霊柩[レイキュウ]** 遺体をおさめたひつぎ。▷~車 **骨壺[コツつぼ]** 火葬した死者の遺骨をおさめるためのつぼ。「陶芸をやっている人の中には、将来自分が入る〜を作っておく人がいる」 S 名詞の類:ヒト **納税者[ノウゼイシャ]** 税金をおさめる人。 u 名詞の類:トコロ **押[お]し入[い]れ** 和風の建物で、壁で仕切られた、布団や家財をしまっておく場所。 **納戸[ナンド]** 衣類や調度品などをしまっておく、屋内の物置部屋。「泊まり客が多いときは〜に寝かせることもある」 **クローゼット[クローゼット]** 衣類などを収納する、洋風の押し入れ。▷ウォークイン~ <1032> **ロッカールーム[ロッカールーム]** 運動場や事務所などにある、ロッカーが備えつけてある部屋。locker room **物置[ものおき]** 家庭で、日常あまり使わない雑多なものなどをしまっておくための場所。 **物置小屋[ものおきごや]** 物置として使う小屋。「道具は〜に持って行ってください」 **納屋[なや]** 農家などで、用具や収穫物をしまっておくための小屋。「くわを〜にしまう」 **蔵[くら]** 米などの収穫物や、商品・財産など貴重な物品を安全に収納しておくための建物。◇「倉」「庫」とも書く。 **倉庫[ソウコ]** 商品・製品・材料などを、(短期間)収納・保管するための建物(の一部)。 **穴蔵[あなぐら]** 地面に穴を掘って造った、物を収納する場所。◇「窖」とも書く。 **土蔵[どゾウ]** 四方の壁を厚く土で塗り固めたくら。◇「つちぐら」ともいう。 **校倉[あぜくら]** 正倉院に見られるように、柱を立てずに角材を井桁[いげた]に組み上げて造ったくら。「〜は通気性にすぐれた収蔵庫だといわれる」 ## 特定のものをしまっておくところ **米蔵[こめぐら]** 米を貯蔵するためのくら。 **酒蔵[さかぐら]** 酒を醸造・貯蔵するためのくら。 **金蔵[かねぐら]** 金銭や宝物など、大切な物をしまっておくためのくら。 **宝蔵[ホウゾウ]** ①宝物をしまっておくためのくら。②寺院で、経典をしまっておくくら。 **宝庫[ホウコ]** 宝物をしまっておくためのくら。◇多く、「石油の宝庫といわれている地域」のように、比喩的に、貴重な物があふれるほど取り出せるところの意で用いる。 **経蔵[キョウゾウ]** 経典をおさめておくくら。 **書庫[ショコ]** 書物をしまっておくための建物や部屋。 **文庫[ブンコ]** 「書庫」の古めかしい言い方。 **車庫[シャコ]** 自動車や電車をしまっておく建物。 **ガレージ[ガレージ]** 自動車をしまう建物。「家の1階が〜になっている」▷〜セール(自宅のガレージに不用品などを並べて売ること) garage **カーポート[カーポート]** 自動車をしまうための、4本の柱で屋根を支えただけの車庫。carport **艇庫[テイコ]** ボートをしまっておくための建物。 **格納庫[カクノウコ]** 飛行機などを格納する、大型の建物。 ## 収容所 **収容所[シュウヨウジョ]** 人や物、特に、法律違反者・捕虜・難民などを強制的に入れて拘束する施設。「不法入国者を一時〜に入れる」▷強制~ **キャンプ[キャンプ]** 軍隊の訓練や駐屯[ちゅうとん]などのために、兵舎を中心に、兵員・家族などを収容している場所。▷難民~ camp x 名詞の類:トキ ## 納期 → 6504限るx # 5604 さす a 動詞の類 **さす[さす]** 細長い物の先のとがったものを、何かの面に立てて、その一部がその中に入るようにする。「壁一面に色とりどりのピンがさしてあった」「採集した昆虫には虫ピンを~」「だんごに串を~」「花瓶に花を~」「日本髪にかんざしを~」「刀を腰に~」◇針・ピンなどを、何かかたいものに抵抗を排して入れるときには「刺す」、花瓶・ペン立てなどの入れ物の中に入れるときは「挿す」と、刃を「さす」のように何かの間に入れるときには「差す」と書くことが多い。なお、「ナイフで人をさす」のように傷つけることを目的とする用法は、5208を参照。 **突[つ]き刺[さ]す** 強く、深くさす。「地面に棒を~」 **穿刺[センシ]** 治療・組織検査などを目的として、体に中空の針をさすこと。「〜する部分を消毒する」「〜して腹水を抜く」 **打[う]つ** 細長いものを肉の部分にさす。「鮎に串を打って焼く」「注射を~」「背中のつぼに鍼を~」 **生[い]ける** 花枝を観賞するために、花瓶・水盤などの花器に姿美しくさす。「青磁の花瓶に季節の花が生けてあった」◇「活ける」とも書く。 **挿[さ]し木[き]** 木の枝・茎などを切り取って土にさし、根を出させて新しい株をつくること。「ばらの枝を切って~する」 **佩[は]く** 刀剣を腰にさすこと。「重い刀で〜がままならない」 ## 差し込む → 5600入れるa●自分から遠ざかるほうに移動させて入れる ## 突く → 5208突くa●つく f 副詞の類 **ずぶりと[ずぶりと]** → 5208突くf h 名詞の類:コト・サマ **串刺[くしざ]し** 物、特に食べ物を串に刺し通すこと。「肉を〜にしてグリルで焼く」◇「たこの串刺しを食べた」のように、串刺しにしたものをいうこともある。また、「あんなやつらは串刺しにしてやる」のように、物を串に刺すように人を刺(して殺)す意に用いられることもある。 **差[さ]し** 相撲で、両方の腕を相手のわきの下にさし込むような形になるさし方。「うまく〜になる」◇「双差し」「諸差し」とも書く。 ## さして何かをつくること **挿[さ]し花[ばな]** 花を花瓶などにさして生けること。 **挿花[ソウカ]** 挿し花。 **投[な]げ入[い]れ** 花器に花を、まるで無造作に投げ入れたような感じに生けること。 ## 生け花 → 1806学ぶh●いろいろな習い事 <1033> k 名詞の類:モノ ## 何かをさすための道具 **フォーク[フォーク]** 料理をさしたり押さえたりする道具。「ステーキはナイフと〜で食べる」fork **串[くし]** 肉・魚・野菜・団子などをさし通して調理するための、先をとがらせた竹や鉄などの細い棒。▷竹~・~焼き **金串[かなぐし]** 金属製のくし。「浜辺でとりたての魚を〜にさして焼く」 **焼[や]き串[ぐし]** 食品を焼くためのくし。◇焼き鳥用の竹ぐし、肉・魚・野菜用の金ぐしなど。 **剣山[ケンザン]** 生け花の道具の一つで、多数の釘を上向きに植えつけて、花の茎などを固定するもの。 ## 髪に挿すもの → 6412飾るk●頭を飾るもの ## 針刺し → 6408縫うk●その他 ## 花器 **花生[はない]け** 花を生けるための容器。◇「花活け」とも書く。 **花入[はない]れ** 花を入れるための容器。 **花瓶[カビン]** 花をさすための瓶。ガラス・陶磁・銅製などがある。 **花立[はなた]て** 仏前や墓の前に置く花入れ。◇一般に小さい。花器の一種で、床の間にのっとって、立てた形で入れる。 **花筒[ハナづつ]** 花を入れる竹の筒。 **花器[カキ]** (生け花で)草花を生けるための器。 **水盤[スイバン]** 生け花の花を生けるための、平たい鉄製または陶製の器。 **薄端[うすばた]** 金属製の薄手の花器。◇池坊[いけのぼう]や古流で用いる。 **一輪挿[イチリンざ]し** 1輪か2輪の草花を生ける小さい花器。 ## さし込み **差[さ]し込[こ]み** 物のさし込む部分。特に、電気器具のコードなどに取り付けてある、電流を取り入れるための器具。◇コンセントのことをいうこともある。 **プラグ[プラグ]** 電気器具のコードの先端に取り付けてある、電流を取り入れるための器具。「〜をしっかりとさし込む」▶plug ## その他 **挿[さ]し穂[ほ]** 挿し木をするために切り取った茎・葉など。 **差[さ]し手[て]** 相撲で、相手のわきの下にさし込んだほうの腕。「〜を抜く」 ## 目刺し → 8401乾かすk●魚・肉などを干したもの ## 刀 → 7000切るm g 名詞の類:イキモノ **蜂[はち]** 2対のはねをもち、防御や狩猟時などに、相手を針で刺す昆虫。▷足長~・雀~・熊~・蜜~◇毒針で刺すのはめす。刺されると赤くはれ、痛い。 **蜜蜂[ミツバチ]** 花の蜜を集めて巣にたくわえる蜂。この集めた蜜(蜂蜜)や分泌物(ローヤルゼリー・蜜蠟)は、食用または薬用。 **足長蜂[あしながばち]** 長い脚を下に伸ばして飛ぶ蜂。◇巣は、軒下や木の枝に作る。 **雀蜂[スズメバチ]** 大形で、攻撃性の強い蜂。ときには、集団で人間や動物を襲うことも多い蜂。◇大形の巣を、樹木の空洞や土の中あるいは軒下などに作る。 **熊ん蜂[クマンばち]** ①すずめばち。②蜜蜂の仲間。大形で丸みを帯び、性質はおとなしい。◇「くまばち」ともいう。蜜蜂とは異なり、集団生活はしない。 **虻[あぶ]** はえに似た、より大形の昆虫。ほとんどの種が、人やけものの血を吸う。◇「蝱」とも書く。人やけものの血を吸うのはめす。 **蚋[ぶゆ]** はえに似た、より小形の昆虫。めすは人やけものの血を吸う。◇「ぶよ」ともいう。 **蚊[か]** 細長い体と1対の透明なはねをもち、かすかな羽音を立てて空中を飛ぶ、非常に小形の昆虫。人やけものの血を吸う。「あちこち〜に刺されて、かゆくてたまらない」「〜が耳もとを飛ぶ、ぶうんという音が聞こえると、その〜をとるまで落ち着かない」▷〜取り線香◇人やけものの血を吸うのはめす。吸われたあとは赤くはれ、かゆくなる。マラリア・日本脳炎などの伝染病を媒介する種もある。幼虫は「ぼうふら」。 **藪蚊[ヤブカ]** 藪や草陰にすむ、大形の蚊の総称。「キャンプではいつも〜に悩まされる」◇「やぶっか」ともいう。 u 名詞の類:トコロ **差[さ]し込[こ]み口[ぐち]** 物をさし込むところ。特に、プラグをさし込むところ。 **コンセント[コンセント]** 壁面などに設置してある、プラグをさし込むところ。◇和製洋語とする説があるが語源未詳。 # 5605 そそぐ a 動詞の類 **そそぐ[そそぐ]** 液体を、何かの表面にまんべんなく行き渡るようにする。「たらいに湯を~」「植木に水を~」「火に油を~」◇「灌ぐ」とも書く。 **注[つ]ぐ** 容器に入っている液体を、上から落とすようにしてほかの容器に入れる。「茶わんにお茶を~」「杯に酒を~」 **注[つ]ぎ足[た]す** すでに容器に入っている液体に、あとから足すようにしてつぐ。「違う酒をつぎたして、うまくなることはまずない」 **注[さ]す** 油・薬液などの液体を、狭いところに正確に入るようにする。「目薬を~」「自転車のチェーンに油をさしたら変な音がしなくなった」◇「差す」「点す」とも書く。 **注油[チュウユ]** 摩擦で熱をもたないように、機械などに油をさすこと。「モーターに~する」 **点眼[テンガン]** 目薬を目にさすこと。「1日3回~する」 ## まく・かける → 5212まくa **流[なが]し込[こ]む** 液体を勢いよく流すようにして、(何かといっしょに)あるものの中に入れる。「大急ぎでサンドイッチをほおばり、 <1034> 牛乳で流し込んだ」「コンクリートを枠に~」 **注[そそ]ぎ込[こ]む** 液体を、あるものの中にそそいで入れる。「愛情を~」「作品の制作に全精力を~」◇「自然保護に全力をそそぎ込む」のように、あることに熱中して、ひたすら心を傾ける意でも用いられる。 **注入[チュウニュウ]** 液体などを器物などの中に十分に、または勢いよく入れるようにすること。「液化ガスをライターに~する」「銀行に国費を〜する」のように、比喩的にも使う。 **注水[チュウスイ]** 水を注入すること。「タンクに~する」 **注射[チュウシャ]** 器具を使って薬液を体内に注入すること。「強心剤を~する」▷皮下~・筋肉~・静脈~・動脈~・予防~・~針・~器 **打[う]つ** 「注射」の、より口語的な言い方。「ビタミン剤を打ってもらう」「脱水症状がひどいので点滴を~」 **接種[セッシュ]** 病気の予防や治療のために注射したり、体内にワクチンなどを入れたりすること。「破傷風のワクチンを〜する」▷予防~ **種痘[シュトウ]** 天然痘を予防するため、その痘苗を接種すること。「牛痘を〜する」 **点滴[テンテキ]** 薬液などを1滴ずつ静脈内に長時間注入すること。「1日かけて栄養剤を~する」▷~注射 **輸血[ユケツ]** 健康な人から採った血液を、患者の血管に注入すること。「急いで〜しないと危険な状態だ」 **浣腸[カンチョウ]** 排便をうながしたり、栄養を補給したりするために、薬液を肛門が大腸の中に注入すること。「〜して治療する」◇「灌腸」とも書く。 f 副詞の類 ## たくさん注ぐ様子 → 7900多いf●十分に多い様子 h 名詞の類:コト・サマ **差[さ]し水[みず]** めん類などをゆでるとき、ふきこぼれないように水をつぎたすこと。「そうめんをゆでるときは〜をする」 **差[さ]し湯[ゆ]** 飲物や風呂の湯がぬるくなったとき、熱い湯をつぎ足すこと。「お茶が濃すぎるので〜をして薄める」 **酌[シャク]** 酒を人の杯につぐこと。「宴席で〜をしてまわる」 **御酌[おシャク]** 「酌」の丁寧な言い方。「〜をいたします」 **手酌[てジャク]** 自分の杯に自分で酒をつぐこと。「私は〜でやりますので、お気遣いなく」 k 名詞の類:モノ **油差[あぶらさ]し** 油をさす器具。 **水差[みずさ]し** コップや花瓶などに水をつぐための器。 **漏斗[ジョウゴ]** びんなど、口の小さな容器に液体をつぎ入れるための、あさがお形の用具。◇「じょうご」ともいう。 ## ジョウロ・散水栓など → 5212まくk●水をまくための道具 ## 飲み物をつぐもの **急須[キュウス]** 茶を入れるのに用いる、取っ手と細いつぎ口のついた陶製の道具。 **土瓶[どビン]** 湯茶・煎じ薬などを沸かしたりついだりするのに用いる、横いつぎ口と、上部に弦[つる]のついた道具。▷~蒸し **徳利[トックリ]** 酒を暖ためるため、胴がふくらみ首が細い容器。◇「とくり」ともいう。中に水を入れると沈むことから、泳げない人の意で用いることもある。 **銚子[チョウシ]** ①(燗酒を入れた)とっくり。「酒が百薬の長といえるのは、〜1、2本までの場合だろう」◇飲食店などで、燗酒を入れたものを「お銚子」と呼ぶことがあるが、「とっくり」にはこの用法がない。②酒を杯につぐための、長い柄のついた金属製、または木製の器。 **片口[かたくち]** 一方だけにつぎ口の出ている鉢形の陶器または漆器。 **ピッチャー[ピッチャー]** 液体をコップにつぎ分けるための、取っ手のついた大型の水差し。pitcher u 名詞の類:トコロ **注[そそ]ぎ口[ぐち]** 容器の上端についた、中の液体をほかの器につぐための口。 # 5606 漬ける a 動詞の類 **漬[つ]ける** 野菜などを、食塩・味噌・酢・ぬか・砂糖などの液状に近いもの(ぬか・酒かすなど)に、その姿が見える程度に入れ込んで、長時間置く。「あくを出すために、ごぼうを水に~」「ぬか味噌にきゅうりを〜」◇「手拭いを湯につける」のように液体の中にすっぽり入れて長時間置く意では、ふつう「浸ける」と書く。 **漬[つ]け込[こ]む** 漬物を作るために、野菜などをたるなどに漬ける。「白菜を~」 **浸[ひた]す** ①液体の中に、姿が見えるか見えないかのところまで入れ込む。「川の水に足を~」②液体の中に入れたり、液体をかけたりして、物の中にしみ込ませる。「消毒薬を浸したガーゼ」 **沈[しず]める** 液状のものの中に、その姿が見えなくなるまで深く入れ込む。「養殖いかだを海に~」⇔浮かべる h 名詞の類:コト・サマ **薬漬[くすりづ]け** やたらに薬を飲んだり注射したりして、まるで薬に漬けたような状態であること。「もうけ主義の病院では、患者を〜にする」 k 名詞の類:モノ ## 漬けたもの **塩漬[しおづ]け** 魚肉・葉菜・根菜などを塩で漬けた食品。 **酢漬[すづ]け** 魚・野菜などを酢に漬けた食品。「らっきょう漬けは日本の代表的な〜だが、苦手な人が少なくない」 <1035> **味噌漬[みそづ]け** 味噌に漬けた肉・魚・野菜などの食品。 **西京漬[さいきょうづ]け** 白味噌を使った味噌床に漬け込んだ食品。「さわらの〜は定食屋の人気メニューだ」 **粕漬[かすづ]け** 酒かすに肉・魚などを漬け込んだ食品。 ## 漬物 **漬物[つけもの]** 野菜などを塩・味噌・ぬか・酒かすなどに漬けた食品の総称。 **新香[シンコ]** (新しい)漬物。◇「お新香」の形で用いられることが多い。 **香[コウ]の物[もの]** 「漬物」の、やや古風な言い方。◇「お香香」の形で用いられることが多い。 **香[コウ]の物[もの]** (伝統的な日本料理で)「漬物」の丁寧な言い方。「メインのお料理の後に、かやくご飯と赤だしと〜が出ます」 **一夜漬[いちやづ]け** ひと晩だけ漬けた漬物。「白菜の〜」◇比喩的に、一夜で仕上げる仕事や勉強のやり方をもいう。 **浅漬[あさづ]け** 短時日であっさり漬けた漬物。「〜を少量なら血圧の高い人にもいい」 **べったら漬[べったらづ]け** 大根を生干しにし、薄塩と麹[こうじ]と米で漬けた漬物。 **古漬[ふるづ]け** 長期間漬けておいた漬物。「ぬか床の下のほうから、うまそうななすの〜が出てきた」 **糠漬[ぬかづ]け** 野菜を米ぬかと塩水で作ったぬか味噌で漬けた漬物。「長い海外生活で、時々なすときゅうりの〜が無性に食べたくなるときがある」 **沢庵[タクアン]** 大根を干し、塩とぬかを加えて重しをのせて漬けた漬物。◇「沢庵漬け」「たくわん」ともいう。 **奈良漬[ならづ]け** 白瓜を酒かすに漬けた漬物。「〜を食べただけで顔が赤くなるほど、お酒に弱い人もいる」◇奈良地方で始まったところからその名がついたという説がある。 **福神漬[ふくじんづ]け** 大根・れんこん・なす・しょうがなどを刻んで、醤油・砂糖・みりん醤油に漬け込んだ食品。「だれが始めたのか、カレーライスには〜がよく似合う」 **紅生姜[ベにショウガ]** 梅酢に漬けたり、食紅で赤くしたしょうが。 **梅干[うめぼ]し** 梅の実を塩漬けにしてから天日に干し、赤じその葉を入れた梅酢に漬けた保存食。「おにぎりのねたはいろいろあるが、何といっても〜にとどめをさす」 **キムチ[キムチ]** 白菜・大根を主とした野菜に、唐辛子・にんにくなどの香辛料を加えて塩漬けにした、韓国・北朝鮮の代表的な漬物。朝kimch'i **ザーサイ[ザーサイ]** からし菜の一種の根茎を、唐辛子と塩で漬けた、中国四川省特産の漬物。中zhàcài(搾菜) **ピクルス[ピクルス]** 野菜・果実・きのこなどを、酢で作った液に漬けた西洋風の漬物。pickles ## 漬物の材料 **漬[つ]け菜[な]** 漬物にするのに適した、白菜・小松菜・野沢菜・京菜・からし菜など。 **漬[つ]け梅[うめ]** 漬物にするための、まだ熟していない梅の実。梅干しについてもいう。 **糠味噌[ぬかみそ]** 米ぬかに塩水をまぜて練り発酵させたもの。 ## 漬けた料理 **茶漬[チャづ]け** 飯に茶または、だし汁などをかけたもの。「〜にして食べる」◇「お茶漬け」ともいう。 **湯漬[ゆづ]け** 湯をかけて食べる飯。「〜をかきこむ」 **御浸[おひた]し** 青菜をさっとゆでて、だし汁や醤油などに浸して食べる料理。 u 名詞の類:トコロ **糠床[ぬかどこ]** ぬか味噌を入れて、ぬか漬けを作るところ(容器)。 # 5607 包む a 動詞の類 **包[つつ]む** 布や紙などで外側をきちんとおおい、中に入れたものが見えないようにする。「風呂敷で品物を~」「そっと金を包んで渡す」「あたりは、闇に包まれた」「胸に悲しい思いを~」 **包[つつ]み込[こ]む** 包むようにして中に入れる。「彼の優しさは、私を暖かく包み込んだ」「さまざまな問題を包み込んだ事件」「夜の暗闇があたりを包み込んだ」◇具体物について使うよりも、抽象的な事柄について使うことが多い。 **包装[ホウソウ]** 品物を、紙・箱などで、外側をきれいに包むこと。「プレゼント用に〜してリボンをかける」▷~紙・~材料 **パッケージ[パッケージ]** 商品を、箱に入れたり、紙で包んだり、または手に取りやすくするために包むこと。「きれいに〜されたギフトセット」package **ラップ[ラップ]** 食品をラップで包むこと。「残り物を〜して冷蔵庫に入れる」▶wrap → k04ラップ **ラッピング[ラッピング]** 人に贈る品などを、美しい包装紙やリボンなどで飾って包むこと。「誕生日のプレゼントなので、〜してもらった」wrapping **パック[パック]** 新鮮さを保ったり、損傷を防いだりするために、食品をラップ・紙などで包むこと。「魚の切り身を〜してから店頭に並べる」▷真空~ pack **パッキング[パッキング]** 荷物が運搬中に破損したり、しみが出たりしないように、しっかり包むこと。「羊羹[ようかん]のような重いものを〜して送る場合は、必ず上からひもをかけたほうがよい」▶packing **荷造[にづく]り** 荷物を、包んだり箱に入れたりひもをかけたりして、運びやすいひとまとまりにすること。「事務所が移転するので、引っ越し荷物の~をする」◇「荷作り」とも書く。 **梱包[コンポウ]** 紙などできちんと包み、ひもをかけて荷造りすること。「引っ越しの荷物を~する」▷~作業 **分包[ブンポウ]** 薬などを、1回に飲む量ごとに分けて包むこと。「〜された粉薬を1包みずつ、1日3回服用する」 <1036> I will begin processing the dictionary PDF file to convert its content into 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I will analyze the structure to identify categories, headwords, and definitions, applying the requested formatting for furigana, bolding, and pagination. I will process the content of all available pages from top to bottom, left to right, ensuring that text flowing between columns on the same page is correctly merged. 包む5607a~埋める5608a 回服用する」 ### ●くるむ 11 **[包[くる]む]** を新聞紙にくるんで渡す」「風呂上がりの子供をタオルで〜」◇中のものを完全に見えなくする場合だけでなく、一部分が見えるような状態でもいう。 12 **[包[くる]める]** □くるむ。「赤ん坊を毛布にくるめて抱いた母親」 13 **[引[ひ]っ括[くる]む]** いろいろなものをひとまとめに、素早くくるむ。「そこらにあるものをすべて風呂敷にひっくるんで、押し入れに突っ込んだ」◇「引っ包む」とも書く。 ## f 副詞の類 00 **[くるくる]** と長いものを軽やかに巻いて包み込む様子。「包丁を〜とさらしにくるむ」 01 **[くるり]** と鮮やかな手つきで素早く包み込む様子。「掛け軸を風呂敷で〜と一巻く」 02 **[くるっ]** と「くるりと」の、より口語的な言い方。「湯上がりの子供をバスタオルで~包む」 03 **[ぐるぐる]** と幾重にも巻きつけて包み込む様子。「寒いので首にマフラーを〜巻いて出かけた」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **[外[ガイ]装[ソウ]]** 商品・荷物の外側の包装。「~だけは立派だ」 01 **[包[ホウ]装[ソウ]]** 陰茎の亀頭とが包皮でおおわれている状態。 02 **[皮[かわ]被[かぶ]り]** 固包茎。 ## k 名詞の類:モノ ### ●つつむもの 00 **[包[つつ]み紙[がみ]]** ものを包む紙。「~に、直接あて名を書く」 01 **[包[ホウ]装[ソウ]紙[し]]** 商品などを包む紙。 02 **[上[うわ]包[づつ]み]** 慶事・弔事のお金などを包む紙。 03 **[ハトロン紙[し]]** 事務用封筒や包装紙に用いる、茶色いじょうぶな紙。「弾薬を包む紙」の意のオランダ語「patroonpapier」から。 04 **[ラップ]** 衛生・保存などのために食料品を包む、ポリエチレン製などの薄い膜状のもの。wrap 05 **[パッケージ]** 商品を包装するための箱や容器。package 06 **[パック]** 食品を包むのに使う、発泡スチロールなどの容器。「特売の牛ロースの~を2つ買った」pack 07 **[風[ふ]呂[ろ]敷[しき]]** ものを包んで持ち運ぶときに用いる、四角い布。風呂に入るときに衣類を包んだり足をふいたりした布に由来する名という。 08 **[袱[フク]紗[サ]]** 絹や縮緬で作った小さめの正方形の布。改まった席で、進物の上のにかけたり、包んだりするのに用いる。◇「帛紗」「服紗」とも書く。 09 **[畳[たた]紙[み]]** 畳んだ和服などを包むための、厚手の和紙で作った収納具。「たとう」ともいう。「帖紙」とも書く。 10 **[オブラート]** 粉薬やあめなどを包むのに用いる、でんぷんや寒天で作られた、そのまま口に入れると溶ける薄い膜。◇「オブラートに包む」の形で、直接的な表現をさけて、婉曲なものの言い方をする意にも用いる。ドOblate 11 **[薬[ヤク]包[ホウ]紙[シ]]** 粉末の薬を包むのに用いる正方形の紙。 ### ●くるむもの 12 **[御[お]包[くる]み]** 赤ん坊を寒さや外気から守るためにくるむ衣類。「おくるみにくるんで赤ん坊を抱く」 13 **[衣[ころも]]** 揚げ物や菓子などをくるんでいる外皮。 ### ●つつんだもの 14 **[包[つつ]み]** 紙・風呂敷などで包んだもの。「~をあけてみよう」 15 **[小[こ]包[づつみ]]** ①小さく包んだもの。「~を持ってお見舞いにかける」②品物を包んで、ひもなどをかけて送る郵便物。「手作りのジャムを〜にして送る」◇「小包郵便物」の略。 16 **[紙[かみ]包[づつ]み]** 紙で包んだもの。「父は大きな〜をかかえてやって来た」 17 **[風[ふ]呂[ろ]敷[しき]包[づつ]み]** 風呂敷で包んだもの。「父の遺品の古ぼけた〜をほどいてみたら、中から未発表原稿が出てきた」 18 **[包[つつ]み焼[や]き]** アルミ箔・オーブン用シートなどで食材を包み、オーブンなどで焼いた料理。 ### ●薬を包むもの → 6703治すk●飲む薬 # 5608 埋める ## a 動詞の類 00 **[埋[う]める]** ものを土や灰の中などに入れて、表面から見えないようにする。「財宝を山の中に~」「着飾った女性たちが、パーティー会場をうめた」 01 **[埋[うず]める]** 中に入れたりふさいだりして、上からおおい隠す。「炭火を灰に~」「観客席をうずめた群衆」「コートのえりに顔を~」 02 **[埋[う]め込[こ]む]** 土の中などに深く入れる。「ぬかにうめ込んだ野菜を取り出す」 03 **[埋[う]め尽[つ]くす]** すきまなく完全にうめる。「土砂崩れで一瞬のうちに家が~」「群衆にうめつくされた広場」 04 **[埋[う]め尽[つく]す]** 残らず完全にうずめる。「1面を衝突事故の記事で〜」 05 **[埋[い]ける]** 土の中などにうずめる。「冬に備えて大根を~」「火ばちに炭火を~」 06 **[埋[い]け込[こ]む]** しっかりと中にいける。「おこっている炭を灰の中にいけ込む」 07 **[埋[マイ]蔵[ゾウ]]** 大地が、天然資源などを地中にうずめていること。「莫大な量の石油を~する土地」「砂漠に〜されている天然資源」▷~量◇擬人的な用法。ふつう「埋蔵されている」のように、受動態の形で使われる。 ### ●埋めて隠す → 9808隠すk●物を隠して持つ <1037> ## 埋設する → 6302設けるa●敷く ## はめる **嵌[は]める** 何かを動かして、一方が他方の中にすきまのないようにぴったりと収まった状態になるようにする。「障子を敷居に~」「手袋を手に~」「予算に一定の枠を~」◇「填める」とも書く。 **嵌[は]め込[こ]む** はめて中に入れる。「窓枠にガラスを~」◇「填め込む」とも書く。 **鏤[ちりば]める** 小さなものを、そのものの中にところどころはめ込む。「大粒のルビーの回りにダイヤモンドをちりばめた指輪」◇「美辞麗句をちりばめた文章」のように、比喩的にも用いる。 **嵌入[カンニュウ]** 穴をあけてはめ込むこと。「宝石を嵌入する」 **象眼[ゾウガン]** 金属・木・陶器などの、模様となる素材を彫って、そこに金・銀などをはめ込んで文様を描くこと。「鉄に金を〜した工芸品」▷金~・~細工◇「象嵌」とも書く。 d 形容動詞の類 **生[い]き埋[う]め** 生きたまま地中に埋められる様子。「〜になった人」 h 名詞の類:コト・サマ **嵌[は]め込[こ]み** 嵌め込むこと。「〜の窓」「〜の家具」◇「填め込み」とも書く。 **嵌[は]め殺[ごろ]し** 障子やガラス窓をはめ込んで、開け閉めできないようにしてあること。「採光用の〜の窓」◇「はめごろし」ともいう。 ## 葬儀 → 4009慰めるh●葬儀 k 名詞の類:モノ **螺鈿[ラデン]** 漆地や木地に、貝殻の内側の真珠層の部分を装飾としてはめ込んだもの。 **沈金[チンキン]** 漆を塗ったところに模様を彫り、そこに金箔や金粉をうめ込んで付着させて、文様にしたもの。▷~塗り ## 埋み火 → 8601燃やすk●おこした火 u 名詞の類:トコロ ## 地中 **地下[チカ]** 地面の下。▷~資源・~水⇔地上 **地中[チチュウ]** 地面の中。▷~植物 **土中[ドチュウ]** 土の中。「〜の玉(高い価値をもつ人が、世に知られずうもれていることのたとえ)」 ## その他 **地雷原[ジライゲン]** 地雷が多く埋められているところ。「このあたりは〜で、すべてを撤去するのに、あと3年くらいかかります」 # 5609 葬る a 動詞の類 ## 葬る **葬[ほうむ]る** ある死者の縁者・関係者が、死者の遺体・遺骨などを墓にうずめる(あるいは、その他の方法で、その死者を弔う)。「遺骨は、遺言にしたがって、生家を見下ろす高台に葬られた」「死者を手厚く~」 **密葬[ミッソウ]** 死者をひそかに葬ること。「大将の遺骸は敵方に知られないように〜された」 **埋葬[マイソウ]** 遺体・遺骨を土の中にうめて葬ること。「共同墓地に~する」▷~届 **埋骨[マイコツ]** 遺骨を埋葬すること。「四十九日に〜する」 **合葬[ガッソウ]** 同一の場所に2人以上の死者を一緒に葬ること。▷夫婦~ **副葬[フクソウ]** 死者にゆかりのある品を、死者と一緒に埋葬すること。「このつぼは、古墳に〜されていたものだ」▷~品 **改葬[カイソウ]** 一度葬った遺体・遺骨を、ほかの場所に移して葬ること。「故郷の墓に〜する」 **火葬[カソウ]** 遺体を焼いて骨にしてから、その骨を埋葬すること。「故人の愛用していた品をひつぎに入れ、~する」▷~場 **荼毘[ダビ]に付[ふ]す** 遺体を焼いて骨にする。「事故の犠牲者はすべて、現地で荼毘に付されてから本国に送られた」◇「荼毘」は、焼身の意の梵語jhāpetaから。 **土葬[ドソウ]** 遺体のまま土に埋葬すること。「戦場で〜する」 **水葬[スイソウ]** 遺体を海・川・湖などに沈めたりして葬ること。「海の上で亡くなった船員は、仲間の手により~された」 **風葬[フウソウ]** 遺体を埋葬せずに、そのまま風雨にさらし、自然に風化させること。「洞窟で〜する習慣」 **散骨[サンコツ]** 遺骨を粉状にして海などにまくこと。 ## 納棺・納骨 → 5603おさめるa●死者やその骨をおさめること h 名詞の類:コト・サマ **自然葬[シゼンソウ]** 遺骨を、自然の循環の中に土にかえすという葬り方。「故人の遺言にしたがい南の島で〜を執り行う」 **鳥葬[チョウソウ]** 遺体を野外に放置し、鳥についばませるという葬り方。◇チベットで行われている。 u 名詞の類:トコロ **墓[はか]** 遺体や遺骨をうめて葬ったところ。▷~石・~参り **塚[つか]** 遺体を埋葬した上に、土を小高く盛り上げた墓。「梅若の死を哀れんだ人々は、〜を作って供養してやった」 **土饅頭[どマンジュウ]** 土を饅頭のように丸く盛り上げた、そまつな墓。 **墳丘[フンキュウ]** 墓を、丘のようにしたもの。「古墳には、方形・円形・前方後円形など、さまざまな形の~をもつものがある」 **墳墓[フンボ]** 墓。「〜の地(祖先の墓があるふるさと)」 **古墳[コフン]** 日本で4~7世紀に築かれた、墳丘をもつ大型の墓。「〜からはさまざまな副葬品が出土する」 <1038> **方墳[ホウフン]** 平面から見た形が正方形または長方形の墳丘をもった古墳。 **円墳[エンプン]** 円形の墳丘をもった古墳。 **前方後円墳[ゼンポウコウエンフン]** 遺体が埋葬されている円形の墳丘と、祭祀[さいし]などを行う方形の墳丘がくっついた古墳。 **ピラミッド[ピラミッド]** 古代エジプトで、切り出した石を四角錐形に積み上げて建造された、巨大な王の墳墓。pyramid **陵[みささぎ]** 天皇・皇后などの墓。◇古くは、「みさざき」といった。 **御陵[ゴリョウ]** 「みささぎ」の、より一般的な言い方。 **帝陵[テイリョウ]** 天皇の墓。 **墓陵[ボリョウ]** 天皇の墓。 **山陵[サンリョウ]** 天皇・皇后の墓。 **陵墓[リョウボ]** (天皇・皇后などが葬られる)みささぎと(それ以外の皇族が葬られる)墓。 ## 墓地 **墓場[はかば]** (多くの)墓が(まとまって)ある場所。「〜へ参りします」◇「そこは密猟者によって毛皮をはぎ取られた動物たちの墓場だった」「結婚は人生の墓場だ」のように、比喩的な表現に用いられることが多い。 **墓地[ボチ]** 多くの墓がまとまってある場所。「祖父の〜は郷里にある」▷共同~・外人~◇「墓場」のように比喩的に用いられることは少ない。 **墓所[ボショ]** 墓のある場所。「このあたりに木曾義仲の〜があるそうだ」 **墓所[はかショ]** 「墓所」の古風な言い方。「瑞円寺が野村家累代の~だ」 **奥津城[おくつき]** 神道における墓所。◇「おきつき」ともいう。「奥つ城」とも書く。「つ」は「の」の意の格助詞。 **霊園[レイエン]** 区画を整え、植物・歩道などを公園のように整備した墓地。 **青山[セイザン]** 死して骨をうずめるべき土地。「人間、到る所〜有り(故郷にこだわらなくても、どこでも自分の墓地となしうる)」◇蘇軾[ソしょく]の詩から。 ## 墓穴 → 6015掘るu●穴 ## その他 **筆塚[ふでヅカ]** 使い古していらなくなった筆を納め、供養する塚。 **首塚[くびヅカ]** 昔、刑死者や戦死者の首を埋葬した塚。「この土地には将門の〜と伝えられる古い塚がある」 # 5610 まぜる a 動詞の類 ## まぜる **まぜる[まぜる]** あるものに、違う種類のものを入れて一緒にする。「絵の具の青色に黄色を~」「きな粉に砂糖を~」「英語とドイツ語をまぜて書く」◇「混ぜる」「雑ぜる」とも書く。 **混[こん]ずる** まぜる。「酒に眠り薬を~」 **混[ま]じる** 「混ずる」の新しい言い方。「白米に麦を~」 **混入[コンニュウ]** あるものの中に、違う種類のものを少しまぜて入れること。「牛乳に毒物を〜する」 **混合[コンゴウ]** かなり性質の異なるものを共存させること。「男女を〜する」▷〜酒 **混[ま]ぜ合[あ]わせる** 2つ以上のものをまぜて、1つにする。「小麦粉とバターを~」 **混和[コンワ]** よくまぜ合わせること。「しょうゆと油を~する」▷~剤 **混一[コンイツ]** まぜて一つにすること。「貧富を~する」 **混淆[コンコウ]** (区別すべき)異なる種類のものをまぜること。「公私を〜してはならない」「針葉樹と広葉樹を〜して植樹する」◇「混淆」とも書く。 **練[ね]り込[こ]む]** あるものの中に、別種のものを混ぜて、よくこねて練り、均質にする。「よもぎをだんごの粉に~」 **練[ね]り合[あ]わせる** 2種類以上のものを練って混ぜ合わせる。「化粧せっけんにはコールドクリーム・香料・色素などが練り合わされている」 **捏[こ]ね合[あ]わせる** 複数の種類の粉状のものを水などを加えて、よくこねて、ひとつのものにする。「薄力粉と強力粉とを~」 **和[あ]える** 野菜や魚貝などを、味をととのえた味噌・酢などの調味料とまぜ合わせる。「酢味噌でわかめときゅうりを~」 **ミックス[ミックス]** まぜ(合わせ)ること。「レモンと蜂蜜とバナナを〜したような味」▷~ジュース▶mix **ブレンド[ブレンド]** (飲食物の原材料について)食材や、また(飲食物の)銘柄・産地などが違うものをまぜ合わせること。「トルコ葉とバージニア葉を〜したタバコ」▷~米・~コーヒー・〜ウイスキー blend **綯[な]い交[ま]ぜる** 性質の違ういくつかのものをまぜ合わせる。「英語と日本語をないまぜての演説」 **取[と]り混[ま]ぜる** 一つのものの中に、種類の違ったものを入れて、全体としてまとめる。「茶碗・皿などの食器を大小とりまぜて、全部で10個ほど買った」 ## 混用する → 5400使うa●併用・兼用 ## 調合する → 6800作るa●作る ## かきまぜる **掻[か]き混[ま]ぜる** かき回してまぜる。「コーヒーに砂糖とミルクを入れて、よく〜てから飲む」◇「掻き雑ぜる」とも書く。 **混[ま]ぜ返[かえ]す** 何度もかき回し、上下も入れかえるようにしてまぜる。「フライパンの中で、よく〜」 **攪拌[カクハン]** 液体・流動体をかきまぜること。「ミキサーに、この2種の液を入れ、静かに~すると次第に固まってくる」 <1039> d 形容動詞の類 **ちゃんぽん[ちゃんぽん]** 2種類以上のものを(交互にして)まぜ合わせる様子。「日本酒とウイスキーを〜にすると悪酔いする」 **ごちゃ混[ま]ぜ** ひどくごちゃごちゃにまざっている様子。「数字の書き方が〜で、入力をやり直した」「縦書きと横書きが〜になっていて読みづらい」「ごちゃごちゃ」の「ごちゃ」と「まぜ(る)」の組み合わさった語。 **ごっちゃ[ごっちゃ]** いろいろなものをまぜて雑然としている様子。「一般の人と会員を〜にしないように」 **まぜこぜ[まぜこぜ]** いろいろなものが入りまじって統一のとれていない様子。「和数字と洋数字が〜だから統一してくれ」 **ごた混[ま]ぜ** いろいろなものをたくさんまぜて、雑然としている様子。「お菜を〜に詰める」 **綯[な]い交[ま]ぜ** ないまぜた状態である様子。「再会の喜びと別離の悲しみが〜になった表情」 **一緒[いっしょ]くた** 何もかも一緒くたになっている様子。「大きなべで野菜、魚を〜に煮る」「あんなやつと〜にしないでくれ」 **味噌[みそ]も糞[くそ]も一緒[いっしょ]** 価値のある(高い)ものとない(低い)ものを区別せずに扱う様子のたとえ。「芸術作品と際物[きわもの]のポルノ雑誌を同等に扱うなんて〜だな」◇「糞も味噌も一緒」ともいう。 **糞味噌[くそみそ]** 区別なく扱うことのたとえ。「あんなくだらないやつと一緒に扱われたんじゃあ、あいつのプライドが許さないだろう」◇「味噌糞」ともいう。 h 名詞の類:コト・サマ **混色[コンショク]** 2種類以上の色をまぜて目的に合う色をつくること。 ## 混声 → 1907歌うm●歌声 k 名詞の類:モノ **混[ま]ぜ物[もの]** まぜ入れたもの。また、まぜてあるもの。「このパン生地には〜は含まれていない」◇「交ぜ物」とも書く。 **混合物[コンゴウブツ]** 異なった性質のものがまぜられて、1つになっているもの。「食塩水は食塩と水の〜だ」◇特に化学結合を生じないでまじり合ったものをいい、「化合物」と区別される。 ## 混ぜご飯 → 0300食べるk●米の料理 ## 混ぜる機械 **ミキサー[ミキサー]** 原料を混ぜ合わせるための機械。特に、セメントと砂・砂利・水などを混ぜ合わせて、コンクリートをつくるための機械。▷~車 mixer **コンクリートミキサー[コンクリートミキサー]** コンクリートをつくるためのミキサー。▷~車 concrete mixer **混合機[コンゴウキ]** 原料を混ぜ合わせるための機械。▷粉体〜・コンクリート~ **攪拌機[カクハンキ]** 攪拌するための機械。▷塗料~ # 5611 入る a 動詞の類 **入[はい]る** ある場所・領域・空間・時間の中へ移る。「部屋に〜」「風呂に〜」「涼しい」「このかばんにはこんなにたくさん入らないよ」「番組の途中にコマーシャルが〜」「政変のニュースが〜」⇔出る◇「這入る」とも書く。 **入[い]る** 「はいる」の古めかしい言い方。「部屋に〜」「虎穴に入らずんば虎児を得ず(危険をおかさなければ成果は得られない)」◇人ないし動くものについて用いる。 **入[はい]り込[こ]む** 奥にまで入る。「留守をねらって泥棒が〜」◇「入り込む」とも書く。 **入[い]り込[こ]む** 困難なところをおしわけて奥まで入る。「番人の目を盗んでいつの間にか屋敷内に~」◇「はいりこむ」は、困難をおかしてまで中へ移るとは限らない。 **上[あ]がる** 庭や玄関先から部屋に入る。「上がってお茶でもいかがですか」「どうぞお上がりください」 **上[あ]がり込[こ]む** (勧められてもいないのに)他人の家の中に入り込む。「いくら親しい仲の家だからって勝手に上がり込まれたら困る」 **上[あ]がり込[こ]む** 他人の家に上がり込む。「長々と上がり込んで、そのうえお茶までごちそうになって、ごめんなさい」 **立[た]ち入[い]る** ある区域の内側へ堂々と入る。 **立[た]ち入[い]り** ある特別の意味をもった場所に入ること。「私有地につき〜を禁じます」▷~禁止 **足[あし]を踏[ふ]み入[い]れる** ある特殊な世界や、特別な場所に(初めて)入る。「危険地帯に~」 **繰[く]り込[こ]む]** 大勢で押し寄せるように入る。「飲み会の一次会のあと、みんなで部長の家へ~」「夏休みには、ハワイへの観光客がどっと〜」 **しけ込[こ]む** 図隠れる目的で場所に入り込む。「うまいワインとチーズを手に入れて、隠れ家に~」 **走[はし]り込[こ]む]** 目的地に走って入る。「遅刻しそうになって校門に走り込んだ」 **駆[か]け込[こ]む]** 一刻も早く目的を遂げようと走り込む。「その選手は両腕を振り上げてゴールに駆け込んだ」「助けを求めて隣家に~」 **忍[しの]び入[い]る** 人に見つからないように、こっそり入る。「夜陰に乗じて城内に~」 **忍[しの]び込[こ]む]** 人に見つからないよう、ひそかに建物・部屋などに入る。「犯人は深夜、裏口から忍び込んだらしい」◇「その感情は、いつの間にか私の心に忍び込んできた」「冷気が忍び込む」のように、比喩的にも用いられる。 **紛[まぎ]れ込[こ]む]** 何かの中にまじるなどして、目立たないように入り込む。「政権の中に紛れ込んで反対勢力に情報を流していた男」 **滑[すべ]り込[こ]む]** 滑るようにして中に入ってくる。「プラットホームにかけあがると、電車が滑り込んできた」 <1040> **進入[シンニュウ]** 隊列などを組んで中へずんずんと入っていくこと。「隊列を組んで町に〜する」▷~禁止 **流[なが]れ込[こ]む** ①液状のものが流れ込む。「堤防が決壊して濁流が田畑に~」②人や物などが流れるように入り込む。「難民が国境を越えて~」 **流入[リュウニュウ]** ①液状のものや気体が流れ込むこと。「伊勢湾に〜する木曽三川」②「非常階段への煙の〜を防ぐ」②人や資本がどっと入ってくること。「毎年、大都会に〜してくる人口」⇔流出 **注[そそ]ぐ** 川などが流れ込む。「利根川は太平洋に~」「灌ぐ」とも書く。 **吹[ふ]き込[こ]む** 風や雨・雪などが中に入ってくる。「突然降り出した雨が窓から吹き込んできた」 **浸入[シンニュウ]** 水などがしみ込んで中に入ること。「あふれた川の水が家屋に〜した」 **貫入[カンニュウ]** 地層の割れ目などに、マグマが入り込むこと。「マグマが〜してできた火成岩」 ## 転入する → 6201移るa●引っ越す ## おさまる **おさまる[おさまる]** ①しかるべきところにきちんと入る。「本がすべて本棚に〜」◇「収まる」と書く。②渡すべき相手に、決めたとおりに渡る。「品物が期日までに〜」◇「納まる」と書く。 **包[くる]まる** 人間や生物がその体を布などで巻くようにして、中に入った状態になる。「布団にくるまって寝る」 **挟[はさ]まる** 物と物の間の狭いすき間に入り込んで動かせなくなる。「食べかすが歯に〜」「電車のドアにはさまって、けがをした」 **嵌[は]まる]** 穴・溝などに、物がちょうどよくおさまる。「手がふるえて、ボタンがうまくはまらない」◇「填まる」とも書く。 ## ものが入り込む **減[め]り込[こ]む]** 重みで地面などに深く入り込む。「ぬかるみに足がめり込んで歩けなくなった」 **食[く]い入[い]る** 物や視線が深く入り込んではずれなくなる。「獲物をねらう鷹の目が獲物に〜」「〜ような目で見つめる」 **食[く]い込[こ]む]** 表面から中に深く入り込む。「ベルトが脇の下に〜」 ## ある場所に無理に入る **割[わ]り込[こ]む** 列など、整然と並んでいるあるものの中に無理やり入る。「列にあとから来た男が強引に割り込んできた」「話に〜なんて失礼だ」 **割[わ]り込[こ]み** 割り込むこと。「人気のカードの売り場には、〜をめぐるトラブルが絶えない」▷~禁止 **割[わ]って入[はい]る** まとまっているものの間に無理に入り込む。「けんかしている2人の間に~」◇「割り込む」はふつう悪いニュアンスで用いられるが、「割って入る」は、「もめている2人の間に割って入って仲裁する」のように、よいニュアンスで用いられることもある。 **かき分[わ]け入[はい]る** 茂みなどの障害物をかき分けるようにして入る。「山に~」 **押[お]し入[い]る** 強引に他人の家に入り込む。「女性のひとり部屋に〜強盗」 **踏[ふ]み込[こ]む]** 遠慮なく、ずかずかと中に入り込む。「犯人は、踏み込んだ警官に逮捕された」「マージャン賭博の現場に~」 **躍[おど]り込[こ]む** 勢いよく、ある場所に乗り込む。「特攻隊は一斉に、敵の隠れ家に躍り込んだ」 **雪崩[なだ]れ込[こ]む]** 大勢がどっと一度に入り込む。「観客が開いたドアへ~」 **乱入[ランニュウ]** 大勢がめいめい勝手に暴力的に押し入ること。「デモ隊が国会に〜する」◇「濫入」とも書く。 **潜[もぐ]り込[こ]む** 正規のルート・手続きを経ずに、ひそかに組織やメンバーの中に入り込む。「敗戦直後の混乱期には、ろくに試験も受けずに大学にもぐり込んだ者もいた」 **潜入[センニュウ]** 捜査・探索などの目的で、あるところに身分を隠して入り込むこと。「密輸組織に〜する」 **闖入[チンニュウ]** ことわりなく、突然入り込むこと。「乱暴者が〜する」▷~者 **突[つ]っ込[こ]む** 勢いよく中に入っていく。「もう一度スクラムサイドに突っ込んで、敵のバックスを巻き込んでから球を出したほうがいい」「スピードを出しすぎた車が畑に突っ込んだ」 **突入[トツニュウ]** ①突っ込むこと。「スペースシャトルはもうすぐ大気圏に〜する」②重大な状況に入っていくこと。「ストに~する」 ## 攻め込む → 3800攻めるa●攻めていく ## 侵入する → 3802侵すa●侵す ## 特定の場所に入る **入場[ニュウジョウ]** 会場・競技場・劇場などの場内に入ること。「〜は午後6時からです」▷~者・~券・~門~行進⇔退場 **入園[ニュウエン]** 動物園・公園など園と名のつくところへ入ること。▷~時間・~料⇔退園 **入館[ニュウカン]** 図書館・美術館・博物館など館と名のつくところに入ること。「〜するときは静かにしましょう」▷~者・~料・~時間⇔退館 **チェックイン[チェックイン]** ホテルなどに入って、宿泊の手続きをすること。「ホテルに〜したあと部屋に荷物を置き、市内観光に出かけた」チェックアウト checkin **入室[ニュウシツ]** 部屋の中に入ること。「午前9時まではだれも〜していない」▷~厳禁・~者⇔退室 **入院[ニュウイン]** けがや病気の治療のため、ある期間病院に入っていること。「肝臓がんで3週間ほど~する」▷~患者⇔退院 **入廷[ニュウテイ]** 裁判で、裁判官・検察官・弁護人など関係者が法廷に入ること。「裁判長が〜する」→退廷 **入城[ニュウジョウ]** 勝利をおさめた軍隊が、攻め落とした城またはそれに相当する都市に入ること。「ドイツ軍はパリに〜した」▷~式 **入国[ニュウコク]** 外国からその国に入ること。「見知らぬ土地に〜して、習慣の違いにとまどう」「不法な手段で〜する」▷密~・~管理局⇔出国◇その国の人なら「帰国」という。 **御国入[おくにい]り** ①江戸時代に大名が参勤交代で、領地に帰ること。「殿様が〜をなさる」②代議士などが自分の出身地・選挙区に入ること。「総理就任後、初の~」 <1041> **入居[ニュウキョ]** すでにある住宅に入り、そこに住みつくこと。「公団住宅に〜する」▷~者 **入坑[ニュウコウ]** 労働者が炭鉱などの坑道に入ること。「一番方が〜した」 **入所[ニュウショ]** 刑務所などの所と名のつく施設に入ること。「仮釈放期間に犯罪を犯して再び〜する」▷~者⇔出所 **入獄[ニュウゴク]** 罪を犯したため刑務所に入ること。「網走刑務所に〜した」⇔出獄 **入牢[ジュロウ]** 有罪となって、牢獄(今の刑務所)に入ること。「〜を申しつける」⇒出牢◇「じゅろう」ともいう **楽屋入[がくやい]り** 俳優などが、興行期間中に毎日楽屋に入ること。「座長はとっくに〜している」 **場所入[ばしょい]り** 相撲で、力士が相撲部屋から相撲の興行の行われる場所に入ること。「〜する力士」 **土俵入[どひょうい]り** 横綱・幕内・十両力士が取組前に、顔見世披露をする儀式。「横綱の~が始まった」◇幕内の力士全員が、東方と西方に分かれて別々に土俵に上がって行うものと、横綱が太刀持ち・露払いを従えて単独で行うものとがある。 **入構[ニュウコウ]** 構内に入ること。「臨時列車が5番線に〜する」▷~禁止 **入庫[ニュウコ]** ①手配していた品物が倉庫に入ること。「今日〜する予定の商品」⇔出庫②電車やバスが車庫に入ること。「終電の~を終える」⇔出庫 **入港[ニュウコウ]** 航程を終えて、船が港に入ること。「豪華客船が明日~する」→出港 **入渠[ニュウキョ]** 船が修理や検査のためにドックに入ること。「タンカーが〜する」 ## 出入りする → 5700出るa●出入りする ## 組織に入る → 4404加わるa●特定の団体に入る ## 入浴する → 5913浴びるa●入浴する ## 入水する → 0007殺すb●自分で自分を殺す ## 入植する → 6201移るa●移り住む ## 潜ること **潜[もぐ]る** 水中・地中など、姿が見えなくなるところに入ること。「海に〜って魚をとる」◇「地下にもぐった活動家」のように、比喩的に用いることがある。 **潜[くぐ]る** 「もぐる」の古い言い方。「オットセイが水にくぐってしばらくしてまた姿を現した」◇一般には、「くぐらせる」という形で、「料理で、材料を水・湯の中に入れ、その中を通して、また引き上げる」という意で用いる。 **潜[もぐ]り込[こ]む** 何かの中に深く入り込む。「布団の中に〜」 **潜水[センスイ]** 水の中にもぐること。「〜して海底を調査する」▷~艦・~服・~病・~夫・~士 **潜行[センコウ]** 潜水して進むこと。「カメラが〜して、魚を捕らえる鳥の姿をみごとに映し出した」◇「東京に潜行する」のように、比喩的に用いることもある。 **潜航[センコウ]** ①潜水艦などが水中にもぐって航行すること。▷急速~②隠れてこっそり航行すること。「夜陰に乗じて~する」 ## 奥まる **奥[おく]まる** 土地・建物・部屋などが、入り口から中へずっと入っていったところに存在する。「宮殿の奥まった部屋」◇一般に、「奥まった+名詞」ないし、「奥まっている」の形で用いる。 **引[ひ]っ込[こ]む** 土地・建物が、表通りなど、目立つところから裏に入っていったところに存在する。「その家は表通りからずいぶんと引っ込んだところにあった」◇一般に、「引っ込んだ+名詞」ないし、「引っ込んでいる」の形で用いる。 ## その他 **切[き]れ込[こ]む** 切れ目が、内部に入り込んでいる。「深く切れ込んだ谷」 d 形容動詞の類 **箱入[はこい]り** 箱に入っている様子。「〜の菓子」 **内向[うちむ]き** 家庭内・社内・国内など、内側にだけ関係する様子。「〜の雑事」→外向き **ドメスティック[ドメスティック]** 家庭内や国内である様子。「貧困の問題は、もはやアメリカの〜な問題ではない」▽~バイオレンス(家庭内の暴力)▶domestic **内的[ナイテキ]** 内側の事情に関連する様子。「戦いの〜な要因としては、家臣団の恩賞への不満があっただろう」→外的 h 名詞の類:コト・サマ **入[い]り** ①太陽・月が地平線の下に入ること。「日の〜を茫然と眺めながら立ちつくしていた」⇔出◇「日の入り」「月の入り」という形で用いる。②店・催し物などで、人がどのくらい入るかということ。「今月は客の〜が悪い」 **イン[イン]** 卓球・テニス・バレーボールなどの球技で、球が規定のラインの内側に入ること。⇔アウト in ## 潜ること **潜[もぐ]り** 水にもぐること。「あの子は〜がうまい」 **素潜[すもぐ]り** 潜水用の器具や服を身につけずに水中にもぐること。「〜であわびをとる」 **スキンダイビング[スキンダイビング]** 水中眼鏡[めがね]などの簡単な装備だけで、水中にもぐるスポーツ。skin diving **スキューバダイビング[スキューバダイビング]** 圧搾空気を詰めたボンベなどからなる呼吸器具をつけ、水中にもぐり遊泳するスポーツ。scuba diving **ダイビング[ダイビング]** 「スキューバダイビング」の略。▶diving k 名詞の類:モノ **入[い]り船[ぶね]** 港に入ってくる船。⇔出船 ## 入るために必要なもの **入場券[ニュウジョウケン]** 会場などに入るために必要な券。「〜は必ず一人一人お持ちください」 <1042> **入園券[ニュウエンケン]** 動物園・遊園地などに入るときに必要な券。 **入館券[ニュウカンケン]** 博物館・水族館などに入るために必要な券。「この〜1枚で、特別展も平常展も両方見られる」 **チケット[チケット]** 入場券・乗車券・食券などの総称。「急な仕事で行けなくなったコンサートの〜を村野君にあげた」ticket ## 入場料 → 4217払うm●入場料 ## 潜るための道具 **スキューバ[スキューバ]** 潜水用の、圧搾空気を詰めたボンベなどからなる、水中で呼吸するためのもの。◇「自給式の水中呼吸装置」の意のself-contained underwater breathing apparatusの頭文字。scuba **アクアラング[アクアラング]** 「スキューバ」の、日本アクアラング(株)の商標名。aqua(ラテン語で水の意)とlung(英語で肺の意)を複合させた言葉。Aqua-Lung **シュノーケル[シュノーケル]** 潜水用の、J字形の管の先を水面上に出し、他方を口にくわえて呼吸する道具。◇「スノーケル」ともいう。ドSchnorchel **潜水艇[センスイテイ]** 海洋調査などのために水中にもぐって航行できる船。「深海の強大な水圧に耐えられるよう、〜の構造は特に頑丈にできている」▷深海~◇「潜水船」ともいう。 ## 潜水艦 → 3701戦うk●戦闘用の車両・船舶・航空機 S 名詞の類:ヒト **入場者[ニュウジョウシャ]** 式場・会場・競技場などに入った人。「今日の〜数は約2000人です」 **入園者[ニュウエンシャ]** 動物園・遊園地などに入った人。「年間1000万人以上の〜がいるというテーマパーク」 **入館者[ニュウカンシャ]** 博物館・美術館などに入った人。「〜の方は手荷物をお預けください」 **潜水士[センスイシ]** 潜水して、水中で作業することを職としている人。 **潜水夫[センスイフ]** 「潜水士」の古い言い方。 **ダイバー[ダイバー]** 仕事あるいはレジャーで潜水する人。▷スキン~diver ## あま → 4605捕るs●魚をとる人 u 名詞の類:トコロ ## 入り口 **入[い]り口[ぐち]** 門や玄関・勝手口など、構築物の中へ入っていくところ。「この建物への〜は一つしかない」⇔出口 **入[はい]り口[ぐち]** 「入り口」のやや古い言い方。「芝居小屋の〜のところで待っている」 **玄関[ゲンカン]** 建物への主要な入り口として設けたところ。「〜にいつも花を絶やさない」「配達の人に〜でなく裏口にまわってもらった」▷正面~・~番 **玄関口[ゲンカングチ]** 建物の玄関を入ったばかりのところ。 **上[あ]がり口[ぐち]** 座敷や段階へ上がっていくところ。「〜にみかげ石のくつ脱ぎが据えてあった」 **上[あ]がり框[かまち]** 部屋の上がり口の縁にある横木の部分。「〜に腰掛けて話す」◇「あがりかまち」ともいう。 **式台[シキダイ]** 玄関の上がり口の前にある、1段低い板敷きの部分。◇「敷台」とも書く。 **上[あ]がり端[はな]** 部屋に入ってすぐの、上がり口に近いところ。「そば屋の〜に席をとった」◇「あがりはな」ともいう。 **エントランス[エントランス]** ビルやホテルなどの玄関。「〜の回転ドア」▷~ホール entrance **車寄[くるまよ]せ** 玄関から乗り降りするために、玄関の外に屋根を張り出して設けた場所。「〜のついたエントランス」 ## 出入り口 **出入[であい]り口[ぐち]** 人や物が出たり入ったりするところ。「〜が狭いので引っ越しのときが大変だった」 **門口[かどぐち]** 家の出入り口(の辺り)。「このあたりの商家では、場所柄〜に托鉢僧が立つことがよくある」 **木戸[きど]** 見世物・芝居などの興行場の出入り口。▷裏~(楽屋口)・~銭(入場料) **木戸口[きどぐち]** ①木製の戸を開けたてすべりのある出入り口。②「木戸」の、出入り口であることを強調した言い方。 **戸口[こぐち]** 家の出入り口。「隣のおかみさんと〜で長話をしている」 **表口[おもてぐち]** 建物の正面にある出入り口。「どうぞ〜のエレベーターで6階までお上がりください」 **裏口[うらぐち]** 建物の裏側にある出入り口。「従業員は〜の通用門から出勤して打刻する」◇「裏口入学」「裏口営業」など、正規でない方法で行うことにもいう。 **背戸[せど]** 家の裏口を指す、古風な言い方。 **勝手口[かってぐち]** 台所にある出入り口。「〜に出入りするご用聞きもいなくなった」 **通用口[ツウヨウぐち]** 裏口や勝手口などの、そこの関係者が日常的に用いる出入り口。 **改札口[カイサツぐち]** 駅で乗り物に乗る人の乗車券を改める出入り口。「〜で待ち合わせる」◇単に「改札」ともいう。 **自動改札機[ジドウカイサツキ]** 乗車券などを機械が自動で確認するための改札口(に設けられた機械)。◇略して「自動改札」ともいう。 **躙[にじ]り口[ぐち]** 茶室の、身を屈めるようにして出入りする小さな出入り口。 **ハッチ[ハッチ]** ①船や潜水艦の甲板へ出入りするための昇降口。②ダイニングルームとキッチンとの間の料理や食器をやり取りする出し入れ口。hatch ## 上り口 → 6203上がるu ## 飲み口 **飲[の]み口[くち]** 杯・茶碗などの容器の、飲むときに口をつける部分。 <1043> **口[くち]** びん(の形をした容器)の飲み口。「ペットボトルの〜に異物が付着していた」 **吸[す]い口[くち]** きせる・紙巻きタバコを吸うときに口をつける部分。 ## 中・内 **中[なか]** ①何かで囲まれている、具体的な空間。「芝生の~に入らないように」「あの建物の〜に事務所がある」「この本の〜に調べたいことが出ている」→外②一つ一つ数えられるものが集まって作る範囲。「今まで見た映画の〜で、これがいちばんおもしろい」 **内[うち]** あるものが(集まって)作る範囲。「5問の〜から2問を選んで答えなさい」「1年の〜でいちばんいい季節」⇔外◇「うち」は「なか」と異なり、具体的な空間を表しにくい。 **下[した]** 重なっているものの、内。「ワイシャツの〜に着ている」⇔上 **中側[なかガワ]** ものの中心に近いほうの側。⇔外側 **内側[うちがわ]** 中心から遠くないほうの側。「箱の〜に絵が描いてある」「体の〜から治す」⇔外側 **内部[ナイブ]** ①ものの内側。「建物の〜はかなり荒れている」⇔外部②ある組織の中。「会社の〜から告発があった」▷~抗争・~工作⇔外部 **インサイド[インサイド]** 「内側」「内部」の洋語的表現。▷~キック(サッカーなどで、足の内側でボールを蹴ること)⇔アウトサイド▶inside ## 心の中 → 1500思うu●心の中 ## 建物の中 **室内[シツナイ]** 部屋の中。「〜で犬を飼うのはかわいそうだ」⇔室外 **屋内[オクナイ]** 建物の中。「〜でテニスができるらしい」⇔屋外 **インドア[インドア]** 「屋内」の洋語的表現。▷~テニス⇔アウトドア indoor **館内[カンナイ]** 図書館や公民館など「館」という名のつく建物の中。▷~放送・~案内・〜マップ⇔館外 ## ある場所の中 **場内[ジョウナイ]** 催し物の会場や場所の中。「〜は大変混雑している」「〜に食事できるような店はない」▷~アナウンス⇔場外 **店内[テンナイ]** 店の中。「〜に化粧室はありません」 **社内[シャナイ]** 会社の中。「部長は席をはずしておりますが、〜にはいるはずです」▷~報⇔社外 **社中[シャチュウ]** 会社の内部。「彼女は〜でも一、二を争うほどの英語の使い手だ」 **校内[コウナイ]** 学校の内部。「〜で合唱コンクールを催す」→校外 **学内[ガクナイ]** 大学の内部。⇔学外 **園内[エンナイ]** 動物園・遊園地など「園」のつく施設の中。 **所内[ショナイ]** 営業所・保健所など「所」のつく施設の中。「今月は〜のレクリエーション大会がある」 **局内[キョクナイ]** 郵便局・経理局など「局」のつく施設・職場の中。 **院内[インナイ]** 病院・学士院などの中。「〜の事務連絡はメールで行います」 **家内[カナイ]** お家の内部。「町内の清掃に〜総出で繰り出す」 **邸内[テイナイ]** 邸宅の中。「新築祝いに招かれ、〜をゆっくりと案内してもらった」 **城内[ジョウナイ]** 城の中。「〜にはみごとな枝垂れ柳の大木がある」 **殿中[デンチュウ]** 御殿、特に将軍の座所のある御殿の中。「浅野殿、〜でござる」 **陣中[ジンチュウ]** 戦陣の中。「〜では連日作戦会議が開かれた」 **敵中[テキチュウ]** 敵が支配している地域の中。「~に斥候を放つ」 **門内[モンナイ]** 門の内側。「〜に入るとすぐの右手に大きな松がそびえている」 **獄内[ゴクナイ]** 監獄・牢獄の中。◇「獄中」と比較し、「獄中」のほうが人間的である。「獄内からの無実の訴え」というより「獄中からの無実の訴え」としたほうが、より人間に即した視点が出る。 **獄窓[ゴクソウ]** (監獄や牢獄の窓の意から)獄中。「彼は今なお〜にある」 **坑内[コウナイ]** 炭鉱や鉱山の坑道の中。⇔坑外 **構内[コウナイ]** 工場・駅などの敷地の中。「駅の〜にポスターを張らせてもらう」⇔構外 **港内[コウナイ]** 港の中。「夕暮れの〜は、出船、入り船で活気づく」 **車内[シャナイ]** 列車・自動車の中。「〜は全席禁煙です」▷~販売・~禁煙⇔車外 **車中[シャチュウ]** (乗っている、その)列車・自動車の中。「目的地へ向かう〜で、早くも宴会が始まった」「車中の人となる」 **車上[シャジョウ]** (乗っている、その)列車・自動車の中。▷~荒らし(駐車している自動車の中のものを盗むこと・人) **船内[センナイ]** 船の中。「豪華客船の〜にはレストランや劇場まである」 **船中[センチュウ]** (乗っている、その)船の中。「ふたりは欧州航路の〜で知り合った」 **船上[センジョウ]** 船の上。▷~生活・~レストラン・〜パーティー **機内[キナイ]** 航空機の中。「〜では食事のサービスがある」 **機中[キチュウ]** (乗っている、その)航空機の中。「〜で報告書を書いてしまう」 **機上[キジョウ]** (乗っている、その)航空機(のうち)中。「見送りに来てくれた友人たちと別れを惜しんだ後、彼は〜の人となった」 ## 境内 → 3403祭るv●その他 ## ある地域の中 **域内[イキナイ]** ある国の領土の内部。「その国で定められた法律は、その〜でのみ通用する、地域通貨が注目されている」 **国内[コクナイ]** 自国の中。⇔国外 **洛中[ラクチュウ]** 昔、都であった京都の中。⇔洛外 **畿内[キナイ]** 古代の行政区画である、五畿内[ゴキナイ]の、山城(京都府南東部)・大和(奈良県)・河内(大阪府東部)・和泉(大阪府南部)・摂津(大阪府西部・兵庫県)の5国の称。 <1044> 入る5611u~v 部)・摂津(大阪府西部・兵庫県)の5国の称。 74 **[県[ケン]内[ナイ]]** ある県の区域の中。「円高によって~の地場産業が痛手を受けた」県外 ◇都道府県の別によって「都内」「道内」「府内」という。 75 **[市[シ]内[ナイ]]** 地方公共団体としての、ある市の区域の中。市外◇市区町村の別によって「区内」「町内」「村内」という。 76 **[市[シ]中[チュウ]]** 市の中。また、町の中。「金融緩和政策により~に大量の資金が供給された」~銀行 77 **[町[チョウ]内[ナイ]]** 地方公共団体あるいは市や区を構成する区画としての、ある町の区域の中。「道路拡幅のために〜の意見をまとめて陳情しよう」 78 **[町[まち]中[じゅう]]** 住宅や商店など町家が集まっている、町の中。「大資本に負けずに~で頑張っている商店を応援する」 79 **[湾[ワン]内[ナイ]]** 湾の中。「ときに、いるかの群れが〜に入り込むことがある」湾外 ### ●ある範囲の中 80 **[圏[ケン]内[ナイ]]** ある範囲の中。合格~・当選~・台風~ 圏外 81 **[埒[ラチ]内[ナイ]]** ある一定の範囲の中。埒外 82 **[管[カン]内[ナイ]]** ある部署の管轄する範囲の中。「この警察署の〜での交通事故は減っている」管外 83 **[領[リョウ]内[ナイ]]** ある領土の内部。「~の産業を興すための植樹をした」 84 **[党[トウ]内[ナイ]]** 政党の内部。「総裁の座をめぐっての〜抗争が激化する」 85 **[閣[カク]内[ナイ]]** 内閣の内部。「外相の答弁が〜の意見不一致を露呈した」 86 **[部[ブ]内[ナイ]]** 会社・役所などの部の内部。「~の懇親のために飲み会をやろう」 87 **[枠[わく]内[ナイ]]** ある制限のある区切りの中。「予算の~でやるなら、なんとかしましょう」枠外 88 **[欄[ラン]内[ナイ]]** 書類などに記載されている枠の中。「太枠の〜のみご記入ください」 ## v 名詞の類:トコロ ### ●体の中 00 **[体[タイ]内[ナイ]]** 体の内部。「~に調節機能がついている」 01 **[腹[フク]中[チュウ]]** 腹の中。「こんにゃくは〜の土砂を下す」 02 **[眼[ガン]中[チュウ]]** 目がとらえうる範囲の中。「そんな些末な問題は、夢を追う彼の~には入らなかった」◇「あんなやつ眼中にないよ」のように、自分の関心のある範囲の内の意で使われることが多い。 03 **[手[シュ]中[チュウ]]** 手の中。「勝利を〜に収める」「敵の兵糧を断つ手段は、すでにわが〜にある」◇「手中に収める」「手中にする」の形で、自分のものにする意で用いられることが多い。 04 **[掌[ショウ]中[チュウ]]** 手のひらの中。「~の珠(最も大切にしているもの)」◇「掌中に有る」「掌中に収める」の形で、自分のものにする意で用いられることが多い。 ### ●胎内 → 0107宿るu ### ●脳裏 → 1507考えるu●頭・脳 ### ●地下 05 **[地[チ]下[カ]]** 地面の下方。の上から見えない部分。「大都市では、現状の飽和状態の打開策として、~の開発・利用に着手している」「地上25階、~2階のビル」~鉄・~道 地上 06 **[地[チ]下[カ]街[ガイ]]** 都市の駅周辺などに多い、地下の商店街。「~の防災対策は重要だ」 ### ●地下室 → 2407つくるo●屋根裏・地下室 ### ●地中 → 5608埋めるh●地中 ### ●水中 07 **[水[スイ]中[チュウ]]** 水の中。「近ごろ、〜での出産が話題になっている」 08 **[海[カイ]中[チュウ]]** 海の中。「南の美しい〜での結婚式が、若い人たちに人気がある」 09 **[水[スイ]面[メン]下[カ]]** 水の表面を基準にした、下方。「一見静かな淵でも〜では魚たちの熾烈な生存競争がある」◇「この法案をめぐっては、水面下でいろいろな動きがある」のように、比喩的に、「目にふれない非公開の場所」を指すことがある。 10 **[海[カイ]面[メン]下[カ]]** 海の表面を基準にした、海中。「船体は〜400mほどの海底に横たわっている」 ### ●空中 → 4912飛ぶa●空 ### ●雨中 11 **[雨[ウ]中[チュウ]]** 雨の降る中。「東京大会の決勝は〜の激戦となった」 12 **[雪[セッ]中[チュウ]]** 雪の降る中。「新田次郎『八甲田山死の彷徨』は〜の行軍訓練の悲劇を描いた作品だ」 ### ●文中・作中 13 **[文[ブン]中[チュウ]]** 文章の中。「~の年齢は事件当時のものである」 14 **[書[ショ]中[チュウ]]** 手紙・文書の中。「祖父は〜に記した住所に今も健在でおります」◇「書中をもってご挨拶申し上げます」のように「手紙」そのものを指す場合が多い。 15 **[作[サク]中[チュウ]]** 文学作品などの中。「~に出てくる長家の奥さんは美人だ」 16 **[奥[おく]]** 建物の表口から深く入ったところ。「祖父は〜の部屋から小さな包みを持ってきた」 17 **[奥[おく]向[む]き]** 家の奥のほう。○「奥向きのことをとり仕切る」のように、家の家事に関することの意でも用いられる。 18 **[奥[おく]座[ザ]敷[シキ]]** 家の奥にある座敷。「~に客を通す」 19 **[奥[おく]の間[ま]]** ①奥にある部屋。「〜で密談する」②大名の奥方などが暮らす部屋。 20 **[深[シン]窓[ソウ]]** 旧家の奥にある(女子の)部屋。「深窓の令嬢」のように、大切に育てられた良家の娘の意で用いられることが多い。 21 **[大[おお]奥[おく]]** 江戸城内で、将軍の夫人である御台所と将軍の側室が生活していたところ。将軍以外は男子禁制だった。「~出入りの商人」 ### ●奥庭・中庭 → 0802楽しむu●庭 ### ●奥の院 → 3403祭るu●社寺 ### ●山奥・奥底 → 7803深いa●奥 ### ●奥地 → 8101遠いu●中央から遠いところ ### ●入り込んでいる地形 22 **[入[い]り海[うみ]]** 海が陸地に入り込んでいるところ。「~をぐるりとまわる」 <1045> **入[い]り江[え]** 海岸線や湖岸が陸地のほうに入り込んでいて、波などが穏やかなところ。◇大河の河口付近の地形を指すこともある。 **浦[うら]** (比較的小さい)入り江。「田子の〜」◇単独で使われることは少ない。また、海辺の意で用いることもある。 **湾[ワン]** 海が陸地に入り込んでいるところ。▷東京~・~内 **ベイ[ベイ]** 「入り江」「湾」の洋語的表現。◇「ベイエリア」「ベイクルーズ」のように、ふつう複合語の構成要素として用いられる。bay **峡湾[キョウワン]** 湾の両岸が険しく切り立ち、陸地に細長く入り込んだ入り江。 **フィヨルド[フィヨルド]** 北欧などに多い、両岸が切り立った崖になっている細長い湾。氷河に浸食されてできた渓谷状の地形の沈下したところに海水が入り込んでできた。fjord ## 濁り江 → 4915流れるu●川 ## その他 **懐中[カイチュウ]** 昔の映画の始まる前に『〜物に御用心』などというスライドが映されたものだ」▷~時計・~電灯 **懐中[ふところガタナ]** 胴巻きや財布の中。「無一物(お金が1銭もない)」◇古風な表現。 **渦中[カチュウ]** うずの中。②事件やもめごとの中。「知らぬうちに〜の騒ぎに巻き込まれていた」「〜の人となる」「〜に身を投じる」 ## 火中 → 8600燃えるu●その他 ## 内外 → 5700出るu●その他 # 5612 染みる a 動詞の類 **染[し]みる** 液体・気体が物の表面から内部に少しずつ入って広がる。「汗がしみたハンカチ」◇「浸みる」「滲みる」とも書く。 **染[し]む** 感覚器官にしみるように感じられる。「秋風が身にしむ季節」「風の寒さが身にしむ」などのような、決まった言い回しでのみ用いる。 **滲[にじ]む** 液体が、しみて広がり、輪郭がぼやけたようになる。「涙に〜インク」◇「しみる」には内部への移動があるが、「にじむ」にはない。 **染[し]み入[い]る** 中に深くしみて入る。「雨が靴の中に〜」 **染[し]み込[こ]む** におい・味(・色素・液体)などが、中まで深くしみて入る。「大根には味がよくしみ込んでいる」 **染[し]み透[とお]る** 物、あるいは裏側にまで十分に、しみる。「酒がはらわたに〜ようだ」◇「染み通る」とも書く。 **染[し]み渡[わた]る** すみずみまで、しみ込む。「味が十分に〜まで煮込む」 **浸透[シントウ]** (液体が)しみとおること。「植木鉢の土に水がどんどん〜していく」「色水に薄紙を入れると〜していく様子がよくわかる」◇「滲透」とも書く。 **浸潤[シンジュン]** 水がしみとおって濡れること。「雨水が土壌に~する」「海水の〜が激しくなる」 **滲入[シンニュウ]** 水や薬品がしみ込むこと。「薬品が〜する」 # 5613 詰まる a 動詞の類 **詰[つ]まる** ある場所・範囲に、何かがすきまなく入って、ふさがったり、通じなくなったりする。「ぎっしり本が詰まった本箱」「下水管が〜」 **詰[つ]む** 網の目などが、細かく、びっしり並んで、すきまがないようになる。「目のつんだ織物」 **目詰[めづま]り** 網の目やフィルターなどの目が詰まること。「排水溝のゴミ取り網が〜して水はけが悪い」 **塞[ふさ]がる** あいているところや、すきまなどの場所が、そこに何かが詰まったりふたをされたりして、通れなくなる。「壁にあいた穴がいつの間にかふさがっていた」「荷物で通路がふさがっている」⇔空く **支[つか]える** 物が、のどや胸につまってふさがり、先に進まなくなる。「餅がのどにつかえてあわてたが、なんとか助かった」◇「痞える」とも書く。 **息[いき]が詰[つ]まる** 外部から、あるいは内部の障害が押さえつけられたりして、一時的に呼吸できなくなる。「たんがからんで息が詰まりそうになった」 **窒息[チッソク]** 何らかの理由で、呼吸できなくなること。「酸欠状態になって〜したらしい」▷~死 **閉塞[ヘイソク]** ある部分が、閉じてふさがれて、不通になること。▷腸~ **梗塞[コウソク]** おもに血管などがふさがって、通じなくなること。▷心筋~・脳~◇医学用語として用いられることが多い。 **便秘[ベンピ]** 大便が腸内に長くたまって、うまく排泄[ハイセツ]できなくなること。「旅行に出るといつも〜する」▷~薬 d 形容動詞の類 **ぎちぎち[ぎちぎち]** 物や予定などが、すきまなく詰まっている様子。「待合室のいすは〜に詰まっていた」◇「ぎしぎし」ともいう。 **きちきち[きちきち]** 物や予定などが、窮屈なほど詰まっている様子。「〜に組まれたスケジュール」「〜の靴で足に豆ができた」「発車時間までもう〜だ」 **密[ミツ]** ある場所・範囲に、人や建物がすきまなく詰まっている様子。「人口が〜な地域」「装置が〜に並んでいる」「〜なスケジュールをこなす」 **過密[カミツ]** ある場所・範囲に詰まりすぎている様子。「人口が〜な都市」「仕事でぎっしりの〜なスケジュールをこなす」→過疎 **密集[ミッシュウ]** ある地域に人や建物が集中している様子。「人口の〜地」 f 副詞の類 **ぎっしり[ぎっしり]** すきまなく、いっぱいに詰まっている様子。「お重にはごちそうが〜と詰まっている」「〜詰まったスケジュール」 <1046> **ぎっちり[ぎっちり]** 「ぎっしり」を強めた言い方。「段ボールに本を〜詰めすぎて持ち上がらない」「朝から晩まで予定が〜入っている」 **びっしり[びっしり]** 同じものが、すきまなく並んで詰まっている様子。「狭い路地の両側には、〜家が立ち並んでいる」◇「ぎっしり」は、あるもの・範囲のなかにすきまなく詰まっている様子をいい、「びっしり」は、たがいにすきまなく密集している様子をいう。 **ぴっちり[ぴっちり]** すきまなく、しっかりと詰まっている様子。「風呂場の天井に〜かびが生えている」 h 名詞の類:コト・サマ **鼻詰[はなづま]り** 風邪などで、鼻が詰まること。「〜のときは息苦しくて眠れない」 **糞詰[ふんづま]り** 便秘すること。 # 5614 満ちる a 動詞の類 ## 満ちる **満[み]ちる** ある場所・領域・空間・時間に、ものがたくさん入り込む。「イベント会場は熱気に満ちていた」◇「充ちる」とも書く。 **満[み]ち満[み]ちる** いっぱいに満ちる。「彼は、自信に満ち満ちた表情を浮かべていた」 **溢[あふ]れる** 器などがいっぱいになって、中から外へこぼれ出る。「ライブハウスは若者たちであふれていた」 **満[み]ち溢[あふ]れる** 「あふれる」を強めた言い方。「喜びに〜」 **溢[あふ]れ返[かえ]る** ある場所に、人や物が多すぎてあふれる。「大都市では車があふれ返っている」 **漲[みなぎ]る** ある空間・範囲にいっぱいの状態になる。「明るい光がみなぎった庭園」「若さの~演技」 **充溢[ジュウイツ]** 意欲・気力などがあふれること。「全身から闘志が〜している」「頽廃的なムードが〜した映画」 **汪溢[オウイツ]** 積極的な気持ちがあふれること。「気力が〜する」◇「汪溢」とも書く。 **飽和[ホウワ]** 最大限度まで満ちること。「首都圏の人口はすでに〜した状態とさえる」▷~状態 ## 満足する → 0800喜ぶa●満足する **こもる[こもる]** ①気体などが、ある空間に満ちる。「タバコの煙が〜った部屋」②ある気持ち・力などがみなぎる。「気合のこもったひと振り」「愛情のこもった料理」 **立[た]ち込[こ]める** 煙・においなどが、ある空間いっぱいになる。「家に帰るとおいしそうなにおいが立ち込めていた」「会議室には重苦しい空気が立ち込めていた」◇「立ち籠める」とも書く。 **漂[ただよ]う** におい・雰囲気などが、その場所に立ち込める。「バラの香りが部屋中に〜」「場内には一触即発の険悪なムードが漂っていた」 **充満[ジュウマン]** 気体・雰囲気などが満ちること。「店内はクーラーの冷気に〜している」「バスに排気ガスが〜した」「敗戦ムードがチーム内に~する」 d 形容動詞の類 **満水[マンスイ]** 容器などが、水でいっぱいになっている様子。「幾日も続いた集中豪雨で、ダムは〜になった」 **満[マン]タン** 容器などが、液体・気体でいっぱいになっている様子。「ガソリンを〜にする」「ハイオク〜ね」◇「タン」は「タンク(tank)」から。 **満々[マンマン]** あふれるほど入っている様子。「〜と水をたたえた湖」 ## ある場所が人や物で満ちている様子 **満杯[マンパイ]** ある場所が、人や物で満ちている様子。「若者で〜のコンサート会場」「部屋は本で〜で、足の踏み場もない」 **一杯[いっぱい]** ある場所が、人や物で満ちている様子。「駅は人で〜だった」「箱~におもちゃが詰まっている」 **大入[おおはい]り** 興行場などで、観客がいっぱい入っている様子。「大相撲は初日から〜で大盛況だった」▷~袋⇔不入り **満員[マンイン]** 乗り物・施設などが、人で満ちている様子。「〜の通勤電車」「人気のある俳優が出演するから、どんな大きな劇場でも〜になる」▷~電車・~御礼・大入り~ **満室[マンシツ]** ホテル・病院などが、すべての部屋が埋まっていて、あいていない様子。「すぐに予約で〜になる、人気のあるホテル」 **満席[マンセキ]** 乗り物・施設などの、すべての座席に人が座っていて、あいていない様子。「その店はいつもはすいているのに、今夜はめずらしく〜だった」 **満床[マンショウ]** 病院の、すべてのベッドを入院患者が使用していて、あいていない様子。「〜だと断られて入院できなかった」 **満車[マンシャ]** 駐車場が車でいっぱいで、あいていない様子。「日曜日の繁華街の駐車場は、どこも〜だ」 ## ぎゅうぎゅう詰め → 6605込むd ## ある場所を満たしている人や物である様子 **満場[マンジョウ]** 会場にいる人々のすべてである様子。「〜の拍手をあびる」 **満都[マント]** 都の人々のすべてである様子。「〜の喝采」 **満天[マンテン]** 空全体に存在するものである様子。「〜の星」 h 名詞の類:コト・サマ **満点[マンテン]** 限定の点数を完全に満たしていること。「百点満点を取る」「サービスが〜の旅館」 **満額[マンガク]** 要求した金額を完全に満たしていること。▷~回答 **満塁[マンルイ]** 野球で、一塁、二塁、三塁のすべてに走者がいること。「〜のピンチ」 **フルベース[フルベース]** 「満塁」の洋語的表現。「ノーアウト〜の大チャンスだ」「満塁ホームラン」は和製洋語。フル(full)+ベース(base) <1047> # 5615 刺さる a 動詞の類 **刺[さ]さる** 先のとがったものが、何かの面に、穴をあけるようにして、入る。「足に刺さったとげを抜く」「その言葉が胸に刺さった」 **突[つ]き刺[さ]さる** 刺さる。「被害者の背中にナイフが深々と突き刺さっていた」「矢が的に~」「相手の視線が痛いように~」 **突[つ]き立[た]つ** 先のとがったものが、刺さって何かに当たり、その表面に直角に立った状態で刺さる。「矢が背中に突き立ったままの死体」「屋根に矢が~」 d 形容動詞の類 **尖[とが]った** 先が鋭く細い様子。「先の~鉛筆」 **尖鋭[センエイ]** 先端が鋭くとがっている様子。「アイヌの矢じりには〜なものが使用されたようだ」◇「先鋭」とも書く。 k 名詞の類:モノ **刺[とげ]** 小さくて細長く、皮膚に刺さりやすい、触れると痛く感じるもの。「ばらには〜がある」「魚の〜が刺さった」◇「棘」とも書く。 **毬[いが]** 栗などの果実を包む、長いとげが密生した皮。◇「梂」とも書く。 **芒[のぎ]** 稲・麦などの実の外側の先にある、針状の突起。 ## 小骨 → 7400かたいk●骨 q 名詞の類:イキモノ ## うに → 0300食べるn●えび・かになど ## 針鼠 → 0000生きるr●ねずみ ## ばら・からたち → 0108咲くr●ばら●からたち # 5616 漬かる a 動詞の類 **漬[つ]かる** ①塩・ぬか・酢などの液状のものの中に、ものが見える程度または、長時間入る。「洪水で家が床上まで水につかった」「温泉につかって疲れをいやす」◇「浸かる」とも書く。②漬けたものが食べごろになる。「白菜がよくつかっている」 **浸[ひた]る** 液状のものの中に、全体が見えるか見えないかのところまで入る。「手足を伸ばしてゆっくりと湯に~」 **浸水[シンスイ]** 洪水で、建物が水につかること。「数百戸が〜する」▷~家屋・床下~・床上~ **水浸[みずびた]し** 洪水で、土地や建物が完全に水につかること。「台風で、町のほぼ全域が〜した」 **水漬[みず]く** 水につかる。「海行かば〜屍[かばね]」◇古い言い方。 d 形容動詞の類 **ひたひた[ひたひた]** ようやく隠れる程度の分量である液体に、ものがひたっている様子。「野菜が〜になるくらい、なべに水を入れる」 **水浸[みずびた]し** すべてが水につかったままで、水が引かない様子。「物置が〜になった」 f 副詞の類 **とっぷり[とっぷり]** 液状のものの中に、十分にひたっている様子。「湯船に~とつかる」 **どっぷり[どっぷり]** 「とっぷり」を強めた言い方。「湯に〜つかる」「~と墨をふくませた筆」◇よからぬ環境に、すっかりなじんでいる様子にもいう。 **ずっぷり[ずっぷり]** 液体に完全につかる様子。「首まで〜湯につかる」 # 5617 埋まる a 動詞の類 **埋[う]まる** ものが何かの中に入り込んで、表面から見えなくなる。「うまっている古代都市を発掘する」「雪に~」 **埋[うず]まる** おおい隠されるようにうまる。「落盤で坑道は土砂でうずまった」「境内が人で~」 **埋[うも]れる** うまってから長くたつ。「無人の庭が落ち葉でうもれていた」「才能をうもれさせておくのは、もったいない」 **埋[うずも]れる** 何かの中に深くうずまる。「厚いローム層の火山灰地に、深くうずもれていた遺跡」「うずもれていた作品を世に出す」 **埋没[マイボツ]** 何かの中に完全に見えなくなるまで、うまること。「土砂崩れで10戸が〜した」「俗世間に~した天才」「日常性に~する」 ## はまる **嵌[は]まる** 穴などの中に、ちょうどよく入って、そこに固定された状態になる。「どぶに〜」◇「填まる」とも書く。 **嵌[はま]り込[こ]む** きっちりとはまる。「ヒールが石畳のすきまにはまり込んで抜けなくなった」◇「填まり込む」とも書く。 k 名詞の類:モノ **埋[うも]れ木[ぎ]** 長いこと土中などにうずまっていたために、石のように硬くなった木。▷~細工◇比喩的に、世間に認められず、下積みのままうもれている人物についてもいう。 **埋蔵物[マイゾウブツ]** 土中にうずまっていた物。「城を移築した際に、〜がみつかった」 **埋蔵文化財[マイゾウブンカザイ]** 土の中にうずまっていた歴史遺産のうち、発掘されて文化財としての価値が認められたもの。土器・鉄剣・銅鏡・木簡などがある。 **埋没林[マイボツリン]** かつて陸上に生育していた林が海中に沈んで、そのあとをとどめているもの。「日本海の~」 # 5618 まざる a 動詞の類 **交[ま]ざる** 違う種類のものが、もとのものの中に少し入って一つのものになる。「米としょに入って一つのものになる。「米と麦がまざった飯」◇「混ざる」「雑ざる」とも書く。 <1048> **交[ま]じる** あるものの中に、違う種類のものが少量または少数入る。「米粒の中に砂が~」「青年たちにまじって、老人もマラソン大会に参加した」◇「混じる」「雑じる」とも書く。 **混[こん]ずる** 何かの中に不都合なものがまじる。「異物が~」 **混[こん]じる** 「混ずる」の新しい言い方。「培養基に雑菌が混じて実験が中断した」 ## まざり合う **交[ま]ざり合[あ]う** 2つ以上のものが、互いに相手の中に入っていって、いっしょに存在する状態になる。「肉と野菜が~よう、よく炒めます」「東西の文化が~地域」 **混[ま]じり合[あ]う** 2つ以上のものが互いに他の中に入り、それぞれが存在する、あるいは(融合して)存在する状態になる。「川の水と海水が~河口付近にすむ魚」「多くの色がまじり合って独特の雰囲気を出している」 **入[い]り交[ま]じる** 2つ以上のものがまざって、容易に区別できない状態になる。「両軍入りまじっての乱闘になった」「喜びと寂しさが入りまじった複雑な表情」◇「入り混じる」とも書く。 **混合[コンゴウ]** 異質のものがまざり合うこと。「このマラソンは男女が〜して行われる」 **混一[コンイツ]** まざっていつになること。「貧富が〜する」◇「混ずる」「混じる」は、「まざる」ことが強調されているのに対して、「混一する」は、「一つになる」ことが強調されている。 **混和[コンワ]** ①よくまじり合うこと。「土着の習俗と外来の宗教とが〜した新しい宗教」②法律で、異なる所有者に属するものがまじり合って識別ができなくなること。「不法に取得した財産と、それ以外の財産とが〜した財産」 **混交[コンコウ]** ①異なる種類のものが入りまじること。「針葉樹と広葉樹が〜する森林」▷玉石~・和洋~・神仏~・~林②意味が近くて区別がまぎらわしい2つの語や句が、それぞれの語形の一部をとってきて合わせるなどして、まじり合うこと。「『やぶく』は『やぶる』と『さく』とが〜したものだ」◆「混淆」とも書く。 ## 混在する → 9600あるa●さまざまな存在のしかた ## 混線する → 6600乱れるa●乱れる ## 混浴する → 5913浴びるa●入浴する ## まぎれる **紛[まぎ]れる** 何かの中にまじって、見えなくなる。「尾行していた相手が人ごみに紛れて、見失ってしまった」 **取[と]り紛[まぎ]れる** ほかのものにまぎれて、わからなくなる。「請求書が書類の山にとり紛れて見当たらない」◇「とり」は強意の接頭語。 **紛[まぎ]れ込[こ]む]** 何かの中にまぎれて入り込んで、その存在がわからなくなる。「どこへ紛れ込んだのか、いくら探しても書類が見つからない」「踊りの輪に~」 **混入[コンニュウ]** 何か不都合なものが少し、何かの中にまざってわからないように入ること。「毒物が〜していたとされる食べ物」 ## 混濁する → 8207濁るa ## 混雑する → 6605込むa●込む d 形容動詞の類 **玉石混淆[ギョクセキコンコウ]** 玉と石、つまり、すばらしいものとつまらないものとが入りまじっている様子。「このメンバーの顔触れは〜だ」◇「玉石混交」とも書く。 ## ごちゃ混ぜの → 5610まぜるd ## 特定のものがまじっている様子 **白髪交[しらがま]じり** 黒髪に白髪がまじっている様子。「〜の頭」 **雪交[ゆきま]じり** 雨の中に雪がまじっている様子。「いつの間にか、この雨は〜に変わった」 **片言交[かたことま]じり** 幼児や外国人が、発音・意味などがよくわからない言葉をまじえて話す様子。「〜で話しかけられた」◇「片言」の「片」は、不完全であるという意。また「片言」は、古くは方言・俗語をも指した。 **混血[コンケツ]** 人種の違う男女の間に生まれた子供に両方の人種の特徴があらわれる様子。「日米の~」▷~児⇔純血 **ハーフ[ハーフ]** 「混血」の洋語的表現。「最近、〜のタレントが多い」half h 名詞の類:コト・サマ **交[ま]じり気[け]** ほかのものが少しまじっていること。「〜のない秋田犬」◇「まじりっけ」ともいう。「混じり気」とも書く。「まじりけのない」という否定形で使われることが多い。 **紛[まぎ]れ** 紛れること。「〜もない事実」「構成がシンプルで〜がない」◇「紛れもない」という否定形で使われることが多い。 k 名詞の類:モノ **交[ま]ざり物[もの]** あるものの中にまざったほかのもの。「この酢には〜がある」◇「混ざり物」「雑ざり物」とも書く。 **混[ま]じり物[もの]** その中に、いっしょにまじっている、不都合なもの。「この酒には〜が多い」◇「混じり物」「雑じり物」とも書く。 **不純物[フジュンブツ]** ある物質の中にまじって、純粋さを傷める、ほかの物質。「金属中に〜が残存していると、強度をはじめさまざまな問題が生じる」 **夾雑物[キョウザツブツ]** あるものの中にまじって、本来の性質をそこなう、不必要な物質・別の性質のもの。「よい品質の製品を作るには、まず原材料からさまざまな〜を取り除かなくてはならない」 **異物[イブツ]** 何かがどこかに入り込んだり出現したりして、周囲となじまない不都合なもの。「虫や釘などの〜が混入していた食品」「のどに詰まった〜を取り除く」 u 名詞の類:トコロ **人種[ジンシュ]のるつぼ[るつぼ]** いろいろな人種が入りまじって、いっしょに生活しているところ。「ニューヨークは〜と言われている」 <1049> # 57 出る・出す(出) ## 5700 出る a 動詞の類 **出[で]る** 中にあった人や、あったものが外に移る。「子供は外に出て遊びなさい」「門を出たとたん、雨が降り出した」「汗が~」「涙が~」「血が~」⇔入る **這[は]い出[だ]す** 腹ばいになって外に出る。「冬眠から覚めた蛇が穴から〜」 **這[は]い出[い]でる** 「這い出す」のやや控えめな表現。「蟻の〜隙もない」 **忍[しの]び出[で]る** 人に知られないようにこっそり出る。「夜中に家を〜」 **出払[ではら]う** そこにいるべき人やものが全部出てしまう。「電話をかけたが、家族はみな〜か、誰も出ない」「車が全部出払っていて配達に行けない」 ## 抜け出す → 8105離れるa●抜ける ## 出入りする **出入[であい]り** 出たり入ったりすること。また、出たり入ったりする所。「会社に〜する」「店に〜する大勢〜する」「金の〜をつかむ」▷~口 **出入[ではい]り** 「でいり」の、より口語的な言い方。「警察には毎日いろんな人が〜している」◇「出這入り」とも書く。 **出入[シュツニュウ]** 出ることと入ること。「夜な夜な泥棒に〜される」「不審な人物が〜する」 ## ある場所から出る **出場[シュツジョウ]** 改札口や出入り口などを通って外へ出ること。「この券では途中で〜することができません」⇔入場 **退場[タイジョウ]** その場を出ること。「主役が舞台から〜する」 **退出[タイシュツ]** 人がいる場所から出ること。「用事がすんだら速やかに〜すること」▷~時間 **退室[タイシツ]** 部屋を出ること。「深々と頭を下げて〜する」 **出国[シュッコク]** 国境から外国へ出ること。「戦火をのがれて〜する」▷~管理・~手続き⇔入国 **出車[シュッシャ]** 車庫から車が出ること。「〜する車に注意してください」 **出庫[シュッコ]** 電車・バスが車庫から出ること。「最後の車両が〜しているときに事故が起きた」⇔入庫 ## 出港する → 2701出かけるa●船出する ## 転出する → 6201移るa●引っ越す ## 飛び出す **飛[と]び出[だ]す** ①勢いよく外に出る。「地震であわてて外に〜」「ボールが道路に〜」「絵本から絵が〜」②今までいたところを突然、思い切って出て、どこかへ行ってしまう。「親とけんかして家を~(家出する)」「上司と意見が合わず会社を~(やめる)」 **飛[と]び出[で]る** 飛び出す。「火事だ、という声を聞いて家から飛び出た」◇「飛び出す」に比べて、その行為が目立たない。 **家出[いえで]** 自分の家から人に知られないように出て、再び帰らないこと。「〜した子を保護する」▷~人 ## ある施設から出る **出所[シュッショ]** 釈放されて刑務所を出ること。「先月〜したばかりだ」「〜が許される」▷仮~⇔入所 **出獄[シュツゴク]** 出所のていねいな言い方。「刑期より早く〜する」⇔入獄 **退廷[タイテイ]** 裁判などから当事者・傍聴人などが出る」「傍聴人に〜を命じる」⇔出廷、入廷 **退院[タイイン]** ①患者が治療を必要としなくなって病院を出ること。「予定よりも早く〜することができそうだ」「〜の許可がおりる」⇔入院②区議員が議院から出ること。「委員会が終了し、委員はいっせいに〜する」 **退園[タイエン]** 公園・動物園などから出ること。「動物園を5時に〜してまっすぐ帰った」⇔入園 **退館[タイカン]** 図書館・美術館などから出ること。「〜する際は専用のゲートをお通りください」▷~ゲート⇔入館 **チェックアウト[チェックアウト]** ホテルなどの宿泊施設を出ること。「帰りの列車に間に合うよう、早めに〜した」▷~タイム⇔チェックイン checkout ## はみ出す **食[は]み出[だ]す** 収まるべきところに収まりきれずに、ものや人の一部が外へ出る。「ホットドッグからはみ出したソーセージ」「升目から字が~」「定員を5名〜」 **食[は]み出[で]る** 「食み出す」のやや改まった表現。「荷物がトラックの荷台から~」「ズボンからシャツがはみ出ている」 ## 出回る **出回[でまわ]る** ①品物が産地から市場へ出る。「たけのこの〜季節」②品物が市場でさかんに売られる。「最盛期にはみかんがたくさん出回る」「みかんが〜ころは秋も深い」②人が大勢出る。「祭りで人が〜ころをねらって商売する」 ## 体内から出る **下痢[ゲリ]** 液状の大便が出ること。「古くなった牛乳を飲んで〜してしまった」「〜を起こす」▷~便・~止め **腹[はら]が下[くだ]る** 液状の大便になって出る。「今朝から腹が下ってつらい」◇「おなかが下る」ともいう。 **腹[はら]を下[くだ]す** 腹が下った状態を引き起こす。「そんなに冷たいものをがぶがぶ飲むと~ぞ」◇「おなかを下す」ともいう。 **出血[シュッケツ]** 血管が破れて血液が外へ出ること。「転んでひざから〜する」「〜を止める」▷肺~・脳~・眼底~・~多量◇「出血大サービス」のように、比喩的に人員や金銭に犠牲を払うことの意にも用いられる。 <1050> **内出血[ナイシュッケツ]** 血管が破れて、血液が体内に出ること。「〜した部分が赤黒くなっている」◇「内出血」に対して、体外に出血することを「外出血」というが、あまり一般的ではなく、その場合はふつう、単に「出血」という。 **溢血[イッケツ]** 団体の組織内で出血すること。「〜した血液が脳神経を圧迫する」▷脳~ **下血[ゲケツ]** 内臓の疾患により、肛門から血液が出ること。「祖父が〜したというので、内視鏡検査をすすめた」 ## 噴き出る **噴[ふ]き出[で]る** 片寄っていたものが勢いよく外へ出る。「どっと汗が~」◇「吹き出る」とも書く。 **噴[ふ]き出[だ]す** 勢いよく外へ出ること。「ガス管が破裂してガスが~」「吹き出す」とも書く。 **噴出[フンシュツ]** 噴き出すこと。「溶岩が〜する」 **噴火[フンカ]** 火口から、溶岩・火山灰などが噴き出すこと。「桜島がまた〜した」▷~口・~山 **突出[トッシュツ]** 突然噴き出すこと。「ガスが〜する」 **迸[ほとばし]る** 液体が(周囲に飛び散るほどに)勢いよく噴き出る。「傷口から血潮がほとばしり、あたりが赤く染まった」◇「ほとばしるような情熱」「熱気がほとばしる」のように、比喩的にも用いられる。 ## 漏れ出る → 5703漏れるa ## こぼれ出る・あふれ出る → 5704こぼれるa ## 湧く **湧[わ]く** 地下水などが地中から地表にひとりでに出てくる。「清水が~」「温泉が〜」◇「涌く」とも書く。 **湧[わ]き出[で]る** 水などが地中からひとりでに地表に出てくる。「岩の割れ目からちょろちょろと湧き出ている」「近くに温泉の湧き出ているところがある」◇「涌き出る」とも書く。 **湧[わ]き出[だ]す** 地下水などがどんどん地表に出ること。「池の端に、地下水がどんどん湧き出しているところがある」◇「涌き出す」とも書く。 **湧出[ユウシュツ]** 湧き出ること。▷石油が~する油田・〜量◇「ようしゅつ」ともいう。「涌出」とも書く。 ## 流れ出る **流[なが]れ出[で]る** ①流れて外に出る。「傷口から血がだらだらと〜」◇「流れ出す」とも書く。②人や物などが流れるように出て行く。「戦後、多くの国宝級の品々が海外に流れ出た」 **流[なが]れ出[だ]す** (いっぱいになって)流れて出る。「バケツの水があふれて~」 **流出[リュウシュツ]** 液体・気体・粒状のものが流れ出ること。「座礁したタンカーから石油が〜する」「環境を整備し、海外への頭脳の〜を防ぐべきだ」⇔流入 ## 突き出る **出[で]る** ものの一部が、元の位置や基準になる位置よりも外側に移動あるいは位置する。「運動不足で腹が~」「湾曲する砂浜に沿ったきれいな家並みのなかに、1軒だけ少し海のほうに出て、その調和をこわしている家がある」⇔引っ込む **突[つ]き出[で]る** ある部分がとにかく外側に出る。「外海に〜岬」 **突[つ]き出[だ]す** 突き出ること。「岬が海へ〜している」 **突起[トッキ]** ある部分が少し突き出ること。「表面が〜した板」▷~物 **出張[でば]る** ふつうよりも余分に外へ出る。「やせてあごが~」 **出[で]っ張[ぱ]る** 他の部分よりも外側へ出る。「中年になっておなかが出っ張ってきた」 **飛[と]び出[だ]す** その部分だけが外側へ出る。「書棚から本が1冊飛び出している」「釘が飛び出した廊下」 **飛[と]び出[で]る** そこだけが特別に外へ出る。「目の飛び出た深海魚」「目の玉が〜ほど高い本を買った」 **抜[ぬ]け出[で]る** 高く突き出て見える。「周囲から〜高層ビル」 **張[は]り出[だ]す** 棒状のものなら何本も、面状のものならある程度の幅をもって外側へ突き出ている。「庭の桜の枝が道路に~」「張り出した額」 **迫[せ]り出[だ]す** 外へ押し出されるように出る。「最近太っておなかがせり出してきた」 d 形容動詞の類 **出[で]放題[ほうだい]** 出るのにまかせておく様子。「蛇口がこわれ、水道の水が〜だ」 **出[で]っ放[ぱな]し** 出たままにしておく様子。「蛇口がこわれ、校庭の水道が〜になっている」 ## 外向きの **外向[そとむ]き** 家庭・組織・国などの外に関係するものである様子。「これは〜の話にすぎない」⇔内向き **外的[ガイテキ]** ①ある物事の外部から影響するものである様子。「建物の劣化は、風雨などの〜な要因によるものだった」⇔内的②(精神の問題に対して)肉体に関係するものである様子。▷~疾患⇔内的 f 副詞の類 **滾々[コンコン]と** 水が尽きることなく湧き出る様子。「〜湧き出る泉の水でのどをうるおす」◇「渾渾と」とも書く。 **ごぼごぼ[ごぼごぼ]** 水などが湧き出たり、泡が浮き上がったりするときの音。「〜と湧き出る温泉」 **どくどく[どくどく]** 液体が勢いよく、脈打つようにわき出るように流れ出る様子。「切った指から血が〜と流れた」 **だくだく[だくだく]** 汗や血などがわき出るように流れて止まらない様子。「炎天下で草取りをしていると、汗が〜と流れ落ちた」 h 名詞の類:コト・サマ **出[で]** 出る程度。「水の~が悪い」 **飛[と]び出[だ]し** 人や物が急に道路へ勢いよく出ること。「子供の〜に注意する」▷~事故 <1051> ## k 名詞の類:モノ ### ●体の外へ出るもの **腹[はら]下[くだ]し** 腹を下すこと。「水が変わったのか腹下しになった」 **腹下[はらくだ]り** 腹が下ること。「〜が止まらなくて閉口した」 **下[くだ]り腹[ばら]** 腹下りの状態であること。「〜だったが無理して旅行を続けた」 **アウト** 競技で、球が規定のライン外に出ること。「サーブが〜になる」 →イン ▶out **ファウルボール** 野球で、打った球がファウルグラウンドに出ること。◇ふつう、口語では「ファウル」という。 ►foul ball **ファウル** 「ファウルボール」の略。▶foul ●ファウルフライ → 5207たたくk●打球 ### i 名詞の類:コト・サマ #### ●月経 **月経[ゲッケイ]** 成熟した女性の子宮から、約1ヵ月の周期で出血すること。 **生理[セイリ]** 「月経」の一般的な言い方。 **月[つき]の物[もの]** 「月経」の婉曲な言い方。 **月[つき]の障[さわ]り** 「月経」を忌んだ言い方。 **メンス** 「月経」の古い言い方。◇ドイツ語Menstruationから。 **初経[ショケイ]** 初めての月経。 **初潮[ショチョウ]** 「初経」の一般的な言い方。 ## k 名詞の類:モノ **出船[でふね]** 港を出ていく船。「港ではちょうど〜の汽笛が鳴り渡っていた」◇「でぶね」ともいう。 ### ●体の外へ出るもの **屁[へ]** 腸にたまったガスが肛門から出たもの。「〜が出る」「くさい〜をひる」◇価値のないもの、頼りないもののたとえにも用いられる。 **おなら** 「屁」の婉曲な言い方。「〜をする」◇「お鳴らし」の略といわれる。 **出物[でもの]** おなら。「〜腫れ物ところきらわず」 **げっぷ** 胃の中のガスが口から外に出たもの。「〜が出る」「〜をする」「〜をこらえる」 **噯気[おくび]** 「げっぷ」の婉曲な言い方。「〜にも出さない」◇もと擬声語。 **鼻汁[はなじる]** 鼻の中の粘膜が刺激されたときや風邪をひいたときに鼻から出る液体。「〜を出す」「〜をふく」◇「はなしる」ともいう。 **鼻水[はなみず]** 水けの多い鼻汁。 **鼻[はな]** 「はなじる」「はなみず」の略。「〜をかむ」 **水洟[みずばな]** 水のように薄くて流れやすい鼻汁。「風邪をひいて〜が出る」 **茶[ちゃ]っ洟[ぱな]** 俗水洟。 **青[あお]洟[ばな]** 青みを帯びた鼻汁。「〜を垂らした子供をこのごろは見かけなくなった」 **青[あお]っ洟[ぱな]** 俗青洟。 **鼻糞[はなくそ]** 鼻汁が乾いて、鼻の中で固まったもの。「〜をほじくる」 **目[め]やに** 目から出る分泌物が固まったもの。「〜がたまる」 **目糞[めくそ]** 目やにの黄色く固まったもの。「一鼻糞を笑う(自分の欠点には気づかずに、他人の欠点を笑う)」◇「目屎」とも書く。 **垢[あか]** 新陳代謝のためにはがれる皮膚や、汗・脂・ほこりなどがまじったよごれ。「〜を落とす」 **雲脂[ふけ]** 頭の皮膚に生じる、薄くはがれるうろこ状の白いもの。角質化した表皮と汗・脂・ほこりなどがまじり、乾いてできる。「頭が〜だらけだ」◇「頭垢」とも書く。 **膿[うみ]** できものや傷が細菌によって炎症を起こして出てくる黄色みを帯びたどろどろした液。「〜がたまる」「〜をもった傷」血〜 ◇組織の中の害になるものをたとえることもある。 **膿[のう]** 医学で、膿。「〜をもつ」 **耳垂[みみだ]れ** 耳から出る膿などの分泌物。◇「耳垢」とも書く。 **耳漏[ジロウ]** 医学で、耳垂れ。 **耳垢[みみあか]** 耳の穴にたまる垢。 **耳糞[みみくそ]** 俗耳垢。◇「耳屎」とも書く。 **歯垢[シコウ]** 歯の表面にこびりついたよごれ。 **歯屎[はくそ]** 歯垢や歯のあいだにたまった食べ物のかす。◇「歯糞」とも書く。 **歯石[シセキ]** 歯の表面に固着した石灰分。 **乳[ちち]** 乳腺から出る乳白色の分泌物。「〜がよく出る」「牛の〜を搾る」 **おっぱい** 俗乳。「〜を飲ませる」 **乳汁[ニュウジュウ]** 図乳。 **母乳[ボニュウ]** 母親の乳。「〜で育てる」「〜が出ない」 ●汗→5701出すk●汗 ●精液→0100生むm●精子・精巣 ### ●湧くもの **湧[わ]き水[みず]** 湧いて出る水。◇「湧き水」とも書く。 **湧水[ユウスイ]** 俗湧き水。▷〜池 **神水[シンスイ]** 神域に湧き出る霊験のある水。◇「しんすい」「じんすい」ともいう。 **鉱泉[コウセン]** 鉱物成分などを多く含む湧き水。「ここの〜は、神経痛やリューマチに効くという」▷ラジウム〜 ◇広義では温泉を含むが、狭義では冷泉をいう。 **冷泉[レイセン]** 地中から湧き出る、低い温度の鉱泉。「ここのお湯は〜を沸かしたものだそうだ」◇温泉に対して、摂氏25度未満のものをいう。 <1052> **温泉[オンセン]** 地中から温かい水が湧き出る場所、またはその温水。「〜につかると体の芯からあたたまる」▷〜療法 ◇温泉法では摂氏25度以上のものとされる。水素イオン濃度によって、酸性泉・中性泉・アルカリ性泉などと分類される。また、多く含有する成分によっても、硫黄泉・鉄泉・重曹泉などと分類される。 **湯[ゆ]** 「この温泉の湯は最高だ」のような言い方があるが、これは、「温泉」に「温水が湧き出る場所」の意もあるのに対し、「湯」は「温水そのもの」だけを指すことによる。 **単純泉[タンジュンセン]** その中に溶けこんでいる物質があまり多くない温泉。◇「単純温泉」ともいう。 **霊泉[レイセン]** 不思議な効きめのある泉の水や温泉。「〜をくむ」 ### ●噴き出すもの **噴水[フンスイ]** 水が噴き出るような仕掛け。「〜のある広場」 **噴泉[フンセン]** 俗噴水。「広大な庭園には大きな〜があった」 ●噴流→4915流れるm●流れ ### ●出ているもの **出格子[でごうし]** 外に張り出すようにつくられた格子。 **飛出[とびで]** 能面の一つで、口を大きく開き、目玉の飛び出ているもの。 **出臍[でべそ]** 突き出ているへそ。 **出腹[でばら]** 太って、前へ突き出ている腹。 **出[で]っ腹[ぱら]** 「出腹」の、より口語的な言い方。 ●出窓→4909閉めるk●いろいろな窓 ## q 名詞の類:イキモノ **出目金[でめきん]** 目玉がひどく飛び出た金魚。 ## u 名詞の類:トコロ **出口[でぐち]** 内から外へ出るところ。⇔入り口 ●出入り口→5611入るu●出入り口 ●非常口→8109逃げるu ### ●外 **外[そと]** ある空間や地域、組織などに含まれないところ。「戸の〜には雪がまだらに積もっていた」「町から一歩〜に出ると、手つかずの自然が残っている」「自分の所属していた団体を〜から客観的に見る」⇔中、内 **外側[そとがわ]** 外に面している側。「ドアの〜に飾りをつけた」「〜に回ってようすを見る」⇔中側、内側 **外部[ガイブ]** ①ものの外側。「建物の内部はだいじょうぶだが、〜の破損がひどい」⇔内部②組織などの外。「この件については、絶対に〜に漏れないよう注意してくれ」→内部 **外界[ガイカイ]** その人や物をとり巻く世の中の世界。「無線機がこわれ〜との通信は完全に遮断された」「〜の変化にすばやく対応する」⇔内界 **アウトサイド** 「外側」「外部」の洋語的表現。「ボールの〜をける(サッカー・ラグビーで、足の外側でボールを蹴ること)」⇔インサイド◇複合語の構成要素として用いられることが多い。▶outside ### ●建物の外 **表[おもて]** 建物の中にいる人から見て、その建物の外。「子供たちは〜で遊んでいる」「この野郎、〜に出ろ」 **屋外[オクガイ]** 建物の外。「陽気がよくなると、〜でスポーツを楽しむ人も多くなる」▷〜広告、〜プール ⇔屋内 **戸外[コガイ]** 家の外。「熱がひいて5日ぶりに〜の空気にふれた」 **野外[ヤガイ]** 建物の外の広々したところ。「あたたかい日差しを浴びて、〜で食事をする」▷〜音楽堂・〜コンサート・〜劇・〜活動・〜演習 **アウトドア** 「野外」の洋語的表現。〜スポーツ ◇複合語の構成要素として用いられることが多い。▶outdoor **野天[ノテン]** 野外の屋根のないところ。▷〜風呂 **露天[ロテン]** 野外で屋根のないところ。「〜掘り」「野天」「露天」ともに複合語の構成要素として多く用いられる。 **露地[ロジ]** 屋根などでおおわれていない土地。▷〜栽培・〜物・〜物置 ### ●ある場所の外 **場外[ジョウガイ]** あることが行われる限られた場所・会場の外。「中央卸売市場の〜には食堂がたくさんある」▷〜ホームラン・〜取引・〜馬券 ⇔場内◇多く「野球場」「競馬場」のように「場」のつく大規模な場所・会場の外をいう。 **室外[シツガイ]** 部屋や家の外。▷〜機 ⇔室内 **門外[モンガイ]** (家の)門の外。「タクシーを〜に待たせたままにしてある」 **窓外[ソウガイ]** 俗窓の外。「〜の景色を眺める」 **社外[シャガイ]** 会社の組織の外。「この件は〜に問い合わせをする」「〜の人間に、この話はするな」▷〜秘 ⇔社内 **校外[コウガイ]** 学校の敷地の外。▷〜活動・〜教育 ⇔校内 **学外[ガクガイ]** 学校、特に大学の敷地・組織の外。「新しい学部を設けるにあたって、〜から人材を集める」⇔学内 **構外[コウガイ]** ある施設の囲いや敷地の外。⇔構内 **城外[ジョウガイ]** 城の外。「兵が〜に集結する」⇔城内 **港外[コウガイ]** 港の外。⇔港内 **車外[シャガイ]** 自動車や列車の外。「追突の衝撃で〜に放り出される」⇔車内 **機外[キガイ]** 飛行機の外。⇔機内 **船外[センガイ]** 船の外。⇔船内 ### ●ある組織の外 **部外[ブガイ]** 執行部・編集部など「部」のつく組織の外。▷〜者 ⇔部内 <1053> **局外[キョクガイ]** 郵便局など「局」のつく組織の外。⇔局内 **閣外[カクガイ]** 内閣の外。「〜に去る」→閣内 ### ●ある地域の外 **国外[コクガイ]** 国の外。「犯人は〜に逃亡した可能性がある」▷〜追放・〜退去 ⇔国内 **域外[イキガイ]** 俗ある地域や区域の外。⇔域内 **領外[リョウガイ]** 領土や領地の外。→領内 **洛外[ラクガイ]** みやこの外。特に、京都の郊外。⇔洛内、洛中 **県外[ケンガイ]** 県の外。「天然記念物の桜を見に、〜からも多くの観光客がやってくる」⇔県内◇都道府県の別によって「都外」「道外」「府外」という。 **市外[シガイ]** 市の外。▷〜通話(必ずしも行政区画としての市の外への通話ではなく、他の単位料金区域への通話をいう) ⇔市内◇その市の周辺をいうことが多い。市区町村の別によって、「区外」「町外」「村外」という。 ●海外→9302異なるu●外国 ### ●ある範囲の外 **圏外[ケンガイ]** ある限られた範囲の外。「優勝争いから、ライバルチームは優勝の〜に去った」「ここは〜だから、携帯電話がつながらない」⇔圏内 **埒外[ラチガイ]** ある物事に関する、一定の範囲の外。「それは当面の問題の〜にある事柄だ」「新参者だからといって、話し合いの〜におくのは筋が通らない」⇔埒内◇「埒」は馬場の周囲の柵。 **管外[カンガイ]** ある組織・部署などが管轄する範囲の外。「重症の救急患者を〜の病院に搬送する」→管内 **枠外[わくガイ]** ある決められた範囲や限度の外。「この出費は予算の〜だ」「正規採用予定数の〜で入社した人」⇔枠内 **欄外[ランガイ]** 欄の外。「〜の注記を参照してください」 ### ●その他 **体外[タイガイ]** 体の外。▷〜受精 ⇔体内 **内外[ナイガイ]** 内と外。特に、国内と国外。「首相のこの発言は、国の〜で注目された」「〜の情勢を的確に把握する」「会社の〜で上司の悪口をさかんに言いふらす」「建物の〜をリフォームする」 ## V 名詞の類:トコロ ### ●突き出た先の部分 **先[さき]** 細長いものや突き出た土地などの、中心から遠い部分。「この岬の〜は公園になっている」「半島の〜のほうは断崖絶壁になっている」 **先[さき]っぽ** 細長いものの先。「釣りざおの〜に鈴をつけておくと、魚がかかればすぐにわかる」◇くだけた言い方。 **先[さき]っちょ** 俗先っぽ。「細長い葉っぱの〜にはとげがある」 **端[はし]** 続いているものの、中心からいちばん遠い部分。「島の南の〜に、その港はあった」 **岬[みさき]** 突き出た場所の先のはし。「岬の〜」 **先端[センタン]** 細長いものや先のとがっているもの、あるいは土地のいちばん先の部分。「アンテナの〜が折れてしまった」「岬の〜に灯台がある」◇「尖端」とも書く。 **先端部[センタンブ]** 先端を含む部分。「この半島の〜には珍しい先の植物が自生している」 **最先端[サイセンタン]** 先端のいちばんはしの部分。「房総半島の〜、野島崎には非常に古い灯台がある」 **突端[トッタン]** 突き出た地形などの、いちばん先のところ。「半島の〜に小さな入り江がある」「堤防の〜で釣りをする」◇俗に「とっぱな」ともいう。 **突先[つきさき]** 突き出たものやとがったものの先の部分。 **末[すえ]** 続いているものの、いちばん先やはし。「枝の〜にうぐいすがとまっている」「野の〜」◇やや雅語的。 **末端[マッタン]** 続いているものの、いちばんはし。「ロープの〜を結ぶ」◇「末端価格」 **末梢[マッショウ]** 「末端」の堅い言い方。「末梢的な事柄」のように、本筋から離れていて重要でないことの意でも用いられる。 **端[はし]** 2つあるはしのうちの一方のはし。「針の〜に糸を通す」「〜から〜まで」 **両端[リョウタン]** 細長いものの、それぞれの2つのはし。 **両端[リョウタン]** 文両端 ### ●出っ張っているところ **出[で]っ張[ぱ]り** 出っ張っているところ。「〜を削る」 **突起[トッキ]** 部分的に突き出た箇所。「この板の表面には〜がある」▷〜物(いぼ) **岬[みさき]** (半島の旧称) **半島[ハントウ]** 海に大きく突き出た、細長い陸地。 **崎[さき]** 海や湖に突き出た陸地のはしの部分。「崎」とも書く。岬と同意の語で「みさき」があるが、これは単独では用いられず、「剣崎」のように、地名の造語成分として用いられる。 **出鼻[でばな]** 岬などが海に突き出たところ。「〜を回ったところで座礁した」 ●突堤→4703遮るk●堤防 ### ●建物の張り出したところ **張[は]り出[だ]し** 建物の外側に張り出している部分。 **縁側[エンガワ]** 和風建築で、座敷の外側に、庭に面して設けた板敷き。 **濡[ぬ]れ縁[エン]** 雨戸の外側に設け、雨に濡れるにまかせた縁側。 **広縁[ひろエン]** 幅の広い縁側。「〜の日だまりで猫が寝ている」 **縁[エン]** 縁側や濡れ縁。▷〜の下 **縁先[エンサキ]** 縁側の外側のはし。「〜に腰掛けてビールを飲む」「〜でひなたぼっこをしている猫」 **ベランダ** 洋風建築で、建物の外側に張り出したいふつうじきと手すりのあるところ。「〜に布団をほす」►veranda <1054> **バルコニー** 洋風建築で、建物の2階以上の部屋の外側に張り出した、庇のない、手すりのついたところ。「南仏の瀟洒なアパートの〜は、花で美しく飾られていた」◇「バルコン(フbalcon)」ともいう。►balcony **露台[ロダイ]** 「バルコニー」の古い言い方。 **テラス** 洋風建築で、庭や街路などに張り出した、コンクリートや煉瓦などが敷かれたところ。「〜でコーヒーを飲む」▷〜席 ►terrasse ### ●体の部位の先 **鼻先[はなさき]** 鼻の高くなっている先。「〜からしたたり落ちる汗」「猫の〜をなでる」 **鼻[はな]っ面[つら]** 「鼻先」の、より口語的な言い方。 **鼻面[はなづら]** 「鼻先」のぞんざいな言い方。「馬の〜をなでる」 **舌先[したさき]** 舌の先。「その香辛料を少しなめてみると、〜にぴりっと辛さを感じた」 **舌[した]の先[さき]** 俗(舌の部位としての)舌の先。 **舌端[ゼッタン]** 図舌の先。「〜で人を欺く(優しい顔をしてみせる様子)」◇音声学では、歯・歯茎にふれる舌の最先端を「舌尖」、舌尖の直後のやや広い部分のことを「舌端」という。 **手先[てさき]** 手の先。「〜が器用な人」 **小手先[こてさき]** 手先でする、ちょっとした細工や仕事。「〜のきく器用な人」 **指先[ゆびさき]** (手の)指の先。「あまりの寒さに〜の感覚がなくなった」 **指頭[シトウ]** 文指の先端。▷〜画(指先で描く水墨画) **足先[あしさき]** 足首から下の部分。「うつむいて〜を見定める」 **爪先[つまさき]** 足の指の先。「バレリーナのように〜で立つのはむずかしい」 **トゥ** 「爪先」の洋語的表現。▷〜シューズ・トゥキック◇「トウ」ともいう。ふつう、複合語の構成要素として用いられる。►toe **毛先[けさき]** 髪の毛の先。「〜を軽くカールさせた髪」 ### ●いろいろなものの先 **ペン先[さき]** 文房具のペン(物を書くための道具)の先。特に、万年筆の先に取りつけられた金属部分。「万年筆」◇「ペン」はpen。 **筆先[ふでさき]** 筆の毛の先。 **穂先[ほさき]** ①稲・麦・すすきなどの、植物の穂の先。「〜をたれる稲」②槍・筆など、細くとがったものの先。 **枝先[えださき]** 枝の先のほう。「千両の木の〜には赤い小さな実がびっしりとついていた」 **木の末[こぬれ]** 枝先。「木の末」の転。「うれ」は枝先。「〜を渡る風」 **枝頭[シトウ]** 文枝の先端。「〜を豊かに繁らせた大木」 **葉末[うらば]** 葉の先端。「〜がとがっている植物」 **葉先[はさき]** 俗葉末。「〜に光る露」◇やや雅語的。 **梢[こずえ]** 木の幹や枝の先のほう。「〜を渡る風」 **筒先[つつさき]** 筒形のものの先。「消防士はホースの〜を2階に向けた」 **竿先[さおさき]** 竿の先。「〜に鳥もちを塗る」 **竿頭[カントウ]** 文竿先。「〜に旗をつける」 **柱頭[チュウトウ]** 文①柱の最上部。特に、西洋(の古い)建築で、柱の最上部の彫刻を施された部分。②植物のめしべの先端部の、花粉のつくところ。 ●刃先・剣先→7000切るm●刀剣などの部分 ●矢や銃の先→5209弾k●銃砲の部分、m●弾とその部分●矢の部分 ### ●乗り物の先 **舳先[へさき]** (あまり大きくない)船の前のほうの部分。「男は〜に立ち、沖を眺めていた」◇「舳」とも書く。 **舳[みよし]** 俗へさき(の波を切る木)。◇「船首」とも書く。 **船首[センシュ]** 船の前のほうの部分。「気象情報を聞いて、〜を南に向ける」⇔船尾 **艦首[カンシュ]** 軍艦の船首。「魚雷は〜をかすめて通り過ぎた」 **機首[キシュ]** 飛行機の胴体の前のほうの部分。「〜を下げて着陸態勢に入る」 ## w 名詞の類:トコロ ### ●水や湯が湧き出ているところ **泉[いずみ]** 地下水が自然に地表に湧き出ているところ。「こんこんと湧き出る〜」◇「出水」の意。「知識の泉」「命の泉」などのように、比喩的に、物事が生じるもとの意でも用いられる。 **清泉[セイセン]** 清らかな泉。「〜で身を清める」 **オアシス** 砂漠の中の、水が湧き樹木が生えているところ。「〜でのどをうるおす隊商」◇「この緑の多い公園は都会のオアシスである」「その店は僕にとってオアシスだった」のように、比喩的に、心身の疲れをいやし、安らぎを与えてくれるところの意でも用いられる。►oasis **鉱泉[コウセン]** 鉱物成分などを多く含む地下水が湧き出る泉。▷鉄〜・炭酸〜 **冷泉[レイセン]** 地中から低温の鉱泉が湧き出るところ。◇場所をいう場合には、ふつう単独では用いられず、「○○冷泉」のように、固有名詞につけて用いられる。 **温泉[オンセン]** 地中から(体によいとされる)温水が湧き出て(人がその中に入れるようになって)いるところ。「たまには〜にでも行って、ゆっくりしたいものだ」▷〜宿・〜旅館・〜ホテル・日帰り〜・立ち寄り〜 **出湯[いでゆ]** 「温泉」の古風な言い方。「〜の里」 **スパ** 温泉や鉱泉(の保養施設)。▷高級〜・〜リゾート ►spa **源泉[ゲンセン]** 水や温泉が湧き出る源。「この温泉郷の湯は、共同の〜から引いている」◇「原泉」とも書く。 **湧泉[ユウセン]** 俗泉や自然に湧き出る温泉。「寺の周囲には多くの〜がある」◇「涌泉」とも書く。 <1055> **名湯[メイトウ]** すぐれた効能のある温泉。「上州の〜、草津温泉」 **秘湯[ヒトウ]** 交通の不便なところにあって、人に知られていない温泉。「ひっそりとした山のあいの〜」 **霊泉[レイセン]** 不思議な効きめのある泉や温泉。「難病を治す〜」 **噴泉[フンセン]** 俗噴き出ている泉や温泉。▷〜塔 **間欠泉[カンケツセン]** 一定の時間を置いて温泉を噴き出す温泉。「〜が噴き出し始めると、観光客が近くに集まってきた」 **湯口[ゆぐち]** 湯が出るところ。特に、温泉の湯が湧き出るところ ### ●温泉場 **温泉場[オンセンば]** 温泉に入浴できる旅館・設備や、入浴客相手の店などがまとまってある場所。「俗っぽい〜」 **温泉地[オンセンチ]** 温泉場。「〜の病院で、けがのリハビリをする」 **温泉郷[オンセンキョウ]** 観光客向けに「温泉場」を美化した言い方。◇ふつう単独では用いられず、「○○温泉郷」のように、固有名詞につけて用いられる。 **温泉街[オンセンガイ]** 温泉宿や入浴客相手の店などが立ち並んでいる(にぎやかな)ところ。「〜を浴衣姿で散歩する入浴客」 **湯治場[トウジば]** 温泉に入って病気やけがを治療する所。「県下でも有数の規模を誇るこの温泉も、鉄道が通じる前は素朴な〜だったそうだ」 ## X 名詞の類:トキ **出盛[でざか]り** 季節の野菜や果物が市場にたくさん出回る時期。「〜のスイカは安くておいしい」「出荷が〜を過ぎる」 **啓蟄[ケイチツ]** 二十四節気のひとつで、3月6日ごろに地中から冬ごもりをしていた虫が這い出してくるころ。 ●出がけ→2701出かけるx # 5701 出す ## a 動詞の類 **出[だ]す** 人・ものを外へ移動させる。「窓から首を〜」「教室から生徒を〜」 ### ●取り出す **取[と]り出[だ]す** 中から取って外へ出す。「ポケットからハンカチを〜」「データベースから必要なデータを〜」 **抜[ぬ]く** 全体あるいは多くの中から必要なものを取って集める。「多くの和歌集から春の歌を抜いて書いておいて」「応募はがきの中から1枚だけ〜」 **抜[ぬ]き出[だ]す** あるものの中から選び出す。「あの書棚から1冊の本を〜」「要点を〜」 **抽出[チュウシュツ]** たくさんあるものの中から、必要なものを抜き出すこと。「共通点を〜する」▷〜検査・〜法・標本〜・無作為〜 **サンプリング** 検査や推定のために、全体の中の一部を抜き出すこと。「〜してどういった傾向にあるか調べる」「品質を検査するために〜する」▷〜調査 ►sampling **析出[セキシュツ]** ①統計的資料を分析してある傾向を取り出すこと。「読書の動向を〜する」②溶液や化合物から特定の物質を固体として取り出すこと。「結晶の〜に成功する」 **検出[ケンシュツ]** 中に含まれている物質や成分を見つけ出すこと。「被害者の胃から毒物が〜された」 **分離[ブンリ]** 蒸留や再結晶(結晶を溶かし再び結晶させること)などによって、混合物から特定の物質を分けて取り出すこと。「廃油から酸化物を〜する」▷遠心〜機 **分留[ブンリュウ]** 混合物を何度も繰り返し蒸留し、沸点の差を利用して、純粋成分を分離すること。「原油から、ガソリン・軽油・重油・灯油などの成分を〜する」▷〜塔 ◇「分溜」とも書く。「分別蒸留」の略。 ### ●刀を抜く **抜[ぬ]く** 鞘に収まっている刀剣を取り出す。「浪人はおもむろに刀を抜いた」 **抜[ぬ]き放[はな]つ** 刀剣を一気に勢いよく抜き出す。「あっという間に鞘から刀を〜と、有無を言わさず斬りつけた」 **抜刀[バットウ]** 刀を鞘から抜き出すこと。「〜して敵陣に乗り込む」 **抜剣[バッケン]** 剣を鞘から抜き出すこと。「〜して敵と戦う」 ### ●いろいろなやり方で出す **吸[す]い出[だ]す** 吸って外に出す。「膿を〜」 **掻[か]き出[だ]す** 手などでかいて外に出す。「ボートにたまった水を〜」 **汲[く]み出[だ]す** 汲んで外に出す。「お風呂の湯を〜」⇔汲み入れる **蹴[け]り出[だ]す** 蹴って外へ出す。「彼はサッカーボールをグラウンドの外へ蹴り出した」 **摘[つま]み出[だ]す** つかんで外へ出す。「ポケットから1万円札を〜」 **抉[えぐ]り出[だ]す** えぐるようにして、その部分を取り出す。「腐っている部分をナイフで〜」 **摘[つま]み出[だ]す** つまんで外に出す。「米の中に入っていた虫を〜」◇「撮み出す」とも書く。 **摘出[テキシュツ]** ①(体の中から)悪い部分を取り出すこと。「弾丸を〜する」②全体の中から、ある部分を抜き出すこと。「要点を〜する」 **揉[も]み出[だ]す** もむ動作によって中のものを外に出す。「にきびの膿を〜」 **掃[は]き出[だ]す** 掃いて外へ出す。「ごみを部屋から〜」 **弾[はじ]き出[だ]す** 弾くようにして外へ出す。「爪で玉を〜」「ドアが開くと同時に、満員電車からホームに弾き出された」 **押[お]し出[だ]す** 押して外へ出す。「チューブから絵の具を〜」「土俵の外へ〜」「噴火とともに溶岩が押し出された」 **送[おく]り出[だ]す** ①人やものを送って外に出す。「玄関から客を〜」「画期的な辞書を世に〜」②相撲で、相手を後ろから押したりして、土俵の外へ出す。「相手の後ろにすばやく回り込んで〜」 <1056> **吊[つ]り出[だ]す** 相撲で、相手を持ち上げて土俵の外へ出す。「最後の力を振り絞って〜」 **振[ふ]り出[だ]す** ①液体に物を浸し、振り動かしてその成分を出す。②入れ物の口を下にして、中のものを振って出す。「胡椒を〜」 ●煮出す→6814煮るa●煮る ●あぶり出す→9702現すa●現す ### ●絞る **絞[しぼ]る** 液体などを出すために、あるものを強くねじったり圧したりする。「ぞうきんを〜」「牛の乳を〜」◇「搾る」とも書く。特に、牛の乳や油などは、ふつう「搾る」と書く。 **絞[しぼ]り出[だ]す** 圧したりねじったりして、中の液体などを出す。「残り少なくなったマヨネーズを〜」 **振[ふ]り絞[しぼ]る** 持っている力の、あるかぎり出す。「声をふりしぼって声援する子供たち」「彼は最後の力を〜ようにして立ち上がった」「彼は勇気をふりしぼって敵に立ち向かった」 **搾[しぼ]り取[と]る** しぼって中にある液体などを取りきる。「大豆を圧搾して搾り取った油」◇「絞り取る」とも書く。 **圧搾[アッサク]** 俗機械などで強く圧してしぼること。「ごまを〜してごま油をとる」▷〜機 **搾油[サクユ]** 俗機械などで、植物の種や果実をしぼって油をとこと。「オリーブの実を乾燥させて〜する」 **搾乳[サクニュウ]** 俗牛ややぎなどの乳をしぼりとること。▷〜機 ### ●金やものを出す **引[ひ]き出[だ]す** ①預貯金を預け入れておいたところから出す。「銀行から10万円〜」②資金などを他人に出させる。「出店資金をパトロンから〜」 **下[おろ]す** 俗引き出す(①)。「定額貯金を〜」 **出金[シュッキン]** 引き出す(①)こと。「A銀行は日曜日に〜しても手数料が無料なのでありがたい」⇔入金 **蔵出[くらだ]し** 保管してあるものを蔵から出すこと。「ストックしてある品を〜する」→蔵入れ◇「倉出し」「庫出し」とも書く。 **出庫[シュッコ]** 倉庫からものを出したり、車庫から車や電車を出したりすること。「〜を制限する」「始発電車を〜する」▷〜伝票 ⇔入庫 **移出[イシュツ]** 俗ものを、国内のよその土地に送り出すこと。「石炭の〜で繁栄した町」⇔移入 ●出し入れする→5600入れる●出し入れする ### ●追い出す **追[お]い出[だ]す** せきたてて外へ出す。「酔っぱらいを店から〜」 **追[お]い立[た]てる** そこから出ようと思わない者を、せきたてて出るようにする。「ぐずぐずしている子供を追い立てて塾に行かせる」「3ヵ月家賃を滞納したら、出ていけと大家に追い立てられた」 **叩[たた]き出[だ]す** 叩いて乱暴に追い出す。「つべこべ言うと〜ぞ」 **摘[つま]み出[だ]す** つかまえてつまむようにして外へ出す。「不法侵入者を〜」◇「撮み出す」とも書く。 **いびり出[だ]す** いじめて追い出す。「姑が嫁を〜」 **燻[いぶ]り出[だ]す** 燻して追い出す。「蜜蜂を巣箱から〜」 **追放[ツイホウ]** 害があると思われる人やその力を、その社会から追い出すこと。「政治犯を国外に〜する」▷暴力〜・公職〜・国外〜 **放逐[ホウチク]** その場所や組織から人を追い出すこと。「不祥事を起こして、村から〜された」 ### ●閉め出す **閉[し]め出[だ]す** 戸や門などを閉めて入れないようにする。「詰めかけたファンを〜」◇「締め出す」とも書く。 **シャットアウト** 「閉め出す」の洋語的表現。「決勝戦は、報道陣を〜して行われた」►shutout ### ●投げ出す **投[な]げ出[だ]す** 物を乱暴に外へ出す。「かばんを玄関に投げ出して遊びに行く」「両足を投げ出して座る」「衝突して車の外に投げ出される」 **放[ほう]り出[だ]す** 乱暴に外へ出す。「満員電車から放り出された」「手に持っていたものを放り出して逃げる」 **押[お]っ放[ぽ]り出[だ]す** 俗「放り出す」の強調表現。「野良猫を外へ〜」 ### ●引き出す **引[ひ]き出[だ]す** ①中にあるものを引っぱって外へ出す。「馬車の中から馬を〜」「罪人を群衆の前に〜」②隠れているものなどを表に出す。「彼の才能を〜」「彼女の本音を〜」 **引[ひっ]張[ぱ]り出[だ]す** ①中にあるものを強く引っぱって外へ出す。「箪笥の中から古い着物を〜」②そうしようとしない者を、強く頼むなどして、ある場・立場・地位などに身をおくようにする。「彼を議論の場に〜必要がある」「町長選に引っ張り出されてしまった」 **引[ひ]き摺[ず]り出[だ]す** 無理やり外へ引っ張って出す。「そいつを表へ引きずり出せ」「責任者を交渉の場に〜」 ●掘り出す→6015掘るa●掘り出す ### ●上または前へ出す **突[つ]き出[だ]す** 突いて、あるいは勢いよく、外や前のほうに出す。「車窓から首を〜」 **繰[く]り出[だ]す** ①手元に用意してあるものを次々と出す。「ザイルを〜して岩壁を登る」「応援の部隊を〜」②手元から勢いよく突き出す。「槍を〜」 **差[さ]し出[だ]す** 相手の前に出す。「初めて会った人に名刺を〜」 **突[つ]き付[つ]ける** 武器などを、いきなり勢いよく相手の目の前に出す。「上司に辞表を〜」「ピストルを突き付けられた」 <1057> **擬[ぎ]する** 武器や武器に似たものを、相手の体に擬した状態にする。また、それを擬して威嚇する。「動けば腰に擬した刃物に物を言わせると、無表情な沈黙が不気味に警告していた」◇「擬す」ともいう。 **乗[の]り出[だ]す** 体を前のほうに移動させて、外に出る体勢をとる。「窓から身を乗り出して手を出した」 **踏[ふ]み出[だ]す** 地面を踏んで足を前や外に出す。「土俵を踏み出して負ける」「右足を踏み出して面を打つ」 **出[だ]す** 前方や上方に押し出す。「奈落から舞台に俳優を〜」「父は、太鼓腹を〜ようにして起き上がった」 **張[は]り出[だ]す** 外側に突き出るようにする。「路地に軒を張り出している家」 ### ●のばす **伸[の]ばす** ある物から離れた位置にあるものに、手や足や持っている道具などをその方向に突き出す。「手を伸ばせば届く距離に彼女がいるので、どきどきしている」「さおを伸ばして柿の実を落とす」「好物の漬物に箸を伸ばす」 **伸[の]べる** 手や腕などを、目的のものの方向に伸ばす。「手を伸ばして子供を抱き寄せる」「首を〜」◇古めかしい言い方。多く、「困っている人に、救いの手をのべる」のように、「救いの手をのべる」などの形で、比喩的に、「助ける」「援助する」意で用いられる。 **差[さ]しのべる** 助けたり受け入れたりしようとして、手や腕を伸ばす。「塀の上から手を差しのべて、下にいる人を引き上げてやった」◇多く、「恵まれない人たちに愛の手を差しのべる」のように、「愛(救い)の手を差しのべる」などの形で、比喩的に、「助ける」「援助する」意で用いられる。 ## b 動詞の類 ### ●周囲へ出す **放[はな]つ** 俗手元から離れた方向へ送り出す。「庭の木々が芳香を〜」「弾丸を〜(発射する)」 **発[ハッ]する** 俗音・光・においなどを周囲に放つ。「ごみ箱が悪臭を〜」「酔っぱらいが奇声を発している」◇「発す」ともいう。 **立[た]てる** 気になるような音や声を出す。「寝息を〜」「音を立ててスープを飲むんじゃない」 **放散[ホウサン]** 俗内にこもっているものを外へ出して、あたりに散らすこと。「芳香を〜する」 **発散[ハッサン]** 中に含まれていた熱・光・においなどを、外に出してなくすこと。「悪臭を〜するごみの山」「おもいきり走り回ってエネルギーを〜する」 **放出[ホウシュツ]** ためてあったものを勢いよく、また大量に外に出すこと。「救援米を〜する」「ベテラン選手を〜する」 **放水[ホウスイ]** ホースなどで水を勢いよく出してかけること。「手押しポンプで〜する」▷〜車 **放熱[ホウネツ]** 俗熱をまわりに出すこと。「ラジエーターから〜する」▷〜器 **放射[ホウシャ]** 光・熱などを四方へ出すこと。▷〜性・〜能・〜線・〜熱・〜冷却 **輻射[フクシャ]** 俗一点から周囲に放射すること。▷〜線・〜熱 **射出[シャシュツ]** 俗細い穴から水などを勢いよく出すこと。「ホースから水を〜する」 **排出[ハイシュツ]** 中にたまった、不要なものを外に押し出すこと。 **排気[ハイキ]** 中の不要な空気・ガスなどを外に出すこと。「マフラーから黒い〜ガスを〜する」▷〜ガス・〜量・〜筒・〜管 **排煙[ハイエン]** 中の煙を外に出すこと。「火災時にすばやく〜する」 **排水[ハイスイ]** 中の不要な水を外へ出すこと。「下水管に汚水を〜する」▷〜管・〜口・〜溝・〜量・〜工事・〜作業 **噴[ふ]く** 中から勢いよく外(上)に向けて出す。「火山が火を〜」「鯨が潮を〜」◇「吹く」とも書く。 **噴射[フンシャ]** 勢いよく噴き出させること。「ガスを〜する」▷〜推進機・逆〜 ●噴き散らす→6506散らすa●散らす・散らかす ### ●体の外に出す **掻[か]く** 汗を出す。「急に指名されて冷や汗をかいた」「転んでべそを〜」 **流[なが]す** 汗をかいたり涙を出したりして汗を出す。「ジムでひと汗流す」 **発汗[ハッカン]** 体が汗を出すこと。「熱が出たが、大汗をかいたら、翌朝には下がった」 **排卵[ハイラン]** 成熟した卵子が卵巣から排出されること。▷〜日・〜誘発剤 **射精[シャセイ]** ペニスから精液を射出すること。▷〜管 **放[ひ]る** 大小便などを体外へ出す。「屁を放って尻すぼめ(失敗してから取り繕うこと)」 **放[ほう]り出[だ]す** 俗ひる。「糞を〜」◇「駄作をひり出す」のように、つまらない作品などを生み出す意にも用いられる。 **放[こ]く** 俗屁・大小便などを勢いよく体外へ出す。「屁を〜」「ひる」よりも、より俗な言い方。 **垂[た]れる** 俗大小便や屁を体外へ出す。「糞を〜」「屁を〜」 **用足[ようだ]し** 俗大小便をすること。婉曲な言い方。「ちょっと〜してきます」 **用[よう]を足[た]す** 「大小便をする」の婉曲な言い方。「出かける前に〜」 **下[くだ]す** 寄生虫を体外に出す。「虫を〜」 **放屁[ホウヒ]** 屁をすること。「人前で〜するとはしたない」 **排泄[ハイセツ]** 体内の有害物などを体外へ出すこと。「尿を〜する」▷〜物・〜器官・〜作用 **排出[ハイシュツ]** 「排泄」の新しい言い方。「老廃物を〜する」 **排尿[ハイニョウ]** 尿を出すこと。「〜するときに痛みがある」「〜が思わしくない」 **放尿[ホウニョウ]** 俗小便をすること。「そんな場所で〜するな」「〜お断り」 **立[た]ち小用[しょうべん]** 男性が、トイレ以外のところで小便をすること。◇俗に「たちしょんべん」ともいう。 <1058> **立[た]ちしょん** 俗立ち小便。◇「たちしょんべん」の略。 **連[つ]れ小便[しょうべん]** 何人かが一緒に小便をすること。◇俗に「つれしょんべん」ともいう。 **連[つ]れしょん** 俗連れ小便。◇「つれしょんべん」の略。 **排便[ハイベン]** 俗大便を排泄すること。「規則正しく〜する」 **脱糞[ダップン]** 俗糞を排泄すること。「犬が〜する」 **分泌[ブンピツ]** 生体の細胞が体内で物質をつくって、それを細胞の外に出すこと。「蛾の雌が雄を引き付けようとしてフェロモンを〜する」▷〜物・〜液・〜腺・〜作用◇「ぶんぴ」ともいう。 ### ●出力する **出力[シュツリョク]** 機械や装置が、入ってきたデータや信号などを、別種のデータや信号に変換するなどして出すこと。「アナログ信号をデジタル化して〜する装置」▷〜端子・〜装置・〜機器 ⇔入力 **アウトプット** 「出力」の洋語的表現。特に、音声・映像機器が出力することについていう。「インプットしたデータをコンピューターに分析させ、その結果を〜する」⇔インプット ►output ## d 形容動詞の類 **出[だ]しっ放[ぱな]しの** 物などが、出たままの状態になっている様子。「〜のおもちゃは、早くかたづけないと捨ててしまうよ」「水が〜になっている」 **汗[あせ]だくの** 汗をたくさんかいて、びっしょりになる様子。「引っ越すので部屋を整理したら〜になった」 **汗塗[あせまみ]れの** 体中が汗で汚れたようになったりする様子。「〜になって畑仕事をする」 **汗[あせ]みずくの** 水の中にいたかのように汗をびっしょりかいている様子。「真夏の炎天下を歩いてきて〜になった」 **汗[あせ]みどろの** 体がべとつくくらい、汗をたくさんかいている様子。「工事現場で、〜になって働いた」 ## f 副詞の類 ●小出しに→8000少ないf●少しずつ行う様子 ## h 名詞の類:コト・サマ **押[お]し出[だ]し** ①相撲で、相手を土俵の外に押し出す技。②野球で満塁のとき、ヒットを打たれることなく、四球または死球を与えて打者を一塁に出すことによって、三塁のランナーが本塁に入ること。「〜の1点で逆転勝ちとなる」 **送[おく]り出[だ]し** 相撲で、相手を土俵の外に送り出す技。 **吊[つ]り出[だ]し** 相撲で、相手を土俵の外に吊り出す技。 **突[つ]き出[だ]し** 相撲で、相手を土俵の外に突き出す技。 **引[ひ]き出[だ]し** 引き出すこと。「預金の〜」 **汲[く]み出[だ]し** くみ出すこと。「泥水の〜をおこなう」 ### ●排気量・排水量 **排気量[ハイキリョウ]** (内燃機関で)シリンダーの中のピストンが、最も上の位置から最も下の位置まで動いたときに排気する気体の体積。「〜1000ccの小型車」 **排水量[ハイスイリョウ]** 船を水に浮かべたときに、押しのけられる水の量。その重さは船の重量に等しい。「〜20万トンの大型タンカー」◇排水量は船の積載状態によって変化する。 ### ●排泄 **用便[ヨウベン]** 俗大小便をすること。「〜を済ます」 **小用[ショウヨウ]** 「小便をすること」の婉曲な言い方。「〜に立つ」「〜を足す」 **お通[つう]じ** 「お通じ」の丁寧な言い方。「通じ」より「お通じ」の形で用いられることが多い。 **便通[ベンツウ]** 「お通じ」のややかたい言い方。「〜を整える」 **利尿[リニョウ]** 小便の出をよくすること。「すいかは〜の効果がある」▷〜剤・〜作用 **便意[ベンイ]** 大小便(特に大便)を出したくなる気持ち。「急に〜をもよおしトイレに駆け込んだ」 **尿意[ニョウイ]** 小便を出したくなる気持ち。「〜をがまんする」 ●内分泌・外分泌→5702滲むh ## k 名詞の類:モノ ●体外に出す薬→6703治すm●体外に出す薬 ### ●排出されるもの **排気[ハイキ]** 排出される、不要になった気体。▷〜管・〜筒・〜弁 **排気[ハイキ]ガス** エンジンなどから排出される気体。「真っ黒い〜を吐き出しながら坂を上るトラック」◇「ガス」はオgas。 **排[ハイ]ガス** 「排気ガス」の略。▷〜規制 **排煙[ハイエン]** 排出される煙。「工場の煙突からもくもくと〜が出る」 **排水[ハイスイ]** 排出される、不要になった水。▷家庭〜、工場〜、生活〜 **廃水[ハイスイ]** 使用してよごれ、使えなくなった水。「工場の〜で汚濁した川」▷工場〜・産業〜 ●廃熱→8504熱いh●熱 ### ●放射線 **放射線[ホウシャセン]** 放射性物質や核反応などにより放出される、エネルギーの大きい電磁波や粒子線。「患部に〜を当てる」▷〜療法・〜障害 **放射能[ホウシャノウ]** (有害なものとしての)放射線。「事故現場から微量の〜が検出された」「〜に汚染された海域」◇もとは「放射線を出す性質」の意。 **汗[あせ]** 暑かったり、肉体労働をしたり、精神が興奮したりしたときに体表の汗腺から出てくる水分。「〜をかく」「〜がひく」「風呂で〜を流す」 <1059> **汗水[あせみず]** 水のように流れ出る汗。「一生懸命〜を垂らして働く」 **大汗[おおあせ]** 大量にかく汗。「今日は蒸し暑くて、〜をかいたので、着替えを十分に用意したほうがいい」◇「誤解して激怒している相手をなだめるのに大汗をかいた」のように、「大汗をかく」の形で、比喩的に、懸命にあることに努める意でも用いられる。 **寝汗[ねあせ]** 睡眠中、特に、病気のときや、体温が下がるとき、眠中に恐ろしい夢を見たりしたときにかく汗。◇「盗汗」とも書く。 **盗汗[トウカン]** 文寝汗。 **脂汗[あぶらあせ]** 苦しいときや緊張したときに出る汗。「責任を追及された役員の額には〜がにじんでいた」「〜を浮かべて苦しがる重傷者」 **冷[ひ]や汗[あせ]** 恥をかいたり、緊張したりしたとき、じわっとにじんでくる汗。「答える準備をしていなかった事柄について質問され〜をかいた」 **玉[たま]の汗[あせ]** 激しく出てくる大粒の汗。「〜をかきながら重い荷物を運んでいる」 ●分泌物・分泌腺→5702滲むk ●屁→5700出るk●体の外へ出るもの ●いびき→0200眠るh●寝ているときの様子・行動 ### ●排泄物 **排泄物[ハイセツブツ]** 肛門や尿道から排泄されるもの。 **排出物[ハイシュツブツ]** 「排泄物」の新しい言い方。 **老廃物[ロウハイブツ]** 体内で生成され不要となったもの。 **汚物[オブツ]** 排泄物など汚いもの。▷〜処理 ### ●大便 **糞[フン]** 人間・動物が肛門から出す排泄物。「動物の〜の有効利用を考える」▷〜詰まり(便秘) **うんこ** 「糞」のくだけた言い方。「〜を出す」 **うんち** 俗うんこ。 **糞[くそ]** 「糞」を、汚いもの、不要なものとしてとらえた言い方。「〜の役にも立たない」◇「屎」とも書く。 **大便[ダイベン]** 人間が排泄する糞。 **便[ベン]** 「大便」の婉曲な言い方。「3日も〜が出ない」▷〜意・〜器・検〜 **糞便[フンプン]** 文大便。 **人糞[ジンプン]** 人間の糞のかたい言い方。 **馬糞[バフン]** 馬の糞。 **鳥糞[トリノクソ]** 俗鳥のふん。 **鶏糞[ケイフン]** にわとりの糞。乾燥させて肥料にする。 **宿便[シュクベン]** 腸の中に長期間たまっている大便。 **胎便[タイベン]** 新生児が初めて出す大便。青黒く粘りけがある。 **軟便[ナンベン]** やわらかい大便。 **液便[エキベン]** 下痢をしたときの、液状の大便。 **血便[ケツベン]** 消化管からの出血によって、血液がまじっている大便。 ### ●小便 **小便[ショウベン]** 物質代謝の結果、膀胱から尿道を通って出される液体。▷立ち〜・連れ〜・〜無用(立ち小便禁止) **おしっこ** 俗小便。◇ふつう男性が用いる。 **しっこ** 俗おしっこ。 **尿[ニョウ]** 医大小便。「〜の検査」◇「小便」が日常用語であるのに対して「尿」は医学での言い方。 **小水[ショウスイ]** 文小便。◇医者や女性が用いる。 **血尿[ケツニョウ]** 尿路の疾患などによって、血のまじった尿。 **糖尿[トウニョウ]** 病的にぶどう糖を多く含む尿。 ### ●大小便 **大小便[ダイショウベン]** 大便と小便。 **屎尿[シニョウ]** 大便と小便。▷〜処理 ◇ふつう、処理する対象としての人々の大量の大小便についていう。 **糞尿[フンニョウ]** 俗糞と尿。 **汚穢[オワイ]** 「大小便」の古い言い方。「〜をくむ」◇「おあい」ともいう。 ### ●排泄のための器官 **肛門[コウモン]** 直腸の末端にある、大便を排泄するところ。▷〜部 **尿道[ニョウドウ]** 膀胱にたまった尿を外部に排泄する管。▷〜結石 **尿管[ニョウカン]** 尿を腎臓から膀胱まで送る管。▷〜結石「輸尿管」ともいう。 ### ●用便のための器具 **便器[ベンキ]** 大小便をするための器具。 **御丸[オマル]** 幼児や病人などが用いる、持ち運びができる便器。「御虎子」とも書く。 **溲瓶[しびん]** 動けない病人などが寝床で小便をするための瓶。◇「しゅびん」の変化した語。 **朝顔[あさがお]** 男性の小便用のじょうご形の便器。 **金隠[きんかく]し** 和式の便器の前方にある覆い。 **便座[ベンザ]** 洋式の便器で腰をかける部分。U字形またはO字形で上げ下げできる。 ## S 名詞の類:ヒト **汗掻[あせか]き** 人一倍、汗をかく体質の人。「私は〜だからタオルが手放せない」◇「あせっかき」ともいう。 <1060> # 出す5701u〜漏れる5703a ## u 名詞の類:トコロ ### ●気体や液体を出すところ **ノズル** 気体や液体を出す筒状の装置(の先)。►nozzle **排水口[ハイスイコウ]** 不要な水を排出するところ。「浴室の〜が詰まる」 **水孔[スイコウ]** 土留めをしたところにたまった水を排出するためのあな。 **排気口[ハイキコウ]** 不要な気体を排出するところ。 ●排水溝→4916流すu●みぞ・どぶ ●排水路→2604通すu●水路 ●掃き出し窓→4909閉めるk●いろいろな窓 ●煙突→8604煙るu ### ●便所 **便所[ベンジョ]** 大小便をするための場所。▷公衆〜・水洗〜。 **手洗[てあら]い** 「便所」の婉曲な表現。 **御手洗[おてあらい]い** 「手洗い」の丁寧な、より口語的な言い方。「〜はどこですか」 **洗面所[センメンジョ]** 「便所」の婉曲な表現。◇洗面設備のある場所の意から。 **化粧室[ケショウシツ]** 「便所」の婉曲な言い方。◇化粧や身づくろいができる設備のある場所の意から。 **手水[チョウズ]** 「便所」の上品な言い方。◇「てみず」の変化した。 **厠[かわや]** 「便所」の古めかしい言い方。◇「川屋(川の流れの上につくった小屋)」の意からという。 **憚[はばか]り** 「便所」の古い言い方。◇人目をはばかる意から。 **御不浄[ゴフジョウ]** 医「便所」のやや古い、婉曲な言い方。 **雪隠[セッチン]** 俗「便所」の古めかしい言い方。◇「せついん」の転 **後架[コウカ]** 俗「便所」の古い、婉曲な言い方。禅宗の寺院で、僧堂の後ろにあった手洗い場の意から。 **トイレ** 「便所」の洋語的表現。◇最も一般的な言い方。「トイレット(toilet)」の略。 **WC** トイレ。◇水洗便所の意の「ウォータークロゼット(water closet)」の頭文字。主に便所の入り口や扉などに表示される語。 # 5702 滲む ## a 動詞の類 **滲[にじ]む** 中から液体が表面に出て、徐々に広がってくる。「額に汗が〜」「ガーゼに血がにじんできた」 **滲[にじ]み出[で]る** にじんで出てくる。「包帯に血が〜」 **滲出[シンシュツ]** 俗にじみ出ること。▷〜性・〜液 **染[し]み出[で]る** 液体が徐々に広がり、それが表面に出てくる。「弁当の汁が弁当袋に〜」◇「滲み出る」とも書く。 **染[し]み出[だ]す** 染み出る。「地下水が〜」◇「滲み出す」とも書く。 **汗[あせ]ばむ** 汗がにじみ出る。「春にしては暑くて〜」 **分泌[ブンピ]** 細胞が生体に有用な物質をつくって、それが細胞の外ににじみ出ること。「胃液が異常に〜する」「〜を促す」▷〜物・〜液・〜腺・〜作用◇「ぶんぴ」ともいう。 **脂[あぶら]ぎる** 顔などに脂がにじみ出ててかてかする。「その男は、脂ぎった顔に薄笑いを浮かべた」◇多く、「脂ぎった顔」の形で用いる。 ## f 副詞の類 **じわっと** 液体がゆっくりとにじみ出る様子。「額に汗が〜にじみ出る」 **じわじわと** 液体がわずかずつ、にじみ出る様子。「包帯に〜と血がにじみ出る」 ## h 名詞の類:コト・サマ **滲[にじ]み** (にじんで)ものの輪郭のぼやけた状態。「テレビに〜が出てくる」「〜の現れた水墨画」 **内分泌[ナイブンピツ]** 体内でつくられたホルモンが血液やリンパ液に分泌すること。◇「ないぶんぴ」ともいう。 **外分泌[ガイブンピツ]** 汗が体表に出てきたり、消化液が消化管に出たりすること。「がいぶんぴ」ともいう。 ## k 名詞の類:モノ ### ●分泌物 **分泌物[ブンピツブツ]** 分泌する物質。消化液・ホルモンなど。◇「ぶんぴぶつ」ともいう。 **分泌液[ブンピエキ]** 分泌物のうち液体のもの。胃液・唾液・乳など。◇「ぶんぴえき」ともいう。 **漿液[ショウエキ]** 唾液など、粘度の低い透明な分泌液。 ### ●器官 **分泌腺[ブンピツセン]** 内分泌や外分泌をつかさどる器官。◇「ぶんぴせん」ともいう。 **汗腺[カンセン]** 哺乳類の体表にある、汗を分泌する腺。 # 5703 漏れる ## a 動詞の類 **漏[も]れる** 液体・気体・音・光などが、すきまなどから外に出る。「タンクから油が〜」「いつの間にかガスが漏れていた」「ヘッドホンから音が〜」「木の間から〜月明かり」◇「洩れる」とも書く。 **漏[も]る** 液体があるべきところから、狭い口を通って、少量ずつ別の場所に出る。「雨が〜屋根」「屋根が〜のでふき替える」「洩る」とも書く。「漏れる」と比べて、主体が違う場合があるほかに、出方が「漏る」のほうがいっそう少量ずつである。 **漏[も]れ出[で]る** 「漏れる」の、出ることを強調した言い方。「雨漏りがして、天井の隅の部屋から光が漏れ出ている」 <1061> **雨漏[あまも]り** 雨が屋根や天井から漏ること。「〜のする家」「雨が降るたびに〜するひどい建物」 **水漏[みずも]れ** 水が漏れること。「この花瓶は〜するようだ」 **漏水[ロウスイ]** 医水漏れ。「古いパイプのひびから絶えず〜している」 **漏洩[ロウエイ]** 液体・気体などが漏れること。「ガスの〜が原因の事故」◇「ろうせつ」の慣用読み。「漏泄」とも書く。 **漏出[ロウシュツ]** 俗中から漏れて出ること。「古い水道管から水が〜する」 **漏電[ロウデン]** 電気が、絶縁が悪くて、電線から流れてはいけないところへ流れること。「〜火災になる」 ## d 形容動詞の類 **筒抜[つつぬ]けの** 人の声や物音が、漏れて聞こえる様子。「安アパートに住んでいるので、テレビの音まで〜だ」 ## h 名詞の類:コト・サマ **漏[も]れ** 漏れること・程度。「水道管の〜がひどい」▷ガス〜・水〜・情報〜・〜なく◇「洩れ」とも書く。 **漏[も]り** 漏ること・程度。「屋根の〜を直す」▷雨〜◇「洩り」とも書く。 ## k 名詞の類:モノ ●木漏れ日→8702照るk●日光 # 5704 こぼれる ## a 動詞の類 ### ●こぼれる **零[こぼ]れる** 液体や粒状のものが、少量ずつ外に出る。「お茶がこぼれないようにそっと運ぶ」◇「溢れる」とも書く。 **零[こぼ]れ出[で]る** こぼれて外に出る。「涙が〜」「聞きたいのに聞けず、思わず愚痴がこぼれ出た」 **煮[に]零[こぼ]れる** 煮え立って、液体がなべなどからこぼれ出る。「ちょっと目を離したすきに煮こぼれた」 **吹[ふ]き零[こぼ]れる** 煮え立って、中の液体や泡などが吹き上がって、鍋ややかんからこぼれる。「煮汁が〜」 ●こぼれ落ちる→6207落ちるa●こぼれ落ちる ### ●あふれる **溢[あふ]れる** 液体や粒状のものがいっぱいになって外に移動する。「目から涙が〜」「川があふれて一帯が水浸しになる」 **溢[あふ]れ出[で]る** あふれて外に出る。「涙があふれ出た」 **氾濫[ハンラン]** 川の水などがあふれ出ること。「大雨で河川が〜する」 **出水[シュッスイ]** 俗大雨で川の堤防が崩れたりして水があふれ出ること。「川底が上がって毎年のように〜する」 ### ●込み上げる→9701起きるa●湧く ## f 副詞の類 **どっと** 大量の液体や粒状のものがあふれる様子。「涙が〜あふれた」 **堰[せき]を切[き]った様[よう]に** 大量の液体や言葉などが、一度にあふれ出る様子。「それまでうつむいていた彼女は、彼の一言で、〜泣き始めた」 ## h 名詞の類:コト・サマ **煮零[にこぼ]れ** 煮こぼれること。「〜を防止するためには、差し水が有効だ」 **吹[ふ]き零[こぼ]れ** 吹きこぼれること。「素麺をゆでると、強火のままでもなぜか〜は防げる」 **出水[でみず]** 大雨のため、河川などの水があふれ出ること。 **大水[おおみず]** 河川などの水があふれて、周辺の土地が水浸しになること。「〜が出る」 **洪水[コウズイ]** 河川などの水があふれて、周辺の土地に被害を与えること。「大水」にくらべて規模が大きいニュアンスがある。 **鉄砲水[テッポウみず]** 豪雨で山間部の河川などの水が急激に流れ出すこと。 ## k 名詞の類:モノ **煮零[にこぼ]れ** 煮こぼれた汁。「鍋のまわりの〜は早めに拭き取ったほうがいい」 ●落ちこぼれ→6207落ちるk # 5705 漏らす ## a 動詞の類 **漏[も]らす** うっかりして、漏れるようにする。「子供が小便を〜」「水も漏らさぬかたい守り」◇「洩らす」とも書く。 **漏出[ロウシュツ]** 俗中から漏らして出すこと。「ガスを〜する」 **零[こぼ]す** 液体や粒状のものが外に出るような結果を生じさせる。「あわててカップのコーヒーをこぼしてしまった」「思わず涙を〜」「ご飯を床にこぼさないように食べなさい」◇「溢す」とも書く。 ### ●体外へ漏らす **ちびる** 俗小便などを少し漏らす。「恐ろしさのあまり、ちびってしまった」 **御[お]漏[も]らし** 幼児子供がしくじって、小便で着衣・布団などを濡らしてしまうこと。「太郎はトイレまで我慢できずに〜してしまった」 **失禁[シッキン]** 自分の意志に反して大小便を漏らすこと。「あまりの恐怖で〜しそうになった」 **垂[た]れ流[なが]し** 無意識に大小便を漏らしてしまうこと。「病人が床の上で〜する」 **寝小便[ねしょうべん]** 眠っているあいだに無意識に小便を漏らすこと。「この子は〜の癖がなかなか直らない」 **御[お]寝小[ねしょ]** 「お寝小便」の略。ふつう、かなで書く。 <1062> **遺尿[イニョウ]** 無意識に小便をもらすこと。▷〜症 **遺精[イセイ]** 性行為をともなわずに射精すること。▷昼間〜・夜間〜 **夢精[ムセイ]** 夢の中で性的に興奮して射精すること。「〜して下着をよごす」 ## h 名詞の類:コト・サマ **夜尿症[ヤニョウショウ]** しばしば寝小便をする症状。 **遺尿症[イニョウショウ]** 無意識に小便をもらす症状。 # 5706 吐く ## a 動詞の類 ### ●吐く **吐[は]く** 人間や生物が体の中にたまっている、(いらない)ものを外へ出す。「息を〜」「ゆうべ食べたものを〜」「貝が砂を〜」◇「煙を吐く煙突」のように、比喩的に人間・生物以外のことについてもいう。 **吐[は]き出[だ]す** 口の中のものを外へ出す。「ガムをぺっと〜」「まるで苦いものを〜ように言う」◇「機関車が煙を吐き出す」のように、比喩的に人間・生物以外のこことについてもいう。 **吐[は]き散[ち]らす** 口の中のものをやたらに吐き出して、辺りをよごす。「道端につばを〜」 **吐[は]き捨[す]てる** 吐き出して、捨てる。「ところかまわず痰を〜」「〜ように言う」 **上[あ]げる** 食べたり飲んだりしたものを吐く。「気分が悪くて〜」◇胃の中から戻ってくることから。 **戻[もど]す** 体の中にあるものを吐く。「食べたものを全部〜」「その子は水薬を飲んだ瞬間にもどしてしまった」「胃液を〜」 **嘔吐[オウト]** 俗もどすこと。「気分が悪くなり〜する」 **むかつく** 気持ちが悪くなり、胃の中のものを吐きそうになる。「二日酔いで〜」 **吐血[トケツ]** 胃・食道などから出血した血を吐くこと。「父は〜して救急車で病院に運ばれた」 **喀血[カッケツ]** 気管支や肺から出血した血を吐くこと。「結核にかかり〜する」 **吐瀉[トシャ]** 胃の中にあるものを吐き、液状の便を排泄すること。「食中毒で〜する」▷〜物・〜剤 ### ●息をはく **吐[は]く** 息を出す。「ため息を〜」「息〜暇もない」 **嘆息[タンソク]** 心配したりがっかりしたりしてため息をつくこと。「山のような仕事の山に〜する」「〜を漏らす」◇「歎息」とも書く。 ### ●吹く **吹[ふ]く** 口をすぼめて息を出す。「お茶が熱いので〜てさましています」 **吹[ふ]き掛[か]ける** 息を吹きかけて物を暖めたりする。「息を吹きかけて冷たい手を暖める」 **吹[ふ]き付[つ]ける** 息を勢いよく吹き付けて付着させる。「〜ように息を吹きかける」 **吹[ふ]き出[だ]す** 吹いて外へ出す。「管に詰まったほこりを〜」 ●吹き消す→9806消すa●火を消す ●吹かす→0304吸うa●タバコを吸う ### ●せきをする **咳[せ]く** せきをする。「何度もせいて苦しそうだ」 **咳[しわぶ]く** 「せく」の古風な言い方。「〜声」 **咳[せ]き込[こ]む** 続けざまにせく。「苦しそうに〜」 **咳払[せきばら]い** 人の注意を引くため、わざとせきをすること。「えへんと〜する」 ### ●むせる **噎[む]せる** 煙・飲食物などで気管が刺激されたり、息が詰まってせき込む。「慣れない酒を飲んでむせた彼は、胸をとんとんとたたいた」「〜ような花の香り」◇「咽せる」とも書く。 **噎[むせ]せ返[かえ]る** 激しくむせる。「彼は、食べ物が気管に入ったらしく、体を折ってむせかえっていた」「〜ほどの強烈な香り」 **咽[むせ]ぶ** 煙・飲食物・におい・涙などによって、息苦しくなったり、息が詰まってせき込んだりする。「枯れ草を焼く煙にむせびながら歩いた」◇「咽ぶ」とも書く。 ## C 形容詞の類 **気持[きも]ち悪[わる]い** 体の具合が悪く、吐いてしまいそうな感じである様子。「長い時間バスに揺られていたら、車酔いで気持ち悪くなった」 ## f 副詞の類 **ぺっと** 口からものを勢いよく吐き出す様子。「道に〜たんつばを吐く」 **げえげえと** 食べたり飲んだりしたものを何度ももどす様子。「飲み過ぎて〜吐いた」 **むかむかと** むかつく様子。「今朝から胸が〜して何も食べられない」 **ふうふうと** 息を吹きかける様子。「熱いものを〜と吹く」 **ごほんと** 短く一度だけせきをする様子。「〜とせきをしたら隣の人があめをくれた」 **ごほごほと** 続けてせきをしたり、むせたりする様子。「たんのからんだ〜せきをしていた」◇「こほこほ」ともいう。「ごほごほ」にくらべて、「こほこほ」のほうが、弱々しい語感がある。 **こんこんと** 続けて何度もせきをする様子。「風邪がはやっているのか、あちこちで〜やっている」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●吐きそうな状態 **むかつき** むかつくこと。「ゆうべから〜がひどく水さえも飲めない」 **吐[は]き気[け]** むかむかして食べたものを吐きそうになること。「船に酔って〜がする」「〜をもよおす」「〜がおさまる」「声を聞いただけで〜がする」◇「嘔き気」とも書く。 <1063> **悪心[オシン]** 「吐き気」のややかたい言い方。「先程から〜がおさまらない」 **悪阻[オソ]** 妊娠初期に起こる吐き気や食欲不振の状態。「〜がひどくて眠れない」 **悪阻[つわり]** 俗悪阻。 ### ●せき **咳[せき]** のどや気管が刺激され、急に強く吐き出される息。「〜が出る」 **咳[しわぶき]** 「せき」の古風な言い方。「会場は〜一つない」 **空咳[からぜき]** ①わざとするせき。「噂の主がオフィスに入ってきたのを知らせようと〜をした」②痰の出ないせき。「苦しそうに〜をする」◇「乾咳」とも書く。 ### ●その他 **吃逆[しゃっくり]** 横隔膜が痙攣すること(にともなって出る音)。「〜が止まらない」◇「吃逆」とも書く。 **嚏[くしゃみ]** 鼻の粘膜が刺激されて、反射的に急に激しく出る息。「はくしょんと大きな〜をした」◇「くさめ」の転じた語。 **欠伸[あくび]** 眠かったり退屈したりするときに、思わず口を大きくあけてする息。「話がつまらなくて〜が出る」「〜をかみころす」◇「欠」とも書く。 **生欠伸[なまあくび]** 中途半端なあくび。 ## k 名詞の類:モノ ### ●息 **息[いき]** 動物が生きていくために吸ったり吐いたりする空気の流れ。「息がはずむ」「〜をする」「〜をつく」「〜が切れる」 **大息[おおいき]** 大量にゆるやかに吐く息。「〜を漏らす」 **溜[た]め息[いき]** 失望したり心配したりしたときにたくさん吐く息。「作業の複雑さと報酬の少なさを考えると〜が出る」 **吐息[といき]** 緊張がゆるんだりしたときに吐く、大きな息。▷深〜(非常に困ったときに苦しそうにつくため息) **呼気[コキ]** 俗鼻や口から出す息。「外の寒さで〜が白く見える」⇔吸気 ●唾→7411ほぐすk●消化液 ### ●痰 **痰[タン]** 気管・肺の病気のために、あるいは朝起きたときなどに、のどから出る、粘りけのある分泌物。「〜を吐く」「〜が詰まる」「のどに〜がからまる」 **血痰[ケッタン]** 血が混じった痰。「せきをしたときに〜が出た」 **喀痰[カクタン]** 文吐いた痰。「〜の中に結核菌を見つける」▷〜検査 ### ●反吐 **反吐[ヘド]** 胃から吐き出された、消化しかけの物。た「〜を吐く」〜が出る(不愉快である)」◇「嘔吐」とも書く。 **げろ** 俗へど。「バスに酔って〜を吐く」 **血反吐[ちヘド]** 血のまじったへどや胃から吐く血。「〜を吐いて倒れる」 ●吐剤→6703治すm●体外に出す薬 ## Z その他 **えへん** 咳払いをする声を表す語。「先生は〜とせき払いをしてから話し始めた」 **おほん** 咳払いをする声を表す語。「〜、みなさま、よろしゅうございますか」◇「おっほん」ともいう。 <1064> # 58 当たる・触る(接触) ## 5800 当たる ### a 動詞の類 #### ●当たる **当[あ]たる** 物が、他のものの表面のある一点に達し、衝撃を与える。「ボールが当たってガラスが割れたのに、だれも謝りに来ない」「矢はすべて的に当たった」「当たって砕けろというじゃないか、思い切ってやってみろ」 **接触[セッショク]** 何かが他の何かの一部に(軽く)当たること。「〜したとたん、オートバイと接触してオートバイが大破した」 **ぶつかる** ものや場所に激しく当たる。「止まりきれずに正面から立ち木にぶつかって大けがをした」 **衝突[ショウトツ]** 非常に激しくぶつかること。「乗用車が〜したが、けが人はいなかった」▷正面〜 **追突[ツイトツ]** 後ろから激しくぶつかること。「信号待ちをしているとき〜され、鞭打ち症になった」 **激突[ゲキトツ]** 非常に激しく衝突すること。「ハンドルを切りそこねて電柱に〜した」 **鉢合[はちあわ]せ** 頭と頭をぶつけること。「出会い頭に〜した」 **打[ぶ]ち噛[かま]す** 相撲で、相手に体ごと激しくぶつかる。「小兵なので、巨漢力士にぶちかまされたら、ひとたまりもなくふっ飛んでしまう」◇一般に、思い切った攻撃を加えることについてもいう。 **突[つ]っ掛[か]ける** 予告なしに、急にぶつかる。「無謀運転の車に突っかけられて大けがをした」「横綱戦で緊張したのか、立ち合いの呼吸が合わず、何度も突っかけた」 **突[つ]っ掛[か]かる** ①激しく向かってきて、いきなりぶつかる。「興奮した牛が猛然と突っかかってきた」②障害物にぶつかって運動が中断される。「山道で、急ぐあまり枝に突っかかって転んでしまった」 **体当[たいあた]り** (相手に向かって)からだごとぶつかっていくこと。「逃げ出したすりに〜して捕まえた」 **打[う]ち当[あ]たる** 強くぶつかる。「強風で飛ばされた立て看板がもろに打ち当たって、何針も縫う大けがをした」 **打[ぶ]ち当[あ]たる** 俗うち当たる。「考えごとをして歩いていたら電柱にぶち当たった」 #### ●目標に当たる **的中[テキチュウ]** 矢が的などの目標物に当たること。「放った弾はすべて〜した」 **命中[メイチュウ]** 狙ったところに、きちんと当たること。「弾を〜させると、その景品がもらえます」 **必中[ヒッチュウ]** 必ず命中すること。「的に〜させる見事な腕前」▷一発〜 **ヒット** ねらったところに、命中すること。「ボクサーのパンチが挑戦者の顔面に〜した」►hit **直撃[チョクゲキ]** 目標に、直接、またまともにぶつかって強い力を与えること。「走行中のトラックから落下した荷物が後続車を〜した」▷〜弾◇「台風が首都圏を直撃する」「インフレが暮らしを直撃する」のように、「ある事柄が強い影響を及ぼす」という比喩的な用法で用いられることが多い。 #### ●乗り物がぶつかる **乗[の]り上[あ]げる** 乗り物が、障害物にぶつかって、そのものの上に上がる。「車は暴走して中央分離帯に乗り上げ、反対車線に飛び出した」「ボートが浅瀬に乗り上げて止まった」「船が岩礁に〜」 **座礁[ザショウ]** 船が暗礁に乗り上げて動けなくなること。「国籍不明の漁船が熊野灘沖で〜しているのが発見された」⇔離礁◇「坐礁」とも書く。 **擱座[カクザ]** 座礁したり攻撃・破壊を受けたりして、乗り物が動けなくなること。「浅瀬に〜するタンカー」「旅客機が離陸に失敗し、滑走路上で〜した」「猛攻撃で敵の戦車をすべて〜させた」◇「擱坐」とも書く。 ### d 形容動詞の類 **一発必中[イッパツヒッチュウ]の** 撃った弾、射た矢などが、かならず命中する様子。「〜の射撃」 **百発百中[ヒャッパツヒャクチュウ]の** 射撃した弾丸・矢などが、すべて命中する様子。「〜の腕前」 ### f 副詞の類 **かちんと** 軽くてかたい物同士が、弱くぶつかったときに出る、小さく鋭い音の様子。「シャベルの先が〜石のようなものに当たった」 **がちんと** 重くてかたい物同士が、強くぶつかったときに出る、重く響く音の様子。「硬い頭に〜ぶつかって、目から火花が出た」 **がつんと** 重くてかたい物同士が、非常に激しい勢いでぶつかったときに出る音の様子。「危ないと思った瞬間、対向車と〜正面衝突した」 **がしゃんと** かたい物がぶつかったり、その衝撃で割れたりしたときに出る、高く響く音の様子。「〜大きな音がしたので庭へ出てみると、野球のボールが盆栽を直撃したのだった」 **がちゃんと** かたい物がぶつかったり、その衝撃で割れたりしたときに出る、大きな音の様子。「言いたいだけのことを言うと、部長は受話器を〜たたきつけるように切った」「床に落ちたコップが〜割れて飛び散った」 **がたんと** 重くてかたい物同士が、一度強くぶつかったときに出る、重い音の様子。 <1065> 「戸を〜閉めると、本堂の中はすっかり暗くなった」 **かたん** 軽くてかたい物が、一度弱くぶつかったときに出る、乾いた音の様子。「雨戸を全部閉め終わって、最後に桟を〜おろした」 **どしんと** 重い物が、かなりの勢いでぶつかったときに出る音の様子。「屋根から雪が〜落ちる音で目が覚めた」 **どんと** 重量のあものが、かなり強い勢いでぶつかったときに出る、重い音の様子。「〜いう音で振り返ると、車が人をはねていた」 ●がちゃがちゃと→5803触るf●接触の擬音語 ## h 名詞の類:コト・サマ **当[あ]たり** ぶつかること・その程度。「いい〜の打球だったが、あいにく野手の正面に飛んだ」「立ち合いの強烈な〜に土俵の外まで飛ばされた」 **紛[まぐ]れ当[あた]り** 弾丸・矢・打球などが、思いがけなく当たること。このホームランは〜ですよ」 **大当[おおあ]たり** ①うまく当たること。②演劇・映画などが、非常な人気を呼ぶこと。「この映画は〜だ」 **風当[かぜあ]たり** ある物に風が当たること・強さ。「山の斜面では、南側の〜が強すぎるから少々閉口している」◇「かざあたり」ともいう。「世間の風当たりが強い」のように、比喩的に、ある人の行動に向けられる周囲の非難や攻撃のことにもいう。 ### ●衝撃 **衝撃[ショウゲキ]** ぶつかったときに、対象に加えられる強い力。「事故車は側面にひどい〜を受けたようだった」「衝突の〜から少しでも身を守ろうと頭をかかえた」 **ショック** 何かとぶつかったときに、からだが受ける衝撃。「衝突時の〜をやわらげるエアバッグ」▷〜アブソーバー◇「衝撃」は、ぶつかっていく側、ぶつかられる側のいずれについても用いるが、「ショック」は「ぶつけられる人」について用いる。►shock ## S 名詞の類:ヒト **当[あ]たり屋[や]** 俗走っている車にわざとぶつかって、見舞金や賠償金を無理やりおどし取ることを常習とする人。 ## u 名詞の類:トコロ **当[あ]たり** 所[どころ] 物が当たったところ。「ファウルボールを頭の〜に受けたのか昏倒して、球場の医務室に運ばれた」 # 5801 擦れる ## a 動詞の類 **擦[す]れる** ①ものが、他のものの表面や、ある場所に軽く接触しながら動く。「ごわごわした生地のシャツが傷口にすれて痛かった」②「①」によって、ものの表面が損傷を受ける。「乾かないうちに触ったので、インクがすれて紙を汚してしまった」◆「摩れる」「揺れる」「磨れる」とも書く。 **擦[す]れ合[あ]う** 互いにすれる。「そよ風に葉と葉の〜のかそけき音」 **摩擦[マサツ]** ものとものとがすれ合うこと。「〜によって熱が発生する」 ### ●こすれる **擦[こす]れる** あるものが、他のものと強く接触しながら動く。「その地蔵は、みんながなで回すので、だんだんこすれて目鼻がわからなくなってしまった」 **掠[かす]れる** こすれて、文字などのあるところが失われたり薄くなったりする。「筆で書いた字は、墨のかすれた具合に味わいがある」◇「擦れる」とも書く。 **毛羽立[けばだ]つ** 物が、何かにすれたり、こすれたりして、表面に細かい毛のようなものがたくさんできる。「消しゴムでごしごしこすったら、紙がけばだってしまった」◇「毳立つ」とも書く。 **手擦[てず]れ** 何度も同じところを手で触ったために、その部分がすり減ったりして古びること。「よっぽど使い込んだらしく、ひじかけのところが〜していた」「〜した辞書」 ●すり切れる→7001切れるa ●すりむける→6103むけるa●むける ●すり減る→8006減るa●すり減る ## f 副詞の類 ●擦れ合う音の様子→5803触るf●接触の擬音語 ## h 名詞の類:コト・サマ **衣擦[きぬず]れ** 衣服と物がすれ合うこと。「だれもいるはずのない暗いところから、〜の音が聞こえてきた」 **葉擦[はず]れ** 草木の葉と葉とがすれ合うこと。 **靴擦[くつず]れ** 足が靴とすれて皮膚に傷ができること。「履き慣れない靴を履いていったら、案の定〜をした」 **股擦[またず]れ** 歩くとき、股の内側がすれ合って、皮膚がすりむけること。 **床擦[とこず]れ** 病気で長く伏せっている間に、身体の重みで床に当たる部分の皮膚がただれること。 **褥瘡[ジョクソウ]** 俗床擦れ。「〜のあと」 # 5802 接する ## a 動詞の類 **接[セッ]する** あるものが、他のものとの間に、距離がない状態で存在する。「山が空と〜部分がだんだんと白んできた」「隣の庭に接して、勉強部屋を作った」 **着[つ]く** あるものが、他のものとの間にすきまのない状態まで近づく。「サドルの位置が高過ぎて、地面に足が着かない」 **隣[とな]り合[あ]う** 土地・建物などが、他の建物・土地などとの間に、距離がない状態で存在する。「結婚して、実家に隣り合った土地に家を建てた」 <1066> **隣[とな]り合[あ]わせる** 互いに隣り合った状態になる。「隣り合わせた人と言葉をかわすうちに、親しくなった」 **隣[りん]す** 俗隣り合う。「通っていた高校には、それに隣って寄宿舎があった」 **隣接[リンセツ]** すぐ近くに接してあること。「今度売り出された大きな団地は、〜する2つの市にまたがっている」 **密接[ミッセツ]** すきまなくぴったりと接すること。「教会に〜してマンションが建つらしい」 **近接[キンセツ]** 非常に近いところにあること。「首都圏に〜したこの地域では、近年地価の上昇が著しい」 **外接[ガイセツ]** 俗図形が、他の図形の外部にあって、その図形と接していること。「円に〜する図形」▷〜円 ⇔内接 **内接[ナイセツ]** 俗図形が、他の図形の内部にあって、その図形と接していること。「三角形の三辺から等距離にある点を中心とする円はその三角形に〜する」▷〜円 →外接 **接岸[セツガン]** 船が岸壁などに接する状態になること。「ここは遠浅になっているので、大型船は〜できない」 **接地[セッチ]** ある物が地面に接すること。「飛行機の車輪が〜する」 ### ●当たる **当[あ]たる** ①あるものが、他のものの表面に密着する。「キスしたときにひげが当たってこそばゆかった」②光・熱・風雨などに近づいて、直接その影響を受ける。「外に出て日の光に〜のはいいが、紫外線には気をつけたほうがいい」「雨に当たって文字がにじんだはがき」「ぬれた服を着替えてから、焚き火に当たって暖をとる」 ## d 形容動詞の類 **隣同士[となりどうし]の** 互いに隣り合う様子。「彼女とは家が〜なので、幼いころから行き来があった」 **隣[となり]り合[あわ]せの** 人と人が、互いに隣同士に位置している様子。「彼らは列車の中で〜に座ったが、2人は口をきこうともしなかった」 **衣帯水[イタイスイ]の** 俗狭い川や海をへだてて隣り合うこと。「日韓両国は〜の間柄だ」◇本来は「1本の帯のように細長い川や海」の意。 **密[ミツ]な** 2つの物の間にまったくすきまがない様子。「毛糸の編み目を〜にする」⇔疎 ## k 名詞の類:モノ ●接線→2202描くm●幾何学上の線 ## S 名詞の類:ヒト **隣[となり]** の人[ひと] 隣の家に住んでいる人。「〜は何をしている人か知らない」 **御隣[おとなり]** 「となり」の丁寧な言い方。「〜は商社にお勤めです」 **御隣[おとなり]さん** 「となり」の、さらに丁寧でくだけた言い方。「〜から、りんごをいただいた」 **隣人[リンジン]** 俗隣の家、あるいは近所に住んでいる人。「アパート暮らしでは〜との会話はほとんどない」 ## u 名詞の類:トコロ **隣[となり]** 右または左に並んでいる、いちばん近い家(部屋)や場所。「〜に座る」 **両隣[リョウどなり]** その家の右と左の両側の家。▷向こう三軒〜 **壁隣[かべどなり]** 壁一つへだてた隣の家や部屋。「〜の音がうるさい」 **隣室[リンシツ]** 文隣の部屋。「〜のドアをノックする」 **次[つぎ]の間[ま]** 主な部屋のわきにあって、主として(控え室などに用いる)小部屋。「ボディーガードが〜に控えている」 **隣家[リンカ]** 隣の家。「〜との境に生け垣をつくる」 **隣地[リンチ]** 文隣接している土地。 **隣町[となりまち]** 隣の町。「買い物は〜まで行く」 **隣村[となりむら]** 隣の村。「〜に嫁いだ姉」 **隣村[リンソン]** 俗となりむら。 **隣市[リンシ]** 俗隣の市。「〜の県立高校に通う」 **隣県[リンケン]** 隣の県。「〜にある会社まで片道2時間かかる」 **隣国[リンゴク]** 俗隣の国。「〜へ親善使節を派遣する」「〜の訪問団を歓迎する」 **隣邦[リンポウ]** 俗「隣国」の、さらにかたい言い方。「〜との友好促進をはかる」「〜との相互親善訪問を実現させる」 **隣席[リンセキ]** 文隣の席。 ●隣近所→8100近いu●近いところ ●接点→9908ところu●点 # 5803 触る ## a 動詞の類 ### ●触る **触[さわ]る** ①手や足などを対象につけて、そのままの状態を持続したり、対象の表面上で動かしたりする。「展示物に触らないでください」「電車の中で痴漢にお尻を触られた」②何かが、他のものについている状態が、感じられたり観察されたりする。「足に猫の毛が触っている」 **弄[まさぐ]る** なにかを探るように、指先をあちこち動かして触る。「小学校にあがるころまで、まだ母の乳房をまさぐっていた」「かばんの中をまさぐって鍵を探す」 **タッチする** ①手や指を、短時間、ある部分につける。「肩に軽く〜しただけでも、相手が不快に思えばセクハラだ」②スポーツで、軽く触ること。「2番手の泳者よりわずかに早く〜した」「捕手の〜をかいくぐってホームにすべり込む」「終盤追い上げられたが、〜の差で逃げ切った」▷ノー〜・ワン〜・〜アウト ►touch **手[て]を突[つ]く** 手をなにかにつけた状態にする。「惜しくも土俵ぎわで手をついて金星を逃した」「畳に手をついて謝る」 <1067> くも土俵ぎわで手をついて金星を逃した」「畳に手をついて謝る」 **お手[おて]つき** カルタ取りで、取るべきでない札に手を触れること。札に触れて取ろうとしたら、1回休みになる」 # ●触診する→ 1600調べる●診察する # ●触れる **触[ふ]れる** ①感覚を感じ取りやすい体の一部分を何かにつける。「このスイッチは、手で軽く〜だけで作動する」「絵には手を触れないように」②何かが、瞬間的あるいはあまり長くない間、体の一部につく状態が感じられる。「隣の女の髪の毛が触れてうっとうしかった」 **触[ふ]れ合[あ]う** 体の一部分が互いにつく。「電車が揺れたとたんに、吊り皮のほうへ伸ばした手と手が触れ合った」 **接触[セッショク]** 近づいて、触れたり触れ合ったりすること。「台風で切れた電線が地面にうっかり〜してけがをした」「血液に〜することによる感染」◇「接触が悪くて、テレビがよく映らない」のように、電気器具と、その部品などとの接し具合についても用いられる。 **触雷[ショクライ]** 地雷や機雷に触れること。「国境に近い村では、〜して死傷する住民があとを絶たない」 # ●接吻する **口[くち]付[づ]け** 唇を相手の唇、頬、手などにつけること。「夜の公園では、恋人たちが〜をかわしている」「甘い〜に酔う」 **口[くち]付[づ]ける** 「口づけ」の、やや古めかしい言い方。「欧米では、敬意を表して相手の手に〜します」 **キス** 「口づけ」の、より口語的な言い方。「ほっぺに〜する」▷ディープ〜・投げ〜 kiss **キッス** 「キス」の、やや古風な言い方。「〜を投げかける」▷〜シーン kiss # ●かする → 2603過ぎるa●かすめる # ●物の表面の感触 **ざらつく** 物が、手や舌で触ったとき、ざらざらした感じがしたり、舌の感覚をそこなう。「板の表面が〜」「舌が〜」「部屋の床やテーブルの中が、吹き込んできた砂でざらついていて気持ちが悪い」 **ぬるつく** 物が、手で触ったときの感じがぬるぬるしている。「うなぎは〜ので扱いにくい」 ## C 形容詞の類 **粗[あら]い** 触るとざらつく様子。「肌のきめが〜」 **肌理[きめ]細[こま]かい** 触るとなめらかである様子。「〜つるんとした肌」◇「肌理細かい」とも書く。 ## d 形容動詞の類 **ざらざらな** 触れた感じが粗く、引っかかるような様子。「修行を重ねた武道家の手は、栄螺のようにいかつく、おろし金のように〜だった」 **ごわごわな** 紙や布などが、かたくこわばった感触である様子。「糊がききすぎたワイシャツは〜で、着ているうちに首がひりひりしてきた」 **ぶつぶつの** (触れると)ものの表面に小さな突起やくぼみがたくさんある様子。「胡桃やナッツを食べすぎると、すぐに肌に吹き出物ができて〜になる」 **滑[なめ]らかな** ものの表面にでこぼこがなく、すべすべしている様子。「パン生地が〜になるまでよく練ってください」 **クリーミーな** クリームのようになめらかでこくがある様子。「〜なポタージュスープ」「〜なビール」creamy **すべすべな** ものの表面、特に人の肌がなめらかな様子。「赤ん坊の〜の肌」 **つるつるの** ものの表面にでこぼこがまったくなく、抵抗感を感じない様子。「ゆで卵のように〜の肌」 **ぬるぬるの** ものの表面がぬれていたり、粘液状のもので覆われていたりして、触れると不快な感じがする様子。「うなぎを裂こうとしたが、〜のうえに暴れるので、なかなかつかまえられない」 **肌理[きめ]細[こま]かな** ものの表面や人の肌が、なめらかである様子。「〜な肌が美しい」◇「肌理細か」とも書く。 **緻密[チミツ]な** ものの表面がきめ細かである様子。「光沢があり肌の〜な磁器」 **平滑[ヘイカツ]な** 平らでなめらかな様子。「薄く〜な石」 **しなやかな** 皮・布などに弾力があり、やわらかい感じである様子。「鹿の子やぎの皮の〜なコート」 **スムーズな** (触れると)さらりとして、なめらかな様子。「この木材は樹皮をはいだあとよく磨いてあり、表面が実に〜な仕上げになっている」▷〜レザー「スムース」ともいう。多く、物事がすらすらとなめらかに進行する意で用いる。smooth ## f 副詞の類 ### ▶感触を表す擬態語 **ごわごわ** 紙や布などが、かたくてしなやかでない様子。「この浴衣は、糊がききすぎて〜している」 **ざらざら** 物に細かい凹凸がたくさんあって、なめらかでない様子。「ああ、〜しているところをやすりで削れば完成だ」 **ざらりとも** なめらかでないものが一つだけ混じっている様子。「この窯の焼き物は、肌が〜しているのが特徴だ」 **ざっくり** 織り目・編み目が密でなく、粗い感じである様子。「セーターを〜と編む」 **すべすべ** ものの表面、特に人の肌がなめらかな様子。「牛乳風呂に入ると、肌が〜になるということだ」 **つるつる** ものの表面にでこぼこがまったくなく、抵抗感を感じない様子。「〜とした布」 **滑[ヌメ]滑[ヌメ]** なめらかで滑りやすい様子で、ものを動かすのに抵抗がない様子。「〜したなめくじ」◇不快な感じを表すことが多い。 **ぬるぬる** ものの表面がぬれていたり、粘液状のもので覆われていたりして不快な様子。 <1068> **ぬらぬら** て、触れると不快な感じがする様子。「なめこの〜した食感が苦手だ」 **ぬめぬめ** 気味が悪いほどぬるぬるしている様子。「暗闇で〜したものが足に触った」 ●ごつごつ→7400かたいf ●こりこり・しこしこ→0301かむf●かんだときの歯ごたえ ●べとべと・粘々→5900付くf ### ●接触の擬音語 **ことことと** 小さい物が軽く触れ合ったときに出る音の様子。「箱をそっとゆすってみたら〜と音がした」 **ごとごとと** ややかたい物が、何かに触れたときに出る音の様子。「道が悪くて、荷台の荷物が〜音を立てていた」 **かたことと** 小さくてかたい物が触れ合ったときに出る、小さな音の様子。「風に吹かれた木の枝が、一晩中雨戸を〜打っていた」 **がたごとと** かたい物が他の物と触れ合ったときに出る、リズミカルな音の様子。「お猿の電車が子供たちをいっぱい乗せて、〜通り過ぎていった」 **かたかた** 軽い物が、繰り返し触れ合ったときに出る、軽い音の様子。「子供のころは、夜、戸が〜音を立てただけでも怖かった」 **がたがた** 繰り返しかたい物が触れ合う大きな音の様子。「建てつけの悪い戸が風で〜いう」 **がたぴし** 建てつけの悪い家具・建具などを開閉めするときに立てる音の様子。「この家も古くなって、玄関の戸が〜するようになった」 **ちゃらちゃらと** かたくて軽い物が触れ合ったときに出る音の様子。「ポケットの中で小銭が〜音を立てている」 **かちゃかちゃと** かたくて軽い金属製の物が触れ合ったときに出る音の様子。「ウエートレスが、ナイフとフォークをテーブルに配る音が〜聞こえた」 **がちゃがちゃ** 「かちゃかちゃ」よりも、大きく重い音の様子。「体に巻いた鎖を〜いわせながら、悪役レスラーが入場してきた」 **じゃらじゃらと** 金属製のかたくて小さい物が、たくさん触れ合ったときに出る音の様子。「パチンコで、玉が〜と出てきたことなど一度もない」 **かさかさと** 水けのない薄い物がすれ合ったときの軽い音の様子。「微風に吹かれて紙くずが〜いっている」 **がさがさと** 「かさかさ」よりも、大きく荒々しい音の様子。「大きな紙袋を〜いわせてプレゼントを取り出した」 **かそこそと** 水けのない薄い物がこすれ合ったりするときに出る、小さな音の様子。「人が来れば、〜と落ち葉を踏みしめる音でわかる」 **ごそごそと** 布や紙などに触れたときに出る音の様子。「〜としないくかばんの中をまさぐったあげく、ようやく財布を取り出した」 **さやさやと** 木の葉や小枝などが、軽く触れ合って出す、連続した音の様子。「葉ずれの音が〜と降りそそぐ木陰で、よく昼寝をした」 **さわさわと** 木の葉などが互いにこすれていっせいに音を立てる様子。「すすきを〜と揺らす秋風」 **ざわざわと** 木の葉などが風に吹かれて、いっせいに大きな音を立てる様子。「風で竹林が〜と揺れている」 **ばたばた** 運動する物が他の物と触れ合ったときに出る音の様子。「玄関を開けると、娘がスリッパを〜いわせて出迎える」 **ばたばたと** 走ったり暴れたりする大きな音の様子。「子供が〜走り回るのでうるさい」 **ぺたぺた** 平らな物が他の物と触れ合って、出る音の様子。「力士は、花道で〜と触られるのをいやがる」 **さくさくと** 多くのかたくて小さな物に触れたときに出る音の様子。「霜柱を〜と踏みながら歩く」 **ざくざくと** 「さくさく」よりも、大きく響く音の様子。「兵隊が砂利道を行進する」 **じゃりじゃりと** 小さなかたい物をたくさん踏んだり踏んだりしたときに出る音の様子。「春一番が巻き上げたひどい砂ぼこりで、口の中が〜する」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●触ること **御触[おさわ]り** 俗好色な意図で、体を触ること。「この店は見かけと違って〜は御法度だ」 **タッチ** 鍵盤楽器・タイプライターなど、指で触れて使うものの、触れ具合。「ピアニストのあざやかな〜にうっとりする」▷ミス〜 ►touch ### ●感触 **感触[カンショク]** 手や肌で何かに触ったときに受ける感じ。「この革製品のやわらかな〜は、天然素材ならではだ」 **触感[ショッカン]** 文手や肌で何かに触ったときに受ける感じ。「糊のきいたシーツのごわごわした〜が好きだ」 **手触[てざわ]り** 手で触ったときの感じ。「この人形は、見かけは精巧だが、〜がちょっと違っている」 **肌触[はだざわ]り** ある物が自分の肌に触ったときの感じ。「技術の進歩で、〜が絹にも勝る化学繊維が生まれている」 **口触[くちざわ]り** 食べ物や飲み物を口に入れたときの感じ。「この果物は、見てくれは悪いが、〜はとてもよいし、味も悪くない」 **口当[くちあた]り** 食べ物や飲み物が口に触れたときの感じ方。「あまり〜がよいものだから、ついつい飲み過ぎてしまった」 **舌触[したざわ]り** 食べ物や飲み物が舌に触ったときの感じ。「この菓子はとろけるような〜で、いくつでも食べられる」 <1069> **歯触[はざわ]り** 食べ物を歯で噛んだときの感じ。「このりんごは、しゃりしゃりしてとても〜がよい」 **歯応[はごた]え** 物を噛んだときの感じ。「こしが強く〜のある手打ちそば」 **腰[こし]** かんだときに歯に感じる、めんやもちの適度な弾力や粘り。「このうどんは〜があっておいしい」 **食感[ショッカン]** 食べ物を口に入れたときの感じ。「こりこりした〜を楽しんで味わう」 **滑[ぬめ]り** なめらかな感じのする、物体の表面の成分。「里芋は〜があるからいいんだ」「魚の〜を洗い落とす」 **粘粘[ねばねば]** べたべたとねばり、触るとくっつくような感触(をもった成分)。「納豆の〜が苦手な人は多い」 **肌理[きめ]** ものの表面や人の肌に触れたときの感じ。「〜が粗い」「肌理」とも書く。 ●触覚→0500感じるh●いろいろな感覚 ### ●触れ合い **触[ふ]れ合[あ]い** 触れ合うこと。特に、心や気持ちについていう。「都会では、互いに干渉し合わない代わりに、心の〜もなくなってしまっている」「自然との〜が豊かな心をはぐくむ」 **スキンシップ** 肌が触れ合うことによって得られる、心の交流。「子供の成長には親子の〜が欠かせない」◇和製洋語。スキン(skin)+シップ(ship) ### ●接吻 **ベーゼ** 「接吻」の、古い言い方。「火のような〜を交わした」◇フランス語のbaiser的。 **ディープキス** 唇を合わせるだけでなく、相手の口中に舌を差し入れたり、それを吸い合うような情熱的なキス。►deep kiss **投[な]げキッス** 手のひらにキスをし、それを相手に向かって投げるようにしてキスを送ること。「〜は日本人がやっても気障なだけでさまにならない」◇「投げキス」ともいう。 ## k 名詞の類:モノ **触角[ショッカク]** 昆虫・甲殻類などの動物が頭部にある、角状の感覚器官。「出合ったあり同士が〜を触れ合っている様子は、まるで会話をしているようだ」 # 5804 なでる ## a 動詞の類 **撫[な]でる** ものの表面に沿って指先やてのひらを動かし、軽い刺激を与える。「愛犬の頭を〜」「夜風が頬をなでて心地よい」 **撫[な]ぜる** 「なでる」の、やや古風な言い方。「老人は悠然とひげを〜」 **摩[さす]る** ものの表面に沿って指先やてのひらを繰り返し動かし、あまり強くない程度の刺激を与える。「痛む腰をさすりさすり仕事をした」「気分が悪い人の背中を〜」◇「擦る」とも書く。 **撫[ぶ]す** なでる。「腕を撫しながら武勇伝を語る老人」◇「撫する」ともいうが、「撫す」よりも古めかしい言い方。 **愛撫[アイブ]** 愛情表現として、相手の体をやさしくなでること。「ぐずっていた子供を抱きあげて〜してやると、たちまち寝入ってしまった」 **撫[な]で回[まわ]す** あちらこちらをやたらになでる。「亡き母の形見の髪飾りをいつまでもなで回していた」 **撫[な]で上[あ]げる** 上の方へ向かってなでる。「前髪を〜のが、あの子の癖だ」 **撫[な]で下[お]ろす** 下の方へ向かってなでる。「髪を〜」 **撫[な]で付[つ]ける** 髪の毛を手でなでて、押さえつけるようにして整える。「突然の来客に、ぼさぼさの頭をあわててなでつけた」 **逆撫[さかな]で** 毛の流れに逆らって、下から上へなでること。「孫が面白がって私のひげを〜するので、くすぐったくてしかたがない」◇「遺族の感情を逆なでするような取材はやめるべきだ」のように、人の神経に触るような言動を(わざわざ)とることの意で用いることが多い。 ### ●いじる **弄[いじ]る** 特に目的もなく、指や手を使って、物をつまんだり、触ったり、なでたりする。「小さいころ、父のカメラをいじっていて壊してしまったことがあった」 **弄[いじ]くる** 物をむやみにいじる。「子供がいじくったら、白いボールが真っ黒になっちゃったじゃないか」 **弄[いじ]くり回[まわ]す** むやみやたらにいじくる。「やたらと髪を〜少女」 **弄[もてあそ]ぶ** 手に持って遊ぶ。「彼は、手にしたグラスをもてあそびながら相手の話を聞いていた」◇「玩ぶ」「翫ぶ」とも書く。 ●もむ→5205もむa ●くすぐる→0511くすぐったいa ### ●自慰する **自慰[ジイ]** 自分で自分の性器をいじるなどして刺激を与え、性的な快感を得ようとすること。 **手淫[シュイン]** 「自慰」の古い言い方。 **マスターベーション** 「自慰」の洋語的表現。◇多く、医学的・専門的な分野で用いられる。►masturbation **オナニー** 「自慰」の、より口語的で一般的な言い方。▷〜 ►Onanie **手擦[てず]り** 俗自慰。 # 5805 擦る ## a 動詞の類 **擦[す]る** あるものを、他のものの表面にちょっと触れるように動かす(ことによって、触れられたものが減ったり切れたりして原形が損なわれる)。「転んでひじを〜」「マッチを〜」「墨を〜」「胡麻を〜」◇「摩る」「揺る」「磨る」とも書く。 <1070> **引[ひ]く** ものを地面や床にするようにする。「長く裾をひいたウエディングドレス」◇「曳く」とも書く。 **引[ひ]き摺[ず]る** 足などを地面にするようにして、体を動かす。「ギプスは取れたが、まだ少し足をひきずっている」 **ずる** 俗ひきずる。「丈が長すぎて裾をずって歩く」 **擦[す]り合[あ]わせる** ものとものとを互いにすれるようにする。「木の枝を〜」 **頬擦[ほおず]り** 頬を相手の頬にすりつけること。「あいさつ代わりに〜されるのには閉口した」◇「頬摺り」とも書く。 ●すりつける→5903付けるa●付ける ●すりへらす→8009減らすa●減らし方 ●すりむく→6912損なうa●自分の体を損なう ●すり膝→2502はうa●いざる ### ●こする **擦[こす]る** あるものを、他のものの表面に強く押し当てて動かす。「目をこすっていたら、真っ赤になってしまった」 **摩[マ]する** あるものを他のものに強くこすること。「牙を摩し、虎視眈々と復讐の機会をねらっていた」「天を〜ばかりの高層ビル群に仰天した」◇「摩す」ともいう。 **摩擦[マサツ]** 熱や音を出すほど、連続して強くこすること。「セルロイドの下敷を毛糸の服で〜すると、静電気が生じる」▷乾布〜・冷水〜 ## f 副詞の類 ### ●ひきずる様子 **ずるずると** ものを後ろに引きずって動いていく様子。「荷物を〜運ぶ」「ズボンの裾を〜引きずって歩く」 ### ●こする様子 **ごしごしと** なめらかでないもので、ものの表面を力を入れて、連続してこする様子。「こびりついてしまった焦げは、たわしで〜こすってもなかなか落ちない」 **ごりごりと** かたいものをすり合わせるときに出る音の様子。「すり鉢で、ごまを〜する」 ## k 名詞の類:モノ ### ●こするための道具 **垢擦[あかす]り** 入浴時に、垢をこすり落とすのに用いる布や用具。 **束子[たわし]** 汚れをこすり落とすもの。最近ではナイロン製などのものも多い。◇「束子」はあて字。 **軽石[かるいし]** 火山から噴出した溶岩が急速に冷えてかたまったもので、軽く、垢すりとして用いる。 **糸瓜[へちま]** つる性のウリ科の植物。その熟した実の繊維。網目状で、たわしとして利用する。 **スポンジ** 海綿の繊維状の骨格(を模した製品)。吸水性がよく、からだや器物の汚れをこすり落とすのに用いる。►sponge ●すり傷→6913損なわれるk●すり傷 # 5806 掻く ## a 動詞の類 **掻[か]く** かゆみを感じたり、傷を付けたりするために、爪・指・手あるいは道具を押し当てたまま、一方向(多く動作主体に向かう方向)に動かす。「虫に刺されたところを〜」◇「手で水を掻く」の場合は、「掻く動作」のみを表している。 **引[ひ]っ掻[か]く** 強く掻く。「猫にちょっかいを出していたら、したたか引っ掻かれた」 **掻[か]き毟[むし]る** 皮膚がはがれるほど、ひどく引っ掻く。「いらいらしてくると、頭を掻きむしっては、わめき散らした」「蚊にくわれたところを〜」 ●掻き上げる→6202上げるa●あるものを高い位置にする ## k 名詞の類:モノ **水掻[みずか]き** 水鳥やかえるなどの足指の間にある、水を掻くための膜状のもの。「蹼」とも書く。 **孫[まご]の手[て]** 背中のかゆい所を掻くのに用いる棒。◇中国の伝説にでてくる、麻姑という爪の長い女の仙人の名から。 # 5807 さらす ## a 動詞の類 **さらす** 物を外に出して、日光や雨が当たるままにしてほっておく。「板は風雨にさらされて、すっかり朽ち果てていた」◇「曝す」とも書く。 **当[あ]てる** 物が、光・熱・風雨に当たるようにする。「この布は、日に当てると色がさめるので、日陰でかわかすほうがいい」「これは光に〜とすぐに変色する」 ●漂白する→8306白いa●白くする ## d 形容動詞の類 **吹[ふ]き曝[ざら]しの** 風が当たる様子。「〜の公園で2時間も待ったのに、その人はとうとう現れなかった」◇「吹きっさらし」ともいう。 **雨曝[あまざら]しの** 雨が当たるままになっている様子。「自転車を〜にしておいたら、さびついてしまった」 **寒[かん]曝[ざら]しの** 寒中、戸外に物をさらしておく様子。 **店晒[たなざら]しの** 品物が売れずに長く店頭に置かれている様子。「売れずに長い間〜になっていたらしく、パッケージの印刷が退色している」 **野[の]晒[ざら]し** 野外で風雨にさらされるままになっている様子。「かつては威容を誇った一大伽藍も、今や、〜の廃屋が連なるばかりだ」 ●硯→2201書くk●硯など <1071> ●晒し餡→0305味わうp●あん ●しゃれこうべ→0005死ぬk●死んだ後に残された骨 # 5808 当てる ## a 動詞の類 ### ●当てる **付[つ]ける** あるものを他のものの表面に近づけて、すきまがなくなるようにする。「いすは壁につけて並べてください」「しっかりと地に足を〜」◇「着ける」とも書く。 **押[お]し付[つ]ける** 強く押してなにかにつけた状態にする、あるいは強く押したりする。「窓ガラスに封筒を押しつけ、中をすかして見ようとした」「相手を壁に押しつけて身動きできなくさせた」 **当[あ]てる** ①あるものを他のものに近づけ、接触させ、作用させる。「胸に聴診器を当ててみると、雑音が聞こえた」「的に矢を〜」②ものに、光・熱・風雨を近づけ、その影響を受けるようにする。「病巣に放射線を当てて縮小を図る」 **押[お]し当[あ]てる** ある場所に物を強く押しつけるようにして当てる。「火事のときは、ぬらしたタオルを口と鼻に押し当てて逃げなさい」 **打[う]ち当[あ]てる** 勢いよく当てる。「転んだ拍子に額を机の角に打ち当てた」 **打[ぶ]ち当[あ]てる** 俗うち当てる。「窓にボールを〜」 **突[つ]き当[あ]てる** あるものに勢いよく当てる。「坂道で止まり切れずに、自転車を塀に突き当ててしまった」 **照射[ショウシャ]** 医治療のために光やX線、放射線などを患部に当てること。「放射線を〜したら、病巣が縮小した」 ### ●ぶつける **ぶつける** ①物を投げたり勢いよく動かしたりして、何かに当ててぶつけ、強い力を加える。「悪がきどもが犬に石をぶつけている」「床に落ちた鉛筆を拾おうとしたら、机の角に後頭部をぶつけてしまった」 **強打[キョウダ]** 強くぶつけること。「倒れたはずみで頭を〜して、意識不明になった」 **叩[たた]き付[つ]ける** あるものを、激しく何かにぶつける。「持っていた本を机の上に〜」「窓に〜雨」 **打[う]ち合[あ]わせる** 物と物とを互いにぶつける。「石と石を打ち合わせて、太古の人々は火を起こしていた」 **打[う]ち付[つ]ける** あるものをものに強くぶつける。「車にひかれた衝撃で、歩道に頭をたたかに打ちつけてしまった」 ### ●はねる **撥[は]ねる** 動いているものが何かにぶつかって、それを飛ばす。「自転車で走行中、後ろから追い抜こうとしたバイクにはねられそうになった」 **轢[ひ]く** (主に乗り物が)人や動物にぶつかって、その上を通過する。「ホームから転落して電車にひかれて即死した」「車にひかれないように気をつけなさい」 ## f 副詞の類 **こつんと** かたいもの同士を軽くぶつけたときに出る、小さく乾いた音の様子。「バントのこつは、〜当てて、球の勢いを殺すことだ」 **こつりと** かたいもの同士を軽くぶつけたときに出る、小さく鋭い音の様子。「石造りの教会に、〜靴の音が響いた」 **こんと** かたいもの同士を軽くぶつけたときに出る、小さくて軽い音の様子。「風呂場の方から手桶を使う〜いう音が聞こえてきた」 **ごつんと** やや重いもの同士をぶつけたときに出る音の様子。「いたずらをしては、よくげんこつで頭を〜やられたものだ」 **がつんと** 遠くからでもはっきり聞こえるほど、強くぶつける様子。「おあつらえむきの棒きれがあるから、これで1発〜かましてやろう」 # 5809 あてがう ## a 動詞の類 **当[あ]てる** 物の一部を固定するためのために、そこにつけて、固定する。「患部にガーゼを当ててテープでとめる」「赤ん坊におむつを当てる」 **宛[あて]がう** あるものを、別のあるものに当てて、離れないようにする。「出血がひどい時には、傷口にガーゼなどをあてがって圧迫します」 **番[つが]える** (弓の)弦に、矢を射るためにあてがう。「弓に矢を〜」「慎重につがえたはずだったが、途中ではずれてしまった」 ## k 名詞の類:モノ ### ●あてがうもの **添[そ]え木[ぎ]** 物の折れたり、曲がったり、弱くなったりした部分などを固定するためにあてがう板。◆「副え木」とも書く。 **当[あ]て布[ぬの]** ①着物の破れた所や、すり切れた所などに補強のためにあてがう布。②アイロンをかけるときに、布地の上にあてがう布。 ●ガーゼなど→6703治すn ●継ぎ→6700直すk ### ●体にあてがって保護するためのもの **肩当[かたあ]て** 補強・防寒などのために、肩にあてがう布。 **胸当[むねあ]て** 衣服の汚れを防ぐため、子供の胸に当てる布。◇「むなあて」ともいう。 **腹当[はらあ]て** 寝冷えなどを防ぐため、子供などが腹にあてがう布。 ●矢→5209弾k●矢 <1072> # 59 付く・つながる・着ける(付着・装着) ## 5900 付く ### a 動詞の類 #### ●付く **付[つ]く** (価値の)物事・人が近づいて接触し、接触したところでその一部分になったかのように離れなくなる。「ワイシャツに口紅がついた」「新年号に付録が〜」「運動不足で贅肉がついた」「ピアノに傷がつかないように注意する」◇「付く」は「離れたり、別のところにあったりしたものが、同じところに離れないであるようになる」ということを基本とし、「夕食に刺身がつく」「商品に景品がつく」など「付随」の場合から、「力がつく」「条件がつく」など、具体的な接触を問題にしない場合まできわめて広範囲に用いられる。 **付着[フチャク]** 俗ある物に、より小さくて異質な物がつくこと。「被告人の衣服に〜していた血痕が有罪の決め手となった」 **染[し]み付[つ]く** ①液体などがしみ込んで取れなくなる。「仕事場のカーテンにまでタバコのにおいが染みついてしまっている」②望ましくない習慣がついてしまう。「貧乏性が染みついているせいか、値引きされていないと損をした気分になる」 **くっ付[つ]く** 物が何かに近づいて接触し、もう一方とのあいだにすきまのない状態になる。「ガムが靴の裏にくっついて歩きにくかった」「のりが乾いてすっかり〜まで、触ってはいけない」「つく」にくらべ、俗語的。「つく」が目に見えないものについてもいい、「結果」に注目するのにくらべ、「くっつく」は、多く具体的な物についていい、接触に至る動きにも注目する。 **引[ひ]っ付[つ]く** 「くっ付く」を強めていう語。「ぴったりとくっつく」「炎天下を歩いたら、汗でシャツが肌にひっついて気持ちが悪い」 **張[は]り付[つ]く** 物の一部分ではなく、ほぼ全面がぴったりとくっつく。「ガラス窓に〜た霜」◇「貼り付く」とも書く。 **へばり付[つ]く** 物が他のものに、はがせないほどぴったりとくっつく。「山あいのこの土地では、山の斜面に〜ように家が建っている」「餅が皿にへばりついてなかなか取れない」 **密着[ミッチャク]** まったくすきまのない状態でくっつくこと。「ぴたりと〜した保護用のフィルムを取り除くのに苦労した」 **吸[す]い付[つ]く** 吸うことで本体との間に真空状態をつくってくっつく。「ひるに吸いつかれることがあるから、山道では肌を出さないほうがよい」「赤ん坊がおっぱいに〜」 **吸着[キュウチャク]** 俗物が、何かに吸われたように引きつけられて、他の物にくっつくこと。「このフィルターを通せば、不純物が〜して、水たまりの水でも飲めるようになります」「砂鉄が〜した磁石」 **こびり付[つ]く** 粘りついて、離れなくなる。「鍋に焦げがついて、洗ってもこそげたりしてもなかなかとれない」「忌まわしい事件の記憶が頭にこびりついて離れない」 **固着[コチャク]** くっついて、動かなくなること。「折れた骨が〜するまであと1週間はかかると言われた」 **固着[コチャク]** ぴったりとくっついて、そのまま動かなくなること。「接着面を固定しておけば、半日ほどで〜します」 **凝着[ギョウチャク]** 俗異種の2つの物質が、接触面で融合し、1つにくっつくこと。「偶然〜を起こした物質が、思いがけない有用性をもっていた」 **留[と]まる** ピン・釘・接着剤などで何かに固定しようとした結果、抜けたりはがれたりしないでうまくそこに固定された状態になる。「釘が短すぎるせいか、何度打ちつけても板が壁に留まらなかった」◇「止まる」とも書く。 **癒着[ユチャク]** 本来は離れているべきものがくっついていること。「炎症が進行して、まわりの臓器と〜してしまっている」 **膠着[コウチャク]** 粘りついて離れなくなること。「通路や階段に〜したガムが、駅構内の美観を損ねている」◇「膠」は「にかわ」の意。 ●焦げつく・焼きつく→8602焼けるa●焼けてあとが残る ●さびる・さびつく→9506腐るa ●凍りつく→7402固まるa●凍る ●絡みつく・巻きつく→5901絡むa●絡む ●癒合する→6704治るa●治る ### ●ねばる **粘[ねば]る** 粘りけがあって、力をくわえても折れたり切れたりしないで柔らかくのび、何かに触れるとすぐにくっついて、なかなかとれなくなる状態になる。「オクラはかきまぜると〜」 **粘[ねば]つく** 粘りついて離れなくなる。「納豆の〜ところがどうも好きになれない」 **粘[ねば]り着[つ]く** 柔らかで粘性のあるものがくっつくこと。「ガムが歯の奥底に粘りついてしまった」「松脂が指に粘りついてとれない」 **粘着[ネンチャク]** 粘りついて離れないようにくっつくこと。「こののりを使うと、一度〜しても簡単にはがせる」▷〜力・〜テープ **糸[いと]を引[ひ]く** 粘りけのあるものが、引っ張られた部分が切れないで糸のようにのびる。「この納豆はよく〜」 **べたつく** くっついてべたべたとする。「何度顔を洗ってもすぐ〜」 **べとつく** くっついてべとべとする。「どんなに〜汚れでも、この洗剤なら楽に落とせます」 ### ●取りつく **取[と]り付[つ]く** 何かに体の重みをかけて、離れないようにする。「彼は昨日から入山して岩壁に取りついている」 <1073> **抱[だ]き付[つ]く** 相手の体を抱いて放さないでいる。「迷子になっていた子供は、親に〜なりわんわん泣き始めた」 **組[く]み付[つ]く** 相手に組みかかって放さないでいる。「あの怪力でまともに組みつかれたら、ひとたまりもない」 **飛[と]び付[つ]く** 相手の体を目がけて跳び上がり、まとわりにして手や足をかける。「家に着くなり、孫が歓声をあげて飛びついてきた」 **しがみ付[つ]く** 相手の体や物の一部をつかみ、放さないでいる。「柱にしがみついて泣き叫ぶ」 **むしゃぶり付[つ]く** 体全体で勢いよくしがみつく。「小兵ながら、巨漢力士にむしゃぶりついてよく闘った」◇「武者振り付く」ともあてる。 **縋[すが]り付[つ]く** 感情の高まりを抑えきれずに、勢いよくしがみつく。「すがりつきたいようないい女」 **縋[すが]る** あるものを頼りと思ってしっかりとつかむ。「足の弱くなった父が、杖にすがって歩く後ろ姿が哀しい」「保育園になじめない子が、母親の足に必死にすがって、おいていかれまいと泣き叫ぶ」 **縋[すが]り付[つ]く** 頼りとなるものや人に懸命に取りつく。「足にすがりついて物乞いをする子供の姿を目にしたのは、そう遠い昔のことではない」 **取[と]り縋[すが]る** 懸命に頼って、助けを求めてすがりつく。「母親は、子供を助けてくれるよう医師に取りすがった」 **追[お]い縋[すが]る** 相手を追いかけてすがる。「彼女は、去ろうとする彼に追いすがって、考え直してくれるよう頼んだ」 **泣[な]き付[つ]く** 泣きながらすがりつく。「いつもいじめられては親に泣きついてくる」 ### ●つきまとう **付[つ]き纏[まと]う** ある人やその人の身のまわりにいて、そこから離れないようにする。「変な男につきまとわれて困っている」「軽い気持ちで付き合った女がつきまとってくるんで、うんざりするよ」 **纏[まと]わり付[つ]く]** 人や動物の体などにくっついたりまつわりついたりして、離れないようにする。「その男の子は母親にまつわりついて離れなかった」「一晩中、蚊がまつわりついて眠れなかった」 **纏[まと]わり付[つ]く** 「まつわりつく」の、より一般的な言い方。「子供が絶えずまとわりついてくるので、家では仕事にならない」 **纏[まと]い付[つ]く** 「まつわりつく」の、やや古風な言い方。「子供のころは、いつも兄にまといついていた」 **張[は]り付[つ]く** 取材・護衛などで、ある人のまわりにいて、そこから離れないでいる。「テロを警戒して、それぞれの要人に複数の警護官がはりついた」 **密着[ミッチャク]** 「張り付く」のかたい言い方。「長期にわたる〜取材が、今回のスクープにつながった」◇「生活に密着した問題を取り上げて当選した」のように「ある事柄から離れずに、深くかかわる」という意で用いることもある。 ## C 形容詞の類 **粘[ねば]っこい** ねばねばした感じがある様子。「木の皮を剝ぐと〜液がしみ出してきた」 ## d 形容動詞の類 **粘粘[ねばねば]の** 粘りついて、くっつきやすい様子。「のりのような〜の液が出てきた」 **粘着性[ネンチャクセイ]の** 粘着する性質をもっている様子。「〜のテープ」 ## f 副詞の類 **ぴたりと** すきまなくくっつく様子。「子供たちは、〜体を寄せ合って、寒さをしのいでいた」 **ひたと** 「ぴたりと」のやや古風な言い方。「彼女は〜寄り添うと、花の香りがした」 **ぴたっと** 「ぴたりと」の強調した言い方。「裏が磁石なので、鉄板なら何にでも〜くっつく」 **ぴったり** 「ぴたりと」の、やや現代風で強調した言い方。「戸や窓が〜閉まらないからすきま風が入って寒い」 **ぴっちり** ややきつめに密着している様子。「〜したジーンズを無理してはく」「〜とはまっていてなかなか取れない」 **ぴちっと** きつめに密着して、すきまなく合わさる様子。「Tシャツが体に〜合っている」「ふすまを〜閉める」 **べたりと** 物が、一面に張り付くことによって、好ましくない状態である様子。「雨に濡れた髪が〜額に張りついていた」 **べったりと** 「べたりと」を強調した言い方。「下着が汗で〜肌にくっついてしまった」 **ぺたりと** 粘りけのある物が、互いにくっついて離れない弱い様子。「しけった海苔が2枚〜くっついて取れない」 **べっとり** 粘りけのある物や、粉・液状の物の量が多い様子。「容疑者の自宅から、血糊の〜と付着した衣類が発見された」 **べたべた** ①粘りついて離れない様子。「まだのりが乾いていなくて、こすると〜する」②必要以上に、すきまがないほど、塗ったり張ったり判を押したりする様子。「社殿には、千社札が〜張りつけられていた」「〜とおしろいを塗りたくる」 **べとべと** 「べたべた」よりも、粘着性や不快感が強い様子。「こぼれた油をめぐったら、手が〜した」 **粘粘[ねばねば]** 粘りついて物にくっつきやすい様子。「はちみつで手が〜する」 **ねっとり** 流動的で軽い粘り気がある様子。「あんこは〜とするまで弱火でよくかき混ぜます」 **ねとねと** 粘り気が多くて、しかも不快な様子。「汗で肌が〜する」 ●ぺたぺた→5803触るf●接触の擬音語 <1074> ## h 名詞の類:コト・サマ **付[つ]き** 何かに、ある物がくっつくこと。「この接着剤は〜がいい」 ### ●粘り **粘[ねば]り** ねばねば粘る状態・性質。「よくかき回して〜を出す」 **粘[ねば]り気[け]** 粘りが感じられる状態。「ずいぶん〜のある餅だ」 **粘性[ネンセイ]** 俗粘りつく性質。「古くなってテープの〜が弱くなった」 **粘度[ネンド]** 俗物質の粘りの度合い。▷高〜・低〜 **とろみ** 食品のたれなどに感じられる、ねっとりとした感じ。「片栗粉を加えて〜をつけた」 ## S 名詞の類:ヒト ●ストーカー→4503追うs●追う人 # 5901 絡む ## a 動詞の類 **絡[から]む** 細長いものなどが、他のものに巻きついたりかまとわりついたりして、そこから離れなくなる。「朝顔のつるが窓の格子にまでからんでいた」「痰がのどにからんで苦しい」 **絡[から]み付[つ]く** からんで、くっついて離れない状態になる。「その廃屋には、至る所くもの巣がからみついていた」「男たちの〜ような視線を平然と受け止める女」 **巻[ま]き付[つ]く** 物が、何かの表面を巻くようにしてつき、そこから離れなくなる。「電線に〜と危険なので、ここで凧揚げをしてはいけません」 **纏[まと]わる** 細長い物や布などが、何かの表面に接して離れにくくなる。「スカートのすそが自転車の車輪にまつわって危険だ」◇やや古めかしい言い方。 **纏[まと]わり付[つ]く** 人や動物に、まつわるようにして離れなくなる。「静電気でスカートがまとわりついて歩きにくい」◇「耳にまつわりついて離れないメロディー」のように、比喩的に用いることもある。 **纏[まと]わり付[つ]く** 「まつわりつく」の、より一般的な言い方。「海水浴からあがると、ぬれた砂が足にまとわりついて気持ちが悪かった」◇「そのことがいつまでも心にまとわりついていた」のように比喩的に用いることもある。 **纏[まと]い付[つ]く** 「まとわりつく」の古めかしい言い方。「小さいころは、兄にいつもまといついた」 **絡[から]まる** いつの間にか、何かの表面に複雑にからみついて離れなくなる。「クモの巣にからまって動けなくなった」「蔦の〜古い洋館」 **絡[から]み合[あ]う** 互いにからむ。「2本の松の枝が〜」 **縺[もつ]れる** 物が、互いに複雑に組み合わさって、解けないようになる。「ネックレスが、もつれてしまった」「あせればあせるほど、釣り糸はもつれてしまった」「疲労のあまり足がもつれて、満足に歩くこともできなかった」「緊張で舌がもつれてうまくしゃべれなかった」 **結[むす]ばれる** 糸やひもなどがもつれた状態になる。「裁縫箱の中で、糸がいつの間にかむすぼれてしまった」 **こんがらかる** 糸やひもなどがもつれてからみ合って、ほどけなくなる。「セーターをほどいていたら、猫にいたずらされこんがらかってしまった」◇「こんがらがる」「こんぐらかる」ともいう。 **纏[まと]わる** 俗からみつくこと。「蔓が木に〜する」 ## k 名詞の類:モノ ●糸→6807紡ぐk●糸 ●痰→5706吐くk●痰 ## q 名詞の類:イキモノ **蔓草[つるくさ]** 茎がつる状になって伸びる草の総称。 **蔦[つた]** ぶどうに似た葉をもち、他のものにからまる、長いつるをもつ植物。◇壁・石垣などにからませて観賞用にする。秋の紅葉が美しい。 **葛[かずら]** 俗つる性植物の総称。◇そのつるをもいう。「蔓」とも書く。 **蔓[つる]** 俗つる性植物の総称。 ●蔓→0106生えるk●つる # 5902 つながる ## a 動詞の類 **繋[つな]がる** 離れていたものが一続きになる。「電話がなかなかつながらなかった」「橋が完成して、島が本土とつながった」「なるほど、それでようやく話がつながったね」「上り車線はUターンラッシュで車が30kmもつながっているらしい」「この道は港までつながっている」 **通[ツウ]じる** ある地点と他の地点とが、何らかの形でつながり、行き来や連絡などができるようになる。「山の中腹まで道が通じ、日帰り登山が可能になった」「ついにこの辺境の地までバスが〜ことになった」「何度かけても電話が通じない」「電流が通じれば、この緑のランプがつきます」 **通[ツウ]ずる** 「通じる」の、やや古く、かたい言い方。 **開通[カイツウ]** 交通機関の路線や、電話線などがはじめて通じるようになること。「関係者待望の新しいバス路線が〜した」「光ケーブルの〜にはもう少し時間がかかりそうだ」 **全通[ゼンツウ]** 交通機関の路線や、道路などの、計画された全部の区間で通じるようになること。「この高速道路は最終区間の工事が完了し、まもなく〜する予定だ」 **続[つづ]く** ①切れることなく、ある長さまでつながっている。「はるか彼方まで砂浜が続いている」「海に〜道」「この話は来月号に続きます」②つながってある。「岩場に続いて雪渓があった」 **連[つら]なる** 俗同種のものが並んで一続きになる。「行く手に〜白銀の峰」◇「列なる」とも書く。 **連設[レンセツ]** 俗2つのものが、互いに接してつながるように存在すること。「住宅地に〜してごみの処分場があった」「〜する2つの語句の意味関係」 <1075> **接続[セツゾク]** ①コード・くだ・道路・路線などの通路の働きをするもの、あるいは異なる交通機関がある一点でつながり、そこを容易に通れるようになること。「この充電器のコードは違う会社の製品の差し込み口にはうまく〜しない」「この電車は、立川で、甲府行きに〜します」②インターネットなどの通信網で、端末機が目的のところにつながること。「ISDNから光ファイバーに替えたら、あっというまに〜するので感激した」 **連絡[レンラク]** 交通機関が、あるところまで続いたりある点でなかったりしていて、通じること。「空港から市の中心部までは、鉄道が〜している」「建物の間は地下道で〜している」▷〜船◇「聯絡」とも書く。 **コネクト** 「接続②」の洋語的表現。「この時間帯は利用者が集中して、人気のサイトに〜するのはむずかしい」►connect **アクセス** インターネットのサイトや、コンピューターのデータなどに接続して、利用すること。「この学校のPCはいかがわしいサイトに〜できないような措置がされている」「〜の多いホームページ」►access ●関係する→9102かかわるa●関係する ## d 形容動詞の類 **一続[ひとつづ]きの** 同種のものが切れ目なく続いている様子。「襖を外せば〜の広間になる」「干潮時には陸地と島が〜になる」 **地続[じつづ]きの** 土地が、間にへだてるものがなく、陸続きになっている様子。「畑と〜の農家」 **陸続[りくつづ]きの** 陸地と陸地が、海など、隔てるものがなく続いている様子。「大昔、このあたりは大陸と〜であった」 **数珠繋[ジュズつな]ぎの** 数珠玉がいくつも連なって、それが一続きに連なっている様子。「車が〜になっている」 **延延[エンエン]たる** その終わりまでの距離がわからないほどに長くつながっている様子。「行列は途切れることなく〜と続いた」 **途切[とぎ]れ途切[とぎ]れの** 空間的に間があって、かろうじてつながっている様子。「昔の街道だった跡は、石畳が〜になりながら山の中へと続いている」 **飛[と]び飛[と]びの** 同種のものが間隔をおいて存在している様子。「〜の点を線で結ぶと蝶の形になる」 **直通[チョクツウ]の** 途中での乗り換え・中継などなしに、通じる様子。「大阪から新潟まで〜の特急に乗るつもりだ」▷〜電話・〜列車・〜バス ### ●家系のつながり方 **母方[ははかた]の** 母親の血筋につながる様子。「〜のおばが世話好きで、縁談を断るのに苦労した」 **父方[ちちかた]の** 父親の血筋につながる様子。「〜のいとことはまだ会ったことがない」 **女系[ジョケイ]の** 家系が、女子によってつながっていく様子。「あの家は、代々〜で、養子に入った男は大変だ」 **男系[ダンケイ]の** 家系が、男子によってつながっていく様子。「天皇位は主として〜の皇族によって継承されてきた」 **直系[チョッケイ]の** 血筋が親子の関係の連続によって直線的につながるものである様子。「伝統的に〜の男子が家を継ぐことになっていた」⇔傍系◇「文豪の直系の弟子」のように「師弟関係」についていうこともある。 **正系[セイケイ]の** 俗直系で、家系を受け継いでいく正しい血筋である様子。「将軍の〜の孫」⇔傍系 **万世一系[バンセイイッケイ]の** 一つの家系が永遠に続く様子。「日本の皇統はしばしば〜であると言われた」 **傍系[ボウケイ]の** ①家系を受け継いでいく血筋から分かれて、わきにそれた血筋である様子。「貴族の血をひいているといっても〜に過ぎない」→直系、正系◇「傍系の会社に出向する」「傍系の流派」のように、「本流からはずれた、重要でない役割をもつ様子」の意で比喩的に用いることが多い。 ## h 名詞の類:コト・サマ **繋[つな]がり** 2つのものが何かによってつながること。「〜のない発想」 **続[つづ]き** 何かが続く様子。「この文は前の文との〜が何となく変だ」 **連[つら]なり** いくつかのものが連なって続く様子。「霞がかかっていて、遠くの山の〜までは見えない」 ### ●系統 **系統[ケイトウ]** いくつかのものが、ある共通の点で枝分かれしたりしながら、順次つながっていく複数の線の全体。多く、ある同じものから派生して、歴史的な時間や、種類・性質において順次つながる物事を、そうした線に見立てていう場合に用いる。「駅前からは3つの〜の路線バスがでている」「父方の〜にはときどき学者があらわれる」「この2つの曲はどちらも雅楽の〜につながる」▷運転〜◇「工学系統」「ラテン系統」などのような複合表現にも用いられるが、この場合、ややくだけた言い方として「工学系」「ラテン系」のように「・・・系」という言い方もある。 **系列[ケイレツ]** 何かが、ある共通の性質・思想や利益などによって一つにまとめられる場合に、対等に並んだり、上下関係で並んだりするさまを、列に見立てたもの。「この作品はどちらというと純文学の〜に属する」「大企業の〜の子会社」 **正統[セイトウ]** ある系統の中で、もっとも正しく、由緒あるとされる系統。「〜を主張する」 **学統[ガクトウ]** 俗学問の系統。「○○派の〜を受け継ぐ」 **道統[ドウトウ]** 俗儒教の系統。 ### ●血筋 **血筋[ちすじ]** ある人の祖先から代々つながり、筋となって結ばれてきた人々のつながりを、筋に見立てた言い方。「あの家の〜は何十代も前から続く由緒あるものだ」 **血[ち]** 「血筋」の、やや俗語的な言い方。「あの2人は、実は〜がつながっていない」「やはり〜は争えないものだ」 <1076> **血統[ケットウ]** 俗血筋。「子供がいないあの人はその家系の最後の1人だから、そこで〜が途絶えることになる」◇「血統書」のように、馬・犬・猫などの動物についてもいう。 **血脈[ケチミャク]** 俗血筋。「その2つの家はどこかで〜がつながっているはずだった」 **皇統[コウトウ]** 天皇・皇帝の血統。「〜連綿たる帝国」 **王統[オウトウ]** 俗国王・帝王の血統。「〜を断絶させた革命」 ●血縁→9102かかわるh●縁 ### ●家系 **家柄[いえがら]** 出生や婚姻によって代々つながっていく、家族・親族の社会的な位置や伝統・格式・財産などの総体。「江戸時代から続いている〜を継ぐ」「彼はああ見えても高貴な〜の出らしい」「貧しい〜に生まれる」 **家系[カケイ]** 家柄。「由緒ある〜」「由緒ある〜」「芸術家の〜」「〜をさかのぼってみたが、5代前くらいまでしかわからなかった」▷〜図 **家筋[いえすじ]** 「家系」の古めかしい言い方。「由緒ある〜の生まれ」 ### ●父系・母系 **父系[フケイ]** 父の血筋によってつながる系統(を男子が受け継いで、家系がつながっていくこと)。「日本は〜を基本とする社会だ」▷〜制 **母系[ボケイ]** 母の血筋によってつながる系統(を女子が受け継いで、家系がつながっていくこと)。▷〜制 ### ●通じること **四通[シツウ]** 俗道が四方に通じること。▷〜八達 **八達[ハッタツ]** 俗道が八方に通じること。 ### ●その他 **連体形[レンタイケイ]** 活用形の一つ。用言が、活用する語の後にあって体言に連なって体言を修飾する。◇口語の形容詞と形容動詞では終止形と同じ形。形容詞の「美しい」「白い」、動詞の「走る」「歩く」など。 **連用形[レンヨウケイ]** 活用形の一つ。用言に連なって、用言を修飾する。◇形容詞の「美しく」「白く」、動詞の「走り」「歩き」など。 ## k 名詞の類:モノ **続[つづ]き** ある物事に続いている部分。「早くこの〜を読みたい」 **続[つづ]き物[もの]** 小説・漫画・映画などで何回か回を重ねて続くもの。「〜が楽しみで、その雑誌を買っている」 **承前[ショウゼン]** 俗続き物の文章で、それ以前の文章を受けていることを示すために最初にかく語。 **シリーズ** 放送番組・映画・出版物などでテーマや主人公、制作意図が共通していて、回を重ねて続くもの。►series **続編[ゾクヘン]** 書物・映画・放送番組などでストーリーや内容がその前のものと共通して続くもの。⇔正編、本編◇「続篇」とも書く。 ### ●つながりをあらわす図 **系図[ケイズ]** 先祖からの家系を図にあらわしたもの。 **家系図[カケイズ]** 「系図」の新しい言い方。 **系譜[ケイフ]** 系図。◇「写実主義の系譜」のように比喩的に、ある物事の過去から現在に至るつながりの意で用いられることが多い。 **系統樹[ケイトウジュ]** 生物の進化の過程を、樹木の枝分かれになぞらえて図示したもの。 **樹形図[ジュケイズ]** 分析結果などを示すために、線が重ならないよう、トーナメント表のような形につなげて、上から下へ広がっていくような形(ツリー状)で図示したもの。 ●連歌・連句→1908詠むk●和歌●俳諧 ●連体詞・連語→1900言うm●品詞、m●言葉の種類 ### ●つながった服 **繋[つな]ぎ** 上下がつながっている作業服。 **オーバーオール** つなぎ。作業用、子供用の胸当てのついたつりズボンも指す。►overalls **サロペット** 作業用、子供用の胸当てのついたズボン。►salopette ## S 名詞の類:ヒト ### ●直系 **直系[チョッケイ]** ある人と、親子の関係でつながって、家系を受け継いでいく関係にある人。「今の世の中で、自分の家が源氏の〜だなどと言っても始まらない」 **嫡流[チャクリュウ]** 俗直系。「さすがに将軍家の〜だけあって気品があった」 ●親族・親類→9102かかわるs●縁者 ## u 名詞の類:トコロ ### ●何かに続いていくところ **続[つづ]き** 土地・建物・部屋などが、それ以外のところにつながっている場所。「この戸の〜の右側に洗面所がある」 **続[つづ]き部屋[べや]** 内部で行き来できるように、続いてつながっている、2つ(以上)の部屋。 ●スイート→4803とどまるu●ホテルの部屋 ### ●主脈・支脈 **主脈[シュミャク]** 山脈・鉱脈・水脈・血脈などの中心となっているところ。⇔支脈、分脈 **支脈[シミャク]** 山脈などで、主脈から分かれ出ている脈。 **分脈[ブンミャク]** 俗血脈などで、主脈から分かれ出ている脈。 ●山脈・山地→7806高まるu●山脈・山地 ●鉱脈→4607採るu●鉱山 ●水脈→4915流れるu●川 ●血脈→h●血筋 # 5903 付ける ## a 動詞の類 ### ●付ける **付[つ]ける** あるものを他のものとくっつけ、離れないようにする。「写真の裏にのりをつけて願書に張る」「あの人はかつらをつけているようには見えない」「買ったばかりの白い服に食べこぼしをつけてしまった」「傷口に軟膏を〜」◇「付ける」は「離れたり、別のところにあったりしたものが、同じところに離れないであるようにする」ということを基本とし、「履歴書に写真をつける」「商品に景品をつける」など「付随」の場合から、「印をつける」「色をつける」「条件をつける」など、具体的な接触を問題にしない場合まできわめて広範囲に用いられる。 <1077> **くっ付[つ]ける** 離れないように、あるものと、もう一方との間にすきまのない状態にする。「壊したことがばれないように接着剤でくっつけた」「最近は近眼が進んで、顔を〜ようにしないと新聞が読めない」◇「つける」に比べ、俗語的。「つける」が目に見えないものについてもいい、「結果」に注目するのに比べ「くっつける」は、多く具体的な物についていい、接触に至る動きにも注目する。 **引[ひ]っ付[つ]ける** 「くっ付ける」を強めていう語。「のりでひっつけたくらいではすぐ取れてしまう」 **接着[セッチャク]** 物と物とを接着剤などでくっつけて離れないようにすること。「じょうずに〜するこつは、きちんと固定することです」▷〜剤 **擦[なす]る** あるものを、他のものの表面に押し当てて付着させるように動かす。「鼻水をたらしては、いつも袖口でなすっている」 **擦[なす]り付[つ]ける** あるものの表面に液体やペースト状の物をくっつける。「パレットナイフで画面に絵の具をなすりつけたような絵」 **擦[こす]り付[つ]ける** ある物の表面に何かある物をこするようにしてくっつける。「靴底についた泥を石の角に〜」「彼は額を畳にこすりつけんばかりにして頼みこんだ」 **擦[す]り付[つ]ける** 何かを他の物の表面に接触させるようにする。「猫が布団に入りたがって、顔をすりつけてきた」 **擦[す]り込[こ]む** 液状ないしクリーム状のものを、こすってしみこませる。「荒れた手にクリームを〜」◇「摺り込む」「擂り込む」とも書く。 **差[さ]す** 雅口紅や頬紅をつける。「頬にほんのりと紅をさした白い顔の婦人」 ●塗り付ける→5906塗るa●塗りつける ●張り付ける→5905張るa ●固定する→6301据えるa●据える ●縛り付ける→6410縛るa●縛る ●縫い付ける→6408縫うa●縫う ●綴じ付ける→6400まとめるa●とじる ●絡み付ける・巻き付ける→5904絡めるa ### ●添える **添[そ]える** あるものを、他のものを引き立てるための役割をもたせて、そばに置いたり、それにつけ足したりする。「願書に受験料を添えて申し込む」「生けられた野の花が、部屋に彩りを添えていた」◇「副える」とも書く。 **添付[テンプ]** 書類などに副次的なものを添えること。「必要な書類が〜されていないので、出願は受け付けられません」 ### ●付する **付[ふ]する** 文章の内容を明確にしたり、意味を限定したりするものをつける。「下線を付した箇所を和訳せよ」◇「附する」とも書く。「遺体は荼毘に付された」「一笑に付されるのではないかとの懸念が現実のものとなった」のように慣用的な言い方で、ある処理方法にゆだねる意でも用いる。 **付[ふ]す** 俗「付する」のよりかたい言い方。「巻末に資料を付す」◇「附す」とも書く。 **冠[カン]する** 俗ある言葉の前に、その言葉を特徴づけたり限定したりする別の言葉をつける。「スポンサー名を冠した競技会」 ### ●何かでくっつけること **糊付[のりづ]け** ①のりを使って物と物とをくっつけること。「封筒に投票用紙を入れて〜する」②シーツやワイシャツなど洗濯した物にアイロンをかけるとき、美しく仕上げるためにのりをつけること。「〜して、ぱりっとさせたシャツ」 **釘付[くぎづ]け** くぎを打ちつけることによって動かないようにすること。「風に飛ばされないようにと、あおられて雨戸を〜する」 **半田付[はんだづ]け** 溶かしたはんだ(錫と鉛の合金)を使って金属を他の金属に固定すること。◇「盤陀付け」とも書く。 **鑞付[ロウづ]け** 溶かした鑞(鉛と錫の合金など)によって金属を他の金属に固定すること。 ## f 副詞の類 ●ぴたりと・べたりと→5900付くf ## k 名詞の類:モノ ### ●添えるもの **付[つ]け合[あわ]せ** 肉や魚料理に添える野菜など。 **添[そ]え物[もの]** 何かのつけ足しとして添えられるもの。◇かえってなくてよいものという意味でも用いられる。 **つま** 主たる料理に少量添えるつけ合わせ。「刺身の〜」「妻」とも書く。 **けん** 料理のつけ合わせ。特に、刺身のつま。 **景品[ケイヒン]** 商品に添えて客に贈る品物。また、パチンコの出玉と交換する賞品、あるいは催し物などで参加者に配られる品物。 **景物[ケイブツ]** 景品。 **御負[おま]け** 景品。広く、つけ足しとして添えられるものも指す。 ### ●接着するためのもの **接着剤[セッチャクザイ]** 物と物を接着させて固定し、容易に離れないようにするために用いる物質。◇多く、チューブなどの容器に入っていて、塗りつけて使う。 **接合剤[セツゴウザイ]** 物の面を他の物の面とくっつけるための薬剤。 **糊[のり]** 澱粉質をその主成分とし、主に紙などをくっつけるために用いられる接着剤。 **ボンド** のりより強力な接着力がある、石油などから作られる合成接着剤。セメダイン(株)の商標名。►Bond **布海苔[フノリ]** 海藻を干したものを煮てつくった、洗い張り(着物をほどいて洗った布を板に張りつけて乾かすこと)などに使う、のり。 **膠[ニカワ]** 動物の骨や腱・皮などを煮出して、冷却後固めた接着剤。おもに木材などをくっつけるために用いられる。 <1078> 付ける5903k~張る5905h つけるために用いられる。 13 **[半[ハン]田[ダ]]** 金属の接合に用いる、錫と鉛の合金。~付け「盤陀」とも書くが、「ハンダ」と片仮名で書くことが多い。 14 **[鳥[とり]もち]** → 4605捕るk●生き物をとる道具 ## その他 15 **[繋[つな]ぎ]** 料理で、そば粉など粘性のないものをくっつけて離れないようにするために用いられる材料。「このそばは、~を使わない、そば粉100%が売りだ」◇小麦粉・山芋・卵などが一般的。 16 **[鏝[こて]]** 金属部分を火や電気で熱して、はんだ付けなどに用いる道具。はんだ~ # 5904 絡める ## a 動詞の類 ### ●からめる 00 **[絡[から]める]** 細長い物や液体状の物を、ある物のまわりに(何重にも)つけて、簡単には離れないようにする。「箱にロープを~」「ゆで上がったスパゲティにソースをよくからめます」 01 **[絡[から]ませる]** 細長いものを、互いに表面にはわせるようにして、離れなくさせる。「糸をほどこうとして、かえってからませてしまった」 02 **[絡[から]み付[つ]ける]** からめて、くっつくようにする。「つる草が、獲物に糸をからみつけて動けなくする」 ### ●巻く 03 **[巻[ま]く]** ある物を別のある物のまわりに最低1周させるようにして、からめるようにする。「水道管に布を巻いて凍結を防ぐ」「足に包帯を~」 04 **[巻[ま]き付[つ]ける]** ある物のまわりに別の物をからませて巻きつける。「木の幹にロープをぐるぐると〜」「貴重品はおなかに巻きつけておく」 ### ●まぶす 05 **[塗[まぶ]す]** 何かの表面全体に、粉状・粒状の物をくっつけて、離れないようにする。「白砂糖をまぶした煎餅」「肉に胡椒をまぶして焼く」 ## k 名詞の類:モノ 00 **[糸[いと]巻[ま]き]** 糸を巻きつけておくための道具。 # 5905 張る ## a 動詞の類 00 **[張[は]る]** 何かの表面に、平らな物をあて、押さえて張りつける。「ポスターを電柱に~」「モルタルの壁にタイルを張って高級感を出す」◇「貼る」とも書く。 01 **[張[は]り付[つ]ける]** 張って、離れないようにしっかりくっつける。「駐車違反の車の窓にステッカーを~」「傷口に絆創膏を~」「封筒の口をのりで〜」◇「貼り付ける」とも書く。 02 **[張[は]っ付[つ]ける]** いやでも目につくところに張っつけておいて」◇「貼っ付ける」とも書く。 03 **[貼[チョウ]付[フ]す]** 図張りつけること。「申請書には印紙を〜してください」 04 **[張[は]り込[こ]む]** 写真などを、枠の中に張りつける。「子供の写真をアルバムに~」◇「貼り込む」とも書く。 05 **[張[は]り巡[めぐ]らす]** ポスター・写真などを付近一帯に張る。「その部屋は、天井と壁に金箔が張り巡らしてあった」◇「貼り巡らす」とも書く。 06 **[張[は]り詰[つ]める]** すき間ところなく張る。「床にタイルを張り詰める」◇「貼り詰める」とも書く。 07 **[切[き]り張[ば]り]** ①ふすま・障子などの破れた部分を切り取って張り替えること。「孫がしょっちゅうふすまを破るので、年中~している」②書物などの一部を切り抜いて他の物に張りつけること。「まめに新聞の〜をしておくと、あとで何かと役に立つ」◆「切り貼り」とも書く。 08 **[目[め]張[ば]り]** 窓・戸・障子などのすきまに紙などを張ってふさぐこと。「すきま風が寒いので、窓に〜をした」◇「目貼り」とも書く。 09 **[上[うわ]張[ば]り]** すでにあるものの上に紙を重ねて張ること。一下張り◇「上貼り」とも書く。 10 **[下[した]張[ば]り]** ふすまや壁などで、ふすま紙や壁紙を張る前に下地の紙を張ること。上張り◇「下貼り」とも書く。 ### ●張り出す → 2100示すe●掲げる ### ●張り合わせる → 6400まとめるc●物を合わせる ### ●張り替える → 9305かえるa●付け替える ### ●付ける → 5903付けるa●付ける ## f 副詞の類 00 **[べたりと]** のりなどを多めに塗って張りつける様子。「壁に大きな紙を張るなら、のりは四隅につける」 01 **[ぺたりと]** 押しつけるようにして張りつける様子。「のんきにひなたぼっこしていたら、絆創膏を〜張ってくれた」 02 **[べったりと]** 「べたりと」の、やや現代風で強制的な感じ。「部屋中にポスターを~張るのは勘弁してほしい。はがすのが大変だ」 03 **[ぺったりと]** 「ぺたりと」の、やや現代風で強調した言い方。「切手を3枚〜張った」 04 **[べたべたと]** 何かが至るところに不快なほどたくさん張ってある様子。「選挙が目前になると、街中に候補者のポスターが〜張られる」 05 **[ぺたぺたと]** 物をいくつも続けて張りつける様子。「手紙にきれいな記念切手を何枚も〜張る」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **[張[は]り付[つ]け]** 張りつけること。「会場周辺でのポスターのーにアルバイトをやとう」◇「貼り付け」とも書く。 01 **[表[ヒョウ]装[ソウ]]** 書画を、鑑賞・保存などのために巻物・掛軸などに張り込んでしあげること。「~をほどこす」 02 **[表[ヒョウ]具[グ]]** 紙や布を張って、ふすま・屏風などにすること。 <1079> **表具[ヒョウグ]** 俗表装をほどこした書画・掛け軸など。「〜をこらした高価な本」 ●張り替え→9305かえるh●付け替え ### ●特定の材料を張ること **紙張[かみば]り** 紙を張りつけること。また、紙を張り合わせること。 **革張[かわば]り** いすや本の表紙など、物の表面を革で覆うこと。「〜のソファー」◇「皮張り」とも書く。 **石張[いしば]り** 地盤の保護や補強などのために、石やセメントを張ること。「道路脇の斜面に〜をして土砂崩れを防ぐ」 **金張[きんば]り** 物の表面に、金箔または薄くのばした金を張りつけること。「〜の時計」 **板張[いたば]り** 床を板で張ること。また、その床。「〜にする」 **フローリング** 板張りの床。「畳の部屋の床を〜にして洋室にかえる」◇「フロアリング」ともいう。►flooring ## k 名詞の類:モノ ### ●切手 **郵便切手[ユウビンきって]** 郵便料金を支払ったことを証明するために郵便物に張る紙片。 **切手[きって]** 「郵便切手」の略。▷記念〜 **郵券[ユウケン]** 文郵便切手。 ●印紙・証紙→1603確かめるk●証明するもの ●張り薬→6703治すk●外用薬 ●絆創膏→6703治すn ### ●何かを張りつけるためのテープ類 **粘着剤[ネンチャクザイ]** それ自身の表面に張るとくっつき、また簡単にはがすことができるような粘着性のある物質。▷アクリル〜・シリコーン〜◇「セロハンテープ」「膏薬」などに使われる。「接着剤」が「くっつけて固定する」のとは異なり、「粘着剤」は「張ってはがせる」性質をもつ。 **粘着[ネンチャク]テープ** 物を張り合わせるのに使う粘着性のあるテープ。◇「テープ」はtape。 **ガムテープ** 荷造りなどに使う、幅の広い粘着テープ。►gummed tape **セロハンテープ** 紙などを張るのに使う、透明なセロハンでできた粘着テープ。►cellophane tape **セロテープ** セロハンテープ。◇ニチバン(株)の商標名。►Cello-tape. **マジックテープ** 運動靴や紙おむつなどに使われる、重ね合わせるだけで簡単にとめられ、ひっぱると簡単にはがすことができるテープ。◇(株)クラレの商標名。►Magic Tape ### ●壁・建具などに張る紙 **壁紙[かべがみ]** おもに装飾のために壁に張りつける紙。 **障子紙[ショウジがみ]** 障子を張るときに使う紙。 **襖紙[ふすまがみ]** ふすまを張るときに使う紙。 **唐紙[からかみ]** 模様が刷り出してあったり、金泥や銀泥が塗ってあったりするふすま紙。 ●張り紙→2100示すm●ふだ ●ポスター・張り札→2105触れるk●触れるのに使うもの ### ●張ってつくった物 **張[は]り手[て]** 木型の上に紙を張り重ね、乾いてから木型を抜いてつくったもの。「〜の虎(外見だけ強がって見せている人のたとえにもいう)」 **張[は]りぼて** 芝居の小道具などに用いられる「張り手」 **張[は]り物[もの]** 芝居の大道具の一つで、骨組みしたいたもの。 ### ●その上に張りつけるもの **台紙[ダイシ]** 写真などを張りつける厚めの紙。 **アルバム** 写真などを整理するために写真を張るために、台紙を綴じ合わせて帳面のようにしたもの。►album **スクラップブック** 新聞や雑誌の切り抜きなどを張っておくノート。►scrapbook ## S 名詞の類:ヒト **表具師[ヒョウグし]** 表具を仕事としている人。 **経師[キョウジ]** 「表具師」の古い言い方。 **大経師[ダイキョウジ]** 俗①昔の、朝廷御用達の、表具師②表具師の親方。 # 5906 塗る ## a 動詞の類 ### ●塗る **塗[ぬ]る** 物の表面に流動性の物質をつけ、その物体の表面をおおう。「壁を白く塗ったら、部屋が明るくなった」「顔におしろいを〜」 **塗[ぬ]り潰[つぶ]す** 地の部分が見えなくなるように、何かですきまなく物の全面を塗る。「該当する部分を鉛筆で〜」「これからの半年間、国中が選挙一色で塗りつぶされる」 **下塗[したぬ]り** 何回か重ねて塗る場合の、いちばん下(初め)に塗ること。「きちんと〜しないと、きれいに仕上がらない」 **中塗[なかぬ]り** 下塗りの後で、その上に塗ること。「下塗りが完全に乾いてから〜する」 **上塗[うわぬ]り** 下塗り・中塗りの後で、その上に仕上げとして塗ること。「丹念に〜する」◇「恥の上塗り」のように、同じような好ましくないことが重なる意でも用いる。 **塗装[トソウ]** 美化・保護・防食などのために、器物・建材などの表面に流動性の物質を塗ったり吹きつけたりすること。「マンションの外壁を〜するために足場を組む」▷〜工事・〜業◇「塗る」は、「(壁に)ペンキを塗る」「(ペンキで)壁を塗る」のように、「塗りつける物質」と「塗りつけられる物」の両方を「を」の対象にとるが、「塗装する」は「塗りつけられる物」だけを対象にとる。 <1080> ### ●塗りつける **塗[ぬ]り付[つ]ける** 物の表面に流動性の物質をやや厚めにつける。「父の髪は、塗りつけた油でいつもてかてかに光っている」 **塗[ぬ]りたくる** いやになるほど厚く、またむやみに塗る。「こんな絵の具を塗りたくっただけの絵のどこがいいの」 **引[ひ]く** ある範囲一面にのばして塗りつける。「フライパンに油を〜」「蠟をひいた紙」 **刷[は]く** 刷毛で塗る。「おしろいを〜と役に入り込んでいく」 **塗布[トフ]** 医一面に塗りつけること。「この薬は患部に直接〜してください」 **塗擦[トサツ]** 俗塗りつけてすり込むこと。「患部に浸透するように薬剤を〜してください」▷〜剤 **塗抹[トマツ]** 俗塗りつけて消し去ること。「旧体制の記録を〜しようとしたが、かえってそれが深刻な副作用を引き起こした」◇「前政権につながるものは、ことごとく塗抹された」のように、比喩的に、見えないように隠したり、取り除いたりする意でも用いる。 ●塗り固める→7407固めるa●固める ## d 形容動詞の類 **塗[ぬ]り立[た]ての** 塗ったばかりである様子。「〜なので注意してください」 **厚塗[あつぬ]りの** 厚く塗る様子。「〜の土壁が風を防ぐ」 **朱塗[シュぬ]りの** 朱の色に塗ってある様子。「境内には、〜の鳥居が延々と連なっている」 **黒塗[くろぬ]りの** (自動車の車体が)黒く塗装してある様子。「料亭のまわりには〜の車が何台も待機していた」 **白塗[しろぬ]りの** (俳優が)おしろいなどで、顔を白く塗ってある様子。「〜の色悪(悪人だが外見は色男の役)をやらせたら天下一品だった」 ## h 名詞の類:コト・サマ **塗[ぬ]り** 物を塗ったときの状態・できばえ(塗り方が生じる具合)。「〜を何回も重ねて、ていねいな仕上げになっている」「〜が悪いらしく、すぐにはげてきた」▷漆〜・〜下駄 ## k 名詞の類:モノ **塗[ぬ]り** 塗料などを塗っていたもの。「手入れが悪くて、枕の〜がはげてしまった」 ●塗り物→5400使うk●道具 ●塗り薬→6703治すk●外用薬 ●塗り絵→3200遊ぶk●子供の遊び道具 ●塗り壁→6503区切るm●壁 ### ●塗料など **塗料[トリョウ]** 着色や防腐・防蝕どの目的で、物体の表面に塗られる流動性の物質。▷蛍光〜・発光〜・夜光〜 **ペイント** 「塗料」の洋語的表現。▷油性〜・水性〜・エナメル〜◇「現場に残された塗料」のように「塗料」は「塗った結果としてのもの」を指せるが、「ペイント」はそうしたときには使いにくい。►paint **ペンキ** 建物の外部の機械などに塗る、べたべたした不透明な塗料。「屋根には緑の、壁には真っ赤な〜を塗ったおもちゃのような建物」►オpek **蠟[ロウ]** 動植物から採取された、熱によって溶けやすく燃えやすい、塗るとすべりやすくなる物質。▷木〜・蜜〜・〜人形 **ワックス** 家具・車・床などのつや出しをしたり、スキー板などの滑りをよくしたりするために、それらに塗る蠟の一種。►wax **ワニス** つや出しに用いる、樹脂を溶かしてつくった透明な塗料。►varnish **ニス** 「ワニス」の略。◇「ワニズ」よりも一般的な言い方。 **上薬[うわぐすり]** 保護・防水のため陶磁器の表面に塗りかけるガラス質の物質。◇「釉」「釉薬」とも書く。 **釉薬[ユウヤク]** 俗うわぐすり。 **琺瑯[ホウロウ]** 金属や陶器の表面に塗る不透明でガラス質の上薬。また、それを塗って焼きつけた金属器や陶器。▷〜引き **エナメル** ①つや出しに用いる、顔料を油性のワニスで溶かしてつくった不透明塗料。また、それを塗った光沢のある革。②電線などに塗る絶縁用の塗料。③琺瑯。►enamel **靴墨[くつずみ]** 革を維持しの物、つやを出すために靴に塗るクリーム状の物質。 **錆止[さびど]め** 錆がつかないように金属の表面に塗る塗料や樹脂など。 **ラッカー** 硝酸セルロース・アクリル樹脂などを主成分とする塗料。乾きがはやく、耐水性・耐油性がある。►lacquer **漆[うるし]** つや出しおよび防蝕に用いる、漆の木の樹皮から採取された塗料。 **柿渋[かきしぶ]** 防蝕および防水のため紙などに塗る、渋柿はから採取された赤黒い液体。「〜を塗って防水性を高めてある紙」 **渋[しぶ]** 「柿渋」の略。〜紙 ◇多く、複合語の構成要素として用いられる。 **パテ** 白い顔料を油などでかために練ってつくったもの。窓ガラスを窓枠に固定したり、配管の継ぎ目に塗って水漏れを防いだりするもの。►putty ●壁土→7406ほぐれるk●土 ### ●塗る道具 **刷毛[はけ]** のりや塗料を塗るのに用いる、毛を束ねて柄のついた台に植え込んだ道具。 **ブラシ** ペンキ・ワニスなどの塗料を塗るための刷毛。◇「ブラッシュ」ともいう。►brush **ローラー** ペンキなどを塗るための、円筒形で回転する道具。►roller **鏝[こて]** しっくいなどを塗るのに用いる、平たい鉄製の板に取っ手をつけた道具。「左官になりたい」ともいう。 <1081> # S 名詞の類:ヒト **塗[と]装[そう]業[ぎょう]者[しゃ]** 塗装の仕事を営んでいる人。 **ペンキ屋[や]** 住宅の塗装を仕事にしている人。 **左[さ]官[かん]** 土壁を塗る職人。 **塗[ぬり]師[し]** 漆塗りの職人。◇「ぬりし」ともいう。 # 5907 つなぐ ## a 動詞の類 ### ●つなぐ **繋[つな]ぐ** ①2つ(以上)のものを何らかの手段で接触させ、全体として細い形になるようにして、一続きにする。「2本の針金を、端をからみ合わせてつないだ」「本州と島を〜長い橋」「ガス管を差し込み口に~」「3両の客車をつないだローカル列車」②絶えそうになっている命・希望などを、そうならないようにして長くする。「飢饉で食糧が底をつき、木や草を食べてなんとか命をつないだ」「一縷の望みを~」 **結[むす]ぶ** 2つ(以上)のものを何らかの手段で接触させ、互いに関係できるようにする。「点在する島と島を〜連絡船」「全国各地の放送局を中継で結んで放送する」「生まれたときから赤い糸で結ばれていた」◇「結ぶ」は、「関係をつける」ことに注目するので、「2本の針金を、端をからみ合わせてつなぐ」のように物を単純につなぐ場合には「結ぶ」は使いにくい。一方、「つなぐ」は「離れなくする」ことに注目するので、その手段としては綱・ロープなど丈夫なものが普通であるため、「切れそうな細い糸でつないである」という言い方はやや不自然である。「結ぶ」の場合は、手段の丈夫さは必要ない。また、「結ぶ」には「ネクタイを結ぶ」のように、「互いに離れにくいある形をつくる」という意の用法もある。 **連[レン]絡[ラク]** 交通機関などが、ある地点と別の地点を結ぶこと。「函館と青森を〜する船(青函連絡船)は、昭和の終わりにその任を終えた」~船・~橋◇「聯絡」とも書く。 **接[セツ]続[ゾク]** あるものがある一定の機能を果たすように一続きのものにすること。「1台のプリンターを3台のパソコンに〜して共用で使っている」「『と』は名詞と名詞を〜する働きをする」 **コネクト[connect]** 機器のコードや端子などを、所定の位置に接続すること。「これまで使っていたプリンターコードは規格が古いらしく、新しいパソコンに〜できない」 **接[セッ]地[チ]** 電気を使う機械・製品の電気が漏れた場合、人体に流れたり、雑音を引き起こしたりしないように、不都合な電流を地面に流すため、地面あるいは地面につながるものにコードなどでつなぐこと。「銅線を使って〜する」 **アース[earth]** 「接地」の一般的な言い方。「洗濯機は必ず〜を接続してください」 ### ●繋ぎ合わせる・結び合わせる→6400まとめる ### ●物を合わせる ### ●つなげる **繋[つな]げる** 同種のものをつないで一続きのものにする。「色紙でつくった輪をたくさんつなげて、七夕の飾りにした」 **連[レン]結[ケツ]** 同種のものをつないで、より長い一続きの物にすること。「この列車には、食堂車は〜されておりません」▷~器 **併[ヘイ]結[ケツ]** 行き先などの異なる車両を同じ列車編成の中に連結すること。「この駅で、〜してきた後ろ4両は切り離す」 **増[ゾウ]結[ケツ]** 当初の列車編成に加えて、さらに車両を連結すること。「帰省客の混雑に、車両を〜して対処した」 ### ●動いていかないようにつなぐ **繋[つな]ぐ** 何かがある場所から動き出さないように、そのものをしばったり留めたりした綱・縄・ひもなどをある場所につけて離れないようにする。「あの家は、犬をつないでおかないのでみんなが迷惑している」「赤い風船が白い糸で木の枝につないであった」「岸に船を~」 **舫[もや]う** 船をつないだりして流されないようにする。「川べりに船を~」 **係[ケイ]留[リュウ]** 船や気球などをつないで、ある場所にとどめること。「ポートを湾内に〜する」「気球を〜していた綱を切る」◇「繋留」とも書く。 ### ●中継する **中[チュウ]継[ケイ]** 2つの地点を結んだり、ほかをまねてつないだりするために、途中で受け継いで次に渡すこと。「外国からの電波も、衛星に〜されて日本に届く」「現場からの〜で現在の状況を伝えてもらいましょう」「センターからの返球をセカンドが〜して、キャッチャーに送る」▷生~・~放送 **リレー[relay]** 2つの地点を結んだり、ほかをまねてつないだりするために、物を途中で受け継いで次に渡すこと。「ランナーはたすきを〜した途端に精根尽きて倒れ込んだ」「タンカーから流出した重油の入ったバケツを、海岸から〜する」◇「中継」にくらべ、「リレー」は具体的な物について使うことが多い。 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●骨接ぎ→6703治すi●さまざまな治療のしかた ## k 名詞の類:モノ ### ●つなぐもの **継[つ]ぎ手[て]** パイプなどをつなぐための部品。自在~◇「接ぎ手」とも書く。 **ジョイント[joint]** 「継ぎ手」の洋語的表現。 **蝶[チョウ]番[つがい]** 柱と開き戸、箱とふたなどに取りつけて両者をつなぎ、一端を軸として開閉できるようにした金具。◇蝶の羽のように開閉することから。 **蝶[チョウ]番[つがい]** 俗「ちょうつがい」の「つがい」を音で読んだ、職人仲間の言葉。◇「丁番」とも書く。 **コネクター[connector]** 電気製品などのコードをつなぐための部品。「外付けのハードディスクを <1082> つなぐ〜がこわれているようだ」◇「コネクタ」ともいう。 **連[レン]結[ケツ]器[き]** 鉄道で車両をつなぐ装置。 **継[ケイ]電[デン]器[き]** 一方の回路の電流の断続によって他方の回路を開閉する装置。 **リレー[relay]** 「継電器」の洋語的表現。 ### ●綱 **綱[つな]** 重いものや大きいものをつなぐための、植物の繊維や針金をよってつくる太くて強いもの。ひもや縄より太いものをいう。「大勢で太い〜を引き合って勝負する」「つないでおいた〜が引きちぎられて、犬がどこかにいなくなってしまった」▷綱〜・命〜・引き〜・〜引き・〜渡り◇犬などの動物や、船などをつなぐときをのぞき、何かをつなぐものとしては「綱」よりも「ロープ」を用いるのが一般的である。 **大[おお]綱[づな]** 太い綱。 **ロープ[rope]** 「綱」の洋語的表現。「太い〜で荷物をトラックの荷台にしっかりとくくりつけた」「事故現場には何重にも〜が張られていた」 **ワイヤロープ[wire rope]** はがねの線をよりあわせてつくったロープ。「つり橋は直径1m以上の〜で支えられている」 **索[サク]条[ジョウ]** 「ワイヤロープ」のかたい言い方。「軌道の〜が劣化して交換が必要になった」 **鋼[コウ]索[サク]** (ケーブルカーなどに用いる)鋼鉄製の索条。▷~鉄道(ケーブルカー) **ケーブル[cable]** ロープウエーやケーブルカー、つり橋などに用いられるワイヤロープ。~カー ### ●ザイル→6203上がるk●登山用具 ### ●命綱→3803守るk●安全を守るもの ### ●手綱→6310乗るn●馬に乗るときに使うもの ### ●縄 **縄[なわ]** つないだりしばったりするために麻やわらの繊維をよってつくった、綱より細いもの。「罪人を〜でしばっておく」「~をなう」▷~編み・~跳び **麻[あさ]縄[なわ]** 麻糸をよってつくった縄。 **藁[わら]縄[なわ]** わらをよってつくった、手触りのざらざらした縄。 **細[ほそ]引[びき]** 麻をよってつくった細くて丈夫な縄。 **注[しめ]連[なわ]縄[なわ]** 神域への不浄なものの侵入を禁止するために渡す縄。 ### ●腰縄・捕縄など→4604つかまえるk●人をつかまえる道具 ### ●ひもなど **紐[ひも]** 布や紙、ビニールなどでつくった細くて長いもの。より糸でつくったものは糸で、わらなどでつくったものは縄という。糸よりは太く、綱や縄よりは細い。「新聞紙をビニールの〜でくくる」 **組[くみ]み紐[ひも]** 数本の糸を交互に組み合わせてつくったひも。 **真[さ]田[なだ]紐[ひも]** 太い木綿糸で平たく編んだ厚みのある組みひも。 **打[う]ち紐[ひも]** へらで打ち込んで組み目をかたく仕上げたひも。 **平[ひら]紐[ひも]** 平打ちしたひも。「~を打つ」 **テープ[tape]** 細長い帯状のひも。「紙テープ」からはカット tape **紙[こ]縒[よ]り** 和紙を細長く切って、ひも状によりあわせたもの。ひもの代わりに使う。◇「紙撚り」とも書く。 **鎖[くさり]** 金属製の輪を連ねて、ひもまたは綱状にしたもの。◇「鏈」「鏁」とも書く。 **鉄[テッ]鎖[サ]** 鉄製の鎖。 **チェーン[chain]** ①雪道で、自動車のタイヤにつける滑り止めの鎖。タイヤ~②自転車で、ペダルを踏んだ力を後輪に伝える鎖。 ### ●綴じ紐→6400まとめるm●とじる道具 ### ●腰紐・元結など→6410縛るk●縛ったり、ゆわえたりするためのもの ### ●糸→6807紡ぐk●糸 ### ●リボン△6412飾るk●頭を飾るもの●贈り物などの飾り ### ●線 **線[セン]** 何かと何かをつないだり、固定したりするために用いられる、金属その他の材料でできている、細長いもの。「赤と青の〜のうち、時限装置に直結しているのは青のほうだった」「屋外の電話の~が何者かによって切断されていた」◇「綱・糸・ひも」の類ではないものについていう。 **針[ハリ]金[がね]** 鉄でできた細い線。「〜をペンチで曲げて、フックのようにした」 **鉄[テッ]線[セン]** 鉄でできた針金。 **有[ユウ]刺[シ]鉄[テッ]線[セン]** とげのような針金が付いている鉄線。 **鉄[かな]条[じょう]** 鋼鉄製の太い針金。特に有刺鉄線を指す。▷~網 **銅[ドウ]線[セン]** 銅でできた針金。「~を巻いてコイルをつくる」 **導[ドウ]火[カ]線[セン]** 口火をつけるところから発火物までをつなぐ線状のもの。 **電[デン]線[セン]** 電源につないで、電気を導くための金属線。 **電[デン]話[ワ]線[セン]** 電話機につないで電気信号を導くための線。 **導[ドウ]線[セン]** 電流を通すために電極の間をつなぐ金属製の線。 **コイル[coil]** 導線を螺旋状に巻いたもの。◇モーターや変圧器などに用いられる。 **コード[cord]** 電気ないし各種の電気的な信号を伝えるために用いられる、ゴムなどの絶縁体でおおった線。「パソコンの〜がこんがらかる」〜レス **ワイヤ[wire]** 針金や電線など、金属製の硬い線。「~をペンチでねじ切る」◇「ワイヤー」ともいう。▷~ロープ **ケーブル[cable]** 電気や光を通す線を束ねて、絶縁体でおおったもの。▷~テレビ・海底~ <1083> ### ●繋辞 **繋[ケイ]辞[ジ]** 「である」や英語のbe動詞のように、命題の主語と述語とを結びつける語。 **コピュラ[copula]** 「繋辞」の洋語的表現。◇「コプラ」ともいう。 ### ●接続詞→1900言う●品詞 ### ●連絡船→2604通すk●渡すもの # S 名詞の類:ヒト **接[セツ]続[ゾク]業[ギョウ]者[シャ]** インターネットへの接続を仲介する業者。「~によってサービスは雲泥の差だ」 **プロバイダー[provider]** 「接続業者」の洋語的表現。「~はよく考えて選んだほうがいい」 # u 名詞の類:トコロ **繋[つな]ぎ目[め]** 物と物とをつなぎ合わせたところ。「壁紙を〜が目立たないように貼る」「曲と曲との〜の無音部」 **継[つ]ぎ目[め]** 物と物とを両方の断面が重なるようにつないだところ。「レールの〜」 **合[あ]わせ目[め]** 物と物とをつなぎ合わせたり、重ねたりしたときに、それらが合わさるところ。「肩と袖の~」「~が中央にくるように包装する」 **結[むす]び目[め]** ひもなどを結んだところ。 **縄[なわ]目[め]** 縄の結び目。 **結[ケッ]節[セツ]点[テン]** 結び合わされた部分。 ### ●体のつなぐ部分 **節[ふし]** 指の折れ曲がるところや、木の幹から枝が出るところなど、何かをつなぐところにある、ふくれた部分。「指の〜が腫れて痛い」「竹は、〜のところが切りやすい」 **関[カン]節[セツ]** 骨と骨とをつなぐ部分。▷~炎・~リウマチ **節[ふし]々[ぶし]** 体のあちこちの関節。「急に運動をしたせいか〜が痛い」 **付[つ]け根[ね]** ある物が、主となる物につながっている部分。「足の〜が痛い」「枝を〜のところから切る」 ### ●股関節→2500歩くk●ひざから上の足の部分 # 5908 着る ## a 動詞の類 **着[き]る** 衣服を上半身から体につけてととのえる。「近ごろ和服を〜機会はほとんどない」◇「著る」とも書く。下半身からつける衣服については「はく」という。 **召[め]す** 「着る」の尊敬語。「寒うございますので、コートをお召しになってください」 **羽[は]織[お]る** 衣服を、肩から腕を通して、肩に引っ掛けるようにして着る。「山は冷えるから、何か〜ものを持っていったほうがよい」 **纏[まと]う** 体を包み込むように衣服をつける。「華麗な衣装を身にまとって歌う」「女優の一糸まとわぬ熱演は、センセーションを巻き起こした」 **試[シ]着[チャク]** 衣服が体に合うかどうか、ためしに着て確かめること。「同じサイズの服でも〜してみると少しずつ大きさが違う」「ウエディングドレスの〜会」▷~室 **着[き]込[こ]む** 改まって衣服をきちんと着る。「新調の晴れ着を着込んで、しかしこまっている」◇「着籠む」とも書く。 **着[き]崩[くず]す** ①傷んで形が崩れるなどしてだめになるまで衣服を着る。「昔は〜まで着るのが当たり前だった」②ボタンをかけなかったり、すそを出したりなど、期待されている状態から意図的にはずれたやり方で、衣服を着る。「この学校は校則が厳しく、制服を着崩している生徒はまず見かけない」「和服を粋に~」 **着[き]流[なが]す** (男性が)羽織・はかまをつけずに、着物(和服)を略装で着る。「単衣とを粋に着流してそぞろ歩く」 ### ●身に着ける→5909着ける●着ける ### ●着慣れる→9210慣れるa●何かをすることに慣れる ### ●厚着する **厚[あつ]着[ぎ]** 衣服をたくさん重ねて着ること。「いくら寒いといっても、子供に〜させるものじゃない」 **重[かさ]ね着[ぎ]** 幾枚も重ねて服を着ること。「寒くなったらいつでも〜できるような服を持っていくとよい」 **着[き]込[こ]む** ①たくさん重ねて衣服を着る。「たくさん着込んで出かけたら、意外に暖かくて汗だくになった」②上着の下に、あるものを(外からわからないように)着る。「現場の警官は防弾チョッキを着込んでいた」◆「着籠む」とも書く。 **身[み]を固[かた]める** ある目的のために、十分な準備の衣服を身につける。「制服に身を固めた警官」「厚手の防寒着に身を固めてやってきた」 ### ●着膨れる→7502太いa●厚着をして太くなること ### ●着痩せする→7601細a●やせる ### ●着替える **着[き]替[が]える** 着ていた衣服を脱いで、別の衣服を身につける。「海に着くと、さっそく水着に着替えて飛び込んだ」◇「きかえる」ともいう。 **着[き]替[が]え** 着替えること。「いったん家に帰って〜してきます」「~だけにしてはやけに時間がかかるな」◇「着替える」は「・・・から・・・に着替える」という文型をとるが、「着替えする」はこの形をとらない。 **御[お]召[め]し替[が]え** 「着替え」の尊敬語。「~なさいますか」 **御[お]色[いろ]直[なお]し** 婚礼の披露宴などで、新郎新婦が式服から色物など他の衣装に着替えること。「〜で、招待客を待たせるのは失礼というものだ」◇「色直し」の丁寧表現。 **衣[ころも]替[が]え** 季節に応じて衣服を着替えること。特に、6月1日に夏服、10月1日に冬服に着替えることをいう。「早いもので、もう夏服に~する季節になった」◇「更衣」とも書く。 <1084> ### ●その他 **薄[うす]着[ぎ]** 寒いときでも、衣服をあまり重ねて着ないこと。「日ごろ鍛えているから、〜していても風邪ひとつひかない」 ### ●着崩れる→6909崩れるa●形などが崩れる ### ●着脱する→6013脱ぐa●脱ぐ ## d 形容動詞の類 **裾[すそ]長[なが]** 和服の裾を長く引きずるようにして着る様子。「着物を〜に着る」 **着[き]の身[み]着[き]のまま** 事件・事故などにあったときに、着ていた衣服だけで、あとは何も所持しないで行動する様子。「津波警報が出たので、〜の住民が多数公民館に集まってきた」「大きな地震に襲われ、〜で逃げ出した」 **着[き]た切[き]り雀[すずめ]** 着ている衣服のほかには、着替えを持っていない様子。「服装には無頓着で、〜でも一向に気にしないあの男が、珍しくしゃれた格好で現れた」◇「舌切り雀」をもじって言ったもの。 ## h 名詞の類:コト・サマ **着[き]流[なが]し** (男性が)和服の正装である羽織・はかまをつけずに、着物を略装に着た姿。「殿様は、庶民の暮らしぶりを知ろうと、〜で町に出かけた」 **衣[え]紋[もん]** 装束の襟や裾をととのえ、きちんと着ること。「~をつくろう」◇「衣文」とも書く。 **抜[ぬ]き襟[えり]** 和装で、襟を押し下げ、襟足を広く見せる着方。◇「襟」は「衿」とも書く。 **着[き]映[ば]え** 衣服が着ている人を引き立ててよく見えること。「この服は、スタイルのいい人が着ないと〜がしない」 **着[き]心[ご]地[ち]** 衣服を着たときの気分や感じ。「薄地なのに暖かくて〜のよいコートだ」 **更[コウ]衣[イ]** ①「衣替え」の古い言い方。②着替え。▷~室 ## k 名詞の類:モノ ### ●着物・衣服 **着[き]物[もの]** 衣服、または和服。人の体を保護し、装飾的に、また実際以上に美しく見せるために着る、布などのやわらかい素材でできた物。「部屋のいたるところに、〜が脱ぎ捨ててあった」「毎日、着ていく〜を選ぶのに苦労する」「~を着替える」◇「たまには着物もいいものだ」「着物で出かける」などのように、種類を問題にする場合には、「洋服」に対して、特に「和服」を指すのに用いられる。「よろい」「宇宙服」「(スポーツ選手の)ユニホーム」など、特殊な機能をもつものについては用いない。「下着」は含まない。 **衣[イ]服[フク]** 「着物」のややかたい言い方。「その子はいつもきちんとした〜を着ていた」◇「和服」の意味に限定されることはない。 **服[フク]** 「衣服」の日常語的な言い方。「この〜は学生時代に買ったもので、今でも愛用している」「その会にはどんな〜で行ったらいいだろう」◇一般に、「洋服」をいう。下半身につける「ズボン、スカート」など、服装の一部だけを指すのには用いない。 **下[した]着[ぎ]** (僧侶が法衣の下に着る)衣服。「ゆるやかな〜をまとった貴人」「~を風になびかせて立つ」「墨染めの〜を着た和尚の影」 **紙[かみ]子[こ]** もんだ渋紙(柿渋を塗った和紙)で作った衣服。~紙・~頭巾・~羽織◇「紙衣」とも書く。 **衣[イ]類[ルイ]** 身につけたりするもの全般。「被災地に〜を送る」◇下着・靴下・手袋などを含み、装飾品・靴・帽子などは含まない。 **衣[イ]料[リョウ]** 衣類およびその材料。▷~品 **被[ヒ]服[フク]** 着る衣服。▷~費 **着[き]る物[もの]** 着物・衣類など、着ることができるもの一般を指す、日常的な言い方。「あの人は〜にうるさい」「~がたまってきて、置き場所に苦労する」 **古[ふる]着[ぎ]** 1度は着て古くなった衣服。▷~屋 **着[き]古[ふる]し** 何度も着て古くなった衣服。 **替[か]え着[ぎ]** 着替え用の衣服。 **着[き]替[が]え** 着替えるために用意してきた衣類。 ### ●衣装→5912装うk●衣装 ### ●お古→8800古いk●使い古されたもの ### ●着衣 **着[チャク]衣[イ]** 着ている物。「被害者の〜に乱れは認められなかった」 **御[お]召[め]し物[もの]** 着ている衣服の尊敬語。「すてきな〜でございますね」「旦那様、〜をお預かりします」 ### ●ふだん着 **普[ふ]段[ダン]着[ぎ]** 日常着る衣服。◇「不断着」とも書く。 **街[まち]着[ぎ]** 買い物や散歩など近くに外出するときに着る衣服。「町着」とも書く。 **平[ヘイ]服[フク]** (礼服に対する)普段着。「〜でご出席くださいと言われても、披露宴にあまりラフな格好では出られない」 **便[ベン]衣[イ]** 平服。~隊(日中戦争時、中国で、平服のまま敵の占領地に潜入して活動した中国人部隊) **カジュアルウエア[casual wear]** 格式ばらない場で着る衣服。 ### ●晴れ着 **晴[は]れ着[ぎ]** 晴れの場所に出るときに着る衣服。 **一[イッ]張[チョウ]羅[ラ]** その人にとっていちばんりっぱな晴れ着。着る物が1着しかない場合についてもいう。 **余[よ]所[そ]行[い]き** 人を訪問したり、日常的でない場所に行くときなどに着る衣服。◇「よそゆき」ともいう。「余所」はあて字か。 ### ●礼服 **礼[レイ]服[フク]** 儀礼・儀式の際に着る衣服。 **式[シキ]服[フク]** 礼服。 **喪[も]服[フク]** 葬儀・法事などの際に着る(黒っぽい)衣服。 <1085> **略[リャク]服[フク]** 礼服に比べて略式の衣服。 **略[リャク]礼[レイ]服[フク]** 略式の礼服として用いる服。 **フォーマルウエア[formalwear]** 改まった場で着る衣服。 ### ●制服 **御[お]仕[し]着[き]せ** (昔の商家・武家などで)主人が使用人に、季節に応じて与える衣服。◇「御四季施」とも書く。「仕」はあて字。 **制[セイ]服[フク]** ある集団に属する人が着用するように定められている衣服。▷私服 **私[シ]服[フク]** 制服が定められている集団に属している人が着る、制服以外の衣服。~刑事・制服 **ユニホーム[uniform]** 制服。特に、スポーツ競技で所属チームごとに決まっている衣服についていう。◇「ユニフォーム」ともいう。 **官[カン]服[プク]** 政府から公務員に支給される制服。 **法[ホウ]服[フク]** 裁判官が法廷で着用する制服。 **学[ガク]生[セイ]服[フク]** 男子の学生・生徒が着用する制服。 **詰[つ]め襟[えり]** 首回りにそって立った形の襟のついた洋服。男子の学生服として使われることが多い。 **学[がく]らん** 詰め襟の男子の学生服。特に、丈が長く、ズボンがだぶだぶのもの。◇「学ラン」と書かれることが多い。 **セーラー服[ふく]** ①水兵が着る服。②「①」をまねた、大きな(多くは白い)襟のついた上着とスカートの組み合わせからなる女子生徒用の制服。◆「セーラー(sailor)」は、水兵の意。 ### ●軍服→3701戦うk●軍服 ### ●仕事や作業をするときの服 **作[サ]業[ギョウ]服[フク]** いろいろな作業(多くは工作作業)をするときに、その目的(作業)に合うように機能的につくられた衣服。 **作[サ]業[ギョウ]衣[イ]** 「作業服」のやや古い感じのする言い方。 **作[さ]務[む]衣[え]** 僧などが作業するときに着る、和服式の上下に分かれた衣服。 **野[の]良[ら]着[ぎ]** 田畑(野良)で作業をするときに着る衣服。「野良」はあて字。 **事[ジ]務[ム]服[フク]** 事務仕事をするときに、機能的な衣服。◇多く、会社から支給される。 **菜[な]っ葉[ぱ]服[ふく]** 上下が一続きになった青色の作業服。 **上[うわ]っ張[ぱ]り** 汚れを防ぐために衣服の上に着るもの。 **白[ハク]衣[エ]** 医者などが着用する白の上っ張り。「はくえ」「びゃくえ」「びゃくい」ともいう。 **割[カッ]烹[ポウ]着[ぎ]** 調理の際に着用する上っ張り。 **スモック[smock]** 画家が仕事をしたり、子供が遊んだりするときに着る、ゆったりした上っ張り。 ### ●運動するときに着るもの **運[ウン]動[ドウ]着[ギ]** 運動をするときに着る衣服。 **ウエア[wear]** 運動用の衣服。「スポーツを始めたんだけど、まだ〜を買っていないんだ」▷テニス~・ゴルフ~・スキー~・ランニング~ **スポーツウエア[sportswear]** 運動をするのに適した活動的な服。 **トレーニングウエア** 「運動着」の洋語的表現。◇和製洋語。トレーニング(training)+ウエア(wear) **ジャージ[jersey]** (メリヤスの)伸縮性に富む運動着。◇「ジャージー」ともいう。 **トレーナー[trainer]** 厚手の木綿地で作った、運動用の上着。◇カジュアルウエアとしても用いる。 **トレパン** 運動用の(木綿地の)長ズボン。◇和製洋語。「トレーニングパンツ(training+pants)」の略。英語のトレーニングパンツは、用便の訓練を幼児にするときのパンツの意。 **スウェットシャツ[sweat shirt]** 汗をよく吸い取る、運動用の綿の上着。◇「スエットシャツ」ともいう。 **スウェットパンツ[sweat pants]** 汗をよく吸い取る、運動用の綿の長ズボン。◇「スエットパンツ」ともいう。 **スウェットスーツ[sweat suit]** スウェットシャツとスウェットパンツのそろいの運動着。スウェットスーツ。◇「スエットスーツ」ともいう。 **レオタード[leotard]** ダンスや体操のときに着る、体にぴったりした上下続きの服。 **ハイレグ** 股の部分の切れ込みが深い形の、女性用の水着やレオタード。「ハイレッグカット(high leg cut)」から。 ### ●水着 **水[みず]着[ぎ]** 水中や水辺で体を動かすため、または、日光浴のために作られた、着るためのもの。「あの人は毎年その年の流行にあわせて〜を買い替えている」▷競泳用~ **海[カイ]水[スイ]着[ギ]** (海水浴で使う)水着。 **海[カイ]水[スイ]パンツ** 男性用、パンツ型の水着。「パンツ」はpants。 **海[かい]パン** 「海水パンツ」の略。 **スイムウエア[swimwear]** 「水着」の洋語的表現。 **セパレーツ[separates]** 上下に分かれた女性用の水着。 **ビキニ[bikini]** 胸と腰のわずかな面積だけをおおうセパレーツ型の水着。 **ビーチウエア[beachwear]** 水着の上からまとう衣服。 ### ●部屋着 **部[ヘ]屋[ヤ]着[ギ]** 室内でくつろぐときに着る衣服。 **室[シツ]内[ナイ]着[ギ]** 「部屋着」の、ややかたい言い方。 **ムームー** 色柄が派手で、大きくゆったりとつくられているワンピース。◇ハ <1086> ワイの女性の民族衣装。['mu'umu'u] **あっぱっぱ** 夏に着る女性の、ムームーに似た簡単なワンピース。 **甚[ジン]平[ベイ]** 和服の室内着。上着は丈が短く、前で合わせ、ひもで結んで着る。◇「じんべえ」ともいう。「甚兵衛」とも書く。 ### ●寝巻き→0200眠るk●寝巻き ### ●ゆかた **浴[ゆ]衣[かた]** 入浴後や夏に着る木綿の単衣。「湯帷子」の略。~地 **湯[ゆ]上[あ]がり** 入浴後に着る単衣。 **バスローブ[bathrobe]** 風呂あがりに着る、吸水性のよい布地で作られた部屋着。 ### ●雨着・カッパ **雨[あま]着[ぎ]** 衣服の上に着て、雨で濡れるのを防ぐもの。 **レインコート[raincoat]** 防水加工などをほどこした、雨の日に着るコート。「レーンコート」ともいう。 **カッパ[capa]** 雨よけのために着用する上着。ポ「合羽」ともあてる。 **ビニールがっぱ** (ビニールやゴム製の)カッパ。 **アノラック[anorak]** 登山やスキーに用いる、フードのついた防風・防寒用の上着。 **ヤッケ** 登山などで用いる防風用の上着。独「ウィンドヤッケ(ドWindjacke)」の略。 **蓑[みの]** 茅・すげ・わら・棕櫚などを編んでつくった雨具。▷~笠 **腰[こし]蓑[みの]** 漁師などが用いた、腰にまとう短いみの。 ## m 名詞の類:モノ ### ●季節ごとの服 **春[はる]着[ぎ]** 春に着る衣服。 **春[はる]物[もの]** 春に身につける衣類。「冬物をしまって、〜を出す」 **夏[なつ]着[ぎ]** 夏に着る衣服。 **夏[なつ]物[もの]** 夏に身につける衣類。 **夏[なつ]服[ふく]** 夏着。特に制服などで、衣替えの後、夏に着るもの。 **秋[あき]物[もの]** 秋に身につける衣類。「~を着る期間は短い」 **冬[ふゆ]着[ぎ]** 冬に着る衣服。「彼岸前だというのに〜を出さなければならないほど冷え込んだ」 **冬[ふゆ]物[もの]** 冬に身につける衣類。「早くも〜のバーゲンが始まった」 **冬[ふゆ]服[ふく]** 冬着。特に制服などで、衣替えの後、冬に着るもの。 **合[あ]い着[ぎ]** 春や秋の、暑さ・寒さの中間の季節に着る衣服。「合い物」とも書く。 **合[あい]服[ふく]** 合着の洋服。◇「合い物」とも書く。 ### ●半袖・袖無し→7701短いk●半袖・袖無し ### ●長袖→7700長いk●長袖 ### ●既製服・注文服 **既[キ]製[セイ]服[フク]** 注文によらずにつくられる、できあがいの衣服。◇洋服、特に、背広・スーツ・ドレスについていう。 **吊[つる]し** 店頭に吊して客の求めに応じて売る既製服。「背広は〜しか買ったことがない」 **レディーメード[ready-made]** 「既製服」の洋語的表現。 **オーダーメード** 注文に応じてその人のためにあつらえる服。あつらえ服。レディーメード◇和製洋語。オーダー(order)+メード(made) **プレタポルテ[prêt-à-porter]** 有名デザイナーの手になる高級既製服。 **オートクチュール[haute couture]** 高級衣装店、および、その有名デザイナーの手になる、特別仕立ての高級婦人服。 ### ●子供の服 **子[こ]供[ども]服[ふく]** 子供用の衣類。 **ベビー服[ふく]** 赤ん坊用の衣類。「出産の祝いに上司から〜をいただいた」「ベビー(baby)」は「赤ん坊」の意。 **産[うぶ]着[ぎ]** 生まれた赤ん坊に初めて着せる衣服。「産衣」とも書く。 **一[ひと]つ身[み]** 2、3歳ぐらいまでの子供が着用する、1枚でつくった背縫いのない着物。 **四[よ]つ身[み]** 7歳から9、10歳くらいの子供が着用する、一つ身の倍の布地をおくみとまちを裁ちおくのをいった着物。 ### ●妊婦服 **妊[ニンプ]婦[プク]服[フク]** 妊婦用の、腹のあたりがゆったりした作りの衣服。 **マタニティードレス[maternity dress]** 「妊婦服」のより口語的で一般的な言い方。 ### ●洋服 **洋[ヨウ]服[フク]** 西洋風の衣服。▷和服 **背[せ]広[びろ]** 男性が公の場で着る洋服のうち、最も一般的なもの。共布の上着とズボン、チョッキからなる。◇「背広」はあて字。市民服の意の「シビルクロージズ (civil clothes)」に由来するとされるが、他にも諸説ある。 **スーツ[suit]** 共布でつくった一そろいの衣服。男性の背広や女性の上着とスカートの一そろいなど。 **三[み]つ揃[ぞろ]い** 共布でつくった、上着・ズボン・チョッキの一そろい。 **スリーピース[three-piece]** 上着・ズボン・スカート・チョッキなどの、3点が一組みとなっている洋服。 **シングル** 前の合わせ目が浅く、ボタンが1列に仕立てられた上着。▷ダブル◇「シングルブレステッド (single-breasted)」の略。 **ダブル** 前の合わせ目が深く、ボタンが2列に仕立てられた上着。▷シングル◇「ダブルブレステッド (double-breasted)」の略。 **片[かた]前[まえ]** 「シングル」の古い言い方。▷両前 <1087> **両[リョウ]前[まえ]** 「ダブル」の古い言い方。▷片前 **上[うえ]下[した]** 上半身に身につける物と下半身に身につける物。「彼女が着ているゴルフウエアは、〜あわせて10万円はするブランド品だ」 **上[ジョウ]下[ゲ]** 「うえした」の漢語的表現。「ブレザーとズボン、〜で1万円とは安い」「うえした」より「じょうげ」のほうが一般的に用いられる。 **ドレス[dress]** 女性が着る洋服。とりわけ、盛装の場合に着用するものについていう。▷ウエディング~ **ワンピース** 女性が着る洋服で、上下が一体続きになっているもの。「花柄の〜」◇「ワンピースドレス(one-piece dress)」の略。 **ツーピース** 女性が着る洋服で、上下が別々になっているもの。「紺の〜に白いブラウス」◇「ツーピースドレス(two-piece dress)」の略。 **アンサンブル[ensemble]** 共布で、色・デザインなどが調和するようにつくられている、一そろいの婦人服。 **セパレーツ[separates]** 上下に分かれた女性用の衣服。 ### ●洋式の礼服 **モーニング** 男性の昼間用の礼服。上着とチョッキは黒無地で、上着のすそは斜めに後ろが長く、縦じまのズボンを合わせる。◇「モーニングコート (morning coat)」の略。 **フロックコート[frock coat]** 男性の昼間用の礼服。上着は黒無地でダブル、丈はひざまであり、縦じまのズボンを合わせる。現在はモーニングに取って代わられた。 **フロック** 「フロックコート」の略。 **燕[エン]尾[ビ]服[フク]** 男性の夜間用の礼服。上着は黒無地で、背面の下部がつばめの尾の形に垂れるところからいう。 **タキシード[tuxedo]** 男性の夜間用の略礼服。通常黒無地で、形は背広型。 **イブニングドレス[evening dress]** 女性の夜会用の礼服。丈の長いドレス。 **イブニング** 「イブニングドレス」の略。 **カクテルドレス[cocktail dress]** カクテルパーティー(立食形式のパーティー)などで着用する、イブニングドレスよりも略式のドレス。 **ローブデコルテ[robe décolletée]** 女性の夜間用の礼服。丈が長く、襟ぐりの深いワンピース。◇立ち襟で襟ぐりの開いていない、女性の昼間用の礼服を「ローブモンタント(フrobe montante)」という。 **ガウン[gown]** おもに欧米で、裁判官や大学教授が公式の席で着る、前開きの丈が長くゆったりした上着。 ### ●和服 **和[ワ]服[フク]** 反物を直線裁ちで仕立てた日本在来の衣服。▷洋服 **小[こ]袖[そで]** そでの小さな和服。現在の着物の原型。 **単[ひとえ]衣[ごろも]** 裏地のついていない和服。◇「単」「一重」とも書く。 **単[ひとえ]物[もの]** ひとえの着物。 **帷[かた]子[びら]** 麻などでつくった夏用の単衣。 **薄[うす]物[もの]** 薄い、粗末な着物。「~をまとう」 **合[あ]わせ** 裏地のついている和服。 **長[なが]着[ぎ]** 足首のあたりまである丈の長い和服。 ### ●和式の礼服 **紋[モン]付[ツキ]** 男性の和服の礼服。正式には5つ、略式では3つあるいは1つ家紋がつく。 **紋[モン]服[プク]** 紋付き。 **肩[かた]衣[ぎぬ]** 武士の礼服。共布の肩衣とはかまからなる。「~を脱ぐ(堅苦しくなくうちとけた態度をとる)」 **振[ふり]り袖[そで]** 未婚女性の和服の礼服。そでの丈が長く、多く全面に模様が入る。「成人式で〜を着る」 **留[とめ]袖[そで]** 既婚女性の和服の礼服。家紋が入り、すそに模様がある。 **訪[ホウ]問[モン]着[ギ]** 既婚女性の和服の略礼服。 **打[う]ち掛[か]け** 武家の婦人の礼服。すそが長く、帯を締めた上に肩からかけて着る。◇「補襠」とも書く。現在では、花嫁衣装として用いられる。 **白[しろ]無[ム]垢[ク]** 白1色の着物。特に、花嫁が着る白1色の打ち掛け。▷鉄火(見かけはおとなしそうなのに、実は悪事も平気な人間) **十[ジュウ]二[ニ]単[ひとえ]** 朝廷の女官の正式な衣服。単衣の上に、同色の五つ衣などを重ね着する。 ### ●下着 **下[した]着[ぎ]** 肌にじかにつける衣類。 **肌[はだ]着[ぎ]** 「下着」のやや古めかしい言い方。 **アンダーウエア[underwear]** 「下着」の洋語的表現。「登山用の〜」 **ランジェリー[lingerie]** 女性用の装飾的な下着。 **シャツ** 上半身に着る洋風の下着。▷ランニング~ **アンダーシャツ[under shirt]** 野球のユニフォームなどの下に着るシャツ。 **スリーマー** かぶって着るウエストまでの長さの女性用下着。◇和製洋語。スリム(slim)+-er **胴[ドウ]抜[ヌ]き** 和装の下着で、胴の部分だけ別の布で仕立てたもの。 **胴[ドウ]着[ギ]** 和装で、防寒用に着る袖なしの下着。◇「胴衣」とも書く。 **汗[あせ]取[と]り** 和装で、汗が染みるのを防ぐために着る肌着。 ### ●着ける下着→5909着けるk●着ける下着 ### ●はく下着→5911はくm●はく下着 <1088> ## n 名詞の類:モノ ### ●シャツ **シャツ[shirt]** 肌にじかにつけたり、下着のすぐ上に着たりする衣服。▷開襟~ **ワイシャツ** 襟付きでそでが長い男性用のシャツ。◇俗に「Yシャツ」と書くが、もともとは「ホワイトシャツ (white shirt)」に由来する。 **カッターシャツ** 襟とカフスが取り外せないシャツ。主に西日本でいい、特に学生・生徒が着るものを指すといわれる。もと商標名で、「カッター」は「勝った」のもじり。 **開[カイ]襟[キン]シャツ** 前襟が開くようになっているシャツ。 **オープンシャツ[open shirt]** 「開襟シャツ」の洋語的表現。 **ポロシャツ[polo shirt]** 襟付きで頭からかぶって着る半袖のシャツ。◆球技のポロで着たことから。 **Tシャツ[T-shirt]** 丸首で半そでのシャツ。 **ルバシカ[rubashka]** 立ち襟で、前の合わせ目が右ないし左にあり、スモック風のシャツ。ロシアの民族衣装で、刺しゅうなどが施されることが多い。◇「ルパシカ」ともいう。ロ **ブラウス[blouse]** 下着のすぐ上に着る女性用の衣服。 ### ●セーター **セーター[sweater]** 頭からかぶって着る、毛糸などを編んでつくった衣服。「寒そうなので厚手の~を着込んだ」 **カーディガン[cardigan]** 前にボタンなどがついている、毛糸などを編んでつくった、セーターの上に着る衣服。 **プルオーバー[pullover]** 前開きがなく、頭からかぶって着るセーターやシャツ。 ### ●上着 **上[うわ]着[ぎ]** ①シャツ・ブラウス・セーターなどの上(のいちばん外側)に着る衣服。◇「表着」とも書く。②上下に分かれた服で上半身に着るもの。◇「上衣」とも書く。 **ジャケット[jacket]** シャツ・ブラウス・セーターなどの上に着る衣服。▷ダウン~ **ブレザー** ジャケットの一種。フランネル地でスポーツ用のほか、ややフォーマルな普段着としても多く用いられる。◇「ブレザーコート(blazer coat)」の略。 **チョッキ[jaque]** 上着の下、シャツやブラウスの上に着る胴衣。◇「ベスト」にくらべ、やや古めかしい感じがする。ポ **ベスト[vest]** 「チョッキ」の一般的な言い方。▷ダウン~ **ジャンパー[jumper]** 作業用・運動用のゆったりした上着。◇「ジャンバー」ともいう。 **ブルゾン[blouson]** 身頃(衣服の胴の部分)のすそのところにひだをつけて、ふくらみをもたせた、ジャンパー風の短い上着。 **ウインドブレーカー[windbreaker]** 屋外で着る、風を通さないようにした運動用の上着。 **パーカ[parka]** 防風・防寒用のフードが付いた上着の総称。「パーカー」ともいう。 **ヨットパーカ** ヨットに乗るときなどに着る、防風用のパーカ。◇和製洋語。ヨット(yacht)+パーカ(parka) ### ●コート **コート[coat]** 洋服の上、あるいは和服の上に着る丈の長い外套。◇文脈によっては、上着のことを指すこともある。 **オーバーコート[overcoat]** 外出の際に、洋服の上に着る外套。 **オーバー** 「オーバーコート」の略。 **トレンチコート[trench coat]** 肩当て・ベルトが付いた、洋服の上に着るダブルのコート。◇略して「トレンチ」ともいう。第一次大戦中、イギリス兵が塹壕(トレンチ)の中で着たことから。 **ステンカラーコート** 襟の折り返しの内側の首に沿う部分(襟腰)の後方が高く前方が低くなっている、洋服の上に着るコート。◇和製洋語。ステン (フsoutien) +カラー(collar)+コート(coat) **スプリングコート[spring coat]** 春や秋に、洋服の上に着る薄手のコート。◇和製洋語。スプリング(spring)+コート(coat)。略して「スプリング」ともいい、「トップコート(topcoat)」ともいう。 **ハーフコート** 丈が短く腰までの、洋服の上に着るコート。◇和製洋語。ハーフ (half)+コート(coat)。「半コート」ともいう。 **二[に]重[じゅう]回[まわ]し** 和服の上に着る男性用のコート。とんびがっぱ **鳶[とび]** 二重回し。◇「鳶合羽」の略。とびの羽の形に似ているところから。 **インパネス** 「二重回し」の洋語的表現。 **捩[ね]じ** 和服の上に着る角袖の男性用コート。 **茶[ちゃ]人[じん]羽[ば]織[おり]** 上着の上に着る防寒・雨よけ用の衣服。 **トッパー[topper]** 女性用の丈の短い防寒用の外套。 **マント[manteau]** 袖がなく、肩に掛けるようにして着る外套。「~をはおる」 **ポンチョ[poncho]** 南米発祥の、四角い布の真ん中に頭を出す穴をあけた、ウール製の外套。 **ケープ[cape]** 丈が短くて袖がなく、肩に掛けるようにして着る外套。乳児・幼児用で同型のものについてもいう。 ### ●レインコート→k●雨着・カッパー ### ●羽織 **羽[は]織[おり]** 和服の上に羽織る、丈が短めで襟に折り返しのある防寒用の衣服。 <1089> 着る5908n 39 **[長[なが]羽[ば]織[おり]]** ひざ下まである丈の長い羽織。 40 **[陣[ジン]羽[バ]織[オリ]]** 戦国時代の武将が鎧の上に着た、羽織のような袖無しの上着。◇「具足羽織」ともいう。 41 **[法[ハッ]被[ピ]]** 羽織より丈が短めで、襟の折り返しがない、胸ひものついた衣服。背に屋号や家紋などが入っており、大工や鳶、旅館の客引きなどが着る。 42 **[印[しるし]半[ハン]纏[テン]]** 法被より丈が短めで、襟の折り返しがなく、胸ひもの付かない半纏。大工や鳶職人の人が着る。 43 **[被[ヒ]布[フ]]** 和服の上に着る、衽おくみが深くて、丸襟の女性用の衣服。胸元でひもを結んで着る。かつては、茶人・俳人などが着用した。◇「被風」とも書く。 44 **[綿[わた]入[い]れ]** 中に綿を入れた冬用の和服。 45 **[小[こ]袖[そで]]** 絹でできた綿入れ。 46 **[木[モ]綿[メン]]** 木綿でできた綿入れ。 47 **[丹[タン]前[ゼン]]** そでの広い、大きめにつくった綿入れ。湯上がりに着てくつろぐのに用いる。 48 **[褞[ド]袍[テラ]]** 「丹前」の関東での言い方。 49 **[ちゃんちゃんこ]** (綿を入れた)袖なしの羽織。 50 **[ねんねこ半[はん]纏[てん]]** 赤ん坊を背負った赤ん坊の上からおうようにして着る、綿入りの半纏。 51 **[ねんねこ]** 「ねんねこ半纏」の略。 ### ●僧の衣服 52 **[法[ホウ]服[ブク]]** 図僧が着用する衣服。△k34法服 53 **[法[ホウ]衣[エ]]** 図僧尼が着る衣服。◇「ほうえ」ともいう。 54 **[僧[ソウ]服[ブク]]** 図僧が着用する衣服。 55 **[僧[ソウ]衣[エ]]** □「僧服」のやや古めかしい言い方。◇「そうえ」ともいう。 56 **[墨[すみ]染[ぞ]め]** 黒く染めた衣服。法衣についていう。 57 **[黒[コク]衣[エ]]** 黒い衣服。特に、墨染めの僧衣。「こくえ」ともいう。 ### ●粗末な衣服 58 **[襤[ボロ]]** 着古して破れたりした傷んだ衣服。▷~隠し・~切れ 59 **[襤[ラン]褸[ル]]** 図ぼろ。 60 **[綴[つづ]れ]** 破れたところを継ぎはぎした衣服。 ### ●いろいろな衣服 61 **[綺[キ]羅[ラ]]** 美しい衣服。「いくら~を飾っても、心まで装うことはできない」「人気力士の結婚披露宴には、着飾った男女が〜星のごとく居並んでいた」◇「綺羅星のごとく」は、「綺羅、星のごとく」が正しい。 62 **[羽[は]衣[ごろも]]** まとえば空を飛べるという天人の衣服。 ### ●衣服の部分 63 **[襟[えり]]** 衣服の首まわりの部分。▷詰め~「衿」とも書く。 64 **[襟[えり]元[もと]]** 襟および、そのまわりの部分。「~に小さな刺繍がある」 65 **[襟[えり]刳[く]り]** 洋服で、首を出すために丸くくるように開けた部分。「~を広くとる」 66 **[カラー]** ワイシャツなどの襟。ステン~ 67 **[袖[そで]]** 衣服の腕を入れる部分。▷長~・半~・七分~・振り~・筒~・角~・~無し 68 **[袖[そで]口[ぐち]]** 袖の、そこから手が出る、手首にあたる部分。 69 **[袖[そで]刳[く]り]** 洋服で、袖をつけるために身頃(衣服の胴の部分)をえぐりにして取った部分。「~が小さくて窮屈だ」 70 **[袂[たもと]]** 和服の袖の袋状になっているところ。「~からキセルを取り出す」◇袖全体を指すこともある。 71 **[裾[すそ]]** 衣服の、下の端。「ジーパンの~を折ってはく」 72 **[胸[むな]元[もと]]** 衣服、特に和服を着たときの、胸のあたり。「~の懐から一冊の本を取り出した」 73 **[衣[エ]紋[モン]]** 着物の襟の、胸で合わせるあたり。 74 **[衽[おくみ]]** 着物の、左右の前身頃の襟からすそまで縫いつけた、半幅の細長い布。「袵」とも書く。 ### ●長袖 → 7700長いk●長袖 ### ●半袖 → 7701短いk●半袖・袖無し ### ●懐の中 → 5611入るu●その他 ### ●襟の種類 75 **[開[カイ]襟[キン]]** 胸元が開くようになっている襟。▷~シャツ 76 **[立[た]ち襟[えり]]** 首回りにそって立っている、折り返しのない襟。 77 **[スタンドカラー]** 「立ち襟」の洋語的表現。スタンディングカラーともいう。stand-up collar 78 **[詰[つ]め襟[えり]]** 男子の学生服などに見られる、立った襟。 79 **[ハイネック]** 首にそって高く立った襟。◇「ハイネックカラー(high-necked collar)」の略。 80 **[とっくり]** 形が酒器の「徳利」に似ている、筒状の襟。「~のセーター」 81 **[タートルネック]** 形が亀の首に似ている、筒状の襟。「とっくり」も「タートルネック」も形は同じ。▶turtleneck 82 **[オフタートル]** 首のまわりがゆったりしているタートルネック。~ニット◇「オフタートルネック(off turtle neck)」の略。 83 **[丸[まる]首[くび]]** 丸い襟ぐり。▷~シャツ 84 **[V[ブイ]ネック]** V字形の襟ぐり。▶Vneck 85 **[ボートネック]** ボートの形のように、横に大きくカットされた襟ぐり。▶boat neck <1090> **広[ひろ]襟[えり]** 女物の和服の襟で、幅が広いもの。内側に折って着る。 # u 名詞の類:トコロ **試[シ]着[チャク]室[シツ]** 試着をするための仕切られた場所。 **更[コウ]衣[イ]室[シツ]** 着替えをするための部屋。 **フィッティングルーム[fitting room]** 「試着室」の洋語的表現。 **ドレッシングルーム[dressing room]** 「更衣室」の洋語的表現。 # 5909 着ける ## a 動詞の類 ### ●着ける **着[つ]ける** 体の一部に、あるいは衣類に装身具・補助具などを固定したりする。「地雷のために義足を~ことを余儀なくされた子供の将来をどのように支援できるか」「夫人は青いブラウスに真っ赤なブローチをつけていた」◇「著ける」とも書く。 **身[み]に着[つ]ける** 衣類・装身具などを体につけた状態にする。「被害者が身につけていた衣類が見つかった」「何ひとつ身につけないままの裸の暮らし」 **着[チャク]衣[イ]** 衣服を身につけること。「入浴後は時間をおかずに〜きるように指導する」「~のまま水に飛び込む」→脱衣 **着[チャク]用[ヨウ]** 衣服だけでなく、帽子やズボンなどを含めて、体のどこかにつけてととのえること。「危険なので、入場の際は必ずヘルメットを〜してください」 **着[チャク]する** 衣服などを身につける。「水干烏帽子を着した白拍子が舞を舞った」「軍刀を着し正装した祖父の写真が出てきた」◇「着す」ともいう。 **する** 装身具・補助具をつけた状態になる。「会社をやめてからネクタイを〜こともなくなった」「小鼻にピアスをした男」◇「手袋」「ベルト」「ギプス」など、「衣類」とはいえないものについて用いる。ただし、「靴類」については用いない。 **嵌[は]める** 体の一部に、形がぴったりと合うものを一部をぴったりと合うものの中に通して固定する。「彼の豪速球は、ミットをはめた手にもずしりとくる」「最近は、男性も結婚指輪を~ようになってきた」◇「填める」とも書く。 **掛[か]ける** 何かの一部をひっかけたり上に置いたりして、ぶら下がるようにする。「道端によだれ掛けを掛けたお地蔵さんが何体も並んでいた」「エプロンを~」「人質は、後ろ手にされて手錠を掛けられていた」◇「懸ける」とも書く。 ### ●巻く **巻[ま]く** 長い物を体の周囲にからみつける。「腰にベルトを~」 **締[し]める** 一部を、その物のまわりに巻きつけ、しばったりしてゆるまないように固定する。「帯が締められないから、着物は一人では着られない」「勝ってかぶとの緒を締めよ」 ### ●巻き付ける→5904絡める●巻く ### ●装着する **装[ソウ]着[チャク]** 器械・器具などを身体の一部に固定すること。「アクアラングを〜すれば、だれでも気軽に海中散歩が楽しめる」「ガスマスクを〜する」 **佩[ハイ]用[ヨウ]** 勲章などを身につけること。「戦争の悲惨さを思えば、勲章などもらって得意気に〜している人間の気が知れない」 **佩[は]く** 刀剣等を腰につける。「太刀をはき馬上にまたがった姿は、ひときわ雄々しく威風があった」 **着[チャッ]剣[ケン]** 銃の先に剣をつけること。「~した兵士が入り乱れて白兵戦を戦った」 ### ●下げる **下[さ]げる** 胸や腰から垂らすようにして、つける。「胸に数え切れないほどの勲章を下げた老人」「刀を~」 **帯[お]びる** 刀剣・鉄砲などを身につける。「拳銃を腰に帯びた警官が多数警戒に当たった」 **差[さ]す** 刀などを身につけるようにして、腰につける。「立派な大小を差した武士」 **帯[タイ]する** 武器・武具を身につける。「戦前は、サーベルを帯した警官がわが物顔に闊歩していた」◇「帯す」ともいう。 **佩[ハイ]刀[トウ]** 刀を腰に下げること。「~した武士」 **帯[タイ]刀[トウ]** 刀を腰につけること。▷苗字帯刀~ **帯[タイ]剣[ケン]** 剣を腰に帯びること。「~して正装した儀仗兵が、国賓を出迎えた」 ### ●着せる **着[き]せる** 衣服などを身にまとわせる。「着せてもらわなくても自分で着られる」「着せ替え人形に服を~」「歯に衣着せぬ物言いが、彼の魅力でもあり、欠点でもある」 **着[き]付[つ]け** 人に衣服、特に和服を体裁よく着させること。「美容院で〜してもらった」 ## f 副詞の類 ### ●巻く様子→5607包むf ## h 名詞の類:コト・サマ **襷[たすき]掛[が]け** 襷を掛けること。「~をして家事をする」 **袴[はかま]着[ぎ]** 幼児にはかまを着せること。また、その儀式。古くは3歳、のちには5歳または7歳で行われた。 **簀[す]巻[ま]き** ある物のまわりを簀で巻くこと。 **ぐるぐる巻[ま]き** ある物のまわりを、何かでぐるぐる巻くこと。「血を止めるために包帯で〜にする」 **捩[ねじ]り鉢[はち]巻[ま]き** 手ぬぐいをねじって頭に巻きつけること。「神輿を担ぐ若い衆が〜で気勢をあげている」「ねじり鉢巻き」といってもよい。「ねじ」をはぶいてもいう。 <1091> # 着ける5909k ## k 名詞の類:モノ ### ●締めるもの 01 **ネクタイ** 首のまわりに巻いて前で結んで飾りにする細長い布。~止め・〜ピン・ノー~ necktie 02 **タイ** 「ネクタイ」の、より洋語的な新しい言い方。~ピン・蝶~ tie 03 **蝶[チョウ]ネクタイ** 蝶結びにしてつけるネクタイ。 04 **ポータイ** 「蝶ネクタイ」の洋語的表現。◇「ボウタイ」ともいう。bow tie 05 **アスコットタイ** 結ぶとスカーフのように見える、幅広のネクタイ。略して「アスコット」ともいう。ascot tie 06 **ベルト** 洋装で、腰に巻きつけて締める、革などのひも。 07 **バンド** 「ベルト」のやや古めかしい言い方。 08 **革[かわ]帯[おび]** 革でできたベルト。「~にピストルをはさんだガンマン」◇「皮帯」とも書く。 09 **帯[おび]皮[かわ]** 「革帯」のさらに古めかしい言い方。「帯革」とも書く。 ### ●ふんどし・まわし 01 **褌[ふんどし]** 男性の陰部をおおい隠す細長い布。「~をよほど締めてかからないと、この難局は乗り切れない」 02 **下[した]帯[おび]** 「ふんどし」の古い言い方。◇女性の「腰巻き」についてもいう。 03 **締[し]め 込[こ]み** 相撲で、力士が取り組みのときに締めるふんどし。 04 **回[まわ]し** 「締め込み」の一般的な言い方。 05 **化[ケ]粧[ショウ]回[まわ]し** 相撲で、力士が土俵入りのときにつける、装飾した前垂れのあるまわし。 06 **前[まえ]回[まわ]し** まわしを締めたとき、体の前面で横にしている部分。「~に手がかかった瞬間に投げを打った」 07 **前[まえ]観[みつ]** 「前回し」。「~を取るや、土俵際まで一気に押し込んだ」 ### ●着ける下着 01 **ブラジャー** 乳房を包み込んで胸の形を整え、固定するための下着。brassiere 02 **コルセット** 締めつけることで胸下から腰にかけての体形を整えるために用いる女性用の下着。corset 03 **ガードル** ウエストから下半身にかけての体形を整えるために用いる女性用の下着。girdle 04 **ペチコート** スカートの下に着て、形を整える、すべりやすい仕立ての下着。petticoat 05 **スリップ** ひもで肩からつる形の、胸から脚まである、すべりやすい仕立ての下着。 06 **シュミーズ** 「スリップ」のやや古めかしい言い方。◇「シミーズ」ともいう。chemise 07 **キャミソール** ウエストまでの丈の、短いスリップ。camisole 08 **バタフライ** ストリッパーがつける、局部をおおう小さな布。butterfly 09 **腰[こし]巻[ま]き** 和装で女性が腰から足にかけての部分の肌に直接巻きつける布。 10 **御[お]腰[こし]** 「腰巻き」の丁寧な言い方。 11 **下[した]帯[おび]** 「腰巻き」の古い言い方。◇男性の「ふんどし」についてもいう。 12 **ジュバン** 和装の下着。肌~・長~「ジバン」ともいう。「襦袢」ともあてる。gibão 13 **長[なが]ジュバン** 着物と同じ丈の長いジュバン。「長襦袢」とも書く。 14 **赤[あか]ジュバン** (女性用のなまめかしい)赤いジュバン。「赤襦袢」とも書く。 ### ●着る下着 → 5908着るm●下着 ### ●はく下着 → 5911はくm●はく下着 ### ●帯 01 **帯[おび]** 和装で、着物を体につけるため、また装飾のために腰のあたりに巻きつけて結ぶ細長い布。 02 **男[おとこ]帯[おび]** 男性用の、幅のせまい帯。 03 **女[おんな]帯[おび]** 男帯よりも幅のひろい、女性用の帯。 04 **細[ほそ]帯[おび]** 幅のせまい帯。 05 **角[カク]帯[おび]** 男帯の一種で、帯地を二つ折りにして仕立てた、幅がせまく固い帯。 06 **腰[こし]帯[おび]** 女性が着物を着るとき、丈の調節をするために腰の下に締めるひも。◇「腰ひも」ともいう。 07 **丸[まる]帯[おび]** 幅広の帯を二つ折りにした、女性の礼装用の帯。 08 **袋[ふくろ]帯[おび]** 袋織り(袋状になる織り方)にした帯。◇「丸帯」にかわって女性の礼装用の帯として広く使われる。 09 **兵[ヘ]児[コ]帯[おび]** 男性や子供が締める、並幅の布(多く、絞り染めの模様のもの)をそのまま用いる帯。 10 **昼[チュウ]夜[ヤ]帯[おび]** 表裏に意匠をこらした布地を使って仕立てた女性の帯。◇もともと、黒繻子の表地に白の裏地を付けたことから「昼夜」と名づけられた。「鯨帯」ともいう。 11 **博[ハカ]多[タ]帯[おび]** 博多織でつくった帯。 12 **名[な]古[ご]屋[や]帯[おび]** お太鼓(帯を結んで背中にふくらませる結び方)に結ぶ部分が並幅で、その他の部分が半幅の女性の帯。 ### ●掛けるもの 01 **襷[たすき]** ①和服で仕事をしやすくするために、両肩から両わきに掛けて結ぶ細長い布。▷~掛け②駅伝などで使われる、一方の肩から斜めに掛ける輪になった細長い布。「アンカーに~を渡す」 02 **肩[かた]掛[が]け** 女性が外出時に肩に掛ける、防寒用あるいは実装用の肩掛け。 03 **角[かく]巻[ま]き** 男性の和装用コートの一種。防寒用の布の肩掛け。北国の上流社会で用いられる。 04 **ショール** 肩掛け。shawl <1092> **ストール[stole]** 長い肩掛け。 **膝[ひざ]掛[か]け** 防寒のためにひざをおおう毛布や布。「冷房がききすぎるので〜を用意した」 **袈[ケ]裟[サ]** 僧侶が身につける法衣の一つ。左肩から右わきの下に斜めに掛けて着る。▷~懸け・~袋◇赤褐色の意の梵語kāsāyaから。 ### ●巻くもの **鉢[ハチ]巻[ま]き** 額のまわりに巻きつける布切れ。もとは、かぶとや帽子が落ちないように頭の鉢(額から上の部分)に巻きつけた布切れ。 **捩[ねじ]り鉢[はち]巻[ま]き** 手ぬぐいをねじって頭に巻き、こめかみのあたりでとめたもの。「~をした若い衆」◇「ねじ鉢巻き」ともいう。 **ターバン** イスラム教徒やインド人の男性が頭に巻く長い布。 **襟[えり]巻[ま]き** 防寒のために襟のまわりに巻きつける布や毛皮、または毛糸の編み物。 **首[くび]巻[ま]き** 「襟巻き」のやや古めかしい言い方。 **マフラー[muffler]** 「襟巻き」の洋語的表現。 **ネッカチーフ[neckerchief]** 首のまわりに巻きつけたり頭にかぶったりする、薄手で正方形の布。 **スカーフ[scarf]** 首のまわりに巻いたり、頭をおおったりする、薄手の絹などでできた布。 **腹[はら]巻[ま]き** 布や毛糸で編んだ、腹が冷えるのを防ぐために腹のまわりに巻きつけるもの。◇もともとは、腹に巻いて背中で留めたよろいの一種を指した。 **岩[イワ]田[タ]帯[おび]** 妊婦が胎児の保護のために妊娠5ヵ月目の戌の日から腹に巻きつける帯。 **腹[はら]帯[おび]** ①腹に巻きつける帯。②岩田帯。 **胴[ドウ]巻[ま]き** 金を入れて腹に巻きつける腹巻き。 **脚[キャ]絆[ハン]** 歩きやすいようにすねのまわりに巻きつける布。「脚半」とも書く。 **ゲートル[guêtres]** ズボンのすその上からすねのまわりに巻きつける、西洋式の脚絆。 ### ●包帯→6703治すn ### ●髪に巻くもの→6412飾るk●頭を飾るもの ### ●記章・バッジ→2203表すn●所属を示すしるし ### ●その他 **潜[セン]水[スイ]服[フク]** 水中に潜って作業などをするときに身につける、断熱など特殊な加工を施した衣服。 **胴[ドウ]衣[イ]** 上半身に着用する袖なしの衣服。▷救命~ **経[キョウ]帷[かた]子[びら]** 仏式の葬儀で死者に着せる白い衣服。 ## m 名詞の類:モノ ### ●当てるもの **眼[ガン]帯[タイ]** 眼病の際、目を保護するために当てるもの。 **マスク[mask]** 病原菌・ほこり・花粉を吸い込んだり、吐き出したりするのを防ぐために鼻と口をおおうもの。▷ガス~・防毒~ **襁[むつき]** 赤ん坊のしりに当てて、大小便を受ける布。おしめ。 **御[お]襁[むつ]** おしめ。 **御[お]襁[む]褓[ほう]** 「おしめ」の丁寧な言い方。 ### ●はめるもの **手[て]袋[ぶくろ]** 防寒や手の保護、あるいは美装のために手にはめる袋状のもの。 **手[シュ]套[トウ]** 手袋。 **軍[グン]手[テ]** 作業の際に手にはめる太い白木綿で編んだ手袋。 **グローブ[glove]** ①ボクシングで、選手が拳にはめる、革製の手袋。②野球で、捕手・一塁手以外の選手が手にはめる革製の捕球用具。 **グラブ** 「グローブ」の、より洋語的な言い方。 **ミット[mitt]** 野球で、捕手・一塁手が手にはめる革製の捕球用具。 ### ●防具→3803守るk●防具 ### ●武具→3701戦うk●武器・兵器 ### ●前掛け **前[まえ]掛[か]け** 衣服の汚れを防ぐため、腰からひざあたりまでをおおう布。 **前[まえ]垂[だ]れ** 商人や商家の奉公人が用いる前掛け。 **エプロン[apron]** 「前かけ」の洋語的表現。肩から掛けて胸からひざ上までをおおうものも含む。 **涎[よだれ]掛[か]け** よだれで衣服が汚れるのを防ぐため、幼児の首から掛ける布。 **腹[はら]掛[け]** ①胸と腹をおおい、首にひもを掛け、わきの下のひもを背中で結んで着る職人の作業衣。②子供の寝冷えを防ぐための「①」と同型の衣類。 ### ●装具 **装[ソウ]具[グ]** 戦闘や登山のために身につける道具。 **雨[あま]具[グ]** 雨よけのために身につける衣類、あるいは使用する道具。 ### ●かぶせるもの **金[キン]冠[カン]** 虫歯を治療したあとに歯にかぶせる、金製のおおい。 **銀[ギン]冠[カン]** 虫歯を治療したあとに歯にかぶせる、銀製のおおい。 **コンドーム[condom]** 避妊や性病予防のために、男性が性交時に陰茎にかぶせるゴム製の薄い袋。 **スキン** コンドーム。 **サック[sack]** ①指や物にかぶせる袋状のもの。▷指~②「コンドーム」の古い言い方。◇「ルーデサック (オroede-zak)」から。 # S 名詞の類:ヒト **着[き]付[つけ]師[し]** 人に衣服、特に和服を体裁よく着せることを仕事としている人。 **スタイリスト[stylist]** 雑誌・テレビなどの企画の趣旨に合わせて、出演モデルやタレントなどの衣装・髪型・小道具などをととのえることを仕事としている人。 <1093> # かぶる5910a~k ## a 動詞の類 01 **被[かぶ]る** 頭あるいは顔面をおおうものを身につけたり上に掛けたりする。「日本の能楽をはじめ世界中に仮面をかぶって演ずる伝統演劇がある」「いくら起こしても、布団をかぶって起きてこない」◇「冠る」とも書く。 02 **引[ひ]っ 被[かぶ]る** (いやなことや気にくわないことがあると、すぐに)布団を引っかぶってふて寝してしまう」 03 **頂[いただ]く** 冠などを、頭の上にのせるようにしてかぶる。「都心からも雪を頂いた富士山がよく見えた」◇「戴く」とも書く。 04 **冠[カン]雪[セツ]** 山頂などに雪が、冠のように積もること。「富士山は去年より1週間早く〜した」初~ ## f 副詞の類 ### ●目深に → 7803深いf ## h 名詞の類:コト・サマ 01 **頬[ほお]被[かぶ]り** 人に顔を見られないように手ぬぐいなどをかぶって頭や顔をおおい隠していること。「どじょうすくいでお決まりの〜」◇「ほおかむり」「ほっかぶり」ともいう。 02 **姉[あね]さん 被[かぶ]り** 家事をするときの、手ぬぐいのかぶり方。広げた手ぬぐいの中央を額にあて、頭の左右から後ろに回した一方の端を挟んで止める。「たすき掛けに~で、かいがいしく働く女房」 ## k 名詞の類:モノ 01 **被[かぶ]り 物[もの]** 頭にかぶるための用途をもつもの。「目上の人の前では〜を取るのが礼儀だった」 ### ●帽子 01 **帽[ボウ]子[シ]** 暑さ寒さを防いだり、身なりをととのえたりするために、頭にかぶるようになっている、装身具。「~が風に飛ばされそうになってあわてて頭をおさえた」「大道芸人が見物人に〜を回して見物料をとる」 02 **シャッポ** (特に、つばのついた)帽子。古くは「〜をぬぐ(脱ぐ)・〜をかぶる」などと用いられたが、現在は「シャッポを脱ぐ(降参する)」という慣用句で用いる。▶フ chapeau 03 **キャップ** つばがない、あるいは前部だけにひさしがついた帽子。 04 **ナイトキャップ** 夜寝るときに、髪の毛の乱れを防ぐためにかぶる、頭全体をつつむような帽子。nightcap 05 **ハット** まわりに、ふちがある帽子。◇多く、複合語の構成要素として用いられる。hat 06 **カウボーイハット** カウボーイがかぶる、まわりが広く反り上がった帽子。◇狭義には「テンガロンハット」を指す。cowboy hat 07 **テンガロンハット** 上部が山のように盛り上がっているカウボーイハット。◇水が10ガロン(約38リットル)も入ることからといわれるが、飾りひもの意のスペイン語「ガロン(galón)」からという説もある。ten-gallon hat 08 **レインハット** 雨の日に、雨に濡れるのを防ぐためにかぶる帽子。「弱い雨のときは傘をさすより〜をかぶったほうが便利だ」◇「レーンハット」ともいう。rain hat 09 **正[セイ]帽[ボウ]** 正装の場合にかぶる帽子。 10 **略[リャク]帽[ボウ]** 略装の場合にかぶる帽子。古くは、戦闘・訓練時にかぶった略式の軍帽も指した。 11 **制[セイ]帽[ボウ]** ある集団で着用が定められている帽子。 12 **学[ガク]帽[ボウ]** 学校で着用が定められている帽子。 13 **軍[グン]帽[ボウ]** 軍隊で着用が定められている帽子。 14 **角[カク]帽[ボウ]** 上部が角形になっている学帽。かつて大学生が着用した。 15 **中[なか]折[お]れ 帽[ボウ]子[シ]** 頭頂部が中央で前後に長くぼんでいる、柔らかなフェルトでできた男性用の帽子。 16 **中[なか]折[お]れ** 「中折れ帽子」の略。 17 **ソフト** 「中折れ帽子」の洋語的表現。soft 18 **山[やま]高[だか]帽[ボウ]子[シ]** 頭頂部が丸く、上部が山のように盛り上がっている、フェルトでかたく仕上げた男性の礼装用の帽子。 19 **山[やま]高[だか]** 「山高帽子」の略。「黒い〜をかぶって白いステッキを持った紳士」◇「山高帽子」よりも一般的な言い方。 20 **鳥[とり]打[う]ち 帽[ボウ]** 短いひさしのついた、丸くて平たい男性用の帽子。 21 **ハンチング** 「鳥打ち帽」の洋語的表現。◇「ハンチングキャップ(hunting cap)」の略。 22 **ベレー帽** つばがなく、丸くて平たい、布や革でできた帽子。◇略して「ベレー」ともいう。「ベレー」はフbéret。 23 **シルクハット** つばがある、上部が円筒状で高い、男性の礼装用の帽子。silk hat 24 **ソンブレロ** つばが広く、ふちがそり上がった、フェルトや麦わらでできた帽子。スペインやメキシコで広く着用される。sombrero 25 **ボンネット** 前と左右にひさしがあり、ひもをあごの下で結ぶ女性用・子供用の帽子。bonnet 26 **麦[むぎ]わら帽[ボウ]子[シ]** 麦わらを編んでつくった夏用の帽子。 27 **麦[むぎ]わら 帽[ボウ]** 「麦藁帽子」の略で、より口語的な言い方。 28 **かんかん帽** 麦わらをかたく編んでつくった、頂の平らな、男性の夏用の帽子。◇「カンカン帽」と書かれることが多い。 29 **綿[わた]帽[ボウ]子[シ]** 真綿でつくった、四角い袋状の帽子。かつては防寒用だったが、現在では婚礼に用いる。 <1094> **角[ツノ]隠[カク]し** 結婚式で、和装の花嫁が日本髪のまわりに巻く白い飾りの布。 **烏[え]帽[ぼ]子[し]** 黒い漆で塗り固めてつくった、元服した成年男子のかぶりもの。現在は、神主や相撲の行司などが用いる。◇鳥のように黒い色をしていることから。 ### ●帽子の部分 **唾[つば]** 帽子の、頭をおおう部分から外に張り出した部分。 **帽[ボウ]子[シ]のひさし** 帽子の、頭をおおう部分から前に張り出して、光などをさえぎる部分。「~の広い帽子」「野球帽の~」◇「鐔」とも書く。 **廂[ひさし]** 帽子の、頭をおおう部分から前に張り出して、光などをさえぎる部分。「~を後ろにしてかぶっていた」◇「庇」とも書く。 ### ●冠 **冠[かんむり]** 儀式や儀礼的な場で頭にかぶる、かたい材質でできたかぶりもの。「李下に~を正さず」という。 **王[オウ]冠[カン]** 王位にあるものがかぶる冠。 **宝[ホウ]冠[カン]** 宝石で飾った冠。 **ティアラ** 宝石などで飾った、女性用の王冠形の髪飾り。 **金[キン]冠[カン]** 金でできた冠、あるいは金で飾った冠。 **月[ゲッ]桂[ケイ]冠[カン]** 古代ギリシャで競技の勝者に与えられた、月桂樹の枝葉でできた冠。 **桂[ケイ]冠[カン]** 「月桂冠」の略。~詩人 **荊[いばら]の冠[かんむり]** キリストが十字架にかけられたときにかぶせられたという、いばらの冠。 **栄[エイ]冠[カン]** 勝者に与えられる栄誉の冠。「~をいただいた勝利者」 ### ●その他のかぶりもの **笠[かさ]** 頭の上にのせて、頭・顔をおおうようにかぶる、雨・雪・風、日光などをさえぎるための、伝統的なかぶりもの。「~をかぶったお地蔵さん」 **編[あ]み笠[がさ]** すげ・いぐさ・わらなどで編んでつくった笠。 **天[テン]蓋[ガイ]** 虚無僧がかぶる、顔をすっぽりとおおうような、深編み笠。 **菅[すげ]笠[がさ]** すげで編んでつくった笠。「〜で田植えをする乙女」 **三[さん]度[ど]笠[がさ]** 顔が隠れるよう深くつくったすげ笠。旅人が道中で着用した。「~に縞の合羽といういで立ちの渡世人」◇三度飛脚がかぶったことに由来する。 **花[はな]笠[がさ]** 踊りや祭りで用いる、花や造花で飾りたてた笠。 **陣[ジン]笠[がさ]** 足軽や雑兵がかぶとの代わりにかぶった、漆塗りの革や鉄でできた。 **蓑[みの]と笠[かさ]** 蓑と笠。「雨になりそうなので〜つけて出かけた」 **面[めん]** 顔につける、顔をかたどったかぶりもの。「鬼の~をつけた者が家々を訪問して子供をおどかす習俗」 **御[お]面[めん]** 面。特にいろいろなキャラクターの顔をかたどった子供のおもちゃについて言う。「ウルトラマンの〜を買ってくれとせがむ子供」 **仮[カ]面[メン]** 演劇や仮装の際に用いる顔をかたどったもの。「突然、~をつけた怪人が現れた」▷~舞踏会 **覆[フク]面[メン]** 顔をおおったり、顔を隠したりするためのもの。「~作家」「~パトカー」のように、本名や正体を隠す意でも用いる。 **マスク[mask]** 顔を隠すための、仮面や覆面。「ハンカチで〜をした男が銀行から金を強奪して逃走中」 **能[ノウ]面[メン]** 能楽に用いる面。「〜のように無表情で、何を考えているのかわからない」 **鬼[おに]** 面[づら] 能面。「~を打つ」 **鬼[キ]面[メン]** 鬼の顔をかたどった面。◇うわべの威勢で人を驚かすことを「鬼面人を驚かす」という。 **ひょっとこ** 片目が小さく口のとがったこっけいな男の面。 **阿[お]亀[かめ]** 垂れ目で下ぶくれの顔の、愛敬のある女の面。 **阿[お]多[た]福[ふく]** 阿亀。▷~か。▷風邪・~豆◇「阿多福」とも書く。 ### ●頭巾 **頭[ズ]巾[キン]** 頭をすっぽりとおおう、袋状のかぶりもの。暑さ寒さを防ぐため、あるいは人目を避けるために着用する。▷防寒~・焙烙~ **防[ボウ]空[クウ]頭[ズ]巾[キン]** 戦時中、空襲などのときに、落下物などから頭を守るためにかぶった、綿が入っている頭巾。 **フード[hood]** コートやヤッケなどに付属する、頭をゆったりとおおうかぶりもの。 **獅[し]子[し]頭[がしら]** 獅子舞でかぶる、木製の獅子の頭。 **ベール[veil]** 女性が、装飾や顔を隠すため、日よけのために頭からかぶったり、帽子の縁に垂らしたりして顔をおおう薄い布や網。 ### ●かぶる防具→3803守るk●防具 ### ●かつら△6412飾るk●かつら ### ●冠雪→7806高まるk # 5911 はく ## a 動詞の類 **はく** ①足先に足を地面(床)から隔てるものをつける。「靴を~」「下駄を~」「履く」と書く。②下半身に衣類をつける。「ズボンを~」「袴をはこうとして、一方に両方の足を突っ込んだ」◇「穿く」と書く。また、「履く」と書くこともある。 **突[つ]っ掛[か]ける** 足の先だけを入れて、かかとをあげたまま無造作にはく。「いつもラフな格好で、どこへ行くにもサンダルをつっかけていく」 **はき替[か]える** 今はいているものをぬいで、別の(新しい)ものをはく。「ズボンにはき替えて畑仕事をする」「上履きに~」◇履物の場合は「履き替える」、衣類の場合は「穿き替える」と書く。 ### ●はき慣れる→9210慣れるa●何かをすることに慣れる ### ●履き潰す→6906つぶす●だめにする <1095> ## d 形容動詞の類 **土[ど]足[そく]のまま** 家の中などの、本来は履物を脱ぐべきところで、履物をはいたままである様子。「何者かが玄関から~上がり込んで物色した形跡がある」 ### ●はだし・素足→6013脱ぐd●靴を履いていない様子 ## h 名詞の類:コト・サマ **はき替[か]え** はくものを替えること。「上履きと下履きの〜はこの場所でお願いします」「ストッキングの〜をしたいのですが試着室を借りてもいいですか」◇履物の場合は「履き替え」、衣類の場合は「穿き替え」と書く。 **直[じか]ばき** 下着などをつけずにズボンなどをはいたり、靴を素足に直接はいたりすること。「学生時代は下駄の〜で過ごしていた」◇履物の場合は「直履き」、衣類の場合は「直穿き」と書く。 **下[ゲ]駄[タ]履[ば]き** 下駄をはいていること。▷~住宅(1階が商店や事務所で、2階以上が住宅になった建物) ## k 名詞の類:モノ ### ●履物 **履[はき]物[もの]** 歩いたり走ったりするときに足、特に足の裏を保護するため、足にはくもの。 **上[うわ]履[ば]き** 建物の中だけではく履物。▷下履き **下[した]履[ば]き** 屋外ではく履物。▷上履き **室[シツ]内[ナイ]履[ば]き** 部屋の中ではく履物。 **下[ゲ]足[ソク]** 家の床の上に上がるときに脱いだ履物。▷~入れ・~番 **オーバーシューズ[overshoes]** 雨に濡れないように靴の上にはく靴。 **履[はき]替[が]え** はき替えるための履物。「~を用意していったので突然の豪雨にも困らなかった」 ### ●靴 **靴[くつ]** 革・布・ゴム・ビニール、あるいは木などでできた、足全体をおおう形の履物。▷~ずれ・~磨き・~底◇「沓」とも書く。 **短[タン]靴[カ]** くるぶしあたりまでの、浅い靴。 **シューズ[shoes]** 「短靴」の洋語的表現。 **長[なが]靴[ぐつ]** 足先からひざの下あたりまでおおう、筒の部分がある深い靴。 **長[チョウ]靴[カ]** 軍隊用語で、革のながぐつ。 **半[ハン]長[ナガ]靴[ぐつ]** すねの中くらいまでの長さのながぐつ。 **編[あ]み上[あ]げ靴[ぐつ]** 靴ひもを編み上げるように締めてはく、足が深く入る靴。 **編[ヘン]上[ジョウ]靴[カ]** 昔の軍隊用語で、編み上げ靴。 **ブーツ[boots]** 防寒用・防水用・ファッション用の、くるぶしより上からひざの下あたりまでをおおう靴。▷ショート~・ロング~ **デザートブーツ[desert boots]** 砂漠などを歩くのに適した、底がゴム製の、くるぶしまでおおう靴。◇「デザート」は砂漠の意。 **ハイヒール** 女性用のかかとの高い靴。◇「ハイヒールドシューズ (high-heeled shoes)」から。 **ローヒール** 女性用のかかとの低い靴。◇「ローヒールドシューズ (low-heeled shoes)」から。 **パンプス[pumps]** ひもやとめ金がつかず、甲の部分が広く浅くあいた婦人用の靴。もと舞踏用だったが、現在は広く外出用として用いられる。 **スリッポン[slip-on]** ひものない、履いたり脱いだりするのが簡単な靴。◇「スリップオン」ともいう。 **ローファー** 甲の部分にベルト状の飾りがついた、ひものないひもなしのカジュアルな革靴。スリッポン。◇もと商標名。甲の部分にコインをはさんだことから、「コインローファー(coin loafer)」「ペニーローファー(penny loafer)」ともいう。 **モカシン[moccasin]** 一枚の革で甲以外の全体を包み、甲の部分をかぶせて革紐でつなげ、靴底を取り付けた靴。◇もともとは、北米の先住民が用いた、柔らかい革でつくったかかとのない靴をいった。 **デッキシューズ[deck shoes]** 靴底に滑り止めが付いた、布製の軽い靴。もともとは、ヨットなどのデッキではくためのもの。 ### ●材質別の靴 **革[かわ]靴[ぐつ]** 革製の靴。 **ゴム靴[ぐつ]** ゴム製の靴。◇「ゴム」はオgom。 **ゴム長[なが]** ゴムでできた長靴。 **藁[わら]靴[ぐつ]** 雪の深い地方で用いる、わらを編んでつくった長靴。 **木[き]靴[ぐつ]** 木製の靴。◇「木履」とも書く。 **サボ[sabot]** 木をくりぬいてつくった靴。かつてヨーロッパの農民がはいた。 ### ●運動のための靴 **運[ウン]動[ドウ]靴[ぐつ]** 運動をするのに適した軽い靴。 **ズック[doek]** 運動用の、ゴム底で、綿布などでつくった靴。「夏は汗とほこりで〜がすぐ真っ黒になる」オ **スニーカー[sneaker]** 綿布などでできた運動靴。 **ジョギングシューズ[jogging shoes]** ジョギングするのに適した、靴底に衝撃を緩和するための工夫が施されている靴。 **ウォーキングシューズ[walking shoes]** 歩きやすく丈夫で、長時間歩いても疲れないという工夫が施されている靴。 **バッシュ** 俗球技のバスケットボールで用いる、靴底に衝撃を緩和したり滑りにくくしたりするための工夫が施されている靴。 <1096> ◇「バスケットボールシューズ (basketball shoes)」の略。 **スパイク** 靴の裏に滑り止めの金具や硬質のゴムの突起などをつけた、野球・陸上競技・サッカーなどで用いる靴。「〜で向こうずねを思い切り蹴られてけがをした」◇「スパイクシューズ(spiked shoes)」の略。 **トゥシューズ[toeshoes]** バレエを踊るときにはく、先の部分を固くした、バレエのための靴。◇「トゥ」は「トー」「トウ」ともいう。 ### ●雨・雪のときの靴 **雨[あま]靴[ぐつ]** 雨のときにはく、ゴムなどでつくられた靴。「雨水をはじく〜」 **雪[ゆき]沓[ぐつ]** 雪道を歩くときにはく、藁でつくられた靴。 **レインシューズ[rain shoes]** 「雨靴」の洋語的表現。「カラフルで、しゃれたデザインの~」◇「レーンシューズ」ともいう。和製洋語。レイン(rain) +シューズ(shoes) **スノーシューズ[snowshoes]** 雪の上を歩くためにつくられた、わくなどに網を張ったもの。 ### ●その他の特定の用途の靴 **橇[かんじき]** 足が雪にもぐらないように履物の下につける、木の枝などを輪の形にしたもの。◇「樏」とも書く。 **上[ジョウ]靴[カ]** 上履きにする靴。 **軍[グン]靴[カ]** 兵士がはく靴。「美しい古都も、〜に蹂躙されて見る影もない」 **蹄[テイ]鉄[テツ]** 馬のひづめを保護するために、くぎでひづめに打ち付ける、U字形の、薄い金属製のもの。「~を打つ」 ### ●登山靴→6203上がるk●登山用具 ### ●下駄の類 **下[ゲ]駄[タ]** 木片の台に鼻緒と歯のある履物。 **刳[く]り下[ゲ]駄[タ]** 一つの材から台と歯をくりぬいてつくった下駄。 **高[たか]下[ゲ]駄[タ]** 歯の高い下駄。 **足[あし]駄[だ]** 「高下駄」の古風な言い方。 **木[ボク]履[リ]** 台の下に歯のない、舟形の木製の履物。今では、舞子あるいは子供が用いる。◇「ぼくり」の転じたもの。「ぽっくり」ともいう。 ### ●草履・サンダルの類 **草[ゾウ]履[リ]** 鼻緒があって歯のない履物。本来は、わらや藺などで編んでつくった。▷藁~・冷や飯~(わらで編んだだけの粗末な草履)・ゴム〜 **雪[セッ]駄[タ]** 竹の皮で表を編み、裏に皮を張ってつくった草履。◇「雪踏」とも書く。 **草[わら]鞋[じ]** わらのひもを足に結わえつけてはく、わらを編んでつくった履物。旅に出るときに用いた。 **突[つ]っ掛[か]け** つま先につっかけてはく簡便な履物。 **サンダル[sandal]** 足を全部おおわず、甲の部分を幅の広いバンドなどで押さえるだけの靴。広く、「突っ掛け」の意味でも用いる。「~をつっかけてタバコを買いにいった」▷ビーチ~ **スリッパ[slippers]** 室内用の洋風のつっかけ。 ### ●作業用の履物 **作[サ]業[ギョウ]靴[ぐつ]** 作業をするときにはく、(その作業にあうように、機能的につくられた)靴。 **ワークブーツ[work boots]** 工事現場などで使う、丈夫な作業用のブーツ。 **安[アン]全[ゼン]靴[ぐつ]** 落下物から足を守るために、つま先に金属などを入れた作業靴。 **セーフティーシューズ[safety shoes]** 「安全靴」の洋語的表現。 **地[ジ]下[カ]足[た]袋[び]** 作業用に屋外ではくゴム底の足袋。◇「直足袋」とも書く。「地下」はあて字。 ### ●履物の部分 **甲[コウ]** 靴の、足の表側の、足首から足の指の間の部分。「~高の靴をさがす」 **踵[かかと]** 靴の、足のかかとの下にあたる部分。「~の低い靴を選ぶ」「~が減ってきたので、靴屋で取り替えてもらう」 **ヒール[heel]** 靴のかかと。特に、女性用の靴の(細い)かかと。「あんた拍子に〜が折れてしまった」▷ハイ~ **鼻[はな]緒[お]** 下駄や草履の、足の指で挟む部分。「手ぬぐいで〜をいたわる」 **歯[は]** 下駄の台の下に、支えとしてつけてある2枚の板。「歩き方が悪いのか〜の外側ばかりが減ってしまう」「下駄の〜を入れる」「~と〜の間に雪が挟まって歩きにくい」 ## m 名詞の類:モノ ### ●はく衣類 **袴[はかま]** 和装で、着物の上から下半身に着用する、ひだつきのたっぷりした衣服。 **長[なが]袴[ばかま]** 丈が長くて、裾が地面に余るほど引きずるようになっているはかま。◇近世の礼服。 **もんぺ** おもに農山村で、女性が着物の上から下半身に着用する、防寒を兼ねた作業用の衣服。 **カルサン[calção]** 雪国で用いられる作業用・防寒用のもんぺ。◇「軽衫」ともあてる。ポ **タイツ[tights]** 下半身に密着させて着用する運動用・防寒用の衣服。(腰からつま先にまでをおおう) **スパッツ[spats]** 下半身に密着させて着用する衣服。◇丈は、膝上くらいまでのものから足首までのものまで様々。 **ブルーマー[bloomers]** 女生徒・女子学生が運動時にはく丈の短い衣服。◇「ブルマ」ともいう。 ### ●スカート **スカート[skirt]** 女性が下半身に着用する筒型の衣服。 **ロングスカート[long skirt]** その時代の標準の丈よりも長いスカート。「今年はくるぶしぐらいの丈の〜がはやるらしい」 **ショートスカート** その時代の標準の丈よりも短いスカート。 <1097> [short skirt] **ミニスカート[miniskirt]** ひざが十分に出るほど丈の短いスカート。「真冬に〜はいかにも寒そうだ」 **ミニ** 「ミニスカート」の略。 **タイトスカート[tight skirt]** 体にぴったりと密着する、細いスカート。 **フレアスカート[flared skirt]** すそが波打つように広がったスカート。 **キュロットスカート** 半ズボンのような形をしたスカート。「野外の活動的な行事には活動的な〜が便利だ」◇和製洋語。キュロット(フculotte)+スカート(skirt) **ジャンパースカート** 肩ひもや袖が続きになって、上着とスカートとが一緒になったもの。◇和製洋語。ジャンパー(jumper)+スカート(skirt) **スコート[skirt]** 女子学生が運動のときにはく、丈の短いひだのあるスカートでキュロットのように二またに分かれているもの。また、テニスをするときにはく、短いスカート。◇もと、商標名。 ### ●ズボン **ズボン[jupon]** 下半身に着用する、また下が2つに分かれた衣服。「〜をはく」「パンツ」という言い方にくらべて、やや古めかしい感じをもちつつある。 **半[ハン]ズボン** ひざ上までの丈の短いズボン。「〜をはく小学生が少なくなった」 **短[タン]パン** 運動用の丈の短いズボン。◇「パンツ(pants)」の略。 **ショートパンツ[short pants]** 丈の短いズボン。 **ショーツ[shorts]** 「ショートパンツ」の古風な言い方。 **バミューダパンツ** ひざ丈よりやや短い、細い形のズボン。◇和製洋語。バミューダ(Bermuda) +パンツ (pants)。北大西洋西部にある保養地バミューダ諸島で用いられたことから。略して「バミューダ」ともいう。英語では「バーミューダショーツ (Bermuda shorts)」という。 **長[なが]ズボン** 半ズボンに対して、くるぶしまである、普通の長さのズボン。「寒くなってきたので、子供に〜をはかせる」 **喇[ラッ]叭[パ]ズボン** すそがラッパの先のように広がっているズボン。「長髪に〜、チューリップハット姿の若者が1970年代には大勢いた」◇「ラッパ」の語源は未詳で、オランダ語からきたとする説、中国語からきたとする説などがある。 **替[か]えズボン** スーツの対のズボンではなくて、上着とそろいになっていない(別の)ズボン。◇制服やスーツなどで、予備にそろえておくズボンについてもいう。 **スラックス[slacks]** 「ズボン」の衣料品売り場での言い方。「この〜は形がくずれません」▷メンズ~・レディース~◇やや古めかしい言い方になりつつある。 **パンツ[pants]** 「ズボン」の新しい言い方。「上は赤とブルーのシャツ、下は真っ白な〜で登場した」◇主としてカジュアルなものについていう。下着の意の「パンツ」とまぎらわしいため、アクセントで区別する場合がある(「下着」の意では「パ」が高い頭高型であるが、「ズボン」の意では平板型)。 **ジーパン** デニムでつくった作業用などのラフで丈夫なズボン。◇和製洋語。「ジーンズ(jeans)+パンツ (pants)」から。 **ジーンズ[jeans]** ジーパンなど、デニムでつくった衣服。「~の上下」「洗いざらしの~」▷中古~ **パンタロン[pantalon]** おもに女性用の、すそが広がったズボン。 ### ●トレパンなど→5908着るk●運動するときに着るもの ### ●はく下着 **下[した]穿[ば]き** 下半身にじかにつける衣服。 **パンツ[pants]** 男性用や子供用の短い下ばき。 **股[もも]引[ひ]き** 男性のズボン型の衣服。下着用と作業用がある。 **猿[さる]股[また]** ももまでの短いもも引き。 **パッチ[paji]** 足首までの長いもも引き。朝 **ズボン下[した]** 男性用のズボンの下ばき。 **すててこ** ひざ下までの長さのズボン下。 **ブリーフ[briefs]** 男性用また下の短いパンツ。 **トランクス[trunks]** ボクサーや陸上選手のはく、ゆったりとした短パン。また、それと同じ形の男性用の下着。 **パンティー** 女性用のごく短い下ばき。 **ショーツ[shorts]** 女性用の短い下ばき。 **ズロース** 女性用の下ばき。ショーツより長い。 ### ●着る下着→5908着るm●下着 ### ●着ける下着→5909着けるk●着ける下着 ### ●たび・靴下 **足[た]袋[び]** 指先が親指と他の4本指とに分かれ、くるぶしまでの長さの布製の履物。防寒用あるいは礼装用。◇「単皮」とも書く。 **靴[くつ]下[した]** 靴をはくとき、その内側にはく衣類。 **ソックス[socks]** くるぶしの上くらいまでの短い靴下。 **長[なが]靴[くつ]下[した]** ひざ下までおおう長い靴下。◇古風な言い方。 **ハイソックス** 「長靴下」の洋語的表現。◇和製洋語。ハイ(high)+ソックス(socks) **ストッキング[stockings]** 長い靴下。薄手でももまである女性用、厚手でひざまでのスポーツ用などがある。 **パンティーストッキング[panty stockings]** 腰から足先までつながっている女性用、厚手のストッキング。 **パンスト** 「パンティーストッキング」の略。 <1098> # 5912 装う ## a 動詞の類 01 **装[よそお]う** 見た目がよいように、衣装をととのえる。「さりげなく〜ことができるようになれば、おしゃれも一人前だ」 02 **着[き]こなす** あたかも自分のためにあつらえたように見えるように、衣服を体裁よく着る。「おしゃれを自認しているだけあって、原色系の服もうまく着こなしている」 03 **着[き]飾[かざ]る** 人目を引くように華やかに装う。「大発会は、着飾った女子社員でいっそう華やぐ」 04 **盛[セイ]装[ソウ]** 晴れの場所・儀式のために、着飾ること。「有名タレントの結婚披露宴は、〜した男女で壮観だった」 05 **正[セイ]装[ソウ]** 改まった場所にふさわしいような衣服で装うこと。「〜しないと、このパーティーには参加できない」 06 **礼[レイ]装[ソウ]** 儀式・礼式にかなった衣装で装うこと。「結婚式に〜したが、慣れない衣装で緊張した」 07 **軽[ケイ]装[ソウ]** 身軽な服装をすること。「山の怖さを知らずに〜してやってくる人が多い」 08 **ドレスアップ** 正装すること。「〜して見違えたよ」「結婚式のために~する」→ドレスダウン dress up 09 **ドレスダウン** 正装を着崩したり、気軽な、くだけた装いをしたりすること。「結婚式の二次会には〜して出席した」ドレスアップ ◇和製洋語。ドレス(dress)+ダウン(down) ### ●ある格好に装う 01 **扮[フン]装[ソウ]** ある役割の人物などの服装・化粧で装うこと。「〜して舞台に立つと、自分が別の人間になったような気がしてくる」 02 **扮[フン]する** 役になりきって、その服装・化粧などで扮装する。「若手の人気俳優が源義経に〜とあって、前売りは上々だ」◇「源義経に扮しまするはAでございます」と「Aが扮しまするは源義経にございます」の両様の言い方がある。 03 **男[ダン]装[ソウ]** 女性が男性の服装をすること。「〜しの麗人には熱狂的なファンが多い」 04 **女[ジョ]装[ソウ]** 男性が女性の服装をすること。「窃盗常習者は、〜して女子寮に潜り込んでは、窃盗を繰り返していた」 05 **洋[ヨウ]装[ソウ]** 西洋風の装いをすること。「これは、先々代の当主が〜して写されている珍しい写真です」 06 **武[ブ]装[ソウ]** 戦闘のための装備をすること。「〜した警官が厳重な警戒にあたった」 07 **軍[グン]装[ソウ]** 軍人・兵士がそれにふさわしい服装をすることについてもいう。「きらびやかに〜した儀仗兵が、賓客の到着を出迎えた」 ### ●仮装する 01 **仮[カ]装[ソウ]** ①遊びで、劇中人物等の扮装をすること。「人気アニメのキャラクターに〜した」▷~行列・~舞踏会②人の目を欺くために、偽りの姿を装うこと。「宗教法人を〜して、その実、営利事業に狂奔していた」 02 **変[ヘン]装[ソウ]** 人の目を欺くために、他人の風貌や服装になりすますこと。「完璧に〜したつもりでも、人の目をごまかすのは難しい」 03 **身[み]を 窶[やつ]す** 服装をわざと粗末にして、見すぼらしい姿をする。「義経主従は山伏姿に身をやつして安宅の関を越えようとした」 ### ●化粧する 01 **化[ケ]粧[ショウ]** ①(とりわけ女性が)紅やおしろいを塗って顔を美しく見せようとすること。「夏は~しても、汗ですぐ崩れてしまう」 ▷~道具・~直し・~箱②物の外観を飾ってきれいに見せること。「くすんだ壁を塗り直して、校舎を少し~した」◆「仮粧」とも書く。 02 **御[お]化[ケ]粧[ショウ]** 「化粧」のていねいな言い方。「毎朝~するのに20分かけている」 03 **厚[あつ]化[ゲ]粧[ショウ]** 紅やおしろいなどを濃く塗って、派手な化粧をすること。「~して作った顔よりも、素顔のほうが美しいのに」 04 **塗[ぬ]り 立[た]てる** おしろいや紅を塗って、化粧をすること。「顔を真っ白に塗り立てた芸者」「おしろいを〜」 05 **薄[うす]化[ゲ]粧[ショウ]** 目立たないようにあっさりと化粧をすること。「いつ見ても、〜して小ぎれいにしている」 06 **メーキャップ** 自分の顔・容姿あるいは他人のものに、おしろいや、その他のものを塗って、美しく見せようとすること。「俳優は、〜している間に、だんだんと役になりきっていく」「化粧品売り場で〜してもらう」「メークアップ」ともいう。makeup 07 **メーク** 「メークアップ」の略。「ナチュラルな感じに~する」 ### ●めかす 01 **粧[めか]す** 身なりを飾る。「デートの日は、いやにめかしているからすぐわかる」 02 **御[お]粧[めか]し** 「めかす」のていねいな言い方。「今夜はパーティーがあるので、〜しましょうね」 03 **粧[めか]し 込[こ]む** 十分に化粧して、美しく装う。「必ず〜で、あの店に現れる」「めかし込んでいるから、見違えてしまった」 04 **若[わか]作[づく]り** 若くない年齢の人が、年齢より若く見せようと装うこと。「派手な色のワンピースを着て~する」 05 **洒[しゃ]落[れ]る** 気のきいた身なりをする。「あの人の着こなしは、いつ見てもしゃれている」◇「洒落」はあて字。 06 **御[お]洒[しゃ]落[れ]** 人前に出るために、しゃれた身なりをすること。「おしゃれな~客」「金曜日は、退社後にデートがあるせいだろう、ふだんより〜してくる人が多い」 07 **洒[しゃ]落[れ]込[こ]む** しゃれた身なりをする。「初めてのデートなので、息子は〜んで出かけた」 ### ●特定の部位に化粧品を付ける 01 **マニキュア** 手の爪に色を塗って、光沢を出したり、爪を美しく見せたりすること。「真っ青な色に~した指」manicure 02 **ペディキュア** 足の爪に色を塗って、光沢を出し美しく見せること。pedicure <1099> 「彼女は真っ赤に〜した足にサンダルをはいていた」 ### ●自然が化粧したようになる **雪[ゆき]化[ゲ]粧[ショウ]** 山野が雪で覆われて、化粧をしたように白く美しくなること。「うっすらと〜した山々」 **冬[ふゆ]化[ゲ]粧[ショウ]** 冬の景色が、化粧をしたように白く、冬らしい美しさになること。「~しはじめた北の街」「秋の枯野から~へ移り変わる山々」 ## d 形容動詞の類 **洒[しゃれ]落[た]** 気のきいた服装や化粧をしている様子。「今日はあいつもずいぶん〜格好をしている」 **お洒落[しゃれ]** 「洒落た」のていねいな言い方。「あなたはいつも~ですね」 **若[わか]作[づく]り** 実際の年齢よりも若く見えるように装っている様子。「母が〜なので、時々姉妹に間違われる」「私も、年がいもなく〜な格好もしてみたい」 ### ●ダンディーな→3008男らしいd ### ●特別な姿に装う様子 **白[ビャク]衣[エ]** 白い衣類、特に病院などで白い制服をつけている様子。「看護婦を~の天使と呼ぶことがある」 **白[びゃく]衣[え]の** 「びゃくえ」の、ややくだけた言い方。「~天使」「~の訪問者は夜ふけに姿を見せる」「~の天使」 **白[しろ]衣[い]の** 人気のないその屋敷には毎夜、~の女があらわれるという噂だった。 **黒[コク]衣[エ]の** (僧侶などが)黒い衣類を身につけている様子。「~の裁判官」 ### ●黒尽くめ→8307黒いd ## h 名詞の類:コト・サマ **装[よそお]い** (美しく)装うこと。「~を凝らした男女が舞踏会に集った」 **美[ビ]装[ソウ]** 美しく装うこと。「~を凝らした貴人の壁画」 **着[き]こなし** 着こなすやり方。「あの人の背広の〜はとてもしゃれている」 **身[み]形[なり]** 身なりをととのえ、人に不快な感じを与えないようにすること。「あの人は〜には人一倍気をつかっている」「~のいい人」 **洒[しゃれ]落[っ]気[き]** おしゃれをしようという気持ち。「うちの娘は年頃だというのに〜のかけらもない」◇「洒落」はあて字。 **化[ケ]粧[ショウ]** 化粧すること(によって顔に塗られたもの)。また、そのもの。「どぎつい〜の女」「~のいいにおいが部屋に残っていた」 **死[し]に化[ゲ]粧[ショウ]** 死んだ人にする、化粧。「~をほどこす」 **御[お]歯[は]黒[ぐろ]** 「鉄漿」とも書く。江戸時代に、結婚した女性がした風習。 **鉄[かね]漿[つけ]** 「御歯黒」のかたい言い方。 ### ●美容 **美[ビ]粧[ショウ]** 美しく化粧し、身なりを飾ること。「~を凝らした女性」 **美[ビ]容[ヨウ]** 女性の髪や顔、肌などを手入れして、容姿を美しくととのえること。▷~体操・~整形・~師 **エステティック[esthétique]** 痩身・美顔などの全身美容。~サロン「エステティーク」ともいう。 **エステ** 「エステティック」の略。〜サロン・〜商品 ### ●理容→7000切るi●髪を切ること ### ●姿・身なり **姿[すがた]** 人や物の外観や様子。「最近~を見ないと思ったら、病気で入院していた」「今こそ大学教育のあるべき〜を論じなければならない」▷寝~・後ろ~・絵~・夏~ **装[よそお]い** ある状況・場面にふさわしいようにととのえられた人の身なり。「春の装い」「装いも新たに、いよいよ明日オープンします」「公園の木々はすっかり春の〜だ」 **格[カッ]好[コウ]** 人に見られて恥ずかしくない姿、形。「しゃれた~」「先生に助けてもらって、なんとか論文の~をつけた」◇「恰好」とも書く。 **スタイル[style]** 衣装を着たときの体の格好や、行動のしかたなどの、その人独特のやり方。「あの人は〜がいいから何を着てもよく似合う」「あの男はいつも〜ばかり気にしている」 **身[み]形[なり]** 身なり。「いい年をして、派手な〜をしている」「〜がみすぼらしいといって、卑屈になることはない」 **形[なり]** 「身なり」のかたい言い方。「旅の〜を解く」「熊」とも書く。 **拵[こしら]え** 人前に出るときの、服装や身なり。化粧や扮装についてもいう。「時代劇の〜のまま、会見場に駆けつけた」 **出[い]で立[だ]ち** 外出時の身なり。「その〜では目立ちすぎる」 **服[フク]装[ソウ]** 衣服や装身具でととのえた装い。「鏡の前で〜をチェックする」「地味な〜」 ### ●いろいろな姿・身なり **晴[は]れ姿[すがた]** 晴れ着で着飾った姿。「~の花子は見違えるほどだった」 **着[き]物[もの]姿[すがた]** 和服を着た姿。「あの人は〜がよく似合う」 **和[ワ]装[ソウ]** 日本風の服装。「~の老婦人」▷~小物▷洋装 **洋[ヨウ]装[ソウ]** 西洋風の服装。「いつも和服ですが、〜もお似合いですね」▷和装 **旅[たび]姿[すがた]** 旅行のための服装。「声をかけると、~の若い侍が立っていた」 **旅[リョ]装[ソウ]** 旅行のための身なり。「山奥の温泉宿で〜を解いた」 **旅[たび]支[じ]度[たく]** 旅装。「~の2人連れ」 ### ●正装・略装 **正[セイ]装[ソウ]** 正式な服装。「紋付き、羽織、袴の〜で式にのぞむ」▷略装 **盛[セイ]装[ソウ]** 華やかに着飾った服装。「謝恩会に~で出かける」 **礼[レイ]装[ソウ]** 儀式に出るときの礼式にかなった正式な服装。「祝賀パーティーへ〜で出席する」 **束[ソク]帯[タイ]** 平安朝における男子の正装。「当時、公事の際には〜で出仕した」 **衣[イ]冠[カン]** 平安中期以降、貴族の男性が宮中で身につけた、束帯に次ぐ礼装。~束帯 <1100> # 装う5912h~k 34 **略[リャク]礼[レイ]装[ソウ]** 礼装に比べてやや略式の儀式用の服装。 35 **略[リャク]装[ソウ]** 略式の服装。「旅先なので〜で失礼する」 36 **軽[ケイ]装[ソウ]** 身軽な服装。「夏山登山といっても〜で出かけるのは危険だ」 ## k 名詞の類:モノ ### ●衣装 01 **衣[イ]装[ショウ]** 外出や儀式・儀礼、あるいは演劇・映画などの特別なときに、装うために着る衣服。「高価な〜を身につけた人」「そのスターの記念館には、映画で着た〜が何百着と展示してある」◇「衣裳」とも書く。 02 **貸[かし]衣[イ]装[ショウ]** 料金を取って貸し出す衣装。「貸衣裳」とも書く。 03 **装[ショウ]束[ゾク]** 特別の機会に身につける衣装。死に装束・花嫁~ 04 **コスチューム** 「装束」の洋語的表現。「ふだんの彼女からは考えられないような派手な〜をつけて登場した」costume 05 **縫[ぬ]い 包[ぐる]み** 動物などの形に縫い合わせ、中に人が入って演じられるようにした、歌舞伎などで用いる衣装。「熊の~を着て舞台に立った」 06 **着[き]包[ぐ]み** 動物やキャラクターなどの形に似せてつくり、中に人が入って演じられるようにしたもの。「ゴジラの〜」 07 **黒[くろ]装[ショウ]束[ゾク]** 黒ずくめの装束。「~の盗賊」 08 **白[しろ]装[ショウ]束[ゾク]** 神事・凶事のときの、白ずくめの装束。「~に身をつつみ修行する」「死を覚悟の~」 ### ●装いのためにつけるもの 01 **付[つ]け 睫[まつ]毛[げ]** 付け外しができる作り物のまつげ。 02 **付[つ]け 髭[ひげ]** 付け外しができる作り物のひげ。 ### ●化粧品 01 **化[ケ]粧[ショウ]品[ヒン]** 化粧に用いる紅・おしろいや化粧水・香水などの総称。 02 **コスメティック** 「化粧品」の洋語的表現。▷~通販・~ケース◇「コスメチック」ともいい、略して「コスメ」ともいう。cosmetic 03 **香[コウ]水[スイ]** 体臭を消すために肌や衣服につける、香料をアルコールに溶かしてつくった化粧品。 04 **オーデコロン** あまり香りの強くない、香水の一種。男性も使う。フeau de Cologne 05 **オードトワレ** オーデコロンよりも香りが強く、持続時間も長い。「オーデトワレット」ともいう。フeau de toilette ### ●顔に塗る化粧品 01 **紅[べに]** 化粧のためにほおや唇につける、紅花から作った赤い染料。「初めて〜を差した乙女」 02 **頬[ほお]紅[べに]** ほおにつける紅。 03 **口[くち]紅[べに]** 唇に塗って唇の色をよくする化粧品。「上品な〜をつけた老婦人」「やたらと~を塗りたくったおばさん」 04 **ルージュ** 「口紅」の洋語的表現。「赤い〜の唇」rouge 05 **白[お]粉[しろい]** 化粧のために顔につけたり塗ったりする白い粉。粉~・水~ 06 **練[ね]り 白[お]粉[しろい]** 泥状に練ったおしろい。 07 **ドーラン** 俳優が化粧のために用いる油性の練りおしろい。◇ドイツのドーラン社が創製したことから。ドDohran 08 **眉[まゆ]墨[ずみ]** 眉の形をととのえ、眉毛の色を濃く見せるための化粧品。 09 **マスカラ** まつげを反りあがらせたり、まつげの色を濃く見せるために、まつげに塗る化粧品。mascara 10 **アイシャドー** 目を大きく見せたりするために、まぶたに塗る化粧品。shadow 11 **アイライナー** 目を大きく見せたり、はっきり見せたりするために、まぶたやまつげのふちを描くための化粧品。eyeliner 12 **脂[シ]粉[フン]** 紅とおしろい。「~を塗りたくったご婦人方の〜で、会場は息苦しいほどむせかえっていた」◇「化粧」をする意で用いることが多い。 ### ●顔以外の部分に塗る化粧品 01 **御[お]歯[は]黒[ぐろ]** 明治以前、既婚の女性などがした、歯を黒く染めつけるために塗る濃い茶色の液体。◇「鉄漿」とも書く。 02 **鉄[かね]** 「お歯黒」のかたい言い方。 03 **爪[つま]紅[べに]** 雅語手・足の爪につける紅。「~をさした白い指」 04 **マニキュア** 手の爪に塗って、光沢を出したり色をつけたりする化粧品。manicure 05 **ペディキュア** 足の爪に塗って、光沢を出し、美しい色をつけたりする化粧品。pedicure ### ●化粧水 01 **化[ケ]粧[ショウ]水[スイ]** 肌をととのえるのに用いる液体。 02 **アストリンゼン** 肌を引き締めるのに用いる化粧水。「アストリンゼント」ともいう。astringent 03 **ローション** 化粧水の一種。肌や髪の毛につける。スキン〜・ヘア〜lotion ### ●クリーム 01 **乳[ニュウ]液[エキ]** 肌を滑らかにするためにつけたり塗ったりする乳状の化粧品。 02 **クリーム** 肌に潤いを与えるためにつけたり塗ったりする乳状の化粧品。▷ハンド〜・リップ〜・コールド〜(肌に塗ったときに冷たく感じるクリーム) cream 03 **クレンジングクリーム** 肌の汚れや、化粧を落とすのに用いるクリーム。◇「クリンシンクリーム」ともいう。cleansing cream ### ●整髪料 01 **整[セイ]髪[ハツ]料[リョウ]** 髪の形をととのえるために、髪の毛につけたり塗ったりする化粧品。 <1101> 品。 **油[あぶら]** 髪の毛につける液状の油。 **香[コウ]油[ユウ]** 髪の毛につける香料入りの油。 **鬢[びん]付[つ]け油[あぶら]** 日本髪用の、かたく練った油。 **ポマード** 男性の整髪に用いる、香料を入れて油で練った化粧品。 **コスメチック[cosmetic]** 棒状に固めたポマード。「チック」ともいう。 **チック** 「コスメチック」の略。 **ヘアトニック[hair tonic]** 育毛のために髪の毛につける液体。「~でマッサージする」 **ヘアリキッド[hair liquid]** 男性の整髪に用いる、液体整髪料。 **ヘアムース[hair mousse]** 泡状の整髪料。「ムース」は本来はフランス語で「泡」の意。 ### ●化粧の下地 **化[ケ]粧[ショウ]下[した]地[じ]** おしろいなどのつきをよくするために、化粧をする前に肌につける化粧水やクリーム。 **ファンデーション[foundation]** 化粧の下地としてつけたり塗ったりする化粧品。◇「ファウンデーション」ともいう。 ### ●化粧用具 **パフ[puff]** おしろいをつける、化粧用具。 **コンパクト[compact]** おしろいなどがセットされている、鏡のついた携帯用の化粧用具。 # S 名詞の類:ヒト **洒[しゃれ]落[もの]者[もの]** しゃれた人。 **スタイリスト[stylist]** 服装などのスタイルに気を使う人。「あの人は〜で、ワイシャツをじかに着ている」 **ベストドレッサー** 着こなしが非常にすぐれているとして表彰される)人。「うちの部長はわが社の〜だ」◇和製洋語。ベスト(best) + ドレッサー (dresser) **ワーストドレッサー** 着こなしが非常に下手だとして表彰される)人。「本年度の〜に選ばれた女優」◇和製洋語。ワースト(worst) + ドレッサー (dresser) ### ●伊達男→3008男らしいs●大人の男 ### ●おひきずり△4706怠けるs ### ●美容師 **美[ビ]容[ヨウ]師[シ]** 他人の顔や髪などを美しくととのえることを仕事としている人。◇都道府県から認められる資格が必要。 **エステティシャン[esthéticien]** 全身の美容をおこなうことを仕事としている人。 **メークさん** 俳優などに化粧をする美容師。◇「メーク」は「メークアップ(makeup)」の略。 ### ●理容師→7000切るs # u 名詞の類:トコロ **化[ケ]粧[ショウ]室[シツ]** 化粧をするための部屋。 **美[ビ]容[ヨウ]院[イン]** 女性の髪や顔、肌などを手入れして容姿を美しくととのえるところ。 **ビューティーサロン[beauty salon]** 「美容院」の洋語的表現。「ビューティーパーラー(beauty parlor)」ともいうが、「ビューティーサロン」の方が一般的。 **エステティックサロン** 全身の美容をおこなう美容院。◇和製洋語。エステティック(フesthétique)+サロン(salon) **エステ** 「エステティックサロン」の略。◇「エステサロン」ともいう。 ### ●理髪店→7000切るu●床屋 # 5913 浴びる ## a 動詞の類 ### ●浴びる **浴[あ]びる** 液体・光・気体などを、一度に大量に、全身に受ける。「汗をかいたのでシャワーを~」「暖かな春の日差しをいっぱいに~」「非難を~」「原爆実験で放射能を浴びた島」 **被[かぶ]る** 液体・ほこりなどを、上から浴びる。「作業中に泥水をかぶって、全身泥だらけになってしまった」「しばらく使わなかった機械はほこりをかぶっていた」 **浴[ヨク]する** 風呂に入ったり、日光を浴びたりする。「温泉に~」「日光に~」「浴す」ともいう。かたい言い方。 ### ●かかる **掛[か]かる** 水などが細かい粒になって、飛び散ったりして付着する。「隣で顔を洗う男の湯がやたらにかかってきて往生した」「白い粉砂糖がかかった菓子」 **降[ふ]り掛[か]かる** 雨や雪などが、上から落ちてきて体にかかる。「彼女は、全身に雪が降りかかって、真っ白になっていた」「~火の粉を手で払う」 ### ●水浴びする **水[みず]浴[あ]び** 水を浴びること。「沼では大形の野生動物がのんびりと〜していた」 **水[スイ]浴[ヨク]** 川や海、湖などの水辺で、涼をとるために、水を浴びること。「流域の人々はみな、この川で~する」 **沐[モク]浴[ヨク]** 水や湯で、体を洗い清めること。「祭事の前には、清流で〜する」▷斎戒~ **行[ギョウ]水[ズイ]** (夏の暑いときなどに)たらいに入れた水やお湯で、体の汗や汚れを洗い流すこと。「子供のころは、よく庭で〜したものだ」「~を使う音」▷鳥の~ ### ●入浴する **風[ふ]呂[ろ]に入[はい]る** 湯が入った浴槽に体を入れてあたたまったり、洗い場で体を洗ったりする。「こう暑いと、一日でも風呂に入らないと気持ちが悪い」 <1102> # 浴びる5913a~u **入浴[ニュウヨク]** 「風呂に入ること」のややかたい言い方。「寝る前に〜する」 **風呂を使[つか]う** 人をもてなして家の風呂に入る。「まず、お風呂をお使いになってください」 **湯浴[ゆあ]み** 「入浴」の古風な言い方。「〜する女性を描いた絵」 **一風呂[ひとふろ]浴[あ]びる** (あまり時間をかけたり長湯になったりせず、汗を流す程度で)風呂に入る。「夕飯の前に〜か」◇よりくだけて、「ひとっぷろ浴びる」ともいう。「ひと」は「軽く行う」意の接頭語。 **入湯[ニュウトウ]** 温泉の湯に体を入れること。▷〜税 **温浴[オンヨク]** 湯に入ること。「この病気は〜するといいらしい」~療法 ◇病気治療などのために温泉などに入ることに用いられることが多い。 **浸[つ]かる** 風呂や温泉の湯に体を入れる。「露天風呂に浸かって、小雪の舞うのを眺める」◇「漬かる」とも書く。 **長湯[ながゆ]** 長い時間、湯に入ること。「〜しすぎてのぼせてしまった」 **混浴[コンヨク]** 温泉などで、同じ風呂に男女が入り交じって入浴すること。「男女〜の共同浴場」▷男女~ # ●風呂を出る **上[あ]がる** 入浴・入湯を終えて、風呂場から出る。「いつまでも遊んでいないで早く上がりなさい」「食事は風呂から上がってからにします」 # ●その他 **日光浴[ニッコウヨク]** 日光を体に浴びること。「天気のいい日はベランダに椅子を持ち出して〜する」 **日向[ひなた]ぼっこする** 日の当たる暖かい所に、のんびりとあたたまること。「縁側で〜していたら眠くなってしまった」 **甲羅[コウラ]を干[ほ]す** 俗に、うつ伏せになって、背中に日光を浴びる。「砂浜に敷物を敷いて〜」 **甲羅干[コウラぼ]し** 俗に、甲羅を干すこと。「〜しながら本を読む」 **森林浴[シンリンヨク]** 森林を散策して、森林から放出されるフィトンチッドという物質を浴びること。緑の中を歩くと開放的な気分になるという効果もある。「〜すると心身ともにリフレッシュできる」 # ●海水浴 → 2504泳ぐh●泳ぐこと ## h 名詞の類:コト・サマ **腰湯[こしゆ]** 腰から下だけ湯に入ること。「〜でゆっくり湯につかる」 **座浴[ザヨク]** 図腰湯。「痔には〜がよいと人にすすめられた」「坐浴」とも書く。 **一番風呂[いちばんぶろ]** まだだれも入っていない風呂に入ること。「銭湯の〜に入った」 **初湯[はつゆ]** 年が明けて初めての入浴。特に1月2日の入浴をいう。 **朝風呂[あさぶろ]** 朝早く入る風呂。「〜は極楽」◇「朝風呂に烏」は、(朝早くから風呂に入ってのんびりしていられることから)のんきで暇な人、(遊んで暮らせる気楽な身分のたとえ)」 **朝湯[あさゆ]** 「朝風呂」の古めかしい言い方。 **長[なが]風呂[ぶろ]** 長い時間、風呂に入ること。「うちの亭主は〜だ」 **烏[からす]の行水[ギョウスイ]** 風呂に入ってから出るほどに、入浴時間が短いこと。「いつも〜で5分とかからない」 ## k 名詞の類:モノ ### ●湯の種類 **産湯[うぶゆ]** 生まれてすぐの赤ちゃんが入る湯。「〜を使わせる」 **新湯[あらゆ]** 新しく入れた湯。「年寄りには〜は毒だ」◇「あらゆ」ともいう。「更湯」とも書く。 **上[あ]がり湯** 入浴の最後に体を洗い流す、きれいな湯。「ちゃんと〜をかけて出なさい」 **沸[わ]かし湯** 井戸水・水道水など、泉温が低いので入浴の適温になるまで沸かした、温泉の湯。 **天然湯[テンネンゆ]** 自然にわき出た、そのままの湯。「〜と称していても、実は沸かし湯や循環させた湯を使っている温泉がある」 # ●湧くもの → 温泉△5700出るk ### ●風呂の設備 **シャワー** 水や湯を浴びるために、じょうろ状の口から水や湯が勢いよく出るようになっている装置。〜ルーム・〜ヘッド・コイン〜 shower ## u 名詞の類:トコロ ### ●湯船 **湯船[ゆぶね]** 入浴・入湯のための湯をためておくところ。「〜の底は滑りやすくなっているので注意してください」「〜に首までつかる」◇「湯舟」「湯槽」とも書く。 **浴槽[ヨクソウ]** 入浴のためにつくった湯船。「長年使ってきたステンレス製の〜がさびた」 **風呂桶[ふろおけ]** 桶状の浴槽。「部屋に専用の〜が付いている」 **バスタブ** (洋式の)浴槽。「〜の中で体を洗う」bathtub **湯壺[ゆつぼ]** 温泉などで入浴するために、湯をたたえてあるところ。 ### ●風呂 **風呂[フロ]** 湯船や洗い場など、入浴するための設備(のあるところ)。「そのとき、〜にはだれも入っていなかった」 **湯[ゆ]** 「風呂」の、より口語的な言い方。「ゆっくり〜に入って温まりな」「〜から上がったら体をよく拭きなさい」 **バス** 洋式の風呂。浴槽が横に長く、その中で体を洗いながら湯につかる様式の風呂。「お湯を替える」「毎月出張があるが、ホテルの〜では、どうも風呂に入った気がしない」▷〜タオル・〜ルーム bath **ユニットバス** 浴槽・洗い場・電気設備などが一体化している風呂。和製洋語。ユニット(unit) +バス(bath) **五右衛門風呂[ゴエモンぶろ]** 釜の底(またはすべてが鉄製)の <1103> 浴びる5913u~x 桶を据えた風呂。蓋を沈めてその上に乗って入浴する。◇石川五右衛門という盗賊がかまゆでの刑に処せられたという伝説から。 10 **[露[ロ]天[テン]風[ブ]呂[ロ]]** 建物の外にある風呂。「どうせ泊まるなら~のある宿屋がいいね」◇多く、温泉についていう。 11 **[ジャグジー]** 浴槽の底や壁から気泡を噴出させ、湯を循環させて気泡を噴射する風呂。◇商標名「ジャクージ(Jacuzzi)」がなまったもので、「ジャクジー」ともいう。 12 **[蒸[む]し風[ぶ]呂[ろ]]** 熱い湯気や熱気の中で蒸して体をあたためる風呂。「〜で旅の疲れをとる」「なんだか今日は〜にいるような暑さだ」 13 **[トルコ風[ぶ]呂[ろ]]** 風呂場に熱気を入れて、汗が出てきたら体を洗う、蒸し風呂に似た風呂。◇トルコやイスラム社会の人たちの入浴法。英語では「ターキッシュバス(Turkish bath)」という。 14 **[サウナ]** 密封した部屋に加熱した石を入れ、その発熱と石に水を掛けることで発生する蒸気で発汗させる、フィンランド発祥の蒸し風呂。◇「サウナ風呂」ともいう。▶sauna 15 **[砂[すな]風[ぶ]呂[ろ]]** 温泉熱などを利用して、あたためた砂に体を埋めてあたたまる施設。 16 **[内[うち]風[ぶ]呂[ろ]]** 建物の中につくった風呂や、自宅でたてる家庭用の風呂。 17 **[内[うち]湯[ゆ]]** 温泉などで、屋内にある浴場や、自宅の風呂。 18 **[外[そと]風[ぶ]呂[ろ]]** 建物の外につくった風呂や、他家でのもらい湯。 19 **[外[そと]湯[ゆ]]** 温泉などで、屋外にある浴場。 20 **[共[キョウ]同[ドウ]浴[ヨク]場[ジョウ]]** 地域住民などが共同で利用する(多く、外来者にも開放されている)入浴施設。「昔ながらの〜には古くても味のあるところが結構ある」 21 **[総[ソウ]湯[ゆ]]** (地域で中心となる)共同浴場。「わざわざ訪ねた温泉地が〜が休業日でがっかりした」 22 **[公[コウ]衆[シュウ]浴[ヨク]場[ジョウ]]** 一般の人が、公的に決められた料金を払って利用する入浴施設。 23 **[銭[セン]湯[トウ]]** 「公衆浴場」の、より口語的な言い方。「~の帰りにパチンコ屋に寄ってすっからかんになった」 24 **[風[ふ]呂[ろ]屋[や]]** 「銭湯」のくだけた言い方。「駅前の~に行く」 25 **[浴[ヨク]場[ジョウ]]** 「風呂屋」のかたい言い方。公衆~ ### ●浴室・浴場 26 **[浴[ヨク]室[シツ]]** 風呂のある部屋。 27 **[バスルーム]** 「浴室」の洋語的表現。▶bathroom 28 **[湯[ユ]殿[ドノ]]** 和風の(広い)浴室(のある建物)。「檜造りの立派な〜が自慢の旅館に泊まります」◇やや改まった言い方。 29 **[風[ふ]呂[ろ]場[ば]]** 浴室(のある建物)の場所や浴室の内部など、風呂の設備のあるところ。「~は階段を降りて右側です」「〜で滑って転んだ」 30 **[浴[ヨク]場[ジョウ]]** (ある程度の人数が入浴できる大きな)風呂場。「病棟の各階に入院患者用の〜が完備している」▷大~ ### ●温泉 → 5700出るw ## x 名詞の類:トキ 00 **[風[ふ]呂[ろ]上[あ]がり]** 風呂から上がったすぐあと。「~に飲むビールは格別だね」 01 **[湯[ゆ]上[あ]がり]** 風呂や温泉から上がったすぐあと。「~の浴衣姿がなまめかしい」 <1104> # 60 取る・抜く(除去) # 6000 取る ## a 動詞の類 ### ●取る **取[と]る** 何かをそれまであった場所から別のところへ移して、元のところからなくなるようにする。「庭の雑草を〜のに1日かかった」「眼鏡の汚れを~」「熱を~」「風呂で1日の疲れを~」 **除[のぞ]く** そのものに不要な部分を除いて、ないように(それがそこからなくなるように)する。「災いを~」「名簿から名前を~」「密告者を~(殺す)」◇「影響が及ばないようにする」ためには「そこからなくなる」ようにすればいいので、「除く」は「取る」と言い換えられることがあるが、「取る」がしばしば「ものの移動」を含意するのに対し、「除く」にはそうした含意がない。「雑草を取って袋に入れる」のように物理的移動が明らかな場合、「除く」は使いにくい。逆に、「道路をふさいだ大きな石を爆破して除く」のように移動が感じられない場合、「取る」は使いにくい。 **落[お]とす** 何かに付着したり混入したりしたものを、そのものから離す。「服の汚れをはたいて落とした」「寝る前に化粧を~」「塀の落書きを洗剤で〜」 **切[き]る** 何かに付着したり含まれていたりする水分を本体から切り離して、水分が残らないようにする。「傘を振ってしずくを~」「豆腐を網にのせて水気を~」 **掻[か]く** 地面にあるものを、道具を押し当てて一方向に動かしてそこからなくなるようにする。「熊手で落ち葉を~」「雪を~」 ### ●払う→6009掃くa●はたく ### ●抜く・抜き取る→6001抜くa ### ●あるやり方で取る **吸[す]い取[と]る** 吸い込むようにして取る。「掃除機でほこりを〜」 **吸[キュウ]引[イン]** 器具を用いて吸い取ること。「のどに詰まったもちを、掃除機のホースで~する」「脂肪を~する」 **吸[キュウ]湿[シツ]** 空気中の水分を吸い取ること。「木炭には〜する働きがある」~性・~剤 **汲[く]み取[と]る** 容器を用いて液体などを取り除く。「バケツで汚水を~」「屎尿を~」 **掬[すく]い取[と]る** 手や道具を使って、つかみにくい液状・粉状のものや、液体の表面や中にあるものを、すくって取る。「穴の底にたまった砂を~」「杓子とざるであくを~」 **搾[しぼ]り取[と]る** 強くねじったり押したりして、中に含まれている水分などを取る。「余分な水を~」◇「絞り取る」とも書く。 **掻[か]き取[と]る** 表面についているものを、引っ掻くようにして取る。「ガラスにこびりついた接着剤をへらで〜」 **擦[こす]り取[と]る** 表面についているものを、こすって取る。「タイルの汚れを、洗剤のついた布で〜」 ### ●切り取る→7000切る●切って一部分を離す ### ●もぎ取る・むしり取る・摘み取る→6002もぐ ### ●刈り取る→6005刈る●刈る ### ●はぎ取る→6003はぐ●はぐ ### ●削り取る・削ぎ取る→6004削る●削る●そぐ ### ●えぐり取る→6006えぐる ### ●拭き取る・拭い取る→6007拭くa ### ●外す **外[はず]す** そこに位置を占めて、ある働きをしていたものを、そこから離す。「シャツのボタンを~」「電話がうるさいので、受話器を外しておく」「網戸を~」「眼鏡を~」 **取[と]り外[はず]す** 取り付けてあるものを外す。「壁に掛けてある絵を~」「『網戸を取り外して掃除する」 **着[チャク]脱[ダツ]** ある部分に取り付けたり、取り外したりすること。「このチェーンはタイヤへの〜が容易にできる」 ### ●取り除く **取[と]り除[のぞ]く** 不要なもの・不都合なものを取ってなくす」「障害を~」「不安を~」 **取[と]り去[さ]る** 不都合なものを取って、すっかりなくす。「障害を~」「不安を~」「苦痛を~」◇「取り除く」は具体物・抽象物どちらにも使うが、「取り去る」は抽象物について使うことが多い。 **取[と]り捨[す]てる** 取り除いて捨てる。「土に混じった石を~」 **取[と]り崩[くず]す** ①積み重ねたりして高く構築しているものを壊して取り去る。「古い家を~」「敵の砦を〜」②蓄えたものから少しずつ取ってなくす。「積立金を取り崩して老後の生活費にあてる」 **取[と]り払[はら]う** じゃまになっているものをすっかりなくす。「廃屋を~」「古い家を取り払って駐車場にする」「障害物を~」 **取[と]っ]払[ぱら]う** 取り払う。「仕切り壁をとっぱらって部屋を広くする」◇具体的なものについていうことが多い。 **除[ジョ]去[キョ]** 取り除いて完全になくすこと。「雑草を〜する」「貯水槽の不純物を〜する」「道路の雪を〜する」 **払[フッ]拭[ショク]** 不都合な点や、よくない評判などをすっかり取り去ること。「先入観を~する」「汚名を~する」 **精[セイ]練[レン]** 天然繊維に含まれている樹脂や、脂肪などの汚れを取り除くこと。「染色する前に~する」 **精[セイ]錬[レン]** 金属から不純物を取り除き、さらに純度の高いものにすること。「銅鉱を〜して純銅を製造する」「鉄を〜する」◇「精練」と「製錬」とが混同してできた語。 **淘[トウ]汰[タ]** 多くのものの中から、すぐれているものを残し、不適当なものを取り除くこと。「大型店の進出によって小規模小売店の半数が〜された」▷自然~・人為~◇「淘汰される」の形で用いることが多い。 <1105> 取る6000a~k き、議事録から〜する」 28 **[加[カ]除[ジョ]]** 文書に字句を加えたり、不要なものを取り除いたりして、変更すること。「会員名簿を〜する作業」 29 **[切[セツ]除[ジョ]]** 患部・病巣などを切って取り除くこと。「肺の半分を〜した」 30 **[透[トウ]析[セキ]]** 腎不全などの患者の血液中の有害物質を、セロファン膜などを通過させて取り除くこと。「腎不全で、週に2、3回病院で〜している」▷血液~・人工~ 31 **[撤[テッ]する]** □不要なものや障害物などを取り除く。「陣を~」「反対派の本部を〜作業が始まった」◇「撤す」ともいう。 32 **[撤[テッ]去[キョ]]** 建物などを取り払うこと。「不法建築物を〜する」「足場を〜する」「工場の~を求める」 33 **[撤[テッ]収[シュウ]]** その場所から取り払って、しまい込むこと。「増水のおそれがあるため、川原のテントをすべて~する」 ### ●さらう 34 **[浚[さら]う]** 水の底にたまっている泥やごみを取り除く「家の前のどぶを~」「井戸を~」◇「渫う」とも書く。 35 **[浚[シュン]渫[セツ]]** 河川や港湾などの水深を深くするために、底にある土砂をさらって取り除くこと。「川底を〜する」▷~機・~船◇埋め立て用の土砂を採取するためにも行われる。 36 **[掃[ソウ]海[カイ]]** 海中の危険物や機雷などを探知し、取り除くこと。「今回の任務はA地点を〜することだった」▷~艇 ### ●すすぐ 37 **[雪[そそ]ぐ]** 事実関係を明らかにしたり、すぐれた働きや立派な行いをしたりして、自分にかかわる恥辱・汚名などの不名誉を消し去ってなかったものとし、名誉を取り戻す。「犯人と名指しされた恥辱をそそごうと、みずから真犯人の追及に乗り出した」「世界大会でゴールを連発して、点を取れないフォワードという汚名をそそいだ」 38 **[雪[すす]ぐ]** □「そそぐ」のかたい言い方。「会稽山で呉王夫差に負けて捕らえられ、恥辱を受けた越王勾践は、熊の苦い肝をなめて報復の志を忘れず、後にその恥をすすいだといわれる」 39 **[雪[セツ]辱[ジョク]]** 勝負に敗れて受けた恥を、次に勝つことによってすすぐこと。「第1ラウンドで軽くKOし、前回ぼろ負けした相手に〜した」「~を期す(果たす)」▷~戦 40 **[名[メイ]誉[ヨ]挽[バン]回[カイ]]** 失われた名誉を、すぐれた働きや立派な行いをしたりして、再び取り戻すこと。「それまでいいところがなかったが、起死回生の同点ゴールで〜した」「不祥事を隠し続け、〜のチャンスを失った首脳陣の罪は重い」 41 **[汚[オ]名[メイ]返[ヘン]上[ジョウ]]** すぐれた働きや立派な行いをしたりして、自分の汚名をそそぐこと。「初回から3打席無安打だったが、サヨナラホームランで〜した」「この調子では官庁の〜は容易ではなさそうだ」 42 **[汚[オ]名[メイ]挽[バン]回[カイ]]** 汚名をそそごうとして気負い、国賓との会談で張り切りすぎて、かえって恥の上塗りになった」◇「汚名返上」と「名誉挽回」の混合による語。 ### ●うらみをはらす → 9806消すk●消す ### ●あるものを取り除く 43 **[除[ジョ]名[メイ]]** 組織などからある特定の人の名前を除き、構成員たる資格を奪うこと。「A氏を会から〜する」▷~処分 44 **[除[ジョ]籍[セキ]]** 名簿や戸籍から名前を除き、その存在を認めないことにすること。「死亡により会員から〜する」 45 **[除[ジョ]草[ソウ]]** 田畑の雑草を取り除くこと。「~しても、次から次へと生えてくる」▷~剤 46 **[草[くさ]切[き]る]** 田畑の雑草を取り除く。「耕す前に~ことから始める」◇「草切る」とも書く。 47 **[除[ジョ]雪[セツ]]** 積もった雪を取り除くこと。「始発列車が出る前に、線路を〜する」▷~車・~機・~作業 48 **[排[ハイ]雪[セツ]]** 除雪。「~がすむまで道路を封鎖する」 49 **[雪[ゆき]掻[か]き]** 積もった雪をスコップなどの道具でかいて取り除くこと。「玄関前から通りまで~する」 50 **[雪[ゆき]下[お]ろし]** 積もった屋根の雪を下に落として取り除くこと。「〜しないと、家がつぶれてしまう」 51 **[除[ジョ]霜[ソウ]]** 電気冷蔵庫の霜を取り除くこと。「電源を切って~する」 52 **[除[ジョ]湿[シツ]]** 湿気を取り除くこと。「むし暑いのでエアコンをかけて~する」~機・~剤 加湿 53 **[除[ジョ]菌[キン]]** 有害な菌を取り除くこと。「アルコールでまないたを〜する」~効果 54 **[駆[ク]除[ジョ]]** 害虫・害獣などを追い払ったり殺したりして取り除くこと。「薬剤で白ありを〜する」▷害虫~ ### ●殺虫する → 0007殺すb●動物や虫を殺す ## d 形容動詞の類 00 **[本[ホン]練[ね]りの]** 生糸を十分に精練してまゆに含まれるセリシン(たんぱく質)を完全に取り除く様子。「~の絹糸」▷~平(本練りの絹糸で織った絹織物) 01 **[半[ハン]練[ね]りの]** 生糸のセリシン(たんぱく質)を少し残すように精練する様子。▷~糸・~平 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●取り除くこと 00 **[垢[あか]取[と]り]** 垢や水垢を取ること。「耳の~」「お風呂の~をしなくては」 01 **[溝[どぶ]浚[さら]い]** どぶをさらうこと。「~をしたら水はけがよくなった」 ### ●草取り → 6002もぐh 02 **[取[と]り外[はず]し]** 取り付けてあるものを外すこと。「この棚は〜がきかない」 ## k 名詞の類:モノ 00 **[吸[す]い取[と]り紙[がみ]]** 書いた文字の上に紙をかぶせて、インクを吸い取って早く乾かすための紙。「便箋には〜が1枚ついている」 01 **[海[カイ]綿[メン]]** 小さな穴がたくさんあって水分をよく吸い取る、海綿動物の繊維状の骨格を <1106> # 取る6000k~抜く6001a 02 **スポンジ** 洗浄・化粧用品などに用いる、合成樹脂でつくった多孔質のもの。◇本来は「海綿」の意。sponge 03 **垢[あか]取[と]り** ①垢(あか)を取る櫛。②馬の毛をすいて垢を取るための道具。 04 **蚤[のみ]取[とり]** 蚤を取る薬。▷~粉 05 **蚤[のみ]除[よ]け** 蚤を取ったり、蚤がつかないように予防するための薬。 06 **駆[ク]虫[チュウ]剤[ザイ]** 害虫や寄生虫をとり除くための薬品。 07 **除[ジョ]光[コウ]液[エキ]** マニキュア・ペディキュアを取り除くための液。 08 **除[ジョ]雪[セツ]車[シャ]** 線路・道路を除雪する装置を備えた車両。 09 **ラッセル車** 先頭部の羽根(排雪板)で雪を取り除く除雪車。「ラッセル(Russel)」は、発明者の名。 10 **ロータリー車** 先頭部の回転式の羽根で雪を飛ばして取り除く除雪車。◇「ロータリー(rotary)」は、回転機の意。 11 **バキュームカー** 屎尿をくみ取るためのポンプとタンクを備えた自動車。◇和製洋語。バキューム(vacuum) +カー(car) ### ●汗取り → 5908着るm●下着 ### ●除湿機・除湿剤 → 8401乾かすk●乾かすための道具●乾かすための物質 ### ●精練した糸 → 6807紡ぐk●絹糸 ### ●精練した織物 → 6808織るk●絹織物 # 6001 抜く ## a 動詞の類 ### ●抜く 01 **抜[ぬ]く** 何かの内部にあって、外に出にくい状態にあるものを、その内部から外に出して、中にはなくなるようにする。「とげを~」「花壇の雑草を~」「部屋にたまったガスを~」「服のしみを~」「柿の渋を~」「肩の力を~」「最後まで気を~な」 02 **抜[ぬ]き 去[さ]る** 中にある不要なものを抜いて、すっかりなくす。「瓶の空気を~」「木材から水分を完全に~」 03 **抜[ぬ]き 取[と]る** 抜いて取り去る。「指に刺さったとげを~」「財布の中から金を抜き取る」のように、「抜いて手元に置く」という独特の用法もある。 04 **引[ひ]き 抜[ぬ]く** 引っ張って抜く。「壁に打ってある釘を~」「優秀な技術者を引き抜く」のように、他に所属する人を、よい待遇で自分のほうへ移す意でも用いられる。 05 **引[ひ]っ こ 抜[ぬ]く** 「引き抜く」を強めていう語。「木の根を~」 06 **打[う]ち 抜[ぬ]く** たたいて穴を開け、向こう側まで通す。「壁をうち抜いて部屋を広くする」◇「打ち貫く」とも書く。 07 **打[ぶ]ち 抜[ぬ]く** 俗たたいて穴をあけ、突き通す。「祝儀の樽の鏡を槌でぶち抜いて祝宴をする」 08 **切[き]り 抜[ぬ]く** 紙や布の一部分を切って抜き取る。「紙のまん中を丸く~」 ### ●抜き出す → 5701出すu●取り出す ### ●あるものを抜き取る 01 **抜[バッ]歯[シ]** 歯を抜くこと。「親知らずを〜する」 02 **抜[バッ]糸[シ]** 手術や傷の切り口が癒合したあと、縫合に使った糸を抜き取ること。「傷口がふさがったので〜する」 03 **瀉[シャ]血[ケツ]** 急処置として、静脈から血液を抜き取ること。「高血圧患者から~する」 04 **脱[ダツ]毛[モウ]** 美容のために不要な毛を抜き取ること。「足のむだ毛を~する」 ▷~剤 05 **抜[ぬ]き 水[みず]** たまった水を抜き去ること。「~してボイラーの凍結を防ぐ」 06 **脱[ダッ]水[スイ]** ものに含まれる水分を抜き去ること。「洗濯物を~する」 ▷~機・~剤 07 **油[あぶら]抜[ぬ]き** 油分や脂肪分の多いものを調理したり加工したりするときに、ゆでたりして油分や脂肪分を抜くこと。「油あげは〜してから煮込む」 08 **脱[ダッ]脂[シ]** ものに含まれる脂肪分を抜き去ること。「牛乳を〜する」 09 **塩[しお]抜[ぬ]き** 塩分の多い食品の塩けを抜くこと。「ひと晩水につけて~する」 10 **塩[しお]出[だ]し** 塩抜き。「数の子を〜する」◇「塩抜き」のほうが一般的。 11 **脱[ダツ]塩[エン]** ものに含まれる塩分を抜き去ること。「海水を〜して淡水をつくる」 12 **晒[さら]す** 水によってあくや臭みを抜く。「たまねぎをスライスして水に~」 13 **灰[あく]汁[じる]抜[ぬ]き** 野菜などのあくを抜くこと。「わらびを〜してから調理する」 14 **渋[しぶ]抜[ぬ]き** 柿の渋みをアルコールや湯につけるなどして抜き去ること。「干し柿にして〜する」 15 **脱[ダッ]渋[ジュウ]** 渋抜き。「焼酎をかけて〜した柿」 16 **染[し]み 抜[ぬ]き** 布地についたしみを、水や薬品などで抜くこと。「急いで〜しないと、しみが残る」 17 **脱[ダッ]色[ショク]** 色を抜き去ること。「布地を〜する」 18 **脱[ダッ]酸[サン]** 金属や合金に含まれる酸素を抜き去ること。「鉄鋼を〜する」 ▷~剤 19 **脱[ダツ]硫[リュウ]** 重油など、石油からできる各種製品から大気汚染の一因である硫黄成分を抜き去ること。▷~装置 20 **ガス 抜[ぬ]き** 炭鉱などでガス爆発を防ぐために、坑内のガスを抜き去ること。「岩盤に穴をあけて〜する」◇「ガス(gas)」は「気体燃料」の意。 21 **エア 抜[ぬ]き** ブレーキやクラッチの油圧系統内にたまった空気を抜くこと。「最後にブレーキを〜して、整備は終了した」◇「エア(air)」は「空気」の意。 22 **脱[ダッ]臭[シュウ]** 臭気を抜き去ること。「活性炭で冷蔵庫の中を~する」 23 **消[ショウ]臭[シュウ]** 薬剤によって、いやなにおいを消し、取り除くこと。「タバコのにおいを~する」 <1107> を~する」~剤 **骨[ほね]抜[ぬ]き** 魚の身から骨を抜き去ること。「~した魚は食べやすい」 **腸[わた]抜[ぬ]き** 魚などの内臓を抜き取ること。「さばを〜してから3枚に下ろす」 ### ●穿刺する→5604さすa●さす ## h 名詞の類:コト・サマ **刺[とげ]抜[ぬ]き** 皮膚に刺さったとげを抜くこと。▷~地蔵 **牛[ゴ]蒡[ボウ]抜[ぬ]き** (ごぼうを土中から引き抜くように、一気に引き抜くことから)大勢の中から順に引き抜くこと。「デモに参加した人たちを〜に検挙する」◇「駅伝で7人をごぼう抜きにした」のように、競走で一気に数人を追い抜く意でも用いられる。 **根[ね]刮[こそ]ぎ** 草や木を、根からそっくり抜き取ること。「非常に強い台風で街路樹が~にされた」 **白[しろ]抜[ぬ]き** 染色・印刷などで、模様・図柄・文字の部分だけ地色を抜いて白く残すこと。「家紋を〜にする」 **さび抜[ぬ]き** すし屋で、すしにわさびを抜いて(入れないで)すしをにぎってもらうこと。「子供用に〜にしてください」◇「さび」は「わさび」の略。 ## k 名詞の類:モノ ### ●抜く道具・設備 **釘[くぎ]抜[ぬ]き** 木材や柱に打ちつけた釘を抜くための道具。 **バール** 大型くぎ抜き。◇梃としても用いる。 **栓[セン]抜[ぬ]き** 瓶の栓や口金を抜くための器具。 **コルク抜[ぬ]き** ワインを開けるための栓抜き。「コルク(オkurk)」は「コルク樫の樹皮から採った、びんの栓」の意。 **毛[け]抜[ぬ]き** 毛・ひげ・とげなどを抜く道具。 **刺[とげ]抜[ぬ]き** 皮膚に刺さったとげを抜く道具。 **脱[ダッ]水[スイ]機[キ]** 洗濯物を脱水する装置。家庭用洗濯機には組み込まれている。 # u 名詞の類:トコロ ### ●通気孔→2604通すu●通風口 # 6002 もぐ ## a 動詞の類 **もぐ** 本体に付着した一部分を無理にねじって本体から離す。「人形の腕を~」「柿の実を~」 **もぎ取[と]る** もいで取る。「暴漢に手荒く荷物をもぎ取られた」 **もぐ** ねじって切るようにして本体から離す。「熟れたトマトを~」「チケットを~」 **むしる** 付着しているものを、(乱暴に)そのものから離す。「雑草を~」「パンをむしって鳥に投げ与える」「毛を~」 **むしり取[と]る** むしって取る。「鳥の毛を~」「服のえり首をつかんで~」 **摘[つ]む** 指先や爪の先、はさみなどでものの先をはさんで本体から切り離す。「枯れて変色した葉を~」「枝を~」「髪を~」◇「抓む」とも書く。 **摘[つ]み取[と]る** つんで取る。「花壇に生えた雑草をこまめに〜」「若い芽は早いうちにつみ取ることが大切だ」のように、比喩的にも用いられる。 **引[ひ]き千[ち]切[ぎ]る** どこかにしっかりと付いている部分を無理に引っ張って引き離す。「取っ組み合いのけんかでボタンをひきちぎられた」「電話機のコードを〜」 ## h 名詞の類:コト・サマ **草[くさ]むしり** 雑草をむしり取ること。「グラウンドの~に駆り出される」 **草[くさ]取[と]り** 雑草を取り除くこと。「一家総出で〜をする」 ### ●摘み草△4607採るh●摘むこと # S 名詞の類:ヒト **もぎり** 劇場・映画館・会場などの入場口で、入場券の半分をもぎる人。▷~嬢 # 6003 はぐ ## a 動詞の類 ### ●はぐ **剝[は]ぐ** 表面を覆っているものや身につけているものを、取り去って露出させる。「大根の皮を~」「木の皮を~」「身ぐるみはいで持って行け」「布団を~」 **剝[は]ぎ取[と]る** はいで取る。「岩に付着した牡蠣などをナイフで〜」「コートを〜」「地位も財産も、何もかもはぎ取られた」 **削[さく]剥[はく]** ものの表面を削ってはぐこと。「この地層からは化石が発見されることが見られる」▷~作用 **剝[は]がす** 表面についているもの、表面を覆っているものをはいで取る。「布団を~」「ポスターを~」「切手を~」「靴底についたガムを~」「かさぶたを~」 **引[ひ]き剝[はが]す** 無理に引っ張ってはがす。「カーテンを~」「かなてこで床板を~」「電柱の張り紙を~」 **引[ひ]っ剥[ぱ]がす** 勢いよく引きはがす。「布団を引っぱがしてたたき起こしてやった」 **引[ひ]っぺがす** 俗「引っぱがす」の、さらに俗な言い方。「化けの皮を引っぺがしてやる」 ### ●むく **剝[む]く** 表面を覆っているものをはがして中を出す。「りんごの皮を~」「えびの殻を~」◇ものについていうとき、「はぐ」「はがす」には必ずしも道具が必要ではないが、「むく」は道具を使用する場合が多い。 **ひん剝[む]く** 乱暴に、手荒くはぐ。「追いはぎにあい、着物をひんむかれた」 <1108> ## ●めくる **捲[めく]る** 物の表面をおおっているものをはがしたりして、下(中)にあるものを現す。「トランプのカードを~」「ぱらぱらとページを~」「布団を~」「古いアルバムを~」 **繰[く]る** 本などのページを順にめくる。「本を~」「電話帳をせわしなく~」「暦を~」 **はぐる** 何かを覆っているものをはぐようにして、めくる。「布団をはぐってみたが、中はもぬけの殻だった」 ### ●まくる **捲[まく]る** 衣服の裾や袖の、端の部分を、巻くようにして上げる。「にわか雨にズボンの裾をまくってかけだした」「袖を~」 **捲[まく]り上[あ]げる** 衣服の裾や袖をまくること。「両腕に力をこめて〜」「シャツの袖をまくり上げて顔を洗う」 **捲[まく]し上[あ]げる** 「捲り上げる」のやや古めかしい言い方。「着物の裾をまくし上げてかけ出した」 **たくし上[あ]げる** 衣服の裾や袖を端のほうから手で片寄せて上げる。「ワイシャツをたくし上げた患者に聴診器をあてる」「スカートの裾をたくし上げながら水に入る」 **絡[から]げる** 和服の裾などをまくり上げて、帯などにはさんでとめる。「雨が降り出したので裾をからげて走り出した」「尻を~」◇「紮げる」とも書く。 **端[は]折[しょ]る** 和服の裾をからげる。「浴衣の裾をはしょってかけ出す」◇「はしおる」の転。 ## f 副詞の類 ### ●ばりっと **ぱりっと** ものを勢いよくはがすときの音の様子。「レタスの葉を〜はがす」 **ぱりぱりと** ものを勢いよくはがすときの音の様子。「壁紙を〜と引きはがす」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●むくこと **桂[かつら]剥[む]き** 野菜の切り方のひとつ。輪切りにした大根・きゅうりなどの側面を、巻紙のように薄くむくこと。「大根を〜にする」◇刻んで刺身のつまなどに用いる。 **湯[ゆ]剥[む]き** 調理の下ごしらえのとき、熱湯をくぐらせてから皮をむくこと。「トマトを〜にする」 ### ●まくること **腕[うで]捲[まく]り** 袖口をまくり上げて腕をあらわに出すこと。「〜をして、やる気十分だね」◇意気込んだときの様子を比喩的に表すときに使うことが多い。 **袖[そで]捲[まく]り** 「腕捲り」の古い言い方。「~をしてかかった」 ## k 名詞の類:モノ **剝[む]き海[え]老[び]** 小えびの殻をむい(て干し)たもの。 **剝[む]き身[み]** 貝などの殻を取り除いて、中の身だけにしたもの。 **捲[めく]り** 寄席などで1枚の紙に1人ずつの演者名を書いて重ね、舞台の端に下げておくもの。1人が終わるごとにめくって次の演者名を出す。「~を準備する」 **皮[かわ]剝[む]き** 大根や芋などの皮をむく道具。 ### ●日捲り→6503区切るk●時の区分を表すもの ## q 名詞の類:イキモノ **皮[かわ]剝[は]ぎ** 体の皮をはぎ、身を干物にして調理することから名がついた、体が菱形で平たく、口先がふぐに似た海魚。 **面[ツラ]長[ナガ]剝[ハギ]** かわはぎの仲間の海魚。体はかわはぎよりも長く、面長である。 # 6004 削る ## a 動詞の類 ### ●削る **削[けず]る** 形を整えたり、何かに使うために、刃物などで物の表面を薄くそぎ取る。「ナイフで鉛筆を~」「かつお節を~」「かんなで板を~」「身を~ような思いでためた金」 **削[けず]り取[と]る** 削って取り除く。「でこぼこした表面を削り取って平らにする」 **粗[あら]削[けず]り** 大ざっぱに削って、細かい仕上げをしないこと。「~しただけの丸太」◇「荒削り」とも書く。 ### ●こそげる **刮[こそ]げる** 物の表面に付着したり、こびりついたりしたものを、刃物やへらなどで何度もこするようにして削り取る。「魚の鱗を~」「焦げついた鍋の底を~」 **こそぐ** 「こそげる」の古い言い方。「鎌錠のさびを〜」 **刮[そ]ぎ落[お]とす** こそげて落とす。「包丁の背でうろこをそぎ落とす」◇「こそぎ落とす」ともいう。 **削[そ]ぐ** ①物の一部を薄く削って取る。「焼けたパンの焦げた部分を〜」②物の先の部分を削ってとがらせる。「小枝の先をそいで串にする」◆「殺ぐ」とも書く。 **削[そ]ぎ取[と]る** そいで取る。「もちに生えたかびを〜」◇「殺ぎ取る」とも書く。 **削[そ]ぎ落[お]とす** (不要な部分を)そいで落とす。「パイナップルの皮を~」◇「贅肉をそぎ落とす」「無駄をそぎ落とす」のように、比喩的に用いられることが多い。 **面[メン]取[と]り** ①角材などの角を削って、丸みをつけること。「建材の~」②料理で、煮くずれを防いだり、形を整えるために、野菜の角を薄くそぎ取ること。「カボチャは煮る前に~するとれいに仕上がる」 ### ●ほる→6811彫るa ## k 名詞の類:モノ ### ●削る道具 **かんな** 木材の表面を削って、平らにしたり滑らかにしたりする大工道具。長方形の台に <1109> 鉄の刃がはさんである。「~をかける」 **鉛[エン]筆[ピツ]削[けず]り** 鉛筆を削るための道具。◇電動式のものと手動式のものとがある。 ### ●削ったもの **削[けず]り節[ぶし]** かつお節などを削って薄い削り片にしたもの。「ご飯に〜をかけ、しょうゆをたらして食べる」◇「おかか」ともいう。 **削[けず]り掛[が]け** 木の枝を薄く削り、先を渦状にして垂らしたもので、小正月に神仏に供える飾り。「~の神事」 ### ●削った後に出るくず→9604残るn●後に残る不用物 # 6005 刈る ## a 動詞の類 ### ●刈る **刈[か]る** 草木などを、根もと近くの部分を残して刃物で切り取る。「バリカンで頭を~」「庭の芝を~」「羊の毛を〜」◇「苅る」とも書く。 **刈[か]り取[と]る** 刈って取る。「苗木のまわりの下草を〜」 **刈[か]り上[あ]げる** ①下から上へ向かって刃物を動かし、短く刈っていく。「髪を短く刈り上げてもらう」②全部刈り取る。「田んぼをすっかり~」 **刈[か]り込[こ]む** 草木・頭髪などをきれいな形になるように刈る。「生け垣を~」「トーナメントを控えて、グリーンの芝を刈り込んだ」「頭を~」 **刈[か]り込[こ]み** 草木・頭髪などを刈り込んで手入れをすること。「よく〜された庭木」~鋏 **剪[セン]定[テイ]** 果樹の生育や結実をよくするため、また庭木の形を整えるために、枝葉の一部を刈り取ること。「庭木を~する」▷~鋏 ### ●刈り入れる→4607採るa●収穫する ### ●切る→7000切るa ### ●そる **剃[そ]る** かみそりで、ひげや頭髪などを根もとから切り取る。「無精ひげをそってすっきりした」「むだ毛を~」 **剃[そ]り落[お]とす** ひげや毛をそって落とす。「手入れがめんどうで、ひげをすっかりそり落とした」 **逆[さか]剃[ぞ]り** 毛やひげの生えている向きと逆の方向へ、かみそりの刃を向けてそること。◇「さかずり」ともいう。 **剃[テイ]髪[ハツ]** (仏門に入って)髪の毛をそること。「~して得度する」~式 **落[ラク]髪[ハツ]** 髪の毛をそり落として仏門に入ること。「~した姿に悟りの境地がうかがわれる」 **落[ジョウ]飾[ショク]** 高貴な人が落髪すること。「~して尼になる」 **頭[あたま]を丸[まる]める** (仏門に入って)髪の毛をそり落としたり、短く刈って坊主頭にしたりする。「頭を丸めて出家する」「このとおり、頭を丸めておわび致します」 **髪[かみ]を下[お]ろす** (女性が)仏門に入って髪の毛をそり落とす。「髪を下ろして尼になる」 ## d 形容動詞の類 **刈[か]り立[た]ての** 草木や頭髪などを刈ったばかりである様子。「~の芝生に寝転ぶと、草のにおいがした」 **剃[そ]り立[た]ての** ひげや頭髪などをそったばかりである様子。「~のつるつるした坊主頭」 ## f 副詞の類 **ぞりぞりと** 髪やひげや毛をそるときに出る音の様子。「えりあしを〜そる」 **じょりじょりと** ひげなどをそるときに出る音の様子。「風呂上がりに〜とひげをそるのが父の習慣だった」◇「ぞりぞり」よりも少し軽快な音を表す。 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●何かを刈ること **草[くさ]刈[か]り** 草を刈ること。「畑の~をする」▷~機 **芝[しば]刈[か]り** 芝を刈ること。「~の行き届いたゴルフ場」▷~機 **柴[しば]刈[か]り** 山野の雑木や柴を刈り取ること。「かごを背負って~に出かける」 **下[した]刈[が]り** 幼木の成長の妨げになる下草を刈り取ること。「杉林の〜をする」 ### ●頭髪を刈ること **刈[か]り上[あ]げ** 刈り上げること。「~にした襟足が涼しげだ」 **虎[とら]刈[が]り** 刈り方がへたなために、髪が、虎の縞模様のように、長さが不ぞろいでまだらになること。「母に、バリカンで〜にされてしまった」 ### ●いろいろな髪型 **角[カク]刈[ガ]り** 前髪やびんのあたりをまっすぐに刈り、横と後ろを短く、上をやや長めに、平らに刈る男性の髪型。 **丸[マル]刈[ガ]り** 頭の丸い形がよくわかるぐらいに、頭髪全体をごく短く刈る男性の髪型。「優勝できなかったら〜にします」 **坊[ボウ]主[ズ]刈[ガ]り** 丸刈り。◇多く、僧侶がしていることから。 **丸[まる]坊[ボウ]主[ズ]** 俗(子供の)丸刈り。「〜のかわいい坊や」 **くりくり坊[ボウ]主[ズ]** 丸刈りよりも少し長めに刈り込んだ髪型。「帽子をとってあいさつをする〜の野球少年たち」 **坊[ぼっ]ちゃん刈[が]り** 前髪をまっすぐに切りそろえ、後ろの髪も襟のあたりで切りそろえた子供の髪型。「~の新入生たち」 **スキンヘッド[skinhead]** 頭髪をすべてそり落とした髪型。 **スポーツ刈[が]り** 前髪をやや角張らせ、横と後ろを短く刈り、上を少し長くした、活動的な男性の髪型。「その運動クラブの学生の多くは〜にしている」◇「スポーツ(sport)」は「運動」の意。 **散[ザン]切[ぎ]り** 髪を結わずにうしろになでつけ、襟元で切りそろえる、明治初期の男性の髪型。~頭 <1110> ## 刈る6005h~拭く6007a **総髪[ソウハツ]** 月代を剃らずに髪の毛をのばして、後ろで束ねたり、後ろへなでつけ、そのままたらした男性の髪型。◇「惣髪」とも書く。江戸時代の医者・儒者・山伏などの髪型。 **弁髪[ベンパツ]** 頭髪の中央部以外は剃り、残った髪は編んで長く後ろにたらした、北アジア諸民族の男性の髪型。◇「辮髪」とも書く。清朝は漢民族にこの髪型を強制した。 **御河童[おかっぱ]** 前髪を短く切り下げ、横やうしろは首のあたりで切りそろえた、おもに女の子の髪型。~頭 **ショートカット** 短く切った女性の髪型。「〜の似合うボーイッシュな女の子」short cut # ●長髪 → 7700長いk●長い髪や毛 # ●短髪 → 7701短いk●短い髪や毛 ### ●そること **剃[そ]り** そること。「〜が入った額」 **剃[そ]り込[こ]み** 生え際などまで深くそること。「額に〜のある男」 **髭剃[ひげそ]り** ひげをそること。「毎朝〜を欠かさない」 **顔剃[かおそ]り** 顔の産毛やひげをそること。「床屋で〜をしてもらう」 **シェービング** ひげやむだ毛をそること。〜クリーム・〜ローション shaving **月代[さかやき]** おもに江戸時代、成人男子が額から頭の中央にかけて、髪の毛をそり落としたこと・部分。「青々と〜をそり上げた武士」 # ●その他 **剃[そ]り味[あじ]** ひげをそるとき、かみそりの刃が肌に触れる感じ。「このひげそりは〜がいい」 ## k 名詞の類:モノ ### ●刈る道具 **鎌[かま]** 草や稲などを刈るための道具。三日月形で内側に刃がある。 **刈[か]り機[き]** 芝生などの芝を刈る機械。 **バリカン** 頭髪を刈るための器具。◇製造したフランスの会社の名バリカンエマール(Barriquand et Marre)から。 # ●剪定ばさみなど → 7000切るk●用途によるはさみの種類 # ●バインダー・コンバイン → 4607採るk●収穫のための機械 ### ●そる道具 **剃刀[かみそり]** 頭髪やひげや毛などをそるための鋭利な薄い刃物。「〜でひげをそる」▽〜気触れ・〜負け・電気〜◇「髪剃り」から。 **髭剃[ひげそ]り** ひげをそる道具。 **シェーバー** 「ひげそり」の洋語的表現。多く電動式のかみそりをいう。shaver ## u 名詞の類:トコロ **剃[そ]り跡[あと]** ひげや髪や毛をそった跡。「青々と〜の残る頭」 # ●床屋 → 7000切るu●床屋 # 6006 えぐる ## a 動詞の類 **抉[えぐ]る** ①円を描くようにものをねじって穴を開ける。「りんごの傷んだ部分をナイフでえぐって取る」「胸をえぐられるような悲しい話」◇「刳る」とも書く。 **抉[えぐ]り取[と]る** えぐって取り去る。「台風で山肌がえぐり取られた」 **刳[く]る** ①(のみなどで)固いものを深くえぐって穴をあける。「丸木を〜ってカヌーをつくる」「襟を大きく〜ったワンピース」 **刳[く]り貫[ぬ]く** えぐって穴をあける。「りんごの芯と種を〜」「壁をくりぬいて飾り棚をつくる」◇「刳り抜く」とも書く。 **抉[こじ]る** 戸のすきまや錠などに棒などを差し込んで、えぐるようにして空間を広くする。「戸をこじってあける」 # ●抉り出す → △ 5701出すa●いろいろなやり方で出す # ●こじ開ける → 4907あけるa●あける ## k 名詞の類:モノ **刳[く]形[りかた]** 刳って作った、くぼみ。「〜で装飾した家具」 ## u 名詞の類:トコロ # ●袖ぐり・襟ぐり → 5908着るn●衣服の部分 # 6007 拭く ## a 動詞の類 **拭[ふ]く** ものの表面についている水分や汚れを取るために、布や紙などを押しつけて動かす。「ハンカチでぬれた手を〜」「汗を〜」「雑巾で床を〜」「窓ガラスを〜」「お茶をこぼしてしまった。何か〜ものをくれ」 **拭[ふ]き取[と]る** ふいて取り去る。「ハンカチで汗を〜」「床にこぼれたジュースをさっと〜」 **乾拭[からぶ]き** 表面の水分などを出すために、乾いた布でふいて、きれいにすること。 **清拭[セイシキ]** 特に、(病院で風呂に入れない)病人の体をふいて清潔にすること。「あたたかいタオルで〜する」 **雑巾掛[ぞうきんが]けする** 畳・廊下・床などに雑巾を当ててふいてきれいにすること。 # ●拭き掃除 → 6009掃くa●掃除する **拭[ぬぐ]う** 表面にある水分や汚れを取り去るために布などを押しあてて動かす。「手で涙を〜」「タオルで手を〜」「忙しくて汗を〜間もない」「ぬぐいきれない恥辱」◇「ふく」がものの表面をきれいにすることに重点があるのに対して、「ぬぐう」はついた汚れを取り去ることのほうに重点がある。そのため「ガラス」「床」のように広い範囲にわたってきれいにするときには「ふく」は使えて <1111> ## 拭く6007a~研ぐ6008a も「ぬぐう」は使えない。また、「ぬぐう」は「汚点をぬぐう」のように比喩的に使うが、「ふく」にはこうした用法はない。 **拭[ぬぐ]い取[と]る]** ぬぐって取り去る。「ぼろ布で手の汚れを~」 **拭[ぬぐ]い去[さ]る** ぬぐってすっかりなくす。「テーブルの汚れを〜」「ほこりを〜」「一度抱いた不信感は、そう容易には〜ことはできない」「過去の悪い思い出を~」◇比喩的に使うことのほうが多い。 ## k 名詞の類:モノ ### ●手ふき **手拭[てふ]き** 手をふく布。「何か〜になるものはないか」 **汗拭[あせふ]き** 汗をふくのに用いる布。「〜を用意する」 **ハンカチーフ** 正方形で小形の、携帯して用いる手ふき。chief **ハンカチ** 「ハンカチーフ」の略で、より口語的で一般的な言い方。▷~落とし◇「ハンケチ」ともいうが、やや古い言い方。 **御手拭[おてふ]き** 飲食店などで、食事の前に手をふくように客に出す、布や紙製の手ふき。◇弁当などにもついている。 **御絞[おしぼ]り** 手や顔をふくために客などに出す、湯や水でぬらして絞った手ふき。「寒かったでしょう。あたたかい〜をどうぞ」 ### ●手ぬぐい **手拭[てぬぐ]い** 手・顔・体などをぬぐうのに用いる小粋に歩く」◇一幅(約30~37cm)の木綿を3尺(約90cm)ぐらいに切ったものが普通。古くは麻布。 **タオル** 手・顔・体などをふくための厚みのある布。▷スポーツ〜・バス〜・ハンド~ ◇糸を輪のように丸めたものを表面に出して織った布地(タオル地)を使ってつくる。towel **日本手拭[にほんてぬぐ]い** (タオルに対して)日本で古くから用いられる木綿の手ぬぐい。 **西洋手拭[セイヨウてぬぐ]い** 「タオル」の古い言い方。 ### ●汚れなどをふく・ぬぐう布 **足拭[あしふ]き** 足をふくために(下に置いておく)もの。▷〜マット **マット** 玄関や入り口などに置く、足をふいたり靴の泥などをぬぐったりするための敷物。▷足ふき~・玄関~ mat **布巾[フキン]** 食器などをふくための布。▷台~ **茶巾[チャキン]** 茶の湯で、茶碗をふく布。▷~絞り・~箱 **ナプキン** ①食事のとき、服を汚さないために胸やひざにかける布や紙。②生理用品のひとつ。napkin **雑巾[ゾウキン]** 床や畳をふいたり、床にこぼれた液体などをぬぐいとる布。▷~がけ・〜バケツ **ダスター** 雑巾やはたきなど、机や棚の上のほこりやごみを取り除くもの。duster **モップ** 床などをふくための掃除用具のひとつで、長い柄の先に雑巾をつけたもの。「体育館の床に〜をかける」mop ### ●ふくための紙 **鼻紙[はなかみ]** 鼻をかんだりふいたりするのに用いる紙。▷〜入れ **塵紙[ちりがみ]** 鼻紙や落とし紙(便をふき取る紙)に使う紙。「〜で鼻血を押さえる」▷〜交換◇「ちりし」ともいう。 **トイレットペーパー** 用便した後に、便などをふき取るための紙。toilet paper **ティッシュペーパー** 箱の中に畳みこんであって、1枚ずつつまみ取るようになっている薄く柔らかい紙。tissue paper **ティッシュ** 「ティッシュペーパー」の略。 ### ●その他 **ワイパー** 車両の窓ガラスの水滴や汚れを自動的にふき取るための装置。wipers # 6008 研ぐ ## a 動詞の類 **研[と]ぐ** 何かをものの表面に押しつけて往復させ、ものの表面をすり減らす(ことによって、鋭さやつやを出す)。「猫が爪を〜」「切れ味が悪くなったので、包丁を〜」「米を〜」◇「磨ぐ」とも書く。米は手で何度も強くこすって米の表面が削れるようにして洗うことから、「米をとぐ」の表現が成り立つ。 **研[と]ぎ上[あ]げる** 刃物などを研ぎで仕上げる。「切っ先まで〜」 **研[と]ぎ澄[す]ます** 刃物などを一点の曇りもないほど鋭くする。「刀匠が心血を注いで研ぎ澄ました名刀」◇「五感を研ぎ澄ます」のように比喩的に、「精神や神経を鋭くする」という意を表すことがある。 **研[と]ぎ出[だ]す** 研いでつや・模様などを出す。「木目を〜」 **研削[ケンサク]** 砥石で表面を削ってなめらかにすること。「鉄板をグラインダーで〜する」~盤 **目立[めた]て** のこぎりの鈍くなった歯を鋭くすること。「きちんと〜した切れ味のよいのこぎり」▷〜屋 **磨[みが]く** ものの表面をこすって汚れをとったりつやを出したりする。「靴を〜」「歯を〜」「砥の粉で刀剣を〜」◇「研く」とも書く。「腕を磨く」「技術を磨く」のように、比喩的に「努力して美しく光る好ましい状態を得る」という意を表すこともある。これは以下の複合語についてもいえる。 **磨[みが]き上[あ]げる** 念入りに磨いてぴかぴかにする。「ワックスをかけて廊下をぴかぴかに磨き上げた」「つやつやに磨き上げられた床柱」 <1112> ## 研ぐ6008a~m **研磨[ケンマ]** 刃物・宝石・金属などかたいものを磨くこと。「石材を〜する」▷〜剤◇「研摩」とも書く。 **搗[つ]く** 穀物などを、きね・からうすでついて押しつぶしたり、砕いたり、殻などを除いたりする。「玄米をついて白米にする」「もちを〜」◇「舂く」とも書く。 **精白[セイハク]** 穀物をついて外皮を取り除き、白くすること。「玄米を〜する」「〜した小麦」 **精米[セイマイ]** 玄米をついて外皮を取り除き、白米にすること。「半つきに〜する」▷〜機・~所 **精麦[セイバク]** 麦を精白すること。「大麦を〜する」~機 ### ●なめす **鞣[なめ]す** 動物の皮から毛や脂肪を取り除き、柔らかくする。「牛の皮をなめしてつくった袋」 **製革[セイカク]** 生皮をなめしてなめし革をつくること。~業 ## d 形容動詞の類 **半搗[はんづ]き** 玄米を半分程度精白する様子。「精米所で〜にしてもらう」~米◇玄米に含まれる栄養分を失わないようにするため。 **七分搗[しちぶづ]き** 玄米を七分程度精白する様子。 ## h 名詞の類:コト・サマ **研[と]ぎ** 研ぐこと。「包丁の〜がたりないので切れ味が悪い」 **粗研[あらと]ぎ** 粗砥で刃物を研ぐこと。「〜をして、仕上げは自分でやった」◇「荒研ぎ」とも書く。 **研[と]ぎ出[だ]し** 研ぎ出して光沢や模様を出すこと。「石材の〜をする」 **磨[みが]き** 磨くこと。「廊下に〜をかけてぴかぴかにする」◇「研き」とも書く。 **歯磨[はみが]き** 歯を磨いて汚れを取り、きれいにすること。「食事のあとの〜」「〜用のエメリーボード」▷〜粉 **靴磨[くつみが]き** 靴を磨いてきれいにすること。「〜を日課とする」 **床磨[ゆかみが]き** 床を磨いてきれいにすること。「遅刻した罰として〜をさせられた」 **米搗[こめつ]き** 玄米をついて外皮を取り除き、白くすること。▷〜歌 **餅搗[もちつ]き** もちをつくこと。「正月に備えて〜をする」~大会 ## k 名詞の類:モノ **研[と]ぎ汁[じる]** 米をといだときに出る、白く濁った水。◇「とぎしる」ともいう。 **研[と]ぎ水[みず]** 米や刃物・宝石・金属などをといだあとの水。◆「磨ぎ水」とも書く。 ### ●研ぐためのもの **鑢[やすり]** 金属を研ぐために使う、表面に凹凸を刻んだ金属製の道具。「〜でさびを取る」▷平~・丸~ **紙鑢[かみやすり]** 木・金属などを研ぐために使う、表面に固い粒子を塗り付けた紙。「ニスを塗る前に〜をかける」◇「やすりがみ」ともいう。 **サンドペーパー** 「紙やすり」の洋語的表現。「仕上げに〜をかける」sandpaper **砥石[といし]** 石材などを研ぐための石。▷〜車(円盤形の砥石で、回転させて用いるもの) **粗砥[あらと]** 粗研ぎに用いる、きめの粗い砥石。▷上砥 **中砥[なかと]** 粗研ぎのあと仕上げの前に用いる、中くらいのきめの砥石。◇「ちゅうと」ともいう。 **仕上砥[しあげと]** 仕上げに用いる、きめの細かい砥石。◇粗砥・中砥に対していいう。「仕」はあて字。 **砥[と]の粉[こ]** 刀などを研磨するのに使う、黄色い粉。粘土を焼いてつくるもので、木に着色したり塗装の下地に使ったりと、いろいろな用途がある。 **打[う]ち粉[こ]** 刀剣用の砥の粉。 ### ●機械 **研削盤[ケンサクバン]** 砥石を高速回転させ、工作物を研削するのに用いる機械。 **グラインダー** 「研削盤」の洋語的表現。「研削盤」よりも一般的に用いられる。grinder ### ●磨くためのもの **歯[は]ブラシ** 歯を磨くのに用いるブラシ。「ブラシ(brush)」は「はけ」の意。 **歯磨[はみが]き粉[こ]** ものを磨くのに用いる粉。 **磨[みが]き砂[ずな]** 金属製の器物を磨くのに用いる、白色の粉末。◇古くは歯磨き粉として用いられた。 **クレンザー** 「磨き粉」の洋語的表現。▷液体~ cleanser **歯磨[はみが]き粉[こ]** 歯磨きに使う粉状のもの。◇ペースト状のものも指し、「練り歯磨き」よりも一般的な言い方。 **練[ね]り歯磨[はみが]き** いろいろな成分を練り合わせてつくった歯磨き用のペースト状のもの。 **歯磨[はみが]き** 「歯磨き粉」「練り歯磨き」の略。 ## m 名詞の類:モノ **磨[みが]き丸太[まるた]** 杉や檜などの皮をはいで、砂をかけて磨いた丸太。床柱などに用いる。 ### ●なめしたもの **革[かわ]** 動物の皮をなめしたもの。「表紙を〜で装丁する」「〜のジャケット」▷合~・エナメル〜・シープスキン・~張り◇一般に、「皮」と書くと加工する前のものを、「革」と書くと加工したものを表す。 **鞣革[なめしがわ]** (なめしていない皮に対して)「革」の、なめしてあることを強調した言い方。「〜のさいふ」 **革[かわ]** 「なめし革」の略。「〜のベルト」 <1113> ## 研ぐ6008m~掃く6009k **毛皮[けがわ]** 動物の皮を毛がついたまま加工したもの。「~のコート」 **皮革[ヒカク]** 動物の皮を加工したもの。▷~製品・~細工◇一般には、牛・馬などのなめし革を指すが、毛皮を含めることもある。 **滑革[ヌメカワ]** 牛の皮をタンニンでなめした、なめらかで弾力性に富む革。◇「靴」とも書くが、「ヌメ革」と書かれることが多い。 **揉[も]み革[がわ]** もんで柔らかくしたなめし革。 **レザー** 衣服・家具などに使う革。「〜を張ったソファ」▷~ジャケット・~コート leather # ●生皮→ 8802生生しいk●そのままで手を加えていないもの ### ●皮・革の種類 **牛皮[ギュウヒ]** 牛の皮。 **牛革[ギュウカク]** なめした牛の皮。かばん・靴・ベルト・財布など、広く用いる。◇「ぎゅうかく」ともいう。 **鰐皮[わにがわ]** わにの皮。加工して、ベルト・ハンドバッグなどに用いる。◇「鰐革」とも書く。 **スエード** 子やぎ・子牛などの裏皮をけばだてた、柔らかい革。靴・手袋などに用いる。suède **バックスキン** 鹿・羊などの皮をスエードのように仕上げたなめし革。▷~張り・~の手袋-牛などのものもあり、スエードと混同してよばれている。buckskin **ボックス** 子牛の皮をなめして、箱形の模様をつけた、靴などに使う革。「ボックスカーフ(box calf)」から。 **オーストリッチ** だちょうの皮。ハンドバッグ・財布などに用いる。「オストリッチ」ともいう。ostrich **コードバン** 馬の尻の部分から製した、希少で高級な革。ランドセル・靴・ベルト・財布などに用いる。◇本来は、スペインのコルドバ産のやぎの革の意。cordovan **シャークスキン** さめの皮。研磨して、ハンドバッグ・財布などに用いたりする。sharkskin ## S 名詞の類:ヒト **研[と]ぎ師[し]** 刃物や鏡などを研ぐことを職業とする人。 **刀研[かたなと]ぎ** 刀剣を研ぎ磨く職人。 **靴磨[くつみが]き** 他人の靴を磨くことを職業とする人。 # 6009 掃く ## a 動詞の類 ### ●掃く **掃[は]く** ほうき・刷毛などでものの表面をさするように動かして、ごみ・ほこりなどを除く。「庭の落ち葉を〜」「ほうきで廊下を〜」「畳の目に沿って〜」「その程度の歌い手なら掃いて捨てるほどいる」 # ●掃き出す → 5701出すa●いろいろなやり方で出す ### ●はたく **叩[はた]く** 何かの表面に付着したごみ・ほこりを、その表面をたたくことによって、落とす。「障子の桟をはたきで〜」「帰宅したらコートをはたいてからハンガーにかける」 **払[はら]う** 何かの表面に付着したごみ・ほこりを落とすために、その表面に手などをすばやく当てて動かす。「スカートを払ってパンくずを落とす」「物置のくもの巣をほうきで〜」「ほこりを〜」 **打[う]ち払[はら]う** たたいて払う。「ほこりを〜」「肩についた雪を~」 **払[はら]い落[お]とす** 払って落とす。「髪についた灰を〜」 ### ●掃除する **掃[は]き清[きよ]める** 掃いて清らかにする。「神社の境内を〜」 **掃除[ソウジ]** ごみや汚れを掃いたりふいたりして取り除き、その場所をきれいすること。「物置を〜する」「自分の部屋ぐらい、自分で〜しなさい」▷~当番 **清掃[セイソウ]** 仕事や当番などで、ある場所の汚れを取ったり掃除したりしてきれいにすること。「校舎を〜する」「はとの糞えで汚れたベンチを、住民が交替で〜している」▷~車・~作業・~当番 **掃[は]き掃除[ソウジ]** ほうきだけで掃除する。「今日は〜だけで簡単にすませる」 **拭[ふ]き掃除[ソウジ]** 雑巾などを使って床などを拭くこと。「かたく絞った雑巾で、畳の〜をする」 **大掃除[おおそうじ]** 日常ではしないところまで念を入れて掃除し、大がかりにすること。「年末の〜でごみが山ほど出た」◇「旧態依然とした組織の大掃除をする」のように、比喩的に、じゃまなものなどをすっかり取り除く意でも用いられる。 ## h 名詞の類:コト・サマ **煤払[すすはら]い** 正月を迎えるために、家の中のすすやほこりを払い、大がかりな掃除をすること。「年に1度の〜をする」◇昔は12月13日に行うところが多く、信仰的な行事を伴った。 **庭掃除[にわそうじ]** 落ち葉を掃いたり雑草を取ったりして、庭をきれいにすること。「〜で集めた落ち葉でたき火をする」 ## k 名詞の類:モノ ### ●掃くときの道具 **箒[ほうき]** ごみやちりを掃く道具。竹・わら・棕櫚などでつくる。棕櫚~・庭~◇「帚」とも書く。「ははき」の転じたもの。 **竹箒[たけぼうき]** 竹の小枝を束ね、竹の柄をつけたほうき。「〜で枯れ葉を集める」 **羽箒[はねぼうき]** 鳥の羽根でつくった小さなほうき。「はねぼうき」ともいう。 **塵取[ちりとり]** 掃き集めたちりやごみを入れて運ぶための道具。「机のちりを小さな〜で取る」 ### ●はらい落とす道具 **叩[はた]き** 室内や器物のほこりを払う掃除用具。長い柄の先に羽毛や束ねた布をつけたもの。「〜で障子をはたく」 <1114> ## 掃く6009k~除ける6011a **刷毛[はけ]** もの。ほこりを払ったり糊のや塗料を塗ったりするのに使う。◇「刷子」とも書く。 **ブラシ** 獣の毛や合成樹脂でできた細い毛を柄や板面などに植え込んだもの。ほこりを払ったり汚れを取ったりするのに使う。◇「ブラッシュ」ともいう。brush ### ●掃除道具 **掃除機[ソウジき]** 電気でごみを吸い取るようにして掃除する機械。「〜をかける」▷電気~ **クリーナー** ①「掃除機」の洋語的表現。②汚れを落とす薬品・器具。磨き粉・食器用洗剤など。▷レコード〜・CD〜・DVD〜・靴~ cleaner ### ●その他 **清掃車[セイソウシャ]** 道路などを清掃する自動車、ごみを回収して回る自動車。 ## q 名詞の類:イキモノ **箒木[ホウキギ]** 茎や枝を乾燥させてほうきにする、アカザ科の1年草。◇実はとんぶりと呼ばれ、食用・薬用となる。 **箒草[ホウキグサ]** ほうきぎ。 **帚木[ははきぎ]** 「ほうきぎ」の通称。 # 6010 こす ## a 動詞の類 **漉[こ]す** 液体に混じったかすやごみを取り除いたり、固体を細かく均一にするために、小さな穴がたくさんあいているものに通す。「スープを布で〜」「使った油はこしてから保存する」「コーヒーをペーパーフィルターで〜」「あんを~」◇「濾す」とも書く。 **裏漉[うらご]し** 食品をつぶしてこし、食品のかすを取り除いたりペースト状にしたりすること。「芋をゆでて〜する」 **濾過[ロカ]** 液体などをこして、かすやごみを取り除くこと。「雨水を〜して飲料水にする」「下水を〜する」▷〜器・~池 **篩[ふる]う** 底にきわめて細かいすきまがたくさんある入れ物に、土や粉などを入れて振り動かし、細かい粒だけを通過させる。「砂場の砂をふるって、ごみを取り出す」「小麦粉を~」「粉砂糖を~」 **篩[ふる]い落[お]とす** ふるって下に落とす。「小石に混じった砂を〜」 **篩[ふる]い分[わ]ける** 細かいものと粗いものをふるって分ける。「砂と小石を〜」 ### ●扱く **扱[こ]く** 狭いすきまを通して、穀物の穂などを引き抜き、それについている粒を落とすことを除く。「手作業で稲を~」 **脱穀[ダッコク]** 穀物の粒を穂から取り外すこと。「乾燥させた稲を〜する」▷~機 ## h 名詞の類:コト・サマ **稲扱[いねこ]き** もみを取るために稲をこくこと。▷~機 ## k 名詞の類:モノ # ●絹漉し豆腐・木綿豆腐 → 0300食べるk●豆腐 # ●漉し餡 → 0305味わうp●あん ### ●こす道具 **漉[こ]し器[き]** 液体・水や粒をこす器具の総称。「目の粗い〜」 **フィルター** 不純なものだけをこしたり、濾過したり、通したりして取り出すためのもの。「エアコンの〜を掃除する」「新型の〜がついたタバコを売り出す」「コーヒーの〜を取り替える」▷コーヒー〜・ペーパー〜・オイル~◇紙や布などの小さなものから、機械じかけの大きな装置まで、さまざまのものがある。特定の光や電流を取り出すものも、フィルターということがある。filter **濾過紙[ロカシ]** 液体をこすために用いる紙。 **濾紙[ロシ]** 「濾過紙」の略。「〜でコーヒーをこす」 **茶漉[ちゃこ]し** 茶を茶わんに注ぐとき、茶がらが入らないようにするための道具。「〜で茶がらお茶を注ぐ」 **裏漉[うらご]し** 裏ごしするための道具。「ゆでたじゃがいもを〜にかける」 **油漉[あぶらこ]し** 揚げ物の油をこしたあと、油をこして、天かすなどを取り除く器具。 ### ●ふるう道具 **篩[ふるい]** ふるうための道具。「小麦粉を〜にかける」◇浅い枠の底に絹布や金網・馬の尾・竹などを張ったもので、粒状のものをこれに入れて揺り動かすと、細かい粒子は下に落ち、大きな粒子は上に残る。 **土篩[つちふる]い** 土をふるい分ける、目の粗い篩。 **回転篩[カイテンふるい]** 鉱石などを粒度別にふるい分ける装置。金網のついた円筒または円錐形の銅板を横にして回転させるもの。 **トロンメル** 「回転篩」の洋語的表現。trommel ### ●脱穀する道具 **稲扱[いねこ]き** 稲の穂をこくための農具。 **千歯扱[せんばこ]き** 稲や麦の穂をこくための農具。「千歯抜き」とも書く。竹片や鉄片が櫛の歯のように並んだすきまに、穂を通して引き、もみがらを落とすもの。江戸時代に考案され使われた。 **脱穀機[ダッコクき]** 穀物を脱穀するための機械。 # ●コンバイン → 4607採るk●収穫のための機械 # 6011 除ける ## a 動詞の類 ### ●除ける **除[の]ける** いろいろなものの中から、不必要なものをその場にあっていいものや必要なものと区分して、そこにないようにする。「掃除するのでいすをのけてください」「漬物石をのけて、たくあんを取り出す」「給料から交通費をのけておく」◇「退ける」とも書く。 <1115> ## 除ける6011a **撥[は]ねる** 基準に合わないものを不合格にしてのける。「検査で不良品を〜」「筆記試験では受かったが面接ではねられた」 **弾[はじ]く** 基準に合わないものとして、のける。「書類選考ではじかれた」 **取[と]り除[のぞ]ける** じゃまなものをそこから取ってのける。「覆いを〜」 **撥[は]ね除[の]ける** ①多くの中から特定のものをのける。「傷のついたりんごを〜」②勢いよくわきへのける。「戦車はおとり戦車をはねのけて進む」「かけ布団を〜」「プレッシャーを〜」 # ●どける・のける → 4905どけるa●どける ### ●払う **払[はら]う** ①じゃまなもの・不要なもの・障害になるものなどを寄せつけないために、手などを内側から外側へすばやく動かして、遠ざける。「降りかかる火の粉を〜」「出された手を〜」②草木を切って取りのける。「伸びた枝を〜」◆「掃う」とも書く。神に祈ってけがれや災いを取り去る場合には「祓う」と書く。 **払[はら]い除[の]ける** 払うようにしてのける。「つかまろうとする手を~」 **切[き]り払[はら]う** ①払う(②)。「やぶを切り払って畑にする」「伐り払う」とも書く。②刀などで切って相手を払いのける。「押し寄せる敵を次々と~」◇「斬り払う」とも書く。 **薙[な]ぎ払[はら]う** 草や木などを横に切り払う。「生い茂った笹をなぎ払って進む」「迫りくる敵を刀で〜」 **吹[ふ]き払[はら]う** 吹いて払う。「風が雲を~」「ほこりを~」 **振[ふ]り払[はら]う** 振って、ついているものを払いのける。「すがりつく手をじゃけんに~」「降りかかった火の粉を~」 **一掃[イッソウ]** きれいに全部払いのけること。「不安を一掃する」「三者凡退に打ちとられ、反撃の機会を一掃された」「嫌疑を一掃する」「弱者一掃のヒットを打つ」 ### ●追う **追[お]う** ある場所・地位から無理に去らせる。「役職を追われる」「追っても追っても群がるはえ」◇「逐う」とも書く。 **追[お]い払[はら]う** 遠ざける。「じゃま者を追い払ってせいせいした」「のら犬を棒で〜」 **追[お]っ払[お]う** 「追い払う」の、くだけた言い方。「押したり引いたりして、やっと〜」 **厄介払[やっかいばら]い** やっかい者を追い払うこと。「善意で協力を申し出たのに〜された」「やっと〜ができた」◇「厄介」はあて字か。 **人払[ひとばら]い** 他人に聞かれては困る話をするような場合に、他の人を退席させること。「この件は、念のため〜してから話し合ったほうがいい」「大事な話なので〜をしてくれませんか」 **追[お]い散[ち]らす** 追い払って、散り散りにする。「石を投げて、ごみをあさっていたからすを~」 **蹴散[けち]らす** 敵などを勢いよく追い散らす。「わずか数名で、群がる兵を蹴散らして敵陣を突破する」 **蹴散[けち]らかす** 「蹴散らす」の、より口語的な言い方。「あんな腰抜けどもを〜ぐらい、朝飯前だ」 **追[お]い遣[や]る** ある人を、その人が望んでいない場所・状態などに追い払う。「まとわりつく子供を部屋の外に追いやってから、彼女は話し始めた」「彼を死に追いやったのは、君たちの無責任な言動だ」 **追[お]い返[かえ]す** 来た者を追い払って、その場から去らせる。「警官がやじ馬を〜」 **玄関払[げんかんばら]い** 会わずに追い返すこと。「面会を懇願したのに〜されてしまった」「〜を食う」「あいつを〜にしてやった」 **門前払[モンゼンばら]い** 訪問者を会わずに追い返すこと。「弟子になりたくて上京してきたのに〜されてしまった」「〜を食わせる」 **追放[ツイホウ]** 危険な思想を持つなどとして、その国や社会から追い払うこと。「危険人物と見なされ、国から〜された」「八百長した選手を、レース界から永久に〜する」▷公職~・国外~・暴力~ **締[し]め出[だ]す** 好ましくないものやじゃまなものを、その社会や仲間に入れないようにする。「町から暴力団を〜」「抜けがけをして業界から締め出された」「外国製品の一部を~」 **爪弾[つまはじ]き** ある人を嫌って締め出すこと。「クラスの仲間から〜された」◇非難や不快感などを表すとき、爪を親指の腹にかけてはじいたことから。 **破門[ハモン]** 弟子などを、その団体から追い出すこと。「師範と意見が合わなくて〜された」 # ●追い出す → △ 5701出すa●追い出す # ●撃退する → 3800攻めるa●撃退する ### ●のぞく **除[のぞ]く** あるものの中に加えないようにする。「許可された車を~全車両は通行禁止」「1人をのぞいて、全員集まった」 **外[はず]す** ある集団・仲間から除く。「ちょっと席を外してくれ」「ベテラン選手を試合から~」 **措[お]く** どをのぞく。「この仕事ができるのは、彼をおいてほかにない」「何をおいても、これだけはやらねばならない」 **差[さ]し置[お]く** 何かをするときに、相談すべき人や物などを無視したり後回しにしたりする。「部長の私を差し置いて役員に話をもっていくとはどういうことだ」 **落[お]とす** その仕事や資格に不適当とみなし、外す。「志願者のうち、試験の平均点が50点以下の者は~」 **落[お]っことす** 俗に、落とす。「ちゃんと練習しないとレギュラーから〜ぞ」 **篩[ふる]い落[お]とす** ある基準や規格に基づいて、のぞく。「まず一次審査により何人かを~」 <1116> ## 除ける6011a~h **除外[ジョガイ]** ある基準・範囲の中に入れないで扱うこと。「特殊な例は〜して統計をとる」「一般規則から〜する」 **控除[コウジョ]** ある金額・数量などを計算の対象から除外すること。「必要経費を〜する」「税金の〜~を受ける」▷基礎~・扶養~◇「扣除」とも書く。 **オミット** 目的に合わないものとして、除外すること。「規格に合わない不良品を~する」「彼の意見を~する」omit ### ●排する **排[ハイ]する** 好ましくないもの・じゃまなものなどを押しのける。「万難を排して会社を再建する」「不正行為を~」「じゃま者を〜」◇「排す」ともいう。 **排除[ハイジョ]** 押しのけてそこからすっかりなくすこと。「障害物を〜する」「不平分子を組織から〜する」「デモ隊を〜する」 **排斥[ハイセキ]** 同じ仲間であるものや、ある地位・場所に存在するものを非難して追い払うこと。「A国には外国製品を〜する動きがある」「生徒から〜される」▷〜運動 **排撃[ハイゲキ]** 排斥して、厳しく非難すること。「悪徳業者を断固〜する」 ### ●職務から外す **解[と]く** ある理由によって、任務・職務から外す。「業者との癒着が露見して、県庁の職員がその任を解かれた」 **免[メン]じる** 職を解く。「公職を〜」 **免[メン]ずる** 「免じる」の古い言い方。「事務次官の職を~」 **免職[メンショク]** 職、特に公務員の官職を免じること。「懲戒免職にする」▷懲戒~・~処分 **免官[メンカン]** 官職を免じること。「横領事件を起こした職員を〜する」 **罷免[ヒメン]** 職務をやめさせること。「首相は閣僚を〜する権限をもつ」~権 **解任[カイニン]** 任務を解くこと。「会長を〜する」「反対派役員によって〜される」▷〜状・~権◇法令上、「免職」には本人の意に反しない場合(依願免職)もあるが、「罷免」は意に反する場合だけである。「解任」は両方の意味をもつ。 **解職[カイショク]** 職務をやめさせること。「議会が紛糾したときは、議長が〜される」▷~請求 **リコール** 国民・住民の意思によって、公職にある者を解職すること。「市長を〜する」▷〜制 recall **パージ** 公職から追放すること。ロレッド〜(1950年、連合国総司令部の指令により共産党員とその同調者を公職・企業から追放したこと)purge **任免[ニンメン]** 職務につけることとやめさせること「首相と角僚の~権」 ### ●解雇する **解雇[カイコ]** 雇い主が、期間を一方的に解約して使用人をやめさせること。「経営合理化で〜される」▷~予告 **首[くび]** 解雇。「中高年を〜しようとする上司のやり方はひどい」「ばくちで首にした」 **首[くび]にする** 解雇する。「無断欠勤が多いので首にした」 **首[くび]を切[き]る** 「首にする」の強めた言い方。「思わしくないのなら首を切る」「この不景気では、ある程度の人数のもやむをえない」「長引く不況で首を切られた」 **暇[ひま]を出[だ]す** 使用人をやめさせる。「いつまでも反抗的な態度をとり続けるようでは、そのうちには〜ことにした」「店の金に手をつけて暇を出された」◇やや古い言い方で、「妻を離縁する」意でも用いられた。 ## d 形容動詞の類 **排他的[ハイタテキ]な** 仲間以外のものを排斥する傾向がある様子。「〜な風習を改める」「この業界には〜な商慣行が色濃く残っている」 **排外的[ハイガイテキ]な** 外国や外国のものを排斥する傾向がある様子。「大臣の〜な発言に非難が集中した」 **頭越[あたまご]し** 当事者や順序に従うべき相手をさしおいて、事を行う様子。「日本の〜に交渉が行われた」 **蚊帳[かや]の外[そと]** 関係者ではあるが、除外されてくわしい事情を知らされない様子。「合併という重大な局面に社長は〜だったらしい」 ## h 名詞の類:コト・サマ **仲間外[なかまはず]れ** 仲間から除外して、のけ者にするこ。「クラスメートから〜にされる」 **村八分[むらはちぶ]** 仲間外れにすること。「慣例に異を唱えたばかりに、このような目に遭った」◇江戸時代以降に行われた私的制裁の一種で、村のしきたりに違反した者に対して、葬式と火事以外の交際をしなかったことから。 **排外[ハイガイ]** 他国人や外国のものを排斥すること。~主義・~思想 **排日[ハイニチ]** 外国人が、日本人および日本国の勢力を排斥すること。~思想・~運動 **攘夷[ジョウイ]** 開国・通商を求める外国人を追い払って、国内に入れないこと。▷尊皇~・~論◇「攘」は排斥の意。 ### ●解雇すること **首[くび]** 解雇する(される)こと。「お前みたいなやつは〜だ」「どこぞ〜だろう」 **首切[くびき]り** 俗に、解雇すること。「人員整理で、アルバイトの〜が行われた」 **御払[おはら]い箱[ばこ]** もう必要ないとして、解雇すること。「舞台に穴をあけるような役者は、もう~だ」「長期休暇をとったら、会社を〜になった」 ### ●その他 **足払[あしばら]い** 柔道で、相手の足の横に自分の足をぶつけて相手を倒す技。「〜をかける」 **暑気払[しょきばら]い** 暑さを払いのけるために、涼しくなるようなことをすること。「〜に生ビールを1杯飲む」 **横薙[よこな]ぎ** 横になぎ払うこと。「竹やぶを〜にする」 <1117> ## 除ける6011s~省く6012z ## S 名詞の類:ヒト **除[の]け者[もの]** 仲間やグループからのけて、つきあわないようにした者。「転校生を〜にする」 **仲間外[なかまはず]れ** 仲間からのけ者にされた人。「抜け駆けしていじわるになった」 **味噌[みそ]っ滓[かす]** (取るに足りないものとして)仲間はずれにされる子供。仲間に入れてもらえず対等に遊びの仲間に入れない子供。「いつも〜にされてばかり」◇古い言い方。味噌を味噌濾しでこしたあとのかすのようにつまらないものの意から。 # 6012 省く ## a 動詞の類 **省[はぶ]く** 全体の中から必要がないと認めた部分を取り除く。「途中の経過を省いて、結論だけを伝えてほしい」「詳しい説明を〜」「手間を〜」「無駄を~」 **端折[はしょ]る** 話などのある部分を省いて短く縮める。「話を~」「途中をはしょって説明する」 **省略[ショウリャク]** ある部分を省くこと。「あいさつは〜して本題に入る」 **削[けず]る** あるまとまったものの中から、ある部分を取り除いてなくす。「この部分の表現は不適切なので削ったほうがいい」「リストから名前を〜」 **割愛[カツアイ]** 惜しいと思いながらも、思い切って省略すること。「紙面の都合で紹介は~する」 **抜[ぬ]く** するべきことを省く。「今朝は寝坊したので朝食を抜いた」 ### ●略す **略[リャク]す** 全体からあまり重要でない一部分を省いて簡単にする。「市街図を略して書く」「短期大学を略して短大という」「主催者のあいさつを〜」「敬称は略させていただきます」 **略[リャク]する** 「略す」のかたい言い方。「詳しい説明は~」 **簡略化[カンリャクか]** 何かの一部を省いたり略したりして簡単にすること。「手順を~する」「手続きをもっと〜すれば、窓口でこんなに待たされることもない」 **前略[ゼンリャク]** 文章の前の部分を省略すること。「(~)すなわち・・・」 **上略[ジョウリャク]** 語句・文章の前の部分を省略すること。「文章を〜して引用する」 **中略[チュウリャク]** 語句・文章の中間の部分を省略すること。「……なのである。(~)したがって・・・」 **後略[コウリャク]** 語句・文章のあとの部分を省略すること。「長くなるので〜して引用する」 **下略[カリャク]** あとに続く語句・文章を省略すること。「引用に際して〜する場合は、文章の趣旨が誤解なく伝わるかどうか慎重に検討してからにするべきだ」◇「かりゃく」ともいう。 # ●略述する → 1903述べるa●述べる # ●略記する → 2200記すa●記す # ●略説する → 2103説くa●いろいろな説明 # ●略称する → 4200与えるa●名付ける # ●約める → △7705縮めるa●縮める ### ●抜かす **抜[ぬ]かす** 一定の順序で並んでいるものの、途中の部分をのぞく。「1行抜かして読んでしまった」「10番を抜かして数えてしまった」「1行抜かして読む」 **飛[と]ばす** 俗に、抜かす。「1行飛ばして読む」「ぼうっとしていたら、自分の番を飛ばされてしまった」 **間引[まび]く** 俗に、電車やバスをところどころ抜かして運転すること。「ラッシュ時は間引いて運転する」乗り物の運転本数についていうことが多い。 ## d 形容動詞の類 **略式[リャクシキ]** 本来の手続きや手順を省略した方式である様子。「〜の手紙」~手続き(簡易裁判所において、公判を開かずに書面審理だけで刑を言い渡す、略式の刑事裁判手続き)・~命令(略式手続きによってなされる命令) **簡略[カンリャク]** 手順などを省いたり、省略したりした様子。「〜なあいさつですませる」「式次第を〜に説明する」 ## f 副詞の類 # ●概略 → 7501粗い●だいたい ## h 名詞の類:コト・サマ **間引[まび]き** 途中をところどころ抜かすこと。▷~運転 **背抜[せぬ]き** 背広などの上着の裏地を仕立てるとき、背の部分だけ裏地を省くこと。合い服・夏服によく用いられる。「〜の背広」 **略[リャク]** 省いて簡単にすること。「『きもい』は『きもちわるい』の〜だ」「OPECはOrganization of Petroleum Exporting Countries(石油輸出国機構)の〜です」 **略儀[リャクギ]** 正式の手続きを省略して簡単にしたやり方。「〜ながら書面をもってお知らせします」 # ●略装 → 5912装うh●正装・略装 ## k 名詞の類:モノ # ●概略 → 7501粗いk●おおざっぱな内容 # ●略称 → 1916名乗るk●名前 # ●略号 → 2203表すk●記号 # ●略伝 → 2200記すk●伝記 # ●略史 → 2200記すk●歴史 # ●略歴 → 8908過ぎるh●経歴 # ●略暦 → 6503区切るk●時の区分を表すもの # ●略語 → 1900言うm●言葉の種類 # ●略字 → 2200書くm●字画の多い字を省いたもの # ●略画 → 2202描くp●絵の種類 # ●略図 → 2203表すm●図 # ●略服 → 5908着るk●礼服 # ●略帽 → 5910かぶるk●帽子 ## z その他 **云々[ウンヌン]** ある語句を一部分だけ引用し、あとは省略するときに用いる語。「彼は、この話にはいろいろ事情があって〜という話をしていた」◇「うんうん」の変化した語。 <1118> # 脱ぐ6013a~k # 6013 脱ぐ ## a 動詞の類 **脱[ぬ]ぐ** 身につけていたものを身から外す。「コートを~」「ズボンを~」「靴を~」「帽子を~」「手袋を~」「かぶとを~(降参する)」◇めがね・ほうたい・装飾品などは「脱ぐ」といわず、「取る」「外す」という。 **脱[ぬ]ぎ捨[す]てる** ①衣服を脱いで捨てる。「かぶとを〜」②衣服を脱いでそのままにしておく。「脱ぎ捨てられた靴下」 **脱[ぬ]ぎ散[ち]らかす** 脱いだものをあちこちに乱雑に放り出しておく。「彼女の部屋は、脱ぎ散らかした洋服で、足の踏み場もなかった」 **脱衣[ダツイ]** 衣服を脱ぐこと。「検査の日は〜しやすい服装で病院に行く」▷〜場・~所・~かご⇔着衣 **脱帽[ダツボウ]** 帽子を脱ぐこと。「部屋に入るときは〜する」 **着脱[チャクダツ]** 着たり脱いだりすること。「ここで〜はご遠慮ください」 # ●脱皮する → 0105育つa●育っていく過程 ### ●はだける **開[はだ]ける** 衣服の一部分を開け広げて、下に隠れていたところが見えるようにする。「着物の裾を~」「胸をはだけて赤ん坊に乳をやる」◇「脱ぐ」は着ているものを体の表面から取り去ってしまう行為。比喩的に古い習慣などを、着物を脱ぐように捨てる意にも用いる。「はだける」は着物の合わせ目の一部分を大きく開いて、肌をあらわにする行為。 **片肌脱[かたはだぬ]ぐ** 和服の片袖を肩から脱いで一方の腕と肩をあらわにする。「片肌脱いでものをかついで壺を振る」◇「あいつのために片肌脱ぐ」のように、人助けをする意でも用いる。 **諸肌脱[もろはだぬ]ぐ** 和服の両袖を肩から脱いで両方の肩をあらわにする。「諸肌脱いで太鼓をたたく」 ## d 形容動詞の類 **裸[はだか]** 衣服などを身につけていない様子。「〜になって水中に飛び込む」▷~参り・~祭り◇「裸電球」や「裸のつきあい」のように、覆ったり、包み隠したりしないありのままの意でも用いる。 **丸裸[まるはだか]** 全身が裸である様子。「赤ん坊が〜で寝かされている」「〜の木」「毛を刈られて〜の羊」◇「裸」とともに、「事業に失敗して丸裸(裸)になる」のように、無一物の状態の意でも用いる。 **赤裸[あかはだか]** 「丸裸」の、やや古めかしい言い方。「〜で寝る」 **素[す]っ裸[ぱだか]** (衣服を)つけているべきところについて、裸である様子。「上半身〜になって、もちつきをする」◇体の一部が覆われていてもよい。 **真[ま]っ裸[ぱだか]** 衣服を身につけているべき状況で、何もつけず全身が裸である様子。「風呂からあがったまま〜で廊下をうろつく」 **全裸[ゼンラ]** 丸裸。「〜の身元不明の死体」「酒の勢いで、〜になった若者が川に飛び込んだ」◇「赤ん坊を全裸にする」とはいわないように、赤ん坊には使わない。 **半裸[ハンラ]** 半身、特に上半身が裸である様子。「〜のままうろうろするな」 **すっぽんぽん** ほとんど裸である様子。「おむつ一枚の〜で歩き回る」 **ヌード** 絵画・彫刻・写真撮影などのモデルや、ショーの踊り子として鑑賞されるために、裸になっている様子。▷~写真・〜スタジオ nude **セミヌード** 刺激的な部分を隠したヌード。「アイドルの〜の写真集」seminude **一糸纏[イッシまと]わぬ** 衣服を何も着ていない様子。「〜姿で人前に出るとは」◇「一糸も纏わぬ」という形でも使う。 ### ●衣服の一部をつけていない様子 **無帽[ムボウ]** 帽子を脱いでかぶっていない様子。「男の〜の髪は、強い風にひどく乱れていた」「申請書には上半身正面・~の写真を貼付してください」 **ノーネクタイ** ネクタイをつけていない様子。「きちんとしたスーツ姿を見慣れているせいか、〜の上司は別人のように見えた」「そのレストランは超高級で、〜では入れない」◇和製洋語。ノー(no)+ネクタイ(necktie) **ノータイ** 「ノーネクタイ」の略で、より口語的な言い方。「このラフな着こなし」 **ノーパン** パンティーをはいていない様子。「〜のウエートレスが給仕するので有名になった店」◇和製洋語。「ノー(no) +パンティー(panties)」の略。 **ノーブラ** ブラジャーをつけていない様子。「〜で歩く」◇和製洋語。「ノー(no) +ブラジャー(brassiere)」の略。 ### ●靴を履いていない様子 **裸足[はだし]** 履物をはいていない様子。「火事というので裸足で飛び出した」「跳」「跳足」とも書く。「肌足」の転。最近では「素足」と同じ意で用いられることが多い。 **素足[すあし]** 靴下やストッキングなどをはいていない様子。「真冬に〜で歩くなんてあきれた」 **生足[なまあし]** 女性が足にストッキングをはいていない様子。「夏場〜の女性が少なくない」 ## h 名詞の類:コト・サマ **肌脱[はだぬ]ぎ** 和服の袖を肩から脱いで上半身の肌をあらわに出すこと。「〜になって汗をふく」 **脱[ぬ]ぎっぷり** ヌードやベッドシーンなどでの、肌をあらわにする態度。「あの女優は意外に〜がよかった」 ## k 名詞の類:モノ **裸体[ラタイ]** 裸のからだ。「〜をさらす」▷〜画 <1119> ## 脱ぐ6013k~捨てる6014k **裸身[ラシン]** 「裸体」の、やや文章語的な表現。「〜を横たえる」 **ヌード** 絵画・彫刻・写真撮影などのモデルや、ショーの踊り子として鑑賞されるための、裸体。「〜の撮影会」nude ## S 名詞の類:ヒト **ヌードモデル** ヌードを見せるモデル。nude model **ヌードダンサー** ヌードで踊るダンサー。nude dancer **ストリッパー** 衣服を次々に脱いでいってヌードを見せる踊り子。stripper **ヌーディスト** 主義・信条として裸で(集団)的な生活をする人。nudist ## u 名詞の類:トコロ **沓脱[くつぬ]ぎ** 玄関や縁側などで、履物を脱ぐところ。石などで一段高くつくってある。~石 **脱衣所[ダツイジョ]** 浴室の前に設けられた、衣服を脱いだり着たりするところ。「〜の洗濯かごに脱いだものを放り込む」 **脱衣場[ダツイジョウ]** 衣服を脱いだり着たりするように定められた場所。「〜で着替えてプールに出る」 **脱衣室[ダツイシツ]** 衣服を脱いだり着たりするための部屋。◇脱衣かご # 6014 捨てる ## a 動詞の類 **捨[す]てる** 必要でないもの、役に立たないものと考えて、自分の手もとから手放す。「ごみを〜」「タバコの吸い殻を道に~と罰せられる国がある」「どんな環境にあろうとも、夢を捨ててはならない」「家庭を捨てて仕事に打ち込む」「名を捨てて実を取る」⇔拾う◇「棄てる」とも書く。 **捨[す]て去[さ]る** きっぱりと捨てる。「過去の栄光を~」「妻子を捨て去って出家する」◇具体的な物については使わない。 **振[ふ]り捨[す]てる** 意を決して捨て去る。「過去の記憶を振り捨てて前向きに生きる」 **投[な]げ捨[す]てる** ものを投げて捨てる。「窓から紙くずを~」 **放[ほう]り捨[す]てる** 外に投げ捨てる。「車から空きかんを〜」「いらないからといって〜」 **放[ほう]る** 俗に、捨てる。ややぞんざいな言い方言。「空き缶をどこにでも〜のはやめてほしい」◇「拋る」とも書く。 **かなぐり捨[す]てる** 身にまとっているものを乱暴に取って捨てる。「上着を~」「キャッチャーがマスクをかなぐり捨てて、審判に詰め寄った」◇「地位も名誉もかなぐり捨てる」のように、比喩的に使うことが多い。「かなぐる」は手で荒々しく引きむしる意。 **打[う]っ遣[ちゃ]る** 俗に、投げ捨てる。「うっちゃられた化製品や家具でいっぱいになった空き地」◇「打っ棄る」とも書く。 **ぽいする** 軽い気持ちで無造作に捨てる。いらないものを投げたり、捨てたりする。「そのごみ、どこにぽいするの」「そんなものはぽいしようね」「あんな男、とっくにぽいしたわ」 **投棄[トウキ]** 不要になったものを投げ捨てること。「山中に古タイヤを〜する」▷不法~ **廃棄[ハイキ]** 不要だとして捨てること。「古い備品を〜する」▷〜物・〜処分 **切[き]り捨[す]てる** いらない部分を切って捨てる。「弱い部分を〜ような冷酷な政策は支持できない」 **脱[ぬ]ぎ捨[す]てる** 今まで身につけていた考えなどを捨て去る。「先入観を〜」 **読[よ]み捨[す]てる** 読み終わって捨てる。「週刊誌を〜」◇「本を読み捨てる」「書類を拾い集める」 **遺棄[イキ]** そのまま捨てておくこと。「死体を〜して逃亡する」~罪 **毀棄[キキ]** 壊して捨てること。「破損した軍艦を〜する」 # ●吐き捨てる → 5706吐くa●吐く # ●焼き捨てる → 8603焼くa●焼く ## f 副詞の類 **ぽいと** 無造作に投げたり捨てたりする様子。「紙くずを〜ごみ箱に投げ捨てる」「ぽいと捨てる」 **檻褸雑巾[ボロぞうきん]の様[よう]に** (長い期間)親しい関係にあった者を、なんのためらいもなく冷酷に捨て去る様子。「あいつは苦労をかけた女房を〜捨てた」「利用するだけ利用しておいて、〜放り出された」◇「ぼろ雑巾のように眠る」のように、疲れてくたくたになるたとえでも用いられる。 **弊履[ヘイリ]の如[ごと]く** ぼろ雑巾のように。「糟糠の妻を〜捨て去る」「弊履」は「敝履」とも書き、はき古して破れた履物の意。「弊履を棄つるが如し」の形で用いられることもある。 ## h 名詞の類:コト・サマ **使[つか]い捨[す]て** 一度使ったら、修理・詰め替えなどをせずに捨てること。「〜のライター」 **ぽい捨[す]て** ごみなどを投げ捨てること。「ハイカーのタバコの〜が森林火災の原因だった」▷〜禁止 **御払[おはら]い箱[ばこ]** 不要になったもの、役に立たなくなった人。「このテレビは故障ばかりしているので〜にしてしまおう」◇伊勢神宮が、毎年諸国の信者に配るお札や暦を入れておく箱のことを「お祓い箱」といった。新しいお札がくると、古いお札は不要になったので、「お祓い」を「お払い」にかけたしゃれから。 **廃棄処分[ハイキショブン]** 不要なものを捨てたり、売り払ったりすること。「古い家具を〜する」 ## k 名詞の類:モノ **塵[ごみ]** 捨てられる、いらなくなったもの。「引っ越しで大量の〜が出た」「〜を集めて捨てる」◇「芥」とも書く。 <1120> ## 捨てる6014k~掘る6015a **生塵[なまごみ]** 料理の準備や食べ残しなどからなる、水分を含んだごみ。「〜を肥料にする」 **厨芥[チュウカイ]** 厨房(台所)から出るごみ。 **粗大[ソダイ]ごみ** 家具・電気製品などの大型のごみ。「たんすを〜に出す」 **芥[ごみ]** ごみ。 **塵芥[ちりあくた]** ごみ。◇値打ちのないものの意で用いられることが多い。 **塵芥[ジンカイ]** ちりあくた。~処理場 **廃品[ハイヒン]** 使用しなく(できなく)なって、廃棄した物品。「〜の中には修理すれば使えそうなものもあった」▷〜回収 **廃物[ハイブツ]** 使用しなく(できなくなって、廃棄したもの。「このオブジェは〜を利用して制作されたものです」 **廃棄物[ハイキブツ]** 廃棄されたもの。▷放射性~ **産業廃棄物[サンギョウハイキブツ]** 工場などから出される廃棄物。▷~処理場 **産廃[サンパイ]** 「産業廃棄物」の略。▷〜処分場・〜問題 **廃船[ハイセン]** 使用をやめて登録を抹消し、捨てられた船。 **廃車[ハイシャ]** 使用をやめて登録を抹消し、捨てられた車両。 **廃材[ハイザイ]** 不要になった材木。「木工所から〜をもらって椅子をつくった」 **廃油[ハイユ]** 不要になった油。「〜を垂れ流してはならない」 # ●くず・かすなど → 9604残るn●後に残る不用物 ### ●ごみを入れておくもの **ごみ袋[ぶくろ]** ごみをまとめて入れておくための袋。 **塵入[ごみい]れ** ごみを一時的に入れておくための入れもの。 **屑箱[くずかご]** 箱型のごみ入れ。 **屑籠[くずかご]** 紙屑や小さなごみを捨てるための、かご。 **屑入[くずい]れ** 紙屑や小さなごみを捨てるための入れもの。 ### ●灰皿 **灰皿[ハイザラ]** タバコの灰や吸い殻を入れるための器。「長い会議で〜がいっぱいになった」 **灰吹[ハイふき]** タバコ盆についている、キセルで吸ったタバコの吸い殻を入れるための筒。 ## q 名詞の類:イキモノ **捨[す]て犬[いぬ]** 飼い主が捨てた犬。「子供が〜を拾ってきたので飼うことにした」 **捨[す]て猫[ねこ]** 飼い主が捨てた猫。「公園の〜にえさをやる」 ## S 名詞の類:ヒト **捨[す]て子[ご]** 親がひそかに捨てた赤ん坊や幼児。◇「棄て子」とも書く。 ## u 名詞の類:トコロ **塵捨[ごみす]て場[ば]** ごみを捨てる(定められた)場所。 **塵溜[ごみため]** ごみを捨てておくところ。「〜から悪臭がする」 **掃[は]き溜[だ]め** (ごみを掃き集めて)捨てておくところ。◇「掃き溜めに鶴(汚いところに、すぐれた人や美しい人がいることのたとえ)」 **ダストシュート** ビルなどの建物で、各階に設けられた投入口からごみを入れると、階を通して垂直に穴が通っていて、投入口から入れたごみは下にたまるようになっている。◇和製洋語。ダスト(dust)+シュート(chute) **姨捨山[うばすてやま]** 年老いた親などを捨てるという伝説の山。◇生活するところや、年をとって体よく追いやられる職場。◇「うばすてやま」ともいう。「姥捨山」とも書く。姨捨山の棄老(=老人を捨てること)伝説から。古い言い方。 # 6015 掘る ## a 動詞の類 **掘[ほ]る** ①地表の土を一部取り除いて地面に穴やくぼみをつくる。「畑の土を〜」「庭に穴を掘って生ごみを埋める」「井戸を〜」②地面の土を取り除き、中にあるものを取り出す。「芋を〜」「石油を~」 **ボーリング** 地質・資源などの探査のために機械で地中深く穴を掘ること。「温泉探しのために〜してみる」▷〜マシン boring **試掘[シクツ]** 鉱山・油田・遺跡などを調査するために、試験的に掘ってみること。「〜してみないと温泉が出るかどうかはわからない」▷〜権・~溝 **試錐[シスイ]** ボーリング。「〜して地下水脈を探る」 **掘[ほ]り込[こ]む** ある深さに掘って溝をつくる。「溝をもう少し深く〜必要がある」 **掘[ほ]り下[さ]げる** 地面を下のほうへ深く掘っていく。「井戸を〜」「もっと掘り下げないと水脈に届かない」◇「掘り下げる」は狭い範囲を垂直方向に深く掘ることだが、「掘り込む」はある広さをもった部分をある一定の深さまで掘ること。 **掘[ほ]り抜[ぬ]く** 地面を横のほうや下のほうから掘って穴を通す。「途中の岩盤がかたくて〜のに苦労した」 **掘[ほ]り返[かえ]す** 一度掘って埋めたところを再び掘る。「墓を〜」「道路工事で何度も道を〜」 **暴[あば]く** 掘り返す。特に、墓を掘り返す。「墓を〜」 **掘削[クッサク]** 土砂や岩石を掘って取り除くこと。「パワーシャベルで山の斜面を〜する」▷〜機◇「掘鑿」とも書く。 ### ●掘り出す **掘[ほ]り出[だ]す** 地中から目的のものを見つけて出す。「埋蔵品を〜」「20年前に埋めたタイムカプセルを校庭から掘り出した」 <1121> ## 掘る6015a~u **掘[ほ]り起[お]こす** 地中に埋めたり根を張ったりしているものを掘って取り出す。「木の根を~」 **発掘[ハックツ]** 地中に埋められた建物・遺物などを掘り出すこと。「地中に埋められた宝を〜する」「遺跡を〜する」▷〜調査 # ●掘り当てる → 1803見付けるa●突き止める # ●採掘する → 4607採るa●採取する # ●盗掘する → 4612盗むa●あるものを盗む ### ●ほじる **穿[ほじ]る** 指先や細い棒などで穴を掘るようにした(り、つつきまわし、中のものを外に出)す。「ほころびたセーターの穴を〜」「つまようじで歯を〜」「鼻くそを〜」 **掻[かっ]穿[ぽじ]る** 「穿る」の、くだけた強調表現。「おまえの耳の穴をかっ穿って、よく聞けよ」 **抉[えぐ]る** 穴をつつきまわ(して中のものを取り出す)。「耳の穴を〜」「鼻くそを〜」「どぶにいつまった落ち葉を~」 **穿[ほじく]り出[だ]す** ほじくって中にあるものを出す。「ポケットのごみを〜」「鼻くそを~」 **穿[ほじく]り返[かえ]す** ほじって中にあるものの位置をひっくり返す。「地面を~」「からすが球根を植えた花壇をほじくり返した」 **弄[いじ]る** (はさまったものをとるために)つついてほじるようにする。「父は食事のあと必ずようじで歯を~」 **耳掻[みみか]き** 耳あかをほじくり出したり、耳の穴のかゆいところをかいたりすること。「~したらよく聞こえるようになった」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●方法 **手掘[てぼ]り** 機械を用いず、簡単な道具を使って掘削すること。「人力だけで〜したトンネルがあった」⇔機械掘り **機械掘[キカイぼ]り** 機械を使って坑道を開削したり、鉱石を掘り出したりすること。「技術が進んで〜ができるようになった」⇔手掘り **露天掘[ロテンぼ]り** 鉱床が地表に近くにある場合、坑道を設けず、表土を取り除いただけで、地表から直接、石炭や鉄などの鉱石を採掘する方法。「石炭を〜で掘り出す」 **素掘[すぼ]り** 崩壊を防ぐための工事をせずにそのまま掘り進めること。 **上総掘[かずさぼ]り** 上総国(現在の千葉県中部)で古くから行われた井戸掘りの技術。◇割り竹を長くつないだものをくるくる回る車に巻き、竹の弾力を利用して井戸を掘る方法。 ### ●掘って何かをつくること **穴掘[あなほ]り** 穴を掘ること。「もぐらは〜の名人」 **墓掘[はかほ]り** 埋葬するために墓穴を掘ること。 **井戸掘[いどほ]り** 井戸を掘ること。「渇水対策のために〜をする」 ### ●何かを掘り出すこと **芋掘[いもほ]り** 芋を掘り出すこと。 **貝掘[かいほ]り** 砂を掘って貝を取ること。「〜で取ったあさりを料理する」 ### ●その他 **根切[ねぎ]り** 建物の基礎をつくるために、地盤を掘削すること。 ## k 名詞の類:モノ ### ●掘る道具 **楊枝[ヨウジ]** 歯の間にはさまった食べ物を取り除くために、または、菓子などの食べ物を突き刺して口に運ぶために、木を細く削ってつくったもの。「てのひらで口もとをおおって〜を使う」◇「楊子」とも書く。 **爪楊枝[つまヨウジ]** 楊枝の小さいもの。「たこ焼を〜で刺す」 **耳掻[みみか]き** 耳の穴をかいたり、たまった耳あかを取ったりする、小さな杓子形の道具。「〜で耳の掃除をする」 **シャベル** 土を掘ったり土砂をすくったりする道具。「〜で砂遊びをする」▷カー〜◇「ショベル」ともいう。shovel **スコップ** 土を掘ったり土砂をすくったりする道具。「〜で地面に大きな穴を掘る」◇「シャベル」と「スコップ」の使い分けにはかなりの個人差がある。「大型で両手で扱うタイプ」をスコップ、「小型で片手で扱うタイプ」をシャベルとする人もいれば、その逆の使い方をする人もいて、統一されていない。schop **パワーシャベル** 動力によって動く大きなシャベルを備えている土木機械。◇「パワーショベル」ともいう。power shovel **ブルドーザー** トラクターの前面に大きな鋼鉄の排土板を備え、これで地表を掘ったり地面をならしたりする土木機械。bulldozer ## q 名詞の類:イキモノ **穴熊[あなぐま]** 山中に穴を掘ってすむ、たぬきによく似ている、あしが太くて短い動物。地域によっては「むじな」とよばれ、たぬきと混同されている。 **土竜[もぐら]** 地中に穴を掘って生活する動物。地中の土を押し上げるために農作物を枯らすことがある。◇「鼹鼠」とも書く。 ## S 名詞の類:ヒト **墓掘[はかほ]り** 墓穴を掘る人。 # ●鉱夫・坑夫 → 4607採るs ## u 名詞の類:トコロ **穴[あな]** 地面やものの表面から内部に向かって入りこんでいく、何もない空間。「犯人は庭に深い〜を掘って強奪した金を埋めた」 **穴[あな]ぼこ** 「穴」の俗語的な言い方。「もぐらが掘ったんだろうか。穴ぼこだらけになっている」 <1122> ## 掘る6015u~うがつ6016u **縦穴[たてあな]** 地面から下に向かって縦に掘った穴。◇「竪穴」とも書く。 **横穴[よこあな]** 山や丘の中腹などに、横の方向に掘った穴。 **抜[ぬ]け穴[あな]** ①何かを避けて、こっそり抜け出すための穴。「こっそりと〜から外へ出る」②通り抜けられる穴。 **墓穴[はかあな]** 遺体や遺骨を葬るための穴。 **墓穴[ボケツ]** 俗に、はかあな。◇「墓穴を掘る」という形で「自滅の原因をつくる」意で使われる。 **マンホール** 地下にある水道管・下水管などを検査・修理などで出入りするための穴。ふだんは蓋がしてある。「下水管が破裂して〜から水がふきあげた」manhole # ●落とし穴 → 6206落とすu # ●窪み・へこみ → 7108くぼむu # ●トンネル → 2600通るu●通路 ### ●井戸 **井戸[いど]** 地面に深く穴を掘って地下水をくみ上げるようにしたところ。「〜を掘る」「〜で水をくむ」~端 **深井戸[ふかいど]** 底までが極めて深い井戸。 ### ●堀 **堀[ほり]** 敵の侵入を防ぐために、地面を長く深く掘って水を通したところ。「城の〜を埋める」▷用水~◇「濠」「壕」とも書く。 **濠[ほり]** 城を囲んだ水をたたえた堀。◇水のないものは「壕」と書く。 **空堀[からぼり]** 堀。水を入れず、敵の侵入を防ぐ防御となるほか、城兵の通路などにも用いる。 **内堀[うちぼり]** 城の周囲に掘った二重の堀のうち、内側のもの。⇔外堀◇「内濠」とも書く。 **外堀[そとぼり]** 城の周囲に掘った堀。堀が二重にあるときは、外側のもの。「〜を埋める」⇔内堀◇「外濠」とも書く。「外堀を埋める」の形で、ある目的を達成するために、「まず周辺の障害からかたづけていく」という意で用いられることも多い。 # ●掘割→ 2604通すu●水路 ### ●堀の周辺 **堀端[ほりばた]** 堀のふち。「城のお〜」 **堀[ほり]の内[うち]** 城の堀の内側の地区。 ### ●池 **池[いけ]** 地面のくぼみに水がたまったところで、湖というほど大きくないもの。▷人工~ ◇自然にできたものと、人為的に掘ってつくったものがある。 **泉水[センスイ]** 庭につくった池。 # 6016 うがつ ## a 動詞の類 **開[あ]ける** 何かの表面の一部を取り除いて、穴を作る。「ドリルで金属板に丸い穴を〜」◇「空ける」「明ける」とも書く。 **穿[うが]つ** ものや地面に穴をあける。「きつつきが木に穴を〜」◇「うがつ」の、やや古風な言い方。 **穿鑿[センサク]** うがつこと。「荒波が岩石を〜する」 **穿孔[センコウ]** かたいものに穴をあけること。「鋼板に穴をする」〜機 ### ●突き抜ける穴をあける **パンチする** 紙などに突き抜ける穴をあけること。「書類を〜してひもで綴じる」punch **打[う]ち抜[ぬ]く** かたいものに穴をあけて貫く。「弾丸でかたい鎧を打ち抜く」◇「打ち貫く」とも書く。 **撃[う]ち抜[ぬ]く** 俗に、うちぬく。「槍はみごと的をぶち抜いた」 **掘[ほ]り抜[ぬ]く** 山などを横向きに掘って向こう側と通じるようにする。「山を掘り抜いてトンネルをつくる」 **踏[ふ]み抜[ぬ]く** 強く踏んで穴をあけてしまう。「腐った床板を踏み抜いてしまった」◇「踏み貫く」とも書く。 **撃[う]ち抜[ぬ]く** ねらったものを撃って、突き抜く。「彼はピストルをかまえると、並べた人形の頭をすべて撃ち抜いた」 ### ●その他 **風穴[かざあな]を開[あ]ける** 鉄砲などで腹・胸などに風を通す穴を開ける。「ピストルで胸に風穴を開けられた」◇比喩的に、閉塞状態にある組織などに新風を吹き込む意にもいう。 ## k 名詞の類:モノ ### ●穴をあける道具 **錐[きり]** 板などに穴をあけるときに使う、先端がかたくとがった工具。 **千枚通[センマイドオ]し** 多くの紙を刺しとおして、穴をあけるための錐。 **目打[めう]ち]** 千枚通し。◇紙のほかに、布などに穴をあけるやや小ぶりの裁縫用の器具をもさす。 **ドリル** 鉄・機械や木材の加工に用いる、らせん状の刃を持つ工具。「〜で鋼板に穴をあける」drill **パンチ** 紙や切符に穴をあけるはさみ。「入場券に〜を入れる」punch **パンチャー** カードや紙テープなどに穴をあける機械。puncher **穴空[あなあ]け器[き]** パンチ・パンチャーなどの穴をあける器具。 **ボール盤[ばん]** ドリルで工作物に穴をあける機械。オランダ語のboor bankから。 **穿孔機[センコウき]** 「ボール盤」の漢語的表現。 ## u 名詞の類:トコロ **穴[あな]** 何かの一方の側から中に入っていく、何もないところ。「鑿で〜をあける」「壁に〜をあけてエアコンのパイプを通した」「タバコの火でスーツに〜があいてしまった」「隕石が落ちてできたといわれる巨大な〜」▷大~・覗き~・空気~・抜け~◇「孔」とも書く。物の場合の穴は、反対側まで突き抜けるものが多い。場所の場合は、途中で <1123> ## うがつ6016u 行き止まりになることが一般的。 **虚[うろ]** 樹木などの内部がからになっているところ。「老樹の〜」◇「虚」とも書く。 **風穴[かざあな]** 風を通す穴。 **節穴[ふしあな]** 板などの節の部分が抜けてあいた穴。「雨戸の〜から光がもれて入ってくる」「板塀の〜から中をのぞく」 **鍵穴[かぎあな]** 錠を開けたり閉めたりするときに、鍵を差し込む、錠にあけられている穴。「〜に鍵を差し込んで回すと、重みのある音とともに錠があいた」「〜から室内をのぞく」 ### ●物の穴 **ボタン穴[あな]** ボタンを通してはめるために、洋服の一部に作られたすきま。「〜をかがる」◇「ボタン」はポbotão。 **ボタンホール** 「ボタン穴」の洋語的表現。「〜をあける」▷~ステッチ buttonhole **針穴[はりあな]** ①針の端にある、糸を通す穴。②針でついてできた(ような)、きわめて小さな穴。「袋には肉眼では見えないほどの〜があいていた」 **針[はり]の目[め]** (「目」のように丸いことから)針穴(①)。「〜を通すといわれたほどコントロールのいい投手」 **針孔[シンコウ]** 「針穴①」の、やや古い言い方。 **ピンホール** (光を通すための)きわめて小さな穴。~カメラ pinhole **鳩目[はとめ]** 服や靴のひもを通したり、紙を綴じるひもを通したりする金属のふちのついた丸い穴。 ### ●洞穴など **洞穴[ほらあな]** 崖や岩などにあいた中がうつろな穴。「〜に身を潜める」 **洞[ほら]** 「ほらあな」の古い言い方。 **洞穴[ドウケツ]** ほらあな。「〜の中には、特殊な環境に適応した珍奇な生物がいる」▷〜遺跡・~動物 **洞窟[ドウクツ]** 奥行きの深いほらあな。「旧石器時代は〜を住居としていた」▷~探検 **風穴[フウケツ]** 山腹などにある、中から冷たい風の吹いてくる深い穴。「かざあな」ともいう。 **氷穴[ヒョウケツ]** 山腹などにある、中の氷が一年中とけない深い穴。 **岩屋[いわや]** ①岩にできた天然のほらあな。②岩に穴をあけてつくった住居。「石屋」「窟」とも書く。 **岩室[いわむろ]** 岩に穴をあけてつくった部屋。 **岩室[ガンシツ]** 岩石を利用してつくった小屋や部屋。 **岩窟[ガンクツ]** 岩にできた天然のほらあな。◇「巌窟」とも書く。 **石窟[セックツ]** 岩屋。▷~寺院 <1124> # 61 取れる・抜ける(脱落) # 6100 取れる ## a 動詞の類 **取[と]れる** ①何かに付着していたものや、ある部分を構成していたものが、外部の力を受けるなどして、そこからはなれる。「シャツのボタンが取れた」「表紙が取れた本」「ふたが固くしまっていて取れない」②何かに認められた、汚れ・しわ・むくみ・疲れ・においなど、好ましくない状態・性質がなくなる。「しみがなかなか取れない」「しょうがを入れると魚の臭みが~」 **捥[も]げる** 本体についている小さな部分が強い力などによって取れて離れる。「人形の首がもげた」「荷物が重くて腕がもげそうだ」 **落[お]ちる** 付着していた、しみ・よごれ・色などが、摩擦・化学作用・時間経過などにより、そこに見いだせなくなる。「一晩、漂白剤につけておいたら茶渋が落ちた」「この素材は洗濯で色が〜ことがある」 # ●消える → 9802消えるa●消える # ●ちぎれる → 7001切れるa ### ●外れる **外[はず]れる** (つけたり、とめたり、はめたりしてあった)何かと一体になって機能するものが、一体でなくなり、機能しなくなる。「受話器が外れたままになっている」「笑いすぎて、あごが外れた」「コンタクトが〜」 **脱線[ダッセン]** 汽車・電車などの車輪が線路から外れること。「電車が〜して、次の駅まで歩いた」 **脱輪[ダツリン]** ①自動車の車輪が路肩を外れること。「狭い道では〜に注意」②走行中の自動車・飛行機などの車輪が外れること。「バスが〜して到着が遅れた」 # ●脱臼する → 6912損なうa●自分の体を損なう ### ●脱げる **脱[ぬ]げる** 身につけていたものが体や体の一部から離れる。「急に風が吹いてきて帽子が脱げてしまった」「階段で靴が脱げた」 **開[はだ]ける** 着ていた着物などが乱れて、中が見えるようになる。「着付けがへたなのか、どうしても着物の前が~」「胸が~」 # 6101 抜ける ## a 動詞の類 **抜[ぬ]ける** 中に入り込んでいたものが外へ出る。「髪の毛が~」「バケツの底が~」「あくが~」「人形の首が~」「タイヤの空気が~」「上京して10年になるが、いまだになまりが抜けない」「疲れが抜けない」「試合が終わったら気が抜けた」◇「脱ける」とも書く。「取れる」が「あるところからなくなる」ことを一般的にいうのに対し、「抜ける」は「内部にあって外に出にくい状態のものが外に出る」こと、つまり「中から取れる」ことを表す。「毛が抜ける」と「かつらが取れる」など。 **抜[ぬ]け落[お]ちる** ものの一部が抜けて下に落ちる。「大犬の毛が~」「年をとって、歯がすっかり抜け落ちた」「床が~」 **すっぽ抜[ぬ]ける** ぴったりはまっていたものが、何かのはずみでまるでとれたように抜ける。「溝にはまって靴がすっぽ抜けた」 # ●抜け替わる → 0106生えるa●生える ### ●落ちる **落[お]ちる** 当然そこに含まれているべきものが、なんらかの理由で、そこに見いだせなくなる。「名簿から重要人物の名前が落ちているのに気づかなかった」 **抜[ぬ]ける** 書いてあるべきものや構成すべき要素がなくなる。「新刊の数ページが抜けていたので返本した」「案内状が届いたが、日時が抜けていた」 **漏[も]れる** (不注意のため)本来、入るべきものの一部が、入らないままになる。「慎重に書き写したつもりだったが、2行もれてしまった」「名簿から君の名前がもれていた」◇「洩れる」とも書く。 **飛[と]ぶ** 続いているものの途中が抜ける。「話の展開がどうもおかしいと思ったら、ページが飛んでいた」「編み目が〜」「ちょっと話は飛びますが」 **抜[ぬ]け落[お]ちる** あるはずのものが全部抜けてなくなる。「部下から提出された改めるよとの報告書には、アンケートの集計結果が抜け落ちている」「飲みすぎて、家へ帰るまでの記憶が抜け落ちている」 **脱落[ダツラク]** 「抜け落ちる」の、ややかたい言い方。「文章が1行分~している」 **遺漏[イロウ]** 手落ちがあってもれること。「万事〜のないよう努める」「〜することがないよう細心の注意を払う」 ### ●その他 **開[あ]く** 何かの表面に穴ができる。「爆発で地面に〜」「たばこの火で〜」「着古して穴があいたシャツ」◇「空く」「明く」とも書く。 ## f 副詞の類 **すぽっと** ものが勢いよく抜けるときの音の様子。「大根が〜抜ける」 **すぽんと** ものが一気に抜けるときの音の様子。「ビールの栓が〜抜けた」 **すっぽりと** ものがそのまま抜けたり外れたりする様子。「どろにはまって長靴が~と抜けた」 ## h 名詞の類:コト・サマ **抜[ぬ]け** 抜けていること。「リストに〜がある」 **落[お]ち** 落ちていること。「書類にどっさり〜があった」 <1125> ## 抜ける6101h~むける6103h **落[お]ち** もれていること。「記載に〜がないか確認する」 **脱力感[ダツリョクカン]** 体の力が抜けた感じ。「努力がすべて無駄になって~に襲われる」 **抜[ぬ]け毛[げ]** 自然に抜け落ちる毛。「洗髪のときの〜が気になる」「脱け毛」とも書く。 **脱毛[ダツモウ]** 毛が抜け落ちること。▷〜症 **歯抜[はぬ]け** 歯が抜けていること。「〜の老爺」「〜の塀」◇「歯脱け」とも書く。 # ●落丁・乱丁 → 6600乱れるh●その他 ### ●病気・症状 **脱水[ダッスイ]** 体内の水分が抜け出て欠乏すること。▷~状態・~症状 **脱肛[ダッコウ]** 肛門管や直腸の下端の粘膜が肛門の外へ出た状態。 **脱腸[ダッチョウ]** 小腸・大腸などの腹部の内臓が腹膜に包まれたまま腹壁の裂け目から外に抜け出した状態。 **ヘルニア** 臓器の一部が本来あるべき位置から飛び出した状態。▷横隔膜~・椎間板~hernia ## k 名詞の類:モノ **抜[ぬ]け毛[げ]** 抜け落ちた髪などの毛。「〜が排水口につまって水の流れが悪い」◇「脱け毛」とも書く。 **脱字[ダツジ]** 文の途中で抜け落ちている文字。「〜が多い本」 **脱文[ダツブン]** 印刷された、あるいは書かれたときに、(不注意により)抜け落ちた文。「いい加減な編集で〜が目立つ」 **欠文[ケツブン]** (虫食い・誤写など)何らかの理由で欠けて読めない文章。「〜が多い古代の物語集」◇「闕文」とも書く。 **誤脱[ゴダツ]** 誤字と脱字。「〜の多いレポート」 # 6102 はげる ## a 動詞の類 **剥[は]げる** 表面に塗ったり張ったりして、一体となっていたものが取れる。「マニキュアが〜」「ペンキがはげたベンチ」「めっきが〜(体裁や飾りがとれて、本性が現れる意でも用いる)」 **剥[は]げ落[お]ちる** はげて落ちる。「モルタルのはげ落ちた壁」「汗で化粧が〜」 **剝脱[ハクダツ]** はげ落ちること。「壁画の塗料が〜する」 ### ●はがれる **剝[は]がれる** 表面をおおっていたものが、めくれるようにして取れる。「爪が〜」「ビニールのおおいが〜」「化けの皮が〜」 **剝[は]がれ落[お]ちる** はがれて落ちる。「風でポスターが〜」 **剝落[ハクラク]** はがれ落ちること。「壁に張ったタイルが〜する」 **剝離[ハクリ]** はがれて離れること。「細胞膜が〜する」▷網膜~ # ●めくれる → 5004ひっくり返るa●裏返る ### ●禿げる **禿[は]げる** ①髪の毛が抜け落ちてその部分の毛がなくなる。「頭が〜」「若くしてはげた人」②山などの草木がなくなって地肌が露出する。「あのはげたところは去年の地すべりのあとだ」 **禿[は]げ上[あ]がる** 髪の生えぎわが頭の上の方まで上がっている。「近ごろ額の上まではげ上がってきた」 ## d 形容動詞の類 **剝[は]げちょろ** 塗料などがところどころはげている様子。「ペンキが〜になっている」「すりへって〜の絨緞」◇「はげちょろけ」ともいう。 ## h 名詞の類:コト・サマ **剥[は]げ** 表面に塗ったものがはげること。「ペンキの〜が目立つ」 **禿[はげ]** 頭髪がはげた状態であること。「〜をかつらで隠す」▷〜頭 **若禿[わかはげ]** 年が若いのにはげていること。 **脱毛症[ダツモウショウ]** 頭髪の一部または全部が抜ける症状。「精神的なショックから〜になる」▷円形~ ## k 名詞の類:モノ **禿[はげ]頭[あたま]** 髪の毛がすっかり抜け落ちた頭。 **禿頭[トクトウ]** はげあたま。 **光頭[コウトウ]** はげて光っている頭。 ## q 名詞の類:イキモノ # ●禿鷲・禿鷹 → △ 4912飛ぶr●鷹・鷲 ## u 名詞の類:トコロ **禿[はげ]山[やま]** 草木が生えていなくて、地肌が露出している山。「山火事ですっかりーになってしまった」 # 6103 むける ## a 動詞の類 **剥[む]ける** 皮や皮膚が薄くはがれる。「手の皮が〜」「年をとって一皮むけたようだ」 **擦[す]り剥[む]ける** こすれて皮がうすくむける。「転んでひざがすりむけた」 ### ●ささくれる **ささくれる** 爪の根もとの皮膚が細くむける。「ささくれた指先」 **ささくれ立[だ]つ** ささくれた状態になる。「水仕事でささくれだった母の指先」 ## h 名詞の類:コト・サマ **赤剥[あかむ]け** 皮膚が完全にむけて、赤くなっていいこと。「〜がひりひりする」 **逆剥[さかむ]け** 爪の根もとの皮膚が荒れて、根もとのほうにむけること。 <1126> ## むける6103h~そげる6104a **ささくれ** 「さかむけ」の、より一般的な言い方。 # 6104 そげる ## a 動詞の類 **削[そ]げる** 刃物を用いたかのように、ものの表面がするどくけずり取られたような状態になる。「過労でほおがげっそり〜」◇「殺げる」とも書く。 **削[そ]げ落[お]ちる** そげてその部分がなくなる。「ほおの肉がすっかりそげ落ちた」「意欲が〜」 ### ●えぐれる **抉[えぐ]れる** 刃物などをつきさして、ぐるりとまわして穴をあけたような状態になる。「大きくえぐれた傷口」◇「刳れる」とも書く。 <1127> # 62 移す・移る(移動) # 6200 移す ## a 動詞の類 **移[うつ]す** 位置や状態を、他の位置や状態にする。「患者を個室に〜」「冬の間、植木をベランダから室内に〜」「居を郊外に〜」「都を奈良から京都に〜」「窓の外へ視線を〜」「興味を~」「心を~」◇都を移す場合は「遷す」と書くことが多い。 **変[か]える** それまでいたりあったりしたところから他のところへ移る。「住まいを転々と~」「場所を変えて話をしよう」 **転[テン]じる** 視線や注意を向ける方向・位置を別のところに移す。「北には連山が見渡せ、東に目を〜と眼下に海が広がる」 **動[うご]かす** 別の場所に移す。「机を窓のそばに〜」 **移動[イドウ]** 他の位置に向かって動かすこと。「陣地を移動する」「自動車を〜する」 **移転[イテン]** 場所・住所などを他に移すこと。「大学を郊外に〜する」▷〜通知・~先・首都~ **ずらす** もとの位置から(引きずるようにして)少しだけ動かす。「机を少しだけ右へ~」「体をずらして席をつめる」 **送[おく]る** 順々に位置を動かす。「膝を~」 **遷都[セント]** 都を他の場所へ移すこと。「奈良から京都へ~する」「東京から地方に〜するという計画がある」 **遷宮[セングウ]** 神社などを新しく造営・改築する際、神体を移すこと。特に、伊勢神宮についていう。「伊勢神宮は20年ごとに~するならわしだ」▷仮~・正~◇「宮うつし」ともいう。 **遷座[センザ]** 神仏、あるいは天皇の座を別のところへ移すこと。 **動座[ドウザ]** 貴人・神輿などの座所を他へ移すこと。「つつしんで帝のご〜を申し上げます」 **転補[テンポ]** ある官職から他の官職へ移すこと。「次長検事を新潟地検に〜する」 **移管[イカン]** 管轄を他へ移すこと。「資産管理をA銀行からB銀行に〜する」 **移項[イコウ]** 数学の等式・不等式で、一方の辺にある項を符号を変えて他に移すこと。「次に、右辺の2xを〜すれば答えが出る」 # ●移植する → 6304植えるa●植え替える # ●左遷する → 3904こらしめるa●飛ばす ### ●持っていく **持[も]って行[い]く** あるところへ行くとき、目的のもの、それを持ってそこに行く。「税金を、銀行の窓口まで持っていって払った」「雨が降りそうだから傘を持っていきなさい」◇「もってゆく」ともいう。 **持[も]って来[く]る** あるところへものを持ってくるとき、それを持ってそこに来る。「水を1杯持ってきてください」「頼まれた書類を〜のを忘れた」 **持[も]ち込[こ]む** (相手の同意・了承を得ないで)相手の(関係する)ところに持っていく(くる)。「教室に酒を〜とはなにごとだ」「頼みもしないのに、叔母が縁談を次々に持ち込んでくる」 **持[も]ち込[こ]み** 持ち込むこと。「大きな荷物や危険物の車内への〜は禁止」▷〜料 **齎[もた]らす** 情報・知らせなどを持ってくる。「吉報を~」 ### ●運ぶ **運[はこ]ぶ** 手に持ったり乗り物や台の上にのせるなどして、位置を移す。「宿泊客を宿まで~送迎バス」「引っ越しの荷物をトラックで新居に~」「段ボール箱を担いで2階に~」 **持[も]ち運[はこ]ぶ** 手に持って運ぶ。「昔の録音器は重くて~のが大変だった」 **持[も]ち運[はこ]び** 持ち運ぶこと。「この情報ツールは、電源の〜の必要がない」「これは〜が簡単だ」 **運[はこ]び入[い]れる** 中へ運んで入れる。「クレーン車でピアノを部屋に~」⇔運び出す◇受け身・可能の形では使われない。その必要があるときは「運び込む」を使う。 **運[はこ]び込[こ]む** ある場所に運んでくる。「新しく買った家具を玄関へ~」「病院に運び込まれたときはすでに虫の息だった」「シベリア高気圧が日本に寒気を~」 **担[かつ]ぎ込[こ]む** 担いで運び込む。「夜更けに患者が担ぎ込まれる」 **搬入[ハンニュウ]** (大型トラックなどで)運び入れること。「舞台の大道具を~する」▷〜口⇔搬出 **運[はこ]び去[さ]る** ある場所から運んで去る。「夜間に誰かが放置自転車を運び去った」 # ●運び上げる → 6202上げるa●ものを高いところに移す ### ●運び出す **運[はこ]び出[だ]す** 中から外へ運んで出す。「半壊した家から家財を〜」 **運[はこ]び出[だ]し** 運び出すこと。「本の〜に時間がかかった」 **持[も]ち出[だ]す** 中から外へ持って出す。「火事になったので、あわてて家財を持ち出した」「椅子をベランダに~」 **持[も]ち出[だ]し** 持ち出すこと。「備品を〜する場合は必ず許可をとってください」「貴重な図書の〜を禁止する」 **帯出[タイシュツ]** (図書館などで)本などを外に持ち出すこと。「事典類は〜してはいけない」▷禁~ **担[かつ]ぎ出[だ]す** 担いで運び出す。「押し入れの荷物を~」「爆発事故のけが人が <1128> ## 移す6200a~k 次々と担ぎ出されてくる」 **搬出[ハンシュツ]** (大型トラックなどで)運び出すこと。「展覧会の会場から絵を〜する」⇔搬入 **切[き]り出[だ]す** 山から木材などを切って運び出す。「切り出した木材をいかだに組む」 **切[き]り出[だ]し** 切り出すこと。「石材を〜するために作られた道」 **山出[やまだ]し** 材木・炭・鉱物などを、山から運び出すこと。「木材を川に流して〜する」 ### ●運搬する **運搬[ウンパン]** 車・船・飛行機に物を積んで運ぶこと。「展示品を会場まで~する」▷〜費 **運送[ウンソウ]** 目的の場所まで人や荷物・手紙などを運ぶこと。「荷物を〜する」「トラックでの〜は時間がかかる」~費・~料・~状・~業・~会社 **輸送[ユソウ]** 乗り物を使って物や人を運ぶこと。「兵士をトラックで~する」「被災地へ物資を〜する」▷ピストン~(休みなく往復して輸送すること)・〜費・~料・~機・~手段◇「運搬」「運送」「輸送」の順で運ぶ規模が大きくなり、その距離も長くなることが多い。 **搬送[ハンソウ]** 運搬し、所定の場所に送ること。「けが人を病院へ〜する」▷〜車 **陸送[リクソウ]** 陸上を輸送すること。「〜のほうが海送より早いだろう」「輸出車を工場から港まで〜する」⇔海送 **海送[カイソウ]** 海上を輸送すること。「〜すると安いが、日数がかかる」⇔陸送 **航送[コウソウ]** 船や航空機で輸送すること。「救援物資を〜する」 **空輸[クウユ]** 航空機で人や物を輸送すること。「食糧を被災地へ〜する」「空中輸送」の略。 **回漕[カイソウ]** 船で物を運ぶこと。「米を〜する」~業◇「廻漕」とも書く。 ## h 名詞の類:コト・サマ **口移[くちうつ]し** 飲食物を自分の口から直接相手の口に移し入れること。「赤ちゃんに〜で薬を飲ませる」 **膝送[ひざおく]り** 隣の人との間を詰めるために、膝を使って体をずらすこと。「〜で席をつめる」◇「膝繰り」ともいうが、古めかしい言い方。 ### ●運輸 **運輸[ウンユ]** 旅客や貨物を目的の場所に運ぶこと。「通信と〜の歴史を研究する」◇「運輸」は「運送」「輸送」などを総合的にいう語で、個々の具体的な行為には使わない。 **交通[コウツウ]** 人の往来・貨物運送の総称。「〜の便がよい」~事故・~標識・~網・~違反・~整理・~難 **通運[ツウウン]** 貨物を運送すること。▷〜事業・~会社 **物流[ブツリュウ]** 生物の生産・保管や輸送など、流通過程にある諸活動のすべて。~システム◇「物的流通」の略。 **陸運[リクウン]** 陸上での運送。「山中なので〜に頼るしかない」⇔海運 **海運[カイウン]** 海上での運送。「〜が発達し、商業が栄えた」 **水運[スイウン]** 河川・運河・湖・沿岸などの水路による運送。「かつて〜で栄えた町」 **舟運[シュウウン]** 舟による運送。「北上川の~」 **便[びん]** 人や物を、あるルートにのせて選ぶこと。「午後の〜で東京に帰る」「朝一番の〜で、荷物を出す」 **船便[ふなびん]** 船による便。「島へ渡るには1日1便の〜を利用する」◇「せんびん」ともいう。 **航空便[コウクウびん]** 航空機による便。「その2都市を結ぶ〜はない」 **定期便[テイキびん]** 時間・経路が決まっている、定期的な便。「その島では、新聞や郵便物も3日に1度の〜で運ばれてくる」 **臨時便[リンジびん]** 特別に臨時で出る便。「お盆の時期には〜が出る」 # ●手紙などの運搬 → 6208送るh●郵便・宅配便 ### ●運送業 **陸運業[リクウンギョウ]** 旅客や貨物の陸上運送を行う事業。 **海運業[カイウンギョウ]** 旅客や貨物の海上運送を行う事業。 **運送業[ウンソウぎょう]** 旅客や貨物の運送を行う事業。 **回漕業[カイソウギョウ]** 近世、国内沿岸を船で貨物運送をした事業。 **回船問屋[カイセンドイヤ]** 近世、海運業者と荷主との間に立って、回漕の取り次ぎを行った店。 ## k 名詞の類:モノ ### ●運ぶもの **荷物[にもつ]** 持ち運んだり、運送したりする物。「旅行の〜はできるだけ少ないほうがいい」 **貨物[カモツ]** 荷物。「貨物列車からの〜の積み下ろし作業」「〜を背負って山小屋へ向かう」 **手荷物[てにもつ]** 自分で持って運べる荷物。「機内に持ち込める〜は2つまでです」~預かり所 **小荷物[こにもつ]** ①手で持てるほどの小さい荷物。②国鉄・JRが鉄道で扱う小型の荷物。「〜を発送する」 **重荷[おもに]** 重い荷物。◇「心の重荷」のように、比喩的な意で用いられることが多い。 **初荷[はつに]** ①新年の初商いの日に美しく飾って運ぶ荷。②その季節に初めて出荷する季節ものの商品。 **積[つ]み荷[に]** 船やトラックなどに積んで運送する荷物。「〜に保険を掛ける」▷〜の種類・~目録 **荷駄[にだ]** 馬に積んで運ぶ荷物。「薪を〜に仕立てる」 **船荷[ふなに]** 船に積んだ荷物。「港に着くと荷主がやってきて、〜を改める」 **貨物[カモツ]** 鉄道・車・船・飛行機などで運送する(大型の)品物。▷~自動車・~駅 **コンテナ** 貨物を輸送するための、輸送手段に応じて、国際的に規格化された金属製の箱。~船 container <1129> ## 移す6200k **カーゴ** 「貨物」「積み荷」の洋語的表現。▷エア〜cargo ### ●運ぶための道具 **担架[タンカ]** けが人や病人をのせて運ぶ、2本の平行な棒に厚手の布が張ってある道具。「~をかつぐ」 **郵袋[ユウタイ]** 郵便物を入れて輸送するための袋。◇「行嚢」ともいうが、古い言い方。 **岡持[おかもち]** 料理などを入れて運ぶ、取っ手とふたのついた桶。 **胴乱[ドウラン]** ①ついているひもを肩にかけて持つ、植物採集用の金属製の容器。②薬・タバコなどを入れて、腰にぶら下げて持ち歩くための袋。 **持[もっ]こ** 縄を四角く編んだもので、四隅につけたひもに天秤棒を通し、石などを運ぶ道具。「〜を担ぐ」◇「持ち籠」の意から。 **盤台[バンダイ]** 魚屋が魚を入れて運ぶ、大きな円形の浅い木製の桶。「盤台を返すのはなんともいう。」 **肥桶[こえおけ]** 糞尿を運ぶための桶。 **肥担桶[こえたご]** 「担桶」は、水や肥料などを入れ、担いで運ぶための桶。 ### ●かばん **鞄[かばん]** 書類や身の回りの物を中に入れて、持ち運ぶための用具。手で持ったり肩にかけたりする。◇中国語の「夾板」の転とされる。「鞄」の字は、本来、なめし革(を作る職人)の意で、明治期に「かばん」にあてられた。 **手提[てさ]げ** 手で提げる袋やかばん。 **バッグ** (さまざまな形をした)かばん。bag **手提[てさ]げ鞄[かばん]** 手で提げて持つかばん。 **ショルダーバッグ** ついているひもを肩にかけて持つかばん。shoulder bag **ショルダー** 「ショルダーバッグ」の略。 **ハンドバッグ** 女性が身の回りの小物を入れて携行する小型のかばん。◇最近は男性用もある。handbag **セカンドバッグ** ①大小組みになったバッグのうち、大きいほうのバッグの中に入れて持つ、補助的な小さいバッグ。②抱えて持つ小型のバッグ。◆和製洋語。セカンド(second)+バッグ(bag) **クラッチバッグ** 持ち手がなく、脇で抱えて持つかばん。clutch bag **ポーチ** 小物を入れる袋。pouch **ウエストポーチ** ベルトなどで腰に巻きつけるポーチ。「最近は、身の回りの小物などを〜に入れて持って歩いている人が多い」waist pouch **ウエストバッグ** ベルトなどで腰に巻きつけて使うかばん。和製洋語。ウエスト(waist)+バッグ(bag) **ブリーフケース** 書類などを入れる薄型のかばん。briefcase **アタッシェケース** ビジネスマンが書類やノート型パソコンなどを入れて持ち運ぶ、角型で薄めのかばん。◇「アタッシュケース」ともいう。attaché case **旅行鞄[リョコウかばん]** 旅先で必要な着替え・洗面用具などを入れて持っていくかばん。 **ボストンバッグ** 底面が長方形で、マチが広く、収納部分がゆったりした中型のかばん。Boston bag **トランク** 革製・スチール製などのがっちりした大型のかばん。trunk **スーツケース** 旅行のときに着替えなどを入れる、車輪のついた、手に持ってひく、小型ないし中型のかばん。「〜をあずける」suitcase **手提[てさ]げ袋[ぶくろ]** 手に提げて持ち運ぶ各種の袋の総称。 **トートバッグ** (大型で角型の)口の開いた手提げかばん、または手提げ袋。◇もとはカンバス地だったが、現在は種々の素材のものがあり、口が閉まるものもある。「トート」は英語で「持ち運ぶ」の意。tote bag **レジ袋[ぶくろ]** スーパーマーケットやコンビニエンスストアで商品を入れるのに用いる、薄いポリエチレン製の手提げ袋。◇「レジ」は「レジスター(register)」の略。 **巾着袋[キンチャクぶくろ]** 布・革などで作った、口をひもでしぼる形の袋物。◆単に「巾着」ともいう。 **年増[とし]の巾着[ギンチャク]** 人のそばにまとわりついて離れない人の意で用いる。 **信玄袋[シンゲンぶくろ]** 厚地の布でできた袋で、厚紙などを底に敷いて物を入れ、口を紐で締めるようにしたもの。明治中期以降に多く使われた。 **頭陀袋[ズダぶくろ]** 僧が托鉢で受けた物を入れるための袋。また、修行僧が経文などを入れて首からさげる袋。◇「頭陀」は、行乞しながら各地をめぐる修行僧のこと。 # ●デイパック・リュックサック → 5304背負うk # ●袋・かごなど → 5600入れるk●編んだ入れ物 ### ●荷物を運ぶ車 **荷車[にぐるま]** 荷物を積んで、人や牛・馬が引く車。 **手押[てお]し車[ぐるま]** 手で押して動かす、物を運ぶための車。 **手車[てぐるま]** 後方についた柄を持って使う、多く1輪の手押し車。 **一輪車[イチリンシャ]** 車輪が1つの手押し車。 **猫[ねこ]** 土砂を運ぶための一輪車。◇単に「ねこ車」ともいう。 **台車[ダイシャ]** 物をのせる台に小さい車輪をつけた手押し車。「〜を使って図書を研究室に運ぶ」 **リヤカー** 人の手で引いたり、自転車などの後ろにつけて引いたりして物を運ぶ、2輪の荷車。◇「リアカー」ともいう。和製洋語。リヤ(rear)+カー(car) **大八車[ダイハチぐるま]** 江戸時代の荷車。8人の働きの代わりをする意で、かつては「代八車」とも書いた。 <1130> # 6 移す6200k~移る6201a **トロッコ[トロッコ]** 鉱山や土木工事の現場で、レールの上を走らせて土砂などを運ぶ車。「坑内で掘り出された石炭が次から次へと〜で運び出される」◇略して「トロ」ともいう。「トラック(truck)」の転。 **荷[に]馬[ば]車[シャ]** 荷物を運ぶための馬車。 **運[ウン]搬[パン]車[シャ]** 物を運搬するための(大型の)自動車。「預けた荷物は、〜がターミナルまで運んでくれる」 **三[サン]輪[リン]車[シャ]** 貨物を運搬するための3輪の自動車。 **トラック[トラック]** 多量の貨物などを運ぶ荷台のついた(大型の)自動車。truck **ダンプカー[ダンプカー]** 荷台を傾斜させて、土砂などの積み荷をおろすことができるトラック。◇和製洋語。ダンプ(dump)+カー(car) **ダンプ[ダンプ]** 「ダンプカー」の略で、より口語的な言い方。dump **タンクローリー[タンクローリー]** ガソリンなどを輸送するための、筒形の金属タンクをそなえたトラック。◇和製洋語。タンク(tank)+ローリー(lorry) **トレーラー[トレーラー]** 牽引車に引かれて走る、動力をもたない車。〜バス◇牽引車も含めていうこともある。trailer **寝[シン]台[ダイ]車[シャ]** 病人を寝かせて運ぶための寝台を備えた自動車。 **霊[レイ]柩[キュウ]車[シャ]** 遺体を入れた棺を火葬場などに運ぶ自動車。 **炭[タン]車[シャ]** 炭鉱で、石炭を運ぶための車。 **貨[カ]車[シャ]** 貨物を運ぶための鉄道車両。「~にはコンテナ車やタンク車などがある」 **貨[カ]物[モツ]列[レッ]車[シャ]** 貨車で編成された列車。「~専用の駅」 **タンク車[タンクしゃ]** 液体を運ぶための、タンクをそなえた車。「タンク(tank)」は液体などを入れる容器の意。 ## ●荷物を運ぶ船 **輸[ユ]送[ソウ]船[セン]** 貨物を運送する船。 **輸送船[ゆそうせん]** 物資や人を輸送する船。 **貨[カ]物[モツ]船[セン]** 主として貨物を運搬する船。「〜で密入国する」 **貨[シ]客[キャク]船[セン]** 貨物や人を輸送する船。 **タンカー[タンカー]** 油などを輸送するための、タンクをそなえた船。tanker **フェリーボート[フェリーボート]** 旅客や貨物を自動車ごと運ぶ連絡船。「〜で北海道に行く」「~で被災地へ水を運ぶ」◇略して「フェリー」ともいう。ferryboat **カーフェリー[カーフェリー]** 自動車を乗客ごと乗せて運ぶ船。 ## ●人や荷物を運ぶ装置 **ベルトコンベヤ[ベルトコンベヤ]** 幅の広いベルトを回転させ、その上に荷物をのせて、自動的・連続的に運ぶ装置。▶belt conveyor **インクライン[インクライン]** 斜面にレールを敷き、動力で台車を動かし、貨物や船を運ぶ装置。incline ## ●その他 **運[ウン]輸[ユ]機[キ]関[カン]** 人や荷物の運送・移動にかかわる、航空機・鉄道などの総称。 **交[コウ]通[ツウ]機[キ]関[カン]** 人や荷物の輸送・移動にかかわる、施設の総称。 ## q 名詞の類:イキモノ **荷[に]馬[うま]** 荷物を運ぶのに用いる馬。 **伝[デン]書[ショ]鳩[ばと]** その帰巣性を利用して、遠隔地に通信文を運ぶよう訓練した鳩。 ## S 名詞の類:ヒト **運[ウン]搬[パン]人[ニン]** 物品を運搬する人。 **運[ウン]送[ソウ]人[ニン]** 物品または旅客の運送を仕事とする人。 **運[ウン]送[ソウ]業[ギョウ]者[シャ]** 運送業を営んでいる人。 **運[ウン]送[ソウ]屋[や]** 運送業者。 **運[はこ]び屋[や]** 麻薬や密輸品などを運ぶ役目の人。 **担[かつ]ぎ** 物を担いで運ぶ人。「そば屋の~」 **赤[あか]帽[ボウ]** 駅で、旅客の荷物を運ぶことを仕事とする(赤い帽子をかぶった)人。 **強[ゴウ]力[リキ]** 登山者の荷物を背負い、山の案内をする人。◇「剛力」とも書く。もとは、山伏や修験者の荷を背負い運ぶ従者のことをいった。 **歩[ボッ]荷[カ]** 荷物を山小屋まで運び上げることを職業としている人。◇「歩荷」はあて字。 **ポーター[ポーター]** 駅・空港・ホテルなどで客の荷物を運ぶことを仕事とする人。porter **シェルパ[シェルパ]** ヒマラヤ登山隊の荷揚げや道案内を職業とする、ネパール東部に住む民族。Sherpa <1131> ## 移る6201a 区間を臨時バスで〜する」「白鳥は春になるとシベリアに~する」▷民族大~・人口〜・〜図書館 ◇「移る」は、人間の心や時間・色・病気などさまざまな主体について用いるが、「移動」は、人や動物の群れなどについて使う場合が多い。 **浮動[フドウ]** 1ヵ所にとどまることなく浮きながら(浮くようにして)動くこと。「波間にボートが〜する」 **飛[と]び移[うつ]る** 空中をとんで他へ移る。「猿が木から木へと~」「えいっと向こう岸へ~」 **乗[の]り移[うつ]る** 乗り物などが、別の場所・状態に直接移る。「沈みかけた船から救命ボートに~」 **移乗[イジョウ]** 乗り移ること。「本船からボートに〜するのに思わぬ時間を要した」 **乗[の]り換[か]える** ある乗り物から下りて、別の乗り物に乗る。「向かいに止まっている快速電車に~」「電車からバスに~」 **乗[の]り継[つ]ぐ** ある乗り物から、別の乗り物に乗り換えて目的とする場所へ向かう。「電車とバスを乗り継いで、山奥の温泉へやってきた」「新幹線を乗り継いで帰ってきた」 **目移[めうつ]り** ある物から他の物に、次々と関心と興味が移ること。「もの珍しい品物ばかりで、〜してしまう」 **心移[こころうつ]り** 関心が他に移ること。「婚約していたのに、彼女が〜して別れてしまった」 **気移[きうつ]り** 気持ちが集中せず、他に移ること。「すぐに〜する性格だ」 **ずれる** もとの位置から少しだけ動く。「地震で壁の額がずれた」 **移行[イコウ]** ある状態が、他の状態に変わること。特に、制度や管轄などが、他の状態に変わること。「義務教育が週休2日制に~する」▷〜措置(制度などが変わる途中の暫定的な措置) **転移[テンイ]** 病原体などが体内の他の部分に移ること。「がんが肝臓に~する」▷〜性 **転位[テンイ]** 物体が別の位置に移ること。「星が徐々に〜する」「母胎で胎児が〜する」 **変位[ヘンイ]** 物体が別の位置に移ること。「星が徐々に〜する」~電流 # ●燃え移る → 8600燃えるa●燃え移る # ●移り変わる → 7202変わるa●移り変わる ### ●転勤・異動 **転勤[テンキン]** 同じ官公庁や会社の中で、別の勤務地に移ること。「4月から仙台支社へ〜する」 **転任[テンニン]** 同じ官公庁や会社の中で、別の職務に移ること。「営業部長として名古屋へ~することになった」◇「転勤」が勤務地の移動であるのに対して、「転任」は職務が変わることであるが、それに伴って勤務地が移動することもある。 **栄転[エイテン]** 今よりもよい条件の別の職務または任地へ移ること。「本社へ~する」 **転属[テンゾク]** 所属する場所が移ること。「企画部へ〜することになった」 **異動[イドウ]** 同じ官公庁や会社の中で、地位や職務などが変わること。「配置転換で、経理課から人事課へ〜させられた」▷人事~ **横滑[よこすべ]り** 今までと同格の、別の役職・地位に移ること。「A商事からうちの会社の部長が〜するらしいよ」◇「横辷り」とも書く。 **出向[シュッコウ]** もとのところに籍を置いたまま、他の会社などの別の勤務地で勤務すること。「社命で子会社に~する」▷~社員 **移駐[イチュウ]** 部隊などが駐屯地を別の場所に変え、そこに移ること。「安全な場所へ~する」 ### ●転職 **転職[テンショク]** 現在の職をやめ、他の職に移ること。「外資系の会社へ~する」 **転業[テンギョウ]** いままでの職業や商売に変わること。「コンビニエンスストアに〜する酒屋が多い」 **転身[テンシン]** 身分・職業などが今までとすっかり変わること。「脱サラして、ペンションのオーナーへと思い切った〜をはかる」「大学教授から政治家へ~する」 ### ●所属が移る **転校[テンコウ]** 児童や生徒が、別の学校に移ること。「親の転勤で〜を繰り返した」~生 **転学[テンガク]** 転校すること。特に、大学生が、別の大学に移ること。「東京の大学を中退して、地方の大学へ~する」 **転入[テンニュウ]** 児童や生徒が、他の学校から移ってくること。「〜の手続きを済ませる」▷〜生 **転科[テンカ]** 大学生が、別の学科に籍を移して移ること。「経済学科から経営学科へ~する」 **転部[テンプ]** 別の学部・クラブなどに移ること。「医学部から文学部へ〜する」「相撲部からラグビー部へ~する」 **移籍[イセキ]** 戸籍などを別の登録組織に移すこと。「新しい居住地に~する」「A選手の他球団への〜が決まる」 **転籍[テンセキ]** 本籍・学籍が他に移ること。「結婚のため〜する」 **転院[テンイン]** 入院している病院から他の病院へ移ること。「集中治療を受けるために~する」 ### ●引っ越す **引[ひ]っ越[こ]す** 生活や活動の拠点をその場所に定め、そこに移る。「転勤で東京から大阪へ~」 **引[ひ]っ越[こ]し** 引っ越すこと。「両親と同居するため二世帯住宅に~する」▷〜シーズン・〜そば **越[こ]す** 「引っ越す」の、ややかたい言い方。「最近越してきた隣人」「越してくる」「越していく」などの形で用いられることが多い。 **引[ひ]き移[うつ]る** 引っ越す。「とりあえず仮設住宅へ~」 **住[す]み替[か]える** 住む家を替える。「アパート住まいから一戸建てに〜」 **宿替[やどが]え** 俗に、引っ越すこと。「債権者に追われて何度も〜する」◇やや古めかしい言い方。 **家移[やうつ]り** 家を移ること。「借家住まいなのでいつでも〜することができる」 <1132> ## 移る6201a~上げる6202a ▷~粥(引っ越しの手伝いをしてくれた人などに出す粥)◇「いえうつり」ともいう。 **転居[テンキョ]** 引っ越すこと。「〜の挨拶状を出す」「改築の間、一時的に~する」▷~届◇法令では同一市町村内での住所の変更をいう。 **転宅[テンタク]** 「転居」の、やや改まった表現。「このたび左記に〜いたしました」 **転出[テンシュツ]** 他の府県・市町村の区域へ移ること。「他県に~する」~証明⇔転入 **転入[テンニュウ]** 他の府県・市町村の区域から移ってくること。「北海道から東京に〜してきた」⇔転出 **移転[イテン]** 住居などを他の場所に移すこと。「大学が郊外に~する」 ### ●移り住む **移[うつ]り住[す]む** 住むところを別のところに移り、生活の拠点として住む。「都会から東北の農村へ〜ことにした」 **移住[イジュウ]** 海外などよその土地に移り住むこと。「〜する」▷集団~・永住~◇「転居」は国内で、個人または一家族程度の場合にいい、「移転」は会社など法人の場合にいうことが多い。「移住」は海外などに、個人または集団で移る場合にいう。 **転住[テンジュウ]** 別の土地に移り住むこと。「自然を求めて北海道へ~する」 **転地[テンチ]** 療養などのために、別の土地に移り住むこと。「健康のために都心から郊外へ~する」▷〜療養 **移民[イミン]** 別の国に永住の目的で移り住むこと。「曾祖父は明治時代に南米に〜した」▷~政策 **植民[ショクミン]** 海外に移住して未開地を開拓したり、経済活動を行ったりすること。「未開の奥地に~する」▷〜政策◇「殖民」とも書く。 **入植[ニュウショク]** 未開地などを開拓して、そこに、海外に移り住むこと。「南米へ〜する」~者 **拓殖[タクショク]** 未開拓の土地を開拓して移り住むこと。「荒れ地に~する」~事業・~計画◇「拓植」とも書く。 ## C 形容詞の類 **気[き]が多[おお]い** 興味や関心などが、別のものに移りやすい。「あれもこれもやりたい、料理も陶芸もやりたいなんて、ずいぶん〜人だ」 ## d 形容動詞の類 **移[うつ]り気[ぎ]** 気が多く、いろいろなものに心が移りやすい様子。「消費者の〜な心をつかみ続けることは、たやすいことではない」 **浮気[うわき]な** 心が定まらず、興味や関心などの対象が次々と移る様子。「〜で、何をやっても長続きしない」「〜な男」 ## f 副詞の類 **転々[テンテン]** 定まらないで、次々と場所を移っていく様子。「〜と勤め先を変える」「各地を〜する」 ## h 名詞の類:コト・サマ **乗[の]り換[か]え** 乗り換えること。「〜が多くて通勤に不便だ」 **乗[の]り継[つ]ぎ** 乗り継ぐこと。「〜がうまくいったので、約束の時間よりも早く着いた」 ## q 名詞の類:イキモノ # ●渡り鳥 → 4912飛ぶq●いろいろな鳥 ## S 名詞の類:ヒト **転居者[テンキョシャ]** 転居した人。「震災のあと、〜が急増した」 **転校生[テンコウセイ]** その学校へ転校してきた児童・生徒。「新学期に〜がクラスの仲間に加わった」 **転入生[テンニュウセイ]** その学校へ転校してきた児童・生徒。「〜を紹介する」◇口語的ではあまり用いない。 ### ●移住者 **移住者[イジュウシャ]** 移住した人。 **移民[イミン]** 別の国に移住した人。主に、職をさがして、労働などの目的で、外国に移住した人。▷日系~ **入植者[ニュウショクシャ]** 入植した人。「明治のはじめは北海道への〜が多かった」 **渡[わた]り者[もの]** よその土地から移ってきて住むようになった人。 ## u 名詞の類:トコロ **引[ひ]っ越[こ]し先[さき]** 引っ越した先である、新しい住所。「〜を知らせないで出て行った」 **転居先[テンキョさき]** 引っ越し先。「〜不明」 **移転先[イテンさき]** 移転した先である、新しい住所。「〜は旧店舗に張り出してあった」 **植民地[ショクミンチ]** 植民によって開発された土地。 **入植地[ニュウショクチ]** 入植した土地。 # 6202 上げる ## a 動詞の類 **上[あ]げる** ①低いところから高いところへ移す。「子供を肩に〜」「棚に荷物を〜」⇔下げる、下ろす◇「手をあげる」場合は、「挙げる」と書くことが多い。②高い位置に移った状態にする。「花火を~」「国旗を~」「凧をを~」「ブラインドを~」③物を、船や船中から陸上に移す。「いわしを港に~」◆②③は「揚げる」とも書く。 ### ●体の一部を上げる **挙手[キョシュ]** 自分の意見を言うときや賛否を示すときに、片方の手をあげること。「この意見に同意の方は〜してください」 **擡[もた]げる** 頭部を上のほうに上げる。「蛇が鎌首を〜」 **聳[そび]やかす** 肩や頭などを高く上げる。「肩をそびやかして歩く」 **怒[いか]らす** 威圧するように肩などを上げる。「肩をいからし闊歩する」 <1133> # 上げる6202a み、肩をいからせて、相手をにらみつけた」 **怒[いか]らせる** 怒らせる。「そんなつまらないことからかうと、相手を〜だけだ」◇「怒らす」より口語的な言い方。 **怒[ど]張[ちょう]** 顔の筋肉や血管などをいからせて、高くもり上がらせること。「眉を逆立て目を〜する」「怒髪天を突く剣幕の~」 ## かかげる **掲[かか]げる** 手に持つなどして、人目につくように高く上げる。「松明を〜」「旗を~」 **翳[かざ]す** 頭上に高くかかげる。「国旗をかざしてヘリコプターへ合図をおくる」「頭上に刀を~」 **振[ふ]り翳[かざ]す** 物を頭上に振り上げて構える。「刀を振りかざして身構える」 **差[さ]し上[あ]げる** 腕などを高く上げる。「子供をあやしながら、ときどき高く~」「両腕をまっすぐ〜」 **捧[ささ]げる** 両手に持ち、目の前に高く上げる。「聖書を胸に〜」 ## 捧げ持つ → 5300持つa●持つ ## 掲揚する 2100示すa●掲げる ## 持ち上げる **持[も]ち上[あ]げる** 物を低い位置にあるものを、手にとって上に上げる。「荷物を片手で~」 **抱[だ]き上[あ]げる** 抱いて上に上げる。「子犬を~」 **取[と]り上[あ]げる** 手に取って、持ち上げる。「グラスを取り上げ、乾杯する」 ## ものを高いところに移す **運[はこ]び上[あ]げる** 物を低いところから高いところへ運ぶ。「当時はすべての物資を山小屋まで人手で運び上げたものだ」 **担[かつ]ぎ上[あ]げる** ①担いで高いところへ上げる。「材木を4人がかりで担ぎ上げ、下の道路まで運んだ」②担いで運び上げる。「ダム工事の建材を人力で〜」 **押[お]し上[あ]げる** 押して高いところに上げる。「大勢で何人かがかりで布団袋を押し入れた」「重いレバーを~」→押し下げる **引[ひ]き上[あ]げる** 引っ張って高いところに上げる。「海中から事故車を~」→引き下ろす **巻[ま]き上[あ]げる** ロープやくさりなどを巻いて上に引き上げる。「船の錨を~」◇「巻き揚げる」「捲き上げる」とも書く。 **手[た]繰[ぐ]り上[あ]げる** 綱などを手元に引いて上げる。「仕掛けておいた網を甲板に~」「ロープを~」 **投[な]げ上[あ]げる** 投げて高いところに移った状態にする。「資源の回収業者がトラックでやってきて、新聞紙の束を次々と荷台に投げ上げて運んでいった」 **放[ほう]り上[あ]げる** 投げて高いところにいった状態にする。「兄は家の外から2階にかばんを放り上げ、そのまま遊びに行ってしまった」 **打[う]ち上[あ]げる** 波などが物を運んで岸などに移った状態にする。「難破船の破片が岸辺に打ち上げられた」 ## 吊り上げる・吊るし上げる → 6306掛けるa●吊るす ## あるものを高い位置にする **ずり上[あ]げる** 身に着けた衣類が下にずれてきた場合に、手で元の位置に上げる。あるいは、手で引き上げるように上げる。「ベルトをし忘れて、ズボンをときどきずり上げなければならなかった」 **揺[ゆ]すり上[あ]げる** 揺すったりずり上げたりする。「背中に負った赤子を両手で〜」「港の浚渫船が海中の土砂を大きなシャベルで〜のを眺めていた」 **迫[せ]り上[あ]げる** 舞台の一部を、下からしだいに上げる。「舞台に俳優を~」 **振[ふ]り上[あ]げる** 手や、手に持った物を勢いよく上げる。「腕を~」「こぶしを~」「刀を~」→振り下ろす **振[ふ]り被[かぶ]る** 大きな動作で頭の上まで振り上げる。「木刀を大上段に振りかぶる」「大きく振りかぶり、投球する」 **突[つ]き上[あ]げる** 下から何かを突いて、あるいは突くようにして上げる。「こぶしを高く~」「地震で家が突き上げられたように揺れた」◇比喩的に「幹部を突き上げる」のように、組織の下の者が上の者に圧力をかけてみずからの意を通すときにも用いられる。 **搗[か]ち上[あ]げる** 相撲で、ひじを曲げて腕で相手の上半身を突き上げる。「かち上げてから、のどわで攻める」 **捩[ね]じ上[あ]げる** 相手の体の一部をねじったまま上のほうに上げる。「相手の腕を~」 **掻[か]き上[あ]げる** 手で髪の毛などをかき集めて上げる。「前髪を~」「掻き揚げる」とも書く。 **ジャッキアップする** 車の修理などのために、物をジャッキで上に上げること。「車体を~してチェーンを装着する」 ▶jack up ## まくり上げる → 6003はぐa●まくる ## 縫い上げる△ 6408縫うa●縫う ## 液体を高い位置に移す **吸[す]い上[あ]げる** 液体を吸って上に上げる。「植物の根は地中から養分を~」 **揚[ヨウ]水[スイ]** (機械を用いて)水を高いところに上げること。「ポンプで~する」▷~式発電 ## 汲み上げる → 6407汲むa ## 掬い上げる → 5202すくうa●すくう ## 空中に上げる **投[な]げ上[あ]げる** 投げて上のほうへ上げる。「子供を~ようにしてやると大喜びする」 **放[ほう]り上[あ]げる** 空中に高く上げる。「花嫁の放り上げたブーケを手にしようと娘たちは競った」 **胴[ドウ]上[あ]げ** 大勢で人の体を何度も投げ上げること。「優勝チームの選手が監督を〜した」 **打[う]ち上[あ]げる** (打って)空高く上げる。「外野にフライを~」「ロケットを〜のに成功する」「花火を続けて~」 **噴[ふ]き上[あ]げる** 水などを勢いよく上のほうに向かって出す。「くじらが潮を~」 **吹[ふ]き上[あ]げる** 風が吹き、(落ちている)軽い物を上のほうへ舞い上がらせる。 <1134> ●蹴り上げる 5214けるa ●はね上げる 6507はじくa ●陸に揚げる **水揚[みずあ]げ** 水揚げ】漁獲物を船から陸にあげること。「〜されたずわいがにが、すぐ競りにかけられる」 **荷揚[にあ]げ** 積み荷を船から陸にあげたり、低いところから高いところに物を運んだりすること。「港で〜に従事する」 **陸揚[りくあ]げ** 船の積み荷を陸にあげること。「貨物を〜する」 **揚陸[ヨウリク]** 陸あげ。「貨客船の積み荷を〜する作業が始まった」 ▶積み上げる 7808高めるa●空間的に高くする ●価格を上げる 7808高めるa●値段を高くする ●上下に動かす **上[あ]げ下[さ]げ** 上げたり下げたりすること。「エレベーターの昇降~する」「彼は眉を〜した」 **上[あ]げ下[お]ろし** 上げたり下ろしたりすること。「トラックの荷物の〜を手伝う」「箸の〜にもうるさい」 **上下[ジョウゲ]** 「上げ下げ」の漢語的表現。「肩を〜する」 h 名詞の類:コト・サマ **吸[す]い上[あ]げ** 吸い上げること。「〜の悪いポンプ」 **水揚[みずあ]げ** 植物が根から水分などを吸い上げること。また、切り花などが長く長持ちすること。「茎を切って〜をよくする」 **打[う]ち上[あ]げ** 打ち上げること。「ロケットの~に成功する」 **よいとまけ** 建築現場などで、地面をならすために、大勢で重い槌を滑車で上げ下ろしすること。◇そのときのかけ声から。 **重量挙[ジュウリョウあ]げ** バーベルを持ち上げ、その重量で勝敗を決める競技。 **ウエートリフティング** 「重量挙げ」の洋語的表現。 ▷weight-lifting ●棟上げ 6804建てるh●建築に関するおもな行事 k 名詞の類:モノ **梃子[てこ]** 重い物を持ち上げるときに、物の下に差し入れて使う道具。「〜でも動かない(どういう手段を使っても動かない)」◇「梃」とも書く。 **ジャッキ** ねじ・歯車・油圧などを利用し、人の力では動かせない重い物を押し上げる道具。「~で車体を上げて、パンクしたタイヤの交換をする」 ▷~アップ jack **滑車[カッシャ]** 車の内側に溝があり、そこに綱などをかけて回転させることにより、重い物を引き上げる道具。 **巻[ま]き揚[あ]げ機[き]** 円筒状の回転する胴の部分にワイヤロープなどを巻きつけ、重い物を上げ下ろしする機械。 **ウインチ** 「巻き揚げ機」の洋語的表現。「巻き揚げ機」より一般的な言い方。winch **起重機[キジュウキ]** 重い物を吊り上げ、上げ下ろしたり水平移動させる機械。 **クレーン** 「起重機」の洋語的表現。▷~車◇「クレーン」のほうが「起重機」より一般的な言い方。crane **揚水[ヨウスイ]機[キ]** 水を高いところに上げる機械。 **ポンプ** 圧力の働きで、液体を吸い上げたり送り出したりする機械。▷~室 pump **スポイト** ガラス管の先にゴム球などをつけて、香水や薬液など少量の液体を吸い上げ、別の入れ物に移すときに用いる、袋状のゴムなどのついた管状の道具。▶オランダ語 spuit # 上[あ]がる 6203 a 動詞の類 **上[あ]がる** ①低いところから高いところへ移る。「10階にエレベーターで〜」「事務所は階段を上がった突き当たりにある」「投手がマウンドに~」「手が~」→下がる、下りる◇「手があがる」場合は、「挙がる」と書くことが多い。②高い位置に移った状態になる。「夏の夜空に花火が~」「幕が~」「国旗が~」③物が、船や水中から陸上に移る。「積み荷が陸に~」 ◆②③は「揚がる」とも書く。 **のぼる** ①ある経路を通って上のほうに移動する。「階段を4階までのぼって行った」「木にのぼって遊ぶ」「急な坂を~」「山に~」「鮭が川を~」下る、下りる◇「上る」「登る」と書く。山については「登る」と書く。エレベーターなどの場合は「昇る」とも書く。②空中の高い位置に上がる。「煙突から白い煙が~」③太陽や月が、地平線・水平線から空に上がる。「夏は日が〜時間が早い」沈む◆②③は「上る」「昇る」と書く。 **立[た]つのぼる** 湯気・煙・ほこりなどが上に上がる。「なべからおいしそうな湯気が立っている」「赤ちゃんが寝ているので、ほこりが立たないように歩く」 **立[た]ち上[あ]る** 煙などが空高くのぼる。「合図の狼煙が、丘の向こうに立ち上っている」 **上昇[ジョウショウ]** 空中に高く上がること。「ロケットが〜する」▷~気流 降下、下降 **急上昇[キュウジョウショウ]** 飛行機などが、急な角度で高く上がること。「ヘリコプターが〜する」→急降下◇人気などが急に上がる意にも用いる。 **直上[チョクジョウ]** まっすぐ上昇すること。「風がないので煙が〜する」直下 **上陸[ジョウリク]** 海や船から陸に上がること。「連合軍がノルマンディーに~する」「大型で強い台風13号が関東地方に〜した」~作戦 ●家に上がる → 5611入るa ●人などが上に動く **駆[か]け上[あ]がる** 走って高いところまで一気に上がる。「高層ビルの階段を〜競争に出場する」 <1135> **違[ちが]い上[あ]がる** はって上に上がる。「雪下ろしをするために屋根に~」「急な崖を~」 **飛[と]び上[あ]がる** 勢いよく跳んで、何かのために上へあがる。「彼は大きな岩の上にあがり、私に向かって手を振った」 ●物が上に動く **舞[ま]い上[あ]がる** 舞うようにして高く上がる。「降り積もった粉雪が風に~」 **巻[ま]き上[あ]がる** 螺旋を描くように上に上がる。「木の葉が風で~」 **吹[ふ]き上[あ]がる** 風に吹かれて舞い上がる。「落ち葉が~」 **噴[ふ]き上[あ]がる** 水などが吹き出て勢いよく上がる。「地下から温泉が~」 **ずり上[あ]がる** 滑るように少しずつ上がる。「背伸びをしたら、シャツがずり上がった」◇ずり下がる ●価格が上がる → 7806高まるa●値が上がる ●地位などが上がる → 4902進むa●地位が進む ●高いところにのぼる **上[あ]り詰[つ]める** もっとも高いところまでのぼる。この坂をのぼり詰めたところに茶店がある」「人生の階段を~」◇「登り詰める」とも書く。 **攀[よ]じ登[のぼ]る** 物につかまったり、すがりついたりして、高いところに上がる。「ロープを伝って石垣を~」◇「攀じ上る」とも書く。 **攀[よ]じる** 「よじのぼる」の古い言い方。「城壁を~」 **未登[まだのぼ]り** まだだれもがのぼったことのないこと。「猫は〜が達者だ」 **登坂[トウハン]** 自動車が坂道をのぼること。「急斜面の~」 **山登[やまのぼ]り** 山にのぼること。「〜で足を鍛えた」 **登山[トザン]** (本格的に)山にのぼること。「毎年夏休みは家族全員で〜する」▷~鉄道・~用具 ◀下山 **登攀[トウハン]** 高い山や岩壁をよじのぼること。「谷川岳を〜する」◇「とはん」ともいう。 **登高[トウコウ]** 高いところにのぼること。特に、高い山にのぼること。「~して富士山頂から相模湾を一望す」▷~記 **登頂[トウチョウ]** 山の頂上までのぼること。「富士山に~し、御来光を拝む」◇「とちょう」ともいう。 **直登[チョクトウ]** 登山で、のぼるのが困難な岩壁などを、迂回せずにまっすぐにのぼること。「足場が崩れやすく、〜するのは不可能だった」 **昇天[ショウテン]** 天にのぼること。「旭日〜の勢い(朝日がのぼるように勢いがよいこと)」◇人が死ぬ意で用いることが多い。 **登仙[トウセン]** 仙人になって天にのぼること。【中国の古い神仙思想で、人間に羽が生え仙人になること) ●浮く **浮[う]く** 空中や水面に、ただようように位置する。「波に〜木の葉」「ボートが池に浮いている」「体にたたきつけられた」「水中にもぐっていようとしても、すぐに体が浮いてしまう」→沈む **浮[う]かぶ** 浮いた状態になる。「丸太は、沈んだり浮んだり」「死体が浮かんでいた」→沈む **浮[う]き上[あ]がる** 浮いて上に出る。「潮の干満の影響で河口に魚が~」「横から強い風を受け、車がふわっと浮き上がった」 **浮[う]かび上[あ]がる** 水中から水面に、浮かんで上がる。「行方不明だった女性の水死体が浮かび上がった」 **浮[う]き出[で]る** 浮いて、外に出る。「顔にあぶらが~」「しみが~」 **浮[う]き出[だ]す** (浮き出ることが始まる)。「海面に油が浮き出している」 **浮上[フジョウ]** 浮かび上がること。「敵の潜水艦が〜したところを攻撃する」 **浮揚[フヨウ]** 浮き上がること。「空中に〜する気球」「〜力」◇「景気を浮揚させる」のように、比喩的に用いることが多い。 ●体の一部が上を向く **吊[つ]り上[あ]がる** ひきつったように、上がること。「目が〜」「眉を~」◇「釣り上がる」とも書く。 **切[き]れ上[あ]がる** 上のほうまで切れて(いるよう)に上がる。「小股の切れ上がった(姿がすらりとして、粋な感じを与える)いい女」「切れ上がった涼しげな目元」 ●上下に動く **上[あ]がり下[さ]がり** 上がったり下がったりすること。「海が荒れて、船首が激しく〜している」 **上下[ジョウゲ]** 「上がり下がり」の漢語的表現。「船が〜する」 **上下動[ジョウゲドウ]** 上下に揺れて動くこと。「不調になると、バットが〜する打者」 **上[あ]がり下[お]り** 上がったりおりたりすること。「この年になると階段の〜がきつい」 **上[のぼ]り下[くだ]り** のぼったり下ったりすること。「昔は箱根でこの峠を〜した」「川を〜する観光船」 **上[のぼ]り下[お]り** のぼったりおりたりすること。「階段の〜には気をつけて」◇「のぼりくだり」は階段などの段差がある場合の移動には用いない。「のぼりおり」は、川や山道などのゆるやかな移動や距離の長い移動には用いない。 **昇降[ショウコウ]** のぼったりおりたりすること。「エレベーターが〜する」▷~機・~口・~台・踏み台~ ◇多く、複合語の構成要素として用いる。 **浮[う]き沈[しず]み** 浮いたり沈んだりすること。「浮き沈みの激しい人生」 **浮沈[フチン]** 浮き沈み。「潮の干満により〜を繰り返す小島」 ### d 形容動詞の類 **爪先上[つまさきあ]がりの** 前のほうが高く、しだいに低くなる様子。「目的地までは〜の道が続く」→爪先下がり ### h 名詞の類:コト・サマ ●のぼること **上[のぼ]り** のぼること。「この道は、〜もさほどつらくない」「〜のエレベーターに乗る」 <1136> 下り◇「のぼる」と同様に、「登り」「昇り」とも書く。 **沖天[チュウテン]** 空高く上がること。「〜の勢い」 **沢登[さわのぼ]り** 登山で、沢に沿って山にのぼること。 **岩登[いわのぼ]り** 登山で、岩壁をのぼること。 **ロッククライミング** 「岩登り」の洋語的表現。rock-climbing **滝登[たきのぼ]り** 滝を、流れ落ちる水に逆らってのぼること。「鯉の〜」 ●鉄棒 **上[あ]がり** 鉄棒にぶら下がり、両足で空中をけることによって鉄棒の上に上がること。 **逆上[さかあ]がり** 鉄棒にぶら下がり、反動を利用して、回転して鉄棒の上に上がること。 ●その他 **灰神楽[はいかぐら]** 火の気のある灰の中に湯水などがこぼれたとき、灰が舞い上がること。「火鉢の中に水がいっぱい入った鉄瓶が落ち、すさまじい〜が立った」 ●浮力・揚力 →△ 7300強いh●物理学的な力 ### k 名詞の類:モノ ●上に上がるための道具 **梯子[はしご]** 2本の長い棒に横木を取り付けて足がかりにしたもので、立てかけて高いところに上がるための道具。◇「梯」「階子」とも書く。 **縄梯子[なわばしご]** 縄でつくったはしご。端につけたかぎを高いところにひっかけ、垂らして使う。 **踏み台[ふみだい]** 高いところにあるものに手が届くようにするために乗る台。 **脚立[キャタツ]** 2つのはしごを向かい合わせ、上に板をのせた形の踏み台。◇「脚榻」とも書く。「きゃたつ」は「脚榻子」の唐音。 **タラップ** 飛行機や船の乗り降りに使う、移動式・収納式の階段状のもの。trap ●昇降する乗り物・装置 **昇降機[ショウコウキ]** 動力によって人や荷物を上下に運ぶ、箱型の装置。 **エレベーター** 「昇降機」の、一般的な言い方。高速~・ホーム~・荷物用~ elevator **エスカレーター** 動力で乗客を昇降させる階段状の装置。◇比喩的に小学校などからそのまま上の学校へ進学することもいう。escalator **索道[サクドウ]** 空中に張り渡した鋼索に取り付けて人や荷物を運ぶ装置。「架空索道」の略。 **ロープウエー** 山中などで、空中に張り渡した鋼鉄製のロープに、人や物を収容する箱を吊り下げて昇降する装置。ropeway **リフト** ①スキー場などで、低いところから高いところへ、腰掛けた状態の人を運ぶ装置。▷~券②商品などの上げ下ろしをする小型のエレベーター。lift **ゴンドラ** ①スキー場などにある、小型のロープウエー。「箱根の~」「~で雪山の頂上まで行く」「ゴンドラリフト」ともいう。②気球や高層ビルの窓ふきのかごなどの、人が乗る部分。gondola **登山電車[トザンデンシャ]** 山に敷設された、登山・観光用の鉄道。◇「登山鉄道」ともいう。 **ケーブルカー** 山腹に敷設した軌道に沿って、動かしていたケーブル(鋼索)を動力で巻き上げることにより、斜面上を昇降する鉄道。cable car ●登山用具 **登山靴[トザんぐつ]** 登山用の、防水性のある丈夫な靴。 **ピッケル** 氷雪斜面に足場をつくったりするために用いる、鋭くとがった金具のついた杖。Pickel **ハーケン** 岩登りの際、岩の割れ目に打ち込んで足場や手がかりにする、鉄製の釘。「ハーケン(ドMauerhaken)」から。 **ハンマー** ハーケンを岩の割れ目に打ち込むための金槌。hammer **ザイル** 登山用の綱。麻やナイロンでつくられている。Seil **カラビナ** ハーケンの頭部の穴にかけ、ザイルを通す金属製の輪。Karabiner **アイゼン** 氷雪上を登降するときに、登山靴の底につける滑り止めの金具。▷軽~(小型で軽量の簡易なアイゼン) 「シュタイクアイゼン(ドSteigeisen)」の略。 ●リュックサック → 5304背負うk ●寝袋 → 0200眠るk●寝袋 ●水に浮くもの → 4802漂うk●水に浮くもの ### q 名詞の類:イキモノ ●揚げひばり → 4912飛ぶq●ひばり ### s 名詞の類:ヒト ●山に登る人 **山男[やまおとこ]** 登山が好きで、よく山にのぼる男性。 **登山者[トザンシャ]** 登山をする人。「最近中高年の〜が増えている」 **登山家[トザんか]** 専門家として高い山、けわしい山に登る人。また、長年にわたり趣味として(高い山やけわしい)山にのぼる人。「酸素ボンベを使わずにエベレストにのぼった有名な〜」「わが社の社長は、その道30年の〜でもある」 **アルピニスト** 「登山家」の洋語的表現。alpinist **クライマー** 登山をする人や、岩壁や氷壁をよじのぼる人。climber **登山隊[トザンタイ]** 多くの人がグループを組んで、すぐれた指導者のもとに行われる登山の一団。特に、(未踏の)山や、(世界的に有名な)山の登頂をめざす一団。「冬のエベレストには各国の~が向かう」 **登攀隊[トウハンタイ]** 登山隊の中で、登頂をめざすグループ。「~は晴れ間を待って頂上に向かった」 **パーティー** 登山に一緒に行くチーム。「4人で〜を組み、北アルプスに挑む」 <1137> party ### u 名詞の類:トコロ **上[のぼ]り** 地面がだんだんのぼっていくようになっている坂道。「急な〜の続くマラソンコース」◀下り◇「登り」とも書く。 **上[のぼ]り坂[ざか]** のぼりの坂道。◀下り坂◇「登り坂」とも書く。 **上[のぼ]り口[ぐち]** (階段や山などの)のぼり始めるところ。◇「のぼりくち」ともいう。「登り口」とも書く。 **上[あ]がり口[ぐち]** (階段の)のぼり口。◇「あがりくち」ともいう。 **登山口[とざんぐち]** 登山のための山道の入り口。 **昇降口[ショウコウぐち]** 昇降するところ。 **登坂車線[トハンシャセン]** 勾配の急な坂道で、速度の遅い車が左側(の車線)を走るように設けた車線。◇「とうはんしゃせん」ともいう。 ●坂 → 5003傾くu●坂 ●段 **段[ダン]** 地面・床などの(1歩ずつ)上がっていくようになっている、高さの違う平面(が並んでいるところ)。 **階段[カイダン]** のぼりおりするための、段になった通路。「エレベーターが故障のため、〜をご利用ください」▷~教室 **階[きざはし]** 階段。「次々と〜を上がる」 **きざはし** 階段。 **段段[ダンダン]** (段がいくつも連なっていることから)階段。「石の~をかけ上がる」 **石段[いしだん]** 石でできた階段。「雨で〜が濡れて滑りやすい」 **踏み段[ふみだん]** 階段・はしごなどの、踏んで上がって(おりて)いく段。 **ステップ** ①バスや列車などの乗降口にある段。「乗降の際には〜に気をつけてください。滑らないように」②雪山の急斜面を登降するためにつくる足場。「ピッケルで〜を刻む」step **踊り場[おどりば]** 方向転換や危険防止などのために、建物内の階段の途中に設けてある、平らな場所。 ●非常階段 → 8109逃げるu ●上がり口 → 5611入るu●入り口 # 6204 下げる ### a 動詞の類 ●下げる **下[さ]げる** ①上から下に位置を移す。「壁の絵の位置をもう少し下げたほうが見やすい」◀上げる②ものの先端の位置を下に移す。「候補者が有権者に頭を下げて支援を請う」「刀の先を~」◀上げる **押[お]し下[さ]げる** 上から押して下げる。「レバーを~」 **引[ひ]き下[さ]げる** 下に向かって引く。「力をこめて引くと、錆ついた扉がきしみながら開いた」 ●おろす **下[お]ろす** ①高いところから低いところに移す。「棚から荷物を〜」「腰を〜」「公園のベンチに腰をおろして休む」◀上げる②上げたり下げたりして使う物を、下げる。「ブラインドを〜」「幕を〜」◀上げる③乗り物から、人や物を外に出す。「次の信号の手前でおろしてください」「トラックから積み荷を〜」◀乗せる ◆①③は「降ろす」とも書く。「さげる」は、少しずつ下へ移す場合が多いが、「おろす」は、一気に下へ移す場合が多い。 **引[ひ]き下[お]ろす** 下に向かって引っ張っておろす。「ガレージのシャッターを~」◀引き上げる **引[ひ]き摺[ず]り下[お]ろす** 高いところから、無理に引っ張っておろす。「塀をよじ登ろうとした不審な男を引きずり下ろして、警察に引き渡した」 **投[な]げ下[お]ろす** 投げておろす。「トラックの荷台から救援物資を~」 **打[う]ち下[お]ろす** 勢いよくおろす。「ハンマーを~」 **振[ふ]り下[お]ろす** 振り上げた状態から、勢いよくおろす。◀振り上げる ●積み下ろしする → 6305積むa ●沈める **沈[しず]める** 水面から、水中・水底に位置を移す。「艦船を~」 **撃沈[ゲキチン]** 艦船を撃って沈めること。「敵艦を味方の艦隊が〜する」 **爆沈[バクチン]** 艦船を爆破して沈めること。「敵艦を〜して、勝利をおさめる」 ●価格を下げる → 7805安いa●安くする ●上下に動かす →△ 6202上げるa●上下に動かす ### h 名詞の類:コト・サマ **荷下[にお]ろし** 積荷を陸から下船などへおろすこと。「穀物を満載したトラックが到着すると、男たちはすぐに~を始めた」「荷卸し」とも書く。 ### k 名詞の類:モノ **潜函[センカン]** 水中・軟弱地盤の基礎工事のために沈める箱。中に圧縮空気を送って地下水の浸水を防ぎながら作業する。▷~工法 **ケーソン** 「潜函」の洋語的表現。caisson # 6205 下がる ### a 動詞の類 ●下がる **下[さ]がる** 上から下に位置が移る。「着陸態勢に入り、飛行機の位置が下がってきた」「地盤が~」「笑うと目尻が〜」←上がる **ずり下[さ]がる** 滑るようにして少しずつ下がる。「ズボンがずり下がっている」←ずり上がる ●垂れ下がる → 6309垂れるa <1138> ### ●おりる **下[お]りる** ①高いところから低いところへ移動する。「飛行機が高度を下げておりてきた」◀のぼる、上がる②上がったり下がったりする物が、下がる。「幕が~」◀上がる③乗り物から、人が外に出る。「電車を~」◀乗る◆①③は「降りる」とも書く。「おりる」は人や物が高所から低所へ移動する動作で、「下がる」は客観的に位置が下にくるという現象を表す。 **降下[コウカ]** 高いところからおりること。「パラシュートで~する」◀上昇 **急降下[キュウコウカ]** 急に速くおりること。「〜して爆撃する」◀急上昇 **下降[カコウ]** 下のほうへおりていくこと。「飛行機が〜し始めた」▷~気流・~線 ◀上昇 **舞[ま]い降[お]りる** 舞うようにおりる。「〜鶴の姿をカメラにおさめる」「雪がはらはらと~」 **飛[と]び降[お]りる** 高いところから飛びおりる。「階段から飛び降りたときに痛めた腰の古傷」◇「飛び下りる」とも書く。 **駆[か]け降[お]りる** 階段・斜面などをかけながらおりる。「向こうから女性が坂道をかけおりてきた」 ●滑り降りる → 4917滑るa ●下る **下[くだ]る** ある経路を通って、下のほうに移動する。「川を~」「坂道を~」◀のぼる◇「降る」とも書く。 **下山[ゲザン]** 山を下ること。「天気が変わらないうちに~しよう」 **流[なが]れ下[くだ]る** 液体・液状のものが、流れながら下る。「溶岩が火口から山すそへ~」 **流下[リュウカ]** 液状のものが、流れて下ること。「噴火によって溶岩が〜する」▷~物 ●あるところにおりる **降[お]り立[た]つ** 空や乗り物などからおりて、地面に立つ。「パラシュートで目標地点に~」「湖に鶴が~」◇「下り立つ」とも書く。 **天降[あまくだ]る** 神が天上界から地上の人間界におりること。「神が〜したという伝説の土地」◇「天降る」とも書く。 **降臨[コウリン]** 神仏などが天から地上におりること。「天孫が〜したという神話」 ●乗り物からおりる **下車[ゲシャ]** 電車などから、おり(て駅を出)ること。「この駅で~する」▷途中~ ◀乗車 **降車[コウシャ]** 乗り物からおりること。「~の際は足元にお気をつけください」▷~口 ◀乗車 **下船[ゲセン]** 船からおりること。「長い航海を終え、乗組員も久々に〜する」 **下馬[ゲバ]** 乗り物としての馬からおりること。「江戸時代には城門で〜した」 **下乗[ゲジョウ]** 乗り物や馬からおりること。「殿様の行列が近づくと〜してひざまずいた」 **飛[と]び降[お]りる** 走行中の車・電車などから、飛ぶようにおりる。「男は列車から飛びおりて、そのまま走り去った」 **乗[の]り降[お]り** 乗り物に乗ったり、乗り物からおりたりすること。「荷物が多くて〜するのが大変だ」 **乗降[ジョウコウ]** 乗り降り。「この駅では1日に何万人もの人が〜する」 ●役目などを終えておりる **降壇[コウダン]** 壇上からおりること。「演説を終えた講師が〜する」◀登壇 **降板[コウバン]** 試合中の投手が何らかの理由で投球を続けられなくなり、マウンドをおりてベンチに引き上げること。「勝利投手を目前にノックアウトされ、5回途中で〜した」→登板◇「来月の舞台を降板する」のように、役をおりる意でも用いる。 ●沈む **沈[しず]む** ①太陽や月などが、空から地平線・水平線に移っていく。「夕日がだんだんと地平線に~」◀昇る②水面や地面にとどまることができずに、底に向かって降下する。「せっかくつくったいかだが川に浮かべたとたんに沈んだ」「金塊が島の東側の海底深くに沈んでいるという」◀浮く、浮かぶ **没[ボッ]する** 沈んで姿が見えなくなること。「夕日が水平線に〜」「水中に没した船」「没す」ともいう。「姿を没する」という形で用いることもある。「沈む」は下降することに、「没する」は姿を隠すことに重点がある。転じて「死ぬ」意にもなる。 **沈没[チンボツ]** 船などが、水中に沈むこと。「嵐で船が〜する」 **水没[スイボツ]** 水位が上がるなどして、地上のものが水の中に沈むこと。「ダム建設のため、村が湖底に~する」 **水底[スイテイ]** 水に沈むこと。また、海面が上がること。「〜に何百年も海の底で眠っている船」▷~海岸 **沈潜[チンセン]** 水底深く沈み、姿が見えないこと。「難破船が海の底に〜している」 **沈下[チンカ]** 沈んで下がること。「地面の〜を計る」 **沈降[チンコウ]** 沈んで下がっていくこと。「潜水艦がゆっくりと〜していく」▷赤血球~速度◇「沈降」は「沈下」に比べて、結果よりもその過程のほうに重点がある。 **澱[よど]む** ものが沈んで水底にたまる。「泥がよどんで水が濁る」 **沈殿[チンデン]** 液体中に混じっているものが沈んでたまること。「酒瓶の底に金箔が〜している」◇「沈澱」とも書く。 **沈着[チンチャク]** 沈殿して付着すること。「色素が瓶の底に~する」 **爆沈[バクチン]** 艦船が爆破されて沈むこと。「輸送船が〜され、補給に支障をきたした」 **轟沈[ゴウチン]** 艦船が攻撃を受けて、1分間以内に沈むこと。「魚雷で敵艦が〜する」 **自沈[ジチン]** 船などがみずから乗っている船員の手で船を沈めること。「敗戦の色濃くなった日本は艦船を〜させた」 <1139> ●上下に動く → 6203上がるa●上下に動く ### d 形容動詞の類 **前下[まえさ]がりの** 後ろより前の部分が下がっている様子。「羽織を〜に仕立てる」 **尻下[しりさ]がりの** 前より後ろの部分が下がっている様子。「〜に結んだ帯」 **爪先下[つまさきさ]がりの** 前が高く、しだいに下りになる様子。「この道は〜だから帰りは楽だ」◀爪先上がり ### f 副詞の類 **ずぶずぶと** 水や泥の中に沈んでいく様子。「馬が沼の中に〜沈んで、とうとう動けなくなってしまった」「地盤が〜沈みそうになった」 **ぶくぶくと** 泡を立てながら水の中に沈んでいく様子。「川に落ちた子犬が、〜と沈む」 ### h 名詞の類:コト・サマ **下[くだ]り** 下ること。「この道は自転車でののぼりはきついが〜は楽だ」「〜のエスカレーター」◀上り◇「降り」と書く場合もある。 **天降[あまくだ]り** 神が上から地上へ下ること。 **川下[かわくだ]り** 舟に乗って川を下ること・遊び。「紅葉を眺めながら〜を楽しんだ」 **坂落[さかお]とし** (馬に乗り)絶壁などを一気にかけて下ること。「坂落とし」とも書く。 **錐揉[きりも]み** 飛行機が、もみあうように、螺旋状に回転しながら降下すること。▷~降下 **スピン** 飛行機が螺旋状に回転しながら、急角度で降下すること。「〜で高度を下げる」spin ### k 名詞の類:モノ ●沈んだもの **沈殿物[チンデンブツ]** 沈殿したもの。 **沈没船[チンボツセン]** 沈没した船。「〜の中に今も財宝が眠っている」 **沈船[チンセン]** 沈んだ船。「〜の引き上げ作業が難航している」 ●澱 → 9604残るk●後に残る不用物 ### q 名詞の類:イキモノ ●落ち鮎 → 2504泳ぐr●あゆ ### u 名詞の類:トコロ **下[くだ]り** 地面がだんだん下っていくようになっているところ。「〜を走り終え、ここからのぼり坂に入る」◀上り **下[くだ]り坂[ざか]** 下りの坂道。◀上り坂 **降[お]り口[ぐち]** 階段などの、おり始めるところ。「おりぐち」ともいう。「下り口」とも書く。 **降車口[コウシャぐち]** バスや電車などをおりるための、専用の出口。「〜は後ろです」 ●沈んでいる場所 **沈殿池[チンデンチ]** 浄水場の、水中の浮遊物などを沈殿させるための池。◇「沈澱池」とも書く。 **リアス式海岸[リアスしきかいがん]** 地盤が沈降したり海面が上昇したりしてできた、複雑な海岸線をなしているところ。日本では三陸海岸などにみられる。◇「リアス(rías)」は「入り江」の意である「リア(ría)」の複数形。 # 6206 落とす ### a 動詞の類 **落[お]とす** わざと、または誤って、重力のままに上から下へ位置を移す。「コップを床に~」「なべに卵を~」「平凡なファウルフライを〜」 **落[お]っこどす** 「落とす」の俗な言い方。「卵をおっことして割ってしまった」 **取[と]り落[お]とす** 持っていたものを、誤って落とす。「驚いてグラスを〜」 ●力を加えて落とす **突[つ]き落[お]とす** 突いて下に落とす。「犯人は背後から彼を崖の下へ突き落とした」 **蹴落[けお]とす** けって下に落とす。「土手から川原に向かって小石を~」 **追[お]い落[お]とす** 追って、高いところから下に落とす。「敵を谷底へと~」 **射落[いお]とす]** 矢で射て下に落とす。「頭上にいたるカラスを〜」 **切[き]り落[お]とす** 切って下に落とす。「日当たりが悪いのでじゃまな枝を~」 **叩[たた]き落[お]とす** たたいて下に落とす。「木にのぼってやしの実を~」 **打[う]ち落[お]とす** たたいたり切ったりして下に落とす。「竹でくるみを~」「敵将の首を~」 **撃[う]ち落[お]とす** 銃砲などを撃って下に落とす。「鉄砲で鳥を~」 **撃墜[ゲキツイ]** 飛行機などを撃ち落とすこと。「敵機をミサイルで~する」 **投[な]げ落[お]とす** 投げて下に落とす。「2階の窓から靴を~」 **投下[トウカ]** 空から下に落とすこと。「救援物資をヘリコプターから〜する」 **降[ふ]らす** 雨のように空から落とす。「敵地に爆弾の雨を~」 **振[ふ]るい落[お]とす** 何かに付着しているものを振って落とす。「傘のしずくを振るい落としてからビルの中に入る」 **振[ふ]り落[お]とす** 揺り動かして落とす。「動き出したバスに飛び乗ろうとして振り落とされた」 ●落球する → 4304しくじるa●取り損なう ●垂らす **垂[た]らす** 垂れるようにする。「目薬を数滴~」「紅茶にブランデーを~」「鼻から血を~」 **滴[したた]らす** したたるようにする。「汗を~」 <1140> ## 落とす6206a~落ちる6207a **滴下[テキカ]** 点滴で栄養分を体内に~する」 ## h 名詞の類:コト・サマ **逆落[さかお]とし** 高いところから、人をさかさまに落とすこと。「相手をつかみ上げ、崖から~に落とした」「絶壁から〜にする」 **達磨落[だるまお]とし** 円筒形の木製の輪を積み重ねた上に置いた達磨の人形を落とさないように、いちばん下の輪を小槌で打ち抜いていく遊び。 ## k 名詞の類:モノ **落[お]とし文[ぶみ]** 恋の思いや、直接本人には言えない事柄を記して、路上などに落としておいた無署名の文書。 **落書[ラクショ]** 落とし文。◇路上に落とすほか、塀などにはり出したものも指す。 # ●落とし物 → 9805なくすk ## u 名詞の類:トコロ **落[お]とし穴[あな]** 人や動物を落とすために、地面に仕掛ける穴。 **陥穽[カンセイ]** 落とし穴。◇比喩的に「陥穽にはまる」「陥穽におちいる」など、計略やわなの意で使われることが多い。 # 6207 落ちる ## a 動詞の類 **落[お]ちる** 何物にも支えられない状態で、重力に引かれて、高いところから低いところへ移動する。「秋になると葉が~」「猿も木から〜」「テーブルからコップが落ちた」「飛行機が落ちて多数の死傷者が出た」「すとんと~変化球」「雨がぽつぽつと落ちてきた」「雷が~」◇「墜ちる」とも書く。 **落[お]っこちる** 俗に、落ちる。「子供がふざけていて階段から~」 **ずり落[お]ちる** すべって、しがみついていたものから下に落ちる。「何度かずり落ちそうになりながら、何とか木のてっぺんまでのぼった」「汗でめがねが鼻から~」 **落[お]ち込[こ]む** 穴や溝、くぼみなどに落ちてはまり込む。「子供が落とし穴に落ち込んで泣いている」 **落下[ラッカ]** (物体が高いところから落ちる)こと。「ここが隕石が〜した場所だ」▷~地点 **墜落[ツイラク]** 人や飛行機などが高いところから落ちること。「ヘリコプターが〜した」~事故・~死◇「墜落」は落ちる対象が限られているが、「落下」は落ちる対象に制限がない。 **降[ふ]る** 雨のように、物が空から落ちてくる。「突然石垣の上から石が降って来たので、突撃隊はあわてて退散した」 **雨下[ウカ]** 雨のように盛んに落ちること。「弾丸〜する敵陣に突撃する」 **直下[チョッカ]** まっすぐに落ちること。「滝壺に〜する」 **ドロップ** 野球で、投手の投球が打者の近くで急に下に落ちること。「大きく~する球を打ちあぐむ」drop # ●雨や雪が降る → 8708降るa●降る ### ●転げ落ちる **転[ころ]げ落[お]ちる** 転んだり揺れたり回転したりしながら、上から下へ移動する。「子供が寝返りを打った拍子にベッドから転げ落ちた」「馬から~」 **転[ころ]がり落[お]ちる** 転がりながら、下の方に落ちる。「大きな岩が坂道を転がり落ちてきた」 **転落[テンラク]** 高いところから落ちること。「崖から〜した」~死◇「顔落」とも書く。 **滑[すべ]り落[お]ちる** 滑って、しがみついていたところから下に落ちる。「積もった雪が屋根から~」 **滑落[カツラク]** (山や崖から)滑り落ちること。「岩の上から〜して大けがをした」 **落馬[ラクバ]** 人が馬の背から落ちること。「〜して大けがする」 **落車[ラクシャ]** (主として競輪で)走っている自転車から落ちること。「本命の選手がゴール寸前で〜して優勝を逃した」 # ●崩れ落ちる → 6909崩れるa # ●焼け落ちる → 8602焼けるa●焼ける # ●はげ落ちる・はがれ落ちる → 6102はげるa ### ●流れ落ちる **流[なが]れ落[お]ちる** 液体が流れながら落ちる。「額からとめどなく汗が~」 **垂[た]れる** 液体が糸を引いたり、しずくとなって上から下へ移動する。「蛇口から水が〜」「軒先からつららが垂れている」「赤ん坊の口からよだれが垂れている」◇「垂れる」は液体が糸状につながっていたり、しずくが1滴だけでもいえるが、「したたる」はしずくが連続的に落ちる状態を指し、1滴だけの場合にはいえない。また、「したたっている」は動きの継続のみを表し、「垂れている」のように結果の状態は表せない。 **滴[したた]る** しずくとなって、続けて落ちる。「撃たれた傷口から血が~」「汗が~」◇「下垂る」の意。 **滴[したた]り落[お]ちる** とめどなく、したたる。「〜汗をぬぐう」 **満[み]たす** したたること。「軒のつららが溶けて〜」 ### ●こぼれ落ちる **零[こぼ]れ落[お]ちる** あふれ出たり、すきまからこぼれて落ちる。「床にこぼれ落ちた砂糖に蟻が群がっている」「目から涙が~」 **落[お]ち零[こぼ]れる** こぼれ落ちて散らばる。「穴があいていたので、袋から米が〜」 ### ●何かが落ちる **落石[ラクセキ]** 石や岩が、山の上から落ちてくること。「この道は〜するおそれがあるため通行禁止だ」▷~注意・~事故 **落盤[ラクバン]** 鉱山などで、抗内の天井や壁の岩石が崩れ落ちること。「炭鉱の坑道で工事中に〜して、中に何人かが閉じ込められた」▷~事故◇「落磐」とも書く。 **落葉[ラクヨウ]** 木の葉が落ちること。「冬になると街路樹が〜する」▷~樹 **落雷[ラクライ]** 雷が落ちること。「近くで〜したのか、ものすごい音がした」 **落[お]ち着[つ]け** 落ちて根がつくこと。 <1141> # 落ちる 6207d~f ●地[ち]に墜[お]ちる 7306落[お]ちぶれるa●落[お]ちる ●落第[らくだい]する 8907次[つ]ぐa●落[お]ちる ## d 形容動詞の類 00 **ぼろぼろ** 水分や粘りけが少なくなって、まとまらず、こぼれ落ちやすい様子。「~のごはん」 01 **ぽろぽろ** 「ぼろぼろ」の強調表現。「こんな~のご飯なんか食えるか」 02 **淋[リン]漓[リ]** 血や汗などがしたたり落ちる様子。「汗が~として流れ出る」▷流汗~ ## f 副詞の類 00 **すとん[と]** まっすぐ下に落ちる様子。「ゴルフボールが穴に~入った」「崖下へ~おっこちる」 01 **はらはら[と]** 舞い落ちる木の葉のように、数多くのものが静かに連続して落ちる様子。「桜の花びらが風に~散る」「彼女は涙を〜と流した」 02 **はらり[と]** 軽くて薄いものが落ちる様子。「前髪が額に~落ちる」 03 **ぱらぱら[と]** 粒状のものが(音を立てて)連続して落ちる様子。「崖の上から小石が~落ちてきた」「~と降り出した雨は、じきに本降りになった」 04 **ばらばら[と]** 細かい粒状のものが(音を立てて)連続して少し落ちる様子。「袋の底から米粒が〜とこぼれ落ちている」「雨が~落ちてきた」 05 **ぽらり[と]** 粒状のものや、軽くて薄いものが(音を立てて)落ちる様子。「風に吹かれて、紙が床に~落ちる」 06 **ぱらっ[と]** 「ぱらりと」を強めた、より口語的な言い方。「壁のポスターが〜と落ちた」 07 **ほろり[と]** 涙がひとしずくこぼれ落ちる様子。「彼女の身の上話に〜させられた」「大粒の涙が~膝に落ちた」 08 **ほろっ[と]** 「ほろりと」を強めた、より口語的な言い方。「最後に~する心あたたまるストーリー」「思わず~涙が落ちた」 09 **ぼろぼろ[と]** 比較的大きめの粒状のものなどが、まとまりなく落ちる様子。「映画を見て~と涙を流した」「トラックの荷台から土砂が~落ちている」 10 **ぽろぽろ[と]** 軽い粒状のものなどが、連続してこぼれ落ちる様子。「涙が~頰を伝う」「壁土が~と落ちる」 11 **ほろほろ[と]** 涙が静かに目からこぼれる様子。「故郷を思えば~と彼女はひとり涙を流した」 12 **ぽろり[と]** 不意に落ちたり、取れたりする様子。「グラフから~と落ちる」 13 **ぽろっ[と]** 「ぽろりと」を強めた、より口語的な言い方。「あくびをしたとたん口の中の飴が~落ちた」 14 **ぼとぼと[と]** 液体が大量に(音を立てて)流れ落ちる様子。「バケツの底から水が~流れ落ちている」 15 **ぼとぼと[と]** 液体が(音を立てて)流れ落ちる様子。「開いた本の上に、汗が〜と落ちた」 16 **ぼとり[と]** 水滴や小さい粒状のものが、(音を立てて)1つ落ちる様子。「小鳥がさくらんぼを~落とした」 17 **ぼたぼた[と]** 液体が大量に(音を立てて)何度も落ちる様子。「石油が〜地面に垂れる」 18 **ぼたぼた[と]** 液体が(音を立てて)何度も落ちる様子。「水道の蛇口から水が〜と垂れている」 19 **ぼたり[と]** 液体が(音を立てて)1滴落ちる様子。「雨粒が~首筋に落ちた」 20 **ぼたっ[と]** 「ぼたりと」を強めた、より口語的な言い方。「大粒の汗が〜と落ちてきた」 21 **たらたら[と]** 液体が線状に連なって、とめどなく流れ落ちる様子。「ふいてもふいても汗が~流れる」 22 **だらだら[と]** 大量の液体が線状に連なって、とめどなく流れ落ちる様子。「その男の頭からは、〜と血が流れていた」 23 **たらり[と]** 液体が少しだけ、線状に落ちる様子。「ソースが〜床に落ちた」 24 **だらり[と]** 粘りけのある液体が、少しだけ線状に落ちる様子。「ペンキが~垂れる」 25 **たらっ[と]** 「たらり」の、より口語的な言い方。「ソースが〜と食卓に垂れた」 26 **だらっ[と]** 「だらり」の、より口語的な言い方。「スプーンでかき混ぜたとろろが~と食卓に垂れた」 27 **つうっ[と]** 液体が一筋、まっすぐに速く、何かに沿って流れ落ちる様子。「コップの縁を伝わってテーブルクロスを、水滴が~流れ落ちる」「鼻血が〜出た」◇「つうと」ともいう。 28 **ぽつぽつ[と]** 水滴が1滴ずつ、続けて落ちてくる様子。「雨が~落ちてきた」「屋根に積もった雪が溶け始め、水滴が~と落ちてい」 29 **ぽつりぽつり[と]** 間を置いて、連続して水滴が落ちてくる様子。「雨が~と降り出した」「雨は上がったが、大木の枝先から大きなしずくが〜と落ちている」◇「ぽつぽつ」よりも間が長い感じがある。 30 **ぽつり[と]** 水滴が1滴落ちる様子。「雨が〜顔にあたる」「大粒の雨だれがノートの上に~落ちた」 31 **ぽつん[と]** 「ぽつり」の、より口語的な言い方。「雨垂れが~落ちてきて額にあたった」「浴場に入った瞬間、背中に~冷たい水滴が落ちてきて思わず声をあげた」 32 **ぽつっ[と]** 「ぽつり」を強めた、より口語的な言い方。「〜きたかと思ったら、ざあっと雨が降り始めた」「機械の下に潜り込んで作業をしていたら、黒い油が~頬に落ちてきた」 33 **点[テン]々[テン][と]** 水滴などが連続してしたたり落ちる様子。「〜したたる血」 34 **雨[あめ]霰[あられ][と]** 絶え間なく物が落ちてくる様子。「敵機から爆弾が~落ちてきて、あたり一面火の海と化した」 35 **ざあざあ[と]** 大量の水などが流れ落ちる(音の)様子。「〜と流れる渓流沿い」 <1142> 「にある露天風呂」「パチンコの玉が~流れる音」 36 **じゃあじゃあ[と]** 大量の水が流れ出たり、続けて水をかけたりかかったりする(音の)様子。「水道の水が〜出しっぱなしになっていた」「〜とお湯をかける音が聞こえる」 37 **どうどう[と]** 大量の水が勢いよく音を立てて流れ落ちる様子。「滝の水が~流れ落ちる」 38 **どぶん[と]** 重いものが、水の中に落ちる(音の)様子。「彼が投げた石は〜音を立てて、井戸の中に落ちた」 39 **どぼん[と]** 重いものが、水の中に落ちた(り落ちたりした)音の様子。「大きな石は斜面を転がり落ち、そのまま〜川に落ちた」 ## k 名詞の類:モノ 00 **落[お]ち零[こぼ]れ** こぼれ落ちたもの。特に、こぼれ落ちた穀物。「米の~を鳥がつついている」 01 **落[お]ち穂[ぼ]** 収穫したあとに落ちこぼれた稲穂。▷~拾い 02 **落[ラク]巣[ソウ]** 収穫前に木から落ちた果物。 03 **落[ラッ]体[タイ]** 物理で、重力によって落下する物体。「~の法則」 04 **落[ラッ]下[カ]物[ブツ]** 高い所から落ちたもの。「遭難機の~が散乱している」「トラックの〜で道路がふさがれ渋滞した」 05 **落[ラッ]下[カ]傘[サン]** 飛行機などから人が降下したり物資を投下するときに用いる、半球形の傘状のもの。▷~部隊 06 **パラシュート** 人が降下するときに用いる半球形の傘状のもの。▷救出用~ parachute ●落[お]ち葉[ば] → 0006枯[か]れるk●枯[か]れ葉[ば] ●落[ラッ]花[カ]→ 6505散[ち]るk●散[ち]るもの 07 **滴[しずく]** 丸く小さくまとまった、液体の粒。「軒から雨の〜が落ちる」◇「雫」とも書く。 08 **滴[したた]り** 「滴り」の、かたい言い方。「塵も積もれば山となる(小さなものでも多く集まれば大きなものになる)」 09 **雨[あま]垂[だ]れ** (軒などからしたたり落ちる)雨のしずく。「~の音を聞くと眠くなる」 10 **雨[う]滴[てき]** 雨のしずく。 11 **水[スイ]滴[テキ]** 水のしずく。「蒸気が〜になる」「窓ガラスに〜がつく」 12 **水[みず]玉[たま]** 物に付着するなどして、丸い玉のように見える水。「~の指環」 13 **一[ひと]しずく** しずくの1粒。「~の涙」 14 **一[イッ]滴[テキ]** 「ひとしずく」の、より口語的な言い方。「目薬を~垂らす」 15 **点[テン]滴[テキ]** しずく。特に、雨だれ。「~石をうがつ」 16 **余[ヨ]滴[テキ]** ①筆先などに残った墨のしずく。②雨がやんだあとに、ぽつぽつと落ちるしずく。 ●雨粒[あめつぶ]→ 8708降[ふ]るk●雨[あめ] ## q 名詞の類:イキモノ ●落葉樹[らくようじゅ] → 0106生[は]えるr●木[き]の種類[しゅるい] # 送る 6208a ## a 動詞の類 ### ●送る 00 **送[おく]る** ①(離れた場所の)目的地まで、あるルートにのせるなどして、物・情報などを動かす。「速達で送った手紙がまだ着かないらしい」「宅配便で荷物を~」「この番組は、ご覧のスポンサーでお送りしています」②何かをさせるために、(離れた場所の)目的地まで、人を行くようにさせる。「現地に調査員を~」「使いを~」 ### ●出す 01 **出[だ]す** 郵便局の窓口へ持っていったり、ポストに入れたり窓口に持っていくなどの手続きをして、運ぶ人の手に渡るようにする。「海外にいる友人に手紙を~」「荷物を今週中に出さなくては」 02 **差[さ]し出[だ]す** 「出す」の、やや改まった言い方。「こういう手の郵便物を出した人がわからない」 03 **送[おく]り出[だ]す** ①送り先に向けて、物を送る。「援助物資は倉庫に入ったままで、しばらく送り出される見込みはない」②あるところから外に向けて送る。「ここから全国に電波を送り出している」 04 **積[つ]み出[だ]す** 物品を船や鉄道などに積んで送り出す。「貨物を〜埠頭」 05 **発[ハッ]送[ソウ]** 物品を送り出すこと。「現地から直送してください」「~は終わりだ」 06 **出[シュッ]荷[カ]** 商品などを(市場に)出すこと。「さくらんぼが〜され始めた」 07 **集[シュウ]散[サン]** 農産物などを集めて、出荷すること。「以前、ここには地方の青果市場があった」 ### ●届ける 08 **届[とど]ける** 相手の所に持っていったり、郵送などで運んだりする。「新鮮な野菜を友人宅へ~」 09 **送[おく]り届[とど]ける** 相手に確かに届くように送る。「お祝いの品を~」 10 **送[おく]り込[こ]む** ある場所に、物を送る。「次々と原料を工場へ~」 11 **送[おく]り付[つ]ける** 一方的に送る。「何者かが放送局へ脅迫状を送り付けた」 ●送呈[そうてい]する 4202贈[おく]るa●進呈[しんてい]する ### ●配達する 12 **配[くば]る** (たくさんある)物を分けて届ける。「すしを~」「チラシを配って歩く」「郵便物を~」 13 **配[ハイ]達[タツ]** 郵便物や荷物などを1軒1軒届けること。「アルバイトを動員して年賀状を~する」▷新聞~ 14 **配[ハイ]送[ソウ]** 荷物などを、頼まれた所に1軒1軒届けること。「デパートで注文した品を~してもらう」▷~センター 15 **集[シュウ]配[ハイ]** 荷物や郵便物を取り集めたり配ったりすること。▷~時間・~所・~人 16 **宅[タク]配[ハイ]** 民間の業者が、荷物などを戸別に送ること。「~便なら~で頼めば〜してくれる」▷~便 <1143> 17 **出[で]前[まえ]** 料理などを、注文した人のところに届けること。「最近はピザやサンドイッチも〜してくれる」 18 **仕[し]出[だ]す** 注文に応じて料理をつくって届ける。「法事のときはいつもの店に仕出してもらう」◇「仕出す」のほうが、「出前」よりも本格的な料理についていうことが多い。「仕」はあて字。 ### ●いろいろな送り方 19 **移[イ]送[ソウ]** 場所をかえて別の所へ運び、運んだりすること。「証拠品を県警に~する」「患者を別の病院へ~する」 20 **郵[ユウ]送[ソウ]** 郵便で送ること。「小包はまとめて~すると安くなる」▷~料 21 **逓[テイ]送[ソウ]** 郵便物や荷物を順次に取り次いで送ること。「上からの指示に従い、救援物資を〜する」 22 **託[タク]送[ソウ]** 運送業者などに委託して、物を送ること。「贈答品を〜した場合は、別にあいさつ状を出したほうがいい」 23 **急[キュウ]送[ソウ]** 急いで送ること。「救援物資を航空便で〜する」 24 **直[チョク]送[ソウ]** ある場所から、直接送り届けること。「野菜を産地から〜してもらう」▷産地~ 25 **別[ベッ]送[ソウ]** 荷物などを分け、一部を別に送ること。「手紙のほかに小包を〜する」 26 **後[ゴ]送[ソウ]** 送った荷物に関連する物を、あとから送ること。「商品発送後、請求書を〜する」 27 **密[ミッ]送[ソウ]** こっそりと送ること。「産業スパイが重要書類を〜する」 28 **転[テン]送[ソウ]** 一度送られてきたものを、さらに別のところにあてて送ること。「手紙を転居先に〜してもらう」「自宅にかかった電話を勤務先に~する」 ### ●回す 29 **回[まわ]す** (いくつかの点を順次通るようにして)あるところに送る。「一枚ずつ取って、次に回してください」「郵便物は職場に回してください」「秘書が手配して迎えの車を空港へ回した」◇「廻す」とも書く。 30 **取[と]り回[まわ]す** 自分に必要な分を取って、次の人に回すこと。「大皿の人参を順次取り回して食べる」 31 **回[カイ]付[フ]** 書類などを関係者に回すこと。「この件に関する回付は担当者に〜された」◇「廻附」とも書く。 32 **回[カイ]送[ソウ]** ①(間違って)送られてきた手紙を開封しないでまた他のあて先に送ること。「間違って配達された手紙を〜する」②車・電車などを、からの状態で別のところに送ること。「この車両は車庫に〜されますので、ご乗車できません」▷~車・~電車◆「廻送」とも書く。 33 **回[カイ]航[コウ]** 乗客・貨物などを降ろしたり、任務を終えたりした船・飛行機を別の場所へ回すこと。「停戦で湾岸地域から空母を本国に~する」◇「廻航」とも書く。 ### ●送り返す 34 **送[おく]り返[かえ]す** 送られてきた物を、受け取らないために再び送る。「通信販売で買った靴を~」 35 **返[ヘン]送[ソウ]** 送り返すこと。「校正が終わりしだい~する」▷~料 36 **逆[ギャク]送[ソウ]** 受け取る側から、送った側へ送ること。「ダイレクトメールを受け取り拒否として〜してもらう」 ### ●誤って送る 37 **誤[ゴ]送[ソウ]** 荷物などを間違えて別の場所に送ること。「海外旅行に出かけたら、私のトランクは、沖縄に〜されたという」「メールの~」 38 **誤[ゴ]配[ハイ]** 郵便物などを、間違えて配達すること。「~された手紙を郵便ポストに投函する」 ### ●書類などを送る 39 **書[か]き送[おく]る** 手紙や葉書に文章を書いて、人に送る。「締め切りが過ぎても原稿が届かず、催促状を~」 40 **送[ソウ]付[フ]** 書類などを送り届けること。「納品書を注文する」「期限内に願書を〜する」▷~先 41 **回[カイ]付[フ]** 書類を回して送り届けること。「関係書類を担当部署に~する」◇「廻附」とも書く。 42 **送[ソウ]達[タツ]** 官庁・裁判所などが関係者に書類を送ること。「訴訟書類を関係者に~する」 43 **送[ソウ]致[チ]** 書類や被告人などを他の機関へ送ること。「被疑者を検察庁に〜する」 44 **送[ソウ]検[ケン]** 容疑者の身柄や調書などを検察庁へ送ること。「業務上過失致死罪の疑いで〜される」▷書類~ 45 **投[トウ]稿[コウ]** 新聞や雑誌に、詩や文などを書いて送ること。「俳句を〜するのが趣味だ」「読者欄に〜したが採用されなかった」▷~欄 46 **寄[キ]稿[コウ]** 新聞や雑誌に載せるために、原稿を送ること。「文芸欄に~する」「書評欄への~を依頼する」▷~家 47 **投[トウ]書[ショ]** 新聞や雑誌などに自分の意見や主張を送りつけること。「若者の言葉について〜したら反響が大きかった」 ### ●特定のものを送る 48 **仕[し]送[おく]り** 生活費などを送ること。「~が途絶える」「東京で下宿している息子に毎月~する」◇「仕」はあて字。 49 **送[ソウ]金[キン]** 金を送ること。「学費を銀行振り込みで~する」▷~為替 50 **送[ソウ]稿[コウ]** (印刷するために)印刷所に原稿を送ること。「今日中に〜しないと間に合わない」 51 **送[ソウ]本[ホン]** 書物を送ること。「小売店へ~する」 52 **送[ソウ]水[スイ]** 水を送ること。「火災現場へホースで~する」▷~管 53 **送[ソウ]電[デン]** 電線で電力を送ること。「発電所から変電所に~する」▷~線・受電 54 **送[ソウ]気[キ]** 空気を送ること。「坑道内に管で~する」 55 **送[ソウ]風[フウ]** 送風機で空気を送ること。▷扇風機・送風機などで室内の空気を入れ換える」「室内の換気装置をオンにして〜する」▷~機 <1144> 56 **送[ソウ]油[ユ]** パイプを通し、原油などを送ること。「タンカーで〜する」 57 **油[ユ]送[ソウ]** 石油を送ること。「アラブ諸国から日本へ~する」▷~船・~管 ●送球[そうきゅう]する 5211投[な]げる●ボールなどを投[な]げる ### ●信号を送る 58 **伝[デン]送[ソウ]** 電気信号を伝えて送ること。「地震などの緊急時に情報などを〜するネットワークシステム」 59 **送[ソウ]信[シン]** 無線・電話などで情報を送ること。「震源から各テレビ局へ地震情報を〜する」「ファックスを〜する」▷~機・受信 60 **発[ハッ]信[シン]** 電信・電波・郵便などにより、情報を送り出すこと。「SOSを〜しているのをキャッチする」▷~人・受信 61 **送[ソウ]話[ワ]** 電話で相手に音声を送ること。「故障のため〜することができない」▷~器 62 **打[う]つ** (電報や電信を)発信する。「祝電を~」 63 **打[ダ]電[デン]** 電報や電信を打つこと。「最前線に〜する」 64 **電[デン]送[ソウ]** 電流・電波を利用して、写真や文字などを送ること。「最近はファックスで簡単に〜することができる」▷~写真 ●放送[ほうそう]する → 2105触[ふ]れるa●放送[ほうそう]する ●送受[そうじゅ]する → 4221交[か]わすa ### ●派遣する 65 **行[い]かせる** あるところで何かをさせるため、そこへ行かせること。「今度の交渉は難航しそうなので、誰を行かせたらいいかで、かなりもめた」「子供を買い物に~」 66 **遣[や]る** 目下の者に命じて行かせる。「駅から電話してくだされば、誰かを迎えにやります」「使いを~」 67 **寄[よ]こす** 人をこちらへ来させる。「スタッフが足りないので、本社に応援を〜ように頼む」◇「遣す」とも書く。 68 **派[ハ]遣[ケン]** 相当の地位の人が、公的な用務で下の者を、あるところへ行かせること。「海外へ日本語教師を~する」「パトロール隊を~する」▷~社員◇「派遣」は「遣る」に比べて比較的遠いところへ行かせる場合に使われることが多い。また、「遣る」が私的な場合に使われるのに対して「派遣」は公的な場合に使われることが多い。 69 **送[おく]り込[こ]む** ある場所に、人を送り届ける。「その国はオリンピックに、過去最大規模な選手団を送り込んできた」 70 **遣[つか]わす** 目下の者を派遣する。「使者を前田邸に~」◇「使わす」とも書く。 71 **差[さ]し遣[つか]わす** 「遣わす」を強調した言い方。「朝廷が遣唐使を~」 72 **向[む]ける** その場所に行かせる。「記者を事件現場に~」 73 **差[さ]し向[む]ける** 「向ける」を強調した言い方。「捜索隊を現地に~した」 74 **飛[と]ばす** 遠いところへ人を派遣する。「海外の事故現場へ記者を~」 75 **差[サ]遣[ケン]** 派遣。「親善使節をアセアン諸国へ〜する」 76 **先[セン]遣[ケン]** 他の人より先に派遣すること。「海外市場開拓のため、駐在員1名を〜することになった」▷~隊 77 **分[ブン]遣[ケン]** 一部を分けて派遣すること。「数名を〜し、先兵とする」▷~隊 78 **特[トク]派[ハ]** 特別な用務、特に関係で、取材のため海外や戦地などに記者を派遣すること。「取材記者を海外に〜する」▷~員 79 **急[キュウ]派[ハ]** 急いで派遣すること。「非常事態につき特使を〜する」 80 **増[ゾウ]派[ハ]** 今までより多く派遣すること。「軍隊を激戦地へ〜する」 81 **派[ハ]出[シュツ]** ある場所に、人を送ること。「本庁の刑事2名を〜する」▷~所 82 **派[ハッ]兵[ペイ]** 軍隊を派遣すること。「国連は中東へ〜することを決定した」 83 **出[シュッ]兵[ペイ]** 軍隊を差し向けること。「敵地へ〜する」▷撤兵 ### ●乗り物を差し向ける 84 **配[ハイ]車[シャ]** 自動車を、必要に応じて、ある場所に差し向けること。「コンピューターを導入してから、以前よりずっと効率的に〜することができるようになった」▷~センター 85 **配[ハイ]船[セン]** 船舶を、必要に応じてある場所に差し向けたり、ある航路につかせたりすること。「最新鋭の船を東南アジア航路に~する」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●送ること 00 **荷[に]送[おく]り** 荷物を先方に送り出すこと。「~を急ぐ」▷荷受け 01 **積[つ]み出[だ]し** 積み出すこと。「危険物の〜には気をつかう」 02 **駅[エキ]逓[テイ]** 昔、荷物などを宿駅から宿駅へ送ったこと。▷~馬車 03 **駅[エキ]伝[デン]** 昔、主要道路沿いに駅を設け、駅から駅へと人馬を乗り継いで公用の手紙や荷物を送ったこと。◇現在は長距離のリレー競走のことをいう。 ### ●届けること 04 **出[で]前[まえ]** 料理などを注文した人のところに届けること。「寿司の~を頼む」 05 **仕[し]出[だ]し** 注文に応じて料理をつくって届けること。「法事に~を頼む」◇「仕」はあて字。 06 **ケータリング** 宴会用の料理などを注文先に届けたり、注文に応じて現場で料理したりすること。▷~サービス catering ### ●郵便・宅配便 07 **郵[ユウ]便[ビン]** 手紙や小包などを集配する通信制度。▷~局・~ポスト・~物・~番号 08 **駅[エキ]逓[テイ]** 「郵便」の古い言い方。 09 **船[フナ]便[ビン]** 船で郵便物や荷物を送ること。「~は安いが、日数がかかる」 10 **航[コウ]空[クウ]便[ビン]** 航空機で郵便物や荷物を送ること。「ヨーロッパの友人とは手紙でやりとりする」 11 **エアメール** 航空機で手紙や小包を送ること。「~は早いが、料金が高い」 <1145> ▷airmail 12 **バイク便** オートバイで、物品を急いで配送すること。「急ぎの書類を〜で送る」◇「バイク (bike)」は、オートバイの意。 13 **宅[タッ]配[パイ]便[ビン]** 業者が、戸別に戸口から戸口まで、荷物を集めたり、送り先まで荷物を配達すること。「商品は〜でお届けいたします」◇「宅急便」はヤマト運輸(株)の登録商標。 ### ●通信 14 **通[ツウ]信[シン]** 郵便や電話などを使って、意見や情報を相手に送ること。▷~事業・光~ 15 **パソコン通[ツウ]信[シン]** パソコンの利用者同士が電話回線を使って情報交換をする通信方式。◇「パソコン」は「パーソナルコンピューター(personal computer)」の略。 16 **インターネット** 世界各地のコンピューターネットワークどうしがつながっている、世界規模のネットワーク。◇単に「ネット」ともいうが、その場合、「ネットサービス」「ネット事業」など、複合語の構成要素として用いることが多い。▶Internet 17 **Eメール** コンピューターネットワークで文書や画像などをやりとりする通信システム。大量の情報を瞬時に送信でき、受信者は自分の都合のいいときにネットワークにアクセスすることにより、情報を受け取る。◇「E」は「電子の」の意の「エレクトロニック(electronic)」の頭文字。「メール(mail)」は「郵便」の意。▶E-mail 18 **電[デン]子[シ]メール** Eメール。◇「Eメール」のほうが一般的。 19 **メール** 「Eメール」「電子メール」の略。「詳細は〜でお知らせします」◇アドレス◇「Eメール」「電子メール」「メール」の中で、「メール」が最も一般的。▶mail 20 **ファクシミリ** 文書など紙面上の情報を、電気信号に変えて電話回線を通して送受する手段(のための装置)。▷~番号 ►facsimile 21 **ファックス** 「ファクシミリ」の、より口語的な言い方。「案内書は〜で送ります」▷~番号▶fax ## k 名詞の類:モノ 00 **送[おく]り状[じょう]** 物品を送ったことを、送った相手に知らせる手紙や書類。 01 **運[ウン]送[ソウ]状[ジョウ]** 運送人の請求により荷を送った人が交付する証書。 02 **郵[ユウ]便[ビン]物[ブツ]** 郵便によって送ったり受け取ったりする通信文や小包。「毎日〜がどかっと届く」 03 **速[ソク]達[タツ]** 普通郵便よりはやく届く「速達郵便」の略。「市内なら普通郵便でも翌日には届くから、余分のお金を払って〜にする必要はない」 04 **書[かき]留[とめ]** 特別料金を取って配達経過を書き留め、宛先に確実に届けることを保証し、万一不着の場合には損害を賠償する「書留郵便」の略。「現金を送る場合は、たとえ少額でも〜にしたほうがいい」 ●手紙[てがみ] → 2201書[か]くp●手紙[てがみ] ### ●送る費用 05 **送[ソウ]料[リョウ]** 物を送るのにかかる料金。「書籍・雑誌を合わせて3万円以上ご購入の場合は〜を当社で負担します」 06 **配[ハイ]送[ソウ]料[リョウ]** 配送するのに必要な料金。「当アパートでは中元商品は市内に限り〜をいただいておりません」 07 **郵[ユウ]送[ソウ]料[リョウ]** 郵便で送るのに必要な料金。「~が不足のため手紙が戻ってきた」 ### ●ポスト 08 **ポスト** 発送する郵便物を投入するためのもの。▶post 09 **郵[ユウ]便[ビン]箱[バコ]** 「ポスト」の古い言い方。 ## S 名詞の類:ヒト 00 **送[おく]り先[さき]** 荷物などを送り届ける相手。 ### ●送る人 01 **送[おく]り手[て]** 物や情報を送る人。▷受け手 02 **送[おく]り主[ぬし]** 金品を送る人。 03 **差[さし]出[だし]人[ニン]** 手紙などの送り手。▷受取人 04 **荷[に]送[おく]り人[ニン]** 運送を委託する人。 05 **発[ハッ]送[ソウ]人[ニン]** 品物を発送する人。 06 **発[ハッ]信[シン]人[ニン]** 郵便物や電報などを出す人。 07 **配[ハイ]送[ソウ]係[がかり]** 運送業で、配送の手続きなどを担当する係。 ### ●届ける人 08 **配[ハイ]達[タツ]人[ニン]** 配達する人。 09 **集[シュウ]配[ハイ]人[ニン]** 集配する人。 10 **宅[タッ]配[パイ]業[ギョウ]者[シャ]** 荷物などを送り先まで宅配することを業務とする業者。 11 **飛[ヒ]脚[キャク]** 昔、急用の文書などを配達した人。「〜を立てて大事を知らせる」▷~問屋 12 **メッセンジャー** (職業として)品物や伝言を届ける人。「~を雇う」 13 **郵[ユウ]便[ビン]配[ハイ]達[タツ]人[ニン]** 郵便を配達する人。 14 **郵[ユウ]便[ビン]配[ハイ]達[タツ]** 「郵便配達人」の略。 15 **郵[ユウ]便[ビン]屋[や]さん** 「郵便配達人」の親しみを込めた言い方。 16 **出[で]前[まえ]持[も]ち** 出前する人。 ●伝令[でんれい] → 1917伝[つた]えるs ### ●届ける人 17 **仕[し]出[だ]し屋[や]** 料理や弁当などの仕出しをする店(の人)。 ### ●使者 18 **使[つか]い** 頼まれた事をつげに行ったり、してくる人。「すぐに〜をやりますので、もうしばらくお待ちください」◇「遣い」とも書く。 19 **使[シ]者[シャ]** 公的な使い。「停戦のための~を立てる」 20 **使[シ]節[セツ]** その国の代表として外国に派遣される人。▷親善~・文化~・~団・外交~ 21 **外[ガイ]交[コウ]官[カン]** 外国に派遣されて、その国との交渉にあたる公務員。 <1146> # 送る 6208s〜返す 6209a 22 **大[タイ]使[シ]** 外交使節の長。▷全権~・特派~・~館 23 **公[コウ]使[シ]** 大使に次ぐ階級の外交官。(特命)全権公使と弁理公使・代理公使に分かれる。 24 **領[リョウ]事[ジ]** 外国に駐在し、貿易の促進や自国民の保護などの任にあたる公務員。 25 **総[ソウ]領[リョウ]事[ジ]** 最上級の領事。 26 **勅[チョク]使[シ]** 天皇の命令を伝えるための使者。 27 **使[シ]臣[シン]** 君主や国家の使者として外国に派遣される臣下。 28 **特[トク]使[シ]** 特別の任務を持っている使者。 29 **密[ミッ]使[シ]** 秘密の任務を持った使者。 30 **急[キュウ]使[シ]** 急ぎの使者。 31 **正[セイ]使[シ]** 中心人物となる、主たる使者。 32 **副[フク]使[シ]** 正使の補佐などをする使者。 33 **軍[グン]使[シ]** 敵軍に派遣される使者。 ## u 名詞の類:トコロ 00 **送[おく]り先[さき]** 荷物などを送る相手の住所。 01 **届[とど]け先[さき]** 荷物などを届ける相手の住所。 02 **宛[あて]先[さき]** 郵便物などを届ける相手の住所。「~不明で手紙が戻ってきた」 03 **配[ハイ]送[ソウ]所[ジョ]** 配達・発送を取り仕切っているところ。 04 **集[シュウ]配[ハイ]所[ジョ]** 集配する荷物を集めるところ。 05 **郵[ユウ]便[ビン]局[キョク]** 郵便物・荷物の集配などを行う機関。▷為替・年金・保険などの業務を行う機関。 # 返す 6209a ## a 動詞の類 ### ●返す・戻す 00 **返[かえ]す** ①借りたものなどを、もとの持ち主に返す。「借りた本を~」「親の借金を息子が代わりに~」②もとの状態にする。「白紙に~(これまでのことをなかったことにして、最初の状態にする)」③何かされたときに、こちらからも相手に対して同じようなことをする。「~言葉がない(何と返事をしてよいかわからない)」「お言葉を~ようですが」「恩をあだで〜」 01 **戻[もど]す** 位置や状態を以前と同じにする。「読んだ本は、必ず元の棚に戻してください」「テープを早送りしすぎたので少し〜」「計画を白紙に~」「わかめを水で〜」「夫とよりを~」 02 **御[お]返[かえ]し** 「返す」の丁寧な言い方。「明日必ず〜します」 03 **返[ヘン]上[ジョウ]** ①「返す①」の謙譲語。「官位を~する」②受け取らずに返すこと。「休日を〜して働く」▷汚名~ 04 **奉[ホウ]還[カン]** 天皇にお返し申し上げること。「江戸幕府が大政を〜する」 05 **還[カン]元[ゲン]** ある状態にあるものを、もとの状態に戻すこと。「収益を社会に~する」 06 **突[つ]き返[かえ]す** ①受け取らずに、荒々しく返す。「客は怒って不良品を突き返した」 07 **突[つっ]返[かえ]す** 「突き返す」の、より口語的な言い方。「編集長に原稿を突っ返された」 08 **突[つ]き戻[もど]す** 激しく押したり突いたりして、もとに戻す。「女は男が差し出した手を激しく突き戻した」「苦心して作成した企画案を部長に突き戻された」 09 **叩[たた]き返[かえ]す** 叩きつけるようにして返す。「お詫びの品を叩き返される」 10 **送[おく]り返[かえ]す** 送られて来た物を受け取らずに、送り主に送って返す。「理由のない届け物はすべて〜ことにしている」 11 **差[さ]し戻[もど]す** ①やり直しをさせるために、もとに戻す。「徹夜で書いた企画書を差し戻された」②上級の裁判所が下級の裁判所の判決を破棄し、裁判のやり直しをさせる。「第1審へ~」 12 **繰[く]り戻[もど]す** 順次もとのほうへ戻す。「本のページを~」 13 **積[つ]み戻[もど]す** 外国から送られてきた物を、もう一度積んで送り返す。「港で積み戻される貨物」 ### ●返却する 14 **返[ヘン]却[キャク]** 借りているものや、預かっているものを持ち主に返すこと。「図書館に本を~する」「投稿原稿は〜いたしません」 15 **返[ヘン]納[ノウ]** 公共の機関などから借りたものを返すこと。「大学卒業後10年で奨学金を~する」「本を図書館に~する」 16 **返[ヘン]戻[レイ]** 「返却」のかたい言い方。「提出書類を〜する」 17 **返[ヘン]付[プ]** 納付・交付されたものを返却すること。「裁判所が押収品を~する」「無効となった保険証を~する」 18 **返[ヘン]還[カン]** (正式な手続きによって)本来の持ち主に戻すこと。「イギリスは香港を中国に~した」「昨年の優勝校から優勝旗が〜される」 19 **返[ヘン]品[ピン]** 一度仕入れたり、買ったりした品物を返すこと。「1週間以内に~する」▷~期限 20 **返[ヘン]本[ポン]** 一度仕入れた本を出版元へ返すこと。「この本は〜することができない」 ### ●金を返す 21 **払[はら]い戻[もど]す** ①一度領収した金を精算して返す。「悪天候のため運休となった便の航空運賃を~」②競馬・競輪などで、当たり券に対して金銭を払って返す。「当たった馬券を窓口で〜」 22 **払[はら]い戻[もど]し** 払い戻すこと。「交通機関がストの場合、切符は〜してもらえる」▷~金 23 **割[わ]り戻[もど]す** 一度受け取った金の何パーセントかを返す。「敷金はアパートを出るときに、借り主に割り戻される」 24 **割[わ]り戻[もど]し** 割り戻すこと。「利用料金の3%を〜いたします」▷~金 <1147> # 返す 6209a~k 25 **返[ヘン]金[キン]** 代金を返すこと。「品物が破損していた場合は、代金を必ず〜いたします」「早めにキャンセルしたので、代金が全額〜された」 26 **返[ヘン]済[サイ]** 借金を返すこと。「借金の〜に迫られる」「あと5年でローンを〜し終わる」▷~期間・~期限・~方法・~額・~計画・繰り上げ~ 27 **消[ショウ]却[キャク]** 借金などを返済すること。「ローンを組んで~する」「負債を〜する」◇「銷却」とも書く。 28 **還[カン]付[プ]** 一度徴収した税、特に、納付された所得税を返すこと。「年度末に税金が〜される」▷~金 29 **償[ショウ]還[カン]** 債務などを返すこと。「今後10年間で国債を〜する」▷~期限 30 **償[ショウ]却[キャク]** 債務などを返すこと。「不良債権を〜する」▷減価~ ●完済[かんさい]する → 9004終[お]えるa●すべきことをし終[お]える ### ●逆方向の動作 31 **押[お]し返[かえ]す** 押されたときに、逆にこちらからも押す。「満員電車で押されたので押し返してやった」 32 **押[お]し戻[もど]す** 押して、もといたほうへ戻す。「警官に何度も〜された」 33 **突[つ]き返[かえ]す** 相手に突いて返す。「けんかで、相手が突いてきたので突き返した」◇「泣いていないで、おまえも突き返せ」 34 **突[つ]き戻[もど]す** 押したり突いたりして、もとの状態に戻す。「土俵中央に~」 35 **引[ひ]き戻[もど]す** 引っ張って自分のほうに戻す。「ひったくりにあい、かばんを引き戻そうとしたが、相手の力が強くてとられてしまった」「駆け出そうとする馬の手綱をつかんで〜」 36 **跳[は]ね返[かえ]す** はね飛ばすように、強い力で押し返す。「相手につっかかろうとしたが、あっさりとはね返された」◇「重圧をはね返す」のように、比喩的にも用いる。 37 **蹴[け]返[かえ]す** けられたときに、けられた相手をける。「やつが俺をけったから、思い切りけり返してやった」 38 **蹴[け]返[かえ]す** 自分のいるほうに転がってきた他人のボールなどを、けって元のところに戻す。「サッカーボールが転がってきたので、子供たちのほうにけり返してやった」◆「けかえす」ともいう。 39 **打[う]ち返[かえ]す** テニス・卓球・野球などで、飛んで来た球を、相手のほうに打って返す。「痛烈な当たりを三塁手が捕球して、一塁へ送球するより早くセンターに打ち返した」「強烈なサーブを~」 40 **レシーブ** テニス・バレーボールなどの球技で、相手の打った球を受けて返すこと。「強烈なスパイクを、体を回転させながら〜する」▶receive 41 **投[な]げ返[かえ]す** 投げられたものを、相手のほうに投げて返す。「センターは捕球するやいなや、矢のような球を投げ返して走者を本塁で刺した」 42 **返[ヘン]球[キュウ]** 野球で、投げ返すこと。「外野手が緩慢に〜する間に、二塁走者が生還した」 43 **返[ヘン]杯[パイ]** 差された杯を飲み干してから相手に返すこと。「要席で正座して〜する」◇「返盃」とも書く。 44 **巻[ま]き返[かえ]す** 広げた物を、巻いてもとの状態にする。「むしろを~」 45 **巻[ま]き戻[もど]す** ①(録音・録画などをした)テープを、巻いてもとに戻す。「ビデオテープを〜手間が面倒だ」②広げた物を、巻いてもとに戻す。「じゅうたんを巻き戻して、ぴたりと端をそろえる」 ●取[と]り返[かえ]す → 4600得[え]るa●取[と]り返[かえ]す ### ●人を帰す 46 **帰[かえ]す** 人を、もといたところへ戻る。「学校は5時で生徒を〜ことになっている」「拉致された息子を帰してくれと訴える両親」 47 **連[つ]れ戻[もど]す** (迎えに行って)帰らせる。「いかがわしい団体に入会した子供を~ために、多大な犠牲を払った」 48 **引[ひ]き戻[もど]す** 引っ張るようにして帰らせる。「郷里へ息子を~」 ●呼[よ]び戻[もど]す → 2805呼[よ]ぶa●呼[よ]び戻[もど]す ## d 形容動詞の類 00 **既[キ]済[サイ]の** 借金の返済などが済んでいる様子。「~の借金を請求される」▷未済 01 **未[ミ]済[サイ]の** 借金の返済などが済んでいない様子。「~のローンがある」▷既済 02 **済[な]し崩[くず]しの** 少しずつ返済する様子。「親から借りた借金の返済は〜に返していけばいい」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **差[さ]し戻[もど]し** 差し戻すこと。▷~判決 01 **積[つ]み戻[もど]し** 積み戻すこと。「厚生労働省は、A国から輸入された鶏肉が汚染されているとして~を指示した」 02 **戻[もど]し税[ゼイ]** 国家が過去に徴収した所得税、または輸入関税などを納税者に戻すこと。「~による所得税減税」 ●金[かね]を分割[ぶんかつ]して返[かえ]すこと → 4217払[はら]うh●分[わ]けて払[はら]うこと ## k 名詞の類:モノ ### ●返す金 00 **釣[つ]り銭[せん]** 代金より多い額を払ったときに、差額として戻される金銭。「~を間違えて、マスターにしかられた」 01 **釣[つ]り** 「釣り銭」の略で、ややぞんざいな言い方。「お~が足りないよ」 02 **御[お]釣[つ]り** 「釣り」の丁寧な言い方。 03 **御[お]返[かえ]し** 「お釣り」の、さらに丁寧な言い方。「100円の〜です」 04 **返[ヘン]戻[レイ]金[キン]** 保険会社などが返戻する金。▷解約~ 05 **リベート** 支払った金の一部を、支払人に謝礼として与えるお金の一部。◇不正な割り戻し金をいうこともある。◆rebate 06 **キックバック** 支払った者に割り戻される手数料。▶kickback ### ●返品 07 **返[ヘン]品[ピン]** いったん納入したが、なんらかの理由で返された品物。「倉庫には~の <1148> # 返す 6209k〜返る 6210h 「山が目の前に積み上げられている」 08 **返[ヘン]本[ポン]** いったん納入したが、なんらかの理由で出版元に返された本。「1000部の~が目の前に積み上げられている」 ## S 名詞の類:ヒト 00 **レシーバー** バレーボールなどの球技で、レシーブする人。▶receiver # 返る 6210a ## a 動詞の類 00 **返[かえ]る** ①ある場所や状態から、もとの場所や状態にもどる。②何かしたときに、こちらからしかるべき反応があったりする。「落とし物が持ち主のもとへ~」「やっと返事が返ってきた」「返らぬ年月」「正気に~」 01 **立[た]ち返[かえ]る** もとの出発点やよりどころにもどる。「原点に立ち返って計画を見直そう」 02 **我[われ]に返[かえ]る** 自分のことなどを忘れていたり、意識を失っていたりした人の意識が、もとの状態に返る。「美しい絵に見とれていた彼女は、ドアの閉まる音に、はっと我に返った」「両肩を揺すぶられて~」 ●帰[かえ]る → 2704帰[かえ]るa ### ●戻る 03 **戻[もど]る** 以前いたところ・状態などにもどる。「忘れ物が持ち主に~」「健康状態がいくらか~」「学生時代の友人と会っていると、昔に戻ったような気持ちになる」「振り出しに~」◇「戻る」の到達点は単に以前いたところ・状態だが、「返る」の到達点は本来あるべきところ、本拠地という意味合いを含む場合がある。 04 **立[た]ち戻[もど]る** 元いた立場に戻る。「この際、基本に立ち戻ってやり直すことにしよう」 05 **遡[さかのぼ]る** 過去や、物事のもととなるところに戻る。「事件の発端は5年前に~」「歴史を~」「税制の基本にさかのぼって討論する」◇「溯る」とも書く。 06 **遡[ソ]及[キュウ]** ある事柄の効力を及ぼすために、ある時点までさかのぼること。「5年前まで~して、税の徴収が行われる」◇「溯及」とも書く。 07 **後[あと]戻[もど]り** 後ろの(悪い)方向に戻ること。「今となってはもう〜できない」「景気が〜する」 08 **逆[ギャク]戻[もど]り** 逆の方向に戻ること。「タイムマシンで過去に~する小説」 09 **逆[ギャッ]行[コウ]** 逆の方向に進むこと。「時代に~する」▷~現象 10 **退[タイ]行[コウ]** 何かをきっかけにして、もとの悪い(低いレベルの)状態に戻ること。「事故のショックが、彼女を幼児期に〜させたのではないか」 11 **退[タイ]歩[ポ]** 物事が、もとの悪い(低いレベルの)状態に戻ること。「この国のサッカーは監督が替わっても〜するばかりだ」▷進歩 12 **退[タイ]化[カ]** ①生物の器官などが、進化の過程で、構造が単純になったり、機能しなくて、小さくなったりなくなったりすること。「目が〜した深海魚」②(もとの)より悪い段階に戻ること。「ファーストフード全盛の今、食文化は〜していると思うのは私だけだろうか」→進化 13 **回[カイ]帰[キ]** 巡りしてもとへ戻ること。「鮭には母川に~する本能がある」「教育の原点に〜して制度を考える必要がある」 14 **復[フク]籍[セキ]** もとの本籍や学籍に戻ること。「しばらく休学していたが〜することになった」 ### ●よみがえる 15 **蘇[よみがえ]る** 失った活力が返ってくる。「ひさしぶりの雨で庭の草木が~」◇「甦る」とも書く。 16 **息[いき]を吹[ふ]き返[かえ]す** 一度失った勢いや、衰えぎわいにおちいっていた勢いなどが、再びもとへ戻る。「連敗つづきで沈滞していたチームが、1勝を機に息を吹き返した」 17 **復[フッ]活[カツ]** なくなったものや、衰えたものがよみがえること。「中止になったプロジェクトが〜する」「幼なじみとの友情が〜する」▷~祭 18 **復[フッ]権[ケン]** いったん失った権利や権力などが、再びもとの持ち主のもとへかえること。「旧勢力が〜をはかる」 19 **リバイバル** 過去に流行したことや忘れられた映画や歌がよみがえること。「30年前のヒット曲の~」▷~映画・~ブーム▶revival 20 **立[た]ち上[あ]がる** よくない状態から、もとのよい状態へ戻ろうとする。「戦後日本人は、敗戦の瓦礫の中から立ち上がって今日を築いた」 ### ●復帰する 21 **復[フッ]帰[キ]** 一度離れた地位や状態に戻ること。「1カ月ぶりにチームに〜する」▷社会~ 22 **返[かえ]り咲[ざ]く** 一度失った地位に再びつく。「大関に3場所ぶりに~」 23 **カムバック** 一度は引退したり、地位を失ったりしたが、再びもとの地位や立場に戻ること。「往年のアイドルが新曲で〜した」「奇跡の~」▶comeback ●立[た]ち直[なお]る → 6702直[なお]るa●立[た]ち直[なお]る ## d 形容動詞の類 00 **回[カイ]帰[キ]的[テキ]な** ある状態が一巡りしてもとへ戻る様子。ファッションの流れには〜な面がある」 01 **元[もと]の木[もく]阿[ア]弥[ミ]の** 整えた状態や、よい状態が、もとの悪い状態に戻る様子。「大掃除で整頓したのに半月で〜だ」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **戻[もど]り** 戻ること。▷寒の~ 01 **先[セン]祖[ゾ]返[がえ]り** 失われたはずの遺伝上の形質が子孫に突然現れること。 02 **返[かえ]り咲[ざ]き** 返り咲くこと。「チャンピオンの座への〜をねらう」 03 **七[なな]転[ころ]び八[や]起[お]き** 何度失敗してもくじけずに立ち上がること。「~の人生」◇7回転んで8回起き上がる意。 04 **七[シチ]転[テン]八[ハッ]起[キ]** 七転び八起き。「~の精神で頑張ってまいります」 <1149> # 置く・のせる(設置・積載) 6300a ## a 動詞の類 ### ●置く 00 **置[お]く** ある場所に(安定して動きにくい状態の)物を移して、そこにあるようにする。「かばんを机の上に~」「だれかここに置いた傘を知りませんか」「屋根に石を置いた海辺の小屋」 01 **載[の]せる** 周囲よりも高いところに、ものを置く。「箱を棚の上に~」「赤ん坊をはかりに~」「机に足をのせて居眠りしていた」 02 **載[の]っける** 「載せる」の、より口語的な言い方。「その荷物をひざにのっけていると、もう1人座れるのに」「私のいすに足をのっけないで」 03 **留[と]め置[お]く** ある場所から他へ動かさず、そのまま置いておく。「この書類は事務室の金庫の中に~ようにとの指示があった」 04 **据[す]え置[お]く** 一定の場所に動かさずに置く。「その庭園には、ところどころに彫刻が据え置かれている」 05 **安[アン]置[チ]** 神仏の像・遺体など、丁重に扱うべきものをしかるべき場所に置くこと。「阿弥陀仏の像を台座に~する」「事故で犠牲になられた方々が〜されている」▷~所 06 **定[テイ]置[チ]** 一定の場所に置くこと。「網を〜する場所を決める」▷~漁・~網・~漁業◇狭義には、漁業における網の置き方として一定の場所に決めて仕掛けることをいう。 07 **対[タイ]置[チ]** 何かと相対する位置に置くこと。「違いがわかるように2つの絵を〜してみた」 08 **代[ダイ]置[チ]** 代わりに別のものを置くこと。「当分の間、机の代わりにスピーカーを〜ことにした」 09 **別[ベッ]置[チ]** 何か関連のあるものとは別の場所に置くこと。「揃いの人形を故意に~する」 ●置[お]き換[か]える → 9305かえるa●置[お]き換[か]える ●増置[ぞうち]する → 7907増[ふ]やすa●設備[せつび]などをふやす ●放置[ほうち]する → 4004ほったらかすa●ほったらかす ### ●語句などを置く 10 **前[ゼン]置[チ]** 語句を前に置くこと。「全体の場面を紹介するような語句は〜されることが多い」▷~詞◇文法用語として用いられる。 11 **後[コウ]置[チ]** 語句を後ろに置くこと。「日本語の格助詞は名詞・代名詞の後ろに〜される」▷~詞◇文法用語として用いられる。 12 **倒[トウ]置[チ]** 普通の順番と反対に置くこと。「いらだちなどを強調するために、英文で主語と述語の〜が起こる」▷~法・~表現◇文法用語として用いられることが多い。 ### ●配する 13 **配[ハイ]する** 適切なところに人や物を置く。「広いロビーにアンティークないすを~」「重要な部署に有能な部下を~」「湾内に警備艇を~」◇「配す」ともいう。 14 **就[つ]ける** 人をある地位・役職に置く。「教務主任を教頭に~」 15 **即[そく]ける** 人を高い位置に置く。「先王の弟を王位に~」 16 **据[す]える** (活躍を期待して)人を重要な地位などにつける。「大学教授を大臣に~ことになった」 17 **配[ハイ]属[ゾク]** 人をある組織のある部署に所属させること。「3名の新入社員が営業部に〜された」 18 **配[ハイ]置[チ]** 全体の構成を考えて、人や物を適当な地位・位置に置くこと。「中途採用者は年齢と能力に照らして〜したい」「数名の兵士を入り口に~する」「庭には大小さまざまな石がみごとに~されていた」▷~転換・~換え・~図・座席~ 19 **過[カ]配[ハイ]** 定員よりも多く人員を配置すること。「日本語を母国語としない児童が在籍する学校に、教員を~する」 20 **配[ハイ]備[ビ]** 武器や道具を準備して一定の場所に置くこと。「担当者は、担当区域の消火器を~してください」「仮想敵国に向けて兵器を〜する」◇「配置」はおもに人の役職や待機場所などについていうのに対して、「配備」は主として戦闘兵器など「もの」について用いられる。 21 **布[フ]置[チ]** それぞれを適当な位置に置くこと。▷天下~ 22 **点[テン]綴[テツ]** たがいに関連しあって統一感をもつように、点々と配置すること。「珍しい樹木を〜した庭」◇「てんてつ」ともいう。 23 **割[わ]り付[つ]ける** 印刷物の本文・図版の配置などを指定する。「号外の原稿と写真をいそいで〜」 24 **割[わ]り付[つ]け** 割り付けること。「原稿が集まらないので、〜ができない」「グラビアページの~を変更する」 25 **レイアウト** 新聞や雑誌の記事や写真、家を建てるときの部屋の位置、部屋の中の家具の位置など、あるものをどこにどう置くか考え、配置すること。「写真や文字の大きさに変化をつけて、単調にならないよう〜してほしい」「斬新な〜が目を引く特集記事」「部屋の〜を変える」▶layout ### ●セットする 26 **セット** 物を、機能するように、ある場所にしっかりと置いたり入れたりすること。「6時までにテーブルを〜する」「用紙をプリンターに~する」「カセットテープをデッキに~する」▶set 27 **セッティング** 家具や食器などを、有効に機能するように、配置すること。「きれいに〜されている食卓」▷テーブル〜▶setting ### ●浮かべる 28 **浮[う]かべる** 水面に存在するようにする。「いかだを海に~」「金魚鉢に水草を~」 <1150> # 置く 6300a~k 29 **浮[う]かばす** 物を水面に上げて、そのままの状態で浮かべるようにする。「切ったまま体を浮かして、流れに身をまかせる」◇「浮かせる」ともいう。 ### ●進水する 30 **進[シン]水[スイ]** 新しくつくった船を、初めて水に浮かべること。「高速フェリーを〜させる」▷~式 31 **船[ふな]卸[おろ]し** 「進水」の古い言い方。◇「船降ろし」とも書く。 ### ●その他 32 **挟[はさ]む** ある物を間に置いて位置する。「川を挟んで向かい合う」「川をはさんで対峙する」「道をはさんだ両側は、陶器を売る店がびっしりと並んでいる」◇「挿む」とも書く。 33 **位[いち]置[ち]付[づ]ける** 全体の中でどの程度の価値があるかなどを考えて、置かれるべき場所に置く。「今度の政変を新しい時代への転換点と~」「自分の学説を理論体系の中に~」 ## d 形容動詞の類 00 **据[す]え置[お]きの** その場所に固定されたものである様子。「この製品には、携帯できるタイプと〜のタイプの2種類があります」▷~型・~タイプ 01 **デスクトップの** 机の上などに据え置いて使う(持ち運びには適さない)機器である様子。「ノート型のものより~のパソコンのほうが拡張性が高い」▷~型・~タイプ・~コンピューター◇パソコンについていうことが多い。「デスクトップ (desktop)」は、英語では「卓上用の」の意。 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **留[と]め置[お]き** 留め置くこと。「容疑者は署に~にする」▷~発送 01 **位[いち]置[ち]付[づ]け** 位置づけること。「~を明確にせよ」 02 **間[ま]取[ど]り** 家の中の部屋の配置。「~がよくなった」 ## k 名詞の類:モノ 00 **台[ダイ]** 物をのせたり、人が乗ったりするための、周りより平らな所。「荷物を〜にのせてください」 01 **台[ダイ]座[ザ]** 像や機械などをのせて安定させるための台。「仏像の~というと蓮華座が多いが、ほかにもさまざまな形式のものがある」 02 **仏[ブツ]座[ザ]** 仏像の台座。 03 **蓮[レン]華[ゲ]座[ザ]** 蓮の花をかたどった、仏像の台座。◇「蓮華の座」ともいう。単に「蓮華」ともいう。 04 **蓮[はす]台[うてな]** 蓮華座。「蓮華台」「蓮華宝座」「蓮座」などともいう。 05 **蓮[はす]の台[うてな]** 蓮台。 06 **三[サン]方[ボウ]** 神仏に供え物をするときや儀式のときに用いる、四角い(白木の)台。胴の、前と左右の3方向に飾りの穴がある。「さんぽう」ともいう。 ### ●膳 07 **膳[ゼン]** 和室などで和風の食事をするときに用いる、飲食物をのせる台。 08 **御[ゴ]膳[ゼン]** 「膳」の丁寧な言い方。「~を積み上げる」◇「膳」より「御膳」のほうが一般的によく用いられる。 09 **食[ショク]膳[ゼン]** 「膳」の、やや文章語的な言い方。「四季折々の山の幸が〜をにぎわす」「~に着く(食事をする)」「~に供する(料理として出す)」「朝取りのトマトが〜に上る(料理として出る)」◇慣用的な表現において用いられることが多い。 ### ●盆 10 **盆[ボン]** 食器などをのせたり運んだりするために用いる、多くは木製または金属製で、円形もしくは長方形の、薄くて平らな道具。「~のような月」 11 **御[お]盆[ボン]** 「盆」の、より丁寧な言い方。「〜にコーヒーをのせて、応接間に運んでいった」◇「盆」より「御盆」のほうが一般的によく用いられる。 12 **銀[ギン]盆[ボン]** 銀製の盆。「ボーイが〜にデザートとコーヒーをのせて運んできた」 13 **トレー** 洋風の盆。「ウエートレスが〜にビール瓶をのせて運んでいる」「買うパンを〜にのせてレジに持っていく」▶tray 14 **茶[チャ]盆[ボン]** 茶器をのせる盆。 15 **タバコ盆[ボン]** 喫煙用具一式をのせておく盆の総称。◇もと盆の形であったところから。「タバコ(ポtabaco)」は「煙草」「莨」ともあてる。 ### ●食器を置くための道具 16 **茶[チャ]托[タク]** 客に茶を出すときなどに茶碗をのせる、小さな皿状のもの。 17 **コースター** グラスなどの底からしたたるしずくを受けるための、紙・布・木などでできた薄くて平らなもの。▷コルク~▶coaster 18 **箸[はし]置[お]き** 食事のとき、箸をのせる道具。「箸台」ともいうが、あまり一般的でない。 ### ●棚 19 **棚[たな]** 物をのせるために板を水平に張り渡したりつったりしたもの。 20 **棚[たな]板[いた]** 棚の、直接物をのせる部分の板。 21 **荷[ニ]物[モツ]棚[だな]** 乗り物で荷物をのせる棚。 22 **網[あみ]棚[だな]** 電車やバスなどにあって、荷物が置けるように網を張ってつくった棚。「~にのせた荷物や傘を忘れないように気をつけてください」 23 **下[さ]げ棚[だな]** 上からつり下げた棚。 24 **吊[つ]り棚[だな]** 上からつり下げた棚。◇「釣り棚」とも。狭義には床の間の脇に設けたものをいう。 25 **茶[チャ]棚[だな]** 茶道具をのせておく棚。 26 **違[ちが]い棚[だな]** 床の間のわきなどに設けられた、上下2段の食い違いに取り付けた棚。 <1151> # 置く 6300u〜据える 6301d ●戸棚[とだな] → 5603おさめるk●収納[しゅうのう]するためのもの ●飾[かざ]り棚[だな] → 2100示[しめ]すu●何[なに]かを見[み]せる場所[ばしょ] ●神棚[かみだな] → 3403祭[まつ]るv●神仏[しんぶつ]を祭[まつ]るところ ●本棚[ほんだな]・食器棚[しょっきだな] → 5603おさめるk●収納[しゅうのう]するためのもの●本[ほん]を収納[しゅうのう]するためのもの ●置物[おきもの] → 6412飾[かざ]るk●飾[かざ]り物[もの] ## u 名詞の類:トコロ 00 **置[お]き場[ば]** 何かを置くための場所。「このような大きなものをいただいても〜に困ってしまいます」▷物~・荷物~・自転車~・ごみ~・がらくた~◇「身の置き場がない」または「身の置き場もない」といえば、「困難な状況にあって安心できない様子」または「恥ずかしくていられない様子」をいう。 01 **置[お]き所[どころ]** 何かを置くところ。「倉庫はいっぱいなので、とりあえずここへ」「この問題の重点の〜はどこかというと、やはりここらのあたりが重点の〜でしょう」◇「置き場」のほうが一般的な感じが強い。また、前項で挙げた慣用句は「身の置き所も(が)ない」とも使う。 ●物置[ものおき] → 5603おさめるu # 据える 6301a ## a 動詞の類 ### ●据える 00 **据[す]える** 一定の場所に置いて容易には動かないようにする。「庭に石灯籠を〜」「床の間に花瓶を据えておく」「政治倫理の問題を議論の中心に~」◇「動かないように置く」の意味から広がって、「座らせる」「地位に就かせる」あるいは「落ち着かせる」のような意味でも用いられる。 01 **据[す]え付[つ]ける** 機械・設備などを一定の場所に据えて、動かないようにする。「ストーブは部屋のマントルピースの中に据え付けてください」 02 **作[つく]り付[つ]ける** 家具などを、建物の壁面など、取りはずせないように固定して作る。「この本棚は初めから作り付けてあったものです」 03 **設[セッ]置[チ]** ある目的で器具や装置を据えること。▷~場所 04 **固[コ]定[テイ]** ある物を、なんらかの方法で、一定の場所から動いたり外れたりしないようにすること。「地震に備えて、家具を金具で〜する」「骨折したところをギプスで〜する」 ●据[す]え置[お]く → 6300置[お]くa●置[お]く ### ●付ける 05 **付[つ]ける** (それが機能するように)ある物を別の物の一部として取り付けたり、何かでつながって離れない状態にしたりする。「車にカーナビを~」「玄関のドアに呼び鈴を~」「髪に大きなリボンを付けた女の子」 06 **くっ付[つ]ける** ぴったりと付ける。「携帯電話に小さなシールをたくさん~ているようじゃ、まだまだ子供だね」 07 **打[う]ち付[つ]ける** 釘などで固定して付ける。「門柱に『猛犬注意』の札を打ち付ける」 08 **取[と]り付[つ]ける** 器具や装置を、機能するようにしっかりと付ける。「愛車にカーステレオを~」 09 **セット** 機械や道具などを取り付けること。「車にステレオを〜する」「岩盤に爆薬を〜する」▶set 10 **挿[す]げる** 薬品を穴に差し込んだり、挟み込んだりして取りつける。「鼻緒を~」「人形の首を~」◇「箝げる」とも書く。 11 **仕[し]掛[か]ける** 条件が整えばある働きをするように置いたり取り付けたりする。「わなを〜」「爆弾を〜」「盗聴器を〜」◇「仕」はあて字。 12 **装[ソウ]着[チャク]** 器具などを取り付けたり身につけたりすること。「ヘルメットやプロテクンを〜する」「ライフジャケットを〜してボートに乗る」 13 **装[ソウ]置[チ]** 機械や器具を取り付けたり仕掛けたりすること。「ドアに警報装置を〜する」 ●着脱[ちゃくだつ]する → 6000取[と]る●外[はず]す ### ●備える 14 **備[そな]える** 必要な物などを、使いたいときに困らないよう、ある場所にいつでも使える状態にして置いておく。「このビジネスホテルは、全室にファクシミリと筆記用具を備えてある」 15 **備[そな]え付[つ]ける** いつでも使えるように、必要なものを決まった場所に据えたり置いたりしておく。「消防署の指導で、台所に消火器を~」◇「置く」や「据える」が水平なものの上に位置づけることをいうのに対し、「備え付ける」は水平なものの上に位置づけることにも、垂直なものの側面に位置づけることにも用いられる。 16 **常[ジョウ]備[ビ]** ある品物を、欠かすことのないようにいつも備えておくこと。「いざというときのために非常食を〜する」▷~薬 17 **完[カン]備[ビ]** 必要なものを完全に備え付けること。「冷暖房を〜した宿泊施設」 18 **設[セツ]ビ]** ある目的のために必要な機器・建物などを備え付けること。「最新機器を〜したLL教室」▷~投資・~資金 19 **装[ソウ]備[ビ]** ある目的のために必要な機器や用具を備え付けたり身につけたりすること。「この戦闘機は最新型のミサイルを〜している」▷~品・標準~ 20 **搭[トウ]載[サイ]** 特別の機器を装備すること。「新型エンジンを〜した車だから走りがいい」 21 **船[セン]装[ソウ]** 船に必要な器具などを装備したり、船に何かを備え付けること。「入念に〜してから航海に出る」 22 **艤[ギ]装[ソウ]** 「船装」の古い言い方。「艦船を〜する作業に半年を要した」 ## d 形容動詞の類 00 **作[つく]り付[つ]けの** 家具などを、外れないようにあるところに固定させて作ってある様子。「本棚を〜にしてもらう」「キッチンに~の収納庫」 01 **ビルトインの** 家具や機械などを、そこにはめ込んだように固定させてつくってある様子。「天井に〜のエアコンが取り付けてある」▶built-in 02 **後[あと]付[づ]けの** 最初に作ったときにはついていなかったものを、後から作ったもの。「階段に~で手すりをつける」「~のハードディスク」 <1152> # 据える 6301d〜設ける 6302a 03 **備[そな]え付[つ]けの** 箱に〜の用紙に必要な事項を記入してください」「ロッカーを〜にする」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **据[す]え付[つ]け** 据え付けること。「ストーブの〜は換気を考えて場所を決めてください」 01 **取[と]り付[つ]け** 取り付けること。「午後からエアコンの〜工事がはいります」▷~工事 ## k 名詞の類:モノ ### ●据えたもの 00 **据[す]え物[もの]** 据えておくもの。特に、置物。 01 **据[す]え膳[ゼン]** すぐ食べられるように準備して、人の前に差し出した食膳。◇比喩的に、「据え膳食わぬは男の恥」のように、女性からの誘惑の意でも用いられる。 ### ●備えたもの 02 **備[ビ]品[ヒン]** ある場所に備え付けておく品物。机やいすなど。▷消耗品 03 **設[セツ]ビ]** 必要に応じて備え付けた機器や建物。「このスタジオは〜がいい」▷防音~・音響~ 04 **装[ソウ]置[チ]** 目的に合わせて取り付けた機械や器具。▷安全~ 05 **装[ソウ]備[ビ]** 備え付けたり身につけたりする、ある目的のために必要な機器や用具。「~を点検してから山頂を目指す」「いちだんと〜が充実した最新鋭機」▷重~ ### ●敷地内に据える石 06 **庭[にわ]石[いし]** 趣を出すために庭または庭園に据えた石。 07 **景[ケイ]石[セキ]** 庭石。「苔むした〜を配した庭園」 08 **泉[イズミ]石[イシ]** 庭園の泉水と庭石。「枯れた趣の~」 09 **敷[しき]石[いし]** 庭・通路・床などに敷き並べた平たい石。◇「舗石」とも書く。 10 **飛[と]び石[いし]** 庭の通路などに、間隔をおいて並べた石。「雨水で靴が汚れないように〜の上を歩いた」 11 **踏[ふ]み石[いし]** ①玄関などに置く、脱いだ履物を上に置くための石。「靴は〜の上に並べて脱ぎなさい」②庭などに一定の間隔で置く飛び石。 12 **沓[くつ]脱[ぬ]ぎ石[いし]** 玄関や縁側から家に上がるときに履物を脱ぐ石。◇沓を脱ぐところの意。 ### ●仕掛け 13 **仕[し]掛[か]け** あるところに仕掛けておくもの。「えさにつられた動物が中に入ると、入り口が閉まる~を山中に置く」◇「仕」はあて字。 14 **吊[つ]り天[テン]井[ジョウ]** 天井をわざと不安定にしておき、下へ落として人を殺すように仕掛けたもの。「忍者屋敷ではいざというときのために〜が仕掛けてあったという」◇「釣り天井」とも書く。 15 **跳[は]ね橋[ばし]** 敵が襲撃してきたときにつり上げて渡れないようにした仕掛けのある橋。◇「撥ね橋」「刎ね橋」とも書く。 ●仕掛[しか]ける兵器[へいき] → 3701戦[たたか]うk●爆発性[ばくはつせい]の兵器[へいき] ●生[い]き物[もの]をとる道具[どうぐ] → 4606捕[と]るk●生[い]き物[もの]をとる道具[どうぐ] # 設ける 6302a ## a 動詞の類 ### ●設ける 00 **設[もう]ける** あることを処理するために、目的に合った規定・制度・組織・設備などを作り出す。「意見箱を~」「新たな基準を~」「イベント会場に託児所を~」 01 **設[しつら]える** ある目的のために、建物や部屋の内部に必要なものを整えて設ける。「客間に祭壇を~」 02 **置[お]く** 機関や役職などを設ける。「仙台に支店を~」「コミュニティーセンターに管理人を~」 03 **設[セッ]置[チ]** ある目的で機関や設備を設け、ある場所に置くこと。「特別委員会を~する」「交差点に信号機を〜する」▷~基準 04 **設[セツ]営[エイ]** 何かの目的のために施設や建物を設けること。「イベント会場を〜する」「テントを水辺のやや小高いところに~する」 05 **廃[ハイ]置[チ]** 設けた機関などを廃止したり、また設置したりすること。「省庁の〜は慎重に考えるべきだ」 ### ●設定する 06 **設[セッ]定[テイ]** ある目的・効果・方法など、成り立つように物事を決めること。「この賞は、社会福祉に貢献した人を称えるために〜されたものです」「ある目標値を〜して、達成率を管理する」「客観的な基準を〜する」「抵当権を~する」 07 **セット** 機械や場所を、ある機能を発揮するように設定すること。「目覚まし時計を7時に~する」「何らかの理由で火が消えると、ガスの元栓が自動的に閉まるように〜されています」「記者会見の会場を〜する」▶set 08 **セッティング** 機械の場所、状況などを、ある機能や効果を発揮するように設定すること。「車の足回りの〜がいまいちだ」「パーティー会場を〜するのには、少なくとも2時間はかかる」「彼女と仲良くなれるような機会を〜してやろうか」▶setting ### ●敷く 09 **敷[し]く** ①ある場所に鉄道・バスなどの路線や、水道・ガスなどの設備を設置する。「新興住宅地にバス路線を~」「水道を~工事」「レールを~」②ある場所に何かを設置したり配置したりして、その機能が行き渡るようにする。「見晴らしのよい高台に陣を~」「全域に警戒網を~」◇「布く」とも書く 10 **引[ひ]く** 管や線などを設置して、ある場所まで導くこと。「電話を~」 11 **配[ハイ]線[セン]** 電線・コード線などを必要なところへ取り付けたりつないだりすること。「屋根裏に~する」「パソコンの〜が1人ではできず、業者に頼んだ」▷たこ足~・屋内~ 12 **配[ハイ]管[カン]** 水道管・ガス管などを、設置したり、つないだりすること。「調理室に~する」「都市ガスの~をする」▷~工事 13 **敷[フ]設[セツ]** 鉄道・水道・機雷などの設備や装置を平面的に設置すること。「海底ケ」 <1153> 「ーブルを〜する」▷~工事◇「布設」とも書く。 14 **沈[チン]設[セツ]** 水中や海底に沈めて敷設すること。「ケーブルを~する」 15 **埋[マイ]設[セツ]** 地中に埋めて設置すること。「電話線を〜する」▷~工事 ### ●架ける 16 **架[か]ける** 細長いものを一方から他方へ届くように設置する。「渓流に橋を~」「電線を~」◇「掛ける」とも書く。 17 **渡[わた]す** 棒・板・ロープなどを、2つの場所の間に設置して、そこを通ったり、物を置いたりできるようにする。「小川に丸太を~」「柱と柱の間に板を渡して棚をつくる」「橋を~」 18 **架[か]け渡[わた]す** かけて渡す。「谷川に橋を~」「海峡に2000mものケーブルを~」◇「掛け渡す」とも書く。 19 **架[カ]設[セツ]** 橋などをかける。「流れに橋を~」 20 **架[カ]線[セン]** 電線や橋などをかけること。「電話線を〜する」▷~工事 21 **架[カ]橋[キョウ]** 橋をかけること。「渇水期に渓流に〜する」▷~工事 22 **架[カ]線[セン]** 電線を空中に張ること。「電線を地中に埋設する工事は、空中に〜するよりもはるかにコストがかさむ」▷~工事 ### ●設立する 23 **設[セツ]立[リツ]** 機関や組織を新しく設けること。「宗教法人を〜する」◇「設置」が機関や組織を設けることのほかに物理的な「もの」をつくって置くことにも使うのに対して、「設立」はもっぱら組織を設けることに用いられる。 24 **新[シン]設[セツ]** すでにあるものを改めたり、付け加えたりする形で新しく組織を設けること。「規模の拡大に伴い、委員長代理のポストを〜する」「大学に国際関係学部を〜する」「木造の橋を取り壊して鉄橋を〜する」▷~校 25 **創[ソウ]設[セツ]** 今までなかった物事を初めて設けること。「生命倫理に関する専門の研究機関が〜された」「郷土の作家にちなんだ文学賞を〜する」 26 **創[ソウ]立[リツ]** 組織を初めて設立すること。「この地に100年の伝統をもつ伝統の男子校を〜する」▷~記念日 27 **創[ソウ]建[ケン]** 組織を初めて設立したり、建物を初めてつくったりすること。「県内で初の女学校を〜する」「東大寺は聖武天皇の発願によって〜された」 ●開設[かいせつ]する → 9003始[はじ]めるa●事業[じぎょう]・業務[ぎょうむ]などを始[はじ]める ### ●既存のものをもとにして設ける 28 **付[フ]設[セツ]** 既存のものに付属させて設置すること。「研究所に研究室を〜する」◇「附設」とも書く。 29 **付[フ]置[チ]** 主要なものに付属させて設置すること。「理事会に諮問委員会を〜する」◇「附置」とも書く。「付設」と「付置」は付属させて設けるという点でほぼ同義に用いられるが、「付設」のほうが一般的で、「付置」はかたい感じがする。 30 **併[ヘイ]設[セツ]** 同じところに2つ以上の機関を並列的に設置すること。「大学に大学院を〜する」 31 **併[ヘイ]置[チ]** 同じところに2つ以上のものを並置すること。「ここには情報閲覧係と情報サービス係が〜されている」◇「並置」とも書く。「併設」がおもに機関についていうのに対して、「併置」は機関のほかにものについてもいえる。 ●増設[ぞうせつ]する → 7907増[ふ]やすa●設備[せつび]などをふやす ### ●その他 32 **仮[カ]設[セツ]** 必要に応じて一時的に設置すること。「現在~されている施設は今年度中に撤去されることが決まった」▷~住宅 33 **常[ジョウ]設[セツ]** つねに設けておくこと。「委員会を〜する」▷~市場 34 **常[ジョウ]置[チ]** 恒常的に設置しておくこと。「防災対策本部を〜する」「警備員を〜する」◇「常設」よりも「常置」のほうがりがたい感じがする。また、「常設」は組織についていうのに対し、「常置」は組織だけでなく人やものについても使うことができる。 35 **特[トク]設[セツ]** 特別の目的のために臨時に設置すること。「野外コンサートのため、公園の真ん中に舞台と客席を〜した」▷~会場・~ステージ ## d 形容動詞の類 ### ●設立の形態 00 **既[キ]設[セツ]の** すでに設けてある様子。「~の施設を有効に利用して大会を開催する」▷未設 01 **未[ミ]設[セツ]の** まだ設けていない様子。「建設予定の半分以上が〜になっている」 02 **官[カン]設[セツ]の** 政府が設立する様子。▷~鉄道 03 **公[コウ]設[セツ]の** 国家や公共団体が設立する様子。▷~市場・~質屋・~秘書・私設 04 **私[シ]設[セツ]の** 私的に設立する様子。▷~秘書・~応援団・官設、公設 05 **公[コウ]立[リツ]の** 県・市など地方公共団体が設立し管理・維持する様子。「私は大学まですべて〜の学校に通いました」▷~校・~学校・私立 06 **国[コク]立[リツ]の** 国家・政府が設立し、管理・維持する様子。▷~公園・~大学・~博物館・~競技場 07 **官[カン]立[リツ]の** 「国立」の旧称。▷~大学 08 **都[ト]立[リツ]の** 東京都が設立し、管理・維持する様子。「〜の学校への進学を希望する」▷~高校◇「東京都立」の略。 09 **道[ドウ]立[リツ]の** 北海道が設立し管理・維持する様子。◇「北海道立」の略。 10 **府[フ]立[リツ]の** 大阪府や京都府が設立し管理・維持する様子。▷~体育館・~病院◇「大阪府立」または「京都府立」の略。 11 **県[ケン]立[リツ]の** 地方公共団体としての県が設立し管理・維持する様子。▷~高校・~図書館 12 **市[シ]立[リツ]の** 地方公共団体としての市が設立し管理・維持する様子。▷~図書館・~小学校 13 **市[いち]立[りつ]の** 「市立」の、もう一つの読み方。「~の高校」 14 **区[ク]立[リツ]の** 地方公共団体としての区が設立し管理・維持する様子。▷~美術館◇行政権をもつ東京都の23区についていう。 <1154> # 設ける 6302d〜敷く 6303k 15 **町[チョウ]立[リツ]の** 地方公共団体としての町が設立し管理・維持する様子。▷~中学校 16 **村[ソン]立[リツ]の** 地方公共団体としての村が設立し管理・維持する様子。▷~公民館 17 **私[シ]立[リツ]の** 私人が設立し管理・維持する様子。▷~学校・~大学・公立 18 **私[わたくし]立[りつ]の** 「私立」のもう一つの読み方。「~の女子高」 19 **州[シュウ]立[リツ]の** 州政府が設立し管理・維持する様子。▷~大学◇「州」はアメリカ合衆国・オーストラリアなどの、連邦国家内の行政区画。 20 **王[オウ]立[リツ]の** 王や王族が設立し管理・維持する様子。▷~アカデミー ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **設[もう]け** 設けること。「去る人へ心づくしの〜の席」の古めかしい言い方。 01 **設[しつら]え** しつらえること。「部屋の〜が凝っている」「しつらい」ともいう。 ●内装[ないそう]・外装[がいそう] → 6412飾[かざ]るh●建物[たてもの]に関[かん]する装飾[そうしょく] ### ●架けること 02 **高[コウ]架[カ]** 高いところにかけ渡すこと。「今度の道路は~となることが決まった」▷~橋・~工事・~鉄道 03 **架[カ]空[クウ]** 空中にかけ渡すこと。「ロープを〜して、車をつけて移動できるようにした」▷~ケーブル ## k 名詞の類:モノ 00 **施[シ]設[セツ]** ある目的のために設けられた機関や建造物・設備。「子供を一時〜にあずける」「親子で安全に遊べる〜」▷公共~・娯楽~◇特に、養護施設や老人福祉施設の略として用いられることが多い。 ●橋[はし] → 2600通[とお]るw●橋[はし]●いろいろな橋[はし] ## S 名詞の類:ヒト 00 **創[ソウ]立[リツ]者[シャ]** 創立した人。「~の遺徳をしのぶ」 01 **創[ソウ]設[セツ]者[シャ]** 創設した人。「この協会の〜は、教育家として名高いA博士です」 # 敷く 6303a ## a 動詞の類 00 **敷[し]く** 下のものをおおうように物を置く。「シートをグラウンドに~」「ござを敷いて座る」「道に砂利を~」 01 **敷[し]き詰[つ]める** 隙間のないように一面に敷く。「カーペットを敷きつめた応接間」 ## d 形容動詞の類 00 **板[いた]敷[じ]きの** 板を敷きつめてある様子。「子供の部屋は〜だ」 01 **板[いた]張[ば]りの** 板を張った場所・物である様子。「粗末な~の床」◇床に限らず、壁や天井、家具などにも用いる。 02 **フローリングの** 畳やリノリウムなどの床ではなく、表面に板材(のような質感のもの)を張って仕上げた床である様子。「最近のマンションの部屋は、〜の洋室が多い」▶flooring 03 **畳[たたみ]敷[じ]きの** 畳を敷きつめてある様子。「僕の部屋は〜だ」 04 **石[いし]敷[じ]きの** 地面に平らな石を並べ敷いてある様子。「教会の前庭は〜だ」 ## k 名詞の類:モノ ### ●敷くもの 00 **敷[しき]物[もの]** 部屋の飾りや保温、床の汚れを防いだり、座り心地をよくしたりするために、床や地面などに敷くもの。「この応接間には最高級の〜が使ってあります」「遠足のときは~を用意してください」 01 **打[うち]敷[しき]** 布製の敷物。多くは錦でつくられている。◇狭義には、仏具の一つで高座や仏壇に敷く布を指す。 02 **上[うわ]敷[じ]き** 何かの上に敷くもの。特に、畳の上に敷く敷物。▷ござ~ 03 **下[した]敷[じ]き** 書くとき紙の下に敷く文房具。「プラスチック製の~」 04 **中[なか]敷[じ]き** 靴の中に敷くもの。特に、靴の中に敷く革や布。 05 **敷[し]き革[がわ]** ①靴の中に敷く革。「この~は脱臭効果が高い」②毛皮でつくった敷物。◆「敷き皮」とも書く。 06 **敷[しき]板[いた]** ものを置くときに下に敷く板。「~の上に素焼きの器を並べる」 07 **敷[しき]草[ぐさ]** 作物の根元や家畜小屋に敷く草。 08 **敷[しき]き藁[わら]** 作物の根元や家畜小屋に敷くわら。「そろそろ~を取り替えてやらなくてはいけない」 09 **敷[しき]き紙[がみ]** ①ものを置くときに下に敷く紙。「新聞紙を〜に使った」②紙製の敷物。「~を広げて、そこに座ってもらった」 10 **釜[かま]敷[し]き** 釜・鉄瓶・やかんなどを火から降ろしたときに下に敷くもの。 11 **鍋[なべ]敷[し]き** 熱い鍋などをテーブルの上に置くときに下に敷くもの。「テーブルに跡がつかないように~を敷きなさい」 12 **ランチョンマット** 食卓で、食器をのせて置くための、布や紙でできた小さな敷物。◇和製洋語。ランチョン(luncheon) +マット(mat)。「ランチョン」は格式張った正式な昼食の意。 13 **敷[し]き瓦[がわら]** 土間や地面などに敷いた平たいかわら。「石畳のように〜が整然と並べられていた」◇「甃」とも書く。 14 **敷[し]き砂[ずな]** 庭などに一面に敷く砂。 ●敷石[しきいし] → 6301据[す]えるk●敷地内[しきちない]に据[す]える石[いし] ### ●畳など 15 **畳[たたみ]** 和室に敷く厚い敷物で、わらをおし固めて作った床に、いぐさで編んだ表を取り付けたもの。「~の上にさらに絨毯を敷く」◇広義には、こも・むしろなどの総称としても用いられる。 16 **青[あお]畳[だたみ]** 青々とした新しい畳。「~が匂うのはいいものだ」 17 **畳[たたみ]表[おもて]** いぐさの茎で編んだ、畳の表面を覆うござ。 <1155> # 敷く 6303k〜植える 6304a ### ●ござなど 18 **茣[ゴ]蓙[ザ]** いぐさの茎・竹・わらなどで編んだ敷物。「地面に~を敷いて座り込んだ」▷花~◇「蓬」とも書く。 19 **筵[むしろ]** わら・いぐさ・竹などで編んだ敷物。狭義には、わらで編んだものを指す。▷粗~◇「蓆」「席」「莚」とも書く。 20 **薦[こも]** まこもを粗く編んで作った敷物。冬に入るころ松の木の幹に巻いて、冬眠する虫を誘い出して除去するためにも使われる。 ### ●絨毯など 21 **絨[ジュウ]毯[タン]** 床に敷く厚手の毛織の敷物。「床に傷がつかないよう~を敷く」「散った花びらが〜のようだ」▷ペルシャ〜◇「絨氈」とも書く。 22 **段[ダン]通[ツウ]** 敷物としてつくった厚手の織物。◇「縦通」とも書く。中国渡来の織物の当て字。インド・中国・ペルシアが原産で、幾何学的模様や花模様などが織り込まれている。 23 **毛[モウ]氈[セン]** 毛と綿を交ぜて加工してつくった厚手の敷物。 24 **カーペット** 「じゅうたん」の洋風的表現。◇(高価なカーペット) carpet 25 **ラグ** 床に敷く、やや小振りの敷物。「ダイニングの足元に~を敷く」▶rug 26 **マット** 何かの目的で敷かれる厚手の敷物。▷玄関~・バスマット・デスク~・チェア~◇表面をおおうこと以外に目的がおかれ、玄関前や戸口に置いて履物の汚れを落としたり、堅い床や体操競技などに用いて衝撃を和らげたりする。▶mat ### ●その他 27 **簀[す]の子[こ]** 細い板や竹を、間隔をあけて並べ打ち付けた台。「風呂の洗い場の~」台所や流しで用いる。 28 **クッション** いすの上に置いて、背もたれにしたり、座り心地をよくしたりする袋状の綿入れの座布団。▶cushion ●ふとん → 0200眠[ねむ]るk●布団[ふとん]・毛布[もうふ]類[るい] ●座布団[ざぶとん] → 2401座[すわ]るk●座[すわ]るための家具[かぐ]・道具[どうぐ] ●床板[ゆかいた] → 7802平[ひら]たいk●板[いた] ## u 名詞の類:トコロ 00 **板[いた]の間[ま]** 床を板敷きにしたところ。 01 **白[しら]州[す]** ①玄関前や庭園で白い砂や小石を敷いたところ。②能舞台と観客席の間の玉砂利を敷きつめたところ。◆「白洲」とも書く。 02 **石[いし]畳[だたみ]** 平らな石を敷きつめたところ。「古い~の参道に桜の花びらが散り敷いている」◇「甃」とも書く。古くは、石段をも指した。 # 植える 6304a ## a 動詞の類 ### ●植える 00 **植[う]える** 細いものをはめ込む。特に、植物を生長させるために、苗・種・球根などを土の中に固定する。「田に苗を〜」「山に木を〜」「活字を〜」 01 **植[う]え込[こ]む** 何かの中にしっかりと植える。「庭に桜の木を〜」「植木鉢に花の種を植え込みましょう」「壁にスイッチボックスを〜」◇狭義には、草木を庭に植えたり、種芋を土の中に植えることをいう。 02 **挿[さ]す** 根を出させるために、植物の枝・茎の一部を土の中に固定すること。「ゴムの木は枝を挿して増やす」 03 **植[う]え付[つ]ける** 場所を決めて、そこに植物などを植える。「庭にツツジを〜」「大通りの両側には街路樹が植え付けてあった」◇「不信感を植え付ける」のように、「心にはっきりとぎざみ付ける」の意味で比喩的にも用いられる。 04 **作[さく]付[づ]け** 田畑に作物を植え付けること。「去年~した苗が大きく育った」▷~面積◇「さくつけ」ともいう。 05 **仮[かり]植[う]え** 本式に植えるまでの間、一時的に別の場所に植えておくこと。「そろそろ〜した苗を植え替えるころだ」 06 **仮[カ]植[ショク]** 仮植え。「発芽後、2週間で〜する」 07 **定[テイ]植[ショク]** 苗床で育てた苗を田や畑などに移して本式に植え付けること。「苗を等間隔に~する」「今年も例年より少し遅れてキャベツの〜が始まった」→仮植 08 **密[ミッ]植[ショク]** 種子を密にまいたり、苗を密集させるように植えること。「狭い土地に~したせいか、苗の伸びが悪い」 09 **疎[ソ]植[ショク]** 種子をまばらにまいたり、苗をまばらに植えたりすること。「日当たりを考慮すると〜したほうがよい」 ●緑化[りょっか]する → 8305青[あお]いa●緑色[みどりいろ]にする ### ●植え替える 10 **植[う]え替[か]える** 植物を他の場所に移して植える。「このバラは日当たりのいいところに植え替えたほうがいいですよ」 11 **移[イ]植[ショク]** ①植物を他の場所に植えること。「森林を伐採するにあたって、〜できる木は〜するように努めたい」②体の中の健全な組織・器官を切り取って、別の部位や他の患者に、機能させるべく植え込むこと。「ドナーから提供された心臓を〜する手術がおこなわれた」▷~手術・臓器~・生体肝~ 12 **根[ね]付[づ]かせる** 植え付けた草木を、その土地になれさせて水分を吸収し始めるようにする。「移植した桜の大木を公園に~のは大変な作業だった」 ### ●樹木を植える 13 **植[ショク]樹[ジュ]** 木を植えること。「松の木10本を〜する」▷記念~・~祭 14 **植[ショク]林[リン]** 山野の保水力を高めるために、広葉樹を〜する必要がある」▷~地・~事業 15 **造[ゾウ]林[リン]** 山に苗木を植えて森林をつくること。「日本では針葉樹で〜することが多い」▷~地・~業 ### ●植物以外のものを植える 16 **植[ショク]毛[モウ]** 毛を植え付けること。「薄毛対策に~する人が増えてきた」「豚の毛を~したブラシ」▷~技術・~法 17 **植[ショク]皮[ヒ]** 皮膚の一部を切り取って身体の他の部分に移植すること。「やけどのひ」 <1156> # 植える 6304d~u 「どい部位に、内ももの皮膚を切除して~する」 ## d 形容動詞の類 00 **手[て]植[う]えの** 手で直接植える様子。「堀部安兵衛~の松」「昔は便利な機械がなかったので、田植えは~で、大変な重労働だった」 01 **御[お]手[て]植[う]えの** 天皇などがみずから植えた様子。「~の杉の木だから枯らさないように」 02 **深[ふか]植[う]えの** ふつうより深く植える様子。「寒冷地ではこの球根は〜にしてください」 03 **浅[あさ]植[う]えの** ふつうより浅く植える様子。「〜では苗が倒れてしまう」 04 **早[はや]植[う]えの** ふつうより早く植える様子。「今年は~の稲の実りがよい」 05 **遅[おそ]植[う]えの** ふつうより遅く植える様子。「~の田植えのも穂が垂れてきた」◇早植え・遅植えは気候や二毛作などの都合で行われる。 06 **鉢[はち]植[う]えの** 草木を植木鉢に植える様子。「ベランダに〜のチューリップをたくさん並べる」▷~物 07 **寄[よ]せ植[う]えの** 種類や色などが異なる植物を寄せ集め配置よく植える様子。「大きな鉢にいろいろな花を〜にして入り口に飾る」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **植[う]え込[こ]み** 植え込むこと。「この木は〜が十分ではなかったかもしれない」 01 **植[う]え付[つ]け** 植え付けること。特に、稲の苗を植え付けること。「棚田での〜は手作業が多くて大変だ」 02 **植[う]え替[か]え** 植え替えること。「明日は〜の作業をするから手伝ってください」▷~機 03 **田[た]植[う]え** 稲の苗を本田に移植すること。「~の季節になった」▷~神事・~時・~休み 04 **田[た]植[う]え歌[うた]** 田植えのときに歌う仕事歌の総称。◇「田植え唄」とも書く。 05 **田[た]植[う]え踊[おど]り** 豊作を祈って踊る踊り。◇明治以降はほとんど行われなくなったが、民俗芸能として残っている。 ## k 名詞の類:モノ ### ●苗 00 **苗[なえ]** 移植する前の幼い草木で、種子が芽を出したころのもの。「野菜の~」「田圃に~を植える」◇多く稲の苗をいう。 01 **早[さ]苗[なえ]** 苗代から田へ移し植える稲の苗。「~を取る(苗代から早苗を抜き取って田へ植えること)」 02 **苗[なえ]木[ぎ]** 樹木の苗。「公園に桜の~を植える」 03 **稚[チ]苗[ビョウ]** 種をまいて20日目ぐらいの、葉の数が3枚ほどの稲の苗。 04 **中[チュウ]苗[ビョウ]** 種をまいて30日から40日目ぐらいの、葉の数が4枚から5枚の稲の苗。 05 **種[シュ]苗[ビョウ]** 種と苗。▷~店・~業 ### ●植木鉢 06 **植[うえ]木[き]鉢[ばち]** 植木や、草花を植えるための鉢。「〜にチューリップの球根を植える」 07 **素[す]焼[や]き鉢[ばち]** 素焼きの植木鉢。「~を使ったら独特の趣が出た」 08 **フラワーポット** 「植木鉢」の洋風的表現。▶flowerpot 09 **プランター** 箱状の植木鉢。ふつうは、プラスチック製で、長方形のものが多い。「コスモスを〜に植えてベランダに並べる」▶planter 10 **用[ヨウ]土[ド]** 園芸に用いる特製の土。植物の性質に合わせて調合してある。「プランターの~はときどき入れかえてください」 11 **移[イ]植[ショク]ごて** 園芸用の小型のシャベルで、草木を移植したり土をかけたりするために使うもの。 ●肥料[ひりょう] → 0101育[そだ]てるk●肥料[ひりょう] ## q 名詞の類:イキモノ ### ●植えた草木 00 **植[うえ]木[き]** 庭や鉢などに植えた木。「毎日~の手入れが大変だ」 01 **庭[にわ]木[き]** 庭に植えた木。「~を剪定する」 02 **鉢[はち]植[う]え** 鉢に植えた草木。「朝顔の~」「~に水をやる」 03 **盆[ボン]栽[サイ]** 草木を鉢に植えて、枝ぶりなどを整えたもの。「この~は祖父が丹精込めて育てた〜です」「趣味は〜いじりです」 04 **並[なみ]木[き]** 道路などに沿って一定の間隔で植えた樹木。「プラタナスが道の両側に続いている」▷~道・杉~・松~・いちょう~・けやき~・ポプラ~ 05 **街[ガイ]路[ロ]樹[ジュ]** 街路沿いに美観や環境の保全のために植えた並木。「アカシアが〜として植えてある」 06 **花[はな]文[も]字[じ]** 文字の形に並べて植えた花。 ## S 名詞の類:ヒト 00 **植[うえ]木[き]職[ショク]** 植木の栽培や手入れ、造園などを職業とする人。 01 **植[うえ]木[き]屋[や]** 植木の栽培や手入れをしたり、植木を売ったりする人。◇「植木屋」には「植木職」の仕事に加え、植木を売る人も含まれる。 02 **庭[にわ]師[し]** 庭に草木を植えたり手入れをすることを職業とする人。「~に頼んで庭木を切ってもらう」 ●早乙女[さおとめ] → 8803若[わか]いs●若[わか]い女性[じょせい] ## U 名詞の類:トコロ 00 **苗[なえ]床[どこ]** 種をまいて苗に育てるところ。「ねぎの~をつくる」 01 **苗[なわ]代[しろ]** 稲の種をまいて苗になるまで育てる田。◇「なえしろ」ともいう。 02 **本[ホン]田[デン]** 苗を本式に植え付ける田。「苗代から苗を〜まで運んでください」 03 **本[ホン]圃[ポ]** 苗を本式に植え付ける畑。「苗床で育てたねぎの苗を〜に定植する」 <1157> # 植える 6304u〜掛ける 6306a 04 **温[オン]床[ショウ]** 中に入れる土を暖かくした苗床。わらなどが発酵する自然の熱や人工的な電熱を利用する。▷冷床◇「この歓楽街は少年犯罪の温床となっている」のように、悪事などが育ちやすい環境の意で、比喩的にも用いられる。 05 **フレーム** (枠で囲ってある)温床。▶frame 06 **冷[レイ]床[ショウ]** 人工的な熱を加えない苗床。霜よけや寒さを防ぐ工夫だけはしてある。▷温床 07 **畝[うね]** 畑の、作物を植えるために細長く土を盛り上げたところ。「哇」とも書く。 08 **作[さく]条[ジョウ]** 畑の、種をまくために一定の幅で浅く掘った溝。 ### ●植えてあるところ 09 **花[カ]壇[ダン]** 花を植えるために、土を盛り上げ枠を設けたところ。「庭に〜をつくって、いろいろな花を植えましょう」 10 **植[う]え込[こ]み** 草木をまとめて植えたところ。 11 **前[まえ]栽[サイ]** 草木を植え込んだ庭先。「~の梅が咲き始めた」 12 **花[はな]屋[や]敷[しき]** たくさんの花を植えて人に見せられるようにつくった庭園。 ## X 名詞の類:トキ 00 **田[た]植[う]え時[どき]** 田植えをする時期。「今は~だから忙しい」 01 **芒[ボウ]種[シュ]** 二十四節気の一つで、穀物の種をまく時期とされるころ。6月6日ごろ。 ●農繁期[のうはんき] → 3101忙[いそが]しいx # 積む 6305a ## a 動詞の類 00 **積[つ]む** 運ぶために、物を何かの上に置く。「引越しの荷物をトラックに~」「石炭を船に~」 01 **載[の]せる** 荷物などを積む。「ピアノをトラックに~」◇「積む」とほぼ同じ意味だが、やや口語的。 02 **積[つ]み込[こ]む** 荷物を車や船の中に入れる。「貨物を~」 03 **積[つ]み替[か]える** ①積んであるものをおろして別の所に積む。「この荷は途中で、トラックから貨車に〜ことになっている」②積んであるものを一度おろして、あらためて積む。「不安定だったので荷物を積み替えた」◆「積み換える」とも書く。 04 **積[つ]み降[お]ろす** 積んだりおろしたりすること。「港でコンテナをクレーンで~」「午後から~の作業をさせられ、くたくただ」◇「積み卸し」とも書く。 05 **荷[に]積[づ]み** 荷物を船や車に積むこと。「~したトラックにシートをかける」 06 **上[うわ]積[づ]み** 積んである荷物の上に、さらに積むこと。「~した荷が落ちないよう、ロープをかける」 07 **ばら積[づ]み** 荷造りをしないまま積み込むこと。「石炭を船倉に~する」 08 **船[ふな]積[づ]み** 船に荷物を積み込むこと。「輸出する貨物を~する」 09 **積[セキ]載[サイ]** 船や車などに荷物を積むこと。「輸出用の自動車を〜した貨物船」▷~量・過~・~制限・~装置 10 **満[マン]載[サイ]** 船などに人・荷物などをいっぱいのせること。「見送りの人々を〜した船が港を離れた」「帰りの車は、土産物を〜して、〜で故郷に向かう」 11 **車[シャ]載[サイ]** 自動車に積んだり、据え付けたりすること。「大型のワンボックスカーであればオフロードバイクを〜するのは可能だ」▷~カメラ 12 **搭[トウ]載[サイ]** 船や航空機などに物を積み込むこと。「核ミサイルを〜した原子力潜水艦が入港した」 13 **艦[カン]載[サイ]** 軍艦に積み込むこと。「空母は戦闘機を〜して泊地した」▷~機・~ヘリ・~砲 ●積[つ]み出[だ]す → 6208送[おく]るa●出[だ]す ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **下[した]積[づ]み** 荷物を下に積むこと。「この箱の~は禁止です」 01 **積[つ]み込[こ]み** 積み込むこと。「荷物の〜が終わったらすぐ出発する」 02 **積[つ]み替[か]え** 積み替えること。「~に手間どる」 03 **荷[ニ]役[ヤク]** 貨物の積み降ろしをすること。「港で~に従事している」 04 **載[サイ]貨[カ]** 貨物を積むこと。▷~トン数(船舶に積むことのできる貨物の最大重量) ●積[つ]み出[だ]し → 6208送[おく]るh●送[おく]ること ## k 名詞の類:モノ ●積[つ]み荷[に] → 6200移[うつ]すk●運[はこ]ぶもの ## S 名詞の類:ヒト 00 **荷[ニ]役[ヤク]** 貨物の積み降ろしをする人。 01 **沖[おき]仲[なか]仕[し]** 港湾で、本船とはしけの間で、荷の積み降ろしをする人。◇古い言い方。 ## u 名詞の類:トコロ 00 **荷[ニ]台[ダイ]** 荷物を積むための平らな部分。「トラックの〜に荷物を積む」 01 **船[セン]艙[ソウ]** 船の下部にあって荷物を積み込むところ。▷ふなぐら。「~に荷を運び込む」◇「船倉」とも書く。 # 掛ける 6306a ## a 動詞の類 ### ●掛ける 00 **掛[か]ける** 何かの上に物を接触させ、支えたり、とめたりして落ちないように置く。「壁に額縁を~」「ハンガーにコートを~」「はしごを掛けて、伸びすぎた柿の枝を落とす」「看板を~」◇「懸ける」とも書く。 01 **引[ひ]っ掛[か]ける** 軽く掛けて落ちないようにする。「壁の釘に絵を〜」 <1158> # 掛ける 6306a~k ### ●つるす 02 **吊[つ]るす** 上のほうを固定して下げる。袖の長い服は、ハンガーに〜」「縁側に~」◇「垂らす」に比べ、上部を固定することに重きがおかれる。 03 **吊[つ]る** ロープなどをかけ渡したりする。「くす玉をつって、お手玉を投げて割る」「蚊帳を~」「ハンモックを~」「橋を~」◇「釣る」とも書く。 04 **吊[つ]り下[さ]げる** つって下げる。「天井から飛行機の模型を~」 05 **吊[つ]り上[あ]げる** つって上へ上げる。「クレーンで車を海から~」◇「釣り上げる」とも書く。 06 **吊[つ]るし上[あ]げる** つるして上へ上げる。「木の枝にロープで~」◇「つりあげる」が上げるという動作に重点があるのに対し、どちらかというと「つるしあげる」はつるすという状態を保ちながら上げていくという意味合いが強い。 ### ●もたせる 07 **凭[もた]せる** ある物に、からだの(一部分の)重みをかける。「前の座席の背に頭をもたせて眠っていた」「彼女は、体育館の壁に身をもたせて、剣道部の練習を眺めていた」 08 **凭[もた]せ掛[か]ける** 倒れないように他のものに重みをあずけて支える。「荷をここにもたせかけておいて、少し休みましょう」「一輪車を塀に~」「彼は柱に背をもたせかけて座っていた」 09 **寄[よ]せ掛[か]ける** ある物の近くに寄せて、もたせかける。「傘を壁に~」 10 **立[た]て掛[か]ける** 上のほうを他のものにもたせかけるようにして立てる。「大きな看板を壁に~」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **引[ひ]っ掛[か]け** 引っかけること。「洗濯物の~のでこをじょうずにしなくてはいけない」 01 **立[た]て掛[け]** 立てかけること。「~にしていた看板が風で倒れた」 02 **吊[つ]るし上[あ]げ** つるし上げること。「パネルはどこに〜にしよう」 ## k 名詞の類:モノ ### ●かけるもの 00 **掛[か]け札[ふだ]** 板や紙に記入して、壁・門・塀などに掛けておく札。 01 **掛[か]け軸[じく]** 床の間や壁などにかける装飾・鑑賞用の書画。 02 **掛[か]け物[もの]** 「掛け軸」の、より口語的な言い方。「この壁に何か〜があるといいですね」 03 **幅[フク]** 床の間などに飾る掛け軸。「みごとな~ですね」▷書~・画~ 04 **軸[ジク]** 巻物や掛け軸の総称。「床の間に~をかける」▷書~ 05 **軸[ジク]物[モノ]** 掛け軸などに仕立てた書や絵。 06 **掛[か]け図[ず]** 物事をわかりやすく説明するために、壁などに掛けて見せるように掛け物のようにしたもの。「~を使って説明する」◇学校などでの教材用に作られたものが多い。 07 **茶[チャ]掛[が]け** 茶室の床の間にかける軸物。 08 **壁[かべ]掛[が]け** 装飾品として壁にかけるもので、刺繍・絵皿・剥製品などの総称。 09 **タペストリー** 壁掛け用の、絵の模様を織り込んだ、つづれ織り。「ゴブラン織り」「タピスリー」ともいう。▶tapestry 10 **短[タン]冊[ザク]掛[が]け** 短冊を挟んで壁や柱などにかけられるようにした、竹製の道具。 ●掛[か]け時[ど]計[けい] → 1601計[はか]るm●時[と]計[けい]の類[たぐい] ### ●かけるためのもの 11 **肘[ひじ]掛[か]け** ①いすなどの、ひじを曲げてもたせかけるための、座席の両側にある横木。②畳や床に座ったときにひじをもたせかけて休める道具。 12 **脇[キョウ]息[ソク]** ひじかけ(②)。 13 **鉤[かぎ]** 何かをかけたり取り付けたりするために、先を曲げてある器具。「プラスチック製の~を取り付け、そこへカレンダーをかけた」 14 **フック** 「鉤」の洋風的表現。「壁に~をつけて、その上にカレンダーをかけた」▶hook 15 **自[ジ]在[ザイ]鉤[かぎ]** 囲炉裏の天井からつるして、鍋などをかけられるように、高さが自由に変えられる。 ●衣類[いるい]をかけるためのもの 16 **洋[ヨウ]服[フク]掛[が]け** 洋服をかけておく器具。 17 **ハンガー** 「洋服掛け」の洋風的表現。「コートは〜にかけておいてください」▶hanger 18 **衣[エ]紋[モン]掛[が]け** 短い棒の中央にひもをつけて和服などをかけてつるす道具。 19 **衣[イ]桁[コウ]** 着物をかけておくための鳥居形の家具。「~には純白の花嫁衣装がかけてあった」◇「えこう」ともいう。屏風を骨組みだけにしたような形をしており、部屋の隅などに置く。 20 **帽[ボウ]子[シ]掛[が]け** 帽子をかけておく家具や器具。 ### ●つるすもの 21 **ハンモック** 丈夫な網や布などでつくった、つるして使う寝床。「木と木の間に〜をつって昼寝をする」▶hammock 22 **吊[つ]り輪[わ]** 体操用具の一つで、天井からつり下げた2本の綱の先に輪を付けたもの。◇「吊り環」とも書く。 23 **吊[つ]り花[ばな]** 天井から花器をつるして観賞する生け花。「吊り花」とも書く。 24 **吊[つ]り看[カン]板[バン]** 江戸時代の劇場で表の櫓の上につり上げた看板。「釣り看板」とも書く。 ●吊[つ]り革[かわ] → 5200つかむk●つかまるもの ●吊[つ]り灯[ドウ]籠[ロウ] → 8608ともすm●装飾用[そうしょくよう]のあかり ●吊[つ]り鐘[がね] → 8715鳴[な]らすk●鐘[かね] ●吊[つ]り橋[ばし] → 2600通[とお]るw●いろいろな橋[はし] ●縄[なわ]梯[はし]子[ご] → 6203上[あ]がるk●上[うえ]に上[あ]がるための道具[どうぐ] ●蚊帳[かや] → 4703遮[さえぎ]るk●防[ふせ]ぐためのもの ### ●つるすためのもの 25 **吊[つ]り紐[ひも]** 物をつるすためのひも。 26 **釣[つ]り手[て]** 蚊帳などをつるためのひも。「~をかけて蚊帳をつるす」◇「吊り手」とも書く。 <1159> # 掛ける 6306k〜垂らす 6308k 「く」 27 **ズボン吊[つ]り** ズボンが落ちないように、肩からつるためのひも状のもの。◇「ズボン」はフjupon。 28 **サスペンダー** ズボンやスカートなどがずり落ちないように、肩からつるすためのひも状のもの。▶suspenders 29 **肩[かた]紐[ひも]** 衣服の肩にかけて、からだにかけるためのひも。「ドレスの〜がはずれる」 30 **ストラップ** 肩ひもや、物をつるすためのひも。「ショルダーバッグの〜が切れてしまった」「携帯電話の〜をプレゼントします」▶strap ## u 名詞の類:トコロ ### ●手や足をかけるところ 00 **手[て]掛[が]かり** 高いところによじ登るときなどに、手をかけてからだを支えるところ。「大岩の亀裂を〜に切り立った崖を登る」 01 **足[あし]掛[が]かり** 高いところによじ登るときなどに、足をかけてからだを支えるところ。「こんなのっぺりとした、手掛かりも〜もない壁をよじ登るのは不可能だ」 02 **足[あし]場[ば]** 高い建物を建てたり、こわしたり、高いところで仕事をするときなどにその上に立ったりするところ。「滝のところをトラバースするときに、〜が悪いので十分に注意してください」「外壁の塗装工事をするために~を組む」 # 掛かる 6307a ## a 動詞の類 ### ●かかる 00 **掛[か]かる** かけた状態になる。「派手な看板がかかっている」「頼みもしないのに鍵がかかっていた」◇「懸かる」とも書く。 01 **引[ひ]っ掛[か]かる** 突き出たものや、障害物にからまる。「アンテナの先に凧がひっかかっている」「ズボンの裾がくぎに引っかかった」 02 **根[ね]掛[が]かり** 釣りで、釣り針や、おもりなどが、水中の岩・藻・草などに引っかか(りはずれなくな)ること。「今日は〜してばかりで釣りにならなかった」 ### ●もたれる 03 **凭[もた]れる** からだの重みをあずけて、楽な姿勢になる。「彼はポーチの柱にもたれて海を眺めていた」 04 **凭[もた]れ掛[か]かる** すっかり体重をあずけてもたれたりともたれかかり、目を閉じた」 05 **寄[よ]り掛[か]かる** 何かにある程度体重をあずける。「男は壁に寄りかかって、こちらの様子を見ていた」「倒れるおそれがありますので、このフェンスには寄りかからないでください」◇「倚り掛かる」「凭り掛かる」とも書く。 06 **寄[よ]っ掛[か]かる** 「寄りかかる」の、より口語的な言い方。「ついつい壁に寄っかかって眠っちまった」 07 **撓[しな]垂[だ]れる** 甘えるようにして、もたれかかる。「彼は肩にしなだれる彼女の髪をそっとなでた」 08 **撓[しな]垂[だ]れ掛[か]かる** すっかり体重をあずけてしなだれかかる。「男は自分にしなだれかかる女を邪険に振り払い、席を立った」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **掛[か]かり** かかること。「ロープの〜が完全でないと、強風で外れてしまうことがある」 01 **引[ひ]っ掛[か]かり** 引っかかること。「部品の〜が悪く、簡単にはずれてしまう」 # 垂らす 6308a ## a 動詞の類 00 **垂[た]らす** 物の下の方へ向けて、上の方が下方に流れるように置く。「池に釣り糸を~」「舌をだらりと垂らした犬」「長い鉢巻きを頭の後ろで縛って、腰のほうまで〜」 01 **垂[た]れる** 「垂らす」の、やや文章語的な言い方。「日がな一日釣り糸を~」「彼は上司の前で頭を垂れて立ちつくしていた」◇「頭を垂れる」「釣り糸を垂れる」のような、決まった表現の中で用いられることが多い。 02 **下[さ]げる** ものの上方を固定して垂らすようにする。「提灯を軒先に~」「のれんを店先に~」◇「提げる」とも書く。用字法として「提げる」は「手に紙袋を提げて歩いていた」のように、特に「手に持って下げる」の意味で用いる。「垂らす」では下方がしっかり固定されないままであるのに対し、「下げる」では上方を固定することで全体も安定する様子が感じられる。 03 **垂[た]れ下[さ]げる** 幕や覆いなどを、上の方から垂れ下げて中が見えないようにする」 04 **ぶら下[さ]げる** 下の方へ垂らす。「電灯を~」「軒下に提灯がぶら下げてある」◇「下げる」などよりも力なく不安定な感じが強い。 05 **垂[スイ]下[カ]** 垂れ下げること。「右手を頬にあて、左手を〜した仏像」 06 **懸[ケン]垂[スイ]** まっすぐに垂れ下げること。「3階のバルコニーから〜している垂れ幕が風にはためいている」▷~幕 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **御[お]下[さ]げ** 女の髪の結い方の一つで、左右に分けて編んで下げたもの。「髪を〜にする」◇「お下げ髪」ともいう。 ## k 名詞の類:モノ 00 **垂[た]れ幕[まく]** 宣伝文句などを書いて高いところから垂れ下げた布。「展示室には〜を垂らして、そこにも写真を張りましょう」「バーゲンの〜がデパートの屋上から垂れ下がっている」 01 **帳[とばり]** 室内を隔てたり、目隠ししたりするために垂らす布。◇「帷」とも書く。 02 **簾[すだれ]** 細い竹や葦などで編んで、仕切りや日よけのために垂らすもの。 03 **暖[ノ]簾[レン]** 屋号などを染め抜いて店の軒先に垂らしたり、部屋の間仕切りに垂れ下げ <1160> # 垂らす 6308k〜乗る 6310a 「たりする布」 04 **縄[なわ]暖[の]簾[れん]** 縄を何本も垂らしてつくったのれん。◇縄のれんを垂らしている店が多いことから、俗に、居酒屋の意でも用いられる。 05 **御[ミ]簾[ス]** 神殿や宮殿で使うすだれ。 ●幕[まく] → 4309演[えん]じるk●幕[まく] # 垂れる 6309a ## a 動詞の類 00 **垂[た]れる** 物の先端部分が重力や自らの重さで下の方に位置する。「雨に濡れた旗がだらりと垂れている」「耳が垂れた犬」 01 **下[さ]がる** 上にあったものが、下方へ移る。「軒先につららが~」「その窓には、きれいなレースのカーテンが下がっていた」 02 **垂[た]れ下[さ]がる** 上から下に向かって長く垂れる。「帯がほどけて~」 03 **ぶら下[さ]がる** ぶらりと下がる。「木の枝にぶら下がって遊んでいたら、枝が折れてけがをした」◇比喩的に、「目の前に課長のポストがぶら下がっている」のように、手を伸ばせば届きそうなところにあることもいう。 04 **吊[つ]り下[さ]がる]** 空中にぶら下がるように下がる。「軒先に、てるてる坊主がつり下がっている家」◇「釣り下がる」とも書く。 05 **枝[し]垂[だ]れる** 樹木の枝や葉、花などが、弓なりに長く垂れ下がる。「滝のように枝が~樹齢200年の桜の大木」◇「垂れる」とも書く。「枝」はあて字。 06 **懸[ケン]垂[スイ]** ①まっすぐに垂れ下がること。「こうもりは洞窟の天井からさかさまに~して眠る」▷~式モノレール②鉄棒などに腕だけでぶら下がり、そのままひじを屈伸させて体を上げ下げすること。「鴨居にぶら下がって、〜で腕の筋力を鍛えている」 07 **垂[スイ]下[カ]** 垂れ下がること。「鍾乳石が〜する洞窟」 08 **下[カ]垂[スイ]** 垂れ下がること。「胃が〜する症状」▷胃~◇特に、正常な位置より下に下がっていることを指す。 ## d 形容動詞の類 00 **宙[チュウ]吊[づ]りの** 空中でぶら下がる様子。「ロープで〜になる」 01 **宙[チュウ]ぶらりんの** 空中にぶら下がっている様子。「パラシュートが木にひっかかって〜になった」◇「中ぶらりん」とも書く。比喩的に、「学校を卒業したが就職もしない宙ぶらりんな状態」のように中途半端な状態を指すことにも用いられる。 ## f 副詞の類 00 **ぶらり[と]** ゆれるような状態で垂れ下がる様子。「台風で切れた電線が〜ぶら下がっている」 01 **ぶらん[と]** 「ぶらりと」の、より口語的な言い方。「赤いちょうちんが〜下がった屋台」 02 **ぶらぶら** ぶら下がったものが揺れ動く様子。「切れた電線が~と揺れている」 03 **ぷらんぷらん** 「ぶらぶら」を強めてくり返した、より口語的な言い方。「ぶら下げた風鈴が~と揺れていた」 04 **だらり[と]** 力なく垂れ下がる様子。「風がやむと、こいのぼりは~垂れ下がった」 05 **だらん[と]** 「だらりと」の、より口語的な言い方。「疲れて両腕が〜と垂れ下がっている」 ## k 名詞の類:モノ 00 **懸[ケン]崖[ガイ]** 園芸や盆栽で、茎や枝が根よりも垂れ下がるようにつくったもの。「このきれな枝の垂れ方が非常にユニークだ」 ### ●ぶら下がるためのもの 01 **雲[ウン]梯[テイ]** 鉄棒に似た野外用の遊具で、ぶら下がりながら腕の力だけで進んで行けるように作られたもの。 02 **鉄[テツ]棒[ボウ]** 体操用具のひとつで、2本の柱の間に鉄製の棒をかけ渡したもの。「校庭の~にぶら下がって懸垂を練習した」 ●つらら → 7402固[かた]まるk●自然[しぜん]の氷[こおり]●つらら ●鍾乳石[しょうにゅうせき] → 7400かたいm●でき方[かた]の違[ちが]いによる岩石[がんせき] ## q 名詞の類:イキモノ 00 **枝[し]垂[だ]れ柳[やなぎ]** 枝が細く垂れ下がった柳。 01 **枝[し]垂[だ]れ梅[うめ]** 枝が垂れ下がった梅。 02 **枝[し]垂[だ]れ桃[もも]** 枝が垂れ下がった、観賞用の桃。 ●枝垂[しだ]れ桜[ざくら] → 0108咲[さ]くr●桜[さくら] # 乗る 6310a ## a 動詞の類 ### ●乗る 00 **乗[の]る** ①人や物が、何かの上に自分の重さをかけて、その上のあるところに移動して、そこに位置する。「踏み台に乗って作業する」「子供がひざに~」▷おりる②どこかに移動するために、動くものに身を置く。「電車に乗って遊びにいった」「最近はあまり車に乗っていない」「もうすぐ発車しますので、急いでお乗りください」▷おりる 01 **乗[の]っかる** 「乗る」の、より口語的な言い方。「ちょっとこの台の上に乗っかって」「イルカの背中の後ろへ乗っかって、海まで行った」 02 **跨[また]がる** 股を広げて乗る。「馬にまたがって坂を下る」「バイクに~」「塀にまたがって柿の実をとる」◇「股がる」とも書く。 03 **飛[と]び乗[の]る** 勢いよく身をおどらせて乗る。「時間がなく、列車に飛び乗らなければならなかった」「彼は馬に~と、すぐにその場から去った」「子猫は娘のひざに飛び乗った」◇典型的には動き出した乗り物に飛びつくように乗ることをいい、広義にはとっさに乗ることにもいう。 ### ●乗り物に乗る 04 **乗[の]り込[こ]む** 乗り物の中に入る。「監督と選手たちはバスに乗り込んで競技場に向かった」 <1161> # 乗る 6310a~d 05 **乗[ジョウ]車[シャ]** 自動車や電車に乗ること。「危険物をもった人物は〜できません」▷~拒否・下車、降車 06 **乗[ジョウ]船[セン]** 船舶に乗ること。「その日は客として〜していた」▷下船◇「上船」とも書く。 07 **乗[ジョウ]艦[カン]** 艦に乗り込むこと。「初めて任務として〜したときは緊張しました」「全員の〜が完了しました」 08 **搭[トウ]乗[ジョウ]** 航空機や軍艦などに乗り込むこと。「252便東京行きに〜される方は1番ゲートにおまわりください」「~していた乗員は厳しい訓練を受けた者たちばかりだ」▷~券・~口・~手続き・~ロビー 09 **試[シ]乗[ジョウ]** 乗り物に試しに乗ってみること。「新車を買う前には、必ず〜する」▷~会・~車 10 **上[うわ]乗[の]り** トラックなどの積み荷といっしょに乗って行くこと。「今日は荷物が多いから〜して行こう」 ### ●乗り組む 11 **乗[の]り組[く]む** 複数の人間が運航の仕事のために船舶や航空機などに乗る。「その船には実習生の一行が乗り組んでいた」「船医として~」 12 **乗[ジョウ]務[ム]** 交通機関に乗り込んで運転や接客などの業務につくこと。「ふだんはローテーションを組んで、交替で〜することになっている」▷~員 13 **添[テン]乗[ジョウ]** 乗り物に乗って客の世話をすること。特に、団体旅行などで旅行の斡旋業者が付き添って行くこと。「今回の旅行では若い女性が〜してくれるそうだ」▷~員 14 **座[ザ]乗[ジョウ]** 司令官などが、乗組員として軍艦や航空機に乗り組んで指揮すること。「司令長官が旗艦に〜していた」◇「坐乗」とも書く。 ### ●同乗する 15 **乗[の]り合[あ]わせる** たまたま同じ乗り物に乗る。「新幹線で乗り合わせた人と楽しく話をした」◇「乗り合わす」ともいう。 16 **同[ドウ]乗[ジョウ]** だれかと同じ乗り物に乗ること。「車で事故を起こし、〜していた知人にけがをさせてしまった」▷~者 17 **相[あい]乗[の]り** 1つの乗り物に、いっしょに乗ること。「同じ団地の人とタクシーに~する」 18 **便[ビン]乗[ジョウ]** たまたま目的地が同方向の、ほかの人の乗り物に相乗りすること。「私たちは先生のタクシーに〜させていただいた」 19 **分[ブン]乗[ジョウ]** 何人かの人がいくつかの乗り物に分かれて乗ること。「5人いるから2台のタクシーに〜しましょう」 20 **同[ドウ]船[セン]** だれかと同じ船に乗ること。「島まで〜した人と偶然同じ宿になった」 21 **同[ドウ]舟[シュウ]** だれかと同じ舟に乗ること。▷呉越〜(仲の悪い者同士が同席したり、行動を共にしたりすること)◇厳密には「同船」が水上に浮かべて進む乗り物一般に乗ることについていうのに対し、「同舟」は特に推進に動力を用いない小型の舟に乗る場合に使われる。 22 **二[ふたり]人[ニン]乗[の]り** 1つの乗り物や1頭の動物に2人が同時に乗ること。「50ccのバイクに〜してはいけない」「自転車の〜はしないように」◇「3人乗り」「6人乗り」など、乗り物の定員数より多い人数が乗るときに多く用いる表現パターンだが、自転車やバイクの場合にいうことが多く、あまり大きな数については用いない。 ### ●馬に乗る 23 **乗[ジョウ]馬[バ]** 馬に乗ること。「私にも一度この名馬に〜させてください」▷~クラブ・~教室 24 **騎[キ]乗[ジョウ]** (本格的に)馬に乗ること。「号令一下、全騎手が〜して連隊を観閲した」◇「乗馬」は一般に人が馬に乗ることを指すのに対して、「騎乗」は軍人や儀仗兵などが任務として馬に乗ることを指すことが多い。 ### ●いろいろな乗り方 25 **横[よこ]乗[の]り** 馬などの背に横向きにまたがらないで座るように乗ること。「落馬しそうになりながらも~して駆け抜けた」 26 **曲[きょく]乗[の]り** 曲芸として玉・自転車・馬などに乗ること。「サーカスでピエロが~して客を笑わせる」 ### ●無賃乗車する 27 **ただ乗[の]り** 運賃を払わないで公共の乗り物に乗ること。「〜したのが見つかって、3倍の料金を徴収された」 28 **無[ム]賃[チン]乗[ジョウ]車[シャ]** 「ただ乗り」の、かたい言い方。「〜した客が駅員に連行された」 ### ●その他 29 **乗[の]り入[い]れる** ①乗り物に乗ったまま(特定の)敷地内に入る。「構内に〜には許可がいる」◇狭義には馬や車に乗ったまま社寺の境内などへ入ることをいい、広義には境界線を越えて中に入ることをいう。②鉄道・バス・旅客機などが、他社の路線まで入り込んで運転したり、路線を延長したりする。「JRのA駅までは地下鉄が乗り入れているので、A駅で地下鉄に乗れば、都心まで乗り換えなしで行ける」「上越新幹線が東京駅に乗り入れてから、スキーに行くのがだいぶ楽になった」 30 **乗[の]り付[つ]ける** ①乗り物に乗って、目的地やある特定の場所へ着く。「敷地内の玄関先まで、自家用車で乗りつけた」②乗ることに慣れている。「ヘリコプターには乗りつけていないから、どきどきした」 31 **乗[の]り出[だ]す** ①乗り物、特に船に乗って、外に出ていく。「小さなヨットで大海に~」②乗り始める。「私がバイクに乗りだしたのは20歳を過ぎてからだ」 32 **乗[の]り回[まわ]す** 乗り物に乗って、あちこち走り回る。「あんな高級車を乗り回せる身分になりたいものだ」「馬を〜おてんばな娘だが、「もらってくれないか」 ●運転[うんてん]・操縦[そうじゅう] → 5401操[あやつ]るa●操[あやつ]る ●乗[の]り換[か]える → 6201移[うつ]るa●移[うつ]る ●乗[の]り越[こ]す・乗[の]り越[こ]える → 2603過[す]ぎるa●場所[ばしょ]を越[こ]える ●遠[とお]乗[の]りする → 2701出[で]かけるa●遠[とお]くに出[で]かける ## d 形容動詞の類 00 **乗[の]り合[あ]いの** 不特定多数の人同士が乗る乗り物である様子。▷~船・~自動車・~バス・~馬車◇「乗合自動車」「乗合馬車」のように、複合語の形で用いるときは、「乗合○○」のように書くことも多い。 <1162> # 乗る 6310d~k 01 **二[ふたり]人[ニン]乗[の]りの** ふたりが乗れるようにつくられた乗り物である様子。「彼女の車は〜のオープンカーだ」◇乗れる人数によって「1人乗りのカヌー」「5人乗りの乗用車」「60人乗りの大型バス」「350人乗りの旅客機」のように用いる。 02 **ツーシーターの** ふたり乗り(の自動車)である様子。「〜のスポーツカー」◇自動車について用いられることが多く、「フォーシーター」などの表現は可能だが、「ツーシーター」以外はあまり用いられない。▶two-seater ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●乗ること 00 **飛[と]び乗[の]り** 飛び乗ること。「動き出した列車に~するのは危険だ」 01 **駆[か]け込[こ]み乗[ジョウ]車[シャ]** 閉まりかけたドアに駆け込むようにして飛び乗ること。「〜は危険ですのでおやめください」 02 **乗[の]り組[く]み** 乗り組むこと。「避難民の〜は順調に進んでいます」 03 **乗[の]り入[い]れ** 乗り入れること。「ここから先、車両の〜を禁止します」▷相互~ 04 **乗[の]り初[ぞ]め** ①乗り物に初めて乗ること。「新車の~に同乗できるとは光栄です」②新年に初めて車に乗ること。「今日が今年の~だ」 05 **初[はつ]乗[の]り** ①新しくできた鉄道路線などを初めて利用すること。「リニアモーターカーが開通したとき、~を目指して徹夜で並んだ」②バス・電車・タクシーなどに乗るときに、基本料金が課せられる、乗りはじめのある一定の距離。「~の料金が値上がりになった」 ### ●無賃乗車すること 06 **薩[サツ]摩[マ]の守[カミ]** 無賃乗車すること(・人)。◇平忠度が薩摩守であったので、「ただ乗り」と掛けたもの。 07 **キセル** 乗車区間と降車区間を乗車券を使って、途中区間だけ無賃乗車すること。「〜がばれると、罰金をとられるぞ」◇「キセル乗車」の略。「キセル乗り」ともいう。「キセル」はカンボジア語のkhsierからで、本来、刻みタバコを詰めて吸う道具の意だが、両端だけ金を使ってあることから、しゃれでこの意に用いられるようになった。 ### ●馬に乗ること 08 **乗[ジョウ]馬[バ]** (趣味として)馬に乗ること。「父の趣味は~だ」 09 **馬[うま]乗[の]り** ①「乗馬」の、より口語的な言い方。「子どものころ、ポニーに〜をさせてもらった」②馬に乗ったときのように人や物の上にまたがること。「人のからだの上に〜になる」③2組に分かれ、馬(片方の組の者が体を前屈して連なったもの)の上にほかの組の者が次々に飛び乗って、馬をつぶすことなどを競う遊び。 10 **馬[バ]術[ジュツ]** ①馬を乗りこなす技術。「~にすぐれた武将」②馬を乗りこなす技術を競う競技。「~の選手」▷馬場~・~部◇「馬術競技」の略。 11 **輪[わ]乗[の]り** 馬術で、輪を描くような形に馬を乗り回すこと。「乗馬教室でインストラクターに〜の技術を見せてもらった」 12 **騎[キ]馬[バ]** 一定の目的をもって馬に乗ること。▷~隊 ### ●乗っていない状態 13 **空[から]馬[うま]** 馬に人や荷物がのっていない状態(の馬)。「騎手が落馬して、~のまま走り去って行った」「~が走って行った」 14 **空[クウ]車[シャ]** タクシー・トラックなどで、貨客を乗せていない状態(の車)。「~になったタクシーは街へ戻っていった」「深夜の繁華街でタクシーを拾おうとしたが、〜が全然見つからずに閉口した」 ### ●波乗り 15 **波[なみ]乗[の]り** 海岸で板などを使って波のうねりに乗って楽しむこと。「明日は九十九里浜から〜に行こう」 16 **サーフィン** 「波乗り」の洋風的表現。「海岸は~の若者でごった返している」◇一般には「波乗り」よりも圧倒的に「サーフィン」を使うほうが多い。▶surfing 17 **ウインドサーフィン** 板の上に乗り、帆に風を受けて水上を滑走するスポーツ。▶windsurfing 18 **ボードセーリング** 「ウインドサーフィン」の競技としての言い方。▶boardsailing ●玉[たま]乗[の]りなど → 4309演[えん]じるj●曲芸[きょくげい] ## k 名詞の類:モノ ### ●乗り物 00 **乗[の]り物[もの]** 人が乗って移動したり、物を運んだりするものの総称。「ここへは何か〜を使って来ましたか」▷~酔い 01 **車[くるま]** 車輪のついた乗り物。◇時代によって指すものが異なり、古くは牛車、明治時代は人力車、現在は自動車を指す。 02 **車[シャ]馬[バ]** 乗り物としての車や馬。「~の通行を禁ずる」 ### ●昔の乗り物 03 **馬[バ]車[シャ]** 馬に引かせて人や荷物を運ぶ車。 04 **乗[のり]合[あい]馬[バ]車[シャ]** 一定の路線を運行した乗り合いの馬車。 05 **鉄[テツ]道[ドウ]馬[バ]車[シャ]** レールの上を走る乗合馬車。◇日本では明治期にさかんであった。 06 **駅[エキ]馬[バ]車[シャ]** 昔、欧米で都市間を定期的に運行した乗合馬車。 07 **牛[ぎゅう]車[しゃ]** 牛に引かせて人や荷物を運ぶ車。 08 **牛[ギッ]車[シャ]** 平安時代、貴人が乗るために牛に引かせた車。◇「ぎゅうしゃ」ともいう。 09 **人[ジン]力[リキ]車[シャ]** 客を乗せて車夫が1人で引いて走る三輪車。 10 **籠[かご]** 人が乗るところを1本の長い棒の中央につるし、2人または4人の人足が担いで運ぶ、昔の乗り物。▷~屋・~かき 11 **輿[こし]** 人が乗る屋形の下に2本の棒をつけ、その棒を数人の者が肩にかついで、高くささげ持って運ぶ、昔の乗り物。 12 **自[ジ]動[ドウ]車[シャ]** 原動機によって車輪を回転させ、陸上を走る(4輪以上の)車。「事務所は山の中腹だから〜で行きます」▷~学校・電 <1163> # 乗る 6310k 「気~」 13 **車[くるま]** 「自動車」の、より口語的な言い方。「~の免許を取る」「スキーには~で行くんですか」▷~寄せ・~社会(自動車がないと成り立たないほど、自動車を生活の重要な利器としている社会)◇「ちょっと歩いていくには距離があるから、駅から車で行こう」のように、「タクシー」を意味する場合もある。 14 **車[シャ]両[リョウ]** 人や荷物を乗せて運ぶ車で、動力のついたもの。「~は全面通行止めになっている」▷大型~・~点検◇「車輛」とも書く。道路交通法では軽車両も含む。 15 **軽[ケイ]車[シャ]両[リョウ]** エンジンなどの原動機をもたない、荷車・大八車・リヤカー・そり・牛馬・自転車・人力車・手押し車・リヤカーなどの総称。「車両通行止め、ただし〜は除く」 16 **四[よん]輪[リン]車[シャ]** 4つの車輪をもつ自動車の総称。▷小型~・~駆動 17 **乗[ジョウ]用[ヨウ]車[シャ]** 人を乗せるための自動車。「〜とトラックは別の場所に駐車してください」 18 **自[ジ]家[カ]用[ヨウ]車[シャ]** 個人または個人の家で使うための自動車。「~のためにガレージを借りる」 19 **白[しろ]ナンバー** (ナンバープレートの地色が白であることから)営業車でない自家用車。◇営業車はナンバープレートの地色が濃い緑色。「ナンバー」はnumber。 20 **愛[アイ]車[シャ]** 自分が日ごろ大切に乗っている車。「彼は天気のいい休日には〜の手入れを忘れない」 ### ●いろいろなタイプの車 21 **マイカー** 自分の自動車。「やはり〜を持ちたい」▷~通勤◇和製洋語。マイ(my)+カー(car) 22 **社[シャ]用[ヨウ]車[シャ]** 会社の用事で使うための自動車。 23 **御[ゴ]料[リョウ]車[シャ]** 天皇・皇族が乗る乗用車。◇「御召し列車」をいう場合もある。 24 **試[シ]乗[ジョウ]車[シャ]** 新型の車が出てきたときに、試験的に運転したり乗ったりできる車両。「新車を買おうと思い、~に乗ってみた」 ●レンタカー → 4213貸[か]すk●貸[か]す物[もの] ### ●法規による自動車の種類 25 **普[フ]通[ツウ]自[ジ]動[ドウ]車[シャ]** 法規による自動車の分類のひとつで、「大型自動車」「特殊自動車」「軽自動車」以外のもの。 26 **軽[ケイ]自[ジ]動[ドウ]車[シャ]** 法規による自動車の分類のひとつで、普通自動車より大きさや総排気量において規模の小さいもの。 27 **大[オオ]型[ガタ]自[ジ]動[ドウ]車[シャ]** 法規による自動車の分類のひとつで、普通自動車より大きさや総排気量において規模の大きいもの。 28 **特[トク]殊[シュ]自[ジ]動[ドウ]車[シャ]** 法規による自動車の分類のひとつで、ブルドーザーやロードローラーなど、特別の設備を持った建設用または農耕用のもの。◇大きさや総排気量などによって大型特殊自動車と小型特殊自動車に区分される。小型特殊自動車はトラクターなどを指す。 ### ●国産車・外国車 29 **国[コク]産[サン]車[シャ]** 国内のメーカーが製造した自動車。▷外国車◇「中国の国産車」などといえるように、「国産車」は、必ずしも日本の自動車を指すとは限らない。 30 **日[ニ]本[ホン]車[シャ]** 日本の国産車。「北米市場での〜のシェアは非常に高い」 31 **外[ガイ]国[コク]車[シャ]** 外国のメーカーが製造した自動車。「~の輸入が増加している」▷国産車 32 **外[ガイ]車[シャ]** 外国車。「~を乗り回す金持ちの息子」 33 **輸[ユ]入[ニュウ]車[シャ]** 外国から輸入した自動車。▷逆~◇輸入された車だからといって、必ずしも外国車であるとは限らない。 34 **アメ車** アメリカ合衆国のメーカーが製造した自動車。「〜は維持費が大変」◇他の国の場合は、ふつう「ドイツ車」「イギリス車」などと略さずにいう。「イギリス車」は「英国車」ともいう。 ### ●新車・中古車 35 **新[シン]車[シャ]** 製造されて間もない(まだだれも所有物になっていない)自動車。▷中古車 36 **中[チュウ]古[コ]車[シャ]** ある人が所有しある程度使用してから売りに出された自動車。 37 **ユーズドカー** 「中古車」の洋語的表現。▶used car 38 **新[シン]古[コ]車[シャ]** いったん届け出てナンバーはついているが、実際にはまだ売れていない自動車。 ●名車[めいしゃ] → 9402すぐれるk●すぐれた機器[きき] ### ●いろいろなタイプの車 39 **四[よん]輪[りん]駆[く]動[どう]車[しゃ]** 4輪の自動車で、4つの車輪がすべて駆動するもの。◇「四輪駆動車」以外の「四輪自動車」は、前輪または後輪だけで駆動する。 40 **四[よん]駆[く]** 「四輪駆動車」の略。 41 **4WD** 「四輪駆動」の意の「フォイール-ドライブ(four-wheel drive)」から。 42 **オフロード車** 道路でないところも走行できるようにつくられた四輪駆動車。◇「オフロードカー」ともいう。「オフロード(off-road)」は、舗装されていない道路や道路以外の場所の意。 43 **バギー** 砂地や不整地の走行用につくられた自動車。◇ふつう、太いタイヤをつけており、四輪駆動のものが多い。「バギーカー」「サンドバギー」(ともに和製洋語)ともいう。「サンド(sand)」は砂の意。▶buggy 44 **スポーツカー** 実用性より動力性能や外観を重視してつくられた、運転やスピードを楽しむための乗用車。▶sports car 45 **スーパーカー** スポーツカーの中でも、動力性能のきわめて高い、非常に高価なスポーツカー。▶supercar 46 **オープンカー** 屋根がなく、幌もないか、折りたたみ式の幌がついている乗用車。▶open car 47 **コンバーチブル** 折り込み式の幌または屋根を備えた乗用車。▶convertible 48 **ファミリーカー** 家族全員で乗るのに適している乗用車。◇和製洋語。 <1164> # 乗る 6310k ファミリー(family)+カー(car) 49 **セダン** 乗用車の型式のひとつで、前後に2列の座席があり4人から6人乗りの箱型のもの。▶sedan 50 **リムジン** 運転手つきで、客がゆったりと乗るための、運転席と後部座席の間に仕切りがある、高級な大型セダン。▶limousine 51 **クーペ** 乗用車の型式のひとつで、車体の後方がまるみをおびて徐々に下がっているスタイルのもの。◇ふつう、ドアは2枚で後部座席がやや狭い。▶coupé 52 **ハードトップ** 乗用車の型式のひとつで、かたい金属製の屋根をもち、両側の前後の窓の中間に柱のないもの。▶hardtop 53 **ハッチバック** 乗用車の型式のひとつで、後背部にはね上げ式のドアがついたもの。▶hatchback 54 **ライトバン** 車体の最後部まで屋根があって、室内の、後部座席の後ろに荷物が積めるようになっている、貨物運搬・乗用兼用車。◇和製洋語。ライト(light)+バン(van)。「ライト」は「軽い」「軽装の」などの意。「バン」は屋根のある貨物運搬用自動車の意。 55 **バン** 「ライトバン」の略。◇ライトバンと同じような形状の、乗用を主目的とした車をいうこともある。 56 **ステーションワゴン** 車体の最後部まで屋根があって、車内の、後部座席の後ろに荷物が積めるようになっている乗用車。◇外観はライトバンに似ているが、ライトバンが貨物運搬が主目的の車であるのに対して、ステーションワゴンはレジャー用の荷物などを多く積むための、乗用を主目的とする車である。▶station wagon 57 **ワンボックスカー** 形状による自動車の分類のひとつで、車体全体が長方体の形をしたもの。◇和製洋語。ワン(one)+ボックス(box)+カー(car)。多くの乗用車の形状が、ボンネット・客室・トランクの3部に分かれた「スリーボックス」型であることに対する言い方。ボンネット+客室の形状は「ツーボックス」という。 58 **ワゴン** ワンボックスカーやステーションワゴンのような形状の車の総称。「ワゴン車」ともいう。本来英語では「四輪車」「貨車」などの意、もしくは「ステーションワゴン」の略。▶wagon 59 **RV** 野外でのレジャー用につくられた自動車の総称。◇「レクリエーショナル・ビークル(recreational vehicle)」の頭文字。「ビークル」は「乗り物」「車」の意。 60 **SUV** スポーティーな多目的自動車。「スポーツ・ユーティリティー・ビークル(sport utility vehicle)」の頭文字。 61 **キャンピングカー** キャンプに必要な設備を備えた自動車。◇和製洋語。キャンピング(camping)+カー(car) 62 **トレーラー** 原動機をもたず、牽引車に引かれて走る車。▷~ハウス▶trailer ●ツーリングカー → 2602巡[めぐ]るk●巡[めぐ]るための乗[の]り物[もの] ●レーシングカー → 3702競[きそ]うk●マシン ●トラックなど → 6200移[うつ]すk●荷物[にもつ]を運[はこ]ぶ車[くるま] ### ●バス 63 **バス** 旅客運送用の大型の自動車。「駅から大学までは〜に乗って来ます」▷大型~・スクール~・乗り合い~・貸し切り~・観光~▶bus 64 **マイクロバス** 定員20人ぐらいまでの小型のバス。「ホテルまで〜をご用意します」 65 **トロリーバス** 電車のように、架線から電気の供給を受けて走るバス。◇「無軌条電車」ともいう。▶trolleybus 66 **路[ロ]線[セン]バス** 一定の料金を取って、決まったコースを、決まった場所で客を乗り降りさせて往復するバス。 67 **乗[のり]合[あい]自[ジ]動[ドウ]車[シャ]** 「路線バス」の古い言い方。 68 **ワンマンバス** 車掌が乗務せず、乗員が運転手のみのバス。◇ふつう路線バスについていう。▶one-man bus 69 **ワンマンカー** 車掌が乗務せず、乗員が運転手のみのバスや電車。◇和製洋語。ワン(one) +マン(man)+カー(car) 70 **リムジンバス** 空港と市内を結んで、空港の旅客を運ぶバス。◇「リムジン」ともいう。英語では「リムジン」。「リムジンバス」は和製洋語。リムジン(limousine)+バス(bus) ### ●タクシー 71 **タクシー** 客を乗せて目的地まで走る営業用の自動車。▷個人〜(会社に所属しているのではなく、個人で営業しているタクシー)・~券・~ドライバー▶taxi 72 **白[しろ]タク** 正規の営業許可を得ず、自家用車の白ナンバーのままで営業しているタクシー。◇「タク」は「タクシー」の略。トラックの場合は「白トラ」という。 73 **ハイヤー** 車庫に待機していて、客からの連絡で出庫する貸し切りの自動車。▶hire ### ●二輪車 74 **二[ニ]輪[リン]車[シャ]** 車輪が2つある車の総称。 75 **自[ジ]転[テン]車[シャ]** 足でペダルをこいで前へ進む二輪車。 76 **ちゃりんこ** 「自転車」の、幼児語。◇略して「ちゃり」という。 77 **ママちゃり** 主婦・母親などが、買い物をしたり子供を乗せたりするのに使う、かごのついた実用的な自転車。◇「ママ」はmamaもしくはmamma。 78 **マウンテンバイク** 山地やオフロードを走るための自転車。◇「MTB」と呼ぶこともある。▶mountain bike 79 **オートバイ** エンジンを装備した二輪車の総称。◇和製洋語。「オート(auto) +バイシクル(bicycle)」から。「オート」は「自動の」、「バイシクル」は「自転車」の意。 80 **バイク** 「オートバイ」の、より口語的な言い方。▷オフロード~・中古~・~便▶bike 81 **単[タン]車[シャ]** 「バイク」の、やや古い言い方。 82 **自[ジ]動[ドウ]二[ニ]輪[リン]車[シャ]** エンジンを装備し、排気量が50ccを超える二輪車。◇口 <1165> # 乗る 6310k~m 「語では「自動二輪」と呼ぶことが多い」 83 **原[ゲン]動[ドウ]機[キ]付[ツキ]自[ジ]転[テン]車[シャ]** エンジンを装備し、排気量が50cc以下の二輪車。 84 **原[げん]付[つき]** 「原動機付自転車」の略。◇「原動機付自転車」より「原付き」と呼ぶことのほうが多い。俗に「原ちゃり」ともいう。 85 **モーターバイク** 小型のガソリンエンジンを取りつけた二輪車。▶motorbike 86 **モーターサイクル** 「オートバイ」の、より洋風的で文章語的な言い方。▷~ショー◇店名に用いられることが多い。▶motorcycle 87 **スクーター** またがらないで足を揃えて乗れるようにした小型のオートバイ。▶scooter 88 **白[しろ]バイ** 警察が取り締まりのために使う、車体を白く塗ってあるオートバイの通称。▷~警官 89 **サイドカー** エンジンをもたず、オートバイや自転車の横に取りつけて人や荷物をのせる1輪の車(を取りつけたオートバイや自転車)。▶sidecar 90 **側[ソク]車[シャ]** サイドカー。 ●一輪車[いちりんしゃ]・三輪車[さんりんしゃ] → 3200遊[あそ]ぶk●乗[の]ったまま移動[いどう]する遊具[ゆうぐ] ## m 名詞の類:モノ ### ●列車 00 **車[シャ]両[リョウ]** 人や荷物を運ぶための空間を備えた、鉄道で使う車。「先頭の~に荷物を忘れた」「最後尾の〜が展望車です」▷~故障◇「車輛」とも書く。 01 **列[レッ]車[シャ]** 2台以上つながれて線路上を走る車両。▷特急~・急行~・普通~・回送~・始発~・最終~・終~・貨物~◇長距離を走るものに用いることが多い。 02 **電[デン]車[シャ]** 電気の力で線路上を走る乗り物。▷通勤~・路面~ 03 **汽[キ]車[シャ]** (蒸気)機関車が引いて線路上を走る乗り物。 04 **汽車[きしゃ]ぽっぽ** 汽車。◇「ぽっぽ」は汽笛の音から。 05 **気[キ]動[ドウ]車[シャ]** 内燃機関(おもにディーゼル機関)を動力として自走する鉄道車両。 06 **ディーゼルカー** ディーゼルエンジンを動力として自走する気動車。◇和製洋語。ディーゼル(diesel)+カー(car) 07 **夜[ヤ]行[コウ]列[レッ]車[シャ]** 夜のあいだ走る列車。 08 **夜[ヤ]行[コウ]** 「夜行列車」の略。 09 **夜[ヤ]汽[ギ]車[シャ]** 「夜行列車」の古い言い方。 10 **ブルートレイン** JR各社の、車体を青く塗った夜行列車の愛称。◇和製洋語。ブルー(blue)+トレイン(train) 11 **御[お]召[め]し列[レッ]車[シャ]** 皇族(天皇・皇后)が乗る専用列車。 ●急行[きゅうこう]・特急[とっきゅう] → 2700行[い]くk●交通機関[こうつうきかん] ●貨車[かしゃ]など → 6200移[うつ]すk●荷物[にもつ]を運[はこ]ぶ車[くるま] ●モノレール → 2600通[とお]るk●交通機関[こうつうきかん] ### ●客車 12 **客[キャク]車[シャ]** 旅客を乗せて運ぶ車両。特に、機関車で牽引するもの。 13 **客[キャッ]車[シャ]** 客車。「同じ〜に友人が乗っていた」 14 **冷[レイ]房[ボウ]車[シャ]** 冷房の設備があ(り、夏のあいだ冷房を入れている)客車。▷弱~ 15 **禁[キン]煙[エン]車[シャ]** 客席やデッキが禁煙になっている客車。 16 **喫[キツ]煙[エン]車[シャ]** 車内での喫煙が許されている車両。 17 **グリーン車** JR各社で、特別の設備やサービスのよい車両。乗車券のほかに「グリーン料金」が徴収される。 18 **寝[シン]台[ダイ]車[シャ]** 就寝のための設備を備えた客車。 19 **食[ショク]堂[ドウ]車[シャ]** 食堂の機能を備えた車両。 20 **展[テン]望[ボウ]車[シャ]** 景色がよく見渡せるようにつくられた客車。 ### ●路面電車 21 **路[ロ]面[メン]電[デン]車[シャ]** 道路上に敷かれたレールの上を走る電車。 22 **ちんちん電車** 路面電車。◇運転手と車掌の合図に、ちんちんを鳴らす(鳴らした)ことから。 23 **市[シ]電[デン]** ①市営の電車。②路面電車。◇市街を走ることから。 24 **都[ト]電[デン]** 東京都交通局が営業する路面電車。 ●鉄道[てつどう] → 2600通[とお]るk●交通機関[こうつうきかん] ### ●雪上の乗り物 25 **橇[そり]** 雪上やすべりやすい所を移動するのに用いる道具。通常、底に2枚の金属や竹がついており、斜面を重みだけで進ませたり、馬や犬などに引かせたりする。 26 **犬[いぬ]ぞり** 犬に引かせて使うそり。▷~レース 27 **スノーボート** 雪の上を滑るための、そり。▷遭難者や物資を運んだりするのに使われるボートの形のそり。▶snow boat 28 **雪[セツ]上[ジョウ]車[シャ]** 雪の上を走るために特別につくられた乗り物。◇車輪のかわりにキャタピラを装着している。 29 **スノーモビル** バイクの前輪をスキーに替え、後輪にキャタピラを装着したような格好の、そりに似た小型の雪上車。◇「スノーモービル」ともいう。▶snowmobile ### ●船 30 **船[ふね]** 水上に浮かべて人が乗ったり物を載せたりして運ぶもの。「~に乗って川を渡る」◇「舟」とも書く。「舟」は、特に推進に動力を用いない小型のものに使われる。 31 **小[こ]舟[ぶね]** 小さな舟。「湖に〜を浮かべて釣り糸をたれる」◇「小船」とも書く。 32 **ボート** 小型の、西洋風の船。特に、手でオールをこいで進める西洋風の小舟。▶boat 33 **川[かわ]船[ぶね]** 川で用いる船。特に、底の平たい小舟。 34 **大[おお]船[ぶね]** 大きな船。「100隻の~に兵と武器をのせて出兵した」 <1166> # 乗る 6310m~n 35 **船[ふね]** 非常に大きな船。 36 **船[セン]舶[パク]** 船。「~の航行を管制する」◇狭義には大型のふねを指すが、広義にはすべてのふねを含む。一般に「舟」「船」「艇」が比較的小さなふねを指すのに対して、「舶」は比較的大きなふねを指す。 37 **艇[テイ]** 小型の船。▷上陸用~ 38 **用[ヨウ]船[セン]** あることに用いる船。▷警備救難業務用船~◇複合語の構成要素として用いられることが多い。もっぱらあることに用いる船は「専用船」、ふたつ以上の目的に用いられる船は「兼用船」という。 ### ●いろいろな船 39 **丸[まる]木[き]船[ぶね]** 1本の丸太をくり抜いてつくった舟。「~で川下りをする」 40 **和[ワ]船[セン]** 櫓や帆などによって進む、日本固有の形式の木造船。▷洋船 41 **洋[ヨウ]船[セン]** 西洋の形式の船。▷和船◇「西洋船」ともいう。 42 **黒[くろ]船[ふね]** 江戸時代の末、欧米から来た鉄製の黒い船。 43 **帆[ハン]船[セン]** 帆で風を受けて走る船の総称。 44 **帆[ほ]掛[か]け船[ぶね]** 小型の帆船。◇単に「帆掛け」ともいう。 45 **帆[ほ]船[ぶね]** 帆船。特に、帆掛け船。 46 **ヨット** 競技・遊覧などに用いられる、帆で風を受けて走る、西洋風の小型帆船。▷~レース・~ハーバー・~パーカ・~スクール・~クラブ▶yacht 47 **ディンギー** 全長数メートルの、甲板のない小型のヨット。▶dinghy 48 **蒸[ジョウ]気[キ]船[セン]** 蒸気機関を動力として走る船。◇「蒸汽船」とも書く。 49 **汽[キ]船[セン]** ①「蒸気船」の略。②動力をもつ大型船。 50 **外[ガイ]輪[リン]船[セン]** 船体の両側あるいは船尾に取りつけられた水車のようなものを、蒸気機関などで回して進む船。「ミシシッピ川の~」◇「外車船」ともいう。浅い川などに適する。 51 **機[キ]船[セン]** 内燃機関を動力とする船。◇「発動機船」の略。 52 **ぽんぽん船[せん]** 焼き玉機関(簡単な構造の、軽油を燃料とするエンジン)を動力とする小型の船。◇焼き玉機関の音から。「ぽんぽん蒸気」ともいう。 53 **高[たか]瀬[せ]舟[ふね]** 昔、櫓や棹で操った、細長くて喫水が浅く、底の平たい(小型の)川船。◇単に「高瀬」ともいう。 54 **艀[はしけ]** 人の乗り降りや荷物の積み降ろしのために、本船と陸との間を往復する小舟。 55 **ランチ** 港湾などで、連絡や人・物の運搬などに用いられる、エンジンを備えた小型の船。▶launch 56 **商[ショウ]船[セン]** 営利のために人や貨物を運ぶ船。▷~会社 57 **客[キャク]船[セン]** 旅客を乗せて運ぶ船。▷豪華~ 58 **貨[カ]客[キャク]船[セン]** 貨物船に客船の機能を付加した船。 59 **乗[のり]合[あい]船[ぶね]** 決まったコースを、一定の料金を取って、時刻表などにしたがって往復する客船。 60 **水[スイ]上[ジョウ]バス** 川や湖などの水上をバスのように決まったコースで、一定の料金で、決まった場所に接岸しながら客を乗り降りさせる乗合船。◇「バス」はbus。 61 **遊[ユウ]覧[ラン]船[セン]** 景色を楽しむための客船。客が景色が眺められるようにゆっくりと走る船。「ヨーロッパで〜の旅を楽しんだ」 62 **屋[ヤ]形[カタ]船[ブネ]** 屋根つきの(座敷をしつらえた)和船風の遊覧船。「去年の忘年会は〜を借り切ってやったんだよ」◇船内で客に飲食させるものも多い。 63 **ゴンドラ** イタリアのベネチアの運河で観光用に用いられている、船首と船尾とが反り上がった、底が平らな細長い小舟。船尾で櫂を使って操る。▶gondola 64 **モーターボート** エンジンを備え、高速で走る小型の船。◇「モーター」はmotor+ボート(boat) 65 **クルーザー** ベッドや炊事設備などを備えた船室をもつ、大型のモーターボートやヨット。▶cruiser 66 **水[スイ]中[チュウ]翼[ヨク]船[セン]** 船体の下部に翼のようなものがついている船。水面に浮き上がって、高速で進む。 67 **ホバークラフト** 船体の下に強く空気を噴出し、浮き上がって進む水陸両用の乗り物。◇イギリスのブリティッシュホバークラフト社の商標名だが、この形式の乗り物の代名詞として使われている。▶Hovercraft ### ●その他 68 **筏[いかだ]** 木や竹を並べてつないだ、人が乗ったり物を運んだりする、水面に浮かべるもの。▷~師・~乗り 69 **サーフボード** サーフィンに用いる、長くて軽量の板。▶surfboard ●ボート・カヌー → 5401操[あやつ]るk●こぐもの ●渡[わた]し船[ぶね]・フェリー → 2604通[とお]すk●渡[わた]すもの ●漁船[ぎょせん] → 4606捕[と]るa●魚[さかな]をするための船[ふね] ●輸送船[ゆそうせん] → 6200移[うつ]すk●荷物[にもつ]を運[はこ]ぶ船[ふね] ●軍艦[ぐんかん]など → 3701戦[たたか]うk●戦闘用[せんとうよう]の車両[しゃりょう]・船舶[せんぱく]・航空機[こうくうき] ●飛行機[ひこうき]など → 4912飛[と]ぶk ●ケーブルカー・ロープウエーなど → 6203上[あ]がるk●昇降[しょうこう]する乗[の]り物[もの]・装置[そうち] ●借[か]りて乗[の]る乗[の]り物[もの] → 4213貸[か]すk●貸[か]す物[もの] ●遊園地[ゆうえんち]の乗[の]り物[もの] → 3200遊[あそ]ぶk●遊園地[ゆうえんち]にある乗[の]り物[もの] ## n 名詞の類:モノ ### ●馬に乗るときに使うもの 00 **馬[バ]具[グ]** 馬に乗るときに、馬に装着するものの総称。 01 **鞍[くら]** 人が乗りやすいように馬の背中につけるもの。 02 **鐙[あぶみ]** 鞍の両側に垂らして、馬に乗るときに足を踏みかけたり、足をのせたりする馬具。 03 **轡[くつわ]** 馬を操る手綱をつけるために、馬の口にはめて使う馬具。 04 **馬[ハ]銜[ミ]** 轡の、馬にくわえさせる部分。「パドックで、いれ込んだ馬が〜をかみ鳴」 <1167> # 乗る 6310n~s 「らす」 05 **手[タ]綱[ヅナ]** 轡につけて手にもって馬を操るひも。 06 **乗[ジョウ]馬[バ]服[フク]** 乗馬に用いる服。独特の形とデザインになっており、上着は背広型で丈が長く、ズボンはお尻とももまでが緩く膝から下が細い。 07 **拍[ハク]車[シャ]** 乗馬用の靴のかかとにつける金具。馬を走らせるときに、馬の腹をけって刺激する。 ### ●乗車券など 08 **切[きっ]符[ぷ]** 乗車や入場の資格をもつことを示す紙片。 09 **チケット** 「切符」の洋語的表現。▶ticket 10 **券[ケン]** 乗り物に乗るための切符や、以下の「○○券」のような形で、ある行為をするための切符などを表す。 11 **乗[ジョウ]車[シャ]券[ケン]** 電車やバスなどに乗るとき、料金を払って受け取る切符。特に、鉄道では、普通列車に乗るときの切符を指し、別に支払う「特急券」や「グリーン券」などと区別される。 12 **乗[ジョウ]船[セン]券[ケン]** 船に乗るとき、料金を払って受け取る切符。 13 **航[コウ]空[クウ]券[ケン]** 航空機に乗るとき、料金を払って受け取る切符。 14 **搭[トウ]乗[ジョウ]券[ケン]** 飛行機や船舶に乗るための切符。 15 **リフト券[ケン]** リフトに乗るための切符。◇「リフト」はlift。 16 **回[カイ]数[スウ]券[ケン]** 何枚かの切符を1つにまとめて、料金を割り引いた切符。 17 **定[テイ]期[キ]券[ケン]** 期限と区間を定めて、その範囲であれば何度でも利用できるようにした切符。▷通学~・通勤~◇「定期」と略していうことが多い。 18 **周[シュウ]遊[ユウ]券[ケン]** 数日の間に一定の地域を自由に乗り降りできる切符。 19 **クーポン** 乗車券・宿泊券などをひとつづりにしたもの。▷~券▶coupon ## q 名詞の類:イキモノ ●馬[うま] → 0101育[そだ]てるq●馬[うま] ## S 名詞の類:ヒト ### ●乗り物に乗る人 00 **乗[の]り手[て]** ①乗り物に乗る人。「景気が悪く、タクシーは〜が少なくて困っている」②(特に)馬などに乗る人。「君ほどの〜はめったにいないよ」「馬のほうは調子はいいのであとは~次第だ」 01 **乗[ジョウ]客[キャク]** 乗り物に客として乗る人。「~は全員避難しました」 02 **同[ドウ]乗[ジョウ]者[シャ]** いっしょに乗っている人。「交通事故が起きたが〜にけがはなかった」 03 **乗[の]り組[くみ]員[イン]** 船などに乗り組む人。「~に異状ありません」 04 **乗[ジョウ]員[イン]** 船や列車などに乗って勤務する人。 05 **乗[ジョウ]務[ム]員[イン]** 交通機関に乗り込んで運転や接客などをする人。 06 **搭[トウ]乗[ジョウ]員[イン]** 職業として飛行機などに搭乗する人。 07 **クルー** 「乗組員」「搭乗員」の洋風的表現。「~の健康と安全に十分に注意してください」◇狭義には船舶や飛行機などの乗組員を指すが、広義には映画の撮影スタッフなどにも用いられる。▶crew 08 **車[シャ]掌[ショウ]** 車内でさまざまな事務を扱う乗務員。「乗り換えの時間を〜に聞いた」 09 **バスガイド** (観光バスの)車掌兼案内役(の女性)。◇和製洋語。バス(bus)+ガイド(guide) 10 **バスガール** (路線バスの)女性の車掌。◇古い言い方。和製洋語。バス(bus)+ガール(girl) 11 **機[キ]関[カン]士[シ]** 船舶や航空機で機関の運転を担当する人。 ### ●船に乗る人 12 **船[ふな]乗[の]り** 船舶に乗り組んで働く人。 13 **船[ふな]人[うど]** 船に乗る人。◇「船乗り」が乗務員として船に乗る人を指すのに対して、「船人」は仕事で乗船する人だけでなく乗客として乗る人をも指す。 14 **水[スイ]夫[フ]** 「船乗り」の古い言い方。 15 **水[カ]手[コ]** 「かこ」の漢語的表現。 16 **船[ふな]方[かた]** 船に乗ることを生業にしている人。「舟方」とも書く。狭義には、船頭を指す。 17 **船[セン]頭[ドウ]** 船の責任者として、その船のかじをとり、その指揮をとる人。「~が櫓をこぎながら地元の話をしてくれた」 18 **船[セン]長[チョウ]** 船の乗組員の最高責任者として、船のいっさいの指揮をする人。◆船舶に限らず、宇宙船などの最高指揮官にも用いられる。 19 **船[ふな]頭[がしら]** 「船長」の古い言い方。 20 **キャプテン** 「船長」の洋風的表現。▶captain 21 **海[カイ]員[イン]** 船長以外の船の乗組員。「~は船長に対し忠実でなければならない」▷~組合 22 **船[セン]員[イン]** 船に乗り込んで働く人。船長と海員の総称だが、予備員を含めていう。 23 **セーラー** 「海員」の洋風的表現。▷~服◇狭義には、水兵を指す。▶sailor 24 **航[コウ]海[カイ]士[シ]** 船長の下で乗組員の指揮や貨物の受け渡しなどを行う人。 ### ●航空機に乗る人 25 **飛[ヒ]行[コウ]士[シ]** 航空機などの乗組員。▷宇宙~ 26 **機[キ]長[チョウ]** 運航中の航空機の操縦士で、最高責任者。 27 **キャプテン** 「機長」の洋風的表現。▶captain 28 **客[キャク]室[シツ]乗[ジョウ]務[ム]員[イン]** 旅客機で乗客の世話などをする乗組員。 29 **スチュワーデス** 飛行機の中で乗客の世話をする女性の乗務員。▶stewardess 30 **スチュワード** 飛行機の中で乗客の世話をする男性の乗務員。▶steward <1168> # 乗る 6310s〜乗せる 6311k 31 **フライトアテンダント** 「客室乗務員」の洋語的表現。▶flight attendant 32 **キャビンアテンダント** 「客室乗務員」の洋語的表現。「フライトアテンダント」「キャビンアテンダント」は、共に「スチュワーデス」「スチュワード」に代わる言葉として航空会社が採用した語で、航空会社によって呼び方が異なる。▶cabin attendant 33 **パーサー** 船舶や航空機の客室乗務員の長。▶purser ●運転[うんてん]・操縦[そうじゅう]する人[ひと] → 5401操[あやつ]るs●乗[の]り物[もの]を操[あやつ]る人[ひと] ### ●その他 34 **騎[キ]手[シュ]** 馬の乗り手。◇狭義には、競馬における馬の乗り手を指す。 35 **筏[いかだ]師[し]** 木材を運んだり、人を乗せたりするために、筏を組んで川を下ることを職業とする人。 36 **筏[いかだ]乗[の]り** 「筏師」の、より口語的な言い方。「後差し」ともいう。 37 **サーファー** サーフィンをする人。「~で海岸がにぎわっている」▶surfer ## U 名詞の類:トコロ 00 **乗[の]り場[ば]** 乗り物に乗るために設けた場所。特に、駅などで路線や行き先に応じて割り当てられた場所をいう。「金沢行きのバスは3番~から出発します」▷~案内・タクシー〜・フェリー〜・リフト~ 01 **乗[ジョウ]車[シャ]口[グチ]** ①駅などで乗客が乗り降りするところ。②バスや列車など、乗客専用の入り口。 ●駅[えき]・港[みなと] → 4800とまるu ●空港[くうこう] → 4912飛[と]ぶu●飛[と]び立[た]つ施設[しせつ] ### ●自動車の部分 02 **エンジンルーム** 自動車などで、エンジンがおさまっているスペース。◇和製洋語。エンジン(engine)+ルーム(room) 03 **ボンネット** 自動車の前部にある、エンジンルームをおおっているカバー。▶bonnet 04 **トランク** 自動車の後部または前部にある、荷物を入れるところ。▶trunk ### ●船の部分 05 **船[セン]腹[プク]** 船の胴体の部分。 06 **船[ふな]べり** 船の縁の部分。 07 **舷[ふな]ばた** 船の縁(や側面)。 08 **舷[ゲン]** 船の縁や側面。▷右~・左~ 09 **甲[カン]板[パン]** 船の、木や鉄板でおおわれた広い平らな部分。 10 **甲[コウ]板[ハン]** 「甲板」の、やや専門的な言い方。▷~室・~渡し 11 **デッキ** 「甲板」の洋語的表現。▷~チェア・~シューズ・〜ブラシ▶deck 12 **船[セン]尾[ビ]** 船の、前進方向と逆のいちばん端の部分。▷船首 13 **艫[とも]** 「船尾」の古い言い方。 ●船首[せんしゅ] → 5700出[で]るv●乗[の]り物[もの]の先[さき]の部分[ぶぶん] ●船底[ふなぞこ] → 7803深[ふか]いu●底[そこ] # 乗せる 6311a ## a 動詞の類 00 **乗[の]せる** ①乗り物に乗せて、あるところまで運ぶ。②乗り物で、あるところに連れていく。「タクシーは拾われればどこへでも乗せてくれる」「すまんが街まで乗せてくれないか」▷おろす 01 **乗[の]っける** 「乗せる」の、やや口語的な言い方。「友だちの車に駅まで乗っけてもらった」 ## k 名詞の類:モノ ### ●赤ん坊を乗せる乗り物 00 **乳[うば]母[ぐるま]車** 幼児を乗せる小さな車で、手で押して動かすもの。 01 **ベビーカー** 乳幼児を乗せる手押し車。乳幼児をいすに掛けるように乗せられ、折り畳みができるようになっているもの。◇和製洋語。ベビー(baby)+カー(car) <1169> # まとめる・整える(統合・整理) 6400a ## a 動詞の類 ### ●まとめる 00 **纏[まと]める** ばらばらに存在しているものを集め、互いに緊密に関連し合った、ひとつのものにする。「鰯のすり身を一口大にまとめてつみれにする」「長い髪をまとめて、アップにする」「全員の意見をひとつに〜のはむずかしい」「考えを~」「資料を~」 01 **固[かた]める** 分散しているものをひとつにまとめるように集める。「有給休暇をかためて取る」「票を~」 02 **括[くく]る** 数式・文章を、ひとつにまとめたものとして扱うために括弧の中に入れる。「書名は『』でくくって表す」 03 **包[くる]める** あるものを、ほかの何かの中に含め、まとめて扱う。「すべての支出をくるめて計上する」◇やや古めかしい言い方。 04 **引[ひ]っ括[くる]める** いろいろな種類・内容のものを、すべてまとめてひとつの対象として扱う。「品物を、いっさいがっさい引っくるめて、売り払う」 05 **一[イッ]括[カツ]** 個々の物事を別々に扱うのではなく、一度にまとめて処理すること。「税金を〜して徴収する」▷~採決・~購入・~徴収・~払い 06 **包[ホウ]括[カツ]** 関係のあるものを、残らず一つにまとめること。「先住民や少数民族の伝統文化まで〜したインターナショナルなデザインの様式をつくる」「今年1年の経済動向を〜した最終見通しを提出する」 07 **概[ガイ]括[カツ]** 全体の要点をつかんで内容をおおまかにまとめること。「みんなの意見を〜して報告書を作成する」「アフリカの音楽の顕著な特徴を抽出し、~する」 08 **集[シュウ]約[ヤク]** ばらばらに存在する事柄や、散らばる組織を集め、ひとつにまとめること。「各都道府県にひとつずつある支店を、関東と関西の2つの支社に〜するという大改造が行われた」「クラスの意見がひとつに〜された」 09 **集[シュウ]成[セイ]** 集めてまとめあげること。「この大辞典は、膨大な言語データを〜したものです」 10 **集[シュウ]大[タイ]成[セイ]** 関連する多くのものを集めてひとつにまとめあげること。「これまでの研究を~する」 11 **凝[ギョウ]縮[シュク]** さまざまな要素の中から、本質的・基本的に共通する部分を取り出し、本質的なものにまとめて表すこと。「参加者の思いがそのスローガンに〜されていた」「みずからの体験を17文字の俳句の世界に〜する」 ### ●とりまとめる 12 **取[と]り纏[まと]める** ばらばらになっている多くのものの中から必要なものを選び出してまとめ、評価できる一定の成果・結果を得る。「会員の意見をとりまとめて報告する」「考えの異なる各派を~」「契約を~」 13 **総[ソウ]括[カツ]** ばらばらになっている事柄をひとつにまとめること。「予算を〜する」「総合部会が調査会の全体を〜する」▷~発言・~質問◇「綜括」とも書く。 14 **統[トウ]括[カツ]** 人や分かれている物事を管理してひとつにとりまとめること。「5つに分かれている分科会を〜する」「それぞれ独立して活動する事業部を本社機構が〜する」 15 **統[トウ]轄[カツ]** 指導的・監督的位置にあって、組織全体をひとつにまとめること。「世界を〜する団体が国際レースを開く」「内閣は国の行政を〜する」 16 **総[ソウ]轄[カツ]** 全体をまとめて管理すること。「財務大臣は国有財産を〜する」 17 **纏[まと]まりを付[つ]ける** 話などの流れをひとつにまとまったもの(のよう)にする。「急に指名されて祝辞を述べることになったが、話にまとまりを付けられなくて苦労した」 18 **コーディネート** 物事のさまざまな要素を取捨選択し、調整してまとめること。「競合するA社とB社の連携を〜する」▶coordinate ●要約[ようやく]する → 7705縮[ちぢ]めるa●要約[ようやく]する ### ●合わせる 19 **合[あ]わせる** 何かと何かを接触させたり、同じ状態にしたりすることによって、緊密な関係をもって存在するようにさせる。「てのひらを合わせて拝むような格好をした」「特売品のスーツを体に合わせてみたが、ちょっと大きすぎた」「酢と醤油、味醂を合わせて三杯酢をつくる」「皆で力を合わせて、緊急事態を乗り越えよう」◇「まとめる」ことによって、元のもののひとつひとつの形・性質は失われたり目立たなくなったりするが、「合わせる」場合は、元の形・性質が残る。 20 **複[フク]合[ゴウ]** 2つ以上の異なる種類や性質の物事を合わせること。「直線と円を〜した図形」「これらの薬剤を〜して用いるときは注意が必要だ」◇板・紙・金属などの、具体物そのものについては用いない。 21 **総[ソウ]合[ゴウ]** 別々の事柄のあいだに関連をつけ、それらのすべてを合わせること。「技術点と芸術点を〜して順位を決める」▷~化・~職・~課税・~口座・~雑誌・~商社・~大学・~病院・~メーカー◇「綜合」とも書く。 ### ●統一する 22 **統[トウ]一[イツ]** 種類・性質・数量など、何らかの基準によって、2つ以上に分かれていたものをひとつにまとめること。「家具の色調を〜する」「戦争で分断された国家を〜する」▷~化・~候補・~行動・~公判・~地方選挙・精神~ 23 **統[トウ]合[ゴウ]** 別々に存在しているものをひとつにまとめること。「異なった理論を〜する」「行政改革のために省庁を〜する」▷~化・経済~ 24 **一[イッ]体[タイ]化[カ]** 別々に存在しているものが、ひとつにまとまって、ひとつのものとして働くようにすること。「観測所を天文台と〜して新しい組織にする」 <1170> # まとめる 6400a 25 **一[イチ]元[ゲン]化[カ]** ほかと独立して行っている事業をひとつの組織・系統で行うように、組織・命令系統などをひとつにまとめること。「省庁を再編して政策の実行を〜する」 26 **合[ガッ]併[ペイ]** 組織・集団を合わせてひとつにすること。「隣接する3つの市を〜する」▽吸収~・対等~ 27 **合[ガッ]体[タイ]** 2つ以上のものを合わせてひとつにすること。「文科系の学部と理科系の学部を〜して新構想の学部をつくった」 28 **合[がっ]する** ひとつにまとめる。「分散した作業場を合して、工場にする」◇「合す」ともいう。 29 **ドッキング** 宇宙船などを合体すること。「先に打ち上げられたロケットに、2番目のロケットを〜して宇宙ステーションをつくる」◇「組織」について比喩的に用いることがあるが、その場合はやや俗語的なニュアンスがある。▶docking 30 **併[ヘイ]合[ゴウ]** 複数のものを1つに合わせること。特に、国家が、ほかの国や地域を強大な力で強制的に合併したり、自国の領土に入れたりすること。「近隣の諸国を〜し、強国を築く」▷~罪 ### ●折衷する 31 **折[セッ]衷[チュウ]** 互いに対立するものからそれぞれよいところを採って、別のものにまとめること。「計画は2つの案を〜したものとなった」▷和洋~ 32 **足[た]して二[ニ]で割[わ]る** 2つのものがもつ、互いに対立する部分を除いて残った部分を合わせ、ひとつのものをつくる。「新しい法案は与野党の主張を足して二で割ったような妥協の産物となった」 33 **習[シュウ]合[ゴウ]** 2つ以上の異なる考え方、特に宗教の教義を合わせて、ひとつにすること。▷神仏~ ### ●物を合わせる 34 **掻[か]き合[あ]わせる** 着衣の襟や裾のあいている部分を少なくするように、両方の端を近づけて合わせる。「外から吹き込んできた冷たい風に、思わず襟をかき合わせた」 35 **張[は]り合[あ]わせる** 複数の同種の物を、一方の表面が他方の表面(の一部)に重なるように張り、一体となったものにする。「3枚の紙を張り合わせ、約2倍の大きさにする」「強度を増すために2枚の板を~」◇「貼り合わせる」とも書く。 36 **接[セツ]合[ゴウ]** 2つのものをある面で接するようにして一体にする。「2枚の鉄板を〜して強度を増してある」「事故で切断した腕を〜する手術」 37 **溶[ヨウ]接[セツ]** 金属の接合したい部分を溶かし、接合すること。「ボンネットの陥没は、叩いて整形し、〜した上で塗装をやり直します」▷~棒・電気~・ガス~◇「熔接」とも書く。 38 **結[ケツ]合[ゴウ]** 複数のものを結び付けてひとつにすること。「水素と酸素を〜する」「ガス管を〜するための部品」▷化学~ 39 **繋[つな]ぎ合[あ]わせる** 複数の同種のものをつないで、一続きのものにする。「カーテンをつなぎ合わせたものを伝って窓から脱出した」 40 **結[むす]び合[あ]わせる** ひも状のものを結んで、1本の長いものにする。「腰ひもを何本か結び合わせて、荷造り用のロープの代用にした」 41 **繰[く]り合[あ]わせる** 1本にする。「ひもが足りないので、糸を何本か繰り合わせてより合わせ、こよりをつくった」 42 **綯[な]い合[あ]わせる** 複数の細長いものをより合わせて、1本の縄にする。「わらをない合わせて正月用の注連縄をつくった」 ●縫[ぬ]い合[あ]わせる → 6408縫[ぬ]うa●縫[ぬ]う ### ●継ぐ 43 **継[つ]ぐ** ある物の断面に、他の(同種の)物の断面をぴったりと合うようにくっつけて、全体としてひとつの働きをするものにする。「網に長い竿をついで、高い梢で鳴いていた蟬をとった」「折れた骨をついでもらいに接骨院に行く」◇「接ぐ」とも書く。 44 **継[つ]ぎ合[あ]わせる** 複数の同種の物をついで、ひとつのものにする。「発掘された土器の破片を慎重につぎ合わせて復元した」 45 **継[つ]ぎ足[た]す** 足りないところを補うため、あるものにつぎ加える。「いすの脚をつぎ足して修理した」 46 **継[つ]ぎ足[た]し** 継ぎ足すこと。「パイプを〜して水を引く」「床下を点検してもらったところ、柱の下部に〜のあることがわかった」 47 **接[は]ぎ合[あ]わせる** (おもに布や革などの)切れはしをつぎ合わせて一体にする。「新調の服をかぎ裂きして真っ青になったが、見事に接ぎ合わせてくれて、継ぎ目がほとんどわからない」◇やや古めかしい言い方。 48 **切[き]り継[つ]ぎ** 傷んだ部分を切り取ってつぎ合わせる。「~をして修理する」 49 **接[つ]ぎ木[き]** 切り取った枝を、別の木や草の幹や枝につぎ合わせること。「うまく〜すれば、来年には花が咲くだろう」 50 **芽[め]接[つ]ぎ** 切り取った新芽を別の木につぎ木すること。「バラの枝から新芽をそぎ取って台木に〜する」 51 **切[き]り接[つ]ぎ** つぎ木をするときのやり方の一種で、つぎ穂と台木に切り込みを入れてからつぎ合わせる。「台木につぎ穂を〜する」 ●つなぐ → 5907つなぐa●つなぐ ### ●束ねる 52 **束[たば]ねる** 細長いものをそろえて(しばったりくくったりして)ひとつにまとめる。「切った小枝を~」「切り花を10本ずつ束ね、箱に詰めて出荷した」 53 **結[ケッ]束[ソク]** ひもなどで一つにまとめること。「山積みの新聞紙を〜する」「ばらばらの機器のコードを〜してすっきりさせた」 ### ●綴じる 54 **綴[と]じる** ばらばらの紙や布を重ね、糸などを通してひとつにする。「紙をとじてメモ帳をつくる」 55 **綴[と]じ合[あ]わせる** とじてひとつにまとめる。「中学3年間の作文をとじ合わせて、文集をつくる」 56 **綴[と]じ込[こ]む** すでにとじてある中へ入れて、まとめてひとつにまとめる。「新しい記録をつづり込」 <1171> # まとめる6400a~h ~」 とじて離れないようにする。 57 **綴[と]じ付[つ]ける** 「保育園の園服に名札を~」 「新しい資料をファイルにとじ付けた」 58 **綴[つづ]る** 紙の束などに糸やひもなどを通してとじる。「関係書類を~」 59 **綴[つづ]り合[あ]わせる** ばらばらだったものを1つのものにする。 60 **ファイル** 必要書類・資料・情報などを、あとから見やすいように、何らかの順にまとめて整理し、とじること。「その事件に関する切り抜きがすべて〜してあった」 ▶ file 61 **合本[ガッポン]** 別の物を1冊の本にまとめてとじること。「これは英和と和英を〜した辞書です」 62 **合冊[ガッサツ]** 関連のある何冊かの本を1冊にとじること。「上中下3巻を〜する」 ●組み合わせる→6805組むa●組む ●混ぜ合わせる・あえる → 5610まぜるa●まぜる ●とけあわせる 63 **溶[と]け合[あ]わせる** (互いに対立する)異質のものを合わせ、それぞれの違いが分からなくなるくらいに密接にかかわり合うようにさせる。「各部署から寄せ集めてつくった新しいい部のメンバーを〜のに、意外なほど時間がかからなかった」 64 **融合[ユウゴウ]** 異なる組織・方法などを、元の形がなくなるほどに溶け合わせること。「異なる分野の技術を〜して、新技術を開発する」 ●取り合わせる → 9201合わせるa●組み合わせる ●足す・合計する → 1602数えるa●加減乗除●計算する ## d 形容動詞の類 01 **総合的[ソウゴウテキ]な** 複数の事柄のあいだに関連を乗せ、ひとつのまとまりのあるものとして全体を把握する様子。「成績を〜に評価する」「現象を〜に理解する」 01 **総括的[ソウカツテキ]な** ばらばらになっているすべてのものをひとつにまとめて全体をまとめる様子。「〜な規則を定める」 02 **一括[イッカツ]り** 複数のものをいっしょにしてまとめる様子「その問題を〜にして議論する」 03 **大括[おおくく]り** 会議を大きくひとつにまとめる様子「1年間の活動で明らかになったさまざまな傾向を〜にして報告する」 ●全体をくるめる様子 04 **総包[ソウぐる]み** 対象となるもののすべてにわたる全部である様子。「親戚中〜で、おじいさんの米寿の祝いをした」 05 **家族包[かぞくぐる]み** その家族のすべてをくるめた全体である様子。「友人とは〜の付き合いをしています」◇「町ぐるみ」「会社ぐるみ」のように、「家族」のほかにいろいろな名詞について「○○ぐるみ」という語がつくられる。 ## f 副詞の類 00 **合[あ]わせて** (具体的な数量の値の前に置いて)個々の数量を合計した全体の合計数量を表す言い方。「3人の所持金は、~5000円足らずだった」 01 **計[ケイ]** (具体的な数量の値の前に置いて)合計した結果を表す言い方。「~10万円の買い物をした」 02 **締[し]めて** (具体的な数量の値の前に置いて)収入あるいは支出の金額をまとめて合計した結果を表す言い方。「今日の買い物は、~8000円だ」◇「〆て」とも書く。「合わせて」「計」Kくらべ、より口語的な言い方。 03 **都合[ツゴウ]** (具体的な数量の値の前に置いて)全体を合わせた結果を表す言い方。「食事と飲み物の代金は1人当たり、~5000円になりましたのでよろしく」 04 **纏[まと]めに** 多くのものを集めて、ひとつにまとめる様子。「荷物は〜してこの部屋に置いてください」「〜論じるのは危険だ」「その日に出された種々の問題は、〜して次の会議で審議することになった」 05 **耳[みみ]を揃[そろ]えて** (借りていた金を)すべてまとめる様子。「~返す」「要求された金を~持っていく」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **纏[まと]め** まとめること。「観察記録の〜をする」 01 **取[と]り纏[まと]め** とりまとめること。「経済界の意見の〜をする」 02 **統覚[トウカク]** 哲学で、多様な知覚を総合・統一して意識すること。「先験的〜は認識作用に欠くことのできない核心的能力である」 ●とじること 03 **綴[と]じ** とじること。「この本は〜が悪くて、すぐばらばらになってしまった」 04 **綴[と]じ込[こ]み** 本などにとじ込むこと。▷~付録 05 **本綴[ほんと]じ** 折り丁を1折りずつ手でとじること。 06 **糸綴[いとと]じ** 糸でからげてとじるとじ方。 07 **かがり** 折り丁の背を糸でからげる製本の仕方。 08 **仮綴[かりと]じ** 糸や針金でとじた中身に簡単な表紙をつけた製本の仕方。 09 **和綴[わと]じ** 日本で古くから発達した本のとじ方。洋綴じ 10 **洋綴[ヨウと]じ** 現在のほとんどの本の製本様式のことで、表紙を中身にくるむようにのり付けする、西洋式の本のとじ方。和綴じ 11 **中綴[なかと]じ** 見開きに開いた状態に表紙と中身を重ね合わせ、中心線上を針金や紙などでとじて、二つ折りにするとじ方。平綴じ◇週刊誌などに多く用いられる。 12 **平綴[ひらと]じ** 見開きでなく閉じた状態の本文の背の近くを表から裏へ針金でとじ、背に表紙をのり付けするとじ方。中綴じ◇雑誌などに多く用いられる。 13 **袋綴[ふくろと]じ** 和とじのひとつで、文字の書いてある面が外に出るように紙を1枚ずつ二つ折りにして、折り目でないほうをとじるとじ方。 14 **無線綴[むせんと]じ** 糸や針金を用いないで、接着剤で中身の背を接合してじるとじ方。 <1172> # まとめる6400h~m 「文庫や新書は~で製本する」 ●締め 15 **締[し]め** 勘定・帳簿などの数を合計すること。「月末に~を行う」「つけがあまりたまると支払うときにきついので、このへんで一度〜を頼む」 16 **総締[そうじ]め** 勘定・帳簿などの全体の数を合計すること。「どこに無駄があるのか、1年のかかりの〜をしてみればわかる」 ## k 名詞の類:モノ ●まとめたもの 01 **纏[まと]め** 文章・話の内容をまとめた部分や文章。「会報に今年1年の活動の~を載せる」 02 **要旨[ヨウシ]** 比較的長い文章・話の内容の要点をまとめた文章。「レポートの〜をまとめて、事前に提出する」 02 **レジュメ** 論文・講演などの要点や結論部分を簡潔にまとめた文書。「シンポジウムに先立って講師3人の基調報告の〜が配られた」 ▷ résumé 03 **サマリー** 論文や研究発表などの内容を要約した文章。「学会誌や紀要では、発表論文に関して英文の〜が付いていることが多い」 ▷ summary 04 **アブストラクト** 論文・文献などの要点をまとめたり、抜粋した文。「原語で読むのは時間がかかるので、~を付けてもらえるとありがたい」 ▷ abstract ●主旨・趣旨 05 **主旨[シュシ]** 文章・提言などの内容のうちで、いちばん中心となる事柄。「発表の~をまとめる」 06 **趣旨[シュシ]** ①どうしてその物事を行うかの理由・目的。「最初に会合の〜についての説明があった」②文章・話で、伝えようとするおもな内容。「その論文の〜は理解しにくかった」 07 **本旨[ホンシ]** 何かをする場合の本来の目的。「儲かるのは悪いことではないが、それが第一の目的になっては、大学出版会の〜からはずれる」 08 **論旨[ロンシ]** 議論の主旨。「~を明確にする」 09 **主意[シュイ]** 何かを行おうとするときの主となる意図・ねらい。「個人情報保護法の〜は」 10 **主意[シュイ]** 主たる意図・ねらい。「個人情報保護法案は、その~とは別に表現・報道の自由への規制として作用する面がある」 11 **趣[おもむき]** 話・手紙などで、相手が伝えたがっていると判断される内容の要点。「お話の~はよくわかりましたので、検討のうえご返事します」 12 **旨[むね]** 話・手紙などで、伝えたいと思っているその内容。「お話ししたい〜は、追って手紙に書いて出した」「その〜よろしくお伝えください」◇ややかたい言い方。「・・・旨」の形でのみ用いて、「伝えたいのは、・・・であるということ」の意を表す。 ●合計 13 **和[ワ]** それぞれの数を合わせた、全体の数の値。 14 **総和[ソウワ]** すべての和。 15 **合計[ゴウケイ]** 個々の数量の値を合わせた、全体の数。「毎月の売り上げの~を出す」 16 **小計[ショウケイ]** 総計を出す前段階の、製品売上・広告収入・事業収入といったように小分類した部分的な合計。「売り上げにしても経費にしても、事業部ごとの~を出して対前年比を見れば管理しやすい」 17 **総合計[ソウゴウケイ]** 全体にわたってすべてを合計したもの。「費目の〜を計算する」 18 **総計[ソウケイ]** 「総合計」の略。「今月の支出の~は30万円を超えた」 19 **累計[ルイケイ]** 中間段階で得られた小計を加算して得られた総計。「タバコ銭のような計算しない少額の出費でも、1年分の~は結構まとまった額になる」 20 **通計[ツウケイ]** 寄せ集めた数字をすべて通算した合計。「これまで25年にわたって刊行した冊数は~400におよんでいる」 21 **総数[ソウスウ]** 全体を合計したすべての数。「受験者の~は減少傾向にある」 22 **延[の]べ** 同じものが条件に合っていれば何回でも算入し、出した総計。「1週間で~3万人もの観光客が訪れた」 ▷~人数・~日数 23 **総量[ソウリョウ]** すべてを合わせた数量。「海や川の水質汚濁防止のために、工場排水中の硫黄酸化物などの~規制が厳しく実施されている」 24 **トータル** 「総合計」の洋語的表現。「第3四半期の数字はまずまずだったが、今期が終わって〜を出してみないと、まだ何とも言えない」 ▷ total 25 **総額[ソウガク]** 金額をすべてまとめて合計した額。「負債の~は1000億円を超える」 26 **総得点[ソウトクテン]** 得点をすべて足し合わせたもの。 27 **総合点[ソウゴウテン]** ばらばらに付けられた点数を、ある基準でまとめて合計したもの。 28 **総重量[ソウジュウリョウ]** あるものを構成するすべての要素の重量を合わせた重量。「パソコン本体のほかに、ディスプレーやキーボード、プリンターまで入れると〜はかなりになる」 29 **総勢[ソウゼイ]** ある団体全体の人数。「~100人ばかりで押し寄せる」 ## m 名詞の類:モノ ▶あえ物 00 **和[あ]え物[もの]** あえてつくった食べ物。「昼の定食にはいつも〜が付いてくる」 01 **胡麻和[ごまあ]え** すった胡麻を調味し野菜などに混ぜ合わせた食べ物。 02 **胡麻汚[ごまよご]し** 胡麻あえ。◇「胡麻あえ」のほうが一般的。 03 **白和[しらあ]え** 豆腐・白味噌・白胡麻などをすり合わせ、味付けしてから野菜や魚をあえた食べ物。「ほうれん草の~」 04 **卸[おろ]し和[あ]え** 大根おろしなどであえた食べ物。「なめこを〜で食べた」 05 **共和[ともあ]え** あんこうの身をあんこうの肝であえるように、魚などをその魚の肝などであえた食べ物。 06 **酢味噌和[すみそあ]え** 酢味噌であえた食べ物。 07 **ぬた** 魚介類とねぎ・わけぎ・うどなどの野菜を酢味噌で和えたもの。 07 **ざくざく** 鰻のかば焼きを細切りにして、きゅうりの塩もみと三杯酢などであえたもの。 <1173> # まとめる6400m~整える6401a 08 **サラダ** 野菜などを切り、皿に盛った料理。生野菜にドレッシングをかけて食べるのがふつうだが、ゆでた野菜やポテト、マカロニなどをあえた料理もある。「サラダ」と「和え物」の違いは、あえる素材に火を通すかどうかではなく、あえる調味料がドレッシング・マヨネーズ類か、醤油・味噌・酢などかの違いによる。 ●合わせ調味料 → 0305味わうk ●継ぐもの 09 **接[つ]ぎ穂[ほ]** ①つぎ木をするときに台木につぐ枝や若芽。②一度とぎれた話を続ける手がかり。「座はまったく白けてしまって、話の~もなかった」◆「継ぎ穂」とも書く。 10 **中継[なかつ]ぎ** 2本の竿などを継いで1本にするとき、両方の竿の太さが同じで直接には継げないので、間に他の細い竿などを入れて継ぐこと。また、そのとき間に挟む細い竿のこと。 ●継ぎ竿 4606釣るk●釣り竿 ●とじる道具 11 **綴[と]じ紐[ひも]** とじるために使うひも。 12 **綴[と]じ金[がね]** とじるために使う金具。 13 **綴[と]じ針[はり]** とじるために使う太くて長い針。 14 **バインダー** 書類などをとじ込むための道具。 ▷ binder ●とじたもの 15 **綴[つづ]り** つづったもの。「書類の~」 16 **ファイル** ファイルしてある書類や資料。「その事件の〜を棚から抜き取られていた」◇コンピューターの分野では、「コンピューター上で、項目別に名前を付けて記憶・保存しておく情報の集まり」の意で用いる。 ▶ file 17 **冊子[サッシ]** 書いたものや印刷したものなどの紙をとじたもの。 18 **綴[と]じ本[ホン]** とじてつくった本。 19 **折[お]り本[ホン]** 横に長く継ぎ合わせた紙に文字や絵をしるし、折りたたんでつくった書物。「寺の本堂に、お経を刷った〜が積んであった」 20 **巻子本[かんすぼん]** 横に長く継ぎ合わせた紙に文字や絵をしるし、巻物に仕立てた書物。「会場には国宝の絵巻の〜が、クライマックスの部分をひもとかれて展示してあった」 ●束ねる道具 21 **輪[わ]ゴム** 物を束ねたり、袋状のものの口を閉じるために使う、輪の形のゴム。「使い切ったボールペンは~で束ねて、燃えないごみの箱へ入れてください」◇「ゴム輪」ともいう。「ゴム」はオgom。 22 **帯封[おびふう]** 紙幣を束ねたり、新聞などを郵送するときに巻く紙。「かばんの中には銀行の〜をしたままの札束が5つ入っていた」 23 **キーホルダー** いくつかの鍵を束ねておくための吊り輪と、それにつながる飾り。「机・ロッカーと、4つの鍵をつけられる〜が欲しい」◇和製洋語。キー(key)+ホルダー(holder) ●束 24 **束[たば]** 束ねたもの。「稲の~を干す」◇「把」とも書く。 25 **大束[おおたば]** 大きな束。「庭には薪の〜がたくさん積んであった」 26 **札束[さつたば]** 紙幣を束にしたもの。「~をちらつかせる」 27 **鍵束[かぎたば]** たくさんの鍵を持ち運ぶためにまとめた束。「~をじゃらじゃらさせて歩く若者」 28 **花束[はなたば]** 花を束ねたもの。「~を贈呈する」 29 **ブーケ** 花束。「花嫁が投げた~を受け取ると、キューピッドが微笑むという言い伝えがある」 ▶ 7 bouquet ●束ねてあるもの 30 **房[ふさ]** 根元を束ねた糸などがふさふさと垂れているもの。「相撲の土俵の上から垂れている赤・青・白・黒4色の〜は、昔の四本柱のなごりだ」◇「総」とも書く。 31 **簓[ささら]** 竹を細かく割って根元を束ねたもの。一種の楽器もあれば、たわしのように鍋釜を洗う台所用具のこともいう。 ●総譜 → 2203表すm●楽譜 ## S 名詞の類:ヒト 00 **纏[まと]め役[やく]** 意見・議論などをまとめる役割を果たす人。「彼はごたごたの〜としてうってつけだ」 01 **取[と]り纏[まと]め役[やく]** とりまとめる役割を果たす人や組織。「彼は政党の幹部として党内の~を務めた」「総合商社は企業集団の~である」 02 **コーディネーター** ある分野で、複数の人や組織のあいだにはいって意見を調整し、全体がうまくまとまるようにする役割の人。「臓器移植を仲介する〜の役割の重要性が強く注目されている」 ▷ coordinator 03 **アンカーマン** 新聞・雑誌などで、仕上げの原稿を書く人。 ## u 名詞の類:トコロ ●とじる部分 00 **綴[と]じ代[しろ]** とじるためにあけておく端の部分。 01 **綴[と]じ目[め]** とじ合わせたところ。 <1174> # 整える6401a 04 **修整[シュウセイ]する** 足りない部分を補って、形をととのえること。「この映像はまだ~されていないものだ」 ▷無~ 05 **調節[チョウセツ]する** 機械・器具の操作・はたらき、物事の状態などに関して、望ましい状態になるよう調整すること。「ミシンの上糸と下糸の張り具合をバランスよく〜する」「スピーカーの音量を〜する」「保管庫の温度と湿度が最適な状態になるように~する」「ズボンの裾の長さを〜する」▷角度~・~弁 06 **加減[カゲン]する** 適当な状態になるように調整するため、数量・程度を増減すること。「よちよち歩きの子供の手を取り、速さを〜して歩く」「好みで甘さを〜する」 ▷湯~・塩~ 07 **整序[セイジョ]する** きちんと秩序がととのうように調整すること。「メールの送受信記録をアドレスで〜する」 08 **整備[セイビ]する** 必要な部分を補ったり、不具合部分を修理したりして、うまく機能するようにととのえること。「法律を〜する」「道路を〜する」「すぐに稼働できるよう機械を〜する」 ▷~工場・~士・車両~ 09 **オーバーホール** 一定の期間使った機械を分解し、点検・修理・部品交換などして整備すること。「このマシンもだいぶ使い込んでいるから、そろそろエンジンを~したほうがいい」◇「温泉にでも行ってオーバーホールしよう」のように、比喩的に、疲れがたまった人が、ゆっくり体を休めて体調をととのえ、英気を養う意にも用いられる。 ▷ overhaul ●順序立てる 10 **順序立[ジュンジョだ]てる** 物事をきちんと順序に従うように整理してととのえること。「起きた事柄を順序立てて説明する」◇多く、「順序立てて」の形で副詞的に用いる。 11 **秩序立[チツジョだ]てる** 筋が通るように順序よくととのえること。「考えを秩序立てて話す」◇多く、「秩序立てて」の形で副詞的に用いる。 12 **筋道[すじみち]を立[た]てる** わかりやすいように情報を適切に整理し、筋が通るようにととのえる。「納得してもらうには筋道を立てて話さなければならない」◇多く、「筋道を立てて」の形で副詞的に用いる。 13 **筋立[すじだ]てる** 筋道を立てる。「筋立てて話をする」◇多く、「筋立てて」の形で副詞的に用いる。 ●特定のものをととのえる 14 **整形[セイケイ]する** 手術などで、体の部分の形をととのえること。「曲がった鼻を~する」▽~外科・~手術・美容~ 15 **シェイプアップ** 健康や美容のために体形をととのえること。「最近太り気味なので、~するために水泳をやっている」▷~体操◇「シェープアップ」ともいう。 ▷ shape up 16 **整地[セイチ]する** 建築や耕作の前に地面を平らにととのえること。「荒れ地を〜してりんごを植える」 ▷~作業 17 **造成[ゾウセイ]する** 畑や山林などに手を加えて、建物を建てたり敷地として利用できるように、土地をととのえること。「広い水田を埋め立て、1000戸以上の家を建てられる住宅地に〜した」 18 **治山[チサン]** 植林したり、間伐したりして、山を整備すること。▷~治水 19 **治水[チスイ]** 河川の氾濫などが起こらないように、堤防を築くなどして、河川の整備・保全・管理をすること。▷~工事・~事業 20 **整流[セイリュウ]する** 流体の流れをととのえること。「空気の流れを〜するパーツ」 21 **整髪[セイハツ]する** 髪の毛をととのえること。▷~料 22 **調髪[チョウハツ]する** 髪の毛を整えたり結ったりしてととのえること。「床屋で~してもらう」 23 **理髪[リハツ]する** 髪を刈ったり、ひげを剃ったりして容姿をととのえること。▷~店 24 **調律[チョウリツ]する** 楽器の音の高さを演奏目的にふさわしい状態にととのえること。「演奏会場のピアノを〜する」 25 **音合[おとあ]わせ** 楽器の音の高さを、演奏する曲に合うように、互いに合わせること。「本番前に時間をかけて~する」◇合唱をする前に声の調子や音程を合わせることにもいう。 26 **チューニング** ①楽器の音を合わせること。「開演前は念入りに楽器を〜する」②受信機・受像機の周波数を目的の局に合わせること。「最近のラジオは自動で〜してくれる」③音響機器や自動車など機械類の調整をすること。 ▷ tuning 27 **同調[ドウチョウ]する** テレビ・ラジオの周波数が、目的の放送局の受信にうまく合うように調節すること。「目的の周波数に〜すると赤いインジケーターが点灯する」 ●かたづける 28 **片付[かたづ]ける** 使ってあるものをしまったり、不要なものを移動したりととのえたりして、その場所を使いやすい状態にする。「散らかった部屋を~」「テーブルの上を~」 ▷散らかす 29 **取[と]り片付[かたづ]ける** 出してあるものや、散らかっているものをかたづける。「机のまわりを~」 30 **かたす** 「かたづける」の関東・東北方言。「使ったものをかたしてから、遊びにいきなさい」 31 **下[さ]げる** 目の前に出してある料理・食器などをかたづける。「お膳を~」 32 **整理[セイリ]する** 乱れや不必要な要素を取り除いて、ととのった状態にすること。「引き出しの中を〜する」「論点を〜する」「余剰人員を〜する」▷場内~・区画~・耕地~・~簞笥・~棚 33 **整頓[セイトン]する** 乱雑な物の位置や順序を望ましい状態にすること。「机の上はいつも~しておく」▷整理~ 34 **始末[しまつ]する** かたづけて処理すること。「廊下の汚物を〜する」 35 **処分[ショブン]する** 不要な物を、捨てたり他にやったり売ったりして始末すること。「引っ越すので古い家具を~する」 ●そろえる 36 **揃[そろ]える** 複数の物を、ある性質に関して、同じになるようにする。「建物の高さを~」「紙の大きさをそろえてからコピーする」 37 **切[き]り揃[そろ]える** 切って同じ長さや形にそろえること。「前髪を~」 <1175> # 整える6401a〜加える6402a 38 **規格化[キカクカ]する** 一定の枠を決めて、それに統一すること。「コンセントの形を〜する」 39 **標準化[ヒョウジュンカ]する** 物事を標準に合わせて統一すること。「製品の性能を〜する」 40 **整合[セイゴウ]する** (食い違ったり矛盾したりするものを、そろった(矛盾のない)状態にすること。「この概念についての諸家の定義を〜することはほとんど不可能である」「理論の〜を図る」「歯列の~」◇「整合」には自動詞の用法があり、その使役の形の「整合させる」のほうが一般的な言い方である。 ## h 名詞の類:コト・サマ ●かたづけること 00 **片付[かたづ]け** かたづけること。「台所の〜をしないで出勤する」 01 **後片付[あとかたづ]け** 使ったあとのものをかたづけること。「食事の〜をする」◇「跡片付け」とも書く。 02 **後始末[あとしまつ]** 物事が終わったあと、きちんとした状態になるように処理すること。「家族を送り出したあとで、朝の食事の〜をする」「昨夜のキャンプファイヤーの〜をする」◇「跡始末」とも書く。 03 **尻拭[しりぬぐ]い** 他人の失敗や不始末の後始末をすること。「どうして俺が兄貴の〜をしなければならないんだ」 04 **落[お]とし前[まえ]** もめごとなどの後始末をつけること。「この始末、いったいどうするつもりだ」 ●調子 05 **調子[チョウシ]** よくなったり悪くなったりさまざまに変動して、一定の状態にとどめることが必要になる、人や物の状態の、そのときそのときの様子。「食べ合わせがよくなかったのか、きのうから胃の〜がおかしい」「この車は買ってから20年たつけど、いまだに〜がいい」◇「調子が出る」「調子を取り戻す」「調子が狂う」など、慣用的な用法で修飾語をともなわない場合、「よい調子」のことを意味する。 06 **具合[グあい]** ①ある働きをするものが、それを活用する人にとって、よかったり悪かったりする様子。「このめがねは、掛けたときの〜がじつにいい」「このところ体の〜がよくなくて困っている」②物事がうまく進行するかどうかの様子。「出張する予定なので、その日は〜が悪いんです」「駅に着くと、うまい〜に、すぐに電車がやってきた」◆「工合」とも書く。①は「調子」とほぼ同じことを表すが、「調子」には②に相当する用法はない。 07 **塩梅[アンバイ]** 「具合」の古めかしい言い方。「今日は〜よく鍋が上手にできた」 08 **加減[カゲン]** 調整や調節できる物事の具合。「ふろの〜を見てきなさい」「このところ父の〜がよくないんです」▷匙~・手~・湯~ ◇敬意を込める場合には、「お加減はいかがですか」のように、「お加減」ないし「ご加減」という形で用いる。 09 **体調[タイチョウ]** 全体的にみたときの、体の働きの調子。「風邪をひいて以来、すっかり~をくずしてしまった」「校内マラソンに備えて〜を万全にととのえなくてはならない」 10 **コンディション** ある作業を実行するために体や機械が順調に働くかどうかの調子や状態。「30日の開幕に向けて、〜の調整がいちばんの課題だ」「勝因のひとつは、車の〜を高いレベルで維持したピットの頑張りだ」「今日は馬場の〜がいいので、朝から速い時計が出ている」 ▷ベスト~ condition 11 **健康[ケンコウ]** 体にどこも悪いところがなく、全体として調子がよい状態。「~を維持するためには、適度の運動が必要だ」「闘病生活のあと、ようやく〜を取り戻した」「このところ〜がすぐれないので、今日はこれで失礼します」 ▷~状態 12 **ヘルス** 「健康」の洋語的表現。▷〜センター・〜メーター◇「ヘルスケア(健康管理)」「ヘルス食品」などのように、複合語の構成要素として用いられることが多い。 ▷ health ●ととのえること 13 **空調[クウチョウ]** 室内の空気の温度や湿度などを最適な状態にととのえること。▷~設備◇「空気調節」の略。 14 **整腸[セイチョウ]** 腸をよい状態にととのえること。▷~剤 ●整骨・整体 → 6703治すi●さまざまな治療のしかた ## k 名詞の類:モノ 00 **エアコン** 室内の空気の温度や湿度などを最適な状態にするための装置。「この部屋は〜で常に一定温度に保たれている」「~が壊れたので暑くてたまらない」◇「空気調節装置」の意の「エアーコンディショナー(air conditioner)」の略。 01 **空調機[クウチョウキ]** エアコン。「~の点検」 ## S 名詞の類:ヒト 00 **整備士[セイビシ]** 乗り物や機械・設備などが正常に稼動するように整備することを仕事とする人。「飛行機の〜になる」 01 **メカニック** (レースなどで)自動車の整備をする人。「チームに~として参加する」 ▷ mechanic 02 **調律師[チョウリツシ]** 調律することを仕事としている人。 <1176> # 加える6402a 03 **付[つ]け加[くわ]える** すでにあるものの上に、別のものを(それが残る形で)さらに加える。「文書に注意書きを~」「一言付け加えさせていただきます」 04 **足[た]す** すでにあるものに、(不足している)同じ種類のものを加える。「塩を足して味をととのえる」「あと1000円~とちょうど10万円だ」◇「加える」は、危害・積極性などの抽象的な事柄にも用いるが、「足す」は具体的なものに限られる。 05 **付加[フカ]する** 付け加えること。「製品に新しい機能を~する」 ▷~価値◇「附加」とも書く。 06 **追加[ツイカ]する** あとから同種の事柄を加えること。「料理を一品~する」 ▷~措置 07 **添加[テンカ]する** ある物に、他のものを加えていっしょにすること。「牛乳にカルシウムを〜する」 ▷食品~物 08 **肉付[にくづ]けする** 骨格のできあがっているものに、細かいところを加えて表現を豊かにすること。「あとはこの基本構想にどう〜していくかが問題だ」 ●補う 09 **補[おぎな]う** 何かが欠けていて不都合である場合に、それを埋め合わせるものを加え、十分なものにする。「野菜・果物でビタミン不足を~」「この文章は、適当な言葉を補わないと理解できない」「彼の仕事の実績は、付き合いの悪さという欠点を補って余りあるものだった」 10 **補[おぎな]い合[あ]う** 互いに相手に欠けている部分を補う。「教育は学校と家庭が補い合って行うべきものだ」 11 **相補[ソウホ]う** 「補い合う」のかたい言い方。「性格が正反対の夫婦がうまくいくのは、足りないところを〜からだろう」 12 **補[おぎな]う** 補い合うこと。「敵対する2つの勢力が、実は裏では互いに〜する関係にあるということはよくある」 13 **補完[ホカン]する** 補って完全なものにすること。「弱点を〜する」 14 **補足[ホソク]する** 話や文章で、欠けている必要な部分をあとから補って説明すること。「限られた範囲で概要を報告しますから、もれている点を〜してください」 15 **補充[ホジュウ]する** 人や物の数の、決まっていたうちの欠けた部分を補うこと。「学士院は物故者による2名の欠員を〜した」「職員を~する」▷~要員 16 **補整[ホセイ]する** 足りない部分を補って、ととのったものにする。「写真の退色した部分を〜する」「歯の抜けたところに入れてシルエットを〜する」 17 **充員[ジュウイン]する** 「定年退職等によって人数の減った部署から〜してほしい旨の希望が出ている」 18 **継[つ]ぐ** 火鉢の火などが途絶えないように、炭を補う。「火がだいぶ弱くなってきたから、炭をついでおいたほうがいいようだな」 ●補填する → 4218償う●埋める ●加算する 19 **加算[カサン]する** 数を加えて計算すること。「技術点に芸術点を~する」「給料に残業手当を〜する」 20 **上乗[うわの]せする** 余分な金額を加算すること。「タクシー代を~して払ってもらった」 21 **上積[うわづ]みする** すでにあるものの上に、さらに加えること。「組合側が要求した賃金のベースアップに、プラスして諸手当の1ヵ月分を〜することで、妥結した」 22 **水増[みずま]しする** 本来の量以上に、不当に水や他のものを付け加えること。「費用を〜して請求する例があり、問題となる」 ▷~請求 23 **割[わ]り増[ま]しする** ある基準の数量に一定の割合で加えること。「深夜になるとタクシーは料金を~する」▷~金 24 **プラスする** あるものに付け加えること。「今日は給料に出張手当が〜された」 ▷~アルファ ▷ plus 25 **下駄[げた]を履[は]かせる** 数などを水増しして有利にすること。「追試験で下駄を履かせてもらって、なんとか卒業できた」 ●加工する 26 **加工[カコウ]する** あるものに手を加えて(新しい性質を足す)ことによって新しい製品をつくること。「以前はそのまま積み出していた原材料を、今では現地で〜して輸出するようになった」「牛乳をバターとチーズに~する」 27 **施[ほどこ]す** ある効果が得られる行為を、何かに対して加える(ことで、全体にその効果が行き渡るようにする)。「この家具には見事な細工がほどこしてある」「表面にフッ素コーティングをほどこした板」 ●特定のものを加える 28 **買[か]い足[た]す** すでに購入してあるところに、さらに購入して不足を補う。「足りない材料を~」 29 **言[い]い足[た]す** 言い足りないことを、さらに言って不足を補う。「スピーチの最後に一言言い足した」 30 **付言[フゲン]する** 言い足すこと。「以上が改革案の骨子だが、最後に〜しておきたい」◇「附言」とも書く。 31 **言[い]い添[そ]える** 話の最後に、少し付け加えて言う。「念のために一言言い添えておく」 32 **書[か]き足[た]す** すでに書いてあるものに、さらに書いて不足を補う。「原稿をもう1枚分~」 33 **付[つ]け足[た]す** すでにある主たる部分に追加や補足の説明などを書き加える。「手紙の最後に、付け足して安否を尋ねる文があった」「スピーチの最後に一言~」「宴会の料理を一品~」 34 **書[か]き加[くわ]える** 書いてある文章の上や間などから文字や文章を加える。「遺言状には、明らかに別人によって書き加えられた跡があった」 35 **書[か]き添[そ]える** 手紙やはがきなどの、本文のわきや末尾に、私的な事柄や補足的な事項を書き足す。「印刷して何も書き添えてないはがきは、味気ないものだ」 36 **添[そ]え書[が]きする** ①手紙や文書の終わりに書き添えること。「本文の下に少しだけ近況を~する」②書画や器物などにその由来などを書いて添えること。 <1177> # 加える6402a~f 37 **付記[フキ]する** あとから記述を付け加えること。「集合場所を〜する」◇「附記」とも書く。 38 **追記[ツイキ]する** あとから文章を付け加えること。「ただし書きで注意事項を〜する」 39 **追録[ツイロク]する** あとから書き加えること。「再版本には注記を〜する予定 40 **加筆[カヒツ]する** 一度書いた文章に、あとからさらに書き加えること。「最初の原稿に〜する」 41 **補筆[ホヒツ]する** 足りないところを補って書き足すこと。「スピーチの下書きに~する」 42 **補記[ホキ]する** 足りないところを補って書き足すこと。「西暦のあとに年号を〜する」 43 **補[おぎな]う** 文章の足りないところを書き足すこと。「この古辞書の復刻は、明治中期に横浜で印行されたものに基づき、碩学による~を経て成ったものである」 44 **増補[ゾウホ]する** 前に出した本の不十分なところを修訂し、また新しい研究成果などを補充すること。「読者からの強い要望もあり、旧版を〜して新版を出したいと思っている」 ▷~改訂版 45 **増訂[ゾウテイ]する** 注釈を付けたして補い、誤りを訂正して出版すること。「前著を細部にわたって〜し、新版を出す」 ▷~版◇「増補訂正」の略。 46 **増注[ゾウチュウ]する** 書物の注釈を付け足し、より詳しくすること。「詳細な解説を〜して改訂版を出す」 47 **追補[ツイホ]する** 前に出した本などに、あとからまた補足の事柄を付け加えて補うこと。「巻末に年表と参考文献一覧を〜したい」 48 **加味[カミ]する** 別の要素を加えること。「新企画のプランに遊びの心を〜して、若者向けのプランを立てる」 ●継ぎ足す → 6400まとめるa●継ぐ ●注ぎ足す → 5605そそぐa ●加熱する→ 8504熱いa●熱を加える ●加重する → 7901重いa ●加圧する → 5203押すa●圧迫する ●加除する → 6000取るa●取り除く ## d 形容動詞の類 00 **付加的[フカテキ]な** 付け加わる付随的なもので、それほど重要ではないものである様子。「〜な条件を出す」 01 **補足的[ホソクテキ]な** 足りないところを補う様子。「~な説明を加える」 02 **相補的[ソウホテキ]な** 2つのものが互いに欠けたところを補い合う様子。「政治家と官僚の〜な関係」 ## f 副詞の類 ●加えるべき時間・数量などを表す様子 00 **尚[なお]** 何かを付け加える必要や余裕などがある様子。「このデータをそこまで整理するには、~1時間の時間が必要です」「締め切りまで、~5日ある」「新しい環境基準の制定については、~検討の余地がある」◇「猶」とも書く。 01 **後[あと]** (時間・数量を示す語句の前に置いて)何かを終えるまでに加えるべき必要な時間や数量が、指定された量だけ残っている様子。「~1週間で夏休みだ」「〜少しで終わります」「完成までに~1億円必要です」「~1キロの減量に苦しんだ」「お金は〜どのくらい余ってますか」◇ふつう、「あと」とかなで書く。 02 **もう** (時間・数量を示す語句の前に置いて)何かが成立することが十分に予想される場合に、その成立までに必要な時間や数量の程度が、指定された量だけ残っている様子。「~1週間で退院できるでしょう」「〜ちょっとの辛抱だ」「宿題が~1つあるのを忘れていた」「期末試験に落第して、~1年学生をやることになった」◇「あと」にくらべて、より口語的。「もう何時間」「もうどのくらい」など、疑問詞とともには使わない。成立が十分に予想される場合に用いるので、「もう10年で死ぬだろう」は、死ぬことがはっきり分かっていないかぎり不自然になる。 03 **未[ま]だ** (「少し」「ひとつ」などの前に置いて)何かが成立することが十分に予想される場合に、その成立までに必要な時間や数量が、ほんの少しである様子。「〜少しよく考えればよかったんだけど」「〜ひとつ質問していいですか」「〜しばらく待ってみよう」◇「もう」にくらべて、より口語的。「もう」と違って、「金額」についてはいわない。 04 **未[ま]だ** 何かが成立するために必要な時間や数量が、限度に達していなくて(指定された量だけ)余裕がある様子。「出発まで~2時間以上ある」「人数には〜余裕があるので、奮ってご参加ください」「入場券は~残っていた」「今からでも間に合う」◇「まだ」は、「まだある」「まだ大丈夫」など、時間・数量を示す語句を伴わなくても使える。 05 **又[また]** 先に述べた事柄や前提となっている事柄と同じ趣旨・方向の別の事柄が成り立つことを表すときに用いる語。「あの店は高いし、~料理がひどいんだ」「仲間と行く旅もよいが、ひとり旅も~よいものである」「あの人も〜同じ考えのようです」◇「復」「亦」とも書く。 06 **加[くわ]えて** 言及してきた内容に同種の事柄を付け加えるときに用いる語。「素直で元気、~成績優秀なんて、将来が楽しみな生徒だ」 07 **糅[か]てて加[くわ]えて** (よくないことがあったうえに)付け加えて、好ましくないことが続く様子。「詰め込まれた部屋は狭いうえに騒々しく、〜クーラーまで止まってしまった」 08 **其[そ]の上[うえ]** 前の事柄に付け加えて、何かを言い足すときに用いる語。「美人だし料理はうまいし、〜気立てがいい」 09 **其[そ]れも** 前の事柄を強調する意味を持つような、別の事柄を付け加えるときに用いる語。「いままさに旬の魚、~取れたてなんだからまずいわけがない」「彼からプレゼントをもらったの。〜こんな高価なものを」 10 **其[そ]れに** 述べた事柄に付け加えて言う場合に用いる語。「のどがいがらっぽいんだ。〜体が熱っぽくって。風邪らしい」「先立つものがないし、〜時間もないんだから、旅行なんて無理だよ」 11 **其[そ]れと** ある物や事柄に付け加えて列挙するときに用いる語。「洋服がほしいし、靴も買ってよ」 12 **後[あと]** 前に述べた内容に、言い残した事柄などを付け加えるときに用いる言葉。「手袋とウールの厚地の靴下は持ったね。〜、雨具も忘れないように」◇ふつう、「あと」とかなで書く。 <1178> # 加える6402f~z 13 **更[さら]に** 前に述べた事柄に、別の事柄を付け加えるときに用いる語。「賞金100万円と高級腕時計、~海外旅行をプレゼントします」 14 **御負[おま]けに** それだけにとどまらず、同種の事柄を付け加えるときに用いる語。「高くてまずい。~従業員の感じが悪いんだから、つぶれて当然だよ」 15 **其処[そこ]へ持[も]ってきて** すでにある事柄の上に、さらにだめを押すような事柄を付け加えるときに用いる語。「やさしいし男前だし、〜金ばなれがいいときてるから、女性がほっとかない」 16 **且[か]つ** ①ある事柄に、別の事柄を付け加えるときに用いる語。「成績がよく、〜スポーツも抜群」②2種以上の行為が、並行しておこなわれていることを表す語。「~飲み~歌い、夜が更けるまで宴は続いた」◇「且つ+動詞、且つ+動詞」の形で用いる。 17 **尚且[なおか]つ** ある条件や性質の上に別の条件や性質を付け加えるときに用いる語。「この土地で収穫を上げるには、乾燥に強く、~低温に耐える品種でないと適さない」 18 **其[そ]れ許[ばか]りか** そのことだけでなく、さらに付け加えたいと続けるときに用いる語。「道を探しているうちに夕闇が迫ってきた。~白いものがちらつき始めた」 19 **其[そ]れ処[どこ]か** その程度ではおさまらず、もっと高いレベルの事柄を言い募るときに用いる語。「この疑獄事件が政界に波及するのは間違いない。〜、与党の超大物まで網にかかりそうだ」 20 **剰[あまつさ]え** ある要素に、同種の要素を付け加えることを強調して言うときに用いる語。「わざわざ遠路をご引見くださり、〜あつかましいお願いをお聞き届けくださり、感激にたえません」 21 **のみならず** それだけに限らず、さらに内容を付け加えるときに用いる語。「これは家庭の問題として〜、社会全体の問題としても考えるべきだろう」 ●付け加える 22 **それから** ある物事や事態を付け加えていう場合に用いる語。「おいしい水と空気、~雄大な景色のあるところに住みたい」「海に行ったら、泳いでボートに乗って、~釣りもしよう」 23 **そして** 言葉を並列したり、変化・行動などの推移・帰結などを述べる場合に用いる語。「冒険には知恵と勇気、〜時間が必要だ」「1人去り、2人去り、〜誰もいなくなった」「彼は昨日図書館に行った。〜その本を見つけた」 24 **そうして** 「そして」のやわらかい言い方。「このように、いろいろな国と交流があります」「買い物をして映画を見て、~食事をしました」 ## h名詞の類:コト・サマ 00 **付[つ]け加[くわ]え** 「なお、本文に誤植がありました。『3年に限って』の6字分~を入れてほしい」 ## k 名詞の類:モノ ▶補い 00 **補[おぎな]い** 何かを補う役目をするもの。「この程度の売り上げ増では、たまった赤字の〜にはならない」 01 **足[た]し** 足りない部分を補うもの。「アルバイトをして生活費の〜にする」 02 **腹[はら]の足[た]し** 空腹を補うための食べ物。「とりあえず〜にそばでも食べよう」 ●付け足し 03 **付[つ]け足[た]し** すでにあるものに、あとから(思いついて)付け加えたもの。「この全集に収録されている随筆は単なる~とは思えない」 04 **付[つ]けたり** すでにあるものに、あとから付け加えた、あまり重要でないもの。「新製品の機能は単なる〜だ」 05 **蛇足[だそく]** あってもよいが、なくてもかまわない、余計な付け足し。「~だったな」「~だとは思いますが解説いたします」◇競争で蛇の絵を描きあげたあと、はやく描いたほうが足を付け加えて負けになったという中国の故事から。 06 **付録[フロク]** 本文・本体にそえられた、巻末の記事・別冊・物品など。「最近大人雑誌でもCD-ROMなど〜がついているのを見かけることがある」▷巻末~・別冊~ ◇「附録」とも書く。 07 **補遺[ホイ]** 書きもらした事柄を、あとから補ったり加えたしたりしたもの。 08 **補巻[ホカン]** 全集の最終巻のあとに付け加えた巻。「文学全集の〜の『戦後文学史』が刊行され、ようやく全集が完結した」 ●付け加えたもの 09 **割増金[わりましきん]** 決まっている額に何割か足した金額。「キセルなどの不正乗車で摘発されると、本来の料金に加えてかなり高い〜を払わなければならないようだ」 10 **プレミア** 入場券・債券などの、正規の値段や額面以上に高くつけられる額。「たまたま抽選で当たった決勝戦の切符に、たいへんな〜がついているそうだ」 ▷~付き ▷ premium 11 **付加価値[フカカチ]** 製品に斬新なデザイン性・利便性・高級感などを加えることによって高まった価値。「途上国などからの廉価な商品に勝つためには、とにかく製品の~を高めなくてはならない」 12 **プラスアルファ** 元になる量にいくらか付け足した、余分のもの。「今期のボーナスは、昨年実績に~というところが相場のようである」◇和製洋語。プラス(plus)+アルファ(alpha) ## Z その他 00 **尚[なお]** あることを述べたあとで、情報などを付け加えるときに用いる言葉。「以上で話ししました。〜、さらに詳しい内容をお知りになりたい方は事務室までお越しください」◇「猶」とも書く。 01 **因[ちな]みに** 前に述べた事柄に、関連する事柄を加えて述べるときに用いる言葉。「~彼は本校の卒業生でもあります」 02 **序[ついで]乍[なが]ら** 何かをする機会に、それといっしょに述べるときに用いる言葉。「~皆様のご多幸をお祈りいたしております」 03 **但[ただ]し** すぐ前で述べた事柄について、条件などを補足するときに用いる話。「リフレッシュ休暇は5日間。~、有給休暇を使うこと」 04 **尤[もっと]も** すぐ前で述べた事柄について、例外などを付け加えるときに用いる語。「55歳以上の人には受給資格がある。〜、勤続30年に満たない人はその限りでない」 <1179> 歳以上の人には受給資格がある。〜、勤続30年に満たない人はその限りでない」 # 6403 並べる ### a 動詞の類 ●並べる **並[なら]べる** 2つ以上の物を、ひとつひとつが互いに隣り合ったり、前後したりなど、一定の方向にそろうように、位置させる。「かばんから取り出した本を、机の上に横に並べて置いた」「次から次へと文句を~」「将棋の駒を~」 **並[なら]べ替[か]える** すでに並べてあるものの位置を変え、新しく別のやり方で並べる。「本棚の本を見やすいように~」 **ソート** コンピューターを用いて、データを一定の順序にしたがって並べるとと。「会員の名前を五十音順に~する」sort **並列[ヘイレツ]** ①言葉・文章を同じ格で並べること。「似た意味を表す言葉を〜する」②電池を、同じ極同士を接続するようにして、横に並べること。「1.5ボルトの電池を2個、〜して接続する」→直列 **直列[チョクレツ]** 電池を、違う極同士を接続するようにして、直線状に縦に並べること。「電池を〜すると、並列するのとくらべて電圧は大きくなるが、持続時間は短くなる」◀並列 **配列[ハイレツ]** 全体の調和や一貫性を考えて並べること。「図書カードを著者順に〜する」◇「排列」とも書く。 **案配[アンバイ]** 全体の調和を考え、できるだけよい形になるように並べること。「庭に石を〜する」◇「按排」「按配」とも書く。 **並[なら]べ立[た]てる** 看板・旗などを並べて立てる。「並べ立てた看板の大半が強風で倒されていた」 ●陳列する → 2100示すa●展示する ●連ねる **連[つら]ねる** 互いにほかのものと接し、ひとつづきになるように、並べる。「みやげ物屋が軒を連ねている」「街宣車を何台も連ねて抗議に押しかける」「内容のない言葉を連ねただけの文章」◇「列ねる」とも書く。 **書[か]き連[つら]ねる** 文章をいくつも続け、連ねるようにして書く。「旅行中の出来事を~」 **書[か]き並[なら]べる** 多くの言葉・文章を並べて書く。「由緒ある寺社・仏閣の名が書き並べてあった」 **書[か]き出[だ]す** 必要な言葉・文章を選び出して書く。「今度の会談までに疑問点を書き出しておいてください」 **列記[レッキ]** 多くの言葉・文章や名前を連ねて書くこと。「注意すべき点を〜する」「文章の終わりに要点のみを〜する」 **連記[レンキ]** 2つ以上の名前を連ねて書くこと。「投票用紙には5人の名前を〜してください」 **併記[ヘイキ]** 2つ以上の言葉・文章を、同等の資格で並べて記すこと。「中間答申では2つの案を〜した」 ●連署する → 2200記すa●署名する ●配置する → 6300置くa●配する ### d 形容動詞の類 **伊呂波順[いろはジュン]の** 「いろは」歌(47文字)のかなの順に並べる様子。「下足入れが〜になっている」 **五十音順[ゴジュウオンジュン]** あいうえおの五十音の順に並べる様子。「〜に出席番号を決める」 **あいうえお順[ジュン]** 俗に五十音順。「このキーボードは〜に並んでいるので、年配者には好評だ」 **アルファベット順[ジュン]の** ABCのアルファベットの順に並べる様子。「英和辞典を始め、欧米語の辞典は~だ」◇「アルファベット」はalphabet。 **先着順[センチャクジュン]の** 先に来たものから順に並べる様子。「〜に受けつけます」 **成績順[セイセキジュン]の** 成績のよいものから順に並べる様子。「合否は〜ではありません」 **連名[レンメイ]の** 著作や書類作成などの場合に、2人以上がかかわっていることを示すために、名前を書き連ねる様子。「論文を〜で書く」「〜の手紙を出す」 **合名[ゴウメイ]の** 連帯で責任を負うために名前を並べて書く様子。「〜会社」 **正順[セイジュン]の** 小さいほうから大きいほうへ、番号順に並んでいる様子。「コード番号の若いほうから〜に並べ変えたい」 **逆順[ギャクジュン]の** 大きいほうから小さいほうへ、逆に並んでいる様子。「いわゆる『カウントダウン』は、数を〜に読み上げることである」 **昇順[ショウジュン]の** 番号順に並んでいる様子。「名簿に載っている人に、〜で電話をかけていこう」 **降順[コウジュン]の** 大きいほうから小さいほうへ、逆に並んでいる様子。「データをコード番号の〜にプリント・アウトしてください」 **順不同[ジュンフドウ]** 特定の順序に従わずに、順番に意味のない様子。「〜に名前を書いて張り出す」「〜、敬称略」 ### f 副詞の類 **順[ジュン]に** 空間的・時間的にひとつずつ次の位置に移行していく様子。「乗車したら〜中に詰めてください」「資料を最初から〜見ていった」 **順番[ジュンバン]に** 空間的・時間的な位置関係が指定されている様子。「資料は〜並んでいるので崩さないように注意してください」 **順順[ジュンジュン]に** 順に少しずつ進行する様子。「〜仕事を進める」 **順繰[じゅんぐ]りに** 順番どおりにひとつひとつ物事をする様子。「着席順に、〜自己紹介をする」 **順[ジュン]を追[お]って** 順番に何かを行う様子。「最初から〜説明することにしましょう」 **順次[ジュンジ]** 順序に従って行う様子。「台風が近づいているので、日程を〜繰り上げてはやめに終わろう」 <1180> # 並べる6403f~z 06 **逐次[ちくじ]** 一件ずつ順を追って進めていく様子。「彼の著作を〜刊行する予定です」 07 **段階的[ダンカイテキ]に** それぞれの段階を順に追っていく様子。「いきなり契約解除というわけにもいかないので、徐々に~解消していこう」 ## h 名詞の類:コト・サマ ●順 00 **順[ジュン]** 物事が並んでいるときに、どれが先でどれがあとに来るかという、互いの空間的・時間的な位置関係。「名前の〜が違っていた」「背の高い〜に並ぶ」「到着した〜で座席を決める」 ▷~不同◇「○○順」というように修飾語を付けた形で用いる。また「五十音順」などのように、造語成分的にも用いる。 01 **順番[ジュンバン]** 並んでいるものを最初から数えていったときの、空間的・時間的な位置関係。「重ねた書類が床に落ちて~が狂ってしまった」◇「順」と異なり、修飾語を付けないでも用いられる。 02 **順序[ジュンジョ]** 並べたり、並んだりしているものが、位置的・時間的にどこに来るかということ。「~を決めて仕事をする」▷~不同 03 **順位[ジュンイ]** 位置・地位などの順序。「成績の〜が上がる」 04 **式次第[シキしだい]** 式が行われる順序。「~を入れ替える」 05 **オーダー** 「順番」「順序」の洋語的表現。▷バッティング~ ▷ order 06 **序列[ジョレツ]** 優劣・年齢など、一定の評価基準によって並べた順番。「成績順に〜をつける」「大学の〜の中で上位に属する」▷年功~ 07 **番[バン]** 2人以上の人が、ある順にしたがって何かを行うときの、それぞれの人がそれを行うべき時間的な位置。「自分の〜が回ってくるのを待つ」「今度は私の〜だ」「私の〜は最後のほうだった」◇「・・・の番」という形で用いる。「1番」「3番」などのように、具体的な位置を示す数に付けて助数詞的にも用いる。 08 **順番[ジュンバン]** 2人以上の人がある順にしたがって何かを行うときの、それぞれの出来事が生じる、ないしはそれぞれの人がそれを行うべき時間的な位置。「発言の〜をくじ引きで決めた」「この病院では〜が回ってくるまで1時間以上待たされることが珍しくない」◇「順」と異なり、修飾語を付けないでも用いられる。 ●物事の順番 09 **手順[テジュン]** 何かをするときの順序。「仕事の前に~を確かめておく」 10 **打順[ダジュン]** 野球で、バッターボックスに立つ順番。「~が回ってきた」 11 **バッティングオーダー** 「打順」の洋語的表現。「~を変更する」◇「オーダー」と略すことが多い。 ▷ batting order 12 **着順[チャクジュン]** 着いた順番。「ホテルの部屋は〜に割り当てます」 13 **席順[セキジュン]** 座る席の順番。「披露宴の招待客の~を考える」 14 **席次[セキジ]** (地位の上下関係による)席順。「セレモニーの~を決める」 15 **語順[ゴジュン]** 文や句において、語句が配列される順序。「英語では動詞と目的語の~が、日本語とはさかさまになる」 ●書き順 → 2201書くh●決められた書き方 ●並べ方 16 **レイアウト** 新聞・雑誌・広告・ポスターなどの紙面に、文字・写真・イラストなどを見栄えよく組み合わせて配列すること。「この表紙の~は斬新だ」 ▶ layout 17 **章立[ショウだ]て** 単行本や論文の内容を構成する章の組み立てや並べ方。「ベストセラーには、面白いテーマ・最新の情報のほかに、めりはりのきいた〜が必要だ」 18 **順列[ジュンレツ]** いくつかのものの中から、一定の個数を取り出して、順序を考えて並べるときの並べ方。▷~組み合わせ ## u 名詞の類:トコロ ●序列の中の位置 00 **上位[ジョウイ]** ランキング(成績や記録における順位)の上のほうの位置。「優勝とはいかないまでも、なんとか〜入賞を果たして帰りたい」 ▷下位 01 **一位[イチイ]** 第一番目の位置。「模擬試験ではクラスでの成績だった」 02 **首位[シュイ]** いちばん上の位置。「5打数4安打で、打撃ベストテンの〜に躍り出た」 ▷~打者 ▷末位 03 **中位[チュウイ]** ランキングの中くらいの位置。「短距離走の実力はインターハイクラスだが、学力では〜の下といったところだ」 04 **下位[カイ]** 順位が下のほうの位置。「彼が横綱になれないのは、この力士に取りこぼしがあるからだ」 ▷上位 05 **末位[マツイ]** いちばん下の位置。「恥ずかしながら、門弟連名の〜にあまんじている」 ▷首位 ●席次の中の位置 06 **首席[シュセキ]** 第一番目の席次。「高校3年間~を通した」 ▷~検事・~奏者 07 **上席[ジョウセキ]** 上位の席次。「社長が退院するまで、一副社長が代行を務める」 08 **次席[ジセキ]** 首席に次ぐ席次。「全国の銘酒コンクールで〜に入選した」 ▷~検事 09 **末席[マッセキ]** いちばん下の席次。 ## Z その他 00 **などなど** ある物事の例をあげて言うときに、例示した最後の語に続けて、類例が多いことを示すのに用いる語。「りんご、みかん、かき、~、地域特産の果物を使ったおいしいお菓子です」「あいつは、平気で嘘をつく、約束はすっぽかす、金はちょろまかす、~の悪いやつなんだが、どこか憎めないところがある」◇「など」と似ているが、「など」が前の語に続けていうのに対し、「などなど」は、前の語とのあいだに軽い休止を置く。また、「など」が例示する語が1つでもよいのに対し、「などなど」は、少なくとも2つの例が必要である。ふつう、「などなど」とかなで書く。 01 **等等[トウトウ]** 「などなど」のかたい言い方。「『ハムレット』『リア王』『ロミオとジュリエット』〜の作品で知られる劇作家は誰でしょう」 02 **エトセトラ** ものを列挙するときに、最後に置いて、類例が多いことを示すのに用いる語。「駅前には各国料理の店が集まっている。フランス、イタリア、中華、タイ、〜」◇多く、「エトセトラ、エトセトラ」と重ねて用い、そこで言い切る。また、文中で用いるときは、「etc.」と書くことが多い。なお、「株式投資のエトセトラ」のように、「いろいろ」の意で名詞として用いることもある。 ▷ ラ et cetera <1181> # 6404 集める ## a 動詞の類 ●集める 00 **集[あつ]める** 散らばっているものをひとところに移動させる。「情報を本部に~」「デモのために人を~」 01 **掻[か]き集[あつ]める** ①熊手などを使い、落ち葉やごみなどを1ヵ所に集める。「落ち葉をかき集めて、焚き火をした」②集めることができそうな人・物を、可能な限り集める。「お金をかき集めて借金を返済した」「小さな子供や老人までかき集めて、何とか集会の体裁をととのえた」 02 **掻[か]き寄[よ]せる** 散らばったものを手でかくようにして集める。「風で飛び散った書類をあわてて~」 03 **寄[よ]せ集[あつ]める** いろいろな種類の人や物を、統一性を考えずに集める。「廃物を寄せ集めてつくった物置」「学校の運動部員を寄せ集めて即席のラグビーチームをつくる」 04 **拾[ひろ]い集[あつ]める** 落ちているものや散在しているものを、何かを探そうとして、拾って集める。「拾い集めた馬券の中にとんでもない大当たりがあった」「用例を丹念に~」 05 **買[か]い集[あつ]める** ある特定のものを大量に買っって集める。「バブルの時代に買い集めた土地」 06 **取[と]り集[あつ]める** あちこちにあるものを取ってきて集める。「郵便物を取り集めて回る」「社内の意見を取り集めて報告書をつくる」 07 **持[も]ち寄[よ]る** それぞれの人が分担して、何かに必要な物を1ヵ所に集める。「得意な料理を持ち寄ってパーティーを開いた」「不用品を持ち寄ってバザーをする」◇多く、「・・・を持ち寄って」の形で用いる。 08 **集積[シュウセキ]する** 1ヵ所に多くのものを集めること。「建設資材を〜する」 ▷~回路~場 09 **集中[シュウチュウ]する** 散らばりがちなものを1点に集めること。「研究機能を学園都市に~する」「敵の司令部の建物に攻撃を〜した」「工事の音に気が散って、試験に意識を〜できなかった」 ▷~生産・~砲火・~治療室・~処理システム 10 **結集[ケッシュウ]する** 何かを行うために、必要なものを集めてまとめること。「開発陣の総力を〜する」 ▷総~・再~ ●集配する → 6208送るa●配達する ●そろえる 11 **揃[そろ]える** 品質・性能などに関してレベルが同じものを、必要に応じて集めて保持する。「図書室には各種の目録や索引をそろえてある」「中華料理に必要な調味料を~」「野球のできる者をそろえてチームをつくる」 12 **取[と]り揃[そろ]える** 必要な種類を、もれなくそろえること。「多種多様な商品をとりそろえております」 13 **買[か]い揃[そろ]える** 必要なものを買ってそろえる。「長年かけて買いそろえた陶磁器のコレクション」 ●ものを集める 14 **採集[サイシュウ]する** 資料や標本とするために集めること。「海水のサンプルを~する」▷昆虫~・植物~・~帳 15 **収集[シュウシュウ]する** ある目的のもとに、たくさんのものを1ヵ所にたくさん集めること。「市場開拓に必要な情報を〜する」 ▷~癖◇「蒐集」とも書く。 16 **コレクションする** 美術品や切手などを、趣味として、また研究資料などとして集めること。「名のある実業家が〜した美術品をベースにして、各地に美術館がつくられている」 ►collection 17 **網羅[モウラ]する** ある範囲の事項・情報などを、もれなく集め尽くすこと。「古今東西を〜した辞書をつくるのは不可能だ」「どんな小さなことまでも〜した膨大な事故調査報告書」 18 **徴集[チョウシュウ]する** 税金や物品を強制的に集めること。「戦時下の日本では一定年齢の男子を兵士として補充するために集めること。「三島由紀夫は〜されたものの、身体検査の結果、即日除隊となった」 ●特定のものを集める 19 **集金[シュウキン]する** 代金を集めること。「本代を~する」 20 **集荷[シュウカ]する** 各地の産物を市場に集めること。「近郊の農家から花を〜する」◇「蒐荷」とも書く。 21 **集貨[シュウカ]する** 貨物を1ヵ所に集めること。「全国の貨物をこのターミナルに~する」 22 **集散[シュウサン]する** 集めたり散らしたりすること。「様々な物資を〜する港」 23 **集音[シュウオン]する** 音を集めること。「高性能マイクを使って〜する」 ▷~機・~マイク 24 **集光[シュウコウ]する** 光を1ヵ所に集めること。▷~器・~鏡・~レンズ 25 **集材[シュウザイ]する** 伐採した木材を集めること。▷~機 26 **集札[シュウサツ]する** 改札などで切符を集めること。「乗車券は降車時に〜いたします」 27 **捕集[ホシュウ]する** 気体をとらえて集めること。「酸素を〜する実験をする」 ●呼び集める → 2805呼ぶa●呼び集める ●集計する → 1602数えるa●計算する ●募る 28 **募[つの]る** 広く呼びかけて、人や物を集める。「旅行の参加希望者を~」「昔は公共事業のために各種の寄付を〜人たちが何人もいた」「アイディアを〜」 29 **募集[ボシュウ]する** 組織・団体・催しなどに加わりたい人、またアイディア・作品などを募ること。「宇宙開発事業団が職員を〜する」「カラオケ大会の参加者を〜している」 ▷縁故~・2次~・補欠~・~広告 <1182> # 集める6404a~s 30 **急募[キュウボ]する** 欠員の補充などにともなって社員を~する」 31 **公募[コウボ]する** 広く一般から募集すること。「大学の教官を〜する」 ▷社内~・学内~・私募 32 **私募[シボ]する** 株式などの発行相手を一般から募集せずに、少数の投資家から募集すること。「これは極めて限られた投資信託なので、縁故者を中心に〜したい」 ▷公募 33 **募金[ボキン]する** 寄付金などを募って集めること。「恵まれない子供たちのために~する」▷街頭~・共同~ 34 **勧進[カンジン]する** 寺社の建立や修復のために、物品の寄贈を求めること。「長らく礎石を残すばかりだった西塔の再建のために、全国を~して回った」▷~帳・~元 35 **募債[ボサイ]する** 債券を発行して資金を集めること。「不況の国内を避けて、海外で~する」 36 **募兵[ボヘイ]する** 兵士を募集すること。「フランコと戦う国際旅団が義勇兵を〜していたので応じた」 ●駆り集める 37 **駆[か]り集[あつ]める** 何かに必要な人材を、大量に急いで集める。「ニュープロジェクトのために、社内の人材を~」 38 **糾合[キュウゴウ]する** ある目的のために、(主義主張をも同じくする)人を多く集め、勢力をつくること。「反対勢力を〜して、主流派に立ち向かう」◇「鳩合」とも書く。 39 **徴兵[チョウヘイ]する** 国が兵役を義務として人を集めること。「20歳で〜されて、陸軍に入隊した」▷~検査・~制度・~令 ## h 名詞の類:コト・サマ ●集めること 00 **金集[かねあつ]め** 金を集めること。「政治は金がかかるといわれるが、~自体が目的になってしまっては本末転倒だ」 01 **人集[ひとあつ]め** 興行などのために人を集めること。「景気づけのために、記者会見場が満員になるくらい、~をしてほしい」 02 **票集[ひょうあつ]め** 選挙で票を集めること。「運動員が~に走り回る」 03 **集票[シュウヒョウ]** ①選挙で、有権者に働きかけて票を集めること。▷~能力②投票用紙や調査票を集めること。 04 **集古[シュウコ]** 古い、価値のあるものを集めること。▷~館 05 **集英[シュウエイ]** 英才を集めること。 06 **集権[シュウケン]** 権力を1ヵ所に集中させること。▷中央~・分権 ●品揃え 07 **品揃[しなぞろ]え** 商店などの、商品のそろえ具合。「~が充実している店」 08 **品数[しなかず]** 商品や料理の種類や数。「~の多い店」「あのレストランはおいしいけれど、〜が少ないのが難点だ」 ## k 名詞の類:モノ ●寄せ集め 00 **寄[よ]せ集[あつ]め** ばらばらで内容のととのっていないものを、集めてひとつにしたもの。「あのチームは素人の~だ」 01 **オムニバス** 独立した筋を寄せ集めて多様性をもたせた作品。▷~映画 ▷ omnibus ●集めたもの 02 **収集品[シュウシュウヒン]** 趣味や研究のために意図的・体系的に集めた物や資料。「蒐集品」とも書く。 03 **コレクション** 趣味で収集したもの。「世界的な規模の絵画の~を公開する」◇「○○コレクション」の形で用いられることが多い。 ▷ collection 04 **集[シュウ]** 作品などを集めた書物。「画~・歌~・万葉~」◇単独で使われることはなく、複合語の構成要素として用いる。 05 **全集[ゼンシュウ]** 個人のすべての作品、またはある時代やジャンルの作品を集めた書物。「文学を学ぶ本道は、誰か1人の作家の~を読破することだと、よくいわれる」 ▷個人~ 06 **全書[ゼンショ]** ある分野に関する文献資料や著述などをことごとく集めた書物。▷六法~・百科~ 07 **大系[タイケイ]** ある分野の著作を広く集めて組織的にまとめたもの。▷日本文学~ 08 **選集[センシュウ]** 個人の著作、またはある時代や分野の作品の中からすぐれた作品を集めた書物。「山本周五郎の作品の中から、現代小説だけを集めた〜は、どのくらい売れるだろう」 09 **撰集[センシュウ]** すぐれた作品を集めて編集した歌集や句集。 10 **著作集[チョサクシュウ]** ある著者の著述の中から代表作を選んで集めた書物。「小説家にしろ学者にしろ、全集はおろか、~を出せる著者は最近めっきり少なくなった」 11 **文集[ブンシュウ]** 文章や詩・作文などを集めて1冊にまとめたもの。▷卒業~ 12 **画集[ガシュウ]** 絵を集めて本にしたもの。 13 **画帖[ガジョウ]** 絵を集めて折り本のようにとじた本。「この1年で~が3冊できた」 14 **論集[ロンシュウ]** 何人かの論文、または1人の著者の何本かの論文を集めて本にしたもの。 15 **集解[シュウグ]** 書物に対するいろいろな解釈を集めた書物。 ●歌集・詩集 → 1908詠むm 詩歌を集めた書物 ## S 名詞の類:ヒト 00 **収集家[シュウシュウカ]** 何らかの目的で物を集めている人。「あの切手は~の垂涎の的だ」「〜の的」◇「蒐集家」とも書く。 01 **収集狂[シュウシュウキョウ]** 物の収集に異常なほどの情熱を傾ける人。「蒐集狂」とも書く。 02 **コレクター** 「収集家」の洋語的表現。「美術品の~」 ▷ collector <1183> # 6405 ためる ## a 動詞の類 ●ためる 00 **溜[た]める** 少しずつ集めて、あるところに入れたり、置いたりして、次第に増えるようにして存在させる。「水の少ない島では雨水をためて生活に利用する」「小遣いをためて自転車を買った」「仕事はできるだけためないようにしている」◇「金品」については、多く、「貯める」と書く。 01 **溜[た]め込[こ]む** たくさんためて中へしまい込む。「遊びをいっさいせずにお金を~」 02 **書[か]き溜[だ]める** 文章を少しずつ書いて、そのたびに発表したり使ったりしないで、ためる。「暇を見つけては原稿を~」 ●蓄える 03 **蓄[たくわ]える** あとでそれが必用であるかもしれないものと考えて、それをあるところに集めて、なくならないようにする。「若いうちから、雑多な知識を蓄えておいたことがあとで役に立った」「災害に備えて、緊急用の物資を~」◇「貯える」とも書く。 04 **蓄積[チクセキ]する** 知識・経験・富などを長年にわたって、ためて、増やすこと。「長年にわたって蓄積した経験を生かす」 ▷資本〜 05 **備蓄[ビチク]する** 万一に備えて、(品物を)蓄えておくこと。「石油ショックの経験から石油を~する」 ▷~基地 06 **貯蔵[チョゾウ]する** 大切なものを、あとで使うときのためにしまって蓄えること。「災害に備えて、食料や緊急物資を倉庫に~する」 07 **貯[チョ]える** ものを蓄えてしまっておくこと。「非常時用の米を〜する」 08 **ストックする** あとで必要になったときに使うために、何かをためておくこと。「災害に備えて~しておいた飲料水が古くなったので買い換えなくてはならない」 ▷ stock 09 **プールする** 余った金を何かに使うときのためにあらかじめ集めておくこと。「会社の幹部がプールした裏金で飲み食いしていた」 ▷ pool ●特定のものをためたり、蓄えたりする 10 **貯水[チョスイ]する** 水を蓄えること。「干害に備えて~する」 11 **貯留[チョリュウ]する** 水などをためること。「雨水を~して有効利用する」◇「潴留」とも書く。 12 **保水[ホスイ]する** 水を保持し、蓄えておくこと。「森林には降った雨を大量に~する力があり、過度に伐採すれば災害の原因となる」 13 **貯炭[チョタン]する** 石炭を蓄えておくこと。▷~所 14 **充電[ジュウデン]する** 電気を電池・バッテリーなどに取り入れていっぱいに蓄えること。「携帯電話に~するのに1時間かかる」 15 **蓄電[チクデン]する** 電気をためること。「バッテリーに~したら出発だ」◇古い言い方。 ●金をためる 16 **貯金[チョキン]する** 金をためること。「お年玉を郵便局にする」 17 **預金[ヨキン]する** 金を銀行に預けてためること。「子供のために、毎月定額を~する」▷~通帳・定期~・普通~ 18 **貯蓄[チョチク]する** 金を蓄えること。「ボーナスの半分は~に回す」「日本の~率は先進国の中でも際だって高い」 19 **蓄財[チクザイ]する** 財産を蓄えること。「商売の才能を発揮し〜した」 ▷~家 20 **積[つ]み立[た]てる** 多額の出費を要する目的のために、少しずつ金をためること。「海外旅行へ行くために、毎月1万円積み立てている」 ●寝溜めする → 0200眠るa●十分に眠る ●食い溜めする → 0300食べるa●たくさん食べる ●買いだめする → 4212買うa●買いだめする ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **溜[た]め** スポーツなどで体を動かすときに、体の一部、特に腰の部分の動きを止め、そこに力をためておき、次の運動により大きな力を出そうとすること。「いいスマッシュには腰の〜が重要だ」 ●貯蓄 01 **積[つ]み立[た]て** 金を積み立てること。「修学旅行の費用の~」 02 **月掛[つきが]け** 毎月一定の掛け金を支出したり、積み立てたりすること。「子供の将来に備えて、~の学資保険に加入した」 ▷~貯金 03 **日掛[ひが]け** 毎日一定額ずつ貯金などのために金を出すこと。 ## k 名詞の類:モノ 00 **溜[た]め水[みず]** 防火用水・飲料水や、炊事・洗濯で使うためにためておく水。「水道が普及する前は、炊事場に、〜が入っている大きな甕があった」 ●水などをためておくもの 01 **天水桶[テンスイおけ]** 雨水(天から降った水)を受けて、ためておくためのおけ。「時代劇にはよく〜が出てくるが、江戸に火事が多かったことを間接的に意味しているのだろう」 02 **水槽[スイソウ]** 水をためておく、大きな容器。「ガラスの~で熱帯魚を飼う」 03 **貯水槽[チョスイソウ]** 水をためておくための槽。「雨水は地下の〜にためられ、トイレの用水などに再利用される」 04 **タンク** 大量の液体・気体をためておく、大きな容器・設備。「屋上にある~の水を抜きて掃除したら、信じられないほどのごみが出た」▷ガス~・石油~ ▷ tank 05 **油槽[ユソウ]** 石油類を貯蔵する大きな入れ物。 ●電気をためておくもの 06 **電池[デンチ]** 内部に電気をため、外部に電流を供給するように作られた物体。 <1184> # ためる6405k~盛る6406d 定義では、発電機のような物理作用でなく、液体の化学反応により電気を発生する装置一般を指すが、日常一般の用法では、「乾電池」をいう。 07 **乾電池[カンデンチ]** 懐中電灯やラジオ・時計など、小さな電流で動く装置に用いる、小型の電池。◇電気を発生する化学反応を生じるのが、液体でなく固形化したものであることから名付けられたもの。 08 **蓄電池[チクデンチ]** 自動車などに用いる、充電して繰り返し使用する大型の電池。 09 **バッテリー** 電池、特に自動車用の蓄電池。「ライトの消し忘れで車の〜があがって(内部の電池がなくなって)しまった」◇自動車については、「蓄電池」でなく「バッテリー」のほうが多用される。 ▷ battery 10 **蓄電器[チクデンキ]** 電気回路の途中に用いる、電気をためておく部品ないし装置。 11 **コンデンサー** 「蓄電器」の一般的な言い方。 ▷ condensate ●蓄え 12 **蓄[たくわ]え** 蓄えたものや金。「老後のたくわえ」を切り崩して暮らす」「幸いなことに老後の〜が少しはある」◇「貯え」とも書く。 13 **ストック** 蓄えた資材や物品。「プリンターのインクカートリッジの〜がなくなりかけている」 ▷ stock 14 **買[か]い置[お]き** 買って蓄えておく分。「妻が3日ほど旅行に出たので、その間の食事は外食や〜のレトルト食品ですませた」 15 **預金[ヨキン]** 銀行・信用金庫などの金融機関に預けた金。「~を全部おろす」 ▷~口座・〜小切手・~通帳 16 **貯金[チョキン]** 貯めた金。「婚約指輪を買うために~を全部おろした」 ▷~通帳 17 **貯[チョ]え** 蓄えた金。「今月も赤字で、~をとりくずして暮らす」 18 **蓄財[チクザイ]** 蓄えて得た財産。「一代で会社を築いた創業者の〜は、数千億円に達するといわれている」 19 **臍繰[へそく]り** 主婦などが、家計をやりくりしてためた内緒の金。「最近はツアー料金が安くなり、奥さんたちが〜でちょっと温泉へ、などということもしやすくなった」 ## S 名詞の類:ヒト 00 **預金者[ヨキンシャ]** 銀行などに金を預ける人。「~の獲得に力を入れる」 ## u 名詞の類:トコロ 00 **溜[た]め池[いけ]** 用水をためておく池。 01 **貯水池[チョスイチ]** 水道・発電・灌漑などに利用する水をためるための、人工の池。 02 **ダム** 発電・水道・灌漑のために、人工的に川をせきとめて、水を蓄える施設。▷治水~・砂防~・多目的~ ▷ dam 03 **貯水塔[チョスイトウ]** 水道用の水をためておくための塔。 04 **肥溜[こえだ]め** 野良にある、肥料にするために糞尿をためておくところ。「夜道を歩いていて〜に落ちた人」 05 **便器[ベンキ]** くみ取り式の便所の、大小便をためておく大型の壺。 06 **便槽[ベンソウ]** 空便壺。 ●貯蔵庫 07 **貯蔵庫[チョゾウコ]** 物品を使うときまで蓄えておく入れ物や建物。「ワインを〜から取り出す」「下を地下の川が流れる鍾乳洞の奥は、夏なお涼しい自然のままのすぐれた〜だ」 08 **サイロ** 牛馬などの飼料を蓄えておくための、円筒形または塔状の貯蔵庫を備えた建物。「緑の広い草原に立つ煉瓦造りの〜は、牧場の仕事の厳しさを忘れさせるほど美しい」 ▷ silo ●貯蔵室 09 **貯蔵室[チョゾウシツ]** 貯蔵するための専用の部屋。「氷の~として使われていた部屋」 10 **室[むろ]** 外気の影響を受けないように地面の下などにつくった、物を貯蔵したり育成したりするための場所や部屋。「昔は、この〜で麹をつくっていた」 11 **氷室[ひむろ]** 天然の氷を(夏まで)貯蔵しておくための小屋や穴。 12 **氷室[こおりむろ]** ひむろ。 ●倉庫 → 5603おさめるu ●データバンク → 6404集めるu <1185> 「素のラーメンを〜にする」 **山盛[やまも]りの** 器からあふれるほどに山盛りにする様子。「千切りキャベツを〜にする」 **てんこ盛[も]りの** あふれんばかりに山盛りにする様子。「~のご飯をあっという間に食べる」 ### h 名詞の類:コト・サマ ●盛るとと **盛[も]り** 器に盛ってある量の程度。「ここの定食はどの料理も〜がいい」 **盛[も]り付[つ]け** 盛りつけること。「きれいな〜が食欲をそそる」 **手盛[ても]り** 自分で食べ物を盛ること。「〜で勝手にやってくれ」 ### k 名詞の類:モノ **盛[もり]土[つち]** (土地造成のためなどに)盛り上げてある土。 **盛[もり]塩[じお]** 料亭や寄席で、縁起をかついで門口に小さく盛った塩。 **盛[もり]花[ばな]** ①多くの花を、水盤などの広い容器に盛って飾りつけたもの。②盛り塩。 ●食べ物 **盛[もり]合[あ]わせ** いろいろな種類の食べ物を1つの皿に盛り合わせたもの。「刺身の~を注文する」 **炊[た]き合[あ]わせ** 野菜などを別々に煮て1つの器に盛ったもの。 **盛[もり]蕎麦[そば]** ゆでたそばを、ざるや蒸籠に盛ったそば。「~1枚では腹がもたないだろう」 **盛[もり]** 「盛りそば」の略。 **天盛[テンもり]り** 天麩羅を添えた、盛りそば。 **笊蕎麦[ざるそば]** 冷やしたゆでそばを、ざるに盛ったそば。ふつう、「盛りそば」に刻み海苔をかけただけのものをいうことが多い。 **ざる** 「ざるそば」の略。 **天[てん]ざる** 天麩羅を添えた、ざるそば。 ●盛る容器 **盛[もり]籠[かご]** 果物や菓子などを盛って供する籠。 **盛[もり]鉢[ばち]** 果物などを盛る、やや大ぶりで厚地のガラス製や陶製の器。 ●よそう道具 **杓文字[シャモジ]** 炊いたごはんを、釜から移したり、食器によそうための、柄のついた先が丸みをおびた平たい道具。◇「杓子」の「しゃ」に「文字」をつけた女房詞に由来する。 ●おたまじゃくし → 5202すくうk # 6407 汲む ### a 動詞の類 **汲[く]む** 水・湯などをすくったり、吸い上げたりして、容器に入れる。「水不足でときどき断水するため、バケツやたらいに水をくんでおいた」「池の水をバケツで〜」 **汲[く]み上[あ]げる** 水などを高いところにくんで上げる。「井戸水をポンプで~」 **汲[く]み置[お]く** 水をくんでおく。「断水に備えて水を~」 **汲[く]み入[い]れる** 水をくんで中に入れる。「バケツに水を~」 **汲[く]み込[こ]む** 水などをくんで入れ物に入れる。「たらいに井戸水をくみこんで、すいかを冷やす」 **汲[く]み取[と]る** 必要があって、くんで別の容器に入れる。「この洗濯機は風呂の残り湯をくみ取って再利用する仕組みになっている」 ●汲み出す → 5701出すa●いろいろなやり方で出す ### d 形容動詞の類 **汲[く]み立[た]ての** 水などをくんで間がない様子。「〜の水」 ### h 名詞の類:コト・サマ **汲[く]み置[お]き** 水をくんでおくこと。「断水に備えて〜をバケツにとる」 **汲[く]み湯[ゆ]** (温泉の)湯をくむこと。「源泉からの~を禁じる」 **汲[く]み取[と]り** 糞尿をくみ出して、回収すること。▷~口・~便所 ### k 名詞の類:モノ **汲[く]み水[みず]** 川・水道・井戸などからくんだ水。「水道からの〜で金魚を飼う場合、バケツなどで一晩おいてからのほうがいい」 **汲[く]み湯[ゆ]** 温泉・浴槽などからくんだ湯。「この風呂の湯は近くの源泉からの〜だ」 **汲[く]み置[お]き** くんでおいた水・湯。「断水に備えて〜を用意しておいた」「昨日の〜水だったので、ゆうべ用意しておいた〜で顔を洗った」 ●くむ道具 **柄杓[ひしゃく]** 柄のついた、湯・水などをくむ道具。「円」とも書く。「柄」はえです。「ひしゃくで水をくむ」 **杓[シャク]** 「ひしゃく」の古めかしい言い方。 **釣瓶[つるべ]** 井戸の水をくむ桶。縄をつけて井戸の中へおろして水をくみ上げる。▷~落とし(秋の日が急に暮れることのたとえ) ### u 名詞の類:トコロ **汲[く]み取[と]り便所[べんじょ]** 便槽にたまった糞尿をくみとって処理する方式の便所。 **汲[く]み取[と]り口[ぐち]** くみ取り便所の便槽にたまった大小便をくみ出す口。 ●井戸 → 6015掘るu●井戸 # 6408 縫う ### a 動詞の類 ●縫う **縫[ぬ]う** 針に糸を通したものを布などに刺し通すことを繰り返して、布などをつづり合わせる。 <1186> # 縫う6408a~k 01 **縫[ぬ]い合[あ]わせる** 2つの別のものを合わせて縫い、それらが離れないようにする。「傷口を~」「身頃に袖山を~」 02 **縫合[ホウゴウ]する** 手術や外傷で損傷した部分を縫い合わせること。「傷口を〜する」 03 **縫[ぬ]い付[つ]ける** 何かを別の何かに当てて縫い、それを付ける。「子供の服に名札を~」 04 **縫[ぬ]い込[こ]む** 縫ってものを中に入れる。「ぬいぐるみのしっぽに芯んを~」 05 **仕付[しつけ]る** 衣服を本格的に縫う前に、縫い目が正しくなるように、仮の糸で粗く縫う。「試着してズボンの裾を仕付けておく」◇「仕」はあて字。 06 **仮縫[かりぬ]いする** 洋服を仕立てるとき、本格的に仕立てる前に体に合うかどうかを調べたり、修正を加えたりしながら、仮に縫い合わせること。「結婚式に着るドレスを〜する」 07 **本縫[ほんぬ]いする** (仮縫いしたあとで)本格的に仕立てるために縫うこと。「仮縫いしないで、いきなり~する」 08 **縫[ぬ]い上[あ]げる** ①縫って仕上げる。「やっとスカートを1枚縫い上げた」②子供の着物の、肩・腰などを大きめに仕立て、余った部分を上げて縫いとめる。「肩の部分を~」 09 **縫[ぬ]い上[あ]げする** 子供の着物の、肩や腰を縫い上げて丈を短くすること。「赤ん坊のうちは〜しておくと長く着られる」◇「縫い揚げ」とも書く。「縫い上げる」よりも、一般的な言い方。 10 **肩上[かたあ]げする** 子供の着物の裄丈を調節するため、肩のところで縫って布を上のほうに上げておくこと。「姉のお下がりの着物を~してもらう」◇「肩揚げ」とも書く。 11 **腰上[こしあ]げする** 着物の着丈を調節するため、腰のところで縫い上げておくこと。「息子には丈が長すぎたので、20cmほど~した」◇「腰揚げ」とも書く。 ●縫製する → 6800作るb●具体的な物を作る ●布の端を縫う 12 **繰[くけ]る** 布の端がほつれないように縁を折り返して、折り返した部分の布ともとの布を交互にすくって縫う。「ズボンの裾を~」 13 **紡[まつ]げる** 衣服の端の部分を縫うときに、縫い目が表から見えないように折った布地の中を縫う。「袖口を~」 14 **縢[かが]る** 布の縁や破れ目などを糸で縫ってほつれないようにする。「裁ち目を~」「ボタン穴を~」 ●模様などを縫う 15 **縫[ぬ]い取[と]る** 糸で縫って、文字や絵を布の上に あらわす。「金色の糸で竜の絵を〜」 16 **縫[ぬ]い取[と]り** 縫い取ること。「袖に赤い糸で梅の花を~」 17 **刺繍[シシュウ]する** 布の上に、糸で縫うようにして模様・図柄を(作品として)あらわすこと。「ばらの花を〜したドレス」◇「縫い取り」は、多く、布の一部に限られるが、「刺繍」は布の一部でも全面でもよい。 18 **アップリケする** 地の布の上に装飾的な別の布を縫い付けたり、貼り付けたりすること。「子供の服に穴があいたので、りんごの模様のきれを〜してふさいだ」◇「アプリケ」ともいう。 ▷ appliqué ## h 名詞の類:コト・サマ ●縫うこと 00 **縫[ぬ]い** 縫うこと(のぐあい)。「特価品のせいか、〜が雑だ」 01 **上[あ]げ** (縫い上げる②)こと。「~を取る」「~をほどく」◇「揚げ」とも書く。「縫い上げ」より「上げ」のほうが一般的。 02 **仕付[しつけ]** きれいに仕上がるよう本縫いの前に仮に縫うこと。「~をしておくとミシンもかけやすくなり、仕上がりも狂いがない」 ▷~糸◇「仕」はあて字。 ▶裁縫 03 **縫[ぬ]い物[もの]** 衣服などを縫うこと。「〜で生計を立てる」 04 **仕立物[したてもの]** (和服の)縫い物。「~を済ませる」◇「仕」はあて字。 05 **針仕事[はりしごと]** 縫い物をすること。「~に精を出す」 06 **裁縫[サイホウ]** 布を裁って縫い、衣服などをつくること。▷~箱・~鋏 07 **和裁[ワサイ]** 和服の裁縫。▷~教室・~店 08 **洋裁[ヨウサイ]** 洋服の裁縫。▷~教室・~店 09 **御針[おはり]** 「裁縫」の古めかしい言い方。「~の稽古に通う娘」 ●縫い方 10 **手縫[てぬ]い** ミシンを使わず、手で縫うこと。「襟と縫い代の始末は~で丁寧にする」 11 **運針[ウンシン]** 表裏とも針目をそろえて縫う縫い方。裁縫で針の運び方の練習に使われる。「家庭科の宿題に~100本をいいつけられた」「〜で雑巾を縫う」 12 **袋縫[ふくろぬ]い** 裁ち目(裁断した部分)が外に出ないように、布の裏側から縫うこと。布の表を外側にして合わせて縫い、次に裏返してさらに縫う縫い方。 13 **背縫[せぬ]い** 衣服の後ろ中央の背筋のところを縫い合わせること。 14 **返[かえ]し縫[ぬ]い** 縫うときに1針ごとに針目を後ろに返して縫っていく縫い方。▷本~・半~ 15 **纏[まつ]り縫[ぬ]い** 三つ折りにした折り山(外側の折り目)から裏に針を出し、表の布を浅くすくって針を出し、縫い進む縫い方。◇「絎きり術」ともいう。 ●かがること 16 **縢[かが]り** かがること。 17 **縢[かが]り縫[ぬ]い** かがって縫う縫い方。◇「絡げ縫い」ともいう。 18 **縁縢[ふちかが]り** 布の端をかがること。 19 **穴縢[あなかが]り** ボタンなどを通す穴のまわりを糸でかがること。 ## k 名詞の類:モノ ●縫ったもの 00 **縫[ぬ]い物[もの]** 縫ってつくった物や、縫っている途中の物。「部屋の隅に〜が放り出してあった」 <1187> # 縫う6408k〜つかさどる6409a 01 **縫[ぬ]い包[ぐる]み** 動物などの形に縫い合わせた布の中に、綿などの詰め物をして作った人形。 ●縫って作った模様 02 **刺繍[シシュウ]** (色とりどりの)糸を通した針を布に刺すことを繰り返して、その上に表した模様・図柄(をもった作品)。「きれいな〜のほどこされたハンカチ」 ▷フランス〜・日本~・~糸・~針・~柄 03 **縫[ぬ]い取[と]り** 糸で縫って、布の上に表した文字や図柄。「シャツにあったイニシャルの〜が犯人特定の手がかりとなった」 04 **アップリケ** 地の布の上に装飾的な小さな布を縫い付けたり貼り付けたりしたもの。「制服の胸には、所属の組を表す動物の〜がついていた」◇「アプリケ」ともいう。 ▷ appliqué 05 **刺[さ]し子[こ]** 厚手の布を重ねて、細かく刺し縫いした、じょうぶな布。また、それでつくったもの。◇もとは布地の補強のために柔道着や仕事着にほどこされていた。 ●針 06 **針[ハリ]** 一端がとがっていて、他端に糸を通す穴があり、布などを縫うための鋼鉄製の細く小さい棒。「年のせいか、〜に糸を通すのが辛くなった」 07 **縫[ぬ]い針[ばり]** 縫い物をするために使用する針。 08 **留[と]め針[ばり]** 縫いやすくするために、布がずれないよう仮に刺してとめる針。 09 **待[まち]針[ばり]** 布を仮にとめるときに使う、糸通しのない針。「裾上げの~がとまったままだから、気をつけて着脱してください」 ●縫うための道具 10 **ミシン** 洋裁などで、布を縫い合わせたりするときに用いる機械。◇「ソーイングマシン(sewing machine)」の「マシン」がなまったもの。 11 **指貫[ゆびぬき]** 縫うとき指にはめて、針の頭を押す革製や金具の指輪。 ●その他 12 **針刺[はりさ]し** 髪の毛や綿・糠などを布でくるんで、使わない縫い針や待ち針を刺しておくもの。◇「針立て」ともいう。髪の毛や糠を用いるのは、その油分が針のさびるのを防ぐため。 13 **針山[はりやま]** (山の形をしていることから)針刺し。 14 **ピンクッション** 中に綿を詰めた、西洋風の針刺し。 15 **絎[くけ]台[だい]** くけるときに、布がたるまないよう、その端をはさんでとめるための道具。 16 **針箱[はりばこ]** 裁縫道具を入れた箱。 17 **裁縫箱[サイホウばこ]** 裁縫に必要な道具一切を入れる箱。針箱より大きく2段になっているものや内箱があるものなどがある。 18 **ソーイングボックス** 「裁縫箱」の洋語的表現。 ▷ sewing box 19 **ソーイングセット** 針やはさみ、糸など裁縫に必要な道具をセットにしたもの。◇和製洋語。ソーイング(sewing)+セット(set) ## S 名詞の類:ヒト 00 **縫[ぬ]い手[て]** 雇われて縫い物をする女性。 01 **針子[はりこ]** 雇われて針仕事をする女性。 02 **御針子[おはりこ]** 「針子」の丁寧な言い方。 ## u 名詞の類:トコロ 00 **縫[ぬ]い込[こ]み** 子供などが成長することを見込んで大きめに布を裁ち、縫い込んでおく、その部分。 01 **縫[ぬ]い代[しろ]** 縫い合わせるために必要な、布の端の余分の部分。 02 **縫[ぬ]い目[め]** 布と布とを縫い合わせたところ。◇縫った糸の目のこともいう。 03 **針目[はりめ]** 針で縫ったあと。「~のそろった丁寧な仕上がり」 04 **背縫[せぬ]い** 着物の背中の中心の縫い目。 05 **ステッチ** 洋服の縁などにつける飾り縫い(装飾のための縫い方)の針目。「きれいな〜のはいったブラウス」 ▷ stitch <1188> # つかさどる6409a~s 08 **取[と]り仕切[しき]る** 役目を引き受けて、仕切る。「彼が長年店を取り仕切ってきた」 09 **束[たば]ねる** 人々をまとめて、同じ考えや目的の人たちが一緒になって、ひとつのまとまりのある集団をつくること。「ひとくせもふたくせもある連中を束ねて仕事をする」 10 **司会[シカイ]する** 会議・ショーなどを進行させ、全体の秩序を保つこと。「次の会議で部長の代わりに~することになった」 11 **指揮[シキ]する** 人を集めて(何かをする)ように、適切な指示をすること。「現場を〜するのは、若い青年だった」 12 **司令[シレイ]する** 軍隊・警察・消防などで、指揮・統率すること。「一刻を争う人命救助が問われる事態が生じた」「連合艦隊を〜する」 13 **采配[サイハイ]を振[ふ]る** 人を指揮し、指図する。「監督の進退が注目されていたが、引き続き来季も〜ことが明らかになった」◇「采配を振るう」「采配を取る」ともいう。「采配」は、昔、戦場で大将が指揮するときに用いた、細く切った紙を房にして柄をつけたもの。 14 **監督[カントク]する** 物事がきちんと行われるよう、その進行を見守り、それらの人々に必要な指示や指導をすること。「建設現場で作業を〜する」「入学試験を〜する」「ナショナルチームを〜する」 ▷現場~・~官 15 **総督[ソウトク]する** (軍事・政治の)複数の組織の全体を監督すること。「植民地総督が植民地に赴いた」 16 **統監[トウカン]する** 全体を監督すること。「全国の支部を〜する本部は関西にある」 ●管理する 17 **管理[カンリ]する** 望ましい状態が保たれるよう注意し、必要な処置を行うこと。「わが家では、妻が家計を〜している」「仕事を〜する」▷~権・危機~・為替~・品質~・自主~・生産~・~職 18 **監理[カンリ]する** 監督し管理すること。「工事の~を建築士に依頼した」「資格を持った人が工事を〜する」 19 **管轄[カンカツ]する** 一定の範囲内の権限で管理すること。「外務省が〜している機関」 ▷~区域 20 **差配[サハイ]する** ①人を管理し指図すること。「省内の人事を〜する若手」②地主の代わりに、貸し家などを管理すること。▷~人 21 **管掌[カンショウ]する** 一定の部署の範囲内で管理すること。「〜する業務」 22 **分轄[ブンカツ]する** 図分けて管轄すること。「敗戦で領土が〜された」 23 **直轄[チョッカツ]する** 直接に管轄すること。「新雑誌研究部は、編集担当常務が〜することになった」▷~地・~事業 24 **所轄[ショカツ]する** 図役所などがある範囲内で管轄すること。「申告は〜の税務署に提出することになっている」 ▷~署 25 **所管[ショカン]する** そこの権限として事務を管理していること。「文部科学省が〜する試験が行われる」 ▷~官庁 26 **主管[シュカン]する** 中心となってその仕事を管理すること。「人気の社会保険労務士は、厚生労働省が〜する国家資格である」▷~事項 27 **掌理[ショウリ]する** しっかりと管理し、処理すること。「会計事務を〜する」 ●率いる 28 **率[ひき]いる** ある目的を達成するため、人を束ね、その中心となって、進むべき方向を指示する。「新しい監督がナショナルチームを~」「隊長は、生き残ったわずかの兵を率いて敵陣に突撃を試みた」 29 **統率[トウソツ]する** 多くの人をひとつにまとめて率いること。「軍を〜する」 ▷~カ 30 **統帥[トウスイ]する** (軍隊を)率いること。「明治憲法では、天皇が軍隊を〜することになっていた」▷~権 ●代表する 31 **代表[ダイヒョウ]する** 何らかの活動を行う組織に属し、全体の責任を負うべき中心的な人としてふるまうこと。「この学会を〜する人物は古代史の専門家だ」 32 **主宰[シュサイ]する** 団体・結社の活動を代表すること。「短歌の会を〜している」 ●取り締まる 33 **取[と]り締[しま]る** 集団をその集団の規則に違反しないように、監視したり、違反に対してはきびしい処置をとる。「麻薬の密輸入を~」「海賊版の出版物を~」 34 **統制[トウセイ]する** 何らかの原則により制限を加え、ひとつにまとめて治めること。「国家が経済活動を~する」 ▷経済~・言論~・物価~ 35 **管制[カンセイ]する** 非常のとき(国家が)強制的に管理し、制限すること。▷灯火~・報道~ ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **総指揮[ソウシキ]** それぞれの部署の指揮をまとめて、総合的に指揮すること。「~をとる」 01 **主務[シュム]** その職務を主管すること。▷~官 02 **取[と]り締[しま]り** 取り締まること。「年末に向けて犯罪の~を強化する」 03 **管財[カンザイ]** 財産を管理すること。「会社資産の~のために子会社をつくった」 ## S 名詞の類:ヒト ●支配者 00 **支配者[シハイシャ]** ある領域や集団を勢力下におき、思いどおりに権力を行使している者。「~は次々入れ替わるが、民衆は一定不変である」 01 **独裁者[ドクサイシャ]** すべての国権力を一身に集め、独断専行で国と人民を支配する者。「人類はこれまでさまざまな~の出現を許してきた」 02 **ボス** 組織などで、他人を支配し、逆らうことがむずかしいほどの力を持って、人の上に立つ者。「うちの〜は決して表に出ることはない」「財界の~」▷~猿 ▷ boss ●統治者 → 6705治めるs●政治家 ●実力者 03 **有力者[ユウリョクシャ]** 政界・経済界などある特定の世界にいて、自分がしたいことや他人からの依頼などの実現に力を発揮できる人。「その青年は経済界の〜に資金を出してもらったらしい」 <1189> # つかさどる6409s 04 **実力者[ジツリョクシャ]** 地位によってではなく、その人の本当の力によって他者を支配する有力者。「政界の〜として恐れられる老政治家」 05 **顔役[かおやく]** 俗小さな集団や地域の有力者。「町内の~に話を通しておいたほうがいい」 06 **ドン** 隠然たる影響力を持って集団に睨みをきかせる実力者。「あの人が学界の~といわれて久しい」 ▷ don ●長老 → 8805老いるs●年をとった尊敬すべき人 ●長 07 **長[チョウ]** 上に立って指導的な役割をする人。「一団の~」◇団~・組~・班~・級~・楽~・所~・署~・駅~・院~・園~・学~・校~・塾~・寮~・社~・館~・船~・艦~・艇~・職~・医~・婦~・師~ ◇複合語の構成要素として多用される。 08 **長[おさ]** 集団を束ね、支配する人。「~の命令には逆らえね」「集団の~」◇複合語の構成要素として使われることも多い。 09 **頭分[とうぶん]** 集団の中で、かしらの地位にある人。「うちの~に頼んでもらいたいことがある」 10 **旗頭[はたがしら]** 一派を率いるかしら。「反対派の~と交渉する」 11 **頭領[トウリョウ]** 人々の上に立つかしら。「貴殿も一流一派の~と仰がれるほどの人なら、出処進退を潔くすべきであろう」 12 **御大[おんたい]** 集団の中でかしらの地位にある人を、親しみを込めて呼ぶ言い方。「ようやく~がおいでになった」◇「御大将」の略。 13 **キャップ** 集団で仕事をするときの、中心的な役割を果たす人。「きみに今度の新しいプロジェクトの〜を引き受けてもらいたい」◇「キャプテン(captain)」から。特に新聞や雑誌の編集現場で、取材記者を指揮する副編集長などをいうことがある。 14 **チーフ** 集団で仕事をするときの、中心的な役割を果たす人。「第1分科会の~をお願いします」 ▷ chief 15 **主将[シュショウ]** スポーツで、選手たちの長。「ラグビーは、監督よりも〜の指導性が重視されるスポーツだ」 16 **副将[フクショウ]** 主将に次ぐ地位で、主将を補佐する役目の選手。「チームの~は、主将のようにチーム全体を引っ張っていく力はないまでも、ファイトあふれる熱血漢が向いていると思う」 17 **キャプテン** 「主将」の洋語的表現。「野球部の〜は、選手全員の互選で決めることにしよう」 ▷ captain 18 **司令官[シレイカン]** 司令の任にある人。 19 **司令[シレイ]** 「司令官」の略。 20 **司令塔[シレイトウ]** 司令をする中枢部(の人)。 21 **指揮官[シキカン]** 指揮をする役割の人。「彼は冷静沈着で、〜としての資質に恵まれている」 22 **総指揮官[ソウシキカン]** 組織・集団の全体の指揮官。「全国を10のブロックに分け、その~を東京本部の本部長が務めることになった」 23 **総大将[ソウダイショウ]** (全軍の大将の意から)総指揮官。「茫洋としてスケールの大きさを感じさせる〜の器にふさわしい人物」 24 **総帥[ソウスイ]** 大きな組織・集団の総指揮官。「新興宗教の教祖として君臨し、〜と仰がれた」 25 **リーダー** (見識を持って集団・組織を率いていく人)。「人望のある人が首相になるとは限らない」 ▶ leader 26 **トップ** 組織・団体の頂点に立つ者。「不正行為が次々と明るみに出ているが、依然~は雲隠れしたままだ」「企業の〜にインタビューする」 ▷ top 27 **総長[ソウチョウ]** 組織全体の事務を統括し管理する役職。「大学の~」▷事務~・検事~・参謀~ 28 **盟主[メイシュ]** 私的盟約や国家間の同盟などの中心となる人や国。 29 **党首[トウシュ]** 党を代表する責任者。「~は政党によっては、総裁・委員長・代表などと表現される」 30 **総裁[ソウサイ]** 政党や特殊法人などの最高責任者として全体を治め、事務を裁決する立場の人。「政党の~は、党員全体の公選で選ばれることが多い」▷自民党~・日銀~ 31 **コミッショナー** プロのスポーツで、各協会の最高権威者。 ▷ commisioner 32 **親方[おやかた]** 職人や力士などのかしら。「~のおかげで一人前になれました」 33 **総統[ソウトウ]** (専制政治体制で)すべての権限を持って統治する人。「~は、ナチス・ドイツの最高指導者の称号であった」 ▷~府 34 **総督[ソウトク]** 全体をまとめて監督・統轄する人。「インドや香港にはイギリス人の〜がいた」▷~府 35 **総監[ソウカン]** 警察・消防・軍隊など大型の組織の事務を統轄し、構成員を指揮・監督する責任者。▷警視~・消防~ ●軍の長→ 3701戦うt●軍を率いる人 ●政治団体などの長 → 6705治めるs ●会社などの長 → 4308営むs●経営者 ●宗教団体の長 36 **管長[カンチョウ]** 仏教・神道の一宗派を管理・監督する長。「鎌倉の建長寺や円覚寺の貫首を経て、臨済宗円覚寺派の~となった」 37 **法主[ホッス]** 仏教の宗派の代表者。「蓮如は、教勢が振るわなかった本願寺の、第8代目の~となった」◇「ほうしゅ」ともいう。 38 **座主[ザス]** 大きな寺の頂点に立って寺務と寺僧を統轄する最高位の僧。「歴史書『愚管抄』の著者慈円は、天台~(天台宗・比叡山延暦寺の座主)を4度務めた」 39 **貫首[カンジュ]** 仏教各宗派あるいは大寺の最高位の僧。「作家今東光は、晩年奥州平泉中尊寺の~を務めた」◇「かんしゅ」ともいう。「貫主」とも書く。 ●代表者 40 **代表者[ダイヒョウシャ]** 組織・団体を代表して行動する人。「押し問答していても埒があかないので、互いに〜を立てて交渉しよう」 41 **代表[ダイヒョウ]** 「代表者」の略。「野村家の〜として、親族の紹介をした」 <1190> # つかさどる6409s~t 42 **総代[ソウダイ]** ある組織の構成員すべての代表として選ばれた人。▷卒業生~・檀徒~ 43 **主任[シュニン]** ある分掌された任務の担当責任者。「このフロアの模様替えを〜と相談した」 44 **主査[シュサ]** 調査や審査などを担当する部署のリーダー。「主計局の~の山田さんは、予算の過剰請求を見破る閻魔様と恐れられている」 45 **主幹[シュカン]** 仕事をとりまとめて中心になった人。新聞・雑誌の編集などについて多くいう。「論説委員室の~の加藤さんの書いた社説が、この問題に関する社の代表的見解だ」▷編集~・論説~ ●幹部 → 3402重んじるs●重要な人 ●主人 46 **主人[シュジン]** 家や店などで(他の人間を支配し)代表としての役割を持つ人。「あの家の~は実に愛想がいい」「その茶店は〜が1人でやっていた」「~が従業員の先頭に立って働く」 47 **亭主[テイシュ]** 俗主人。「隣の~とは飲み屋でよく顔を合わせる」 48 **主[あるじ]** 「主人」の、やや古めかしい言い方。「~亡きあとも、駅で帰りを待ち続けたハチ公」「店の~は不在だった」 49 **当主[トウシュ]** その家の現在の主人。「~に代わりましてごあいさついたします」 50 **大将[タイショウ]** (全軍をまとめて指揮する人の意から)「主人」の親しみをこめた言い方。「あそこの〜は昔からよく知っている」 51 **一国一城[イッコクイチジョウ]の主[あるじ]** 多くは店や(あまり大きくない)会社を構えて、他からの支配や援助を受けずに独立している人。「小さいながらもラーメン屋を持てて、俺もとうとう~になれた」 ●店の主人 → 4308営むs●経営者 ●世帯主 52 **所帯主[ショタイぬし]** 独立して生計を営んでいる、その世帯を代表する人。「子供も生まれ家も建て、〜としての責任がいっそう重くなった」 53 **世帯主[セタイぬし]** 「所帯主」の、より一般的な言い方。「ここの欄に~の現住所と本籍地を記入してください」 54 **一家[イッカ]の主[あるじ]** 一家の生計を支える主人。「交通事故で~を失って、途方にくれている家族」 55 **家長[カチョウ]** その家の家族を統率する、(世帯主である)一家の主人。「彼は家に帰れば、嫁姑の不和で崩壊しそうな家を敢然と守る、戦う〜だった」 56 **戸主[コシュ]** 「世帯主」の古い言い方。「家族を支配する権利を与えられていた~制度は、戦後廃止された」 ## t 名詞の類:ヒト ▶管理する人 00 **管理者[カンリシャ]** 何かを管理する人。「この部屋の~は誰ですか」 01 **管理人[カンリニン]** ビル・マンション・アパートなどで、家賃の徴収や建物の維持・補修、清掃、あるいは土地・金銭などの運用が、適切に行われるよう管理する人。「公園の〜は夜間は帰宅して事務所には誰もいない」「定年後は、別荘の~でもして暮らそうと思う」 02 **管財人[カンザイニン]** 倒産した会社の財産を管理する役目の人。「経営が破綻して会社の管理下に入った」 03 **元締[もとじ]め** ある事柄を、根本のところで監督・管理する人や機関。「慈善事業で有名な人物が、実は、闇の世界の~だったとわかった」 04 **総元締[ソウもとじ]め** 最終的な元締め。「日本銀行は日本の金融の~だと言える」 05 **胴元[ドウもと]** 賭博の場所を提供し、寺銭を取って歩合を取る、その場所の管理者。◇「筒元」とも書く。「サッカーくじの胴元は文部科学省だ」のように、比喩的に、「(必ずしも好ましくないものの)元締め」の意でも用いられる。 06 **店長[テンチョウ]** 店の責任者。「スーパーの~」 07 **支配人[シハイニン]** 会社の支店・営業所などに派遣されて営業所・店舗などの運営・管理にあたる人。「彼はなかなかやり手の〜で、就任半年で売り上げを5割もアップさせた」 08 **マネージャー** ①事業所・団体などを管理・運営する人。「レストランの〜をしている」②スポーツのチームや芸能人などについて、外部と交渉したりスケジュールを調整したり世話をしたりする人。 ▷ manager ●監督する人 09 **監督[カントク]** 全体を指揮し、取り締まる人。特にスポーツのチームで、作戦の指揮をとる人。「~のチーム作りの努力が優勝につながった」 10 **総監督[ソウカントク]** 実際的なそれぞれの監督者・責任者の上に立って、全体を総合的に指揮する人。 11 **指揮官[シキカン]** 組織・集団を指揮する役割の人。 12 **統率者[トウソツシャ]** 組織・集団を統率する人。 13 **総帥[ソウスイ]** 全軍の指揮をとる人。「陸海空三軍の~」 14 **舎監[シャカン]** 寄宿舎の監督をする人。「門限を過ぎたので〜に見つからないよう、こっそり部屋に戻った」 ▶指揮者 15 **指揮者[シキシャ]** オーケストラ・楽団の演奏や、合唱などで、多く指揮棒を振って、演奏や合唱の指示を与え統率する人。「名演奏には必ずすぐれた〜がいる」 16 **棒振[ボウふ]り** 指揮者。「オーケストラの〜は総合的な音楽能力が必要だ」 17 **コンダクター** 「指揮者」の洋語的表現。 ▷ conductor ●仕切る人 18 **仕切[しき]り屋[ヤ]** 何でも自分で仕切りたがる人。「とにかく何にでも口を出す」 19 **鍋奉行[なべブギョウ]** 俗鍋料理をするとき、材料の入れ方や食べ頃などを取り仕切ってあれこれ言う人。 20 **遣[や]り手[て]** 遊郭で、娼妓の世話から客との交渉まで、諸事を取り仕切った女性。◇略して「遣り手」ともいう。 ▶親分 21 **親分[おやぶん]** ある集団で他人を支配し、上に立つ者。 <1191> # つかさどる6409t をふかす」▷~肌・子分 22 **姉御[あねご]** 親分の妻や女親分。「~のお供で出かける」「~、たいへんお世話になりました」▷~肌◇「姐御」とも書く。 23 **親玉[おやだま]** (悪いことをする)集団のかしら・中心人物。「連中の~を捕まえないことには、被害はあとを絶たない」 24 **首領[シュリョウ]** (悪いことをする)仲間や団体のかしら。「窃盗団の~が捕まった」◇「首領」の古い言い方。 25 **頭目[トウモク]** あまり好ましくない集団のかしら。「下克上の時代には、山賊の〜まがいから城持ちに成り上がることも夢ではなかった」 26 **領袖[リョウシュウ]** 集団のかしらとなる者。「派閥の~となる」◇着物の襟と袖の意で、どちらも目立つ部分であることから。 27 **首魁[シュカイ]** 悪事・叛逆などの首謀者。「彼は、幕府への叛逆軍の~の名にふさわしくない、まだ16歳のうるわしい少年だった」 28 **渠魁[キョカイ]** (悪党の)かしら。◇「渠魁」とも書く。 29 **貸[か]し元[もと]** 博徒の親分。◇博打場における、博徒が金を用意して客に貸し付け、負け越した場合には、後日取り立てるという仕組みから。 ●子分 → 4100従うs●手先 ●管理職 30 **管理職[カンリショク]** 会社や役所で部下を管理し、業務上の指図をする立場の人。▷中間~ 31 **主任[シュニン]** ある任務を担当する部署などの管理責任者。「アルバイトから本採用に抜擢され、半年で〜になった」 32 **係長[かかりチョウ]** 会社や官庁で下部組織である「係」の管理責任者。◇「掛長」と書く組織もある。 33 **課長[カチョウ]** 会社や官庁で、いくつかの係からなる「課」という組織を管理する役職。「~職は、常に部下と経営陣との板ばさみになる中間管理職の典型だ」 ▷~代理 34 **室長[シツチョウ]** 会社や官庁で、局・部・課という正規のラインに属さない「室」という組織の責任者。▷社長~・経営企画~ 35 **次長[ジチョウ]** 組織の中で、「長」に次ぐ立場の責任者。「部長を補佐し、課長を監督する立場の〜が、うちの課の新任の上司補だ」▷部~・室~・~検事 36 **部長[ブチョウ]** 会社・官庁や、運動・趣味などのサークルなどで、「部」の仕事と人員を管理監督する責任者。「水泳部の顧問の先生がやっと水泳部の~を引き受けてくれた」▷~代理 37 **局長[キョクチョウ]** 会社や官庁で、「局」の仕事と人員を管理監督する責任者。「同じ〜のポストでも、そこで行き止まりの〜と次官に昇進するステップの〜と2種類ある」 ●役員 38 **取締役[とりしまりヤク]** 部長までの従業員あるいは社外の有力者から、株主総会によって選ばれ、経営者側の一員となった者。「〜への選任は、サラリーマン出世双六の『上がり』だといわれる」 ▷代表~(取締役の中で会社を代表する代表権を持って指揮監督にあたる者) 39 **役員[ヤクイン]** 株式会社の取締役および各種団体の幹部職員。▷~会・~室・会社~ 40 **執行役員[シッコウヤクイン]** 企業の役員の中で商法上の責任を免れて、業務の執行にあたる担当役員。 41 **理事[リジ]** 団体・法人を代表し業務を執行する役員。▷~会 42 **幹事[カンジ]** 中心となって業務をつかさどる人。▷~長 43 **参事[サンジ]** ある事務に参与する役の人。「事務局の~」 44 **重役[ジュウヤク]** 主として株式会社の取締役および監査役など重要な役職にある人。「さすがに花の34年組といわれるだけあって、同期の中から3人も〜が出た」 45 **常務[ジョウム]** 取締役の中から選ばれ、会社の日常業務を統轄管理する役職にある人。◇「常務取締役」の略。 46 **専務[センム]** 取締役の中から選ばれ、社長を補佐し、会社の全般的な業務を管理する役職にある人。◇「専務取締役」の略。 47 **エグゼクティブ** 企業において経営・組織運営に携わる重役。 ▷ executive 48 **最高経営責任者[サイコウケイエイセキニンシャ]** 社長・会長という一般的序列とは別に、役員人事権や意思決定権といった最高位の職務権限を占有し、実質的に会社の経営管理にあたる最高実力者。「うちの社も〜の制度を取り入れることになり、会長がその地位に就いた」 49 **CEO** 「最高経営責任者」の洋語的表現。「シーイーオー (chief executive officer)」の頭文字。 ●司会・議長など 50 **司会[シカイ]** 式や会が滞りなく進行し、スケジュールどおり終了するよう取り仕切る人。 51 **司会者[シカイシャ]** (仕事として)司会する人。「生放送の~などは、よく時間内にきちんと番組をおさめるものだと感心する」 52 **議長[ギチョウ]** ①会議の議事を整理したり、採決したりする、その会議の司会者。「営業所長会議で〜を務めることになった」②国会・地方公共団体の議会で、議員の中から選ばれてその議会を代表する人。▷衆議院~・県議会~ 53 **座長[ザチョウ]** 研究会・分科会などで、討論や討議を取り仕切る人。「政府の諮問委員会の~を2つも3つも兼任している学者がいる」 54 **委員長[イインチョウ]** 選挙や推薦で選ばれた委員からなる委員会を指揮し、答申・報告などをまとめる人。「今度の組合の〜は、なかなかの硬骨漢で、会社は手を焼いている」 55 **チェアマン** 「議長」「座長」の洋語的表現。 ▷ chairman ●取り締まる人 56 **取締官[とりしまりカン]** 取り締まる業務に携わる公務員。「麻薬~は、捜査権と逮捕権をもっているが、警察官ではなく、厚生労働省の地方厚生局員だ」 ●警官 → 4604つかまえるs●警察官 ●支配される人 57 **被支配者[ヒシハイシャ]** 権力をもった者の意のままに支配されている人。 58 **被治者[ヒチシャ]** 統治者に支配されている人々。「民主主義国家に〜の概念は存在しない」 <1192> つかさどる6409t~縛る6410a しない」 ●その他 **編集長[ヘンシュウチョウ]** 編集部の長。「雑誌の編集後記は校了のあとで〜がみずから書くことが多い」 **デスク** 新聞・雑誌記事、放送番組などの製作過程で取材編集の指揮をとる、多く副編集長格の人。「鬼といわれるだけあって、あの〜の注文は際限がない」desk **主宰[シュサイ]** ある団体を代表して、その団体の作品制作を指導したり、機関誌の編集を指揮したりする人。「『ホトトギス』は、〜正岡子規で松山において創刊された」 ### u 名詞の類:トコロ **司令部[シレイブ]** 司令官が職務を行うところ。 **司令塔[シレイトウ]** 軍艦などで、司令をするために設けられた塔。 **監督官庁[カントクカンチョウ]** ある業界を監督し、指導する立場にある官庁。「競馬の〜は農林水産省だ」 ●本部 **本部[ホンブ]** 作業や事業の指示を出したり、各部署の報告をまとめたりして、全体をつかさどる組織(が設置される場所)。「各地域支部の意見が、うまく中央の〜に伝わっていなかった」「大会の〜は1号館の2階です」▷捜査~・支部 **センター** 機関・組織の中で、既成の伝統的な分類に入れにくいような、ある特別の業務を集中的に行うために設けられる部門・組織(が設置される場所)。▷大学入試~・~試験・保健~◇一般に、複合語の構成要素として用いられる。必ずしも「本部」というわけではない。center **本社[ホンシャ]** ①企業で、各事業所の全体をとりまとめる中心的な事業所。「新聞社では〜は1ヵ所ではなく、東京~・大阪〜というように複数置いている例が多い」→支社②神社で、主神を祀っている中心的な神社。◀末社 **本局[ホンキョク]** 放送局・郵便局などの、各局の全体をとりまとめるおおもとの局。 **本山[ホンザン]** ある宗派を統轄する、中心となる寺。ある組織をとりまとめる組織。 **総本山[ソウホンザン]** ある組織の連合の頂点に立ち、下部組織を指揮・支配する組織。「財界の〜といわれている経済団体」 **本院[ホンイン]** 病院などで、院長が本拠にしている、おおもとの院。 **本家[ホンケ]** 旧家などで、分家に対して、一族のおおもととなる家。「元旦には一族が〜に集合して、年始のあいさつをする」◀分家 **本科[ホンカ]** その学校の主たる課程。「時間と授業料の捻出に苦労したが、もし金があれば〜で学んでよかった」 **本隊[ホンタイ]** 部隊などの、各隊の全体をとりまとめる中心的な隊。「山頂をアタックしていた2人が、途中で引き返し~に合流した」◀分隊 ●本営・本陣 → 3701戦うu●陣地 ●本省・本庁・本署 → 4306執るu●役所 ●寺社の本部 → 3403祭るu●神社●仏寺 ●本店 → 4210売るu●店 ●本校 → 2102教えるu●学校 # 6410 縛る ### a 動詞の類 ●縛る **縛[しば]る** 縄・ひも・糸などの細長いものを何かに巻きつけて結び、離れないようにする。「新聞紙をひもで〜」「古雑誌を〜って回収に出す」「逃げ出さないよう、よく縛っておけ」「ありあわせのひもで腕をきつく縛って止血した」 **ふん縛[しば]る** 荒っぽく縛る。「こそどろを捕まえて〜」 **縛[しば]り上[あ]げる** 荒っぽく動物を縛って、動けないようにする。「捕らえたイノシシを〜」 **縛[しば]り付[つ]ける** 物を何かに縛って離れないようにする。「ボートを木の幹に~」 **縛[バク]する** 「縛る」のかたい言い方。「暴れる賊の手足を〜」 **縛[いまし]める** 罪人などを捕らえて縛る。「捕らえられ、手首を荒縄でいましめられていた」◇古めかしい言い方。 **搦[から]める** ほどけないようにぐるぐる縛る。「捕らえた犯人を、大勢で取り囲んでがんじがらめにからめた」 **緊縛[キンバク]** 縄・ひも・ゴムなどできつく縛ること。「止血帯で上腕を〜する」 ●捕縛する → 4604つかまえるa●逮捕する ●くくる **括[くく]る** ばらばらになりがちなものに、縄・ひも・糸などの細長いものをかけて締め、ひとつにまとめる。「たまった雑誌をひもで〜」 **引[ひ]っ括[くく]る** 荒っぽくくくる。「トラックの上の荷物がくずれないよう、じょうぶな綱で〜」 **括[くく]り付[つ]ける** 物を何かに付けて、その全体を縄・ひもなどで縛りつける。「途中で落とさないよう、かばんを自転車の荷台にしっかり~」 **紮[から]げる** 荷物などをおおざっぱにくくる。「古本をひもでからげて持つ」◇「からげる」とも書く。 ●結わえる **結[むす]ぶ** 縄・ひも・糸などの細長いものの一方の端に輪を作り、もう一方の端をその中に通してからめ(ることを繰り返し)、互いが離れないような形を作る。「靴のひもをあんまりきつく結んだので脱ぐときに苦労した」「ネクタイをきれいに~」◇「新聞紙をまとめてひもで結んだ」のように、結ぶことで何かをまとめるという、「しばる」に似た用法もあるが、「しばる」は対象の固定に注目し、「結ぶ」は細長いものを離れないような形にすることに注目する。したがって、「ひもをしばる」も「新聞紙を結ぶ」もどちらも不自然である。 **結[ゆ]わえる** 縄・ひも・糸などの細長いものの一方の端に輪を作り、もう一方の端をその中に通してからめ(ることを繰り返し)、互いが離れないような形を作る。「頑丈な箱の中には、糸でかたくゆわえた油紙の包みがあった」「小包をひもで〜」◇「結ぶ」にくらべ、より口語的な言い方。「ひもをゆわえる」「新聞紙をゆわえる」 <1193> # 縛る6410a~k 14 **結[ゆ]わく** 「結わえる」のくだけた言い方。「すぐにほどけるよう、軽く~」 15 **結[むす]び付[つ]ける** 結んで離れないようにする。「おみくじを境内の松に結びつけた」 16 **結[ゆ]わえ付[つ]ける** ゆわえて、付ける。「電柱に針金で看板を~」「ゆわいつける」ともいう。 ●結び合わせる → 6400まとめるa●物を合わせる ●結う 17 **結[ゆ]う** 髪の毛をひもなどでまとめて形をととのえる。「髪をおさげに~」 18 **結[ゆ]い上[あ]げる** 髪を高く結う。「日本髪に~」 19 **結髪[ケッパツ]する** 髪の毛を結うこと。「稽古で乱れた髪を大銀杏に~して土俵へ出て行く」 ## d 形容動詞の類 00 **雁字搦[ガンジがら]めの** 縄などを、ほどきにくいように付けて縛る様子。「捕まえた犯人を〜にする」 01 **高手小手[たかてこて]に** 首に縄をかけ、背後に回させた両腕の肘から肩までの高手と、肘から手首までの小手とを結んできびしく縛り上げた様子。「重罪人は〜に縛り上げられ、刑場まで市中を引き回された」 02 **後[うし]ろ手[で]に** 両手を背中に回して縛り上げた様子。「捕らえられた脱走犯は、〜に縛られ、腰縄をかけられていた」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **縛[しば]り** 縛ることのぐあい(縛り方やその固さ)。「~がきつくて、とてもほどけそうにない」 01 **戒[いまし]め** 罪人などを縄で縛ること。「護送中の罪人の~をほどいて逃がしてやる」◇古めかしい言い方。 ●結び方 02 **小間結[こまむす]び** ひもを結ぶときに、まず右端を左端の上から下に回すようにからめ、さらにもう1度、今度は右方を左方の下から上へ回すようにしてからめて、ひもの端とひもが平行になるように結ぶ結び方。◇「細結び」とも書く。 03 **真結[まむす]び** 小間結び。 04 **固結[かたむす]び** 「小間結び」の、固く結んだところを強調した言い方。 05 **玉結[たまむす]び** (結び目に玉ができることから)小間結び。 06 **蝶結[チョウむす]び** 蝶が羽を開いて止まっているように見える、輪のある結び方。 07 **輪結[わむす]び** 左右や上方に輪ができるように結ぶ結び方。 08 **男結[おとこむす]び** ひもの右端を上から左端の下に回し、右方へたぐってきたときにできた輪に左端を通して結ぶ結び方。◇女結び◇ほどけにくいので、垣根を結うときなどに用いられる。 09 **女結[おんなむす]び** 「男結び」と反対に、ひもの左端を上から右端の下へ回し、左方へたぐったときにできた輪に右端を通して結ぶ結び方。▷男結び◇「おなご結び」ともいう。 10 **縦結[たてむす]び** ひもの端が、もとのひもと縦横に交差する結び方。 11 **結[むす]び切[き]り** 香典袋などの水引に用いる、固く結んでほどけないかた結びのこと。 ●結うこと 12 **髪結[かみゆ]い** 髪を結うこと。 ## k 名詞の類:モノ ▶縛ったり、ゆわえたりするためのもの 00 **腰紐[こしひも]** 和服を着るときに形をととのえたり着くずれを防いだりするために胴に結ぶひも。 01 **付[つ]け紐[ひも]** 着物の胴に縫い付けてあるひも。「~を結ぶ」 02 **元結[もとゆい]** 髪のもとどりを結んで束ねるために用いる細いひも。 ●綱・縄・ひもなど → 5907つなぐk ●結った髪など 03 **結[ゆ]い髪[がみ]** 結い上げた髪。 04 **結髪[ケッパツ]** 結い上げた髪型。「始皇帝陵から出土した兵馬俑は、〜までリアルに表現されている」 05 **洋髪[ヨウハツ]** 西洋風に結った髪。「女の命といわれた長い髪を切り、〜で颯爽と街を闊歩し始めた新しい女たち」 06 **束髪[ソクハツ]** 髪を束ねて結んだ女性の髪型。 07 **日本髪[ニホンがみ]** 日本の伝統的な女性の髪型。「最近は正月でも~の女性はあまり見かけなくなった」 08 **髷[まげ]** 頭頂部ないし後頭部で結んで折り返した髪。「~が強かったが、年とともに〜が結えなくなって引退した横綱がいた」 09 **シニヨン** 髷風に結い上げた女性の髪型。◇「シニョン」ともいう。 ▷ chignon 10 **丁髷[ちょんまげ]** 前額から頭頂にかけて剃り上げ、残した髪を頭頂で束ねて折り曲げた、主として江戸時代の男性の髪型。◇髷の部分の形が「×」の字に似ているところから。 11 **大銀杏[おおいちょう]** 関取の結う髷の先端を銀杏の葉の形のように開いた髪型。◇もとは江戸時代の武士の髪型だった。 12 **総髪[ソウハツ]** 江戸時代の医師などに見られた、さかやきを剃らず、伸ばした髪を後ろで束ねた髪型。 13 **桃割[ももわ]れ** 後ろから見ると桃を割ったように見える、16〜17歳くらいの少女の日本髪。 14 **銀杏返[いちょうがえ]し** 髷を左右に輪のように2つに分け、左右に輪のように結った髪型。 15 **丸髷[まるまげ]** 頭のてっぺんに楕円形の髪を結った、既婚女性の日本髪。 16 **引[ひ]っ詰[つ]め** 後ろに引っ張って束ねた、無造作な女性の髪型。「彼女は、仕事のときは髪を〜にしている」 <1194> # 6411 囲む ## a 動詞の類 ●囲む 00 **囲[かこ]む** ①ある場所のまわりに、すきまなく物に物を配置する。「重要な部分は太線で囲んであった」「正解の番号を○で囲め」「生け垣で家の周囲を~」②3人以上の人が、他の人や場所のまわりをふさぐように連続的に位置する。「家族全員で食卓を〜ことも少なくなった」「先生を囲んで雑談する」 01 **取[と]り囲[かこ]む** 3人以上の人が、他の人や場所を(圧力を加えるように)すきまなく囲む。「芸能記者が渦中の人を~」 02 **巻[ま]く** 対象に密着するように囲む。「やじ馬が事故現場を遠巻きに~」「片手で相手の首を巻いて投げ倒した」「霧に巻かれて方向を見失った」◇「捲く」とも書く。 03 **取[と]り巻[ま]く** 多くの人が、ある人にかかわろうとして囲む。「新聞記者が彼女を取り巻いて話を聞き出そうとしている」「あの人自身はそう悪くない人だが、取り巻いている連中がひどい」 04 **包囲[ホウイ]する** 相手を攻めようとして、取り囲むこと。「敵の拠点を〜した」▷~網・~攻撃 05 **囲繞[イジョウ]する** 完全に取り囲むこと。「断崖絶壁に〜された人跡未踏の地」「いじょう」ともいう。 06 **巡[めぐ]る** 堀や川が建物や場所を囲むように存在すること。「城の周囲を巡る堀の全長は10kmを超えていた」 07 **縁取[ふちど]る** ある場所の縁に沿って、その場所を取り囲むように自然の地形・植物などが存在する。「散歩道を色濃く縁取っていた木々の葉が次第に落ちて、木々のあいだから遠くの山が見えるようになった」 ●囲う 08 **囲[かこ]う** ほかからの影響がおよばないように、場所のまわりに塀や柵などを設置して、何かを置く。「フェンスで菜園を~」 09 **囲[かこ]い込[こ]む** 場所や物のまわりをすきまなく囲むようにして、他から隔離する。「牧場を柵で~」 ●覆う 10 **覆[おお]う** ある物や場所に、その全体を見えなくしたり、外部の影響をさえぎったりするために、何かを置いたり、のせたり、巻き付けたりする。「野球場を巨大なドームで〜」「両手で顔をおおって泣いた」「雪におおわれた山」◇「被う」とも書く。 11 **被覆[ヒフク]する** 表面をすきまなくおおって、内部の物体を保護するため、何かをかぶせる。「電線をビニールで〜する」 ▷~線 12 **鍍金[メッキ]する** 金属の表面を他の金属の薄い膜でおおうこと。「銅の素地に金を〜する」◇「ときん」ともいう。「滅金」とも書くが、「メッキ」と書くことが多い。 13 **カバーする** ある物を保護するために、その物に何かを密着させるようにしておおうこと。「ロープに追いつめられたチャンピオンは、両腕で必死に顔を〜した」「包み紙できれいに〜した本」◇「身体部分」でない場合、「・・・をカバーする」とはいいにくく、「紙で本をカバーする」は不自然である。この場合、「紙で本にカバーする」ならよい。 ▷ cover ●覆い隠す → 9808隠すa●隠す ●かぶせる 14 **被[かぶ]せる** 物の表面に何かを密着させるようにしておおう。「使い終わったら、必ずキャップをかぶせておいてください」「りんごの実に袋をかぶせて病虫害を防ぐ」「犯人は上から布団をかぶせて窒息死させた模様だ」 15 **押[お]っ被[かぶ]せる** 乱暴に、強くかぶせる。「燃えかけても布をおっかぶせ、火事の一歩手前で消し止めた」。 16 **掛[か]ける** 物の表面に、紙や布のような薄い物をおおうようにする。「昼寝をしている子供に布団をそっと掛けてやった」「きれいな紙のカバーを掛けた本」「家の中の家具のほとんどにカバーが掛けてあった」 17 **覆[おお]い被[かぶ]せる** 上から包むようにおおってかぶせること。「雨よけにトラックの荷台にビニールシートを~」 18 **覆土[フクド]する** 土をかぶせること。「生ごみの上に〜する」 ## f 副詞の類 00 **ぐるりと** もののまわりを一周すべて余すところなく囲む様子。「家の周囲を〜生け垣で囲む」 <1195> # 囲む6411f~k 01 **ぐるっと** 「ぐるり」のくだけた言い方。「スター選手を記者が〜取り囲んだ」 02 **遠巻[とおま]きにする** あまり近づかないで、遠くから取り巻くようにする。「野次馬が事故現場を〜人々」「数羽のからすが残飯を〜して、様子をうかがっている」 03 **すっぽりと** 全体にかぶせて、おおっている様子。「布団を頭から〜かぶったまま、昼になっても起きてこない」「立山の室堂はあたり一面~と朝霧の中に包まれていた」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **囲[かこ]み** 相手が外へ逃げたりしないように相手を囲んでいること。「〜を破って逃走する方法をあれこれと探った」 01 **重囲[ジュウイ]** 何重もの囲み。「圧倒的な敵の〜を突破するのは不可能に近かった」 ## k 名詞の類:モノ ●囲い 00 **囲[かこ]い** ある場所を囲うために設置したもの。「天然の要害に囲まれて、外敵が中へ入ることはできなかった」「工事現場の~」 01 **板囲[いたがこ]い** 建築工事現場などで、一時的にまわりを囲った仮設の板塀。 02 **冬囲[ふゆがこ]い** 雪の多い地方で、雪や霜などから家や植物を守るために作る囲い。 03 **雪囲[ゆきがこ]い** 雪の多い地方で、雪や霜などから家や庭木を守るために、板やよしずなどで作る囲い。 ●塀・垣根・柵など → 6503区切るm ●おおったりかぶせたりするためのもの 04 **覆[おお]い** おおうためのもの。「よごれないように駐車場の車に~をかぶせる」◇「被い」とも書く。 05 **カバー** 何かの上にかぶせたり、何かをおおったりするための覆い。「ほこりがかぶらないようパソコンに〜を掛ける」 ▷ブック〜・布団~・枕~・クッション~ ▷ cover 06 **テーブル掛[が]け** 食事などをするときに、食卓を装飾あるいは保護するために掛ける布。「~がよごれてきたので、今度は手作りのものに掛けかえようと思う」 ◇「テーブル(table)」は「食卓」の意。 07 **テーブルクロス** 「テーブル掛け」の洋語的表現。「レストランの純白の~の上にオレンジジュースがみるみる広がった」 ▷ tablecloth 08 **シート** 荷物などをおおう布やビニール製のもの。「トラックの荷台に〜を掛ける」「死体には青い〜がかぶせられていた」 ▷ sheet 09 **掛[か]け紙[がみ]** 贈答品などの箱をおおう紙。◇熨斗や水引が印刷されているものが多い。 10 **耳覆[みみおお]い** 耳をおおい、寒さを防ぐためのもの。「吹雪の中では~をしないと耳がちぎれそうだ」 ●防具 → 3803守るk●防具 11 **幌[ほろ]** 積み荷などを雨風・直射日光から守るために、トラック・馬車などにつけたおおい。▷~馬車 12 **天蓋[テンガイ]** 仏像や祭壇をおおう装飾的な笠。「東大寺三月堂の不空羂索観音像の頭上の~は、天平時代の名品だ」 ●日光や風雨をよけるためのおおい → 2305避けるk●激しい自然などをよけるもの ●皮 13 **皮[かわ]** 動物や植物の表面をおおっていて、むけたり、むいたり、はいだりするもの。「ころんで膝の~がむけた」「りんごの〜をむく」「竹の〜でおにぎりを包む」◇「欲の皮」「面の皮」「化けの皮」など、比喩的に本心をおおい隠すものにもいう。 14 **果皮[カヒ]** 果実の、種子をおおっている部分や表面の皮。 15 **樹皮[ジュヒ]** 樹木の幹や枝をおおっている皮。「杉の~は、屋根を葺いたり、垣根の材料に利用される」 16 **木肌[きはだ]** 樹皮をはいだあとの、木の表面。「~は模様に特徴があり、それを見ればだいたい樹種がわかる」 17 **薄皮[うすかわ]** 物をおおっている薄い皮。「冷凍の枝豆は~が口の中に残って食べにくいことがある」 ▷~饅頭 18 **表皮[ヒョウヒ]** 動植物の表面の皮。 19 **外皮[ガイヒ]** (植物の種などの)外側をおおっている皮。 20 **内皮[ナイヒ]** ①樹木や果実の外皮の内側にある薄くやわらかい皮。②動物の内臓の表面の薄い皮。 21 **渋皮[しぶかわ]** 樹木や木の実(特に栗・栃など)の外皮の内側にある薄い皮。「栗を〜をつけたまま甘く煮た菓子」 22 **包皮[ホウヒ]** 物の表面を包む皮。特に、陰茎亀頭部をおおっている皮膚。 ●肌 23 **肌[はだ]** 人間の体の表面の皮。「赤ちゃんのすべすべした〜」「紫外線は〜によくない」「徹夜続きで〜が荒れる」「~を刺す寒風」◇「膚」とも書く。典型的には「顔・背中・胸・腹」の部分であり、てのひら・足の裏・指などの狭い部分は、ふつうは「はだ」といわない。なお、「山の肌」「木肌」のように、物の表面の意味で比喩的に用いることがある。 24 **肌[はだえ]** 肌。「雪の~の乙女の姿」◇「膚」とも書く。 25 **柔肌[やわはだ]** 女性のやわらかな肌。「〜のあつき血汐にふれも見でさびしからずや道を説く君〈与謝野晶子〉」 26 **荒肌[あらはだ]** きめの粗いざらざらした肌。 27 **鮫肌[さめはだ]** さめの皮のように目の粗い、ざらざらとしている皮膚。「鮫膚」とも書く。 28 **皮膚[ヒフ]** (医学用語で)人や動物の、羽や毛を除いた体の表面を形づくっている組織。「足の裏の~が炎症を起こしていると言われた」 ▷~炎・~病 29 **表皮[ヒョウヒ]** (医学で)皮膚の表面に近いほうの組織。 30 **真皮[シンピ]** (医学で)皮膚の内部に近いほうの組織。 31 **上皮[ジョウヒ]** 上皮。 ●素肌・地肌 → 9700現れるk●素肌・素顔 ●地肌・肌→ 9700現れるu●地肌 <1196> # 6412 飾る ## a 動詞の類 00 **飾[かざ]る** ある場所に、きれいなもの、美しいものなどを整えて置いて、全体を美しく見えるようにする。「ショーウインドーに新作を~」「会場を花で〜」◇「(花で)部屋を飾る」のように「配置される場所」を対象にする用法と、「(部屋に)花を飾る」のように「配置するもの」を対象にする用法とがある。 01 **飾[かざ]り立[た]てる** 何かで必要以上に派手に飾る。「パーティーの会場を派手に~」「金銀ダイヤで飾り立てた悪趣味なアクセサリー」 02 **飾[かざ]り付[つ]ける** ある場所を飾るために、必要なものを配置する。「クリスマスツリーをきれいに~」 03 **縁取[ふちど]る** 物のまわりを、ほかのものや色で囲むように飾る。「黒いビロードで縁取った襟」「輪郭を黒い色で~」 04 **縁取[ふちど]り** 縁取ること。「レースで〜したエプロン」 05 **装飾[ソウショク]する** 何かを使って、ある場所や物を美しく、あるいは感じよく見えるようにすること。「新築の居間を和風に~する」「蒔絵の〜をほどこした工芸品」 ▷~品・室内~ ●ちりばめる → 5608埋める●ほめる ●メッキする → 6411囲むa●覆う ## h 名詞の類:コト・サマ ●飾り付け 00 **飾[かざ]り付[つ]け** ①飾り付けること。「思った以上に~に時間がかかった」②飾り付けてある姿。「落ち着いた~の店に入る」 01 **段飾[だんかざ]り** 雛祭りの人形などを、階段状に飾ること。「今年は初孫の初節句だから、~のお雛様を贈るつもりでいる」 02 **ディスプレー** 商品などを見栄えよく配置したり、飾り付けたりすること。「店の~の件で専門家に相談した」 ▶ display ●建物に関する装飾 03 **内装[ナイソウ]** 建物の内部に壁紙などを貼り付けたり、ペンキを塗ったり、建具をはめ入れたり、照明器具を取り入れたり、床にじゅうたんを敷き入れたり、タイルを敷き詰めたり、天井に飾りをしたりすること。「建物は本体がほぼできあがり、あとは~を残すだけだ」「あっと驚くような色を思い切って使った~が新鮮だ」 04 **外装[ガイソウ]** 建物の外側に必要な設備を取り付け、色を塗るなどの装飾をほどこして見た目よく仕上げること(の結果としての姿)。「~に予想外の金がかかった」「遠くからでも目立つ〜」 05 **インテリア** 「内装」の洋語的表現。「~に凝った建物」▷~デザイン・~コーディネーター◇見た目の姿のほかに、「室内の調度品」の意にも用いる。 ▷ interior 06 **エクステリア** 「外装」の洋語的表現。「この家は~に凝っている」▷~のある家◇「外装」のほかに、庭・フェンスなど、広く建物の外部の設備も含めて用いる。 ▷ exterior ●その他 07 **満艦飾[マンカンショク]** ①軍艦が祝祭日などに、信号旗や軍艦旗を盛大に掲げて船全体を飾ること。「港内には〜の軍艦が停泊し、最前からしきりに礼砲の音が鳴りひびいていた」②俗「①」のように、派手に着飾ること。「安い香水の匂いをぷんぷんさせた〜の女がしゃなりしゃなりと歩いていった」③俗「①」のように、盛大に洗濯物を干してはためかすこと。「兄妹を9人も産んだ母のことは、いつも〜の洗濯物といっしょに思い出す」 ## k 名詞の類:モノ ●飾り 00 **飾[かざ]り** ①飾るためのもの。「きれいな女の子は、髪にかわいらしい〜を付けていた」 ▷~棚・~紐 01 **飾[かざ]り付[つ]け** 飾り付けてある物。「地震で天井の〜が落下した」 02 **電飾[デンショク]** 飾り付けのために用いる、いろいろな色の電灯・ネオンなどを取り付けたもの。 03 **デコレーション** 「飾り」の洋語的表現。▷~ケーキ ▷ decoration 04 **イルミネーション** 「電飾」の洋語的表現。▷クリスマス~ ▷ lumination ●飾り物 05 **飾[かざ]り物[もの]** 飾りのために用いるもの。「お正月の~」「あんなものはただの〜だからのだから飾り物にすぎない」のように、比喩的にも用いられる。 <1197> # 飾る6412k 06 **置物[おきもの]** 床の間・棚・机の上などに置いて楽しむ装飾品。「料亭の玄関には、名前にちなんだ立派な虎の~があった」◇「飾り物」と同様に、「社長はただの置物で、実権は専務が握っている」のように、比喩的にも用いられる。 07 **床飾[とこかざ]り** 床の間を飾る掛け軸など。 08 **クリスマスツリー** クリスマスに、プレゼントをもらう靴下やトナカイ・鐘・雪などのおもちゃを飾り付ける(多く樅の)木。「幼稚園で子供たちといっしょに〜の飾り付けをした」 ▷ Christmas tree ●子供の行事に飾る人形 09 **雛飾[ひなかざ]り** 3月3日の雛祭りに飾る、人形や道具類など。 10 **雛人形[ひなにんぎょう]** 雛祭りに飾る人形。ふつう、内裏雛・三人官女・五人囃子・随身・衛士(仕丁)を一組とする。 11 **雛[ひいな]** 「雛人形」の略。◇「ひいな」ともいうが、古い言い方。 12 **御雛様[おひなさま]** 「雛人形」の親しみを込めた言い方。 13 **内裏雛[ダイリびな]** 天皇・皇后の姿に似せた一対の雛人形。「内裏」「内裏様」「お内裏様」ともいう。 14 **五月人形[ゴガツニンギョウ]** 5月5日の端午の節句に飾る鍾馗の武者姿の人形や、兜・鎧・幟など。◇鍾馗は唐の玄宗皇帝の夢に現れ、皇帝の病気を治したといわれる鬼神。 ●正月の飾り 15 **御飾[おかざ]り** 正月に注連縄や裏白・松などでつくって門や神棚に供える飾り物。「一夜飾りは縁起がよくないから、〜はせめて30日の午前中までに飾りたい」 16 **松飾[まつかざ]り** 正月を祝って、家の門や玄関に飾る松。 17 **門松[かどまつ]** 正月を祝って家の門の両側に立てる、松の飾り物。「最近は〜を立てる家も減り、代わりに、紙の~が配られるが、何とも味けない」 18 **注連飾[しめかざ]り** 正月などに神聖な場所や門口に飾る、注連縄の飾り。 19 **輪飾[わかざ]り** わらを編んで輪をつくり、数条のわらを下方に垂らした正月の飾り。 20 **繭玉[まゆだま]** 繭の形にまるめた餅や団子を、水木の枝につけて飾ったもの。◇豊作などを願って小正月などに作られる。 ▶装飾品 21 **装飾品[ソウショクヒン]** 人が自分を飾るために身につける品物。「出土品の中に黄金の~が多数含まれていた」◇靴・かばんなども含む。 22 **装身具[ソウシング]** 体や衣服に直接付ける装飾品。「古墳時代の出土品に含まれる、曲玉や管玉は古代の~といわれる」◇「装飾品」「装身具」ともに、「つけまつげ」「かつら」など、体本来の部分の代用品についてはいわない。 23 **アクセサリー** 「装身具」の洋語的表現。「最近は若い男性が、派手とした〜をつけるのはふつうになっている」 ▷シルバー~・ヘア〜・〜ショップ◇「アクセサリー」のほうが一般的。 ▷ accessory 24 **宝飾[ホウショク]** 身を飾る宝石・貴金属など。▷~品~店 25 **ジュエリー** 宝石・貴金属(を使ったアクセサリー類)。▷~ショップ・~デザイナー ▷ jewelry 26 **服飾[フクショク]** 衣服と装身具。また、衣服の飾り。 27 **服飾品[フクショクヒン]** 身を飾るためのもののうち、衣服の装飾品。◇ネックレス・イヤリングのように飾りとしてのものと、ベルト・ハンドバッグのような実用的なものがある。 ●頭を飾るもの 28 **髪飾[かみかざ]り** 髪に挿したり、結んだりして髪を飾るもの。「成人式に着る晴れ着に似合う花の~」 29 **簪[かんざし]** 日本髪の女性が髪に挿す飾り。「初詣の雑踏の中で、日本髪に~を挿した日本髪の女性をずいぶん見かけた」◇「髪挿し」からの転。 30 **笄[こうがい]** 日本髪の髷を横に挿し通す髪飾り。◇もとは髪をととのえたり、耳や頭をかくための道具。 31 **平打[ひらうち]かんざし** かんざしの一種で、金属などを平たくして飾りを付けたもの。 32 **根掛[ねが]け** 日本髪の髷にかける、縮緬や貴金属製の飾り物。 33 **リボン** 髪や衣服などに結んで飾りにする、幅の狭い布。 ▷ ribbon 34 **ヘアバンド** 髪の乱れを防ぎ、また飾りのために頭に巻くバンド。◇和製洋語。ヘア(hair)+バンド(band) 35 **カチューシャ** 弾力性のある金属板やプラスチック板を弧状に曲げ、表面を布などでおおった髪飾り。◇大正時代初期に上演された、トルストイの小説『復活』の女主人公カチューシャ(Katyusha)がつけていたことから。 ●かつら 36 **鬘[かつら]** 芝居などの扮装用、または薄い頭髪を隠したりするための、人の髪の毛などをもとに作ったかぶるもの。「役者が〜をかぶって外国人に扮する翻訳劇を、赤毛物といった」 37 **づら** 俗かつら。「激しい立ち回りだったので、堀部安兵衛の~がずれてしまった」◇「ヅラ」と書かれることも多い。 38 **ウイッグ** 洋髪のかつら。▷女性用~・男性用~「ウイッグ」「ヘアウイッグ」ともいう。 ▷ wig 39 **付[つ]け毛[げ]** 髪の形をととのえるために付け足す髪の毛。 40 **梳[す]き毛[げ]** 髪型がよく見えるよう髪の中に入れる毛の束。 41 **入[い]れ髪[がみ]** 髪を結うとき、スタイルをととのえるために足し入れる髪。 42 **髢[かもじ]** 日本髪を結うときの入れ髪。 43 **ヘアピース** 「付け毛」の洋語的表現。 ▷ hairpiece ●耳を飾るもの 44 **耳飾[みみかざ]り** 耳たぶにつけて飾りにするもの。 45 **耳輪[みみわ]** 耳たぶにつける、輪の形の耳飾り。「耳環」とも書く。 46 **イヤリング** 「耳飾り」の洋語的表現。 ▷ earring <1198> # 飾る6412k~u 47 **ピアス** 耳たぶに開けた小さな穴に通してつけるイヤリング。◇「ピアスドイヤリング(pierced earring)」の略。広義には、同様にして身体の他の部分につける装身具のこともいう。 ●首のまわりを飾るもの 48 **首飾[くびかざ]り** 首にかけて飾りにするもの。◇「頸飾り」とも書く。 49 **首輪[くびわ]** 首にかける、輪の形の首飾り。◇「頸環」とも書く 50 **頸飾[ケイショク]** 首飾り。 51 **ネックレス** 「首飾り」の洋語的表現。「真珠の~」 ▷ necklace 52 **ペンダント** 細い鎖やひもの先端に宝石などをつけ、首からぶら下げる装飾品。 ▷ pendant 53 **ロケット** 親しい人の小さな顔写真などを入れ、細い鎖で首からかける装身具。「肌身はなさず身につけていた〜の中には、夭逝した次男の顔写真が入っていた」 ▷ locket 54 **チョーカー** 首にぴったりとつく、首飾り。▷choker 55 **レイ** ハワイなどで、訪問者の首にかけて歓迎の意を表す、花で作った首輪。 ▶ lei 56 **コサージュ** 洋服の胸や襟元につける小さな花飾り。◇「コサージ」ともいう。 ▷ corsage 57 **ブローチ** 洋服の胸や襟元につける女性の装身具。「外出のとき妻は、娘の~を借りてつけていくことがある」 ▷ brooch 58 **襟飾[えりかざ]り** ネクタイ・ブローチ・ネックレス・ペンダントなど、洋服の襟や襟元につけて飾りにするもの。 ●ネクタイ → 5909着けるk●締めるもの ●腕・指を飾るもの 59 **腕飾[うでかざ]り** 腕につけて飾りにするもの。 60 **腕輪[うでわ]** 手首などにはめる、輪の形の装身具。◇「腕環」とも書く。 61 **ブレスレット** 手首や腕につける輪や鎖などの飾り。▷シルバー〜・ゴールド〜・チェーン~ ▷ bracelet 62 **指輪[ゆびわ]** 指にはめる、輪の形の装身具。「~の交換が、式のクライマックスだった」▷婚約~・結婚~ ◇「指環」とも書く。 63 **リング** 「指輪」の洋語的表現。▷ペア〜・エンゲージ~・シルバー〜・ゴールド〜 ▷ ring ●婚約指輪 → 2000契るk 婚約にともなう金品 ●その他の身体部位を飾るもの 64 **根付[ねつけ]** 印籠(薬入れ)・巾着(財布・小物入れ)・タバコ入れなどのひもの先に付ける小振りの工芸品。印籠などのひもを帯にはさんで腰からさげるときに、これを帯の上に出して落ちないようにする。◇素材は木と象牙が多いが、金属製や陶器製のものもある。 65 **アンクレット** 足首に巻いて飾りにするもの。 ▷ anklet ●古代の装飾品 66 **勾玉[まがたま]** 瑪瑙・翡翠・水晶などで作られ、先を曲げた、コの字形の古代日本(縄文~古墳時代)の装身具。◇「勾玉」とも書く。 67 **管玉[くだたま]** 細い石をあけた円柱状の玉(角を削って丸めた形)を、ひもを通して連ね、首から下げた古代日本の装身具。 68 **瓔珞[ヨウラク]** 仏や菩薩などが首から下げている宝玉や貴金属を連ねた首飾り。 69 **玉[たま]** 多身玉を糸で連ね頭に飾る、古代の装身具。 70 **玉環[たまき]** 美しい貝や玉を糸で連ね、腕に巻いた古代の装身具。 71 **釧[くしろ]** 貝・碧玉・金属などで作り、肘などにはめた古代の装身具。▷石~・~ ●贈り物などの飾り 72 **熨斗[のし]** ①装飾用の、のして乾かしたあわび。「熨斗鮑」の略。②細長い六角形に色紙を折り、「①」の小片(を模した紙)をはった、贈り物に添えるためのもの。◇現在は、水引とともに印刷したもの(熨斗紙)を用いることが多い。 73 **水引[みずひき]** 装飾用の、こよりをのりで固めて数本束ねたひも。◇慶事・弔事など、用いるかによって種類が異なる。 74 **リボン** 装飾用の、幅が狭く平たいひも。「その帽子には赤い〜が映えると思う」 ►ribbon ●その他の飾り 75 **縁飾[ふちかざ]り** 衣服などのふちに(縫い)つけた飾り。 76 **縁取[ふちど]り** 何かのふちにほどこした飾り。「赤い糸で~をしたハンカチ」「ポケットの~がアクセントになっている」◇衣服の「縁飾り」のことを指すこともある。 77 **飾[かざ]り糸[いと]** 飾りのための糸。 78 **飾[かざ]りボタン** 飾りのために洋服につけるボタン。 79 **カメオ** 縞模様のある瑪瑙や貝殻に浮き彫りをほどこしたもの。「ヨーロッパ旅行の土産に、妻に~のブローチを買った」 ▷ cameo 80 **スパンコール** ドレスなどの表面に、装飾となる金属やプラスチックの小片。光を反射して輝く。「ジャズシンガーの~の衣裳が照明を反射して、夢の世界の住人のようだ」 ▷ spangle ## q 名詞の類:イキモノ 00 **飾[かざ]り馬[うま]** 美しい馬具で飾り立てた馬。 ## u 名詞の類:トコロ 00 **飾[かざ]り棚[だな]** 美術品などを飾る棚。 01 **床[とこ]の間[ま]** 座敷の正面上座に一段高く構えたところで、掛け軸や花瓶などを置いて飾るところ。「~に置物を置く」◇略して「床」ともいう。 02 **マントルピース** 暖炉の枠や、暖炉の上の飾り棚。◇転じて、俗に「暖炉」そのものをいうこともある。 ▷ mantel-piece ●ショーウインドー → 2100示すu●何かを見せる場所 <1199> # 6413 まとまる ## a 動詞の類 ●まとまる 00 **纏[まと]まる** ばらばらのものがひとつになって統一のあるものとなる。「チームメイトの死をきっかけに、ばらばらだった部員の心がひとつにまとまった」「作家の初期の原稿がまとまって発見された」 01 **纏[まと]まりが付[つ]く** まとまって、完成したひとつのものになる。「アイデアばかりが先行し、話にまとまりが付かない」 02 **固[かた]まる** あちこちに散らばっていたものが1ヵ所に、集まってまとまる。「子供たちが部屋の隅に固まって、なにやら相談をしていた」「にれの木には黄緑色の小さな花が多数固まってついていた」 03 **結[むす]び付[つ]く** 人(の心)が、考え方や目的が同じで、離れずにいる。「部員たちは、キャプテンを中心に強く結び付いていた」 04 **結束[ケッソク]する** 多くの人が、ある目的のための行動において、心を合わせてひとつになること。「住民が~して暴力団を排除した」 05 **団結[ダンケツ]する** 多くの人が、結束して行動するための集団を作ること。「社員が〜して組合を作った」 06 **心[こころ]を合[あ]わせる** 同じ目的のために、全員がひとつになって事に当たること。「みんなで心を合わせて頑張ろうよ」 07 **スクラムを組[く]む** 多くの人が目標に向かって固く団結する。「クラスが一体となって優勝をめざしてクラスで〜」◇ラグビーの「スクラム(scrum)」からの比喩表現。 08 **一丸[イチガン]となる** 全員が力を合わせて固く結びつき、(困難な事態に)対処する。「危機を乗り切るために、社員が~」 09 **一致団結[イッチダンケツ]する** 「一丸となる」のかたい、やや大袈裟な言い方。「100人の集団のうちの5人が〜すれば、全体を意のままに操るのは造作もないことだといわれる」 10 **大同団結[ダイドウダーケツ]する** 多くの党派や団体が、意見の違いをこえて団結すること。「~して汚染問題に取り組む」 ●組む 11 **組[く]む** いっしょにひとつのことをするために仲間になる。「新人がベテランと組んで仕事をする」「いつもとは~相手が違ったのでとまどった」 12 **手[て]を組[く]む** そうすることが有利であると考え、相手と組む。「長年のライバルだが、ここは〜ことにした」 13 **手[て]を握[にぎ]る** 今まで組んでいなかった者同士が手を組む。「反目し合っていたが、今回は〜ことにした」 14 **徒党[トトウ]を組[く]む** (他者から見て)よくないことをしようとする目的で組む。「徒党を組んで万引きをする」 15 **ぐるになる** よく分からない目的のために組む。「チンピラとぐるになって、バイクを盗むやら、恐喝するやら、ろくなことをしない」 16 **結[むす]ぶ** 相手と何らかの関係を持つ。「同盟を~」 17 **結[むす]び付[つ]く** 有力者や利益をもたらしそうな相手と関係を持つ。「地元の有力者と結び付いて商売をしている」 18 **直結[チョッケツ]する** 直接結び付くこと。「生産者と〜した販売」 19 **結託[ケッタク]する** 不正な目的で組んで、結び付くこと。 20 **癒着[ユチャク]する** 好ましくない利害関係で深く結び付くこと。「あの政治家は特定の業界と〜している」 21 **手[て]を繋[つな]ぐ** 互いに結び付く。「難民の問題を抱える国同士が〜」 ●一緒になる 22 **一緒[イッショ]になる** 何かをするときに、相手と同じようにふるまう。「ひとりの子供の笑い声に、もうひとりもつられたように一緒になって笑い出した」 23 **行動[コウドウ]を共[とも]にする** 「一緒になる」のかたい、改まった言い方。「どこまでもあなたと行動を共にするつもりである」 24 **合同[ゴウドウ]する** 団体・組織が、何かをするときに一時的にまとまって、同じようにふるまうこと。「地域の小学校が〜して体育大会を開催した」 25 **共同[キョウドウ]する** 何かをするときに、同じように力を出し合うこと。「男女がともに同じように女が〜して参加できる社会づくりをめざそうという提言」◇「共同して(何かをおこなう)」は文章語的なかたい言い方だが、これを「共同で」という形にすると、一般的な言い方になる。 26 **協同[キョウドウ]する** 互いに分担しながら、一緒に行動すること。「3ヵ国で〜して宇宙開発をおこなった」 ●力を合わせる 27 **力[ちから]を合[あ]わせる** ひとつのことをなしとげるため、それぞれの力を出してまとまる。「もう喧嘩している場合じゃない。今こそ力を合わせて頑張ろうじゃないか」 28 **協力[キョウリョク]する** 同じ目的のために、力を合わせ助け合うこと。「家族で~して祖父の看護をする」 29 **協調[キョウチョウ]する** 立場や利害の異なる者が、互いに譲り合い、協力すること。「各国が〜しなければ、この不況は乗り切れない」 ▷~性 30 **手[て]に手[て]を取[と]る** いっしょに何かをする。口語的。「手に手を取って最後の難所を越える」 31 **手[て]を携[たずさ]える** 力を合わせて何かをする。「世界中で手を携えて難病を克服しよう」 32 **提携[テイケイ]する** 企業などが利害関係などから、共同で事業をおこなうこと。「このプロジェクトは3つの企業が〜している」 33 **連携[レンケイ]する** 互いに連絡を取り合い協力すること。「隣国と〜する」 34 **連係[レンケイ]する** 相手と密接な関係を持って事をおこなうこと。▷~プレー◇「連繋」「聯槃」とも書く。 35 **連帯[レンタイ]する** 複数の人や組織がある共通の目的のために手を携えること。「各国の非政府組織と〜して行動する」 ▷~感・~責任 <1200> # まとまる6413a~d 36 **連合[レンゴウ]する** 複数の事柄や組織が強く結び付いて共同体制ができること。「全国を二分する組織が〜して、統一化を果たした」▷~政権◇「聯合」とも書く。 37 **タイアップする** 複数の会社などが共同で組んで事業をおこなうこと。「出版社と〜して映画を製作する」 ▷ tie-up 38 **ジョイントする** 企業活動や演奏会など、他社や他の演奏家と連携しておこなうこと。「下請け同士~して親会社から受注すると同時に、値段の交渉もしよう」「現代日本を代表する2人のシンガーソングライターが、〜してチャリティーコンサートを開いた」 ▷ joint ●同盟する → 2000契るa●仲間になることを約束する ●合わさる 39 **合[あ]わさる** 何かと何かが接触したり、同じところに集まったりして、互いに密接な関係を持って存在するようになる。「お酢としょうゆが〜」「傷口が〜まで無理に動かさないように」 40 **合[ガッ]する** 川・道、組織などが合わさる。「ここで3つの川が~ようになっている」 41 **合一[ゴウイツ]する** (相対するものが)合わさって、まったくひとつのものになること。「かつては左翼が回収していた貧困層の不満が、最近ではナショナリズムと〜し始めている」 ▷神人~・知行~ 42 **一体化[イッタイカ]する** 別のものが合わさって、ひとつのものとして同じようにふるまうこと。「宇宙の根源と〜する神秘思想」「愛車と〜して走る」 43 **合体[ガッタイ]する** 異なる組織・部分が合わさってひとつのまとまりになること。「主な野党が〜して新しい党を作る」▷公武~ 44 **ドッキングする** 宇宙船などが合体すること。「2つの宇宙船が無事〜し、乗組員の共同作業が始まった」◇「組織」について比喩的に用いることがあるが、その場合は俗語的なニュアンスがある。 ▷ docking 45 **合併[ガッペイ]する** それぞれ組織を持った複数のものが合わさってひとつのものとして活動すること。「銀行と証券会社が〜する」 ▷町村〜・~症 46 **合流[ゴウリュウ]する** 複数の川や隊をなして進む集団が合わさってひとつになること。「3つの川が〜している」「先発隊と後発隊が~する」◇「神田川が隅田川に合流する地点」のように、支流が本流に流れ込む場合にも使い、これを人について比喩的に使って、「あとで合流するから先に行ってくれ」のように、「あとから参加する」の意に用いることもある。 47 **複合[フクゴウ]する** 2つ以上の異なる種類や性質の物事が合わさること。「現実の経済変動は多くの要因の~した結果である」 ▷~競技・~語・~材料・~企業 48 **溶[と]け合[あ]う** (互いに対立する)異質のものが合わさり、それぞれの違いが分からなくなるくらいに一体化する。「東西の文化が溶け合ったエキゾチックな街並み」 49 **融合[ユウゴウ]する** 異なる組織・方法などが、元の形がなくなるほどに溶け合うこと。「異なる文化が〜してまったく新しいものが生まれる」 50 **相即[ソウソク]する** (仏教で)すべての物が、互いに他と融合して、区別のつかない一体となっていること。「自然観照が超俗の精神と〜している」 ▷~不離 51 **離合[リゴウ]する** 離れたり合わさったりすること。「いくつかの村が〜集散を繰り返して、今の町を形成するようになった」 ▷~集散 ●化合する 52 **化合[カゴウ]する** 2つ以上の物質が化学的に結び合し、今までにない性質を持つ物質になること。「燃焼とは、高温下で物質が酸素と激しく〜することである」 ▷~物 53 **重合[ジュウゴウ]する** 化合物の、簡単な分子がいくつも結び合わさって、分子量の大きな化合物になること。▷~体 ## d 形容動詞の類 00 **統一的[トウイツテキ]な** 種類・性質・数量など、何らかの基準によって、ひとつにまとまっている様子。「いろいろな資料を〜に扱う」「執行部が分裂して、〜な見解が出せないでいた」 01 **複合的[フクゴウテキ]な** いくつかの要素が結び付いて生命状態である様子。「舞台芸術は数々の要素が〜に働くため、総合芸術と呼ばれる」 02 **渾然[コンゼン]たる** いくつかのものがすっかりとけ合って調和している様子。「両文化が〜と融和する」▷~一体◇「混然」とも書く。 03 **満場一致[マンジョウイッチ]の** その場にいる人々の意見が完全にまとまる様子。「コンサートホール建設計画案は~で可決された」「~の賛成を得る」 04 **二人三脚[ニニンサンキャク]の** 2人が協力して仕事などをする様子。「長年〜でやってきた相棒が定年を迎える」 05 **三位一体[サンミイッタイ]の** 3つのものが、それぞれ密接に関係し、協力し合って作る、一体といってもいい存在である様子。「演劇は作者・役者・観客の〜によって作られる」◇「三位一体」はもともと、キリスト教で、父(神)・子(キリスト)・聖霊の3つが、すべて本質的に同一の存在の異なる現れである、とする考え方のこと。 06 **一枚岩[いちまいいわ]の** 組織などで、内部の人々の考え方・方針などに食い違いがなく、きわめて強く団結している様子。「~といわれた組織も長い年月のうちにひびが入ったようだ」 07 **心身一体[シンシンイッタイ]の** 心と体が密接に関係している様子。「互いの考え方・目的が同じである」 08 **べったり** 癒着している様子。「会社~の御用組合」 09 **産地直結[サンチチョッケツ]の** 産物が、市場や問屋などの流通経路をへだてずに、生産者から直接、小売業・消費者に届けられる様子。「~の新鮮な野菜ばかりを並べた店」◇「産直」は略した俗語的な言い方。 ●組織的な様子 10 **組織立[そしきだ]った** 軍隊が行動するように、前もって計画されているように、まとまっている様子。「~攻撃」「〜みごとな説明」 11 **組織的[ソシキテキ]な** 行動の仕方や、対象の扱い方が、ばらばらでなく、組織に基づいているように、まとまりを持つ様子。「個別にではなく~に対応する」 <1201> ~に行動する」「~な改革を断行する」 **【体系的[たいけいてき]】** 物事の構成のされ方が、ある一定の原理に基づいて、全体として統一が保たれているように、まとまっている様子。「最近の学問は、がっちりした伝統的なものより、~でないもののほうに人気がある」「~な説明をする」 **[システマティック]** 全体の動きが一定の方針に基づいていて、まとまりがある様子。「営業成績・勤続年数に基づき、~に人事をおこなう」「~なやり方で仕事を進める」◇「システマチック」ともいうが、これはやや古い言い方。systematic ●合同[ごうどう]・共同[きょうどう] **【合同[ごうどう]】** 団体・組織に属する人(々)が、何かをするときに一時的にまとまって、同じようにふるまう様子。「2つの大学の~の飲み会」▷~発表会 **【共同[きょうどう]】** 2人以上が同じことにかかわる様子。「~で出資する」「~の炊事場」▷~募金・~研究 **【総掛[そうが]かり】** 全員が協同して事をおこなう様子。「~で取りかかる」 **【総出[そうで]】** 全員が一緒に出る様子。「地元の高校が大会で優勝し、町民は~で出迎えた」 # f 副詞の類 **[べったり]** 癒着している様子。「体制に~した御用学者ばかり並べたのでは、何のための審議会かわからない」 # h 名詞の類:コト・サマ **[纏[まと]まり]** まとまっている状態。「~のないだらだらした話」「今度のクラスは~よく、なごやかな雰囲気だ」 **[統一[とういつ]]** 種類・性質・数量など、何らかの基準によって、ひとつにまとまった状態。「よく~が取れたチーム」「~に欠ける話」▷~性 **[結[むす]び付[つ]き]** 人(の心)が、考え方や目的が同じで固くまとまっていること。「その事件をきっかけに、社員のあいだの〜は微妙に変化していった」 # k 名詞の類:モノ **[塊[かたまり]]** 固まった状態のもの。「ファンが〜となって楽屋口に押し寄せる」◇「塊」とも書く。 **[団塊[だんかい]]** 非常に多くのものからなる、かたまり。「~の世代」 **[ブロック]** 政治的・経済的な利害関係で結び付いている国や集団。「~経済」►block **[化合物[かごうぶつ]]** 化合してできた物質。「水は水素と酸素の~だ」 ●ひとまとまり **[一纏[ひとまと]まり]** ひとつと数えることができるまとまり。「資料をテーマ別に〜にし、大きな封筒に入れておく」「粉に水を加え、~になるまでよくかきまぜる」 **[単位[たんい]]** 何かを数えるときの基準となる、全体を構成するひとまとまり。「都道府県を~にして全国的なボランティア組織を作る」「10年~で物事を考える」「億~の商い」 まとまる6413d~整う6414a **[ユニット]** 組み合わせてひとつと数えるものの単位。「宝くじの1~あたりの当籤本数は何本ですか」▷~バス▶unit **[ロット]** 同じものを生産するときの、生産単位の数量。「~が小さい」▶lot ●連合・連盟・連邦→2000契るk●同盟した組織や国家 # 6414 整う ## a 動詞の類 ### 整う **【整[ととの]う】** 乱れた状態にあるものが、秩序や調和のあるきちんとした状態になる。「服装が~」「調査のための方法が~」▶乱れる◇「斉う」とも書く。 **[整合[せいごう]]** それぞれの部分が互いに食い違ったり、そろわなかったりすることがない状態になること。「外務大臣の答弁が先年の政府見解と〜していないということで委員会は紛糾した」「論理が〜する」▷~性 **【順序立[じゅんじょだ]つ】** 話・文章の内容が順序正しく、筋が通って、よくととのう。「順序立った説明を聞きたい」◇多く、「順序立った+名詞」「順序立っている」の形で用いる。 **[秩序立[ちつじょだ]つ】** 話・文章の内容に秩序があって、よくととのう。「いつも秩序立ったあの人の話し方には感心させられる」「その理論を理解するには秩序立った解説が必要だ」◇多く、「秩序立った+名詞」「秩序立っている」の形で用いる。 **【筋[すじ]が通[とお]る]** 事柄と話・文章の内容に矛盾したところがなく、よく納得できる。「それを認めたのでは筋が通らない」「今の世の中、筋が通らないことばかりだ」「あの人の話には、一本筋が通っている」◇「筋が通った(通らない)話」のように、名詞を修飾する用法も多く見られる。この場合、「筋の通った(通らない)」の形も用いる。 **[理屈[りくつ]に合[あ]う]** 物事の理由と合致するところがなく、納得できる。「彼の言い分は理屈に合わない」◇否定の形で用いることが多く、その場合、「理屈が合わない」ともいう。 **【理[り]に適[かな]う]** 道理に合っていて、適当である。「あのコーチの教え方は理に適っている」 **[当[とう]を得[え]る]** 理にかなう。「当を得た見方をする」 **[透徹[とうてつ]]** 筋が通っていて、深いところまで理解していること。「人間に対する〜した認識」◇多く、「透徹した+名詞」の形で用いる。 ### 片付く **【片付[かたづ]く]** 散らかっていたものがきちんととのう。「散らかった部屋が~」▶散らかる ### そろう **[揃[そろ]う]** 2つ以上のものがある性質に関して、同じになる。「必要な書類はこれで~った」「品物がそろってだいぶそろってきた」 **[粒[つぶ]が揃[そろ]う]** 集まった人や物はどれもばらつきがなく、そろっていて、どれも水準より上のレベルにある。「粒がそろったチーム」 <1202> ### d 形容動詞の類 ●ととのった様子 **整[ととの]った** 形や行動に乱れがなく、きちんとしている様子。「その町で出会った人はみな、〜顔立ちをしていた」 **整然[セイゼン]たる** 形や行動にまったく乱れがなく、秩序がある様子。「〜と行進する」「工場の中には工作機械が〜と並んでいる」 **一糸乱[イッシみだ]れぬ** 少しの乱れもなく、全体がぴたりとそろう様子。完全に整った様子。「〜マスゲームに感心する」◇「整然」より、さらに徹底した様子を表す。 **理路整然[リロセイゼン]たる** 話や文章を考えたときの筋道が、きちんと筋が通っている様子。「〜たる文章」 **整合的[セイゴウテキ]な** 話の内容に矛盾したところがなく、どの部分も互いに整合している様子。「〜な政策」 **端整[タンセイ]な** 容姿などが美しくととのっている様子。「〜な顔立ちの女性」 **端然[タンゼン]たる** 挙措動作などがきちんとしている様子。「和服を着た、〜な姿の老人」 **整[ととの]った** 姿勢や身なりがきちんとしている様子。「〜と座す」 ●そろっている様子 **揃[そろ]いの** 2つ以上のものの種類がそろっていて一体となっている様子。「店先には〜のはっぴを着て客を出迎えた」 **お揃[そろ]いの** 同じ品を身につけている様子。「母と娘が〜の浴衣を着て夏祭りにでかけた」 **粒揃[つぶぞろ]いの** ひとつひとつがそろっていて、どれも同じようにすぐれている様子。「今年の新入部員は〜だ」 ### f 副詞の類 **きちんと** 動作や結果に秩序があって、好ましい様子。「部屋を〜整頓する」「三度三度の〜した食事」 **きちっと** 「きちんと」の、より口語的な言い方。「約束の時間は〜守るようにしている」「毎朝6時には〜起きる」 **ちゃんと** 動作や結果が、期待される水準に達していて、満足できる様子。「身なりを〜する」「〜した仕事につく」「持ち物は〜バッグに詰めた」「カラオケで初めてその難曲に挑戦したが、最後まで〜歌えた」 **一糸[いっし]乱[みだ]れずに** 集団の行動が整然としている様子。「全国大会で〜行進した」 ### h 名詞の類:コト・サマ **整合性[セイゴウセイ]** (論理学で)整合していて矛盾がないこと。「〜に注意して論文を執筆する」◇「無矛盾性」ともいう。 # 6415 並ぶ ### a 動詞の類 **並[なら]ぶ** 2つ以上のものの1つ1つが、互いに隣り合ったり、前後したりするなど、一定の方向にそろうように位置する。「雑誌で紹介された店の前にたくさんの人が並んで順番を待っていた」「ここに1列に並んでください」 **行列[ギョウレツ]** 大勢が順序よく並ぶこと。「開店前から〜している」▷大名~ **整列[セイレツ]** 乱れなく、きちんと並ぶこと。「背の高い順に~する」 **立[た]ち並[なら]ぶ** 建物や人が立って並んでいる。「来賓者の〜中、記念式典が始まった」「工場の煙突が~」 **建[た]ち並[なら]ぶ** 建物が並んで建っている。「古い寺社の~町並みを見物する」 **並[なら]び立[た]つ** 複数のものが並んで立つ。「参加国の国旗が〜オリンピック会場」◇「両雄並び立たず」のように、対等に勢力をもち肩を並べる意で用いることが多い。 **居並[いなら]ぶ** ある場所に多くの人がきちんと並んで座っている。また、ある場所に多くの人が並んで(座って)並び、その場から動かないでいる。「有名な審査員が〜前で演奏した」「刑務所の門前に黒服の男たちが居並び、幹部の出所を待ち受けていた」 **分列[ブンレツ]** いくつかの列に分かれて並ぶこと。「〜して行進する」▷~飛行 **並[なみ]居[い]る** 力を持った人がたくさん並んで存在する。「〜重役を前にプランの説明をした」◇「並みいる+名詞」の形で用いる。「並みいる強敵を物ともせず決勝戦まで勝ち進んだ」のように、実際に並ぶのではなく、単に「多数存在する」という意で用いることが多い。 **平行[ヘイコウ]** 線や線状のものが、同じ間隔を保ちながら、交わることなく並ぶこと。「~する2本の直線」「中庭をはさんで、細長い病棟が~して建っていた」 **並行[ヘイコウ]** 並んで進んで行くこと。「途中までの道は川と〜している」「併行」とも書く。 **並列[ヘイレツ]** 互いにほかのものが横に(同じ水平の面に)並ぶこと。「古墳の周囲に埴輪が〜して埋められていた」「この新しい学科は既存の学科に〜するものである」 ### d 形容動詞の類 **横並[よこな]びの** 上下・垂直の位置関係でなく、同じレベルの横に並んでいる様子。「名刺を3枚~に収納できる名刺ホルダーを買った」◇「横並び意識」のように、優劣・上下関係のない、対等の状態を比喩的にいうことが多い。 **平行[ヘイコウ]な** 平行している様子。「〜な3本の線」「〜な道がずっと続いている」▷~線・~棒・~四辺形・~移動 **一列[イチレツ]** 1つの線になるように縦または横に並んでいる様子。「身長の順に〜に並んでください」「杉の木が道路沿いに~に植えてある」 **同列[ドウレツ]** 列が同じである様子。「正方形の縦・横のマスに、それぞれ3つずつ数字を配置してある。できた9個のますに1から9までの数を、縦・横とも〜の和が15になるように配置せよ」◇「同列にみなす」のように比喩的に用いると、地位・程度が同じである状態を示す。 ### f 副詞の類 **ずらりと** 見渡すと同じような種類のものがたくさん並んでいる様子。「強者が〜顔をそろえる」 <1203> が〜と勢ぞろいした」「最先端のハイテク製品を〜と並べて展示している」 **ずらずらと** 同じ種類のものが次々と出てきてたくさん並ぶ様子。「漢語が〜と連ねてある文章」「その狭い家から子供が〜と出てきた」 ### h 名詞の類:コト・サマ **歯並[はな]び** 歯の並びぐあい。「〜がきれいだ」 **歯列[シレツ]** 歯並び。▷~矯正 **家並[やな]み** 家が建ち並んでいる姿。「丘の上に立つと、眼下に町の美しい〜が広がる」◇「屋並み」とも書く。 **家並[いえな]み** 「やなみ」にくらべると、「いえなみ」のほうが新しい言い方。 **町並[まちな]み** 家が建ち並んでいる町の姿。「都市開発で古いい〜が急速に消えていく」◇「街並み」とも書く。 ●山並み → 7806高まるu●山脈・山地 ### k 名詞の類:モノ **列[レツ]** 人や物が線状に並んだもの(の形)。「店の前に大勢の人が〜をつくる」「真ん中の列の椅子を少し右へ寄せる必要がある」「〜を崩してもう一度並び直す」 **前列[ゼンレツ]** 前の列。「〜の人は少しかがんでください」「〜の人の背中をつついて合図する」◀後列◇「先頭(の近く)の列」である場合と、「ある列のすぐ前の列」である場合とがある。 **最前列[サイゼンレツ]** いちばん前の列。「劇場の〜は舞台全体を見通しにくいことがある」◀最後列 **後列[コウレツ]** 後ろの列。「〜の学生の私語が目立った」「〜の人間のおしゃべりを注意した」◀前列◇「後方の列」である場合と、「ある列のすぐ後ろの列」である場合とがある。 **最後列[サイコウレツ]** いちばん後ろの列。「劇場の〜の席は、当人の予想に反して意外によく見えるものだ」◀最前列 **縦列[ジュウレツ]** 縦に並んだ列。「小さな蟻が〜をつくって餌を運んでいた」 **横列[オウレツ]** 横に並んだ列。「〜に並んだ人々の間を歩道を歩いているところに車が突っ込んだ」◇「横列」と表記される場合、「よこれつ」と読むことがあり、どちらかというとその割合のほうが多い。 **行列[ギョウレツ]** 大勢が順序よく並んだ列。「これはいったい何の〜ですか」 **長蛇の列[チョウダのレツ]** 非常に長い行列。「新しいパソコンソフトの発売日に〜ができた」 **葬列[ソウレツ]** 死者を埋葬するために送る人たちの行列。「あぜ道を長い〜が続く」 **放列[ホウレツ]** カメラを構えた(報道関係者などの)行列。「総理大臣は〜を前にしてもたじろぐそぶりも見せず、記者会見の席についた」◇「大砲がずらりと並んだ列(砲列)」の意から。 **隊列[タイレツ]** 隊を組んだ人の列。「〜を組んで行進する」「〜を乱す」 **戦列[センレツ]** 戦闘の隊を組んだ列。「〜を離れる」「〜に加わる」 **円陣[エンジン]** 複数の人が、円を描くように並んで作った列。「選手たちが〜を組んで、次のセットへの気合を入れる」 ### u 名詞の類:トコロ **並[なら]び** 建物・座席などが並んで存在しているところ(に面したところ)。「工場の〜を抜けると住宅街だった」「この〜は商店になっている」 # 6416 集まる ### a 動詞の類 ●集まる **集[あつ]まる** 何かの必要や目的があって、多くのものや人が1ヵ所に移動する。「情報がセンターに~」「お祭りに近隣から人が~」 **集中[シュウチュウ]** 物事の大部分が1ヵ所に集まること。「都市部に文化施設が〜している」「人気が彼に~する」▷~豪雨・~講義・一極~ **密集[ミッシュウ]** すきまのないほどに集まること。「企業城下町に下請け企業が〜する」▷~地帯 **凝集[ギョウシュウ]** 集まってひとかたまりになること。「伝統的な中小工場が旧市街に〜している」「陽イオンと陰イオンとが静電引力によって〜し、立体的に規則正しく配列してイオン結合になる」◇「凝聚」とも書く。 **凝結[ギョウケツ]** 気体・液体の中に分散している小さな粒子が集まって、より大きな固まりになること。「水蒸気が〜して水滴になる」 **集束[シュウソク]** 光線などが1点に集まること。「レンズを通った光が1ヵ所に~する」▷〜レンズ◀発散◇「収束」とも書く。 **収斂[シュウレン]** 1つのものに集束すること。「これらの議論は、最終的にエネルギー問題に〜する」◇「斂」はおさめる意。 **集散[シュウサン]** あるところに人や物が集まり、そこから出ていくこと(を繰り返すこと)。「この配達区域内の貨物が〜する中継配送所」◀集合 ●人が集まる → 2801集まるa **揃[そろ]う** 品質・性能などに関してレベルが同じものがある目的に必要なだけ集めた結果として存在する。「ようやく探していた資料がそろった」 **出揃[でそろ]う** あるべきものがすべて出てそろう。「展示会に各社の新製品が~」 **打[う]ち揃[そろ]う** 全部がそろう。「一族うちそろって初詣でに行くのが瀬川家の習慣だ」 **勢揃[せいぞろ]い** 人々が1ヵ所に集まること。「優秀なスタッフが〜した」 ●加わる **加[くわ]わる** すでにあるものに新しいものがいっしょになる。「パソコンのこのモデルに、マルチメディアの機能が加わった」 **付[つ]け加[くわ]わる** すでにあるうえに、新しいものがさらに加わる。「彼の話に新しいアイディアが〜」 <1204> ●重なる → 9202重なるa ### d 形容動詞の類 **揃[そろ]いの** 2つ以上のものがそろうようにして、まとまりのある構成を持つ様子。「上下~の洋服」 **一揃[ひとそろ]いの** そろって、1つにまとまっている様子。「5客で〜の湯飲み茶碗を1客割ってしまった」 **組[くみ]の** 2つ以上のものが、別々に切り離されることなく、いつもいっしょに扱われる様子。「〜の茶碗」「この製品は2個ずつ〜で売られている」 **一組[ひとくみ]の** 組みになって、1つにまとまっている様子。「6つで〜の皿」 **セットの** いくつかのものが、1つにまとまっている様子。「〜のメニューを注文する」set ●秩序なく集まっている様子 → 6600乱れるd●秩序なく集まっている様子 ### h 名詞の類:コト・サマ **御揃[おそろ]い** 人たちがそろって同じ品物を身につけている様子。「~で、どちらへお出かけですか」 **オンパレード** (有名な人が)勢ぞろいすること。「往年のスター歌手の〜で、華やかにショーの幕が開いた」on parade ●揃い踏み → 5213踏むh ### k 名詞の類:モノ ●集まったもの **集[あつま]り** 何かが集まったところにできる、それらのひとつひとつからなる全体。「写真は小さな点の〜からできている」 **集合[シュウゴウ]** (数学で)一定の範囲にある、複数の要素からなる全体。「自然数を偶数と奇数の~に分ける」「漢字の〜はアルファベットの〜よりはるかに大きい」 **集合体[シュウゴウタイ]** 複数のものが集まって、全体を構成しているもの。「体は小さな細胞の〜である」「会社は人間の〜だ」 **戦列[センレツ]** 組合などの闘争やチームでの試合に参加する人の集合体。「選手は今夜の試合から~に復帰する」 **語彙[ゴイ]** 一定の観点から見た、語の集合。「あの人は〜が豊かだ」「源氏物語の〜は古典の中でも群を抜いて多い」「日本語の〜の画期的な分類に基づく辞書」▷基本~・身体~◇ひとつひとつの語について「この語彙は」などと言うのは、本来は誤りである。 **ボキャブラリー** (個人が実際に使用できる)語の集合。「豊かな~を駆使した作品」「〜が貧しい若者」vocabulary **一揃[ひとそろ]い** 2つ以上の道具・書類などがそろって、まとまりのある構成をもつもの。「新生活に必要な家具を〜購入する」◇多く、「名詞(を/が)+一揃い」の形で用いる。 **一式[イッシキ]** 2つ以上の物が、全部そろったときに十分な機能を発揮するような、まとまりのある構成をもつもの。「ビデオカメラ〜を購入する」「机の上に会議用資料~がそろえてあった」◇多く、「名詞(を/が)+一式」の形で用いる。 **セット** いくつかの(異なる性質の)ものを取って合わせて、ひとまとまりにしたもの。「紅茶とケーキの~を注文した」「単品で頼むより、~にしたほうが割安になる」▷応接~・コーヒー~ set **組[く]み** 何らかの目的をわせて同種のひとつひとつのものを合わせて作るまとまり。「この食器は2つで1つの〜になっています」「ばらで買うより〜で買ったほうが得になる」「食器のセット」の意で「食器の組み」とはいえない。「食器の6個組み」のように数詞とともに使うことが必要。 **組[くみ]物[もの]** 組み合わせて、ひとそろいになったもの。「この皿は~だから、1枚でも欠けては値打ちが下がる」 **数物[かずもの]** ある数でひとそろいになっているもの。「結婚祝いにもらった〜の高価な茶碗だったが、今では3つ残っているだけだ」 ●グループ → 6500分けるk●組 ●そろいになった衣服 → 5908着るk●洋服 ### u 名詞の類:トコロ ●焦点 **焦点[ショウテン]** 光軸に平行に進む光線がレンズや球面鏡を透過ないし反射して屈折し、集まる点。「〜を合わせる」▷~距離◇「焦点がぼける」のように関心・話題・注意などが集まる中心の意でも用いる。 **フォーカス** 「焦点」の洋語的表現。「少年の屈託のない笑顔か、打ち捨てられた廃船か、どちらに〜を合わせるかがポイントだ」▷オート~・ソフト~ focus **ピント** カメラなどのレンズの焦点。「〜が被写体に合っていない」「〜がずれる」「『ピンぼけ』とか『ピンが眠い』とかいう」▷〜はずれ◇「ブランドピント(オbrandpunt)」から。 ●集落 **集落[シュウラク]** (都市部以外の)人家が集まって、まちをなしている所。「神社を中心にして~を形成する」◇「聚落」とも書く。 **村落[ソンラク]** 村の集落。「この地域も、〜の人口の減少が目立つ」 **部落[ブラク]** (比較的小さな)集落。「山を登り切ると、眼下に小さな〜が見えた」◇地域によっては、歴史的にいわれなき差別を受けてきた被差別部落を指すことがあるが、その不当性を十分理解し、差別を温存するような使用があってはならない。 **里[さと]** 山間地や野にある小さな集落。「時間がゆっくり流れているような、山間の〜」「出湯の〜」 **人里[ひとざと]** 人間が住み、人家が集まっているところ。「〜離れた山の一軒宿にこもって原稿を書く」「ずっと山奥で調査に明け暮れていたので、〜が恋しくなった」 **村[むら]** 町のように人家や商店が多くなく、静かで自然にかこまれた、多く農業・漁業などに従事する人々が暮らすところ。「〜の男衆が集まって酒盛りをしている」「若い者はみな町に出ていき、〜はすっかり過疎化してしまった」▷~祭り **村里[むらざと]** 山間や野にある村の小さな集落。「日が暮れると鹿やきつねが姿を見せる、ひなびた〜」 <1205> **節[まち]** 人が集まり、人家や商店などが多くあってにぎやかなところ。「高台の公園まで、〜の雑踏や車の音が潮騒のように聞こえてきたが、あれを『町騒音』というそうだ」◇「街」とも書く。 **タウン** 「町」の洋語的表現。ベッド〜・ニュー〜・〜誌◇複合語の構成要素として用いることが多い。town ●さまざまな集落 **農村[ノウソン]** 住民の多くが農業を生業としている村。「定年後の都会生活者で、豊かな自然を求めて~で余生を送ろうとする人がけっこういる」▷~地帯 **山村[サンソン]** 農業・林業などに携わる人々が住んでいる山の中の村。「〜の秋は、きのこ狩りやぶどう狩り、梨もぎの家族連れでにぎわう」 **山里[やまざと]** 山間の里。「柿の実の真っ赤に色づいた〜の夕暮れ」 **漁村[ギョソン]** 住民が多く漁業を生業としている村。「冬のあいだはさびれた〜だが、夏は近くの海水浴場の客でにぎわう」 **漁師町[りょうしまち]** 漁師の多く住んでいる町。「大漁で〜は活気に満ちていた」 **浦里[うらざと]** 海辺の里や、漁村。「時間の流れが止まったような~に、その日見なれぬよそ者が姿を見せた」◇古風な言い方。 **港町[みなとまち]** 港を中心に発展してきた町。「神戸・横浜・函館など〜にはどこか異国情緒がただよっている」 **城下町[ジョウカまち]** 諸侯の城を中心に発展してきた町。「東京はもちろん、徳川将軍の江戸城を中心に発展してきた〜である」 **門前町[モンゼンまち]** 社寺の門前を中心に発展してきた町。「長野は古くから、善光寺の〜として栄えてきた」 **宿場町[シュクばまち]** 主要な街道沿いのおもな宿駅から発展してきた町。「中山道の奈良井宿はいわゆる木曾路11宿でいちばん栄えた〜である」 ●都市 → 6803開けるu●都会 ●下町・市街地 → 7904にぎわしいu ●住宅地 → 2408住むu●住宅地 # 6417 たまる ### a 動詞の類 **溜[た]まる** ①液体や粉・ちりなどが、ある場所の1ヵ所に集まってある程度の量になる。「部屋の隅にほこりがたまっている」「地面のくぼみに水がたまって池のようになった」②蓄えた金銭の額が多くなる。「お金がずいぶんたまった」◇「貯まる」とも書く。 も書く。 ●積もる → 7806高まるa●積もる ●沈殿する → 6205下がるa●沈む ### k 名詞の類:モノ **溜[た]まり水[みず]** たまったまま流れないでいる水。 **腹水[フクスイ]** 腹膜炎・肝硬変・腎炎などが原因で、腹腔内にたまった液体。 ●沈殿物 → 6205下がるk●沈んだもの ### u 名詞の類:トコロ **水溜[みずたま]り** 雨水などが地面のへこみやくぼみにたまっているところ。「自動車が〜の水をはね上げる」「〜を避けて歩く」 **潮溜[しおだま]り** 海岸で潮が引いたあと、岩のくぼみなどに海水が残っているところ。「〜にいる海の生物を観察する」 **吹[ふ]き溜[だま]り** 風で吹き寄せられた落ち葉などが一か所に集まってたまっているところ。「〜の落ち葉を片付ける」◇「都会の吹きだまり」のように、比喩的に、行き場のない人々が寄り集まるところの意でも用いられる。 **雪溜[ゆきだま]り** 雪の吹きだまり。 **船溜[ふなだま]り** 船が風波を避けて停泊するところ。 **マグマ溜[だま]まり** 地下のマグマがたまっている所。「~から火道を通ってマグマが噴出する」◇「マグマ」はmagma。 ●日溜まり → 8702照るu ●沼 **沼[ぬま]** 比較的浅くて、底に泥がかなり多量に沈殿しているような池。「各地の民話には、よく森の奥の神秘的な〜が出てきて、そこには〜の精が住んでいる」 **泥沼[どろぬま]** 底に泥が大量にたまった沼。「蓮は、その清浄で美しい花に似合わず、底に泥が深く堆積した〜のような池に根を張る」 **沼地[ぬまち]** 水と泥がたまった湿地が一面に広がっているようなじめじめした土地。「気がついたら、得体の知れない生き物のいそうな〜に迷い込んでしまった」 **沼[さわ]** 水がしみ出してたまり、葦などが茂っている湿地。「沼沢」 **沼沢[ショウタク]** 沼と沢。山間の盆地に流れ込む水がたまるうちに、やがて〜となり、ついには湿原に姿を変える」 ●湖 → 7504広いu●湖・湖沼 <1206> # 65 分ける・区切る(分割・区画) # 6500 分ける ## a 動詞の類 **[分[わ]ける]** 全体をいくつかの部分に分ける。「ケーキを4つに~」「お土産を兄弟で~」「クラスを男子と女子に~」「5人で仕事を分ければ、各自の負担は5分の1になる」「その時の決断が2人の明暗を分けた」◇「別ける」とも書くが、その場合は1つに集まっていた複数のものをそれぞれに離すことをいう。 **[分[わ]かつ]** 全体を部分に分ける。「けんかをしに夜を明かす」「利益を~」「苦労を共にした友と喜びを~」「勝敗を~」「盟友と袂を~(別れる)」◇「別つ」とも書く。 **[割[わ]る]** 全体をいくつかの量に分ける。「食料は頭数で割って公平に分配してください」 **[分割[ぶんかつ]]** 1つの物事をいくつかに分けること。「土地を~する」「支払いを3回くらいに~すればこの値段でも買える」▷~払い **[分離[ぶんり]]** 一体となっているものを分けて離すこと。「政治と宗教を明確に〜する政策」▷~課税・政教~ **[分断[ぶんだん]]** つながりを切って、全体として機能しないようにすること。「台風で交通網が〜された」▷~国家 **[分散[ぶんさん]]** ゆっていてあったたくさんのものを少しずつ散らすように分けること。「グループに〜して市内観光にでかけよう」 **[切[き]り分[わ]ける]** 1つのものを、ナイフや包丁などでいくつかの部分に分けて切ること。「ケーキを切り分けてみんなで食べよう」 ●前方にあるものを分ける **[吹[ふ]き分[わ]ける]** 風が吹いて、ものを四方に分け散らす。「掃き集めた落ち葉を風が~」 **[掻[か]き分[わ]ける]** 両手で障害となるものを左右に分ける。「ワゴンセールは人をかき分けて前に進まなければ何も買えない」 **[押[お]し分[わ]ける]** 前方に向かって力を入れ、かき分けるように開く。「雑草を押し分けて進んだ」 ●特定の数に分ける **[二分[にぶん]する]** 2つに分けること。「町民が支持を〜している」「店のもうけを〜する」 **[三分[さんぶん]する]** 3つに分けること。「遺産を兄弟で~する」▷天下~の計 **[四分[しぶん]する]** 4つに分けること。「会社を設立する資金を〜した」 ●小さく分ける **[小分[こわ]けする]** より小さなまとまりに分けること。「お金は用途別に〜していたほうが、あとで使いやすい」▷~作業 **[細分[さいぶん]する]** 1つのまとまりであったものを細かく分けること。「研究部門を〜するとにより、専門化をはかる」 **[細分化[さいぶんか]する]** 細かく分けて専門化すること。「医学では特に専門の~が進んでいる」「~された組織は、外部の者にはわかりにくい」 **[小割[こわ]り]** 小さく割ること。「角材を~する」 ●解体する **[解体[かいたい]する]** 1つにまとまっているものをばらばらにすること。「車を〜する」「物置きを~する」「組織を〜する」 **[ばらす]** 解体する。「車をばらして使える部品を取りのける」「本箱を運びやすいように~」 **[分解[ぶんかい]]** 一体となっているものをそれぞれの部分に分けること。「父の形見の時計を〜して修理する」▷~掃除 ●等分する **[等分[とうぶん]する]** 等しい分量に分けること。「けんかにならないように、おやつは~すること」◇分ける数によって「2等分」「3等分」「4等分」などという。 **[均分[きんぶん]]** ひとしく分けること。「夫婦の財産は収入にかかわらず〜する」▷~相続 **[折半[せっぱん]する]** 半分ずつに分けること。「利益も経費も〜しよう」 ●分け合う **[分[わ]け合[あ]う]** 互いに分けて取る。「模擬店の利益を3人で分け合った」「食べ物を〜」「何でも兄弟で分け合った」 **[分[わ]かち合[あ]う]** 互いに分けて共有する。「友と優勝の喜びを~」「苦しみを~」◇「分け合う」より抽象的なことに使われることが多い。 ●山分けする **[山分[やまわ]けする]** 手に入れたものを互いにほぼ等分に分け合うこと。「もうけを〜する約束だったのに裏切られた」 **[半分[はんぶん]こする]** 2つに分け合うこと。「このケーキは〜にしよう」 ●配分する **[配分[はいぶん]]** まとまった量のものを、多くの人や団体に分け与えること。「配布される食料は公平に〜するべきです」▷比例~ **[分配[ぶんぱい]]** (まとまった量のものを)分け与えること。「収穫したきのこを〜する」「組合保有株式の配当金が〜される」 **[案分[あんぶん]]** ある基準を標準として数量に応じて配分すること。「仕事量によって利益を~する」▷~比例◇「按分」とも書く。 **[取[と]り分[わ]ける]** 1つのまとまりであったものを、料理などを、それぞれの人の小皿などに取って分ける。「大皿に盛られた料理を、ボーイが取り分けてくれた」 ●分解する **[分解[ぶんかい]する]** 化合物を2種以上の物質に分けること。「酒類中のアルコールを水と二酸化炭素に〜して熱を取り出す」 <1207> り出す」 **分析[ブンセキ]** 中に含まれている成分・要素のそれぞれを分けて、その配合の割合や全体について調べる)こと。「体内から検出された毒物の成分を~する」▷定量~・定性~ **電気分解[デンキブンカイ]** 電解質の溶液・融解液の中に2本の電極を入れ、直流の電流を通して化学的分解を起こさせること。電気めっきや金属の精錬などに利用される。「食塩水を〜して水酸化ナトリウムを取り出す」 **電解[デンカイ]** 「電気分解」の略。▷~質 ●分離する → 5701出すa●取り出す ●分担する → 4007になうa●分担する ●特定のものを分ける **株分[かぶわ]け** 植物の株を分けて植えること。「この花は来春〜します」 **分冊[ブンサツ]** 書物をいくつかの冊に分けること。「1冊では分厚すぎますから、上巻と下巻に〜しましょう」 **分筆[ブンピツ]** 土地登記簿のうえで土地を分けること。「土地を〜する場合は法律に基づいて行われなければならない」▷~登記 **分合[ブンゴウ]** 土地の権利などを分割したり併合したりすること。「農地を〜する」▷交換~ **分封[ブンポウ]** 大名が臣下に領地を分けて与えること。「領国のうち、10万石を〜する」 **分骨[ブンコツ]** 遺骨を何ヵ所かに分けて埋葬すること。「私の遺骨は、日本の父の墓と、夫のいるイギリスに〜してほしい」 **分水[ブンスイ]** 水の流れを分けること。「堀を設けていくつかの用水路に~する」▷~器~路 **分光[ブンコウ]** 光をスペクトルに分けること。「波長によって〜するプリズムを使って実験を行った」▷~学・~分析・~光度計・~器 **内分[ナイブン]** 数学で、1つの線分をその中の1点を境に2つの部分に分けること。「この線分を2対1の比で〜しなさい」▷~比・~点 ◀外分 **外分[ガイブン]** 数学で、1つの線分を、その線分の延長線上の1点をその境として2つの部分に分けること。「この線分を5対3の比で〜しなさい」▷~比・~点 ◀内分 **暖簾分[のれんわ]け** 主人が、店に長年勤めた従業員に同じ屋号を名のらせ、独立した店を出させること。「10年勤続すれば必ず〜して店をもたせます」 **分隊[ブンタイ]** 人を分けていくつかの部隊にすること。「集められた人員を〜して配置する」 **分課[ブンカ]** 1つの課を(仕事を分けるために)いくつかの課に分けること。「営業部を〜した結果、販売成績が上がった」 **分権[ブンケン]** 権力や権限を、中央の機関など1ヵ所に集中させず、分散させること。「〜して地方の独立性を高めるべきだ」▷地方~ ◀集権 ### d 形容動詞の類 **可分[カブン]の** 分けることができる様子。「そもそも問題の土地は〜なものだ」◀不可分 ●不可分 **不可分[フカブン]な** 分けられない様子。「愛と情は〜なものだ」◀可分 ●半分の **半分[ハンブン]の** 全体や基準になる数量を、ほぼ等しく2つに分けたうちの1つである様子。「不景気で予算が前年度の~に削減された」「今年の利益は昨年の~だ」 **三分[さんぶん]の一[いち]の** 全体を等しく3つに分けたものの1つである様子。「54kgの~は18kgです」「まるかばつか、確率は~だ」 **ハーフの** 標準的・一般的な大きさや数量の半分である様子。▷〜サイズ・〜マラソン・~ライン ◇ふつう複合語の構成要素として用いられる。half **半半[はんぱん]の** ほぼ半分ずつである様子。「私たちの学年では、就職希望者と進学希望者がおよそ~です」「入学したばかりのころは、期待と不安が〜だった」 **四半[シハン]の** ある一定の期間などを、4つに等分したものの1つである様子。▷~期・~世紀 ◇ふつう、複合語の構成要素として用いられる。 **五分[ゴブ]の** 進行状況が全体の半分である様子。「作業の進み具合は、まだ全体の〜といったところです」▷~咲き ●分けかた **均等[キントウ]な** 量や程度に差がなく平等な様子。「利益をみんなで〜に分ける」▷~機会~ **均等割[キントウわ]りの** 量や程度に差がなく平等に分ける様子。「予定よりも3万円多くかかったので、みんなで〜にしよう」 **二[ふ]つ割[わ]りの** 1つのものを2つに等しく分ける(分けたものである)様子。「大きなすいかを〜にする」「〜のすいか」 **七三[しちさん]の** 全体を7対3の割合に分ける様子。「髪の毛を〜にする」「負担の割合は〜です。会社が7割で個人3割」 **四分六[シブロク]の** 全体を4対6の割合に分ける様子。「もうけは〜で分けることにしよう」 **四[よ]つ切[き]りの** 4つに切り分ける様子。「りんごを〜にする」 **八[や]つ切[き]りの** 8つに切り分ける様子。「ピザを〜にする」 **真[ま]ん中[なか]分[わ]けの** 髪の毛を全体の真ん中で分ける様子。「頭の形が悪いので〜は似合いません」 **右分[みぎわ]けの** 髪の毛を全体の中心より右寄りのところで分ける様子。「髪の毛を〜にしたら印象が変わった」 **左分[ひだりわ]けの** 髪の毛を全体の中心より左寄りのところで分ける様子。「つむじが変なところにあるので〜しかできません」 **半割[はんわ]りの** (縦に)およそ半分に割る様子。「すいかを〜にしておいにあげた」 **縦割[たてわ]り** 組織を上下関係を軸に組み立てる様子。「〜行政」「〜の弊害を是正する」▷~行政・~保育 ◀横割り **横割[よこわ]り** 組織内の連関がよくなるように並列に分割して構成する様子。「わが社は〜の体制への変革途上にあります」◀縦割り <1208> ## d 形容動詞の類 **[月割[つきわ]りの]** 月の数で割る様子。「コピーの数を~で見ると1ヵ月300枚にもなる」 **[日割[ひわ]りの]** 日数で割る様子。「入居月の家賃は~でいただきます」▷~計算 ### 一部の **[一部[いちぶ]の]** 全体ではなく、ある(複数の)部分についてあてはまる様子。「~の区域についてはごみの分別収集をしていない」 **[部分的[ぶぶんてき]な]** 物・場所の全体ではなく、ある(複数の)部分についてあてはまる様子。「この古い建物は、〜な修理だけではもちそうにない」「壁のペンキがところどころ〜にはげ落ちている」「~には認めるがやはり賛成はできない」 **[断片的[だんぺんてき]な]** 細かい部分だけで、全体のつながりがない様子。「その時のことは〜にしか思い出せない」 ### 階層・等級 **[上流[じょうりゅう]の]** 地位や生活程度が、社会的に上であるとみなされる階級に属する様子。「彼女は〜の家庭に育ったから、お金で苦労をしたことなんてないのさ」▷~階級・~社会・~家庭▶下流 **[上層[じょうそう]の]** 「上流」の、ややかたい言い方。「私たちは〜階級の人たちとのつきあいなどできなかった」▷~階級・~部▶下層 **[ハイソな]** 上流社会の人(のよう)であったり、その人たちが用いるもの(のよう)であったりする様子。「~なファッションが似合う女性」▷~カー◇上流社会の意の「ハイソサエティー(high society)」から。 **[上級[じょうきゅう]の]** 階級・等級が上である様子。「~の生徒が彼らの面倒を見た」▷~生・~学校・~管理職・~官庁・~裁判所・~審▶下級 **[高級[こうきゅう]な]** 階級・等級が高い様子。「~事務レベル協議」「~な服」▷~官僚・~官吏・~幹部・~将校・~士官→低級◇ふつう、複合語の構成要素として用いられる。 **[高等[こうとう]な]** 等級が高い様子。「国連難民~弁務官」▷~学校・~専門学校・~科・~裁判所・~検察庁◇ふつう、複合語の構成要素として用いられる。 **[中流[ちゅうりゅう]の]** 地位や生活程度が、社会的に中程であるとみなされる階級に属する様子。「自分が〜であると思っている人が多い」▷~階級・~社会・~家庭・~意識 **[中級[ちゅうきゅう]の]** 階級・等級が中くらいである様子。▷~将校◇ふつう、複合語の構成要素として用いられる。 **[中等[ちゅうとう]の]** 等級が中くらいである様子。▷~学校・~部・~科◇ふつう、複合語の構成要素として用いられる。 **[並等[なみとう]の]** 普通の等級のものである様子。「~の品」 **[下流[かりゅう]の]** 地位や生活程度が、社会的に下であるとみなされる階級に属する様子。「~の社会」▶上流 **[下層[かそう]の]** 「下流」の、ややかたい言い方。「~の人々の生活は、物質的には貧しいが、精神的には豊かであった」▷~階級・~社会▶上層 **[下級[かきゅう]の]** 階級・等級が(より)下である様子。▷~生・~官庁・~官吏・~裁判所・~審▶上級 **[初等[しょとう]の]** 学問・教育などで、最初の段階で、いちばん下の等級である様子。▷~学校・~部・~科◇ふつう、複合語の構成要素として用いられる。 ●高度な・上等な→7800高いd●程度が高い様子 ●程度・身分が劣る様子→9505劣るd ## f 副詞の類 **[半[なか]ば]** 完全にはその状態になりきっていない様子。「点差が5点になったとき、〜勝利はあきらめた」「大盛りの料理を次々とたいらげていく男に、〜あきれ、〜感心する」 **[半分[はんぶん]]** 〜冗談のつもりで言ったのに、信じてしまうとは」「おもしろい顔をした姉は〜病人のようだった」「大まじめな顔で言うから、〜本気にしてしまったよ」◇「冗談半分」「面白半分」「いたずら半分」のように、他の語のあとに付いて「なかば・・・の気持ちで」の意を表すこともある。 ## k 名詞の類:モノ ### 部分 **[部分[ぶぶん]]** 物の全体をいくつかの範囲に分けたときに、そこから特に取り出される、ある1つの範囲を占める存在。「この中の重要な〜は太字で印字しよう」「魚の身の〜を箸でほぐす」「バットの先の〜が折れた」 **[一部[いちぶ]]** 物・できごとの全体をいくつかに分けたときの1つ。「地震で家の〜が壊れた」「補助金の〜を悪用する」「試験では能力の〜しかわからない」◇「部分」「一部」は、ともに「全体に含まれる、それよりも小さい範囲」という「場所」の意を基本とする。ここでは、その「場所を占める存在」の意の用法である。なお、「部分」が「残りの他の範囲と対比して取り出される」点に注目するのに対し、「一部」は「全体ではない」という点に注目する。 **[一部分[いちぶぶん]]** 物の一部分。「体の〜を強調した服」「このプリントは〜印刷の鮮明でないところがあります」 **[各部[かくぶ]]** 物のそれぞれの部分。「機体の〜を点検する」 **[一半[いっぱん]]** 責任・罪・理由などの一部分。「責任の〜は、見て見ぬふりをした者にもある」 **[一端[いったん]]** 全体のほんの一部分。「政局の〜を担う者としての責任を痛感する」 **[一斑[いっぱん]]** 物事の一部分。「彼の性格の〜をうかがい知ることができる」「~を見て全豹をトす(一部を見て全体をおしはかることのたとえ)」◇豹の皮のまだらの模様の1つの意。 **[片鱗[へんりん]]** ほんのわずかな部分。「新人とは思えぬ舞台での堂々とした態度から、大物の〜がうかがえた」 **[氷山[ひょうざん]の一角[いっかく]]** 大きな物事の、表面に現れたほんのわずかな部分。「今回の事件は腐敗した政界の〜にすぎない」 **[端[はし]]** 物事の中心から離れた(あまり重要でない)部分。「言葉の〜に悪意をにじませる」 **[端々[はしばし]]** あちこちの部分。「言葉の〜から育ちの良さがうかがえる」 **[パート]** 抽象的な事柄の部分。「この試験問題は〜ごとに形式が異なる」▶part <1209> **二[に]重[じゅう]** 耳につながりをもつ事柄の、全体の一部をなすものの1つ。「数多〜のボランティア活動を取り入れる」◇「鎖のように、輪と輪でつながっているものの1つ」の意。 ●半分 **半分[はんぶん]** 全体や基準になる数量を、ほぼ等しく2つに分けたうちの1つ。「仕事の〜がやっとかたづいた」 **二分[にぶん]の一[いち]** 全体を等しく2つに分けたうちの1つ。「3分の2」 **四半分[シハンプン]** 全体を4つに等分したうちの1つ。「大家族なのでケーキもフルーツもいつも〜に切る」 **半数[ハンスウ]** 総数の半分の数。「クラスの〜以上が賛成してくれた」 **半額[ハンガク]** 決められた金額の半分。「子供運賃は〜だ」「当初販売価格の〜にしたらようやく売れた」 **半値[ハンね]** 決められた値段の半分。「このブラウスは〜で買った」 ●部品 **部品[ブヒン]** 機械や器具を組み立てているひとつひとつのもの。「〜を取り寄せるのに時間がかかる」「〜が1つ足りない」 **部分品[ブブンひん]** 機械などの一部分を構成する部品。 **パーツ** 「部品」の洋語的表現。「〜の入荷が遅れ、修理が進まない」parts **素子[ソシ]** 電気機器・回路を構成する要素としての部品。ダイオード・トランジスター・コンデンサー・ダイオードなど。 ●分けてできるもの **四[よ]つ切[き]り** 写真の印画紙のサイズで、25.4cm×30.5cmの大きさのもの。 **八[や]つ切[き]り** 写真の印画紙のサイズで、16.5cm×21.6cmの大きさのもの。 ●分冊 → 1807読むk●刊行形態別の本 ●分県地図 → 2203表すm●地図 ●部局・部門 **局[キョク]** 役所や会社などの組織上の区分。「リストラを断行する」 **部[ブ]** 役所や会社などの組織上の区分。局より大きい。 **課[カ]** 役所や会社などの組織上の区分。部より小さい。「この部は8つのかからなる」 **係[かかり]** 役所や会社などの組織上の区分。課より小さい。 **部局[ブキョク]** 局・部・課などの総称。「〜により建物を分ける」 **部門[ブモン]** 人間の諸活動や人為的な組織の中を分けたときに認められる、比較的大きなまとまり。「両国の対立はさまざまな〜に及んでいる」「生産性の低い〜を切り捨てる」「ダンス~の審査が行われている」 **セクション** (組織の中の)部門。「各〜の代表者が集まって話し合いをする」section **組[くみ]** 一定の目的で分けて編制されたまとまり。「市内観光をする〜は、こちらに集まってください」 **班[ハン]** ある目的のために分けた、小さい組。「〜を3つに分けて、それぞれに意見をまとめてください」「3~だけまだ報告がありません」▷~行動 **チーム** 共同で作業するために、集めたり分けたりした組。「新しいエンジンを開発するための〜がつくられた」▷〜ワーク・プロジェクト~ team **グループ** 共通の目的や類似点により、集めたり分けたりした組。「いくつかの〜に分かれて話し合って決めてください」▷~活動・~交際・不良~◇「班」と異なり、「グループ」は自然発生的にできることがある。group **学級[ガッキュウ]** 学校制度の中で授業のために分けた組。「今年度の6年生は5〜あります」▷~委員・~文庫・~閉鎖 **クラス** 「学級」の洋語的表現。「2年生になると〜替えがある」「同じ〜の仲間」▷~会・~メート・~替え class ●学部・学科 **学部[ガクブ]** 大学を構成する単位で、学問の領域によって分けられた区分。文学部・法学部・経済学部・教育学部・医学部・工学部など。 **学科[ガッカ]** 学部の下位の区分。文学部の日本文学科、英文学科など。 **研究科[ケンキュウカ]** 大学院を構成する単位で、学問の領域によって分けられた区分。人文科学研究科、法学研究科、理学研究科など。 **専攻[センコウ]** 学科ないし研究科の下位区分。日本文学専攻、情報科学専攻、政治学専攻など。 ### s 名詞の類:ヒト **支配階級[シハイカイキュウ]** 国家・社会を支配している階級(に属する人たち)。 **特権階級[トッケンカイキュウ]** 特別な権利をもつ階級(に属する人たち)。 **有産階級[ユウサンカイキュウ]** 資本家・地主など、資産を多く有する階級(に属する人たち)。 **無産階級[ムサンカイキュウ]** **有閑階級[ユウカンカイキュウ]** 職業をもたず、ゆとりある時間を遊びなどに費やすことのできる裕福な階級(に属する人たち)。 **資本家階級[シホンカカイキュウ]** 労働者を雇って利益を得る階級(に属する人たち)。 **ブルジョア** 資本家階級に属する人。◀プロレタリア bourgeois **ブルジョアジー** 資本主義社会において、資本家階級。◀プロレタリアート◇もとは市民階級・中産階級の意。bourgeoisie **市民階級[シミンカイキュウ]** 「ブルジョアジー」の訳語。◇近代資本主義の担い手としての市民を階級としてみたときの語。 **中産階級[チュウサンカイキュウ]** 資本主義社会において、資本家と労働者の中間のさまざまな社会層に属する人たち。◇「中間階級」ともいう。 **中間層[チュウカンソウ]** 中間に属する層(に属する人たち)。特に、中産階級。 **市民[シミン]** 封建領主に代わって政治的権力を得た中産階級の人たち。 **小市民[ショウシミン]** サラリーマン・教師・自由業者などが主体の、資本主義社会における中間層に属する人たち。◇生活手段は労働者と同 <1210> じであるが、意識としてはブルジョア的である。 **プチブル** ブルジョアとプロレタリアの中間に位置する人たち。「〜的な意識」◇「プチブルジョア(フpetit-bourgeois)」の略。意識や趣味においてブルジョア志向の小市民を軽蔑的にいう語。 **労働者階級[ロウドウシャカイキュウ]** 資本主義社会において、自分の労働により賃金を得ている人たち。 **プロレタリアート** 資本主義社会において、自分の労働力以外に生産手段をもたず自分の労働により賃金を得て生活する無産の労働者階級。◀ブルジョアジーProletariat **無産階級[ムサンカイキュウ]** 「プロレタリアート」の訳語。◀有産階級 **プロレタリア** 資本主義社会において、自分の労働力以外に生産手段をもたない労働者。▷~革命◀ブルジョア ◇俗に、貧乏人の意でも用いられる。Proletarier **上流階級[ジョウリュウカイキュウ]** 地位や生活程度が、社会的に上であるとみなされる階級(に属する人たち)。◇単に「上流」ともいう。 **上層階級[ジョウソウカイキュウ]** 「上流階級」のかたい言い方。「上流階級」のほうが一般的。 **中流階級[チュウリュウカイキュウ]** 地位や生活程度が、社会的に中程度とみなされる階級(に属する人たち)。◇単に「中流」ともいう。 **下層階級[カソウカイキュウ]** 地位や生活程度が、社会的に下であるとみなされる階級(に属する人たち)。 ●知識階級 → 1800知るs●物知り ### u 名詞の類:トコロ ●部分 **部分[ブブン]** 物・場所の全体をいくつかの範囲に分けたときの、ある1つの範囲。または、ある範囲として取り出される、ある1つの範囲。「背中から腰にかけての〜が痛む」「その土地の東側の〜に倉庫がある」 **一部[イチブ]** 場所の全体をいくつかの範囲に分けたときの1つ。「空き地の〜を利用して野菜を栽培している」「都心の〜とは思えないほど静かな場所」◇「部分」が「残りの他の範囲と対比して取り出される」点に注目するのに対し、「一部」は「全体でない」という点に注目する。 **一部分[イチブブン]** 全体に対して、相当に小さい部分。「写真の〜にぼかしが入れてある」「この広大な土地のほんの〜しか耕作に適さない」 **部位[ブイ]** 部分が全体に占める位置。「ひきしめたい〜にクリームを塗る」▷身体~ ●段階 → 4902進むh●段階 ●階層 **層[ソウ]** 社会を構成している人々を、生活態度・意識・職業などで分けたとき、それぞれが属する部分。「幅広い〜に支持されるタレント」▷サラリーマン~・無党派~ **階層[カイソウ]** 社会を構成している人々を、収入・学歴・年齢など上下関係を含む尺度によって分けたときの1つの部分。「彼女の育った家庭は上のほうの〜に属する」◇「界層」とも書く。 **階級[カイキュウ]** ①その社会で一定の役割をもち、上下関係が固定的とみなされる階層。「日本では〜が明確でない」▷~意識・~政党・~闘争・上流~・中流~・知識~ ②スポーツ競技での体重別の段階。「〜を1つ上げて再挑戦する」 **上流社会[ジョウリュウシャカイ]** 上流階級の人たちの社会。 **ハイソサエティー** 「上流社会」の洋語的表現。high society **中流社会[チュウリュウシャカイ]** 中流階級の人たちの社会。 **下層社会[カソウシャカイ]** 下層階級の人たちの社会。 ●等級 **等級[トウキュウ]** 上下・優劣などの程度によって分けた段階。「ワインをその品質によって、4つの〜に分ける」「障害の〜により、年金の額が異なる」 **等[トウ]** 物の値打ちを評価して分けた等級。「味だけでなく、大きさや形も〜に影響する」 **格[カク]** 地位・等級・技術などの程度。「このホテルは、あのホテルより〜が上だといわれている」「彼と僕では〜が違うから、比べること自体、彼に失礼だと思う」 **ランク** 「等級」の、より口語的な言い方。「予算の都合で、今回の宴会は料理の〜を下げざるをえない」「もうワン〜上のホテルに泊まりたかった」▷~アップ・〜ダウン rank **クラス** 「格」「等級」の洋語的表現。「この〜のホテルは泊まったことがない」「社長会談」▷ファースト〜・トップ~ ◇多く、「○○クラス」のように接尾語的に用いる。class **グレード** 「等級」の洋語的表現。「〜の高い議論が展開された」grade **級[キュウ]** 囲碁・将棋や、柔道・剣道などの武道、あるいは水泳・書道・そろばんなどで、技量の程度を表す尺度上の段階。「そろばんの〜が上がる」◇3級・2級・1級と、数が小さくなるほど程度が上になる。 **段[ダン]** 級の上の段階の1つ。◇初段・2段・3段と、数が大きくなるほど程度が上になる。一般に10段を最高位とする。 **段位[ダンイ]** 技量の程度を段で表した位。 **上級[ジョウキュウ]** 等級に分けたときのいちばん上。「テニススクールは〜・中級・初級の3クラスに分かれている」▷~生・~者・~試験・~官庁 **中級[チュウキュウ]** 等級に分けたときの真ん中。「半年間テニススクールに通って、ようやく〜にあがった」▷~者 **下級[カキュウ]** 等級に分けたときのいちばん下。▷~官庁・~生 **初級[ショキュウ]** 等級に分けたときの初歩。「英語を〜から勉強しなおす」▷〜者 ●限られた部分 **局部[キョクブ]** 全体の中の特定の部分。▷~麻酔・~照明 **局所[キョクショ]** 全体の中の限られた部分。「〜にとらわれて全体が見えない」▷~作用・~麻酔・~疲労◇「局部」より限定の度合いが強い。 **局地[キョクチ]** 全体の中の限られた地域。「〜的な大雨」▷~気候・~気象 <1211> ### 途中 **[途中[とちゅう]]** ある場所からある場所に行くあいだ。「登山の〜で日が暮れた」「頂上まで行ったが、荒れていたので〜から引き返してきた」▷~下車 **[中間[ちゅうかん]]** 2つの地点のあいだにあるところ。特に、2つの地点からほぼ同じ距離にあるところ。「私の家はA駅とB駅のちょうど〜にあります」▷~点 ## x 名詞の類:トキ **[半日[はんにち]]** 1日の半分。「~でいいから手伝って」 **[半月[はんつき]]** 1ヵ月の半分。 **[半年[はんとし]]** 1年の半分。「~ぶりに帰省する」◇「はんねん」ともいう。 **[半世紀[はんせいき]]** 1世紀の半分、すなわち50年。「~にわたり、民族紛争は続いた」 **[四半世紀[しはんせいき]]** 1世紀の4分の1。「隣国との国交の断絶は〜に及んだ」 **[半期[はんき]]** ①1期の半分。「~に1度のバーゲンセール」②1年の半分。 **[半季[はんき]]** 1つまたは2分の1年の半分。③年季奉公の期限で、3月あるいは9月から向こう半年間。▷~奉公 **[前半期[ぜんはんき]]** 1年を半年が2つに分けて考えたときの、その始まりのほうの半期。「市長は任期4年の~を前任の市長の政策の見直しにあてた」→後半期 **[上半期[かみはんき]]** 1年を半年が2つに分けて考えたときの、先の半年。「今年~の入場者数は、昨年を大きく上回っている」「~の収支報告」▶下半期 **[上期[かみき]]** 会計年度などの上半期。「今年〜の経営は順調に推移した」▶下期 **[後半期[こうはんき]]** 1年を半年が2つに分けて考えたときの、その終わりのほうの半期。▶前半期 **[下半期[しもはんき]]** 1年を半年が2つに分けて考えたときの、後の半年。「芥川賞と直木賞は〜の優秀な作品に与えられる」▶上半期 **[下期[しもき]]** 会計年度などの下半期。「~の損失は賞与に響くだろう」▶上期 **[四半期[しはんき]]** 1年を4等分したそれぞれの期間(3ヵ月)。「第3~の売り上げ」▷第1~・第2~・第4~ ### なかば **[半[なか]ば]** 始まりと終わりのある物事が、始まってから期間の、半分ほどが過ぎた(過ぎようとしている)ころ。「工事も〜を過ぎたころ、その事故は起こった」「旅の〜で病に倒れる」「任期〜で辞職する」「彼は30代〜で会社を興した」「5月~」「80年代~」 **[途中[とちゅう]]** 始まりと終わりのある物事が、始まって、まだ終了していない時点。「降雨のため試合は~で中止になった」「これらの資料は、まだ整理の〜ですので利用できません」「話の〜で口をはさまないでくれ」▷~経過 **[中途[ちゅうと]]** ある物事や期間の途中。「学業を〜で放棄する」▷~採用・~入社・~退学・~解約 **[中日[なかび]]** 芝居・大相撲などの興行期間の真ん中の日。「~には余興がある」 **[中日[ちゅうにち]]** 彼岸の7日間の真ん中の日。「春の彼岸の~」◇春分・秋分の日にあたる。 ### 前半・後半 **[前半[ぜんはん]]** 始まりと終わりのある物事の時間を半分ずつに分けて考えたときの、前の半分。「学生時代の〜は遊んでばかりいたが、後半はむさぼるように本を読んだ」→後半 **[後半[こうはん]]** 始まりと終わりのある物事の時間を半分ずつに分けて考えたときの、後の半分。「あの映画は〜の戦闘シーンが圧巻だ」→前半 **[頃[ころ]]** 始まりと終わりのある時間・期間が、半分ほどが過ぎたあたり。「先月の〜のことだった」 **[前期[ぜんき]]** 始まりと終わりのある物事の時間を、2つに分けて考えたときの最初の時期。「~の成績が悪かったので、後期はがんばらなければ」「鎌倉時代~に建立された寺」→後期 **[中期[ちゅうき]]** 始まりと終わりのある物事の時間を、3つに分けて考えたときの2番目。「江戸時代の〜に描かれた絵」 **[後期[こうき]]** 始まりと終わりのある物事の時間を、2つまたは3つに分けて考えたときの最後。「~の試験は1月末にある」「室町~の武将」▶前期 **[序盤[じょばん]]** 試合や勝負事などの、始まってあまり時間がたっていない初期の段階。「~はわがチームが押していたが、後は相手チームに押されっぱなしだった」▷~戦▶終盤 **[中盤[ちゅうばん]]** 試合や勝負事などの、始まってしばらくしてから、終わりが近くなるまでのあいだ。「試合が〜にさしかかったとき、彼は明らかな反則をして退場させられた」▷~戦 **[終盤[しゅうばん]]** 物事が終わりに近くなったところ。「選挙戦も〜を迎え、各候補の『最後のお願い』が絶叫調になってきた」▷~戦▶序盤 ●始まりのころ→9000始まるx ●終わりのころ→9001終わるx ### 上旬・中旬・下旬 **[上旬[じょうじゅん]]** 月の初めの10日間。「毎年4月〜に花見をする」→下旬 **[初旬[しょじゅん]]** 「上旬」の、月の初めということに重点をおいた言い方。 **[中旬[ちゅうじゅん]]** 月の11日から20日までの10日間。「来月~ごろ帰省する予定」 **[下旬[げじゅん]]** 月の終わりの10日間。「学校は7月~から夏休みに入る」▶上旬 # 6501 仕分ける ## a 動詞の類 ### 仕分ける **[仕分[しわ]ける]** 用途や性質によって分類する。「書類を部署ごとに~」「もっとうまく仕分けてくれないと借りたいビデオが見つからない」◇「仕」はあて字。 **[しわけ]** ①品物を用途・種類・性質・あて先などによって分類・整理すること。「今日中に〜しておけば明朝の一番で出荷できる」◇ふつう「仕分け」と書く。「仕訳」とも書く。②簿記で、取引を勘定科目の項目を分けて貸し借りを記すこと。「損益を〜して記帳する」▷~帳◇「仕訳」と書く。 <1212> ### 項目を分けて貸し借りを記すこと。「損益を〜して記帳する」▷~帳◇「仕訳」と書く。 **区分[くわ]け** ある基準に従って、全体をいくつかのかたまりに分けること。「作物を品質によって3段階に~する」「保護する森林と開発する森林をはっきりと〜するべきだ」 **区分[クブン]** ある基準に従って、全体をいくつかのかたまりに分けること。「所得により、税率を5段階に~する」「国と地方自治体の仕事の〜を明確にする」▷下位~・時代~ **色分[いろわ]け** 各部分の区別を示すため、色を違えて塗ること。「各派の勢力を色分けした結果を示すこと。「世界地図を年間平均気温によって~する」 ●より分ける **選[よ]り分[わ]ける** 多くの中からある基準で選んで分ける。「がらくたの中から価値のあるものを~」 **選[え]り分[わ]ける** 良いものと悪いものなどにより分けること。特に、果物などの選び方。「傷のないりんごと、あるりんごを~」 **選別[センベツ]** ある基準に従って、良しあしをより分けて、いくつかに分けること。「みかんを〜して、等級ごとに箱詰めする」▷~機 **篩[ふる]う** 一定の基準や条件を満たすものを残し、満たさないものを除く。「志願者をテストで〜」 **篩[ふる]い分[わ]ける** ①ふるいを用いてより分ける。「川原で砂と砂金を~」②一定の基準や条件を満たすものと満たさないものに分ける。「実績と試験により、幹部候補とそれ以外に~」 **篩[ふる]いに掛[か]ける** 一定の基準で審査する。「多くの志願者の中から、ふるいにかけた優秀な人材を採用する」 **取[と]り分[わ]ける** 他を残して、それだけ取る。「青いものだけを~」 ●分類する **分類[ブンルイ]** 共通する性質によって全体をいくつかのまとまりに分けること。「活用のしかたに基づいて動詞を〜する」「植物を葉の形状によって〜する」▷~表・~法・~目録・下位~◇抽象的なものを分ける場合にも使われる。 **類別[ルイベツ]** 共通する性質によって全体をいくつかのまとまりに分けること。「資料を〜しておかなければ、データなんて何の役にも立たない」◇抽象的なものを分ける場合にも使われる。 **大別[タイベツ]** 大まかに類別すること。「言葉を東と西の言葉に〜する」◀小別 **小別[ショウベツ]** 小さく類別すること。「現在使われる日本語の文字は、漢字・仮名・アルファベット・数字に大別され、仮名はさらに平仮名と片仮名に〜される」→大別 **細別[サイベツ]** 細かく類別すること。「〜しすぎると結局は全部ばらばらになってしまう」◀大別 **分別[フンベツ]** 種類ごとに分けること。特に、ごみを種類に分けること。「ごみを〜して出す」▷~収集◇「分別給」とは別語。 **組分[くみわ]け** 人物や品物をいくつかの組に分けること。「クラスをいくつかの班に〜する」「にんじんを〜することにしよう」 **グループ分[わ]け** いくつかのグループに分けること。「作業の効率を上げるためにメンバーを〜しよう」◇「グループ(group)」は「集団」の意。 **グルーピング** (目的や性質などで)まとめて組分けすること。「採集した資料を大まかに〜しておく」grouping **色分[いろわ]け** 全体をいくつかのグループに分けて、それぞれの特徴によって分類すること。「しいて〜すれば、彼は封建主義的な思想をもっている」 ●区別する **区別[クベツ]** 物事をその違いに基づいて分けること。「公用と私用を~する」「あの双子はそっくりで〜がつかない」 **分別[フンベツ]** はっきりと区別すること。「公私を〜するべきだ」「類語の中には〜が困難なものもある」 **線引[せんび]き** (土地・場所に境界となる線を引いて、ある範囲を定めることから)2つの物事を、明確に区別すること。「年齢で〜される」 **差別[サベツ]** 人間(に関すること)について不当に他と区別すること。「偏見や先入観で人を〜してはならない」「性差による〜は完全に解消されていない」▷~意識・~用語・人種~ **分[わ]け隔[へだ]て** 人と人との間を、好き嫌いなどで区別して異なった扱いをすること。「祖母は10人の子供たちを〜せず育て上げた」◇「別け隔て」とも書く。 ●見分ける → 1801見分けるa●見分ける ### h 名詞の類:コト・サマ ●種類 **類[たぐい]** ある物や事と同じ、あるいは似たような性質・形態などをもつもの。その区分けの一つ一つ。「凶器はおそらく包丁の〜だろう」「『風が吹くと桶屋がもうかる』といった〜の話」◇「比」とも書く。「名詞+の+たぐい」の形で用いる。 **種[シュ]** 性質・形態などで分類される物・事・生物などの区分けの一つ一つ。「最近はこの~の犯罪が増加傾向にある」「毎食、10~以上の食品を摂取するようにしたい」◇「指示語+種+の+名詞」ないし「数値+種」の形で用いる。 **類[ルイ]** その名前で分類される、共通した性質をもつものの区分けの一つ一つ。「さけ・ます~の漁獲が制限された」「ビタミン〜が不足している」◇「名詞+類」の形で用いる。 **手[て]** それと同じような形・品質・機能など。「その〜の品がほしいんです」◇「指示語+手+の+名詞」の形で用いる。 **口[くち]** いくつかに分類した、その区分けの一つ一つ。「あいつはいける口だから、地酒を持っていくと喜ぶと思うよ」▷辛~・甘~・薄~・濃い~ **種類[シュルイ]** 物事を分類するときの区分けの一つ一つ。「この部分には〜の違う木が使われているようだ」「このスーパーは野菜の〜が豊富です」 **タイプ** その種類の物事と一般に認められたそれ特有の形態。type <1213> 「私の乗っているのと同じ〜の車だ」type **[類[たぐい]]** 物事を体系的に分類したとき、ある同一の性質をもつものとして取り出される比較的大きな区分け。「動物と植物のどちらの~に入れるべきかが明確でない生物がある」「これは常識の~の話だ」 **[カテゴリー]** 「類」の洋語的表現。「~の違うものを同じに扱ってはいけない」▶Kategorie **[部類[ぶるい]]** ある性質によって分類される物事に所属すると認められる、人や物事。「私は甘いものが好きな~に入るだろう」「この争いはすでに戦争の〜に属する」「これはどちらかというと悪い〜だ」◇「名詞+の+部類」「形容詞+部類」の形で用いる。 **[ジャンル]** 芸術・文芸などを形態・内容などで分類したもの。「芸術のあらゆる〜を開拓する」「音楽は〜にかかわらずなんでも好きだ」►genre ●型→9206当てはめるh●型 ### 人種 **[人種[じんしゅ]]** 骨格や皮膚の色などの身体的特徴で分類したときの、人間の種類。 **[白色人種[はくしょくじんしゅ]]** 皮膚の色が白い人種。 **[黄色人種[こうしょくじんしゅ]]** 皮膚の色が黄色い人種。 **[黒色人種[こくしょくじんしゅ]]** 皮膚の色が黒い人種。 **[有色人種[ゆうしょくじんしゅ]]** 皮膚の色が白くない人種。黄色人種と黒色人種。 ●白人・黒人→s ### 生物分類 **[界[カイ]]** 生物を分類するときの最大の区分。「動物~」「植物~」 **[門[モン]]** 「界」の次の区分。「脊索動物〜」◇必要に応じて、網のあいだに亜門が設けられることがある。同様に、綱の下に「亜綱」、目の下に「亜目」、科の下に「亜科」などが設けられる。 **[綱[コウ]]** 「門」の次の区分。「脊索動物門哺乳~」 **[目[モク]]** 「綱」の次の区分。「哺乳綱食肉~」「単子葉植物綱イネ~」 **[科[カ]]** 「目」の次の区分。「哺乳綱食肉目ネコ〜」「裸子植物門ソテツ綱ソテツ目イチヨウ~」 **[属[ゾク]]** 「科」の次の区分。「哺乳綱食肉目イヌ科イヌ~」「ヤナギ科ヤナギ~」 **[種[シュ]]** 「属」の次の区分で、生物を分類する基本単位。「日本には1000~以上の蝶が分布するという」「~の保存」 **[亜種[あしゅ]]** 「種」の下位区分で、種として独立させるには違いが小さいが、分布が異なる一群の生物の区分。「エゾヒグマはヒグマの〜である」 **[変種[へんしゅ]]** 同じ種だが、ふつうのものと形態・性質・分布などが異なる生物の区分。「ばらは独立した種とみるか~とみるかの判断が難しいようだ」 **[品種[ひんしゅ]]** 家畜や作物などで、特定の形質で分けた生物の分類の最小単位。▷~改良・栽培~ **[原種[げんしゅ]]** 改良された品種の、もとになった野生の種。「ばらの~の数は100とも200ともいわれる」 **[在来種[ざいらいしゅ]]** その地方・国で長年栽培・飼育されてきた品種。「日本の~」 **[帰化種[きかしゅ]]** なんらかの媒介によって、もとの自生地・繁殖地から、それまでにいなかった地域に移され、野生化した生物。「都会で見られるタンポポは、ほとんど〜のセイヨウタンポポだ」 **[新種[しんしゅ]]** 新たに発見されたり改良されたりした生物の種。「~のウイルスが次々と生まれる」 **[珍種[ちんしゅ]]** 珍しい生物の種。「~の蘭を手に入れた」 ### 項目 **[項目[こうもく]]** 物事、特に文章や文書を、内容をまとまりで小分けしたもの。「契約書の各〜にわたって説明を受けた」「重要な〜」▷~別・重点~・調査~・検査~ **[種目[しゅもく]]** 種類ごとに分けた項目。▷競技~ **[品目[ひんもく]]** 品物の種類。「カタログの数多い〜から、欲しいものを選び出すのはたいへんだ」 **[細目[さいもく]]** 細かな項目。「支出を~別に記載する」 **[アイテム]** 全体の中の個々の品目・項目。「わが社の取引の〜で、最も伸びが著しいのは軽自動車だ」「今年流行の〜」▷~数・必須~◇日常的には、衣料品のブラウス・スカート・パンツといった1つずつの服の種類や、小物・雑貨をいうことが多い。▶item **[費目[ひもく]]** 支出する費用を細かく分けた名目。「資料費は別に~を立てます」 **[内訳[うちわけ]]** 物の総量や金銭の総額の内容を、項目ごとに分けたもの。「支出6万円の~は、飲食費3万円、光熱費1万円、交際費2万円です」 **[項[コウ]]** 小分けした事柄の一つ一つ。「次の〜は削除する」 **[事項[じこう]]** あることの一つ一つの部分となっている事柄。▷重要~・注意~・了解~・合意~ **[箇条[かじょう]]** いくつかに分けた一つ一つの項目。▷~書き◇「個条」とも書く。 **[条項[じょうこう]]** 箇条書きにした一つ一つの項目。「戦闘を禁止した〜に違反する」 **[別項[べっこう]]** 別の項目。「くわしいことは~を参照のこと」 **[科目[かもく]]** いくつかに分けた個々の項目。▷予算~ **[分科[ぶんか]]** 物事を科目ごとに分けたもの。「会議は〜ごとに開かれた」▷~会◇狭義には、専門によって分かれた学科。 ●学科など→2102教えるk●教育内容の区分 ### 区別 **[性別[せいべつ]]** 男女の区別。「~によって役割分担を唱えると古い人間だと思われてしまう」 **[種別[しゅべつ]]** 種類による区別。「小説といってもいろいろな〜がある」「採集した植物を〜に整理する」 <1214> ## q 名詞の類:イキモノ ### おもな脊椎動物 **[脊椎動物[せきついどうぶつ]]** 哺乳類・両生類・爬虫類・鳥類・魚類など、体の中軸に背骨をもつ動物。動物の中で、もっとも複雑な体と機能をもつ。 **[哺乳類[ほにゅうるい]]** 脊椎動物の一種。ほとんどが胎生で、肺呼吸をし、子を乳で育てる。◇「哺乳動物」ともいう。 **[霊長類[れいちょうるい]]** 哺乳類の一種。大脳が発達し、ふつう手足に5本の指をもつ。サル・ヒトの類。 **[有袋類[ゆうたいるい]]** 哺乳類の一種。雌は腹部に、子を育てるための袋がある。カンガルー・コアラなどの類。 **[齧歯類[げっしるい]]** 哺乳類の一種。一対の、死ぬまで伸び続ける門歯をもつ。ネズミ・リスなどの類。 **[有蹄類[ゆうているい]]** 哺乳類の一種。足の先端にひづめがある。 **[偶蹄類[ぐうているい]]** 哺乳類の一種。四肢の指が2本または4本で、ひづめをもつ。ウシ・イノシシ・キリン・カバ・ラクダなどの類。 **[奇蹄類[きているい]]** 哺乳類の一種。後ろ足の指が1本または3本で、ひづめをもつ。ウマ・サイ・バクの類。 **[鳥類[ちょうるい]]** 脊椎動物の一種。卵生で、体は羽毛に覆われ、くちばしをもち、肺呼吸をする。前肢は翼になっていて、ほとんどの種が空を飛ぶ。◇単に「鳥」ともいう。 **[両生類[りょうせいるい]]** 脊椎動物の一種。卵生または卵胎生で、水中で産卵する。幼生は水中でえら呼吸をし、変態して成体になると肺呼吸をするようになる。カエル・イモリなどの類。◇「両棲類」とも書く。 **[爬虫類[はちゅうるい]]** 脊椎動物の一種。卵生または卵胎生で、体はうろこに覆われ、肺呼吸をする。ヘビ・トカゲ・カメ・ワニなどの類。 **[魚類[ぎょるい]]** 脊椎動物の一種。多くは卵生で、水中にすみ、えら呼吸をする。体にはひれがあり、多くの種にはうろこがある。◇単に「魚」ともいう。クジラ・イルカの類は、魚類ではなく哺乳類。 ### おもな無脊椎動物 **[無脊椎動物[むせきついどうぶつ]]** 脊椎動物以外のすべての動物。体の中軸に背骨をもたない。 **[軟体動物[なんたいどうぶつ]]** 体がやわらかく、頭・足などの区別がむずかしい動物。海にすむ種が多いが、淡水・陸上にすむ種もある。イカ・タコなどの類や貝類。 **[貝類[かいるい]]** 軟体動物の一種。水中にすみ、かたい殻をもつ。 **[巻[ま]き貝[がい]]** 螺旋状の殻をもつ貝。サザエ・タニシ・カタツムリなどの類。 **[一枚貝[いちまいがい]]** 1枚の殻をもつ巻き貝の俗称。アワビなどをいうが、分類学上は巻き貝。 **[二枚貝[にまいがい]]** 2枚の殻をもつ貝。ハマグリ・アサリ・ホタテガイなどの類。 **[節足動物[せっそくどうぶつ]]** 体や脚に節があり、成長にともなって脱皮をする動物。昆虫・甲殻類などの類。 **[昆虫[こんちゅう]]** 節足動物の一種。体は頭・胸・腹の3つの部分に分かれ、3対の脚と1対の触角をもち、多くの種は羽をもつ。成長にともなって、変態と脱皮をする。▷~採集・~標本◇単に「虫」ともいう。 **[水生昆虫[すいせいこんちゅう]]** 水中、特に淡水にすむ。タガメ・ゲンゴロウなどやトンボ・カゲロウの幼虫などの類。 **[甲殻類[こうかくるい]]** 節足動物の一種。ほとんどの種が水中にすみ、体が殻に覆われている。エビ・カニなどの類。 **[原生動物[げんせいどうぶつ]]** 単細胞の、もっとも下等な動物。アメーバ・ゾウリムシの類。 **[原虫[げんちゅう]]** 「原生動物」を虫に見立てた言い方。▷マラリア~ ### その他の特徴による動物分類 **[陸生動物[りくせいどうぶつ]]** 陸上にすむ動物。 **[水生動物[すいせいどうぶつ]]** 水中にすむ動物。 **[変温動物[へんおんどうぶつ]]** 外界の温度変化にともなって体温が変化する動物。哺乳類と鳥類を除くすべての動物がこれに属する。▶恒温動物 **[冷血動物[れいけつどうぶつ]]** 変温動物。 **[恒温動物[こうおんどうぶつ]]** 外界の温度変化に影響されずに、ほぼ一定の体温を保つことができる動物。哺乳類と鳥類。→変温動物 **[温血動物[おんけつどうぶつ]]** 恒温動物。 **[肉食動物[にくしょくどうぶつ]]** 動物の肉を常食とする動物。 **[肉食獣[にくしょくじゅう]]** 動物の肉を常食とするけもの。特に、ライオン・トラなどの猛獣。 **[草食動物[そうしょくどうぶつ]]** 草や葉など、植物を常食とする動物。 **[草食獣[そうしょくじゅう]]** 草や葉など、植物を常食とするけもの。ウマ・ウシ・シカなど。 **[雑食動物[ざっしょくどうぶつ]]** 動物性のものも植物性のものも食べる動物。クマ・ブタなど。◇「雑食性動物」ともいう。 **[高等動物[こうとうどうぶつ]]** 分化した複雑な体をもつ、進化の程度の高い動物。→下等動物 **[下等動物[かとうどうぶつ]]** 単純な体をもつ、進化の程度の低い動物。◇「高等動物」「下等動物」は相対的な言い方であって、明確な区別はない。 ●生き物→0000生きるq●生き物 ●飛ぶ生き物→4912飛ぶq ●泳ぐ生き物→2504泳ぐq ●はう生き物→2502はうq ### おもな植物分類 **[種子植物[しゅししょくぶつ]]** 花を咲かせ、種子によって繁殖する植物。「裸子植物」と「被子植物」に大別される。 **[顕花植物[けんかしょくぶつ]]** 「種子植物」の古い言い方。 **[裸子植物[らししょくぶつ]]** 子房(雌しべの、胚珠を構成する特殊な葉)が開いていて、胚珠(生殖器官の一部で、受精して種子になるところ)がむきだしになっている、原始的な植物。マツ・ソテツ・イチョウなど。 <1215> いて、胚珠(生殖器官の一部で、受精して種子になるところ)がむきだしになっている、原始的な植物。マツ・ソテツ・イチョウなど。 **被子植物[ヒシショクブツ]** 子房壁(花のおしべ)に包まれていて、胚珠が子房(めしべの下部のふくらんだところ)に包まれている植物。種子植物の大部分を占める。 **胞子植物[ホウシショクブツ]** ふつう花を咲かせず、胞子(単独で発芽して新しい個体をつくる生殖細胞)によって繁殖する植物。シダ類・コケ類・藻類などの類。 **隠花植物[インカショクブツ]** 「胞子植物」の古い言い方。 **羊歯植物[しだショクブツ]** 胞子植物の一種。根・茎・葉をもつ胞子体(=ふつう植物といわれる個体)と、その胞子が発芽してごく小形の葉状(=前葉体)となり、卵子と精子を形成する世代を交互に繰り返す世代交代をする。シダ・ワラビなどの類。 **苔植物[コケしょくぶつ]** 陸に生える小さな緑色の植物。丈は低く、茎の直径もごく細い。羊歯植物のように世代交代をする。ゼニゴケ・ミズゴケなどの類。◇「蘚苔類」「蘚苔植物」ともいう。 **藻類[ソウるい]** 胞子植物の一種。水中や湿地など、水気の多いところに生育する。テングサ・アオサ・マリモなどの類。◇「紅藻植物」「緑藻植物」「褐藻植物」などに下位分類される。 **菌類[キンるい]** 胞子植物の一種。葉緑素をもたず、生物の死体や排泄物などから栄養をとったり(=腐生)、寄生したりする。キノコ・カビなどの類。 **地衣類[チイルイ]** 菌類の一種と藻類の一種との複合体で、岩石の上や木の枝などに生育する植物。◇「地衣植物」ともいう。 **陸生植物[リクセイショクブツ]** 陸上に生育する植物。 **水生植物[スイセイショクブツ]** 水中に生育する植物。ウキクサ・ハスなどの類。 **食虫植物[ショクチュウしょくぶつ]** 分泌する粘液や開閉する葉などによって昆虫などの小動物をとらえ、消化して栄養をとる植物。モウセンゴケ・ウツボカズラなどの類。◇「食肉植物」ともいう。 **高等植物[コウトウショクブツ]** 体が、根・茎・葉に分化した、高等な体制をもつ植物。種子植物と羊歯植物。→下等植物 **下等植物[カトウショクブツ]** 苔植物・藻類など、体が根・茎・葉に分化していない植物。◀高等植物 ●さまざまな植物 → 0106生えるq ### s 名詞の類:ヒト **白人[ハクジン]** 白色人種に属する人。▷~社会 **黒人[コクジン]** 黒色人種に属する人。▷〜社会・〜霊歌 **西洋人[セイヨウジン]** 西洋の人。◀東洋人◇「西洋」はヨーロッパ諸国とアメリカ合衆国を指す。 **欧米人[オウベイジン]** 西洋人のうち、ヨーロッパ(欧羅巴)とアメリカ(亜米利加)」の意。 **東洋人[トウヨウジン]** 東洋の人。◀西洋人◇「東洋」はアジア諸国、特にその東部と南部を指す。 # 6502 分かれる ### a 動詞の類 ●分かれる **分[わ]かれる** 1つのまとまりが、2つ(以上)の独立した部分になる。「この川は下流で二手に~」「主流が本流から~」「道が~」「このクラスの女子生徒は3つのグループに分かれている」◇位置や線がふたまたになる意では「岐れる」とも書く。 **分化[ブンカ]** 1つであったものが、発達して、しだいに2つ(以上)の異なる性質のものに分かれること。「細胞分裂で各器官が~する」「人間は成長とともに感情も~していきます」▷未~・二極~ **分解[ブンカイ]** 組み立てられたものが部分や要素に分かれること。「このおもちゃは、接着剤でとめたてているので〜してしまうのではないかと心配になった」▷空中~ **分離[ブンリ]** 1つであったものが分かれて離れること。「水と油は〜する」「派閥から〜して政策グループをつくる」▷~独立 **解離[カイリ]** (化学で)分子・化合物が原子・原子団・イオンなどに(可逆的に)分かれること。熱~ **電離[デンリ]** 電解質の一部が溶液中でイオンに解離すること。▷~度・~平衡(電離によって生じたイオンと分子間に生じる平衡) ●割れる **割[わ]れる** 1つのまとまりであったものが、2つ(以上)に分かれる。「党内が2つに割れて、政局が動き出した」「審査が割れて結論が出ない」「票が〜」◇「破れる」とも書く。 **分裂[ブンレツ]** 1つのまとまりであったものが、独立した(反発しあう)2つ(以上)のものに分かれること。「政争により政党が〜した」「同じ民族内にも〜の兆しがある」▷~騒ぎ・細胞~・核~◇「分離」は「もともと別であったものが分かれること」をいうのに対し、「分裂」は「もともと1つのまとまりであったものが分かれること」をいう。 **四分五裂[シブンゴレツ]** 1つにまとまっているべき組織などが分裂しいまとまりを失うこと。「党内は今や〜の状態だ」 ●特定のものが分かれる **枝分[えだわ]かれ** ①樹木などで、幹や枝が、ある所から、2つ(以上)の枝となって伸びること。「葉の付け根から〜する」②中心となるものが途中で複数に分かれること。「ここで支線に〜している」◇流派や派閥など集団が分かれ出る意でも使われる。 **分岐[ブンキ]** 道や鉄道など1つの方向へ進んでいたものが、あるところで2つ(以上)の方向に分かれること。「この道はあと10kmほど行ったところで〜しています」▷~点 **分封[ブンポウ]** 蜂の群れの中で新しい女王蜂が生じ、元の女王が古い巣から分かれて出て新しい巣をつくること。「〜のとき、蜜蜂は群れで移動する」 **分家[ブンケ]** ある家族から、その一部が分かれて新しい(元の家族に対して従属的な)家族をつくること。「本家から3軒が〜した」 <1216> ## d 形容動詞の類 **[二股[ふたまた]の]** (長い物の)先が2つに分かれている様子。「道が〜に分かれている」▷~大根・~道 **[三[み]つ股[また]の]** (長い物の)先が3つに分かれている様子。「道が〜になっているところで、右の道を進んでください」◇「三つ叉」とも書く。 **[三叉[さんさ]の]** 「みつまた」の漢語的表現。▷~路・~神経◇おもに複合語の構成要素として用いる。 ## k 名詞の類:モノ ### 分かれてできた集団 **[分[わか]れ]** 1つの集団から分かれてできた集団。「一つは徳家の〜である」 **[分家[ぶんけ]]** 分家してできた家。「本家に跡継ぎがいないので、〜から養子をもらった」 **[別家[べっけ]]** 「分家」の意の、元の家族とは別であるという点に注目したい方は〜とのつきあいはほとんどない」 **[新宅[しんたく]]** 「分家」の意の、新しく起こしたものであるという点に注目した言い方。「郊外の町に~をかまえる」 **[支族[しぞく]]** 一族から分かれてできた血族。「~の手」 ●分派→4404加わるm ### 分かれてできた施設 **[分院[ぶんいん]]** 病院などで、本院とは別に設けた施設。「大学病院の〜は、地域医療に力を入れた」本院 **[分館[ぶんかん]]** 図書館などで、本館とは別に設けた施設。「郊外に図書館の〜が新築された」▶本館 **[分所[ぶんしょ]]** 本部から分かれて別に設けられた事務所、あるいは営業所。「〜でできない手続きが多すぎる」 **[分場[ぶんじょう]]** 本部とは別のところに分散して設けた試験場や作業場。 ●支署・分署→4306執るu●役所 ●分校→2102教えるu●学校 ### 分かれてできた組織 **[支局[しきょく]]** 本局とは別に設けた地方の機関。▷~員◇特に放送局や新聞社についていう。 **[支部[しぶ]]** 本部とは別に分かれて設けられた組織。「全国に〜を置く」「~を統括する役目を命じられた」▶本部◇「支部」「支局」「支社」「支店」は地方や地域の名称を付けて「九州支部」「九州支店」などということが多い。 **[支社[ししゃ]]** 会社組織で本社とは別に設けて地方の業務を行う部局。「地元の〜への転勤を希望している」▶本社 **[営業所[えいぎょうしょ]]** 営業活動をおこなう場所。「本社に連絡して、担当者を〜に送らせる」「支店を後援となる」◇一般に支社などよりも規模の小さいものをいう。 **[出張所[しゅっちょうじょ]]** 会社などの出先機関としておかれるもの。「出張所」は、「支店」「営業所」と異なり、一般に支社などよりも規模の小さいものをいう。 **[分団[ぶんだん]]** 本部から分かれて設けられた小さな組織。「周辺部での火事に備えて、消防団にいくつかの〜が設けられている」◇細かく分かれた小さな集団の意にもいう。 **[分会[ぶんかい]]** 本部から分かれて設けられた小さな会。「すべての〜に方針を徹底させる必要がある」◇団体・地域・職場などについていう。 **[分室[ぶんしつ]]** 本部から分かれて設けられた小さな事務組織。 ●本部→6409つかさどるk●本部 ●支隊・分隊→3701戦うm●軍隊の下位組織 ●分社→3403祭るu●神社 ●支店など→4210売るu●店 ●枝→0106生えるk●枝 ●支線→2600通るu●路線 ●支流→4915流れるu●本流・支流 ●分脈・支脈→5902つながるu●主脈・分脈 ## u 名詞の類:トコロ ### 分かれ目 **[分[わ]かれ目[め]]** 進んできた物事が分かれるところ。「川の流れの〜」「人生の〜に立つ」「勝敗の〜となった」「運命の〜」◇おもに「事柄」について用いる。 **[岐路[キロ]]** 進むべき方向や道の分かれるところ。「運命の〜にさしかかる」「生死の~に立つ」 **[分岐点[ぶんきてん]]** 1つの方向に進むものが途中で分かれるところ。「道の~」「人生の~にさしかかる」 **[追分[おいわけ]]** 街道や主要な道の分岐点。「旧街道の~でひと休み」 **[ターニングポイント]** 「分岐点」の洋語的表現。「人生の~」▶turning point **[股[また]]** 続いてきた1つのものが、2つ以上に分かれているところ。「木の~」◇「叉」とも書く。 ●分かれ道→2600通るu●道 ●勝敗の分かれ目→3703勝つu ### 瀬戸際 **[瀬戸際[せとぎわ]]** 不都合あるいは危険な状況と接するところ。「成績が伸びなやみ、当落の〜に立つ」◇「海から狭い海峡へ入る境目」の意。 **[崖[がけ]っ縁[ぷち]]** 追い詰められたぎりぎりのところ。「〜に立たされる」◇崖の上の切り立った縁の意から。 **[剣[けん]が峰[みね]]** 状況がどうなるかという瀬戸際。「基地問題をめぐって、首相は〜に立たされている」◇(特に富士山の)噴火口の周辺の意から。転じて土俵の円周の俵、および、そこに足がかかっている状態をもいう。 **[土俵際[どひょうぎわ]]** もう少しで勝負が決まるぎりぎりのこと。「~に追いつめる」◇土俵のいちばん端の意から。 **[関頭[かんとう]]** 生死・勝敗など重大な2つの局面のちょうど真ん中の、運命の分かれ目のところ。「生死の~に立つ」 <1217> ### a 動詞の類 **区切[くぎ]る** 1つの続きになっているものの中に境目をつくり、2つ(以上)の部分に分け、それらの間に境目をつくる。「もともと1区画であった土地を区切って分譲する」「時代を3つに~」◇「句切る」とも書く。 **仕切[しき]る** 続きになっている空間の中に2つ以上の小空間をつくり出すために、それらの間に何かを置く。「重箱を田の字に~」「部屋をカーテンで〜」◇「仕」はあて字。「区切る」は対象に境目をつける場合に、「仕切る」は何かを置いて境をつくり隔てる場合に使う。 **画[かく]する** 時間的変化を、1本の線でくっきりと区切ること。「その出来事は、一時代を〜ものとなった」◇「画す」ともいう。「劃す」とも書く。 **区画[クカク]** 土地を一定の基準で境界をはっきりと決めて、分けること。「整然と~された土地」▷~整理・行政~◇「区劃」とも書く。 **区割[くわ]り** 土地や場所などの一定の範囲を境界を設けて分けること。「宅地を~して販売する」「新しい選挙区の~を確定する」◇「区画」に比べて、分けたうえで「割り振る」という含意が感じられる。 **区分[くわ]け** ある基準に従って、いくつかの部分に分けること。「畑を〜していろいろな作物を育てる」 **区分[クブン]** 「区分け」の漢語的表現。「本棚を~して整理する」「地球を気候によって~する」 **分界[ブンカイ]** 分けて境目をつけること。「大海が大陸と島とを~する」 **線引[せんび]き** 土地・場所に境界となる線を引いて、ある範囲を定めること。「新しい選挙区をどこで〜するかをめぐって、与野党が激しく対立する」 **分節[ブンセツ]** それ自体の性質として、どこも区切られていない連続したものを、ある観点から切って、複数の部分に分けること。「都市空間を〜する建築群」 ### d 形容動詞の類 ●区別がはっきりしている様子 → 1811わかるd ●わかりやすい様子 ### f 副詞の類 **きっちりと** それぞれが明確に分けられる様子。「机の中を~分けて物を整理する」 **きちっと** それぞれが過不足なく正確に分けられている様子。「金を3人に〜3等分してくれた」「土地を〜区画する」 **きっかり** (何かを分けたとき)過不足がまったくない様子。「集まった金を〜5等分する」「代金は〜1万円だった」 **くっきり** 周囲から際立って区別される様子。「夏の午後は影が〜と黒い」 **はっきり** まわりのものから際だってあざやかに区別される様子。「輪郭が〜としてきた」「富士山が〜見える」 ### h 名詞の類:コト・サマ **区切[くぎ]り** 続いている物事の中に、区切れるところを見つけ、そこでいったん休止すること。「〜のない散漫な話が続く」「仕事の〜をつける」「〜のいいところで終わってください」◇「句切り」とも書く。 **切[き]り** 区切り。「話にがいいところで終えて、食事にしよう」「そろそろこの辺で~をつけよう」 **けじめ** 道徳的な行動の区切り。「〜のない生活」「公私の〜をつけて結婚しよう」 ●時の区切りかた **暦法[レキホウ]** 太陽・月・星などの天体を観察して暦をつくる方法・法則。 **西暦[セイ レキ]** イエス=キリストが生誕したとされる年を元年とする西洋の暦法。 **太陽暦[タイヨウレキ]** 地球が太陽の周囲を1周する時間(約365.24日)を1年とする暦法。◀太陰暦 **陽暦[ヨウレキ]** 「太陽暦」の略。◀陰暦 **太陰太陽暦[タイインタイヨウレキ]** 月の満ち欠けをもとにし、太陽の動きも考慮し、閏月を設けた暦法。◇日本の旧暦はこれを採用していた。 **太陰暦[タイインレキ]** 月の満ち欠けを基準とした暦法。「月の暦」ということもある。 **陰暦[インレキ]** 「太陰暦」「太陰太陽暦」の略。◀陽暦 **グレゴリオ暦[レキ]** 現在ほとんどの国で採用されている太陽暦。◇1582年にローマ教皇グレゴリウス(Gregorius)13世によって定められたことから。 **ユリウス暦[レキ]** 古代ローマの暦法より発達した太陽暦の1つ。紀元前46年にユリウス=カエサルが制定したもの。グレゴリオ暦が定まるまで、もっとも広く用いられた。◇「ユリウス(ラJulius)」はカエサルの名にちなんだもの。 **新暦[シンレキ]** 1873(明治6)年1月1日から採用された太陽暦。◀旧暦 **旧暦[キュウレキ]** 新暦以前の暦法。◀新暦 ●基準となる年 → 9100基づくx●基準となる年 ### k 名詞の類:モノ ●区切られた部分 **一区切[ひとくぎ]り** 区切られたうちの1つの部分。「長いせりふの最初の~」 **一関[ひとのせき]** 話のまとまった一区切り。「昔の武勇伝を〜聞かされた」◇「一関」とも書く。多く副詞的に用いる。 **節[セツ]** 文章・楽曲などのまとまった一区切り。「山について書かれた〜を読む」 **回[カイ]** ものごとを区切って数える語。「第一~」「この集まりも〜を追うごとに参加者がふえてきた」「(野球の)試合は早い〜に勝負がついた」 <1218> ついた」 **駒[コマ]** フィルムや演劇・授業などの一区切り。◇「今学期は週に3とま受け持つことになった」のように、助数詞的に用いることが多い。 **一[ひと]齣[こま]** フィルムの一区切り。「〜ずつ確かめながら編集していく作業は大変だ」「日常の生活のひとこま」のように、連続しているものの中の1つの場面の意で用いられることが多い。 ●文・文章など 1900言うm 言葉の単位 **条[ジョウ]** 一節ずつ書き分けた文章の一つ一つ。「3月5日の~に記されたできごと」 **箇条[カジョウ]** 項目に分けて書いたときの一つ一つの文章。「判決の根拠となる~を示す」 ▷~書き◇「個条」とも書く。 ▶行・段落 **行[ギョウ]** 文章を書き連ねた文字の一区切り。「~を改める」 **段落[ダンラク]** 文章の内容的にまとまった一区切りで、最初の行を一字下げにするなど、表記上の一定の形式によって明示される部分。「この論文を4つの〜に分けよ」 **段[ダン]** 文章のまとまった内容の一区切り。「この文章は大きく3つの~に分けられる」◇歌舞伎・浄瑠璃などで、「野崎村の段」のように、まとまった内容として独立して演じられる一区切りをいうこともある。 **パラグラフ** 「段落」の洋語的表現。▷paragraph ●章節 **章節[ショウセツ]** 長い文章をいくつかに区切ったひとつひとつのまとまり。 **章[ショウ]** 詩・文・楽曲などの、内容による大きな一区切り。「次の〜で具体的な例について述べることにします」 **節[セツ]** 詩歌・文章などの一区切り。◇章の下位区分として「第1章第3節」のように文章の構成上の単位として使われる。 **篇[ヘン]** 書物・文章などを内容によって幾つかに区分した、章・節よりも大きい区切り。◇「篇」とも書く。 **部[ブ]** 書物(特に歌集・句集など)の全体を大きなテーマによって区分けした、それぞれの部分。「その歌集の恋の~を何度も読み直した」 ●曲の区切り **楽章[ガクショウ]** 交響曲・協奏曲などを構成する、独立性のある一区切り。◇ふつう、第1楽章から第3楽章または第4楽章まであり、ある楽章だけを取り上げて演奏されることも多い。 **小節[ショウセツ]** 楽譜の縦線で区切られた部分の一つ一つ。「次の〜の頭から、もう一度弾いてください」 ▶区切りの位置関係 **前段[ゼンダン]** 文章で、前のほうの段。「~で述べてきたことを要約する」後段 **後段[コウダン]** 文章で、後のほうの段。前段 **前編[ゼンペン]** いくつかに分かれている書物・文章などで、前の編。「~を読んでいないので、登場人物の人間関係がよくわからない」 **初編[ショヘン]** 一連の書物のうち最初のもの。◇「初篇」とも書く。 **中編[チュウヘン]** 3つに分かれている書物・文章などで、真ん中の編。 **後編[コウヘン]** いくつかに分かれている書物・文章などで、後の編。「早く〜が読みたい」 **全編[ゼンペン]** 作品の全体。「~を通じて流れる、もの悲しい調べ」 **本編[ホンペン]** 書物などの作品の中心となる編。 **正編[セイヘン]** 書物の主要な部分として先に編集されたもの。「続編は、~を読み終えてから読まないとわからないよ」 **続編[ゾクヘン]** 正編に続くものとして製作・編集されたもの。「近々、あの小説の~が完成するらしい」 **正続[セイゾク]** 正編と続編をまとめた言い方。 ●文・文章を区切る記号 2203表すk 句読点 ●文末の記号●文中の記号 ●本文・序文など♪ 2204著すk ●上の句・下の句 1908詠むen●句 ●時の区分を表すもの **暦[こよみ]** 1年間の月・日・曜日・祝祭日および、それらに関する諸事項を、日を追って記したもの。◇「日読」の転。 **カレンダー** 1年間の月・日・曜日・祝祭日などを、1枚の紙に表した暦。 calendar **日[ひ]ごよみ** 毎日1枚ずつめくってはがす暦。 **日捲[ひめく]り** (毎日めくることから)日ごよみ。 **花暦[はなごよみ]** 花の咲く時節を四季の順に記し、その観賞時期や名所を書き記した暦。 **本暦[ホンレキ]** 干支や日・月の出入りの時刻、満潮・干潮の時刻などをくわしく記した、基準となる暦。 **略本暦[リャクホンレキ]** 本暦を簡略にして、一般的な日常の生活に必要な事項だけを記した暦。 **略暦[リャク]** 「略本暦」の略。 m 名詞の類:モノ ●仕切り **仕切[しき]り** 空間を区切るもの。「台所と居間の~をつくる」 **中仕切[なかじき]り** 部屋・箱などの内部を区切るための仕切り。「引き出しに~を置いて、物を整理しやすくする」 **隔[へだ]て** 2つの場所が行き来できないようにするための仕切り。「~のふすまを取り払えば大広間になる」 **仕切[しき]り梭[いた]** 平面的なものの間を仕切るための板。◇特に、船に荷物を積むとき、船体が揺れて荷物が移動するのを防ぐために船倉内に設ける板をいう。 **仕切[しき]り戸[ど]** 部屋の間を仕切るための戸。「~で部屋の間を仕える」 **衝立[ついたて]** 室内に立てて部屋を仕切る家具。◇「衝立障子」の略。 **屏風[ビョウブ]** 風をさえぎったり、目隠しにしたり、飾りつけにしたりするため、室内に立てて使う障屛具。 <1219> **金屏風[キンビョウブ]** 祝いの席などに用いられる、全体に金箔を張った屏風。 **銀屏風[ギンビョウブ]** 祝いの席などに用いられる、全体に銀箔を張った屏風。 **間仕切[まじき]り** 部屋と部屋の間の仕切り。「この本棚がちょうど〜になる」▷~家具 **建具[たてぐ]** 戸・障子・ふすまなど、開け閉めして部屋を仕切るものの総称。「安普請の家だから、〜にもくるいがきてすきまがあいた」 **障子[ショウジ]** 部屋を区切るための建具。「昔は季節によって〜を取り替えたりして、風情があった」 **パーティション** 取り外しのできる仕切り。「会社では広いスペースを〜で区切って使っている」◇「パーテーション」ともいう。partition **アコーディオンドア** アコーディオンの蛇腹のように伸縮自在のひだによって開閉する間仕切り。◇「アコーディオンカーテン」ともいう。accordion door ●壁 **壁[かべ]** 建物や空間の内と外をへだてたり、その内部を仕切ったりする、建造物の縦の面。「ベルリンの〜が崩壊したのは何年前だったか」「〜に耳あり障子に目あり」 **隔壁[カクヘキ]** 対象を他から隔てる壁。「建物と通路を〜で隔てる」▷防水~ **障壁[ショウヘキ]** 隔てるための壁。◇「高い関税が障壁となって貿易の自由化が進まない」のように、「隔壁」に比べ「妨げ」の意で観念的に使われることが多い。 **側壁[ソクヘキ]** 側面を仕切る壁。 **外壁[ガイヘキ]** 建物の外に面している壁。「そとかべ」のかたい言い方。「マンションの〜の補修工事を行う」◀内壁 **内壁[ナイヘキ]** 建物の内側に面している壁。◀外壁 **城壁[ジョウヘキ]** 城の周囲に張り巡らした壁・石垣。「忍者が〜をよじのぼって侵入する」 **防壁[ボウヘキ]** 敵の侵入を防いだり、火災や自然による害を防ぐための壁。 **胸壁[キョウヘキ]** 味方が射撃をしやすいように、また、敵の砲弾をよけるために人の胸の高さに土や石で築いた壁。 **土壁[つちかべ]** 土を塗って固めた壁。 **塗[ぬ]り壁[かべ]** 壁土を塗った壁。 **板壁[いたかべ]** 板を張った壁。 **白壁[しらかべ]** 板を並べてつくった壁。▷~板 **白壁[しらかべ]** 白い漆喰で塗った壁。▷~造り **荒壁[あらかべ]** 下塗りしただけの壁。◇「荒壁」とも書く。 **海鼠壁[なまこかべ]** 四角い瓦を斜めに張って、継ぎ目の漆喰をなまこの形に盛り上げて塗った壁。土蔵などに用いられた。◇略して「なまこ」ともいう。 ●柵 **柵[さく]** 木や竹を立てて並べ、横木を打ちつけてつくった、建物や空間を囲む仕切り。 **鉄柵[テッサク]** 鉄でつくった柵。 **矢来[やらい]** 竹・丸太などを縦横に粗く組んでつくった柵。 **虎落[もがり]** 先を斜めに切ってとがらせた竹を組んでつくった柵。 **フェンス** (ボールなどが出ていかないように)競技場・野球場などを囲む柵。fence ●ガードレール → 3803守るk●安全を守るもの ●垣 **垣[かき]** 家の周囲を囲むようにして、他の区域との境目や目隠しにするために竹・樹木などでつくった仕切り。◇「墻」「牆」とも書く。 **垣根[かきね]** 「垣」の、より口語的な言い方。「彼との間の垣根を取り払う」のように、比喩的に、他と隔てるものの意でも用いる。 **荒垣[あらがき]** 目の粗い垣。 **生[い]け垣[がき]** 植物、特に丈の低い樹木を並べて植えた垣。 **竹垣[たけがき]** 竹で組んでつくった垣。◇組み方により、四つ目垣・金閣寺垣・建仁寺垣などがある。 **石垣[いしがき]** 石を積んでつくった垣や防壁。▷~栽培 **袖垣[そでがき]** 門や建物の脇につくった幅の狭い垣。 **玉垣[たまがき]** 神社などを区切るために、神域や神聖とされる場所のまわりにめぐらした垣。◇「垣」の美称。 **瑞垣[みずがき]** 神社の神霊の宿る山や森、および神社や皇居にめぐらした垣。◇古くは「みずかき」ともいう。「瑞籬」「水垣」とも書く。「垣」の美称。 **塀[ヘイ]** 建物のあるところと外部とを区切るためにつくった囲い。「賊は高い〜を乗り越えて建物の内部に侵入したらしい」 **板塀[いたべい]** 板でできた塀。 **ブロック塀[べい]** ブロックを積み上げてつくった塀。「ブロック」は「コンクリートブロック(concrete block)」の略。 **土塀[どべい]** 土でつくった塀。 **練[ね]り塀[べい]** 平瓦と練り土とを交互に積み重ね、上を瓦で葺いた土塀。 **築地[ついじ]** 練り土を板でつき固めてつくった塀。◇「築地塀」ともいう。「築泥路」の転。「地」はあて字。 ●長屋 **棟割[むねわ]り長屋[ながや]** 1棟の建物を壁で仕切り何軒にもした住居。「〜では隣近所で助け合うのが当たり前のことだった」 **長屋[ながや]** 「棟割り長屋」の略。◇「長家」とも書く。「棟割り長屋」より一般的な言い方。 **テラスハウス** 連続して建てられた各戸が壁で仕切られた、2階あるいは3階建ての集合住宅。専用の庭が設けられていること <1220> ## u 名詞の類:トコロ ### 範囲・分野 **[範囲[はんい]]** 他と区別され、それ以上広がらないところとは区別される、空間・平面や物事の一部分。「狭い〜に人口が密集している」「爆発音は10キロ四方の〜に達した」「できる~で努力してみてください」「今日の議論は〜を限定しないで進めましょう」▷行動~・勢力~・守備~ **[間[あいだ]]** ある限られた範囲。「若者の〜で流行している」「仲間〜では彼のニックネームで通っている」◇「仲間うち」ともいう。 **[次元[じげん]]** 物事を考えるときの範囲や程度。「それとこれは~の違う話だ」「それはまったく別の~の話だ」◇数学で、「一次元(線)」「二次元(面)」「三次元(立体)」のように、図形などの広がりを表す概念も指す。 **[境域[きょういき]]** 他と区別される一定の範囲。「天文学の〜では扱わない現象」◇「疆域」とも書く。 **[分野[ぶんや]]** 学問・活動などの物事を内容に基づいて分けたときの、1つの範囲。「科学・文学・芸術・政治・教育など多彩な〜からの意見」「外交の〜ではよく知られた人物だ」「未知の〜に挑戦する」▷~別・専門~ **[領域[りょういき]]** ある分野の中の一部の範囲、あるいはいくつかの分野をまとめた範囲。「専門分野にとどまらず、研究の〜を広げていった」「きわめて狭い〜の研究」▷~侵犯・研究~・専門~ **[領分[りょうぶん]]** その人が自信をもち、独占的に支配している(したがって、他人に口出しされたくない)分野。「それは私の~だ」「他人の~を侵す」◇専門性や資格などについてもいう。 **[方面[ほうめん]]** 学問や業務などといったつの部分や分野。「将来はどちらの~に進みたいと思いますか」◇ふつう「○○方面」の形で用いる。 **[面[メン]]** ある物事について見られる、いくつかの対立的な見方の一つ一つ。「彼は仕事の~では充実しているが、家庭生活はぼろぼろだ」「マイナスの〜だけでなく、プラスの~も見る必要がある」◇「環境面では安心できる」のように、複合語の要素になることも多い。 **[部面[ぶめん]]** ある物事をいくつかの局面に分けた、その1つの面。「教育の〜においてたち遅れが目立つ」 **[畑[はたけ]]** その人の専門の分野。「~が違うのでよくわからない」◇多く「技術畑」「文学畑」のように複合語の構成要素として用いる。 **[フィールド]** 「分野」の洋語的表現。「~が違う」▶field ### 段 **[段[ダン]]** 上下方向に連続して並んでいて、何かを配置できるようになっている、一つ一つの部分。「棚のいちばん上の〜に本をのせる」「表の〜に数字を書き入れる」 **[上段[じょうだん]]** 上の段。「寝台車の~」→下段 **[中段[ちゅうだん]]** 中の段。「食器棚の〜にグラス類を置く」 **[下段[げだん]]** 下の段。「この棚の〜には何も置かないように」→上段 ### 階 **[階[カイ]]** 上下方向に並んでいて、間を床で区切られた、建築物内部の一つ一つの空間。「上の〜の音が気になる」▷最上~◇複合語の構成要素、あるいは「2階」のように助数詞として使われることが多い。 **[上階[じょうかい]]** 上の階。「~にはどんな人が住んでいるのですか」 **[地階[ちかい]]** 地下に設けられた階。「このデパートの食品売り場は〜にある」 **[フロア]** 「階」の洋語的表現。「このビルには、すべての〜に喫煙所がある」▶floor ### 層 **[層[ソウ]]** 上下方向に重なり合って全体的なものを構成している、一つ一つの部分。「砂の〜の下に粘土の~がある」 **[表層[ひょうそう]]** 表面の層。▷~雪崩▶深層 **[深層[しんそう]]** 表面に現れてこない奥深い層。「海洋の〜には巨大な水塊がある」「意識の~に迫る」▷~水・~流・~心理▶表層 **[上層[じょうそう]]** 積み重なった層の上のほうの層。「大気の~の成分を調べる」▷~気流・~風・~雲▶下層 **[中層[ちゅうそう]]** 積み重なった層の中ほどの層。「対流圏の~に達する山脈」▷~雲 **[下層[げそう]]** 積み重なった層の下のほうの層。「厚い雲の~」 ### 枠・欄 **[枠[わく]]** (紙面上で)ある範囲を示すために設ける、周囲との仕切りとなる線。「~の中に最寄りの駅からの経路を書き込む」 **[黒枠[くろわく]]** 死亡通知・死亡広告などの文章を囲む黒い枠。◇「黒框」とも書く。死亡の通知状の意味でも用いられる。 **[欄[ラン]]** 紙面上の、枠で囲んだ内部の部分。「所定の〜に必要な事項を記入してください」▷解答~・上~・下~・右~・左~◇「家庭欄」「文芸欄」「投書欄」のように、新聞・雑誌などでは内容ごとにまとまった紙面をいうことが多い。 ●空欄→8008すくu●あき ### 地方・地域・区域 **[地方[ちほう]]** ①ひとまとまりのかなり広い範囲の土地。「この〜独特の習慣」▷東北~・関西~・~行政・~色・~分権・~自治体・~公共団体・~公務員②首都のあるところや大都会以外の土地。「~から東京に出てきた」▷~銀行▶中央 **[地帯[ちたい]]** 特定の特徴によって区切られた(広い)土地。「この〜は住宅地として発達した」▷安全~・ゼロメートル~・砂漠~・山岳~・工業~◇複合語の構成要素として用いることが多い。 **[地域[ちいき]]** 自然または文化の条件が共通する一帯の土地。「そのうわさは一帯に広まった」「同じ日本とはいえ、慣習は〜によって違います」▷~社会・~格差◇必ずしも明確に区切られているとは限らない。 **[一帯[いったい]]** そのあたりの、すべての地域。「この付近の〜は風致地区ですから、建築物の制限があります」「前線の影響で、東日本~は天気が崩れるでしょう」◇話題の内容によって、この語の指す範囲の広さは大きく変化する。 <1221> **一円[イチエン]** その地方・地域の全体。「関東〜には強風が吹き荒れています」「九州一円」「大阪一円」のように「地方名・地域名+一円」の形で用いられる。 **国[くに]** ある漠然とした地域。「北の〜では9月になると暖房を使い始めるところもあるそうだ」「おとぎの~」▷北~・雪~ **区域[クイキ]** 地域を区切った一定の範囲の場所。「この〜での路上駐車は固く禁止します」▷担当~・通学~・禁止~ **水域[スイイキ]** 海面や湖面に定められた一定の範囲。▷漁業~・経済~ **海域[カイイキ]** 海を区切って定めた範囲。「その船は日本の〜を侵犯した」 **海区[カイク]** 漁業権上、海域に設定した区域。「この〜は研究目的で設定されている」 **空域[クウイキ]** 空を区切って定めた範囲。「太平洋上の〜は飛行禁止だ」 **エリア** 共通した目的や要素をもつ地域や場所。「この〜での狩猟は禁止されている」▷ベイ~・サービス~・パーキング~◇「エリヤ」ともいう。area **ゾーン** 共通した目的・要素などをもつ地域や空間。スクール〜・ミステリー〜・〜ディフェンス・ストライク~ ◇複合語として使われることが多い。zone **区間[クカン]** 鉄道・道路などを距離で区切ったときの、ある地点から別の地点までの間。「複線化されている〜はわずかだ」「この駅伝では伝統的に11の〜が設けられている」▷~新記録・乗車~ ●聖域 → 3403祭るv●神聖な場所 ●地区 **地区[チク]** 一定の目的・観点から土地を人為的に区分したところ。「この〜の代表に選ばれて、全国大会に出場した」▷商業~・文教~・風致~ ◇「地域」より狭い。 **分区[ブンク]** 一定の観点から他と区切られた土地。通常「地区」より小さい。 **一郭[イッカク]** 一画をなす区域。特に、周りを囲まれていたり同種のものがまとまっていたりするある統一性をもった地域。「問屋が軒を並べる~を散策する」「この〜はかつて門前町だった」◇「一廓」とも書く。 **一角[イッカク]** ある地域の一部分。「街の〜に輸入雑貨の店を開く」 **一画[イッカク]** 一区切りの土地。「別荘地の〜を買う」◇「一劃」とも書く。 **区画[クカク]** ある基準によって区切った土地。「市ではこのあたりの〜整理をする予定らしい」「行政~・~整理 ◇「区劃」とも書く。 **街区[ガイク]** 市街地の区画。番地を整理するためのもので、ふつう、道路で区画されている。「この道を境に~が変わる」 **学区[ガック]** 公立学校で就学が指定された区域。「〜が改められたため、行きたかった高校を受験できなくなってしまった」▷小~制◇関西より西の地方では「校区」という。 **選挙区[センキョク]** 選挙のために定められた区域。「候補者は自分の〜をくまなく駆け回る」 **ブロック** 地方・地域・街区などを、1つの単位とするために、ある基準で区切ったりくくったりした範囲。「各〜の優勝チームが全国大会で競い合う」block ●領土・領地 → 9606持つu●領土など●領有している土地 ●勢力範囲 **勢力範囲[セイリョクハンイ]** 自分の力の及ぶ範囲。「〜を広げる」 **勢力圏[セイリョクケン]** 勢力が届く範囲。「〜の拡大をはかる」 **支配圏[シハイケン]** ある勢力が支配力を及ぼすことのできる範囲。 **支配下[シハイカ]** ある勢力の支配の及ぶ範囲。「その国宝は隣国の〜にあるので手が出せない」「その権限を大統領の〜におく」 **傘下[サンカ]** 他の人の支配に服していること。有力者の支配下。「大手都市銀行の〜に入る」 **手[て]の内[うち]** 勢力・権力の及ぶ範囲。「敵の~に入る」「相手方を〜に丸め込む」 **地盤[ジバン]** その人が活動するための勢力の及ぶ範囲。▷~沈下 **票田[ヒョウデン]** 選挙で、ある候補者・政党に多くの票が集まるだろうと予測される地域。「あの地域は保守政党の~だ」 **縄張[なわば]り** 権益にかかわる勢力範囲。「〜を荒らす」「〜争い」◇もとは、縄を張って境を決める意から。 **島[しま]** (やくざ・暴力団などの)縄張り。「他人の〜を荒すことになるので計画を変えたほうがいい」 **テリトリー** 主として活動し、勢力をもっている範囲。「その問題は彼の〜だからよけいな口出しをしないほうが無難だよ」「ライバル店の〜に出店する」territory ●行政区画 **県[ケン]** 地方行政区画の1つ。地方公共団体の最上位で市町村を包括する。▷~庁・~立・~営・~有・~道・~政・~知事・~議会・~議・~警・~民・~下・~内・~外 **都[ト]** 地方公共団体としての東京都。県と同格。▷~庁・~営・~有・~政・~知事・~議会・~議・~民・~下(東京都の23区以外の市町村)・~内・~外 **道[ドウ]** 地方公共団体としての北海道。県と同格。▷~庁・~立・~営・~有・~政・~知事・~議会・~議・~警・~民・~内・~外 **府[フ]** 地方公共団体としての大阪府と京都府。県と同格。▷~庁・~立・~営・~有・~道・~政・~知事・~議会・~議・~警・~民・~下・~内・~外 **都道府県[トドウフケン]** 1都1道2府43県。最上級の普通地方公共団体。「〜の代表が競い合う」◇日本は1都1道2府43県に区分される。 **市[シ]** 地方行政区画の1つで、都道府県の下位のもの。▷~役所・~立・~営・~有・~道・~政・~長・~議会・~議・~民・~内・~外 **市部[シブ]** 市と呼ばれる地域。「〜での得票率が高い候補者」 **区[ク]** ①政令指定都市の下におかれる区画。▷~役所・~民・~内・~外 ②東京都の特別行政区画の1つ。「〜の施設をうまく利用して安く遊ぶ」▷~役所・~立・~営・~有・~政・~長・~議会・~議・~民・~内・~外 ◇議会があ <1222> り行政権をもつ。 **区部[クブ]** 区と呼ばれる地域。「都内でも〜の家賃は特に高いといわれている」 **町[まち]** ①地方行政区画の1つで、都道府県の下位のもの。規模的に市より小さく村より大きい。「この〜は市への昇格が決まっている」▷~役場②市や区の中の1区画。「千代田区麹~」 **町[チョウ]** 行政の分野で使われる、「まち」のかたい言い方。▷~立・~営・~有・~政・~長・~議会・~議・~民・~内・~外 ◇日本の西の地方で多く用いられる。 **村[むら]** 地方行政区画の1つで、都道府県の下位のもの。市や町と同格ではあるが規模的にはもっとも小さい。「この〜では過疎化が深刻な問題となっている」▷~役場 **村[ソン]** 行政の分野で使われる、「むら」のかたい言い方。▷〜立・〜営・〜有・〜政・〜長・〜議会・〜議・〜民・〜内・〜外 **市区[シク]** 市と区。「全国の〜でごみ収集の有料化が広がっている」 **市区町村[シクチョウソン]** 市と区と町と村。「他の〜へ転出する際の手続き」 **市町村[シチョウソン]** 市と町と村。▷~税 **町村[チョウソン]** 町と村。▷~合併 **字[あざ]** 町・村をさらに小さく分けた区域。大字・小字がある。「字」という。◇「あざな」ともいう。 **郡[グン]** 都道府県の下位区画で、市や特別区を含まず、町・村を含む区画。◇かつては地方自治体であったが、現在は地方自治体ではない。 **郡部[グンブ]** 郡とよばれる区域。「私は〜のほうが住みやすくて好きだ」 **州[シュウ]** アメリカ合衆国のような連邦国家における行政上の大きな区画。▷~都・~立・~知事 カリフォルニア~◇日本では、上州(上野の国)・信州(信濃の国)のように、旧国名に付けて通称とする。 ●国 → 6705治めるu●国 ●特定の物事の範囲 **音域[オンイキ]** その人や楽器の出せる、声や音の高低の範囲。「ピアノは〜の広い楽器だ」 **声域[セイイキ]** その人が出せる声の高低の範囲。「〜の広い歌手」 **帯域[タイイキ]** ある広さや幅をもった範囲。▷~幅(増幅器の増幅度が一定とみなすことのできる周波数の範囲) **職域[ショクイキ]** ある職業・職務の受け持つ範囲。「~を侵されるのがいやだ」 **芸域[ゲイイキ]** その人がきわめた、芸の範囲。「ベテランの彼は、この舞台でさらに〜を広げた」 ### v 名詞の類:トコロ ●境 **境[さかい]** 互いに異なる性質・機能・立場・所属などが接する部分。「県と県との〜に碑を並べる」「その道を〜に2つの区が接している」「生死の〜をさまよう」◇「界」とも書く。「仕切り」は連続的なひとまとまりのものを隔てるものであり、「境」は異質なものが接触しているために、おのずと生じる部分についていう。 **境目[さかいめ]** 境。「隣の土地との〜は塀で仕切るかどうかの~」◇「境」の接点をより意識した言い方。 **分[わ]け目[め]** 物事を大きく2つに分ける境のところ。「髪の〜を変える」「天下〜の戦い」◇主として、用例にあげた2つの用法のみに使う。 **境界[キョウカイ]** 土地や物事の範囲の境。「〜を設ける」「土地の〜を巡って隣家と争う」「学問の〜がはっきりしなくなってきた」▷~標 **地境[じざかい]** 所属の異なる土地の境界。「この〜ではもめ事が絶えない」 **臨界[リンカイ]** ある現象が、状態を変化させて別の現象に変わる境目。「〜に達し原子炉が稼働し始めた」▷~温度・~実験・~点◇ふつう、原子炉で連鎖反応が起こって核分裂が持続的に進行する境目をいう。 **識閾[シキイキ]** ②心理学で、刺激によって意識が生じたり反応が起こる境目。 **ボーダー** そこを超えているかどうかによって当否が分かれると考えられるレベルを、境界ととらえたもの。「当落の〜の候補者は選挙速報にくぎ付けになっている」border **線[セン]** ある範囲を区切ったり、物事(の成否)を分けたりする境目に引かれる細長い筋(とみなされるもの)。「地図上のまっすぐな〜は、人為的な境界を示している」「重要な箇所は~で囲んである」「この条件が最低限のゆずれない〜だ」 **ライン** 「線」の洋語的表現。「〜を踏んで投げたボールは無効です」「蛍光ペンなどで重要なところに〜を引いておきなさい」「この値段は採算がとれるぎりぎりの~だ」▷合格~ line **境界線[キョウカイセン]** 境界の線。「〜を越える」「必ずしも明確な〜があるわけではない」 **界線[カイセン]** 境界線。特に、投影図で平面図と立面図との境界線。 **白線[ハクセン]** 駅のホーム・グラウンド・駐車場などで、境界線を示すために引いた白い線。「〜をはみ出して駐車している車が多かった」「グラウンドに石灰で〜を引く」 **ボーダーライン** そこを超え(てい)るかどうかによって物事の成否が分かれると考えられるレベルを、境界線ととらえたもの。「彼の合否は〜上にある」border line **線上[センジョウ]** 「当落線上」「飢餓線上」のように、「○○線上」の形で用いられることが多い。 **センターライン** 道路で、往路と復路を区切るための線。centerline **中央分離帯[チュウオウブンリタイ]** 高速道路などの大きな道路で、往路と復路を区切るため、間に設けてある帯状の区域。「〜を乗り越えて反対車線に飛び出した」 **畦[あぜ]** 田と田の間の、土を盛って境界としたところ。また、縁側や板の間、あるいは敷居の、みぞとみぞの間にある仕切りのこともいう。 **畔[くろ]** 「あぜ」の東日本で多くいう言い方。「田の~」◇「哇」とも書く。 <1223> ●自然界の境 **潮目[しおめ]** 異なる潮流が接する海域に生じる帯状の筋。「暖流と寒流の〜」 **分水界[ブンスイカイ]** 2つ以上の流れが分かれる境界。「平地部では〜がはっきりしないところもある」 **分水嶺[ブンスイレイ]** 分水界をなす山稜。◇比喩的に、重大な出来事の将来を決める境目の意味でも使われる。 **海岸線[カイガンセン]** 陸と海との境界線。「〜に沿って走る鉄道」 **汀線[テイセン]** 海面または湖面と陸地との境界線。「潮差の大きいところでは時間によって〜も変わってくる」 **水平線[スイヘイセン]** 水面と空との境界線。「〜がきれいな円弧にカーブしている」 **地平線[チヘイセン]** 地平面と空との境界線。「〜の見える広大な大地を歩きたい」 **スカイライン** 山の稜線が空と接するときの輪郭線。転じて、日本では山などに設けられた自動車専用道路をいうことが多い。skyline ●山の端 → 7800高いu●尾根 ●行政区域の境 **国境[くにざかい]** 国と国との境界。「ここはその昔~だったらしい」◇「国境」よりも話し言葉らしい言い方で、現代では「こっきょう」のほうがふつう。 **国境[コッキョウ]** 「くにざかい」の漢語的表現。「芸術に〜なし」▷~線・~紛争・~警備隊 **県境[けんざかい]** 県と県との境。「この国道が〜です」 **県境[ケンキョウ]** 「けんざかい」の漢語的表現。「〜までドライブする」▷~の町 **州境[しゅうざかい]** 州と州との境。 **州境[シュウキョウ]** 「しゅうざかい」の漢語的表現。 ### x 名詞の類:トキ **期間[キカン]** ある時点からある時点までの、時間の長さで区切った時間の範囲。「図書貸し出しの〜は2週間です」▷選挙~・冷却~・有効~ ●時間の区切り **期[キ]** 期間をいくつかに区切ったときの1つ。「〜が変わったら、方針も変わった」▷草創~・第1~・前~・任~ ◇複合語の構成要素として用いることが多い。 **時間帯[ジカンタイ]** 何かをしたり出来事が生じたりする、ある区切られた時間の範囲。「昼休みの〜をずらして昼食をとる」 **スプリットタイム** 一定の距離を走るときの、ある区間ごとの距離にかかる時間。狭義には、フルマラソンで5kmごとの所要時間をさす。「この選手は〜が安定している」split time **ラップタイム** 中長距離走・競泳などで、トラック1周、プールの片道・往復など、途中の一定の距離を通過するのに要した時間。◇略して「ラップ」ともいう。lap time ●段階 **段階[ダンカイ]** 物事が進んでいく過程の一つ一つの区切りとなる時。「この〜で薬剤を投入する」 **局面[キョクメン]** 物事の変化する過程を、ある段階で区切った、1つの段階。「〜を打開するため、あらゆる方策が考えられた」「事故の処理をめぐって政府は重大な〜に立たされている」◇碁や将棋の盤面に展開される戦いの形勢の意から。 **場面[ばめん]** ある時間・場所における、さまざまな状況を考え合わせた、ある局面。「感動した〜を書き留める」「この〜で私はどう行動するべきか」 **シーン** 日常の生活でのひとつの場面。「感動的な〜」scene **大局[タイキョク]** 全体の局面。「小事にこだわりすぎて〜を見失う結果となった」 **全局[ゼンキョク]** 1つずつの局面を大きくとらえたときの、全体のありさま。「〜を見渡したうえで判断を下す」 **時局[ジキョク]** 世の中のその時点での局面。「〜に即した考え方ができない」 **政局[セイキョク]** 政治の局面。「首相の非常識な発言で〜は混迷した」 ●戦局 → 3701戦争の状況 ●難局 → 4302扱うh●対処すべき局面 **年[とし]** 季節がひとめぐりする期間。特に、1月1日から12月31日まで。「〜が改まる」「〜を経た建物」◇現在の暦では、地球が太陽を1周する時間。4年に1度閏年がある。 **月[つき]** 年を12に分けた時間的区分。「〜が変わると出張がある」◇一月は30日あるいは31日で、2月のみを28日とし、4年に1度の閏年は2月が29日となる。 **日[ひ]** 昼と夜を合わせた一区切りの時間的区分。「この仕事に就いてまだ〜が浅い」◇1年を365(閏年は366)に等分した一区切り。「母の日」「次の会合の日」のように、ある特定の時の意でも用いる。 **年月日[ネンガッピ]** 年と月と日をまとめた言い方。「入社の〜を教えてください」 **日付[ひづけ]** 文書などを作成・提出するときに記入する当日の年月日。「~のない書類」 **週[シュウ]** 7日間を単位として繰り返される期間。「その映画は前の〜から上映されている」 **世紀[セイキ]** 西暦で、100年を単位とした区切り。◇1901年から2000年までは20世紀。21世紀は2001年からの100年間。 ●時間の単位 → 81601計るx●時間の単位 ●うるう年 **閏年[うるうどし]** 4年に1度の、ふつうの年よりも、日が1日多い(2月が29日まである)年。暦と実際の季節とのずれを調節するために設けられる。 **閏年[ジュンネン]** うるう年。 ●月の大小 **大[ダイ]の月[つき]** 日数が31日ある月。すなわち、1月・3月・5月・7月・8月・10月・12月。◀小の月 **小[ショウ]の月[つき]** 日数が30日以下の月。すなわち、2月・4月・6月・9月・11月。◀大の月 **一日[いちにち]** ①朝から晩までの一区切り。「昨日は〜外出ししていた」②太陽が出てか <1224> ら次に太陽が出るまでの長さに基づいた時間的な区切り。「~は24時間である」◆文脈によって①と②のどちらかの意に使われるが、「予定が1日早くなった」のように両者の区別がつけにくい、あるいはつける必要のない場合も多い。 **朔日[ついたち]** 月の第1番目の日。今「朔日」「朔」とも書く。期間の意では用いない。 **二日[ふつか]** ①「いちにち」の2倍の期間。「この問題の解決には、少なくとも〜はかかるだろう」②月の第2番目の日。◇3~10は原則として「数字の訓読み+かかん」となる。「二十日間」は「はつかかん」。11以上は原則として、「数字の音読み+にちかん」となる。 **三日[みっか]** ①「いちにち」の3倍の期間。「~も熱が出た」▷~坊主②月の第3番目の日。 **四日[よっか]** ①「いちにち」の4倍の期間。「旅に出てから〜が過ぎた」②月の第4番目の日。 **五日[いつか]** ①「いちにち」の5倍の期間。②月の第5番目の日。 **六日[むいか]** ①「いちにち」の6倍の期間。②月の第6番目の日。 **七日[なのか]** ①「いちにち」の7倍の期間。②月の第7番目の日。 **なぬか** 「なのか」の古い言い方。 **八日[ようか]** ①「いちにち」の8倍の期間。②月の第8番目の日。 **九日[ここのか]** ①「いちにち」の9倍の期間。②月の第9番目の日。 **十日[とおか]** ①「いちにち」の10倍の期間。②月の第10番目の日。 **十一日[ジュウイチニチ]** ①「いちにち」の11倍の期間。②月の第11番目の日。◆11以上は原則として、「数字の音読み+にち」となる。 **二十日[はつか]** ①「いちにち」の20倍の期間。②月の第20番目の日。◆「廿日」とも書く。「にじゅうにち」とはいわない。 **一昼夜[イッチュウヤ]** 昼と夜を合わせた、丸一日の期間。「魚を塩をして~干すとうまくなる」 ●週 **一週[イッシュウ]** 連続した7日間。◇2以上も原則として「数字の音読み+しゅう」となる。ただし「4週」「7週」は、それぞれ「よんしゅう」「ななしゅう」となる。 **一週間[イッシュウカン]** 「一週」の期間。◇2以上も原則として「数字の音読み+しゅうかん」となる。ただし、「4週間」「7週間」は、それぞれ「よんしゅうかん」「ななしゅうかん」となる。 ●月 **月[つき]** 年を12に分けた時間的区分のうちの1つ。◇2月が28日(4年に1度の閏年は29日)であるほかは、30日か31日である。 **一箇月[イッカゲツ]** 「ひとつき」のかたい言い方。◇「一月」「一か月」のように書くほうが多い。2以上も原則として「数字の音読み+かげつ」となる。ただし、「4ヵ月」は「しかげつ」とはいわず、「よんかげつ」という。 **一箇月間[イッカゲツカン]** 1ヵ月の期間。◇2以上も原則として「数字の音読み+かげつかん」となる。ただし、「4ヵ月間」は「よんかげつかん」、「7ヵ月間」は「ななかげつかん」という。 **一月[ひとつき]間[カン]** 1ヵ月間。◇言い方としては「ふたつきかん」までで、3以上については「かげつ」を用いる。 **二月[ふたつき]** 「ひとつき」の2倍の期間。 **三月[みつき]** 「ひとつき」の3倍の期間。 **四月[よつき]** 「ひとつき」の4倍の期間。 **五箇月[ゴカゲツ]** 「ひとつき」の5倍の期間。◇以上は「数字の訓読み+つき」とはほとんどいわない。 **六箇月[ロッカゲツ]** 「ひとつき」の6倍の期間。 **七箇月[シチカゲツ]** 「ひとつき」の7倍の期間。◇「ななかげつ」のかたい言い方。 **八箇月[ハチカゲツ]** 「ひとつき」の8倍の期間。◇「はっかげつ」ともいう。 **九箇月[キュウカゲツ]** 「ひとつき」の9倍の期間。◇「くかげっ」とはいわない。 **十箇月[ジッカゲツ]** 「ひとつき」の10倍の期間。◇10以上は原則として「数字の音読み+かげつ」となる。◇「じゅっかげつ」ともいう。 **十一箇月[ジュウイチカゲツ]** 「ひとつき」の11倍の期間。◇「じゅういっかげつ」ともいう。 **十二箇月[ジュウニカゲツ]** 「ひとつき」の12倍の期間。 ●年 **一年[イチネン]** 年もの長さで区切った1つの期間。「母が亡くなってあっというまに~かたった」◇「とし」が1月1日から12月31日までであるのに対し、「一年」は任意の日に始まる長さをもさす。2以上も原則として、「数字の音読み+ねん」となる。「9年」は「くねん」または「きゅうねん」という。 **一箇年[イッカネン]** 1年の期間。◇「この券は1年を経過すると無効になる」 ◇2以上も原則として、「数字の音読み+かねん」となる。 **一年[ひととせ]** (一年)」「ふたとせ(二年)」「みとせ(三年)」など、「数字の訓読み+とせ」であるが、4以上について用いることはあまりない。 **年[ネン]** (ある物事の回数などをいうときに、基準となる期間としての)いちねん。「今度の日曜日は~に1度のお祭りだ」「私は〜に数回旅行に行く」 ▶月の呼びかた **一月[イチガツ]** 一年の最初の月。◇2以上も原則として、「数字の音読み+がつ」となるが、「9月」は「くがつ」で「きゅうがつ」とはいわない。 **睦月[むつき]** 陰暦1月の異称。◇「睦び月」ともいう。 **如月[きさらぎ]** 陰暦2月の異称。◇「衣更着」とも書く。 **弥生[やよい]** 陰暦3月の異称。 **卯月[うづき]** 陰暦4月の異称。◇「卯の花月」ともいう。 **五月[さつき]** 陰暦5月の異称。▷~雨・~晴れ◇「皐月」とも書く。 <1225> **水無月[みなづき]** 陰暦6月の異称。◇「みずなつき」ともいう。「な」は「の」の意の古い格助詞で、「水の月」の意。 **文月[ふづき]** 陰暦7月の異称。◇「ふみづき」ともいう。 **葉月[はづき]** 陰暦8月の異称。 **長月[ながつき]** 陰暦9月の異称。◇「菊月」ともいう。 **神無月[かんなづき]** 陰暦10月の異称。◇「かみなしづき」の転。「な」は「の」の意の古い格助詞で、「かみなづき」は「神の月」の意。諸国の神々が出雲に集まるために、神のいない月という説もある。出雲では「神在月」という。 **霜月[しもつき]** 陰暦11月の異称。 **師走[しわす]** 陰暦12月の異称。◇「極月」「臘月」ともいう。 **極月[ゴクゲツ]** 「12月」の異称。◇「ごくづき」ともいう。1年の極まる月の意。 ●その他の期間 **年間[ネンカン]** 1年の間。「昨年の~降水量を調べる」◇「享保年間」「寛永年間」のように、歴史区分上のある年代の意でも用いられる。 **月間[ゲッカン]** 1ヵ月の間。「売上高の推移を見る」「防災月間」のように、特別な行事などのある1ヵ月をいう場合もある。 **旬間[ジュンカン]** 10日の間。◇「交通安全旬間」のように、特別な行事やキャンペーンを行う期間をいうことが多い。 **週間[シュウカン]** 1週の間。◇「愛鳥週間」のように、特別な行事のある1週間をいう場合もある。 **ウイーク** 「週間」の洋語的表現。▷ゴールデン~◇「週末」の意では使わず、「バンドウイーク」のように、特別な催しのある1週間をいうことが多い。week ●時間の区分 **午前[ゴゼン]** 1日のうち、朝から昼の12時までの時間帯。「娘の出番は発表会の〜の部の最後だった」◇夜であっても深夜12時以降は午前だが、「午前2時」のように具体的な時刻を表す場合がほとんどで、単独で使われる場合は、朝から正午までの意で用いられる。また、一般に夜が明けてさほど時間がたっていないころは「朝」が用いられ、「午前」は「朝」が終わってから正午までの時間に限定して用いられることが多い。 **午前中[ゴゼンチュウ]** 午前の間。「家事を〜に片づけて、午後は趣味の時間にあてる」「午前」よりも「午前中」のほうがより口語的で、一般に多く用いられる。 **午後[ゴゴ]** 1日のうち、昼の12時から夜になる前の時間帯。「夏の〜は、暑くて仕事にならない」「~一番に会議があるんだ」◇夜であっても深夜12時までは午後だが、「午後10時」のように具体的な時刻を表す場合がほとんどで、夕方以降は一般に単独では用いられない。 **正午[ショウゴ]** 昼の12時。◇太陽が子午線を通過する時刻。 **零時[レイジ]** 夜、あるいは昼の12時。▷午前~・午後~ **年度[ネンド]** ある目的を起点として区分した1年。官庁・学校などは、ふつう4月1日から3月31日までとする。税金の課税などは1月から12月まで。▷会計~・~末・今~・来~・新~・入社~ **年次[ネンジ]** ①会社などにおける仕事の単位としての、1年間。▷~計画・~休暇 ②順序に重点をおいたときの年度。「入社~の順に席に着く」▷卒業~ ●明け方・朝 → 8909明けるx ●昼 → 8704明るいx ●夕方・夜 → 8910暮れるx ### y 名詞の類:トキ ●節目 **節目[ふしめ]** 物事と物事を区切ることになるできごとの生じる時点。「結婚が人生の~となった」◇木や竹の、節のあるところの意から。 **切[き]れ目[め]** 続いているものを区切る時点。「話の~に口をはさむ」「金の〜が縁の~」 **区切[くぎ]り** できごとを区切る時点。「還暦という1つの~を迎えた」◇「句切り」とも書く。 ●十干十二支 **十干[ジッカン]** 古代中国で、10日間の順序を表す符号とされた「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」の10文字の総称。これに五行説(古代中国の説で、万物を構成する5つの元素)の「木・火・土・金・水」が配され、さらに兄と弟とに分けられて、日本では「甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)」と読まれる。十二支と組み合わせて、年・月・日・方向などを表すのに用いられる。◇「じゅっかん」ともいう。 **十二支[ジュウニシ]** 中国で古代から、十干と組み合わせて年・月・日・時間などを表す「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」の12文字の総称。これに「鼠・牛・虎・兎・竜・蛇・馬・羊・猿・鶏・犬・猪」の12種の動物があてられ、日本では「子(ね)・丑(うし)・寅(とら)・卯(う)・辰(たつ)・巳(み)・午(うま)・未(ひつじ)・申(さる)・酉(とり)・戌(いぬ)・亥(い)」と読まれる。 **十干十二支[ジッカンジュウニシ]** 十干と十二支(を組み合わせたもの)。◇「じゅっかんじゅうにし」ともいう。 **六十干支[ロクジッカンシ]** 十干十二支。 **干支[えと]** ①十干と十二支を組み合わせたもので、60種ある。年・月・日などにあてて用いる。◇60種は以下のとおり。甲子(きのえね)・乙丑(きのとうし)・丙寅(ひのえとら)・丁卯(ひのとう)・戊辰(つちのえたつ)・己巳(つちのとみ)・庚午(かのえうま)・辛未(かのとひつじ)・壬申(みずのえさる)・癸酉(みずのととり)・甲戌(きのえいぬ)・乙亥(きのとい)・丙子(ひのえね)・丁丑(ひのとうし)・戊寅(つちのえとら)・己卯(つちのとう)・庚辰(かのえたつ)・辛巳(かのとみ)・壬午(みずのえうま)・癸未(みずのとひつじ)・甲申(きのえさる)・乙酉(きのととり)・丙戌(ひのえいぬ)・丁亥(ひのとい)・戊子(つちのえね)・己丑(つちのとうし)・庚寅(かのえとら)・辛卯(かのとう)・壬辰(みずのえたつ)・癸巳(みずのとみ)・甲午(きのえうま)・乙未(きのとひつじ)・丙申(ひのえさる)・丁酉(ひのととり)・戊戌(つちのえいぬ)・己亥(つちのとい)・庚子(かのえね)・辛丑(かのとうし)・壬寅(みずのえとら)・癸卯(みずのとう)・甲辰(きのえたつ)・乙巳(きのとみ)・丙午(ひのえうま)・丁未(ひのとひつじ)・戊申(つちのえさる)・己酉(つちのととり)・庚戌(かのえいぬ)・辛亥(かのとい)・壬子(みずのえね)・癸丑(みずのとうし)・甲寅(きのえとら)・乙卯(きのとう)・丙辰(ひのえたつ)・丁巳(ひのとみ)・戊午(つちのえうま)・己未(つちのとみ)・庚申(かのえさる)・辛酉(かのととり)・壬戌(みずのえいぬ)・癸亥(みずのとい)。②各年にあてられる十二支の動物。「今年の〜は未です」「来年の〜は何ですか」◇「来年 <1226> は寅年だ」のように、各年を「十二支の動物+年」の形でいう。 ●曜日 **七曜[シチヨウ]** 1週間の7日の順序を示すための名称。「日月火水木金土」。 **曜日[ヨウび]** 1週間を七曜で表す各日。「この講座は毎週同じ〜に開催される」 **月曜日[ゲツヨウび]** 仕事・学校などが始まる、週の最初の曜日。◇カレンダーは日曜日から始まるものが少なくないが、これは西洋のカレンダーの影響であろう。週の7日を伝統的に「日月火水木金土」というのも、このことによる。 **月曜[ゲツヨウ]** 「月曜日」の略。◇「火曜日」以下も同様に略す。 **月[ゲツ]** 「月曜日」のさらに進んだ略。単独では用いず、「火」などに略す。多く、単独ではなく「月と火」「月水金」のように組み合わせて用いる。 **火曜日[カヨウび]** 月曜日の次の曜日。 **水曜日[スイヨウび]** 火曜日の次の曜日。 **木曜日[モクヨウび]** 水曜日の次の曜日。 **金曜日[キンヨウび]** 木曜日の次の曜日。 **土曜日[ドヨウび]** 金曜日の次の曜日。 **日曜日[ニチヨウび]** 土曜日の次の曜日で、週の最後の曜日。 **サンデー** 「日曜日」の洋語的表現。▷~スクール Sunday **マンデー** 「月曜日」の洋語的表現。▷ブラック~(暗黒の月曜日。1929年、ニューヨーク株式市場の株価が大暴落した1987年10月19日の月曜日)◇火曜日は「チューズデー(Tuesday)」、水曜日は「ウェンズデー(Wednesday)」、木曜日は「サーズデー(Thursday)」、金曜日は「フライデー(Friday)」、土曜日は「サタデー(Saturday)」。サンデー・マンデーをはじめ、これらの語は単独ではほとんど用いられない。Monday **土日[ドニチ]** 土曜日と日曜日。「山へ行こうと思って、〜に入れて4日間休みをとった」▷~開催 **週末[シュウマツ]** 月曜日から始まった1週間の終わり。「〜はたいてい山へ行っている」◇ふつうは土曜日から日曜日にかけてをいうが、金曜日の夜からをいうこともある。 **ウイークエンド** 「週末」の洋語的表現。「~を楽しむ」 **平日[ヘイジツ]** 1週間のうち、日曜日・土曜日・祝日以外の日。「〜は人出が少ないのはわかっているけど、仕事があるから出かけられない」▷~ダイヤ◇週休2日の企業が増えて、土曜日は含めないことも多い。 **週日[シュウジツ]** 1週間のうち、日曜日(土曜日を含めることもある)以外の日。 **ウイークデー** 「週日」の洋語的表現。「すいている〜に遊びに行けるなんてうらやましい」weekday ●祝日 → 4707休むx●休日 ●新年 **新年[シンネン]** 新しい年。「気分も新たに~を迎える」▷~会・謹賀~ **新春[シンシュン]** (新しい気持ちで迎える)年のはじめ。「〜をことほぐ」 **初春[ショシュン]** 新春。「謹んで~のお喜びを申し上げます」◇「年の初めごろ」の意で、「新春」の意はない。 **正月[ショウガツ]** 年始の祝いをする期間。▷寝〜。七日〜 ◇1年の最初の月、すなわち1月の意もある。「目の正月」「耳の正月」のように、見たり聞いたりして楽しい気分になることにもいう。 **小正月[こショウガツ]** 陰暦の1月15日、または14日から18日までの3日間。 **旧正月[キュウショウガツ]** 旧暦の正月。新暦の1月下旬から2月の上旬ごろで、年により異なる。◇中国では、旧暦の正月に新年を祝う。 **陽春[ヨウシュン]** 旧暦の正月。 ●年始 → 9000始まるx●年月のはじめ ●節目となる日 **節分[セツブン]** 立春の前日。「鬼は外、福は内」ともいう。豆まきなどをして、鬼を追い払う行事をする。もとは立春・立夏・立秋・立冬の前日をさし、「季節の分かれ目」の意。 **初午[はつうま]** 2月の最初の午の日。◇各地の稲荷神社で初午祭りが行われる。 **節日[セチニチ]** 季節の変わり目などを祝う日。◇「せつじつ」ともいう。 **節句[セック]** 季節の節目となる日。▷~働き「節供」とも書く。本来は供え物(節供)の意。 **初節句[はつゼック]** その子が生まれて初めて迎える節句。女子は3月3日の上巳、男子は5月5日の端午をいう。 **五節句[ゴセック]** 1年間の5つの節句。◇1月7日の人日、3月3日の上巳、5月5日の端午、7月7日の七夕、9月9日の重陽の各節句。◇「五節供」とも書く。 **人日[ジンジツ]** 五節句のひとつ。七草がゆを祝う、1月7日。 **上巳[ジョウシ]** 五節句のひとつ。女児の節句として、ひな人形などを飾り、白酒・菱もちを供え、ひな祭りをする3月3日。 **桃の節句[もものセック]** 「上巳」の通称。 **端午の節句[タンゴのセック]** 五節句のひとつ。男児の節句。こいのぼりを立て、武者人形などを飾り、かしわもちを食べ、菖蒲湯を立てる5月5日。◇単に「端午」ともいう。 **菖蒲の節句[あやめのセック]** 「端午の節句」の通称。「あやめの節句」ともいう。 **七夕[たなばた]** 五節句のひとつ。天の川の両岸にある牽牛星(「彦星」ともいう=鷲座のアルタイル)と織女星(「織り姫(星)」ともいう=琴座のベガ)が、年に1度、天の川を渡って会うという7月7日。枝葉のついた竹を立てて、それに願い事を書いた五色の短冊や飾りをつけ、七夕祭りをする。◇「しちせき」ともいう。「棚機」とも書く。 **重陽[チョウヨウ]** 五節句のひとつ。かつて宮中で観菊の宴が催された9月9日。 **菊の節句[きくのセック]** 「重陽」の通称。 **盂蘭盆[ウラボン]** 陰暦の7月15日(または8月15日)を中心にして行われる、祖先の霊を祭る仏教行事、~会 <1227> **盆[ぼん]** 「盂蘭盆」の略。▷~踊り・~暮れ ふつうは「お盆」という。 **旧盆[キュウボン]** 旧暦で行われる盂蘭盆。 **初盆[はつぼん]** その人が死んで初めて迎えるお盆。「春におじいさんが亡くなったので、うちの家では今度〜だ」 **新盆[にいぼん]** 初盆。「あらぼん」「しんぼん」ともいう。 **二十四節気[ニジュウシセッキ]** 太陽の黄道上の位置によって、1年を24等分した暦上の季節の小区分。◇「二十四気」ともいう。立春・雨水・啓蟄・春分・清明・穀雨・立夏・小満・芒種・夏至・小暑・大暑・立秋・処暑・白露・秋分・寒露・霜降・立冬・小雪・大雪・冬至・小寒・大寒。 **節気[セッキ]** 「二十四節気」の略。 **七十二候[シチジュウニコウ]** 二十四節気をさらに3分して、72に分けた暦上の小区分。 **雑節[ザッセツ]** 二十四節気以外に、特に季節を示す日の総称。節分・八十八夜・入梅・半夏生・二百十日・土用・彼岸など。 **物日[ものび]** 祝い事・祭りなどが行われる特別な日。正月・盆・節句・祭礼など。商家では商家の決算日。 **記念日[キネンび]** 記念すべき出来事や思い出があった日。結婚~・創立~・憲法~ **還暦[カンレキ]** 数え年61歳(の祝い)。「子供たちが〜を祝って、旅行をプレゼントしてくれた」◇60年で干支が一巡して、生まれたときの干支に返ることから。 **本卦返[ほんけがえ]り** 「還暦」の古い言い方。○「本卦に返る」 **華甲[カコウ]** 数え年61歳。「華」の字を分解すると6つの「十」と「一」になり、「甲」は甲子で干支の最初であることから。 **古稀[コキ]** 数え年70歳(の祝い)。◇「古希」とも書く。杜甫の詩に「人生七十古来稀なり」とあることから。現在では満で数えるのがふつう。 **喜寿[キジュ]** 数え年77歳(の祝い)。◇「喜」の草書体「㐂」が七十七と読めることから。現在では満で数えるのがふつう。 **傘寿[サンジュ]** 数え年80歳(の祝い)。◇「八十」の2字を組み合わせると、「傘」の略字の「仐」になることから。現在では満で数えるのがふつう。 **米寿[ベイジュ]** 数え年88歳(の祝い)。◇「米」の字を分解すると八十八になることから。現在では満で数えるのがふつう。 **卒寿[ソツジュ]** 数え年90歳(の祝い)。◇「卒」の俗字「〿」を分解すると「九十」と読めることから。 **白寿[ハクジュ]** 数え年99歳(の祝い)。◇「百」から一をとると「白」となることから。現在では満で数えるのがふつう。 **茶寿[チャジュ]** 数え年108歳(の祝い)。◇「茶」の字を分解すると「廿(二十)」と「八十八」になることから。 ●その他 **十月十日[とつきとおか]** 俗に、赤ん坊が母親の胎内に入っている(10ヵ月と10日の)期間。 **八十八夜[ハチジュウハチヤ]** 立春から88日目の日。5月2日ごろで、種まきや茶摘みなどの農作業をするころ。 **二百十日[ニヒャクトオカ]** 立春から210日目の日。9月1日ころで、稲が開花する時期であるとともに、台風がよく来るころ。 **二百二十日[ニヒャクはつか]** 立春から220日目の日。台風がよく来るころ。 # 6504 限る ### a 動詞の類 ●限る **限[かぎ]る** ある物事が及ぶべき範囲を決め、それ以外に及ばないようにする。「限られた一部の特権階級にだけ許されている」「時間を限って受け付ける」「応募資格を成人女性に~」◇土地・建物などの具体的な空間については、「限る」でなく、「区切る」や「仕切る」を使う。 **止[とど]める** ある範囲を超えないように限る。「今回の旅行の予算は、10万円以内にとどめよう」「忘年会の会費は5000円以内にとどめたいと思います」◇「留める」「停める」とも書く。 **限定[ゲンテイ]** 範囲・数量などを明確に限ること。「1人の発言時間を5分に~する」「応募者は18歳以上に~する」「出版部数を1000部に~する」▷期間~・~版 **制限[セイゲン]** 一定の範囲をあらかじめ指定し、その範囲に限ること。「この道路は最高速度を40キロに〜している」「販売は整理券を持った方のみに~させていただきます」▷速度~・時間~・重量~・高さ~・食事~ **局限[キョクゲン]** 範囲を狭く限定すること。「地域を〜して調査を進めている」 ●しめきる **締[し]め切[き]る** あらかじめいつまでと、時間・期日などを決めておき、その日時がきたら受け付けないようにする。「本日3時で応募を締め切ります」 **期限[きげん]を切[き]る** 何かを行うのに、期限を定めてことを行う。「修復工事は3年と期限を切っているが、だいじょうぶだろうか」 ### c 形容詞の類 ●限りがない様子 → 9002続くc ### d 形容動詞の類 **有限[ユウゲン]の** 数量や程度などが限られている様子。「人間の能力は〜だ」 **限[かぎ]り有[あ]る** 数量や程度が有限で、先はもって長くないと予想される様子。「病を宣告された彼は、〜命を懸命に生きようとした」「〜資源を大事に使いたい」 ### f 副詞の類 ●せいぜい **精精[セイゼイ]** できるだけ多く見積もっても、その程度である様子。「がんばっても、〜80点しかとれまい」 <1228> **高高[たかだか]** できるだけよく見積もっても、その見積もった数量や程度が高いとはいえない様子。「〜5000円しか入っていなかったとはいえ、財布を落としたのはくやしい」 **頑張[がんば]っても** どんなに努力しても、ある程度までしか至らないことがあると予想される様子。「〜部長どまりさ」 **多[おお]くとも** 上限が予想される様子。「〜100名入ればいいほうだろう」 ●少なくとも → 8000少ないd●少なくとも ●どれだけ **何[ど]れだけ** 物事の程度(のいちじるしさ)などがはっきりといえないときに、それらを漠然という言葉。「在庫が〜あるか、チェックしてくれ」「いったい君は、〜お金があれば満足するんだ」「〜がんばってみたって、だめなものはだめだ」「おまえは、〜言えばわかるんだ」◇「どんだけ」ともいうが、俗な言い方。 **此[こ]れだけ** 今、目の前にある、あるいは自分が持っているもの、人などのほかには何もない(いない)様子。「手元には〜しかない」「集まった仲間は〜か」◇「是だけ」とも書く。「こんだけ」ともいうが、俗な言い方。 **此[こ]れ切[き]り** 今あるものや今回を最後になくなる様子。「食べ物はまだあるが、飲み物は~だ」「〜もう会えないなんてつらすぎる」◇「是切り」とも書く。 **此[こ]れっ切[き]り** 「これきり」の強調表現。「残っている酒は〜だ」「君とはもう~だ。二度と会いたくない」 **其[そ]れだけ** ①自分のすぐ近くではないが、あるもの・こと、人などのほかには何もない様子。「所持金は~しかないのかい」「僕のコレクションは~だ」◇相手にとっては、すぐ近くだったり、そうでなかったりする。②話に出たもの・こと。人などのほかにはない(いない)様子。「君がもらったものは~だったのか」「私が言いたいことは~です」「~はごめんだ」「彼女の意見に賛成した人は~だったのかい」◆「そんだけ」ともいうが、俗な言い方。 **其[そ]れ切[き]り** 物事・数量が、それきりで最後になる様子。「本部からの連絡は~だった」◇「其れ限り」とも書く。 **其[そ]れっ切[き]り** 「それきり」の強調表現。「彼とは〜の仲だ」「其れっ限り」とも書く。 **彼[あれ]だけ** ①自分からも相手からも遠くにあるものなどのほかには何もない様子。「残っている材木は~だ」②時間的・心理的にへだたりがある、過去に経験したり接したりしたもの・ことなどのほかにはない様子。「私が心から感動した映画は~だ」◆「あんだけ」ともいうが、俗な言い方。 **彼[あれ]切[き]り** 物事や数量が、遠くにあるものや過去のことを最後になくなる様子。「去年の秋にけんかをして、彼とは~口をきいていない」 **彼[あれ]っ切[き]り** 「あれきり」の強調表現。「以前に電話をよこしたが、〜彼女からは何の音沙汰もない」 ### h 名詞の類:コト・サマ ●限度・限界 **限[かぎ]り** ①それ以上には及ばないこと。「いくらあの人でも能力には〜がある」「人間の欲望には〜がない」◇「限りがある(ない)」の形で用いる。②その範囲内に限られたすべて(であること)。「乱暴の〜を尽くす」「私の知る~を教えよう」◇「・・・限りを」の形で用いる。 **きり** 連続している物事の限り。「細かい点をあげれば〜がない」「〜のない話」◇「きりがある(ない)」の形で用いる。 **果[は]て** 物事のいちばん終わりの限り。「〜なく続く」「人の欲には〜がない」◇否定の文脈で用いることが多い。 **止[とど]め処[ど]** 進行している物事の限り。「彼が話し始めると〜がなくなる」「〜なく流れる涙」◇「止め処」とも書く。否定の文脈で用いる。 **限度[ゲンド]** そのものの性質上超えることができない、あるいはなんらかの理由で超えるべきでない、ある一定の程度(であること)。「規制の効果には〜がある」「被害者の我慢は~を超えていた」「貸付額に一定の〜をもうける」▷最低~・~額 **限界[ゲンカイ]** そこまで達することはできるが、それ以上には進めない境界。「体力の~を感じ、引退を決意した」「どんなに優秀な人間の能力にも〜がある」 **極限[キョクゲン]** 達することが可能なもっとも先のところ。「技術を〜まで高める」「疲労の〜に達する」「開演5分前、彼の緊張は〜に達していた」◇「限界」は「それ以上進めない」ということに、「極限」は「もっとも進んだ」ということに注意する。したがって、「喜び」「悲しみ」は「極限に達する」が、それらについて「限界」は使いにくい。 **リミット** 「限度」「限界」の洋語的表現。「私の能力の〜を超えているから、これ以上はとても無理です」▷タイム~ limit ●わく **枠[わく]** 予算などで、あらかじめ限度となる額。「〜を決める」「予算の〜を超えた高い買い物をしてしまった」 **シーリング** 予算などで、限度として設定される額(上限)。「各省の来年度予算の〜を設定する」▷~予算◇特に、「概算要求基準」(財務省が各省庁に示す予算方針)を指す場合もある。ceiling ●上限・下限 **上限[ジョウゲン]** 上の(数値の大きい)ほうの限界となる数値。「持ち込める手荷物の〜は5つと決められている」「〜を定める」←下限 **下限[カゲン]** 下の(数値の小さい)ほうの限界となる数値。「この温度計の〜はマイナス30度です」◀上限 ●天井 → 7800高いh●値段が高いこと ●底 → 7805安いh●相場が安いこと ### u 名詞の類:トコロ **北限[ホクゲン]** 動植物・遺跡などの分布地域の中で、北側の限界となる地点。「このあたりが桜の~らしい」◀南限 <1229> **南限[ナンゲン]** 動植物・遺跡などの分布地域の中で、南側の限界となる地点。◀北限 **レッドゾーン** 速度計などで、危険とされる領域。メーターのその部分が赤く塗られていることから。red zone ### x 名詞の類:トキ **期限[キゲン]** 何かを行うときにあらかじめ指定する、時間的な限界となる時点(までの長さ)。「工事の〜は3年となっていた」「定期券の〜が切れていることに駅で気がついた」「借金返済の〜が迫っている」▷~付き・賞味~・~切れ・~延長・無~ **期日[キジツ]** 何かを行うときにあらかじめ指定する日時。「約束の〜までには、とても仕事が間に合わない」「工事の〜までに完成しそうにない」「税金支払いの〜が迫っていた」 **日限[じつげん]** 「期日」の古い言い方。 **日限[ニチゲン]** 日を単位として決めた期限。「2週間という〜を切ってビザを発行する」 **刻限[こくげん]** 時刻を単位として決めた期限。「このままでは出発の~に間に合わないかもしれない」 **門限[モンゲン]** 夜、門を閉める(ので、それまでに帰らなければならない)時刻。「~を破る」 **日[ひ]にち** 何かを行う予定の日。「支払いの〜を過ぎてしまった」◇「出発の日にちを決める」のように、「限界」でないものをも表す。 **日時[ニチジ]** 日にちと時刻。「集会の〜は、追ってご連絡します」 **時日[ジジツ]** 日時。「〜を指定する」 **時限[ジゲン]** 何かを一定の期間を限って行うときの、期限。「〜を定めて被災地救援の措置をとる」▷~爆弾・~立法・~ストライキ **年限[ネンゲン]** 年を単位として決めた期限。「契約の〜が切れたので更新してください」 **年季[ネンキ]** 決まった期間、商家などに勤めること。奉公人などを使う年限。「〜が明ける」 **納期[ノウキ]** 品物や金を納入すべき期限。「この製品の〜は今月の20日です」「~だけはなんとしても守る」 **締[し]め切[き]り** そこで取り扱いが終わりとなる最終の時点。「提出物の〜は守ること」「原稿の〜が近づくと胃が痛くなる」◇「〆切」とも書く。 **タイムリミット** あることを終えるべく定められた最終の時刻。「交渉の〜」「回答の〜まであと1時間」「法案成立の〜が迫る」time limit **デッドライン** (ニュース・記事・原稿などの)どうしても守らなければならない締め切り。「~ぎりぎりに大事故のニュースが飛び込んできた」◇「倒産のデッドラインが迫っていた」のように「不都合が生じるぎりぎりの時点」の意で用いることもある。deadline **時効[ジコウ]** ある事実状態が一定期間続いたとき、犯した犯罪が法律的には問われなくなるまでの期限(の最終日時)。「あと1週間で15年の~が成立する」「~直前に真犯人が逮捕された」 ●寿命 **寿命[ジュミョウ]** 機械・電気器具などが、使用に耐える期間(の終わり)。「最近の家電製品の〜は、昔にくらべてずいぶん長くなった」「この古いテレビ、最近調子が悪いんだ。もう〜かもしれない」 **耐用年数[タイヨウネンスウ]** 建物・機械・器具などが使用に耐える年数。「~が過ぎた建物を建て替える」◇減価償却費算定の基準となる。 **耐久年数[タイキュウネンスウ]** 設備などが使用に耐え、もちこたえる年数。 # 6505 散る ### a 動詞の類 ●散る **散[ち]る** 1つのところにまとまっていたものが、小さく分かれて、元のところから離れ(てなくな)る。「はらはらと花が~」「インクが~」「火花が~」「卒業を機に、みな日本各地に散っていった」 **散[サン]じる** 散る。「宴を終えて人々が〜」「砲煙が〜」◇「散ずる」ともいう。 **舞[ま]い散[ち]る** 木の葉や花びらなどが舞うようにゆっくりと散る。「桜の~中を歩く」 **散[ち]り落[お]ちる** 散って落ちる。「夜風で花が~」「秋も深まり葉が~」 **落花[ラッカ]** 花が散って落ちること。「ボタンの花は開花したその日のうちに〜します」 **散[ち]り敷[し]く** 散った花や葉が、地面を覆うようになる。「落ち葉が地面に~」 **散[ち]り掛[か]かる** 散ってふりかかる。「花びらが傘に~」 **放散[ホウサン]** 気体・熱・痛みなど目に見えないものが、周囲に放射状に散ること。「痛みが〜する」「熱が〜する」◇熱のように外に向かって放熱される場合と痛みのようにまわりに散っていく場合がある。 **発散[ハッサン]** 中に含まれていた熱・光・においなどの物質が外に散る(ことでなくなる)こと。「その運河からは、化学薬品のようなにおいが〜していた」 ●蒸散する → 7202変わるa●特定のものに変わる ●散らばる **散[ち]らばる** 多くのものが1ヵ所にまとまらず、互いに離れて存在する(ようになる)。「袋が破れて、米が床に散らばった」「支店が全国に散らばっている」「メンバーは複数のホテルに〜ことになった」 **分散[ブンサン]** 「散らばる」のかたい言い方。「会場が混雑するため、いくつかの会場に〜する」 **四散[シサン]** 方々に散らばること。「彼の作品の多くは~してしまった。」 **散開[サンカイ]** 一団となっていたものが散らばり広がること。特に軍隊が散らばって一定の間隔の隊形をとること。「犬ぞりの犬が〜してしまっては進むわけがない」「第5部隊が〜する」 **散乱[サンラン]** 散らばること。「湖面に~する光」「部屋じゅうに脱いだ洋服が〜している」 <1230> **散[ち]らかる** 整理されていないで、物が乱雑な状態になる。「床に散らかった書類をかたづける」「散らかっていますが、どうぞお入りください」→片付く◇「散らかる」には、「部屋がごみで散らかる」のように「場所」を主語とする用法があるが、「散乱する」にはこの用法はない。 ●ばらける **散[ばら]ける** まとまっていたものが壊れて、いくつかの部分になってまとまりを失う。「運送中に積み荷がばらけた」「30kmを過ぎて先頭集団がばらけてきた」 **離散[リサン]** 1ヵ所にいた人が離れ離れになること。「戦火を逃れて一家が〜する」▷~・~家族◇特に、家族などのつながりについていう。 ●解散する **解散[カイサン]** 集まっていた人々や団体などが、それぞれ別々に行動するために散ること。「今日はこれで〜します」▷流れ~・現地~ ◀集合 **散会[サンカイ]** 集会が終わって解散すること。「本日の〜を宣言します」 ●飛び散る **飛[と]ぶ** 細かいものがあるところから出て、空中に散らばること。「コップが割れて、しぶきが~」「溶接作業のときにはたくさん火花が~」「つばが~」 **飛[と]び散[ち]る** あるところから勢いよく出て、方々に散る。「風にあおられて火の粉が~」「ガラスの破片が〜」◇「飛ぶ」より周囲に広がる感じが強い。 **飛散[ヒサン]** 大量に飛び散ること。「杉の花粉が〜する時季は要注意だ」 **スパーク** 放電などによって、火花が散ること。「ショートして〜した」「花火が〜し、美しい光を放つ」spark **繁吹[しぶ]く** 波などの液体が、細かい水玉になって飛び散る。「波が〜海岸で子供たちがはしゃいでいる」「噴水の水が~」◇「重吹く」とも書く。 ●砕け散る → 6905砕けるa ### c 形容詞の類 **足[あし]の踏[ふ]み場[ば]も無[な]い** 足をおろすすき間さえないほど、ひどく散らかっている様子。「彼のアパートは、雑誌やら空き缶やらが〜ほど散らかっていて、ひどく汚かった」 ### d 形容動詞の類 **飛[と]び飛[と]びの** あちらこちらに散らばっている様子。「谷間に人家が〜にしかない村」 **離[はな]れ離[ばな]れの** ひとつのところにまとまっていたものが、別々に存在する様子。「一家が〜になる」「心が〜になる」 **散[ち]り散[ぢ]りの** あちらこちらに離れ離れに散る様子。「戦火を逃れて親子が〜になってしまった」「午後から風が強くなり、空に浮かんでいた白い雲も〜になった」 **ばらばらな** 1つであったものが別々になる様子。「荷物がかさばるから〜にして運ぼう」「みんなの気持ちが〜になる」▷~死体・~殺人 **散[ばら]の** まとまっていなくてばらばらになっている様子。「セットを〜にして売る」 **散[ち]り散[ぢ]りばらばらな** 散り散りでばらばらである様子。「卒業式が終わるとクラスメートは〜になる」 ### f 副詞の類 ●散る様子 **ちらちら** 細かいものが翻って散る様子。「桜の花びらが〜と散る」「雪が〜降る」 **はらはら** 軽くて小さいものが次々と散り落ちる様子。「紅葉が~と散る」 **ひらひら** 薄くて柔らかいものが翻ったり散ったりする様子。「チョウが〜と舞う」 **ほろほろと** 小さくて軽いものが一つ一つ静かに散る様子。「はぎの花が~と散る」 ●散らばる様子 **ぱっと** 一度に急に散らばったり広がったりする様子。「子供たちは大人の姿を見ると、~方々へ散っていった」 **ぱあっと** 一度に急に散らばったり広がったりする様子。「花火が〜開いた」「悲しい知らせが〜広まった」◇「ぱっと」が飛び散ることに中心があるのに対し、「ぱあっと」は広がることに重きが置かれる。 **ぱらぱらと** 細かい粒状のものが散らばる様子。「ビーズが~と飛び散った」 **点点[テンテン]と** 点のようにあちこちに散らばっている様子。「雪の上に、点々と足跡が〜続いている」 **三三五五[サンサンゴゴ]** あちらに3人、こちらに5人というように少人数のまとまりになって散らばり、行動する様子。「雨上がりの公園に~家族連れが集まって来た」◇人が散っていたり、物が集まっていたりする様子にも使われる。 ### h 名詞の類:コト・サマ **花吹雪[はなふぶき]** 桜の花びらが、吹雪のようにざっと大量に風に乱れ散る状態。「〜の中、大きなランドセルを背負った1年生が校門をくぐる」 **桜吹雪[さくらふぶき]** 桜の花吹雪。「風が強く吹き上げ、みごとな〜が降りそそいだ」 **花の嵐[はなのあらし]** 桜の花が激しく散ること。 **落花狼藉[ラッカロウゼキ]** ひどく散らかっていること。「彼の部屋はまさに~で、足の踏み場もなかった」◇花が散り乱れている意から。比喩的に、女性に乱暴をはたらく意でも用いる。 ### k 名詞の類:モノ ●散るもの **散[ち]り花[ばな]** 散った花。「〜の美しさを描く」◇比喩的に「人の最期」をいう。 **飛花[ヒカ]** 散る(桜の)花。「〜落葉に無常を観る」 **落花[ラッカ]** 散って落ちた(桜の)花。「〜舞い散る中を歩く」 <1231> 散る6505k〜はじく6507a 03 **柳絮** 図雪のように舞い散る、綿毛のついた柳の種子。 04 **吹雪** ・かみふぶき 小さく刻んで吹雪のようにまき散らす紙。「祝賀会には〜を使う」 ●散弾 5209弾くm●弾の種類 05 **しぶき** 細かく飛び散る水。「~をあげてプールに飛び込む」 06 **飛沫[しぶき]** 「~をあげてプールに飛び込む」水~「吹き」とも書く。 07 **飛沫[ひまつ]** 図しぶき。「岩に打ち寄せる波が白いをあげる」 08 **血飛沫[ちしぶき]** 波が砕けて散るしぶき。 09 **血飛沫[ちしぶき]** しぶきのようにあたりに飛び散る血。 10 **返り血[かえりち]** 「血しぶき」を煙にたとえた言い方。 11 **水玉** から、自分にかかる血。「犯人はかなりの~を浴びているもよう」 ●水煙 8604煙るk●煙のように見えるもの ●火の粉 8600燃えるk●火 ●火花・スパーク → 8700光るk●閃光 ## S 名詞の類:ヒト ●散兵 3701戦うs●性質・状態などから見た兵 ## X 名詞の類:トキ 00 **散り際[ちりぎわ]** 散る寸前。「花は〜がもっとも美しい」 # 6506 散らす ## a 動詞の類 ▶散らす 00 **散[ち]らす** (1つにまとまっているものに対して) 小さく分かれて離ればなれに存在するようにする。「細かい模様を散らした漆器」「季節はずれの強風が桜の花びらを〜」「火花を~」 01 **吹[ふ]き散[ち]らす** (風が)吹いて物を散らす。「木枯らしが落ち葉を〜」 02 **撒[ま]き散[ち]らす** 粉や粒状の物をあちこちに撒く。「肥料を撒き散らしながらトラックが走る」「デマを~」 03 **蹴[け]散[ち]らす** けって散乱させる。「うっかりしてごみをけちらしてしまった」 04 **蹴[け]散[ち]らかす** 「けちらす」の強調表現。「せっかく集めた落ち葉を、犬がけちらかした」 05 **飛[と]び散[ち]らせる** 飛び散るようにする。「ガラスの破片を飛び散らせないように、静かに運んでください」 ●放散・発散 5701出すb●周囲へ出す ●散らかす 06 **散[ち]らかす** ある場所に物を乱雑に置き、見苦しい状態にする。「おもちゃを部屋いっぱいに~」片付ける◇「散らかす」は、「部屋を散らかす」のように「場所」を主体とする用法があるが、「取り散らかす」「取り散らす」には、この用法はない。 07 **取[と]り散[ち]らかす** あちこちに雑然と物を散らかす。「脱いだ服を取り散らかしたまま、急いででかけた」 08 **取[と]り散[ち]らす** あちこちに物を散らかす。「とりちらかしたおもちゃを片付ける」 09 **打[ぶ]ちまける** 容器をひっくり返して中に入っているものを全部出し、散らかす。「怒りにまかせて引き出しの中のものを辺りにぶちまけた」 ●脱ぎ散らかす → 6013脱ぐa●脱ぐ ●噴霧する 10 **噴[フン]霧[ム]** スプレー・霧吹きなどで、液体を霧状にまき散らすこと。「殺虫剤を植木に~する」~器 11 **霧[きり]を吹[ふ]く** 口に含んだり器具に入れたりした液体を、霧状の細かい水滴にして散らす。「乾いた綿のシャツに霧を吹いてアイロンをかける」「張り終えた障子に~」 12 **スプレー** 液体に圧力をかけて霧状に散らすこと。「髪が乱れないように~する」 spray 13 **吹[ふ]き付[つ]ける** (道具で)液状のものを霧のように吹いて付着させる。「塗料を外壁に~」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **散[ち]らし** 散らすこと。▷~模様 01 **吹[ふ]き付[つ]け** 吹きつけること。「~の手法で絵を描く」 ## k 名詞の類:モノ 00 **噴[フン]霧[ム]器[キ]** 薬剤や水を霧状にまくための器具。 01 **霧[きり]吹[ふ]き** アイロンをかけるときなどに用いる噴霧器。 02 **スプレー** 缶などの上部を押すと中の薬液が霧状に出てくる噴霧器。ヘア~ spray # 6507 はじく ## a 動詞の類 00 **弾[はじ]く** 固体・液体を、その性質によって自分の内部に受け入れず、反対方向に勢いよく遠ざける。「この布地はよく水を〜」「クレヨンは水彩絵の具を〜」「車が小石をはじいて通り過ぎた」 01 **撥[は]ねる** 小さな物体・液体などに急激な力を加えて、勢いよく上または横の方向に向かわせる。「ぬかるみの道を泥をはねながら走っていく車」「車が人を~」 02 **飛[と]ばす** 空中を勢いよく動くようにする。「雨の中を猛スピードで水しぶきを飛ばして走る」「口から泡を飛ばしてしゃべりまくる」 03 **撥[は]ね飛[と]ばす** ものをはねて勢いよく飛ばす。「トラックは自転車に乗った少年をはね飛ばしてそのまま逃げた」 04 **突[つ]き飛[と]ばす** 強く押したり、つき当たったりしてはね飛ばす。「雑踏で人をつき飛ばしてしまった」 <1232> き飛ばしてしまった」 05 **弾[はじ]き飛[と]ばす** 向かってくる人やボールなどをはじいて飛ばす。「横綱はぶつかってきた相手を軽くはじき飛ばした」 06 **撥[は]ね上[あ]げる** 水たまりなどに急激な力を加えた反動で、液体を上にはねる。「歩き方がへただから泥をはね上げてしまう」 07 **弾[はじ]き返[かえ]す** 向かってくるものをはじいて、反対方向に向かわせる。「この防弾チョッキはどんなたまでも~」 08 **撥[は]ね返[かえ]す** 向かってくるものに対して負けないだけの力ではねて反対方向に向かわせる。「泥をはねかえしながら進むトラック」「銃弾を~ように壁を鉄板で補強した」 ## d 形容動詞の類 00 **撥[ハッ]水[スイ]の** 布や紙が、水などをはじく性質をもっている様子。「~布」▷~性 01 **防[ボウ]水[スイ]の** 表面で水をはじいて中にしみとおらないようにしてある様子。「~の時計なので水に落としても平気です」 ▷~性・~加工 # 6508 はじける ## a 動詞の類 ●はじける 00 **弾[はじ]ける** 殻などの固いものに閉じこめられていたものが、それを破って一気に勢いよく出る。「栗が~」「若さがはじけて、無茶をした」 01 **弾[はじ]け飛[と]ぶ** 自分のいたものが勢いよく飛び散る。「ガラスの破片がはじけ飛んでしまった」「豆を強火で炒ったらはじけ飛んだ」 02 **跳[は]ねる** 豆などを火にかけたときに)急激にあるところを離れて上に動く。「泥水が跳ねないように、車のスピードを落とす」 03 **飛[と]び跳[は]ねる** 液体などが勢いよく跳ねる。「湯が飛び跳ねないように気をつけて」 04 **跳[は]ね上[あ]がる** 跳ねて上に飛ぶ。「泥水が跳ね上がって、服が汚れてしまった」 05 **跳[は]ね飛[と]ぶ** 液体などが、勢いよく跳ねて遠くまで飛ぶ。「話しているうちに興奮して、つばが跳ね飛んでしまった」 ●はぜる 06 **爆[は]ぜる** 草木の実などが、熟したり熱せられたりして、はじける。「火の中の栗がはぜて中の実が飛んできた」 07 **火[ひ]を噴[ふ]く** 銃口から火が噴き出される。「機関銃の銃口が火を噴いた」「主砲のバットが火を噴く」のように、野球で、痛烈なヒットやホームランを打つ意にも用いる。 ●爆発する → 6911破れるa●破裂する ## f 副詞の類 00 **ぱちぱちと** 物がはじけたり、はぜたりする音が続く様子。「薪が~と火の粉を散らして燃えている」 01 **ぱちんと** はじけたり、はぜるときに出る音の様子。「栗が〜はじけた」 02 **ぽんと** 勢いよくはじける様子。「フライパンの中でぎんなんが〜とはじけた」 03 **ぷちぷちと** 泡のようなものが、次々と跳ねるようにはじけるときに出る音の様子。「炭酸飲料の泡が~とはじけているのを見ていたら飲みたくなった」 04 **ぷちぷちと** 外からの力によってはじけるときに出る音の様子。「イクラが口の中で〜とはじけた」 ## k 名詞の類:モノ 00 **跳[は]ね** 泥や液体が跳ねたもの。「~が上がって、服が汚れてしまった」 ●ポップコーン △ 6820焼くk●いってつくるもの 01 **花火[はなび]** 火薬を空中で破裂させて、その飛び散る美しい色や形を楽しむもの。▷打ち上げ~・仕掛け~・線香~・~大会◇「煙火」とも書く。 02 **爆竹[バクチク]** 小さい竹筒や紙筒に火薬をつめ、火をつけて破裂させるもの。中国では、旧正月に破裂音で悪鬼を追い払う行事として爆竹を鳴らすことが行われ、祝意を表したり景気をつけたりするためにも行われている。 03 **クラッカー** 小さい紙製の筒に少量の火薬をしかけ、ひもを引くと音とともに紙テープなどが飛び出す仕掛けの玩具。◇クリスマスなどの祝宴に用いる。▶cracker <1233> # 66 乱れる・乱す(乱雑・狂騒) # 6600 乱れる ## a 動詞の類 ●乱れる 00 **乱[みだ]れる** 整っていた物事の状態・秩序・規則性が失われて、ばらばらになる。「風で髪が〜」「大雪で鉄道のダイヤが〜」「整然とした行列が〜」「生活が〜」「風紀が〜」「心が〜」動揺を隠せない」整う◇「素れる」とも書く。 01 **崩[くず]れる** 調和がとれてよい状態にあるものが、その統一性を失って、形をなさなくなる。「銃声がして、隊列が崩れた」「明日の午後から天気は~見込みです」「あまり豊作でも値が~のでありがたくない」「バランスが〜」「形が〜」 02 **入[い]り乱[みだ]れる** さまざまな物事が、まとまりを失って、ごちゃごちゃに存在する。「敵と味方が入り乱れて戦った」「多くの情報が入り乱れて収拾がつかない」 03 **思[おも]い乱[みだ]れる** 思い悩み心が乱れる。「片思いの恋の行方に~日々を送る」 04 **寝[ね]乱[みだ]れる** 寝ている問に髪や着衣が乱れる。「寝乱れた姿は見られたくない」 05 **混[コン]乱[ラン]** 整理されているべきものが、入り乱れて、わけがなんだかわからない状態になること。「事故で交通が〜する」「相談するたびに違う助言をされて、頭が〜してきた」「強引に議事を進めると、~を来すおそれがある」 06 **混[コン]迷[メイ]** わけがわからなくなって、どうしたらよいかわからなくなること。「政局はますます〜してきた」「~の度を深める」 07 **混[コン]線[セン]** ①電話や電信で、別の通話や信号が入りまじること。「男友達と話している最中に、女性の話し声が小さく聞こえた」②会話で複数の話題が入りまじって、混乱すること。「話が〜して、わけがわからなくなる」 08 **混[コン]信[シン]** 無電・テレビ・ラジオなどで、発信源の異なる複数の電波が入りまじって受信されること。「漁業無線が外国の放送と〜する」 09 **壊[カイ]乱[ラン]** 秩序などがなくなってしまうほどひどく乱すこと。「秩序を〜する」◇「潰乱」とも書く。 10 **紊[ビン]乱[ラン]** 規律や道徳が乱れること。「校内の秩序が〜する」◇「びんらん」は漢音読み。 11 **擾[ジョウ]乱[ラン]** 乱れて騒がしくなること。「突然の闖入者に、会場が〜する」 12 **騒[ソウ]擾[ジョウ]** 大勢で騒いで、秩序が乱れること。「群衆が〜するのを止めるすべはない」 ●蔓延・横行・跋扈など → 5504伝わるa●よくないものが広まる ▶乱舞する → 2404舞うa ▶乱交する → 2802交わるa●性交する ▶乱闘する → 3701戦うa●激しくたたかう ▶乱入する → 5611入るa●ある場所に無理に入る ●羽目を外す 13 **羽[は]目[め]を外[はず]す** 調子にのって、節度のない行動をする。「酒を飲み過ぎて~」 14 **箍[たが]を外[はず]す** ふだん自分の行動を制限しているものがなくなり、節度のない行動をする。「夏休みだからといって、あんまり〜と、あとで元に戻らなくなるぞ」◇「箍」は桶や樽のまわりにはめる竹や金属でできた輪。 ●その他 15 **乱[ラン]高[コウ]下[ゲ]** さまざまな情報によって株価が~する「金融市場の〜が収束に向かう」 ●酒に酔って乱れる → 0501酔うa ●乱れ飛ぶ → 4912飛ぶa●あちこちに飛ぶ ●乱反射する → 8702照るa●照り返す ## C 形容詞の類 ●だらしない → 3012だらしないc●だらしない ## d 形容動詞の類 ●乱れている様子 00 **乱[みだ]れた** 乱れている様子。「最近の~言葉遣いを嘆く」 01 **無[ム]秩[チツ]序[ジョ]な** 秩序がない様子。「~なリゾート開発が土砂崩れを招いた」 02 **アナーキーな** 既成の秩序に従わず、これといった主義・主張・考え方・生き方などをもたない様子。「~な若者たち」▶anarchy 03 **暗[アン]黒[コク]の** 世の中の秩序や道徳が乱れている様子。「ファシストが政治を支配していた~の時代」▷~街 04 **百[ヒャッ]鬼[キ]夜[ヤ]行[ギョウ]の** 悪者や妖怪などが、わがもの顔に歩きまわる様子。「金の亡者やら変質者やら、〜の世の中だ」◇「ひゃっきやぎょう」ともいう。 05 **乱[ラン]脈[ミャク]な** 無秩序に物事を進める様子。「~な融資で経営が行き詰まった銀行」▷~経営 ●整然としていない様子 06 **乱[ラン]雑[ザツ]な** きちんと整っていない様子。「机の上が~だ」「~な文章」 07 **雑[ザツ]然[ゼン]たる** いろいろなものが秩序なくあって、整然としていない様子。「床に~と本が置かれている」「~と立ち並ぶ家々が見える」 08 **雑[ザッ]駁[パク]な** 雑然としていて、まとまりのない様子。「~な印象」「~な内容で統一性に欠けた論文」 09 **ばらばらな** 乱れていて、まとまりがない様子。「入場行進の足並みが〜だ」「その事件を機に、部員の気持ちは〜になった」 ●髪が乱れている様子 10 **ぼさぼさの** 髪の毛が伸びて乱れている様子。「その〜の頭で面接に行く気か」 11 **くしゃくしゃな** 髪の形が、ひどく乱れている様子。「起きぬけの〜な髪」 <1234> 乱れる6600d〜k 12 **ぐしゃぐしゃ** 俗「くしゃくしゃ」の強調表現。「汗と潮風で~になった髪を洗う」 ▶秩序なく集まっている様子 13 **ごった** 俗異なる性質の物事が、秩序なくひと所に集まっている様子。「専門書や漫画などが〜に並べられている」 ▷~煮 14 **ごっちゃ** 2つ以上の物事がひと所に集まり、区別がつかない様子。「いろいろな情報が頭の中で〜になって、わけがわからなくなった」「2人の名前が、いつも〜になって困る」 15 **ごちゃごちゃな** 俗種々の物事がひと所に秩序なく集まり、まとまりのない様子。「そういうことを言いだすと話が〜になるからやめてくれ」「がらくたで~な部屋」 16 **ぐちゃぐちゃな** 俗話の筋などがもつれたり絡み合って、収拾がつかない様子。「いろんな人がいろんなことを言うから、話が〜になってどうしようもないんだ」「汚れ物やらなにやらが〜に放り出されている汚い部屋」 ●混沌としている様子 17 **混[コン]沌[トン]たる** 複雑に絡み合って、状況がつかみきれない様子。「~たる政情に国民の不安は募る一方だった」「選挙の行方は~としている」◇「渾沌」とも書く。 18 **紛[フン]紛[フン]たる** 入り乱れる様子。「この語の語源については諸説〜としていて、よくわからない」「~たる落花」 ▶だらしない様子 → 3012だらしないd ●乱筆 → 2201書くd●書の巧拙 ## f 副詞の類 ●乱れる様子 00 **千[ち]々[ぢ]に** 文心の中をさまざまな思いが交錯する様子。「~乱れる心」 01 **麻[あさ]の如[ごと]く** 図麻の糸がもつれているように、物事が複雑に入り組んで乱れている様子。「心が~乱れる」 ●雑然とした様子 02 **ごちゃごちゃ** 種々の物事がひと所に秩序なく集まり、まとまりのない様子。「~と物が置いてあるなあ」「こまかいことを~言うな」「駅前の通りはとても~していた」 03 **ごみごみ** たくさんの人や物で雑然としている様子。「そんな~したところに住みたくない」「~とした繁華街」 04 **ごたごた** たくさんの物が雑然と集まっている様子。「引っ越したばかりで、まだ家の中は~している」「~と品物が並べられた店先」 ## h 名詞の類:コト・サマ ●乱れ 00 **乱[みだ]れ** 乱れた状態・様子。「髪の~を整える」「心の~が顔に出る」 01 **乱[ラン]調[チョウ]** ①調子が乱れること。「ピッチャーの~で試合を放棄した」②相場が乱高下する荒れ模様で、先行きが読めないこと。「~が続く東京株式市場」 02 **乱[ラン]調[チョウ]子[シ]** ①乱れがあって安定しない調子。「気象の~で列車の運行が乱れている」②相場の動きが激しいこと。「卸売市場の〜が続く」 03 **どさくさ** 混乱している状態。「~にまぎれて逃走する」 ●世の中の乱れ 04 **乱[ラン]** 文世の中が乱れること。「治にいて~を忘れず(平穏なときにも戦乱の危険を忘れない)」 ▷応仁の~ 05 **変[ヘン]乱[ラン]** 事変によって世の中の秩序が乱れること。「~に巻き込まれる」 06 **戦[セン]乱[ラン]** 戦争によってひき起こされる世の中の乱れ。「彼の国は~で疲弊した」「~は国民の心に深い傷を残した」 07 **兵[ヘイ]乱[ラン]** 図戦争によって世の中が乱れること。「~で家を焼かれる」 08 **騒[ソウ]乱[ラン]** 暴動や抗争などによって世の中が乱れること。「かの地では〜が絶えない」 09 **争[ソウ]乱[ラン]** 争いによって世の中が乱れること。「戦国時代の〜を生き抜く」 10 **大[タイ]乱[ラン]** 広い範囲で大きな争いが起こり世の中が乱れること。「~によって国が滅びる」 11 **動[ドウ]乱[ラン]** 暴動・戦争などによって社会の秩序が乱れること。「革命の~が国中にぱっと起こった」 ▷~期 12 **内[ナイ]乱[ラン]** 同じ国の国民が、武力闘争を行うこと。「世界中で、~による難民が増えている」 ▷~罪 13 **乱[ラン]国[ゴク]** 図争乱などで国の秩序が乱れること。 14 **戦[セン]禍[カ]** 図戦争による混乱。「~に巻き込まれないように、父の故郷へ疎開した」 15 **戦[セン]塵[ジン]** 図戦争による騒ぎ。「~にまみれて、一睡もできなかった」 16 **無[ム]政[セイ]府[フ]状[ジョウ]態[タイ]** 暴動やテロなどにより、国の統治機関が機能しない状態。「このまま〜が続けば、軍が強行手段に出ることともありうる」 17 **アナーキー** 「無政府状態」の洋語的表現。「内戦が続き国は〜の様相を呈している」▶anarchy ●治乱 → 6707鎮まるh ▶乱行→ 2900ふるまうi●悪行など ●その他 18 **乱[ラン]丁[チョウ]** 書物のページの順序が乱れていること。~本 19 **落[ラク]丁[チョウ]** 書物のページが一部抜け落ちていること。~本 ●不整脈 → 4900動くh●心臓の動き ## k 名詞の類:モノ 00 **乱[ラン]杙[グイ]** 不規則に川底などに打ち込んだ杭。◇「乱杙」とも書く。 01 **乱[ラン]数[スウ]** 0から9までの数字がそれぞれ同じ確率で現れるように、無秩序に並べられた数字の列。「暗号には〜を使う」▷~表 02 **乱[ラン]杭[クイ]歯[バ]** 乱杭のような、ひどく歯並びの悪い歯。 03 **乱[ラン]菊[ギク]** 花弁が長くふぞろいな菊の花(の模様や紋)。 ●乱文 → 2204著すk●よくない文 ●乱雲 → 8707曇るk●雲の種類 ●乱流・乱気流→ 4915流れるh ●乱れた髪 04 **乱[みだ]れ髪[がみ]** 図乱れた髪。 <1235> 乱れる6600k〜狂う6601d 05 **さんぱら髪** (結ったり整えたりしていた形がくずれて)ばらばらに乱れた髪。◇「さんばらがみ」ともいう。 ## u 名詞の類:トコロ 00 **乱[ラン]世[セイ]** 戦乱などが絶えず、秩序が乱れている世の中。「~を生き抜いた英雄」▷治世◇「らんせ」ともいう。 01 **乱[ラン]国[ゴク]** 図争乱などで秩序が乱れている国。「国衰えて〜になる」 # 6601 狂う ## a 動詞の類 ●狂う 00 **狂[くる]う** 物事や精神があるべき状態、正常な状態でなくなる。「時計が狂っていたので遅刻した」「雨天のため予定が〜」「手元が狂い、ナイフで指を切ってしまった」「気が〜」 01 **いかれる** 機械や頭の働きが正常でなくなる。「ステレオがいかれて音が出なくなった」「そんな格好していると、頭がいかれてるんじゃないかと思われるよ」 02 **おかしくなる** 精神や思考、調子などが、ふだんの正常な状態ではなくなる。「次から次へと難問がもちあがって、頭がおかしくなりそうだ」「胃の調子がおかしくなったので、検査を受けることにした」「あちこちいじっていたら、パソコンがおかしくなってしまった」 03 **変[へん]になる** 精神や物事の状態などが、(正常でない状態に)変わる。「牢獄に何ヵ月も閉じ込められたりしたら、ふつう気が〜だろう」「いろいろ飾りつけたら、かえって変になった」 04 **倒[トウ]錯[サク]** 正常な状態と反対の状態になること。「戦場での極度の緊張によるストレスが、彼を〜した心理状態に追い込んだ」▷~症・味覚~・性的~ 05 **常[ジョウ]軌[キ]を逸[いっ]する** 常識では考えられない行動などをする。「彼の常軌を逸した行動は、われわれにはまったく理解できなかった」 06 **気違[きちが]い染[じ]みる** 常識からはずれた言動をみせる。「気違いじみたふるまい」→s03気違い 07 **どうかしている** ふつうと違う状態である。「あいつ〜んじゃないか」 ▶精神状態が正常でなくなる 08 **血[ち]迷[まよ]う** 興奮のあまり冷静な判断ができなくなる。「大事にしていた宝石を人にあげるなんて、なにを血迷ったんだ」 09 **上[うわ]擦[ず]る** 興奮して態度が平静さを失う。「気持ちがうわずって、あらぬことを口走ってしまった」 10 **気[き]が違[ちが]う** 精神が正常な状態でなくなる。「彼女は子供を失った悲しみで、気が違ったようになった」 11 **気[き]が触[ふ]れる** (異常な言動から)気が狂ったといいたい方。「彼女の取り乱した姿を見て、一瞬、気がふれたかと思った」 12 **発[ハッ]狂[キョウ]** 気が狂った状態になること。「忙しすぎて〜しそうだよ」 13 **乱[ラン]心[シン]** 文心が乱れ、正常な判断ができなくなること。「父の死を知って〜する」 14 **狂[キョウ]乱[ラン]** 精神や物事が正常な状態でなくなること。「配偶者の突然死に〜する」「インフレで世の中が〜する」▷~物価 15 **錯[サク]乱[ラン]** 思考や判断などが正常でなくなること。「悲しみのあまり精神が〜する」▷~状態 16 **惑[ワク]乱[ラン]** 文心が乱れること。「悲しみのあまり、何も手につかぬほど~していた」 ●ずれる 17 **ずれる** あるべき基準の位置・状態から少し移動・変化して、期待にそわない状態になる。「印刷がずれていて写真が見にくい」「ピントがずれた発言」「話が〜」「父は感覚がずれているから、僕らとは話がかみあわない」「ジャンプのタイミングが~」◇大雨で予定が1日ずれた」 18 **外[はず]れる** そのことについて、期待される状態が実現しなくなる。「彼の歌は音程がはずれていて、聴いていられない」「考え抜いた予想が~」◇当てがはずれて、資金援助が受けられなくなった「ねらいが~」「抽選に~」 19 **振[ふ]れる** 正しい方向とは少し違う方向を指すように動く。「磁石の針が真北より西に~」 20 **ぶれる** 本来あるべき位置やあってほしい位置から、少しずれる。「車の揺れでぶれてしまって、景色がうまく撮れなかった」「スイングのときに体の軸がぶれているからうまく打てないんだよ」「彼は言動のぶれない政治家だ」 ●それる 21 **逸[そ]れる** 進むべき方向とは少し違う方へ向かう。「いつのまにか大通りをそれて路地に入った」「弾はねらいをそれて、横の木に当たった」◇「外れる」とも書く。 22 **逸[イツ]脱[ダツ]** ※す図本筋やある範囲から離れること。「話が〜する」 23 **脱[ダッ]線[セン]** 俗話や行動が本筋からそれること。「講義が〜して子供のころの思い出話になった」◇線路から車輪がはずれる意から。 24 **横[よこ]道[みち]に逸[そ]れる** 本筋からはずれた方面の事柄に話が及ぶ。「A先生の講義は、よく話が~」◇「横筋にそれる」ともいうが、「横道にそれる」のほうが一般的。 ## C 形容詞の類 00 **おかしい** 物事の状態や言動が正常でないと思われる様子。「胃の調子が~」「あんなとを言うなんて、あいつ頭が〜んじゃないか」 01 **狂[くる]おしい** 気が狂ってしまいそうなほど心が乱れる様子。「~恋慕の情を手紙に託す」 02 **物[もの]狂[くる]おしい** 図なんとなく狂おしい様子。「~思いを書きつづる」 ## d 形容動詞の類 ●正常でない様子 00 **変[へん]な** 状態や言動が正常でないと思われる様子。「わけのわからないことを言う〜なやつ」「車の調子がなんか〜なんだよ」 01 **おかしな** 「変な」の、やや口語的な言い方。「自分のものを自分で自由に使えないなんて~話だ」「あんなことを言いだすなんて〜 <1236> 狂う6601d〜絡まる6602a やつだ」「おかしな+名詞」の形で用いられる。 02 **異[イ]常[ジョウ]な** ふつうの状態や様子ではない様子。「彼を~な行動に走らせたものはなんだったのか」「彼は〜に興奮して、まくしたてた」 ▷~事態・~気象・~発生→正常 03 **狂[キョウ]的[テキ]** な度を越していて、異常な様子。「顔をゆがめ、口を大きくあけた〜な笑い方」 04 **クレージーな** 「億単位のマネーゲームに明け暮れた〜な時代」「ヘアピンカーブにあんなスピードでつっこむなんて〜だ」 ▶ crazy 05 **アブノーマルな** 人の性格や行動などが正常ではない様子。「~な関係を断ち切る」→ノーマル abnormal 06 **左[ひだり]巻[ま]き** の 冏頭の働きがいかれている様子。「あいつの言っていることは〜なんじゃねえのか」 ●常識からはずれている様子 07 **常[ジョウ]識[シキ]外[はず]れな** 常識にはずれている様子。「彼はときどき〜なことをしてまわりを驚かせる」 08 **非[ヒ]常[ジョウ]識[シキ]な** 常識にはずれている。「あんなことをするなんて、なんて〜な人だろう」「~なふるまいをたしなめられた」 09 **筋[すじ]違[ちが]いの** 道理や正しい考え方などから道理にはずれている様子。「~の強談判」 10 **破[ハ]格[カク]な** それまでの決まりやしきたりを破って、普通でない様子。「マンションが〜な値段で売りにだされた」 11 **無[ム]軌[キ]道[ドウ]な** しっかりした考えに基づかず、でたらめである様子。「若者は~な行動をとりがちだ」 ●ずれている様子 12 **的[まと]外[はず]れな** 要点からずれている様子。「~な質問ばかりする」 13 **ピント外[はず]れな** (ピントが合っていない意から) 「的外れ」の洋語的表現。◇「ピント」は「カメラのレンズの焦点」の意で、オランダ語のbrandpuntから。 14 **ピンぼけの** (ピントがぼけた写真の意から) 要点がずれている様子。「〜答弁」◇「ピン」は「ピント」の略。 15 **調[チョウ]子[シ]外[はず]れ** ①正しい音階などからはずれた音が出ること。②その場の雰囲気や言動が周囲にそぐわない様子。「~の言い方」◆強めて「調子っぱずれ」ともいう。 16 **季[キ]節[セツ]外[はず]れの** その季節にしては珍しい様子。「11月に〜の大雪」「〜の波に襲われる」 17 **時[ジキ]季[はず]外[はず]れの** あることに適した季節をはずれている様子。「~の台風が発生したらしい」 18 **時[とき]ならぬ** 物事に適したときからはずれている様子。「〜大雪で都心からに交通が大混乱した」 19 **オフシーズンの** ある物事が行われる季節や時期からはずれている様子。「~のビーチは閑散としていた」「〜のスキー場の利用法が検討されている」「牡蠣は今〜なので食べられないよ」▶off-season 20 **シーズンオフの** ある物事が行われる時期からずれている様子。「プロ野球は今~だ」◇和製洋語。シーズン(season) +オフ(off) ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **狂[くる]い** 狂うこと。「時計に~が生じる」「彼の目には〜がある」 01 **ずれ** ずれること。天井付近の柱にわずかな~が見られる」「彼とは感覚の〜があって話が合わない」 02 **ぶれ** ぶれること。「手に〜がきて写真がぼけた」「感度が低めの設定だったので、写真を拡大すると~が見られる」 ▷手~ 03 **外[はず]れ** 予想・期待などがはずれること。「天気予報は~だった」▷見当~ 04 **狂[キョウ]気[キ]** 正常な判断力を失っている精神状態。「~にかられた犯行」▷~乱心 05 **狂[キョウ]気[キ]の沙[サ]汰[タ]** 正常でない精神状態で行われる行為。「厳冬期の北アルプスを冬山を縦走するなんて、〜としか思えない」 06 **気違[きちが]い沙[ざ]汰[た]** とても考えられないような行為。「あの断崖から海に飛び込むなんて〜だ」→ s03気違い 07 **狂[キョウ]態[テイ]** 精神が正常でない状態。「彼女は酒が過ぎて~を演じたらしい」 08 **瘋[フウ]癲[テン]** 精神状態が異常なこと。 09 **倒[トウ]錯[サク]** 性的な行為や対象が、一般的な傾向から外れていて異常だと思われること。露出症・サディズム・マゾヒズム・小児性愛など。◇「性的倒錯」ともいう。 10 **露[ロ]出[シュツ]症[ショウ]** 恥部などを人に見せて喜ぶような、性行動の異常。 ## q 名詞の類:イキモノ 00 **狂[キョウ]犬[ケン]** 狂犬病にかかった犬。 ## S 名詞の類:ヒト 00 **狂[キョウ]人[ジン]** 気が狂った人。 01 **狂[キョウ]者[ジャ]** 気が狂った者。 02 **風[フウ]狂[キョウ]** 「狂人」の古い言い方。 03 **気違[きちが]い** 本来は精神障害者を忌避・排除するための心ない差別語だが、俗に用いられてきた歴史的な事実がある。使用には十分注意する必要がある。 04 **狂[キョウ]女[ジョ]** 気が狂った女。 05 **瘋[フウ]癲[テン]** 文精神状態が異常な人。 # 6602 絡まる ## a 動詞の類 ●絡まる 00 **絡[から]まる** 物事が複雑に関係する。「いろいろな問題が絡まっていて収拾がつかない」 01 **絡[から]む** ある人や物事が、そのことと関係する(ことによって、事態が複雑になる)。 <1237> 「金が〜と話がややこしくなる」「この手の事件の裏には、だいたい女が絡んでいる」 02 **絡[から]み合[あ]う** 互いに絡む。「いろいろな思惑が絡み合って、話はいっこうにまとまらない」 03 **込[こ]み入[い]る** 事情が複雑になる。「込み入った話なので直接会って話します」 04 **入[い]り組[く]む** 多くの物事が複雑に関係しあう。「入り組んだ話でわかりにくい」「入り組んだ地形」 05 **入[い]り交[ま]じる** 異なる性質の物事がひと所にまじりあって複雑な様相を示す。「不安と期待の入り交じった複雑な気持ちだ」◇「入り混じる」とも書く。 06 **交[コウ]錯[サク]** 入りまじること。「異なる論点が〜する」 07 **錯[サク]雑[ザツ]** いろいろな物事が複雑に入りまじり、絡み合うこと。「いろいろな要素が〜した事件なので真相の究明には時間がかかる」 08 **錯[サク]綜[ソウ]** 物事がまとまりのないまま複雑に絡み合うこと。「情報が〜して、実際のところがわからない」 09 **纏[テン]綿[メン]** 物事が複雑に絡み合うこと。「後朝に似た思いが纏綿として彼の胸裏に〜して、朝まで一睡もできなかった」 ●関係する → 9102かかわる●関係する ●もつれる 10 **縺[もつ]れる** 解決のつかない悪い状態になる。「関係がもつれ、修復が困難になる」「試合は後半になってもつれ、延長戦に入った」 11 **縺[もつ]れ込[こ]む** ある段階での解決がつかないまま次の段階に入る。「試合はPK戦にもつれ込んだ」 12 **こんがらかる** 筋道などが乱れて、わけがわからなくなる。「おまえがよけいなことを言うから、話がこんがらかってしまったじゃないか」「もっと整理して話してよ。頭がこんがらかっちゃった」◇「こんがらがる」「こんぐらかる」ともいう。 13 **紛[フン]糾[キュウ]** 議論などがまとまらなくなり、混乱すること。「議長の選出で紛糾して、審議に移れない」 14 **拗[こじ]れる** 話や関係がうまく進まない悪い状態になる。「横やりが入り話が~」 ●その他 15 **手[て]が込[こ]む** 手順や方法が、複雑でわかりにくい。「子供のしわざにしては、ずいぶん手が込んでいる」 ## C 形容詞の類 00 **ややこしい** 状況や話の内容が入り組んでいてわかりづらい様子。「利害が絡んだ~話」 01 **ややっこしい** 「ややこしい」の強調表現。「〜ことには関わらずに、まず手伝ってください」 ## d 形容動詞の類 00 **複[フク]雑[ザツ]な** 物事や事情が入りまじっていて、簡単にはとらえられない様子。「~な家庭環境で育った」「~な気持ちで彼を見送った」「~な話」「~な模様の服」「~な構造の建物」▷~怪奇 01 **繁[ハン]雑[ザツ]な** 踏むべき手順ややるべき仕事が多く、手間がかかる様子。「~な事務手続きの簡略化」 02 **纏[てん]綿[めん]** いろいろな思いが絡み合って離れがたい様子。「未練が~とつづられた手紙」▷情緒~ ●煩雑な → 1102悩むd●わずらわしい様子 ●多岐な → 7900多いd●事柄が多い様子 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **絡[から]み** 物事の(複雑な)かかわり。「他社の方針との〜で計画を決める」 01 **絡[から]み合[あ]い** 複雑なかかわりあい。「自民党内が各派の〜をどうさばくかが注目される」 02 **縺[もつ]れ** もつれる(た)こと(状態)。「関係の〜を修復する」「感情の~」 03 **拗[こじ]れ** こじれる(た)こと(状態)。「感情の〜により絶縁する」 04 **乱[ラン]麻[マ]** 解決の糸口がないほど、複雑に乱れた事柄。「快刀~を断つ(乱れた物事を明快にする)」◇乱れもつれた麻の意から。 05 **盤[バン]根[コン]錯[サク]節[セツ]** 複雑で、解決・処理するのが難しい事柄。「~を裁断する」◇複雑に曲がりくねった根と入り組んだ節の意から。 06 **繁[ハン]簡[カン]** 繁雑なことと簡略なこと。「〜よろしきを得た名文」 # 6603 騒ぐ ## a 動詞の類 ●騒ぐ 00 **騒[さわ]ぐ** ①大きな声や物音を出して、平穏な状態を乱す。「夜中に公園で少年たちが〜」「飲んで~」 ②多くの人がそのことを話題にして、盛んにいう。「市民が市税の不正支出を徹底追及せよと騒いでいる」「マスコミに騒がれて、ようやくお役所が重い腰をあげた」「その老女は、町じゅうの男たちに騒がれたほどの美人だったという」 01 **騒[さわ]ぎ立[た]てる** そのことが広く知られるように、意見や主張をいって騒ぐ。「マスコミが騒ぎ立てたので、ひっこみがつかなくなったらしい」 02 **立[た]ち騒[さわ]ぐ** 声を立てて騒ぐ。「表で女たちが立ち騒いでいるのが聞こえた」◇古風な言い方。 03 **から騒[さわ]ぎする** やたらに騒ぐ。酒を飲んで、叫んだりする。「酒を飲んで~」 04 **一[ひと]騒[さわ]ぎする** ちょっとしたことで大げさに騒ぐ。「旅行の支度をしようとするたびに、あれがないこれがないと〜する」「大臣の無神経な発言で、また~起きそうだ」 05 **大[おお]騒[さわ]ぎする** 普通以上に騒ぐ。「忘年会で〜」「子供がいなくなって〜になった」 06 **空[から]騒[ぎ]ぎする** 特に理由もなく騒ぐこと。「~した後はむなしくなる」 07 **馬[ば]鹿[か]騒[さわ]ぎする** 度を越して騒ぐこと。「若いころは仲間とよく朝まで飲んで馬鹿騒ぎしたものだ」◇「馬鹿」はあて字。 <1238> 騒ぐ6603a〜沸く6604a 08 **どんちゃん騒[さわ]ぎ** 飲み食いしながら大騒ぎすること。「親友の結婚を祝って、仲間たちと朝まで〜した」◇「どんちゃん」は三味線や太鼓などの鳴り物の意。 ●荒れる → 7302荒いa●荒れる ●さざめく 09 **さざめく** 大勢の人がにぎやかな声をあげたりする。「風に木々が〜」「女学生の一団が、彼の前をさざめきながら通り過ぎた」 10 **さんざめく** 大勢でにぎやかに声をあげたり楽器を鳴らしたりして騒ぐ。「~歓楽の巷」◇「さざめく」の転。「ざんざめく」ともいう。 ## C 形容詞の類 00 **騒[さわ]がしい** ①大きな音や声などがして、落ち着かない様子。「表が〜が、なにかあったのか」②情勢が不安定で落ち着かない様子。「~世間を離れて旅に出る」 01 **騒[ソウ]々[ゾウ]しい** ①大きな声や音がひっきりなしにして、不快で落ち着かない様子。「まだ子供が3人とも小さいので、家の中は毎日~」②いろいろなことが起こり、人々が騒ぎ立てて落ち着かない様子。「選挙だの事件だのと〜世の中だと」「有名人カップルの結婚で世間が~」 ●やかましい → 0412やかましいc ## d 形容動詞の類 00 **てんやわんやの** 予期しないできごとが起こって、人々が騒ぎ立てる様子。「上映中ふいに停電し、〜の大騒ぎになった」 01 **上[うえ]を下[した]への** 予期しない出来事が起こって大騒ぎをする様子。「友人が駆け落ちし、~大騒ぎとなった」◇上のものを下にし、下のものを上にする意から。 02 **蜂[はち]の巣[す]を突[つつ]いた様[よう]な** 多くの蜂がいっせいに巣から飛びでてきてどうにもならなくなるように、収拾がつかないほどの騒ぎになる様子。「アイドル歌手が到着すると、会場の入り口付近は〜な騒ぎになった」 03 **騒[ソウ]然[ゼン]たる** 騒がしく、落ち着かない(不穏な)雰囲気である様子。「議場は〜たる様相を呈した」「火事のアナウンスで場内が〜となる」▷物情~ ●喧々囂々 → 1918論じるd ## f 副詞の類 00 **やっさもっさ** 大勢が集まってなにかを行おうと騒がしくする様子。「~と大騒ぎして畑を掘りおこしている」「もめごとが起きて~した」 ●ざわざわ・がやがや → 6604沸くf ●やかましい様子 → 0412やかましいf ## h 名詞の類:コト・サマ ●騒ぎ 00 **騒[さわ]ぎ** ①大きな声や音を出して、平穏な状態を乱すこと。「祝宴の〜がおさまったのは夜の11時すぎだった」②事件や事故など、世間を騒がせる物事。「~を起こして退学になる」 01 **御[お]祭[まつ]り騒[さわ]ぎ** 祭りでもないのに祭りのように騒ぐこと。「地元出身力士が横綱になり、町内は~だ」 02 **乱[らん]痴[ち]気[き]騒[さわ]ぎ** 正気を失ったかのようにひどく酔って〜をする」 03 **騒[ソウ]動[ドウ]** 多くの人が騒ぎ立て、秩序が乱れること。「〜が起きる」「この〜の責任をとる」▷デモ~ 04 **狂[キョウ]騒[ソウ]** 狂ったように騒ぐこと。「年末の盛り場では連日~が続く」「~の巷を歩く」◇「狂躁」とも書く。 05 **喧[ケン]噪[ソウ]** 騒がしく落ち着かないこと。「都会の〜を離れて静かな田舎で暮らしたい」 06 **センセーション** ある物事が、多くの人々の話題になったり、大評判になったりすること。「一大~を巻き起こした衝撃的な小説」「先生の極端なイメージチェンジは、校内に〜を巻き起こした」◇「センセーションを巻き起こす」の形で用いられることが多い。▶sensation ●さざめき 07 **さざめき** さざめく声や音。「縁日の〜が遠くから聞こえてくる」 08 **さんざめき** さんざめく声や音。「どこからか、〜が聞こえてくる」 ## S 名詞の類:ヒト 00 **フーリガン** しばしば騒ぎを起こす熱狂的なサッカーファン。「試合に負けたチームのサポーターが〜と化し、〜が観客席に火をつけた」▶hooligan ●野次馬 △ 0403眺めるs # 6604 沸く ## a 動詞の類 ●沸く 00 **沸[わ]く** 興奮・熱狂して、大きな声や音を出す。「どっと〜観客」「〜に〜聴衆」「会場が急にもりあがる。「選手の好プレーに観客が~」「活況に~通信業界」 01 **沸[わ]き立[た]つ** 大いに沸く。「試合終了直前のゴールにスタンドが〜」 02 **沸[わ]き返[かえ]る** 繰り返し何度も沸き立つように沸く。「逆転また逆転の大激戦に~観衆」 ●ざわめく 03 **ざわめく** 小さな物音や話し声がひとつになって、なんとなく騒がしくなる。「そよ風に木の葉が~」「歌手が到着すると会場がざわめいた」 04 **ざわつく** ざわめいて落ち着かない状態になる。「開演が遅れ観客が~」 05 **どよめく** 観衆・聴衆など大勢の人が、喜びや驚きのために、同時に、ひびくような大きな声や音を出す。「新記録樹立に会場が~」 06 **立[た]ち騒[さわ]ぐ** 風や波などが立って音をたてる。「その小舟は~波にもてあそばれているように見えた」 ●色めく 07 **色[いろ]めく** 動揺・緊張・興奮などによって、その場の雰囲気がただならない状態になる。「大手銀行倒産のニュースに、社内は色めいた」 08 **色[いろ]めき立[た]つ** 色めく様子をはっきりと見せる。「連続殺人事件の犯人が現れたとの報に、捜査本部は色めきたった」 <1239> ## f 副詞の類 00 ### **ざわざわ** いろいろな音や声が聞こえたりして、落ち着かない様子。「~(と)した駅の構内では、電話の声が聞き取りづらい」 01 ### **がやがや** 多くの人が騒がしく話している様子。「会議室が〜と騒がしい」 02 ### **どやどや** 多くの人が、騒がしく出ていったり入ってきたりする様子。「待合室に団体客が〜と入ってきた」 03 ### **わっと** 大勢の人がいっせいに声や音をだす様子。「逆転ホームランに、観客は〜沸いた」 04 ### **どっと** 大勢の人がどよめく様子。「司会者のジョークに、観客は〜笑った」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 ### **ざわめき** ざわめくことにともなう声・音)。「転入生が紹介されると〜が起きた」 01 ### **どよめき** どよめくことにともなう声・音・ひびき)。「写真判定の結果が出ると、大きな〜が起こった」 ## k 名詞の類:モノ 00 ### **歓声[カンセイ]** 喜んで発する大きな声。「PK戦に勝利し、サポーターが〜をあげる」 # 6605 込む ## a 動詞の類 ### **込[こ]む** 00 ある範囲に(思うような行動がとれないほど)多くの人や物が集まって存在する。「朝はどの電車も込んでいる」「渋滞を予想して、道路が〜前に出かけた」「スケジュールが込んでいるから、その会には出席できそうもない」↔空く◇「混む」とも書く。 01 ### **込[こ]み合[あ]う** ある場所が、多くの人や乗り物が集まって、思うように動けない状態になる。「車内が込み合い、身動きもできない」 02 ### **混雑[コンザツ]する** 多くの人や乗り物が動きまわって、その場所が雑然とした状態になること。「休日はどのデパートも〜している」「朝夕の〜を緩和するためにダイヤを改正する」 03 ### **雑踏[ザットウ]する** 通りや街角などが、大勢の人がてんでに動きまわって混雑すること。「〜する商店街を通り抜ける」「〜をぬって歩く」◇「雑沓」とも書く。 04 ### **渋滞[ジュウタイ]する** 道路が車で混雑して、スムーズな通行ができないこと。「〜の車で〜して、たった3km進むのに1時間もかかった」 05 ### **ごった返[がえ]す** 多くの人でにぎわって非常に混雑した様子になる。「歳末はどのデパートも買い物客でごった返している」 06 ### **立[た]て込[こ]む** ①店・仕事場などに、多くの人が同時にあるといそがしい状態になる。「夕方は買い物客で店が〜」②建物がすきまなく立つ。「軒も触れんばかりに家が立て込んでいる地域」◇「建て込む」とも書く。 ●ひしめく → 2801集まるa●集まる ## C 形容詞の類 00 ### **立錐[リッスイ]の余地[ヨチ]も無[な]い** 大勢の人が集まっていて、少しのすきまもない様子。「サイン会の会場は、おびただしい数のファンで埋めつくされ、立錐の余地もなかった」◇「立錐の地もない」ともいう。「立錐」は錐を立てる意。 ## d 形容動詞の類 00 ### **ぎゅうぎゅう**の 多くの人で、動きがとれない様子。「毎朝〜の電車に乗るなんて、僕にはできない」 01 ### **ぎゅうぎゅう詰[づ]め**の 多くの人が無理に詰め込まれたように、ぎゅうぎゅうである様子。「〜の車内では、ポケットからハンカチを取り出すこともできない」 02 ### **ぎゅう詰[づ]め**の ぎゅうぎゅう詰め。「〜のバスなんか、乗りたくないよ」 03 ### **鮨詰[すしづ]め**の 折り箱に詰められたすしのようにぎっしり詰まっている様子。「僕らのクラスは50人もいたから、教室は〜の状態だった」「〜の通勤電車」 04 ### **満員[マンイン]**の 乗り物・会場などが、それ以上入れない(と思われる)ほど込んでいる様子。「電車は行楽帰りの客で〜だった」▷~電車 05 ### **超満員[チョウマンイン]**の 会場などが、満員だと思われるほど、たくさん人が入っている様子。「〜の市民ホールより、世界タイトルマッチをお送りいたします」 06 ### **押[お]すな押[お]すな**の 大勢の人がひとところに押し寄せて、ひどく混雑している様子。「歳末大売り出しで、駅前は〜の大にぎわいだ」 07 ### **芋[いも]を洗[あら]う様[よう]** 大勢の人でひどく込んでいる様子。「真夏のS海岸の込み具合といったら、まるで〜だ」◇「芋の子を洗うよう」ともいう。里芋を洗うときに、桶などにたくさん芋を入れて、かき回して洗うことから。 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 ### **ラッシュ** 交通機関の混雑。特に、朝夕の通勤・通学の混雑。「〜がいやで、時差通勤をしている」▷通勤~・帰省~ ▶rush ## u 名詞の類:トコロ 00 ### **人込[ひとご]み** 大勢の人で混雑しているところ。「〜で連れを見失った」「犯人は〜にまぎれて逃げた」「〜をかきわけて進む」 01 ### **雑踏[ザットウ]** 人がてんでに動き回っていて、騒がしく、混雑しているところ。「都会の〜を抜けだして、自然の中に身をおく」◇「雑沓」とも書く。 ## x 名詞の類:トキ 00 ### **ラッシュアワー** 電車などの交通機関が混雑する一定の時間。「〜を避けて通学している」▶rush hour 01 ### **ラッシュ** 「ラッシュアワー」の略。「〜を過ぎていたので座れた」 <1240> 乱す6606a〜騒がせる6607h # 6606 乱す ## a 動詞の類 ●乱す 00 **乱[みだ]す** 整っていた物事の状態・秩序・規則性を失わせて、悪い状態にする。「列を乱さずきちんと並ぶ」「風紀を乱したという理由で解雇された」「友人に中傷され気持ちを~」▷整える◇「素す」とも書く。 01 **取[と]り乱[みだ]す** 家の中や身なりなどを整えないままにする。「ひどく取り乱した部屋を客に見られた」「寝起きの取り乱した姿」 02 **振[ふ]り乱[みだ]す** 激しく動いて髪を乱す。「髪を振り乱して相手につかみかかった」 03 **掻[か]き乱[みだ]す** 少し乱暴なやり方で混乱させる。「デマによって気持ちをかき乱される」 04 **掻[か]き回[まわ]す** 横から口を出して他人の仕事を~」「授業中に大騒ぎして学校中を~」 05 **引[ひ]っ掻[か]き回[まわ]す** 「掻き回す」の強調表現。「せっかくうまくいってたのに、彼がひっかきまわしてだめになった」 06 **壊[カイ]乱[ラン]** 秩序などがなくなるほど社会をひどく乱すこと。「風俗を〜する文化」◇「潰乱」とも書く。 07 **攪[カク]乱[ラン]する** 社会や集団の秩序などをかき乱すこと。「敵を〜し、そのすきを突く作戦に出る」◇「こうらん」ともいう。 08 **惑[ワク]乱[ラン]** 文心を迷わせ乱すこと。「人心を〜する」 09 **紊[ビン]乱[ラン]** 図規律や道徳を乱すこと。「風紀を〜する」「びんらん」 ●狂わせる 10 **狂[くる]わせる** 狂うようにする。「まじめな彼の人生を、ギャンブルが狂わせた」「磁場が計器を~」 11 **狂[くる]わす** 「狂わせる」の、やや古い言い方。「不意の来客で休日の予定がすっかり狂わされた」◇受け身の形では「狂わせられる」よりも「狂わされる」のほうが一般的。 ●揺さぶる 12 **揺[ゆ]さ振[ぶ]る** 相手にショックや刺激を与えて動揺させる。「政界を〜スキャンダル」 「バッターを〜ピッチング」「彼女のその一言が彼の気持ちを揺さぶった」 13 **揺[ゆ]さ振[ぶ]りを掛[か]ける** 意図的に揺さぶる。「刺激的な情報を流して、敵に揺さぶりをかけてみる」「内角のきわどいところにボールを投げて、打者に~」 14 **揺[ゆ]るがす** 相手に強いショックを与えて、ひどく動揺させ、それまで安定していた意識や気持ちなどを不安定なものにする。「治安に対する認識を、根底から~無差別殺人事件」「子供の悲しげな表情が、彼の決意を揺るがした」 15 **揺[ゆ]り動[うご]かす** 社会全体に強い衝撃や動揺を与える。「食品偽装は日本を~大事件となった」 16 **揺[ヨウ]動[ドウ]** なんらかの動きや活動によって社会に動揺を与えること。「当時、大学紛争が日本社会全体を〜していた」 ## h 名詞の類:コト・サマ ●世の中を乱す行為 00 **暴[ボウ]動[ドウ]** 社会に不満をもつ大勢の者が、多く自然発生的に行う暴力行為。「一人の少女の死をきっかけに〜が起きた」 01 **打[う]ち壊[こわ]し** 江戸時代、飢饉などの際に、生活に困窮した人々が米屋や豪商などを襲って壊し、食物などを略奪したこと。「打ち毀し」とも書く。 02 **一[イッ]揆[キ]** 昔、権力に対して農民などが結束して起こした暴動。「圧政に耐えきれず~を起こす」▷百姓~・一向~ 03 **テロリズム** 政治目的を達成するために行う、殺人や破壊活動などの暴力行為(を是認する主義)。▶terrorism 04 **テロル** 暴力的手段やその脅威によって、政治的に対立する相手を威圧すること。「ナチ政権下での大量~」▶ドTerror 05 **テロ** 「テロリズム」「テロル」の略。▷無差別~ ●反乱・謀反 → 4107逆らうa●反逆する、h●逆らうこと ## S 名詞の類:ヒト 00 **暴[ボウ]徒[ト]** 暴動を起こした者。「興奮したファンが〜と化し、競技場内に乱入した」 01 **暴[ボウ]走[ソウ]族[ゾク]** 集団で自動車やオートバイに乗り、路上で暴走行為をして秩序を乱す者たち。 02 **テロリスト** テロリズムを是認し、実行する者。▶terrorist # 6607 騒がせる ## a 動詞の類 00 **騒[さわ]がせる** 騒がしい状態にする。「世の中を騒がせた事件の犯人がつかまった」「お騒がせして申し訳ありません」 01 **騒[さわ]がす** 「騒がせる」の、やや古い言い方。「世間を~不届き者」 02 **擾[ジョウ]乱[ラン]** 秩序や規律などを乱して、騒がしくすること。「一部の者が株主総会を〜する」 03 **荒[あら]立[だ]てる** (問題点を表に出して)騒ぎを激しくする。「事を〜のは本意ではないが、言うべきことは言っておきたい」 04 **事[こと]を構[かま]える** わざと問題にして、騒ぎにすること。「今ここで〜つもりはない」 05 **沸[わ]かせる** 勢いよく盛り上がらせ、大勢の人を騒ぐようにさせる。「新記録を樹立して世間を沸かせた」 06 **沸[わ]かす** 「沸かせる」の、やや古い言い方。「ファインプレーで観衆を~」 ## d 形容動詞の類 00 **人[ひと]騒[さわ]がせな** つまらないことで他人・世間を騒がせる様子。「~な事件」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **騒[ソウ]擾[ジョウ]** 図騒ぎを引き起こし、社会の秩序などを混乱させること。▷~罪 <1241> # 67 なおす・治める(修正・統治) # 6700 直す ## a 動詞の類 00 **直[なお]す** こわれたり悪くなったりしたものを元の状態にする。「故障したテレビを~」「座るとがたがたする椅子を〜」「頼むから機嫌を直してくれ」「寝癖を~」 01 **繕[つくろ]う** 衣類や建物(の一部)などの破れたりいたんだりしているところを直す。「穴のあいた靴下を~」「生け垣のこわれたところを〜」 02 **継[つ]ぐ** 衣類の破れたところに端切れを縫いつけるなどして直す。「スポンのひざの破れを~」 03 **継[つ]ぎを当[あ]てる** 衣類の破れたところに端切れを縫いつける。「ひざのところに継ぎを当てたズボン」 04 **継[つ]ぎ当[あ]てする** 服が破れると、いつも自分で~」「当て布を~」 05 **埋[う]める** 穴やすきま、欠けた部分などをふさいで直す。「壁の穴を~」 06 **修[シュウ]理[リ]する** 機械や道具などのこわれたところを正常にして、機能するように直すこと。「エンジンの故障箇所を〜する」「動かなくなったパソコンを〜に出す」「ドアのノブを〜する」「仏像の破損した部分を〜する」 ▷~工場・~屋 07 **修[シュウ]繕[ゼン]する** 建物や器物などのこわれたり具合の悪いところを直すこと。「雨もりのする屋根を〜する」「ひびの入った雨戸を〜する」「破れた投網を〜する」◇機械類には、ふつう「修理」を用いる。また、「靴のかかと」「自転車のチェーン」などのように、こわれた部分に注目しているときは、「修繕」より「修理」のほうをよく使う。 08 **補[ホ]修[シュウ]** いたんだ部分を補い直すこと。「壁の部分がはがれ落ちた中世の名画を〜する」「高速道路の~工事」 09 **修[シュウ]補[ホ]** 補修。「古墳からの出土品を〜する」 10 **改[カイ]修[シュウ]** 河川・道路・建造物などのこわれたところ、いたんだところを大がかりに直すこと。「橋を全面的に~する」「大規模な堤防の〜を行う」 11 **修[シュウ]造[ゾウ]** 神社や寺院などのこわれているところを直すこと。「守礼の門を〜する」◇「しゅぞう」ともいう。 12 **修[シュウ]復[フク]** ①こわれたり、いたんだりして外観の損なわれた建物や美術品などを、元のように直すこと。「古い名画を〜する」「台風でこわれた文化財の旧家を〜する」 ▷~工事②悪くなった関係を元の状態に直すこと。「破綻した隣国との関係を〜する」 ◆「しゅふく」ともいう。「修覆」とも書く。 ●作り直す → 6800作るa●作り替える ●復旧・復興 13 **復[フッ]旧[キュウ]** こわれたり乱れたりしたものを直して、元の状態に戻すこと。「土砂崩れで不通になった鉄道を~する」「大雨で乱れたダイヤは、いまだ~の見通しが立っていない」▷~作業・~工事◇規模の大きいものについて用いられる。 14 **復[フッ]興[コウ]** いったん衰えたものを、元のように盛んにすること。「被災地を〜するための国際援助」▷~期・~策・文芸~ 15 **再[サイ]興[コウ]** 一度衰えたり滅びたりしたものを、ふたたび盛んにすること。「戦争で荒れ果てた国を〜する」「伝統芸能を〜する」 16 **再[サイ]建[ケン]** 一度衰えたり滅びたりした組織などを、ふたたび元のように作り上げること。「古い体質を一掃して、会社を〜する」 17 **中[チュウ]興[コウ]** 図一度衰えかかったり、廃れたりした中でろくにふたたび盛んにすること。「この芸術の始祖はAだが、~の祖はBである」「国家の〜を成し遂げる」 ●復元・復顔→ 9702現すa●再現する ●立て直す 18 **立[た]て直[なお]す** 悪い状態になったものを、もう一度きちんとした状態にする。「人事を刷新して会社を~」「態勢を立て直して敵を攻撃する」 19 **盛[も]り返[かえ]す** 一度衰えた勢いや人気などを、元のように盛んにする。「土壇場のホームランで味方は勢いを盛り返した」 20 **巻[ま]き返[かえ]す** 劣勢を盛り返して、同等もしくは優勢にする。「新製品を出して市場における劣勢を~」 21 **挽[バン]回[カイ]** 劣勢を立て直して、元の盛んな状態に戻すこと。「試合後半に~する」「名誉の~をはかる」 ●復活する 22 **復[フッ]活[カツ]** いったん失われて活動・機能しなくなったものを、元の状態に戻すこと。「わが社では終身雇用を〜すべきだとの意見もある」 23 **復[フッ]旧[キュウ]** 図元の望ましい状態に回復すること。「民営化の失敗が明らかになったならば、この制度は〜べきだ」 24 **復[フッ]古[コ]** 昔の状態に戻すこと。「王政を〜する」 ▷~調 ●取り戻す شطة 25 **取[と]り戻[もど]す** 一度失ったよい状態を、ふたたび自分のものにする。「療養のかいあって、父は健康を取り戻した」「事件後1ヵ月、町はようやく落ち着きを取り戻した」 26 **取[と]り返[かえ]す** 失ったものに見合うことをして、元の状態にする。「頑張って、勉強の遅れを〜」「早い回に失点を取り返したい」 27 **回[カイ]復[フク]** 機能しなくなった状態をなくし、ふたたび元のよい状態にすること。「あらゆる手段を講じて、名誉を〜する」「国交を〜する」▷失地~◇「恢復」とも書く。 28 **復[フッ]権[ケン]** いったん失った権利や資格などを回復すること。「この時代に、人間性をどう〜するかが問題である」 <1242> 直す6700a〜正す6701a ●その他 29 **手[て]入[い]れする** よい状態を保つために、繕ったり整えたりすること。「カメラを〜する」 30 **化[ケ]粧[ショウ]直[なお]しする** 化粧のくずれを直すこと。「トイレで〜する」 ## d 形容動詞の類 00 **回[カイ]天[テン]の** 図衰えた勢いを盛り返し、世の中を一変させる様子。「~の事業」◇「廻天」とも書く。 01 **起[キ]死[シ]回[カイ]生[セイ]の** だめになりかけている物事を、ぎりぎりのところで立て直す様子。「~の策を練る」 ## h 名詞の類:コト・サマ ●直すこと 00 **直[なお]し** 直すこと。「こわれた時計を〜に出す」 01 **継[つ]ぎ** 継ぐこと。「ズボンに〜をする」 02 **継[つ]ぎ接[は]ぎ** 衣類などを、継いだり接ぎ合わせたりすること。「~だらけの古い着物だが愛着がある」 03 **掛[か]け接[は]ぎ** 衣類の破れた部分が、目立たないように裏から共布などを当てて繕うこと。「かぎ裂きしたズボンに〜をする」 04 **繕[つくろ]い物[もの]** 衣類などの破れたりいたんだりしているところを直すこと(仕事)。「母は夜になると〜をしている」 05 **継[つ]ぎ物[もの]** ①衣類の破れを継いで直すこと。「夜遅くまで〜をする」②こわれた器物を修繕すること。 06 **鋳[い]掛[か]け** 鍋や釜など、金属製の器具のこわれたところを修理すること。▷~屋 ▶営繕 → 6804建てるh ●立て直すこと 07 **立[た]て直[なお]し** 立て直すこと。「財政の~を図る」 08 **巻[ま]き返[かえ]し** 劣勢の状態から勢いよく回復すること。「後半戦から~に転じる」「2回目のジャンプで〜を図る」 09 **捲[ケン]土[ド]重[チョウ]来[ライ]** 一度敗れたり、勢いを失ったりしたものが、力を盛り返してふたたび攻めたり行ったりすること。「~を期して周到に準備する」◇「けんどじゅうらい」ともいう。 10 **縁[エン]起[ギ]直[なお]し** 縁起が悪いのをよい方向に戻すため、何かをすること。「~に酒を飲む」 11 **験[ゲン]直[なお]し** 「縁起直し」のくだけた言い方。「~に一杯やる」 12 **機[キ]嫌[ゲン]直[なお]し** 機嫌を直すこと。「~に好きな音楽をかける」 13 **リストラ** 事業などを再構築して立て直すこと。「その会社は〜を断行し、従業員を20%削減した」◇「リストラクチュアリング(restructuring)」から。俗に「リストラされる」の形で、「人員削減の対象になり、解雇される」意でも用いられる。 ## k 名詞の類:モノ 00 **継[つ]ぎ** 衣類の破れたところに縫いつけられた(る)端切れ。「ズボンに〜を当てる」「~のある服」 01 **当[あ]て布[ぬの]** 破れたところや補強したいところにあてがう布。「ズボンに~をする」 02 **パッチ** (表側からあてがう)当て布。▷ズボンのひざに〜をあてる◇「当て布」ということもある。▶patch 03 **継[つ]ぎ物[もの]** ①布切れなどを継ぎ合わせた衣類。「〜はかごに入れておいて」②一度こわれて修繕した器物。 04 **縫[ぬ]い物[もの]** 縫わなければならない衣類。「~が山ほどある」 ## S 名詞の類:ヒト 00 **鋳[い]掛[か]け屋[や]** 鋳掛けを職業とする人。 # 6701 正す ## a 動詞の類 00 **正[ただ]す** 間違いやよくないと思われるところを正しいものにする。「誤りを正しなさい」「姿勢を~」 01 **直[なお]す** 悪いところを正す。「字の間違いを〜」 02 **改[あらた]める** 悪い態度・言動や不十分な内容などを(反省して)直す。「だらしのない生活態度を改めなさい」「乱暴な言葉遣いを~」「不平等な制度を~」 03 **訂[テイ]正[セイ]** 文字・文章・内容などの誤っているところを正しく直す。「発言の一部を~する」「お詫びして~致します」 04 **修[シュウ]正[セイ]** 不十分なところを直すこと。「議案を〜する」「所得を〜して申告する」▷~予算・~案・~液・軌道~ 05 **改[カイ]正[セイ]する** 規則や制度などをよりよいものに改めること。「形骸化した規則を~する」 06 **是[ゼ]正[セイ]する** 望ましくないところを改めて、正しくすること。「男女間の不平等を〜する」「賃金の格差を~する」 07 **補[ホ]正[セイ]** 図正しい形や量になるように、必要なところを補い、間違っているところを正すこと。「観測値の誤差を〜する」 ▷~予算・露出~ 08 **更[コウ]正[セイ]する** 図間違いを正しいものに直すこと。「登記上の錯誤を~する」 09 **規[キ]正[セイ]** 規則に従って、悪いところを正すこと。「風紀を~する」▷政治資金~法 10 **粛[シュク]正[セイ]** 厳しく取り締まって不正を正すこと。「乱れた世の中を~する」 ▷綱紀~ 11 **正[セイ]常[ジョウ]化[カ]する** 乱れた状態から通常の好ましい状態にすること。「国交を〜する」 12 **世[よ]直[なお]し** 政治のあり方など、世の中の悪いところを改めてよくすること。「この国は腐敗している。〜する必要がある」「~のため、立ち上がる」◇狭義には、江戸時代に農民などが貧困からの解放を求めて起こした一揆をいう。 ●改革する → 7201改めるa●改める <1243> 正す6701a〜直る6702a ●改善・改良 → 9400良いa●よくする ●手を入れる 13 **手[て]を入[い]れる** 文章などの不十分なところを補ったり、直したりすること。「生徒の作文に~」「再版にはもう少し手を入れて、完全なものにしたい」「そろそろ家に手を入れる必要がある」 14 **手[て]を加[くわ]える** もとのものに、必要だと思われる変更をする。「余計な手を加えられて文章をだいなしにされた」「彼は自分に都合がいいように、報告書に手を加えたらしい」「インスタント食品でも、少し手を加えればとてもおいしくなる」 15 **手[て]直[なお]しする** 不完全な部分を完全なものにしようとして、手を入れること。「この原稿は相当~しなければ、本にできない」「不備な点があるので、計画を少し〜する」「このレポートは~が必要だ」 ●文章に手を入れる 16 **朱[しゅ]を入[い]れる** 文章や習字などの訂正・添削・批評のしるしを入れること。「今日の習字はうまく書けたと思ったが、先生にたくさん朱を入れられた」「校正刷りに~」◇「朱筆を入れる」ともいう。 17 **校[コウ]正[セイ]する** 原稿と校正刷りを引き合わせて、誤植・誤字・体裁などを正しくすること。「再校を〜してください」 ▷~者 18 **校[コウ]閲[エツ]** 原稿や印刷物の内容の誤りや不備な点を調べ、訂正・加筆すること。「原稿は専門家に〜してもらいます」 19 **添[テン]削[サク]** 人の書いた文章や答案などを、不足しているものを加え、不要なところを削って直すこと。「生徒の英作文を〜する」▷通信~ ●書物などを直す 20 **改[カイ]訂[テイ]** 書物などの内容を部分的に直すこと。「10年ぶりに国語辞典を〜する」「全面的な〜がなされた」 ▷~版 21 **再[サイ]訂[テイ]** 改訂を再び行うこと。「第2版から8年後に〜した」▷~版 22 **重[ジュウ]訂[テイ]** 書物などの誤りを重ねて訂正すること。▷~版 23 **修[シュウ]訂[テイ]** 図書物などの誤字や誤記を直すこと。▷~版 24 **校[コウ]訂[テイ]** 特定の古典などの諸本を調べ、本文を本来の形に訂正すること。「『平家物語』を〜する」 25 **象[ゾウ]眼[ガン]** 鉛版を切り抜き、そこに訂正したものをはめ込むこと。「~して誤植を修正する」◇「象嵌」とも書く。 ●性質・性格を正す 26 **矯[た]める** ①悪い習慣や性質などを直す。「虚言癖を~」「幼少時からの悪癖を〜のは難しい」②曲げたりまっすぐにしたりして、形のよくないものを直す。「庭木の松の枝を~」 27 **叩[たた]き直[なお]す** 図りきった悪い性質や根性を、厳しくきたえて根本から直す。「その曲がった根性を叩き直してやる」 28 **矯[キョウ]正[セイ]** よくないところ、正しくないところを、何らかの体的な方法を講じて直すこと。「非行少年を〜する」「発音を〜する」▷~教育・~院・~視力・歯列~ ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **批[ヒ]正[セイ]** 文章などを批評して間違いを正すこと。 01 **叱[シッ]正[セイ]** 図文章などのまずいところをしかり正すこと。「ご〜を賜りたく存じます」◇多く、自分の書いた詩文・論文などの批評や添削を他人に頼むときにへりくだっていう語。 02 **初[ショ]校[コウ]** その印刷物を初めて校正すること。 03 **再[サイ]校[コウ]** 2度目の校正。「~を終えたらすぐに三校にとりかかる予定だ」▷~ゲラ ## k 名詞の類:モノ 00 **正[セイ]誤[ゴ]表[ヒョウ]** 印刷物の誤植や誤記を書き出し、その正しい字や記述を示した表。◇本にはさみ込むことが多い。 01 **改[カイ]訂[テイ]版[バン]** 書物などでの内容が改められた版。「類語辞典の〜が発売される」 02 **改[カイ]定[テイ]版[バン]** 決められていたことが改められたもの。「基本計画の〜が発表される」▷価格~ ## u 名詞の類:トコロ 00 **教[キョウ]護[ゴ]院[イン]** 不良行為をした児童などを収容し、保護や教育を行う、児童福祉施設。◇現在は「児童自立支援施設」と改称されている。 01 **感[カン]化[カ]院[イン]** 「教護院」の旧称。 02 **少[ショウ]年[ネン]院[イン]** 家庭裁判所から保護処分として送られた少年・少女を収容し、矯正教育を行う施設。 03 **矯[キョウ]正[セイ]院[イン]** 「少年院」の前身。 # 6702 直る ## a 動詞の類 00 **直[なお]る** 悪いところがなくなり(元の)望ましい状態になる。「ラジオの故障が〜」「爪をかむ癖が〜」「機嫌が〜」 01 **正[セイ]常[ジョウ]化[カ]する** 乱れた状態から、通常の好ましい状態になること。「内戦が終結し、ようやく国交が〜した」 02 **復[フッ]旧[キュウ]** 悪くなっていた状態が、ふたたび元のよい状態に戻ること。「午前中は雨が残るが、午後には〜するだろう」「やっと景気が〜しはじめた」◇「恢復」とも書く。 03 **復[フッ]旧[キュウ]** こわれたものなどが、ふたたび元のように機能する状態になること。「ようやく列車のダイヤが〜した」 04 **復[フッ]興[コウ]** いったん衰えたものが、ふたたび盛んになること。「震災後、町が〜するまで数年を要した」「少しずつ~の兆しが見えはじめた」 05 **持[も]ち直[なお]す** 悪い状態がよくなり、少しよいほうへ向かう。「天気が持ち直したので、予定どおりハイキングに出かける」「景気が~」 06 **復[フッ]調[チョウ]** 一時悪くなっていた調子が、元に戻ること。「投手は二軍から一軍へ帰ってきたが、まだ完全に〜したとは言いきれない」「ようやく〜の兆しが見えはじめた」 <1244> 直る6702a〜治す6703a 07 **旧[キュウ]に復[フッ]する** 元の(望ましい)状態に戻ること。「暴落した株価は短期間で旧に復した」 ●立ち直る 08 **立[た]ち直[なお]る** 悪い状態から、よい(元気な)状態に戻る。「失恋のショックから~」「業績が立ち直り、倒産の危機を免れる」 09 **更[コウ]生[セイ]** 堕落していたり、犯罪を犯したりしていた人が、生き方や考え方を改めて立ち直ること。「~して社会復帰をめざす」 10 **再[サイ]生[セイ]** 失敗や罪などを悔い改めて、立ち直ること。「深く反省し、~を誓う」 11 **再[サイ]起[キ]** 失敗や病気などから立ち直って、再出発しはじめること。「倒産から5年、彼はどん底の状態を脱して立派に〜した」「ゆっくり休養して〜をはかる」「~をかけた一戦」▷~不能 ●よみがえる → 6210返るa●よみがえる ●仲直りする 12 **仲[なか]直[なお]りする** 争いをやめて、再び仲のよい状態になる。「けんかした姉と妹が〜した」◇ちょっとしたけんかなどについて用いられる。 13 **和[ワ]解[カイ]する** 争いをやめて仲直りすること。「父親の遺産相続でもめていた兄弟がようやく〜した」◇裁判など、深刻な争いについて多く用いられる。 14 **和[ワ]睦[ボク]する** 国や人が争いをやめて仲直りすること。「2国間の長く続いた戦いに終止符が打たれた」◇国家間の紛争について多く用いられる。 15 **宥[ユウ]和[ワ]する** 相手に対する不満を大目に見て、仲良くすること。「隣国と〜する」▷~政策 16 **和[ワ]談[ダン]する** 図話し合って仲直りすること。「長引いた兄弟げんかが、やっと〜した」◇〜がまとまらず、交渉は決裂しなかった」 17 **講[コウ]和[ワ]する** 図交戦国が合意のもとに戦争をやめて平和を回復すること。「A国の立ち合いのもとに、両国が〜した」「~の条件を示す」▷~条約◇「媾和」とも書く。 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **立[た]ち直[なお]り** 立ち直ること。「~がはやい人」 ●手打ち → 5207たたくh●手打ち・手締め # 6703 治す ## a 動詞の類 ●病気やけがを治す 00 **治[なお]す** 病気やけがを、(元の)よい状態に戻す。「安静にして病気を~」「胃腸薬で腹痛を~」 01 **癒[いや]す** 病や苦痛などの不快な事柄を取り去って、満足できる状態にする。「病を~」「心の傷を~」「疲れをいやしてくれる音楽」◇多く、のどの渇き・傷ついた心・寂しさなど、生理的・心理的状態について使う。 02 **根[コン]治[チ]する** 治りにくい病気などを、根本の原因から完全に治すこと。「癌を〜する」◇「こんち」ともいう。 03 **療[リョウ]治[ジ]する** 「治す」の古めかしい言い方。「持病の腰痛を鍼灸で〜する」 ●手当てする 04 **手[て]当[あ]てする** けがや(急性の)病気を治すために、必要な処置をすること。「医務室で傷口を〜する」「大至急~しないと、命にかかわる」 ▷応急~ 05 **処[ショ]置[チ]する** 医者が応急の手当てをしたが、〜が遅れたために死亡した」 ▷~室・応急~◇医療機関でよく使う。 06 **治[チ]療[リョウ]する** 医者が病気やけがを治すために手当てをすること。「患者を〜する」「虫歯を〜してもらう」「急病人に〜を施す」 07 **施[セ]療[リョウ]する** 貧しい人を無料で治療すること。「ボランティアで〜する診療所」 08 **加[カ]療[リョウ]する** 医者が治療を加えること。「全治するには、ひと月以上の〜を要する」 09 **診[シン]療[リョウ]する** 診察し治療すること。「院長は週に2度〜する」「夜遅くまで〜している」▷~所・巡回~・夜間~ ●患者が治すための努力をする 10 **療[リョウ]養[ヨウ]する** 病気やけがから回復したり、治療を受けたりして、体力を回復させ、病気を治そうとすること。「空気のきれいな田舎に帰って、じっくり~することにした」 ▷~所・~生活・自宅~ 11 **闘[トウ]病[ビョウ]** 病人が、治そうという意志をもって病気と闘うこと。「彼は5年間闘病して、ついにがんを克服した」▷~生活 12 **静[セイ]養[ヨウ]する** 病後や、疲れがたまったときなどに、体力を取り戻すため心身を十分休めること。「退院後1週間~する」 13 **養[ヨウ]生[ジョウ]する** 病後に、体調を整え体力をつけるために、心身を休めること。「自宅でじっくり〜してから仕事をする」「転地して〜につとめる」▷後~ 14 **湯[トウ]治[ジ]** 養生のために、温泉に入ること。「山の温泉場で~する」「退院後~に行く」▷~場・~客 ●治してもらう 15 **診[み]て貰[もら]う** 病気やけがを治すために、専門家に診療をしてもらう。「大学病院で〜」 16 **医[イ]者[シャ]に見[み]せる** 「診て貰う」の、ややくだけた言い方。「ただの風邪とは思えないから、早く医者に見せたほうがいい」「病気の子供を〜かどうかは親の判断だ」 17 **医[イ]者[シャ]に行[い]く** 病気やけがを治すために、専門家である医者の所へ行く。「医者に行かないと治らない病気だ」◇「医者」の部分を「歯医者」「病院」などに替えた言い方もある。 18 **医[イ]者[シャ]に掛[か]かる** 病気やけがを治すために、ある医者に継続的に診療をしてもらう。「高血圧で医者にかかっている」◇「医者」の部分を「歯医者」「名医」「漢方医」などに替えた言い方もある。 19 **手[て]当[あ]てを受[う]ける** けがや病気の症状を改善するために、必要な行為を施してもらう。「傷の~」 <1245> 治す6703a~i 20 **受[ジュ]診[シン]する** 医者の診察を受けること。「具合が悪いときは早めに〜してください」 ●通院する → 2700行くb●通う ●入院する → 5611入るa●特定の場所に入る ●薬を与える 21 **処[ショ]方[ホウ]する** 医師が診断して、患者に与える薬とその量を指示すること。「患者の物質を〜する」「症状が軽減したので〜を変える」▷~箋 22 **投[トウ]薬[ヤク]する** 医師が患者に薬を処方して与えること。 23 **投[トウ]与[ヨ]する** 患者に薬を飲ませたり、注射したりすること。「1週間抗癌剤を〜したところ効果があらわれた」 ●いろいろな手当てのしかた 24 **湿[シッ]布[プ]する** 炎症や痛みをとり、熱を冷ますために、冷水でぬらした布を患部にあてて治療すること。「捻挫した足首を〜する」▷冷~・温~ 25 **罨[アン]法[ポウ]** 図炎症や充血などをとるために、患部を冷やすか温めるかすること。▷冷~・温~ 26 **テーピング** スポーツ選手などがけがの治療や防止のため、関節や靱帯などの部位にテープを巻くこと。「試合中は~しておけばなんとかもつだろう」▶taping ●手術する 27 **手[シュ]術[ジュツ]する** 治療のために、体を切り開いたりして必要な処置をすること。「胃を〜する」 ▷~室・~台・開腹~・切開~ 28 **施[シ]術[ジュツ]する** 図手術を行うこと。「大学病院で~する」 ●執刀する → 7000切るa●手術など ## d 形容動詞の類 00 **安[アン]静[セイ]な** 病気の治療などのために、心身を静かに休む様子。「落ち着くまでしばらく〜にしていなさい、と医者は言った」▷絶対~ ## h 名詞の類:コト・サマ ●医術 00 **医[イ]術[ジュツ]** 病気やけがを診察・治療する技術。「初めて西洋の〜に触れる」 01 **医[イ]** 文医術。「〜は仁術なり」 02 **漢[カン]方[ポウ]** 中国伝来の医術。▷~医・~薬 03 **蘭[ラン]方[ポウ]** 江戸時代、オランダから伝来した医術。 ●医療 04 **医[イ]療[リョウ]** 病院などが、病気の予防や治療に当たること。「〜に携わる」▷~費・~機関・~行政・~法・救急~・地域~・~行為 05 **医[イ]務[ム]** 医療に関する仕事。▷~室 06 **薬[ヤク]事[ジ]** 薬剤師・医薬品・医療用具などに関する事柄。▷~法 07 **臨[リン]床[ショウ]** 実際に病人を診察し治療すること。 08 **病[ビョウ]理[リ]** 病気の原因や経過についての理論。▷~解剖・~学 臨床 09 **カウンセリング** 専門家が悩みなどの相談に応じ、解決のための助言を与えること。「~を受ける」▶counseling ●保健・衛生 10 **保[ホ]健[ケン]** (集団的な)健康状態を保つこと。▷~薬・~指導・~室・~体育◇多く、複合語の構成要素として用いる。 11 **衛[エイ]生[セイ]** 病気などを防ぐために必要な清潔で健康によい状態にすること。「〜に気をつける」▷保健~・環境~・公衆~・~的 12 **厚[コウ]生[セイ]** 生活を健康で豊かなものにすること。▷~施設・福利~◇多く、複合語の構成要素として用いる。 ## i 名詞の類:コト・サマ 00 **荒[あら]療[リョウ]治[ジ]** 患者の苦痛などを考えない思い切った治療。「~だが、よく効く」◇比喩的に、「荒療治をして組織の再編をはかる」のように、思い切った改革を行う意でも用いられる。 01 **薬[ヤク]石[セキ]** 治療の効果。「~効なく(治療したけれども、少しも効きめがなくて)死亡した」◇多く、「薬石効なく」の形で使う。治療に使う薬と石の鍼の意から。 ●治療法 02 **治[チ]療[リョウ]法[ホウ]** 治療の方法。「~のわからない病気」 03 **療[リョウ]法[ホウ]** 治療のしかた。「いろいろな〜を試してみた」 04 **対[タイ]症[ショウ]療[リョウ]法[ホウ]** 病気の症状を解消・軽減する治療法。「解熱剤を与えるのは〜にすぎない」◇比喩的に、「ごみ問題は対症療法では解決しない」のように、根本的な解決ではなく、表面的な状況のみに対応した処理のしかたの意でも用いられる。 05 **民[ミン]間[カン]療[リョウ]法[ホウ]** 民間薬や暗示など一般の人が、民間に伝わる方法で行う治療法。 06 **物[ブツ]理[リ]療[リョウ]法[ホウ]** 熱や光・電気・放射線などの物理的な作用を応用した治療法。 07 **理[リ]学[ガク]療[リョウ]法[ホウ]** 電気刺激や温熱・マッサージ・体操などを用いた治療法。運動機能の回復を目的とする。▷~士 08 **化[カ]学[ガク]療[リョウ]法[ホウ]** 抗生物質や化学物質を用いた治療法。癌細胞を殺したり、増殖を阻止したりするのに用いられる。 09 **食[ショク]餌[ジ]療[リョウ]法[ホウ]** 代謝異常や消化器系の病気などを、適切な食事内容にすることで治療する方法。「退院後も〜を続ける」 10 **音[オン]楽[ガク]療[リョウ]法[ホウ]** 音楽を聴かせたり楽器を演奏させたりすることで病気を治したり、不安や症状をやわらげたりする治療法。「専門医による~を受ける」 11 **温[オン]罨[アン]法[ポウ]** 患部を湯・薬液などを用いてあたためる治療法。▷冷罨法 12 **冷[レイ]罨[アン]法[ポウ]** 患部をつめたい水・薬液などを用いて冷やす治療法。炎症や痛みをとる。▷温罨法 ●さまざまな治療のしかた 13 **骨[ほね]接[つ]ぎ** 骨折・脱臼を治療すること。◇「骨継ぎ」とも書く。 14 **接[セッ]骨[コツ]** 図骨接ぎ。▷~医・~院 15 **整[セイ]骨[コツ]** 図脱臼や骨の痛みなどを治療すること。▷~院・医 16 **整[セイ]体[タイ]** 身体のゆがみなどを体外から治療し、骨格などをととのえることによって健康増進を図ること。「カイロプラクティックは脊椎のゆがみの矯正によって健康回復を図る、アメリカ流の~術といえる」 ▷~術 <1246> 治す6703i~k 17 **オペ** 「手術」の医療関係者の言い方。「今日は〜が2件入っている」◇ドイツ語「オペラチオン(Operation)」から。 18 **灸[きゅう]** 体のつぼにおいたもぐさに火をつけ、その刺激で治療する方法。「~をすえる」 19 **焼[やい]と** 「灸」の古い言い方。▷~屋◇「焼処」の意。 20 **温[オン]灸[キュウ]** もぐさを容器に入れて火をつけ、間接的に熱を加える灸。▷~器 21 **鍼[はり]** 金属製の細い針を体のつぼに刺して治療する方法。「~が効いて肩こりがずいぶん楽になった」▷~医・~麻酔 22 **鍼[しん]術[じゅつ]** 「鍼」の改まった言い方。 23 **鍼[シン]灸[キュウ]** 鍼と灸。「〜で持病を治す」▷~師 24 **按[アン]摩[マ]** たたいたりもんだりして、凝りや痛みをとり、体調を整えること。「〜で全身の疲れを取る」 25 **指[シ]圧[アツ]** 指で体のつぼを押して、凝りを取ったり体調を整えたりすること。「~をして目の疲れを取る」▷~療法 26 **マッサージ** 押したりもんだりたたいたりして、こりをほぐしたり血行をよくしたりすること。「〜で筋肉の凝りをほぐす」 ▷~師▶massage ●その他 27 **麻[マ]酔[スイ]** 痛みを感じさせないように、薬で体(の一部)の感覚を一時的になくした状態にすること。「~をかけないでする手術なんて、考えただけでぞっとする」 ▷~薬・全身~・局部~・局所~◇「痲酔」とも書く。 28 **リハビリテーション** 長期療養などの後、社会復帰のために行う身体的・精神的機能の回復訓練。「骨折後の~」▶rehabilitation 29 **リハビリ** 「リハビリテーション」の略。「骨折したあとの〜はとても痛い」 30 **癒[いや]し** 心の苦痛などを和らげ、安心させること。「この音楽には〜の効果がある」 ## k 名詞の類:モノ ●薬 00 **薬[くすり]** 病気やけが、体の不調などを治すために、飲んだり、つけたり、注射したりして体によい効果を与えるもの。広くは動植物の成長・駆除のために使うものも含む。「~を処方する」「~を煎じる」 ▷~売り・~酒・~代・~漬け・~箱・~屋・~湯◇「薬」はもっとも一般的な語で、治したり元気にしたりするためのものを広く指す。「いい薬になる」「薬が効きすぎた」のような比喩的な使い方もする。 01 **薬[ヤク]品[ヒン]** 薬として使うために製造されたもの。▷化学~ 02 **医[イ]薬[ヤク]品[ヒン]** 図医療に使う薬品。「~を扱う店」 03 **薬[ヤク]剤[ザイ]** ある用途に使うため薬品を調合したもの。「樹木に〜を散布する」 ▷~師 04 **主[シュ]剤[ザイ]** 図薬剤を調合するとき、主成分となる薬。 05 **主[シュ]薬[ヤク]** 文処方した薬の中で、もっとも効力のある主要な薬。 06 **薬[ヤク]物[ブツ]** 薬のほかに、体に影響をおよぼすものとして規制される物質。「選手の尿から〜が検出された」「~に依存する」▷~療法・~アレルギー・~反応 07 **新[シン]薬[ヤク]** 新しく開発・発売された薬。「~の発売が認可される」 08 **百[ヒャク]薬[ヤク]** 多くのいろいろな薬。「酒は〜の長」 09 **治[チ]療[リョウ]薬[ヤク]** 治療に用いる薬。 10 **保[ホ]健[ケン]薬[ヤク]** 健康の維持のために、処方箋なしに飲む薬。市販のビタミン剤など。 11 **治[チ]験[ケン]薬[ヤク]** 厚生労働省の承認を得る前の臨床試験段階の薬。 12 **民[ミン]間[カン]薬[ヤク]** 古くから伝わる、民間で作られ使われている薬。 13 **医[イ]薬[ヤク]部[ブ]外[ガイ]品[ヒン]** 薬事法で、医薬品に準じる扱いをうけるもの。一部の化粧品・脱毛剤・蚊取り線香など。 ●漢方薬 14 **漢[カン]方[ポウ]薬[ヤク]** 植物の根や実、動物の内臓などを材料とし、処方に従って何種類かを混ぜて作る。「~を煎じる」 15 **生[ショウ]薬[ヤク]** 草の根や木の皮、動物の体の一部などを乾燥させたりして漢方薬などに使えるようにしたもの。▷~配合 ◇マメ科のかんぞうの根が「甘草」、マメ科のくずの根が「葛根」など日本薬局方で決められている。 16 **生[き]薬[ぐすり]** 「生薬」の古い言い方。▷~屋 17 **本[ホン]草[ゾウ]** 漢方で、薬として用いる植物・動物・鉱物。 18 **草[ソウ]根[コン]木[モク]皮[ヒ]** 木の皮。「そうこんぼくひ」ともいう。 ●常備薬 19 **常[ジョウ]備[ビ]薬[ヤク]** 病気やけがなどに備えて、いつも家庭に置いてある薬。「家庭の~」 20 **置[お]き薬[ぐすり]** 定期的に家庭をまわる薬売りが、代金を後で受け取る約束で置いていく家庭用の薬。 21 **売[バイ]薬[ヤク]** 薬屋で売っている、処方箋にはよらない薬。「頭痛がひどいので〜を飲む」 ●よく効くとされる薬 22 **特[トッ]効[コウ]薬[ヤク]** 治りにくいとされる病気やけがに非常によく効く薬。 23 **万[マン]能[ノウ]薬[ヤク]** 何にでも効く薬。 24 **百[ヒャク]薬[ヤク]の長[チョウ]** 数多くの薬の中でもっともすぐれた薬。「酒は〜ということで、毎日欠かさない」 25 **良[リョウ]薬[ヤク]** 図よく効くいい薬。「~は口に苦し」 26 **名[メイ]薬[ヤク]** 図よく効くとして名高い薬。 27 **秘[ヒ]薬[ヤク]** 作るのに費用がかかったり、希少だったり製法が隠されていたりして手に入りにくい薬。「若返りの~を探し求める」 28 **霊[レイ]薬[ヤク]** 病気やけがを治す不思議な力をもった薬。◇民間療法などでよく使われる言葉。 <1247> 治す6703k~m 29 **妙[ミョウ]薬[ヤク]** 不思議なほどよく効く薬。「恋わずらいの~」◇けがや病気以外のものを治す物事についてもいう。 ●健康維持の薬 30 **強[キョウ]壮[ソウ]剤[ザイ]** 体力や精力をつける薬。 31 **栄[エイ]養[ヨウ]剤[ザイ]** 各種のビタミン類を主成分とする栄養を補給するための薬。 32 **ドリンク剤** 体力増強・疲労回復などをはかるために調製された小びん入りの保健薬。◇「ドリンク(drink)」は「飲み物」の意。 33 **栄[エイ]養[ヨウ]補[ホ]助[ジョ]食[ショク]品[ヒン]** 健康増進や不足がちの栄養補給のための、ビタミン・ミネラルなどの錠剤やカプセル。 34 **サプリメント** 「栄養補助食品」の洋語的表現。▶supplement 35 **肝[きも]油[ゆ]** 魚のたらなどの肝からとった脂肪油。ビタミンA・Dを多く含み、昔、子供によく飲ませた。 36 **鉄[テツ]剤[ザイ]** 鉄を主成分とする薬。鉄欠乏性貧血の治療に用いる。 ●飲む薬 37 **飲[の]み薬[ぐすり]** 粉薬・錠剤・水薬などの、飲む薬の総称。「~と注射で治す」 38 **内[ナイ]服[フク]薬[ヤク]** 飲んで用いる薬。▷外用薬 39 **内[ナイ]用[ヨウ]薬[ヤク]** 飲む薬。▷外用薬 40 **頓[トン]服[プク]薬[ヤク]** 鎮痛・解熱剤のように、必要なときだけ飲む薬。◇「とんぷく」ともいう。 41 **煎[せん]じ薬[ぐすり]** 煎じて飲む薬。 42 **煎[セン]薬[ヤク]** 図煎じ薬。 43 **湯[トウ]薬[ヤク]** 図「煎じ薬」の古い言い方。 44 **粉[こな]薬[ぐすり]** 粉末の飲み薬。「~をオブラートに包んで飲む」 45 **散[サン]薬[ヤク]** 「粉薬」の専門的な言い方。 46 **散[サン]剤[ザイ]** 図「散薬」の、よりかたい言い方。 47 **粉[フン]剤[ザイ]** 「粉薬」のかたい言い方。「~を調合する」 48 **薬[ヤク]包[ホウ]** 粉薬を、1回分ずつに包んだもの。▷~紙 49 **水[みず]薬[ぐすり]** 液体の飲み薬。「飲みやすい〜を作ってもらう」 50 **水[スイ]薬[ヤク]** 文水ぐすり。「~を冷暗所に置く」 51 **シロップ** 薬を砂糖液に溶かして飲みやすくしたもの。「子供用の~」▷咳止め~◇「シロップ剤」の略。▶オsiroop 52 **丸[ガン]薬[ヤク]** 薬を蜂蜜などで練り合わせて小さく丸めた飲み薬。「~を10粒手に取る 」 53 **錠[ジョウ]剤[ザイ]** 小さな丸く平たい形に固めた飲み薬。 54 **糖[トウ]衣[イ]錠[ジョウ]** 苦みやにおいのある錠剤などを、糖衣で包んで、飲みやすくしたもの。 55 **カプセル** ゼラチン製の円筒状の容器の中に、粉薬などを入れた飲み薬。▶ Kapsel 56 **タブレット** 「錠剤」の洋語的表現。▶tablet 57 **トローチ** 薬に糖分を混ぜて小さく固めたもの。飲み込まずに、なめて溶かす。「のどが痛いので〜をもらった」▶troche ●外用薬 58 **外[ガイ]用[ヨウ]薬[ヤク]** 皮膚の表面や粘膜につけたりはったりして使う薬。「~と内用薬とを間違えないようにする」▷内服薬、内用薬 59 **塗[ぬ]り薬[ぐすり]** 患部に塗る薬。「湿疹に〜を塗る」 60 **付[つ]け薬[ぐすり]** 患部に付ける薬。 61 **張[は]り薬[ぐすり]** 薬剤の付いた布片などを患部にはって使う薬。◇「貼り薬」とも書く。 62 **膏[コウ]薬[ヤク]** あぶらで練り合わせた付け薬。硬膏と軟膏がある。 63 **軟[ナン]膏[コウ]** 指でのばせるぐらいに塗りやすくした膏薬。「チューブに入った〜」▷硬膏 64 **パップ** 布片などにのばして患部にはる、のり状の膏薬。「膝に~をはる」「この~はよく効く」◇「巴布」ともあてる。▶オpap 65 **湿[シッ]布[プ]薬[ヤク]** 湿布するための薬。 66 **座[ザ]薬[ヤク]** 肛門や膣に挿入して、中で溶けるようにした薬。「痛み止めの〜」◇「坐薬」とも書く。 ●外用薬の基剤 67 **基[キ]剤[ザイ]** 外用薬の製造時に添加される、薬の効能をもたないもの。 68 **パラフィン** 石油から作る、無色の結晶またはその固体。軟膏などの基剤に用いる。▶paraffin 69 **ワセリン** 石油から作る、白または淡黄色の軟膏状の基剤。軟膏や化粧クリーム、さび止め剤などに用いる。◇米国のチーズブローポンズ社の商標名。▶Vaseline 70 **グリセリン** 無色で粘性のある液体。種々の医薬品に用いる。▶glycerin ●その他の薬剤 71 **液[エキ]剤[ザイ]** 液体の薬剤。 72 **乳[ニュウ]剤[ザイ]** 水に溶けにくい薬品を、乳化剤で乳化した液剤。 ## m 名詞の類:モノ ●胃腸の薬 00 **胃[イ]薬[ヤク]** 胃の痛みをやわらげたり、働きをよくしたりするための薬。 01 **胃[イ]散[サン]** 粉末状の胃薬。「胸やけで〜を飲む」 02 **胃[イ]腸[チョウ]薬[ヤク]** 胃と腸の双方に効いて、胃腸の働きを整える薬。 03 **健[ケン]胃[イ]剤[ザイ]** 胃の働きをよくするための薬。 04 **整[セイ]腸[チョウ]剤[ザイ]** 腸の働きをよくするための薬。「〜を毎日欠かさず飲む」 ●体外に出す薬 05 **吐[ト]剤[ザイ]** 胃の中のものを吐き出させるための薬。「催吐剤」「催吐薬」ともいう。 <1248> 治す6703m 06 **下[ゲ]剤[ザイ]** 排便を促す薬。「バリウムを出すために〜を飲む」 07 **緩[カン]下[ゲ]剤[ザイ]** 図穏やかな効き目の下剤。 08 **虫[むし]下[くだ]し** 体内にいる寄生虫を外へ出すための薬。「〜を飲む」 09 **駆[ク]虫[チュウ]剤[ザイ]** 囡「虫下し」の専門的な言い方。害虫駆除の薬剤をもさす。 10 **蓖[ひ]麻[まし]子[し]油[ゆ]** とうごまの種子(蓖麻子)からとった油で、下剤として用いる。 ●目の薬 11 **目[め]薬[ぐすり]** 目の病気を治したり、疲れをとったりするために目に差す薬。「充血した目に~を差す」◇「眼薬」とも書く。 12 **点[テン]眼[ガン]薬[ヤク]** 「目薬」のかたい言い方。 13 **点[テン]眼[ガン]剤[ザイ]** 文目薬。 ●症状をおさえる薬 14 **風[かぜ]邪[ぜ]薬[ぐすり]** 風邪の諸症状をやわらげるための薬。 15 **感[カン]冒[ボウ]薬[ヤク]** 「風邪薬」の専門的な言い方。▷総合~ 16 **熱[ねつ]冷[さ]まし** 高熱を下げるための薬。「~を飲ませる」 17 **解[ゲ]熱[ネツ]剤[ザイ]** 「熱さまし」の専門的な言い方。「〜の注射を打つ」「〜を投与する」 18 **痛[いた]み止[ど]め** 痛みをやわらげるための薬。「〜を飲んで歯の痛みをおさえた」 19 **鎮[チン]痛[ツウ]剤[ザイ]** 「痛み止め」の専門的な言い方。 20 **アスピリン** 解熱・鎮痛に用いる白い粉薬。◇ドイツのバイエル社のアセチルサリチル酸の商標名。▶ド Aspirin 21 **キニーネ** マラリア熱の特効薬。キナの樹皮から抽出する白色の結晶で、解熱剤・健胃剤として用いる。◇「規尼涅」ともあてる。▶オ kinine 22 **鎮[チン]静[セイ]剤[ザイ]** 興奮を鎮める薬。「~を注射する」 23 **精[セイ]神[シン]安[アン]定[テイ]剤[ザイ]** 心の不安や興奮を鎮めるために使う、精神を落ち着かせるための薬。「~を処方してもらう」 24 **トランキライザー** 「精神安定剤」の洋語的表現。▶tranquilizer 25 **抗[コウ]癌[ガン]剤[ザイ]** がんの治療に用いる薬。「副作用のない〜を探す」 26 **酔[よ]い止[ど]め** 乗り物酔いを防ぐための薬。「バスに乗る前に~を飲んでおく」 27 **化[カ]膿[ノウ]止[ど]め** 傷などが化膿するのを防ぐための薬。「抜歯したので〜を飲む」 28 **サルファ剤** 病原菌の増殖をおさえる薬。◇「サルファドラッグ (sulfa drug)」の訳語。「スルファ剤」ともいう。 ●解毒の薬 29 **毒[どく]消[け]し** 体内に入った毒の作用を消すための薬。「かまれたときの用心に〜を持っていく」「~になる草」◇「どっけし」ともいう。古い言い方。 30 **解[ゲ]毒[ドク]剤[ザイ]** 「毒消し」の専門的な言い方。「~を飲ませる」 ▶消毒薬 31 **消[ショウ]毒[ドク]薬[ヤク]** 消毒に使う薬。 32 **マーキュロクロム** 切り傷などの消毒に使う、赤褐色の有機水銀化合物。◇もと商標名。略して「マーキュロ」ともいう。現在、水銀汚染のため製造は中止されている。▶Mercurochrome 33 **赤[あか]チン** マーキュロクロムの水溶液。「昔の子供は、体のどこかしらに〜をつけていた」◇赤いヨードチンキの意だが成分は別。 34 **ヨードチンキ** 傷口などの消毒に使う、沃素と沃化カリウムをエタノールに溶かした液体。◇略して「ヨーチン」ともいう。▶ドJodtinktur 35 **オキシドール** 過酸化水素を含む、消毒・洗浄・脱色などに用いる水溶液。◆ド Oxydol 36 **クレゾール** 石炭のコールタールから抽出する、消毒や防腐に用いる無色または淡褐色の液体。▷~石鹸液▶ド Kresol 37 **アルコール** 医薬品・溶媒・燃料などに広く用いられる化合物。特にエタノールをいう。~消毒▶オ alcohol 38 **エチルアルコール** (消毒薬などの医薬品に用いられる)アルコール。◇酒の主成分。▶ドÄthylalkohol 39 **エタノール** 「エチルアルコール」の別称。国際化学連合による呼び方。▶ドÄthanol 40 **クレオソート** 木材の乾留によって作る、消毒や防腐に用いる無色または淡黄色の油状の液体。胃腸薬としても使う。▶ド Kreosot 41 **ホルマリン** ホルムアルデヒド(アルコールを酸化させて作る気体)の水溶液。消毒・防腐などに用いられる。▷~漬け▶ドFormalin ●眠り薬 42 **眠[ねむ]り薬[ぐすり]** 眠気や眠りをさそう薬。「人をだますのに用いる、眠くなる薬。「~を飲ませて誘拐する」 43 **睡[スイ]眠[ミン]薬[ヤク]** 眠れないときに、眠りやすくするために飲む薬。「夜眠れないので〜を常用している」◇「睡眠剤」ともいう。 44 **催[サイ]眠[ミン]薬[ヤク]** 眠気や眠りを催させる薬。◇「催眠剤」ともいう。催眠薬によって得られる眠りのほうが睡眠薬による眠りより自然の眠りに近いという。 ●麻酔薬 45 **麻[マ]酔[スイ]薬[ヤク]** 麻酔に用いる薬剤。中枢神経や知覚神経に作用して、感覚を失わせる薬。外科手術などで痛みを取り除くために使う。◇「麻酔薬」とも書く。 46 **クロロホルム** 有機化合物の溶剤などに使う、無色で芳香のある液体。以前は、吸入麻酔薬として使われていた。▶ドChloroform 47 **アルカロイド** 植物の体内に存在する、窒素を含む塩基性有機化合物の総称。ニコチン・キニーネ・コカイン・モルヒネ・カフェインなどがある。麻酔薬などの医薬品を作るのに重要な物質。▶ alkaloid <1249> 治す6703m~s ●麻薬 48 **麻[マ]薬[ヤク]** 中枢神経や知覚神経に作用して、感覚を鈍らせたり、興奮させたりする薬。習慣性があり、法律で使用を禁じられているものもある。医療用としても使う。モルヒネ・コカイン・ヘロインなど。▷~中毒・~取締法◇「麻薬」とも書く。 49 **阿[ア]片[ヘン]** 俗麻薬。「~が切れて禁断症状を起こす」 50 **覚[カク]醒[セイ]剤[ザイ]** 中枢神経に作用して、眠気や疲労感を一時的におさえる薬。習慣性・依存性がある。「~を取り締まる」 ▷~中毒 51 **しゃぶ** 俗覚醒剤。 52 **ドラッグ** 麻薬やそれと似た作用をもつ薬。▶drug 53 **アヘン** けしの実から作る麻薬。▷~中毒◇「阿片」「鴉片」とも書く。「オピウム(opium)」の中国での音訳から。 54 **モルヒネ** 鎮痛・鎮静に用いられる麻薬。アヘンに含まれるアルカロイドの一つ。「激しい痛みを〜でおさえる」 ▷~中毒◇略して「モヒ」ともいう。▶オ morphine 55 **コカイン** コカの木から抽出する無色の結晶。局所麻酔に用いる。▷~中毒▶cocaine 56 **ヘロイン** モルヒネから作る、依存性の強い麻薬。▷~中毒 ◇もと商標名。▶ドHeroin 57 **ヒロポン** 覚醒剤の一種。▷~中毒◇塩酸メタンフェタミンの日本での商標名。▶Philopon ●興奮させる薬 58 **気[き]付[づ]け薬[ぐすり]** 気を失ったり意識の働きがはっきりしない人に、意識をはっきりさせるために使う薬。「~をかがせると、彼女はすぐに目を開いた」 59 **強[キョウ]心[シン]剤[ザイ]** 衰えた心臓の働きを高めるための薬。「~を注射する」「強心薬」ともいう。 60 **カンフル** 樟脳を精製して作った強心剤。▶kamfer 61 **媚[ビ]薬[ヤク]** 性欲や恋情を催させる薬。 62 **催[サイ]淫[イン]剤[ザイ]** 性欲や性機能を高める薬。 ●ワクチンなど 63 **ワクチン** 病原菌から作った薬剤。体内に入れて免疫を作り、その伝染病にかからないようにする。「日本脳炎の~を接種する」▷生~・予防~▶ド Vakzin 64 **ツベルクリン** 結核菌を培養して作った液。結核に感染しているかどうかを調べる。▷~反応▶ド Tuberkulin 65 **BCG** 結核を予防するためのワクチン。牛の結核菌から作る。◇「フbacille de Calmette-Guérin」の頭文字。 ●抗生物質 66 **抗[コウ]生[セイ]物[ブッ]質[シツ]** 微生物によって作られ、他の微生物の発育などを妨げる物質。 67 **ペニシリン** 肺炎・敗血症などに効く抗生物質。▶peni-cillin 68 **クロロマイセチン** チフスに効く抗生物質。◇クロラムフェニコールの商標名。略して「クロマイ」ともいう。▶Chloro-mycetin 69 **ストレプトマイシン** 結核・赤痢などに効く抗生物質。◇略して「ストマイ」ともいう。▶streptomycin 70 **テラマイシン** 肺炎・チフスなどに効く抗生物質。◇オキシテトラサイクリンの商標名。▶Terramycin ●その他の薬 71 **リンゲル液** 無機塩類などを調整した、体液の代用液。◇「リンガーズソリューション(Ringer's solution)」の訳語。「リンガー液」ともいう。略して、「リンゲル」ともいう。 72 **避[ヒ]妊[ニン]薬[ヤク]** 妊娠しないようにする内用・外用の薬。▷経口~ 73 **ピル** 内用の避妊薬。「~を服用する」▶pill 74 **造[ゾウ]影[エイ]剤[ザイ]** X線撮影の際に用いる薬剤。写りにくい箇所がはっきり写るように、服用したり注入したりする。 75 **バリウム** 胃のX線撮影の際に用いる造影剤。◇「硫酸バリウム」の略。▶ドBarium ●カプセル → 5600入れるk●入れ物 ## n 名詞の類:モノ 00 **ガーゼ** 綿糸でざっくり織った柔らかい布。傷口に当てたりするほか、ガーゼを血止めに使う。▶ド Gaze 01 **包[ホウ]帯[タイ]** 傷口を保護するために当てる布や、骨折した箇所を固定するために巻く、綿やガーゼなどで作った帯状の布。「腕に~を巻く」◇「繃帯」とも書く。 02 **三[サン]角[カク]巾[キン]** 1辺が1mほどの、斜めに折った布。包帯の代わりに用いたりする。「~で骨折した腕を吊る」 03 **絆[バン]創[ソウ]膏[コウ]** 布や皮の片面に粘着剤をつけたテープ。傷口の保護や、ガーゼをとめたりするのに使う。「すり傷に〜をはる」 04 **綿[メン]棒[ボウ]** 細い棒の先端に脱脂綿を巻きつけたもの。耳や鼻などに薬を塗るのに使う。 05 **タンポン** 綿などを球状または、円筒状にしたもの。鼻腔や膣からの出血を止めたりするのに使う。▶ドTampon 06 **コルセット** 身体にぴったりと合わせて、形を整えたり、患部を固定・矯正するための器具。「腰に〜をつける」▶corset 07 **ギプス** 骨折などの患部を固定・保護するために当てる石膏。「腕に〜をはめる」◇「ギブス」ともいう。▶ドGips ## S 名詞の類:ヒト ●医者 00 **医[イ]者[シャ]** 病気やけがを診察・治療する専門家。「~を呼ぶ」「~に見せる」「~にかかる」 01 **御[お]医[イ]者[シャ]** 「医者」の、丁寧な、または尊敬した言い方。 02 **御[お]医[イ]者[シャ]さん** 「御医者」の、より丁寧な(親しみを込めた)言い方。「大きくなったら~になりたい」 03 **医[イ]師[シ]** 「医者」の改まった言い方。▷~会・~法 04 **ドクター** 「医者」の洋語的表現。「~に聞いてみますので、お待ちください」 <1250> 治す6703s ▷~ストップ◇多く、病院関係者が使い、呼びかけにも用いる。▶doctor 05 **先[セン]生[セイ]** 「医者」の丁寧な言い方。「あの〜は評判がいい」「どの〜にかかっていますか」 ◇呼びかけのときに使うことが多い。 06 **女[ジョ]医[イ]** 女性の医者。 ●専門別の医者 07 **歯[は]医[い]者[しゃ]** 歯の病気を治療する医者。 08 **歯[シ]科[カ]医[イ]** 歯科の医師。 09 **目[め]医[い]者[しゃ]** 目の病気を治療する医者。◇「眼医者」とも書く。 10 **眼[ガン]科[カ]医[イ]** 眼科の医師。 11 **外[ゲ]科[カ]医[イ]** 外科の医師。 12 **内[ナイ]科[カ]医[イ]** 内科の医師。外科医に対する語。「耳鼻科医」のように、「診療科の名称+医」の形で、その専門の医者をいうことが多い。 13 **獣[ジュウ]医[イ]** 動物の病気やけがを診療する医者。◇正しくは獣医師。 14 **総[ソウ]合[ゴウ]医[イ]** 分野を限らず、総合的に患者を診る医者。 15 **専[セン]門[モン]医[イ]** 特にある分野の病気の治療を専門に行う医者。「血友病の〜を紹介してもらう」 16 **保[ホ]険[ケン]医[イ]** 健康保険による診療を行う医師。 ▶監察医 △ 1600調べるs●検査する人 ●患者との関係から見た医者 17 **主[シュ]治[ジ]医[イ]** ①信頼して、定期的に相談にのってもらっている医者。「社長が倒れたので、すぐに〜に連絡した」②その患者の治療に中心的にかかわる医師。「~から手術の説明を受ける」 18 **家[カ]庭[テイ]医[イ]** その家庭でいつも診てもらっている医者。 19 **ホームドクター** 「家庭医」の洋語的表現。「どの家庭にも〜をもつべきだ」◇和製洋語。ホーム(home) + ドクター(doctor) ●あるところに所属する医者 20 **勤[キン]務[ム]医[イ]** ある病院に勤務している医師。 21 **開[カイ]業[ギョウ]医[イ]** 病院などに勤務する医師に対して、開業している医師。 22 **町[まち]医[い]者[しゃ]** 「開業医」のより口語的な言い方。◇江戸時代には大名の御典医に対して、民間の医者をさした。 23 **嘱[ショク]託[タク]医[イ]** 学校や事業所などから委嘱を受けて健康診断などを行う医師。◇「属託医」とも書く。 24 **産[サン]業[ギョウ]医[イ]** 事業所などで、労働者の心身の健康管理に当たる医師。「ストレスの多い職場に〜は欠かせない」 25 **船[ふな]医[い]** 船に乗りこんで、船員や乗客の病気やけがを診る医師。 26 **校[コウ]医[イ]** その学校の児童・生徒の、定期健康診断などを行う医師。◇「学校医」の略。 27 **軍[グン]医[イ]** 軍隊で医療に従事する武官。 ●昔の医者 28 **侍[ジ]医[イ]** 天皇・皇族付きの医師。「皇太子の〜を務める」 29 **奥[おく]医[い]師[し]** 江戸幕府で将軍などに仕えた医師。 30 **御[ゴ]典[テン]医[イ]** 江戸時代、将軍家や大名に仕えた医者。「御殿医」とも書く。 31 **漢[カン]方[ポウ]医[イ]** 漢方による医術を行う医者。 32 **蘭[ラン]医[イ]** 江戸時代、オランダ医学を修めた医者。◇「蘭方医」ともいう。 ●腕のよい医者 33 **名[メイ]医[イ]** すぐれた医術をもつことで評判のよい医者。「あの方〜と評判です」 34 **良[リョウ]医[イ]** すぐれた医者。 ●へたな医者 35 **凡[ボン]医[イ]** 平凡な医者。「名医と〜の違いはどこにあるか」 36 **藪[やぶ]医[い]者[しゃ]** 診断・治療がへたで、信頼できない医者を軽蔑した言い方。「〜の誤診で危く殺されそうになった」◇略して、「藪医」「藪」ともいう。「藪」はあて字。「やぶ」はもと「野巫」で、呪術で治療した医者や巫女の意。 37 **庸[ヨウ]医[イ]** 凡医。へたな医者。 ●医療行為に従事する人 38 **骨[ほね]接[つ]ぎ** 脱臼や骨折を元のようについで治療する人。「骨継ぎ」とも書く。 39 **接[セッ]骨[コツ]医[イ]** 「骨接ぎ」の、より一般的な言い方。 40 **整[セイ]骨[コツ]医[イ]** 脱臼や骨の痛みなどを治療する人。 41 **鍼[はり]医[い]** 鍼術による治療を行う人。 42 **鍼[シン]灸[キュウ]師[シ]** 鍼灸による治療を行う人。 43 **按[アン]摩[マ]** 按摩・鍼・灸・マッサージをする人。やや古めかしい言い方。「旅館で~を呼ぶ」 44 **座[ザ]頭[トウ]** 僧体の盲人で、あんま・鍼・灸を職業とする人であった。 45 **マッサージ師** マッサージの専門家。「スポーツ選手の〜」▶「マッサージ」はmassage。 46 **看[カン]護[ゴ]師[シ]** 医師の診療を手伝い、病人を看護する専門家。◇「看護婦」「看護士」の2002年からの言い方。 47 **看[カン]護[ゴ]婦[フ]** 女性の看護師の旧称。 48 **ナース** 医療関係者が看護師を指すときの言い方。▷~ステーション・~コール▶ルnurse 49 **看[カン]護[ゴ]士[シ]** 男性の看護師の旧称。 50 **保[ホ]健[ケン]師[シ]** 看護師の資格をもち、地域の保健指導に当たる人。「村の〜を務める」◇以前は女性を「保健婦」、男性を「保健士」といった。 51 **救[キュウ]急[キュウ]救[キュウ]命[メイ]士[シ]** 救急車内で患者に特定の医療行為を行うことができる資格をもつ人。 <1251> 治す6703s〜治る6704a 52 **カウンセラー** カウンセリングを行う専門家。「〜に相談する」▶counselor 53 **薬[ヤク]剤[ザイ]師[シ]** 免許を得て、処方箋の薬を調合したりする専門家。 ## u 名詞の類:トコロ ●医療機関 00 **医[イ]療[リョウ]機[キ]関[カン]** 病院・診療所・歯科・助産所・薬局など医療に携わる機関の総称。 01 **病[ビョウ]院[イン]** 医師が診察・治療を行う施設で、もっとも一般的な言い方。医療法上では、ベッド数20以上のものをいう。「〜で検査を受ける」▷大学~・精神~・救急~・総合~・動物~・犬猫~ 02 **診[シン]療[リョウ]所[ジョ]** 医師が診察・治療を行う施設で、医療法上では、ベッド数19以下のものをいう。「けが人を町の〜に運び込む」 03 **医[イ]院[イン]** 診療所のうち、開業医によるもの。 04 **クリニック** 「診療所」の洋語的表現。▷デンタル〜・レディース〜 ▶~clinic 05 **医[イ]者[シャ]** 医者が開業しているところ。「近所の〜に行く」「坂の上に〜がある」◇個人開業医についていうことが多く、大学病院などについてはいいにくい。 06 **産[サン]院[イン]** 妊娠・出産を専門に扱う医院。 07 **野[ヤ]戦[セン]病[ビョウ]院[イン]** 戦場の後方で、傷病兵の治療を行う病院。 08 **療[リョウ]養[ヨウ]所[ジョ]** 長期間にわたり入院生活を送り、治療を受けながら体力を回復して病気を治す施設。▷結核~ 09 **サナトリウム** 自然環境のよい場所に建てられた、主に結核患者のための療養所。「〜で3年過ごす」▶sanatorium ●診療科 10 **診[シン]療[リョウ]科[カ]** どのような病気・部位・人を診察するかによって分かれている、医療の部門。 11 **科[カ]** 「診療科」の略。「どの〜に行っても患者がたくさんいて待たされる」▷神経~・呼吸器~・消化器~・循環器~・皮膚~・泌尿器~・性病~・肛門~・放射線~・麻酔~ ◇接尾語として使われることが多い。 12 **内[ナイ]科[カ]** 内臓諸器官の病気を、手術をせずに治療する診療科。▷外科 13 **外[ゲ]科[カ]** 病気の部分を切除するなどの手術を行って治療する診療科。▷整形~・形成~・脳~▷内科 14 **眼[ガン]科[カ]** 目の病気や視覚の異常の治療を行う診療科。 15 **歯[シ]科[カ]** 歯・口腔内の病気の治療や予防、および歯の矯正などを行う診療科。 16 **小[ショウ]児[ニ]科[カ]** 子供の病気を専門に治療する診療科。 17 **産[サン]科[カ]** 妊娠・出産・新生児を扱う診療科。 18 **婦[フ]人[ジン]科[カ]** 婦人病や更年期障害など、女性固有の病気を治療する診療科。 19 **産[サン]婦[フ]人[ジン]科[カ]** 産科と婦人科を合わせた診療科。 20 **耳[ジ]鼻[ビ]咽[イン]喉[コウ]科[カ]** 耳・鼻・のど・食道などの病気を治療する診療科。 21 **精[セイ]神[シン]科[カ]** 精神的な病気や異常の診断・治療を行う診療科。 ▶治療室 22 **診[シン]察[サツ]室[シツ]** 医者が患者のけがや病状を診察する部屋。「〜で、医者から検査の結果を聞く」 23 **治[チ]療[リョウ]室[シツ]** 病気やけがの手当てなどを行う部屋。「〜で傷の手当てを受ける」 24 **処[ショ]置[チ]室[シツ]** 病気やけがの手当てを行う部屋。「出血がひどいので〜に運び込む」 25 **医[イ]務[ム]室[シツ]** 会社や学校などで、健康管理や応急治療をする部屋。「気分が悪いので〜で少し休んだ」 26 **保[ホ]健[ケン]室[シツ]** 学校(特に小・中・高等学校など)で、養護教諭が身体検査・保健指導・応急処置などを行う部屋。「少し熱があるので〜で休ませる」 27 **集[シュウ]中[チュウ]治[チ]療[リョウ]室[シツ]** 重症の患者を収容し、各種の計器・装置で、常時看護が行われる病室。 28 **ICU** 「集中治療室」の洋語的表現。「術後5日間を〜で過ごし、病室に移った」◇「インテンシブケアユニット(intensive care unit)」の頭文字。 ●その他 29 **医[イ]局[キョク]** 病院内で医者が、研究したり、待機したりしているところ。「〜に勤務する」 30 **薬[ヤク]局[キョク]** 薬剤師が薬を調合したり、販売したりするところ。「支払いを済ませてから〜で薬を受け取る」「〜で風邪薬を買う」 ▷~方(法令で、一般によく使われる薬品の品質・性状・使用法などを規定したもの)◇病院内、あるいは処方箋に従って調剤する指定の店がある。 31 **保[ホ]健[ケン]所[ジョ]** 公衆衛生指導や健康相談などを行う、都道府県・市・特別区などの自治体の施設。「〜で赤ん坊の健診を受ける」 ▶湯治場 → 5700出るw●温泉場 # 6704 治る ## a 動詞の類 ●治る 00 **治[なお]る** 病気やけがで損なわれた状態がなくなる。「風邪が~」「ノイローゼが~」「そんなに無茶しては、〜ものも治らない」 01 **癒[い]える** 病気やけがなどの苦痛が消える。「胸の痛みが~」「心の傷が〜」◇「治る」よりやや古めかしい言い方。 02 **治[チ]癒[ユ]** 病気やけがが治ること。「傷が完全に〜するまで安静に」▷自然~ 03 **癒[ユ]合[ゴウ]** 図傷口が治ってふさがること。「数日で〜するので心配はいらない」 ●回復する 04 **回[カイ]復[フク]** 病気やけがで損なわれた状態が元に戻ること。「麻酔がきれて意識が〜する」「健康が〜する」◇「恢復」とも書く。 05 **快[カイ]復[フク]** 病気から回復して、元気になること。「養生のかいあって、〜した」「〜をお祈りします」 <1252> # 6 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ▶政治 **治**[おさ]**める** **治**[おさ]**まる** **治る**[なおる] **6704a** **06【復調**[ふくちょう]**】** 病気が治って体の調子が元に戻ること。「すっかり〜するまで、十分に休養をとるべきです」 **●治**[おさ]**まる** **07[治**[おさ]**まる]** 困った症状や病みなどがよくなる。「注射ですぐに痛みが〜」「発作が〜」「咳が〜」 **08【持**[も]**ち直**[なお]**す】** いったん悪くなっていた病状が治まって、いい方向へ向かう。「看病のかいあって持ち直してきた」 **09[快方**[かいほう]**に向**[む]**かう]** 病気やけがが、だんだんよくなってくる。「さいわい、けが人は快方に向かっている」 **10【緩解**[かんかい]**】** □白血病・統合失調症などの症状が軽くなったり消えたりすること。「ようやく〜し、退院する運びとなりました」◇「寛解」とも書く。 **●すっかり治**[なお]**る** **11[全快**[ぜんかい]**する]** 病気がすっかり治って、もとのように健康になること。「こんなに早く〜するとは思わなかった」「〜を祝う」▷〜祝い **12【全治**[ぜんち]**する】** けががすっかり治ること。「〜するのに2ヵ月かかる」「〜1ヵ月のけがを負った」 **13【完治**[かんち]**】** 病気やけがが完全に治ること。「肝炎が〜する」「〜するまでは外出は控えるように」 **14[根治**[こんち]**】** 治りにくい病気などが根本から完全に治ること。「〜するまで根気よく通院する」◇「こんち」ともいう。 **15【快癒**[かいゆ]**】** 病気やけが順調にすっかり治ること。「骨折した足が〜した」 **16[平癒**[へいゆ]**】** □病気やけががすっかり治ること。「手術後、順調に〜する」 **17【平復**[へいふく]**】** □病気が治って平常の健康な状態に戻ること。「皆さんのおかげで〜しました」 **18[本復**[ほんぷく]**】** 「全快」の古風な言い方。「転地療養のかいあって、長患いが〜した」 ## h 名詞の類:コト・サマ **●治**[なお]**ること** **00[治**[なお]**り]** 治ること。「傷の〜が遅い」 **01[病み上**[やみあ]**がり]** 病気は治ったものの、まだ体力が回復していない状態。「〜で力が出ない」 **02[肥立**[ひだ]**ち]** 出産後、日ごとに元気になること。「産後の〜が悪い」◇「日経ち」の意。 **03[床上**[とこあ]**げ]** 産後や病後に元気になって、寝床をかたづけること。「肥立ちがよくて3週間で〜をした」 **6705** ## a 動詞の類 **00[治**[おさ]**める]** 一定の地域などを、混乱などが起きないように管理し、安定した状態にする。「国を〜」「世の中を〜」 **01[統**[す]**べる]** 全体をまとめて治める。「一国を〜」◇「総べる」とも書く。 **02[知**[し]**ろし召**[め]**す】** 「治める」の意の古い言い方。「天下を〜」「神がこの世を〜」◇「知ろし食す」とも書く。 **03[統治**[とうち]**】** 主権者が国や国民を治めること。「植民地を〜する」▷〜権・〜者 **04[統一**[とういつ]**する]** 国や民族などをひとつにまとめて、治めること。「1990年、西ドイツと東ドイツはドイツ連邦共和国として〜された」▷天下〜 **05[統**[とう]**]** □文語で、「統一」の意。「天下を〜する」 **06[経綸**[けいりん]**]** 国を治め整えること。「国家を〜する」 **07[経略**[けいりゃく]**]** 敵国を倒し、特に、遠方の地を支配し治めること。「周辺の国々を〜する」 **●支配**[しはい]**する** **6409** **つかさどるa** **●支配**[しはい]**する** **00[政**[まつりごと]**]** 国を治めること。「〜を行う」◇やや古めかしい言い方。古くは祭政一致であったことから、「祭り事」の意。 **01[政治**[せいじ]**]** 政策を立てて実行し、ある地域を治める活動。「〜に携わる」「〜を一新する」▷〜家・〜権力・〜結社・〜団体・〜責任・〜資金・〜献金・〜不信・〜犯 **02【経国**[けいこく]**】** 図国を治め、民を救うこと。「〜の大事業」〜済民(国を治めて、苦しんでいる民を救うこと) **03【経世**[けいせい]**】** □人民のことをよく考え、世の中を治めること。「〜の才」「〜家」・〜済民・〜論 **04[治**[ち]**]** □よく国を治めること。「名君の〜」「〜に居て乱を忘れず(平穏なときにも戦乱を忘れずに、その心構えをしておく)」 **05[治世**[ちせい]**】** □国を平和に治めること。「40年の長きにわたる〜」乱世 **06【治国**[ちこく]**】** 国を治めること。特に、安泰に治めること。「〜平天下(国を治め、さらに天下を平和にすること) **07[施政**[しせい]**】** □政策を実行し、政治を行うこと。▷〜方針・〜権 **08[大政**[たいせい]**】** □天下の政治。▷〜奉還・〜翼賛会 **09【国政**[こくせい]**】** 一国の政治。「〜を預かる身」「〜が混乱する」〜選挙 **10[内政**[ないせい]**】** 国内の政治。「他国の〜に干渉する」▷〜干渉・〜不干渉 **11[新政**[しんせい]**】** □新しい政治体制。「〜に移行する」 **▶行政**[ぎょうせい] **△** **4306** **執**[と]**るh** **●行政**[ぎょうせい] **▶行**[おこな]**う人**[ひと]**による政治**[せいじ]**の種類**[しゅるい] **12[王政**[おうせい]**】** 国王・帝王によって行われる政治。▷〜復古 **13[帝政**[ていせい]**】** 皇帝によって行われる政治。▷〜ロシア **14[軍政**[ぐんせい]**】** 軍人・軍部によって行われる政治。「一時〜をしく」民政 **15【民政**[みんせい]**】** 非軍人によって行われる政治。「軍政から〜に変わる」軍政 <1253> 治める6705h~s 16 **幕[バク]政[セイ]** 幕府によって行われる政治。「朝廷にかわり~をしき、人心を掌握した」 17 **親[シン]政[セイ]** 君主自らによって行われる政治。▷~派 18 **院[イン]政[セイ]** 上皇・法皇によって行われる政治。「〜をしく」 ●政道 19 **政[セイ]道[ドウ]** 政治のやり方やあり方。「~を誤る」「~を正す」 20 **王[オウ]道[ドウ]** 儒教で、王の仁徳によって行われる政治。~楽土▷覇道 21 **覇[ハ]道[ドウ]** 儒教で、武力・権力・謀略などによって行われる政治。「歴史に学び、~を求めてはならない」▷王道 ●よい政治・悪い政治 22 **善[ゼン]政[セイ]** 人民のための正しくよい政治。「~と評価される」▷恵政 23 **仁[ジン]政[セイ]** 図統治者の人民に対する思いやりのある政治。「領民に~を施す」 24 **悪[アク]政[セイ]** 国家や人民に、益より害をもたらす政治。「~を立て直す」「~に抗議する」▷善政 25 **失[シッ]政[セイ]** 結果的に失敗とみなされる政策や政治。「内閣の~を糾弾する」 26 **圧[アッ]政[セイ]** 力で国民を押さえつけて行われる政治。「~に苦しむ」「軍部の~に抵抗する」 27 **暴[ボウ]政[セイ]** 人民を苦しめる乱暴な政治。「独裁者の~に翻弄される」 28 **苛[カ]政[セイ]** 文人民を苦しめる情け容赦のない政治。「〜は虎よりも猛し(酷い政治は人食い虎の害よりもひどい)」 29 **独[ドク]裁[サイ]** 絶対的な権力を握る者が、独断で行う政治。「~を許すな」 ▷~者 ●形態から見た政治 30 **立[リッ]憲[ケン]政[セイ]治[ジ]** 憲法に基づく秩序と法を尊重して行われる政治。 31 **憲[ケン]政[セイ]** 「立憲政治」の略。「~史上例のない汚点」▷~擁護運動 32 **官[カン]僚[リョウ]政[セイ]治[ジ]** 一部の高級官僚が、事実上実権を握って行われる政治。 33 **民[ミン]主[シュ]政[セイ]治[ジ]** 民主主義に基づいて行われる政治。 34 **衆[シュウ]愚[グ]政[セイ]治[ジ]** 愚かな大衆の要求によって動かされる愚かな政治。◇うまく機能しない状態の民主政治を軽蔑していう語。 35 **議[ギ]会[カイ]政[セイ]治[ジ]** 議会によって国政を行うことを中心とする政治。 36 **政[セイ]党[トウ]政[セイ]治[ジ]** 議会で多数を占める政党が内閣を組織して行う政治。 37 **神[シン]権[ケン]政[セイ]治[ジ]** 支配者が神あるいは神の代理者として、人民に絶対的な服従を要求する政治。 38 **神[シン]政[セイ]** 「神権政治」の略。 39 **金[キン]権[ケン]政[セイ]治[ジ]** 金・財力をもつ者が動かして行われる政治。 40 **独[ドク]裁[サイ]政[セイ]治[ジ]** 強大な権力をもった個人あるいは政党によって行われる政治。 41 **専[セン]制[セイ]政[セイ]治[ジ]** 絶対的な権力をもつ君主によって統治される政治。◇統治する側とされる側が完全に隔てられていた古い身分制の時代のもの。 42 **恐[キョウ]怖[フ]政[セイ]治[ジ]** 権力者が、従わない者を暴力的に弾圧して行われる政治。 43 **武[ブ]断[ダン]政[セイ]治[ジ]** 武力を背景に専制的に行われる政治。▷文治政治 44 **文[ブン]治[チ]政[セイ]治[ジ]** 教化・法律などによって行われる政治。▷武断政治 ●政治上の事柄 45 **国[コク]事[ジ]** 国の政治に関する事柄。「~に忙殺される」▷~行為・~犯 46 **政[セイ]事[ジ]** 政治上の事柄。「天下の~を議する」 47 **万[バン]機[キ]** 政治を行ううえでのさまざまな重要事項。「〜親裁」 ●政務 → 4306執るh●行政 ●治績 → 4301果たすh●結果 ## i 名詞の類:コト・サマ ●治めるうえでの形 00 **体[タイ]制[セイ]** ある原理によって形づくられた国家・社会の様式。「~の違いを越えて融和を図る」▷資本主義~・反~ 01 **政[セイ]体[タイ]** ①国家の統治形態。君主制・共和制など。②主権の所在・運用方法からみた政治形態。立憲~・専制~ 02 **王[オウ]制[セイ]** 国王が統治する政治体制。 03 **君[クン]主[シュ]制[セイ]** 皇帝・帝王などの君主が統治する政治体制。▷絶対~・立憲~ 04 **天[テン]皇[ノウ]制[セイ]** 天皇が君主として統治する政治体制。▷象徴~ 05 **国[コク]体[タイ]** 主権の所在からみた国家形態。特に、戦前の日本では、天皇が統治する独自性を強調していった語。「~を護持する」 06 **共[キョウ]和[ワ]制[セイ]** 世襲の君主制に対し、国民による合議機関が統治する体制。 07 **共[キョウ]産[サン]制[セイ]** 土地・財産・生産手段などを社会が共有する体制。▷原始~ 08 **封[ホウ]建[ケン]制[セイ]** 領土を諸侯に分け与えて治めさせる体制。主従関係で社会を律する特徴がある。 09 **議[ギ]員[イン]内[ナイ]閣[カク]制[セイ]** 内閣の存立が議会の信任を必要とする制度。 ●その他 10 **祭[サイ]政[セイ]一[イッ]致[チ]** 祭祀と政治とが分かれずに一体であること。宗教権威から発した政治形態。古代社会では一般的。 11 **政[セイ]教[キョウ]分[ブン]離[リ]** 政治と宗教を切り離し、互いに干渉することを禁じること。「憲法の~の原則」 ## S 名詞の類:ヒト ●政治家 00 **政[セイ]治[ジ]家[カ]** 政治を仕事として専門的に行う人。国会や地方議会の議員など。「~の倫理」「カリスマ性をもった~」◇比喩的に、かけひきがたくみな人の意でも用いる。 01 **政[セイ]治[ジ]屋[ヤ]** 立場上の力を利用する一方、責任感には欠ける政治家を軽蔑していう語。 02 **政[セイ]客[カク]** 図政治家。「有力な〜」◇政治運動をしている人をもいった。古い言い方。 <1254> 治める6705s~u 03 **為[イ]政[セイ]者[シャ]** 図政治を行う人。「~たる者の責任」 04 **治[チ]者[シャ]** 国を治める立場の人。 05 **統[トウ]治[チ]者[シャ]** 図国を統治する権利を有する人。 06 **元[ゲン]老[ロウ]** 戦前、天皇の諮問に答える任をはたした最有力の政治家。 ●議員 → 1918論じるs●議員 ●政治体制の代表者 07 **元[ゲン]首[シュ]** 国家の長としてその国を代表する人。「各国の〜が集まる」 08 **主[シュ]席[セキ]** 政府や組織などの最高責任者。「毛沢東は中国の〜であった」 ▷国家~ 09 **大[ダイ]統[トウ]領[リョウ]** 共和制国家の元首。 10 **君[クン]主[シュ]** 世襲によってその国を統治する人。 11 **天[テン]子[シ]** 天命により天下を治める者。 12 **首[シュ]長[チョウ]** 部族などの集団の上に立って支配・統率する者。「一族の~」◇特に、20世紀後半にイギリスから独立した、アラビア半島東岸のイスラム諸国の君主をさしていうことが多い。 13 **酋[シュウ]長[チョウ]** 部族などの長。 14 **コンスル** 古代ローマ共和制期の最高官職。▶ラconsul 15 **執[シッ]政[セイ]官[カン]** コンスル。 ●独裁者 16 **独[ドク]裁[サイ]者[シャ]** 自分だけの考えで物事を取り決め、政治を行う者。 17 **専[セン]制[セイ]君[クン]主[シュ]** 政治などを独断で思うように行う君主。 18 **暴[ボウ]君[クン]** 人民を苦しめる暴虐な君主。「人々は~の虐政にあえいでいた」◇「父は家では暴君だ」のように横暴にふるまう人の意でも用いる。 ●王・天皇 → 3401尊ぶs●天皇●王 ●大臣 19 **大[ダイ]臣[ジン]** 内閣を構成する省庁の長官。▷法務~・外務~・農林水産~ 20 **国[コク]務[ム]大[ダイ]臣[ジン]** 内閣の一員で、ふつうは内閣総理大臣以外の者をさす。 21 **内[ナイ]閣[カク]総[ソウ]理[リ]大[ダイ]臣[ジン]** 内閣の長として、行政各部を指揮監督する国務大臣。 22 **首[シュ]相[ショウ]** 「内閣総理大臣」の通称。▷~官邸 23 **宰[サイ]相[ショウ]** 図首相。 24 **首[シュ]班[ハン]** 席次が第一の人。特に、内閣総理大臣。「〜に指名される」 25 **総[ソウ]理[リ]** 「内閣総理大臣」を略した言い方。「~のお考えをお聞かせください」 26 **閣[カク]僚[リョウ]** 内閣総理大臣の下で内閣を構成する大臣。▷~会議 ●名君・名相 → 9402すぐれるs●すぐれた統治者 ●長 27 **長[チョウ]** 全体をとりまとめる最高責任者。▷市~・町~・村~◇複合語として用いられる。 28 **長[チョウ]官[カン]** 官庁の長。▷地方~・宮内庁~ 29 **首[クビ]長[チョウ]** 地方行政機関の最高責任者。知事・市町村長など。▷~公選 30 **知[チ]事[ジ]** 都道府県の長官。「神奈川県~を2期務める」▷県~・都~~道~・府~ ●昔の長 31 **大[ダイ]名[ミョウ]** 封建時代に広い領地を所有し、統治した武士。「数々の戦功により、〜に取り立てられる」 ▷守護~・戦国~・~行列・~屋敷◇江戸時代には、直接将軍に仕えた1万石以上の武士をいった。 32 **殿[との]様[さま]** 「大名」の敬称。「~のご勘気にふれる」「このお国入り」 33 **小[ショウ]名[ミョウ]** 大名よりも領地の少なかった武士(大名)。 34 **諸[ショ]侯[コウ]** 武家社会での大名・小名たち。「西国の〜が幕府に反旗を翻した」 35 **藩[ハン]主[シュ]** 藩の長である大名。「~が国許へお帰りになる」 36 **領[リョウ]主[シュ]** 領地を所有していた大名や小名など。◇もっと古くは荘園の所有者を指した。 37 **城[ジョウ]主[シュ]** 江戸時代、居城をもっていた大名。 38 **代[ダイ]官[カン]** 江戸時代、幕府の直轄地の行政をつかさどった役人。 39 **名[な]主[ぬし]** 江戸時代の村の長。土豪など有力者がなった。 40 **庄[ショウ]屋[ヤ]** 「名主」の、主に関西での言い方。 41 **肝[きも]煎[い]り** 「名主」の、主に東北での言い方。 ## u 名詞の類:トコロ 00 **国[くに]** ①一定の権力によって治められ自立している、ある一定の広がりをもつ土地(地域)。「世界の〜のほとんどが国際連合に加盟している」「この〜では、タバコの吸い殻を投げ捨てると罰金を取られます」②ある一定の広がりをもち、特別の性質で特徴づけられる地域。「北の~」「寒い~」 01 **国[コッ]家[カ]** 地球上に存在する、独立した領土・人民・制度・政治などを有し、固有の名をもつところ。▷法治~・~権力・~公務員・~試験・軍事~・~機密 02 **社[シャ]稷[ショク]** 図国家。「建国して間もなく始まった内乱で、~は危うい状態に陥るに至った」「〜の臣(国家の重臣)」◇「社」は「土地の神」、「稷」は「五穀の神」の意で、古代中国で建国の際に祭られたとされる。 03 **各[カッ]国[コク]** 世界中に存在するそれぞれの国。「世界~に向けて核兵器廃絶を訴える」 04 **諸[ショ]国[コク]** 多くの国々。「欧米~では、早くから環境問題に取り組んでいる」 05 **列[レッ]国[コク]** 並び立つ多くの国々。「~の首脳が一堂に会し、軍縮の早期実現について話し合った」 06 **王[オウ]国[コク]** 王が治める国。◇「独裁王国」「スポーツ王国」のように、ある物事がその一帯で盛んであったり、勢力をもっていたりする場合にも使われる。 <1255> 治める6705u〜鎮める6706a 07 **帝[テイ]国[コク]** 帝王や天皇が治める国。▷大英~・大日本~◇他の国を侵略して自国の勢力を強めていく語感がある。 08 **公[コウ]国[コク]** 君主である公や大公が統治する国。ヨーロッパのモナコなど。 09 **皇[コウ]国[コク]** 天皇が治める国。◇「日本国」の昔の言い方。 10 **神[シン]国[コク]** 神が創り、守るという国。特に、昔の日本をいう。 11 **法[ホウ]治[チ]国[コク]** 定められた法律に基づいて、国政を行うことを原則とした国。 12 **共[キョウ]和[ワ]国[コク]** 共和制をとる国家。 13 **君[クン]主[シュ]国[コク]** 君主制をとる国家。 14 **合[ガッ]衆[シュウ]国[コク]** 2つ以上の州(国)からなる国。▷アメリカ~・メキシコ~ 15 **連[レン]邦[ポウ]** それぞれ自主権をもつ多数の州や国からなる国。ドイツ・スイスなど。▷~国家・~警察◇「聯邦」とも書く。 ●国土 → 9606持つu●領有している土地 ●地域的に見た国 16 **海[カイ]国[コク]** 四方を海に囲まれて、海とのつながりが深い国。◇日本の別名。 17 **島[しま]国[ぐに]** まわりを海に囲まれたいくつかの島からなる国。▷大陸~ 18 **山[やま]国[ぐに]** 山の多い国。 19 **北[ホッ]国[コク]** 北のほうの国。 20 **北[きた]国[ぐに]** 図きたぐに。 21 **南[ナン]国[ゴク]** 南のほうの国。▷~情緒 22 **西[サイ]国[ゴク]** 西のほうの国。▷~三十三所・~巡礼◇「さいごく」ともいう。 23 **東[トウ]国[ゴク]** 文東のほうの国。 24 **東[あずま]** 京都から見た鎌倉や江戸などの東国。「〜男」▷〜路◇「吾妻」「吾嬬」とも書く。 ●自分の国 25 **母[ボ]国[コク]** 自分が生まれ育った国。▷〜愛◇多く、海外にいて、自分の生まれ育った国をいうときに用いられる。 26 **祖[ソ]国[コク]** 自分や先祖の生まれ育った国。「~を守るために、人々は立ち上がった」 27 **故[コ]国[コク]** 自分が生まれた国や故郷。「戦争後、結婚してその国に残ったAさんは、50年ぶりに~の土を踏んだ」「年老いたら都会を引き払って、~の豊かな自然のなかで暮らしたいと思います」 28 **自[ジ]国[コク]** 自分の(生まれ育って)国籍のある国。「~の利益を優先する」→他国 29 **本[ホン]国[ゴク]** その人の(生まれ育って)国籍のある国。「不正入国者を〜へ送りかえす」 30 **本[ホン]土[ド]** 「本国」の、やや口語的な言い方。「沖縄が〜に復帰したのは1972年のことです」 31 **本[ホン]邦[ポウ]** 図(諸外国に対して)わが国。「~初公開の映画で、下馬評も高く、大いに期待できそうで期待」 ●治めるための組織・機関 32 **政[セイ]府[フ]** 国家の統治する機構の総称。特に、内閣およびその行政機関。「時の~」「日本〜の意向」「〜の方針」▷~筋 33 **当[トウ]局[キョク]** 「政府」の遠回しな言い方。「~の発表によれば」 34 **御[お]上[かみ]** 政府・幕府・朝廷など政治を行っている機関を、治められる側から見ていう語。「〜の言うことには逆らえない」 35 **内[ナイ]閣[カク]** 内閣総理大臣と、その他の国務大臣で組織される行政の最高機関。「~の総辞職」 36 **地[チ]方[ホウ]公[コウ]共[キョウ]団[ダン]体[タイ]** 一定の地域の自治の機能をもつ団体。都道府県・市町村など。 37 **地[ち]方[ほう]自[じ]治[ち]体[たい]** 「地方公共団体」の通称。 38 **自[ジ]治[チ]体[タイ]** 「地方自治体」の略。 39 **大[ダイ]本[ホン]営[エイ]** 戦時に設置された天皇直属の最高司令部。 40 **幕[バク]府[フ]** 武家政権の時代、将軍が政務を執り行った機関。▷鎌倉~・江戸~ 41 **朝[チョウ]廷[テイ]** 君主、天子が政治を執る機関。▷大和~ 42 **王[オウ]朝[チョウ]** 帝王が政治を執る機関。▷~文学・~物語・ロマノフ~ 43 **公[おおやけ]儀[ぎ]** 朝廷・幕府など、政治を行っている機関。「〜の隠密」▷~の沙汰 44 **藩[ハン]** 江戸時代、各大名が治めた領地。▷会津~・長州~◇多く、領民や家中、その統治機構をも含めていった。 45 **旧[キュウ]藩[ハン]** 廃藩置県後に、江戸時代の各藩を呼んだ呼び方。 ## × 名詞の類:トキ 00 **治[チ]世[セイ]** 図その君主の治めている期間。 01 **御[み]代[よ]** 図その天皇の治めている期間。◇「御代」とも書く。 # 6706 鎮める ## a 動詞の類 00 **鎮[しず]める** ①騒乱などのごたごたした状態を、静かな落ち着いた状態にする。「軍隊を出動させて乱を~」「騒ぎを~」②心身の乱れた状態を落ち着かせる。「痛みを~」「深呼吸して高ぶった気持ちを~」◇気持ちを落ち着かせる場合は、「静める」と書く。 01 **鎮[チン]静[セイ]する** 騒乱や興奮を鎮めて、落ち着いた状態にすること。「暴動を〜する」「興奮を〜する」「トランキライザーで神経を〜する」 ▷~剤 02 **収[おさ]める** 混乱などを鎮め、国や組織をあるべき状態に戻す。「事態を〜」◇「収める」とも書く。 03 **収[シュウ]拾[シュウ]する** 混乱を鎮めて秩序ある状態にする「事態を〜する」 <1256> # 鎮める6706a~鎮まる6707a ## a 動詞の類 ### **鎮[しず]める** 00 騒ぎなどをなくして静かにすること。「デモ隊を〜」「暴動を〜する」「痛みを〜薬」 01 ### **静[しず]める** 騒がしい状態を静かにさせること。「子供たちの騒ぎを〜」「場内を〜」 02 ### **治[おさ]める** 乱れをなくし、平和な状態にすること。「国を〜」「内乱を〜」 03 ### **鎮定[チンテイ]する** 乱を鎮め、落ち着いた状態にすること。「反乱軍を〜する」「暴徒を〜する」 04 ### **定[さだ]める** 世の中を、平和で落ち着いた状態にする。「足軽から身を起こし、天下を〜」 05 ### **平[たい]らげる** 世の中を静かな状態にする。「関東一円を〜」「賊軍を〜」 06 ### **平定[ヘイテイ]する** 騒がしい状態にある所を、力で押さえて平和な状態にすること。「内乱を〜する」「天下を〜する」 07 ### **鎮圧[チンアツ]する** 力で押さえつけて、静かな状態にすること。「デモ隊を〜する」「軍隊を派遣して暴動を〜する」 08 ### **鎮撫[チンプ]する** 乱を鎮め、人心を安定させること。「反乱地の民心を〜する」 09 ### **宣撫[センプ]する** 占領地の住民に本国政府の方針などを知らせて安心させること。「人民を〜する」▷〜工作 ●和らげる 10 ### **和[やわ]らげる** 緊張・興奮などを鎮めて、穏やかな状態にする。「こわばった言葉に、態度を〜」「声を〜」 11 ### **解[ほぐ]す** 緊張をやわらげる。「大きな深呼吸で緊張を〜」 12 ### **解[と]く** 怒り・恨み・不安などを(明らかにして)やわらげる。「疑いを〜」「怒りを〜」「緊張を〜」 13 ### **解[と]きほぐす** 緊張したりかたくなっている気持ちを、もとの(よい)状態に戻す。「ジョークで、試合前の緊張を〜」「時間をかけてかたくなな心を〜」 14 ### **揉[も]み解[ほぐ]す** 緊張した気持ちや気分をやわらげる。「〜ようにやさしく説明する」 15 ### **緩衝[カンショウ]する** 対立する2つのものの間にあって、それらが衝突しないようにしたり、衝突をやわらげたりすること。▷〜国・〜地帯 ## f 副詞の類 00 ### **丸[まる]く** 穏やかで角々しくない様子。「争いを〜おさめる」「年とともに人間が〜なってきた」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 ### **鎮痛[チンツウ]** 痛みをとって鎮めること。「この草の葉には〜の効果がある」▷〜剤・解熱〜剤 01 ### **消炎[ショウエン]** 炎症をおさえて、しずめること。▷〜鎮痛剤 ## k 名詞の類:モノ ▶痛みなどを鎮める薬 → 6703治すm●症状をおさえる薬 ## S 名詞の類:ヒト 00 ### **機動隊[キドウタイ]** 暴動鎮圧などの治安警備や、災害時に出動する警察部隊。 01 ### **治安部隊[チアンブタイ]** 国家や社会の治安のために編成された部隊。「〜とゲリラ隊とが衝突した」 ## u 名詞の類:トコロ 00 ### **鎮守府[チンジュフ]** 昔、陸奥国(現在の青森・岩手・宮城・福島県)に置かれた役所。▷〜将軍 01 ### **鎮台[チンダイ]** 昔、その地方の反乱鎮圧に当たった駐屯軍。 # 6707 鎮まる ## a 動詞の類 ### **鎮[しず]まる** 00 ①騒乱などがなくなって穏やかで静かな状態になる。「暴動が〜」「夜が明けて、やっと騒ぎが鎮まった」②心身の乱れがなくなる。「相手の動揺が〜のを待ってから、その理由を話す」「頭痛が〜」「怒りが〜」◇気持ちが落ち着いてきた場合は「静まる」と書く。 01 ### **治[おさ]まる** 乱れていたものが、静かで穏やかな状態になる。「国がよくおさまって、安心して暮らせる世の中になった」「騒ぎが〜」「嵐が〜」「このままでは腹の虫がおさまらない」「歯の痛みが〜」◇もとどおりに安定する意では「収まる」、世の中が平和な状態になる意では「治まる」と書くことが多い。 02 ### **定[さだ]まる** 揺れ動いていたものが、ある決まった状態になる。「新時代が〜」「鎌倉時代が終わり、天下が定まった」「天候が定まってから、出発することになった」 03 ### **沈静[チンセイ]する** 騒がしさや勢いなどが自然に弱まって、静かになること。「上昇していた物価が〜する」 04 ### **鎮静[チンセイ]する** 騒がしさや高ぶったり興奮した気持ちなどが静まること。「反乱が〜する」「土地の暴騰の〜を図る」 05 ### **鎮静化[チンセイカ]する** (徐々に)鎮静した状態になること。「騒ぎは警官隊の出動のまま〜した」 06 ### **安定[アンテイ]する** 物事の動きや変化がなくなって落ち着いて定まること。「政情が〜する」「彼の容体は〜しているようだ」「生活が〜しないと、気持ちも〜しない」 07 ### **雨降[あめふ]って地[じ]固[かた]まる** もめごとなどがあって、かえってその後安定した状態になる、ことのたとえ。 08 ### **収拾[シュウシュウ]する** 混乱が鎮まり秩序ある状態になること。「どうすればこの混乱が〜するのか」「なかなか気持ちの〜がつかない」 09 ### **収束[シュウソク]する** 混乱していた物事がまとまって、おさまった状態になること。「インフレが〜した」「争議が〜に向かう」 ●落ち着く 10 ### **落[お]ち着[つ]く** ①物事がおさまって静かな状態になる。「騒ぎがようやく〜」「騒動がやんで1ヵ月たち、落ち着いてきた」「天候が〜」「病状が落ち着いて、彼女の表情もだいぶ明るくなった」②うわついたり慌てたりせず、態度や言動が安定した状態になる。「もっと落ち着きなさい」「彼女はいつも落ち着いている」 11 ### **落[お]ち着[つ]き払[はら]う** 落ち着ききっている。「彼はいかにも自信ありげに、聴衆を前にして、落ち着き払って話し始めた」 <1257> 鎮まる6707a~d 12 **据[す]わる** どっしりと落ち着いて動じなくなる。「君の決心を聞いて、僕も腹がすわったよ」「いざとなれば、誰しも度胸が~」 13 **腰[こし]を据[す]える** 腰を落ち着けて物事を行うようにする。「もっと腰を据えて仕事をしないと、腕は上がらない」「その件については、近々腰を据えて話そう」 14 **腰[こし]が据[す]わる** 腰を据えている様子である。「いつまでたっても仕事の腕が上がらない『しょっちゅう職を変えて、腰が据わらないやつ」 15 **足[あし]が地[ち]に着[つ]く** ①地面に両足で立っているように、言動がしっかりとして落ち着く。「その人の第一印象は、浮わついたところがなく、足が地に着いているなというものだった」◇「すっかり上がって、足が地につかない」のように否定形で使うことが多い。 16 **頭[あたま]を冷[ひ]やす** 興奮した気持ちを鎮めて、冷静に考えるようにする。「そう興奮しないで、少しは頭を冷やして考えろ」 ●なごむ 17 **和[なご]む** 自然に穏やかでくつろいだ気分になる。「あの人といると心が〜」 18 **和[やわ]らぐ** 緊張・興奮などがとれて、穏やかな状態になる。「ユーモアあふれるあいさつで、会場のかた苦しい雰囲気がやわらいだ」「態度が~」「危機感が~」 19 **安[やす]らぐ** 心配事や悩みから解放されて、穏やかで落ち着いた気持ちになる。「モーツァルトを聴くと気持ちが~」 20 **休[やす]まる** 心配事や疲れなどがとれて、心や体が楽になる。「体(気)の~ときがない」 21 **安[アン]心[シン]する** 不安や心配がなくなって、落ち着いた気持ちになること。「赤ん坊が母親の腕の中で〜して眠っている」「ご〜ください。当社の製品には添加物は使用しておりません」 22 **安[アン]堵[ド]する** 心配事がなくなって、ほっとすること。「以前から気になっていた胸のしこりが、ただの脂肪の塊だとわかって〜した」「~の胸をなでおろす」 23 **ほっとする** 心配事や苦労がなくなって安心する。「試験が終わって〜」「娘たちもみなかたづいてほっとした」 24 **息[いき]を吐[つ]く** 緊張したり、骨を折ったり、根をつめて仕事をしたあとに、ほっとしてひと休みする。「大仕事を終えてやっと〜」◇やや古い言い方。 25 **一[ひと]息[いき]吐[つ]く** 「息をつく」の一般的な言い方。「急場をしのいでやっと〜」 26 **人[ひと]心[ごこち]が付[つ]く** ひどい状態から平常の意識に戻って、生き返ったような感じになる。「外は凍えるような寒さだったから、熱いお茶でやっと人心地がついたよ」 27 **胸[むね]を撫[な]で下[お]ろす** 心配していたことが解決して、やれやれと安心する。「誘拐された子供が無事とわかり、ほっと胸をなでおろした」 28 **肩[かた]の荷[に]が下[お]りる** 気にかかっていたことがなくなってほっとする。「借金をお返しできて肩の荷が下りました」「末娘が結婚してやっと肩の荷が下りたわ」 29 **肩[かた]の荷[に]を下[お]ろす** 重い責任や気がかりなことから解放されて、ほっとする。 30 **眉[まゆ]を開[ひら]く** 心配事がなくなり、ほっとした明るい顔になる。「犯人が逮捕されたと聞いて母はようやく眉を開いて笑い顔を見せた」 31 **愁[シュウ]眉[ビ]を開[ひら]く** 心配事がなくなって、ほっとする。「全員無事との知らせに、やっと愁眉を開いた」◇「愁眉」は、心配そうに眉をひそめた顔つきの意。 ## C 形容詞の類 ●ものに動じない様子 00 **動[ドウ]じない** 何があろうとも、気持ちが乱れたり、落ち着きを失ったりしない様子。「そんな脅しには~」 01 **痛[いた]くも痒[かゆ]くもない** そのことによって、少しも苦痛を感じたり困ったりしない様子。「私は自信をもってやっていますから、誰に批判されようと〜」 02 **痛[ツウ]痒[ヨウ]を感[カン]じない** 何の苦痛・利害も感じない。「あの国が連盟を脱退したところで、なんら~」 ◇「なんの痛痒も感じない」の形で用いられることも多い。 03 **根[ね]強[づよ]い** 動いたり変化したりしにくい様子。「彼の絵はいまだに〜人気がある」「この病気については~偏見がある」 04 **揺[ゆ]るぎ無[な]い** 強い信念や決意があって、少しも動じない様子。「~決意を固める』『~信念」◇「根強い」はよい意味でも悪い意味でも用いるが、「揺るぎない」はよい意味でしか用いない。 05 **何[なん]ともない** ある程度の打撃や影響を受けても、何の変化もない様子。「激しい野次を浴びてもピッチャーは〜顔をして投球を続けた」 06 **びくともしない** 何が起きようとも、動いたり変化したりしない様子。「この堅固な建物はちょっとやそっとの地震では~」「彼の理論は完璧だから、どんなに攻撃されても~」「何を言われても私の気持ちは〜」◇人にも物についてもいう。 ## d 形容動詞の類 00 **静[しず]かな** 物事の動きが激しくない様子。「昔は世の中がもっと〜だった」「サラリーマンの間では、川柳が〜なブームになっている」 01 **平[たい]らかな** 図騒がしくなく静かな様子。「~な世」「心中〜でない」 02 **穏[おだ]やかな** 大きな変動もなく落ち着いた様子。「〜な話し方」「天候が〜な土地」「痛みがおさまって、いつもの〜な表情になる」 03 **安[やす]らかな** 穏やかで何の心配もない様子。「子供の〜な寝顔」「〜に永遠の眠りにつく」「定年後は〜な生活を楽しみたい」 04 **和[なご]やかな** 気分がやわらいでいる様子。「〜な雰囲気」「~な家庭で育ち、のびのびしている」 05 **円[エン]満[マン]な** 角が立たず穏やかな様子。「~な解決を望む」▷~退社(事故や問題を起こしたという事情ではなしに退社すること)・家庭~ 06 **平[ヘイ]和[ワ]な** 戦争やもめごとがなく、世の中や家庭が穏やかな様子。「〜な世界を望む」「~な家庭を築きたい」 07 **平[ヘイ]穏[オン]な** 変わったこともなく穏やかな様子。「~な毎日を送る」▷~無事 <1258> 鎮まる6707d~h 08 **安[アン]穏[ノン]な** 図生活に変化がなく穏やかな様子。「〜に暮らす 」 09 **静[セイ]穏[オン]な** 静かで穏やかな様子。「毎日を〜に暮らす」「祭りが終わり、町に〜な日々が戻る」 10 **静[セイ]謐[ヒツ]な** 何事もなく静かで穏やかな様子。「都が〜に包まれる」「世の中が治まり〜をとりもどす」 ●落ち着いた様子 11 **平[ヘイ]静[セイ]な** いつもと変わらず、静かで落ち着いた様子。「~な態度をくずさない」「~をよそおう」 12 **沈[チッ]着[チャク]な** 物事に動じることなく落ち着いた様子。「地震のとき、彼の〜な行動が心強かった」 ▷~冷静 13 **冷[レイ]静[セイ]な** 感情に左右されず、落ち着いている様子。「どんな状況でも〜に行動する」「感情移入しては〜な判断が下せない」 14 **従[ジュウ]容[ヨウ]たる** 命にかかわるような状況に陥っても、落ち着いている様子。「~として死地に赴く」 15 **クールな** 感情や反応などを人に見せず、冷静に対処する様子。「彼は〜な人だ」「もう少し割り切って、~に考えなさい」◇やや「冷ややか」というニュアンスも含まれる。▶cool ●ものに動じない様子 16 **平[ヘイ]気[キ]な** 何か困った事態があっても、落ち着いて気にしないでいる様子。「雨が降っているのに、傘なしで〜なんだって」「着古したぼろぼろの服でも〜で着ている」「~なふりをしてみせる」 17 **平[ヘイ]気[キ]の平[ヘイ]左[ザ]な** 何があっても少しも動じない様子。「ハードな仕事も〜でこなしていく」「人から何を言われようと〜だ」◇「平気の平左衛門」の略。人名のように言って語呂合わせしたもの。 18 **平[へい]ちゃらな** どんなことになっても平気な様子。「これくらいのスピードは〜さ、少しも怖くない」 ◇「へっちゃら」ともいう。 19 **屁[へ]も無[な]げな** あわてず、何の問題もなさそうに行動する様子。「襲いかかった男を〜に投げとばす」「そんなことは簡単だと、〜に言ってのける」 20 **平[ヘイ]然[ゼン]** 何事にも動じないで、落ち着いている様子。「夜中にものすごい音がしたが、彼は~と寝ていたらしい」 21 **泰[タイ]然[ゼン]たる** 図落ち着いて行動する様子。「暴徒が押し寄せたときも、〜たる態度で事に当たった」▷~自若 22 **恬[テン]然[ゼン]として** 図気にもかけないで、平然としている様子。「どんなに非難されようとも、彼は~として顔色一つ変えなかった」 23 **自[ジ]若[ジャク]** 危険や困難に直面しても、少しもあわてないで落ち着いている様子。「危急の時にも、彼だけは〜として席についていた」 24 **神[シン]色[ショク]自[ジ]若[ジャク]** 大変なことに直面しても、顔色一つ変えず自若としている様子。「~として死地に赴く」 ●その他 25 **雪[ゆき]解[ど]け** 対立する両者の間の緊張がやわらぐ様子。▷両者の関係に〜の兆しが見える」 ▷〜ムード◇「雪融け」とも書く。 26 **大[おお]船[ぶね]に乗[の]った** 何事でも信頼のおけるものがあり、まったく安心できる様子。「就職口ならみつけてあげるから、〜気でいなさい」 ## f 副詞の類 ●平然としている様子 00 **あっけらかんと** 深刻なこと、大事なことなどを言われたのに、まるで自分とは関係のないことであるかのように平然としている様子。「彼は、ひどいことを言われても〜していた」 01 **けろりと** 病気やけが、驚きや苦痛を受けることなどがあっても、何事もなかったかのように平然としている様子。「さんざんしかられたあとでも、少年は~した顔をしていた」「彼はミスを指摘されても、『そういうこともあります』と~言ってのけた」 02 **けろっと** 「けろり」の、より口語的な言い方。「5針も縫うけがをしたのに、あいつは〜していた」 03 **恬[カツ]として** 恥ずかしいことをしても平然としている様子。「よくもあのような言葉遣いをしても〜恥じないとは」 04 **何[カ]の其[ソ]の** ほとんど問題にしないで、意に介さず平気である様子。「凍てつくような寒さを~、町へ出ていった」 ●動じない様子 05 **慌[あわ]てず騒[さわ]がず** 非常や緊急の事態に直面しても、冷静に落ち着いている様子。「緊急の場合は、〜係員の指示に従って避難してください」 06 **物[もの]ともせず** 困難や危険などを気にすることなく何かを行う様子。「荒れ狂う波風を〜、救助船は現場へ向かった」 07 **意[イ]に介[カイ]せず** 「物ともせず」のやや古い言い方。「厳しい暮らしを〜、黙々と立ち働いた」 ●安心できる様子 08 **心[こころ]置[お]き無[な]く** 何も心配・遠慮することがなく、安心して何かをできる様子。「何でも話し合える」「子供たちが留守番をしてくれるので〜旅行ができる」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **治[チ]安[アン]** 国家・社会が平穏で秩序や安全が保たれること。「この町は〜が悪い」「~を維持する」 ▷~部隊 01 **治[チ]乱[ラン]** 図世の中がよくおさまることと乱れること。▷~興亡。~興廃 02 **平[ヘイ]和[ワ]** 戦争やもめごとがなく、穏やかであること。「世界の〜を祈念する」「家庭の~を乱す事件」▷~共存・~主義・~条約 03 **和[ワ]平[ヘイ]** 戦いをやめて平和になること。「~を申し入れる」▷~交渉 04 **平[ヘイ]安[アン]** 図(世の中が)何事もなく穏やかなこと。「〜な世の中」 05 **安[アン]寧[ネイ]** 図世の中が平穏なこと。「社会の〜を願う」▷~秩序 06 **安[アン]泰[タイ]** その地位・権利などが他に脅かされる心配がなく安定すること。「国家の〜を保つ」 07 **太[タイ]平[ヘイ]** 世の中がよく治まって平和なこと。「天下〜」◇「泰平」 <1259> とも書く。 **公安[コウアン]** 公共の安寧。「人民の~を守る」▷~警察・~調査庁・~委員会◇「国家体制から見たときの安定した社会の維持にかかわる活動、すなわち反体制的運動・組織を監視する警察活動」の意で用いられることが多い。 **静[しず]けさ** 静かな状態。「騒ぎが鎮まって、やっと~が戻った」 **静謐[セイヒツ]** 世の中が静かで平穏であること。「天下の~を乱すやから」 **落[お]ち着[つ]き** 落ち着いている状態。「激しい野次を浴びせられても、彼は〜を失わずに、最後まで意見を述べた」「この子は〜がなくて困る」「暴動で騒然となった町も、夜には〜を取り戻した」 **平静[ヘイセイ]** いつもと変わらず静かで落ち着いていること。「事故から一夜明けて、~を取り戻しました」「そんなことを耳にしては、〜ではいられない」 **小康[ショウコウ]** 重い症状が、一時的に軽くなり落ち着くこと。「~を保ち、面会も許される」~状態 × 名詞の類:トキ ●平時→ 9602ありふれる× Z その他 **やれやれ** ほっとしたときにいう言葉。「~、これでひと安心だ」 <1260> # 68 作る・できる(生産) # 6800 作る ## a 動詞の類 ●作る 00 **作[つく]る** あるものから別のもの・形・状態を生じさせる。「廃材で机を~」「料理を~」「詩を~」「幸せな家庭を~」◇「造る」とも書く。「作る」と書くときには、手先による活動と精神的な活動が含まれることが多く、「造る」という用字は、醸造・建造など手の込んだ仕事をするときに使うことが多い。 01 **拵[こしら]える** (意図的に工夫して)つくる。「どちそうを〜」「独立の資金を~」「言い訳を~」◇「こしらえる」は「つくる」よりも意図的に手を加える意味が強く、結果に対してあまり高い評価が与えられないことが多い。「頭にこぶをこしらえる」などというときには、本人の責任に帰せられることが含意される。 02 **拵[こさ]える** 俗に、物をつくる意で広く使われる。「傷を~」「団子をこさえてあげよう」 03 **仕[し]立[た]てる** 特定の目的に合うようにつくる。「結婚を祝って振り袖を~」◇「仕」はあて字。 04 **作[サク]製[セイ]** 物品や図面・グラフ・印刷物などをつくること。「説明のために図表を〜する」 05 **作[サク]成[セイ]** 計画や書類をつくること。「手続きの書類を〜する」「このソフトは論文の~に最適だ」 06 **製[セイ]作[サク]** ①道具や器具などをつくること。「古代の人も道具を〜した」▷~者・~過程・~所②映画やテレビ番組などを企画・立案してつくること。特に、それを責任者として指揮すること。「新番組を〜する」◇「制作」とも書く。 07 **製[セイ]造[ゾウ]** 原料を加工して(大量の)商品をつくること。「自動車の部品を工場で大量に~する」 ▷~品・~法・~業・~工場・~所・~過程 08 **製[せい]する** 文製品や作品などをつくる。「車の部品を〜する」 09 **工[コウ]作[サク]** (簡単な)道具や器具をつくること。「画用紙と糊で〜する」▷~機械 10 **細[サイ]工[ク]** 手先の細かな技術によって手を加えて、美しいものをつくること。「竹で~した人形」▷竹~・~物◇「裏で細工(工作)する」のように、「細工」も「工作」も、比喩的に、目的が達成されるよう必要な手を打つことにもいう。 11 **加[カ]工[コウ]** 原料や製品などに手を加えて、新しいものをつくること。「ふつうなら捨てられてしまう半端な木材を〜してつくられたものです」「ここでとれた魚介類は、缶詰に〜されて、欧米に出荷されます」 ▷~品・~貿易 12 **調[チョウ]製[セイ]** 注文に応じて品物をつくること。「オードブルを〜して配達する」 13 **調[チョウ]合[ゴウ]** 薬品をまぜ合わせて、目的に合う薬をつくること。「かぜ薬を〜する」 14 **調[チョウ]剤[ザイ]** 処方にしたがって薬剤を調合すること。「薬局で痛み止めを〜してもらう」▷~薬局 15 **調[チョウ]薬[ヤク]** 調剤。◇「調剤」のほうが一般的。 16 **混[コン]成[セイ]** 2種類以上の異なるものをまぜ合わせて、ひとつのものをつくること。「5ヵ国の選手を〜したチーム」 ▷~部隊・~旅団 17 **合[ゴウ]成[セイ]** 2種類以上の材料から、質の異なるひとつのものをつくること。「蛋白質は生物の細胞内で〜される」 18 **自[ジ]作[サク]** 自分でつくること。「聞いた話ではなく、〜の詩」「〜の曲」 19 **自[ジ]製[セイ]** 自分で品物をつくること。「市販のものがないので〜した」 20 **代[ダイ]作[サク]** 他人の代わりにつくること。「依頼されて恋文を〜する」 21 **合[ガッ]作[サク]** 2人以上で共同して、ひとつの作品をつくること。「日本とフランスで映画を〜する」 22 **競[キョウ]作[サク]** 競争で作品をつくること。「オリンピックのポスターを〜する」 23 **多[タ]作[サク]** 作品などを多くつくこと。「肖像画を〜した画家」▷~家 24 **乱[ラン]作[サク]** 質を無視して、作品などを大量につくること。「通俗小説を〜した作家」◇「濫作」とも書く。 25 **乱[ラン]造[ゾウ]** 質を無視して、物を大量につくること。「質の悪い住宅を〜する」「ゴルフ場を〜した結果、環境破壊が進行した」▷粗製~◇「濫造」とも書く。 26 **急[キュウ]造[ゾウ]** 急いでつくること。「一時の間に合わせに〜した倉庫」 27 **即[ソク]製[セイ]** 短い時間でつくること。「その場で〜の料理を作る」「注文服を〜する」 28 **即[ソク]席[セキ]** 「即製」のくだけた言い方。「需要が増えてきたので〜で対応しなくてはならない」 29 **密[ミツ]造[ゾウ]する** 勝手につくってはいけないものを、ひそかにつくること。「どぶろくを〜してつかまった」 ▷~酒 30 **試[シ]作[サク]** 本格的なものをつくる前に、簡単なものを試しにつくること。「~してから修正した」▷~品 31 **試[シ]製[セイ]** 本格的に製造する前に予備的にこしらえてみること。「改良型のエンジンを〜する」 ▷~品◇「試作」のほうは物一般を対象にするが、「試製」は比較的手のかかる製造・製作についていう。 32 **習[シュウ]作[サク]** 絵・彫刻・曲・小説などを、練習や試みとしてつくること。「この絵は学生時代に〜したものです」 ▷~時代 ●建造する → 6804建てるa●建てる ●あつらえる → 3500頼むa●注文する ●発行する 33 **発[ハッ]行[コウ]** ①貨幣・切手・証券などを作り、通用・流通させること。「新しいデザインの紙幣が〜された」②証明書・チケット・クレジット <1261> カードなど、何らかの資格・権利を保証するものを、それを必要とする人の求めに応じて、作成すること。「身分証を〜してもらった」「このカードの〜には資格審査がある」 **再[サイ]発[ハッ]行[コウ]** 記念切手の〜」「カードをすべて無くしてしまい〜してもらうのに手間がかかった」 **振[ふ]り出[だ]す** 手形・小切手・為替を発行(ハッコウ)する。「支払い可能残高を越えて振り出された小切手」 **濫[ラン]発[パツ]** 貨幣・証券の発行、法令の制定を、十分な考えなしに、むやみに行うこと。「紙幣の〜はインフレを招く」「当選したい一心で空証文(カラショウブン)をやたらと〜する」 ◇「乱発」とも書く。 **起[お]こす** 伝票を作る 必要事項を書き入れて新たに伝票を作る。「出金伝票を〜」 **起[キ]票[ヒョウ]** 伝票を起こすこと。「受注伝票を〜する」 ●新しく作る **新[シン]製[セイ]** 図製品などを新しくつくること。「子供用のブーツを〜する」 **新[シン]造[ゾウ]** 新しくつくること。「大型客船を〜する」〜船・〜車両 ●新築する 6804建てる●いろいろな形で建築する ●新調する 8801新しい●新しくする ●作り上げる **作[つく]り上[あ]げる** 最後の、十分と考えられる状態になるまでつくる。「息子は犬小屋をひとりでつくり上げた」「3年かけて優勝できるチームを〜」 **築[きず]き上[あ]げる** 「豊かな社会を〜」「長年の努力によって築き上げた信頼関係」 **仕[し]上[あ]げる** 最後の段階になるまでつくる。「今日じゅうに仕上げてしまおう」「最後にニスを塗って〜」「ペンキで全体を白く〜」◇「作り上げる」と違い、最終の状態に達することに注目する。「仕」はあて字。 **完[カン]成[セイ]** まとまったものをつくり上げること。「その画家は、5年かけてこの作品を〜した」◇「完成させる」という言い方のほうがよく使われる。「仕上げる」が最終状態に向かってつくることであるのに対し、「完成」はまとまったものを出現させることをいうので、「最後まで仕上げる」「派手に仕上げる」を「完成する」という言い方で置き換えることはできない。 **仕立[した]て上[あ]げる** 「この服は、明日も2日前までに仕立て上げてください」 **纏[まと]め上[あ]げる** 個々の要素をまとめることによって、著作物・作品などを完成させる。「論文を〜」 **物[もの]にする** 世間で認められるものとして完成させる。「今度の論文をそものにしてやる」 **形作[かたちづく]る** まとまった形のものにつくり上げる。「工程をへるにつれて、徐々に形作られていく」 **形[ケイ]成[セイ]** 「形作る」の、かたい言い方。「有志が集まり政治勢力を〜する」「人格を〜する」 # 作る 6800a **成[セイ]形[ケイ]** ある一定の形につくり上げること。 **成[セイ]型[ケイ]** 型に入れて押すなどして、ある一定の形につくり上げること。 ●書き上げる → 2201書くa●書き終える ●練り上げる → 2204著すa●よりよい文章にする ●練り上げる・こね上げる → 5204練るa ●作り出す **作[つく]り出[だ]す** ①新しいものをつくって世に出す。「年月をかけて、使い勝手のよい道具をつくり出した」②つくり始める。「締め切り間際になってから作品を〜」 **生[う]み出[だ]す** 新しく何かをつくり出す。「新製品のアイデアを〜までの苦労は大変なものだよ」◇「産み出す」とも書く。 **作[サク]出[シュツ]** 新しい品物などをつくり出すこと。「改良を繰り返して稲の新種を〜する」 **生[セイ]成[セイ]** ある作用によって、物をつくり出すこと。「海水から有効な化学物質を短期間で〜する方法が開発された」「火山を〜する自然の力」 **創[ソウ]造[ゾウ]** 新しいものを、自分の考えや発想に基づいて初めてつくること。「未来を〜する」「新しい文化を〜する」 ▷〜性・〜力・天地〜 **創[ソウ]成[セイ]** 初めてつくり上げること。特に、規模の大きいものなどを初めてつくり上げること。「明治に至り、日本に近代国家が〜された」 **創[ソウ]製[セイ]** 新しい商品などを考案し、初めてつくること。「新薬を〜する」▷〜以来、伝統の味を守り続ける」 ●創設する 6302設けるa●設立する ●考え出す **考[かんが]え出[だ]す** 考えて、新しい案・方法などを生み出す。「この効率的なシステムを考え出した人はすごいと思う」 **捻[ひね]り出[だ]す** 苦労して何とか考え出す。「俳句を〜」 **絞[しぼ]り出[だ]す** 思うように出てこないことを、ひどく苦労して考え出す。「課せられた数のプランを、徹夜してしぼり出した」 **捻[ネン]出[シュツ]** 苦労してひねり出すこと。「討議を重ねて再建案を〜する」◇「拈出」とも書く。 **編[あ]み出[だ]す** いくつもの材料を吟味して工夫し、新しい方法を考え出す。「今までにない画期的な演技を〜」 **考[コウ]案[アン]** 新しい製品・方法などを、工夫して考え出すこと。「主婦の意見や感想をヒントに〜された家庭用品は多い」▷〜者 **案[アン]出[シュツ]** 方法・方策などを工夫して考え出すこと。「新しい戦略を〜する」 **創[ソウ]案[アン]** 工夫して、初めてそれを考え出すこと。「彼の〜したそれを」 **発[ハツ]明[メイ]** それまで誰も考えつかなかったものを考え出してつくること。「エジソンは数多くのものを〜した」 ▷〜家 ●立てる **立[た]てる** 計画・予想・目標・説・記録などを、具体的につく(って定め)る。「夏休みの計画を〜」「方針を〜」「至急、対策を〜必要がある」「今後の見通しを〜」「予想を〜」「目標を〜」 <1262> 「誓いを〜」「新説を〜」「新記録を〜」 **打[う]ち立[た]てる** 政策・制度などを、ゆるぎないものとしてしっかりとつくる。「幕藩体制を〜」「隣国との協力関係を〜」「壮大な計画を〜」「基本方針を〜」「前人未踏の記録を〜」◇「打ち」は強めの接頭語。 **立[リツ]案[アン]** 計画や法律・規則などの案をつくること。「基本方針を〜する」「〜から実行まで5年もかかった」▷〜書・〜者 **樹[ジュ]立[リツ]** 政権・秩序・記録など、そう簡単にはできない物事をしっかりとつく(って定め)ること。「新政権を〜する」「国交を〜する」「世界新記録を〜する」 **確[カク]立[リツ]** 秩序・制度・形式などを、しっかりとした、ゆらぎのないものにすること。「民主主義を〜する」「政治倫理を〜する」「公正な制度を〜する」「新しい詩のスタイルを〜した詩人」「自我を〜する」 ●作り替える **作[つく]り替[か]える** 既存のものに部分的または全面的に手を加えて別のものをつくる。「古い服を手提げ袋に〜」 **作[つく]り直[なお]す** 一度つくったものに部分的または全面的に手を加えて、より良いものをつくる。「納得できるものができるまで、何度でも〜」◇「作り替える」が別のものにするのに対し、「作り直す」はより良いものにすることであるため、同じものか別のものかは問題にしない。 **仕立[した]て直[なお]す** 一度仕立てた衣服を作り替える。「古くなったが、仕立て直せばまだ着られるだろう」 **リフォーム** ①古くなった建物の一部を、快適に使えるように作り直すこと。「古くなった台所と浴室を〜することにした」②着古した衣服を、体型の変化や流行に合わせて仕立て直すこと。「古着を〜する」▶reform **化[ケ]粧[ショウ]直[なお]し** 建物などの傷んだところに手を入れて、外観をきれいになおすこと。「傷んだ壁を〜する」「時計台の〜をする」 **模[も]様[よう]替[が]え** 室内装飾や家具の配置、建物の外観などを変えること。「場所ふさぎの家具をなくしただけの〜でも、部屋の感じがずいぶんと変わるものだ」 **改[カイ]装[ソウ]** 建物の内装や外装を変えること。「店内を女性向けに〜する」 ▷〜工事 **打[う]ち直[なお]す** 長い間使った布団などの、薄く固くなった綿を取り出してほぐし、ふんわりとしたやわらかい状態に戻す。「使い古した布団を〜」 **改[カイ]造[ゾウ]** 既存のものをつくり直すこと。「離れを物置に〜する」 ▷〜車・内閣〜・違法〜 **再[サイ]生[セイ]** 廃物を原料にして、再び同種のものをつくること。「古紙を〜する」▷〜紙・〜ゴム・〜タイヤ・〜品 **再[サイ]製[セイ]** 以前つくったものを新しくつくり直すこと。「製造中止になっていたものを、一部改良して〜する」 **精[セイ]製[セイ]** 既存のものに手を加えて精度を高めること。「粗製品を〜する」「原油を〜する」 ▷〜品 ●複製する **複[フク]製[セイ]** オリジナル(母体)となるもの(美術品・書物など)と同じものを、元の作者とは別の人間がつくること。「この作品は、保存のため、〜したものを展示している」「著作権者の許可なく〜してはいけない」 **模[モ]造[ゾウ]** 本物に似せた(本物より質が劣る)ものをつくること。「よくできているが〜したものだ」 ▷〜品・〜宝石・〜刀剣◇「摸造」とも書く。 **模[モ]作[サク]** 図他人の作品をまねてつくること。「一度でも〜したら芸術家としての生命は終わりだ」◇「摸作」とも書く。 ●複写・コピー → 2206うつすa●写し取る ●偽作する **偽[ギ]作[サク]** 本物らしく見せかけてにせものをつくること。「発見された有名作家の未発表作品は、誰かが〜したものらしい」 **偽[ギ]造[ゾウ]** もうけたり人の目をごまかしたりする目的で、不法に本物に似たものをつくること。「パスポートを〜する」 ▷〜紙幣・〜通貨・〜文書・公文書〜・私文書〜・公印〜・私印〜、通貨〜 **変[ヘン]造[ゾウ]** 正規の文書や貨幣などに手を加えて別のものをつくること。「500円硬貨を〜して逮捕された男」▷〜硬貨・〜テレホンカード **贋[ガン]作[サク]** にせものの作品をつくること。「有名画家の作品を〜する」「〜かどうか鑑定する」 **偽[ギ]造[ゾウ]** 本格的に偽物をつくること。「ブランド品を〜する」▷〜紙幣 ●でっちあげる → 3601ごまかすa●でっちあげる ●盗作する 4612盗むa●あるものを盗む ## b 動詞の類 ●生産する **生[セイ]産[サン]** 人間の生活に必要なものをつくること。「〜すればすぐ売れる時代は終わった」▷〜者・〜力・〜高・大量〜・〜技術・国民総〜・消費 **産[サン]する** 人間の生活に有用な物品を(大量に)つくること。「この地方は、良質の毛織物を〜ことで有名な地域です」 **産[サン]出[シュツ]** 製造し産出すること。「良質のワインを〜する」 **製[セイ]産[サン]** 製造し産出すること。「すぐれた磁器を〜する地方」 **量[リョウ]産[サン]** 機械を使って大量に生産すること。「消費の伸びを受けて〜する」 ▷〜体制・〜計画◇「大量生産」の略。 **再[サイ]生[セイ]産[サン]** ①生産を終え、あるいは中止していた製品を、ふたたび生産すること。「ファンの要望にこたえて、初期モデルの〜が決まった」②経済学で、生産による売り上げを資本として新たな生産を次々と行うこと。▷拡大〜・縮小〜◇「世襲の政治家が再生産されるシステム」のように、比喩的に「あるものから同種のものを生み出す」という意で用いることがある。 ●増産する 7907増やすa●生産などをふやす ●減産する 8009減らすa●何かを減らす <1263> ## 作る6800b ### ●具体的な物を作る **製材[セイザイ]** 切り出した原木から板や角材をつくること。「〜した材木を使う」▷〜所・~業 **造材[ゾウザイ]** 伐採した木を、用途に応じて一定の長さに切断して丸太にすること。「住宅用に~する」 **製茶[セイチャ]** 茶の葉を飲料用に加工すること。「摘み取った茶葉を〜する」▷~業・~工場 **製塩[セイエン]** 海水などから塩をつくること。「昔は海水を煮詰めて~する」「近世の赤穂藩は高い〜の技術をもっていた」▷天日~~業 **製糖[セイトウ]** 砂糖をつくること。「砂糖きびを絞って~する」▷~工場 **製粉[セイフン]** 穀物をひいて粉をつくること。「業務用小麦粉を〜する」▷~会社・~工場・~所 **製油[セイユ]** ①動植物から食用油などを取ること。②原油からガソリン・灯油などを精製すること。~工場・〜タンク **製氷[セイヒョウ]** 氷をつくること。「冷蔵庫で~する」▷~所 **製本[セイホン]** 印刷物や紙をとじて本の形にすること。「パソコンで打った論文を〜する」▷~機・~皿 **造本[ゾウホン]** 本を製作すること。「この本は、ぜひA社に〜をしてもらいたい」「ユニークな発想の~」◇「製本」は本の形にすることを表すが、「造本」には印刷・装丁などの諸過程が含まれる。 **造幣[ゾウヘイ]** 貨幣を鋳造すること。▷〜局 **縫製[ホウセイ]** 縫って服などをつくること。「外国の工場で〜する」▷〜品・~技術・~工場 **造船[ゾウセン]** 船を建造すること。「大型タンカーを〜する」▷〜所・〜業 **発電[ハツデン]** いろいろな力によって電気を発生させること。「風の力を利用し、風車を回して〜する風力発電」▷~所・~機・~量・自家~・水力~・火力~・原子力~・風力~◇火力・水力・原子力による発電が主であるが、風力・太陽熱・地熱なども利用されている。 **起電[キデン]** 摩擦などによって電気を発生させること。 # ●製革する → 6008研ぐa●なめす ### ●芸術作品の類を作る **創作[ソウサク]** 独自の発想で作品などをつくり出すこと。「詩を〜する」~活動・~意欲・~ダンス **連作[レンサク]** ①ひとりの作者が、同じテーマのモチーフで、小説・絵画・音楽などの一連の作品をつくること。「この小説は、氏が家族をテーマに〜した作品のうちのひとつである」②何人かの作家が、一部分ずつを担当して、ひとつの小説をつくること。「この小説は、当時の人気作家4人が〜した話題作であった」 **造形[ゾウケイ]** 芸術作品として形をつくること。「自然の美を〜する」▷~美術◇「造型」とも書く。 **制作[セイサク]** 芸術作品をつくること。「テレビドラマを〜する」「郷土の名士の銅像を〜する」~者・~活動・〜発表・共同~ **プロデュース** 映画・番組などを責任者として制作すること。「日中合作映画を〜する」▷共同〜produce **作曲[サッキョク]** 新しいメロディーをつくること。「映画の主題歌を〜する」「自分で歌を〜する」~活動・~家 **作劇[サクゲキ]** 劇の台本をつくること。「古典悲劇を現代風に〜する」▷〜法 **演出[エンシュツ]** 演劇・映画・テレビドラマなどで、脚本に基づいて、舞台装置・音響・照明などに工夫をこらして全体をまとめ、作品をつくること。「彼の〜した作品は、いつも新鮮な驚きに満ちている」▷〜家 **振[ふ]り付[つ]ける** ダンス・バレエなどで、演者の踊りやしぐさを考案して、演技者に教える。「ユニークな踊りを〜ことで人気のある振付師」 **振[ふ]り付[つ]け** 振り付けること。「この踊りの〜は私です」~師 **役作[ヤクづく]り** 演じる役にふさわしいように工夫すること。「新しい役に〜に励む」 # ●詩歌や歌詞を作る → 1908詠むa●詩歌を作る ### ●作品などを変えて作る **改作[カイサク]** 既存の作品に手を加え別の作品をつくること。 **翻案[ホンアン]** 外国の作品や古典など、他の作品の内容を基本として作ること。「この芝居はモリエールの作品を〜したものだ」 **脚色[キャクショク]** 原作や事件に具体的な内容を付け加えて、面白いものにすること。「有名な事件を芝居に〜する」 **劇化[ゲキカ]** 劇として上演するため、文芸作品や事件などを脚色すること。「政治事件を〜する」 **編曲[ヘンキョク]** すでにある楽曲の基本を残し、前奏・伴奏や演奏形態を変えたりすること。「作曲したものを人に〜してもらう」「ピアノ曲を管弦楽用に〜する」 **アレンジ** 「編曲」の洋語的表現。「日本民謡をジャズ風に〜すると、聴き慣れた曲でも違って聞こえる」arrange **補作[ホサク]** 人の作品に手を入れて、部分的に補い、さらによいものにすること。特に、他の人のつくった詩歌を部分的に手直ししたり補ったりすること。「歌詞を~する」 **焼[や]き直[なお]す** 他人の作品や、すでに発表した自分の旧作などに手を加えて新しい作品としてつくる。「この作品は、氏自身の10年前の作品を焼き直したもので、新鮮味はない」 **焼[や]き直[なお]し** 焼き直すこと。「昔の名画を~する」 **換骨奪胎[カンコツダッタイ]** 先人の作品などのアイディアや形式を借用し、新しい要素を加えて独自の作品をつくること。「18世紀の名作を〜して、現代的なテーマを扱った野心作」◇骨を取り換え、子の宿るところを奪う意。「焼き直し」と同意で用いられることがある。 ### ●言葉・文字を作る **造語[ゾウゴ]** 既存の語を利用するなどして新しい語をつくること。「この言葉は、この概 <1264> 念を表す言葉がなかったために、私が〜したものです」「子供は奇抜な〜をする」 ▷〜能力・〜法・〜成分 **作[サク]字[ジ]** 印刷などに使うための特殊な字体や新たな文字をつくること。「この異体字は〜しなければならない」 ●作文する 2204著すa●文章を書く ●作図する 2202描くa●描く ●設計する **設[セッ]計[ケイ]** 工事や機械製作などの計画をたて、図面などで具体的に表すこと。「新作機械を〜する」 ▷〜図・〜者・〜事務所 **プログラム** コンピューターに処理させる仕事の手順を一定の書式にそって作成すること。「会社のコンピューターを顧客管理用に〜する」 ▶ program **プログラミング** 「プログラム」の、より洋語的な言い方。「簡単なソフトウエアを〜してみる」 ▶ programming **デザイン** 図案・造形・意匠の総合的な設計をすること。「建物を〜する」「奇抜な〜の家」 ▷ブック〜 ▶ design **装[ソウ]丁[テイ]** 本の表紙やカバーなどのデザインをすること。「この本はぜいたくに〜したい」◇「装幀」「装釘」とも書く。造本の体裁の工程部分も含む。 ●描く → 2202描くa●描く ●料理を作る **料[リョウ]理[リ]** 材料を切ったり焼いたり煮たりして、食べ物をつくること。「デパートで材料を買って帰り、家で〜する」「特技は〜です」 ▷〜教室 **料[リョウ]る** 「料理する」の古い、より口語的な言い方。「魚を〜ときは、まずうろことはらわたを取る」 **調[チョウ]理[リ]** 大勢の人の食事をつくること。「20人分の食事を〜する」「ふぐを〜する」 ▷〜室・〜場・〜人・〜師 **チンする** 電子レンジで煮炊きしたりあたためたりすること。「コンビニで弁当を〜してもらう」「電子レンジで1分〜でできあがり」◇できあがると「チン」と音がすることから。 **味[あじ]付[つ]け** 煮たり焼いたりして加工した食べ物に、調味料を加えて味をつけること。「煮立ったら、醤油とみりんで〜する」 **調[チョウ]味[ミ]** 食べ物に味をつけたり、食べ物の味をととのえたりすること。「塩とこしょうで〜する」 ▷〜料 **煮[に]炊[た]き** 食べ物を煮たり炊いたりして、料理すること。「1人分を〜するのに重宝ななべ」 **煮[に]焼[や]き** 食べ物を煮たり焼いたりすること。「この魚は生よりも、〜して食べたほうがよい」 **炊[スイ]事[ジ]** 食事をつくったり、食事の後かたづけをしたりすること。「自炊した。今日はおこして〜したものだ」 ▷〜場・〜係・〜当番 **自[ジ]炊[スイ]** 自分で食事をつくって食べること。「学生時代は〜していた」▷〜道具・〜生活 **賄[まかな]う** 日々の食事をつくって食べさせる。「食べ盛りの若者を5人〜には、かなり金がかかる」 ●飲み物を作る **入[い]れる** 湯を注いで飲み物をつくる。「今すぐお茶を〜のでどうぞ」◇「淹れる」とも書く。 **点[た]てる** 抹茶に湯を注いで飲めるようにすること。「お茶を〜ので、こちらへどうぞ」「薄茶を〜」◇「立てる」とも書く。 **ドリップ** 袋状の布や紙にコーヒーの粉を入れ、湯を注いで、下に飲み物をこすこと。「〜していれたコーヒーが一番うまいといわれる」 ▷〜コーヒー・ネル〜・ペーパー〜 ▶ drip ●作り置く **作[つく]り置[お]く** 料理などつくって、何日か保存しておく。「だし汁は冷蔵庫で保存できるので、〜と重宝します」 **作[つく]り置[お]き** 作り置くこと。「おかずを何種類かのは、〜しておくと忙しい朝などに便利です」◇「作り置く」より「作り置きする」のほうが、より口語的で一般的。 ●特定の食べ物を作る **握[にぎ]る** 米の飯を手のひらで固めて、握り飯や握りずしをつくる。「すしを〜」「おにぎりを見つくろって握ってくれ」 **巻[ま]く** 具を芯にして、飯を内側に海苔を外側にして巻物ずしなどをつくる。「卵焼きとかんぴょうを巻いた太巻き」◇「捲く」とも書く。 **搗[つ]く** 臼に入れた蒸したもち米に杵を打ちつけるなどして圧力を加え、もちをつくる。「年末にもちを〜風景も少なくなった」◇「春く」とも書く。 **打[う]つ** そば粉やうどん粉をたたいたりのばしたりして、麺類をつくる。「そばを〜」 **製[セイ]麺[メン]** 麺類をつくること。「この店ではわき水を使って〜している」 ▷〜工場・〜所 ●料理などを作る過程 **火[ひ]に掛[か]ける** 煮物や沸かしやなべなどを火が燃えているこんろなどの上に置く。「なべに水と切った材料を入れて〜」 **火[ひ]を通[とお]す** 食材を煮たり焼いたりして、生の部分がないようにする。「肉は中まで十分に火を通してください」 **泡[あわ]立[だ]てる** よくかきまぜて泡が立つようにすること。「石鹸を〜泡をたくさんつくる」「ひげそり用クリームを〜」 **ホイップ** 卵やクリームを泡立てること。「生クリームを〜泡立ててケーに塗る」▷〜クリーム ▶ whip ●加工して物を作る **焼[や]く** ①何かに火や熱を加えて、有用なものをつくる。「粘土をしっかり熱を加えて〜」「瀬戸の土で茶碗を~」②穀物の粉などを材料にして加工したものに火熱を加えて、食べられるものをつくる。「彼はケーキを〜のが趣味だそうだ」 **焼[や]き上[あ]げる** 焼いて完成させる。「半日かけて、パンを100個焼き上げた」「生涯の大作を焼き上げた陶芸家」 **仕[し]込[こ]む** 何かをつくるために、準備段階の作業を時間をためし行う。「おでんの材料を〜」「酒を〜」◇「仕」はあて字。 <1265> **醸[かも]す** 発酵させて、酒・醤油・みそ・酢などをつくる。「酒を〜」 **醸[ジョウ]造[ゾウ]** (大量に)醸すこと。「酒を〜するには経験と技術が必要だ」▷〜家・〜酒 **醸[ジョウ]成[セイ]** 時間をかけて醸造すること。「厳選された大豆を使ってじっくりと〜された醤油」 **吟[ギン]醸[ジョウ]** 吟味した原料を時間をかけて醸造すること。「特別の意味を込めて新しい酒を〜する」 ▷〜酒 **酒[シュ]造[ゾウ]** 酒類を製造すること。「多種の日本酒を〜している会社」▷〜業・〜家 **造[ゾウ]酒[シュ]** 酒造。「代々と卸を営んでいる」◇「酒造」のほうが一般的。会社の名称としても「○○酒造」というほうが圧倒的に多く、ほとんど「○○造酒」とはいわない。 ## d 形容動詞の類 ●手作りの **手作[てづく]りの** 機械や道具をほとんど使わずに(その)人の手でつくったものである様子。「〜のケーキがおいしいと評判の店」「〜の結婚式」 **手[て]製[せい]の** その人の手でつくったものである様子。「彼女のお〜のクッキー」 **ハンドメードの** 「手作り」「手製」の洋語的表現。「〜の上着」▶handmade **手[て]打[う]ちの** 練った粉を手でのばしてつくったそば・うどんなどである様子。「〜のそばがうまい店」 ▷〜そば・〜うどん ●自作の **自[ジ]作[サク]の** 自分でつくったものである様子。「〜の詩を朗読する」▷〜自演 **自[ジ]製[セイ]の** 自分のところでつくったものである様子。「このジャムを売る店」 **自[ジ]家[カ]製[セイ]の** 家庭でつくった食べ物などである様子。「これは〜のみそです」 ●私製・官製 **私[シ]製[セイ]の** 個人がつくったものである様子。「この〜の葉書は誰にでも送れる」▷〜葉書 官製 **官[カン]製[セイ]の** 国の機関がつくったものである様子。「〜のガイドブック」▷〜葉書 私製 ●人工の **人[ジン]工[コウ]の** 外見や機能を自然のものに似せて人間がつくったものである様子。「この〜の砂浜にもいろいろな生物がすみついた」▷〜芝・〜心肺・〜衛星 **人[ジン]造[ゾウ]の** 人間が自然のものを(忠実に)再現したものである様子。「この都市を広大な〜の湖がとり囲む設計にした」▷〜人間◇「人工」が自然界にあるものの特定の機能や外見の必要な部分だけまねてつくるのに対して、「人造」は自然そのものを、その組成からまねようとする様子に違いがある。 **合[ゴウ]成[セイ]の** 天然のものではない、2種類以上の材料からつくられたものである様子。「〜の革」▷〜樹脂・〜皮革・〜繊維・〜洗剤・〜写真 # 作る 6800b~d **養[ヨウ]殖[ショク]の** 魚介類や海藻などの水生生物を、食用などの目的で人工的に発生させ飼育したものである様子。「〜のはまち」「〜の真珠」 ●天然の 9601備わるd●もともと備わっている様子 ●どのように作るか **粗[あら]造[づく]りの** 全体をざっとつくっただけで、まだ仕上げをしていない様子。「〜の彫刻」 **俄[にわか]作[づく]りの** その場ですぐにつくったものである様子。「〜の案内書だが、わりにきちんとしている」 **急[きゅう]拵[ごしら]えの** 間に合わせるために急いでつくる様子。「歌手が来るというので、〜で舞台をつくった」 **急[キュウ]造[ゾウ]の** 急いでつくったものである様子。「〜の応援団」 **素[す]焼[や]きの** 陶器などに上薬をかけないで低温で焼いてつくる様子。「〜の鉢には季節の花が咲いていた」 **監[カン]製[セイ]の** 監督し製造させる様子。「A博士の〜の栄養剤」 **別[ベツ]仕[じ]立[た]ての** 特定のものだけ別に仕立てる様子。「〜の服はこれ一着しかない」 **オーダーメードの** 注文に応じて仕立てられる様子。「〜のウエディングドレスとは、ぜいたくだけど幸せだ」→レディーメード◇和製洋語。オーダー(order) + メード(made) **テーラーメードの** 注文を受けてから洋服が仕立てられる様子。「この店の服はすべて〜です」◇一般に定着したとは言いがたい。▶tailor-made **イージーオーダーの** 洋服をあつらえる際、店の用意した生地・型の中から好みのものを選び、寸法だけとって簡便にあつらえる様子。「〜の背広ならそれほど時間がかからない」◇和製洋語。イージー(easy) + オーダー(order) **出[で]来[き]合[あ]いの** すでにでき上がって、ありふれたものである様子。「〜の服」「〜のものばかり食べていては体によくない」→あつらえ **既[キ]製[セイ]の** あらかじめつくってあるものである様子。「〜の服はこの店にはない」「仕事に着ていく服なら〜のもので十分だ」▷〜品◇「既成」とは別語。「既製」は服などに使うことが多いが、「できあい」は服に限らず広く用いる。しかし、否定的な意味を含む。 **レディーメードの** 「できあい」の洋語的表現。「〜のスーツがぴったり合う体型なので、楽です」→オーダーメード▶ready-made **吊[つる]しの** 俗(主として男性用の)既製服である様子。「新入社員の安月給では〜のスーツしか買えないよ」◇つるして売っていることから。 ●どの程度に作るか **特[トク]製[セイ]の** 特別の念入りな方法で製造する様子。「数量限定で〜にする」→並製 <1266> # 作る 6800d~h **別[ベツ]製[セイ]の** 通常と異なる方法で、または通常の製品とは別に注文してつくられた様子。「〜の品を納める」 **同[ドウ]製[セイ]の** 同じ材料と方法でつくる様子。「A社と〜の製品」 **上[ジョウ]製[セイ]の** 上等の材料と方法でつくる様子。「こちらは〜の商品です」 ▷〜本 →並製 **謹[キン]製[セイ]の** 謹んでつくったものである様子。「当店への和菓子」「製品に〜の一言を入れる」 **並[なみ]製[せい]の** ふつうの材料と方法で製造する様子。「〜だから値段も安い」→特製、上製 **粗[ソ]製[セイ]の** 粗雑につくる様子。「〜のにせものが出回っている」▷〜乱造・〜品 **多[タ]作[サク]の** 作品などを数多くつく様子。「彼は〜な作家だ」→寡作 **寡[カ]作[サク]の** 作品を少ししかつくらない様子。「〜の作家」→多作 **大[タイ]量[リョウ]生[セイ]産[サン]の** 一定の規格の品物を機械を使って均等の品質で、大量に生産する様子。「〜の家具」「〜による低価格化」 **マスプロの** 「大量生産」の洋語的表現。▷マスプロ(mass production)」から。「マスプロ工場」のように、複合語の構成要素として用いられることが多い。 ●なにで作るか **石[いし]造[づく]りの** 石を材料にしてつくってある様子。「〜の家」◇「石作り」とも書く。 **石[いし]造[づく]り** 石づくり。「〜の古い橋」▷〜建築 **木[もく]製[せい]の** 木を材料にして道具や器具などをつくる様子。「〜のバット」 **木[モク]造[ゾウ]の** 木を材料にして、建物などをつくる様子。「〜の校舎」「家を建てるなら〜がいい」 ▷〜家屋・〜建築・〜住宅・〜船 **陶[トウ]製[セイ]の** 陶磁器でつくる様子。「〜の置物を集めている」 **土[つち]製[せい]の** 土でつくる様子。「〜の瓶だけれども、なかなか味がある」 **紙[かみ]製[せい]の** 紙を原材料にしてつくる様子。「旅行用の〜のトランク」◇「ペーパー」ともいう。 **黄[こ]金[がね]造[づく]りの** 金でつくる様子。「〜の刀」◇副葬品として、〜の太刀が一振り添えられていた」◇「黄金造り」とも書く。 **金[キン]製[セイ]の** 金でつくられたものである様子。「〜の時計」◇この語以外にも、「純金製」「銀製」「アルミ製」「プラスチック製」「ゴム製」「ブロンズ製」など、「素材名+製」の形の、多くの語がある。 ●どこで作られたものであるか **国[コク]産[サン]の** 自国で生産・産出する様子。「〜の製品は質はよいが値段が高い」▷〜車◇日本でつくられたものだけをいうとは限らない。 **和[ワ]製[せい]の** 日本でつくられたものである様子。「時計はスイス製だがバンドは〜だ」▷〜英語・〜ポップス **日[ニ]本[ホン]製[セイ]の** 日本で製造されたものである様子。「〜の車は、性能がよいと世界中で評判がいい」 **日[ニッ]本[ポン]産[サン]の** 日本で産出したものである様子。「〜の牛肉」「〜のワイン」◇国レベルだけでなく、「北海道産」「熊本産」のように、「産した土地の名+産」の形でも多く用いられる。 **メードインジャパンの** 日本で製造されたものである様子、という英語の表現。「外国でおみやげを買おうとしてよく見てみたら、〜とあるではないか」▶made in Japan **外[ガイ]国[コク]製[セイ]の** 外国で製造されたものである様子。「昔は〜の品というと高価なものばかりだった」◇「フランス製」「英国製」のように、「製造された国の名+製」の形でも多く用いられる。 **外[ガイ]国[コク]産[サン]の** 外国で産出されたものである様子。「〜の安価な農産物の輸入は日本の農家に大きな影響を与えている」◇「ブラジル産」「米国産」のように、「産した国の名+産」の形でも多く用いられる。 **特[トク]産[サン]の** ある特定の地域で生産・産出されるものである様子。「この地方〜のそうめんです」 ▷〜品 **本[ホン]場[バ]の** もともとその土地でそれがさかんに行われている様子。「イタリアで食べた〜のスパゲティはとてもおいしかった」「〜のダンスを披露する」 ▷〜仕込み ●舶来の → 5504伝わるd ●作る態度 **生[セイ]産[サン]的[テキ]な** 新しいものをつくり出す可能性をはらんでいる様子。「〜な意見が少ない」 **建[ケン]設[セツ]的[テキ]な** 積極的につくり出して、物事をよくしようとする様子。「この学会では研究発表に対して〜な意見が少ない」→破壊的 **創[ソウ]造[ゾウ]的[テキ]な** 新しいものをつくり出す様子。「〜な仕事に携わることができてうれしい」 **独[ドク]創[ソウ]的[テキ]な** 他のまねをせず、独自の考えで新しいものをつくり出す様子。「なかなか〜アイディアが出ない」 **クリエーティブな** 「創造的」「独創的」の洋語的表現。「ぜひとも〜な職業に就きたい」◇「クリエイティブ」ともいう。▶creative **オリジナルな** 初めてのものとしてつくる様子。「〜なデザインでカードをつくる」▶original ## h 名詞の類:コト・サマ ●作ること **作[つく]り** つくること。「名工の〜だけあって、さすがだ」「〜が悪くて返品する」◇「造り」とも書く。 **拵[こしら]え** 何かの準備のためにこしらえること。「夕げの〜にかかる」 ▷〜物 **仕[し]立[た]て** 仕立てること。「注文服の〜で忙しい」▷〜仕事・〜屋 **仕[シ]立[タテ]物[モノ]** 衣類(特に和服)を仕立てること。「母は〜で生計を立てる」 **仕[し]込[こ]み** 仕込むこと。「〜が不十分だ」 <1267> **仕[し]上[あ]げ** 仕上げること。「〜を急いでください」 **画[ガ]竜[リョウ]点[テン]睛[セイ]** 最も重要な中心点に対して、全体の面目を一変させるような、最後の仕上げをほどこすこと。「〜を欠く」◇「がりゅうてんせい」ともいう。「晴」は「瞳」の意。絵の名人が竜の絵を描き、最後に瞳をかき入れたところ、竜が天に昇って行ったという中国の故事から。 **工[コウ]作[サク]** 簡単な道具や器ものをつくること(小学校の教科)。▷図画〜 **木[モッ]工[コウ]** 木で道具や器具をつくったり、建具をはめこんだりすること。「この技術を習得する」▷〜所・〜品 **月[ゲッ]工[コウ]** 鉄材を加工して物をつくること。▷〜 ●作り直し **作[つく]り直[なお]し** 作り直すこと。「途中でミスをして、また最初からの〜になった」 **作[つく]り替[か]え** 作り替えること。「集合住宅は間取りの〜がきかない」 **仕立[した]て直[なお]し** 和服などの衣服を作り替えること。「和服は何度も〜ができる」 **打[う]ち直[なお]し** 打ち直すこと。「最近では布団の〜をすることも少なくなった」 ●物の作り方の様子 **作[つく]り** 物から感じとれる、つくり方の様子。「がっしりした〜のたんす」◇「造り」とも書く。 **拵[こしら]え** 物から感じとれる、こしらえ方の様子。「しっかりした〜の家具」 **仕[し]立[た]て** 物から感じとれる、仕立て方の様子。「この洋服は〜がよい」「紳士服の〜を頼む」 **仕[し]上[あ]がり** 物から感じとれる、仕上げ方の様子。「高級な〜の家具」「何も言わずに〜を見てくれ」 **構[かま]え** 外側から見た、建造物全体のつくり方の様子。「家の〜が立派だ」「旧家らしい〜」◇「構え」は細部はともかく全体の様子についていう。これに対し「こしらえ」と「つくり」は全体よりも細部の仕組みを重視する。ただし「こしらえ」は「つくり」よりも古めかしい感じがする。 **家[いえ]構[がま]え** 外側から見たときの、家の構え。「どっしりした〜に圧倒された」 **門[モン]構[がま]え** 門の構え。「立派な〜に対して家のつくりは貧弱だ」 **表[おもて]構[がま]え** 家などの正面の構え。「堂々たる〜のレストラン」 **店[みせ]構[がま]え** 店の建物の構え(や規模)。「堂々たる〜」「〜がしゃれている」「大きな〜の商店」 **造[ゾウ]作[サク]** 建物の内部のそれぞれの部分、たとえば天井・床・建具などのつくりや仕上げ。「繁盛しているだけあって、今度出した店はたいした〜だ」 ●出来・仕上がり △ 6801できるh●出来・仕上がり ●作る方法 **作[つく]り方[かた]** つくる方法。「すき焼きの〜は地域によって違う」◇「〜を解説してある本」 **作[サク]法[ホウ]** つくり方。「小説の〜」 # 作る 6800h **作[サ]法[ホウ]** 文章・詩歌において、定式化されたつくり方。「詩の〜にのっとってつくる」 ▷文章〜◇「さくほう」がつくり方一般を指すのに対して、「さほう」はより定式化の高いものについていう。 **手[シュ]法[ホウ]** 作品などをつくるときの技巧や方法。「独特の〜を凝らす」 **製[セイ]法[ホウ]** 製造する方法。「メーカーは〜の開発にも力を注いでいる」 **レシピ** 料理(ケーキ類を含む)の材料の分量および作り方。「ぜひ、この料理の〜を教えてください」 ▶ recipe ●技法 4300するh●仕方 ●創造力・創造性 **創[ソウ]造[ゾウ]力[リョク]** 新しいものを、自分の考えや発想に基づいてつくり出す能力。「画一的な教育では〜に乏しい人材しか育たない」 **独[ドク]創[ソウ]力[リョク]** 他人のまねをせず、独自の発想で新しいものをつくり出す能力。「〜を競うコンテスト」 **創[ソウ]造[セイ]性[セイ]** 新しいものを、自分の考えや発想に基づいてつくり出す性質。「〜を伸ばす教育」 **独[ドク]創[ソウ]性[セイ]** 他のまねをせず、独自の発想で新しいものをつくり出す(新しくつくり出されたものである)性質。「〜を発揮する」「質は高いが〜に欠ける作品」 **オリジナリティー** 「独創力」「独創性」の洋語的表現。「〜に富んだ作品」「〜あふれる商品」 ▶originality **作[サク]風[フウ]** 作品に見られる作者の個性を示す特色。「〜を変える」 ●生産量 **生[セイ]産[サン]量[リョウ]** (一定期間に)生産したものの量。「トマトの〜がここ数年、減っている」 **生[セイ]産[サン]高[ダカ]** 生産量、もしくはその額。「年度別の〜」 **日[ニッ]産[サン]** 1日あたりの生産高。「この筆は伝統的な手法でつくるので、〜20本が限度だ」 **月[ゲッ]産[サン]** ひと月あたりの生産高。「〜2000台の工場」 **年[ネン]産[サン]** 1年間の生産量・生産高。「新工場が完成したので、〜で3割増しの予定だ」 ●収穫量 4614取れるh●収穫量 ●具体的な製品の製造 **製[セイ]菓[カ]** 専門的に菓子をつくること。「社長の名をとり〜に専念する」「店を名付けたい」▷〜業・〜会社 **製[セイ]薬[ヤク]** 薬品をつくること。「開発から〜まですべての過程が重要だ」▷〜会社 **製[セイ]剤[ザイ]** 薬剤をつくること。「〜の安全管理に気を配る」▷〜会社 **炭[すみ]焼[や]き** 木を蒸し焼きにして木炭をつくること。 **製[セイ]炭[タン]** 木炭をつくること。「今でも〜は人の手で行われている」▷〜業 **製[セイ]靴[カ]** 専門的に靴をつくること。「〜にはファッションの研究も必要だ」▷〜業 **造[ゾウ]機[キ]** 機関・機械の設計および製造。「わが社は〜を目指すべきだ」 <1268> **製[セイ]陶[トウ]** 陶磁器をつくること。「この瀬戸市では古くから〜が盛んである」 **作[サク]陶[トウ]** 陶磁器をつくること。「名器の〜は良質の土選びから始まる」▷〜展◇芸術作品としてつくる場合には「作陶」が使われる。また、店舗の名称には「作陶」よりも「製陶」が使われる。 **製[セイ]缶[カン]** 缶をつくること。▷〜工場・〜業◇缶詰用の缶のほかボイラーやタンクのような缶状のものの製造もいう。 **製[セイ]畳[ジョウ]** 畳を製作すること。▷〜所◇会社名・店名に用いられることが多い。 **造[ゾウ]兵[ヘイ]** 武器や弾薬を製造・修理すること。▷〜廠 ▶芸術 **芸[ゲイ]術[ジュツ]** さまざまな題材を一定の形式で美的に表現し、人間の生活にうるおいを与えたり、問題意識を提起したりする創作活動。美術・文芸・音楽・演劇など。▷〜家・〜的・〜品 **アート** 「芸術」の洋語的表現。▷〜フェア・ポップ〜◇複合語の構成要素として多く複合語で用いる。▶art **美[ビ]術[ジュツ]** 絵画・彫刻・工芸・建築など、視覚や触覚を通して美を表現しようとする芸術。▷〜館・〜学校・〜大学・〜史・〜評論家・日本〜・西洋〜・現代〜 **造[ゾウ]形[ケイ]芸[ゲイ]術[ジュツ]** 絵画・彫刻・建築など、視覚や触覚を通して美を表現する芸術。▷〜家・〜作品◇「造形美術」「空間芸術」ともいう。 **言[ゲン]語[ゴ]芸[ゲイ]術[ジュツ]** 小説・随筆・詩・戯曲などの言語表現による芸術。 **文[ブン]芸[ゲイ]** 「言語芸術」の一般的な言い方。▷〜誌 ▶音楽 △ 8715鳴らすh●音楽 ●演劇 △ 4309演じるi●演劇・芝居 ●工芸 **工[コウ]芸[ゲイ]** 日常生活で使われる実用性と、美的効果とを兼ね備えた技術・作品。陶芸・木工芸・彫金・染織など。▷〜品・伝統〜 **陶[トウ]芸[ゲイ]** 陶磁器をつくること。▷〜作家・〜教室 **民[ミン]芸[ゲイ]** 民衆の生活の中から生まれた、素朴で実用的な工芸品。▷〜品・〜館◇大正時代に、哲学者であり民芸運動の創始者である、柳宗悦(ヤナギムネヨシ)がつくった語。 **手[シュ]芸[ゲイ]** 編み物・刺繍・パッチワークなど、手先の作業によってつくること。「彼女は〜が得意で、なんでも手づくりするんですって」 ▷〜教室・〜品 **手[シュ]工[コウ]芸[ゲイ]** 手先を使ってする工芸。▷〜品 ●料理を作ること **割[カッ]烹[ポウ]** 日本料理。「〜着」▷〜店◇「割」は肉や魚などをさくこと。「烹」は煮ること。 **炊[スイ]爨[サン]** たきぎや水を使って煮炊きをすること。「〜のいとまもない」 **クッキング** 料理・調理すること。▷〜スクール・〜カード・〜ホイル◇多く複合語の構成要素として用いる。▶cooking **賄[まかな]い** 食事をつくって出すこと。「〜付きの寮」 ●茶をたてること **点[テン]茶[チャ]** 茶をたてること。「〜を楽しむ」▷〜会 **野[の]点[だて]** 野外で茶をたてること。「紅葉を見ながら〜をする」 ▶献立 **献[コン]立[ダテ]** ある場所で、ある日時に、つくられて出される料理の種類。「今夜の〜はなんだろう」 ▷〜表 ◇ふつう家庭・寮などの食事についていい、料理屋・レストランなどではあまり用いない。 **メニュー** 「献立」の洋語的表現。「毎日同じ〜であきあきする」「献立」と異なり、レストランなどでも多く用いられる。また、「献立」が料理のみに用いられるのに対して、「メニュー」は「トレーニングのメニュー」のように、行う事柄の内容などの意でも用いられる。▶menu ●その他 **創[ソウ]世[セイ]** 世界をつくること。「神は7日間で〜を終えた」「これまで人類は戦争を繰り返してきた」▷〜記 **光[コウ]合[ゴウ]成[セイ]** 緑色植物が光のエネルギーを利用して、水と二酸化炭素から、炭水化物と酸素をつくること。 ## k 名詞の類:モノ ●食材 **食[ショク]材[ザイ]** 料理の材料となる、肉・魚・野菜など。「厳選された〜で料理をつくる」 **具[グ]** 食材で、主食となるもの以外の食材。スープに入れる肉・野菜類など。「〜の多いカレー」 **種[タネ]** 料理(特におでん・すし)に用いる主となる材料や、材料を下ごしらえしたもの。俗に「ねた」ということが多い。「おでんの〜を仕込む」「新鮮な〜が入った」 ▷寿司〜◇「ネタ」と書くことが多い。 **生[き]地[じ]** パンやパイ・麺・だんごなどを作るもとになる、小麦粉に水や卵などをまぜてこねたもの。「〜はよくこねておかないと、あとでできあがりにむらができる」 ●さまざまな食材 → 0300食べるk・m・n・p ●原材料 9100基づくk●元になるもの ●器材など **器[キ]材[ザイ]** ①動力をもたない器具の材料。②器具と材料。「〜の管理と調達」 **機[キ]材[ザイ]** ①動力をもつ機械の材料。②機械と材料。「建築の〜を集める」 ▷撮影〜・使用〜 **生[セイ]産[サン]財[ザイ]** 材料・機械・設備など、商品の生産の過程で用いられるもの。→消費財 ●作るための設備 **轆[ロク]轤[ロ]** まるい形の陶器をつくるための道具。それを回しながらその上に置いた陶土に形をつけたり模様をつけたりする。「〜を回す」◇正式には「轆轤台」という。 **窯[かま]** 焼き物や炭などを焼くための、土や石などでまわりを囲んだ装置。 **炭[すみ]窯[がま]** 木を蒸し焼きにして木炭をつくるかま。 **炭[すみ]焼[や]き小[ご]屋[や]** 木炭を焼くのに寝泊まりする小屋。 **プラント** 工場の設備や機械一式。化学〜・石油〜・輸出〜 ▶plant <1269> ●発電機 **発[ハツ]電[デン]機[キ]** 電気を起こす機械。 **起[キ]電[デン]機[キ]** 摩擦などで、電気を起こす機械。 ●作ったもの **製[セイ]品[ヒン]** 販売を目的として製造した品物。「メーカーの〜の品質に責任を持つ」 **新[シン]製[セイ]品[ヒン]** 新たに発売される、あるいは発売された製品。「全社員で〜の開発に取り組む」 **既[キ]製[セイ]品[ヒン]** あらかじめ製品として量産された品物。「〜にはないサイズ」 **製[セイ]作[サク]物[ブツ]** 製作したもの。「生徒の〜はすべて講堂に展示してあります」 ●仕立てたもの **仕[し]立[た]て物[もの]** 裁断したり縫ったりしてつくった和装の衣服。「注文していた〜を取りに行く」 **誂[あつら]え物[もの]** あつらえてつくった品物。 **オーダー物[モノ]** 「あつらえもの」の洋語的表現。「さすが〜だけあって、体によくぴったりだ」「オーダー(order)」は「注文」の意。 ●既製服 △ 5908着るm●既製服・注文服 ●農作物 0109実るk●作物 ●産物 4614取れるk●産物 ●焼き物など **焼[や]き物[もの]** 粘土をこねて成形して焼いた、器や像などの工芸品の総称。 **割[わ]れ物[もの]** 焼物・ガラス製品などの、割れやすいもの。「〜注意」「破れ物」とも書く。 **陶[トウ]磁[ジ]器[キ]** 粘土で成形し、うわぐすりをかけて窯で高温で焼いたものの総称。 **瀬[せ]戸[と]物[もの]** 陶磁器の通称。◇もとは愛知県瀬戸市を中心に生産される瀬戸焼をいった。 **陶[トウ]器[キ]** 光沢のある上薬を塗って焼いた、やや吸水性のある焼き物。◇唐津焼・益子焼など。 **楽[ラク]焼[ヤキ]** 素人が手でこねてつくった、低温で焼いた陶器。「〜で皿をつくってみる」 **薄[うす]口[くち]** 薄手に作られた陶器。「〜の茶碗が好みだ」 **磁[ジ]器[キ]** 高温で焼いた、白く半透明の焼き物。◇有田焼・九谷焼など。 **青[セイ]磁[ジ]** 薄い青緑色を帯びた磁器。 **白[ハク]磁[ジ]** 純白に近い色の磁器。 **土[ド]器[キ]** 上薬をかけずに焼いた焼き物。特に遺物としてのものをいうことが多い。▷縄文式~・弥生式~ **素[す]焼[や]き** 上薬をかけないで低温で焼いた陶器。 **テラコッタ** 粘土の素焼きの像や器。古代から世界各地でつくられてきた。▶terracotta **七[シッ]宝[ポウ]** 銅や銀でできた金属板に上薬を塗って焼き付けた工芸品。◇「七宝焼き」の略。 ●炭 8601燃やすk ●加工品・工芸品など # 作る 6800k **加[カ]工[コウ]品[ヒン]** 加工した製品。▷農産〜・水産〜 **細[サイ]工[ク]物[もの]** 細工したもの。「工夫を凝らして〜をつくる」 **木[モッ]工[コウ]品[ヒン]** 木材を加工・細工してつくられた家具や調度品。 **工[コウ]芸[ゲイ]品[ヒン]** 実用性と美的な要素をあわせもつ品。漆器・木工品・陶磁器など。 **手[シュ]工[コウ]芸[ゲイ]品[ヒン]** 手先によってつくられた工芸品。 **民[ミン]芸[ゲイ]品[ヒン]** 民衆の生活の中から生まれた、素朴で実用的な工芸品。 ●芸術品 **芸[ゲイ]術[ジュツ]品[ヒン]** 芸術としての価値が認められる作品。◇「きれいな貝殻」のように、芸術ではない非常に美しいものを装飾するときに多く用いられる。 **美[ビ]術[ジュツ]品[ヒン]** 絵画・書画・彫刻などの、美術としての価値が認められる作品。 **アート** (現代風の)美術品。「部屋に〜を飾って楽しむ」▶art ●作品 **作[サク]品[ヒン]** 人に見せたり芸術的価値を込めようとしたりして、制作したもの。「一つ一つの〜に精魂を傾ける」「児童の〜を展示する」 ▷〜展 **作[サク]** (「・・・の作」の形で)つくったもの。特に、作品。「会心の〜」「この絵は18世紀のフランスの画家、Aの〜といわれている」◇文章語的。 **作[サク]物[ブツ]** 図作品。◇「作物」とは別語。 **著[チョ]作[サク]物[ブツ]** 思想・感情を創作的に表現した、音楽・美術などの作品。学術関係も含む。「〜には作者の権利が保障されるべきだ」 **大[ダイ]作[サク]** 大規模な作品。「新しい協奏曲は4楽章からなる〜だ」→小品 **小[ショウ]品[ヒン]** 小規模な作品。「ピアノリサイタルのアンコール用に数曲の〜を用意しておく」「〜の仏像ながら実に美しい作品だ」 ▷〜集→大作 **新[シン]作[サク]** 新しい作品。「社会問題に正面から取り組んだ力作」▷旧作 **旧[キュウ]作[サク]** 以前つくった作品。「〜をしのぐものがなかなかできない」→新作 **習[シュウ]作[サク]** ①練習のためにつくった作品。②絵画・彫刻で大規模な作品のための下絵や試作したもの。「大聖堂の天井画のための〜」 **処[ショ]女[ジョ]作[サク]** その人の最初の作品。「〜には、その人の可能性のすべてが詰まっているといわれる」 **力[リキ]作[サク]** 精力を傾けてつくった作品。「貴君の〜には感心しました」 **労[ロウ]筰[サク]** 苦労してつくった作品。「この絵は傑作とは言いがたいが、まあ〜といったところか」 **連[レン]作[サク]** ①1人の人が同じ主題について詠んだ一連の和歌や俳句。小説や絵画についてもいう。「キリストの生涯を描いた〜が、この画家の代表作だ」②数人の作家が分担して、リレー式に書き継いでいく形式の小説。 <1270> **遺[イ]作[サク]** 故人の未発表の作品。「〜を集めて展示会を開く」 **真[シン]作[サク]** その人がつくった本物の作品。贋作ではない。「このサインが〜の証拠だ」→偽作、贋作 **高[コウ]作[サク]** (相手を敬って)つくった作品。「で〜を拝見し、感心いたしました」 **愚[グ]作[サク]** (自分のつくった)作品をへりくだっていう言い方。「〜をど笑納ください」 **拙[セッ]作[サク]** (自分のつくった)作品をへりくだっていう言い方。「〜をお届けいたしますのでご高覧ください」 ●原作 9100基づくk●原物 ●すぐれた作品 9402すぐれるk ▶駄作 9505劣るk●駄作 ●偽作・模造品 → 9213似せるk ●複製 **複[フク]製[セイ]** もとのものと同じようにしてつくったもの。「美術館で売られている作品はすべて〜だ」 ▷〜画 **レプリカ** 模写あるいは模作した品。「美術館ではおみやげに展示品の〜がよく売れている」 ▶replica ●コピー → 2206うつすk●コピー ●試作したもの **試[シ]作[サク]品[ヒン]** 試作した品。「〜をモニターに使ってもらう」 **試[シ]製[セイ]品[ヒン]** 試製した品。「〜をテストする」 **試[シ]作[サク]車[シャ]** 実験的につくった車。「A大学の研究室がきわめて低公害の〜を発表した」 **モデルカー** 新車を開発するために、試作した車。「モーターショーには、未来的なデザインの〜が数多く出展されていた」▶model car ●神によって作られたもの **造[ゾウ]化[カ]** 神によってつくられた天地・万物。「〜の妙」 **被[ヒ]造[ゾウ]物[ブツ]** 神によってつくられたもの。狭義には、キリスト教で神によってつくられたものとしての人間。「しょせん、人間は〜なのだから不完全なものだ」 ## m 名詞の類:モノ ●料理 **料[リョウ]理[リ]** 肉・魚・野菜・穀物などの材料を、焼く、煮る、揚げるなどして食べられるようにしたもの。「お〜が冷めないうちに召し上がってください」 **膳[ゼン]** 食物をのせる台(にのせて出す料理)。「祝〜」(祝賀の席に出す料理)・陰〜(留守の人のために無事を祈って出す料理)・会席〜 ◇複合語の構成要素として用いられることが多い。 **膳[ゼン]部[ブ]** 膳にのせて出す、ひとそろいの料理。 ●いろいろな料理 **手[て]料[リョウ]理[リ]** 手づくりの料理。「奥さんが〜でもてなしてくれるそうだ」 **家[カ]庭[テイ]料[リョウ]理[リ]** 日常の食事で出す(ような)料理。「〜を出すレストラン」 **田[い]舎[なか]料[リョウ]理[リ]** 田舎風の素朴な料理。「〜でお口にあわないかもしれません」◇謙遜して用いることもある。 **郷[キョウ]土[ド]料[リョウ]理[リ]** ある地方の特産物や独特の料理。「旅行の楽しみはその土地の〜を堪能することだ」 ●食材別の料理 **肉[ニク]料[リョウ]理[リ]** 肉を主材料にした料理。 **魚[さかな]料[リョウ]理[リ]** 魚を主材料にした料理。「機内食は肉料理、〜のどちらかを選ぶ」 **海[カイ]鮮[セン]料[リョウ]理[リ]** 取れたばかりの新鮮な魚介類を使った料理。中国〜 **活[カツ]魚[ギョ]料[リョウ]理[リ]** 新鮮な魚介類を刺身(特に生け作り)で出す料理。 **活[い]き魚[ざかな]料[リョウ]理[リ]** 「活魚料理」の、より口語的な言い方。 **山[サン]菜[サイ]料[リョウ]理[リ]** 山に自生している食用植物(ぜんまい・わらび・ふきなど)を主材料にした料理。 **精[ショウ]進[ジン]料[リョウ]理[リ]** 肉食を禁じられた僧侶のための、野菜類・海藻などを食材にした料理。 ●和食・洋食 **和[ワ]食[ショク]** 肉類・魚類や野菜などを、醤油・味噌・塩などを使って調理した日本風の料理。→洋食▷〜コース **日[ニ]本[ホン]食[ショク]** 日本の食べ物・料理。「海外に何日かたつと〜が恋しくなる」。海外に出たときに、他の国の料理と区別して用いることが多い。 **日[ニ]本[ホン]料[リョウ]理[リ]** 日本の(高級な)料理。▷〜店◇ふつう家庭料理などは指さず、料理屋などの高級な料理を指す。 **本[ホン]膳[ゼン]料[リョウ]理[リ]** 冠婚葬祭などの儀式に供される日本料理。(一の膳)・二の膳・三の膳などからなる。◇略して「本膳」ともいう。 **会[カイ]席[セキ]料[リョウ]理[リ]** 酒席向きの日本料理。一品ずつ器にのせて出す料理。▷〜膳◇略して「会席」ともいう。 **懐[カイ]石[セキ]料[リョウ]理[リ]** 茶事の前に出す簡単な料理。◇略して「懐石」ともいう。昔、禅僧が空腹をこらえるために、温石(オンジャク)(あたためた石)を懐に入れたことから。 **洋[ヨウ]食[ショク]** (多く)パン・スープ・サラダに肉もしくは魚を使った、西洋風の料理。→和食 **西[セイ]洋[ヨウ]料[リョウ]理[リ]** 「洋食」というと、ふだんからなじみの深い西洋風の家庭料理をも含むが、「西洋料理」はそういった料理は含まない意で用いられることが多い。また、「フランス料理」「イタリア料理」など、その国特有の料理は「国名+料理」で表現されることが多い。 **中[チュウ]華[カ]料[リョウ]理[リ]** 肉類・魚介類・野菜などを油で揚げたり煮たりしたものをした物を含む中国風の料理。◇略して「中華」ともいう。 **エスニック料理** アジア・南米・アフリカなど、従来あまり紹介されていなかった地方の独特な料理。◇「エスニック <1271> (ethnic)」は「異国情緒の」の意。 ●定食・コース **定[テイ]食[ショク]** 食堂・レストランなどで出される、一定の料理が組み合わされてセットになったもの。焼き肉〜・日替わり〜・〜屋◇すべての料理が同時に出される庶民的なものから、一品ずつ決まった順序で出される高級なものまで、さまざまなものがある。「Aセット」「焼き肉セット」のように表現されることもある。また、昼食の場合は「Aランチ」のように表現されることがある。 **コース** レストランなどで、一定のものを決まった順序で出す料理。▶course **フルコース** 西洋料理で、正式な会食で供される一そろいの料理。一般的には、前菜・スープ・魚料理・肉料理・サラダ・デザート・コーヒー。◇和製洋語。フル(full)+コース(course) ●一品料理 **一[イッ]品[ピン]料[リョウ]理[リ]** 食堂やレストランで、コースではなく、1品ずつ注文に応じて出す料理。 **アラカルト** 「一品料理」の洋語的表現。▶à la carte **点[テン]心[シン]** 中華料理で、軽食の代わりになる饅頭・麺類・粥など。 **ヤムチャ** 中華料理で、お茶を飲みながら食べる点心。▶フ(飲茶) ●バイキング・ビュッフェ 0300食べるi●その他 ●コースなどの料理 **前[ゼン]菜[サイ]** 本格的な料理で、最初に出される、軽い(食欲増進を目的とした)食べ物。 **オードブル** 西洋料理の前菜。▶フhors-d'œuvre **突[つ]き出[だ]し** 料理屋などで、最初に小鉢などに入れて客に出す軽い料理。 **御[お]通[とお]し** 料理屋・飲み屋などで、注文した料理ができる前に客に出す、簡単な料理。 **先[さき]付[づ]け** 日本料理で、本式の料理の前に出される軽い料理。 **口[くち]取[と]り** かまぼこ、きんとん、肉や魚を甘く煮たものを盛り合わせたもの。◇「口取り肴」の略。「口取り物」ともいう。古くは、饗膳の最初に吸い物とともに出された酒のさかなで、かちぐり・のしあわび・こんぶなどを盛り合わせたものをいった。 **向[む]こう付[づ]け** 本膳料理で、客の膳の向こうに置く料理。刺身や酢の物。「小鉢を向こう付けに使う」のように向こう付けを盛る食器そのものをもいう。 **主[シュ]菜[サイ]** 主食以外の中心となる料理。 **副[フク]菜[サイ]** 主食と主菜以外の簡単な料理。 **本[ホン]膳[ゼン]** 本膳料理で、最初に出されて客の正面に置かれる、主となる膳。◇2番目・3番目に出され、本膳の右左に置かれるものを、それぞれ「二の膳」「三の膳」という。 **二[ニ]の[ノ]膳[ゼン]** (二の膳・三の膳に対して)本膳。 **メインディッシュ** 「主菜」の洋語的表現。「〜を運ぶ」◇「メイン ディッシュ」ともいう。▶main dish **アントレ** 西洋料理の正餐で、コースの中心となる、魚料理のあとに出る肉料理。▶フentrée **デザート** コース料理などで、食事のあとにでる、菓子や果物などの総称。「〜の盛り合わせ」「食後の〜」▶dessert ●スープなど→ 0303飲むい ●サラダなど 6400まとめるm●あえ物 ●おかず 0300食べるk●主食・副食 ●米・麺・パンの料理 → 0300食べるk ●醸造したもの **麹[こうじ]** 米・麦・大豆などを蒸してねかせ、一種のかびを適当に繁殖させたもの。酒・味噌・醤油の醸造に使う。「〜をまぜる」◇「糀」とも書く。 **醪[もろみ]** 酒や醤油の、醸造してまだ漉していないもの。◇「醸」とも書く。 ●いろいろな味噌・醤油・酢・味醂0305味わうk ●酒 0303飲むm ●料理するための道具 **菜[サイ]箸[バシ]** 料理をするときに用いる長い箸。 **俎[まないた]** 包丁で魚などを切るときに下に敷く厚い板。◇「姐」「真魚板」とも書く。多くの地方で、魚用と野菜用とを区別して使用し、東北・関東地方では後者を特に「菜板」という。 **泡[あわ]立[だ]て器[き]** 卵や生クリームを泡立てたり、調味料やソース類をかきまぜたりするのに用いる器具。◇電動式のものもある。 **ボウル** 材料をまぜたり洗ったりするために用いる、やや丸みがあり深めの鉢。「〜に小麦粉を入れ、少量の水を加えてよく練る」 ▷サラダ〜 ▶bowl ●包丁 7000切るk●包丁 ●擂り鉢・擂り粉木 6906つぶすk●つぶす道具 ●煮炊きする道具 → 6814煮るm●煮炊きの道具 ●蒸す道具 6816蒸すk●蒸すときに使う道具 ●揚げる道具 → 6818揚げるk●揚げるときに使う道具 ●焼く道具 → 6820焼くk●焼くときに使う道具 ●茶をいれる道具 **茶[チャ]瓶[ビン]** 茶を煎じるために用いる陶製・金属製の容器。 **急[キュウ]須[ス]** 茶葉を湯に浸して茶をいれる陶製の器。 **茶[チャ]釜[がま]** 茶道具の一つで、茶事のために湯をわかす釜。 **風[フウ]炉[ロ]** 茶の湯で、湯をわかすための、持ち運びのできる炉。「ふうろ」ともいう。 **建[ケン]水[スイ]** 点茶のときに、湯水を捨てる容器。 **茶[チャ]筅[セン]** 茶の湯で、抹茶をかきまぜて泡をたてる、竹筒の先を細く裂いてほうきのように広げ、先端を内側に曲げたもの。 ●茶杓 5202すくうk ## S 名詞の類:ヒト **作[つく]り手[て]** つくる(つくった)人。「〜の意図が伝わってくるようだ」 **生[セイ]産[サン]者[シャ]** 生産に携わる人。「〜の名前が明記してある農作物」→消費者 <1272> # 6 **作る**[つくる] **6800s** **02[作製者**[さくせいしゃ]**】** 作製した人。「測量図の〜」 **03[作成者**[さくせいしゃ]**】** 作成した人。「書類の〜」 **04[製作者**[せいさくしゃ]**】** 製作した人。「この装置の〜は誰ですか」 **05[制作者**[せいさくしゃ]**】** 制作する(した)人。「番組〜」 **06[プロデューサー]** 映画や番組をプロデュースする人。「映画の〜は、制作の総責任と強い権限が与えられている」producer **07[クリエーター]** 創造的な仕事に携わり、新しいものをつくり出す人。「〜として時代の寵児となる」◇特に、広告制作者をいうことが多い。creator **08[デザイナー]** 専門的に建築や服飾などのデザインをすることを職業とする人。「プロの〜として自立して仕事する」▷服飾〜・インテリア〜designer **09[コピーライター]** 広告の語句・文章を書くことを職業としている人。「売れっ子の〜」copywriter **10[芸術家**[げいじゅつか]**】** 芸術作品を創作する人。 **11[美術家**[びじゅつか]**】** 美術作品を制作する人。 **12[造形作家**[ぞうけいさっか]**】** 造形芸術の作品を制作する人。 **13[アーティスト]** 芸術家の総称。広義には、画家・音楽家・小説家などを指し、狭義には現代画家・造形作家・演奏家などを指す。「新進気鋭の〜」◇「アーチスト」ともいう。最近は、大衆的な音楽の歌手やミュージシャンについても用いられる。artist **14[工芸家**[こうげいか]**】** 工芸を職業とする人。 **15[作者**[さくしゃ]**】** ある特定の作品をつくった人。「展覧会の会場で〜が自ら解説している」 **16【作家**[さっか]**】** 文章や小説を書く人。「少年時代は〜志望だった」▷陶芸〜・流行〜 **●著者**[ちょしゃ]**・小説家**[しょうせつか]**・脚本家**[きゃくほんか] **→** **2204** **著**[あらわ]**すs** **●ライター** **2200** **記**[しる]**すs** **●記事**[きじ]**を書**[か]**く人**[ひと] **▶画家**[がか] **→** **2202** **描く**[えがく]**s** **●音楽**[おんがく]**を作**[つく]**る人**[ひと] **17[作曲家**[さっきょくか]**】** 作曲を職業としている人。「CMソングの〜」として自立する」 **18【作曲者**[さっきょくしゃ]**】** その曲を作曲した人。「この曲の〜を呼んで演奏する」◇「作曲家」が職業の呼称として用いられるのに対して、「作曲者」は個々の作品について作者を挙げるときに用いる。 **19【編曲家**[へんきょくか]**】** 編曲を職業としている人。「彼は作曲家であると同時に〜でもある」 **20[編曲者**[へんきょくしゃ]**】** その曲を編曲した人。 **21【アレンジャー】** その曲をアレンジ(編曲)した人。「プロの〜に編曲を依頼する」▷名〜arranger **●音楽家**[おんがくか] **8715** **鳴**[な]**らすs** **●シンガーソングライター** **→** **1907** **歌**[うた]**うs** **▶芝居**[しばい]**・映画**[えいが]**などを作**[つく]**る人**[ひと] **22【演出家**[えんしゅつか]**】** 芝居・映画などの演出を職業とする人。 **23[振付師**[ふりつけし]**】** 振り付けを職業とする人。 **24【監督**[かんとく]**】** 映画撮影の指揮をする中心人物。▷〜不行き届き **25[助監督**[じょかんとく]**】** 監督の助手。 **26[ディレクター]** 映画・放送番組などの監督・演出家。director **27[アシスタントディレクター]** ディレクターの助手。◇ふつう、放送番組のディレクターの助手をいう。▶assistant director **28[AD**[エーディー]**]** 「アシスタントディレクター」の略称。「〜からディレクターの道へ文句をいう」 **●職人**[しょくにん] **29[職人**[しょくにん]**]** 熟練した技術によって、専門的に物をつくったり直したりする人。大工や庭師など。「〜さんにお茶を出す」▷〜気質・〜芸 **30[細工師**[さいくし]**】** 木工・彫金など、細工を職業とする人。◇「細工人」ともいう。 **31【飾り職**[かざりしょく]**】** 象牙や貴金属・宝石などで、身飾などの細かい装飾品をつくることを職業とする人。◇「飾り職人」「飾り師」ともいう。 **32[指物師**[さしものし]**】** 指し物をつくることを職業とする人。 **33[建具師**[たてぐし]**】** 建具をつくることを職業とする人。 **34【建具屋**[たてぐや]**】** 建具をつく(って売)ることを職業とする人。 **▶表具師**[ひょうぐし] **→** **5905** **張**[は]**るs** **●鍛冶屋**[かじや] **6812** **鋳**[い]**るs** **●陶磁器**[とうじき]**を作**[つく]**る人**[ひと] **35[陶芸家**[とうげいか]**】** 陶芸を職業としたり専門的にする人。「自分の窯を持っている陶芸家」 **36[窯元**[かまもと]**】** 図自分の窯を持っている陶芸家。 **37[陶工**[とうこう]**]** 図陶器をつくる職人。 **38【焼**[や]**き物師**[ものし]**】** 陶磁器をつくる職人◇「陶工」よりやや古い言い方。 **▶酒造家**[しゅぞうか] **39[酒造家**[しゅぞうか]**】** 酒を醸造して売ることを職業とする人。 **40【杜氏**[とうじ]**】** 日本酒を醸造する職人(の長)。「酒は〜に聞け」「〜の腕」◇「とうじ」の意の中国の官名「酒司」から。もとは「刀自」と書き、酒造りの長をする女性をいった。「越後〜」「丹波〜」◇「杜氏」はあて字か。 **●料理人**[りょうりにん] **41[料理人**[りょうりにん]**】** 料理をすることを職業とする人。 **42[調理人**[ちょうりにん]**】** 調理をすることを職業とする人。 **43【調理師**[ちょうりし]**】** 料理人として都道府県知事から免許をうけた人。 **44[賄**[まかな]**い]** 会社・寮などで炊事をする人。「〜に栄養士がつく」 **45【板前**[いたまえ]**】** 日本料理をつくることを職業とする人。「腕のいい〜がいる」◇関西では「板場」という。 **46[板**[いた]**さん]** 「板前」の、親しみを込めた、より口語的な言い方。 **47[コック]** 西洋料理をつくることを職業とする人。才kok <1273> **料[リョウ]理[リ]長[チョウ]** 料理人の長。 **板[いた]長[チョウ]** 何人かの板前の中で、いちばん上に立つ人。 **コック長[チョウ]** 何人かのコックの中で、いちばん上に立つ人。 **シェフ** 西洋料理のコック長。◇コックを指すことともある。▶chef ●仕立屋 **仕[し]立[たて]屋[や]** 仕立てを職業とする人。 **洋[ヨウ]服[フク]屋[や]** 洋服の仕立てを職業とする人。 **テーラー** 男性用洋服屋。▶tailor ●プログラマー **プログラマー** コンピューターのプログラムを作成する人。▶programmer **システムエンジニア** コンピューターを特定の仕事に適応するようにソフトウエア・ハードウエアの両方を構築し、保守する人。▶system engineer **SE** 「システムエンジニア」の頭文字。▶・エスイー ●創造者 **創[ソウ]造[ゾウ]者[シャ]** 何かを創造した人。「彼は新しい芸術の〜たることを自覚していた」「天地の〜としての神」 **造[ゾウ]物[ブツ]主[ヌシ]** 宇宙・天地をつくった神。 ●創造主→ 3404信じるs●キリスト教・ユダヤ教などの神 ●創立者 6302設けるs ●考え出す人 **発[ハツ]明[メイ]家[カ]** (職業として)発明をする人。「好奇心旺盛な少年だった男が、やがて〜として財をなした」 **発[ハツ]明[メイ]者[シャ]** 発明した人。「蒸気機関の〜」 **考[コウ]案[アン]者[シャ]** 考案した人。「近代ボクシングルの〜」 **立[リツ]案[アン]者[シャ]** 企画や計画を立てた人。 # 作る 6800s~u **プランナー** (職業として)企画や計画を立てる人。ウエディング〜・ファイナンシャル~(顧客の相談に応じて財産形成の計画を立てる職業の人) ▶ planner ## t 名詞の類:ヒト ●作る会社・組織 **製[セイ]造[ゾウ]元[もと]** その商品を製造する(した)ところ。「〜から直接取り寄せる」 **メーカー** ①その商品を製造する(した)会社。「パソコンが、マニュアル通りに操作しても動かないので、〜に問い合わせた」 ▷家電~ ユーザー ◇日本では特に大手の名の知れた会社をいうことが多い。②ある物事や状況をつくり出す人。▷トラブル〜・ヒット〜・チャンス〜・ペース〜 ◇複合語の構成要素として用いられる。▶maker **窯[かま]元[もと]** 陶磁器を焼いて製造するところ。 **プロダクション** ①映画やイベントを広く製作する組織。②出版物の制作や編集を請け負う組織。▶ production ●醸造元 **醸[ジョウ]造[ゾウ]元[もと]** 酒・味噌・醤油などを醸造する(した)ところ。 **造[つく]り酒[ザカ]屋[や]** 酒を醸造して売る店。「〜を営む」「〜の店主」 **酒[サカ]蔵[グラ]家[ヤ]** 「造り酒屋」の現代風な言い方。 **蔵[くら]元[もと]** 酒の醸造元。 **酒[サカ]蔵[グラ]** (酒を醸造・貯蔵する蔵があるところから)蔵元。「あの〜は最近売り出し中だ」 ## u 名詞の類:トコロ **製[セイ]作[サク]所[ショ]** 製作するところ・施設。○「せいさくしょ」ともいう。会社名に用いられることが多い。 **製[セイ]造[ゾウ]所[ショ]** 製造するところ・施設。◇「せいぞうじょ」ともいう。 **加[カ]工[コウ]場[ジョウ]** 加工するところ・施設。▷水産〜・農産〜 **工[コウ]場[ジョウ]** 必要な資源などを、ある決まった手順で大量に製造したり加工したりする(大規模な)施設。「最新鋭の設備をそなえた〜」 ▷製紙〜・食品〜・自動車〜・化学〜・〜長 **工[コウ]場[ば]** 〔小規模な)工場。「〜で働く」▷町~ **工[コウ]廠[ショウ]** 旧陸海軍直属の、兵器や弾薬を製造した工場。「〜での強制労働の状況を調査する」 ▷陸軍〜・海軍〜 ●工房 **工[コウ]房[ボウ]** 美術家や工芸家の仕事場。「ここが完成した新しい〜です」 **画[ガ]室[シツ]** 画家などの仕事部屋。 **アトリエ** 美術家やデザイナーなどの仕事場。「モデルを〜に呼び寄せる」 ▶フatelier **スタジオ** 音楽を録音する施設のある部屋。「〜で新曲を録音した」▶studio ●具体的なものを作るところ。 **製[セイ]材[ザイ]所[ショ]** 製材する工場。 **製[セイ]本[ホン]所[ジョ]** 製本する工場。 **造[ゾウ]船[セン]所[ジョ]** 船を建造・修理する工場。 **ドック** 船の建造・修理などをするところ・設備。▶dock **船[フナ]渠[キョ]** ドック。 **発[ハツ]電[デン]所[ショ]** 水力・火力などによって発電機を回転させ、電力を発生させる施設。▷火力~・原子力~ **醸[ジョウ]造[ゾウ]所[ショ]** 酒・味噌・醤油などを醸造するところ・施設。「じょうぞうじょ」ともいう。 **ワイナリー** ワインの醸造所。「フランスの〜を訪ねる旅」▶winery <1274> ●料理するところ **台[ダイ]所[どころ]** 家の中の炊事をするところ。「朝起きるとすぐ〜に立つ」 **勝[カッ]手[テ]所[どころ]** 台所。 **勝[カッ]手[テ]** 「台所」の少し古い言い方。▷〜ロ「調理するのに便利なところ」の意。元来は、流しのある裏の部屋。 **御[お]勝[カッ]手[テ]** 「勝手」の、より丁寧な言い方。「勝手」より「お勝手」のほうが一般的。 **キッチン** 「台所」の洋語的表現。ダイニング〜「台所」の決して表に出ないものとの観念から「台所とあからさまに言われていた」◇現在はレストランやホテルの調理室について使うことが多い。▶kitchen **庖[ホウ]厨[チュウ]** 台所。◇「厨房」よりもかたい言い方。 **厨[クリ]** 「台所」の古い言い方。◇「廚」とも書く。 **炊[スイ]事[ジ]場[ば]** 炊事をするところ。「キャンプ場の〜」 **調[チョウ]理[リ]場[ば]** 飲食店などの調理をするところ。 **板[いた]場[ば]** 和食の料理屋などで調理をするところ。洗い場◇「板」はまないたのこと。 **水[ミズ]屋[や]** 茶室に付いている台所。◇元来は、水屋をひくために低いところにつくられた炊事場。 ▶囲炉裏 → 8601燃やすu ●その他 **仕[し]出[だ]し屋[や]** 客が注文した料理をつくって配達する店。 **給[キュウ]食[ショク]センター** 給食を調理して、学校などに配送する機関。◇「センター(center)」は「総合施設」の意。 # 6801 できる ## a 動詞の類 ●できる **出[デ]来[キ]る** 前に存在しなかった新しいもの・状態がつくられる。「長い年月をかけて鍾乳洞が〜」「転んで頭にこぶが〜」「駅前に新しい店ができた」「プラスチックでできている家具」 **出[デ]来[キ]上[あ]がる**完全にできあがること。「料理が〜までもう少し待ってください」 **上[あ]がる** 「できあがる」のくだけた言い方。「ラーメンとチャーハン、もうすぐ〜よ」 **出[シュッ]来[タイ]** 製品などができあがること。「最新号は来週中に〜する予定」◇「しゅつらい」の転。 **成[な]る** 物事ができあがること。「全館の新装が〜」「今度の新居は〜のに1年を要した」 **生[う]まれる** 今までなかったところに新しくできること。「このあたりに新しい名所が〜」「名作が〜までのいきさつを取材する」 **生[う]まれ出[で]る** 具体的な形を伴わないものが生み出されて現れる。「この本 はテレビ番組から生まれ出たペストセラーです」 **熟[ジュク]成[セイ]** 時間をかけてなじみ、よい状態になること。「〜した材料を使って料理する」「ワインが〜する」 **熟[な]れる** 時間がたって、物がよい状態になる。熟成し、塩辛さやとがった味がなじんでちょうどよくなる。「なれて食べごろの鮒鮨」 ●仕上がる **仕[し]上[あ]がる** つくってものが完全にできあがる。「満足のいく作品に仕上がった」◇「仕」はあて字。 **完[カン]成[セイ]** 完全にできあがること。「新しいビルが〜し祝宴を開く」 **架[か]かる** 橋が完成する。「あの鉄橋は、〜までには何人もの犠牲者が出た難工事だったそうだ」◇「掛かる」「懸かる」とも書く。 **竣[シュン]工[コウ]** 建物・大型船舶などが完成すること。「ダムが〜したのを記念して石碑を建てる」 ▷〜式→起工◇「竣功」とも書く。 **完[カン]工[コウ]** 工事が終了すること。「世紀の難工事といわれた黒四ダムが〜したのは、1963年のことだ」→起工 **竣[シュン]成[セイ]** 建物・橋などが完成すること。「新校舎が〜した」 **落[ラク]成[セイ]** 建築工事が完了し、建築物が完成すること。「校舎と体育館が同時に〜した」▷〜式◇「落成」は建物の工事に対して用いられるのに対し、「竣工」は広く工事一般に用いられる。 **組[く]み上[あ]がる** 活字などが組み合わされてできあがる。「紙面が組み上がったので印刷に回す」 **刷[す]り上[あ]がる** 印刷がすっかり終わる。「刷り上がったばかりの号外を配る」 **編[あ]み上[あ]がる** 編み物などができあがる。「冬が来る前にセーターが編み上がった」 **織[お]り上[あ]がる** 織ってできあがる。「特注した反物が、ようやく織り上がった」 ●煮上がる 6815煮えるa ●蒸れる 6817蒸れるa ●焼き上がる 6821焼けるa ## d 形容動詞の類 **粗[あら]削[けず]りの** だいたいできているが、まだ完成していない様子。「投球フォームは〜だがスケールが大きい」◇「荒削り」とも書く。 **未[ミ]完[カン]成[セイ]の** まだ完成していない様子。「〜のまま放置されたビル」 **未[ミ]完[カン]の** 作品や人物が未完成の様子。「〜の長編小説」「〜の大器」 **即[ソク]席[セキ]の** その場ですぐつくってできあがる様子。「〜で詩をつくる」 ▷〜料理・〜ラーメン **インスタントの** すぐにできて食べられるものである様子。「〜食品では栄養が偏る」▷〜ラーメン・〜コーヒー・〜写真▶instant **偶[グウ]成[セイ]の** 詩歌が偶然できあがる様子。「〜の短歌3首」 <1275> # できる6801d~開ける6803a ●出来・仕上がり 00 ### **出来[でき]** できたものの品質。「この作品はずいぶん〜がいい」「〜の悪い作」 01 ### **出来不出来[できふでき]** できがよいか悪いかの程度。「試験の〜によってクラス分けする」 02 ### **出来具合[できぐあい]** どのくらいよいできかという程度。「報酬は仕事の〜によって違います」 03 ### **出来上[できあ]がり** できあがった状態・形・度合。「最後に醤油をちょっと垂らして〜だ」「このオブジェはまだ制作途中だが、〜は50cmほどの大きさになる予定だ」 04 ### **上[あ]がり** 図柄などを描き終ったもの。「〜に色を塗る」「夕飯は、レトルトを皿にあけレンジでチンして〜だ」「ネットから適当にコピーしてレポートの〜」 05 ### **出来映[できば]え** できあがったものの見栄え。「〜がよいから高く売れるだろう」◇「出来栄え」とも書く。 06 ### **仕上[しあ]がり** 仕上がった結果・出来栄え。「品物の〜が今から楽しみだ」「品物の〜をチェックする」◇「仕上げ」が過程の最終段階に焦点をあてたものであるのに対して、「仕上がり」は全工程が終了したことに重きが置かれる。 07 ### **仕上[しあ]がり具合[ぐあい]** 仕上がりの程度。「〜を見て出品を決める」 # 6802 開く ## a 動詞の類 ### **開[ひら]く** 00 山野などで、今まで人の手の加わっていなかった土地を、機能をもつ状態にする。「山を開いて住宅地にする」◇「拓く」とも書く。 01 ### **切[き]り開[ひら]く** 山林を切り開いたりして、田畑や道にする。「ジャングルを切り開いて農場にする」 02 ### **開拓[カイタク]する** 未開の地に住みつき、山林を切り開いたり農作を始めたりすること。「原野を〜する」「かつては〜のために多くの人が移住した」▷〜団 03 ### **開墾[カイコン]する** 山林を切り開いたり、原野を耕すなどして新しく田畑をつくること。「斜面まで〜して棚田をつくる」「〜するには労力と時間がかかる」 04 ### **開削[カイサク]する** 道路や運河などを新設すること。「玉川上水を〜したのは、玉川庄右衛門・清右衛門の兄弟だ」◇「開鑿」とも書く。 05 ### **埋[う]め立[た]てる** 川・海・沼や谷などに土砂・ごみなどを大量に投じて地表を高くして陸地をつくる。「湖の一部を埋め立てて公園をつくる」「この谷にごみを〜計画がある」 06 ### **埋[う]め立[た]て** 海岸や沼などを埋めて陸地にすること。「海岸の浅瀬を〜する」「干潟の〜は、十分に論議を尽くすことが望まれる」 07 ### **干拓[カンタク]する** 遠浅の海や湖沼を、堤防で囲いをつくって中の水を排して陸地にし、農地や宅地にすること。「干潟を〜する」▷〜地・〜事業 08 ### **灌漑[カンガイ]する** 農作物の生育のために、水路をつくって農地に水を引くこと。「湖から取水して〜する」▷〜用水 ●拓殖する → 6201移るa●移り住む ●開発する 09 ### **開発[カイハツ]する** 自然のまま何もなかったところを開いて、人間の生活に役に立つようにすること。「こんな山奥を〜して、生態系に影響が出なければいいが」▷〜業者・宅地~ 10 ### **乱開発[ランカイハツ]する** 自然・環境を考えずにむやみに開発すること。「森林を〜した結果、災害の被害が大きくなった」 11 ### **再開発[サイカイハツ]する** いらなくなった工場などの跡地や、古い施設、家屋などを移転・整理したり、道路を付け替えたりして、その地域を使いやすくすること。「雑然とした駅前を〜し、買い物などに便利な街にする」 ## S 名詞の類:ヒト 00 ### **開拓者[カイタクシャ]** 開拓する人。▷〜魂・〜精神 01 ### **開拓民[カイタクミン]** 開拓した人々。「〜が居住した住居跡」 02 ### **パイオニア** 「開拓者」の洋語的表現。▷〜精神◇ある分野の先駆者の意で用いることが多い。▶pioneer 03 ### **開発業者[カイハツギョウシャ]** その地域の開発を請け負って工事をする会社。 04 ### **デベロッパー** 「開発業者」の洋語的表現。◇「ディベロッパー」ともいう。▶developer ## u 名詞の類:トコロ 00 ### **開拓地[カイタクチ]** 開拓した土地。「アメリカの西部劇の多くは、〜を舞台にしたものだ」 01 ### **開墾地[カイコンチ]** 開墾した土地。「森を開き、木の根を起こしてつくった〜」 02 ### **埋[う]め立[た]て地[ち]** 埋め立ててつくった土地。「工場や港湾施設が〜にたくさん集まっている」 # 6803 開ける ## a 動詞の類 ### **開[ひら]ける** 00 今まで道路もととのわず、建物もなく、商店も近くになかったところが、生活しやすい状態になり、人々が住みつくようになる。「30年前に比べると、このあたりもずいぶん開けてきた」◇「拓ける」とも書く。 01 ### **開化[カイカ]する** 人や知識や情報が集まり、文明が進んで開けること。「不平等条約を改めるためには、文明が〜した国であることを示さねばならなかった」▷文明〜 02 ### **近代化[キンダイカ]する** 人の考え方や社会が、合理性・自由を重んじて、資本主義・産業・ <1276> # 開ける 6803a~s 情報などが発達した状態になること。「町工場でも〜が進み、コンピューターで製造工程が管理されるようになった」「〜することによって経済的な豊かさを得たが、その反面失ったものも少なくない」 **現[ゲン]代[ダイ]化[カ]** 物事の仕組みや考え方が、今の時代に対応した新しいものになること。「〜をめざす」 **都[ト]市[シ]化[カ]** 都市の生活様式が周辺にも拡大していき、それと同じようになること。「住宅開発が進んでこのあたりもずいぶん〜してきた」 **都[ト]会[カイ]化[カ]** 都会の生活様式になること。「このあたりも〜して昔のようなつきあいはしなくなった」◇「都市化」は、人口増加・交通手段の発達・情報の集中などに注目するが、「都会化」は、便利だけれども狭い生活空間、仕事はあるが生活費が高い、人づきあいが薄れ面倒がないが心の触れ合いがなくてさびしいなど、マイナスのニュアンスがある。 ## d 形容動詞の類 **開[ひら]けた** 開発されてにぎわっている様子。「ここは海に面しているせいか、昔から〜土地でしたよ」 **近[キン]代[ダイ]的[テキ]な** 近代化している様子。「〜な建物が林立しているオフィス街」 **現[ゲン]代[ダイ]的[テキ]な** 現代化している様子。「〜なたたずまいの新都心」 **文[ブン]化[カ]的[テキ]な** 暮らしが便利になり、清潔で健康的で快適な暮らしを送れるようになる様子。「健康で〜な生活を保障する」 **文[ブン]明[メイ]的[テキ]な** 世の中が開け、都市化が進み、合理的で進歩的な精神が行き渡り、経済・教育・技術などの水準が高まっている様子。「〜な社会」 ●開けていない様子 **未[ミ]開[カイ]の** 世の中の動きから取り残されている様子。「この地に移り住み、フィールド調査を始めた」 **未[ミ]開[カイ]拓[タク]の** 人家もまばらな状態にとどまり、自然環境に人の手が加わっていない様子。「〜の原野に一家で入植する」 **未[ミ]墾[コン]の** 開墾されていない様子。「果てしなく広がる〜の荒地」 **未[ミ]開[カイ]発[ハツ]の** 山林を切り開いたり、道路をつくったり、工場を建てたりすることがなく自然のままの様子。「〜の地域にまず鉄道を通す」 **低[テイ]開[カイ]発[ハツ]の** 国土の開発や経済の発展の度合いが、まだ低い様子。▷〜国・〜地域◇「後進」や「低開発」の語につきまとう「劣位」のニュアンスを避けて、最近は「開発途上」「発展途上」のような言い方を用いることが多い。 **発[ハッ]展[テン]途[ト]上[ジョウ]の** 国や地域などが、経済発展の途中である様子。▷〜国 **新[シン]開[カイ]の** 新しく開発されたばかりであり、農業などの開発の余地が残されている様子。「〜の農地に漆を植え、換金作物の増産を図る」▷〜地 **原[ゲン]始[シ]的[テキ]な** 文明社会に接しておらず、進歩していない様子。「〜なやり方で火をおこす」 **野[ヤ]蛮[バン]な** 文明社会と無縁な様子。「〜な行為」 ▷〜人 ## h 名詞の類:コト・サマ ●開けること **文[ブン]明[メイ]開[カイ]化[カ]** 西洋の文化が発展し、世の中が進歩して便利になること。特に、明治時代初期、西洋の技術が入って急速に普及し、生活が近代化したこと。「ざんぎり頭をたたいてみれば、〜の音がする」 **開[カイ]明[メイ]** 世の中が開け、進歩すること。▷〜的〜派 ●文化・文明 **文[ブン]化[カ]** 自然を開き、耕すことから始めて人間がつくり出した、民族・地域などによって異なる言語・芸術・制度・習慣・宗教・技術など、行動・生活様式のすべて。「日本固有の〜をたいせつにする」 ▷食〜・若者〜・〜遺産・〜人。〜人類学〜財 **文[ブン]明[メイ]** 世の中が開け、人知が進歩し、技術の発達にともなって物質的・経済的な豊かさや便利さが実現された状態。「現代人は〜の利器なしには生きていけないだろう」 ▷古代〜・エジプト〜・現代〜・物質〜・〜病・〜化◇「文化」は精神的な活動を含むのに対し、「文明」は技術的・物質的なことにかかわる。1つの文化が行われる地域は比較的狭いのに対し、「文明」は国境を越えて広い地域に及ぶ。 **人[ジン]文[ブン]** 人類の築いた文化・文明。「〜の発達に貢献する研究や発明」▷〜科学・〜主義◇「じんもん」ともいう。「人類の文化」の意。 **カルチャー** 「文化」の洋語的表現。レジャー〜◇「カルチュア」ともいう。▶culture **サブカルチャー** ある社会で、支配的な文化の中にありながら、それとは別に位置づけられる文化。若者文化、都市文化など。「アングラ芝居は60年代の後半、〜の危険な香りを漂わせながら登場した」 ▶ subculture **カウンターカルチャー** すでに存在し、支配的な文化に対抗するようにして生まれた新しい文化。「その活動は、現代文明のあり方に対する、ひとつの〜といえるであろう」 ▶counterculture **異[イ]文[ブン]化[カ]** 宗教・世界観・価値観などを異にする、まったく異質の文化。「海外へ行って〜に触れるのもよい経験だ」 ●その他 **生[セイ]活[カツ]水[スイ]準[ジュン]** ある地域や国における、標準的な生活の程度。「景気の変動と〜の変化の相関関係」 **民[ミン]度[ド]** その国民の生活水準および文化的・政治的レベルの進み具合。「その国民の〜は、着ている服のセンスや生み出す芸術によっても計れる」「〜の高い国」 ## S 名詞の類:ヒト ●未開人 **未[ミ]開[カイ]人[ジン]** 未開の土地に住む原始的で自然のままの大人。 **野[ヤ]蛮[バン]人[ジン]** ある文化の価値観から見て野蛮な行為をする人。 **夷[イ]狄[テキ]** 未開の民族や外国人を蔑視した言い方。古代中国で、その「中華思 <1277> # 開ける6803u~建てる6804a ## u 名詞の類:トコロ ### **都会** 00 ### **都会[トカイ]** 商業・文化の中心地で人口の多い土地。「〜の生活に疲れた」↔田舎 01 ### **都市[トシ]** 人口が多く集まっており、政治・経済・文化の中心となっている行政区画上の地域。「〜に人口が集中する」▷行政~・工業~・観光~・衛星~・国際~・地方~ ●大都市 → 7500大きいu ●古都 → 8800古いu●古都 ●町 → 7904にぎわしいu ●新しく開けた土地 02 ### **新開地[シンカイチ]** 新しく開墾・開発された土地。「50年前の〜も、今では落ち着いた住宅地である」 03 ### **新地[シンチ]** 新開地(にできた遊郭)。 04 ### **新田[シンデン]** 新しく開墾された田。▷〜開発 # 6804 建てる ## a 動詞の類 ●建てる 00 ### **建[た]てる** 建物・塔・銅像などをつくる。「庭に小さな小屋を〜」「高層ビルを〜」「公園に銅像を〜」 01 ### **築[きず]く** 土や石などを固めたり組み合わせたりする工程を経て建造物などをつくる。「川岸に堤防を〜」「巨大な墳墓を〜」◇「地位を築く」のように抽象的な意味にも使われる。 02 ### **築[きず]き上[あ]げる** 築いて完成させる。「織田信長は安土城を築き上げた」 03 ### **建築[ケンチク]する** 建物・塔・橋などの構造物を(設計して)つくること。「都心の近くに多くの住宅を〜する」▷〜物・〜家・〜士・〜施工・近代〜・耐火~・耐震~・超高層~◇小さなものにはあまり用いられない。 04 ### **構築[コウチク]する** 順に組み立てて築き上げること。「川を背にして陣地を〜する」▷〜物 05 ### **築造[チクゾウ]する** 城や運河など(主として大型の土木建造物)をつくること。「堤防を〜して洪水を防ぐ」 06 ### **建造[ケンゾウ]する** 大きい建物、船舶・飛行機などの構造物をつくること。「新しい橋を〜し、鉄道を通す」▷〜物 07 ### **建設[ケンセツ]する** 建物や道路、施設などをつくること。「大規模なダムを〜する」▷〜業 08 ### **建立[コンリュウ]する** 寺・神社・宮殿などを建てること。「東大寺の大仏殿は、752年に〜された」 09 ### **造営[ゾウエイ]する** 社寺・宮殿などをつくること。「皇居新宮殿は、昭和の名工たちの総力を結集して〜された」「出雲大社の〜について建築史の観点から研究する」 10 ### **草創[ソウソウ]する** 寺院・神社を初めて建てること。「新薬師寺は〜された当時は南都七大寺の一に数えられる壮大な寺院を有する大寺だった」 11 ### **営造[エイゾウ]する** 大がかりな建築物をつくること。「港の近くには貯蔵機能の完備した大規模な倉庫が〜されている」 12 ### **普請[フシン]する** 家屋を建てたり増築・修理したりすること。「別荘を〜していて、今年は使えない」▷安~・道~◇古風な言い方。 13 ### **作事[サクジ]する** 家屋などを建築・修繕すること。▷〜場◇古めかしい言い方。 14 ### **造作[ゾウサク]する** 内部の建具や玄関・階段などの各所を仕上げ(て建物を建て)ること。「あの店は主人が〜するのが好きなのか、始終大工が入っている」 ●設営する → 6302設けるa●設ける ●いろいろな形で建築する 15 ### **新築[シンチク]する** 新しく家を建てること。「結婚を契機に家を〜する」 16 ### **建[た]て増[ま]す** 今ある建物を広げ、部屋数などを増やす。「物置が必要になったので、アトリエを〜ことにした」 17 ### **建[た]て増[ま]し** 建て増すこと。「家族が増えて〜する必要が生じた」 18 ### **増築[ゾウチク]する** 「建て増し」の、ややかたい言い方。「子供の勉強部屋を〜した」 19 ### **建[た]て直[なお]す** 既存の建物を部分的または全面的に壊して新しく建てる。「旧社屋を全部壊して〜」 20 ### **建[た]て替[か]える** 既存の建物を壊して新しいものを建てる。「この家も〜時期にきている」◇「建て替える」場合は、既存のものと同じような大きさ、機能を有するものを建てるという含意があるが、「建て直す」場合は、既存のものとはかなり違うものを建てるというニュアンスがある。 21 ### **建[た]て替[が]え** 「建て替える」こと。「老朽化した住宅を〜する」「老朽化したビルの〜をする」 22 ### **移築[イシク]する** 既存の建物を解体して、もとの材木のまま、他の場所に移して建てると。「貴重な建物なので〜して記念館にする」 23 ### **改築[カイチク]する** 既存の建物を(部分的に)取り壊して新しく建てること。「古くなった校舎を〜する」 24 ### **修築[シュウチク]する** 建物を部分的に修理すること。「古い寺を〜する」 25 ### **改修[カイシュウ]する** 改築したり修理したりして、より効率的なものにすること。「道路を〜する」「住宅を耐震性のあるものに〜した」▷〜工事◇「改修」は「改築」と異なり建物以外にも使われる。 26 ### **再建[サイケン]する** 焼失したり壊れたりした建物を建て直すこと。「火事で焼失した学校の講堂を〜する」▷〜計画 27 ### **再興[サイコウ]する** 焼失したり壊れたりした神社や寺などを解体したり取り払ったりして、改めて建て直すこと。「現在の大仏殿は江戸時代に〜されたものである」 28 ### **再築[サイチク]する** 過去につくられたものをもう一度建てること。「古代の住居を〜する」 ●工事する 29 ### **工事[コウジ]する** 道路や建物などについて、土木や建築の作業を行うこと。「道路を〜する」「〜で道を掘り返す」▷道路~・下水道~・電気~・ガス~・〜現場・〜中 <1278> **施[セ]工[コウ]** 工事計画を、実際に工事を行って実行に移すこと。「改修工事を〜する業者を集めて工程の打ち合わせをする」 ▷〜業者◇「しこう」ともいう。 ▶着工・起工 9003始めるg●事業・業務などを始める ●その他 **造[ゾウ]園[エン]** 石・草・木などの材料を使って、庭園・公園などをつくること。「石や草木を自然のままに生かして〜する」 ▷〜業 **築[チク]庭[テイ]** 庭園を築くこと。「王朝時代の〜の跡」 **築[チク]城[ジョウ]** 城や砦などを築くこと。「戦国時代は〜のために多くの人が動員された」 **築[チク]堤[テイ]** 堤を築くこと。「治水のため緊急に〜する」 **築[チッ]港[コウ]** 港をつくること。「〜を契機に町は飛躍的に発展した」 **建[ケン]碑[ピ]** 石碑を建てること。「世界平和を祈願して〜する」 **巣[す]を掛[か]ける** 鳥が巣をつくる。「軒下にツバメが〜」 **営[エイ]巣[ソウ]** 動物が巣をつくること。「春になり小鳥の〜が始まった」▷〜地 ●造林する → 6304植えるa●樹木を植える ## h 名詞の類:コト・サマ **家[カ]作[サク]** 家をつくること。「この地方の〜では、昔は秋の台風に備えて屋根に石を置いた」◇やや古めかしい言い方。 **営[エイ]繕[ゼン]** (公共の)建造物の新築や修繕をすること。「公共施設の〜につとめる」「道路の〜をえている」▷〜課・〜費 **土[ド]木[ボク]工[コウ]事[ジ]** 土・石・木材・鉄材・コンクリートなどを用いて、道路・港湾・橋梁・堤防・ダムなど大規模な施設を建造する工事。「年度末が近くなると、予算消化のためだろうか、〜が増えて交通渋滞が起きる」 **土[ド]木[ボク]** 「土木工事」の略。「〜の仕事では常に安全性を考慮しなければならない」▷〜建築・〜業・〜工学 **土[ド]建[ケン]** 「土木建築」を略した言い方。「戦後日本の経済成長は、公共投資を水源とする〜によって成り立っていた面がある」 ▷〜業 **道[みち]普[ブ]請[シン]** 道路をつくったり改修したりすること。「昔は川ざらいとか、〜とか、村中総出でやる共同作業があった」 **工[コウ]務[ム]** 土木・建築に関する仕事。▷〜店 **工[コウ]法[ホウ]** 工事の方法。「新しい〜によって工事期間が短縮された」 **施[セ]工[コウ]法[ホウ]** (図面・計画にもとづいた)工事の方法。「B社の〜のほうが信頼できそうだ」 ▶建蔽率 **建[ケン]蔽[ペイ]率[リツ]** 敷地面積に対して、建物が覆っている面積の割合。「第一種住居専用地域の〜は、ふつう60%である」 **容[ヨウ]積[セキ]率[リツ]** 敷地面積に対する、建物の延べ床面積の割合。「このあたりは商業地域だから、〜は住居専用地域とくらべてかなりゆるやかだ」 ●建築に関するおもな行事 **鍬[くわ]入[い]れ** 土木の建設工事あるいは植樹などを始めるに際して、儀式的に鍬で土を掘ること。「〜をして工事の無事を祈る」 **棟[むね]上[あ]げ** 建物の骨組みができあがり、棟木をのせること(を祝って行う儀式)。「来週には〜ができるだろう」 **上[ジョウ]棟[トウ]** 棟上げ。▷〜式 **建[た]て前[まえ]** 棟上げの祝い。「〜には大工さんたちに酒を出す」◇「建て前」はそのままの形で儀式をも表すが、「上棟」は「式」を付けて「上棟式」とする。「棟上げ」はそのまま使うこともあれば「式」を付けることもある。 ## k 名詞の類:モノ ●建物 **建[たて]物[もの]** 人が住んだり、仕事をしたりするために人工的につくったもの。「〜ばっかりで田畑は見えなくなった」 **建[ケン]築[チク]物[ブツ]** 建築したもの。家・ビル・橋・塔など。「〜の安全性を調査する」 **建[ケン]造[ゾウ]物[ブツ]** 建造したもの。大きな建物・橋・塔・モニュメント・船など。「〜の景観に気を配る」 **営[エイ]造[ゾウ]物[ブツ]** 国や公共団体が公共の用のためにつくった学校・病院・鉄道・道路など。「〜の管理と修繕」 **堂[ドウ]舎[シャ]** 寺院の建物。「〜が立ち並ぶ」「堂」は大きい家、「舎」は小さい家で、大小の建物の意から。 **ハウス** 「建物」の洋語的表現。オペラ〜・ビニール〜・貸し〜・総合〜・〜ウエディング・プレハブ〜・ログ〜◇複合語の構成要素として用いられることが多いい。▶house **ビルディング** 鉄筋・鉄骨や鉄筋コンクリートなどでつくった高層の建物。「雑踏と〜は都会の象徴的光景かもしれない」 ▶ building **ビル** 「ビルディング」の略で、より口語的な言い方。高層〜・貸し〜・駅〜・雑居〜・ターミナル〜・〜街・インテリジェント~(高度な情報通信の設備をもったオフィス用ビル) ●高い建物 **台[うてな]** 四方を遠望することのできる、高い盛り土の上に築いた建物。 **高[たか]殿[どの]** 高くつくった御殿。 **楼[ロウ]閣[カク]** 階を何層か重ねて建てた高殿。「砂上の〜とは、崩壊しやすく、持続しないことのたとえである」 ▷空中~(実現しない絵空事) **高[コウ]楼[ロウ]** 高い楼閣。▷大廈〜(大きい建物) **高[コウ]堂[ドウ]** 高く立派な建物・堂塔。「境内にそびえていた〜は今は失われて影もない」 **摩[マ]天[テン]楼[ロウ]** 天をすれすれに迫るかと思えるほどの高い建物。「戦後のアメリカ映画の中の〜は戦後の日本人にとって夢と憧れの象徴だった」 ●簡単な建物 **小[こ]屋[や]** 小さくてつくりの粗末な建物。「簡単な〜をつくる」▷犬〜・物置〜・山〜・ <1279> ~掛け **掘[ほ]っ建[た]て小[ご]屋[や]** 地面に直接埋めこんで建てた急ごしらえの簡便な小屋。「木の葉で覆った〜のなかで、シャッターチャンスがくるまで何日でもねばる」「掘っ立て小屋」とも書く。 **庵[いおり]** 世捨て人・僧・茶人などが隠れ住み、また風流を愛して使う、小さく素朴な建物。「鴨長明は50歳ごろに出家し、京都大原山に〜を結んで隠棲した」◇「廬」「菴」とも書く。 **バラック** 急場の必要に応じるため簡便に建てた、一時しのぎの建物。「公園や広場に、戦災で焼け出された人たちのための〜がたくさん建てられていた」 ▶barrack **プレハブ** 工場で一定の規格に加工した部材を現地で組み立てるだけの建物。「選挙事務所として〜を建てる」 ▷〜住宅▶prefab **東[あずま]屋[や]** 屋根と四方の柱だけの建物。「雨がぽつぽつ落ちてきたので〜へ逃げこんだ」◇「四阿」とも書く。 **櫓[やぐら]** 木材などを組んで高く築いた建物。「〜に上がって遠くを見はるかす」 ▷〜太鼓・物見〜・火の見〜◇「矢倉」とも書く。 ●家 2408住むk●家 ●母屋・離れなど **母[おも]屋[や]** 敷地の中の中心となる主要な建物。「〜には両親と兄夫婦が住んでいる」→離れ◆◇「母家」とも書く。 **離[はな]れ** 母屋とは切り離して建っている別棟の建物。「〜を勉強部屋として使う」→母屋◇「離れ座敷」の略。 **数[ス]寄[キ]屋[ヤ]** 茶の湯のために母屋から独立して建てられた建物。「茶室」ともいう。▷〜造り◇「数奇屋」とも書く。「数寄」「数奇」はあて字。 **本[ホン]館[カン]** もとからあり、主となる建物。「〜に小ホールがある」→別館 **別[ベッ]館[カン]** 本館とは別に建てた建物。「新しく〜をつくる」→本館 **アネックス** 洋風建築で、別館として建てたもの。ホテル・デパートなどの別館を指すことが多い。▶annex **新[シン]館[カン]** 新しく建てた建物。「商品を〜へ移動する」→旧館 **旧[キュウ]館[カン]** 以前に建てられた建物。「〜を取り壊す」→新館 ●城・砦など → 4703遮るm●敵の攻撃を防ぐもの ●塔 **塔[トウ]** そびえ立つ、高く細長い建造物。「聖堂の中のいちばん高い〜のてっぺんの望楼まで歩いてのぼった」 ▷テレビ〜・管制〜・五重の〜 **タワー** 「塔」の洋語的表現。「東京〜・コンクリート〜」◇「タワー」は近代的な建築物についていうことが多い。 **鉄[テッ]塔[トウ]** 鉄で組み立てた塔。「〜にのぼり送電線を修理する」 **石[セキ]塔[トウ]** 石を積み上げてつくった塔。「古い〜は苔むしている」 # 建てる 6804k~m **尖[セン]塔[トウ]** 屋根の先端がとがった塔。「この回教寺院には〜が3本ある」 **斜[シャ]塔[トウ]** 斜めに傾いている塔。「地震によって壊れかかった〜が放置してある」 ▷ピサの〜 ●仏塔 3403祭るu●仏寺 ●碑 **碑[いしぶみ]** 人物や出来事を記念し、そのいわれを刻んで建てた石。「〜を建てる」▷〜文〜 **石[セキ]碑[ヒ]** 石碑。◇「石文」の意。 **石[いし]碑[び]** 石づくりの碑。「〜の碑文を解読する」 **碑[ひ]石[いし]** 石碑(の材料となる石)。 **歌[カ]碑[ヒ]** 短歌や歌詞を彫りこんだ碑。「名曲と歌手名を彫りこんで〜が建てられた」◇狭義には和歌が彫られたものを指すが、今日では流行歌や名曲の歌詞が彫りこまれたものにも用いられる。 **詩[シ]碑[ヒ]** 詩を彫りこんだ碑。「作者自筆の〜がある」 **句[ク]碑[ヒ]** 俳句を彫りこんだ碑。「松尾芭蕉の〜を訪ねながら旅をする」 **記[キ]念[ネン]碑[ヒ]** 人物や出来事を長く記憶し、その偉業の精神を伝えるために〜を建てる」 **モニュメント** 何かの記念のために建てた碑・建造物。「富士山の見えるところに〜を建てる」 ▶ monument **慰[イ]霊[レイ]碑[ヒ]** 戦死・事故死した人々の霊を慰めるための碑。「事故を風化させないため現場に〜を建てる」 ●死者を慰めるために建てるもの **墓[はか]石[いし]** 墓に建てる石。「最近は故人の生前の仕事を具体的に表したさまざまの形の〜がある」 **墓[ボ]石[セキ]** 墓石。「〜に家紋を刻む」 **卒[ソ]塔[ト]婆[バ]** 供養のために、梵字(ボンジ)や経文などを書いて墓に立てる、塔をかたどった細長い板。◇「そとうば」ともいう。また、略して「塔婆」ともいう。「卒都婆」「率塔婆」「率都婆」とも書く。塚・堆土の意の梵語stūpaから。 **板[いた]碑[ビ]** 石でつくった卒塔婆。「中世の郷土史研究に〜は有力な史料となる」 ▶霊屋・霊廟→ 3403祭るu●霊を祭る建物 ## m 名詞の類:モノ ●建てるための材料 **建[ケン]材[ザイ]** 建物に使う材料。「その会社は専門的に〜を扱う」 **新[シン]建[ケン]材[ザイ]** 最新の技術や、新たに開発された材料でできた建築用の材料。「火事のときに有毒ガスを出す〜もあるようだ」 **木[モク]材[ザイ]** 建築や木工などの材料として使う木。▷〜パルプ **材[ザイ]木[モク]** おもに建築用にする木。「中断した工事現場に〜が雨ざらしになっている」 **用[ヨウ]材[ザイ]** 建築・木工・家具製造などに使う木。▷〜林・〜業 <1280> # 6 ## s 名詞の類:ヒト ## u 名詞の類:トコロ **建**[た]**てる** **6804m** **組**[く]**む** **6805a** **05【資材**[しざい]**】** 何かをつくるための材料。「〜を調達する」▷建築〜・〜費 **06[良材**[りょうざい]**】** 良質の材料。特に、良質の木材。「〜を選んで建てた建物」 **07[良木**[りょうぼく]**】** 良質の木材。 **08【粗木**[あらき]**】** 山から切りだしたままの、樹皮がついてた木。◇「荒木」とも書く。 **09[丸太**[まるた]**】** 枝を払い皮をはいだだけの材木。「〜を組んだだけの野性的な家」▷〜小屋 **10[丸太**[まるた]**ん棒**[ぼう]**]** 「丸太」の口語的表現。「どろぼうが入らないように、〜をかんぬきにしておいた」◇「丸太の棒」の転。 **11[白木**[しらき]**】** 何も塗らない、そのままの材木。「〜の家具」▷〜造り **12[白身**[しらみ]**】** 木材の周辺部の白いところ。赤身◇「白太」ともいう。 **13[赤身**[あかみ]**】** 木材の中心部の赤いところ。白身◇「心材」ともいう。 **14[銘木**[めいぼく]**]** 床の間などに用いる、木目・色・形状におもむきのある木。「床柱には、ちょっと贅沢だが紫檀の〜を使いたい」 **15【煉瓦**[れんが]**】** 粘土に砂・石灰などを混ぜてこね、焼きたもの。おもに暗赤色の直方体で、壁や道路の舗装などに用いる。▷耐火〜・日干し〜・〜造り **16[ブロック]** コンクリートを成型したもの。塀や仕切り壁として、積み上げて用いる。◇「コンクリートブロック (concrete block)」の略。 **●建物**[たてもの]**のおもな部分**[ぶぶん]**・部材**[ぶざい] **17[床**[ゆか]**】** 家の中で地面より高く板を水平に敷いた所。「〜に正座してお経を聞いていたら足がしびれて立てなくなった」「〜が抜ける」 **18[フロア]** 「床」の洋語的表現。▶floor **19[棟木**[むなぎ]**】** 屋根の一番高い部分に用いる木材。「〜に幣を立てて建て前を祝う」 **20[桁**[けた]**】** 屋根を支えるために柱の上に横に渡す木材。「〜を渡す」 **21[梁**[はり]**】** 屋根の重みを支え、柱を固定するため、柱の上に渡し架ける、横方向の材木。「〜の上に置く」 **22[垂木**[たるき]**】** 棟木から桁へ渡す長い木材。◇「極」とも書く。 **23[小舞**[こまい]**】** 垂木の上に置く細長い板。◇「小舞」とも書く。 **24[横木**[よこぎ]**】** 建造物の梁や柱の間に水平に渡した木。 **25[長押**[なげし]**】** 柱と柱の間に渡した横木。 **26[敷居**[しきい]**】** 引き戸・障子・襖などの下にある、滑らせるための溝のある横木。「〜につまずく」 **27[鴨居**[かもい]**】** 引き戸・障子・襖などの上にある、滑らせるための溝のある横木。「〜に頭をぶつける」 **28[欄間**[らんま]**】** 天井と鴨居の間の、採光・通風・装飾を兼ねた部分。普通、格子や透かし彫りを取り付ける。 **29[框**[かまち]**]** 床や床の間などの縁に張る、継ぎ目を隠す横木。 **30[上**[あ]**がり框**[かまち]**]** 玄関など、家の上がり口の縁に使われるかまち。 **31[蹴込**[けこ]**み]** ①階段の、踏み板と踏み板の間の垂直の部分。②家の上がり口の前面の垂直の部分。 **32[根太**[ねだ]**】** 建物の床板を支えるため、床下に渡す横木。「畳の上で大の男が相撲を取ったので〜が抜けた」 **33[裏板**[うらいた]**】** 屋根裏に張り付ける板。 **●柱**[はしら] **5301** **支**[ささ]**えるk** **●柱**[はしら] **▶屋根**[やね]**・天井**[てんじょう] **6810** **葺く**[ふく]**k** **●屋根**[やね] **●天井**[てんじょう] **●壁**[かべ] **6503** **区切**[くぎ]**るm** **●壁**[かべ] **00[大工**[だいく]**]** 専門的に家屋の建築や修理をする人。「棟上げを控えて何人もの〜さんが入っている」 **01[宮大工**[みやだいく]**】** 神社・仏閣などの建築や修理を専門とする大工。 **02[鳶職**[とびしょく]**】** 高い所で組み立て作業などを専門にする人。「ビルの建設現場で〜が働いている」◇略して「鳶」ともいう。 **03【棟梁**[とうりょう]**】** ①大工のかしら。「わが家の普請をする〜」②「①」の意から、ある集団の長。「一家の〜」◇家屋の「棟」と「梁」を組み合わせた言葉。 **●建築業者**[けんちくぎょうしゃ] **04[工務店**[こうむてん]**】** 建築を請け負う業者。 **05[土建屋**[どけんや]**】** 土木建築を請け負う業者。◇自分のことをいうときは謙遜の意を含めたり、他人については多少の軽侮を込めて使われることがある。 **06[ゼネコン]** 工事の発注段階から完成までのすべてを請け負う、大手の総合建設業者。◇「ゼネラルコントラクター(general contractor)」から。 **00[現場**[げんば]**】** 建築などの作業を行っている、その場所。「〜を視察する」▷工事〜・建設〜・作業〜・〜監督 **01[建設地**[けんせつち]**】** 建物を建設するための土地。 **02【敷地**[しきち]**】** 建物・道路などを建設するための土地。「倉庫を建てる〜を確保する」 **03【宅地**[たくち]**】** 住宅・建物用の土地。「故郷に帰ったら、近所の田畑は〜に変わっていた」 **04【地所**[じしょ]**】** 家などを建てるのに利用する土地。「掘り出しものの〜を手に入れたので、なるべく早く家を建てたい」 **05【更地**[さらち]**】** 建物を壊したあとの、建築に適した平坦な土地。「古い校舎を撤去して〜にする」◇「新地」とも書く。 **▶用地**[ようち] **5400** **使**[つか]**うu** **●組**[く]**む** **00[組**[く]**む]** 何らかの目的をもって個々のものを(交差させるようにして)合わせ、ひとつにする。「腕を〜」 <1281> のまとまりにする。「鉄材で足場を~」「列を組んで歩く」「仲間と組んで会社をおこす」 **組[く]み上[あ]げる** 組むことによって高く積む。「たき火をするために、枝を集めて〜」 **組[く]み合[あ]わせる** 2つ以上の性質の異なるものを1つにまとめるようにして、1つのものにする。「色の違う布を組み合わせて華やかな旗をつくる」「いくつかの方法を〜ことで信頼度の高い検証を行う」 **ミックスする** 「組み合わせる」の洋語的表現。「様々な模様のタイルを〜して床を張り替える」「色や模様を〜してモザイクタイルを作り出す」 ▷〜サンド▶mix **組[く]み替[か]える** 一度組んだものを部分的に取り替える。「予算を~」「組み換える」とも書く。 **組[く]み違[ちが]える** 交互に組む。「カラフルな糸を組み違えて複雑な模様をつくる」 **組[く]み分[わ]ける** あるものを、仲間はずれをつくりながら、いくつかのグループに分ける。「4つのチームに〜」 **シードする** スポーツのトーナメントで、(より公正な結果を得るために)有力なチーム・選手の初戦を不戦勝にして組み合わせること。「わが校は昨年準優勝の実績から〜されるはずだ」▷〜校 ▶seed ●組み入れる 5600入れるa●組み入れる ●合わせる 9201合わせるa●組み合わせる ●コーディネートする ●組み立てる **組[く]み立[た]てる** 個々の部分を組み合わせて1つのまとまりのあるものをつくる。「模型を~」「難解な理論を~」 **構[コウ]築[チク]** 個々の要素を組み立てて秩序あるものをつくること。「新しい理論を〜する」 **構[コウ]成[セイ]** いくつかの部分を組み合わせることによって1つのまとまりをつくること。「委員会は6人のメンバーで〜されている」 ▷〜要素・〜員・人口〜◇「構築」「組織」とは違って、「2つの元素がこの物質を構成している」のように、「部分」が主語となる用法が基本となる。 **再[サイ]構[コウ]成[セイ]** もとの形に組み立て直すこと。また、もとの形に復元または構成すること。「残存する仏像の断片から全身像を〜する」 **仮[カ]構[コウ]** 実際にはないことを、仮にあるとして組み立てること。「〜の世界」 **立[リツ]論[ロン]** ある事柄について、筋道を立てて論ずること。「その〜は全体を根本からやり直しだ」 ●組織をつくる **組[ソ]織[シキ]** 個々の要素に一定の役割をもたせながら秩序ある全体をつくり上げること。「消費者団体を〜する」 ▷未~ **編[ヘン]成[セイ]** 人や物などを集めて一つのまとまりをつくり上げること。「優秀な白バイ警官を選抜して特別チームを〜する」「番組を~する」 **編[ヘン]制[セイ]** 必要な組織をつくり上げること。「特殊部隊を〜する」「軍隊の〜に当たる」 **再[サイ]編[ペン]** 編成し直すこと。「官僚機構を〜する」 # 組む 6805a~h **結[ケッ]成[セイ]** 個人・団体などが一つの目的のために集まって組織やグループをつくること。「新党を~する」 **結[ケッ]団[ダン]** グループなどをつくること。「オリンピックの代表選手の前で〜のあいさつをする」 ▷〜式→解団 **組[ソ]閣[カク]** 内閣をつくること。「各派閥の関係を考慮して~する」「総理は〜の作業に着手したようだ」 ▷〜人事・~本部 **結[ケッ]党[トウ]** 政党・党派を結成すること。「〜したときの志を忘れないでほしい」「〜以来の危機を迎える」▷〜大会 **立[リッ]党[トウ]** 政党・党派を新しく結成すること。「新党を〜するために資金と人材を集める」▷〜宣言 ## d 形容動詞の類 **組[く]み立[た]て式[シキ]の** 部品を組み立てて完成させてから使うものである様子。「〜の家具」 **ノックダウン式[シキ]の** 家具・道具などで、あらかじめ部品の状態で運びこまれていて、それらを組み立てて使うようになっている様子。「このテーブルは〜なので収納に便利だ」◇「ノックダウン」はknockdown。 ●折りたたみ式の→ 7104折るd ## h 名詞の類:コト・サマ **組[く]み合[あ]わせ** 組み合わせること。「AとBの〜」「場所を考えると8つの〜が考えられる」「第1戦の〜が決まる」 **組[く]み立[た]て** 組み立てること。「この家具の〜は、素人にはむずかしい」 **組[く]み替[か]え** 組み替えること。「状況が変化すれば適宜〜を検討する」「遺伝子の〜を試みる」「組み換え」とも書く。 **石[いし]組[ぐ]み** 造園で、おもむきが出るように石を組み合わせてつくったもの。「この庭の〜はすばらしい」 ●組み立てられ方 **組[く]み立[た]て** あるものについての、組み立てられ方の様子。「彼の論文は理論の〜が適切だ」 **組[ソ]成[セイ]** 何かに含まれる成分の組み立てられ方。「化合物の〜を調べる」 **結[ケッ]構[コウ]** 文章や物事などの組み立て。「この小説は〜がしっかりしている」「古い時代の寺院の〜を調べる」 **枠[わく]組[ぐ]み** 物事の全体の形を決めるためにあらかじめ設定する事柄。「予算の〜だけは決めておかなければならない」 **大[おお]枠[わく]** おおまかな枠組み。「計画の〜だけは決まっている」 **骨[ほね]組[ぐ]み** 物事の全体を支える基礎となる事柄。「〜さえしっかりしていれば、あとはどうにかなる」 **骨[コッ]格[カク]** 物事の仕組みの、ややかたい言い方。「計画の〜がはっきりしてきた」「骨骼」とも書く。 **構[コウ]成[セイ]** 全体の中での、個々の部分や成分の組み立てられ方。「論文の〜を練る」 **構[コウ]造[ゾウ]** 全体の中での要素の組み立て。「〜の複雑な機械」▷〜的・下部〜・産業〜 <1282> ・二重〜◇「構成」が成分のほうに重点をおくのに対して「構造」は全体から部分をとらえる。また、「構造」は人間の身体や言語、社会や政治といった、「もの」とはいえない対象についてもいえる。 **構[コウ]図[ズ]** 絵や写真など、平面のものの構成。「写真の〜を考える」 **コンポジション** 芸術作品の構図・構成。▶composition **体[タイ]系[ケイ]** 一定の原理・法則に従って統一的に組織されたまとまりの全体。▷給与〜・理論〜 ▶起承転結 2204著すh●筋 ●仕組み **仕[し]組[く]み** 社会や組織、また機械の内部の構造。「複雑な機械の〜」◇「仕」はあて字。 **仕[し]掛[か]け** 機械装置などの内部の仕組み。「回り舞台の〜」◇「仕」はあて字。 **絡[から]繰[く]り** 糸やぜんまいなどを巧みに使って動くようにした人形などの細工物。「機関」とも書く。 **機[キ]構[コウ]** 組織や物事の仕組み。「新部門の創設にともない、社の〜を一部変更いたします」▷〜改革・流通〜・行政〜 **制[セイ]度[ド]** 社会・組織などの秩序の維持や、健全な運営のために設けられる、決まりや仕組み。「高齢化社会の到来にともなって、高齢者を保護する〜をより充実させる必要がある」 ▷教育~・封建~・社会~・身分~・徒弟~ **メカニズム** 「仕組み」の洋語的表現。「人体の〜を解明する」「インフレの〜」 ▶mechanism **メカ** 「メカニズム」の略。「彼はバイクの〜に詳しい」 **システム** あることを効率よく行ったり秩序を維持したりするために、まとめ整えられた仕組みや方法。「会費は半年ごとにまとめて支払う〜になっている」「現在の〜では、高度な情報社会には対応できない」 ▷〜家具・〜工学・オンライン〜 ▶ system ●活字の組み方 **組[く]み版[ハン]** 活字を組んで版をつくること。「この作業はコンピューターによってほぼ姿を消した」 **横[よこ]組[ぐ]み** 横の方向に活字を組むこと。「この辞書は類書には珍しく〜だ」→縦組み **縦[たて]組[ぐ]み** 縦の方向に活字を組むこと。「国語辞典はふつう〜だ」→横組み **製[セイ]版[ハン]** 印刷の版面をつくること。「〜がすんだら点検してください」 ## k 名詞の類:モノ ●組み合わせたもの **組[く]み物[もの]** 糸や針金などを組み合わせてつくったもの。 **組[く]み手[て]** 建築で、材と材とを組み合わせた部分。 **継[つ]ぎ手[て]** 材料を長さ方向に継ぎ足すために加工した組み手。 **仕[し]口[くち]** 材料同士を(直角に)交わらせるために加工した組み手。 **組[く]み子[こ]** 格子・障子などの、細い木や鉄の棒などを縦横に組み合わせたもの。「障子の〜がはずれる」 **格[コウ]子[シ]** 建物の天井や窓などに用いる、細い木などを縦横に組み合わせたもの。 ●組み紐 5907つなぐk●ひもなど ▶骨組み・枠組み **骨[ほね]組[ぐ]み** 建造物で全体の形が崩れないように支えるために組み合わされた、柱・梁などの全体。「壁も屋根も失われ〜だけを残した建物」 **骨[コッ]格[カク]** 骨組み。「〜ができただけで建設が中止されたビル」 **屋[や]台[たい]骨[ぼね]** 屋台や家屋の骨組み。 **枠[わく]** 骨組みを組み立て、そこにあるものを形作るために組み立てた枠。「木の〜にコンクリートを流し込む」 ●組織 **組[ソ]織[シキ]** ①いくつかの部分を、秩序ある全体としてまとめながら構成した、秩序ある全体。「〜の一部としての認識も重要だ」 ▷〜化・〜性〜暴力・〜票・社会〜・会社〜・全国〜②生物を構成している単位の一つで、同一の機能や構造をもつ細胞が集まったもの。▷神経〜・筋肉〜 **組[ソ]織[シキ]体[タイ]** 集合体としての組織。 **機[キ]関[カン]** 一定の目的で個人や団体がつくった組織体。▷医療〜・司法〜・報道〜 **委[イ]員[イン]会[カイ]** 委員によって構成される合議制の機関。▷執行〜・教育〜公安〜・公正取引~ **組[クミ]合[アイ]** 一定の目的で人々が共同してつくった組織体。「〜のために力を注ぐ」▷労働~・協同~・共済~・~運動◇特に、「労働組合」の意で用いられることが多い。 **結[ケッ]社[シャ]** 何人かの人が共通の目的でつくった団体。「〜の自由」→秘密〜 **ネットワーク** コンピューターの通信網などの、網の目のように張りめぐらせた組織。▶network **隣[となり]組[ぐみ]** 第2次世界大戦中、日本で自警や配給などのために、政府が町内会などの下につくらせた地域組織。 **番[バン]組[グミ]** 放送や演芸などの出しものの組み合わせ。またその中の一つ。この〜は博物館の協力を得てつくられた」 ▷〜表・報道〜・バラエティー~・帯~・裏~ **プログラム** 番組(が記されたもの)。▶program ●その他 **仕[し]掛[か]け物[もの]** 仕掛けをしてあるもの。「その出し物では〜も楽しみのひとつだ」◇芝居などで、仕掛けのしてある道具や衣装・などを指すことが多い。 ## S 名詞の類:ヒト ●社会を構成する人 **人[ジン]民[ミン]** 社会・国家を構成する人々。「〜のための政治」 **蒼[ソウ]生[セイ]** 人民。「国は富めども〜の暮らしは貧しいままだ」 <1283> # 組む6805s~編む6806h ## S 名詞の類:ヒト ### **国民** 00 その国の国籍をもち、国家を構成する人々。「〜の権利」▷〜健康保険・〜年金 01 ### **市民[シミン]** ①その市に住んでいる民。▷〜憲章②参政権をもつものとしての国民。「〜としての義務を果たす」 02 ### **公民[コウミン]** 「市民②」の古い言い方。▷〜権 03 ### **県民[ケンミン]** その県に住んでいる民。 04 ### **都民[トミン]** 東京都に住んでいる民。 05 ### **道民[ドウミン]** 北海道に住んでいる民。 06 ### **府民[フミン]** 京都府、もしくは大阪府に住んでいる民。 07 ### **区民[クミン]** その区に住んでいる民。 08 ### **村民[ソンミン]** その村に住んでいる民。 09 ### **町民[チョウミン]** その町に住んでいる民。 10 ### **島民[トウミン]** その島に住んでいる民。 ●団体を構成する人 → 4404加わるs●団体の構成員 ●組んだ人 11 ### **グループ** 同じ目的で行動する集団や仲間。「理科の実験は4〜に分かれて行った」▷アイドル~ ▶group 12 ### **コンビ** 何かをいっしょに行うときに組む2人。「〜を組む」◇「コンビネーション(combination)」の略。 13 ### **トリオ** 何かをいっしょに行うときに組む3人。「〜で漫才をする」▶trio 14 ### **バッテリー** 野球で、捕手と投手。「〜を組む」▶battery # 6806 編む ## a 動詞の類 ### **編[あ]む** 00 ①糸・竹・髪のように細長く、しなやかなものを巧みに組み合わせて形あるものをつくる。「毛糸でセーターを〜」「籐でかごを〜」「髪を編んで垂らす」②文章を集めて書物をつくる。「古今の詩歌のアンソロジーを〜」◇「文集を編む」「計画を編む」のように使うのは、原稿や日程を細長いものに見立て、それを順序立てて組み合わせることからきている。 01 ### **編[あ]み上[あ]げる** 編んで完成させる。「クリスマスまでにマフラーを編み上げなくてはいけない」「歌集を〜」 ●書物などを編む 02 ### **編集[ヘンシュウ]する** 複数の人が書いた原稿や、個々の写真・映像などを集めて、一つの書物や作品の形にまとめあげること。「漢和辞典を〜する」「ビデオテープを〜して2分間のニュース資料をつくる」「論文集の〜を担当する」▷〜部・〜局・責任~・共同~・〜長◇「編輯」とも書く。 03 ### **編述[ヘンジュツ]する** 多くの資料に基づいて本を著述してまとめること。「郷土史を〜する」 04 ### **監修[カンシュウ]する** 本や辞書などの編集を、責任者として監督・指導すること。「この辞書を〜する」「〜しただけで、執筆はしていない」 05 ### **編修[ヘンシュウ]する** 種々の資料に基づき、歴史書・研究書・教科書などを編集すること。「長い年月をかけて地方史を〜する」「文化史の〜に着手する」 06 ### **編纂[ヘンサン]する** 集めた資料を整理して書物にまとめあげること。「終戦直後の貴重な資料だから研究者のためにも〜しておく必要がある」▷〜事業◇「編纂」は書物についてしかいえないが、「編集」は映画や番組にもいえる。書物についていえば、「編纂」は「編集」の古い、ものものしい言い方。 07 ### **特集[トクシュウ]する** テレビの番組や雑誌などで、特定の問題に重点をおいて編集すること。「日本経済の隆盛を〜した番組」「来月号は自然保護の問題を〜する」▷〜号◇「特輯」とも書く。 08 ### **共編[キョウヘン]する** 複数の人が共同で編集すること。「この辞書は2人の学者によって〜された」 09 ### **類纂[ルイサン]する** 同じ種類のものを分類して、筋道を立てて見やすいように編集すること。「重要なテーマに絞って〜する」▷法規~ 10 ### **類聚[ルイジュウ]する** 同じ種類のものを集めて、分類・編集すること。「資料をジャンル別に〜して情報検索の効率化を図る」◇「るいじゅ」ともいう。「類従」とあてることもある。 11 ### **改編[カイヘン]する** 一度編成・編集したものを部分的に改めること。「憲法の草案を全面的に〜する」「テレビ局では春と秋に定期的に、番組の〜を行う」 ## d 形容動詞の類 ●新編の → 8801新しいd●新しく何かをする様子 ## h 名詞の類:コト・サマ ●編むこと 00 ### **編[あ]み物[もの]** 糸などで衣類や敷物などを編むこと。「〜をするのが趣味です」 01 ### **手編[てあ]み** 機械を使わずに手で編むこと。「既製品ではなく〜のセーターを贈る」↔機械編み 02 ### **機械編[きかいあ]み** 機械を使って編むこと。「早く仕上げるために〜でつくった」↔手編み 03 ### **棒針編[ぼうばりあ]み** 編み棒を使って編むこと。「〜のセーター」 04 ### **鉤針編[かぎばりあ]み** かぎ針を使って編むこと。「〜で編んだレースを飾って売る」 05 ### **ゴム編[あ]み** 伸縮性をもたせるための編み方。「伸び縮みがきくように〜にする」◇「ゴム」はオgom。 06 ### **透[す]かし編[あ]み** 透かし模様ができるようにすきまをつくる編み方。「〜のセーターを編む」◇レース編み・模様編みなど。 ●書物を編むこと 07 ### **選集[センシュウ]** 多くの人の詩歌・文章などを選び出して編集すること。「〜を命じる」◇「せんじゅう」ともいう。 08 ### **雑纂[ザッサン]** 系統的な整理をしないまま、種々の記録や文書を集めて本にすること。「と <1284> りあえずは〜の形にする」 **修[シュウ]史[シ]** 歴史書を編修すること。「一般庶民の視点に立った〜の姿勢」▷〜事業 ●編著 2204著すh●著述活動 ## k 名詞の類:モノ **編[あ]み物[もの]** 編んでつくったもの。セーターやベストなど。「古い〜をほどく」 **ニット** 「編み物」の洋語的表現。「〜のスーツ」▶knit **網[あみ]** 糸・ひも・針金などを編んでつくった道具。魚や鳥・虫などを捕らえるのに用いる。「〜を打って魚をとる」「〜でもちを焼く」 **ネット** 「網」の洋語的表現。特に、バレーボール・テニスなどで使う、コート中央の仕切りや、サッカーなどのゴール類に張る網についていう。「コートに〜を張る」「髪が乱れないように〜をかぶる」 ▷タッチ〜・バック〜・ヘア〜▶net **金[かな]網[あみ]** 針金を編んでつくった網。「鳥小屋の〜が破られた」 **鉄[テッ]条[ジョウ]網[モウ]** 有刺鉄線を網のように張りめぐらして、脱走や敵の侵入などを防ぐようにしたもの。「〜を突破する」 ●魚をとる網 → 4605捕るk●魚をとる網 ●網のようにめぐらされたもの **法[ホウ]網[モウ]** 罪を犯した者を捕らえる法律を網にたとえた語。「〜をかいくぐる(法律の不備を巧みにすり抜けて悪事をはたらく)」 **天[テン]網[モウ]** 悪人を捕らえるために天が張りめぐらした網。「〜恢々(カイカイ)疎にして漏らさず(悪事をなすものは天によって必ず罰を受ける)」 **道[ドウ]路[ロ]網[モウ]** 津々浦々まで通っている、網の目のように張りめぐらされた道路。 **通[ツウ]信[シン]網[モウ]** 新聞社・放送局などが連絡や通信のために各地に設けた組織。 ●放送網 △ 2105触れるu ●編んだかぶり物 → 5910かぶるk●かさ ●編んだ敷物 → 6303敷くk●ござなど ●セーターなど → 5908着るn●セーター ●編んだ入れ物 5600入れるk●編んだ入れ物 ●編むための道具 **編[あ]み針[ばり]** 編み物をするのに使う針。「姉が〜を使ってセーターを編む」 **編[あ]み棒[ボウ]** 竹などでつくった編み針。「セーター針」は金属製であることが多いのに対し、「編み棒」は竹などでつくられていることが多い。ただし、広義では区別なく用いられる。 **鉤[かぎ]針[ばり]** かぎ針編みに使う、先にかぎがついた編み針。 **編[あ]み機[キ]** 編み物をするための機械。 ●編集したもの **総[ソウ]集[シュウ]編[ヘン]** テレビの連続ドラマや続編のある映画などを(縮約して)、ひとつにまとめた作品。「大河ドラマの〜」 **特[トク]集[シュウ]** 新聞・出版・放送などで、ある特定の問題について多面的な角度から、また深く掘り下げて編集・制作した記事や番組。「雑誌は雑多なはずだが、最近は1冊丸ごとワンテーマの〜ということがある」 ▷〜記事・~号 ●編んでつくった書物 6404集めるk●集 # 編む 6806h~紡ぐ 6807h ●書物の編 6503区切るk●区切りの位置関係 ## S 名詞の類:ヒト ●書物を編む人 **編[ヘン]纂[サン]者[シャ]** 書物を編さんする人。 **編[ヘン]集[シュウ]者[シャ]** 編集する人。「〜の努力によって本書は刊行された」「よい雑誌をつくるため何度も執筆者に連絡した」◇「編纂者」は自ら部分的に原稿を加えるのに対し、「編集者」は、本文の執筆にはまったくかかわらないこともある。 **編[ヘン]者[シャ]** 「編纂者」の略。 **撰[セン]者[ジャ]** 歌集や詩集の編集者。「〜の考え方がよく表れている」 ## u 名詞の類:トコロ **編[あ]み目[め]** 編んだときにできる、糸と糸などのすきま・目。「〜の大きさがばらばらだ」 **網[アミ]の[ノ]目[メ]** 網の編み目。「〜の粗い投網」 # 6807 紡ぐ ## a 動詞の類 ●紡ぐ **紡[つむ]ぐ** 綿・繭などから繊維を引き出し、ひねりを加えて糸にする。「糸を〜という作業は見た目よりも難しいものだ」 **繰[く]る** 綿・繭などから糸を引き出す。「糸を〜」 **繰[ソウ]糸[シ]** 糸を繰ること。「指で糸によりをかけながら~する」▷〜工程 **紡[ボウ]績[セキ]** (機械を用いて)紡ぐこと。「〜はほとんど機械によって行われている」 ▷〜工場・〜機械・〜業 **混[コン]紡[ボウ]** 2種類以上の繊維をまぜて紡ぐこと。「天然繊維に合成繊維を〜する」「〜することによって従来より強い糸をつくる」 ▷〜糸 ●よる **縒[よ]る** 繊維・糸・ひもなど細いものを互いにねじり合わせて1本の糸やひもをつくる。「こよりを〜」◇「撚る」とも書く。 **縒[よ]り合[あ]わせる** 何本かの細いものをよって1本にする。「色の違う糸をより合わせて、ひもにする」 **綯[な]う** 糸をよって組み合わせ、縄をつくる。「わらで縄を〜」 **綱[つな]を打[う]つ** 綱をつくること。「部屋の若い衆が声を合わせて綱を打つ」のように、特に大相撲の横綱がしめる綱をつくることをいう。 ## h 名詞の類:コト・サマ ●繰ること **糸[イト]繰[ク]り** 繭や綿花から糸を引き出すこと。「母の〜を手伝ったことがある」▷〜車 **綿[わた]繰[く]り** 綿花の繊維を機械装置に通してから引き離すこと。「祖母はいつも <1285> 縁側で〜をしていた」 ●紡ぐこと **手[て]紡[つむ]ぎ** 手で糸を紡ぐこと。「〜による独特の風合い」 **紡[ボウ]毛[モウ]** 羊毛などから糸を紡ぐこと。▷〜機 **梳[ソ]毛[モウ]** 羊毛などの長い繊維を集めて糸にすること。▷〜織物・〜糸 **製[セイ]糸[シ]** 繭から糸をつくること。「きれいな川の水に恵まれているところは〜のような産業が適している」▷〜工場 **蚕[サン]糸[シ]** 養蚕と製糸。▷〜業・〜試験場 ●その他 **縒[よ]り** 糸などをよること。「糸に〜をかける」 **綱[つな]打[う]ち** (大相撲の横綱の)綱を打つこと。「横綱昇進が決まるとすぐに〜が始まった」 ## k 名詞の類:モノ ●繊維 **繊[セン]維[イ]** 動物や植物からとれる細い糸状のもの。織物や紙の原料。 **天[テン]然[ネン]繊[セン]維[イ]** 天然に産出する繊維の総称。▷化学繊維 植物(木綿・麻など)・動物(絹・羊毛など)・鉱物(アスベストなど)からとれる。 **化[カ]学[ガク]繊[セン]維[イ]** 石油や石炭などから化学的につくられた繊維の総称。→天然繊維 ◇天然繊維を化学的に加工したレーヨンなども含む。 **化[カ]繊[セン]** 「化学繊維」の略。「〜の反物」 **合[ゴウ]成[セイ]繊[セン]維[イ]** 合成高分子物質から化学的につくられた繊維。ナイロン・ビニロン・テトロン・ポリエステルなど。 **合[ゴウ]繊[セン]** 「合成繊維」の略。 **人[ジン]造[ゾウ]繊[セン]維[イ]** 「合成繊維」のやや古い言い方。 ●いろいろな天然繊維 **綿[わた]** ①種子などを利用するために栽培される植物。②「①」の種子を覆う、細長く白っぽいものからは繊維をとる。◇「棉」とも書く。③「②」に似ているものの総称。化学繊維からつくったもの、くず繭からつくったもの(真綿)などがある。 **綿[メン]花[カ]** 「わた①」の種子を覆う、細長く白っぽい繊維。◇「綿」ともいう。②「①」からとった繊維を綿花を精製したもの。 **木[モ]綿[メン]** 綿花を精製したもの。 **純[ジュン]綿[メン]** 他の繊維がまじっていない木綿。 **コットン** 「わた②」の洋語的表現。「〜に化粧水を含ませる」 ▶cotton **麻[あさ]** ①茎から繊維をとるために栽培される植物。②「①」からとった繊維。 # 紡ぐ 6807h~k **絹[きぬ]** 繭からとった繊維。 **シルク** 「絹」の洋語的表現。▶silk **真[ま]綿[わた]** くず繭を引き伸ばしてつくったわた。▷〜色 **毛[け]** 羊・山羊・らくだなどの体表に生えている細長いもの(からとる繊維)。特に、羊の毛を指す。 **羊[ヨウ]毛[モウ]** 羊の毛。 **ウール** 「羊毛」の洋語的表現。「〜のコート」 ▶wool **純[ジュン]毛[モウ]** 他の繊維がまじっていない毛。 ●いろいろな化学繊維 **ナイロン** 絹に似た合成繊維。丈夫で耐水性にすぐれ、衣料のほかに釣り糸・漁網など用途が広い。▶nylon **アクリル繊維** 羊毛に似た合成繊維。軽く保温性にすぐれる。「アクリリックファイバー(acrylic fiber)」から。ファイバーは「繊維」の意。 **レーヨン** 木材パルプなどから人工的につくる、絹に似た繊維。▶rayon **人[ジン]絹[ケン]** 「レーヨン」のやや古い言い方。◇「人造絹糸」の略。 **フリース** 起毛してある、ポリエステル製の合成繊維の織物。軽く、保温性にすぐれる。▶fleece ●毛 0106生えるm●毛●羽毛△ ●糸 **糸[いと]** 繊維を均一な太さで細く長くしてよりをかけたもの。▷〜車 **縒[よ]り糸[いと]** よりをかけた糸。◇「撚り糸」とも書く。 **紡[ボウ]績[セキ]糸[いと]** 紡績してつくった糸。 **原[ゲン]糸[シ]** 織物の原料としての糸。 **単[タン]糸[シ]** よりをかけない1本の紡績糸。 **撚[ネン]糸[シ]** 複数の単糸をより合わせた糸。▷〜機 ▶絹糸 **繭[まゆ]糸[いと]** 繭から取り出した糸。◇「繭と糸」の意もある。 **生[き]糸[いと]** 繭糸を数本合わせてつくった糸で、精練していないもの。手ざわりがかたく光沢がない。→練り糸、生糸 **蚕[カイコ]糸[シ]** 生糸。 **練[ね]り糸[いと]** 生糸を精練したもの。手ざわりがやわらかく、光沢がある。 **絹[ケン]糸[シ]** 生糸と練り糸。特に練り糸。 **絹[きぬ]糸[いと]** 絹でつくった糸。 **紬[つむぎ]糸[いと]** くず繭や真綿を紡いでよりをかけた絹糸。 ▶木綿糸 **木[モ]綿[メン]糸[いと]** 木綿でつくった糸。「〜で雑巾を縫う」 <1286> **綿糸[メンシ]** 木綿糸。 **カタン糸[いと]** ミシン用の木綿糸。◇「カタン (cotton)」は「木綿」の意。 ●毛糸 **毛糸[ケイト]** 動物の毛(特に羊毛)を紡いだ糸。「~のセーターを編む」◇ふつう、編み物に用いるものをいう。 **紡毛[ボウモウ]** 毛の短い繊維を集めてつくった糸。「紡毛糸」ともいう。 **梳毛[ソモウ]** 毛の長い繊維を集めてつくった糸。「梳毛糸」ともいう。 ●その他の糸 **麻糸[あさいと]** 麻でつくった糸。 **凧糸[たこいと]** たこを揚げるのに用いる、太くて丈夫な(木綿の)糸。 **ガット** テニスのラケットの網や弦楽器の弦に用いる、羊などの腸やナイロンでつくった糸状のもの。gut ●紡ぐための道具 **紡錘[つむ]** 綿や繭から繊維を引き出して糸を紡ぐと同時に、糸によりをかけながら巻き取る装置。◇「紡錘」とも書く。古くは「つみ」ともいった。 **紡錘[ボウスイ]** 「つむ」の漢語的表現。▷~形 **枠[わく]** 紡いだ糸を巻きつけるための枠。 **糸車[いとぐるま]** 糸繰りのための装置。手回しの大きな輪と紡錘とからなる。「~がからからと音を立てて回っている」◇「糸繰り車」の略。 **座繰[ざぐ]り機[き]** 繭から糸を引き出し、歯車仕掛けの糸枠を回して糸を巻き取る器具。◇「坐繰り」とも書く。 q 名詞の類:イキモノ **蚕[かいこ]** 絹糸をとる繭をつくる。「丈夫な〜を育てるのが製糸工程の第一歩であった」 **繭[まゆ]** 蚕がさなぎのときにこもる殻。生糸の原料。 **玉繭[たままゆ]** 2匹以上の蚕が入っている、大きな繭。 **屑繭[くずまゆ]** 生糸の原料には適さない繭。つむぎ糸や真綿の原料。 # 織[お]る 6808 a 動詞の類 **織[お]る** 縦糸と横糸を組み合わせて、布などをつくる。「布を~」「機を~」「いぐさで、むしろを~」 **織[お]り上[あ]げる** 織って、1枚の反物などをつくりあげる。「納品日に間に合わせるために、徹夜して反物を織り上げた」 **織[お]り出[だ]す** 織って模様などをあらわし出す。「金糸で鮮やかな文様を織り出した帯」 **織[お]り成[な]す** 絵や模様を織ってつくり出す。「2種類の違う糸で~模様のおもしろさ」 **織[お]り込[こ]む** 異なる種類の糸などをまぜて、模様を入れながら織る。「細かい幾何学模様を~」 **織[お]り交[ま]ぜる** 織り込む様をまぜて織り込む。「豪華に金糸や銀糸を織り交ぜた打ち掛け」 h 名詞の類:コト・サマ ●織ること **手織[てお]り** 機を使って自分の手で織ること。「祖母からもらった〜の着物は大切な形見だ」 **機織[はたお]り** 機で織ること。「体験学習として~に挑む」 **紡織[ボウショク]** 紡績と機織り。~産業 **製織[セイショク]** 織り機で織物を織ること。「工場では大量に〜が行われている」 ▷~機 **製絨[セイジュウ]** 毛織物をつくること。▷~所 ●染織→ 8300染めるh●染めること ●いろいろな織り方 **綾織[あやおり]** 糸を巧みに交差させて斜めの線を織り出すこと。 **糸織[いとおり]** 絹のより糸で織ること。▷~姫(織女星) **浮[う]き織[お]り** 布地に横糸を浮かして模様を織ること。 **透[す]かし織[お]り** 織り目を広くして生地が透けるように織ること。紗・絽など。 **綴[つづ]れ織[お]り** さまざまな色の糸で模様を織り出すこと。 **平織[ひらお]り** 縦糸と横糸を1本ずつ交差させて織ること。 **畝織[うねおり]** 織物の表面に、縦または横方向にうねを出して織ること。◇「あぜおり」ともいう。 **交[ま]ぜ織[お]り** 種類の違う糸をまぜて織ること。 **交織[コウショク]** 交ぜ織り。「~によって模様の種類を増やす」 k 名詞の類:モノ ●織物 **織物[おりもの]** 糸を織ってつくったもの。「~の展示会」~業 **反物[タンモノ]** 織りあげて、まだ裁断していない織物。「~を選ぶ」「段物」とも書く。1反は成人1人分の和服がつくれる大きさで、約10m×34cm。 **呉服[ゴフク]** 織物・反物の総称。狭義には絹織物を指す。「~の問屋街」「~商」「~物・~屋・~店 **巻[ま]き物[もの]** 軸に巻いた反物。「浴衣地を〜で2反買う」 **絹織物[きぬおりもの]** 絹糸で織った織物。◇略して「絹織り」「絹物」「絹」ともいう。 **綿織物[メンおりもの]** 木綿糸で織った織物。◇略して「綿織り」という。 **毛織物[ケおりもの]** 羊などの動物の毛の繊維を集めてつくった糸で織った織物。◇略して「毛織り」「毛」ともいう。 <1287> **麻織物[あさおりもの]** 麻糸で織った織物。◇略して「麻織り」「麻」ともいう。 **太物[ふともの]** 木綿・麻など、太めの糸で織った織物。▷~屋・~店 **繻子[シュス]** 縦糸・横糸のどちらか一方を浮かせて織った、光沢のある、滑らかな感じの織物。「~の帯」 ●布・切れ **布[ぬの]** 糸を織ってつくったもの。「紙と〜で人形をつくる」◇「織物」に比べ、「もの」のニュアンスが強い。また、「不織布」のように織らないでつくったものを含めることもある。 **クロス** 「布」の洋語的表現。▷テーブル~・~カントリー・~ワード◇「布」の意の「クロス」と区別するため、「布地」ともいう。cloth **織布[しょくふ]** 織ってつくった布。「~の文化史的研究」 **不織布[フショクフ]** 繊維を織らずに、接着剤や熱でからみ合わせて布状のもの。芯地などに用いる。 **白布[はくふ]** 白い布。「亡骸を〜で覆う」 **白妙[しろたえ]** 楮の木の繊維で織った白い布。◇「白布」とも書く。 **切[き]れ** 布(の切れ端)。◇「布」「裂」とも書く。 **布切[ぬのき]れ** 布の切れ端。◇「ぬのきれ」ともいう。 **端切[はぎ]れ** 半端な布切れ。「~を集めてパッチワークをする」 **小切[こぎ]れ** 小さな布切れ。 **裁[た]ち落[お]とし** 布などを裁ったあとの残った部分。 **共切[ともぎ]れ** 仕立てた服と同じ切れ。特に、仕立てた服の端切れ。「ワンピースの〜でそろいのポーチをつくる」 **共布[ともぬの]** 「共切れ」のやや改まった言い方。「コートと〜のストール」 **地[じ]** 共切れ。 **生地[きジ]** 衣服などにするための布(の品質・材質)。「~と仕立てのよい服」 **地[ジ]** (模様などのない)生地。「~の厚いタオル」▷~質・~色・白~・黒~・赤~ ◇布だけでなく、紙についてもいう。 **服地[フクジ]** 衣服などにするための生地。 **服地[ふくじ]** 洋服用の布地。 **用布[ようふ]** 布地。 **表地[おもてじ]** 衣服の表に使う布地。裏地 **裏地[うらじ]** 衣服の裏に付ける布地。表地 **芯地[シンジ]** 衣服の袖や襟などの芯にする布地。 **胴裏[ドウうら]** 袷などの和服の、胴の部分の裏地。 **厚地[あつジ]** 地の厚いもの。薄地 **薄地[うすジ]** 地の薄いもの。厚地 **薄物[うすもの]** 羅・紗など、すけて見えるような、薄い布地。また、それで作った衣服。「暑くなったので〜の着物にしよう」 **浴衣地[ゆかたジ]** 浴衣にするための布地。ふつう、木綿を用いる。 **手拭[てぬぐ]い地[ジ]** 手拭いにするための布地。ふつう、さらし木綿を用いる。 **帯地[おびジ]** 帯にするための布地。繻子・博多織・金襴などを用いる。 ▶織り糸 **織[お]り糸[いと]** 織物を織るための糸。 **縦糸[たていと]** 織物の、縦方向(反物の長いほう)の糸。横糸◇「経糸」「経」とも書く。「たて(縦・経)」とも略す。 **横糸[よこいと]** 織物の、横方向(反物の短いほう)の糸。縦糸◇「緯糸」「緯」とも書く。「よこ(横・緯)」とも略す。 **緯糸[ぬきいと]** (横に貫く糸の意から)横糸。◇「ぬき(緯)」とも略す。 ●絹織物 **絹[きぬ]** 絹糸で織った布。「手ふきに~を使うのはもったいない」 **シルク** 「絹」の洋語的表現。「~のハンカチをのぞかせる」「高級な〜の肌ざわり」▷~ハット・〜ロード・〜スクリーン ◇洋装用の品物に対して用いられる。silk **絹地[きぬジ]** 絹の生地。 **絹布[ケンプ]** 絹糸で織った布。 **薄絹[うすぎぬ]** 地の薄い絹織物。⇌厚絹 **厚絹[あつぎぬ]** 地の厚い絹織物。←薄絹 **正絹[ショウケン]** 他の繊維がまじっていない絹織物。「~の振り袖」 **本絹[ホンケン]** (本物の絹の意から)正絹。 **純絹[ジュンケン]** (純粋な絹の意から)正絹。 **練[ね]り絹[ぎぬ]** 練り糸で織った、あるいは生糸で織った後に精練した絹織物。生絹 **生絹[きぎぬ]** 生糸で織った後に精練しない絹織物。 **生絹[セイケン]** きぎぬ。 **白絹[しろぎぬ]** 染めていない、白い絹布。◇「しろぎぬ」ともいう。 **紅絹[もみ]** 絹布を染料で赤く染めたもの。平絹をもんで染めたことから。「紅」とも書く。女性の和服の裏地として用いる。 **錦[にしき]** 色彩豊かに織った厚手で高級な絹織物。「この〜の御旗」▷糸~・繧繝~(赤地の縦じまの間に花柄やひし形の色模様を織り出した織物) **紬[つむぎ]** 紬糸で織った絹布。大島~・結城~ **羽二重[はぶたえ]** 経糸を2本そろえて緯糸と交互に織り、生糸を用い、平織りにしてから精練した絹織物。 <1288> **富[ふじ]士[じ]絹[ぎぬ]** 屑繭を原料とした紡績糸を用いた、羽二重に似た平織りの絹織物。◇「富士」は創製した会社の名から。 **銘[メイ]仙[セン]** くず糸で織った、丈夫で安価な平織りの絹織物。 **綾[あや]** 地紋のある、繻子織りの絹織物。「綾子」とも書く。 **紗[シャ]** 生糸で織った粗いすかし目のある薄い絹織物。通気性に富み、夏の衣料や蚊帳(カヤ)に用いられる。 **金[キン]紗[シャ]** 紗に金糸を織り込んだり、金糸で模様を織り出したりした織物。 **絽[ロ]** 織り目がすくように織った、夏の和服地用の絹物。「黒い〜の羽織」 **黄[き]八[ハチ]丈[ジョウ]** 八丈島原産の、黄色の地に縞模様のある、平織りまたは綾織りの絹織物。 **西[にし]陣[じん]織[おり]** 京都の西陣で生産される、高級で精巧な絹織物。◇西陣は、応仁の乱で、西軍の山名宗全が本陣を置いたところに由来する。 **博[ハカ]多[タ]織[おり]** 博多を原産地とする絹のより糸を使った厚手の織物。 ●綿織物 **木[モ]綿[メン]** 木綿糸で織った布。「〜のワンピース」 **綿[メン]** 「木綿」の略。「〜の着物」 **コットン** 「木綿」の洋語的表現。▶cotton **綿[メン]布[プ]** 綿糸で織った布。 **晒[サラシ]木[モ]綿[メン]** さらすことによって白くした木綿の布地。「さらし」 **晒[サラシ]** 「晒し木綿」の略。「〜を巻く」 **天[テン]竺[ジク]** 密に織った、地の厚い綿布。「天竺木綿」の略。天竺(インド)より輸入したことから、といわれる。 **唐[トウ]桟[ザン]** 桟留縞(サントメジマ)の略。「桟留縞」は、インドのサントメ(ポSão Thomé)から17世紀ごろに渡来した、縞模様のある綿織物で、後には日本でも織られるようになった。 **キャラコ** 漂白し、のりを施してつやを出した、地の薄い綿布。◇「キャリコ」ともいう。インドのカリカット(Calicut)が原産地であることから。▶calico ●毛織物 **ツイード** 未加工の純毛で粗く織った、厚地のざっくりした毛織物。「〜のジャケット」▷スコッチ~ ◇元来スコットランド地方原産のものについていった。▶tweed **ウーステッド** 梳毛糸で織った、平らでなめらかな毛織物。▶worsted **モヘア** 縦糸に綿、横糸にアンゴラ山羊の毛を用いた柔らかくて弾力性のある毛織物。◇アンゴラ山羊はトルコのアンカラ地方に生息する。▶mohair **カシミア** カシミア山羊からとった毛で織った、感触が柔らかく手触りのよい柔軟な光沢をもち、高級服地用。◇「カシミヤ」とも いう。カシミア山羊はインドのカシミール地方に生息する。▶cashmere **アルパカ** アルパカ(南米原産のラマの一種)の毛で織った織物。衣服・カーペットなどに用いる。▶alpaca **ホームスパン** 農家の羊毛を紡いだ自家製の毛糸で織った、手織りの毛織物。◇「家庭で紡いだもの」の意で、本来は手織りであるが、現在は機械織りが多い。▶homespun **セル** 細い梳毛糸を(多く)平織りにした毛織物。単衣の和服、洋服用。「〜の単衣」◇「セル」はオランダ語のセルジ(serge)を「セル地」と解したもの。 **サージ** 梳毛糸を綾織りとした毛織物。生地に張りと耐久性があるので、学生服などに用いる。◇現在は絹・綿・化繊なども使用する。▶serge ●麻織物 **麻[あさ]** 麻糸で織った(衣服に用いる)布。「〜の夏物のジャケット」 **麻[ま]布[ふ]** 麻糸で織った布。 **晒[サラシ]** さらして白くした麻の布。◇「曝し」と書く。 **リンネル** 亜麻(アマ)(茎から繊維、種子からは亜麻仁油がとれる)の繊維で織った薄い織物。吸水性にすぐれ夏物衣料などに用いる。▶フlinière **リネン** リンネル。◇タオル・シーツなどのリネン製品をもいう。▶linen ## m 名詞の類:モノ ●丈夫な布 **デニム** 綾織りで厚地の綿布。丈夫で洗濯も簡単なので作業着や子供服などに用いる。▶denim **カンバス** 麻・綿などの太い糸を密に織った丈夫な布の総称。油絵用の画布。テント地・靴などに用いる。◇「キャンバス」ともいう。▶canvas **ズック** 靴などに用いる、麻・綿を太くよって、平織りにした厚地で丈夫な布。▶オdoek **帆[ハン]布[プ]** 帆などに用いる、綿・麻の太い糸をよって密に平織りにした織物。 ●縮みなど。 **縮[ちぢみ]織[お]り** 布地の表面に細かなしわを出した織物。 **縮[ちぢみ]** 「縮み織り」の略。「〜のシャツ」 **縮[ちり]緬[めん]** 縦糸によりのない生糸、横糸によりの強い生糸を使って平織りにし、精練してしわを出した絹織物。「〜のふろしき」 **クレープ** ちりめんのように表面にしぼを出した織物の総称。▶フcrêpe **デシン** 縦糸をゆるく、横糸を強くよってちりめんのようにしぼを出した織物。「クレープデシン(フcrêpe de Chine)」の略。中国のちりめんを、フランスでまねて作ったもの。「フランスちりめん」ともいう。 **ジョーゼット** 非常に薄く、透けるような地合いの、ちりめん状の織物。女性の夏用の服地。◇本来は絹織物だが、最近は化学繊維の <1289> のも多くみられる。▶georgette **ポプリン** 綿・羊毛・化繊などを平織りにして横畝を出した、つやのある薄い織物。夏物の婦人・子供服やワイシャツ用。▶poplin ●柔らかい布 **メリヤス** 収縮性をもたせるために、編み物のように輪編みにした布。編み方で表裏で異なる。▶medias **ジャージー** メリヤスやメリヤスに似せた、収縮性のある織物。運動着に広く用いる。◇「ジャージ」ともいう。▶jersey **フランネル** 綿や梳毛をゆるく平織り・綾織りにして、片面または両面を毛羽立たせた織物。▶flannel **フラノ** 「フランネル」の略。特に、服地用に密に織ったもの。 **ネル** 「フランネル」の略。「〜のパジャマ」◇毛で織ったものを「本ネル」、綿で織ったものを「綿ネル」という。 **パイル** タオル地のように、(輪状に)毛羽立たせた織物。▶pile **モスリン** 薄地の柔らかい毛織物。■フmousseline **メリンス** 薄地の柔らかい梳毛織物。◇元来はスペイン産のメリノ種の羊毛からつくったことから。▶フmerinos ●毛羽立った織物 **ラシャ** 羊毛で織る、目の詰まった厚手の毛織物。防火服や軍服などに用いる。▶ポraxa **ドスキン** 鹿皮に似せた紡毛織物。織り目は非常に細かく、柔軟で光沢がある。おもに男性礼服に用いる。▶doeskin **ビロード** 表面が毛羽立った光沢のある織物。「〜のスカート」▶ポveludo **ベルベット** ビロード。特に絹製のもの。「〜の襟のコート」▶velvet **コーデュロイ** 縦方向に毛羽立った畝をもつ綿織物。「〜のジャケット」◇ビロードの一種。▶corduroy **コール天** 「コーデュロイ」のやや古い言い方。◇和製洋語。「コーデッド (corded=うね織り)」+「ベルベティーン(velveteen=綿のビロード)」から。 ●その他の織物 **絣[かすり]** 細かな模様が全体にかすれたように入った織物。「〜の着物」▷紺〜・矢~・久留米~・伊予~◇「飛白」とも書く。 **サラサ** 花鳥・人物・動物や幾何学模様を型染めした綿もしくは絹の布。▷ジャワ~◇「更紗」ともあてる。▶ポsaraça **繻[シュ]子[ス]** なめらかで光沢のある織物。絹のほか、綿・毛・化繊のものがある。帯・半襟などに用いる。▷〜織り(縦糸と横糸の一方を他方の上に浮かして織ること) **サテン** 「繻子」の洋語的表現。ドレスやコートの裏地などに用いる。▶オsatijn **レース** 糸をより合わせたり編んだりして透かし模様を表したもの。「〜のカーテン越しの柔らかな光」▷〜編み ▶lace **ギャバジン** 目の詰まった綾織物。急角度の、織り目がでる。紳士服やオーバ # 織る 6808m~漉く 6809h ーコートに用いる。▶gabardine **フェルト** 羊毛などを加湿・加熱して、圧力をかけて布状にしたもの。帽子・敷物などに用いる。▷〜ペン ▶felt ▶織り目 **織[お]り目[め]** 織物の糸と糸のすきま。「細かい〜がみごとにそろっている」 **綾[あや]** 糸を織ってつくる斜めの線の模様。「〜を入れて織る」 ●織るための道具 **機[はた]** 手動式で布を織る機械。「〜を織る(布をおる)」 **織[お]り機[ばた]** 布を織る機械。「卓上の〜を買ってきて、自分の手で織る」 **織[ショッ]機[キ]** 織物を織る大型の機械。「〜の製造と販売」▷自動〜 ## S 名詞の類:ヒト **織[ハタ]工[コ]** 織物の工場で専門的に機を織る人。「〜さんによる実演」 **織[お]り手[て]** 女性の織工。 **織[お]り姫[ひめ]** 俗に、昔話などでよく使われた、機織りをする女性の美称。「七夕の物語は、〜と彦星の悲恋物語がもとになったものだ」 **織[ショク]女[ジョ]** 機を織る女性。▷〜星 # 6809 漉く ## a 動詞の類 **漉[す]く** 原料を水に溶かして簀の子の上で薄く引き伸ばし、紙や海苔のように薄いものをつくる。「この中学校では伝統的に、卒業生が卒業証書に使う紙を自分で〜ことになっている」「海苔を〜」◇「抄く」とも書く。「(畑を)鋤く」「(髪を)梳く」「(紙を)漉く」はもともと同一語で、さらに「(間が)透く」とも同源である。 **漉[す]き込[こ]む** 紙をすくときに、金や銀の箔、草木の色など、異質の材料を入れて文字・模様があらわれるようにすく。「障子紙に模様を〜」 **抄[ショウ]造[ゾウ]** 原料から紙をつくること。「この工場で〜される紙は、さまざまな方面で使われている」 ## h 名詞の類:コト・サマ **紙[かみ]漉[す]き** 紙をすくこと。「〜の技術」「この地方では、かつて農家の副業として〜が盛んに行われていた」 ▷〜唄・〜場 **手[て]漉[す]き** 手作業で紙をすくこと。「〜の作業には経験と技術が必要だ」「彼女は毎年、〜のはがきで暑中見舞いをくれる」 **機[キカイ]械[カイ]漉[す]き** 動力を使って機械で紙をすくこと。◇洋紙・板紙・和紙の大部分は機械すきで抄造されるのに対し、高級和紙は手すきによってつくられる。 **抄[ショウ]紙[シ]** 紙をすくこと。「〜の変遷を文化史として研究する」▷〜機 **製[セイ]紙[シ]** 紙を製造すること。「〜には、きれいな水を確保することが重要だ」▷〜工場 <1290> # 漉く6809k~葺く6810k ## k 名詞の類:モノ ●すく道具・材料 00 ### **抄紙機[ショウシキ]** 紙をすく機械。「〜の登場で多量な紙を生産できるようになった」 01 ### **紙料[シリョウ]** 紙をすくための材料を処理・加工にしたもの。「〜の加工には実に多くの工程があるものだ」▷〜液 ●紙 → 2201書くm ●描くための紙 → 2202描くk●画材 ●建具に張る紙 → 5905張るk●壁・建具などに張る紙 ●包むための紙 → 5607包むk●つつむもの ●ふくための紙 → 6007拭くk●ふくための紙 ●こすための紙 → 6010こすk●こす道具 # 6810 葺く ## a 動詞の類 00 ### **葺[ふ]く** 屋根を瓦・板・茅などの材料で覆う。「新築家屋の屋根を〜」 01 ### **葺[ふ]き替[か]える** 屋根の材料を新しいものに取り替えて葺く。「母の実家では、100年ぶりに屋根を葺き替えた」 ## d 形容動詞の類 00 ### **草葺[くさぶ]き**の 茅やわらで屋根を葺く様子。「〜の家は火災を恐れる」 01 ### **藁葺[わらぶ]き**の わらで葺く様子。「昔ながらの〜の屋根」 02 ### **茅葺[かやぶ]き**の 茅で葺く様子。「〜の民家」◇「萱葺き」とも書く。 03 ### **板葺[いたぶ]き**の 板で葺く様子。「〜の山小屋」 04 ### **柿葺[こけらぶ]き**の 薄い板で葺く様子。「〜の本殿」 05 ### **檜皮葺[ひわだぶ]き**の ひのきの樹皮で葺く様子。「神社に多く見られる〜の屋根」 06 ### **瓦葺[かわらぶ]き**の 瓦で葺く様子。「多くの住宅は〜だ」 07 ### **本瓦葺[ほんがわらぶ]き**の 平瓦(緩やかに反った板状の瓦)と丸瓦(筒を縦割りにした形の瓦)を交互に並べて葺く様子。「どっしりとした〜の建物」 08 ### **本葺[ほんぶ]き**の 「本瓦葺き」の略。「〜の瓦屋根」 09 ### **スレート葺[ぶ]き**の スレートで葺く様子。「〜の教会」「〜の尖塔」◇「スレート」はslate。 10 ### **トタン葺[ぶ]き**の トタンで葺く様子。「〜なので、夕立のときはすさまじい」◇「トタン」の語源は未詳。 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 ### **屋根葺[やねふ]き** 屋根を葺くこと。「柱や梁ができたところで〜をとり行う」 01 ### **葺[ふ]き替[か]え** 葺き替えること。「〜のための材料を用意する」 ## k 名詞の類:モノ ●葺くための材料 00 ### **瓦[カワラ]** 粘土を固めて成形し焼いた板。屋根を葺くのに用いる。◇梵語kapālaから生じた語といわれる。 01 ### **桟瓦[サンガワラ]** 屋根に葺く瓦。 02 ### **本瓦[ホンガワラ]** 桟瓦(で葺いた屋根)。「〜を並べる」 03 ### **棟瓦[ムネガワラ]** 屋根の棟を葺くのに用いる瓦。「むねがわら」ともいう。▷熨斗瓦・雁振瓦・鬼瓦など。 04 ### **鬼瓦[おにガワラ]** 屋根の棟の両端に置く、鬼の面の形の瓦。 05 ### **平瓦[ひらガワラ]** 本瓦葺きで使用する、緩やかな反りのついた板状の瓦。 06 ### **丸瓦[まるガワラ]** ①本瓦葺きで使用する、半円筒状の瓦。②上部が丸くなった棟瓦。 07 ### **スレート** 板岩・石綿などを圧縮して板からつくった屋根葺きの材料。▷天然~(粘板岩の薄い板を一定の形に切断したもの)・石綿焼~(石綿をセメントで固めた成型板)▶slate 08 ### **柿板[こけらいた]** 屋根葺きに使う、檜などの木を削った薄い板。 09 ### **藁[わら]** 屋根葺きや、肥料・加工品などの材料となる、実を取ったあとの稲・麦などの茎をかわかしたもの。 10 ### **葺石[ふきいし]** 古墳の上の部分を覆った石。 ▶トタン △ 7802平たいk●板 ▶茅 → 0106生えるq●葦など ▶屋根 11 ### **屋根[やね]** 雨風・日光・暑さ・寒さなどを防ぐために、建物の上部にあるおおい。▷板葺き~・茅葺き~・わら葺き~・瓦~・トタン~ 12 ### **陸屋根[ろくやね]** 屋上が平らな屋根。「ガレージは〜にした」「りくやね」ともいう。多く、鉄筋コンクリートの建築物に用いられる。 13 ### **切妻屋根[きりづまやね]** 2方向に傾斜した屋根。「山形の〜の切っ張りが力強さを感じさせる」 14 ### **切妻[きりづま]** ①「切妻屋根」の略。▷~造り②「①」の両端の部分。 15 ### **寄[よ]せ棟[むね]** 屋根の高い部分の両端から四方に広がるような形の屋根。▷~造り 16 ### **入母屋[いりもや]** 上部は切り妻屋根のように2方向に勾配があり、下部は寄せ棟のような屋根。「ふつうの住宅だけれども趣向を凝らして〜にした」▷〜造り 17 ### **丸屋根[まるやね]** 半球の形の屋根。◇「円屋根」とも書く。 18 ### **鉄傘[テッサン]** 競技場などに見られる、鉄骨製の丸屋根。「グラウンドに〜の影が落ちた」 19 ### **ドーム** (洋風建築の)丸屋根。「野球場を全天候型の〜にする」▶dome 20 ### **吊[つ]り屋根[やね]** 柱を用いずにつり下げた(建物内にある)屋根。 21 ### **庇[ひさし]** 雨風・日光などを防ぐために、窓の上などにつける小さな屋根。◇「廂」とも書く。 ▶屋根の部分 22 ### **棟[むね]** 屋根のもっとも高い部分。 23 ### **軒[のき]** 屋根の延長で、建物から外に張り出した部分。▷~先・~下 <1291> # 軒[のき] **軒[のき]** 軒の先端の部分。 **破風[はふ]** 屋根の切り妻の端につける山形の板(や、その部分)。▷~造り◇「搏風」とも書く。 ## 天井[てんじょう] **天井[てんじょう]** 屋根裏を隠したりするために、室内の上部の一面に張った板(や、その部分)。~桟敷 **格天井[ごうてんじょう]** 木材を格子状に組んだ天井。 **穹窿天井[きゅうりゅうてんじょう]** 半球の形の天井。 # s 名詞の類:ヒト **葺[ふ]き職人[しょくにん]** 屋根を葺くことを職業とする人。 **瓦職人[かわらしょくにん]** ①瓦を葺くことを職業とする人。②瓦屋で屋根を葺くことを職業とする人。 **瓦師[がし]** 「瓦職人」の古い言い方。 # 彫[ほ]る ## a 動詞の類 **彫[ほ]る** ①(材質のかたい)ものの表面に刃物などでしるしをつけて字句を記したり、外側を削って立体像をつくり上げる。「木の幹に名前を~」「山上の大石に仏像を~」②体に入れ墨をする。「腕に竜を~」◆「掘る」と同源。 **刻[きざ]む** 石や木などに刃物で(細い筋目をつけたりして)文字や形をあらわす。「鋸歯状に~」 **図刻[ずこく]** 墓石に戒名を~」◇「刻する」ともいう。 **彫[ほ]り込[こ]む** 深く彫って、文字や形をつくる。「墓石に名前を~」 **彫[ほ]り付[つ]ける** 彫って文字や形を残す。「ジェイムズ・ボンドは自分の決意を柱に彫りつけたという」◇「彫り込む」は彫り方が強く勢いのあることに重点がおかれるのに対して、「彫り付ける」は彫ろうとするものが目的の状態に達するまで続けられることに重きがおかれる。 **彫[ほ]り上[あ]げる** ①模様や文字が高く、地の部分が低くなるように彫る。「彫り上げた文字も長年のうちに風化して、読みにくくなっていた」②彫って完成品をつくる。「小さな作品なら、~のにそんなに時間はかからない」 **彫刻[ちょうこく]** 彫って、模様や像をつくること。「木に人の顔を~する」「金属の板に~をする」 **打[う]つ** のみや彫刻刀などでたたくようにして、表面に彫る。「楔を~」 **打[う]ち出[だ]す** 薄い金属などを裏からたたいて、表に模様などを浮き出させる。「東京国立博物館で、薄い金属板に打ち出した小さな三尊像を見たことがある」「ペンダントには精密な模様が打ち出してあった」 **印刻[いんこく]** 印材に印を彫ること。「大理石に職人の名前を~する」 **鋳印[ちゅういん]** 印刻(した、その印)。「~を打つ」 **篆刻[てんこく]** 篆書体を用いて印刻すること。「自分の落款を〜する」 **陽刻[ようこく]** 文字などを浮き彫りにすること。「父の印鑑のほとんどは〜されたものだ」→陰刻 **陰刻[いんこく]** 文字などを平面からくぼませて彫ること。「私の印鑑のうち〜したものが1本だけある」→陽刻 **鑿[さく]** 石に刻むこと。「自分の名前を〜する」 ## h 名詞の類:コト・サマ **彫[ほ]り** 彫ること。また、その具合。「この印鑑は〜が浅い」「顔の〜が深い」◇特に、顔の凹凸について用いることが多い。 **粗彫[あらぼ]り** 全体をざっと彫ること。「~用ののみを数本買っておく」 **浮[う]き彫[ぼ]り** 周囲を削って対象が浮き出るように彫ること。「問題点を浮き彫りにする」のように、比喩的に、物事がはっきりとわかるようにすることをもいう。 **レリーフ** 浮き彫り(にした作品)。「人の顔の~」▷~写真◇「リリーフ」ともいう。relief **彫[ほ]り上[あ]げ** ①模様や印刻で、模様や文字を高く、地の部分を低く彫ること。「〜までに3日かかった」 **彫[ほ]り込[こ]み** 彫刻・印刻で、模様や文字を低く、地の部分を高く彫ること。→彫り上げ **透[す]かし彫[ぼ]り** 金属・石・木の薄い板を彫りぬいて模様をつくること。「~の裏側に色の違う紙を入れる」 **毛彫[けぼ]り** 金属や象牙に毛筋のように細かい線で模様や文字を彫りつけること。「趣味で〜を楽しむ」 **素彫[すぼ]り** ざっと粗く彫りつけること。「これはまだ〜の段階です」「~をしてから細工を施す」 **手彫[てぼ]り** 簡単な道具だけを使って手作業で彫刻すること。「~の木像」 **鉈彫[なたぼ]り** 木の表面に鉈で仕上げたような粗い目を残して彫ること。円空仏などに見られる。 **木彫[もくちょう]** 木を彫って作品をつくること。「~の人形」 **木彫[もくちょう]** 木に彫刻すること。「~の仏像」 **一刀彫[いっとうぼり]** 1本の小刀で彫り上げる素朴な木彫り。 **彫金[ちょうきん]** 金属に模様を彫ること。「古代日本でも高い~の技術があったらしい」 **彫琢[ちょうたく]** 宝石などを彫りみがいて飾りをつくること。「~のよし悪しによって素材がだいなしになることもある」 ## k 名詞の類:モノ **彫[ほ]り物[もの]** 木・石・金属などを彫って作品としてつくったもの。 <1292> **彫塑[ちょうそ]** 彫刻と塑像。 ## 入れ墨[いれずみ] **入[い]れ墨[ずみ]** 墨や朱などをすり込み、模様や絵柄を描いたもの。「背中に竜の〜を彫る」「腕に〜のある男」◇「刺青」「文身」とも書く。近世において「入れ墨」は前科者のしるしとして彫られたもので、風俗として彫られたものは一般に「彫り物」という。したがって、仮に江戸末期の町奉行・遠山金四郎が腕に桜吹雪を彫っていたとしても、それは「入れ墨」ではなく「彫り物」という。 **彫[ほ]り物[もの]** (装飾としての)入れ墨。 **タトゥー** 「入れ墨」の洋語的表現。tattoo **刺青[しせい]** 入れ墨。 ## 彫るための道具・材料 **鑿[のみ]** 木・石などに溝を彫ったり小さな穴を開けたりする鋼鉄製の工具。「金属の彫刻には〜を使う」◇「鑽」とも書く。 **彫刻刀[ちょうこくとう]** 彫刻に使う小刀。「~で版画を彫る」 **印材[いんざい]** 印鑑をつくる材料。「大理石を〜にして実印をつくる」 # s 名詞の類:ヒト **彫[ほ]り物師[ものし]** ①不動明王の入った木仏」②専門的に入れ墨を彫る人。 **彫[ほ]り師[し]** 「彫り物師」の略。 **仏師[ぶっし]** 木・石などを彫り、仏像をつくることを職業とする人。「有名な~による作品」 **石工[いしく]** 石を切ったり細工したりする職人。 **石工[せっこう]** 「いしく」の漢語的表現。 **彫工[ちょうこう]** 彫刻の職人。「~に床の間の飾りをつくってもらう」 **彫刻家[ちょうこくか]** 芸術作品を創作する人。「彫工」が販売を目的とした製品をつくるのに対し、「彫刻家」のほうは、販売もするが芸術作品の創作に主眼がおかれる。 # 鋳[い]る ## a 動詞の類 **鋳[い]る** 金属を溶かして型に流し込んで器物をつくること。「父は梵鐘を鋳るのに、さぞかし苦労したことだろう」 **鋳造[ちゅうぞう]** 金属を溶かして型に流し込み、物をつくること。「記念硬貨を~する」▷~貨幣 **私鋳[しちゅう]** 民間でひそかに貨幣を鋳造すること。「~することは法律で禁じられている」▷~銭 **鋳潰[いつぶ]す** 金属の器物を溶かして地金に戻す。「かさばらないように〜しておく」 **鋳込[いこ]む** 溶かした金属を鋳型に流し込む。「鉄を鋳込んで鉄瓶をつくる」 **鋳直[いなお]す** 一度鋳たものを再び鋳る。「江戸時代に鋳造された鐘を~」 **改鋳[かいちゅう]** 鋳直すこと。「戦中は寺の鐘まで兵器に〜された」 **鍛[きた]える** 熱した金属、特に鉄をたたいて強くする。「刀を~」 **鍛[きた]え上[あ]げる** 十分に鍛える。「鍛え上げられた名刀」 **鍛錬[たんれん]** 鉄などを熱して打ち延ばしたり、きたえたりすること。「名刀を〜する鍛冶屋」◇「鍛練」とも書く。 **鍛造[たんぞう]** 金属を加熱して打ち延ばしながら形を整えること。「刀を~する」▷~品・~機 **打[う]つ** 槌でたたいて刀などを作る。「身を清めてから刀を~」「鍛冶屋で鎌を打ってもらう」 ## その他 **精錬[せいれん]** 鉱石から必要な金属を抽出して、鋳造用・鍛造用の地金などをつくること。「銅を~する」▷湿式~・乾式~ **製鋼[せいこう]** 鋼鉄をつくること。「金属製品の需要が高まり〜が追いつかない」 ## h 名詞の類:コト・サマ **鋳込[いこ]み** 鋳込むこと。「鉄の〜に熟練する」 **冶金[やきん]** 鉱石から取り出した金属を精製・加工すること。「~の技術」 **鍛冶[かじ]** 金属をたたいて刀や農具をつくること。▷刀~・~屋◇「鍛冶」はあて字。 **鋳金[ちゅうきん]** 金属を溶かして器物をつくること。「~の工程」 **製鉄[せいてつ]** 鉄鉱石を溶かして銑鉄をつくること。▷~所・~業 ## k 名詞の類:モノ **鋳物[いもの]** 溶かした金属を型に流し込んでつくった器物。「この店では〜なら何でも扱っている」▷~砂・~尺 **打[う]ち物[もの]** ①金属をたたいてつくった器物。②金属を鍛えてつくった刀や鎧などの武器。 ## 鋳るために使うもの **鋳型[いがた]** 溶かした金属を流し込んで鋳物をつくるための型。「~を固定して流し込む」 **鞴[ふいご]** 金属を精錬・加工するための送風装置。手動のものと足踏み式のものがある。「ふいごう」ともいう。「吹革」とも書く。「吹きかわ」の転。 **踏鞴[たたら]** 足踏み式の大型の鞴。◇「踏鞴」とも書く。 <1293> # s 名詞の類:ヒト **鍛冶屋[かじや]** 金属をたたいて刀や農具をつくることを職業にする人。「村の~」 **刀鍛冶[かたなかじ]** 専門的に鉄を鍛えて刀をつくる人。「日本刀は〜によって1本1本つくられる」 **鋳物師[いものし]** 生活用品を鋳造することを職業とする人。「いもじ」の古い言い方。 **鋳物師[いもじ]** 「いものし」の古い言い方。 # 耕[たがや]す ## a 動詞の類 **耕[たがや]す** 作物が育つように田畑の土の上下を入れ替え、砕いて柔らかくする。「荒れ地を耕して小麦を植える」◇「田返す」が語源。 **鋤[す]く** 鋤で土を浅く掘り、塊を砕いたりして、空気や水分がよく通るようにする。「~という作業は農業の基本だ」◇「犂く」とも書く。「鋤く」が鍬や鋤を使って手足の力で耕すことであるのに対し、「犂く」は牛や馬に器具を牽引させて耕すことに使われることが多い。 **打[う]つ** 鋤(鉄などを使って)田畑を耕す。「種まき前に田を打つ」 **起[おこ]す** 畑などに鋤や鍬を入れ、土の塊を砕く。「起こした土を踏まないように」 **掘[ほ]り起[お]こす** 土を掘って起こす。「凍てついた土を~」 **起[お]こす** 土を十分に土を起こす。「この広さの畑をひとりで〜のは大変だ」 **掘[ほ]り返[かえ]す** 土を掘って掘り返す。「~ことで地中の石を取り出す」 **鋤[す]き返[かえ]す** 鋤や犂で土を掘り返す。「この田は〜必要がある」 **耕起[こうき]** 田畑を耕して土を起こすこと。「~して苗を植える」 **耕耘[こううん]** 田畑を耕して種をまき苗を育成すること。「機械を使って大規模に~する」▷~機 **深耕[しんこう]** 深く耕すこと。「~したほうが育ちがよい」 **中耕[ちゅうこう]** 作物の生育をよくするため、途中でまわりの土を浅く耕すこと。「中耕しなかったために生育がよくない」 ## 耕作する **耕作[こうさく]** 田畑を耕して作物をつくること。「原野を切り開いて~する」 **間作[かんさく]** ①農作物の畝と畝の間に、他の作物をつくること。「麦の間に大豆を~する」②ある作物の収穫後、次の作物を植えるまでの間を利用して他の作物をつくること。「~によって収穫量を増やす」 **耕種[こうしゅ]** 田畑を耕して、種をまいたり苗を植えたりすること。「~を主とした農業」 ## h 名詞の類:コト・サマ ## 田畑を耕すこと **耕[たがや]し** (作物をつくる準備として)田畑を耕すこと。「~が不十分だ」 **粗起[あらおこ]し** 耕作の準備として田畑の土をざっと掘り起こすこと。「急いで〜をする」◇「荒起こし」とも書く。 **田打[たう]ち** 春の初めに田の土を起こすこと。「夫婦で〜をする」 **畑打[はたう]ち** 種をまく準備として、畑を掘り起こすこと。 **畝立[うねた]て** 畑に畝をつくること。「熟練した手さばきで要領よく〜をしていく」 **代掻[しろか]き** 田植え前に田に水を入れ、掻いて平らにすること。「まだ〜ができない」 **牛耕[ぎゅうこう]** 牛に犂を引かせて田畑を耕すこと。 **土寄[つちよ]せ** 作物がいくらか育ってから根元に土をかけること。「そろそろねぎの〜のころだ」 **客土[きゃくど]** 土質をよくするために他から性質の違う土をもってきて入れること。「~によって増収を見込む」◇「かくど」ともいう。 ## 農作物をつくること **農耕[のうこう]** 田畑を耕して農業を営むこと。「日本では〜は弥生時代に始まったといわれている」▷~民族・~馬 **農作[のうさく]** 田畑を耕して農作物をつくること。「この土地は〜には適していない」 **農作業[のうさぎょう]** 農作に関する仕事。「この天気では〜ができない」 **農業[のうぎょう]** 田畑を耕し、農作物を育てる産業。▷~機械・~用水・~協同組合・~試験場 **農事[のうじ]** 農業に関する事柄や、農家の仕事。「~に追われて忙しい」 **農法[のうほう]** 農業の方法や技術。「~の開発と改良」 **自作[じさく]** 自分の所有する農地で農作物をつくること。「この地域は100%~だ」▷~農 **小作[こさく]** 地主から土地を借りて農作物をつくること。「祖父の代までは〜をしていた」▷~制度・~料・~人・~農 **田作[たづく]り** 田を耕して農作物をつくること。「~に精を出す」 **畑作[はたさく]** 畑で作物をつくること。「このあたりは水利が悪く〜ばかりだ」 **米作[べいさく]** 米をつくること。「~を中心とする農業」▷~地帯 **稲作[いなさく]** 稲をつくること。「この地域の気候は〜に適している」 **麦作[むぎさく]** 麦をつくること。「大規模な〜が行われている」 **一毛作[いちもうさく]** 同じ土地で、1年に1回作物をつくること。 **二毛作[にもうさく]** 同じ土地で、1年に2回作物をつくること。「この土地では米と麦の〜ができる」 **多毛作[たもうさく]** 同じ土地で、1年に2回以上の作物をつくること。「〜で農地を効率よく使う」 <1294> **二期作[にきさく]** 同じ土地で1年に2度、稲をつくること。 **表作[おもてさく]** 同じ田畑に、年に2種類の作物をつくるとき、主要な作物を先につくること。→裏作 **前作[ぜんさく]** 同じ田畑で2種以上の作物を前後してつくるとき、前につくること。→後作 **前作[まえさく]** 「まえさく」の漢語的表現。 **裏作[うらさく]** 主要な作物を収穫した後、他の作物をつくること。「稲の〜に麦を選ぶ」→表作 **後作[あとさく]** 同じ田畑で2種以上の作物を前後してつくるとき、あとでつくること。→前作 **単作[たんさく]** 1つの耕地に1種類の作物しかつくらないこと。「当面は生産効率を重視して~にする」▷~地帯→混作 **混作[こんさく]** 同じ耕地に数種の作物を同時につくること。→単作 **連作[れんさく]** 同じ土地に同じ作物を毎年連続してつくること。「トマトやピーマンは〜がむずかしい」→輪作 **輪作[りんさく]** 同じ土地に異なった種類の作物を一定の順序でつくること。「すいかと長ねぎで〜をする」→連作 ## k 名詞の類:モノ ## 耕すための道具 **すき** ①手足の力ですくための器具。▷金~・唐~◇「鋤」と書く。②牛馬に引かせ、人が押しながら土を起こさせる器具。◇「犂」と書く。 **鍬[くわ]** 鋤の先に刃を付けた道具。「田を耕すには伝統的に〜が使われてきた」▷唐~・金~ **耕耘機[こううんき]** 田畑を耕すのに使う、動力付きの機械。「耕運機」とも書く。 **トラクター** 農耕機械を牽引する作業用の自動車。「〜を運転して田を耕す」tractor ## q 名詞の類:イキモノ **農耕馬[のうこうば]** 田畑を耕すのに使う馬。 **農耕牛[のうこうぎゅう]** 田畑を耕すのに使う牛。 **耕牛[こうぎゅう]** 農耕牛。 # S 名詞の類:ヒト **農民[のうみん]** 農業で生活している人。▷~一揆~ **農夫[のうふ]** 「男性の農民」の意の古い言い方。 **百姓[ひゃくしょう]** 「農民」の古い言い方。「私の家は代々〜です」◇「私の家は〜です」のように自分のことをいうときは謙遜の意を込め、他人については多少の軽蔑の意を込めて使われることがある。 **御百姓[おひゃくしょう]さん** 農民の意を込めていう言葉。▽ご飯を残すなんて、〜に申しわけないでしょう」 **小作人[こさくにん]** 地主から借りた土地で耕作する農民。 **小作農[こさくのう]** 地主から借りた土地で耕作する農民。▷~地◇「小作をすること」の意でも用いられる。 **小作[こさく]** 「小作人」「小作農」の略。▷入り~・出~ **自作農[じさくのう]** 自作をする農民。→小作農◇「自作をすること」の意でも用いられる。 **農家[のうか]** 農業を営む人・世帯。▷専業~・兼業~ **富農[ふのう]** 広い耕地を持つ、豊かな農民。→貧農 **豪農[ごうのう]** 土地をたくさん持ち、金持ちである農家。「一代で〜になった」→貧農 **豪農[ごうのう]** 「ごうのう」の古い言い方。 **小百姓[こびゃくしょう]** 小さな田畑で農作をする百姓。 **水呑[みずの]み百姓[びゃくしょう]** 江戸時代、田畑を持たない貧しい農民。◇軽蔑的な言い方。 **貧農[ひんのう]** 貧乏な農家。→富農、豪農 **作男[さくおとこ]** 昔、農家に雇われて田畑の耕作をした男。▷女~ **篤農家[とくのうか]** 農業に熱心でよく研究している農家。「~として表彰される」 **篤農[とくのう]** 「篤農家」の略。 ## u 名詞の類:トコロ **畑[はたけ]** 麦・豆類・野菜などをつくるために、耕して整えた土地。▷~違い・茶~・麦~・芋~・キャベツ~・さとうきび~・野菜~・花~・~仕事◇「畠」とも書く。 **畑[はた]** 「はたけ」の古めかしい言い方。「早朝から~に出る」◇「畠」とも書く。「た」と「はた」を比べて、片方が「水をたたえた耕地」であるのに対し、他方が「水を張らない(乾いた)田」ではないかと考えられる。「畠」という国字が白い田(水のない田)という合字であることからも、そのように考えられる。 **畑地[はたち]** 畑として利用している土地。 **菜園[さいえん]** 野菜などをつくる畑。▷家庭~ **段段畑[だんだんばたけ]** 山の斜面などに、階段状につくった畑。 **田[た]** 稲を育て、米をつくるための、浅く水を張れるように仕切った土地。「~に苗を植える」 **水田[すいでん]** 稲作のために水をはった土地。→陸田 **田地[でんち]** 田として利用している土地。 **水田[すいでん]** 稲作のために水をはった土地。→陸田 **乾田[かんでん]** ①水はけのよい田。「この地方は〜が多く良質の米を産出する」→湿田②収穫後、水を抜いた田。 <1295> **湿田[しつでん]** 泥が深く水はけの悪い田。「当時は〜が多く、大型の農機を操るのに苦労したそうだ」→乾田 **沼田[ぬまた]** 泥深い田。 **陸田[りくでん]** ①畑。→水田②もともと畑だったところに水を入れて水田とした土地。 **棚田[たなだ]** 山の斜面などに、階段状につくった水田。「平地部が少ないこの地方では〜が多く見られる」 **神田[しんでん]** 収穫を祭祀などの費用にあてるために、神社に付属している田地。 **青田[あおた]** 稲がすくすくと育っている田。「どこまでも続く〜の中を、一筋の道が走る」 **田畑[たはた]** 田と畑。「見渡す限り〜が広がる」◇「でんぱた」ともいう。「田畠」とも書く。 **田畑[でんぱた]** 売ったり貸したりする田と畑。「〜を売り渡す」「〜を手放す」▷田地~◇「でんばた」ともいう。「田畠」とも書く。 **野良[のら]** 田畑。「昼は〜で働いて夜は読書をする生活」◇「のら」は「野の原」の意のくだけた語で、「良」はあて字。 **農地[のうち]** 農業に使うと決められた土地。「~を宅地に転用する」▷~改革 **耕地[こうち]** 耕作のための土地。「~を広げ収穫量を増やす」 **農場[のうじょう]** 一定の設備を備えた、農業をするところ。「〜で働く」▷~経営 **農園[のうえん]** 野菜・果樹・草花などをつくる農場。▷学校~・市民~ **ファーム** 「農場」「農園」の洋語的表現。▷パイナップル~・ストロベリー~farm # 煮[に]る ## a 動詞の類 **煮[に]る** 食材などに、水・湯を加え、調味料と一緒に加熱する。「豆を〜には時間がかかる」「だしの出る魚介類を水から~」 **煮込[にこ]む** 味が十分にしみるように煮る。「3時間ほどことことと〜」「野菜と肉を一緒に〜」 **煮上[にあ]げる** 十分に煮る。「小豆を煮上げて餡をつくる」 **煮返[にがえ]す** 一度煮たものを再び煮る。「ゆうべの残り物を〜して食べる」 **煮転[にころ]がす** 箸などで転がしながら汁がなくなるまで煮る。「里芋をあめ色になるまで〜」 **煮詰[につ]める** 水分が少なくなるまで煮詰める。「あさりを醤油味と砂糖で煮つめて、つくだ煮にする」 **煮付[につ]ける** 食材によく味がしみ込むように煮る。「落としぶたをして魚を~」 **煮染[にし]める** だしと醤油の味や色が、食材によくしみるまで煮込む。「野菜を〜」 **煮溶[にと]かす** 煮て溶かす。「寒天を煮溶かして、ようかんをつくる」 **煮立[にた]てる** 湯や汁がぐらぐら沸くほど十分に加熱する。「かつおのだしをとるのに〜のは禁物だ」 **下煮[したに]** 煮えにくいものなどを先に煮ておくと、味がよくしみる。「大根を~しておく」 **煮出[にだ]す** じっくり煮て成分を溶かし出す。「鶏の骨をじっくり煮出して、スープをつくる」 **煎[せん]じる** お茶や薬草の成分を煮出す。「漢方薬を煎じて飲む」◇「煎ずる」ともいう。 **煎[せん]じ出[だ]す** 薬草などを煎じて、成分がよく溶け出すようにする。「土瓶でことこと薬効成分を~」 **煎[せん]じ詰[つ]める** 成分が最後まで出るように煎じ続ける。「~」 ## 炊く **炊[た]く** 米を食べられるようにするために、釜に米と水などを入れて火にかけ、加熱する。「〜前に米をとぐ」「4人分のごはんを~」◇近畿以西では、煮ることも「炊く」という。 **炊[かし]ぐ** 「炊く」の古い言い方。「米をかしいで握り飯をつくる」 **炊飯[すいはん]** ごはんを炊くこと。「かまどで〜する」◇「炊」の音が「炊」と同じためか。 **炊[た]き込[こ]む** 米に肉・魚・野菜などを加えて炊く。「鶏肉とにんじんを〜」 **追[お]い炊[だ]き** 残っている炊いた飯に、米を炊き、追加分を炊くこと。「20人分〜する」 ## ゆでる **茹[ゆ]でる** 食材などを熱湯の中に入れて加熱する。「たこを~」「ビールのつまみに枝豆を~」◇「煮る」が味をつけるように加熱するのに対し、「茹でる」は調味料を入れないのがふつうである。 **茹[う]でる** 俗ゆでる。「卵を〜」◇「ゆでる」の変化した語。 **ボイル** 「ゆでること」の洋語的表現。「~したじゃが芋にソースを加える」boil「ボイル」は「ゆでる」にくらべ、本格的であるような感じが強い。したがって、料理番組の中や食堂の厨房などでの作業を指すときに用いられることが多い。 **茹[ゆ]で溢[こぼ]す** ゆでて、そのゆでた汁を捨てる。「あずきは一度ゆでこぼしてから煮るとよい」 **湯掻[ゆが]く** 熱湯にさっとくぐらせるように入れる。「ほうれんそうをさっと湯掻いて水気を切る」 **湯引[ゆび]き** 魚などを熱湯に通して、表面だけを軽く煮えた状態にする。「鶏のささみを~」 **湯通[ゆどお]し** 熱湯にさっと通しておくこと。「魚のあらを〜して、くさみをとってから煮込む」 **下茹[したゆ]で** 料理の下準備として、あらかじめ食材をゆでること。「大根を〜しておく」 **湯煎[ゆせん]** 人肌に温めた湯の中に入れて、中の材料を加熱すること。「バターは〜してやわらかくする」 <1296> # 煮る6814a~k ## ●沸かす **沸かす[わかす]** 水などを熱して熱くする。「湯をたっぷりと~」「風呂を~」 **沸騰[ふっとう]** 液体が熱せられて内部から蒸気になること。「湯が~する」「ヤカンが~する」 **煮沸[しゃふつ]** 煮えたたせること。多く、消毒のために行う。「飲用にするには、この水を90度~すると飲みやすくなる」▷~消毒 **蒸留[じょうりゅう]** 液体を沸騰させて気体にし、それを冷やして再び液体にすること。「水道の水を~して使う」▷~水・~酒 ◇「蒸溜」「蒸餾」とも書く。 ## d 形容動詞の類 **生煮え[なまにえ]** 十分にゆでていなくて、まだ生である様子。「~のそら豆」 **半熟[はんじゅく]** 固まりきらない程度に、または、固まりはじめる程度に、ゆでる様子。「~になったら火を止める」▷~卵 **固茹で[かたゆで]** 固めにゆでる様子。「卵は~が好きだ」▷~卵 ## f 副詞の類 **とろとろと** 弱火でゆっくりと煮る様子。「お粥[かゆ]を~煮る」 **ことことと** 弱火でゆっくりと煮る(音の)様子。「~と時間をかけて煮込む」「コトコトと豆を煮る」 ## h 名詞の類:コト・サマ **煮[に]** 煮ること・程度。「まだ~が足りない」▷クリーム~ ◇多く、複合語の構成要素として用いる。 ## ●ゆでること **塩茹で[しおゆで]** 塩を入れてゆでること。「そら豆を~にする」 **釜茹で[かまゆで]** 釜でゆでること。「とれたてのかにを豪快に~にしよう」 **湯引き[ゆびき]** 熱湯にさっと通すこと。「魚の下処理として~をする」 ## k 名詞の類:モノ ### ●煮物 **煮物[にもの]** 肉・魚・野菜などをだし汁で煮て、調味料を加えてつくる料理の総称。 **煮込み[にこみ]** だし汁と材料を弱火で長時間煮込んだ料理。「もつ~」 **煮付け[につけ]** 魚・野菜などを、濃い味つけで煮た料理。「魚の~がおいしくできた」 **煮染め[にしめ]** 鶏肉・魚・野菜・乾物などを、濃い味つけで煮た料理。◇「お煮染め」ともいう。 **煮転がし[にころがし]** 里芋などを、焦げないように箸などで転がしながら煮汁がなくなるまで煮た料理。 **煮っ転がし[にっころがし]** 「煮転がし」の、より口語的な言い方。 **含め煮[ふくめに]** 野菜や乾物類などをやわらかく味を染み込ませるように煮た料理。「栗の~」 **ごった煮[ごったに]** 肉・魚・野菜などを、1つのなべで一緒に煮た料理。 **炊き合わせ[たきあわせ]** 別々に煮た魚や野菜を一緒に盛り合わせた料理。 **旨煮[うまに]** 肉や野菜などを、甘く濃い味で煮つけた料理。 **甘煮[あまに]** 甘い味つけで煮つけた料理。 **甘露煮[かんろに]** 魚などを甘辛い味つけで煮つけた料理。 **飴煮[あめに]** 水飴などを加え、甘辛い味つけで魚などを煮つけた料理。 **佃煮[つくだに]** 魚・貝・海草などを醤油や砂糖などで味濃く煮つめて、保存がきくようにしたもの。◇東京の佃島でつくられたことから。 **味噌煮[みそに]** 味噌で味つけをして煮た料理。「鯖の~」 **塩煮[しおに]** 塩で味つけをして煮た料理。 **水煮[みずに]** 味をつけずに水だけで煮たもの。「たけのこの~」 **丸煮[まるに]** 食材を切らずに、丸ごと煮た料理。 **姿煮[すがたに]** 魚などの形を崩さないように煮た料理。 **角煮[かくに]** 鰹・豚肉などを四角く切って煮た料理。 **粗煮[あらに]** 魚のあらを煮た料理。「鰤[ぶり]の~」 **煮魚[にざかな]** 味つけをして煮つけた魚。 **煮豆[にまめ]** (甘く)味をつけて煮た豆。 **雑煮[ぞうに]** 焼いた餅を野菜などと煮たり、あるいは生のままの餅を入れてさらに煮た料理。正月を祝う料理で、調理法や餅の形、具の内容などは地方によって異なる。 **御田[おでん]** 練り製品・野菜・卵などを、(醤油で味つけをして)煮込んだ料理。▷味噌~・~屋 **シチュー** 大きめに切った肉や野菜などを、スープで長い時間煮込んだ料理。▷ビーフ~・クリーム~・カレー~ ▷stew **カレー** 肉や野菜などを煮込んで、カレー粉で味つけした料理。▷~ライス・~うどん・~屋 ▷curry **ポトフ** 牛肉のかたまりや野菜を長時間煮込み、塩などで味つけをした、フランスの家庭料理。▷pot-au-feu **ボルシチ** ロシア料理で、牛肉・キャベツなどをビート(西洋の赤かぶ)とともに煮込んだ、赤い色をした濃いスープ。▷borshch **鍋物[なべもの]** (食卓の上で)なべで食材を煮ながら食べる料理。「今夜は寒いから~が食べたい」 **鍋[なべ]** 「なべもの」の略。「一杯やりながら~をつつく」▷~料理 **水炊き[みずたき]** ぶつ切りの鶏肉などを、昆布を入れた湯で煮て、ポン酢などで食べるなべもの。 **ちり鍋[ちりなべ]** 魚の切り身・野菜・豆腐などを煮て、ポン酢などで食べるなべもの。◇略して「ちり」ともいう。 **寄せ鍋[よせなべ]** 魚介類・野菜・豆腐・しらたきなどを、一つのなべで一緒に煮るなべもの。 <1297> **しゃぶしゃぶ** 薄切りの牛肉を沸騰した湯にさっと通して、野菜と一緒にごまだれやポン酢などにつけて食べるなべもの。 **鋤焼[すきや]き** 薄く切った牛肉を、醤油・砂糖などで味つけをし、鉄なべで煮焼きして食べる料理。◇鋤の刃に置いて焼いたから、といわれるが未詳。もと関西方面での言い方。 **牛鍋[ぎゅうなべ]** 「すきやき」の関東方面での古い言い方。 ## ゆでたもの **茹[ゆ]で卵[たまご]** 鶏卵を殻のついたままゆでたもの。 **茹[ゆ]で小豆[あずき]** ゆでたあずき。 **茹[ゆ]で蛸[だこ]** ゆでて赤くなったたこ。◇「怒りのあまり、ゆでだこになる」「酒を飲んでゆでだこになる」のように、比喩的に、怒ったり酒を飲んだりしたために、顔が赤くなる意で用いられることが多い。 ## 煎じたもの **二番煎[にばんせん]じ** 一度煎じたものを再び煎じたもの。「~のお茶は味も落ちる」 **煎[せん]じ汁[じる]** 煎じた汁。 ## その他 **煮汁[にじる]** ①物を煮たときに出る汁。「残った〜は、別の料理に利用する」②煮物をするための汁。 **茹[ゆ]で汁[じる]** 物をゆでたときに出る汁。「ざるで〜を切る」 # m 名詞の類:モノ ## かまど **竈[かまど]** 釜や鍋を上において煮炊きする設備。◇「かま」ともいう。 **かま** 「かまど」の関西方言。 **へっつい** 「かまど」の古い言い方。 ## 煮炊きの道具 **鍋[なべ]** 火を使う調理、特に、食材を煮るときに、直接火にかけて使う器。▷大~・小~・片手~・両手~・中華~・圧力~・紙~・鋤焼き~ **平鍋[ひらなべ]** 底の浅い、平たいなべ。 **土鍋[どなべ]** なべものなどをつくるときに用いる、土製のなべ。 **鉄鍋[てつなべ]** 鉄製のなべ。 **行平鍋[ゆきひらなべ]** ①おかゆを煮るときなどに用いる。②金属製の片手なべ。◆「ゆきひら」ともいう。「雪平」とも書く。 **釜[かま]** 米を炊いたり湯を沸かしたりするために使う器具。▷土~・圧力~ **鼎[かなえ]** 古代中国で、湯を沸かしたり、食物を煮炊きしたりするのに用いた、3本脚の青銅の器。「〜の沸くがごとし(大勢の人がわいわい騒ぐ様子)」 **飯盒[はんごう]** 携帯用のアルミ製の炊飯用容器。▷~炊爨 **炊飯器[すいはんき]** 電気やガスで自動的に米を炊く器。▷電気~・ガス~ **電気釜[でんきがま]** 「電気炊飯器」の、やや古い言い方。 **釜蓋[かまぶた]** 熱が逃げないようになべや釜の口を塞ぐもの。▷紙~ **鍋蓋[なべぶた]** なべのふた。 **落[お]とし蓋[ぶた]** 煮汁を十分染みこませるため、なべの中の食材の上に直接のせて使う、なべの内径よりひとまわり小さいふた。「~をしてじっくり煮る」 ## 沸かす道具 **湯沸[ゆわ]かし** 湯を沸かすための器具。 **薬缶[やかん]** 中に水を入れ、火にかけて湯を沸かす器具。取っ手・注ぎ口・ふたがある。「〜がしゅんしゅんと音を立てている」◇「薬罐」「薬鑵」とも書く。 **鉄瓶[てつびん]** 鉄製の湯沸かし。 **土瓶[どびん]** 茶をいれたり薬を煎じるのに用いる陶器。 **燗子[かんす]** 金属製の湯沸かし。 **湯沸[ゆわ]かし器[き]** 口から湯を出す装置。▷電気~・ガス~ **ボイラー** 水を加熱し、高温の湯や高圧の水蒸気を発生させる装置。「~の故障でお湯が出ない」▷〜マン◇機関車・船舶の動力発生装置から、湯沸かし器、暖房器具など広く使われる。boiler **缶[かま]** 「ボイラー」の、やや古い言い方。「機関車の〜を焚く」「罐」「錐」とも書く。 **サモワール** ロシアの湯沸かし器。中央部の容器の中を通っている管の中の炭火の熱で、周囲の水をあたためるもの。samovar # s 名詞の類:ヒト # 煮[に]える ## a 動詞の類 **煮[に]える** 水・湯などの液体に入れた材料が加熱されて、食べられる状態になる。「じゃが芋が煮えてきた」 **煮上[にあ]がる** 十分に煮える。「煮上がったところで火を止める」 **煮立[にた]つ** 液体が盛んに沸き立って、泡立つ状態になる。「そろそろ煮立ってきたようだ」 **煮[に]え立[た]つ** (激しく)煮立つ。「ぐらぐらと〜前に火を弱める」 **煮詰[につ]まる** 煮つめて汁が少なくなる。「うっかりして鍋が焦げるほど〜」◇比喩的に、議論・相談などが十分に煮つめられて、結論が出る状態になる。「うっかりして鍋が焦げるほど〜」 **炊[た]ける** 米が煮えて食べられる状態になる。「ごはんがふっくらと炊けた」 <1298> **炊[た]き上[あ]がる** 米が煮えて炊きあがる。「炊き上がったばかりのあたたかいごはん」 **茹[う]だる** ゆでた状態になる。「とうもろこしが〜」 **茹[ゆ]だる** 俗うだる。「卵が~」「~ような暑さ」◇「うだる」の転。 **茹[ゆ]で上[あ]がる** 十分にゆだる。「ゆで上がったらすぐに冷やす」 ## 沸く **沸[わ]く** 水が熱せられて湯になる。「湯が~」「風呂が~」 **沸[わ]き上[あ]がる** 勢いよく沸く。「熱湯が~」 **煮[に]え返[かえ]る** 液体が激しく沸く。「湯が煮え返っているから、早く材料を入れなさい」 **沸騰[ふっとう]** 沸き上がって盛んに蒸発すること。「やかんのお湯が〜している」 # d 形容動詞の類 **生煮[なまに]えの** 十分に火が通っておらず、生のままである様子。「まだ~だよ、そうあわてるな」 **半煮[はんに]えの** 中途半端に煮えて、十分に火が通っていない様子。「あの晩つくった料理は、黒こげのごはんに〜の魚というひどいものだった」 # f 副詞の類 **ぐつぐつと** 勢いよく音を立てて煮える様子。「~煮えている牛なべ」 **ぐらぐらと** 湯が盛んに沸く様子。「釜の湯が~と沸きかえっている」 **沸沸[ふつふつ]と** 勢いよく煮え立つ様子。「湯が〜と煮え立ってから、麺を入れてゆでる」 # h 名詞の類:コト・サマ **沸点[ふってん]** 液体が沸騰する温度。「~に達する」 **沸騰点[ふっとうてん]** 沸点。「普通の状況では、水の〜は100℃と考えていい」◇「沸点」のほうが一般的。 # k 名詞の類:モノ **煮[に]え湯[ゆ]** 煮え立った湯。◇「煮え湯を飲まされる」の形で、信頼していた者に出し抜かれてひどい目にあう意で用いることが多い。 # 蒸[む]す ## a 動詞の類 **蒸[む]す** (食材を)湯気で加熱(して食べられるように)する。「肉まんを~」 **蒸[ふ]かす** 食材を湯気で加熱して食べられるようにする。「さつま芋を~」「赤飯を~」 **蒸[む]らす** 蒸し上げたものを火を止めた後、ふたをしたままにして、蒸気の効果でふっくらさせる。「蒸らしているところだから、ふたを外してはいけない」 **蒸[む]し返[かえ]す** 冷たくなったものを再び蒸す。「おこわを〜」 **蒸[む]し直[なお]す** 一度蒸したものを再び蒸す。「まだ芯がかたいので、蒸し直して食べる」◇「蒸し返す」と異なり、まだ冷たくならないうちに再び蒸すことをもいう。 # h 名詞の類:コト・サマ **塩蒸[しおむ]し** 材料に塩けを加えて蒸すこと。「えびを〜にする」 **酒蒸[さかむ]し** 魚介類を(塩を加えて)酒で蒸すこと。「あさりを〜にする」 **蒸[む]し** 蒸すこと。「このさつま芋は~が足りない」「ふかし方が足りなくて、まだかたい」 # k 名詞の類:モノ ## 蒸してつくったもの **蒸[む]し物[もの]** 蒸してつくった料理。 **茶碗蒸[ちゃわんむ]し** 鶏肉・しいたけ・ぎんなんなどに卵入りのだし汁を加え、1人分ずつ茶碗に入れて蒸してつくる料理。 **土瓶蒸[どびんむ]し** 白身魚・まつたけ・ぎんなんなどとだし汁を土瓶に入れて、吸い口を添えてつくった料理。「鱧の~」 **蒸[む]し飯[めし]** ①蒸した飯。「お昼には朝ごはんの残りを〜にして食べる」②もち米を蒸してつくったもの。 **蒸[む]し菓子[がし]** 蒸してつくった菓子。 **蒸[む]し餅[もち]** 蒸してつくったもち。◇明治期には「パン」を指した。 **蒸[む]し鮨[ずし]** 鮨飯に具をのせて蒸したもの。冷まさず熱いうちに食べる。 **強飯[こわめし]** もち米を蒸してつくったもの。 **御強[おこわ]** 「こわめし」のていねいな言い方。▷栗~・山菜~ **赤飯[せきはん]** もち米にあずきをまぜて蒸したもの。「~を炊いて父の退院を祝う」 **蒸[ふ]かし芋[いも]** さつまいもをふかしたもの。 ## 蒸すときに使う道具 **蒸[む]し器[き]** 蒸すときに使う器具の総称。 **蒸[む]し鍋[なべ]** 蒸すときに使うもので、底が二重になっていて、中底に細かい穴が開いているなべ。 **蒸籠[せいろう]** 釜の上にのせて赤飯や団子などを蒸すための、木製の枠の底にすのこが敷いてある器具。◇「せいろ」ともいう。 # 蒸[む]れる ## a 動詞の類 **蒸[む]れる** 食べ物に湯気や熱が十分に通って、食べられる状態になる。「蒸し上がらないうちに火を止める」 <1299> **蒸[ふ]ける** 食べ物がちょうどよい加減に蒸れる。「お芋がふけたよ」 # d 形容動詞の類 **ふかふかの** 蒸した食べ物ができあがったばかりで、やわらかくあたたかい様子。「~まんじゅう」 # 揚[あ]げる ## a 動詞の類 **揚[あ]げる** 底の浅いなべに十分な量の油を入れ、熱したところに材料を入れて熱を通し、食べられるようにする。「えびに衣をつけて~」 **炒[いた]める** フライパンやなべに少量の油を入れ、かきまぜながら強い火で比較的短時間熱して火を通す。「フライパンにごはんを入れて~」 # k 名詞の類:モノ ## 揚げてつくったもの **揚[あげ]げ物[もの]** 油で揚げてつくった料理の総称。 **天[てん]ぷら** ①野菜・魚などに小麦粉の衣をつけて油で揚げた料理。▷えび~②「揚げ」の西日本での言い方。◆「天麩羅」はあて字。「天婦羅」ともあてる。ポルトガル語のtempora(不時の)、temporo(野菜シチュー)、tempero(野菜などを煮ること)、quatro temporas(四季斎日)などに語源を求める説があるが、まだ確定していない。 **掻[か]き揚[あ]げ** 小えびや細かく切った野菜を小麦粉の衣でつなぎ、揚げたもの。 **精進揚[しょうじんあ]げ** 野菜のてんぷら。 **唐揚[からあ]げ** 材料に衣をつけず、そのままか、あるいはかたくり粉または小麦粉をつけて揚げた料理。「鶏の~」◇「空揚げ」とも書く。 **揚[あ]げ出[だ]し** 衣をつけずに軽く揚げて、だし汁などで食べるもの。▷~豆腐 **フライ** 魚・肉・野菜などに、小麦粉・とき卵・パン粉を順にまぶして揚げた料理。▷えび~・ポテト~fry **フライドチキン** 西洋風の鶏肉のから揚げ。fried chicken **フライドポテト** 短冊切りにしたじゃが芋を衣をつけずに揚げ、塩やこしょうを振った料理。fried potato **カツレツ** 豚肉・牛肉・鶏肉などに、小麦粉・とき卵・パン粉をまぶして油で揚げた料理。cutlet **カツ** 「カツレツ」の略。▷ヒレ〜・メンチ〜・チキン~・~丼・〜サンド **豚[とん]カツ** 豚肉のカツレツ。 **コロッケ** ゆでてつぶしたじゃが芋と、たまねぎ・ひき肉などを混ぜて混ぜ合わせ、小判形・俵形などにまとめ、小麦粉・とき卵・パン粉をまぶして油で揚げた料理。▷クリーム〜(じゃが芋のかわりにホワイトソースでつくるコロッケ)・コーン~croquette ## 炒めてつくったもの **炒[いた]め物[もの]** 炒めてつくった料理の総称。「野菜の~が好きだ」 **油炒[あぶらいた]め** 油で炒めた料理。「山菜の~」 **焼[や]き飯[めし]** ごはんを肉や野菜と一緒に炒めた料理。 **チャーハン** 中国風の焼き飯。chǎofàn(炒飯) **ピラフ** バターで炒めた西洋風の焼き飯。pilaf **チキンライス** 鶏肉・玉ねぎを加えた米飯をいためて、トマトソースで味つけした料理。◇和製洋語。チキン(chicken)+ライス(rice) **焼[や]き蕎麦[そば]** 細かく切った肉や野菜と一緒に、蒸した中華麺を炒めた料理。▷ソース~◇油で揚げた麺に具を入れたあんをかけたものもいう。 **金平[きんぴら]** 細く切ったごぼうとにんじんを炒め、醤油・砂糖などで味つけをして煮つめた料理。◇「公平」とも書く。「きんぴらごぼう」の略。 ## 揚げるときに使う道具 **揚[あげ]げ鍋[なべ]** 揚げ物をつくるためのなべ。 **揚[あげ]げ箸[ばし]** 揚げ物をつくるときに使う鉄製の菜箸。 **天[てん]ぷら鍋[なべ]** てんぷらを揚げるのに使うなべ。 **フライパン** 炒めたり揚げたりするための、柄のついた底の浅いなべ。pan **中華鍋[ちゅうかなべ]** 中国料理で炒めものなどに使う、浅くて口の広い鉄製のなべ。 # 揚[あ]がる ## a 動詞の類 **揚[あ]がる** 油で熱が通り、食べられる状態になる。「コロッケが揚がったから食べましょう」 # d 形容動詞の類 **揚[あ]げ立[た]ての** 油で揚げてできあがったばかりの様子。「〜のコロッケ」「てんぷらは〜を食べるのがいちばんうまい」 # k 名詞の類:モノ **揚[あげ]げ玉[だま]** てんぷらを揚げるとき、衣が油の中で散ったもの。 **揚[あげ]げ滓[かす]** 揚げものをしたあとに残る衣のかす。 **天[てん]滓[かす]** 揚げ玉。 <1300> # 焼[や]く ## a 動詞の類 **焼[や]く** 食材を火で加熱し、食べられるようにする。「魚を炭火で〜」 **焼[や]き上[あ]げる** 焼いて完成させる。「職人が手際よくまんじゅうを〜」 **焼[や]き直[なお]す** 一度焼いたものをもう一度焼く。「すっかり冷えたので、このステーキを焼き直してくれないかな」 **トースト** 薄く切った食パンの表面を軽く焼くこと。「~した食パンにバターを塗る」toast **炙[あぶ]る** 遠火で軽く焼く。「酒の肴にいかを~」◇「焙る」とも書く。 **焦[こ]がす** 火で焼いて黒っぽくする。「両面を軽く焦がして煎餅を焼く」 **ロースト** ①肉を直火・オーブンで焼くこと。「鶏を丸ごと〜する」▷ローストチキン・〜ビーフ②豆などをいること。「コーヒー豆を自分で〜するマニア」roast **煎[い]る** (かたい粒状の)食材を平らな器に入れて焦げないようにかきまぜながら火で熱する。「節分の豆まき用に大豆を~」◇「炒る」「熬る」とも書く。 **煎[い]り付[つ]ける** (水分が多いものを)水分がなくなるまで、よくいる。「から煎りのおからをつくる前に、おからをよく煎りつけてください」 **乾煎[からい]り** 油や水などを加えずによくいる。「おからを〜してから味つけをする」 **焙[ほう]じる** 香ばしい香りが出るまで、よくいる。「茶を~」 **焙煎[ばいせん]** コーヒーの豆などを焙じること。「アメリカンコーヒー用に軽く〜する」▷自家~ # d 形容動詞の類 **薄焼[うすや]きの** 薄く焼いたものである様子。▷~卵 **厚焼[あつや]きの** 厚く焼いたものである様子。▷~卵 **堅焼[かたや]きの** 食べたときにかたい歯ごたえがするように焼いたものである様子。「~の煎餅」 **手焼[てや]きの** 機械を用いずに、ひとつひとつ手作業で焼いたものである様子。▷~煎餅 ## ステーキの焼き方 **レアの** ステーキの表面を強火で焼き、中はほとんど生のままである様子。「血のしたたるような~のステーキ」rare **ミディアムの** ステーキの全体にまんべんなく火が通って、中心部だけやや赤い様子。「お肉の焼き方は〜でお願いします」medium **ウェルダンの** ステーキの中まで十分に焼く様子。「いつも〜のステーキ」well-done # f 副詞の類 **かりかりに** 焼けて、水気がなくなり、非常にかたい様子。「ベーコンを〜焼く」 # h 名詞の類:コト・サマ ## 焼き方 **丸焼[まるや]き** 鶏や豚などを、羽や毛をむしっただけで、姿のまま丸ごと焼くこと。「皿には子豚を〜にした料理がのっていた」◇「クリスマスに七面鳥の丸焼きを食べる」のように、モノとしても用いる。小見出し「焼き方」の他の語もすべてモノとしての用法を持つ。 **網焼[あみや]き** 網で焼くこと。「肉を〜にして、脂を落として食べる」 **浜焼[はまや]き** とれたての新鮮な魚介類をそのまま浜辺ですぐに浜で焼くこと。「釣った魚を豪快に〜にする」 **炭火焼[すみびや]き** 炭火で焼くこと。「〜にすると香りもずっとよくなる」 **炉端焼[ろばたや]き** 魚を串に刺して〜にする」「~の店で一杯やる」 **蒸[む]し焼[や]き** 食材に直接火をあてずに、容器に入れたり、何かでくるんだりして、蒸すようにして焼くこと。「白身魚を紙で包みオーブンで〜にする」 **奉書焼[ほうしょや]き** 食材をこうぞの繊維で作った和紙で包んで焼くこと。「〜にしたすずきに舌鼓をうつ」 **壺焼[つぼや]き** ①壺の中に食材を入れて、ふたをぴったりと閉め、弱火で焼くこと。「なすびいもを〜にする」②さざえを殻ごと焼くこと。「〜のいいにおいがしてきた」 **貝焼[かいや]き** 殻つきのままで貝を焼くこと。「〜にした蛤が口を開ける」 **串焼[くしや]き** 食材を串に刺して焼くこと。「いかを丸ごと〜にして食べるとうまい」 **筏焼[いかだや]き** 小魚などを数匹並べて、2本の串に刺して焼くこと。「アスパラガスと小魚で〜にする」 **白焼[しらや]き** 魚などを何もつけずに焼くこと。「とれたての穴子を〜にする」 **素焼[すや]き** 食材に調味料をつけずに直火で焼くこと。「下ごしらえに串に刺した切り身を〜にしておく」 **塩焼[しおや]き** 塩をつけて焼くこと。「さんまを〜にする」 **付[つ]け焼[や]き** たれをつけて焼くこと。「焼き網で醤油の〜にする」 **照[て]り焼[や]き** 魚や肉を、味醂などをまぜたたれで照り(=つや)が出るように焼くこと。「たれが焦げないよう注意して〜にする」 **蒲焼[かばや]き** うなぎなどを開いて、たれをつけて焼くこと。「うなぎの〜」「いわしの~」◇色や姿が蒲の穂に似ているからとも、串に刺して焼いたかまぼこの形に似ていることからもいう。 **岩焼[いわや]き** 熱した石の熱によって食材を焼くこと。▷~芋 **黒焼[くろや]き** 薬などにするために、動植物を焼くか、焦げるまで蒸し焼きにすること。「いもりを〜にする」 <1301> # k 名詞の類:モノ ## 焼いてつくる料理 **焼[や]き物[もの]** 焼いたりあぶったりしてつくった料理。「ビールのつまみに~を注文する」 **炙[あぶ]り物[もの]** 焼いたりあぶったりしてつくった料理。特に、焼き魚。 **焼[や]き菓子[がし]** クッキーなど、オーブンなどで焼いてつくる菓子。 ## 特定の食材を焼いたもの **焼[や]き芋[いも]** さつま芋を(石焼きで)焼いたもの。▷~屋 **焼[や]き豆腐[どうふ]** 焼いて焦げ目をつけた豆腐。 **焼[や]き林檎[りんご]** りんごを焼いたもの。「オーブンで〜をつくる」 **焼[や]き栗[ぐり]** 焼いた栗。 **焼[や]き海苔[のり]** もち米にあずきをまぜて蒸したもの。「~を炊いて父の退院を祝う」 **焼[や]き魚[ざかな]** 塩などで味をつけて焼いた魚。 **焼[や]き鳥[とり]** 鶏肉やもつなどを串に刺して焼いたもの。「〜で一杯やる」 **焼[や]き豚[ぶた]** 豚肉に下味をつけて焼いたもの。 **チャーシュー** 中国風の焼き豚。「〜入りのラーメン」chāshāo(叉焼) **トースト** 食パンを、軽く焼いたもの。「朝食は〜とコーヒーで軽く済ます」toast **ベークドポテト** じゃが芋を皮のついたままオーブンで焼いた料理。baked potato **卵焼[たまごや]き** 溶いた卵を焼いた料理。厚焼き卵・だし巻き卵など。 **目玉焼[めだまや]き** 卵をフライパンに落として、黄身をくずさないように焼いた料理。 **オムレツ** 卵を溶いて形を紡錘形に整えて焼いた料理。ひき肉・チーズなどを、まぜたり中に入れてくるんだりすることもある。▷プレーン~omelette ## 焼き肉 **焼[や]き肉[にく]** 肉を鉄板や焼き網で焼きながらたれをつけて食べる料理。▷~屋 **ビーフステーキ** 厚めの牛肉を鉄板などで焼いた料理。「ビフテキ」ともいう。beefsteak **ステーキ** 厚めの肉を鉄板などで焼いた料理。▷ビーフ~・ポーク~・ランプ~steak **バーベキュー** 肉や野菜を(串に刺したものを)戸外で焼いて食べる料理。barbecue **ジンギスカン鍋[なべ]** 羊の肉を鉄なべで焼いて食べる料理。中央が盛り上がった鍋の形が、兜を連想させるモンゴルの英雄、ジンギスカン(Genghis Khan)のイメージから名付けられたとされる。 ## その他の焼いてつくる料理 **ソテー** 肉や魚を油で軽く焼いた料理。▷ポーク~・チキン~sauté **ムニエル** 魚に小麦粉をまぶしてバターで焼いた料理。meunière **ハンバーグステーキ** ひき肉にたまねぎなどを加えてよくこね、平たくして焼いた料理。◇略して「ハンバーグ」ともいう。ドイツの港町ハンブルク(Hamburg)の名から。hamburg steak **ギョーザ** 肉や野菜を小麦粉の皮に包んで焼いたり蒸したりゆでたりした料理。▷水~・焼き~jiǎozi(餃子) **テリーヌ** 肉や野菜や魚をすりつぶして型に入れ、オーブンで焼いてさました料理。terrine **鴫焼[しぎや]き** なすに油を塗って焼いたものに、練り味噌をつけた料理。 **田楽[でんがく]** 豆腐・なす・里芋などを串に刺して焼き、味噌を塗った料理。▷木の芽~◇「田楽豆腐」「田楽焼き」の略。 **蛸焼[たこや]き** 水で溶いた小麦粉を半円形の金属の型に流し、中に、ゆでて小さく刻んだたこなどの具を入れて焼いたもの。 **御好[おこの]み焼[や]き** 水で溶いた小麦粉に、いか・肉・野菜など、好みの具を入れて平たく焼いた料理。 **ホットケーキ** 小麦粉にふくらし粉・牛乳・卵などを混ぜて、フライパンで丸く焼いたもの。「~にバターを塗ってメープルシロップをかける」hot cake **ピザ** 薄く円盤状にした生地にトマトソースを塗り、サラミ・トマト・チーズなどをのせて焼いた料理。▷〜パイ◇「ピッツァ」ともいう。pizza ## いってつくるもの **煎[い]り胡麻[ごま]** ごまをいったもの。「〜をすり鉢ですって、すり胡麻にする」 **煎[い]り卵[たまご]** 醤油・砂糖などで味をつけた卵をいった料理。 **スクランブルエッグ** 溶き卵に牛乳などで味つけをした、西洋風のいり卵。◇略して「スクランブル」ともいう。「スクランブル」は混ぜる意。scrambled eggs **煎[い]り豆腐[どうふ]** 醤油・砂糖などで味をつけ、豆腐をいった料理。 **炒[い]り豆[まめ]** 大豆をいったもの。◇「煎り豆」とも書く。 **そぼろ** 魚肉やひき肉を細かくほぐし、味つけをしていったもの。 **ポップコーン** とうもろこしの粒をいってはぜさせ、塩で味つけをしたもの。popcorn **焼[や]き塩[じお]** いってさらさらにした塩。 ## 穀物をいったもの **炒[い]り粉[こ]** 米の粉をいったもの。「〜で菓子をつくる」「煎り粉」「熬り粉」とも書く。 **焦[こ]がし** 大麦・米などをいって粉にしたもの。 **麦焦[むぎこ]がし** 大麦の種をいってひいた粉。 **香煎[こうせん]** 穀物をいって粉にしたもの。特に、麦焦がし。 <1302> **糗[はったい]** 「麦焦がし」の近畿以西の方言。◇「粉」「粉」とも書く。 ## 焼くときに使う道具 **焼[や]き網[あみ]** 肉や野菜を焼くための鉄製の網。 **グリル** 「焼き網」の洋語的表現。◇こんろを含んで「グリル」ということもある。grill **餅網[もちあみ]** もちを焼くための焼き網。 **焜炉[こんろ]** 食材を焼いたり蒸したり揚げたりするために用いる器具。▷ガス~・七輪・電気~・石油~ **ガス台[だい]** ガスこんろを据えた台。「〜の横に燃えやすいものを置かないように」◇「ガス」はオgas。 **七輪[しちりん]** 土製の炊事用こんろ。「〜でさんまを焼く」◇「七厘」とも書く。厘は1銭の10分の1で、7厘程度の炭代で煮炊きできたことからといわれる。 **天火[てんぴ]** 上下から加熱して、焼いたり蒸し焼きにしたりするときに用いる器具。 **オーブン** 「天火」の、より一般的な言い方。「あらかじめ〜を200℃に温めておく」▷ガス~oven **レンジ** こんろや天火のついた調理用の器具。特に「電子レンジ」を指すことが多い。range **電子[でんし]レンジ** 容器内の食品をマイクロ波(超短波)の電波によって加熱するので、調理の時間が短くてすみ、冷凍品の解凍なども短時間でできる。「〜でチンすれば、すぐに食べられるレトルト食品」 **ロースター** 肉・魚をローストするための(電熱)器具。▷コーヒー~・魚~・焼き肉~・無煙~roaster **トースター** トーストをつくるための電熱器具。toaster **焙炉[ほいろ]** 火にかざして茶の葉や薬草を焙じたり乾かしたりする用具。 **焙烙[ほうろく]** いったり蒸し焼きにしたりするために用いる素焼きの鍋。◇「炮烙」とも書く。 # u 名詞の類:トコロ **焦[こ]げ目[め]** 焼けて黒っぽくなったところ。「火であぶって〜をつける」「〜ができるまで焼く」「焼き串で〜をつけて風味を出す」 # 焼[や]ける ## a 動詞の類 **焼[や]ける** ①食材に火が当てられ熱が通って食べられるようになる。「さんまがおいしそうに焼けた」②材料に火や熱が加えられ、物ができあがる。「ケーキが〜」 **焼[や]き上[あ]がる** 焼けて完成する。「あと20分でケーキが〜」 # d 形容動詞の類 **生焼[なまや]けの** 食べ物が十分に焼けず、まだ生の部分が残っている様子。「ハンバーグを食べたらまだ〜だった」 **半焼[はんや]けの** 食べ物が完全に焼けていない様子。「〜の豚肉は寄生虫がこわい」 # f 副詞の類 **こんがりと** ほどよく焼けている様子。「両面が〜と焼けたらできあがり」 **じゅうじゅうと** 肉・魚や野菜が強火で熱せられ、はぜるような音を立てて焼ける様子。「焼き肉の〜いう音が食欲をそそる」 # いぶす ## a 動詞の類 **燻[いぶ]す** 木などを燃やした煙を当てる。「桜の木で鴨肉をいぶして燻製をつくる」「仕上げにいぶして風合いを出した銀細工」 **燻[くん]べる** いぶす。「わらを燃やした煙で鹿皮を〜」 **燻煙[くんえん]** 燻製をするために、食材をいぶす。「あまり長く〜すると、水分がぬけてかたくなってしまう」▷~室 **スモーク** 「燻煙」の洋語的表現。「釣った魚をさばいて〜する」▷スモークサーモン・〜チーズsmoke # h 名詞の類:コト・サマ **燻[いぶ]し** いぶすこと。▷~銀 **燻[ふす]べ** ふすべること。▷~柿 # k 名詞の類:モノ **燻製[くんせい]** 魚や肉を塩漬けにし、香気のする木をいぶして乾燥させた、保存用・貯蔵用の食品。◇「薫製」とも書く。 **ハム** 豚のもも肉を塩漬けにして燻製にしたもの。▷ロース〜・ボンレス〜・プレス〜ham **生[なま]ハム** 塩漬けにした豚のもも肉を燻製せずに乾燥させたもの。◇「ハム(ham)」は「塩漬けにした豚のもも肉」の意。 **ベーコン** 豚などのばら肉を燻製にしたもの。bacon **鰹節[かつおぶし]** かつおを蒸して乾燥させ、かび付けという作業を繰り返してつくったもの。◇「かつぶし」ともいう。 **生利節[なまりぶし]** かつおを1回だけ蒸して生干しにしたもの。◇「なまり」「なまぶし」ともいう。 **燻煙材[くんえんざい]** 食物をいぶすときに使う、山桜、胡桃などの木片やおがくず。 <1303> # 壊[こわ]す・壊[こわ]れる(破壊[はかい]) # 壊[こわ]す ## a 動詞の類 **壊[こわ]す** 力を加えて、ものの形の整った状態や機能などを失わせる。「せっかく焼き上げた壺だが、気に入らないので割って壊した」「鍵を壊して室内に侵入する」「時計を~」「雰囲気を~」◇「毀す」とも書く。 **打[う]ち壊[こわ]す** 「壊す」の強めた言い方。「怒った小作人たちが庄屋の土蔵を~」 **打[ぶ]ち壊[こわ]す** ①乱暴に壊す。「弟に彫刻をぶち壊された」②計画や進行中の物事を、乱暴な手段で成立させなくする。「学園祭の計画を~」「まとまりかけた縁談を~」 **打[ぶ]っ壊[こわ]す** 「ぶち壊す」の、よりくだけた表現。「反対派のアジトを〜」「ようやく進めた話を、社長の一言でぶっ壊された」 **叩[たた]き壊[こわ]す** たたいて壊す。「不用になった犬小屋をハンマーで〜」 **取[と]り壊[こわ]す** 建物をばらばらに壊す。「裏庭の物置を取り壊して車庫をつくる」「老朽化したビルを~」 **破壊[はかい]** 大きなものや組織などをあますとこなく壊すこと。「自然・環境を〜する」「爆撃で橋が跡形もなく〜された」「旧態依然とした組織を〜する」▷環境~・自然~・~力・~主義・~分子 **損壊[そんかい]** 器物を破壊すること。「バリケードを築いて兵器庫を〜し、敵の進撃をさまたげる」▷器物~罪 **爆破[ばくは]** 爆薬を使って破壊すること。「軍事基地を〜する」 # d 形容動詞の類 **破壊的[はかいてき]な** 物事を破壊してしまうほど勢いの強い様子。「~な台風が町を襲った」「~な思想の持ち主」 # h 名詞の類:コト・サマ **取[と]り壊[こわ]し** 取り壊すこと。「古い校舎の〜が始まる」 **打[う]ち壊[こわ]し** うち壊すこと。特に、江戸時代の大衆的な暴動。「百姓一揆や〜が頻発する」 **打[ぶ]ち壊[こわ]し** ぶち壊すこと。「彼の発言でせっかくの雰囲気が〜だ」 # k 名詞の類:モノ ## 爆薬 **爆薬[ばくやく]** 熱や圧力を加えることで一時に化学反応を起こし、爆発して破壊するための化合物。「竹筒に〜をつめた兵器」▷~庫 **ダイナマイト** ニトログリセリンを珪藻土に吸わせて爆発しにくくした爆薬。◇「爆破する」「破壊する」◇1866年、スウェーデンのノーベルによって発明された。dynamite **発破[はっぱ]** 鉱山などで、岩などを爆破するために仕掛ける爆薬。「~をかけて岩盤を爆破する」 # 壊[こわ]れる ## a 動詞の類 **壊[こわ]れる** ものの形の整った状態や機能などが失われる。「台風で屋根が〜」「ステレオ・ラジオが〜」「計画が~」「縁談が~」「ビタミンCは熱で壊れやすい」◇「毀れる」とも書く。 **打[ぶ]っ壊[こわ]れる** ひどく壊れる。「電柱にぶつかって車が〜」 **死[し]ぬ** なんらかの不具合で、機能を発揮しなくなる。「こっちのパソコンは死んでいる」「技巧をこらしすぎて、作家本来の持ち味が死んでしまっている」 **損壊[そんかい]** 災害などで、がっしりしたものが壊れること。「地震で建物が〜する」 ## 壊れ方 **倒壊[とうかい]** 建物などが倒れて壊れること。「多くの人が〜したビルの瓦礫に埋まったままだ」◇「倒潰」とも書く。 **崩壊[ほうかい]** 建物や体制が崩れて壊れること。「地震でビルが〜する」「革命で王朝が〜する」◇「崩潰」とも書く。 **瓦解[がかい]** ある部分が崩れたのがきっかけで、それが連鎖的に崩れて、全体が壊れること。「戦争の終結で国家が〜する」◇瓦が1枚崩れた勢いで、次々に崩れる、という意から。 **自壊[じかい]** 内部から自然に壊れること。「内部で分裂が続いていた党が〜したのは、当然の帰結だった」▷~作用 ## 壊れる程度 **全壊[ぜんかい]** 全部壊れてしまうこと。「地震でその地域一帯の建物が〜した」◇「全潰」とも書く。 **半壊[はんかい]** ほぼ半分が壊れてしまうこと。「駅舎が〜する被害を受ける」 **大破[たいは]** ひどく壊れること。「敵の攻撃を受け、弾薬庫が〜した」 **小破[しょうは]** 少し壊れること。「脱線事故で車両が〜した」 ## 難破する **難破[なんぱ]** 暴風などのために、船が破損したり転覆・沈没したり座礁したりして、それ以上進めなくなること。「季節外れの嵐のために〜する」▷~船 **難船[なんせん]** 難破。「この天候では〜の危険があるため、出航を見合わせた」◇難破した船の意にも用いる。 ## 堤防などが壊れる **切[き]れる** 堤防など長く続いているものの一部が壊れる。「土手が切れて床上まで浸水した」 <1304> **決壊[けっかい]** 堤防などが切れて崩れること。「堤防が〜し村が水につかる」「決潰」とも書く。 ## 機能がだめになる **駄目[だめ]になる** ものの機能が損なわれ、役に立たなくなる。「強風で傘がだめになった」 **故障[こしょう]** 機械や体などの機能が損なわれ、正常にはたらかなくなること。「テレビが〜した」「信号機の〜で車が渋滞している」「激しい練習に、〜する者があとを絶たない」 **いかれる** 「だめになる」の俗語。「激しい練習のしすぎで、肩がいかれたみたいだ」 **錆[さ]び付[つ]く** 物事がうまく機能しなくなる。「しばらく運転しないでいたら、すっかり腕がさびついてしまった」 # C 形容詞の類 **壊[こわ]れ易[やす]い** そのものが簡単に壊れてしまう性質をもっている様子。「〜薄手の陶器」「〜ので持ち運びに注意してください」 **溜[た]まりも無[な]い** もろくて、力を加えるとこらえきれず、簡単に壊れてしまう様子。「長雨で堤防が決壊したら、川下の村は~」 # d 形容動詞の類 **壊[こわ]れ掛[が]けの** 傷みなどがひどく、すぐ壊れてしまいそうな状態のままになっている様子。「〜のいすだから座らないように」 **がたがたの** ものの部品などがゆるんで、今にも壊れそうな様子。「あの車の長い間の不摂生がたたって、体じゅう〜だ」 **ぱらぱらの** ものが壊れていくつかに分かれた様子。「壊れて〜になった玩具を修理する」「墜落して〜になった機体」 **壊滅的[かいめつてき]な** 物事がすっかり破壊された状態で、復旧・復帰の見込みのない様子。「大津波で、町は〜な打撃を受けた」 **滅茶滅茶[めちゃめちゃ]な** 修復ができないほどに、ひどく壊れている様子。「車にぶつかってけがはなかったが、自転車が〜になった」「横やりが入って、せっかくの計画が〜だ」◇「目茶目茶」とも書く。「滅茶滅茶」「目茶目茶」はあて字。 **滅茶苦茶[めちゃくちゃ]な** 役に立たなくなっている様子。「残業つづきで生活が〜だ」◇「目茶苦茶」とも書く。「滅茶苦茶」「目茶苦茶」はあて字。具体的なものが壊れたときには使いにくい。 # h 名詞の類:コト・サマ **砂上[さじょう]の楼閣[ろうかく]** 事業や計画などの基礎がしっかりしておらず、すぐにだめになりそうなこと。「繁栄しているようにみえても〜では長くはもたない」◇砂の上に建てた高い建物の意。 # k 名詞の類:モノ **壊[こわ]れ物[もの]** すぐに壊れてしまうものや、すでに壊れたもの。「〜を運ぶ」「毀れ物」とも書く。 **廃屋[はいおく]** 壊れたままの家。「〜に苔むす」 **ぽんこつ** 使い古したりして、壊れ(かけ)たもの。多く自動車についていう。「〜に乗っている」▷~車◇「ポンコツ」とかたかなで書くことも多い。 **難破船[なんぱせん]** 難破した船。「海岸に〜が打ち上げられた」 **難船[なんせん]** 難破船。 # 割[わ]る ## a 動詞の類 **割[わ]る** 固いものに力を加えて、いくつかの部分に分ける。「木を割って板をつくる」「くるみを~」◇「破る」とも書く。 **欠[か]く** かたいものの一部を割って取る。「固い物をしていて、茶碗のふちを欠いてしまった」◇「闕く」とも書く。 **叩[たた]き割[わ]る** 強くたたいたり、たたきつけたりして割る。「貯金箱をたたき割って、中の金を取り出す」 **打[ぶ]ち割[わ]る** 道具で強い力を加えて割る。「ハンマーで石を~」 **打[ぶ]ち割[わ]る** 俗うち割る。「賊はドアをぶち割って侵入したらしい」 **断[た]ち割[わ]る** 強い力を加えて一気に割る。「薪をなたで~」 **挽[ひ]き割[わ]る]** のこぎりを使って固いものを割る。「大きな冷凍マグロをのこぎりでひき割る」 **碾[ひ]き割[わ]る** 臼でひいて細かく割る。「そばの実をひき割って粉にする」 # d 形容動詞の類 **真[ま]っ二[ぷた]つの** ものをちょうど半分にばっさり割る様子。「棒を〜に割る」 **唐竹割[からたけわ]り** 縦にまっすぐに割る様子。「真っ向から~に斬りつける」◇「唐竹割り」とも書く。 # h 名詞の類:コト・サマ **碾[ひ]き割[わ]り** 臼でひいて穀物などを粗く割ること。「そばの〜」 **薪割[まきわ]り** 丸太などを割って薪をつくること。「庭で〜をする」 **雪割[ゆきわ]り** 固く積もった雪を割ること。「つるはしで〜をする」◇北国で、雪どけを早めるために、3月ごろに行われる。 **西瓜割[すいかわ]り** 目隠しをして棒を持ち、離れたところに置いてあるすいかの前まで歩いていって、すいかをたたき割る遊び。「砂浜で〜を楽しむ」 **鏡割[かがみわ]り** ①正月に供えた鏡もちを11日ごろに割って食べること。②パーティーなどで、祝いの酒が入った樽のふたを割ること。「威勢よく〜が行われた」 **鏡開[かがみびら]き** 鏡割り(①)。◇「開く」は、「割る」を忌んで用いた語。 <1305> # k 名詞の類:モノ ## 割ったもの **碾[ひきわ]き割[わ]り納豆[なっとう]** ひき割りの大豆でつくった納豆。 **割[わ]り竹[だけ]** 丸竹の先を細かく割って、たたくと音が出るようにしたもの。「わりだけ」ともいう。古くは、夜警が音を響かせて歩いたり、罪人をたたいたりするのに用いた。 ## 割るための道具 **胡桃割[くるみわ]り** くるみを割るのに使う器具。▷~人形 **ナットクラッカー** 「くるみ割り」の洋語的表現。◇「ナッツクラッカー」ともいう。nutcracker **薪割[まきわ]り** 薪を割るのに用いる刃物。 **斧[おの]** 柄の先に厚い刃をつけて、木や石を割ったりするのに使う道具。 **斧[よき]** 長い柄の先に厚い刃をつけて、木を割ったり伐採したりするのに使う道具。 **手斧[ちょうな]** 割った木材の表面をけずって整えるのに使うおの。「~をかける」◇「ておの」の転。「釿」とも書く。 **鉞[まさかり]** 木を伐り倒すのに用いる大形のおの。古くは武具としても用いられた。 **斧[おの]** 短い柄の先に厚い刃をつけて薪を割ったりするのに使う道具。「~をふるって枝打ちする」 **楔[くさび]** 一端が太く他端になるほど細くなっている(V字形)、もののすきまに打ち込んで押し広げたり、石を割ったりするのに使う木片・鉄片。「~を打ち込んで木を割る」◇「轄」とも書く。 # 割[わ]れる ## a 動詞の類 **割[わ]れる** 力が加えられた結果、いくつかの部分に分かれる。「窓ガラスが粉々に割れた」「春になって、湖の氷が〜」◇「破れる」とも書く。 **ひび割[わ]れる** かたいものなどの表面に細かい割れ目ができる。「ひび割れたコップで指を切った」 **干割[ひわ]れる** 物が乾燥して、表面に割れ目ができる。「日本の琴を欧米に持ち込むと、音を立てて〜ことがあるという」 **欠[か]ける** かたいものの一部分が割れて取れること。「刃の欠けた包丁」◇「闕ける」とも書く。 **劈開[へきかい]** 鉱物・結晶体などが(一定の方向に規則的な形で)割れること。「壺の底に〜が見られる」「方解石の特徴の一つである〜の性質」▷~面 **毀[こぼ]れる** 刃物の刃に小さな欠けができる。「こぼれた包丁を修理に出す」 # f 副詞の類 **ばくりと** 割れ目や裂け目が大きく開く様子。「傷口が〜あく」「地震で道路に〜大きな亀裂が生じた」 **ぱっくりと** 「ぱくりと」の強調表現。「床に落とした椀が〜と2つに割れた」「傷口が〜とあいた」 **ぱくっと** 「ぱっくりと」の、ややくだけた言い方。「あけびの実が熟れて〜と割れた」 **ぱかっと** 中から何かが出てくる様子。「くす玉が〜割れて、中からは紙吹雪と鳩が飛び出した」 # h 名詞の類:コト・サマ **割[わ]れ** 割れた状態やその程度。「フロントガラスの〜がひどい」◇「破れ」とも書く。 **地割[じわ]れ** 地震や乾燥などのために地面に割れ目が生じるとこと。「日照りが続き、田畑に〜が生じる」 **干割[ひわ]れ** 乾燥してひびが入り割れること。「鏡もちに〜ができる」 **ひび割[わ]れ** ひび割れた状態。「壁の〜が人の顔に見える」 **刃毀[はこぼ]れ** 刃物の刃が欠けること。「包丁の〜を直す」 # k 名詞の類:モノ ## 割れるもの **割[わ]れ物[もの]** 割れやすいもの。「~なので運搬に注意してください」◇「破れ物」とも書く。 **薬玉[くすだま]** 祝賀あるいは運動会の競技などに用いる球状の飾り。まん中から2つに割れて、中から紙吹雪やはとなどが出てくるようにしてある。◇昔、端午の節句に邪気を払うため、中に香料を入れ五色の糸を垂らして飾った玉に、似せてつくったもの。 ## 割れたもの **割[わ]れ** 割れたもの。「ガラスの〜を片づける」「破れ」とも書く。 **欠[か]け** 欠けた部分。「まったく〜のない土器」 **かけら** 欠けた小さな一部分。「せんべいの〜が床に落ちている」「良心のかけらもない」のように、ほんの少しの意でも用いられる。 **片割[かたわ]れ** 割れたものの一部。「古代の土器の一部とおぼしき〜が発掘された」 **破片[はへん]** 割れてできたかけら。「ガラスの〜で手を切らないように注意してね」 **砕片[さいへん]** 破片。「壁が爆破され〜が飛び散った」 **断片[だんぺん]** まとまりになっていたものの、壊れたり欠けたりした一部分。「絵巻物の〜をつなぎ合わせる」「遺跡から木簡の〜が出土した」▷~的 **小片[しょうへん]** 小さなかけら。「埴輪の〜が見つかった」 **薄片[はくへん]** 薄いかけら。「金属の〜から事故の原因をさぐる」 <1306> # 砕[くだ]く ## a 動詞の類 **砕[くだ]く** 固まっているものに打撃を加えて細かくする。「岩を粉々に〜」「氷を砕きながら北極海を進む」◇「摧く」とも書く。 **打[う]ち砕[くだ]く** 強くたたいて粉々に砕く。「岩をうち砕いて道をつくる」「大人の心ない一言が、少年の夢をうち砕いた」 **噛[か]み砕[くだ]く** 歯でかんで細かく砕く。「誤って固い石をかみ砕いてしまった」◇「かみ砕いて説明する」のように、むずかしいことをわかりやすく説明するときにも用いる。 **踏[ふ]み砕[くだ]く** 足で踏んで砕く。「大事な箱を踏み砕いてしまった」◇やや古い言い方。 **粉砕[ふんさい]** 粉々に打ち砕くこと。「城壁を大砲で〜する」▷~機◇「敵を粉砕する」のように、相手を徹底的に打ち負かす意でも用いる。 **圧砕[あっさい]** 強大な力で押して砕くこと。「岩石を〜する」▷~岩・~機 **破砕[はさい]** 道具・機械を用いてうち砕くこと。「岩石を〜する」▷~機・~装置◇「破摧」とも書く。 **爆砕[ばくさい]** 爆発させて砕くこと。「ダイナマイトで岩山を〜する」 ## あるものを砕く **砕石[さいせき]** 岩石を適当な大きさに砕くこと。「~して、路盤に敷く」▷~場 **砕氷[さいひょう]** 水面に厚く張った氷を砕くこと。「南極海を〜しながら航行する」▷~船 # k 名詞の類:モノ ## かき氷 **欠[か]き氷[ごおり]** ②氷を細かくけずり、シロップや果汁などをかけたもの。「メロン味のシロップをかけた〜」 **打[ぶ]っ欠[か]き** かきごおり(①)。「縁側で〜を食べる」 **搗[か]ち割[わ]り** 「ぶっかき」の関西地方での言い方。「炎天下の高校野球の応援席には〜が欠かせない」 **氷水[こおりみず]** かきごおり(②)。「〜でのどをうるおす」「こおりすい」ともいう。 ## 粉 **粉[こな]** 物を細かく小さく砕いたもの。「コーヒー豆を〜にひく」▷~茶・~薬・~々 **粉[こ]** 「水気をとばし、じゃがいもに~を吹かせる」◇多く複合語として使われる。 **粉末[ふんまつ]** 粉状にしたもの。「石炭を〜にする」▷~ジュース **微粉[びふん]** きわめて細かい粉。 **粉塵[ふんじん]** 岩・コンクリート・アスファルトなどが砕けて粉のように細かくなったちり。「~で肺をやられる」▷~公害 ## なにかの粉 **パウダー** 「こな」の洋語的表現。▷~シュガー・~スノーpowder **石粉[いしこ]** 石を粉にしたもの。特に、陶磁器の材料として用いる長石の粉末。 **金粉[きんぷん]** 金あるいは金色の粉末。蒔絵などに用いる。◇「きんでい」ともいう。 **銀粉[ぎんぷん]** 銀あるいは銀色の粉末。蒔絵などに用いる。◇「ぎんでい」ともいう。 **砂子[すなご]** 金銀の箔を粉にしたもの。蒔絵・色紙などに吹き付けて用いる。 **金砂子[きんすなご]** 絵画・蒔絵・ふすま地などに散らして用いる、金箔を粉にしたもの。「~の屏風」 **金砂[きんしゃ]** 金粉や金砂子。 **銀砂子[ぎんすなご]** 絵画・蒔絵・ふすま地などに散らして用いる、銀箔を粉にしたもの。 **銀砂[ぎんしゃ]** 銀粉や銀砂子。 **鉄粉[てっぷん]** 鉄の粉末。 **花粉[かふん]** 花の雄しべの先の袋にできる粉末状の生殖細胞。「~が雌しべにつき実を結ぶ」▷~症 **鱗粉[りんぷん]** 蝶や蛾の羽についている粉末。 **肉粉[にくふん]** 獣肉・魚肉などを乾燥させてつくった粉末。肥料や飼料として用いる。 **魚粉[ぎょふん]** 魚類を乾燥させてつくった粉末。肥料や飼料として用いる。 **骨粉[こっぷん]** 牛・馬などの骨を砕いて乾燥させてつくった粉末。肥料や飼料として用いる。 **血粉[けっぷん]** 獣類の血を乾燥させてつくった粉末。肥料や飼料として用いる。 ## 粉の製品 **粉[こな]ミルク** 牛乳を乾燥させてつくった粉末。湯でとかして赤ん坊などの栄養源として用いる。◇「ミルク(milk)」は「牛乳」の意。 **ドライミルク** 牛乳を乾燥させてつくった粉末。◇「ドライ(dry)」は「乾いた」の意。dry milk **粉乳[ふんにゅう]** 粉ミルク。▷全脂~・脱脂~ **臙脂[えんじ]** 中国から渡来した紅。粉末で、水にといて使う。 **天花粉[てんかふん]** 滑石を粉にしたもの。あせもやただれの予防などのために皮膚につけ、汗などを吸いとらせる。「風呂上がりに首に〜をはたく」◇「天瓜粉」とも書く。 **汗知[あせし]らず** 「天花粉」の口語的な表現。 **タルカムパウダー** 滑石粉(マグネシウムの珪酸塩からなる鉱物の粉)に硼酸・香料などを加えた、汗どめに用いる粉末。talcum powder <1307> **ベビーパウダー** 滑石粉にでんぷんを加えた粉。乳幼児の入浴後などにあせもやただれの予防に用いる。baby powder ## 小麦の粉 **小麦粉[こむぎこ]** 小麦の種子をひいてつくった粉末。パン・うどん・スパゲティ・ケーキなどをつくるのにも用いる。◇強力粉・中力粉・薄力粉”などの種類がある。 **餛飩粉[こんとんこ]** 「小麦粉」の古めかしい言い方。 **メリケン粉[こ]** 俗小麦粉。◇「メリケン」は「アメリカン(American)」の音変化。 ## 米の粉 **米[こめ]の粉[こ]** 米粒を細かくひいて粉にしたもの。「米粉」ともいう。 **米粉[べいふん]** 米の粉。 **新粉[しんこ]** 精白したうるち米を乾燥させてひいた粉。 **上新粉[じょうしんこ]** 新粉の、より細かいもの。和菓子をつくるのに用いる。 **晒[さらし]し粉[こ]** 米の粉を水にさらして白くしたもの。 **白玉粉[しらたまこ]** もち米を砕いたものを水にさらし、乾燥させたもの。 **道明寺粉[どうみょうじこ]** もち米を蒸して乾燥させたものをひいて粉にしたもの。◇略して「道明寺」ともいう。道明寺でつくったことから。 **微塵粉[みじんこ]** もち米を蒸して乾燥させたものを細かくひいたもの。 ## その他の食用の粉 **蕎麦粉[そばこ]** そばの実をひいて粉にしたもの。「今日は〜を使って、そばがきでもつくろう」 **葛粉[くずこ]** くずの根からとったでんぷん質の白い粉。「~をといてくず湯をつくる」 **片栗粉[かたくりこ]** かたくりの根茎からとったでんぷん質の白い粉。料理のとろみづけなどに使う。◇現在、市販されているものの多くは、じゃがいもからつくったもの。 **蕨粉[わらびこ]** わらびの地下茎からとったでんぷんの粉。 **黄な粉[きなこ]** 大豆を煎いって粉にしたもの。砂糖をまぜ、餅やだんごにまぶして食べる。~餅◇「黄なる粉」の意。 **カレー粉[こ]** カレーライスなどに使う黄色の粉末。「カレー(curry)」は香辛料の一つで、十数種類の香辛料・香味料を混ぜ合わせたもの。 **パン粉[こ]** パンを乾燥させて細かく砕いたもの。◇「パン(ポpão)」はこねた小麦粉にイーストを混ぜ発酵させて焼いたもの。 **生[なま]パン粉[こ]** 乾燥させないパンをごく細かく砕いたもの。 **膨[ふく]らし粉[こ]** 小麦粉の菓子などを膨らませるための粉。 **ベーキングパウダー** 「膨らし粉」の洋語的表現。baking powder ## 特定の用途に使う粉 **打[う]ち粉[こ]** そば・うどん・もちなどをのばすとき、こねた生地が台につかないように振る粉。「台の上に〜を振って生地をおく」 # m 名詞の類:モノ **砕石機[さいせきき]** 石を砕くのに用いる機械。 **砕氷船[さいひょうせん]** 氷に覆われた海を砕いて、船の進路を開く装置をもつ特別の船。「氷に閉じ込められたが、〜に助けられた」 **破砕機[はさいき]** 岩石の破砕作業に用いる機械。 **クラッシャー** 「破砕機」の洋語的表現。crusher **ミキサー** ①果物や野菜を細かく砕いて混ぜ合わせる電動の調理器具。「りんごとバナナを〜にかけ、ミックスジュースをつくる」②セメント・砂利などを混ぜる機械。mixer **アイスピック** 氷のかたまりを小さく砕くための、先のとがった千枚通し状の道具。「〜で水割り用の氷をつくる」ice pick # 砕[くだ]ける ## a 動詞の類 **砕[くだ]ける** 衝撃が加えられて細かくなる。「せんべいが砕けて粉々になった」「岩にぶつかり、波が〜」「強烈なパンチをくらって、鼻の骨が砕けた」 **砕[くだ]け散[ち]る** 砕けて細かい破片となって飛び散る。「屋上から落ちた植木鉢が~」 **砕[くだ]け落[お]ちる** 砕けて崩れ落ちる。「敵の攻撃を受け、城壁が~」 **砕[くだ]け飛[と]ぶ** 砕けて飛び散る。「シャンデリアが床に落ちて〜」 # d 形容動詞の類 **粉粉[こなごな]の** どこにもとの形が残らないほど粉のように細かく砕けた様子。「電柱にぶつかりフロントガラスが〜になる」「〜のビスケットを犬にやる」 **微塵[みじん]に** ものの形がすっかり崩れて、ほとんど粉のように細かい破片になる様子。「器を〜に砕く」「たまねぎを〜に切る」▷~切り **粉微塵[こなみじん]に** (一瞬にして)砕けて粉のように細かくなる様子。「爆風で窓ガラスが〜に砕け散った」「この高さから落としたら、植木鉢は〜だろう」 **木っ端微塵[こっぱみじん]に** 木のきれっぱしのように、こまごまと粉々に砕け散った様子。「爆撃で建物が〜にやられる」「あんな大きなタンカーに衝突したら、こんな小さな船は~だ」 <1308> # k 名詞の類:モノ **砕[くだ]け米[まい]** 砕けて、精米の形をとどめていない米。「精米の選別などで出て売り物にならない米。「~を安く買う」 **砕米[さいまい]** 「砕け米」のかたい言い方。 # つぶす ## a 動詞の類 **潰[つぶ]す** ①ものに強い力を加えて、元の形を失わせる。「段ボール箱を~」「にきびを~」「庭をつぶして作業場を広げる」②組織などに打撃を与えたり、能力・資力を使いすぎたりして、本来の機能を失わせる。「子供の才能を~」「会社を~」「かぜをひいて声を〜」「連投させて投手を~」「親の顔を~」「暇を~」 **拉[ひし]ぐ** 押してつぶす。「鬼をも~剛力」 ## 特定のつぶし方でつぶす **押[お]し潰[つぶ]す** 強い力で圧迫してつぶす。「暴走したトラックが民家を~」「市民の反対運動を権力で〜」◇「圧し潰す」とも書く。 **叩[たた]き潰[つぶ]す** 二度と立ち上がれないように、たたきのめす。「ライバル会社を徹底的に~」 **打[ぶ]っ潰[つぶ]す** 俗乱暴につぶす。「夜中にバイクをぶっつぶされた」「あんなむちゃな計画はぶっつぶしたほうがいい」 **握[にぎ]り潰[つぶ]す** 強く握ってつぶす。「ジュースの空き缶を~」「情報を~」「要求を〜」 **磨[す]り潰[つぶ]す** すってつぶす。「ふやかした大豆をすりつぶして呉汁をつくる」◇「磨り潰す」とも書く。 **捻[ひね]り潰[つぶ]す** ねじってつぶす。「小さい虫を〜のは気がとがめる」「部下の要求を~」◇「拈り潰す」とも書く。 **噛[か]み潰[つぶ]す** 歯でかんでつぶす。「青虫を~」「苦虫をかみつぶしたような顔」 **踏[ふ]み潰[つぶ]す** 足で踏んでつぶす。「知らぬ間に眼鏡を~」「人の顔を~ような暴言」 ## 食品をつぶす **ひく** ①穀物などを、臼で細かくする。「大豆をひいてきな粉をつくる」「豆をひいて味噌をつくる」②コーヒー豆などを刃物や器具で細かくする。「コーヒーをいれるときはまず豆を~」◇「挽く」と書く。 **磨[す]る** 押しつぶして細かくする。「ごまを~」◇「摺る」とも書く。 **卸[おろ]す** 大根やわさびなどをおろし金ですって細かくする。「大根をおろして焼き魚に添える」◇「下ろす」とも書く。 **擂[す]り下[おろ]す** りんごをすりおろして、離乳食にする」◇「摺り下ろす」とも書く。 **マッシュ** ゆでてつぶすこと。「ゆでてつぶしたじゃがいもをハンバーグの付け合わせにする」mash ## だめにする **駄目[だめ]にする** 形や機能を損なって役に立たなくする。「にわか雨に降られて買ったばかりの靴をだめにしてしまった」 **殺[ころ]す** 本来のよさや働き、すぐれた特質をなくしてしまう。「選手の才能を生かすも〜も、監督の腕次第だ」「化学調味料を使いすぎて、食材本来の味を殺している」 **スポイル** 甘やかして、その人の性質をだめにする。「学生をお客様扱いする今の大学教育が学生を〜しているのではないか」spoil **台無[だいな]しにする** 強い影響力によって物事を完全にだめにする。「丹精して育てた盆栽を日に当てすぎて台無しにしてしまった」「たった一球の失投が緊迫したゲームを台無しにした」 **無駄[むだ]にする** それまでの苦心や努力などを、生かしたり、しないほうがよかったような結果にしてしまったりする。「私たちの血のにじむような努力を無駄にしないでくれ」 **無[む]にする** 有利な条件などをうまく使うことができずに無駄にする。「結局失敗して、彼の好意を~結果となった」 **ふいにする** これまでの努力やまたとないチャンスなどをだめにする。「面接の時間に間に合わず、仕事の話をふいにしてしまった」 **棒[ぼう]に振[ふ]る** 長い間の努力の成果などを、十分活用できず、駄目にしてしまう。「せっかく築いてきた信用を、わずか半日で棒に振ってしまった」 **角[つの]を矯[た]めて牛[うし]を殺[ころ]す** 無理に欠点を直そうとして、かえって全体をだめにする。「マスコミ批判も一理あるが、角をためて牛を殺すことのないように」 **履[は]き潰[つぶ]す** 靴などを長い間、あるいはひどく使い、傷んで履けない状態にする。「トゥシューズを1週間で〜ほどの激しい練習をした」 **乗[の]り潰[つぶ]す** 自動車・バイク・自転車などを長い期間、あるいはひどく使い、傷んで乗れない状態にする。「毎日の通学で、高校時代に自転車を3台乗りつぶした」 **酔[よ]い潰[つぶ]す** 酒を飲ませてひどく酔わせる。「後輩に慣れない酒を飲ませて~」 **覆[くつがえ]す** それまでの体制や予定を、まったく違う性質のものに変える。「選挙で勝利し政権を~」「新知事は前知事が進めていたダム建設の計画をくつがえした」 **引[ひ]っ繰[く]り返[かえ]す** くつがえす。「あんな政治がまかり通るようでは、国がひっくり返ってしまうんだ」「そんな計画は絶対にひっくり返してやる」 **転覆[てんぷく]** 国家・政権などが倒れること。「軍事独裁政権を〜すべく、民衆が立ち上がった」◇「顛覆」とも書く。 ## 野球でアウトにする **刺[さ]す** 野球で出塁している走者にタッチしてアウトにする。「うまくリードをとっていた一塁ランナーを、ピッチャーのすばやい牽制球で刺した」 <1309> **殺[ころ]す** 俗刺す。「牽制球でランナーを殺して、ピンチを切り抜けた」 **刺殺[しさつ]** 刺すこと。「好返球でランナーを~する」 # h 名詞の類:コト・サマ **磨[す]り** つぶすこと。▷~あん **半磨[はんず]り** にまどなどをして、完全には粉状にならない程度にすりつぶすこと。「~のごまをあえ物に使う」 **胡麻磨[ごます]り** ごまをすること。「すり鉢をおさえて~の手伝いをする」 **味噌擂[みそす]り** みそをすり鉢ですってなめらかにすること。「~をしたばかりのみそは香ばしい」 ## アウト **アウト** 野球で、打者・走者が攻撃権や塁にいる権利を失うこと。「走者にタッチして〜をとる」「三振して、これで〜が2つだ」▷タッチ~・ワン~・ツー~・スリー~→セーフout **封殺[ふうさつ]** 走者のいる塁に送球することによって、後続の打者を凡打させて、走者が次塁に達する以前にアウトにすること。「内野ゴロを打たせ、一塁走者を二塁で〜にした」◇「する動詞」としても用いる。 **フォースアウト** 「封殺」の、より口語的で一般的な言い方。「併殺」と異なり、「フォースアウトする」の形では用いられない。force-out **併殺[へいさつ]** 野球で、連続したプレーで2つのアウトを一度に取ること。「~をねらって浅く守る」▷~打 **重殺[じゅうさつ]** 併殺。 **ダブルプレー** 「併殺」「重殺」の、より口語的で一般的な言い方。「満塁にして好送球で〜にしとめる」double play **ゲッツー** ダブルプレー。「一打さよならのピンチを〜で切り抜けた」get two **三重殺[さんじゅうさつ]** 連続したプレーで3つのアウトを一度に取ること。 **トリプルプレー** 「三重殺」の、より口語的で一般的な言い方。triple play # k 名詞の類:モノ ## つぶす道具 **擂[す]り鉢[ばち]** 食物をすりつぶすための鉢。内側に細かい溝がついている。◇「摺り鉢」とも書く。 **当[あ]たり鉢[ばち]** すり鉢。◇「すり鉢」の「する」という語を忌んでいう。 **擂[す]り粉木[こぎ]** ごまなどをするときに使う棒。「すりこぎ」◇「すりこぎ」の「する」という語を忌んでいう。 **当[あ]たり木[ぎ]** すりこぎ。◇「すりこぎ」の「する」という語を忌んでいう。 **卸[おろ]し金[がね]** 大根などをおろすときに使う細かい刃のついた調理器具。◇「下ろし金」とも書く。 **臼[うす]** 穀物をひいたりもちをついたりするのに使う道具。▷石~◇「碓」とも書く。 **碾[ひ]き臼[うす]** 2つの円盤状の石を重ね、間に穀粒などを入れて上の石を回し、粉にする道具。◇「挽き臼」とも書く。 **杵[きね]** 臼の中に入れた穀物をつくための、木製の道具。 **コーヒーミル** コーヒー豆をひくための器具。coffee mill **ジューサー** 野菜や果物をすりつぶしてジュースをつくるための電動器具。juicer **チーズ卸[おろ]し** チーズをおろすときに使う金属製のおろし金。「おろし金」と「チーズ下ろし」とも書く。「チーズ」はcheese。 **マッシャー** ゆでたじゃがいもやにんじんなどの野菜をつぶす器具。◇「ポテトマッシャー」ともいう。masher ## つぶした食品 **マッシュポテト** ゆでたじゃがいもをつぶして、裏ごししたもの。「ステーキのまわりをしぼり出した〜で飾る」◇「マッシュドポテト」ともいう。mashed potato **磨[す]り胡麻[ごま]** 煎ってすったごま。「〜に醤油や砂糖を加えてほうれんそうをあえる」 **当[あ]たり胡麻[ごま]** すりごま。「する」という語を忌んでいう。 **挽[ひ]き肉[にく]** 肉を細かくひいたもの。「牛の〜でハンバーグをつくる」 **合挽[あいび]き肉[にく]** 牛肉と豚肉とを合わせてひいたもの。 **合挽[あいび]き** 「合挽き肉」の略。 **ミンチ** 「ひき肉」の洋語的表現。「〜入りのオムレツ」▷〜ボール◇「メンチ」ともいう。mince **押[お]し麦[むぎ]** 大麦を蒸してからつぶして平たくし、乾燥させたもの。「米に〜を混ぜて炊く」 ## 大根おろし **大根卸[だいこんおろ]し** 大根をおろしたもの。「焼き魚に~をあしらう」「大根おろし」とも書く。 **卸[おろ]し** 「大根おろし」の略。◇「下ろし」とも書く。 **霙[みぞれ]** 「大根おろし」をみぞれになぞらえた言い方。▷~あえ・~汁 **卸[おろ]し汁[じる]** ①大根おろしを入れたみそ汁やすまし汁。②大根をおろしたり、おろした大根をしぼったりしたときに出る汁。「~はビタミンCが豊富だ」 **紅葉卸[もみじおろ]し** ①大根の切り口に唐辛子をさし込んでいっしょにおろしたもの。「薬味として〜をそえる」②大根おろしににんじんをおろしたものを混ぜたもの。 # つぶれる ## a 動詞の類 **潰[つぶ]れる** ①強い力によってもとの形が認められないほどに(平らに)変形する。「地震で多くの家屋がつぶれた」「ものをつめすぎて、買い物かごの中で豆腐がつぶれてしまった」②機能や能力などが役に立たなくなったり、計画などが成り立たなくなったりする。「応援をしすぎて声が~」「酔って〜」「これ以上不況が長引いては、わが社はつぶれてしまう」「面目が~」「雨で計画が~」 <1310> **拉[ひしゃ]げる** 押されて、つぶれる。「うっかり踏んでかんが〜」 **抜[ぬ]ける** しおれる。しぼんで張りを失ってしなびる。「きついパンチをくらって鼻が〜」 **下敷[したじ]きになる** (押しつぶされるようなかたちで)物におおわれて(身動きできなくな)る。「倒壊した家屋の~」「電気コードが重い家具の~と、電流がとだえて発火する危険性がある」 ## だめになる **駄目[だめ]になる** ①ものの機能が損なわれ、役に立たなくなる。「粗悪品だったのか、この登山靴は1回履いたらだめになった」「強風で傘が~」②予定していたことが行われなくなる。「楽しみにしていた遠足が雨で〜」 **破[やぶ]れる** 実現したいと思っていたことが、うまくいかなくなる。「甲子園出場の夢は破れた」「恋に破れ、傷心の旅に出た」「策略が~」 **潰[つい]える** 計画などが負けたりうまくいかなかったりして、すっかりだめになる。「革命軍の蜂起がうまくいかず、計画は夢とついえた」「帝国軍の逆襲に革命軍はもろくもついえた」 **ふいになる** それまで順調に進んでいたことがだめになる。「昇進するはずが、不景気でふいになった」 **ぱしゃる** 俗計画などがだめになる。「登山の計画が途中でぱしゃった」「ぱしゃ」は「シャッポを脱ぐ(降参する)」の「シャッポ」を逆さにした語という説がある。 **挫折[ざせつ]** 障害や困難などのために、途中で行えなくなること。「資金難で公平工作が〜する」 **頓挫[とんざ]** 途中まで順調だったものが、急に行き詰まってしまうこと。「景気が悪くなって、ビルの新築計画は~したままだ」▷一~ **失恋[しつれん]** 自分の相手に対する思いが遂げられないこと。「友人に〜の痛手を打ち明ける」 **ふられる** (相手に自分の思いを受け入れられなくて)失恋する。「最近A君は酒びたりだそうだ。どうやら女にふられたらしい」 **破綻[はたん]** うまくいかなくなり、だめになること。「結婚生活が~する」「長引く不況で経営に〜をきたす」◇縫い目などが破れほころびる意から。 **決裂[けつれつ]** 交渉・話し合いが、意見が分かれたまま終わること。「長時間の話し合いにもかかわらず交渉は~した」 **倒[たお]れる** 外部から強い力を加えられたり、資金が底をつくなどして、国家・政府・会社などが成り立たなくなる。「軍事政権が倒れ、民主的な総選挙が行われた」「円高で町工場がばたばたと倒れている」 **倒産[とうさん]** 企業の経営が成り立たなくなること。「あの会社もついに〜したらしい」「不景気で零細企業の〜が相次いでいる」 **破産[はさん]** ①財産をすべて失うこと。「彼は商売の手を広げすぎてうまくいかず、とうとう〜した」②法律で、借金を返せなくなった場合に、返せなくなった人の財産を、お金を貸した人々に公平に分けることができるようにする裁判上の手続き。▷~宣告・~管財人 **破滅[はめつ]** 人や組織が、自分の責任で重大な支障・障害を生じ、だめになり、存在し続けられなくなること。「興味本位で手を出した薬物に心身を蝕まれ若くして〜した」「何気ない一言が身の〜を招いた」 **身[み]を滅[ほろ]ぼす** 人が破滅する。「悪女のために〜男の物語に見られる」 **全滅[ぜんめつ]** ある集団に属する人や物などが、なんらかの作用・影響を受けたりしてだめになり、存在し続けられなくなること。「降伏を拒んで徹底抗戦した守備隊は、援軍が到着する前に〜した」「大量発生した害虫でその地域の稲は〜に近い被害を受けた」 **覆滅[ふくめつ]** 完全に破壊されたり、負かされたりして、だめになること。「数万の敵兵の奇襲によって〜した」 **壊滅[かいめつ]** 完全にだめになり、存在し続けられなくなること。「その台風で地域の家屋の半数以上が〜した」◇「潰滅」とも書く。 **覆[くつがえ]る** それまでの体制や予定が、まったく違う性質のものに取って代わられ、維持できなくなる。「この事件で政権がくつがえった」「知事が交替し、ダム建設計画がくつがえった」 **引[ひ]っ繰[く]り返[かえ]る** 俗くつがえる。「そんな政治家ばかりじゃ国がひっくり返ってもおかしくないね」「今度の計画が途中で〜気づかいはない」 **転覆[てんぷく]** 国家・政権がくつがえること。「民主化運動が頂点に達し、長年続いた軍事政権が〜した」◇「顛覆」とも書く。 **形骸化[けいがいか]** 物事が、その意義や内容を失い、形だけのものになること。「その国は、権力を握った一部の人々に支配されるようになり、実質的に民主主義は~した」 # d 形容動詞の類 **台無[だいな]しだ** 強い影響力によって物事がすっかりだめになる様子。「この雨では、せっかくの祭りが〜だ」「和気あいあいとしていたパーティーが、彼の心ない発言で〜になった」「ソースをこぼして新調したスーツを〜にした」 **おじゃんだ** 俗予定していたことなどが途中でだめになる様子。「雨でハイキングは~だ」◇「じゃん」は火事が鎮火したことを知らせる半鐘の音。 **ぱあだ** 俗すっかりだめになったり、なくなったりする様子。「保存していたデータが全部~になった」◇「パー」と書かれることが多い。 **御釈迦[おしゃか]だ** 製品などがうまくできずだめになる様子。「いくつもの窯を試みたが、たくさんの壺が〜になる」◇地蔵や阿弥陀の像を鋳るつもりが、誤って釈迦を鋳てしまったことから、という。 **上[あ]がったりだ** 事業や商売がすっかりだめになる様子。「近くに大型スーパーができたら、うちのような小さな店は商売~だ」 <1311> **共倒[ともだお]れ** 競争しあう者どうしが、協力しあったりしたために、双方ともにだめになる様子。「このまま競り合って値下げを続ければ、いずれ〜だ」「親会社も子会社も資金難で〜になった」 **計画倒[けいかくだお]れ** 計画は立てるものの、実行の途中でだめになって実行には至らない様子。「仲間が集まるたびに新しい計画を立てるのだが、いつも金と暇がなくて~に終わる」 **骨抜[ほねぬ]きの** 中身のない、見かけだけのものになる様子。計画の立案などのもっとも大切な部分がないため、役に立たないものである様子。「法案は与党の裏工作によって〜にされた」 **気潰[きくず]れ** それまでの状況などがすっかりだめになってしまう様子。「変な人を紹介したせいでこちらの面目が〜だ」▷面目~ ## つぶれた形状 **ぺしゃんこ** 物などが、完全に押しつぶされて平らである様子。「この枕は〜だ」「通学かばんを〜につぶす」 **ぺちゃんこ** 「ぺしゃんこ」の、より口語的な表現。「道路に飛び出したかえるが車にひかれて〜になった」「がけ崩れで車が〜だ」 **ぐしゃぐしゃ** 強い力が加わり、元の形がわからなくらいにつぶれる様子。「乱暴に運ぶから、中のケーキが〜だ」 **ぐじゃぐじゃ** 水分が多く、やわらかいのあるものが元の形がわからないくらいにつぶれる様子。「手のひらで豆腐をすくおうとしたら〜になった」 **ぐちゃぐちゃ** 「ぐじゅぐじゃ」の、より口語的な表現。「水羊羹を床に落としたら〜になってしまった」 # f 副詞の類 **ぐしゃりと** 強い力が加わり、ひどくつぶれる様子。「雪の重みで納屋が〜押しつぶされた」 **ぐちゃりと** 水分を含んだやわらかいものがつぶれる様子。「豆腐が〜つぶれる」 **ぐしゃっと** 「ぐしゃりと」の、やや口語的な言い方。「卵がテーブルから落ちて〜つぶれた」 # h 名詞の類:コト・サマ **腰砕[こしくだ]け** 物事が途中でだめになって、あとが続かないこと。「新企画は予算縮小で早くも〜になった」 **着倒[きだお]れ** 着るものに金をかけすぎて財産をなくすこと。「京都の~、大阪の食い倒れ」 **食[く]い倒[だお]れ** 食べるものに金をかけすぎて財産をなくすこと。「美食のあげく、〜になる」 # 崩[くず]す ## a 動詞の類 **崩[くず]す** 力を加えて、まとまったり整ったりしている形・状態を失わせる。「山を崩して道路をつくる」「姿勢を〜」「どうぞひざを崩してください」「犯人のアリバイを~」「字を崩して書く」 **切[き]り崩[くず]す** ①山などを少しずつ削って崩している山を~」「~仕事」②相手側の弱いところに切り込んで、そのまとまりを崩す。「組合の団結を~」「奇襲攻撃をかけて敵陣を~」 **突[つ]き崩[くず]す** ①棒などの道具で突いて崩す。「石塀を丸太で〜」②相手側の弱点や油断を突いて、守りなどを崩す。「証人を捜し出して、アリバイを~」「一斉攻撃で敵の要塞を~」 **掘[ほ]り崩[くず]す** 掘って崩す。「裏山を~」 **取[と]り崩[くず]す** 取り去るために崩す。「掘っ立て小屋を〜」 **打[う]ち崩[くず]す** 確立している考え方や体制を崩す。「旧弊を〜」 # 崩[くず]れる ## a 動詞の類 **崩[くず]れる** 加えられた力や自然な変化によって、まとまったり整ったりしていた形・状態が失われる。「地震で壁が崩れて下敷きになる」「冷房で体調が~」「脚がしびれて姿勢が~」「汗で化粧が~」「彼女は子供を産んで体形が崩れたと嘆いていた」「隊列が~」 **崩[くず]れ落[お]ちる** 堅固な岩や建造物などが崩れて落ちる。「崖が〜」 **崩[くず]れ掛[か]かる** 崩れた岩や土砂が何かにかかるように落ちてくる。「崩れかかってきた土砂に巻き込まれる」 **崩落[ほうらく]** 崩れ落ちること。「噴火により山頂が〜した」 **雪崩[なだ]れる** 斜面の雪や土砂が大量に崩れ落ちる。「暖かい日が続き、〜心配がある」 ## 形などが崩れる。 **形崩[かたくず]れ** 着ているうちに形が崩れてくること。「雨で〜した背広をハンガーに吊す」◇「形崩れ」とも書く。 **荷崩[にくず]れ** 積み荷が崩れること。「〜するのを防ぐためにロープをかける」 **煮崩[にくず]れ** 煮ているうちに食材の形が崩れてしまうこと。「~しないように、大根や里芋は面取りをする」 **化粧崩[けしょうくず]れ** 汗などで化粧がはげ落ちること。「~したので洗面所で直す」 **着崩[きくず]れ** 着物の着方が乱れて形が崩れてくること。「ゆかたを着せてもらったがすぐに〜した」 **着崩[きくず]れる** 着崩れする。「ちょっとした着付けの工夫で〜のを防ぐことができる」 # f 副詞の類 <1312> # h 名詞の類:コト・サマ **崩[くず]れ** 崩れること。「姿勢の~」「髪型の〜をくしで直す」「景気の〜が大きい」 ## 土地などが崩れること **山崩[やまくず]れ** 山の斜面の岩や土砂が落ちること。「〜で人家が押しつぶされた」 **崖崩[がけくず]れ** 風雨や地震などで崖が崩れ、岩や土砂が落ちること。「あちこちで〜が起き、道路が寸断された」 **土砂崩[どしゃくず]れ** 土砂が激しい勢いで崩れ落ちること。「〜で通行できない」 **地滑[じすべ]り** 雨水がしみこんで、地面が下の層からすべり落ちること。「豪雨で〜が起こり、民家がつぶされた」◇「地辷り」とも書く。 **雪崩[なだれ]** 山の斜面の雪が大量に崩れ落ちること。「スキー客が〜に巻き込まれて行方不明になる」▷全層~・表層~・~防止林 # S 名詞の類:ヒト **役者崩[やくしゃくず]れ** 以前はそれなりの役者であったり、また役者を志したりしたことがあったが、今はやめているにもかかわらず、どこかにその面影を残し、それが好ましくない感じを強く与えるようになってしまった人。「あんな〜にこんなきつい仕事ができるものか」◇その他、「ボクサー崩れ」「教師崩れ」「全共闘崩れ」のように、「崩れ」を接尾語的に用いる。いずれも好ましくない印象を表すことが多い。 # u 名詞の類:トコロ **がれ場[ば]** 山の斜面が崩れて、岩石がごろごろしている所。「がれ」ともいう。「ガレ場」と書くことが多い。 # 破[やぶ]る ## a 動詞の類 **破[やぶ]る** ①行く手をはばんだりするために、さまたげとなるものを壊す。「犯人は窓を破って侵入したらしい」「金庫を~」「囚人が牢を破って逃げ出した」②紙・布などを引っぱったり押したり突いたりして力を加え、2つ以上の部分に分ける。「布をずたずたに~」「当たり馬券をうっかり破ってしまった」③それまで続いて(保たれて)いた好ましい状態を失わせる。「眠りを〜サイレンの音」「沈黙を~」「約束を~」「記録を~」◇「破壊的な力を加えて、そのものが統一体として成り立っていられないようにする」ととらえ方をする語であり、力の性質・加え方、あるいは結果の状態の違いに応じて、①~③の用法の違いが生じている。「世界記録を破る」は、「新しい記録の出現によって、従来の世界記録が成り立たなくなる」ということである。 **破[やぶ]く** 紙・布などを裂くようにして破る。「ポスターを破いて捨てる」「破る」と「裂く」との混交した語か。 **引[ひ]き破[やぶ]る** 紙・布などを手元へ引いて力まかせに破る。「ノートを乱暴に~」「民衆が専制君主の肖像画を~」 **食[く]い破[やぶ]る** 木・紙・布などをかじって穴をあける。「ねずみに壁を食い破られた」 **蹴破[けやぶ]る** けって破る。「ふすまを~」 **踏[ふ]み破[やぶ]る** 踏みつけて破る。「敵国の国旗を~」 ## じゃまなものを壊す **打[う]ち破[やぶ]る** 強い力を加えて(うちつけて)破る。「ドアをうち破って屋内へ突入する」「敵の包囲網を~」「封建制を~」 **打[ぶ]ち破[やぶ]る** 俗うち破る。「取っ組み合いのけんかをして、ふすまをぶち破ってしまった」 **打破[だは]** 不都合な状況を打ち破ること。「旧習を~する」▷現状~ # h 名詞の類:コト・サマ **金庫破[きんこやぶ]り** 金庫を壊して中のものを盗むこと。「~をはたらく」 **道場破[どうじょうやぶ]り** 他の流派の武芸の道場へ出かけていって無理に試合を申し込み、相手を打ち負かしてしまうこと。「~の行脚に出かける」◇試合に勝つと、金銭などを要求することもある。 **掟破[おきてやぶ]り** おきてを破ること。「~をしたために村を追われる」 **スト破[やぶ]り** 組合員がストライキに参加せず就業したり、会社のいうことを聞いて、会社と組合員との間に立ってストライキを妨害したりすること。「第二組合が~をたくらんでいる」◇「スト」は「ストライキ(strike)」の略。 **関所破[せきしょやぶ]り** 関所手形を持たずに不当に関所を通過しようとしたり、わざと関所を避けて別の道を抜けて行ったりすること。「~の科は重い」 # S 名詞の類:ヒト **金庫破[きんこやぶ]り** 金庫破りをする人。 **関所破[せきしょやぶ]り** 関所破りをした人。「~を捜し出す」 **道場破[どうじょうやぶ]り** 道場破りを行う人。「その筋では~で名うての男だ」 # 破[やぶ]れる ## a 動詞の類 **破[やぶ]れる** ①それまでの好ましい状態がなくなる。「2国間の均衡が破れ、情勢が緊迫する」②紙・布などが力を加えられて、穴があいたり、2つ以上の部分に分かれたりする。「靴下の先が~」「破れた障子を張り替える」 <1313> **破[やぶ]ける** 俗紙・布などが裂けるように破れる。「ノートが~」「そんなに強く引っぱったら、袖が破けるじゃないか」 **はち切[き]れる** 中のものがたくさん入っているために、あふれるか勢いで入れ物が破れる。「ぎゅうぎゅうにつめ込んだので袋がはちきれてしまいそうだ」 ## 破裂する **破裂[はれつ]** ふくらんだものが急に破れること。「風船が〜する」「水道管が~する」 **爆発[ばくはつ]** (化学反応が急激に進んで)体積が瞬間的に著しく増大し、強い光・熱・圧力・音などをともなって激しく飛び散ること。「花火工場が~する」「坑内で〜が起こり多数の死傷者が出る」「火山が〜する」▷~物・~音・~事故・ガス~◇比喩的に、「不満が爆発する」のように、たまっていた感情などが急激にほとばしり出る意でも用いる。 **炸裂[さくれつ]** 砲弾などが爆発して散り散りに砕けて飛ぶこと。「爆弾の~する音が遠くまでとどろく」 **爆裂[ばくれつ]** 爆発して破裂すること。「地雷が~する」「ダイナマイトで岩が〜する」▷~弾 **誘爆[ゆうばく]** ある箇所での火薬の爆発に誘発されて、別の箇所にある火薬も爆発すること。「~する危険があるので避難する」 **誤爆[ごばく]** 爆発物の取り扱いをあやまったために爆発すること。「輸送中に火薬が〜する」 **自爆[じばく]** (自分が操縦・操作する乗り物に乗ったまま目標に衝突したり、歩いて目標に近づいたりして)自分の身につけた爆弾・爆発物を爆発させて死ぬこと。「敵に降伏するよりは手榴弾で〜するのを選ぶ兵のほうが多かった」▷~テロ **パンク** ①自動車や自転車のタイヤのチューブに穴があいたりして空気が外にもれること。「自転車のタイヤが〜した」②ものがふくらみすぎて破裂すること。「食べすぎて、おなかが〜しそうだ」◆「パンクチャー(puncture)」から。 # d 形容動詞の類 **ぴりぴりの** 紙・布などが乱雑にあちこち破れている様子。「もみくちゃにされ、シャツが〜に破れた」「〜に破られたポスター」 **はち切[き]れそうな** 中のものがいっぱいで今にも破れそうな様子。「荷物で〜なかばん」「娘はうれしさで〜な笑顔をみせた」 **はち切[き]れんばかりの** はちきれそう。「食欲旺盛な〜の若者たち」「~の肉体」◇「〜な腹」「~の新入生の笑顔」 **不発[ふはつ]の** ①爆弾や爆薬などが(爆発させようとしても)発射されない様子。「投下した爆弾が〜に終わる」▷~弾②「①」のために弾丸が発射されない様子。「ピストルの引き金を引いたが〜だった」▷~弾◆「ストが不発に終わる」のように、予定していたことが実現できずに終わる様子にもいう。 # f 副詞の類 **ぴりっと** 紙・布などが、音を立てて、勢いよく破れる様子。「いきなり立ち上がったら、手帳のページを~破って、相手に渡す」「しゃがんだらズボンが~破れた」 **ぴりぴりと** 紙・布などが、音を立てて、勢いよく乱暴に破られる様子。「張り替える前に、古い障子を〜と破く」「着古したシャツを脱いだら~破れた」 **どかんと** 大きな音を出して、何かが爆発したりする様子。「火薬庫が〜すさまじい音とともにふっ飛んだ」 # h 名詞の類:コト・サマ **破[やぶ]れ** 破れた状態。「障子の〜がだんだんひどくなる」「ズボンの〜を繕う」▷~着・~笠・~障子・~太鼓・~畳 **破[やぶ]れ** 「やぶれ」の古い言い方。「ふすまの〜に千代紙を張る」▷~笠・〜穴・〜垣・~衣・~靴・~太鼓・~畳・~布団 **着発[ちゃくはつ]** 爆弾が目標に着くと同時に爆発すること。▷~信管 # k 名詞の類:モノ ## 爆発物 **爆発物[ばくはつぶつ]** 火気や振動などによって爆発する性質をもったものの総称。「ビルに~を仕掛けたという、犯人からの脅迫電話があった」 **火薬[かやく]** 火をつけたり衝撃を与えたりすると、化学反応を起こして激しく爆発する物質。硝石・木炭・硫黄などを混ぜてつくる。▷~庫・~類取締法 **炸薬[さくやく]** 爆弾や砲弾につめて爆発させるための火薬。 # u 名詞の類:トコロ **破[やぶ]れ目[め]** 破れた箇所。「ふすまの〜を補修する」 **爆心[ばくしん]** 爆発・爆撃の中心地点。「~から半径20kmほどにまで被害が及んでいる」 **爆心地[ばくしんち]** 爆発・爆撃の中心地域。「放射能で汚染された~には、長い間、草木一本生えなかった」 # 損[そこな]う ## a 動詞の類 **損[そこな]う** ものの完全さや好ましい状態を(部分的に)失わせる。「実験機器を〜ことのないように気をつける」「A市では古い町並みの美観を〜ような建造物は禁止されている」「健康を~」「機嫌を~」◇「害う」とも書く。 **損[そこ]ねる** (不注意な言動で)好ましい気分・状態を失わせる。「ばかなことを言って親の機嫌を損ねてしまった」「胃の調子を~」 **損[そん]じる** 損なう。「貴重な花瓶を~」「先生の機嫌を〜」◇「損ずる」ともいう。 <1314> ## 他人やものの状態を悪くする **傷付[きずつ]ける** ものに傷をつける。「おもちゃの刀を振り回して柱を~」「不用意な一言で相手を傷つけてしまった」◇「疵付ける」とも書く。 **傷付[きずつ]け合[あ]う** 互いに相手を傷つける。「けんか買い言葉とはいえ、そこまで言って〜こともないだろう」 **傷[いた]める** ものの完全さや機能を損なう。「大掃除で壁を傷めた」 **荒[あ]らす** ①不注意な行為や自然の力などによって、整った状態を失わせる。「日に焼けて肌を~」「台風に荒らされた庭」「いのししが畑を~」②強引に他人の領域に入り込んで、損害を与える。「縄張りを~」「留守中に室内が荒らされた」 **荒[あ]らし回[まわ]る** あちこち荒らす。「近隣一帯を荒らし回っていた空き巣が捕まった」「猿が集団で畑を荒らし回っている」 **踏[ふ]み荒[あ]らす** 足で踏んで荒らす。「犬が花壇をめちゃめちゃに~」 **踏[ふ]み穢[けが]す** 踏み荒らす。「野辺の花を~」 **踏[ふ]み躙[にじ]る** 踏みつけて、めちゃめちゃにする。「花壇を〜なんて許せない」◇「相手の気持ちを踏みにじる」のように、精神的なことについていうことが多い。 **乱暴[らんぼう]** 乱暴な荒々しい行為をすること。「気に入らないからといって〜するのはやめなさい」「〜の限りを働く男」 **暴行[ぼうこう]** 殴る・蹴るなどの、暴力的な行為をすること。「酒に酔って〜をはたらき逮捕された」 **蝕[むしば]む** 病気や悪習などが、徐々に人の体や精神を損なう。「結核菌にむしばまれる」「テレビの残虐なシーンが少年たちの心をむしばんでいる」◇「虫食む(虫が食って損なう)」意から。 **侵[おか]す** 病気などが知らず知らずのうちにむしばむ。「肝臓を〜細菌」 **害[がい]する** 健康・気分・雰囲気などに悪い影響を及ぼす。「相手の生意気な態度に気分を害した」「タバコは健康を〜おそれがある」「景観を~建造物」◇「害す」ともいう。 **逆撫[さかな]でする** わざと相手の気分を害するようなことを言ったりしたりして、感情を刺激する。「〜て、あいつの神経を〜するな」「被害者の感情を〜するような記者会見」 **聾[ろう]する** 大きな音で耳を聞こえない状態にする。「耳を〜大声」◇「ろうす」ともいう。 **毒[どく]する** 健康・精神などに悪い影響を与える。「お金が万能だという考え方に毒された少年」◇「毒す」ともいう。 **汚[けが]す** 清らかなものや美しいもの、敬意を払うべきものなどの価値を失わせる。「家名を〜やつは勘当だ」「子供の純真な心を~」◇「穢す」とも書く。 **冒涜[ぼうとく]** 神聖なもの、尊厳なものをけがすこと。「彼の論文は、原作に対する〜である」 **辱[はずかし]める** 名誉・地位などをけがす。「家名を〜ようなことは決してするまい」 **名[な]を汚[けが]す** 名誉・体面などをけがす。「母校の名を汚すな」 **名[な]を辱[はずかし]める** 地位・名声などを傷つける。「これ以上、祖先の〜ことなかれ」 **面目[めんぼく]を失[うしな]わせる** 人に対する体面や名誉を失わせる。「織田信長は満座の中で明智光秀の面目を失わせた」 **顔[かお]を潰[つぶ]す** 「面目を失わせる」の、くだけた言い方。「自分の頭越しに部下が部長に相談していたことが分かり、課長は顔をつぶされた形になった」「私の〜まねだけはしてくれるな」 **顔[かお]に泥[どろ]を塗[ぬ]る** 恥をかかせて、面目を失わせる。「ばかなまねをして、親の〜気か」 **沽券[こけん]に関[かか]わる** 品位をけがすことに関係する。「金で動くようなはしたない事はいっさいやらなかった」「そんな脅しに屈したとわかったら私の〜から黙っていてくれ」◇「沽券」は土地などを売り渡しするときの証文。 **踏[ふ]み付[つ]ける** 人の人格・面目を、まったく無視して傷つける。「なんという人を踏みつけたやり方だ」 **中傷[ちゅうしょう]** 事実でないことを言いふらして、人の名誉を傷つけること。「ライバルを〜して、失脚させる」▷~記事 **毀損[きそん]** 名誉や体面などを傷つけること。 **汚損[おそん]** ものを汚したり傷つけたりすること。「閲覧していた稀覯本を〜して弁償させられた」 **破損[はそん]** 器物・建物の一部を壊したり傷つけたりすること。「運搬中に陶器を〜した」「美術品を〜しないよう慎重に運ぶ」 **損傷[そんしょう]** ものをぶつけたり傷つけたりして損なうこと。「交通事故で脊髄を〜し、下半身が麻痺した」 ## 自分の体を損なう **痛[いた]める** 不自然に動いたり、何かにぶつかったりして、体を損なう。「重い荷物を運ばされて背中を痛めた」「陸上競技でひざを~」 **壊[こわ]す** 無理な姿勢や状況を続けたために、体の機能(の一部)を損なう。「無理をして体を壊さないように」「食べすぎておなかを~」◇「毀す」とも書く。 **崩[くず]す** 調子のよかった体の状態を悪くする。「慣れない仕事で体調を~」 **捻[ひね]る** 体の一部を変にねじ(って痛め)る。「高いところから飛び降りて、足首をひねった」 **挫[くじ]く** 手や足の関節をひねって痛める。「転んで足を~」 **捻挫[ねんざ]** 「くじく」の漢語的表現。「階段を踏みはずして足首を〜した」 **折[お]る** 骨などを強く曲げ、2つ以上の部分に分けて痛める。「スキーで足を~」 **脱臼[だっきゅう]** 無理な力を加えることによって骨の関節をはずして痛めること。「肩を~した」 <1315> **打撲[だぼく]** 体のある部分を強く打ったりたたかれたりして痛めること。「全身に〜を〜した」▷全身~・〜傷 **挫傷[ざしょう]** 打撲や転倒によって、皮膚の表面が傷つくことなく深い部分を傷つけること。「向こうずねを〜する」▷脳~ **突[つ]き指[ゆび]** 球技などで、ボールが指先に強く当たって、指の関節を脱臼したり、捻挫したりすること。「バレーボールで〜した」 **骨折[こっせつ]** 骨を折ること。「2階から飛び降りて両足を~する」▷頭蓋骨~・複雑~・疲労~ **切[き]る** 刃物などで鋭く傷つける。「アキレス腱を~」「包丁で指先を~」 **擦[す]り剥[む]く** こすれて皮膚の表面を傷つける。「転んで、鼻の頭をすりむいた」 **剥[は]がす** 皮膚の一部がめくれて離す。「柔道の練習中に爪を〜」 **違[ちが]える** 筋などを正常の位置からはずれた状態にする。「急に振り向いて首の筋を〜」 **寝違[ねちが]える** 寝ていて首・肩の筋を違える。「寝違えて首が回らない」 ## その他 **穴[あな]を開[あ]ける** 不祥事・無責任などで、埋めなければならない損失や空白を作ること。「愛人に貢いで会社の会計に〜」「ここで休んで仕事に〜ことはできない」→穴を埋める # d 形容動詞の類 **有害[ゆうがい]な** 害がある様子。「この食品には、人体に〜な成分が含まれている」→無害 **有毒[ゆうどく]な** 毒がある様子。「きれいなきのこには〜なものが多い」▷~ガス→無毒 # h 名詞の類:コト・サマ **害[がい]** 物事を損なうような悪い影響。「タバコは健康に〜を及ぼす」 **百害[ひゃくがい]** 多くの害。「〜あって一利なし」 **弊害[へいがい]** そのことにより起こる悪い影響。「新空港の建設にともなって、騒音の〜が生じる」 **余弊[よへい]** ①あとまで残っている弊害。「封建社会の〜に苦しむ」②何かに伴って生じる、別の弊害。 **語弊[ごへい]** 言葉のつかい方が適当でないために起こる誤解や弊害。「こういう言い方は〜があるかもしれませんが・・・」 **傷害[しょうがい]** 人を傷つけ損なうこと。「駅の階段でつまずき、他人に〜を負わせた」▷~罪・~事件・~致死・~保険 **致傷[ちしょう]** ある行為の結果、人に傷を負わせること。▷強盗~罪 **刃傷[にんじょう]** 刃物で人を傷つけること。「殿中で〜沙汰に及ぶとは何事だ」 **筋違[すじちが]い** 筋を痛めること。「急に運動して〜を起こす」 **肉離[にくばな]れ** 筋肉を断裂させてしまい、痛めること。「太ももに〜を起こし、試合を棄権した」 ## けがすこと **瀆神[とくしん]** 神の神聖をけがすこと。「〜的な行為」 **汚職[おしょく]** 公務員などが、私欲のために職権を利用するなどして不正を働き、職をけがすこと。「官僚の〜が発覚する」 **瀆職[とくしょく]** 「汚職」の古めかしい言い方。▷~罪 **面汚[つらよご]し** 不名誉なことを行って、その人の所属する団体・仲間・家などの名をけがすこと。「不正な利益供与を受けていたなんて、あいつはわが党の~だ」 **名折[なお]れ** 名誉をけがすこと。「このまま黙って引っ込んでいては、江戸っ子の〜だ」◇やや古めかしい言い方。 # q 名詞の類:イキモノ **虫[むし]** 人間生活に害を与える小さな生き物。「おなかの中に〜がいる」「稲が〜にやられる」▷~下し **害虫[がいちゅう]** 人体や動植物に、害を及ぼす虫。「~を駆除する」→益虫 **白蟻[しろあり]** 蟻に似た、小形で乳白色の昆虫。木造の家屋などを食い荒らす。 **害鳥[がいちょう]** 人間の生活に害を与える鳥。からす・すずめなど。 **害獣[がいじゅう]** 人間・家畜・田畑などに害を与えるけもの。いのししなど。→益獣 # S 名詞の類:ヒト **加害者[かがいしゃ]** 害を与えた人。「~の言い分も聞いてやるべきだ」 # 損[そこ]なわれる ## a 動詞の類 **損[そこ]なわれる** 人やものが悪い影響や打撃を受けて、元の好ましい状態が(部分的に)失われる。「中傷記事で名誉が~」「喫煙者のそばにいるだけでも健康が~」「高層ビルが建って、町の景観が損なわれた」 **傷付[きずつ]く** ものの完全さや好ましい状態を失う。「傷ついた人を助け出す」「心ない一言で、彼のプライドは非常に傷ついた」◇「疵付く」とも書く。 **傷[きず]を負[お]う** 体ないし心が傷つく。「頭にひどい傷を負ったが、命に別状はない」 **怪我[けが]** 事故で体が傷つくこと。「~しないように気をつけなさい」「交通事故で~をする」▷~人◇「怪我」はあて字。 **大怪我[おおけが]** 程度のひどいけが。「そんな高いところから落ちたら〜するに違いない」「階段で転んで頭に~をした」 <1316> **負傷[ふしょう]** 体が傷つくこと。「流れ弾に当たり~する」▷~者 **死傷[ししょう]** 死亡することおよび負傷すること。「飛行機が落ち、多数の乗客が〜とした」▷~者 **傷[いた]む** ものが打撃や悪い影響などを受けた結果、十分に機能しなくなる。「長く空き家にしていたので、あちこちすっかり傷んでしまった」「外回りが多いので、靴が早く~」 **損[そこ]なわれる** ものが損なわれること。「電信柱が〜」 **折[お]れる** 強い力が加わったりして、骨などが2つ以上の部分に分かれる。「ころんで腕が~」 **切[き]れる** 腱が2つ以上の部分に分かれたり、皮膚の一部分が線状に傷ついたりする。「アキレス腱が~」「転んで唇が~」 **挫[くじ]ける** 骨・関節に強い力が加わって、傷つき損なわれる。「足がくじけたようだ」「腕の骨が完全にくじけていた」 **剝[は]がれる** 表面をおおっていたものが取れて離れる。「つめがはがれて痛い」 **破損[はそん]** 器物・建物の一部が欠けたり折れたりして損なわれること。「台風で門柱が〜する」 ## 皮膚が損なわれる **火傷[やけど]** 火や熱湯などの高熱にふれて、皮膚がただれること。「ストーブで両足に〜した」▷低温~◇「株に手を出して火傷した」のように、軽い気持ちでためして痛いめにあうことにもいう。 **爛[ただ]れる** 炎症などによって皮膚や肉の組織が崩れて、じくじくした状態になる。「おむつで赤くただれた赤ん坊のお尻」 **焼[や]け爛[ただ]れる** 焼けて皮膚がただれ落ちる。「むごたらしく焼けただれた皮膚」◇物が焼けて崩れ落ちる意でも用いる。 **糜爛[びらん]** ただれること。▷~死体・~ガス **気触[かぶ]れる** 漆や薬品などの刺激によって、かゆくなって皮膚が赤くはれたりただれたりする。「うるしに触った腕がひどくかぶれた」 **負[ま]ける** 強い刺激を受けてかぶれる。「うるしに~」「かみそりに~」 **膿[う]む** 傷やできものに細菌が入り、うみがたまる。「傷口が~」 **化膿[かのう]** 「うむ」の漢語的表現。「~した傷口を切開する」▷~菌・~止め **荒[あ]れる** あぶらけが抜けて、皮膚がかさかさした状態になる。「空気が乾燥しているせいか、のどが痛み、肌が~」 **引[ひ]き攣[つ]る** やけどなどで、皮膚が縮んだようになる。「やけどのあとが~」 **引[ひ]き攣[つ]れる** ひきつったようになる。「手術の傷あとが~」 ## その他 **穴[あな]が開[あ]く** 不祥事・無責任・突発的な出来事などで、埋めなくてはならない損失や空白ができる。「予想外の出費が重なって、このままだと予算に穴があきそうだ」「急用で仕事に穴があいてしまった」→穴が埋まる # d 形容動詞の類 **手負[てお]いの** 銃や刀などで傷つけられた様子。「~の熊は危険なので、急いでしとめる」「~の武士」 **血塗[ちまみ]れの** 血でよごれ、血にまみれた様子。「~の男が助けを求めてきた」 **血[ち]みどろの** 血がたくさん出ている様子。「~のけんか」 **血[ち]だらけの** 血がたくさんついている様子。「かたいを切って顔面が〜になる」 **満身創痍[まんしんそうい]の** ①体じゅう傷だらけである様子。「息も絶え絶えに~で帰ってきた」②厳しい非難を受けて傷つく様子。「~になりながらも仕事をやりとげた」 **無傷[むきず]の** 傷がまったくない様子。「階段から落ちたのに〜ですんだ」「車をぶつけたが相手は〜だったので、示談で済んだ」 # h 名詞の類:コト・サマ **傷[いた]み** 傷んでいる状態。「屋根の〜がひどい」「〜の進んだ畳」「弥生時代の土器の〜の少ないもの」 ## けが・負傷の種類 **大[おお]けが** 程度のひどいけが。「ビルから落下した看板に当たり~を負った」 **重傷[じゅうしょう]** 「大けが」の、ややかたい言い方。「20針も縫う〜を負う」「これは相当の〜だ」→軽傷◇「重傷」は「大けが」に比べると、程度・状態を表しやすく、「重傷の人」「かなり重傷」というが、この場合に「大けが」とはいえない。 **軽傷[けいしょう]** 程度の軽いけが。「~なので心配ない」 **重軽傷[じゅうけいしょう]** 重傷と軽傷。「バスの横転事故で1人が死亡、20人が〜を負う」 **公傷[こうしょう]** 公務中あるいは職場などでの勤務中に負傷すること。「~で休場した力士」→私傷 **私傷[ししょう]** 勤務中とは無関係な時と場所で負傷すること。「~のため治療費は自己負担になる」→公傷 **致命傷[ちめいしょう]** ①それが原因で死ぬことになった傷。「心臓を撃たれたのが〜になった」②人や組織などにとって決定的な打撃となった出来事。「贈収賄事件が明るみに出たことが政治家としての〜となった」 **命取[いのちと]り** 命を落とす原因や、地位や財産などを失う原因となること。「病院をたらい回しにされ、応急処置が遅れたことが〜となった」「女性関係が〜となって政界を追われた」 ## 戦いによる負傷 **手傷[てきず]** 戦いで刀や槍などの傷を負うこと。「激しい戦いで、大勢の兵が〜を負った」◇「手創」「手疵」とも書く。 **戦傷[せんしょう]** 戦争で傷を負うこと。「~を負い前線を退く」 **深手[ふかで]** (戦いで)刃物で斬られてひどい傷を負うこと。「相当の〜だったが、一命は取り留めた」→浅手◆◇「心に深手を負う」のように比喩的にも用いる。「深傷」とも書く。 <1317> **浅手[あさで]** 刃物で斬られて軽い傷を負うこと。「かすり傷と〜では大違いだ」「浅傷」とも書く。 **痛手[いたで]** ①(武器で)ひどい傷を負うこと。「深い〜を負う」◇現代語としては、「失恋の痛手」「株で大きな痛手をこうむる」のように比喩的に用いる。 ## その他 **傷病[しょうびょう]** けがや病気。▷~者・~兵 **障害[しょうがい]** 体の正常な機能が損なわれること。「命はとりとめたが、足に〜が残った」▷~者・~年金・~保険・~補償◇「障碍」「障礙」とも書く。 # k 名詞の類:モノ **傷[きず]** ものの表面や皮膚などで損なわれた部分。「足の〜が痛む」「上腕部に〜を負った兵士」◇「疵」「創」とも書く。多く、切ったり刺したりしてできたものをいい、こぶなど単にはれているだけの状態には用いない。また、「心の傷」などのように、精神的な痛手についてもいう。 ## 体の傷 **外傷[がいしょう]** 外から体の表面に受けた傷。「遺体の頭部に原因不明の~が認められる」◇観察者の立場から傷について述べる語。 **生傷[なまきず]** 受けて間もない傷。「プロレスラーはいつも〜が絶えない」 **古傷[ふるきず]** 昔受けた傷。「~が痛む」◇「あの人の古傷にふれる」のように、昔、犯した罪やにがい経験についてもいう。 ## 切り傷 **切[き]り傷[きず]** 刃物などで切ってできた傷。「指の〜を手当てする」 **刀傷[かたなきず]** 刀で切られてできた傷。「背中に〜を負う」 **刀傷[とうしょう]** 「かたなきず」の漢語的表現。 **創[そう]** かたなきず。 **刺[さ]し傷[きず]** とがった刃物などが突き刺さってできた傷。 **創痍[そうい]** 刀傷。▷満身~ **創傷[そうしょう]** 刃物で切られてできた傷。 **向[む]こう傷[きず]** 敵と向き合って戦ったときに、体の前面に受けた傷。→後ろ傷 **後[うし]ろ傷[きず]** 敵から逃げるとき、背中に受けた傷。→向こう傷 ## すり傷 **擦[す]り傷[きず]** (皮膚や塗装面などの)ものの一部が他のものにすれてできた傷。「~がひりひりする」「~だらけの車」 **擦[かす]り傷[きず]** (皮膚や塗装面などの)ものの表面にできた、ごく浅い傷。「あの事故で人も車も〜だけですんだのは奇跡的だ」◇「擦り傷」とも書く。 **擦傷[さっしょう]** すり傷。 **擦過傷[さっかしょう]** 「すり傷」の漢語的表現。 **引[ひ]っ掻[か]き傷[きず]** (皮膚や塗装面などの)ものを、(つめ・釘など)かたいものでひっかいたために表面にできた傷。「猫にじゃれつかれ、~をこしらえてしまった」「車体にはいたるところに悪質な〜があった」 **微傷[びしょう]** すり傷・かすり傷などの、ごく軽い傷。「車体の一部に〜あり」 ## その他の傷 **咬[か]み傷[きず]** 犬などにかまれてできた傷。 **咬傷[こうしょう]** かみ傷。 **裂傷[れっしょう]** 皮膚の表面が裂けてできた傷。「頭部に〜を負う」 **裂創[れっそう]** 「裂傷」の、やや古い言い方。 **銃創[じゅうそう]** 銃弾で撃たれてできた傷。「肩に〜を負う」 ## 打撲傷 **打[う]ち身[み]** 体をどこかにぶつけたために、皮下組織が損傷してできた内出血やはれなど。「~で皮膚が青くなる」 **打[う]ち傷[きず]** 体を強く打ったりたたいたりしたときに、皮下組織が損傷してできた内出血やはれなど。「空手部の激しい練習で〜がたえない」 **打撲傷[だぼくしょう]** 打ち身。「全治2週間の~と診断される」 ## やけど **火傷[かしょう]** 皮膚が高温の物質にふれてただれること。「熱湯で足に~をする」▷大~・全身~ **炎傷[えんしょう]** やけど。 **熱傷[ねっしょう]** やけどの医学的な言い方。「~の局所治療の問題点を医学会で検討する」 ## ただれ・かぶれなど **爛[ただ]れ** ただれること。▷~目 **気触[かぶ]れ** かぶれること。▷漆~ **剃刀負[かみそりま]け** かみそりでひげをそったあと、皮膚がかぶれること。「~をする質なのでひげをのばしている」 **虫刺[むしさ]され** 虫に刺されてはれたり痛んだりすること。「〜でかゆくなる」 **ぶつぶつ** 虫刺されなどで皮膚や物の表面に小粒の突起ができること。「毛虫に触ったら〜ができてかゆくなった」 ## しもやけなど **皹[ひび]** 寒さや冬の水仕事のために手足の皮膚がかさかさになってできる細かい割れ目。「水仕事で手に〜がきれる」◇「皸」とも書く。 **皸[あかぎれ]** 寒さや乾燥のため皮膚に生じる深い割れ目。「手足に〜ができる」◇「皹」とも書く。 **霜焼[しもやけ]** 冷気や寒気のために手足や耳が赤紫色にはれたもの。「〜で指先がかゆい」 <1318> **凍傷[とうしょう]** ひどい冷気や寒気のために体におとる重い傷害。「雪山で〜になる」 ## 虫歯 **虫歯[むしば]** 人や動物の歯が細菌に冒されて穴があいたり欠けたりしたもの。「~にならないよう歯磨きを励行する」 **齲歯[うし]** 「虫歯」の専門的な言い方。◇正しくは「くし」という。 **味噌歯[みそっぱ]** 虫歯で、歯の表面が欠けたりしたあとの黒くなった歯。 # S 名詞の類:ヒト **怪我人[けがにん]** けがをした人。「火事で〜が出る」 **負傷者[ふしょうしゃ]** 負傷している人。「~を救助する」 **死傷者[ししょうしゃ]** 死んだ人とけがをした人。「列車事故の〜の数を調べる」 **傷者[しょうしゃ]** 傷ついた人。▷~数 **傷兵[しょうへい]** 戦傷を負った兵士。「~を野戦病院に収容する」 **傷痍軍人[しょういぐんじん]** 戦傷を負った軍人。 **傷病者[しょうびょうしゃ]** 傷を負ったり病気になったりした人。「~を救急車で搬送する」 **戦傷病者[せんしょうびょうしゃ]** 戦傷を負ったり病気になったりした軍人や軍属。 **傷病兵[しょうびょうへい]** 戦傷を負ったり病気になったりした兵士。「~を本国に送還する」 # u 名詞の類:トコロ **傷口[きずぐち]** 皮膚に傷ができて裂けているところ。「~がなかなかふさがらない」「~を消毒する」◇「疵口」とも書く。 **傷跡[きずあと]** 傷が治ったりものがこわれたりした跡。「何年も前に大けがをしたときの〜が、まだ残っている」「無計画な伐採による〜が、豊かな森のあちこちに見られる」「床の〜を補修する」「彼の言葉は、彼女の心に深い〜を残した」◇「疵痕」とも書く。 **傷痕[しょうこん]** きずあと。「ひたいに残る生々しい〜」 **瘢痕[はんこん]** 傷やできものが治ったあとに残る跡。「背中の〜が事件の残虐さを物語る」▷ケロイド~ **痘痕[あばた]** 天然痘が治ったあとに、顔に残る小さなくぼみ。「〜もえくぼ(好きな相手だと短所も長所に見える)」 **痘痕[とうこん]** あばた **痣[あざ]** 強くぶつけたりしたときなどに、皮膚にできる赤色や青色の斑紋。「けんかでなぐられて、目のまわりに青黒い〜ができた」 **紫斑[しはん]** 内出血によって皮膚にできる紫色の斑紋。 **ケロイド** やけど・手術のあとなどにできる、皮膚が隆起したりひきつったりした部分。keloid **打[う]ち所[どころ]** 体の中で打撲した箇所。「~が悪くて気を失った」 <1319> # 70切る・切れる(切断) # 7000 切る ## a 動詞の類 ### **切[き]る** 00 刃物で物を分けたり、傷をつけたりして、続いていたものを離れた状態にする。「肉を薄く〜のはむずかしい」「髪を切って気分を変える」「空を〜」◇「木を伐る」「人を斬る」「紙を截る」「枝を剪る」などと書き分けることもある。 01 ### **カットする** 刃物で一定の形に切ること。「布を型紙に合わせてきれいに〜する」「式典でテープを〜する」「フィルムを〜してつなぎ合わせる」▶cut 02 ### **鋏[はさみ]を入[い]れる** はさみを使って物を切ったり、何かの目印にするために刻み目をつけたり穴をあけたりする。「トンネルの開通式でテープに〜」「リフトの回数券にはさみを入れてもらう」 03 ### **包丁[ホウチョウ]を入[い]れる** 料理をするために材料を刃物で切る。「食べやすいように細かく〜」◇「庖丁を入れる」とも書く。 04 ### **ナイフを入[い]れる** 肉などを料理するためにナイフを使って切る。「ナイフ」はknife。 05 ### **入刀[ニュウトウ]する** 結婚披露宴のウエディングケーキに(形式的に)ナイフを入れること。「ウエディングケーキに〜する瞬間をカメラにおさめる」 06 ### **試[ため]し斬[ぎ]り** 刀などの切れ味を確かめるために、実際に人や物を切ってみること。「できあがった刀で〜する」◇「試し切り」とも書く。 ●千切る 07 ### **千切[ちぎ]る** ものの一部に、手で力や熱などを加えて、断片にして離す。「パンを細かくちぎってはとにやる」「紙をちぎって張り付ける」 ●引き千切る → 6002もぐa ●切って一部分を離す 08 ### **切[き]り取[と]る** 物の一部分を(一定の線にそって)切って離す。「患部を〜手術」「とじ込み付録を〜」 09 ### **切[き]り落[お]とす** 物の端などのいらない部分を切って本体から離す。「伸びすぎた枝を〜」「サンドイッチ用に食パンの耳を〜」 10 ### **切[き]り離[はな]す** 切って本体と別にする。「切り取り線から下を〜」「切り放す」とも書く。 ●切除する → 6000取るa●取り除く ●切り抜く → 1701選ぶa●抜き出す、6001抜くa●抜く ●切り詰める → 7705縮めるa●縮める ●切って2つ以上の部分に分ける 11 ### **断[た]つ** つながっているものを、鋭い刃物で一気に切って切り離す。「鎖を〜」「快刀乱麻を〜(もつれた麻糸を断つように、ごたごたした問題などをあざやかに解決する)」 12 ### **裁[た]つ** 布地や紙などを、目的の形や大きさに合わせて切る。「和服地を〜」「原稿用紙を四つに〜」 13 ### **切断[セツダン]する** 刃物で強い力を一気に加えて、2つ(以上)に切って離すこと。「交通事故で両足を〜する大けがを負う」「台風で電線が〜された」◇「截断」とも書く。 14 ### **寸断[スンダン]する** ずたずたに細かく切ること。「シュレッダーで書類を〜する」「土砂崩れのため道路が〜された」 15 ### **両断[リョウダン]する** 真っ二つにすっぱり切ること。「切り出した杉を〜」 ●ある動作によって切る 16 ### **叩[たた]き切[き]る** 刃物で物を叩きつけるようにして切る。「藤づるをなたで〜」 17 ### **打[ぶ]っ手[て]切[き]る** 乱暴に勢いよく切る。「魚の頭を〜」 18 ### **噛[か]み切[き]る** 歯で切る。「この肉は固くてかみ切れない」「舌をかみ切って自害する」 19 ### **食[く]い切[き]る** 歯でかんで切る。「肉の筋を〜」「縄を食い切って、犬が逃げた」 20 ### **食[か]い千切[ちぎ]る** 歯でかんで食いちぎる。「狼がロープを食いちぎって逃げた」 21 ### **捩[ね]じ切[き]る** (かたい物を)無理にねじって切る。「細い針金を〜」 22 ### **押[お]し切[き]る** 刃物を押すように使って切る。「冷凍してあった肉を包丁で〜」 23 ### **焼[や]き切[き]る** 高熱で焼いて切る。「金庫の扉をバーナーで〜」 24 ### **掻[か]き切[き]る** 生きている人や動物の体の一部などに刃物をあてて、手前に引くようにして切る。「のどを掻き切られて死ぬ」 25 ### **掻[か]っ切[き]る** 俗掻き切る。「腹を掻っ切って謝る」 ●特定の切り方で切る 26 ### **ちょん切[ぎ]る** 細長いものを無造作にちょんと2つに切る。「子供にはさみを持たせたらコードをちょん切ってしまった」 27 ### **刻[きざ]む** 細かい切れ目を入れて、細かいかけらに切る。「たまねぎを刻んだら涙が出た」 28 ### **切[き]り刻[きざ]む** 原形をとどめないくらいにごく細かく切る。「極秘書類を切り刻んで捨てる」 29 ### **三枚[さんまい]に下[お]ろす** 魚に包丁を入れて、3つの部分に分ける。「あじを三枚に下ろして塩をふる」 30 ### **捌[さば]く** 魚や鳥などに包丁を入れて、骨と肉とに分ける。「包丁を巧みに使い、あっという間にかつおをさばいた」 31 ### **摘[つ]む** はさみなどで物の先の部分を切り取る。「髪の毛を〜」「爪を〜」◇「剪む」とも書く。 <1320> **詰[つ]める** 自分で指の一部を切る。「しくじると指を~」「指を詰める」の形でしか使わない。 **削[そ]ぐ** ①刃物で物の表面を薄く削るように切る。「皮をむいた桃を~ように切る」「ごぼうを~」②先端の部分を切り落とす。「毛先をかみそりで〜」「耳を~」◆「殺ぐ」とも書く。 **スライス** 食べ物を薄く切ること。「サンドイッチ用に〜したハム」slice **切[き]り込[こ]む** 刃物で物の内部まで深く切る。「キャベツの芯のまわりを切り込んでから葉をはがす」 ## 布や紙を切る **裁[た]つ** 布や紙などを、はさみなどでいくつかの形に切る。「型紙に合わせて布を~」 **裁[た]ち切[き]る** 布や紙などをいくつかに切り離す。「布地を3mの長さに~」 **裁断[さいだん]** 布や紙などを(重ねて)所要の大きさに切ること。「洋服地を寸法どおりに~する」▷~機 **断裁[だんさい]** 製本所などで、専用の機械を使って大量の紙を所要の大きさに切ること。「上質紙を規格に合わせて〜する」▷~機 **細断[さいだん]** 紙などを細かく切り刻むこと。「機密保持のために書類を~する」 **半裁[はんさい]** 図書や紙を半分の大きさに裁つこと。「大判の画用紙を〜し、スケッチ用にする」◇「半蔵」とも書く。 **半切[はんせつ]** 半分に切ること。「半紙を〜してとじる」「半蔵」とも書く。唐紙も。画仙紙などを縦半分に切ったものをもいう。 ## 木や草などを切る **薙[な]ぐ** 草や木などを、刃の長いもので払うように切る。「土手のすすきを~」◇立っている細長いものや人に対して、横から払うように切りつける場合にもいう。 **挽[ひ]く** 木などをのこぎりで切る。「材木を~」 **伐採[ばっさい]** 木や竹を切り取ること。「山林の一部を〜する」「木や竹を切って材木を得る」「森林を〜」 **乱伐[らんばつ]** 無計画に山林などの木々を切り取ること。「こんなに~しては、植林が追いつかない」「熱帯雨林の〜が、自然破壊の原因のひとつになった」◇「濫伐」とも書く。 ## 頭髪を切る **散髪[さんぱつ]** 頭髪を刈って短くすること。「床屋で~する」「午後から〜に行ってくる」◇特に男性や子供についていう。 **断髪[だんぱつ]** 頭髪を切って、それまでの髪型をやめること。特に、力士が髷を切り落とすことをいう。「~するときの複雑な心境」▷~式 **カット** 頭髪を短く切ること。「前髪を短く〜する」「髪の毛を~」 **ヘアカット** 頭髪をカットして整えること。「美容院で流行の〜にしてもらう」「セットのしやすさは〜のよしあしで決まる」haircut ## 他人の身体を切る **刎[は]ねる** 刃物で首を切り落とす。「敵の武将の首を~」 **斬首[ざんしゅ]** 罪人の首をはねること。「罪人を〜する」「~の刑に処せられた」 **介錯[かいしゃく]** 切腹する人の後ろに控え、その首をはねること。「尊敬する伯父に〜してもらえば本望だ」「~をつとめる」 ## 戦って刀などで人を切る **切[き]り込[こ]む** 相手の体を刃物で深く切る。「肩先に鋭く~」「斬り込む」とも書く。 ## 手術など **執刀[しっとう]** 手術のためにメスなどで患者の身体の一部を切開すること。「経験豊富な主治医が〜する」▷~医 **メスを入[い]れる** 手術のため医者が患者の身体をメスで切る。「真剣な面持ちで〜」◇「汚職の実態にメスを入れる」のように、問題を根本的に解決するために、思いきった手段をとる意でも用いられる。「メス(オmes)」は「小刀」の意。 **切[き]り開[ひら]く** メスなどで切って内部を開く。「患部を切り開いてみないと病気の程度がわからない」 **切開[せっかい]** 手術のため、医者が患者の身体の一部分を切り開くこと。「大腿部を〜して弾丸をとりのぞく」 **開腹[かいふく]** 手術のために腹部を切り開くこと。「〜して胃の一部を切り取る」▷~手術 **帝王切開[ていおうせっかい]** 自然分娩ができないときに、開腹手術によって胎児を取り出すこと。「~して、無事に男の子を産む」◇「カイザーシュニット(ドKaiserschnitt)」の訳語で、「カイザー」は帝王、「シュニット」は手術の意。古代ローマのカエサル(シーザー)がこの手術で産まれたことからという説もあるが、詳細は不明。 # d 形容動詞の類 ## 切り方 **厚切[あつぎ]りの** 厚く切る様子。「〜のトーストにバターをぬる」 **薄切[うすぎ]りの** 薄く切る様子。「〜の肉に塩、胡椒をする」→厚切り ## 刃の形状 **片刃[かたは]の** 刀剣などの、身の片側だけに刃のある様子。「〜の包丁は研ぎ方がむずかしい」◇「かたば」ともいう。 **両刃[もろは]の** 刀剣などの、身の両側に刃のあるもの。「~の剣は敵を切るのに役に立つと同時に、危険をもともなうことのたとえ」◇「両刃」とも書く。 **両刃[りょうば]の** 刀剣・小刀・かみそりなどの、身の両側に刃のあるもの。 **鈍刃[どんぱ]の** 刀剣・小刀・かみそりなどの、刃の切れ味が悪いもの。 <1321> # 切る7000d~h ## f 副詞の類 **真っ二つに** (かたい物を)勢いよく2つに切る様子。「竹を~切る」 **袈裟懸[けさか]けに** (僧のかける袈裟の形から)一方の肩から他方の脇に斜めに切りおろす様子。「悪党を~斬り捨てる」「袈裟懸けの一撃」のように、「袈裟懸けの」の形でも用いられる。 **袈裟斬[けさぎ]りに** 袈裟懸けに斬りつけられた御用商人「あっという間に敵を~した」◇「袈裟懸けに」より「袈裟斬りに」のほうが一般的。「袈裟斬りの」の形でも用いる。 **とんとんと** 軽くリズミカルに刻む様子。「まな板の上できゅうりを~刻む」 **ちょんと** 伸びてきた枝を軽く摘むように切る様子。「伸びてきた枝をはさみで~切る」 **ちょきちょきと** はさみで物を続けて切る様子。「~と千代紙を切る音がする」 **ちょきんちょきんと** 「ちょきちょき」の、より口語的な言い方。「植木に~とはさみを入れる」 **ちょきんと** はさみで物を1回切る様子。「ひもの端っこを~切り落とす」 **じょきじょきと** はさみである程度量のあるものを切る様子。「伸びすぎた髪を~切られてしまった」 **みじんに** 細かく原形をとどめないほどに、切ったり砕いたりする様子。「洋玉ねぎを~切る」 **ざくりと** 大きな力を加えて勢いよく切る様子。「すいかを~切る」 **ざっくりと** 「ざくりと」の強調表現。「白菜を~と2つに切り分ける」 **ばさりと** 思い切りよく切る様子。「小枝を~切り落とす」 **ばっさりと** 「ばさりと」の強調表現。「彼女は自慢の長い髪を~切ってしまった」 ●微塵に 6905砕けるd ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●切りつけること **一太刀[ひとたち]** ①刀で、最初に切りつけること。「~でしとめるとは、みごとな腕前だ」②刀で、一度切りつけること。「かなう相手ではないが、~なりともあびせたい」 **一刀[いっとう]** 「一太刀」の漢語的表現。「~のもとに切り捨てる」 **返[かえ]す刀[がたな]** 一方へ切りつけたあと、間をおかず反対側へも切りつけること。また、ある相手に斬りかかった勢いで、向き直って他の相手にも斬りかかること。「正面の敵を切った~で、背後の敵に一振りあびせた」◇現在では、「汚職事件の関係者を攻撃した返す刀で、それらの温床となった組織の体質を糾弾する」のように、あるものを攻撃してすぐに、その勢いで他をも攻撃する意で用いられる。 **薄刃[うすば]** 刃の薄い様子。「~の包丁でかつらむきをする」 ### ●切り方 **重[かさ]ね切[ぎ]り** 物をいくつか重ねたまま切ること。「かつらむきした大根を〜にして、刺身のつまをつくる」 **吊[つ]るし切[ぎ]り** 人や物をつるしておいて切ること。「猿の~」 **撫[な]で切[ぎ]り** 大勢の人を手当たり次第に次々と斬ること。「心ない主人のために、何十人もの家来が〜にされた」「多くの罪人を〜にする」◇「撫で斬り」とも書く。 **打[ぶ]っ手切[たぎ]り** 固い肉のよく切れる刃物で、威勢よく切ること。「肉のかたまりを〜にしバーベキューにする」 **滅多切[めったぎ]り** めったやたらに切ること。「敵を〜にする」◇「滅多」はあて字。「滅多斬り」とも書く。 **一刀両断[いっとうりょうだん]** 一刀のもとに両断すること。刀を1回振って、人や物を真っ二つに切ること。「居合抜きで青竹を〜にする」◇物事の処理のしかたがきっぱりしている意にも用いる。 **居合抜[いあいぬ]き** すわったままで刀をすばやく抜き、すばやく構えて相手を切り倒す剣技。「~の達人」◇「居合」ともいう。 ### ●食材の切り方 **斜[なな]め切[ぎ]り** 円筒形のものを、斜め方向に切る切り方。「長ねぎを〜にする」 **削[そ]ぎ切[ぎ]り** そぐようにして切る切り方。「ひらめを三枚におろして〜にする」「ごぼうの~」 **笹掻[ささが]き** ごぼうなどを、ささの葉のように薄く削るように切る切り方。「~にしたごぼうを水にさらす」 **櫛形切[くしがたぎ]り** たまねぎやトマトなど球形のもをくしの形に切る切り方。「レモンを〜にする」 **拍子木切[ひょうしぎぎ]り** 拍子木の形に切る切り方。「大根を長さ5cm幅1cmの〜にする」 **賽[さい]の目切[めぎ]り** さいころの形(小さな立方体)に切る切り方。「~にした豆腐」◇「賽の目」は「采の目」とも書く。 **霰切[あられぎ]り** かなり細かいさいの目切りに切る切り方。「~にした野菜をあしらいにする」 **千切[せんぎ]り** 薄く切った野菜や肉をさらに細長く切る切り方。「牛肉とピーマンの〜を炒める」◇「繊切り」とも書く。 **千六本[せんろっぽん]** 大根などを千切りにすること。「大根を〜にしてみそ汁に入れる」◇「繊六本」とも書く。 **微塵切[みじんぎ]り** 細かくみじんに切る切り方。「たまねぎを〜にして炒める」 **短冊切[たんざくぎ]り** 薄く長方形に切る切り方。「~にしたにんじんを、ゆでて白あえに入れる」 **色紙切[しきしぎ]り** 薄く正方形に切る切り方。「薄焼き卵を〜にして酢の物にあしらう」 **角切[かくぎ]り** 立方体に切る切り方。「豚肉を〜にして煮込む」 **輪切[わぎ]り** 円筒形のものを、円周に直角になるように切る切り方。「たくあんの~」 **小口切[こぐちぎ]り** ねぎなどの細く円筒形の野菜を端から輪切りにする切り方。「ね <1322> # 7 ## i 名詞の類:コト・サマ ## k 名詞の類:モノ **切る**[きる] **7000h** **25【筒切**[つつぎ]**り】** 一定の長さに輪切りにする切り方。「さばを〜にしてみそ煮にする」 **26【寸切**[すんぎ]**り】** 魚などを輪切りにして煮つける。「〜の魚を〜にして煮つける」◇「寸切り」はあて字か。食材以外を切ることにもいう。 **27[大切**[おおぎ]**り]** 包丁で一度に大きく切ること。「白菜を〜にして漬物にする」 **28[ぶつ切**[ぎ]**り]** 大きく、不ぞろいに切る切り方。「ねぎとまぐろを〜にして煮込む」 **29【ざく切**[ぎ]**り]** 白菜やキャベツなどの野菜を、1枚ずつはがさずに丸のまま大きく切る切り方。「白菜と春菊は〜にする」 **30[乱切**[らんぎ]**り]** 大きさや形をそろえずに切る切り方。「ごぼうとれんこんを〜にして煮る」 **31[半月切**[はんげつぎ]**り]** 切り口が半月の形になるように切る切り方。「なすを縦半分に切って〜にする」 **32【銀杏切**[いちょうぎ]**り]** 切り口がいちょうの葉の形になるように切る切り方。「にんじんの〜をけんちん汁に入れる」 **33【飾**[かざ]**り切**[ぎ]**り]** 見た目がきれいになるよう工夫し、動植物などに似せたりして切る切り方。「ラディッシュを〜にしてステーキに添える」 **34[背開**[せびら]**き]** 魚の背に当たる部分に切り込みを入れ、開くこと。「関東では、うなぎを〜にして、かば焼きをつくる」 **35[カッティング]** ①フィルムなどの一部を切り取って編集すること。「8ミリフィルムの〜を行う」②洋裁で布を裁つこと。「襟ぐりの〜に趣向をこらす」▶cutting **36[ケーキカット]** 結婚披露宴でウエディングケーキにナイフを入れること。「新郎新婦が〜をすると、会場から拍手がわいた」◇和製洋語。ケーキ(cake)+カット(cut) **37[テープカット]** 記念行事などで開始の儀式として、横に張られたテープを切ること。「高速道路の開通式で大臣が〜を行った」◇和製洋語。テープ(tape)+カット(cut) **38[ブリリアントカット]** ダイヤモンドのカットのしかたのひとつ。58面体にしあげる。「〜の輝きがまばゆい婚約指輪」◇「ブリリアント」ともいう。brilliant cut **●紙**[かみ]**を切**[き]**ること** **00[紙切**[かみき]**り]** 紙を切ること。特に紙をいろいろな形に切りぬいてみせる演芸。▷〜師 **01【切**[き]**り紙**[がみ]**】** 折った紙を切って、いろいろな物の形をつくりだすこと。▷〜細工 **●腹切**[はらき]**り** **0007** **殺**[ころ]**すh** **●自殺**[じさつ]**すること** **●身体**[からだ]**(の一部**[いちぶ]**)**[を]**切**[き]**ること** **02[人斬**[ひとぎ]**り]** 刀などで人を斬り殺すこと。「江戸市中で〜が続いた」「人切り」とも書く。 **03【辻斬**[つじぎ]**り]** 昔、路上で通行人を、武士などが力の切れ味や技を試すために、突然斬り殺したこと。「〜にあった」 **04【割礼**[かつれい]**】** 男子の性器の一部を切除したり切開したりすること。宗教的・民族的儀礼として行われる。 **●首切**[くびき]**り** **3904** **こらしめるi** **●昔**[むかし]**の刑罰**[けいばつ] **●植物**[しょくぶつ]**を切**[き]**ること** **05[根切**[ねぎ]**り]** 樹木の根を切ること。「〜をして樹勢の回復をはかる」 **06[枝打**[えだう]**ち]** 良い材木を得たりするためなどに、下枝や枯れ枝を切り落とすこと。「〜をしたおかげで節のない良材となった」 **07[木樵**[きこ]**り]** 山で、木を切ったり、枝を払ったりすること。「裏山で〜をする」▷〜唄 **●草刈**[くさか]**り** **6005** **刈る**[かる]**h** **●何か**[なにか]**を刈**[か]**ること** **●髪**[かみ]**を切**[き]**ること** **08[髪切**[かみき]**り]** 髪を切ること。「午後から〜にでも行くか」◇やや古めかしい言い方。 **09【理髪**[りはつ]**】** 頭髪を刈ったり、結ったりして、形を整えたり髭をそったりすること。▷〜店 **10【理容**[りよう]**】** 「理髪」の新しい言い方。「〜を事業として始める」▷〜師 **●髪**[かみ]**を刈**[か]**ること・髪型**[かみがた] **△** **△** **6005** **刈る**[かる]**h** **●爪**[つめ]**を切**[き]**ること** **11[深爪**[ふかづめ]**]** 爪を切り過ぎること。「暗がりで爪を切ったら、〜だった」 **12【夜爪**[よづめ]**】** 夜に爪を切ること。「親の死に目に会えないなどといって、縁起が悪いとされた。」 **●刃**[は]**・刃物**[はもの] **00[刃**[は]**]** 物を切ることができる、平たくて鋭くなった部分。「包丁の〜が欠けた」▷〜先 **01[刃物**[はもの]**]** 物を切ったり削ったりするのに用いる道具の総称。「切れ味の悪くなった〜を研ぐ」 **02[刃**[やいば]**]** □(人を傷つけるための)刃物。「〜を交える」「敵の〜にかかる」◇具体的な刃物ではなく、「武器」という抽象的な意で用いる。 **03【薄刃**[うすば]**】** 刃の薄い刃物。 **04[寸鉄**[すんてつ]**】** 小さな刃物。「身に〜も帯びず敵地に乗り込む」 **05[利器**[りき]**】** 図刃先が鋭くよく切れる刃物。▷〜◇現在では、「文明の利器」のように、便利な器具や機械をさすことが多い。 **06[鈍器**[どんき]**】** 図刃先がにぶくよく切れない刃物。◇現在では、「鈍器で殴打される」のように、かたくて重みのある、凶器となった道具などをさすことが多い。 **07【鋏**[はさみ]**】** 2つの刃で物をはさんで切る道具。「〜で紙を切る」「〜を入れる」「〜の音」◇「はさみ」の「はさ」は「挟む」、「み」は「身」の意。「挟み」の転じたもの。「町人の子はにぎにぎを覚え、武士の子ははさみを持つ」という。「にぎにぎ」は、赤ん坊が手を握ったり開いたりするしぐさ。「赤ん坊はものを握って持つものだ」の意。 **08[和鋏**[わばさみ]**】** おもに和裁で用いる、手に握って使うU字形のはさみ。 **09[握**[にぎ]**り鋏**[ばさみ]**]** 「和ばさみ」の、より口語的な表現。「糸切り〜」 **10【洋鋏**[ようばさみ]**】** 2枚の刃を交差させてその中央をねじでとめ、開くとX字形になるはさみ。 <1323> 刃の反対側の端はそれぞれ輪になっていてそこに指を入れて使う。「〜で布を裁つ」 ### ●用途によるはさみの種類 **糸切[いとき]り鋏[ばさみ]** 裁縫などで糸を切るための小型のはさみ。 **梳[す]き鋏[ばさみ]** 多い髪の毛をへらすための、片方の刃が櫛状になった理髪用のはさみ。「~を入れたら髪が軽くなった」 **剪定[せんてい]ばさみ** 庭木を剪定するときに用いるはさみ。 **花[はな]ばさみ** 花や細い木の枝などを切るためのはさみ。 **紙[かみ]ばさみ** 紙を切るのに用いるはさみ。 **金[かな]ばさみ** 金属の薄い板を切るのに用いるはさみ。 **裁[た]ち鋏[ばさみ]** 裁縫で、布を裁つためのはさみ。 **ピンキング鋏[ばさみ]** 布の縁がほつれないように、布を直線ではなくのこぎりの歯状に切るためのはさみ。◇「ピンキング(pinking)」は、布などの端をぎざぎざに切ること。 **キッチン鋏[ばさみ]** 料理の下ごしらえで、いろいろなものに使うためのはさみ。「〜でかにの爪を切る」◇「キッチン(kitchen)」は「台所」の意。 ### ●包丁 **包丁[ほうちょう]** 食材・食品を切るための刃物。「野菜を~で切る」「~を研ぐ」「庖丁」とも書く。 **和包丁[わぼうちょう]** 古来、日本で使われてきた包丁。 **洋包丁[ようぼうちょう]** 洋風料理の普及とともに使われるようになった、おもに西洋料理に用いられる包丁。 **中華包丁[ちゅうかぼうちょう]** 中華料理に使われる、刃幅の広い包丁。 **刺身包丁[さしみぼうちょう]** 生魚のさしみを切るのに用いる包丁。刃は細長く刃先が鋭い。 **柳刃包丁[やなぎばぼうちょう]** 先のとがった細身の刺身包丁。 **出刃包丁[でばぼうちょう]** 魚をおろしたり、骨をたたき切ったりするのに用いる包丁。刃は厚くて幅が広く刃先はとがっている。◇略して「出刃」ともいう。 **菜切[なき]り包丁[ぼうちょう]** 野菜を切るのに用いる包丁。刃は薄くて幅が広く刃先がとがっていない。◇略して「菜切り」ともいう。 **肉切[にくき]り包丁[ぼうちょう]** 肉を切るための包丁。◇略して「肉切り」ともいう。 **牛刀[ぎゅうとう]** 牛を切り裂くための大きな包丁。「~で肉をさばく」 ### ●小刀 **小刀[こがたな]** 彫刻やちょっとした細工などに使う小さな刃物。「〜で鉛筆を削る」 **切[き]り出[だ]し** 先がとがっていて斜めに刃のついた小刀。「父が子供のころ〜で柱につけた背比べのあとが今も残っている」 **ナイフ** 物を切るための小さな刃物。「~でりんごの皮をむく」「〜とフォークを使って食事を食べる」◇包丁以外の、物を切る道具として、もっとも一般的な語。▶knife **ペーパーナイフ** 紙を切るためのそれほど鋭利でないナイフ。「紙を半分に折り〜で切る」 ▶paper knife **果物[くだもの]ナイフ** 果物の皮をむいたり切り分けたりするのに使うナイフ。「〜でりんごの芯をとる」 **ペティナイフ** 果物の皮をむいたり細かい作業をしたりするのに使う、小型のナイフ。「〜でさといもの面取りをする」◇「ペテナイフ」ともいう。和製洋語。ペティ(フpetit)+ナイフ(knife)。「ペティ」は「小さい」意。 **ジャックナイフ** 折り畳み式の(大型)ナイフ。「登山用の〜で枝を削る」 ▶jackknife **サバイバルナイフ** 自然のなかで生きていくために用いられる大型のナイフ。▶survival knife **カッター** 交換式の刃をつけた小刀。「囲み記事を〜で切り取る」◇「カッターナイフ(和製洋語。cutter+knife)」の略。広く、包丁・ナイフ以外の、物を切る道具についてもいう。用途に応じて工作用などの小さなものから、「電動カッター」のような大型の機械まで形状はさまざまである。▶cutter **メス** 手術や解剖などに使う小刀。▶(オ)mes ▶彫刻刀 → 6811彫るk●彫るための道具・材料 ## m 名詞の類:モノ ### ▶刀剣 **刀[かたな]** 武器として用いる(片刃の)刃物の総称。特に、腰に差す大きなもの。「〜で人を切る」「~を振り回す」 **剣[つるぎ]** 諸刃の刃物のうち、特に先が菖蒲の葉の先のように細くとがったもの。 **太刀[たち]** 長大な刀の総称。 **薙刀[なぎなた]** 柄が長く、その先に広くて長い反った刃をつけた武器。◇「長刀」とも書く。 **剣[けん]** 武器として用いる両刃の刃物。「〜の達人」◇両刃・片刃を問わず、長大な刀をいうこともある。 **刀剣[とうけん]** 刀・剣の類の総称。「~を扱う古道具屋」「~を鍛える」 **軍刀[ぐんとう]** 軍人が携帯する戦闘用の刀。 **日本刀[にほんとう]** 日本古来の方法で鍛えられた刀。 **古刀[ことう]** 古い刀や剣。◇特に、慶長年間(1596~1615)以前に製作された日本刀をいう。 **新刀[しんとう]** 新しい刀や剣。◇特に、慶長年間以後に製作された日本刀をいう。 **青竜刀[せいりゅうとう]** 中国で古くから使われた、なぎなた状の幅の広い刀。◇柄の刀身をうけるところに、青い竜の飾りがあることから。 **サーベル** 西洋風の片刃の長い剣。「腰から〜を下げた将校」 ▶(オ)sabel ### ●槍・矛 5208突くk ### ▶投げ槍・手裏剣 → 5211投げるk●投げるもの ### ●短い刀 **短刀[たんとう]** 短い刀。⇔長刀 <1324> # 切る7000m **短剣[たんけん]** 短い剣。 **守[まも]り刀[がたな]** 身を守るための短刀。「武家の娘は常に~を身につけていた」 **小刀[しょうとう]** 小さな刀。特に、武士が腰に差す大小2本の刀のうち、短いほうの刀。⇔大刀 **小太刀[こだち]** 小型の刀。⇔大太刀 **合口[あいくち]** 鍔のない短刀。◇「匕首」とも書く。 **匕首[ひしゅ]** あいくち。 **どす** 懐中に隠し持つ、短刀やあいくちなど。「~をのむ」 **脇差[わきざし]** (武士が大刀に添えて)腰に差す小刀。「飛びかかってきた敵にとっさに~を抜いた」⇔大~ ◇「脇指」とも書く。 **腰刀[こしがたな]** 腰に差す短い刀。 **道中差[どうちゅうざ]し** 江戸時代、旅をするときだけ庶民が持つことを許された脇差。単に「脇差」ともいう。 **小柄[こづか]** 脇差の鞘の外側に差す小さな刀。 **懐剣[かいけん]** (武家の女性などが武器とした)ふところにかくしたり、帯の間にはさんだりして携帯する護身用の短剣。 **懐刀[ふところがたな]** 護身用の刀。◇現在では、「社長の懐刀」のように、内密の相談などにあずかる腹心の部下の意で用いられる。 **銃剣[じゅうけん]** 小銃の先端につける短い剣。 ### ●長い刀 **長刀[ちょうとう]** ①長い刀。⇔短刀 ②なぎなた。 **長剣[ちょうけん]** 長い剣。 **大刀[だいとう]** 長大な刀。特に、武士が腰に差す大小2本の刀のうち、大きいほうの刀。⇔小刀 **大太刀[おおだち]** 大型の刀。⇔小太刀 **長脇差[ながわきざし]** ふつうより長い脇差。◇江戸時代、これを持っていたことから博徒・侠客をもさした。 **長どす[ながどす]** 俗に長脇差。 ### ●真剣・木刀 **真剣[しんけん]** 本物の刀剣。▷~勝負◇木刀や竹刀に対していう。 **木刀[ぼくとう]** 剣道などで使う、木でつくった刀。 **木剣[ぼっけん]** 木でつくった剣。 **竹刀[しない]** 剣道で使う、割り竹でつくった刀。◇「撓い」の意。 **竹光[たけみつ]** 刀身が、竹でできている刀。◇切れない刀をあざけってもいう。 **宝刀[ほうとう]** 宝物として大切に蔵している刀。 **宝剣[ほうけん]** 宝物として大切に蔵しているつるぎ。 ### ●神剣 3403祭るk●神道に関するもの ### ●名刀など **業物[わざもの]** 名工が鍛えた、切れ味のよい刃物。 **名剣[めいけん]** すぐれた剣や有名な剣。「伝説の~」 **名刀[めいとう]** 世に名高い刀。「~正宗」 **正宗[まさむね]** 鎌倉時代末期の刀工である岡崎正宗がつくった刀。名刀の代表的なものとされる。◇転じて「名刀」の意で用いられることもある。 **銘刀[めいとう]** 刀鍛冶の名が刻み込んである刀。 **快刀[かいとう]** 切れ味のすばらしい刀。 **利剣[りけん]** 切れ味の鋭い剣。 **鈍刀[どんとう]** 切れ味のにぶい刀。 **鈍[なまくら]** 切れ味のにぶい刃物や刀。「こんな~では小枝1本切れない」 ### ●ある状態の刀 **血刀[ちがたな]** 人などを切って血のついた刀。 **抜[ぬ]き身[み]** 鞘から抜き放った刀や槍。「いきなり~で襲いかかられた」「鞘から〜を引き出す」 **白刃[はくじん]** 鞘から抜いた刀。「~をくぐる」 **白刃[しらは]** しらは。「~に取り囲まれる」 **凶刃[きょうじん]** 凶行に用いる刃物。「~にたおれる」「兇刃」とも書く。 ### ●刀剣などの部分 **刃先[はさき]** 刃物や刀剣の刃の先端の部分。 **切っ先[きっさき]** 刀の刃先。 **剣先[けんさき]** 剣の先端。「鋭くとがった~」 **槍先[やりさき]** 槍の穂先。 **矛先[ほこさき]** 槍・矛などの先端。「彼の非難の〜が僕に向けてきた」のように、攻撃する方向の意で用いられることが多い。「鋒」とも書く。 **峰[みね]** 刃物の背の部分。▷~打ち◇「嶺」とも書く。 **鎬[しのぎ]** 刀剣の、刃と峰との境目の少し高くなった部分。 **刀身[とうしん]** 刀の、鞘におさまっている部分。 **柄[つか]** 刀剣類の、手で握って持つ部分。 **鍔[つば]** 刀の柄と刀身との間にはさむ、丸い鉄の板。形や大きさはさまざまである。▷角~・丸~・~迫り合い◇「鐔」とも書く。 **切羽[せっぱ]** 刀の柄に接する部分と、鞘に接する部分の金具。 **鞘[さや]** 刀剣類の刃の部分をおさめておく筒形の入れ物。▷~走り◇「鞘」は筆や鉛筆の先の部分にかぶせるものにもいう。 <1325> **鯉口[こいぐち]** 鞘の口の部分。「~を切る(鯉口に指をかけ、刀を抜く構えに入る)」 ### ●のこぎりなど **鋸[のこぎり]** 薄い鋼板の縁にぎざぎざの歯をつけた、木材などを切る工具。「材木を寸法どおりに~でひく」▷電動~・~歯 **のこ** 俗にのこぎり。「~の扱いがうまい」 **糸鋸[いとのこ]** 弓状の枠に、糸のように細い歯を取り付けたもの。「~でベニヤ板を丸く切りとる」 **帯鋸[おびのこ]** 動させてひく帯状の鋼鉄製ののこぎり。 **丸鋸[まるのこ]** 「おびのこぎり」の略。▷~盤 **チェーンソー** 木を伐採するときに使う電動式ののこぎり。「〜で大木を切り倒す」▶chain saw ### ●おの・のみ → 6902割るk●割るための道具 ### ●道具としての刃物 **爪切[つめき]り** 爪を切る道具。「赤ん坊用の小さな〜」 **缶切[かんき]り** 缶詰を切って開ける道具。 **山刀[やまがたな]** 山仕事などに用いるなた状の刃物。 **ペンチ** 針金などを切ったり曲げたりするための工具。「〜でコードを切る」◇「ピンチャーズ(pinchers)」から。 **ニッパー** ペンチの一種で、電線などを切ったりするための工具。▶nippers ### ●専門的な大がかりな機械 **断裁機[だんさいき]** 断裁に使う機械。「1万枚の用紙を~で注文どおりの大きさに切る」 **裁断機[さいだんき]** 裁断に使う機械。「~の刃を布の厚さに応じて調整する」 **シュレッダー** 紙をごく細い幅に切り刻む機械。「秘密書類を〜にかけて処分する」 ▶shredder ### ●コンバイン 4607採るk●収穫のための機械 ### ●糸切り歯 → 0301かむk●かむ器官 ### ●刈る道具 → 6005刈るk●刈る道具 ### ●断頭台・ギロチン △ 3904こらしめるu●死刑台 ### ●その他 **鋸歯[きょし]** のこぎりの歯。 **バーナー** ガスや液体燃料を燃やしたときの高温で、金属などを焼き切る道具。「〜で扉を焼き切る」 ▷ガス~ ▶burner ## n 名詞の類:モノ ### ●切り取った首 **生首[なまくび]** 切り落としたばかりの首。「~がさらされる」 **首級[しゅきゅう]** 討ち取った敵の首。「~を上げる」◇昔、戦場で敵の首を一つ取ると位が1級上がったことから。 ### ●切り傷 → 6913損なわれるk●切り傷 ### ●切り花 → 0108咲くh●いろいろな状態・性質の花 ### ●切り株 → 0106生えるk●株 ### ●切り炭 → 8601燃やすk●炭 ### ●魚などを切ったもの **切[き]り身[み]** 魚をおろして何切れかに切ったもの。「さけの~を4切れ買って塩焼きにする」 **片身[かたみ]** 魚を、背骨を中心に2枚に切り分けたもの。 **半身[はんみ]** 魚を2枚(3枚)におろしたときの片方の身。「かつおの〜をあぶってたたきにする」 **切[き]り落[お]とし** 肉や魚などを切り分けたときにできる半端な部分。「牛肉の〜を煮込む」 **細切[こまぎ]れ** 細かく切った(肉などの)切り落とし。「牛肉の~を300g買う」◇「小間切れ」とも書く。 **刻[きざ]み葱[ねぎ]** ねぎを細かく刻んだもの。「~をうどんに入れる」 **オニオンスライス** たまねぎを薄く切って水にさらしたもの。「~にかつおぶしと醤油をかけて食べる」 ▶onion slices **蛇腹胡瓜[じゃばらきゅうり]** 板ずり(食塩をかけて、まな板の上で転がすこと)したきゅうりを切り離さないように両側から中心に向けて薄く切り目を入れてずらして広げたもの。「~とわかめの酢の物」 **切[き]り餅[もち]** 餅を薄く四角に切ったもの。◇江戸時代、遊里で、銭の形が似ていることから、25両を紙で包んで封をしたものをもいった。 ### ●切り干し → 8401乾かすk●野菜・果物・草を干したもの ### ●刻みタバコ・両切りタバコ → 0304吸うk●タバコ ### ●細工など。 **切[きり]子[こ]** 装飾のため細かく切り込みを入れたガラスの食器や装飾品。「舶来の〜のグラス」 ▷~細工・~職人・江戸~ ◇「切り子ガラス」の略。 **カットガラス** 装飾のために、切り込みを入れたりカットして研磨したりしたガラス。「~の輝きが美しいシャンデリア」◇「カットグラス」ともいう。▶cut glass **切[き]り紙[がみ]** 折った紙を切りぬいていろいろな形をつくったもの。「~を黒い台紙に張る」 **隅切[すみき]り** 四角形の四隅の角を切り落とした形(にしたもの)。 **切片[せっぺん]** 顕微鏡などで観察するために薄くそぎ取ったもの。「たまねぎの皮の〜をプレパラートにのせる」 ### ▶切り絵・千切り絵 → 2202描くp●その他の絵 ### ▶裁ち落とし → 6808織るk●布・切れ ### ●切り屑△ 9604残るn●後に残る不用物 ## q 名詞の類:イキモノ **髪切虫[かみきりむし]** カミキリムシ科に属する昆虫の総称。◇「天牛」とも書く。口の左右に鋭い大あごがあり、小枝などをかみ切ることから。 **蟷螂[かまきり]** カマキリ科の昆虫。体長7~8cmで、前足は鎌のような形をしている。「螳螂」「鎌切」とも書く。 **螳螂[とうろう]** かまきり。◇「螳螂」「螳娘」とも書く。 <1326> # 切る7000q~切れる7001d **根切虫[ねきりむし]** ヤガ科のガの幼虫の総称。夜盗虫のすみ、農作物の根を食い切る害虫の総称。 ## S 名詞の類:ヒト **首切[くびき]り** 罪人などの首を切り落とす人。「首斬り」とも書く。 **人斬[ひとぎ]り** 人を切り殺す人。◇「人切り」とも書く。 **介錯人[かいしゃくにん]** 切腹する人のそばに控えていて、介錯する人。「同郷の縁で〜をつとめる」 **辻斬[つじぎ]り** 刀の切れ味や自分の腕前を試したり技をみがいたりするために、夜、往来で待ち伏せし通行人を切る武士。 **樵[きこり]** 山林で木を切り出すのを仕事としている人。「山奥で〜をして暮らす」 ▷~小屋 ◇「樵夫」とも書く。 **杣[そま]** きこり。 **杣人[そまびと]** 「きこり」の古い言い方。 **執刀医[しっとうい]** 手術や解剖で執刀する人。「院長自らが〜をつとめる」 **床屋[とこや]** 客の髪を切ったり、ひげを剃ったりすることを職業にしている人。 **理髪師[りはつし]** 床屋。「~の資格をとる」 **散髪屋[さんぱつや]** 「理髪師」の口語的な言い方。 **理容師[りようし]** 「理髪師」の新しい言い方。「~を養成する学校」 ### ●美容師 → 5912装うs●美容師 ## u 名詞の類:トコロ ### ●床屋 **床屋[とこや]** 客の髪を切ったり、ひげを剃ったりする店。「だいぶ髪がのびたから、おとうさんと〜さんに行っておいで」 **理髪店[りはつてん]** 床屋。 **理容院[りよういん]** 「理髪店」の新しい言い方。 **散髪屋[さんぱつや]** 「理髪店」の口語的な言い方。「正月前に~へ行く」 **バーバー** 「理髪店」の洋語的表現。◇「バーバー」の略。「バーバー鈴木」のように、店名に用いられることが多い。 ### ▶美容院 → 5912装うu ### ●切った後の部分 **切[き]り口[くち]** 切ったあとの部分。「チーズの〜がかたくなる」 **断面[だんめん]** 立体物の切り口の面。▷~図 **切断面[せつだんめん]** 断面。「枝と枝の~を合わせて接ぎ木をする」◇実際に切り取るという意が強い。 **縦断面[じゅうだんめん]** 物体を縦の方向に切断したときの断面。 **横断面[おうだんめん]** 物体を横の方向に切ったときの断面。 **木口[こぐち]** 材木の切り口。 **切[き]り目[め]** 物を切ってつけたあと。「ナイフで木に~を入れる」 **包丁目[ほうちょうめ]** 包丁で材料につける切り目。「なすに~を入れて薄味で煮る」 **刻[きざ]み目[め]** 細長い物の一定の位置に、刃物で切ったり彫ったりしてつけたあと。「丸太に~を入れる」 **切[き]り込[こ]み** 板などに浅く切り入れた切れ目。「板に~を入れ、反対側からたたいて割る」「昆布に~を入れる」 **切[き]り欠[か]き** 木材などをつなぐときに合わせるために切り取った溝状の部分。 **糸切[いとき]り** 陶磁器の底の部分。◇成形したあと、糸でろくろから切り取ることか **糸底[いとぞこ]** 糸切り。◇成形したあと、糸でろくろから切り取ってできた底部であることから。 ### ●その他 **切[き]り取[と]り線[せん]** 紙などを切り取る箇所を示す線。「~にそってはさみで切る」 **石切[いしき]り場[ば]** 石を切り出す作業をする場所。「~から石を運び出す」 # 7001 切れる ## a 動詞の類 **切[き]れる** ①続いていたものが離れて別々になる。「琴の糸が~」「新札を数えていたら手が切れた」②物をよく切ることができる。「~包丁は使いやすい」 **擦[す]り切[き]れる** 布などが擦れて切れる。「袖口が擦り切れてきた」 **ちょん切[ぎ]れる** 簡単にちょんと切れる。「ひもを引っ張ったらちょん切れちゃった」 **断線[だんせん]** 電線などが切れること。「台風のため、〜があちらこちらでしました」 **千切[ちぎ]れる** ものの一部に力が加わって、断片になって離れる。「引っ張った拍子にバッグの取っ手が千切れてしまった」「~ほどに手を振る」 **引[ひ]き千切[ちぎ]れる** 引っ張られてちぎれる。「もみくちゃにされて着物の袖が~」 ### ●もげる → 6100取れるa●取れる ## C 形容詞の類 **鋭[するど]い** 刃物などがとがってよく切れる様子。「切れ味の~刀」「~さめの歯」 **鈍[にぶ]い** 刃物などがあまりとがっていなかったりして、よく切れない様子。「切れ味のにぶくなった包丁を研ぎに出す」 ## d 形容動詞の類 **鋭利[えいり]な** 刃物などが、鋭くてよく切れる様子。「子供用のはさみは、先が丸くてあまり〜でないほうがよい」 <1327> **シャープな** 「鋭利」の洋語的表現。「~な切れ味のナイフ」▶sharp **鈍[なまくら]な** 切れ味がにぶい様子。「こんな~な包丁でうまい料理ができるものか」 ### ●細かく切れている様子 **切[き]れ切[ぎ]れ** 細かくいくつかに切れている様子。「強風で旗が〜になる」 **片々[へんぺん]** 切れ切れである様子。「~たる雲」 ### ●ぎざぎざの → 7112角ばるd ## f 副詞の類 **ぶつりと** 糸などの細いものが瞬時に完全に切れる様子。「凧の糸が~切れた」 **ぷっつりと** 「ぶつりと」を強めた言い方。「ぴんと張っておいたロープが、〜とナイフで切られていた」 **ぶつんと** 「ぷっつりと」の、より口語的表現。「下駄の鼻緒が~切れた」 **ぷっつんと** 「ぷつんと」を強めた言い方。「ギターの弦が〜切れた」 **すぱっと** 物があざやかに切れる様子。「刀をふりおろすと、けが〜切れた」 ## h 名詞の類:コト・サマ **切[き]れ** どのくらいよく切れるかということ。「このはさみは〜が悪い」 **切[き]れ味[あじ]** 刃物を切ったときの、切れ具合。「~のよい包丁」「~をためす」 ## k 名詞の類:モノ ### ●切れ端 **切[き]れ端[はし]** 木材・布・肉などを切り整えたり、部分や、必要な部分を切り取った残りの部分。「色とりどりの〜を集めて袋を縫う」◇「きれっぱし」ともいう。布については「布端」とも書く。 **きれ** 「切れ端」の略。「布の〜を集めてパッチワークキルトにした」 **端[はし]くれ** 切れ端。「桐材の〜を集める」 **肉片[にくへん]** 肉の切れ端。「~を犬にやる」 ### ●切れ → 6808織るk●布・切れ ### ●木や板の切れ端 **板切[いたぎ]れ** 板の切れ端。「資材置き場から〜を拾ってくる」 **木切[きぎ]れ** 材木を必要な分だけ切り取ってしまったあとの切れ端。「~を集めて犬小屋をつくる」 **木[こ]っ端[ぱ]** 木の切れ端や削りくず。◇「木っ端役人」のように、取るに足りない、つまらないものの意でも用いられる。 **木片[もくへん]** 木の切れ端。「作業場には、〜が乱雑に散らばっていた」 ### ●棒切れ → 7700長いk●細長いもの ### ●紙切れ **紙切[かみき]れ** 紙の小さな切れ端。「約束時間を書いた〜をなくす」 **紙片[しへん]** 紙切れ。「~が散らばっている」 # 裂く7002h ## u 名詞の類:トコロ **切[き]れ目[め]** 物がいくつかの部分に切れているところ。「雲の〜から太陽が顔をのぞかせる」 **切[き]れ込[こ]み** 刃物で切れてできた(ような)あと。「めだかの雄は背びれに深い〜が入っている」 **切[き]れ間[ま]** 雲が切れてあいた部分。「雲の〜から日の光が注ぐ」 **雲間[くもま]** 雲の切れた部分。「~から月が見え隠れする」 **雲切[くもぎ]れ** 雲間。「~から日が射す」 **スリット** 動きやすいように、上着やスカートなどの裾や袖口に入れた切れ込み。「深い~の入ったデザインにする」 ▷〜スカート ▶slit **ベンツ** 動きやすいように、上着の裾に入れた切れ込み。▷センター~・サイド〜 ▶vent # 7002 裂く ## a 動詞の類 **裂[さ]く** 薄いものを、引っ張ったり切ったりして、線状に2つの細長い部分に離す。「するめを焼いて細く~」「あんこうの腹を裂いて肝をつかみ出す」「絹を〜ような悲鳴」「身を裂かれるようなつらい思い」 **引[ひ]き裂[さ]く** 強く引っ張って裂く。「不愉快な手紙を〜」 **切[き]り裂[さ]く** 刃物で裂く。「刃物で胸を~」「暴漢にスカートを切り裂かれる」「大きなぶりを出刃包丁で〜」 **掻[か]っ捌[さば]く** 刃物で裂き開く。「腹をかっさばき自害する」 **劈[つんざ]く** 空間を鋭く裂くように走る。「稲妻が闇を〜」「静寂を〜く」光が走った」「耳を〜爆音」「撃く」とも書く。 ## f 副詞の類 ●ずたずたに → 7000切るf ## h 名詞の類:コト・サマ **八[や]つ裂[ざ]き** ずたずたに裂くこと。「おのれ、〜にしてくれる」 **鉤裂[かぎざ]き** どこかにひっかけて鉤形に裂くこと。「スカートが釘にひっかかり〜になった」 **車裂[くるまざ]き** 牛裂きの刑。罪人の体を引き裂く。2両の車に罪人の足を片足ずつ縛りつけ、車をそれぞれ反対方向に走らせて、体を引き裂くもの。◇車のかわりに牛を使ったものは「牛裂き」という。 <1328> # 7003 裂ける ## a 動詞の類 **裂[さ]ける** ひとつのもの・まとまっているものに力が加わり、線状に細長い2つの部分に離れる。「落雷で木の幹が真っ二つに裂けた」 **張[は]り裂[さ]ける** 中から強い力を受けて裂ける。「のども張り裂けんばかりに歌う」「悲しくって胸が張り裂けそうだ」◇具体的な物についてはいわない。 **裂開[れっかい]** 裂けて開くこと。「地震のため岩盤が~する」▷~果 **口[くち]を開[あ]ける** かたい物の一部が裂けて、すきまができる。「地震で道路が数メートルにわたって口をあけている」 **ささくれる** 物の先が細かく裂けて細かく逆立つ。「先のささくれた割り箸」 ## f 副詞の類 ●ぱくりと → 6903割れるf ## h 名詞の類:コト・サマ **ささくれ** ものの先端が細かく割れたり裂けたりすること。「10年前の簟笥なのだから、色あせや〜はしかたない」 ## k 名詞の類:モノ **ささくれ** ものの先端が細かく割れたり裂けたりしたもの。「畳の〜がちくちくする」 ## u 名詞の類:トコロ **裂[さ]け目[め]** 物の裂けたところ。「地震で道路に〜ができる」 **割[わ]れ目[め]** やや幅のある裂け目。「乾燥して、木の〜が徐々に広がる」 **亀裂[きれつ]** ひびが入ってできた、亀の甲のような裂け目。「船体に〜が入る」 **クレバス** 氷河・雪渓などにできた深い裂け目。「~に落ちて死を覚悟したが、ヘリコプターで救助された」 ▶crevasse <1329> # 71 ゆがむ・ゆがめる(変形) # 7100 ゆがむ ## a 動詞の類 ### ●ゆがむ **歪[ゆが]む** 物の輪郭または線が変わって、正当でない形になる。「テレビの画像が~」「ネクタイが~」「男の顔は恐怖のため、みにくくゆがんでいた」◇「ゆがんだ動機」「ゆがんだ愛情」のように、事柄について、「不正・不当な」の意を表す用法もある。 **歪[いが]む** 「ゆがむ」の転じた言い方。「今にも泣きそうにいがんだ顔」◇中部地方から四国にかけての方言。 **歪[ひず]む** 外力が加わって、目に見えない程度に形が変わる。「暑さで鉄板が~」 **湾曲[わんきょく]** まっすぐなことが期待される部分が、全体的に大きくゆがんで弓形になること。「海岸線が大きく〜している」「脚がO形に~する」▷脊柱~・脊椎~◇「彎曲」とも書く。 ### ▶崩れる → 6909崩れるa ### ●たわむ **撓[たわ]む** 何か重いものが乗ったり、付いたりして、上から下に力が加わり、まっすぐ、あるいは平らだったものが、弓形になる。「本が増えすぎて床が~」「たわわに実をつけて枝が〜」 **撓[しな]う** 細くて弾力のある、まっすぐだったものが、一時的に弓形になる。「昔は、よく~竹が棒高跳びのバーに用いられていた」 **撓[しお]る** しなう。「雪で枝が~」「しなう」が、口語的な「しなる」になったのは、動詞の類推からできた形。 ### ●反る **反[そ]る** まっすぐ、あるいは平らだったものが、向とは反対の方向に動いて、弓形になる。「日に当てすぎて、板が反ってしまった」「指が~」「本の表紙が~」◇「たわむ」は上から下への動きがあるが、「そる」はむしろ、下から上へ、後ろから前への動きがある。人が、上体を意図的に弓形にする場合にも用いる。 **反[そ]り返[かえ]る** 大きく反る。「もう元にもどらないかと思うくらい、板が〜」 ### ●そっくりかえる → 2303あおむくa●反る ## d 形容動詞の類 **歪[いびつ]な** 物の輪郭がゆがんでいる様子。「箱が押されて~な形になった」 **飯櫃[はんぴつ]形[なり]** 「飯櫃」がまんまるでなく小判形であることから。 **弓形[きゅうけい]の** 弦を張ったときの、弓の本体の形に似ている様子。「~のテーブル」◇「ゆみがた」ともいう。 **弓形[ゆみなり]の** (線状のものが)ゆみがたになっている様子。「~に体を反らしてボールを受けた」「~のカーブを描く海岸線」 ## l しなやかな **しなやかな** やわらかく、しなう性質を持っている様子。「若木の~な枝」「~な肢体」 ## h 名詞の類:コト・サマ **歪[ゆが]み** ゆがんだ状態・程度。「柱の〜がひどく、なおすのに苦労した」「ネクタイの〜」 **歪[ひず]み** ひずんだ状態。「地震で土台に〜が生じた」「機械に〜が起きる」▷~ゲージ **撓[たわ]み** たわむこと。「枝の〜を利用して造形する」 **反[そ]り** 反っている状態。また、反り具合。「重石をして~を直す」「~の深い刀」 # 7101 ゆがめる ## a 動詞の類 **歪[ゆが]める** ゆがんだ状態にする。「異臭に顔を~」 **デフォルメ** (元のふつうの)形を変形すること。「実際の事件に基づいてはいるが、事実を大きく〜した作品」▶7déformer **撓[たわ]める** たわむようにする。「藤のつるをたわめてかごを作る」 **反[そ]らす** 反るようにする。「ヘアピンを~」「大きく胸を反らして深呼吸をする」 ### ●歪曲する → 3601ごまかすa●ゆがめる ### ●崩す → 6908崩すa # 7102 折れる ## a 動詞の類 **折[お]れる** ①どこもとぎれることなく、ひとつづきになっている平らなものが、ある線に沿って形を鋭く変えられて、一部が残りの部分に重なる形になる。「ページの端が折れていた」「ワイシャツの襟が〜」②(細長くて)かたい、まっすぐなものが、ある点のところで強い力を加えられ、その部分で鋭く形が変わって一体性を失い、2つの部分に分かれる。「力を入れすぎて、鉛筆が折れてしまった」「階段で転んで、足の骨が折れた」 **折[お]れ込[こ]む** 一方が折れて他方の内側に入り込む。「紙が折れ込んだまま印刷された」 ### ●折れ曲がる → 7103曲がるa●曲がる ## f 副詞の類 **ぽきりと** 乾いている細くかたいものが、急に折れる(音の)様子。「踏んだ小枝が~折れたので、尾行していることがばれてしまった」 **ぽきんと** 「ぽきりと」の、より口語的な言い方。「竿が~折れる」 **ぽきっと** 「ぽきんと」の、さらに口語的な言い方。「~音がした」 <1330> **ぼきりと** ぽきっと。「木は根本から~折れた」 **ぼきっと** 「ぼきりと」の、より口語的な言い方。「転んだはずみに足の骨が~折れた」 **ぼっきりと** ぽきりと。「車がぶつかって電柱が~と折れてしまった」 **ぽきぽきと** かたいものが、次々にたやすく、あるいはあいに折れる(音の)様子。「枯れ枝が風で〜と折れた」 **ぼきぼきと** かたいものが、大きな力を加えられて、次々に折れる(音の)様子。「重さに耐えきれず、木の柱は〜と折れた」 ## h 名詞の類:コト・サマ **折[お]れ** 折れること。「台風で枝の〜がひどい」 **雪折[ゆきお]れ** 積もった雪の重みで枝や幹などが折れること。「松の~を防ぐために雪づりをする」▷~竹 ## k 名詞の類:モノ **折[お]れ釘[くぎ]** ①折れたくぎ。②物を掛けるのに使う、頭の部分が直角に折れたような状態のくぎ。「帽子を~にひっかける」◇「おりくぎ」ともいう。 ### ●中折れ帽子 → 5910かぶるk●帽子 ## u 名詞の類:トコロ **折[お]れ目[め]** 物が折れているところ。また、そこについている、境や筋。「ページの~は、あとで先生にうかがいたいと思ったところです」「この紙には変なところに〜がついていて使いものにならない」 # 7103 曲がる ## a 動詞の類 ### ●曲がる **曲[ま]がる** あるものの線や面が、ある部分で、それまでの(まっすぐな)方向とは異なる方向に変わる。「枝は雪の重みで曲がっただけで、折れることはなかった」「ネクタイが曲がってるよ」「壁に掛かった絵が曲がっていると気になる」「曲がった道」「年をとって腰が~」 **ひん曲[ま]がる** 強い力を受けて、大きく曲がる。「鼻がひん曲がったボクサー」 **折[お]れ曲[ま]がる** (まっすぐで)かたい物が、ある部分で折れたように鋭く曲がること。「なまっていたくぎが~」◇「折れる」は2つの部分に分離することにもいうが、「折れ曲がる」は分離しない状態についていう。 **屈曲[くっきょく]** 道・川や体が折れ曲がること。「ゆるやかに〜して流れる大河」「体を~させて縮こまる」 **屈折[くっせつ]** 光や音波がある物質から他の物質に移るときに、方向を変えるようになること。「光が〜する」 ▷~計・~率・~望遠鏡 **カーブ** 弓なりに曲がって進むこと。「インコースに〜する」 ▶curve ### ●ねじ曲がる → 7106ねじれるa●ねじ曲がる ### ●曲がりくねる **曲[ま]がりくねる** つながり続けて何度も曲がること。「~道」 **曲折[きょくせつ]** ①線などが曲がりくねること。「曲がりくねった道をたどる」◇「実現までにはさまざまな曲折があった」のように、「順調な進行をさまたげる支障となる、込み入った経緯」の意で用いることが多い。 **蛇行[だこう]** ①川や道が蛇のように曲がりくねること。「~した山道」◇「蛇行している」あるいは「蛇行した+名詞」の形で用いる。②車や船などの乗り物が、蛇のように曲がりくねって走ること。「~を繰り返して警察を挑発する暴走族」▷~運転 ### ●うねる **うねる** ①ゆるやかに上下左右に曲がりくねる様子である。「うねりくねった道」「波が~」「川が~」◇「畝」の動詞化したもの。 **くねる** ①ゆるやかな曲がりが連続する。「くねった道をたどる」②ゆるやかに、折れ曲がるように動く。「腰をくねらせる」 **波打[なみう]つ** 波のように上下にうねり動く。「ゆるやかに波打っている髪」「荒れはてた洋館の波打った床」 **ウエーブ** 髪の毛などが波形にゆるくうねること。「きれいに〜した髪」▷パーマネント~ ▶wave **起伏[きふく]** 地形が上下にうねっていること。「なだらかに〜した草原がどこまでも続く」 **アップダウン** 「起伏」の洋語的表現。「道が激しくしているのでマラソンランナーは苦しそうだ」◇和製洋語。アップ(up)+ダウン (down) ## d 形容動詞の類 **蜿蜒[えんえん]たる** 蛇がのたくるように続いている様子。「道路には避難民が~と連なって、のろのろと進んでいた」「~たる大河の流れ」 **ジグザグの** くねくねとくり返し曲がっている様子。「~の道」「~に行進する」 ▶zigzag ## f 副詞の類 **くにゃくにゃ** やわらかくて弾力のある物が、力が加わるままに、折れ曲がったり、ゆがんだり、ねじれたりする様子。「~と曲がった針金」 **くにゃりと** やわらかく曲がったりゆがんだりする様子。「怪力で刀を~曲げる」 **くにゃっと** 「くにゃりと」の、より口語的な言い方。「鉄棒を~曲げる」 **ぐにゃぐにゃ** 物がかたいのに、力の加わるままにゆがんだり曲がったりする様子。「爆風で鉄骨が〜に曲がった」◇「くにゃくにゃ」よりも変形が著しい。 **ぐにゃりと** やわらかくて弾力のない物が、力が加わるや否や曲がったりゆがん <1331> だりねじれたりする様子。「怪力で鉄の棒が~と曲がった」 **ぐにゃっと** 「ぐにゃり」の、より口語的な言い方。「スプーンが〜と曲がる」 **ぐんにゃり** ひどくゆがんだり、ねじれたりして、事故現場には〜と曲がった自転車があった」 **へなへな** 張りが弱く、力を加えると容易に折れたり曲がったりする様子。「薄っぺらで〜した板」 **くねくね** 曲がりくねった様子。「〜と曲がりくねった道を行く」 **うねうね** 一望して起伏や蛇行の続く様子。「山道が〜と続く」 **のたりのたり** ゆるやかにうねる様子。「春の海の〜かな〈蕪村〉」 **にょろりと** 蛇などが細長いものが、うねるように進む様子。「毒蛇が土の中から〜はい込んできた」 **にょろにょろ** 蛇などが細長いものが、うねるように動く様子。「無数のうなぎの〜とした動きに、思わず悲鳴をあげた」 ## h 名詞の類:コト・サマ **曲[ま]がり** 曲がっていること・程度。「こっちの道のほうが〜が少ない」 ▷~具合 **芒曲[きゅうきょく]がり** 坂や道が幾重にも曲がっていること。「〜は運転の難所」 **葛折[つづらお]り** (植物のつづらのつるのように)山道などがひどく曲がりくねっていること。「~になっている山道を息を切らしながら登る」「~の道」◇「九十九折り」とも書く。 **うねり** うねうねと曲がりくねること。「~を打って連なる山々」 ## k 名詞の類:モノ **曲[ま]がり家[や]** 建物の配置がL字形になっており、馬屋と母屋が連続する住宅。▷L字形住宅。主として東北一帯に多く見られ、曲がった部分を厩にしてある。 ### ●曲線 → 2202描くm●曲線 ### ●曲面△ 2301向くu●立体などの一面 ## S 名詞の類:ヒト **傴僂[せむし]** 病気や障害のため背中が曲がっている人。◇一般に、身体や精神の障害をいう言葉は差別的になりがちであるから、使用には注意を要する。 **佝僂[くる]** せむし。▷~病◇「狗瘻」とも書く。 ## u 名詞の類:トコロ **曲[ま]がり角[かど]** 道が直角に折れ曲がる部分など。「その〜にガソリンスタンドがある」 **角[かど]** 「曲がり角」の略。「最初の信号の次の交差点の~にポストがある」 **カーブ** 道路・軌道などが、曲がりながら続いている部分。「トンネルを出た左〜で事故があった」 ▷急~・ヘアピン~(ヘアピンのように鋭く曲がっているカーブ) ▶curve # 折る7104h ### ●四つ角 → 2600通るu●道が出合うところ ### ●コーナー → 2600通るw●走路 # 7104 折る ## a 動詞の類 **折[お]る** ①どこもとぎれることなく、ひとつづきになっていて平らなものを、ある線に沿って形を鋭く変えて、一部が残りの部分に重なる形にする。「あとでまた見るため、ページの端を折っておいた」「その男は、コートの襟を折らないで、立てて着ていた」「封筒に入れる紙を3つに~」「折り紙を~」◇「指を折って数える」「腰を折る」のように、特に体の部分については、完全に重ならない場合にも「折る」という。②(細長く)かたい、まっすぐなものに、ある点のところで強い力を加え、その部分で鋭く形が変わって一体性を失い、2つの部分に分かれるようにする。「桜の木の枝を折って持ち帰った若者」「腕を折った」 **手折[たお]る** 枝や花を手で折る。「梅の枝を~」 **へし折[お]る** むりやり理に折る。「雪の重みで松の枝がへし折られた」「鼻っ柱をへし折ってやる」 **折[お]り込[こ]む** 内側へ折って入れる。「余った布の部分は、見えないように折り込んでおくこと」 **折[お]り返[かえ]す** 裏が表に出るよう、表側(外側)に向けて折る。「ズボンのすそを~」 **畳[たた]む** ①薄いものを、折ったり曲げたり巻いたりして、もともとあったより占める領域を小さくする。「タオルを~」「新聞紙を~」「蝶が羽を~」「こうもり傘を~」「ふとんもたたまないであわてて出かけて行った」 **折[お]り畳[たた]む** ある部分を折ることによって、たたむ。「傘を~」「ハンカチを折りたたんでポケットに入れる」 ### ●折り重ねる → 9203重ねるa ### ●はしょる → 6003はぐa●まくる ## d 形容動詞の類 **折[お]り畳[たた]み式[しき]の** 道具・家具などの一部分が、使わないときに折りたためるようになっている様子。「脚が〜になっているちゃぶ台」 **折[お]り畳[たた]み** 道具・家具などの全体が、使わないときに折りたためるようになっている様子。「~の傘」「このパイプ椅子は〜になっている」 ## h 名詞の類:コト・サマ **折[お]り** 印刷所・製本所で、印刷した紙を16ページや32ページに折りたたむ作業。 **二[ふた]つ折[お]り** 紙・布などを、2つの等しい部分に分かれるように折ること。「書類を〜にしてかばんに入れる」 **三[み]つ折[お]り** 紙・布などを、3つの等しい部分に分かれるように折ること。「紙を~にする」 <1332> # 折る7104h~曲げる7105k **四[よ]つ折[お]り** 紙・布などを、まず二つ折りにし、それをさらに二つ折りにして、4つの等しい部分に分かれるように折ること。「便箋を〜にする」 **山折[やまお]り** 紙などを、折り目が上(あるいは外側)になるように折ること。「点線に沿って〜にする」 **谷折[たにお]り** 紙などを、折り目が下(あるいは内側)になるように折ること。「往復はがきを〜にしてから投函する」 **折[お]り紙[がみ]** 紙をいろいろな形に折って遊ぶこと。「きょうは〜をしましょう」 **折[お]り詰[づ]め** 折り箱に詰めること。「赤飯を〜にしてもらう」▷~料理 **鯖折[さばお]り** 相撲で、外側から相手のまわしをつかみ、背骨が折れ曲がるくらいに強く引きつけ、上からのしかかるようにして相手の腰を落とし、ひざをつかせようとする技。◇腐りやすい鯖の血抜きのために、鯖の頭を背側に折り曲げて背骨を一気に折ることを「鯖折り」ということに由来すると思われる。 ## k 名詞の類:モノ ### ●紙を折ったもの **折[お]り** ①印刷された紙をページ順に折ったもの。16ページのものをいうが、中には4ページ、8ページ、32ページなどの体裁のものもある。 **折[お]り本[ほん]** ①経本のように、長い紙を巻かないで、折りたたんで作った本。②折り丁。◇「折り」ともいう。 ### ●折り込み → 2105触れるk●触れるのに使うもの ### ▶折り紙 **折[お]り紙[がみ]** ①紙を折っていろいろな形を作るための、色のついたきれいな(四角い)紙。「~で動物を折る」 ▷~細工 ②上等の和紙を二つ折りにしたものに記した、昔の公文書や鑑定書。 **折[お]り鶴[づる]** 紙で折った鶴。「~の折り方を教わる」 **千羽鶴[せんばづる]** 祈願成就あるいは病気全快の願いをこめて、たくさん折った折り鶴を糸でつないだもの。 ### ●折って作った入れ物 **折[お]り箱[ばこ]** (菓子・食べ物などを詰めるための)へぎ折って作った箱。「宴なかばに〜が配られた」 **折[お]り** 「折り箱」の略。「~におはぎを詰める」 **折敷[おしき]** へぎ板を折り曲げて低い縁をつけた、四角いあるいは四隅を切ってある、食器などをのせる盆。 ### ●食べ物を入れた折り箱 **菓子折[かしお]り** 菓子などを入れた折り箱。進物・みやげなどとして持ち運ぶために「〜一つぶらさげて訪ねる」◇「折り菓子」は、「折り箱に入っている菓子」の意。 **折[お]り詰[づ]め** 持ち運ぶために、中に食べ物を詰めてある状態の折り箱。「結婚式の引き出物に、鯛の尾頭つきの〜が入っていた」 ### ▶折り戸 → 4909閉めるk●いろいろな戸や扉 ### ●折り尺 → 1601計るk●長さをはかるもの ## u 名詞の類:トコロ **折[お]り目[め]** 紙・布を折ったときにつく線。「ズボンに〜をつける」 **折[お]り返[かえ]し** ①衣服の襟・袖口・すそなどの、折り返してある部分。「~のあるズボンが好きだ」 **折[お]り代[しろ]** 布などを折り返してできる、細長い部分。「~を2cmほどとる」 # 7105 曲げる ## a 動詞の類 **曲[ま]げる** あるものの線・面に力を加え、ある部分でそれまでの(まっすぐな)方向とは異なる方向に、その線・面の方向が変わるようにする。「竹を〜には火であぶったりしてあたためるといい」「念力でスプーンを〜という男」「ひざを曲げたり伸ばしたりする」「腰を曲げてお辞儀する」 **ひん曲[ま]げる** 大きく曲げる。「鉄骨を~」 **圧[お]し曲[ま]げる** かたいものに強い圧力を加えて曲げる。「太い針金をひざを使って~」 **折[お]り曲[ま]げる** かたいものを、ある部分で折れたようになるように鋭く曲げる。「針金を折り曲げて工作する」◇「折る」は2つの部分に分離する場合も含むが、「折り曲げる」は分離しない状態についてだけいう。 **屈[かが]める** 足や腰を曲げ、姿勢を低くする。「腰をかがめてあいさつをする」「頭がぶつからないように身を〜」⇔伸ばす **屈[こご]める** 「かがめる」の古い言い方。「身をこごめて通る」 **小腰[こごし]を屈[かが]める** あいさつなどをするときに、少し腰をかがめる。「小腰をかがめて座敷に入る」 **屈[くっ]する** 体を曲げる。「暗がりに身を〜ように不審な人影があった」 **屈曲[くっきょく]** 体や、体の一部を曲げること。「肘とその関節を〜する運動」 **前屈[ぜんくつ]** 上体を前に倒すようにして、体を深く曲げること。「~したときに、楽に地面にてのひらがつく」 **後屈[こうくつ]** 上体や頭部を、背中のほうに曲げること。「椅子に腰掛けたまま、〜して体をほぐす」 **反[そ]らす** 上体を、背中のほうに弓なりに曲げる。「体を〜」 ### ●捩じ曲げる → 7107ねじるa●ねじる ### ●事実を曲げる → 3601ごまかすa●ゆがめる ## k 名詞の類:モノ **曲[ま]げ木[き]** 木を曲げて作ったもの。▷~椅子 **曲[ま]げ木[き]細工[ざいく]** 木を曲げて、いろいろな形に細工したもの。 ### ●曲げ物 → 5600入れるk●入れ物 <1333> ### ●→ 6410縛るk●結った髪など ## u 名詞の類:トコロ ### ●ひじ・ひざ・腰 → 9907からだk・u # 7106 ねじれる ## a 動詞の類 ### ●ねじれる **捩[ねじ]れる** 物体の、軸を中心にした、2つの部分に相反する方向に回転させようとする無理な力を加えられ、変形する。「ベルトがねじれている」「ねじれたネクタイを直す」◇「拗れる」「捻れる」とも書く。 **捻転[ねんてん]** 体の一部が、軸に沿って回転すること。「上半身がスムーズに〜する、一流ゴルファーのきれいなフォーム」 ▷腸~(腸の一部がねじれる病気) **縒[よ]れる** 細いものが、ねじれていまった状態になる。「糸が~」「電話の線がよれている」◇「撚れる」とも書く。 **捩[よじ]れる** 強い力が加わって、よれる。「腹の皮が~ほど笑う」 ### ●ねじ曲がる **捩[ねじ]じ曲[ま]がる** ねじれて曲がり、本来あるべき形がそこなわれる。「ペンチで金具を無理に取り外そうとしたら、ねじ曲がってしまった」◇「ねじ曲がる」「ねじける」「ねじくれる」「ひねくれる」は、「性格がねじ曲がっている」「ひねくれたやつだ」などのように、「本来のあるべき姿とは異なる、よくない形に変化する」という、比喩的な意で用いることが多い。 **拗[す]ねる** 不適切な形にねじれる。「テープがねじれてしまった」 **捩[ねじ]くれる** ひどくねじれる。「電話のコードが~」 **捻[ひね]くれる** よじれて、ゆがむ。「ひねくれた木の幹」「拈くれる」とも書く。 ## d 形容動詞の類 ### ●よれよれの → 8800古いd●古くて傷んだ様子 ## h 名詞の類:コト・サマ **捩[ねじ]れ** ねじれること。また、ねじれた状態。「シャツの〜を直しなさいよ」◇「拗れ」「捻れ」とも書く。 **縒[よ]れ** よれること。また、よれた状態。「毛糸の〜を直す」「ズボンがよれてみすぼらしいです」 **捩[よじ]れ** よじれること。また、よじれた状態。「電話のコードの〜を直す」 # 7107 ねじる ## a 動詞の類 ### ●ねじる **捩[ねじ]る** 物体の、軸を中心にした、2つの部分に相反する方向に回転させようとする無理な力を加え、変形させる。「腕を~」「タオルをねじって鉢巻きにする」◇「拗る」「捻る」とも書く。 **捩[ねじ]じ曲[ま]げる** 無理にねじって曲げ、本来あるべき形をそこなう。「ペンチで金具を取り外そうとして、ねじ曲げてしまった」◇事実や言葉をまったく別の形に変えて伝える意でも用いる。 **捩[よじ]る** 笑い・痛みなどに耐えられずに、体をくねらせたり回転させたりする。「男は激痛に身をよじったが、声は上げなかった」 ### ●捩じ上げる → 6202上げるa●あるものを高い位置にする ### ●捩じ込む → 5600入れるa●自分から遠ざかるほうに移動させて入れる ### ●捩じ切る → 7000切る●ある動作によって切る ### ●ひねる **捻[ひね]る** ①(手・指先で)ものをつまんだり握ったりして、無理な力を加えると、回転させる。「水道の蛇口を~」「しきりにあごひげを~老人」「赤子の手を〜くらいに容易だ」②体(の一部)を、軸に沿って、元にもどる範囲内で、回転させる。「相手の突き出したナイフを体をひねってかわした」◆「拈る」とも書く。 **捻[ひね]り回[まわ]す** 指先でいろいろな方向にひねくる。「子供がテレビのスイッチを~」 **捻[ひね]くる** 指先でいろいろな方向やさまざまな形にひねることを繰り返す。「彼女は始終だまったまま、ブラウスのリボンを〜だけだった」 **捻[ひね]くり回[まわ]す** 興味などのいろいろな部分をさわり、あれこれとひねくる。「機械をひねくり回したあげく、とうとう壊してしまった」 **一捻[ひとひね]り** 1回ひねること。「袋の口を〜して、ひもでしばる」 ### ●捻り潰す ▲ 6906つぶすa●特定のつぶし方でつぶす ### ●捻挫する → 6912損なうa●自分の体を損なう ### ●縒る♪ 6807紡ぐa●よる ### ●その他 **抓[つね]る** 指先で皮膚をはさんでねじる。「彼女は私の背中をいやというほどつねった」「これは夢ではないかと、ほおをつねってみた」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●ねじること **捩[ねじ]り** ねじること(の程度)。▷~飴・~棒 **逆捩[さかね]じ** 柔道などで、相手の腕をねじり上げること。「敵の右腕をとって〜をくらわせる」 **逆手[さかて]** 柔道などで、相手の関節を曲がる方向とは反対にねじ曲げること。「~を取る」◇「逆」ともいう。転じて、「彼の言い分を逆手に取る」のように、相手の攻撃をそらし、逆に利用して攻め返す意にもいう。 ### ●ひねること **捻[ひね]り** ひねること。「投手が~をきかせて球を投げる練習を繰り返す」◇「拈り」とも書く。 **手捻[てびね]り** ろくろを使わずに、指先やてのひらでこねて陶器を作ること。「~の皿は、ろくろ作りにはない味がある」 ### ●縒り → 6807紡ぐh●その他 ### ●ひねり技 **腕捻[かいなひね]り** 相撲の決まり手の一つで、相手の片腕を両手で抱え、外側にひねっ <1334> て倒す技。 **とったり** 相撲で、突き押しの攻防や四つ手争いの中で、相手の片腕を両手で抱え、体を開いて手前にひねり倒す技。 **首捻[くびひね]り** 相撲の決まり手の一つで、相手の首か胸に頭をつけて食い下がり、相手の差し手を抱え込んだり、ひじをつかんだりして、手と首を同時にひねりながら倒す技。 ### ●捩り鉢巻き → 5909着けるh・k●巻くもの ## k 名詞の類:モノ ### ・御捻り → 4201捧げるk●供える物、4217払うm●謝礼金など ### ●こより → 5907つなぐk●ひもなど ### ●より糸 → 6807紡ぐk●糸 ### ▶ねじの類 → 4705とどめるk # 7108 くぼむ ## a 動詞の類 ### ●くぼむ **窪[くぼ]む** 土地や平面の一部が、外から力を加えられたりするのでなく自然な変化によって、内部に向かって入り込んで周囲よりも低くなった状態になる。「道がくぼんだところで車は大きくバウンドした」「連日の残業で、社員は全員、目がくぼんでいた」◇「凹む」とも書く。多く、「くぼんだ+名詞」あるいは、「くぼんでいる」という形で用いる。 **窪[くぼ]まる** 土地がくぼむ。「谷のくぼまったところ」「凹まる」とも書く。 **落[お]ち窪[くぼ]む** 土地は、雑草が生い茂り、ところどころ落ちくぼんでいた」 **凹[へこ]む** 平らな面の一部が、衝撃を受けたり、強い力で押されたりして、内部に向かって入り込んだ望ましくない状態になる。「鉄板が〜ほど重いものが落ちてきた」 **抉[しゃく]れる** 頬が落ちくぼむ。「ほおのしゃくれている人」「われる」とも書く。「杓される」が語源か。 **引[ひ]っ込[こ]む** 本来あるべき、正常な位置よりも内側に入った状態になる。「ダイエットをしたのでおなかが引っ込んだ」「壁の一部が引っ込んだつくりになっている」⇔出る◇「へこむ」と異なり、外からの力が加わらない。 **落[お]ち込[こ]む** 地形、あるいは面の一部が、急角度で低くなっていきながら続く。「草原は崖となって海に落ち込んでいた」「目が落ち込んだ男」 **陥落[かんらく]** 地面が落ち込むこと。「そこだけ地盤が〜したような谷底の町」 **陥没[かんぼつ]** 急にへこんで、大きな穴があいた状態になること。「地震で道路が〜した」「ほおぼねが〜する大けが」 ▷~地帯 ### ●その他 **掘[ほ]れる** 土地・物の一部が、そこを掘ったあとのように、周囲よりも中に入り込んだ状態になる。「大きなトラックが頻繁に通るので、道の至るところが掘れていた」 **凸凹[でこぼこ]** 表面が平らでなく、突き出たり落ち込んだりすること。「~した古い畳」 ## d 形容動詞の類 **凸凹[でこぼこ]の** 表面が平らでなく、突き出たり落ち込んだりしている様子。「舗装もかけで〜の道を行く」 ## h 名詞の類:コト・サマ **凸凹[でこぼこ]** 表面が平らでなく、突き出たり落ち込んでいたりすること。「地面の〜をなくし、平らにならす」 **凹凸[おうとつ]** 表面がでこぼこしていたり、出っぱっていたりする様子。▷~レンズ ## k 名詞の類:モノ ### ●凹レンズ・凹面鏡 → 2206うつすk●レンズの類●鏡 ## u 名詞の類:トコロ ### ●くぼみ **窪[くぼ]み** くぼんでいるところ。「目の下の〜をとられる」「部屋の壁は、いつもでっぱりもなく真っ平らだった」「石に〜をつけて、すずりにする」◇「凹み」とも書く。「くぼむ」は自然の変化であるが、「くぼみ」は人為的に作った物についてもいう。 **溝[しきい]** ふすま・戸・障子などを動かすときにはずれないように、敷居や鴨居もの一部をくぼませて作った、細長いくぼみ。 **ディンプル** ゴルフのボールの表面につけられた小さなくぼみ。「ゴルフの表面はボールをまっすぐに飛ばすためにあるそうだ」 ▶dimple **窪地[くぼち]** 全体に周りよりもくぼんでいる土地。「この辺は~だから、大雨のあとは水がたまる」◇「凹地」とも書く。 **地溝[ちこう]** ほぼ平行した2つの断層の間の、溝状に落ち込んだ地形。 **カルデラ** 火山の爆発などにより、火口の周辺部にできた大きな窪地。▷~湖 ▶caldera **バンカー** ゴルフ場のコース内に障害物として設けられた、中が砂地のくぼみ。「第2打を手前の〜に打ち込んでしまった」 ▷~ショット ▶bunker ### ●盆の窪 → 9907からだu●首のまわり ### ●あばた → 6913損なわれるu ### ●えくぼ → 0804笑うk●笑うと顔に現れるもの **凹[へこ]み** へこんだためにできた部分。「やかんの〜を直す」 **穴[あな]ぼこ** へこんで穴になったところ。「舗装のされていない道は~だらけだ」 # 7109 くぼめる ## a 動詞の類 **窪[くぼ]める** くぼんだ状態・形にする。「てのひらを〜」「背を〜」◇「凹める」とも書く。 <1335> ### ●へこます **へこます** へこむようにする。「セルロイドのキューピー人形を投げつけて~」 **引[ひ]っ込[こ]める** 出ている状態のものを、内側に入れる。「お腹を~ようにしないと通れないよ」◇「ひっこませる」ともいう。 # 7110 丸まる ## a 動詞の類 **丸[まる]まる** ①丸い形になる。「猫が~」「背中が~」「猫が部屋でまるまって寝た」②湿度の変化によって、髪の毛や紙などの細いもの、薄いものが縮んで、巻いたような形になる。「乾燥して紙が~」 **丸[まる]くなる** ①全体が球・円のような形になる。「ボールのように~」「~お月様のようにまるくなっていた」②とがったり、かどばったりしたところが少なくなって、なめらかな形になる。「鉛筆の芯が〜」 **カール** 髪の毛・髭などが、巻いたような状態になること。「前髪をふんわりと〜させる」 ▶curl ## c 形容詞の類 **丸[まる]い** ①どこにも引っかかるところがなく、なめらかであり、平面であれば満月、立体であれば真珠の形と同じような形である様子。「地球は~」「~卵も切りようで四角(円満におさまることも、やり方が悪いとかどがたつ、というたとえ)」「~テーブル」「土星の~輪」②「①」のように、どこにも引っかかるところがなくなめらかな様子。「板のかどをまるく削る」◆「円い」とも書く。 **真[ま]ん丸[まる]い** 完全にまるい様子。「~月が出てきた」 **丸[まる]っこい** 全体として、まるいと感じられる部分が多い様子。「~顔の少女」「~字」 **丸[まる]まっちい** 太っていて、まるく、肥えている様子。「〜手」 ## d 形容動詞の類 **真[ま]ん丸[まる]な** まんまるい様子。「~な月」「~なおにぎり」◇「まん円」とも書く。 **円形[えんけい]の** 平らでまるい形である様子。「ボールは、~競技場」「~のテーブル」 **円形[えんけい]の** 横あるいは上から見たときに、まるい形をしている様子。「~の屋根」 ▷~劇場・~脱毛症 **環状[かんじょう]の** 輪のような形をしている様子。▷~線・~星雲 **球形[きゅうけい]の** 比較的大きな立体が、球のようにまるい形である様子。「この家は、~で変わってるね」 **球状[きゅうじょう]の** 球のようにまるい形になっている様子。「~の内服薬」 **丸顔[まるがお]の** 顔がまるい様子。「〜の少女が恥ずかしそうに頬を染めている」 **丸[まる]ぽちゃの** 丸顔で、ふっくらとかわいらしい様子。「いもうとは〜で、愛きょうがある」 **丸[まる]らな** 小さくまんまるで、かわいらしい様子。「~な瞳が愛らしい」 **丸[まる]やかな** 形がまるみを帯びている様子。「いたいけな少女の〜な顔」 ## f 副詞の類 **くりくり** 目がまるく大きくて、よく動く様子。「〜した目」「〜した大きな目々」 ### ●丸々と → 7502太いf ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●まるさ **丸[まる]さ** まるい状態・程度。「年をとって背中の〜が目立つようになった」◇「円さ」とも書く。 **丸[まる]み** あるものにそなわる、それを見たりさわったりしたときにまるく感じる、姿や形。「体に〜が出てきた」「~を帯びた字」◇「円み」とも書く。 ### ●まる **丸[まる]** 平面的なまるい形(の輪郭)。「親指と人差し指で〜を作ってOKのサインを出す」「~と三角が組み合わされた模様」◇「円」とも書く。 **円[えん]** まる(い形の図形)。「~を描いて、中を赤く塗りつぶす」 ▷同心~・半~ **大円[だいえん]** ①大きな円。⇔小円②数学で、球を、中心を通る平面で切ったときの切り口の円。⇔小円 **小円[しょうえん]** ①小さな円。⇔大円②数学で、中心を通らない平面で球を切ったときに切り口にできる円。⇔大円 **楕円[だえん]** まんまるな円ではなく、向かいあう2方向から押さえつけられてゆがんだような形の円。「~形のテーブル」◇「楕円」とも書く。数学では、平面上で2定点からの距離の和が一定である点の軌跡と定義される。 **長円[ちょうえん]** (細長い円の意から)楕円。「~形の島」 **長楕円[ちょうだえん]** 楕円の、より細長いもの。▷~軌道 **輪[わ]** 円の輪郭(のような形)。「腕をつないで〜を作る」◇「環」とも書く。 **輪[わ]っか** 輪。「指で〜を作る」 **ループ** 「輪」の洋語的表現。▷~アンテナ・~橋 ▶loop ### ●流線形 → 9906かたちh●特別なかたち ### ●○で囲んだ記号で示される事柄 **丸丸[まるまる]** 名前や卑猥な言葉などを避けるときに用いる言い方。「ここは実名を伏せて~としてください」◇「○○」と書くが、「××」と書いて「ちょめちょめ」「ばつばつ」と読ませることもある。ただし、「ちょめちょめ」は関西の言い方。 **丸秘[まるひ]** 特に秘密にしなければならない事項。一般に文書に㊙と印字されるところから。 **丸公[まるこう]** 日中戦争下の1938年(昭和13年)から第2次世界大戦後にかけての公定価格。◇公定価格を示す記号が(公)であるところから。 <1336> **丸[まる]C** 万国著作権条約により、出版物などに付ける著作権を保護するマーク。「C」はcopyrightの頭文字。「©Kodansha 2002」のように示す。 **丸暴[まるぼう]** 警察用語で、暴力団。◇記号で(暴)と書かれるところから。 ### ●その他 **丸[まる]ばつ** 答えの欄に書き入れる「○」と「×」の「まる」と「ばつ」。「○」は「正しい」ことを、「×」は「まちがっている」ことを示す。▷~テスト ## k 名詞の類:モノ **丸[まる]** ①まるい形のもの。「該当するところに~をつける」◇その形から数字のゼロを読み上げるときにも使う。②半濁点や句点など、表記の記号。「~を打つ」◆「円」とも書く。俗に親指と人差し指で「まる」を作って示すことから「金銭」の意もあるが、このジェスチャーは、外国では通じないだけではなく、性的なことに誤解されるから要注意。 **日[ひ]の丸[まる]** 太陽をかたどった赤いまる。 **玉[たま]** ①まるい形にまとめられたり、かたまったもの。「小麦粉を水で溶いて作ったうどんの〜を鍋に入れてゆでる」「~のような汗」「目の~」②まるい立体形に作られて、さまざまな用途に使われる物。「投手の投げた~を打ち返す」「そろばんの〜をはじく」「パチンコの〜を景品と交換する」「銃に〜をこめる」「めがねの~(レンズ)」「照明器具の~(ランプ)をとりかえる」◇球技の場合「球」、銃器用は「弾」と書くことが多い。そろばんの場合「珠」と書くことがある。 **だま** 小麦粉などを溶かしたときに溶けきれずにまるまったかたまり。「だまができないように、なめらかにかきまぜましょう」 **球[きゅう]** まるい立体。「~の体積を求める計算式は、なかなか複雑でむずかしい」 **半球[はんきゅう]** 球を半分に割った形の立体(の外側の表面)。▷北~・南~ **ボール** 回転をなめらかにするための、たまの形をした部分。▷ボールベアリング◇多く、複合語の構成要素として用いられる。▶ball **砲丸[ほうがん]** 陸上競技の砲丸投げに使う、大砲のたまに似た、鉄製のまるい物体。 ### ●鞠・ボール → 4913はねるk●弾むもの ### ▶電球 → 8703照らすm●照明器具 ### ▶輪ゴム → 6400まとめるm●束ねる道具 ### ●団子など → 5204練るk ### ●丸薬 → 6703治すk●飲む薬 ### ●丸石·玉砂利 → 7400かたいm●丸い石●小さな石 ### ●繭玉- → 6412飾るk●正月の飾り ### ●丸文字 → 2201書くn●特別な文字 ### ●銃のたま → 5209弾くm●弾の種類 ### ▶火の玉 → 8600燃えるk●火 ### ●水玉 → 6207落ちるk●滴り ### ●たまご → 0100生むm●卵・卵子 ### ●球体 **球体[きゅうたい]** 球形の物体。 **大脳半球[だいのうはんきゅう]** 大脳の一部。ほぼ半球形をしており、左右に分けられる。◇たとえば、言葉をあやつる言語中枢は、左半球にある。 ### ●天球 → 8700光るm●天体・星 ### ●円形の立体 **円柱[えんちゅう]** ①上下の2つの平行する同じ大きさの円形の面と、その2つの円周を結ぶ、互いの円周と直角に交わる曲面をもつ立体。②まるい柱。 **円筒[えんとう]** ①円柱(①)。②まるい筒。▷~形 **円錐[えんすい]** 底面が円で、その円の平面上にはない1点とを結ぶ曲面をもつ立体。▷~形 # 7111 丸める ## a 動詞の類 **丸[まる]める** ①まるい形にする。②まるい形、あるいは、細長くしたときの断面がまるい形になるようにする。「鼻紙をまるめて捨てる」「賞状をまるめて、筒状にする」 **丸[まる]くする** ①まるい形にする。②とがったところをまるい形にする。「テーブルの角をまるくして、子供が頭をぶつけてもけがをしないようにした」◇「まるめる」とは異なり「細長くしたときの断面がまるい形になるようにする」意には使えず、「カレンダーをまるくする」とは言いにくい。 ## h 名詞の類:コト・サマ **丸打[まるう]ち** 糸などを束ねて、まるく編んだり、糸などを束ねて、まるく編んだり作ること。「~の帯締め」⇔平打ち ## k 名詞の類:モノ **環[わ]** 円の輪郭のような形の物・道具。「ライオンが火の〜をくぐる」「イヤリングが耳もとで〜のように光る」◇「輪」とも書く。 **鼻輪[はなわ]** 牛の鼻にはめる輪。 **花輪[はなわ]** たくさんの生花・造花を輪の形にしたもの。「オープンしたばかりの店の前には開店祝いの〜が並んでいた」◇「花環」とも書く。祝事・凶事のときに用いる。 ### ●腕輪・指輪 → 6412飾るk●腕・指を飾るもの ### ●車輪 → 4910回るk ### ●だるま → 4910回るk●人形 ### ●鞠・ボール → 4913はねるk●弾むもの ### ●電球 → 8703照らすm●照明器具 ### ●丸薬 → 6703治すk●飲む薬 ### ●丸髷 → 6410縛るk●結った髪など ### ●丸窓 → 4909閉めるk●いろいろな窓 ### ●丸天井 → 6810葺くk●天井 # 7112 角ばる ## a 動詞の類 **角張[かくば]る** まるみがなくて、かどができる。「犯人はかくばった顔の男だった」 **四角張[しかくば]る** 「かくばる」の強調形。「四角ばった顔つき」 **角[かど]立[だ]つ** からだの一部がかどばる。「かどばった顔」「肩がかどばった背広」 <1337> **角立[かどだ]つ** かどが目立って見える。「やせてほお骨がかどだった顔」 **怒[いか]る** 体の部分がかどばる。「肩がいかった、がっしりした体つき」 ## c 形容詞の類 **四角[しかく]い** ものの形が四角である様子。「〜顔」「紙を四角く切る」 **角々[かどかど]しい** 図形がかどばっている様子。「〜岩の上に座る」 ### ●いかつい → 7400かたいc●かたい ## d 形容動詞の類 **四角[しかく]な** 四隅がかどばった形である様子。「にんじんを〜に切る」▷~砂糖 **三角[さんかく]の** かどが3つある形である様子。「サンドイッチを〜に切る」▷~定規・~屋根 **四角[しかく]の** かどが4つある形である様子。「〜の紙を丸く切ってください」 **真四角[ましかく]な** 四隅が直角になっていて、かつ四隅がかどばっている様子。「~の紙を〜に切る」 **四角四面[しかくしめん]の** 「四角」の強調表現。「~の部屋」 **角形[かくがた]の** (まるい形のものではなくて)四角い形である様子。「~の郵便ポスト」 **ぎざぎざの** 刻み目が連続して、のこぎりの刃のように、かどがたくさんある様子。「雪道を歩くには〜の滑り止めが付いた靴がよい」「さびたはさみで布を切ったら~になってしまった」 ### ●角度の様子 **直角[ちょっかく]な** 90度の角度である様子。「~に交わる道」 **鋭角[えいかく]な** 直角よりも小さい(鋭い)角度である様子。「山の稜線が〜なシルエットが朝霧の向こうにぼんやりと見えた」「交差点を右に〜に曲がる」 ### ●広角の → 7504広いd●幅が広い様子 ## f 副詞の類 ### ●ぴつぴつ → 7400かたいf ## h 名詞の類:コト・サマ **角[かど]** 2つのまっすぐな線や、平らな面が交わるところにできる、それらにはさまれた形。 **角度[かくど]** ①角を作る2つの線・面の開き具合。幾何学的には360度まである。②図形内部の角の部分の開き具合をいうが、数学では時計の長針と短針の関係のように360度までの任意の開き具合をいう。 **直角[ちょっかく]** 90度の角。▷~三角形 **平角[へいかく]** 二辺が一直線になる、直角の2つ分の大きさの角。 **鋭角[えいかく]** 直角よりも小さい角。▷~三角形 **鈍角[どんかく]** 直角よりも大きく、180度よりも小さい角。▷~三角形 **外角[がいかく]** 多角形の一辺とその隣辺との延長ではさむ外側の角。⇔内角 **内角[ないかく]** 多角形の隣接する二辺がなす角のうち、内側の角。「三角形の〜の和は180度です」⇔外角 **対角[たいかく]** 四辺形で、互いに向かい合う角。ただし、三角形では一辺に対して向かい合っている角をいう。▷~線 **仰角[ぎょうかく]** 水平面を見上げる線と、水平面と、高所にある目標とのなす角。「~30度」⇔俯角 **俯角[ふかく]** 低いところを見下ろすときの、水平面と、低所にある目標とのなす角度。「~を測る」⇔仰角 **伏角[ふっかく]** ①「俯角」の新しい言い方。②地球上の任意の点に磁針を置いたとき、その磁針の方向と水平面とでなす角度。 **等角[とうかく]** 互いに等しい角度。▷~三角形(=正三角形) ### ●画角 → 2206うつすh●写真作成に関連すること ## k 名詞の類:モノ ### ▶四角形 **四角形[しかくけい]** 角が4つある図形。 **四辺形[しへんけい]** 4つの辺でできている図形。 **方形[ほうけい]** 四角形(のもの)。 **正方形[せいほうけい]** 四隅がすべて直角で、かつ四辺の長さが互いに等しい四角形。「~の折り紙」 **長方形[ちょうほうけい]** 2つの辺が他の2つの辺より長く、4つの角がすべて直角の四角形。 **長四角[ながしかく]** 「長方形」の、より口語的な言い方。 **矩形[くけい]** 「長方形」の古い言い方。 **台形[だいけい]** 向かい合う辺のうちの1組が平行している四角形。 **梯形[ていけい]** 「台形」の古い言い方。 **平行四辺形[へいこうしへんけい]** 向かい合う2つの辺が平行している四角形。 **菱形[ひしがた]** 4つの辺の長さが等しく、4つの角度が直角でない四角形。 ### ▶三角形 **三角形[さんかくけい]** 角が3つある図形。◇「さんかっけい」ともいう。 **正三角形[せいさんかくけい]** 3つの辺の長さ、3つの角度がすべて等しい三角形。 **二等辺三角形[にとうへんさんかくけい]** 2つの辺の長さが等しい三角形。 **逆三角形[ぎゃくさんかくけい]** 底辺が上で、頂点が下にある形の三角形。「いかにも鍛えぬかれた~の体形」◇底辺が下、頂点が上にある形の三角形を標準としたときの言い方。 ### ●トライアングル △ 8715鳴らすm●打楽器 ### ▶多角形 **五角形[ごかっけい]** 角が5つある図形。 **六角形[ろっかっけい]** 角が6つある図形。 <1338> **八角形[はっかっけい]** 角が8つある図形。 **多角形[たかくけい]** 3本以上の線分で描かれた図形。三角形、四角形、五角形など。◇「たかっけい」ともいう。 ### ●立体 **立体[りったい]** 高さ・幅・厚さをもつ物体。 **立方体[りっぽうたい]** さいころのように、6つの面が同じ大きさの正方形である立体。 **直方体[ちょくほうたい]** 6面または4面が長方形である立体。 **四面体[しめんたい]** 4つの面からなる立体。◇どの面も三角形となる。 **六面体[ろくめんたい]** 6つの面からなる立体。◇どの面も四角形となる。 **多面体[ためんたい]** 4つ以上の面からなる立体。四面体、六面体など。 **角柱[かくちゅう]** ①2つの平行する同じ大きさの多角形の面をもち、その他のすべての面が平行四辺形である立体。②断面が四角い柱。 **角錐[かくすい]** 多角形を底面とし、その各頂点を底辺とする、同一の頂点をもつ三角形で囲まれた立体。 **三角錐[さんかくすい]** 底辺が三角形である角錐。 **四角錐[しかくすい]** 底面が四角形である角錐。 ## u 名詞の類:トコロ **角[かど]** かどばっているところ(の外側のあたり)。「曲がり~」「塀の〜で人とぶつかりそうになった」 **隅[すみ]** 物や場所の内部で、中央からもっとも離れたところ。「重箱の〜を箸でつついてはさまった魚の身を取り出す」◇「角」とも書く。「かど」は外側から、「すみ」は内側から見たときの言い方。 **岩角[いわかど]** 岩のかどばったところ。「~に頭をぶつける」 **四隅[よすみ]** 四角いものの4つの隅。 # 7113 伸びる ## a 動詞の類 **伸[の]びる** 折れたり、曲がったり、丸まったりしないまっすぐな状態・形になる。「あの人の前に出ると、思わず背筋が~」「道路はどこまでも一直線にのびていた」「しわが~」◇「延びる」とも書く。 **伸張[しんちょう]** 物体がのびて広がること。「鉄が熱せられて~する」 **展延[てんえん]** 金属などが薄く広がってのびること。▷~性 ## d 形容動詞の類 **真[ま]っ直[す]ぐな** 少しも曲がっていない様子。「どこまでも〜に延びた道」「〜な道」 **一直線[いっちょくせん]の** まっすぐな様子。「地平線に~にのびた道を車でひた走る」 **一文字[いちもんじ]の** 漢字の「一」の字のように、横にまっすぐである様子。「~に並んでスタートの合図を待つ選手」 **真[ま]っ直[す]ぐな** は、事の重大さに口を〜に結び、緊張した表情で座っていた」 **ストレート** 「まっすぐ」の洋語的表現。▷~パーマ ▶straight **一筋[ひとすじ]の** 細く長いものが続いている様子。「現場に落ちていた~の髪の毛が、犯人特定の重要な手がかりとなった」「~のしわもない若々しい顔」「ようやく〜の光明が見えてきた」 **一条[いちじょう]の** 細くまっすぐな光が、すーっと伸びて見える様子。「遠くに一条の煙が立ちのぼっているのが見えた」「その言葉を聞いて、暗闇の中に~の光を見いだす思いであった」 ## h 名詞の類:コト・サマ **展性[てんせい]** 金属をたたいたり、圧力をかけたりしたときに、こわれずに薄くのびるかの度合い。「金はきわめて~が高い」 **延性[えんせい]** 物を引っ張ったときに、ちぎれずにどれだけのびるかの度合い。「~に富む金属」 ## k 名詞の類:モノ ### ▶直線 → 2202描くm●直線 ## u 名詞の類:トコロ ### ●ホームストレッチ・バックストレッチ → 2600通るw●走路 # 7114 伸ばす ## a 動詞の類 **伸[の]ばす** 折れたり、曲がったり、丸まったりしたものをまっすぐな状態にする。「顔のしわを〜特効薬はないらしい」「どうぞ膝をのばして楽にしてください」◇「延ばす」とも書く。 **広[ひろ]げる** 曲げたり、折りたたんであったりして小さくなっていたものが広がった状態にする。「両手を大きく広げて深呼吸する」「傘を~」 **背筋[せすじ]を伸[の]ばす** 背骨をまっすぐにして、姿勢を正しくする。「食事のときでも背筋をのばして座っている」 **伸張[しんちょう]** 物体をのばして広げること。「鉄を加熱して~する」◇最近は、「圧縮したファイルを伸張する」のように、デジタルデータについても用いられる。 **伸[の]す** ①力などを加えてのばし広げる。「もちを~」②しわをのばしてまっすぐにする。「しわだらけのワイシャツを~」「熨す」とも書く。 **プレス** 衣服をアイロンなどで熱と蒸気を加えてのすこと。「ズボンを〜する」 ▶press **引[ひ]き伸[の]ばす** 引っ張ったりしてのばし広げる。「ピザの生地を薄く~」 <1339> **打[う]ち伸[の]ばす** たたいて長く広くする。「金属を~」 **湯伸[ゆの]し** 布地に蒸気を当てたりして、しわをのばすこと。「生地を〜してから使う」。 **地直[じなお]し** 裁断する前の生地にアイロンをかけるなどして、しわをのばしてゆがみを直すこと。「仕上がりの狂いを防ぐために、この布地は~してから裁断しなさい」 **寝押[ねお]し** 寝て、衣服のしわを取ったり折り目をつけたりすること。「制服のズボンを〜する」◇「寝圧し」とも書く。 **圧延[あつえん]** 金属をローラーで押してのばし、棒・板・管の形に加工すること。「鉄塊を~する」 ▷~機・~加工 **展延[てんえん]** 金属などを薄く広げてのばすこと。「鉄を~する」 ## f 副詞の類 **しゃんと** (崩れたり)だらしなかった姿勢が、まっすぐになる様子。「背筋が〜のびる」「腰が〜する」「背筋を〜伸ばしなさい」 ### ●しゃきっと △ 3105勇ましいf ## h 名詞の類:コト・サマ **皺伸[しわの]ばし** しわをのばすこと。「服の〜をする」 **癖直[くせなお]し** 日本髪を結うときに、湯に浸した布を当てるなどして、髪の癖を直してまっすぐにすること。 ## k 名詞の類:モノ ### ●のばす道具 **アイロン** 底の平らな部分と、その重さや熱・蒸気の力で、布のしわをのばしたり折り目をつけたりするための金属製の道具。「木綿のシャツに〜をかける」 ▷スチーム〜・〜台・〜かけ ▶iron **鏝[こて]** 金属部分を火や電気で熱して、衣服のしわをのばしたり折り目をつけるための器具。「布に〜を当てる」 **焼[や]き鏝[ごて]** 火で熱して用いる(熱い)こて。 **ローラー** 金属・紙などをのばす機械の、回転する円筒形の棒状の部分。◇「ロール(roll)」ともいう。◆roller **圧延機[あつえんき]** 金属を圧延して鋼板などを作る機械。 **麺棒[めんぼう]** うどんなどの生地をこねたあと、その生地をのばすのに用いる丸い棒。「麪棒」とも書く。 ### ●のばして作ったもの **延[の]べ金[がね]** 金や銀を打ちのばした金。◇主に金・銀のことで、貨幣として代用された。 **延[の]べ棒[ぼう]** のばして棒状にした金属。「金の~」 **箔[はく]** 金・銀・銅・錫などの金属を紙のように薄くのばしたもの。 **ホイル** 「箔」の洋語的表現。▷~焼き◇特にアルミホイルをいう場合が多い。▶foil **金箔[きんぱく]** 金をたたいて紙のように薄くのばしたもの。 **銀箔[ぎんぱく]** 銀をたたいて紙のように薄くのばしたもの。 **アルミ箔[はく]** アルミニウムを紙のように薄くのばしたもの。◇主に、食品などを包んで乾燥や湿気を防ぐのに用いられる。「アルミ」は「アルミニウム(aluminium)」の略。 **アルミホイル** 「アルミ箔」の洋語的表現。「アルミニウムホイル(aluminium foil)」から。 ### ●延べ板 → 7802平たいk●板 ### ●伸し餅 → 0300食べるk●もち ### ●伸しいか → 8401乾かすk●魚・肉を干したもの <1340> # 72 変える・変わる(変化一般) # 7200 変える ## a 動詞の類 ### ●変える **変[か]える** それよりも前とは異なるようにする。「急な仕事が入ったので、家族旅行の日程を~」「いじいじしていないで生き方を変えよう」「彼女は夫の事故の知らせを聞いて顔色を変えた」 **変[へん]じる** 変える。「方針を大幅に〜ことにした」 **変[へん]ずる** 「変じる」の古い言い方。「桑田変じて海となる(桑畑が海に変わってしまうように、人の世の変化の激しいこと)」 **化[か]する** 前とはまったく違った状態にする。「雑木林を化して畑とする」「化す」ともいう。 **為[な]す** ある状態・ものに変える。「冷房をもっと強くしてください」「凡人を天才に~方法」◇「形容詞連用形+する」「・・・に+する」の形で用いる。 **変換[へんかん]** 全体を、別のものにするなどして、大きく様相を変えること。「政策を〜する」▷座標~ **転[てん]じる** ある状態から別の状態に変化させる。「彼が急に話題を転じたのは、何か都合の悪いことがあったからかもしれない」「災いを転じて福となす」◇「転ずる」ともいう。 **持[も]ち込[こ]む** ある事態を、相手には歓迎されない状態にする。「労働組合の要求を、団体交渉の場で追いついて、何とか引き分けに持ち込んだ」「法案を審議未了に~」 ### ●変造する → 6800作るa●偽作する ### ●転換する → 9305かえるa●かえる ### ●変更する **変更[へんこう]** 決まっていたことを変えること。「予定を~する」「旅行の計画を〜する」 ▷日付~・~線 **弄[いじ]る** しっかりした方針や目的もなく、規則・機構などを部分的に変える。「これらの問題は、機構を少しいじった程度では何も解決しない」 **目先[めさき]を変[か]える** それまでと趣向を変えて、人の目をごまかす。「目先を変えただけの、こざかしい演出」 **更改[こうかい]** 過去の約束事を、公の立場で新しいものに変えること。「年俸2割アップで契約を〜する」 ### ●曲げる **曲[ま]げる** これまでの主義・主張などをむりに変える。「信念を〜くらいなら死んだほうがましだ」「どうかこの願いだけはお聞き届けお願いいたします」◇「枉げる」とも書く。 **節[せつ]を曲[ま]げる** それまでの主義・主張・信念・思想などを変える。「人から何か言われたくらいで、自分の~ような男ではなかった」◇「節を折る」「節を屈する」ともいう。 **捩[ねじ]じ曲[ま]げる** 物事を強引に変える。「政治家が公務員に圧力をかけて行政を~」「悪しき慣習が人々の心をねじ曲げている」 **歪[ゆが]める** 物事の本当の姿を失わせる。「過剰な親の期待が、子供の心を~」 ### ▶歪曲する → 3601ごまかす●ゆがめる ### ●くつがえす **覆[くつがえ]す** これまでのことを、全面的に新しく(逆のことに)変える。「科学の常識を~」「判決を~」 **引[ひ]っ繰[く]り返[かえ]す** それまでの関係をくつがえし、逆の関係にする。「古代貴族の住居跡が発見され、定説がひっくり返された」 **逆転[ぎゃくてん]** 予想されていた物事などをひっくり返すこと。「現在の状況では形勢を~するのは難しい」 **翻[ひるがえ]す** それまでの態度や発言を、急にくつがえす。「前言を~」 ### ●特定のものを変える **変形[へんけい]** 物の形を変えること。「少しアングルを〜してみた」「2x+1=3という等式を~すると、x=1になる」 **変速[へんそく]** 機械・車などの速度を変えること。「アクセルにすばやく反応して、なめらかに~する車」 ▷~ギア・〜機 **変圧[へんあつ]** 圧力、特に電圧を変えること。「高圧電力を〜する設備」▷~器 **整流[せいりゅう]** 交流を直流に変えること。「水銀の炎には、電流を〜する作用がある」▷~器 **スライド** ある数量・比率の変動に対応して、他の数量・比率を変えること。「物価の上昇に〜して家賃も上がります」 ▷~制(物価の変動に応じて賃金を調整する制度) ▶slide ### ●模様替え・改装 → 6800作る●作り替える ### ●特定のものに変える **気化[きか]** 液体を気体に変化させること。「燃料を〜し空気と混合する」⇔液化 **液化[えきか]** 気体を冷却・圧縮によって液体に変化させること。「天然ガスを〜して体積を縮小する」 ▷~天然ガス・〜石油ガス ⇔気化 ◇固体を溶かして液体にすることにもいう。 **電化[でんか]** 交通機関や工場の動力を蒸気から電力に切り換えること。「東海道本線の全線が〜されたのは1956年のことである。」▷~製品 ### ●気を変える **気[き]を変[か]える** 何かをしようとしていた気持ちを、別の気持ちに変える。「せっかくその気になったのだから、気を変えないでくださいよ」 **翻意[ほんい]** 一度決心した考えを変えること。「彼を〜するよう説得したが、聞き入れなかった」 ### ●変装する → 5912装うa●仮装する ### ●形を変える → 7101ゆがめるa、7104折るa、7107ねじるa、7109くぼめるa、7111丸めるa <1341> # 変える7200d~改める7201a ## d 形容動詞の類 ●自動車の変速機のシステム 00 ### **オートマチック**の 自動車などのギアが速度やエンジンの回転に応じて自動で切り替わるものである様子。▷〜車◇「オートマチックトランスミッション(automatic transmission)」から。「AT」と略記することがある。▶automatic 01 ### **オートマ** 「オートマチック」の略。「〜の車」 02 ### **マニュアル**の 自動車などのギアを、運転者がレバーなどを操作して切り替えるものである様子。▷〜車◇「マニュアルトランスミッション(manual transmission)」から。「MT」と略記することがある。▶manual ## h 名詞の類:コト・サマ 00 ### **変[か]わり身[み]** ①とっさに体の位置や向きを変えること。「立ち合い、〜の早さで相手の攻撃をかわす」「相手の技についてゆけず、はたき込まれてしまった」②状況に応じて言動を変えること。「〜の早いやつだ」 ## k 名詞の類:モノ ●変速装置 00 ### **変速装置[ヘンソクソウチ]** 機関などの軸の、一定の範囲内の回転速度を、いろいろな回転速度に変えて他の軸に伝えるための装置。▷自動~・無段階~ 01 ### **変速機[ヘンソクキ]** 変速装置。特に、自動車・バイク・自転車の変速装置。▷自動~・無段階~◇「変速ギア」ともいう。 02 ### **ギア** 歯車を組み合わせた、自動車などの変速装置。「〜を高速に入れてエンジンブレーキを利かせる」▷〜チェンジ◇「ギヤ」ともいう。▶gear 03 ### **トランスミッション** 歯車を組み合わせた変速装置。特に、自動車の変速機をいう。◇自動車のトランスミッションは、「トランスミッションギア」の略。▶transmission 04 ### **ミッション** 「トランスミッション」の略。◇自動車の場合、「ギア」がいちばん一般的かつ口語的で、「トランスミッション」「ミッション」は新しい、やや専門的な言い方。 05 ### **チェンジレバー** 変速装置を操作するための棒状のもの。◇和製洋語。チェンジ(change)+レバー(lever) 06 ### **シフトレバー** 「自動車の変速機のチェンジレバー。床の面に取りつけられているものを「フロアシフト(floor shift)」、ハンドルの軸に取りつけられているものを「コラムシフト(column shift)」という。▶shift lever ●方向などを変える装置 → 5401操るk●乗り物を操る部分 ●その他 07 ### **変圧器[ヘンアツキ]** 電圧を変えるための装置。 08 ### **トランス** 「変圧器」の洋語的表現。◇「トランスフォーマー(transformer)」から。 09 ### **整流器[セイリュウキ]** 電気の交流を直流に変える装置。 ## Z その他 ●話題を変える言葉 00 ### **話[はなし]変[が]わって** 今までの話の内容を変えて、別の話題に移るときに用いる言葉。「就職の件はこれまでにし、〜彼の性格のことだが」 01 ### **扨[さて]** 話題を転じたり、そのあとを続けたりするときに用いる語。「〜、話は変わりますが、…」「〜、それでは具体的な例についてお話ししましょう」◇「扨」「偖」とも書くが、ふつうはひらがなで書く。 02 ### **所[ところで]** 話題を変えるときに用いる言葉。「〜、例の件はどうなったんですか」 03 ### **時[ときに]** 話題を変えるときに用いる言葉で、やや古めかしい言い方。「〜、あのかたはその後どうなさっておられますか」 04 ### **其[そ]れは然[さ]うと** それまでの話を終わりにして、思い出したりした事柄に話題を変えるときに用いる言葉。「事情はわかった。〜、彼はその後どうしてるんだい」◇ふつう、ひらがなで書く。 05 ### **其[そ]れは措[お]き** それまでの話を中断して、別の話題に移るときに用いる言葉。「確かに今の時点では資金が足りない。〜、彼らはやる気があるのか」◇ふつう、ひらがなで書く。 06 ### **其[そ]れはともあれ** それまでの話とは別問題である話題に変えるときに用いる言葉。「〜、時間がないから早く出かけよう」◇ふつう、ひらがなで書く。 07 ### **其[そ]れは其[そ]れとして** その話は別の問題であるとするときに用いる言葉。「君がこの仕事にあまり意義を認めていないのはわかっている。〜、とにかく今は、どうすれば早く完成させられるかを考えよう」◇「それはそうとして」ともいう。ふつう、ひらがなで書く。 08 ### **其[そ]れに付[つ]けても** それまでの話題がきっかけで、別の話に、話題を変えるときに用いる言葉。「故郷を出て30年。〜気がかりなのは、老いた父と母の暮らしだ」◇ふつう、ひらがなで書く。 09 ### **閑話休題[カンワキュウダイ]** 本筋から離れた話を、本来のテーマに戻すときに用いる言葉。「…などという笑い話もある。〜。さて、この理論を実証するにはどうするか」 # 7201 改める ## a 動詞の類 ●改める 00 ### **改[あらた]める** それまで行ってきた行動・方針・態度などをやめて、別の(よりよい)ものに変える。「それまでの投げやりな生活態度を改め、見違えるように働いた」「家に帰り、服装を改めて外出した」「法令を〜」◇「改める」は、「変える」にくらべ、ややかたい感じがする。 01 ### **直[なお]す** 不都合な部分や状態を取り除いて、(もとの)望ましい状態にする。「まあ、一杯やって機嫌を直してくれ」「服装の乱れを〜」「車の向きを〜」◇「改める」と異なり、「直す」には「別 <1342> # 改める7201a~s のものにする」という含みはない。 02 ### **改革[カイカク]する** 制度・組織などを根本的に改めること。「選挙制度を〜する」▷農地~・政治~・行政~ 03 ### **変革[ヘンカク]する** 社会の不都合・不合理な面をなくすよう、根本的に改めること。「社会機構を〜する」 04 ### **改変[カイヘン]する** 物事を改めること。「制度を〜する」「契約条件を〜する」 05 ### **変改[ヘンカイ]する** 改変。「会の組織を〜する」◇「へんこう」より古めかしい。 06 ### **改廃[カイハイ]する** 制度・機構などを改めたり廃止したりすること。「各地に分散している下部組織を〜する」 07 ### **刷新[サッシン]する** 制度や規則について今までのものを根こそぎ捨てて、まったく新しく変えること。「会社再建に向けて人事を〜する」 08 ### **一新[イッシン]する** すっかり改めて、新しくすること。「人心を〜する」「生活を〜する」▷面目~ 09 ### **改新[カイシン]する** 制度を変えて新しくすること。「〜を行う」 10 ### **大鉈[おおなた]を振[ふ]るう** 不要なものを思いきって整理したりする。「組織の改編に〜つもりだ」 ▶改正・訂正 → 6701正すa ●改善する → 9400良いa●よくする ●改悪する → 9500悪いa●悪くする ●特定のものを改める 11 ### **改組[カイソ]する** 組織体の組織を改めること。「大学の学部を〜する」 12 ### **改暦[カイレキ]する** 暦を改めること。「日本では明治の初めに〜した」 13 ### **改印[カイイン]する** 正式に別の印鑑に変えること。「結婚して名字が変わったので、〜届を出した」 14 ### **改行[カイギョウ]する** 文章を書いていて、行を変えること。「頻繁に〜しすぎると、かえって読みづらい」 15 ### **改宗[カイシュウ]する** 信仰する宗教・宗旨を別のものに改めること。「江戸時代、〜しないキリシタンは弾圧された」「〜を迫る」 ▶改作・脚色 → 6800作るb●作品などを変えて作る ●名前を改める 16 ### **改名[カイメイ]する** 名前を改めること。「〜してから人気が出た」 17 ### **改姓[カイセイ]する** 姓を改めること。「結婚したら〜するというのは不都合だ」 18 ### **改称[カイショウ]する** 組織などの名称を改めること。「親会社の合併により〜した」 19 ### **改元[カイゲン]する** 元号を改めること。「昭和から平成へ〜された」 20 ### **改号[カイゴウ]する** ①雅号・称号を改めること。「葛飾北斎は数十回も〜したそうだ」②改元。 21 ### **改題[カイダイ]する** 題名を改めること。「映画化に際して〜した」 ●心を入れ替える 22 ### **悔[く]い改[あらた]める** 自分の考え・行動が間違っていたことを認め、深く反省して、正しく改める。「犯した罪を悔い改めて信仰の生活に入る」 23 ### **改悛[カイシュン]する** 罪を悔い改めること。「〜の情が顕著である」「悔悛」とも書く。 24 ### **心[こころ]を入[い]れ替[か]える** 今までの自分の行いを反省して、これからはまじめに生きていこうと決意する。「心を入れ替えて勉強する」 25 ### **改心[カイシン]する** 悪事をやめて、善良な人間になること。「あの極悪人も〜したらしい」 ●気持ちを入れ替える 26 ### **気持[きも]ちを入[い]れ替[か]える** 気分や態度を変えて、前向きな気持ちにする。「失敗しても〜ことが大切だ」 27 ### **気[き]を取[と]り直[なお]す** 落ち込んだ気分を切り替えて、もとの元気な状態に戻す。「気を取り直して、もう一度初めからやり直す」 28 ### **心機一転[シンキイッテン]する** あることをきっかけに気持ちを入れ替えて、新たに何かに向かうこと。「外国の空気にふれ、〜して再出発だ」 ●気分転換する → 8201すがすがしいa●気晴らしする ## d 形容動詞の類 00 ### **革命的[カクメイテキ]な** 物事が根本的に変わるほどの出来事である様子。「〜な思想」「〜な遺伝子組み替え技術」 01 ### **抜本的[バッポンテキ]な** 物事を根本的に改める様子。「〜な対策を講ずる」 02 ### **ドラスティックな** 変化などが、激しいもの、思い切ったものである様子。「国民は、新首相に〜な構造改革を望んでいる」▶drastic 03 ### **ラジカルな** 変化などが、根本的・徹底的なものである様子。「小手先の手直しでない、〜な改革の必要性を唱える評論家」◇「ラディカル」ともいう。▶radical ## f 副詞の類 ●再度 → 9005続けるf●繰り返す様子 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 ### **改[あらた]め** 今までの名前を改めること。「市川海老蔵〜団十郎の襲名披露公演」◇用例のように、接続詞的に用いる。 01 ### **革新[カクシン]** 社会のしくみなどの古い面を根本的に変えて新しくすること。▷〜的・〜政党・技術~↔保守 02 ### **革命[カクメイ]** 国家・社会の組織・体制・状況を根本的に急激に変革すること。「社会の〜に命をかける」▷産業~・技術~◇古く中国で、天命を革める意から。 03 ### **維新[イシン]** 政治的にすべて新しくなること。「〜によって人の心も新たになる」◇特に明治維新のことをいう。 04 ### **御一新[ゴイッシン]** 「明治維新」の意の、当時の俗語的な言い方。 05 ### **イノベーション** 技術革新(による新たな発展)。「さまざまな分野で〜が加速している」▶innovation ## S 名詞の類:ヒト 00 ### **改革者[カイカクシャ]** 改革を推し進める人。 01 ### **革命家[カクメイカ]** 高い理想をかかげて、革命を先導する人。 <1343> # 7202 変わる ## a 動詞の類 ●変わる 00 ### **変[か]わる** 物事や人の状態・様子などが、それより前とは異なるようになる。「急に発表会の会場が変わった」「しばらく会わないうちにずいぶん変わりましたね」「師の話を聞いて、人生観が〜ほどの衝撃を受けた」 01 ### **変[ヘン]じる** 性質・状態が変わる。「氷変じて水となる」 02 ### **変[ヘン]ずる** 「変じる」のやや古い言い方。「有為転変、世の中が〜につけ、人の心も移ろう」 03 ### **化[か]する** 前とはまったく違った状態になる。「戦争で、街は焦土と化した」◇「化す」ともいう。「・・・と(に)化する」の形で用いる。 04 ### **変化[ヘンカ]する** 物事の性質・数量・関係・構成などが、連続的に変わること。「モラルも時代とともに〜する」「東京の街は常に〜している」「気温が急速に〜した」▷〜幅・〜球 05 ### **変異[ヘンイ]する** ①地殻など、自然界の様子が変わること。「地震計が〜をとらえていた」②同種の生物が、まったく異なる状態や性質に変化すること。▷突然~ 06 ### **動[うご]く** 物事が、元とははっきりと違った状態・程度へと変化する。「株の値が〜」「社会が〜」「身の上話を聞いて気持ちが〜」 07 ### **変動[ヘンドウ]する** 物事が、比較的短い間に連続的に変化すること。「地殻の〜」「価値観の〜する時代」▷地殻~・社会~・景気~・~相場 08 ### **激動[ゲキドウ]する** 事態が激しく動くこと。「〜する社会情勢」「〜の時代」▷〜期 09 ### **浮動[フドウ]する** 変わりやすい状態で存在すること。「〜する相場」「〜する情趣」▷〜票・〜株 10 ### **変幻[ヘンゲン]する** 現れたかと思うとすぐ消えたり、変化したりすること。「〜自在」 11 ### **千変万化[センペンバンカ]する** さまざまに変化すること。「〜する宇宙の映像に心奪われる」 12 ### **変質[ヘンシツ]する** 物などの性質が変わること。「この物質は、熱を加えると〜する」 13 ### **変成[ヘンセイ]する** 岩石などが、別の性質・状態に変わったものになること。「熱が加わることにより、たんぱく質が〜する」▷〜作用 14 ### **転化[テンカ]する** 物質や事柄が、質の非常に異なる別のものに変化すること。「またもや民族紛争が戦争に〜した」 15 ### **変調[ヘンチョウ]** 調子が変わること。「体に〜をきたす」 16 ### **変形[ヘンケイ]する** 形が変わること。「無理にねじると〜するおそれがある」 17 ### **色変[いろが]わり** 色が変わること。「どんなに上等な物は何年たっても〜しない」「いちょうの葉が黄色く〜した」 18 ### **変色[ヘンショク]する** 色が変わること。「西向きの部屋なので畳が黄ばんで〜した」「水道水に含まれる銅イオンによってタイルが青く〜した」 19 ### **風化[フウカ]する** 長年雨風に打たれて、岩石などが変化して、もろくなること。「この岩は〜して、もろくなっている」▷〜作用◇比喩的に、記憶などが年月の経過とともに薄らぐことをもいう。 ●特定のものに変わる 20 ### **液化[エキカ]する** 気体が冷却・圧縮によって液体に変化すること。「気体は〜するときに熱を発生する」→気化◇固体が溶けて液体になることにもいう。 21 ### **気化[キカ]する** 液体が固体に変化すること。「液体が〜するときには、周囲の熱が奪われる」▷〜熱↔液化 22 ### **蒸発[ジョウハツ]する** 液体が熱などによって、その表面から気体になること。「火を止め忘れて、なべの湯が〜してしまった」▷〜霧・〜計・〜皿・〜熱 23 ### **蒸散[ジョウサン]する** 植物の中にある水分が、水蒸気として外に出されること。「植物は地中にある水を根から吸い上げ、葉から〜する」▷〜作用 24 ### **揮発[キハツ]する** 水以外の液体が、常温で気体になって蒸発すること。「アルコール類は〜しやすいので保存に注意する」 25 ### **昇華[ショウカ]する** 固体が、加熱などによって直接気体に、あるいは気体が直接固体に変化すること。「ナフタリンは〜する」◇樟脳などの防虫剤や、ドライアイスなどにみられる。 26 ### **炭化[タンカ]する** 有機物が加熱されたりして、炭素を多く含んだ物質に変化すること。「焼け跡から〜した黒こげの遺体が発見された」◇「炭化水素」のように、炭素と化合することの意にも用いられる。 27 ### **化石化[カセキカ]する** 動植物が化石になること。「太古の時代の樹脂類が〜したものだ」 ●感光する → 0500感じるa●反応する ●移り変わる 28 ### **移[うつ]る** 季節や時代が次の段階に進み、状態が変わる。「秋から冬へと季節が移り、コート姿が目立ち始めた」 29 ### **移[うつ]り変[か]わる** 時の流れとともに、(つぎつぎに)別の状態に変わる。「埋め立て地の〜様子を写真で記録しておく」「ファッションや音楽の流行は〜のがはやい」 30 ### **移[うつ]ろう** 自然のなりゆきとして、移り変わる。「季節ごとに〜花や木が、園内を行く人の目を楽しませている」 31 ### **移[うつ]ろい行[ゆ]く** 移り変わっていく。「〜季節に過ぎ去りし時を思う」 32 ### **推移[スイイ]する** 時の移り変わりとともに状態が変わること。「景気は順調に〜していた」「当時の重大事件も時代の〜とともに、完全に忘れ去られた」「事態の〜を見守る」 33 ### **変移[ヘンイ]する** 他の状態に変わって移ること。「世の中が〜するにつれて意識が変わる」 34 ### **変遷[ヘンセン]する** 時がたつにつれて、物事が移り変わること。「時代とともに〜してきた風習」 35 ### **変転[ヘンテン]する** 状態や状況が移り変わること。「〜きわまりない世の中で、超然としている」「あわただしく〜していく世情」 36 ### **転変[テンペン]する** (大きく)変転すること。「国際情勢の〜はめまぐるしい」 <1344> # 変わる7202a ## a 動詞の類 37 ### **流転[ルテン]する** 物事が移り変わること。「万物は〜する」「〜に〜を重ねる」 ●変位する → 6201移るa●移る ●すっかり変わる 38 ### **一転[イッテン]する** すべてがいっぺんに変わること。「情勢が〜する」「場面は、暗い室内から〜して、にぎやかな通りへ移る」▷心機~ 39 ### **一変[イッペン]する** 様子ががらりと変わること。「頼もしい味方が現れて、態度が〜する」 40 ### **打[う]って変[か]わる** それまでとはまったく様子が変わる。「打って変わってやさしくなっていた」「先ほどまでとは打って変わり、驚くほど繊細なメロディーになった」◇「打って変わって」という形で使うことが多い。 41 ### **一事[いちじ]変[が]わる** 打って変わる。「先週とは事変わり、相場は急落した」 42 ### **様変[さまが]わり** 様子がまったく変わってしまうこと。「20年ぶりに訪れた町は、すっかり〜していた」 43 ### **生[う]まれ変[か]わる** 一度死んで別のものとして生まれたかのように、外見・性質などがすっかり変わる。「彼は刑期を終えたあと、真人間として生まれ変わった」 44 ### **変貌[ヘンボウ]する** 外見がすっかり変わること。「この町も、鉄道が通ってすっかり〜した」 45 ### **変容[ヘンヨウ]する** 姿・形・様子が変わること。「高度成長によって、わが国の社会と文化は、大きく〜した」 46 ### **面目[メンモク]を一新[イッシン]する** それまでの評価がすっかり変わる。「新しい分野にふさわしい傑作を世に送り出したことによって、その作家は面目を一新した」◇「めんもく」は「めんぼく」ともいう。 47 ### **変[か]わり果[は]てる** 見た目の様子がすっかり変わること。「変わり果てた息子の姿になって、と母は泣きくずれた」◇ひどい状態になる様子、特に事故などで死んでしまった場合にいう。 ●急に変わる 48 ### **早変[はやが]わり** 姿・態度・方針などがすばやく変わること。「当選確実の報に、選挙事務所はたちまちパーティー会場に〜した」「学者の彼が事業家に〜したのには驚いた」◇「早替わり」とも書く。 49 ### **急転[キュウテン]する** 状態が急に変わること。「国連の介入で事態が〜した」 50 ### **急転直下[キュウテンチョッカ]する** (行き詰まっていた)状態が急に変わって、解決・結末に向かうこと。「証人が現れたことにより、〜、犯人逮捕となった」 51 ### **急変[キュウヘン]する** 状態が急に変わること。「夜になって、祖父の容態が〜した」 52 ### **激変[ゲキヘン]する** 突然、状況が激しく変わること。「山の天気は〜するので要注意だ」◇「劇変」とも書く。 53 ### **豹変[ヒョウヘン]する** 態度・意見などが(悪い方へ)がらりと変わること。「有利な条件が示唆されると、彼の態度は〜した」◇もともとは、よいほうへ変わる意で用いた。用例にあげた「君子は豹変す」も、本来は「君子はすみやかに過ちを改める」という意味。 ●くつがえる 54 ### **覆[くつがえ]る** それまでのことが否定され、全面的に(まったく逆に)変わる。「一審での有罪判決がくつがえり、無罪の判決が出た」 55 ### **引[ひ]っ繰[く]り返[かえ]る** それまでの関係がくつがえること。「順位が〜」「1本のヒットをきっかけに、試合がひっくり返った」 56 ### **逆転[ギャクテン]する** 予想されていた物事などがひっくり返ること。「形勢が〜する」 57 ### **転倒[テントウ]する** 物事がひっくり返ること。「本末が〜する」 58 ### **主客転倒[シュカクテントウ]する** だれかを支配したり、主導権を握っていた者が、反対に支配され、したがう側になること。「結婚当初は夫に従っていた妻も、何年かたつと〜して、夫をあごで使うようになるケースが少なくない」◇「主客」は「しゅきゃく」ともいう。 ●特定のものが変わる 59 ### **面変[おもが]わり** 年を取ったり病気をしたりして、顔つきが変わること。「久しぶりに会った友人は、すっかり〜していた」 60 ### **声変[こえが]わり** 成長期にみられる変声期に、声が以前と変わること。「〜の時期は思春期にみられ、低い声になる」「友人に電話したら息子が出たが、〜していてわからなかった」 61 ### **変声[ヘンセイ]する** 声変わりすること。「〜の期間には個人差がある」 62 ### **窯変[ヨウヘン]する** 陶磁器の焼成中に、ほのおの加減や釉薬の具合などにより、思いがけない色に変化したり、形が変わったりすること。「うまい具合に〜して、いい趣がでた」 ●色が褪せる → 8303褪せるa ●黄変する ▲ 8304赤いa●黄色くなる ●黒変する → 8307黒いa ●語形が変わる 63 ### **活用[カツヨウ]する** 語の形態が、文中での文法的な働きに応じて変化すること。「日本語の動詞は、a・i・u・e・o、の5段にわたって〜するので、5段〜という」「学生時代に暗記させられた第2外国語の〜を、ひょんなことで思い出した」◇日本語では、動詞・形容詞・形容動詞・助動詞についていう。ラテン語などの文法では、動詞についていい、名詞・形容詞などの語形変化のしくみは「曲用」という。 64 ### **屈折[クッセツ]する** 語の形態が、文中での文法的な働きに応じて変化すること。「ラテン語の名詞は、性・数・格において〜する」◇多く、ラテン語など、ヨーロッパ諸言語の文法的な語形変化についていうが、言語学の用語として、文法的な語形変化一般について用いることがある。 ●気が変わる 65 ### **気[き]が変[か]わる** 何かをそうしようと決めていたのに、気が変わってやめること。「一旦会長になることを引き受けたが、急に気が変わって辞退した」 66 ### **心変[こころが]わり** (愛情などが他の対象に移って)気が変わること。「結納まで交わしたのに〜するなんて、あんまりだ」 67 ### **変心[ヘンシン]する** 心変わり。「〜して敵に寝返る」 68 ### **変節[ヘンセツ]する** それまでの主義・主張・信念などと異なる立場・考え方に変わること。 <1345> こと。「政権の座につきたいばかりに〜した政党は、次の選挙で大敗した」◇多く、他人のことについて軽蔑的にいう。 ●転じる **転[テン]じる** それまでの状態とは非常に異なる状態に変わる。「試合の前半は押されっぱなしだったが、後半に入ると攻勢に転じた」◇「転ずる」ともいう。 **転身[テンシン]** それまでの身分・職業・考え方などから変わること。「原子力発電の推進国が環境問題を重視し、原発全廃の政策へと〜したことには驚かされた」 **転向[テンコウ]** それまでの立場・方針を変え、(それに反する)身分・職業・考え方などに変わること。「金メダリストのボクシング選手が、五輪終了後、プロに〜した」「官憲の弾圧に抗しきれず〜した共産主義者」 **転[ころ]ぶ** 権力や金銭、思想・信条への弾圧に耐えきれず、主義主張が変わる。「札束で顔をはたけば、たいていの者は~」◇江戸時代に、キリシタンがやむなく改宗することについてもいった。 ●おちいる → 9500悪いa●おちいる d 形容動詞の類 **可変[カヘン]** 変わることのできる様子。~式・~長 **波瀾含[ハランぶく]み** 波瀾が起こる可能性が少なからずある様子。「今国会は〜の幕開けとなった」◇「波乱含み」とも書く。 **波瀾万丈[ハランバンジョウ]** さまざまな大きな変化が何度もあったりして、変化に富んでいる様子。「あの様子。彼は80歳で〜の生涯を閉じた」◇「波乱万丈」とも書く。 **劇的[ゲキテキ]** 芝居のように、変化や感動に満ちている様子。「父は~な生涯を送った」「カメラで〜な瞬間をキャッチする」「~な出会い」 **ドラマチック** 「劇的」の洋語的表現。「ふとした〜な出会いから始まった」◇「ドラマティック」ともいう。 ►dramatic ●不安定な 4802漂うd f 副詞の類 **がらりと** 見た目や態度が急変し、それまでとはまったく異なるものになる様子。「私が社長の友人だとわかったとたん、警備員の態度が〜変わった」 **がらっと** 「がらりと」の、より口語的な言い方。「夜になると、町の様子は~変わる」 **ころっと** 態度や主張などが、簡単に変わる様子。「あんなやつがやったと思わないでいたが、実際に会って話してみたら、彼女に対する考えが〜変わった」 **ころころと** 話や考え方などが、しょっちゅう変わる様子。「彼は言うことが〜変わるので、あまり信用できない」「 **掌[てのひら]を返[かえ]す様[よう]に** 態度が急変する様子。「今までちやほやしてくれていた周囲の人間が、父の会社が倒産したとたん~冷たくなった」「掌を返したように」「手の裏を返す(返した)ように」ともいう。「掌」は「手のひら」の意。 h 名詞の類:コト・サマ ●変化 **変[か]わり** 何かが変わること。「家族一同、特に〜なく過ごしています」「お〜ございませんか」「政権が交代しても、生活に〜はない」◇否定の語をともなって用いることが多い。 **動[うご]き** 何かが動くこと。「新聞で社会の〜を知る」~が激しく **変化[ヘンカ]** 物事の性質・数量・関係・構成などが変わること。「明日の朝までに症状に〜がなければ安心していい」「コンピューターの普及で、社会に大きな〜がもたらされた」 **波瀾[ハラン]** 事態に注目すべき変動が生じること。「〜に富んだ一生」「試合は何の〜もなく、最終回を迎えた」◇「波乱」とも書く。 **大波瀾[ダイハラン]** 予想していなかったような、大きな波瀾。「その事件は政界に~を引き起こした」◇「大波乱」とも書く。 **どんでん返[がえ]し** 物事が急に逆転すること。「〜をくう」 **神変[シンペン]** 人の力でははかりしれない、不思議な変化。「事ことに及んで〜を待つのみ」 **朝令暮改[チョウレイボカイ]** 決めたことがすぐに変わり、方針が一定しないこと。「~はいつものことだが、今度ばかりはいくらなんでもひどすぎる」◇「朝出した命令を夕方に変える」という意から。 ●病変 → 9507病むh●症状 ●移り変わり **移[うつ]り変[か]わり** 移り変わること。「年のせいか、最近、世の中の〜についていけなくなった」 **移[うつ]ろい** 移ろうこと。「季節の〜に世の無常を思う」 **成[な]り行[ゆ]き** 物事が移り変わっていく結果。「〜にまかせるというのが彼のやりかただ」「~を見届ける」 **雲行[くもゆ]き** 移り変わっていくことを前提としてとらえた、事のなりゆき。「順調に進行していた会議も、予算の割り当てに関するやりとりのあたりから〜があやしくなってきた」◇雲が流れて行く具合を見て天候を予想することから。 **風向[かぜむ]き]** 移り変わっていく状況を前提にたったうえでとらえた、その時の物事の進む方向。「他社との交渉は、次第に〜が悪くなった」「担当者が交代して〜が変わった」◇「かぜむき」ともいう。 **転変[テンペン]** 次々と変化すること。「~常なき世」 **転[ルテン]** この世の物は、浮き沈みがはげしいもので、移り変わっていき、一瞬もとどまることはない、とする仏教の考え方。「~は世のならい」 **生生流転[セイセイルテン]** インド哲学における宇宙論の一つ。万物は絶えず生まれ、移り変え、変化していくこと。「~の世の中」◇「しょうじょうるてん」ともいう。 **隔世[カクセイ]の感[カン]** 世の中が、すっかり変わってしまったと思う感じ。「私が大学生だったころとは〜がある」 **今昔[コンジャク]の感[カン]** 今と昔を比べて、その変化の大きさに驚き、(しみじみと)抱く感慨。「〜にふける」 <1346> # 変わる7202h~化ける7204s ## h 名詞の類:コト・サマ 18 ### **変遷[ヘンセン]** 比較的長い時間をかけて、物事が移り変わること。「奈良時代から江戸時代までの、国語の〜をたどる」 19 ### **歴史[レキシ]** ある物事の、過去から現在までの移り変わり。「映画の〜を学ぶ」「わが家の〜を振り返る」 20 ### **遍歴[ヘンレキ]** 個人の歴史の中の様々な経験。▷恋〜・男性~・女性~ ●沿革 → 8908過ぎるh●成り立ち ●動向 → 2301向くh●傾向 ●無常 → 9800ないh●はかないこと ## i 名詞の類:コト・サマ ●音の変化 00 ### **音便[オンビン]** 発音上の便宜に従って、単語の一部の音が変化する現象。◇イ音便・ウ音便・撥音便・促音便の4種類がある。 01 ### **イ音便[オンビン]** 音便の一種で、語中・語末の子音k,g,sが脱落して「イ」の音になる現象。◇「書きて」が「書いて」に、「脱ぎて」が「脱いで」に、「ござります」が「ございます」になる類。 02 ### **ウ音便[オンビン]** 音便の一種で、語中・語末の「ひ」「び」「み」などが「ウ」の音になる現象。◇「よく」が「よう」に、「問ひて」が「問うて」になる類。 03 ### **撥音便[ハツオンビン]** 音便の一種で、語中・語末のある音が、撥音すなわち「ん」になる現象。◇「死にて」が「死んで」に、「呼びて」が「呼んで」に、「読みて」が「読んで」に、「さかりに」が「さかんに」になる類。 04 ### **促音便[ソクオンビン]** 音便の一種で、語中・語末のある音が、促音すなわち「っ」になる現象。◇「持ちて」が「持って」に、「ありて」が「あって」に、「やはり」が「やっぱり」になる類。 ## k 名詞の類:モノ 00 ### **秋[あき]の空[そら]** 秋の変わりやすい天気。「男心と〜」◇変わりやすいことをいうときに、たとえとして用いる。 ●蒸気 01 ### **蒸気[ジョウキ]** 液体や固体が、蒸発・昇華して気体となったもの。「湯気のように〜が立ちのぼる」▷〜機関車 02 ### **水蒸気[スイジョウキ]** 水が蒸発して気体となったもの。「間欠泉から強烈な勢いで〜が噴き出している」 03 ### **湯気[ゆげ]** 湯などの表面から出て、白く見える水蒸気。「眼鏡が〜で曇る」 04 ### **湯煙[ゆけむり]** 煙のように立ちこめる湯気。「広い浴場の中はすごい〜で、人の姿はぼんやりとしか見えなかった」 ▶変数 → 1602数えるk●いろいろな数 ●変化球 → 5211投げるh●球種など ▶黄変米 → 8304赤いm●黄色いもの:「黄」を含む語 ## S 名詞の類:ヒト 00 ### **変節漢[ヘンセツカン]** それまでの主義主張などに反した立場に変わった男を(軽蔑していう語)。 01 ### **転向者[テンコウシャ]** 転向した者。特に、政治的・思想的な立場や方針を変え、それに反する立場に変わった者。 02 ### **風見鶏[かざみどり]** その時々の形勢を見て、有利な側につく態度を変える人。「あいつは日和見主義の〜だ」◇鶏をかたどった風向きを知るための器具の意から。 03 ### **気分屋[きぶんや]** 気分次第で態度が変わる人。「彼は〜なので、付き合いにくい」 04 ### **御天気屋[おテンキや]** (変わりやすい天気のように)機嫌のよしあしが変わりやすい人。 ## x 名詞の類:トキ 00 ### **変[か]わり目[め]** 移り変わるとき。「季節の〜には体調をくずしやすい」 01 ### **変声期[ヘンセイキ]** 思春期にみられる、声変わりする時期。 02 ### **更年期[コウネンキ]** 老年期に移行する時期。生理的な急変がある。▷〜障害 # 7203 改まる ## a 動詞の類 00 ### **改[あらた]まる** 行動・習慣・制度など、それまで行ってきたことが、よりよい状態に変わる。「制度がなかなか改まらない」「社会に出て人に接する態度が改まった」 01 ### **一新[イッシン]する** すっかり改まって、新しくなること。「社内改革で社風が〜した」 ●改善する → 9400良いa●よくなる # 7204 化ける ## a 動詞の類 00 ### **化[ば]ける** ①本来の姿かたちを変えて、人の目をくらますこと。「狐が美女に〜」「僧に〜けて落ちのびた武将」②俗もとのものからは予想がつかない、まったく別のものに変わる。「給料が化粧品に〜」 01 ### **変身[ヘンシン]する** 姿を別のものに変えること。「主人公が〜する」 02 ### **変化[ヘンゲ]する** 霊魂や動物などが姿を変えて現れること。「〜をみせる」▷妖怪~ ▶化身する → 9700現れるa●現れる ## h 名詞の類:コト・サマ 00 ### **メタモルフォーゼ** あらゆる点で、完全に別のものに変わること。「朝目覚めると、自分が虫になっていたという〜の物語」ドMetamorphose ▶七変化 → 2404舞うh ▶化身 → 9700現れるh●現れること ## S 名詞の類:ヒト 00 ### **化[ば]け物[もの]** ふつうではありえない奇怪な姿と、おそろしい力を持った姿に変形した人や動物。「その森には昔から巨大な〜が棲むといわれている」「白く塗りたくって、どぎつく紅をつけた〜のような顔」 01 ### **変化[ヘンゲ]** 神仏や人・動物が姿を変えて現れたもの。◇多く「妖怪変化(妖怪や変化 <1347> # 化ける7204s~u のように怪しい存在)」という形で用いる。 02 ### **化生[ケショウ]**の者 化け物かと思うような、不思議な力を持った人物」◇「化生」は、「体や卵からでなく、突然どこからともなく生まれること」の意。「化生」という単独の形で用いることもある。 03 ### **幽霊[ユウレイ]** 死者が成仏できなくて、この世にさまようという姿。▷〜が出る 04 ### **お化[ば]け** 幽霊。「あの屋敷には〜が出るといううわさだ」▷〜屋敷 05 ### **亡霊[ボウレイ]** 死者の霊が、この世に恨みを残して現れたもの。「バブル経済の亡霊にとりつかれる」のように、比喩的にも用いられる。 06 ### **幽鬼[ユウキ]** 「亡霊」の古めかしい言い方。 07 ### **ゴースト** 「幽霊」の洋語的表現。▷〜タウン(幽霊の出そうな、さびれた町)▶ghost 08 ### **モンスター** 「化け物」の洋語的表現。▶monster ▶怪物・妖怪 → 9502怪しいq ●化身 → 3404信じるs●姿を変えた神仏 ## u 名詞の類:トコロ 00 ### **お化[ば]け屋敷[やしき]** 遊戯施設の一つ。お化けに扮した人間が入場した客を恐れさせ、客はその恐怖を味わい、楽しむところ。「今年の夏祭りには〜もあるそうだよ」 01 ### **化[ば]け物屋敷[ものやしき]** 化け物が出るとうわさされている屋敷。「あの家は〜だから近寄らないほうがいいぞ」 02 ### **幽霊屋敷[ユウレイやしき]** 幽霊が出るとうわさされている屋敷。◇「お化け屋敷」のことを指す場合もある。 <1348> # 73 強い・弱い(強弱) # 7300 強い ## a 動詞の類 ●強まる 00 ### **強[つよ]まる** 物事の程度が、それまでより大きくなる。「風雨がしだいに〜」「二国間の対立が〜」↔弱まる 01 ### **高[たか]まる** それまでより程度が強く大きくなる。「海上ではうねりが〜模様です」「政治への関心が〜」 02 ### **高[こう]じる** 病気や性癖・感情の程度がさらにすすんで強くなる。「病が〜」「趣味が高じて本職となる」「嫉妬が〜」◇「高ずる」ともいう。「昂じる」とも書く。 03 ### **昂進[コウシン]する** 物事の程度が、目立って高まり、進むこと。「インフレがますます〜する」▷心悸~◇「昂進」「高進」とも書く。 04 ### **増長[ゾウチョウ]する** 好ましくない程度が強まること。「甘やかされ、わがままが〜して手がつけられない」「不衛生な環境がウイルス感染を〜させる最大の原因だ」 05 ### **エスカレートする** もとは小さなことが、歯止めがきかなくなってますます大きなことになること。「ちょっとした紛争が〜して大戦争となった」▶escalate ●増進する → 7906増えるa●程度が増す ●気持ちが強まる 06 ### **募[つの]る** 感情・欲望の程度がますます強まる。「彼女への思いが〜」「不信感が〜」「寒さが〜」 07 ### **燃[も]える** 意欲や感情が高まる。「決戦の前日になっても、気持ちがもうひとつ燃えなかった」 08 ### **燃[も]え立[た]つ** 意欲や感情が激しく高まる。「試合を前に、めらめらと闘争心が〜」 09 ### **燃[も]え盛[さか]る** 意欲や感情が盛んに高まる。「すばらしい演奏を聴いて、音楽への情熱が〜」 10 ### **燃[も]え上[あ]がる** 感情などが激しく高揚する。「恋の炎が燃え上がった」 11 ### **燃[も]え滾[たぎ]る** 情熱ややる気や闘志が、激しく胸の中に沸き返る。「〜熱気が伝わってくる」 ●強める 12 ### **強[つよ]める** 力や勢いの程度を、それまでより大きくする。「繁華街の警戒を〜」「台風は勢力を強めて北東に進んでいます」↔弱める 13 ### **高[たか]める** 物事の程度を、上向きに強く大きくする。「生徒の英語力を〜」「若者の政治意識を〜」 14 ### **強化[キョウカ]する** ある目的にそうように、さらに強くすること。「侵入者にそなえて警備を〜する」「規制を〜する」▷〜合宿・〜ガラス↔弱化 15 ### **補強[ホキョウ]する** 弱いところを補って強くすること。「地震にそなえて高速道路の支柱を〜する」「チームの守備力を〜する」 16 ### **増強[ゾウキョウ]する** 増やして強くすること。「兵力を〜する」「新製品発売にともない、設備や人員を〜する」▷勢力~ 17 ### **助長[ジョチョウ]する** ある傾向に力を加えるように作用して、さらに強める結果になること。「大臣の発言は、周辺国の反感を〜するものとなった」「青少年の不良化を〜するテレビ番組」◇「事業の発展を助長する」のように、良いことについて使うこともあるが、一般的ではない。 18 ### **輪[わ]を掛[か]ける** ある傾向や状態が、いっそうはなはだしくする。「少子化が先行きの不安に〜」「彼は兄に輪をかけたほらふきだ」 19 ### **火[ひ]に油[あぶら]を注[そそ]ぐ** 勢いの盛んなものを、いっそう激しくする。「怒る母をなだめようとして言った一言が気にさわったらしく、逆に〜ことになり、収まりがつかなくなってしまった」 20 ### **油[あぶら]を注[そそ]ぐ** 「火に油を注ぐ」の略。「反政府運動に対する大統領の釈明は国民の反感を買い、反政府運動に〜結果になった」◇「火に油を注ぐ」が「火に」を含むだけに、用いられ方がある程度に限られるのに対して、「油を注ぐ」は「・・・に油を注ぐ」という言い方が可能で、用いられ方が広い。 ●気持ちを強める 21 ### **募[つの]らせる** 感情の程度をますます強める。「故国への思いを〜」「帰ってこない子供に、不安を〜母親」「遠く離れて、いっそう思いを〜」◇「募らす」ともいう。 22 ### **燃[も]やす** 意欲や感情を高める。「闘志を燃やす」「静かに〜」 23 ### **燃[も]え立[たた]せる** 意欲や感情を盛んに高めるようにする。「檄を飛ばして、闘争心を〜」◇「燃え立たす」ともいう。 24 ### **固[かた]める** 気持ちを引き締め、ゆるがせにしないように決意を固く、確かなものとする。「決意を〜」「結束を〜」 ●強調する 25 ### **強調[キョウチョウ]する** ある点を特に強め、はっきりと感じあわられるようにすること。「安全性は、どんなに〜しても〜しすぎることはない」「体の線を〜したドレス」 26 ### **際立[きわだ]たせる** 他とくらべて、はっきりと感じられるようにする。「赤い色を〜ためにまわりに白い色をおくとよい」◇「目立たす」ともいう。 27 ### **際立[きわだ]たせる** 一段とはっきりと目立たせること。「その独創的な才能を〜た作品」◇「際立たす」ともいう。 28 ### **引[ひ]き立[た]たせる** (そのままでは見えにくい)良い性質を目立たせる。「その衣装は、彼女の美しさをますます引き立たせた」◇「引き立たす」ともいう。 29 ### **アクセントを付[つ]ける** 周囲とははっきりと感じられる特徴を加えることで、目立たせる。「濃い茶の背広に、 <1349> # 強い7300a~d 深緑のネクタイでアクセントをつけていた」◇「アクセント(accent)」は強調点の意。 ●鍛える 30 ### **鍛[きた]える** 同じことを何度も繰り返したり、さまざまなことをしたりして、心身を強くしたり、技術を上げたりする。「もっと足腰を鍛えないと山登りは無理だ」「仕事を通じて、精神的にだいぶ鍛えられた」「若手の選手をもっと鍛えて、強いチームをつくる」 31 ### **鍛[きた]え上[あ]げる** (これ以上はないと思われるほど)十分に鍛える。「スポーツ選手の鍛え上げられた肉体」◇受け身の形で用いられることが多い。 32 ### **鍛錬[タンレン]する** 心身を鍛え、困難を乗り越える力を身につける」「さらに〜を積んで、一流選手を目指す」◇「鍛練」とも書く。 33 ### **締[し]め上[あ]げる** (だらけた状態を)厳しく鍛え上げる。「『選手たちを締め上げてやる』と新監督に言われた」 34 ### **修練[シュウレン]する** 精神・技術などを鍛えて磨くこと。「うまずたゆまず〜しなければ剣の極意は会得できない」「〜を積む」◇「修錬」とも書く。 35 ### **練磨[レンマ]する** 心身・技術などを鍛えて磨くこと。「広い視野をもち、おのれを〜することがたいせつである」「珠玉の短編は、作家のたゆまぬ〜のたまものである」▷百戦~◇「錬磨」とも書く。 36 ### **練成[レンセイ]する** 訓練し、立派にすること。「若手を〜する」▷〜道場◇「錬成」とも書く。ふつう、自分のことではなく、相手のことについて用いられる。 37 ### **研鑽[ケンサン]する** 自分の学問・技術などを、努力して深めること。「さらに〜し、より質の高い研究を行いたい」「〜を積んで、早く一人前の学者になってもらいたい」 38 ### **腕[うで]を磨[みが]く** 技術などを鍛える。「その程度でプロとしては通用しない。もっと腕を磨いて出直してこい」◇「腕に磨きをかける」ともいう。 ▶練習する → 1806学ぶa●練習する ●金属を鍛える → 6812鋳るa●きたえる ## C 形容詞の類 ●強い 00 ### **強[つよ]い** ①他に対する作用・影響が大きい様子。「においが〜」「相手に強く出る」「〜抵抗にあう」「〜印象を受ける」→弱い②他からの影響に対して、もちこたえる力が大きい様子。「〜体をつくる」「〜信念をもつ」「夏に〜人」「地震に〜家を建てた」↔弱い 01 ### **力強[ちからづよ]い** 動作・態度に力がこもっていて、強いと感じられる様子。「力強く宣誓する」「〜ストロークで泳ぐ」「〜味方を得る」 02 ### **固[かた]い** なにがあろうとも、気持ちが容易にはゆらがない様子。「〜決意でのぞむ」「あんなにかたく約束したのに」「かたくお断りする」 ●たくましい 03 ### **たくましい** 何ものにも負けない力強さがそなわっている様子。「〜生命力に驚嘆する」「たくましく成長した教え子に感無量だ」「なんでも売ってしまおうとは、商魂〜やつだなあ」 04 ### **筋骨[きんこつ]逞[たくま]しい** 体つきが、見るからに頑丈でたくましい様子。「〜若者が引っ越しを手伝ってくれた」 ●手ごわい 05 ### **手強[てごわ]い** すきがなく、打ち負かすのが難しい様子。「〜相手だから、一瞬たりとも気をゆるめてはいけない」 06 ### **きつい** あつかいが難しいほど気性などが強い様子。「なんて〜性格の子だろう」「〜目つきでにらまれた」 07 ### **厳[きび]しい** やすやすとはいかなくて、きつい様子。「3回戦は〜相手だ」 08 ### **勝負強[しょうぶづよ]い** ここぞという大事なときに負けない様子。「〜打者」 ▶我慢強い → 2901耐えるc ●粘り強い △ 4402こだわるc●しつこい ●その他 09 ### **生[い]きが良[い]い** 若々しく、活力がみなぎっている様子。「〜若者」「〜魚」◇「活きがいい」とも書く。 ## d 形容動詞の類 ●強力な 00 ### **強力[キョウリョク]な** 力や作用が強い様子。「〜な接着剤でくっつける」「〜なリーダーシップを発揮する」「〜なライバルが出現した」「対外政策を〜に推進する」 01 ### **強大[キョウダイ]な** 強くて大きい様子。「〜な権力を誇る」 02 ### **パワフルな** 力が満ちている様子。「〜なホームランをお見舞いする」▶powerful ●エネルギッシュな → 2900ふるまうd●行動的な ●富強な → 7908富むd ●屈強な 03 ### **屈強[クッキョウ]な** 心身ともにたくましくて強い様子。「〜な若者に間一髪のところを救われた」◇「倔強」とも書く。 04 ### **精悍[セイカン]な** 気性が鋭く、勇敢でたくましい様子。「息子が〜な顔つきになってきた」 05 ### **精強[セイキョウ]な** 軍事力などがすぐれて強い様子。「〜な軍隊」 06 ### **最強[サイキョウ]な** 戦う力がいちばん強い様子。「史上〜の軍団として名を馳せる」 07 ### **無敵[ムテキ]な** かなうものがいないほど強い様子。「天下〜」▷〜艦隊 08 ### **一騎当千[イッキトウセン]**の 千人を一人で相手にしても負けないほど強い様子。「この〜のつわものといわれた武士」◇古くは「いっきとうぜん」ともいう。 09 ### **筋金入[すじがねい]り**の 鍛え上げられ、強い信念などをもっている様子。「彼は〜の党員だ」 ▶勇猛な → 3105勇ましいd●勇敢な ●丈夫な 10 ### **丈夫[ジョウブ]な** 強くて、もちこたえる力がある様子。「〜な体をつくる」「〜で長持ちするコートを買おう」 11 ### **頑丈[ガンジョウ]な** つくりがしっかりとしていて強い様子。「〜な体つきだねえ」「この机は〜にできている」 <1350> # 強い7300d~f 12 ### **頑健[ガンケン]な** じょうぶで、すこやかな様子。「〜な肉体をつくる」 13 ### **達者[タッシャ]な** じょうぶで、病気ひとつしない様子。「お〜ですか」「脚が〜なので、どこへでも歩いて行く」 14 ### **強勇[キョウユウ]な** 勇ましくて強い様子。▷〜無双 15 ### **剛強[ゴウキョウ]な** 強くしっかりしていて、屈しない様子。「偉業を〜な意志でやりとげる」「〜な足腰をつくる」「〜なばね」 16 ### **強健[キョウケン]な** 強くてじょうぶである様子。▷〜な肉体〜 17 ### **強壮[キョウソウ]な** 強くて元気である様子。▷〜剤 18 ### **剛健[ゴウケン]な** 心身ともに強くてしっかりしている様子。▷質実~ 19 ### **矍鑠[カクシャク]たる** 年をとっているのに、じょうぶで元気である様子。「父は80歳になるが、〜として衰えをしらない」 20 ### **不死身[ふじみ]**の なかなか死なないほど、生命力に強い様子。「〜の男として恐れられたものさ」 21 ### **強[したた]か**な 強くて、どんなことにもくじけない様子。「少しぐらいの批判ではへこたれない〜なやつ」◇「健か」とも書く。 22 ### **タフな** 強くて、どんなことにもくじけない様子。「〜な男」「あいつは精神的に〜だ」▷〜ガイ(タフな男) ▶tough ●元気な → 0000生きるd●生き生きした ●力持ちの 23 ### **力持[ちからも]ち**の 力の強い様子。「弟のほうが、兄よりずっと〜だった」 24 ### **剛力[ゴウリキ]の** 力持ちである様子。「角界でも〜で鳴る力士」◇「剛力」とも書く。 25 ### **怪力[カイリキ]の** 普通では考えられないほど力が強い様子。「りんごを片手でつぶす〜ぶりに、皆が驚いた」 ●筋肉質の 26 ### **筋肉質[キンニクシツ]の** 筋肉のよく発達した、がっしりした体つきである様子。「力仕事で鍛えられた〜のたくましい体」 27 ### **筋骨隆々[キンコツリュウリュウ]**の 筋肉と骨が盛り上がって見える、たくましい体つきである様子。「スポーツで鍛えた〜の肉体」 28 ### **マッチョな** 筋骨隆々の男らしい様子。「ボディービルで〜な体をつくる」▶macho ●断固たる 29 ### **断固[ダンコ]たる** はっきりとかたい決意をもって行う様子。「その法案には〜として反対する」「〜拒絶する」◇「断乎」とも書く。副詞的にも用いる。 30 ### **断然[ダンゼン]たる** 判断や決意がはっきりする様子。「〜たる決心」「明日から〜タバコをやめる」◇副詞的にも用いる。 31 ### **不退転[フタイテン]**の 何事にも屈せず、決して後へはひかない様子。「〜の決意でのぞむ」 ●確固たる → 1603確かめるd●確かな様子 ●強固な 32 ### **強固[キョウコ]な** 強い様子。「〜な意志の力で危機を乗り切る」「信念が〜だ」「〜な地盤を築く」◇「鞏固」とも書く。 33 ### **堅固[ケンゴ]な** 強くしっかりしていて、容易に崩れたり屈したりしない様子。「妥協を許さない〜な意志」「〜な要塞を築く」▷志操~・道心~ 34 ### **牢固[ロウコ]な** 「堅固」のよりかたく、古めかしい言い方。「〜たる自信」「〜たる決意でのぞむ」「〜たる城塞を構える」◇「牢乎」とも書く。 35 ### **堅牢[ケンロウ]な** 頑丈な様子。「この門は〜なつくりだから安心だ」◇構造物について用いられることが多い。 36 ### **磐石[バンジャク]の** (大岩のように)頑丈で安定している様子。「〜の構えでのぞむ」「〜の備え」◇「盤石」とも書く。 37 ### **鉄[てつ]の** 物事が強固で堅固な様子。「彼は〜意志の持ち主だ」「〜女」「〜規律」 ●その他 38 ### **有力[ユウリョク]な** 経済的・政治的に十分な力がある様子。「この事件には、地元の〜な政治家が関与していた」▷〜者↔無力◇この意では、「有力な+名詞」の形で用いることが多い。△ 1512d03有力な 39 ### **強度[キョウド]の** 程度の大きい様子。「〜の近視」「このビルは〜の地震にも耐える構造にしてある」 40 ### **雄渾[ユウコン]な** 力強く、スケールが大きく、おおらかな様子。「〜な筆づかいで激動の時代を描く」 ## f 副詞の類 ●強い力を使う様子 00 ### **ぐいと** 力を入れて勢いよく行う様子。「胸倉を〜引っ張る」 01 ### **ぐいっと** 「ぐいと」の、より口語的な言い方。「いきなり〜小突かれたので、思わずしりもちをついてしまった」 02 ### **ぐんと** よりいっそう強く急に力を入れる様子。「ロープを〜引く」 03 ### **ぐっと** 「ぐんと」の、よりくだけた言い方。「〜げんこつをにぎりしめたよ」 04 ### **ぐいぐい**と 力強く続けて物事を行う様子。「かなりの大物らしく、さおの先が水面に触れるほど〜引く」「子供たちを〜と引っ張っていくような先生がいい」「通勤電車に乗るときに、後ろから〜押されるのはいやなものだ」 05 ### **ぎゅっと** 強く力を入れて、すきまなくする様子。「かばんに荷物を〜詰める」「旬のおいしさを〜詰め込んだ料理」「離れないように母の手を〜握りしめた」 06 ### **ぎゅうぎゅう**と 強く力を入れて、すきまなく詰め込んだりする様子。「満員電車に〜詰められて、気分が悪くなる」 07 ### **きゅっと** 力をこめて素早く縮めたり、引き締めたりする様子。「〜帯を結ぶと気持ちがしゃんとする」「寒さで体が〜縮こまる」 <1351> 「口を〜引き締める」 **きりりと** 08 ど」と「鉢巻きを〜締める」 **むずと** 09 力を込めて組んだりつかんだりする様子。「店主は、万引きをしだししようとした少年の肩を〜つかんだ」 **むんずと** 10 「むずと」を強調した言い方。特に「〜男に腕を〜つかまれた」 **がっちり** 11 と強くしっかり組み合わさったりつかみあったりしている様子。「投げたボールを〜と受け止めた」「〜とスクラムを組む」「ライバルと引き分けて、〜と握手する」 **がっしり** 12 と]がっしり(と)こりがしっかりとしていて、ぐらつかない様子。「~した体つき」「~した建物」 ●強く安定している様子 **確**[しっか]**り** 13 強く確実で安定している様子。「彼女は〜した考えの持ち主です」「〜としたつくりのいす」「〜とした足どり」「柱に〜と縛り付ける」「もう少し〜しろ」◇「腚り」とも書く。 **確**[しか]**と** 14 図しっかりと。「〜考えたうえで行動する」「〜手を握る」「職と」とも書く。 **躍**[しか]**と** 15 しっかりと。「~と」を強調した言い方。「子を~抱きしめる」「職と」とも書く。 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●強さ **強**[つよ]**さ** 00 強いこと・程度。「相手の〜に圧倒され弱さ **強**[つよ]**み** 01 人・組織にそなわっている、他と比べて強いこと・点。「抜群の語学力が彼の〜だ」「伝統校の〜を遺憾なく発揮して決勝に勝ち進んだ」弱み **剛**[ゴウ] 02 図強いこと。「柔よく〜を制す」柔 **強**[キョウ]**度**[ド] 03 一定の尺度で測れる力の強さの度合い。「つり橋の〜を測定する」 **力**[ちから] 04 作用や働きを可能にするもとになるもの。「〜の限りを尽くす」「〜を貸す」「〜を借りる」「てこに〜を加える」 **自**[ジ]**力**[リキ] 05 自分自身の力。「転落した車から、何とか〜で脱出した」「〜でやりとげる」 ▷〜更生他力 **独**[ドク]**力**[リョク] 06 他人の力を借りてもおかしくないときに、あえて借りない自分の力。「〜で勉強した」 **他**[タ]**力**[リキ] 07 他人から与えられる力。▷〜本願 **底**[そこ]**力**[ぢから] 08 いざというときに、内からわき出てくる力。「土壇場で〜を発揮する」「ベテラン勢が〜を見せつけた」 **地**[ジ]**力**[リキ] 09 身にそなわっている本来の力。「〜で勝負する」「〜の差が勝敗を分けた」 **主**[シュ]**力**[リョク] 10 ある活動を行ううえでの、技術・戦力の主要な部分。「商品開発に〜をそそぐ」▷〜製品 **全**[ゼン]**力**[リョク] 11 もっているすべての力。「〜を尽くす」「〜で事にあたる」▷〜疾走 強い7300f~h **総**[ソウ]**力**[リョク] 12 ありったけの力。「〜を結集して戦う」 **微**[ビ]**力**[リョク] 13 ささやかながら、もっている力。「〜を尽くす」「〜ながら協力は惜しみません」◇自分の能力を謙遜していう。 **死**[シ]**力**[リョク] 14 死んでもいいという覚悟で出す精一杯の力。「〜を尽くして戦う」 **余**[ヨ]**力**[リョク] 15 何かをしたあとで、他のことに使うことができる余裕の力。「〜がなくては原稿を書く〜がない」「〜を残しておく」 **パワー** 16 「力」の洋語的表現。「〜が足りない」▷〜アップ・ウーマン〜 power **エネルギー** 17 物にたくわえられている、力を生むもと。「太陽・海水・風など自然の〜を利用した発電」「あの人はあいかわらず〜が満ちあふれている」「〜の消耗を防ぐには寝るのが一番だ」 ▷Energie **馬**[バ]**力**[リキ] 18 活躍・仕事をする力。「この男は本当に〜がある」▷〜をかけて仕事をする」 **脚**[キャク]**力**[リョク] 19 脚馬力。「あいつは意外に〜がある」「肉を食べて〜をつけろ」 **迫**[ハク]**力**[リョク] 20 見る人、聞く人の心を強くゆさぶる、心に迫ってくる強い力。「テレビと違い、生で見るスポーツはさすがに〜が違う」 ▷〜満点 **ど**[ド]**迫**[ハク]**力**[リョク] 21 すごい迫力。「実物の〜に圧倒された」 **威**[イ]**力**[リョク] 22 相手を威圧し従わせる、強い力。「金の〜をもってしても動かせないことがある」 **国**[コク]**威**[イ] 23 他の国々に対する、その国の威力。「オリンピック・ワールドカップは〜を発揚するためにあるのだろうか」 ▷〜発揚 **球**[キュウ]**威**[イ] 24 投げる球の威力。「9回を投げ〜が落ちる気配がない」 **不**[フ]**可**[カ]**抗**[コウ]**力**[リョク] 25 人の力ではどうにもできない力のこと。「地震による事故は〜だからしかたがない」 ### ●勢い **勢**[いきお]**い** 26 働いている物事の、ある状態における全体的な力。「水の〜を利用する」「〜に乗って決勝戦にまで勝ち残った」 **勢**[セイ]**力**[リョク] 27 ある場所で作用をおよぼす力。「新しい〜が強まる」「党内に新しい〜が誕生する」 ▷〜範囲・〜分布・新興〜 **潜**[セン]**勢**[ゼイ]**力**[リョク] 28 図内にひそんでいて、外からは見えない勢力。「〜も考慮すべきだ」 **余**[ヨ]**勢**[セイ] 29 何かをした後にまだ残っているその勢い。「〜を駆って追撃する」 **威**[イ]**勢**[セイ] 30 □他を威圧する勢い。「敵軍の〜に圧倒された」「〜天下に鳴り渡る」 **権**[ケン]**勢**[セイ] 31 図強い権力にもとづいた勢力。「〜をほしいままにする」 **勢**[セイ]**威**[イ] 32 図盛んな権勢。「〜をふるう」 **猛**[モウ]**威**[イ] 33 激しく、すさまじい勢い。「台風が〜をふるう」 **暴**[ボウ]**威**[イ] 34 暴力的な、荒々しい勢い。「敵軍が各地で〜をふるう」 **破**[ハ]**竹**[チク]**の**[ノ]**勢**[いきお]**い** 35 勢いが激しいこと。「〜で勝ち進む」 <1352> **日[ひ]の出[で]の勢[いきお]い** 朝日がぐんぐん昇るように勢いがあること。「〜で天下を平定した」 **飛[と]ぶ鳥[とり]を落[お]とす勢[いきお]い** どのようなものでも屈服させるほど力強い勢い。「彼の会社は~で成長している」 ●威勢 3104勇むh●元気 ▶火勢 8600燃えるh ●水勢 4915流れるh ●風力 8900はやいh●はやさの度合い ●物理学的な力 **力[ちから]** 1つの物体に外からはたらく力。 **引力[インリョク]** 2つの物体が互いに引きあうようにはたらく力。万有~ 斥力 **張力[チョウリョク]** ある物体を引っ張ったときに、その内部の任意の面に垂直に、両側の部分を引っ張り合うように働く力。「~が働く」 **表面張力[ヒョウメンチョウリョク]** 液体が、できるだけ小さな面積をとろうと引っ張り合う力。「水滴は〜によって丸い粒になる」 **斥力[セキリョク]** 2つの物体が互いに反発するようにはたらく力。引力 **合力[ゴウリョク]** 1つの物体に同じにはたらく2つ以上の力を合わせた力。一分力 **分力[ブンリョク]** 1つの力が複数の力の合成であるときの、それぞれの力。「理論的には~にしても全体の力は変わらないはずだ」→合力 **抵抗力[テイコウリョク]** 外からの力を弱めるようにはたらく力。「乾布摩擦をして抵抗力をつける」のように、病気などに耐えうる体力の意でも用いる。 **求心力[キュウシンリョク]** 物体が円運動をするとき、回転の中心に向かっていこうとする力。遠心力◇「カリスマといわれた社長の求心力が低下した」のように、「人々の心をとらえて自分のほうにひきつける力」の意でも用いる。 **向心力[コウシンリョク]** 求心力。◇「求心力」とは異なり、人をひきつける力」の意では用いない。 **遠心力[エンシンリョク]** 物体が円運動をするとき、回転の中心から遠ざかろうとする力。求心力 **揚力[ヨウリョク]** 物体が、進行方向に対して、垂直に上向きに動くとする力。「飛行機は翼で〜を得て空を飛ぶ」 **浮力[フリョク]** 物体が重力に反して上昇しようとする力。「~がある」 **磁力[ジリョク]** 磁石が金属を引き寄せる力。▷~線・~計 ●権力→ 9606持つi ●不思議な力 **魔力[マリョク]** 人を迷わすあやしい力。「あの宝石には〜がある」 **神通力[ジンツウリキ]** 神仏や仙人などがもつような、どんなことでもできる不思議な力。「私の〜で雨を降らせてみせる」◇「じんずうりき」ともいう。 **神通[ジンズウ]** 神通力。「もっとも、〜は、一定の仏や神様しかもっていないらしい」「じんつう」ともいう。 **霊力[レイリョク]** 神秘的な力。「古い樹木には~宿ると信じられている」 **法力[ホウリキ]** 仏法の力で、人を救うとされる、悟りを得た不思議な力。「〜で人々を救う」 **超能力[チョウノウリョク]** 人間が普通に持っている能力をはるかに越えた力。「彼は〜でスプーンを曲げられる」 **テレパシー** 言葉によらず、相手の考えを見抜いたり、お互いの考えを伝達し合ったりする力。telepathy ●能力 1812できるh 力 ●体力 **体力[タイリョク]** 肉体を維持し、活動するための力。「〜をつけるためにスポーツジムに通う」「〜の限界に挑戦する」 **瞬発力[シュンパツリョク]** 瞬間的に出せる力(大きな力)。「彼は〜があるから、短距離や跳躍競技に向いていると思う」 **耐久力[タイキュウリョク]** 長い時間一定した力を出し、もちこたえられる力。「毎日の訓練で〜をつける」「足も速く、〜もある馬」 **持久力[ジキュウリョク]** ある状態・運動を長い時間続ける力。「~がないから、長距離走は苦手だ」 **スタミナ** 体力・持久力・精力・粘りなど、長時間もちこたえる力。「マラソンレースの後半になると、〜が切れた選手が次々と脱落していく」「うなぎを食べて〜をつける」▷~切れ・~配分・~ドリンク・~料理 stamina ●筋力 **筋力[キンリョク]** 筋肉の力。「~をつける」 ▷~トレーニング **膂力[リョリョク]** 腰の力、腕の力。「恐るべき〜で相手を投げ飛ばした」◇「膂」はもとは背骨の意。 **握力[アクリョク]** 物を握る力。「~を測定する」▷~計 **脚力[キャクリョク]** 走ったり蹴ったりする足の力。「ゴール前の100mは〜の勝負だ」 ●腕力 **腕力[ワンリョク]** (物を動かすのに使う)腕の力。「並はずれて〜の強い力士」 **腕力[ワンリョク]** (相手を攻撃するのに使う)腕の力。「〜をふるう」「~に訴えるなんて、ひきょうだ」 **腕[うで]っ節[ぷし]** 俗腕力”。「~が強い」「~にものをいわせる」 **暴力[ボウリョク]** 人が、相手を傷つけ倒そうとするために悪意をもって用いる、殴打や刃物による攻撃的な力。「無軌道な若者の~によって命を奪われた」▷~団・~行為◇「大音量でがなり立てる言葉の暴力」のように、肉体に対して直接的な行使はしないが、それを受ける側が同程度の苦痛を感じるものなどにもいう。 ●活力・精力 **活力[カツリョク]** 人が仕事・生活の場で、生き生きと動くためのもとになる力。「〜にあふれる」「〜を生む源は何ですか」 **バイタリティー** 「活力」の洋語的表現。「〜のある人」 vitality **精力[セイリョク]** 人間が活動するために集中的に使う力。「その仕事に〜を使い果たした」「うなぎを食べて〜をつけよう」 ▷~絶倫 **精[セイ]** 精力。「まむし酒は〜がつくそうだ」 <1353> ### ●活動力 **活**[カツ]**動**[ドウ]**力**[リョク] 76 強い活動を可能にする力。「〜にあふれた青年」 **行**[コウ]**動**[ドウ]**力**[リョク] 77 積極的な行動を可能にする力。「あの人にもう少し〜があったらと思う」 **機**[キ]**動**[ドウ]**力**[リョク] 78 機敏な行動を可能にする力。「持ち前の〜を発揮して、非常事態に対処した」 ●精神的な力 4401努めるh●気力 ### ●非常に強い力 **馬**[バ]**鹿**[カ]**力**[ぢから] 79 特別な場合に発揮される、並はずれた強い力。「あいつはいざとなると〜を出す」「火事場の~」◇「馬鹿」はあて字。 **糞**[くそ]**力**[ぢから] 80 あきれるほどの強い力。「やつの~に頼るしかない」 **怪**[カイ]**力**[リキ] 81 その人にそなわった、不思議なほどに強い力。「ああ見えてもあの男は〜の持ち主だ」「〜を発揮する」 ▷〜無双 **強**[ゴウ]**力**[リキ] 82 とても強い力。▷〜無双◇「剛力」とも書く。 **金**[コン]**剛**[ゴウ]**力**[リキ] 83 金剛力士のような強い力。「金剛力をふるう」◇金剛力士(仁王)が出すような強い力の意。 ●経済的な力 → 7908富むh●財力 ### ●その他の力 **原**[ゲン]**動**[ドウ]**力**[リョク] 84 物事を動かすもとになる力。「組織の〜になる」 **推**[スイ]**進**[シン]**力**[リョク] 85 物事を前に進める力。「皆の励ましが〜になる」 **人**[ジン]**力**[リキ] 86 人間が出せる力。「〜の及ばない自然現象」 **火**[カ]**力**[リョク] 87 「人力”」の、やや古めかしい言い方。 ●動力・電力△ 4901動かすh ## i 名詞の類:コト・サマ ### ●強弱 **強**[キョウ]**弱**[ジャク] 00 ①強いか弱いかの程度。「材質によって〜が違います」「打球の~を調節する」「敵の戦力の~を判定する」②強かったり弱かったりする調子の変化。「朗読するときは〜をつけるといい」 **アクセント** 01 他とははっきり違って感じられるように強調する、言葉の発音やデザインなどの調子。「『橋』は『し』に〜がある」「シンプルなブラウスの胸元に、大きなブローチで〜をつける」 accent **強**[キョウ]**勢**[セイ] 02 図音の強弱によるアクセント。「イタリア語の単語には、最後から2番目に〜があるものが多い」◇たとえば英語のアクセント。これに対し、日本語は音の高低によるアクセントである。 **ストレス** 03 「強勢」の洋語的表現。stress **抑**[ヨク]**揚**[ヨウ] 04 音声・音楽・文章などの調子の強弱や、高低、緩急。「あなたの話し方には、もっと〜をつけなさい」「彼は〜のない声で、元気なくそう言った」「この文章は、〜に乏しくてしまりがない」 **減**[め]**り**[リ]**張**[は]**り** 05 それぞれの部分が、はっきりと際立つように感じられる抑揚。「大勢の前で話すときは、〜を利かせるとよい」「〜のないだらだらした文章」◇「乙張り」とも書く。 **イントネーション** 06 話し手の意図や感情を表す、文の終わりなどの声の上がり下がりの調子。◇「その車は大きい」という文は、下降調で言えば断定となり、上昇調で言えば疑問文になる。また、「私が行くの」という文も、イントネーションの違いによって、肯定の文にもなれば、疑問・不満などを表す文にもなる。intonation ## k 名詞の類:モノ **力**[ちから]**こぶ**[こぶ] 00 腕に力を込めて曲げたとき、二の腕にできる筋肉のもりあがり。「〜を入れて(熱心に)仕事をする」 ●ダンベルなど → 7901重いk●重い器具 ## S 名詞の類:ヒト **強**[キョウ]**者**[シャ] 00 経済力・支配力などがあって、社会的に力が強い者。「〜の論理をおし進めて、環境を破壊するのは許せない」⇌弱者 **力**[ちから]**持**[も]**ち** 01 力が強いと評判の人。「村一番の〜」 ### ●強い人 **鉄**[テツ]**人**[ジン] 02 鉄のように強くてたくましい肉体と精神をもった人。「野球界の〜と言われた男」 **タフガイ** 03 強くて、何ごとにもくじけない男。►tough guy **超**[チョウ]**人**[ジン] 04 人間の能力をはるかに超えた人。 **スーパーマン** 05 普通の人間をはるかに超える能力をもつ人。「彼の仕事ぶりはまさに〜だ」 ▶ superman **怪**[カイ]**傑**[ケツ] 06 並みはずれてすぐれた能力をもった正体不明の人物。「どこからともなく〜黒頭巾がかけつけた」 ●強敵 △ 3701戦うt●たたかう相手 ### ●ある分野で強い人 **強**[キョウ]**豪**[ゴウ] 07 スポーツ・ゲームなどで強さが知れわたっているチームや人。「〜が1回戦で敗れる波瀾の大会となった」 **古**[コ]**豪**[ゴウ] 08 図古くから強さを誇ってきた強豪。 **新**[シン]**鋭**[エイ] 09 その分野・世界で新しく頭角を現してきた者。「決勝戦は〜と古豪の対決となった」 **精**[セイ]**鋭**[エイ] 10 選びぬかれた強い者。「実業団・学生の〜を集めた全日本チーム」少数~・~部隊 ●剣豪 3701戦う●剣術を使う人 ●酒豪△ 0303飲むs●酒を飲む人 ●チャンピオン ⇒ 3703勝つs ### ●つわもの **兵**[つわもの] 11 人並み以上の力をもつ、しっかりした、勇ましい人。「そこで一歩もひかなかったとは、あいつもなかなかの〜だ」 **古**[ふる]**兵**[つわもの] 12 経験を積んで、人並み以上の力を身につけた人。「頼りになる〜はいないか」◇「古強者」とも書く。 **猛**[も]**者**[さ] 13 体力的にすぐれ、荒っぽくて勇ましい人。「格闘技の~」 **豪**[ゴウ]**傑**[ケツ] 14 勇ましくて豪快な人。「あの男は社内で一番の〜だ」~笑い <1354> **剛**[ゴウ]**の**[ノ]**者**[もの] 15 図強い意志・能力をもち、普通の人がやらないようなことを実行する人。「やさ男に見えるが、彼はなかなかの〜だ」 ## u 名詞の類:トコロ ### ●強い国 **強**[キョウ]**国**[コク] 00 強い国。弱国 **大**[タイ]**国**[コク] 01 国土が広く、総合的に強くて大きな力をもつ国。経済~・軍事~小国 **超**[チョウ]**大**[タイ]**国**[コク] 02 特に強くて大きな国。 **強**[キョウ]**大**[ダイ]**国**[コク] 03 強くて大きな国。⇌弱小国 **列**[レッ]**強**[キョウ] 04 強国とみなされる国々。「〜に伍する」欧米~ # 7301 激しい ## a 動詞の類 ### ●激しくなる **激**[げき]**する**[する] 00 図激しくなる。「感情が~」「風波が~する」「論争が~する」 **激**[げき]**化**[か]**する**[する] 01 状況などがさらに激しくなる。「対立が~する」「戦争が~する」◇「げっか」ともいう。「劇化」とも書く。 **激**[はげ]**し**[し]**さ**[さ]**を**[を]**増**[ま]**す**[す] 02 さらに激しくなる。「夜に入って、風雨が〜した」 **白**[ハク]**熱**[ネツ]**する**[する] 03 試合や議論などが熱気を帯びて激しくなる。「〜した議論が深夜まで続いた」~戦 **灼**[シャク]**熱**[ネツ]**する**[する] 04 状況が熱く激しくなること。「〜するリングサイド」 **先**[セン]**鋭**[エイ]**化**[か]**する**[する] 05 さらに激しく、鋭さを増すこと。「反対運動が~する」 ## C 形容詞の類 **激**[はげ]**しい**[しい] 00 動き・変化の勢いが普通よりもきわだっている様子。「川は流れが~」「~嵐のあとのすばらしい青空」「ガードレールに激しくぶつかって、車が大破した」「雨がますます激しくなった」◇「烈しい」「劇しい」とも書く。 **酷**[ひど]**い**[い] 01 つらくなるほど、程度が激しい様子。「昨夜の雷と雨は~」「昨夜の人の入りは~悪かった」◇「非道い」とも書く。 **鋭**[するど]**い**[い] 02 勢いが激しく、突き刺さるような感じである様子。「~目つきの刑事」「最後に一声~さけびをあげた」 ## d 形容動詞の類 ### ●猛烈な **猛**[モウ]**烈**[レツ]**な**[な] 00 勢いが非常に激しい様子。「〜なスピードで走る車」「〜な寒波に見舞われる」「家族の〜な反対にあって、留学を断念した」 **猛**[モウ]**然**[ゼン]**たる**[たる] 01 勢いが荒く激しい様子。「敵陣めがけて~と突進した」 **強**[キョウ]**烈**[レツ]**な**[な] 02 勢いが強くて激しい様子。「相手の胸に〜なパンチをくり出す」「〜な印象を与える作品」 **痛**[ツウ]**烈**[レツ]**な**[な] 03 相手に痛手を与えるほど激しい様子。「〜な打球をキャッチする」「あいつには〜な皮肉も通じない」「〜な批判をあびる」 **焼**[ショウ]**烈**[レツ]**な**[な] 04 燃え上がりそうなほど激しい様子。「女同士の〜な争いに巻きこまれる」「〜な戦いを勝ち抜いて、決勝に残った」 **激**[ゲキ]**烈**[レツ]**な**[な] 05 このうえなく激しい様子。「〜な地震」「〜な痛みに襲われる」◇「劇烈」とも書く。 **苛**[カ]**烈**[レツ]**な**[な] 06 がまんできないほど、ひどく激しい様子。「〜な戦闘が繰り広げられた」「〜な砲火をあびる」「空襲は〜をきわめた」 **峻**[シュン]**烈**[レツ]**な**[な] 07 態度が厳しい激しい様子。「〜な取り調べを受ける」 **烈**[レツ]**々**[レツ]**たる**[たる] 08 図勢いがはげしい様子。「〜たる意気に燃える」「持ち前の負けん気が~として燃え上がる」 **ホットな** 09 議論・論争が活発に行われ、白熱する様子。「その論文は、学会全体を巻き込む〜な論争を引き起こした」hot **急**[キュウ]**激**[ゲキ]**な**[な] 10 動きが速くて激しい様子。「この年になると、世の中の〜な変化についてゆけない」◇「急劇」とも書く。 **怒**[ド]**濤**[トウ]**の**[の]**様**[さま]**な**[な] 11 荒れ狂う波のような激しい勢いをもって動く様子。「敵軍は〜に押し寄せて来た」 **殺**[サツ]**人**[ジン]**的**[テキ]**な**[な] 12 殺されるかと思うほど厳しく激しい様子。「〜なスケジュールをこなす」 **ハードな** 13 きつくて激しい様子。「〜なスケジュールの合間をぬってデートをする」「〜なトレーニングを楽々こなす」 ► hard **タフな** 14 きつくて乗り越えにくい様子。「交渉相手が〜で大変さ」「〜なマラソンコース」 tough **ヘビーな** 15 重くて激しい様子。「〜なパンチをお見舞いするぜ」 ▷〜スモーカ►heavy ### ●過激な **過**[カ]**激**[ゲキ]**な**[な] 16 運動・言動が過度に激しい様子。「退院後しばらく〜な運動は控えるように」「〜な言動はつつしむべきだ」~派・~分子 穏健 **激**[ゲキ]**越**[エツ]**な**[な] 17 図興奮して激しい様子。「〜な口調で語る」 **先**[セン]**鋭**[エイ]**な**[な] 18 思想や行動が過激である様子。「〜な対立を見せる」 ~化◇「尖銳」とも書く。 ●急進的な → 4903進めるd ## f 副詞の類 **がんがん** 00 行動や作用の程度が激しい様子。「頭が~痛い」「スパルタ式で〜練習する」「~攻める」「ストーブを〜とたく」「~冷房をきかす」「頭が〜する(激しい頭痛がする)」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●ハードスケジュール **強**[キョウ]**行**[コウ]**軍**[グン] 00 仕事の日程に余裕がないときに、無理に合わせようとすること。「1週間ほぼ徹夜の〜で、なんとか完成にこぎつけた」 **ハードスケジュール** 01 厳しく激しい予定や日程。「私一人の力では、こんんな〜は絶対にこなせない」 hard schedule <1355> ●激痛 0504痛むh●痛み ## k 名詞の類:モノ ●劇薬・劇物 9503危ないk●毒 ## S 名詞の類:ヒト **過**[カ]**激**[ゲキ]**派**[ハ] 00 過激な方法で思想を実現しようとする人々。「〜同士の争いで負傷者がでた」 **過**[カ]**激**[ゲキ]**分**[ブン]**子**[シ] 01 ある集団の中で、思想や行動が過激である人。「〜は孤立していた」 ●急進派4903進めるs # 7302 荒い ## a 動詞の類 ### ●荒れる **荒**[あ]**れる**[れる] 00 静かでおだやかであったものの一つ一つの動きが目立って大きく強くなり、好ましくない影響を周囲に及ぼす。「台風が近づいて海が荒れていた」「議長の一言で、静かだった会議が一転して荒れたものになった」「近ごろ息子が荒れて困る」 **荒**[あ]**れ**[れ]**狂**[くる]**う**[う] 01 狂ったようにひどく荒れる。「台風の接近で〜海」「荒れ狂った民衆は、ついに暴徒と化した」 **猛**[たけ]**り**[り]**狂**[くる]**う**[う] 02 「荒れ狂う」を強めた言い方。「〜群衆を抑えるすべはない」「荒波が~」 **猛**[たけ]**る**[る] 03 □おさえきれないほど、激しく動く。「〜荒波」「一夜〜荒波」を〜で「〜をさえる」 **猛**[たけ]**り**[り]**立**[た]**つ**[つ] 04 興奮してどうにもならないほど荒々しくなる。「〜若者たちをなだめる」 ### ●すさむ **荒**[すさ]**む**[む] 05 希望などを失ったり、努力を欠いたために、好ましくない状態になる。「そのころ彼は、夢を失い、すさんだ暮らしをしていた」「久しぶりに見た落語家の芸はすさんでいて聞くにたえなかった」 **荒**[すさ]**ぶ**[ぶ] 06 「すさむ」の古めかしい言い方。「〜思いをいだきてさをちめかいる」 **ささくれる** 07 気持ち・気分が荒く、とげとげした状態になる。「過酷な労働で、皆の心は次第にささくれていった」 **ささくれ**[くれ]**立**[だ]**つ**[つ] 08 心や神経がとげとげしくなる。「昨夜見た夢のせいか、一晩中、いらいらして、目がさめても見、神経がささくれ立って明け方まで寝つけなかった」 **殺**[サッ]**気**[キ]**立**[だ]**つ**[つ] 09 興奮して敵意にみちた、荒れた気持ち・雰囲気になる。「敵を目の前にして兵士たちは殺気立った」 **殺**[サッ]**伐**[バツ]**と**[と]**した**[した] 10 目立って荒れた状態になる。「事が〜のは困る」 **荒**[あら]**立**[だ]**つ**[つ] 11 「荒立つ」は、主に物事やその場の雰囲気などが荒れる場合に使う。「事が〜から、そういうことは言うな」 **角**[かど]**が**[が]**立**[た]**つ**[つ] 12 人間関係が円満さを欠き、荒立つ。「ささいなことでも言い方ひとつで〜」「智に働けば~〈草枕〉」 ### ●角立てる **角**[かど]**立**[だ]**てる**[てる] 00 角立つようにする。「わざわざ事を~ことはあるまい」 ## C 形容詞の類 ### ●荒い **荒**[あら]**い**[い] 00 ひとつひとつの動きが目立って大きくて強く、好ましくない影響を周囲に及ぼしかねない様子。「湾の外に出ると、急に波が荒くなった」「最近部長は人づかいが荒くなった」「~言葉づかい」「鼻息が~」「気性が~」 **荒**[あら]**々**[あら]**しい**[しい] 01 行動や態度が、とても荒いと感じる様子。「〜声でどなる」「~態度をとる」 **激**[はげ]**しい**[しい] 02 性格が攻撃的で、他者と鋭く対立しがちである様子。「彼は気性は〜けれど、嘘はつかない」◇「烈しい」「劇しい」とも書く。 **刺**[とげ]**々**[とげ]**しい**[しい] 03 態度に、相手を攻撃するような要素が多く含まれている様子。「その一言で、場の雰囲気が急に〜ものになった」「~口調」 **猛**[たけ]**々**[たけ]**しい**[しい] 04 攻撃的で、恐ろしさを感じさせる様子。「~はえ声においえるよる「盗人猛々しい」の場合は、「ずうずうしい」の意。 **荒**[あら]**っぽい**[っぽい] 05 行動や態度が、細かいところまでよく考えず、勢いにまかせてふるまう様子。「〜手段に出る」「〜台詞をはく」「〜ことはしたくない」 **手**[て]**荒**[あら]**い**[い] 06 あつかいが荒っぽい様子。「〜まねはするな」 ## d 形容動詞の類 **殺**[サッ]**伐**[バツ]**な**[な] 00 物事・雰囲気が、あたたかみやうるおいがなく、荒々しさだけが感じられる様子。「殺人・放火・破壊といった〜な事件ばかりが目につく」◇「殺伐たる気分」「殺伐としている」のように「殺伐たる/と」の形でも用いる。 ### ●人の荒い性質 **荒**[あら]**くれ**[くれ]**た**[た] 01 荒々しく粗暴な性質が身についている様子。「町でいちばんに~男」 **手**[て]**荒**[あら]**な**[な] 02 (腕力をふるうなどして)相手に対するあつかいが荒々しい様子。「〜なまねはするな」 **乱**[ラン]**暴**[ボウ]**な**[な] 03 あつかいなどが荒々しい様子。「壊れやすいものだから、〜にあつかってはいけない」「〜な文字で読みにくい」 ▷〜者 **粗**[ソ]**暴**[ボウ]**な**[な] 04 性格が荒っぽく乱暴な様子。「酔うと〜になる」 **凶**[キョウ]**暴**[ボウ]**な**[な] 05 性質が凶悪で、乱暴な様子。「〜な殺人犯が逃走した」~性◇「兇暴」とも書く。 **狂**[キョウ]**暴**[ボウ]**な**[な] 06 狂ったように暴れる様子。「あいつは酔うと〜になる」 **凶**[キョウ]**猛**[モウ]**な**[な] 07 荒々しくどう猛な様子。「あの人が〜人だとは思わなかった」「兇猛」とも書く。 **獰**[ドウ]**猛**[モウ]**な**[な] 08 性質が荒々しくて、すぐに襲いかかりそうな様子。「草陰に~な野生動物が潜んでいる」 ## q 名詞の類:イキモノ ●猛獣0000生きるq●けもの <1356> ●猛犬 0101育てるq●犬 ●猛禽 4912飛ぶq●いろいろな鳥 ## S 名詞の類:ヒト **荒**[あら]**くれ**[くれ]**者**[もの] 00 荒々しく粗暴な者。「町いちばんの~」 **荒**[あら]**くれ**[くれ]**男**[おとこ] 01 荒くれ者である男。 **荒**[あら]**法師**[ほうし] 02 勇ましく、荒々しい僧。「比叡山の~」 **乱**[ラン]**暴**[ボウ]**者**[もの] 03 荒々しく暴力的な者。「あの〜には手を焼いている」 ●暴れ者 2912暴れるs ●ならず者 9504いかれるs # 7303 すごい ## a 動詞の類 ### ●おどかす **脅**[おびや]**かす**[かす] 00 相手がびっくりしてうろたえたりするような、予期しない行動をする。「爆発音などでおどかして害鳥を追いはらう」◇「嚇かす」とも書く。 **驚**[おどろ]**かす**[かす] 01 相手がびっくりするような、予期しない行動をする。「10年ぶりに急に訪ねていって友人を驚かしてやろうと思う」◇「驚かせる」ともいう。 **意**[イ]**表**[ヒョウ]**を**[を]**突**[つ]**く**[く] 02 相手が予期しないようなことをする。「敵の意表をついた奇襲攻擊」 **度**[ど]**肝**[ぎも]**を**[を]**抜**[ぬ]**く**[く] 03 相手をたいへんびっくりさせる。「〜大胆な行動」◇「度肝」は「度胆」とも書く。 **あっと**[と]**言**[い]**わせる**[わせる] 04 意外なことをして、人々を驚かせたり感心させたりする。「彼は突然派手な格好で現れてクラスメートをあっと言わせた」「無名の新人がグランプリをとって世間をあっと言わせた」 **鼻**[はな]**を**[を]**明**[あ]**かす**[かす] 05 うぬぼれている相手を出し抜いて、あっと言わせる。「父親の鼻を明かしてやりたい一心で、彼はがんばった」 **泡**[あわ]**吹**[ふ]**かせる**[かせる] 06 相手が予想していなかったようなことで、大いにあわてさせる。「夜襲をかけて敵に一泡吹かせてやろう」 **大**[おお]**向**[む]**こう**[こう]**を**[を]**唸**[うな]**らせる**[らせる] 07 芸などで、芝居通の客を感心させ、人気を博す。「まだ幼いのにみごとな演奏で〜とはたいしたものだ」◇「大向こう」は、芝居通の人が多かった、劇場後方の立ち見席のこと。 ## C 形容詞の類 **凄い**[すごい] 00 思わず驚いてしまうほどに、程度が普通を超えている様子。「〜人出だ」「〜事件が起きた」「今度の連休には〜人出が予想される」「彼の奥さん、〜美人らしいよ」「金メダル取ったって、〜ね」◇恐怖・称賛ともに用いる。俗語では「すっごくうれしい」のように強調することがあり、「すごい大きい」のような副詞用法も一般化している。 **物**[もの]**凄**[すご]**い**[い] 01 「すごい」を誇張して、感情をこめていう言い方。「〜雨だ」「あしたは〜台風が関東地方を通過するらしい」「あの男は私を~形相でにらんだ」「ものすごく腹が立つ」◇「すごい」を誇張した言い方。「すごい」と同様に、「ものすごい疲れた」のような副詞用法も一般化している。 **凄**[すさ]**まじい**[まじい] 02 恐ろしさを感じるほどに、程度が普通をはるかに超えている様子。「~戦闘シーンの連続で緊張した」「〜勢いで犯人を追いかけた」「あの歌手は相変わらず〜人気だ」◇「ものすごい」よりさらに強い感情を込めて用いる。 **物**[もの]**凄**[すさ]**まじい**[まじい] 03 目をおおいたくなるほどに、すさまじい様子。「〜戦禍の跡を歩く」 **突**[トッ]**拍**[ピョウ]**子**[シ]**も**[も]**無**[な]**い**[い] 04 普通でない様子。「〜計画に、みな啞然とした」「〜声をあげる」 ●はなはだしい △ 7903はなはだしいc●はなはだしい ## d 形容動詞の類 ### ●驚くべき **驚**[おどろ]**く**[く]**べき**[べき] 00 あっと驚くほどにすごい様子。「〜新事実が明るみに出た」「〜ことに、死んだはずのA氏がまだ生きていた」 **恐**[おそ]**る**[る]**べき**[べき] 01 世の中の人が恐れ、あきれるほどにすごい様子。「〜天才があらわれた」 **瞠**[どう]**目**[モク]**すべき**[すべき] 02 おどろいて目をみはるほどにすごい様子。「〜新発見」 **刮**[カツ]**目**[モク]**すべき**[すべき] 03 目を大きくひらいて注目すべきほどに、すごい様子。「彼の今後に〜成果をあげる」 ### ●凄絶な **凄**[セイ]**絶**[ゼツ]**な**[な] 04 このうえなくすさまじい様子。「カブとマングースの〜な死闘」「〜をきわめた戦い」◇「悽絶」とも書く。 ●壮絶な → 3105勇ましいd●壮烈な ## h 名詞の類:コト・サマ **凄**[すご]**さ**[さ] 00 いかにすごいかということ。「対戦してプロの〜を思い知らされた」 **凄**[すご]**み**[み] 01 すごいと思わせる(恐ろしい)感じ。「声に〜がある」「〜のきいた声」 # 7304 弱い ## a 動詞の類 ### ●弱まる **弱**[よわ]**まる**[まる] 00 強さや勢い、激しさ、勢いなどの勢いの程度が、それまでより小さくなる。「風雨が〜のを待つ」「二大勢力の対立が〜」「円高の傾向が〜」強まる **和**[やわ]**らぐ**[らぐ] 01 激しさがおさまって、穏やかになる。「痛みが〜」「ようやく暑さがやわらいできた」 **緩**[ゆる]**む**[む] 02 厳しかった状態や程度がやわらぐ。「氷がとけて寒さが〜」「警戒が〜」「検査が〜」「表情が〜」◇「弛む」とも書く。 **弱**[ジャッ]**化**[カ]**する**[する] 03 図弱くなること。「機能が〜する」 <1357> **緩**[カン]**和**[ワ]**する**[する] 04 物事の厳しさや激しさの度合いが弱まること。「時差出勤で混雑が〜する」「緊張が〜する」 ●薄らぐ 8007薄れるa ### ●弱める **弱**[よわ]**める**[める] 05 今までよりも力や勢い、程度などを小さくする。「煮立ってきたら火力を~」「台風は勢力を弱めながらも、本土に接近しています」強める **和**[やわ]**らげる**[らげる] 06 激しさや厳しさをゆるやかにする。「痛みを〜薬をください」「表現を~」 **潜**[ひそ]**める**[める] 07 静かに目立たないようにする。「声をひそめて話す」「しばらく鳴りを〜つもりだ」 **緩**[ゆる]**める**[める] 08 激しくないようにする。「カーブを曲がるときはスピードを~」「弛める」とも書く。 **弱**[ジャッ]**化**[カ]**する**[する] 09 図弱くすること。「過度の労働は内臓機能を〜する」強化 **緩**[カン]**和**[ワ]**する**[する] 10 物事の厳しさや激しさの度合いを弱めること。「混雑を〜する」緊張 ●甘やかす △ 3001甘いa ### ●弱る **弱**[よわ]**る**[る] 11 体や器官の働きが低下する。「暑さで体が~」「植木の根が~」「接続コードが弱っている」 **衰**[スイ]**弱**[ジャク]**する**[する] 12 心身の働きが低下して、ひどく弱ること。「体が〜して起き上がれないほどだ」▷神経~ **弱**[ジャク]**体**[タイ]**化**[カ]**する**[する] 13 組織や部門の力が弱くなること。「投手陣が〜する」 **弱**[ジャク]**小**[ショウ]**化**[カ]**する**[する] 14 弱くて小さな状態になること。「〜した組織を立て直す」 ## C 形容詞の類 ### ●弱い **弱**[よわ]**い**[い] 00 ①他に対する作用・影響が小さい様子。「〜火で煮る」「〜力士」「刺激の〜い薬を投与して様子をみよう」「押しが~」「印象が〜」←強い②他からの影響に対して、もちこたえる力が小さい様子。「このあたりは地盤が〜ので注意するように」「この植物は夏に~」「地震に~建物」強い **か弱**[よわ]**い**[い] 01 いかにもたよりなくて弱い様子。「〜女の身でよく頑張るねえ」 **心**[こころ]**弱**[よわ]**い**[い] 02 意志が弱くて頼りない様子。「〜人」「泣きつかれて、心弱くも妥協する」 **弱**[よわ]**々**[よわ]**しい**[しい] 03 姿やふるまいが、いかにも弱い感じである様子。「〜声で答えた」 **細**[ほそ]**い**[い] 04 力強さがなく、弱々しい様子。「神経が〜」「〜声」「〜腕」 **か細**[ぼそ]**い**[い] 05 力がなく弱々しい様子。「彼女は恐怖に震えながら、やっとの思いで〜声を出した」 ### ●もろい **脆**[もろ]**い**[い] 06 ①少しの力ですぐにくずれてしまう様子。「〜ガラス製品」「期待はもろくも敗れ去った」②屈してしまいやすい様子。「うちの父は見かけによらず情に~」 **弱い** 07 弱くてこわれやすい様子。「〜部分を補強する」 ## d 形容動詞の類 ### ●無力な **無**[ム]**力**[リョク]**な**[な] 00 何かに対抗して、結果を出せる十分な力がない様子。「非武装の民衆の前に、軍隊はまったく〜であった」「何の打開策も出せない~な執行部」→有力 **非**[ヒ]**力**[リキ]**な**[な] 01 十分な力がなくて弱い様子。「与党にくらべ、野党の力ははるかに〜だった」「〜な私ではつとまりそうにない」 ### ●ひ弱な **ひ**[ひ]**弱**[よわ]**な**[な] 02 たくましさがなく、いかにも弱い感じである様子。「〜な体つきの子供」 **軟**[ナン]**弱**[ジャク]**な**[な] 03 ①やわらかくて弱い様子。「〜な地盤」②意志がしっかりしていなくて弱い様子。「〜な精神」「そんな〜な態度では相手に押しきられてしまうぞ」 ▷~外交⇌強硬 **柔**[やわ]**な**[な] 04 弱くてこわれやすい様子。「あんな風で壊れるなんて、〜なつくりだ」「〜な体」 **脆**[ゼイ]**弱**[ジャク]**な**[な] 05 もろくて弱い様子。「〜な体質で、よく病気をする」「議論の論拠が〜だ」「〜な地層」「〜な基盤」 **華**[キャ]**奢**[シャ]**な**[な] 06 細くて、こわれそうな様子。「〜な体つきのほっそりした女性」「〜な体」「〜なつくりの建物だ」「花車」とも書く。 ●幼弱な → 8804幼いd●幼げな様子 ### ●気弱な **気**[き]**弱**[よわ]**な**[な] 07 意志が弱くて、すぐにくじけてしまう様子。「〜な性格をなんとかしたい」 **惰**[ダ]**弱**[ジャク]**な**[な] 08 気力や気迫がなく、弱い様子。「〜な若者を鍛え直す」◇「懦弱」とも書く。 **薄**[ハク]**弱**[ジャク]**な**[な] 09 弱々しく、しっかりとした支えがない様子。「心身ともに〜な息子の身を案じる」「論拠が〜で信用できない」▷意志~ **薄**[ハク]**志**[シ]**弱**[ジャッ]**行**[コウ]**な**[な] 10 意志が弱くて、物事を実行できない様子。「あいつは~だから当てにならない」 **柔**[ジュウ]**弱**[ジャク]**な**[な] 11 気力・体力が弱くて、たくましさがない様子。「〜な若者」「〜な足腰をきたえる」 **文**[ブン]**弱**[ジャク]**な**[な] 12 学問はできるが、身体が弱く、意志の強さがない様子。「〜に流れないようにする」 ### ●虚弱な **虚**[キョ]**弱**[ジャク]**な**[な] 13 体が弱く、病気にかかりやすい様子。「〜な児童」▷〜体質 **病**[ビョウ]**弱**[ジャク]**な**[な] 14 病気がちで体が弱い様子。「長男が〜なので大変なんだ」 **腺**[セン]**病**[ビョウ]**質**[シツ]**の**[の] 15 身体が弱々しく、病気をしがちな体質である様子。「〜の子供」 **胃**[イ]**弱**[ジャク]**な**[な] 16 体質的に胃の働きが弱い様子。「生来〜で、食べすぎると調子が悪い」 ### ●弱体な **弱**[ジャク]**体**[タイ]**な**[な] 17 組織などのまとまりが弱く、たよりない様子。「〜なチームに活を入れる」▷〜組織 **弱**[ジャク]**小**[ショウ]**な**[な] 18 弱くて小さい様子。~国・ヘチーム **劣**[レツ]**弱**[ジャク]**な**[な] 19 他より劣っていて弱い様子。「こんな〜な戦力では勝てるわけがない」 <1358> # 7 ## f 副詞の類 ## h 名詞の類:コト・サマ ## k 名詞の類:モノ ## s 名詞の類:ヒト ## u 名詞の類:トコロ **弱**[よわ]**い** **7304d** **衰**[おとろ]**える** **7305a** **●貧弱**[ひんじゃく]**な** **3011** **見苦**[みぐる]**しいd** **●みすぼらしい様子**[ようす] **9505** **劣**[おと]**るd** **●粗末**[そまつ]**な** **●かすかな** **20【幽**[かす]**かな]** 動きや音が、やっと感じ取れるほどに弱々しい様子。「〜な心臓の鼓動が聞こえる」「カーテンが〜に揺れる」◇「微か」とも書く。 **21[仄**[ほの]**かな]** かすかである様子。「暗がりの中に提灯の〜な明かりが見える」「〜な期待を寄せる」 **22【微弱**[びじゃく]**な]** きわめて弱くかすかである様子。「〜な反応しか返ってこない」 **23[隠微**[いんび]**な]** □事柄の(好ましくない)性質がおもてにあらわれず、かすかでとらえにくい様子。「人には言えない〜な事情があった」「〜な喜びにひたる」 **00[へなへなと]** 勢いがなく、体がふらふらする、弱々しい様子。「会社倒産の知らせに、〜とくずれ落ちた」「〜した男」 **01[へろへろと]** 勢いがなく、力が入らない様子。「酔っぱらって〜になる」「〜で歩けない」 **02[へたへたと]** 力がぬけて、弱々しくくずれ落ちる様子。「その場に〜と座り込む」 **03[しょぼしょぼと]** 力がなくて弱々しい様子。「〜歩く」「〜した目」 **●弱**[よわ]**さ** **00[弱**[よわ]**さ]** ①弱いこと。「足腰の〜を技でカバーする」②壊れやすさの程度。「岩石の〜を調べる」 **01[脆**[もろ]**さ]** 「弱さ」のやや改まった言い方。「この作戦は、戦力の〜をどう補うかが問題だ」「この建造物は、もろい岩盤の上に建っているという〜が問題だ」 **●身体**[からだ]**の弱**[よわ]**さ** **02[足弱**[あしよわ]**】** 歩く力が弱いこと。「〜の母を背負って歩く」 **03[虚弱**[きょじゃく]**】** 体が細くて弱く、病気になりやすいこと。「〜な体質」「生まれつき〜で、学校も休みがちだ」「〜児」 **●弱視**[じゃくし] **0400** **見**[み]**るi** **●視力**[しりょく] **●弱み**[よわみ] **04【弱**[よわ]**み]** 他人に知られると不利になる、自分の困る弱さ。「〜をにぎられる」「〜につけこむ」強み **05【痛**[いた]**い所**[ところ]**】** 言動のうちで、相手にせめられると困る、自分にとって不利となる弱み。「〜をつかれたが、何とかその場を乗り切った」 **06【泣**[な]**き所**[どころ]**】** 人や物事の弱み。「相手の〜をついて、交渉を有利に運ぶ」「それが彼の〜だ」 **07[弱点**[じゃくてん]**】** それがもつ性質・部分のうちで、そこをせめられると困る、弱い点。「対戦チームの〜をつく」「〜をさらけだす」「相手の〜をさがす」 **08[ウイークポイント]** 「弱点」の洋語的表現。「相手チームの〜をアタックする」weak point **09[アキレス腱**[けん]**】** (唯一)最大の弱点。「多大な不良債権の存在が経済再生の〜となっている」◇かかとの骨とふくらはぎの筋肉をつなぐ腱のこと。ギリシャ神話の不死身のアキレス(Achilles)がかかとを唯一の弱点としていたことから。 **●やわらげるもの** **00[クッション]** 衝撃や圧力をやわらげるために間に挟む物。「〜のきいたソファー」cushion **01[バンパー]** 自動車などに取り付ける、衝突の衝撃をやわらげる装置。bumper **02[ショックアブソーバー]** 自動車・飛行機などで、ゴム・ばね・油などの弾性力を使って衝撃を吸収しやわらげる装置。shock absorber **03[緩衝器**[かんしょうき]**】** 図ショックアブソーバー。 **04[ダンパー]** 物体の振動や衝撃を吸収してやわらげる装置。damper **▶エアバッグ** **△** **3803** **守**[まも]**るk** **●安全**[あんぜん]**を守**[まも]**るもの** **00[弱者**[じゃくしゃ]**】** 経済力・発言力などがなく、社会的に弱い者。「〜の論理」「〜を救済する」強者 **01[弱虫**[よわむし]**】** 弱くて、意気地のない人。「弟は〜で泣き虫だ」 **02【張**[は]**り子**[こ]**の虎**[とら]**】** 見せかけだけは強いが、本当は弱いことのたとえ。「あの人は〜だから、いざというときには頼りにならない」 **●弱**[よわ]**い敵**[てき] **→** **3701** **戦**[たたか]**うt** **●たたかう相手**[あいて] **●臆病者**[おくびょうもの] **→** **1404** **ひるむs** **●臆病者**[おくびょうもの] **●弱**[よわ]**いのにいばる人**[ひと] **→** **3300** **いばるs** **●弱**[よわ]**い国**[くに] **00[弱国**[じゃっこく]**】** 文弱い国。強国 **01[小国**[しょうこく]**】** 小さ(く、勢力の弱)い国。大国 **02[弱小国**[じゃくしょうこく]**】** 弱くて小さな国。強大国 **●衰**[おとろ]**える** **00[衰**[おとろ]**える]** 強さや勢いが盛りをすぎて低下する。「年をとっても創作意欲が衰えない」栄える **01[陰**[かげ]**る]** それまでの勢いが衰えるきざしを見せる。「順調だった会社も、社長の急死をきっかけに、幸福な日々がしだいに〜のを感じた」◇「翳る」とも書く。 **02[傾**[かたむ]**く]** 組織・事業などがまっすぐ順調に進まなくなる。「創業者が亡くなって会社が傾きはじめた」「家運が〜」 **03[先細**[さきぼそ]**り]** 事業などがしだいに衰えていくこと。「このままの売り上げでは、経営が〜するのは目に見えている」「事業が〜する」 <1359> **衰**[スイ]**退**[タイ]**する**[する] 04 勢いが衰えて、それまでの状態を失うこと。「国家が〜する」「文化が〜する」「〜の一途をたどる」◇「衰頹」とも書く。 **衰**[スイ]**微**[ビ]**する**[する] 05 図衰えて弱くなること。「国勢が〜する」「〜の兆しが見えてきた」 **減**[ゲン]**衰**[スイ]**する**[する] 06 しだいに勢いがなくなっていくこと。「勢力が〜する」「エネルギーが〜する」 **減**[ゲン]**退**[タイ]**する**[する] 07 何かをしようとする力や勢いが衰えること。「夏になると食欲が〜する」▷精力~増進 **峠**[とうげ]**を**[を]**越**[こ]**える**[える] 08 時期を過ぎ、いちばん盛んな時期を過ぎる。「年末の慌ただしさも峠を越え、だんだんほっとした空気が色濃くなってきた」「暑さも峠を越えた」◇「峠を越す」ともいうが、これはやや文章語であり、口語では「峠を越える」のほうが多く用いられる。 ●やせ衰える → 7601細いa●やせる ●衰弱する 7304弱いa●弱る ●老衰・老化 → 8805老いるa●老いる●老化する ### ●廃れる **廃**[すた]**れる**[れる] 09 栄えていたものが、関心を持たれなくなって用いられなくなる。「もうかっていた商売がすっかりすたれてしまった」 **廃**[すた]**る**[る] 10 「すたれる」の、やや古めかしい言い方。「古きよき礼法がすたってしまった」 **寂**[さび]**れる**[れる] 11 にぎやかだった場所が、活気を失って寂しくなる。「〜さびれてしまった城下町」◇「荒れる」とも書く。 **朽**[く]**ちる**[ちる] 12 時がたって、価値を失い、世の中から忘れられてなくなる。「永遠にへことのない名を残した」 ●衰亡・衰滅→ 9803滅びるa●滅びる ### ●荒れる **荒**[あ]**れる**[れる] 13 土地や建物などが、放っておかれたり被害を受けたりしたまま、手入れをされずに、元のまともだった状態を失う。「祖父が死んで、手入れをする人がいなくなった庭は、すっかり荒れてしまった」「~にまかせた廃屋」 **荒**[あ]**れ**[れ]**果**[は]**てる**[てる] 14 すっかり荒れてしまう。「長い間留守にした家は荒れ果てていた」「荒れ果てた山奥の寺」 **荒**[コウ]**廃**[ハイ]**する**[する] 15 図荒れ果てること。「長年の内戦で、国土がすっかり〜した」「人心の〜」 **頽**[タイ]**廃**[ハイ]**する**[する] 16 健全な気風が衰えて、不健全でなげかわしい状態になること。「道徳が低下し、〜した雰囲気におおわれた世紀末の時代」▷〜ムード◇「退廃」とも書く。 ## C 形容詞の類 ●見る影もない3011見苦しい●みすぼらしい ## d 形容動詞の類 ### ●勢いが衰える様子 **下**[した]**火**[び]**の**[の] 00 ①流行していたものの勢いが衰えて、目立たなくなる様子。「熱病のようなブームも、ようやく〜になった」②火事の勢いが衰え、弱まる様子。「一晩中続いた山火事が、ようやく〜になった」 **下**[くだ]**り**[り]**坂**[ざか]**の**[の] 01 盛りを過ぎて、あとはただ衰えてゆく様子。「会社の業績は〜だ」「体力が〜で、無理がきかなくなった」「景気が〜で、先行きが不安だ」◇「人生の下り坂」のように、名詞として使うことも多い。「〜の時代」のように、比喩的に「衰退期」の意で使われることもある。「景気が〜になる」「人生の〜に差しかかったようだ」上り坂 **下**[した]**向**[む]**き**[き]**の**[の] 02 物事が衰え始める様子。「息子の代になってから、商売が〜になった」上向き **左**[ひだり]**前**[まえ]**の**[の] 03 金銭のやりくりが悪化して、勢いが衰えていく様子。「国の財政も一気に〜になってしまった」 **落**[お]**ち**[ち]**目**[め]**の**[の] 04 勢力などが下り坂になる様子。「一世を風靡した彼も最近はすっかり〜になった」 **斜**[シャ]**陽**[ヨウ]**の**[の] 05 事業・名声などが傾いて落ちぶれていく様子。▷〜産業 ◇西に傾きやがて沈んでいく太陽の意から。 **落**[ラク]**日**[ジツ]**の**[の] 06 衰退し、消滅しかかっている様子。「〜悲哀を歌う」 **寂**[さび]**れた**[れた] 07 人の往来などが少なく、活気がなく、さびれている様子。「〜温泉宿に逗留した」◇「さびれた」とも書く。 ### ●先細り **先**[さき]**細**[ぼそ]**り**[り]**の**[の] 08 先に行けば行くほど、さらに衰える様子。「これからの日本経済は心配だ。事業は~だ」 **尻**[しり]**窄**[すぼ]**み**[み]**の**[の] 09 初めは勢いがよいが、終わりはがっかりするような状態になる様子。「大手のスポンサーが降りて、計画が~になった」◇「尻つぼみ」ともいう。 **尻**[しり]**上**[あ]**がりの**[りの] 10 「尻窄み」の、やや改まったていねい言い方。「この映画を見終わって〜の感を拭えないのは、演出に問題があるからだ」◇「尻つぼまり」ともいう。 **竜**[リュウ]**頭**[トウ]**蛇**[ダ]**尾**[ビ]**の**[の] 11 最初は勢いがいいが、だんだん尻窄みの結果になってしまう様子。「計画は壮大だったが結局~の結果に終わってしまった」◇頭が竜で、尾が蛇の意。 ●よぼよぼの → 8805老いるd ### ●頽廃的な **頽**[タイ]**廃**[ハイ]**的**[テキ]**な**[な] 12 頽廃している様子。「〜なムードがただよっている」◇「退廃的」とも書く。 **デカダンな** 13 「種廃的」の洋語的表現。「~な生活を送る」decadent ## f 副詞の類 ●よぼよぼと → 8805老いるf ●げっそりと△ 7601細いf ## h 名詞の類:コト・サマ **衰**[おとろ]**え**[え] 00 衰えること。「チャンピオンにも〜が見えてきた」「かなりの年のはずだが〜を見せない」「〜を隠せない」 **陰**[かげ]**り**[り] 01 勢いが衰えるきざし。「あれほどのもの人気にも、さすがに〜が見え始めた」「景気に〜が感じられる」◇「翳り」とも書く。 **衰**[スイ]**勢**[セイ] 02 図勢いがしだいに衰えていくこと。「さしものローマ帝国も〜に向かった」 **衰**[スイ]**運**[ウン] 03 図衰えてゆく運命。「己の〜を悟る」 **退**[ひき]**潮**[しお] 04 潮がいいくように、勢いが衰えること。「人気の〜」 **盛**[ジョウ]**者**[シャ]**必**[ヒッ]**衰**[スイ] 05 この世で勢いの盛んなものも、必ず衰えること。「〜の歴史をたどる」 ●盛衰 7910栄えるh●栄えることと衰えること <1360> ## k 名詞の類:モノ **廃**[ハイ]**語**[ゴ] 00 図現在では使われなくなった言葉。 **死**[シ]**語**[ゴ] 01 使われなくなって、知る人もほとんどいなくなった言葉、または言語。「活動写真という言葉は、今や〜に近い」「〜と思われていた満州語もまだ使っている地域がある」 ## U 名詞の類:トコロ ### ●荒れ果てた家など **廃**[ハイ]**家**[カ] 00 住む人がなく、荒れ果てた家。「故郷の~」 **廃**[ハイ]**屋**[オク] 01 人が住まなくなって荒れ果てた家屋。「~にぺんぺん草が生えている」 **廃**[ハイ]**園**[エン] 02 荒れ果てた庭園。「〜に残る石組」 ●廃寺 3403祭るu●仏寺 ### ●荒れ果てた場所 **廃**[ハイ]**墟**[キョ] 03 市街や建物などの荒れ果てた跡。「〜と化した都市」 **廃**[ハイ]**市**[シ] 04 図人が住まなくなって、荒れ果てた都市。 **廃**[ハイ]**村**[ソン] 05 人が住まなくなって、荒れ果てた村。「ダムができ、〜となる山間の集落」 ### ●荒れ地 **荒**[あ]**れ**[れ]**地**[ち] 06 人による手入れがされていないで、(草が生い茂っている)荒れ果てた土地。 **荒**[こう]**土**[ど] 07 図荒れ果てた(不毛の)土地。 **荒**[コウ]**蕪**[ブ]**地**[チ] 08 文荒れ果てて、雑草などが生い茂った土地。 **荒**[あ]**れ**[れ]**野**[の]**原**[はら] 09 (草の生い茂る)荒れた野原。 **荒**[あ]**れ**[れ]**野**[の] 10 雅荒れ野原。「〜に人ひとりなく、風だけが吹きすぎていく」 **荒**[コウ]**野**[ヤ] 11 風景の広漠とした、荒れ果てた土地。「〜をさまよう旅人」「曠野」とも書く。 **荒**[こう]**野**[や] 13 荒れ果てた土地。「嵐の〜をさまよい発狂する、悲劇の主人公」 ### ●砂地 **砂**[すな]**地**[ち] 13 石や岩がなく、砂の多い地面。◇「すなぢ」ともいう。 **砂**[すな]**原**[はら] 14 砂地が広がる平らな土地。 **砂**[サ]**漠**[バク] 15 どこまでも砂や岩石だけが続く広い平原。「沙漠」ともいく。 ●砂丘→ 7806高まるu 丘 ●寒村 → 8004貧しいu # 7306 落ちぶれる ## a 動詞の類 ### ●落ちる **落**[お]**ちる**[ちる] 00 地位・名声・勢いなどを失い、評価の低い状態になる。「とうとう盗人にまで落ちたそうだ」「そんなことを言うとは、あの人もずいぶん落ちたものだ」◇「堕ちる」とも書く。 **地**[チ]**に**[に]**堕**[お]**ちる**[ちる] 01 落ちて、名声・評価をまったく失う。「スキャンダルで名声も地に堕ちた」「あいつも地に堕ちたものだ」 **落**[お]**ちる**[ちる]**所**[ところ]**迄**[まで]**落**[お]**ちる**[ちる] 02 これ以上は落ちようがないという最低の状態まで落ちる。「落ちるところまで落ちたんだとあきらめて、あしたからまた頑張ろう」 **転**[テン]**落**[ラク]**する**[する] 03 転げ落ちるように、落ちていくこと。「彼の選手生命は〜していくだけ」「〜の後半生を書きつづる」◇「順落」とも書く。 **凋**[チョウ]**落**[ラク]**する**[する] 04 勢いを失って地位がどんどん落ちること。「〜の一途をたどる」◇草木の葉や花が落ちることにもいう。 **堕**[ダ]**落**[ラク]**する**[する] 05 まじめな態度を失い、悪いことをしていくうちに、道徳的に落ちること。「酒がもとで〜していった」「政治の〜が言われて久しい」「〜した生活」 **腐**[フ]**敗**[ハイ]**する**[する] 06 精神が堕落して、様々な弊害が生じること。「政治が〜すると、そのつけは国民に回ってくるものだ」 **身**[み]**を**[を]**持**[も]**ち**[ち]**崩**[くず]**す**[す] 07 だらしない生活や行動に陥って、落ちぶれる。「腕のいい職人なのに、酒で身を持ち崩してしまった」 **身**[み]**を**[を]**落**[お]**とす**[とす] 08 自分の行いのせいで低い身分になる。「足軽に~」 **身**[み]**を**[を]**沈**[しず]**める**[める] 09 みじめな境遇に身をおく。「苦界に~」 **成**[な]**り**[り]**下**[さ]**がる**[がる] 10 落ちていって、きわめて低い身分になる。「一介の素浪人に~」 **成**[な]**り**[り]**果**[は]**てる**[てる] 11 落ちぶれて、見る影もない状態に行き着く。「そこまで卑怯者に成り果てたのか、おまえは」 ●失墜する → 9801なくなるa●なくなる ### ●落ちぶれる **落**[お]**ち**[ち]**魄**[ぶ]**れる**[れる] 12 勢いを失って、みじめな状態になる。「あの名家も落ちぶれたものだ」◇「零落れる」とも書く。 **うらぶれる** 13 落ちぶれて、みすぼらしい様子になる。「彼はうらぶれた身なりでやってきた」◇「うらぶれた」の形で名詞を修飾することが多い。 **没**[ボツ]**落**[ラク]**する**[する] 14 栄えていたものが、勢いを失って落ちぶれること。「名門のA家も、戦後は~した」~貴族 **零**[レイ]**落**[ラク]**する**[する] 15 みるかげもなく落ちぶれた生活を送ること。「~した貴族」 **沈**[チン]**淪**[リン]**する**[する] 16 落ちぶれはてること。「もう下のいない境遇に〜してみれば、かえって度胸もすわる」 **落**[ラク]**魄**[ハク]**する**[する] 17 文地位や財産を失って、ひっそりと暮らしていること。「事業に失敗して~の余生を送る」 ●逼塞する → 9804隠れるa●隠れ住む ## d 形容動詞の類 **敗**[ハイ]**残**[ザン]**の**[の] 00 文生存競争に負けて、落ちぶれている様子。「身よりもない異郷に〜の身をかこつ」◇「廃残」とも書く。「敗残」には戦いに敗れて生き残る意もある。 ## h 名詞の類:コト・サマ ●成れの果て 9001終わるh●終わった状態 <1361> ## S 名詞の類:ヒト **斜**[シャ]**陽**[ヨウ]**族**[ゾク] 00 時代の流れにとりのこされて、落ちぶれた上流階級。◆太宰治の小説『斜陽』からできた語。 **敗**[ハイ]**残**[ザン]**者**[シャ] 01 競争の激しい世の中に敗れ、落ちぶれた人。「人生の~になっても、なお生きる意志を失わない」 ## U 名詞の類:トコロ **場**[ば]**末**[すえ] 00 繁華街からはずれた、うらぶれたところ。「~のパーで飲む」 **裏**[うら]**町**[まち] 01 裏通りのみすぼらしい町。「~に暮らしていても人情は厚い」 **陋**[ロウ]**巷**[コウ] 02 図せまくできたない町。「~をさ迷い歩く人生の放浪者」 <1362> # 74 かたい・やわらかい(硬軟) # 7400 かたい ## a 動詞の類 **固**[かた]**くなる**[くなる] 00 (水分がなくなって)力を加えても形が変わらない状態になる。「昨日ついた餅がもう固くなっている」◇「硬くなる」「堅くなる」とも書く。 **強**[こわ]**つく**[つく] 01 かたくてごわごわする。「糊がききすぎてごわついたシーツ」 **骨**[ほね]**張**[ば]**る**[る] 02 骨が目立ってごつごつする。「骨ばった指が目立つ」 **節**[ふし]**くれ**[くれ]**だつ**[だつ] 03 ①節がたくさんあり、でこぼこしていてかたい感じがする。「節くれ立った幹」②骨張っていてかたい感じがする。「節くれ立った手」 ●気持ち・態度がかたくなる → 2904かしこまるa ●緊張する ## C 形容詞の類 ### ●かたい **かたい** 00 外から力を加えても形が変形しにくく、こわれたりが砕けたりしにくい様子。「くるみの~殻」「ダイヤモンドは~」「~材木」→やわらかい◇「固い」「硬い」「堅い」とも書くが、表記の区別は、実際にははっきりと区別することは難しく、「固い」が最も多く用いられる。 **ごつい** 01 がっしりとしていて、かたい感じのする様子。「あの人は〜体をしている」「~手」 **厳**[いか]**つい**[つい] 02 がっしりとしていて、やわらかみが感じられない様子。「彼は、顔はいかついが心はやさしい」 **強**[こわ]**い**[い] 03 かたくてごわごわしている様子。「ご飯が~」「~箸」 **歯**[は]**が**[が]**立**[た]**たない**[たない] 04 かたくてかみきれない様子。「この肉はかたすぎて〜」 ## d 形容動詞の類 ### ●かたくなった様子 **かちかちの** 00 やわらかいはずのものが、ひどくかたくなった様子。「パンが〜になる」「〜に凍った道」 **がちがちの** 01 「かちかち」を強めた言い方。「地面が〜に凍った」 **かちんかちんの** 02 かちかちよりも、さらにひどくかたまった様子。「地面が〜にかたまる」 **かっちんかっちんの** 03 かちんかちんよりも、さらにひどくかたまった様子。「肉が〜に凍ってしまった」 **こちこちの** 04 水分がぬけて、ひどくかたくなった様子。「〜のもち」「ジュースが〜に凍った」 **こちんこちんの** 05 「こちこち」のより口語的な言い方。「パンが〜になる」 **こっちんこっちんの** 06 「こちんこちん」を強めた言い方。「こんなに〜に凍っては、解凍するのが大変だ」 ●ごわごわな 5803触るd ### ●かたい様子 **固**[かた]**めの**[めの] 07 どちらかというとかたいほうである様子。「〜ご飯が好きだ」「〜豆腐」柔らかめ◇「硬め」「堅め」とも書く。 **硬**[コウ]**質**[シツ]**の**[の] 08 材質がかたい様子。「〜のゴム」▷~ガラス **不**[フ]**壊**[エ]**の**[の] 09 金剛石のようにきわめてかたくて壊れにくいこと。 ## f 副詞の類 **ごつごつと** 00 かたくて表面がなめらかでない様子。「〜した岩の多い山」 **かちかちと** 01 かたいものがぶつかる様子。「カスタネットを〜とならす」 **がちがちと** 02 「かちかち」を強めた言い方。「寒さで歯を〜いわせて震える」 ●ごわごわと△ 5803触るf●感触を表す擬態語 ●ぎすぎすと → 7601細い£ ## h 名詞の類:コト・サマ **硬**[コウ]**さ**[さ] 00 かたいこと。「ビスケットの〜が足りない」「固さ」「堅さ」とも書く。 **硬**[コウ]**度**[ド] 01 金属・鉱物のかたさの度合い。「〜の高い金属」▷~計 **硬**[コウ]**性**[セイ] 02 かたい性質。▷~下疳(梅毒の初期症状で、局部にできるかたい潰瘍)軟性 **剛**[ゴウ]**性**[セイ] 03 物体の、ねじれや曲げに対して抵抗する性質。「補強材を入れて〜を高める」▷~率 **硬**[コウ]**式**[シキ] 04 野球やテニスなどで硬球を用いる方式。▷~テニス・~野球・〜ボール 軟式 **硬**[コウ]**軟**[ナン] 05 図かたいこととやわらかいこと。「地盤の〜を調査する」 **金**[コン]**剛**[ゴウ] 06 図きわめてかたくて壊れないこと。▷~石 ## k 名詞の類:モノ ### ●殻 **殻**[から] 00 中にあるものを包んで保護する、かたいもの。「卵の~」 **卵**[ラン]**殻**[カク] 01 図卵の殻。「かたい〜におおわれた、だちょうの卵」 **貝**[かい]**殻**[がら] 02 貝の外側をおおっている、石灰質の殻。「〜を耳に押し当てる」 **甲**[コウ] 03 かめ・かになどの背の部分をおおっている殻。「かめの~」 **甲**[コウ]**羅**[ら] 04 「甲」の一般的な言い方。「かめが岩の上で〜を干している」 **亀**[キッ]**甲**[コウ] 05 図かめの甲。「〜の印を商標にしている」▷~模様 <1363> **甲**[コウ]**殻**[カク] 06 えび・かになどの体表をおおっているかたい、キチン質の殻。 ### ●骨 **骨**[ほね] 07 動物の体の内部にあり、体を支えたり、体の部分の形を保ったりするためにはたらく、(比較的)かたいもの。「腕の〜を折る」 **小**[こ]**骨**[ぼね] 08 (魚の)小さな細い骨。「この魚は〜が多くて食べにくい」 **骨**[コツ] 09 「ほね」のかたい言い方。▷~粗鬆症・~折損・牛・豚~~複合語の要素として用いる。 **硬**[コウ]**骨**[コツ] 10 (軟骨に対して)かたい性質をもつ骨。~魚類 軟骨 **軟**[ナン]**骨**[コツ] 11 (硬骨に対して)力を加えると形が変わりやすい、弾力のあるやわらかい骨。「耳・鼻には〜がある」 ▷~魚類 硬骨 **人**[ジン]**骨**[コツ] 12 人の骨。「遺跡の現場から古代の〜らしきものが大量に発見された」 **獣**[ジュウ]**骨**[コツ] 13 図獣の骨。「遺跡から出た骨は~と判明した」 ●遺骨△ 0005死ぬk●死んだ後に残された骨 ### ●頭・顔の骨 **頭**[ズ]**蓋**[ガイ]**骨**[コツ] 14 頭部を構成する骨の総称。◇「とうがいこつ」ともいう。 **頭**[トウ]**骨**[コツ] 15 図頭蓋骨。 **頬**[ほお]**骨**[ぼね] 16 ほおの上部の突き出た骨。「〜の高い人」 **顎**[あご]**骨**[ぼね] 17 ほおの下にある骨。「~の突き出た顔」。 **顴**[カン]**骨**[コツ] 18 図ほお骨。「~の突き出た顔」。 ### ●首・肩の骨 **頸**[ケイ]**椎**[ツイ] 19 図首の骨。「衝突の衝撃で〜が折れて即死した」 **頸**[ケイ]**骨**[コツ] 20 図首の骨。◇「頸椎」のほうが一般的。 **鎖**[サ]**骨**[コツ] 21 首の下と肩を結ぶ長い骨。「〜にひびが入る」 **肩**[ケン]**甲**[コウ]**骨**[コツ] 22 左右の肩のうしろに張り出している扁平な逆三角形の骨。◇「肩胛骨」とも書く。 **貝**[かい]**殻**[がら]**骨**[ぼね] 23 俗肩甲骨。 ### ●背中の骨 **背**[せ]**骨**[ぼね] 24 背中の中心を、頭から尻にかけて通る骨。「〜を伸ばす運動」 **脊**[セキ]**柱**[チュウ] 25 背骨。▷~側湾症 **脊**[セキ]**椎**[ツイ] 26 脊柱を形づくる個々の骨。▷~カリエス **胸**[キョウ]**椎**[ツイ] 27 図腰椎の上部で、頸椎につながる、脊椎の部分。 **背**[せ]**筋**[すじ] 28 背骨に沿って、体の表面に浮き出ている筋。「全員が〜をしゃんと伸ばして立つ」 **脊**[セキ]**梁**[リョウ] 29 図①背骨。「山脈が〜のように南北に走っていた」②(転じて)山脈。「〜をなして、分水嶺となる山脈)」のように、多く、山脈の姿について比喩的に用いられる。 ### ●胸の骨 **肋**[あばら]**骨**[ぼね] 30 背骨から出て弧を描くようにして胸のあたりを囲む、複数の骨をいう。 **肋**[ロク]**骨**[コツ] 31 「あばらぼね」の、より一般的な言い方。「胸が痛むので診てもらったら、〜にひびが入っていると言われた」 **肋**[あばら] 32 「あばらぼね」の略。「やせて~が見えるようだ」 **胸**[キョウ]**骨**[コツ] 33 胸部の前面中央にある骨。 ### ●腰・尻の骨 **腰**[こし]**骨**[ぼね] 34 腰の骨。「2足歩行では、上半身を支える〜がかなり負担が大きい」 **腰**[ヨウ]**椎**[ツイ] 35 腰の部分を支える、脊椎の部分。 **尾**[ビ]**骶**[テイ]**骨**[コツ] 36 背骨のいちばん下の端にある、突き出た骨。「スケートで転んで、~を打った」 **尾**[ビ]**骨**[コツ] 37 文尾骶骨。 **骨**[コツ]**盤**[バン] 38 腰の部分にある骨。「〜の広い女性」◇人の骨格の中で男女差が顕著に現れる部分。 **坐**[ザ]**骨**[コツ] 39 尻の下にあり、骨盤を構成する骨。▷~神経痛◇「坐骨」とも書く。 ### ●足の骨 **大**[ダイ]**腿**[タイ]**骨**[コツ] 40 太ももの部分にある、人体の中で最も長い骨。 **脛**[ケイ]**骨**[コツ] 41 図すねの内側にある細長い骨。 **膝**[シツ]**蓋**[ガイ]**骨**[コツ] 42 ひざの関節の前側の平たい皿状の骨。 **皿**[さら] 43 腳膝蓋骨。「ひざの〜が割れてしまったらしい」 ## m 名詞の類:モノ ### ●石・岩 **石**[いし] 00 自然につくられた、地中や地表に存在している、大小の鉱物質の非常にかたいかたまり。「道ばたの〜につまずいて転んだ」「どこから~が飛んできて車に当たった」 ▷~橋・墓~ ◇体内でできた、かたい異物や、研磨された装飾品などをも含め、広く用いる。大きさは多種多様であるが、非常に小さい粒状のものは「砂」という。「このテーブルは石でできている」のように、材料として加工したものについても用いる。 **岩**[いわ] 01 地面に食い込んでいたりして、人の力では簡単に動かせないような、大きな石。「山頂付近はごつごつした〜がむき出しになっていた」▷一枚~◇「巌」「磐」とも書く。 **大**[おお]**岩**[いわ] 02 大きな岩。 **岩**[ガン]**石**[セキ] 03 自然界に存在する、岩や石。「トンネル付近の〜が崩壊して落下し、入り口がふさがれた」「山野を歩いて~の標本を採取する」▷~学◇「巖石」とも書く。 **巌**[いわお] 04 地上に高く突き出している大きな岩。「〜がそびえる」 ### ●地盤・岩盤 **地**[チ]**殻**[カク] 05 地球の表層部の、深さ数キロから数十キロに及ぶ岩石層。▷~変動 **地**[ジ]**盤**[バン] 06 地球の表層部の、地表からある程度までの深さの部分。「大雨で〜がゆるみ、土砂崩れの危険がある」 **岩**[ガン]**盤**[バン] 07 図岩石が層をなしている地盤。「トンネル工事で、~にぶちあたる」 <1364> **プレート** 08 地球の表層部をつくっている、深さ100km程度の岩石層。▷太平洋~►plate ### ●普通でない石や岩 **奇**[キ]**岩**[ガン] 09 めずらしい形をした岩。「見方によってさまざまな姿に見える~が連続する海岸線」▷~怪石◇「奇巖」とも書く。 **怪**[カイ]**石**[セキ] 10 図形の変わった石。◇多く、「奇岩怪石」の形で用いる。 **巨**[キョ]**石**[セキ] 11 図巨大な石。~文化 **巨**[キョ]**岩**[ガン] 12 図巨大な岩。◇「巨厳」とも書く。 **屏**[ビョウブ]**風**[いわ] 13 屏風のように切り立った岩。 ### ●丸い石 **丸**[まる]**石**[いし] 14 全体にまるみを帯びた石。 **丸**[まる]**石**[いし] 15 石垣や庭などに使われる丸石。 ### ●小さな石 **小**[こ]**石**[いし] 16 手の中に入るくらいの小さな石。「〜を拾う」 **石**[いし]**ころ**[ころ] 17 「小石」の、より口語的な表現。「〜を投げる」 **小**[シャ]**石**[シャク] 18 図小石。「そんなものは~同然だ」 **さざれ**[いし]**石**[いし] 19 雅小さくて細かい石。「〜の巌となりて苔のむすまでく君が代〉」 **礫**[レキ] 20 図岩石のかけら(からできた小石)。 **砕**[サイ]**石**[セキ] 21 図砕かれた石。~機 **砂**[ジャ]**利**[リ] 22 小さな石や細かい石の集まり。「川底から〜を採取する」◇「ざり」ともいう。 **玉**[たま]**砂**[ジャ]**利**[リ] 23 丸くて大粒の砂利。「神社の境内に~を敷き詰める」 **バラスト** 24 道路や線路などに敷く砂利。 **シルト** 25 泥に含まれる、粘土よりあらく砂よりは細かい砕屑からなるもの。~岩►silt ●つぶて 5211投げるk●投げるもの ●瓦礫 9604残るk●残骸 ### ●でき方の違いによる岩石 **堆**[タイ]**積**[セキ]**岩**[ガン] 26 土砂や火山灰、生物の遺骸などが堆積してできた岩石。 **礫**[レキ]**岩**[ガン] 27 堆積岩の一つで、小石が水底で砂・粘土などを付けて固まったもの。 **砂**[サ]**岩**[ガン] 28 堆積岩の一つで、砂が固まってできた岩石。「しゃがん」ともいう。 **泥**[デイ]**岩**[ガン] 29 堆積岩の一つで、泥が固まってできた岩石。 **水**[スイ]**成**[セイ]**岩**[ガン] 30 堆積岩の一つで、岩石の破片や生物の遺骸が水底に堆積してできた岩石。◇堆積岩のほとんどが水成岩であることから、堆積岩と同義で用いることもある。 **石**[セッ]**灰**[カイ]**岩**[ガン] 31 堆積岩の一つで、水底に堆積した生物の遺骸や水中の炭酸カルシウムから生じる、白色あるいは灰色の岩石。セメントの原料として用いる。 **鍾**[ショウ]**乳**[ニュウ]**石**[セキ] 32 石灰洞の天井から、石灰分を含んだ水滴がしたたって、つらら石のように垂れ下がったもの。 **火**[カ]**成**[セイ]**岩**[ガン] 33 マグマが冷えて固まった岩石。 **火**[カ]**山**[ザン]**岩**[ガン] 34 火成岩のうち、地表か、地表の比較的浅いところでできたもの。玄武岩。安山岩・流紋岩など。 **深**[シン]**成**[セイ]**岩**[ガン] 35 火成岩のうち、地下の深いところでできたもの。閃緑岩紀*・花崗岩など。 **半**[ハン]**深**[シン]**成**[セイ]**岩**[ガン] 36 深成岩と火山岩の中間的な性質をもつ火成岩。石英斑岩・玢岩など。 **花**[カ]**崗**[コウ]**岩**[ガン] 37 深成岩の一つで、石英・長石などからなるもの。 **御**[み]**影**[かげ]**石**[いし] 38 「花崗岩」の石材名。「~の墓」 **玄**[ゲン]**武**[ブ]**岩**[ガン] 39 火山岩の一つで、輝石・かんらん石からなり、緻密で暗黒色のもの。 **安**[アン]**山**[ザン]**岩**[ガン] 40 火山岩の一つで、斜長石・普通角閃石などからなり、灰白色・暗灰色のもの。建築用の石材となる。 **溶**[ヨウ]**岩**[ガン] 41 マグマが噴火によって地上に流れ出たもの。~台地・~ドーム・~流◇「熔岩」とも書く。 **変**[ヘン]**成**[セイ]**岩**[ガン] 42 もとの岩石が地中の熱や圧力、化学的作用によって変質した岩石。 **大**[ダイ]**理**[リ]**石**[セキ] 43 石灰岩から生じた白色で結晶質の変成岩。装飾用に多く用いる。「~の床」◇中国雲南省の大理で多く産出することから。 ●石炭 → 8601燃やすk●石炭 ●軽石 → 5805擦るk●こするための道具 ### ●石材 **石**[セキ]**材**[ザイ] 44 土木・建築などに用いる石。「~を切り出す」~商・~店 **切**[き]**り**[り]**石**[いし] 45 石材を、その用途に合わせて一定の形に切ったもの。 **間**[ま]**知**[ち]**石**[いし] 46 四角に切った石。 **板**[いた]**石**[いし] 47 板のような薄い石材。 **敷**[しき]**石**[いし] 48 ①庭の敷石などに用いる、くりの実ぐらいの大きさで、平たくて丸い石。②道路などに敷き詰める石。 **割**[わ]**り**[り]**栗**[ぐり]**石**[いし] 49 道路などの基礎工事に用いる石。石を割り砕いた石。略して「割り栗」ともいう。 **捨**[す]**て**[て]**石**[いし] 50 堤防・橋などをつくるとき、水底に投げ入れて基礎にしたり水の勢いを弱めたりするための石。 ●庭石など6301据えるk●敷地内に据える石 ●試金石 → 1604試すk ●礎石 → 5301支えるk●基礎 ●碑石 → 6804建てるk●碑 ### ●地中・海中の岩 **マグマ** 51 地中で、高温により溶けた状態の物質。冷えて固まると火成岩になる。magma **岩**[ガン]**漿**[ショウ] 52 「マグマ」の古い言い方。 **岩**[ガン]**床**[ショウ] 53 地中で板状に広がっている岩。 <1365> **岩**[ガン]**礁**[ショウ] 54 海中に隠れている岩。「船が〜に乗り上げる」 **暗**[アン]**礁**[ショウ] 55 海面下にあって、航海の障害となる岩。「この海域は〜が多いから要注意だ」 **珊**[サン]**瑚**[ゴ]**礁**[ショウ] 56 珊瑚虫の遺骸が堆積してできた石灰質の浅瀬。 ## n 名詞の類:モノ ### ●鉱物 **鉱**[コウ]**物**[ブツ] 00 地殻中に含まれる天然の無機物で、多く結晶質のかたいもの。▷~油「礦物」とも書く。 **石**[セキ]**英**[エイ] 01 二酸化珪素を主成分とする鉱物。ガラスや陶磁器の原料として用いる。透明な結晶を水晶という。▷~ガラス・~砂 **長**[チョウ]**石**[セキ] 02 珪酸塩鉱物。カリウム・ナトリウムなどを含む。 **珪**[ケイ]**酸**[サン]**塩**[エン]**鉱**[コウ]**物**[ブツ] 03 珪酸塩鉱物。火成岩の主成分。陶磁器や肥料などの原料として用いる。 **雲**[ウン]**母**[モ] 03 花崗岩などに多く含まれる六角形の結晶体で、はがれやすく光沢のある珪酸塩鉱物。絶縁材などとして用いる。◇「うんぼ」ともいう。 **雲**[きら]**母**[ら] 04 「うんも」の和語的表現。▷~紙・~絵「きら」ともいう。きらきら光ることから。 **方**[ホウ]**解**[カイ]**石**[セキ] 05 炭酸カルシウムを主成分とする鉱物。セメントや光学器械などに用いられる。 **蝋**[ロウ]**石**[セキ] 06 蠟状の感触をもつやわらかい岩石や鉱物の総称。 **石**[いし]**綿**[わた] 07 蛇紋石・角閃石が変化して綿状になった鉱物。耐火性・耐酸性・保温性にすぐれるが、発癌性があるとして使用禁止になった。 **アスベスト** 08 「石綿」の洋語的表現。「〜による健康被害」 asbest **黄**[オウ]**鉄**[テッ]**鉱**[コウ] 09 二硫化鉄からなる鉱物。硫酸などの原料となる。 **黄**[オウ]**銅**[ドウ]**鉱**[コウ] 10 銅と鉄と硫黄からなる鉱物。銅の原料となる。 **磁**[ジ]**鉄**[テッ]**鉱**[コウ] 11 酸化鉄からなる鉱物。黒色で磁性をもち、良質の鉄鉱石となる。 **鉱**[コウ]**石**[セキ] 12 有用な金属などを多く含む鉱物のかたまり。◇「礦石」とも書く。 **原**[ゲン]**鉱**[コウ] 13 原料となる鉱石。 **原**[ゲン]**石**[セキ] 14 ①原鉱。「ゲルマニウムの〜」②加工していない宝石。「ダイヤモンドの〜をみがく」 **粗**[ソ]**鉱**[コウ] 15 鉱山から採掘されたままの鉱石。 **金**[キン]**鉱**[コウ] 16 金を含有する鉱石。「〜を掘り当てる」 **銀**[ギン]**鉱**[コウ] 17 銀を含有する鉱石。 **銅**[ドウ]**鉱**[コウ] 18 銅を含有する鉱石。 **鉄**[テッ]**鉱**[コウ] 19 鉄を含有する鉱石。▷~石 **燐**[リン]**鉱**[コウ] 20 燐酸カルシウムを多く含む鉱石。肥料の原料などに用いる。▷~石 **ボーキサイト** 21 酸化アルミニウムを主成分とする鉱石。アルミニウムの原料となる。bauxite ### ●宝石 **宝**[ホウ]**石**[セキ] 22 産出量が少なく、質がかたくて色彩や光沢の美しい鉱物。装飾品として用いる。~箱・~商◇宝石の条件として、色や透明度・光輝にすぐれていること、硬度が高く経時変化がないこと、希少性をもつこと、の3つがあげられる。なお、鉱物以外の真珠や琥珀を宝石に含めることも少なくない。 **貴**[キ]**石**[セキ] 23 宝石の中で最高の等級に入るもの。 **玉**[たま] 25 球形をした美しく高価な石。「〜をみがく」◇「珠」とも書く。 **珠**[シュ]**玉**[ギョク] 26 文真珠と玉。◇「珠」は海の玉、「玉」は山の玉の意。 **名**[メイ]**石**[セキ] 27 すぐれた宝石や有名な宝石。 **宝**[ホウ]**玉**[ギョク] 28 宝とする貴重な玉。 **宝**[ホウ]**珠**[ジュ] 29 文宝玉。◇「ほうじゅ」ともいう。 **ダイヤモンド** 30 炭素からなる宝石。無色透明で美しい光沢をもち、天然に存在する物質では最もかたい。宝石のほか、工業用にも用いる。人工~・天然~・~ジュエリー diamond **ダイヤ** 31 「ダイヤモンド」の略。 **金**[コン]**剛**[ゴウ]**石**[セキ] 32 「ダイヤモンド」の漢語的表現。 **鋼**[コウ]**玉**[ギョク] 33 酸化アルミニウムからなるダイヤモンドに次ぐかたい鉱物。 **コランダム** 34 「鋼玉」の洋語的表現。corundum **ルビー** 35 赤い色の透明あるいは透明に近い鋼玉。ruby **紅**[コウ]**玉**[ギョク] 36 「ルビー」の漢語的表現。 **サファイア** 37 青色の透明のガラス光沢をもつ鋼玉。sapphire **青**[セイ]**玉**[ギョク] 38 「サファイア」の漢語的表現。 **トパーズ** 39 弗素とアルミニウムなどを含む珪酸塩からなる、黄色で透明あるいは透明に近い宝石。7 topaze **黄**[オウ]**玉**[ギョク] 40 「トパーズ」の漢語的表現。 **緑**[リョク]**柱**[チュウ]**石**[セキ] 41 ベリリウムとアルミニウムからなる珪酸塩鉱物。美しい結晶をなす(宝石となる)鉱物。 **エメラルド** 42 緑柱石の一つで、緑色の光沢をもつ宝石。▷~グリーン emerald **緑**[リョク]**玉**[ギョク] 43 「エメラルド」の漢語的表現。◇「緑玉石」ともいう。 **翠**[スイ]**玉**[ギョク] 44 エメラルド。◇「翠」は緑の意。 **アクアマリン** 45 緑柱石の一つで、青色で、透明な宝石。aquamarine **碧**[ヘキ]**玉**[ギョク] 46 不純物を含む、不透明な青・緑・赤色などの宝石。曲玉越などにも用いられた。 <1366> **ジャスパー** 46 「碧玉」の洋語的表現。▶jasper **硬**[コウ]**玉**[ギョク] 47 アルミニウム・ナトリウムの珪酸塩などからなる、緑・青・白色の(宝石となる)鉱物。 **翡**[ヒ]**翠**[スイ] 48 緑色の不透明・半透明で光沢がある硬玉。◇その色から「かわせみ」の別称でもある。 **瑠**[ル]**璃**[リ] 49 数種類の鉱物からなる、青色で黄金色の細かい点が入った宝石。◇「琉璃」とも書く。古くはガラスの意。 **ラピスラズリ** 50 「瑠璃」の洋語的表現。▶lapislazuli **水**[スイ]**晶**[ショウ] 51 無色透明の結晶化した石英。装飾品・光学器械・印材などに用いる。◇「水精」とも書く。 **クリスタル** 52 「水晶」の洋語的表現。▶crystal **橄**[カン]**欖**[ラン]**石**[セキ] 53 マグネシウムと鉄の珪酸塩からなる鉱物。良質の透明で緑色のものは宝石とする。 **ペリドット** 54 宝石として用いられる橄欖石。 **オパール** 55 乳白色で半透明の宝石。光によって色がさまざまに変化する。opal **猫**[ネコ]**目**[め]**石**[いし] 56 「オパール」の漢語的表現。 **瑪**[メ]**瑙**[ノウ] 57 石英・蛋白石などの混合石で、紅・緑・白などの美しい帯模様をもつ宝石。 **トルコ**[いし]**石**[いし] 58 銅・アルミニウム・憐などを含む青または青緑色の宝石。トルコ(オTurk)を経てヨーロッパへ入ったため、この名がある。 **ターコイズ** 59 「トルコ石」の洋語的表現。 **真**[シン]**珠**[ジュ] 60 あこや貝・しろちょう貝などの体内にできる球状の物質。「~のネックレス」 **パール** 61 「真珠」の洋語的表現。「誕生祝いにもらった〜のイヤリング」 pearl **琥**[コ]**珀**[ハク] 62 地質時代の樹脂類が地中に埋没して化石化したもの。透明または半透明で、多くは黄色かあめ色。 **誕**[タン]**生**[ジョウ]**石**[セキ] 63 その月に生まれた人が幸せになれるという宝石。占星術などによって多少違うが、1月ガーネット、2月アメジスト、3月アクアマリン、4月ダイヤモンド、5月エメラルド、6月真珠、7月ルビー、8月ペリドット、9月サファイア、10月オパール、11月トパーズ、12月トルコ石、とするのが一般的である。 ●ジュエリー △ 6412飾るk●装飾品 ### ●その他の石や玉 **落**[お]**ち**[ち]**石**[いし] 64 山の上などからころがり落ちた石。 **隕**[イン]**石**[セキ] 65 宇宙空間から地上に落下した、流星の燃え残り。 **化**[カ]**石**[セキ] 66 地質時代の動植物の死体や遺物が岩石中に残ったもの。「生きている化石」のように、古い物事が進歩・発展なくそのまま残っていることのたとえとしても用いる。 **金**[キン]**石**[セキ] 67 金属と岩石。~文「金石の交わり」のように、きわめて堅固なことのたとえにも用いる。 **鉄**[テッ]**石**[セキ] 68 鉄と石。◇「鉄石の意志」のように、意志などがきわめてかたいことのたとえにも用いる。 **木**[ボク]**石**[セキ] 69 図人情がなく、かたくて道理を理解しないもののたとえにも用いる。 **玉**[ギョク]**石**[セキ] 70 よいものとつまらないもの。「玉石混淆(すぐれたものとつまらないものが入り交じっていること)」のように、すぐれたものとつまらないもののたとえにも用いる。 **名**[メイ]**石**[セキ] 71 図形が美しかったりして、名前のついた石。「岩橋山の~を巡る」「全国から~を集めてつくられた庭園」 ### ●金属 **金**[キン]**属**[ゾク] 72 金・銀・鉄などの金属元素とその合金の総称。常温で固体(水銀は例外)で、展性・延性・金属光沢があり、熱や電気をよく導く。▷~音・~鉱物 **金**[かね]**気**[け] 73 「金属」の、より口語的な言い方。「〜でできたお椀」 **地**[ジ]**金**[がね] 74 めっきや細工の下地となる金属。 **軽**[ケイ]**金**[キン]**属**[ゾク] 75 比重が小さい(4または5以下)金属。マグネシウム・アルミニウム・ナトリウムなど。重金属 **重**[ジュウ]**金**[キン]**属**[ゾク] 76 比重が大きい(4または5以上)金属。金・銀など。軽金属 **貴**[キ]**金**[キン]**属**[ゾク] 77 空気中で酸化するなどの変化が少なく、産出量の少ない貴重な金属。金・銀・白金など。卑金属 **卑**[ヒ]**金**[キン]**属**[ゾク] 78 空気中で酸化しやすい金属。鉄・亜鉛・アルミニウムなど。一貴金属 **非**[ヒ]**鉄**[テツ]**金**[キン]**属**[ゾク] 79 鉄以外の金属の総称。 **合**[ゴウ]**金**[キン] 80 2種類以上の金属を溶解融合させて作った金属。超硬~・銅~・超~・形状記憶~ **軽**[ケイ]**合**[ゴウ]**金**[キン] 81 比重の小さい合金。◇アルミニウム合金・チタン合金など。自動車や航空機などの部品に用いられる。 **インゴット** 82 溶かした金属を型に流し込んで、かためた塊。▶ingot ●延べ棒→ 7114伸ばすk●のばして作ったもの ●板 7802平たいに版 ### ●金具 **金**[かな]**具**[ぐ] 83 物につける金属製の付属品。 **金**[かな]**物**[もの] 84 ①日用品として使う金属製の器具。なべ・かまなど。~屋②「金具」の古い言い方。 **帯**[おび]**金**[がね] 85 図箱などに巻きつける帯状の金具。 **座**[ザ]**金**[がね] 86 ①取っ手など、突き出た金物のねもとを飾る金具。②ボルトとナットを締めるとき、ボルトの頭部やナットの下に入れる薄い金属板。 **ワッシャー** 87 「座金②」の洋語的表現。 ## p 名詞の類:モノ **金**[キン] 00 金属元素の一つで、美しい黄色の光沢がある金属。重くやわらかで展延性に富み、 <1367> 空気中ではさびない。貨幣や装飾品などに用いる。「~の延べ棒」 ▷~メダル・〜めっき◇元素記号はAu。「沈黙は金」のように、最も価値があるものの意でも用いる。 **黄**[オウ]**金**[ゴン] 01 金。「~の像」「~に目がくらむ」◇「黄金の左腕」のように、きわめて貴重なものの意でも用いる。 **黄**[こ]**金**[がね] 02 「おうごん」の古い言い方。▷~色・~作りの「金」とも書く。 **ゴールド** 03 (装飾的な)製品の材質としての、金。「~のブレスレット」gold **純**[ジュン]**金**[キン] 04 まじりけのない金。「~のネックレス」「金貨は~ではなく銅との合金が多い」 **金**[キン]**無**[ム]**垢**[ク] 05 「純金」のやや俗な言い方。「〜の仏像」「無垢」は純粋なこと。 **本**[ホン]**金**[キン] 06 文純金。◇「資本金」のことをもいう。 **二**[ニ]**十**[ジュウ]**四**[シ]**金**[キン] 07 純金。◇金を取引する際の純度表示で、純金を24とする金の純度の単位(カラット)から。 **十**[ジュウ]**八**[ハチ]**金**[キン] 08 純金の含有量が、全重量の24分の18である合金。 **砂**[サ]**金**[キン] 09 金鉱脈の浸食によって、金が粒状・砂状になったもの。河底や海岸の砂の中から採取する。山金◇「しゃきん」ともいう。「沙金」とも書く。 **金**[キン]**砂**[シャ] 10 砂金。◇「砂金」の方が一般的な言い方 **山**[やま]**金**[きん] 11 鉱床から産出する自然の金。砂金◇「やまきん」ともいう。 **金**[きん]**塊**[かい] 12 金のかたまり。「~を盗み出す」 **金**[キン]**銀**[ギン] 13 金と銀。◇金銭の意でも用いる。 **金**[キン]**鉄**[テツ] 14 金と鉄。◇堅固な物事のたとえにも用いる。 ### ●白金 **白**[ハッ]**金**[キン] 15 金属元素の一つで、酸に強く、展延性に富む金属。装飾品などに用いる。◇元素記号はPto **プラチナ** 16 「白金」の洋語的表現。「~のネックレス」platina **イリジウム** 17 白金族の金属元素で、銀白色で光沢をもつ金属。◇元素記号はIr。iridium ### ●銀 **銀**[ギン] 18 金属元素の一つで、青白色の光沢がある金属。電気・熱の伝導性は金属中最大。展延性にすぐれ、貨幣や装飾品などに用いる。▷~メダル・~食器・〜めっき◇元素記号はAg。 **白**[しろ]**銀**[がね] 19 「ぎん」の古い言い方。◇「白金」の「しろがね」は「白金」と書き、「銀」の「しろがね」は「銀」と書く。また、「雪」の比喩として用いることもある。 **白**[ハク]**銀**[ギン] 20 銀。◇一般に、「野山に降り積もった雪」の意で比喩的に用いる。 **シルバー** 21 (装飾的な)製品の材質としての、銀。「~のリング」 silver **純**[ジュン]**銀**[ギン] 22 まじりもののない銀。 **銀**[ギン]**無**[ム]**垢**[ク] 23 「純銀」のやや俗な言い方。「学業優等でもらった〜の時計」 **燻**[いぶ]**し**[し]**銀**[ギン] 24 硫黄などをいぶして表面にすす色を付けた銀。 **銀**[ギン]**塊**[カイ] 25 銀のかたまり。 ### ●銅 **銅**[ドウ] 26 金属元素の一つで、暗赤色の展延性・加工性にすぐれた金属。~メダル・~像◇元素記号はCu。 **赤**[あか]**金**[がね] 27 「どう」の古い言い方。▷~色 **赤**[しゃく]**銅**[どう] 28 「あかがね」の略。「〜で屋根を葺いた寺」 **精**[セイ]**銅**[ドウ] 29 精錬した銅。 **青**[セイ]**銅**[ドウ] 30 銅とすずの合金。美術品などを作るのに用いる。 **唐**[から]**金**[かね] 31 「青銅」の古い言い方。◇「からかね」ともいう。「から」は、唐から伝わったことから。 **ブロンズ** 32 「青銅」の洋語的表現。「古代ローマの〜像」◇「ブロンズ像」は、一般的に青銅でできた像のこともいう。◆bronze **赤**[シャク]**銅**[ドウ] 33 銅・金・銀の合金。装飾品などに用いる。~色 **黄**[オウ]**銅**[ドウ] 34 銅と亜鉛の合金。日用品・機械部品などに用いる。◇「こうどう」ともいう。 **真**[シン]**鍮**[チュウ] 35 「黄銅」の一般的な言い方。「〜の取っ手」 **ブラス** 36 「真鍮」の洋語的表現。▶brass **白**[ハク]**銅**[ドウ] 37 ニッケルと銅の合金。装飾品などに用いる。 ●銅板 → 7802平たいk●板 ### ●鉄 **鉄**[テツ] 38 金属元素の一つで、展延性にすぐれた、最も多く用いられる重金属。▷~亜鈴・~筆・~瓶◇元素記号はFe。 **黒**[くろ]**金**[がね] 39 「てつ」の古い言い方。◇「黒金」とも書く。 **軟**[ナン]**鉄**[テツ] 40 炭素含有率のきわめて少ない、やわらかい鉄。電磁気材料に使われる。 **砂**[サ]**鉄**[テツ] 41 磁鉄鉱が風化・分解によって粒状になったもの。◇「しゃてつ」ともいう。 **銑**[セン]**鉄**[テツ] 42 鉄鉱石を溶鉱炉でとかして還元した高炭素の鉄。製鋼用銑鉄と鋳物用銑鉄に分けられる。 **鋳**[チュウ]**鉄**[テツ] 43 鋳物に用いる、2%以上の炭素を含む鉄。 **錬**[レン]**鉄**[テツ] 44 ①きたえた鉄。②炭素の含有率の低い軟鉄。鉄線や釘などに用いる。◇「練鉄」とも書く。 **鍛**[タン]**鉄**[テツ] 45 錬鉄。 **鉄**[テツ]**材**[ザイ] 46 鉄を土木・建築材料として加工したもの。 **鉄**[テッ]**骨**[コツ] 47 建造物の骨組みとして用いる鉄材。 **鉄**[テッ]**筋**[キン] 48 コンクリート建築の張力を増すため、中に埋め込む鉄の棒。〜コンクリート **鉄**[テッ]**片**[ペン] 49 図鉄の破片。「~を拾い集めてオブジェをつくる」 **鋼**[はがね] 50 炭素を少量(2%以下)含む鉄の合金。「刃金」とも書く。刀の刃によく使われることから。 <1368> **鋼**[コウ]**鉄**[テツ] 51 文網。 **鋳**[チュウ]**鋼**[コウ] 52 鋳造に用いられる鋼。 **鉄**[テッ]**鋼**[コウ] 53 銑鉄・鋼などの総称。 **スチール** 54 「鋼」「鋼鉄」の洋語的表現。▷~パイプ・~家具・〜ギター steel **炭**[タン]**素**[ソ]**鋼**[コウ] 55 (特殊鋼に対して、炭素だけを含む)鋼。 **特**[トク]**殊**[シュ]**鋼**[コウ] 56 炭素鋼に他の元素を加えた鋼。 **鋼**[コウ]**材**[ザイ] 57 鋼鉄を工業材料として加工したもの。 ●鉄板 7802平たいk●板 ### ●その他の金属 **錫**[すず] 58 金属元素の一つで、融点が低く、展延性にすぐれた金属。はんだなどに用いる。◇元素記号はSn。 **鉛**[なまり] 59 金属元素の一つで、蒼白色のやわらかく重い金属。加工が容易で耐食性にすぐれる。~ガラス・~蓄電池 ◇元素記号はPb。 **亜**[ア]**鉛**[エン] 60 金属元素の一つで、青みがかった銀白色で展延性の著しい金属。真鍮などの合金材料や、トタン板などのめっき材料などとして用いる。◇元素記号はZn。 **水**[スイ]**銀**[ギン] 61 金属元素の一つで、銀白色の金属光沢をもつ金属。常温では液状で、有毒。▷~灯◇元素記号はHg。 **洋**[ヨウ]**銀**[ギン] 62 銅・ニッケル・亜鉛の合金。装飾器具などに用いる。 **アマルガム** 63 水銀と他の金属との合金。◇歯科の治療に使うのは銀・すずとの合金。▶amalgam **アルミニウム** 64 金属元素の一つで、銀白色で展延性に富む金属。「アルミニューム」ともいう。元素記号はAl。▶aluminium **アルミ** 65 「アルミニウム」の略。~箱 **アルマイト** 66 アルミニウムの表面に酸化アルミニウムの被膜をつけたもの。和製洋語。商標名。Alumite **ジュラルミン** 67 アルミニウムに銅・マンガン・マグネシウムなどを混ぜた軽合金。軽くて強度が高いため、航空機などに用いる。◇商標名。Duralumin **カドミウム** 68 金属元素の一つで、青白色の光沢を有する金属。めっき材料などに使う。◇元素記号はCd。ドKadmium **ニッケル** 69 金属元素の一つで、銀白色で展延性に富む金属。合金・めっきなどに用いる。◇元素記号はNi。nickel **コバルト** 70 金属元素の一つで、銀白色の強磁性の金属。合金などに用いる。◇元素記号はCo。cobalt **マンガン** 71 金属元素の一つで、空気中では表面が酸化される帯赤灰色の金属。鉄・銅などの合金に用いる。◇元素記号はMn。▶オmangaan **クロム** 72 金属元素の一つで、銀白色でかたくもろい強磁性の金属。耐食・耐熱性にすぐれ、合金・めっきなどに用いる。◇元素記号はCr。ドChrom **ニクロム** 73 ニッケルとクロム、鉄の合金。電熱線などとして用いる。商標名。Nichrome **ステンレス** 74 クロムなどを加えて、耐食性を高めた鋼。「ステンレス鋼」「ステンレススチール(stainless steel)」の略。 **タングステン** 75 金属元素の一つで、灰白色のきわめてかたい金属。電球のフィラメントなどに用いる。◇元素記号はW。tungsten **チタン** 76 金属元素の一つで、灰白色で軽くてかたく、耐食性にすぐれた金属。「チタニウム」ともいう。元素記号はTi。ドTitan **マグネシウム** 77 金属元素の一つで、銀白色で展延性に富む金属。写真の閃光灯や断熱材などに用いる。◇元素記号はMg。magnesium **カルシウム** 78 金属元素の一つで、銀白色でやわらかい金属。石灰石や骨などに含まれる。◇元素記号はCa。▶オcalcium **バリウム** 79 金属元素の一つで、銀白色でやわらかい金属。X線撮影の造影剤に用いるのは硫酸バリウム。ドBarium **ナトリウム** 80 金属元素の一つで、銀白色でやわらかい金属。海水中に食塩として多く含まれる。▷~灯◇元素記号はNa。ドNatrium **カリウム** 81 金属元素の一つで、銀白色でやわらかい金属。肥料・ガラス・火薬などの原料として用いられる。◇元素記号はK。▶才kalium ●半田 → 5903付けるk●接着するためのもの ●硬球 4913はねるk●弾むもの ●堆石 7806高まるk ## u 名詞の類:トコロ ### ●石の多いところ **岩**[いわ]**場**[ば] 00 岩がむき出しになっているところや岩の多い所。 **岩**[ガン]**壁**[ペキ] 01 岩が、壁のように切り立った部分。「~をよじ登る」◇「厳壁」とも書く。 ●岩山 7806高まるu●いろいろな山 ●がれ場 → 6909崩れる # 7401 やわらかい ## a 動詞の類 ### ●やわらかくなる **緩**[ゆる]**む**[む] 00 固まったものが水分を含んだりしてやわらかくなる。「集中豪雨で地盤が~」◇「弛む」とも書く。 **ふやける** 01 水分を吸収してやわらかくなったり、形がくずれたりする。「豆が~」「風呂で指が~」 **軟**[ナン]**化**[カ]**する**[する] 02 図やわらかくなること。「プラスチックが熱で~する」硬化 ### ●やわらかくする **ふやかす** 03 水に浸してやわらかくする。「わかめを~」「高野豆腐をぬるま湯で~」 **打**[う]**っ**[ッ]**解**[と]**く**[く] 04 繊維をたたいて柔らかくしたりつやを出す。「わらを~」◇「擠つ」とも書く。 <1369> ### C 形容詞の類 **軟**[やわ]**らかい**[らかい] 00 外から力を加えると容易に形がかわる様子。「つきたての〜もち」「豆をやわらかく煮る」「体が~」「〜ふとん」さかたい◇「柔らかい」とも書く。 **柔**[やわ]**い**[い] 01 俗やわらかい。「胃の調子が悪いので、ご飯をやわく炊いてほしい」 **緩**[ゆる]**い**[い] 02 水分が多くてやわらかい様子。「便が~」「小麦粉をゆるくとく」「〜おかゆ」 ## d 形容動詞の類 ### ●やわらかい様子 **柔**[やわ]**らかな**[らかな] 00 やわらかい様子。「〜な肌」「〜なふとん」◇「軟らか」とも書く。 **柔**[やわ]**らかめの**[らかめの] 01 どちらかというと、やわらかいほうである様子。「肉を〜に焼く」固め **柔**[ジュウ]**軟**[ナン]**な**[な] 02 図体に力があってやわらかい様子。「体操で〜な体をつくる」 ▽~体操 **ソフトな** 03 肌触りなどがやわらかい様子。「このセーターは肌触りが〜だ」 ▽~クリーム soft d **フレキシブルな** 04 したやかで柔軟な様子。「この素材は〜な性質をもつ」►flexible **軟**[ナン]**質**[シツ]**の**[の] 05 物の性質がやわらかい様子。~ゴム ▷~アイスクリーム ●軟弱な → 7304弱いd●ひ弱な ## f 副詞の類 ### ●やわらかくていい感じ **やんわり** 00 やわらかく、気持ちのいい様子。「〜と断る」「〜(と)した忠告」 **ふんわり** 01 やわらかそうに好ましくふくらんだ様子。「ケーキにホイップした生クリームを〜とのせます」 **ふわふわ** 02 やわらかそうにふくらんでいる様子。「ソファが〜で、思わず腰を下ろす」「〜のセーターで暖かそう」 **ふわりと** 03 軽くやわらかく、気持ちのいい様子。「風に〜舞う蝶」「焼きたてのおいしそうなパン」 **ふわっと** 04 ふわりとやわらかい感じにする様子。「髪を〜仕上げる」「まわりから〜と聞こえる話し声」 **ふかふか** 05 やわらかそうにふくらんで弾力のある様子。「日に干して〜(と)したふとんは気持ちいい」 **ふっくら** 06 (見るからに)やわらかくふくらんでいる様子。「ご飯が〜と炊き上がる」「〜とした赤ん坊の手」 **ふくふく** 07 「ふっくら」のやや古めかしい言い方。「〜(と)した顔」「〜としたふとん」 **ほくほく** 08 ふかし芋などがふっくらと温かくやわらかい様子。「〜(と)した焼きたて芋」 **ぷりぷり** 09 やわらかくて弾力がある様子。「〜(と)した子供のほっぺ」「〜したイクラを熱いご飯にのせて食べる」 **ぷりんぷりん** 10 「ぷりぷり」の強調した言い方。「赤ちゃんのほっぺが〜だ」 ●ぽちゃっと・ぽちゃぽちゃと 7502太いf ### ●やわらかくていやな感じ **ぶよぶよ** 11 水けや脂肪などが多くて、やわらかくしまりのない様子。「〜(と)した体をどうにかしたい」 **ふにゃふにゃ** 12 やわらかくて張りや弾力のない様子。「熱で〜したプラスチック」 **ふにゃっと** 13 やわらかいものの張りがしだいに、または急になくなる様子。「空気が抜けて〜したアドバルーン」「ろくろの上の粘土に力を入れたら~曲がった」 **ぐちゃぐちゃ** 14 水けを含んでやわらかくなった様子。「雨でぬかるんで〜した道」 **べちゃべちゃ** 15 水けを多く含んでしまい、やわらかすぎる様子。「水の分量を間違えて〜したご飯が炊けてしまった」 **べちゃっと** 16 水けを多く含んで形が整わない様子。「こんな〜した飯は食えない」「〜したてんぷら」 ### ●その他 **しんなり** 17 熱や塩などを加えて物をやわらかくする(した)様子。「青菜を〜とするまで油でいためる」「塩もみして〜したきゆうり」 ●くにゃくにゃと・ぐにゃぐにゃと → 7103曲がるf ## h 名詞の類:コト・サマ **軟**[ナン]**性**[セイ] 00 文やわらかな性質。▷~材料 硬性 **軟**[ナン]**式**[シキ] 01 野球やテニスなどで軟球を用いる方式。▷~テニス・~野球・〜ボール 硬式 ## k 名詞の類:モノ ●柔肌 △ 6411囲むk●肌 ●軟膏 → 6703治すk●外用薬 ●軟骨 △ 7400かたいk●骨 ●軟便 5701出すk 大便 ●軟球 △ 4913はねるk●弾むもの # 7402 固まる ## a 動詞の類 ### ●固まる **固**[かた]**まる**[まる] 00 液体・気体・粉末状などの、形のないものが、一定のまとまった形をもった状態になる。「水が〜と氷になる」「湿気のせいで塩が固まった」「傷口が~」◇「固くなる」は、もともとまとまった形をもつものが「やわらかい状態から固い状態になる」ことなので、形をもたないものについていう「固まる」とは異なる。例えば、「水が固くなる」とはいわない。 **凝**[こ]**り**[り]**固**[かた]**まる**[まる] 01 細かい粒子や小さなかたまりが寄り集まって固まる。「空気にさらされて塩が~」 <1370> **凝**[ギョウ]**固**[コ]**する**[する] 02 液体や気体が固体になること。「血液が〜する」~点・熱(凝固するときに物質が放出する熱)融解 **硬**[コウ]**直**[チョク]**する**[する] 03 かたくなって動きにくくなること。「緊張のあまり体が~する」 ▷死後~ **硬**[コウ]**化**[カ]**する**[する] 04 かたくなること。「接着剤が〜する」動脈~・~剤・~病・~油 軟化 ### ●凝る **凝**[こ]**る**[る] 05 ①同質のものが1ヵ所に寄り集まって、固まる。「血が~」②筋肉が張ってかたくなる。「肩がこってしかたがない」 **凝**[しこ]**る**[る] 06 筋肉などが凝ってしこりができる。「肩が~」「痛る」とも書く。 **凝**[ギョウ]**血**[ケツ]**する**[する] 07 図血が固まること。「空気にふれて~する」 **凝**[こご]**る**[る] 08 ゼラチンを含む液体が冷えて固まる。「魚の煮汁をこごらせて、煮こごりを作る」 **ゲル**[か]**化**[か]**する**[する] 09 ゼリー状に固まること。「水溶液が~する」「ゲル(ドGel)」はコロイド粒子や高分子化合物が結合してゼリー状になったもの。 ### ●凍る **凍**[こお]**る**[る] 10 水などが氷点下の温度で固体になる。「池の水が~」「水道が~」「氷る」とも書く。 **凍**[い]**てる**[てる] 11 氷が張るほど寒くなる。「身を切るような寒さ」◇「冱てる」とも書く。 **凍**[こお]**り**[り]**付**[つ]**く**[く] 12 ①完全にかたく凍る。「池の全面が凍りついていた」②空気中の水分が凍って何かにつく。「窓が凍りついて開かない」 **凍**[トウ]**結**[ケツ]**する**[する] 13 凍りつくこと。「夜間は路面が〜するので注意」「結露が〜した窓」 **凍**[い]**て**[て]**付**[つ]**く**[く] 14 ひどく凍る。「〜ような寒い夜、凍てついた道を歩いて帰るのはつらい」 **張**[は]**る**[る] 15 水の表面が凍る。「池に氷が~」 **張**[は]**り**[り]**詰**[つ]**める**[める] 16 すきまなく氷が張る。「湖の全面に張りつめた氷」 **氷**[ヒョウ]**結**[ケツ]**する**[する] 17 水が氷になること。「川が〜して、歩いて渡れるようになった」 **結**[ケッ]**氷**[ピョウ]**する**[する] 18 湖や池などに氷が張ること。「湖水が~する」 ▷~期解氷 **着**[チャク]**氷**[ヒョウ]**する**[する] 19 水分が航空機や船体など、氷点下の物体に触れて凍りつくこと。「かじや昇降舵たに~する」 ## f 副詞の類 **こりこり** 00 筋肉がかたくなっている様子。「肩が〜する」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●固まること **凝**[こ]**り**[り] 00 凝ること。「肩の~がひどい」 **肩**[かた]**凝**[こ]**り**[り] 01 肩が凝ること。「ストレスで〜がひどくなった」 **凍**[し]**み**[み] 02 凍ること。▷~豆腐 **塊**[カイ]**状**[ジョウ] 03 不規則に固まっている状態。「~の溶岩」 ### ●固まる温度条件 **凝**[ギョウ]**固**[コ]**点**[テン] 04 液体、気体が凝固する温度。 **露**[ロ]**点**[テン] 05 文大気中の水蒸気が冷えて固まり、露となり始めるときの温度。「器具を使って〜を計る」 **氷**[ヒョウ]**点**[テン] 06 水が氷結(水が融解)する温度。0℃。 **氷**[ヒョウ]**点**[テン]**下**[カ] 07 氷点以下の温度。0℃以下。「連日の〜の厳しい寒さが続く」 **零**[レイ]**下**[カ] 08 (摂氏零度以下である)氷点下。「かつて旭川では~41度を記録したことがある」 **氷**[ヒョウ]**温**[オン] 09 0℃以下で、食品などが凍る寸前までの温度帯。食品(水温で貯蔵・加工した食品) ## k 名詞の類:モノ ### ●固まったもの **固**[かた]**まり**[まり] 00 かたまったもの。「氷の~」◇「塊」とも書く。 **凝**[しこ]**り**[り] 01 筋肉などの、凝って固まるもの。「肩に〜がある」「痛り」とも書く。「後にしこりを残した」のように、物事が解決した後でも残っているすっきりしない気分の意でも用いる。 **固**[コ]**体**[タイ] 02 一定の形・体積をもった変形しにくい物質。~燃料 液体、気体 **固**[コ]**形**[ケイ] 03 かたくて一定の形をしたもの。▷~スープ・~燃料 **固**[コ]**形**[ケイ]**物**[ブツ] 04 固形になっているもの。一流動物 **結**[ケッ]**晶**[ショウ] 05 原子が規則正しく周期的に配列してできた固体。「雪の~」◇「努力の結晶」「愛の結晶」のように、苦労の結果、一つの形になったものの意でも用いる。 **クリスタル** 06 「結晶」の洋語的表現。▶crystal **凝**[ギョウ]**塊**[カイ] 07 図凝り固まったもの。「血液の~」 **血**[ち]**餅**[もち] 08 図血液が凝固してできるかたまり。 **瘡**[かさ]**蓋**[ぶた] 09 傷口に血などが固まってできる、皮状のかたまり。「痴」とも書く。 ●結石・胆石 → 9507病むh●特定の症状 ●煮凝り 0300食べるp●寒天など **いぼ** 10 角質層の肥厚から生じる皮膚にできる小さな突起物。◇「疣」とも書く。「きゅうりのいぼ」のように、ものの表面に現れた小突起をもいう。 **胼**[ヘン]**胝**[チ] 11 体の一部分をたびたび使うために皮膚の部分がかたく厚くなったもの。「手のひらに~ができる」「べんち」ともいう。「艇」とも書く。 **ペン**[ペン]**胼**[だこ] 12 長年ペンを握ってものを書いたりして、ペンの当たる指の部分にできたたこ。◇「ペン(pen)」は「筆記用具」の意。 **座**[すわ]**り**[り]**胼**[だこ] 13 いつも座っているために、足の甲やくるぶしにできるたこ。◇「坐り胼胝」とも書く。 <1371> **瘤**[こぶ] 14 病気や打撲などによって筋肉が凝り固まってできた隆起物。「頭をぶつけて〜を作った」◇「らくだのこぶ」「木のこぶ」などのように、出っ張りなどがこぶに似た形のものをもいう。 **たん**[たん]**瘤**[こぶ] 15 囧とぶ。「頭に~を作る」 **肉**[まめ]**刺**[ざし] 16 靴ずれや圧迫・摩擦によって、足裏などにできる豆のような水ぶくれ。「~がつぶれる」 **血**[ち]**豆**[まめ] 17 指などをはさんだり強く打ったりしたときに内出血によってできる赤黒い豆状のもの。「指をドアではさんで〜ができた」 **魚**[うお]**の**[の]**目**[め] 18 足の裏などにできる表皮深部の角質が肥厚したもの。「~が痛む」 **結**[ケッ]**節**[セツ] 19 炎症などによって皮膚や内臓にでき、かえんどうまめぐらいの大きさの隆起物。 ### ●氷 **氷**[こおり] 20 水が氷点下の温度で固体になったもの。「湖に~かが張る」「~がとける」 **薄**[うす]**氷**[ごおり] 22 薄く張った氷。 **薄**[ハク]**氷**[ヒョウ] 23 「薄氷」の漢語的表現。「〜を踏む(非常に危険な状況に臨むたとえ)」 **初**[はつ]**氷**[ごおり] 24 その冬初めて張った氷。 **氷**[こおり]**塊**[かい] 25 氷のかたまり。 **氷**[ヒョウ]**柱**[チュウ] 26 夏、涼味をそえるために室内に立てる柱状の氷。 **花**[はな]**氷**[ごおり] 27 中に花を入れて凍らせた氷柱。「会場の中央に人を置く」 **アイス** 28 氷や、氷で冷やしたもの。コーヒー・ジュース・スケート・ダンス・ティー・バーン・〜ピック・〜ボックス・〜ホッケー◇多くの場合、他の語と複合して用いる。ice. ### ●自然の氷 **氷**[ヒョウ]**河**[ガ] 29 高山や南極大陸などで、万年雪がその重量によって圧縮されて氷塊となり、低地に向かって流れ出したもの。「シベリアの~」▷大陸~・山岳~ **氷**[ヒョウ]**床**[ショウ] 30 南極などに見られる巨大な氷のかたまり。南極~ **氷**[ヒョウ]**山**[ザン] 31 氷河の末端などがくずれて海に流れ、大きな氷塊となって海に浮かぶもの。「~を避けて航行する」 **海**[カイ]**氷**[ヒョウ] 32 海水が氷結して生じた氷のかたまり。◇広義には、氷山・流氷なども含む。 **流**[リュウ]**氷**[ヒョウ] 33 海水が氷結してちぎれ、がれき状になった氷が、風や海流によって海面をただよう氷のかたまり。 **氷**[つらら]**柱**[ばしら] 34 がけの上や家の軒などから垂れ下がっている氷の柱。 **氷**[ヒョウ]**柱**[チュウ] 35 「つらら」の漢語的表現。 ### ●細かい氷 **霧**[きり]**氷**[ごおり] 36 氷点下で、大気中の水蒸気や霧が凍りついてついたもの。樹籍・樹氷・粗氷などがある。~林 **樹**[ジュ]**氷**[ヒョウ] 37 霧氷の一種。氷点下の霧粒が樹木に吹きつけられてできる白色の氷。「蔵王の~」 **粗**[ソ]**氷**[ヒョウ] 38 霧氷の一種。凍った霧の粒が大きく、氷の粒が比較的大きいときにできる透明に近い氷。 **雨**[ウ]**氷**[ヒョウ] 39 冬、冷えた雨が降ってきて地表に触れて凍った氷。 **細**[サイ]**氷**[ヒョウ] 40 きわめて小さい氷の結晶が空中に浮かんだもの。 **氷**[ヒョウ]**霧**[ム] 41 細氷の一種。見通しのきく距離が1km以下のもの。 **ダイヤモンドダスト** 42 (太陽の光に輝く)細氷。「〜が舞う」 **氷**[ヒョウ]**晶**[ショウ] 43 大気中にできる微小な氷の結晶。 ●霜 → 8708降るk●霜 ●みぞれ・あられ → 8708降るk●その他 ●氷雪 8708降るk●雪 ## u、名詞の類:トコロ ### ●凍ったところ **凍**[トウ]**土**[ド] 00 凍った土地。「地球温暖化により〜がとけ始めた」 **ツンドラ** 01 1年の大部分が氷におおわれている荒原。北極海の沿岸に多い。▷~地帯ロtundra **氷**[ヒョウ]**原**[ゲン] 02 氷におおわれた平原。「南極の~」 **氷**[ひょう]**野**[や] 03 氷原。◇「氷原」のほうが一般的。 **氷**[ヒョウ]**壁**[ヘキ] 04 氷におおわれた岩壁。「~にとりつく」 **アイスバーン** 05 スキー場のゲレンデの雪面や道路が凍って、氷のようにかたくなったところ。◆ドEisbahn ●氷海 △ 7504広いu●海 ●氷上 → 9600あるu●いろいろな場所 ## × 名詞の類:トキ ### ●凍っていた時代 **氷**[ヒョウ]**河**[ガ]**時**[ジ]**代**[ダイ] 00 地球の歴史の地質時代の時代区分のうち、気候が寒冷な時代。 **氷**[ヒョウ]**期**[キ] 01 氷河時代のうち、氷床・氷河が発達し、地表のほとんどに氷床が拡大・前進した時代。間氷期 **氷**[ヒョウ]**河**[ガ]**期**[キ] 02 「氷期」の、より一般的な言い方。 **間**[カン]**氷**[ピョウ]**期**[キ] 03 氷期と氷期の間の温暖な時代。現在は間氷期にあたる。氷期 # 7403 ゆるむ ## a 動詞の類 **緩**[ゆる]**む**[む] 00 ぴんと張ったり固く締まったりしている度合いが弱くなる。「ロープが~」「振動でねじが〜」「ベルトが~」「ほおが~」締まる◇「弛む」とも書く。 **緩**[ゆる]**まる**[まる] 01 ゆるんだ状態になる。「知らない間にロープが~」◇「弛まる」とも書く。 **弛**[たる]**む**[む] 02 ぴんと張っていたものの張りがなくなって、しなったり、垂れ下がる。「架線が~」「年をとっ <1372> て皮膚がたるんできた」 **弛緩[シカン]** ゆるんだりたるんだりすること。「筋肉が~する」一緊張◇「ちかん」ともいう。 ●気がゆるむ 3012だらしないa ●度合いがゆるむ 7304弱い●弱まる C 形容詞の類 **緩[ゆる]い** 締まりや張りが弱く、すきまがある様子。「ベルトが~」「帯をゆるく締める」「~靴」 d 形容動詞の類 **緩[ゆる]め** 少しゆるんでいる様子。「ひもを〜に結ぶ」「ふたは〜に閉めておいてください」 **緩々[カンカン]** ひどくゆるんでいる様子。「~のズボンをサスペンダーを使ってはく」 h 名詞の類:コト・サマ **緩[ゆる]み** ゆるむことやその度合い。「大雨が降って地盤に~が生じた」◇「弛み」とも書く。 **弛[たる]み** たるむことやその度合い。「ロープの~を調整する」「~のない引き締まった体」 # 張[は]る 7404 a 動詞の類 ●張る **張[は]る** たるみやゆとりがなくなったり、かたくなったりする。「乳が~」「食いすぎて腹が~」「肩が張って痛い」「肌が~」 **張[は]り切[き]る** 十分に張る。「張り切った若い肌」 **突っ[つ]張[つぱ]る** 顔の皮や筋などがぴんと張る。また、そのような状態が続く。「洗顔後の突っ張った顔に乳液を塗る」「ふくらはぎが〜」 **強張[こわば]る** 本来やわらかいものが一時的に、突っ張ったようにかたくなる。「久し振りに走って、足の筋肉が強張った」 **緊張[キンチョウ]** 筋肉などが、張ったりこわばったりすること。「~する」弛緩 **筋張[すじば]る** 筋が突っ張るように盛り上がっている。「筋ばった手」 **攣[つ]る** 筋肉が突っ張るように収縮して動かなくなる。「泳いでいるときに足がつって、こわい思いをした」◇「痙る」とも書く。 **攣[つ]れる** 攣る。「足の筋が~」「座れる」として、「つれる」はそれらの筋について言うことが多い。 ●締まる **締[しま]る** たるみやむだな部分がなくなる。「ジョギングで締まった体つきになる」緩む◇「緊まる」とも書く。 **引[ひ]き締[しま]る** より強く締まる。「引き締まった肉体」「朝、水を浴びたので身も心も引き締まった」 **緊縮[キンシュク]** 引き締まること。「全身の筋肉が~する」 d 形容動詞の類 **ぱんぱん** はちきれそうなくらいに張っている様子。「食いすぎて腹が〜だ」「タイヤを〜にしすぎてもよくない」 **ぴん** 張りつめている様子。「釣り糸が~張る」「~伸びた背筋」 **ぱりっと** 張りのなくなった布地をぴんとさせる様子。「糊のきいたシーツは~して気持ちがいい」 **かっちり** たるみやゆるみのない様子。「~としたスーツ姿のビジネスマン」 **むっちり** 俗肉づきがよく、張りのある様子。「~した太もも」「~したい」 **むちむち** 「むっちり」の強調した言い方。 **ぴちぴち** 俗若々しく張りがある様子。「水滴もはねかえすような~とした肌」 ●きりりと → 3105勇ましいf ●きゅっと → 7300強いf●強い力を使う様子 h 名詞の類:コト・サマ **張[は]り** 張っていることや、その程度。「~のない肌」「ロープの〜を調整する」 **締[しま]り** 締まっていることやその程度。「~のないぶよぶよした体」「このねじは~が悪い」 **弾力[ダンリョク]** 物体に外力が働いて変形したとき、原形に戻ろうとする力。「~のある若々しい肌」「~のある材質」 **弾性[ダンセイ]** 力を加えて変形した物体が、その力を取り去るともとの形に戻る性質。「〜体・~率 **弾力性[ダンリョクセイ]** 物体がもつ弾力の性質。「~に富む床」 k 名詞の類:モノ **弾性体[ダンセイタイ]** 弾性をもつ物質。 # とける 7405 a 動詞の類 ●とける **溶[と]ける** ①物質が液体に混じって形がなくなる。「塩が水に~」②固体が熱せられるなどして液状になる。「鉄が~」「バターが~」◆一般には「溶ける」を用いるが、固体が液状になる場合には「融ける」、金属の場合は、「熔ける」「鎔ける」♪氷の場合には「解ける」とも書く。 **溶[と]け込[こ]む** ある物質が他の物質の中にとけて混じる。「この液体にはビタミンがとけ込んでいる」 **溶[と]け出[だ]す** 固体の中の成分がとけて液体の中に出ること。「昆布を水につけておくと、黄色い色素がとけ出てくる」 <1373> **溶**[と]**け**[け]**出**[だ]**す**[す] 03 ①溶け出る。「固形物の成分が液体中に〜」②溶け始める。「この物質は水に入れるとすぐに~」 **溶**[と]**け**[け]**合**[あ]**う**[う] 04 2つ以上の物質がとけて混じり合う。 **融**[ユウ]**合**[ゴウ]**する**[する] 05 複数のものがとけ合って一つになる。「原子核が〜して、莫大なエネルギーを放出する」核~◇「とけ合う」に比べ、とけるという意味よりも一つのものになるという意味が強い。 **中**[チュウ]**和**[ワ]**する**[する] 06 図異なる性質のものが融合して、それぞれの特性を失い、中間の性質になる。「酸とアルカリが〜する」 ▷~反応 **蕩**[とろ]**ける**[ける] 07 熱が加わって、とてもやわらかくなり、やがて液状になる。「熱すると〜チーズ」「ロの中でチョコレートが〜」◇「盪ける」とも書く。 **乳**[ニュウ]**化**[カ]**する**[する] 08 互いに混じり合わない2種類の液体を合わせたときに、乳のような濁った液体になること。「潤滑油は水が混じると〜する場合がある」 ▷~剤 **浸**[シン]**出**[シュツ]**する**[する] 09 液体の中に浸した物の成分が溶け出ること。「可溶成分が〜する」▷~液 **溶**[ヨウ]**解**[カイ]**する**[する] 10 ①物質が液体にとけ込むこと。「塩は水に~する」 ▷~度(溶質が溶媒に溶解する上限値)・~熱(溶質が溶媒にとけるときに発生あるいは吸収する熱)②金属が熱せられてとけること。「高熱で金が〜する」◇「熔解」「鎔解」とも書く。 **融**[ユウ]**解**[カイ]**する**[する] 11 図固体が熱によって液体になる(変わる)こと。「この湖は11月に凍結し、4月に~する」「結晶が〜する」 ▷~熱(固体を融解して同温度の液体にするのに必要な熱量)⇌凝固 **溶**[ヨウ]**融**[ユウ]**する**[する] 12 金属などの固体が熱によって液体になること。「〜した鉄を鋳型に流し込む」▷炉心~ ◇「熔融」とも書く。 **潮**[チョウ]**解**[カイ]**する**[する] 13 図固体が空気中の水分を吸ってとけること。「塩化カルシウムが〜する」 **液**[エキ]**化**[カ]**する**[する] 14 固体がとけて液体になること。「暑さでバターが〜した」◇冷却・圧縮することによって、気体が液体に変わることをもいう。 **液**[エキ]**状**[ジョウ]**化**[カ]**する**[する] 15 地盤などが地震の強い振動でどろどろの状態になること。「そのビルが倒壊したのは地盤が〜したためだ」▷~現象 **熔**[ヨウ]**化**[カ]**する**[する] 16 固体が熱によってとけ、形が変わること。「ガラスが高熱で〜する」◇「溶化」とも書く。 **解**[カイ]**氷**[ヒョウ]**する**[する] 17 川や湖などに張った氷がとけること。「春になって湖面が〜する」→結氷 ### ●ぬかる **泥**[ぬか]**濘**[る]**る**[る] 18 雨や雪どけなどで地面の土が水分を含みどろどろになる。「長雨で道がぬかっている」 **泥**[ぬか]**濘**[る]**む**[む] 19 「足下がぬかるんで歩きにくい」 ## d 形容動詞の類 **可**[カ]**溶**[ヨウ]**な**[な] 00 液体によくとける様子。「常温の水に〜な粉末」 **可**[カ]**溶**[ヨウ]**性**[セイ]**の**[の] 01 液体によくとける性質である様子。「~のたんぱく質」 **水**[スイ]**溶**[ヨウ]**性**[セイ]**の**[の] 02 水にとける性質である様子。「~のビタミンC」 **水**[スイ]**性**[セイ]**の**[の] 03 インクなどが水にとける性質である様子。「~のサインペン」 ▷~塗料 **油**[ユ]**性**[セイ]**の**[の] 04 インクなどが水をはじいたりする油の性質をもっている様子。「~のペンで描いた絵」▷~塗料 水性 ●液状の 4915流れるd ## f 副詞の類 **とろとろ** 00 とけて粘りのある液状となって、濃い様子。「丹念に煮つめた〜のジャム」「〜した舌ざわりが快い」「〜のおかゆ」 **とろりと** 01 とけてやわらかくなり、粘りがある様子。「日にあたためられて〜とした水あめ」 **とろっと** 02 「とろりと」のより口語的な言い方。「シチューが〜とろける」 **どろどろ** 03 とけて泥のような粘液状になったり、粘りけが強く濁ったりする様子。「溶岩が流れ出す」「~にとけた鉄を型に流し込む」◇「とろとろ」に比べて、粘りが強く濁っている意味が強い。「どろどろした人間関係」「靴がどろどろだ」のように、複雑にからみ合っている様子、泥まみれの様子にも用いられる。 **どろりと** 04 液体に強い粘りがある様子。「タンカーが座礁して〜した油が海に流れてしまった」◇「とろりと」に比べて粘りが強く、濁った感じが強い。 **どろっと** 05 「どろり」の、より口語的で強調した言い方。「小麦粉が〜するくらいに水を加えてとく」「〜よどんだ川を浚う」 ## h 名詞の類:コト・サマ **雪**[ゆき]**解**[ど]**け**[け] 00 気候が暖かくなって雪がとけること。「〜で道がぬかるんだ道」「そろそろ〜の季節だ」▷~水・~道◇「雪融け」とも書く。 **雪**[ゆき]**げ**[げ] 01 雅雪どけ。「〜の道」◇「雪解」とも書く。 **融**[ユウ]**雪**[セツ] 02 図雪がとけること。「~による雪崩」▷~洪水・~期 ### ●とける条件 **融**[ユウ]**解**[カイ]**点**[テン] 03 固体が融解する温度。「〜では固体と液体が平衡を保つ」→凝固点 **融**[ユウ]**点**[テン] 04 「融解点」の略。「氷の〜は0℃」⇌凝固点 ## k 名詞の類:モノ ### ●溶液 **溶**[ヨウ]**液**[エキ] 00 2種類以上の物質が混じり合って均質になっている液体。ホルマリン〜 **水**[スイ]**溶**[ヨウ]**液**[エキ] 01 ある物質を水にとかした液。食塩水など。 **溶**[ヨウ]**質**[シツ] 02 溶液中にとけている物質。溶媒 **溶**[ヨウ]**媒**[バイ] 03 溶液で、溶質をとかしている液体。溶質 <1374> **飽**[ホウ]**和**[ワ]**溶**[ヨウ]**液**[エキ] 04 一定の温度と圧力のもとでとけうる最大量の溶質をとかした溶液。 ### ●泥 **泥**[どろ] 05 水が混じってやわらかくなった土。「~がはねる」~遊び砂よりも細かく、一般に16分の1mm以下。 **軟**[ナン]**泥**[デイ] 06 浮遊生物(プランクトン)の遺骸がが沈積して生じたやわらかい泥。 **泥**[デイ]**土**[ド] 07 文泥。「大水で~と化した耕地」 **汚**[オ]**泥**[デイ] 08 水底にたまった泥。不純物が含まれていることもある。「川底の〜を浚渫んする」 **スラッジ** 09 有毒な産業廃棄物を含む汚泥。►sludge **へどろ** 10 水底にたまって腐敗したやわらかい汚泥。◇「ヘドロ」とかたかなで書くことが多い。特に工場廃水や産業廃棄物の泥のようになった沈殿物をいう。 **泥**[どろ]**水**[みず] 11 泥が多く混じった水。 **泥**[デイ]**水**[スイ] 12 図どろみず。「豪雨で町が〜に浸かる」 ### ●あぶら **脂**[あぶら] 13 動物などの体の中からとれる、多くは固体の物質。「豚肉の~」「~ののったさんま」◇「膏」とも書く。 **脂**[シ]**肪**[ボウ] 14 動物や植物の種子に含まれるあぶら。皮下~~肝・~細胞 **牛**[ギュウ]**脂**[シ] 15 牛の脂肪。食用以外のせっけんなどをつくるときに用いる。 **ヘット** 16 (料理用の)牛脂。▶オvet **ラード** 17 豚の脂肪。多く料理に用いる。 **獣**[ジュウ]**脂**[シ] 18 獣類からとる脂肪。「~を灯す」 **樹**[ジュ]**脂**[シ] 19 樹木が分泌する粘りのある物質。▷天然~ **脂**[やに] 20 「樹脂」の、より口語的な言い方。松~「膠」とも書く。 ●油・油脂 → 8601燃やすk●油 ●グリース 4917滑るk●滑りやすくさせるもの ## u 名詞の類:トコロ ### ●ぬかるんだところ **泥**[ぬか]**濘**[るみ] 00 雨や雪どけなどで地面の土がどろどろになっているところ。「~に足をとられる」 **泥**[デイ]**濘**[ネイ] 01 「ぬかるみ」の漢語的表現。 **春**[シュン]**泥**[デイ] 02 文春先の雪や霜のとけたぬかるみ。 **泥**[どろ]**海**[うみ] 03 一面のぬかるみ。 **泥**[どろ]**道**[みち] 04 ぬかるんだ道。「長ぐつをはいて〜を歩く」 **雪**[ゆき]**解**[ど]**け**[け]**道**[みち] 05 雪が解けて、ぬかるみとなった道。「~はぬかるんで滑って歩きにくい」 ●泥沼 6417たまるu●沼 ●泥田 6813耕すu # 7406 ほぐれる ## a 動詞の類 ### ●ほぐれる **ほぐれる** 00 ①結んだもの、もつれたもの、かたく固まったものなどがばらばらにはなれる。「からまった糸が~」②(本来やわらかいが一時的に)固まっていたものが、そのかたさをなくす。「準備体操で体が〜」「リラックスして表情が~」 **解**[ほど]**ける**[ける] 01 結んだもの、縫ったもの、巻きつけたものなどがゆるんで、はなれた状態になる。「縫い目が~」「帯が~」 **解**[と]**ける**[ける] 02 結んだもの、からまったもの、固まったもの、結んだものなどがほどける。「結び目が~」「からまった糸が~」 **解**[ほつ]**れる**[れる] 03 縫い合わされた糸や編んだものなどがばらばらになる。「袖口が~」「髪がほつれて肩にかかる」 **綻**[ほころ]**びる**[びる] 04 衣服などの縫い目の糸がほどけかかる。「上着の袖口が~」 **熟**[こな]**れる**[れる] 05 食物が体内で吸収されやすい形に変化する。「食べたものがよく~」 **練**[ね]**れる**[れる] 06 粉に水などを加えてよくこねた状態になる。「練れた生地を冷蔵庫でねかす」「錬れる」とも書く。 **消**[ショウ]**化**[カ]**する**[する] 07 口に入れた食物が体内で吸収されやすい形に分解されること。「食べた物が〜するまで休む」「〜に悪い食べもの」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●ほぐれること **解**[ほつ]**れ**[れ] 00 ほつれること。「髪の〜をなおす」▷~毛 **綻**[ほころ]**び**[び] 01 ほころびること。「袖口の〜を縫う」 ## k 名詞の類:モノ ### ●土 **土**[つち] 00 岩石や有機物などが細かい粉末状になったもの。この畑の~は酸性だ」「故郷の土を踏む」などのように、「大地」の意でも用いる。この場合は「地」とも書く。 **土**[ド]**壌**[ジョウ] 01 植物の生育に必要な物質を含み、地表を覆っている層。「肥沃な~に恵まれた土地」「有害物質の不法投棄で〜が汚染される」 ▷~細菌・~浸食・~生物・~微生物・~改良・酸性~◇「天才を生む土壌がある」のように、物事が発生したり育ったりする基盤の意でも用いる。 **土**[つち]**塊**[くれ] 02 土のかたまり。「シャベルで〜を砕く」 **土**[ど]**塊**[かい] 03 図つちくれ。 **土**[ド]**砂**[シャ] 04 土と砂。▷~崩れ **土**[ド]**石**[セキ] 05 図土と石。~流(土石が水とともに勢いよく流れる現象) **泥**[デイ]**炭**[タン]**土**[ド] 06 泥炭を多量に含む土壌。 **荒**[あら]**土**[つち] 07 よく耕されておらず、細かくこなれていない土。「粗土」とも書く。 <1375> **耕土[コウド]** 耕作され根がはる土壌の上層部分の土。 **作土[サクド]** 耕土。 **表土[ヒョウド]** 土壌の最上層の部分の土。 **心土[シンド]** 表土の下層にあって、耕作に関係のない土壌。 **下土[ゲド]** 表面の土。底土 **底土[テイ]** 下層の土。上土 **壌土[ジョウド]** 粘土や砂・有機物を含む肥沃な土壌。 **埴土[ショクド]** 粘土質を50%以上含む、耕作に不向きな土。 **腐植土[フショクド]** 作物の生育に適する腐植質を20%以上含む土壌。 **腐葉土[フヨウド]** 園芸用に用いる、落ち葉が腐ってできた土。 **培養土[バイヨウド]** 園芸で、鉢植えの植物に用いる、砂・腐葉土・肥料などをまぜた、通気性がよく、十分な養分を含んだ土。◇「配合土」ともいう。 **黒土[くろつち]** 腐敗した植物を多く含んだ、耕作に適する土。 **黒土[コクド]** ①「くろつち」のやや改まった表現。②半乾燥地帯の草原に発達する、肥沃な黒い土壌。▷~地帯 **赤土[あかつち]** 鉄分を多く含む赤みの強い土。黒土◇「赭土」とも書く。 **紅土[コウド]** 熱帯や亜熱帯にある色の赤い土。 **ラテライト** 「紅土」の洋語的表現。▷ laterite **黄土[オウド]** ①砂漠などから風に運ばれて積もった黄色の土。中国の黄河流域に分布するものが有名。②赤土から採った、粉になった酸化鉄。~色◆「こうど」ともいう。 **粘土[ネンド]** 岩石の風化でできた、きわめて細かい微細粒子をもち、水を含むと粘りけの出る土。かわらや土器などの原料にする。 **埴[はに]** 「ねんど」の和語的表現。 **埴土[はにつち]** きめが細かい黄赤色の粘土。古代、かわらや土器の材料とした。 **埴[はにわ]** 埴。▷~の宿(土を塗っただけのみすぼらしい家の意から) **陶土[トウド]** 陶磁器の原料に用いる粘土。 **白土[はくど]** 白色の土・陶土。 **白土[しらつち]** 「はくど」の、より口語的な言い方。「しろつち」ともいう。 **白砂[しらす]** 鹿児島湾一帯の、火山の噴出物が堆積した、白っぽい土。◇ふつう「シラス」と片仮名で書く。 **磁土[ジド]** 磁器製造用の粘土。 **壁土[かべつち]** 壁を塗るのに用いる土。 **ローム** 砂・シルト・粘土をほぼ等量に含んだ土壌。関東~層loam **アンツーカー** 水はけをよくするため、陸上競技場のトラックなどに用いるれんが色の人工土。「~のテニスコート」◇商標名。原義は、フランス語で「すべての場合に」の意。En-Tout-Cas ●砂 **砂[すな]** 岩石が砕けて細かくなった粒状の石。「靴に〜が入る」 ▷~遊び・~嵐・~絵・~壁・~浜・~煙・盛り~・敷き~ ◇「沙」とも書く。 **沙[いさご]** 雅砂。~路◇「沙」「砂子」とも書く。 **真砂[まさご]** 雅細かい砂。「浜の~」 **砂子[すなご]** 真砂。◇蒔絵・ふすま紙などに吹き付けた金銀箔の粉のこともいう。 **白砂[しら]** 白く美しい砂。「東海の小島の磯の~」 **白砂[ハクシャ]** しらすな。青松(美しい景色の海岸)◇「はくさ」ともいう。 **金砂[キンシャ]** 金色の砂。 **砂礫[サレキ]** 砂と小石。◇「しゃれき」ともいう。 **熱砂[ネッサ]** 日光に焼かれた砂漠や砂浜などの熱い砂。「~の道を歩く」 **流砂[リュウシャ]** 水に押し流された砂。◇「りゅうしゃ」ともいう。中国北西部のタクラマカン砂漠などをいうこともある。 **漂砂[ヒョウシャ]** 河流や潮流の運動で流動する細かい砂。 **珪砂[ケイシャ]** おもに石英からなる砂状の無水珪酸。ガラスなどの原料。 u 名詞の類:トコロ ●砂地 → 7305衰えるu●砂地 # 固[かた]める 7407 a 動詞の類 ●固める **固[かた]める** やわらかいものをかたい状態にする。「土を~」「コンクリートで土台を~」 **凝[こ]らす** 凝り固まった状態にする。「そんなに根を詰めると肩を〜よ」 **練[ね]り固[がた]める** 練ってかたくする。「粘土を~」「煉り固める」とも書く。 **突[つ]き固[がた]める** 突いてかたくする。「地盤を~」 **踏[ふ]み固[かた]める** 何度も足で踏んで固める。「グラウンドを~」 **踏[ふ]み締[し]める** 力を入れてしっかりと踏んで固める。「草を踏みしめて道をつくる」 **塗[ぬ]り固[かた]める** 塗って固める。「傷口を薬で~」「壁を漆喰で〜」 **塗[ぬ]り込[こ]める** ものを中に入れて塗り固める。「薬を〜」「塗り籠める」とも書く。 **打[う]ち固[かた]める** 打って固める。「盛り上げた雪をスコップの背で~」 <1376> **押**[お]**し**[し]**固**[かた]**める**[める] 09 押して固める。「粉を型に入れて~」 **握**[にぎ]**り**[り]**固**[かた]**める**[める] 10 握りしめて固める。「雪を握り固めて投げる」 **舗**[ホ]**装**[ソウ]**する**[する] 11 道路の表面をアスファルトやコンクリートなどで固めること。「アスファルトで〜する」◇「鋪装」とも書く。 ### ●凍らせる **凍**[こお]**らせる**[らせる] 12 ①水などの液体を冷やして固体にすること。「ジュースを凍らせて、アイスキャンディーにする」②水分を多く含むものを冷やして、かちかちに固まった状態にする。「凍らせたみかん」 **冷**[レイ]**凍**[トウ]**する**[する] 13 食品などを冷凍した状態で保存すること。「牛肉を〜する」▷〜食品・~車 解凍 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●固めること **地**[ジ]**固**[がた]**め**[め] 00 建物をたてる土地をならして、地盤を固めること。「高層ビルを建てるのでしっかりとした〜が必要だ」 **地**[ジ]**突**[つ]**き**[き] 01 くいなどを打ち込んで地盤を突き固めること。「柱を立てる部分は入念に〜をする」◇「地搗き」とも書く。 **地**[ジ]**形**[ギョウ] 02 ①「地固め」の専門的な言い方。「〜を完璧に行うことが建設作業の第一段階だ」②建築物の基礎工事。▷杭打ち~・コンクリート~◆「地業」とも書く。 ## k 名詞の類:モノ ### ●固めるもの **セメント** 00 石灰・粘土などを焼いて粉末にしたもの。水で練ると硬化し、建築・土木などに用いる。「庭を〜で固める」◇「セメン」ともいう。歯科用の充填材の意でも用いる。cement **石**[セッ]**膏**[コウ] 01 硫酸カルシウムと水を成分とする鉱物・セメント・白墨の製造原料。また、彫刻材料やギプスなどにも用いる。「〜で型をとる」 **モルタル** 02 セメントに砂と水を加えて練り混ぜたもの。塗装、れんがやタイルの接合に用いる。「壁に〜を塗る」 mortar **漆**[シック]**喰**[イ] 03 消石灰に、砂・粘土・ふのりなどを練り合わせたもの。壁を塗るのに用いる。「〜の壁」◇「しっくい」は「石灰」の唐音。「漆喰」はあて字。 **コンクリート** 04 セメントに砂・砂利などを加え、水でとね混ぜたもの。「~で舗装する」▷~ブロック・~ミキサー ◇「混凝土」と書くこともある。concrete **アスファルト** 05 原油を精製した後に得られる黒い固体あるいは半固体の物質。道路の舗装などに用いる。asphalt ### ●凍らせる装置 **冷**[レイ]**凍**[トウ]**庫**[コ] 06 食品などを冷凍した状態で保存する装置。 **冷**[レイ]**凍**[トウ]**室**[シツ] 07 食品などを冷凍した状態で保存するための部屋。 **冷**[レイ]**凍**[トウ]**船**[セン] 08 漁獲した魚などを運搬するために冷蔵庫と冷凍室を備えた船。 **冷**[レイ]**凍**[トウ]**車**[シャ] 09 生ものを運搬するために冷凍室を備えた車。 **冷**[レイ]**凍**[トウ]**機**[キ] 10 冷凍するための機械。 **フリーザー** 11 冷凍庫」「冷凍機」の洋語的表現。freezer # 7408 ゆるめる ## a 動詞の類 **緩**[ゆる]**める**[める] 00 張ったり締めたりする度合いを弱くする。「肢を~」「ネクタイをゆるめてリラックスする」「ねじを~」締める「弛める」とも書く。 **寛**[くつろ]**げる**[げる] 01 ゆったりとゆるめる。「えり元を~」 **弛**[たる]**める**[める] 02 ぴんと張っていたものの張りをゆるめる。「ロープを~」 # 7409 張る ## a 動詞の類 ### ●張る **張**[は]**る**[る] 00 あるものを両端から引っぱったりして、伸ばし広げた状態にする。「テントを~」「ロープをぴんと~」「胸を張って歩く」 **突**[つ]**っ**[ッ]**張**[ぱ]**る**[る] 01 あるものをぴんと張った状態に伸ばす。「脚を突っ張って衝撃に備える」 **引**[ひ]**っ**[ッ]**張**[ぱ]**る**[る] 02 引き伸ばして張る。「シーツをぴんと引っ張ってます」 ### ●締める **締**[し]**める**[める] 03 たるみやゆるんだ部分を引っぱってゆるみをなくす。「帯をきゅっと~」「ねじをきつく~」「首を~」緩める◇首をしめる場合は「絞める」と書くことが多い。 **締**[し]**め**[め]**付**[つ]**ける**[ける] 04 強く締める。「帯で胸が締めつけられる」 **締**[し]**め**[め]**上**[あ]**げる**[げる] 05 ゆるみがないように締める。「プロレスラーは敵に首を締め上げられ、絶体絶命のピンチにおちいった」◇首をしめあげる場合は「絞め上げる」と書くことが多い。 **引**[ひ]**き**[き]**締**[し]**める**[める] 06 ①ゆるんだものをぴんと張る。「綱をきりりと」②体のゆるみやたるみをなくす。「腹筋運動でだぶついた腹を~」「口元を~」 ## k 名詞の類:モノ **テント** 00 解体・運搬のできる、骨組みと布などの覆いからなる仮設の小屋。「川原に~を張る」 tent **天**[テン]**幕**[マク] 01 「テント」の古い言い方。 **帆**[ほ] 02 風の力を受けて船を進ませるために船に張る布。「~をいっぱいに張る」「~をかける」「~を上げる」 **白**[シラ]**帆**[ホ] 03 船の白い帆。「~の浮かぶ湾内」 **弦**[つる] 04 弓に張る糸。「~を張る」 **弦**[ゲン] 05 「つる」の改まった言い方。◇「ゆづる」ともいう。 ●ロープなど 5907つなぐk●綱 <1377> # 7410 とかす ## a 動詞の類 ### ●とかす **溶**[と]**かす**[かす] 00 ①固体を液体に入れて液状にする。「砂糖を水に~」②固体を熱して液体にする。「鉄を~」「氷を~」◆「融かす」とも書く。また、金属の場合には「熔かす」「鎔かす」、氷の場合には「解かす」とも書く。 **溶**[と]**く**[く] 01 ①粉末状のものを液体に入れて(どろどろの)液状にする。「小麦粉を水で~」「みそを~」「油で絵の具を~」②卵などをかきまぜて液状にする。「仕上げにといた卵をかけてください」◆「融く」とも書く。 **蕩**[とろ]**かす**[かす] 02 熱で固まったものをやわらかく、液状にする。「熱したフライパンでチョコレートを〜」◇「盪かす」とも書く。 **乳**[ニュウ]**化**[カ]**させる**[させる] 03 互いにとけ合わない2種類の液体を合わせて、乳のような濁った液体にすること。「せっけん水には油を〜する作用がある」 **浸**[シン]**出**[シュツ]**させる**[させる] 04 液体の中に浸した固形物の成分が溶け出るようにすること。「オイルにばらの花をひたし、成分を~する」 **溶**[ヨウ]**解**[カイ]**させる**[させる] 05 ①物質を液体にとかすこと。「塩を水に~する」②金属を熱してとかすこと。「鉄を〜して鋳型に流し込む」◇「熔解」「鎔解」とも書く。 **融**[ユウ]**解**[カイ]**する**[する] 06 固体を熱によって液体にする(変える)こと。「金属を~する」 **液**[エキ]**化**[カ]**する**[する] 07 固体をとかして液体にすること。「石炭を〜する装置」~天然ガス◇冷却・圧縮することによって、気体を液体に変えることをもいう。 **解**[カイ]**凍**[トウ]**する**[する] 08 冷凍したものをとかしてもとに戻すこと。「冷凍した魚を電子レンジで〜する」冷凍 ## h 名詞の類:コト・サマ **融**[ユウ]**雪**[セツ] 00 雪をとかすこと。▷~剤・~装置 **消**[ショウ]**雪**[セツ] 01 図雪を解かして消すこと。▷~道路 **溶**[ヨウ]**銑**[セン] 02 鉄鉄をとかすこと。▷~炉◇「熔銃」とも書く。 ## k 名詞の類:モノ **溶**[ヨウ]**剤**[ザイ] 00 物質をとかすのに用いる液体。アルコール・ベンジンなど。◇「溶材」とも書く。 ●溶液 7405とけるk●溶液 ## u 名詞の類:トコロ **炉**[ろ] 00 金属などを加熱してとかしたり、化学反応を起こさせたりする装置。 **溶**[ヨウ]**炉**[ロ] 01 金属をとかす炉。◇「熔炉」とも書く。 **溶**[ヨウ]**解**[カイ]**炉**[ロ] 02 金属を溶解する(大型の)炉。◇キコーポラ・反射炉・電気炉など。 **溶**[ヨウ]**銑**[セン]**炉**[ロ] 03 鉄鉄を熱してとかす簡単な炉。「熔銑炉」とも書く。 **キューポラ** 04 「溶鉄炉」の洋語的表現。cupola **反**[ハン]**射**[シャ]**炉**[ロ] 05 天井に反射させた熱で金属をとかす炉。 **溶**[ヨウ]**鉱**[コウ]**炉**[ロ] 06 金属鉱石をとかして精錬するための炉。◇「鎔鉱炉」とも書く。 # 7411 ほぐす ## a 動詞の類 ### ●ほぐす **解**[ほぐ]**す**[す] 00 ①結んであるもの、もつれたもの、固まっているものなどをもとの状態に戻したり、ばらばらな状態にしたりする。「からまった糸を~」「焼き魚の身を~」 ②(本来やわらかいが)一時的に固まっていたものを、もとの状態にする。「肩もみで凝りを〜」「かたくなった土を~」 **解**[と]**く**[く] 01 結んであるもの、縫ってあるもの、巻いてあるものなどを、もとのばらばらな状態にする。「帯を~」「縫い目を~」 **捗**[むし]**る**[る] 02 細かいものを指先でつまんで引き抜く。「魚の身をむしって食べる」「捗る」 **解**[と]**き**[き]**解**[ほぐ]**す**[す] 03 かたくなったり、もつれたりしたものを、もとのやわらかい状態にする。「疲れた筋肉を~」 **揉**[も]**み**[み]**解**[ほぐ]**す**[す] 04 かたくなっているものをもんでやわらかい状態にする。「肩の凝りを~」 **解**[ほど]**く**[く] 05 結んであるもの、縫ったり編んだりしてあるものなどをとく。「ひもを~」「古いセーターをほどいて編みなおす」「三つ編みを~」 ●もむ→ 5205もむa ### ●こなす **熟**[こな]**す**[す] 06 食物を体内で吸収されやすい形に変化させる。「食べ物を胃で~」 **消**[ショウ]**化**[カ]**する**[する] 07 食物をこなして体内に吸収すること。「胃と腸は食べ物を〜する器官です」 ### ●髪をとく **梳**[と]**く**[く] 08 くしで髪の毛などのもつれをほぐす。「髪を~」「解く」とも書く。 **梳**[と]**かす**[かす] 09 くしけずって、髪のもつれをとる。「ブラシで髪を~」◇「解かす」とも書く。 **梳**[す]**く**[く] 10 (くしの細かな歯で)とく。「つげのくしで髪を~」 **梳**[すき]**る**[る] 11 「すく」の古い言い方。「長い美しい黒髪を時間をかけて~」 **ブラッシング** 12 髪の毛や動物の体毛などの手入れのためにプラシをかけること。「ぬれた髪をよく乾かしてから〜する」 ▶brushing ## h 名詞の類:コト・サマ **解**[と]**き**[き]**物**[もの] 00 着物をほどいて洗い張りをし、仕立て直すこと。「ほどきもの」ともいう。 **腹**[はら]**熟**[こな]**し**[し] 01 運動などで食物の消化を助けること。「〜に散歩してこよう」 <1378> # 7 ## k 名詞の類:モノ **ほぐす** **741lk** **●髪**[かみ]**をほぐすもの** **00【櫛**[くし]**】** 髪の毛をとかしたり、すいたり、整えたりするのに使う道具。「べっこうの〜をさす」「〜ですく」◇「梳」とも書く。 **01【梳**[す]**き櫛**[ぐし]**】** 髪の毛をすいて、あかなどを取り去るのに使う、目の細かいくし。 **02[ヘアブラシ]** 髪の毛をといたりブラッシングしたりするのに使うブラシ。「ナイロンより豚毛でできた〜のほうが、髪につやがでる」◇単に「ブラシ」ともいう。hairbrush **▶消化器**[しょうかき] **03[消化器**[しょうかき]**】** 食物を消化・吸収する器官の総称。 **04[消化管**[しょうかかん]**】** 口から肛門までにいたる、消化・吸収を行う管の総称。 **05[口腔**[こうこう]**】** 口の中。食物の消化・吸収・咀嚼を行うとともに発声器の一部をなす。▷〜外科◇医学では「こうくう」という。 **06[食道**[しょくどう]**】** 咽頭と胃との間の食物が通る管。 **07[噴門**[ふんもん]**】** 食道からつながる胃への入り口の部分。幽門 **08[胃**[い]**]** 消化器の主要部。食道と腸の間にある袋状のもので、胃液を分泌して食物の消化にあたる。「〜の調子が悪い」 **09[胃袋**[いぶくろ]**】** 俗にいう、胃。「〜が空っぽだ」 **10[胃**[い]**の腑**[ふ]**]** 「胃」の古い言い方。 **11[幽門**[ゆうもん]**】** 胃の末端部で十二指腸につながる部分。噴門 **12[胃腸**[いちょう]**】** 胃と腸。▷〜薬 **13[十二指腸**[じゅうにしちょう]**】** 胃の幽門部に続く小腸の始部。▷〜潰瘍◇長さ約25cmで、指12本分の幅ほどの長さがあることから。 **14【腸**[ちょう]**】** 胃の幽門から肛門にいたる部分で、消化・吸収を行う。▷〜捻転 **15[小腸**[しょうちょう]**】** 腸のうち、胃と大腸の間にある部分。内壁にある絨毛という突起から食物を消化・吸収する。 **16【大腸**[だいちょう]**】** 小腸の終わりに続く、腸の最後の部分。人間では約1.5m。植物性繊維の消化と水分の吸収をおもに行う。盲腸・結腸・直腸からなる。 **17[盲腸**[もうちょう]**】** 小腸とつながっている大腸の最初の部分。▷〜炎 **18[虫垂**[ちゅうすい]**】** 盲腸の下部にある小突起物。▷〜炎 **19[虫様突起**[ちゅうようとっき]**】** 「虫垂」の古い言い方。 **20[結腸**[けっちょう]**】** 大腸の主要部。小腸で消化された食物からおもに水分を吸収する。 **21[直腸**[ちょくちょう]**】** 結腸に続く大腸の最終部分。肛門で外部に開く。 **●その他**[た] **22【肝臓**[かんぞう]**】** 腹腔の右上部にある赤褐色の臓器。胆汁の生成、糖・脂肪・蛋白質の代謝や貯蔵、毒物の分解などの働きをもつ。 **23[胆嚢**[たんのう]**】** 肝臓から分泌された胆汁を一時たくわえておく器官。 **●はらわた・きも** **9907** **からだk** **●内臓**[ないぞう] **●咽頭**[いんとう]**・喉頭**[こうとう] **△** **9907** **からだm** **●のど** **●消化腺**[しょうかせん] **24[消化腺**[しょうかせん]**】** 消化管に属し、消化液を分泌する腺。 **25[唾液腺**[だえきせん]**】** 唾液を分泌する腺。 **26[胃腺**[いせん]**】** 胃壁中にある胃液を分泌する腺。 **27[腸腺**[ちょうせん]**】** 小腸・大腸の粘膜に分布する腸液を分泌する腺。 **28[膵臓**[すいぞう]**】** 胃の後部にある膵液を十二指腸に分泌する腺。 **●消化液**[しょうかえき] **29[消化液**[しょうかえき]**】** 食物を消化するため、腺細胞から消化管内に分泌される液体。 **30[唾液**[だえき]**】** 唾液腺から口の中に分泌される消化液。食物をやわらかくして消化を助ける。 **31[唾**[つば]**]** 「唾液」の、より一般的な言い方。「〜が出る」「〜をはく」◇「唾液」が消化のための液体という意味合いが強いのに対し、「つば」は単に口内に分泌されたたまっている液体という意が強い。 **32[唾**[つばき]**】** 「つば」の古い言い方。 **33【生唾**[なまつば]**】** おいしいもの、すっぱいものなどを見たときに自然に口の中にたまってくる唾液。「〜をのみこむ」 **34[固唾**[かたず]**】** 緊張したときなどに口の中にたまる唾液。◇普通「固唾をのむ」の形で用いる。 **35[涎**[よだれ]**】** 口から流れ出る唾液。「よほど疲れたのか〜を垂らしている」▷〜掛け **36[胃液**[いえき]**】** 胃腺から分泌される消化液。おもに蛋白質の消化を行う。 **37[胃酸**[いさん]**】** 胃液に含まれる酸。▷〜過多 **38[虫酸**[むしず]**】** 胸がむかむかしたとき、胃から口中にこみあげてくる酸っぱい液。◇「虫唾」とも書く。普通「虫酸が走る」の形で、むかむかするほど不快である意で用いる。 **39【胆汁**[たんじゅう]**】** 肝臓でつくられ、胆嚢にたくわえられた後、十二指腸に送られる消化液。脂肪の消化を助ける。 **40[膵液**[すいえき]**】** 膵臓でつくられ、十二指腸へ分泌される消化液。各種消化酵素を含む。 **41[腸液**[ちょうえき]**】** 腸粘膜の腺から分泌される消化液。 **●その他**[た] **42[消化酵素**[しょうかこうそ]**】** 消化にたずさわる酵素の総称。▷〜剤 <1379> # 75 大きい・太い・広い(大) # 7500 大きい ## a 動詞の類 ### ●大きくする **拡**[カク]**大**[ダイ]**する**[する] 00 形や規模を大きくすること。「顕微鏡で生物をして見る」「事業の〜を図る」▷~鏡 縮小 **巨**[キョ]**大**[ダイ]**化**[カ]**する**[する] 01 巨大にすること。「組織を〜する」「くもを〜したような怪獣」 **伸**[の]**ばす**[ばす] 02 勢力・能力などをより大きく強いものにする。「国力を〜」「経済力を〜」 ●引き伸ばす→ 7114伸ばすa●のす、2206うつすa●写真をつくる過程 ●大写しする 2206うつすa●撮る ●拡充する → 7504広いa●手を広げる ●育てる → 0101育てるa●育てる ●増大する → 7907増やすa●ふやす ### ●大きくなる **嵩**[かさ]**む**[む] 03 数や量などが積み重なって、その体積が大きくなる。「荷が~と、持って帰るのが大変だ」 **嵩**[かさ]**張**[ば]**る**[る] 04 (重さのわりに)体積が大きくて場所をとる。「荷物が~」「〜ものは車で運ぼう」 **拡**[カク]**大**[ダイ]**する**[する] 05 程度や規模が大きくなること。「格差が〜し続ける」 **巨**[キョ]**大**[ダイ]**化**[カ]**する**[する] 06 巨大になること。「ある種の恐竜は、時代とともに〜していった」 ●育つ♪ 0105育つa●育つ ●増大する → 7906増えるa●ふえる ### ●膨らむ **膨**[ふく]**らむ**[らむ] 07 ①ものの内部から外側に張り出して、全体の形が大きくなる。「風船が~」「書類でかばんが〜」②考えや計画などが大きくなる。「夢が~」◆「脹らむ」とも書く。 **膨**[ふく]**れる**[れる] 08 膨らんだ状態になってしまう。「おたふくかぜでほおが〜」「ご馳走で腹が~」◇「脹れる」とも書く。 **膨**[ふく]**れ**[れ]**上**[あ]**がる**[がる] 09 ひどく膨れる。「風にあおられて膨らんだテントは、膨れ上がって今にも飛ばされそうだ」 **膨**[ボウ]**大**[ダイ]**になる**[になる] 10 膨れて大きくなること。「腹部が〜する」 **膨**[ボウ]**満**[マン]**する**[する] 11 膨れて張ること。「腹部が〜する」腹部~~感 **膨**[ボウ]**張**[チョウ]**する**[する] 12 体積や規模が大きくなること。「空気が熱せられて~する」「〜する宇宙」「〜する大都市」◇「膨脹」とも書く。 **怒**[ド]**張**[チョウ]**する**[する] 13 怒ったときなどに、血管が膨れること。「こめかみの血管が〜する」 **肥**[ヒ]**大**[ダイ]**する**[する] 14 ①物事の規模が大きくなること。「今後はハイテク産業がますます〜していくだろう」「組織が〜する」「権力が〜する」②太く大きくなること。特に、(大きくなってはいけない)体の一部が太く大きくなること。「驚くほど~した手」「〜した筋肉」「炎症により扁桃腺が〜する」前立腺~・心臓~ **肥**[ヒ]**大**[ダイ]**化**[カ]**する**[する] 15 肥大した状態になること。「事務量の増大にともない、組織が〜した」「〜を続ける首都圏」 ●着膨れる 7502太い●厚着をして太くなること ### ●腫れる **腫**[は]**れる**[れる] 16 打撲や炎症などの肉体的異常のために患部が膨れる。「傷が化膿して~」「虫歯でほおが〜」◇「脹れる」とも書く。 **腫**[は]**れ**[れ]**上**[あ]**がる**[がる] 17 ひどく腫れる。「蜂に刺されて腕が〜」 **浮**[むく]**腫**[む] 18 病気などのために体(のある部分)が全体的に膨らむ。「腎臓病で顔が~」「夕方になると足が~」 **肥**[ヒ]**厚**[コウ]**する**[する] 19 皮膚や粘膜などが腫れて厚くなること。「鼻腔の粘膜に〜がみられる」「血管の内膜が〜する」 ### ●膨らませる **膨**[ふく]**らませる**[ませる] 20 ものの内部からなんらかの力で膨らませる。「風船を〜」「ほおを〜」「明日への希望を~」◇「脹らませる」とも書く。 **膨**[ふく]**らます**[らます] 21 「膨らませる」のややくだけた言い方。「文句ありげに、小鼻を~」 **膨**[ふく]**らす**[らす] 22 「膨らませる」のやや古い言い方。「水を〜」 **膨**[ふく]**らせる**[らせる] 23 「ふくらます」の新しい言い方。「おなかを〜」 **腫**[は]**らす**[らす] 24 腫れた状態にしてしまう。「虫歯でほおを~」 **泣**[な]**き**[き]**腫**[は]**らす**[らす] 25 ひどく泣いたためにまぶたを腫らす。「まぶたを~」「泣き腫らした目をしている」 ### ●その他 **だぶつく** 26 衣服などがだぶだぶとする。「最近やせたせいか、ズボンが〜ようになった」「布地がだぶついてきた」 ## C 形容詞の類 **大**[おお]**きい**[きい] 00 ①形・寸法・面積を占めて存在する様子。「新しい冷蔵庫は前のより〜」「〜家」「もっと字を大きく書いてください」→小さい②規模・数量・年齢・音量・程度などが、基準とするものや比較するものを上回っている様子。「被害は今まででいちばん〜」「あの会社は、この業界ではわが国でいちばん〜会社だ」「もっと~声で話してください」小さい **大**[おお]**っきい**[っきい] 01 「大きい」の、より口語的な強調表現。「兄さんはぽくよりずっと〜」「〜夢をえがく」 さちっちゃい◇児童語的。 **でかい** 02 俗「大きい」をくだけていう言い方。「図体が〜わりには幼い」 **でっかい** 03 俗「でかい」の強調表現。「~犬」もともとは関東方 **馬**[バ]**鹿**[カ]**でかい**[でかい] 04 俗並はずれてでかい様子。「〜岩にはばまれる」 <1380> **どでかい** 05 冏驚くほどでかい様子。「空き地に〜ビルが建った」「〜もうけ話がある」 **嵩**[かさ]**高**[だか]**い**[い] 06 (重さのわりに)体積が大きく、運ぶのにじゃまな様子。「この~包みの中は花束らしい」 **腫**[は]**れ**[れ]**ぼったい**[ぼったい] 07 その部分が腫れたような感じに少し膨らんでいる様子。「泣いたあとらしく~目をしている」「寝不足で顔が~」 ●はなはだしい様子 7903はなはだしい●はなはだしい ## d 形容動詞の類 ### ●大きい様子 **大**[おお]**きな**[きな] 00 大きい様子。「~岩」「~口をあけてくれ」「夜、爆発音のような~音がした」「あの人は〜会社の社長だそうだ」「~台風が近づいている」→小さな **大**[おお]**っきな**[っきな] 01 「大きな」の、より口語的な強調表現。「~目の人形」「とっても~犬だったよ」ちっちゃな◇児童語的。 **大**[ダイ]**なる**[なる] 02 図大きい様子。「美しい渓流に~岩あり」 **大**[おお]**きめ**[きめ]**の**[の] 03 標準よりやや大きい(と思われる)様子。「その部屋には〜な机が置かれていた」「~な字」「BGMを〜に流す」小さめ **大**[おお]**振**[ぶ]**り**[り]**な**[な] 04 その種類のものとしては大きめである様子。「具だくさんのみそ汁を〜な椀に入れる」→小振り◇人間の体については用いない。 **大**[おお]**柄**[がら]**な**[な] 05 ①体全体が他の人に比べて大きい様子。「彼は〜ので、やせた印象は受けない」「〜の男だ」小柄②模様のひとつひとつが大きい様子。「~な水玉模様のスカーフ」→小柄 **大**[おお]**作**[づく]**り**[り]**な**[な] 06 大きく作られている様子。特に、体全体や、目鼻立ちなどの体の部分が大きい様子。「〜な顔だちなので化粧をすると目立つ」小作り **大**[オオ]**粒**[つぶ]**な**[な] 07 豆・石など粒状のものの1粒の形が大きい様子。「~な大豆で納豆を作る」「〜の涙を流す」小粒 **大**[オオ]**型**[がた]**の**[の] 08 ①同じ種類の中で大きさを基準に分類した場合に、大きい側のものに属する様子。「~のラジオ」「〜で強い台風」▷~漁船・~車・~連休 小型②形そのものが大きい様子。「〜の犬は嫌いです」 ▷~犬小形◇ふつう「大形」と書く。 **大**[おお]**判**[ばん]**の**[の] 09 紙・布・書籍などの寸法が大きい様子。「~ハンカチ」「~の画集」一小判 **嵩**[かさ]**高**[だか]**な**[な] 10 図かさ高い様子。「この~な荷物はいったいなんだ」 **頭**[あたま]**でっかち**[でっかち]**の**[の] 11 ①他の部分に対して頭部が大きすぎて釣り合いが悪い様子。「子供の描く人物は~だ」②組織の上層部が下に比べて大きすぎる様子。「協会は役員ばかり多くて〜だ」 **下**[した]**膨**[ぶく]**れ**[れ]**の**[の] 12 顔つきがふっくらと肉づきがよく、顔の下半分のほうが膨らんでいる様子。「奈良時代の美人の顔は~だったようだ」 **倍**[バイ]**大**[ダイ]**の**[の] 13 図2倍の大きさである様子。「写真を~に引き伸ばす」 **最**[サイ]**大**[ダイ]**の**[の] 14 いちばん大きい様子。「世界で〜の都市だ」→最小 **無**[ム]**限**[ゲン]**大**[ダイ]**の**[の] 15 限りなく大きい様子。「~の宇宙」 ●大輪の 0108咲くd ### ●特別に大きい様子 **巨**[キョ]**大**[ダイ]**な**[な] 16 非常に大きい様子。「~な都市」「~な損害」 **長**[チョウ]**大**[ダイ]**な**[な] 17 非常に長く大きい様子。「~な万里の長城」「~な体軀」一短小 **重**[ジュウ]**厚**[コウ]**長**[チョウ]**大**[ダイ]**な**[な] 18 形や規模が、重々しくて厚く長く大きい様子。~産業一軽薄短小◇特に、「かつての重厚長大の時代」「重厚長大から軽薄短小への産業構造の転換」などのように、必要とする設備や扱う製品が重く厚く長く大きい、鉄鋼・造船などの産業を指すのに使う。また、「重厚長大な音楽」「重厚長大な専門書」のように、文化的・内容的なことについて用いられることもある。 **特**[トク]**大**[ダイ]**の**[の] 19 特別に大きい様子。「彼の体格なら~の浴衣でないとだめね」 **ジャンボな** 20 あるものの中で、飛び抜けて大きいものの様子。「〜なジェット機」「〜な宝くじに当選した」 ▷~サイズ・〜ジェット機◇複合語の構成要素として用いられることが多い。► jumbo **ジャイアントな** 21 体や規模が、とても大きい様子。~コース・〜スラローム・〜パンダ◇複合語の構成要素として用いられる。giant **マンモスな** 22 大きさや規模が巨大である様子。「〜都市」「〜企業」 ▷~企業・〜工業団地の造成計画マンモスは、氷河世に生存していた巨大な象の名から。複合語の構成要素として用いられる。▶mammoth **超**[チョウ]**弩**[ド]**級**[キュウ]**の**[の] 23 常識を抜いて大きい様子。「~の建造物」◇1906年の建造当時、画期的な巨大軍艦だった、イギリスのドレッドノート号を超える大きさ、の意。「弩」はドレッドノート号の頭の文字の音にあてた漢字。 **極**[キョク]**大**[ダイ]**の**[の] 24 きわめて大きい様子。「~の損害」「宇宙という〜の世界」~値 極小 **マクロの** 25 普通には捉えきれないほど巨大な様子。「宇宙」小さくて目で見えないミクロの大きさに対比させて、固体が普通に見ることのできるほどの大きさである様子の意で用いることもある。macro ### ●衣服などが大きすぎる様子 **だぶだぶの** 26 衣服などが、その人には大きすぎる様子。「~のシャツを着た男の子」 **ぶかぶかの** 27 はくもの・かぶるものなどが、その人には大きすぎる様子。「父の〜な靴」「〜のズボン」 **がばがばの** 28 大きすぎて、とてもゆるい様子。「だいぶやせたんで、ジーパンが〜になっちゃった」 ### ●程度が大きい様子 **盛**[さか]**んな**[んな] 29 数や量が大きく、勢いがある様子。「〜拍手」「~食欲」「〜な宴会」「〜な歓声に包まれる」 **盛**[セイ]**大**[ダイ]**な**[な] 30 数や量が非常に大きく、全体が華やかな様子。「本日の主役に~な拍手を」 <1381> # 大きい7500d~h を」「~な式典が催される」 **大幅[おおはば]**な 図時間を隔てて比べたときに、変化の度合いが大きい様子。「昨年に比べて価格が~に上昇した」「今回、規約に~な改正が加えられる」「列車が〜に遅れる」小幅 **多大[タダイ]**な 図量や程度が大きい様子。「取引の失敗によって~な損失を被った」 **甚大[ジンダイ]**な 被害や損害など、損失の程度が非常に大きい様子。「地震によって〜な被害を受けた」 **莫大[バクダイ]**な 金額や数量、費用などが、程度が非常に大きい様子。「運河の建設には〜な費用がかかった」「〜な損害」 **厖大[ボウダイ]**な 数量や規模がはかりきれないほど大きい様子。「~な資料を整理して目録を作るのは大変な作業だ」◇「厖大」とも書く。 **至大[シダイ]**な それ以上ないほど程度が大きい様子。「震災の被害総額は〜である」 **絶大[ゼツダイ]**な 程度が圧倒的に大きい様子。「社長が彼に寄せる信頼には〜なものがある」「若者に〜な人気を誇る歌手」 **過大[カダイ]**な 実際より大きく、あるいは高く見なす様子。「子供に対する〜な期待は、本人にとって重荷になる」▷~評価・~視 ▷過小 **最大[サイダイ]**な 最も程度が大きい様子。「観測史上〜の数値を記録する」▷~公約数・~限度 ▷最小 **最大限[サイダイゲン]**の それ以上ないところである様子。「厳しい仕事だが、〜の努力を重ねるしかない」「本番になると実力を〜に発揮する選手」 →最小限 **マキシマム[マキシマム]**の 「最大」「最大限」の洋語的表現。「〜の効果を得るために工夫する」▷ミニマム ◇「マクシマム」ともいう。▷maximum **無限大[ムゲンダイ]**な ①限りなく大きい様子。「可能性は〜だ」▷〜小 ②数学で、変数がどんな正数よりも大きくなる様子。▷無限小 ◇記号では「∞」で表す。 ●重大な → 3402重んじるd●重要である様子 ●強大な → 7300強いd●強力な ●はなはだしい様子 → 7903はなはだしいd●はなはだしい様子 ### 規模が大きい様子 **大規模[ダイキボ]**な 構造や催しなどの全体的な広がりが大きい様子。「駅前には〜なスーパーがある」「〜なビル新築工事」 →小規模 **大掛[おおがか]り**な 費用や手間をたくさん費やしてする様子。「〜な行事」「〜な改修が必要になる」 **大仕掛[おおじか]け**な 仕組みや仕掛けが大きく複雑な様子。「〜な装置」 **大的[おおいてき]**な 物事がおおげさな様子。「新規開店に向けて~な宣伝をする」「~に新聞広告を出す」 **ビッグ**な 規模などが大きく、また、重要性が大きい様子。「彼は政界の〜な存在だ」▷〜ゲーム・〜バンド ►big **ワイド**な テレビ番組やサービスなどの時間や規模が大きい様子。「〜な番組」「〜な補償の保険」▷〜ショー ▷wide **大[おお]いなる** とても広く大きい様子。「〜大陸」 **雄大[ユウダイ]**な 自然の風景や計画などが特に大きくゆったりしている様子。「大峡谷の~な自然美を楽しむ」「~な構想をうちたてる」 **壮大[ソウダイ]**な 比べるものがないほど大きく立派な様子。「~な構想」「〜なもの」「〜な計画を実行にうつす」▷気宇〜(心構えが壮大である様子) **遠大[エンダイ]**な 遠い将来まで視野に入れて大きなことを考える様子。「将来の〜な計画を語る」「人口問題の解決法として、宇宙でのコロニーの建設という~な構想がある」 **広壮[コウソウ]**な 建物が広くて立派な様子。「~な邸宅」◇「宏壮」とも書く。 **豪壮[ゴウソウ]**な 建物などが大きく豪華な様子。「~な邸宅に住む」「~な造りの家」 **大手[おおて]**の 企業などの規模が大きい様子。「~の業者まで倒産する不況」 **最大手[サイおおて]**の 同業の中で規模がいちばん大きい様子。「H社は広告業界の〜だ」 ●盛大な → 4305催すd ### その他 **一世一代[いっせいちだい]**の その人の一生に1度しかないような、大きな意味・意義などをもつ物事である様子。「〜の大勝負」 **畢生[ヒッセイ]**の □その人の生涯をかけた物事である様子。「筆者~の大作」「~の大事業」 ### f 副詞の類 **でかでかと** 大きく目立つ様子。「新聞に~と書き立てる」「候補者の写真が~と並ぶ」 **だぶだぶ** ①服などが、その人に大きすぎて不格好なほど、たるみができる様子。「~とした服を着た若者」 **たっぷり** ②分量が大きいさまであるが、ゆったりした服。「~とした服」 **ゆったり** 窮屈でなく、ゆとりがある様子。「〜したつくりの服」 ●はなはだしい様子 → 7903はなはだしいf●はなはだしい様子 ### h 名詞の類:コト・サマ ### ●大きさ **大[おお]きさ** 大きい程度。「その箱はどのくらいの〜ですか」「箱の〜」 **でかさ** 図大きさ。「で、その荷物の〜はどのくらいだ」 **サイズ** (既製品の)衣類・道具などの大きさ。「気に入ったジャケットがあったんだけれど、〜が合わなくてね」「この車は、4人家族にぴったりの〜です」 ▶size **小[ショウ]** 物品の大きさが標準的なものより、あるいは相対的に小さいこと。「大中小を兼ねる」「浴衣は大と〜の2サイズがあります」▷〜ジョッキ ▷大 **中[チュウ]** 物品の大きさが標準的な大きさであること。「生ビールの〜を2つください」▷〜ジョッキ **大[ダイ]** 物品の大きさが標準的なものより、あるいは相対的に大きいこと。「フライパンの〜 <1382> は1000円、中は800円、小は600円」「このTシャツの〜をください」▷〜ジョッキ ▷小 **S[エス]** 既製品の衣類などの、標準より小さなサイズ。「〜イズ」〜サイズ・〜判 ◇「スモールサイズ(small size)」から。 **M[エム]** 既製品の衣類などの、標準的な大きさ。「〜サイズ」〜サイズ・〜判 ◇「ミディアムサイズ(medium size)」から。 **L[エル]** 既製品の衣類などの、Mより大きいサイズ。「〜サイズ」〜サイズ・〜判 ◇「ラージサイズ(large size)」から。 **LL[エルエル]** 既製品の衣類などの、Lよりさらに大きいサイズ。「〜サイズ」〜サイズ・〜判 ◇和製洋語「large+large size」から。 **XL[エックスエル]** 既製品の衣類などの、Lよりさらに大きいサイズ。「〜サイズ」〜サイズ・〜判 ◇「エクストララージサイズ(extra large size)」から。 **キングサイズ** 物品が、特別に大きいサイズ。「〜のベッドじゃないと体がおさまらない」◇男性の衣類の特別に大きいサイズについてはいうが、女性の衣類の特別に大きいサイズについてはふつういわない。▷king-size **クイーンサイズ** 女性の衣類などの、特別に大きいサイズ。「~のワンピース」▷queen-size **ジャンボサイズ** 巨大なサイズ。「~のケーキ」 **フリーサイズ** 既製品の衣類などの、どんな体つきの人でも着ることができるサイズ。「〜のTシャツ」「〜の靴下」◇和製洋語「フリー(free)+サイズ(size)」 **規模[キボ]** 構造・計画・活動などの大きさや広がり。「〜の大きな組織」「計画の〜を縮小する」「世界的な〜の環境保護運動を展開する」 **スケール** ある考え方や物事の(接したときにある)大きさや広さ。「砂漠をすべて緑化しようとは〜の大きな話だ」「雄大な〜のロッキー山脈のながめ」「〜の大きな男」▶scale ●量・かさ → 1601計るh●量 ### ●大きいこと **大台[おおだい]** 金額や数量などで、大きな境目となる大きな数。「入場者が1万人の〜に乗った」◇株式相場での100円を単位とする値段の範囲の意から。 **大事[おおごと]** そのままにしておけない大変な出来事。「そんな〜になっているとは知らなかった」 **大事[ダイジ]** とても重大な事柄。「将来の〜に備え、力を蓄える」 **一大事[いちだいじ]** そのままにしておけない大変な出来事。「平凡な家庭に~が起こった」「すわ、〜と駆けつける」 **大患[タイカン]** 大きな心配事。「国家的~について協議する」 **大[ダイ]の虫[むし]** 図ほかと比べて大きな物事。「~を生かして小の虫を殺す(大きな物事のために、小さな物事を犠牲にする)」▷小の虫 ●大きな災難 → 4209こうむるh ●大小 → 7600小さいh●その他 ### ●大きくすること **軍拡[グンカク]** 「軍備拡張」の略。「〜競争の結果、軍事予算は大きく膨らんだ」「〜競争」◇「軍備拡張」とも書く。 **軍備拡張[グンビカクチョウ]** 軍事上の設備などの規模を大きくすること。「〜に多額の予算を使う」▷軍備縮小 ### ●膨れて大きくなること **膨[ふく]らみ** 膨らんでいること。「臨月になり、おなかの〜が目立つ」「円柱のまろやかな〜が美しい」◇「脹らみ」とも書く。 **火膨[ひぶく]れ** 日光などによるやけどのために、体の皮膚が膨れること。「海水浴で日焼けしたところが〜になった」 **水膨[みずぶく]れ** 水疱瘡などで体じゅうに〜ができた」「やけどしたところが〜になった」 **腫[は]れ** 腫れていること。「ねんざの〜がひいてきた」◇「脹れ」とも書く。 **腫脹[シュチョウ]** 腫れ。「腹部の〜がおさまる」 **浮腫[ふしゅ]** むくみ むくんでいること。「足の〜をとるには足を高くして寝るといい」 **蚯蚓腫[みみずば]れ** 皮膚が細長いひも状に腫れることで、みみずがはったあとのようになった。◇みみずのような形であることから。 **水腫[みずば]れ** 水けを含んで腫れること。 **水腫[スイシュ]** 体液が細胞組織の間にたまって腫れた状態。 **浮腫[フシュ]** 水腫。特に、体液が皮膚の下にたまって腫れた状態。 **血腫[ケッシュ]** 血がたまって腫れ、こぶのようになった状態。 **鼓腸[コチョウ]** 図腸の中にガスがたまって、腹部が膨らんだ状態。 ●膨れっ面 → 1306いかるh●いかりの表情・態度 ●大きな望みや願い → 0700望むh●大それた望み●願 ●大きな罪 → 3801犯すh●罪 ### ●規模が大きいこと **大手[おおて]** 同業種の中で、特に規模の大きい企業。「〜が参入し、競争が激化した」 **最大手[サイおおて]** 同業種の中で、最も規模の大きい企業。「〜が事業からの撤退を発表したので、その影響は甚大だ」 **大手筋[おおてすじ]** 株式取引で、一度に多額の売買をする会社(や個人)。「〜がいっせいに動いて株価に大きな動きが出た」 **大企業[ダイキギョウ]** 規模の大きい企業。「〜の歯車として働き続けた35年」▷小企業 **ビッグビジネス** 資本や市場支配力の大きい大資本企業。「日本を代表する~へと成長を遂げる」▶big business ●大仕事 → 4303働くh●仕事・用事をすること ●ビッグサイエンス → 1806学ぶi●科学 ### k 名詞の類:モノ ### ●大きい体 **巨体[キョタイ]** 非常に大きな体。「〜ながら敏捷な巨漢」 **巨軀[キョク]** 図巨体。 ●大足 → 2500歩くk ### ●大きな声 **大声[おおごえ]** 大きな声。「~をあげて助けを求める」 ▷小声 <1383> # 大きい7500k~粗い750ld **大声[タイセイ]** 「おおごえ」のかたい言い方。「~を発する」▷~疾呼(〜と大声で、しきりに呼ぶこと) **高声[コウセイ]** 図遠くまで響き渡る大きな声。 **高声[コウセイ]** 図高くて大きな声。「あたりをはばからず、〜でののしる」▷低声 **蛮声[バンセイ]** 野蛮な大きな声。「威圧するように〜を張り上げる」 **どら声[ごえ]** 太くて濁った大声。「あたりに〜を響かせてしゃべる」 **胴間声[どうまごえ]** 腹の底から響くような、響きのいい太くて大きな声。「あたりかまわず〜を張り上げる」 ●大判 → 4217払うk●いろいろな硬貨 ●大匙 → 5202すくうk、1601計るk●量をはかるもの ●大皿 → 0300食べるp●皿 ●大刀・大太刀 → 7000切るm●長い刀 ●大きな石 → 7400かたいm●普通でない石や岩 ●大黒柱 → 5301支えるk●柱 ●大戸 → 4909閉めるk●いろいろな戸や扉 ●大道具 → 4309演じるk●道具 ●大きい船 → 6310乗るm●船 ●大きな社寺 → 3403祭るu ●大冊 → 1807読むk●大冊 ●大著 → 2204著すn●著作物 ●大作 → 6800作るk●作品 ●大曲 → 8715鳴らすn●曲 ●大太鼓・大鼓 → 8715鳴らすm●打楽器 ●大見出し → 2100示すk●見出し ●大字・大文字 → 2201書くn●文字●字体の違い ●大円 → 7110丸まるh●まる ### ●音声を大きくする道具 **マイクロホン** 放送・録音するときに、音声を大きくするために用いる、音声を電気信号に変える装置。◇「マイクロフォン」ともいう。▷microphone **マイク** 「マイクロホン」の略。▷小型~・集音~・ワイヤレス~ **拡声器[カクセイキ]** 音声を大きくする装置。「マイクから入った音声を増幅して全校生徒に〜を持って話をした」 **ラウドスピーカー** 「拡声器」の洋語的表現。▷loudspeaker **スピーカー** 「ラウドスピーカー」の略。 **メガホン** 遠くまで声を届かせるために、口に当てて用いるラッパ形の器具。「~を使って応援するファン」▶megaphone ●腫れ物 → 9700現れるk●出来物 ●膨れ織り → 6808織るk●織物 ●膨らし粉 → 6904砕くk●その他の食用の粉 ### q 名詞の類:イキモノ **大物[おおもの]** 釣りや狩りで、同類のなかで大形の獲物。「体長30cmという~を釣り上げた」▷小物 ●大きな魚 → 2504泳ぐq●大きな魚・小さな魚 ●大きな鳥 → 4912飛ぶq●いろいろな鳥 ●大蛇 → 7700長いq●へび ●大きな木 → 0106生えるr●木の状態 ### S 名詞の類:ヒト ### ●体の大きい人 **大男[おおおとこ]** 体の特に大きな男性。「父は当時の日本人としては~だった」 ▷小男 **大女[おおおんな]** 体の特に大きな女性。▷小女 **巨人[キョジン]** 図体が非常に大きい人間。「空想上の〜」 **巨漢[キョカン]** 非常に体の大きな男性。「〜のラグビー選手」 **巨人[キョジン]** たいへん体の大きい人。「ガリバーは〜の国に行った」 **ジャイアント** 「巨人」の洋語的表現。▶giant ### u 名詞の類:トコロ **大都会[ダイとかい]** 人口が集中し、文化・経済が発達している、にぎやかで華やかな大きいところ。「~にあこがれる」 **大都市[ダイトシ]** 「関西地方の~」「大都市」は町としての客観的な規模の大きさをいうのに対して、「大都会」は大きさだけでなく華やかさなどのイメージを伴った言い方。 **巨大都市[キョダイトシ]** 並外れて大きな都市。「~、東京」 **メトロポリス** 「巨大都市」の洋語的表現。▷metropolis **メガロポリス** いくつかの巨大都市が帯状につながった、巨大な都市圏。▷東海道~・東京圏~・首都圏~ ▷megalopolis ●大部屋 → 2407いるu●部屋の大小 ●大店 → 4210売るu●店の種類●大店 ●大門 → 2600通るu●表門・裏門 ●大橋 → 2600通るu●いろいろな橋 ●大通り → 2600通るu●通り ●大きな川 → 4915流れるu●川 ●大きな山 → 7806高まるu●高山・低山 # 7501 粗い ### C 形容詞の類 **粗[あら]い** ①粒状のものの粒と粒とが、他に比べて大きい様子。「粗くひいたコーヒー豆」「きめの~肌」「網の目が〜ので獲物が逃げてしまった」「~格子縞の着物」▷細かい②全体の中の一つ一つの部分まで気を配らない様子。「ずいぶん〜仕事をする職人だ」「粗く見積もった予算」▷細かい **粗[あら]っぽい** やり方が緻密でなく、雑な様子。「~調査だから信頼度が低い」 ### d 形容動詞の類 ### ●目が粗い様子 **粗目[あらめ]**の ①布などの織り方ややすりなどの肌が粗いものである様子。「~の織物」「~の紙やすり」「~のふるいにかける」②どちらかというと細 <1384> # 粗い7501d~f かくなく、粗いものである様子。「~の砂」◆「荒目」とも書く。 **粗織[あらお]り**の 目の粗い織り方である様子。「~の布」 ### ●大まかな **大[おお]まかな** 全体の様子がわかる程度に細部を省略した様子。「旅行の〜な日程を立てる」「学校のまわりの〜な地図をかく」 **大掴[おおづか]み** 全体の要点だけをとらえている様子。「問題を〜にとらえる」◇大きく手を広げてつかむ意から。 **大雑把[おおザッパ]**な ①細部は省略して全体像をとらえる様子。「似顔絵を描くときは、まず〜に顔の特徴をとらえて、それから細部を描いていくほうがうまくいく」②細部まで気を配らずに不完全な様子。「図面の引き方が〜だから最後につじつまが合わなくなる」 **大味[おおあじ]**な 物事が大まかできめ細かさがなく、印象が薄い様子。「今度の新作は、この監督としては〜な出来だ」「〜なゲーム」 **大体[だいたい]** そのこと全体についての、おおざっぱなことである様子。「彼女から〜のことは聞いている」 **そこそこ**の その数量を超えるか超えないかの程度である様子。「商品の売価は1万2000円〜で推移している」「こんないいものが10万円〜で手に入るとは思わなかった」 **凡[およそ]**の 細かいことは問わず、だいたいのことである様子。「誰がやったか〜の見当はついている」 **大凡[おおよそ]**の 「およそ」の、やや文章語的な言い方。「どういう話か、〜の内容は知っていた」 **通[ひととお]り**の 徹底度や詳細さは問わず、全体にわたって落ちのない様子。「〜のことは説明したつもりです」 **粗大[ソダイ]**な ①粗く大きい様子。▷〜ごみ ②粗くおおざっぱである様子。「〜なやり方」「論理の組み立てが〜だ」 **ラフ**な 細かい部分は無視しておおざっぱに扱う様子。「建物の外観の〜なスケッチ」「〜な設計プランを示す」▷rough **アバウト**な こまかいところまできちんとせず、おおざっぱである様子。「あいつは〜なやつだから、そんな細かいことまで気が回るわけがない」「〜な仕事の仕方だったから、あとを引き継いだ人間がえらく苦労した」◇日本だけの用法。▷about **丼勘定[どんぶりかんじょう]**の きちんと細かい計算をしたり帳簿につけたりせず、おおざっぱな金の出し入れをする様子。「昔のような~の経営では、今後はやっていけない」◇「丼」は、昔、職人などがつけた腹掛けの前面にある大きな物入れのこと。職人などが、ここに金を入れておいて、無造作に出し入れして使ったことから。 **腰撓[こしだ]め**の はっきりした見通しをもたず、およその見当で事に当たる様子。「〜で行動する」◇銃を両手で支えてきちんとねらうのではなく、腰に当てたまま、だいたいのねらいをつけて撃つことから。 **巨視的[キョシテキ]**な 物事を大まかに見、把握する様子。「〜なものの見方」「物事を〜に把握する必要がある」▷微視的 **マクロ**の 全体を大きくとらえる様子。「〜の 見地から物事を考える」▷〜経済学 ▷micro ### ●いい加減な → 9205当てはまるd●適切でない様子 ### ●粗雑な **雑[ザツ]**な 丁寧さや精密さが足りない様子。「掃除の仕方が〜で汚れが残っている」「〜な作りの家具」 **粗雑[ソザツ]**な やり方がおおざっぱで丁寧でない様子。「~な仕事」「分類の仕方が〜だ」◇「疎雑」とも書く。 **ぞんざい**な 丁寧でない様子。「荷物を〜に扱う」▷丁寧 **粗略[ソリャク]**な □扱い方が丁寧でなく、手を抜く様子。「相手を〜に扱う」「大切な預かり物だから~にはしません」◇「疎略」とも書く。 **粗漏[ソロウ]**な やり方や構造が雑く、手抜かりのある様子。「~な議論だ」◇「粗漏」とも書く。 **粗末[ソマツ]**な 大切に扱わない様子。「食べ物を〜にする」「親を~にする」◇「粗末」とも書く。 **杜撰[ズサン]**な やり方がきちんとしていなくて出来映えも悪い様子。「~な建築で、すぐに窓が閉まらなくなった」「図面が~で、工事現場では困っている」◇もと「ずざん」といった。宋の詩人、杜黙の詩が多く規則外れだったという故事から。 ### ●粗野な **粗野[ソヤ]**な 性質や言動が雑で、洗練されていなくて下品な様子。「教養のない〜な男」「〜な言葉づかい」 **がさつ**な 言葉づかいや動作の、細かいところにまで気をつかおうとせず、雑である様子。「あんな〜な人とレストランで食事するのはいやだわ」 **粗放[ソホウ]**な 性格や行動が綿密でなくおおざっぱな様子。「一般論として、几帳面な長男に、〜な次男といわれる」◇「疎放」とも書く。 **蛮カラ[バンカラ]**な 言動や身なりが粗野で荒々しい様子。「〜な学生」◇「野蛮」と「ハイカラ(和製洋語。high+collar)」から作られた語。 **がさつ**な 図言動が粗野で落ち着きがなく、大ざっぱな様子。少々〜なくらいでなければ、男らしくないと考える」「あいつ、元気があるのはいいが、少々〜なところがあってね」 **野性的[ヤセイテキ]**な 粗野ではあるが、力強く飾らない、野性を感じさせるような様子。「あの俳優は、知的であると同時に~な魅力がある」 **ワイルド**な 野性的で荒々しい様子。「〜な雰囲気のヘアスタイル」▷wild ●粗削りな → 6801できるd ### f 副詞の類 **ざっと** 大まかにする様子。「部屋を~掃除する」「新聞に~目を通す」 **あらあら** ざっと。「状況を~説明する」 **一通[ひととお]り** 徹底度や詳細さは問わず、とにかく全体にわたって落ちのないようにす <1385> # 7 ## h 名詞の類:コト・サマ ## k 名詞の類:モノ **粗い**[あらい] **7501f** **08[一渡**[ひとわた]**り]** 全体にわたってざっと行う様子。「これで〜説明はしたが、わからないところがあったらどんどん質問してくれ」◇「一渉り」とも書く。 **●ほとんど** **04[殆**[ほとん]**ど]** 100%ではないが、それに近い程度である様子。「この計画の実現は〜不可能だ」 **05[概**[おおむ]**ね]** 全体のすべてがそうではないが、ほとんどの部分についてはそういえる様子。「成績は各教科にわたって〜優秀である」「清掃状況は数ヵ所を除けば〜良好だ」 **06[概**[がい]**して]** 細かい事情を別にすれば、全体的にみて一般的にそういえる様子。「若いうちは〜性急だ」 **07[総**[そう]**じて]** 個々の事情を全部含めて考えればそういえる様子。「人間は〜自分には甘いものだ」 **08[並**[な]**べて]** 全体を見渡してみると、みなそうであるといえる様子。「世は〜こともなし」「〜の眠り覚めぬ夜明け前」「世の中を思へば〜散る花のわが身をさてもいづちかもせむ<西行法師>」 **09[押**[お]**し並**[な]**べて]** すべてのものに差がなく同じ程度である様子。「村人たちは〜変化を好まず、保守的であった」「今年のりんごは〜出来がいい」 **10[粗方**[あらまし]**】** 全部ではないがほとんどそうである様子。「君に借りた本は〜読んだ」 **11[大方**[おおかた]**】** 全部ではないが全体のかなりの部分がそうである様子。「暮れの大掃除は〜すんだ」「夏は信州の別荘で〜過ごす」 **12[九分通**[くぶどお]**り]** 全体の9割までといっていいくらい完全に近い様子。「設計は〜仕上がっている」 **13[大抵**[たいてい]**】** すべてではないが多くそうである様子。「有名な温泉には〜行った」 **14【大概**[たいがい]**】** その大部分が、あるいはいつも必ずといえるほど、そうである様子。「金さえあれば〜のことはできる」 **15[一体**[いったい]**に]** □細かいことは別にして、全体的にみると、そうであるといえる様子。「自分自身のことはわからないものだ」 **16[総体**[そうたい]**に]** だいたいにおいてそうである様子。「世界の気候は〜温暖になってきているらしい」 **●だいたい** **17[大体**[だいたい]**】** 細かい部分は別にしてそうである様子。「君の話は〜わかった」「この土地の広さは〜100坪です」 **18[あらまし]** 細かい経過を省くなら、ある出来事の全体についてそのようにいってもいいと判断される様子。「事件の内容は〜次のとおりだ」「仕事は〜終わった」 **19[大略**[たいりゃく]**】** 図あらまし。「〜相わかった」 **20[概略**[がいりゃく]**】** 細かい部分は略して、基本的な部分をみるならば、そのようにいえる様子。「この建物の設計費は〜次のとおりだ」 **21[略略**[りゃくご]**】** 細かい点を略するならば、そのようにいえる様子。「旅行の〜を語る」「〜の報告」 **22【粗**[ほぼ]**】** 完全にそうではないが、だいたいの程度でいえばそうであるといえる様子。「会場は〜満員だ」「けがが治るまで〜1ヵ月かかった」◇「粗」とも書く。 **23[凡**[およ]**そ]** おおざっぱにいえばそうである様子。「駅までは〜50mです」 **24[凡**[おおよ]**そ]** 細かい部分を別にすればそういえる様子。「英語は日常会話なら〜理解できる」◇「およそ」に比べて文章語的。 **25[大約**[たいやく]**】** およその内容がそうである様子。「〜左記のとおりである」 **26[約**[やく]**】** 時間・数量・数値などが、だいたいそのくらいである様子。「駅から歩いて〜10分かかる」「川幅は〜30mだ」「経費は〜200万円だから、オーバーしないように」「辞書が完成するのは〜2年後だ」◇必ず数量表現へ続く。 **27[彼此**[かれこれ]**]** (今までの)時間や数量が、だいたいそのくらいである様子。「この会社に勤めてから〜3年になる」「会議が終わったのは、〜もう夜の11時に近かった」「〜200万円は使っている」 **●粗研**[あらと]**ぎ** **→** **6008** **研**[と]**ぐh** **●粗彫**[あらぼ]**り** **→** **6811** **彫**[ほ]**るh** **●粗起**[あらお]**こし** **6813** **耕**[たがや]**すh** **●田畑**[たはた]**を耕**[たがや]**すこと** **●粗塩**[あらじお] **△** **0305** **味**[あじ]**わうk** **●塩**[しお] **●粗砥**[あらと] **6008** **研**[と]**ぐk** **●研**[と]**ぐためのもの** **●粗木**[あらき] **→** **6804** **建**[た]**てるm** **●建**[た]**てるための材料**[ざいりょう] **●粗壁**[あらかべ]**・荒垣**[あらがき] **△** **6503** **区切**[くぎ]**るm** **●壁**[かべ] **●垣**[かき] **●荒肌**[あらはだ]**・鮫肌**[さめはだ] **→** **6411** **囲**[かこ]**むk** **●肌**[はだ] **●荒縄**[あらなわ] **5907** **つなぐk** **●縄**[なわ] **●おおざっぱな内容**[ないよう] **00[大体**[だいたい]**】** そのこと全体についての、おおざっぱな内容。「友達からは〜は聞いていますが、細部のことは別とした、全体の内容。 **01[大凡**[たいぼん]**】** そのこと全体についての、あらましの内容。「あらまし」ともいう。 **02【大凡**[おおよそ]**】** 「およそ」の、やや文章語的な言い方。「事の〜はわかっていた」 **03[あらまし]** 細部は省略した、全体についてのおおざっぱな内容。「時間がないので〜だけ報告します」 **04[大意**[たいい]**】** □話や文章の、だいたいの意味・内容。「〜をつかむ」「〜をまとめる」 **05[大概**[たいがい]**】** 図あらまし。「事件の〜を知る」 **06【粗筋**[あらすじ]**】** 物語や芝居の展開内容をおおよそ述べたもの。「小説の〜を語る」「荒筋」とも書く。 **07[梗概**[こうがい]**】** 話の展開内容をおおよそ述べたもの。「演説の〜」「書物の〜」 **08[シノプシス]** 「あらすじ」の洋語的表現。◇かたい言い方。synopsis **09[大筋**[おおすじ]**】** 細かい点は別にし、物事の全体にわたるところ。「両国首脳は、条約の〜において意見の一致をみたと語った」「今後の経営方針の〜を決めるための会議をする」 **10[大要**[たいよう]**】** だいたいの要点。「対談の〜を伝える」 **11[大略**[たいりゃく]**】** 図そのことの内容を要約したもの。「とりあえず会談の〜を臨時ニュースで流す」 <1386> # 粗い7501k~太7502f **大略[タイリャク]** 細部は除いた、内容の主要な部分。「フランス革命の〜を頭に入れる」 **概要[ガイヨウ]** 要点を押さえた、だいたいの内容。「論文の〜を400字程度にまとめる」 **概略[ガイリャク]** 細かい部分を省略した全体にわたる内容。「事件の〜が明らかになる」 **輪郭[リンカク]** 細かい内容ではない、だいたいのこと。「事件の〜が明らかになる」「ようやく話の〜が見えてきた」◇「輪廓」とも書く。 **アウトライン** あらましや輪郭。「計画の〜を説明する」▷outline ### X 名詞の類:トキ ●頃 → 9909ときx●ころ # 7502 太い ### a 動詞の類 ### ●太る **太[ふと]る** 人や動物の体の肉づきがよくなってふっくらとする。「弟はこの1ヵ月で3kg太った」「顔が太ったようだ」▷痩せる ◇「肥る」とも書く。 **肥[こ]える** 動物の体の肉づきがよくなる。「よく肥えた牛」「秋には馬が〜」▷痩せる ◇標準語では人間には「太る」を使う。関西方言では人間にも「肥える」を使う。 **肥[ふと]え太[ぶと]る** まるまると太る。「絶世の美女も晩年には肥え太ってしまった」 **肥大[ヒダイ]** する 組織や器官などが大きくなる。「〜したのは大企業だけである」◇文章語的。 **肥満[ヒマン]** する 標準的な体重以上に太ること。「脂肪と糖分のとりすぎは〜しやすい」「〜を防ぐ」▷〜体 **水太[みずぶと]り** しまりなくぶよぶよに太ること。「〜した巨体を揺らして歩く」 **脂肪太[しぼうぶと]り** 脂肪がたくさんついて太ること。「〜した赤ら顔の男」◇「さかだるぶとり」ともいう。 **酒太[さかぶと]り** 酒をたくさん飲んだために太ること。 **中年太[チュウネンぶと]り** する 中年になって、腹部や上腕部などが太くなること。また、そういう太り方をすること。「若いころはスリムだった彼が、すっかり〜していて、まるで別人のようだった」 **腹[はら]が出[で]る** 腹が出っ張る。「私も腹が出てきて、昔作ったズボンがはけないんだ」 **だぶつく** 体に肉がつきすぎて、その肉がしまりなくたるむこと。「〜した腹」 ●肥大する → 7500大きいa●膨らむ ### ●厚着をして太くなること **着膨[きぶく]れる** 冬の時期に厚着をして体が膨れて太って見えること。「コートを着ると〜」「〜ぎゅう詰めの車内」◇「着脹れる」とも書く。 **着膨[きぶく]れ** 着膨れること。「公園で雪合戦をしている子供たちは皆〜している」◇「着脹れ」とも書く。 **着太[ぎぶと]り** ①(女性が)衣服を着ると、実際より太って見えること。「〜する質だ」→着痩せ ②厚着をして、太って見えること。「さほど寒くもないのに、〜するほど厚着している若者」 ### ●肥やす **肥[こ]やす** 肥えるようにする。「肉牛を~」 ### C 形容詞の類 **太[ふと]い** ①棒・線・ひものような形のもののさし渡しや幅が大きい様子。「~箸」「~い腕」「~い糸」▷細い ②声が低くてよく響く様子。「男の~い声」 **野太[のぶと]い** 声が力強く太い様子。「酒に酔った男たちが〜い声でわめいている」 ### d 形容動詞の類 ### ●太い様子 **太[ふと]め**の 標準よりやや太い(と思われる)様子。「〜のズボンが流行している」「まゆを〜に描く」▷細め **寸胴[ズンドウ]**な 体の骨格ががっしりしている様子。 **寸胴[ズンドウ]**の 上から下まで、同じように太い様子。「〜の格好悪い体形」「大きな〜なべ」◇「寸胴」はあて字。 **先太[さきぶと]**の 根もとより先のほうが太い様子。「〜のわさお」→先細 **極太[ごくぶと]**の きわめて太い様子。「〜の毛糸で編む」「〜のペン先」▷極細 **筆太[ふでぶと]**な 筆で書いた字が太い様子。「〜に書いた字」 **肉太[にくぶと]**の 書いた線が太い様子。「~の文字」 **太字[ふとじ]**の 字の線が太い様子。「封筒の表書きは〜のペンで書く」 ### ●太っている様子 **太[ふと]り**の 少し太っている様子。「~で背の低い男」 **固太[かたぶと]り**の 太ってはいるが、筋肉がしっかりとついている、たくましい様子。「〜の重量挙げ選手」◇「堅肥り」とも書く。 **肉太[にくぶと]**の 肉づきがよい様子。「〜の女性」 **太[ふと]っちょ**の よく太っている人である様子。「〜のおじさん」◇軽いからかいや親しみを込めて用いられることが多い。 **でぶ**の よく太っている人である様子。「〜の男の人」◇からかいや罵倒に用いられることが多い。 ### ●ふくよかな **膨[ふく]よか**な ふくらんでいてやわらかそうな感じのする様子。「〜な丸い顔」◇「脹よか」とも書く。 **丸[まる]ぽちゃ**の 女性や子供の顔が、丸くて肉づきがよく愛嬌がある様子。「〜のかわいい顔をした女の子」 **豊満[ホウマン]**な 女性の肉づきがよい様子。「〜な肢体をさらけだす」 ### f 副詞の類 **太々[ふうふう]**しく 太く堂々とした様子。「〜と書かれた文字」 **でっぷり** 大人が、よく太っていて貫祿(かんろく)がある様子。「社長タイプの〜とした男」 <1387> # 太い7502f~厚い7503k ## f 副詞の類 02 ### **でぶでぶ**と 俗体に肉がたくさんついた様子。「〜太る」◇やや軽蔑した言い方。 03 ### **ぶくぶく**と 俗しまりがなく太っている様子。「〜太る」「食べて寝て〜太る」◇軽蔑した言い方。 04 ### **だぶだぶ**の 体の贅肉がゆるんで動く様子。「腹の肉が〜たるんでいる」◇軽蔑した言い方。 05 ### **丸々[まるまる]**と よく太っている様子。「〜した赤ちやん」「〜と太った子豚」 06 ### **ころころ**と 人や動物の子供がよく太ってかわいらしい様子。「〜と肥えた子供」「うちの子犬は〜している」 07 ### **ずんぐり**と 太くて丈が短い様子。「道産子という馬はサラブレッドより全体に〜している」 08 ### **ずんぐりむっくり**と 「ずんぐり」の、よりくだけたややおどけた強調表現。「パンダは〜した体つきだ」 09 ### **ぽってり**と 厚みがあってやわらかそうな様子。「〜した頬」 10 ### **ぽっちゃり**と 少し太っていて、かわいらしい様子。「〜した女の子」 11 ### **ぼちゃっと**した 肌や体つきがふっくらとかわいらしい様子。 12 ### **ぼちゃぼちゃ**の 女性や子供(の顔)がやせていず、ふっくらとしてかわいい様子。「赤ん坊の〜した顔」 ●ふっくらと → 7401やわらかいf●やわらかくていい感じ ## h 名詞の類:コト・サマ 00 ### **目通[めどお]り** 目の高さではかった木の幹の太さ。「〜6mの巨木」▷直径・〜周 ## k 名詞の類:モノ 00 ### **太巻[ふとま]き** のり巻きなどの、太く巻いたもの。 01 ### **肥満体[ヒマンタイ]** 肥満した体。「彼は、その〜を揺すりながら走ってきた」 ●太字 → 2201書くn●文字 ●大綱 → 5907つなぐk●綱 ●太物 → 6808織るk●織物 ●太棹 → 8715鳴らすm●弦楽器 ●太った腹 02 ### **太鼓腹[たいこばら]** 太鼓のように太った腹。「〜を突き出して歩く」 03 ### **二段腹[にだんばら]** 太って肉がつき、2段に分かれたような腹。「中年太りで〜になってしまった」 04 ### **三段腹[さんだんばら]** 俗太って贅肉がつき、3段に分かれたような腹。 ●太股 → 2500歩くk●ひざから上の足の部分 ●猪首 → 9907からだm●首 ## S 名詞の類:ヒト 00 ### **でぶっちょ** 俗よく太っている人。◇軽いからかいや親しみを込めて用いられることが多い。 01 ### **でぶ** よく太っている人。◇からかいや罵倒に用いられることが多い。 02 ### **御[お]でぶさん** よく太っている人へのからかいや親しみを込めた言い方。「まあすっかり〜になっちゃって」◇「おでぶちゃん」ともいう。 03 ### **肥満児[ヒマンジ]** 肥満した児童。「運動不足の〜」 # 7503 厚い ## C 形容詞の類 ### **厚[あつ]い** 00 (布や板のような)表と裏の面をもったものの両面の隔たりが大きい様子。「〜紙」「ふかふかの〜座布団」「壁が〜ので隣室の物音はほとんど聞こえない」↔薄い 01 ### **分厚[ぶあつ]い** かなり厚い様子。「〜ステーキを食べる」「〜辞書」◇「部厚い」とも書く。 02 ### **厚[あつ]ぼったい** 実際より厚い感じがする様子。「泣き腫らしたまぶたが〜」「立春を過ぎると〜コートは重苦しい感じだ」◇「厚い」は客観的な描写に使うが、「分厚い」は厚いことを強調した言い方、「厚ぼったい」は厚いと感じる感覚に注目した言い方。 ## d 形容動詞の類 00 ### **分厚[ぶあつ]**の 分厚い様子。「〜な財布」◇「部厚」とも書く。 01 ### **肉厚[にくあつ]**の ものに厚みがある様子。「〜のしいたけを焼いて食べる」 02 ### **厚手[あつで]**の 紙・布・陶器などの地が厚い様子。「〜の紙」「〜の木綿」「〜の茶碗」↔薄手 03 ### **厚地[あつじ]**の 厚手の布地である様子。「冬は〜のカーテンがよい」「野菜などを煮込む」 04 ### **地厚[じあつ]**の 厚手の地である様子。「この布は〜だから冬は暖かい」「厚地」は「厚地を縫う」のように、厚地の布地の意でも用いるが、「地厚」は用いられない。 ●厚焼きの → 6820焼くd ●厚切りの → 7000切るd●切り方 ▶厚塗りの → 5906塗るd ## f 副詞の類 00 ### **ぽってり**と 膨らんでいて厚みのある様子。 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 ### **厚[あつ]み** 厚いと感じられる状態。「〜があって重い本」「選手層に〜がほしい」 01 ### **厚[あつ]さ** 厚い程度。「〜10mmの板を用意する」 02 ### **氷厚[ヒョウコウ]** 氷の厚さ。「〜3m」 ## k 名詞の類:モノ ●厚紙 → 2201書くm●その他の紙 ●厚板 → 7802平たいk●板 <1388> # 広い7504a~d ### ●広がる **広[ひろ]がる** 広くなる。「下流に行くにしたがって川幅が~」「視野が~」▷せばまる ◇「拡がる」とも書く。 **広[ひろ]まる** 広い範囲に及ぶ。特に、多くの人が知るようになる。「ことわざの新解釈が若い人々の間に~」「うわさが~」 **延[の]びる** クリーム・塗料など流動状のものが、何かの表面に薄く広がる。「よく〜ワックス」 **開[ひら]ける** さえぎるものがなくなり、広い範囲が見渡せる状態になる。「山頂に達すると眼下には平野が開けていた」「海に向かって開けた土地」「山の上に出ると急に視界が開けた」「活路が~」 ●広まる → 5504伝わるa●広がる●広まる ### ●広げる **広[ひろ]げる** 広くする。「捜索範囲を~」「道幅を~」◇広くするために土地をならす ◇「拡げる」とも書く。 **延[の]ばす** クリーム・塗料など流動状のものを、何かの表面に薄く広げる。「顔にクリームを薄く~」 **延[の]べる** たたんであるものなどを広げて敷く。「ふとんを〜」「反物を〜」 **開[あ]け広[ひろ]げる** 開いて広くする。「玄関を~」「障子をあけ広げて風を入れる」 **押[お]し広[ひろ]げる** 狭いすき間を押して広げる。「パンに切れ目を入れて、それを押し広げて具を挟む」 **押[お]っぴろげる** (広げるべきではないようなものを)むやみに広げる。「大股をおっぴろげて座る」「鼻の穴をおっぴろげてまくしたてる」 **切[き]り広[ひろ]げる** 何かを切り取って空間を広くする。「林間の空き地を切り広げて宅地を造成する」 **繰[く]り広[ひろ]げる** 巻いてあるものの巻きをほぐすようにして広げる。「巻物を繰り広げて見る」 **展翅[テンシ]** する 昆虫を標本にするとき羽を広げてとめる(「~板(羽を固定する板)」) ### ●手を広げる **手[て]を広[ひろ]げる** 関係する範囲を広くする。「化粧品メーカーが手を広げてファッション業界に進出する」 **手[て]を延[の]ばす** 今までは関係していなかった新たな分野に、活動範囲を広げる。「出版社が通信教育に~」 **拡大[カクダイ]** する 規模や勢力などを広く大きくすること。「戦線を~する」▷~解釈 **拡張[カクチョウ]** する 事業や施設を広く大きくすること。「事業を~するため、要員を募集する」「道路を~する」▷~工事 **拡充[カクジュウ]** する 広く大きくすると同時に内容も充実させること。「世界的な企業への成長をめざして海外の支店網を~する」 **展開[テンカイ]** する 活動を大きく広げること。「企業が海外での現地生産体制を~する」 **進出[シンシュツ]** する 力をつけたり規模が大きくなったりしたものが、ある場所や分野に新たに拠点を設けて活動範囲を広げること。「多くの企業が海外に〜している」「社会の各分野に〜する女性たち」「あの実業家は政界にも〜するらしい」 **股[また]に掛[か]ける** 広い範囲を動き回って何かをする。「世界を股にかけた商売」 ### ●物事を広める **広[ひろ]める** 物事の範囲を広くする。特に、いろいろな方法で人々が知るようにする。「見聞を~ために旅をする」「Kさんは、テレビでの実演や執筆活動を通してヨガを広めた」 **押[お]し広[ひろ]げる** 限界と思われていた範囲を越えて、普及・拡張させる。「技術革新は、印刷という概念を、電子回路のプリント配線のような工業製品にまで押し広げてきた」 **行[い]き渡[わた]らせる** ある範囲のすみずみにまで知られるようにする。「この方針を全会員に~必要がある」◇「ゆきわたらせる」ともいう。 **敷[し]く** 広い範囲に行き渡らせる。「善政を~」「反政府活動が盛んになり、ついに戒厳令が敷かれた」◇「布く」とも書く。 **普及[フキュウ]** する 価値ある物事を世間に広めること。「この製品を〜させるには、一体どうすればいいのだろう」 ### ●宗教を広める **布教[フキョウ]** する 宗教を広めること。「その地にキリスト教を〜したのはスペイン人だった」▷~活動 **宣教[センキョウ]** する 宗教を広めること。特に、キリスト教についていう。「異教の地で〜する」▷~師 **伝道[デンドウ]** する 宗教、特にキリスト教で、教えを説いて回ること。「教えを〜して歩く」▷~師・~者 ●広い範囲に知らせる → 2105触れるa ### C 形容詞の類 **広[ひろ]い** 面積・範囲・幅などが大きい様子。「~いグラウンドでのびのびとプレーする」「~い廊下のある家」「被害が〜い範囲に及ぶ」「多方面にわたる~い知識」▷狭い **だだっぴろい** ただ広いばかりで、がらんとしている様子。「~い家にひとりで住んでいる」「~い荒野」 **果[は]てし無[な]い** 限りなく続いて広い様子。「~大海原」 **手広[てびろ]い** 商売や事業の範囲が広く規模が大きい様子。「〜く商売をしている」 **幅広[はばひろ]い** 範囲が広い様子。「子供から大人まで~い年齢層の読者をもつ作家」 ### d 形容動詞の類 ### ●空間が広い様子 **広[ひろ]やか**な 広くのびのびした感じがする様子。「~な草原」「吹き抜けの~な空間」 <1389> # 広い7504d~h **広大[コウダイ]**な 面積がたいへん広い様子。「~な国土を利用した農業」▷狭小 ◇「宏大」とも書く。 **無辺[ムヘン]**な 図果てや限りがない様子。「広大にして~な宇宙」 **広大無辺[コウダイムヘン]**な 図広く大きく果てしない様子。「~な宇宙」 **一望千里[いちぼうせんり]**の 図一目で千里も見渡せるほど広々と開けている様子。「モンゴルの〜の大平原」「〜、頂上から見える景色はすばらしい」 **豁然[カツゼン]** と 図目の前がぱっと開ける様子。「眼下に~と開けた太平洋の青さ」 **広漠[コウバク]** たる □さえぎるものがもなく広がっている様子。「~たる砂漠」◇「宏漠」とも書く。 **漠々[バクバク]** たる 図広く見当がつかないほど広がっている様子。「~と続く大平原」 **空漠[クウバク]** たる 何もなくて広がっている様子。「~たる荒野」 **空々漠々[クウクウバクバク]** たる □「空漠」の強調表現。「~たる空間」 **茫漠[ボウバク]** たる ただ広いばかりである様子。「~とした広野」 **茫洋[ボウヨウ]** たる 図広くて見当がつかない様子。「~たる草の広がり」「〜たる海原」◇「芒洋」とも書く。 **渺[ビョウ]たる** どこまでも広がっている様子。「~たる大地」「〜たる青海原」 **渺々[ビョウビョウ]** たる 果てしなく広がっている様子。「~たる大海」 **蒼茫[ソウボウ]** たる □青々と果てしなく広がっている様子。「~たるインド洋」 **洋々[ヨウヨウ]**たる □水面がどこまでも広がっている様子。「~たる大海原」 ### ●範囲が広い様子 **広範[コウハン]**な 力などが及ぶ範囲が広い様子。「~な分野で活躍する」「彼の〜な知識には脱帽する」◇「広汎」とも書く。 **広範囲[コウハンイ]**な 範囲が広い様子。「被害が〜に及ぶ」 **全体的[ぜんたいてき]**な その物事全体にわたる様子。「~な印象はいいが、細部の出来は粗い」「この案は〜に見直しが必要だ」 **全般的[ゼンパンテキ]**な ある物事の全体にわたる様子。「財政については〜な見直しが必要だ」「今回の大会は、~にレベルが高かった」 **全国的[ゼンコクテキ]**な その国全域にわたる様子。「独立運動は〜な広がりを見せている」「明日は〜によい天気になるでしょう」 **国際的[コクサイテキ]**な 物事の規模や知名度などが、ある国だけにとどまらず、他の国々にも及ぶ様子。「~な地下組織で暗躍する」「〜なピアニスト」 **世界的[セカイテキ]**な 物事の規模や知名度などが、世界中に及ぶ様子。「〜な規模の大会」「〜な名声」「〜に有名な植物学者」 **世界[セカイ]**の その知名度・名声などが、あらゆる国に及んでいる様子。「その指揮は、〜のカラヤンの名に恥じないものだった」 **全世界的[ゼンセカイテキ]**な あますところなく世界中に及ぶ様子。「〜な広がりを見せる運動」 **インターナショナル**な 「国際的」の洋語的表現。「多くの国の生徒が集まり、〜な雰囲気の学校」▷international **ワールドワイド**な 物事の規模や広がりが、全世界にわたって及ぶ様子。「~な事業展開」「〜なネットワーク」▷worldwide **グローバル**な 物事の規模が全世界的である様子。「~な問題を話し合う」「〜な視野で環境問題を考える」▷global ### ●幅が広い様子 **幅広[はばひろ]**の 普通のものより幅が広い様子。「~のネクタイ」◇「はばひろ」ともいう。 **広口[ひろくち]**の 容器の口が広い様子。「~の瓶」 **広軌[コウキ]**の 鉄道のレールとレールの間の幅が、標準の1435mm以上ある様子。▷鉄道 ▷狭軌 **広角[コウカク]**の 角度が大きく広い様子。特に、カメラのレンズが、写る範囲が広いものである様子。「~のレンズで東京タワーを撮る」▷〜レンズ・〜打法 **ワイド**な ①大きくて幅がある様子。「~な画面の新型テレビを買った」▷〜スクリーン ②カメラのレンズが、写る範囲が広いものである様子。▷〜レンズ ▷wide ### ●末広の **末広[すえひろ]**の しだいに末のほうが広くなっていく形である様子。「〜に広がった町筋」「〜の形に広がる町」 **末広[すえひろ]がり**の 「末広」のより口語的な言い方。 **フレア**の スカートなどが、朝顔の花のように、末のほうが広がっている形である様子。▷〜スカート ▷flare ●広壮な → 7500大きいd●規模が大きい様子 ### f 副詞の類 **広々[ひろびろ]**と とても広く感じられる様子。「引越しの当日、家財を運びだした家は〜として見えた」「子供部屋から二段ベッドを取り払ったら、急に〜した」 **がらんと** 何もなく広く感じられる様子。「机がひとつあるだけの〜した部屋」 ### h 名詞の類:コト・サマ ### ●広さ **広[ひろ]さ** 広い程度。「土地の~を測る」 **広[ひろ]がり** 空間の広がり。「〜のある庭」「大きな〜のある森」「大きな〜のある大木」「果てしない〜をもつ宇宙」◇「拡がり」とも書く。 **広狭[コウキョウ]** 広いことと狭いこと。「土地の~によってより建物の形も変わる」「〜ふたつの意味」 ●広義 → 2203表すk●意味 ### ●面積 **面積[メンセキ]** (数字によって表される)場所の広さ。「校庭の~を測る」◇面積の単位には、平方メートル(記号m²)・アール(記号a)・ヘクタール(記号ha)・町歩・反・畝などがある。 <1390> # 広い7504h~u **床面積[ゆかメンセキ]** 建物の(それぞれの階の)床の面積。「2階の〜は1階より狭い」 **延[の]べ面積[メンセキ]** 建物の各階の床面積を合計した面積。「~98m²の一戸建て」「延べ床面積」ともいう。 **地積[チセキ]** 図土地の面積。「所有する〜の測量」 **実積[ジッセキ]** 実際の面積・体積。「〜は公表された数字より小さい」 **坪[つぼ]** 尺貫法で、面積を表す単位。約3.3m²。「〜いくらの宅地ですか」 **建坪[たてつぼ]** その土地のうち建物が建っている部分の坪数。「〜10坪の狭小住宅」 **延[の]べ坪[つぼ]** 「延べ面積」を坪数で表したもの。「70坪の土地に~60坪の家を建てる」 ●幅 → 7700長いi●幅 ### k 名詞の類:モノ ●広襟 → 5908着るn●襟の種類 ### q 名詞の類:イキモノ ●広葉樹 → 0106生えるr●木の種類 ### S 名詞の類:ヒト **国際人[コクサイジン]** 世界的に、有名であったり活躍したりしている人。「~を育成する」 **コスモポリタン** 国の狭い立場や考えにしばられないで、世界的な視野をもって行動する人。▷cosmopolitan ### u 名詞の類:トコロ **広場[ひろば]** 公共の憩いの場所などとして確保してある(屋外の)広い場所。▷市民~ **広[ひろ]っぱ** 物が建っていない自然のままの広い場所。「子供の遊び場だった〜が駐車場になってしまった」 **広域[コウイキ]** 広い地域・範囲。「大気汚染など、〜にわたる問題の解決には〜の自治体の協力が必要である」 ●広間 → 2407いるu●部屋の大小 ●広縁 → 5700出るv●建物の張り出したところ ●広庭 → 0802楽しむu●庭 ●広小路 → 2600通るu●通り ●広野 → 7802平たいu●野原 ### ●大陸・大地 **大陸[タイリク]** ①地球の、陸地が広く続いている部分。▷~を横断する鉄道 ②ユーラシア~・ヨーロッパ~・アジア~・アフリカ~・オーストラリア~・南アメリカ~・北アメリカ~・南極~ ②英国からみたヨーロッパ。③日本からみた中国。 **大地[ダイチ]** 広い、広大な土地。「内陸部は乾燥した〜が広がっている」 **地平[チヘイ]** 大地の平らな広がり。「~の彼方」「~の果て」▷~線 ### ●海 **海[うみ]** 地球の表面の約4分の3を占める、塩水をたたえたところ。「~を渡る(外国へ行く)」「~の幸」 **海[わたつみ]** 雅海。◇「わだつみ」ともいう。「綿津見」とも書く。 **七[なな]つの海[うみ]** ①世界の7つの大きな海。北大平洋・北大西洋・南大西洋・南太平洋・インド洋・北極海・南極海の7つを指す。②世界中の海。「~を股にかけて貿易するのが夢だ」 **大海[タイカイ]** 広大な海。「~に漕ぎ出す」「井の中の蛙、~を知らず(見識の狭いことのたとえ)」 **大洋[タイヨウ]** 大陸を囲んでいる大海。「ヨットで〜に乗り出す」▷太平洋・インド洋・大西洋・北極海・南極海を五大洋という。 **海洋[カイヨウ]** 大きく広い海。▷~エネルギー・~学者・~プレート **海原[うなばら]** 広々とした海。「眼下に広がる青々とした~」 **青海原[あおうなばら]** 青く広々とした海。「~に遊ぶかもめたち」 **滄海[ソウカイ]** 青く広々とした海。「大自然の前では、人間など〜の一粟(一粒の粟)に過ぎない」◇「蒼海」とも書く。 **碧海[ヘキカイ]** □青々とした(広い)海。「~に浮かぶ孤島」 **泥海[どろうみ]** 泥まじりのよごれた海。「~の中にもたえる」 **外海[そとうみ]** (湾や入り江などでなく)陸地から離れた海。▷内海 **外海[ガイカイ]** そとうみ。▷内海 **外洋[ガイヨウ]** 陸地から離れた大洋。▷~船 **内海[うちうみ]** 岬や島などに囲まれている海。→外海 **内海[ナイカイ]** 図うちうみ。▷外海 **四海[シカイ]** 図四方に広がる海。「~波静か(国内外が平和であること。)」 **沿海[エンカイ]** 陸地に沿った海。▷~漁業・~区域 **近海[キンカイ]** 陸地に近い海。▷~漁業・~魚 ▷遠海 **遠海[エンカイ]** 陸地から遠い海。▷~魚 →近海 **遠洋[エンヨウ]** 陸地から遠く離れた大洋。▷~漁業・~航海 **深海[シンカイ]** 深い海。「底の見えない〜」▷浅海 **浅海[センカイ]** 浅い海。「広大な~が埋め立てられる」▷深海 **東海[トウカイ]** 東方の海。 **西海[サイカイ]** 西方の海。 **南海[ナンカイ]** 南方の海。 **南洋[ナンヨウ]** 太平洋の南西部にあたる、赤道の南北に沿っている海洋(や島)。▷~諸島 **北海[ホッカイ]** 北方の海。 **北洋[ホクヨウ]** 北海。特に、太平洋の北西部にあたる、北海道の東・北方の海洋。▷~漁業 **極洋[キョクヨウ]** 北極・南極に近い海洋。 <1391> # 広い7504u **氷海[ヒョウカイ]** 一面に結氷した海。 ●荒海 → 8711荒れるu ●公海・領海 → 9606持つu●領土など ### ●湖 **湖[みずうみ]** 内陸の大きく広いくぼ地に、水をたたえたところ。◇ふつう、池・沼よりも大きいものをいう。 **湖[うみ]** 大きな湖。◇「湖」とも書く。 **湖水[コスイ]** 図湖(の水)。 **湖沼[コショウ]** 湖と沼。 ●空 → 4912飛ぶu <1392> # 小さい・細い・狭い(小) # 7600 小さい ### a 動詞の類 ### ●小さくなる **萎[しぼ]む** ふくらんでいたものが(中に入っていたものが失われて)小さくなる。「風船が~」「夢が~」「午後になると、その花はしぼんでいった」◇「凋む」とも書く。 **窄[すぼ]む** ①ふくらんでいたり開いていたりしたものが小さくなる。「風船が~」「花が~」「すぼんだ傘」②開口部(の近く)が小さくなる。「口のすぼんだワイングラス」◇「すぼんだ」「すぼんでいる」の形で用いられることが多い。 **窄[すぼ]まる** すぼんだ状態になる。「裾のすぼまったズボン」 **蕾[つぼ]む** ①開いていたものが一点を中心にして閉じること。「傘が〜」②つぼみになる。「バラが〜」 **窄[すぼ]まる** つぼんだ状態になる。「歯がすっかり〜」 **萎縮[イシュク]** する 正常な大きさまで発育した生体の器官や組織などが、変化を起こして小さくなること。「検査の結果によると、腎臓が~しているらしい」▷〜腎・〜性鼻炎 ●ちびる → 8006減るa●すり減る ●縮む → 7703縮むa●縮む ### ●縮かむ **縮[ちぢ]かむ** 縮んだようになり、動きにくくなる。「寒くて体が~」 **小[ちい]さくなる** おじけづいたり遠慮したりして、身を縮めて、おとなしくする。「上級生の前では~」 **萎縮[イシュク]** する 寒さや恐れのために生き生きしたところがなくなり、縮んだようになって、動きがにぶくなること。「緊張のあまり演技が〜する」 **畏縮[イシュク]** する 図相手の威力に圧倒されたりして、思いどおりの振る舞えず、体が縮んだように感じること。「国王の前で~する」 ●かじかむ → 8501冷えるa●こごえる ●縮こまる → 1403おびえるa●身が縮む ### ●小さくする **窄[すぼ]める** 開いている口などを小さくする。「裾を~」「すぼめないとじゃまになる」「肩を~」「口をすぼめて火を吹き消す」 **窄[つぼ]める** つぼむようにする。「傘をつぼめて壁際に立てかける」「酸っぱいものを食べて口を~」 **絞[しぼ]る** ①まわりから締めるようにして口を小さくする。「巾着袋の口を~」②テレビ・ラジオ・ステレオなどの音を小さくする。「ラジオのボリュームを~」③カメラのレンズの絞りを小さくする。「シャッタースピードを遅くして絞りを~」◇「絞り」は、レンズから入る光線の量を調節する装置。 **引[ひ]き絞[しぼ]る** 絞って強く絞る。「巾着袋の口を~」 **極小化[キョクショウカ]** する 限度まで小さくすること。「部品の〜を実現する」 **矮小化[ワイショウカ]** する 図価値のないもの、つまらないものと見ること。「問題を~する」 ●縮める → 7705縮めるa●縮める ### C 形容詞の類 **小[ちい]さい** ①そのものが他のものより狭い空間・面積を占めて存在する様子。「~い箱」「~い犬」「私の車は彼の車より~い」「~い円を描いてください」→大きい ②規模・数量・年齢・音量・程度などが、基準とするものや比較するものを下回っている様子。「思ったより被害は小さかった」「テレビの音をもっと小さくしてくれないか」▷大きい **ちっちゃい** 「小さい」の、より口語的な強調表現。「僕の弟はまだ~」 **小[ち]っちゃい** 「小さい」の、より口語的な強調表現。「〜くてかわいい犬」▷おっきい ◇児童語的。 ●気が小さい様子 → 1404ひるむ●気が小さい ### d 形容動詞の類 ### ●小さい様子 **小[ちい]さな** 小さい様子。「遠くに~明かりが見える」「子供に~字を丁寧に書き込む」「〜間違いをいちいちあげつらう」▷大きな **小[ち]っちゃな** 嗯小さな。「赤ちゃんの〜おてて」 **小[ち]っちゃな** 「小さな」の、より口語的な強調表現。「髪に〜リボンをつけた女の子」▷おっきな ◇児童語的。 **紅葉[もみじ]の様[よう]**な 小児の手が小さくかわいい様子。「3歳になる娘が~な手を振っている」 **小[ちい]さめ**な 標準よりやや小さい(と思われる)様子。「おにぎりを〜につくる」「Mサイズだが、ややつくりが〜なシャツ」▷大きめ **小振[こぶ]り**な その種類のもののわりには小さい様子。「酢の物を〜な器に盛る」「〜の椅子」▷大振り ◇人間の体については用いない。 **小柄[こがら]**な ①体全体が他の人に比べて小さい様子。「中学生にしては~だが力は強い」▷大柄 ②模様の一つ一つが小さい様子。「~な花模様の布でカーテンを縫う」▷大柄 **小作[こづく]り**な 物や体のつくりが他に比べて小さい様子。「裁縫箱としては~だが、そのぶん持ち運びがしやすい」「~な女性に合わせてつくった服」▷大作り **小粒[こつぶ]**な 豆・石など粒状のものの1粒の形が小さい様子。「〜でつくったブローチ」▷大粒 **小型[こがた]**の ①同種のものの中で大きさや規模が小さい様子。「~のテレビ」「〜の自 <1393> # 小さい7600d~h ## d 形容動詞の類 10 ### **小判[こばん]**の 紙・書物などの寸法が小さい様子。「〜の本」 11 ### **短小[タンショウ]な** 短くて小さい様子。「〜な体ながらがんばっている」↔長大 12 ### **軽薄短小[ケイハクタンショウ]**の 物が軽くて薄くて短くて小さい様子。「〜な製品」↔重厚長大◇「造船業・鉄鋼業などの不振に引き替え、サービス業・情報産業のような軽薄短小といわれる産業が発展している」のように、大規模な設備や多量の原料を必要としない業種をさすのにも使う。また、「軽薄短小な時代」「軽薄短小な番組」のように、文化的・内容的なことについて用いられることもある。 13 ### **小粒[こつぶ]な** 図①丸くて小さい様子。「〜のぶどう」「〜の雨」②図体が小さく、力も弱い様子。「〜な選手」 14 ### **群小[グンショウ]な** 図同じようなものがたくさんある、規模や価値の小さな様子。▷〜国家・〜政党 15 ### **細小[サイショウ]な** 細かく小さい様子。「〜な破片を張り合わせる」 16 ### **コンパクトな** 必要なものが小さくまとまっている様子。「彼の書斎は、機能的で〜に設計されている」「〜なカメラ」▷〜サイズ・〜ディスク▶compact ●ハンディーな → 5300持つd ●小輪の → 0108咲くd ●狭小な → 7602狭いd●狭い様子 ●程度が小さい様子 17 ### **小幅[こはば]な** 変化した数量などの差が小さい様子。「物価の値上がりは〜だ」「為替相場の〜な変動」↔大幅 18 ### **小刻[こきざ]み**な 幅や間隔が小さい動きを何度もする様子。「地震で棚のコップが〜に揺れている」「〜に値上げする」 19 ### **過小[カショウ]な** 実際より小さい、あるいは低く見積もる様子。「〜な評価」「〜評価しか受けなかった」▷〜評価↔過大 ●規模が小さい様子 20 ### **小規模[ショウキボ]な** 全体の構造・構想などが小さい様子。「〜な調査」「〜な工事ではあるが時間がかかりそうだ」↔大規模 21 ### **中小[チュウショウ]**の (企業などの)規模が中ぐらいであるか、あるいは小さい様子。「〜の企業の倒産が相次ぐ」「〜の河川」▷〜企業 22 ### **零細[レイサイ]な** 規模がごく小さい様子。「〜な工場を経営している」 ●とても小さい様子 23 ### **極小[ゴクショウ]な** きわめて小さい様子。「電子顕微鏡で〜の世界をのぞく」↔極大 24 ### **微小[ビショウ]な** 非常に小さい様子。「顕微鏡で〜な細菌を見る」「〜な地震が多発する」「〜な音」 25 ### **極微[ゴクビ]な** きわめて小さい様子。「人間は地球と比べれば〜な存在だ」◇「ごくび」ともいう。 26 ### **ミクロ**の 肉眼では見えないほど小さい様子。「〜の世界を電子顕微鏡で見る」▶マクロ ↔7 micro 27 ### **マイクロ**の ごく小さい様子。▷〜コンピューター・〜フィルム◇接頭語として複合語に用いられる。▶micro- 28 ### **最小[サイショウ]**の 同種のものの中でいちばん小さい様子。「世界〜の昆虫」▷〜公倍数・〜限度↔最大 29 ### **最小限[サイショウゲン]**の それ以上は小さくならない限度のところである様子。「〜の要求にとどめる」「被害を〜に食い止める」↔最大限 30 ### **ミニマム**の 「最小」「最小限」の洋語的表現。「〜の投資でマキシマムの利潤を得る」▷〜サイズ↔マキシマム▶minimum 31 ### **無限小[ムゲンショウ]**の ①限りなく小さい様子。「〜のエネルギー」↔無限大②数学で、変数が限りなく0に近づく様子。↔無限大 ●弱小な → 7304弱いd●弱体な ●小さい様子 △9501つまらないd ●小心な → 1404ひるむd●臆病 ●ささやかな・ちょっとした → 8000少ないd●少しの・わずかな ## f 副詞の類 00 ### **ちょこんと** ①小さなものが一つだけある様子。「頭にリボンを〜つけている女の子」「男の子が駅のベンチに〜こしかけている」②小さくなにかの動作をする様子。「〜頭を下げてあいさつする」「バットに〜当てる」 01 ### **ちょこなんと** 小さくかしこまっている様子。「もらってきた小犬は部屋の隅に〜座ってこっちを見ている」 02 ### **ちんまり**と 小さくまとまっている様子。「猫が座布団のうえで〜と丸くなって寝ている」「鼻が〜している」 03 ### **こぢんまり**と 形や規模は小さいがそれなりにまとまっていて好感がもてる様子。「〜と落ち着いた感じのホテル」「〜した部屋」 04 ### **ちまちま**と 小さくまとまっていて、あまりいい印象をもつことができない様子。「〜としたことばかり考えていないで、もっと大きなことを考えたらどうだい」「〜とした目鼻立ち」「あの子は〜した字を書く」 ## h 名詞の類:コト・サマ ●小さいこと 00 ### **小事[ショウジ]** 小さなあまり大切でない事柄。「大事の前の〜」↔大事 01 ### **小[ショウ]の虫[むし]** 他と比べて小さな物事。「〜を殺して大の虫を助ける(小さな物事を犠牲にして大きな物事を救う)」↔大の虫 ●些細なこと → 9501つまらないh ●小さな災難 → 4209こうむるh●災難 ●規模が小さいこと 02 ### **小企業[ショウキギョウ]** 規模の小さい企業。↔大企業 03 ### **中小企業[チュウショウキギョウ]** 規模が中ぐらいであるか、あるいは小さい企業。 04 ### **零細企業[レイサイキギョウ]** 規模がごく小さい企業。 ●その他 05 ### **大小[ダイショウ]** 大きいことと小さいこと。「事の〜を問わず、きちんと対応する」「〜とりまぜて20個ほど卵を買った」 <1394> # 小さい7600k~細~7601a ### k 名詞の類:モノ ●小骨 → 7400かたいk●骨 ●小枝 → 0106生えるk●枝 ●小人 → 8804幼いj●子供 ●小判 → 4217払うk●いろいろな硬貨 ●小匙 → 5202すくうk、1601計るk●量をはかるもの ●小皿 → 0300食べるp●皿 ●小切れ → 6808織るk●布・切れ ●小包 → 5607包むk●つつんだもの ●小荷物 → 6200移すk●運ぶもの ●小刀 → 7000切るk●小刀 ●小刀 → 7000切るm●短い刀 ●小槌 → 5207たたくk●たたく道具 ●小舟 → 6310乗るm●船 ●小窓 → 4909閉めるk●いろいろな窓 ●小屋 → 6804建てるk●簡単な建物 ●小社 → 3403祭るu●神社 ●雛型 → 9213似せるm●模型 ●小冊子 → 1807読むk●小冊子 ●小著 → 2204著すn●著作物 ●小品 → 6800作るk●作品 ●小曲 → 8715鳴らすn●曲 ●小太鼓・小鼓 → 8715鳴らすm●打楽器 ●小見出し → 2100示すk●見出し ●小字・小文字 → 2201書くn●文字●字体の違い ●小円 → 7110丸まるh●まる ●小党 → 4404加わるk●政治的な団体 ●小指 → 5201つまむk●指 ●小足 → 2500歩くk ●小じわ → 7703縮むk●しわ ### q 名詞の類:イキモノ **小物[こもの]** 釣りや狩りで、同類の中で小形の獲物。「今日は~しか釣れない」▷大物 ●小さな家畜 → 0101育てるq ●小鳥 → 4912飛ぶq●いろいろな鳥 ●小さい魚 → 2504泳ぐq●大きな魚・小さな魚 ### S 名詞の類:ヒト ### ●体の小さい人 **小人[こびと]** ①極端に小さい人。②童話などに出てくる小人。 **小人[ショウジン]** 図こびと(②)。▷~国 ▷大人 **侏儒[シュジュ]** 図こびと(①)。◇古い言い方。「朱儒」とも書く。 **ちび** 腳背が低く、体の小さい人。▷せいのっぽ **御[お]ちびさん** 「ちび」の親しみを込めた言い方。「〜でかわいいね」◇「おちびちゃん」ともいう。 **小男[こおとこ]** 体が小さい男。▷大男 **小兵[こヒョウ]** (相対的に)体が小さい男。「~ながら大の男を投げ倒した」▷大兵 ◇もとは「弓を引く力が弱い人」の意。 **小女[こおんな]** 体が小さい女。▷大女 **一寸法師[いっすんぼうし]** 同名の御伽草子の主人公で、身長1寸(約3cm)の小さな人。 ### u 名詞の類:トコロ ●小部屋 → 2407いるu●部屋の大小 ●小さな道・通り → 2600通るu●道●通り ●小川 → 4915流れるu●川 ●小山 → 7806高まるu●高山・低山 ●小島 → 8105離れるu●島 ●小国 → 7304弱いu●弱い国 # 7601 細い ### a 動詞の類 ### ●細くなる **細[ほそ]まる** 細くなる。「水の流れがしだいに~」 **細[ほそ]る** 細く弱くなる。「日照りで川の流れが〜」 **先細[さきぼそ]る** 棒状のものなどが先のほうにいくほど細くなること。「~した棒」 **括[くび]れる** 中ほどの一部分が他の部分に比べて細くなる。「ひょうたんは真ん中あたりがくびれている」「くびれた腰」 **尖[とが]る** 先端が細く鋭くなる。「先がとがった鉛筆を何本も用意する」 **尖[とが]る** とがる。「とんがった屋根の塔がある公園」 **尖[とんが]らかす** とがる。「とんがった」の、よりくだけた言い方。「娘はとんがらかった口で文句を言った」 ### ●やせる **痩[や]せる** 体の肉付きが少なくなり細くなる。「~ために食事制限をする」▷太る、肥える ◇「瘠せる」とも書く。 **痩[や]せ細[ほそ]る** 不健康に体がやせて細くなる。「心労で〜」 **痩[や]せ衰[おとろ]える** やせて体力がなくなる。「長患いで、すっかり〜た」 **骨[ほね]と皮[かわ]になる** 俗「がりがりにやせる」意の強調表現。「強迫観念にとらわれて、骨と皮になってもまだダイエットしようとする女性」 **痩[こ]ける** (顔、特にほおの)肉が落ちてやせ細る。「心痛のあまり、すっかりほおがこけてしまった」 **痩[や]せこける** ひどくやせて骨ばった感じになる。「やせこけた犬」 **夏痩[なつや]せ** する 夏、暑さのために食欲が衰えたりしてやせること。「〜で3kgも体重が減った」 **着痩[きや]せ** する 衣服を着ると、実際よりもやせた印象になること。「彼は〜して見えるけど、かなり肉付きがいいんだ」▷着太り ### ●やつれる **窶[やつ]れる** やせて不健康な様子になる。「心配のあまりやつれてしまった」「やつれた顔」 **面窶[おもてやつ]れ** 図顔がやつれること。「大病をして~した」 **憔悴[ショウスイ]** する 病気や心痛のためにやつれること。「友人の病状は悪化しているらし <1395> く、〜しきった顔が痛々しかった」 ### ●細くする **締[し]める** 細くする。「ガスの火を~」「まぶしくて目を~」 ●ダイエットする → 8009減らすa●何かを減らす ### ●とがらす **尖[とが]らす** とがるようにする。「棒を削って先を~」 **尖[とが]らせる** 「とがらす」より「とがらせる」のほうが多く用いられる傾向にある。 **尖[とんが]らす** 「とがらせる」を強調した言い方。「すねて口をとんからした子供」 **尖[とんが]らせる** 「とがらす」をよりくだけた言い方。「気持ちはわかるがそんなに口を〜な」 **尖[とんが]らかす** とがらすことを強調した言い方。「口を~してそっぽを向く」 ### C 形容詞の類 **細[ほそ]い** さし渡しや幅が狭くて小さい様子。「その~道をまっすぐ行きなさい」「細くきれいな指」▷太い **か細[ぼそ]い** 力がなくて弱々しい様子。「こんな女の~腕では、こんな重い荷物は持てそうもない」「〜体」 ●長細い → 7700長いc●空間的に長い ●声が細い → 7304弱いc●弱い ### d 形容動詞の類 ### ●細い様子 **細[ほそ]やか**な 細い感じのする様子。「〜な体つきの踊り手」 **細[ほそ]め**の 標準よりやや細い(と思われる)様子。「ふすまを〜に開けて室内の様子をうかがう」「〜の毛糸」「〜の筆」→太め **先細[さきぼそ]**の 棒状のものなどが、先のほうにいくほど細くなっている様子。「〜のサインペンが使いやすい」→先太 **尻窄[しりすぼ]み**の 下や後ろのほうにいくにしたがって、細くなっている様子。「〜のガラス瓶」◇「しりつぼみ」ともいう。 **尻[しり]すぼみ**に終[お]わる 細いものに向かって先が細くなっている様子。「計画が〜」「彼の熱意も〜」◇「しりつぼまり」「しりつぼまり」ともいう。「しりすぼみ」のほうが一般的。 **極細[ごくぼそ]**の いちばん細い種類である様子。「〜の毛糸でセーターを編む」▷極太 **細書[ほそが]き**の 細い字が書けるペンなどである様子。「〜のサインペン」 **肉細[にくぼそ]**の 書いた線が細い様子。「〜の文字」 **細字[さいじ]**の 字の線が細い様子。「〜のマジックインキ」 **細身[ほそみ]**の ①普通より幅が狭く細くつくってある様子。「〜の短刀」「〜の刀」②細い体である様子。「小柄で〜の女性」 **骨細[ほねぼそ]**の 骨格が細い様子。「〜な体つき」▷骨太 **細面[ほそおもて]**の 顔がほっそりしている様子。「〜で色白の美人」 **痩[や]せ形[がた]**の やせた体つきである様子。「犯人は中肉中背で、〜だ」 **痩[や]せぎす**の やせて骨ばった感じに見える様子。「〜の男」 **がりがり**の 体に肉がほとんど付いていなくて骨ばっているほどである様子。「〜にやせた野良犬」 **スレンダー**な 体に余分な肉付きがなくすっきりとした様子。「〜な体形」▷slender **スリム**な 体つきなどが、ほっそりしている様子。「〜なズボンが流行している」▶slim **スマート**な 体つきや物品の形などが、すらりとしていて格好がよい様子。「彼はダイエットをしてだいぶ〜になった」「〜なデザインの電気スタンド」▶smart ### ●繊細な様子 **繊細[センサイ]**な 細くて優美な様子。「野の花が〜な線で描かれている」 **華奢[キャシャ]**な 細くて弱々しく、こわれやすかったり壊れやすい感じであったりする様子。「〜な体つきの少女」「〜なつくりの椅子」◇「花車」とも書く。 ### f 副詞の類 **ほっそり** 細くて弱々しい様子。「〜とした指」「〜とした脚」「和服の似合う〜した女性」 **すらり**と 体に余分な肉付きがなくすっきりとして美しい様子。「〜した人」「〜と伸びた脚」 **すらっと** 「すらりと」の、より口語的な言い方。「〜背の高い美人」 **ひょろり**と 細長く伸びて弱々しい様子。「〜と背の高い男」 **ひょろっと** 「ひょろりと」の、より口語的な言い方。「〜した若者」 **ひょろひょろ** 細長く伸びて安定していない様子。「丈の高い草が〜と生えた空き地」 **ぎすぎす** やせていて、骨ばっている様子。「〜した体」 **げっそり** 急激にやせてしまう様子。「病気で〜とやせ衰える」 **細々[ほそぼそ]**と 非常に細くて、今にもなくなってしまいそうな様子。「森の中に〜と続いている道」 ### h 名詞の類:コト・サマ **痩[や]せ** やせること。「久しぶりに会った彼は〜が目立った」◇「瘠せ」とも書く。 **窶[やつ]れ** やつれること。「苦労したのか〜が目立つ」 **痩身[ソウシン]** 図体重を減らし体を細くすること。▷〜法・〜術 ●エステティック → 5912装うh●美容 ### k 名詞の類:モノ ### ●細いもの **細巻[ほそま]き** タバコやのり巻きなどの、細長く巻いたもの。→太巻き <1396> # 細い7601k~狭い7602u ## k 名詞の類:モノ ### **毛細血管** 00 ### **毛細血管[モウサイケッカン]** 全身に分布している細い血管。 01 ### **毛細管[モウサイカン]** ①ごく細い管。▷〜現象②「毛細血管」の略。 02 ### **毛管[モウカン]** 「毛細管①」の略。▷〜現象 ●棒など → 7700長いk●細長いもの ▶細字 → 2201書くn●文字 ●細い体 03 ### **痩身[ソウシン]** やせた体。「彼は〜を折り曲げて深々と頭を下げた」▷〜長編 04 ### **痩躯[ソウク]** やせた体。「〜ながら鋼のように強靭な体」▷長身~◇「痩身」より文章語としての性格が強い。 ●細腕 → 9907からだk●腕 ▶細腰 → 9907からだk●腰 ●かもしかのような足 → 2500歩くk ## S 名詞の類:ヒト 00 ### **痩[や]せ** やせている人。「〜の大食い」◇「瘠せ」とも書く。 01 ### **御[お]痩[や]せさん** 「やせ」の、親しみを込めた言い方。 02 ### **痩[や]せっぽち** 俗やせて貧弱な体つきの人。「あんな〜に力仕事は無理だろう」◇「やせっぽ」ともいう。 03 ### **骨皮筋衛門[ほねかわすじえもん]** 俗非常にやせている人をからかっていう語。「あいつは〜だな」 ## u 名詞の類:トコロ ●細い道 → 2600通るu●道 ▶細流 → 4915流れるu●川 # 7602 狭い ## a 動詞の類 ●狭くする 00 ### **狭[せば]める** 狭くする。「捜査範囲をせばめて犯人を追いつめる」「肩を〜」↔広げる 01 ### **絞[しぼ]る** 広がっている範囲を狭くする。「捜査範囲をしぼって犯人を捜す」「全応募者の中から、大賞候補者が3人に絞られた」 02 ### **絞[しぼ]り込[こ]む** (ある程度せばめられた)範囲をさらに狭くする。「論点をぐっと絞り込まないと、議論があいまいになる」「1次選考で30人に絞られた代表候補は、2次選考で10人に絞り込まれる」 ●的を絞る → 4502ねらうa●ねらう ●狭くなる 03 ### **狭[せば]まる** 狭くなる。「上流に行くにつれて川幅が〜」↔広がる 04 ### **迫[せま]る** 目標物との距離や間隔がせばまる。「両岸が迫った急流を下る」◇「逼る」とも書く。 ## C 形容詞の類 ### **狭[せま]い** 00 面積・幅・範囲が小さい様子。「運動場が〜ので野球の練習ができない」「ネクタイの幅が〜」「今度の試験は範囲が〜」「心の〜人」↔広い 01 ### **狭苦[せまくる]しい** 狭くて窮屈な様子。「わたしの部屋は〜」 02 ### **せせこましい** ごたごたとしていて、狭く窮屈である様子。「いろんなものが乱雑に置かれている〜小部屋」「小さな家々がせせこましく立ち並んだ一画」 03 ### **きつい** 衣服などの寸法がその人にとって小さくて、締めつけられる感じである様子。「太ったので洋服がきつくなった」 ## d 形容動詞の類 ●狭い様子 00 ### **手狭[てぜま]な** なにかをするのに家・部屋などが狭い様子。「3人で住むには、このマンションは〜だ」「地図を広げるには、この机は〜だ」 01 ### **猫[ねこ]の額[ひたい]程[ほど]**の 非常に狭い様子。「〜の庭」「〜な土地に家がひしめき合う」→広い 02 ### **狭小[キョウショウ]な** 狭くて小さい様子。「〜な空間」 03 ### **狭隘[キョウアイ]な** 狭苦しい様子。「〜な谷間」 04 ### **狭長[キョウチョウ]な** 狭くて細長い様子。「〜な土地」 05 ### **狭窄[キョウサク]な** すぼまって狭くなっている様子。 06 ### **狭軌[キョウキ]の** 鉄道のレールとレールの間の幅が、標準の1435mmより狭い様子。▷〜鉄道↔広軌 ●窮屈な 07 ### **窮屈[キュウクツ]な** 衣服や場所などが小さかったり狭かったりして、心身に圧迫を覚える状態である様子。「〜なズボン」「〜な座席でくつろげなかった」 08 ### **きちきち**の 衣服や場所などが、すきまがないほど小さかったり狭かったりして、動きづらい状態である様子。「四畳半にベッドを入れると〜だ」「〜のズボン」 09 ### **きつきつ**の 体や物が収まりきらないほどに衣服や場所などが小さかったり狭かったりして、ほとんど動けず、心身に圧迫を覚える状態である様子。「靴が〜で足が痛くなりそうだ」 ●限られたところである様子 10 ### **局所的[キョクショテキ]な** ある限られた一定の部分・場所である様子。「〜な豪雨」 11 ### **地方的[チホウテキ]な** ある限られた地域・地方のものである様子。「〜な特性を生かした町づくり」 12 ### **ローカルな** 「地方的」の一般的な言い方。「〜な話題」▷〜カラー・〜線・〜ニュース・〜番組▶local ## f 副詞の類 ●ぴっちりと → 5900付くf ## h 名詞の類:コト・サマ ●狭義 → 2203表すk●意味 ## U 名詞の類:トコロ 00 ### **閉所[ヘイショ]** 出口のない閉め切った狭い場所。▷〜恐怖症 <1397> # 狭い7602u~細かい7603k ### ●隙間・狭間 → 8008すくu●すきま ### ●隅 **隅[すみ]** 部屋や野原などの中央から離れたなどの(狭いと感じるような)ところ。「庭の〜で虫が鳴く」「部屋の〜に机を置く」「重箱の〜」◇「角」とも書く。 **隅[すみ]っこ** 「すみ」の、より口語的な言い方。「そんな〜に隠れてないで出ておいで」 **隅々[すみずみ]** あちこちのすみ。「部屋の〜までていねいに掃除する」 **片隅[かたすみ]** 目立たないすみ。「都会の〜で暮らす」 **一隅[イチグウ]** □一方のすみや片すみ。「庭の〜にひっそりと咲く花」 **一角[イッカク]** 一方の土地などのすみや一部分。「にぎやかな街の〜にある小さな花屋」「摘発されたのは氷山の〜だ」「文壇の〜に確固たる地位を占めている作家」 ●四隅 → 7112角ばるu ### ●陸地や海の狭くなっているところ **地峡[チキョウ]** ふたつの広い陸地をつなぐ、細くて狭い陸地。▷パナマ~ **海峡[カイキョウ]** ふたつの海域をつなぐ、陸地に挟まれて狭くなっているところ。▷津軽~・ドーバー~ **水道[スイドウ]** □海や湖の、ふたつの水域をつなぐ、陸地に挟まれて狭くなったところ。▷紀伊~・浦賀~ **瀬戸[せと]** (激しい潮流が生じる)小さな海峡。 **一衣帯水[いちいたいすい]** □ひとすじの帯のような川や海峡。「~を隔てて相対する両国」 ●山峡・峡谷 → 7807低まるu # 7603 細かい ### a 動詞の類 ●ちぎる → 7000切るa●千切る ●砕く → 6904砕くa ●細分する → 6500分けるa●小さく分ける ●細別する → 6501仕分けるa●分類する ●砕ける → 6905砕けるa ●ちぎれる → 7001切れるa ### C 形容詞の類 **細[こま]かい** ①たくさんの小さなものの集まりである様子。「野菜を細かく切りそろえる」「網の目が~」「~雨が降っている」「塩の結晶が~」「~点までじっくり検討する」→粗い ②全体の中の一つ一つの部分まで気を配る様子。「よく言えば仕事が丁寧だが、少々細かすぎて、終わる仕事も終わらない」▷粗い ### d 形容動詞の類 ### ●細かな **細[こま]か**な 細かい様子。「~な砂の海岸を歩く」「〜なところまで気を配る」 **細切[こまぎ]れ** 細かく切り分けた状態である様子。「肉を〜にする」◇「小間切れ」とも書く。 **微細[ビサイ]**な 図性質や変化などが、ごく細かいもので小さかったりする様子。「契約書には~な項目が書き連ねてある」「空気中の~なちり」◇「みさい」ともいう。 **細微[サイビ]** きわめて細かい意を表す「微細」の一層かたい言い方。 **微細[ミサイ]**な 「微細」よりも、文章語としての性格が強い。 **微視的[ミシテキ]**な □①肉眼では見分けられないほど細かい様子。「顕微鏡で〜な世界をのぞく」②物事の全体ではなく、細かい部分部分をとらえようとする様子。「~な分析」「問題を~にとらえる」▷巨視的 **ミクロ**の 「微視的」の洋語的表現。「~の世界」「~な見地から論じる」▷〜経済学・〜分析 ▷マクロ ▷micro ### ●細密な **細密[サイミツ]**な 非常に細かいところまで注意が行き届いている様子。「~な模様がほどこされた宝石箱」「~な描写を心がける」▷~画 **精細[セイサイ]**な 非常に細かいところまで注意が行き届いている様子。「〜な観察に基づいた報告」「〜な文様」「~をきわめた工芸品」 **精密[セイミツ]**な 構造が複雑で、非常に細かいところまで正確に作られている様子。「〜なレリーフ」「~な模型」▷〜機械・〜機器・〜部品・〜加工 **精緻[セイチ]**な 非常に細かいところまで行き届いていて正確である様子。「生きている人間かと思わせる〜な人形」「〜な絵」「余人には真似できぬ〜な描写」「〜な技術」 ●精巧な → 9401うまいd ●切れ切れの → 7001切れるd●細かく切れている様子 ●粉々の → 6905砕けるd ### f 副詞の類 **細々[こまごま]**と 細かいものがたくさんある様子。「〜とした台所用品をそろえる」「〜した用事をかたづける」 **千々[ちぢ]**に □非常に細かく、数多くに分かれる様子。「打ち寄せる波が~砕け散る」 ### k 名詞の類:モノ ### ●ほこりやちり **塵[ちり]** 物についたり、目の中に入ったりする、役に立たないきわめて小さなもの。「~が入ったらしく、目がごろごろする」「あらゆる~が入らないようにしたクリーンルーム」◇「芥」とも書く。 **埃[ほこり]** ものの上に白く積もる、少しの風などで空気中に舞い上がるような、非常に細かく軽いごみ。「ずっと物置にしまってあった古いラジオの~を吹き払う」 **塵[ちり]** 空気中に浮遊していたりものの上に積もったりした、ごく細かいほこりやごみ。「~も積もれば山となる」▷〜とり・〜芥 ◇ごく細かいもののたとえにも用いる。 **塵埃[ちりほこり]** ちりやほこり。「黒い家具は〜が目立つ」 **塵埃[ジンアイ]** 図ちりほこり。「~に白く汚れた着物」 **砂塵[サジン]** ほこりのような砂。「〜が舞う」 <1398> # 細かい7603k~くわしい7604d **砂塵[サジン]** ちりやほこり。「部屋の~をはたく」「テーブルの上が~だらけだ」 **風塵[フウジン]** 風によって立つちり。「〜の中を去っていく」 **土埃[つちぼこり]** 土のほこり。「乾いた道を車が〜を上げて走り去った」 ### ●粒・粒子 **粒[つぶ]** 球形またはほぼ球状の小さなもの。「〜のそろった真珠のネックレス」▷大~・小~ **粒子[リュウシ]** 非常に細かな粒。 **微粒子[ビリュウシ]** きわめて小さな粒子。「ディーゼル車の排ガスに含まれる~」 **顆粒[カリュウ]** ごく小さな粉のような粒。「粉薬よりも〜のほうが飲みやすい」 ●素粒子 → 9100基づくk●原子・元素 ### ●いろいろな粒 **米粒[こめつぶ]** 米の粒。「弁当箱のふたの裏についた〜」「〜大の虫」◇小さなものの大きさを表現するときに用いられることが多い。 **飯粒[めしつぶ]** 炊いた米の粒。「茶碗に残っている〜を洗い流す」 **御飯粒[ごはんつぶ]** 「飯粒」の丁寧な言い方。「子供のほっぺに〜がついている」 **豆粒[まめつぶ]** 大豆の粒。「雑誌の〜のような活字」「〜ほどに小さな記事」◇小さなものの大きさを表現するときに用いられることが多い。 **胡麻粒[ごまつぶ]** ごまの種子の粒。「手を振る人々の姿は、やがて〜ほどの大きさになった」◇非常に小さなものを表現するときに用いられることが多い。 **芥子粒[ケシつぶ]** けしの種子の粒。「〜ほどの大きさのぷつぷつ」「大海の中にぽつんと浮かぶ、〜のような小島」◇きわめて小さなものを表現するときに用いられることが多い。 **粟粒[あわつぶ]** 粟の実の粒。「〜大のいぼ」「〜のような小花を密につける植物」◇きわめて小さなものを表現するときに用いられることが多い。 **粟粒[ゾクリュウ]** 図あわつぶ。▷〜結核(全身の臓器にあわ粒大のかたまりができる悪性の結核) ●雨粒 → 8708降るk●雨 ●粉 → 6904砕くk ### ●こまごましたもの **小物[こもの]** 服装に合わせて、靴やバッグ、アクセサリーなどの〜をそろえる」 **小道具[こどうぐ]** こまごました道具や付属品。「台所の〜」 ●演劇の小道具 → 4309演じるk●道具 ●こまごました日用品 → 5400使うk●ある目的で使うもの ### ●その他 **兎[うさぎ]の毛[け]** きわめて小さいもののたとえ。「〜で突いたほどのすきもない」◇「兎の毛のような」「兎の毛ほどの」「兎の毛で突いたほどの」などの形で用いられる。 ●かけら → 6903割れるk●割れたもの ### u 名詞の類:トコロ **細部[サイブ]** 全体の中の細かい部分。「〜にまで神経の行き届いた演奏」 **ディテール** 「細部」の洋語的表現。「このドレスは〜に凝ったデザインだ」「プランの〜の検討はまだだ」▶detail **枝葉[しよう]** 主要ではない細かい部分。「~にとらわれた議論ばかりしていてもしょうがない」 **枝葉末節[しようまっせつ]** 中心からはずれた小さなつまらない部分。「〜を切り捨てて、本筋だけを話してほしい」「〜は省略する」 **重箱[ジュウばこ]の隅[すみ]** 本筋と関係が薄い細かい部分。「〜をほじくるような意見」 # 7604 くわしい ### a 動詞の類 **微[ビ]に入[い]り細[サイ]を穿[うが]つ** 非常に細かいところまで詳しく明らかにする。「微に入り細を穿った説明」◇「微に入り細に亘る」「微に入り細に入る」ともいう。「微に入り細を穿って」「微に入り細に亘って」「微に入り細に入り」の形で副詞的に用いられることが多い。また、「微に入り細を穿った」「微に入り細に亘った」の形で名詞の前において連体詞的に用いられることもある。 ●詳解する → 1810解くa●解釈する ●詳述する → 1903述べるa●述べる ●詳記する → 2200記すa●記す ●詳説する → 2103説くa●いろいろな説明 ●詳論する → 1918論じるa●論じる ### C 形容詞の類 **詳[くわ]しい** 事柄のすみずみにまで行き届いて明らかな様子。「〜報告を求める」「〜事情はあとで説明する」◇「委しい」「精しい」とも書く。 **細[こま]かい** 全体の中の一つ一つの部分をおろそかにせずに取り上げる様子。「実験結果を細かく検討する」「〜調査が必要だ」▷粗い **事細[ことこま]かい** 一つ一つ細部にまで及んでいてくわしい様子。「仕事の手順を事細かく指示する」 ### d 形容動詞の類 ### ●くわしい様子 **詳[つまび]らか**な 細部までくわしい様子。「状況を〜にする」「被災地の現況はいまだ〜ではない」◇「審らか」とも書く。 **細[こま]か**な 細部までくわしい様子。「〜に説明する」「〜な統計を発表する」 **事細[ことこま]か**な 事細かい様子。「会議の様子を〜に報告する」 **克明[コクメイ]**な ある物事について、細かいところまでくわしいはっきりとさせる様子。「彼女は、自身の闘病生活の〜な記録を残している」「彼は10年前の事件を〜に調べ上げた」 **明細[メイサイ]**な 細かいところまで、くわしく明らかである様子。「〜な領収書」▷〜書・〜表 **詳細[ショウサイ]**な 細かいところまでくわしい様子。「〜な現地調査に基づく報告書を提出する」「〜に説明されたし」 **精細[セイサイ]**な 細かいところまで注意が行き届いてくわしい様子。「〜に研究する」 <1399> # くわしい7604d~k **詳密[ショウミツ]**な くわしく細かい様子。「〜に解説する」 **精密[セイミツ]**な 細部までくわしく及ぶ様子。「胃を〜に検査する」 **綿密[メンミツ]**な こぼれるところがなくて、くわしい様子。「〜な調査に基づいた企画案」 **緻密[チミツ]**な 細部まで計画や注意が行き届いていて、くわしく、手落ちがない様子。「〜な計画を立てる」「〜な頭脳の持ち主」 **細緻[サイチ]**な 細かく綿密な様子。「〜な検討を加える」 **精緻[セイチ]**な きわめて細かく念の行き届いていてくわしい様子。「〜な調査」「〜な観察」 **厳密[ゲンミツ]**な 手落ち・ごまかしなどがないように、細かいところまできびしく注意を行き届かせる様子。「〜な検査」「〜な意味でいうと、完全に同じ意味の言葉というものはない」 ### ●具体的な **具体的[グタイテキ]**な 観念的でなく、実際の形や一つの内容などを備えている様子。「取引の話が〜になる」「言っていることが難しくてよくわからない。もっと〜に説明してくれないか」▷抽象的 **具象的[グショウテキ]**な 具体的な形や状態を備えた具体的。特に美術で、現実の形を写した作品。「〜画」▷抽象的 ### f 副詞の類 **詳[くわ]しく** ある事柄に関係があることを漏らさず扱う様子。「状況を〜調べる」「事情を〜話す」 **具[つぶさ]に** 一つ一つを具体的にくわしく扱う様子。「事故の状況を〜検証する」◇「備に」とも書く。 **一々[いちいち] 漏れなく(くわしく)扱う様子。「〜順を追って説明してください」 **細々[こまごま]**と 細かいところまで(わずらわしいほど)くわしい様子。「新企画について〜と指示する」 **子細[シサイ]**に 細かくくわしい様子。「状況を〜報告する」「仔細に」とも書く。 **細大漏[サイダイもら]さず** 細かいことも大きいことも、漏れなくくわしい様子。「事実を〜報告する」 ### h 名詞の類:コト・サマ **委細[イサイ]** 細かくくわしいこと。「〜は後便にてお知らせします。とりあえずご一報のみ」「〜承知した」▷〜面談 **委曲[イキョク]** くわしく細かな事情。「〜を尽くして説明する」◇「委曲を尽くす(尽くして)」の形で用いられることが多い。 **子細[シサイ]** 物事についてのくわしい事情。「なりゆきの〜を語る」「〜がありそうな顔」▷〜顔(わけありげな顔) ◇「仔細」とも書く。 **詳細[ショウサイ]** 非常に詳しい事情。「〜にわたって事件の説明をする」「子細」よりも、事情が複雑にからみ合っている、という意味合いが強い。 **明細[メイサイ]** くわしく明らかな内容。「事件の〜を述べる」 ### k 名詞の類:モノ **明細[メイサイ]** 内容をくわしく書き出した書類。「輸入品の~を提出する」「旅行費用の~を渡す」◇「明細書」の略。 ●詳報 → 2105触れるk●報道 ●詳伝 → 2200記すk●伝記 ●詳注 → 2103説くk●注 <1400> **長[なが]い** 終わりや一方の端と他方の端など、ある点と別のある点のあいだの隔たりが他と比べて大きい様子。「~髪の女の子が好きだ」「~坂道を下る」「横に〜家」「~小説を読み終えた」「校長先生の話はいつも〜」「だいぶ日が長くなった」「今日は~一日だった」「まだ先は~。あせらずにいこう」「~眠りにつく」短い◇時間の場合は「永い」とも書く。 ▶空間的に長い **長[なが]い** 細くて長い様子。「~道が続いている」 **長細[ながほそ]い** 細くて長い様子。「~花瓶にしだれ柳をし、それに水仙を生ける」「細長い」のほうが一般的。 **長[なが]っ細[そ]い** 俗「長細い」のぞんざいな言い方。「~紙にごちゃごちゃと小さな数字が並んでいる」 **ひょろ長[なが]い** 俗細長いもの、特に動物や植物の体や部分が、弱々しくのびている様子。「~男」「スカートから~足が出ていた」「~枝の並木」 ▶話や説明などが長すぎる **長[なが]たらしい** 長くて冗漫である。「~前置きはやめだ」 **長[なが]っ垂[た]らしい** 「長たらしい」の、ぞんざいな言い方。「~説教にはうんざりした」 **冗長[ジョウチョウ]** 無駄が多くて長い様子。「~説明を聞かされるのはつらい」 **漫然[マンゼン]** とりとめがなく、だらだらと長い様子。「~と日々を過ごす」 **蜿蜒[エンエン]** 長く曲がりくねって続く様子。「~と続く山道」 f 形容動詞の類 ●長い様子 **長[なが]め** ある基準と比べて少し長いと思われる様子。「スカートの丈を〜にとる」短め **ロング** 衣服の丈や髪の毛の長さ、距離・時間・期間などが長い様子。「彼女は~の髪がよく似合う」 ▷〜ホール・〜シュート・〜パス・〜スカート・〜ヘア・〜セラー・〜ラン・〜レールショート◇他の語と複合して用いられることが多い。long **最長[サイチョウ]** もっとも長い様子。「世界~のつり橋」「~で3週間の夏休みがとれる」▷~不倒距離 最短 ▶距離が長い様子 **長途[チョウト]** 長い道のりである様子。「~の旅に出る」 **千里[センリ]** きわめて長い距離。「~の道も一歩より始まる(大きな仕事も身近なところから始まる)」「~の堤も蟻の穴から崩れる(ささいなことでも油断していると、取り返しのつかないことになることのたとえ)」「~の駒(馬)」~万里 ◇1里の1000倍の距離の意から。 **万里[バンリ]** きわめて長い距離である様子。▷~の長城・~同風(天下が泰平であることのたとえ。「千里同風」ともいう) ◇1里の1万倍の距離の意から。 ●空間的に長い様子 **長尺[チョウジャク]** 標準以上に長い様子。「~の原稿」「~物・~フィルム・~レート」◇「ちょうしゃく」ともいう。 **長蛇[チョウダ]** ヘビのように長く続いている様子。「前売り券を買おうとするファンで〜の列ができた」 ▷蜿蜒~~◇「長蛇の列」の形で用いられることが多い。 **横長[よこなが]** 縦よりも横のほうが長い様子。「~のテレビ画面」 **縦長[たてなが]** 横よりも縦のほうが長い様子。「その〜の柿は渋柿です」 **丈長[たけなが]** 丈が長い様子。「~な着物を着た少年」「和服を〜に着付ける」 **面長[おもなが]** 顔が長めである様子。「~な人に似合うヘアスタイル」 **切[き]れ長[なが]** 目尻が細長く切れ込んでいるようである。「~の涼しい目」 **胴[ドウ]長[なが]** 胴が長めである様子。「~に見えるズボン」「~な人」 ●長大な → 7500大きいd●特別に大きい様子 ●狭長な 7602狭いd●狭い様子 ●時間的に長い様子 **長[なが]の** 長い時間・期間である様子。「~旅に出る」「~年月慕い続けた人」「~夜を明かす」◇「永の」とも書く。古い言い方。 **長期[チョウキ]** 長い期間である様子。「こう忙しくては~の休暇もとれない」「~にわたる計画」 ▷~戦・~計画・~予報・~政権・~療養・~国債 短期 **中期[チュウキ]** 長い期間と短い期間のあいだぐらいの期間である様子。▷~計画・~国債 **中長期[チュウチョウキ]** 中期から長期にわたる期間。「~の取り組みが必要だ」 **中期的[チュウキテキ]** 中期にわたる様子。「~な計画」 **長期的[チョウキテキ]** 長い期間にわたる様子。「~な経済見通し」短期的 **中長期的[チュウチョウキテキ]** 中期から長期にわたる様子。「~な政策の立案には、国民の合意形成が重要不可欠だ」 <1401> ## f 副詞の類 ## h 名詞の類:コト・サマ ## i 名詞の類:コト・サマ **長**[なが]**い** **7700d** **●冗長**[じょうちょう]**な** **21[冗長**[じょうちょう]**】** 文話や文章に無駄が多くて、だらだらと長い様子。 **22[冗漫**[じょうまん]**】** 図表現などが、無駄が多く、長たらしくてしまりがない様子。「〜な文章にうんざりする」 **●長**[なが]**く続**[つづ]**く様子**[ようす] **9002** **続**[つづ]**くd** **●長**[なが]**く続**[つづ]**く様子**[ようす] **●長生**[ながい]**きな** **0000** **生**[い]**きるd** **●長生**[ながい]**きな** **●久**[ひさ]**しぶりの** **8908** **過**[す]**ぎるd** **00[長々**[ながなが]**と]** ①非常に長い時間である様子。「彼は帰るなり畳の上に〜と横たわった」「〜お世話になりました」◇時間の場合は「永永」とも書く。 **01【長**[なが]**らく]** 長い時間・期間である様子。「〜お待たせいたしました」「彼は〜胸を患っていたが、完治して元気に働いているという」◇「永らく」とも書く。 **02【長**[なが]**い事**[こと]**】** 長い間。「あの人には〜世話になった」「うちのおやじは〜町内会の役員をしていた」 **●長**[なが]**く続**[つづ]**く様子**[ようす] **→** **9002** **続**[つづ]**くf** **●長**[なが]**く続**[つづ]**く様子**[ようす] **●長**[なが]**いこと** **00[長**[なが]**さ]** 長いこと・程度。「待ち時間の〜にうんざりする」短さ **01[長短**[ちょうたん]**】** 長いことと短いこと。「人生は〜の問題なのではなく、どういう時間をすごしたかが重要なのだ」「髪の〜をとやかくいうつもりはない」 **●長**[なが]**い距離**[きょり] **02[長距離**[ちょうきょり]**】** 長い距離。「〜の場合は運賃が割安になる」▷〜電話・〜通勤・〜通学・〜トラック短距離 **03[遠距離**[えんきょり]**】** ある特定の場所から別の特定の場所までの距離が、非常に長いこと。▷〜通勤・通学・〜電話近距離 **04[中距離**[ちゅうきょり]**】** 長距離と短距離の中間の距離。▷〜走・〜弾道ミサイル **05[長丁場**[ながちょうば]**】** 長いみちのり。「隣町までは300kmあまりある」 **●長**[なが]**く続**[つづ]**くこと** **△** **9002** **続**[つづ]**くh** **●続**[つづ]**くこと** **●長生**[ながい]**き** **0000** **生**[い]**きるi** **●長生**[ながい]**き** **●長**[なが]**さ** **00[長**[なが]**さ]** ある点・時点からある点・時点までの隔たりの程度。「机の〜を測る」「冬は昼の〜が短い」 **01【全長**[ぜんちょう]**】** (比較的大きいものの)全体の長さ。「〜42kmの有料道路」「〜10mの大蛇」 **02【延長**[えんちょう]**】** あるものの(部分・区間ではない)全体の長さ。「この高速道路は〜600km、北国と首都を結ぶ幹線道路である」 **03【総延長**[そうえんちょう]**】** 道路・鉄道・電線など、つながっている同種のもの全部を合計した長さ。「〜5000kmの鉄道網」 **04【距離**[きょり]**】** ①2つの地点、2つのものを結んだ線の長さ。「どの道を行っても同じ〜だ」▷直線〜・走行〜・飛〜 **●みちのり** **05[道程**[みちのり]**】** あるところまでの道の長さ。「町まで5kmの〜を歩く」◇「成功までの苦しいみちのり」のように、比喩的に「過程」の意でも用いられる。 **06[道程**[どうてい]**】** ①みちのり。「遠い〜」◇「みちのり」と同様に、「われわれがたどってきた長い道程を振り返る」のように、比喩的に「過程」の意でも用いられる。 **07[里程**[りてい]**】** みちのりの古い言い方。もとは、1里(約3.9km)を単位として表した距離。 **08【路程**[ろてい]**】** ①みちのり。特に、交通機関を利用した距離。「約10kmの〜」▷〜の計算方法▷〜計(車などの走行距離を計測する装置) **09【行程**[こうてい]**】** ①目的地までのみちのり。「100kmの〜を5日で歩いた」②ピストンが一方の端からもう一方の端まで動く距離。▷ピストン〜 **10[旅程**[りょてい]**】** 旅のみちのり。「片道800kmの長い〜」 **11[航程**[こうてい]**】** 飛行機や船で行くみちのり。「離陸して5時間、まだ〜の半分にも達していない」 **●生**[い]**き物**[もの]**の体**[からだ]**の長**[なが]**さ** **12[体長**[たいちょう]**】** 動物の体の長さ。「子牛の〜を測る」 **13[目**[め]**の下**[した]**】** 魚の目から尾の先までの長さ。「〜2尺の鯛を釣り上げた」 **●寸法**[すんぽう] **→** **1601** **計**[はか]**るh** **●寸法**[すんぽう] **●衣服**[いふく]**の長**[なが]**さ** **14[丈**[たけ]**]** 衣類の、縦方向の全体の長さや部分の長さ。「スカートの〜が長いので、詰めてほしい」 **15[身丈**[みたけ]**】** 和服の、襟を除いた肩から裾までの背筋の長さ。▷〜直し **16【着丈**[きたけ]**】** ①和服で、着付けたときの肩から裾までの寸法。②洋服の後ろ襟ぐりから裾までの長さ。▷〜詰め **17【袖丈**[そでたけ]**】** 洋服の、肩の付け根からそで口まで。和服ではそで山(そでの上端の折り目の部分)から袂の下まで。「〜を詰める」 **18[裄**[ゆき]**]** 衣服、特に和服の背中の中心の縫い目からそで口までの長さ。 **19[裄丈**[ゆきたけ]**】** 和服の桁の長さ。「〜のたりない浴衣」 **20[用尺**[ようじゃく]**】** 衣服などを裁断するのに必要な布の長さ。「子供2人分の浴衣の〜を裁つ」◇「ようじゃく」ともいう。「要尺」とも書く。 **21[着尺**[きじゃく]**】** 大人の和服1着分の反物の長さと幅。 **●幅**[はば] **22[幅**[はば]**]** 横の端から端までの長さ。「道の〜を広げる」「巾」とも書く。 **23[横幅**[よこはば]**】** (縦ではない)横の長さ。「その紳士は、ずいぶん〜の広い男だった」◇「幅」に「横の」という意が含まれるのだから、「横幅」は意味が重複している言葉といえるが、「横幅」ということによって「横」の長さであることが強調される。 **24[幅員**[ふくいん]**】** 道路や船などの幅。「全長2500m、〜8mのトンネル」 <1402> # 長い7700i~k **全幅[ゼンぷく]** (比較的大きいものの)全体の幅。「全長60m、〜25mのジェット旅客機」 **スパン** 支柱と支柱のあいだの長さ。▷ワイド~ ### ●いろいろなものの幅 **道幅[みちはば]** 道路の幅。「あの道路は〜が狭いから、車ですれ違うときがいやだ」 **川幅[かわはば]** 川の両岸間の長さ。「〜2kmの1級河川」◇「河幅」とも書く。 **車幅[シャハバ]** 自動車の幅。「〜が2m近くある大きな車」 **間口[まぐち]** 土地や建物の、正面の幅。「〜の広い家」▷奥行き **肩幅[かたはば]** 両肩の端から端までの長さ。「〜の広い選手」 **胸幅[むなはば]** 胸の、右のわき下から左のわき下までの長さ。 **背幅[せはば]** 背中の幅。特に、洋裁で、人の体の背中側の、右のわき下から左のわき下までの長さ。 **歩幅[ホはば]** 歩くときに、1歩で進む距離。「〜が大きい」 ### ●織物の幅 **並幅[なみはば]** 織物のふつうの幅。特に、反物の約36cmの幅をいう。 **小幅[こはば]** 反物の幅のひとつ。約36cm。◇反物の場合は、小幅を並幅という。 **半幅[ハンはば]** 反物の並幅の半分の幅。約18cm。▷~帯 **大幅[おおはば]** 反物で約72cm、洋服地で約140cmの幅(のもの)。 **広幅[ひろはば]** 反物の並幅の2倍の幅(のもの)。約72cm。 **中幅[チュウはば]** 反物の、大幅と小幅の中間の幅。45cm前後。 **シングル幅[はば]** 洋服地の約71cmの幅。◇「シングル(single)」は本来「ひとつだけの」の意。 **ダブル幅[はば]** 洋服地のシングル幅の2倍の幅。約142cm。◇「ダブル(double)」は「2倍の」の意。 ### ●その他 **刃渡[はわた]り** 刃物の刃の長さ。「~30cmの包丁」 **波長[ハチョウ]** 波を曲線としてとらえたときの、山から山まで、または谷から谷までの長さ。▷~計 ### k 名詞の類:モノ ### ●細長いもの **棒[ボウ]** 手に持てる程度の大きさの細長い木・竹・金属など。「鉄の〜」 **棒切[ぼうき]れ** 棒の切れはし。「〜で地面に線を引く」 **棒[ぼう]っ切[き]れ** 「棒切れ」の、ぞんざいな言い方。 **棍棒[コンボウ]** (武器として使われる)太くて長い棒。「男たちは~を振り上げて襲いかかってきた」 **杭[くい]** 地中にその一部を打ち込んで立て、支柱や目印などにする、木・鉄・コンクリートなどの棒状あるいは柱状のもの。「立入禁止のロープを張るために~を打つ」▷〜打ち ◇「杙」とも書く。 **棒杭[ボウぐい]** (丸い木材の棒状のくい。「〜に小舟をもやう」◇「ぼうくい」ともいう。 **竿[さお]** ①いろいろな用途に用いる、竹の幹などの長い棒。◇「棒」が特に実用品ではないのに対して、「竿」は実用品である。②水底を突いて舟を進めるための長い棒。「たくみに〜を使う老船頭」③三味線の弦が張られている細長い部分。◆「棹」とも書く。 **竹竿[たけざお]** 竹の枝葉を取り去った幹の竿。 **竿竹[さおだけ]** 竿として用いる竹の枝葉を取り去った幹。 **竹籤[たけひご]** 竹などを細く割って削り、細工用の棒にしたもの。◇ふつう竹製のものをいう。 **竹籤[たけひご]** 竹製のひご。 **スティック** ①細い棒状のもの。リップ~・野菜~ ◇ふつう、複合語の構成要素として用いられる。②ホッケー・アイスホッケーで用いる、球やパックを打つための、先の曲がった棒。▷stick **横棒[よこぼう]** 横方向に渡した棒。 **バー** ①体を支えるためにつかまる横棒。「~につかまってバレエの練習をする」②走り高跳びや棒高跳びのときに、飛び越えるために横に渡す棒。「〜の高さは2m10cmです」▷bar **ポール** 棒。「スキーの練習用に~をセットする」「棒高跳びの〜」▷pole ●釣り竿 → 4606釣るk●釣り竿 ●物干し竿 → 8401乾かすk●乾かすための道具 ●旗竿 → 2100示すm●その他 ●警棒 → 4604つかまえるk●人をつかまえる道具 ●つっかい棒 → 5301支えるk●つっかい棒 ●天秤棒 → 5305担ぐk ●麺棒 → 7114伸ばすk●のばす道具 ●綿棒 → 6703治すn ●長柄 → 5200つかむk●握る部分 ●長い刀剣類 → 7000切るm●長い刀 ●長椅子 → 2401座るk●座るための家具・道具 ●長火鉢 → 8502あたためるk●体をあたためる物 ●長持 → 5603おさめるk●収納するためのもの ### ●長い髪や毛 **長髪[チョウハツ]** (主として男性の)長くのばした髪(型)。「〜にしている」 **ロングヘア** (主として女性の)長くのばした髪型。「彼女は美しい〜だ」◇略して「ロング」ともいう。▷long hair **長毛[チョウモウ]** 動植物の長い毛。「バイソンの体は〜でおおわれている」「〜が密生する枝」▷〜種 ▷短毛 ●総髪・弁髪 → 6005刈るh●いろいろな髪型 ### ●長い顔 **瓜実顔[うりざねがお]** 顔の輪郭が細長く、色が白く、鼻筋が通ってふっくらしている、やや面長の顔。うりの種の形に似ているところから。美人の顔の典型の一つとされた。 <1403> # 長い7700k~x **馬面[うまづら]** 馬のように長い顔。 ### ●長袖 **長袖[ながそで]** 長いそで(の衣服)。 **長袖[チョウシュウ]** 図長いそで(の和服)。◇武士・僧侶をあざけっていうときにも用いられる。 ●長い服 → 5908着るk・m・n ●長羽織 → 5908着るn●羽織・はっぴ ●長ジュバン → 5909着けるk●着ける下着 ●長袴・長ズボン・ロングスカート・長靴下 → 5911はくm ●長靴 → 5911はくk●靴 ●長芋・長ねぎ → 0300食べるm●長芋●ねぎ ### ●長編 **長編[チョウヘン]** 小説・映画などの長い作品。▷〜小説・〜映画・〜漫画 ▷短編 ◇「長篇」とも書く。 **大河小説[タイガショウセツ]** 個人や一群の人々の生涯・歴史を、時代・社会を背景に描く長編小説。 **大河[タイガ]ドラマ** 個人や一群の人々の生涯・歴史を、時代・社会を背景に描く、長期間にわたって放送されるテレビドラマ。「ドラマ(drama)」は「演劇」の意。 ●長唄 → 1907歌うk●謡物 ●長歌 → 1908詠むk●和歌 ●長詩 → 1908詠むm●詩 ●長文 → 2204著すk●いろいろな文や文章 ●長方形 → 7112角ばるk●四角形 ●直方体 → 7112角ばるk●立体 ●長径 → 1601計るh●直径など ●長軸 → 2202描くm●直線 ●長辺 → 2202描くm●幾何学上の線 ### q 名詞の類:イキモノ ### ●へび **蛇[へび]** 全身がうろこでおおわれていて、足がなく、ひょろ長い爬虫類の総称。▷錦~・がらがら~・毒~・しま〜・〜つかい ◇一般に、執念深く不吉なものとされる。 **大蛇[ダイジャ]** 図(大きな)へび。「鬼が出るか〜が出るかわからないことのたとえ)」「〜の道はへび(同類の者はお互いのことがよくわかる)」▷毒~ ◇ふつう、複合語・慣用表現で用いられる。 **長虫[ながむし]** 「へび」の古い言い方。◇外見が、朽縄(腐った縄)に似ているところから。 **長虫[ながむし]** へび。 **大蛇[おろち]** 大きなへび。 **大蛇[ダイジャ]** 図非常に大きなへび。「八岐大蛇」 **蟒蛇[うわばみ]** 巨大なへび。 **海蛇[うみへび]** ①海にすむへびの総称。◇ほとんどが毒をもつ。②「①」に似た、ウナギ目ウミヘビ科の、うろこのない魚の総称。 **白蛇[しろへび]** 色素を欠いて、全身が白いへび。◇山口県に生息する青大将の白へびは神の使いといわれ、天然記念物に指定されている。 **白蛇[ハクジャ]** 白いへび。▷~伝(中国の民話) **青大将[あおダイショウ]** 背が暗い緑色のへび。無毒。 ●毒蛇 → 9503危ないq●毒蛇 ### ●細長い魚 **鰻[うなぎ]** 背が黒く腹が白い、細長い魚。淡水にすむが、海に下って産卵する。成長すると、ふつう50cmほどになる。皮膚がぬるぬるしていてつかみづらい。脂が多く、かば焼きなどにして食べる。 **八[や]つ目鰻[めうなぎ]** うなぎに似たヤツメウナギ科の魚類の総称。◇目の後ろにえら穴が7つあるため、目が8つあるように見えるところから。 **泥鰌[どじょう]** 水田などにすむコイ科の淡水魚の総称。形はうなぎに似るが、口ひげがあり、全長15cm程度と小形。食用。◇「鰌」とも書く。 **穴子[あなご]** うなぎに似た形のアナゴ科の海魚の総称。うなぎより小形で、うろこがなく、歯がない。煮たり焼いたりして食べる。 **鱧[はも]** うなぎに似て細長い、ハモ科の海魚。鋭い歯があり、全長2mほどになる。食用。 **太刀魚[たちうお]** 刀のような、細長い形の銀白色の海魚。鋭い歯があり、全長1.5mほどになる。食用。 **鱓[うつぼ]** うなぎに似たウツボ科の海魚の総称。うなぎより太く、口が大きく鋭い歯をもつ。性質は荒く貪食。皮をなめして利用する。 ### u 名詞の類:トコロ **鰻[うなぎ]の寝床[ねどこ]** 間口が狭くて奥が深い、細長い建物や場所。「こんな〜のような土地に家が建つのだろうか」 ●長水路 → 2504泳ぐu ●長汀 → 8100近いv●川・海・湖などのそば ### x 名詞の類:トキ **長[なが]き** 長い年月。「その事件との係わりは20年の〜にわたった」「永き」とも書く。 **長時間[チョウジカン]** 長い時間。「病院の受付で〜待たされた」▷短時間 **長期間[チョウキカン]** 長い期間。「海外駐在が〜に及ぶ」▷短期間 **夜長[よなが]** 昼よりも夜のほうが長く感じられる季節(秋)における夜のあいだ。「秋の〜を鳴き通す虫」▷日永 **長夜[チョウヤ]** 図(特に秋の)長い夜。→短夜 **長夜[ながきよ]** 図(特に冬の)長い夜。▷短夜 **日永[ひなが]** 春になって、しだいに日が長くなる、昼のあいだ。「春の〜」→夜長「日長」とも書く。 **長日[チョウジツ]** 図夏の、昼の時間が長い日。▷~植物(ほうれんそう・小麦など、日照時間が長くなると花をつける植物) ### ●長い年月 **長年[ながねん]** 長い年月。「〜の苦労が実って成功した人」「〜のパートナー」◇「永年」とも書く。 **永年[エイネン]** 「長年」の改まった言い方。▷〜勤続 <1404> # 長い7700x~短~7701f **多年[タネン]** 長い年月。2年以上の期間。「〜にわたる調査・研究の成果を本にまとめる」「〜の恨み」▷〜生植物・〜草 **積年[セキネン]** 積み重なった長い年月。「〜の恨みをはらす」「〜の夢を果たす」◇「積年の」の形で用いられることが多い。 **累年[ルイネン]** 積み重なった長い年月。「〜の赤字が会社を苦しめる」 **歴年[レキネン]** 図長い年月を経ること。「〜の功」 ### ●非常に長い時間 **百年[ヒャクネン]** ①非常に長い時間。「〜の計」「あんな姿を見ると、〜の恋もさめる」「おれに指図するなんて〜早い」◇この語および以下の語は、慣用表現で用いられることが多い。 **百歲[ももとせ]** ①百年。◇「百年」とも書く。②100歳。 **千年[センネン]** 非常に長い時間。「鶴は~亀は万年(長寿でめでたいことのたとえ)」 **千載[センザイ]** 一千年。「〜一遇(千年に1度しかないくらいの、またとない機会)」◇「千歳」とも書く。 **千秋[センシュウ]** 千年。「一日〜の思い」「〜の恨事」 **千歳[ちとせ]** 千年。「〜の昔」◇「千年」とも書く。 **千代[ちよ]** 雅千年。「〜の春(千年までも栄えよと祝う初春)」◇「千世」とも書く。 **八千代[やちよ]** 「千代」の強調表現。「君が代は千代に〜に」 **万年[マンネン]** 「千年」の強調表現。「千年も〜も」 **万歳[バンザイ]** 図万年。▷千秋~ ◇古くは「ばんぜい」ともいう。 **千古[センコ]** 大昔から現在までの非常に長いあいだ。「〜未曽有のこと」「〜のなぞ」▷〜不易(永遠に変わらないこと) **万古[バンコ]** 「千古」の強調表現。▷~不易 **劫[コウ]** 仏教で、ほとんど無限といってもいい非常に長い時間。「〜を経る」◇「ごう」ともいう。 # 7701 短い ### C 形容詞の類 **短[みじか]い** 連続しているひとつのものの、始まりと終わりや一方の端と他方の端など、ある点と別のある点のあいだの隔たりが他と比べて小さい様子。「彼女は髪を短くしている」「スピーチは〜いほどいい」「〜い小説」「日が短くなった」「夢中になってやっていると時間が短く感じられる」→長い **浅[あさ]い** その状態になったり、あることを始めたばかりで、まだあまり時間が経っていない様子。「彼と知り合ってまだ日は~いが、昔からの友人のような気がする」「北国の春はまだ浅く、そことこに雪が残っている」「歴史の~い国」 **間[ま]も無[な]い** それから(それまでに)時間があまり経っていない様子。「それは戦後〜ころの出来事だった」「生まれて〜子犬」「夏休みに〜ある日曜日に、僕は彼と知り合った」 ### d 形容動詞の類 **短[みじか]め**の ある基準と比べて少し短いと思われる様子。「髪を〜に切る」▷長め **ショート**の 丈・距離・時間などが短い様子。「〜の髪がかわいい」「〜パンツ」「〜カット」「〜コース」「〜ケーキ」「〜コント」「〜ニング」「〜ヘア」「〜ストーリー」「〜パス」「〜ホール」「〜トラック」▷ロング ◇他の語と複合して用いることが多い。▷short **最短[サイタン]**の もっとも短い様子。「駅まで行くのに〜の道を調べる」▷〜距離 ▷最長 ●短小な → 7600小さいd●小さい様子 ### ●空間的に短い様子 **寸詰[すんづ]まり**の ものの長さが、ふつうのものに比べて短い様子。「この上着は〜だ」 **寸足[すんた]らず**の 衣服の丈が短くて、手足の先のほうがだいぶ出てしまっている様子。「〜の服」 **つんつるてん**の 衣服の丈が短くて、手足の先のほうがだいぶ出てしまっている様子。「のびざかりなので、服がすぐ〜になってしまう」 **ちんちくりん**の つんつるてんで、おかしく見える様子。「こんな〜のセーターなんて着られない」 ### ●時間的に短い様子 **あっと言[い]う間[ま]**の 「あっ」という短い言葉を発せられるほど短く感じられるあいだに、物事が行われたり時間が過ぎたりする様子。「それは〜の出来事だった」「大学生活はとても楽しくて、4年間など〜だった」 **瞬[またた]く間[ま]**の 1回まばたきをする時間と思えるほど短い時間に物事が行われたりする様子。「〜の出来事」 **瞬時[シュンジ]**の 瞬く間。「〜の出来事」「少年は難解な理論を〜のうちに理解した」 **一時的[いちじてき]**な 物事が長続きせず、そのときだけである様子。「仕事をやめたいなんて~な気の迷いだよ」 **刹那的[セツナテキ]**な 後のことを考えず、ほんの短い時間の快楽を追い求める様子。「目標を見失った若者は、〜な行動に走ることがある」 **一場[いちじょう]**の □その場限りのわずかな時間である様子。「〜の夢」 **はかない** 図長くはない様子。「〜命とあきらめる」 **短期[タンキ]**の 短い期間である様子。「〜のコースを選ぶ」▷〜契約・〜決戦・〜大学・〜貸付・〜国債 ▷長期 **短期的[タンキテキ]**な 短い期間にかかわる様子。「〜な利得にふりまわされず、長期的な視野に立って物事を見るべきである」▷長期的 ●短命な → 0000生きるd●短命な ●てきめんな → 8900はやいd●てきめんな ### f 副詞の類 ### ●短時間で変化する様子 **直[す]ぐ**に 短い時間で変化する様子。「夕立は~やんで、虹が空に架かった」「雨がふらし始めると、 <1405> # 短い7701f~k 部屋は~汚くなった」「こんなけがは〜治る」「~に帰ってくるから待っていてくれ」 **直[じき]に** 時間があまりたたないうちに変化する様子。「〜に雨はやんだ」「そんな話をしていると、電車は〜に駅に着いた」「もう〜夜が明ける」 **間[ま]も無[な]く** ある時点から短い時間のうちに、物事が変化したり、次のことが起こりする様子。「〜発車いたします」「復員した祖父は、戦後〜亡くなった」 **程[ほど]無[な]く** ある時点からあまり時間が経たないうちにある変化が起こる様子。「彼らは、それから〜東京へ引っ越していった」 **やがて** さほど長くない時間が経過した後に、そうなったり、次のことが起こったりする様子。「彼らを乗せた飛行機は、ぐんぐん小さくなり、〜見えなくなった」 **忽[たちま]ち** 時間の経過が非常に速い、急激な変化のある様子。「火は〜山全体に広がった」 **即座[ソクザ]**に 時間をおかずに、その場ですぐに物事をしたり、変化が起こったりする様子。「彼の話を聞いて、悩みは~消え去った」 **立ち所に** たちまち地位や評判などが高くなる様子。「オリンピックでメダルをとり、〜時の人となる」 **見る間[ま]に** ちょっと見ている短い時間のうちに、物事が急激な変化をしたり、あっさりする様子。「転覆した船は、〜海に沈んでしまった」 **見る見る** ちょっと見ている間に、物事が急激に変わっていく様子。「お菓子は〜なくなっていった」 **見る見る内[うち]**に 「見る間に」の強調表現。「古い納屋は〜燃えてしまった」 **あれよあれよと言[い]う間[ま]に** 物事が、驚いたりあわてたりしている短いあいだに行われたり変化したりする様子。「汚かった事務所は、女性事務員の手で〜きれいになった」「最初はどうかと思ったパソコンも、〜すっかり日常生活に定着した」◇「あれよあれよと言う内に」ともいう。 **あっと言[い]う間[ま]に** 「あっ」という短い言葉を発するあいだぐらいと思われるほど短く感じられるあいだに、物事が行われたり時間が過ぎたりする様子。「連休は〜終わってしまった」 **瞬[またた]く間[ま]に** 1回まばたきするほどのごく短い時間に、物事が行われる様子。「特売の品は〜売り切れた」 **瞬時[シュンジ]**に 1回まばたきするくらいの、ごく短い時間である様子。「〜判断する能力が要求されるポジション」 ### ●休まずに短時間で何かをする様子 **一息[ひといき]**に 途中で休まずに、短時間で何かをする様子。「よほどのどがかわいていたのか、彼は〜ジュースを飲み干した」「彼女は〜まくしたてた」「残りはもう多くないから~片づけてしまおう」「五合目までは~登った」 **一気[イッキ]**に 「一息に」よりもさらに短時間で、一気に勢いよく何かをしたりなったりする様子。「相手の弱点を突いて~攻める」「彼はビールの大ジョッキを~飲み干した」「不満が~噴き出す」「堤防が決壊し、濁流が〜田に流れ込んだ」「~売り上げが倍増した」 **一気呵成[イッキかせい]**に 途中で休まずに、勢いよく短い時間で何かをなしとげる様子。「彼女は〜原稿を書き上げた」 ### ●片時も **一時[いっとき]**も 短い時間ですら、そうしたことはない意を表す強調の言葉。「彼女は生き別れになった子供のことを~忘れたことはなかった」◇否定の述語とともに用いる。 **片時[かたとき]**も ほんの短い時間ですら、そうしたことはない意を表す強調の言葉。「~あなたのことを忘れたことはない」◇否定の述語とともに用いる。 **片時[ヘンジ]**も かたときも。「〜も躊躇することはない」 **瞬時[シュンジ]**も まばたきをするようなわずかな時間さえも、そうはしない(できない)意を強調する言葉。「彼らは〜警戒を怠らなかった」「小さな子供は、何をするかわからないので〜目が離せない」◇否定の述語とともに用いる。 ●ちょっと → 8000少ないf●少し ### h 名詞の類:コト・サマ **短[みじか]さ** 短いこと・程度。「突然の友の死に人生の〜をしみじみ感じた」「通勤時間の〜で、ちょっと高いけれど都心のマンションを選んだ」▷長さ **短距離[タンキョリ]** 短い距離。「深夜にタクシーに乗るとき、〜だといやな顔をされることがある」▷長距離 **近距離[キンキョリ]** ある特定の場所から別の場所までの距離が短く、近いこと。「このあたりは、〜の通勤・通学にはバスが便利だ」▷遠距離 **最短距離[サイタンキョリ]** ある地点から別の地点に行くときに、もっとも短い距離。「A市への〜はこのルートです」「成功への〜は、地道な努力である」 ●鳥の行水 → 5913浴びるh ●長短 → 7700長いh●長いこと ### k 名詞の類:モノ ### ●短い髪や毛 **短髪[タンパツ]** (主として男性の)短く刈った髪(型)。▷長髪 **ショートヘア** (主として女性の)短く切った髪(型)。「〜がとても似合う」◇略して「ショート」ともいう。▶short hair **短毛[タンモウ]** 動植物の短い毛。「〜の犬」「〜におおわれた葉」▷〜種 ▷長毛 ●ショートカット → 6005刈るh●いろいろな髪型 ### ●半袖・袖無し **半袖[ハンそで]** ひじのところまでの長さのそで(の洋服)。「〜のシャツで涼しそうだ」 **七分袖[しちぶそで]** 手首とひじの真ん中くらいまでの長さのそで(の衣服)。 **袖無[そでな]し** そでのない洋服。「〜のブラウス」 **ノースリーブ** 多く女性用の、そでのない洋服。「〜のワンピース」▷〜シャツ・〜ブラウス ◇和製洋語。ノー(no)+スリーブ(sleeve) <1406> # 短い7701k~x ●短いズボン・スカートなど → 5911はくm ●短靴 → 5911はくk●靴 ●短い刀剣類 → 7000切るm●短い刀 ### ●短編 **短編[タンペン]** 小説・映画などの短い作品。▷〜小説・〜映画 ▷長編 ◇「短篇」とも書く。 **小編[ショウヘン]** ごく短い文学作品。◇「小篇」とも書く。 **掌編[ショウヘン]** 図小編よりさらに短い文学作品。「〜小説」◇「掌篇」とも書く。 **ショートショート** 奇抜な筋や落ちなどをもった、ごく短い小説。▷short-short ●短歌・俳句 → 1908詠むk●和歌●俳諧 ●短詩 → 1908詠むm●詩 ●小唄・端唄 → 1907歌うk●謡物 ●小話 → 0805笑わせるk●笑わせる話、4309演じるj●演芸 ●小話 → 1912話すk●さまざまな話 ●寸劇 → 4309演じるi●さまざまな劇 ●寸評 → 1509評するk●各種の批評 ●寸言 → 1900言うk●格言 ●短文 → 2204著すk●いろいろな文や文章 ●短い手紙 → 2201書くp●手紙 ●短いニュース → 2105触れるk●ニュース ●短径 → 1601計るh●直径など ●短軸 → 2202描くm●直線 ●短辺 → 2202描くm●幾何学上の線 ### ●その他 **短足[タンソク]** 容貌の評価として)比較的短い脚。▷胴長~ ### u 名詞の類:トコロ ●短水路 → 2504泳ぐu ### x 名詞の類:トキ ### ●短い時間・期間 **短時間[タンジカン]** 短い時間。「~ならインタビューにお答えします」 **短期間[タンキカン]** 短い期間。「〜の講習だったがすごくためになった」 **短時日[タンジジツ]** わずかな日数。「〜で仕上げる」 **一日[いちじつ]** わずかな期間。「ローマは〜にして成らず」 **一朝一夕[イッチョウイッセキ]** (1回の朝と思えるくらいの)短いわずかな時日。「考え方を変えることは〜にはできない」◇「一夕」は「ひと晩」の意。 **一夜[いちや]** 1回の夜。「〜明けると有名人になっていた」▷〜漬け・〜干し **一夜[ひとよ]** 「一夜」の、やや雅語的な言い方。▷一夜 **一晩[ひとばん]** 「一夜」の、より口語的な言い方。「たった〜で、この論文を書き上げたというのか」「友人の家に~泊めてもらった」 **一時期[いちじき]** ある、さほど長くない期間。「私は~京都にいたことがある」 **一時[いっとき]** 短い時間・期間。「あの商売も〜は繁盛したが、結局だめだった」「聞くは〜の恥、聞かぬは末代(一生)の恥」 **一時[いちじ]** 一定の時間区分の短い(そう長くない)時間・期間。「〜の気の迷い」「試合は雨のため〜中断した」「曇り〜雨」「あの俳優も〜のような人気はない」「私は〜ワインに凝っていた」 **一旦[いったん]** 短いあいだ。「まだ帰るにはずいぶん時間があるから、〜家に帰ってから出直すよ」「踏切を通過するときは、手前で〜停車しなければならない」「〜は落ち着いたんだが、また病状がひどくなったらしい」 **半時[はんとき]** 短くはないが、まとまった時間。「友人と〜を過ごす」 **半時[はんじ]** 時間区分で、今の1時間に相当するところから。 **束[つか]の間[ま]** ごく短いと感じられる時間・期間。「南の島で過ごした日々は、ほんの〜の出来事のように感じられた」「嵐が過ぎてほっとしたのも〜、今度は旱魃である」◇「束」は手を握ったときの指4本の幅ほどの長さの意。 **須臾[シュゆ]** ほんの短い時間・期間。「〜の命」「〜にして消え去る」 ### ●ごく短い時間 **一刻[イッコク]** ごく短い時間。「1秒を争う〜を争う」「〜も早く来なければならない」「もう〜の猶予も許されない」「患者の容体は〜を争う」▷〜千金 **一寸[イッスン]** ほんのわずかな時間。「〜の光陰軽んずべからず」 **寸刻[スンコク]** 「一寸」の、よりかたい言い方。 **寸時[スンジ]** 図ごく短い時間。「〜も休む暇なし」 **寸陰[スンイン]** ごく短い時間。「〜を惜しむ」 **寸秒[スンビョウ]** ごく短い時間。「〜を争う」 **分秒[フンビョウ]** 秒単位ほどのごく短い時間。「〜を争う」 **分秒[ブンビョウ]** □分単位、秒単位ほどの短い時間。「〜を争う問題」 **瞬間[シュンカン]** 物事が変化したり際立ったりすることが認められる、きわめて短い時間。「それを聞いた~、私はすべてを理解した」「決定的-を撮る」▷〜最大風速・〜湯沸かし器 **一瞬[イッシュン]** 1回まばたきをするぐらいの、きわめて短い時間。「原子爆弾によって、町は〜にして廃墟になった」「最後の〜まで気をゆるめずにがんばろう」◇多く、副詞的に用いられる。 **刹那[セツナ]** 図きわめて短い時間。「おびえる少年の〜の表情」「ほんの〜の快楽を追い求める」「〜的な気がした」▷〜主義(過去や未来を考えずに今現在の快楽だけを求めて生きようとする考え方)・~の快楽 ▷永劫 ◇「せちな」ともいう。仏教で、時間の最小単位の意から。 **一刹那[イチセツナ]** □「刹那」の強調表現。「その男の顔に〜の気配が走った」 ### ●その他 **短夜[みじかよ]** 図夏の短い夜。▷長夜 **短夜[タンヤ]** 短夜。「明けやすき~」→長夜 **短日[タンジツ]** 図冬の、日照時間が短い日。▷~植物(コスモス・菊など、日照時間が短くなると花をつける植物) <1407> # のびる7702a ## a 動詞の類 ### ●のびる **のびる** 長さが大きくなる。「ばねを思いきり引っ張ったらのびたまま元へ戻らなくなった」「ひげが~」「背が~」「うどんが~」「捜査の手が政界にまで~」「鉄道がA市まで~」「平均寿命が~」「4月になり、だいぶ日がのびた」◇ふつう、物の長さには「伸びる」、時間や距離については「延びる」と書く。 **伸長[しんちょう]** (細長い物が)のびること。「たった一晩のうちに茎がおどろくほど~した」◇「伸暢」とも書く。 **伸張[しんちょう]** 物体がのび(広が)ること。「ゴムもが限界まで~し、ついに切れてしまった」▷~率 ## 長引く → 8904遅れるa ## ●長引く ### ●伸び縮みする **伸び縮み[のびちぢみ]** のびたり縮んだりすること。「よく~する布地」 **伸縮[しんしゅく]** 物の長さや大きさが、状況に応じて変化すること。「この布を使った服」「期間は状況に応じて~する」▷~自在・~性 ## f 副詞の類 ## ひょろりと → 7601細いf ## h 名詞の類:コト・サマ **のび** のびること。「身長の~がとまった」「平均寿命は急激な~を見せている」▷~率◇ふつう、物の長さには「伸び」、時間や距離については「延び」と書く。 ## k 名詞の類:モノ ### ●伸び縮みするもの **発条[ばね]** 金属などを螺旋状に巻いたり曲げたりして、その伸び縮みする力を利用するもの。▷~秤 ◇「跳ね」の転じたもの。「撥条」「弾機」とも書くが、今では仮名で書くことが多い。比喩的に、「あの選手は足腰のばねが強い」のように、「足腰などの弾力性」の意でも用いられる。 **発条[ぜんまい]** 巻き状に巻いた鋼のばね。「~じかけのおもちゃ」▷~秤 ◇「撥条」とも書く。植物のぜんまいに形が似ているところからか。 **発条[はつじょう]** 「ばね」「ぜんまい」の漢語的表現。 **螺子[ねじ]** ぜんまいを巻く装置。「時計の~を巻く」◇「捻子」「振子」とも書く。 **スプリング** 「ばね」の洋語的表現。特に、ベッドや車などに使われるばね。▷~ボード ▷spring **蛇腹[じゃばら]** アコーディオンや提灯などのひだが折り重なっていて伸縮する部分。 **マジックハンド** アームの先の、はさみの形をした部分が伸び縮みして、手の届かないところにある物をとるのに使う道具。◇和製洋語。マジック(magic)+ハンド(hand) **ゴム** ゴムの木の分泌液から作られる、伸び縮みが自由な物質。▷~風船・~紐・~輪・~バンド◇「護謨」ともあてる。化学的に合成されたものもある。▷gom **ストレッチ** 伸び縮みする布地や織物の総称。「~のズボン」▷stretch # 縮む7703d ## a 動詞の類 ### ●縮む **縮む[ちぢむ]** 長さ・大きさが小さくなる。「セーターを洗ったら縮んでしまった」「危機一髪で難を逃れたが、寿命が~思いをした」「恥ずかしくて身が~思いだった」 **縮まる[ちぢまる]** 縮んだ状態になる。特に、差・隔たり・時間などが小さくなる。「先頭グループとの差が~」「一向に賃金格差は縮まらない」「王室と国民の距離は縮まりそうもない」「寿命が~ほど怖かった」「トンネルができて、東京からの時間が20分ほど縮まった」 **約まる[つづまる]** 言葉や文章などが縮まって簡略になる。「『たり』は『て(と)あり』がつづまったものである」 **詰まる[つまる]** 長さが縮まる。「洋服の丈が~」「『さっき』の『っ』のような~音を促音という」「日が~(昼間の時間が短くなる)」 **縮小[しゅくしょう]** 規模が小さくなること。「貿易赤字が~した」↔拡大 **収縮[しゅうしゅく]** のび広がっていたものが縮まること。「心臓が~する」 **収斂[しゅうれん]** 引きしまって縮むこと。「血管が~する」 ## 縮こまる → 1403おびえるa ## ●身が縮む ## 伸び縮みする → 7702のびるa ## ●伸び縮みする **縮れる[ちぢれる]** 小さくしわがよったり巻いたり、小刻みにうねったりして縮む。「パーマで~髪」 **皺が寄る[しわがよる]** 表面にしわができる。「しわが寄った顔」「紙に~」 **褶曲[しゅうきょく]** 地殻の運動によって地層がしわのように波打つこと。▷~山脈 ◇「皺曲」とも書く。 ## d 形容動詞の類 **皺だらけ[しわだらけ]** 一面がしわでいっぱいの様子。「~の顔」「老人は顔じゅう~にして笑った」 **皺くちゃ[しわくちゃ]** たくさんのしわが寄っている様子。「こんな~の紙には字も書けない」「おばあちゃんの~な手」◇やや幼児語的なニュアンスがある。 **皺苦茶[しわくちゃ]** しわだらけで、形が崩れている様子。「脱ぎっぱなしだったので、スーツが~になっていた」「顔を~にして喜ぶ」◇「苦茶」はあて字。 **くしゃくしゃ** 丸めるなどして、しわくちゃになっている様子。「彼はポケットから~のハンカチをとり出した」「その青年は、顔を~にして喜んだ」 **揉みくちゃ[もみくちゃ]** もんでしわくちゃにすること。「腹立ちまぎれに、書類を~にして捨てる」◇「もみぐしゃ」ともいう。 <1408> # 縮む7703d〜のばす7704a **05 【狆[ちん]くしゃな】** 犬[いぬ]の狆[ちん]のような、くしゃっとした顔[かお]である様子[ようす]。「彼女[かのじょ]は、顔[かお]は〜だが性格[せいかく]はとてもいい」◇「狆[ちん]がくしゃみをしたような」の意[い]ともいわれる。 **06 【ちりちりの】** の1(熱[ねつ]によって)細[こま]く縮[ちぢ]れている様子[ようす]。「フライパンにのせた肉[にく]が〜になった」「電気[でんき]ごてをかけたら髪[かみ]が~になってしまった」 ## h 名詞の類:コト・サマ **00 【縮[ちぢ]み】** 縮[ちぢ]むこと・程度[ていど]。「このセーターは〜が大きい」 **01 【縮[ちぢ]れ】** 縮[ちぢ]れ(てい)ること・程度[ていど]。「〜の強[つよ]い麺[めん]」 **02 【癖[くせ]】** やわらかいものにある力[ちから]を加[くわ]えた結果[けっか]、曲[ま]がったり折[お]れたりして、もとに戻[もど]りづらくなった状態[じょうたい]。「洋服[ようふく]ダンスにぎゅうぎゅう詰[づ]めにしてあったので、上着[うわぎ]の裾[すそ]に変[へん]な〜がついてしまった」 **03 【寝癖[ねぐせ]】** 寝[ね]ているあいだに髪[かみ]の毛[け]につく癖[くせ]。「毎朝[まいあさ]~を直[なお]すのが大変[たいへん]だ」 ## k 名詞の類:モノ ## ●しわ **00 【皺[しわ]】** 皮膚[ひふ]・布[ぬの]・紙[かみ]などの表面[ひょうめん]が縮[ちぢ]んだり、たるんだり、折[お]り重[かさ]なったりしてできる筋状[すじじょう]の凹凸[おうとつ]となったもの。「年[とし]をとると〜ができるのはあたりまえだ」「シャツの〜をアイロンでのばす」「皴」とも書[か]く。 **01 【小皺[こじわ]】** 皮膚[ひふ]や布[ぬの]にできる小[ちい]さなしわ。「彼女[かのじょ]も目[め]じりの〜が目立[めだ]つようになった」 **02 【縮緬皺[ちりめんじわ]】** ちりめんのように細[こま]かいしわ。 **03 【烏[からす]の足跡[あしあと]】** (女性[じょせい]の)目[め]じりにできる小[ちい]じわ。 **04 【襞[ひだ]】** 衣服[いふく]や皮膚[ひふ]などが、折[お]りたたんで線状[せんじょう]の重[かさ]なりになった部分[ぶぶん](そう見[み]えるもの)。「たっぷり〜をとったスカート」「山[やま]の〜がくっきり見[み]える」◇「心[こころ](言葉[ことば])のひだ」のように、比喩的[ひゆてき]に、複雑[ふくざつ]で微妙[びみょう]な部分[ぶぶん]の意[い]でも用[もち]いられる。 **05 【襞々[ひだひだ]】** たくさんのひだ。「〜のある乙女[おとめ]チックなワンピース」 **06 【山襞[やまひだ]】** 山[やま]の尾根[おね]や谷[たに]が形作[かたちづく]る、ひだのように見[み]える部分[ぶぶん]。 **07 【プリーツ】** 装飾[そうしょく]や機能性[きのうせい]のために洋服[ようふく]につけるひだ。「胸[むね]に~をとったブラウス」 ▷~スカート ▷pleats **08 【ダーツ】** 洋服[ようふく]を体形[たいけい]に合[あ]わせて立体的[りったいてき]にするために、表[おもて]に出[で]ないようにつまんで縫[ぬ]い込[こ]んだ部分[ぶぶん]。「〜をとる」 ▷dart **09 【タック】** 装飾[そうしょく]や機能性[きのうせい]のために、布地[ぬのじ]をつまんで縫[ぬ]ったひだ。「ツー〜のズボン」▷tuck **10 【フリル】** 洋服[ようふく]の襟[えり]やそで、スカートなどにつける、ひだを細[こま]かくとった飾[かざ]り布[ぬの]。「〜のいっぱいついたドレスを着[き]て、王女様[おうじょさま]みたいだね」▷frill **11 【ギャザー】** 洋服[ようふく]で、布[ぬの]を細[こま]かく縫[ぬ]い縮[ちぢ]めて作[つく]るひだ。「スカートに~を寄[よ]せる」◇英語[えいご]では「しわを寄[よ]せる」の意[い]。▷gather ## ●縮れた毛 **12 【縮[ちぢ]れ毛[げ]】** 縮[ちぢ]れた(髪[かみ]の)毛[け]。 **13 【縮[ちぢ]れっ毛[け]】** 「縮[ちぢ]れ毛[げ]」の、より口語的[こうごてき]な言[い]い方[かた]。 **14 【癖毛[くせげ]】** 生[は]まれつき波打[なみう]ったり縮[ちぢ]れたりして生[は]える髪[かみ]の毛[け]。◇日本人[にっぽんじん]の髪[かみ]の毛[け]は直毛[ちょくもう]が多[おお]いことから。 **15 【癖[くせ]っ毛[け]】** 「癖毛[くせげ]」の、より口語的[こうごてき]な言[い]い方[かた]。 **16 【天然[てんねん]パーマ】** 図生[う]まれつきの、パーマをかけたような癖毛[くせげ]。◇「パーマ」は「パーマネントウエーブ(permanent wave)」の略[りゃく]。 **17 【パンチパーマ】** 細[ほそ]いアイロンで巻[ま]き込[こ]んだ髪[かみ]をさらに細[こま]かく縮[ちぢ]らせた、主[しゅ]として男性[だんせい]の髪型[かみがた]。◇和製[わせい]洋語[ようご]。パンチ(punch)+パーマ(permanent) **18 【アフロヘア】** 針金[はりがね]で巻[ま]いたり薬品[やくひん]を使[つか]ったりして、ちりちりに縮[ちぢ]らせた頭髪[とうはつ]を丸[まる]く膨[ふく]らませた髪型[かみがた]。◇和製[わせい]洋語[ようご]。アフロ(Afro) +ヘア(hair)。単[たん]に「アフロ」ともいう。英語[えいご]では「アフロ」。1960年代[ねんだい]のアメリカの公民権[こうみんけん]運動[うんどう]から生[う]まれたもの。「アフロ」は本来[ほんらい]「アフリカの」「アフリカ人[じん]の」の意[い]。 # 7704 のばす ## a 動詞の類 ## ●のばす **00 【のばす】** 長[なが]さを大[おお]きくする。「アンテナをのばす」「ゴムをのばす」「背[せ]をのばす」◇「鉄道[てつどう]をA市[し]まで~計画[けいかく]がある」「当初[とうしょ]の予定[よてい]より開催[かいさい]期間[きかん]を5日間[にちかん]~ことになった」◇ふつう、物[もの]の長[なが]さには「伸[の]ばす」、時間[じかん]や距離[きょり]については「延[の]ばす」と書[か]く。 **01 【引[ひ]き伸[の]ばす】** 物[もの]を引[ひ]っぱってのばす。「ゴムを~」「写真[しゃしん]を大[おお]きく~」「字数[じすう]が少[すこ]し短[みじか]いから、100字[じ]ほど引[ひ]きのばしてくれ」のように、比喩的[ひゆてき]に、文章[ぶんしょう]などを無理[むり]に長[なが]くする意[い]にも用[もち]いられる。 **02 【伸長[しんちょう]】** 図物[もの]の長[なが]さをのばすこと。「銅線[どうせん]を~する」◇「伸暢[しんちょう]」とも書[か]く。 **03 【伸張[しんちょう]】** 図物体[ぶったい]をのばす(のばして広[ひろ]げる)こと。「筋肉[きんにく]を〜し柔軟性[じゅうなんせい]を高[たか]める」 **04 【延長[えんちょう]】** 物[もの]の続[つづ]きをさらに付[つ]け加[くわ]えてのばすこと。「道路[どうろ]をさらに~する」 ▷会期[かいき]~・〜戦[せん]・〜線[せん]・〜コード ▷短縮[たんしゅく] **05 【延伸[えんしん]】** 図物[もの]の長[なが]さをのばすこと。特[とく]に、すでに建設[けんせつ]してある鉄道[てつどう]などを、さらに先[さき]にのばして長[なが]くのばすこと。「地下鉄[ちかてつ]をA市[し]まで~する工事[こうじ]」「金属[きんぞく]を5倍[ばい]の長[なが]さに~する」 ▷~工事[こうじ] ## ●体をのばす **06 【背伸[せの]びする】** 背[せ]をまっすぐにのばして、背[せ]を高[たか]く見[み]せるようにしたり、自分[じぶん]より高[たか]いものの向[む]こうにあるものを見[み]ようとしたりすること。「〜して身長[しんちょう]を高く見[み]せる」「人[ひと]の輪[わ]の中[なか]で何[なに]をしているか、後[うし]ろから〜して眺[なが]める」 **07 【伸[の]び上[あ]がる】** つま先立[さきだ]って、背[せ]をのばす。「のびあがってのぞく」 <1409> # のばす7704a~縮める7705h **伸[の]びをする** 疲れたり目覚めたりしたときに、手や足を大きく広げ、あくびなどしながら体をのばす。「彼はあくびをしながら、大きくのびをした」 **ストレッチ** けがの防止や腰痛・肩こりなどの予防のために、関節や筋肉をゆっくりと計画的にのばすこと。「スポーツの前には関節や筋肉を十分に〜してください」▷〜体操・〜運動 ▷stretch **ストレッチング** ストレッチ(の体操)をすること。「激しいスポーツの前には、入念な〜が必要不可欠です」▷stretching ●爪先立つ → 2400立つa●立つ ### ●のばしたり縮めたりする **伸縮[シンシュク]** させる のばしたり縮めたりすること。「練習時間を生徒の進度に合わせて〜する」▷〜自在 **屈伸[クッシン]** する 関節の曲げのばしをしたりすること。「泳ぐ前にひざを〜する」▷〜運動 ◇「ひざを屈伸させる」というような用法もある。 ### k 名詞の類:モノ **伸筋[シンキン]** 脊椎動物の手足をのばす働きをする筋肉。 # 7705 縮める ### a 動詞の類 ### ●縮める **縮[ちぢ]める** 物・時間・差などの長さや大きさを小さくする。「そでの長さを〜」「身を縮めて物陰に隠れる」「実物を10分の1に縮めた模型」「大会の開催期間を〜」「それまでのレコードを1秒〜驚異的なタイム」「過酷な労働が男の寿命を縮めた」「先頭ランナーとの距離を徐々に〜」 **約[つづ]める** 物の長さや文章・内容などを縮める。「浴衣の丈を〜」「つづめて言えば、彼は趣旨を理解していなかったのだ」◇古めかしい言い方。 **詰[つ]める** 長さや差を小さくする。「ズボンの丈を〜」「先頭ランナーとの差を〜」 **切[き]り詰[つ]める** 不要な部分を切って、短くすること。「着物の丈を〜」「スカートの丈を切り詰めてリフォームした」 **竦[すく]める** 体(の一部)を縮める。「物音におどろいて肩を竦めた」「(意外なことや不満な出来事が起こったときの身ぶり)」 **縮[ちぢ]こめる** 体や首を縮める。「しかられて、思わず首を縮こめた」 **縮小[シュクショウ]** する 物事の規模や範囲を小さくすること。「実物を10分の1に〜した模型」「経営に行き詰まって、事業を〜する」▷〜コピー・〜率・〜再生産・軍備~ →拡大 **縮尺[シュクシャク]** する 地図や設計図などを実物より縮めて描くこと。「20分の1に〜した図」▷現尺 ▷〜図 **縮約[シュクヤク]** する 書物などの、規模を縮めて簡単なものにまとめること。「100ページに及ぶ資料を10ページ程度に~する」▷~版 **短縮[タンシュク]** する 時間・距離などをそれまでよりも、短くすること。「通勤時間を〜するために引っ越した」「不景気なので操業を〜した」▷〜授業・〜形・操業~ ▷延長 **圧縮[アッシュク]** する ①圧力を加えて縮めること。「ボンベのガスを~する」②データや文章などの余分な部分を取り除いて縮めること。「小説の内容を〜する」 **圧搾[アッサク]** する 気体に圧力を加えて縮めること。「ガスを〜する」 **収縮[シュウシュク]** する のび広がっているものを縮めること。「事業の規模を~する」 **収斂[シュウレン]** する 引きしめて縮めること。「薬で血管を〜する」▷〜剤 ●縮刷する → 2205刷るa●刷る ●縮写 → 2206うつすa●写し取る ●縮減・緊縮 → 8009減らすa●削る●節約する ### ●要約する **要約[ヨウヤク]** する 文章や談話の要点をかいつまんで取りあげて、全体を短くまとめること。「論文を〜する」 **約[ヤク]する** □要約する。「特集記事を〜」◇「約す」ともいう。 **簡約[カンヤク]** する 表現や文体などを改めて簡略にまとめること。「長大な論文を〜した小冊子」 **かいつまむ** 話の内容を、ごく大ざっぱに、おおまかに、要点だけを取り上げて、まとめる。「時間がないので、かいつまんでお話しします」◇多く、「かいつまんで」の形で副詞的に用いる。 ### ●縮らせる **縮[ちぢ]らせる** 縮れた状態にする。「パーマをかけて髪を〜」「〜す」ともいう。 **皺[しわ]を寄[よ]せる** 眉などに、しわができるようにする。「眉間にしわを寄せて考えている」 ●のばしたり縮めたりする → 7704のばすa●のばしたり縮めたりする ### h 名詞の類:コト・サマ **縮尺[シュクシャク]** 地図などを実物より小さく描いたりするときの、実物と縮めたものとの大きさの比。「〜5万分の1の地図」⇌現尺 ◇図について用いられることが多い。 **スケール** 「縮尺」の洋語的表現。「これは10分の1の〜だ」◇図について用いられることが多い。▶scale **時短[ジタン]** 「労働時間短縮」の略。「労働組合はペアと〜を要求している」 **操業短縮[ソウギョウタンシュク]** 不景気などのため、仕事の時間を短くして生産を減らすこと。「深刻な原料不足により、多くの工場が〜を余儀なくされている」 **操短[ソウタン]** 「操業短縮」の略。「円高不況で休業か〜かの選択を迫られる」 **軍備縮小[グンビシュクショウ]** 軍事上の備えを縮小すること。「世界的に〜の機運が高まる」▷軍備拡張 **軍縮[グンシュク]** 「軍備縮小」の略。▷~会議・~交渉 ▷核~ ▷軍拡 <1410> # 縮める7705h~k **パーマ** 薬品を使って人工的に髪の毛を縮らせたり、波打たせたりすること。「軽く〜をかける」◇「パーマネントウエーブ(permanent wave)」から。 ### k 名詞の類:モノ ### ●縮めるもの **圧縮機[アッシュクキ]** 気体を圧縮し、その圧力を高めるために用いられる機械。 **コンプレッサー** 「圧縮機」の洋語的表現。▷エア〜 ▷compressor ### ●縮らせるもの **鏝[こて]** 髪を縮らせるための、はさみ状の道具。 ●縮み・ちりめん → 6808織るm●縮みなど ### ●要約 **要約[ヨウヤク]** 発言や文章の重要なところを短くまとめたもの。「論文の〜」 **ダイジェスト** 文章・映像などの重要な部分だけを抜粋し、短くまとめたもの。「事件を〜でご覧ください」▷〜版 ▷digest ●縮図 → 2203表すm●図 <1411> # 78 **高**[たか]**い・低**[ひく]**い(高低**[こうてい]**)** **7800** ## a 動詞の類 ## c 形容詞の類 ## d 形容動詞の類 **高**[たか]**い** **●そびえる** **00[聳**[そび]**える]** 山や建物などが、周囲のものより際立って高く立つ。「東京湾岸には多くの高層マンションが〜ようになった」「湖をとり囲むように〜山々」 **01[峙**[そばだ]**つ]** 図山などが高くそびえ立つ。「書斎の前に〜峰々を眺めて日がな過ごす」◇「聳つ」とも書く。 **02[そそり立**[た]**つ]** 急激な角度でそびえる。「〜絶壁をよじのぼる」 **03[切**[き]**り立**[た]**つ]** 山や崖などが、絶壁のそそり立つ。「ロープを使い、〜岩壁をよじのぼる」 **04[屹立**[きつりつ]**】** □山・木や建物などが他を圧するよに高々とそびえること。「高層ビルが〜する街」「山々が〜する」 **05【対峙**[たいじ]**する]** □山などが向かい合って、競い合うかのように高くそびえること。「川を隔てて2つの岩山が〜している」 **●値**[ね]**が張**[は]**る** **06[値**[ね]**が張**[は]**る]** 買い手にとって、かなり高い値段になること。「予算オーバーなので、〜品物を買うのをあきらめた」 **07[高値**[たかね]**を呼**[よ]**ぶ]** 話題になったり、人気が出たりして、相場が高い値段で取り引きされる。「処理能力が格段にすぐれた機種を発表したメーカーが高値を呼んでいる」 **00[高**[たか]**い]** ①空間的に基準となる面から上方向(または垂直方向)に隔たっている様子。「〜建物」「背が〜」「本を高く積み上げる」「あまり〜ところにのぼると危ないよ」「日がまだ〜」低い②程度・地位・価値・数値・割合が大きい様子。「この問題はレベルが〜のでむずかしい」「気温が〜」「失業率は依然として〜」低い③それを買うために多くの金銭を必要とする様子。「〜宝石」「駅に近い土地は高くて買えない」安い④音・声が、鋭くよく響く様子。「しっ。声が〜」「音が高くて歌いづらい」低い **01[馬鹿高**[ばかだか]**い]** 値段がばかに高い様子。「〜真珠を買う」◇「馬鹿」はあて字。 **02[堆**[うずたか]**い]** 物がうず高く積まれている様子。「書物の山に囲まれて原稿を書く」「落ち葉がうずたかく積まれている」 **03[小高**[こだか]**い]** 周囲の地面に比べて、周囲よりも少し高い様子。「学校は町を見下ろす〜丘の上にある」 **04[甲高**[かんだか]**い]** 音声(特に女や子供の声)の調子が高い様子。「〜声で叫ぶ」「トランペットの〜響き」◇「疳高い」とも書く。 **05【黄色**[きいろ]**い]** 声を高く張り上げて、興奮して叫ぶ様子。「〜声で応援する」「〜声援がとぶ」 **▶嵩高**[かさだか]**い** **♪** **7500** **大**[おお]**きいc** **00[高**[たか]**め]** どちらかというと高い様子。「〜のボールを〜に投げる」「値段を〜に設定する」低め、安め **01[最高**[さいこう]**の]** きわめて高いこと。「エベレストの〜地点をめざす」「〜の技術を結集したプロジェクト」▷〜気温・〜率・〜額最低 **▶空間的**[くうかんてき]**に高**[たか]**い様子**[ようす] **02[中高**[なかだか]**な]** まわりの部分に比べて真ん中の部分が高くなっている様子。「〜な顔(鼻筋が通っていてよい顔だち)」→中低 **03[甲高**[こうだか]**な]** 足の甲が高くなっている様子。「〜な足なので、なかなか合う靴がない」◇足の甲についていうことが多い。 **04[亭々**[ていてい]**たる]** 樹木などがまっすぐに高く伸びている様子。「境内の〜たる老木」 **05[高層**[こうそう]**の]** 建物などが、層を重ねて空高くなっている様子。「〜ビルが林立する」「〜ビルが並ぶ」▷〜ビル・〜建築・〜住宅低層 **06[上層**[じょうそう]**の]** いくつも重なった部分のうち高い方にある様子。「高層ビルの〜の階に、飲食店が入っている」▷〜部・〜雲下層 **07【万丈**[ばんじょう]**の]** 非常に高い様子。「〜の山」▷〜の気炎を吐く◇「丈」は尺貫法の長さの単位。1丈の1万倍の意。 **08[峻険**[しゅんけん]**な]** 図山などが高く厳しい様子。「四方を〜な山に囲まれている村」「〜な岸壁」 **09[峻厳**[しゅんげん]**な]** □山容が高く険しく厳しい表情をしている様子。「〜な山岳」◇音が「峻険」と似ることによる混用から。 **▶嵩高**[かさだか]**な** **→** **7500** **大**[おお]**きいd** **●大**[おお]**きい様子**[ようす] **▶背**[せ]**が高**[たか]**い様子**[ようす] **10[のっぽの]** 人間の背や、木・建物などの高さが際立って高い様子。「〜の女性」「最近は〜な建物が増えたようだ」「〜のビル」ちび **11[雲**[くも]**を衝**[つ]**くばかりの]** 図非常に背が高い様子。「〜大男」「行く手を阻まれた」◇「雲をつくような」ともいう。 **●程度**[ていど]**が高**[たか]**い様子**[ようす] **12[上**[うえ]**の]** 程度・年齢・地位などがより高い様子。「兄は私より3つ〜です」下 **13[目上**[めうえ]**の]** 自分よりも、年齢・地位・身分などが高い様子。「彼女は、〜の人からかわいがられている」目下 **14[トップの]** ある範囲の中で、程度が最も高い様子。「〜の成績をおさめる」▷〜クラス・〜レベル・〜テンtop **15[高度**[こうど]**な]** 程度が高い様子。「〜な技術が要求される」 **16[高位**[こうい]**の]** 地位・等級が高い様子。「〜の家臣」▷〜高官低位 **17[高段**[こうだん]**の]** 武道・将棋・囲碁などで、段位の高い様子。「〜の棋士」▷〜者 <1412> ## f 副詞の類 ## h 名詞の類:コト・サマ **高**[たか]**い** **7800d** **18[高次**[こうじ]**の]** 文次元・程度が高い様子。「さらに〜の問題にとり組む」→低次◇数学で通例3次以上の高い次数の方程式(=3乗以上の項を含む方程式)をいうこともある。 **19[高次元**[こうじげん]**の]** 「高次」の、より口語的な言い方。「より〜の走りと快適性を追求したセダン」低次元 **20[値千金**[あたいせんきん]**】** 物事の価値が非常に高い様子。「絶好のチャンスに、このホームランが飛び出した」「春宵一刻〜」 **21[高等**[こうとう]**な]** 等級・品位・技術などの程度が高い様子。「〜な専門技術の習得をめざす」▷〜動物・〜教育・〜学校・〜官・〜裁判所・〜検察庁初等、下等◇主観的な判断を表す「上等」と異なり、客観的基準に依存した判断を表すことが多い。 **22[上級**[じょうきゅう]**の]** 等級・階級などが上である様子。「〜のクラスに進む」▷〜生・〜者・〜学校・〜官庁下級 **23[最上級**[さいじょうきゅう]**の]** 最も上級である様子。「〜の品」 **24[上等**[じょうとう]**な]** 程度が高く、品質や状態などがすぐれている様子。「〜な背広」「〜な酒」「この問題ができれば〜だ」 **25[高級**[こうきゅう]**な]** 階級・等級が高く、品質がすぐれている様子。「〜な三つ星ホテル」「〜な酒をちびりちびり味わう」▷〜品・〜車・〜レストラン・〜官僚・〜官吏・〜船員低級 **26[最高級**[さいこうきゅう]**の]** 最も高級な様子。「〜の紳士服をあつらえる」 **27[特級**[とっきゅう]**の]** 等級が最も上である様子。「〜の酒」 **28[ハイクラスな]** 階層または階級が高い様子。「〜な暮らし」「〜に属する人」「〜な品」high-class **29[ハイグレードな]** 水準が高く、高級な様子。「〜なマンションに住む」high-grade **30[ハイレベルな]** 水準が高い様子。「〜な技術を備える」「〜な授業を受ける」high level **31[ハイクオリティーな]** 内容の質が高い様子。「〜な製品」「〜な生活が求められている」high quality **●値段**[ねだん]**が高**[たか]**い様子**[ようす] **32[高価**[こうか]**な]** 値段が高い様子。「〜な指輪が盗まれた」「〜な品」 **33[高額**[こうがく]**な]** 金額が大きい様子。「〜な買い物をした」「〜な所得税を払う」▷〜所得者低額、小額 **34[割高**[わりだか]**な]** 品質や分量のわりには、値段が高い様子。「まとめて買わないと〜になる」「〜な運賃」割安 **35[金**[かね]**に糸目**[いとめ]**をつけない]** 金に換算すると高い金額になる様子。「〜で買い集めた骨董品」 **●高利**[こうり] **4615** **もうかるd** **●高利**[こうり]**、低利**[ていり] **●声**[こえ]**・音**[おと]**の調子**[ちょうし]**が高**[たか]**い様子**[ようす] **36[声高**[こわだか]**な]** 声を高く張り上げる様子。「〜にののしる」 **37[高**[たか]**らかに]** 声を張り上げて、それを誇示する様子。「〜に勝利宣言をする」 **38[高音**[こうおん]**の]** 高い音域の音である様子。「彼女の歌声は、〜の伸びがすばらしい」「〜のパートを担当する楽器」→低音 **39[高調子**[たかぢょうし]**の]** 楽の調子が(上ずって)高い様子。「彼女は興奮ぎみに〜でしゃべりまくった」「〜に歌う」 **40[癇走**[かんばし]**った]** 声が細かく、鋭く響く様子。「〜声でわめく」◇「癇走った」とも書く。 **41[絹**[きぬ]**を裂**[さ]**く様**[よう]**な]** 女性の高く鋭く響く、澄みきった声。「悲鳴が聞こえた」◇絹の布を裂くときに鋭く高い音が出ることから。女性の声についていう場合が多い。 **00[高々**[たかだか]**と]** 目立って高く動かす様子。「旗を〜揚げる」 **00[高**[たか]**さ]** 高いこと・程度。「〜40mのビル」「久しぶりに会った孫の背の〜を見て驚く」「光熱費の〜が家計に響く」→低さ、安さ **01[高度**[こうど]**】** ①ある基準面からの高さ。「飛行機の平均〜」②平均海水面からの高さ。「~3776m」 **02[水位**[すいい]**】** 基準面からの、海・川などの水面の高さ。「台風で川の〜が上がる」 **03[海抜**[かいばつ]**】** 陸地や山などの、海水面を基準にした高さ。「〜0m」◇日本では東京湾の平均海面を基準とする。 **04[標高**[ひょうこう]**】** 「海抜」の比較的新しい言い方で、特に山の高さ。「〜の差」 **05【全高**[ぜんこう]**】** ある物の、最も低い部分から最も高いところまでの高さ。「その彫像の〜はどのくらいですか」 **06[目通**[めどお]**り]** 目の高さ。「〜の高さで、太い幹と細い幹に分かれている木」 **●高**[たか]**いことと低**[ひく]**いこと** **07[高低**[こうてい]**】** 高いこと・状態と、低いこと・状態。「土地の〜の差が著しい」「音の〜」 **08[高低**[たかひく]**】** 「高低」の、やや古めかしい言い方。「舗装されていない道は〜があって歩きにくい」 **09[高下**[こうげ]**】** 図身分などの高いことと低いこと。「身分の〜よりも実力を重視する」 **●背**[せ]**の高**[たか]**さ** **10[身長**[しんちょう]**】** 人の背の高さ。「〜が伸びる」 **11[背**[せい]**]** 「身長」の、より口語的な言い方。「〜の高い人」「〜が伸びる」「〜くらべ」◇「せい」ともいう。 **12[上背**[うわぜい]**】** (立ったときの)背。「子供のわりには〜がある」 **13[背丈**[せたけ]**】** 「背」の、やや古めかしい言い方。「〜が伸びる」 **14[身丈**[みたけ]**】** その人の背の高さ。「〜六尺あまりに達する男」「身の丈」ともいう。 **15[丈**[たけ]**]** 生き物の高さ。「稲の〜が伸びる」「身の〜」 **16[座高**[ざこう]**】** 腰かけたときの、いすの座面から頭の頂上までの高さ。「〜を測る」◇「坐高」とも書く。 **17[体高**[たいこう]**】** 動物が立ったときの、足から頭頂部までの高さ。「〜20cmほどの小形犬」 **18[草丈**[くさたけ]**】** 稲や麦などの伸びた高さ。「〜がそろっている」 <1413> ## h 名詞の類:コト・サマ ## k 名詞の類:モノ ## q 名詞の類:イキモノ ## s 名詞の類:ヒト ## u 名詞の類:トコロ **高**[たか]**い** **7800h** **●背**[せ]**が高**[たか]**いこと** **19[長身**[ちょうしん]**】** 背が高いこと。「〜を生かした強力なアタッカー」短身 **20[長軀**[ちょうく]**】** 長身。▷痩身〜短軀 **●数値**[すうち]**が高**[たか]**いこと** **21[高周波**[こうしゅうは]**】** 周波数の高い電波・電流。▷〜加熱・〜電気炉低周波 **22【高学年**[こうがくねん]**】** 小学校の、年齢が高い学年。5年生・6年生をいう。→低学年 **23[ハイスコア]** 得点を競う競技での最高得点。「3ゲームめに今日の〜を記録した」high score **24[ハイゲーム]** 得点を競う競技で、最高得点。「ボウリングの〜は279点だそうだ」▷〜賞high game **●高度**[こうど]**な技術**[ぎじゅつ] **25[ハイテクノロジー]** 現代の最先端を行く高度の科学技術。「〜の世の中」◇特に、バイオテクノロジー、新素材、大規模集積回路、ニューメディアなどの先端技術産業の総称。high technology **26[ハイテク]** 「ハイテクノロジー」の略。「〜を駆使する」▷〜企業・〜産業・〜犯罪・〜株high-tech **▶値段**[ねだん]**が高**[たか]**いこと** **27[高値**[たかね]**】** 値段が高いこと。また、取引で、ある期間のいちばん高い値段。「ひでり続きで野菜が〜を呼んでいる」「〜を更新する」安値 **28[上値**[うわね]**】** 取引で、今までより高い値段。「〜が重い(上がりそうで上がらない)」下値 **29[値嵩**[ねがさ]**】** 取引で、相場の値段が高いこと。▷〜株 **30[天井**[てんじょう]**】** 物価・相場の最高の状態(である値段)。「〜を突く」▷〜知らず・〜値底 **31[円高**[えんだか]**】** 外国為替相場で、外国の通貨に対して日本円の価値が高い状態にあること。「〜による収益悪化」▷〜差益・〜ドル安円安 **●高給**[こうきゅう]**・高禄**[こうろく] **4609** **稼**[かせ]**ぐk** **●給料**[きゅうりょう] **●昔**[むかし]**の給料**[きゅうりょう] **●高**[たか]**い声**[こえ]**や音**[おと] **32[テノール]** 男性の声(特に歌声)のなかで最も高い音域の声。▷〜歌手▶ドTenor **33[テナー]** 「テノール」の洋語的表現。「テナーサックス」「テナートロンボーン」のように複合語の形で、テノールに相当する音域をもつ楽器についても用いる。tenor **34[ソプラノ]** 女性の声(特に歌声)のなかで最も高い音域の声。「〜歌手」「ソプラノリコーダー」「ソプラノサックス」のように複合語の形で、ソプラノに相当する音域をもつ楽器についても用いる。レイsoprano **●甲高**[かんだか]**い声**[こえ] **35[金切**[かなき]**り声**[ごえ]**】** 金属を切るときに出る音のような、甲高く鋭い声。女性や子供の叫び声についていう場合が多い。 **36[きいきい声**[ごえ]**】** 物がきしるときに出る音のような甲高い声。「〜で悲鳴をあげる」 **37[きんきん声**[ごえ]**】** 甲高く、鋭い金属的な声。「〜で子供を叱る」 **38[黄色**[きいろ]**い声**[こえ]**】** 若い女性などの甲高い声。「〜援」 **39[奇声**[きせい]**】** 甲高い奇妙な声。「〜を発する」 **●高**[たか]**いびき** **0200** **眠**[ねむ]**るh** **●寝**[ね]**ているときの様子**[ようす]**・行動**[こうどう] **●高**[たか]**い品質**[ひんしつ]**・技術**[ぎじゅつ]**のもの** **00[ハイオク]** オクタン価の高いガソリン。「ハイオクタンガソリン(high-octane gasoline)」の略。「オクタン価」は、ガソリンの異常爆発を起こしにくい度合いを表す数値で、数値が大きいほど質がよい。 **01[ハイファイ]** 原音を忠実に録音再生する音響機器。◇「ハイフィデリティ(high fidelity)」から。hi-fi **02[高品位**[こうひんい]**テレビ]** 走査線の数を従来の525本から倍以上に増やし、現在よりも格段にきめ細かい画像と良質の音声によって、臨場感を楽しめる新しいテレビ方式。◇「テレビ」は「テレビジョン(television)」の略。英語でhigh definition televisionというため、HDTVと表記されることもある。 **03[ハイビジョン]** NHKが開発した高品位テレビの愛称。 **●高**[たか]**い建物**[たてもの] **→** **6804** **建**[た]**てるk** **●高**[たか]**い建物**[たてもの] **●高窓**[たかまど] **→** **8704** **明**[あか]**るいk** **●明**[あ]**かり取**[と]**り** **●山高帽子**[やまたかぼうし] **→** **5910** **かぶるk** **●帽子**[ぼうし] **●高**[たか]**い襟**[えり] **→** **5908** **着**[き]**るn** **●襟**[えり]**の種類**[しゅるい] **●ハイヒール・高下駄**[たかげた] **→** **5911** **はくk** **●靴**[くつ] **●下駄**[げた]**の類**[たぐい] **●高木**[こうぼく]**・巨木**[きょぼく] **→** **0106** **生**[は]**えるr** **●木**[き]**の状態**[じょうたい] **●背**[せ]**の高**[たか]**い人**[ひと] **00[のっぽ]** 俗体が細く、背の高い人。ちび **●地位**[ちい]**が上**[うえ]**の人**[ひと] **01[上役**[うわやく]**】** 職場などで、その人よりも地位が高い人。一下役 **02[上司**[じょうし]**】** 上役。改まった言い方。◇自分の上司を人に紹介するときに、「私の上司の○○です」とはいうが、「私の上役の○○です」とはふつういわないように、改まった場では「上司」が用いられることが多い。 **03[上官**[じょうかん]**】** 上役である、官吏や軍人。 **04[上層部**[じょうそうぶ]**】** 組織の上部に位置する、権力のある人々。「〜の意向を確かめる」 **05[上**[うえ]**]** 俗組織の中で、その人より地位の高い人。「〜の顔色をうかがっているようなやつはだめだ」下 **●高官**[こうかん] **4306** **執**[と]**るs** **●上級**[じょうきゅう]**の役人**[やくにん] **●身分**[みぶん]**の高**[たか]**い人**[ひと] **3401** **尊**[たっと]**ぶs** **●高僧**[こうそう] **3403** **祭**[まつ]**るs** **●徳**[とく]**の高**[たか]**い僧**[そう] **●上**[うえ] **00[上**[うえ]**]** ①あるところを基準にして、それよりも高いところ。「ビルの6階から〜はホテルになっている」→下②物の表面のうち、物をのせたり人がのぼったりできるところ。「はがきはテレビの〜にのっている」 <1414> # 7 ## c 形容詞の類 ## d 形容動詞の類 **高**[たか]**い** **7800u** **低**[ひく]**い** **7801d** **01[上部**[じょうぶ]**】** 上の部分。「その古い油絵の〜は、絵の具がはがれていた」一下部 **02[上下**[じょうげ]**】** 上と下。「大きな倒木の〜に、こけがびっしりと生えていた」 **03[上下**[うえした]**】** 「じょうげ」の漢語的表現。「〜あわせて70席の2階建て車両」 **04【屋上**[おくじょう]**】** 建物の屋根の、平らで人が出られるところ。「〜にのぼって花火を見る」▷〜遊園地・〜ビアガーデン **05[階上**[かいじょう]**】** ①階段の上。階下②その建物で、自分がいる階より上の階。「〜の部屋には人が住んでいない」階下 **●高**[たか]**いところ** **06[高**[たか]**み]** 高いところ。「〜から見物する(第三者になって気楽に眺めるといったこと)」低み **07[高所**[こうしょ]**】** □高い場所。「〜から地形を確認する」▷〜恐怖症低所 **08[高地**[こうち]**】** ①周囲より高く、平らな土地。「〜に別荘を建てる」→低地②標高の高い土地。「〜で栽培した野菜」→低地 **09[峠**[とうげ]**】** 山道をのぼりつめて、そこから先は下りになる、高いところ。「〜の茶屋」▷〜道 **●高山**[こうざん] **7806** **高**[たか]**まるu** **●高山**[こうざん]**・低山**[ていざん] **●高空**[こうくう] **4912** **飛**[と]**ぶu** **●高**[たか]**さによる空**[そら]**の別**[べつ] **▶頂上**[ちょうじょう] **10[頂**[いただき]**】** 山または頭のいちばん高いところ。「〜に雪を見る」「頭の〜の毛が薄い」 **11[天辺**[てっぺん]**】** 俗いちばん高いところ。「山の〜」「頭の〜」「ビルの〜から街を見下ろす」◇建物については、「てっぺん」とはいうが、「いただき」とはいわない。 **12[頂点**[ちょうてん]**】** いちばん高い場所。「地球の〜、エベレストの山頂を目指す登山家」◇「地道な努力を続けた彼は、ついに世界の頂点に登り詰めた」のように、比喩的に「最も高い地位」の意で用いられることが多い。 **13[頂上**[ちょうじょう]**】** 山のいちばん高いところ。「富士山の〜を目指して登る」 **14[山頂**[さんちょう]**】** 山の頂。「〜を極める」中山麓 **15【高嶺**[たかね]**】** 図高くそびえる峰。「〜の花(とうてい見ているばかりで手にとることのできないもののたとえ)」◇「高根」とも書く。 **16[峰**[みね]**】** 山の頂(のあたり)。「〜から吹き下ろす強い風」◇「嶺」とも書く。 **17[絶頂**[ぜっちょう]**】** (登りつめた)山の頂。「富士山の〜」 **●頭頂**[とうちょう] **→** **9907** **からだu** **●頭**[あたま]**の部分**[ぶぶん] **▶尾根**[おね] **18[尾根**[おね]**】** 山頂と山頂をつなぐ、高いところ。「〜を歩く」▷〜伝い・〜道 **19[稜線**[りょうせん]**】** 山頂と山頂をつなぐ線。「〜にかかる月」 **20[山際**[やまぎわ]**】** (山と空の境界線となることから)稜線。 **21[山**[やま]**の端**[は]**】** 図(山の端であることから)稜線。 **22[山稜**[さんりょう]**】** 図「山の端」の、よりかたい言い方。 **▶分水嶺**[ぶんすいれい] **6503** **区切**[くぎ]**る** **●自然界**[しぜんかい]**の境**[さかい] **▶崖**[がけ] **23[崖**[がけ]**]** 山や海などにある、垂直に近い角度で険しく切り立っているところ。「草をつかんで〜をよじのぼる」「〜の上から転落する」▷〜崩れ◇「厓」とも書く。 **24[断崖**[だんがい]**】** 非常に険しい崖。「〜から身を投じる」▷〜絶壁 **25[絶壁**[ぜっぺき]**】** 図まっすぐに切り立った崖。 **26[岸壁**[がんぺき]**】** ①険しく切り立った、岩でできた岸。「海鵜が〜に営巣する」②船舶が横づけできるように、港湾などに築いた、石やコンクリートの壁。「移民を乗せた船が〜を離れる」 **●中腹**[ちゅうふく] **27[中腹**[ちゅうふく]**】** 山の、山頂とふもとの中間ぐらいのところ。「山の〜に建てた別荘」 **28[山腹**[さんぷく]**】** 図中腹。「紅葉は〜まで下りてきた」 **●舞台**[ぶたい] **→** **4309** **演**[えん]**じるu** **●舞台**[ぶたい] **●壇**[だん] **29[壇**[だん]**】** 演説や儀式などのために、周囲より高く土や石などを積み重ねて平らにした所。また、板などでそのようにつくようにした、高い場所。「〜の上」 **30[演壇**[えんだん]**】** 演説をする人が立つ壇。「〜にのぼる」 **●教壇**[きょうだん] **2102** **教**[おし]**えるu** **●教室**[きょうしつ]**など** **▶物**[もの]**の一部**[いちぶ]**が高**[たか]**くなったところ** **31[峰**[みね]**】** (山の峰のように)物の高く盛り上がった部分。「雲の〜」「嶺」とも書く。 **32[波頭**[なみがしら]**】** 波のいちばん高い部分。「白い〜を越えて舟は行く」 **33[波頭**[はとう]**】** 図なみがしら。「〜が白くくだける」 **7801** **00[低**[ひく]**い]** ①空間的に基準となる面から上方向(または垂直方向)にさほど伸びていない、あるいはさほどへだたっていない様子。「〜山」「背が〜」「天井の〜部屋」高い②程度・地位・価値・数値・割合が小さい様子。「志が〜」「〜地位に甘んじる」「実力を低く評価される」高い③音・声が鋭くなく、くぐもった感じである様子。「まわりに聞こえないように声を低くして話しなさい」「合唱で、〜パートを歌う」→高い **00[低**[ひく]**め]** どちらかというと低い様子。「ボールを〜に投げる」「〜の木にのぼる」高め **01[最低**[さいてい]**の]** 最も低い様子。「物品税を〜の税率におさえる」▷〜気温・〜率・〜額最高 **●空間的**[くうかんてき]**に低**[ひく]**い様子**[ようす] **02[中低**[なかびく]**な]** まわりの部分に比べて真ん中の部分が低くなっている様子。「〜な土地」中高 **03[低層**[ていそう]**の]** 建物などの、層の重なりがあまり多くなく、低い様子。「〜の集合住宅」▷〜住宅・〜マンション・〜湿原(平坦な湿原)高層 <1415> # 低い7801d~u **下[カ]層** いくつにも重なった層の下の部分である様子。「ホテルは~に、繁華街は上層にある」「〜雲」▷~雲上層 **低[テイ]位[イ]** 低い位置である様子。「堤防よりも〜にある土地」 **ちび[ちび]** 人間の背や、木・建物などの高さが、ほかと比べて低い様子。「子供のころからクラスでいちばん〜だった」 のっぽ ## ●程度や地位が低い様子 **下[した]** 程度・年齢・地位などがより低い様子。「〜の者には、とてもそんなことは言えない」「妹は私より3つ〜です」上 **下[シモ]** 自分よりも、年齢・地位・身分などが低い様子。「〜の者をかわいがる」目上 **低[テイ]位[イ]** 地位・等級が低い様子。「〜の家臣」高位 **下[カ]級[キュウ]** 階級・等級などが下である様子。▷~生上級 **下[ゲ]賤[セン]** 身分が低い様子。「〜な仕事」 **卑[ヒ]賤[セン]** 下賤で、品位が低い様子。「〜の身を恥じる」「部賤」とも書く。 **低[テイ]音[オン]** 低い音域の音である様子。「〜がよく響くステレオ」→高音 ## h 名詞の類:コト・サマ **低[ひく]さ** 低いこと・程度。「天井の〜が、部屋を圧迫しているように感じさせる」高さ ## ●背が低いこと **短[タン]身[シン]** 背が低いこと。「〜で小回りがきく」→長身 **短[タン]軀[ク]** 短身。「〜で肥満の社長」→長軀 ## ●数値が低いこと **低[テイ]周[シュウ]波[ハ]** 周波数の低い電波・電流。高周波 **低[テイ]学[ガク]年[ネン]** 小学校の、年齢が低い学年。1年生・2年生をいう。高学年 **中[チュウ]学[ガク]年[ネン]** 小学校の、低学年と高学年のあいだの学年。3年生・4年生をいう。 ## ●低い声 **バス[バス]** 男性の声(特に歌声)のなかで最も低い音域の声。~歌手◇「ベース」ともいう。「バスクラリネット」のように複合語の形で、バスに相当する音域をもつ楽器についても用いる。ドBass **バリトン[バリトン]** テノールとバスの中間の高さの音域。また、その声の高さの男声。▷~歌手baritone **アルト[アルト]** 女性の声(特に歌声)のなかで最も低い音域の声。▷~歌手◇「アルトサックス」のように複合語の形で、アルトに相当する音域をもつ楽器についても用いる。イalto **メゾソプラノ[メゾソプラノ]** ソプラノとアルトの中間の高さの音域の声。また、その声の高さの女声。略して「メゾ」ともいう。▶イ mezzo-soprano ## k 名詞の類:モノ ## q 名詞の類:イキモノ ## S 名詞の類:ヒト ## ●地位が下の人 **下[シタ]役[ヤク]** 職場の、その人が所属している部署で、その人よりも下の地位の人。上役 **部[ブ]下[カ]** 「下役」の、より一般的な言い方。 **下[した]** 組織のなかで、その人より地位の低い人。「うちの社長は、〜の意見もよく聞いてくれる」上 **下[シタ]っ端[ぱ]** 「下」の、より口語的な、あざけりを含んだ言い方。「〜のくせに、なまいきな」 **ぺいぺい[ぺいぺい]** 俗身分の低い人。「私などまだ〜です」「ぺいぺいのくせに、生意気な口をきくな」◇「ぺえぺえ」ともいう。多く、自分について用いる。他人に対して用いる場合は、あざけりのニュアンスがある。 ## ●地位・身分などが低い人 **下[シモ]々[ジモ]** 身分の低い人々。特に、一般庶民。「~の事情に通じている」 **下[ゲ]人[ニン]** 身分の低い者。「〜の身でありながら堂々とした態度」 **下[カ]人[ジン]** 「しもびと」の漢語的表現。 **褌[ふんどし]担[かつ]ぎ** ①相撲部屋の若い力士の世話などをする、地位の低い相撲取り。②ある社会で、地位の低い人。 **賤[セン]民[ミン]** 昔、制度上、社会の中で最も低い身分に置かれた人。 **匹[ヒッ]夫[プ]** 社会的地位が低い男。匹婦◇道理のわからない男についても用いる。 **匹[ヒッ]婦[プ]** 社会的地位が低い女。匹夫◇道理のわからない女についても用いる。 ## u 名詞の類:トコロ **下[した]** ①あるものより低いところ。「目の~に小さなほくろがある」上②なにかのかげに隠れていて、上からは見づらいところ。「手帳はテーブルの〜に落ちていた」「その木の〜にはどんぐりがたくさん落ちていた」 **下[もと]** あるものの下のあたり。「旗の〜に集合せよ」「満開の花の~」◇「許」とも書く。 **下[カ]部[ブ]** 下の部分。「外壁の〜には、落書きがたくさんしてあった」上部 **階[カイ]下[カ]** ①階段の下。「~を利用して洗面所を造った」一階上②その建物で、自分がいる階より下の階。「~に足音が響くような古い家だ」階上 ## ●低いところ **低[ひく]み** 低いところ。「~にたまった水」高み **低[テイ]所[ショ]** 低い場所。高所 **低[テイ]地[チ]** 地面が周囲より低い土地。「浸水の危険にさらされている」→高地② <1416> # 7 ## a 動詞の類 ## c 形容詞の類 ## d 形容動詞の類 ## f 副詞の類 ## h 名詞の類:コト・サマ ## k 名詞の類:モノ **低**[ひく]**い** **7801u** **平**[たい]**たい** **7802k** **●低山**[ていざん] **7806** **高**[たか]**まるu** **●高山**[こうざん]**・低山**[ていざん] **●低空**[ていくう] **4912** **飛**[と]**ぶu** **●高**[たか]**さによる空**[そら]**の別**[べつ] **●ふもと** **07[麓**[ふもと]**】** 山の下のほうの、なだらかになったところ。「〜ではまだ雪が降っていない」◇「卒」とも書く。 **08[山麓**[さんろく]**】** 図ふもと。山頂 **09[山裾**[やますそ]**】** 図ふもと(の一帯)。「〜の紅葉」 **●くぼみ** **7108** **くぼむu** **●くぼみ** **●平**[たい]**たくする** **00[均**[なら]**す]** でこぼこをなくし、平らな状態にする。「ブルドーザーで小山を〜」「植木鉢の土を〜」◇「平す」とも書く。 **01【踏**[ふ]**み均**[なら]**す】** 踏んで平らな状態にする。「盛り上がった地面を〜」 **02【地均**[じなら]**し】** 地面をならすこと。「宅地を造成するためにまず〜をする」 **00[平**[ひら]**たい]** 厚みがなく広がりのあるものの、表面に凹凸がない様子。「〜皿」「木片を平たく削る」 **01[平**[ひら]**べったい]** 図「平たい」を強めていう言葉。「〜ふとん」「〜魚」 **00[平**[たい]**らな]** 土地や物の表面に凹凸や高低の差がなく、なめらかである様子。「〜な道」「ローラーでコートを〜にならしてから、テニスの練習を始める」 **01[真**[まっ]**平**[たい]**らな]** 土地や物の表面が、少しの凹凸もなく、完全に平らである様子。「部屋の壁はどこにもくぼみがなく〜だった」 **02[平**[たい]**らかな]** 文平ら。「〜な大地」 **03【平坦**[へいたん]**な]** 土地が平らな様子。「〜な地面」「どこまでも〜な道が続く」 **04[水平**[すいへい]**な]** 静止した水面のように、土地や物の表面が平らである様子。「グラウンドを〜にならす」「テニスコートを〜にならす」▷〜面垂直 **05[フラットな]** 土地や物の表面に起伏や凹凸がなく、平らな様子。「今回のマラソンコースは〜な道なので好記録が期待できます」flat **06[扁平**[へんぺい]**な]** (比較的小さなものが)平べったい様子。「〜な形をした魚」▷〜足 **07[のっぺり]** 凹凸がなく平らなさま。「〜した顔」◇普通「のっぺらぼう」という形で用い、目・鼻・口がない顔をした化け物のことをいう。 **08[坦々**[たんたん]**たる]** 図土地や道路などが平らな様子。「どこまでも〜と続く道」 **09【平面的**[へいめんてき]**な]** ものの表面が平らで凹凸がない様子。 **10[平底**[ひらぞこ]**の]** 底が平らである様子。「〜の徳利はたてやすい」 **●ぺちゃんこな** **6907** **つぶれるd** **●つぶれた形状**[けいじょう] **●平滑**[へいかつ]**な** **4917** **滑**[すべ]**るd、5803** **触**[さわ]**るd** **00[のっぺり]** 平たく高低の変化がない様子。「〜とした顔」「〜した地形」 **00[擦**[す]**り切**[き]**り]** 粉や粒状の物を容器に入れて、(棒状の物を当てるなどして)容器のふちと同じ高さに、平らにならすこと。「塩をスプーンに〜1杯入れる」 **01[平打**[ひらうち]**ち]** ①金属などを打って平らにすること。「〜のかんざし」②ひもを平たく編むこと。「〜の帯締め」 **●板**[いた] **00[平手**[ひらて]**】** 開いて平らにした手のひら。「〜でぱんとたたく」 **01[板**[いた]**]** ①木材を薄く平らな形に切ったもの。「丸太を挽いて〜にする」▷〜張り・〜敷き・〜の間*②金属・ガラス・石などを「①」の形にしたもの。▷ガラス〜・トタン〜 **02[厚板**[あついた]**】** 厚みのある板。薄板 **03[薄板**[うすいた]**】** 厚みのない、薄い板。厚板 **04[合板**[ごうはん]**】** 木材を薄い板にして奇数枚重ね合わせたもの。◇「ごうばん」ともいう。 **05[ベニヤ]** 木材をかつらむきのように、円周上から薄くはぎ取った1枚の板」の意。veneer **06[テックス]** わらなどを圧縮してつくった軽い板。主として防音・防寒用に、天井や壁に使われる。「ラフテクスチャー(rough texture)」から。 **07[プレート]** 金属やガラスなどの、平らな板状のもの。▷ネーム〜・ナンバー〜・ホーム〜plate **08[鉄板**[てっぱん]**】** 鉄の板。 **09[銅板**[どうばん]**】** 銅の板。 **10[ブリキ]** すずをめっきした薄い鉄板。「〜のおもちゃ」▷〜板オblik **11[トタン]** 亜鉛でめっきした薄い鉄板。▷〜板・〜屋根◇亜鉛の意のポルトガル語「tutanaga」からとされる。 **12【延**[の]**べ板**[いた]**】** 平らに打ちのばして板状にした金属。 **13[板金**[いたがね]**】** 金属を板のように薄く打ちのばしたもの。 **14【板金**[ばんきん]**】** 「いたがね」の漢語的表現。「〜の成形加工」▷〜工・〜加工・〜屋◇「鈑金」とも書く。 **15[タイル]** 壁や床に張る、多く陶製の比較的小さな板。▷〜張りtile **16[腰板**[こしいた]**】** ①壁や障子などの下の部分に張る板。「障子の〜」②袴の腰につける板。 **17[羽目板**[はめいた]**】** 壁を保護するために張る板。 <1417> # 7 ## g 名詞の類:イキモノ ## u 名詞の類:トコロ **平**[たい]**たい** **7802k** **18[パネル]** 一定の寸法にできている板。金属製、コンクリート製、木製のものがある。▷防音〜panel **19[戸板**[といた]**】** 雨戸として用いる板。特に、人などを運ぶためにはずしたときの雨戸。「戸板でけが人を運んだ」 **20【鏡板**[かがみいた]**】** 漆器などのふたや箱のふたなどに用いる、表面を鏡のように平らでなめらかにした大きな板。「〜に杉を使う」◇能舞台の背景に使う鏡板には、老松の絵が描かれている。 **21[目板**[めいた]**】** 板塀などの、板の合わせ目に打ちつける幅の狭い板。 **22[床板**[ゆかいた]**】** 床に張った板。「歩くと〜が鳴る古い家」 **23[フローリング]** 「床板」の洋語的表現。▷〜材・〜張り・〜ワックス・〜カーペットflooring **●道**[みち]**にする板**[いた] **24[踏**[ふ]**み板**[いた]**】** ①ぬかるみやどぶなどにかけて、その上を踏んで通る、短い板。「ぬかるみに〜を敷く」②足踏み式オルガンで、空気を送るために踏む板。 **25[歩**[あゆ]**み板**[いた]**】** ①通路にするための板。◇「踏み板」よりも長いものをいうことが多い。②船と岸の間や、船と船の間に渡して通路にする板。 **26[渡**[わた]**り板**[いた]**】** ある場所からある場所へ、渡るための歩み板。 **27[溝板**[どぶいた]**】** どぶにかぶせる板。 **●道具**[どうぐ]**として使**[つか]**う板**[いた] **28[折ぎ板**[へぎいた]**】** 杉や檜を薄く削ってつくった板。削板ともいう。「片木板」とも書く。 **29【経木**[きょうぎ]**】** 食品をのせたり包んだりするのに使う、薄く削った板。「〜でおはぎを包む」 **●画板**[がばん] **2202** **描**[えが]**くk** **●画材**[がざい] **●まな板**[いた] **6800** **作**[つく]**るm** **●料理**[りょうり]**するための道具**[どうぐ] **●平**[たい]**たい食器**[しょっき] **→** **0300** **食**[た]**べるp** **●皿**[さら] **●平鍋**[ひらなべ] **6814** **煮**[に]**るm** **●煮炊**[にた]**きの道具**[どうぐ] **●高瀬舟**[たかせぶね] **△** **6310** **乗**[の]**るm** **●いろいろな船**[ふね] **●平**[たい]**たくするもの** **30[ローラー]** 鉄などで作られた大きな円筒形のがし、その重みで地面を平らにする道具。「グラウンドに〜をかける」roller **31[ロードローラー]** 道路工事などで、鉄などで作られた重い円筒形のものをころがして、路面を平らにして固めるための機械。◇略して「ローラー」ともいう。ふつう、「ローラー」がおもに手でころがす小型で単純な構造のものをいうのに対して、「ロードローラー」は大型で複雑な構造をもつものをいう。road roller **●平**[たい]**たい魚**[さかな] **00[鮃**[ひらめ]**】** 体が楕円形で平たい海水魚。目が両方も左側にある。▷平目◇「比目魚」とも書く。 **01[鰈**[かれい]**】** 体が楕円形で平たい海水魚。ふつう、目が両方とも右側にある。 **02[大鮃**[おひょう]**】** 鰈の種類のなかで最も大きい、全長2.6mほどある海水魚。 **03[エイ]** ひし形の平たい体と細長い尾をもつ魚。多くは沿岸にすむ。◇「鱏」とも書く。 **04[マンタ]** エイの種類のなかで最も大きい、横幅が7mほどになる海水魚。「海の難点」ともいう。manta **●野原**[のはら] **00[原**[はら]**]** 平らで、耕作されていない広い土地。「すすきの〜」 **01[原**[はら]**っぱ]** 「原」の、より口語的な言い方。「〜で遊ぶ」 **02[野**[の]**]** 草の生えるにまかせた原。「〜を犬と走る」 **03[野**[の]**っ原**[ぱら]**]** 「野原」の、より口語的な言い方。 **04[野**[の]**】** 文野原。「〜を越え山を越え」「あとは〜となれ山となれ」 **05[野**[や]**]** 「野の」の、よりかたい言い方。「〜に放つ」 **06[草**[くさ]**っ原**[ぱら]**]** 草の茂った原。 **07【草原**[そうげん]**】** 一面に草が生えている広大な土地。 **08【松原**[まつばら]**】** 松が多く生えている原。 **09【野辺**[のべ]**】** □「野原」の古めかしい言い方。「花一輪〜に咲く」 **10[広野**[こうや]**】** 図広い野原。「〜をかけめぐる」 **11[広野**[こうや]**】** □「ひろの」の漢語的表現。「眼下に〜が開ける」「曠野」とも書く。 **12[原野**[げんや]**】** 人間の手が入っていない自然の野原。「ロシアには広大な〜がある」▷サバンナ **13【裾野**[すその]**】** 山のふもとの、ゆるやかに傾斜している野原。▷富士〜 **14[湿原**[しつげん]**】** 低温で多湿なところに発達した、じめじめした草原。「尾瀬ヶ原は日本を代表する〜である」 **15[雪原**[せつげん]**】** ①雪の降る野原。②高山・極地などで、雪がとけずにいつまでも残っているところ。 **●氷原**[ひょうげん] **→** **7402** **固**[かた]**まるu** **●凍**[こお]**ったところ** **●荒野**[こうや]**・砂原**[すなはら]**・砂漠**[さばく] **7305** **衰**[おとろ]**えるu** **●荒**[あ]**れ地**[ち] **●砂地**[すなち] **●平野**[へいや]**・平地**[へいち] **16[平野**[へいや]**】** 平らで、耕作などに適した、広大な土地。「〜を一直線にひたすら走る」▷関東〜 **17[平原**[へいげん]**】** 平らで、樹木があまり生えていない土地。「〜をひたすら走る列車」▷大〜 **18[高原**[こうげん]**】** 山地にある平原。▷〜地帯・浅間〜 **19【平地**[へいち]**】** 平らな土地。「建物を建てるのに都合のよい〜」 **20[平地**[ひらち]**】** 「ひらち」の漢語的表現。 **21[盆地**[ぼんち]**】** まわりを山に囲まれている平地。「〜だから蒸し暑い」▷奈良〜・〜霧(盆地に発生する霧) **●地平**[ちへい] **7504** **広**[ひろ]**いu** **●大陸**[たいりく]**・大地**[だいち] <1418> # 7 ## a 動詞の類 ## c 形容詞の類 ## d 形容動詞の類 ## f 副詞の類 ## h 名詞の類:コト・サマ ## u 名詞の類:トコロ **深**[ふか]**い** **7803** **00【深**[ふか]**まる]** 程度・度合いが徐々に深くなる。「秋が〜」「お互いの理解が〜」 **01【深化**[しんか]**】** 物事の内容が深くなること。「お互いに歩み寄りがみられず対立が〜する」 **02【深**[ふか]**める]** 程度を深くする。「国際交流を〜ととを目的とする」「理解を〜」 **●奥**[おく]**まる** **5611** **入**[はい]**る** **●奥**[おく]**まる** **00【深**[ふか]**い]** ①基準となる面から内部へのへだたりが大きい様子。「底の〜沼」「〜森に分け入る」「〜傷」「ほりの〜顔」浅い②程度が(表面からはうかがいしれないほど)通常のレベルを大きく上回っている様子。「〜考えがあってのことだ」「欲が〜」「〜悲しみに打ちのめされる」「〜霧に閉ざされる」浅い **01【奥深**[おくぶか]**い]** ①(入り口から)奥までかなり距離がある様子。「〜山」②深い意味があり、完全に理解するのに努力を要するほどである様子。「恩師の〜言葉を味わって聞く」◆「おくぶかい」ともいう。 **02【根深**[ねぶか]**い]** ①植物の根が、土の中の深いところまで伸びている様子。「〜雑草」②対立・迷信・病気・憎悪など、よくないことが(心の)深いところにあって取り除くことがむずかしい様子。「社長に対する〜不信感」「両国家の〜対立」 **03【雪深**[ゆきぶか]**い]** 雪がたくさん降り積もる様子。「〜地方では、屋根の雪おろしが大変だ」 **●草深**[くさぶか]**い** **△** **0106** **生**[は]**えるc** **●深**[ふか]**い様子**[ようす] **00[深**[ふか]**め]** どちらかというと深い様子。「帽子を〜にかぶる」浅め **01【底無**[そこな]**しの]** 底がないように、非常に深い様子。「〜の沼」「彼は〜のお人よしだ」 **02[千尋**[ちひろ]**の]** 四谷などが非常に深い様子。「万丈の山、〜の谷」◇「千仞」とも書く。「尋」は長さの単位で、1尋は古代中国では8尺、日本では6尺。 **03[千尋**[せんじん]**の]** 雅千尋。「〜の海底」 **●奥深**[おくぶか]**い様子**[ようす] **04【深遠**[しんえん]**な]** 図はかりしれないほど奥深い様子。「〜な真理」 **05[幽遠**[ゆうえん]**な]** 奥深く、俗人の世界から遠く離れている様子。「〜な趣の山寺」「〜な真理」 **06[幽玄**[ゆうげん]**な]** 奥深い趣がある様子。「琴の〜な調べ」 **07[深厚**[しんこう]**な]** 気持ちが心の奥底から出たもので、偽りのない様子。「〜な謝意を表する」 **08[深甚**[しんじん]**な]** 気持ちや物事の意味が非常に深い様子。「〜なる敬意を払う」 **●その他**[た] **09[立体的**[りったいてき]**な]** 物事に深さ・奥行き・厚みなどがあるように感じる様子。「臨場感あふれる〜な画面」 **00[深々**[ふかぶか]**と]** 目立って深い様子。「〜頭を下げておじぎをする」「帽子を〜かぶる」 **01[目深**[まぶか]**に]** 帽子を、目が隠れるほど深くかぶる様子。「帽子を〜かぶる」 **00[深**[ふか]**さ]** 深いこと・程度。「〜1mのプール」「井戸の〜」 **01【深**[ふか]**まり]** 深まること。「愛情の〜がうまく表現できない」 **02[深**[ふか]**み]** 奥深いと感じさせる性質。「〜のある絵」「彼の話には〜がない」 **03[奥行**[おくゆ]**き]** ①建物などの入り口から入って、突き当たるところまでの距離。「〜のある部屋」間口②知識や人柄などの深さ。「〜のある学問」 **04[深浅**[しんせん]**】** 深いことと浅いこと。「海の〜」「美醜〜を問わず」 **05【深度**[しんど]**】** 海・川・地中などの深さ。「〜3mのところにトンネルを掘る」▷〜計 **06[水深**[すいしん]**】** 水面から水底までの深さ。「湖の〜を測定する」 **07[喫水**[きっすい]**】** 水面から船の最下面までの深さ。「〜が深い」▷船足。〜線◇「吃水」とも書く。 **08[船足**[ふなあし]**】** 図船足。「〜が速い」◇「吃水」とも書く。 **●深**[ふか]**いところ** **00[深**[ふか]**み]** 川などの、底が知れないほど深くなったところ。「川の〜に沈む」「〜にはまる」浅み **01[深淵**[しんえん]**】** 深み。「〜にはまる」「〜におぼれる」◇比喩的に、男女の仲が深い意で用いることが多い。 **02[深部**[しんぶ]**】** 図深い部分・ところ。「〜の病巣」▷〜心理表層 **03[深層**[しんそう]**】** 深い部分・層。▷〜心理 **04[底流**[ていりゅう]**】** ①底のほうの流れ。②物事の表面からは見えない根底の部分。「事件の〜には社会に対する不満がある」 **05[深海**[しんかい]**】** 海の深いところ。「〜に棲む魚たち」▷〜魚浅海◇地理学では海面下200mより深いところをいう。 **06[海溝**[かいこう]**】** 海底の、細長く溝状にくぼんだところ。 **07[海淵**[かいえん]**】** 海溝の中の最も深いところ。 **▶深淵**[しんえん] **△** **4915** **流**[なが]**れるu** **●淵**[ふち] **●深**[ふか]**い海**[うみ] **→** **7504** **広**[ひろ]**いu** **●海**[うみ] **●底**[そこ] **08[底**[そこ]**]** ①下の方向に深さのあるもののいちばん深く、何かにぶつかる部分。「海の〜まで潜る」「箱の〜を調べる」「重みで〜が抜けた」②外からは知ることができない、深いところ。「心の〜か <1419> ## c 形容詞の類 ## d 形容動詞の類 ## h 名詞の類:コト・サマ ## u 名詞の類:トコロ **深**[ふか]**い** **7803u** **安**[やす]**い** **7805a** **09[どん底**[ぞこ]**】** 「底」を強めた言い方。「〜からはいあがる」「貧乏の〜」のように、比喩的に、最悪な状態の意で用いることが多い。 **10[底部**[ていぶ]**】** 底の部分。 **11[水底**[すいてい]**】** 水の底。「ダムの建設で村が〜に没した」 **12[水底**[みなそこ]**】** 雅水底。「〜に沈む」 **13[川底**[かわぞこ]**】** 川の底。「〜をさらう」◇「河底」とも書く。 **14[川床**[かわどこ]**】** 川の底になっている面。「水がかれて〜があらわになる」◇「河床」とも書く。 **15[河床**[かしょう]**】** 図かわどこ。 **16[谷底**[たにそこ]**】** 谷の底。「崖の上から〜へ転落する」 **17[湖底**[こてい]**】** 文湖の底。「〜に沈んだ村落」 **18[海底**[かいてい]**】** 海の底。「〜にもぐって貝をとる」▷〜火山 **19[地底**[ちてい]**】** 地下の深いところ。「〜のマグマが噴き出す」 **20[船底**[ふなぞこ]**】** 船の底。「〜に魚を収めて帰港する」 **21[船底**[せんてい]**】** ふなぞこ。「〜に潜んで密航する」 **22[靴底**[くつぞこ]**】** 靴の底。「〜に水がたまる」 **23[奈落**[ならく]**の底**[そこ]**】** □地獄の底。「〜に突き落とされたような衝撃を受ける」◇「奈落」は「地獄」の意の梵語narakaから。 **●底面**[ていめん] **2301** **向**[む]**くu** **●立体**[りったい]**などの一面**[いちめん] **●奥**[おく] **24[奥**[おく]**】** ①ある場所の内部に深く入った、いちばん遠いところ。「森の〜」②外からは知ることができないほど、深く入ったところ。「心の〜をのぞかせる」▷〜の手・〜の間③家の中で妻など家族のいるところ。 **25[奥底**[おくそこ]**】** 物事の最も奥深い(隠れた)ところ。「心の〜に秘めた思い」「〜の知れない人間」 **26[深奥**[しんおう]**】** 深い奥底。「人間の心理の〜を描いた文学」 **27[奥山**[おくやま]**】** 山の奥。「〜の家」 **●家**[いえ]**の奥**[おく] **5611** **入**[はい]**る** **●家**[いえ]**の奥**[おく] **●奥地**[おくち] **8101** **遠**[とお]**い** **●中央**[ちゅうおう]**から遠**[とお]**いところ** **●奥山**[おくやま] **7806** **高**[たか]**まるu** **●奥山**[おくやま] **7804** **00【浅**[あさ]**い]** ①基準となる面から内部へのへだたりが小さい様子。「〜川」「〜ところで泳ぐ」「傷が〜」深い②程度が十分でない様子。「経験が〜」「了見が〜」深い **00[浅**[あさ]**め]** どちらかというと浅い様子。「〜のプールで子供を泳がせる」→深め **01[遠浅**[とおあさ]**の]** 沖のほうまで水が浅くなっている様子。「〜の海」 **00【浅**[あさ]**さ】** 浅いこと。「水の〜といったら、膝までしかない」深さ **00[浅**[あさ]**み]** 川などの、水の浅いところ。「〜で子供が遊ぶ」深み **01[浅瀬**[あさせ]**】** 図みずが浅くて、歩いて渡れるところ。 **02[浅海**[せんかい]**】** 海の浅いところ。「〜で養殖する」▷〜魚 **●瀬**[せ] **→** **4915** **流**[なが]**れるu** **●瀬**[せ] **●浅**[あさ]**い海**[うみ] **→** **7504** **広**[ひろ]**いu** **●海**[うみ] **●安**[やす]**くする** **00[下**[さ]**げる]** 金額を今までよりも安くする。「電車の運賃を〜」「そんなに高いのなら、もう少し下げてくれないか」上げる **01[引**[ひ]**き下**[さ]**げる]** 一度決まった金額・割合などを安くする。「来年度から年金を〜」「税金を引き下げる」引き上げる **02[引**[ひ]**き下**[さ]**げ]** 物価などを安くすること。「物価の〜を行う」 **03【ダウン】** 「下げる」の洋語的表現。「選手の年俸を〜する」「経費を半分〜する」▷コストを〜する」アップdown **04【値下**[ねさ]**げ】** 値段・料金を下げること。「閉店の30分前から、総菜を〜して売る」「バス料金を5%〜する」値上げ **05【負**[ま]**ける]** 囧買い手のために値段を少し安くする。「1000円〜から買ってよ」 **06[負**[ま]**かる]** 囧負けることができる。「これ以上は負からないよ」 **07[御負**[おま]**け]** ①値段を安く売ること。また、その代金や品物。「たくさん買ったら100円〜してくれた」②他の品物をつけて、本体が実質的に安くなるようにする。「このミニコンポを買ってくれたらMDを10枚〜しよう」 **08[引**[ひ]**く]** 商品の値段から、ある金額を減らして安くする。「もう少し引いてくれたら買ってもいい」 **09[割引**[わりび]**く]** 商品の値段を、何割か安くする。「お得意さまだからといって、2割も割り引いてくれた」 **10[割引**[わりびき]**】** 割り引くこと。「古い型の製品は3割も〜するそうだ」▷〜セール・〜券・学生〜割り増し◇◆◇「1割引」「2割引」のように、数字につけて用いられることが多い。複合語に用いるときは、ふつう送りがなを送らない。 **11【値引**[ねび]**き】** 値段を安くすること。「これ以上〜することはできません」 **12[ディスカウント]** 主として商品・電気製品・チケットなどを値引きすること。▷〜ショップ・〜ストア・〜セール・ヘチケットdiscount <1420> # 7 ## c 形容詞の類 ## d 形容動詞の類 **安**[やす]**い** **7805a** **13[勉強**[べんきょう]**】** 無理して値段を安くすること。「〜しますから、買ってくださいよ」 **14[色**[いろ]**を付**[つ]**ける]** 値段を安くしたり、他のものを付けるなどして、条件をよくする。「少し色をつけますから、買ってくださいよ」 **15[サービス]** 値段・料金を安くしたり、他のものをつけるなどして、買い手の利益になるようにすること。「お泊まりのお客さまにはお銚子1本〜いたします」▷〜品・アフター〜・タイム〜service **16[出血**[しゅっけつ]**サービス]** 無理算段で、品物の値段・料金を安くすること。「全品80%オフの〜だ」 **17【低減**[ていげん]**】** 税金などを安くすること。「授業料を〜し、少子化で、減少している生徒の獲得をねらう」 **18[賃下**[ちんさ]**げ]** 賃金を下げること。「不景気なので〜を考慮する」賃上げ **19[切**[き]**り下**[さ]**げる]** 物価や通貨の対外価値を引き下げること。「公定歩合を〜」切り上げる **●安売**[やすう]**りする** **→** **4210** **売**[う]**るa** **●安**[やす]**く売**[う]**る** **●安**[やす]**くなる** **20[下**[さ]**がる]** 金額が今までよりも安くなる。「野菜の値段が〜」「電気代が〜」「株価が〜」上がる **21[ダウン]** 「下がる」の洋語的表現。「金利が大幅に〜した」▷〜するdown **22【値下**[ねさ]**がり]** 物価・料金などが下がること。「会員になれば、〜する」「地価が〜する」値上がり **23【値崩**[ねくず]**れ]** (供給過剰のために)値段が下がること。「発売されたばかりのパソコンが、もう〜している」「みかんの出荷価格が〜を起こす」 **24[低減**[ていげん]**】** □金額が減ること。「電気料金が〜する」 **25[下落**[げらく]**】** 物価・相場などが下がること。「石油価格が〜する」騰貴 **26【低落**[ていらく]**】** 物価・相場などが著しく下がること。「生産者米価が〜する」高騰 **27[急落**[きゅうらく]**】** 物価・相場などが急に下がること。「政情不安で株価が〜した」急騰 **28【崩落**[ほうらく]**】** 物価・相場などが、崩れるように急に大きく下がること。「不況が長引くと発表されたとたんに、株価が〜した」 **29[暴落**[ぼうらく]**】** 物価・相場などが急激にひどく下がること。「生糸が〜した」暴騰 **30[反落**[はんらく]**】** 上がり続けていた物価・相場などが急に下がること。「株価が〜する」反騰 **31[続落**[ぞくらく]**】** 物価・相場などが引き続き下落すること。「景気が好転せず株価が〜する」→続騰 **32[下向**[したむ]**く]** 物価・相場が下がる傾向を示す。「株価が〜」上向く **33[底**[そこ]**を突**[つ]**く]** 物価・相場が下がる傾向が終わること。「下落が続いていた株価だが、もう底を突いたように思われる」 **34[底**[そこ]**を割**[わ]**る]** 相場が、最安値と思われていた値段よりもさらに下がる。「金相場が〜」 **●値切**[ねぎ]**る** **35[値切**[ねぎ]**る]** 物の値段を、提示されている額よりも安くさせようと交渉する。「〜上手」 **36[叩**[たた]**く]** 値切って買う。「できるだけ〜」「とことん叩いて買う」「敵く」とも書く。 **00【安**[やす]**い]** ①買うのにあまり金銭がかからない様子。また、利用するのにあまり金銭ですむ様子。「ぶら下がりの〜背広で十分だ」「安くてうまい店」→高い◇「廉い」とも書く。 **01[安**[やす]**っぽい]** (見た目やつく)見るからに安物であるという印象を与える様子。「こんな〜カメラでも、けっこうきれいにとれるものだ」「〜普請だから、修理が必要だ」 **00[安**[やす]**め]** どちらかというと安い様子。「値段を〜に設定する」高め **01[安手**[やすで]**の]** 値段が安くて品質が劣る様子。「〜な品で我慢する」 **02[チープな]** 値段が安い様子。また、安っぽいものである様子。▷〜シック・〜ガバメント◇多く、複合語の構成要素として用いる。cheap **03【安価**[あんか]**な]** 値段が安い様子。「〜な商品を大量に仕入れる」高価 **04[廉価**[れんか]**な]** □「安価」の、よりかたい言い方。「〜な商品を店頭に並べる」▷〜販売高価 **05【低廉**[ていれん]**な]** 図値段が安い様子。他のものと比べたりする様子。「〜な価格で競合する店が立ち並ぶ」「〜な賃金」 **06[特価**[とっか]**の]** 特別に安いと思わせる値段である様子。「〜品」 **07[超特価**[ちょうとっか]**の]** 「特価」より、さらに安いと思わせる値段である様子。「〜で大奉仕いたしております」 **08[スーパープライズ]** とびきり安い値段である様子。「〜の品をそろえる」◇和製洋語。スーパー(super)+プライス(price) **09[低額**[ていがく]**の]** 低い金額である様子。「〜の品物しか売れない」▷〜所得者高額 **10[二束三文**[にそくさんもん]**の]** 数が多くても、ひどく安い値段である様子。「買うときには大金をはたいたが、売るときは〜だった」◇「二足三文」とも書く。金剛ぞうりの値段が2足で3文だったことから。 **11[割安**[わりやす]**な]** 品質や分量の割に値段が安い様子。「まとめて買うと〜になる」割高 **12[格安**[かくやす]**な]** 値段が格段に安い様子。「〜なお値段でお客さまに大奉仕いたします」 **13[激安**[げきやす]**な]** これ以上下げようのないほど値段が安い様子。「〜の品を手に入れる」 **14【安上**[やすあ]**がりな]** 安い費用ですむ様子。「この店はコース料理のほうが〜だ」 **15[経済的**[けいざいてき]**な]** 費用が安くすみ、支出に無駄がない様子。「燃費は、白産のほうが〜だ」 <1421> # 安い7805d **ローコスト** 経費・費用などが安い様子。「~の住宅」▷low-cost **安かろう悪かろう[やすかろうわるかろう]** 値段が安いとなれば、それだけ品質が悪いものである様子。「~では、顧客はそっぽを向く」 ## 値頃な → 9205当てはまるd ## ●適切な ## 買い得な → 4615もうかるd ### ●相場が下がる様子 **下がり目[さがりめ]** 物価・相場などが下がる傾向にある様子。「~の銘柄」↔上がり目 **じり安[じりやす]** 相場がしだいに安くなる様子。「為替市場で円が~になる」↔じり高 **じり貧[じりひん]** 相場がしだいに下がる様子。「~の展開が続く」 **底入れ[そこいれ]** 相場が、もうこれ以上は下がったりすることはないと思われるところまで悪化・下落する様子。「景気~の動きが見られる」 **軟調[なんちょう]** 相場が下がる傾向にある様子。「車が売れず、自動車株は~だ」↔堅調 **横這い[よこばい]** 物価・相場などが上下しない期間が続く様子。「景気はここのところ~の状態が続いている」 ## h 名詞の類:コト・サマ **安さ[やすさ]** 値段の安いこと。「~で勝負する」↔高さ **安値[やすね]** ふつう考えられているよりも安い値段。「急いでいるので~で手放す」↔高値 **捨て値[すてね]** 損得を無視した安い値段。「~で売り急ぐ」 **学割[がくわり]** 鉄道の運賃や、映画館・劇場などの入場料を、学生については値引きすること。「この映画館は学生証を見せれば~がきく」◇「学生割引」の略。 ## 薄給・安月給・微禄 → 4609稼ぐk ## ●給料 ## ●昔の給料 ### ●相場が安いこと **円安[えんやす]** 外国為替相場で、外国の通貨に対して日本円の価値が低い状態にあること。「海外旅行をする日本人にとって~が続くととても困る」↔円高 **安値[やすね]** 取引で、ある期間のいちばん安い値段。「~を更新する」↔高値 **下値[したね]** 取引で、今までより安い値段。「~をつける」↔上値 **底値[そこね]** 物価・相場の最低の状態(である値段)。「株価が~を突く」↔天井 **底値[そこね]** 取引のいちばん安いときの値段。「~のときに買ってもうける」↔天井値 ## k 名詞の類:モノ ### ●安いもの **安物[やすもの]** 安くて、品質の悪いもの。「~買いの銭失い」 **下手物[げてもの]** 値段の安い、大衆的なもの。◇工芸品について用いることが多い。 **特価品[とくばいひん]** 特別に安いと思われる値段で売り出す品。 **目玉商品[めだましょうひん]** 客を呼ぶための特価品。「当店の~はこれです」 **目玉[めだま]** 「目玉商品」の略。 **バーゲン品[バーゲンひん]** バーゲンセールで売り出す、値段の安い商品。「普段着は~ですます」◇「バーゲン」はbargain。 **見切り品[みきりひん]** 商品が売れそうにないと判断して、値段を安くして売る品。 ### ●割引券 **割引券[わりびきけん]** それを持参すると何割か安くしてもらえる券。「~があると、必要のないものまで買ってしまう」 **クーポン** それを持参すると何割か安くしてもらえたり、サービスを受けたりしてもらえたりする券。「あの店は~を持っていくと生ビールを1杯サービスしてくれる」▷coupon ## u 名詞の類:トコロ ## 安く売る店 → 4210売るu ## ●店の種類 # 高まる7806a ## a 動詞の類 **高まる[たかまる]** 高さ・程度・価値がだんだん高くなる。「台風が近づいて波が高まってきた」「開幕前の緊張が~」「今度の作品で評価が~だろう」↔低まる **上がる[あがる]** ある基準よりも高くなる。「午後から気温が上がり、夏日を記録した」「期待されたほど評価は上がらなかった」「給料が~」↔下がる **アップ** 「上がる」の洋語的表現。「アルバイト料が~した」「消費税が5%に~したら、どれぐらい暮らしに影響が出るのだろう」▷イメージ~ ↔ダウン ▷up **上昇[じょうしょう]** 数量・程度・数値が、だんだん上がっていくこと。「新刊の売れゆきは~の線をたどっている」「ここ数年、スキューバダイビングの人気が~している」↔下降、低下 **奔騰[ほんとう]** 激しい勢いで高まること。「~するエネルギー」「感情の~」「市価の~」 ## 高じる → 7300強いa ## ●強まる ## 感情がたかまる → 0503たかぶるa ## ●たかぶる ### ●空間的に高くなる **盛り上がる[もりあがる]** 周囲よりも高くなる。「地面が~」「割ったときに、黄身が高く~卵は新鮮だ」「筋肉の盛り上がった腕」 **持ち上がる[もちあがる]** 地面が、上に持ち上げたように盛り上がる。「一瞬、足下の地面が持ち上がったかと思うと、大地が大きく揺れ出した」 **隆起[りゅうき]** 地殻変動などによって、地面が盛り上がること。「変動により、地面が~する」「筋肉の~」▷~海岸 **凍上[とうじょう]** 地中の水分が凍って、地面が持ち上がること。「~により、列車が遅れる」 ## 起伏する → 7103曲がるa ## ●うねる <1422> # 7 ## d 形容動詞の類 **高**[たか]**まる** **7806a** **●積**[つ]**もる** **09【積**[つ]**もる]** ちりや雪などが、自然に集まって重なり、空間的に高くなる。「この地域では、真冬になると、雪が屋根まで〜そうだ」「テレビの上にほこりが積もっている」 **10【降**[ふ]**り積**[つ]**もる】** 雪などが降ってそのあたりに積もる。「雪がしんしんと〜」「火山灰が〜」 **11[降**[ふ]**り敷**[し]**く]** 降ってその辺り一面を覆う。「野山に雪が〜」「桜の花びらが〜道」 **12【積**[つ]**み重**[かさ]**なる】** 物が、上に、次々と置かれたりして高くなる。「火山灰が積み重なってできた層」 **13[山積**[さんせき]**】** 図山のように積み重なること。「彼の部屋には書物が〜していた」◇「未解決の問題が山積している」のように、比喩的に用いることが多い。 **14[堆積**[たいせき]**】** うずたかく積み重なること。「川の下流に〜する土砂」▷〜岩・〜物 **15[沖積**[ちゅうせき]**】** 川の流れによって運ばれてきた土砂が、水の中に堆積すること。「土砂が河口に〜し、平野をつくる」▷〜土・〜低地 **16【重積**[じゅうせき]**】** 次々に積み重なること。「土砂の〜によってできた地層」 **●冠雪**[かんせつ]**する** **5910** **かぶるa** **●人**[ひと]**・物**[もの]**の位置**[いち]**が高**[たか]**くなる** **⇒** **6203** **上**[あ]**がるa** **●気持**[きも]**ち・勢**[いきお]**いが高**[たか]**まる** **17[盛**[も]**り上**[あ]**がる]** 気持ちや場の雰囲気、活動などの程度が高まる。「中盤に入り、試合は俄然盛り上がってきた」「がんばろうという気持ちが盛り上がってこない」「全国各地で自然保護運動が盛り上がっている」「カラオケが始まると、宴会はいっそう盛り上がった」 **18[乗**[の]**る]** 慣れてきたり、面白みを覚えたりして、物事をする調子や、物事に対する姿勢に勢いがつく。「最初は調子が出なかったが、仕事をしているうちに、だんだん乗ってきた」「気が乗らない」 **19[高揚**[こうよう]**】** □精神の働きが活発になって、気持ちが高まること。「大いに士気が〜する」「勤労意欲の〜に努める」◇「昂揚」とも書く。 **20[高調**[こうちょう]**】** □気持ちや調子が高まること。「気分が〜する」 **21[ハイになる]** 高揚した状態になる。「彼女は酔うと〜」◇「ハイ(high)」は高揚した精神状態の意。 **22[テンションが上**[あ]**がる]** 精神の張りつめた緊張状態が高まる。「前日までは落ち着いていたが、本番が近づくにつれ、徐々にテンションが上がってきた」◇「テンション(tension)」は、「精神的な緊張」の意。 **23【爆発**[ばくはつ]**】** 抑えていたり、内に秘めていた感情などが、急に激しく高まって表にあらわれること。「我慢に我慢を重ねていた彼だったが、ついに怒りが〜した」「長引く不況に国民の不満が〜する」 **24[沸騰**[ふっとう]**】** 物事の勢いや程度が、著しく高まること。「税制改革をめぐり、議論が〜する」「日本のアニメ映画の、海外での人気が〜している」 **25[ブレーク]** 急に人気が高まったり、流行したりすること。「テレビドラマの出演がきっかけで〜した俳優」「今年〜しそうなファッション」▷大〜・〜寸前break **●地位**[ちい]**が高**[たか]**くなる** **4902** **進**[すす]**む** **●地位**[ちい]**が進**[すす]**む** **●値**[ね]**が上**[あ]**がる** **26【値上**[ねあ]**がり】** 物価・料金が高くなること。「異常気象で野菜が〜する」「映画のチケット代が〜~する」→値下がり **27[昇給**[しょうきゅう]**】** 給料が上がること。「〜すれば、払う税金も増える」▷定期〜・〜額・〜率 **28[跳**[は]**ね上**[あ]**がる]** 物価などが急激に高くなる。「食料品の値段がはね上がって、家計が圧迫される」 **29[上向**[うわむ]**く]** 物価・相場などが高くなる傾向を示す。「株価が徐々に〜」一下向く **30[高騰**[こうとう]**】** 物価・相場などがひどく高くなること。「景気が回復して、土地の値段が〜している」▷物価〜・原油〜低落◇「昂騰」とも書く。 **31[騰貴**[とうき]**】** 図物価・相場などが高くなること。「ドルが〜する」「物価の〜が続く」下落 **32[急騰**[きゅうとう]**】** 物価・相場などが急に高くなること。「株価が〜する」→急落 **33[暴騰**[ぼうとう]**】** 物価・相場などが急激にひどく高くなること。「地価が〜して、マイホームの夢が遠のいた」「株価が〜する」→暴落 **34[続騰**[ぞくとう]**】** 文物価・相場などが引き続き高くなること。「好景気で株価が〜する」続落 **35[続伸**[ぞくしん]**】** 株などの相場が引き続いて上がること。「情報関連株が〜している」→続落 **36[引**[ひ]**き締**[しま]**まる]** 取引で、(下がりぎみの)株価が上がりぎみに転ずること。「相場が〜」引き緩む **37[反発**[はんぱつ]**】** 下がった相場などが元どおりに高くなること。「繊維相場が〜する」「反撥」とも書く。 **38[反騰**[はんとう]**】** 下がり続けていた相場が急に高くなること。「金相場が〜する」反落 **00[鰻登**[うなぎのぼ]**りの]** 程度・数値・値段などが、ぐんぐん上がっていく様子。「アジア諸国での人気が〜だ」「物価が〜に上がる」◇「鰻上り」とも書く。 **01[高潮**[こうちょう]**な]** 感情が高まった状態である様子。「興奮が〜に至る」 **02【最高潮**[さいこうちょう]**】** 感情・勢いなどが、これ以上ないというほどに高まった状態である様子。「客席の盛り上がりは、大物ゲストの登場で〜に達した」 **03[尻上**[しりあ]**がりの]** 語尾の調子が高くなる様子。「〜の発音で話す」尻下がり **●相場**[そうば]**が高**[たか]**くなる様子**[ようす] **04[上**[あ]**がり目**[め]**の]** 物価・相場などが上がり始める様子。「〜の株をチェックする」下がり目 **05[じり高**[だか]**の]** 相場がしだいに高くなる様子。「〜に転じる」じり安 **06[堅調**[けんちょう]**な]** 相場が上がる傾向にある様子。「今のところ、市場価格は〜である」 <1423> ## h 名詞の類:コト・サマ ## k 名詞の類:モノ ## u 名詞の類:トコロ **高**[たか]**まる** **7806d** **07[硬調**[こうちょう]**な]** 相場が上がる傾向が強い様子。軟調◇「硬調」ともいう。 **08[天井知**[てんじょうし]**らずの]** 物価などが、どこまで上がるかわからないほどである様子。「〜のインフレ」 **00[高**[たか]**まり]** 高まること。「国民の間の〜の意識」「運動をする」「波の〜」「胸の〜をだれかに伝えたい」 **01[盛**[も]**り上**[あ]**がり]** 盛り上がること。「世論が〜」「会場の〜がすごい」「今年の大会は〜に欠ける」「筋肉の〜」 **02【山**[やま]**】** 物事がしだいに高まって、これ以上はないと思われる状態にまで達すること。「〜のない小説はつまらない」「この仕事も大きな〜を越えた」 **03[山場**[やまば]**】** 物事の山となる、重要な局面。「選挙戦も〜を迎えた」 **●最**[もっと]**も高**[たか]**まった状態**[じょうたい] **→** **5501** **極**[きわ]**まるh** **●頂点**[ちょうてん] **●エクスタシー** **●クライマックス** **→** **4309** **演**[えん]**じるh** **●さまざまな場面**[ばめん] **●たかぶること** **→** **0503** **たかぶるh** **●満潮**[まんちょう] **→** **8713** **満**[み]**ちるh** **●満潮**[まんちょう] **▶高潮**[たかしお] **→** **8711** **荒**[あ]**れるh** **●しけ** **●昇給**[しょうきゅう]**すること** **04[賃上**[ちんあ]**げ]** 賃金を上げること。「今年も大幅な〜は期待できない」「賃下げ **05[ベースアップ]** 賃金体系の基本給の部分を引き上げること。「組合は、〜額の増額を要求した」「たとえ少額であっても〜は勝ち取りたい」◇和製洋語。ベース(base)+アップ(up) **06[ベア]** 「ベースアップ」の略。「今年は例年並みの〜は望めないらしい」 **07[定期昇給**[ていきしょうきゅう]**】** 半年とか1年とか定まった時期に給料の額が上がるというとり決め。 **08[定昇**[ていしょう]**】** 「定期昇給」の略。 **●雪**[ゆき] **00[積雪**[せきせつ]**】** 積もった雪。▷〜量 **01【冠雪**[かんせつ]**】** □山などの上に降り積もった雪。「今シーズン初の〜」 **02[堆石**[たいせき]**】** ①氷河の底や両わきに運ばれて、堆積した石(でできた地形)。②積まれた石。 **03[モレーン]** 「堆石①」の洋語的表現。moraine **●山**[やま] **00[山**[やま]**]** ①陸地の中で周囲よりも著しく高く盛り上がった地形のところ。「〜に登る」▷〜裾・〜肌・〜崩れ・〜男・〜小屋・〜開き・〜里・〜道・〜野・〜夏・〜冬・〜裏〜・はげ〜②盛り上がっていたり、物を積み上げるなどして、「①」のようになっているところ。「ちょっと留守をしたらごみの〜ができた」「ねじの〜」「宝の〜」 **01[岳**[たけ]**]** (高い)山。「浅間の〜」◇「嶽」とも書く。 **02[峰**[みね]**]** 「山」の古めかしい言い方。「富士の〜」◇「嶺」とも書く。 **03[山嶺**[さんれい]**】** 図峰。 **04[山岳**[さんがく]**】** (高くそびえ立つ)山。▷〜信仰・〜部・〜地帯◇「山嶽」とも書く。 **05[山々**[やまやま]**】** いくつもの山。「伊豆の〜」 **●全山**[ぜんざん] **9911** **すべてu** **●全域**[ぜんいき] **▶高山**[こうざん]**・低山**[ていざん] **06[高山**[こうざん]**】** 高い山。「めぼしい〜はたいてい登った」 **07[大山**[たいざん]**】** 大きな山。「〜鳴動して一匹のねずみ(大騒ぎした割には大したことのないたとえ)」◇「太山」「泰山」とも書く。 **08[低山**[ていざん]**】** 低い山。高山 **09[小山**[こやま]**】** 低くて小さな山。「ヒマラヤに比べれば日本の山は〜みたいなものだ」 **10[里山**[さとやま]**】** 集落に接していて、薪を集めたり山菜を採ったりする小山。 **11[高嶺**[たかね]**】** 高くそびえる峰。「アルプスの〜」「高根」とも書く。 **12[高峰**[こうほう]**】** 図たかね。 **13[最高峰**[さいこうほう]**】** 最も高くそびえる山。「世界の〜エベレスト」 **14[主峰**[しゅほう]**】** 連なった山々の中で、最も中心的で、(最も)高い山。「北アルプスの〜槍ヶ岳」 **●名山**[めいざん]**・名峰**[めいほう] **→** **9402** **すぐれるu** **●名山**[めいざん]**・名水**[めいすい] **●いろいろな山**[やま] **15[雲嶺**[うんれい]**】** 図雲のかかった高い嶺。 **16【岩山**[いわやま]**】** 岩がごつごつとむき出しの状態の山。「妙義山は全山〜だ」 **17[石山**[いしやま]**】** ①岩石が多い山。「ごつごつした〜」②石材を切り出す山。 **18[雪山**[ゆきやま]**】** 雪が降り積もっている山。 **19[銀嶺**[ぎんれい]**】** 図雪で銀色に輝く山。「〜を仰ぐ」 **20[杣山**[そまやま]**】** 材木にするための木を植えた山。「〜を処分する」 **21[遠山**[えんざん]**】** 図遠くに見える山。「〜の眉(美人の眉のたとえ)」 **22【翠黛**[すいたい]**】** 図緑の木立で青く見える、遠くの山の峰。「〜を望む」「緑のまゆずみ」の意から。 **23【青山**[せいざん]**】** 図木の青々と茂る山。◇「人間到る所青山あり」の「青山」は、「骨を埋めるところ」の意。 **24【霊峰**[れいほう]**】** 図姿などが神々しいため信仰の対象となっている山。「〜富士」 **25[霊山**[れいざん]**】** 神仏がまつってあり、また、それ自身が信仰の対象となっている山。「月山は東北の〜として知られている」 **26[奇峰**[きほう]**】** 珍しい形をした峰。「〜の連なる景勝地」 **27[未踏峰**[みとうほう]**】** まだだれも頂上に到達していない山。「登山技術と装備の進歩につれて、〜の数はどんどん減った」◇「未登峰」とも書く。 **28[砂山**[すなやま]**】** 砂を寄せてつくった山。「波が〜を崩していく」 **●ぼた山**[やま] **4607** **採**[と]**るu** **●炭鉱**[たんこう] <1424> ## a 動詞の類 ## d 形容動詞の類 ## h 名詞の類:コト・サマ ## u 名詞の類:トコロ **高**[たか]**まる** **7806u** **低**[ひく]**まる** **7807u** **●火山**[かざん] **29[火山**[かざん]**】** 地下のマグマが噴出してできた山。「〜の噴火が続く」▷〜活動・〜灰 **30【活火山**[かっかざん]**】** 現在活動中で、噴火する可能性のある火山。「桜島や浅間山は〜として有名だ」◇「かつかざん」ともいう。 **31【休火山**[きゅうかざん]**】** 有史時代に噴火の記録がある火山。「富士山は〜なので、いつかまた噴火する可能性がある」 **32【死火山**[しかざん]**】** 有史時代になってから、一度も噴火の記録がない火山。「箱根山も月山も、活動のやんだ〜だ」 **▶奥山**[おくやま] **33[奥山**[おくやま]**】** 人里から離れた、奥深い山。「〜の紅葉」「〜には紅葉の錦、鹿の鳴く声」◇古くは、〜に奥深く、また奥に仙人が住むという」→外山 **34[深山**[しんざん]**】** 咽奥山。外山◇単に「山」の雅語としても用いる。 **35[深山**[みやま]**】** 岡山の中心部である、奥山。▷〜幽谷外山 **●外山**[とやま] **36[外山**[とやま]**】** 人里に近い、はずれに位置する山。また山の外側の部分。深山、奥山 **37[外山**[そとやま]**】** 器人里に近い山。「〜にかかる月」 **38[外輪山**[がいりんざん]**】** 二重になった火山の外側の部分。 **●山脈**[さんみゃく]**・山地**[さんち] **39[山並**[やまな]**み]** 並んでいる山々。「なだらかな〜」「山脈」とも書く。 **40[連山**[れんざん]**】** 山が連なっていること。▷〜帯◇「山並み」より、大きくない山々の連なりについていうことが多い。 **41[連峰**[れんぽう]**】** いくつも続いている峰。▷穂高〜 **42[翠巒**[すいらん]**】** 囲緑色の連山。「〜水に影を宿す」 **43【山脈**[さんみゃく]**】** 大きくて険しい山の、帯状の連なり。 **44[山系**[さんけい]**】** 1つの系列をなす、2つ以上の山脈。大雪〜・ヒマラヤで **45[山地**[さんち]**】** 山の多い地域。また、山の中の土地。 **46[山塊**[さんかい]**】** (周囲の山脈から離れて孤立した)一群の山。 **●丘**[おか] **47[丘**[おか]**]** 傾斜がゆるやかな小高いところ。「〜の上から街を見下ろす」 **48【丘陵**[きゅうりょう]**】** 傾斜のなだらかな帯状に開けた土地。▷〜地帯◇ふつう海抜300m以下をいう。 **49[山陵**[さんりょう]**】** 山と丘。 **50【砂丘**[さきゅう]**】** 海岸や河口などで、風によって運ばれた砂が積もってできた、小高い丘。 **51[段丘**[だんきゅう]**】** 海岸や川岸に沿って階段状になっている土地。「長い歳月で〜が生じる」▷河岸〜 **●その他**[た] **52[塚**[つか]**]** 土が盛り上がり小高くなっているところ。▷一里〜◇「家」とも書く。 **53[台地**[だいち]**】** 周囲より高くなっている、広く平らな台状の土地。▷溶岩〜 **54[高台**[たかだい]**】** 周囲より小高くて平らな土地。「ここは〜だから洪水の心配はない」◇台地に比べて狭く、高さも低い。 **●低**[ひく]**まる** **00[低**[ひく]**まる]** 高さ・程度などが徐々に低くなる。「低まった土地」→高まる◇「低まる」は「高まる」に比べ、さほど多用されず、「低くなる」ということが多い。 **01[下**[さ]**がる]** 高さ・程度・価値・数値が、それまでよりも低くなる。「朝になってようやく熱が下がった」「評価が〜」「給料が〜」「地盤が〜」上がる **02[落**[お]**ちる]** 高い程度・数値などが低くなる。「スキャンダルで人気が落ちたタレント」「駅にさしかかり、列車のスピードが〜」 **03[ダウン]** 「下がる」の洋語的表現。「彼が脱退したあと、チームの攻撃力は大幅に〜した」「税率が〜する」▷イメージ〜アップdown **04[低下**[ていか]**】** 程度・価値・数値が下がること。「気温が〜する」「学力が〜する」「交通事故による死亡率が〜した」「夏になると食欲が〜する」上昇 **05[下降**[かこう]**する]** 物価や人気などが下がりぎみになっていくこと。「内閣支持率が〜する」「プロ野球の人気が〜ぎみだ」「相変わらず原油価格は〜する気配がない」上昇 **●人**[ひと]**・物**[もの]**の位置**[いち]**が低**[ひく]**くなる** **→** **6205** **下**[お]**りるa、6207** **落**[お]**ちるa** **●悪**[わる]**くなる** **→** **9500** **悪**[わる]**いa** **●悪**[わる]**くなる** **00[尻下**[しりさが]**がりの]** 語尾の調子が低くなる様子。「〜の発音で話す」尻上がり。 **▶引**[ひ]**き潮**[しお] **→** **8713** **満**[み]**ちるh** **●引**[ひ]**き潮**[しお] **●谷**[たに] **00[谷**[たに]**]** ①山や台地によってはさまれた、細長い、低くなっているところ。「深い〜」▷〜底・〜川・〜間・〜渡り◇「渓」「谿」とも書く。②「①」のように、2つのものにはさまれた低いところ。「気圧の〜」 **01【谷間**[たにま]**】** 谷の中。「〜の村」「ビルの〜の、昼間も暗い路地」 **02[谷間**[たにあい]**】** 谷(①)の中。「〜の水田」 **03【渓谷**[けいこく]**】** 川が流れ、険しく切り立つ側壁のある谷。「〜の紅葉」◇「谿谷」とも書く。 **04[峡谷**[きょうこく]**】** 幅が狭くて両側が険しい崖になっている渓谷。「〜に渡した吊り橋」 **05【幽谷**[ゆうこく]**】** 人里離れた静かな谷。「〜を探索する」 **06[雪渓**[せっけい]**】** 真夏でも雪の残っている谷。「山腹の〜を滑る」 **07[沢**[さわ]**]** 山や丘の間の、水が流れていたりする、低くなっているところ。「〜を登る」▷〜歩き・〜登り <1425> # 7 ## a 動詞の類 ## d 形容動詞の類 ## k 名詞の類:モノ **低**[ひく]**まる** **7807u** **低**[ひく]**める** **7809a** **●山間**[さんかん] **08[山間**[やまあい]**】** 山と山とのあいだ。「〜の村を訪れる」 **09[山間**[さんかん]**】** 山に囲まれたところ。▷〜部・〜僻地 **10[山峡**[さんきょう]**】** □山にはさまれた峡谷。「〜にひっそりと咲く花」 **11[山峡**[さんきょう]**】** 山と山にはさまれた、狭いところ。 **12[山懐**[やまふところ]**】** 山に取り囲まれた土地。「〜の村」◇「やまぶところ」ともいう。山に取り囲まれた低い土地の意の「谷ぶところ」は低地に関心があり、「山ふところ」は山に関心があっての言い方。 **●その他**[た] **13[鞍部**[あんぶ]**】** 馬の鞍のように、山の尾根がくぼんで低くなっているところ。「〜にとりつく」 **14[コル]** 「鞍部」の洋語的表現。col **7808** **●高**[たか]**める** **00[高**[たか]**める]** 程度・価値をだんだん高くする。「集中力を〜」「質の高い教育を〜」「評価を〜」低める **01[上**[あ]**げる]** 程度・価値・数値・値段を、それまでよりも高くする。「売り上げを〜」「営業成績を〜」「税金を〜」「スピードを〜」下げる **02[引**[ひ]**き上**[あ]**げる]** 「上げる」を強めた言い方。「年金の支給年齢を〜」「賃金を〜」「水準を〜」引き下げる **03[引**[ひ]**き上**[あ]**げ]** 「上げる」の洋語的表現。「賃金を〜する」「高速道路に入るとスピードを〜した」ダウンup **04[格上**[かくあ]**げ]** 資格・等級などを高くすること。「部長に〜する」格下げ **05[底上**[そこあ]**げ]** いちばん低い水準のものを高くすること。「賃金を〜する」「サッカー界全体の〜をはかる」 **▶空間的**[くうかんてき]**に高**[たか]**くする** **06[上**[あ]**げ]** 比較的高さのある構築物を、さらに高くすること。「水位が上昇したため、堤防を〜する」「駅のホームを〜する工事」▷〜工事 **07[積**[つ]**む]** 物の上に、さらに物を重ねる。「ブロックを〜んで塀をつくる」 **08[積**[つ]**み上**[あ]**げる]** 物を重ねて、高くする。「本を部屋のすみに積み上げる」 **09[積**[つ]**み重**[かさ]**ねる]** 物を重ねて、さらに高くする。「石を積み重ねて壁をつくる」 **10[山積**[やまづ]**み]** 山のように積み上げること。「机の上の本を〜にする」「やらなければならない仕事が〜になっている」 **▶盛**[も]**る** **6406** **盛**[も]**るa** **●盛**[も]**る** **●人**[ひと]**・物**[もの]**の位置**[いち]**を高**[たか]**くする** **6202** **上**[あ]**げるa** **●盛**[も]**り上**[あ]**げる** **11【盛**[も]**り上**[あ]**げる]** 気持ちや場の雰囲気、活動などの程度を高める。「クライマックスの緊迫感を音楽がさらに〜」「有名人を招いて大会を〜」「多くの学生を動員し、運動を〜」 **12[乗**[の]**せる]** 人の気持ちを盛り上げて調子づかせる。「うまく〜」「彼は〜られやすいことだ」 **13[景気**[けいき]**を付**[つ]**ける]** 威勢のいいことをして、その場の雰囲気を活気づけたり、気分を盛り上げる。「花火をあげて祭りに〜」「酒でも飲んで景気をつけようぜ」 **14[振興**[しんこう]**】** 物事を盛り上げ、盛んにすること。「地域農業の〜をはかる」 **●値段**[ねだん]**を高**[たか]**くする** **15【値上**[ねあ]**げ]** 値段・料金を高くすること。「たばこを〜する」「運賃を5%〜する」値下げ **16[賃上**[ちんあ]**げ]** 賃金を高くすること。「大幅に〜すると交渉する」賃下げ **17[ベースアップ]** 賃金体系の基本給の部分を高くすること。「大幅に〜してくれるよう要求する」◇略して「ベア」ともいう。和製洋語。ベース(base)+アップ(up) **18[釣**[つ]**り上**[あ]**げ]** 金額を増やすこと。「建設国債の発行額を〜」 **19【競**[せ]**り上**[あ]**げる】** 買い手が競い合って、値段を高くしていく。「市場で鮪の値段を〜」 **20[釣**[つ]**り上**[あ]**げる]** 買い手の競争心などをあおるなどして、巧みなかけひきや不当な手段で値段を高くする。「せり値を〜」◇「吊り上げる」とも書く。 **21[吹**[ふ]**っ掛**[か]**ける]** 実際の値段をごまかして、その値段を通常より、はなはだしく高くいう。「法外な料金を〜」 **22[切**[き]**り上**[あ]**げる]** 物価や通貨の対外価値を引き上げること。「平価を〜」「円を〜」切り下げる **00[上**[あ]**げ底**[ぞこ]**の]** 中身を実際より多く見せるために、底を高くしてある様子。「〜の折り箱」◇「揚げ底」とも書く。 **01[景気付**[けいきづ]**けの]** 景気づけのために行う様子。「〜に、にぎやかな音楽を流そう」 **00[積**[つ]**み石**[いし]**】** 積み重ねた石。 **▶積**[つ]**み木**[き] **→** **3200** **遊**[あそ]**ぶk** **●乳幼児**[にゅうようじ]**のおもちゃ** **●低**[ひく]**める** **00[低**[ひく]**める]** 程度を低くする。「まわりに聞こえないように声を〜」「腰を〜」高める **01[下**[さ]**げる]** 程度・価値・数値・値段を、それまでよりも低くする。「頭を下げて頼み込む」「熱を〜ために薬を飲む」「たった一度のミスで <1426> # 7 **低**[ひく]**める** **7809a** **02【落**[お]**とす]** 高い程度・数値などを低くする。「カーブではスピードを落として運転すべきだ」「彼は顔をくもらせ、声を落として語り出した」「評判を〜」 **03【忍**[しの]**ばせる]** 他人に気づかれないように、声や物音を目立たないように低める。「真夜中に暑さで目が覚め、水を飲もうと足音を忍ばせて台所に向かった」「声を忍ばせて静かに笑う」 **04[ダウン]** 「下げる」の洋語的表現。「脂身の多い肉でも、ゆでることによってカロリーを〜することができます」「車のスピードを〜する」アップdown **05[引**[ひ]**き下**[さ]**げる]** 「下げる」を強めた言い方。「問題のレベルを〜」引き上げる **06[引**[ひ]**き下**[さ]**げ]** 引き下げること。「少年法適用年齢の〜について議論する」引き上げ **07[格下**[かくさ]**げ]** 資格・等級などを低くすること。「平社員に〜する」格上げ **08[降格**[こうかく]**】** 地位を格下げすること。「役付から〜する」▷〜人事 **09[降任**[こうにん]**】** 役人などの位を下げること。「規定に反した職員を〜するという処分を下す」 **●平伏**[へいふく]**れす** **2403** **伏**[ふ]**せるa** **●平伏**[へいふく]**する** **●頭**[あたま]**を下**[さ]**げる** **3400** **敬**[うやま]**うa** **●敬意**[けいい]**を表**[ひょう]**す行為**[こうい] **●人**[ひと]**・物**[もの]**の位置**[いち]**を低**[ひく]**くする** **6204** **下**[さ]**げるa、6205** **下**[お]**りるa** <1427> **多**[おお]**い(多数**[たすう]**・多量**[たりょう]**)** **7900** ## a 動詞の類 ## c 形容詞の類 ## d 形容動詞の類 **多**[おお]**い** **00[溢**[あふ]**れる]** (これ以上は入らないほど)たくさんある。「緑〜公園」「才気〜人物」 **01[山積**[やまづ]**み]** 解決するべき物事がたくさんあること。「解決すべき難問が〜している」「仕事が〜になっている」 **02[山積**[さんせき]**】** 「山積み」の漢語的表現。「解決しなければならない問題が〜している」 **03[富**[と]**む]** 多く備えている。「起伏に富んだ道」「波乱に富んだ人生を送る」「経験に〜優秀な人材」 **04[多岐**[たき]**に亘**[わた]**る]** 物事が多くの方面にかかわっている」◇道が多方面に分かれている意から。 **05[多様化**[たようか]**】** さまざまな種類に分かれ、広がること。「若者の〜したニーズに応えるサービス」▷〜時代 **06[多極化**[たきょくか]**】** まとまっていた勢力が分かれ、対立する中心地が多くできること。「〜する世界」 **07[大挙**[たいきょ]**】** 大勢の人がいっしょに行動すること。「新婚家庭へ〜して押しかける」◇多く「大挙して」の形で副詞的に用いる。 **●多出**[たしゅつ]**する** **9700** **現**[あらわ]**れるa** **●ある言葉**[ことば]**や内容**[ないよう]**が現**[あらわ]**れる** **●多発**[たはつ]**する** **9701** **起**[お]**きるa** **●2回**[かい]**以上**[いじょう]**起**[お]**きる** **●多**[おお]**い** **00[多**[おお]**い]** 数量が、比較されるもの、あるいは基準を超えている様子。「今年は〜」「雨が〜」「先月よりも給料が〜」少ない◇「去年よりも多い雪」のように比較基準などを示す語句をともなえば名詞を修飾するが、単独で「多い雪」のようにはいえない。その場合には「多くの雪」という。 **01【数多**[かずおお]**い]** 数が多い様子。「彼は〜研究者の中でも特にすぐれた業績を上げている」 **02[大**[おお]**きい]** 数量・度合いのほか、容積・面積・年齢などが一般的に比較されるもの、あるいは基準を超えている様子。「3は2よりも1〜」「被害が〜」「今回の仕事はもうけが〜」小さい◇「被害が多い」といえば被害がいくつもあるということで、1つの被害の程度については「大きい」という。 **03[夥**[おびただ]**しい]** 図非常に多い様子。「〜出血に彼は気を失った」 **04【骨**[ほね]**っぽい]** 魚などの小骨が多い様子。「骨っぽい魚は食べにくい」 **●数**[かぞ]**えられないほど多**[おお]**い** **05[枚挙**[まいきょ]**に遑**[いとま]**が無**[な]**い]** 一つ一つ数え上げられないほど多い様子。「かかる例は〜」「この種の事件は〜」 **06【数限**[かずかぎ]**り無**[な]**い]** 数が終わりがないほど多い様子。「〜悪行を働いた」 **07[数知**[かずし]**れない]** 多すぎて数えることができないほどである様子。「先月の地震による犠牲者は〜」 **08【数**[かぞ]**え切**[き]**れない]** 数えようと思っても数えることができないほど、数が多い様子。「旅行から帰った母に〜ほどのおみやげをもらった」 **09[計**[はか]**り切**[き]**れない]** 量が多くて計測できないほどである様子。「〜ほどの漁獲量だ」 **●多**[おお]**い様子**[ようす] **00[多**[おお]**くの]** 数量が多い様子。「この人がそう考えたのには〜理由がある」「〜人がそう考えている」「〜学生」 **01[大**[おお]**きな]** 数量・度合いが大きい様子。「〜額の買い物をする」「投機に失敗して〜損をこうむった」◇「多くの損」というと、「損を集めてみたら多い」ということであり、「大きな損」というと「一つの損の量が多い」ということである。 **02[多**[おお]**め]** 少し多いくらいの数量である様子。「予算を〜に見積もる」「塩を〜に加えると、味はよくなる」少なめ **03[多量**[たりょう]**の]** 量が多い様子。「〜の出血で輸血が必要だ」一少量 **04[大量**[たいりょう]**の]** 量が多い様子。「薬品を〜にまく」▷〜生産「毎年、〜の出版物が刊行される」 **05【多数**[たすう]**の]** 数の多い様子。「その法案には〜の人が反対した」一少数 **06[大多数**[だいたすう]**の]** 全体のほとんどを占めるというほど、数の多い様子。「その案には〜の者が賛成にまわった」「それが〜の意見である以上従うべきだというのは暴論だ」 **07[幾多**[いくた]**の]** 図非常に多い様子。「〜の困難を乗り越える」「いくたも」の「いくた」の転か、といわれる。「多」はあて字か。 **08[無数**[むすう]**の]** 数え切れないほど数が多い様子。「夜空には〜の星がまたたいていた」 **09[あまたの]** 非常に数が多い様子。「〜の星々」「戦で〜の犠牲者を出す」◇「許多」とも書く。「あまる」「あます」の語幹と同じ語源の「あま」に接尾語の「た」が付いたものといわれる。やや古風な言い方。 **10[数多**[すうた]**の]** 図あまた。「〜の経験がものをいう」 **11[許多**[きょた]**の]** 非常に数が多い様子。「〜の書物」◇「巨多」とも書く。古めかしい言い方。 **12[数有**[かずあ]**る]** 非常に数が多い様子。「〜作品の中から1つを選ぶ」 **13[大部**[たいぶ]**の]** ①書物のページ数が多い様子。「〜の本を出版する」②ひとまとまりの書物の冊数が多い様子。「30巻という〜の全集がこのほど刊行された」 <1428> # 多い7900d 14 **浩瀚[コウカン]** 図書物などのページ数あるいは巻数が多い様子。「〜な書を世に送る」 15 **最多[サイタ]** 最も多い様子。「大会史上〜の参加国」〜勝利・〜出場校◇最少 ●最大の・最大限の 7500大きいd●程度が大きい様子 ●複数の 9910ひとつ・ふたつd●ふたつ、ないしそれ以上である様子 ●たくさんの 16 **幾[いく]つもの** 数・量などが多めである様子。「〜の試練を乗り越えてオリンピックで金メダルを獲得した」 17 **沢山[タクサン]** 数・量などが多い様子。「クリスマスの前夜、子供たちのもとには〜の贈り物が届けられた」◇「沢山」はあて字か。 18 **多分[タブン]な** 受け取ったものなどが、たくさんである様子。「このたびは〜にお心遣いをいただきましてありがとうございました」◇改まった言い方。 19 **仰山[ギョウサン]** 驚くほどたくさんである様子。「境内は〜な人だかりだった」◇静岡県から九州東部までの地域で用いられる方言。 20 **盛[も]り沢山[だくさん]** 数・量・種類などが非常に多い様子。「演芸会のプログラムは歌あり踊りあり手品ありで〜だった」 21 **目白押[めじろお]し** 同じようなものがずらりと並んでいる様子。「この秋は人気アーティストのコンサートが〜だ」 ●実がたくさんなる様子 0109実るd●なる様子 ●人がたくさん集まる様子 → 2801集まるd ●事柄が多い様子 22 **数々[かずかず]** 数え上げられる事柄が多い様子。「〜の功績がたたえられる」 23 **諸[もろもろ]** いろいろとたくさんある様子。「〜の事情で参加できなくなった」◇「諸諸」とも書く。 24 **済々[サイサイ]** たくさんである様子。「たる名士が一堂に会する」 ▷多士〜 ◇「さいさい」ともいう。 25 **多彩[タサイ]** 種類が多く、にぎやかな様子。「〜な顔ぶれがそろう」「〜な芸を披露する」 26 **多種[タシュ]** 種類がたくさんある様子。▷〜多様な 7 27 **七色[なないろ]** 種類が多い様子。「〜の声を使い分ける声優」 28 **多極[タキョク]** 対立する中心勢力が多くある様子。化〜・〜外交・〜構造 29 **多面[タメン]** 多くの面・方向性をもつ様子。「〜にわたり言及している論文」「ダイヤモンドの、まばゆいほどの〜の輝き」 ▷〜体・〜性 30 **多角[タカク]** ①図形の角が多い様子。〜形②多方面にわたる様子。▷〜化・〜経営 31 **多元[タゲン]** 多くの要素がある様子。▷〜的・〜論・〜放送・〜方程式 32 **多岐[タキ]** 多くの方面にかかわりをもつ様子。「話が〜にわたる」「〜な論点」▷複雑〜 33 **多方面[タホウメン]** 多くの方面である様子。「〜にわたる活躍をする」「視点を変えて、〜から検討してみることも大切だ」 34 **多面的[タメンテキ]** 多くの方面にわたっている様子。「物事を〜に考える」一面的 35 **多角的[タカクテキ]** 多くの方面にわたって事を行う様子。「研究を〜に行う」「〜な経営をする」 36 **多元的[タゲンテキ]** 一つの事象が多くの要素からなるとする立場に立つ様子。「この事件は〜な見方をする必要がある」→一元的 37 **立体的[リったいてき]** ある物をいろいろな角度からとらえる様子。「この問題に関しては、さらに〜に検討する必要がある」「〜な説明」「〜に考える」平面的 38 **多目的[タモクテキ]** いろいろな用途がある様子。「〜に使える施設」▷~ホール・〜ダム ●色が多い様子 → 8302色付くd●色の様子 ●多義の 9910ひとつ・ふたつd●ふたつ、ないしそれ以上である様子 ●多難な 1814難しいd●難しい様子 ●人が多い様子 39 **大勢[おおぜい]** たくさんの人である様子。「スターを一目見ようと、〜の人が会場につめかけた」 40 **多人数[タニンズウ]** 人の数が多い様子。「狭いわが家に仲間たちが〜で押しかけてきた」少人数◇「たにんず」ともいう。 41 **大人数[おおニンズウ]** 大勢の人。「今年の忘年会の参加者は〜になりそうだ」小人数 42 **子沢山[こだくさん]** 夫婦のあいだに子供がたくさんいる様子。「律儀者の〜で、食費が大変だ」 43 **多子[タシ]** 家庭または社会に子供が多い様子。▷~家庭・〜家・〜世帯 少子◇複合語の構成要素として用いることが多い。 ●金額が大きい様子 44 **大口[おおぐち]** 売買や取引で、金額・数量が大きい様子。「〜の注文が入る」小口◇「おおくち」ともいう。 45 **多額[タガク]** 金額が大きい様子。「〜の損害が出た」〜納税者 少額 46 **巨額[キョガク]** 金額がきわめて大きい様子。「〜の富を得る」 ●十分に多い様子 47 **十分[ジュウブン]な** 物事の程度・量が、かなりの程度・量である様子。「やる気は〜だ」◇「充分」とも書く。「もう十分いただきましたので、お気づかいなく」のように、副詞的にも用いる。 48 **十二分[ジュウニブン]な** 十分すぎるほどである様子。「お酒は〜にいただきました」 49 **豊富[ホウフ]な** 十分に備わっている様子。「〜な才能に恵まれた人」「〜な自然に囲まれたリゾート」「裕か」とも書く。 50 **豊富[ホウフウ]** あり余るほど豊かである様子。「天然資源が〜だ」「〜な経験を生かす」貧弱 51 **豊満[ホウマン]な** 豊かで充実している様子。「〜な音色」 52 **豊潤[ホウジュン]な** 豊かでうるおいのある様子。「作物がよく実る〜な土地」「〜な果実を味わう」 <1429> 53 **潤沢[ジュンタク]な** 文物が豊富にある様子。「資金は〜にある」「〜な天然資源をじょうずに利用する」 54 **満々[マンマン]** あふれるほど、十分にある様子。「〜たる野心」自信〜 55 **たっぷり** 物事の程度・量などが、十分である様子。「彼は自信〜な顔で、私を見た」「彼女は皮肉〜にそう言った」「野菜〜のシチュー」「○○たっぷり」の形で用いられることが多い。 ●豊饒な 0109実るd●よく実る土地である様子 ●きわめて多い様子 56 **無尽蔵[ムジンゾウ]** いくらとってもなくならないほど多い様子。「資源は〜にあるわけではない」 57 **無尽[ムジン]** 尽きることがない様子。「資源は〜だ」 58 **尽[つ]きせぬ** 尽きることがないほどである様子。「〜思いを歌に詠む」「〜涙」 59 **無量[ムリョウ]** のり知れないほど多い様子。「〜の感があふれる」▷感慨〜 60 **万巻[バンカン]** きわめて多くの書物である様子。「〜の書を読破する」◇「ばんかん」ともいう。 61 **万斛[バンコク]** 計り切れないほど多い数量である様子。「〜の涙を注ぐ」◇「斛」は容積の単位である「石(約180リットル)」の意。 ●多過ぎる様子 62 **過多[カタ]** 多過ぎてよくない様子。「〜な情報」胃酸〜・情報〜◇過少 63 **夥多[カタ]** おびただしく多い様子。「〜な要求」 64 **手一杯[ていっぱい]** 仕事など処理すべきことが多く、余裕がない様子。「自分の仕事だけで〜で、手を貸すことなどできない」 ●余計・余分 9604残るd●ある基準を超えている様子 ●数字で表した言い方 65 **百[ヒャク]** 数が多い様子。「〜の議論よりも一つの実行」「そんなことは〜も承知している」 66 **凡百[ボンビャク]** 数え切れないほど数が多い様子。「〜の書を読む」◇「ぼんぴゃく」ともいう。 67 **百千[ももち]** 数の多い様子。「〜の軍をもっても敵には勝てない」 68 **百千[ヒャクセン]** 数の多い様子。「〜の草々」▷〜鳥 69 **千[ち]** (百よりも)数が多い様子。「〜に一つも誤りはない」 70 **万[マン]** (千よりも)数が多い様子。「〜に一つの失敗も許されない」 71 **八百万[やおよろず]** 数の多い様子。「〜の神々」 72 **八十万[やそよろず]** 数が非常に多い様子。「〜の神」 73 **千万[センマン]** 数が多い様子。▷〜言・〜無量 74 **億万[オクマン]** 「千万」を強めた言い方。「〜の星」 75 **億兆[オクチョウ]** 数限りなく多い様子。「彼は一代で〜の富を築いた」 76 **巨万[キョマン]** 「巨万」を強めた言い方。「〜の利益を上げる」 77 **億兆[オクチョウ]** きわめて多い様子。「〜の民」 ●多くの花が咲き乱れる様子 → 0108咲くd ## f 副詞の類 ●多い様子 00 **幾[いく]つも** 数量が多めにある様子。「おにぎりなら〜あるから、好きなだけお食べ」 01 **沢山[タクサン]** 数量が多い様子。「山できのこを〜とってきた」「そんなに〜食べてだいじょうぶかい」 02 **一杯[イッパイ]** 非常にたくさんである様子。「お客が〜買いにきた」「〜食べてね」 03 **大勢[おおぜい]** 人がたくさんいる様子。「事故の現場には、野次馬が〜集まっていた」 04 **うんと** 「たくさん」の、より口語的な言い方。「〜勉強した」 05 **たんと** 「うんと」の古めかしい言い方。「お年玉を〜もらったから、お菓子を〜お食べ」 06 **わんさと** ものがたくさんある(いる)様子。「その老婦人は床下に金を〜隠し持っているらしい」「あの繁華街には危険な人物が〜いる」 07 **たんまり** 俗予想・期待以上に金品などをたくさんにする様子。「〜なもうけをする」「こづかいを〜せしめてきた」 08 **しこたま** 金銭・飲食物・買い物などをたくさんとり入れる様子。「〜ため込んでいるらしい」「おやじの金で〜飲み食いした」 09 **がっぽり** 俗一度に金品をたくさん手に入れたり、取られたりする様子。「賞金を〜手にする」「相続税を〜と持っていかれる」 10 **ごっそり** 残ったものがたくさんである様子。「たいせつにしていた骨董品を泥棒に〜と盗まれた」「好きなだけ持っていっていいというから、〜もらってきた」 11 **ごそっと** 非常に多くの数量が一度になくなる様子。「役員の不祥事で、会員が〜減った」「極度のストレスで髪の毛が〜抜けた」 12 **どかっと** 一度に大量に動きがある様子。「終業間際になって、仕事が〜回ってきた」「株価が〜下がり、含み損が増大する」 13 **ばんばん** 威勢よく、景気よく物事を行う様子。「試験が終わったら〜遊んでやる」 14 **じゃんじゃん** 威勢よく、どんどん物事を行う(行われる)様子。「さあ〜飲んでくれ」「苦情の電話が〜かかってきた」 15 **ばかすか** 囧あきれるほど次から次へと、ある事が行われる様子。「親の財産を〜使って家をつぶした放蕩息子」「バブル期には高級品が〜売れた」 16 **幾[いく]らでも** 限度がないほど多い様子。「金は〜あるよ」「治る可能性は〜ある」 17 **ごまんと** 俗いくらでも存在する様子。「あいつの犯行だという証拠は〜ある」 18 **ごろごろ** 方々にいくらでもある様子。「世間にはそんな話は〜している」 19 **少[すく]なからず** 図かなり多い様子。「かかる例は〜ある」 <1430> ## 多い7900f~q 20 **多多[タタ]** 団事柄が多い様子。「失敗の原因は〜ある」「〜ますます弁ず(仕事が多ければ多いほど立派にやってのける)」 21 **数多[あまた]** 数が多い様子。「失敗を〜繰り返してようやく成功した」◇「許多」とも書く。 22 **幾多[いくた]** 数が多い様子。「〜の試練に耐える」◇古めかしい言い方。現代では、「幾多の試練に耐える」という言い方のほうがふつう。 ●ほとんど 7501粗いf●ほとんど ●非常に多い様子 23 **山程[やまほど]** 山のようになるほど量が多い様子。「援助物資が〜届いた」「宿題が〜出てうんざりだ」 24 **山[やま]と** 山のようにたくさんある様子。「悩みを〜かかえている」「仕事が〜ある」 25 **降[ふ]る程[ほど]** ひっきりなしにたくさんやってくる様子。「縁談が〜ある」 26 **唸[うな]る程[ほど]** あふれそうになるほど金品がたくさんある様子。「金は〜あるから心配いらないよ」 27 **売[う]る程[ほど]** 売ることができるほど物がたくさんある様子。「りんごなら送ってきたばかりだから〜ある」 28 **掃[は]いて捨[す]てる程[ほど]** 掃いて捨てるほど、たくさんある様子。「そんな話なら〜転がっている」 29 **腐[くさ]る程[ほど]** 処理できないほどたくさんある様子。「この不景気で、作っても納品できない部品が〜ある」 30 **星[ほし]の数程[かずほど]** 夜空の星くらい、たくさんある様子。「歌手になりたい人は〜いるが、成功するのはほんのひとにぎりだけだ」 ●十分に多い様子 31 **たっぷり** 満ちあふれるほど十分な様子。「召し上がるものは〜と用意してございます」「夏には〜2週間の休暇をとる」 32 **なみなみ** 器の縁までいっぱいで、あふれるばかりである様子。「酒を大杯に〜とつぐ」 33 **どっさり** 数・量があり余るほどたくさんである様子。「ご褒美を〜もらう」「米が〜と取れる」◇「どさり」の強調形。 34 **ふんだんに** 数・量が十二分にある様子。「金を〜使って遊ぶ」「ごちそうを〜食べる」 35 **百遍[ヒャクペン]** 回数が多い様子。「書は〜読めば意自ずから見る(どんなに難解な書でも何回も繰り返して読めば、意味は自然に明らかになる)」 36 **百万遍[ヒャクマンベン]** 「百遍」を強めた言い方。「〜頭を下げられても、その件だけは認めるわけにはいかない」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **多[おお]さ** 多い程度。「残された借金の〜に驚いた」少なさ 01 **多[おお]く** たくさんの事柄・部分。「彼はそれについて〜を語らなかった」「学生の〜は地方出身者だ」 02 **多[おお]き** 数・量のそれほど多いこと。「被害は〜にはならないと予想される」 03 **多少[タショウ]** 図数・量の多いこと。「〜を頼んで威嚇する」 04 **多少[タショウ]** わずか。「〜にかかわらずご寄付をお願いいたします」 05 **多寡[タカ]** 図多いことと少ないこと。「金額の〜を問わない」「寡」は「少ない」の意。 06 **衆[シュウ]** 四人数が多いこと。「〜をたのむ」寡 07 **衆寡[シュウカ]** 人数が多いことと少ないこと。「〜敵せず(少人数は多人数にはかなわない)」 ●半分より多いこと 08 **大部分[ダイブブン]** 全体の中の多くの部分。「〜の者は帰ってしまった」「貯金の〜を使い果たす」 09 **大部[タイブ]** 大部分。「その書店では、雑誌の売り上げが全体の〜を占めている」 10 **大方[おおかた]** 「大部分」の、やや古い言い方。「参会者の〜は高齢者で占められた」「〜の賛同を得る」 11 **大半[タイハン]** 全体の半分より多いこと。「先日の火災で市街地の〜は焼け野原と化した」 12 **過半[カハン]** 全体の半分以上。「賛成者は〜に及んだ」 13 **過半数[カハンスウ]** 全体の半数以上の数。「賛成の票が〜を得た」「反対の意見が〜を占めた」 ●ものが多いこと 14 **洪水[コウズイ]** そこらじゅう、多くのものであふれていること。「車の〜を抜ける」「光の~」 15 **汗牛充棟[カンギュウジュウトウ]** 書物の数が非常に多いこと。「この方面の研究書は〜もただならぬものがある」◇荷車を引く牛が汗をしたたらせるほどの、また、積めば家の棟木に届くほどの量である意から。 ●その他 16 **豊水[ホウスイ]** 図川などの水量が豊かなこと。▷〜期 渇水 ●万機 6705治めるh●政治上の事柄 ●百戦 3701戦うh●たたかうこと ●百害 → 6912損なうh ●万感 → 0500感じるh●気持ち ●多幸 0800喜ぶh●幸せ ●収穫・漁獲などが多いこと → 4614取れるh ## k 名詞の類:モノ 00 **浜[はま]の真砂[まさご]** 数え切れないほど多いことのたとえ。「〜は尽きるとも恋の悩みは尽きることなし」 ●百薬 6703治すk●薬 ●大金 4217払うk●大金 ●巨費 5402費やすk●費用 ●巨資 4217払うm●元になる金 ●多くの言葉 1900言うk●多くの言葉 ●多義語 1900言うm●言葉の種類 ## q 名詞の類:イキモノ ●多くの生き物 00 **百獣[ヒャクジュウ]** 図多くの、またはすべてのけもの。「〜の王ライオン」 <1431> ## 多い7900q~重い7901d 01 **百鳥[ももとり]** 雅多くの鳥。「〜の声」 ●たくさんの草花 02 **百花[ヒャッカ]** 図さまざまな多くの花。〜繚乱(さまざまな多くの花が咲き乱れること)・〜斉放(たくさんの花がいっせいに咲くこと) 03 **千草[ちぐさ]** 囲さまざまな多くの草。「〜の花」 04 **千草[ちぐさ]** さまざまな多くの(秋の)草。「庭の〜」 ## s 名詞の類:ヒト ●多くの人 00 **人々[ひとびと]** 特にどの人というわけではない、多くの人。「深刻な不況で〜の暮らしは苦しくなる一方だ」「紅葉を見にきた〜で、遊歩道は混雑していた」 01 **人達[ひとたち]** 何らかの観点からみたときの、2人以上の人々。「罪を犯した〜は法によって裁かれるべきだ』『これは愛する〜のために書かれた作品だ」◇「人達」は何らかの観点を表す修飾語句をともなって使われる。「人々」は、個別的な観点を必要としない言い方なので、単独でも用いる。 02 **諸君[ショクン]** 大勢の人々。「最近の政治家の〜には憂国の士といえる者が見あたらぬ」 03 **大勢[おおぜい]** たくさんの人たち。「せまい通路を〜が押すな押すなで進んでいった」小勢 04 **大勢[タイゼイ]** 「おおぜい」の古めかしい言い方。小勢 05 **多勢[タゼイ]** おおぜい。「〜に無勢」◇「多勢に無勢」の形で用いられることが多い。 06 **多人数[タニンズウ]** 多数の人。「敵を〜で叩きふせる」少人数◇「たにんず」ともいう。 07 **大人数[おおニンズウ]** 大勢の人。「部長の送別会には、外部も含めて〜が参加した」小人数 08 **多士[タシ]** 図多くの人材。〜済々(すぐれた人材が多くいること) 09 **万人[バンジン]** 多くの、あるいはすべての人。「彼の才能は〜の認めるところだ」「ばんじん」「まんにん」ともいう。 10 **万民[バンミン]** 多くの、あるいはすべての人民。「〜の権利」 11 **億兆[オクチョウ]** 多くの民。 12 **多数派[タスウハ]** 意見や行動のしかたを基準にしたとき、人数の多いほうの集団。「〜の意見に従わざるをえない」 ▷〜工作 少数派 13 **マジョリティー** 「多数派」の洋語的表現。マイノリティー majority 14 **衆[シュウ]** 図多くの人々。「〜にぬきんでる」▷島〜 15 **衆人[シュウジン]** 一般の多くの人。「〜が環視するなかで書きごとだった」 16 **衆民[シュウミン]** 図多くの民。「〜の信望を得る」 ●群集 2801集まる●集団 A **民衆・大衆・公衆** 9602ありふれる 普通の人 ●観衆 △ 0403眺めるs ●聴衆 0410聞くs ●群雄 4301果たすs●成し遂げた人 ●その他 17 **百官[ヒャッカン]** 図数多くの役人。▷文武〜 18 **百家[ヒャッカ]** 文多くの学者や論客。〜争鳴(数多くの学者・論客が活発に論争すること) 19 **千客[センキャク]** 多くの客。〜万来 20 **千軍[セングン]** 文多くの兵士。「〜は得易く、一将は求め難し」▷〜万馬(多くの兵士と多くの軍馬) 21 **万夫[バンプ]** 文多くの男子、または多くの兵士。▷〜不当(多くの男子が相手であってもかなわないほど強いこと) 22 **万騎[バンキ]** 文多くの騎馬の軍勢。◇古い言い方。 # 7901 重い ## a 動詞の類 00 **加重[カジュウ]** 重くすること。「負担を〜する」「刑を〜する」軽減 01 **持[も]ち重[おも]り** 持ったときに、ずっしりと重く感じるようになること。「〜する旅行かばん」 ## c 形容詞の類 00 **重[おも]い** ①下向きの力が強く働いて、持ち上げたり支えたりしにくい(と感じる)様子。「水は油よりも〜」「頭が〜」「荷物が〜」「球が〜ことで知られる投手」→軽い②状況または事柄の程度が大きい様子。「〜病気」「〜責任を負わされる」軽い 01 **重[おも]たい** 「重い」の、より口語的な言い方。「この〜荷は運べない」「〜足どりで帰宅する」◇「重い」に比べ、状況や事柄には使いにくい。 02 **荷[に]が重[おも]い** 負担すべき仕事・責任などが、その人が引き受けられる力を超えている様子。「今度の仕事は私にはちょっと〜なあ」 03 **重々[おもおも]しい** 重そうに見える様子。「〜雨雲が低くたれ込める空」 ## d 形容動詞の類 00 **重[おも]め** 少し重い様子。「ふつうより〜のバッグを持つ」→軽め 01 **重[おも]た気[げ]** いかにも重そうな感じがする様子。「女が荷物を〜に運ぶ」 02 **荷重[カジュウ]** ①荷物が重い様子。「〜なリヤカーを後ろから押す」②責任が重すぎる様子。「私には〜な仕事だ」 03 **過重[カジュウ]な** 程度がはなはだしい様子。「〜な負担で体が傾く」「ひとりに〜な負担がかかるのを避けるよう、仕事の体制を改める」「〜な責任を負わされる」「子供に〜な期待をかける」▷〜労働 <1432> ## 重い7901f〜濃い7902a ## f 副詞の類 00 **どっしり** 見た目からいかにも実際に重さがあったりする様子。「〜した大きな仕事机」「〜と重みのある分厚い本」 01 **ずっしり** 実際に重い様子。「〜したとき、渡された」「〜と重たい袋を手渡される」 02 **ずしり** 受け取った瞬間に、そのものの重さを感じる様子。「受け取った荷物は〜重かった」「恩師の一言が〜胸に響いた」 03 **ずしん** 「ずしり」を強めた言い方。「ふだんは無口な父の言葉だっただけに、その一言は胸に〜こたえた」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **重[おも]さ** 重いこと・程度。「背負った荷物の〜に思わずよろける」「生まれたばかりの子犬の〜をはかる」「責任の〜を実感した」→軽さ ◇物理学では「物体に働く重力の大きさ」をいう。 01 **重[おも]たさ** 重たく感じる程度。「久しぶりで抱いた孫の〜にひっくりした」 02 **重[おも]み** 重いこと・程度。「雪の〜で家が倒壊する」「1票の〜を痛感する」 03 **重荷[おもに]** おもに荷が重いこと。「みんなの期待が〜に感じられる」 04 **重力[ジュウリョク]** ものの重さを感じさせる、地球の中心に向かって引きつける力。「万有引力がすべてのものを引きつけるのが〜の正体」「無重力の世界で働く」▷無〜 05 **千鈞[センキン]** 非常に重いこと。「〜の重みのある言葉」「〜も船を得れば則ち浮かぶ(重いものを船に載せれば浮くように、愚人も勢力や地位を得ると賢人を制することができる)」◇転じて、非常に価値の高いことの意に用いることが多い。「鈞」は目方の単位で、1鈞は30斤、すなわち約18kg。 06 **万鈞[バンキン]** 図千鈞をきわめた強めた言い方。「新憲法には〜の重みがある」◇「まんきん」ともいう。 ●重圧 → 4704とめるk●圧力 ●軽重 → 8002軽いh ●ものの重さ 7 07 **目方[めかた]** 体・ものの重さ。「病気が治って〜がふえてきた」「〜の重い荷物」 08 **重量[ジュウリョウ]** ①(大きな)ものの重さ。「見るからに〜オーバー・無〜」②目方が重いこと。〜級・〜クラス 軽量 09 **体重[タイジュウ]** 体の重さ。「〜が減る」 10 **ウエート** 「体重」の洋語的表現。「〜をコントロールする」「右足に〜をかける」◇「ウエートを上げる」などのように、ボクシング・レスリング・重量挙げにおける階級別の体重をいうことも多い。weight 11 **荷重[カジュウ]** ①積み荷の重さ。〜検査器②構造物が耐えられる限界の重さ。▷〜試験 12 **自重[ジジュウ]** 機械・車体などのそれ自体の重さ。「機械の〜をはかる」 13 **目量[めかた]** はかった品物の目方。「〜をごまかす」 14 **秤量[ヒョウリョウ]** はかりではかることができる最大限の重さ。「〜200kgの体重計」→感量 15 **感量[カンリョウ]** 図はかりではかることができる最小限の重さ。「〜10mgの天秤ばかり」→秤量 ●重量級 16 **重量級[ジュウリョウキュウ]** 選手の体重別で競技の行われるボクシング・レスリング・重量挙げなどで、体重の重い階級。→軽量級 17 **ヘビー級[ヘビーきゅう]** 重量級のうち、いちばん重い階級。スーパー〜・〜タイトルマッチ・〜チャンピオン ◇「ヘビー(heavy)」は重いの意。 ## k 名詞の類:モノ ●重さを加えるためのもの 00 **錘[おもり]** 重さを増すために加えるもの。はかりの分銅や、釣り糸を沈めるための鉛の小さなかたまりなど。「釣り糸に〜をつける」 01 **重[おも]し** はかりのおもり。◇「重石」とも書く。 02 **錨[いかり]** 船が流されないように水中に投げ入れる鉄製のおもり。「〜を下ろす」「〜を上げる」◇「碇」とも書く。 ●押さえるための重し 5203押すk●何かを押さえるもの ●重金属→ 7400かたいn●金属 ●重い機械など 03 **重機[ジュウキ]** 大型の建設用や重工業用の機械。「〜を据える」 04 **重電機[ジュウデンキ]** 重量の大きい大型の電気機械。→軽電機 05 **重電[ジュウデン]** 「重電機」の略。→軽電 ●重火器など → 5209弾くk ●重い器具 06 **ダンベル** 筋肉をきたえるための、鉄や木の棒の両端に重いたまのついたもの。dumbbell 07 **亜鈴[アレイ]** 「ダンベル」の訳語。◇「啞鈴」とも書く。 08 **鉄亜鈴[かなアレイ]** 鉄製の亜鈴。 09 **バーベル** 重量挙げなどに用いる、鉄の棒の両端に丸い鉄の重りをつけたもの。barbell 10 **ウエート** 重量挙げや潜水、トレーニングなどで用いる、重さを加えるもの。▷〜トレーニング weight ## u 名詞の類:トコロ ●重心 9301釣り合うu # 7902 濃い ## a 動詞の類 00 **深[ふか]まる** 味・色などの度合いが濃くなる。「もみじの色が一雨ごとに〜」「長い歳月を経て味わいが深まったワイン」 <1433> ## 濃い7902a〜はなはだしい7903a 01 **深[ふか]める** 味・色などの度合いを濃くする。「日本酒を〜」「昆布や鰹節から出たうまみが、スープの味をより〜めている」 02 **濃縮[ノウシュク]** 液体・気体などの、成分の度合いを高くして濃くすること。「〜したスープに水を加える」▷〜果汁・〜ジュース・〜還元・〜ウラン ## c 形容詞の類 ●濃い様子 00 **濃[こ]い** 何か(特に液体・気体)の中に、成分がたくさんつまっている様子。「霧が濃くなる」「色が〜」「化粧が〜女」「この料理は味が〜」「ひげが〜」「短い論文だが内容は〜」薄い◇俗に、「濃い顔」のような言い方もある。「彫りが深くまゆの太い、はっきりした目鼻立ちをした顔」を意味する。 01 **濃[こ]ゆい** 俗濃い。「味つけがちょっと〜ね」◇「濃いい」ともいう。 02 **色濃[いろこ]い** 色が濃い様子。「木々の緑が色濃くなった」 03 **濃[こ]い** 密度が濃い様子。「霧が~」「~緑色をした葉」「~味わい」「内容が~」 ●濃すぎる様子 04 **しつこい** 色・味・匂いなどが濃すぎて、いつまでもあとに残る様子。「このお菓子、ちょっと甘さが〜ね」「この香水のにおいは~」 05 **しつこい** 味などが濃すぎて気分が悪くなる様子。「昼に食った天ぷらが〜くて、いまだに胃もたれしている」 06 **油[あぶら]っこい** 油分が多くて、いつまでも口の中に油分が多くて、気分が悪くなる様子。「年をとると、〜物が苦手になる」◇「脂っこい」とも書く。 07 **くどい** 色・味・匂いなどが濃すぎてくせがあり不快感をもよおすほどである様子。「この料理は、ソースがくどくてこれ以上食べられない」「この服の色合いはごてごてして~」◇「しつこい」よりもさらにマイナスイメージの強い語。俗に、「くどい顔」というような言い方もある。「濃い顔」に似た意だが、その程度がすぎて不快感を起こさせるような顔をいう。 08 **あくどい** 色・味などがあまりにも濃すぎて嫌悪感をもよおす様子。「はですぎて〜絵」 09 **どぎつい** 色などが人に不快感を与えるほど強烈な様子。「彼女は〜化粧をして現れた」「〜香り」 ●けばけばしい・毒々しい → 8204けばけばしいC ## d 形容動詞の類 C 00 **濃[こ]いめ** 少し濃い様子。「みそ汁にみそを〜に入れる」「口紅を少し〜に塗る」薄め 01 **濃[こま]やか** 図色がいかにも濃い様子。「木々の緑が〜に色づく」◇「細やか」「密やか」とも書く。 02 **濃[こ]い旨[うま]** しょうゆの色や味が濃い様子。「〜しょうゆ」 03 **濃厚[ノウコウ]な** ①味・色・香りなどの度合いが濃い様子。「〜な味の肉料理」「あたりには〜な香りが立ちこめていた」→淡泊②そうなるであろう気配がただよう様子。「敗色が〜になる」希薄 04 **濃密[ノウミツ]な** 密度が濃い様子。「この小説の人間関係の描写は〜である」 ## f 副詞の類 00 **こってり** 味や色などが濃くてしつこいぐらいである様子。「味の〜した中国料理」 01 **こてこて** 個必要以上に厚く濃く塗る様子。「パンにバターを〜塗りつける」 02 **ごてごて** 「こてこて」の強調表現。「ペンキを〜に塗る」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **濃[こ]さ** 濃い程度。「化粧の〜が目立つ」「論文の中身の〜が問題だ」 01 **濃度[ノウド]** 液体や気体に混じっている成分の濃さの度合い。「血糖値の〜が高い」 02 **濃淡[ノウタン]** 色・味・成分などの濃いことと薄いこと。「墨の〜がなんともいえない味わいを出している」「料理の味つけにも地域によって〜がある」「一口に鹹湖んといっても塩分の〜が異なる」 ●こく 0305味わうh●うまみ ## k 名詞の類:モノ ●濃い液体 00 **濃縮[ノウシュク]ジュース** 果汁を濃縮し(砂糖などを)加えたジュース。「ジュース(juice)」は果汁の意。 01 **コンク** 濃縮したジュースなど。▷〜ジュース◇本来は「concentrated」の略で「濃縮した」の意。conc. 02 **濃硫酸[ノウリュウサン]** 一般に濃度96%以上の硫酸。市販されているものは、ふつう濃度96%以上のものを指す。 03 **濃塩酸[ノウエンサン]** 一般に濃度20.2%以上の塩酸。市販されているものは、ふつう37%以上のものを指す。 ●濃い茶 → 0303飲むk●日本茶 ●練乳 △ 0303飲むk●牛乳など ●エキス → 9608含むk●成分 ●濃霧→ 8707曇るk●霧など # 7903 はなはだしい ## a 動詞の類 ●度を越す 00 **度[ど]を越[こ]す** ほどよい程度を大きくこえる。「〜して愛想よくされると、かえって気味が悪い」◇「度を超す」とも書く。 01 **度[ど]を過[す]ごす** ほどよい程度を大きくこえて何かをする。「〜と体に悪いから、もうそのくらいで酒はやめておけ」 02 **過[す]ぎる** よい程度を大きくこえる。「あまり悪ふざけが〜と、本気で怒るぞ』彼女は、私にはすぎた女房です」◇「言いすぎる」「食べすぎる」「はしゃぎすぎる」などのように、「動詞+過ぎる」の形で、その行為が度をこしているという意を表す。また、「大きすぎる」「高すぎる」「明るすぎる」などのように、「形容詞+過ぎる」の形で、その状態・程度などがはなはだしい意を表す。 <1434> ## はなはだしい7903a~c 03 **度[ど]が過[す]ぎる** 冗談・悪ふざけなどが度を大きくこえる。「私が死んだなんて、冗談にしては度がすぎている」 04 **遣[や]り過[す]ぎる** 度をこして何かをやる。「仕事をやりすぎて、とうとう倒れてしまった」 05 **行[い]き過[す]ぎる** 為政者のためを思ってしたことでも、〜とただのおせっかいになる」「行きすぎた報道」◇「ゆきすぎる」ともいう。 06 **過熱[カネツ]** ①熱くなりすぎる(しすぎる)こと。「エンジンが〜した状態をオーバーヒートと言います」②物事が度をこした状態になること。「20年ぶりに地元のチームが優勝したとあって、街全体が〜していた」 07 **絶[ゼッ]する** 物事の程度が、通常そうすることが可能な範囲をはるかにこえている。「古今に~被害」 08 **想像[ソウゾウ]を絶[ゼッ]する** その程度が普通でなくて、思い描くことがまったくできないほどである。「成功の陰には〜努力の積み重ねがあった」 09 **言語[ゲンゴ]に絶[ゼッ]する** 物事の程度があまりにも通常のレベルをこえていて、言葉も出ないほどである。「原爆投下直後の広島の町は〜悲惨なありさまだった」◇「言語を絶する」ともいう。 10 **目[め]を覆[おお]う** あまりにもひどくて、まともに見ていられないほどのほどである。「事故現場の惨状は〜ほどであった」 11 **目[め]に余[あま]る** あまりにもひどくて、黙って見ていられないほどである。「近ごろの女子大生の派手な服装は〜」「彼の言動には〜ものがある」 ●誇張する 12 **誇張[コチョウ]** 実際よりおおげさに表すこと。「小さな事件を〜して報道する」「彼の言ったことには多少の〜が含まれている」 ▷〜表現 13 **尾鰭[おひれ]を付[つ]ける** 事実以外のことを付け加えておおげさに表す。「話に尾鰭を付けて同情をさそう」 14 **脚色[キャクショク]** 話に事実以上のことを付け加えること。「彼の説明は多少〜されているので、割り引いて聞くようにしている」 15 **潤色[ジュンショク]** 話に事実以上のことを付け加えたり誇張したりすること。「おもしろいほうがいいからといって、過度に〜してはいけない」 ## c 形容詞の類 ●はなはだしい 00 **甚[はなは]だしい** 程度が通常のレベルをはるかにこえている様子。「阪神・淡路大震災によって神戸の都市部は〜被害を受けた」「いまどきそんなことを言うなんて、非常識も〜」「その発言は彼の自尊心をはなはだしく傷つけた」 01 **夥[おびただ]しい** 物事の程度・度合いなどが、はなはだしい様子。「新大臣は見識のないこと〜」「おびただしく荒廃した寺」 02 **著[いちじる]しい** 目立つて程度がはなはだしい様子。「戦後、日本経済の発展は、かって例がないほど〜ものであった」「彼女の英会話は短時間で著しく上達した」 03 **凄[すご]い** (驚いたり感心したりするほど)はなはだしい様子。「〜美人だってね、彼の奥さん」「評判どおり〜迫力のある映画だった」「こりゃ〜人出だね。何があったんだろう」「けさはすごく寒かったな」「あの人すごくきれいだね」◇日常会話で連用修飾語として用いる。最近では「けさはすごい寒かった」「あの人すごい奇麗だね」「ゆうべはすごい飲んだね」のように、終止形のまま用いる傾向がある。また、「すっごい美人」「すっごく暑い」のように、強調する言い方として「すっごい」が用いられる。 04 **物凄[ものすご]い** (驚いたり恐れたりするほど)はなはだしい様子。「〜寒波が日本列島を襲った」「1台の車が〜スピードで走り去った」「ゆうべはものすごく暑くて眠れなかった」「あいつ今度のことではものすごく怒ったね」◇日常会話で連用修飾語として用いる。最近では「ものすごい暑い」「ものすごい怒った」のように、「すごい」と同じように終止形のまま用いる傾向がある。 05 **偉[えら]い** (おどろくほど)はなはだしい様子。「けさはえらく寒かった」「きょうは学校で先生にえらくほめられた」「犯人とおぼしき男が〜勢いで建物からとび出してきた」◇「豪い」とも書く。くだけた会話で用い、文章語として用いることは少ない。修飾語として用いられ、述語となることはない。俗語的表現では「けさはえらい寒かった」「先生にえらいほめられた」のように、終止形のまま連用修飾語となる。この用法は諸方言にも多い。 06 **どえらい** 「えらい」をさらに強調した言い方。「株で〜損をした」「きょうはどえらく暑かった」「〜事件が起こった」「これは〜ことになった」◇「ど」は接頭語。近世以降関西を中心に用いられる。 07 **酷[ひど]い** (耐えられないほど)はなはだしい様子。「きのうは〜雪だった」「毎年春には〜花粉症に悩まされる」「授業をさぼって先生にひどくしかられた」「〜いじめにあって自殺を図る子供がふえている」◇「非道い」とも書く。 08 **激[はげ]しい** 普通の程度や状態などをはるかに通をこえている様子。「〜痛みに、思わずしゃがみこんだ」「渋滞の〜交差点」◇「ひどい」と同じく、「不愉快・不都合」というニュアンスがある。ただし、「ひどくなぐられる」「激しく混雑する」など、副詞的な用法ではこのニュアンスはなく、「普通以上の程度」の意を表す。 09 **厳[きび]しい** 普通の程度では許さない様子。「あの学校は〜校則で有名だ」 10 **手痛[ていた]い** 損失がひどい様子。「〜裏切りにあった」「〜しっぺ返しをくらった」 11 **恐[おそ]ろしい** (驚いたりこわさを感じたりするほど)はなはだしい様子。「〜く暑いと思ったら、温度計は38℃を超えていた」「おそろしく元気のいい少年が私の前をかけ抜けていった」「男は〜力で私を押さえつけた」◇「暑さがおそろしい」のようには用いず、修飾語としてのみ用いる。 12 **計[はか]り知[し]れない** どの程度であるのか推測できないほど、はなはだしい様子。「阪神・淡路大震災の被害の大きさは〜」「彼は作曲家として〜才能に恵まれていた」 13 **底知[そこし]れない** どの程度であるのか見当がつかないほどはなはだしい様子。「彼女はどんなときでもくじけない、〜パワーの持ち主だ」◇「底知れぬ」ともいう。 <1435> ## はなはだしい7903c〜d 14 **とんでもない** 予想・常識では考えられないほどはなはだしい様子。「〜金もかけない様子。「予測すると〜数字になりそうだ」「端から端まで歩くと30分以上かかる、とんでもなく広い空港」 15 **尋常[ジンジョウ]でない** ふつうでは考えられないほどはなはだしい様子。「この騒ぎっぷりは〜」 16 **途方[トホウ]も無[な]い** (どうなるかわからないほど)並外れてはなはだしい様子。「〜大きさの球技場ができた」「〜夢を抱く」「途方もなく大きな夢を持つ男」 17 **とてつもない** 並外れてはなはだしい様子。「〜大きな家を建てる」「どたんばで〜力を出す」 18 **際限[サイゲン]無[な]い** これ以上ないほどはなはだしい様子。「退屈〜仕事に嫌けがさした」 ●比類無い 9302異なるc ●おおげさである様子 19 **仰々[ギョウギョウ]しい** おおげさである様子。「そんな〜言葉は願い下げだ」「往来のまん中で土下座するなんて〜まねをするな」 20 **事々[ことごと]しい** 図(うるさいほど)おおげさである様子。「このくらいのけがで〜しく騒ぎ立てるな」 ●物々しい 3306いかめしいc、4405備えるc ## d 形容動詞の類 ●はなはだしい様子 00 **大変[タイヘン]な** 数量や物事の程度が、通常のレベルをこえている様子。「合格の報を受けて息子の喜びは〜なものだった」「七転八倒の〜な苦しみをじっとこらえる」「〜な量の仕事をこなす」◇もともと「大きな異変」「大事件」の意。 01 **大層[タイソウ]な** 「大変」の、やや古風な言い方。「初めての海外訪問で、私たちはどこへ行っても〜な歓迎を受けました」「それは〜な人出で、はぐれてしまいはしないかと思うほどだった」 02 **非常[ヒジョウ]** 程度がはなはだしい様子。「彼は〜な努力を積み重ねて念願を達成した」 03 **大[ダイ]した** 程度がはなはだしい様子。「彼は蛇が〜嫌いだ」「〜借金を作る」 04 **大[たい]した** (驚いたりあきれたりするほど)はなはだしい様子。「年はまだ若いが〜度胸だ」「まだまだ経験は浅いが将来〜人物になるよ」◇プラス評価の気持ちで用いることが多い。「たいした悪党だ」のように一見マイナス評価のような用法もあるが、この場合も「悪党ぶり」に驚きあきれ、ある種の評価を与える気持ちが働いていると見られる。 05 **然[さ]したる** (否定や否定的な意味の語をともなって)それほどはなはだしいとは思われないという、話し手の判断を表す言葉。「この程度の放射線なら人体に〜影響はない」 06 **大[おお]それた** はなはだしい様子。「〜望を抱く」 07 **大[おお]いなる** 程度がはなはだしく大きい様子。「娘の晴れ姿を目にすることは、親にとって〜喜びだ」「〜怒りをおぼえる」 08 **途轍[トテツ]も無[な]い** ふつうでは考えられないほど、はなはだしい様子。「〜に費用がかかる」「彼は〜に金持ちだ」 09 **途方[トホウ]も無[な]い** 耐えられないほどはなはだしい様子。「〜に寒い」「あいさつもしないで行ってしまうなんて〜だ」 10 **余程[よほど]** 程度がはなはだしい。「彼が思いつめた顔をしている。何か〜の事情があるようだ」◇「余」はあて字。 11 **余[よっ]程[ぽど]** 「よほど」を強めた、より口語的な言い方。「この大雨では、よほどの経験が中止になることはない」 12 **善[よ]く善[よ]く** よほどのことで、他にどうしようもない状態である様子。「彼女が泣くなんて〜のことだ」◇「能く能く」とも書く。 13 **並[なみ]ならぬ** 並外れてはなはだしい様子。「〜努力の結果、司法試験を突破した」 14 **一方[ひとかた]ならぬ** 並外れてはなはだしい様子。「〜ご厚情にあずかり衷心よりお礼申し上げます」◇「一方ならず」の形で、副詞的にも用いる。 15 **記録的[キロクテキ]** 事態や状況が、記録に残る(かと思われる)ほど、はなはだしいい様子。「〜な豪雨で、橋が流された」「〜な暑さで線路がひん曲がった」 16 **記録破[キロクやぶ]り** 事態や状況が、これまでの記録を破るほどはなはだしい様子。「今年は〜の猛暑らしい」 17 **激甚[ゲキジン]** なみはずれてひどい様子。「阪神大震災で〜な被害をこうむる」 ▷〜災害◇「劇甚」とも書く。 18 **圧倒的[アっとうてき]** 他のものを全く問題にしないほど、はなはだしい様子。「初戦は、わがチームが〜な大勝利をおさめた」「若者に〜な人気を誇るミュージシャン」 19 **底抜[そこぬ]け** (あきれるほど)はなはだしい様子。「彼は〜のお人好しだ」「〜に明るい子」 20 **頗[すこぶ]る付[つ]き** はなはだしい意の「すこぶる」という言葉がつくほど、すばらしい意。「〜の美人」 ●違いがはなはだしい様子 → 9302異なるd●大いに違う様子 ●いかばかりの 7 21 **如何許[いかばかり]** 並一通りの程度・状態ではなく、想像できないほどである様子。「お悲しみ〜かとお察し申し上げます」「ここまで会社を大きくするのには、〜のご労苦があったか、言葉には言い尽くせぬものがあろうかと存じます」◇改まった場面で丁重に言う場合に用いられる。 22 **如何程[いかほど]** いかばかり。「子供を失った親の気持ちは〜であろう」◇「いかばかり」にくらべ、よりかたい言い方。 ●過度の 23 **過度[カド]** 度をこしている様子。「子供に〜の期待をかける」「〜の飲酒は健康に悪い」 24 **過当[カトウ]** 適当な程度をこえている様子。「〜な要求を突きつける」 25 **過分[カブン]** 自分にはふさわしくないと思うほど、度をこしている様子。「〜なお手当をいただいた」 <1436> ## はなはだしい7903d~f 26 **身[み]に余[あま]る** 図自分にはもったいないほど過分である様子。「〜お褒めの言葉を頂戴する」◇「身に過ぎる」ともいう。 27 **過剰[カジョウ]な** 数量が多すぎたり、度をすごしたりする状態である様子。「〜な警備が問題になった」「〜に生産する」 ▷〜反応・〜生産・〜防衛・〜自意識・〜自信〜 28 **法外[ホウガイ]** 値段などが、驚くほど度をこしている様子。「〜な利子を取られる」「〜な要求を突きつけられる」 ●過大な 7500大きいd●程度が大きい様子 ●過小な 7600小さいd●程度が小さい様子 ●過多な 7900多いd●多過ぎる様子 ●過少な 8000少ないd●少ない程度を表す様子 ●過重な 7901重いd ●おおげさな 29 **大袈裟[おおゲサ]** おおげさで、事実・実態よりも誇張してある様子。「この程度のけがで、死ぬなどと〜なことは言うな」「母は何でも〜に考えすぎて、騒ぎを大きくしてしまう」「判定がおかしいと〜な身振り手振りで審判にアピールする選手」 30 **大仰[おおギョウ]** おおげさである様子。「取るに足らぬことを〜に語る」「〜な挨拶は抜きにしよう」 31 **オーバー** 「おおげさ」の洋語的表現。「この1週間、一睡もしていないというのは〜だが、ろくに寝ていないのは事実だ」「〜な演技」▷〜アクション over 32 **誇大[コダイ]** おおげさに表している様子。「〜な宣伝にだまされる」〜広告 33 **御大層[ごたいそう]** おかしいくらい、おおげさである様子。「〜な理屈を並べたみたところで、しょせん失敗は失敗である」 ◇あざけったり、からかったりしていう語。 34 **針小棒大[シンショウボウダイ]** ささいなことをおおげさに言うこと。「〜に言わないでくれ」「事実を〜に言う」◇針ほどの小さいものを棒ほどに大きく言う意。 35 **鳴[な]り物入[ものい]り** 宣伝などがおおげさで、そのものの実力を過大に言い立てる様子。「レコード会社が〜で宣伝したが、さっぱり売れない」 ●まったくの 7 36 **全[まった]く** 程度が非常にはなはだしく、それ以上はないほどである様子。「そんな話は〜でたらめだ」「私の恋は〜片思いだった」「彼女のやさしさは〜儀礼的なものでしかなかった」 37 **ずぶ** 固まったく。「〜しろうとのくせに口を出すな」 38 **完全[カンゼン]** 程度が非常にはなはだしく、物事のすべてにわたる様子。「〜な勝利を手に入れる」「仕事を〜にやりとげる」「〜な失敗に終わる」 39 **完璧[カンペキ]** 完全で、欠点が全くない様子。「〜な仕上がりを見せる」「彼の作品はどれも〜で、非の打ちどころがない」 40 **完調[カンチョウ]** 調子が完全である様子。「A選手はシーズンも〜な状態で出場するのは難しいだろう」「〜なエンジン」 41 **パーフェクト** 「完全」「完璧」の洋語的表現。「〜な仕上がり」 ▷〜ガイド pcrfect ## f 副詞の類 ●はなはだしい様子 00 **とても** 程度がはなはだしい様子。「きょうは〜疲れた」「試験に受かって〜うれしい」 01 **とっても** 「とても」を強めた、より口語的な言い方。「誕生日のプレゼントをもらって〜うれしかった」 02 **非常[ヒジョウ]に** 「とても」のかたい言い方。「朝まで友と語り合い〜楽しい夜を過ごした」「夜中に家まで押しかけて来られるのは〜迷惑だ」 03 **大変[タイヘン]** 「非常に」と同意だが、口語的な言い方。「このたびは〜お世話になりました」「〜よくできました」 04 **大層[タイソウ]** 「大変」の、やや古風な言い方。「両親は突然帰省した私を見て、〜驚いたようだった」 05 **凄[すご]く** (驚いたり感心したりするほど)はなはだしい様子。「あの先生は〜丁寧に教えてくれる」◇口頭語の俗語で、程度がはなはだしいことを表すもっとも一般的な語。形容詞「すごい」の連用形の用法で、形容詞の類の小見出し「はなはだしい」にある語の多くが、同じように連用形で副詞用法を持つ。 06 **甚[はなは]だ** 通常のレベルを大きくこえている様子。「今回の不祥事は〜遺憾に存じます」「最終審査に残れるかどうか、〜心もとない状況です」◇かたい言い方。 07 **頗[すこぶ]る** はなはだしい様子。「〜体調がいい」「その結果に〜満足している」「〜重大な事件」 08 **うんと** はなはだしい様子。口語的。「学校をさぼったのがばれて、親に〜しかられた」 09 **随分[ズイブン]** (思っていた以上に)はなはだしい様子。「きようは〜寒いね」「病院では〜と待たされた」◇古くは「身分相応(に)」という意味で用いられた。 ●大いに 10 **大[おお]いに** 程度が通常のレベルをはるかにこえている様子。「ボランティア〜けっこう」「若いうちだ。〜やりたまえ」「今夜は〜飲み、〜語ろう」◇もったいぶった言い方で、女性よりも男性のほうが多く用いる。 11 **大[おお]きに** 「大いに」の古めかしい言い方。「〜失望する」◇「おおきに、ご苦労様」は関西方言では「ありがとう」の意で用いられる。 12 **少[すく]なからず** 少なくない程度である様子。「突然の訃報に〜驚いた」 ●よほど 13 **余程[ヨホド]** 程度がはなはだしいと推測・判断できる様子。「あんなつらい経験をしたなんて、よほどつらかったに違いない」◇「余」はあて字。 14 **余[よっ]程[ぽど]** 「よほど」を強めた、より口語的な言い方。「よほどに大はしゃぎするとは、試験に合格したのが〜うれしかったようだ」 15 **善[よ]く善[よ]く** よほどのことで、他にどうしようもないほどである様子。「私のところにまで無心に来るとは〜困っているらしい」「事件に巻き込まれたのは〜運が悪かったのだ」◇「能く能く」とも書く。 <1437> # 7903 はなはだしい ## 特定のことについて程度がはなはだしい様子 16 **痛[いた]く** 感じる程度がはなはだしい様子。「娘は おみやげにいただいたブローチが〜気 に入ったようです」◇「甚く」とも書く。 17 **こよなく** □(よい)感情の程度がはなはだしい様子。「酒を愛する」 18 **飛[と]び切[き]り** ことのほかはなはだしい様子。「〜うまいてんぷらを食べさせる店に案内しよう」◇「とびっきり」ともいう。 19 **見[み]るも** むごたらしくてひどいことがわかる様子。「難民は〜悲惨な生活を余儀なくされた」 20 **強[したた]かに** 強さ、激しさがどの程度がはなはだしい様子。「自転車で転んで腰を〜打った」「〜酒を飲んで鬱憤認ばらしをした」◇「健かに」とも書く。 21 **大[おお]きく** 態度・様子の程度がはなはだしい様子。「そういうと、相手は〜うなずいた」「株価が〜上昇した」 ## きわめて→ 5501極まるf●きわめて ## 感慨深くはなはだしい様子 22 **其[そ]れは** 程度が並一通りでなく、言葉には言い表せないほどである様子。「あなたのおじい様は〜立派なお人でした」◇次に続く言葉を感動をこめて強調する語。 23 **其[そ]れは其[そ]れは** 「それは」をさらに強めた言い方。「かぐや姫は〜美しい女性に成長しました」 24 **全[まった]く** 程度が非常にはなはだしく、どうみてもそうだと思われる様子。「お茶くみの仕事しかさせないなんて、〜失礼だわ」「それは発生当初から〜不思議ななぞに満ちた事件だった」「あの子は化粧をすると〜別人のようになる」◇完全である意の文語形容詞「まったし」の連用形から。 25 **全[まった]くの所[ところ]** 「まったく」の強調表現。「〜この私にもどうしていいかわからない」 26 **全[まった]く以[もっ]て** 「まったく」の強調表現。「〜ざんねんでならなかった」 27 **荷[なん]とも** 言うに言えないくらい、程度がはなはだしい様子。「このたびのことにつきましては、〜申し訳ありません」「いい年をした男が3人で暮らすという、〜妙なことになった」 28 **荷[なん]ともはや** 「何とも」の強調表現。「こんな所でにごにごしていては、〜おわびの申し上げようがありません」 ## 度をこしている様子 29 **嫌[いや]と言う程[ほど]** うんざりするほどひどい、もうたくさんだというほどである様子。「〜酒を飲まされた」「人間関係を円滑に保つことの難しさを〜思い知らされた」 30 **散々[さんざん]** (不快なほど)度をこしている様子。「どっちが悪いと〜お説教を言われた」 31 **さんざ** 俗「さんざん」の省略形。「ゆうべは〜遊んだ」 32 **さんざっぱら** 俗「さんざ」の強調表現。「おやじから〜お説教された」「ゆうべは〜飲んだ。もう酒は見るのもいやだ」 33 **馬鹿[ばか]に** ふつうでは考えられないほど度をこしている様子。「きょうは〜風が強いね」「このごろ~金回りがよさそうだね」 34 **べらぼうに** 俗「馬鹿に」を強めた言い方。「ばかに」を強めていう俗語。「名古屋は〜蒸し暑いと聞く」 35 **滅法[メッポウ]** 驚くほど度をこしている様子。「横綱は〜強い」とおもしろい話をするように言う。 36 **無性[ムショウ]に** 感情や物事の状態などが、おさえられないほど度をこしている様子。「彼に言われたことを思い出していたら〜腹が立ってきた」「〜腹が減る」 37 **いやに** 不審に思うほど度をこしている様子。「今日のおじさま、きょうは〜ご機嫌だね」「〜まじめくさって、いつもの君らしくないね」◇「やに」ともいう。 38 **やけに** 度をこしていて、ふつうではないと思える様子。「今年の夏は〜暑いね」「一から出直すと言った彼の表情は〜明るかった」 39 **矢鱈[やたら]に** 前後の見境や分別がなく、筋道がわからないほど、程度が度をこしている様子。「問題は〜むずかしかった」「〜にどなりちらす」◇「やたらと」の形でも用いる。「矢鱈」はあて字。 40 **滅多矢鱈[めったやたら]に** 「やたらに」を強めた言い方。「〜にほめればいいというものではない」「〜に立ち入ってはいけない」◇「滅多矢鱈」はあて字。 41 **無闇[むやみ]に** 深くあとさきのことを考えずに行動する(程度が過ぎる)様子。「〜人を信じるのは考えものだ」「〜しかる」◇「無闇」はあて字。 42 **無闇矢鱈[むやみやたら]に** 「むやみに」を強めた言い方。「〜新しいものに飛びつく」「〜矢を射っても、的には当たらない」◇「無闇矢鱈」はあて字。 ▶過不足無く△ 9205当てはまるf ### h 名詞の類:コト・サマ 00 **遣[や]り過[す]ぎ** やりすぎること・程度をこえること。「そんなことをするとは、いくらなんでもそれは〜だろう」「水の〜が原因で花を枯らしてしまった」 01 **行[い]き過[す]ぎ** 程度をこえること。「彼の発言は〜と問題視される」◇「ゆきすぎ」ともいう。 ### s 名詞の類:ヒト 00 **固[かた]まり** ある性質・傾向などの程度がはなはだしい人。「欲の〜と化す」◇「塊」とも書く。 01 **権化[ごんげ]** ある抽象的な事柄が人の姿になったと思われるほど、その事柄そのもののような人。「悪の〜」「美の〜」 # 7904 にぎわしい ## a 動詞の類 ### ●にぎわう 00 **賑[にぎ]わう** 人が多く出て、はなやかな活気がある。「京都は季節を問わず観光客で〜」「一門が~」 01 **門前市[もんぜんいち]を成[な]す** □その家の前に人がたくさん集まってにぎやかである。 <1438> る。「温灸が効くというので、その鍼灸院の前は〜ありさまだ」 ### ●にぎわす 02 **賑[にぎ]わす** にぎやかにする。「宴席を〜ために隠し芸をする」「スキャンダラスなこの事件は新聞や週刊誌の紙面を大いににぎわした」「旬の野菜が食膳を〜」◇「にぎわわす」ともいう。 03 **賑[にぎ]わす** 「にぎわす」の、より口語的な言い方。「軽妙な語り口で座を〜」 04 **賑[にぎ]やかす** その場の雰囲気をにぎやかにする。「座を〜ことにかけては自信があった」 ## c 形容詞の類 00 **賑[にぎ]わしい** 人出が多く、活気があり、人声や物音で騒がしい様子。「初売りで、街は朝から~」 01 **賑賑[にぎにぎ]しい** □人が大勢集まって、はなやかで活気がある様子。「一行がにぎにぎしく来場した」「ブラスバンドを先頭に、にぎにぎしくパレードが始まった」 ## d 形容動詞の類 00 **賑[にぎ]やかな** ①人出が多く、活気があり、人声や物音で騒がしい様子。「かつては〜だった町もすっかりさびれてしまった」「お酒が入って座は急に〜になった」②数多くのものが、はなやかに並べられている様子。「テーブルにはごちそうが〜に並んでいる」 01 **大賑[おおにぎ]わい** 大変にぎわっている様子。「歳末大売り出しで町は〜だ」 02 **繁華[はんか]な** 人出が多く、活気に満ちている様子。「〜街で、深夜まで人通りが絶えなかった」 03 **殷賑[いんしん]の** 文非常ににぎやかで活気に満ちている様子。「歳末商戦が始まり、〜を極める街」「〜の城下町」◇「殷」は「盛ん」の意。 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **賑[にぎ]わい** にぎわうこと。「不景気で盛り場もかつての〜はない(つまらないものでもないよりましである)」 01 **賑[にぎ]やかし** その場をにぎやかにすること。「〜にカラオケをやる」 ## u 名詞の類:トコロ 00 **町[まち]** 人家や商店などが多く、人がたくさん集まるところ。「〜まで買い物に出かける」「ここは学生の〜だ」◇「街」とも書く。 01 **巷[ちまた]** 町なかのにぎやかな通り。「〜のネオンに誘われて寄り道する」「岐」「衢」とも書く。「道股(わかれみち)」の意から。 02 **市[いち]** (人家の集まっている)町。「彼は高校を卒業すると、〜に出た」 03 **市街[しがい]** 人家・商店などが集まった、にぎやかなところ。「〜に店をかまえる」 04 **市街地[しがいち]** 人家・商店などが集まった、にぎやかなところ。▷~戦 05 **下町[したまち]** 市街地で、住宅や商店の密集したところ。▷~言葉・~育ち・~風◇多くは商工業地区で、高級住宅地に対して、一般庶民の住む地域という意も含まれる。 06 **ダウンタウン** 大都市の商業地区。今日本では下町と同義のように使うが、アメリカでは商店や劇場などの集まったにぎやかな地区のことをいう。downtown ●盛り場 3200遊ぶd●盛り場 # 7905 上回る ## a 動詞の類 00 **上回[うわまわ]る** ある数量・数値より多くなったり、高くなったりすること。また、ある基準を超えたりする。「空気中の二酸化炭素の濃度が基準を大幅に上回っている」「過半数を~」→下回る 01 **超[こ]える** ある数量・限度・目指す程度などを上回る。「彼の体力は人間の力の限界を超えている」「加入者はついに1000人を超えた」「能力を超えた仕事」◇「越える」とも書く。 02 **越[こ]す** ある数量・数値を上回る。「この前の津波で、50人を~死者が出た」◇「超す」とも書く。 03 **勝[か]ち越[こ]す** ①相撲の番付などで、勝ちの数が負けの数より多くなる。「今場所勝ち越せば、幕下に落ちずにすむ」→負け越す②試合の途中で、得点が失点を上回る。「終盤になってようやく勝ち越した」 04 **負[ま]け越[こ]す** 負けの数が勝ちの数より多くなる。「〜とBクラスに転落だ」→勝ち越す 05 **突破[とっぱ]** 一定の数量を超えること。「日本の人口が一億人を〜した」 06 **超過[ちょうか]** 一定の限度を超えること。「予算を大幅に〜する」→料金~ 07 **オーバー** 数量が、限度を超えること。「重量が〜しているので、何個か降ろしてください」「定員を〜する」over 08 **足[あし]が出[で]る** 予算を上回る支出になる。「この予算では〜のは必定だ」 ## d 形容動詞の類 00 **中々[なかな]の** 標準や予想していた程度を超えている様子。「彼女の歌は〜のものだよ」「生まれて初めて書いた小説が〜の評判になった」 01 **一寸[ちょっと]した** 標準や予想していた程度は超えている様子。「ゴルフの腕前は〜ものだ」「〜財産をもつ」◇「鳥渡した」とも書く。「一寸」「鳥渡」はあて字。 02 **良[い]い線[せん]** 囧(非常によくはないが)一定の条件は満たしていて、なかなかよいと認められる様子。「全然期待してなかったけど、けっこう〜いってるじゃない」「まあ、それは〜だね」 03 **可成[かなり]の** ふつうの程度をだいぶ超えている様子。「その車は〜のスピードで街中を走り抜けた」◇「可也」とも書く。 04 **相当[そうとう]** 非常にというほどではないが、ふつうの程度を大きく超えている様子。「彼はアマチュアだが、演奏技術は〜なものだ」 ## f 副詞の類 00 **優[ゆう]に** 十分に上回っている様子。「その集会に参加した人数は、~5000人を超えた」 <1439> 01 **大分[だいぶ]** 非常にというほどではないが、ふつうよりはるかに多い、または、とてもいえない程度である様子。「仕事がまだ〜残っている」「子供たちは〜大きくなりました」「彼女は〜前に帰りました」 02 **大分[たいそう]** 「だいぶ」の、古い言い方。「秋も深まり〜涼しくなりました」 03 **可成[かなり]** 予想や常識をかなり超えている様子。「残業続きで~疲れがたまっているようだ」「ギターを始めて3ヵ月が経ち~上達してきた」◇「可也」とも書く。 04 **相当[そうとう]** 非常にというほどではないが、ふつうの程度を大きく超えている様子。「仕事が全部片づくまで、まだ~時間がかかりそうだ」「笑ってはいたが〜参っているようだった」 05 **結構[けっこう]** 思っていた程度を超えている様子。「初めて食べる味だが〜おいしい」「油絵はあまり自信はなかったが、〜うまく描けたと思う」 06 **聊[いささ]か** 決して多いとはいわないが、意外に少なくないと思っている様子だ。「不満も〜はございます」「今度のことには〜参ったよ」「それは〜強引のように思えるのだが」◇「些か」とも書く。やや改まった言い方。 07 **大[たい]そう** ふつうの人の倍ほどの程度である様子。「〜骨の折れる仕事」◇「大層」とも書く。 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **勝[か]ち越[こ]し** 勝ち越すこと。「早々に〜を決めたい」→負け越し 01 **負[ま]け越[こ]し** 負け越すこと。「今場所の〜で幕下に落ちる」→勝ち越し 02 **輸入超過[ゆにゅうちょうか]** 輸入の額が輸出の額を上回ること。「中国からの〜が、アメリカの対外貿易赤字の主な原因といわれる」 03 **入超[にゅうちょう]** 「輸入超過」の略。▷対日~ 04 **輸出超過[ゆしゅつちょうか]** 輸出の額が輸入の額を上回ること。「日本の〜によりECとの軋轢が生じた」 05 **出超[しゅっちょう]** 「輸出超過」の略。▷対米~ 06 **以上[いじょう]** 物事の程度や数量が、基準を(その数量も含めて)上回る範囲であること。「入場者が1000人~にのぼる盛況だ」「予想〜の出費だった」「もうこれ〜食べられない」→以下 # 7906 増える ## a 動詞の類 ### ●ふえる 00 **増[ふ]える** 数量がそれまでよりも多くなる。「年々100歳以上の長寿の人が~」「財産が〜」「野ねずみが〜」「ダムの貯水量がふえた」→減る◇財産などが多くなったり、動植物が繁殖する場合は「殖える」と書くことが多い。 01 **増[ま]す** 数量がふえたり、程度がそれまでよりも大きくなったり高くなったりする。「ダムの放水によって危険はかえって増した」「チームの勢いが~」→減る◇「益す」とも書く。 02 **増加[ぞうか]する** ふえて多くなること。「前年よりも交通事故による死亡者が〜した」「きのうの雨でダムの貯水量は少し〜した」「犯罪が〜する」→減少 03 **弥増[いやま]す** ますます増す。いよいよ増す。「恋心は〜ばかりだ」「不安が〜」 04 **増[まさ]る** 増した状態になる。「会えないとなると、いとしさが〜ばかりだ」 05 **増大[ぞうだい]する** 数量・程度が増して大きくなること。「第三世界の人口が〜した」「今期の売り上げが〜した」「戦火が広がり国民の不安が〜する」→減少 06 **増殖[ぞうしょく]する** 図量がふえて多くなること。「細胞が〜する」▷〜炉◇生物学では、個体や細胞・組織などがふえることにいうことが多い。 07 **繁殖[はんしょく]する** 動物・植物がどんどんふえること。「ねずみが〜する」「雑草が~する」▷~期◇「蕃殖」とも書く。 08 **増員[ぞういん]** 人数・定員が増えること。「議員定数が〜された」「秘書が〜になったためにオフィスが窮屈になった」→減員 09 **増量[ぞうりょう]する** 量がふえること。「ホルモンが〜する」→減量 10 **増水[ぞうすい]する** 水かさが増すこと。「台風による大雨で川は~して危険水位をこえた」→減水 11 **増血[ぞうけつ]する** 血液(の中の赤血球)の量がふえること。「~の効果がある食品」▷~作用 12 **増減[ぞうげん]する** ふえたり減ったりすること。「天候によりダムの水量はたえず〜する」「このところ体重の〜はない」 ### ●徐々に増加する 13 **漸増[ぜんぞう]する** 少しずつ増加すること。「失業率が〜する」「死亡事故は〜の傾向にある」→漸減 14 **逓増[ていぞう]する** しだいに増加すること。「輸出は年々〜している」▷~料金→逓減 15 **微増[びぞう]する** わずかに増加すること。「症状はよくなってきて、病人の体重も~しているようだ」 16 **累増[るいぞう]する** 図順次増加すること。「貿易赤字が年々〜している」 17 **累進[るいしん]する** 図物事の数量・程度が順次上がること。「税金が〜する」▷~課税 ### ●大きく増加する 18 **激増[げきぞう]する** 図非常に増加すること。「麻薬中毒者が〜している」→激減 19 **急増[きゅうぞう]する** 図急に大きく増加すること。「少年犯罪が〜した」「海水温の上昇によって赤潮が発生した」→急減 20 **著増[ちょぞう]する** 図著しく増加すること。「核家族が各地で〜している」「近年人口が〜の傾向にある」 21 **倍[ばい]する** 2倍になること。「今後ともご支援を賜りたく存じます」◇「2倍になる」意。 22 **倍増[ばいぞう]する** 2倍に増加すること。「生産量が〜する」「喜びが〜する」▷所得~ 23 **倍加[ばいか]する** 図2倍に増加すること。「好景気で売り上げが〜する」「興味が~する」 <1440> ### ▶金額が増加する 24 **増益[ぞうえき]する** 利益が増加すること。「好況で前年に比し3割の〜が見込まれる」▷増収~・減益 25 **増収[ぞうしゅう]する** 収入・収穫が増加すること。「今年は300万円の〜が見込まれる」→減収 26 **増価[ぞうか]する** 交通至便で、地価が〜した」「地価の上昇によって増加すること。」▷土地~税 ### ▶程度が増す 27 **伸[の]びる** 程度が期待値より増す。「猛練習で記録が伸びた」「才能が~」 28 **増進[ぞうしん]する** 体力・能力の程度が十分に増すこと。「秋は食欲が〜する」▷精力~・体力~・学力~・能率~→減退 29 **伸長[しんちょう]する** 図伸びること。「経済力が〜する」 30 **伸張[しんちょう]する** □勢いが増して広がること。「野党の勢力が〜する」 ●よくなる → 9400良いa●よくなる ### ●かさむ 31 **嵩[かさ]む** 金額などの数量がふえる。「借金が〜んで首が回らない」 32 **太[ふと]る** 財産などがふえて豊かになる。「利子がついて財産が~」 ## d 形容動詞の類 00 **更[さら]なる** 程度が増す様子。「〜ご活躍をお祈りします」 01 **倍旧[ばいきゅう]の** 以前よりも親交などの程度が増す様子。「〜ご愛顧をなにぶんお願い申し上げます」 ## f 副詞の類 ### ●程度が増す様子 00 **もっと** 程度が、今(それ)以上である様子。「自由な時間が〜ほしい」「〜食べないとばてるわよ」 01 **より** 「もっと」の、やや改まった言い方。「この薬を飲めば、〜短期間で病気を治すことができるようになります」「近い将来、〜高度な技術が開発されるだろう」◇ふつう、形容詞や形容動詞の前に置かれる。もと欧文の翻訳に用いられ、やがて広まった言葉。 02 **遥[はる]かに** 程度が、今(それ)の程度を大きくこえている様子。「こちらのほうが値段は〜安いが品質が〜いいね」 03 **ずっと** 「はるかに」の、より口語的な言い方。「この服のほうが〜君に似合っている」「一日中寝ているくらいなら、仕事に行くほうが〜ましだ」◇強調して「ずうっと」などともいう。 04 **更[さら]に** それまでの程度が増す様子。「朝から降り続いていた激しい雨は、午後になって〜激しさを増した」「彼女の演奏のテクニックは〜上達していた」「その服も似合うけれど、こちらのほうが〜いい」 05 **ますます** それまでの程度が徐々に増す様子。「近年、交通渋滞が〜ひどくなっている」「夜になって、雪は〜激しくなった」◇「益益」とも書く。 06 **いよいよ** それまでの程度が、だんだんピークに近づいていく様子。「祖父の病状は〜悪くなった」「台風の接近にともなって、風雨は〜強くなった」◇「愈愈」とも書く。 07 **めっきりと** 好ましくないと考えられる物事について、それまでにくらべて、程度が急激に増す様子。「父は最近〜酒が弱くなった」「このところ〜白髪が増えた」 08 **尚[なお]** 前の状態に比べて、程度がそれ以上である様子。「それもよいけれど、こうしたほうが〜よいと思う」「そんな言い方は〜悪い」◇「猶」とも書く。 09 **尚[なお]の事[こと]** 「なお」の強調表現。「もともと生活が苦しいのに、事故を起こして〜生活が苦しくなった」 10 **尚更[なおさら]** ある程度が、何かの理由・条件によって、さらにその度合を増す様子。「彼があんなことを言うものだから、〜収拾がつかなくなった」「専門家でも難しいことなのだから、素人にとっては〜だ」 11 **一層[いっそう]** 程度が明らかに増す様子。「シックなドレスを着ると、最近大人っぽくなった娘が〜大人びて見えた」 12 **より一層[いっそう]** 「いっそう」の強調表現。「志望校に合格するためには〜努力する必要があります」 13 **尚[なお]一層[いっそう]** 「いっそう」の強調表現。「〜精進してまいりたいと存じます」「一生懸命がんばりますので、〜のご支援をお願い申し上げます」◇「よりいっそう」に比べて、紋切り型の文章に用いられることが多い。 14 **一段[いちだん]と** 程度が目立って増す様子。「娘は成長して〜美しくなった」「長引く不況は人々の暮らしに〜濃く影を落とし始めた」 15 **ぐんと** 程度が大きく増す様子。「その色を添えると絵が〜よくなったよ」「成績が〜上がる」 16 **ぐっと** 程度が目立って大きく増す様子。「そのスカーフをすると〜ひきたつね」 17 **弥[いや]が上[うえ]にも** それまでの程度が、いっそう増す様子。「そんな中で思わぬ吉報が届き、祝宴は〜も盛り上がった」「美しい人を〜美しくするきらびやかな衣装」◇やや古風な言い方。 18 **殊[こと]に** (ふだんの状況に比べて)程度が一段と高い様子。「ひとり寝の夜は人の心のあたたかさが〜身にしみる」「長い下積み生活を経ての成功だけに、感激も〜であろう」 19 **一際[ひときわ]** 他に比べて、程度が目立って増した状態である様子。「新人女優の〜みずみずしい演技が評判になった」「林立する高層ビルの中でも〜高いものがA社のビルです」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **増[ま]し** 増すこと。「夜間は2割~の特別料金をいただく」 01 **伸[の]び** 伸びること・程度。「ここ数ヵ月、売り上げが〜悩んでいる」「あの投手は〜のある速球が武器だ」 02 **増[ぞう]** 増加すること。「収益は前年比20%の〜となった」▷自然~→減 03 **純増[じゅんぞう]** 経費などを引いた、純粋な増加。▷~数 04 **増勢[ぞうぜい]** 図増加する形勢。「人口は〜に向かう」 <1441> # 7907 増やす ## a 動詞の類 ### ●ふやす 00 **増[ふ]やす** ふえるようにする。「警察官をふやして警備態勢を強化する」「人工交配して新種のばらを~」「倹約して貯金を1000万円にまでふやした」→減らす◇財産を多くしたり、動植物を繁殖させるときには「殖やす」と書くことが多い。 01 **増[ま]す** 数量をふやしたり、程度をそれまでより大きくしたり高くしたりする。「水かさを増してダムの水を放流する」「列車はスピードを増して平野をつっきる」「勢力を~」→減らす◇「益す」とも書く。 02 **増加[ぞうか]させる** ふえて多くなるようにする。「薬の服用量を〜してみたが効果は認められなかった」→減少 03 **水増[みずま]しする** 規定の分量に、水などを加えてふやすこと。「酒を〜して売ったらしい」「実際の経費を〜して請求する」 04 **増大[ぞうだい]させる** 数量・程度を増して大きくすること。「首相の不注意な発言は両国間の緊張をさらに〜する結果となった」→減少 05 **増強[ぞうきょう]する** 人数・設備などをふやして強化すること。「軍備を〜する」 06 **加増[かぞう]する** □領地・禄高などを新たに加えてふやすこと。「軍功により特に1万石を~する」 07 **増幅[ぞうふく]する** ①電流などの振幅を増大すること。②もとの意図を誇張して、話を大きくすること。「〜された噂」 08 **増殖[ぞうしょく]させる** □量をふやして多くすること。「資産を〜させる」「病原菌を〜する」 09 **増量[ぞうりょう]する** 分量や体重などをふやすこと。「痛みがひかないときは、薬を〜しましょう」「3kgの~に成功した」→減量 10 **増血[ぞうけつ]する** 血液(の中の赤血球)の量をふやすこと。「〜するための薬を投与する」▷~剤・~作用 11 **増減[ぞうげん]させる** 図ふやしたり減らしたりすること。「ダムの放水量を〜して調節する」 ●割り増しする → 6402加えるa●加算する ### ●徐々にふやす 12 **漸増[ぜんぞう]させる** □少しずつふやすこと。「防衛関係予算を〜する」→漸減 13 **逓増[ていぞう]させる** 少しずつ段階的にふやすこと。「社員の有給休暇の日数を1年ごとに~する」→逓減 14 **累増[るいぞう]させる** 図順次ふやすこと。「会社は年々赤字を〜している」 ### ●大きくふやす 15 **倍増[ばいぞう]しする** (金額などを)2倍にふやすこと。「料金を~して請求する」 16 **倍増[ばいぞう]させる** 2倍にふやすこと。「生産量を〜して収益の大幅増を見込む」 17 **倍加[ばいか]させる** □2倍にふやすこと。「鉄道輸送からトラック輸送への切り替えは、輸送力を〜する結果となった」「その知らせは彼女の喜びを〜することとなった」 18 **急増[きゅうぞう]させる** 急激にふやすこと。「臨時職員を〜する」 ### ●人数をふやす 19 **増員[ぞういん]する** 人数・定員をふやすこと。「係員を3名〜して緊急事態にあたる」→減員 20 **増兵[ぞうへい]する** □兵隊の人数をふやすこと。「国境の部隊を〜して戦争に備える」 21 **増援[ぞうえん]する** □人数をふやして援助すること。「医師・看護婦を〜して救護にあたる」▷~軍・~部隊 ●増派する → 6208送るa●派遣する ### ●金額をふやす 22 **増額[ぞうがく]する** 金額をふやすこと。「老齢年金がわずかばかり〜された」→減額 23 **増給[ぞうきゅう]する** □給料をふやすこと。「交渉の結果、4月から一律5000円を〜することに決定した」→減給 24 **増税[ぞうぜい]する** 税金をふやすこと。「赤字補填のため~する」「民衆は~の重圧にあえいでいる」→減税 25 **増収[ぞうしゅう]する** 税金をふやすことによって国の収入を増収すること。「所得税の〜が決まる」 26 **増資[ぞうし]する** □企業が資本金をふやすこと。「大幅な~に踏み切る」→減資 27 **増配[ぞうはい]する** 利益・配当などをふやすこと。「売り上げ増で当期利益を〜する」「戦後のあのころにはお米の〜がどんなにうれしかったことか」→減配 28 **利殖[りしょく]する** 手持ちの資金をうまく動かして、財産をふやすこと。「あの男は〜の才にたけている」「株で〜する」 ●加補する → 6402加えるa●特定のものを加える ●増刷する → 2205刷るa●刷る ### ●設備などをふやす 29 **増設[ぞうせつ]する** 今まである設備などをさらにふやすこと。「コンピューター機器を〜する」「受講生の希望で、今年から3講座を新たに~した」▷~工事 30 **増置[ぞうち]する** 図設備などをふやして設置すること。「火災報知機を〜して安全性を高める」 31 **増床[ぞうしょう]する** □①病院などでベッドの数をふやすこと。「地域医療の充実のために50ベッドを〜した」②デパートなどで売り場の床面積をふやすこと。「販売品目をふやし、客の購買意欲を高めるために、~を検討している」 ●増築する 6804建てるa●いろいろな形で建築する ### ●車両・便をふやす 32 **増車[ぞうしゃ]する** 車の数をふやすこと。「朝夕の通勤時間帯には〜してラッシュを緩和させる」→減車 33 **増発[ぞうはつ]する** 電車・バス・飛行機などの発車回数をふやすこと。「ゴールデンウィークには列車を〜する」▷~便・~列車 34 **増便[ぞうびん]する** バス・飛行機・船舶などの定期便の回数をふやすこと。「年末・年始を海外で過ごそうという人たちのために、今年も大幅に〜する予定です」→減便 ●増結する 5907つなぐa●つなげる <1442> ### ●生産などをふやす 35 **増産[ぞうさん]する** 物を作る量をふやすこと。「製品を早めに〜して、品切れを防ぐ」「買い注文が殺到して〜に次ぐ〜をしても追いつかない」→減産 36 **増反[ぞうたん]する** 農作物の作付面積をふやすこと。「政府はいったんは減反を奨励しながら、不作と見るや、一転して~へと政策変更を検討しはじめた」→減反◇「増段」とも書く。 ### ●程度を増す 37 **伸[の]ばす** 程度を期待値より増す。「都市部での支持票を伸ばせなかったのが敗因だ」「自分の得意分野を~」 38 **増進[ぞうしん]させる** 体力・能力の程度を十分に増すこと。「香辛料は食欲を〜する効果がある」▷健康~・体力~・食欲~ 39 **伸長[しんちょう]させる** □伸ばすこと。「地元の産業を〜し、活性化を目指す」 40 **伸張[しんちょう]させる** 勢いを増して広がるようにすること。「かつて、その帝国は大陸中に勢力を〜していった」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **増[ぞう]** 増加させること。「今年は社員の営業成績が非常によかったので、ボーナスを20%~にした」→減 01 **殖産[しょくさん]** □①産業を盛んにし、生産物をふやすこと。▷~興業 ②財産をふやすこと。 02 **生殖[せいしょく]** 生物が自分と同種の新しい個体をつくって、その種をふやすこと。▷~細胞 03 **有性生殖[ゆうせいせいしょく]** 雄と雌それぞれの生殖細胞の結合による生殖。→無性生殖 04 **無性生殖[むせいせいしょく]** 雌雄の区別なく、単独の個体が、そのからだの一部が分離して新しい個体をつくる生殖。→有性生殖 ## k 名詞の類:モノ 00 **生殖器官[せいしょくきかん]** 生物が新しい個体を生みふやすために備えている器官。◇「生殖器」ともいう。 ●性器 2802交わるk●性交のための器官 # 7908 富む ## a 動詞の類 00 **富[と]む** 度をはるかにこえてたくさんある。「国が〜」「春秋に~(年が若く将来が希望に満ちている)」「示唆に富んだ意見」 01 **釜[かま]が潤[うるお]う** 金銭をたくさん持っている。「〜ようなところはやっぱり違う」 02 **金[かね]が唸[うな]る** 金銭がありあまるほどたくさんある。「彼の家では金が唸っているという話だ」 03 **恵[めぐ]まれる** (生まれつき)金銭や幸運などをたくさん与えられる。「恵まれた家庭に育つ」「天候に~」「才能に~」 04 **潤[うるお]う** 足りなかったものが与えられてゆとりができる。「毎日あくせく働くゆとりのない生活から、心が〜ような生活へと切り替える」 ### ▶潤う 05 **均霑[きんてん]** 平等に恩恵・利益にあずかること。「利潤の~にあずかる」「~の精神」◇「ひとしくうるおう」意から。 ## c 形容詞の類 00 **懐[ふところ]が暖[あたた]かい** 金銭をたくさん持っている様子。「今日は〜から、何かご馳走しよう」→懐が寒い 01 **懐具合[ふところぐあい]が良[よ]い** 今財政状態がいい様子。「商売が順調で、これまでになく~」 ## d 形容動詞の類 00 **豊[ゆた]かな** 好ましいものが十分にあって、満ち足りる様子。「天然資源の〜国」「財政は~だ」「わが子には〜な心の持ち主に育ってほしい」◇「裕か」とも書く。 01 **富裕[ふゆう]な** 財産を多く持っている様子。「〜な家庭に生まれ育つ」◇「富有」とも書く。 02 **有産[ゆうさん]の** 財産がある様子。▷~階級・~者 03 **富貴[ふうき]** 財産があって、地位・身分も高い様子。「〜な家柄」◇「ふっき」ともいう。 04 **富強[ふきょう]な** 国などが経済的に豊かで、強い様子。「〜な国」 05 **裕福[ゆうふく]な** 財産を多く持っていて生活が豊かである様子。「〜な家庭に育った」「一生~に暮らす」 06 **贅沢[ぜいたく]な** 衣食住のさまざまなことに必要以上にお金や人手などをかける様子。「一度~な生活に慣れてしまうと、なかなか質素な生活には戻れない」「本革を〜に使ったバッグ」「週末ぐらい時間を〜に使いたい」「健康で、仕事も家庭もうまくいっている。それ以上を望むのは〜というもんだ」▷~品→質素 07 **贅沢三昧[ぜいたくざんまい]の** ぜいたくなことばかりしている様子。「かつては〜の日々だったのに、今ではすっかり落ちぶれてしまった」 08 **リッチ[リッチ]な** 裕福でぜいたくな様子。「コンサートに行って~な気分にひたる」「~な食事を楽しむ」→プアー rich 09 **豪華[ごうか]な** ぜいたくではなやかな様子。「さすがに金持ちだけあって〜なパーティーだった」「今夜のショーは〜な顔ぶれだね」▷~版 10 **豪勢[ごうせい]な** 非常にぜいたくで驚いてしまうほどである様子。「彼は事業に成功して~な暮らしをしているらしい」 11 **豪奢[ごうしゃ]な** 文非常にぜいたくで派手な様子。「上流階級の~な生活にあこがれる」 12 **奢侈[しゃし]な** 図度をこしてぜいたくである様子。「~な生活」「~に流れる若者たち」 13 **デラックス[デラックス]な** ぜいたくで高級な様子。「〜なリゾートホテルに長期滞在し <1443> てみたい」deluxe 14 **ゴージャス[ゴージャス]な** 豪華できらびやかな様子。「〜な雰囲気を演出するシャンデリア」gorgeous ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **潤[うるお]い** ①経済的にゆとりのある状態。「工場の進出はこの町に経済的な〜をもたらした」「落ち着いて~の感じられる家庭」「~のある文章」 01 **贅[ぜい]** 図ぜいたくであること。「〜の限りを尽くす」 02 **暖衣飽食[だんいほうしょく]** ぜいたくな衣服を着て、飽きるほど食べる、ぜいたくな生活。「〜に慣れきっている子供たちにとって、きびしい自然の中での昔ながらの生活は、つらいものだったに違いない」 03 **貧富[ひんぷ]** 図貧しいことと富むこと。「〜の差が激しい」 ●ゆとり・余裕→ 9604残るh●ゆとり ### ▶財力 04 **財力[ざいりょく]** ①金銭のもつ威力。「〜にものをいわせて解決する」②物事をなしとげることのできる能力。「広大な山林を買うだけの〜がある」 05 **資力[しりょく]** 資金を出すことのできる力。「〜の乏しい零細企業」 06 **経済力[けいざいりょく]** 経済活動を支えるだけの金銭を持つこと。「国としての~」 07 **富力[ふりょく]** □富の力。「〜をもってのし上がる」 08 **国富[こくふ]** 文国の経済力。▷~統計 09 **国力[こくりょく]** 国の経済力・軍事力などの総合的な力。「巨額の軍事費は〜を低下させる一因となりうる」 10 **国勢[こくせい]** 国の人口・産業・財力などの総合的な状態や勢い。▷~調査 11 **民力[みんりょく]** 国民の財力や労力。「都道府県別の〜を比較する」 ## k 名詞の類:モノ ### ●財産 00 **財産[ざいさん]** 個人や団体などが持っている、金銭・土地・建物・家具・株券など金銭的価値のあるいっさいのもの。あるいは、それに相当するもの。「父の〜を相続する」「愛する子供だけが私に残された唯一の~だ」▷~税・~相続・~分与 01 **財[ざい]** 図財産。「一代で〜を成す」「~をたくわえる」 02 **産[さん]** 図(もとでとなる)財産。「〜を傾ける」 03 **資本[しほん]** (それで事業をしたり、何かを生み出す元手となる)財産。「元手」「山師の口車に乗って〜を失う(水産資源)」 04 **財貨[ざいか]** 金銭や財産となる品物。「〜をたくわえる」 05 **財物[ざいぶつ]** 金銭や物品。特に、その人の財産である金銭や物品。「ざいもつ」ともいう。 ### ●巨額の財産 06 **巨財[きょざい]** 巨額の財産。「事業に〜をつぎ込む」 07 **富[とみ]** 図巨額の財産。「〜くじで~を築く」「〜を分ける」 ### ●いろいろな財産 08 **身代[しんだい]** その人に属するいっさいの財産。「遊蕩にふけり〜をつぶす」 09 **身上[しんしょう]** □その人の生活を支える財産。「なけなしの〜を賭け事につぎ込む」「しんじょう」ともいう。 10 **私財[しざい]** 個人が持っている財産。「町のために〜をなげうって公園をつくる」 11 **私産[しさん]** その人の名義になっている財産。「〜を公開する」 12 **家財[かざい]** 家具・道具類など一家の財産。「火事で〜を失う」 13 **家産[かさん]** □一家の主の名義になっている財産。「ばくちで〜を傾ける」 14 **恒産[こうさん]** 土地や建物など、一定の安定した財産。「〜無き者は恒心無し(生活が安定していないと心も安定しない)」 15 **資産[しさん]** 個人または法人が持っている、経済的価値のある有形・無形の財産。「政治家の〜を公開する」▷固定~ 16 **動産[どうさん]** 金に換えたり物に換えたり、また授受が簡単にできる現金・株券・商品などの財産。→不動産 17 **不動産[ふどうさん]** 金に換えたり、売買がすぐにできない土地・建物などの財産。→動産 18 **文化財[ぶんかざい]** 文化的活動によって生み出されたもので、歴史上ないし芸術上または学術上価値の高いもの。「〜を保護する」▷有形~・無形~ 19 **遺産[いさん]** ①故人が残した財産。「父の〜を受け継ぐ」→~相続②昔の人々が残した業績や文化財。「すばらしい歴史的~が点在している」→文化~・世界~ ## s 名詞の類:ヒト 00 **金持[かねも]ち** 金や財産をたくさん持っている人。「〜けんかせず」→貧乏人 01 **大金持[おおがねも]ち** 金や財産を非常にたくさん持っている人。「世の中にはけた違いの~が何人もいる」 02 **金満家[きんまんか]** 「大金持ち」の、やや古風な表現。「この町随一の~」「~にのしあがる」 03 **長者[ちょうじゃ]** 巨万の富を持つ、金持ちの古風な言い方。▷〜番付◇もと「長老」「年長者」の意。 04 **億万長者[おくまんちょうじゃ]** 巨額の財産を持つ金持ち。 05 **百万長者[ひゃくまんちょうじゃ]** 「億万長者」の古い言い方。◇貨幣価値が下がった現代、あまり使われない。 06 **大尽[だいじん]** 「金持ち」の古い言い方。▷~風な「お大尽」ともいう。 07 **ブルジョア** 「金持ち」の洋語的表現。▷~革命◇近代社会における資産家および資産階級の意から。bourgeois 08 **富者[ふしゃ]** 図富んでいる者。→貧者 09 **富豪[ふごう]** 図非常に富んでいる人。「世界の~番付」→大~ 10 **富民[ふみん]** 図富んでいる民。→貧民 <1444> 11 **富家[ふか]** 図富裕な家。◇「ふか」ともいう。 12 **財産家[ざいさんか]** 財産をたくさん持っている人。 13 **資産家[しさんか]** 資産をたくさん持っている人。 14 **素封家[そほうか]** □代々続いている財産家。「あの男は村一番の~の出だ」 15 **財閥[ざいばつ]** 大きな財力により、同一の資本のもとに経済的に結びついている一族・一門。 ●富農 6813耕すs ●有産階級 6500分けるs ●物持ち 9606持つs●たくさんものを持っている人 ●成り上がり・成金 4902進むd # 7909 富ます ## a 動詞の類 00 **富[と]ます** 富むようにする。「国を~」「この本は心を豊かに富ましてくれる」 01 **富[と]ませる** 「富ます」の、よりくだけた言い方。「町を〜ための産業を考える」 02 **潤[うるお]す** うるおうようにする。「工場を誘致して町の財政を~」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **富国[ふこく]** 交国を富ませること。▷~強兵 # 7910 栄える ## a 動詞の類 00 **栄[さか]える** 国・会社・人などが富や権力などを持って、勢力が盛んになる。「この町はかつて宿場町として栄えた」「家が~」→衰える 01 **繁栄[はんえい]する** 国・家などが栄えて発展すること。「新興国として〜している会社」「一社の〜の基礎を築く」 02 **盛[も]る** (商売が)盛んになる。「あの店はよく盛っている」◇俗語的・方言的表現。 03 **繁盛[はんじょう]する** 商売などが盛んになること。「おかげさまで、店は毎日〜しています」「このごろの彼の人気はたいしたもので、講演会はどこも〜だ」◇「繁昌」とも書く。 04 **振興[しんこう]する** 事業などが盛んになること。「地域経済を〜させる方策」「文化の〜を図る」 05 **時[とき]めく** 図よい時期にめぐり合って栄え、もてはやされる。「今を~権力者」 06 **開[ひら]ける** 文真っ盛り(を少し過ぎた状態)になる。「日が〜ころ起き出した」「春が~」 07 **花開[はなひら]く** (長年の努力が実り)全盛になる。「才能が一気に~」「庶民の文化が花開いた時代」 08 **開花[かいか]する** 花開くこと。「パリへの留学が、彼の才能を〜させた」 09 **花咲[はなさ]かせる** ある時期はなやかに栄えさせること。「若い人の才能を大きく花咲かせてほしい」 ## d 形容動詞の類 00 **盛[さか]んな** 物事が充実した状態で、活気がある様子。「機織りが〜な地域」 01 **隆盛[りゅうせい]の** 勢いがあって盛んな様子。「若者の文化が~だ」 02 **最盛[さいせい]の** 最も盛んである様子。「造船業が〜のころは活気があった」▷~期 03 **全盛[ぜんせい]の** 最も勢いが盛んである様子。「中尊寺は藤原氏が〜のころに建立された」「〜を誇る」「〜を極める」▷~期 04 **隆昌[りゅうしょう]の** 非常に栄える様子。「国家〜の礎」 05 **隆隆[りゅうりゅう]の** 勢いがますます盛んになる様子。「〜たる国運」 06 **彭湃[ほうはい]たる** 勢いや力がわき上がるように盛んになる様子。「反対の世論が〜として起こる」「彭湃」とも書く。 ●盛況な→ 4305催すd ▶上り坂の → 9400良いd●上向きの ●飛ぶ鳥を落とす勢い → 7300強いh●勢い ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●栄えること 00 **栄[さか]え** 栄えること。「国の~を祈願する」「家の〜を願う」 01 **盛[さか]り** 物事が最も充実した状態にあること。「桜は今が〜だ」 02 **弥栄[いやさか]** いよいよ栄えること。「ご両家の~をお祈りします」 03 **末広[すえひろ]** 物事がだんだん栄えていくこと。「~の発展を祈る」 04 **末広[すえひろ]がり** すえひろな状態になること。「ご家運が〜になること間違いございません」 05 **栄華[えいが]** 図はなやかに時めき栄えること。「〜を誇った一族」◇「栄花」とも書く。 06 **栄耀[えいよう]** 大いに栄えて、ぜいたくな暮らしをすること。▷~栄華◇「えよう」ともいう。 07 **清栄[せいえい]** □手紙で相手の健在・繁栄などを祝う挨拶の言葉。「いよいよご〜のこととお慶び申し上げます」 08 **盛業[せいぎょう]** 手紙で相手の商売が盛んなこと。「ますますの〜をお祈り申し上げます」 09 **共栄[きょうえい]** □ともに栄えること。「利害の異なる2国間には〜の道はない」▷共存~ 10 **羽振[はぶ]り** 盛んである勢力や権力。「その男は、今を時めく実業家として〜を利かせていた」「〜のよい暮らし」 ### ●栄えることと衰えること 11 **浮[う]き沈[しず]み** 栄えたり衰えたりすること。「商売には〜のあるもの」 12 **浮沈[ふちん]** 図浮き沈み。「国家の~にかかわる事件」 13 **起伏[きふく]** 勢いが盛んになったり衰えたりすること。「人生の〜を乗り越える」「感情の〜が激しい」 14 **栄枯[えいこ]** (草木が茂ったり枯れたりすることから)栄えたり衰えたりすること。▷~盛衰 <1445> 15 **盛衰[せいすい]** 図物事が盛んになることと衰えること。「ローマ帝国の〜を描いた本」◇「じょうすい」ともいう。 16 **興廃[こうはい]** □おこり、盛んになることとすたれること。「皇国の~この一戦にあり」 17 **存亡[そんぼう]** 存立するか滅亡するかということ。「不祥事を起こしたその会社は今まさに〜の危機にある」「国の〜を懸けて戦う」 18 **消長[しょうちょう]** 衰えたり栄えたりすること。「勢力の〜を繰り返す」 ## u 名詞の類:トコロ 00 **中心地[ちゅうしんち]** ある方面で、活動の中心となる地域。「このあたりは以前は、この地方の商業の〜だった」 01 **メッカ** その分野の中心地として関係者があこがれる場所や土地。「シリコンバレーは半導体や情報技術の〜だ」◇本来はイスラム教の開祖ムハンマド(マホメット)の誕生地で、教徒が一度は訪れるべきだとされる聖地。mecca ## x 名詞の類:トキ 00 **盛[さか]り** 物事が最も充実した状態にある時期。「あの歌手も〜を過ぎた」「働き〜」「〜の味覚を食べる」 01 **真[まっ]っ盛[さか]り** 盛りのまっただ中である時期。「この祭りは、毎年夏の〜に行われる」 02 **酣[たけなわ]** 物事のいちばん盛んなとき。「宴も〜ではございますが」「春〜」◇「闌」とも書く。 03 **旬[しゅん]** 野菜・果物・魚などが最もおいしくて、最もよくとれる時期。「〜の味を楽しむ」 04 **盛期[せいき]** 文盛り。 05 **最盛期[さいせいき]** 最も盛んな時期。「売り上げは〜の半分にまで落ち込んだ」 06 **全盛期[ぜんせいき]** この上なく勢いが盛んである時期。「〜を過ぎた力士」 07 **絶頂期[ぜっちょうき]** いちばん勢いが盛んな時期。「人気が〜に達した」 08 **黄金期[おうごんき]** その物事・人の、いちばん盛んで華々しい時期。「その雑誌は〜には毎月100万部も売れたという」 09 **黄金時代[おうごんじだい]** その物事・人の、いちばん盛んで華々しい時代。「わが社の〜が到来する」 ●花盛り 0108咲くx # 7911 はやる ## a 動詞の類 ### ●はやる 00 **はやる** ある時期に、多くの人の人気を集めたり、勢いを得たりして、他のものを抑えて盛んに広がる。「今年はミニスカートが~」「昔はやった歌」「悪い風邪が~」「若者の自殺が~」◇「逸る」の意。 01 **流行[りゅうこう]する** (社会現象になるほど)はやること。「ミニスカートが〜している」「この冬はインフルエンザが〜している」▷~遅れ・~作家 02 **大流行[だいりゅうこう]する** 非常に流行すること。「若い女性の間で〜しているファッション」「感冒が〜の兆し」 03 **一世[いっせい]を風靡[ふうび]する** 風が草木をなびかせるように、多くの人の心をなびかせ、世の中で流行すること。「退廃的なムードが一世を風靡した」 04 **持[も]てる** 多くの人(特に異性)に人気がある。「あの男はいやに若い女性に〜ね」 05 **受[う]ける** 人気が出たり、評判がよくなったりする。「その作品は大衆に受けた」 06 **大受[おおウ]け** 大いに受けること。「漫才コンビの新ネタが〜した」 07 **俗受[ぞくう]け** 一般大衆に受けること。「〜する小説」 08 **受[う]け** いい印象を与えたり、いい評判になったりすること。「~がいい」 09 **客受[きゃくう]け** 客に受けること。「〜する芝居」 10 **素人受[しろうとう]け** 素人に受けること。「この映画は〜するだろうが、賞の候補にはならないだろう」 11 **玄人受[くろうとう]け** 玄人に受けること。「あの俳優は、あまり目立たないが〜するタイプだ」 12 **万人受[ばんにんう]け** すべての人に受けること。「この映画は〜するストーリーだ」 13 **内輪受[うちわう]け** 内輪の人に受けること。「彼らは〜するような話ばかりしていたので、部外者の私はとても退屈だった」 ### ●売れる 14 **売[う]れる** 人気が出たり評判になるなどして、存在が世間に知られるようになる。「彼女は日本でいちばん売れているモデルだ」 15 **名[な]が売[う]れる** 世間で評判がよくて知られるようになる。「彼は、建築の世界では名が売れている人だ」 16 **顔[かお]が売[う]れる** その人の顔が、世間に知られるようになる。「テレビで顔が売れているので、あまり町を出歩きたくない」 17 **名[な]が通[とお]る** 世間で評判が高くて知られる。「洋食の老舗として名が通っている」 18 **名[な]が立[た]つ** 世間で評判が高くなる。「2作目の映画が当たり、~ようになる」 ●ヒットする 4310成るa●当たる ## d 形容動詞の類 ### ●はやる様子 00 **流行[はやり]の** (現在)はやっている様子。「今年の水着の色は白だ」▷~物 01 **流行性[りゅうこうせい]の** 流行する性質である様子。「〜の皮膚病になった」 02 **ポピュラー[ポピュラー]な** 世間に広く知られ、人気がある様子。「サッカーは最も〜なスポーツの一つだ」▷~ソング popular 03 **トレンディー[トレンディー]な** 最新の流行である様子。「彼女は〜な服装で現れた」▷~ドラマ trendy <1446> 04 **ファッショナブル[ファッショナブル]な** 服装などが流行に乗っていてしゃれている様子。「原宿の〜な店でショッピングした」「〜なよそおいをした女性」 fashionable ### ●もてる様子 05 **大[おお]持[も]て** 非常によくもてる様子。「若くて、いい男で、そのうえ金持ちときているんだから、女に〜でも不思議じゃない」 06 **持[も]て持[も]て** 非常によくもてる様子。「ゆく先々で〜だった」「学生時代に〜だった」 07 **引[ひ]っ張[ぱ]りだこ** 人気があって、あちらからもこちらからも望まれる様子。「来年の卒業生は好景気を反映して会社や企業から〜だ」 08 **引[ひ]く手[て]数多[あまた]** こちらへ来ないかと声をかける人がたくさんいる様子。「人手不足で来春の卒業生は~になるに違いない」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●流行の方向や傾向 00 **時流[じりゅう]** 世の中の動きや進む方向。「時代の〜に乗る」 01 **風潮[ふうちょう]** その時代の移り変わりについていく世の中の傾向。「社会の〜に左右される」 02 **時好[じこう]** その時代の人々の好みに合う流行。「〜に乗った商売が当たる」「〜に逆らう」 03 **時好[じこう]** 図その時代の人々の好みにうまく合って歓迎される)」「〜に投ずる(その時代の人々の好みにうまく合って歓迎される)」 04 **トレンド[トレンド]** 時代の傾向。「現代の〜をいち早くつかむ」trend 05 **流行[はやり]り廃[すた]り** はやることとすたれること。「〜のない商品」「〜が激しい業界」 ### ●うけること 06 **受[う]け** 受けること。「彼の芸は万人に〜がいい」 07 **人気[にんき]** 多くの人から好かれたりもてはやされること。「彼は今最も〜のある歌手だ」▷~商売・~俳優・~役者・~歌手・~選手・~作家 08 **ブーム[ブーム]** 急に人気が出て、非常な勢いで流行すること。「社交ダンスがふたたび〜をまきおこす」▷レジャー〜 boom 09 **ラッシュ[ラッシュ]** ある物事がある時期に集中して非常な勢いになること。「建設~」「結婚~」rush 10 **ファッション[ファッション]** 服装などの流行。「今年の秋の〜をうらなう」▷ニュー〜・〜ショー・〜モデル・〜デザイナー・〜業界・〜誌・〜雑誌◇単に「服装」の意で用いることもある。fashion 11 **ボーグ[ボーグ]** 服装・髪型・化粧などの流行。vogue 12 **モード[モード]** 服装などの流行(のスタイル)。▷ニュー~・トップ~ mode ●流行する病気 9507病むe●伝染病●風邪 ●流行り目 9507病むg●目のおもな病気・症状 ## k 名詞の類:モノ ### ●流行のもの 00 **流行[はやり]物[もの]** ある時期はやってもてはやされるもの。「〜にはすぐに飛びついてしまう」 01 **流行[はやり]言葉[ことば]** ある時期に、多くの人々に使われて盛んに使われる言葉。「〜から世相をうらなう」 02 **流行語[りゅうこうご]** 「はやりことば」の、より一般的な言い方。「〜大賞が発表される」 03 **流行色[りゅうこうしょく]** ある時期に、服飾・インテリアなどで特にもてはやされる色。「今年の〜だ」 ### ●流行の音楽など 04 **流行[はやり]歌[うた]** ある一時期人々の心をひきつけ盛んに歌われる歌。◇「流行り唄」とも書く。 05 **流行歌[りゅうこうか]** 「はやりうた」よりも、やや改まった言い方。「戦後の〜としてまずあげられるのは『リンゴの唄』だ」 06 **ヒットソング[ヒットソング]** 大当たりしている流行歌。hit song 07 **ヒット曲[きょく]** 「ヒットソング」の訳語。「70年代の〜」◇単に「ヒット(当たり)」の意。 08 **ヒットナンバー[ヒットナンバー]** 「ヒットソング」の比較的、新しい言い方。「1985年の〜」hit number 09 **ヒットアルバム[ヒットアルバム]** ①大当たりしているCDやレコード。「初の〜を出す」②ヒット曲で構成した音楽番組。▶hit album 10 **ヒットパレード[ヒットパレード]** ヒット曲を選んで構成した音楽番組。「夜の〜」hit parade 11 **ヒットチャート[ヒットチャート]** 流行歌・歌謡曲などの人気順位表。hit chart ### ●流行を紹介する本 12 **スタイルブック[スタイルブック]** 新しい流行の髪型や服装の型を写真や図で紹介する本。「〜から抜け出したような女性」stylebook 13 **ファッションブック[ファッションブック]** 新しい流行の服装などを紹介する本。fashion book ## s 名詞の類:ヒト ### ●売れっ子 00 **売[う]れっ子[こ]** (一時的に)売れている人。「〜のタレント」「元は〜の芸者」◇もとはたいそう人気のある芸者の意。 01 **時[とき]の人[ひと]** 時流に乗って世間で話題になる人。「〜として有名になる」 ### ●人気者 02 **人気者[にんきもの]** 多くの人から(熱狂的に)愛情や親近感を抱かれている者。「彼はクラスの〜だ」 03 **アイドル[アイドル]** 多くの人から熱狂的に愛情や親近感を抱かれている歌手やタレント。「かわいい彼女は僕らのクラスの~だった」▶idol ●スター 0702夢見るs●憧れる対象 <1447> # 8000 少ない ## a 動詞の類 00 **空[す]く** ある範囲にあるものの数が少なくなったり、間隔があいたりすること。「ラッシュの時間が近づいて、ようやく電車がすいてきた」「今日は珍しく道路がすいている」→込む 01 **閑散[かんさん]とする** 人の出入りや取引などがあまりなくてひっそりとしている。「平日の動物園は閑散としていて、ゆっくり見て回ることができた」 02 **閑古鳥[かんこどり]が鳴[な]く** 店などに、客がほとんど来ないこと。「こんな〜ような状態じゃ、商売上がったりだ」 03 **過疎化[かそか]する** 過疎になること。「〜が進む山村」▷~地域・~対策 ## c 形容詞の類 ### ●少ない 00 **少[すく]ない** 数量・度合いなどが、比較されるものあるいは基準を下回る様子。「夏休み明けには学生の数が少なくなった」「今年は去年にくらべて雪が~」「今度の仕事は給料が~」「雪の~年は夏に水不足になる」「危険の~職業を選ぶ」「可能性が~」→多い◇「勘い」とも書く。「少なくない」は「少ない」の否定形だが「どちらかと言えば多い」「むしろ多い」の意味を表すことが多い。 01 **数少[かずすく]ない** 数が少ない様子。「チャンスをものにする」→数多い 02 **小[ちい]さい** 数量・度合いのほか、容積・面積・年齢などが、比較されるものあるいは基準を下回る様子。「5は6よりも~」「弟は兄よりも3つ~」「被害が~」→大きい 03 **細[こま]かい** 金額が小さい単位である様子。「すみませんが、〜お金はありませんか」 ### ●望ましい基準より少ない 04 **乏[とぼ]しい** 資金・食糧・才能・魅力・経験などの程度が、望ましい基準を大きく下回る様子。「音楽家としての才能に~」「~予算でやりくりする」「魅力に〜人」◇「とぼしい」には「経験がとぼしい」「経験にとぼしい」のように2種の文型がある。前者が口語的、後者が文章語的。 05 **貧[まず]しい** 内容が乏しく、程度が低い様子。「中身の〜文章」「発想が〜」 06 **薄[うす]い** 程度が水準を下回る様子。「人情が~」「利益の〜商売」「作物の実りの〜土地」 ●食が細い 0300食べるc ## d 形容動詞の類 ### ●少ない程度を表す様子 00 **少[すく]なめ** 少し少ないくらいの数量である様子。「工事費を〜に見積もる」「食事の量を〜にする」→多め 01 **控[ひか]え目[め]な** 実際より少なめになるようにする様子。「塩分を〜にする」「言葉を選びながら、〜な発言をする」 02 **内輪[うちわ]な** 実際よりやや少ない様子。「費用を~に見積もる」 03 **小[ちい]さな** 数量・度合いが小さい様子。「~額の買い物しかしない」「投機に失敗したが~損害ですんだのは不幸中の幸いだ」 04 **少[すく]な気[げ]** いかにも少ない様子。「あの若者は所持金が〜に見える」 05 **過少[かしょう]な** 文少なすぎる様子。「才能を〜に見積もる」 ●希少な 8003珍しいd●まれな様子 ### ●特定のものが少ない様子 06 **少数[しょうすう]の** ある範囲で、全体の中のそのものの数が少ない様子。「~の意見もおろそかにはできない」▷~意見・~派・~民族・~精鋭→多数◇多く、人について用いる。 07 **少人数[しょうにんずう]の** 人の数が少ない様子。「この案に賛成したのは〜の者だけだった」→多人数 08 **小人数[こにんずう]の** 「少人数」の、やや古い言い方。「祖母は、昔の人にしては〜の家庭で育った」→大人数◇「こにんず」ともいう。 09 **少量[しょうりょう]の** 量が少ない様子。「〜の塩を加える」→多量◇「小量」とも書くが、その場合、人間の気持ちが狭い意を表す。 10 **微量[びりょう]の** 量が非常に少ない様子。「〜のラジウムが検出される」 11 **少額[しょうがく]の** 金額が少しである様子。「〜だが寄付をした」→多額 12 **小額[しょうがく]の** 金額が小さい単位である様子。▷~紙幣・~貨幣→高額 13 **小口[こぐち]の** 取引の数量・金額が少ない様子。「〜の注文には応じられない」「〜のあきないで利益は少ない」→大口 14 **少子[しょうし]の** □家庭または社会に子供が少ない様子。▷〜化・~家庭→多子◇複合語の構成要素として用いることが多い。 15 **残[のこ]り少[すく]な** 残っているものが少ない様子。「人生の〜年月をせいいっぱい生きる」◇「のこりすくな」ともいう。 16 **品薄[しなうす]な** 品物、特に商品が少ない様子。「新型のパソコンはすでに〜だ」 17 **手薄[てうす]な** 手元の金品や人手が少なくて困る様子。「在庫が〜になる」「警備が〜になる」「この分野は研究が〜だ」 18 **気乗[きの]り薄[うす]** あまり気乗りしない様子。「〜な返事だった」 19 **希薄[きはく]な** 物事が期待される性質をきわめて少ししか持っていないと感じられる様子。「印象が〜な写真」「人間関係が〜になる」→濃厚◇「稀薄」とも書く。 ●小食の 0300食べるd ●見込み薄な 1512見込むd●よくなる見込みがない様子 ### ●少しの・わずかな 20 **少[すこ]しの** 数量・度合いについて、あることはあるがその量が決して多いとはいえない様子。「駅で知人にあって、〜の間立ち話をした」「相手は <1448> 〜のためらいもなく断言した」「目的地まであと〜だ」◇個数については使いにくく、「少しの人が発言した」とはいいにくい。ただし、物事を全体として見た量についてなら、「少しの人員で活動している」「そう考えた人は少しだった」のようにはいえる。また、「とても」「非常に」「かなり」などとともには使えない。 21 **一寸[ちょっと]の** 「少し」のくだけた言い方。「その国の留学生は〜の地震でもすぐにあわてふためく」「もう〜のあいだここで待っててくれ」◇「鳥渡」とも書く。「一寸」「鳥渡」はあて字。 22 **ちっとやそっと** 「ちょっと」を強調した言い方。「〜の勉強ではとても合格できない」「タバコはよくないと分かっているけど、〜ではやめられない」◇「ちょっとやそっと勉強しても」のように副詞的に用いることもある。多く、「・・・では(ても)」などの譲歩表現に否定表現が後続する形で用いられる。 23 **僅[わず]か** 数量・度合いなどがきわめて少しである様子。「毎月〜な収入でやりくりする」「残り時間は〜になってしまった」「〜なことで言い争う」◇「纔か」とも書く。 24 **幾何[いくばく]か** わずか。「〜の金」◇「幾許か」とも書く。 25 **一握[ひとにぎ]りの** (片手でにぎれる程度の量の意から)わずかである様子。「甲子園出場を夢見る全国の高校球児の中で、夢を果たせるのはほんの〜だ」 26 **僅少[きんしょう]な** 図非常にわずかである様子。「〜な利益」「〜の差で敗れる」 27 **微少[びしょう]な** □ごくわずかな様子。「〜ですが謝礼をお受け取りください」「〜の差でしかない」 28 **軽少[けいしょう]な** □「僅少」よりも、さらにわずかである様子。「〜な被害にとどまる」 29 **軽微[けいび]な** □程度が軽く、わずかである様子。「幸い、台風の被害は〜で済んだ」◇「まことに軽少ではございますが」のように、お礼などをさし出すときの言葉としても用いられる。 30 **微微[びび]たる** わずかで取るに足りない様子。「損害は〜ものだ」「〜所得にも課税される」 31 **些少[さしょう]な** どくわずかな様子。「〜ながらお礼のしるしに」 32 **高[たか]が** 数量・程度などが、多いように見えて、実は少ない、むしろ少ないくらいだと判断される様子。「原稿料は〜ものだ」◇「原稿料は高が知れていた」「多いといっても高が知れている」のように、特に述語の場合に、「高が知れている」の形でも用いる。 33 **数[かぞ]える程[ほど]** 指を折って数えられるくらい少ない様子。「出席者は〜になった」「聴衆は〜しかいなかった」 34 **一寸[ちょっと]した** ちょっとしたこと。わずかなことである様子。「〜手違いで荷物が別の場所に届けられてしまった」「〜プレゼントに最適な小物」「〜こつをつかめば、すぐに上達するよ」「彼女の〜動作にも、彼は魅力を感じた」◇「鳥渡した」ともあてる。 35 **細[ささ]やかな** 控えめであったり、わずかであったりする様子。「〜なパーティーを開きますのでご出席ください」「〜な品ですがお納めください」◇多く、へりくだって用いる。 36 **せめて** 決して十分とはいえないが、少しだけ期待や願望が満たされている、という気持ちを表す言葉。「なんのこれくらい、命の恩人への〜の恩返しだ」「悲惨な事故だった。子供が助かったのが〜だ」◇「せめての恩返し」のように「せめての+名詞」の形で用いられることがあるが、やや古い用法である。 37 **有[あ]るか無[な]しか** あるかないかわからないくらい、わずかな存在の程度である様子。「〜の財産が人手にわたる」 38 **有[あ]るか無[な]きか** その存在の認定がさだかでない様子。「〜の人数」「〜の毛がはえている」 39 **なけなし** あるもの全部であるが、その量がほんの少ししかない様子。「この金をはたいてカメラを買った」 40 **此[こ]れっぽっち** ほんのわずか。「〜ではこれを買うことはできません」「今持っている金は〜だ」 41 **此[こ]れっぽっち** 「これっぽっち」を強めた言い方。「〜の金でよく暮らしていけるな」 42 **心許[こころばか]り** ほんの気持ちだけであること。「〜のものですが、お納めください」◇「気持ちばかり」ともいう。贈り物をするときなどに謙遜して言う言葉。 43 **形[かた]許[ばかり]** 体裁を何とか整えただけである様子。「〜の報告書を提出した」 44 **印[しるし]許[ばかり]** ほんのわずかであること・様子。「お礼に〜の品をお送りいたします」 45 **一片[いっぺん]** ほんのわずかな様子。「空には〜の雲もない」「もはや〜の愛情も感じられない」 46 **一掬[いっきく]** (両手でひとすくいする意から)ごくわずかな様子。「〜の同情などいらない」「〜の涙」 47 **一抹[いちまつ]** ごくわずかな程度である様子。「〜の不安が胸をよぎる」 48 **一縷[いちる]** きわめて細く、ごくわずかな程度である様子。「新薬に〜の望みを託す」 49 **一点[いってん]** ほんのわずか。「〜の非の打ちどころもない」「〜の疑惑もない」◇多く、打ち消しの語をともなって用いる。 50 **一二[いちに]** 一つ二つと数えられるほどわずかである様子。「〜の例をあげる」「疑問点の〜を質問する」 51 **一挙手一投足[いっきょしゅいっとうそく]** 図努力などの程度がわずかである様子。「〜の労を惜しむ」◇「手足をちょっと動かす」意から。 52 **紙一重[かみひとえ]** ごくわずかの違いしかない様子。「実力は〜の差だ」 53 **寸分[すんぶん]** 図(打ち消しの語をともなって)ごくわずかの狂いもないほど正確である様子。「建物には〜の狂いもない」「〜のすきもない」◇「すんぷん」ともいう。1寸と1分の長さの意。 ●一臂の 4005助けるd <1449> ### ●最も少ない様子 54 **最少[さいしょう]の** 最も少ない様子。「今年は観測史上〜の降雪量を記録した」→最多 55 **極少[ごくしょう]の** 図きわめて少ない様子。「〜の人数で仕事を始めた」 ●最小の・最小限の → 7600小さいd●とても小さい様子 ### ●まばらな様子 56 **疎[まば]らな** ある範囲にあるものの数が少ない様子。「人影の〜な通り」「息子は都会へ出て行ったきりで、近ごろは音信も〜になった」 57 **疎[そ]な** □まばらである様子。「人口密度が〜である」「天網恢々〜にして漏らさず(天の網はあらいようだが、決して悪人を見のがさない)<老子>」→密 58 **過疎[かそ]の** 非常にまばらである様子。特に、農山漁村の人口が極端に少ないこと。「人口の〜に悩む」→過密 59 **ちょぼちょぼ** 俗丈が低く勢いのないものがまばらに生えたり並んだりしている様子。「新しい毛生え薬を塗ったら~の毛が生えてきた」 60 **がらがら** 囧ある場所に人がまばらに存在する様子。「客が〜だった」「〜の映画館」 61 **がら空[あ]き** ある場所に人がほとんどいなくてすいている様子。「〜のコンサート会場」 62 **歯[は]の抜[ぬ]けた様[よう]** まばらでそろっていない様子。「会場のあちこちに空席が目立ち〜な状況だった」 63 **不入[ふい]り** 客の入りが少ない様子。「興行は〜だった」「夏のあいだは〜続きだ」→大入り ●閑散△ 0413静まるd ●さびれた → 7305衰えるd●勢いが衰える様子 ●不漁·不作→4614取れるh ### ▶変化が乏しい様子 64 **単調[たんちょう]な** 物事が単純で、変化に乏しい様子。「毎日〜な仕事ばかりでうんざりする」「〜な日々を過ごす」 65 **一本調子[いっぽんぢょうし]な** 歌い方や文章・話などの調子が単調である様子。「〜な歌を聞かされる」「そんな〜な演説では、聴衆の心は動かせない」 66 **平板[へいばん]な** 変化や抑揚に乏しく、面白みや味わいに欠ける様子。「最近の若者たちの〜な発音には、首をかしげることが多い」「あの映画は質は高いと思うが、話が〜で今ひとつインパクトに欠ける」 67 **フラット[フラット]な** (色合いや明暗が)平板である様子。「陰影を演出するよりも、〜な照明のほうがいい場合もある」flat ### ●その他 68 **偶[たま]の** 時々、間をおいて、時間をおいて行われたり起こったりする事柄である様子。「〜の休日くらい家でごろごろしていたい」◇「適」とも書く。 69 **偶[たま]さか** 「たま」の、やや古い言い方。「〜の客」 70 **一寸刻[いっすんきざ]み** 物事が少しずつ進行する様子。「渋滞の車の列が〜に進む」 ## f 副詞の類 ### ●少じ 00 **少[すこ]し** 少ない数量・程度である様子。「お茶をもう〜ください」「この仕事には3人だと~足りない」「~前の話だ」「駅からは〜遠い」 01 **少[すこ]しばかり** 「少し」の、ややていねいな気持ちをこめた言い方。「それは〜やりすぎでしょう」「〜用立てていただけますか」 02 **少少[しょうしょう]** 「少し」の改まった言い方。「〜お待ちください」「別に〜お願いしたことではなくともしない」 03 **多少[たしょう]** 数量や程度が、多くはないが少しは(そうで)ある様子。「蓄えは〜あるが、将来は不安だ」「事態は〜改善された」「〜名の知られた人」 04 **少[すく]なく** 少し。「樹木が落葉し始め、枝葉も〜なってきた」「〜なった」◇「少し」を形容詞のように意識して、その連用形の形を副詞的に用いたもの。 05 **僅[わず]かに** 少し。「少し」の改まった言い方。「世界記録には〜届かなかった」「遭難者が発見されたときは〜息があった」 06 **ちと** 「ちょっと」「少し」のくだけた言い方。「もう〜待っててください」「そこへ〜すわってください」◇「鳥渡」はあて字。「一寸」とも書く。 07 **ちょいと** 俗「ちょっと」の、さらにくだけた言い方。「おい、〜こっちへ来てくれ」「〜待てよ」「〜よって気になることがあるんだ」「きのうから〜腰の具合がよくない」 08 **ちょい** 俗「ちょいと」の、さらにくだけた言い方。「〜と左に寄ってくれ」「あいつは〜つきあいにくいね」◇動作については使いにくく、「ちょい走った」「ちょい食べた」などとはあまり言わない。 09 **ちょっくら** 俗(短時間に)ちょっと何かをすること。「〜たばこを買いに行ってくる」「〜たずねるが、何かいい知恵はないか」◇やや方言的なニュアンスがある。 10 **ちょっぴり** ほんのちょっとであること。特に、気持ちや気分。「〜幸せな気分だ」「ほんの〜皮肉を言っただけだ」◇気持ち・気分について言うことが多い。 11 **ちと** 俗「ちょっと」の、やや古風な言い方。「〜お伺いしたい」「〜考えさせていただこう」 12 **ちっと** 俗「ちょっと」の古風な言い方。「(5)〜待ってくれねえか」「金も〜ばかりならある」 13 **幾[いく]らか** (はっきりした数はいえないが)少ない数量・程度である様子。「会場には人が〜残っていた」「食糧はまだ〜ある」「病気が〜よくなった」 14 **若干[じゃっかん]** 「いくらか」の、かたい言い方。「〜疑問が残る」「資金が〜必要だ」 15 **幾分[いくぶん]** 物事の程度が小さい様子。「彼女は〜ためらいがちに笑顔を見せた」「気分が〜よくなった」◇やや文章語的。 <1450> # 少ない8000f 16 **稍[やや]** 普通または基準となる程度・量からのへだたりが小さい様子。「こちらのほうが〜小さめだ」「病状は〜持ち直した」「ズボンのすそを〜長めにしてもらった」「〜間をおいてから、彼女は再び話し始めた」◇「漸」とも書く。 17 **心持[こころも]ち** 数量や程度が、心に感じる程度に少ない様子。「今まで使っていたものより〜大きいハンドバッグ」「年が明けたら〜日が長くなった」 18 **気持[きも]ち** 程度がわずかである様子。「ねじを〜緩める」「心持ち」にくらべて、比較的新しい言い方。 19 **ぽっちり** 俗ひとつの点で表せるほど、少しである様子。「蚊に刺されたあとが〜赤い」 ●今ひとつ・今いち 9505劣るf ●一つ二つ 20 **一[ひと]つ二[ふた]つ** 数えられる程度に、少ない様子。「若いときには、小説を〜書いたこともあった」「先が思いやられて思わず〜ため息が出た」 21 **一[いち]、二[ニ]** 「一つ二つ」の改まった言い方。「〜お尋ねしたいことがあります」 22 **二[ふた]言[こと]三[み]言[こと]** 簡単な言葉で話しかけたり、答えられたりしたときの言い方。「私が伝え聞いたことを〜お話ししましょう」「五十を〜越えたと思われる商人風の男」 23 **二[ニ]、三[サン]** 「二つ三つ」の改まった言い方。「なお〜疑問点がある」「その件に関して、〜の質問が出された」 ●ときどき 24 **時々[ときどき]** ほど多くはないが、時間をおいて行われたり起こったりする様子。「少年たちは〜この川に釣りをしにくる」「明日の天気は晴れ〜曇りでしょう」「〜窓を開けて換気をしてください」 25 **時折[ときおり]** あることが、回数も少なく、時間をおいて行われたり起こったりする様子。「〜ふと、子供のころのことを思い出す」「あの日は〜雪が舞う寒い一日だった」◇「時時」にくらべて、行われたり起こったりする間隔が長い感じがある。 26 **偶[たま]に** 「時時」の、より口語的な言い方。「〜買いものに出る以外、家にこもっている」 27 **間々[まま]** ときどき。「そう思うのも〜あることだ」「ままある」の形で用いることが多く、その場合、「時々ある」意のほかに、逆に「よくある」意で用いられることもある。 28 **折節[おりふし]** 図時時。「〜思い起こす故郷の山河」 29 **折々[おりおり]** 時々。「〜顔を合わせる人」 30 **折[おり]に触[ふ]れて** その時々に行う様子。「きちんとした生活をしろと〜注意してはいるんだが、なかなか改めようとしない」 31 **随時[ズイジ]** (適当に)その折々に行う様子。「〜解説を加える」 32 **適宜[テキギ]** あることが、回数も少なく、長い時間をおいて、思い出したように行われたり起こったりする様子。「休日はたいてい家で過ごすが、〜遠出することもある」「子供のころのことを〜思い出す」◇「適に」とも書く。 33 **偶[たま]さか** 「たまに」の、古い言い方。「〜鹿を見かけることがある」 34 **時[とき]に** 時には。「彼は酒の席ではいつもおとなしいやつなんだが、〜はめを外しすぎてひんしゅくを買うことがある」 35 **時[とき]には** 時々。「山にはふつうひとりで登るが、〜息子を連れていくこともある」 36 **時[とき]として** 時々。「ふだんは規則正しい生活をしている父だが、〜夜更かしをすることもある」 ●少なさを強める語 37 **唯[ただ]** さらにその少なさ、小ささの度合いを強める語。「〜一つしか残らなかった」「〜の一度も見舞いに来なかった」 38 **たった** 「ただ」の、より口語的な言い方。「1日働いて〜3000円か」「〜5分のことで電車に乗り遅れた」「〜これしきのことでびくびくするな」 39 **ほんの** とるに足りないことを表す語。「〜わずかですが、おすそわけです」「〜一足違いで会えなかった」 40 **つい** 時間・距離が短く、ごくわずかであることを強める語。「彼なら〜さっき出て行った」「〜そこまで行っただけだから、じきに帰ってくるだろう」 41 **僅[わず]か** 少ない程度であることを強調する語。「生徒〜8人という小さな分校」「〜1000円のことでがたがた言うなよ」◇「纔か」とも書く。 42 **僅々[キンキン]** 「わずか」のかたい言い方。「公共投資の歳入が半減した点からみても、恐慌に近い大デフレだ」 43 **ぽっきり** 値段が安い、または、少ないまけであることを表す語。「今時1000円〜で、景品になるような何が買えるだろう」 ●少なくとも 44 **少[すく]なくとも** 最低限それだけはあると見積もる様子。「この仕事は〜3年はかかる」◇「少なくも」ともいう。「勘くとも」とも書く。 45 **多[おお]かれ少[すく]なかれ** 多いか少ないかは問わないが、いずれにしろそのようである様子。「〜赤字は覚悟しています」 46 **最低限[サイテイゲン]** それ以下ではあり得ない、ぎりぎりのところである様子。「急いでやるが、〜2ヵ月は欲しい」「経費を切り詰めるといっても限界がある。〜200万は要る」◇「最低限度」ともいう。 47 **せめて** 最低限この程度のことが実現すればがまんできる、という気持ちを表す言葉。「会っていただけないのなら、〜メッセージだけでもお伝えください」「〜休日ぐらいのんびりさせてくれ」「〜あと3万円給料が高ければ、暮らしが楽になるのだが」 ●少しである様子 48 **ちらり** ほんの少しだけ、見たり見えたり聞こえたりする様子。「彼女は入り口のほうを〜見た」「ドアを開けたとき、部屋の中が〜見えた」「そういう話を〜聞いたが、君は知っているかい」「彼らの話し声が〜聞こえた」 49 **ちらっと** 「ちらり」のより口語的な言い方。「さっき、街であいつを見たけれど、声はかけなかった」 <1451> ## 少ない8000f〜薄い8001c 「顔を上げた瞬間、〜見えた」「お前が会社を辞めるといううわさを〜聞いたんだが、本当か」「ドアが開くたびに、にぎやかな声や音楽が〜聞こえる」 50 **ちらと** 「ちらり」の古風な言い方。「そのお客は〜柱時計を見てもちっとの間だ』と言った」「〜目にしたのは金塊だった」「その話なら私も〜聞いたことがある」「表の騒ぎが〜聞こえた」 51 **ちらちら** 繰り返しほんの少しだけ、見たり聞こえたりする様子。「向かいの席の男が〜こっちを見ていた」「カーテンが風で揺れるたびに、山影が〜見える」「その歌はラジオで〜聞いたことがある」「彼女のうわさは〜耳に入ってきた」 ●少しずつ行う様子 52 **ちびちび** 少しずつ続けて行う様子。「酒を〜飲む」「〜金を使う」 53 **ちびりちびり** 少しずつ長時間かけて行う様子。「〜飲んで夜を明かす」「高級な珍味を〜と食べながら酒を飲む」 54 **小出[こだ]し** 分けて少しずつ出す様子。「財布から金を〜出す」 ●動きが少しである様子 55 **小[ちい]さく** 少し動く様子。「相手は〜うなずいた」「表を車が通ると机が〜揺れる」 56 **軽[かる]く** 動作・行為の影響が(あまり深刻でなく)小さい様子。「相手はこちらに気づいて〜会釈した」「その辺で〜飲んでいきませんか」 ●まばらである様子 57 **ちらほら** あちこちにまばらに存在する様子。「人影が〜見え始める」「花の便りも〜聞こえてくる」「〜と雪が舞っている」 58 **ちらりほらり** あちこちにほんの少しずつある様子。「桜の花が〜と咲き始めた」「客の姿も〜と見えそめる」◇「ちらほら」よりも数が少ない感じを表す。 59 **ぽつぽつ** まばらに存在したり、間隔をおいて行われたりする様子。「〜と人家が見えてきた」「彼は〜と話し始めた」 60 **ぽつりぽつり** 「ぽつぽつ」よりも、さらにまばらで間隔がおかれる様子。「〜と人が集まってきた」 61 **ぽつんぽつん** 「ぽつりぽつり」の、より口語的な言い方。「漁火が〜と見える」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **少[すく]なさ** 少ないこと・程度。「研究費の〜を喚く」「海外へ行くのに小さなバッグ一つだけという、友人の荷物の〜に驚く」多さ 01 **少[すく]なき** 図少ないこと。「兵力の〜はいかんともしがたい」◇文語「すくなし」の連体形で、古めかしい言い方。「…の少なき」の形で用いる。 02 **乏[とぼ]しさ** 乏しいこと・程度。「才能の〜を嘆く」 03 **乏[とぼ]しき** 図乏しいこと。「〜をしからざるを憂うる」◇文語「とぼし」の連体形で、古めかしい言い方。 04 **寡[カ]** 人数が少ないこと。「〜は衆に敵せず(少人数では多人数にかなわない)」衆 05 **ほんの** わずかな距離。「家は駅からは〜一分だ」 ●7900多いd●多いこと ●多少・多寡 ●わずかな量 06 **蚊[か]の涙[なみだ]** 数・量が非常に少ないことのたとえ。「給料から税金を引かれたら〜ほどしか残らなかった」 07 **雀[すずめ]の涙[なみだ]** 「蚊の涙」の、より一般的な言い方。「退職金は〜程度しか出なかった」 08 **爪[つめ]の垢[あか]** きわめてわずかなことのたとえ。「〜ほどのことにも目くじらを立てる」 ## k 名詞の類:モノ ●一助 → 4005助けるh ●一興 △ 9404面白いh ●一言 → 1900言うk●短い言葉 ●寸志 △ 4202贈るk●志 ## s 名詞の類:ヒト 00 **小勢[こゼイ]** □少数の人や軍勢。「〜には広すぎる古い家」「敵を〜と見てあなどるな」大勢 01 **小勢[ショウゼイ]** □「こぜい」の古めかしい言い方。 02 **無勢[ブゼイ]** □(味方である)少数の人や軍勢。「多勢に〜では勝負にならない」 03 **小人数[ショウニンズウ]** 少数の人。「〜の集まり」多人数◇「こにんず」ともいう。 04 **小人数[こニンズウ]** 少数の人。「大きな組織を〜でやりくりしている」大人数◇「こにんず」ともいう。 05 **少数民族[ショウスウミンゾク]** ある国の中で、人口の少ない民族。 06 **少数派[ショウスウハ]** その集団の中でのある基準によって分けられる国の中で、人口の少ない民集団。「〜の意見もとり入れるのが民主主義のよさではないか」多数派 07 **マイノリティー** 「少数派」の洋語的表現。マジョリティー minority ## x 名詞の類:トキ ●わずかな時間△ 7701短いx●短い時間・期間 # 8001 薄い ## c 形容詞の類 8 00 **薄[うす]い** ①物の、表と裏あるいは上と下のへだたりが小さい様子。「〜板を重ねる」「〜唇の女」厚い②何か(特に液体・気体)の中に、成分があまりつまっていない様子。「この煮物は味が〜ね」「〜ピンクの花」濃い 01 **薄[うす]べったい** 俗「薄い①」の強調表現。「〜座布団をいすに敷く」「〜給料袋」 02 **軽[かる]い** 塩けが薄い様子。「このみそ汁、少し〜ね」 03 **水[みず]っぽい** 水分が多くて味が薄い様子。「この料理は〜」「こんな〜酒は飲めない」 04 **淡[あわ]い** 色・匂いなどが薄く、かすかな感じをさせる様子。「〜プルーのドレスがよく似合う」「〜香りをただよわせる花」 <1452> ## 薄い8001d~軽い8002f ## d 形容動詞の類 00 **薄[うす]め** 比較的薄い様子。「少し〜のノートを買う」「色を〜に塗る」濃いめ 01 **薄手[うすで]** 比較的薄い様子。「もう少し〜の茶碗が欲しい」「〜のセーター」 厚手 02 **薄地[うすじ]** 地が薄い様子。「〜のカーテンにかけかえる」→厚地 ジうす 03 **地薄[じうす]な** 地が薄い様子。◆地厚◇「薄地」は「薄地の布地」の意でも用いるが、「地薄」は用いない。 04 **薄[うす]っぺら** 非常に薄い様子。「〜な座布団が散らかっていた」「〜な本」◇「薄っぺらな人間」のように、「程度が低くて、つまらない」意でも用いられる。 05 **ぺらぺら** 紙や布地などが、安っぽく感じるほど薄っぺらである様子。「〜な紙ではポスターに適さない」「〜な布地」 06 **希薄[キハク]** 気体や液体の濃度が薄い様子。「高度が上がるにしたがい、空気は〜になった」◇「稀薄」とも書く。 ●味が薄い様子 07 **淡泊[タンパク]** 味があっさりしていてくどくない様子。「〜な味の白身魚を好む」→濃厚◇「淡白」とも書く。 08 **薄味[うすあじ]** 味つけが薄くあっさりしている様子。「関西では〜に仕上げる料理が多い」 09 **薄塩[うすじお]** 干物や塩蔵品などの塩けが少ない様子。「〜の小粒の梅干し」 10 **甘塩[あまじお]** 干物や塩蔵品などの塩けが少ない様子。「〜のさけ」「〜のたらこ」◇「薄塩」よりも日持ちがしない」「薄塩」は塩味の「薄い」から、「甘塩」は塩味の「甘い」から。 11 **薄口[うすくち]** しょうゆの色が薄い様子。「〜しょうゆは濃い口よりも〜のほうが塩分が多い」濃い口 ●薄焼きの △ 6820焼くd ## f 副詞の類 00 **薄[うっす]ら** ごく薄い様子。「地面に〜と雪が積もっている」「〜と化粧をする」 01 **薄[うす]り** ごく薄い様子。地面に〜と雪が積もる」◇「うっすら」のほうが一般的。 02 **あっさり** 味・色・匂いなどがしつこくない様子。「夏には〜した味のものが喜ばれる」「ずいぶん〜したデザインだ」 03 **さっぱり** 味・色・匂いなどが、あっさりしている様子。「暑いので〜したものが食べたい」「〜した香りの香水」 ## h 名詞の類:コト・サマ ●濃淡 7902濃いh ## k 名詞の類:モノ ●薄くのばしたもの→ 7114伸ばすk●のばして作ったもの ●薄紙 2201書くm●その他の紙 ●薄板 7802平たいk●板 ●薄地・薄物 6808織るk●布・切れ ●薄絹 6808織るk●絹織物 ●薄衣 5908着るm●和服 ●薄口 6800作るk●焼き物など ●薄端 5604さすk●花器 ●薄刃 7000切るk●刃・刃物 ●薄皮 6411囲むk●皮 ●薄雪 8708降るk●雪 ●薄氷 7402固まるk●氷 ●薄片 6903割れるk●割れたもの ●薄桜 0108咲くk●桜 ●薄茶 0303飲むk●日本茶 ## q 名詞の類:イキモノ ●薄羽 0016飛ぶq # 8002 軽い ## a 動詞の類 00 **軽量化[ケイリョウカ]** 物の重量を軽くすること。「パソコンを〜して持ち運びできるようにする」 ●軽減する 8009減らすa●減らす ## c 形容詞の類 00 **軽[かる]い** ①重量が少ない(と感じる)様子。「荷物が〜」「油は水よりも〜」「今日はなんだか体が〜」「薬を飲んだら胃がすっと軽くなった」「心も軽く旅に出る」「あのピッチャーは球が〜のでよくホームランを打たれる」→重い②重要性・程度が小さい(と感じる)様子。「責任が〜ので気が楽だ」「〜地位にあまんじる」「〜頭痛がする」「一審よりも刑を軽くする」「〜読み物」「〜食事をとる」重い ## d 形容動詞の類 ●軽い様子 00 **軽[かる]め** 比較的軽い様子。「〜の洋服を身にまとって出かけよう」「寝る時間が近いので、いつもより〜の夕食をとる」→重め 01 **軽量[ケイリョウ]** 目方が軽い様子。「コンパクトで〜なカメラ」「幕内で最も〜の力士」▷〜級→重量級 02 **無重量[ムジュウリョウ]** 重さが感じられない様子。「〜の空間」 03 **無重力[ムジュウリョク]** (重力が働かず)重さが感じられない様子。「〜の世界が体験できるアトラクション」 ●軽やかな 04 **軽[かろ]やか** 動きなどがいかにも軽そうで快い様子。「〜な足取り」「〜なドレスを身にまとう」 05 **身軽[みがる]** (身につけているものが少なくて)体が軽そうな動きをする様子。「〜に動き回れるように荷物を少なくする」「〜な服装でご参加ください」 06 **軽快[ケイカイ]** 動きが軽やかですばやく、見ていて気分がよくなるような様子。「〜なフットワークを見せる」「〜なステップを踏む」 07 **ライト** 軽くてすっきりしている様子。「〜なビールが人気があるようだ」「〜でカジュアルなテイストのバッグ」 light ## f 副詞の類 00 **軽々[かるがる]** いかにも軽そうで簡単にできる様子。「大きな石を〜と抱きあげる」 <1453> ## 軽い8002f~珍しい8003f 01 **ひらり** 軽やかで、すばやい動きがある様子。「塀を〜と飛びこえる」「ナイフを〜と身をかわす」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **軽[かる]さ** 軽いこと・程度。「この掃除機、〜という点では落第だ」重さ 01 **軽[かる]み** 軽い感じ。「これは重い内容の作品だが、〜が効果的に出されている」◇芭蕉の俳諧では、日常性を重んじた率直で平明な趣の意。 02 **軽重[ケイチョウ]** 軽いことと重いこと。「荷の〜に関係なく、料金は一律です」「鼎の〜を問う(権威を疑う)」「事の〜をわきまえる」◇「けいじゅう」ともいう。 03 **軽量級[ケイリョウキュウ]** 選手の体重別で競技の行われるボクシング・レスリング・重量挙げなどで、体重の軽い階級。「女子レスリングの〜で日本選手が大活躍した」→重量級 ●軽装 5912装うh●正装・略装 ## k 名詞の類:モノ 00 **軽電機[ケイデンキ]** 電気掃除機・電気洗濯機などの、重量の小さい小型の電気機械。→重電機 01 **軽電[ケイデン]** 「軽電機」の略。→重電 ●軽石→ 5805擦るk●けずるための道具 ●軽金属・軽合金 △ 7400かたいn●金属 # 8003 珍しい ## a 動詞の類 00 **珍[めずら]しがる** 珍しいと思い、態度にあらわす。「子供たちはパンダを見て大喜びし、檻の前を離れようとしなかった」 01 **珍重[チンチョウ]** 珍しいものとして大切にすること。「不老不死の妙薬として、古来〜されてきた草木」 ## c 形容詞の類 00 **珍[めずら]しい** たまにしか起こらない事柄であったり、めったにない物事であったりする様子。「こんなに大きい真珠は〜」「日本では地震は珍しくない」「〜品をいただき、ありがとうございました」「彼は〜病気で死んだ」 01 **物珍[ものめずら]しい** 珍しく、興味を引くものがある様子。「見るも聞くも何もかも〜」 02 **例[れい]を見[み]ない** 過去にさかのぼってみても事例がないほど珍しい様子。「このように住民が結束したのはほかに〜」 ## d 形容動詞の類 ●珍しい様子 00 **珍奇[チンキ]** 図珍しい物事である様子。「〜中の〜」◇「珍奇」俗 01 **珍奇[チンキ]** 変わっていて珍しい様子。「〜な風習」 ●変わった 9302異なるd●変わっている様子 ●新奇な 8801新しいd●新しく何かをする様子 ●まれな様子。 02 **稀[まれ]** 数が非常に少なくて珍しい様子。「世にも〜な美人」「犯罪史上〜に見る凶悪事件」◇「希」とも書く。 03 **類[たぐい]稀[まれ]** ほかに同じものがないほど、まれである様子。「彼は〜な才能の持ち主だ」◇「比稀」とも書く。 04 **希少[キショウ]** きわめてまれな様子。「今や彼のような律儀者は〜な存在となりつつある」▷〜価値・〜動物◇「稀少」とも書く。 05 **希有[ケウ]** めったにない事柄である様子。「〜な出来事」「稀有」とも書く。 06 **希代[キダイ]** 図世にもまれな様子。「〜の悪党」「〜の英雄」◇「きだい」ともいう。「稀代」とも書く。 07 **希世[キセイ]** 図世にもまれな様子。「〜の英雄」「稀世」とも書く。 08 **稀覯[キコウ]** めったに見られない様子。「〜の古書を愛蔵する」▷〜本 ◇「希観」とも書く。 09 **珍稀[チンキ]** 珍しくて、まれな様子。「〜な品々を収集する」 10 **珍貴[チンキ]** 珍しくて、貴重な様子。「遠国の〜な品を贈られる」 11 **幻[まぼろし]** 実在が確認されていなかったりして、なかなか見ることができないものである様子。「マニア垂涎の、〜逸品をついに手に入れた」 12 **前代未聞[ゼンダイミモン]** 今までに一度も聞いたことがないくらいまれな事柄である様子。「〜の不祥事を起こす」「こんな事態は〜だ」 13 **未曾有[ミゾウ]** □今まで一度もなく、きわめてまれな事柄である様子。「〜の大惨事に見舞われる」 14 **空前[クウゼン]** 今までに例がなく、きわめてまれな事柄である様子。「その映画は〜の大成功をおさめた」 15 **空前絶後[クウゼンゼツゴ]** 今までに例がなく、また将来もあり得ないであろうと思われるほど、きわめてまれな事柄である様子。「そのゲームソフトは発売直後から爆発的なヒットを飛ばし、〜の大ブームを巻き起こした」 16 **破天荒[ハテンコウ]** □今までだれもしたことのないような事柄である様子。「〜な試みが功を奏する」 17 **千載一遇[センザイイチグウ]** 千年に一度しかめぐりあえないかの、めったにない機会である様子。「〜のチャンスを逃す」 ## f 副詞の類 ●まれに生じる様子 8 00 **滅多[めった]に** (打ち消しの語をともなって)きわめてまれに生じる事柄である様子。「これは〜手に入らない代物だ」「定時に会社を出ることなんて〜ない」◇「滅多」はあて字。 01 **殆[ほとん]ど** ないわけではないが、きわめてまれである様子。「休日出勤が多くなり、近ごろ家族そろって食事をとることが〜ない」 02 **先[ま]ず** (打ち消しの語をともなって)きわめてまれでほとんどあり得ない事柄である様子。「東京では〜口にすることができない幻の地酒」「彼女が快諾することは〜ないだろう」 <1454> ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **珍事[ちんじ]** 珍しく変わった出来事。「前代未聞の~」 01 **レアケース** めったにない事例。「〜として例外扱いされた」rare case 02 **奇[き]** 普通でない珍しいこと。「事実は小説よりも〜なり」「〜をてらう(わざと変わったことをして他人の注意をひこうとする)」 ●奇想 1507考えるh●考えている内容 ●奇策 3604謀るh●すぐれたはかりごと ## k 名詞の類:モノ ### ●珍しいもの 00 **珍品[ちんぴん]** 手に入りにくい珍しい品。「〜を入手する」 01 **珍物[ちんぶつ]** □手に入りにくい珍しい物。「世界の〜を収集する」 ●珍説 2103説くk●変わった説 ●珍種 6501仕分けるh●生物分類 ### ●珍しい財宝 02 **珍宝[ちんぽう]** 珍しい宝物。◇古くは「ちんぼう」ともいう。 03 **奇貨[きか]** 図珍しい財貨。「〜居くべし(得がたい機会だから逃すな)」 ### ●珍しい食べ物 04 **珍味[ちんみ]** めったに食べられないおいしい食べ物。「山海の〜をごちそうになる」 05 **珍味佳肴[ちんみかこう]** 図たいそうなごちそう。◇めったにない食べ物と、よい味の肴の意。 ●珍本・稀覯書 → 1807読むk●価値からみた本 ●珍しい形の石 → 7400かたいm●普通でない石や岩 ## q 名詞の類:イキモノ 00 **珍獣[ちんじゅう]** 数が少なく、生態や姿が珍しいけもの。「中国の〜といえばパンダだ」 01 **珍鳥[ちんちょう]** 数が少なく、生態や姿が珍しい鳥。「世界の〜」 ## s 名詞の類:ヒト ●珍客 2806迎えるs●いろいろな客 # 8004 貧しい ## a 動詞の類 00 **貧乏[びんぼう]する** 貧しくて苦しい生活をしていること。「いつも〜している」「〜暇なし」▷~所帯 01 **貧[ひん]する** 図貧乏する。「貧すれば鈍する(貧乏すると頭の働きもにぶくなる)」 02 **窮[きゅう]する** どうしようもない、経済的に困った状況に陥る。「生活に〜高齢者が増加している」 03 **貧窮[ひんきゅう]する** 図ひどい貧乏で生活に苦しむこと。「どん底にある」「働き手を失い〜する」 04 **困窮[こんきゅう]する** 図ひどい貧乏で苦しむこと。「毎日の食事にも事欠くほど〜した生活」 05 **窮迫[きゅうはく]する** 図貧困などで追い詰められて、どうにもならず、困ること。「2年続きの凶作で〜した生活を余儀なくされる」 06 **窮乏[きゅうぼう]する** 金や財産がなくて生活に苦しむこと。「一家の大黒柱が倒れて、とたんに生活が〜した」「〜に耐える」▷~生活 07 **食[く]い詰[つ]める** 生計の道が立たなくなって生活ができなくなる。「あの一家は食い詰めて夜逃げした」 08 **食[く]い逸[っぱぐ]れる** 収入を得ることができなくなる。「手に職があるので〜心配はない」◇「くいっぱぐれる」ともいう。 09 **干上[ひあ]がる** 収入がなくて生活ができなくなる。「職がみつからなくて、このままでは家族4人、干上がってしまう」「口が~」「あごが~」◇「乾上がる」とも書く。「(田・池・川などが)乾いて水分がなくなる」意から。 10 **路頭[ろとう]に迷[まよ]う** 住む所や暮らしの手段がなくて困る。「会社が倒産して〜」「私の身に何かあっても家族がいきなり路頭に迷ったりしない程度の蓄えは欲しい」 11 **生活[せいかつ]に追[お]われる** その日その日を暮らすのが精一杯で、(金銭的な)ゆとりがない状態にある。「日々の生活に追われて、洋服1枚買う余裕もない」 12 **時化[しけ]る** 俗不景気で、金回りが悪い。「給料がこれだけなんて、しけてるな」「時化」はあて字。 ## c 形容詞の類 00 **貧[まず]しい** 収入や財産が非常に少なくて生活が苦しい様子。「〜暮らしをする」「〜があたたかい家庭に育つ」 01 **貧乏[びんぼう]たらしい** 囧いかにも貧乏だという印象を他人に与える様子。「不精ひげを生やした~男」◇「びんぼうったらしい」「びんぼったらしい」ともいう。 02 **懐[ふところ]が寒[さむ]い** 持っている金が少ない様子。「懐が寒くて旅行もできない」→懐が暖かい◇「懐がさびしい」ともいう。 03 **懐具合[ふところぐあい]が悪い[わる]い** 財政状態がよくない様子。「今日は〜からまっすぐに帰ろう」 04 **首[くび]が回[まわ]らない** 借金などでやりくりがつかない様子。「不良債権をかかえ込んで~状態だ」 05 **侘[わび]しい** 貧しくて寒々とした様子。「荒廃した〜住まい」 ## d 形容動詞の類 ### ●貧乏な様子 00 **貧[まず]し気[げ]** いかにも貧乏な様子。「〜な暮らしぶりがうかがわれる」 01 **貧乏[びんぼう]な** 財産や収入が生活に困るほどに少ない様子。「〜な人々」「事業に失敗して〜のどん底を味わう」▷~所帯・~生活 02 **貧困[ひんこん]な** 図貧乏で生活に困っている様子。「〜な生活環境」▷~家庭 03 **極貧[ごくひん]の** 図きわめて貧乏である様子。「〜の生活を送る」 04 **貧寒[ひんかん]な** □貧乏で寒々としている様子。「〜な家でひとり暮らしている母」 05 **食[く]うや食[く]わず** 生活が困窮して、毎日の食べ物にも事欠く様子。「〜の生活に耐え抜いて、やっと仕事が軌道に乗り始めた」 <1455> 06 **食[く]い上[あ]げる** 収入がなくて生計が立たず困る様子。「会社を首になって〜」◇ふつう「飯の食い上げ」「おまんまの食い上げ」の形で用いる。 07 **プアー[プアー]な** 貧しい暮らしぶりである様子。「〜な生活」→リッチ poor 08 **ぎりぎり** どうにか暮らしていける程度である様子。「毎月〜の生活で、もうこれ以上切り詰めようがない」 09 **かつかつ** 生活がぎりぎりで、非常に苦しい様子。「食べるものにも事欠くような〜の暮らし」 10 **きゅうきゅう** 貧乏で余裕のない様子。「給料日前の〜の生活」 11 **ぴいぴい** 貧乏で生活が苦しく、悲鳴をあげている様子。「ただでさえ〜なのに、財布を落としてしまった」 12 **窮屈[きゅうくつ]な** (金銭的な)ゆとりがない状態である様子。「借金をかかえ〜な生活を強いられる」 13 **不如意[ふにょい]な** 図思いどおりにならない様子。特に、金銭のやりくりが思うとおりにならない様子。「手元が〜なんだ。つけにしておいてくれないか」 14 **火[ひ]の車[くるま]** 借金を借金で返したり、収入がそっくり支出になるような、苦しい経済状態にある様子。「台所は~だ」◇もとは、仏教で、罪のある死者を地獄に運ぶ火の燃えている車の意の「火車」を訓読みした語。 ### ●金銭がまったくない様子 15 **素寒貧[すかんぴん]** まったく金がなくなるほど貧乏なこと。「博打に凝って〜になる」◇「素寒貧」はあて字。 16 **すってんてん** 持っていた金や衣服がすっかりなくなること。「競馬に凝って〜になる」 17 **すっからかん** 金などがまったく残っていない様子。「財布を落として〜になる」「すっかりなくなる」と「あっけらかん」の混じり合ってできた語。 18 **文無[もん]し** 金がまったくない様子。「すりにやられて〜になった」 19 **一文無[いちもん]し** 「文無し」の強調表現。「東京に出てきたときは〜だった」 20 **無銭[むせん]の** 金を持っていない様子。「〜で乗車する」▷~旅行 21 **無一文[むいちもん]の** まったく金を持っていない様子。「彼は〜からスタートして一代で財を築いた」 22 **無一物[むいちもつ]** 図財産など価値のあるものを失って、何一つ所有していない様子。「彼は〜の状態で、逃げるように故郷を飛び出した」◇「むいちぶつ」ともいう。 23 **無産[むさん]の** 図財産のない様子。「〜の民」▷~階級 24 **裸[はだか]** 体のほかには財産などがない様子。「〜一貫」 25 **丸裸[まるはだか]の** 体のほかには財産などがまったくないこと。「相場で失敗して〜になった」 26 **裸一貫[はだかいっかん]の** 体のほかには資力や財力がない様子。「〜で出直す」「〜から事業を起こす」 ## f 副詞の類 00 **きゅうきゅう** 貧乏で余裕のない様子。「〜としながら毎日を送る」 01 **ぴいぴい** 貧乏で生活が苦しく、悲鳴をあげている様子。「その日の暮らしに追われ、いつも〜している」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●貧しいこと 00 **貧[まず]しさ** 貧しいこと・程度。「あの男は〜を気にしない」 01 **貧[ひん]** 貧しいこと。「〜に苦しむ」「家〜にして孝子出ず」「〜は世界の福の神(貧乏は人々を奮起させるから、将来幸福になる)」 02 **清貧[せいひん]** □富を求めず、清らかで貧しいこと。「〜に甘んずる」「〜の生活を送る」 03 **赤貧[せきひん]** きわめて貧乏であること。「〜洗うがごとし(ひどく貧乏で洗い流したように何もないこと)」 ●貧富 → 7908富むh ## s 名詞の類:ヒト 00 **貧乏人[びんぼうにん]** 貧乏な人。「一戸建てなんてとても〜には手が届かない」 01 **貧者[ひんじゃ]** 図貧しい人。「〜の一灯(貧しい人のわずかではあっても心のこもった寄進)」→富者 02 **貧民[ひんみん]** 図貧乏な人々。「〜の救済に尽力する」 03 **貧家[ひんか]** 図貧しい家。 04 **細民[さいみん]** □下層階級の貧しい人々。「市井の〜を潤す」 05 **窮民[きゅうみん]** 図貧乏で苦しんでいる人々。「〜を救済する」 ●貧農→ 6813耕すs ## u 名詞の類:トコロ 00 **貧民窟[ひんみんくつ]** 貧しい人たちが集まって住んでいるところ。「〜と呼ばれるようなところは、東京オリンピック以後めっきり減った」 01 **貧民街[ひんみんがい]** 貧しい人たちが住んでいる町中の区域。 02 **どや街[がい]** 俗臨時雇いの労働者などを泊める簡易宿泊施設が集まっている区域。◇「どや」は「やど(宿)」を逆さにした語。差別的な表現のため、使用には注意を要する。 03 **スラム** 大都市の中で、貧しい人たちが住んでいる区域。▷~街 slum 04 **寒村[かんそん]** 図貧しくさびれた村。「山あいの〜で生まれ育ち、15歳のときに東京に出てきた」 05 **貧乏国[びんぼうぐに]** 財政的にゆたかでない国。 06 **貧国[ひんごく]** ある分野においておくれをとっている国の意で用いることもある。 07 **最貧国[さいひんこく]** 経済などの発展や、開発が特に遅れている、最も貧しい国。「〜の子供たちへの教育援助」 <1456> # 8005 下回る ## a 動詞の類 00 **下回[したまわ]る** 数量・相場が一定の基準を下回ること。「長引く不況で、昨年の海外渡航者数は一昨年を大きく下回った」「今回の投票率は、前回を下回った」「目標を~成績」→上回る 01 **割[わ]る** 数量・相場が一定の基準を下回る。「株価が5000円台を~」「合格者は20人を割ったようだ」 02 **割[わ]り込[こ]む** 「割る」を強調した言い方。「株価がついに9000円台を割り込んだ」 03 **切[き]る** 数値が一定の基準を下回る。「マラソンも2時間5分を~時代になった」 ●下落する 7805安いa●安くなる ## d 形容詞の類 00 **原価割[げんかわ]れ** 売値が仕入れの値段を下回る様子。「〜になっても在庫を売ってしまったほうが得だ」 01 **定員割[ていいんわ]れ** 定められた人数を下回る様子。「大学辞退者が相次いで、〜になってしまった」 ●相場が下がる様子 7805安いd●相場が下がる様子 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●相場が下回ること 00 **台割[だいわれ]れ** 700円台が600円台になるなど、相場が1つ下の桁に下がること。「日経平均株価は、いったん1万5000円台に回復したが、先週また~をした」 01 **大台割[おおだいわれ]れ** 1万円が9000円台になるなど、相場が1つ下の桁まで下がること。「株価が一時1万円の~をした」◇「驚異的な高視聴率を誇っていた人気番組が、ついに20%の大台割れ」のように、ある分野で、目安とされている数量を下回る意でも用いられる。 ### ●ある数量より少ないこと 02 **以下[いか]** その数量を入れてそれより少ないこと。「会場の都合で入場者を100人~に制限する」「小数点〜を切り捨てる」→以上◇「已下」とも書く。 03 **以内[いない]** その数量を入れてそれより少ない範囲であること。「1年以上3年~」「半径2km~」 04 **未満[みまん]** その数量を含まずに、それより少ないこと。「20歳〜は入場おことわり」「100円〜は切り捨てる」◇「以下」「以内」「未満」はいずれも、数量を表す語のうしろにつけて用いる。 # 8006 減る ## a 動詞の類 00 **減[へ]る** 数量がそれまでよりも少なくなったり、程度・形などが小さくなったりする。「収穫高が~」「人口が~」「体重が~」「二次災害の危険は減った」「靴底が~」→増える、増す 01 **減[げん]じる** 図減る。「収穫高は昨年に比し減じている」「面白みが~」 02 **減[げん]ずる** 「減じる」の、よりかたい言い方。 03 **減少[げんしょう]する** 数量・程度などが減って少なくなること。「収入が~」「薬の効果が~」「収穫量が〜している」「出生率が~する」「人口が〜の一途をたどる」→増加、増大 04 **減量[げんりょう]する** 量・目方が減ること。「値段は変わらないが、中身は~していた」→増量 05 **低減[ていげん]する** 図数量が減ること。「生産量が〜する」 06 **減損[げんそん]する** □(物・財産などが)減ること。「店の利益が〜する」▷~ウラン(ウラン235の含有率が使用前より減少した核燃料のウラン) 07 **減耗[げんもう]する** 使って減ること。また、そのようにして減った分。「弾薬が〜する」「げんこう」の慣用読み。 ●増減する → 7906増えるa●ふえる ### ●特定のものの数量が減る 08 **減水[げんすい]する** □水の量が減ること。「旱魃で各河川が〜した」→増水 09 **減員[げんいん]する** 人数が減ること。「委員会が3名~になる」「委員会から1名が〜する」→増員 10 **減益[げんえき]になる** 利益が減ること。「予想外の~となる」→増益 11 **減収[げんしゅう]になる** 収入や収穫が減ること。「不況により1000万円の~になる」→増収 12 **減産[げんさん]になる** 産出高が減ること。「冷害で米作は2割〜とのこと」 13 **減圧[げんあつ]になる** 圧力が下がること。「整備の不備が原因で、飛行中に機内が〜したということだ」→加圧 ●減速する → 8901遅いa ### ●減り方 14 **目減[めべ]りする** 量や目方が、こぼれたり乾いたりして、はじめからあった分よりも減ること。「精米すると〜する」◇金銭などの実質的な価値が減少する意で用いることが多い。 15 **漸減[ぜんげん]する** だんだん減っていくこと。「長びく不況で、収益が〜する」「防衛費は〜の傾向にある」→漸増 16 **逓減[ていげん]する** □段階的に減ること。「利益が年ごとに~する」→逓増 17 **急減[きゅうげん]する** 急に大きく減ること。「店舗の売り上げが〜する」「交通事故が〜する」→急増 18 **激減[げきげん]する** 非常に大きく減ること。「人口が〜する」「不景気で観光客が〜する」→激増 19 **半減[はんげん]する** □半分に減ること。「結末がわかって興味が〜する」「転職して収入が〜する」 20 **消耗[しょうもう]する** 使って減ったり、なくなったりすること。「機械の〜が激しい」▷~品◇「しょうこう」の慣用読み。 21 **損耗[そんもう]する** □使って減ること。「兵が〜する」◇「そんこう」の慣用読み。 22 **減却[げんきゃく]する** 図減ってなくなること。「勢力が〜するのを防ぐ」 ●減退する → 7305衰えるa●衰える 23 **磨[す]り減[へ]る** こすれて減る。すり減った。「かかとがすり減った靴」「神経が〜ような細かい仕事」 <1457> 24 **摩滅[まめつ]する** こすれてすり減ってなくなること。「石段の文字は~していて読みにくい」「磨滅」とも書く。 25 **摩耗[まもう]する** こすれてすり減ること。特に、機械などの部品。「部品が〜して機械が動かなくなった」◇「磨耗」とも書く。 26 **摩損[まそん]する** こすれてすり減って傷がつくこと。「歯車が〜して機械が動かなくなる」◇「磨損」とも書く。 27 **禿[ち]びる** 物がすり減って短くなったり丸くなったりする。「ちびた下駄で歩きにくい」「鉛筆がちびて持ちにくくなる」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **減[げん]** 図減ること。「利益は前年に比し3割の~だ」 ●出入り 7906増えるh # 8007 薄れる ## a 動詞の類 00 **薄[うす]れる** ①(時間の経過とともに)濃度が薄くなる。「壁に張ったポスターは日に当たって色が薄れてきた」「濃い霧は日が昇るにつれ薄れていった」②(時間の経過とともに)物事の程度が小さくなったり、勢いなどが弱くなったりする。「民衆の怒りは長い年月をかけて薄れていった」「選挙に対する国民の関心は~ばかりだ」「今回の失敗で成功の見込みは薄れてしまった」「新薬の効きめは耐性によりしだいに薄れていった」 01 **薄[うす]まる** 液体・気体の濃度が薄い状態になること。「霧はしだいに〜」「味が薄まった」「濃すぎた味がほどよく〜」 02 **薄[うす]らぐ** 体や心に感じることの程度が弱くなること。「意識が次第に〜」「痛みはこの注射で〜はずだ」「彼への怒りはようやく薄らいだ」「選挙に対する国民の関心は~一方だ」◇色や味が薄くなることには使わない。 03 **風化[ふうか]する** 時がたつにつれ、人の記憶や感情がしだいに薄れていくこと。「あの痛ましい事故の記憶をこのまま〜させてはいけない」 ●色が薄くなる♪ 8303褪せる # 8008 すく ## a 動詞の類 00 **透[す]く** ものともののあいだにわずかな空間ができること。「生け垣の目が〜いているので風が入ってきて寒い」 01 **空[あ]く** 場所などをふさいでいたものがなくなる(ことによって、その場所などが使えるようになる)。「席があいたので子供を座らせる」→ふさがる◇「明く」とも書く。 ●ひまになる 9604残るd●ひまになる ## d 形容動詞の類 00 **すかすか** 中に入れたものが少なくて、すきまがあいている様子。「荷物を全部入れても、段ボールの中は〜だった」 ●ひまな 9604残るd●ひまな様子 ## k 名詞の類:モノ 00 **透[す]きっ歯[ぱ]** 歯と歯のあいだにすきまのある歯。「〜を気にする」◇「透き歯」ともいう。 ## u 名詞の類:トコロ ### ●すきま 00 **隙間[すきま]** ものともののあいだにできる、狭くて細長い空間。「壁とたんすの〜に住む」「戸の〜から中をうかがう」▷~風◇「透き間」とも書く。 01 **隙[すき]** 図すきま。「柱とふすまのあいだに〜ができる」「ありのはい出る〜もない(少しのすきまもなく警備の厳重なこと)」◇「透き」とも書く。 02 **空[あ]き間[ま]** 「すきま」の古風な言い方。「格子の〜から目をのぞかせる」◇「明き間」とも書く。 03 **狭間[はざま]** □物と物の間の狭いところ。「雲の〜から光がさしている」「ビルの〜に夕日が沈む」◇「迫間」とも書く。 04 **間隙[かんげき]** 図ものともののあいだの部分。「低い雲と水平線の〜に島が見える」「~を縫う(すきまを利用する)」 05 **空隙[くうげき]** 図(物事の)間隙。「文壇史の〜を埋める新資料」 06 **巣[す]** 物体の内部にできるすきま。「この大根は〜が入っている」「〜が立つ」◇「巣」とも書く。 ### ●あき 07 **空[あ]き** あいているところ。「座席に〜がある」「行間の〜を狭くする」◇「明き」とも書く。 08 **空間[くうかん]** ものにふさがれていない、何もないところ。「押し入れの中の狭い〜を有効に利用する」 09 **スペース** すきまの洋語的表現。「メモ用紙の〜をさいて報道する」「~をつめて書く」▷空き~space 10 **空所[くうしょ]** あいているところ。「答案用紙の〜を埋める」 11 **空白[くうはく]** あいてい(て、白いままであ)るところ。「手帳の〜にメモを取る」「歴史の〜を埋める」 12 **空欄[くうらん]** 何も書かれていない、空白の欄。「〜に氏名を記入する」 ●ブランク → 9800ないh●無 ●空席 9801なくなるi●その他 ## x 名詞の類:トキ ●ひま 9604残るx●ひま # 8009 減らす ## a 動詞の類 ### ●減らす 00 **減[へ]らす** 数量をそれまでよりも少なくする。「太ったので体重を減らしたい」「人を~」「予算を~」「負担を~」→増やす、増す <1458> 01 **減[へ]す** 減らす。「予算を~」「太りすぎないように間食を~」 02 **減[げん]じる** 数量を減らしたり、程度などを小さくしたりする。「刑を〜」 03 **減[げん]ずる** □「減じる」の、よりかたい言い方。「罪一等を~」 04 **減少[げんしょう]させる** 減らして少なくすること。「体重を〜するにはどのような方法があるのだろうか」→増加、増大 05 **削[そ]ぐ** 勢いなどの程度を小さくする。「気勢を〜」「興味がそがれる」「殺ぐ」とも書く。 06 **軽減[けいげん]する** 軽くして減らすこと。「低所得者の負担を〜する」「所得税を〜する」「鎮痛剤の服用で痛みの〜をはかる」 07 **減軽[げんけい]する** □軽減。「国民の負担を〜する」▷〜酌量~◇法律のうえでは、法定刑の範囲をこえて刑罰を軽くすること。 08 **低減[ていげん]する** 数量を減らすこと。「経費を〜する」 09 **減損[げんそん]させる** 図減らすこと。「資金を~する」▷〜ウラン 10 **減耗[げんもう]させる** 使って減らすこと。「弾薬を〜する」◇「げんこう」の慣用読み。 11 **減殺[げんさい]する** 勢いなどを弱めること。「食欲を〜する」「負債を~する」 12 **減却[げんきゃく]させる** 少なくしたり、なくしたりすること。「煩悩を~する」 ●増減する → 7907増やすa●ふやす ### ●使って減らす 13 **消耗[しょうもう]させる** 使って減らしたりなくしたりすること。「兵力の〜を最小限にとどめる」「神経を〜する仕事」◇「しょうこう」の慣用読み。 14 **損耗[そんもう]させる** 使って減らすこと。「体力を〜する」 ●引く → 1602数えるa●加減乗除 ### ●何かを減らす 15 **口減[くちべ]らし** 人数を減らすこと。「昔は子供を奉公に出して〜していたらしい」「〜のため働きに出す」 16 **人減[ひとべ]らし** 会社などで、使っている人を減らすこと。「思い切って〜しないと再建も覚束ない」 17 **減員[げんいん]する** □人員を減らすこと。「業務縮小で事務部門を〜する」→増員 18 **合理化[ごうりか]する** 「人減らし」の婉曲な表現。「会社存続のために、大至急~する必要がある」 19 **リストラ[リストラ]する** 俗不況などにより、経営が苦しい会社が、余剰の人員を減らすこと。「定年を前にして〜される」「大手企業の大規模な〜」◇「リストラクチャリング(restructuring)」から。本来は、企業が事業を再構築する意。 20 **減点[げんてん]する** 点数を減らすこと。「間違い1つにつき5点~する」▷~法 21 **減量[げんりょう]する** 量、特に体重を減らすこと。「3ヵ月で5kg~した」「試合の前の〜は苦しい」→増量 22 **減食[げんしょく]する** 食事の量を減らすこと。「〜して痩せようとする」▷~療法 23 **ダイエット[ダイエット]する** 健康や美容のため食事の制限をして、体重を減らすようにすること。「〜してスマートになる」▷~食品・~フードdiet 24 **減額[げんがく]する** 金額を減らすこと。「予算を〜する」「割り当てを〜する」→増額 25 **減税[げんぜい]する** 税金を減らすこと。「〜して、景気の回復をはかる」「大幅な〜を公約する」→増税 26 **減資[げんし]する** □資本金を減らすこと。「事業を縮小するため〜する」→~差益→増資 27 **減配[げんぱい]する** 株式の配当などを減らすこと。「バブルが崩壊して、〜を余儀なくされた」→増配 28 **減給[げんきゅう]する** 給料を減らすこと。「営業成績がふるわず〜された」▷~処分→増給◇公務員の場合は懲戒処分の一種。 29 **減俸[げんぽう]する** □一定の期間給料の支給額を減らすこと。「〜に処す」→増俸 30 **減反[げんたん]する** 田畑の作付面積を減らすこと。「水田を〜する政策」▷~政策→増反◇「減段」とも書く。 31 **減産[げんさん]する** 生産量を減らすこと。「石油を〜する」▷~態勢→増産 32 **減車[げんしゃ]する** 車両の数や運転回数を減らすこと。「列車を1両~する」→増車 33 **減便[げんびん]する** バス・飛行機・船舶などの定期便の回数を減らすこと。「国際線を〜する」→増便 34 **減刑[げんけい]する** □刑罰を軽減すること。「死刑を無期に~する」 35 **減圧[げんあつ]する** 圧力を下げること。「気圧を〜する」▷~弁→加圧 36 **減摩[げんま]する** 図機械などの摩擦を減らすこと。「油をさして〜する」◇「減磨」とも書く。 ▶減速する → 8901遅いa ### ●減らし方 37 **磨[す]り減[へ]らす** ①こすって減らす。「かかとをすり減らして歩き回る」②多く使って弱める。「神経を~」 38 **漸減[ぜんげん]させる** 図だんだん減らしていくこと。「政府は福祉関係の予算を〜しようとしている」→漸増 39 **逓減[ていげん]させる** 図しだいに減らすこと。「人員を〜する」 40 **半減[はんげん]させる** 図半分に減らすこと。「経営不振につき、人員を~する」 41 **削[けず]る** ある部分を取り除いて減らす。「人員を大幅に~」「予算を~」「食費を~」 42 **カット[カット]する** ある限度以上の不要部分を切り除くこと。「後半を思い切って〜して15分番組にする」「バイト代を〜された」▷大幅~ cut 43 **縮減[しゅくげん]する** □規模などを小さくし、減らすこと。「防衛予算を~する」「計画の~を余儀なくされる」▷赤字~ 44 **削減[さくげん]する** 削って減らすこと。「福祉関係予算は大幅に~された」「兵力を~する」▷人員~ 45 **締[し]める** むだな出費がないように努める。「家計を~」 <1459> 46 **引[ひ]き締[し]める** 「締める」を強めた言い方。「財政を~」「金融を~」 47 **切[き]り詰[つ]める** 出費をできるだけ切り詰める。「もうこれ以上切り詰めようにもできない」「経費を~」 48 **財布[さいふ]の口[くち]を締[し]める** 出費を切り詰めて、むだな金を使わないようにする。「今月は思わぬ出費があったので、財布の口を締めなくては」◇「財布の紐を締める」ともいう。 49 **節約[せつやく]する** 費用・使用量をできるだけ減らすこと。「電気代を〜する」「時間を〜する」 50 **倹約[けんやく]する** なるべく金を使わないようにすること。「〜して金をためる」「〜して金を貯金する」 51 **セーブ[セーブ]する** 「節約」の洋語的表現。「電力の消費を〜する」「力を〜する」save 52 **節減[せつげん]する** 費用・使用量を努力して減らすこと。「経費を〜する」「予算の〜に努める」▷経費~・電力~ 53 **緊縮[きんしゅく]する** 引き締めること。特に、財政を引き締め、支出をできるだけ切り詰めること。「国の財政を〜する方策」▷~政策・~財政 ### ●ほどよく減らす 54 **節[せっ]する** □むだをはぶき、ほどよく減らす。「食を~」「経費を~」 55 **節煙[せつえん]する** 喫煙の量を適度に減らすこと。「せめて〜はしたほうがよい」 56 **節酒[せっしゅ]する** 飲酒量を適度に減らすこと。「〜はできても禁酒はできない」 57 **節食[せっしょく]する** 食事の量を適度に減らすこと。「〜して体重を減らす」 58 **節水[せっすい]する** 水の使用を適度に減らすこと。「水不足に備え、〜に努める」「各家庭に~を呼びかける」 59 **節電[せつでん]する** 電力の消費量を適度に減らすこと。「電気器具のコンセントを抜いて~する」 60 **節税[せつぜい]する** 法律の範囲内で、納税額がなるべく少なくてすむよう工夫すること。「〜のため土地を購入する」▷~対策 61 **簡素化[かんそか]する** むだを省いて、質素に、簡単にすること。「売り上げ減をカバーするために、事務を〜して経費を浮かす」 ## c 形容詞の類 ### ●つつましい 00 **慎[つつ]ましい** なるべく金を使わず、質素である様子。「四畳半のアパートで慎ましく暮らす」 01 **貧[まず]しい** ふだんはなるべく金を使わないよう心がけて暮らす様子。「学生時代はパンの耳で食いつなぐような~生活をおくった」 ## d 形容動詞の類 ### ▶倹約する様子 00 **倹約[けんやく]な** なるべく金を使わないようにする様子。「〜をすれば、もっと貯金ができるだろう」 01 **経済[けいざい]的** 費用があまりかからない様子。「仕事の打ち合わせもメールのやりとりですめば、時間の〜になる」「大勢だと車のほうが〜だ」 02 **質素[しっそ]な** 倹約で飾らない様子。「〜に暮らす」「〜な身なり」→贅沢 03 **簡素[かんそ]な** むだがなく、質素である様子。「〜な結婚式にしたい」 04 **地味[じみ]な** 目立たないほど質素である様子。「ひっそりと〜に暮らす老夫婦」→派手 05 **慎[つつま]ましやか** いかにも慎ましく見える様子。「彼女の〜な暮らしは、決して貧しい暮らしではない」 06 **爪[つめ]に火[ひ]を点[とも]す** 非常に倹約で質素である様子。「母は~な生活をして、私の学費をこしらえてくれた」◇爪に火をつけてあかりの代わりにする意。 ## f 副詞の類 00 **ばっさり** 思い切りよく、(多くの部分を)削る様子。「不況の影響で、海外視察の予算は~削られた」 01 **細細[ほそぼそ]と** 非常に質素に生活する様子。「退職後は年金で〜と暮らしますよ」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●減らすこと 00 **減[げん]** 減らすこと。「宣伝費と交際費の予算を半分に〜じる」 ### ●引き締めること 01 **引[ひ]き締[し]め** 引き締めること。「金融の〜をはかる」▷~政策 02 **節倹[せっけん]** □倹約して質素に暮らすこと。「〜に努める」 03 **勤倹[きんけん]** □仕事に励み倹約すること。「〜を旨とする父」▷~力行する 04 **エコノミー** 節約すること。「機能性と〜を追求した電化製品」economy 05 **省[しょう]エネ** むだなエネルギーを使わないようにすること。「〜タイプのエアコン」▷~住宅◇「エネ」は「エネルギー(ド Energie)」の略。 ●粗食 △ 0300食べるh●粗食・軽食 ## s 名詞の類:ヒト ### ▶節約家 00 **締[し]まり屋[や]** むだな出費をしないように努める人。「あの人はたいへんな〜だ」◇度がすぎて、けちな人についても用いる。 01 **節約家[せつやくか]** 節約をうまくする人。 02 **倹約家[けんやくか]** よく倹約する人。「〜なので1円もおろそかにしない」 03 **経済家[けいざいか]** よく倹約する人。むだづかいをしない人。「〜だから利殖のことには明るい」 # 8010 薄める ## a 動詞の類 00 **薄[うす]める** 液体の濃度を薄くする。「塗料を水で~」「濃い味噌汁をお湯で~」 01 **割[わ]る** ある液体に他の液体を混ぜて薄める。「ウイスキーを水で~」 <1460> 02 **延[の]ばす** 液体に水などを加えて薄くする。「のりを水で〜」 03 **希釈[きしゃく]する** 図溶液を水などの溶媒を加えて薄くすること。「硫酸を〜する」▷~度(溶液中に溶質が薄められている割合)・~熱(溶液を希釈するときの熱量)◇「稀釈」とも書く。 ## h 名詞の類:コト・サマ ●水割り 0303飲むh●酒の飲み方 ## k 名詞の類:モノ 00 **薄[うす]め液[えき]** 絵の具や液体などを薄めるための溶媒。「〜でペンキをとく」 01 **希釈液[きしゃくえき]** 水などの溶媒により薄くした液体。 02 **シンナー[シンナー]** 油性の塗料を薄めるための液体。thinner 03 **希硫酸[きりゅうさん]** 希釈した硫酸。◇「稀硫酸」とも書く。 04 **希塩酸[きえんさん]** 希釈した塩酸。 ●水割り 0303飲むm●その他 ●薄めた調味料 → 0305味わうk●調理に使う調味料 # 8011 すかす ## a 動詞の類 00 **透[す]かす** ①互いに離れずに接している、ものの間にすきまをつくる。「生け垣を~」②(その向こう側にあるものが見えるように)立て込んだり、目が詰まったりしたもののあいているところを通す。「まばらな枝を透かして月を見る」「木々を透かして陽光が縁側まで届く」③より強い光に当てたり、ものの部分を薄くしたりすることで、そのものを光が通りやすい状態にする。「鳳凰の絵を透かした札」「封書の中身を電灯に透かして見る」 01 **すく** 髪の毛などが密着しているところを取り去ってすきまをつくる。「枝を~」「髪をすいて軽くする」 02 **間伐[かんばつ]する** 森林の成長を助けるために、木を伐採して、木と木のあいだを透かすこと。「森林の~を毎年行う」 03 **間引[まび]く** 密集して生えているものの一部を取り除いて、適度にすきまをつくる。「大根の苗を~」 04 **間引[まび]き** 密集して繁茂している植物や、一か所に集まっている動物は〜して風通しをよくする」。 ## h 名詞の類:コト・サマ ●透かし編み 6806編むh●編むこと ●透かし織り 6808織るh●いろいろな織り方 ●透かし彫り △ 6811彫るh ## k 名詞の類:モノ 00 **透[す]かし** 紙を光にすかすと見える模様や文字。▷~を入れる 01 **透[す]かし模様[もよう]** ①向こうがすけて見えるような模様。②着物で、薄い物を通して下の模様や色がすけて見えるようにしたもの。「〜がいかにも涼しげな着物」 ▶梳き鋏 → 7000切るk●用途によるはさみの種類 <1461> # 8100 近い ## a 動詞の類 00 **沿[そ]う** へだたりを一定に保ちながら進む。「川に沿った道」「狭い参道に沿ってみやげ物屋が並んでいる」 01 **添[そ]う** ある人のそばを離れずにいる。「母は生涯、父の影のように添って生きた」◇「副う」とも書く。 02 **控[ひか]える** すぐ近くにいながら、出番や機会を待つ。「主人のかたわらに常に控えている従者」「出発を3日後に控えて準備に忙しい」 ●はべる 4100従うa●仕える ●接する・隣り合う → 5802接するa ## c 形容詞の類 00 **近[ちか]い** 空間・時間・人間関係・物事の程度などについて、目標の人・ものに対するへだたりが小さい様子。「駅に~ところに住む」「~親戚が集まる」「集会に1万人~人々が集まる」「目が~(近眼である)」→遠い 01 **手近[てぢか]い** 手が届くほど近いところにある様子。「~にある本を手にとる」 02 **身近[みぢか]い** 自分に近いところ・関係である様子。「~な親戚に相談する」「決して他人事とは思えない~問題である」 03 **程近[ほどぢか]い** 距離や時間のへだたりが小さい様子。「~いところに図書館がある」→程遠い 04 **近[ちか]い** ある地点・時点からのへだたりが小さい様子。「もう、折り返し地点が~」「入社の日も〜」 05 **間[ま]が無[な]い** 過去あるいは未来の時点と、時間の間隔がほとんどない様子。「彼は、長い旅行から帰ってきて~というのに、もう次の旅へと出発した」「仕事の締め切りまで、もう~」 06 **幾何[いくばく]も無[な]い** そのときから、またはそのときまで、あまり時間がたたない様子。「余命~」「旅の一行は、それからいくばくもなくして出発した」◇「いくばく」は「幾許」とも書く。 ## d 形容動詞の類 ### ●近い様子 00 **間近[まぢか]な** ある地点・時点からのへだたりが、小さい地点・時点である様子。「入試が~に迫る」「家から〜なところに郵便局があります」 01 **身近[みぢか]な** 自分に近いところ・関係である様子。「危険が〜に迫る」「〜な話題をとりあげる」 02 **卑近[ひきん]な** 身近なことで、だれにでもわかりやすい様子。「〜な例をあげて説明する」 03 **手近[てぢか]な** 手が届くほど近いところにあるもの。「夕食は〜にあるインスタント食品で間に合わせる」 04 **手前[てまえ]の** 何か他の物と比べて、それより自分に近い位置である様子。「〜の建物が体育館で、その奥が図書館です」「レバーを〜に引っ張る」 05 **近[ちか]め** 距離がいくぶん近いと思われる様子。「駅に行くには、この道のほうがやや〜だ」→遠め 06 **近距離[きんきょり]の** 近い距離である様子。「〜の移動」→長距離 07 **至近[しきん]の** 距離がきわめて近い様子。▷~弾 08 **最寄[もよ]り** 目標の場所までの距離が、非常に近い様子。「拾得物を~の交番へ届ける」「〜のJRの駅はどこですか」 09 **遠[とお]からぬ** そのときやその場所まで、それほど遠くない様子。「この問題は〜将来に解決するでしょう」「その公園は駅から〜ところにあった」 ●隣り合わせの → 5802接するd ### ●時が近い様子 10 **目先[めさき]の** 近い将来。「〜の利益にとらわれてばかりいてはだめだ」「目前」とも書く。 11 **来[く]る** 近いうちにやってくる、その日である様子。「〜3月3日」→去る 12 **来[く]るべき** 近いうちにやってくるであろう、その日である様子。「〜総選挙に備える」 13 **近未来[きんみらい]の** 現在からあまり遠くへだたっていない未来である様子。「〜の社会を想定する」 ●すれすれ・ぎりぎり → 2603過ぎるd●すれすれ ### ●沿っている様子 14 **道沿[みちぞ]い** 道に沿っている様子。「〜の桜が満開だ」 15 **山沿[やまぞ]い** 山に沿っている様子。「〜の地方は落石に注意してください」 16 **川沿[かわぞ]い** 川に沿っている様子。「〜に小料理屋が軒を連ねる」 17 **海沿[うみぞ]い** 海岸線に沿っている様子。「〜の道路を走る」 ●臨海の 2301向くd●臨んでいる様子 ## f 副詞の類 ### ●まもなく 00 **間[ま]も無[な]く** 現在からあまり時間が経過しない(と思われる)様子。「〜正午です」「彼女は〜あらわれるでしょう」「〜完成する予定だ」 01 **程[ほど]無[な]く** 現在からあまり時間が経過しない様子。「〜終了時刻です」「会議は〜終わるでしょう」 02 **幾何[いくばく]も無[な]く** あるときから、またはあるときまで、あまり時間がたたない様子。「彼は定年を迎えて〜、海外へ移住した」◇「いくばく」は「幾許」とも書く。 <1462> 03 **直[す]ぐに** 現在からあまり時間を置かずに、ある変化が起きる様子。「通り雨だから~やむだろう」「〜にまいりますから、しばしお待ちください」 04 **直[じき]に** 時間が少し経過すれば、ある変化が起きる様子。「しっかり栄養をとって、ゆっくり休めば〜治るよ」「〜に日が昇る。そろそろ頂上をめざして出発しよう」 05 **そろそろ** 時間的に、ある状態になりかけている様子。「〜出かける時間だ」 06 **ぼつぼつ** 時間的に、ある状態にだんだんなりそうになる様子。「〜客がやってくるところだ」「そろそろ」に比べて、まだその状況になるには時間がかかる様子をいう。 07 **近[ちか]々** 現在からあまり日がたたないうちにする様子。「〜お伺いします」 08 **今[いま]にも** すぐにでもそうなりそうな様子。「〜降りそうな空模様」 09 **今[いま]にも** 今にも。「〜日が昇ろうとしている」 10 **追[お]っ付[つ]け** 今からあまり時間がたたないうちに何かが生じる様子。「〜彼女も来るだろう」 ●追って→ 8907次ぐf●後 ### ●そのうち 11 **其[そ]の内[うち]** 現時点からあまり時間が経過しないでそうなる(だろうが、それほど大きな期待・関心はない)様子。「〜雨はやむだろう」「〜伺います」 12 **早晩[そうばん]** 現時点からあまり時が経過しないうちに結果が出る様子。「〜わかるときが来る」 13 **何[いず]れ** いつかはわからないが、そのうちそうなる様子。「〜また、お会いしましょう」◇「孰れ」とも書く。 14 **やがて** そのままの状態などが引き続いた結果として、近いうちにそうなる様子。「〜夏休みが来る」 ### ●近いうち 15 **近[ちか]い内[うち]に** 現時点からあまり時間をおかない時に近い様子。「〜にお伺いしたいと思っています」◇相手にあまり期待させないで、漠然と示した言い方。 16 **近[ちか]く** 現時点からそれほど日数がたたない時である様子。「〜会議を行う予定」「〜行う発表会」 17 **遠[とお]からず** 「近く」の、やや改まったかたい表現。「話し合いで〜解決するだろう」 18 **遅[おそ]かれ早[はや]かれ** 早いか遅いかの差はあって、いずれは必ずそうなることが予想される様子。「〜、この企画はだめになるだろう」 19 **早晩[そうばん]** 「遅かれ早かれ」のかたい言い方。「彼は〜国賊として糾弾されるだろう」 20 **近々[ちかぢか]** 今からかなり近い時である様子。「工事が〜始まります」 21 **近近[きんきん]** ちかぢか。「私たちは〜引き揚げます」 22 **近日[きんじつ]** 現時点からあまり日がたたないうちの、ある日である様子。▷~開店・~発売 23 **近日中[きんじつちゅう]に** 現時点からあまり日がたたないうちに、という意の改まった言い方。「近日中に返事をさせていただきます」 24 **日[ひ]ならず** 近日。「疎遠にしていた兄から、〜して手紙が届いた」 ### ●さしあたり 25 **差[さ]し当[あ]たり** ある状態・行為などについて、(とりあえず)現在(からそう遠くない先まで)に限定していう様子。「〜生活していくお金には困らないから、じっくり次の仕事をさがします」「〜今は必要ないが、そのうち携帯電話を持つつもりだ」 26 **差[さ]し当[あた]って** 「さしあたり」の、より口語的な言い方。「旅行の準備といったって、〜できることは、持っていくもののリストをつくるぐらいだよ」 27 **差[さ]し詰[づ]め** 「さしあたり」の、かたい言い方。「何を始めるにしても、〜金がなければどうしようもない」◇「さしあたり」に比べて、判断をくだすニュアンスが強い。 28 **今[いま]の所[ところ]** 今のところはそうである様子。「〜被害は出ていない」「〜彼女を許すつもりはない」 ### ●このあいだ 29 **此[こ]の間[あいだ]** 現時点に近い過去の、ある時である様子。「〜はごちそうになりました」◇漠然としているが、聞き手には、その日がほぼ見当がつく。 30 **先達[せんだっ]て** 現時点から、それほどへだたっていない過去のある日である様子。「〜は、たいへんありがとうございました」 31 **先[さき]に** 現時点からあまりへだたっていない過去のことである様子。「〜発表された研究」◇「前に」「嚮に」「曩に」とも書く。 32 **先頃[さきごろ]** 現時点からあまりへだたっていない過去のあるときである様子。「〜見た映画はなかなかよかった」 33 **先般[せんぱん]** 図「さきごろ」の改まった言い方。「〜で契約をいただいた件について説明します」 34 **先日[せんじつ]** 現時点に近いが、昨日・一昨日よりも少しへだたりがある過去のある日である様子。「つい~越してきた者です」 35 **過日[かじつ]** □現時点に近い過去のある日である様子。「〜はたいへんお世話になりましたが、いかがでしょうか」 36 **過般[かはん]** 「過日」の改まった言い方。「〜お願いを申し上げました件につきまして」 37 **今[いま]し方[がた]** 現時点よりも少し前である様子。「〜お帰りになったところです」 38 **たった今[いま]** 現時点よりもごくわずか前の様子。「チケットは〜売り切れました」「社長は〜お帰りになりました」 39 **先[さっ]き** 「今しがた」より少し前である様子。「〜到着したところです」「先」の促音便化したもの。 40 **先程[さきほど]** 「さっき」のやや改まった言い方。「〜お願いした件ですが」 41 **先刻[せんこく]** 「先程」の改まった言い方。「〜ご連絡申し上げましたとおり」 42 **最前[さいぜん]** 「ついさっき」の意の、少し古風な言い方。「それは〜聞いたばかりだ」 <1463> ### ●少し前から今まで 43 **先日来[せんじつらい]** 先日から今日まで。「お隣は〜ずっと留守のようだ」「〜の雪であたりはすっかり雪景色だ」 44 **先程来[さきほどらい]** 先程から今まで。「〜何度もお電話しているのですが、つながりません」 ### ●その他 45 **今[いま]や** ①今まさにその時である様子。「〜稲の刈り入れ時だ」「〜決断すべき時だ」②過去にはそうでなかったものが、今ではそうである様子。「小さかったあの子も~立派な実業家だ」「〜時代遅れだ」 46 **今[いま]にして** 過去のある時点をふりかえって、その時ではなく今である様子。「〜思えば、あのころの彼はいつも思いつめた表情をしていた」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **親等[しんとう]** 親族関係の遠近の等級。◇親子は一親等、きょうだいは二親等など。 ## k 名詞の類:モノ ●近景 0403眺めるi●景色の遠近 ●近火→ 8600燃えるk●火の種類、8602焼けるh●火事 ## s 名詞の類:ヒト ### ●血筋が近い人 00 **身内[みうち]** 親子・きょうだいなど、ごく近い血縁関係にある人。「〜の者だけで通夜をする」◇外に対する内というような仲間意識が働いていて、血縁関係にはないが親しい人を含める場合もある。 01 **肉親[にくしん]** 親子・きょうだいなど、血縁のきわめて近い間柄にある人。「精」◇「身内」と違って、血縁関係にない人々を含めることはない。 02 **骨肉[こつにく]** 互いに血を分けた間柄にある者。「〜の争い」 03 **兄弟[きょうだい]** 同じ親から生まれた者同士。▷~分(義兄弟。生まれた血縁関係にはないが、同じ乳母の乳で育った者同士)◇男女の違いによって「姉妹」「兄妹」「姉弟」とも書く。 04 **兄弟[けいてい]** きょうだい。 05 **姉妹[しまい]** 女のきょうだい。「私は3人~の真ん中です」◇「姉妹校」「姉妹店」などのように、同じ系統で類似点をもつものの造語成分ともなる。 06 **同胞[はらから]** (同じ腹から生まれた意から)きょうだい。 07 **伯叔[はくしゅく]** 文①兄弟。②両親の兄弟。 08 **連枝[れんし]** 図身分の高い人の兄弟や姉妹。「三代将軍ご〜の徳川忠長様」 ●家族 0003暮らすs ●親・親子 0100生むs●親●親子●母●父 ●子 0104生まれるs●子 ●兄弟・姉妹 0104生まれるs●兄●姉●弟●妹 ●祖父母 0100生むt●祖父母 ●孫 0104生まれるs●孫 ●親戚・親族 9102かかわるs●縁者 ●そば近く仕える人 4100従うs●仕える人 ▶隣人 5802接するs●隣人 ## u 名詞の類:トコロ ### ●近いところ 00 **近[ちか]く** 近いところ。「〜に引っ越してきました」 01 **側[そば]** 空間的にへだたりのないところ。「母親の〜で子供が遊ぶ」「家の〜に公園がある」◇「傍」とも書く。 02 **傍[かたわ]ら** 空間的にへだたりのないところ。「道の〜に花壇がある」「側」「旁」とも書く。「大学に通うかたわらアルバイトに励む」のように、あることを他のことと並行して行う意にも用いる。 03 **脇[わき]** ものの側面のすぐ近いところ。「机の〜に本箱を置く」 04 **両脇[りょうわき]** (人の)両側の脇。「けが人を〜から支えるようにして車に乗せる」 05 **際[きわ]** 物に近いところ。 06 **傍[そば]** あるものの近く。「~から見ると何でもよく見えるものだ」◇「側」とも書く。 07 **近場[ちかば]** そこから近い場所。「買い物は〜の店で済ます」 08 **近間[ちかま]** 俗近い場所。「〜を散歩する」 09 **近所[きんじょ]** 近くの家々や場所。▷~づきあい 10 **隣保[りんぽ]** 文隣近所。 11 **隣近所[となりきんじょ]** 隣や近所。「〜に迷惑がかからないように工事をする」 12 **近隣[きんりん]** 図すぐ隣、または近く。▷~諸国 13 **近傍[きんぼう]** 図近所。「〜の友人を訪ねる」 14 **近郷[きんごう]** 近くの村里。「〜の緑豊かな里」◇「郷」は、里の意。 15 **近郊[きんこう]** 大都市の付近の、田園地帯の多い所。「その都市の〜で農業を営んでいる」◇「郊」は、市街地のはずれの意。 16 **近在[きんざい]** その都市や町の近くの村。「〜の農家から野菜を買う」◇「在」は、都市を中心として見たときの周縁部の意。 17 **近村[きんそん]** 近くの村。「〜との往来が多い」 18 **近県[きんけん]** 近くの県。「〜の温泉にはほとんど行ったことがある」→関東~・関西~ 19 **近国[きんごく]** 図近くの国。「〜との交流が盛んである」→遠国◇律令制下では、都から近い国々をいった。 ▶近海・沿海→ 7504広いu●海 ### ●あたり 20 **辺[あた]り** そこを中心として近い範囲。「〜が暗くなってきた」 21 **辺[へん]** ある場所のあたり。「この〜」「そのへん」「このへん」「あのへん」「どのへん」のように、他の語と結びついて用いられることが多い。 22 **辺[ほとり]** 川や池のきわのあたり。「湖の〜に住んでいる」「畔」とも書く。 23 **辺[べ]** 雅そのもののそば・あたり。「水の~」◇現代では「山辺」「岸辺」のように、他の単語と結びついて使われる場合が多く、その場合は「やまべ」「きしべ」のように連濁する。 <1464> 24 **周[まわ]り** そのものを取りまく近いところ。「〜を見回す」 25 **付近[ふきん]** ある場所の近く。「公園の〜を散歩した」「家の〜は静かなところです」◇「附近」とも書く。 26 **近辺[きんぺん]** ある場所からあまりへだたっていない範囲のところ。「公園の〜を散歩する」 27 **界隈[かいわい]** 話題に上っている街・住宅地などの、そこを中心とするあたり。「この〜は私の縄張りだ」 ●周辺 2602巡るu●周囲 ### ●身辺 28 **身辺[しんぺん]** その人を中心として近い範囲。「大臣の〜を警戒する」「〜をきれいにする(悪いうわさの出ないようにする)」▷~整理 29 **身[み]の回[まわ]り** 日常生活で、その人の近く。「〜の世話をする」 30 **座右[ざゆう]** 常に自分のそばに置いておく範囲のところ。「〜に置く」「〜の銘」 31 **枕許[まくらもと]** 寝ている枕のすぐそば。「〜に置かれた本」◇「枕許」とも書く。 32 **枕辺[まくらべ]** 「まくらもと」の、やや文章語的な言い方。◇「枕頭に」ともいう。 33 **枕頭[ちんとう]** 図まくらもと。「〜で臨終をみとる」 34 **夢枕[ゆめまくら]** 夢を見ている人の枕元。「〜に立つ(夢に神仏などが現れ、お告げをする)」 35 **手元[てもと]** 手を伸ばせば届く範囲の近いところ。「辞書を〜に置く」「緊急時に必要な品を〜に置く」◇「手許」とも書く。 36 **手回[てまわ]り** 手の届くほどの範囲。▷~品 37 **膝元[ひざもと]** ①その人の膝のすぐ近く。「~に転がっている」「~をさがす」②すぐ近くで、援助の受けられるところ。「親の〜を離れる」▷お〜(貴人・権力者の住んでいる近くの、何かと便利なところ)◆「膝下」「膝許」とも書く。 38 **膝下[しっか]** ひざもと。「両親の〜を離れて、他郷で暮らす」 39 **足元[あしもと]** ①(立ったり歩いたりしている)足のあたり。②自分のすぐ近く。あまりにも身近で気づかないようなところ。「〜に火がつく(危険が身辺に近づく)」「〜を固めておけば、いざというときに安心だ」◆「足下」「足許」とも書く。 40 **足回[あしまわ]り** 足もと。「雨上がりでまだ〜がぬかるんでいる」◇「あしもと」よりも一般的。 41 **耳許[みみもと]** 耳のすぐ近く。「〜でささやく」◇「耳許」とも書く。 42 **口元[くちもと]** ①くちびるの近く。「〜のえくぼ」②出し入れ、または出入りするところの近く。「びんの~」◆「口許」とも書く。 43 **口辺[こうへん]** 図口のあたり。「〜にただよう微笑」 ### ●距離が近いところ 44 **直前[ちょくぜん]** 何かのすぐ前。「学校の〜に本屋がある」「学校の直前に本屋がある」などとはいわない。 45 **直後[ちょくご]** 何かのすぐ後ろ。「車の〜を渡るのは危険です」◇「直前」とは異なり、「直前」と同様、あとに動作性の動詞をともなう。 46 **目の前[めのまえ]** その人の見ているすぐ前。「突然停車した車の〜に飛び出す」 47 **目前[もくぜん]** 「目の前」のかたい言い方。「大観衆の〜で大統領は暗殺された」「〜の事故を通報する」 48 **目[ま]の当[あた]り** ちょうど目の前。「交通事故を〜にして足がすくんだ」「目の当たりに」の形で副詞的に用いる。 49 **眼前[がんぜん]** 図目の前。「〜に広がる大海原」 50 **面前[めんぜん]** (ほかの人が)見ているすぐ目の前。「生徒の〜で教師同士が言い争うのはよくない」 51 **御前[ごぜん]** 「貴人の面前」を敬った言い方。「おそろしや、〜」 52 **鼻先[はなさき]** 顔のすぐ前。「〜にナイフをつきつける」「鼻の先端」の意から。 53 **一寸先[いっすんさき]** ごく近い距離。「用心しないと〜も見えない」◇おもに否定的な文脈で用いる。「一寸先は闇」のように比喩的に用いられることが多い。 54 **目[め]と鼻[はな]の先[さき]** (今いる場所から)ごく近い距離。「病院ならここから〜だ」 55 **目[め]と鼻[はな]の間[あいだ]** ごく近い距離のところ。「〜に住んでいるとは知らなかった」 56 **指呼[しこ]の間[かん]** 図呼べば答えが聞こえるほど近いところ。「両軍は、まさに〜で相対峙する」◇「指呼」は、指さして呼ぶ意。 57 **至近距離[しきんきょり]** きわめて近い距離であるところ。「〜からパンチを繰り出す」 58 **最短距離[さいたんきょり]** もっとも近い距離であるところ。「A地点からB地点までの〜」「次期首相への〜にいる政治家」 59 **近点[きんてん]** 目が、はっきりものを見ることができる、対象物との最短距離のところ。「〜を測定する」 60 **近日点[きんじつてん]** 太陽のまわりを回る惑星などが、その軌道上で、太陽からもっとも近くなる位置。→遠日点 61 **遠近[えんきん]** 遠いことと近いこと。「〜にかかわらずその会議には出席します」 ●隣 5802接するu●隣 ### ▶ある場所・物に近いところ 62 **窓際[まどぎわ]** 窓に近いところ。「〜に座る」 63 **窓辺[まどべ]** 窓のあたり。「〜に花の鉢を置く」 64 **囲炉裏端[いろりばた]** いろりのそば。「実家の〜で父と酒を酌み交わす」「囲炉裏」は「居炉裏」とも書く。「囲炉裏」「居炉裏」はあて字。 65 **炉端[ろばた]** いろりや暖炉のそば。「〜で昔話を聞く」◇「炉辺」とも書く。 66 **炉辺[ろへん]** 図炉端。「〜で暖をとる」▷~談話 67 **井戸端[いどばた]** (共同)井戸のあるあたり。▷~会議 <1465> 68 **山際[やまぎわ]** 山に近いところ。 69 **山手[やまて]** 山に近いあたり。 70 **山[やま]の手[て]** 「山手」の、より口語的な言い方。「〜の高級住宅街」 71 **城下[じょうか]** 城のあるあたり。 ▶城下町 6416集まるu●さまざまな集落 ▶沿道・沿線 2600通るv●道の部分 ### ●建物の部分のあたり 72 **軒先[のきさき]** 家の前の、軒に近いあたり。「〜で雨やどりする」 73 **玄関先[げんかんさき]** 玄関に近いあたり。「そんな〜で立ち話もなんだから、さあ、どうぞ」「〜まで荷物を運んでもらう」 74 **庭先[にわさき]** 庭の、縁側に近いあたり。「〜を掃いておいてくれ」「〜に雀がやってくる」 75 **庭前[ていぜん]** 庭先。 ●縁先→ 5700出るv●建物の張り出したところ ## v 名詞の類:トコロ ### ▶郊外 00 **郊外[こうがい]** 都会の周辺の田園地帯。「〜に出かける」「〜に住む」「自然の豊かな〜」 01 **田園[でんえん]** 緑の豊かな郊外。▷~風景・~都市 ### ●川・海・湖などのそば 02 **水辺[みずべ]** 海・湖・川などの水のあるところに近いあたり。 03 **水辺[すいへん]** 図みずべ。「〜にたたずむ」「〜の草木を眺める」 04 **岸[きし]** 陸地の、川・海・湖などの水と接する部分。「向こうの~まで泳ごう」◇陸地から見ていう場合が多い。 05 **岸辺[きしべ]** 岸に沿ったあたり。「〜に繋がれた小舟」 06 **川岸[かわぎし]** 川の岸や岸辺。「〜に打ち捨てられた小舟」「散歩していると、突然~に出た」「〜の公園のベンチに座っている老人」◇「河岸」とも書く。 07 **河岸[かし]** 「川岸」の古い言い方。特に、船の荷を揚げおろしする川岸。「魚~」 08 **河岸[かがん]** 「川岸」のかたい言い方。▷~段丘 09 **川端[かわばた]** 川のすぐそば。「〜にたたずむ女」▷~柳 10 **川縁[かわべり]** 川のすぐそばの、川に沿ったところ。「〜を散歩する犬を連れた人たち」「〜の道」 11 **川[かわ]っ縁[ぷち]** 川のすぐそばの、ぎりぎりのところ。「〜の桜並木」 12 **川辺[かわべ]** 川のほとり。「〜で水遊びに興じる子供ら」「〜の木々は紅葉しつつあった」 13 **河畔[かはん]** 川のほとり。「〜の料亭で、川の流れを眺めながら杯を傾ける」「ポトマック〜の桜」◇川の固有名詞につけて「○○河畔」の形で使われることが多い。 14 **川原[かわら]** 川岸の、いつもは水が流れていないが、洪水になると水が流れる砂利の多い平地。「〜でバーベキューをする」◇「河原」「磧」とも書く。 15 **河川敷[かせんしき]** 法律で、河川の敷地であると認められているところ。「〜のゴルフ場」「〜の公園」◇「かせんじき」ともいう。法律では水の流れているところも含むが、一般には、ふつう、水の流れていないところをいう。 16 **川沿[かわぞ]い** 川に沿っているところ。「この川の〜にはゴルフ場がたくさんある」「〜の道」 17 **川筋[かわすじ]** 川に沿った土地。「その川はしばしば氾濫し、〜の村に大損害を与えた」 18 **流域[りゅういき]** 川の流れに沿った一帯の地域。「洪水のおそれがあるということで、〜の住民に避難勧告が出た」 19 **沿岸[えんがん]** 海や湖・川に沿った陸地。「〜に明かりがぽつぽつ見える」→太平洋~ 20 **沿海[えんかい]** 海に沿った陸地。「〜の村」▷~地方 21 **海辺[うみべ]** 海に近いあたり。「〜の松原」 22 **海辺[かいへん]** 図うみべ。「〜の村々」 23 **海岸[かいがん]** 海と陸が接するところ。「〜に沿って歩く」▷~線・~沿い・リアス式~ 24 **磯[いそ]** 岩の多い海岸。「〜の香りが気持ちいい」 25 **磯辺[いそべ]** 磯のあたり。「〜をそぞろに歩く」 26 **浜[はま]** 海や湖に沿った平らなところ。「釣った魚を〜で焼いて食べる」 27 **浜辺[はまべ]** 浜のあたり。「〜から夕日を眺める」 28 **ビーチ** 「浜辺」の洋語的表現。「〜に広がる色とりどりのパラソル」▷~バレー・~パラソル beach 29 **海浜[かいひん]** 海に沿った浜。▷~植物・~公園 30 **砂浜[すなはま]** 砂地が多い浜。「〜で日光浴をする」 31 **白浜[しらはま]** 白い砂の浜。「〜の美しい海岸」「昔はこのあたりに〜があった」◇地名に用いられることも多い。 32 **磯浜[いそはま]** 岩の多い浜。 33 **波打[なみう]ち際[ぎわ]** 波の打ち寄せるところ。「裸足になって〜を散歩した」 34 **水際[みずぎわ]** 海・湖・川などの水面に接しているところ。「〜の岩にたくさんの岩のりがついている」▷~作戦◇「みぎわ」ともいう。水際は手でふれる感じがあり、岸はもっと大きく接している面をとらえている。 35 **渚[なぎさ]** 砂浜を含めた、波の打ち寄せるところ。「〜を走る」◇「汀」とも書く。 36 **汀[みぎわ]** 図水際。◇「渚」「水際」とも書く。 37 **長汀[ちょうてい]** 図長く続くなぎさ。 38 **湖岸[こがん]** 湖の岸。「〜に水鳥が数羽いる」 39 **湖畔[こはん]** 湖のほとり。「〜に別荘を建てる」 40 **水郷[すいごう]** 湖や川の水辺にある町や村。「すいごう」 <1466> ## 近い8100x〜遠い8101d ●対岸 2301向くu●向こう側の場所 ## x 名詞の類:トキ ●現時点に近いとき 00 **今度[コンド]** 現時点に近い過去、または近い未来。「〜の試験はたいしたことはなかった」「〜外国旅行に行きます」 01 **今般[コンパン]** 「今度」のかたい言い方。「〜開催される国際大会に向けて練習を強化する」 02 **此[こ]の度[たび]** 現時点に近い過去。「〜はいへんお世話になりました」「〜はよろしくお願いします」 03 **此[こ]の程[ほど]** 現時点に近い過去。「〜慎重に検討いたしました」「〜事故の解明がほぼ完了した」◇改まった言い方。 04 **今回[コンカイ]** 現時点で、今の回。「〜の話し合いは前回に比べてうまくいった」 ▷〜限り 05 **今次[コンジ]** 「今度」「今回」のかたい言い方。「〜の経済不況」「〜の地震災害」 ●今 8801新しい× 06 **此[こ]の頃[ごろ]** 現時点からあまりへだたっていない過去までの期間。「〜雨が降らない」「彼女は〜遊びにこない」 07 **今日此[こんにちこ]の頃[ごろ]** 「このごろ」よりも現時点に近い過去までの期間。「皆様いかがお過ごしでしょうか」 08 **此[こ]の所[ところ]** 現時点から過去のあるときまでの間で、特に現時点に近い時期。「〜体調が回復して、元気になりました」「〜不景気でどこも大変だ」 09 **此[こ]の節[セツ]** 「このごろ」。「〜は失業者の増加が著しい」「この物価の高騰にはあきれる」 10 **当節[トウセツ]** 「このごろ」の古風な言い方。「〜流行の服装」 11 **今節[コンセツ]** 当節。「〜の若者の選択傾向をさぐる」 12 **此[こ]の方[かた]** 過去のある時点から引き続いて現時点に至るまでの一定の期間。「学校創立〜教鞭を執っている」「10年〜、この街で犯罪は起きていない」 13 **近頃[ちかごろ]** 現時点に近い過去から現在までの漠然とした時間。「〜耳よりの話だ」「〜好まれるのは原色系だ」 14 **昨今[サッコン]** 「ちかごろ」「このごろ」の改まった言い方。「〜気象の異変が世界各地でみられる」 15 **当今[トウコン]** 「昨今」より、現時点に近いとき。「〜の世界情勢を分析する」 16 **時下[ジカ]** 文ちかごろ。「〜ますますご清栄の段」◇手紙文の冒頭に用いる。 17 **近時[キンジ]** ちかごろ。「〜政党の再編成が行われた」 18 **近来[キンライ]** 現時点からそれほどへだたりのない過去までの期間。「〜まれにみる大豊作」「〜まれな傑作といわれる」 19 **最近[サイキン]** 現時点にかなり近い過去から現時点までの時間。「〜何かいいことがあったのですか」 20 **昨日今日[きのうきょう]** 昨日や今日といった近い過去。「〜始まったことではない」「〜覚えたばかりのことを得意げに言うな」 ●今時・今日 8908過ぎるf●現在 21 **近年[キンネン]** 現時点に近い過去の数年。「〜まれにみる大規模な都市再開発プロジェクト」 ●当分 22 **当分[トウブン]** 現在からしばらくの間。「これだけお金があれば〜食うには困らない」「金策がつくまでの間、お酒はひかえなさい」 23 **当座[トウザ]** ある時点からあまり長くない)しばらくの間。「この土地に越してきた〜は、習慣の違いにとまどったものだ」「〜の費用として、30万円お渡しします」 24 **当面[トウメン]** ある時点からあまり長くないしばらくの間。「〜の目標は、昨年実績を上回ることです」「人手が足りないかもしれないが、〜は人を増やせない」「〜問題はなさそうだ」 ●直前・直後 25 **直前[チョクゼン]** 事の起こるすぐ前。「〜になって中止になるのは困る」一直後 26 **直後[チョクゴ]** 事の起こったすぐあと。「事件解決の〜、報道管制が解除された」「大臣就任〜から積極的に仕事をする」→直前 27 **寸前[スンゼン]** ほんのわずか前のとき。「逃亡の〜に逮捕した」 28 **目[め]の前[まえ]** 何かが始まったり、終わったりする、ほんのわずかに前の瞬間。「締め切りを〜にしてあわてて応募する」「大臣就任を〜にして汚職が発覚する」 29 **目前[モクゼン]** 「目の前」のかたい言い方。「入試を〜に風邪をひいてしまった」「試合終了を〜に同点に追いつかれた」 30 **間際[まぎわ]** 何かが行われる直前。「彼女は出発〜に電話をかけてきた」「電車を降りる〜に、彼はその女性の視線に気がついた」◇「間際」の意味する時間は文脈によって差がある。数日前をいうこともあれば、数分前、数秒前をいう場合もある。 # 8101 遠い ## c 形容詞の類 00 **遠[とお]い** 空間・時間・人間関係・物事の程度などについて、目標の人・ものに対するへだたりが大きい様子。「小学校は近くにあるが、高校までは〜」「実現するのは、まだまだ〜先のことだ」「〜親類に当たる」「いつまでたっても兄には遠く及ばない」「年をとって耳が遠くなった」→近い 01 **程遠[ほどとお]い** 目標までの距離や目的を果たすまでの時間がまだだいぶある様子。「ゴールまでは〜」「完成までは、まだ〜」「解決までは〜」→程近い 02 **間遠[まどお]** 物事の間隔が大きい様子。「都会では夜中でも頻繁に通る路線バスも、田舎では循環バスの間隔が間遠くなる」 03 **草深[くさぶか]い** 都会から遠く離れて、いなかである様子。「〜山里に暮らす」 ## d 形容動詞の類 00 **遥[はる]か** 図空間的・時間的に、非常に遠い様子。「〜昔のこと」 01 **遠回[とおまわ]り** 遠い道や手段などをとる様子。「この道だと家まで〜だ」「〜な方法のほうが、結局は近道だ」 <1467> # 遠い8101d~u ようだが、その分確実だ」 ## ●距離が遠い様子 **遠[とお]め** 距離がいくぶん遠いと思われる様子。 **遠[エン]距離[キョリ]** 遠い距離である様子。▷~通勤 **辺[ヘン]鄙[ピ]** 都会から遠く離れて不便な様子。「~な土地で生活する」 **鄙[ヒ]びた** 辺鄙でいなかめいている様子。「~駅舎のたたずまい」。 **僻[ヘキ]遠[エン]** 政治や文化の中心地から遠く離れている様子。「~の地」 **遠[エン]隔[カク]** 距離が遠くへだたっている様子。「~の地にあるので、何かと不便です」「この港には〜の島への定期船の発着があります」 ▷~操作・~会議・~医療 **鳥[とり]も通[かよ]わぬ** 鳥も飛んで行かないほど遠い様子。「~絶海の孤島に棲息するという幻の大とかげ」 ## ●時間的なへだたりが大きい様子 **間[ま]遠[どお]い** 間隔が時間的に大きい様子。「お互いの行き来が〜になる」「昼近くはバスは〜になる」 **迂[ウ]遠[エン]** 物事をするのに、直接、それに迫っていくのではなく、遠回りしてする様子。「~な論議をして結論が遠のく」 **悠[ユウ]遠[エン]*** 時間的に、想像を絶するほどはるかに遠い様子。「~な太古の昔から続く」「~の未来へと限りなく続く」 **遼[リョウ]遠[エン]** はるかに遠い様子。「前途~」「~と遠く離れている意 ## f 副詞の類 **遠[とお]く** 空間・時間・物事の程度などの、目標のものとのへだたりが大きい様子。「~富士山を望む景観」「彼の力量には~及ばない」 **遥[はる]遥[ばる]と** 距離が遠くへだたっている(ところに行ったり、そこから来たりする)様子。「北海道から〜やってきた」 ## h 名詞の類:コト・サマ **遠[エン]近[キン]** 遠いことと近いこと。▷~法・~感 **以[イ]遠[エン]** ある地点より(その地点を含めて、それより)遠いこと。「札幌~は別料金です」◇ふつう、地名の後ろに付けて用いる。 ## k 名詞の類:モノ ### ●遠景[エンケイ] → 0403眺めるi●景色の遠近 ### ●遠山[とおやま] → 7806高まるu●いろいろな山 ### ●遠雷[エンライ] → 8714鳴るh●雷 ### ●遠火[とおび] → 8600燃えるk●火の種類 ### ●遠音[とおね] → 0411聞こえるk●いろいろな音 ## S 名詞の類:ヒト ### ●遠い親戚[とお い しんせき] → 9102かかわるs●縁者 ### ●遠い先祖[とお い せんぞ] → 9000始まるs●はじめの人 ## u 名詞の類:トコロ ### ●遠いところ **遠[とお]く** 遠いところ。「~に山が見える」「~から若者が集まる」「~の親類より近くの他人」 ◇「近く」 **遠[とお]き** 遠く離れた土地。「~にありてふるさとを思う」 **遠[エン]方[ポウ]** 遠いところ。「~からよくいらっしゃいました」◇「遠く」にくらべ、やや改まった言い方。 **彼方[かなた]** はるかに遠い向こう。「空の〜に光る星」 **遠[エン]国[ゴク]** 遠く離れている国。「~への旅」「~もとの交易」→近国◇「おんごく」ともいう。律令制では、都から遠くへだたった国のことをいった。 ### ●中央から遠いところ **奥[おく]地[ち]** 都市や海岸から遠く離れた地域。「アマゾンの〜を踏破する」 **僻[ヘキ]地[チ]** 都会から遠く離れた、交通などの不便なところ。「~教育」 **辺[ヘン]地[チ]** 中央から遠く離れた地域。「~の医療体制を充実させる」 **辺[ヘン]土[ド]** 中央から遠く離れたところ。 **辺[ヘン]境[キョウ]** 中央から遠く離れた国境の地。◇「辺疆」とも書く。 **秘[ヒ]境[キョウ]** 人の訪れることがほとんどなく、よく知られていない地域。「~への旅」 **魔[マ]境[キョウ]** 神秘的で、足を踏み入れると危険をともなうような秘境。「かつて〜といわれた土地」 **田[い]舎[なか]** 中央から離れたところ。▷~育ち・~者・~芝居・~びる・~めく・~侍◇相手を軽蔑したり、見下したりする気持ちで用いることがあり、相手に不快感を与えるおそれがあるので、使用には注意したい。 **片[かた]田[い]舎[なか]** 中央や都会から遠く離れた辺鄙な田舎。「~から出てきた」 **在[ザイ]** 「いなか」の古めかしい言い方。「千葉の~の出です」 **在[ザイ]所[ショ]** 都会から離れたところ。 **在[ザイ]郷[ゴウ]** 都会から離れた地方。「~の者」 **鄙[ヒナ]** いなか。「~にはまれな逸材だ」 **僻[ヘキ]村[ソン]** 都会から遠く離れている村。「山間の~」 **陸[リク]の孤[コ]島[トウ]** 交通の便がきわめて悪いため、離島のように不便なところ。 ### ●陸から遠い海 **沖[おき]** 海や湖で、陸から遠く離れた水上。「波がないので〜までボートに乗って出てみよう」 **沖[おき]合[あい]** 沖のほう。「~30kmに漂流している船を発見した」 ### ●遠洋・外海 → 7504広いu●海 ### ●端 **端[はし]** ものの中央からもっとも遠い隅。「車を道路の〜に寄せて止める」「机の〜を持ち上げてください」◇「はじ」ともいう。 **端[はし]っこ** より口語的な言い方。「ひもの〜を結ぶ」「そんな〜にいないでこっちへいらっしゃい」◇「はじっこ」ともいう。 **きわ** (ものとものの境界となる)端。「池の〜を歩く」 **一[イッ]端[タン]** 一方の端。「棒の〜を握る」 <1468> # 遠い8101u〜親しい8102a **際[きわ]** (それ以上進めないぎりぎりの)端。「道の~に寄る」 **縁[ふち]** もののまわりを囲む、端の部分。「茶碗の~が欠けた」「めがねの〜がこわれた」「池の〜を歩く」 **崖[がけ]っぷち** 崖のきわ。「~に咲く花」◇比喩的に、「崖っ縁に立たされる」の形で、追いつめられた状況の意で用いることが多い。 **縁[へり]** 本体とまわりを区別する、ものの端の部分。「川の~を歩く」「畳の~を踏むな」 **耳[みみ]** 食パン・紙・布地などの端。「サンドイッチ用に~を切り落とした食パン」「紙の〜をそろえる」 ### ●東端・西端・南端・北端 **東[トウ]端[タン]** 東の端。「島の〜の岬」▷~部 **最[サイ]東[トウ]端[タン]** 東のいちばん端。「本土~の町」 **西[セイ]端[タン]** 西の端。「町の~にある森」▷~部 **最[サイ]西[セイ]端[タン]** 西のいちばん端。「~の港」 **南[ナン]端[タン]** 南の端。「都市~の繁華街」▷~部 **最[サイ]南[ナン]端[タン]** 南のいちばん端。「我が国~の空港」 **北[ホク]端[タン]** 北の端。「町の〜にある公園」▷~部 **最[サイ]北[ホク]端[タン]** 北のいちばん端。「~の不凍港」 **東[トウ]南[ナン]端[タン]** 東南の端。 **南[ナン]東[トウ]端[タン]** 南東の端。 **東[トウ]北[ホク]端[タン]** 東北の端。 **北[ホク]東[トウ]端[タン]** 北東の端。 **西[セイ]南[ナン]端[タン]** 西南の端。 **南[ナン]西[セイ]端[タン]** 南西の端。 **西[セイ]北[ホク]端[タン]** 西北の端。 **北[ホク]西[セイ]端[タン]** 北西の端。 ### ●その他 **遠[エン]日[ジツ]点[テン]** 太陽の周囲をまわる惑星や彗星が、その軌道上で、太陽からもっとも遠く離れた位置。「火星が〜を通過する」→近日点 ## x 名詞の類:トキ ### ●昔 → 8800古昔u●昔 # 8102 親しい ## a 動詞の類 ### ●親しむ **親[した]しむ** その人・ものにいつも接して身近に感じる。「あの俳優には中学生に親しまれる存在だった」「自然に~」「灯火~の候」 **慣[な]れ親[した]しむ** 長い間つき合って親しくなった。「幼いころから邦楽にはなれ親しんでいた」 **馴[な]染[じ]む** 新しいいた人に慣れ、親しくなる。「新しいクラスに~」「新しい会社にどうしても馴染めない」 ### ●馴れる **馴[な]れる** 長く接することによって、警戒心や緊張感をもたないですむようになる。「子馬が飼い主に~」 **懐[なつ]く** 子供が大人に、また、動物が人間に警戒心を持たずに近づいて親しみをもつようになる。「だれにでも~幼児」「小犬がよく人に~」 **人[ひと]馴[な]れる** 動物が人になれる。「観光地の野生の猿がすっかり人なれてしまった」 **人[ひと]馴[な]れ** 人なれること。「~した馬」 **餌[え]付[づ]く** 動物や鳥が人間になれて、人間の与えるえさを食べるようになる。「野生のたぬきが~」 ### ●手懐ける **手[て]懐[なず]ける** 何らかの方法で、(動物が)なつくようにする。「猛獣を~」「猫を~」 ### ●親しくなる **馴[な]れ合[あ]う** 互いに親しくなる。彼のように悲観的な人と馴れ合っている場合ではない」 **打[う]ち解[と]ける** 警戒心がなくなって、隔てなくつき合えるほど、親しくなる。「誤解が解けて両者が~」「新入社員の合宿で全員打ち解けた雰囲気になる」 **心[こころ]が解[と]け合[あ]う** 打ち解けて互いにいだいていた隔てがなくなった。「~」 ### ●親しくする **仲[なか]良[よ]くする** 親しい関係にする。「中学を卒業してからも仲よくしてください」 **睦[むつ]む** 仲よくする。「互いに~」 **睦[むつ]み合[あ]う** 互いに親しくする。「親子のように~」「友とむつみ合った幼いころがなつかしい」 **気[き]心[ごころ]が知[し]れる** 互いに性格や考え方などを理解して親しい関係である。「彼とは子供のころからのつきあいだから、気心が知れている」 **和[ワ]する** 相手と仲よくする。「和して同ぜず」(仲よくはするが、自分の意見や考えをまげてまで同調はしない) **和[ワ]す** 「和する」の、より文章語的な言い方。「勝ち負けではなく、〜ことを考えるべきである」 **融[ユウ]和[ワ]** 打ち解けて仲よくすること。「異民族と~する」 **協[キョウ]和[ワ]** 互いに協力して仲よくすること。「隣国と〜して環境保護に努める」 **和[ワ]協[キョウ]** 打ち解けて力を合わせること。▷~一致 <1469> # 親しい8102a~h **和[ワ]合[ゴウ]** (男女が)互いに親しみ合うこと。▷夫婦~◇おもに夫婦の関係をいう。 **親[シン]近[キン]** その人に親しみを感じて近づくこと。「恩師に~する」 **親[シン]和[ワ]** 互いに親しくなって仲よくすること。「スポーツを通して両社間の~を図る」 ## c 形容詞の類 ### ●親しい **親[した]しい** ①互いによく知った間柄である様子。「~友人に相談する」「彼女とは~間柄だ」「~仲にも礼儀あり」②そのものにしばしば接していて珍しくない様子。「国民の耳目に~」 **親[した]しみ深[ぶか]い** 大いに親しみのある様子。「~メロディーだ」 **近[ちか]しい** 互いにへだたりがなく、よく行き来する間柄である様子。「私たちはごく〜間柄です」「~友」◇「親しい」とも書く。「近しい」は、「親しい」より範囲が限定され、友人・親戚などの親密な関係をいう。 **睦[むつ]まじい** (夫婦が)仲のよい様子。「夫婦睦まじく暮らす」「~く見えるカップル」 **御[お]安[やす]くない** ある男女の仲がたいへん親密で、ただならぬ仲であることをうわさする表現。「あの2人、最近~ようだよ」 ### ●心安い → 3202くつろぐc ### ●人懐っこい **人[ひと]懐[なつ]っこい** 人に対して、すぐ打ち解けて親しくなる様子。「~子供だね」「~猫が足元に寄ってくる」◇「ひとなつこい」ともいう。 **懐[なつ]っこい** 「人懐っこい」の、ややくだけた言い方。「この子はとても~性格だ」◇「なつこい」ともいう。 ## d 形容動詞の類 ### ●親しい様子 **親[した]し気[げ]** 親しみを感じさせる様子。「初めて会うのにいやに〜な態度だ」 **仲[なか]良[よ]し** 仲がよく、親しい様子。「彼女とは子供のころから〜の友達」◇「仲好し」とも書く。 **親[シン]密[ミツ]な** 非常に親しい関係にある様子。「その2人は〜な関係にある」⇌疎遠 **懇[ねん]ろな** 男女が親しく打ち解けている様子。「~な仲になる」 **つうと言えばかあ** 言葉ひとことで気持ちが通じるほど、気心が知れている様子。「私と彼とは〜の仲だ」 **つうかあ** 「つうと言えばかあ」の略。「あの子とは〜の仲だ」 **親[シン]愛[アイ]な** 親しみや愛情をいだいている様子。「彼には~の情を覚える」 ### ●密接な → 9102かかわるd●密接な ### ●親しくつき合う様子 **懇[コン]意[イ]** 互いに打ち解けて、親しくつき合っている様子。「あの方とは〜にしていただいています」 **懇[ネン]々[ネン]** たいそう親密で遠慮のない様子。「彼とは〜の間柄だ」◇「䁝懇」とも書く。 ### なごやかな様子 **和[なご]やかな** 気分がやわらいで、親しみが感じられる様子。「~な雰囲気で両者が歩み寄る」 **和[ワ]気[キ]藹[アイ]藹[アイ]** その集団や団体などの人間関係が、なごやかな雰囲気で満ちあふれている様子。「~と話し合った」◇「和気靄靄」とも書く。 **家[カ]庭[テイ]的[テキ]** 自宅にいるような、なごやかな雰囲気である様子。「~なレストラン」 **アットホームな** 「家庭的」の洋語的表現。「~な雰囲気」 at home ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●親しいこと **親[した]しさ** 親しいこと・程度。「会うたびに〜を増す」 **親[した]しみ** 親しく思う気持ち。「郷里が同じなので、彼女には〜を感じている」「どこか彼女には〜となく〜が持てる」 **親[シン]近[キン]感[カン]** 親しみやすく身近な感じ。「ドラマの主人公に〜をいだく」 **莫[バク]逆[ギャク]** 親しい間柄。⇔年来の友」「二人の間は〜の仲」◇「ばくげき」ともいう。少しも逆らうことがない意。 ### ●親疎・疎遠 → 8103疎いc **愛[アイ]敬[キョウ]** 顔つきや態度などにあらわれる、親しみやかわいらしさ。「~をふりまく」◇「愛嬌」とも書く。 **愛[アイ]想[ソウ]** 顔つきや態度などにあらわれる親しみ。「ずいぶん〜のいい人だ」▷~笑い◇「あいそう」ともいう。 **可[か]愛[わい]気[げ]** 態度にあらわれる親しみやかわいらしさ。「~がない」 ### ●友情 **友[ユウ]情[ジョウ]** 友人として相手に対する、思いやりや親しみの気持ち。「~を深める」「~を裏切る」 **友[ユウ]愛[アイ]** 友人やきょうだいに対する、愛情や親しみの気持ち。「~の精神で奉仕する」 **交[コウ]情[ジョウ]** 交際している相手に対して感じる親しみの気持ち。「~を深める」 **フレンドシップ** 「友情」の洋語的表現。「強い~に結ばれる」 friend-ship ### ●国家・社会的な関係 **和[ワ]** 争わず、仲よくすること。「人の〜をたいせつにする」 **和[ワ]親[シン]** 互いに親しんで仲よくすること。▷~条約◇特に、国と国とが親しく交わることをいう。 **親[シン]善[ゼン]** 集団の両者が相互に理解を深めて仲よくやっていくこと。「~を深めて友好の輪を広げる」 ▷~外交・~試合・~使節・~訪問団・国際~ <1470> # 親しい8102h **親日[しんにち]** 外国の人が日本に親しみを寄せること。▷~家・~感情 ↔反日 **親睦[しんぼく]** 人々が互いに打ち解けて親しくし、仲よくすること。「クラスの~をはかる」▷~会 **懇親[こんしん]** 関係する人が互いに個人的に話をして親しさを増すこと。「~を深める」▷~会 ## 親交 → 2802交わるh ## ●親しい交わり # s 名詞の類:ヒト **馴染み[なじみ]** 互いになれ親しんできた人。「~の客」 **幼馴染み[おさななじみ]** 幼いとき(から)の親しい人(同士)。「彼女とは~だ」 **昔馴染み[むかしなじみ]** 昔(から)親しくしていた(いる)人。「~に会ってなつかしかった」 **古馴染み[ふるなじみ]** 古くから親しいつきあいを続けていたりする人。「~だからおまけしましょう」 ## 友人 → 2802交わるs ## ●友人 ## 顔馴染み → 1800知るs ## ●知り合い # 疎い8103f ## a 動詞の類 **冷める[さめる]** 熱中する気持ちや感情の高まりが弱くなる。「ピアノへの情熱が急に冷めてしまった」「彼女への気持ちが急に冷めてしまった」「百年の恋も~下品な物言い」 **冷える[ひえる]** それまで親密だった二人の間の気持ちが冷めて、両者のあいだに距離ができる。「あんなに仲がよかった二人の仲が冷えてしまうなんて」 **冷え切る[ひえきる]** 関係がすっかり冷える。「冷えきった2人の関係を元に戻すのは無理だろう」◇「景気が冷えきって消費が伸びない」のように、景気が非常に悪くなる意でも用いる。 **冷却[れいきゃく]** 熱いものが冷めたり冷めるようにしたりすること。「両国は~した関係が続いている」▷~期間 **隙間風が吹く[すきまかぜがふく]** 親密だった関係が冷える。「2人のあいだに~」 ## c 形容詞の類 **疎い[うとい]** 親しみが薄い様子。「兄弟であるのに~間柄」「去る者は日々に疎し」 **疎疎しい[うとうとしい]** 疎い状況がいっそうひどくなる様子。「~仲」「恋人の仲は日に日に疎くなる」 **よそよそしい** 知らない人に対するような、打ち解けない、冷淡な態度をとる様子。「彼に贈物をしたが、~態度で断られた」◇「疎い」よりも嫌ってさけたい感情が強く、その思いが継続して起こる様子をいう。 **水臭い[みずくさい]** 親しい間柄であるのに、わざと他人行儀で、打ち解けず親しみのない様子。「たった2人の兄弟なのに何も言ってくれないなんて~じゃないか」 **余所余所しい[よそよそしい]** まるで知らない人ででもあるかのように、他人行儀で、親しみを感-じさせない様子。「深々とお辞儀などして、いやに~な扱いに辟易した」「人が変わったように~態度だ」◇「他所他所しい」とも書く。「余所」「他所」はあて字。 **冷たい[つめたい]** 親しみをまったく感じさせない様子。「~態度で誘いを断られる」「~視線を感じる」↔温かい **素気無い[すげない]** 思いやりがなく、少しの愛情も関心もない様子。「意を決してデートに誘ったが、すげなく断られた」 **素っ気無い[そっけない]** 愛想もない様子。「彼女の~返事にがっかりだ」 **つれない** 思いやりがなく、人を突き放す様子。「いくら頼んでも、~返事が返ってきた」 **にべもない** まったく愛想がない様子。「にべもなく断られる」◇「にべ」は、にべという魚からとる膠の意。 **取り付く島が無い[とりつくしまがない]** 相手にしてもらえず、相談しようにもきっかけがつかめない様子。「電話で話をしても~んだ」 ## d 形容動詞の類 **疎な[そえん]** 間柄がうとい様子。「兄弟仲が~になる」 **疎遠[そえん]** 音信や行き来がとだえて、親しくなくなる様子。「昔の仲間とはすっかり~になった」↔親密 **他人行儀[たにんぎょうぎ]** 親しい間柄の相手に対して、見ず知らずの他人に対するようにふるまう様子。「人が変わったように~なふるまいに驚く」 **けんもほろろ** 人の頼みなどまるでとりあわないで、はねつける様子。「~に断られた」 **邪険[じゃけん]** 人に対して、無慈悲な態度で手荒く扱う様子。「そんなに~にしないでください」◇「邪慳」とも書く。 **突っ慳貪[つっけんどん]** 言葉や態度が相手を突き放すような様子。「~な口をきく」「~な返事」 **無愛想[ぶあいそう]** 愛想がない様子。「~な態度」「~な返事」「~な顔」◇「ぶあいきょう」より「ぶあいそう」という。 **ぶっきらぼう** 飾りけがない様子。「~な返事」 **冷ややか[ひややか]** 思いやりの気持ちがない態度をとる様子。「~な応対にとまどう」 **冷淡[れいたん]** 冷ややかな態度をとったり、物事に興味・関心などをまったく示さなかったりする様子。「~な仕打ちをうける」「何事にも~な人」 **冷たい[つめたい]** 少しの同情をも交えず、冷ややかな態度で物事を行う様子。「冷たく手を~と払いのける」「~たる態度で追い払う」 ## f 副詞の類 **つんと** とりすまして無愛想な様子。「~した態度」「~すます」 **つんつん** 無愛想で何か気に入らないことがあるような様子。「~と、とりすましている」「~した物言い」 **つんけん** 無愛想で態度がいかにもとげとげしい様子。「~した応対」 <1471> り」「~した口調」 ### **冷[ひ]え冷[び]える** 冷めた関係である様子。「あの夫婦の仲は冷え冷えとしている」「夫婦の仲が~となる」未然は「~と」なる関係で、南原 は時間の問題だ」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### **親疎[シンソ]** 親しいことと疎遠なこと。「~の別なく」 # 8104 離す[はなす] ## a 動詞の類 ### ●離す **離[はな]す** ①2つのものや人のあいだの距離を大きくする。「電化製品はストーブから離しておく」「魚の骨と身を~」「苗木を離して植える」②何かを持ったりつかんだりしていた手の力を抜いて、その物が離れるようにする。「子供の手を離す」「しっかりと離さないように持っていなさい」◇「放す」とも書く。 ### **引[ひ]き離[はな]す** ①組み付いてけんかしている2人をやっとの思いで〜」「戦争が親子を~」②後続との間隔を大きくする。「他の走者を大きく引き離してゴールする」 ### **振[ふ]り放[はな]す** (手で後ろから)追ってくるものを引き離す。「ゴール直前で後続の走者を振り放した」 ### **振[ふ]り切[き]る** 追いかけてきたり、まとわりついたりするものを振り払って遠くに離す。「追いすがる相手を振り切って1位でゴールする」「彼女は家族の心配を振り切ってアメリカに留学した」 ### **差[さ]を付[つ]ける** 相手とひらきがある状態で引き離す。「レースの序盤から、2位以下の選手に大きく差をつけて独走した」 ### **水[みず]を開[あ]ける** 競争相手に差をつける。「他の選手に大きく水をあけて優勝した」「インターネットの分野では、世界の都市に水をあけられている」◇本来は、水泳競技・ボートレースなどで、一身長または一艇身以上の差をつける意。「開ける」は「空ける」とも書くが、ふつう「あける」とひらがなで書くことが多い。 ### **裂[さ]く** 人と人との関係を引き離す。「夫婦の仲を~」 ### **引[ひ]き裂[さ]く** 親しい者同士の仲や物事を無理に引き離す。「恋人同士の仲を~」 ### **離間[リカン]** 図仲を引き裂いて疎遠にすること。「敵の~策にのってまんまと仲間割れしてしまった」「~策」 ### **切[き]り離[はな]す** つながっているものや1つになっているものを分けて、別々にする。「途中駅で後ろの車両を切り離して、2両で運行する」「複雑な問題を切り離して整理する」◇「切り放す」とも書く。 ### **分離[ブンリ]** 2つ(以上)に分けて離すこと。「出版部門を〜し、新会社を設立する」 ### ●振り放す **振[ふ]り放[はな]す** 自分にくっついているものを、はなす。「子供は突然、つないでいた手を振り放してかけ出した」 ### **振[ふ]り解[ほど]く** 自分にしっかりとくっついているものを、振り動かしてほどきはなす。「からまったひもを、振りほどこうともがく鳥」 ### **振[ふ]り切[き]る** 勢いよく振り動かして、払いのける。「強く腕をつかまれたが、振り切って逃げた」 ### **振[ふ]り払[はら]う** 手を振って払いのける。「足にまとわりついてきた子犬を~」「肩をつかまれた手を~」 ### ●遠ざける **遠[とお]ざける** 好ましくないものや悪い影響のあるものを、そこから離れた状態にする。「酒を~」「内密の話だから、人を遠ざけておいてくれ」づける ### **遠退[とおの]ける** 不快なもの好ましくないものなどを押して遠くへやる。「いやな物を~」「ある場所から〜」→近寄せる ### **疎外[ソガイ]** いやだと思って仲間はずれにしたり、遠ざけたりすること。「外国人だからといって〜する理由はない」▷~感 ### **疎隔[ソカク]** 図へだたりをつくること。「文明社会から〜された別世界」 ### **敬遠[ケイエン]する** ①嫌な感じがしたり、親しみが感じられず、遠ざけること。「仲間から~される」「口うるさい上司を〜する」②悪い事態にならないように、前もって遠ざけること。「高カロリーの食物を〜する」「次の打者を〜して歩かせる」~策 ### **隔[へだ]てる** ①2つのものが互いに関係し合えない程度に(あいだに何かを置いたりして)離す。「隣の町とは川でへだてられている」「長い年月をへだてて、やっと旧友に再会した」「2人の仲を~障害を取り除く」 ### **隔離[カクリ]** 悪い影響などを受けたり与えたりしないように、危険なところやものからへだて離すこと。「患者を〜して治療する」▷~病棟・強制~ ### **離隔[リキャク]** 図あるものから離すこと。「都市から〜された地域」 ### ●あける **空[あ]ける** ①2つのものどうしの、そのあいだに一定の距離ができるようにする。「上端から10cm以上あけて記入して下さい」②ある物事と他の物事とのあいだに一定の時間ができるようにする。「この薬は2時間以上あけて服用すること」◆「明ける」とも書く。 ### **置[お]く** ①いくつかのものを離して並べるようにして、それらのあいだに距離ができるようにする。「1軒おいて隣の家から火が出た」◇「1cmあけて書く」のように具体的な距離を明示する場合は「おく」は使いにくい。②物事のあいだに一定の時間が来るようにして、それらのあいだが離れるようにする。「あした1日おいて、また来てみて下さい」「少しあいだをおいて、もう一度やってみよう」 ## d 形容動詞の類 ### ▶一定の期間へだてること **隔日[カクジツ]** □物事が1日おきに行われる様子。「~で夜間勤務がある」~勤務◇「かくにち」ともいう。 ### **隔週[カクシュウ]** 物事が1週間おきに行われる様子。「~の特別勤務」「~の講座を受け持つ」 <1472> ### **隔月[カクゲツ]** 物事が1ヵ月おきに行われる様子。「~で刊行する雑誌」 ### **隔年[カクネン]** 物事が1年おきに行われる様子。「~で勤務を交代する」「~開催の大会」▷~結実 ### **隔世[カクサイ]** ①世代がへだたること。「~の感」②物事がひと世代おいて生じる様子。~遺伝 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●隔てること **隔[へだ]て** へだてること。「彼とは〜のない間柄だ」~心 ### **心[こころ]の隔[へだ]て** 図打ち解けず、いだてのある心。「~のない態度で旧交を温める」 ### **隔意[カクイ]** 図へだてのある気持ち。「友と〜なく語り合う」「~のない態度」 ## z その他 **毎[ごと]に** その間隔や、繰り返されるときにはいつもそうである意を表す言葉。「警備員が4時間~に巡回する」「10m〜に見張りを立てる」 ### **置[お]きに** 物事が規則的に繰り返されるときに、その間隔を表す言葉。「それ以来、彼は3日~に訪ねてくるようになった」「5m~に植えられた桜」 ### **中[なか]** ある物事が行われてから、次にまた行われるまでの間隔を表す言葉。「ピッチャーを~4日で先発させる」 # 8105 離れる[はなれる] ## a 動詞の類 ### ●離れる **離[はな]れる** ①ある場所を去る。「A駅の駅から離れたところにある市役所」「故郷を~」「席から~」 ### **隔[へだ]たる** 互いに関係し合えない程度に、2つの物事や2つの地点・時点が遠く離れる。「町を〜につれて樹木が増えてきた」「駅から15kmもへだたったところに住んでいる」「その事件からずいぶんと年月がへだたってしまった」「両者の感情が~」 ### **あく** ①2つのものが離れ、そのあいだに一定の距離ができる。「これでは文字と文字との間隔があきすぎている」②ある物事と他の物事とのあいだに、一定の時間ができる。「この前彼女に連絡を取ってから、1週間もあいてしまった」◆「明く」とも書く。 ### **開[ひら]く** 2つのもののあいだのへだたりが大きくなる。「彼との実力の差は、ますますひらいた」 ### **掛[か]け離[はな]れる** ふつうよりもずっと遠く離れる。「都会から〜山村」◇「懸け離れる」とも書く。 ### **飛[と]び離[はな]れる** 勢いよく、さっと離れる。「危険を感じて、その場を~」 ### **懸隔[ケンカク]** 図2つの物事のあいだが、かけ離れていること。「食の〜がはなはだしい」「両者の思惑が〜している」 ### **懸絶[ケンゼツ]** 図程度・様子などが、他と きわだってかけ離れていること。「~した勢力の差」「~した実力を有する」◇「懸隔」よりもかけ離れている程度が大きい場合にいう。 ### **隔絶[カクゼツ]** 図かけ離れて、連絡や関係がまったく絶たれていること。「文明社会から〜した世界」 ### **遠[とお]ざかる** 両者の間隔がしだいに遠く離れる。「船が港からしだいに~」「危機が~」「仕事から~」近づく ### **遠退[とおの]く** 両者の間隔がしだいに遠くなる。「足音が遠のいていった」「興味がしだいに~」近づく ### **外[はず]れる** ①ある基準から離れる。「コースから~」②中心から離れる。「村からはずれたところに野鳥の楽園がある」 ### **出外[ではず]れる** 町や村の中心から離れる。「繁華街を出はずれたところに、静かな喫茶店がある」 ### **逸[はぐ]れる** 連れの人を見失って離れ離れになる。「雑踏で仲間から~」 ### **遊離[ユウリ]** もともとつながっているべき事柄から離れること。「現実から〜した理想」「国民から〜した政策論争」 ### **乖離[カイリ]** 図本来あるべき関係が薄くなったりなくなり離れること。「政治家と国民の心が〜する」 ### **離反[リハン]** 図今まで従っていた、考え方・主義・組織などにそむいて、そこから離れること。「政治不信から民衆がますます~する」▷~者◇「離叛」とも書く。 ### ●離散する → 6505散るa●ばらける ### ●本題から離れる → 6601狂うa●それる ### ●席を離れる **退席[タイセキ]** 図(儀式ばって)会議・集会などに出て、その場を去ること。「会議が終わって参加者は〜した」 ### **退座[タイザ]** 図退席。「~する機会を失う」 ### **席[せき]を外[はず]す** 一時的にその場を離れる。「席をはずしてトイレに行く」 ### **中座[チュウザ]** 会議・集会などの途中で席をはずすこと。「急用ができたのでしばらく〜した」 ### **席[せき]を蹴[け]る** 怒って退席する。「疑惑をかけられた彼は席を蹴って出ていってしまった」 ### ●退場する 5700出るa●ある場所から出る ### ●ある場所を離れる **後[あと]にする** (「・・・を後にする」の形で)ある場所から離れる。「船は神戸港を後にして、淡路島へ向かった」「7合目の山小屋を後にして、一行は山頂を目指した」「住み慣れた故郷を~」 ### **離日[リニチ]** 図日本に滞在していた外国人が、日本を離れること。「日本を後にして〜する観光客」来日 ### **離村[リソン]** 移住・就職・出稼ぎなどで村を離れること。「事業に失敗して~する」 ### **離島[リトウ]** 他の土地へ移住するために、住んでいた島を離れること。「進学するために〜する」 <1473> ### **離山[リザン]** 仏教で、僧が寺から離れること。「~して、別の寺で住職になる」 ### ●ある所から離れる **離礁[リショウ]** 図座礁していた船が、暗礁から離れること。「満潮とともに〜する船」座礁 ### **離床[リショウ]** 図目がさめて、また、病気療養中の人が治って床を離れること。「全快して〜する」 ### ●離陸する 4912飛ぶa●飛び上がる ### ▶離着陸 5503着くa●ある場所に着く ### ●仕事や組織を離れる → 4700やめるa ### ●離合する 6413まとまるa●合わさる ### ●去る **去[さ]る** それまでいた場所・地位からいなくなる。「両親のもとから~」「職を~」 ### **立[た]つ** 他の場所に移るためにその場所を離れる。「席を~」トイレに~」 ### **失[う]せる** 「去る」の粗野な言い方。「さっさと目の前から失せろ」 ### **立[た]ち去[さ]る** その場所から離れて姿を消す。「名も告げずに~」 ### **走[はし]り去[さ]る** 走ってその場を去る。「彼は笑顔を残して〜」 ### ●飛び去る → 4912飛ぶa●飛び立つ ### ●抜ける **抜[ぬ]ける** 組織・団体・集団・状況などから離れる。「グループを〜」「チームを〜」「会議を~」「人込みをやっと~」 ### **抜[ぬ]け出[で]る** (こうむっていた) 会議・苦境から抜ける。「古い慣例から〜勇気を持とう」 ### **抜[ぬ]け出[だ]す** その場所・状況から抜け出る。「会議中に〜」「不景気から~」「混乱状態を~」 ### **脱却[ダッキャク]** 今までとらわれていた好ましくない状態・慣行などから抜け出すこと。「不況から〜する」 ### **エスケープ[エスケープ]する** 図こっそり教室を抜け出して授業をさぼること。「先生が黒板に字を書いている間に〜する」escape ### ●浮く **浮[う]く** 基盤になるようなものから離れて不安定になる。「彼は仲間内では浮いた存在だ」「歯が~」 ### **浮[う]き上[あ]がる** 完全に浮く。「どうもあの人はグループ内で浮き上がっているようだ」 ### ●独立する **独立[ドクリツ]** ひとつだけ、他とは関係なしに離れて存在していること。「この部屋は母屋から〜している」▷~峰 ### **孤立[コリツ]する** 多くの中で、助けるものもなく、ひとり(ひとつ)だけになってしまうこと。「クラスの中で〜してしまった彼を見かねて、教師は助け船を出した」「台風で交通機関が寸断され、村が〜した」 ### **孤絶[コゼツ]** 図ぽつんとひとつだけ取り残されたように離れること。「大雪で〜した山里」 ### ●世俗を離れる **世間離[せけんぱな]れ** ものの考え方・生活・行動などが世間からかけ離れていること。「~した人」「~した生活」「~した行動」 ### **世離[よばな]れる** 世間から遠く離れて、世情に疎く暮らすこと。「俗世を~した生活」 ### **浮[う]き世離[よばな]れ** 世事に疎く、また、無関心で、考え方・生活・行動などが一般的な常識などからかけ離れていること。「~した性格」「どこか〜した人」 ### **現実離[げんじつばな]れ** ものの考え方などが現実に即していないこと。「~した話」 ### **脱俗[ダツゾク]** す□世間を超越し、俗事から離れること。「~した生き方に共感する」 ### **超脱[チョウダツ]** 世間の習慣や俗事から離れ、一段と高い境地へ達すること。「現実世界から〜する」 ### ●出家する → 3404信じるa ## d 形容動詞の類 ### ●距離が離れている様子 **人里離[ひとざとはな]れた** 人の住むところから遠く離れている様子。「~山の中の一軒家に住んでいる」 ### **前人未到[ゼンジミトウ]の** 今まで人が行ったことがないほど、遠く離れたところである様子。「~の密林」◇「前人未踏」とも書く。「前人未到の記録」のように比喩的に用いることが多い。 ### **人跡未到[ジンセキミトウ]の** 今まで人が足を踏み入れたことがないほど、人間社会から遠く離れたところである様子。「~のジャングルを調査する」 ### **絶海[ゼッカイ]の** 陸から遠く離れた海にある様子。「~の孤島」 ### ●離れ離れの → 6505散るd ### ●孤立する様子 **孤立無援[コリツムエン]の** 応援する者もなく、孤立している様子。「~状態」 ### **四面楚歌[シメンソカ]** まわりがすべて敵で、孤立している様子。「支援者が次々に排除され、やがて〜となった」◇昔、中国で漢の軍勢に囲まれた楚の項羽は、敵の陣営から聞こえてくる楚の歌に、楚人は漢に降伏して、自分はすっかり孤立した、と思い込んだという故事から。 ### ●世俗を離れている様子 **超然[チョウゼン]** □物事にこだわらず、世間とかけ離れている様子。「あれこれ言われても〜とした態度をとりつづけた」 ### **超俗[チョウゾク]の** 図俗世間のことにとらわれない様子。「~の境地に入る」 ### **飄然[ヒョウゼン]** 図世俗の欲望・名誉などに執着を持たぬ様子。「~としてこだわらない態度」 ### **飄飄[ヒョウヒョウ]** 超然としていて、とらえどころのない様子。「~とした老人」 ### **高踏的[コウトウテキ]** 図世俗の現実や風潮から離れ、高い理想を求める様子。「世俗を離れ、〜な精神世界に生きる」 ### **孤高[ココウ]の** ひとり、他と離れて高い境地にいる様子。「~の精神を保ちつづける」 ## f 副詞の類 **ぽつりと** 他の多くのものから離れて、ひとつだけ存在する様子。「部屋の隅に~座っていた」 <1474> ### **ぽつんと** 「ぽつり」を強めた言い方。「村はずれに民家が〜1軒ある」 ### ●ぽつりぽつりと → 8000少ないf●まばらである様子 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●遠ざかること **遠心[エンシン]** 中心から遠ざかること。▷~分離機・遠心力 ### ●遠心力 7300強いh●物理学的な力 ### ●へだたること **隔[へだ]たり** へだたること・程度。「祖父とは年齢に〜がある」「事実と報道の〜を知る必要がある」◇距離・時間や、物事の程度・性質・関係などに関して用いられる。 ### **逕庭[ケイテイ]** 図大きなへだたり。◇「逕庭」とも書く。 ### **開[ひら]き** 2つのものの程度の違い。「実力には大きな〜がある」「得点の〜が大きい」◇「理論」と「常識」など、異質のものについては使わない。 ### **差[サ]** 2つのものの程度のへだたり。「朝晩の気温の〜が大きい」「干満の〜が激しい入り江」「1位と2位の〜は決定的となった」▷温度~・標高~・実力~ ### ●間隔 **間[あいだ]** 2つのものの時間的・空間的なへだたり。「~をあけずに詰めて座る」 ### **間隔[カンカク]** 何かと何かのへだたり。「十分に〜をあける」「10分〜の循環バス」 ### **間[ま]** 何かをするための時間的なへだたり。「十分に〜をあけて木を植える」 ### **間合[まあ]い** 何かをするときの適当な間隔。「~をとる」「チャンピオンは挑戦者との~を詰めた」「~をはかる」 ### **距離[キョリ]** 2地点のあいだの空間的なへだたり。「駅まではかなり〜がある」「〜をおいた配置」▷~感・短~・長~・直線~◇「親しい関係であるのに距離のある態度をとる」のように、心理的なへだたりの意にも用いる。 ### **車間距離[シャカンキョリ]** 車と車の間隔。「雨の日は~を十分にあけて走る」◇略して「車間」ともいう。 ### **行間[ギョウカン]** 文章の行と行の間隔。「~をあける」「~を読む(文章に書かれていない真意をつかみとる)」 ### **字間[ジカン]** 文字と文字との間隔。「~を詰めすぎると読みづらい」 ### ●その他 **外[はず]れ** 複合語の構成要素として用いる。 ### **幽体離脱[ユウタイリダツ]** 何らかの魂が体から抜け出すという現象。「瀕死の状態から奇跡的に息を吹き返した人が〜の体験を語った」 ## u 名詞の類:トコロ ### ●あいだ **間[カン]** 2つのものにはさまれたところ。「被害者はビルの〜に倒れていた」「ソファと壁の~」 ### **間[あいだ]** 図あいだ。「宿舎と競技場はだいぶ離れていますが、そのへの交通手段はありますか」「駅までは20km近くあり、この〜はバスで30分ほどだ」「事故で頭を強打し、生死の~をさまよった」「指呼の~(呼べば届くほどのあいだ)」◇修飾語句をともなって用いる。 ### **中間[チュウカン]** 2つのもののあいだの、ほぼまんなかのところ。「駅と学校の〜のあたりにスーパーマーケットがある」 ### ●遠く離れたところ **絶境[ゼッキョウ]** □人里から遠く離れた土地。「~の地にこもる」 ### **絶域[ゼツイキ]** 図遠く離れた土地。特に、外国。「~の地へおもむく」 ### ●はずれ **外[はず]れ** 中心から離れたところ。「町の~に小さな川が流れている」 ### **村外[むらはず]れ** 村のはずれ。「~の神社」 ### **町外[まちはず]れ** 町のはずれ。「~の工場」 ### **飛[と]び地[ち]** 自国の国や行政区域にへだてられ、主たる地域と離れているところ。 ### ●場末 → 7306落ちぶれるu ### ●島 **島[しま]** 大陸から離れ、周囲を海に囲まれた、比較的小さな陸地。「~に渡るには、1日2便の船を待つしかなかった」▷~国 ### **小島[おじま]** 小さな島。◇「おじま」ともいう。 ### **列島[レットウ]** 連なり並ぶ島。日本~ ### **群島[グントウ]** 比較的狭い海域に群がっている島々。 ### **諸島[ショトウ]** 2つ以上の島の集まり。▷奄美~ ### **島嶼[トウショ]** 図(大小の)島々。「~間の交通」 ### **本島[ホントウ]** 列島・群島・諸島を形成する島の中で、主となる島。沖縄~ ### **離[はな]れ島[じま]** 陸地から遠く離れた島。「船が難破して、名も知らぬ〜に流れ着いた」 ### **離[はな]れ小島[こじま]** 陸地から遠く離れた小さな島。「~に育ち、先生が1人しかいない学校に通った」 ### **離島[リトウ]** 「はなれじま」の漢語的表現。 ### **遠島[エントウ]** 図陸地から遠く離れた島。 ### **孤島[コトウ]** 隔絶されて孤立した離れ島。「地図に出ていない名も知らない〜に人が住んでいた」 ### **無人島[ムジントウ]** 人の住んでいない島。「~に漂着した船」 ### **浮[う]き島[しま]** 光の屈折などの影響で、水面に浮かんでいるように見える島。 ## x 名詞の類:トキ ### ●あいだ **間[あいだ]** ある時点と別の離れた時点とにはさまれた時間の部分。「ボクシングでは、ラウンドと次のラウンドの〜は1分となっている」「2時から3時の〜に来てください」「病院で診察を待っている〜に、文庫本を1冊読み上げた」 ### **間[カン]** 図あいだ。「大統領が外遊している〜に、本国で政変が生じた」「オフィスの改修工 <1475> 事には3ヵ月以上かかるらしいが、その〜どこで仕事をすることになるのだろう」「この辞書の企画から出版まで、その〜わずか3年のはずが15年を要した」◇修飾語句をともなって用いる。 ### **間[ま]** 何かの動作がとぎれたあと、次の動作が始まるまでの、比較的短い時間。「『グランプリに輝いたのは』と言ってから少し〜をおいて、司会が『10番の』と言ったとたんに会場がどっと沸いた」「噺家の~の取り方は、われわれの話し方の参考になる」 ### **ポーズ[ポーズ]** 「間」の洋語的表現。「単語と単語のあいだに〜をおいて、はっきりと発音する」pause ### **合[あ]い間[ま]** 仕事や行事が途中でとぎれ、次に再開されるまでのあいだの比較的短い時間。「そのころは忙しい仕事の~を縫って、よく温泉にでかけていた」「家事の~に、趣味の人形作りをして楽しむ」「仕事の~~に株価をチェックする」 # 8106 寄る[よる] ## a 動詞の類 ### ●寄る **寄[よ]る** ①ある点や基準とした位置の近くに向かって動く。「もうちょっとこちらへ寄ってくれ」「タレントめがけてファンがわっと寄っていった」「1人だけ壁際に寄って立っていた」②複数の対象が、互いの間隔が近くなるように動く。「弁当の中身が片側に寄ってしまった」「紙にしわが〜」 ### **寄[よ]り添[そ]う** 相手のすぐそばに、くっつくようにして寄る。2人はどちらからともなく自然と寄り添った」 ### **寄[よ]り付[つ]く** そばへ寄る。「親の見ていないところで一度怖い顔をしたら、それも恐れをなして寄りつかない」「その子はいっさい寄りつかなくなった」◇否定の文脈で用いる。 ### **近寄[ちかよ]る** 目的をもって、人や物のそばまで寄る。「舞台に近寄って見る」「危険区域とは知らずに子供が~」「有力者に~」 ### **近付[ちかづ]く** 距離・時間・人物・物事の程度などの間隔が互いにせばまって間近になるように動く。「それ以上〜と、この女の命はないぞ」「船が港に~」「春が~」「出発時間が~」遠ざかる ### **接近[セッキン]** 互いに近づいた状態になること。「台風が九州に〜した」「両者の実力は〜している」「両国は関係が正常化するにともない〜している」◇「実力が接近している」というとき、2つは最初から近いことをいうが、「実力が近づいている」というと、だんだんにそうなったことを表す。また、「春が近づく」のようにある時点に向かって動いているような場合、「接近」は使わない。 ### **近接[キンセツ]** □接近。「このレンズは、被写体に10cmまで〜して撮影できます」▷~撮影 ### **近[ちか]まる** 距離・時間などの間隔が小さくなってくる。「ひと山越えをすると道のりが〜」「工事の進捗や状態が順調なので完成が〜」 ### **アプローチ[アプローチ]する** ①ある立場や見方・方法で、研究や学習の対象へ近づくこと。「実践論の立場で社会福祉問題に~する」②気に入った異性と仲よくなろうとして接近すること。「新入社員に目をつけて~する」③ゴルフで、ホールの近くへボールを寄せること。▷~ショットapproach ### **触手[ショクシュ]を伸[の]ばす** 欲しいものを求めて近づく。「他球団に~」 ### ●せばまる → 7602狭い●狭くなる ### ●ある方法で寄る **歩[あゆ]み寄[よ]る** 歩いて相手の近くに寄る。「見知らぬ老人がゆっくりと私のほうに歩み寄ってきた」 ### **駆[か]け寄[よ]る** 走って相手のそばに寄る。「母親を見つけて~幼児」◇「駆け寄る」とも書く。 ### **走[はし]り寄[よ]る** 走って人のそばに寄る。「走り寄ってあいさつを交わす」 ### **擦[す]り寄[よ]る** 体をこすりおれ合うほど近くに寄る。「勧誘の男がしつこく~」「小犬がしっぽを振ってすり寄ってきた」 ### **にじり寄[よ]る** 座ったまま膝で少しずつ相手に迫るように寄る。「相手を追いつめるように、にじり寄っていく」 ### **這[は]い寄[よ]る** はった状態で、ある場所に近づく。「樹液に虫たちがはい寄ってきた」「しのびよる経済の危機」 ### **忍[しの]び寄[よ]る** 人に気づかれないように、そっと寄る。「不気味な人影が~」「~経済の危機」 ### **言[い]い寄[よ]る** 特に異性に対して相手の気を引く言葉をかけながら接近する。「言葉巧みに~」 ### **詰[つ]め寄[よ]る** 相手に強く返答を求めたり抗議したりして、激しい勢いで寄る。「回答を求めて~」 ### **攻[せ]め寄[よ]る** 攻めて敵のそばに寄る。「敵陣深く~」 ### ●寄せる **寄[よ]せる** 敵を近くに寄せる。「寄せては返す波」 ### **寄[よ]せ来[く]る** 大きな勢いで寄せる。「押し寄せる波のただ中に単身で切り込んで行った」「~波を乗り越えて外海へ船出した」◇多く「寄せ来る+名詞」の形で用いる。 ### **洗[あら]う** 波が寄せては返す。「荒波が岸を〜」「年波が身を洗う」の形で用いる。 ### **打[う]ち寄[よ]せる** 勢いよく寄せてくる。「波が岸に~」 ### **押[お]し寄[よ]せる** 大ぜいの人が、一度にどっと寄せる。「高波が~」「多くの客がバーゲンセールに~」 ### **詰[つ]め寄[よ]せる** すぐ近くまで押し寄せる。「敵の大軍が一度にどっと~」 ### **攻[せ]め寄[よ]せる** 攻めて相手の陣営に近づく。「隣国の軍隊が攻め寄せてきた」 ### **漕[こ]ぎ寄[よ]せる** 船などを漕いで近くに寄る。「波止場に漕ぎ寄せて人を下ろす」 ### ●迫る **迫[せま]る** 何かが、対象となる物事に(影響を及ぼすほど)きわめて近いところまで近づ <1476> # 寄る8106a〜寄せる8107k く。「見る見るうちに後続のランナーが1位の選手に迫った」「締め切りが目前に迫った」「危険が身に~」「両側から山が迫っている」◇「逼る」とも書く。 **真[シン]に迫[せま]る** 演技やいつわりとは思えないほど、本物に迫る。「真に迫った演技を見せる」 **肉[ニク]薄[ハク]** ぎりぎりまで迫ること。「敵陣深く〜する」「問題の核心に〜して論戦する」◇「肉迫」とも書く。「薄」は迫るの意。 ### ●差し迫る **差[さ]し迫[せま]る** 目の前に迫る。「さし迫った事情があって、お金の無心にあがりました」 **押[お]し迫[せま]る** 期限・期日などが間近に迫る。「論文提出の日が~」 **押[お]し詰[つ]まる** (年末が)間近に迫る。「年の暮れも押しつまってきた」 **切[セッ]迫[パク]** 非常に差し迫る。「国境に両軍が集結し、事態は~してきた」「期限が〜しているので遊んでいる暇などない」 **急[キュウ]迫[ハク]** 情勢・事態が差し迫ること。「ただならぬ〜した事態」 **緊[キン]張[パク]** 非常に差し迫って、油断できないこと。「~した国際情勢」「重要法案をめぐる〜した国会」▷~感 **逼[ヒッ]迫[パク]** 差し迫った状況になること。「政情が~する」◇「金銭的に余裕がなくなる」の意にも用いる。 **尻[しり]に火[ヒ]が付[つ]く** 危険や破滅が間近に迫って追いつめられた状態になること。「今ごろになってから取りかかっても手遅れだよ」 ### ●危険な状態になる → 9503危ないa●危険な状態になる ### ●瀕する **瀕[ヒン]する** 非常によくない事態に近づく。「財政破綻に~」「絶滅に瀕した動物」 **旦[タン]夕[セキ]に迫[せま]る** 重大な危機が今夕か明朝かというすぐ近くまで来ていること。「医者に命〜と宣告された」 ## d 形容動詞の類 **膝[ひざ]詰[づ]め** ひざを突き合わせるようにして、相手と直接話し合う様子。「社長に〜で抗議したが聞き入れてもらえなかった」▷~談判 **迫[ハク]真[シン]** 真に迫っている様子。「~の名演技」 ## f 副詞の類 **ひたひたと** ①水などが繰り返し打ち寄せる音を表す語。②物音をたてないように、ゆっくりと、あるいは、ゆっくりと、あるいは、そのように、次第に迫ってくる様子。「敵の軍勢が~と近づいてくる」 ### ●ひしと → 0500感じるf ### ●じわじわと → 8901遅いf●ゆっくり ### ●どっと → 9300等しいf●同じようなことを行う様子 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●迫力 → 7300強いh●力 # 8107 寄せる ## a 動詞の類 ### ●寄せる **寄[よ]せる** ①ある対象を、基準とした位置の近くに動かす。「馬を道の脇に~」②複数の対象を、互いの間隔が近くなり1つにまとまるように動かす。「ふとんを部屋の端に寄せて敷く」「額にしわを~」 **片[かた]寄[よ]せる** まとめて一方に寄せる。「整理のために荷物を部屋の隅に~」 **近[ちか]付[づ]ける** ある対象を、他の対象の近くに動かす。対象を、基準とした対象の近くに近くなるように動かす。「ろうそくにマッチの火を~」「顔を近づけて小さな字を読む」「仲間を自分の家に近づけないようにする」⇔遠ざける **寄[よ]せ付[つ]けない** ある対象が近くに寄るのを許さない。「人を寄せつけない実力」→遠のける◇「近づける」とほぼ同じように使われるが、やや古めかしい感じがする語。 **寄[よ]せ付[つ]ける** 人や動物に対して、自分のそばへ来させる。「百戦錬磨の強豪を寄せつけない実力をつける」「彼には人を寄せつけない雰囲気がある」◇後ろに打ち消しの語をともなう場合が多い。 ### ●さまざまな方法で寄せる **引[ひ]き寄[よ]せる** 引っ張って手元に近づける。「灯火を~」「いすを~」「かかった魚を浅瀬に~」 **引[ひ]き付[つ]ける** 自分のそばに引いて近づけたり、魅力などで相手の注意や関心を自分に向けさせたりする。「相手の体を十分に引きつけて寄り切る」「優れた話術で聴衆を~」「球を引きつけて打つ」「磁石が鉄を~」◇関心を向けさせる意では「惹き付ける」とも書く。 **吸[す]い寄[よ]せる** 吸い込むように、物や、人の注意・気持ち・視線などを引き寄せる。「観衆の視線を一点に~名演技」 **吸[す]い付[つ]ける** 吸い込むようにして物を引き寄せる。「その写真に強く吸いつけられ、目が離せなかった」 **吹[ふ]き寄[よ]せる** 風が吹いて物を1ヵ所に寄せる。「強風が溝に落ち葉を~」 **手[た]繰[ぐ]り寄[よ]せる** 長いものや連続しているものを、両手を交互に使って手元に引き寄せる。「紐を~」「たこ糸を~」 ### ●抱き寄せる → 5303抱くa●抱く ### ●呼び寄せる → 2805呼ぶa●呼び集める ### ●おびき寄せる → 3507誘うa●誘い寄せる ## h 名詞の類:コト・サマ **磁[ジ]気[キ]** 磁石が鉄を引き寄せる作用や性質。 **磁[ジ]力[リョク]** 磁石の、磁極のあいだに働く力。鉄などの金属を引き寄せる。異種の磁極では引き合い、同種の磁極では退け合う。 ## k 名詞の類:モノ **磁[ジ]石[シャク]** 鉄を引き寄せる性質をもつ物体。永久磁石・電磁石などがある。 <1477> # 8108 偏る[かたよる] ## a 動詞の類 **偏[かたよ]る** 目標とする方向や基準とする方向からそれて、一方に寄る。「進路が北東に~」「かたよった考え方」「外食ばかりだと栄養がかたよりがちだ」◇「片寄る」とも書く。 ### **偏[ヘン]する** 「かたよる」のかたい言い方。「党利党略に偏した考え方」「裁定が一方に~」 ### **傾[かたむ]く** 考え・情勢などが特定の方向に偏る。「試合は一時相手方に傾きかけたが、なんとか勝つことができた」「大勢には反対に傾いている」 ### **偏向[ヘンコウ]** 考え方・見方などが一方にかたよっていて、公平さを失っていること。「~を是正する」▷~教育 ### **偏倚[ヘンイ]** 図ある基準にかたよっていること。特に、数学で平均値・基準値から見てかたよっていること。「このグラフの分布状態には~が見られる」 ### **右傾[ウケイ]** 図考えが右のほう、たとえば国粋・保守的な思想に傾くこと。▷~化左傾 ### **左傾[サケイ]** 図考えが左のほう、たとえば急進的・革命的な思想に傾くこと。▷~化右傾 ### ●偏在する 9600あるa●さまざまな存在のしかた ### ●偏食する 0300食べるb●その他 ### ▶偏愛する 0600愛するa●愛する ## d 形容動詞の類 **偏頗[ヘンパ]** □かたよっていて公平でない様子。「~な処置に抗議する」「頗」はかたよる意。 ### **頭[あたま]でっかち** 知識や理屈は豊富だが、行動や実行が伴わない様子。「あいつは~で、いざというときには、何の役にも立たなかった」 ### ●偏屈な・一辺倒の・偏執的な → 4402こだわるd ### ●偏狭な 9501つまらないd 度量が狭い様子 ### ●不公平な **不公平[フコウヘイ]な** 人・物事などの扱いが、一方にかたよっていて公正でない様子。「~な税制」「~な処置」→公平 ### **アンフェア[アンフェア]** 「不公平」の洋語的表現。「人気チームびいきの〜なジャッジにブーイングが起こった」unfair ### **不平等[フビョウドウ]** 人・物事の扱いにとって、均等でない様子。「~な条約」▷~条約 ### **悪平等[アクビョウドウ]** 形式上は平等だが、実質は不公平・不平等である様子。「~な社会」 ### **片手落[かたてお]ち** ある物事にかかわる人や物事に対する扱いが不公平である様子。「けんか両成敗というのに、彼だけが罰を受けたのは~だと思う」 ### **一方的[イッポウテキ]な** ①もっぱら一方にかたよっている様子。「決勝戦はA校が〜な勝利をおさめた」「話し合いは彼が相手の非を〜に責めただけで終わった」②相手のことを考えず、自分の都合だけで物事をおこなう様子。「賛成派の〜な意見に、反対派は激怒した」「~に条件を決められて、納得できるわけがない」 ### ●不釣り合いな → 9302異なるe●ちぐはぐな ### ●思想がかたよっている様子 **右翼[ウヨク]の** 思想傾向が保守的・国粋的である様子。「~の街宣車が通る」左翼 ### **右[みぎ]** 俗右翼。「彼はどちらかというと〜だ」左 ### **右寄[みぎよ]り** 俗やや右翼的である様子。「~の意見」左寄り ### **左翼[サヨク]の** 思想傾向が急進的・革命的である様子。「戦時中は、〜の弾圧が強まる」右翼 ### **左[ひだり]** 俗左翼。「彼は〜に傾いている」右 ### **左寄[ひだりよ]り** 俗やや左翼的である様子。「~の傾向のある人」右寄り ### ●かたよっていない様子 **中立[チュウリツ]の** 立場や考え方などが、かたよっていない様子。「~の立場を貫く」▷~国 ### **中間[チュウカン]の** 特徴・傾向や、極端なかたよりをもっていない様子。「彼の意見は、革新派の主張と保守派の主張の、ちょうど〜だ」▷~派・~小説・~色 ### **ニュートラル[ニュートラル]** 「中立」の洋語的表現。「どの中立である様子。よかな立場を崩さない」「~な表現に徹する」neutral ### **中道[チュウドウ]** 思想・行動などが、極端ではない様子。「極端に走らず〜を歩む」▷~路線 ### **無色[ムショク]の** 政治的なかたよりがない様子。「政治的に~の立場を取っている」 ### **ノンポリ[ノンポリ]の** 政治に関心がない様子。「彼は〜な学生で、学生運動にも参加しなかった」~学生◇「ノンポリティカル(nonpolitical)」から。 ## h 名詞の類:コト・サマ **偏[かたよ]り** かたよること・かたよった部分。「栄養の〜をなくす」「彼女の考え方には〜が見られる」◇「片寄り」とも書く。 <1478> ### **偏差[ヘンサ]** 数学で、ある一定の標準・平均となる数値・位置などから見てのかたよりの程度。▷~値 ### **傾向[ケイコウ]** 物事や思想・考えなどが、特定の方向にかたよること。「彼は右寄りの〜がある」~文学 ### **色眼鏡[いろめがね]** 偏見にとらわれた見方。「~で人を見る」 ### **僻目[ひがめ]** かたよった考えで見ること。「成功しないと見るのは私の〜かもしれない」「老いの~」 ## k 名詞の類:モノ **偏見[ヘンケン]** 一方にかたよったものの見方・考え方。「~をもつ」「~にとらわれる」 ### **独断[ドクダン]** 客観的な根拠のない、自分ひとりだけの理屈による判断。「~と偏見に満ちた見解」「~を避ける」 ### **ドグマ[ドグマ]** 独断にもとづく中心的な主張。「何でも民営化すればよいという〜に陥っていた」dogma ## S 名詞の類:ヒト **軟派[ナンパ]** ①軟弱で消極的な意見や主義にかたよっているグループ。「〜と硬派との対立」硬派②異性と交遊し、派手な服装を好んでする青少年の仲間。硬派 ### **硬派[コウハ]** ①強硬な意見や主義をかたよっているグループ。「妥協を許さない〜」軟派②異性との交流をさけ、粗野な服装をあえてする青少年の仲間。軟派 ### ●右翼・左翼 △ 4404加わるk●政治的な団体 # 8109 逃げる[にげる] ## a 動詞の類 ### ●逃げる **逃[に]げる** ①追うものから捕らえられないように、そこから遠くへ行こうとする。「必死で~犯人を通行人といっしょに追いかけた」「捕まらないように~」「刑務所から~」「つらい役割から〜」◇「暖房の熱が逃げる」のように、比喩的に用いることもある。 ### **逃[のが]れる** 不快さ・煩わしさ・負担・責任・危険などが身に迫る前にそれから遠ざかる。「災難を~」「責任を~」「都会の騒音から~」◇「逃げる」は、すでに追われている、または、捕らえられている状態から離れることをいう。これに対して「のがれる」は、そうした場合のほか、その前の状態(面倒なことが身にふりかかる以前)のときに、その事柄から遠ざかったり、離れたりするという意味ももつ。 ### **逃亡[トウボウ]** 追っ手から逃れるために、ひそかに逃げること。「犯人が留置場から〜する」「国外へ~する」▷~罪・敵前~・~者◇追っ手のほか、義務・束縛・拘束などからのがれることもいう。 ### **亡命[ボウメイ]** 政治上・宗教上などの理由で、自国にいられず他国に逃げること。「クーデターで失脚した大統領はA国へ~した」▷~者・~政権◇「命」は名をしるした戸籍のことで、戸籍を抜けてのがれる意から。 ### ●免れる 2305避けるa●さける ### ▶逃げ出す **逃[に]げ出[だ]す** その場や束縛などから、ひそかにその場を離れる。「機会をうかがって〜」「猛獣が檻から~」 ### **出奔[シュッポン]** (特別な事情などがあって)その土地・家から行方を知られないようにして、逃げ出すこと。「~して行方知れず」「~して仏門に入る」◇古風な言い方。社会的なことや不名誉なことの責任を負って行われる場合が多い。 ### **逐電[チクデン]** 姿をくらまして、行方が知れないように急に逃げ出すこと。「横領して〜する」◇「ちくてん」ともいう。稲妻を追うようにすばやく逃げ出す意から。 ### ●逃げ去る **逃[に]げ去[さ]る** その場から逃げて遠くへ去る。「危険な場所から~」「あわてて~」 ### **逃[に]げ失[う]せる** 図逃げて行方がわからなくなる。「犯人はとうに逃げうせてしまった」 ### **逃走[トウソウ]** (悪いことをして)逃げ去ること。「犯人が車で~する」「~をたくらむ」「~経路」 ### **遁走[トンソウ]** □戦場や拘束されているところから逃げ去ること。「一目散に~する」 ### **落[お]ちる** 都からひそかに逃げ去る。「西国へ落ちた平家の一門」 ### **どろんする** 借金などを返さずに、行方をくらます。「給料日が入る前に~する」◆芝居で幽霊が出入りするときの太鼓の音から。 ### **ずらかる** 人の目の届かないところへ逃げ去る。「掃除当番をサボって〜」「そこにいた奴らが気づかぬうちにずらかった」 ### **とんずらする** 「ずらかる」の、よりくだけた言い方。その場からうまく逃げてずらかる。◇「とん」は「遁」で、逃げる意。「ずらかる」よりもいっそうくだけた言い方。 ### **高飛[たかと]びする** 俗罪を犯した者や追われている者が、追っ手の来ない遠いところに逃げ去ること。「~して姿をくらます」「国外に~する」 ### **飛[と]ぶ** 図国外の安全な場所へ、ひそかに逃げる。「容疑者が~前に非常線を張る」 ### **逃[に]げ散[ち]る** 大ぜいの人が、てんでばらばらになりてんでばらばらになって逃げる。「不意をつかれて~」 ### **退散[タイサン]** 戦いや勝負に負けて逃げ去ること。「~する機会をうかがう」「もう夜も遅いのでそろそろ退散しよう」のように、逃げる意を含まず、ただその場を引き揚げるときにもいう。 ### **敗走[ハイソウ]** 戦いに負けて逃げ去ること。「敵が~していくのが見える」 ### **潰走[カイソウ]** 戦いに負けて、隊伍の乱れたまま逃げること。「~する部隊」◇「壊走」とも書く。 ### ●何かをして逃げる **当[あ]て逃[に]げ** 自動車・船舶などが衝突事故を起こして、責任を問われないよ <1479> うに、その場から逃げ去ること。「~してそのまま姿を消す」 ### **轢[ひ]き逃[に]げ** 自動車などで人をはねて、そのまま逃げ去ること。「~した犯人を検挙する」 ### **乗[の]り逃[に]げ** ①乗り物などの代金を支払わずに逃げること。「タクシーを〜しようとした男が捕まった」②盗んだ車で逃げ去ること。「家出した少年が路上駐車の車を~した」 ### **食[く]い逃[に]げ** 飲食の代金を支払わずに逃げ去ること。「~して捕まる」 ### **飲[の]み逃[に]げ** 飲酒などの代金を支払わずに逃げ去ること。「~した客を追いかける」 ### **勝[か]ち逃[に]げ** 試合・勝負に勝った者が、負けた者からの再度の挑戦に応じないで、その場をただちに立ち去ること。「~するとは卑怯だ」◇特にかけごとで使う。 ### ▶持ち逃げする → 4612盗むa●持ち去る ### ●逃げ回る **逃[に]げ回[まわ]る** あちこちへ逃げる。「追っ手の目をくらまして~」 ### **逃[に]げ惑[まど]う** 逃げようとして、どこに逃げたらよいかわからずにうろたえる。「逃げ場を失って〜人々」「夜中の火災で〜宿泊客」 ### ●逃げ隠れする → 9804隠れるa●隠れる ### ●逃げ切る **逃[に]げ切[き]る** 相手に追いつかれずになんとか逃げてしまう。「逃亡者はパトカーとのカーチェイスのすえ、ついに逃げ切った」スポーツなどの競技で、「逃げ切って優勝する」のように、なんとか2位以下を離して勝つ(優勝する)場合にもいう。 ### **逃[に]げ通[とお]す** 最後まで逃げ切る。「彼は無事~ことができようか」 ### **逃[に]げ延[の]びる** 安全な場所、安全な時期まで逃げる。「追っ手をかわして~」「戦災から無事に~」 ### **逃[に]げ果[は]せる** □最後まで捕まらないように逃げきる。「無事に~」 ### **落[お]ち延[の]びる** 遠くのほうへ無事に逃げる。「故郷まで命からがら〜」◇「落ちる」は「都を離れて遠くへ行く」の意。 ### ●脱する **脱[ダッ]する** 図逃げることが困難な状態・状況からのがれる。「敵の包囲網から~」「危険な状態を~」 ### **脱出[ダッシュツ]** 危険な、あるいはいやな場所や状態からのがれること。「ビルから~する」▷緊急~ ### **脱走[ダッソウ]** 監視者の目をぬすんで、拘束されている場所から逃げ出すこと。「捕虜収容所から〜する」▷~兵・集団~ ### **脱獄[ダツゴク]** 囚人が刑務所などから逃げ出すこと。「~して逃亡する」 ### **破獄[ハゴク]** 図脱獄。「~を企てる」 ### ●避難する → 2305避けるa●さける ### ●隠遁する 9804隠れるa●隠れ住む ### ●その他 **逃[に]げ込[こ]む** 逃げて人や物の中に隠れて中へ入り込む。「すりが人ごみの中に~」 ### **夜逃[よに]げ** 特別な事情などで、その土地に住んでいられなくなり、夜中に人目を避けて、そっと遠くの土地へ逃げ去ること。「破産して~する」「借金取りに追われて~する」◇特に、負債などを返済できずに闇に紛れて逃げ去ることをいう。 ### **逃避行[トウヒコウ]** 世間のしがらみを逃れて、遠くへのがれること。「スター同士の愛の~として騒がれた」 ### **駆[か]け落[お]ち** 結婚することを許されない恋人同士が、よその土地へ逃げ去ること。「〜も辞さない決意」◇「駆け落ち」とも書く。 ## f 副詞の類 **命[いのち]からがら** かろうじて逃げて、命だけ助かるのが精いっぱいである様子。「爆撃で火の海と化した街から〜逃げ出した」 ### **一目散[いちもくさん]に** わき目もふらずに急いで逃げる様子。「塀の落書きが見つかって、子供たちは〜逃げた」 ### **脱兎[ダット]の如[ごと]く** 速く逃げる様子。「大声を上げると、盗人は〜逃げ去った」 ### **風[かぜ]を食[く]らって** 悪事が露見したことを察知して、急いで逃げる様子。「パトカーの無線を傍受していたらしく、一味は〜逃げたようだ」◇「風をくって」ともいう。 ### **這[ほ]う這[ほ]うの体[てい]で** さんざんな目にあって、やっとのことでその場をのがれる様子。「敵軍に攻め込まれ〜逃げ出した」 ### **蜘蛛[くも]の子[こ]を散[ち]らす様[よう]に** 大勢のものが四方八方に逃げていく様子。「歩兵部隊は敵の大砲の音で〜逃げまどった」◇くもの子の入った袋を破ると、たくさんのくもの子が四方に散らばることから。 ### **すたこらと** 急いでその場を去る様子。「やじ馬は警官に追われて〜逃げ去った」◇ややふざけたい言い方。 ### **すたこらさっさと** 「すたこら」を強めた言い方。「警官にどなりこめられて〜退散した」「やばいと見て、彼は〜逃げ出した」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●逃げること **逃[に]げ]** 逃げること。「~も隠れもできない」「逃げも隠れもしない」「形勢不利と見ると~に転じた」 ### **逃[に]げ足[あし]** 逃げようとする足つきや逃げる速さ。「~が速い」 ### **牢破[ろうやぶ]り** 囚人が牢を破って逃げ出すこと。「~の罪は重い」 ### **島抜[しまぬ]け** 島流しにされていた罪人が逃げること。「~した流人たちは、結局、海の藻屑になった」 ### ▶逃げ腰 1404ひるむん ### ▶逃げる方法 **活路[カツロ]** 困難な状況から抜け出して、生き延びる方法。「~をひらく」「~を見出す」「海外に~を求める企業」 ### **血路[ケツロ]** 図危険な状況から抜け出す方法。「~をひらく」 <1480> # 逃げる8109s〜逃がす8110k ## S 名詞の類:ヒト **逃[トウ]亡[ボウ]者[シャ]** 軍隊などの集団生活や捕らわれている場所から逃げて身を隠す者。「小屋に隠れていた〜を発見する」 **亡[ボウ]命[メイ]者[シャ]** 亡命した人。「~を受け入れる」 **脱[ダッ]走[ソウ]者[シャ]** 軍隊や刑務所・収容所などから、ひそかに抜け出して逃げる者。「~を捕まえる」 **脱[ダッ]走[ソウ]兵[ヘイ]** 軍隊をのがれて脱走する兵士。「~を国境まで追う」 **脱[ダツ]獄[ゴク]囚[シュウ]** 刑務所から逃げ出した囚人。「~の捜索」 **牢[ロウ]破[やぶ]り** 「脱獄囚」の古い言い方。 **落[お]人[ちゅうど]** 戦いに負け、敵の目をのがれて落ちのびた人。◇「おちうど」ともいう。「おちびと」の変化した語。「日本各地に平家の〜伝説がある」 **落[お]ち武[ム]者[シャ]** 戦いに負け、落ちのびる武士。「古寺に~が逃げ込む」「平家の~」 ### ●難民 → 2503さすらうs●流民・難民 ## u 名詞の類:トコロ **逃[に]げ場[ば]** 逃げていくことのできる安全な場所。「火災で~を失う」「~をさがす」 **逃[に]げ所[どころ]** 逃げるのに安全な場所。「~を失う」◇古風な表現。 **逃[に]げ口[ぐち]** 万一の場合に逃げ出すことのできる出口。「~を閉ざされる」 **非[ヒ]常[ジョウ]口[ぐち]** 火災などの非常時に逃げて脱出するための出口。「火災発生の館内放送に、客は〜に殺到した」 **非[ヒ]常[ジョウ]階[カイ]段[ダン]** 火災などの非常時に逃げ出すための階段。「~の不備が指摘されたビル」 **逃[に]げ道[みち]** 逃げることができる道。「どこにも~がない」◇責任や罪をのがれる方法や手段の意でも用いる。 **退[タイ]路[ロ]** 逃げ道。「~を断つ」⇔進路 **避[ヒ]難[ナン]路[ロ]** 災難を避けて、他の安全な場所にのびるための道。 **血[ケツ]路[ロ]** 敵の包囲から逃げる道。 **抜[ぬ]け道[みち]** ひそかに逃げ出すことのできる道。「地下に~をつくる」「法の抜け道」のように、法律や規則などをうまくのがれる方法や手段の意でも用いる。 **間[カン]道[ドウ]** 抜け道。 **抜[ぬ]け穴[あな]** 敵の包囲から、ひそかに逃げ出すための穴道。◇同様に、うまくのがれる方法の意でも用いる。 ### ●避難する場所 → 2305避けるu ## x 名詞の類:トキ **逃[に]げ際[ぎわ]** 逃げるとき。「~を見計らう」 **逃[に]げしな** 「逃げぎわ」の、やや古い言い方。「~に転んでけがをする」 # 8110 逃がす ## a 動詞の類 ### ●逃がす **逃[に]がす** 逃げるように仕向けたり、それを許したりする。「かごの鳥を空に~」「惜しくも犯人を逃がしてしまう」◇「余熱を逃がす」のように、比喩的にも用いられる。 **取[と]り逃[に]がす** 捕まえたもの、捕まえようとしたものを逃がしてしまう。「大きくてきな魚を~」「犯人を~」 **逃[のが]す** 逃げようとしたものを捕まえられないで、逃がしてしまう。「犯人を~」 ### ●放す **放[はな]す** 捕まえたり、つないでおいたりした人や動物を自由にする。「かごの小鳥を空に~」「公園では飼い犬を放さないでください」 **放[ホウ]つ** 放す。「川に魚を~」 **解[と]き放[はな]す** 捕えたり、つないだりして束縛を解いて自由にする。「わなにかかったきつねを~」 **解[と]き放[はな]つ** 解き放す。「かごの鳥を大空へ~」 **解[カイ]放[ホウ]** 人間の束縛を解いて自由にすること。「奴隷を〜する」 **釈[シャク]放[ホウ]** 捕らえられていた者、特に被疑者を解き放つこと。「証拠不十分で起訴されず、容疑者は〜された」⇔仮~ **保[ホ]釈[シャク]** 被告人の拘留を解き、保釈金を納めることを条件に釈放すること。「弁護人は裁判所に対して、被告人を〜するよう請求した」▷~金 **放[ホウ]流[リュウ]** 魚を繁殖させるために、人工的に育てた稚魚を川や海に放すこと。「さけの稚魚を~」 **リリース** 釣りで、スポーツとして釣った魚を再び放すこと。「釣れた魚は傷つけないように注意して~する」 ► release **放[ホウ]鳥[チョウ]** ①鳥を空に放すこと。「人工飼育した3羽のこうのとりを〜した」②野鳥の生態を調べるために、捕らえた野鳥に目印を付けて放すこと。③仏教で、放生会や葬式のときに、捕まえていた鳥を供養のために放すこと。 ## k 名詞の類:モノ **保[ホ]釈[シャク]金[キン]** 被告人を保釈するために、裁判所に納付される金。◇「保釈保証金」の略。 <1481> # 82 清い・汚い(清濁)[きよい・きたない(せいだく)] # 8200 清い[きよい] ## a 動詞の類 ### ●清まる **清[きよ]まる** けがれなどが落ちてきれいになる。「神々しいほどの大自然の風景を目の当たりにして、心が~ような気がした」 ### **純化[ジュンカ]する** まじりけがなくなり、純粋になること。「無垢な子供たちとの暮らしの中で、私の魂はだんだん〜していった」 ### ●澄む **澄[す]む** ①よごれ・濁り、曇りがなくなる。「高原の朝の澄んだ空気」「月が澄んでいる」「澄んだ音色」「澄んだ色」「心が~」濁る②清音で発音する。「澄んで読む語」→濁る◆「清む」とも書く。 ### **澄[す]み切[き]る** すっかり澄む。「澄み切った秋の空」「澄み切った心境で暮らす」 ### **澄[す]み渡[わた]る** 一面に澄む。「澄み渡った秋の空」「心が~ような美しい音楽」 ### **透[す]き通[とお]る** 声や音が澄んでいて、はっきり聞こえる。「透き通った少女の歌声」 ### **透徹[トウテツ]** 図澄んでいて、曇りのないこと。「~した文章」 ### **冴[さ]える** 光・音・色・寒気などがまじりけがなく、そのものだけとして感じられる。「月が~」「さえた笛の音」「冬の星空が〜」◇「冱える」とも書く。 ### **冴[さ]え返[かえ]る** 春先に、いったん暖かくなったあとで、またひどくさえる。「~月影」 ### **冴[さ]え渡[わた]る** 一面にさえる。「~月の光」 ### ●清める **清[きよ]める** けがれなどを落としてきれいにする。「けがれた心を~」「身を~」「けがれを~」◇「浄める」とも書く。 ### **澄[す]ます** 水などの濁りをなくしてきれいにする。「心を~」濁った水を~作業」◇「済ます」とも書く。 ### **純化[ジュンカ]する** まじりけをなくして純粋にすること。「心を~して子供たちと遊ぶ」「日本語を〜する」 ### **浄化[ジョウカ]する** よごれや腐敗、また、社会のよどみを取り除いてきれいにすること。「川の水を~する」「腐敗した政界を〜する必要がある」~装置・~槽 ### ▶掃き清める 6009掃くa●掃除する ### ●清拭する 6007拭くa●ふく ## C 形容詞の類 **清[きよ]い** ①さわやかで澄んでいる様子。「~水の流れ」「清く澄んだ冬の星空」②心にけがれや欲がない様子。「彼女は〜心の持ち主だ」「清く正しく美しく」◆「浄い」とも書く。 ### **潔[いさぎよ]い** 心にけがれや、やましいところがない様子。「~一生」「~生き方をする」 ### **混[ま]じり気[け]の無[な]い** (余計な)ほかのものがまざっていない様子。「~酒はやはりうまい」「~気持ち」 ## d 形容動詞の類 ### ●清らかな様子 **清[きよ]らかな** けがれがなく澄んでいる様子。「美しい〜乙女」「幼子の~な瞳」「~な調べが聞こえる」「~な関係」 ### **清楚[セイソ]な** 飾りけがなく、清らかな様子。「~な花に心をなぐさめられる」「~な身なりの女子学生」 ### **楚楚[ソソ]たる** 若い女性が清らかな様子。「~とした美人を見かける」 ### **清純[セイジュン]な** 清らかで素直な様子。「彼女は今どき珍しい~なお嬢さんです」▷~派 ### **純潔[ジュンケツ]** 心や体にけがれがなく、清らかな様子。「結婚まで〜~を守る」「〜で高邁な精神」▷~教育 ### **プラトニック[プラトニック]な** (恋愛に関して)純粋に精神的である様子。「~な感情を抱く」~ラブ ◇古代ギリシャの哲学者プラトンのような、の意。Platonic ### **無垢[ムク]** 心がけがれていない様子。「幼子の~な心」▷純真~◇仏教では、欲望・執着などの煩悩がなく、清浄な様子をいう。 ### **清浄[ショウジョウ]な** 清らかでよごれやけがれのない様子。「~な空気」▷~無垢・~野菜・空気~器 ### **清浄[セイジョウ]** 図心が清らかな様子。「六根清浄」 ### **光風霽月[コウフウセイゲツ]の** (雨上がりのさわやかな風や輝く月のように)心が清らかで、わだかまりのない様子。「~の心境」 ### ●清潔な様子 **清潔[セイケツ]な** よごれがなく、きれいな様子。「いつも~な衣服を身につける」「~な印象の人」「~な選挙をうったえる」▷~感不潔 ### **綺麗[キレイ]な** よごれやけがれがなく、さっぱりしている様子。「心が〜な人」「手を〜に洗う」「身辺を〜にする」「私と彼女は、〜な関係で過ごした」◇「奇麗」とも書く。 ### **クリーン[クリーン]な** 「清潔」の洋語的表現。「クリーンな人の~」の「~な政治を目指す」▷~エネルギー clean ### **身綺麗[みぎれい]な** 身なりがきれいな様子。「彼女はいつも〜にしている」 ### **小綺麗[こぎれい]な** ちょっときれいな様子。「~な店を構える」 ### **衛生的[エイセイテキ]な** 衛生にかかわる面からみて、清潔である様子。「すみずみまでぴかぴかに磨き上げられた〜な台所」 ### ●まじりけのない様子 **純[ジュン]な** まじりけがなく、ありのままである様子。「子供のような〜な心をもった人」「~和風の旅館」 <1482> ### **純粋[ジュンスイ]な** 何もまじっていない、そのままである様子。「~な喜びを味わう」「~に、ただそうしたかっただけだ」「~な若者」「~な水」▷~培養 ### **純真[ジュンシン]な** 純粋で、うそをついたり、人を疑ったりしない様子。「~な子供の描いた絵」▷~無垢 ### **純情[ジュンジョウ]な** 純粋で、よこしまな心がない様子。「~な少年をだますなんて、ひどいやつだ」~可憐 ### **ナイーブ[ナイーブ]な** 純真な子供のようである様子。「〜なところのある人」~な感性」◇日本語としてはよい意味で用いられることがほとんどだが、英語本来の意味では、「世間知らず」「子供っぽい」といったよくないニュアンスで用いられることが多い。naive ### **ピュア[ピュア]な** 心にまじりけのない、清らかな様子。「彼女は清らかな心の持ち主だ」「~な気持ち」「~な色」pure ### **至純[シジュン]な** この上なく純粋である様子。「~の愛を貫く」◇「至醇」とも書く。 ### **純一[ジュンイツ]な** まじりけや飾りけのない様子。「その若者は芸術への〜な情熱をもっていた」 ### **純然[ジュンゼン]たる** まったくそれに違いない様子。「この絹織物は〜たる国産品です」 ### **純正[ジュンセイ]** まじりけがなく正しい様子。▷~品・~部品・~食品◇「醇正」とも書く。 ### **純良[ジュンリョウ]** まじりけがなく、よいものである様子。「~な食品」~バター ### **無垢[ムク]の** まじりけがなく、そのままである様子。「~の材木」「~の銀」▷金~・銀~材 ### **純白[ジュンパク]の** 白い色のように、心によごれやけがれのない様子。「彼女は〜な心の持ち主です」 ### **純血[ジュンケツ]の** 純粋な血統である様子。▷~種・~馬・~主義混血 ### **生粋[きっすい]の** まったくまじりけがない様子。「彼女は〜の江戸っ子だよ」「~のスコッチ」 ### **ちゃきちゃき** 生粋。「こちとら~の江戸っ子だ」◇人(特に江戸っ子)について用いる。 ### ●潔い様子 **高潔[コウケツ]な** 人格が気高く潔い様子。「~な人柄にひかれた」 ### **清廉[セイレン]な** 心が清らかで潔い様子。「彼は〜な人柄だと言われている」 ### **廉潔[レンケツ]な** 図清らかで深く、言動が正しい様子。「~の士」◇「清廉潔白」の略。 ### **潔白[ケッパク]な** 心にうしろ暗いところがない様子。「彼は〜な人だ」「身の~を証明する」▷清廉~ ### **青天白日[セイテンハクジツ]の** うしろ暗いところがなく潔白である様子。「この事件は〜の身だ」 ### **潔癖[ケッペキ]** な □きれい好きで、不正や不潔なことを極端に嫌う様子。「彼女は〜な人で、時々融通がきかなくて困ることがある」▷~症 ### ▶澄んでいる様子 **清[さや]か** 図明るく澄んでいる様子。「~な月の光が射す」「〜な声」 ### **清澄[セイチョウ]な** 澄み切っている様子。「森の朝の~な空気を胸いっぱいに吸い込む」「~な音色がよく響く」 ### **清冽[セイレツ]な** □水が澄み切って冷たい様子。「谷川の~な水をくんで沸かす」「清洌」とも書く。 ### **朗朗[ロウロウ]** 声や音が澄んでいて、明るく響く様子。「彼は、大勢の聴衆に臆することなく〜と歌い切った」「~たる声の持ち主」▷音吐~ ### **玲瓏[レイロウ]** 声や音が、美しく澄んでいる様子。「フルートの〜たる調べ」 ### **鈴[すず]を転[ころ]がす様[よう]** 琴の弦をはじく音のように、女性の声が澄んでいて美しい様子。「彼女は〜な美しい声で歌った」 ### **明鏡止水[メイキョウシスイ]の** (澄みきって静かな鏡や止まっている水面のように)心が澄み切っている様子。「~の境地に至る」 ## h 名詞の類:コト・サマ **清[きよ]め** けがれを清めること。「葬式から帰り、~の塩でお〜をする」「家を建てる前に土地のお〜をする」◇「浄め」とも書く。「お清め」の形で「清めの塩」そのものも指す。 ### **冴[さ]え** さえること。「音の〜が今ひとつだ」◇「冱え」とも書く。 ### **清濁[セイダク]** 澄んでいることと濁っていること。「透明度は海や湖の水の~を表現するものだ」 ### **河清[カセイ]** 図黄河の濁った水が澄むこと。「百年~を待つ(100年待っても黄河の濁った水が澄むことはないように、とても実現の見込みがなさそうなことのたとえ)」 ### ●純度 1601計るh●おもな度合い ## k 名詞の類:モノ ### ●澄んだ水 **清水[しみず]** 山の陰や岩の間から流れ出る、澄んだ水。「岩の間からわき出る、きれいな〜」 ### **岩清水[いわしみず]** 岩の間からわき出る、きれいな水。◇「石清水」とも書く。 ### **清水[セイスイ]** 図澄んだきれいな水。濁水 ### **浄水[ジョウスイ]** ①清浄な水。②殺菌して、きれいになった水。▷~場・~設置・~池 ### **純水[ジュンスイ]** 水に含まれる不純物などを取り除き、純度を高めた水。「~がないと実験ができない」 ### **蒸留水[ジョウリュウスイ]** 水を沸騰させて、できた水蒸気を精製した水。「注射液は〜から作る」「~のような、おもしろくない男」 ### **上澄[うわず]み** 液体中の混合物が沈殿し、上方にできる澄んだ部分。「~をすくう」 ### **灰汁[あく]** 灰を水にとかし、できた上澄みをすくった液。染色や漂白に用いる。 ### ●浄化装置 **浄化装置[ジョウカソウチ]** 水・空気などを浄化するための装置。 ### **浄化槽[ジョウカソウ]** ①汚水・廃水などを処理するために、一時的に液体を入れておく水槽。②下水・汚水を浄化するための装置。 <1483> ## s 名詞の類:ヒト ### ●高士 9406正しいs # 8201 すがすがしい ## a 動詞の類 ### ●気が晴れる **気[き]が晴[は]れる** 心をとらわれていた憂うつな気分などがなくなり、気持ちが明るくなる。「家の中ばかりにいると気が晴れない」◇「晴れる」は「霽れる」とも書く。 ### **吹[ふっ]切[き]れる** わだかまりや悩みがなくなり、気持ちがすっきりする。「思い切って旅に出たら、迷いが吹っ切れた」 ### **溜飲[リュウイン]が下[さ]がる** 不平・不満の気持ちが消えてすっきりする。「言いたいことを洗いざらいぶちまけて、すっかり溜飲が下がった」 ### **溜飲[リュウイン]を下[さ]げる** 不平・不満の気持ちが消えるようなことがあったり、消えるようなことをしたりしてすっきりする。「負けてばかりのひいきのチームが強豪相手に勝つのを見て、たまには溜飲を下げたいものだ」 ### ●気晴らしする **気晴[きば]らしする** 何かをして、憂鬱な気持ちを紛らすこと。「今夜は酒でも飲んで~しよう」「~にドライブに出かける」 ### **憂[う]さ晴[ば]らし** 何かをして、憂鬱な気持ちがなくなるようにすること。「会社で嫌なことがあったときは、カラオケで〜する」 ### **リフレッシュ[リフレッシュ]する** 元気が回復するように気晴らしすること。「温泉旅行で気分を〜する」▷~休暇 refresh ### **気分転換[キブンテンカン]する** 何かをして気分を変えること。「部屋の模様替えをして〜する」 ### **発散[ハッサン]する** 心にたまっているものを外に出すこと。「週末の草野球で、仕事のストレスを〜する」 ### **ガス抜[ぬ]き** 不平・不満が爆発するのを防ぐために何らかの方法で発散すること。「月に1度映画を見て〜している」◇「ガス」はオgas。 ## C 形容詞の類 **すがすがしい** 心が洗われるようで、気持ちがよい様子。「~山の空気」「よく晴れた~朝だ」「高校球児の潑刺としたプレーを見ていると、〜気持ちになる」 ### **明[あか]るい** 心が曇っておらず、楽しい感じである様子。「おだやかな〜顔をした人」「楽しいときを過ごし、久しぶりに~気持ちになった」 ### **晴[は]れ晴[ば]れしい** 心が晴れて、わだかまりなどがかかっている様子。「~顔」 ### **涼[すず]しい** すっきりとしていて、すがすがしい様子。「目元の~女性」 ### **麗[うるわ]しい** □気持ちが晴れやかでよい様子。「ご機嫌〜ご様子で、なによりでございます」 ## d 形容動詞の類 **爽[さわ]やかな** さっぱりしていて、すがすがしい様子。「~な笑顔」「~な風」「~なのどごしの生ビール」「弁舌~な人」 ### **晴[は]れやか** 晴れ晴れしい様子。「~な気分」「~に笑う」 ### **日本晴[にほんぱ]れ** (雲ひとつなく晴れている天気のように)心がすっきりしている様子。「心の中は~だ」 ### **清爽[セイソウ]** 図さわやかな様子。「~な風」「~の気に満ちる」 ### **颯爽[サッソウ]** きびきびとして、さっぱりしていて気持ちのいい様子。「~と登場する」「~とした姿」 ### **爽快[ソウカイ]な** さわやかで気持ちがよい様子。「~な目覚めの朝」▷気分~ ### **痛快[ツウカイ]な** 非常に気持ちのよい様子。「主人公が悪人を次々に倒していく~な物語」 ### **胸[むね]の空[す]く様[よう]** 胸のつかえがおりて痛快な様子。「~な発言」 ### **涼[すず]やか** すっきりしていて、すがすがしい様子。「~な目もとの美女」 ### **清涼[セイリョウ]** ほどよく冷たくて、すがすがしい様子。「高原の~な空気」▷~飲料水・~剤・~感 ### **クール[クール]な** 清涼な感じがする様子。「この壁紙は~な色合いだ」cool ### **平淡[ヘイタン]** さっぱりしていてしつこくない様子。「~な味わいの文章」 ### ●清新な 8801新しいd●新鮮な ## f 副詞の類 **清清[すがすが]** いやなことなどがかたづいて、気が晴れる様子。「いやな仕事がかたづいて、気が〜した」◇「晴晴」とも書く。 ### **晴[は]れ晴[ば]れ** 気持ちが晴れて、わだかまりがない様子。「~とした笑顔を見せる」 ### **晴[は]れて** 困難や問題がすべて解決して、正々と行動できる様子。「~2人は結婚する」 ### **天下晴[てんかは]れて** 「晴れて」の強調表現。「~2人は夫婦になった」 ### **さっぱり** 心の中のわだかまりや体のよごれなどがとれて、気持ちがよい様子。「~とした部屋」「シャワーを浴びて~する」「めんどうな仕事が終わって〜した」 ### **こざっぱり** さっぱりとしていて清潔な様子。「~とした服装で出かける」 ### **さばさば** (事を終えて)さっぱりする様子。「彼女と別れて〜したよ」「落ち込んでいるのではないかと心配したが、彼女は意外にも〜とした表情だった」 <1484> ### **すっと** わだかまりがなくなって、さっぱりする様子。「あいつが怒られているのを見て、胸が~した」「先輩からアドバイスをもらい、心が~軽くなる」 ### **すうっと** わだかまりが次第になくなってさっぱりする様子。「無邪気な笑顔を見ているうちに、彼女への怒りは〜消えていった」 ### **すかっと** 悩みや不平などがなくなって、気持ちがよい様子。「ジョギングで汗を流したら、気分が〜した」 ### **すっきり** わだかまりや体の不調などがなくなり、さわやかな様子。「気分が~とする」「~しない判決だ」 ## h 名詞の類:コト・サマ **カタルシス[カタルシス]** 心の中に鬱積していた感情が発散され、心が軽快になること。「~を与えてくれる感動的な作品」◇古代ギリシャの哲学者アリストテレスが、『詩学』の中の悲劇の機能を述べた部分で用いた語。ギkatharsis ### ●気晴らしすること **皺伸[しわの]ばし** (老人が)気晴らしのためにすること。「温泉へ~に出かける」◇古めかしい言い方。 ### **命[いのち]の洗濯[せんたく]** 日常の苦労などをすっかり忘れ、十分に気晴らしすること。「1週間の海外旅行が〜になった」 # 8202 美しい[うつくしい] ## a 動詞の類 ### ●快く感じられるようになる **垢抜[あかぬ]ける** 容姿・態度・芸などから、野暮なところがなくなり、すっきりとする。「3年ぶりに会った彼女は、見違えるほどあか抜けていた」「彼女はいつもあか抜けた服装をしている」 ### **垢抜[あかぬ]ける** あか抜けること。「ちょっと見ないうちに、すっかり〜してきれいになったね」 ### **華[はな]やぐ** 雰囲気などが明るく、にぎやかであったりする。「パーティー会場は、着飾った女性たちで、とても華やいだ雰囲気だった」「初めて女子社員が配属されて、営業部の空気はぐっと華やいだものになった」◇「花やぐ」とも書く。 ### ●快く感じられるようにする **美化[ビカ]する** 物事を見たり聞いたりしたときに、(実際以上に)快く感じられるようにすること。「ボランティアで町内の〜にはげむ」「戦争を〜してはいけない」▷~運動 ### **洗練[センレン]する** 磨きあげて、よりあか抜けた、すぐれたものにすること。「都会の生活が彼を〜した」「〜された物腰」◇「洗煉」「洗鍊」とも書く。「洗練された」の形で、連体修飾語として用いられることが多い。 ## C 形容詞の類 **美[うつく]しい** ①人の目や耳に快く感じられる様子。「~花を生ける」「どこからか~メロディーが流れてきた」「心の~人」「自分を犠牲にした〜友情」醜い◇「きれい」がおもに具体的な事柄について使われるのに対して、「美しい」は抽象的な事柄についても多く使われる。「美しい花」「きれいな花」は両方いうが、「美しい友情」は「きれいな友情」とはいわない。 ### **華[はな]々しい** 華やかさが目立つ様子。「~服装で現れる」 ### **美[うつく]しい** 図ことに美しい。「彼女は~装いでパーティーに出席した」 ### **麗[うるわ]しい** □美しくて魅力的な様子。「~花が咲き乱れる国」「しっとりとした〜声」「~情景」◇「美しい」とも書く。 ### **見目麗[みめうるわ]しい** □顔かたちがうるわしい様子。「~乙女」「眉目麗しい」とも書く。 ### **見目好[みめよ]い** 顔かたちが美しい様子。「見目よい若者」◇「眉目好い」とも書く。 ### **優[やさ]しい** 上品で美しい様子。「~顔立ち」「物腰の~女性」 ## d 形容動詞の類 ### ●美しい様子 **綺麗[キレイ]な** 目や耳に快く感じられる様子。「~なばらの花」「彼の奥さんはとても~な人だ」「澄んだ~な声」◇「奇麗」とも書く。関西で「美しい」というところを、東京では「きれい」ということが多い。 ### **美麗[ビレイ]な** 非常にうるわしい様子。「建物内のいたるところに、〜な装飾がほどこしてある」「~を極めた殿堂」 ### **美妙[ビミョウ]な** 図なんともいえないほど美しい様子。「~な楽の音」 ### **流麗[リュウレイ]な** なめらかでうるわしい様子。「作者の思いのたけが、〜な文章で綴られている」「ワルツの〜な調べ」 ### **典麗[テンレイ]な** 文字・文章などが整っていて美しい様子。「~な文章を書く」 ### **壮麗[ソウレイ]な** □壮大でうるわしい様子。「大理石の〜な宮殿」「~に連なるアルプスの峰」 ### **妖美[ヨウビ]な** □人を惑わすような、あやしい美しさがある様子。「彼女は〜なあすかな笑みをうかべ、て男を見た」 ### ●あでやかで美しい様子 → 3009なまめかしいd ### ●きらびやかな様子 **煌[きら]びやか** 輝くほど美しい様子。「~なアクセサリーで身を飾る」 ### **華[はな]やか** 明るくきらびやかで美しい様子。「舞台衣装は、とても~なものだった」◇「花やか」とも書く。 ### **艶[あで]やか** つやがあって美しい様子。「~な黒髪」「~な歌声」 ### **艶[つや]やか** 「つややか」の古い言い方。「~な肌」 ### **華麗[カレイ]な** きわだって華やかで美しい様子。「~に舞い踊る姿」 ### **華美[カビ]な** ぜいたくな感じで美しい様子。「~な調度でしつらえた部屋に住む」「~を極める」◇「花美」とも書く。 ### **絢爛[ケンラン]たる** 図きらびやかで美しい様子。「~たる王朝文化」~豪華 <1485> ### **目[め]もあや** まばゆいほどに美しい様子。「着飾った〜な美女たち」 ### ●上品で美しい様子 **優美[ユウビ]な** 上品で美しい様子。「仏像の〜な姿に魅せられる」「~なドレス」 ### **優雅[ユウガ]な** 落ち着きや余裕などがあって、上品で美しい様子。「その女性は〜な身のこなしでわれわれを案内してくれた」 ### **優艶[ユウエン]な** 図やさしく、上品で美しい様子。「淑女の〜な姿」「優」とも書く。 ### **艶[あで]やか** 図姿や動作などが優美な様子。「バレリーナの〜な動き」 ### **蕭洒[ショウシャ]な** □気品があり、美しい様子。「~な貴婦人」 ### **エレガント[エレガント]な** 「優雅」の洋語的表現。「知的で〜な大人の女性」「~な装い」elegant ### **シック[シック]な** 服装などがしゃれていて上品な様子。「~なワンピースだね」chic ### **ドレッシー[ドレッシー]な** 洋装が優美な様子。「パーティーにぴったりの、〜なデザインのワンピース」dressy ### **ハイセンス[ハイセンス]な** 趣味がよく、洗練されている様子。「~な品々を取りそろえた店」◇和製洋語。ハイ(high)+センス(sense) ### ●姿・顔立ちが美しい様子 **絶世[ゼッセイ]の** (女性の)容姿が、この世にまたとないほど美しい様子。「~の美女」 ### **優形[ユウケイ]の** 体つきがすらりとしていて上品な様子。「役者のような~の二枚目」 ### **八頭身[ハットウシン]** 顔と身長との割合が8分の1くらいの、均整のとれた美しい体つきの女性。「~の美人」◇「八等身」とも書く。 ### **水[みず]の滴[したた]る様[よう]な** 容姿が、みずみずしくて非常に美しい様子。「~ないい男」 ### **男振[おとこぶ]り** 男性が、引き締まった表情の、渋みのある顔つきである様子。「あの役者は〜のいい男だね」 ### **ハンサム[ハンサム]な** 男性の顔立ちが、整っていて美しい様子。「〜なご主人ですね」▷~ボーイ handsomex ### **秀麗[シュウレイ]な** □容姿が立派で、美しい様子。「~な婦人」「〜な富士の姿」 ### **眉目秀麗[ビモクシュウレイ]** 図顔かたちが整っていて、すぐれて美しい様子。「~な青年」 ### **端麗[タンレイ]な** 顔立ちや姿が整っていてうるわしい様子。「青年っぽさを残した〜な容貌」「〜な姿の富士山」▷容姿~ ### **佳麗[カレイ]な** 図整っていて美しい様子。「~な女性」 ### **豊麗[ホウレイ]な** 女性が肉づきがよくて美しい様子。「〜な体を横たえる」 ### ●スマートな・華奢な ⇒ 7601細いd ### ▶垢抜けしている様子 **粋[いき]な** 容姿・身なりなどがあか抜けしていて色気がある様子。「~な姉さん」「~な着こなし」→野暮 ### **小粋[こいき]な** どことなくあか抜けしている様子。「〜な店」 ### **洒落[しゃ]れた** 物事があかぬけていて、いい感じである様子。「このあたりには〜店がけっこうある」◇「洒落」はあて字。 ### **御洒落[おしゃれ]な** 「しゃれた」のていねいな言い方。「いつも〜な格好をしている」「とても〜なレストラン」 ### **小洒落[こじゃ]れた** 個人商店や飲食店が、ちょっとしゃれた感じである様子。「最近、公園のそばに〜なイタリアンの店ができた」 ### **瀟洒[ショウシャ]な** すっきりしてあか抜けしている様子。「~な洋館が建ち並ぶ町」◇「瀟灑」とも書く。多く建物などについて用いる。 ### ●景色が美しい様子 **景勝[ケイショウ]の** 図景色が美しくすぐれている様子。「~の地」~地 ### **明媚[メイビ]な** 景色が清らかで美しい様子。「~な景勝の地」◇「明美」とも書く。 ### **風光明媚[フウコウメイビ]な** 自然の景色が、清らかで美しい様子。「~な土地」 ### **絶佳[ゼッケイ]** □風景がこの上なく美しい様子。「山頂では〜な眺望を十分に楽しんだ」▷眺望~ ### ●その他 **美的[ビテキ]な** 美に関するものである様子。「~な感覚」~センス ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●美しいこと **美[ビ]** 美しいこと。「アフロディテは〜の女神である」「天然の~」「日本の~を追求した芸術家」▷脚線~・曲線~・肉体~・様式~・形式~醜 ### **美醜[ビシュウ]** 美しいこととみにくいこと。「外観の~は問わない」 ### **艶[つや]** みずみずしい美しさ。「ベテランの歌手が、歌声にはまだ〜がある」「肌に〜がある」 ### **美質[ビシツ]** 生まれつき備わっている、美しくすぐれた容姿や性質。「天性の〜に磨きをかける」 ### **妍[ケン]** □女性の顔立ちが美しいこと。「美女たちが~を競う」 ### **明眸皓歯[メイボウコウシ]** □(澄んだ美しいひとみと白い美しい歯の意から)女性の顔立ちが美しいこと。「~の美人」 ### **麗姿[レイシ]** 図うるわしい姿。「富士山の~を描く」 ### ●色艶 8302色付くh● ### ●エレガンス → 9405ゆかしいh ### ●美しくすること **美身[ビシン]** 図体を美しくすること。▷~術 ### **美肌[ビハダ]** 肌を美しくすること。▷~効果◇「美膚」とも書く。 ### **美白[ビハク]** 肌を白く美しくすること。▷~効果 ### **美顔[ビガン]** 顔を美しくすること。▷~術・~水 ### **美髪[ビハツ]** 髪の毛をきれいに手入れすること。~効果~成分 ### ●美容 5912装うh●美容 ### ▶美装 5905張るh、5912装うh ### ●美景 0403眺めるi●よい眺め ### ▶美術 6800作るh●芸術 ### ▶美意識 0500感じるh●感じる力 <1486> ## k 名詞の類:モノ **美貌[ビボウ]** 美しい顔かたち。「~の持ち主」 ### **明眸[メイボウ]** 図はっきりしていて美しいひとみ。 ### **美辞[ビジ]** 美しく飾った言葉。「~を連ねる」 ### **麗句[レイク]** 図美しく飾った言葉。「~を連ねる」◇「麗句」も単独で使われることは少なく、「美辞麗句」の形で用いられることが多い。 ### **美辞麗句[ビジレイク]** 表面を美しく飾った、内容の伴わない言葉。「いくら~を並べても、実態がともなわないのでは、かえってむなしい」 ### **錦繍[キンシュウ]** □(豪華な織物のような)美しい紅葉や花や衣服。「あざやかな〜で彩られた山」 ### ▶美文 → 2204著すk●文体から見た文 ### ●美声 0411聞こえるk●いろいろな音声 ### ●美本 1807読むk●新本・古本●価値からみた本 ## S 名詞の類:ヒト ### ●美しい人 **美形[ビケイ]** 顔の美しい人。「その青年は、なかなかの~だった」◇女にも男にも使われる。 ### **器量好[きりょうよ]し** 顔かたちが整っていて美しい人。「あの子は~だから、もてるでしょうね」◇男女ともに用いられるが、女性についていうことが多い。 ### ●美しい女性 **美人[ビジン]** 顔かたちの美しい女性。▷~画・~薄命 ### **美女[ビジョ]** 顔かたち(と体つき)の美しい女性。「絶世の~」 ### **佳人[カジン]** 図美人。~薄命 ### **麗人[レイジン]** 図見目うるわしい女性。「男装の~」 ### **別嬪[ベッピン]** 特に美しい女性。「あんな小さかった女の子が、あんな~さんになるなんて、想像もしなかった」◇あらたまった会話で使われることはあまりなく、また、やや古風な響きがある。 ### **美少女[ビショウジョ]** 顔かたちの美しい少女。 ### **美姫[ビキ]** 図美しい女性。 ### **名花[メイカ]** 図(美しい花のような)美女。「映画界の~」 ### **妖花[ヨウカ]** 図(妖しく美しく咲く花のような)美女。 ### ●美しい男性 **美男[ビナン]** 顔かたちの美しい男性。「〜美女の新婚夫婦」 ### **美男子[ビダンシ]** 顔かたちの美しい男子。◇「びなんし」ともいう。 ### **男前[おとこまえ]** 男として風采がよい人。「彼はなかなかの~だ」 ### **二枚目[ニマイメ]** 顔かたちが美しく女性にもてる男性。◇昔、歌舞伎で、美男の役をつとめる役者の名前を、芝居小屋の看板の2番目に書き並べていたことから。 ### **優男[やさおとこ]** 体つきがすらりとして上品な感じのする男性。 ### **美丈夫[ビジョウブ]** 美しく立派な男子。「きりっとした~」 ### **美少年[ビショウネン]** 顔かたちの美しい少年。「すらりとした〜」「紅顔の~」 ### **美童[ビドウ]** 美しい少年や若者。 ### ●好男子 9400良いu ## u 名詞の類:トコロ **名勝[メイショウ]** 景色のすばらしい土地。「日本の~」 ### **景勝地[ケイショウチ]** 景色が美しくすぐれている土地。 ### **奇勝[キショウ]** 図景色が珍しく、すばらしいところ。「奇岩の多い妙義山は、日本三大~のひとつといわれる」 # 8203 みにくい ## C 形容詞の類 **みにくい** 容貌・外観などが、見て不快な感じを与える様子。「怒ると~顔になる」美しい ### **目[め]と見[み]られない** □二度と見る気がしないくらいにみにくい様子。「怪我をして〜顔になってしまった」 ### **見[み]るに堪[た]えない** まともに見ることができないほどみにくい様子。「ブルドーザーが入り、〜姿となった山」 ### ●みっともない → 3011見苦しいc●みにくい ## d 形容動詞の類 **不器量[ブキリョウ]な** 顔かたちが整っていない様子。「~な娘」◇「無器量」とも書く。 ### **不細工[ブサイク]な** 物の形・かっこうがみにくい様子。特に、人の顔かたちが整っていない様子。「~な顔」◇「無細工」とも書く。「不細工な椅子」のように、物の細工がまずい意で用いる場合は、文章語的な表現になる。 ### **醜悪[シュウアク]な** 顔立ちや姿がみにくい様子。「得体の知れない~な生き物」 ### **醜怪[シュウカイ]な** 図みにくくて気味が悪い様子。「~な容貌」 ### **グロテスク[グロテスク]な** 醜悪で、異様な感じのする様子。「毒々しい~な花」grotesque ### **グロ[グロ]な** 「グロテスク」の略。「この魚は~だけど、食べられるよ」 ## S 名詞の類:ヒト **醜女[しこめ]** 顔立ちのみにくい女。 ### **醜女[ブス]** 「ぶおんな」の古い言い方。 ### **醜女[ブおんな]** 図顔立ちのみにくい女性。 ### **醜婦[シュウフ]** 図顔立ちのみにくい女性をあざけって言う言葉。 ### **醜男[ブオトコ]** 顔立ちのみにくい男。 <1487> ### **醜男[シコオ]** 図「ぶおとこ」の古い言い方。 # 8204 けばけばしい ## C 形容詞の類 **けばけばしい** 見て不快な感じを与えるほど、はでで品がない様子。「けばけばしい化粧に眉をひそめる」「~な格好」 ### **けばい** 「けばけばしい」の、よりくだけた言い方。「きんきらきんの~ドレス」 ### **どぎつい** はなはだしくけばけばしい様子。「なんてまあ~化粧をしていたんだろう」「~広告で人目を引く」 ### **毒毒[どくどく]しい** 見て不快な感じがするほど、きつい色合いの様子。「~色のきのこは食べないほうがよい」「~化粧」 ### ●しつこい・くどい ♪ 7902濃いc●濃すぎる様子 ## d 形容動詞の類 ### ●派手な 0408目立つd # 8205 汚い[きたない] ## C 形容詞の類 **汚[きたな]い** 感じを与える様子。「物が散乱し、ほこりのたまった~部屋」「~字で乱暴に書かれた手紙」「~言葉を吐く」「意地が〜」「金に〜やつだ」◇「穢い」とも書く。 ### **薄汚[うすぎたな]い** なんとなく汚い感じを与える様子。「~なりと格好で町を出歩く」「心が~なやつ」 ### **小汚[こぎたな]い** どことなく汚い様子。「~店だが料理はうまい」 ### **ばばっちい** よごれなどがついていて汚い様子。「~手を洗わないで、ごはんをたべるんでない」◇「ばば(糞)しい」の転じたもの。 ### **ぱっちい** 「ばばっちい」の短縮形。「~おててを洗いましょう」 ### **汚[けが]らしい** いかにも汚いという感じがする様子。「洗濯していないような~服を着た男」◇「穢らしい」とも書く。 ### **汚[けが]らわしい** その人・ものがけがれていて、触ると自分までもがけがれてしまいそうで、嫌な感じがする様子。「~手でさわらないでちょうだい」「あんな男、見るのも~」◇「穢らわしい」とも書く。 ### **むさい** 汚らしくて、きちんとしていない様子。「よれよれのレインコートで、いかにも~格好だった」 ### **むさくるしい** むさくて不快な様子。「~ところですが、ぜひお立ち寄りください」「~ひげ」 ### **埃[ほこり]っぽい** ほこりが多いように感じる様子。「あそこは〜街という印象だ」 ## d 形容動詞の類 **不潔[フケツ]な** 清潔でない様子。「〜な下着」「複数の女性とつきあうなんて、〜だわ」清潔 ### **不浄[フジョウ]な** 清浄でない様子。「不正に得た~な金」 ### **不衛生[フエイセイ]な** 衛生的でない様子。「見るからに~な店だ」 ### **不純[フジュン]な** 純粋でない様子。「彼女とは~な動機で交際を始めた」▷~異性交遊 ## k 名詞の類:モノ ### ●汚物 → 5701出すk●排泄物 # 8206 汚れる[よごれる] ## a 動詞の類 **汚[よご]れる** 汚い状態になる。「泥で靴がよごれてしまった」「汚れた手を洗う」「よごれた部屋を掃除する」◇多く物質的な意で用いるが、「身も心もよごれる」のように、道徳的・精神的な意でも用いる。 ### **薄汚[うすよご]れる** どことなくよごれた感じになる。「薄汚れたシャツ」 ### **汚[けが]れる** 道徳的・精神的によごれた状態になる。「けがれた心」「耳が〜から、そんな話はやめてくれ」「けがれた金など受け取れない」◇「穢れる」とも書く。 ### **塗[まみ]れる** (よごれた)粉や液状、粒状のものなどのものが一面についてよごれる。「炎天下を歩き続けた彼の体は、汗にまみれていた」「ほこりにまみれた手」◇「汚職にまみれた政治家」のように、好ましくない物事と深く関わっている意でも用いる。 ### **染[し]みる** 液体が物の内部に入って、よごれた状態になる。「薬のしみた包帯を洗う」◇「沁みる」「浸みる」「滲みる」とも書く。 ### **染[し]み付[つ]く** よごれやにおいなどがついて、取れなくなること。「シャツにインクがしみついて取れない」「タバコのにおいがしみついたセーター」◇「染み着く」とも書く。 ### **垢染[あかじ]みる** 垢がついて、よごれた状態になる。「ワイシャツの襟が~」 ### **油染[あぶらじ]みる** 油などが、衣服などにしみたりついたりして、よごれた状態になる。「油じみた作業服を脱ぐ」 ### **汚染[オセン]される** 空気・水・土などが、化学物質・細菌・放射能などの有毒物質によってよごれること。「車の排気ガスによって〜した空気」▷大気~・放射能~ ### **汚損[オソン]する** □物がよごれたり、傷ついたりすること。「器物が〜する」 ### **汚濁[オダク]する** 図よごれて濁ること。「生活排水で~した川」◇仏教語では、「おじょく」と読み、「世の中がけがれること」の意。 ## C 形容詞の類 **汚[よご]れっぽい** すぐによごれる様子。「白い服はよごれっぽくて着られない」 ## d 形容動詞の類 **泥塗[どろまみ]れ** 泥にまみれる様子。「ぬかるみで転倒し~になる」 <1488> ### **泥[どろ]だらけ** あちこちに泥がつく様子。「~になった靴下」「子供のズボンが~」 ### **泥[どろ]まみれ** 「泥だらけ」を強めた言い方。「靴が〜になっちゃった」 ### **泥んこ[どろんこ]** 泥だらけで遊ぶこと。「~遊び」 ### **埃[ほこり]まみれ** ほこりにまみれる様子。「押し入れの奥から〜のアルバムを取り出す」 ### **油塗[あぶらまみ]れ** 油にまみれる様子。「海の汚染により~になった海鳥」 ### **ぎとぎと** 油などでよごれる様子。「一日中機械いじりをしていたので、手が~だ」 ### ●汗まみれの 5701出すd ## f 副詞の類 **ぎとぎと** 油などでよごれる様子。「油で~した手をよく洗う」 ### ●べとべと → 5900付くf ### ●どろどろ 7405とけるf ## h 名詞の類:コト・サマ **汚[よご]れ** よごれること・程度。「~がひどいから二度洗いする」「もみ洗いして、しつこい~を落とす」 ### **汚[けが]れ** けがれること。「~を知らない少女」「~なき心」◇「穢れ」とも書く。 ### **汚穢[オエ]** 図汚くけがれていること。「~を祓う祭り」「おわい」ともいう。 ## k 名詞の類:モノ **汚[よご]れ物[もの]** 衣類・食器などのよごれた物。「~を洗う」 ### **汚水[オスイ]** 住宅・工場などから出るよごれた水。「上流の工場から流される〜で、川の魚が激減した」▷~処理場 ### **水垢[みずあか]** 水に溶けていた不純物が、容器に付着したり、水面に浮かんだりしたようなもの。 ### **染[し]み** 液などが部分的にしみついてよごれた部分。「着物の〜を抜く」~抜き ### **汚点[オテン]** □物についた、小さなよごれ。「掛け軸のこの〜はとれないものだろうか」 ### ▶洗い物 → 8209洗うk●洗うもの・洗ったもの ### ●廃水・排水 △ 5701出すk●排出されるもの ## S 名詞の類:ヒト ### ●汚れ役 4309演じるs●役 # 8207 濁る[にごる] ## a 動詞の類 **濁[にご]る** ①別のものがまじって、透明でない状態になる。「土砂で川の水が~」「雨で室内の空気が~」「濁った色」「濁った頭で考えてもいいアイディアは浮かばない」「濁った声」「濁った心」「濁りに濁った世の中」澄む②濁音で発音する。「濁って読む」澄む ### **黄濁[コウダク]する** 図濁って黄色くなること。「川の水が~」 ### **白濁[ハクダク]する** 濁って白くなるとこと。「眼球が〜する」 ### **混濁[コンダク]する** ①いろいろなものがまじって濁ること。「~した空気に気分が悪くなった」②意識・記憶などがはっきりしなくなること。「意識が〜しているので面会は無理です」◆「溷濁」とも書く。 ### **くすむ** 暗い色がまじったような、濁った色になる。「くすんだ色のセーター」 ## f 副詞の類 **どんより** 空・色合い・目つきなどが濁って見える様子。「雪でも降りそうな〜とした空」「気力のない〜した目」◇「部屋はどんよりとした空気に包まれていた」「試験のことを考えると気分がどんよりしてくる」のように、ある空間の空気や人の気持ちなどがすっきりとせず濁っている様子を表現するのにも用いる。 ### **どろんと** 明るさや動きが感じられず、濁っている様子。「沼は~していて不気味な感じだった」 ## h 名詞の類:コト・サマ **濁[にご]り** 濁ること。「土砂による水の~」「水晶体の~」「~のない心」 ### **くすみ** (顔色などが)くすむこと。「肌の~が気になる」 ## k 名詞の類:モノ ### ●濁った水 **濁[にご]り水[みず]** 濁った水。「水道の工事で〜が出ますよ」 ### **濁水[ダクスイ]** 図濁った水。「堤防が切れて〜が渦巻いている」清水 ### ●濁流 4915流れるm●流れ ### ●濁り酒 0303飲むm●日本酒 ### ●濁音・半濁音 △ 0411聞こえるk●音声の種類 ### ▶濁点・半濁点 2201書くn●字の構成要素 ## u 名詞の類:トコロ **濁世[ジョクセイ]** □けがれたこの世。「~を嫌って隠遁する」「だくせ」ともいう。 ### **濁世[ジョクセ]** 図仏教で、濁りけがれた人の世。 ### ●濁り江 → 4915流れるu●川 # 8208 汚す[よごす] ## a 動詞の類 ### ●よごす **汚[よご]す** 汚い状態にする。「衣服をよごさないように気をつける」「部屋を~」「空気を~」◇「よごれる」と同様に、多く物質的な意で用いるが、比喩的に「幹部は自分の手をよごさずに(自分にとってよくないことをあえて行わずに)、部下に責任をとらせた」のようにも用いる。 ### **汚染[オセン]する** 有毒物質・細菌・放射能などが、水・空気・食品などを汚す。「工場廃水が川を~する」 ### **濁[にご]す** 濁るようにする。「流れ込んだ土砂が湖をよごしてしまった」 ### **食[く]い散[ち]らかす** 食べ物をこぼしたりしてあたりをよごす。「子供がごはんを食い散らかした食卓をふく」◇やや丁寧な言い方で <1489> 「食べ散らす」ともいうが、「食い散らかす」のほうが一般的。 ### **食[く]い散[ち]らす** 「食い散らかす」の、よりくだけた言い方。「子供たちがお菓子を食い散らかしたあとのかたづけはたいへんだ」◇やや丁寧な言い方で「食べ散らかす」ともいうが、「食い散らかす」のほうが一般的。 ### **食[く]い荒[あ]らす** 食べ物を乱雑に食って、あたりをよごす。「貯蔵庫がねずみに食い荒らされる」 ### **汚損[オソン]する** □物をよごしたり、傷つけたりすること。「器物を〜する」 ### ●けがす → 6912損なうa●他人やものの状態を悪くする ## h 名詞の類:コト・サマ ### ▶けがすこと → 6912損なうh●けがすこと ### ▶はずかしめ → 1202恥じるh●はずかしめ # 8209 洗う[あらう] ## a 動詞の類 ### ●洗う **洗[あら]う** よごれや不純物などを、水などで落としてきれいにする。「食べたらすぐに、茶碗を~」「泥のついた手足を~」「けなげな子供たちを見ていると、心が洗われる思いがする」 ### **洗[あら]い上[あ]げる** 徹底的に洗う。「シーツを真っ白に~」 ### **洗[あら]い直[なお]す** 洗濯機などで洗ったものを、もう一度洗う。「あまりによごれていたので、手洗いで洗い直した」 ### **洗[あら]い落[お]とす** 洗って、付着しているものを取り除く。「雨靴の泥を~」 ### **洗[あら]い晒[ざら]す** 衣類の色のあせたり、生地が弱くなったりするまで、何度も洗うことをくり返す。「洗いざらしたジーンズ」 ### **洗[あら]い流[なが]す** よごれを水で洗って流す。「野菜についた土を〜」「悲しい思い出を水に〜」 ### **水洗[みずあら]い** 洗剤や薬品を使わないで、水で洗うこと。「野菜を〜する」 ### **洗浄[センジョウ]する** 洗って、きれいにすること。「患部を~する」~液◇もとは「洗滌」と書いた。「洗浄」という表記は、「洗滌」の慣用読み「せんじょう」から。 ### **洗滌[センデキ]する** 「洗滌」の正しい読み方。 ### **洗濯[センタク]する** 衣類などを洗って、よごれを落とし、きれいにすること。「いまは洗濯機のおかげで、~するのが楽になった」▷~物・~機・~板・~挟み・~石鹼 ### **クリーニング[クリーニング]する** 洗濯すること。特に、店で、水を使わずに有機溶剤を使って洗うこと。「そのよごれは~しなけりゃ落ちないわよ」「冬物を〜に出す」▷~店 cleaning ### **ドライクリーニング[ドライクリーニング]する** 水を使わずに、有機溶剤を使って衣類のよごれを落とすこと。「白い服を〜すると、変色することがある」dry cleaning ### **手洗[てあら]い** 洗濯物を、洗濯機などを使わずに手で洗うこと。「この生地はデリケートなので〜してください」▷~洗車 ### **下洗[したあら]い** 本式に洗う前に、簡単に洗うこと。「ひどいよごれは〜しないといけない」 ### **摘[つま]み洗[あら]い** 衣類などのよごれた部分をつまんで洗うこと。「ズボンのしみをお湯で〜する」 ### **揉[も]み洗[あら]い** もんで、よごれを落として洗うこと。「こびりついたよごれは~するのがいい」 ### **押[お]し洗[あら]い** 形を崩さないように、手のひらで押してはなすようにして洗うこと。「セーターは〜しないと形が崩れてしまう」 ### **洗[あら]い張[は]り** 和服をほどいて洗い、のりをつけて板に張るなどして、しわをのばし乾かすこと。「着物を〜する」 ### **解[と]き洗[あら]い** 和服を縫い目をすべてほどいて、ばらばらの布地にして洗うこと。「和服を〜する」 ### **丸洗[まるあら]い** 和服をほどかずに、そのまま洗うこと。また、衣服などを丸ごと洗うこと。「最近は〜できる背広があるらしい」 ### **洗車[センシャ]する** 自動車などを洗い、よごれを落とすこと。「月に1度、ガソリンスタンドで〜する」▷~機 ### ●身体を洗う **洗顔[センガン]する** 顔を洗うこと。「ぬるま湯で〜する」▷~石鹸・~クリーム ### **洗面[センメン]する** 洗顔(したり、簡単な身づくろいをすること)。「~してから食卓につく」▷~道具・~台・~器・~所 ### **クレンジング[クレンジング]する** 洗顔して、化粧を落とすこと。「夜寝る前に、〜をきちんとしなければしわのもとになるよ」▷~フォーム・~クリーム・~オイル cleansing ### **洗髪[センパツ]する** 髪を洗うこと。「熱が下がり、3日ぶりに〜する」 ### **シャンプー[シャンプー]する** 洗髪剤で髪の毛を洗うこと。「若者たちは毎日〜するらしい」~台 shampoo ### **洗眼[センガン]する** 水や薬などで、目を洗うこと。「プールで泳いだあとは、忘れずに〜すること」~薬 ### ●すすぐ **すすぐ** ①石鹸や洗剤でよごれを落としたあと、水できれいに洗い流す。「洗濯物を~」◇「濯ぐ」「滌ぐ」と書く。②口の中を水で洗って、きれいにする。「口を〜」◇「漱ぐ」と書く。 ### **ゆすぐ** 「すすぐ」の、より口語的な言い方。「水をかえて洗濯物を~」「歯の治療のあと口を~」◇「すすぐ」の①に対応する意の場合は「濯ぐ」、②の場合は「漱ぐ」と書く。 ### **濯[そそ]ぐ** □水などできれいに洗い流す。「口を~」「手足を~」「雪ぐ」とも書く。 ### **嗽[うがい]** 水などを口に含み、のどや頬を動かして上を向き、口から息をはきながらすすぎ、はき出すこと。「風邪の予防にいちばんいいのは、帰宅したら必ず〜することだ」 ## d 形容動詞の類 **洗[あら]い立[た]て** 洗ったばかりである様子。「~のシャツは気持ちがいい」 <1490> ### **洗[あら]いざらし** 何度も洗って、衣服などの色があせたり、張りがなくなったりしている様子。「~の浴衣に袖を通す」 ### **ウォッシャブル[ウォッシャブル]** (水を使わずに、有機溶剤を使うドライクリーニングをせずに、洗濯機などでの)洗濯が可能(な材質)である様子。「夏は汗をかくから、手軽に洗える〜なスーツがいちばんいい」washable ## f 副詞の類 **ざぶざぶと** 水をたくさん使い、勢いよく洗う様子。「彼女は、泥だらけの子供の洋服を、たらいで~洗っていた」 ### **じゃぶじゃぶと** 勢いよく水をはね散らすようにして洗う様子。「グラウンドの水道で〜と顔を洗う」 ### ●ごしごし → 5805擦る●こする様子 ## h 名詞の類:コト・サマ **洗[あら]い** 洗うこと。「冬物を~に出す」「~が足りない」~粉・~桶・~場 ### **洗[あら]い物[もの]** 食器などを洗うこと。「~をする」 ### **濯[すす]ぎ** すすぐこと。「その程度では、〜が足りない」 ### **皿洗[さらあら]い** 皿を洗うこと。「~のアルバイトをする」 ### **手洗[てあら]い** 手を洗うこと。「家に帰ったら、まず~・うがいをする」 ### **手水[ちょうず]** 手や顔を洗ってきれいにすること。特に、社寺で参拝の前に手を洗い、口をすすぐこと。▷~鉢◇そのための水のことも指す。「ちょうず」は「てみず」の音韻変化。 ### **水洗[スイセン]** 水で洗い流すこと。「~のトイレ」▽~便所 ## k 名詞の類:モノ ### ●洗うための道具 **洗面器[センメンキ]** 風呂などで顔や体を洗うときに使う、湯や水を入れる器。 ### **洗面台[センメンダイ]** 洗面のための、作りつけの台。水道設備・鏡・棚・照明などを一体化したもの。 ### **手洗[てあら]い鉢[ばち]** 手を洗うための水を入れた鉢。 ### **手水鉢[ちょうずばち]** 庭などに設けてある、手や顔を洗うための鉢。「つくばい」 ### **蹲[つくばい]** 茶室の庭先などに設けてある手水鉢。◇「蹲踞」とも書く。高さが低く、つくばうようにして使うことから。 ### **フィンガーボウル[フィンガーボウル]** 西洋料理で、食事の途中に、よごれた指先を洗うために出される水を入れた器。「~の水を飲んだという人の話を聞いた」finger bowl ### **洗[あら]い桶[おけ]** 洗濯や食器洗いなどのために用いる桶。また、風呂場で体を洗うのに用いる桶。 ### **食器洗[しょっきあら]い機[き]** 食器を洗うための電気機械。 ### **洗濯機[センタクキ]** 洗濯するための電気器具。▷全自動式~・二槽式~ ### **洗濯板[センタクいた]** 手洗いの洗濯に使う、刻み目をつけた長方形の板。 ### **筆洗[ヒッセン]** 使った筆を洗う器。「〜で筆をすすぐ」 ### ●洗剤 **洗剤[センザイ]** よごれを洗い落としたり、物をきれいに洗うために使う物質の総称。ふつう粉末や液体の物をいう。▷中性~・合成~ ### **石鹸[セッケン]** 体のよごれなどを落とすための固形の洗剤。▷化粧~・薬用~・~水 ### **洗濯石鹸[センタクせっけん]** 洗濯に使う石鹸。 ### **粉石鹸[こなせっけん]** 洗濯に使う粉末の石鹸。 ### **シャボン[シャボン]** 「石鹸」の古めかしい言い方。▷~玉 ### **シャンプー[シャンプー]** 髪の毛を洗うための液状の洗剤。shampoo ### **ボディーシャンプー[ボディーシャンプー]** 体を洗うための液状の洗剤。◇和製洋語。ボディー(body)+シャンプー(shampoo) ### **リンス[リンス]** シャンプーで洗髪したあとに、髪をしなやかにするなどのために使う、髪をすすぐ液体。◇「ヘアリンス」ともいう。rinse ### **洗[あら]い粉[こ]** 髪や顔を洗うための粉。 ### ●洗うもの・洗ったもの **洗[あら]い物[もの]** ①これから洗おうとしている食器など。「料理を作ると〜がたくさん出る」②洗った食器など。「~を食器乾燥機に入れる」 ### **洗濯物[センタクもの]** ①これから洗濯をしようとしている衣類など。「〜がたくさんたまっているので、週末はまとめて洗濯をする予定だ」②洗濯した衣類など。「梅雨時は〜が乾かなくて困る」 ### **洗[あら]い髪[がみ]** 洗ったばかりの髪。「~を乾かす」 ### **濡[ぬ]れ髪[がみ]** 洗ったばかりで、まだ濡れている髪。「〜で町を歩く」 ### **洗米[センマイ]** 洗った米。特に、神に供えるためにきれいに洗った米。 ## S 名詞の類:ヒト **皿洗[さらあら]い** 仕事として皿を洗う人。 ## u 名詞の類:トコロ **洗[あら]い場[ば]** ①飲食店で、食器を洗うところ。②和風の風呂場で、体を洗うところ。「~に洗い桶を置く」 ### **洗面所[センメンジョ]** 洗面台などを備えた、洗面のための場所。 ### **コインランドリー[コインランドリー]** 硬貨を投入することによって動く、自動洗濯機や乾燥機を備えた店。coin laundry ### **クリーニング店[クリーニングてん]** 洗濯を仕事として引き受ける店。◇「クリーニング(cleaning)」は「洗濯」の意。 # 8210 透ける[すける] ## a 動詞の類 **透[す]く** 向こう側にあるものが見える。「下着が透いて見えるブラウス」 <1491> ### **透[す]ける** 「透く」の、より口語的な言い方。「肌が透けて見えるきれいな水」 ### **透[す]き通[とお]る** 非常に澄んでいて、よく向こう側が見える。「透き通った谷川の水」◇「透き徹る」とも書く。 ### **写[うつ]る** 裏側にあるものが見えて、読みにくくなる。「ページの裏の文字が写ってしまって、読みづらい」 ### **透[とお]る** 物にさえぎられないで、向こう側まで達する。「日の光が~」◇「透る」とも書く。 ### **透過[トウカ]する** ①物体を透き通ること。「画像を~させることも、パソコンなら前面の画像を〜させて後ろの画像を見ることができる」②光や放射線などが物質を通り抜けること。▷~性・~光線 ## d 形容詞の類 **透明[トウメイ]な** 中にさえぎるものがなく、向こう側がよく見える様子。また、そのような感じのする様子。「~なガラス」「~な声」「冬の朝の~な空気」▷~感 ### **透[す]け透[す]け** 俗衣服の生地が薄くて肌が透けて見える様子。「~のブラウス」 ### **シースルー[シースルー]の** 衣服が透ける素材でつくるか、そのような素材である様子。「~のブラウスが流行している」▷~ルック see-through ### **素通[すどお]し** ガラスなどが透明で、向こう側がよく見える様子。「~の窓ガラス」 ## h 名詞の類:コト・サマ **透明度[トウメイド]** 透明さの度合い。特に、川・湖・沼などの水の透明さの度合い。「~の高い湖」「~をはかる」 ## k 名詞の類:モノ ### ●透明なもの **ガラス[ガラス]** 窓にはめたり食器に用いたりする、透明で、堅く、もろい物質。「~のコップ」▷窓~・曇り~・~張り・~細工・~職人◇「硝子」とあてる。炭酸ソーダ・炭酸石灰などを高熱で溶かし、まぜ合わせた後、冷却してつくる。オglas ### **クリスタルガラス[クリスタルガラス]** 酸化鉛を混ぜて形成した、透明で光沢・屈折率の高いガラス。装飾品や光学機器に用いられる。◇水晶(クリスタル)のように透明なガラスの意。「クリスタルグラス」ともいう。crystal glass ### ●切り子・カットガラス → 7000切るn●細工など ### ●透明でないガラス → 8211かすむk # 8211 かすむ ## a 動詞の類 **霞[かす]む** 姿・模様・文字などがはっきり見えなくなる。「月が~」「島がかすんで見える」「印刷がうすくて文字が~」「目が~」◇目の場合は、ふつう「翳む」と書く。「わき役陣があまりにうまくて、主役がかすんでしまった」のように、比喩的に「目立たなくなる」の意でも用いる。 ### **霞[かすみ]が掛[か]かる** 霧や霞におおわれたように、ぼんやりとしか見えない。「山に霞がかかったようで、まわりがはっきり見えない」「頭の中に霞がかかったようで、考えがまとまらない」 ### **煙[けむ]る** 煙っているかのように、かすんで見える。「雨に~街」◇「畑る」とも書く。 ### **燻[けぶ]る** 燻っているかのように、かすんで見える。「霧やに〜山々」「畑る」とも書く。 ### **曇[くも]る** 「けむる」の古めかしい言い方。「朝もやに〜景色」 ### **暈[ぼ]ける** 色の輪郭などがはっきりしなくなる。「湯気で鏡が〜」 ### **ぼやける** 「暈ける」の、よりくだけた言い方。ぼけた状態になる。「道路の白線が~」 ### **滲[にじ]む** 涙で物がぼやける。「涙で街の灯がにじんで見える」 ### ●心や表情が曇る ⇒ 1103ふさぐa●ふさぐ、9700現れるa●気持ちが表情に現れる ## d 形容動詞の類 **幽[かす]かな** かろうじて感じられる様子。「~な声を聞き分ける」「~な記憶をたどる」「重傷だが〜に息をしている」◇「微か」とも書く。 ### **仄[ほの]かな** かすかに感じられる様子。あたりが〜に見える」「~な香りをただよわす花」 ### **おぼろ** (春の夜に)ぼんやりとかすんでいて、はっきり見えない様子。「~な月」「~な記憶をたどる」 ### **朧気[おぼろげ]** いかにもおぼろである様子。「~ながら覚えている」古くは「おぼろけ」という。 ### **夢現[ゆめうつつ]の** 夢を見ているかのような気分でぼんやりしている様子。「あでやかな美女に笑顔をむけられ〜になる」「夜中にかかってきた電話のベルを〜で聞いていた」 ### **朦朧[モウロウ]** (頭の中が)かすんではっきりしない様子。「酒を飲み過ぎて、意識が~となる」▷酔眼~ ### **模糊[モコ]** 物事の輪郭がはっきりしない様子。「~として煙る海」「~とした不安を感じる」▷曖昧~ ### **不鮮明[フセンメイ]** 物の形や色がはっきりしない様子。「古い鉛筆書きの原稿は〜でよく読めない」 ### **ピンぼけ** 写真で焦点が合っていないためにぼやけた写真になること。「ぶれて~の写真になってしまった」◇「ピン」は「ピント」の略で「ピントがぼける」意。 ### **ピント外[はず]れ** 写真で焦点が合っていないために、像が不鮮明な様子。「不慣れなカメラだったので、写した写真がどれも~になってしまった」◇「ピント」は「ブランドピント(オbrandpunt)」から。 ### **不透明[フウトウメイ]** 透き通っていない様子。「~なガラスをはめた窓」「~な色」「この事件には〜な部分が多い」 ### ▶濛々 8604煙るd ## f 副詞の類 **ほんのり** かすかに現れる様子。「ほおが〜と桜色に染まる」 <1492> ### **仄仄[ほのぼの]** わずかに明るい様子。「夜が~と明けていく」「~としたぬくもり」 ### **ぼんやり** 形・色や記憶などがはっきりしない様子。「対岸の風景が~と見える」「幼いころ亡くした父のことは、〜としか覚えていない」 ### **薄ぼんやり** 何となくぼんやりしている状態である様子。「霧の向こうに山々が~と見える」 ### **ぼうっと** ぼやけて見える様子。「遠くにあかりか~見えている」「母の面影が目の前に~浮かぶ」 ### **もやもや** もやがかかっているようにぼやけて、はっきりしない様子。「窓の外は〜としていてよく見えない」「煙が立ち込めて〜した部屋」 ## h 名詞の類:コト・サマ **曇[くも]り** 曇っていること。「眼鏡の~をぬぐう」「心の~」 ### **煙霞[エンカ]** 図煙や霞におおわれたような、ぼんやりとした景色。「烟霞」とも書く。 ### ▶曇り・陰り → 9700現れるh●気持ちが表情に現れた様子 ## k 名詞の類:モノ **曇[くも]りガラス** 室内などが見えないように、不透明にしたガラス。◇「ガラス」はオglas。 ### **磨[す]りガラス** (ガラスの)表面をすってつくる(つやのない)曇りガラス。 ### ●朧月 8702照るk●月の諸相 ### ●霧・霞 8707曇るk●霧など # 8212 ぼかす ## a 動詞の類 **ぼかす** 色や輪郭などをはっきりさせないようにする。「輪郭をぼかして描く」 ### **ぼやかす** ぼかした状態にする。「わざとピントをぼやかして写す」 ### **曇[くも]らす** 曇るようにする。「雲が月を~」 ### **曇[くも]らせる** 「曇らす」の、より口語的な言い方。「顔を~」 ## h 名詞の類:コト・サマ **暈[ぼか]し** ①色や輪郭をぼかすこと。「写真の〜がうまい」②日本画の技法のひとつ。色をだんだん濃くしたり薄くしたりして陰影をつける方法。「~をきかせる」 ### **ソフトフォーカス[ソフトフォーカス]** 写真撮影で、専用のレンズなどを用いて焦点をぼかし、やわらかい感じに仕上げること。▷~レンズ・~フィルター soft focus ### ●暈し染め 8300染めるh●さまざまな色に染めること <1493> # 83 染める・染まる (染色・色彩)[そめる・そまる(せんしょく・しきさい)] # 8300 染める[そめる] ## a 動詞の類 ### ●染める **染[そ]める** 布・紙・髪・陶磁器などに色素(を含む液)をしみ込ませたり塗ったりして色をつける。「麻を藍で~」「毛糸を赤く~」「髪を黒く~」「爪を赤く染めた女の子」「歯を〜(お歯黒にする)」◇比喩的に「夕日が空を染める」のようにも用いる。 ### **染色[センショク]する** 布や糸などを、染料を用いて染めること。「生地を赤く~する」「~の技術を学ぶ」 ### **染[そ]め付[つ]ける** 布や陶磁器を染めて色や模様をつける。「秋の七草を染めつけた皿」 ### **染[そ]め出[だ]す** 染めて色や模様を出す。「花模様」を鮮やかに染め出した訪問着」 ### **染[そ]め抜[ぬ]く** 模様の部分を地の色のままに残して染める。「屋号を大きく染め抜いたのれんをかける」 ### **抜染[バッセン]** 図染色した布に、そのための薬剤を混ぜた糊をつけて、白抜きに模様を出すこと。「藍地に古典的な柄を〜した生地」▽~剤 ### **浸染[シンセン]** □布などを色素(を含む液)をしみ込ませて染めること。「布の一部を糸でくくって〜する」捺染 ### **捺染[ナッセン]** □布、特に、上に型紙を置いた布に色素を含む糊をつけて模様を出すこと。▷型紙~・直接~浸染 ### **プリント[プリント]する** 「捺染」の洋語的表現。「細かい花柄を〜した木綿のストール」print ### **防染[ボウセン]する** 薬剤を混ぜた糊をつけるなどして色素(を含む液)がしみ込むのを防ぎ、白く模様を出すこと。▷~剤◇捺染の方法のひとつ。 ### **染[そ]め分[わ]ける** 物の部分によって色を違えて染めること。「旗を赤と白に~」 ### **染[そ]め上[あ]げる** 染めを完成させる。「いい色に~」 ### **染[そ]め直[なお]す** 色のさめたものをもう一度染める。「母の形見の着物を染め直したら見違えるほどによくなった」 ### **染[そ]め替[か]える** もとの色とは違った色に染める。「好きな色に染め替えて着る」◇「染め替える」とも書く。 ### **染髪[センパツ]する** 図髪を染めること。「卒業式だというのに、髪を茶色に〜した子がいた」~剤 ### ●彩る **彩[いろど]る** 2色以上(の色)を使って飾りつける。「顔を彩った太夫」「壁が青く彩られているハワイアンレストラン」◇「色取る」とも書く。比喩的に、「山を彩る紅葉」「会場を彩る女性たち」のようにも用いる。 ### **彩色[サイシキ]する** □物に色を美しくつけること。「~した壁画のある古墳」▷~画・~土器◇「さいしょく」ともいう。「綵色」とも書く。 ### **色付[いろづ]け** 図物に色をつけること。「~すればとたんに雰囲気は元に戻る」 ### **着色[チャクショク]する** 「色付け」の漢語的表現。「~してある食品には注意しよう」▷人工~~料 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●染めること **染[そ]め** ①染めること。「~の段階に入る」②染めた色。「この〜にはむらがある」 ### **染[そ]め色[いろ]** 染め出した色。「~に微妙な変化をつける」 ### **染[そ]め物[もの]** 布を染めること。「趣味で〜をやっている」 ### **染[そ]め付[つ]け** 染め付けること。「和食器に〜を施す」 ### **染[そ]め出[だ]し** 染め出すこと。「薬品を使って歯垢の〜をする」 ### **染[そ]め抜[ぬ]き** 染め抜くこと。「のれんの〜は店主の好みの色だそうだ」 ### **染[そ]め分[わ]け** 染め分けること。「赤・黄・緑の3色の~」 ### **染[そ]め上[あ]げ** ①染め上げること。「型を置くところから〜までの全工程を見学する」②染め上げた出来ばえ。「他にはない独特の風合いが美しい〜」 ### **染[そ]め直[なお]し** 染め直すこと。「着物の~承ります」 ### **染[そ]め替[か]え** 染め変えること。「古い着物も~をすると、新しいものを買ったような気分になります」◇「染め替え」とも書く。 ### **色揚[いろあ]げ** 染め直して美しくすること。「母からもらった着物を〜に出す」 ### **色抜[いろぬ]き** 染めてある色を薬品で取り除くこと。「いったん〜をしてから染め直すことになる」 ### **染織[センショク]** □染めることと織ること。「~の技術を身につける」~家 ### **媒染[バイセン]** 図薬品を使って、染料がうまく染まるようにすること。~剤 ### ●彩ること **彩[いろど]り** 彩ること。「~にミニトマトを使う」「色取り」とも書く。 ### **淡彩[タンサイ]** 薄く彩色すること。「美しい〜が施された絵」画濃彩 ### **濃彩[ノウサイ]** 濃く彩色すること。▷~画淡彩 ### ●染め方 **染[そ]め方[かた]** 染める方法・技術。「~の講習を受ける」 ### **抜[ぬ]き染[ぞ]め** 「抜染」の和語的表現。「粋な~の柄」 ### **蠟染[ろうぞ]め** 防染するのに蠟を用いる染め方。「~を施した生地」 <1494> ### **﨟纈染[ろうけつぞ]め** 蠟に樹脂を混ぜたもので模様を描き、白く染め抜くこと(染め抜いたもの)。「~の帯」◇「ろうけちぞめ」ともいう。「蠟纈染め」とも書く。 ### **友禅染[ユウゼンぞめ]** 模様を染め出す代表的な染色方法(で染めたもの)。豊富な色彩で色とりどりの模様を華麗に描く。「~の高価な着物」 ### **友禅[ユウゼン]** 「友禅染」の略。▷京~・加賀~ ### **型染[かたぞ]め** 型紙を使って模様を出す染め方(で染めたもの)。「〜で凝った模様をつける」 ### **紅型[びんがた]** 鮮やかな色彩で染め分ける、沖縄で発達した型染め。◇「べに(紅)」が沖縄方言では「びん」となる。 ### **絞[しぼ]り染[ぞ]め** 布をところどころねじったり、合わせたりして染め抜くこと(染め抜いたもの)。 ### **絞[しぼ]り** 「絞り染め」の略。▷豆~(豆粒ほどの小さな円をたくさん染め出したもの)・鹿の子~(白い斑点を染め出したもの) ### **先染[さきぞ]め** 布を織るより前に糸を染めること。「この糸で布を織る」後染め ### **後染[あとぞ]め** 布を織りあげてから染めること。あとで布に鮮やかな色をつける」先染め ### ●さまざまな色に染めること **紺染[こんぞ]め** 紺に染めること(染めたもの)。「藍で〜にする」 ### **黒染[くろぞ]め** 墨で染めたように黒く染めること。「~の衣(僧衣または喪服)」 ### **暈[ぼか]し染[ぞ]め** ぼかして染めること。「~の渋い着物」 ### ●さまざまな染料で染めること **藍染[あいぞ]め** 藍で染めること(染めたもの)。「本物の〜のものは洗えば洗うほど色がよくなる」 ### **草木染[くさきぞ]め** 植物の葉や根からとった染料で染めること(染めたもの)。「〜の色には味がある」 ### **渋染[しぶぞ]め** 柿渋で染めること(染めたもの)。「〜の紙衣」 ### ●毛染め **毛染[けぞ]め** 髪を染めること(薬)。「~は髪をいためないように注意したほうがいい」 ### **白髪染[しらがぞ]め** 白髪を染めること(薬)。「50を過ぎて~を使うようになる」 ## k 名詞の類:モノ ### ●染め物 **染[そ]め物[もの]** 布を染めたもの。 ### **京染[キョウぞ]め** 京都で、京都風に染めた布地。 ### **染[そ]め絣[がすり]** 織り上げてから染めて模様を出したかすり。 ### ●染料 **染料[センリョウ]** 染めて色をつけるための材料。▷天然~(植物・動物・鉱物からとった染料)・合成~(石炭・石油などを材料にして合成した染料)・赤色~・青色~・~作物(染料をとる栽培植物) ### **染[そ]め粉[こ]** 粉になった染料。「~をよくお湯で溶かしてから使う」 ### **藍[あい]** 一年草の藍からとった、濃い青の染料。~染め◇現在は、植物の藍からとったものではなく、化学的に合成されたものが多い。 ### **インジゴ[インジゴ]** インド藍からとった、藍に似た暗い青の染料。▷合成~・~ブルー◇「インディゴ」ともいう。現在は化学的に合成されたものが多い。オindigo ### **食紅[しょくべに]** 紅花の花冠からとる染料。食品に赤い色をつけるのに使う。「〜で色をつけた赤飯」 ### ●顔料・色素 **顔料[ガンリョウ]** 塗料・絵の具・着色料などの原料として使う、水などに溶けない粉末の総称。特に絵の具をいう。 ### **色素[シキソ]** 色のもとになっている物質。▷天然~・合成~ ### ●絵の具 2202描くk●絵の具の類 ## q 名詞の類:イキモノ ### ●染料にする植物 **鬱金[ウコン]** 根茎から黄色の染料をとる多年草。秋に、黄色い花をつける。~色根茎は、健胃剤や止血剤にも用いられる。 ### **紅花[ベニバナ]** 茎の先に、あざみに似た、多数の管状花からなる、赤みを帯びた黄色の花を開く越年草。花びらの色素から、紅・退紅色などの色を出す。◇古く中国から輸入し、特に山形県でよく栽培される。 ### **茜[あかね]** 山野に自生するつる草。橙色のいまの根から黒みを帯びた赤の染料をとり、緋色などの色を出す。◇「赤根」の意。 ### **藍[あい]** 栽培される一年草。葉と茎を発酵させて、濃い青の染料をとる。 ### **紫[むらさき]** 山野に自生する多年草。根が紫色で、紫色の染料になる。 ### **紫草[むらさきぐさ]** 「紫」という草。◇色名と区別するための呼び方。 ## u 名詞の類:トコロ **紺屋[こうや]** 染め物を仕事とする家(・人)。「~のあさって(当てにならない)」「~の白袴(他人のことで忙しく自分のことまで手が回らない)」◇「こんや」ともいう。もと、藍染め屋のこと。 # 8301 染まる[そまる] ## a 動詞の類 **染[そ]まる** 色がつく。「血に~」「夕日で空が絵の具を流したように赤く~」 ### **染[し]む** 図「染まる」の古い言い方。「血に~狭」 ### **染[そ]め上[あ]がる** 染め物が仕上がる。「むらなくきれいに染め上がった」 ### **染着[センチャク]する** 図色素(を含む液)がよくしみこみ、染まること。「〜しやすい染料」~力 ### ●染まる・感染する 6504伝わるa●移る <1495> ## d 形容動詞の類 **血染[ちぞ]め** 血がしみ込んで赤く染まる様子。「~の日章旗」 ### **斑[まだら]** 染め方が均一でなく、濃い部分と薄い部分とが入り乱れている様子。「染め上がりに~な部分がある」「〜なく染める」色~ ### **斑[ぶち]** 違う色と同じ色が濃淡の違う点が散らばっている様子。「茶と黒と灰色の〜の鳥」「山肌に〜に残る雪」▷~模様・~雪 ### **斑[まだら]** 違う色が入り乱れてまだらになっている様子。「木漏れ日が〜に落ちている庭」 ### **段[だん]だら** 染めたり織ったりした色や色の濃さが違う横縞が、いくつも重なったようになっている様子。「浅葱色の〜の羽織」「白黒〜の模様」▷~模様 ## h 名詞の類:コト・サマ **染[そ]め上[あ]がり** ①染め上がること。②染め上がった出来ばえ。「~は、むらもなくて、非常によかった」 ### **色上[いろあ]がり** 染めた色の仕上がりぐあい。「苦労しただけあって〜がすばらしい」 # 8302 色付く[いろづく] ## a 動詞の類 ### ●色付く **色付[いろづ]く** 木の葉や実に時期が来て美しい色がつく。「銀杏の葉が~」「オレンジが~」◇中部地方では、木の実・果実については「色む」という。 ### **色[いろ]めく** 自然が美しい色を見せ始める。「藤の花の~庭」 ### **発色[ハッショク]する** ①染め物やカラー写真などが目的の色を出すこと。「~のぐあいがいまいち」▷~剤②絵の具が本来の色を出すこと。「少し乾くと美しく〜する」 ### ●紅葉する **紅葉[コウヨウ]する** 秋になって、木々の葉が赤や黄に色づくこと。「秋も深まり、山の木々は美しく~した」「~が山を下りてくる」 ### **黄葉[コウヨウ]する** 秋になって、木々の葉が黄色くなること。「銀杏が黄葉した」「すっかり〜した銀杏の葉」 ## C 形容詞の類 **明[あか]るい** 光がいっぱいという感じの色である様子。「明るい色で仕上げた風景画」暗い◇色の表面の反射率(明度)が大きい。 ### **暗[くら]い** 光が乏しいという感じの色である様子。「ネービーブルーは、〜紫みの青とでもいおうか」→明るい◇「闇い」とも書く。明度が小さい。 ### **浅[あさ]い** 染料が十分にしみ込んでいない感じの色である様子。「〜緑の山並みを眺めながら、春の野道を歩いた」深い ### **渋[しぶ]い** 色が地味で、趣がある様子。「良家の婦人らしい~色のお召し物」 ### ●濃い・深い 7902濃いc●濃い様子 ### ●薄い・淡い 8001薄いc ## d 形容動詞の類 ### ▶色の様子 **鮮[あざ]やか** 色がはっきりしている様子。「墨痕~な書」 ### **派手[ハデ]な** 赤を含むいくつかの色を使ったり、対照の強い色を使ったりして目立つ様子。「今日は〜なネクタイをしている」地味◇「派手」はあて字。 ### **地味[ジミ]な** いくつもの色や赤を含む色を使わず、また、対照の強い色も使っていない、目立たない様子。「~な色の服だね」派手 ### **ダーク[ダーク]な** 暗い色合いである様子。「同じ紺でも、もう少し〜なほうがフォーマルな感じがする」◇「ダークなイメージの人」のように、得体の知れない意で用いられることが多い。dark ### **色取[いろとりど]り** 色や種類が多く、さまざまである様子。「~のおもちゃを並べた店頭」 ### **七色[なないろ]の** 7種類(以上)の色である様子。「~の虹」 ### **多色[タショク]の** いくつかの色がまじって、いろいろな色が使ってあったりするものである様子。「~の糸を使った織物」▷~刷り ### **多彩[タサイ]** 色が多くて、美しい様子。「~な秋の山々を描く」 ### **カラフル[カラフル]な** 明るい色が豊かにある様子。「~で落ち着かない」colorful ### **色違[いろちが]い** 大きさや形の同じ物の色だけが違う様子。「〜のセーターを2枚買ってでかける」 ### **ツートンカラー[ツートンカラー]の** 互いに調和する、濃淡または明暗2つの調子の色を並べて使っている様子。「~のワンピース」◇和製洋語。ツートン(two-tone)+カラー(color)。「ツートンカラー」ともいう。 ### ●鮮明な → 0407見えるd●はっきり見える様子 ### ●有色・無色 **色付[いろつ]き** 色がついている様子。「浜辺で拾った~のガラスのかけらでオブジェを作る」 ### **有色[ユウショク]** 白以外の色がついている様子。▷~野菜・~人種 ### **カラー[カラー]** 画面や写真が色つきである(になる)様子。「モノクロと〜のミックスされた映像」▷~写真・〜テレビ・〜フィルムcolor ### **天然色[テンネンショク]の** テレビ・映画・フィルム・写真などで、自然に近く人工的に作り出した色である様子。「~の映画」▷総~ ### **無色[ムショク]** 色がついて(をつけて)いない様子。「~の気体」「~のガラス」▷~透明・~無臭 ### **モノクロ[モノクロ]** 画面や写真が白と黒である(になる)様子。「~の回想シーン」▷~写真・〜映画・〜フィルム◇「モノクローム(monochrome)」の略。 ### **白黒[しろくろ]の** 「モノクロ」の、やや俗な言い方。「~の映画」 ### **白黒[シロクロ]** 白黒。◇「白黒」のほうが一般的。 <1496> ## f 副詞の類 ### ●うっすらと ♪ 8001薄いf ### ・ぼんのりと 8211かすむf ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●色 **色[いろ]** 物体に当たって反射・透過・吸収される光の波長の違いによって、人の目に感じられるもの。「美しい〜の花」「〜の白い人」▷~鉛筆・~絵・~見本・~紙・~糸・~ガラス・~眼鏡◇白・黒以外をいうことが多い。 ### **色彩[シキサイ]** 「色」の漢語的表現。「〜豊かな絵を描く」▷~感覚 ### **カラー[カラー]** 「色」の洋語的表現。「ワイン~のドレス」複合語の成分として使うことが多い。color ### **極彩色[ゴクサイシキ]** 濃く、派手な色。「~の仏像を拝む」 ### **原色[ゲンショク]** ①混ぜていろいろな色を出す、もとになる3種の色。◇染色・印刷では、マゼンタ(赤紫)・シアン(青緑)・イエロー(黄)、光では、赤・緑・青をいう。②ほかの色を混ぜていないような、派手で、きつい感じのする色。「~のけばけばしい看板が景観をこわしている」 ### **三原色[サンゲンショク]** 「原色①」の、3種であることを強調した言い方。 ### **混色[コンショク]** 2種類以上の色をまぜてつくった色。「紫は赤と青からつくった〜だ」 ### **中間色[チュウカンショク]** ①原色に白や黒などを加えて、柔かい感じにした色。②主要な原色の中間にある色。黄緑は、黄と緑の、橙黄は赤と黄の中間色。 ### **無彩色[ムサイショク]** 白と黒と灰色。有彩色◇色の属性のうち、明度だけをもつ。 ### **有彩色[ユウサイショク]** 無彩色以外の色。無彩色 ### ●色合い **色合[いろあ]い** 色の全体的な調子。「このジャンパーは〜が気に入った」 ### **色目[いろめ]** 衣服などの色の様子。「〜のいい帯を締めている」 ### **色調[シキチョウ]** 強弱・濃淡・配合など、全体的な色の調子。「やわらかい〜の絵」 ### **トーン[トーン]** 全体的な色の調子や印象。「最近は黒やグレーなど単調な〜の服装がはやっている」tone ### ・色の属性 **色相[シキソウ]** 色の3属性のひとつで、赤・黄・青・紫など、いろいろな色の種類。「〜によって色を分類する」◇ここには白と黒は入らない。 ### **明度[メイド]** 色の3属性のひとつで、色の明るさの度合い。「〜が異なると印象も違う」◇色の表面の光の反射率の大小による。 ### **彩度[サイド]** 色の3属性のひとつで、白・黒以外の色の鮮やかさ、冴えの度合い。「〜の違いが宝石の価値に影響する」 ### ●色の感じ **暖色[ダンショク]** 暖かい感じを与える色。赤・黄など。「部屋のインテリアを〜でまとめてみた」~系寒色 ### **寒色[カンショク]** 寒い感じを与える色。青など。「今日は〜系の服でコーディネートしてみたの」 ~系 暖色 ### **明色[メイショク]** 明るい色。「暗緑色の地に〜の斑点がある葉」→暗色 ### **ライトカラー[ライトカラー]** 明るい色。「~の若々しいジャケット」ダークカラー◇「ブルー」「グリーン」などの明るい色は、前に「ライト」をつけて「ライトブルー」「ライトグリーン」などという。light color ### **暗色[アンショク]** 暗い色。「〜の顔に目のまわりだけが赤い」や明色 ### **ダークカラー[ダークカラー]** 暗い色。「〜で統一した室内」◇「ブルー」「グレー」などの暗い色は、前に「ダーク」をつけて「ダークブルー」「ダークグレー」などという。dark color ### **淡色[タンショク]** 図淡い色。「上品な〜の花」 ### **雑色[ザッショク]** □いろいろな色が混じり合っている色。「~の金魚」 ### **濡[ぬ]れ色[いろ]** 水にぬれたような、つやのある色。 ### ●同系色 9300等しいh●同じ色 ### ●保護色 **保護色[ホゴショク]** 周囲の状況と同じ色で、敵の目をごまかすための、動物の体の色。警戒色 ### **警戒色[ケイカイショク]** 特定の動物がもつ、ほかの動物に注意させ警戒させるための、特別に目立つ体色。保護色 ### **迷彩[メイサイ]** 戦争のとき、敵から自分を守るために、戦車や服などを環境と同じ色に塗ったり染めたりすること。「~を施した」~色・~服~柄 ### **カムフラージュ[カムフラージュ]** 「迷彩」の洋語的表現。「カモフラージュ」ともいう。camouflage ### ●色の取り合わせ **色合[いろあ]わせ** ①ある色と、別の色とが、もとになる色と合っているかどうかを試すこと。「布地と糸を〜する」②2つ以上の色がよく調和するようにすること。「着物と帯の〜に意を用いる」 ### **彩[いろど]り** 色の合わせ方。「お弁当を〜よく盛りつける」◇「色取り」とも書く。 ### **配色[ハイショク]** 色のとり合わせ。「~の妙に感心する」 ### **補色[ホショク]** 混ぜると、光の場合には白色光になる関係にある2つの色。たとえば、赤と青緑、藍と黄など。「赤は青緑の〜だ」 ### **五色[ゴシキ]** 5種類の色。多くは赤・青・白・黒・黄をいう。「〜のテープ」「〜のクレヨン」 ### **五彩[ゴサイ]** 「五色」の、やや古めかしい言い方。▷~豆 ### **五彩[ゴサイ]** 図鮮やかな五色。「~の壺」 ### **七色[なないろ]** 7種類(赤・青・黄・橙・緑・藍・紫)の色。「~の虹」 ### **七彩[シチサイ]** 図鮮やかな7つの色。「~の糸」 ### **スペクトル[スペクトル]** 光がプリズムを通り抜けるとできる色の縞。◇日光の場合、虹の七色に分析される。spectre ### ●色覚 0500感じるh●いろいろな感覚 <1497> ### ●顔色 **顔色[かおいろ]** 人の健康状態や、そのときの体調を表す、顔の色合い。「~が悪いけれど、大丈夫かい」「~がさえない」 ### **血色[ケッショク]** 人の健康状態を表す顔の色・つや。「父は〜がよい」 ### **色艶[いろつや]** 顔色や肌のつや。「お父様は肌の〜もよくて、とても健康そうですね」 ### ●一色 **一色[ひといろ]** 1種類の色。「赤~のブラウス」 ### **一色[いっしょく]** 1つの色。「町じゅうが~に染まる」◇「オリンピック一色の町」のように、町や国が同じひとつのことに力を尽くしていたり、ある傾向がいちじるしい様子の意でも用いる。 ### **単色[タンショク]** ①1種類の色。「~の陶器」◇「一色」は「〜しかない」という否定的ニュアンスがあり、「一色」は、ひとつにまとめるという肯定的ニュアンスがある。「単色」は、その点ニュートラルなニュアンスをもつ。②太陽光線をプリズムで分析して得られるひとつひとつの色。赤・青・黄・橙・緑・藍・紫の7種類の色。 ### **モノトーン[モノトーン]** 1色の濃淡・明暗で表されていること。「〜でシックにまとめた秋の装い」▷~カラー monotone ### **無地[ムジ]** 全体が一色で、模様もないこと。「この振り袖もいいね」「黒い〜のワンピース」▷色~ ### ●その他 **地色[じいろ]** 染められる布・紙のもともとの色。「~を赤く染める」 ### **毛色[けいろ]** 動物の毛の色。「冬になると〜が変わる兎」 ### **色模様[いろもよう]** 色のついた模様。「美しい〜の振り袖」 ## k 名詞の類:モノ **色物[いろもの]** 白や黒以外の、色をつけたもの。「~のシャツが好きだ」 ### **色名[いろな]** 色の名。 ### ●色の見本 **色見本[いろみほん]** 染料・布地・塗料・絵の具など、用途別にさまざまな色を集めて整理した色合いの見本。「タイルの色を〜で選ぶ」 ### **色票[しきひょう]** 見本として示す、色刷りの小さな紙。 ### **カラーチャート[カラーチャート]** 表にして示した色の見本。「塗料の~で色を探す」color chart # 8303 褪せる[あせる] ## a 動詞の類 **褪[あ]せる** 日光にさらされたり、使い古したりしてもとの色が薄くなる。「色があせたまま瓶にさしてある花」◇「浅くなる」という意の「浅せる」と同語源。 ### **色褪[いろあ]せる** 「褪せる」の強調形。「色あせた紺ののれん」 ### **色褪[いろあ]せ** 色あせることがある。「Tシャツのプリントが〜した」 ### **色落[いろお]ち** 洗濯などで、布や衣類の色があせたり、他のものに色が移ること。「このジーンズは〜する」 ### **褪[さ]める** もとの色が薄くなって、全体に白っぽくなること。「畳が日に焼けて〜」◇「あせる」と同語源。 ### **退色[タイショク]する** 光や熱などのために、色があせたりさめたりすること。「古墳の壁画が〜しないようにと保存する」◇「褪色」とも書く。 ### **暈[ぼ]ける** 時間が経過して、もともとの色や輪郭がはっきりしなくなる。「カーテンの色がぼけてきた」 ### ●変色する → 7202変わるa●変わる ### ●薄れる → 8007薄れるa # 8304 赤い[あかい] ## a 動詞の類 ### ●赤くなる **赤[あか]らむ** 赤い(いい)状態になる。「顔が~」「木の実が~」 ### **赤[あか]らめる** 赤くなるようにする。「彼女は恥ずかしそうに顔を赤らめた」「彼は激しい怒りに顔を赤らめた」 ### **頬[ほお]を染[そ]める** 女性や子供が興奮したり恥ずかしかったりして、顔がほんのり赤くなる。「女の子は頬を染めて賞状を受け取った」 ### **紅潮[コウチョウ]する** 興奮・緊張などで顔が赤くなること。「優勝し、頬を〜させ、喜びを全身で表す選手たち」「子供たちの〜した顔」 ### **朱[シュ]を注[そそ]ぐ** 精神的な高揚などで、朱を塗ったように顔などが赤くなる。「満面に~」 ### **赤[あか]みがかる** 少し赤くなる。「水平線が赤みがかって、やがて朝日がのぼる」 ### **朱[シュ]に染[そ]まる** 血を浴びて、からだ全体が真っ赤になる。「重傷を負い、朱に染まった少年を助け出す」 ### ●赤面する → 1202恥じるa●恥ずかしがる ### ●紅葉する → 8302色付くa●紅葉する ### ●茶色くなる **茶[ちゃ]ける** 茶色になる。「茶けた昔の大学ノート」「日に焼けて〜」 ### **赤茶[あかちゃ]ける** 日に焼けたり、使い古したりして、赤っぽい茶色になる。「赤茶けた畳」 ### ●黄色くなる **黄[き]ばむ** 黄色くなる。「古くなって黄ばんだ表紙がいまにも破れそうだ」◇望ましくないことにいう。 ### **黄色[きいろ]みがかる** 少し黄色くなる。「11月に入り、銀杏の葉が黄色みがかってきた」 ### **黄変[コウヘン]する** 図黄色く変色すること。「米の〜した原因をつきとめる」~米 ### ●黄濁する 8207濁るa ### ●黄熟する △ 0109実るa●熟れる ## C 形容詞の類 ### ●赤い **赤[あか]い** 血液や燃えている火のような色である様子。「赤く血に染まる」「〜べべ着た女の子」「〜夕日に照らされる」白い <1498> ### **赤[あか]っぽい** どちらかというと赤が強い様子。「~セーターが好みなんです」白っぽい ### **薄赤[うすあか]い** 薄い赤である様子。「へびの~舌」 ### ●茶色い **茶色[ちゃいろ]い** 枯れ葉やチョコレートのような色である様子。「〜ビルを目標にしてください」 ### **茶色[ちゃいろ]っぽい** どちらかというと茶色が強い様子。「~服を好んで着る」 ### ●黄色い **黄色[きいろ]い** 卵の黄身やひまわりの花のような色である様子。「~菜の花畑」「児童の~帽子」 ### **黄色[きいろ]っぽい** どちらかというと黄色が強い様子。「~帽子をかぶっている人です」 ## d 形容動詞の類 **真っ赤[まっか]な** 赤の色が濃く、鮮やかであったり、赤の色ばかりであったりする様子。「昼間から〜な顔をして」「原稿が〜になって返ってきた」真っ白 ### **真っ赤[まっかっ]か** 俗「真っ赤」の強調表現。「作文は先生の赤ペンで〜になって返ってきた」「みんなのお顔も~」 ### **朱[シュ]を注[そそ]いだ様[よう]な** 精神的な動揺などで、顔が真っ赤である様子。「怒りと恥ずかしさで、彼の顔は〜な色になった」 ### **真[ま]っ黄[き]いろ** 黄色の色が濃く、鮮やかであったり、黄色の色ばかりであったりする様子。「~な花」 ### **真[ま]っ黄[きっ]か** 俗「真っ黄」の強調表現。「壁から家具から~の部屋」 ### ▶金色に光る様子 → 8700光るd ## f 副詞の類 **赤赤[あかあか]と** いかにも赤い様子。「火が~と燃えている」 ### **ぼうっと** 顔などが、とたんに赤くなる様子。「思いがけない手紙をうけとって、その意外な内容に驚き、彼女の顔は〜赤くなった」◇「ぽっと」ともいう。 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●赤系統の色 **赤[あか]** 血液や燃えている火のような色。「信号が~になる」白◇言葉として、青・白・黒とともに色の名の基本になる。革命のシンボルが赤い旗であるところから共産主義(者)のことをいう場合もある。 ### **赤色[あかいろ]** 赤い色。「赤が好きで、何にでも〜を使う」 ### **赤色[セキショク]** 赤い色。~灯・〜リトマス紙 ### **レッド[レッド]** 「赤」の洋語的表現。▷ダーク~・ピュア~◇商品などの色の種類や固有名詞などの複合語の成分として用いられることが多い。red ### **紅[くれない]** 冴えた、紫がかった赤。~色・薄~・~燃ゆる◇もと、紅花の花びらの色素から作った顔料の色で、顔料のこともいう。 ### **紅[べに]** くすんだべに。「~萌ゆる丘の花」▷薄~・~色◇紅花の花びらの色素から作った顔料の色。「呉(中国)から伝わった藍」すなわち、「くれあい」から。 ### **唐紅[からくれない]** 美しい赤の絨毯が敷き詰めてある」◇「韓紅」とも書く。「舶来のくれない」の意。 ### **紅色[コウショク]** 「紅色」「くれない」の漢語的表現。▷~の炎 ### **真紅[シンク]** 正真正銘の紅色。「~の優勝旗」◇「深紅」とも書く。 ### **紅蓮[グレン]** 燃え上がる炎のような紅色。「~の炎」◇もと、仏教語。「紅の蓮」の意から、紅色の蓮華。「紅蓮」は「真っ赤なはすの花」の意。 ### **退紅[たいこう]** あせた紅色。◇「褪紅」とも書く。「紅の色を洗い落としたような色」の意。 ### **洋紅[ヨウコウ]** カイガラムシ科のエンジムシの雌からとった染料で染めた色。 ### **カーマイン[カーマイン]** 「洋紅」の洋語的表現。◇「カーミン」ともいう。carmine ### **茜色[あかねいろ]** 夕日などの、赤みがかった黄褐色。もと、あかねの根からとった染料で染めた色。 ### **緋[あけ]** 図冴えた、黄色みがかった赤。「~の法衣」 ### **猩猩緋[ショウジョウヒ]** □鮮やかな黄色みがかった赤。「~の毛氈」◇猩々(オランウータン)の血で染めた色とも、あるいは、能の「猩々」の赤毛や装束の色からともいう。 ### **臙脂[エンジ]** やや黒みがかった濃い赤。「~のコスモスの花」~色◇「燕脂」とも書く。 ### **蘇芳[スオウ]** 黒みがかった赤色。▷~色◇「蘇枋」とも書く。蘇芳の木に含まれる色素によって出した色。 ### **朱[シュ]** 明るい、黄色がかった赤。▷~色 ### **洗[あら]い朱[しゅ]** 黄色みがかった薄い朱。 ### **バーミリオン[バーミリオン]** 「朱」の洋語的表現。◇水銀と硫黄を化合させて作る顔料の色。vermilion ### **マゼンタ[マゼンタ]** 赤紫。「赤」としてよく用いられる、赤紫。◇「マジェンタ」ともいう。塩基性染料のフクシンで染めた色。magenta ### **桜色[さくらいろ]** 桜の花のような、ごく薄い赤。「飲めばほんのり〜になる」 ### **鴇色[ときいろ]** 鳥のときの風切り羽や尾羽のような、薄い、紫がかった赤。「~のリボンで髪を束ねる」◇「朱鷺色」「桃花鳥色」とも書く。 ### **桃色[ももいろ]** 桃の花のような、くすんだ赤。「髪に~のリボン」 ### **ピンク[ピンク]** なでしこ・石竹(ナデシコ科の多年草)などの花のような、薄い赤。「~の派手なシャツ」◇「桃色」と「ピンク」はもともと別の色だが、混同されることが多い。pink ### **サーモンピンク[サーモンピンク]** 鮭の肉の色のような、赤みがかったピンク。salmon pink ### **薔薇色[ばらいろ]** ばらの花のような、赤とピンクの中間色。「頬を~に染める」 ### **ローズ[ローズ]** 「ばら色」の洋語的表現。▷~色 rose <1499> ### **オールドローズ[オールドローズ]** 灰色がかったばら色。old rose ### **珊瑚色[サンゴいろ]** 珊瑚のような、明るい赤。「~のボタン」 ### **牡丹色[ボタンいろ]** 牡丹の花のような、紫がかった紅色。 ### **苺色[いちごいろ]** いちごの熟した実のような、紫がかった赤。「~のひどいあざ」 ### **小豆色[あずきいろ]** 小豆の実のような、暗い赤。 ### **ワインレッド[ワインレッド]** 赤ワインのような、紫がかった赤。wine red ### **丹誠[タンセイ]** 赤色。おもに、色彩・絵画の意で用いられる。 ### ●その他 **赤[あか]さ** 赤い程度。「夕空の〜は刻一刻と濃くなっていった」 ### **赤[あか]み** 赤くなったかと感じられる様子。「顔に〜がさす」 ### ●赤剥け △ 6103むけるh ## i 名詞の類:コト・サマ ### ●茶系統の色 **茶[チャ]** 暗い、黄色と赤の中間色。「服に合わせて~の靴をはく」◇茶の葉を蒸して煎じた液で染める茶染めの色から。 ### **茶色[ちゃいろ]** 茶の色。「~の小瓶」 ### **ブラウン[ブラウン]** 「茶」「茶色」「褐色」「とび色」などの洋語的表現。「~のスーツ」▷ダーク〜・〜レザー◇商品などの色の種類や固有名詞などの複合語の成分として用いられることが多い。brown ### **赤茶[あかチャ]** 赤っぽい茶色。「~のレザーコート」▷~色 ### **白茶[しらチャ]** 白っぽい薄い茶色。 ### **金茶[キンチャ]** 金色がかった茶色。「黒い猫の〜の目」 ### **黒茶[くろチャ]** 黒みがかった茶色。▷~色 ### **伽羅色[キャラいろ]** 香木の伽羅で染めた色で、くすんだ、黄色と赤の中間色。 ### **ベンガラ[ベンガラ]** 赤さびのような、暗い赤褐色。▷~色。「格子を~色に塗る」▷~綱・~塗り◇「弁柄」「紅殻」ともあてる。オBengala ### **鶯茶[うぐいすチャ]** うぐいす色がかった茶色。 ### **褐色[カッショク]** やや黒みを帯びた茶色。▷茶~・赤~・黄~・黒~・暗~ ### **焦[こ]げ茶[ちゃ]** 焦げたもののような、濃い茶色。▷~色 ### **チョコレート色[チョコレートいろ]** 「焦げ茶」の洋語的表現。チョコレートのような濃い茶色。「〜のケーキ」◇「チョコレート」はchocolate。 ### **セピア[セピア]** 写真の古びた色のような、ひどく暗い黄。~色のインク◇「いか墨色」ともいう。「セピア」は「いか「いか」の意のギリシャ語から。sepia ### **小麦色[こむぎいろ]** 小麦の種のような、にぶい、赤みがかった黄。「日に焼けた〜の肌」 ### **栗色[くりいろ]** 熟した栗の実の皮のような、暗い、黄色と赤の中間色。白髪が増えたので髪を〜に染める」 ### **栗梅[くりうめ]** 紫がかった、濃い栗色。▷~色 ### **葡萄色[えびいろ]** 熟した葡萄葛の実のような、紫がかった赤。「〜の袴」◇「えび」は、もと、葡萄をさす言葉で、同じ音の「えび」と混同され、また、伊勢えびの明るい赤と混同され、「海老色」とも書く。 ### **葡萄茶[えびちゃ]** 暗い、黄色みがかった赤。「女学生のはく〜の袴が憧れでした」▷~色◇「えび」は葡萄の古名。「海老茶」とも書く。 ### **人参色[ニンジンいろ]** にんじんのような、黄色と赤の中間色。 ### **蒲色[かばいろ]** 蒲の穂のような、濃い、黄色と赤の中間色。「~の財布」◇「樺色」とも書く。 ### **亜麻色[あまいろ]** 亜麻糸(亜麻の繊維から紡いだ糸)のような、薄い、黄色みがかった茶。「~の髪の乙女」 ### **朽[く]ち葉色[ばいろ]** 落ち葉のような、灰色がかった黄色みがかった茶。 ### **駱駝色[らくだいろ]** らくだの毛のような、浅い茶色。「~のももひき」 ### **キャメル[キャメル]** らくだの毛で織った毛織物のような、浅い茶色。「~のコート」「キャメル(camel)」はらくだの意。 ### **雀色[すずめいろ]** すずめの羽のような、茶色っぽい褐色。~時(夕暮れのころ) ### **鳶色[とびいろ]** とびの羽のような、暗い褐色。「~の瞳」 ### **丹[に]** 赤土のような、茶色っぽい赤。「~の鳥居」 ### **赤銅色[シャクドウいろ]** 赤銅のような、暗い、黄色と赤の中間色。「日に焼けた〜の顔」◇「赤銅」は銅に少量の金や銀をまぜた合金。 ### **煉瓦色[レンガいろ]** 焼いた煉瓦のような、暗い、赤と黄の中間色。赤銅色よりも赤っぽい。 ### **茶色[ちゃいろ]み** やや茶色であること。「やや〜を帯びた透明なお湯」 ### **錆色[さびいろ]** 鉄の錆のような、紫がかった茶色。▷鉄~・赤~ ### **渋紙色[しぶかみいろ]** 柿渋のような、くすんだ茶色。「~を基調とした着物」 ### ●その他 ## j 名詞の類:コト・サマ ### ●黄系統の色 **黄[キ]** 菜の花や鶏卵の黄身のような色。◇関西方言などでは「きい」という。 ### **黄色[きいろ]** 黄の色。「~に濁った黄河」「信号が〜に変わる」 ### **黄色[オウショク]** 図きいろ。~人種◇「こうしょく」ともいう。 ### **イエロー[イエロー]** 「黄」「黄色」の洋語的表現。「~のTシャツ」◇商品などの色の種類や固有名詞などの複合語の成分として用いられることが多い。yellow ### **鬱金[うこん]** 鬱金(ショウガ科の多年草)の根で染めた鮮やかな、濃い黄。~色 ### **梔子色[くちなしいろ]** くちなし(アカネ科の常緑低木)の実で染めた、はなはだ濃い黄。◇「支子色」とも書く。 ### **金色[キンショク]** 貴金属の金のように光る黄。 <1500> ### **金色[きんいろ]** 「金色」の略。「派手な~のネクタイ」▷~ボタン ### **金色[コンジキ]** 「きんいろ」の漢語的表現。「~の仏像」 ### **黄金[こがね]** 金の色。~色◇「金」とも書く。 ### **ゴールド[ゴールド]** 「金色」の洋語的表現。「~のマニキュアを塗った女性」gold ### **肌色[はだいろ]** 人の肌のような、赤みを帯びた黄。 ### **肉色[にくいろ]** 「肌色」の古い言い方。「~の吸い取り紙」 ### **山吹色[やまぶきいろ]** 山吹(バラ科の落葉低木)の花のような、赤みを帯びた黄。◇古くは、「黄金色」の代わりに用いられ、さらに、大判や小判のこともいった。 ### **橙色[だいだいいろ]** 熟した橙の皮のような、黄と赤の中間色。「~の日が出る」 ### **橙黄色[トウコウショク]** 図橙色。「~の日輪」◇「とうおうしょく」ともいう。 ### **オレンジ色[オレンジいろ]** 熟したオレンジの皮のような、黄と赤の中間色。「~の空」◇「オレンジ」はorange。 ### **蜜柑色[みかんいろ]** 熟したみかんの皮のような、橙色より黄色みがかった黄。 ### **柿色[かきいろ]** 熟した柿の実のような、濃い、黄と赤の中間色。 ### **杏色[あんずいろ]** 熟した杏の実のような、くすんだ、黄みがかった赤。「あんず色」▷「杏子色」とも書く。 ### **レモン色[レモンいろ]** 熟したレモンの皮のような、緑がかった黄。◇「レモン」はlemon。 ### **レモンイエロー[レモンイエロー]** 「レモン色」の洋語的表現。lemon yellow ### **芥子色[からしいろ]** からしの粉のような、少し緑がかった、くすんだ黄。「〜のセーター」▷「辛子色」とも書く。 ### **枯れ草色[かれくさいろ]** 枯れ草のような、にぶい黄。 ### **枯れ色[かれいろ]** 草木が枯れたような黄。「~の野山」 ### **狐色[きつねいろ]** きつねの毛のような、濃い黄。「~に焼きあがったホットケーキ」 ### **卵色[たまごいろ]** 鶏卵の黄身のような、薄い、赤みがかった黄。「薄~」◇「玉子色」とも書く。 ### **黄土色[おうどいろ]** 黄土(赤土から採った酸化鉄の顔料)のような、くすんだ、赤みがかった黄。 ### **砥の粉色[とのこいろ]** 砥の粉(砥石を切り出すときに出る粉)のような、くすんだ、赤みがかった黄。 ### **琥珀色[こはくいろ]** 宝石の琥珀のような、くすんだ、赤みがかった黄。▷~の酒 ### **クリーム色[クリームいろ]** 洋菓子に使うカスタードクリームのような、白っぽい黄。「〜の一戸建て」◇「クリーム」はcream。 ### **飴色[あめいろ]** 水飴のような、赤みを帯びた濃い黄。「よく手入れされた〜の床」 ### **カーキ[カーキ]** 乾いた土のような、暗い、黄みがかった茶色。◇もと、軍服の色。「日露戦争のころからの日本の陸軍の制服の色。第1次世界大戦後は、各国とも、緑っぽい色に移った。「カーキ」は、もともと「土ぼこり」の意のペルシャ語で、ヒンディー語を経て英語に入る。khaki ### **国防色[コクボウショク]** 昔の陸軍の軍服のような、暗い、緑っぽい黄。「~の作業衣」 ### **ベージュ[ベージュ]** 加工前の自然のままの羊の毛のような、白っぽい黄みがかった茶。beige ### **象牙色[ぞうげいろ]** 象のきばのような、白っぽい、薄い黄。 ### **アイボリー[アイボリー]** 「象牙色」の洋語的表現。ivory ### **砂色[すないろ]** 砂のような、灰色がかった黄。 ### ●その他 **黄[き]いろみ** 黄色くなったかと感じられる様子。「〜を帯びた和紙」 ### ●黄疸 9507病むi●皮膚のおもな病気・症状 ## k 名詞の類:モノ ### ●赤いもの:「赤」などを含む語 **紅葉[こうよう]** 秋になって赤く色づいた落葉樹の葉。「燃えるような~」~見物 ### **紅葉[もみじ]** 「紅葉」の、より口語的な言い方。特に、かえでの赤く色づいた葉。▷~の賀 ### ▶錦繡 8202美しいk ### ●口紅など 5912装うk●顔に塗る化粧品 ### ●銅 7400かたいp● ### ▶赤茄子 0300食べるm●トマト ### ●紅茶 △ 0303飲むk●紅茶 ### ●赤ワイン △ 0303飲むm●ワイン ### ●赤味噌 0305味わうk●みそ ### ●赤出し 0303飲むn●汁物 ### ●赤飯 △ 0801祝うk●祝い事の飲食物など ### ●紅しょうが △ 5606漬けるk●漬物 ### ●赤チン △ 6703治すm●消毒薬 ### ●朱肉 2101しるすk●印を押すときに使うもの ### ●紅絹 6808織るk●絹織物 ### ●赤土 7406ほぐれるk●土 ### ●赤本 1807読むk●価値からみた本 ### ●赤い色が何かを意味するもの、「赤」を含む語 **赤旗[あかはた]** 赤一色の旗。◇共産党・労働者の旗。 ### **赤[あか]い羽根[はね]** 共同募金に寄付したしるしに胸などにつける。 ### **赤札[あかふだ]** ①赤い紙。「~を5cm角に切る」②旧日本軍の召集令状。◇用紙の色が赤かったことから。③囧差し押さえの張り紙。用紙の色が赤いことから。 ### ●赤信号 → 2104知らせるm●信号 ### ●赤バス 2701出かけるk●始発・終発 ### ●赤札 → 2100示すm●ふだ ### ●赤提灯 0303飲むu●酒類を飲む店 ### ●赤ら顔 **赤[あか]ら顔[がお]** 赤みを帯びた顔。「~の、でっぷりとした紳士」 <1501> 赤い8304k~青い8305h # 8305 青い 食】赤みを帯びた鼻。「~の、ひげをはやした男」 ●赤[あか]毛[げ]・赤[あか]髭[ひげ] 0106生えるm●髪[かみ]の毛[け]●ひげ ●赤[あか]目[め] 0400見るk●目[め] ●赤[せっ]血[けっ]球[きゅう] 4915流れるk●血[けつ]液[えき] ▶紅[こう]斑[はん]・黄[おう]斑[はん] 2202描くn●まだら ●その他:「赤」などを含む語 **赤[あか]潮[しお]** が赤褐色に見える現象。「瀬戸内海で~が発生した」 ## m 名詞の類:モノ ●茶[ちゃ]髪[はつ] 0106生えるm●髪[かみ]の毛[け] ●茶[ちゃ]封[ふう]筒[とう] 2201書くm●手[て]紙[がみ]の用[よう]紙[し] ▶黄色いもの:「黄」を含む語 00 **黄[オウ]変[ヘン]米[マイ]** 菌が繁殖して黄色く変色した、有毒な米。 01 **硫[い]黄[おう]** をけると炎を出して燃える。「ゆおう」ともいう。マッチの軸の先などに使われる。 02 **黄[コウ]砂[サ]** 黄土地帯の土が吹き上げられ、風で運ばれて、空を黄色くおおう現象。「黄沙」とも書く。春先、中国の北部から風に乗って日本の上空に達する。 03 **黄[コウ]葉[ヨウ]** 秋になって黄色く色づいた木々の葉。「ポプラ並木の〜がみごとだ」◇「紅葉」と同音。 ●黄[き]身[み]△ 0300食べるn●卵[たまご] ●黄[き]な粉[こ] 6904砕くk●その他の食[しょく]用[よう]の粉[こな] ●黄[き]八[はち]丈[じょう]△ 6808織るk●絹[きぬ]織[おり]物[もの] ●黄[おう]信[しん]号[ごう]→ 2104知らせるm● ●黄[おう]土[ど]→ 7406ほぐれるk●土[つち] ●金[きん] 7400かたいp●金[かね] ●金[きん]貨[か] 4217払うk●いろいろな硬[こう]貨[か] ●金[きん]粉[ぷん] 6904砕くk●なにかの粉[こな] ●金[きん]箔[ぱく] 7114伸ばすk●のばして作ったもの ●金[きん]縁[ぶち] 9206当てはめるk●枠[わく] ●金[きん]器[き] 5400使うk●道[どう]具[ぐ] ●金[きん]杯[ぱい] 0303飲むp●飲むための器[うつわ]、3408称える●賞[しょう]品[ひん] ●金[きん]扇[せん] 5102あおるk●いろいろな扇[おうぎ] ●金[きん]冠[かん] 5909着けるm●かぶせるもの、5910かぶるk●冠[かんむり] ▶金[きん]屏[びょう]風[ぶ] 6503区切るm●仕[し]切[き]り ●赤や黄色の宝石 → 7400かたい●宝石[ほうせき] ▶金[きん]紙[がみ] 2201書くm●その他の紙[かみ] ▶金[きん]文[も]字[じ] 2201書くn●特[とく]別[べつ]な文[も]字[じ] ●金[きん]歯[ば] 9213似せるk●身[しん]体[たい]の一部に似せたもの ●金[きん]髪[ぱつ] 0106生えるm●髪[かみ]の毛[け] ## q 名詞の類:イキモノ ●赤[あか]とんぼ 4912飛ぶr●とんぼ ●赤[あか]蛙[がえる] 4913はねるq●おもなかえる ●赤[あか]貝[がい] 0300食べるn●貝[かい]類[るい] ●黄[き]肌[はだ]鮪[まぐろ] 2504泳ぐr●まぐる ●紅[こう]梅[ばい] 0108咲くr●梅[うめ] ●紅[こう]藻[そう]・褐[かっ]藻[そう] 0106生える●藻[も] ●黄[き]水[すい]仙[せん] 0108咲くg●水[すい]仙[せん] ## S 名詞の類:ヒト ●黄[おう]色[しょく]人[じん]種[しゅ] 6501仕分けるh●人[じん]種[しゅ] ●赤[あか]帽[ぼう] 6200移す日 ## a 動詞の類 ### ●青くなる 00 **青[あお]む** 図青くなる。「麦~春」 01 **青[あお]みがかる** やや青くなる。「青みがかった空」 ●青ざめる → 1403おびえるa●青ざめる ●青[あお]光[びか]りする → 8700光るa●光る ### ●緑色になる 02 **緑[みどり]がかる** 少し緑色になる。「やや緑がかったガラスの器」 ### ●緑色にする 03 **緑[リョッ]化[カ]** 木や草花をたくさん植えて、その土地の風景に緑色を増やすこと。「市街地を~する」「砂漠を~する」 ▷~運動◇「りょくか」ともいう。 ### ●紫色になる 04 **紫[むらさき]がかる** 少し紫色になる。「紫がかった空」 05 **紫[むらさき]だつ** 「紫かかる」の古い言い方。「夜明けの紫立った空」 ## C 形容詞の類 00 **青[あお]い** ①空、海、晴れた空、若葉、野菜の葉物のような色の様子。「~海原」「~空に白い雲が浮かんでいる」「~目をした少女」「~葉」「~服」◇「蒼い」とも書く。②血の気のない、不健康な顔色である様子。「~顔をしている」◇「蒼い」とも書く。③木の実・果物がまだ熟さないで、緑色である様子。「トマトを〜うちに出荷する」 01 **青[あお]っぽい** どちらかというと青い色の強い様子。「犯人は中肉中背で、〜シャツを着ていたそうだ」 02 **薄[うす]青[あお]い** 薄い青である様子。「~便箋にしたためられた手紙」 ## d 形容動詞の類 00 **真[ま]っ青[さお]な** ①青の色が濃く、鮮やかな様子。「~な海に浮かぶヨットの白い帆」②ひどく青ざめた様子。「飛行機が急降下し、恐ろしくて〜になる」 01 **青[あお]やかな** ▷青々としている様子。「~な草」◇古めかしい言い方。 02 **常[ジョウ]緑[リョク]の** 1年じゅう緑の葉をつけている樹木である様子。「生け垣に~の木を植える」 ▷~樹・~低木・~高木 03 **蒼[ソウ]然[ゼン]** 図青い(青ざめている)様子。「~たる月光」「~とした顔色」 ## f 副詞の類 00 **青[あお]々[あお]** ①いかにも青く見える様子。「ひげの剃りあとが〜としている」②一面に青い様子。「~とした大海原」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●青系統の色 00 **青[あお]** 海、晴れた空、若葉、野菜の葉物のような色。「白鳥はかなしからずや空の~海の~」「B短調」に「青の時代」といわれる作品群がある「白鳥旨はかなしからずや空の~海の~」 <1502> # 青い8305h~i にも染まずただよう〈若山牧水〉」 **青[あお]色[いろ]** 青い色。▷~申告(申告用紙が青いの意) **青[せい]色[しょく]** 青い色。▷~リトマス紙 **青[あお]** 鮮やかな青。「明るい~の背広」「~空」◇「青黄」とも書く。 **ブルー** (鮮やかな)青。「明るい~の背広」▷~カラー(肉体労働者) ▶blue **白[しら]青[あお]** 薄い青。◇染め色の名。 **藍[あい]** 植物の藍からとった染料で染めた、濃い青。▷~色・薄~・~染め **インジゴ** インド藍で染めた、暗い青。◇「インディゴ」ともいう。「インジゴブルー」ともいう。オindigo **青[セイ]藍[ラン]** ①鮮やかな藍。▷~色②「インジゴ」の漢語的表現 **紺[コン]** 青と紫を合わせた色。藍よりもさらに濃い青。「~の学生服」▷~色・濃~・紫~ **紺[コン]碧[ペキ]** やや黒みを帯びた青。「~の空」「~の海」 **縹[はなだ]** 薄い藍。◇「はなだ」ともいう。「花田」とも書く。 **花[ハナ]色[だ]** 「花田色」の略といわれるが、「漂色」をあてている例もある。 **搗[かち]** 非常に濃い黒に近い藍。▷~色◇非「かちん」ともいう。「搗」「勝」とも書く。「勝ち」に通じるので、武具の色や祝賀のときの色として使われた。 **群[グン]青[ジョウ]** 顔料の群青で染めた色で、紫がかった青。「~の空」▷~色 **紺[コン]青[ジョウ]** 顔料の紺青で染めた色で、やや暗めの藍。「~の海」 **ウルトラマリン** (ラピスラズリという、濃い青色の、飾り石として用いられる鉱物)から作った顔料の色で、鮮やかな紫がかった青。▶ultramarine **ネービーブルー** 暗い、紫がかった青。◇イギリス海軍の軍服の色から。▶navy blue **プルシアンブルー** フェロシアン化鉄から作った顔料の色で、緑がかった青。◇「プロシアンブルー」「プルシャンブルー」ともいう。プロシアの青の意。▶Prussian blue **シアン** 染色・印刷で「青」としてよく用いられる、緑がかった、冴えた青。▷~色 オcyaan **空[そら]色[いろ]** 晴れた空のような、明るい青。「金髪で~の目」「~のつゆくさの花」 **スカイブルー** 「空色」の洋語的表現。「~の瞳」▶sky blue **コバルト** 酸化コバルトと酸化アルミニウムから作った顔料の色で、明るく鮮やかな空色。「~の海」 ▷~色◇「コバルトブルー」ともいう。▶cobalt **ターコイズブルー** トルコ石のような、やや緑がかった青。「南の島の、透き通った~の海」◇略して「ターコイズ」ともいう。▶turquoise blue **水[みず]色[いろ]** 澄んだ水のような、薄い青。「~の水兵服」 **浅[あさ]葱[ぎ]** 葱の葉のような、緑がかった薄い藍。「~の着物をとり出す」▷~色「浅葱色」の略。 **水[みず]浅[あさ]葱[ぎ]** 薄い浅葱色。 **茄[なす]子[こ]紺[コン]** なすの実の皮のような、紫がかった濃い紺。「~のシャツ」 **瑠[ル]璃[リ]色[イロ]** 宝石の瑠璃のような、紫がかった青。「~のガラス」 ### ●その他 **青[あお]さ** 青い程度。「山は一段と〜を増してきた」 **青[あお]み** 青みを帯びること。「青~を帯びた緑」「だんだん〜が強くなってくる」 ## i 名詞の類:コト・サマ ### ●緑系統の色 **緑[みどり]** 木の葉のような、青と黄色の中間の色。「~滴る山々」▷薄~・~なす黒髪◇「緑」は木の新芽のこと。いまも各地方の方言に残っている。したがって、「松の緑」とは、もともと「松の新芽」のこと。「緑なす黒髪」は、木の新芽のようによく伸びる、つやつやした黒髪の意。 **緑[みどり]色[いろ]** 緑の色。「~の藻に覆われた水面」 **緑[リョク]色[ショク]** みどりいろ。▷~野菜 **グリーン** 「緑色」の洋語的表現。▷~ベルト・〜ピース ▶green **青[あお]緑[みどり]** 青みを帯びた緑。「~の水をたたえた湖」▷~色 **黄[き]緑[みどり]** 黄色を帯びた緑。「~の若葉」 **青[あお]** 緑みを帯びた青。 **深[ふか]緑[みどり]** 濃い緑。⇔浅緑 **藻[も]緑[みどり]** 藻のような緑色。 **深[シン]緑[リョク]** ふかみどり。 **若[わか]葉[ば]色[いろ]** 松の若葉などの、みずみずしい緑。「~の水が目に鮮やかだ」 **新[シン]緑[リョク]** 若葉の緑。「~の候」「鮮やかな〜の季節」 **白[ビャク]緑[ロク]** 白っぽい、ごく薄い緑。「~に光る石灰岩の山」 **暗[アン]緑[リョク]** 暗い緑。▷~色 **コバルトグリーン** 酸化コバルトから作る顔料の色。明るい緑。▶cobalt green **エメラルドグリーン** 宝石のエメラルドのような、鮮やかな緑。「~の海と真っ白なビーチの、常夏の島」 ▶emerald green **クロムグリーン** クロム酸鉛を主成分とする顔料の、鮮やかな黄色)とプルシアンブルーの顔料の混合物から作る顔料の色。暗い緑。◇「クロームグリーン」ともいう。▶chrome green **鶯[うぐいす]色[いろ]** 灰色を帯びたオリーブ緑。昔、革を染めるのにこの色を用いたことからいう。 **草[くさ]色[いろ]** 草の葉のような、黄色みがかった緑。「~の作業着」 **若[わか]草[くさ]色[いろ]** 芽を出したばかりの若草のような、黄みの強い緑。「さわやかな〜の着物」 <1503> # 青い8305i~q **萌[もえ]葱[ぎ]** 芽が出たばかりの草木のような、若草色よりも濃い緑。▷~色◇恋が萌え出したときの色の意。「萌黄」とも書く。 **青[あお]竹[たけ]色[いろ]** 青竹のような、くすんだ青緑。「あおたけいろ」ともいう。 **山[ワサ]葵[ビ]色[イロ]** わさびの根茎のような、くすんだ黄緑。 **苔[こけ]色[いろ]** 苔のような、濃く暗い萌葱。 **モスグリーン** 「苔色」の洋語的表現。▷~の背広 ►moss green **オリーブ色[いろ]** オリーブの実のような、つやのない、ややくすんだ暗い緑。「オリーブ」はolive。 **海[ミル]松[イロ]色[イロ]** 海藻のみるのような、暗い黄色みを帯びた緑。「水松色」とも書く。 **鶯[うぐいす]色[ちゃ]** うぐいすの羽のような、茶と黒が混じった緑。 **鶸[ひわ]色[いろ]** 鳥のひわの羽のような黄緑。 **玉[たま]虫[むし]色[いろ]** 玉虫(紡錘形で、金緑色の地に金紫色の筋の入った翅をもつ昆虫)のように、光線によって緑に見えたり紫に見えたりする色。 **緑[ロク]青[ショウ]色[いろ]** 銅のさびのような、くすんだ緑。 **青[セイ]磁[ジ]色[いろ]** 青磁のような、くすんだ青みがかった緑。 ### ●鉄色 → 8307黒いh●黒系統の色 ### ●その他 **緑[みどり]み** 緑になったかと感じられる様子。「~を帯びた青」 ## j 名詞の類:コト・サマ ### ●紫系統の色 **紫[むらさき]** 植物の紫の根で染めたような、赤と青の中間の色。「かきつばたの〜の花」「~の唇は〜になっていた」▷薄~・濃~ **パープル** 「紫」「紫色」の洋語的表現。◇商品などの色の種類や固有名詞などの複合語の成分として用いられることが多い。►purple **若[わか]紫[むらさき]** 明るい紫。「~の着物」 **薄[うす]色[いろ]** 薄い紫。◇薄い紫がかった赤についてもいう。 **赤[あか]紫[むらさき]** 赤みを帯びた紫。▷~色 **青[あお]紫[むらさき]** 青みを帯びた紫。▷~色 **江[エ]戸[ド]紫[むらさき]** くすんだ、青みがかった紫。◇江戸で染めた紫の染め色の意。 **京[キョウ]紫[むらさき]** 赤みを帯びた、くすんだ紫。◇京都で染めた紫の染め色の意。 **古[コ]代[ダイ]紫[むらさき]** 江戸紫や京紫よりも暗く、くすんだ紫。 **暗[アン]紫[シ]色[ショク]** 黒ずんだ紫。 **モーブ** アニリンから合成される染料の色で、薄い紫がかった赤紫。◇もと、葵の品名。▶mauve **すみれ色[いろ]** すみれの花のような青紫。 **バイオレット** 「すみれ色」の洋語的表現。▶violet **ラベンダー** シソ科の常緑低木)の花のような、くすんだ、青みがかった紫。▶lavender **桔[キ]梗[キョウ]色[いろ]** 桔梗の花のような、鮮やかな青紫。 **藤[ふじ]色[いろ]** 藤(マメ科のつる性落葉樹)の花のような、薄く、くすんだ青紫。「~の着物を粋に着こなした女性」 **葡[エ]萄[ビ]色[イロ]** 黒ぶどうの実のような、赤黒い紫。 ### ●その他 **紫[むらさき]み** 紫になったかと感じられる様子。「~を帯びた赤」 ## k 名詞の類:モノ ### ●青いもの:「青」などを含む語 **青[あお]丹[に]** ①青黒い土。②孔雀石から作る緑色の顔料。◇「岩緑青」ともいう。 **群[グン]青[ジョウ]** 群青色を出す鉱物性顔料。▷~色 **紺[コン]青[ジョウ]** 紺青の色を出す、鉱物性顔料。 ### ●青果・青豆・青菜 → 0300食べるm ### ●青梅 → 0305味わうn●酸味のある果実 ### ●青汁 → 0303飲むk●ジュースなど ### ●青海苔・青魚 → 0300食べるn●のり●食材としての魚介類 ### ●青票 → 1701選ぶk●票 ### ●青写真 → 2206うつすk●いろいろな写真 ### ●青磁 → 6800作るk●焼き物など ### ●青畳 → 6303敷くk●畳など ### ●青信号 → 2104知らせるm●信号 ### ●青筋 → 2602巡るu●体液が巡るところ ### ●碧眼 → 0400見るk●目 ### ●青田 → 6813耕すu ### ●青山 → 7806高まるu●いろいろな山 ### ●青海原 → 7504広いu●海 ### ●青空 → 8706晴れるu ### ●緑茶 → 0303飲むk●日本茶 ### ●緑青 → 9506腐るk●さび **葉[ヨウ]緑[リョク]体[タイ]** 緑色の植物の細胞中にある、緑色の色素(葉緑素)を含むもの。 **葉[ヨウ]緑[リョク]素[ソ]** 葉緑体に含まれる、光合成の中心的な役割を果たす緑色の色素。 **クロロフィル** 「葉緑素」の洋語的表現。「~の入った歯磨き粉」 chlorophyll ### ●紫煙 → 8604煙るk●煙 ### ●紫斑 → 6913損なわれるu ## q 名詞の類:イキモノ ### ●紫色の花などをつける植物:「紫」を含む語 **紫[シ]苑[オン]** キク科の多年草。秋に、薄紫色の舌状花と黄色の筒状花からなる頭状花を多数つける。◇「紫苑」とも書く。 <1504> # 青い8305q〜白い8306h く。 **紫[アジ]陽[サイ]花[カ]** 園芸用に栽培される落葉低木。初夏に、淡い青みがかった紫色の小花を多数、球状につける。◇品種が多く、白・赤・桃色などの花をつけるものもある。 ### ●紫 → 8300染めるi●染料にする植物 ### ●常緑樹 → 0106生えるr●木の種類 ### ●青木 → 0106生えるr●木の状態 ### ●青竹 → 0106生えるr●竹 ### ●青草・緑草・緑藻 → 0106生えるr●草●藻 ### ●青かび → 9506腐るq ### ●青馬 → 0101育てるr●馬 ### ●青鷺 → 4912飛ぶr●さぎ ### ●青大将 → 7700長いq●へび ### ●青蛙 → 4913はねるq●おもなはねる動物 ## u 名詞の類:トコロ **緑[リョク]地[チ]** 草木が青々と茂っている土地。 **緑[リョク]地[チ]帯[タイ]** 都市計画で、美観や環境を保持するために設けられた緑地。 **グリーンベルト** ①「緑地帯」の洋語的表現。②道路の中央に木や草花を植えた帯状の場所。▶greenbelt **緑[リョク]野[ヤ]** 青々と草木の茂った野原。「~をわたる風が頬に心地よい」 **緑[リョク]土[ド]** 青々と草木の茂った土地・国土。「豊かな〜を保持する」 # 8306 白い ## a 動詞の類 ### ●白くなる **白[しら]む** 白くなる。「白んだ髪」「東の空が〜」 **白[しら]ける** 色が薄れて白っぽくなる。「丹塗りの柱が~てきた」 **白[しら]茶[ちゃ]ける** 色があせて白くなる。「麻のスーツが~」◇「しらっちゃける」ともいう。 **白[ハク]熱[ネツ]** 高温に熱せられて白い光を出すこと。「鉄が〜するほどの高温」 ▷~灯 ### ●白濁する → 8207濁るa ### ●白くする **晒[さら]す** 布などを、水に浸したり、日光に当てたり、薬品につけたりする。「布を川の水に~」 **漂[ヒョウ]白[ハク]** さらして白くすること。「ふきんを〜する」 ### ●精白する → 6008研ぐa●つく ## C 形容詞の類 **白[しろ]い** ①雪や塩のような色である様子。「~色のブラウス」「~ご飯とみそ汁とおかずの夕食」「歯の~子の玩具」「~歯を見せる(にっこり笑って親しみを見せる)」⇔黒い、赤い②(日に焼けていないで)肌が白みを帯びている様子。「色の~美人」「彼女の~手をとる」→黒い③染めたり、塗ったり、汚したり、書き入れたりしていない様子。「答案を〜ままで出す」 **白[しろ]っぽい** 白みを帯びている様子。「犯人は~車で逃げた」⇔黒っぽい、赤っぽい **薄[うす]白[じろ]い** 薄い白である様子。「~光に包まれた夜の街」 **青[あお]白[じろ]い** ①青みがかって白い様子。「お墓のまわりに~光があると気味が悪い」②日に当たらないために不健康な顔をしている様子。「〜インテリは歓迎されない」◆「蒼白い」とも書く。 **生[なま]っ白[ぽ]い** 血の気などが少しもない様子。「おまえの〜顔では、この仕事は無理だ」◇「なまじろい」ともいう。軽蔑をこめた言い方。 **真[ま]っ白[しろ]い** 白の色が鮮やかな様子。「しみひとつない~シャツ」◇「真っ白」の形容詞の形。 ## d 形容動詞の類 **真[ま]っ白[しろ]な** 白の色が鮮やかな様子。「いつも~シーツのベッド」「ヨットの白い帆が青い海に映える」「驚きのあまり、ショックで一夜にして髪が〜になった」⇔真っ黒、真っ赤 **真[まっ]白[しろ]け** 「真っ白」の強調表現。「うどん粉をいう」の強調表現。「うどん粉をかぶって〜な子供の手」「~のけ」⇔真っ黒け **純[ジュン]白[パク]** 真っ白できれいな様子。「胸に〜のハンカチをのぞかせる」 **白[しろ]尽[づ]くめ** 全体が白一色で統一されている様子。「~の衣装」「色名+尽くめ」の形で、あらゆる色についていうことが可能だが、「白尽くめ」「黒尽くめ」が最も一般的。 **雪[セッ]白[パク]な** 雪のように白い様子。「~な女体」 **色[いろ]白[じろ]** 皮膚の色がもともと白い様子。「~な美人」⇔色黒 **白[ハク]皙[セキ]** 皮膚の色が白い様子。「~の青年」 **白[ハク]面[メン]** 顔が白い様子。「~の貴公子」 **蒼[ソウ]白[ハク]** 顔色が青白い様子。「~になっていまにも倒れんばかり」▷顔面~ **白[ハク]亜[ア]** 白い壁の建物である様子。「この建物は『~の殿堂』と呼ばれる」(ワシントンにある大統領官邸の「ホワイトハウス」の訳語)◇「白堊」とも書く。 **半[ハン]白[パク]** 髪やひげが白髪やまじりである様子。「~の短く刈った頭髪」 **ロマンスグレー** 中高年男性が、白髪まじりで、魅力的である様子。「~の紳士」「~のおじさま」◇和製洋語。ロマンス(romance)+グレー(gray)。昭和29(1954)年の飯沢匡の戯曲から流行した言葉。 ### ●白黒の → 8302色付くd●有色・無色 ## f 副詞の類 **白[しろ]じろと** いかにも色の白い様子。「宵闇に~浮かびあがる桜並木」◇「しらじら」ともいう。 **白[しろ]っぽく** 一面に白い様子。「~と塗りたてた壁」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●白系統の色 **白[しろ]** 雪や塩のような色。「~のブラウス」▷~ナンバー・~バイ ⇔黒 <1505> # 白い8306h~k **白[ハク]色[ショク]** 白い色・こと。「~一色の銀世界」▷~皚々⇔黒色 **白[しろ]** 図白い色。▷~人種→黒色 **ホワイト** 「白」「白色」の洋語的表現。▷~カラー(事務系の労働者)・~ソース・〜ペッパー⇔ブラック ◇多く複合語の成分として用いられる。▶white **オフホワイト** わずかに黄色や灰色を帯びた、純白でない白。「~のセーター」▶off-white **生[き]成[な]り色[いろ]** 染めたり漂白したりしていない生地のような、黄色みがかった白。「~の綿のシャツ」 ◇単に「生成り」ともいう。 **銀[ギン]白[パク]色[ショク]** 銀色を帯びた白。「~のうろこ」「~に輝く機体」 **灰[カイ]白[ハク]色[ショク]** 灰色がかった白。 **乳[ニュウ]白[ハク]色[ショク]** 乳汁のような不透明な白。「~に濁った温泉」「~の液体」「~の霧」 **ミルク色[いろ]** 「乳白色」の洋語的表現。「~の膜がかかる」◇「ミルク」はmilk。 ### ●その他:「白」を含む語 **白[しろ]さ** 白い程度。「白いといっても〜かげんによる」 **白[しろ]み** 白くなったかと感じられる様子。「~を帯びた黄色」 **白[しろ]黒[くろ]** 白と黒。「~の縞模様」 **黒[くろ]白[しろ]** 白黒。◇「白黒」のほうが一般的。 **黒[コク]白[ビャク]** 黒と白。「~2つの碁石」 **紅[コウ]白[ハク]** 赤と白。「~のかまぼこ」 **月[つき]白[しろ]** 月が出るときに空が明るく、白っぽく見えること。「~の空を眺める」◇「月代」とも書く。 ## i 名詞の類:コト・サマ ### ●灰色系統の色 **灰[ハイ]色[いろ]** 灰のような薄黒い色。白と黒の中間の色。 **鼠[ねずみ]色[いろ]** 鼠の体毛のような色。灰色よりも白みが強い。◇「ねず」ともいう。 **グレー** 「灰色」の洋語的表現。「灰色」と違って、冷たい感じを与える。「~のスーツ」◇イギリス英語の綴りではgrey、アメリカ英語ではgray。 **銀[ギン]色[いろ]** 貴金属の銀のような、光る灰色。「一面の〜の世界」 **銀[しろがね]** 「銀色」の略。「舞台用の~のジャケット」 **銀[かね]** 「銀」「銀色」の、やや古い言い方。「冬の〜の海」 **白[ハク]銀[ギン]** 白く輝くような銀色。「~のアルプスの峰々」 **シルバー** 「銀色」の洋語的表現。「このボディーで、内装に木材を多用した〜に輝える新型車両」◇多く複合語の成分として用いられる。▶silver **銀[ギン]灰[カイ]色[ショク]** 銀色を帯びた灰色。 **銀[ギン]鼠[ねずみ]** 銀色を帯びた鼠色。◇「銀ねず」ともいう。 **シルバーグレー** 「銀鼠」の洋語的表現。「ソフトの下の〜の豊かな髪」▶silver gray **藍[あい]鼠[ねず]** 藍色を帯びた鼠色。◇「あいねず」ともいう。 **利[リ]休[キュウ]鼠[ねずみ]** 抹茶の緑みを帯びたような鼠色。◇「利休色」に鼠色がかったもの。 **薄[うす]鼠[ねずみ]** 紫みを帯びた薄い鼠色。「~の上品な着物」▷~色◇「うすねず」ともいう。 **濃[こ]鼠[ねず]** 紫みを帯びた濃い鼠色。▷~色◇「とねず」といねず」「こいねずみ」ともいう。 **葡[ブ]萄[ドウ]鼠[ねずみ]** 葡萄色がかった鼠色。暗い紫色。 **鳩[はと]羽[ば]色[いろ]** はとの羽のような、紫がかった鼠色。 **鳩[はと]羽[ば]鼠[ねずみ]** 「鳩羽色」の、鼠色を強調した言い方。 **鈍[にび]色[いろ]** 濃い鼠色。昔の喪服の色。「~の空を見上げる」「~の海」「にぶいろ」ともいう。 **チャコールグレー** 木炭のように黒っぽい灰色。「~の夏服」「チャコール」は木炭の意。▶charcoal gray **鉛[なまり]色[いろ]** 鉛のような、青みを帯びた灰色。「~の空」 **土[つち]色[いろ]** 土のような灰色。「心労のあまり、やつれて〜の顔をしている」 **土[つち]気[ケ]色[ショク]** 黄色を帯びた灰色。「〜の(血の気を失った)顔色」 ## k 名詞の類:モノ ### ●白蓮 → 0108咲くk●蓮華 ### ●白米・白菜・白うり → 0300食べるm●米●葉を食べる野菜●うり ### ●すずしろ → 0106生えるq●春の七草、0300食べるm●大根 ### ●白かゆ → 0300食べるk●かゆ ### ●白滝 → 0300食べるp●こんにゃく ### ●白玉 → 5204練るk ### ●白玉粉 → 6904砕くk●米の粉 ### ●白砂糖・白蜜・白味噌 → 0305味わうk●砂糖●みつ●みそ ### ●白餡 → 0305味わうp●あん ### ●白身 → 0300食べるn●赤身・白身、6804建てるm●建てるための材料 ### ●卵白 → 0300食べるn●卵 ### ●白子 → 0100生むm●精子・精巣 ### ●白桃 → 0305味わうn●桃 ### ●白酒 → 0303飲むm●その他 ### ●白墨 → 2201書くk●その他の筆記具 ### ●白炭 → 8601燃やすk●炭 ### ●白煙 → 8604煙るk●煙 ### ●白紙 → 2201書くm●その他の紙 ### ●白斑 → 2202描くn●まだら ### ●白地図 → 2203表すm●地図 ### ●白球 → 4913はねるk●弾むもの <1506> # 白い8306k〜黒い8307c ### ●白扇 → 5102あおるk●いろいろな扇 ### ●白刃 → 7000切るm●ある状態の刀 ### ●白磁 → 6800作るk●焼き物など ### ●白布 → 6808織るk●布・切れ ### ●白帆 → 7409張るk ### ●白衣 → 5908着るk●仕事や作業をするときの服 ### ●白無垢 → 5908着るm●和式の礼服 ### ●白装束 → 5912装うk●衣装 ### ●おしろい → 5912装うk●顔に塗る化粧品 ### ●白壁 → 6503区切るm●壁 ### ●白旗 → 2104知らせるm●合図の旗 ### ●白票 → 1701選ぶk●票 ### ●白タク・白バイ → 6310乗るk●タクシー●自動二輪車 ### ●白髪・白髭 → 0106生えるm●髪の毛●ひげ ### ●白頭 → 9907からだm●頭 ### ●三白眼・白目 → 0400見るk●目●目を構成する部分 ### ●白骨 → 0005死ぬk●死んだ後に残された骨 ### ●白土・白砂 → 7406ほぐれるk●土●砂 ### ●白波 → 5103振れるh●波 ### ●白雲 → 8707曇るk●雲のさま ### ●白雪 → 8708降るk●雪 ### ●白魔 → 8708降るi●いろいろな雪 ### ●白露 → 8708降るk●露 ### ●白滝 → 4915流れるu●滝 ### ●灰 → 9604残るm●燃えた後に残るもの ### ●白くするためのもの **漂[ヒョウ]白[ハク]剤[ザイ]** 漂白するための薬剤。 **晒[さらし]粉[こ]** 消石灰に塩素ガスを吸収させてつくった白色の粉末。漂白剤などとして用いる。 **カルキ** 「晒し粉」の洋語的表現。▶オkalk ### ●銀 → 7400かたいp●銀 ### ●銀貨 → 4217払うk●いろいろな硬貨 ### ●銀粉 → 6904砕くk●なにかの粉 ### ●銀箔 → 7114伸ばすk●のばして作ったもの ### ●銀縁 → 9206当てはめるk●枠 ### ●銀器 → 5400使うk●道具 ### ●銀盤 → 0300食べるp●皿 ### ●銀杯 → 0303飲むp●飲むための器、3408称えるk●賞品 ### ●銀盆 → 6300置くk●盆 ### ●銀扇 → 5102あおるk●いろいろな扇 ### ●銀冠 → 5909着けるm●かぶせるもの ### ●銀屏風 → 6503区切るm●仕切り ### ●銀歯 → 9213似せるk●身体の一部に似せたもの ### ●銀髪 → 0106生えるm●髪の毛 ### ●銀鱗 → 0106生えるm●動物の体に生えるその他のもの ### ●銀翼 → 4912飛ぶk●飛行機のつばさ ### ●銀紙 → 2201書くm●その他の紙 ### ●銀嶺 → 7806高まるu●いろいろな山 ## q 名詞の類:イキモノ ### ●白い魚 **白[しら]魚[うお]** 白く半透明の、細長い小形の魚。シラウオ科。「~のような指」◇味は淡白で、吸い物などに使う。 **素[しら]魚[す]** ハゼ科の魚。円筒形の体で、透き通っていて淡黄色。◇「素魚」とも書く。おどり食いで知られる。 **白[しら]子[こ]** 生まれて間もない、体が透き通って白く見える魚。いわし・あゆ・うなぎなど。▷~干し(いわしの稚魚の干物) ### ●白馬 → 0101育でるr●馬 ### ●白熊 → 0000生きるs●熊 ### ●白鳥など → 4912飛ぶr●いろいろな鳥、白鳥・黒鳥●さぎ ### ●白兎 → 4913はねるq●おもなはねる動物 ### ●白蛇 → 7700長いq●へび ### ●白蟻 → 6912損なうq ### ●白菊・白蘭・白百合 → 0108咲くq●菊●蘭●ゆり ### ●白梅・白牡丹・白木蓮 → 0108咲くr●梅●ぼたん●木蓮 ### ●裏白・白樺 → 0106生えるq●羊歯、●樺の木 ## S 名詞の類:ヒト ### ●白人 → 6501仕分けるs ### ●白色人種 → 6501仕分けるh●人種 ## u 名詞の類:トコロ ### ●白浜 → 8100近いu●川・海・湖などのそば ### ●余白 → 9604残るu●余白 # 8307 黒い ## a 動詞の類 **黒[くろ]む** 黒くなる。「空が〜」 **黒[くろ]みがかる** 少し黒くなる。「黒みがかった肌」 **黒[くろ]ずむ** 黒っぽく汚れた感じになる。「疲れて~だ目のふち」 **黒[コク]変[ヘン]** 黒く変色すること。「~した葉」 ### ●黒光りする → 8700光るa●光る ## C 形容詞の類 **黒[くろ]い** ①墨や煤やからすのような色である様子。「つやのある〜髪」「目の〜うちに(生きているうちに)」⇔白い②(日に焼けて)肌が黒みを帯びている様子。「顔が~」「一夏泳いで黒くなる」⇔白い **黒[くろ]っぽい** 黒みを帯びている様子。「~服を着た人」⇔白っぽい **薄[うす]黒[ぐろ]い** いくらか黒い様子。「~しみができた」⇔薄白い **浅[あさ]黒[ぐろ]い** 皮膚の色が少し黒っぽい様子。「~顔のたくましい青年」 **黒[くろ]々[ぐろ]** 黒々としている様子。「~髪に霜を置く(頭髪が白髪になる)」 **真[ま]っ黒[くろ]い** 真っ黒である様子。「~犬」⇔真っ白 **どす黒[ぐろ]い** 黒くてきたない感じである様子。「~血のかたまり」 **赤[あか]黒[ぐろ]い** 赤みを帯びた黒である様子。「~血豆」 **青[あお]黒[ぐろ]い** 青みを帯びた黒である様子。「ころんで〜あざができたり <1507> # 黒い8307d~s ## d 形容動詞の類 **真[ま]っ黒[くろ]な** ①黒の色が濃く鮮やかな様子。「~な髪」⇔真っ白②(日に焼けて)肌の黒みの程度が激しい様子。「日焼けで〜になる」 **真[ま]っ黒[くろ]け** 「真っ黒」の強調表現。「ホコリだらけで手が〜になった」⇔真っ白け **黒[くろ]尽[づ]くめ** 全体が黒一色で統一されている様子。「~の、殺し屋のような服装」◇「色名+尽くめ」の形で、あらゆる色についていうことが可能だが、「黒尽くめ」「白尽くめ」が最も一般的。 **色[いろ]黒[ぐろ]な** 皮膚の色がもともと黒っぽい様子。「あの子は~だから、日に焼けても目立たないんだ」⇔色白 **漆[シッ]黒[コク]** 黒い漆を塗ったように黒くて、つやのある様子。「~の闇」「~の髪」「~の瞳」▷~色 ### ●暗黒の → 8705暗いd ### ●黒焦げ → 8602焼けるd ## f 副詞の類 **黒[くろ]々[ぐろ]** 黒い色が濃く鮮やかな様子。「~とした髪」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●黒系統の色 **黒[くろ]** 墨や煤やからすのような色。▷~豆・~ビール・〜パン・〜船・〜髪 ⇔白 **黒[コク]色[ショク]** 黒い色。▷~人種⇔白色 **ブラック** 「黒」「黒色」の洋語的表現。▷~ユーモア・~リスト・〜コーヒー◇多く複合語の成分として用いられる。▶black **暗[アン]黒[コク]色[ショク]** 真っ黒な色。「~の実をつける木」 **濡[ぬ]れ羽[ば]色[いろ]** からすの羽が水に濡れたような、つやのある真っ黒な色。「~の黒髪」◇「からすの濡れ羽色」の形で用いられることが多い。 **墨[すみ]色[いろ]** 固形の墨をすった液体のような色。「~の地に白い花をあしらった着物」▷~色 **薄[うす]墨[ずみ]色[いろ]** 墨を薄めたような色。「~の手紙が届いた」◇死亡通知の枠や文字に用いる。 **煤[すす]色[いろ]** 煤のような、薄い黒。「~の格子戸」 **鉄[テツ]色[いろ]** 赤みまたは緑みを帯びた黒。「~の温泉」 **藍[あい]鉄[テツ]色[いろ]** 藍色がかった鉄色。 **消[け]し炭[ずみ]色[いろ]** 消し炭のような、鼠色に近い黒。 ### ●その他 **黒[くろ]さ** 黒い程度。「みごとな~に日焼けした少年」⇔白さ **黒[くろ]み** 黒くなったかと感じられる様子。「~を帯びた紫色」⇔白み ### ●御歯黒 → 5912装うh ### ●黒焼き → 6820焼くh●焼き方 ## k 名詞の類:モノ ### ●黒砂糖・黒蜜 → 0305味わうk●砂糖●蜜 ### ●黒豆 → 0300食べるm●大豆 ### ●黒パン → 0300食べるk●パン ### ●黒ビール → 0303飲むm●ビール ### ●黒衣など → 5908着るn●僧の衣服 ### ●黒幕 → 4309演じるk●幕 ### ●黒板 → 2102教えるk●教具・教材など ### ●黒枠 → 6503区切るu●枠・欄 ### ●黒点 → 9908ところu●点 ### ●黒炭 → 8601燃やすk●炭●石炭 ### ●黒土 → 7406ほぐれるk●土 ### ●黒雲 → 8707曇るk●雲のさま ### ●黒煙 → 8604煙るk●煙 ### ●黒船 → 6310乗るm●いろいろな船 ### ●黒潮 → 4915流れるu●海流 ### ●黒髪 → 0106生えるm●髪の毛 ### ●黒目 → 0400見るk●目を構成する部分 ### ●ほくろ → 9700現れるk●しみ・そばかすなど ### ●黒斑 → 2202描くn●まだら ## q 名詞の類:イキモノ ### ●黒鳥 → 4912飛ぶr●白鳥・黒鳥 ### ●黒鯛 → 2504泳ぐr●たい ### ●黒猩猩 → 0000生きるr●猿 ## S 名詞の類:ヒト ### ●黒人 → 6501仕分けるs ### ●黒色人種 → 6501仕分けるh●人種 ### ●黒子 → 4309演じるs●公演を助ける人 <1508> # 84 かわく・濡れる(乾湿) # 8400 かわく ## a 動詞の類 ### ●かわく **かわく** ①物の水分が蒸発して、うるおいのない状態になる。「ぬれたタオルが~」「雨時は洗濯物がなかなかかわかない」◇「乾く」と書く。②のどや口にうるおいがなくなり、水分が欲しくなる。「かわいたのどをうるおすのはビールに限る」◇「渇く」と書く。 **喉[のど]が渇[かわ]く** のどがかわいて、水などの飲み物が欲しくなる。「砂漠の夢をみていて、目がさめたらほんとうにのどが渇いていた」 **渇[カッ]する** のどが渇く。「渇しても盗泉の水を飲まず(どんなに苦しくても不正をしないことのたとえ)」 **乾[カン]燥[ソウ]** 空気・肌・食品など、その内部に水分を含みもつものが乾くこと。「冬は空気が~する」「日当たりのいいところに置いておけば、1時間後には〜する」 ▷~地帯 ### ●かれる **かれる** ①雨が降らなかったり、日照りが続いたりして、川・池・井戸などの水がなくなる。「2ヵ月も雨が降らないので、ダムの水もかれてしまった」◇「涸れる」と書く。②のどが渇いたりして、声にひびきがない状態になる。「応援しすぎて声が~」◇「嗄れる」と書く。 **水[みず]涸[が]れ** 河川などの水がかれること。「水量が豊かなこの川も〜することがあるそうだ」 **渇[カッ]する** 涸れる。「ダムの水が〜に至る」 **渇[カッ]水[スイ]** 雨が降らないために、生活に必要な水が極端に少なくなること。「この水量豊富な川は、一年を通じて〜することがない」▷異常~・~期⇔豊水 **枯[コ]渇[カツ]** 「涸れること」の強調表現。「貯水池が〜する」◇「涸渇」とも書く。 **嗄[かす]れる** 声がかれて、ところどころ聞こえにくくなる。「風邪をひいて声が~」 **嗄[しわが]れる** 年をとるなどして、声がかすれたようになる。「男はしわがれた、低い声で答えた」 **嗄[しゃが]れる** 「しわがれる」の変化した語。「しゃがれた声の歌手」 ### ●枯れる・なえる → 0006枯れるa ### ●干る **干[ひ]る** 自然にたまった水が蒸発してなくなり、乾いた状態になる。「沼の水が~」◇「乾る」とも書く。 **干[ひ]上[あ]がる** 完全に干る。「日照りが続いて田が~」◇「乾上がる」とも書く。 ### ●ひからびる **萎[しな]びる** 果物・野菜・肌などが水気を失い、張りがなくなって縮み、しわができた状態になる。「2週間前に買ってきた冷蔵庫のきゅうりがしなびてしまっている」 **干[ひ]涸[から]びる** 物の水分がすっかりなくなった状態になる。「干からびた大根」◇「乾涸びる」とも書く。 ### ●干割れる → 6903割れるa ## d 形容動詞の類 **ドライな** 乾燥している(させてある)様子。「~フラワー」「~ミルク」◇複合語の構成要素として用いられることが多い。▶dry **からからの** 空気・物・のどなどが完全にかわいた様子。「~の空気」「~の唇」「のどが〜に渇く」 **かさかさの** 物や肌が乾いて、うるおいがなくなった様子。「唇が荒れて、皮がむけて~になる」 **がさがさの** かさかさの状態よりも、乾きがひどくて、荒れている様子。「炭坑で働いた亡き祖父の手」「左官の~の手」「家具職人だった父の手はいつも〜だった」 **ぱさぱさの** 物が極端に乾いた様子。「~になったパン」「~の髪」 **ばさばさの** 物や髪などの水気や油気が不足して乱れている様子。「ハイキングから帰ると、髪が〜になっていた」 **ぱりぱりの** 物がすっかり乾いてかたくなっている様子。「〜に焼いたピザ」「海苔が~になった」 **半[はん]乾[がわ]き** 物が十分に乾いていない様子。「雨が降り出したので洗濯物を〜のままでとり込む」◇「はんかわき」ともいう。 **生[なま]乾[がわ]き** 物が十分に乾いていない様子。「~のシャツにアイロンをかける」◇「なまかわき」ともいう。「半乾き」よりは乾いているが、さらに乾かさないと使いものにならない状態をいう。 ## f 副詞の類 **からりと** 物が、よく乾いて気持ちのいい様子。「てんぷらを〜揚げる」「~晴れわたった文化の日」 **からっと** 「からり」と、より口語的な言い方。「~揚がったてんぷらがうまい」「~した気候」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●かわくこと **かわき** ①かわくこと・程度。「風があるので洗濯物の〜が早い」◇「乾き」と書く。②のどがかわくこと・程度。「わき水を飲んで~をうるおす」◇「渇き」と書く。 **乾[カン]性[セイ]** 乾く(乾きやすい)性質。▷~肋膜炎・~肌・〜シャンプー⇔湿性 **速[ソッ]乾[カン]性[セイ]** すぐ乾く性質。「~の高い新素材」「~の接着剤」 **渇[カツ]** 渇き。「~を癒す」 <1509> # かわく8400h〜乾かす8401k ### ●飢渇 → 0509飢えるh●飢え ### ●枯れること → 0006枯れるh ### ●干ること **旱[カン]魃[バツ]** 夏に長い間雨が降らなくて田畑に被害の生じること。「~に見舞われる」「~による飢饉」◇「干魃」とも書く。「魃」は日照りの神の意。 **旱[カン]害[ガイ]** 日照りが続いて、作物などが受ける被害。「地球温暖化により〜が発生しやすくなるらしい」◇「旱害」とも書く。 ### ●日照り → 8702照るh●日が照ること ### ●干割れ → 6903割れるh ## k 名詞の類:モノ **枯[かれ]山[サン]水[スイ]** 水を使わないで、石の配置や地表の高低だけで山や川などの風景を表した庭。「竜安寺の〜には、豊かな抽象性と宇宙的な美を感じる」◇「かれせんすい」ともいう。 **嗄[しわが]れ声[ごえ]** しわがれた声。「年をとってすっかり〜になってしまった」 **嗄[しゃが]れ声[ごえ]** しわがれ声。「起きぬけのせいか~になっている」 ### ●枯れ木・枯れ葉 → 0006枯れるk ## u 名詞の類:トコロ **干[ひ]潟[がた]** 潮が引くとできる海岸の浅瀬。「~に出て潮干狩りをする」◇古くは「ひかた」。 **潟[かた]** 干潟。◇「がた」ともいう。 ### ●乾田 → 6813耕すu ### ●干天 → 4912飛ぶu●いろいろな空 ## x 名詞の類:トキ **乾[カン]季[キ]** 1年のうちで雨の少ない季節。「~に入る」⇔雨季 **乾[カン]期[キ]** 1年のうちで雨の少ない時期。「この地方は冬が〜だ」⇔雨期 **渇[カッ]水[スイ]期[キ]** 1年のうちで水がかれやすい時期。「この川では冬には給水を制限する」 # 8401 乾かす ## a 動詞の類 ### ●乾かす **乾[かわ]かす** 物が乾くようにする。「濡れたズボンをストーブで~」◇「乾く」と対で、水がないと狂いが生じる」◇水分を何らかの手段を使って抜くこと。 **乾[カン]燥[ソウ]** 乾かすこと。「草の根を〜させて粉にする」 **水[みず]切[き]り** 物の表面についた水分を、ふき取ったり、振り落としたり、ざるにのせてそのまま放置したりしてなくすこと。「魚は~して揚げる」「食器の〜をする」◇「乾かす」とは違って、表面にくっついている水分を落とすこと。多くは、振るだけで落ちる。 ### ●除湿する → 6000取るa●あるものを取り除く ### ●脱水する → 6001抜くa●あるものを抜き取る ### ●からす **からす** ①かれる(①)ようにしてしまう。「長く留守にしている間に田をからしてしまった」◇「涸らす」と書く。②声を出しすぎて、かれる(②)ようにしてしまう。「講演でのどを~(声がかれる、の間接表現)」◇「嗄らす」と書く。◇「不本意ながら」「まずいことに」といったニュアンスを伴う。 ### ●枯らす → 0007殺すb●枯らす ### ●干す **干[ほ]す** ①物の内部にある水分を抜くために、物を日光や風に当てる。「ふとんを~」「大根を干してから漬ける」◇野菜・果物・肉・魚などを干すことによって製品ができるために、「○○干し」というおびただしい語を生み出している。「○○乾かし」という言い方がないのと対照的である。②その中にある水などを、すっかり取り除いてからにする。「池の水を~」「田の水を~」「杯を~」 ### ●甲羅を干す → 5913浴びるu●その他 ### ●飲み干す → 0303飲むa●飲み干す ### ●干拓する → 6802開くa●ひらく ## h 名詞の類:コト・サマ **日[ひ]干[ぼ]し** 日光に当てて干すこと。▷~煉瓦⇔陰干し。「日乾し」とも書く。 **陰[かげ]干[ぼ]し** 洗濯物などを陰にして、風で乾かすこと。「大切な衣類は〜にする」⇌日干し◇「陰乾し」とも書く。 **素[す]干[ぼ]し** 他に何も手を加えないで、そのまま干すこと。「この桜海老は~だ」◇「素乾し」とも書く。 **物[もの]干[ほ]し** 洗濯物を干すこと。▷~竿・~台・~場 **虫[むし]干[ぼ]し** かびを防ぐために、しまってある衣類・書物などを日光や風に当てて、湿気を除くこと。「寺では年1回宝物の~をする」 **土[ど]用[ヨウ]干[ボ]し** 夏の土用にする虫干し。 **曝[バク]書[ショ]** 書物の虫干し。 **塩[しお]干[ぼ]し** 魚に塩をふって、日に干し、保存がきくようにすること。「朝食に~の魚を焼く」 **生[なま]干[ぼ]し** 完全に干さないで、生乾きの状態にしておくこと。「~のいわしを焼いて食べる」◇「生乾し」とも書く。 **一[いち]夜[や]干[ぼ]し** 魚などを、塩水につけてから一晩だけ干すこと。「いかを〜にする」 **丸[まる]干[ぼ]し** 魚や大根などをもとの形のまま(まるごと)干すこと。「いわしの〜は、骨まで食べられて体にとてもよい」「~の大根」 **切[き]り干[ぼ]し** 保存食にするために、野菜を切って干すこと。▷~大根・~芋 ## k 名詞の類:モノ **干[ほ]し物[もの]** 日に当てて乾かすもの。特に洗濯物。「~をとり込む」◇「乾し物」とも書く。 ### ●魚・肉などを干したもの **干[ひ]物[もの]** 魚介類を干して、保存のきく食品としたもの。「あじの〜を知り合いに送る」「貝の~」◇「乾物」とも書く。 **乾[カン]物[ブツ]** 魚介類・野菜などを干して保存のきく食品としたもの。▷~屋◇「干物」とも書く。家でつくるのは「ひもの」で、「かんぶつ」とはいわない。 <1510> # 乾かす8401k **干[ほ]し魚[ざかな]** 干した魚。◇「乾し魚」とも書く。 **生[なま]干[ぼ]し** 少しだけ干して、なまに近い状態の魚。「~を焼いて食べる」 **一[いち]夜[や]干[ぼ]し** 一晩だけ干した魚。「友人が、かれいの〜を送ってくれた」 **丸[まる]干[ぼ]し** 魚をもとの形のまま(まるごと)干した魚。「いわしの〜を焼く」 **目[め]刺[ざ]し** いわしなどの小魚の目からえらへ竹串などを刺し通して、つらねて干したもの。 **開[ひら]き** 魚を、腹や背を切って内臓を取り除き、開いて干したもの。「あじの~」「さんまの~」 **味[み]醂[リン]干[ぼ]し** 魚を、醤油などをまぜた液に浸して干したもの。 **干[ひ]鱈[だら]** 鱈の身を開いて、塩に漬けて干したもの。 **干[ほ]し鱚[ぎす]** 「ひだら」の新しい言い方。 **棒[ボウ]鱈[ダラ]** まだらを三枚におろし、頭と腸を抜いて干したもの。 **干[ほ]し鰯[いわし]** 脂をしぼって干したいわし。肥料にする。◇「乾し鰯」とも書く。 **干[ほ]し鮑[あわび]** 干したあわびの肉。◇「乾し鮑」とも書く。 **干[ほ]し海[え]老[び]** 干したえび。◇「乾し海老」とも書く。 **するめ** いかの内臓を取り除いて干したもの。 **裂[さ]きするめ** するめを裂いたもの。◇「裂きするめ」ともいう。 **伸[の]し烏[イカ]賊[ゾク]** するめを薄く延ばしたもの。◇「熨斗烏賊」とも書く。 **煮[に]干[ぼ]し** 小魚を煮て、そのまま干したもの。料理のだしに用いたりする。「~でとっただしでみそ汁をつくる」 **熬[い]り子[こ]** 「煮干し」の関西方言。「怒り干し」ともいう。「炒り子」とも書く。 **白[しら]子[す]干[ぼ]し** いわしの稚魚などを塩水で煮て、干したもの。「~を酢醤油で食べる」 **縮[ちり]緬[メン]雑[ジャ]魚[コ]** 「白子干し」の関西方言。◇「ちりめんご」という。 **干[ほ]し肉[にく]** 干した肉。◇「乾し肉」とも書く。 **乾[カン]燥[ソウ]肉[ニク]** 「干し肉」の漢語的表現。 ### ●野菜・果物・草を干したもの **干[カン]瓢[ピョウ]** ゆうがおの実を細長くひも状にむいて干したもの。「~を煮て食べたり、すしにしたりする」▷~巻き◇「乾瓢」とも書く。 **干[ほ]し大[ダイ]根[コン]** たくあん用に干した、しわのよった大根。「乾し大根」とも書く。 **切[き]り干[ぼ]し** 大根やさつま芋などの野菜を切って干したもの。「油揚げと大根の~をいっしょに煮る」◇「切り乾し」とも書く。 **干[ひ]葉[ば]** 大根の葉や茎を干したもの。◇「乾葉」とも書く。 **干[ほ]し椎[シイ]茸[タケ]** しいたけを干したもの。「~をもどして使う」◇「乾し椎茸」とも書く。 **干[ほ]し芋[いも]** さつまいもを蒸して皮をむき、適当な厚さにして薄く切って干したもの。◇「乾し藷」とも書く。 **乾[カン]燥[ソウ]野[ヤ]菜[サイ]** 野菜を干して、保存ができるようにしたもの。「非常用に~を常備する」◇干ししいたけや干し芋も含めていう。 **干[ほ]し葡[ブ]萄[ドウ]** ぶどうの実を干したもの。◇「乾し葡萄」とも書く。 **レーズン** 「干し葡萄」の洋語的表現。「~入りのパン」 **干[ほ]し柿[がき]** 渋柿の皮をむき、日なたで干し、渋みを取って甘みを出したもの。「軒下に~をつるす」◇「乾し柿」とも書く。 **吊[つる]し柿[がき]** 皮をむいた渋柿を、ひもや竹串などで縄などにしばりつけてつるした渋柿。「軒先の~」 **乾[カン]果[カ]** 乾燥させた果物。 **乾[ほし]果[カ]** 「乾燥果」の略。 **ドライフルーツ** 「乾燥果」の洋語的表現。▶dried fruit **干[ほ]し草[くさ]** 牧草を干したもの。家畜の飼料にする。「まぐさ」ともいう。「乾し草」とも書く。 ### ●干し飯 → 0300食べるk●めし ### ●梅干し → 5606漬けるk●漬物 ### ●寒天 → 0300食べるp●寒天など ### ●ドライフラワー → 0108咲くk●いろいろな状態・性質の花 ### ●干菓子 → 0305味わうp●菓子の種類 ### ●乾パン → 0300食べるk●パン ### ●乾麺 → 0300食べるk●麺類 ### ●乾かすための道具 **物[もの]干[ほ]し** 洗濯した物を干すための道具。「折り畳み式の~」 **物[もの]干[ほ]し竿[ざお]** 洗濯した物を干すための竿。「時々~を売りにくる」 **洗[セン]濯[タク]紐[ひも]** 洗濯した物を干すための、防水加工が施されたひも。◇「洗濯ロープ」ともいう。 **洗[セン]濯[タク]挟[ばさ]み** 洗濯物が風で飛ばされたりしないように、洗濯物をはさんで物干し竿などにとめておく器具。 **稲[はさ]** 刈り取った稲を束ねて干すために木を組んだもの。「〜を組む」「はさむ」意から。「稲掛け」ともいうが、「稲架」のほうが一般的。「はざ」「はぜ」など地方によって言い方はさまざま。 **乾[カン]燥[ソウ]機[キ]** 洗濯物や食器などを乾かす電動の機械。◇「乾燥器」とも書く。 **除[ジョ]湿[シツ]機[キ]** 部屋などの空気中の湿度を低く保つための機器。「除湿器」とも書く。 **ドライヤー** 濡れた物を乾かすための、電気で風をおこす機械。▶dryer **ヘアドライヤー** 濡れた頭髪を乾かすために用いる、電気で風をおこす機械。◇略して「ドライヤー」ということが多い。► hair dryer ### ●乾かすための物質 **乾[カン]燥[ソウ]剤[ザイ]** 水分を吸い取って乾燥させる物質。「せんべいの袋の中には、小さな~の袋が入っている」 <1511> # 乾かす8401k〜濡れる8402f **除[ジョ]湿[シツ]剤[ザイ]** (空気中の)湿気を吸い取って取り除く薬剤。「押入れの隅に~を置く」 **吸[キュウ]湿[シツ]剤[ザイ]** 湿気を吸い取る物質。「靴の中に入れて、かびの発生を防ぐ」 **防[ボウ]湿[シツ]剤[ザイ]** 湿気を防ぐ薬剤。「床下に~を散布する」「~を塗る」 ## u 名詞の類:トコロ **干[ほ]し場[ば]** 物を干す場所。「梅干しを作りたいが梅の〜がない」◇「乾し場」とも書く。 **物[もの]干[ほ]し** 洗濯した物を干すための決まった場所。 **物[もの]干[ほ]し場[ば]** 「物干し」の、場所であることを強調した言い方。 **物[もの]干[ほ]し台[だい]** 洗濯物を干すために、屋上や屋根の上など日のよく当たるところに設けた場所。 **乾[カン]燥[ソウ]室[シツ]** 物を乾かすための、特別の部屋。「木材を~に入れる」「濡れたスキー道具は〜に置いてください」 # 8402 濡れる ## a 動詞の類 ### ●濡れる **濡[ぬ]れる** 人や物に水などがかかって、外から湿った状態になる。「にわか雨の中を走って全身が濡れた」「お茶をこぼして座布団が濡れた」 **そぼ濡[ぬ]れる** 雨や露で衣服がびしょびしょに濡れる。「雨にそぼ濡れて街を帰る」 **濡[ぬ]れそぼつ** 雨や露で衣服がびしょ濡れになる。「ずぶ濡れになった子犬が、細い声で助けをしかける」 ### ●浸潤する → 5612染みるa ### ●潤う **潤[うるお]う** 足りなかった水分が十分に行きわたること。「久しぶりの雨で大地が~」「のどが~」 **潤[うる]む** 体の中の水分が外にあふれそうな状態になる。「目が~(涙が出そうになる)」 ### ●湿る **湿[しめ]る** 自然や物が水分を含んだ状態になる。「ゆうべの雨で~ている道」◇水分は全体に及んでいるものの、量はあまり多くない。蒸発したあと残っている場合もある。比喩的に、野球で打撃がふるわない状態にあることにも用いる。 **じめつく** 物が湿って、じめじめする。「霧のせいで、じとついて気持ちが悪い」 **じとつく** 物が湿って、じとじとする。「シャツが汗でじとついて気持ちが悪い」 **湿[しけ]気[る]** 水分をもってはいけないものが少しの水分を含むこと。「のりがしけないように缶に入れておく」「このせんべいはしけているよ」◇「しっける」ともいう。もってはいけない多くの水分をもつ意の「しとる」に比べて、水分が少ない。 ## C 形容詞の類 **湿[しめ]っぽい** 湿気を帯びている様子。「台風が近づいているせいか空気が~」 ## d 形容動詞の類 ### ●ひどく濡れる様子 **びしょびしょ** 完全に濡れてしまった様子。「夕立にあって〜に濡れた」「~の手」 **びしゃびしゃ** 地面や物が水びたしになったように濡れている様子。「靴下が〜になる」「~の傘を建物の中に持ち込まれては困る」 **ぴちゃぴちゃ** 靴などに水が入って歩くたびにいやな音がする様子。「泥沼の中を歩いてきたので、靴が〜になった」 **ぐしょぐしょ** 水分を含みすぎて、押すと水が噴き出るほどの様子。「雪解け道を歩いたので、ズボンが〜になった」 **ずぶずぶ** (全身が)ひどく濡れる様子。「頭のてっぺんから足のつま先まで〜に濡れた」 **びしょ濡[ぬ]れ** びしょびしょに濡れている様子。「突然の雨で〜になって帰ってきた」 **ぐしょ濡[ぬ]れ** 「びしょ濡れ」の強調表現。「池に落ちて〜になった子供」 **ずぶ濡[ぬ]れ** ずぶずぶに濡れる様子。「どしゃ降りの雨の中を〜になりながら歩いた」「~の服」 **濡[ぬ]れ鼠[ねずみ]** ひどく濡れて、見るかげもなく哀れな様子。「鍵を忘れたらしく、子供が玄関先で〜になって立っている」 ### ●湿気が多い様子 **湿[シツ]潤[ジュン]な** 湿気が多く、じめじめしている様子。「南国の~な気候にはなじめない」 **高[コウ]湿[シツ]な** 湿度が高い様子。「熱帯の〜な気候に慣れるのは大変だ」 **多[タ]湿[シツ]** 湿気が多い様子。▷高温~ **低[テイ]湿[シツ]** 湿度が低い様子。「~な地に適した作物を植える」▷~地⇔高燥 ### ●その他 **ウエットな** 濡れて湿っている様子。「ヘアスタイルを〜に仕上げる」▷~ティッシュ⇔ドライ ▶wet ## f 副詞の類 **びっしょりと** 体全体が濡れる様子。「炎天下を1時間歩いたら~汗をかいた」 **ぐっしょりと** びっしょりよりも、さらにひどく濡れる様子。夕立でスーツが〜濡れた」 **しとどに** ひどく濡れる様子。「露に~濡れた朝の草原」 **しっぽりと** 水分を十分に含んだ様子。「春雨に〜と濡れて歩く」「〜と濡れる」 <1512> # 濡れる8402f〜濡らす8403a と語り合う」のように、男女間の情の深い様子の意でも用いられる。 **しっとり** 適度に湿り気を帯びている様子。「〜と汗ばんだ肌」「朝露に~と濡れた草の葉」「〜した黒髪」 **じっとり** 水分が汗などで、にじみ出るほど含まれている様子。「寝汗をかいて寝巻きが~と濡れている」「汗ばんで〜した手のひら」 **じとじと** 湿気が多く、粘りつくように不快に感じられる様子。「握った手が~と汗ばむ」「~とした空気」 **じとっと** 湿気を感じたりする様子。「手のひらに~汗がにじむ」「コンクリートの家の中はときに〜して気持ちが悪い」 **じめじめ** 湿気が滞って暗く気持ちの悪い様子。「〜とした天気」「毎日雨で、かばんまで~する」 ## h 名詞の類:コト・サマ **潤[うるお]い** 潤うこと。「肌に〜があって健康そうだ」 **湿[しめ]り気[け]** 湿っていること・程度。「葉には適度な〜を与えてください。」 **湿[シッ]気[ケ]** 「湿り気」の漢語的表現。「梅雨時の~はたまらない」「~をきらうので乾燥剤を入れる」◇「しっき」ともいう。 **湿[シツ]度[ド]** 空気中に含まれる湿気を数字で表したもの。「今日は〜が90%もある」 ▷~計 **湿[シッ]性[セイ]** 水分の多い性質。▷~肋膜炎 ⇔乾性 ### ●御湿り → 8708降るi●いろいろな雨 ### ●水気・水分 → 9608含むk●水分 ## k 名詞の類:モノ **濡[ぬ]れ物[もの]** ①乾いていない洗濯した物。「~は乾燥機の中に入れてください」②火事で水をかぶった物。「~は使用に堪えない」 ### ●濡れ髪 → 8209洗うk●洗うもの・洗ったもの ### ●濡れ雪・湿雪 → 8708降るk●雪 ## u 名詞の類:トコロ **湿[シッ]地[チ]** じめじめしている土地。「~を好む植物」▷~帯 **谷[や]地[ち]** 低くてじめじめした土地。◇「谷」とも書く。 ### ●湿田 → 6813耕すu ### ●湿原 → 7802平たいu●野原 ### ●濡れ縁 → 5700出るu●建物の張り出したところ # 8403 濡らす ## a 動詞の類 **濡[ぬ]らす** 濡れた状態にする。「にわか雨で一張羅の背広を濡らしてしまった」 **潤[うるお]す** 潤うようにする。「冷たい麦茶でのどを〜」 **湿[しめ]らす** 湿るようにする。「客用の布団を湿らさないように注意する」「唇を~」 **湿[しめ]らせる** 「湿らす」の、よりくだけた言い方。「霧を吹いて障子紙を~」 **湿[しめ]す** 湿るようにする。「手を〜」「タオルを湿して汚れをふき取る」 **加[カ]湿[シツ]** 部屋の空気などに適当な湿気を与えること。「空気が乾燥しているので~する」▷~器 ⇔除湿 <1513> # 85 あたたまる・冷える(温度) # 8500 あたたまる ## a 動詞の類 ### ●あたたまる **あたたまる** 体や物の温度が上がって快適に感じられるようになる。「風呂に入って体が~」「プールの水が~」「席の~暇がない」◇体や空間については「暖まる、物や水については「温まる」と書くことが多い。対義語は「体があたたまる」のときには「冷える」、「スープなどがあたたまる」に対しては「冷める」。 **あったまる** 「あたたまる」の、より口語的な言い方。「ストーブのそばで少しあったまりなさい」◇「あたたまる」と同様に、「暖まる」「温まる」と書き分けることが多い。 **温[ぬく]まる** 体の温度が徐々に上がって全体に及んだ感じになる。「酒を飲んで体が~」「こたつで〜」 **温[ぬく]もる** 体や閉じられた空間の温度が徐々に上がって、内部にこもった感じになる。「部屋が~」 **暖[ダン]を取[と]る** たき火をしたり、ストーブをつけるなどして体があたたまるようにする。「山小屋に着いて暖をとったら、やっと人心地がついた」 ### ●ぬるむ **温[ぬる]む** 春になって川や池の水温が上がる。「水が~ころとなった」◇「水ぬるむ」で春の季語となる。 **春[はる]めく** あたたかくなって、春らしい感じになってきた。「木々も芽吹いて、ようやく~いてきた」 ## C 形容詞の類 ### ●あたたかい **あたたかい** あたたまった様子。「3月も末になってやっとあたたかくなって」「~布団から出づらい」「〜お飲み物をどうぞ」◇気候などについては「暖かい」、物や水については「温かい」と書くことが多い。前者の対義語は「涼しい、後者の対義語は「冷たい」。「暖かい」は、晩冬から春にかけての季節の状況、「涼しい」は、晩夏から秋にかけての季節の状況に用いる。夏になれば、気温は春と同じでも「暖かい」とは言わないし、冬になれば、気温は秋と同じでも「涼しい」とは言わない。だから、「暖かい」は、低かった気温が適当に上がった快適な状態、「涼しい」は、高かった気温が適当に下がった快適な状態をいう。 **あったかい** 「あたたかい」の、より口語的な言い方。「ストーブのそばは〜」「〜ご飯」「この部屋は〜ね」◇「あたたかい」と同様に、「暖かい」「温かい」と書き分けることが多い。 **生[なま]あたたかい** なんとなくいやな感じにあたたかい様子。「~風が吹いてくる」「~ビールなんて飲めない」 ◇「なまあったかい」ともいう。風などについては「生暖かい」、物や水については「生温かい」と書くことが多い。 ### ●ぬくい **温[ぬく]い** 水や空気、体などがあたたかい様子。「〜ふとん」◇全国的に分布している日本の古方言として優勢で、「ぬくとい」ともいう。 ### ●ぬるい **温[ぬる]い** 湯などが十分に熱くない様子。「~風呂に入って呼びどなる」「~お茶をすする」 **生[なま]温[ぬる]い** なんとなくいやな感じのぬるさである様子。「〜ビールを出されて残してしまった」 ## d 形容動詞の類 ### ●あたたかな **あたたかな** あたたかい様子。「3月に入って〜日差しになった」「この毛皮は~そうだ」「~な毛布にくるまる」◇気候などについては「暖か」、物や水については「温か」と書くことが多い。 **あったかな** 「あたたか」の、より口語的な言い方。「〜セーターだね」「〜みそ汁だ」◇「あたたかい」と同様に、「暖か」「温か」と書き分けすることが多い。。 **温[オン]暖[ダン]な** 気候があたたかである様子。「一年中〜な気候に恵まれた地」▷~前線・~化⇔寒冷 **温[オン]和[ワ]な** 気候があたたかで、穏やかな様子。「~な土地で、住む人も穏やかだ」 **春[シュン]暖[ダン]** 春のあたたかな陽気である様子。「~の候、いかがお過ごしですか」さ秋冷 ### ●適温 **適[テキ]温[オン]** ある条件に合った温度である様子。「温室の温度を〜にする」「~の湯」 **温[ぬる]め** どちらかというと、ぬるいほうに近い様子。「~の風呂に長くつかる」 **ほかほか** 炊きたての飯やふいた芋などがあたたかくて、湯気が立っておしそうな様子。「ごはんが〜のうちに食べよう」 ### ●ほやほやの → 8801新しいd●何かをしたばかりの様子 ## f 副詞の類 **ぽかぽか** 日ざしなどがあたたかい様子。「春の日ざしが~とあたたい」「少しお酒を飲んだら、体が〜してきた」 **ぬくぬく** 寒さを感じないで、あたたかく心地よい様子。「毛皮のえりまきを首に巻いて~としている」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●あたたかさ **あたたかさ** あたたかいこと・程度。「この~もいつまで続くことやら」「毛皮のコートの〜にはかなわない」→涼しさ、冷たさ◇気候などについては「暖かさ」、小物などについては「温かさ」と書くことが多い。 <1514> # あたたまる8500h〜冷える8501a **温[ぬく]み** 体や物が内部にもっているあたたかさ。「子供の肌の~を心地よく感じながら寝入ってしまった」 **温[ぬく]もり** ぬくもっている感触。「撃たれて落ちた鳥にはまだ~があった」 **暖[ダン]気[キ]** あたたかさやあたたかい気候・空気。 **温[ぬる]さ** ぬるいこと・程度。「お茶は〜の加減がむずかしい」 **微[ビ]温[オン]** 生ぬるいこと。▷~湯 ### ●温度 **温[オン]度[ド]** あたたかさ・冷たさ。またはあたたかさ・冷たさを示す数値。「部屋の〜が上がる」「~を測る」▷~計・~感覚 **気[キ]温[オン]** 大気の温度。「~が急に下がる」 **等[トウ]温[オン]** 等しい温度。▷~線・~変化 **室[シツ]温[オン]** 部屋の中の温度。「~を一定に保つ」 **定[テイ]温[オン]** (ある数字に設定した)一定した温度。「20℃を〜としてセットする」▷~器・~動物 **恒[コウ]温[オン]** 一定していて変わらない温度。▷~動物・~恒湿 **常[ジョウ]温[オン]** ①特別熱したり冷やしたりしない、自然の温度。「この薬は〜で保存してください」②その場所またはその物に伴う一定の温度。「実験室は〜を保つようにしている」 **体[タイ]温[オン]** 動物、特に人間の体の温度。「寒けがするから〜をはかった」「~計」 **平[ヘイ]温[オン]** ①平年並みの気温。「天気予報によれば、週末には〜に戻り、春らしくなるそうだ」②ふつうの温度・体温。「38℃まで上がった体温も〜に戻った」 **地[チ]温[オン]** 地面または地中の温度。「温泉が出るだけあって〜が高い」 **水[スイ]温[オン]** 海・湖・川などの水の温度。「~が低いので稚魚が育たない」▷~計 ### ●氷温 → 7402固まるh●固まる温度条件 ### ●その他 **三[サン]寒[カン]四[シ]温[オン]** 3日寒い日が続き、そのあと4日あたたかい日が続くという、冬の気候の周期的な変化を繰り返しながらやがて春になる。「この季節、寒い日とあたたかい日の気温差は大きい。〜とはよくいったものだ」 ### ●暖色 → 8302色付くh●色の感じ ## k 名詞の類:モノ ### ●あたためた水 → 8502あたためるk●あたためた水 ### ●暖流 → 4915流れるu●海流 ### ●あたたかい飲み物 → 0303飲むk ### ●湯 → 8504熱いk ### ●南風 → 8710吹くk●ある方向に吹く風 ## u 名詞の類:トコロ ### ●あたたかいところ **暖[ダン]地[チ]** 気候のあたたかい土地。「~を好む植物」⇔寒地◇「暖国」よりも地域が狭い。 **南[ナン]国[ゴク]** 南にある、あたたかい地方や国。「~土佐に遊ぶ」▷~情緒 ⇔北国 **温[オン]帯[タイ]** 熱帯と寒帯の中間の、あたたかい地域。山地の気候の変化がある。▷~低気圧・~林・~植物 **暖[ダン]帯[タイ]** 温帯のうち、亜熱帯に近い地域。◇日本の本州南部・九州・四国・南西諸島がこれに属する。 ### ●その他 **温[オン]点[テン]** 皮膚の、あたたかさを感じるところ。 ## x 名詞の類:トキ ### ●春 **春[はる]** 四季のうち、寒かったのがあたたかくなって、暑くなるまでの季節。「~たけなわ」◇暦の上では、立春(2月4日ごろ)から立夏(5月6日ごろ)まで。 **陽[ヨウ]春[シュン]** 陽気の満ちあふれる、あたたかい春。「~の候」 **春[シュン]季[キ]** 春の季節。▷~運動会 ⇔秋季 **春[シュン]期[キ]** 春の期間。▷~講習 ⇔秋期 **スプリング** 「春」「春季」「春期」の洋語的表現。「春の~」▷~コート◇ふつう、複合語の成分として用いられる。▶spring **春[シュン]分[ブン]** 二十四節気の一つで、昼間の時間と夜の時間が同じになる日。3月21日ごろ。▷~の日 **彼[ひ]岸[ガン]** 春分を真ん中(中日)にした前後7日間。墓参りをしたり、家で先祖の供養をしたりする。「暑さ寒さも〜まで」 ▷お~・~会え◇「春彼岸」ともいう。秋分を真ん中にした前後7日間の「秋彼岸」も「彼岸」というが、ふつうは春彼岸を指す。 **仲[チュウ]春[シュン]** 春の半ば。陰暦では2月。 ### ●春のはじめ → 9000始まる×●春のはじめ ### ●春の終わり → 9001終わる×●季節の終わり ### ●暖冬・小春日 → 8508寒いx●冬●その他 # 8501 冷える ## a 動詞の類 ### ●冷える **冷[ひ]える** ①物の温度が下がって、冷たくなる。「冷えたビールがうまい」「体が冷えてしまって眠れない」→あたたまる②気温が、体の内まで寒く感じられるほどに下がる。「今夜はひどく~」 **冷[レイ]却[キャク]** 冷えること。「噴出したマグマが~して凝固する」 **冷[ひ]え切[き]る** すっかり冷える。「凍えるように冷たい風に吹かれて体が冷え切った」「冬の朝の冷え切った空気」 **冷[ひ]え込[こ]む** 気温が下がり、寒さが厳しくなる。「体が芯とから~」「明け方はひどく~」 **冴[さ]える** しんしんと冷え込む。「冴えた冬の朝」「~える」とも書く。 <1515> # 冷える8501a〜あたためる8502k に、自分のものとして保ち続ける意でも使うことが多い。 **冴[さえ]返[かえ]る** ②立春が過ぎてから再び寒くなる。 **底[そこ]冷[び]え** 体の奥底まで冷えるほど冷え込むこと。「~(の)する冬の朝」 **凍[し]みる** 物が凍ってかたくなるほどに冷え込む。「今日はずいぶん〜なあ」◇中部地方を中心とした方言。 **しばれる** 物が凍るほどにひどく冷え込むこと。水のしみたタオルが凍って棒状になったり、まつげが白くなるほどにひどく冷え込む。「今朝は〜なあ」◇北海道・東北地方の方言。 ### ●こごえる **凍[こご]える** 寒さのために体の自由がきかなくなり、体の感覚がなくなる。「手足がこごえて物がうまくつかめない」 **悴[かじか]む** 寒さのために手足の指がこごえて曲げられなくなる。「手がかじかんで鉛筆が持てない」 ### ●凍え死ぬ → 0005死ぬb●ある具体的な死に方で死ぬ ### ●凍る → 7402固まるa●凍る ## d 形容動詞の類 **低[テイ]温[オン]** 温度が低い様子。「野菜の鮮度を保つために〜で保存する」▷~殺菌 ⇔高温 **寒[カン]冷[レイ]な** 寒くて冷える様子。「~な気候」・~前線⇔温暖 **花[はな]冷[び]え** 桜が咲くころに一時冷え込む様子。「~の街をコートの襟を立てて歩く」 **梅[つゆ]雨[さむ]** 梅雨時に冷える様子。「~の一日」 ## f 副詞の類 **冷[ひ]え冷[び]え** 空気や風などが冷えていて、いかにも寒々しく感じられる様子。「~とした山の朝の空気」 ### ●ひやり・ひんやり → 8505冷たいf ## h 名詞の類:コト・サマ **冷[ひ]え** 冷えること・程度。「ここ数日~が厳しい」「この病気は〜からくる」 **冷[ひ]え性[ショウ]** 手足や腰が冷えやすい体質。「彼女はひどいの〜だ」◇女性に多い。 # 8502 あたためる ## a 動詞の類 ### ●あたためる **あたためる** 熱を加えて、適度の温度になるようにする。「スープを~」「冷えた手を~」「部屋を〜」「ごはんを〜」「めんどりが卵を~」→冷やす、冷ます◇体や空間については「暖める」、物や水については「温める」と書くことが多い。比喩的に、「旧交をあたためる(友情を昔どおりによみがえらせる)」「構想をあたためる(じっくりと練る)」「ベンチをあたためる(出番がないままである)」のように、自分のものとして保ち続ける意でも使うことが多い。 **あっためる** 「あたためる」の、より口語的な言い方。「あっためた牛乳が好きなんだ」「あたためる」と同様に、「暖める」「温める」と書き分けることが多い。 **あたため直[なお]す** 一度あたためたものをもう一度あたためること。◇「あたためなおす」ともいう。「あたためる」と同様に、「暖め直す」「温め直す」と書き分けることが多い。 **焙[あぶ]る** (体の一部)をあたためる。「湯たんぽで足を~」 **炙[あぶ]る** 手や物を火に触れるか触れないかの近くにもっていって、あたためたり、乾かしたりする。「火鉢で手を~」◇「焙る」「燔る」とも書く。 **暖[ダン]房[ボウ]** そのための設備・器具を使って部屋あるいは屋内をあたたかくすること。「いくら〜してもすきま風が入ってきて寒い」「いやに〜がきいている部屋だね」▷~器具・~地域~(ある地域内の、多数の住宅・施設に、1ヵ所あるいは数ヵ所の熱源から蒸気や温水を供給して暖房するシステム) ⇔冷房◇「煖房」とも書く。 ### ●保温する → 9005続けるa●保つ ### ●酒をあたためる **つける** 酒をあたためる。「お酒を1本つけてくれ」「燗をつける」の形で用いられることが多い。ふつう日本酒についていう。「付ける」と書くこともあるが、ふつう仮名で書く。 **御[お]燗[カン]** 酒をあたためること。「今日は寒いから冷やじゃなくて〜してくれ」◇ふつう日本酒についていう。 ## h 名詞の類:コト・サマ **頭[ズ]寒[カン]足[ソク]熱[ネツ]** 頭を冷やし、足をあたたかくすること。よく眠れるし、体にいいという。 **向[むか]う火[ビ]鉢[バチ]** 火鉢にまたがるようにして体をあたためること。 **燗[カン]** 酒をほどよくあたためること。「ぬるめに〜をつける」▷お~・熱~・~酒・~徳利 ### ●あたためる治療法 → 6703治すh●治療法●さまざまな治療のしかた ## k 名詞の類:モノ ### ●部屋をあたためる物 **暖[ダン]房[ボウ]** 部屋あるいは屋内をあたためる設備・器具。「〜もない安宿」 **冷[レイ]暖[ダン]房[ボウ]** 冷房設備と暖房設備。▷~完備 **床[ゆか]暖[ダン]房[ボウ]** 床面の下に電気や温水を通して部屋をあたためる方式(の設備)。 **オンドル** 朝鮮や中国東北地方で用いられる暖房設備。床下にれんがを積んで通路をつくり、たき口で火をたき、その煙を流して床をあたためる。朝ondol(温突) **ホットカーペット** 電気を通してあたためるじゅうたん型の暖房器具。◇和製洋語。ホット(hot)+カーペット(carpet) **暖[ダン]炉[ロ]** 薪を燃やして部屋をあたためる、西洋式の壁に設けた設備。「煖炉」とも書く。 <1516> # あたためる8502k~冷やす8503k **ペチカ** 部屋の隅や壁際にれんがや粘土を築きあげて火をたく、ロシア式の暖炉、かまど兼用の薪を燃やす設備。◇「ペーチカ」ともいう。ロpcchka **ヒーター** 電気・石油・ガス・温水などによる暖房設備。▷電気~・石油~・ガス~・温水~・ファン~ ▶heater **スチームヒーター** 管の中に蒸気を通してお湯を沸かし、その蒸気で部屋をあたためる設備。◇単に「スチーム」ともいう。▶steam heater **パネルヒーター** 鋼鉄製のパネルの中に油を密閉し、それに電気を通して部屋をあたためる器具。◇和製洋語。パネル(panel)+ヒーター(heater) **ストーブ** 石炭・石油・ガス・木を燃やしたり、電熱を利用したりして部屋をあたためる器具。▷石炭~・ガス~・電気~・薪~ ▶stove ### ●エアコン → 6401整えるk ### ●体をあたためる物 **火[ヒ]鉢[バチ]** 中に灰を入れ、その灰の中に炭火を置いて手や部屋をあたためる木・陶器・金属製の鉢。 **長[なが]火[ヒ]鉢[バチ]** 居間や茶の間に置く、横に長い箱形の火鉢。 **炬[コ]燵[タツ]** 炭火や電気の熱線を台状のもので囲み、布団を掛けて暖を取る器具。▷置き~・電気~◇「火燵」とも書く。 **おこた** 炬燵。「~で猫が寝ているよ」 **掘[ほ]り炬[ゴ]燵[タツ]** 床に四角い炉を切って据え付けたこたつ。 **電[デン]気[キ]毛[モウ]布[フ]** 体をあたためるための、電気を通す電熱線を入れた毛布。 **行[アン]火[カ]** 布団の中で足をあたためるための、中に炭火などを入れた箱形の器具。▷電気~ **湯[タン]婆[ポ]** 布団の中の足腰をあたためるための、中に湯を入れた金属・陶器製の容器。 **懐[カイ]炉[ロ]** ふところなどに入れて体をあたためる、携帯用の器具。▷~灰・~石・使い捨て~ **温[オン]石[ジャク]** 軽石などを火で焼き、布に包んで体をあたためるもの。 ### ●焚き火 → 8601燃やすk●燃やしたり焚いたりする火 ### ●風呂 → 5913浴びるu●風呂 ### ●酒をあたためる道具 **燗[カン]徳[ドク]利[リ]** 燗をつけるための徳利。◇「かんどっくり」ともいう。 **銚[チ]釐[ロリ]** ちろり 筒状の、取っ手と注ぎ口がついた、酒をつけるための金属製の器。◇「銚釐」はあて字。 ### ●燗酒 → 0303飲むm●日本酒 ### ●保温するもの → 9005続けるk●保温・保冷するもの ### ●あたためた水 **温[オン]水[スイ]** あたためた水。▷〜プール・〜暖房・〜器 ⇔冷水 **温[オン]湯[トウ]** あたたかい湯。 **微[ヌル]温[マ]湯[ユ]** ぬるい湯。「〜につかって出るに出られない」「この薬は〜で服用してください」「~で洗顔石鹸を泡立てる」 **微[ビ]温[オン]湯[トウ]** 「ぬるま湯」の古い言い方。「~に長湯する」 ### ●ぬる燗 → 0303飲むm●日本酒 ## u 名詞の類:トコロ **温[オン]室[シツ]** 植物や野菜を育てるために、日光や保温装置で内部を外気より高い温度に保てるようにした、ガラス張りの建物。▷~栽培・~もの **ビニールハウス** ビニール張りの簡易な温室。◇和製洋語。ビニール(vinyl)+ハウス(house)。英語では「グリーンハウス(greenhouse)」という。 **ハウス** 「ビニールハウス」の略。▷~栽培 ### ●温床 → 6304植えるu ### ●囲炉裏・炉 → 8601燃やすu # 8503 冷やす ## a 動詞の類 ### ●冷やす **冷[ひ]やす** 温度を下げるようにする。「氷嚢で頭を~」「ビールを~」さあたためる **冷[レイ]却[キャク]** 冷やすこと。「過熱したエンジンを〜する」▷~装置・~器・~水 **急[キュウ]冷[レイ]** 急速に冷やすこと。「牛乳を殺菌したあと〜する」 **冷[レイ]房[ボウ]** 室内の温度を外の温度よりも下げるために装置で冷やすこと。「ビル全体を~する」「最近~の強すぎるところが多い」 ▷全館~・~車⇔暖房 ### ●冷凍する → 7407固めるa●凍らせる ### ●冷蔵・保冷 → 9005続けるa●保つ ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●冷やすこと **水[スイ]冷[レイ]** 水でシリンダーなどを冷やすこと。▷~エンジン・〜式⇔空冷 **空[クウ]冷[レイ]** 空気で冷やすこと。▷~エンジン・~式⇔水冷 ## k 名詞の類:モノ ### ●冷やした食べ物 **冷[ひ]やし物[もの]** 水や氷で冷やした夏の料理の総称。冷やしそうめん、冷やし汁、冷やし汁粉など。 **冷[ひ]や奴[やっこ]** 冷やした豆腐を醤油と薬味で食べるもの。「〜で一杯いくか」 **冷[ひ]やし中[チュウ]華[カ]** ゆでた中華そばを冷やし、各種の具をのせ、味の濃い酸味のあるたれをかけた夏の食べ物。◇「冷やしそば」「冷やしラーメン」ともいう。関西では「冷麺」という。 **冷[レイ]麺[メン]** 朝鮮料理の一種で、ゆでて冷水にさらした腰の強い麺をさましたスープに入れ、その上に肉や野菜などの具をのせたもの。 **冷[レイ]製[セイ]** 料理したあと、冷やしたりさましたりしてから食べる(西洋)料理。「鴨の~」 **冷[レイ]肉[ニク]** 蒸したりゆでたりしたあと、そのまま冷やした(肉の)料理。「オードブルに〜を出す」 <1517> # 冷やす8503k〜熱い8504h **コールドミート** 「冷肉」の洋語的表現。◇「コールミート」ともいう。▶cold meat ### ●冷や麦 → 0300食べるk●麺類 ### ●何かを冷やす物 **冷[レイ]房[ボウ]** 部屋の温度を下げるための装置。「1950年代の日本には~など存在しなかったと言っても過言ではない」 **クーラー** 冷やすための装置・器具。特に、「冷房」の洋語的表現。「省エネのため、〜の設定温度を高めにする」▶cooler **冷[レイ]却[キャク]器[キ]** 物を冷却する機器。 **ラジエーター** 水冷式エンジンの冷却装置。「~がこわれた」◇「ラジエータ」ともいう。▶radiator **放[ホウ]熱[ネツ]器[キ]** ラジエーター。 **寒[カン]剤[ザイ]** 2つ以上の物質を混合した、低温を得るための物質。たとえば、氷を塩と合わせると、マイナス21℃になる。 **氷[ヒョウ]嚢[ノウ]** 氷や水を入れて、患部に当てて冷やすための、ゴムなどでできた袋。「額に~を当てる」 **氷[こおり]袋[ぶくろ]** 「氷嚢」の、より口語的な言い方。「氷嚢」とも書く。 ### ●冷暖房 → 8502あたためるk●部屋をあたためる物 ### ●氷枕 → 0200眠るk●枕 ### ●冷蔵するもの → 9005続けるk●保温・保冷するためのもの ### ●冷凍するもの → 7407固めるk●凍らせる装置 # 8504 熱い ## a 動詞の類 ### ●熱を加える **熱[ネッ]する** 熱を加えて温度をうんと上げる。「フライパンをよく熱して肉を焼く」。 **加[カ]熱[ネツ]** 熱を加えて温度を上げること。「試験管をゆっくりと~する」▷~処理 **赤[セキ]熱[ネツ]** 物の色が赤くなるまで熱すること。「~した鉄を打つ」◇「せきねつ」「しゃくねつ」ともいう。 **熱[ネツ]処[ショリ]理[リ]** 金属などを加熱・冷却して、その性質を変化させること。「鋼を高温で〜する」 **火[ヒ]入[い]れ** 腐敗を防ぐため、酒・しょうゆなどに熱を加えること。「生しょうゆに~して味や香りをととのえる」 ### ●熱くなる **火[ホ]照[テ]る** 恥ずかしかったり、興奮したり、日にあたったり、酒を飲んだりして、体や顔が熱くこわばったように感じられる。「演壇に上がると、ほおがほてってしかたがなかった」「熱があるのか顔が~」◇「熱る」とも書く。 **熱[ほとぼ]る** 病気や興奮のために体が熱くなる。「顔が~」◆岩手・宮城・群馬・新潟・静岡・愛知などの方言。 **熱[ほとぼ]る** 物の熱が残る。「火鉢がまだほとぼっている」 **発[ハツ]熱[ネツ]** ①物が熱を出して熱くなること。▷~反応・~量②体が平常の温度以上に熱くなること。「子供が〜してひきつけを起こした」「〜が続く」「疲れやストレスなどから競走馬が~することはよくある」◇病院などで用いられることが多い。 **熱[ネッ]発[パツ]** 発熱。 **灼[シャク]熱[ネツ]** 焼けて熱くなること。「まっ赤に~した鉄を鍛える」 ## C 形容詞の類 **熱[あつ]い** 物・水・体などの温度が高い様子。「~お茶をください」「熱で体が~」⇔冷たい **熱[ねっ]っぽい** 体に平常より高い熱があると感じられる様子。「風邪をひいたらしく体が~」 ## d 形容動詞の類 **熱[あつ]々[あつ]** 料理などが、非常に熱くて、湯気が立って、とてもおいしそうである様子。「ふかしたてで~の中華饅頭をほおばる」 **ホットな** 熱くした物である様子。「コーヒーを〜でお願いします」「お~で熱くした物である様子。「コーヒーを〜でお願いします」「お~でお願いします」「〜ミルク」 ▶hot **高[コウ]温[オン]** 物の温度が高い様子。「〜で発火するおそれがあるので要注意」 ▷~計・〜多湿⇔低温 **高[コウ]熱[ネツ]** 物の温度や体温がかなり高い様子。「~の水蒸気」「~で焼いた陶器」「~の患者」 **灼[シャク]熱[ネツ]** 焼けつくように熱い様子。「~の太陽がじりじりと照りつける」 **熱[ネッ]性[せい]** 高い熱を出す性質がある様子。▷~病 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●熱さ **熱[あつ]さ** 熱いこと・程度。「熱い風呂が好きなので、〜加減がちょうどよい」「夏の〜」⇔冷たさ **火[ホ]照[テ]り** ほてること。「顔に~を感じる」◇「熱り」とも書く。 **焦[ショウ]熱[ネツ]** 焼き焦がされるような熱さ。▷~地獄 **極[ゴク]熱[ネツ]** この上ない熱さ。▷~地獄◇「ごくねち」ともいう。 **熱[ネッ]波[パ]** 高温の空気のかたまりが波のように押し寄せる現象。「猛烈な〜の襲来により多数の死者が出た」→寒波 ### ●熱 **熱[ネツ]** ①熱さを感じさせるもの。「セラミックは~に強い」「金属に〜を加えて加工する」▷~源・~エネルギー・〜力学・太陽~②体温が高いこと。「~が取れる」「~に浮かされる」 ▷リューマチ〜 **熱[ネツ]量[リョウ]** 熱をエネルギーとしてとらえたときの量。◇単位は「カロリー(cal)」「ジュール(J)」。 **熱[ネツ]度[ド]** 熱の度合い。「~を計る」 **余[ヨ]熱[ネツ]** 熱を加えられたあとに残る熱。「~があるうちは冷蔵庫に入れないこと」「瓦屋根の~が夜まで残る」 <1518> ## 熱い8504h~冷たい8505c 屋根の〜が夜まで残る」 09 **熱[ほとぼ]り** ①熱い感じ。「ふろの〜がさめない」②何かが終わったあとに残る感情の高まりや世間の関心の意で用いることが多い。「事件の〜がさめるまで身を隠す」のように、比喩的に、事件が終わったあとに残る感情の高まりや世間の関心の意で用いることが多い。 10 **廃熱[ハイネツ]** ある目的のために物を燃やしたり機関を動かしたりしたときなどに生じる、不必要な、廃棄される熱。「ごみ焼却場の敷地内に、〜を利用した温水プールがある」 ▷〜処理◇「排熱」とも書く。 11 **火熱[カネツ]** 火の熱。「〜をさえぎる」「〜を加える」 12 **地熱[チネツ]** 地球の内部の熱。▷〜発電◇「じねつ」ともいう。 13 **電熱[デンネツ]** 電気エネルギーによって出る熱。〜器 14 **比熱[ヒネツ]** その物質の単位質量の温度を1℃上げるのに必要な熱量。 15 **潜熱[センネツ]** ①固体が液体になるとき、または、液体が気体になるときに外部から吸収する熱。②内部にひそんでいて外に現れない熱。 16 **融解熱[ユウカイネツ]** 固体を溶かして液体にするために必要な熱量。 17 **気化熱[キカネツ]** 液体が蒸発するのに必要な熱量。「蒸発熱」ともいう。 18 **凝固熱[ギョウコネツ]** 液体・気体が固体になるときに出る熱量。 19 **希釈熱[キシャクネツ]** 溶液に溶媒を加えて薄めるときに出る熱量。◇「稀釈熱」とも書く。 20 **放射熱[ホウシャネツ]** 電磁波(電波・赤外線・X線など)が物体に吸収されて生じる熱。「輻射熱」ともいう。 21 **体熱[タイネツ]** 図体の熱。「〜の放散を防ぐ」 22 **平熱[ヘイネツ]** 健康時の体温。「やっと〜に下がる」 23 **微熱[ビネツ]** 平熱より少し高い体温。「〜で少しだるい」「平熱を1度こえる程度の〜」「ここ数日〜が取れない」 24 **高熱[コウネツ]** ひどく高い体温。「〜にうなされる」 25 **大熱[たいねつ]** 「高熱」の古い言い方。「〜を出す」 ●発熱する病気 → 9507病むj ●やけど 6913損なわれるk●やけど ●焼き 26 **焼[や]き** 鉄鋼を熱してその後急に冷やし、硬度を増すこと。「〜を入れる」 27 **焼[や]き入[い]れ** 鉄鋼などを赤熱して急に冷やし、硬度を増すこと。「ナイフを手作りしている」「〜を入れる」 ●その他 28 **頭熱[ズネツ]** 文頭に熱があること。また、その熱。 29 **熱感[ネッカン]** 図熱のある感じ。「患部に〜がある」 30 **熱型[ネッケイ]** 発熱状態のいろいろな型。「これらの病気は特有の〜を示す」 31 **知恵熱[ちえネツ]** 生後6ヵ月くらいから1歳のころの幼児にみられる原因不明の発熱。◇知恵のつくころに発熱するのでこの名がある。母体から受けた免疫が消える時期であるためと考えられている。 ## k 名詞の類:モノ 00 **熱気[ネッキ]** 熱くなった空気。「温室にこもった〜」 01 **熱線[ネッセン]** 熱した金属の線。〜風速計(熱線を気流の中にさらし、温度変化などを測定して風速をはかる計器) 02 **湯[ゆ]** 水を熱して熱くしたもの。「〜がわいたら火を止める」 03 **熱湯[ネットウ]** ぐらぐらわいた湯。「〜を浴びて大やけどになる」 04 **熱水[ネッスイ]** 地中にしみ込んだ雨水が、マグマの熱で〜になる」 ●温泉 5700出るk●湧くもの ●熱燗 0303飲むm●日本酒 ●熱砂 7406ほぐれるk●砂 ●赤外線・熱線 8700光るk●光線 # 8505 冷たい ## a 動詞の類 ●冷める 00 **冷[さ]める** 熱せられたものがもとの温度にもどること。「スープが〜」「恋が〜」「お茶が〜」「興味が〜」「熱しやすく〜やすい」「気持ちが冷めてしまった」→あたたまる◇「ひえる」と「さめる」は同じ「冷」という漢字をあて、「温度が下がる」という点で共通するが、意味は異なる。「ひえる」は「体がひえる」「おなかがひえる」「すいかがひえる」のように無条件で温度が下がることであり、「さめる」は「スープがさめる」「お茶がさめる」「風呂がさめる」のように、いったん熱を加えられたものの温度が下がることである。また「ひえる」は常温を下回る状態をいい、「さめる」は常温まで下がることをいう。ごはんやお茶が「ひえる」ともいうのは、「さめた」段階を基準にして、それよりもさらに温度が下がることがあるからである。 01 **湯冷[ゆざ]め** 入浴後、あたたまった体が入浴前の体温にもどること。「〜して風邪をひかないようにね」 02 **解熱[ゲネツ]** 高い体温が平熱まで下がること。「発汗と同時に発熱し、数日で〜する病気」 ●冷ます 03 **冷[さ]ます** 一度熱したものをもとの温度にもどす。「お茶をさましたから、飲んでください」「頭を冷まして冷静に考えられる」あたためる 04 **放熱[ホウネツ]** 機械に生じた熱を散らして温度を下げること。▷〜器 05 **解熱[ゲネツ]** 高い体温を平熱まで下げること。「発汗を促して〜する」 ▷〜剤・〜薬 ●ぬるめる 06 **温[ぬる]める** 熱い湯に水を加えて、ぬるくする。「風呂のお湯を〜」 07 **埋[う]める** (風呂の)熱い湯に水を入れて適当な温度にすること。「熱かったら〜てね」 ## c 形容詞の類 00 **冷[つめ]たい** 手などで触って、物や体の温度が低いと感じられる様子。「〜水を飲む」「体はすでに冷たくなっていた」あたたかい、熱い <1519> # 冷たい8505c〜暑い8506h **冷[ひ]やっこい** 「冷たい」の方言(東北・東京を含む関東・静岡・愛知・三重・和歌山県に分布)でもある。「~山の清水を飲む」 ## d 形容動詞の類 **冷[ひ]ややかな** 冷たく感じられる様子。「~な山の風を受ける」◇心にあたたかみがなく、冷淡である様子の意で用いられることが多い。 **秋[シュウ]冷[レイ]** 秋の冷ややかな気候である様子。「~の候」⇔春暖 ## f 副詞の類 **ひやりと** 冷たさを感じる様子。「10月も終わりになると〜した風が吹く」 **ひやっと** 「ひやりと」の、より口語的な言い方。「炎天下を歩いてきた私には、冷房のきいたビルの〜冷たい空気が気持ちよかった」 **ひんやり** 場所や物の(湿りけを帯びた)冷たさを感じる様子。「日が当たらない〜とした裏庭」 **冷[ひ]や冷[び]や** 冷たさを体で感じて震える様子。「湯あがりの肌に夕風がーと心地よい」 ### ●冷え冷え → 8501冷えるf ## h 名詞の類:コト・サマ **冷[つめ]たさ** 冷たいこと・程度。「風の~が身にしみる」「氷の~」 **冷[レイ]感[カン]** 冷たい感じ。「手足のしびれや〜」「心地よい〜」 ## k 名詞の類:モノ **冷[レイ]気[キ]** 冷たい空気。「高原の~に身がひきしまる」 **冷[レイ]水[スイ]** 肌に冷たい水。「~を浴びせられたように感じる」 ▷~摩擦・~浴・~域⇔温水 **冷[ひ]や水[みず]** 「冷水」の、より口語的な言い方。◇「景気回復に冷や水を浴びせる急激な円高」のように、ある勢いを弱める物事の意で比喩的に用いられることが多い。 **寒[カン]水[スイ]** (寒のころの)冷たい水。「~にさらす」 **冷[ひ]や飯[めし]** 冷えた飯。「~に熱いお茶をかけて流し込む」 ### ●冷や酒・冷酒 → 0303飲むm●日本酒 ### ●冷たい飲み物 → 0303飲むk ### ●冷菓 → 0305味わうp●菓子 ### ●氷 → 7402固まるk●氷 ### ●冷泉 → 5700出るk●湧くもの ### ●冷風 → 8710吹くk●冷風・熱風など ### ●冷雨・冷たい雪など → 8708降るi・k ### ●熱冷まし → 6703治すm●症状をおさえる薬 ## u 名詞の類:トコロ **冷[レイ]点[テン]** 皮膚の冷たさを感じるところ。⇔温点 **冷[レイ]暗[アン]所[ショ]** 涼しくて暗い所。 # 8506 暑い ## a 動詞の類 **暑[あつ]がる** ふつうの人はそれほど暑いと感じないのに、暑いと感じて、それを言動にあらわす。「あいつは太っているせいかむやみに~」⇔寒がる **蒸[む]す** 湿気が多く、息苦しいほど暑く感じる。「台風が近いせいか蒸しますね」 **蒸[む]れる** 風通しが悪くて、熱や湿気がこもる。「昔の雨ガッパは通気性が悪くて、蒸れてしかたがなかった」「足が~」 **夏[なつ]めく** 暑くなって、夏らしい感じになる。「日ごとに~山々の緑が濃くなる」 ## C 形容詞の類 **暑[あつ]い** 気温が高いことを体で感じる様子。「例年より~夏」「この部屋は~」⇔寒い **蒸[む]し暑[あつ]い** 蒸して暑い様子。「梅雨の間は~日が続く」 **暑[あつ]苦[ぐる]しい** ①気温や湿度が高くて、いかにも暑くるしい。「真夏になってもネクタイを締めていたんでは~でしょう」②いかにも暑そうで、見て不快である様子。「彼は海水浴に行くというのに長袖長ズボンという~格好をしていた」 ## d 形容動詞の類 **暑[あつ]がり** やたらに暑がる様子。「この人は暑がり屋だからクーラーをつけてちょうだい」▷~屋 **常[とこ]夏[なつ]** 暑い時期が長く、一年中夏のような気候の土地である様子。「~のハワイで正月を過ごす」 **トロピカルな** 熱帯風・南国風である様子。「~なインテリアのリゾートホテル」▷〜フルーツ・〜ドリンク ▶tropical ## f 副詞の類 **むんむん** 熱気・においなどが立ちこめている様子。「会場は若者の熱気と興奮で〜していた」 **むっと** 熱気やにおいで、息が詰まりそうになる様子。「~熱気のこもった部屋」「満員電車に乗ると~する」 **蒸[む]し蒸[む]し** 蒸す状態が続く様子。「~として寝苦しい夜」「どうも毎日~する日が続いてはたまらない」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●暑さ **暑[あつ]さ** 暑いこと・程度。「~知らずの高原生活」「~寒さも彼岸まで」 ▷~しのぎ⇔寒さ **暑[ショ]気[キ]** 夏の暑さ。▷~払い⇔寒気 **炎[エン]暑[ショ]** 夏のきびしい暑さ。「~の候」「~の中をお越しくださり恐縮です」 **炎[エン]熱[ネツ]** 夏の太陽が照りつける、火の熱さのようなひどい暑さ。「~の中での肉体労働は苦行である」 <1520> # 暑い8506h~x **熱[ネッ]暑[ショ]** ひどい暑さ。「~が続き、この夏は全国的に水不足だ」「梅雨が明けてから連日35℃をこえる〜が続いている! **暑[ショ]熱[ネツ]** 暑い夏の熱気。「西日が差し込むと、夜になっても消えずに残っている」 **厳[ゲン]暑[ショ]** 非常にきびしい暑さ。「~の候」さ **猛[モウ]暑[ショ]** 猛烈な暑さ。「記録的な〜で、電力消費量は過去最高を更新した」 **激[ゲキ]暑[ショ]** 気絶しそうなほどのひどい暑さ。「倒れるほどの~」◇「劇暑」とも書く。 **酷[コク]暑[ショ]** ひどい暑さ。「今年の夏は、例年になく〜であった」⇔酷寒 **極[ゴク]暑[ショ]** これ以上はないという暑さ。「40℃をこえる~」→極寒 **残[ザン]暑[ショ]** 夏が終わっても暑いこと。また、その暑さ。「~厳しき折から、ご自愛ください」「~御見舞い申し上げます」⇔余寒 **薄[ハク]暑[ショ]** 初夏のころの、わずかに汗ばむくらいの暑さ。「~の候」「~の街」 ### ●暑さと寒さ **暑[ショ]寒[カン]** 暑さと寒さ。「~の見舞い」 **寒[カン]暑[ショ]** 寒さと暑さ。「~の差が大きい内陸性気候」 **寒[カン]暖[ダン]** 寒さとあたたかさ。「盆地は〜の差が大きい」▷~計 ### ●暑気あたり **暑[あつ]さあたり** 暑さのため体が弱り、食欲がなくなること。 **暑[ショ]気[キ]あたり** 暑気あたり。 ### ●夏ばて → 0508疲れるa ### ●その他 **向[コウ]暑[ショ]** 暑い時期に向かうこと。「~の候」◇向寒と対で、時候のあいさつとして手紙で使う言葉。 **人[ひと]熱[いき]れ** 大勢の人の息遣いや体温、汗・体臭・化粧水などが蒸発して、息苦しいほどに蒸し暑いこと。「店の中は〜でむんむんとしていた」◇「人熅れ」とも書く。 **草[くさ]いきれ** 夏の、日の照りつけた草むらから発散するむっとするような熱気。「~のする野道」◇「草畑れ」とも書く。 ## S 名詞の類:ヒト **暑[あつ]がり** 暑がる人。「父は〜で、家では冬でも靴下をあまりはかない」「暑がり屋」ともいう。 ## u 名詞の類:トコロ **炎[エン]天[テン]** 真夏の強い日差しが照りつける、焼けつくように暑い天気・空。「こんな〜に、帽子もかぶらずに外を歩き回るなんて」 **炎[エン]天[テン]下[カ]** 強い日差しが照りつける、焼けつくように暑い真夏の空の下。「~、球児たちは懸命に白球を追う」 **熱[ネッ]帯[タイ]** 地球上で最も暑い地帯。赤道を中心に南北両回帰線にはさまれた地域。▷~雨林・~病・~魚・~性⇔寒帯 **亜[ア]熱[ネッ]帯[タイ]** 熱帯と変わらない気候の、熱帯と温帯の中間の地帯。▷~植物⇔亜寒帯 ## x 名詞の類:トキ ### ●夏 **夏[なつ]** 四季のうち暑い季節。「~になると毎年山に行く」「~木立休むとて」◇暦の上では、立夏(5月6日ごろ)から立秋(8月8日ごろ)まで。 **暑[あつ]さ** 暑い時期。「~に向かう時節」 **夏[カ]季[キ]** 夏の季節。⇔冬季 **夏[カ]期[キ]** 夏の期間。▷~講習・~休暇⇔冬期 **夏[なつ]場[ば]** 夏の間。「今は閑散としているこの小さな町も、~には海水浴客でひどく混雑する」→冬場 **サマー** 「夏」「夏季」「夏期」の洋語的表現。▷~スクール・〜キャンプ・〜セーター・〜スーツ・〜ドレス・〜セール ◇ふつう、複合語の成分として用いられる。▶summer **夏[ゲ]至[シ]** 二十四節気の一つで、北半球で日の出から日の入りまでの時間が、1年のうちで最も長い日。太陽が最も北に達する。6月22日ごろ。⇔冬至 **二[ニ]至[シ]** 夏至と冬至。 **小[ショウ]暑[ショ]** 二十四節気の一つで、暑さが厳しくなりはじめる7月7日ごろ。 **大[タイ]暑[ショ]** 二十四節気の一つで、一年中でいちばん暑い7月23日ごろ。 **土[ド]用[ヨウ]** 立春・立夏・立秋・立冬の前の各18日間。特に立秋の前の18日間。「~にはうなぎを食べる」 **暑[ショ]中[チュウ]** 夏の暑い間。特に、夏の土用の間。「~お見舞い申し上げます」▷~見舞い **真[ま]夏[なつ]** 夏のうちいちばん暑い時期。「~の太陽が容赦なく照りつける」⇔真冬 **盛[セイ]夏[カ]** 真夏。「~の候、いかがお過ごしですか」 **三[サン]伏[プク]** 夏至のあとの3度目、4度目の庚の日と立秋後初めての庚の日の総称。いちばん暑い時期。△6503y03十干疑 **仲[チュウ]夏[カ]** 夏3ヵ月の中の月。陰暦では5月。 **処[ショ]暑[ショ]** 二十四節気の一つで、暑さがやんで涼しくなりはじめる8月23日でろ。暦のうえでは秋。 **冷[レイ]夏[カ]** 例年より涼しい夏。「今年は~で稲の育ちが悪い」⇔暖冬 ### ●夏のはじめ → 9000始まる×●夏のはじめ ### ●夏の終わり → 9001終わる×●季節の終わり ### ●その他 **夏[なつ]日[び]** 最高気温が摂氏25℃以上になる日。「A市の最高気温は27℃まで上がり、今年初めての〜を記録した」⇔冬日 **真[ま]夏[なつ]日[び]** 最高気温が摂氏30℃以上になる暑い日。「この地方で5月の中旬に~を記録したのは、観測史上2度目である」⇔真冬日 **猛[モウ]暑[ショ]日[び]** 最高気温が摂氏35℃以上になる非常に暑い日。「~が続き、熱中症で倒れる人が続出している」 <1521> # 暑い8506x〜寒い8508c **熱[ネッ]帯[タイ]夜[ヤ]** 最低気温が摂氏25℃以上になる寝苦しい暑い夜。「東京は、昨夜で10日連続の〜となりました。寝苦しい夜が続きます」 **夏[か]時[じ]間[かん]** 夏期の長い昼間の時間を有効に利用するために、標準時より1時間進めて定めた時刻。◇欧米社会では広く行われている。わが国でも第2次世界大戦後の占領下にしばらく試行したが、定着しなかった。 **サマータイム** 「夏時間」の洋語的表現。「明日から〜が始まる」▶summer # 8507 涼しい ## a 動詞の類 **涼[すず]しがる** 涼しいことを喜び、それを言動にあらわす。「~風情がある」 **涼[すず]む** 風に当たったり、木陰に入ったりして、涼しさを楽しむ。「風呂のあと、縁台で~のが楽しみだ」 **涼[リョウ]を取[と]る** 「涼む」のかたい言い方。「川べりで~人々」 **秋[あき]めく** 涼しくなって、秋らしい感じになる。「日差しも風も空の色も、すっかり秋めいてきました」 ## c 形容詞の類 **涼[すず]しい** 暑くなく、寒くなく、適度にひんやりして気持ちのよい様子。「窓から~風が入ってくる」「9月も後半に入り、めっきり涼しくなった」→あたたかい ## d 形容動詞の類 **涼[すず]し気[げ]な** いかにも涼しそうな様子。「~な色のワンピースを選ぶね」 **涼[すず]やかな** 涼しげで気持ちがよさそうな様子。「水面を渡る〜な風」 **冷[レイ]涼[リョウ]** ひんやりするほどの涼しさである様子。「~の気を吸う」▷~地 ### ●清涼な → 8201すがすがしいd ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●涼しさ **涼[すず]しさ** 涼しいこと・程度。「~を求めて川べりに出る」 **涼[リョウ]** 「涼しさ」の漢語的表現。「~を求めて外に出る」◇時候のあいさつを決める言い回しで用いられる。 **涼[リョウ]味[ミ]** 涼しい感じ。「~をそそるような盛りつけをする」。 **涼[リョウ]感[カン]** 涼しげな感じ。「~を誘う演出が人気を呼ぶ」 **新[シン]涼[リョウ]** 初秋の涼しさ。「~の季節」「~の候」◇多く手紙文で使う。 **秋[シュウ]涼[リョウ]** 秋の涼しさ。「~の候」「頬をなでる~を感しながら散歩する」◇多く手紙文で使う。 ### ●涼むこと **夕[ユウ]涼[すず]み** 涼むこと。「~かたがた夕景色を眺めに出かける」◇複合語の成分として用いられることが多い。 **納[ノウ]涼[リョウ]** 暑い夏の日が落ちてから、風の涼しいところで涼しさを楽しむこと。「~の縁台で楽しむよもやま話」 **川[かわ]涼[すず]み** 計画的に夏の夜の涼しさを楽しむこと。「~の夕べ」 ▷~大会・~船 ## k 名詞の類:モノ **涼[リョウ]気[キ]** 涼しい空気。「~堂に満つ」 ## x 名詞の類:トキ ### ●秋 **秋[あき]** 四季のうち、暑かったのが涼しくなって、寒くなるまでの季節。「~たけなわ」「食欲の~」「読書の~」「~の味覚」⇔春◇暦の上では、立秋(8月8日ごろ)から立冬(11月7日ごろ)の前日まで。 **秋[シュウ]季[キ]** 秋の季節。▷~大運動会 ⇔春季 **秋[シュウ]期[キ]** 秋の期間。▷~講座 ⇔春期 **オータム** 「秋」「秋季」「秋期」の洋語的表現。▷~コンサート・〜コレクション・〜セール◇ふつう、複合語の成分として用いられる。アメリカ英語では、多く「フォール(fall)」という。▶autumn **中[チュウ]秋[シュウ]** 秋の3ヵ月の中の月。陰暦では8月。「~の名月」◇陰暦での秋の中間の日。月見をする。 **中[チュウ]秋[シュウ]** 陰暦の8月15日。「~の名月」◇陰暦での秋の中間の日。月見をする。 **秋[シュウ]分[ブン]** 二十四節気の一つで、昼間の長さと夜の長さが等しい日。9月23日ごろ。▷~の日 **秋[あき]彼[ヒ]岸[ガン]** 秋分を真ん中(中日式)にした前後7日間。8500x06彼岸 **涼[リョウ]秋[シュウ]** 涼しい秋。 **錦[キン]秋[シュウ]** 紅葉・黄葉が錦のように美しい秋。「燃え立つような~の山々」 ### ●秋のはじめ → 9000始まる×●秋のはじめ ### ●秋の終わり → 9001終わる×●季節の終わり # 8508 寒い ## a 動詞の類 **寒[さむ]がる** ふつうの人はそれほど寒いと感じないのに、寒いと感じて、それを言動にあらわす。「あんまり~からストーブをつけたよ」⇔暑がる **冬[ふゆ]めく** 寒くなって、冬らしい感じになる。「草が枯れて、すっかり~」 ## C 形容詞の類 **寒[さむ]い** 気温が低いことを体で感じる様子。「今日はオーバーがなくては〜」⇔暑い **寒[さむ]々[ざむ]しい** いかにも寒そうである様子。「北国の原野の、荒涼とした~景色」 **薄[うす]ら寒[さむ]い** 気持ち悪く、なんとなく寒い様子。「どんより~ような曇り空」 <1522> # 寒い8508c~x **うそ寒[さむ]い** なんとなくぞっとするような寒さを感じる様子。「~古い地下室」◇「うそざむい」ともいう。「うそ」は、「薄い」の語幹「うす」と同源。 **肌[はだ]寒[さむ]い** 皮膚に空気の冷たさを感じる様子。「朝夕肌寒くなってきた」◇「はだざむい」ともいう。 ## d 形容動詞の類 ### ●寒い様子 **肌[はだ]寒[さむ]** 肌寒い様子。「~の雨の一日」◇「はださむ」ともいう。 **朝[あさ]寒[さむ]** 秋の朝の肌寒い様子。「~の街をジョギングする」「あさざむ」ともいう。 **梅[つゆ]雨[さむ]** 梅雨時の肌寒い様子。「~の日は暖房を入れる」 **凜[リン]々[リン]** 身がひきしまるほど厳しい寒さである様子。「~たる風雪の寒さ」 **深[シン]々[シン]** 寒さが身に深くしみ込む様子。「~と冷える夜」 **身[み]を切[き]る様[よう]** 刃物で切られるかと思うほどに寒い様子。「~な寒さの中で野辺送りをした」 ### ●寒冷な → 8501冷えるd ### ●その他 **寒[さむ]がり** やたらに寒がる様子。「この人は〜だから、ストーブをつけてください」▷~屋 ## f 副詞の類 **ぞくぞく** 寒さを感じて体が震える様子。「風邪で熱があるらしく背中が~とする」 **すうすう** すきまなどから風が入ってきて、寒さや涼しさを感じる様子。「首のあたりが~として寒い」 **寒[さむ]々[ざむ]** いかにも寒そうだと感じられる様子。「~とした景色の絵」 **凜[リン]と** 身を切るような、厳しい寒さの様子。「~冷えた空気」「~した寒さ」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●寒さ **寒[さむ]さ** 寒いこと・程度。「シベリアの冬の〜に耐える」▷~しのぎ⇔暑さ **寒[カン]気[キ]** 冬の寒さ。「~がゆるむ」⇔暑気 **春[はる]寒[さむ]** 立春を過ぎてからの寒さ。「~の候」 **余[ヨ]寒[カン]** 立春のあとに残る寒さ。「厳しい〜が続く」⇔残暑 **寒[カン]の戻[もど]り** 春もあたたかくなってから、一時的にぶり返す寒さ。「東京は昨日から〜で3月上旬の気温だという」 **秋[あき]寒[さむ]** 秋が深まるにつれて感じる寒さ。「冷たい雨がそぼ降る~一日 **夜[よ]寒[さむ]** 晩秋になって、夜寒く感じること。「~の町の屋台でラーメンをすする」 **肌[はだ]寒[さむ]** 肌寒いこと・程度。「~を感じて旅装を見直す」◇「はだざむさ」ともいう。 **寒[カン]波[パ]** 高緯度にある冷たい空気のかたまりが南下して、気温が急激に下がる現象。「~の襲来に備える」⇔熱波 **酷[コク]寒[カン]** 非常に厳しい寒さ。「〜のシベリア」「~に耐えて生きる草花」→酷暑 **厳[ゲン]寒[カン]** 非常に厳しい寒さ。「~の北の大地を行く」⇔厳暑 **極[ゴク]寒[カン]** これ以上はないという寒さ。「北の果ての〜の地」⇔極暑 ### ●寒け **寒[さむ]気[け]** 体に熱のあるときや、おそろしい目にあってぞっとする寒さ。「~がするから早めに休もう」 **悪[オ]寒[カン]** 体に熱があるときに感じる、震えがとみあげるような寒さ。「朝から〜かするので早退します」 ### ●その他 **向[コウ]寒[カン]** 寒い冬に向かうこと。「~の候」◇向暑と対で、時候のあいさつとして手紙で使う言葉。 ### ●寒色 → 8302色付くh●色の感じ ## k 名詞の類:モノ ### ●寒風・木枯らし・北風 → 8710吹くk ### ●寒空 → 4912飛ぶu●いろいろな空 ### ●寒月 → 8702照るk●月の諸相 ### ●寒流 → 4915流れるu●海流 ## S 名詞の類:ヒト **寒[さむ]がり** 寒がる人。「彼は〜だから、夏でも長袖のシャツを入れたがる」◇「寒がり屋」ともいう。 ## u 名詞の類:トコロ **寒[カン]帯[タイ]** 地球上で最も寒い地帯。北極圏と南極圏。▷~気候・~林 ⇔熱帯 **亜[ア]寒[カン]帯[タイ]** 寒帯に近い気候の地帯。→亜熱帯 **冷[レイ]帯[タイ]** 亜寒帯。◇狭義には、温帯の高緯度地方をいう。この意では「冷温帯」ともいう。 **北[きた]国[ぐに]** 寒さが厳しい北の地方や国。⇔南国 **北[ホッ]国[コク]** 「きたぐに」の漢語的表現。⇔南国 **寒[カン]地[チ]** 寒さの厳しい土地。▷~植物 ⇔暖地 ## x 名詞の類:トキ ### ●冬 **冬[ふゆ]** 四季のうち最も寒い季節。⇔夏◇暦のうえでは、立冬(11月7日ごろ)から立春(2月4日ごろ)の前日まで。 **寒[さむ]さ** 寒い時期。「~に向かう折、どうぞご自愛ください」 **冬[トウ]季[キ]** 冬の季節。▷~オリンピック ⇔夏季 **冬[トウ]期[キ]** 冬の時期。▷~講習・~休暇 ⇔夏期 **冬[ふゆ]場[ば]** 冬の間。「スキーのできないこの町の観光資源もないこの町の人々にとって、〜は稼ぎ時である」⇔夏場 **ウインター** 「冬」「冬季」「冬期」の洋語的表現。▷~スポーツ・ヘリゾート・~セール◇ふつう、複合語の成分として用いられる。▶winter <1523> # 寒い8508x **玄[ゲン]冬[トウ]** 冬。◇五行説で、「玄」は北方にあたるので、冬の意にもちいる。 **真[ま]冬[ふゆ]** 冬の最も寒いころ。⇔真夏 **冬[ふゆ]将[ショウ]軍[グン]** 寒さが厳しく、荒れた感じのする厳しい冬。◇モスクワに遠征したナポレオンが、冬の寒さに勝てず敗れたことから、冬の厳しさを擬人化したもの。 **厳[ゲン]冬[トウ]** 寒さの厳しい冬。「~の候いかがお過ごしですか」▷~期 **暖[ダン]冬[トウ]** 例年に比べてあたたかい冬。「〜で雪が降らない」▷~の異変 ⇔冷夏 **仲[チュウ]冬[トウ]** 冬3ヵ月の中の月。陰暦では11月。 **冬[トウ]至[ジ]** 二十四節気の一つで、北半球では1年のうちで、昼間が最も短く、夜が最も長い日。太陽が最も南に達する。12月22日ごろ。ゆず湯に入ったり、カボチャを食べたりする。▷~カボチャ⇔夏至 **寒[カン]** 暦のうえでのうちも最も寒いとされる時期。寒の入り(1月5日ごろ)から寒明け(2月3日ごろ)までの間。 **寒[カン]の内[うち]** 寒の間。 **寒[カン]中[チュウ]** 寒の、あるいは寒い間。▷~見舞い・~水泳 **寒[カン]の入[い]り** 寒に入る日。1月5日ごろ。 **小[ショウ]寒[カン]** 二十四節気の一つで、寒の入りにあたる、真冬のはじめの日。1月6日ごろ。 **大[ダイ]寒[カン]** 二十四節気の一つで、真冬の真ん中の日。1月20日ごろ。 ### ●冬のはじめ → 9000始まる×●冬のはじめ ### ●冬の終わり → 9001終わる×●季節の終わり ### ●二至 → 8506暑いx●夏 ### ●その他 **冬[ふゆ]日[び]** 最低気温が摂氏の℃未満の日。「寒気団の影響で東京の最低気温は氷点下1℃まで下がり、今シーズン初の〜になった」⇔夏日 **真[ま]冬[ふゆ]日[び]** 最高気温が摂氏0℃未満の寒い日。「寒冷なこの地方でも〜が年間90日をこえるのは異例のことである」→真夏日 **小[こ]春[はる]日[び]** 晩秋から初冬にかけての、春のようなあたたかいおだやかな日。「小春」は、春のようなあたたかい日和が続く、陰暦10月の異称。 <1524> # 86 燃える・焼く(燃焼) # 8600 燃える ## a 動詞の類 ### ●燃える **燃[も]える** 炎を上げて、光や熱を出しながら、物が焼けて、灰や煙になろうとする状態が続く。「民家が〜のが高台から見えた」「ごみが~」◇「かげろうが燃える」のように、ゆらゆらと立ちのぼる様子を、炎のまわりが揺らめいて見えるのにたとえてもいう。 **燃[ネン]焼[ショウ]** 物質が酸素と反応して、光と熱を出すこと。「物が~する」▷~熱・~率・完全~・不完全~ **再[サイ]燃[ネン]** いったん消えた火が再び燃え出すこと。「たきびを消したつもりがいつの間にか〜していた」 ### ●おこる **熾[おこ]る** 炭や石炭などに火がついて、煙が出ず、強い火と熱を発する状態が続く。「おこった炭を火鉢に入れる」 **熾[お]きる** 「おこる」の新しい言い方。「炭火が真っ赤に〜」 ### ●燃え上がる **燃[も]え上[あ]がる** 燃えて炎が高く上がる。「ガスタンクが爆発して、炎が~がった」 **燃[も]え立[た]つ** 燃え盛る炎。「燃え立つ炎を目の当たりにして腰を抜かしてしまった」 **燃[も]え盛[さか]る** 盛んに燃える。「~炎に逃げまどう森の動物たち」 **炎[エン]上[ジョウ]** 大きなものが、火事のために燃え上がること。「沖合で〜する船をなすすべもなく見守る群衆」「寺の本堂が〜した」 ### ●燃え移る **燃[も]え移[うつ]る** あるものから他のものに火が移って燃える。「ストーブの火がカーテンに〜」 **燃[も]え付[つ]く** あるものが何かについて燃える。「タバコの火が布団に燃え付く」 **飛[と]び火[ひ]** 火の粉が離れたところに飛んで、燃え移ること。「隣家に〜して延焼した」 **引[イン]火[カ]** 燃えやすいものに火が移ること。「換気扇のスイッチを入れたとたん、火花が漏れたガスに〜して爆発した」 **燃[も]え広[ひろ]がる** 燃える範囲がだんだん広がっていくこと。「山火事が風にあおられて、西の斜面にも燃え広がっていった」 ### ●延焼・類焼 → 8602焼けるa●焼ける ### ●火がつく **火[ひ]が付[つ]く** ある物に火が近づいて燃えるようになること。「庭の枯れ草は乾燥しているので、すぐに~」 **点[チャッ]火[カ]** 燃焼器具の燃焼する部分に火がつくこと。「ガスがなかなか〜しない」 **着[チャッ]火[カ]** 火がつくこと。「衣服に〜したが、すぐに消し止められた」▷~点 **発[ハッ]火[カ]** 火がつくこと。「どこから出火したか考えられない」レ~点・~物・~装置・自然~ **火[ひ]を噴[ふ]く** 中から炎が勢いよく出ること。「車のマフラーが〜」◇「吹く」とも書く。 **火[ひ]が出[で]る** 火がついて、火事になる。「隣の家から火が出て、大騒ぎになった」 **出[シュッ]火[カ]** 火が出ること。「車のエンジンから〜したらしい」▷~地点・~元 ### ●燃え始める **燃[も]え始[はじ]める** 燃えることが始まる。「山火事はいったん〜と手かつけられなくなる」◇初めと終わりが意識される場合にいう。 **燃[も]え出[だ]す** 急に燃える。「納屋の火が飛び火して、母屋も〜した」 ### ●燃え尽きる **燃[も]え尽[つ]きる** 燃えて、なくなる。「猛吹雪の中、山小屋の最後の薪も燃え尽きた」 **燃[も]え切[き]る** すっかり燃えてしまう。「薪が燃え切ってしまった」 ## d 形容動詞の類 **可[カ]燃[ネン]性[セイ]** 火をつけると燃える性質である様子。「~の危険物を積んだトラック」 **不[フ]燃[ネン]性[セイ]** 火をつけても燃えない性質である様子。「~の建材を使った家」▷~廃棄物 **火[ヒ]達[ダル]磨[マ]** 全身が炎に包まれて燃える様子。「様子が火が服に燃え移り、あっという間に全身~になった」「~の男が飛び出してきて助けを求めた」 **火[ひ]の海[うみ]** 火事が燃え広がり、あたり一面が炎に包まれて燃えている様子。「消防車が駆けつけたときには、すでにあたり一面~だった」 ### ●真っ赤な → 8304赤いd ### ●紅蓮 → 8304赤いh●赤系統の色 ## f 副詞の類 **ちろちろ** 細くて小さな炎がゆらめく様子。「蠟燭の火が~と今にも消えそうだ」「マッチを擦ると〜した炎の向こうにまぼろしが見えた」 **とろとろ** 燃える勢いが弱い様子。「~としたガスの火にかけて気長に煮る」 **ぽっと** 火が急に燃え上がる様子。「わらにつけたら~燃えついた」 **ぱっと** 突然よく燃え上がる様子。「ストーブのそばにあった洗濯物に〜燃え移ったらしい」 **ぼっと** 急に音を立てて燃え立つ様子。「油に引火して~燃え上がった」 <1525> # 燃える8600f~k **めらめら** 炎が大きくゆらめくように燃える様子。「~と燃え広がる炎に向かって懸命な消火活動が続く」 **ぼうぼう** 炎を上げて、音を立てて勢いよく燃える様子。「たき火が〜と燃える」 **ぱちぱち** 小さなものが、音を立てて火花が散り、勢いよく燃える様子。「たき火の松の葉が〜と燃える」 **かっと** 強烈な火気が激しく襲う様子。「炭火の熱で顔が〜なる」「強いウオッカをストレートで飲むと、のどが〜燃えるようだ」 **かんかん** 火気が強烈である様子。「いろりの火が〜おこっている」 **炎[エン]々[エン]** 炎を上げて燃え盛る様子。「~燃え盛る炎で、夜空は赤く染まった」 ### ●赤々と → 8304赤いf ## h 名詞の類:コト・サマ **燃[も]え** 燃えること。また、燃え具合。「昨日の雨で、たき火の〜が悪い」 **火[ひ]付[つ]き** 火がつくこと・程度。「高いライターなのに、〜が悪い」 **付[つ]き** 「火付き」の古い言い方。「最近の固形燃料は〜がいい」。「附き」とも書く。 **火[カ]勢[セイ]** 火の燃え上がる勢い。「~が弱まる」 **火[カ]力[リョク]** 火の燃える勢い。「ガスの~を強める」 **火[ヒ]の気[ケ]** 火のある気配。「家の中はまったく〜がないからほっとした」 ## k 名詞の類:モノ **可[カ]燃[ネン]物[ブツ]** 燃えやすいもの。「倉庫の中は〜でいっぱいだから、火の取り扱いには注意するように」⇔不燃物 **不[フ]燃[ネン]物[ブツ]** 燃えない、あるいは燃えにくいもの。「~を回収する」→可燃物 **火[ひ]** ものが燃えるときに現れる、明るい光と熱。「タバコに〜をつける」「かまどの〜を消す」「やかんを〜にかける」「肉を炒めてよく〜を通す」▷かがり~・炭~ **火[ヒ]の気[ケ]** (火事につながる)火。「この倉庫は〜の元になるようなものはないだろう」 **火[カ]気[キ]** 火の気。「~の持ち込みは厳罰に処する」▷~厳禁 **火[ヒ]の粉[コ]** 燃えている物から飛び散る小さな火。「~が舞い上がる」 **火[ヒ]花[バナ]** (かたいもの同士を強くぶつけるなどしたときに出る)ごく小さな火。「音をたてて花火が火花を散らす」「火打ち石を鳴らす」◇「弟の石頭に額をぶつけて、目から火花が飛び散った」のように、比喩的にも用いる。 **火[ヒ]の玉[タマ]** ①玉のように丸くなった火のかたまり。「爆発とともに〜が飛んだ」②(空中を飛ぶ)火の玉。 **火[カ]柱[バシラ]** 柱のように空中に高くまっすぐ燃え上がる炎。「爆発とともに、巨大な〜が立ち上った」 ### ●火花・スパーク → 8700光るk●閃光 ### ●火の種類 **切[き]り火[び]** ①古代、檜の木などのかたい板にかたい木の棒をこすりつけておこした火。◇後世になると、火打ち石でおこした。②出かけるときに、清めのために火打ち石で留守番の者が出かける人に打ちかける火。◆「鑽り火」とも書く。 **石[セッ]火[カ]** 火打ち石で打ち出した火。▷電光~(非常に短い時間) **種[たね]火[び]** いつでも燃えるようにつけておく、小さな火。 **口[くち]火[び]** ①爆薬や火縄銃などを点火するのに使う火。②ガス器具などの種火。「寝る前に湯沸かし器の~を消す」 **遠[トオ]火[ビ]** ①遠くで燃える火。②調理するものから離して用いる火。「魚は強火の〜で焼くとよい」⇔近火 **近[ちか]火[び]** ①近くで燃える火。②調理するものに近づけて用いる火。「~のときは、焦げないように注意しなさい」→遠火 **直[ジカ]火[ビ]** 調理するものに直接あたる火。「この容器は~で使用しないでください」「肉を~で焼いて食べる」 ▷~焼き **強[つよ]火[び]** 火力を強くした火。「野菜を〜でさっといためる」→弱火 **中[チュウ]火[び]** 火力を中位にした火。「〜で10分ほど煮る」 **弱[よわ]火[び]** 火力を弱くした火。「鍋に昆布と水と野菜を入れ、〜で煮てスープをとる」→強火 **とろ火[び]** 火力を小さくした火。「~でシチューを煮込む」 **上[うわ]火[び]** 調理するとき上からあてる火。 **下[した]火[び]** 調理するとき下からあてる火。 **炉[ろ]火[び]** いろりに燃える火。 **蛍[ほたる]火[び]** 蛍の出す光のような小さな火。 **蛍[ケイ]火[カ]** ほたるび。 **猛[モウ]火[カ]** 勢いよく燃え盛る火。「トンネル全体が〜に包まれた」「~に飛び込んでの人命救助により、表彰された」 **業[ゴウ]火[カ]** 仏教で、地獄におちた者を焼き滅ぼすという猛火。 **烈[レッ]火[カ]** 激しく燃え上がる火。「~のごとく怒る」のように、「激しく怒る様子」の意で、比喩的に用いられることが多い。 **燎[リョウ]原[ゲン]の火[ひ]** 野原を焼き尽くすほどの激しい勢いの火。◇「その発言をきっかけに賛成、反対各派の運動が燎原の火のごとく全国に広がった」のように、「燎原の火のごとく」「燎原の火のように」の形で、激しい勢いで広がる様子の形容として用いられることが多い。 **砲[ホウ]火[カ]** 大砲を撃ったときに出る火。「暗い森の闇のあちこちで〜が光るのが見える」 **銃[ジュウ]火[カ]** 銃を撃ったときに出る火。「暗い森の中を〜が飛んでいった」 ### ●残り火 → 9604残るm●燃えた後に残るもの <1526> **燃[も]える8600k~燃[も]やす8601a** 32 **怪[あや]しい火[ひ]** **炎[ほのお]** 33 **不[ふ]知[し]火[ぬい]** 夏に、九州の八代海などの海上て見られる正体不明の無数の火。 ◇いか釣りの船の漁り火だともいわれている。 34 **竜[リュウ]灯[トウ]** ◇竜神が神仏に捧げる灯火だという伝説から。 35 **狐[きつね]火[び]** 夜、山野で見られるあやしい火。「山て~を見た」◇きつねの口から出ると信じられていることからいう。 36 **狐[きつね]の嫁[よめ]入[い]り** 日照り雨のとき、山野に見える多く並んだ狐火。 37 **鬼[おに]火[び]** しめじめした土地や墓地で、夜燃える青白い火。 38 **燐[リン]火[カ]** (燐化水素が燃える現象であるといわれることから)狐火または鬼火。 39 **火[ひ]の玉[たま]** 墓地などで燃えながら飛ぶという、あやしい火のかたまり。「~を見たといううわさが広まった」 40 **人[ひと]魂[だま]** 死者の霊が浮遊しているといわれる火の玉。 **●焚[た]き火[び]・炭[すみ]火[び]など→8601燃[も]やすk●燃[も]やしたり焚[た]いたりする火[ひ]●おこした火[ひ]** 41 **炎[ほのお]** 燃えるときに揺らいで見える火の先端。「~を上げて炎上した」「蝋燭の青い~が風に揺らめく」◇「焰」とも書く。「火の穂」の意。「怒りの炎を燃やす」などのように、激しい感情をたとえてもいう。 42 **炎[ほむら]** 「炎」の古い言い方。「地獄の業火に焼かれる」◇「嫉妬のほむら」のように、激しい気持ち・感情を炎にたとえたときに用いることが多い。 43 **火[カ]炎[エン]** ほのお。「逃げ遅れた子供を助けるために~に包まれた家に飛び込んだ」▷~瓶・~放射器◇「火焰」とも書く。 44 **火[ひ]の手[て]** 火事で、火が燃え上がる勢い。「あちこちで~が上がる」 45 **光[コウ]炎[エン]** ①光り輝いて燃え盛る炎。②光と炎。◆「光焰」とも書く。 46 **紅[コウ]炎[エン]** 紅熱の炎。◇「紅焰」とも書く。 47 **炎[ほ]先[さき]** 炎のとがった先。「~が生き物のように動く」 48 **外[ガイ]炎[エン]** 炎の外側の温度の高い部分。「白っぽい〜」▷内炎 49 **内[ナイ]炎[エン]** 炎の内側の温度の低い部分。「赤い〜」▷外炎 50 **炎[えん]心[シン]** 炎の中心部分。◇「焰心」とも書く。 # u 名詞の類:トコロ ## ●火元 00 **火[ひ]元[もと]** 火を使う場所。「寝る前に~を点検する」▷~責任者 01 **火[ひ]の元[もと]** 「火元」の、より口語的な言い方。「~に注意」 **▶火山[かざん]→7806高[たか]まるu●火山[かざん]** ## ●火口 02 **噴[フン]火[カ]口[コウ]** 火山のマグマが噴き出る出口の部分。 03 **火[カ]口[コウ]** 「噴火口」の、より口語的な言い方。「~の付近は立ち入り禁止だ」▷~丘・~原・~湖・~壁 ## ●その他 04 **火[カ]中[チュウ]** 燃える火の中。「手紙の束を〜に投じた」 # 8601 燃[も]やす ## a 動詞の類 ### ●燃やす 00 **燃[も]やす** 物を、炎をともないながら熱を発する状態に変化させ(消えてなくなるようにす)る。「不要になった書類を~」 01 **燃[も]す** 「燃やす」の関東・東北方言。「古い手紙を~」「落ち葉を~季節になった」 02 **嘗[な]める** 炎が、物などの表面すれすれをはうように進む。「炎が草原をなめていく」◇「舐める」とも書く。 03 **嘗[な]め尽[つ]くす** 炎が物をすべて燃やす。「乾燥していたせいで、炎は町をなめ尽くしてしまった」◇炎を舌にたとえた表現。 04 **焚[た]く** ①薪や石炭などを燃やす。「まきを~」②薪や石炭などを燃やす(ことにより風呂を沸かすなどの目的を実現させる)。「落ち葉を焚いて芋を焼く」「風呂を~」「護摩を~」 05 **追[お]い焚[だ]き** 冷めた風呂の湯などをあたためるために、もう一度焚くこと。「スイッチひとつで~できるシステム」 **●くべる→5600入[い]れるa●自分から遠[とお]ざかるほうに移動[いどう]させて入[い]れる** ### ●火をつける 06 **火[ひ]を付[つ]ける** 物に火がつくようにする。火がついて燃えるようにする。「焼却炉に火をつけた途端に爆発した」 07 **焚[た]き付[つ]ける** 火がつくように、火を焚き始める。「~ためのたきぎを拾う」 08 **火[ひ]を入[い]れる** 窯などの設備や道具を使えるようにするために、その中で火を燃やしたり、その中に炭火を入れたりする。「火鉢に~」「窯に~」 09 **点[テン]火[カ]** 火をつけて用いる機械・道具などを使うために、それらの特定の部分に火をつける(火がつくように操作する)こと。「ストーブに~する」「風呂釜に~する」▷~器・~栓・~薬・~コイル・~プラグ 10 **着[チャッ]火[カ]** 火をつけること。「練炭に~する」▷~点 11 **熾[おこ]す** 炭や薪などに火をつけ、炎を立てずに、赤く燃えさせて、わず、強い火と熱を発する状態で持続するようにさせる。「七輪で炭を~」 12 **火[ひ]を掛[か]ける** 物に火が燃え移るようにして、火をつける。「積み上げたわらに火をかけると、たちまち炎が燃え上がった」「敵の砦に火をかけて一気に攻め滅ぼす」 13 **火[ひ]を放[はな]つ** 建物などを燃やそうとして、無造作に火をつける。「もはやこれまでと、城内に火を放って自刃した」 14 **放[ホウ]火[カ]** わざと火をつけて火事を起こすこと。「不貞に〜したらしい」▷~罪 <1527> # 燃やす8601a~k **火付け[ひつけ]** 火をつけること。特に、「放火」の古い言い方。「大店[おおだな]に~した犯人がつかまる」 **付け火[つけび]** 「放火」の古い言い方。「~の常習犯を取りおさえる」 ### ●失火する **火を出す[ひをだす]** 不注意から火事を起こす。「台所から~」「うっかり~」 **火を失する[ひをしっする]** 不注意で火事を起こす。「些細[ささい]な間違いから~に至る」 **失火[しっか]** 不注意から火を出し、火事を起こすこと。「寝タバコが元で〜したようだ」▷~罪 ## h 名詞の類:コト・サマ **焚き火[たきび]** 落ち葉や木切れなどを集めて燃やすこと。「若者が道ばたで~をして遅くまで騒いでいた」 **落ち葉焚き[おちばだき]** 落ち葉を集めて燃やすこと。「秋になると~の煙がたなびく」 **火入れ[ひいれ]** 溶鉱炉などが完成し、初めて点火すること。▷~式 ## k 名詞の類:モノ **火種[ひだね]** 火をおこすための元になる、小さな火。「昔は~を絶やさないようにするのも大変だった」 **燃料[ねんりょう]** 熱を利用するために燃やすもの。薪・石油・天然ガスなど。「~が尽きる」「冬の間の~を確保する」▷~電池・~弁・~ポンプ・~タンク・液体~・固形~・核~ **薪炭[しんたん]** (薪と炭の意から)燃料。▷~商・~店 **灸[きゅう]** 灸をすえるときに使う、よもぎの葉を乾燥させてもぐさにしたもの。「背中のつぼに~をすえると、じんわりと温かくなってきた」◇「燃え草」の意。 **薪[たきぎ]** 燃料にするための細い枝や、細く割った木。「~を集めに子供たちが山へ入った」◇「焚き木」とも書く。 **焚き物[たきもの]** (焚くためのものである)たきぎ。「冬の~に、たきぎを集める」 **割り木[わりき]** 燃料にするために適当な大きさに割った木。「~を割る」 **粗朶[そだ]** たきぎにするために切り取った細い枝や幹。 **小枝[こえだ]** たきぎにする木の切れ端。▷~木・~火 ◇「膚」ともいう。「相槌」とも書く。 ## 柴 → 0106生えるk ## ●枝 **木炭[もくたん]** 木材を蒸し焼きにしてつくった燃料。「閉めきった部屋で~を燃やして、頭が痛くなった」 **木炭[すみ]** (石炭に対して、木でつくった)炭。▷~自動車 **堅炭[かたずみ]** 樫・栗の木などでつくった、堅くて火力の強い炭。「~は火もちがいい」 **白炭[しろずみ]** ①(焼いたあと灰をかぶせるため、外側が白いことから)堅炭。②茶の湯で使う、白く塗った炭。 **白炭[はくたん]** しろずみ。 **黒炭[くろずみ]** くぬぎや楢[なら]などを焼いて、そのまま窯の中で冷ましてつくったやわらかい炭。 **枝炭[えだずみ]** つつじやくぬぎでつくった、茶の湯で使う炭。白炭と山炭(白く塗ってないもの)がある。 **備長炭[びんちょうずみ]** うばめがしでつくった、火力の強い良質の木炭。「~の需要が増えて生産が追いつかない」◇「びんちょう」「びんちょうたん」ともいう。紀伊(今の和歌山県)の、備後屋長右衛門がつくりだしたことから。 **切り炭[きりずみ]** 使いやすい大きさに切った炭。 ### ●石炭 **石炭[せきたん]** 地中に埋もれている黒い岩石の燃料。古代の植物が地中で地熱や地圧によって炭化したもの。 **煤炭[ばいたん]** 「石炭」の古い言い方。 **黒ダイヤ[くろダイヤ]** 「石炭」を貴重品としていう呼び方。俗に「~で財を築く」◇「ダイヤ」は「ダイヤモンド(diamond)」の略。 **無煙炭[むえんたん]** 燃やしたときに煙の出ない石炭。↔有煙炭 **有煙炭[ゆうえんたん]** 燃やしたときに煙の出る石炭。↔無煙炭 **黒炭[こくたん]** 黒いつやのある石炭。 **瀝青炭[れきせいたん]** 黒炭。 **褐炭[かったん]** 炭化の度合いが低く、火力の弱い褐色の石炭。 **亜炭[あたん]** 炭化の度合いが低く、火力の弱い石炭。 **泥炭[でいたん]** 炭化の度合いが低く、泥のかたまりのように見える石炭。▷~地 **粉炭[ふんたん]** 粉状の石炭。 **コークス** 石炭を、空気を遮断し高温に熱してつくった、火力が強く煙の出ない多孔質の燃料。▷Koks **練炭[れんたん]** 石炭や木炭などの粉末を筒形に固め、よく燃えるように縦に数個の穴を通した燃料。「~は長持ちするので助かる」◇「煉炭」とも書く。 **豆炭[まめたん]** 石炭や木炭の粉をまぜ、卵形に小さく固めた燃料。「~を入れたあんかで体をあたためる」 **炭団[たどん]** 石炭や木炭の粉を丸くこね固めた燃料。 ### ●油 **油[あぶら]** ①動植物や鉱物からとる、水に溶けにくくて燃えやすく、常温で液体の物質。「熱しすぎて~が燃え出した」▷機械~・ごま~ ②動物からとる、水に溶けにくくて燃えやすく、常温で固体の物質。「あざらしの~を明かり用に使う」◇「脂」「膏」とも書く。 **オイル** 「油」の洋語的表現。▷サラダ~・~シャンプー ▷oil <1528> ## ●油脂 35 **油[ユ]脂[シ]** 「油」のかたい言い方。▷~工業 ### ●石油など 36 **石[セキ]油[ユ]** 地中から湧き出る液体状の燃料。「~を掘りあてて億万長者になる」▷~化学工業・~焜炉・〜ストーブ・~ランプ 37 **オイル** 「石油」の洋語的表現。▷~ヒーター 38 **鉱[コウ]油[ユ]** 石油などの鉱物性の油。 39 **原[ゲン]油[ユ]** 油田からくみ上げたままの、不純物の混じった石油。「~の価格が高騰した」◇分留によって燃料としてはLPガス・ガソリン・灯油・ベンゼン・軽油がとれ、あとに重油が残る。 40 **灯[トウ]油[ユ]** 石油ストーブなどに使われる、原油を分留して得られる油。「ガソリンと間違わないように取り扱いに注意せよ」 41 **軽[ケイ]油[ユ]** 原油を蒸留する際、灯油の次に得られる油。ディーゼルエンジンなどに使われる。 42 **重[ジュウ]油[ユ]** 原油から軽油や灯油などをとったあとに残る油。「タンカーが座礁して〜が海に流れた」◇大型船舶などの燃料に使われる。 43 **ガソリン** 原油を蒸留して最初に得られる揮発性の強い油。▷~スタンド・~車「ガス」ともいう。自動車などの燃料に使われる。▶gasoline 44 **ベンジン** 原油を蒸留して得られる、無色透明の液体。染み抜き・溶剤などに使われる。「石油ベンジン」ともいう。ドBenzin 45 **揮[キ]発[ハツ]油[ユ]** ガソリン・ベンジンなどの揮発性の強い油。 46 **ベンゼン** 石炭などからつくる、においのある無色の液体。benzene 47 **ベンゾール** ベンゼン。◇「ベンゼン」のほうが一般的。benzole ### ●ガス 48 **ガス** 燃料に使う、燃える気体。「料金を払わないで~をとめられた」▷~湯沸かし器・〜ストーブ・〜ボンベ・天然~・液化石油~(炭化水素を主成分とするガスを冷却・加圧して液化したもの)◇「瓦斯」ともあてる。オgas 49 **プロパンガス** プロパン(空気よりも重い、無色・無臭の可燃性の気体)を主成分とする液化石油ガス。「~のボンベが放置されたままになっている」◇家庭用の燃料として使う。propane gas ### ●核燃料 50 **核[カク]燃[ネン]料[リョウ]** 核反応によってエネルギーの発生源となる物質。 51 **ウラン** 核燃料として利用される、天然の鉱物に含まれる放射性元素。◇自然発火することもある。元素記号U。ドUran ### ●火をつける道具 52 **火[ひ]打[う]ち石[いし]** 火打ち金という鉄片と打ち合わせて火花を出し、火をつけた石。「火打石」とも書く。 53 **マッチ** 赤燐などを塗った箱の側面に、発火剤のついた軸木をこすりつけて発火させるもの。「~を擦る」「~1本火事の元」▷~箱◇「燐寸」ともあてる。match 54 **ライター** タバコに火をつけるための器具。▷ガス~・オイル~・使い捨て~►lighter ### ●燃えやすくするもの 55 **火[ほ]口[くち]** 火が燃え移って、大事になってくる。火打ち石などで打ち出した火を移し取るもの。「なかなか〜に燃え移らない」 56 **付[つ]け木[ぎ]** 他のものに火を移すのに用いる、硫黄を塗った杉やひのきの薄片。 57 **燃[も]え種[くさ]** 火をおこすためのたきぎ。「~がないため枯れ枝を集める」 58 **焚[た]き付[つけ]** 火をおこすのに用いる、細い枯れ枝や紙。「~が足りなくて、火がなかなかつかない」 ### ●燃やしたり焚いたりする火 59 **焚[た]き火[び]** 落ち葉や木ぎれなどを集めて焚いた火。「~にあたって暖をとる」 60 **迎[むか]え火[び]** 盂蘭盆の入り口の日に、祖先の霊を迎えるために焚く火。▷送り火 61 **送[おく]り火[び]** 盂蘭盆の最後の日に、祖先の霊を送り出すために焚く火。▷迎え火 62 **神[シン]火[カ]** 神道の行事のときに焚く、神聖な火。 63 **神[コウ]火[カ]** 神前に捧げる神聖な火。 64 **聖[セイ]火[カ]** (神に捧げる)神聖な火。特に、オリンピックのときに焚く火。▷~ランナー・~リレー **▶漁[いさ]り火[び]→4605捕[と]るk●魚[さかな]をとるための道具[どうぐ]** ### ●おこした火 65 **炭[すみ]火[び]** 木炭でおこした火。「~で焼いた魚はうまい」 66 **熾[おき]** 炭や薪が、炎を上げずに赤く熱した(表面が灰のように白く見える)状態のもの。「~があるから、ほんのりあたたかい」「~をかき立てる」▷~掻き◇「燠」とも書く。 67 **熾[おき]火[び]** おきの状態の火。◇「焼火」とも書く。 68 **埋[い]み火[び]** 灰をかけて埋めてある炭火。「~にして火種を保つ」 69 **消[け]し炭[ずみ]** いったんおこった炭火や、薪の火を消したもの。▷~色 ## S 名詞の類:ヒト ### ●焚く人 00 **罐[かま]焚[た]き** かまの火を焚く人。◇「罐焚き」とも書く。 01 **火[カ]手[シュ]** 蒸気機関車・蒸気船などのかまの火を焚く人。 02 **火[カ]夫[フ]** 「火手」の古い言い方。 03 **機[キ]関[カン]助[ジョ]士[シ]** 「火手」「火夫」の新しい言い方。 ### ●放火する人 04 **放[ホウ]火[カ]魔[マ]** 他人の家などにわざと火をつけ、燃えることに快感をおぼえる者。「一連の火事は~の仕業に違いない」 05 **放[ホウ]火[カ]犯[ハン]** 放火の罪を犯した人。 ## u 名詞の類:トコロ 00 **点[テン]火[カ]口[コウ]** 点火するところ。 <1529> ## 燃やす8601u~焼ける8602h 01 **焚[た]き口[ぐち]** 炉やかまどで、燃料を入れたり、火をつけたりするために口をあけたところ。 02 **燃焼室[ネンショウシツ]** ボイラーなどで、燃料を燃焼させるために設けたところ。 03 **火床[ひどこ]** ボイラーなどの、燃料を焚くところ。 04 **囲炉裏[いろり]** 暖を取ったり煮炊きをしたりするために、床を四角く切って灰を入れた、火を燃やすところ。「〜を囲んで食事をする」▷〜端◇「居炉裏」とも書く。「囲炉裏」「居炉裏」はあて字。 05 **炉[ろ]** ①図いろり。「茶室に〜を切る」 ▷〜端②動力を発生させるためや、金属などを溶かしたり化学反応を起こさせたりするために燃料を燃やす、耐火物で囲まれた装置。▷動力〜・溶鉱〜・原子〜 ◇複合語の構成要素として用いることが多い。 ●かま・ボイラー → 6814煮るm●沸かす道具 # 8602 焼ける ## a 動詞の類 ●焼ける 00 **焼[や]ける** 火や熱に熱せられて、その形を失ったり、性質が変わったりすること。「校庭でたき火をしていたら、校舎の一部まで焼けてしまった」「燃えさかる炎の中で仏像は焼かれずにすんだ」「家が焼けた」「魚が上手に焼けている」 01 **焼[や]け落[お]ちる** 建物などが焼けてくずれる。「城が〜」 02 **焼[や]け失[う]せる** 建物や財産などが跡形もなく焼け失せた」 03 **焼失[ショウシツ]** 焼けてうせること。「戦災で貴重な文化財が〜した」 04 **焼亡[ショウボウ]** 図焼け失せること。「戦火により〜した寺院」 05 **焼滅[ショウメツ]** 図焼けてなくなること。「火災で、隣の町まで〜した」 06 **全焼[ゼンショウ]** すっかり焼けてしまうこと。「首都が〜した」 07 **全焼[ゼンショウ]** 建物の全部が焼けること。「火災で〜した民家」一半焼 08 **半焼[ハンショウ]** 建物が半分ほど焼けること。「未明の火事で、住宅が〜した」全焼 09 **類焼[ルイショウ]** よその家の火事の火が燃え移って焼けること。「学校の隣の建物まで〜した」「〜をまぬがれる」 10 **延焼[エンショウ]** 火事の火がおさまらず燃え広がって、他にも焼けること。「懸命な消火作業で隣家への〜はなんとか食い止めた」◇「延焼」は、「火元(自分)から他に燃え広がっていく」ところに注目し、「類焼」は「他から飛び火してくる」ところに注目する。 11 **煙[けむり]になる** 火事で焼けて跡形もなくなる。「豪邸も一瞬のうちに煙になった」 12 **灰[はい]になる** すっかりなくなってしまうくらい焼ける。「地震による火事で、すべてが灰になった」 13 **灰燼[カイジン]に帰[き]す** 図灰になる。「戦後最大の災害で町は灰燼に帰した」◇「帰す」は「帰する」ともいう。 ●焼けてあとが残る 14 **焦[こ]げる** 焼けて、あとが黒く残る。「タバコの火が落ちて、畳が真っ黒に焦げてしまった」 15 **焦[こ]げ付[つ]く** 焦げてくっつく。「鍋を火にかけたままでうっかりしていたら、ご飯が焦げ付いてしまった」 16 **焼[や]け付[つ]く** 焼けて焦げつく。「魚が焼き網に焼けついて離れない」「〜ような日差し」 17 **焼[や]き付[つ]く** 焼けて物にくっついたり、跡がつくこと。「原爆ドームの壁に焼き付いた人の影が、原子爆弾のすさまじさを物語る」 ●肌などが焼ける 18 **焼[や]ける** 日光や熱にあたって肌の色が変わる。「焼けた肌が痛い」「日に焼けた畳をとりかえる」 19 **日焼[ひや]け** 日光にあたって肌の色が赤黒くなること。「真っ黒に〜して健康そうだ」「畳が〜する」▷〜止め・〜サロン 20 **色焼[いろや]け** 日光にあたって色が変色したり、あせたりすること。「カーテンがすっかり〜してしまったので、取り替えたい」 21 **雪焼[ゆきや]け** 雪の反射光で肌が赤黒く焼けること。「〜した顔をほころばせながら、兄が南極から帰ってきた」 22 **酒焼[さけや]け** 長い間酒を飲むため、顔が赤黒くなっていること。「長年の飲酒で〜した顔」◇「さけやけ」ともいう。 ●やけどする → 6913損なわれるa●皮膚が損なわれる ## c 形容詞の類 ●焦げ臭い → 0506におうc●特定の物がにおう様子 ●黒い → 8307黒い ## d 形容動詞の類 00 **丸焼[まるや]け** すべて焼けてしまった状態である様子。「寺が〜になった」 01 **半焼[ハンや]け** 建物が半分ほど焼けた状態である様子。「〜で消し止めた」 02 **黒焦[くろこ]げ** 焼けて黒く焦げた様子。「火事で〜になった家」「〜の死体」 03 **真[ま]っ黒焦[くろこ]げ** 「黒焦げ」を強調した言い方。「建物は〜になった」 ●真っ黒な 8307黒いd ●小麦色 8304赤いi●茶系統の色 ## f 副詞の類 8 00 **ちりちり** 髪の毛などが燃え移り、髪の毛が〜と焦げ出した」 01 **こんがり** こんがりとほどよく焼ける様子。「〜と焼けた肌に白いシャツがよく似合う」 ## h 名詞の類:コト・サマ ●火事 00 **火事[カジ]** 建物や山林などが焼けること。「火の不始末が原因で〜になる」〜見舞い <1530> # 焼ける8602h~焼く8603a 01 **火[ひ]** 図火事。「〜の出動を要請」「~が鎮火したため、被害が最小限ですんだ」▷~元◇燃える火に注目してとらえた言い方で、「火が出る」「火を出す」などの決まった表現でのみ用いられる。 02 **火[カ]災[サイ]** 火事。「〜予防週間が始まる」「今年になって、もう20件もの~が起きている」「高速道路上での自動車の~」「超高層ビルの~」▷森林~・~報知器・~探知器・~保険◇「火災」は、建物・山林に限らず、どのようなものについても用いられる。また、「火事」にくらべると規模が大きいことが多い。 03 **火[カ]難[ナン]** 火による災難。「~の相が出ている」 04 **大[おお]火[か]事[じ]** 大きな火事。「折からの強風で〜になった」 05 **大[タイ]火[カ]** 大火事。「新年早々〜に見舞われ、お正月どころではない」 06 **劫[ゴウ]火[カ]** 仏教で、この世の終わりに起こる大火事。「こうか」ともいう。 07 **自[ジ]火[カ]** 自分の家から出した火事。「~により焼失した寺」 08 **小[ボ]火[ヤ]** 燃え広がる前に消し止めた火事。「~ですんで本当によかった」 09 **貰[もら]い火[び]** 他の火事が燃え移って自分の家まで燃えること。「〜で焼け出されてしまった」 10 **類[ルイ]火[カ]** もらい火。「~により炎上した寺」 11 **近[キン]火[カ]** 近くで起きた火事。▷~見舞い◇「ちかび」ともいう。 12 **不[フ]審[シン]火[カ]** 原因のわからない火事。「~が続き、住民が不安な夜を過ごしている」◇多くは、放火と思われるものをさす。 13 **山[やま]火[か]事[じ]** 山で起きた火事。「大規模な〜の様子が画面に映し出された」 14 **野[ノ]火[ビ]** 野山の火事。 15 **雷[ライ]火[カ]** 雷が落ちて起きた火事。◇稲妻の火の意。 16 **戦[セン]火[カ]** 戦争によって起きる火災。「美しい町並みは、〜によって瓦礫と化した」◇戦争の意で用いることも多い。 ### ●焦げること 17 **焦[こ]げ** 焦げて黒くなること。▷~目(焦げて黒くなったところ) 18 **焦[こ]げ付[つ]き** 焦げつくこと。「鍋の~がなかなかとれない」 19 **焼[や]け焦[こ]げ** 焼けて焦げること。「タバコで畳に〜をつくる」 **●やけど→6913損[そこ]なわれるk●やけど** **▶霜[しも]焼[や]け→6913損[そこ]なわれるk●しもやけなど** ### ●その他 20 **夕[ゆう]焼[や]け** 日没のころ、西の空が焼けたように赤く見える現象。 21 **朝[あさ]焼[や]け** 日の出のころ、東の空が焼けたように赤く見える現象。 22 **焼[や]け色[いろ]** 火や日光で焼けた色。「~のカーテンがぶら下がっている」 ## k 名詞の類:モノ ### ●焼けたもの 00 **焼[や]け** 焼けて熱くなった火箸。「赤ん坊が、まるで〜を当てられたように泣く」 01 **焼[や]け石[いし]** 火で焼かれた石。「~に水(役に立たない意)」 ### ●焦げたもの 02 **御[お]焦[こ]げ** 焦げついた飯。◇丁寧な言い方。 ## u 名詞の類:トコロ 00 **焼[や]け跡[あと]** 火事で焼けた跡。「~に茫然と立ちつくす」 01 **焼[や]け野[の]原[はら]** 火事で焼けた跡。「爆撃を受けて一夜で~となった」◇「焼け野が原」ともいう。 02 **焼[や]け野[の]** ①焼け野原。②野焼きをした野原。 03 **焦[ショウ]土[ド]** 黒く焼けた土地。「歴史ある町並みもこの戦争で~と化した」「~からの復興をとげた」▷~外交(国が焦土と化しても国策を遂行しようという外交)・〜戦術(敵軍に利用されないように施設や資材を自ら焼却・破壊する戦術) 04 **火[カ]事[ジ]場[バ]** 火事が起こった場所。「~のどさくさに紛れて逃げる」▷~泥棒 05 **火[ひ]元[もと]** 火事のもとになったところ。「~がどこだったのか、まだわからない」 06 **出[シュッ]火[カ]場[バ]所[ショ]** 「火元」の専門的な言い方。「~の特定を急ぐ」 # 8603 焼[や]く ## a 動詞の類 ### ●焼く 00 **焼[や]く** ①火にかけて熱くする。「パンを焼く」②火事を起こす。「タバコの不始末で家を焼いた」「砂浜に寝そべって肌を~」 01 **焼[や]き尽[つ]くす** すっかり焼いてしまう。「戦火がすべてを~」 02 **焼[ショウ]尽[ジン]** 焼けてすっかりなくしてしまう。「山火事は、一夜のうちに山を〜した」 03 **焼[や]き払[はら]う** あたり一面をすっかり焼いてしまう。「開発のために森を~」 04 **焼[や]き捨[す]てる** 物を焼いて捨てる。「証拠のテープを~」 05 **焼[ショウ]却[キャク]** 「焼き捨てる」のかたい言い方。「保管する必要のない書類は〜処分する」〜処分 06 **焼[ショウ]身[シン]** 自分自身を火で焼いて死ぬこと。「抗議の意味を込めて~したらしい」~自殺 ### ●焦がす 07 **焦[こ]がす** 焼いて表面を黒くする。「トーストのパンを焦がしてしまった」 08 **焼[や]き焦[こ]がす** 焼いて黒く焦がすこと。「アイロンの置きざしを置いてテーブルクロスを~」 **●あぶる・焙[ほう]じる→6820焼[や]くa** **●あぶり出[だ]す→9702現[あらわ]すa●現[あらわ]す** <1531> # 焼く8603h~煙る8604k ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●焼くこと 00 **焼[や]き** 焼くこと。「~が足りない」 01 **どんど焼[や]き** 小正月(1月15日)に行う行事。注連縄やや書き初めなどを持ち寄って焼き、その火で焼いた餅を食べて一年の健康を祈る。◇「どんど」「とんど」ともいう。 02 **焼[ショウ]土[ド]** 殺菌などのために土を焼くこと。 03 **焼[や]き畑[はた]** 草木を焼き払い、その灰を肥料として、作物を植える耕作の方法。「~はこの地で古くから行われてきた」▷~農業◇「やきばた」ともいう。 04 **山[やま]焼[や]き** 春、山の枯れ草などを焼くこと。◇害虫の卵の駆除になり、灰が肥料となって草の生長をよくする。 05 **野[の]焼[や]き** 新しい草がよく生えるようにと、春の早いうちに野の枯れ草を焼くこと。 06 **野[の]火[び]** 早春に、野の枯れ草を焼くこと(や、その火)。 **●火[ひ]炙[あぶ]り→3904こらしめるi●昔[むかし]の刑罰[けいばつ]** ## k 名詞の類:モノ **●焼[や]き印[いん]→2101しるすk●いろいろな印[しるし]** **●焼[や]き鏝[ごて]→7114伸[の]ばすk●のばす道具[どうぐ]** **●あぶり出[だ]し→2202描[えが]くp●その他[ほか]の絵[え]** ## u 名詞の類:トコロ 00 **焼[や]き場[ば]** 物を焼くところ。特に、遺体を焼く設備のあるところ。 01 **火[カ]葬[ソウ]場[ジョウ]** 遺体を焼く設備のあるところ。 02 **焼[ショウ]却[キャク]炉[ロ]** ごみなどを焼却する装置。 03 **焼[ショウ]却[キャク]場[ジョウ]** ごみなどを焼却する施設。 # 8604 煙[けむ]る ## a 動詞の類 **▶煙る** 00 **煙[けむ]る** よく燃えないであたり一面に煙が盛んに立ちこめる。「~部屋」◇「烟る」とも書く。 01 **燻[いぶ]る** 「けむる」の古い言い方。「野焼きに~村全体が白い煙に包まれた」 02 **発[ハツ]煙[エン]** 煙を出すこと。「電気器具が過熱して〜することがある」▷~筒◇「発烟」とも書く。 03 **燻[くすぶ]る** 炎を出さずに燃え、煙が多く出る。「生木が〜」「一度火事になった家がまだ燻っている」◇「くすぼる」ともいう。「くすぶっていた生木が急に燃え上がった」 04 **燻[ふすぶ]る** 煙が出て、黒く汚れる。「ランプの明かり用の油がくすぶってすすが出る」◇「くすぼる」ともいう。 05 **燻[いぶ]る** くすぶる。「焼け落ちた家が~」 06 **燻[くゆ]る** ゆっくりと煙や香りが立つ。「紫煙が〜」◇「薫る」とも書く。 ## C 形容詞の類 **●かすむ・煙[けむ]る→8211かすむa** 00 **煙[けむ]い** 煙のために、目をあけていたり息をしたりするのがつらい様子。「ごみを焼く煙が部屋に入ってきて〜」「さんまを焼く煙が~」 01 **燻[いぶ]い** 「けむい」の古い言い方。「生乾きの草を燃やすと〜」 02 **煙[けむ]たい** 「けむい」の、より口語的な言い方。「バーベキューの煙が服にしみついて〜」 03 **煙[けむ]ったい** 「けむたい」の古い言い方。「焼き畑の煙が目にしみて、一日中〜」 04 **煙[けぶ]い** 俗けむたい。「生木の枝はなかなか燃えにくく、初めのうちは〜」 ## d 形容動詞の類 00 **朦[モウ]朦[モウ]** 煙などでよく見えない様子。「黒煙がもうもうと立って視界がきかなくなった」「~たる砂煙」◇「濛濛」とも書く。 ## f 副詞の類 00 **ぶすぶすと** 炎が出ないで煙ばかりが盛んに出て燃える様子。「たき火に水をかけて消したが、まだ〜くすぶっている」 01 **ぷすぷすと** 水分の多い物が燃えるとき、煙が出て音が出る様子。「生乾きの薪が〜いぶる」 **●もくもくと・むくむくと→9700現[あらわ]れるf** ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **煙[けむ]たさ** 煙たいこと。「あまりの~で目を覚ますと、寝室は煙でいっぱいだった」 01 **燻[いぶ]り** くすぶること。「まだ〜が続いている」 ## k 名詞の類:モノ ### ●煙 00 **煙[けむり]** ①ものが燃えるときに立ちのぼる白い(あるいは黒い)もの。「ごみを焼く〜が目にしみる」「~に巻かれて気を失った」▷~感知器②煙のように立ちのぼるもの。「ひなびた温泉の湯の〜」◆「烟」とも書く。 01 **スモーク** 「煙」の洋語的表現。▶smoke 02 **煙[けぶり]** 「けむり」の古い言い方。◇「畑」とも書く。 03 **煙[けむ]** 俗けむり。「~が目に入っちゃったみたいだ」「畑」とも書く。 04 **火[カ]煙[エン]** 火と煙。「~が建物の窓から噴き出している」 05 **噴[フン]煙[エン]** 火山などから噴き上がる煙。 06 **黒[コク]煙[エン]** 黒い煙。「~がもくもくと立つ」◇「くろけむり」ともいう。「黒畑」とも書く。 07 **青[セイ]煙[エン]** 青い煙や靄。 08 **白[ハク]煙[エン]** 白い煙。「町工場で爆発とともに〜がのぼった」「白烟」とも書く。 09 **紫[シ]煙[エン]** 紫色の煙。特に、タバコの煙。「~をくゆらす」「紫烟」とも書く。 <1532> ## 煙る8604k〜ともる8607a 10 **噴流煙[フクリュウエン]** 火をつけたタバコから立ちのぼる煙。 11 **松煙[ショウエン]** 松を燃やした煙。また、松明の煙。「松烟」とも書く。 12 **香煙[コウエン]** 香をたくときに出る煙。◇「香烟」とも書く。 13 **薫煙[クンエン]** 香をたくときに出る(よい香りの)煙。 14 **硝煙[ショウエン]** 火薬が発火するときに出る煙。▷〜反応・〜弾雨 15 **砲煙[ホウエン]** 大砲を発射したときに出る煙。◇「砲烟」とも書く。 ●煤煙 8606すすけるk●すす ●狼煙 2104知らせるm●のろし ●煙のように見えるもの 16 **土煙[つちけむり]** 土ぼこりが舞い上がって煙のように見えるもの。「〜を上げて、馬が走りすぎた」 17 **黄塵[コウジン]** 図黄色い土けむり。▷〜万丈◇俗世間のわずらわしいことの意でも用いられる。 18 **砂煙[すなけむり]** 砂が舞い上がって煙のように見えるもの。「春一番が吹き荒れ、〜がもうもうと立つ校庭」 19 **雪煙[ゆきけむり]** 雪が舞い上がって煙のように見えるもの。「〜を立ててすべりおりた」 20 **水煙[スイエン]** 湯気などが立ちのぼって煙のように見えるもの。「滝が〜を立てて落ちている」 21 **水煙[スイエン]** 図みずけむり。◇「水烟」とも書く。 ●湯煙 7202変わるk●湯気 ●煙を出すもの 22 **発煙筒[ハツエントウ]** 危険を知らせたり煙幕を張ったりするときの、煙を発生させるための器具。「踏切で車がトラブルを起こしたので、〜をたいて知らせる」 ●タバコ △ 0304吸うk●タバコ ## u 名詞の類:トコロ 00 **煙突[えんとつ]** 室内の煙を外へ出すために設けた、コンクリートなどでできた筒状の装置。 01 **煙出[けむだし]** 室内の煙を外へ出すために設けた窓や煙突。 02 **煙出[けむだし]** 「けむりだし」のやや古い言い方。「けだし」ともいう。 # 8605 いぶす ## a 動詞の類 00 **燻[いぶ]す** 独特のにおいをつけたり、色をつけたりして、大量の煙を出す。「生木を〜」「蚊を追い払うために草を〜」 ●くゆらせる 01 **燻[くゆ]らせる** ゆっくりと煙を立てる。「葉巻をくゆらせながら物思いにふける」 02 **燻[くゆ]らす** 「くゆらせる」のやや古い言い方。「灰皿を片手に紫煙を〜老先生の姿がなつかしい」 03 **薫[た]く** 香をくゆらせる。「お客をもてなすために香を〜」「焼く」とも書く。 04 **薫[た]き染[そ]める** 香のにおいを衣服などにしみ込ませる。「着物にたきしめた、香のほのかな香り」◇「焚き染める」とも書く。 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **薫[た]き物[もの]** 香をたくこと。「〜の香りを衣服に移す」「生き物」とも書く。 01 **蚊遣[かや]り** 草やみかんの皮などをいぶして、蚊を追い払うこと。▷〜火 ●いぶし・ふすべ 6822いぶすh ## k 名詞の類:モノ 00 **煙幕[エンマク]** 敵の目から味方を隠すために幕のように広くまきちらす煙。「〜を張る」 01 **蚊遣[かや]り火[び]** 蚊を追い払うためにくすぶらせる火。 ●いぶして害虫を殺す薬剤など 0007殺すk # 8606 すすける ## a 動詞の類 00 **煤[すす]ける** すすがついて黒くなる。「いろりのある部屋の天井がすすけている」「煙草を吸うので部屋の壁がすすけている」「すすけた柱のある古い民家を買う」 01 **燻[くすぶ]る** (煙のために)すすけて黒くなる。「柱や天井はくすぶっていて、年季を感じさせる家だ」◇「くすぼる」ともいう。 02 **燻[くすぶ]る** 「くすぶる」の古めかしい言い方。「ランプの火屋が黒くふすぶっていた」◇「ふすぼる」ともいう。 ## h 名詞の類:コト・サマ ●煤色 → 8307黒いh●黒系統の色 ## k 名詞の類:モノ 00 **煤竹[すすだけ]** すすけて赤黒くなった竹。◇「すすだけ」ともいう。 01 **煤[すす]** 煙や炎の中に含まれている黒い粉。「煙突掃除で手に〜がつく」▷〜取り・〜払い 02 **煤煙[バイエン]** 石炭などを燃やすときに出る煙とすす。 03 **煤塵[バイジン]** 工場の煙突などから出る、すすやちり。 04 **油煙[ユエン]** 油や樹脂が不完全燃焼したときに出る、黒い微粒子。▷〜墨 05 **松煙[ショウエン]** 松を燃やしたときに出るすす。「松烟」とも書く。顔料や墨の原料に用いる。 # 8607 ともる ## a 動詞の類 00 **点[つ]く** 蝋燭・あんどん・電球などが、火や電気のはたらきによって、明るくなる。「誰もいないのに部屋の電気がついたままになっていた」◇「付く」とも書く。 01 **点[とも]る** 蝋燭・あんどん・電球などが、火や電気を受けて明るくなる。「電灯が〜」「ガス灯が〜」「あたりが薄暗くなり、ぽつぽつとあかりがともり始めた」◇「灯る」とも書く。「つく」は、あかり <1533> # ともる8607a〜ともす8608k 以外にテレビ・ラジオ・パソコンなどの「スイッチが入る」ことにも使うが、「ともる」はあかりだけに用いる。また、「ともる」は「つく」にくらべ、やや雅語的なニュアンスがある。 02 **点[とも]る** 「ともる」の古い言い方。「あかりが〜」◇「灯る」とも書く。 03 **点[テン]灯[トウ]** あかりがともること。「街頭の〜が自動で〜した」「街灯がついていないので市役所に連絡した」▷自動 **●点滅[てんめつ]・明滅[めいめつ]→8700光[ひか]るa●ちらつく** ## f 副詞の類 00 **ぽっと** 急に灯がともる様子。「山小屋に〜灯がともる」 ## k 名詞の類:モノ **●明[あ]かり→8608ともすk** # 8608ともす ## a 動詞の類 00 **点[つ]ける** ①電灯などのスイッチを入れるなどして明るくする。「玄関の電気を〜」▷~っぱなし②火を燃え移らせて明るくする。「電気を消して蝋燭を〜」◆「付ける」とも書く。 01 **点[とも]す** 灯火をつける。「山小屋でランプを〜」「あかりを~」◇「灯す」とも書く。 02 **点[とも]す** 「ともす」のやや古い言い方。「あんどんを〜」「灯す」とも書く。 03 **点[テン]灯[トウ]** あかりをつけること。「暗くなったので自転車のライトを〜する」▷~時間▷消灯 04 **点[てん]じる** あかりや火をつける。「夜半、灯火を〜」 05 **点[てん]ずる** 「点じる」の古い言い方。「聖火を~」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **燃[ネン]灯[トウ]** 供養のためにあかりをともすこと。▷~供養◇「然灯」とも書く。 ## k 名詞の類:モノ ### ●あかり 00 **明[あ]かり** 電灯・火など、暗い中で明るくするもの。「月や星の〜」「街の~」◇「明り」とも書く。 01 **灯[ひ]** 「明かり」のやや古い言い方。「街の〜がともる」 02 **灯[ともし]火[び]** ともしてあかりにする火。「船の〜がちらちらする」◇「灯」「燭」とも書く。 03 **灯[ともし]** 「ともしび」の古い言い方。 04 **灯[トウ]火[カ]** ともしび、および電灯などの光。「~親しむ」「〜の光」 05 **灯[トウ]光[コウ]** 灯火の光。 06 **火[カ]影[エイ]** ともしびの光。 07 **灯[トウ]影[エイ]** ともしびの光。 08 **御[み]明[あ]かし** 神仏に供える灯火。◇「御灯」▷神前~ 09 **灯[トウ]明[ミョウ]** 「みあかし」の、より一般的な言い方。「~をあげる」 10 **電[デン]灯[トウ]** 神社に奉納する灯火。 11 **寒[カン]灯[トウ]** 寒そうな冬の夜のあかり。 12 **孤[コ]灯[トウ]** 暗い中に1つだけともっているあかり。 13 **一[イッ]灯[トウ]** 1つのあかり。「貧者の一~(貧しい人のわずかだが心のこもった寄進)」 14 **青[セイ]灯[トウ]** (読書用の)青いあかり。 15 **紅[コウ]灯[トウ]** (華やかな)紅色のあかり。▷~の巷(色街のこと)・〜緑酒(華やかなあかりと美酒) ### ●火をつけて使うあかり 16 **燭[ともしび]** 火をつけて、暗いところを照らす道具の総称。◇「点火」とも書く。 17 **松[たい]明[まつ]** 夜、松や竹・葦などを束ねたものの先に火をつけて照明に使うあかり。「~をかざす」「~をともす」◇「焚き松」の意。 18 **篝[かがり]火[び]** 夜、まわりを明るくするために、鉄のかごの中で火をともすもの。「神社の参道に~が見える」◇略して「かがり」ともいう。 19 **蝋[ロウ]燭[ソク]** 綿糸の芯のまわりを円柱状に固めた蠟。「非常時に備えて~を買い置きする」 20 **キャンドル** 洋風の蠟燭。▷〜サービス・〜ライト・〜スタンド▶candle **▶電灯[でんとう]** 21 **電[デン]灯[トウ]** 電気によって明るくする灯火。▷白熱~ 22 **電[デン]気[キ]** 俗電灯。「暗くなったから〜をつけてください」 **●照明[しょうめい]器具[きぐ]→8703照[て]らすm●照明[しょうめい]器具[きぐ]** ### ●外灯 23 **外[ガイ]灯[トウ]** 屋外にとりつけた、庭や道を照らす電灯。「~は夜通しつけておく」 24 **街[ガイ]灯[トウ]** 道ばたに設け、道を明るく照らす電灯。 25 **常[ジョウ]夜[ヤ]灯[トウ]** 一晩中つけておく灯火。 26 **軒[のき]灯[び]** 家の軒先につけるあかり。「防犯のために〜は一晩中つけておく」 27 **門[モン]灯[トウ]** 門や入り口につけるあかり。「ひっそりとした住宅街に〜がともされる」 **▶位置を知らせるためのあかり** 28 **標[ヒョウ]識[シキ]灯[トウ]** 危険な場所や航路など、位置を示すための灯火。「事故防止のために〜の点検を念入りにする」 29 **航[コウ]海[カイ]灯[トウ]** 夜間、航海中の船が位置を示すために掲げるあかり。 30 **舷[ゲン]灯[トウ]** 航海灯の一つで、左右の舷側につけるもの。左舷には紅灯、右舷には緑灯をつける。 31 **航[コウ]空[クウ]障[ショウ]害[ガイ]灯[トウ]** 航空機の航行の安全のために、高い建造物につけられた標識灯。「闇夜に〜のあかりが見える」 32 **テールライト** 車などの後部につける赤い灯。「テールランプ」ともいう。taillight 33 **尾[ビ]灯[トウ]** テールライト。 <1534> # ともす8608k~u ### ●おびき寄せるためのあかり 34 **集[シュウ]魚[ギョ]灯[トウ]** 魚などをおびき寄せるための灯火。◇水上灯と水中灯がある。 35 **誘[ユウ]蛾[ガ]灯[トウ]** 蛾などをおびき寄せて殺す仕掛けのあかり。「~に群がる虫」 ## m 名詞の類:モノ **▶提灯[ちょうちん]・ランプなど** 00 **提[チョウ]灯[チン]** 細く割った竹などで組んだ骨組みに紙を張った、かご状の入れ物の中の蝋燭に火をつけて使う照明器具。「この通りには店先に趣向を凝らした〜をさげた料理店が多い」▷赤~・~行列・酸漿~・小田原~(小田原の甚左衛門がつくったといわれる、細長い筒の形の提灯)・弓張り~(竹を弓のような形に曲げてつくった提灯)◇「挑灯」とも書く。 01 **竿[サオ]灯[トウ]** 秋田市などの七夕祭のときに掲げる、竹竿にたくさんの提灯をつり下げたもの。 02 **行[アン]灯[ドン]** 木の枠に紙を張り、油皿の灯心に火をつけて使った、昔の照明器具。▷~袴(あんどんのような形の袴)◇「あんどう」ともいう。 03 **雪[セッ]洞[トウ]** 小さなあんどん。「ひな壇の〜にあかりをともす」 04 **ランプ** 石油などを燃料とし、灯心に火をつけてガラスの筒をかぶせて用いる照明用の器具。「テントの中に〜をともし、夜通し語り明かす」▷アルコール~・石油~・灯油~・~台◇「洋灯」ともあてる。lamp 05 **ランタン** ガラスを張った四角い手さげランプ。「停電のときは〜に火をともして、電気がつくのを待つ」▶lantern 06 **角[カク]灯[トウ]** ランタン。「山登りの前に〜の手入れをする」 07 **カンテラ** ブリキでつくった携帯用の灯油ランプ。「キャンプ場で〜を借りて、真っ暗な森の中を散策する」▶オkandelaar 08 **安[アン]全[ゼン]灯[トウ]** 炭坑などの中に入るとき、坑内のガスに引火しないように、炎のまわりを金網で炎を囲い、坑道を照らすランプ。 09 **アーク灯** 2本の炭素棒に電流を流して白熱光を出させる電灯。「アーク(arc)」は「円弧」の意。 10 **アークライト** 「arc灯」の洋語的表現。▶arc light 11 **ガス灯** 石炭ガスを燃やして光を出す照明器具。「ガス燈」とも書く。19世紀に発明された。◇「ガス(オgas)」は気体燃料の意。 ### ●装飾用のあかり 12 **灯[トウ]籠[ロウ]** 紙・木・石などでつくり、中に灯火を入れて設置する、装飾的な照明器具。「~にあかりを入れる」▷~流し◇単に「灯籠」というと、屋外に設置する、石でつくったものを指すことが多い。また、提灯の中には、折りたためるものがあるが、灯籠にはそのようなものはない。 13 **石[いし]灯[ドウ]籠[ロウ]** 石でつくり、屋外に設置する灯籠。 14 **釣[つ]り灯[ドウ]籠[ロウ]** 軒先などにつるす灯籠。◇「吊灯籠」とも書く。 15 **回[まわ]り灯[ドウ]籠[ロウ]** 中の灯火の熱で、軸につけた影絵が回る、紙と木・竹などでつくった灯籠。「仏壇の脇におかれた〜の影絵をぼんやりと眺める」 16 **走[ソウ]馬[マ]灯[トウ]** 回り灯籠。「幼いころの思い出が〜のように駆けめぐる」「走馬灯のように」の形で用いられることが多い。 **●ネオンサイン→2100示[しめ]すn●看板[かんばん]** ## n 名詞の類:モノ ### ●火をつけて燃やす材料 00 **灯[ともし]油[あぶら]** あかりをともすのに使う油。 01 **灯[トウ]油[ユ]** 「ともしあぶら」の古い言い方。 02 **灯[トウ]油[ユ]** ともしあぶら」の漢語的表現。▷魚油~(鯛など魚の脂肪からとった油) 03 **灯[トウ]心[シン]** 灯油にひたして火をともすもの。 **●火[ひ]をつける道具[どうぐ]→8601燃[も]やすk●火[ひ]をつける道具[どうぐ]** ### ●燭台 04 **蝋[ロウ]燭[ソク]立[た]て** 火をつけた蝋燭を立てておくための器具。 05 **燭[ショク]台[ダイ]** 火をつけた蝋燭を立てておくための台。 06 **灯[トウ]明[ミョウ]台[ダイ]** 灯明を載せるための台。 07 **灯[トウ]台[ダイ]** 昔の照明器具の一つで、灯火の油を入れた皿を上に載せ、あかりをつける台。「~もと暗し(手近なことはかえってわかりにくい、というたとえ)」 08 **手[テ]燭[ショク]** 柄をつけて持ち歩けるようにした小さな燭台。▷~石 ### ●その他 09 **笠[かさ]** 電灯の光を一定方向に向けるために、電球にかぶせるようにとりつける覆い。 10 **ランプシェード** ランプなどにつけるかさ。lampshade 11 **火[ほ]屋[や]** ランプの火を覆う、ガラスの筒。 12 **篝[かがり]** かがり火をともすための鉄のかご。◇「篝籠」ともいう。 ## u 名詞の類:トコロ 00 **灯[トウ]下[カ]** あかりの下。 **●灯台[とうだい]→2104知[し]らせるn●交通[こうつう]に関する標識[ひょうしき]** <1535> # 87 光る・鳴る・降る(自然) # 8700 光る ## a 動詞の類 ●光る 00 **光[ひか]る** 光を出したり、他からの光をはね返したりする。「星がきらきら〜」「鏡が光ってまぶしい」「毛なみがつやつやと光っている馬」 01 **光[ひか]る** 白い刀身が月の光で〜した」「そりたてで〜している頭」 02 **黒光[くろびか]り** 黒くてつやのあること。「みがき上げられて〜している柱」 03 **底光[そこびか]り** 表面だけではなく、奥底から光っている感じがすること。「丹念にみがき込まれて〜した廊下を渡る」◇「底光りのする作品」のように、奥深くにかくれている実力や価値についてもいう。 04 **発光[ハッコウ]** 光を出すこと。「蛍は〜する生物だ」▷〜体・〜バクテリア・〜塗料 ●輝く 05 **輝[かがや]く** 強い光を出したり、他からの強い光をはね返したりする。「星が〜」「宝石が〜」◇「耀く」とも書く。 06 **耀[かがよ]う** 雅輝く。「空に〜星々」 07 **煌[きら]めく** 美しく輝く。「真冬の夜空に星が〜」◇「きら」から。 08 **きらつく** 光が小刻みに強く光る。「朝日を浴びて濡れた木の葉が〜」 09 **照[て]り輝[かがや]く** 「輝く」の強調表現。「宝石をちりばめた王冠が〜」 10 **照[て]り輝[かがや]く** 明るく美しく光ったり反射したりすること。「朝日を浴びて紅葉が〜」 11 **映[は]える** 明るい光を受けて美しく輝く。「新緑が朝日に〜」「夕日に〜山々」 12 **映[エイ]ずる** 「映える」の、よりかたい言い方。「西の空に映ずる夕映え」◇「映じる」ともいう。 13 **照[て]り映[は]える** 明るい光を受けて美しく輝く。「夕日に〜教会の屋根」 14 **艶[つや]めく** つやがあり、美しく輝く。「朝日を浴びて若葉が〜」「毛並みの美しい猫」 ●ひらめく 15 **閃[ひらめ]く** ぱっと強く光る。「稲妻の青白い光が〜」◇瞬間的に光る場合に使う。 16 **翻[ひるがえ]る** 図ひらめくこと。「夜空に〜する稲妻」 ●ちらつく 17 **瞬[またた]く** 瞬間的に光が見えたり見えなくなったりする。「夜空に〜無数の星」◇「目たたく」の意。 18 **ちらつく** 小さい光が短く点滅して見える様子。「夜空に〜神のあかりが〜」「蛍光灯が〜」◇「ちらちら」の「ちら」から。 19 **点滅[テンメツ]** あかりがついたり消えたりすること。「港のあかりが〜する」 ▷〜器 20 **明滅[メイメツ]** 光などが、明るくなったり暗くなったりすること。「〜する漁り火」 ## c 形容詞の類 00 **鋭[するど]い** 光が、強く刺すように感じられる様子。「〜光を放つ日本刀」 01 **鈍[にぶ]い** 光に、まぶしさや鮮明さが感じられない様子。「〜光を放つ」「〜に鈍く光る街灯」 ## d 形容動詞の類 00 **ぴかぴか** 非常に明るく光る様子。「磨いたら、中古の自転車とは思えないほど〜になった」 01 **金[きん]ぴか** 金色に光り輝く様子。「〜の舞台衣装で観客の度肝を抜く」 02 **きんきら** 金色に光り輝く、派手な様子。「あの歌手は〜の派手な衣装で登場した」 03 **きんきらきん** 「きんきら」を強めた言い方。「家中を〜に飾り立てる」「〜のドレス」 04 **艶[あで]やか** つやがあり、美しい様子。「〜な長襦袢」 05 **艶々[つやつや]** つやがあって、美しく光る様子。「〜した黒髪」「〜に磨かれた柱」 06 **燦然[サンゼン]** きらびやかに輝く様子。「〜たる輝き」「〜と光るダイヤモンド」◇「粲然」とも書く。 07 **煌々[コウコウ]** まぶしいくらいに光る様子。「ライトが〜と輝く」 08 **晃々[コウコウ]** 光がきらきらと明るく光る様子。「〜たる星の光」 09 **爛々[ランラン]** どぎつく、異様な感じで連続して光る様子。「〜たる眼」「暗闇に〜と光る目が2つ」 10 **玲瓏[レイロウ]** 明るく美しく輝く様子。「湖面に映る〜たる月影」「雲間から〜とさし込む金色の光」 11 **夜光[ヤコウ]** 暗いところで光る様子。▷〜塗料・〜時計・〜塗料 ●ほのかな 8211かすむd ## f 副詞の類 8 00 **きらり** 小さい光が一瞬、光る様子。「指の指輪が〜と光る」 01 **きらっと** 「きらり」を強めた、より口語的な言い方。「〜光る水たまり」 02 **ぎらり** 一瞬、どぎつく、異様な感じで光る様子。「刀が銀色に〜と光る」 03 **ぎらっと** 「ぎらり」を強めた、より口語的な言い方。「狼の目が〜光る」 04 **ぴかり** 一瞬、強く光る様子。「稲妻が〜とひらめいた」 05 **ぴかっと** 「ぴかり」の、より口語的な言い方。「窓の外で雷が〜光った」 <1536> ## 光る8700f~k 06 **きらきら** 小さい光が小刻みに連続して光る様子。「太陽の光に〜輝くガラス玉」「目が〜して魅力的な人」 07 **ぎらぎら** どぎつく、異様な感じで連続して光る様子。「〜光る日」「〜した太陽がアスファルトを照りつける」 08 **ちらちら** かすかに点滅するように光る様子。「漁り火が〜光る」「〜した星のまたたき」 09 **ちかちか** 小さい光が断続して明滅する様子。「星が〜とまたたく」「車のウインカーが〜している」 10 **ぴかぴか** つややかに光る様子。「床が〜光っている」 11 **てかてか** 脂や汗などで、つやつやに光る様子。「アイロンのあとが〜光っているズボン」「ポマードで髪をいつも〜させている」 12 **てらてら** つやがあって光っている様子。「汗で額が〜する」 13 **つやつや** つやがあって、美しく光る様子。「〜した黒髪」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **輝[かがや]き** 輝くこと。「夜が更けるにつれ、星が一段と〜を増した」「黄金の〜」「耀き」とも書く。 01 **煌[きら]めき** きらめくこと。「星の〜が美しい冬の夜空」 02 **閃[ひらめ]き** ひらめくこと。「白刃の〜」 03 **瞬[またた]き** またたくこと。「星の〜」 ## k 名詞の類:モノ ●光 00 **光[ひかり]** 目に明るく感じられるもの。「〜がさす窓辺」「月の〜をたよりに夜道を歩く」「鏡に〜が反射してまぶしい」◇「行き詰まっていたが、ようやく前途に光が見えてきた」のように、明るい見通しや希望の意でも用いられる。 01 **光彩[コウサイ]** 文鮮やかに輝く光。「ダイヤモンドがきらきらと〜を放つ」 ▷〜陸離(光彩が入り乱れて輝く様子) 02 **光明[コウミョウ]** 暗闇に見える明るい光。「一筋の〜がさす」◇比喩的に「将来に光明を見出す」のように、明るい見通しや希望の意で用いることが多い。 03 **光輝[コウキ]** 図光と輝き。「〜を放つ」 ●閃光 8 04 **閃光[センコウ]** 一瞬ぱっと強くひらめく光。「暗闇に〜が走る」 ▷〜電球 05 **フラッシュ** 閃光。特に、写真を撮るときに、被写体に当てる強い閃光。「〜がまぶしい」「〜をたく」 flash 06 **火花[ひばな]** 放電で生じる光。 07 **スパーク** 「火花」の洋語的表現。spark 08 **稲光[いなびかり]** 稲妻の、折れ線のように見える空中放電の光。「激しい〜の直後に、大きな落雷音が聞こえた」「窓の外で〜がした」 09 **稲妻[いなずま]** 稲光。「〜が走る」◇「電」とも書く。稲光が稲の実を結ばせると考えられたことから、「稲の夫」の意。その語源意識を認めて、現代かな遣いで「いなづま」とも書く。 10 **雷光[ライコウ]** 図(雷鳴に対して)稲光。 11 **雷火[ライカ]** 稲光。◇「落雷による火事」の意にも用いる。 12 **電光[デンコウ]** 稲妻。「〜のごとく」◇(稲妻のように一瞬のことで、はかないこと)。〜石火(稲光や火打ち石の火のように極めて短い時間) ●いろいろな光 13 **斜光[シャコウ]** 文斜めにさし込む光。「顔面にさす〜」 14 **散光[サンコウ]** ①四方八方に散らばった光。②方向が定まらなくて影のできない光。「すりガラスを通した〜の明るさ」 15 **微光[ビコウ]** 図かすかな光。「〜を放つ真珠」 16 **電光[デンコウ]** 電気による光。特に、電灯の光。〜ニュース 17 **蛍火[ケイカ]** 夜間、蛍の放つ光。「ゆらゆらと飛び交う〜」 18 **蛍光[ケイコウ]** ある物体が、紫外線などを含んだ光を当てると、そのときだけ発光する光。▷〜塗料・〜灯・〜板 19 **燐光[リンコウ]** ①黄燐説の青白い光。「夜、墓地で見る火の玉の正体は〜だろう」②物体に光を当てたあと光を取り除いても、しばらく発光する光。▷〜体 20 **冷光[レイコウ]** 物質が、熱を伴わないで発光する、その光。●蛍光と燐光に分類される。 21 **ルミネッセンス** 「冷光」の洋語的表現。luminescence ●仏などの光 22 **後光[ゴコウ]** 仏や菩薩の背後から出るという光。「〜がさしているようだ」 23 **円光[エンコウ]** 仏教で、仏や菩薩の頭部からさす、円輪の形をした後光。 24 **光背[コウハイ]** 後光をかたどった、仏像の背後につける飾り。 25 **光輪[コウリン]** 宗教画などで、聖母・天使などの頭の周囲に描かれている光の輪。 26 **瑞光[ズイコウ]** めでたいことが起きるきざしの光。「〜を拝む」 27 **寂光[ジャッコウ]** 奥まった寺院などの静かな日の光。「〜さす奥座敷に座す」◇本来は、「寂光浄土(仏教で、すべての人が悟りを開いた境地)」を略した言い方。 ●光線 28 **光線[コウセン]** 光(の筋)。「〜をさえぎるものがない」可視〜・太陽〜・X〜 29 **光芒[コウボウ]** 図筋になって出る光。「〜を放つ」「一筋の〜」 30 **オーロラ** 南極や北極の近くで、晴れた夜空に現れる、帯状・弧状・カーテン状などの光の模様。「〜を見るツアーに参加する」◇ローマ神話のあけぼのの女神の名であるアウロラから。aurora 31 **極光[キョッコウ]** オーロラ。 <1537> # 光る8700k~m 32 **逆[ギャッ]光[コウ]線[セン]** 写真を撮るときなどに、対象となる人や物の後ろからこちらに向けてさす光線。「効果をねらって〜で撮影する」→順光線◇「ぎゃっこうせん」ともいう。 33 **逆[ギャッ]光[コウ]** 順光に対して、後方からさす光。「~になってまぶしい」▷順光「ぎゃっこう」ともいう。 34 **順[ジュン]光[コウ]線[セン]** 写真を撮るときなどに、対象となる人や物の、正面から照らす光線。「〜では、写真にどこか味がない」▷逆光線 35 **順[ジュン]光[コウ]** 「順光線」の略。▷逆光 36 **赤[セキ]外[ガイ]線[セン]** 人間の目には見えない光線の一種。熱作用が大きく、写真や医療などに利用される。▷~写真・〜フィルム・~療法・~電球◇スペクトル(分光器で分解した光を波長順に並べたもの)の赤く見える部分より外側にあることから、この名がある。 37 **熱[ネッ]線[セン]** 「赤外線」の、熱作用の大きいことに注目した言い方。「~を遮断するガラス」 38 **紫[シ]外[ガイ]線[セン]** 人の目に見えない光線の一種。太陽光などに含まれ、殺菌や日焼けの作用のほか、オゾンの生成、ビタミンDの生成などの作用をもつ。「~が肌を焼く」▷~写真・~療法◇スペクトルの紫に見える部分より外側にあることから、この名がある。 39 **艶[つや]** 物の表面から出る、うるおいのある光。「顔に〜があって健康的だ」「〜のある黒い髪」「廊下をみがいて~を出す」 40 **光[コウ]沢[タク]** 物の表面のつや。「黒檀の机をふきあげて〜を出した」 **●色[いろ]艶[づや]→8302色[いろ]付[づ]くh●顔色[かおいろ]** ### ●その他 41 **光[コウ]源[ゲン]** 光を発するもと。「最も昔からある〜は太陽だろう」 ## m 名詞の類:モノ ### ●光るもの 00 **光[ひかり]物[もの]** ①流星・稲妻や金貨・銀貨・装飾品など、光るものの総称。「帯どめに〜をつけている」②古物商などで、鉄ではない、光る銅・真鍮など。「~は値がつく」 01 **発[ハッ]光[コウ]体[タイ]** 光を放つ物体。▷太陽など。 02 **燐[リン]光[コウ]体[タイ]** 光を当てたあと、光を取り除いても、しばらくの間、発光し続ける性質のある物質。▷硫化カルシウム・硫化バリウムなど。 03 **反[ハン]射[シャ]体[タイ]** 受けた光をはね返して光るもの。▷反射鏡など。 04 **液[エキ]晶[ショウ]** 液体と固体(結晶)の中間の状態にある、流動性と規則性をあわせもつ物質。電気によって光を反射するため、計算機・時計・テレビなどの画面表示に応用される。▷〜ディスプレー・〜テレビ **▶金[キン]属[ゾク]・宝[ホウ]石[セキ]・鉱[コウ]物[ブツ]→7400かたいn●金[キン]属[ゾク]●宝[ホウ]石[セキ]●鉱[コウ]物[ブツ]** **●金[きん]・銀[ぎん]→7400かたいp●金[きん]●銀[ぎん]** ### ●天体・星 05 **天[テン]体[タイ]** 宇宙空間にある、恒星・惑星・星雲・星団・銀河・星間物質・月などのすべての物体の総称。▷~観測・~写真・~望遠鏡 06 **天[テン]球[キュウ]** 空を1つの球に見立てて、星や星座など天体の見える方角を指し示すために仮定された、半径が無限大の球面。◇当然のことだが、観測者を中心として描かれることになる。 07 **星[ほし]** 晴れた夜空にきらきら輝く天体。「~がまたたく」◇広義にはすべての天体をさすが、ふつうは太陽・月・地球を除いた天体をさす。 08 **御[お]星[ほし]様[さま]** 親しみを込めていう、星。「ほら、~がたくさん出ているよ」 09 **星[セイ]辰[シン]** 「星」のかたい言い方。「北天にかかる~をあおぎ見て感慨にふける」 10 **流[なが]れ星[ぼし]** 宇宙空間にある小さな天体が、大気圏に飛び込むときに発光するもので、落ちるように見える星。「~に願い事をするとかなうといわれている」◇燃えつきないで地球に落ちたものは「隕石」と呼ばれる。 11 **流[リュウ]星[セイ]** 「流れ星」の漢語的表現。「~が見えたのはほんの一瞬だった」 12 **火[カ]球[キュウ]** 特に明るい流れ星。 13 **惑[ワワ]星[セイ]** 太陽を中心に回る天体。▷小~◇自らは光を出さず、太陽の光を受けて輝く。太陽に近い順に水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星となっていたが、1979年から20年間は冥王星が海王星の内側にあった。なお、2006年に決まった惑星の新しい定義によれば、冥王星は惑星ではなくなった。 14 **遊[ユウ]星[セイ]** 惑星。◇「惑星」のほうが一般的。 15 **衛[エイ]星[セイ]** 惑星のまわりを回る天体。▷地球のまわりを回る月など。「人工衛星」「気象衛星」のように、人工的なものもある。また、「衛星都市」のように、比喩的にも用いられる。 16 **恒[コウ]星[セイ]** 太陽など、自ら光を発し、位置をほとんど変えない星。 17 **地[チ]球[キュウ]** 人類やその他の、多くの生命体が存在する、青く見える水の惑星。▷~儀・~人 18 **火[カ]星[セイ]** 赤く見える惑星。 19 **水[スイ]星[セイ]** 月に似てたくさんのクレーターがある、太陽に最も近い惑星。 20 **木[モク]星[セイ]** 太陽系で最も大きい、ガスの惑星。 21 **金[キン]星[セイ]** 表面を厚い雲が覆っている、太陽・月に次いで明るい惑星。 22 **赤[あか]星[ぼし]** ①「金星」の古い言い方。②さそり座のアルファ星アンタレス。◆「赤星」とも書く。 23 **明[ミョウ]星[ジョウ]** 金星。◇「明けの明星」は日の出前、東の空に見え、「宵の明星」は夕方西の空に見える金星のこと。 24 **一[イチ]番[バン]星[ボシ]** (夕方、いちばんはじめに見えることから)宵の明星。「~に、試合に勝てるよう願いを込める」 25 **夕[ゆう]星[づつ]** 宵の明星。「~」「ゆうつづ」ともいう。「長庚」とも書く。古めかしい言い方。 26 **土[ド]星[セイ]** 周囲に美しい環を持つ、木星の次に大きい惑星。 <1538> # 光る8700m~光らせる8701a 27 **天[テン]王[ノウ]星[セイ]** 環と多くの衛星を持つ惑星。 28 **海[カイ]王[オウ]星[セイ]** 青く輝くガスの惑星。 29 **冥[メイ]王[オウ]星[セイ]** 太陽系の9番目に発見された惑星とされていたが、2006年より、惑星とは見なされなくなった。 30 **彗[スイ]星[セイ]** 太陽系の天体の一つで、ほうきのような長い尾をひいて流れる星。「~のごとく現れる」▷ハレー〜 31 **箒[ほうき]星[ぼし]** (ほうきのような尾をひくことから)彗星。 32 **北[ホッ]極[キョク]星[セイ]** 北の空のほぼ真上に見える、航海の角の目印になる、明るい恒星。 33 **北[ホク]斗[ト]七[シチ]星[セイ]** 北の空に見られ、時間の測定や航海のときの指針として古くから親しまれてきた、ひしゃくの形に並ぶ7つの星。 34 **北[ホク]斗[ト]星[セイ]** 「北斗七星」の略。 35 **昴[すばる]** 恒星の集まりで、肉眼では6つに見えるおうし座の星団。 36 **牽[ケン]牛[ギュウ]星[セイ]** 七夕伝説で知られる、わし座のアルファ星アルタイルの漢名。◇「彦星」ともいう。 37 **織[ショク]女[ジョ]星[セイ]** 七夕伝説で知られる、こと座のアルファ星ベガの漢名。◇「織姫星」ともいう。 38 **新[シン]星[セイ]** それまで暗かった星が急に明るく輝いた後、少しずつ輝きが薄れ、もとの明るさに戻る星。◇恒星の爆発によるものと考えられている。 39 **重[ジュウ]星[セイ]** 肉眼だと重なって1つに見える、2つ以上の星。 **●太[タイ]陽[ヨウ]・月[つき]→8702照[て]るk** ### ●星の集まり 40 **星[ほし]屑[くず]** 夜空に光る小さな星の集まり。「~をちりばめたような夜景」 41 **降[ふ]る様[よう]な星[ほし]** 天井からたくさんの星が、いっせいに頭の上に降ってくるかと思うほどのたくさんの星。「高原で〜を見た」 42 **満[マン]天[テン]の星[ほし]** 空いっぱいに輝く、たくさんの星。 43 **綺[キ]羅[ラ]星[ボシ]** きらきらと美しく輝き連なる、たくさんの星々。「~のごとく並み居る女優たち」◇「煌星」とも書く。「綺羅、星のごとく」の誤用からできた語。 44 **流[リュウ]星[セイ]群[グン]** 流れ星の集まり。「光る尾を引く~は、想像していたよりずっと美しかった」 45 **流[リュウ]星[セイ]雨[ウ]** たくさんの流れ星の集まり。「夜空を〜が流れる」 46 **天[あま]の川[がわ]** 夏の夜空に、川のように白く長く見える星の集まり。「荒海や佐渡に横たふ〜<芭蕉>」◇「天の河」とも書く。 47 **天[テン]河[ガ]** 「天の川」のかたい言い方。 48 **銀[ギン]河[ガ]** 銀色の河のように見える星の集まり。 49 **銀[ギン]漢[カン]** 「銀河」のかたい言い方。 50 **ミルキーウェー** 「天の川」「銀河」の洋語的表現。Milky Way 51 **星[セイ]雲[ウン]** 輝いた雲のように見える星の集まり。▷暗黒~・ガス~・散光~ 52 **太[タイ]陽[ヨウ]系[ケイ]** 太陽を中心に運行する星々の集まり。「地球は〜に属する」 53 **銀[ギン]河[ガ]系[ケイ]** 太陽が属している、星やガスから成る大集団。 54 **星[セイ]団[ダン]** 天球の一部に密集した、恒星の集団。▷球状~・散開~・プレアデス~ 55 **星[セイ]座[ザ]** 夜空に光る星々をいくつかつなぎ合わせて、人や生物に見立てたもの。◇「白鳥座」「こぐま座」「カシオペア座」など。 56 **星[セイ]宿[シュク]** 中国で天球を分けたもの(二十八宿)。◇二十八宿には、「昴」「角」「斗」などがある。 ## q 名詞の類:イキモノ 00 **発[ハッ]光[コウ]生[セイ]物[ブツ]** 体の発光を出す生物。夜光虫などの発光動物や、細菌類などの発光植物の総称。 01 **発[ハッ]光[コウ]バクテリア** 光を出すバクテリア。◇「バクテリア(bacteria)」は細菌の意。 02 **蛍[ほたる]** 楕円形の体で腹部から出す光を明滅させる虫。「~はきれいな水辺にすむ」▷源氏~・平家~ 03 **蛍[ホタル]烏[イカ]賊[ゾク]** 腹や腕の先から青白く光を出すいか。「〜で有名な富山湾」 04 **夜[ヤ]光[コウ]虫[チュウ]** 海中にすむ、発光する単細胞生物。たくさん集まると赤潮となる。 **●光[ひか]り藻[も]・光[ひか]りごけ→0106生[は]えるq●藻[も]●苔[こけ]** ## u 名詞の類:トコロ **●星[ほし]空[ぞら]→4912飛[と]ぶu●いろいろな空[そら]** **●宇[ウ]宙[チュウ]→9911すべてu●天[テン]地[チ]** # 8701光[ひか]らせる ## a 動詞の類 ### ●光らせる 00 **光[ひか]らせる** 光るようにする。「なべをぴかぴかに~」 01 **光[ひか]らす** 「光らせる」の、やや文章語的な言い方。「窓ガラスを~」 02 **艶[つや]を出[だ]す** 物をこすったりして、表面が光るようにする。「靴をみがいて〜」 03 **艶[つや]出[だ]し** つやを出すこと。「漆を塗って〜する」 04 **焚[た]く** 光を発するようにする。「暗い場所で写真を撮るときはフラッシュをたいてください」 ### ●ひらめかせる 05 **閃[ひらめ]かせる** ひらめくようにする。「刀をひらめかせて襲いかかる」 06 **閃[ひらめ]かす** 「ひらめかせる」の、やや文章語的な言い方。「白刃を~」 ### ●輝かせる 07 **輝[かがや]かせる** 輝くようにする。「陽光が水面を銀色に〜」「耀かせる」とも書く。 08 **輝[かが]かす** 「輝かせる」の、やや文章語的な言い方。「顔を~」「耀かす」とも書く。 <1539> # 光らせる8701a~照る8702k 09 **煌[きら]めかせる** きらめくようにする。宝石をきらめかせて、客の目を引く」 10 **煌[きら]めかす** 「きらめかせる」の、よりくだけた言い方。「光を当ててきらりと~」◇「燦めかす」とも書く。 **●フラッシュ・ストロボ→2206うつすm●カメラの部品[ぶひん]** # 8702 照[て]る ## a 動詞の類 00 **照[て]る** 太陽や月が光を放つ。「ようやく日が照ってきた」「皓々と月が~」「照っても降っても予定どおりに実行する」 01 **照[て]り付[つ]ける** 太陽が、じりじりと熱く照る。「日の光を避ける」 02 **照[て]り渡[わた]る** 隅々までまんべんなく光が届く。「こうこうと~秋の月」 03 **照[ショウ]射[シャ]** 光を当てること。「太陽の~する時間を測定する」▷~時間 04 **直[チョク]射[シャ]** まともに照りつけること。「夏の日差しが~する」▷~日光・~光線 05 **差[さ]す** 日や月の光が光線となって照る。「薄暗い森に木漏れ日が深々とさした」「さざ波に〜青白い月の光」◇「射す」とも書く。 06 **差[さ]し込[こ]む** 日や月の光が中までさす。「窓から月光がさし込んだ」「一条の光が雲間からさし込んだ」◇「射し込む」とも書く。 07 **日[ひ]が差[さ]す** 太陽の光が射し込む。「家の中でいちばんよく〜部屋だ」◇「差す」は「射す」とも書く。 08 **日[ひ]が当[あ]たる** 太陽の光が当たる。「~縁側」 ### ●照り返す 09 **照[て]り返[かえ]す** 何かに当たった光がはね返って、別のものを照らす。「湖が夕日を照り返す」 10 **反[ハン]射[シャ]** 光がはね返ること。「夕日がまぶしく〜している湖」 11 **乱[ラン]反[ハン]射[シャ]** いろいろな方向に光がはね返ること。「光が前後左右に〜する」 ## d 形容動詞の類 00 **長[のど]閑[か]な** 日の光が、穏やかであたたかい様子。「~な春の日ざし」 01 **麗[うら]らかな** 空が晴れて穏やかな日の光がさしている様子。「~な天気」「~に晴れた春の日」 02 **麗[うら]らな** 「うららか」のやや古い言い方。「春の〜な川辺を散歩する」 03 **燦[サン]々[サン]** 日が明るく照る様子。「春の日が〜と降り注ぐ窓辺」「~たる日差し」 04 **皓[コウ]々[コウ]** 月が白く明るく照る様子。「月が〜と照る」「~たる満月」◇「皎皎」とも書く。 ## f 副詞の類 00 **うらうらと** 日の光が明るくのどかな様子。「春の海が〜輝いている」 01 **かんかんと** 日の光が強く照りつける様子。「夏の太陽が〜照りつける」 02 **かっかと** 日の光がたまらなく暑い感じで照りつける様子。「真夏の太陽が~照る」 03 **じりじりと** 日の光が肌を焼くような感じで照る様子。「~と照りつける真夏の太陽」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●日が照ること 00 **照[て]り** 太陽が照ること。「今は日の〜がいちばんきつい時間帯だ」 01 **日[ひ]照[で]り** (雨が降らずに、何日も続けて)太陽が照り続けること。「今年は~で米の不足が心配されている」「~の中を徒歩で駅に向かった」 02 **かんかん照[で]り** 日の光が強く照りつけること。「人までも干からびそうな〜が続く」 ### ●日が当たること 03 **日[ひ]当[あ]たり** 日の光の当たり具合。「~のいい角地」「その部屋は〜が悪い」◇「陽当たり」とも書く。 04 **日[ニッ]照[ショウ]** 日当たり。「アパートを決めるときは、~のよしあしを考慮する」▷~権・〜時間・〜率 05 **日[ひ]差[ざ]し** 日の光がそこはかとなく差しこむこと。「窓の~をすだれでやわらげる」◇「陽射し」とも書く。 06 **日[ニッ]射[シャ]** 日差し。「強い〜のためにカーテンが色あせる」▷~病 ## k 名詞の類:モノ **▶太陽[たいよう]** 00 **太[タイ]陽[ヨウ]** 光や熱を放ち、地球を暖め、生物に光をもたらし、地球上の生命をはぐくむ天体。「真っ赤な〜」▷~系・〜エネルギー 01 **日[ひ]** (日の出から日の入りまでの)太陽。「~が落ちる」「~の光」 02 **御[お]日[ひ]様[さま]** 親しみを込めていう、太陽。「~が顔を出した」 03 **御[お]天[テン]道[トウ]様[サマ]** 太陽。「人様に顔向けのできないことは、〜に背を向けているようなものだ」◇「おてんとさん」ともいう。 04 **天[テン]道[ドウ]** 「太陽」の古めかしい言い方。 05 **天[テン]日[ピ]** 「太陽」のかたい言い方。▷~塩 06 **白[ハク]日[ジツ]** 真昼の太陽。また、雲などの遮るもののない太陽。「白日の下にさらす」の形で、隠していた物事を公にする意で用いることが多い。 07 **赤[セキ]日[ジツ]** (あかあかと照り輝く)太陽。 08 **烈[レツ]日[ジツ]** ぎらぎらと激しく照りつける太陽。「〜への意気高らかに」 09 **金[キン]輪[リン]** 「太陽」の古い言い方。十月輪 10 **暈[かさ]** 太陽や月のまわりにかかる光の輪。「月に〜がかかると雨になる」 11 **コロナ** 皆既日食のときに、太陽のまわりに青白く冠状に見える光。▷~観測所◇ラテン語で「冠」の意。corona <1540> # 照る8702k **ダイヤモンドリング** 皆既日食のとき、太陽の光が月の影からあふれてできる、ダイヤモンドの指輪のような光。▷diamond ring ### ●月 **月[つき]** 満ちたり欠けたりしながら、1ヵ月ほどで地球を回る、地球の衛星。太陽の光を受け、昼は白っぽく見えるが、夜は明るく光る。「~を目指して飛び立つロケット」▷~明かり **御月様[おつきさま]** 親しみを込めていう、月。「池にまんまるな~が映っている」 **大陰[たいいん]** (太陽に対して)月。▷~暦 **月輪[がちりん]** 「月」の古い言い方。↔日輪 ### ●日光 **日光[にっこう]** 太陽の光。「雲間から~がさしてきた」「肌が~に焼ける」「陽」とも書く。▷~浴・~消毒 **陽光[ようこう]** 太陽の光線。「~を十分に浴びる」▷~発電 **日差し[ひざし]** 外に照りつける、太陽の光。「きつい~」 **陽射し[ひざし]** 窓から差し込む光のような、ある範囲に照る、太陽の光。「~を浴びて春を満喫する」 **日影[ひかげ]** 太陽の光。「今日は朝から~も見えない」 **天日[てんぴ]** (ものを干したり乾かしたりするときの)太陽の光。「稲を~に干す」▷~干し・~乾燥 **太陽光[たいようこう]** 太陽の(エネルギーとしての)光。 **自然光[しぜんこう]** 人工的な光ではなく、太陽などの天然の光。「~をうまく採り入れた設計」 **外光[がいこう]** 戸外の太陽の光。「フィルムは~をさけるように」 **薄日[うすび]** かすかな日の光。「雨が上がり~がさしてきた」 **昼光[ちゅうこう]** 太陽による、昼間の光。▷~灯 **木漏れ日[こもれび]** 木の葉の間から漏れてくる日の光。「~の自然道を歩く」◇「木洩れ陽」とも書く。 ## 月光 → 8704明るいk ## ●あかり ### ●朝日 **朝日[あさひ]** ①朝、昇る太陽。「山頂で~を眺める」②「①」の光。「~をあびる」「旭」とも書く。 **朝日影[あさひかげ]** 「朝日②」のやや古い言い方。 **旭日[きょくじつ]** 朝日(①)。「~昇天の勢い(盛んな勢いの意)」 **旭光[きょっこう]** 朝日(②)。 **暁光[ぎょうこう]** あかつきの空にさす光。「山頂から、あざやかな~を仰ぎ見る」 **曙光[しょこう]** 夜明け方の光。「東の空に、~がほのぼのとあたりを染め始めた」 ### ●夕日 **夕日[ゆうひ]** ①夕方、沈んでいく太陽。「~に向かって走る」「赤い~を背に受ける」↔朝日 ②「①」の光。「~がまぶしい」◇「夕陽」とも書く。 **入り日[いりひ]** 沈んでいく太陽。「~を眺める」「入り陽」とも書く。 **西日[にしび]** 夕方の、西からさす日差し。「~がまぶしい」 **夕日[せきじつ]** ゆうひ。 **夕陽[せきよう]** 「ゆうひ」のかたい言い方。「~の中、家路を急ぐ」 **夕影[ゆうかげ]** 夕日(②)のやや古い言い方。 **夕影[せきえい]** ゆうかげ。 **斜陽[しゃよう]** 西に傾いた夕方の太陽。「~が海に映える」 **落日[らくじつ]** まさに沈もうとしている太陽。「山の端を赤く染める~」 ## 残照・残光 → 9604残るm ## ●後に残る明るさや光 ### ●反射する光 **照り返し[てりかえし]** 光が反射して照り返すこと。「外は一面の銀世界で、雪の~が目にまぶしかった」 **反照[はんしょう]** 照り返し。「障子に映る夕日の~」◇ふつうは、夕日について用いるが、まれに朝日についても用いるが、昼の日の光には用いない。 **反射光[はんしゃこう]** 物体に当たって反射して見える、(太陽の光の)光。「外に出たとたん、地面の強烈な~が目に飛び込んできた」 **反射光線[はんしゃこうせん]** 光が物体に当たって反射する光線。「月の光は太陽の光の~だ」 ### ●季節ごとの日 **初日[はつひ]** 元日の朝に昇る太陽。「~を拝む」 **春光[しゅんこう]** 春のうららかな陽光。「戸外で浴びると気持ちいい」 **春日[しゅんじつ]** 春のうららかな一日。「~遅々(春のうららかな一日がおだやかで長い様子)」 **夏日[なつび]** 夏の強い日差し。◇夏の、1日の最高気温が25℃以上となる暑い日についていうことが多い。 **冬日[ふゆび]** 冬の弱い日差し。◇冬の、1日の最低気温が0℃未満となる寒い日についていうことが多い。 **夕月[ゆうづき]** 夕方の月。「軒先に~がかかっている」 ### ●月の諸相 **残月[ざんげつ]** 明け方の空にかかる。「白い~が、名残惜しそうに冬の天空にとどまっている」 **有明の月[ありあけのつき]** 夜が明けても空に残っている月。◇「有明月」ともいう。 **朧月[おぼろづき]** 春の夜の、ぼんやりとかすんだ月。 **春月[しゅんげつ]** 春の夜の(おぼろ)月。 **秋月[しゅうげつ]** 秋の夜の月。 **寒月[かんげつ]** 冬の寒い夜の、さえわたって見える月。 **新月[しんげつ]** 月の初めごろ天体として現れる細い月。「三日月」を指すことも多い。 **朔[さく]** 月が見えなくなる日。旧暦の月の第1日。月の満ち欠けの周期の始まりにあたる。 <1541> # 照る8702k~照らす8703k 59 **三[み]日[か]月[づき]** 陰暦で、毎月3日ごろに出る細い月。 60 **半[ハン]月[ゲツ]** 半円の形に見える月。 61 **弓[ゆみ]張[は]り月[づき]** 弓を張ったような形であることから、半月をいう。 62 **上[ジョウ]弦[ゲン]の月[つき]** 半月のうち、弓の弦にあたる部分が上方にある弓張り月。◇新月から満月までのあいだの月をいう。 63 **下[カ]弦[ゲン]の月[つき]** 半月のうち、弦にあたる部分が下方にある弓張り月。◇満月から新月までのあいだの月をいう。 64 **弦[ゲン]月[ゲツ]** 上弦の月と下弦の月 。 65 **片[かた]割[わ]れ月[づき]** (半分欠け落ちてしまったように見えることから)半月・弦月。 66 **満[マン]月[ゲツ]** 陰暦で月の15日ごろの、月の全面が見える、まるい月。 67 **望[もち]月[づき]** 満月。 68 **名[メイ]月[ゲツ]** 陰暦で、8月15日の夜の満月。「今宵は中秋の〜」 69 **明[メイ]月[ゲツ]** ①名月。②明るく輝く月。 70 **芋[いも]名[メイ]月[ゲツ]** (月見のときに芋を供えることから)名月。 71 **栗[くり]名[メイ]月[ゲツ]** (月見のときに栗を供えることから)十三夜(陰暦の9月13日の夜)の月。 72 **豆[まめ]名[メイ]月[ゲツ]** (月見のときに豆を供えることから)名月。 73 **十[ジュウ]六[ロク]夜[ヤ]の月[つき]** 陰暦で、(8月)16日の夜の月。◆満月にくらべて遅れて出るので、ためらう意の「いざよう」という言葉から。 74 **立[た]ち待[ま]ちの月[つき]** 陰暦で、(8月)17日の夜の月。◇「立ち待ち月」ともいう。夕方、立って待っている短いあいだに出る意から。 75 **居[い]待[ま]ちの月[つき]** 陰暦で、(8月)18日の夜の月。◇「居待ち月」ともいう。(立って待つよりも、やや長い時間の)座って待っているうちに出る意から。 76 **寝[ね]待[ま]ちの月[つき]** 陰暦で、(8月)19日の夜の月。◇「寝待ち月」「臥し待ちの月」ともいう。月の出が遅いので寝て待つ意から。 77 **更[ふ]け待[ま]ちの月[つき]** 陰暦で、(8月)20日の夜の月をいう。月の出が遅く、午後10時ごろになることから。 ## u 名詞の類:トコロ 00 **日[ひ]向[なた]** 日が照ってあたたかいところ。「~でまどろむ」◇「日なた」とも書く。 01 **日[ひ]溜[だ]まり** 寒い季節に日のよく当たる、風の吹き込まないところ。「〜で弁当を広げる」 02 **月[ゲッ]下[カ]** 月が照っているところ。「~の道を歩く」 ## X 名詞の類:トキ 00 **日[ひ]盛[ざか]り** いちばん強く日が照りつける時間。「真夏の~に帽子もかぶらないで遊んでいる」 **●日中[にっちゅう]→8704明[あか]るいx●昼[ひる]** **●月夜[つきよ]→8704明[あか]るいx●明[あか]るい夜[よる]** # 8703 照[て]らす ## a 動詞の類 00 **照[て]らす** 光を当てて明るくする。「闇を〜あかり」「月の光に照らされる」 01 **照[て]らし出[だ]す** 光を当てて、ある物や人などを、その部分だけを強調するように照らす。「サーチライトが脱走者を~」「闇の中でヘッドライトに照らし出された顔」 02 **照[ショウ]明[メイ]** 人工的に明るく照らすこと。「電球で室内を〜する」 03 **ライトアップ** 夜間、建造物などを美しく見せるために、あかりをつけたり、人工的な光を当てたりすること。「街全体を~する構想」▶light up 04 **投[トウ]光[コウ]** 遠くから光を当てること。「サーチライトを、ヘリコプターの上から災害現場へ~する」▷~器・~照明 05 **投[トウ]射[シャ]** 特定の場所に光を当てること。「ライトの光を〜する」 06 **直[チョク]射[シャ]** じかに照らすこと。「ライトの〜で一瞬目の前が真っ暗になった」 07 **照[て]り返[かえ]す** 光をはね返して、別の物を照り返す。「海面が陽光を照り返し、白く輝いて見えた」 08 **反[ハン]射[シャ]** 光をはね返して照らすこと。「高層ビルの窓ガラスが日光を〜している」▷~鏡・~望遠鏡 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **照[ショウ]明[メイ]** 人工的に明るく照らすこと。「リビングの〜を落とす(暗くする)」▷間接~・~器具 01 **ライティング** 舞台や撮影のための照明。「華麗な~」▶lighting ## k 名詞の類:モノ 00 **照[て]り返[かえ]し** 照り返された光。「アスファルトの~がまぶしい」 **▶反[ハン]射[シャ]鏡[キョウ]→2206うつすm●鏡[かがみ]** ### ●ライト 01 **ライト** あるところを強く照らす、人工的な光。「~が強すぎる」「昨夜の外野手の落球は、〜が目に入ったためらしい」「車の~」▶light 02 **フットライト** 舞台の床の前に、1列に取り付け、舞台の上の人を足もとから照らすライト。footlights 03 **脚[キャッ]光[コウ]** 「フットライト」の、やや古めかしい言い方。◇「この作品で、彼は一躍、脚光を浴びた」のように、比喩的に、世間の注目の的となる意で用いることが多い。 04 **トップライト** 舞台などで頭上から照らすライト。toplight 05 **ボーダーライト** 舞台の全体を照らすライト。 06 **バックライト** 舞台の後ろから照らすライト。「~を当てる」backlight 07 **スポットライト** 舞台の一点を明るく照らすライト。「~を浴びて歌う」spotlight <1542> # 照らす8703m〜明るい8704h ## m 名詞の類:モノ ### ●照明器具 00 **明[あ]かり** 暗い中で、あるところを明るく照らすための道具・装置。「暗くなってたので〜をつけた」「何も見えないから、〜を持ってきてくれ」 01 **照[ショウ]明[メイ]器[キ]具[グ]** 人工的に明るく照らすための器具。「スタジオにいろいろな〜を設置する」 02 **照[ショウ]明[メイ]** 「照明器具」の略。「高いところに〜を取り付けるのに、一苦労した」 03 **照[ショウ]明[メイ]灯[トウ]** 建物や広場などを明るく照らすあかり。 04 **電[デン]灯[トウ]** 電気で光を出す照明器具。「~の光」 05 **ランプ** 「電灯」の洋語的表現。◇「ヘッドランプ」「暗室ランプ」など、複合語の構成要素として用いることが多く、そうでない場合は、石油などでともすあかりについて用いることが多い。lamp 06 **ヘッドランプ** 坑内作業員などがヘルメットの前面に取り付けて使う小型の電灯。head lamp 07 **懐[カイ]中[チュウ]電[デン]灯[トウ]** 携帯用の小さな電灯。「~で闇を照らす」 08 **ペンライト** 万年筆のような形の懐中電灯。「コンサートで〜を振る」pen-light 09 **電[デン]気[キ]** 俗電灯。「~をつける」 10 **電[デン]球[キュウ]** 電灯の光源体を覆うガラスの球。「~が切れた」「〜をとりかえる」▷白熱~ 11 **豆[まめ]電[デン]球[キュウ]** 懐中電灯などに使う小さい電球。「~を使った実験」 12 **電[デン]気[キ]の球[たま]** 俗電球。「~をとりかえる」 13 **裸[はだか]電[デン]球[キュウ]** それを覆う笠などが付いていない電球。 14 **電[デン]気[キ]スタンド** 机の上などに置いて、読んだり書いたりしやすいように手もとを照らす、台つきの電灯。「~をつける」◇「スタンド(stand)」は、本来、物をのせる台の意。 15 **スタンド** 「電気スタンド」の略。「~のあかりで本を読む」stand 16 **蛍[ケイ]光[コウ]灯[トウ]** 水銀の放電を利用した照明器具。「~がちらつく」 17 **シャンデリア** 天井からつるした枝型の装飾的な照明器具。「豪華な〜」▶フランス語。chandelier 18 **ヘッドライト** 車などの前の部分につけて前方を照らすあかり。head-light 19 **前[ゼン]照[ショウ]灯[トウ]** ヘッドライト。 20 **ルームライト** 車の内部の電灯。「ルームランプ」ともいう。和製洋語。ルーム(room)+ライト(light) 21 **安[アン]全[ゼン]光[コウ]** 暗室で使う、フィルムや印画紙が感光しない光(を出す照明)。 22 **暗[アン]室[シツ]ランプ** 安全光を出す照明器具。 23 **セーフライト** 「安全光」の洋語的表現。safelight 24 **探[タン]照[ショウ]灯[トウ]** 遠くまで照らすことのできる照明。 25 **サーチライト** 「探照灯」の、より一般的な言い方。searchlight 26 **投[トウ]光[コウ]器[キ]** 特定の目標に対して、遠くから投光して照らすための照明器具。 **●提灯[ちょうちん]・ランプなど→8608ともすm●提灯[ちょうちん]・ランプなど** **●外灯[がいとう]→8608ともすk●外灯[がいとう]** ## S 名詞の類:ヒト 00 **照[ショウ]明[メイ]係[がかり]** 舞台やスタジオの照明を担当する人。 01 **照[ショウ]明[メイ]さん** 「照明係」の親しみを込めた呼び方。 # 8704明[あか]るい ## C 形容詞の類 00 **明[あか]るい** ものがよく見えるくらいに光がある様子。「〜部屋」「夜でも〜街」▷暗い 01 **薄[うす]明[あか]るい** ほのかに明るい様子。「早朝の〜空」▷薄暗い。 02 **淡[あわ]い** ぼんやりとして、かすかに明るい様子。「樹林の上から~光がもれる」 03 **眩[まぶ]しい** 光が強すぎて、目が開けられない様子。「~光」「目が痛くなるほど~」◇「まぶしいほどの美しさ」のように、比喩的に、美しさ・立派さなどのために直視できないほどである意でも用いられる。 04 **目[ま]映[ばゆ]い** 光が強すぎて、目をまともに開けていられない様子。「~夏の大陽」◇前項と同様、「まばゆいばかりの美しさ」のように、比喩的にも用いられる。「眩い」とも書く。 ## d 形容動詞の類 00 **朗[ほが]らかな** 雅明るい様子。「~な月」 01 **清[さや]かな** 明るくはっきりしている様子。「~に見える初冬の山際」「明か」とも書く。 02 **澄[チョウ]明[メイ]な** 澄みきって明るい様子。「~な高原の恋」 **●ほのかな→8211かすむd** ## f 副詞の類 00 **明[メイ]々[メイ]と** 明るく、はっきりしている様子。「~とあかりがともる」 01 **白[シラ]々[ジラ]と** 夜が明けてあたりが明るくなる様子。「ミステリーに夢中になっているうちに、東の空が~としてきた」◇「しらしら」ともいう。 **●ほのぼのと→8211かすむf** ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **明[あか]るさ** 明るいこと・程度。「部屋の〜が足りない」「昼を欺く~だ」「画面の~を調節する」 <1543> # 明るい8704h~x 01 **眩[まぶ]しさ** まぶしいこと・程度。「南国の太陽の〜に思わず目を細めた」 02 **目[ま]映[ばゆ]さ** まばゆいこと・程度。「朝日を浴びて、芝の露が〜を増した」 03 **輝[キ]度[ド]** 光の明るさの度合い。「~を調べる」 04 **照[ショウ]度[ド]** ある面の単位面積が単位時間あたりに受ける光の量で表す、明るさの度合い。 05 **光[コウ]度[ド]** 天体の明るさの度合い。◇1等星から6等星までの等級で表す。 06 **明[メイ]暗[アン]** 明るいことと暗いこと。「~を美しく描き分けたフェルメールの絵画」◇「夏休みの乗り切り方が合否の明暗を分ける」のように、幸不幸の意で用いられることが多い。 07 **コントラスト** テレビ画面などの、明暗の差。「~のきいた写真」contrast ## k 名詞の類:モノ ### ●あかり 00 **明[あ]かり** 暗い中で物を明るく照らす、日光や月の光。「月の~をたよりに山道を歩く」「星の~」 01 **薄[うす]明[あか]り** ほのかで、はっきりしない、かすかとしたあかり。「夜明け前の~の中を漁に出る」 02 **薄[ハク]明[メイ]** うすあかり。「日没後に広がる〜の世界」 03 **夕[ゆう]明[あか]り** 日が暮れても残っている、空のあかり。「~の中、家路を急ぐ」 04 **月[つき]明[あか]り** 月のあかり。「~をたよりに山道を歩く」 05 **月[ゲッ]影[エイ]** 雅月あかり。「~さやかな夜」 06 **月[ゲッ]光[コウ]** 月の光。「~を浴びる」 07 **ムーンライト** 「月光」の洋語的表現。▷~コンサートmoonlight 08 **月[つき]** 明月あかり。 09 **星[ほし]明[あか]り** 星のあかり。「~で窓の外がほんのり明るい」 10 **星[セイ]影[エイ]** 星あかり。「~を仰ぐ」 11 **スターライト** 星の光。starlight 12 **雪[ゆき]明[あか]り** 雪に光が反射して起きる、ぼんやりとしたあかり。「〜で道に迷うことなく下山できた」 13 **花[はな]明[あか]り** 夜桜が咲いているときの、暗くても感じるほのかなあかり。「夜の公園の~」 14 **窓[まど]明[あか]り** 窓から入ったり、もれたりするあかり。「~が気になって、なかなか寝つけない」 15 **町[まち]明[あか]り** 町全体のあかり。「飛行機の窓から~が見える」◇「街明かり」とも書く。 ### ●明かり取り 16 **明[あか]り取[と]り** 室内に光を採り入れて明るくするための窓。「~をさりげなくつくる」 17 **明[あ]かり窓[まど]** 明かり取りの窓。「〜をつけただけでとても明るくなった」◇「明かりとり」のほうが一般的。 18 **高[たか]窓[まど]** 採光や煙出しのために、ふつうより高いところにつくられた窓。 19 **天[てん]窓[まど]** 採光や煙出しのために、屋根につくられた窓。「~から淡い光がさし込んでいる」 20 **引[ひ]き窓[まど]** 綱を引いて開閉する天窓。 21 **明[あか]り障[ショウ]子[ジ]** 格子を組んだ木枠に和紙を張って、外の光をとり入れられるようにした屋内の仕切り戸。◇現在では、単に「障子」ということが多い。 ## u 名詞の類:トコロ 00 **明[あか]るみ** 明るいところ。「急に〜に出て目がくらむ」 01 **ハイライト** 絵や写真で最も光を受けた、明るい部分。「目に〜を入れる」▷highlight ## x 名詞の類:トキ **●朝[あさ]→8909明[あ]けるx●朝[あさ]** ### ●昼 00 **正[ショウ]午[ゴ]** 午後0時。「~の鐘が鳴る」 01 **昼[ひる]** ①朝から夕方までの明るいあいだ。「夜も〜もなく働き続ける」▷夜②正午(前後)。「~になったら出かけよう」▷~休み 02 **昼[ひる]間[ま]** 昼(①)。「〜のような明るさ」 03 **真[ま]昼[ひる]** 昼間の真っ盛りのころ。「~の太陽」▷真夜中 04 **真[ま]っ昼[ぴる]間[ま]** 昼間。「〜から酒の臭いをぷんぷんさせる」 05 **昼[ひる]過[す]ぎ** 正午を少し過ぎたころ。◇だいたいの時刻をいう。 06 **昼[ひる]下[さが]り** 正午をしばらく過ぎたころ。「ある夏の〜のできごとだった」 07 **日[ひ]** 日の出から、日の入りまでのあいだ。「~が長くなる」 08 **日[ひ]中[なか]** 「日」の、太陽が空にあるあいだであることを強調した言い方。▷夜中 09 **日[ニッ]中[チュウ]** 「ひなか」の、より一般的な言い方。「彼は、〜はぶらぶらしていても、夜は猛勉強しているらしい」 10 **昼[ひる]日[ひ]中[なか]** 「ひなか」を強めた言い方。「〜に強盗に襲われるなんて」 11 **白[ハク]昼[チュウ]** 昼日中。「〜堂々と盗みに入る」▷~夢 12 **白[ハク]日[ジツ]** 「白昼」の、よりかたい言い方。▷~の下 ### ●明るい夜 13 **月[つき]夜[よ]** 月の光で明るい夜。▷闇夜 14 **良[リョウ]夜[ヤ]** 月の明るく、美しい夜。特に、中秋の名月の夜。「今宵は俳句のひとつもひねりたくなるような〜だ」 15 **朧[おぼろ]月[づき]夜[よ]** おぼろ月の照る、春の夜。 16 **朧[ロウ]夜[ヤ]** おぼろ月夜。 <1544> # 明るい8704x~晴れる8706c 17 **星[ほし]月[づき]夜[よ]** 月が出ていないのに、星明かりで月夜のように明るい夜。◇「ほしづくよ」ともいう。 18 **白[ビャク]夜[ヤ]** 北極や南極に近いところで夏期に見られる、真夜中でも薄明るい夜。◇「はくや」ともいう。 # 8705 暗[くら]い ## C 形容詞の類 00 **暗[くら]い** 光がなくて物がよく見えない様子。「〜うちに出発する」▷明るい◇「闇い」とも書く。 01 **薄[うす]暗[ぐら]い** 明るさが足りず、あたりがぼんやりとしか見えない。特に、わずかに明るい様子。「朝~うちに起きて日の出を待つ」「〜通り」▷薄明るい 02 **仄[ほの]暗[ぐら]い** ほんのり暗い様子。「日が暮れて〜道を帰途につく」「店の中」 03 **小[こ]暗[ぐら]い** 少し暗い様子。「昼でも〜林の中」「旧家の〜土間」◇「おぐらい」ともいう。 ## d 形容動詞の類 00 **真[ま]っ暗[くら]な** 光がなくて何も見えない様子。「停電で室内が〜になる」「〜の海に向かって石を投げる」 01 **暗[アン]黒[コク]の** 光がまったくない、真っ暗な様子。「深海の底は〜の世界である」「闇黒」とも書く。 02 **蒼[ソウ]然[ゼン]たる** (夕方になって)薄暗い様子。「たそがれに〜と暮れゆくアルプスの山々」「〜たる夕暮れ」▷暮色~ 03 **陰[イン]々[イン]たる** 薄暗くて気味が悪く、ものさびしい様子。「〜と茂る木々」「~とした古寺」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **暗[くら]闇[やみ]** 光がなくて、物が見えないこと。「宵の~が迫ってきて、ぼんやりと回りが見えるようになった」 01 **闇[やみ]** 「暗闇」。「~につつまれる」「心の闇」のように、比喩的に、外部からはうかがい知れない状態の意でも用いる。 02 **真[ま]っ暗[くら]闇[やみ]** 「暗闇」を強めた、より口語的な言い方。「停電で〜になる」 03 **漆[シッ]黒[コク]の闇[やみ]** 非常に暗いこと。「月も星もない、あたりは〜である」 04 **夕[ゆう]闇[やみ]** 日が暮れて、薄暗くなること。「〜が迫ると『母がご飯ですよ』と呼びに来る」 05 **宵[よい]闇[やみ]** ①「夕闇」の古めかしい言い方。「〜迫る」②陰暦の16日から20日ごろまでの時期、月の出まで暗いこと。 06 **闇[やみ]夜[よ]** 月も星もなく暗い夜。「〜の烏(見分けをつけにくいことのたとえ)」▷月夜 07 **暗[アン]夜[ヤ]** やみよ。「〜にまぎれて敵陣に近づく」 08 **夜[よる]の帳[とばり]** 幕を下ろしたような夜の暗さ。「〜が下りる」 09 **夜[ヤ]陰[イン]** 夜の暗さ。「〜に乗じて奇襲をかける」 10 **晦[カイ]冥[メイ]** 空が真っ暗になること。▷天地~ 11 **幽[ユウ]冥[メイ]** 光がかすかで暗いこと。▷~界 ## u 名詞の類:トコロ 00 **暗[くら]がり** 暗くて人目につかないところ。「〜から猫が飛び出した」「〜でつまずく」 01 **薄[うす]暗[ぐら]がり** 少し暗いところ。「〜にぼんやりと人影が見える」 02 **暗[くら]闇[やみ]** 光のない暗いところ。「〜に潜む怪しい人影」 03 **冥[メイ]** 暗闇。「〜から〜へ葬られる」 04 **冥[メイ]途[ド]** 「暗闇」の古めかしい言い方。◇「冥闇」とも書く。 05 **暗[アン]所[ショ]** 暗い場所。「発芽するまでは〜で栽培のこと」 06 **冷[レイ]暗[アン]所[ショ]** 温度が低くて暗い場所。「直射日光を避け、〜で保存してください」 07 **陰[かげ]** ものにさえぎられて光が当たらない暗いところ。「光と〜のコントラスト」◇「蔭」「翳」とも書く。 08 **シャドー** 「陰」の英語的表現。「〜を入れて立体感を出す」▶shadow 09 **日[ひ]陰[かげ]** 太陽の光が当たらないところ。「〜に入ると急に寒くなる」▷日向「日蔭」とも書く。 10 **山[やま]陰[かげ]** 山で陰になったところ。◇「山蔭」とも書く。 11 **木[こ]陰[かげ]** 木で陰になったところ。「〜で涼む」◇「木蔭」とも書く。 12 **葉[は]陰[かげ]** 葉で陰になったところ。「〜に隠れる」◇「葉蔭」とも書く。 13 **草[くさ]陰[かげ]** 草の下の、太陽の光が当たらないところ。「〜から虫が飛び出す」 14 **緑[リョク]陰[イン]** 青葉の茂る涼しい木陰。「〜の風」◇「緑蔭」とも書く。 15 **樹[ジュ]陰[イン]** 「緑陰」の、よりかたい言い方。◇「樹蔭」とも書く。 # 8706 晴[は]れる ## a 動詞の類 00 **晴[は]れる** 雲や霧や雨などがなくなって、昼は空が青く見え、夜は星が見えるようになる。「久しぶりに晴れた」「雲が晴れた」▷曇る、降る◇「霽れる」とも書く。 01 **晴[は]れ上[あ]がる** 雲も霧も完全になくなった状態になる。「鏡のように晴れ上がった」 02 **晴[は]れ渡[わた]る** 広い空一面が晴れる。「晴れ渡った空に雁が飛ぶ」 03 **天[テン]気[キ]になる** 晴れた状態になる。「天気になってなによりだ」 ## C 形容詞の類 00 **青[あお]い** 雲がなくすっきりと晴れた様子。「〜空」「蒼い」とも書く。 <1545> # 晴れる8706c~曇る8707a 01 **蒼[あお]い** 雲がなく、すっかり晴れている様子。「〜空」「〜お天気になりました」 ## f 副詞の類 00 **晴[は]れ晴[ば]れ** すっかり晴れて気持ちのよい様子。「~と澄み渡った空」「昨日までの荒天がうそのように〜した朝」 **●からりと→8400かわくf** ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●晴れ 00 **晴[は]れ** 晴れること。特に、晴れた気象状態。▷~のち曇り 01 **晴[セイ]** 晴れ。「〜続きでお湿りがほしい」 02 **日[ニッ]本[ポン]晴[ば]れ** よく晴れ渡った、雲一つない空。「〜のいいお天気」「にっぽんばれ」ともいう。 03 **快[カイ]晴[セイ]** さわやかに、からりと晴れていること。「運動会は〜に恵まれた」◇気象学上は雲量が0~1の場合を快晴という。 04 **五[さ]月[つき]晴[ば]れ** 梅雨の晴れ間。「〜の空にこいのぼりが勢いよく泳いでいる」◇もとは、陰暦の5月の梅雨の晴れ間をいった。 05 **梅[つ]雨[ゆ]晴[ば]れ** 梅雨の晴れ間の、一時的な晴れ。「〜の空の青さに、すぐそこまで夏が来ているのを感じる」◇梅雨が明けて晴れる意でも用いられる。 06 **秋[あき]晴[ば]れ** 秋、空が他の季節よりも高いように感じられる、晴れわたった天気。「〜の空を雁が飛んでいく」 07 **秋[シュウ]晴[セイ]** 秋晴れ。 08 **雪[ゆき]晴[ば]れ** 雪がやんでまぶしいほどに晴れること。「〜の空」 09 **晴[セイ]朗[ロウ]** 空がよく晴れて、穏やかなこと。「〜な天気」▷~な朝 10 **青[セイ]天[テン]白[ハク]日[ジツ]** 青空に太陽が輝き、よく晴れていうこと。 11 **曇[ドン]** 晴れと曇り。「統計による〜の割合」 12 **晴[セイ]雨[ウ]** 晴れと雨。「明日の大会は〜にかかわらず開催します」▷~兼用 ### ●天気 13 **天[テン]気[キ]** 晴れ・曇り・雨などの気象状態。特に晴天。「~になったら出かけよう」「明日〜になあれ」 14 **好[コウ]天[テン]気[キ]** よい天気。「~に恵まれる」←悪天候 15 **上[ジョウ]天[テン]気[キ]** このうえなくよい天気。「風もなく暖かに晴れ渡った〜」 16 **からから天[テン]気[キ]** 晴れの日が続いて乾燥していること。「目の玉が乾いてしまいそうな〜」 ### ●日和 17 **日[ひ]和[より]** 天気。「洗濯日和」「運動会日和」のように、何かをするのに最適の天気の意でも用いられる。 18 **小[こ]春[はる]日[び]和[より]** 11月から12月にかけての、暖かくよく晴れた天気。「〜の気持ちのよい午後」 ## k 名詞の類:モノ 00 **高[コウ]気[キ]圧[アツ]** 周囲より気圧が高い区域。この圏内では一般に天気がよい。「日本列島は〜に覆われ、全国的に晴れるでしょう」▷移動性~・太平洋~▷低気圧 01 **照[て]る照[て]る坊[ぼう]主[ず]** 明日の晴天を祈って、紙や布でつくる、おまじないの人形。「遠足の前の日、〜を作った」 ## S 名詞の類:ヒト 00 **晴[は]れ男[おとこ]** なかば冗談で、その人が来たり出かけたりすると降っていた雨もやみ、晴れるといわれる男性。「~がいるから、明日の登山は大丈夫だろう」 01 **晴[は]れ女[おんな]** なかば冗談で、その人が来たり出かけたりすると降ったりやみ、晴れるといわれる女性。「雨がやんだ。本当に君は~だね」 ## u 名詞の類:トコロ 00 **晴[は]れ間[ま]** 雲の間から見える、晴れた空。「〜にぽっかり月が浮かぶ」「午後から〜がのぞいた」 01 **雲[くも]間[ま]** 雲の切れ間から見える青い空。「~からさし込む光」 02 **青[あお]空[ぞら]** よく晴れた青い空。「雲ひとつない〜」 03 **青[セイ]天[テン]** 青空。「~に浮かぶ雲ひとつ」 04 **蒼[ソウ]空[クウ]** 「青空」の古めかしい言い方。「~をゆったりと舞う大きな鳥」 05 **蒼[ソウ]天[テン]** 「青空」の古めかしい言い方。◇青天の空のこともいう。 06 **蒼[ソウ]穹[キュウ]** 「蒼天」の、さらに古めかしい言い方。 07 **碧[ヘキ]空[クウ]** (晴れ渡って美しい)青空。「澄み渡った〜のもと、記念式典がとりおこなわれた」◇「碧」は「青」「青緑」の意。 08 **碧[ヘキ]落[ラク]** 青空。「〜を渡る風」◇転じて、はるか遠いところの意でも用いられる。 09 **青[あお]天[てん]井[じょう]** 天井のような青空。「~の下に大の字に寝る」 ## X 名詞の類:トキ 00 **晴[は]れ間[ま]** 一時的に晴れている時間。「梅雨の〜に布団を干す」 01 **梅[つ]雨[ゆ]晴[ば]れ** 梅雨の晴れ間。 02 **五[さ]月[つき]晴[ば]れ** 梅雨晴れ。◇「五月」は陰暦5月(今の6月)のこと。 03 **晴[セイ]夜[ヤ]** 空のよく晴れた夜。「月のない〜の星明かり」 # 8707 曇[くも]る ## a 動詞の類 00 **曇[くも]る** 空の大部分に雲が出て、日や月の光をさえぎる。「空が急に曇ってきた」▷晴れる <1546> # 曇る8707a~k 01 **掻[か]き曇[くも]る** 急に曇る。「一天にわかに〜」 02 **霞[かす]む** かすみが立って、そのまわりがよく見えなくなる。「山が〜」 03 **陰[かげ]る** 雲が出て、太陽や月の光が弱まる。「今まで晴れていたはずなのに、いつの間なのに黒雲が広がり、日が陰ってきた」◇「翳る」とも書く。 04 **雲[くも]が掛[か]かる** 雲が空を覆って、光をさえぎる。「太陽に雲がかかって、にわかに暗くなった」 05 **垂[た]れ込[こ]める** 雲が低く垂れ下がって、あたり一面を広がる。「暗雲垂れ込め、今にも一雨きそうな空」◇「垂れ籠める」とも書く。 06 **崩[くず]れる** 天気が悪くなる。「雨の日が続いたので、そろそろ天気が崩れそうだ」◇「天気が崩れる」の形で用いることが多い。 07 **愚[グ]図[ズ]つく** 雨が降ったりやんだりの状態で、天気がはっきりしない。「今日もぐずついた天気になりそうだ」◇「愚図」はあて字。 ### ●かかる 08 **掛[か]かる** 空気中の細かい水滴が、辺り一面を覆う。「霧が~」「もやが~」「かすみが~」「ガスが~」 09 **立[た]ち込[こ]める** 霧・もや・煙などが辺り一面を覆って見通しが悪くなる。「朝の牧場に霧が〜」 10 **靄[もや]る** もやがかかる。「少しもやってきたようだ」 ## C 形容詞の類 00 **雲[くも]行[ゆ]きが怪[あや]しい** 雲の動き方から見て、天候が崩れそうである様子。「山頂が近くなるにつれ、風が強くなり、雲行きが怪しくなってきた」 ## d 形容動詞の類 00 **曇[くも]りがち** 曇っていることの多い様子。「このところ〜の天気が続く」 01 **下[くだ]り坂[ざか]** 晴れた状態から、徐々に天気が悪くなる様子。「明日は午後から~になるでしょう」 02 **暗[アン]澹[タン]たる** 非常に暗い様子。「絶望的な〜これからんとした海に出る」「窓の外には〜たる空が広がっていた」 ## f 副詞の類 **●どんよりと→8207濁[にご]るf** **●ぼやけた様子[ようす]→8211かすむf** ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●曇り 00 **曇[くも]り** 曇ること。特に、曇った気象状態。「~のち晴れ」「~空」 01 **曇[ドン]天[テン]** 曇り。「あいにくの〜で、時折小雨もちらついた」 02 **薄[うす]曇[ぐも]り** 雲が薄く空を覆った天気。「~の日で、あまり日がささない」 03 **高[たか]曇[ぐも]り** 雲が空の高いところを覆っている曇り。「晴れなかったがかかったので富士山を撮影することができた」 04 **本[ホン]曇[ぐも]り** 雲が空全体を覆っている曇り。「~になってきた」 05 **片[かた]曇[ぐも]り** 島の上空だけが曇ること。「〜で着陸を断念した」 06 **花[はな]曇[ぐも]り** 今にも雨が降り出しそうな曇り方。「~なので、ぬれてもいいように傘を鞄に入れる」 07 **雪[ゆき]曇[ぐも]り** 今にも雪が降り出しそうな曇り方。「~の休日は、こたつに入ってテレビでも見るのがいい」 08 **朝[あさ]曇[ぐも]り** 朝のうちは曇っていても、のちに晴れて暑い一日になることが多い。 09 **桜[さくら]曇[ぐも]り** 桜の花の咲くころの曇り天気。「昨日は〜で、せっかくの花見が台なしだ」 ### ●その他 10 **曇[くも]隠[がく]れ** 月が雲に隠れること。「名月が〜をしてしまった」 11 **雲[くも]行[ゆ]き** (天候が崩れそうな)雲の動き。「雨になりそうな〜だ」 12 **雲[くも]足[あし]** 雲の動き。「~が早い」◇「雲足」とも書く。 **●雲量[うんりょう]→1601計[はか]るh●あるものの量[りょう]** ## i 名詞の類:コト・サマ 00 **陰[かげ]り** 陰ること。「〜ひとつないお月様」◇「翳り」とも書く。 ### ●食 01 **食[ショク]** ある天体が他の天体の一部または全部を隠す現象。「蝕」とも書く。 02 **日[ニッ]食[ショク]** 月が太陽と地球とのあいだにきて太陽の光をさえぎり、太陽の一部分あるいは全部が隠れて見える現象。「~の観察をする」◇「日蝕」とも書く。 03 **皆[カイ]既[キ]日[ニッ]食[ショク]** 日食のうち、太陽がすっかり隠されて見える現象。「~を見に海外へ行く」◇「皆既日蝕」とも書く。 04 **月[ゲッ]食[ショク]** 地球が太陽と月とのあいだにきて一直線に並び、太陽の光をさえぎるため月の一部分あるいは全部が欠けて見える現象。「月蝕」とも書く。 05 **皆[カイ]既[キ]月[ゲッ]食[ショク]** 月食のうち、月が全部欠けて見える現象。◇「皆既月蝕」とも書く。 06 **皆[カイ]既[キ]食[ショク]** 「皆既日食」「皆既月食」の略。 07 **部[ブ]分[ブン]食[ショク]** 日食や月食で、太陽または月の一部分だけ欠けて見える現象。「~はよく見られる」→皆既食◇「部分蝕」とも書く。 08 **金[キン]環[カン]食[ショク]** 日食の一種。月のまわりに、太陽が輪状に輝いて見える現象。◇「金環蝕」とも書く。 ## k 名詞の類:モノ ### ●雲 00 **雲[くも]** 空に浮かぶ小さな氷や水の集まり。「青い空に浮かぶ小さな氷や水の塊」「空一面、黒い〜に覆われている」「~が流れる」◇白や灰色、黒っぽいものもあり、風でいろいろな形に変化する。 01 **雲[ウン]霞[カ]** 雲とかすみ。 ### ●雲のさま 02 **茜[あかね]雲[ぐも]** 朝日や夕日であかね色になった雲。 <1547> # 曇る8707k 03 **暁[ギョウ]雲[ウン]** 夜明け方の雲。 04 **彩[サイ]雲[ウン]** 太陽の光で、緑が美しく彩られた雲。 05 **浮[う]き雲[ぐも]** 空に浮かぶ雲。「少しずつ形を変える~をあきもしないで眺める」 06 **千[ち]切[ぎ]れ雲[ぐも]** 大きな部分からちぎれたように離れている雲。「澄んだ秋空に〜がぽっかりと浮かんでいる」 07 **片[ヘン]雲[ウン]** 一片のちぎれ雲。 08 **白[シラ]雲[クモ]** 白い雲。「~がたなびく」◇「しろくも」ともいう。 09 **白[ハク]雲[ウン]** しらくも。 ### ●黒雲 10 **黒[くろ]雲[ぐも]** (雨を降らせる)黒い雲。 11 **黒[コク]雲[ウン]** くろくも。「あっという間に〜が広がり、大粒の雨が落ちてきた」 12 **暗[アン]雲[ウン]** 今にも雨や雪が降りそうな黒い雲。「~が垂れ込めてきた」 13 **雨[あま]雲[ぐも]** (雨を降らせる)黒い雲。「一面に~がかかっている」 14 **雲[ウン]海[カイ]** 高い山の頂や航空機から見下ろしたとき、一面に海のように広がって見える雲。「初めて見る~に感動する」 ### ●雲の種類 15 **上[ジョウ]層[ソウ]雲[ウン]** 地上から約5000~1万3000mのところにある雲。◇巻雲・巻積雲・巻層雲など。 16 **中[チュウ]層[ソウ]雲[ウン]** 地上から約2000~7000mのところにある雲。◇高積雲・高層雲など。上部は上層雲の範囲まで広がっていることが多い。 17 **下[カ]層[ソウ]雲[ウン]** 地上から約2000m以下のところにある雲。◇積雲・層積雲・層雲・乱層雲など。 18 **巻[ケン]雲[ウン]** 上層雲の一種で、氷の粒からできている筋状の雲。「まきぐも」ともいう。「絹雲」とも書く。 19 **筋[すじ]雲[ぐも]** (筋のように見えることから)巻雲。「~が出ている」 20 **巻[ケン]積[セキ]雲[ウン]** 上層雲の一種で、巻雲が塊状に見える雲。◇「絹積雲」とも書く。 21 **斑[まだら]雲[ぐも]** (雲がまだらに群がっていることから)巻積雲。 22 **鱗[うろこ]雲[ぐも]** (うろこが並んでいるように見えることから)巻積雲。「~に秋の訪れを感じる」 23 **鰯[いわし]雲[ぐも]** (鰯がとれるころに見えることから、また鰯の群れのように見えることから)巻積雲。「~を見る季節となった」 24 **鯖[さば]雲[ぐも]** (鯖の斑点のように見えることから)巻積雲。 25 **巻[ケン]層[ソウ]雲[ウン]** 上層雲の一種で、雲が薄くベールのように広がり、太陽や月のまわりにかさをつくる雲。◇「絹層雲」とも書く。 26 **薄[うす]雲[ぐも]** (うっすらとかかっていることから)巻層雲。「~に太陽がぼんやりと見える」 27 **高[コウ]積[セキ]雲[ウン]** 中層雲の一種で、巻積雲より雲の塊が大きく、しばしば、太陽の光を受けて彩雲となることもある雲。 28 **羊[ひつじ]雲[ぐも]** (羊の群れのように見えることから)高積雲。 29 **群[むら]雲[くも]** (群れのように集まっていることから)高積雲。◇「叢雲」とも書く。 30 **叢[ソウ]雲[ウン]** 群雲。 31 **高[コウ]層[ソウ]雲[ウン]** 中層雲の一種で、幕のように空全体に広がって、太陽をぼやけて見せる雲。 32 **朧[おぼろ]雲[ぐも]** (空をおぼろに覆うことから)高層雲。 33 **層[ソウ]積[セキ]雲[ウン]** 下層雲の一種で、雲の塊が層状に広がった雲。 34 **曇[くも]り雲[ぐも]** (黒い雲が空を一面に覆うことから)層積雲。 35 **層[ソウ]雲[ウン]** 下層雲の一種で、層状に霧のように広がった雲。 36 **乱[ラン]層[ソウ]雲[ウン]** 下層雲の一種で、雨や雪をもたらす灰色の雲。 37 **乱[ラン]雲[ウン]** ①「乱層雲」の旧称。②乱れ飛ぶ雲。 38 **雨[あま]雲[ぐも]** (雨を降らせることから)乱層雲。「~を見て、コートをはおって外出する」 39 **雪[ゆき]雲[ぐも]** (雪を降らせることから)乱層雲。「~が低く垂れ込めば、今夜大きくなるといわれる」 40 **積[セキ]雲[ウン]** 綿のように浮かぶ雲。◇大きくなると積乱雲になる。 41 **綿[わた]雲[ぐも]** (綿のように見えることから)積雲。「~がぽっかり浮かんでいる」 42 **積[セキ]乱[ラン]雲[ウン]** 垂直方向に著しく発達して、高く盛り上がる雲。◇夏に多く、しばしば雷雨や雹を降らせる。 43 **雷[かみなり]雲[ぐも]** 雷の原因となる雲。◇多くは積乱雲。 44 **雷[ライ]雲[ウン]** かみなりぐも。 45 **入[ニュウ]道[ドウ]雲[ぐも]** (入道のように見えることから)積乱雲。「真っ青な夏の空に〜がわき立つ」 46 **夜[ヤ]光[コウ]雲[ウン]** 北ヨーロッパやカナダなどの高緯度地帯で夏の日没後や日の出前に数時間だけ見える、青白い輝きを帯びた雲。◇高度80~85km付近に出現。極微小の氷の結晶から成る。 47 **飛[ヒ]行[コウ]機[キ]雲[グモ]** 飛行機が空を飛ぶとき、後ろに生じる白くて長い筋状の雲。「まっすぐな〜」 48 **茸[きのこ]雲[ぐも]** 原子爆弾の爆発のときに発生する、巨大なきのこの形をした雲。「不気味な〜」 ### ●霧など 49 **霧[きり]** 小さな水滴の集まりが、白く地上や水上に立ち込めたもの。「~が晴れて視界が開けた」 50 **狭[サ]霧[ギリ]** 霧。「さ」は語調をととのえる接頭語。 51 **朝[あさ]霧[ぎり]** 朝立つ霧。「~の立つ高原」 52 **夕[ゆう]霧[ぎり]** 夕方に立つ霧。 53 **夜[ヨ]霧[ギリ]** 夜立つ霧。「靴音を響かせて、~の中へ消えていく男」 <1548> # 曇る8707k~降る8708f 54 **濃[ノウ]霧[ム]** 見通しがきかなくなるほど濃い霧。「~で身動きがとれなくなった」▷~注意報 55 **ガス** 「濃霧」の洋語的表現。「~がかかって1m先も見えない」オgas 56 **煙[エン]霧[ム]** 空気中に漂う煤煙や排気ガス。「東京で生活していると~に無縁ではいられない」◇大都市によく発生し、視界が悪くなる。 57 **スモッグ** 「煙霧」の、より一般的な言い方。「~がなくて富士山がよく見える」▷光化学~◇smoke(煙)とfog(霧)を合成した語。smog 58 **靄[もや]** 霧より小粒の水蒸気が空気中に立ち込めたもの。 59 **朝[あさ]靄[もや]** 朝立ち込めるもや。 60 **夕[ゆう]靄[もや]** 夕方に立ち込めるもや。 61 **夕[ゆう]煙[けむり]** 煙のようにかかる夕もや。 62 **水[スイ]煙[エン]** 水面に立つ霧やもや。 63 **水[スイ]煙[エン]** みずけむり。◇「水畑」とも書く。 64 **霞[かすみ]** 春、山すそに細かい水滴が集まって、白くぼんやりと見えるようになったもの。「~を食っては生きていけない」 65 **朝[あさ]霞[がすみ]** 朝立つかすみ。「~がたなびく丘」 66 **夕[ゆう]霞[がすみ]** 夕方に立つかすみ。 67 **春[はる]霞[がすみ]** 春に立つかすみ。 ## u 名詞の類:トコロ 00 **曇[くも]り空[ぞら]** 雲に覆われた、曇っている空。「毎日~が続く」 01 **雲[くも]居[い]** 雲のあるところ、すなわち空。「~のかなた」◇「雲井」ともあてる。 02 **雲[ウン]上[ジョウ]** 雲の上。 03 **雲[ウン]底[テイ]** 雲の低いところ。 04 **雲[ウン]中[チュウ]** 雲の中。▷~白鶴(雲の中を白い鶴のように飛ぶこと) 05 **雲[ウン]頂[チョウ]** 雲のいちばん高いところ。 # 8708 降[ふ]る ## a 動詞の類 ### ●降る 00 **降[ふ]る** 雨・雪・火山灰などの細かいもの)が空から落ちてくる。「雨が降る」「雪が降る」「噴火のあと、火山灰が降ってきた」▷晴れる◇「紙吹雪が降る」のように、自然物以外の細かいものが上方から落ちることにも用いる。 01 **降[ふ]り注[そそ]ぐ** 水を注ぐように絶え間なく降る。「大粒の雨が~」◇「日の光がさんさんと降り注ぐ」「事件後、非難の声が降り注いだ」のように、比喩的にも用いる。 02 **降[ふ]り頻[しき]る** 雨や雪がやむ間もなく、盛んに降る。「~雨で前が見えない」 03 **時[し]雨[ぐ]れる** 晩秋から初冬にかけて、雨が急に降ったりやんだりする。「秋も深まり、~ようになった」 04 **降[ふ]り出[だ]す** 降り始める。「雪が~」 05 **ぱらつく** 雨やあられがほんの少し降ってくる様子。「雨がぱらついてきたから、傘を持てて行きなさい」 06 **ばらつく** 雨や雪などがまばらに散らばるように降ってくる。「黒々とした雲が空を覆い、急に雨がばらついて、道路が濡れ出した」 07 **そぼ降[ふ]る** 小さな雨が静かに降る。「小雨の~夜道」 08 **しょぼつく** 雨がしょぼしょぼと静かに降る。「小雨が~」 09 **ちらつく** 少しの雪がゆっくりと降ってくる。「どうも冷え込むと思ったら小雪がちらついてきた」 **●降[ふ]り敷[し]く・降[ふ]り積[つ]もる→7806高[たか]まるa●積[つ]もる** ### ●霜や露がつく 10 **降[お]りる** 地面やものの表面に、霜や露が生じる。「今朝は霜が降りていた」 11 **置[お]く** 「降りる」の古い言い方。「葉に露が~」 12 **結[ケツ]露[ロ]** 建物の中で露が生じること。「窓ガラスが~する」 ## C 形容詞の類 **●雪[ゆき]深[ぶか]い→7803深[ふか]いc** ## d 形容動詞の類 ### ●雨の降りかた 00 **小[こ]降[ぶ]りの** 雨や雪の降り方が弱い様子。「ようやく雨が〜になった」 01 **大[おお]降[ぶ]りの** 雨や雪の降り方がひどい様子。「~で心配だ」「~になると川の堤防が崩れそう」 02 **本[ホン]降[ぶ]りの** 雨が本格的に降り始めた様子。「かさもささずにいたが、とうとう〜になった」 03 **土[ど]砂[しゃ]降[ぶ]りの** 非常に激しく降る雨。「〜の中を傘もささずに歩く」 04 **横[よこ]殴[なぐ]りの** 雨や雪が、横から激しく吹きつける様子。「~の雨が吹きつける」 ## f 副詞の類 00 **しとしとと** 細かい雨が静かに降って、辺りを湿らす様子。「いつまでも〜降る雨」 01 **しょぼしょぼと** 細かい雨が静かに降って、辺りを湿らす様子。「~降る雨」 02 **颯[さっ]と** 雨が急に降り出したり急にやんだりする様子。「〜一雨きた」 03 **ざっと** 雨が勢いよく、短時間に降る様子。「〜降り出す」「ざあっと」ともいう。 04 **ざあざあと** 雨が音を立てて、激しく降る様子。「雨が〜降っている」 05 **深[シン]々[シン]と** 雪が静かに大量に降る様子。「夜も更け、雪が〜降る」「涔涔と」とも書く。 <1549> # 降る8708h~i ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●降ること 00 **降[ふ]り** 雨や雪などの降り方。「こんなひどい~になるとは思わなかった」 01 **雨[あめ]** 空から水滴が降ってくること・天気。「急な~にあわてて駆け出す」「明日は~だそうだ」「~のち晴れ」 02 **雨[ウ]天[テン]** 雨。「今日の試合も〜で順延か」▷~決行・~中止 03 **降[コウ]雨[ウ]** 空から水滴が降ってくること。「~の前日に畑に苗を植える」 04 **降[コウ]雨[ウ]** 雨降り。「〜になったら土石流が起きかねない」 05 **雪[ゆき]** 空から、水分が凍って白くなった、ふわふわした軽いものが降ってくること・天気。「~に閉ざされた街」「今日は一日~だそうだ」 06 **雪[ゆき]降[ぶ]り** ふわふわした軽いものが降ってくること。「~だというのにハイヒールで歩くんですか」 07 **降[コウ]雪[セツ]** 雪降り。「~の範囲が広がった」▷~量 08 **降[コウ]水[スイ]** 降雨と降雪。「過去50年間の〜の記録」▷~量・~確率 09 **降[コウ]雹[ヒョウ]** 多く雷を伴って、氷の粒が降ってくること。「~による被害は甚大だ」 10 **降[コウ]霜[ソウ]** 霜が降りること。「今年初めての~が観測された」 11 **降[コウ]灰[カイ]** 灰が降ってくること。「噴火後も〜が続いた」◇「はい」ともいう。 ### ●降りそうな様子 12 **雨[あま]模[モ]様[ヨウ]** 今にも雨の降り出しそうな空の様子。「〜の1日だった」◇「あめもよう」ともいう。 13 **雪[ゆき]模[モ]様[ヨウ]** 今にも雪の降り出しそうな空の様子。「こんな〜の日に出かけるなんて無茶だ」 14 **雪[ゆき]もよい** 「雪模様」の古めかしい言い方。「~の暗い空」 ## i 名詞の類:コト・サマ ### ●いろいろな雨 00 **御[お]湿[しめ]り** やっと降った、ほどよい雨。「久しぶりの〜に、畑の作物がほっとしたようだ」 01 **小[シャオ]雨[ユイ]** 少し降る雨。「~がぱらつく肌寒い日」 02 **小[こ]雨[さめ]** 雨。「〜決行」 03 **細[サイ]雨[ウ]** 細かい雨。「~に濡れた花」 04 **霧[きり]雨[さめ]** 霧のようにとても細かい雨。「~は意外とぬれる」「きりあめ」ともいう。 05 **糠[ぬか]雨[あめ]** 糠のように細かい雨。「~の中、傘もささずに歩いた」 06 **小[こ]糠[ぬか]雨[あめ]** 「糠雨」を強めた言い方。「〜に煙る街」 07 **涙[なみだ]雨[あめ]** ①ほんの少しだけの雨。「乾いた大地を潤すには、~にしかならない」②悲しみのときなどに、悲しみの涙が雨となって降るように思える雨。「出棺を終えると同時の~」 08 **大[おお]雨[あめ]** たくさん降る雨。「~で家の近くの川があふれ、市全体が避難した」 09 **大[タイ]雨[ウ]** おおあめ。「~の際の対策も検討する」 10 **豪[ゴウ]雨[ウ]** 激しい大雨。「~に見舞われる」 11 **雷[ライ]雨[ウ]** 雷を伴って降る雨。「急な~にあわてて、雨やどりできる場所を探す」▽~注意報 12 **強[キョウ]雨[ウ]** ①激しく降る雨。②短時間に降る、激しく強い雨。「雲行きがあやしくなったと思ったらたちまち〜となった」 13 **暴[ボウ]雨[ウ]** 激しく降る雨。 14 **風[フウ]雨[ウ]** 風を伴った、強い雨。▷~注意報 15 **篠[しの]突[つ]く雨[あめ]** 篠竹を束ねて突き下ろすような激しい雨。「~に店の軒先で雨やどりした」 16 **集[シュウ]中[チュウ]豪[ゴウ]雨[ウ]** ひとところに集中して降る激しい雨。「〜で河川が氾濫する」 17 **一[ひと]雨[あめ]** ①ひとしきり降る雨。「〜ほしいところだ」②雨が1回降ること。「〜ごとに暖かくなる」 18 **長[なが]雨[あめ]** 何日も続けて降る雨。「〜で畳がじめじめして気持ちが悪い」 19 **霖[リン]雨[ウ]** 何日も長く降り続く雨。 20 **陰[イン]雨[ウ]** 長く降り続く、陰気な雨。「気が滅入るような~」 21 **恵[めぐ]みの雨[あめ]** 長く続いた日照りのあとに降る、大地をうるおす雨。「ひと月ぶりの雨は、まさに〜だった」 22 **慈[ジ]雨[ウ]** 恵みの雨。「干天の~」◇「滋雨」とも書く。 23 **遣[や]らずの雨[あめ]** 訪ねてきた人を帰したくないかのように降ってくる雨。 **●暴[ボウ]風[フウ]雨[ウ]→8711荒[あ]れるh●暴[ボウ]風[フウ]雨[ウ]** ### ●にわか雨 24 **俄[にわか]雨[あめ]** 急に降り出して、すぐにやんでしまう雨。「ところにより〜が降るでしょう」 25 **通[とお]り雨[あめ]** すぐにやむ雨。「どうせ〜ですから、ここで雨やどりしましょう」 26 **村[むら]雨[さめ]** 強く降ったり弱く降ったりを繰り返す、にわか雨。「秋の~」◇むらになって降る意から。「叢雨」「群雨」とも書く。「村」はあて字。 27 **驟[シュウ]雨[ウ]** 強く降ったり弱く降ったりを繰り返す、にわか雨。 28 **スコール** 熱帯地方で昼間に多く起こる、強風を伴ったにわか雨。「激しい〜にずぶ濡れになった」squall 29 **天[テン]気[キ]雨[アメ]** 晴れているのに降り出して、すぐにやむ雨。「~だから傘はいらない」 30 **日[ひ]照[で]り雨[あめ]** 日が照っているのに降る雨。「かすかな~」▷天気雨。 31 **狐[きつね]の嫁[よめ]入[い]り]** 日照り雨。 <1550> # 降る8708i~k ### ●季節の雨 32 **春[はる]雨[さめ]** 春、静かに降る雨。「~だ。濡れて行こう」 33 **五[さ]月[み]雨[だれ]** 陰暦5月ごろにあたる、梅雨どきにしとしと降る長雨。▷~雲 34 **夕[ゆう]立[だち]** 夏の夕方に、ざっと降ってやむ雨。「~にあってずぶ濡れになった」▷~雲◇多く雷を伴う。 35 **白[ハク]雨[ウ]** 夕立。 36 **秋[あき]雨[さめ]** 秋に降る(長)雨。「~に打たれて、ますます色づく紅葉」▷~前線 37 **時[し]雨[ぐれ]** 晩秋から初冬にかけて、降ったりやんだりする雨。「~の降る季節になった」▷初~・〜雲・~月・北山~・秋~ 38 **冷[レイ]雨[ウ]** (晩秋から初冬にかけて降る)冷たい雨。 39 **氷[ひ]雨[さめ]** 晩秋から初冬にかけて降る、きわめて冷たい雨。 ### ●いろいろな雪 40 **小[こ]雪[ゆき]** 少し降る雪。「~がちらつき始めた」 41 **細[ささめ]雪[ゆき]** 細かに降る雪。 42 **風[かざ]花[はな]** 冬の初めごろに、風が吹き、ぱらぱらと降る雪。「~が、本格的な冬の到来を告げる」◇「かざばな」ともいう。 43 **大[おお]雪[ゆき]** たくさん降る雪。「~で電車が遅れた」▷~警報・~注意報 44 **どか雪[ゆき]** 俗一度にたくさん降る雪。「〜で交通機関が麻痺した」 45 **豪[ゴウ]雪[セツ]** 被害になるほどの大雪。▷~地帯 46 **白[ハク]魔[マ]** 恐ろしい害をもたらす大雪を、魔物にたとえた語。「~が荒れ狂う」 47 **俄[にわか]雪[ゆき]** にわかに降り出し、短時間でやむ雪。 48 **雪[ゆき]時[し]雨[ぐれ]** ①にわか雪。②雪まじりの雨。 49 **里[さと]雪[ゆき]** 里・平野部に降る雪。⇒山雪◇特に、日本海側の平野部で多量に降る雪をいう。 50 **山[やま]雪[ゆき]** 山に降る雪。▷里雪◇特に、日本海側の山間部で多量に降る雪をいう。 51 **早[そう]雪[せつ]** 例年よりも早い時期に降る雪。 52 **初[はつ]雪[ゆき]** その冬になって初めて降る雪。「去年より2週間早い~」 53 **春[シュン]雪[セツ]** 春に降る雪。「~が舞う寒い一日」 54 **残[ザン]雪[セツ]** もう冬が終わったころに降る雪。 55 **雪[ゆき]の果[は]て** その冬の最後に降る雪。 ### ●その他 56 **雨[あま]脚[あし]** ①雨が移動する速さ。「~が速いから、すぐにやむだろう」②すだれのように見える雨。「~が激しい」「~が強い」◆「雨足」とも書く。 57 **多[タ]雨[ウ]** 雨が多いこと。「今年は~になりそうだ」▷少雨 58 **少[ショウ]雨[ウ]** 雨が少ないこと。「今年の夏は〜による渇水に見舞われた」 59 **雪[セッ]質[シツ]** 湿っているとか乾いているといった雪の状態。「スキー場の〜を調べる」 ## k 名詞の類:モノ ### ●雨 00 **雨[あめ]** 空から降ってくる水滴。「大粒の~」 01 **雨[あま]粒[つぶ]** 雨の粒。「~がぽつり。夕立がやってきそうだ」「あめつぶ」ともいう。 02 **雨[あま]水[みず]** 降った雨の水。「~をためる」 03 **雨[あま]露[つゆ]** 雨と露。「とりあえず、〜さえしのげれば、それでいい」 04 **雨[ウ]露[ロ]** あめつゆ。 ### ●雪 05 **雪[ゆき]** 空から降ってくる、水分が凍って白くなった、ふわふわした軽いもの。「音も立てずに~が降る」▷~合戦 06 **雪[セッ]花[カ]** 雪のひとひらひとひら。 07 **雪[セッ]花[カ]** 花のような雪片。◇「雪華」とも書く。 08 **白[ハク]雪[セツ]** 真っ白で美しい雪。 09 **白[しら]雪[ゆき]** しらゆき。「~を抱く山々」 10 **淡[あわ]雪[ゆき]** やわらかですぐに消える春先の雪。 11 **泡[あわ]雪[ゆき]** 泡のようにとけやすい雪。◇「沫雪」とも書く。 12 **綿[わた]雪[ゆき]** 綿をちぎったような大きな雪片の雪。 13 **牡[ボ]丹[タン]雪[ユキ]** 湿った大きな雪片の雪。「~でコートが濡れる」◇「ぼたゆき」ともいう。 14 **濡[ぬ]れ雪[ゆき]** 水分を多く含んだ雪。「~だから積もらないだろう」 15 **湿[シメ]雪[リユキ]** 濡れ雪。「~用のスキーワックス」 16 **べた雪[ゆき]** 水分が多く、積もりにくい雪。 17 **粉[こな]雪[ゆき]** 粉のように細かくて、さらさらした雪。 18 **パウダースノー** 「粉雪」の洋語的表現。「スキーヤーに人気の~」powder snow 19 **深[み]雪[ゆき]** ①雪。②深く積もった雪。 20 **残[ザン]雪[セツ]** 春になって、山などで他の雪がとけた後でもとけないで残っている雪。「向こうの山にところどころ〜がある」 21 **根[ね]雪[ゆき]** 積もって固くなり、春までとけない雪。「暖かくなって~がとける季節になった」 22 **万[マン]年[ネン]雪[ユキ]** 1年中とけないで残っている雪。「富士山の~」 23 **新[シン]雪[セツ]** 新たに降り積もった雪。「~の上をかんじきを付けて歩く」 24 **薄[うす]雪[ゆき]** うっすらと降り積もった雪。「~の上を足早に歩く」 25 **斑[まだら]雪[ゆき]** まだらに降り積もったり、消え残ったりした雪。 <1551> # 降る8708k~x 26 **肌[はだ]雪[らゆき]** 「斑雪」。「降り積もり」まだらに残った雪。「はだら」とも略す。 27 **氷[ヒョウ]雪[セツ]** 氷と雪。「~に閉ざされる」 **●積[つ]もった雪[ゆき]→7806高[たか]まるk** **●雪[ゆき]煙[けむり]→8604煙[けむ]るk●煙[けむり]のように見[み]えるもの** ### ●霜 28 **霜[しも]** 冷え込んだ朝に地面に現れる白くて細かい氷の粒。「~が降りて真っ白になる」 29 **霜[しも]柱[ばしら]** 冬、地中の水分が凍り、細い柱のようになって表土を押し上げたもの。「~がたつ」 30 **朝[あさ]霜[じも]** 朝の霜。◇「あさじも」ともいう。 31 **初[はつ]霜[じも]** その季節の初めての霜(が降りること)。 32 **早[はや]霜[じも]** 通常よりも早い時期の霜(が降りること)。 33 **遅[おそ]霜[じも]** 4月末から5月にかけての霜(が降りること)。「~で農作物に被害が出た」◇「晩霜」とも書く。 34 **晩[バン]霜[ソウ]** 遅霜。 35 **秋[シュウ]霜[ソウ]** 秋に降りる霜。▷~烈日 36 **別[わか]れ霜[じも]** 春になってから、最後に降りる霜。 37 **霜[ソウ]雪[セツ]** 霜と雪。「頭に霜雪を置く」の句のように、白い物、特に白髪のたとえで用いることも多い。 38 **氷[ヒョウ]霜[ソウ]** ①氷と霜。②樹枝に降り積もって氷のようになった露。 ### ●露 39 **露[つゆ]** 外にあるものにつく小さい水滴。「里芋の葉の~を集める」 40 **朝[あさ]露[つゆ]** 朝、草の上などに降りている露。「野原を歩いていたら~でズボンのすそがぬれた」「朝日で〜がきらきら輝いている」▷夜露 41 **夜[ヨ]露[ロ]** 夜のあいだに降りる露。「~にしっぽりと濡れる草履」 42 **白[しら]露[つゆ]** 白く光っている秋の露。「草に〜が置く」 43 **白[ハク]露[ロ]** 「しらつゆ」の漢語的表現。 44 **凍[いて]露[つゆ]** ①凍って霜のようになった露。②露と霜。 ### ●その他 45 **霰[あられ]** 空から降ってくる、水分が凍って白くなった小さい粒。 46 **霙[みぞれ]** 空から降る途中で雪がとけて雨になりかかったもの。「急に冷え込んで、降っていた雨が〜に変わった」 47 **雹[ひょう]** 雷を伴って空から降る、大きな氷の粒。「~による農作物の被害」 48 **氷[ひ]雨[さめ]** 「雹」「あられ」の古い言い方。 49 **火[カ]山[ザン]灰[バイ]** 火山から噴き出る灰のようなもの。「このあたりは〜が降るので洗濯物を外に干せない」▷~地・~土 50 **死[し]の灰[はい]** 核兵器の爆発や原子炉内の核分裂によって生じる、人体に有害な放射性物質を含んだ微粒子。「恐ろしい〜」 ## S 名詞の類:ヒト 00 **雪[ゆき]女[おんな]** 豪雪地帯の雪の日に、白い着物姿で現れて人を惑わすという雪の精。 01 **雪[ゆき]娘[むすめ]** 人間の若い女の姿をした雪の精。 02 **雪[ゆき]ん子[こ]** 人間の子供の姿をした雪の精。 03 **雪[ゆき]鬼[おに]** 雪の精が鬼の姿となって現れたもの。 04 **雪[ゆき]男[おとこ]** ヒマラヤ山中に住んでいるといわれる、人間の姿に似た正体不明の生き物。 05 **ビッグフット** 北アメリカで目撃された雪男。◇足跡が大きかったことから。Bigfoot ## u 名詞の類:トコロ 00 **雨[あま]空[ぞら]** 今にも雨の降りそうな空。「~に向かってかえるの大合唱」 01 **雪[ゆき]空[ぞら]** 今にも雪の降りそうな空。「寒々とした~が当分のあいだ続く」 02 **梅[つ]雨[ゆ]空[ぞら]** 雨が降るか、曇るかの、梅雨の時期の空。「~が立ち込めている空」「うっとうしい~が続いている」 03 **霜[ソウ]天[テン]** 霜が降りた冬の日の、寒々しい空。 04 **雪[ゆき]国[ぐに]** よく雪の降る土地。「~の春」 05 **豪[ゴウ]雪[セツ]地[チ]帯[タイ]** 冬になるといつもたくさんの雪が降り積もる地域。「列車が~にさしかかると、あたりの景色が白一色となった」 **●雪[セツ]原[ゲン]→7802平[たいら]たいu●野[の]原[はら]** **●雪[ゆき]山[やま]→7806高[たか]まるu●いろいろな山[やま]** **●雪[ゆき]道[みち]→2600通[とお]るu●道[みち]** **●熱[ネッ]帯[タイ]雨[ウ]林[リン]→0106生[は]えるu●ある地域[ちいき]の森林[しんりん]** ## x 名詞の類:トキ 00 **降[ふ]り出[だ]し** 雨が降り出すとき。「〜から1時間で100ミリを超えた」 01 **梅[つ]雨[ゆ]** 夏の初めに、雨が多く降ってじめじめする季節。「うっとうしい〜がやってきた」▷~明け・~冷え・戻り~・残り~◇「黴雨」とも書く。 02 **黴[バイ]雨[ウ]** 梅雨。 03 **空[から]梅[つ]雨[ゆ]** 晴天続きで、雨量の少ない梅雨。 04 **梅[つ]雨[ゆ]入[い]り** 梅雨に入るとき。「今年の〜は、例年より遅いらしい」▷~宣言 05 **入[い]り梅[ばい]** 空梅雨入り。 06 **菜[ナ]種[タネ]梅[ヅ]雨[ユ]** 3月から4月にかけて、菜の花の咲くころに降る長雨(の季節)。 07 **雨[ウ]季[キ]** 1年のうちで、特に雨量の多い季節。▷乾季 08 **雨[ウ]期[キ]** 1年のうちで、特に雨量の多い時期。▷乾期 09 **霜[しも]夜[よ]** 霜の降りる夜。 10 **霜[ソウ]降[コウ]** 二十四節気の一つで、現在の10月23日ごろ。 <1552> # 降らす8709a~吹く8710k # 8709 降[ふ]らす ## a 動詞の類 00 **降[ふ]らせる** 降るようにする。「舞台の真上から紙吹雪を〜仕掛け」「山々の広葉樹林が雨を~」 01 **降[ふ]らす** 「降らせる」の、ややくだけた言い方。「雨を〜ために砂漠に植林する」 ## k 名詞の類:モノ 00 **低[テイ]気[キ]圧[アツ]** 周囲より気圧が低い区域。この圏内では一般に天気が悪い。「~が近づいて来たので、天気が崩れそうだ」▷熱帯~・温帯~▷高気圧◇天気図で見ると閉じた等圧線で囲まれ楕円のような形をしている。 01 **気[キ]圧[アツ]の谷[たに]** 低気圧の中心から谷のように伸びている部分。一般にこの東側では天気が悪い。「~が近づくので天気が崩れる」 02 **前[ゼン]線[セン]** 密度が異なる2つの気団の境界線。そこではしばしば温度・風などの大きな変化が起こり、悪天候になることが多い。「~の通過に伴って、天気は荒れ模様になるでしょう」「~が停滞する」 03 **寒[カン]冷[レイ]前[ゼン]線[セン]** 寒気が優勢で暖気の下方へもぐり込んでいくことによって形成される前線。通過するときには気温が急に下がり、雨や風を伴うことが多い。▷温暖前線 04 **温[オン]暖[ダン]前[ゼン]線[セン]** 暖気が優勢で寒気団のつくる斜面の上に乗り上げていくことによって形成される前線。近づくと持続性の雨が降り、通過すると天気が回復し、気温が上がる。▷寒冷前線 05 **停[テイ]滞[タイ]前[ゼン]線[セン]** 寒暖の気団が接したままほとんど動かない前線。 06 **梅[バイ]雨[ウ]前[ゼン]線[セン]** 梅雨のころに日本列島付近に停滞する前線。「~が北上しそうだから、間もなく梅雨明けか」 **●気団[きだん]→4915流[なが]れるk●流動[りゅうどう]する物質[ぶっしつ]** ## S 名詞の類:ヒト 00 **雨[あめ]男[おとこ]** なかば冗談で、その人が来たり出かけたりすると、晴れていても必ず雨になるといわれる男の人。「彼は自分が〜だといわれて、むっとした」 01 **雨[あめ]女[おんな]** なかば冗談で、その人が来たり出かけたりすると、晴れていても必ず雨になるといわれる女の人。「自他共に認める〜の妻は、常に傘を手放さない」 # 8710 吹[ふ]く ## a 動詞の類 00 **吹[ふ]く** 空気が移動して風になって通る。「穏やかな風が~」 01 **そよ吹[ふ]く** 風がわずかに吹く。「~風がかすかに木の葉を揺らす」 02 **吹[ふ]き下[お]ろす** 高い所から低い所に向かって強く吹く。「山から寒風が~」 03 **吹[ふ]き付[つ]ける** 風が強く吹いて当たる。「横殴りの雨が〜て、前へ進めない」◇雨・雪などを伴う場合もある。 04 **繁[しげ]吹[ふ]く** 雨をともなった風が激しく吹きつけること。「雨風が繁吹き荒れた」◇「重吹く」とも書く。 05 **吹[ふ]き返[かえ]す** 吹いていた風が反対方向から吹く。「~強風で木がなぎ倒された」 **●吹[ふ]き渡[わた]る・吹[ふ]き抜[ぬ]ける→2600通[とお]るa●あるところを渡[わた]る●抜[ぬ]ける** **●吹[ふ]き込[こ]む→5611入[はい]るa** **●吹[ふ]き荒[あ]れる→8711荒[あ]れるa●吹[ふ]き荒[あ]れる** **●吹[ふ]き飛[と]ばす→4914飛[と]ばすa●飛[と]ばす** ## f 副詞の類 00 **そよそよと** 弱い風が静かに吹く様子。「春風が~吹く」 01 **そよと** 風が静かに心地よく(わずかに)吹く様子。「~とも風が吹かない真夏の昼下がり」「~吹く風が心地よい」 02 **さわさわと** 弱い風が心地よく吹く様子。「朝風が~と笹の葉を揺らす」 03 **颯[さっ]と** 風が急に吹く様子。「風が〜吹き抜けていった」 **●ひゅうひゅうと→8714鳴[な]るf** ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **吹[ふ]き返[かえ]し** 風が今までと反対の方向に吹くこと。「強い〜に立ちすくんだ」 **●風速[ふうそく]・風力[ふうりょく]→8900はやいh●はやさの度合[どあ]い** **●風圧[ふうあつ]→5203押[お]すh●圧力[あつりょく]** **●風[かざ]当[あた]り→5800当[あ]たるh** **●風[かぜ]通[とお]し→2604通[とお]すh●何[なに]かを通[とお]すこと** ### ●風の方向 01 **風[かざ]向[む]き** 風の吹く向き。「~が変わった」◇「ふうこう」ともいう。 02 **風[フウ]向[コウ]** かざむき。▷~計 ## k 名詞の類:モノ ### ●風 00 **風[かぜ]** 空気が流れて肌に感じられるもの。「どこからともなく〜が吹いてくる」 01 **雨[あめ]風[かぜ]** 雨と風。「丘の上に建てたので〜が強い」 02 **風[フウ]雨[ウ]** 「雨風」の、ややかたい言い方。「夕方から夜にかけて〜が強まるでしょう」「長年の~にさらされた家」 03 **波[なみ]風[かぜ]** 波と風。「ようやく〜がおさまった」 04 **風[フウ]波[ハ]** 波風。「長年〜に洗われ続けた岸壁」 05 **風[フウ]浪[ロウ]** 風と大波。 06 **雪[ゆき]嵐[あらし]** 雪と風。「激しい〜で前が見えない」 07 **風[フウ]雪[セツ]** 雪を伴って吹く、激しい風。「〜は午後、激しくなる模様だ」「何百年もの~に耐え、なお生長を続ける巨木」◇「風雪に耐えた男の顔」のように、比喩的に厳しい試練の意でも用いる。 08 **神[かむ]風[かぜ]** 神の威力で吹くといわれた風。 <1553> # 吹く8710k 09 **太[タ]刀[チ]風[カゼ]** 太刀を激しく振るときに起こる風。 10 **羽[は]風[かぜ]** 鳥や虫などが飛ぶときに羽が動いて起こる風。 11 **松[まつ]風[かぜ]** 松に吹く風。 12 **松[ショウ]籟[ライ]** 松風。 ### ●そよ風 13 **そよ風[かぜ]** わずかに吹く風。「さわやかな〜」 14 **微[ビ]風[フウ]** 弱い風。「扇風機を〜にセットする」 15 **軽[ケイ]風[フウ]** そよそよと吹く風。 ### ●強風 16 **大[おお]風[かぜ]** 強く激しい風。「〜で木の枝が折れる」 17 **強[キョウ]風[フウ]** 強く吹く風。「〜のため通行を規制する」 18 **烈[レッ]風[プウ]** 激しく吹く風。「〜で屋根の瓦が飛んだ」 19 **突[トッ]風[プウ]** 突然、吹く強い風。「〜に見舞われる」 20 **一[イッ]陣[ジン]の風[かぜ]** ひとしきり強く吹いてくる風。「書類が~に舞い上がる」 21 **疾[シップウ]** 急に起こる激しい風。「〜のように駆け抜ける」◇ひょう・降雹を伴うこともある。 22 **疾[シッ]風[プウ]** 「はやて」の漢語的表現。▷~迅雷 23 **爆[バク]風[フウ]** 爆発のときに起きる強い風。「〜で吹き飛ばされる」 ### ●冷風・熱風など 24 **寒[さむ]風[かぜ]** 寒い風。「~の吹く丘の上」 25 **寒[カン]風[プウ]** さむかぜ。「~に凍える」「〜吹きすさぶ港」 26 **隙[すき]間[ま]風[かぜ]** 建具などの隙間から入ってくる、寒い風。「家の建てつけが悪くて~が吹く」 27 **冷[レイ]風[フウ]** 冷たい風。「~に当たって頭を冷やす」 28 **涼[すず]風[かぜ]** 涼しい風。「川原の〜が心地よい」 29 **清[セイ]風[フウ]** さわやかな風。 30 **温[オン]風[プウ]** あたたかい風。▷~ヒーター 31 **熱[ネッ]風[プウ]** 熱い風。「〜で火傷をする」「砂漠の〜が吹きつける」 32 **フェーン** 山から吹き下ろす乾燥した高温の風。~現象◇向こう側の山腹で雨を降らし乾燥した空気が山頂を越えて下るとき、圧縮されて高温となる。ドFöhn 33 **風[フウ]炎[エン]** フェーン。◇「フェーン」に漢字をあてたもの。 ### ●ある時間帯に吹く風 34 **朝[あさ]風[かぜ]** 朝、吹く風。◇海岸では、陸上から海へ、山では、山から谷へ吹く。谷風◇朝風では海から陸へ吹く。 35 **夕[ゆう]風[かぜ]** 夕方、吹く風。 36 **夜[よ]風[かぜ]** 夜、吹く風。「~に当たると風邪をひく」 ### ●ある季節に吹く風 37 **春[はる]風[かぜ]** 春に吹くさわやかな風。「~に誘われて土手を散歩する」 38 **春[シュン]風[プウ]** はるかぜ。▷~駘蕩(のどかに春風が吹く様子) 39 **春[はる]一[イチ]番[バン]** 春になって最初に吹く強い南風。 40 **薫[クン]風[プウ]** 初夏に、若葉のかおりを乗せて吹く風。「さわやかな〜」 41 **緑[リョク]風[フウ]** 初夏、新緑の上を吹く風。「緑の若葉を渡る〜にしばし憩う」 42 **青[あお]嵐[あらし]** 青葉をそよがせて吹き渡る、やや強い風。「~に髪をなぶらせる」 43 **青[セイ]嵐[ラン]** 「あおあらし」の漢語的表現。 44 **涼[リョウ]風[フウ]** 涼しい風。特に、夏の終わりに吹く、初秋を思わせるような涼しい風。「ほてった体に〜が心地よい」 45 **秋[あき]風[かぜ]** 秋に吹く肌寒い風。「〜が身にしみる」 46 **金[キン]風[プウ]** 秋風。◇秋は五行説で金にあたることからいう。 47 **木[こ]枯[が]らし** 冬に吹く冷たくて強い風。「~の季節がやってきた」◇「凩」とも書く。 48 **空[から]っ風[かぜ]** 冬に湿気や雨雪を伴わずに激しく吹く風。「~で肌がかさかさになった」◇「乾風」とも書く。 49 **空[から]っ風[かぜ]** からかぜ。「上州名物の〜」◇「乾っ風」とも書く。 50 **季[キ]節[セツ]風[フウ]** 季節によって違う方向から吹く風。◇大陸と海洋との温度差によって起こり、日本では、冬は大陸から太平洋へ、夏は太平洋から大陸へ向かって吹く。 51 **モンスーン** 「季節風」の洋語的表現。▷~地帯monsoon ### ●ある場所で吹く風 52 **海[うみ]風[かぜ]** 海から陸へ吹く風。「~が駅の中まで磯のかおりを運んでくる」 53 **潮[しお]風[かぜ]** 海から陸へ吹いてくる潮けのある風。「~で、着ているものがじっとりとする」 54 **海[カイ]風[フウ]** ①海上を吹く風。②昼間、海から陸へ吹く風。▷陸風 55 **浜[はま]風[かぜ]** 海辺を吹く風。「~に当たりながら浜を歩く」◆浜から陸へ吹く風にもいう。 56 **浦[うら]風[かぜ]** 海辺を吹く風。 57 **陸[リク]風[フウ]** 夜、陸から海に吹く風。「~に変わる」◇夜になると陸のほうが海よりも早く冷えるために吹く。 58 **山[やま]風[かぜ]** 夜、山から平地に向かって吹き下ろす風。▷谷風◇夜になると、山腹が冷えるために起こる。 59 **嵐[あらし]** 山地から吹き下ろす風。▷高嶺~ 60 **山[ヤマ]背[セ]** ①山を越して吹く乾燥した風。②三陸から青森・秋田・山形の海岸地方で、霧や小雨を伴って吹く初夏の冷たい北東の風。「~が吹くと冷害が心配だ」 61 **谷[たに]風[かぜ]** 昼間、谷底から山腹に沿って吹き上がる風。◇山腹が温まるために起こる。 <1554> # 吹く8710k~荒れる871la 62 **野[の]風[かぜ]** 野を吹く風。 63 **川[かわ]風[かぜ]** 川を吹き渡る風。「~を受けて波立つ川面」 64 **ビル風[かぜ]** 高層ビルのあいだを吹く強い風。「ビル風に帽子を飛ばされた」◇気流があたったとき気流が乱れ、突然不規則に強く吹くために起こる。「ビル」は「ビルディング(building)」の略。 ### ●ある方向に吹く風 65 **逆[ギャク]風[フウ]** 進んでいく方向から、逆に吹く風。「~に押し戻されて前に進めない」▷順風 66 **向[む]かい風[かぜ]** 進んでいく方向から、自分に向かって吹いてくる風。「このため、なかなか進まない」▷追い風 67 **順[ジュン]風[プウ]** 進んでいく方向へ吹く風。「追い風に帆を上げる(物事が万事調子よく進むたとえ)」▷~満帆▷逆風 68 **追[お]い風[かぜ]** 後ろから、進んでいく方向へ吹く風。「~で楽に進む」▷向かい風 69 **追[お]い風[かぜ]** おいかぜ。「~に帆を上げる」 70 **横[よこ]風[かぜ]** 横から吹く風。「テントが〜にあおられる」 71 **東[ひがし]風[かぜ]** 東から吹く風。「さわやかな〜」 72 **東[トウ]風[フウ]** ひがしかぜ。 73 **東[コチ]風[カゼ]** ひがしかぜ。 74 **西[にし]風[かぜ]** 西から吹く風。「~が吹くと天気が変わる」 75 **西[セイ]風[フウ]** にしかぜ。 76 **南[みなみ]風[かぜ]** 南から吹く風。「生暖かいね〜」 77 **南[ナンプウ]** みなみかぜ。 78 **南[ハエ]風[カゼ]** みなみかぜ。 79 **北[きた]風[かぜ]** 北から吹く風。「~の吹く季節になった」 80 **北[ホク]風[フウ]** きたかぜ。 81 **朔[サク]風[フウ]** きたかぜ。◇「朔」は北の方角の意。 ### ●気流 82 **気[キ]流[リュウ]** 空気の流れ。「~の層」「飛行機が〜に乗って、到着時刻が変更になるらしい」▷上昇~・乱~◇地形や温度差などによって生じる。 83 **貿[ボウ]易[エキ]風[フウ]** 赤道付近から赤道に向かって吹く風。◇北半球では北東の風、南半球では南東の風になる。「~に乗って航海する」◇昔、貿易のため航海する帆船がこの風を利用したことから。 84 **偏[ヘン]西[セイ]風[フウ]** 地球を帯状に取り巻いて、一年中、西から東へ吹く風。◇南北両半球にあり、これにより、中緯度地帯では天気が西から東へ変わる。 85 **ジェット気流** 中緯度の1万m上空を吹く強い偏西風。「~に乗る」◇温度差が激しいほど強く吹き、風速は、季節や場所によって毎秒80m以上に達する。「ジェット(jet)」は噴流の意。 86 **ジェットストリーム** 「ジェット気流」の洋語的表現。「~に逆らって飛ぶ」jet stream ## S 名詞の類:ヒト 00 **風[かぜ]の子[こ]** 風の申し子のように、寒さの中でも元気な子供。「子供は~だから、こたつから出て外で遊びなさい」 ## t 名詞の類:ヒト **●風[フウ]神[ジン]→3404信[しん]じるt●土俗[どぞく]信仰[しんこう]の神[かみ]** ## u 名詞の類:トコロ ### ●風上・風下 00 **風[かざ]上[かみ]** 風の吹いてくる方向。「火事のときは~に逃げる」▷風下 01 **風[かざ]下[しも]** 風の吹いていく方向。「ねらった獲物の~から近づく」 02 **風[フウ]下[カ]** かざしも。 ### ●風が通るところ 03 **吹[ふ]き抜[ぬ]け** ①床や壁がなく、風が通り抜けるようにした空間。②天井を2階以上の高さにして、そのあいだに床をつくらない建て方をした空間。「玄関が〜になっている」 04 **風[フウ]洞[ドウ]** 人工的に空気の流れを調節できる、トンネル型の装置。▷~実験 **●風[かざ]窓[まど]→2604通[とお]すu●通風[つうふう]口[こう]** **●風[かざ]穴[あな]→6016うがつu●洞穴[どうけつ]など** ### ●その他 05 **モンスーン地[チ]帯[タイ]** 季節風の吹く地帯。●「モンスーン(monsoon)」は季節風の意。 # 8711荒[あ]れる ## a 動詞の類 ### ●荒れる 00 **荒[あ]れる** 風や波が激しくなって、天気が穏やかでなくなる。「山が~」「海が~」 01 **荒[あら]立[だ]つ** 風や波が荒くなる。「~波もものともせずに順調に航海できた」 02 **荒[あ]れ狂[くる]う** 風や波が、ひどく荒れる。「~風に吹き飛ばされそうになる」 03 **吹[ふぶ]雪[く]** 雪が激しい風を伴って吹きつける。「~とどこが道なのかもわからなくなる」 04 **吹[ふ]き荒[あ]れる** 風が激しく吹く。「寒風が容赦なく〜」 05 **吹[ふ]き荒[すさ]ぶ** 吹き荒れる。「風の~音で一晩中眠れなかった」 06 **吹[ふ]き募[つの]る** 風の勢いがますます激しくなる。「強風は衰える気配もなく吹きつのった」 07 **吹[ふ]き捲[ま]くる** 衰える様子もなく強い風が吹く。「~風を避ける場所を探す」 <1555> # 荒れる8711a~h ### ●しける 08 **時[し]化[け]る** 台風や低気圧の影響で、風雨や波が激しいので海が荒れる。「大型台風の影響で海上が~」「しけているので、漁を休む」◇「時化」はあて字。 09 **波[なみ]立[だ]つ** 風により波が起こる。「台風が接近し海が~」 10 **波[なみ]打[う]つ** 波が激しく押し寄せる。「~たびに木の葉のように揺れる小舟」 11 **うねる** 寄せたり引いたりして、水面が大きく盛り上がったり下がったりする。「風が吹いて海がうねり出した」 12 **逆[さか]巻[ま]く** 荒れて、渦を巻くように激しく波立つ。「~波を乗り越えて、やっと種子島にたどり着いた」 **●しぶく→6505散[ち]るa●飛[と]び散[ち]る** ## C 形容詞の類 00 **荒[あら]い** 風雨や波の勢いが激しい様子。「風が強まるとともに~波が打ち寄せる」「風が強まるとともに、だんだんと波が荒くなってきた」 01 **荒[あら]々[あら]しい** 「荒い」を強調した表現。「~砕ける波」 ## d 形容動詞の類 00 **大[おお]荒[あ]れの** 悪天候のため風雨や波が激しい様子。「台風で山も海も〜だ」 01 **荒[あ]れ模[モ]様[ヨウ]の** 強い風雨や風雪で、天候が荒れそうな様子。「~の天気」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●荒れた天気 00 **一[ひと]荒[あ]れ** 雨や雪を伴った強風が、ひとしきり吹き荒れること。「これから〜ありそうだ」◇人の機嫌が悪くなったり、争い事がひとしきり起こったりすることについてもいう。 01 **荒[コウ]天[テン]** 風雨・風雪の激しい荒れた天候。「~を無視して出航するな」 02 **悪[アク]天[テン]候[コウ]** 風雨などで天候が悪いこと。「~のために計画は中止になった」 03 **悪[アク]天[テン]** 悪天候。「~の中、試合は続行された」 ### ●嵐 04 **嵐[あらし]** (雨を伴った)激しく吹き荒れる風。「~が吹き、戸をたたく」 05 **吹[ふ]き降[ぶ]り** 風も吹き雨も降る、荒れた天気。「~には傘をさしてもだめだ」 06 **夕[ゆう]嵐[あらし]** 夕方の嵐。「~が吹いて庭の鉢植えが吹き飛ばされた」 07 **夜[よ]嵐[あらし]** 夜の嵐。「窓の外では~が吹き荒れていた」 08 **春[はる]嵐[あらし]** 春先の嵐。 09 **花[はな]あらし** 桜の花が咲くころに吹く強い風。 10 **野[の]分[わ]き** 秋に吹く強い風。◇「のわけ」ともいう。二百十日ごろに吹く台風から。 ### ●吹雪 11 **吹[ふぶ]雪[き]** 強い風を伴った雪が激しく降ること。「~にあって道に迷う」▷猛~ 12 **風[フウ]雪[セツ]** ふぶき。「~が吹き荒れる中、行軍を続けた部隊は遭難した」 13 **地[ジ]吹[ふ]雪[ブキ]** 降り積もった雪が強い風で乱れ飛ぶこと。「〜で前も見えない」 14 **暴[ボウ]風[フウ]雪[セツ]** 激しい風を伴う雪。「~で前が見えない」◇「~のため交通機関は麻痺状態だ」 15 **ブリザード** 極地で起こる猛吹雪。「〜で前に進めなくなる」blizzard ### ●つむじ風 16 **旋[つむじ]風[かぜ]** 渦を巻いて吹く小さくて強い風。「街角を〜が通り過ぎる」◇「飄風」とも書く。 17 **辻[つじ]風[かぜ]** つむじ風。◇「旋風」とも書く。 18 **旋[セン]風[プウ]** 「つむじかぜ」の漢語的表現。「~が巻き起こる」「A選手が野球界に旋風を巻き起こす」のように、比喩的に、突然現れて、社会を揺り動かす意でも用いる。 19 **竜[タツ]巻[マキ]** 積乱雲などから、漏斗状の雲が空中に発生した空気の渦が少しずつ伸びて地表に達し、強い風速と強力な吸引力で、海水や家を巻き上げるなどの大きな被害をもたらす現象。「屋根が〜に巻き上げられた」◇その形が天に昇る竜を想像させることから。 20 **トルネード** 北アメリカの中西部に発生する激しい竜巻。「~のために町は壊滅状態となった」tornado ### ●暴風雨 21 **暴[ボウ]風[フウ]** 激しく吹き荒れる風。▷〜警報・〜圏 22 **颶[グ]風[フウ]** 強烈な風。 23 **暴[ボウ]風[フウ]雨[ウ]** 雨を伴って激しく吹き荒れる風。「~による被害」▷~圏 24 **ストーム** 「嵐」「暴風雨」の洋語的表現。storm ### ●台風 25 **熱[ネッ]帯[タイ]低[テイ]気[キ]圧[アツ]** 南洋の海上で発生する移動性の低気圧。◇発生地域によって台風・ハリケーン・サイクロンなどと呼ばれる。 26 **熱[ネッ]低[テイ]** 「熱帯低気圧」の略。 27 **台[タイ]風[フウ]** 北太平洋西部に発生した熱帯低気圧が北上し、発達しながら日本や中国近辺に接近する、最大風速17,2m以上の暴風雨を伴った熱帯低気圧。「~は九州北部に上陸する模様」◇「颱風」とも書く。 28 **タイフーン** 「台風」の洋語的表現。▶typhoon 29 **ハリケーン** 大西洋西部・カリブ海・メキシコ湾・太平洋東部に発生する強い熱帯低気圧。「~による被災者は今後も増える模様」hurricane 30 **サイクロン** インド洋、ベンガル湾、アラビア海に発生する強い熱帯低気圧。「~の被害が放映された」cyclone ### ●しけ 31 **時[し]化[け]** 強い風や雨で大波が立ち、海上が荒れること。「~のために船が出せない」▷大~▷なぎ◇「時化」はあて字。海が荒れて不漁であることにもいう。 32 **荒[あら]潮[しお]** 激しい潮の流れ。「~に流される」 33 **高[たか]潮[しお]** 台風や低気圧の影響で高い波が陸地まで押し寄せること。「農作物に〜の被害が出た」 <1556> # 荒[あ]れる8711h~満[み]ちる8713a **津波[つなみ]** 地震などの影響で、波長が長く高い波が海岸部に押し寄せること。▷~警報◇「津浪」「海嘯」とも書く。 **土用波[どようなみ]** 夏の土用のころに、南洋上の台風の影響で波が荒れること。 ## ▶荒波[あらなみ] **荒波[あらなみ]** 荒い大きな波。「~にもまれて大きく揺れる漁船」 **激浪[げきろう]** 激しい大きな波。「船が~を受けて転覆する」 **高波[たかなみ]** 高い波。「~にさらわれる」 **うねり** 大きく上下に揺れ動く波。「~が出てくるので船舶は十分注意してください」◇台風や低気圧によって起こる。 **波濤[はとう]** 大きい波や高い波。 **怒濤[どとう]** ひどく荒れる大波。「台風の接近で、逆巻く~が、舟を木の葉のように翻弄する」 **狂瀾[きょうらん]** 激しく荒れ狂う大波。▷~怒濤 **砕[くだ]け波[なみ]** 岩礁などにぶつかって砕ける波。「~が浜辺の家までかかってくる」 **三角波[さんかくなみ]** 強風により波がぶつかり合ってできる三角形の波。「~のために転覆した」 ●波→5103振れるh●波 # u 名詞の類:トコロ **荒磯[あらいそ]** 岩が多く波の荒い磯。 **荒磯[あらいそ]** 雅あらいそ。 **荒海[あらうみ]** 波の荒い海。 **灘[なだ]** 波が荒く航海の困難な海。▷上州~◇ふつう単独では用いられない。 # x 名詞の類:トキ **台風[たいふう]シーズン[シーズン]** 台風が頻繁に日本に接近する季節。「~が到来した」◇「シーズン(season)」は季節の意。 # 8712 止[や]む ## a 動詞の類 **止[や]む** 続いていた雨や風、雪といった悪い天気が自然に終わる。「雨がやんで虹が出る」「雪が~」「風が~」◇「已む」とも書く。 **降[ふ]り止[や]む** 雨や雪の降るのがすっかり終わる。「これからの雪も降りやみそうだ」 **上[あ]がる** 雨や雪が降るのがすっかり終わる。「ようやく雨が上がった」 **吹[ふ]き止[や]む** 吹いていた風がやむ。「一晩中続いていた風が~」 **弱[よわ]まる** 風雨や波の勢いが弱くなる。「日中は強い風が吹くが、夜には~だろう」「雨が~」 **収[おさ]まる** ひどい風や波が落ち着いた状態に戻る。「風が~」「波が~」 **静[しず]まる** ひどい風や雨がおさまる。「風が~のを待って出航する」 **凪[な]ぐ** 風がやみ、波がおさまって、海が穏やかになる。「海が~」「風が~」◇「和ぐ」とも書く。 **穏[おだ]やかになる** 荒れていた波や風が弱まる。「嵐が去り、海が~」「波が~」 ## f 副詞の類 ●急にやむ様子→4800とまるf ## h 名詞の類:コト・サマ **凪[なぎ]** 風がやんで、波がなくなり、海面が穏やかになること。「ひたすら~を待つ」◇「和」とも書く。 **無風[むふう]** 風がないこと。「悪天候がおさまり~になった」~地帯~帯 **無風[むふう]状態[じょうたい]** 風がまったくない状態。「風がそよとも吹かない~だ」 **朝凪[あさなぎ]** 朝方、陸風から海風に変わるときに凪ぐこと。「鏡のように静かな~の海を船が滑るように進む」夕凪 **夕凪[ゆうなぎ]** 海岸で夕方、海風から陸風に変わるときに凪ぐこと。「~の浜辺でキャンプファイアを楽しむ」朝凪 **油凪[あぶらなぎ]** 油でも流したように波が立たず、海面が平らな状態。 **べた凪[なぎ]** 風がまったくなくて海一面が凪ぐこと。 **小止[こや]み** 雨や雪が少しのあいだやむこと。「~になったから帰ろう」「~なく雨が降り続く」◇「おやみ」ともいう。 **雨止[あまや]み** 雨がいっときやむこと。「ロビーでコーヒーを飲みながら~を待つ」 # x 名詞の類:トキ **雨上[あめあ]がり** 雨が上がってすぐのとき。「~の歩道が美しい」 **台風[たいふう]一過[いっか]** 台風が通り過ぎたあと。「~の青空」 # 8713 満[み]ちる ## a 動詞の類 ### ▶月が満ちる **満[み]ちる** 月が円い形に見えるようになる。「満ちる」とも書く。 **欠[か]ける** 月が満ちた状態から、しだいに細くなる。「月が満ちたから~」満ちる◇「闕ける」「虧ける」とも書く。 **満[み]ち欠[か]けする** 月が満ちることと欠けること。「月の~で日を数える」◇「盈ち虧け」とも書く。 **盈虚[えいきょ]** 満ち欠け。「月の~」 ### ▶潮が満ちる **満[み]ちる** 潮が満ちて、海水面が高くなる。「潮が~」引く◇「充ちる」とも書く。 **差[さ]す** しだいに潮が満ちてくる。「そろそろ潮が差してくる時だ」 <1557> # 満[み]ちる8713a~鳴[な]る8714d **引[ひ]く** 海水面が低くなる。「潮が~のを待って、貝を拾いにいく」満ちる ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●満ち引き **満[み]ち引[ひ]き** 潮が満ちることと引くこと。「潮の~は月の引力と関係が深い」 **満[み]ち干[ひ]** 「満ち引き」の、古めかしい言い方。 **干満[かんまん]** 「満ち引き」の、やややかたい言い方。「~の差が大きい」 **満干[まんかん]** 干満。 **差[さ]し引[ひ]き** 潮が差すことと引くこと。 ### ●潮[しお] **潮[しお]** 月・太陽の引力により、海水が満ちたり引いたりする現象。「~が差す」「汐」とも書く。 **潮[うしお]** しお。「懐かしさが~のごとく込み上げる」 **潮汐[ちょうせき]** 潮。◇もと、「潮」は朝のしお、「汐」は夕方のしおの意。 **大潮[おおしお]** 上弦あるいは下弦の月のころの、干満の差が最も大きい潮。「次の~は12日からだ」小潮 **小潮[こしお]** 上弦あるいは下弦の月のころの、干満の差が最も小さい潮。大潮 ### ●満ち潮 **満[み]ち潮[じお]** しだいに満ちてくる潮。引き潮 **満潮[まんちょう]** 潮が満ちて、海水面が最も高くなった状態。干潮 **高潮[こうちょう]** 満潮。▷~線低潮 **上[あ]げ潮[しお]** (海面が上がることから)満ち潮。引き潮 **朝潮[あさしお]** 朝、満ちてくる潮。夕潮 **夕潮[ゆうじお]** 夕方、満ちてくる潮。朝潮 ### ●引き潮 **引[ひ]き潮[しお]** しだいに引いていく潮。満ち潮 **下[さ]げ潮[しお]** (海面が下がることから)引き潮。 **追[お]い潮[しお]** 引き潮。 **干潮[かんちょう]** 潮が引いて、海水面が最も低くなった状態。「この岩場は~のときにはいろいろな生き物が見られる」満潮 **低潮[ていちょう]** 干潮。▷~線高潮 **潮干[しおひ]** 潮が引くこと。▷~狩り # 8714 鳴[な]る ## a 動詞の類 **音[おと]がする** 音が耳に感じられる。「箱を振ってみると、中でがちゃがちゃ変な音がした」 ### ●鳴る **鳴[な]る** 物が音を出す。「雷が~」「電話が~」 **鳴[な]り渡[わた]る** 鳴る音が広くまわりに伝わる。「サイレンが~」 **共鳴[きょうめい]する** 振動の仕方が一致して、別のものから音や振動が伝わること。「ギターを鳴らすと胴の部分が~して音が響く」▷~箱 **言[い]う** 物が音を発する。「強い風で一晩中、雨戸ががたがたいっていた」 **がたつく** がたがた音がする。「椅子が~」 ●鳴動する→5104揺れるa●揺れる ### ●うなる **唸[うな]る** 強くなったり弱くなったりしながら鳴る。「風が~」 ### ●響く **響[ひび]く** 音や振動がまわりに伝わる。「トンネルの中では声がよく~」 **響[ひび]き渡[わた]る** 響く音が広くまわりに伝わる。「鐘の音が~」 **鳴[な]り響[ひび]く** 鳴る音がまわりによく響く。「発車のベルが~」 **高鳴[たかな]る** よりいっそう盛んに鳴り響く。「太鼓が~」 **木霊[こだま]する** (山や谷などで)音がはね返って聞こえてくること。「きこりの木を切る音が森に~する」「子供たちの歌声が、耳に~する」◇「木魂」「谺」とも書く。 **反響[はんきょう]する** 音が物にはね返って聞こえてくること。「爆音が周囲の山に~する」「楽器の音がよく〜する部屋」 **轟[とどろ]く** 遠くからあたりを震動させるような大きな音や声がいっせいに鳴り響く。「砲声が~」 **響[どよ]めく** どよめく。「雷鳴が~」◇「とよむ」ともいう。 ### ●きしむ **軋[きし]む** 物のつなぎ目やちょうつがいなどが動かされるたびに、耳障りな音が出る。「雨戸が~」◇「轢る」「輾る」とも書く。 **軋[きし]る** 物に力が加えられて、耳障りな音が出る。「そっと歩いても床が~」「ベッドが~」 ## C 形容詞の類 **鋭[するど]い** 鋭く響く音である様子。「~金属音に夢を破られた」 **鈍[にぶ]い** 不明瞭であまり響かない音である様子。「~音がして腱が切れた」 ## d 形容動詞の類 **轟轟[ごうごう]** 大きくて低い音がとどろく様子。「~たる雷鳴が闇を裂く」「~と鳴り響く」「~と流れ落ちる滝」 **轟然[ごうぜん]たる** 大きな音がして地が響くような様子。「~たる地響きを立てて戦車が通り過ぎる」 **万雷[ばんらい]** 非常に多くの雷の意。「万雷の拍手」の形で用いられることが多い。~の拍手がわき起こった」◇もとは「非常に多くの雷」の意。「万雷の拍手」の形で用いられることが多い。 <1558> # 鳴[な]る8714d~h **靉靆[じょうじょう]** 音が細く長く響く様子。「余韻が~として絶えず」◇「畳畳」とも書く。 ## f 副詞の類 **ひゅうひゅう** 風が吹く音や、風を切って走ったり飛んだりするときの音の様子。「~と音を立て、北風が吹きつける」「小石が~飛んできた」 **ひゅんひゅん** 「ひゅうひゅう」の、より口語的な言い方。「風が〜うなる」 **びゅうびゅう** 風が強く吹く音や、激しく物が風を切るときの音の様子。「風が~吹き荒れる嵐の中を、家をめざして必死に歩き続ける」 **びゅんびゅん** 「びゅうびゅう」の、より口語的な言い方。「風が~と吹きまくる」「新幹線が~走る」 **ぴゅうぴゅう** 風が鋭く吹く音や、笛などが鳴るときの音の様子。「北風が~吹いてくる」「指笛を~鳴らしてはやし立てる」 **きい** 金属などがこすれたときに出る、高い音の様子。「~と急ブレーキを踏む」 **きいきい** 金属などが繰り返してこすれたときに出る音の様子。「ブランコをこぐたびに~鳴る」 **ぎい** 物がきしんだときに出る音の様子。「~と戸が開く」 **ぎいぎい** 物が繰り返しきしんだときに出る音の様子。「舟をこぐたびに櫓が~鳴る」 **みしり** 板などが、何かの重みできしんだときに出る音の様子。「廊下で~と音がしたようだ」 **みしみし** 板などが何かの重みで、繰り返しきしんだときに出る音の様子。「歩くたびに床が~音を立てる」「古い家の廊下は歩くと~する」 **みしりみしり** 板などが何かの重みで、ゆっくりときしんだときに出る音の様子。「~と歩く音がする」 **きしきし** かたい物が、互いにこすれあってきしむときに出る音の様子。「川原を歩くと石が~鳴る」「荷車が積み荷の重みで〜いう」 **ぎしぎし** かたい物が、互いに繰り返しこすれあったりきしんだりするときに出る音の様子。「地震で揺れて家が〜いう」「歩くと床が〜するような古いアパート」 **ぎちぎち** 「ぎしぎし」の、やや古めかしい言い方。「椅子の脚がゆるんで、〜いう」 **ごろごろ** 雷鳴などがとどろく音の様子。「ごろごろと雷鳴がしだいに近づいてきた」 **ぐうぐう** 空腹のときにおなかが鳴る音の様子。「腹の虫が何か食べたいと~鳴いている」 ●接触して出る音→5803触るf●接触の擬音語●物をぶつけたときに出る音の様子→5808当てるf●たたいて出る音の様子→5207たたくf ## h 名詞の類:コト・サマ **鳴[な]り** 鳴ること。「この笛は~が悪い」 ●耳鳴り→0411聞こえるg ●音→0411聞こえるk●音●いろいろな音 ●騒音・雑音→0412やかましいk ### ●いろいろなものの音 **物音[ものおと]** 物が何かに当たったり、落ちたりして出る音。「〜で目が覚めた」 **心音[しんおん]** 心臓の音。「~を聞く」 **波音[なみおと]** 波が岸に打ち寄せて出す音。「夜のしじまに〜が響く」 **潮騒[しおさい]** 波の音。「~を聞きながら眠る」◇「しおざい」ともいう。 **海鳴[うみな]り** 海から遠雷のように聞こえてくる音。「~が聞こえたら山へ逃げろ」◇台風や低気圧が接近する前触れとされる。 **濤声[とうせい]** 波音。 **川音[かわおと]** 川の水が流れる音。「~に心なごむ」 **水音[みずおと]** 水が流れたり、何かに当たったり、落ちたりしたときにする音。「滝つぼ付近は激しい〜が響く」「わざと大きな~を立てて飛び込んだ」 **せせらぎ** 浅瀬を流れる水音。「小川の〜が聞こえる」 **雨音[あまおと]** 雨の降る音。「静かな~」 **雨声[うせい]** 雨音。 **風音[かざおと]** 風が吹いたときに出る音。「~が激しくなる」 **風声[ふうせい]** 風の音。「~鶴唳に驚く」(風の音や鶴の声がちょっとしたことにも驚き恐れることのたとえ) **風鐸[ふうたく]** 風が物に当たって出る音。 **羽音[はおと]** 虫や鳥が飛ぶときの、羽の鳴る音。「大きな~に驚く」矢羽が風を切って飛ぶ音にもいう。 **靴音[くつおと]** 靴をはいて歩くときに出る音。「〜で誰が帰ってきたかわかる」 **声[しょうせい]** 鐘の音。「厳かに~が鳴る」 **呼[よ]び出[だ]し音[おん]** 電話がかかってきたことを人に知らせる音。 **銃声[じゅうせい]** 銃を撃つときに出る音。「真夜中に~がした」 **爆音[ばくおん]** 爆発する音。「~をとどろかせる」◇飛行機やオートバイなどの発動機の音にもいう。 **金属[きんぞく]音[おん]** 金属をかたい物でたたいたような、鋭くつんざくかたい音。「キーンという〜をたてて飛行機は離陸した」 **弦音[つるね]** 矢を放つとき弓の弦の鳴る音。「弓道場に響く鋭い~」 <1559> # 鳴[な]る8714h~鳴[な]らす8715a **響[ひび]き** 響くこと(によって耳に感じる音や、体に感じる振動)。「遠くの鶏の~が聞こえた」「太鼓の〜がいい」 **残響[ざんきょう]** 音が鳴りやんだあとも、かすかに響き。「鐘の〜を聞く」▷~効果 **余韻[よいん]** 音が鳴りやんだあとの残響。「~が残る」 **余響[よきょう]** 「余韻」の、かたい言い方。 **木霊[こだま]** (山や谷などで)声や音がはね返って聞こえてくること。「~が響く」◇「木魂」「谺」とも書く。 **山彦[やまびこ]** 山のこだま。◇昔、こだまは山の神の声だと考えられていたことから。 **反響[はんきょう]** 音が物にはね返って聞こえてくること。「音の~を利用した設備」 **エコー** ①「こだま」の洋語的表現。②人工的につくり出す残響。echo ### ●とどろき **轟[とどろ]き** 大きく響き渡ること。「大砲の〜が対岸の町にも伝わる」 **轟音[ごうおん]** 大きく響き渡る音。「~を鳴り響かせて走るバイク」 ### ●きしり **軋[きし]り** 物をこすり合わせたり曲げたりしたときに出る、きしるような音。「車がコーナーを曲がるときのタイヤの~」 **歯軋[はぎし]り** 歯と歯をこすり合わせることによって出る不快な音。「~の癖がある」 ### ●雷[かみなり] **雷[かみなり]** 大きな音と稲光を伴って起こる放電現象。「大木に〜が落ちた」◇神鳴りの意。 **雷[いかずち]** 「かみなり」の古い言い方。 **雷鳴[らいめい]** 雷の音。「~が鳴り響く」 **雪起[ゆきお]こし** 雪が降り出す前の雷。 **遠雷[えんらい]** 遠くで鳴る雷。 ### ●建物・場所が鳴り響くこと **家鳴[やな]り** 家が揺れ動いて音を立てること。「~で目が覚める」 **地響[じひび]き** 地面に音が伝わって響くこと。「大きな岩が〜を立てて崩れ落ちた」 **地鳴[じな]り** 地震のときに地面から音が響いてくること。「~とともに、がけが崩れ、崖が崩れた」 **山鳴[やまな]り** 火山の噴火などで、地面から震動の音が聞こえてくること。「不気味な~」 **胴鳴[どうな]り** 山や海が鳴動すること。「〜は雪が降る前触れといわれている」 ## S 名詞の類:ヒト **雷[かみなり]** 雷鳴と稲光を伴う放電現象を起こす神。◇ふつう、鬼の姿をしていて虎の皮の褌を締め、輪形に連ねた太鼓を背負い、人間のへそをとるといわれている。 **雷様[かみなりさま]** 「雷」の、敬意を込めた言い方。「〜が鳴る」 **雷神[らいじん]** 「雷」の古い言い方。 **雷神[らいじん]** 雷。 # 8715 鳴[な]らす ## a 動詞の類 ### ▶鳴らす **鳴[な]らす** ある目的をもって音を出す。「えさが欲しいと猫がのどを鳴らす」「独学に習って、初めてギターを鳴らした」 **吹鳴[すいめい]** 高らかに鳴らすこと。「防災訓練でサイレンをいっせいに〜した」 **轟[とどろ]かせる** 大きな音が遠くまで鳴り響くようにする。「爆音をとどろかせて走るバイク」 **轟[とどろ]もす** 「とどろかせる」のやや古い言い方。 **響[どよ]もす** どよめくようにする。「会場を~歓声」 **踏[ふ]み鳴[な]らす** 踏んで鳴り響かせる。「床を踏み鳴らして悔しがる」 **音[おと]を立[た]てる** はっきりと知覚される大きさの音を出す。「わざと音を立てて歩く」「音を立ててドアを閉める」 **言[い]わす** 物を軽くこすり合わせる。「歩くたびに、ポケットの中の小銭をがちゃがちゃ〜」 **打[う]つ** たたいて音を立てる。「柱の時計が10時を〜」「手を打って人を呼んだ」 **打[う]ち鳴[な]らす** たたくと音の響く物を、たたいて音を立てる。「試合開始のゴングを~」「鐘を~」 **早打[はやう]ち** 早く打つこと。「半鐘を早打ちして津波の危険を知らせる」 **掛[か]ける** 機器を働かせて鳴るようにする。「レコードを~」「曲を~」「ラジオを~」 ### ▶楽器を鳴らす **弾[ひ]く** 弦楽器・鍵盤楽器を鳴らす。「ピアノを〜」「ギターで『禁じられた遊び』をひけるようになった」 **弾[はじ]く** 弦楽器の弦を指先ではじくように強く打ちつけて鳴らす。「ぴんと張った弦を~」 **爪弾[つまび]く** 弦楽器の弦を爪先ではじいてひく。「手なぐさみに三味線を~」「ギターを~」 **掻[か]き鳴[な]らす** 弦楽器の弦を指先やばちなどで(激しく)鳴らす。「三味線を~」 **弾[ひ]き熟[こな]す** 楽器を思うままに巧みに鳴らす。「ピアノを始めて3年で、難曲をことはすでうまい」 **吹[ふ]く** 息を吹き入れて、楽器を鳴らす。「フルートを〜のが趣味だ」「ハーモニカを~」 **吹[ふ]き鳴[な]らす** 吹いて響かせる。「高らかに、ファンファーレを~」「笛を吹き鳴らして危険を知らせる」 <1560> # 鳴[な]らす8715a~f **吹鳴[すいめい]** 吹き鳴らすこと。▷~楽器 **打[う]つ** ドラム・太鼓・木琴などの表面に、ばちなどをぶつけるようにして音を出す。「鼓を~」 **叩[たた]く** 楽器をばちなどでたたいて音を出す。「ピアノのキーを激しく~」「ドラムを~」 **打[う]ち鳴[な]らす** 打って響かせる。「大太鼓を~」 **早打[はやう]ち** 早い調子で打つこと。「太鼓の~」 ### ●演奏する **演奏[えんそう]する** 楽器を鳴らして、音楽として人に聴かせること。「大勢の人の前で〜するのが、小さいころからの夢だった」▷生~・~会・~旅行 **奏[かな]でる** 楽器でメロディーをひいたり吹いたりする。「窓辺でギターを~」 **奏[そう]する** かなでる。「宴で琴を~」「奏しがたいです」 **調[しら]べる** 「奏でる」の、やや古めかしい言い方。「琴を~」◇楽器の調子をととのえる意から。 **囃[はや]す** 歌や舞に合わせて楽器を鳴らす。「祭囃子で~」手拍子や掛け声をかけて調子をとる意にもいう。 **弾奏[だんそう]する** 弦楽器をひくこと。「琴を~する」 **吹奏[すいそう]する** 管楽器を吹いて演奏すること。「運動会で行進曲を〜する」~楽・~楽団 **伴奏[ばんそう]する** 主となる声楽や器楽に合わせて、補助的に演奏すること。「聖歌隊の歌にオルガンで〜する」 **独奏[どくそう]する** ひとりで演奏すること。「ハープを~する」合奏 **合奏[がっそう]する** 2つ以上の楽器で、同じ曲を一緒に演奏すること。「ピアノとバイオリンで〜する」独奏 **重奏[じゅうそう]する** 2つ以上の楽器で、各パートを演奏者がひとりずつ受け持って合奏すること。「『春の海』を琴と尺八で〜する」▷二~・三~・四~ **セッション[セッション]する** ジャズなどで、演奏者が集まって即興的に演奏すること。ジャム~(楽譜を用いず即興でするセッション)session ●名演→4309演じるa●さまざまに演じる ## d 形容動詞の類 **鳴[な]り物入[ものい]りの** 祭りの行列の先頭などで、笛・太鼓・三味線などを鳴らしてにぎやかにする様子。「~で登場する」 ## f 副詞の類 **りんりん** 鈴などを鳴らしたときの高い音の様子。「自転車のベルを~鳴らす」 **ちりんちりん** 鈴や小さい鐘などを鳴らしたときの、高い音の様子。「自転車のベルを~鳴らす」 **しゃんしゃん** ①数個の鈴などを鳴らしたときの音の様子。「行列が~と近づいてきた」「手に持った鈴を~鳴らす」②大勢が手を打つ音の様子。「~と手締めをする」 **じゃんじゃん** 鐘などを連続して打ち鳴らす様子。「半鐘を~打ち鳴らして火事を知らせる」◇転じて、半鐘の異称。 **からから** かたいもの同士が軽く触れ合って、音を立てる様子。「下駄を~鳴らして小走りに去っていった」「風に吹かれて~と回るかざぐるま」 **がらがら** 重いかたまりのものがぶつかり合って落ちるときに立てる音の様子。「車が衝突して、ブロック塀が〜と崩れた」 **からんからん** 鐘などを連続して鳴らしたときの、小さくて高い音の様子。「鐘を~鳴らす」 **がらんがらん** 鐘などを連続して鳴らしたときの、大きくて重い音の様子。「大きな鐘を~鳴らす」 **かんかん** 金属製の物をたたいて高い音を立てる様子。「半鐘を~と乱打する」 **がんがん** 金属製の物などをたたくときに出る音の様子や人の声などが、大きい音を立てる様子。「子供がドラム缶を〜たたいている」「おやじの怒鳴り声が部屋の中に~と響いた」 **どかどか** 足を踏み鳴らすときに出る音の様子。「床板が薄いので上階の~という足音がひどくうるさい」 **ごろごろ** 猫などが機嫌のよいときにのどを鳴らす様子。「のどを〜させて甘える子猫」 **ぶうぶう** 車の警笛や楽器などを鳴らすときの、低い音の様子。「交差点で後ろの車に~とクラクションを鳴らされた」 **ぼくぼく** 木魚を連続してたたいて鳴らすときの音の様子。「木魚を~たたきながらお経を唱える」 **とんとん** 小太鼓などを連続して軽やかにたたくときの音の様子。「小太鼓を小気味よく~と叩く」 **どんどん** 大きな太鼓をたたくときに出る低い音の様子。「大きな大鼓を大きないばちで~と打ち叩く」 **どこどこ** 打楽器を連続してたたくときの音の様子。「ドラムを〜と連打する」 **ぷかぷか** 管楽器を吹き鳴らすときに出る、軽くて高い音の様子。「おもちゃの笛を~鳴らす」 **ぶかぶか** 管楽器を吹き鳴らすときに出る、低い音の様子。「ラッパを~と鳴らす」 **ぽろんぽろん** 弦や鍵盤を、1音1音ゆっくりとつまびいたり叩いたりするときに出る音の様子。「ハープを〜と奏でる」 **ぺんぺん** 三味線などをひいたときに出る軽くて高い音の様子。「お座敷のほうから〜と三味線をひく音が聞こえてくる」 **べんべん** 琵琶や三味線などをひいたときに出る、大きな音の様子。「~と響く太棹の音がする」 <1561> 鳴らす8715h~i ## h 名詞の類:コト・サマ **口笛[くちぶえ]** 口をすぼめて、笛のように音を出したリ、メロディーを奏でたりすること。「~を吹きながら歩く」 **指笛[ゆびぶえ]** 人さし指などを口のなかに入れ、息を吹くとともに笛のような音を出すこと。「~で犬を呼び寄せる」 ### ●音楽 **音楽[おんがく]** 音を素材とし、リズムや旋律・和声によって、思想や感情を表現し、時の流れを組み立てて、それを一定の法則に基づいて組み合わせ、つくる芸術。▷~祭・~コンクール・~療法・電子~・映画〜・ダンス〜・ラテン~ **楽[がく]** 音楽。「妙なる〜の音やにしばし心を奪われる」 **ミュージック** 「音楽」の洋語的表現。▷~カントリー~ music **ミュージックコンクレート** 人の声や自然界の音、楽器音などを録音し、電気装置によっていろいろに変形・合成した音楽。▶musique concrète **バックグラウンドミュージック** ①映画・テレビ番組などで、ある効果をねらい、背景として流す音楽。②飲食店・販売店などで、雰囲気づくりのために流す音楽。▶background music **BGM[ビージーエム]** 「バックグラウンドミュージック」の略語。「バックグラウンドミュージック」にくらべ、一般的。 **イージーリスニング** 気楽に聞ける音楽。◇「イージーリスニングミュージック(easy listening music)」から。 ### ●音楽のジャンル **邦楽[ホウガク]** わが国の(伝統的な)音楽。⇌洋楽 **和楽[ワガク]** (洋楽に対して)邦楽。⇌洋楽 **雅楽[ガガク]** 古来、宮中で奏された音楽の総称。俗楽 ◇優雅で正式な音楽の意。 **俗楽[ゾクガク]** 民間で行われる音楽の総称。⇌雅楽 **音曲[オンギョク]** 邦楽で、楽器で演奏するものや歌うものの総称。 **歌舞音曲[カブオンギョク]** (にぎやかな)歌と踊りと音楽。「~を禁ずる」 **囃子[はやし]** 祭礼のときや能楽・歌舞伎などで、笛・小鼓・大鼓・三味線などを使って、にぎやかにはやしたてる音楽。▷祭~・~方・~物 ◇「囃」とも書く。 **洋楽[ヨウガク]** 西洋の音楽。⇌邦楽、和楽 **民族音楽[ミンゾクオンガク]** その民族特有の音楽。「~の要素を取り入れた音楽」 **クラシック音楽[クラシックオンガク]** 洋楽のなかの古典的な音楽。「クラシック(classic)」ともいう。 **室内楽[シツナイガク]** 各パートが1楽器からなる小編成の合奏音楽。 **器楽[キガク]** 楽器だけで演奏する音楽。⇌声楽 **管楽[カンガク]** 管楽器で演奏する音楽。⇌弦楽 **弦楽[ゲンガク]** 弦楽器で演奏する音楽。◇「絃楽」とも書く。 **管弦楽[カンゲンガク]** 管楽器・弦楽器・打楽器などで編成された音楽。 **オーケストラ** 「管弦楽」の洋語的表現。◇管弦楽団の意で用いることが多い。▶orchestra **吹奏楽[スイソウガク]** 管楽器を主体にして、打楽器を加えた音楽。 **交響楽[コウキョウガク]** 管弦楽のための楽曲の総称。 **シンフォニー** 「交響楽」の洋語的表現。▷~オーケストラ・〜ホール symphony **軽音楽[ケイオンガク]** クラシック音楽に対して、非専門的な、軽い気持ちで楽しめる音楽。◇1960年代以後は、ポピュラー音楽・ポップスというほうが一般的になった。 **ポピュラー音楽[ポピュラーオンガク]** 「地方〜を専門にかけるラジオの番組」◇「ポピュラー(popular)」は、一般に広く普及していて人気がある意。 **ポップス** 「ポピュラー音楽」の、より口語的な言い方。▶pops **ジャズ** アメリカ南部の黒人たちのあいだで生まれた音楽。~喫茶・〜ダンス・〜バンド・モダン~ ◇独特のスイングや即興的な演奏などが特徴。▶jazz **ブルース** アメリカの黒人によって歌われ、ジャズの基礎となった、哀調をおびた音楽。▶blues **リズムアンドブルース** アメリカの黒人のあいだで生まれた、バンド演奏に合わせて叫ぶように歌う都会的なブルース音楽。◇「R&B(アールアンドビー)」ともいう。スイング感のあるリズムと黒人独特のアフタービート(拍子を遅れてつつこと)が特徴。▶rhythm-and-blues **ロックンロール** 白人のリズムアンドブルースと、黒人のカントリーミュージックが合わさってアメリカで生まれた、激しいダンスを伴うポピュラー音楽。▶rock'n'roll **ロック** 「ロックンロール」の略。▷~音楽 ### ●舞楽 △2404舞うh ## i 名詞の類:コト・サマ ### ●旋律 **旋律[センリツ]** 音の高低・長短を変化させて、さまざまな音を連ね、ある主題や感じを表したもの。「子守歌のやさしい〜にうとうとした」 **曲[キョク]** 「旋律」の、より口語的な言い方。「詩に~をつける」 **節[ふし]** 「旋律」の、やや古めかしい言い方。「でたらめな〜をつけて歌う」▷~回し **メロディー** 「旋律」の洋語的表現。「甘い~の映画音楽」▶melody **テーマ** その楽曲の主題を表す旋律。ドTheme **フレーズ** 旋律のひとくぎり。「その曲の出だしの〜を聞かせてくれ」▶phrase <1562> 鳴らす8715i ### ●音階・音程 **音階[オンカイ]** 楽音をある基準にしたがって、高さの順に並べたもの。全~・半~ **長音階[チョウオンカイ]** 西洋音楽で用いる音階で、階名でドから始まり、ドレミファソラシドと並ぶ音階。 **短音階[タンオンカイ]** 西洋音楽で用いる音階で、階名でラから始まり、ラシドレミファソラと並ぶ音階。 **スケール** 「音階」の洋語的表現。▶scale **ドレミ** 音階。「~で歌う」▷~の音階の初め **音程[オンテイ]** 2つの音のあいだにある高低の差。 **半音[ハンオン]** 1オクターブの12分の1の音程。「~高くする」 **全音[ゼンオン]** 半音の2倍の音程。 **和音[ワオン]** 2つ以上の音を同時に鳴らしたときの音。三~・分散~ **和声[ワセイ]** 調和した響きをもつ和音の進行。「〜的に豊かなひびき」◇「かせい」ともいう。リズム・旋律と並んで音楽の基本要素。 **コード** 「和音」の洋語的表現。▷~進行・~ネーム chord **ハーモニー** 「和声」の、より一般的な言い方。「美しい~を奏でるオーケストラ」▶harmony ### ●度・オクターブ→1601計るj●音の単位 ### ●拍子 **拍子[ヒョウシ]** 規則的に繰り返される音の強弱の組み合わせ。「~を合わせる」「~をはずす」 **二拍子[ニビョウシ]** 強・弱の2拍で1小節をつくる拍子。 **三拍子[サンビョウシ]** 強・弱・弱の3拍で1小節をつくる拍子。 **四拍子[シビョウシ]** 強・弱・中強・弱の4拍で1小節をつくる拍子。「よんびょうし」ともいう。 **手拍子[てビョウシ]** 手をたたいてとる拍子。「~に合わせてリズムをとる」 **足拍子[あしビョウシ]** 足を動かしてとる拍子。「曲に合わせて~をとる」 **ビート** ジャズやポピュラー音楽での、拍子。「~を刻む」「~を利かせる」▷フォー~・エイト~ beat ### ●調子 **調子[チョウシ]** 音の高低・強弱・速さなどの組み合わせ。「~のはずれた演奏」「演奏する前に三味線の~を合わせておく」 **ピッチ** 「調子」の洋語的表現。特に音の高低などの調子。▶pitch **音調[オンチョウ]** 音の調子。「~が低い」 **トーン** 「音調」の洋語的表現。「~を変えてひいてみる」 **曲調[キョクチョウ]** その楽曲全体に流れる調子。「暗い〜で、気がめいる」 **調べ[しらべ]** 音楽の調子。「琴の妙なる~」 **音律[オンリツ]** 音の(高低の)調子。◇純正律・平均律など、音階を理論的にまとめた体系のこともいう。 **主調[シュチョウ]** その楽曲の中心となる調子。▷~音 **基調[キチョウ]** 主調。◇「主調」のほうが一般的。 **変調[ヘンチョウ]** 楽曲の調子を変えること。 **移調[イチョウ]** 楽曲の音程関係を変えずに他の調子に移すこと。「ハ長調からニ長調へ~する」 **転調[テンチョウ]** 楽曲の途中で他の調子に変えること。「この曲は〜が多く、とても弾きづらい」 **長調[チョウチョウ]** 長音階による調子。▷ニ~ ⇌短調 **メジャー** 「長調」の洋語的表現。⇌マイナー▶major **短調[タンチョウ]** 短音階による調子。▷ト~ ⇌長調 **マイナー** 「短調」の洋語的表現。⇌メジャー▶minor **リズム** 音の強弱・長短が一定の決まりに従って繰り返されること。「サンバの~にのって踊る」▷~運動・〜楽器・~感・〜セクション◇「生活のリズムが狂う」のように、比喩的にも用いる。▶rhythm **律動[リツドウ]** 「リズム」のかたい言い方。▷~感 **節奏[セッソウ]** 律動。 **本調子[ホンチョウシ]** 三味線の、古来のもっとも基本的な調子で、第一弦と第二弦は4度音程、第二弦と第三弦は5度音程で、第一弦と第三弦が8度音程になる調弦法。 **三上がり[さんあがり]** 三味線の第二弦を、本調子より1音高くした調子。 **三下がり[さんさがり]** 三味線の第三弦を、本調子より1音低くした調子。しんみりとした落ち着いた音色となる。 ### ●曲の速さ **テンポ** 指定された、曲の進行の速度。「スローな〜の曲をひく」「~の速い曲」▶イtempo **ラルゴ** 表情豊かに、きわめてゆっくりとしたテンポ。▶イlargo **アダージョ** 静かでゆっくりとしたテンポ。◇「アダジオ」ともいう。ラルゴとアンダンテの中間の速さ。▶イadagio **アンダンテ** ゆっくりと歩くようなテンポ。アダージョとアレグレットの中間の速さ。▶イandante **モデラート** 中くらいの速さのテンポ。▶イmoderato **アレグレット** やや速いテンポ。アレグロとアンダンテの中間の速さ。▶イallegretto **アレグロ** 快活で急速なテンポ。▶イallegro **プレスト** もっとも速いテンポ。▶イpresto <1563> 鳴らす8715i~k **序破急[ジョハキュウ]** 雅楽の楽曲構成の基本様式。「序」は無拍子のゆったりしたテンポ、「破」は8拍子のやややか、「急」は急なテンポの3部構成となっている。 ### ●その他 **トレモロ** 同一音を、異なる2つの音を細かく急速に反復させながら持続すること。「バイオリンのふるえるような〜が聞こえる」▶tremolo **トリル** ある音と、その音から2度上または下の音とを、細かく交互に速く反復しながら持続すること。▶trill **ビブラート** 楽器を演奏するときや、声楽で、音程を細かく上下に動かしながら、音を震わせるようにのばすこと。「巧みに~をきかせて日本の歌曲を歌う」▶イvibrato **スタッカート** その音を短く切って演奏すること。▶staccato **レガート** その音と、次の音とのあいだが切れないように、なめらかに演奏すること。▶legato ## j 名詞の類:コト・サマ ### ●演奏の形態 **生演奏[なまエンソウ]** レコードなどではなく、実際にその場で演奏すること。「~は迫力がある」 **生バンド[なまバンド]** 「生バンド」による伴奏。「〜で歌うのは、カラオケと違ってひどく緊張する」◇「バンド(band)」は軽音楽などの楽団の意。 **ライブ** 「生演奏」の洋語的表現。「大好きなバンドの〜がドーム球場で行われた」▷~ハウス・~コンサート▶live **伴奏[バンソウ]** 主となる声楽や器楽に合わせて、補助的に演奏すること。「ピアノの〜に合わせて歌う」 **カラオケ** あらかじめ、テープなどに録音しておいた伴奏音楽。「カラオケ」で歌う。「カラ」は「空」、「オケ」は「オーケストラ(orchestra)」の略で、歌の入っていないオーケストラの意。「空オケ」とも書くが、ふつうは「カラオケ」と書く。 **合いの手[あいのて]** 歌と歌のあいだをつなぐ三味線だけの短い演奏。「~を入れる」◇「間の手」とも書く。 **間奏[カンソウ]** 曲の途中にはさむ伴奏楽器による演奏。▷~曲 **独奏[ドクソウ]** 1人の奏者が行う演奏。 **ソロ** 「独奏」の洋語的表現。▷バイオリン~・ピアノ~▶イsolo **アンサンブル** 少人数による重奏。▷ギター~・ピアノ~▶アンサンブル **二重奏[ニジュウソウ]** 2人の奏者が(異なる楽器で)行う演奏。 **デュエット** 「二重奏」の洋語的表現。▶イduet **デュオ** 「二重奏」の洋語的表現。▷「ピアノデュオ」「リコーダーデュオ」のように、複合語の構成要素として用いることが多い。▶イduo **三重奏[サンジュウソウ]** 3人の奏者が(異なる楽器で)行う演奏。 **トリオ** 「三重奏」の洋語的表現。◇ピアノ・バイオリン・チェロによるピアノトリオが代表的。▶イtrio **四重奏[シジュウソウ]** 4人の奏者が(異なる楽器で)行う演奏。 **カルテット** 「四重奏」の洋語的表現。▶イquartetto **五重奏[ゴジュウソウ]** 5人の奏者が(異なる楽器で)行う演奏。 **クインテット** 「五重奏」の洋語的表現。「木管楽器の~」▶イquintetto **三曲[サンキョク]** 3種の和楽器で行う演奏。 **連れ弾き[つれびき]** 琴や三味線などを2人以上でひくこと。 **連弾[レンダン]** 1台のピアノを2人の奏者が並んでひくこと。◇「連弾」とも書く。 **連奏[レンソウ]** 2人以上の奏者が、同種の楽器で行う演奏。◇「連奏」とも書く。 **即興演奏[ソッキョウエンソウ]** 即座に浮かんだ旋律を、リズムに合わせて演奏すること。 **アドリブ** 「即興演奏」の、より口語的で一般的な言い方。「ピアノを〜でひく」「ソロパートで〜を入れる」▶ad lib ### ●演奏会 **演奏会[エンソウカイ]** 楽器による演奏を聴かせる催し。定期~・記念~ **音楽会[オンガクカイ]** (クラシック音楽の)演奏会。 **独奏会[ドクソウカイ]** 独奏による演奏会。 **コンサート** 楽器の演奏や歌を聴かせる催し。ソロ〜・チャリティー〜・親子~・メモリアル〜・〜ホール▶concert **リサイタル** 「独奏会」の洋語的表現。▷ピアノ~ ◇「独奏会」は器楽の、「独唱会」は声楽の意。▶recital **チクルス** ある作曲家の一連の作品を、何回かに連続して取り上げる演奏会。▶ドZyklus ## k 名詞の類:モノ ### ●鳴らすもの **拍子木[ひょうしぎ]** 2本の太い木片を打ち合わせて鳴らす器具。「『火の用心」と~を鳴らして村中を回る」 **鰐口[わにぐち]** 社殿や仏殿の正面につるしてあって、参拝者が拝む前に打ち鳴らす、金属製で円形の道具。 **音叉[オンサ]** 音響を測定したり、楽器を調律したりするときに鳴らして、安定した振動数の音を出す、金属製のU字形の道具。 ### ●木魚など→3403祭るk●仏具 ### ●鳴子・ししおどし→3905脅すk ### ●笛など **笛[ふえ]** 人を呼ぶ合図に吹き鳴らす小さな笛。「号令をかける」「~吹けども踊らず(誘っても応じないこと)」 **呼子[よびこ]** 人を呼ぶ合図に吹き鳴らす小さな笛。◇「呼ぶ子」ともいう。 **ホイッスル** 競技用に鳴らす小さな笛。「~の音でスタートする」▶whistle **鹿笛[しかぶえ]** 鹿をおびき寄せるために鳴らす笛。「~の音が森にこだまする」 <1564> 鳴らす8715k~m **角笛[つのぶえ]** 動物の角で作った笛。「牧童の〜の音が山々にこだまする」 **草笛[くさぶえ]** 草の葉をまるめて作った笛。「姉は〜を鳴らすのがうまい」 **葦笛[あしぶえ]** 葦の葉をまるめて吹く笛。◇「よしぶえ」ともいう。 **麦笛[むぎぶえ]** 麦の茎で作った笛。 **汽笛[キテキ]** 蒸気で鳴らす、汽船や汽車の笛。「別れを告げる~」 **霧笛[ムテキ]** 霧のときに船舶の安全のために鳴らす笛。「遠くで~が聞こえる」 **号笛[ゴウテキ]** 号令をかけるために鳴らす笛。「~を鳴らすといっせいに集まった」 **警笛[ケイテキ]** 危険を知らせるために鳴らす笛。「衝突を避けるために~を鳴らした」 **クラクション** 自動車用の警笛。「~を鳴らしたり鳴らさないでけんかになった」◇もと商標名。▶klaxon **サイレン** 通気孔のある円板を回転させて音を出す装置。「~を鳴らして走る消防車」▶siren ### ●鈴など **鈴[すず]** 空洞の中に玉などを入れ、振って鳴らすもの。丸い形や鐘の形をしたものがある。「首輪に~をつける」 **鈴[リン]** ①「すず」の漢語的表現。「自転車の~」②読経のときにたたいて鳴らす小鉢のような形をした仏具。「~を鳴らして手を合わせる」 **風鈴[フウリン]** 夏に、軒先などにつるして風で鳴らす、小さな鈴。 **呼び鈴[よびリン]** 人を呼ぶために鳴らす鈴。「~を乱暴に鳴らす」 **電鈴[デンレイ]** 電流の作用を応用して鳴らす鈴。 **振鈴[シンレイ]** 手で振って鳴らす鈴。「~の合図で作業を開始した」 **ベル** ①電流の作用で高い音を出す器具。「ホームに発車の〜が鳴り響く」▷非常~②自転車用の、手動の鈴。「~を鳴らす」▶bell **チャイム** ①決まった音の組み合わせを出すベル。「授業の始まりを告げる〜が鳴ったから席につきなさい」②玄関などに取り付ける、訪問を知らせるベル。「玄関の~を鳴らす」▶chime **ブザー** 電流の作用で低い音を出す器具。「ガス漏れを知らせる~」▶buzzer **鐘[かね]** たたいて鳴らす金属製のもの。「教会の~の音」◇ふつう釣り鐘を指す。 **釣り鐘[つりがね]** 寺院の鐘楼につるした鐘。「~を1人1回ずつ鳴らす」◇「吊り鐘」とも書く。 **梵鐘[ボンショウ]** 「〜の音を聞きながら年を越す」 **半鐘[ハンショウ]** 火事などの非常のときに鳴らす小さな釣り鐘。「~の音も最近は聞かなくなった」 **銅鑼[ドラ]** 円い盆のような形をした青銅製の鐘。「出帆を告げる〜の音が港に響く」 **タムタム** 東洋の銅鑼が近世ヨーロッパに渡って楽器となったもの。「~を鳴らす」◆楽器の一種。▶tam-tam **ゴング** ボクシングなどで、試合の開始や終了などを知らせるために鳴らす鐘。「~を鳴らして試合終了を告げる」▶gong ## m 名詞の類:モノ ### ●弦 **弦[ゲン]** バイオリン・チェロ・ギターなどの、指先や道具を使って振動させ音を出す、細長い繊維や金属などの線。「~を張る」「演奏中に、ギターの~が切れてしまった」▷~楽器◇「紋」とも書く。 **糸[いと]** 三味線・琴などの弦。「二の~」「三の~」 **琴線[キンセン]** 琴の糸。 **ワイヤ** 楽器の金属製の弦。▶wire **鍵[ケン]** ピアノやオルガンなどの、指で押さえて音を出す、ひとつひとつの部分。 **キー** 「鍵」の洋語的表現。「ピアノの~をたたく」▶key **鍵盤[ケンバン]** 鍵を並べた盤。▷~楽器 ### ●楽器 **楽器[ガッキ]** 音楽を奏でるための器具。「音楽室で~を演奏する」 **古楽器[コガッキ]** 古い時代の楽器。「正倉院には奈良時代の美しい〜が伝存している」 **鳴り物[なりもの]** ①雅楽で用いる楽器。▷~入②スポーツの試合の応援などで用いる、ラッパ・太鼓などの、にぎやかな音を出す楽器。「この施設は〜の使用を禁止している」 **弦楽器[ゲンガッキ]** 弦を張って音を出す楽器の総称。 **管楽器[カンガッキ]** 管を吹いて音を出す楽器の総称。 **木管楽器[モッカンガッキ]** 木製の管楽器。◇現在では、金属製でもその起源や構造によって木管楽器に分類するものが多い。フルート・クラリネット・サクソフォンなど。 **金管楽器[キンカンガッキ]** 金属製の管楽器。▶木管楽器 ▷トランペット・ホルン・コルネット・トロンボーンなど。 **打楽器[ダガッキ]** 打ったり、振ったりして音を出す楽器の総称。 **鍵盤楽器[ケンバンガッキ]** 鍵盤を押したりたたいたりして音を出す楽器の総称。 **管弦[カンゲン]** 雅楽での管楽器と弦楽器。◇「管紋」とも書く。 **糸竹[シチク]** 琴などの弦楽器と、笛などの管楽器。「いとたけ」ともいう。「糸」は琴などの弦楽器、「竹」は笛などの管楽器をさす。 ### ●弦楽器 **琴[こと]** 桐でつくられた中空の胴の上に13本の弦を張り、琴柱で支えて弾く、わが国の伝統的な弦楽器。◇「箏」とも書く。古くは「箏のこと」といったが、近世以降単に「こと」というようになった **琵琶[ビワ]** 枇杷の実を半分にしたような形の、4または5弦を張った東洋の弦楽器。▷平家~・楽~・薩摩~・筑前~・~法師 **三味線[しゃみせん]** 猫または犬の皮を張った胴に桿をつけ、3本の弦を張った、撥でひく弦楽器。▷津軽〜・〜糸◇「さみせん」ともいう。 <1565> 鳴らす8715m **三味[シャミ]** 「三味線」の略。「~の粋な音が流れてくる」 **三弦[サンゲン]** 三味線。◇「三絃」とも書く。 **太棹[ふとざお]** 義太夫節などに用いる、棹が太く胴が大きい三味線。 **三線[サンシン]** 胴の両面に蛇の皮を張った、沖縄や奄美諸島の、三味線の祖となった弦楽器。 **蛇皮線[じゃびせん]** 三線。 **バイオリン** 4本の弦を馬の尾の毛を張った弓でこすって演奏する、美しい音色をもつ弦楽器。◇「ヴァイオリン」とも書く。▶violin **提琴[テイキン]** 「バイオリン」の古い言い方。 **ビオラ** バイオリンよりやや大型で、バイオリンの下の音域を受けもつ弦楽器。▶イviola **チェロ** バイオリンを大きくした形で、両ひざにはさんで演奏する、豊かな音色の弦楽器。◇「セロ」ともいう。▶cello **コントラバス** バイオリン属で最低音域を受けもつ、2m前後の大型の弦楽器。◇「バス」「ダブルベース」ともいう。▶contrabass **ベース** ①コントラバス。②「①」と同じ音域をもつ、電気によって音を響かせる楽器。◇「ベースギター」ともいう。▶bass **ギター** 6本の弦を張り、右手の指ではじいて演奏する弦楽器。▷アコースティック~▶guitar **エレキギター** 電気によって音を響かせるもの。「エレキ」ともいう。和製洋語。「エレクトリック(electric)+ギター(guitar)」の略。 **アコースティックギター** (エレキギターに対して)電気を使わないギター。▶acoustic guitar **生ギター[なまギター]** アコースティックギター。 **マンドリン** いちじくを縦割りにしたような形の胴に、鋼製の弦を8本張り、ピックでひく弦楽器。▶mandolin **バラライカ** 三角形の木製の胴に3本の弦を張った、ロシアの民族音楽に使われる、弦楽器。▶balalajka **ウクレレ** ハワイ特有の、ギターを小さくした形の4弦の弦楽器。▶ukulele **バンジョー** 円形の胴に長い桿のついた、アメリカ民謡の伴奏に使われる4~9弦の楽器。▶banjo **ハープ** 大きな木の枠に47本の弦を張り、両手の指ではじく弦楽器。▶harp **竪琴[たてごと]** 「ハープ」の古い言い方。 **胡弓[こきゅう]** 三味線を小さくした形に3~4弦を張り、弓でひく、日本の弦楽器。◇「鼓弓」とも書く。 ### ●管楽器 **笛[ふえ]** 竹・木・金属などで作られた細長い管を吹いて鳴らす楽器。 **横笛[よこぶえ]** 管を横に持って吹く笛の総称。 **篠笛[しのぶえ]** 篠竹で作った、多く孔の7つある横笛。 **縦笛[たてぶえ]** 管を縦に持って吹く笛の総称。◇「堅笛」とも書く。 **尺八[しゃくはち]** 竹で作った長さ1尺8寸(約55cm)の日本の代表的な縦笛。 **笙[ショウ]** 中空の箱に長短17本の竹の管を並べた、雅楽の管楽器。 **篳篥[ヒチリキ]** 竹管の表に7つ、裏に2つの孔がある、雅楽の管楽器。 **フルート** 全音域にわたり、美しい音色の、横に構えて吹く木管楽器。◇「フリュート」ともいう。▶flute **ピッコロ** フルートよりひとまわり小さく音域も1オクターブ高い木管楽器。▶piccolo **クラリネット** 音域が広く、表現力に富んだ黒い円筒形の木管楽器。▶clarinet **オーボエ** 音域が2オクターブ半にわたり、素朴で哀調のある音色が特徴の木管楽器。◇「オーボー」ともいう。▶イoboe **サクソフォン** 管の先が前方に大きく曲がった形で、豊かな音色をもつ、木管楽器。◇「サキソフォン」ともいう。発明者であるベルギー人、サックスの名にちなんだ名称。▶saxophone **サックス** 「サクソフォン」の、より口語的な言い方。▷テナー~・アルト~▶sax **ファゴット** 長い管を折り曲げて2本に束ねたような形の、中低音部を担当する木管楽器。3オクターブ半にわたる音域をもつ。◇「バスーン(bassoon)」ともいう。◆イfagotto **ホルン** 丸く巻いた管と朝顔の形に開いた先端部をもつ、金管楽器。▶ドHorn **トランペット** 3つの弁で管の長さを調節し、音に変化をもたせる、高音用の金管楽器。▶trumpet **喇叭[ラッパ]** ①弁のないトランペット。②金管楽器の総称。語源は未詳で、オランダ語からきたとする説、中国語からきたとする説などがある。 **トロンボーン** U字形の管を伸縮させて管の長さを変える、低音で荘厳な音を出す金管楽器。▶trombone **コルネット** 3つの弁で管の長さを調節するのはトランペットと同じだが、音がよりやわらかで明るい金管楽器。▶cornet **チューバ** 金管楽器の中で最も低い音を出す、大型の金管楽器。▶tuba **チャルメラ** 穴が7つある、ラッパに似た小さな木管楽器。▶ポcharamela **ハーモニカ** 金属の薄片を多数並べ、吹いたり吸ったりして音を出す、長方形の小さな楽器。◇「ハモニカ」ともいう。▶harmonica ### ●打楽器 **太鼓[タイコ]** 木や金属でできた胴の両面に皮を張り、桴でたたいて鳴らす打楽器の総 <1566> 鳴らす8715m~n 称。「やぐらの上で祭りの〜をたたく」▷陣~・でんでん~・触れ~・櫓~ **大太鼓[おおダイコ]** 祭りの主要な楽器。◇神楽・祭りばやしなどに用いる和風のものにも、洋楽で用いるものにもいう。 **小太鼓[こダイコ]** 小型の太鼓。⇌大太鼓◇神楽・祭ばやしなどに用いる和風のものにも、洋楽で用いるものにもいう。 **ドラム** 洋式の太鼓の総称。特に、数種を組み合わせた「ドラムセット」をいう。▷~スティック▶drum **パーカッション** 打楽器の総称。「バンドでは〜を担当している」◇ポピュラー音楽では、ドラム以外の打楽器、コンガ・マラカス・ボンゴなどを指すことが多い。▶percussion **ティンパニ** オーケストラに使う、2個以上を組み合わせ、2本の桜でたたいて演奏する半球形の太鼓。◇「ティンパニー」ともいう。▶レイtimpani **木琴[モッキン]** 木片を並べて音階をつくり、丸い球のついた撥でたたいて鳴らす楽器。 **シロホン** 「木琴」の洋語的表現。「シロフォン」ともいう。▶ドXylophon **マリンバ** 木琴の音板の下に、金属製の共鳴管をつけた打楽器。▶marimba **シンバル** 金属製の1対の円盤形の打楽器。2枚を打ち合わせたり、1枚を援で打つこともある。▶cymbals **トライアングル** 三角形に曲げた鋼鉄棒をつるして、小さな鉄棒で打ち鳴らす楽器。▶triangle **チャイム** 音階順に並べた金属製の鐘をつるして、打って鳴らす楽器。▶chime **タンブリン** 片面にだけ皮を張り、胴に数個の小鈴をつけた打楽器。「~を鳴らして踊る」◇「タンバリン(tambourine)」ともいう。▶ドTamburin **カスタネット** ひもで結んだ2枚の円形の木片を、手の中で打ち合わせる楽器。◇もとはスペインや南イタリアの民族楽器で、歌や踊りのリズムをとるのに使う。管弦楽では柄のついたものを振り鳴らす。▶castanets **コンガ** キューバの民族舞踊などで演奏する、長い胴の太鼓。▶conga **ポンゴ** 音の高さの違う2つの太鼓を横につなぎ合わせた、中南米の打楽器。▶bongo **マラカス** 木の実をくりぬいた中に種子を入れたものを両手に持ち、振って音を出すことで、リズムを刻む楽器。▶maracas **鼓[つづみ]** 中央のくびれた胴の両端に張った皮面を、手で打ち鳴らす和楽器。▷~唄 **小鼓[こつづみ]** 右肩に構えて左手で調べの緒をとり、右手で打つ、能や長唄の囃子に用いる小さな鼓。 **大鼓[おおつづみ]** 左のひざに構えて打つ、能などに用いる大型の鼓。 **大鼓[タイコ]** おおつづみ。◇「大革」とも書く。 **鉦鼓[ショウコ]** 雅楽で用いる皿形の丸い青銅製の打楽器。「しょうこ」ともいう。 **鉦[かね]** たたいて鳴らす、小型で平たい金属製の打楽器。 **鼓笛[コテキ]** 太鼓と笛。▷~隊 ### ●鍵盤楽器 **ピアノ** 楽器の中で最も音域の広い、鍵を押してそれに連動するハンマーで金属弦を打って音を鳴らす、鍵盤楽器。「小さいころから~を習っている」▷グランド〜・〜線▶piano **洋琴[ヨウキン]** 「ピアノ」の古い言い方。 **オルガン** 鍵盤を押して、内部のリードに空気を送って音を出す鍵盤楽器。▷ハモンド〜▶ポorgão **アコーディオン** 箱形の蛇腹を伸縮させながら、両側にある鍵盤やボタンを押して鳴らす楽器。「~の伴奏でのど自慢大会を行う」▶accordion **手風琴[てフウキン]** 「アコーディオン」の古い言い方。 **風琴[フウキン]** ①「オルガン」の古い言い方。②「手風琴」の古い言い方。 **エレクトーン** 電子によって人工的に音を合成するオルガン。ヤマハ(株)の商標名。▶ELECTONE **キーボード** ①鍵盤をつかって奏でる電子楽器。②「鍵盤楽器」の洋語的表現。◆コンピューターやワープロなどの入力キーの配列盤のこともいう。▶keyboard **シンセサイザー** 電子回路の組み合わせによって、さまざまの音色を合成する機能をもち、多く鍵盤をそなえて楽器として用いる電子音合成装置。◇略して「シンセ」ともいう。▶synthesizer **ハープシコード** 弦を鳥の羽軸などでかき鳴らす、長方形の、ピアノの前身である鍵盤楽器。▶harpsichord **チェンバロ** ハープシコード。▶イcembalo ## n 名詞の類:モノ ### ●楽器を鳴らすための道具 **撥[バチ]** 三味線や琵琶などの弦をはじく道具。 **桴[ばち]** 太鼓やどらなどをたたく棒。「鬼太鼓のごとき〜さばき」「抱」とも書く。 **撞木[シュモク]** 鉦などを打ち鳴らすためのT字形の棒。◇「しもく」ともいう。 **スティック** ドラムをたたくときに使う2本一組の棒。▶stick **爪[つめ]** 琴などをひくときに、指先にはめて弦をはじくもの。 **琴爪[ことづめ]** 琴をひくための爪。◇「等爪」とも書く。 **ピック** ギターやマンドリンなどをひくための爪。▶pick **弓[ゆみ]** 弦楽器の弦をこすって音を出す、木製の棒に馬の尾の毛を束ねたものなどを張った道具。 **マウスピース** 西洋の管楽器で、音を出すための楽器に息を吹き込む部分の部品。▶mouthpiece <1567> 鳴らす8715n **リード** 楽器(ハーモニカ・オルガンなど)の、空気によって振動して音源となる、葦・竹・金属などの薄片でできたもの。◇「簧と」ともいう。▶reed ### ●カラオケ→0410聞くk●音響機器など ### ●曲 **曲[キョク]** 音楽での作品。「ポピュラーな〜を演奏する」▷器楽〜・ピアノ〜・歌~・声楽〜 **楽曲[ガッキョク]** 声楽曲・器楽曲・管弦楽曲などの音楽作品の総称。 **大曲[たいキョク]** 大規模な楽曲。⇌小曲 **小曲[ショウキョク]** 小規模な楽曲。⇌大曲 **新曲[シンキョク]** 新しくつくられた曲。「Sの〜が早くもヒットチャートにのった」▷~発表会 **古曲[コキョク]** 古くから伝わる楽曲。特に箏曲の中の古典。 **名曲[メイキョク]** すぐれていて有名な楽曲。「ショパンはピアノの〜を数多く残した」 **難曲[ナンキョク]** 演奏・歌唱がきわめて難しい楽曲。「~を自在に弾きこなす」「~を巧みに歌いあげる」 ### ●楽章→6503区切るk●曲の区切り ### ●いろいろな曲 **即興曲[ソッキョウキョク]** ①その場で作られた曲。②形式にこだわらず、自由に作られた楽曲。ロマン派のシューベルトやショパンのものが有名。 **エチュード** 器楽の練習用に作られた楽曲。▶etude **夜曲[ヤキョク]** 19世紀に、アイルランドの作曲家フィールドの歌から発展した、演奏会用の歌曲・器楽曲。 **セレナード** 「夜曲」の洋語的表現。「〜の甘い調べに誘われて戸外に出る」(ドSerenade)ともいう。▶フsérénade **夜想曲[ヤソウキョク]** 夜の夢想的な気分を表現した楽曲。◇ピアノ曲が多い。 **ノクターン** 「夜想曲」の洋語的表現。▶nocturne **舞曲[ブキョク]** ①舞と楽曲。②舞踏の伴奏のための楽曲。③舞踏のリズムや形式を用いて作った楽曲。 **円舞曲[エンブキョク]** 4分の3拍子の軽快ではなやかな舞曲。 **ワルツ** 「円舞曲」の洋語的表現。▶waltz **行進曲[コウシンキョク]** 行進の歩調をととのえるための、2拍子または4拍子の楽曲。 **マーチ** 「行進曲」の洋語的表現。▷軍艦~▶march **ソナタ** 3~4楽章からなる器楽曲。▷~形式・ピアノ~・バイオリン〜▶イsonata **奏鳴曲[ソウメイキョク]** ソナタ。 **ソナチネ** 3楽章以下の小規模なソナタ。▶イsonatine **狂想曲[キョウソウキョク]** 形式にとらわれず、気分のままに自由に作られた器楽曲。 **カプリチオ** 「狂想曲」の洋語的表現。「カプリッチオ」ともいう。▶イcapriccio **狂詩曲[キョウシキョク]** 自由な形式の幻想的な器楽曲。▷ハンガリー~ ◇19世紀にヨーロッパで数多く作られた。叙事的・民族的なものが多い。 **ラプソディー** 「狂詩曲」の洋語的表現。▶rhapsody **幻想曲[ゲンソウキョク]** 形式にとらわれず、幻想のおもむくままに、自由に作られた楽曲。 **ファンタジア** 「幻想曲」の洋語的表現。▶イfantasia **フーガ** 各旋律が、規則的に模倣反復しながら現れる楽曲。「~の技法(バッハの最後の大作)」◇「遁走曲」よりも一般的な言い方。◆イfuga **遁走曲[トンソウキョク]** フーガ。 **交響曲[コウキョウキョク]** 管弦楽のための、通常4楽章から成るソナタ形式の曲。◇古くは「交響楽」ともいった。 **シンフォニー** 「交響曲」の洋語的表現。▶symphony **協奏曲[キョウソウキョク]** 独奏楽器と管弦楽が合奏するための楽曲。▷ピアノ~・バイオリン~ **コンチェルト** 「協奏曲」の洋語的表現。◇「コンツェルト(ドKonzert)」ともいう。▶イconcerto **変奏曲[ヘンソウキョク]** 一定の主題をさまざまに変化させて構成した楽曲。 **バリエーション** 「変奏曲」の洋語的表現。▶variation **序曲[ジョキョク]** オペラなどで、幕があく前に演奏される楽曲。 **前奏曲[ゼンソウキョク]** ①自由な形式の小さな器楽曲。②19世紀以後のオペラの序曲。◇「序曲」にくらべ、オペラの劇との結びつきが強い。 **プレリュード** 「前奏曲」の洋語的表現。▶prelude **序奏[ジョソウ]** 楽曲の主要部分に入る前に演奏される短い曲。 **前奏[ゼンソウ]** 楽曲の導入として、独唱・合唱などが始まる前に演奏する、最初の伴奏部分。⇌後奏 **イントロダクション** 「序奏」「前奏」の洋語的表現。特に、ポピュラー音楽について用いることが多い。▶introduction **イントロ** 「イントロダクション」の略で、より口語的な言い方。 **終曲[シュウキョク]** 楽曲の最後の楽章。 **フィナーレ** 「終曲」の洋語的表現。▶イfinale **後奏曲[コウソウキョク]** 礼拝後などに演奏する、オルガンなどの楽曲。 **後奏[コウソウ]** 独唱・合唱などが終わったあとに、伴奏楽器だけで演奏する楽曲の最後の部分。⇌前奏 **組曲[くみきょく]** いくつかの曲を組み合わせて1つの曲にした器楽曲。▷バレエ〜・管楽~・交響~ <1568> 鳴らす8715n~u **メドレー** いろいろな曲の中から、有名な部分だけを連ねた曲。▶medley **メヌエット** ゆっくりとした4分の3拍子の優雅な舞曲。▶ドMenuett **マズルカ** ポーランドの、軽快な3拍子の民族舞曲。◇ショパンのピアノ曲が有名。▶mazurka **ポロネーズ** ポーランドの、4分の3拍子のゆっくりした舞曲。▶フpolonaise **ポルカ** ボヘミア地方で始まった4分の2拍子の活発な舞曲。▶polka **ガボット** 17世紀のフランスで流行した2拍子の舞曲。▶フgavotte **ボレロ** 4分の3拍子の情熱的なスペインの舞曲。▶bolero **タンゴ** アルゼンチンで生まれた、2拍子または4拍子の舞曲。▷アルゼンチン~・コンチネンタル~ ▶tango **ファンファーレ** トランペットなどで、おもに3和音だけで吹奏される3和音だけの短い楽曲。「競技場に高らかに〜が鳴り響く」▶ドFanfare **ミサ曲[ミサキョク]** カトリックのミサで用いられる声楽曲。◇後に演奏会のためだけのものも作られるようになった。「ミサ」はラmissa。 **箏曲[ソウキョク]** 邦楽の琴を演奏するための曲。 ### ●レクイエム→4009慰めるk●霊を慰める音楽 ## S 名詞の類:ヒト **演奏者[エンソウシャ]** 楽器を演奏する人。 **奏者[ソウシャ]** 「演奏者」の略。◇「トロンボーン奏者」のように、「楽器名+奏者」の形をとり、その楽器の演奏家の意で用いることが多い。単に「奏者」という場合は、やや文章語的。 **演奏家[エンソウカ]** 楽器の演奏を職業としている人。 **音楽家[オンガクカ]** 音楽の演奏・作曲・声楽などに携わることを職業としている人。 **楽士[ガクシ]** 劇場などで演奏することを職業としている人。 **楽匠[ガクショウ]** 音楽の大家。 **楽聖[ガクセイ]** 非常にすぐれた音楽家。「〜ベートーベンの偉大な功績」 **プレーヤー** (ポピュラー音楽における)演奏者または演奏家。▷ギター〜▶player **ミュージシャン** ポピュラー音楽の演奏家または作曲家。▷ロック~・ジャズ~▶musician **独奏者[ドクソウシャ]** 独奏する人。 **ソリスト** 「独奏者」の洋語的表現。「チェロの〜を招く」▶フsoliste **伴奏者[バンソウシャ]** 伴奏する人。(ピアノやアコーディオンなどによる) **弾き手[ひきて]** 鍵盤楽器や弦楽器をひく人。 **ピアニスト** ピアノの演奏者・演奏家。「~を志望して音大を受験する」▶pianist **バイオリニスト** バイオリンの演奏者・演奏家。▶violinist **チェリスト** チェロの演奏者・演奏家。▶cellist **ギタリスト** ギターの演奏者・演奏家。▶guitarist **ベーシスト** ベースの演奏者・演奏家。◇おもに、ポピュラー音楽でのエレキベースの演奏家をさす。クラシック音楽でのコントラバスの演奏家については、「ベーシスト」とはいいづらく、「コントラバス奏者」というほうが一般的。▶bassist **トランペッター** トランペットの演奏者・演奏家。▶trumpeter **ドラマー** ドラムの演奏者・演奏家。▷ジャズ〜▶drummer **笛吹き[ふえふき]** 笛の演奏家。 **囃子方[はやしかた]** ①祭礼のときに、囃子を担当する人。②能楽・歌舞伎などで、囃子の担当を職業とする人。 **楽師[ガクシ]** 雅楽を奏でる職の人。 ### ●アーティスト・作曲家→6800作るs ### ●楽団・オーケストラ △4404加わるk●音楽の団体 ### ●指揮者→6409つかさどるk●指揮者 ## u 名詞の類:トコロ **音楽堂[オンガクドウ]** 聴衆を集め、音楽を演奏する建物。 **楽堂[ガクドウ]** 音楽堂。 **コンサートホール** コンサートを行うための施設。▶hall **ライブハウス** ライブを行うための施設。◇小さなスペースであることが多い。和製洋語。ライブ(live)+ハウス(house) **オペラハウス** オペラ・バレエを上演するための施設。▶opera house **オーケストラピット** 舞台と客席のあいだに設けられた、オーケストラが演奏する場所。◇「オーケストラボックス」(和製洋語)ともいう。「ボックス(box)」は箱状の区画の意。▶orchestra pit **オケピ** 「オーケストラピット」の略。 <1569> 88 古い・新しい(新古・老若) # 8800 古い ## a 動詞の類 ### ●古くなる **古びる[ふるびる]** 年月を経たということが、見た目や機能などでわかる状態である。「先生はいつも古びたかばんをさげてお出かけです」「学生のころ、あの古びた木造のアパートに住んでいた」◇「旧びる」とも書く。 **古めく[ふるめく]** 古びた感じを与える。「保存状態のせいで古めいてはいるが、江戸末期の版本である」 **寂びる[さびる]** 古くなって味わいが出る。「古寺のさびた庭」「大ベテランのさびた芸に酔う」 **神さびる[かみさびる]** 年月を経ていて静かで、神々しく感じられる。「神さびて静けさに満ちた境内」◇「かんさびる」ともいう。 **陳ねる[ひねる]** 見るからに時間がたった様子である。「ひねたしょうが」 **陳ねこびる[ひねこびる]** 「陳ねる」の強調表現。「町を見下ろす丘にはひねこびた1本の松が生えていた」◇「こびる」も古びるの意。 **年経る[としへる]** 年月がたって古いという感じのする状態である。「庭はいかにも年経た趣で、一面に苔むしている」 **時代掛かる[ジダイがかる]** 古さを漂わせて古い時代のもののように見え、おおげさな印象を与える。「彼の書く文章は、滑稽な感じがするほど時代がかっている」 ### ●古くなって不備を生じる **古惚ける[ふるぼける]** 古びて色があせ、見劣りがする。「このカメラは古ぼけてはいるが、性能は確かだ」「セピア色の古ぼけた写真」◇「古呆ける」とも書く。 **草臥れる[くたびれる]** 長年使って、物の形が崩れて古びてみすぼらしい感じになる。「くたびれたコートに身を包む」◇「草臥」はあて字。 **疲れる[つかれる]** 長い間使用して、物が傷んだり質が落ちたりする。「机が疲れてきたから新しいのに取り替える」 **がたが来る** 長年使って機械の働きに不備が出る。「この車も長く乗っていてすっかりがたがきた」◇「がたがた」の「がた」に由来するか。「若いときの無理がたたって、体の方々にがたがきた」のように、人の体についてもいう。 **老化する[ロウカする]** 物が古くなり、本来の機能を失うこと。「ゴムが老化してひび割れる」 **老朽化する[ロウキュウカする]** 建物などが、長い間使われたために、役に立たなくなること。「このビルは〜して危険なので、立ち入らないでください」 **老朽[ロウキュウ]** 老朽化。「〜した駅舎を解体する」「建物の〜がはなはだしい」▷~家屋 **疲労[ヒロウ]** 金属などが、繰り返し力を加えられて強度が落ちること。「飛行機事故の調査の結果、金属が〜していたことがわかった」▷金属~ ### ●傷む→6913損なわれるa ## C 形容詞の類 **古い[ふるい]** そのものが初めて現れてから、多くの時間がたっている様子。「この〜服はもう捨てる」「彼とはもう〜付き合いだ」「〜話で恐縮ですが」「頭が古くて話にならない」⇌新しい◇「旧い」とも書く。 **古臭い[ふるくさい]** 新鮮さがまったくなく、いかにも時代から遅れている様子。「この服もデザインが古くさくなって着られない」「そういう~手口にはだれも引っかからない」 **徹臭い[ひねくさい]** いかにも古い感じのする、古くさい様子。「時代遅れの~考え方」 **古めかしい[ふるめかしい]** 見るからに古いものだという印象を与える様子。「~門構えの家」「~趣向が、かえって若者に受けたようだ」 **ぼろい** 俗古びて傷んでいる様子。「~車だが、まだまだ十分走る」 **ぼろっちい** 「ぼろい」の、よりくだけた言い方。「~小屋に住んでいる」 ## d 形容動詞の類 ### ●古くて傷んだ様子 **よれよれ[よれよれの]** 衣服や紙が、使い古されたようになり、張りがなくしわが目立つ様子。「10年も着たので、上着が〜になった」「くたびれて~のネクタイ」 **ぼろぼろ[ぼろぼろの]** 物の組織などが、古くなったり弱くなり、破れたりばらばらになりそうな様子。「この辞書は、高校生のときから使っていてもう〜だ」◇「生きて帰りたくても、敵の攻撃にさらされて、彼も体もぼろぼろにした」のように、人の体についてもいう。 **ぼろ[ぼろの]** 物が、長いこと使って傷んでいる様子。「~の着物を着ていた」「~のぞうきんを買いに行く」 **おんぼろ[おんぼろの]** 「ぼろ」を強めた言い方。「〜の自転車」 **中古の[チュウぶるの]** 古びて衰えるが、まだ使える様子。「~の自転車だが、修理してみがけばまだまだ乗れる」◇「なかば(中)ふるびる(古)」の意。現在ではあまり使われない。 **中古[チュウコの]** 人が一度使ったが、まだ十分に使える様子。「~のパソコンを手に入れた」▷~車・~品・〜マンション◇「中ぶる」は、古びて価値がなくなりかけていることに関心があるが、「中古」はまだ使えるから商品として価値があることに関心がある。 **使い古し[つかいふるしの]** 長い間使って古くなった様子。「〜の机を譲ってもらう」「〜の辞書でよければあげるよ」 <1570> 古い8800d **着古した[きふるした]** 何度も着て、型くずれしたり擦り切れたりしている様子。「~スーツしかないので今年こそ新調したい」 **セカンドハンド[セカンドハンドの]** 「中古」の洋語的表現。「リサイクルショップでセカンドハンドの品物を買った」◇「セコンドハンド」ともいう。▶secondhand **セコハン[セコハンの]** 「セカンドハンド」の略。「~のバイクだが、まだまだ十分走る」「独り暮らしを始めるにあたって家具は~でそろえた」 ### ●がたがたの→6901壊れるd ### ●古くなった様子 **旧[キュウの]** 時間的に古い、元のものである様子。「~正月を祝う」→新 **旧制[キュウセイの]** 以前の制度である様子。「戦前の〜の中学・高校には蛮カラという気風があった」⇌新制 **年季の入った[ネンキのはいった]** 長い間使ってきた趣があるが、捨てがたい感じがする様子。「~かばんだが、旅行には重宝している」 **時代掛かった[ジダイがかった]** 古風で、どことなく古めかしいことをおおげさに感じさせる様子。「若者にしては〜ことを言うやつだ」 **時代が付いた[ジダイがついた]** 年月を経て、どことなく好ましい感じがする様子。「~茶碗で抹茶をいただいた」 **古色蒼然[コショクソウゼンたる]** 見るからに年月を経て、色つやがあせ、古めかしい趣をもっている様子。「苔むして〜たる石畳」 ### ●古風な様子 **古風[コフウな]** 昔ながらの(=昔のままの)考え方や趣がある様子。「~な習慣を守り続ける」「~な人だから表立つのは嫌いらしい」⇌今風、当世風 **昔風[むかしフウの]** 古い時代の比較的評価の定まった様式や、やり方に従っている様子。「~の気骨をもった男」 **保守的[ホシュテキな]** これまでの伝統や習慣・制度を尊重し、急激な変化には反対するという態度をとる様子。「~な考えの人ばかりが集まったようだ」「~な政治家」→革新的、進歩的 **反動的[ハンドウテキな]** 歴史の流れに逆らって革新や進歩を妨げようとする、保守的な傾向がある様子。「~な勢力」「~な思想」 ### ●昔気質・旧弊→4402こだわるd●頑固な様子 ### ●古くさい様子 **旧式[キュウシキの]** 以前の形式や様式なので、古くさく見える様子。「~の車だが大事に乗っている」⇌新式 **前時代的[ゼンジダイテキな]** ひとつ前の時代を思わせるような、古くさいものである様子。「組織の〜な体質の改善を図る」「~な考え方」 **前近代的[ゼンキンダイテキな]** 近代よりも前の時代を思わせるような、古くさいものである様子。「今の時代に滅私奉公を望むとは、なんと~な経営者だろう」 **大時代[おおジダイな]** いかにも時代遅れで、芝居じみていて、古めかしい様子。「三行半だとはずいぶん〜なことを言う」 **旧態依然[キュウタイイゼンたる]** 昔からの状態が少しも変わらず、進歩発展がない様子。「~たる管理体制が問題だ」 ### ●時代に遅れた様子 **時代遅れ[ジダイおくれの]** 現代の傾向や流行に遅れている様子。「パソコン市場では5年もたてばもう〜である」◇「時代後れ」とも書く。 **流行遅れ[リュウコウおくれの]** 現在の流行に合わない古いスタイルのもの。「一時期、モノトーンの家具がはやったが、今ではすっかり~だ」◇「流行後れ」とも書く。 **オールドファッション[オールドファッションの]** 「時代遅れ」「流行遅れ」の洋語的表現。「このブラウス、〜だけど、まだ着られる」▶old-fashioned ### ●古くて趣のある様子 **蒼古[ソウコたる]** 古さのために、ひときわ深い趣がある様子。「古刹の〜たるたたずまい」◇「蒼枯」とも書く。 **古雅[コガな]** 古めかしくて上品な様子。「~な味わいのある俳画」 **古拙[コセツな]** 技はつたないが古風な趣がある様子。「~な味わいのある壺」 **古典的[コテンテキな]** 古い時代の作品がもつ趣を備えている様子。「あの小説には〜な色彩が強く出ている」 **クラシック[クラシックな]** 「古典的」の洋語的表現。「~なデザインの家具」▶classic **クラシカル[クラシカルな]** 古典を重んじて、それに従う様子。「古典派の演奏法と新たな趣をたたえた楽曲」▶classical **アルカイック[アルカイックな]** 古風で、素朴ながらも、おごそかな趣をたたえている様子。「百済観音や中宮寺の弥勒菩薩の〜な微笑に限りない憧れを感じる」▷〜スマイル▶フarchaïque ### ●古くからの様子 **旧知[キュウチの]** 昔からの知り合いである様子。「彼とは〜の間柄でして」 **旧来[キュウライの]** 昔からずっと同じままできた様子。「~の陋習を改める」 **最古[サイコの]** 最も古い様子。「日本〜の仏像」最新 **嘗遊[ショウユウの]** かつて訪れたことがある様子。「~の地」 ### ●古くからいる様子 **古手[ふるての]** その人がその団体・組織などに所属している期間が比較的長い様子。「A社はこの業界では〜であり、販売網も確立されている」 **古参[コサンの]** ある人が上下関係の厳しい組織・団体に長く所属している様子。「〜の力士」▷~兵・最~ ⇌新参 ### ●漠然とした昔 **古[いにしえの]** 大昔のことである様子。「~の奈良の都」 **千古[センコの]** 限りなく遠い昔のことである様子。「叡山には〜の昔から燃え続ける不滅の法灯がある」 **万古[バンコの]** 千古よりも遠い昔のことである様子。「~の歴史がある」 **往古[オウコの]** はるかな昔のことである様子。「~の昔から伝わる風習」 **太古[タイコの]** 有史以前の大昔のことである様子。「~の生物を調べる」 **古今[ココンの]** 昔から今に至るまでのことである様子。「~の名著を通覧する」▷~東西 <1571> 古い8800f~k **古[いにしえ]** 昔。「~未曾有・~無双」 ### ●新旧→8801新しい●新旧 ## f 副詞の類 **古く[ふるく]** 時間的にさかのぼったずっと以前の様子。「当家の歴史は、~鎌倉のころにまでさかのぼる」◇「旧く」とも書く。 **遠く[とおく]** 時間が大きく隔たった昔である様子。「~平安の昔から今に伝わる習俗」 **嘗て[かつて]** 過去のある時の様子。「この湖のあたりに〜ナウマン象がいた」「~のにぎわいがうそのように寂れた港町」◇「かって」ともいう。「嘗て」とも書く。 **古くから[ふるくから]** 昔から続いている様子。「この地には~の伝説がある」 **古来[コライ]** 遠い昔から今までずっと続いている様子。「わが国に~伝わってきた」「この地名の由来については、〜、いろいろの説がある」 **古往今来[コオウコンライ]** 昔から今まで、あらゆる時を通じての様子。「このような広い知識をもって知られる日本人は〜彼しかいない」 **開闢以来[カイビャクイライ]** この世が始まって以来はじめてである様子。「これほどの好況は、〜はじめてのことであった」「~の珍事」◇ややおおげさな言い方。さらに強調して「天地開闢以来」ともいう。また、「わが校開闢以来の快挙」のように、単に「物事が始まって以来」の意でも用いる。 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●古さ **古さ[ふるさ]** 古いこと・程度。「社会事情の変化を考えると、この法律の条文の〜が目立つ」◇「旧さ」とも書く。 **古臭さ[ふるくささ]** 古くさいこと・程度。「その考えの~はどうしようもない」 ### ●昔の様子 **旧態[キュウタイ]** 昔(から)の状態。「~を改める」「~に復す」▷~依然 **古態[コタイ]** 昔のままの姿・かたち。「~に復す」◇「故態」とも書く。 **旧観[キュウカン]** (目で見た)昔の様子。「~をとどめる」「~に復す」 **前身[ゼンシン]** その人の以前の身分や職業、団体・組織などの前のかたち。「この化粧品会社の〜は食品会社だった」 ### ●古くからの習慣 **旧習[キュウシュウ]** 昔(から)の習慣。「~に反発する」 **旧弊[キュウヘイ]** 旧習。「~を重んじる」 **旧風[キュウフウ]** 昔(から)の風習。「足入れ婚はこの地方の~だった」 **旧套[キュウトウ]** 昔のままの古くさいやり方や習慣。「~を退ける」「~を脱する」「~に陥る」◇「套」は「ありきたり」の意。 **遺制[イセイ]** 現代にまで残った昔の制度。「食糧管理法はまさに戦時統制の~というべきものであった」 **遺風[イフウ]** ①古くから伝わっている風習。「この地には武士の時代の~が色濃く残っている」②先人が残した守るべき教え。「~を継いで後世に残す」 **因習[インシュウ]** 古くから伝わっている風習。「~にとらわれることなく、新しい時代を切り開こう」◇「因襲」とも書く。 ### ●昔からのしきたり **古風[コフウ]** 昔のしきたりやならわし。「~のたたり」 **古例[コレイ]** 古くからのしきたり。「~に従う」 **古式[コシキ]** 古くからの決まったやり方。「~にのっとる」 **故実[コジツ]** 昔の儀式・作法などのしきたりや事例。「~にかなう服装」「~に明るい人に見てもらう」▷有職~(朝廷や武家の行事や儀式などを研究する学問) ### ●前時代的なこと **時代錯誤[ジダイサクゴ]** 現代にそぐわない、前時代的な考え方や言動をすること。「そうした考え方は〜もはなはだしい」 **アナクロニズム** 「時代錯誤」の洋語的表現。「~に陥ることなく現実を見据えるべきだ」▶anachronism **アナクロ** 「アナクロニズム」の略。「男子たるもの、なんていう考え方は~だよ」 ### ●故事→9101因るh●いわく ### ●古くて趣があること **古流[コリュウ]** 古い流儀。「~を伝える」 **古格[コカク]** 古い格式・形式。「~にとらわれてばかりでは柔軟さに欠けることになる」 **古色[コショク]** 物が年月を経て古めかしい趣があること。「〜を帯びた神社」▷~蒼然 ## k 名詞の類:モノ ### ●古いもの **陳物[ひねもの]** 時間がたって、乾いたり、しわが寄ったりした野菜や穀物。「〜で臭くなったようが」◇単独で使うことはあまりない。 **旧物[キュウブツ]** すたれて今はもう使われなくなった品物やしきたり・制度。「~を一掃する」 ### ●古米→0300食べるm●米 ### ●使い古されたもの **御古[おふる]** 他の人からもらい受けた使い古しの物品。「母の〜の帯」 **御下がり[おさがり]** 目上の人から譲られた使い古しの物品。「いつも姉の~ばかりで、新しいのを買ってもらったことはない」 **ぼろ** 使い古して傷んだ状態の衣類や布など。「〜を着る」「~を拾い集める」▷~屋・~雑巾・~切れ **襤褸[ランル]** ぼろ。 ### ●古物→4307商うk●品物 ### ●古着→5908着るk●着物・衣服 ### ●古紙→2201書くm●古紙・再生紙 ### ●古いことに価値のあるもの **時代物[ジダイもの]** 時がたつことで価値の増したもの。「~の赤絵の皿」 **年代物[ネンダイもの]** 年月を経て値打ちの出たようになったもの。「~のウイスキーを大事そうに飲む」 **骨董[コットウ]** 古さが加わっていることで価値を増した、絵画・書・陶磁器・調度・家具・道 <1572> 古い8800k~x 具。▷~品・~趣味 **古美術品[コビジュツヒン]** 美的鑑賞の対象になる骨董。 **アンティーク** 「骨董」の洋語的表現。「イギリスで買い集めた~」▷~ショップ「アンチック」「アンチーク」ともいう。主として欧州の骨董についていう。▶フantique **古渡り[こわたり]** 室町時代か、それ以前に海外から伝わった貴重な書物や織物など。「蔵には祖先が集めたという〜の品々が収められている」⇌新渡り **古渡[コワタ]** こわたり。⇌新渡 ### ●古銭→4217払うk●貨幣 ### ●古刀→7000切るm●刀剣 ### ●古くて評価の定まったもの **古典[コテン]** 古い時代の文学や音楽などの芸術で、後世の規範とされるすぐれた作品。「~に親しむ」▷~音楽・~文学・~劇・~主義 **クラシック** 古い時代の芸術のうち、おもに音楽で今に至るまで尊重されてきたもの。「~は若い人に人気がない」▷~音楽・~コンサート▶classic ### ●古本→1807読むk●新本・古本 ### ●古文書→2200記すm●文書 ### ●旧著・旧稿→2204著すk●著作物●原稿 ### ●旧版→2205刷るm●版 ### ●旧説→2103説くk●説 ### ●古歌→1908詠むk●和歌 ### ●古詩→1908詠むm●詩●漢詩 ### ●古筆→2201書くk●書 ### ●古語→1912話すm●言語 ### ●古曲→8715鳴らすn●曲 ### ●旧劇→4309演じるi●伝統的な演劇 ### ●古い家柄 **旧家[キュウカ]** 古くから続いている由緒ある家柄。「村の旧家」 **旧家[きゅうか]** 古くから世間に名の知れた家柄。「近在一の~」 **名家[メイカ]** 経済的にも豊かで、血統・家柄もよい家柄。「良家」ともいう。「りょうか」ともいう。 **名門[メイモン]** 古くから続いている由緒ある家柄や学校。「~の出」「高校野球の~」▷~校 ### ●旧館→6804建てるk●母屋・離れなど ### ●古寺→3403祭るu●仏寺 ### ●古城→4703遮るm●敵の攻撃を防ぐもの ### ●故宮→3401尊ぶu●天皇・王・皇族などのいるところ ## S 名詞の類:ヒト **古顔[ふるがお]** 長くその組織の中にいたり、長く同じ所に勤めたりしている人。「あの研究所では〜のほうだ」⇌新顔 **古株[ふるかぶ]** その組織・団体に長い間所属している人。◇なじみの店などで、古くからの客に対して「古顔」というが、「古株」とはいわない。また、「古顔」に伴うニュアンスはニュートラルだが、「古株」は、古いゆえにものをよく知っていることが評価される一面、やや扱いにくい存在という感じも与える。 **旧人[キュウジン]** 古くからその集団・組織にいる人。「おれももう〜の部類だ」⇌新人 **オールドタイマー** かつてその社会で活躍していた人。「往年の名選手による〜の慈善試合」◇時代遅れの考え方をする人の意もある。▶old-timer **旧人類[キュウジンルイ]** 今の時代にとりのこされたような人。「〜だからパソコンには興味といった趣味もありません」 ### ●保守派 **保守派[ホシュハ]** 保守的な考えを奉ずるグループ。「再び~が台頭してきた」 **守旧派[シュキュウハ]** 古くからの制度や考えを奉ずるグループ。「~の反対で開発が遅れる」 ### ●幼馴染み・旧友→2802交わるs●友人 ### ●昔馴染み→8102親しいs ### ●昔の人→ **古人[コジン]** 昔の人。「~の知恵に学ぶ」 **先人[センジン]** 現代より前の時代を生きて、すぐれた業績を残した人々。「〜たちの残した文化的遺産」◇「古人」に比べて、時代が比較的新しい。 ### ●古武士→3701戦うt●昔の戦士 ### ●祖先→9000始まるs●はじめ ## u 名詞の類:トコロ ### ●古都 **古都[コト]** 古くからある都市や、もと都のあったところ。「日本の~、京都」◇「故都」とも書く。 **旧都[キュウト]** もと都のあったところ。「ここは〜だったので、昔からの家並みが美しい」⇌新都 ### ●新都→3402重んじるu●首都 ### ●旧跡など△9604残るu●跡地 ### ●老舗△4307商うu●店舗 ### ●旧大陸 **旧大陸[キュウタイリク]** 新大陸を発見する前に知っていたユーラシア大陸やアフリカ大陸。⇌新大陸 **旧世界[キュウセカイ]** 旧大陸。⇌新世界◇アメリカを新世界といったことから。 ### ●その他 **古巣[ふるす]** 以前に働いていた職場・団体や住んでいたところ。「3年ぶりに~に戻った」 ## x 名詞の類:トキ ### ●昔 **昔[むかし]** 今および近ごろ、あるいは最近といった時間に対し、なんらかの変化を感じ取れるような過去のある時点・時期。「30年~の話」「~付き合っていた人」「~の人」「~は~、今は今」「~の話はしないでくれ」▷~話・~語り・~気質 **昔々[むかしむかし]** (昔話の冒頭にも使われる)時間的に昔であることを強調する表現。「~あるところにおじいさんとおばあさんがありました」 **其の昔[そのむかし]** 古いある時代のその時。「~、ここまでは海であったということだ」 **大昔[おおむかし]** 「昔」よりもさらにさかのぼった昔。「恐竜のいたのは〜の話」 **今は昔[いまはむかし]** 今となっては遠い昔であるということ。昔話の始まりに使う語。「~、この村にたいそう美しい娘がおりました」 <1573> 古い8800x〜新しい8801a **其の上[そのかみ]** 今では昔となってしまったある時点。「芭蕉が〜に旅した「おくのほそ道」」 **その昔[そのむかし]** 今からみて、過ぎ去ったある時。「その話は〜に聞いたことがある」「約束は〜に言ったとおりに実行する」→後、後々 **以前[イゼン]** ある時点やある物事を基準となる時よりも前のある時点。「〜よりもやせたようだ」「明治維新〜」⇌以後 **昔日[セキジツ]** 過ぎ去った日・昔。「にぎわった日本橋界隈に、~の面影はない」 **一昔[ひとむかし]** それがすでに「昔」であると感じられる年月。「それはもう〜も前の話だ」▷十年~ ◇10年前をさしていうことが多い。 **一頃[ひところ]** 今とは違う状態だった、過去のある時期。「〜はやった歌」「〜に比べると出かける回数が減った」 ### ●過去→8908過ぎるx●過ぎた時 ### ●往年・当時 **往年[オウネン]** すぎ去ってしまった昔。そのころを知っている人物がたくさんいるというくらいの昔。「華やかなりし〜を懐かしむ」「~の大歌手と共演した」 **往時[オウジ]** 過ぎてしまった昔のそのころ。「〜がしのばれる優雅な祭り」「~のにぎわいを懐かしむ」 **旧時[キュウジ]** 往時。「~を回顧する」 **当時[トウジ]** 過去にさかのぼったある時点。「~の流行歌」「~は若かったので、毎晩のように飲み歩いたものだ」 **当年[トウネン]** 過去のその年・そのころ。「~の盛事をしのぶ」 **当代[トウダイ]** 過去のその時代。「~の功業を回顧する」◇「当代随一の名優」のように「現代」の意でも用いる。 ### ●古い時代 **原始[ゲンシ]** 遠い過去の物事の始まりのころ。▷~人・~時代・~社会・~林 **先史[センシ]** 文献に記録される前の古い時代。▷~時代 ◇「有史時代の先立つ時代」の意。 **有史以前[ユウシイゼン]** 文献に記録されている時代より古い、されている時代。 **古代[コダイ]** 中世に先立つ、歴史的に最も古い時代。◇世界史では原始の次、日本史では鎌倉幕府成立の前までの飛鳥・奈良・平安時代をいう。 **上古[ジョウコ]** 日本(文学)史の時代区分で最も古い時代。◇大化の改新(645)ごろまで。中古・近古に対する言い方。 **上代[ジョウダイ]** 日本(文学史や国語)史の時代区分の上古のことで、特に奈良時代をいう。▷~特殊仮名遣い ◇中世・近世・現代に対する言い方。 **上世[ジョウセイ]** 歴史の時代区分で、古代。中世・近世・最近世に対する言い方。 **中古[チュウコ]** 上古と近古の間とされる時代(平安時代)。 **中世[チュウセイ]** 時代区分で古代に続く時代で近代(日本史では近世)の前。 **近古[キンコ]** 中古と近世の間とされる時代。日本(文学)史では鎌倉・室町時代。 **近世[キンセイ]** 中世と近代の間とされる時代。日本史では安土桃山時代から江戸末期までをいう。▷~文学 **近代[キンダイ]** 近世のあとの時代。日本史では明治維新から第二次世界大戦終了までの期間をいう。▷~国家 # 8801 新しい ## a 動詞の類 ### ●新しがる **新しがる[あたらしがる]** 新しいものを好んで手に入れたり、進歩的であるというふりをする。「そうした考えは古くからあり、ことさらに〜ほどのものではない」 ### ●新しくする **新調する[シンチョウする]** 身につけるものを新しく買ったりつくったりすること。「毎年、夏には帽子を〜する」 **下ろす[おろす]** 新しい品物を初めて使用する。「買ったばかりの靴を下ろして出かけた」 ### ●新設する→6302設けるa●設立する ### ●新造する→6800作るa●新しく作る ### ●新築する→6804建てるa●いろいろな形で建築する **改める[あらためる]** 古いものを新しい状態に変える。「校則を~」「契約を1年ごとに~」 **一新する[イッシンする]** 以前の評価・精神的な状態などをすっかり新しくすること。「気分を〜して問題に取り組む」▷面目〜・人心~ **刷新する[サッシンする]** よくない状態をなくして、すべてを新しくすること。「県政を〜する」「人事の〜を図る」▷市政~ **リニューアルする** 今の時代や消費者の好みにあて、古くなった店などを全面的に改装して、新しいものにすること。「あの居酒屋は若者向きの店に〜するそうだ」「紙面を~する」▶renewal **更新する[コウシンする]** おもに記録内容などの情報を新しくすること。「契約を~する」▷~記録・~データ **書き換える[かきかえる]** 記録・データなどを新しくする。「生活意識調査のデータを~」「連続打席ホームランの記録を~」◇「書き替える」とも書く。 **塗り替える[ぬりかえる]** 今までの記録や勢力などを新しいものにすること。「次回の総選挙で政界の勢力地図は大幅に塗り替えられた」「世界記録を~選手が続出し薬物疑惑が再燃した」 ### ●模様替えする→6800作るa●作り替える ### ●改まる **改まる[あらたまる]** 古いものが新しいものになる。「年号が~」「年が~」 **一新[イッシンされる]** 古いものがすっかり新しくなること。「会社の体制が〜したため、彼には居場所がなくなった」 **脱皮[ダッピする]** 蛇などの動物がその成長に伴って古い表皮を脱ぎ捨てるように、古い状態から新しい状態へ大きく変化すること。「自立して、子供から大人へと〜する」「文化都市への~を図る」 <1574> 新しい8801c~d ## C 形容詞の類 **新しい[あたらしい]** 今まであったものと入れ替わったり、できたばかりであったりして、時間の経過が少ない様子。「~思想」「今度新しく入部したA君です」「この事件は記憶に~」「~住所」「この本はまだ~」⇌古い **目新しい[めあたらしい]** 今まで見たことがない新しさや、珍しい感じのする様子。「~文房具を買うのが好きだ」「オークションに顔を出したが、〜ものは何もなかった」 **耳新しい[みみあたらしい]** 今まで聞いたことがないことや、耳慣れない感じのする様子。「~音楽に引きつけられ、思わず聴き入った」「~情報」 **真新しい[まあたらしい]** 今まで使用したことがなく、いかにも新しく見える様子。「~ランドセルを背負った1年生」 **事新しい[ことあたらしい]** いまさら言うまでもないことを改めて指摘したり、問題にしたりする様子。「事新しく説明を加えるまでもない」 **ナウい** いかにもその時代の先端を行っている様子。「格好いいなあ、あの〜いでたち」◇今の意の「ナウ(now)」を形容詞化した語。一時流行したが、すでにすたれ気味の表現。 ### ●生きがいい **生きが良い[いきがいい]** とれたり加工されたりしてから時間がたっていないという感じがする様子。「この魚は~」 **瑞瑞しい[みずみずしい]** 新鮮で生き生きした感じがする様子。「畑からとってきたばかりの~野菜」「~感性で描かれた絵」 ## d 形容動詞の類 ### ●まだ使っていない様子 **新品[さらぴんの]** 新しくて、まだ使っていない状態である様子。「~な浴衣に袖を通す」「更」とも書く。 **真っ新[まっさらの]** 「さら」の強調表現。「~な日記帳」「決勝には〜なユニホームで臨む」◇「真っ更」とも書く。 **未使用[ミシヨウの]** まだ一度も使っていない様子。「〜のガーゼと使用済みのガーゼは、はっきりわかるように置き場所をかえる」「型は古いですが〜なので新品と同じようです」 **新品[シンピンの]** 未使用である様子。▷~テープ・~フィルム ◇多く複合語の構成要素として用いる。 **御ニュー[おニューの]** 買ったばかりで新しいものである様子。「~の洋服なのによごしちゃった」◇新しい意の「ニュー(new)」に「お」をつけたもの。 **ぴかぴか[ぴかぴかの]** 真新しくて光り輝くような様子。「入学式に~のランドセルを背負う」「~の服に袖を通す」「春になったら~の1年生だね」 **ぱりぱり[ぱりぱりの]** 衣服などが真新しい様子。「新調した~の背広」 **下ろし立て[おろしたての]** 下ろしたばかりである様子。「〜の靴で靴ずれができてしまった」 **仕立て下ろし[したておろしの]** 新しく仕立てて初めて着る様子。「この服は~だからよごさないように気をつけよう」 **仕立て上がり[したてあがりの]** 仕立て上がったばかりである様子。「~の浴衣を着て花火を見にいく」 ### ●新しい様子 **最新[サイシンの]** 最も新しい様子。「この病院は〜の設備がそろっています」⇌最古 **ホット[ホットな]** 話題ができたてで非常に新しい様子。「街の~な情報をお伝えします」▷~ニュース ◇「熱い」の意から。▶hot **アップツーデートな** 情報などが最新である様子。▶up-to-date **新型[シンガタの]** 機能などが改善された新しい型である様子。「~の車を買う」「新形」とも書く。 **新式[シンシキの]** 旧来のものを改良・工夫した、新しい様式・形式である様子。「~の農機具で能率が上がる」→旧式 **新制[シンセイの]** 制度が新しくなる様子。「~の教育」▷~中学・~高校 ⇌旧制 **新傾向[シンケイコウの]** 新しい傾向である様子。「~の俳句」 ### ●新しく何かをする様子 **新たな[あらたな]** それまでのものをやめて、別のことをやりはじめる様子。「手狭になったので、〜にマンションを購入した」「決意を〜にする」「~な出発を前に身がひきしまる思いだ」 **新規[シンキの]** 新しく事業などを始めたり、新しく客になったり(なる)様子。「~に店をはじめる」「評判を聞いて~の客が大勢来てくれた」▷~まき直し・~採用・~開店 **新手[あらての]** 新しい方法や手段による様子。「~の詐欺にひっかかった」 **新手[シンての]** あらて。「~の商売がもうかっている」「新手の」「新」を音読みしたもの。 **新奇[シンキな]** 物事が新しく、変わっている様子。「舞台の~な趣向が評判だ」「~をてらう」 **斬新[ザンシンな]** アイディアや方法が旧来のものと違ってまったく新しい様子。「~なデザインの家具を買う」 **新装[シンソウの]** 外観を新しくする様子。「~成った店で買い物をする」▷~開店 **新編[シンペンの]** 書物を新しく編集する様子。「新語を大幅にとり入れた〜の国語辞典」多く、書名の上について用いられる。 **新撰[シンセンの]** 新しく詩歌などを選び集める様子。「新撰和歌集」多く、書名の上について用いられる。 **新訂[シンテイの]** 書物の誤りなどを訂正して新しくする様子。「誤植などが目立ったので、急いで〜の作業を進めている」▷~増補版 **新説[シンセツの]** 新しくそのことについて説いたり、その説を述べた書物である様子。多く、書名の上について用いられる。 ### ●新選・新撰→1701選ぶd ### ●新刊の→2205刷るd ### ●新興の→9701起きるd ### ●何かをしたばかりの様子 **新来[シンライの]** 新たにやってきた様子。「~の客」 **新参[シンザンの]** 新たにその仲間や集団に加わることになった様子。「~のメンバーは、掃 <1575> 除とお茶くみが日課だ」▷~者 ⇌古参 **ぽっと出[ぽっとでの]** 最近急に社会に出てきたばかりである様子。「この〜の新人にまかせるような仕事はない」 **新任[シンニンの]** あるポストや職務に新しく任命されたばかりである様子。「~の教師を紹介する」▷~者 **為り立て[なりたての]** ①ある身分や職業などになったばかりである様子。「まだ教師に〜だから勝手がわからない」②数えたり計測することが可能な物事の、ある数や量に達したばかりである様子。「まだ13歳に〜だからティーンエージャーにも〜だ」 **駆け出し[かけだしの]** あることを始めてまだ日が浅く、未熟な様子。「まだ~の新人だから、仕事の段取りもよくわからず、若いころにはよく失敗したものだ」◇「駈け出し」とも書く。 **出来立て[できたての]** 作られたばかりでまだ新しい様子。「〜のあたたかい弁当」 **出立て[でだての]** 新しく現れたばかりで新鮮である様子。「〜の新米はやっぱりおいしい」「この本の著者は大学を〜の若者らしい」 **ほやほや[ほやほやの]** できたてやなりたてで、熱気やういういしさが感じられる様子。「~の蒸しパン」「新婚~の夫婦」 ### ●塗り立て→5906塗るd ### ●刈り立て・剃り立て→6005刈るd ### ●洗い立て→8209洗うd ### ●汲み立て→6407汲むd ### ●新婚の→2803添うd ### ●新着の→5503着くd ### ●新卒の△9004終えるd●卒業した様子 ### ●新鮮な **新鮮[シンセンな]** ①それまでになかった新しさやすがすがしさを覚える様子。「~な驚きを覚える」「~な感覚の色づかい」「田舎の~な空気は何よりのご馳走だ」②野菜・魚・肉などがとれたてで新しい様子。「~な魚介類」 **フレッシュ[フレッシュな]** 新鮮さがみなぎっている様子。「~な魅力にあふれた新人」▷~ジュース▶fresh **生鮮[セイセンな]** 新鮮で生き生きしている魚介類や野菜の様子。「~な野菜」▷~食品 **新鮮[シンシンな]** 物事に新しさがあり、すがすがしい感じのする様子。「~な筆致で町の暮らしを描いた小説」 ### ●取れ立て→4614取れるd●取れ立ての ### ●現代的な **現代的[ゲンダイテキな]** 今の時代にふさわしい新しい感じのする様子。「~な考えの持ち主」 **今日的[コンニチテキな]** まさに今日という日の新しい問題をはらんでいる様子。「学級崩壊という~な課題に取り組む」 **今様[いまヨウの]** 今という時代をよく反映している様子。「~の若者」◇多く、非難をこめて使われる。 **現代風[ゲンダイフウな]** いかにも今の時代を意識した様子。「町の中心部は〜のファッションがあふれる町」 **当世風[トウセイフウの]** 今の世の中の流行・しきたりなどをよく反映している様子。「~の建築様式」⇌古風 **今風[いまフウな]** 今のはやりに合っている様子。「大正時代の歌を〜に歌えば、若い人にもうけるかもしれない」→古風 **今様[いまヨウの]** 今風。「~の歌い方で古い歌をよみがえらせる」◇平安時代から鎌倉時代にかけてはやった歌謡であり、また「今様歌」の略でもある。 **モダン[モダンな]** 近代あるいは現代といった時代の新しさを感じさせる様子。「~な店構えのレストラン」▷〜ジャズ・〜バレエ・〜アート・〜ダンス・~建築▶modern ### ●新鋭 **新鋭[シンエイの]** 新しくその世界にあらわれ、盛んに活躍する様子。「~の経営者」「〜のベンチャービジネス」▷~部隊 **最新鋭[サイシンエイの]** 設備や機器などが最も新しく、進んでいる様子。「~のミサイル」「~のエンジンを装備した潜水艇」 **新進[シンシンの]** その世界に新しくあらわれて、将来が有望と見られている様子。「~の企業家」▷~作家 **新進気鋭[シンシンキエイの]** その世界に新しくあらわれて、意気ごみや勢いが盛んである様子。「~の文芸評論家が担当する書評欄」 ### ●時代を画する **画期的[カッキテキな]** 従来のものと全く異なり、新しい時代を開くほどめざましい様子。「~な研究の結果が待たれる」◇「劃期的」とも書く。 **革新的[カクシンテキな]** 今までのやり方を根本的に変えようとする様子。「リーダーの発言は~なものであった」「~な経営」→保守的 **エポックメーキングな** 「画期的」の洋語的表現。「月面着陸は〜な出来事だった」▶epoch-making ### ●新旧 **新旧[シンキュウの]** 新しいものとそれ以前のものである様子。「~両大臣の記者会見が開かれた」 **新古[シンコの]** 新しいものと古いものである様子。「所蔵されている刀剣の~の別をはっきり鑑定する」「~の美術品」 ## f 副詞の類 **明けて[あけて]** 新年になって、そうなる様子。「~喜寿を迎えます」と?? **ぱりっと** 服装などが新しくて、すがすがしい様子。「晴れ舞台だから〜した格好でやってきた」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●新しいこと **新しさ[あたらしさ]** 新しいことやその程度。「この品のおもしろさは、発想の〜による」「足跡の〜から判断して、熊はまだ近くにいる」 **新味[シンミ]** 新しく付け加えられた趣向や特色のあること。「今回の出し物には〜が感じられる」「~に乏しい企画」 **新鮮味[シンセンミ]** これまでになかった新鮮な趣や味わいが感じられること。「何度も上演されている舞台だが、工夫がなされていて〜が感じられる」「~に欠ける」◇「味」はあて字。 **鮮度[センド]** 魚・肉・野菜などの新鮮さの度合い。「~が落ちた魚は、取り立てて〜より <1576> 新しい8801h~u が落ちる」 **新風[シンプウ]** 今までとは違う感じのする新しいやり方や傾向。「学界に~を吹き込む」 **新機軸[シンキジク]** 従来とは違う新しい方法や工夫など。「競合する他社に先んずるための~を打ち出す」 **新生面[シンセイメン]** それまでになかった新しい方向や分野。「~を開く」 **ニューモード** 見た感じなどが、最新のファッションのこと。「今年の~が発表された」▶new mode **ニュールック** 「ニューモード」の、よりくだけた言い方。「頭の上から足の先まで〜で決めている」◇1947年にフランスのディオールが発表した新しいデザインを、アメリカでそうよんだことから。▶new look ### ●新しくなること **新陳代謝[シンチンタイシャ]** ①生物が、体の中に必要なものを取り入れ、不要なものを体の外に出す現象。「適度に運動すると〜が盛んになる」②古いものが去り、新しいものが代わってあらわれること。「スポーツ界もこのところ〜が激しい」◆「陳」は「古いもの」の意。「謝」は「去る」の意。 **代謝[タイシャ]** 「新陳代謝」の略。「汗をかくのは〜がいいからだろう」 ### ●革新・維新→7201改めるh ### ●新政→6705治めるh●政治 ## k 名詞の類:モノ **新[シン]** 既存のものではなく、新たに生まれた勢力や物事。「政界の〜」「~記録をうちたてる」⇌旧 **新渡り[しんわたり]** 新しく外国から伝わった品。「これなどは~の茶器でも上等なものです」⇌古渡り◇「今渡り」ともいう。骨董で、江戸初期から中期にかけて渡来したものをいう。 **新渡[シント]** しんわたり。⇌古渡 ### ●新品→4307商うk●品物 ### ●新製品→6800作るk●作ったもの ### ●新党→4404加わるk●政治的な団体 ### ●新派→4404加わるm ### ●新種→6501仕分けるh●生物分類 ## S 名詞の類:ヒト ### ●新入り **新入り[シンいり]** 新たにその集団や仲間に入った人。「~の歓迎会」 **新米[シンマイ]** 新しくその職についたばかりで、仕事に慣れていない人。「あの~をみっちり仕込んでやろう」「~の教師」 **新前[シンマエ]** 「新米」の古い言い方。◇「前」は、一人前・腕前の「前」と同じ。 **新顔[シンがお]** 新しくその社会や組織などへ加わった人。「~がふえる」「今回の選挙は、現職と〜の一騎討ちになりそうだ」⇌古顔 **新人[シンジン]** ある組織的な集団に新しく加わった人。▷~研修・~戦 ⇌旧人・古参「新入り」「新参」も「新入り」も、加わる仲間との個人的関係が関心事になるのに対して、「新人」は、会社などの大きな組織の一員として加わる者で、個人的関係は表面に出ない。 **新参[シンザン]** 新しく仲間や集団に加わった人。▷~者 ⇌古参 **新人[アラト]** 議員候補者で初めて議員になった(なろうとする)人。「無所属~」 **新入生[シンニュウセイ]** 新しく学校に入ったばかりの生徒・学生。「~を歓迎するコンパを開く」 **新入社員[シンニュウシャイン]** 新たにその会社の社員となった人。「~は入社後の3ヵ月間は人事部付で扱われる」 ### ●新兵→3701戦うs●性質・状態などから見た兵 ### ●新患→9507病むs●患者●新患 ### ●期待される新人 **新星[シンセイ]** 芸能界などの新しいスター。「歌謡界の~として活躍が期待される」 **フレッシュマン** 大学や会社の新入生・新社員。「希望に胸をふくらませた、真っ白なシャツにネクタイの、ひときわ白い〜たち」◇アメリカにおける高校および4年制大学の1年生の呼び名から。▶freshman **ニューフェース** 映画や会社などでの新人。「~を募集する」◇和製洋語。ニュー(new)+フェース(face) **ルーキー** 野球選手などの新人。「~の活躍に期待したい」▶rookie ### ●新卒→9004終えるd ### ●新帝→3401尊ぶs●天皇 ## u 名詞の類:トコロ ### ●新大陸 **新大陸[シンタイリク]** アメリカ大陸の旧称。「~の発見とはおかしい。〜へ到達と言うべきだ」⇌旧大陸◇「新大陸」とは、新しくコロンブスに発見されたとスペインはじめ欧州の人がそう思った大陸の意。 **新世界[シンセカイ]** ①ヨーロッパ人の植民活動によって発見された新しい世界の意。②新しく活動する場所。「~を求めて旅立つ」 ### ●新開地・新地・新田→6803開けるu●新しく開けた土地 ### ●新都→3402重んじるu●首都 ### ●新築→6804建てるk●新築 ### ●新薬→6703治すk●薬 ### ●新車→6310乗るk●新車・中古車 ### ●新札→4217払うk●紙幣 ### ●新刀→7000切るm●刀剣 ### ●新建材→6804建てるm●建てるための材料 ### ●新館→6804建てるk●母屋・離れなど ### ●新湯→5913浴びるk●湯の種類 ### ●新米→0300食べるm●米 ### ●新茶→0303飲むk●茶 ### ●新酒→0303飲むm●酒 ### ●新作→6800作るk●作品 ### ●新曲→8715鳴らすn●曲 ### ●新盤→0410聞くk●レコードなど ### ●新著・新稿→2204著すk●著作物●原稿 ### ●新本→1807読むk●新本・古本 ### ●新刊・新版→2205刷るm ### ●新字→2201書くk●文字 ### ●新語→1912話すm●言語 ### ●新案→1507考えるh●考えている内容、k●案 ### ●新説→2103説くk●説 ### ●新知識→1800知るh●知識 ### ●新体詩→1908詠むm●詩 ### ●新劇→4309演じるi●伝統的な演劇 <1577> 新しい8801x〜生生しい8802d ### ●ニュータウン△2408住むu●住宅地 ## x 名詞の類:トキ **今[いま]** 時の流れにおける最も新しい時点。話し手・書き手が「今」という言葉を使うその時点を中心にした、広がりをもった時間的な範囲をさすこともある。「〜何時ですか」「~家を出たところだ」「~をときめくJリーガー」「〜も昔も変わらない」▷~風 **今の今[いまのいま]** 話し手・書き手が「今の今」という言葉を使うまさにその時点。「〜までどこに行ってたんだ」「~になって泣き言を言うな」 **ただいま** 「今」の強調表現。「父は〜すぐ参ります」◇「唯今」とも書く。改まった言い方。 **此の期[このゴ]** 何かが差しせまっている、今。「場所もスタッフもほとんどそろったのに、~に及んで、計画を練り直そうと言い出した」◇ふつう「この期」と書く。多く、「この期に及んで(至って)」の形で用いる。 **目下[モッカ]** 何かが行われている今。「その件については~調査を続行中です」 **今頃[いまごろ]** 時の流れの中で今の属する時間の前後。「彼は~大阪だろう」 **今時分[いまジブン]** 時の流れの中で今の属する時間の前後。「いつもなら〜昼食というとこだだが」◇「今頃」よりはカバーする時間の幅が狭い。 **現在[ゲンザイ]** 時が経過していく中で、最も新しい時点であるしを含むある程度の時間的な範囲。「〜、失業中です」「9時~、山頂は濃い霧につつまれています」「過去にとらわれず、~の生活を大切に」「~の住所」 **現今[ゲンコン]** 現在。「~の世界の環境汚染問題について語り合う」 **現時点[ゲンジテン]** 何かが行われている、まさにその時点。「~では賛成とも反対とも言えない」 **現時[ゲンジ]** 現時点。「~の世界情勢」「~の景気動向をさぐる」 **現下[ゲンカ]** 問題に当面している現在。「~の緊迫した情勢」 **今日[きょう]** 「今」が含まれるその日。「~さっそく取りに行きます」「~は一日中晴れるらしい」 **本日[ホンジツ]** 「今日」のやや改まった言い方。「~は晴天なり」「~はお日柄もよく」▷~休診◇「今日」は「あの事故があったのは3年前の今日でした」のように、同じ日付や同じ曜日の日をさすこともあるが、「本日」は、話し手・書き手がその言葉を使うその日だけに限られる。 **今日[こんにち]** きょう。「~ただ今をもちまして、式典は無事終了いたしました」 **今朝[けさ]** 今日の朝。「~、彼から電話があった」 **今朝方[けさがた]** 「今日の朝」に幅を持たせた言い方。「~、雨が降ったようです」◇「今朝程」ともいう。 **今朝[コンチョウ]** けさ。 **今夕[コンセキ]** 今日の夕方。「台風は~関東地方に上陸する見込みです」 **今夕[キンユウ]** 「今夕」の漢語的表現。 **今夜[コンヤ]** 今日の夜。「~の花火大会が楽しみだ」「~は徹夜の覚悟だ」▷~限り **今晩[コンバン]** 今日の晩。「~飲みませんか」◇「今夜」に比べて時間の早いところ。 **今宵[こよい]** 今夜。「~は月もひときわ美しい」 **今週[コンシュウ]** 「今」が含まれるその週。「いろいろと忙しい〜になりそうだ」 **今月[コンゲツ]** 「今」が含まれるその月。「~はずいぶん涼しい」 **本月[ホンゲツ]** 今月。「~をもって業務を終了する」 **当月[トウゲツ]** ①本月。「有効期間は~、来月の2ヵ月です」②話の中で言及、指示される、その月。「家賃は、毎月25日までに~分の支払いをすることになっている」 **今年[ことし]** 「今」が含まれているその年。「〜もいい年でありますように」 **今年[コンネン]** ことし。 **本年[ホンネン]** 「ことし」のやや改まった言い方。「~はよりいっそう気をひきしめてがんばります」 **当年[トウネン]** 「ことし」のやや古めかしい言い方。「〜とって40歳、3人の子の父親です」◇多く、「当年とって」の形で用いられる。 **今春[コンシュン]** 今年の春。「彼の息子も〜大学へ入学したそうだ」 **今夏[コンカ]** 今年の夏。「~は例年になく暑い日々が続いている」 **今秋[コンシュウ]** 今年の秋。「彼の一家は〜アメリカへ渡るそうだ」 **今冬[コントウ]** 今年の冬。「〜こそ風邪をひかないで過ごすようにしたい」 **今季[コンキ]** 現在の季節。「~の海外旅行者数は過去最高を記録した」 **今期[コンキ]** 現在の期間。「~の成績」「〜最高の売り上げを記録した」 ### ●新年→6503区切るy●新年 ### ●新しい世紀 **新世紀[シンセイキ]** 新しい世紀。「~の初めにあたり」 **今世紀[コンセイキ]** 「今」が含まれるその世紀。 **新紀元[シンキゲン]** 新しく開かれた時代。「~を画する」 # 8802 生生しい ## C 形容詞の類 **生生しい[なまなましい]** まるで、あたかもそれがたった今起こったかのように鮮明に感じられる様子。「台風の~爪跡」「戦場での~体験談を聞く」「事故の~記憶」 ## d 形容動詞の類 **生[なまの]** いったん加工されたり、手を加えられたりすることなく、そのものがそのままの姿で存在する(と感じられる)様子。「大画面によ <1578> 生生しい8802d〜若い8803d る〜の迫力」「民衆から~の声を聞く」「しぼりたての〜の牛乳」 **生[きの]** 飲料・食品などで、原料以外にまぜものがない様子。「ウイスキーを〜で飲む」▷~醬油 ◇多く複合語の構成要素として用いる。 **生成り[きなりの]** 糸や布地などがさらしてなく、自然のままである様子。「~の木綿」◇「生形」とも書く。 **リアル[リアルな]** 実際にそこに物事がそこにそのままあるかのように感じられる様子。「まるで本物そっくりの、〜なゲームを楽しむ」「獄中生活の〜な描写で話題の作品」▶real ## f 副詞の類 ### ●まざまざ・ありあり→0407見えるf●はっきり ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●生放送→2105触れるa●放送する ### ●生演奏・ライブ→8715鳴らすj●演奏の形態 ## k 名詞の類:モノ ### ●そのままで手を加えていないもの **生物[なまもの]** 煮たり焼いたり干したりしていない魚や肉など。「~はいたみやすいから早く処分する」「〜は苦手だ、だから腐りやすい」 **生肉[なまニク]** 煮たり焼いたりしていない肉。「~は冷凍して保存する」 **生魚[なまザカナ]** 煮たり焼いたり、干したりしていない、とったままの魚。「ものが〜なので、すぐ届けます」 **生魚[セイギョ]** 「なまざかな」の漢語的表現。「漁港近くのスーパーでは、刺身に加えてとれたての〜も販売している」 **鮮魚[センギョ]** (食用とする)新鮮な魚。▷~店 **生皮[なまがわ]** 動物や植物から剥いだ、干したりなめしたりしていない、生の状態の皮。「獣の〜は放っておくと固くなってしまうので、なめさないといけない」 **生ゴム[なまゴム]** ゴム製品をつくるためにゴムの木からとった樹液を固めたもの。「~というのは、弾力があまりなく、弾んだり、伸び縮みするゴムのイメージからはほど遠い」◇「ゴム」はオgom。 ### ●生水△0303飲むk●水 ### ●生米・生麦・生野菜→0300食べるm●米●麦●野菜 ### ●生麺・生蕎麦→0300食べるk●麺類 ### ●生ハム・生節→6822いぶすk ### ●生餡・生クリーム→0305味わうp●あん●クリーム ### ●生酒・生ビール△0303飲むm●日本酒●ビール ### ●生首→7000切るn●切り取った首 # 8803 若い ## a 動詞の類 **若ぶる[わかぶる]** すでに若い年代ではない人が、若い年代と同じようなことを言ったりしたりして、若いふりをする。「どんなに若ぶってみても、もう体がついていけないよ」 **若返る[わかがえる]** ①実際には若くない年齢の人が、精神的、あるいは肉体的に若くなること。「同好の仲間ができたら、おじいさんもなんだか若返ったみたいだ」②ある集団・組織などを構成しているメンバーの、平均年齢が下がる。「若手が入って、会が少し若返った」 **若やぐ[わかやぐ]** 若返ったかのように若々しく見えること。「彼女は髪形を変えたせいか、随分若やいで見えた」 **春秋に富む[シュンジュウにとむ]** 若く、人生の時間が多く残っている。「まだ〜のだから、自重せよ」 ### ●若くして死ぬこと→0005死ぬb●早く死ぬ ## C 形容詞の類 **若い[わかい]** ①生まれてから年月を経ておらず、幼くはないが成熟しきった段階でもない状態で、元気で先が長い様子。「~社員」「〜ころはずいぶん無茶をした」「台風でまだ~苗木が倒された」「〜うちは無理がきく」②年齢が下である様子。「彼より私のほうが2つ~」「年のわりに若く見える」③ほかの人と比べて、年齢が少ない人と同じように、気力や体力があって元気である様子。「気が~」「マラソン出場とは、まだまだお〜ですね」 **年若い[としわかい]** ある程度の年齢の人の中で分けたときに、かなり若い様子。「~うちによく仕事を教え込む」 **うら若い[うらわかい]** 女性が年若く、まだ世間知らずな様子。「〜娘たちが巷にあふれる」「〜現場の責任者になった」◇草木の枝先を末といい、そこに葉が出たばかりでみずみずしい意からとも。 **若々しい[わかわかしい]** 壮年以降の人について、いかにも若々しい様子。「あの人の立ち居振る舞いや身のこなしは、どう見ても30代にしか見えない」「〜笑顔で応対する」 ### ●ういういしい→3004ういういしいd ### ●若くて未熟な様子→9505劣るc ## d 形容動詞の類 ### ●年が若い様子 **年若[としわかの]** 年齢が(平均より)下である様子。「20歳の若者が40歳の女性と結婚する」「外国に行くと日本人は〜に見られるらしい」 **年下[とししたの]** 比較する者に比べ年齢が下である様子。「〜の人と結婚する」→年上 **目下[めしたの]** 地位・年齢などが自分より下である様子。「〜の者を可愛がる」「〜の者を指導する」→目上 **若年[ジャクネンの]** 人間を年齢で大まかに分けたとき、比較的若いほうに属する年齢層である様子。「〜の自殺」▷~層・~労働者◇「弱年」とも書く。 **若年[ジャクネン]** 若年。「彼は〜の身で単身世界に飛び立った」「弱齢」とも書く。 **年少[ネンショウの]** 年齢が若い様子。「彼がチームの中で〜の選手だったから」◇「年若」に比べて、ただ年齢が少ないこと。 **最年少[サイネンショウの]** あるグループの人々の中で最も年齢が下である様子。「クラブの〜のメンバーは18歳の女性です」→最年長 ### ●若く見える様子 **若気[わかげな]** 見るからに若そうな様子。「彼は〜に見えるが、もう40歳だ」 <1579> 若い8803d~s **童顔[ドウガンの]** 大人が、子供のような幼さのある顔つきである様子。「彼は~だから、実際の年齢よりもずっと若く見られる」 **幼顔[おさながおの]** 幼い顔つきである様子。「その子の〜は、たった半年前の写真だけれど、今よりずっと〜だ」 **ベビーフェースの** 子供の持つ顔の特徴が揃っているため、年よりはるかに若く見える様子。「彼女は〜なので、遠目には20歳は若く見える」▶baby fac **紅顔[コウガンの]** 若く生き生きとして血色のよい顔つきで、血色がいい様子。「~の美少年」 **少壮[ショウソウの]** 若く活動的で意気盛んな様子。「~(将来大きな仕事をしそうな様子)・~気鋭 ### ●血気盛んな→3104勇むd●意気盛んな ### ●若作りな→5912装うd ### ●未熟な→9505劣るd●未熟な ### ●うぶな→3004ういういしいd ## f 副詞の類 **ぴちぴち** 若さに満ちあふれ、はずむように元気のいい様子。「〜した娘たちがテニスをしている」▷〜ギャル ## h 名詞の類:コト・サマ **若さ[わかさ]** 若いこと・程度。「われわれのチームは〜では負けない」 **ヤングパワー** 力のみなぎる若者たちの活力。「コンサートの成功は〜に負うところが大きい」◇和製洋語。ヤング(young)+パワー(power) **弱冠[ジャッカン]** 若年であること。「~18歳の新進ピアニスト」◇もとは、「男子二十にして冠を加え、字して成人、体はなお弱きゆえに弱と曰う」による。古く、中国で20歳を弱といい、元服して冠をかぶったことから、20歳の男性を指していった語。 **春の目覚め[はるのめざめ]** 思春期になって、性欲を感じるようになること。 ### ●若返り **若返り[わかがえり]** 若返ること。「~の秘薬」「経営を改めるために、~を図る」 **回春[カイシュン]** 老人(男性)が性的に若さを取りもどすこと。▷~剤・~薬 ## k 名詞の類:モノ ### ●若芽・若葉→0106生えるk●芽●葉 ## q 名詞の類:イキモノ ### ●若鳥→4912飛ぶq●成鳥・ひな ### ●若鷹・若鷲→4912飛ぶr●鷹・鷲 ### ●若鮎→2504泳ぐr●あゆ ### ●若草・若菜→0106生えるq●草 ### ●若い木や竹→0106生えるr ## S 名詞の類:ヒト ### ●若い人 **若い者[わかいもの]** ①自分よりも若い世代に属する人々。「最近の〜は何を考えているのかわからない」「いい〜が何もしないでぶらぶらしているとは」②組織や団体の中で、若いほうの人。「うちの〜に取りに行かせます」◆「わかいもん」ともいう。 **若者[わかもの]** (元気のいい)若い人。「夏になると多くの〜が海に押しかける」「民宿の〜」◇「若い者」とは対照的に将来が期待される者というイメージがある。 **若い衆[わかいシュウ]** 地域社会で祭りなどの世話をする若い男たち。「~は威勢がいい」◇「わかいしゅう」「わかいし」ともいう。 **若者[わかいもの]** 若い人々。「~の祭典」 **若手[わかて]** その分野・団体などでの働き盛りの若い人。「課長に~を抜擢する」「50歳を過ぎていますが、この会の中では~に入ります」▷~教師 **十代[ジュウダイ]** 10歳から19歳までの若者。「夢多い〜よ、再び」「10代」と書くことも多い。 **ティーンエージャー** 13歳から19歳まで(英語で10の位を表す-teenの形で表されるthirteenからnineteenまでの年齢)の少年少女。◇実際には、10歳代(10代)の意味で用いられることが多い。▶teenager **ティーン** 「ティーンエージャー」の略。「ティーンズ」ともいう。▶teen **ローティーン** 10代はじめの13歳から15歳ぐらいまでの若い男女。「最近、〜の犯罪が増加している」◇和製洋語。ロー(low)+ティーン(teen) **ミドルティーン** 10代中ほどの、15歳から16歳ぐらいの若者。▶和製洋語。ミドル(middle)+ティーン(teen) **ハイティーン** 10代後半の16歳から19歳までの若い男女。▷~向け雑誌▶ハイ(high)+ティーン(teen) **ジュニア** 中高生くらいの年少者。「~向きのファッション」▷~陸上 ⇌シニア▶junior **未成年[ミセイネン]** 成年に達していない年齢の若者。▷~者 ⇌成年 ◇法律では19歳以下をいう。 **子弟[シテイ]** 未成年および子供。「外国在住の日本人〜の教育」◇もとは、子と弟の意から転じたもの。 **青少年[セイショウネン]** 大人と子供の中間の年齢層の若い者。「~の教育の重要性を訴える」 **青年[セイネン]** 10代半ばから20代半ばくらいの若者。「血気盛んな~」▷~期・~団・万年~・文学~ **ヤング** (新しさを求める)若者たち。「~のファッション」▷~層 ### ●若い男性 **健児[ケンジ]** 健康で活力に満ちた若い男子。「全国の〜が集う高校野球」 **男の子[おとこのこ]** 子供である若い男性。「新聞を配達してくるのがまたかわいい〜なの」⇌女の子 **坊や[ボウや]** 「男の子」の略。「あの~、歌手のAに似ている」 **兄さん[にいさん]** 若い男性を、親しみをこめて呼んだり、誘ったりするときに呼びかける言葉。「ちょいと〜、まけとくけどどうだい」→姉さん <1580> 若い8803s **兄ちゃん[にいちゃん]** 「兄さん」の、より親しげに呼んだり誘ったりするときに呼びかける言い方。「~、ちょっと寄って見ていかないかい」→姉ちゃん **兄ちゃん[アニちゃん]** 若い男性。「お〜、行く先はこっちの方角かい」◇やや不良じみた若い男性をさすこともある。 **兄貴[あにき]** 若者ややくざ仲間で、年長の者を呼ぶ言葉。「~、その節はお世話になりました」◇「貴」はあて字。 **兄貴[アニキ]** 「兄貴」の、少しぞんざいで親しみを込めた言い方。「~、今度おごるから、今日は勘弁してくださいよ」「~だちになります」 **プリンス** 将来その社会や分野で頂点に立つことが期待されている若い男性。「彼は業界の~といわれている」⇌プリンセス▶prince ### ●御曹司・若様→0104生まれるs●息子●貴人の子 ### ●若武者→3701戦うt●昔の戦士 ### ●若い女性 **娘[むすめ]** 未婚の若い女性。「はきはき受け答えして、感じのいい〜だ」 **乙女[おとめ]** 若い未婚の女性。「~のはじらい」◇「娘」の意の「女(め)」の音便化か。少女にあて字。 **早乙女[さおとめ]** 乙女。 **早乙女[さおとめ]** 田植えをする若い女性。 **御嬢様[おジョウさま]** 良家で何不自由なく育った若い女性。「世間知らずの~なので困る」▷~学校・~育ち **御嬢さん[おジョウさん]** 「お嬢さま」のややくだけた言い方。◇「~、ハンカチが落ちましたよ」のように若い女性への呼びかけにも使う。 **令嬢[レイジョウ]** お嬢さま。「深窓の~」→令息「お嬢さま」は呼びかけにも用いるが、「令嬢」は呼びかけには用わない。 **小娘[こむすめ]** まだ一人前ではない、若い女性。「あんな~に何ができる」「あいつはまだ〜だ」◇さげすんでいう語。 **女の子[おんなのこ]** (多く)男性からいう比較的若い女性。「会社には〜が20人もいる」→男の子 **女の子[おんなのこ]** 結婚適齢期前の若い女性。「受付の~」「いい〜がいる」◇「娘」とも書く。 **ギャル** (流行に敏感な)若い女性。▶gal **可愛子ちゃん[かわいこちゃん]** かわいいことがとりえの、世間を知らない若い女性。「あそこは受付に~をそろえている」◇「可愛」はあて字。 **小町[こまち]** 美しいと評判の若い娘。▷~娘◇平安時代の歌人の小野小町が美人であったということから。通常土地の名を冠して使われる。 **看板娘[カンバンむすめ]** 店に出るとその魅力で人を寄せ、商売を繁盛させるような娘。「タバコ屋の~」 **プリンセス** 将来その分野や会社で長になることが期待されている若い女性。「彼女は老舗の~として厳しくしつけられた」「歌謡界の~として期待される新人歌手」→プリンス▶princess **姉さん[ねえさん]** 若い女性を、親しみをこめて呼んだり誘ったりするときに呼びかける言葉。「ちょいと〜、これ買わないか」→兄さん **姉ちゃん[ねえちゃん]** 「姉さん」の、いっそう親しげに呼びかける言い方。「~、お茶つき合わないか」→兄ちゃん ### ●姫→0104生まれるs●貴人の子 ### ●若妻→2803添うd●性格・性質から見た妻 ### ●童貞・処女 **童貞[ドウテイ]** まだ女性と性的関係をもったことのない男性。 **生息子[きむすこ]** 童貞。→生娘◇「生娘」から類推してつくった言葉。 **処女[ショジョ]** まだ男性と性的関係をもったことのない(若い)女性。「~のはじらい」→童貞 **バージン** 「処女」の洋語的表現。▶virgin **生娘[きむすめ]** 「処女」のやや古めかしい言い方。「〜らしい立ち居振る舞い」→生息子 **おぼこ** 「生娘」の口語的な言い方。▷~娘。「いつまでも〜で困ります」 ### ●若く未熟な人 **若造[わかゾウ]** 経験を積んでいない(生意気な)若い男性。「おまえのような~に、何がわかるというんだ」「私のような~には荷が重すぎます」◇「若蔵」「若僧」とも書く。「若輩」「青二才」「未熟者」「洟垂れ」とともに、他人をののしる言葉であるが、自分のことを卑下しても用いられる。 **若輩[ジャクハイ]** 年若く、経験の浅い未熟者。「~の身、よろしくご指導のほどお願いいたします」「~のくせに出しゃばるな」◇「弱輩」とも書く。 **青二才[あおニサイ]** 年若く、経験が乏しい男性。「~が一人前の口をきくんじゃない」「私のような〜が口をはさむのもなんですが」◇「二才」はぼらの二歳魚の意か。「青」は未熟の意。 **未熟者[ミジュクもの]** 人生経験が浅くまだ役に立たない人。「何の取りえもない~ですが、どうぞよろしく」 **洟垂れ[はなたれ]** 経験の浅い若者。「あいつなんかではほんの〜でして」▷~小僧◇「はなったれ」ともいう。洟を垂らしている子供のように何も知らない若者の意。 **小僧[こぞう]** まだ一人前になっていない若い男に対する見下げた言い方。「あんな~ひとりで何ができるものか」 **小僧っ子[こぞっこ]** 「小僧」を強めた言い方。「〜のくせに生意気だ」 **小童[こわっぱ]** 少年や若者に対して未熟な者としてののしる言い方。「〜ごときにやらしてたまるか」 **小倅[こせがれ]** 年下の若者に対する軽侮の念を込めた言い方。「〜の分際で何をぬかす」「農家の~」 **卵[たまご]** まだ正式にその仕事ができる段階にない若者。「医者の~」 **ひよこ** まだその分野で一人前になっていない若者。「えらそうなことを言っても、まだ医者としては~だ」 **ひよこ[ひよこ]** ひよこ。「〜のくせにえらそうな口をきくな」 <1581> # 若[わか]い8803s~幼[おさな]い8804h **若[わか]** まだ一人前ではないが、有望な有望な若い人。「~を散らす(前途のある身で死ぬ)」「まだ~の少女だった」◇「答」とも書く。 ●老若→8805老いる●老若 # X 名詞の類:トキ ### ●若い時期 **青春[せいしゅん]** 10代から20代にかけての活動的な若い時期。「短かったわが~」~期・~時代 **人生[じんせい]の春[はる]** 人生を四季にたとえたときの「春」に相当する、最も活力にあふれた若い時期。「~は二度とめぐってこない」 **早年[そうねん]** その人物がまだ若かったとき。「~ののちがうとき」 **年頃[としごろ]** ①(特に結婚を指して)人生の中でその事にふさわしい年齢。「あいつも、もうまるくなってもいい〜だろう」「〜の娘にだれかいい相手はいないでしょうか」②異性を意識し始め、身体・精神がやや不安定になる10代後半。「髪型なんかも気にし始めて、息子もすっかり~だ」 **芳紀[ほうき]** 美しくなった若い女性の年ごろ。「~まさに18歳」 **妙齢[みょうれい]** 女性のうら若く美しいころ。「~の婦人」◇「芳紀」に比べて年齢が上。 **娘盛[むすめざか]り** 若い娘が最も美しく見える時期。16歳から20歳ぐらいまでをいうことが多い。 **娘時代[むすめじだい]** かつて若い娘であったころ。「祖母にも〜があったんだ」 ●思春期・青年期→0105育つx●人が育つ過程 ●適齢期→9205当てはまるx●何かに適したころ # 8804 幼[おさな]い ## C 形容詞の類 **幼[おさな]い** 年齢が低く、世間との接触もなく、いかにも子供っぽさをもっている様子。小学校3年生ぐらいまでの子供についていう。「~ころを思い出す」「~子の澄んだ瞳」 **小[ちい]さい** まだ年齢が低く、成長の途中にある様子。「歩き始めたばかりの~子」「お兄ちゃんなんだから、〜子を泣かしてはだめ」 **小[ちっ]ちゃい** 「小さい」のくだけた言い方。「あそこには~ころから手のつけられない悪がきだった」 **小[ち]っこい** 「小さい」のあかちゃん言葉。「~手伝いとは、見上げたものだ」 **幼[いとけな]い** 幼くてかわいらしい様子。「あどけない~寝顔」「稚い」とも書く。 **幼気[いたいけ]ない** 弱々しくて哀れを誘うかよわい様子。「~兄妹が両親の帰りを待っている」 **頑是無[がんぜな]い** 幼いために分別がなくて聞き分けがない様子。「~子に作法を教えることは難しい」◇「頑是」は、分別の意。 **聞[き]き分[わ]けの無[な]い** 子供が親やほかの大人のいうことを聞いても道理がわからないで、従わない様子。「〜ことを言うんじゃない」 ## d 形容動詞の類 ### ●幼げな様子 **幼気[いたいけ]な** あどけなく子供っぽい様子。「あどけなく~な顔つきで眠っている娘」 **幼気[いたいけ]な** いたいけない様子。「今も世界のどこかで~子供たちが飢餓に苦しんでいる」 **幼少[ようしょう]の** 幼い様子。「~のころから利発な子だった」 **年端[としは]も行[い]かぬ** 年齢が幼いよりさらに幼い様子。「~少年が新聞配達をしている」◇「年端」は「年歯」とも書く。年歯(ねんし)(年齢の意)の訓読みから出た語。 **幼弱[ようじゃく]な** 幼くて体力も弱い様子。「~な子をかかえて、ずいぶん苦労しました」 ●幼稚・稚拙→9505劣るd●未熟な ### ●やんちゃな様子 **やんちゃな** 子供がわがままを言ったり、いたずらをしたりする様子。「~なので手にやく」▷~坊主・~盛り **御茶目[おちゃめ]な** 子供がいたずらをして、大人を困らせる様子。「~な子だねえ」「孫の~なしぐさに思わずほほえむ」◇「茶目」はあて字。 **腕白[わんぱく]な** 大人の手に負えないほど、男の子がいたずらで、活発である様子。「~な兄弟で、うっかり目が離せない」「~が目に余る」▷~小僧・~盛り **御転婆[おてんば]な** 女の子が男の子に負けないほど活発であったり、いたずらをしたりする様子。「少しもじっとしていない〜な娘で困ります」◇「転婆」はあて字。 **御侠[おきゃん]な** 女の子が活発だが、やや軽はずみである様子。「~な娘で先が思いやられる」◇「きゃん」は「俠」の唐音。「俠」は「おとこぎ」の意。 **じゃじゃ馬[うま]** 女の子や若い女性が手に負えないお転婆。「怖いもの知らずの~で手をやいています」◇若い女性に対してもいう。「暴れ馬」の意から。 **はね返[かえ]り** 女の子が何を考え、何をしでかすかわからないほど活発である様子。「~の娘の件で、また学校に呼び出された」◇若い女性に対してもいう。 ## h 名詞の類:コト・サマ **幼心[おさなごころ]** 幼い子供の純真な心。「姉の美しさは〜にも誇らしく思えた」 **子供心[こどもごころ]** 子供のころの心。子供なりに考えていたこと。「叔父が生懸命研究している姿は、~にも立派に見えた」◇「幼心」より年齢層が広い。 **童心[どうしん]** 子供の(ような)無垢な心や無邪気さ。「~を踏みにじるような叱り方はすべきではない」「~にかえって木のぼりをする」 **稚気[ちき]** 子供のような無邪気な気持ちや考え。「むずかしい芸術論を論ずる一方で、盛りそばをどれだけ食べられるか競うような〜も持ち合わせている」 **茶目[ちゃめ]っ気[き]** いたずらをする(かのようにみえるよう)な気持ち。「赤ん坊が~たっぷりに目をくるくるさせている」「まじめだが~も兼ね備えた人」◇「茶目」はあて字。 <1582> # 幼[おさな]い8804s ## S 名詞の類:ヒト ### ▶乳飲み子 **乳飲[ちの]み子[ご]** 生まれて1年ぐらいのまだ乳を飲んでいるくらいの赤ん坊。「~を2人がかりで大奮闘」◇「乳呑み児」とも書く。 **乳児[にゅうじ]** 乳飲み子。▷~院 **乳幼児[にゅうようじ]** 乳児と幼児。「保育園で〜をあずかる」 **ねんね** 赤ん坊。「かわいい〜ね」 ●赤ん坊→0104生まれるs●赤ちゃん ### ●子供 **子供[こども]** 一人前の大人に達しているとは見なされない、年齢の低い人。「~の遊び場」「しっかりしているようでも、やっぱり~だなあ」「~のくせにえらそうなことを言う」▷~だまし・~服大人 **童[わらべ]** 子供。▷~歌◇「わらんべ」ともいう。 **童子[どうじ]** 「子供」の古い言い方。「3歳の〜なおこれを知る」▷~像◇「童児」とも書く。「子供」の中でも年齢の低い層をさす。 **幼童[ようどう]** 幼い子供。 **童蒙[どうもう]** 幼く道理がわからない子供。「~を啓蒙する」▷~に婦女 **子女[しじょ]** (しつけ・教育などの立場からみた)子供。「良家の~」~の教育」帰国~ **ちび** 「子供」の親しみを込めた言い方。「うちの〜もやっと小学生になりました」 **御[お]ちびさん** 「ちび」のていねいな言い方。「お隣の〜たち」「おちびちゃん」ともいう。 **ちびっ子[こ]** 小さな子供。特に幼稚園児から小学校低学年ぐらいの子供。▷~広場・~大会 **小児[しょうに]** 小さな子供。▷~科・~喘息◇多く、複合語で用いる。 **幼子[おさなご]** まだ一人で歩くこともできない、年齢のかなり低い子供。「この2人をかかえて毎日大忙し」◇「幼児」とも書く。 **幼児[ようじ]** おさなご。「~のあどけない笑顔」▷~期・~教育・~語 **小人[しょうにん]** 乗車賃や入場料をとるときの年齢の低い層(小学生以下)。「~の料金」大人 **中人[ちゅうにん]** 入場料などをとるときの、小人よりは年齢が高く、大人よりは年齢が低い層。 **稚児[ちご]** 社寺の行事に着飾って行列に加わる幼い子供。「~行列」▷お~さん・行列◇もともとは「乳子」の意で乳飲み子のこと。「稚児」はあて字。 ●児童など→1806学ぶs●学校で学ぶ人 ### ●女の子 **女[おんな]の子[こ]** 女の子供。男の子 **女児[じょじ]** 女の子。「~を分娩した」男児 **女子[じょし]** 「女の子」の改まった言い方。「2年生の~は集合してください」男子 **童女[どうじょ]** 幼い女の子。「~の像を彫る」◇「どうにょ」ともいう。 **幼女[ようじょ]** 幼い女の子。「~が誘拐された事件は無事解決した」 **御嬢[おじょう]ちゃん** 女の子に対する親しみを込めた言い方。多く、呼びかけに用いる。「~、お年はいくつ」 **少女[しょうじょ]** 一人前の女性となる前の年齢にある女の子。▷~趣味・美~・~雑誌・~歌劇少年 **ガール[ガール]** 「女の子」「少女」の洋語的表現。▷~スカウト・~ハント◇多く、複合語で用いる。girl ### ●男の子 **男[おとこ]の子[こ]** 男の子供。女の子 **男児[だんじ]** 男の子。「彼女は~を出産した」女児◇一人前の男の意でも用いる。 **男子[だんし]** 「男の子」の改まった言い方。「~は全員、グラウンド3周」女子 **坊主[ぼうず]** 「男の子」の親しみを込めた言い方。「うちの〜も、もう小学生だ」▷いたずら~・いがぐり~・やんちゃ〜◇男の子は頭を丸刈りにするのが普通だったことから。 **坊[ぼう]や** 「男の子」の親しみを込めた、呼びかけの語。呼びかけにも用いる。「お宅の〜をさっき見かけましたよ」「〜いくつ」 **坊[ぼっ]ちゃん** 男の子に対する親しみを込めた言葉。「お宅の~、まだ小さいのにとてもお行儀がいいですね」◇「坊や」「坊ちゃん」ともに、年齢のわりに世間のことを知らない男性を皮肉ってもいう。 **少年[しょうねん]** 一人前の男性となる前の年齢にある男の子。▷~団・美~・~院少女 **ボーイ[ボーイ]** 「男の子」「少年」の洋語的表現。▷~スカウト・~ソプラノ◇多く、複合語で用いる。boy ### ●子供をののしっていう言葉 **小僧[こぞう]** 男の子を見下げていう言葉。「生意気な~だ」「~が大きな口をきくな」いたずら~ **小童[わっぱ]** 男の子をばかにしていう言葉。「そこの~ども、どいていろ」◇「わらわ(童)」から変化した語。 **餓鬼[がき]** 子供をいやしめていう言葉。「よく泣く~だ」「いたずら~」乱暴~◇仏教では、地獄に落ちて、飢えと渇きに苦しむ者の意。 **砂利[じゃり]** 小さい子供を見下げていう言葉。「なんてうるさい〜どもだ」~タレ(「じゃりタレント」の略で、ろくな芸や才能のない若いタレントやテレビのスタジオにいる出演する子供たちをあなどっていう言い方) ●小童→8803若いs●若く未熟な人 ### ●いたずらっ子 **悪戯[いたずら]っ子[こ]** 遊び半分で、まわりの者に迷惑をかけたり、驚かせたりするような悪さをする子供。「手に負えない〜で、油断がならない」 **悪戯[いたずら]坊主[ぼうず]** よくいたずらをする男の子。「うちの〜は学校から帰ると、ただちに遊びに行く」 <1583> 幼い8804s~老いる8805a **悪戯小僧[いたずらこぞう]** よくいたずらをする男の子。「塀の穴から~がのぞいていた」◇やや見下したニュアンスがある。 **悪童[アクドウ]** いたずらっ子。「近所の〜どもに柿を盗まれた」 **悪たれ[あくたれ]** いたずらっ子。「うちの~どもが、またこんな悪さをして」▷~小僧 **悪太郎[あくたろう]** いたずらをしたり、親に心配をかけさせる男の子。「今ではいっぱしの紳士だが、子供のころはたいへんな〜だったんだ」 **御転婆[おてんば]** いたずらをしたり、活発で、言うことを聞かない女の子。「あんな〜でも、年ごろになれば少しは落ち着くのでしょうか」◇「転婆」はあて字。 **跳ねっ返り[はねっかえり]** 手に負えないほど活発な女の子。「お前みたいな〜は見たことがない」◇若い女性に対してもいう。 **じゃじゃ馬[じゃじゃうま]** 人の言うことをきかない、活発で手に負えない女の子や、若い女性。「一度言いだしたらきかない〜には、何を言ってもむだだ」◇若い女性に対してもいう。「暴れ馬」の意から。 ### ●不思議な力のある子供 **神童[シンドウ]** 才知がずばぬけている子供。「モーツァルトは〜と呼ばれた」 **怪童[カイドウ]** 子供とは思えぬくらいに体格がよかったり力があったりする子供。「横綱は子供のころから〜と呼ばれていた」 ### ●働く子供 **丁稚[でっち]** 商店などで、身の回りの世話などをしてもらいながら、一人前にするべく仕込む少年。 **徒弟[トテイ]** 職人の家などに住み込み、下働きをする少年。「~奉公」 **丁稚[てっち]** 職人や商人の家に奉公する少年。「~奉公」◇「丁稚」の、よりくだけた言い方。 **小僧[こぞう]** 商店などで、使い走りなどの雑用をする少年。「~に取りにいかせます」◇「丁稚」「小僧」ともに、現在ではほとんど使われない。 **小姓[ショウ]** 昔、主君の身の回りの世話をした少年。◇「小性」とも書く。 **稚児[ちご]** 昔、寺院・公家・武家などに仕えた少年。▷~行列・~髷 ◇もとは18歳以下の少年。 ### ●牧童△0101育てるs●飼う人 ### ●子役△4309演じるt●役 ### ●幼君 **幼君[ヨウクン]** 幼い主君。「~をお助けする」 **幼主[ヨウシュ]** 幼い主君や当主。「家臣たちが〜を守った」◇「幼君」に比べて、より文章語としての性質が強い。 **幼帝[ヨウテイ]** 幼い皇帝・帝。 ### ●その他 **利かん坊[きかんぼう]** 勝ち気でわんぱくな子供。「うちの子は〜で、ほとほと手を焼いています」 **甘えん坊[あまえんぼう]** 甘えるばかりの子供。「末っ子なので〜に育った」◇「あまえんぼ」ともいう。 ### ●病児→9507病むs●病人 ### ●老幼→8805老いるs●老若 ## x 名詞の類:トキ **幼気盛り[おさなげざかり]** 子供の幼くかわいらしい盛りのころ。 **幼時[ヨウジ]** 幼い時期。「~についた悪いくせはなかなか直らない」 **少時[ショウジ]** 幼い時。「~の記憶によると…」 **幼年[ヨウネン]** 少年・少女になる前の幼い年ごろ。「~にしてすでに町中に知られていた」▷~期・~時代 **幼き時[おさなきとき]** まだ幼い時。「~にして俊才の誉れ高かった」 ### ●乳児期・幼児期→0105育つx●人が育つ過程 # 8805 老いる ## a 動詞の類 ### ●年をとる **年を取る[としをとる]** ①生まれてから経過した年数が多くなる。「年をとった人」「お前も年をとったなあ」「~につれて、物忘れがひどくなる」②正月になって年が改まったり、誕生日がきたりして、年齢が一つふえる。「正月がくるとまた~」 **年取る[としとる]** 年をとる。「下の子が社会人になったのだから、君もずいぶん年とったなあ」 **馬齢を重ねる[バレイをかさねる]** 何もせずに、ただいたずらに年をとる。「いたずらに~ばかりで何一つなしえていない」◇「馬齢を加える」ともいう。年をとることを謙遜していう言葉。 **齢を重ねる[よわいをかさねる]** 年をとる。「いたずらに~ばかりであった」 ### ●老いる **老いる[おいる]** 年をとって体力も気力も衰える。「老いては子に従え」「この坂は、老いた身にはかなりこたえる」「老いてますます元気」 **老い込む[おいこむ]** すっかり老いる。「70を過ぎてからがくっと老いこんだ」「~で寝たきりになった」 **老い耄れる[おいぼれる]** 年をとって、体も心もすっかり弱り、動作や判断が鈍くなる。「あの人もずいぶん老いぼれたもんだ」 **老いさらばえる[おいさらばえる]** 年をとって、体も心もすっかりよぼよぼになる。「老いさらばえた姿は見せたくない」 **老衰する[ロウスイする]** 老いて、体も心も弱ること。「~して寝たきりの祖父を看とる」「~の果てに亡くなった」 **耄碌する[モウロクする]** 年をとって、心身の働きが鈍くなること。「友人の名前を忘れるとは、ずいぶん〜したものだ」 **老耄[ロウモウする]** 老いぼれること。「~した身に、何を期待されても無理な話だ」 ### ●年寄りじみる△9606持つa●ある性質を帯びる ### ●老化する **老化する[ロウカする]** 年をとって、体の働きが衰退すること。「細胞が~する」「筋肉の〜を防ぐ」▷~現象 **老ける[ふける]** 実際よりも年をとったように見えること。「久しぶりに会ったときよりも一段と老けたなあ」 <1584> # 老いる8805a~s **老け込む[ふけこむ]** 急にひどく老けて見えるようになる。「そんなに~と、若々しい君らしくない」 ## c 形容詞の類 ## 年寄りくさい → 9606持つc ## ●年相応でない性質を帯びている様子 ## d 形容動詞の類 **年上[としうえ]** 比較する相手の年齢よりも年齢が高かったり、血族関係からみてより先祖に近かったりする(世代である)様子。「彼の兄は彼よりずいぶん~だ」「親よりも~の者はみな鬼籍に入りました」 **年嵩[としかさ]** 年齢が上である様子。「姉は10歳も~である」「~の女房で頭が上がらない」↔年下 **目上[めうえ]** 年齢・地位・身分などが自分より上である様子。「~の人に敬語を使わないとは嘆かわしい」↔目下 **年長[ねんちょう]** 年齢が上である様子。「~の者の言うことは聞くものだ」▷~者・~組 ↔年少 **年輩[ねんぱい]** ①「年上」のやや古い言い方。「2人のうち、このほうが私の知り合いだ」②年齢がかなり上である様子。「~の女性」 **最年長[さいねんちょう]** あるグループの人々の中で最も年齢が高い様子。「このパーティーで~の人は73歳だということだ」↔最年少 **高年[こうねん]** ②年齢が高い様子。▷~層 **高齢[こうれい]** 高い年齢である様子。「なにせ父が~なので、あまり無理もできません」▷~化・~化社会・~者 **年[とし]** 自分より年をとっている様子。「こんなに疲れが残るなんて、もう~だな」「もう~なもんですから、体に無理がききませんよ」◇「歳」とも書く。 **年老いた[としおいた]** 年をとって身も心も衰えた様子。「~親の介護に明け暮れる」「年寄った」ともいう。「年老いた」のほうが一般的で、いっそう年齢を重ねた様子。 **初老[しょろう]** 肉体的に老いが始まる年齢である様子。「~の紳士」◇かつては40歳の別称。 **中老[ちゅうろう]** 初老よりも上の年齢である様子。「~の商人」◇かつては50歳ぐらい。 **草老[そうろう]** 中老よりさらに年をとった年ごろの様子。「~のたちで、白髪が多いのはしようがありません」 **老いらく[おいらく]** 老いていくこと。「~の恋」◇「老ゆ」に「らく」が付いた「おゆらく」(老いることの意)から。 **老残[ろうざん]** 年老いて生きながらえる様子。「~の身をさらしたくない」 **よぼよぼ** 年老いて衰えている様子。「~の大男が歩いてくる」 ## 矍鑠たる → 7300強いd ## ●丈夫な ## f 副詞の類 **よぼよぼ** 年をとって体力や気力がなくなり、足元の動きがしっかりしていない様子。「彼も今ではすっかり~のおじいさんになってしまった」「~しているが口は達者だ」 ## 年をとっても元気である様子 → 0000生きるh ## h 名詞の類:コト・サマ **老い[おい]** 年齢を重ねて経験を積みながら、一方では体力が衰えていくこと。「誰の身にも静かに~がしのび寄る」 **好い年[いいとし]** それ相応の年齢であること。「~をして殴り合いのけんかをするなんて」 **寄る年波[よるななみ]** しだいに年をとること。「体力の衰えはいかんともしがたいのですが、~には勝てません」◇「年が寄る(年を取る)」ことを、波が寄せることにたとえた表現。 ### ●体の老化 **老醜[ろうしゅう]** 年をとって容貌などがみにくくなること。「~をさらす」 **老顔[ろうがん]** いかにも年をとって老いたという顔。「~に深く刻まれたしわ」 ## k 名詞の類:モノ ### ●老体 **老体[ろうたい]** 年をとって弱った体。「90歳の~では階段の上り下りもひと苦労だ」 **老身[ろうしん]** 老体。 **老躯[ろうく]** 「老体」のかたい言い方。「~をひっさげて最後のタクトを振る」 **老骨[ろうこつ]** (自分の)老体。「~に鞭打って出場する」◇多く、老人が自らを謙遜して用いる。 ## q 名詞の類:イキモノ ## 老犬 → 0101育てるq ## ●犬 # s 名詞の類:ヒト ## ●老人 **年寄り[としより]** 年をとった人。「こんなに料理では、とても~の口には合わない」「うちの~は物知りだから、何でも聞いてください」「~の冷や水(老人の、年に似合わないふるまい)」◇消極的な内容を伴うことが多い。 **老人[ろうじん]** 年寄りの、やや改まった言い方。▷~ホーム・~福祉・~の日(「敬老の日」の旧称)・~介護保険 **老体[ろうたい]** 「老人」を親しみをこめていう言葉。「ぜひともご~のお知恵を拝借したい」 **老い[おい]** 老人。「~も若きも祭りばやしに浮かれる」▷~の一徹(老人の頑固な気質) **シニア** 年長の人。「~向けに雑誌の文字を大きくする」↔ジュニア ▷senior **老いぼれ[おいぼれ]** 「老人」をあざけっていう語。「~のくせにまだ頑張っているな」 **老輩[ろうはい]** 年をとった人。「~のひとりとして言わせてもらえれば」のように自分を謙遜してもいう。 **老いぼれ[おいぼれ]** 年をとって心身が衰えた人。「この~の身」◇「耄碌」は80歳、「老耄」は90歳の老人を指す。 **ロートル** 老人。◇「野球選手としてはロートルだ」のように、その道で盛りを過ぎてしまった人の意で用いることが多い。▷中laotour(老頭児) <1585> 老いる8805s~熟れる8806a **孤老[コロウ]** 老後を孤独に送る独り住まいの老人。 ### ●年をとった尊敬すべき人 **古老[コロウ]** 年をとって、いろいろな経験をした老人。「村の〜に昔のことを聞く」「故老」とも書く。 **宿老[シュクロウ]** あれこれと経験豊かな老人。「~の知恵を借りる」 **長老[チョウロウ]** 年をとり多くの経験を積んだリーダー的存在の人。「村の〜に部族の歴史を聞く」「文壇の~」 ### ●老大家△9402すぐれるs●すぐれた人 ### ●老師→2102教えるs●先生 ### ●老僧→3403祭るs●老僧 ### ●老優→4309演じるs●役者 ### ●老雄→4301果たすs●成し遂げた人 ### ●老王→3401尊ぶs●王 ### ●老兵・老将→3701戦うs・t ### ●老臣→4100従うs●仕える人 ### ●老親・老母・老父→0100生むs●親●母●父 ### ●老妻→2803添うs●性格・性質から見た妻 ### ●老友→2802交わるs●友人 ### ●謙遜していう語 **老輩[ロウハイ]** 年をとった人々。「~の出る幕ではない」◇年配の者が謙遜して自らをいうときに用いる。 **老生[ロウセイ]** 老人が手紙などで自分のことを謙遜していう言葉。「~まずは息災で過ごしおります」 **愚老[グロウ]** 老人が自らを謙遜していう言葉。「~の言を考慮いただけるなら幸いです」◇「老輩」「老生」「愚老」とも男性が使う。 ### ●年老いた男性 **爺さん[じいさん]** 年老いた男性を、親しみをこめながらもややぞんざいにいう言葉。「あ〜、いったいいくつぐらいなんだろう」「~、こっちだってば」→婆さん **御爺さん[おじいさん]** 「じいさん」のていねいな言い方。「お隣の〜は、いつもお元気ですね」→御婆さん **爺[じじい]** 「じいさん」の、さらにぞんざいな言い方。「この〜、まだ達者だ」◇自分のことをへりくだってもいう。 **老爺[ロウヤ]** (見るからに)年老いた男性。「村の〜に昔の話を聞く」→老婆 **好好爺[コウコウヤ]** やさしくて、人のよいおじいさん。「若いころは厳しい人だったが、今では孫を相手にすっかり〜という感じだ」 **翁[おきな]** 「年老いた男性」の古い言い方。「竹取の~」→嫗 ◇多く、能で用いる。 **老翁[ロウオウ]** (非常に年をとった)翁。→老媼 ### ●爺や・婆や→5404雇うs●使用人 ### ●年老いた女性 **婆さん[ばあさん]** 年老いた女性を、親しみをこめながらもややぞんざいにいう言葉。「隣の〜はいつまでも元気だね」「〜、そっちへ行っちゃ危ないよ」→爺さん **御婆さん[おばあさん]** 「ばあさん」のていねいな言い方。「~、どうぞお座りください」→御爺さん **婆[ばばあ]** 「ばあさん」の、さらにぞんざいな言い方。「うるさい〜だ」 **老婆[ロウバ]** (見るからに)年老いた女性。「~に愚痴話を聞かされる」 **老婆[ロウト]** 年をとった女性。「独り住まいの~の話し相手をする」 **老婦人[ロウフジン]** 年をとった(上品な)婦人。「美しい白髪の~」 **老嬢[ロウジョウ]** 年をとった未婚女性。「アパートの階下に、ピアノを教える〜が一人で暮らしている」 **老婦[ロウフ]** 老婦人。 **嫗[おうな]** 「老女」の古い言い方。→翁 **老媼[ロウオウ]** (非常に年をとった)嫗。→老翁 **鬼婆[おにばば]** 無慈悲な老女や何かと口うるさい女性などをののしっていう語。「このどつくばりの〜め」「早く仕事に戻らないとまた〜に怒鳴られるわよ」◇「おにばばあ」ともいう。もともとは「老女の姿をした鬼」の意。 **悪婆[アクバ]** 年をとって、しかも意地の悪い、口うるさい女。歌舞伎の役柄の一つでもあるが、老婆ではなく年増の役。 **妖婆[ヨウバ]** まるで妖怪や魔女を思わせるようなあやしい老婆。 ### ●老若 **老若[ロウニャク]** 年をとった者と若い者。「~に関係なく楽しめる」◇「老若男女」「ろうじゃく」ともいう。 **老幼[ロウヨウ]** 老人と幼児。「〜あわせて養う」 **老少[ロウショウ]** 年寄りが先に死に、若い者はあとで死ぬという順序のこと。(老いた者は必ずしも決まっていない) **老壮[ロウソウ]** 年老いた者と、血気盛んな意気のある者。「〜相助けて事に臨む」 ## x 名詞の類:トキ **老年[ロウネン]** 年をとって、心身ともに衰えるころ。「がむしゃらに働きづめで、いつのまにか〜に達していた」▷~期 **老齢[ロウレイ]** 老年。▷~年金・~人口・~艦 **晩年[バンネン]** その人の人生の終わりに近い期間。「~は不遇だった」→早年 **晩節[バンセツ]** 晩年。「〜を汚す」のように、「晩年の節操」の意で使われることが多い。 **老後[ロウゴ]** 年をとってからの期間。「若いのに〜の心配をするなんて」 **老い先[おいさき]** これから死ぬまでの短い間。「〜短いこの私を、今ここで殺すというのか」 **老境[ロウキョウ]** すべてを知り尽くした老人の心境に至る時期。「〜に入る」 # 8806 熟れる ## a 動詞の類 **熟れる[うれる]** (果物が十分に実るということから)女性の肉体が十分に発達し、性的な対象として好ましい状態になる。 <1586> 熟れる8806a~x 「熟れた肉体」「熟れた女」◇「熟れた」という形で用いる。 **熟れ切る[うれきる]** 完全に熟れる。「熟れきった肉体」◇「熟れきった」という形で用いる。 **成熟する[セイジュクする]** 心身が十分に成長すること。「~した大人の魅力」 **成人する[セイジンする]** 成長して、一人前の大人になること。特に20歳になること。「子供たちがみな~して独り立ちするまで、頑張らねば」「彼は去年~したばかりだ」▷~式 **一皮剥ける[ひとかわむける]** 経験を積んで、人格・容姿などが(いいほうに)変わる。「ずいぶん心労もあったようだが、一皮剥けて人間的に成長したな」 **老熟す[ロウジュクす]** (年齢に関係なく)より多くの経験やより深い思索により、人として十分以上に成熟すること。「不幸な生い立ちながら、それによって彼は20代とは思えぬほどに〜した考えを持っていた」 **円熟する[エンジュクする]** 経験を積んだことで人柄に深みや豊かさが加わり、人として円満に成熟すること。「全員がこの人ならと思えるような、~した人柄でなければリーダーは務まらない」▷~味 **老成する[ロウセイする]** 経験を積んで、物事に慣れ円熟していること。「ちょっとのことでは動じない〜した人物になる」 ### ●成長する→0105育つa●育つ ## d 形容動詞の類 **中年[チュウネンの]** 青年と老年の中間の年齢層である様子。「~の男性」「~の魅力」 **中高年[チュウコウネンの]** 中年と高年の年齢層である様子。「~を対象に雑誌がよく売れている」 **年輩[ネンパイの]** 世の中のことをよく知っている年齢層である様子。「彼は私より〜だ」「〜の紳士らしく立ち居振る舞いがいい」◇「年配」とも書く。 ## h 名詞の類:コト・サマ **年功[ネンコウ]** 長年その仕事をして積んだ経験や身についた技術。「~を積む」▷~序列 **年の功[としのコウ]** 長年、多くの経験を積んで身についた知恵。「こんなことも知ってるなんて、さすが~だね」「亀の甲より〜」 ## S 名詞の類:ヒト **大人[おとな]** ①心身ともに十分に成長し、社会的に責任を負うことのできる人。「~になる」「君には〜としての自覚がない」「さあおまえも今日から~の仲間入りだ」→子供②落ち着いていて、思慮分別が十分にある人。「彼はなかなかの〜だ」「もっと〜になりなさい」 **大人[ダイジン]** (料金表などで)おとな。▷~料金 ⇌小人 **成人[セイジン]** (20歳以上の)大人。「~向け映画」▷~式・〜の日・~病(生活習慣病の古い言い方) **社会人[シャカイジン]** 学生ではなく、独立した生計を立て、社会の一員として暮らしている人。「〜として、責任ある行動を」「卒業して、晴れて〜の仲間入り」 **アダルト** 「大人」「成人」の洋語的表現。▷~ショップ・~ファッション・〜ビデオ・ヤング~ ◇多く複合語で用いる。▶adult **中年[チュウネン]** 青年と老年の中間の年齢にある人。「~になったら急に腹が出てきた」 **中高年[チュウコウネン]** 中年と高年の年齢にある人。「~を対象とした雑誌」▷~問題 **壮丁[ソウテイ]** 成年に達して意気盛んな男性。▷~検査(兵役につかせる男性を選ぶために、かつて20歳になると受けることが義務になっていた検査) **壮年[ソウネン]** 社会的に最も活躍できる年代の人。30代の半ばから50代のはじめぐらいまでの者をいう。「若手と〜がしのぎを削る」「~にもひけをとらないほどの働き」▷~期 **年増[トシマ]** 娘盛りを過ぎたが、女盛りにある女性。現代ではあまり使わない。 **大年増[おおどしま]** 「年増」よりも年をとった女性。「~の芸者ばかり」 **中年増[チュウドシマ]** 年より若い、年増よりも年をとった女性。 **姥桜[うばざくら]** 若くはないが、まだ女の魅力をもっている女性。 ## x 名詞の類:トキ **働き盛り[はたらきざかり]** 仕事に習熟し、活動的にそれをこなしていけるような年代。「~というときに急死して、なんとも残念だ」 **男盛り[おとこざかり]** 男性として精神的・肉体的に充実する時期。「~を迎える」「四十半ばの~」→女盛り **女盛り[おんなざかり]** 女性として精神的・肉体的に充実する時期。「〜の妖艶な人」→男盛り **色盛り[いろざかり]** 女盛りで、性的な魅力にあふれている時期。「~の後家さん」 **分別盛り[フンベツざかり]** 物事の道理をよくわきまえ、分別のある判断のできる時期。「~のいい大人が、それくらいのことで騒ぎ立てるんじゃない」 **盛年[セイネン]** 人生で最も元気で働き盛りのころ。「〜重ねて来たらず(盛年の時期は再びやってくることはないのでむだに過ごしてはならない)」 **壮齢[ソウレイ]** 元気があって働き盛りのころ。「〜に達する」◇「壮年」と同じくらいの年齢の者をさしていう場合が多い。 **成年[セイネン]** 一人前の大人として扱われるようになる年齢のころ。「~に達する」→未成年 **熟年[ジュクネン]** 成熟した年齢のころ。「~になると大抵の人は落ち着くものだ」◇もとは、「中年」「高年」というのをはばかって新しく(1970年代に)つくられた言葉。 <1587> 89 はやい・遅い(時間) # 8900 はやい ## a 動詞の類 ### ●早寝する→0200眠るa●眠りにつく ### ●早起きする→0202覚めるa●起きる ### ●早出・早立ち→2701出かけるa●早出・遅出●旅立つ ### ●早引けする→2704帰るa●あるときに帰る ### ●早仕舞いする→9004終えるa●営業・業務などを終える ### ●早打ちする→8715鳴らすa●鳴らす●楽器を鳴らす ### ●早撃ちする→5209弾くa●撃ち方 ### ●早変わりする→7202変わるa●急に変わる ### ●速報する→2105触れるa●報じる ### ●速攻する→3800攻めるa●攻める ### ●即決・即断△1700決めるa●すぐに決める ### ●即答・即応→4102答えるa●答える●応じる ### ●即行する→4300するa●積極的におこなう ### ●即製する→6800作るa●作る ### ●即売する→4210売るa●さまざまな方法で売る ### ●即納する→5603おさめるa●納入する ## C 形容詞の類 **はやい** ①動作や変化がより少ない時間で行われる様子。「この車はスピードがはやくて、運転しやすい」「はやく走れるようになりたい」「彼女は仕事が~」「川の流れが~」「変わり身が~」→遅い、のろい◇「速い」と書くが、「早い」と書くことも多い。「疾い」「捷い」と書くこともある。②一定の時間・時期よりも前である様子。「はやく起きたから眠い」「今年の春は花が咲くのが~」「今日は会社にずいぶんはやく着いた」「いつもより講義がはやく終わったから、お茶でも飲みに行こうか」「この仕事を彼に任せるのはまだ~と思う」→遅い◇「早い」と書く。 ### ●動作がはやい **素早い[すばやい]** 動作や反応などがきわめてはやい様子。「彼女はすばやく合計金額を出してみせた」「警察の~対応が事件の早期解決につながった」 **すばしっこい** 動きがすばやく、つかまえたりしにくい様子。「あの子はすばしっこくて、少しもじっとしていない」「いたずらな子ざるは子供たちの手をすばしっこくかいくぐって走り回った」◇「すばしこい」ともいう。 **はしこい** 動作や頭の回転がすばやい様子。「歯を磨くのがいやなので、子供は大人たちの間をはしこく逃げ回った」◇「はしっこい」ともいう。「捷い」「敏捷い」とも書く。 **手早い[てばやい]** 手を使って物事をすばやくこなす様子。「妻は机代わりにしているテーブルを手ばやく片付けて、夕食の用意を始めた」 **手が早い[てがはやい]** ①物事の処理がはやい様子。「あの子は手がはやくて、午前中で仕事の大半を終えた」②すぐに暴力を振るう様子。「乱暴で口よりも〜」◆「あいつは手がはやいから、油断できない」のようにすぐに女性と関係をもつ様子にもいう。 ### ●手っ取り早い△1815やさしいc ### ●気がつくのがはやい **目敏い[めざとい]** ちょっとしたものでもすぐに見つけてしまう様子。「子供は目ざとく冷蔵庫のジュースを見つけて飲み始めた」 **目早い[めばやい]** (興味のある)物事を見つけるのがはやい様子。「人ごみの中から、一瞬にして、あんな美人を見つけるとは、さすがに〜」 **耳聡い[みみざとい]** ほかの人よりも物音や情報に敏感で、聞きつけるのがはやい様子。わが家の子供は耳ざとく夫の足音を聞きつけて玄関へとんでいった」「~記者にスキャンダルをかぎつけられた」 **耳が早い[みみがはやい]** よくないうわさなどをはやく聞き知っている様子。「あいつは〜からいろいろ教えてくれるのはいいが、こちらのことも他の人にもれてるんだろうな」 ### ●さとい→1813賢いc●さとい ### ●展開がはやい **慌ただしい[あわただしい]** 物事の進展・時代の移り変わりなどが激しくはやい様子。「以前に比べてメディアが多様化し、時代の変化を一段とあわただしくしている」◇「遽しい」とも書く。 **目まぐるしい[めまぐるしい]** 目が回るほどはやい様子。「目まぐるしく変わる世の中にはついていけない」「幹線道路にはたくさんの車が目まぐるしく行き交っている」 ### ●呆気ない△9603足りるc●足りない様子 ## d 形容動詞の類 ### ●時期的にはやい **早め[はやめの]** ある行動をする時間・時期が比較的はやい様子。「~の昼食をとる」「道が空いていたので開場時間よりもかなり〜に到着した」→遅め **早期[ソウキの]** 時期がはやめである様子。「できる限り~の解決を図る」▷~発見・~診断 **時期尚早[ジキショウソウな]** ある物事をなすのにまだはやく、適切な時期ではない様子。「調査がまだ済んでいない段階で、その話をもちだすのは~だ」 ### ●早婚→2803添うh ### ●早産→0100生むd●生む ### ●早蒔き→5212まくd ### ●早咲き→0108咲くd ### ●時間がはやい様子 **朝一番[あさいちの]** 朝いちばんになにかを行う様子。「明日は~の飛行機に乗らなくてはならない」 **昼一番[ひるいちの]** 昼休みが終わったばかりの、まだ午後の早い時間。「~の便に間に合うよう荷づくりする」 **午後一番[ゴゴいちばんの]** 午後が始まる早々になにかを行う様子。「〜で会議があるから、昼食は簡単にすませよう」 <1588> ## はやい8900d ●急な 05 **速[はや]め** 速度が普通より少しはやい様子。ちょっと〜のボールを投げて、相手をおどす」「肥満を防止するためには、普通のスピードより少し〜に歩くとよい」→遅め 06 **急[キュウ]** 速度や進み方がはやい様子。「こんなに〜なテンポでは陥れない」「流れが〜な川を渡るのは危険だ」 07 **急[キュウ]ピッチ** 作業や動作などを非常にはやく行う様子。「復旧工事を〜で進める」◇「ピッチ(pitch)」は同一動作の反復速度の意。 08 **ハイピッチ** 作業や進行状況、また動作が普通よりもはやい様子。「選手たちは〜でコースを走り抜けていった」◇和製洋語。ハイ(high)+ピッチ(pitch) 09 **早速[サッソク]** 反応や進展が著しくはやい様子。「一漁村が〜に発展し、今では人口15万人の都市になった」「OA機器の〜な進歩には目を見張るものがある」 ▷〜冷凍 10 **矢[や]の様[ヨウ]** 放たれた矢のようにはやい様子。「子供が無事生まれたと聞いて、彼は〜な勢いで帰っていった」 ●釣瓶落とし → 8910暮れるd ●一瀉千里 4902進むd●進み方がはやい様子 11 **覿面[テキメン]** 報いや効果などの結果がすぐにあらわれる様子。「うちの子は〜で、ちょっとおだてると効果は〜だ」「酒を飲むと〜に顔に出ちゃうんだよ」 ▷天罰~ 12 **即効[ソッコウ]** それを用いるとすぐさま効きめがあらわれる様子。「〜の薬」「〜的な成分◇「即功」とも書く。 13 **速効[ソッコウ]** 効きめが他に比べてはやくあらわれる様子。「〜の肥料を使ってみた」遅効 ●速やかな 14 **速[すみ]やか** 物事をすばやく、短い時間で行う様子。「〜な対応」「期限が切れたから〜に退去すること」◇主として人についていう。 15 **可及的速[カキュウテキすみ]やか** できるだけすみやかに行う様子。「〜な対応が望まれる」 16 **迅速[ジンソク]** ある物事を非常にすみやかに行う様子。「外交面での日本政府の〜な対応が迫られる」「災害時には、より正確で〜な報道が望まれる」 17 **敏速[ビンソク]** 図しなければならないことをすみやかに行う様子。「軍は直ちに〜に行動につき、臨戦態勢をとった」 18 **スピーディー** 同じ手順の物事を、よりすばやく、能率的に行う様子。「〜な初動捜査で、犯人がすぐ逮捕された」「異例とも思えるほど〜に判決が下された」 speedy 19 **ハイテンポ** ①その音楽の基調となる音の進行がはやい様子。「朝は〜な曲を聞いて仕事に取り掛かる」②物事を進める基本的なはやさがリズミカルで通常を上回っている様子。「ゴールこそならなかったが、両チームとも〜な試合運びで観客を魅了した」◆和製洋語。ハイ(high)+テンポ(イtempo) 20 **ハイペース** 物事の進み具合や走り方・歩き方が普通よりもはやい様子。「レースは前半からかなり〜だ」◇和製洋語。ハイ(high)+ペース(pace) ●早急な 3100急ぐd●急ぐ様子 ●すぐその場で行う様子 21 **即席[ソッセキ]** その場ですぐに対応してなにごとかを行う様子。「〜の漫才」 22 **即興[ソッキョウ]** その場でわきおこる興にのって、即座に詩歌などをつくる様子。「彼女のピアノに合わせて彼は〜の詩を歌ってみせた」▷〜曲・〜詩・〜詩人 ●インスタントの 6801できるd ●動きがはやい様子 23 **高速[コウソク]** 通常を上回って速度がはやい様子。「世界一〜の列車」「〜でモーターが回転する」▷〜運転・〜気流低速 24 **高速度[コウソクド]** 非常に速度がはやい様子。「〜撮影機能を備えたカメラは高くて手が出ない」 ▷〜撮影 25 **快速[カイソク]** 非常に速度がはやい様子。「〜で駆ける高速バスに揺られているうちに、いつしか眠ってしまった」 ▷〜電車・〜通勤〜 26 **ハイスピード** 「高速」「高速度」の洋語的表現。「〜のコンピューターでデータを速やかに処理する」▷〜フィルム high speed 27 **神速[シンソク]** 神のように猛烈な勢いではやい様子。「大リーガーをきりきり舞いさせた伝説の大投手沢村の〜の豪速球」▷〜果敢 28 **拙速[セッソク]** すばやいことはすばやいが、欠点やミスがある様子。「〜のそしりを受ける」「〜と言われようと、どんどんアイディアを出してみては」巧遅 29 **目[め]にも留[と]まらぬ** 目にも見えないくらいにはやく動く様子。「画家は〜タッチで次々とクロッキーを描いていく」 30 **脱兎[ダット]の勢[きお]い** 逃げるうさぎのように行動が猛烈にはやい様子。「渋滞にうんざりしていた子供たちは海に着くやいなや、〜で波打ち際目がけて走り出した」 31 **疾風迅雷[シップウジンライ]** 疾風のようにすばやく、雷のように猛烈な勢いである様子。「急を知らせる早馬は、城下を〜の勢いで駆け抜けていった」 32 **電光石火[デンコウセッカ]** 非常に短い時間ですばやく行動すること。「彼は〜のごとを行う様子。「〜の早業で財布をすりとった」 ●足がはやい様子 33 **快足[カイソク]** すばらしく足がはやい様子。「この選手は〜だから盗塁を警戒しないといけない」 34 **駿足[シュンソク]** 走るのがはやい様子。「〜の選手が次々とゴールインした」◇「俊足」とも書く。馬の足がはやい意から。 ●早足の 2500歩くd●早足の ●心身の動きがすばやい様子 35 **敏捷[ビンショウ]** 体の動きがすばやい様子。「敵のディフェンスをかわし、〜なフットワークでゴールを決めた」鈍重 36 **敏活[ビンカツ]** 心身の動きがすばやい様子。「積極的かつ〜に動きまわって業績を上げた」 37 **機敏[キビン]** 判断も動きもすばやい様子。「運転手の〜な判断で、事故を未然に防いだ」 <1589> # はやい8900d~f **機[き]を見[み]るに敏[びん]** 時機や情勢を的確に判断し、すばやく行動する際の頭の働きがすばやい様子。「会が発足すると〜な彼は、真っ先に入会した」 **クイック[クイック]な** 動作がはやい様子。「ここのステーキは焼き方も~だ」クイックパス・クイックモーション◇「機敏」の洋語的表現。クイック◇多く、他のカタカナ語につけて用いる。quick ●軽快な→8002軽いd●軽やかな ●早耳の→1800知るd●事情を知っている様子 ●早口な→1906しゃべるd●早口な様子 ### ●急の **急[きゅう]の** 思いがけない事が、なんの準備もできていない状態である様子。「受賞の知らせは〜のことだったので着のみ着のまま取材を受けた」「~の発熱」「~の出張」◇「急の」は、あらかじめそのことに思い至っているというニュアンスがある一方で、「突然の」は全く前もってそのことは想定されていないというニュアンスがある。そのため、基本的に前もって想定できない事柄について、「急の」は使いにくい。「突然の失踪」に比べ「急の失踪」が言いにくいのは、「失踪」が基本的に想定できない出来事であるためだと考えられる。 **突然[とつぜん]の** 思いがけない事が、なんの前触れもなく急に起こる様子。「会社から~の出向命令が出た」「~の噴火」 ●思わぬ→1500思うd●思わぬ ### ●だしぬけ **出[だ]し抜[ぬ]けの** なんの前触れもなく、不意に物事を行って、それを受ける人が驚かされる様子。「~に別れ話をきり出された」「大臣の~の訪問に驚いた」 **唐突[とうとつ]な** 言動が、それまでの展開から予期できないような種類のものである様子。「~な話でなんとも返事ができない」「~にそんなことを言われても困る」 **卒然[そつぜん]たる** だしぬけ。「~として逝った友をしのぶ」 **短兵急[たんぺいきゅう]な** だしぬけに相手に働きかける様子。「~な催促にあわてる」「~な要求を受け入れることはできない」◇短い刀で急に敵を攻める意から。 **抜[ぬ]き打[う]ちの** 予告せずに、だしぬけに物事をする様子。「~に持ち物検査するなんて」▷~テスト **不意[ふい]打[う]ちの** 相手が気づいていないすきに物事をしかける様子。「~の検査」「~を食らう」 **藪[やぶ]から棒[ぼう]の** だしぬけに何かを言う様子。「~にそんなことをいわれても困る」◇だしぬけに問われて思いがけないので、返答に窮する」 ## f 副詞の類 ### ●動きがはやい様子 **さっ** 動きがすばやい様子。「落下物を〜身をかすめて飛んで行った」「~立ち上がる」「窓を開けると朝の空気が〜流れ込んできた」 **すっと** 動作が軽やかで、はやい様子。「〜立ち上がって、目的の本を棚から取ってよこした」 **さっさと** 手ぎわよく、すばやい動作でものごとを行う様子。「ちょっとした時間に~挨拶状や礼状などを書いてしまう」 **とっとと** 非常にはやく行動する(させる)様子。「いつまでもうろうろしてないで、〜どっかへ行け」「仕事を終わらせて~帰ろう」 ●すたこら→8109逃げるf **さっさと** 他のことに気をとられず、すみやかに行動する様子。「テレビばかり見ていないで〜ごはんをすませなさい」 **てきぱき** 勘所を押さえていて、はやい段取りで物事を行う様子。「急ぐものだからといって〜できないというのでは、要領が悪い」 ### ●速力のある様子 **全速力[ぜんそくりょく]で** 出せるスピードの限界で進む様子。「最後の直線を~走る」 **フルスピード[フルスピード]で** 「全速力で」の洋語的表現。「フルスピードで仕事を片付ける」full speed **猛[もう]スピード[スピード]で** ものすごい勢いで進んだり、速力のあることを行ったりする様子。「電車が~迫ってきた」 ### ●すかさず **透[す]かさず** あることが行われた後、時間をおかずにすぐ行動・動作を行う様子。「ほんの少し隙を見せると、相手は~技を仕掛けてきた」 **待[ま]ってましたとばかりに** ある言動に、まるでそれを期待していたかのように、すばやく反応する様子。「あの人最近どうと言いかけたら、相手は~機関銃のようにしゃべりだした」 **直[す]ぐ様[さま]** あることに応じて、時間をおかずにすぐに行う様子。「電話くだされば~駆けつけます」「犬は彼の姿を見ると〜じゃれついた」 **時[とき]を移[うつ]さず** その物事など時間をおかずにすぐに処理・実行する様子。「診断により〜手術した」 **間髪[かんはつ]を容[い]れず** 間に髪の毛一本入れるすきもないくらい、時間的に間をおかずにはやく反応して行う様子。「大臣の発表が終わると、~記者団から質問の手が挙がった」◇「かんぱつをいれず」「かんぱついれず」ともいう。 **言下[げんか]に** 相手の話が終わるか終わらないうちにというくらいはやく反応を示す様子。「代議士は収賄の疑いについて質問されると~否定した」 **其[そ]の場[ば]で** あることが行われたその場所ですかさず行う様子。「物件を見て~賃貸契約をした」「悪いことをしたら〜しかる」 **即座[そくざ]に** すぐさま。「全員そろったら~出発する」 **即刻[そっこく]** 時間をおかずにすばやくあることを行う様子。「政府は国会での尋問に~応じるよう要請した」「この薬を飲んでいて発疹が出たら~停止してください」◇「即座に」よりも時間は短い。 **即時[そくじ]に** 即刻。「診察の結果、〜入院ということになった」~解雇 <1590> # はやい8900f~h ### ●すぐ **直ぐに[すぐに]** あることをしてから時間を置かずに行われる様子。「病人の様子がおかしいので~(に)来てください」「全員が到着して会は~(に)始まった」 **直に[じきに]** それまであまり時間を置かないで行う様子。「こんな傷、ほっときゃ~(に)治るよ」「出かけたと思ったら、~(に)戻ってきた」◇「じき」は若干の時間的な幅をみているが、「すぐ」は時間的猶予がない。 **直ちに[ただちに]** 改まった場面で使われる、「すぐ(に)」のかたい言い方。「明日の朝はこちらの会議に出席できるよう、~出発してくれ」「急報があったので、~かけつけた」 **早速[さっそく]** あることに続いたり応じたりして、すぐに何かを行う様子。「喫茶店に入り、~買ってきた本を開いた」「お言葉に甘えて、~参りました」「~ですが、用件をうかがいましょう」 **早早に[はやばやに]** ことがあってから時間を隔てずにすぐにする様子。「奥様が入院中ということで、用がすむと~引き上げた」「~お引き取り願いたい」◇「来年早々(に)」「開店早々(に)」のように、基準となる時期をともなって使うこともある。 ## ただいま → 8801新しいx ### ●今から時間をおかずに行う様子 **早く[はやく]** 今からあまり時間をおかずに行う様子。「~テレビを消して勉強しなさい」「~、~。みんな待ってるよ」 **早い事[はやいこと]** 「早く」の、より口語的な言い方。「~しないとお店が閉まっちゃうよ」◇「はやいこと」は「はやく!」のように単独で用いられることはない。 **早い所[はやいところ]** 今からあまり時間をかけずに何かをしてしまう様子。「こんなやっかいな仕事は~仕上げてしまいましょう」◇俗に「はやいとこ」ともいう。 **可及的速やか[かきゅうてきすみやか]** できるだけはやく行うこと。「~に善処する」「この問題については~対処する必要がある」◇官庁用語として多用される。 ## たちまち → 7701短いf ## ●短時間で変化する様子 ### ●急に **急に[きゅうに]** 短い時間のうちに、予期しないことが起こる様子。「前の車が~止まったので、あわててブレーキを踏んだ」「~雨が降り出した」 **突然[とつぜん]** 急にある事態が起こる様子。「車の前に子供が~飛び出してきた」▷~死 **突如[とつじょ]** 突然。「角を曲がったら~トラックが現れた」▷~ラッパが鳴り響く」 **行き成り[いきなり]** (順序をふまずに)急に何かが起こる様子。「飼い犬が~ほえだした」「少年が~なぐりかかってきた」「電話もせずに~行ったんじゃ、相手に失礼だろう」 **矢庭に[やにわに]** 「いきなり」の古めかしい言い方。「彼は~懐から短刀をとり出していった」 **途端[とたん]** あることをしたその時に、急に変化が生じる様子。「その男は私が大学の後輩だと知ると、~態度が横柄になった」 **ふいと** はっきりした理由や前触れもなく、何かが起こる様子。「娘は~家を出たきり帰ってこない」 **忽然と[こつぜんと]** 急にいなくなったり、現れたりする様子。「~姿を消す」「~現れる」◇「忽然」ともいう。 **不意に[ふいに]** 突然思いがけないことが起こる様子。「背後から~男が現れた」 **ついと** ある動作をさっと、いきなり行う様子。「話の途中で~立ち上がり、窓のほうへ行った」 **つっと** 「ついと」を強めた言い方。「彼は~進み出てその仕事を志願した」 **がばと** 体全体をすばやく大きく動かす様子。起きる・立ち上がるなど、すばやく動かす様子。「眠っていた乗客は、車内アナウンスの声に~飛び起きた」 ### ●にわかに **俄に[にわかに]** ある状態が突然、変化する様子。「晴れていた空が~かき曇った」「病状が~悪化した」 **俄然[がぜん]** にわかに。「カーテンを変えたら~部屋が明るくなった」 **頓に[とみに]** 急にそのような傾向が強まった様子。「最近~耳が遠くなった」「環境に配慮した自動車の研究は、近年~さかんになった」◇「とみ」は「頓」の字音「とん」の転じたものという説が有力。 **はたと** 急に気がついたり状況が変わったりする様子。「~思いあたった」「探していた本に~行きあたる」「風が~やんだ」 **ころっと** あっけなくよくない状態になる様子。「祖父は~死んでしまった」「うまい話に~だまされてしまった」 **がたっと** ある状態が急によくないほうに変わる様子。「安価な競合品が出回って、売り上げが~落ちた」 ## がらりと → 7202変わるf ## h 名詞の類:コト・サマ **はやさ** はやいことやその程度。「F1レースではどれくらいの~で走っているのかなあ」「~を競う」「彼の仕事の~にはついていけない」「子供の成長の~には驚かされる」◇原則として、動きの場合は「速さ」、時間の場合は「早さ」と書く。 **速度[そくど]** 物事が一定の時間にどれくらい進むかという度合い。「下り坂で車の~を落とす」「~よりも安全性を重視した車」「たいへんな~で高齢化が進んでいる」▷~計・~制限 **速力[そくりょく]** もともとそのものに備わっている速さ。「全~で駆け抜ける」 **加速度[かそくど]** 時間とともに増していく速度。「斜面を転がる球の~」 **スピード** 「速度」の一般的な言い方。「列車が~を上げる」「全~で走る」▷~アップ・~印刷・~違反 ▷speed **切れ[きれ]** 動作の機敏さ。「今日の彼の動きには、いつもの~がない」「体の~がいい」 <1591> ## はやい8900h~z ●はやさの度合い 06 **テンポ** 物事が進むはやさ。「年をとって世の中の〜についていけない」「あの人とは話の〜が合わない」◇音楽の演奏される指定の速度の意から。レイtempo 07 **ペース** 仕事の進め方、歩き方、走り方などのはやさ。「〜がはやい」「仕事の〜を上げる」「この〜では納期に間に合わない」「今度のマラソンでは〜の配分を間違えて不本意な成績で終わった」pace 08 **マイペース** その人なりのはやさ。「彼はいつも〜で仕事をしている」◇和製洋語。マイ(my)+ペース(pace) 09 **時速[ジソク]** 1時間あたりに進む距離を表す速度。「〜80kmで高速道路を走る」 10 **分速[フンソク]** 1分間あたりに進む距離を表す速度。 11 **秒速[ビョウソク]** 1秒間あたりに進む距離を表す速度。 12 **音速[オンソク]** 音が伝わるはやさ。「光の速さに比べて〜は遅い」◇通常、大気中では、摂氏0℃・1気圧のとき、秒速331.45mで伝わる。 13 **超音速[チョウオンソク]** 音速以上のはやさ。「〜の飛行機」◇音速の何倍であるかはマッハ(M)という単位を用いて表す。 14 **風速[フウソク]** 風の吹くはやさ。「台風10号の中心付近の〜は45m」▷〜計◇1秒間に吹き過ぎる距離をメートル(m)によって表す。 15 **風力[フウリョク]** 風の強さやはやさの程度。「東京は快晴で〜3」◇「風力階級」(無風を0、が1秒間に吹き過ぎるはやさの度合いを0から12まで13階級に分けたもの) 16 **流速[リュウソク]** 水・空気など流体と呼ばれるものが流れるはやさ。▷〜計 17 **光速度[コウソクド]** 光の進むはやさ。◇真空中で1秒間に約30万km。 18 **光速[コウソク]** 「光速度」の略。 19 **船足[ふなあし]** 船が進んで行くはやさ。「〜がはやい」「〜が遅い」「船脚」とも書く。 20 **血沈[ケッチン]** 「赤血球沈降速度」「赤血球沈降速度」の略。炎症や貧血などを知るのに、その数値が用いられる。 21 **赤沈[セキチン]** 血沈。◇「赤血球沈降速度」の略。 ●歩くはやさ 22 **足[あし]** 歩いたり走ったりするときのはやさ。「彼女は〜がはやい」「彼はいい〜をしている」 23 **歩度[ホド]** 図歩くとき足が動くはやさ。「〜をはやめる」 ●早業 4300するh●業 ●早食い → 0300食べるh●食べ方 ●早口言葉 3200遊ぶh●言葉の遊び ●早変わり 4309演じるh●演じること ●早番 4301果たす●交替でする務め ●遅速・緩急 8901遅いh ●機知→ 1813賢いh●機知 ## k 名詞の類:モノ ●短い時間でできるもの 00 **ファーストフード** 店頭での注文するとすぐにできる、あるいは持ち帰ることのできるようになっている、ハンバーガーやフライドチキンなどの手軽な食品。◇「ファストフード」ともいう。fast food 01 **インスタント食品[インスタントしょくひん]** 熱したりするだけですぐ食べられる、保存のきく簡便な食品。◇「インスタント(instant)」は「即座に」の意。 02 **レトルト食品[レトルトしょくひん]** 特殊な袋に入れた、高圧殺菌した調理ずみの食品で、袋のまま熱湯につけるなどして加熱するだけですぐに食べられる。◇「レトルト(オretort)」は「蒸気殺菌釜」の意。 03 **インスタントラーメン** 湯を注いだり、湯で煮たりするだけで、数分で食べられるようになるラーメン。◇和製洋語。インスタント(instant) + ラーメン(中lāmiàn) 04 **即席麺[ソクセキメン]** インスタントラーメンと同じ製法による麺。 ●インスタントコーヒー △ 0303飲むk●コーヒーなど ●早分かり → 1811わかるk ●早見表 2203表すk●表 ●早鐘 2105触れるk●警報 ●はやい交通手段 → 2700行くk●交通機関 ## q 名詞の類:イキモノ 00 **早馬[はやうま]** ①昔、急用を知らせるための使者を乗せた馬。「〜を飛ばす」②はやく走る馬。 ## u 名詞の類:トコロ 00 **早場[はやば]** 米や繭などの収穫期が普通よりも早い地方。〜米◇遅場 ●はやい道 01 **高速道路[コウソクドウロ]** 自動車がはやいスピードで安全に通行できるようにした専用道路。 02 **高速[コウソク]** 「高速道路」の略。「空港へは〜を使いますか」 03 **ハイウエー** 「高速道路」の洋語的表現。「〜を飛ばす」 highway ●早道 → 2600通るv●道筋・経路 ●急流・早瀬 △ 4915流れるu●川●瀬 ## x 名詞の類:トキ 00 **即日[ソクジツ]** その物事の起きたすぐその日。「マンションの大半が〜売り切れた」▷〜開票・〜交付 ## z その他 8 00 **が早[はや]いか** ある動作が終わるか終わらないかのうちに、次の動作が行われる様子。「彼は横になる〜、いびきをかきだした」 01 **や否[いな]や** 「が早いか」のやや文章語的な言い方。「彼は帰宅する〜机に向かって勉強を始めた」 02 **早々[そうそう]** ある状態になってから間がない様子。「入社〜、残業が続いた」「帰る〜、親に小言をくらった」 03 **そこそこ** あることをきちんと終えないうちに、急いで次のことを行う様子。「食事も〜外に飛び出した」 <1592> ## はやい8900z~遅い8901d 04 **側[そば]から** すぐ。「年をとったせいか、開いた〜忘れてしまう」◇「傍から」とも書く。 05 **舌[した]の下[もと]から** ちょっと前に言ったことと矛盾する行動を起こす様子。「静かにすると言った〜またおしゃべりを始める」 06 **舌[した]の根[ね]も乾[かわ]かない内[うち]** 自分で約束・宣言してからあまり時間がたっていないのに、それに反することをすることをする様子。「もううそはつかないと約束した〜またもや人をだますとは」 07 **矢[や]の如[ごと]し** 図放たれた矢のようにはやい様子。「月日の過ぎ去ることは矢のごとく、人も世も無常のものである」 08 **光陰矢[コウインや]の如[ごと]し** 図月日のたつのが非常にはやいことのたとえ。 # 8901 遅い ## a 動詞の類 00 **減速[ゲンソク]** 走るはやさを(わざと)遅くする(なる)こと。「渋滞の最後尾に近づいたので〜した」「いくらブレーキを踏んでも〜しないので、畑に突っ込んだ」▷〜運転 加速 ●漸進する → 4902進むa●ゆっくり進む ●漸増する 7906増えるa●徐々に増加する、7907増やすa●徐々にふやす ●漸減する → 8006減るa●減り方、8009減らすa●減らし方 ●遅出する → 2701出かけるa●早出・遅出 ## c 形容詞の類 00 **遅[おそ]い** ①物事の進み方がゆっくりで時間がかかる様子。「私は足が〜ので、先に行ってください」「いくら丁寧でも、君の仕事は遅すぎる」「今日はいつもより時間がたつのが〜」「進歩が〜」速い②一定の時間・時期よりも後である様子。「準備に手間どって出かけるのが遅くなった」「父の帰りが〜ので母は心配している」「今年は桜の開花が〜」「どんなに後悔してももう〜」早い 01 **緩[ゆる]い** ゆっくりで勢いが弱い様子。「〜球を子供にぼうる」 02 **鈍[のろ]い** 動作や反応に時間がかかりすぎる様子。「出かけようって言ってからもう30分もたってるよ。どうしてこんなに支度が〜んだ」「計算が〜」速い 03 **鈍[にぶ]い** 動作や反応が通常よりかなり弱く、のろい様子。「寒くなると熊などの動物は動きがにぶくなり、冬眠に入る」「目覚めたばかりで、どうも頭の回転が〜」 04 **鈍臭[のろくさ]い** のろくて、見ていてじれったいほどのろい様子。「高速道路をこんなにのろくさく走ってちゃ迷惑だね」 05 **鈍[ドン]くさい** 「のろくさい」の関西方言。「〜っちゃなあ」 06 **間怠[まどろっ]こい** 手続きなどがわずらわしくて、じれったく感じられる様子。「不慣れな看護婦さんの処置は、見ているだけでも〜感じだ」 07 **間怠[まどろ]かしい** 「まだるい」を強めた言い方。「まだるい」の強調形。 08 **間怠[まだる]い** 手続きが多くてじれったい様子。「なんでこんなに〜手続きをふまなきゃなんないの」◇「まだるっこしい」ともいう。 09 **間怠[まだる]い** なかなか物事が進まず、じれったい。「もう〜挨拶は抜きにして本音で話しましょうよ」 10 **まどろこしい** まだるい。「〜話し方」 11 **腰[こし]が重[おも]い** なかなか行動しようとしない様子。「母は〜ので、旅行に連れ出すのも大変です」 12 **尻[しり]が重[おも]い** なかなか行動しようとしない様子。「うちの夫ときたら、本当に〜。だから」 ## d 形容動詞の類 00 **遅[おそ]め** ①比較的遅い様子。「今回のマラソンは、スプリットタイムがやや〜のようだ」「病人に合わせて〜に歩く」→速め②想定していた時間や時期と比べて遅い様子。「例年より〜に花が咲いた」「仕事のきりが悪いので〜の昼食になってしまった」早め ●速度が遅い様子 01 **緩[ゆる]やか** 速度が遅く、のんびりした様子。「〜な川の流れ」「夕空は〜に真紅から紫に変わっていった」 02 **緩慢[カンマン]** 動きが普通よりも遅い様子。「ここからは川の流れが〜に見えますが、水中では激しく渦をまいています」「気球が〜な速度で上昇していく」 03 **遅々[チチ]** 進み方が遅い様子。「〜たる歩みで進む」「作業は〜として進まず、計画は難航している」◇「遅々として」の形で使われることが多い。 04 **低速[テイソク]** そのものの出し得る速度の中で、遅いほうの速度で動く様子。「船は港に近づいたので〜で前進した」→高速 05 **鈍足[ドンソク]** 走るのが遅い様子。「まさか、あんな〜の選手に負けるとは思わなかった」 06 **巧遅[コウチ]** じょうずに仕事をするが、終わるまでに時間がかかる様子。「今は時間が勝負であるから、〜よりも拙速を優先する」拙速 07 **遅効[チコウ]** 効きめが他に比べて遅くあらわれる様子。「この薬は飲んでも〜で、少し〜な気がする」 ▷〜性・〜肥料 速効 08 **スロー** 速度や動作が遅い様子。「ビデオの〜モーションで見てみましょう」「うちの子はやることなすこと〜で困る」 ▷〜モーション・〜ビデオ・〜テンポ クイック slow 09 **スローモー** 動作や反応が遅い様子。「あんな〜なスイングでは、バットが球をかすりもしないよ」 ◇スローモーション(slow motion)の略。 ●のろまな 9508にぶるd ●遅筆の → 2204著すd ●遅蒔きの 5212まくd ●遅咲きの 0108咲くd ●その他 10 **不要[フヨウ]** 図急ぐ必要がない様子。「スケジュールが詰まっているので、〜不急の用に時間をとられないように」「経費削減により、〜の工事は当分見合わせる」▷不要〜 <1593> ## f 副詞の類 **遅くとも**[おそくとも] どんなに時間がかかっても、最終的にはそうなるだろうと判断される様子。「〜来月中には完成させます」「今夜は宴会だが、〜11時までには帰るよ」 **遅くも**[おそくも] 非常に遅いという話し手の気持ちで、ぎりぎりの場合を考える様子。「〜来週末までには仕上げる」「〜半年前から準備を進めないと間に合わない」 **今更**[イマサラ] 時期がすっかり遅れてしまってどうしようもないという気持ちで使う言葉。「〜来たって遅いよ」「〜そんなことを言っても困る」「〜後へは引けない」「〜後悔してもはじまらない」 ### ●ゆっくり **ゆっくり**[ゆっくり] 急がずに、時間をかけてものごとを行う様子。「もう少しく歩いてくれ」「先に行っていますので、あとから〜来てください」「〜した足どり」 **のんびり**[のんびり] 時間などを気にせず、ゆっくりとものごとを行う様子。「そんなに〜してたら納期に間に合わない」「〜と暮らす」 **ゆるゆる**[ゆるゆる] 遅いながらも少しずつ進んだり変化している様子。「スキーを始めたばかりで〜とスロープを滑り降りてきた」 **緩りと**[ゆるりと] 「ゆっくり」のやや改まった言い方。「あとから〜参りますので、お先へどうぞ」 **徐ろに**[おもむろに] ゆっくりと落ち着いて動作をはじめる様子。「老人はしばらく考えた末、〜口を開いた」 **やおら**[やおら] 準備がととのったところで、ゆっくりと動きはじめる様子。「静かに聞いていたが、〜立ち上がると反対意見を述べはじめた」 **じりじり**[じりじり] ゆっくりではあるが確実に、進んだり変化したりする様子。「竹刀を上段に構えたまま、〜と相手との間合いを詰める」「物価が〜と上がる」 **じわじわと**[じわじわと] 目立たないが、ゆっくりと進んだり広がったりする様子。「薬が〜と効きはじめ、やがて眠りに落ちた」 **じわりと**[じわりと] 目立たないが、ゆっくりと染み込むように進行していく様子。「日本の古いものの良さが若い人にも〜と浸透してきたらいい」 **じわりじわりと**[じわりじわりと] 目立たないが、ゆっくり進んだり変化したりする様子。「犯人を取り囲み、〜と包囲網を縮めはじめた」「物価の上昇が〜と家計を圧迫していく」 **そろそろと**[そろそろと] ゆっくりと静かに動く様子。「3カ月もベッドの生活だったのでまだ〜としか歩けない」 **そろりと**[そろりと] ゆっくり静かに歩いたり動いたりする様子。「元禄の衣装を身につけ、下駄を履いたモデルが〜歩を進める」 **そろりそろりと**[そろりそろりと] 「そろり」を繰り返した言い方で、さらにゆっくり静かに歩いたり動く様子。「音を立てないように〜と廊下を歩く」 **静静と**[しずしずと] 動作が静かでゆっくりとしている様子。「花嫁が〜と登場してきた」 **ほつほつと**[ほつほつと] ゆっくりとあることにとりかかる様子。「それでは〜仕事をかたづけようか」 **ぼちぼちと**[ぼちぼちと] 「ぼつぼつ」のより口語的な言い方。「〜帰ろうか」「彼もそのうちに来るでしょうから、〜始めてましょうよ」 **ぽつぽつと**[ぽつぽつと] 少しずつ何かをしたり、何かが行われたりする様子。「彼が演説をはじめると〜と人が集まりはじめた」 ●ゆっくり歩く様子 → 2500歩くf●ゆっくり歩く様子 ### ●次第に **次第に**[シダイに] 段階を追って、ゆっくりと進展したり、行われたりする様子。「一睡もしていないので〜眠くなる」「東の空が〜明るくなってきた」「ロコミで〜本が売れてきた」 **徐徐に**[ジョジョに] 「次第に」の、やや文章語的な言い方。人の小説ばかり読んでいるうち、〜自分でも書いてみたくなった」「薬が効いて、熱が〜下がってきた」 **段段と**[ダンダンと] 「次第に」の、より口語的な言い方。「足早に歩いてくる男が〜近づくにつれ、友人であることがわかった」「〜寒くなりますが、風邪などひかれませんように」 **歩一歩と**[ホイッポと] ゆっくり段階を追って進展している様子。「その生徒は目立ってはいなかったが、〜と理解の度を増していった」 **追い追いと**[おいおいと] 時間を経るにしたがって、しだいにそうなる様子。「今はまだ子供だからわからないとしても、〜理解できるようになる」 **漸次**[ゼンジ] ゆっくりと進展する様子。「煩雑であった手続きもコンピューターの導入によって〜簡略化された」 ### ●のろのろ **のろのろと**[のろのろと] (大勢の)人や動物・乗り物などがその動作が非常にのろい様子。「渋滞で車の列が〜動いては止まる状態だ」 **とろとろ**[とろとろ] のろのろ。「〜していると、置いていくぞ」 **のそのそと**[のそのそと] (大柄な)人または動物の動作がさびさびしていないでのろい様子。「息子は昼ごろになってやっとふとんから〜とはい出してきた」 **のっそのっそと**[のっそのっそと] 「のそのそ」の強調表現。「のそのそ」よりもさらにゆっくりと動く様子。「白熊が〜と歩き回っている」 **のっそりと**[のっそりと] (大柄な)人または動物の動作がのろく、しかもそのことによってより大柄な体が目立つ様子。「何をしていいのかわからないらしく、彼はそこに〜と立っていた」「大きな男が〜と店に入って来た」 **愚図愚図**[グズグズ] 決断がにぶかったりして、てきぱき行動することができない様子。「〜してたら時間に間に合わないよ」◇「愚図」はあて字。 **だらだら**[だらだら] てきぱきとせず、いたずらに時間をかけて行う様子。「仕事を〜やって残業代を稼ぐのは下の下だ」「いつまで〜と話しているつもりだ」 ## h 名詞の類:コト・サマ **遅速**[チソク] 遅いことと速いこと。「答案の提出の〜にかかわりなく、内容で評価する」 **緩急**[カンキュウ] 緩やかなことと急なこと。「演奏の基本はまずリズム感を養い、緩急自在の表現の〜を身につけて演奏に厚みを持たせる」 <1594> **緩徐**[カンジョ] 動作などがゆるやかでゆったりしていること。「〜なテンポの曲」「〜楽章」 **スローモーション**[スローモーション] テレビや映画などで、映像の動きを実際より遅くして見せること。slow motion ▶牛歩[ギュウホ]戦術[センジュツ] → 3604謀るh●その他 ●遅番[おそばん] → 4301果たすh●交替でする務め ▶晩婚[バンコン] → 2803添うh ## s 名詞の類:ヒト **スロースターター**[スロースターター] 仕事にとりかかったり、なじんだりするまでに時間のかかる人。slow starter **蛍光灯**[ケイコウトウ] 物事を理解するのに時間がかかり、反応が遅い人。 ●のろま → 9508にぶるs ## x 名詞の類:トキ **今頃**[イマゴロ] 適切な時期が過ぎて今になっての時期。「〜どうしたんだ」「〜気づいたって、もう手遅れだ」 **今時分**[イマ時分] 「今頃」のやや古めかしい言い方。「〜なんの用だい」「〜来たって、もうだれもいないよ」 **今時**[イマドキ] そのことのための適切なタイミングから遅れたタイミング。「プロジェクトもすでに立ち上げたのに、〜そんなこと言われても困るよ」 ## z その他 **遅かりし由良之助**[おそかりしゆらのすけ] 機を逸してしまったり、待っていたものが遅れてやってきたようなときに言う言葉。「探していた統計数字が昨日発表されたが、〜で卒論の提出期限は先週だった」◇歌舞伎の『仮名手本忠臣蔵』で、主君の切腹のとき、家老の大星由良之助が遅れて来たことから。 # はやまる ## a 動詞の類 **はやまる**[はやまる] ①予定されていた時間や期日よりも前に、物事が行われるようになる。「取引先の都合で会合が1日はやまった」→遅れる◇「早まる」と書く。②スピードが上がる。「下り坂にさしかかり、速度が一段とはやまった」◇「速まる」と書くが、「早まる」と書くこともある。 **加速**[カソク]する はやさがさらに増すこと。「アクセルを踏むと車は〜する」「無計画な伐採により、森林の荒廃が〜している」▷〜度⇔減速 **拍車が掛かる**[ハクシャがかかる] 物事の進行に、いちだんと勢いがつくこと。「インターネットの普及で、ますます若者たちの活字離れに拍車がかかった」 **繰り上がる**[くりあがる] 予定されていた時間よりも前に、物事の行われる時刻や順番がはやくなること。「この前の予定がキャンセルになった関係で、首相挨拶は20分〜ことになった」◇「早まる」よりもややタイムスケジュールを意識した場面で用いられる。 ●縮まる → 7703縮むa●縮む ## f 副詞の類 **早くも**[はやくも] (意外に)もう(そんな状況になったのかと)感じられる)様子。「今日のマラソンはスタートから30分で〜トップ集団ができています」 **早**[ハヤ]くも 「はやくも」の古めかしい言い方。「〜日が暮れようとしている」「〜定年を迎える年齢になった」 **早早と**[ハヤバヤと] 予期した時間よりもはやく行う様子。「せっかちな彼は〜会場に着いて待っていた」 **早くとも**[はやクトモ] はやまるとしても、それ以上ははやまることのない様子。「完成までに〜1年はかかる」 # はやめる ## a 動詞の類 **はやめる**[はやめる] ①何かを行う日や時刻を予定よりはやくする。「会議は金曜日に開くはずだったが、はやめて水曜日にする」→遅らせる◇「早める」と書く。②スピードを上げて、想定される時間を短くする。「次の電車に間に合うかどうかぎりぎりだったので少し足をはやめた」◇「速める」と書くが、「早める」と書くこともある。 **拍車を掛ける**[ハクシャをかける] 物事の変化をいちだんとはやめる。「投資目的での住宅購入が地価高騰に拍車をかけた」◇乗馬用の靴についている拍車で馬の腹をけって、はやく走らせることから。 **促進**[ソクシン]する 物事の動きをはやめること。「植物の生長を〜する」「合併~を図る」 **弾みを付ける**[はずみをつける] 物事の推し進め方を一段とはやめる。「今回の首脳会談は、2大国の関係改善に〜ことは間違いないとみられている」 **早回し**[はやまわし]する 映画などのフィルムを送る速度をはやくして見せること。「朝顔の生長フィルムを〜して、開花するまでを放映した」 **早送り**[はやおくり]する 録画や録音したテープなどを急速に回して先に送ること。「結末がはやく知りたくてビデオを〜した」 **繰り上げる**[くりあげる] 予定の時刻や順番をはやめたりする。「定刻前ですが、全員お集まりですので時間を繰り上げて始めたいと思います」「当選者が辞退したので、次点者が繰り上げられて当選となった」 **前倒し**[マエだおし]する 予定していることを繰り上げて実行すること。「予算を〜して公共事業を実施する」◇もともとは官庁での用語。 ### ●急ぐ **急ぐ**[いそぐ] よりはやく達成・到達できるように、普通の速度よりもはやく物事を行う。「このままでは麓につく前に真っ暗になるので、下山を急いだ」 **加速**[カソク]する 出していた速度をさらに上げること。「前の車を〜して追い抜く」 **飛ばす**[とばす] 規定の速度や常識的に考えられるはやさを大きく上回るはやさで乗り物を走らせる。「車で飛ばせば1時間で着ける」「高速を130kmで〜」 <1595> ## はやめる8903a~遅れる8904a 11 **素[す]っ飛[と]ばす** 非常に速く走る。「お産が始まったと聞いて、〜して病院にかけつけた」 12 **吹[ふ]っ飛[と]ばす** 非常に速いスピードで、車などを走らせる。「どこまでも続くまっすぐなフリーウエーを〜」「待ち合わせの時刻に遅れているので、高速を〜」 13 **打[ぶ]っ飛[と]ばす** 俗「吹っ飛ばす」の、よりくだけた言い方。「暴走族は他人の迷惑を考えずに、猛スピードでぶっ飛ばして行った」 14 **出[だ]す** 交通車両などが通常以上の速度で走る。「あの車はかなり出してるな」「大スピードを出す」の略。 15 **スパート** 競走・競泳などで、ある地点からゴールに向かって最後の頑張りの力をふりしぼって全力を出すこと。「最後の折り返しで猛然と〜した」 spurt 16 **ラストスパート** 競走などにおいて、ゴール直前で、残っている力をふりしぼって走ること。「〜をかける」 last spurt 17 **スピードアップ** 速度を上げること。「バスは渋滞を抜け出すと、遅れを取り戻そうと一気に〜した」「データ処理を〜する」 speedup 18 **ピッチを上[あ]げる** 今行っていることの速度を上げる。「納期が迫っているので仕事の〜」「30km地点でA選手はピッチを上げて、他の選手を引き離した」◇「ピッチ(pitch)」は「一定の時間に繰り返す動きの回数」の意。 19 **テンポアップ** その物事の区切りとなる部分部分の速度を上げることで全体的に速度をはやめること。「みんなでもう少し〜しないと、納期に間に合わない」 tempo up ●縮める → 7705縮めるa●縮める ## d 形容動詞の類 00 **手短[てみじか]** 話などを時間をかけずに簡単に、要領よくすます様子。「〜に説明を終えると、さっさと帰って行った」「時間がないから、話は〜に頼む」 01 **簡潔[カンケツ]** 話などがてっとりばやく簡潔である様子。「〜に言って、この政策は失敗ではないか」 ●単刀直入な 1910言い切るd ●直截な 1702裁くd ●急ぎの 3100急ぐd●急ぐ様子 ●急ぎ足の → 2500歩くd●早足の ## z その他 00 **早[はや]い話[はなし]** いろいろな言い方があるが、手短に言うときに用いる言葉。「パティスリーってのは〜洋菓子屋さんのことかい」 # 8904 遅れる ## a 動詞の類 ●遅れる 00 **遅[おく]れる** ①予定された時刻・期日よりもあとに物事が行われる。「積雪のために電車は:31時間遅れて発車した」はやまる②進み方が基準よりも時間が必要となる。「電池がなくなったらしく、時計が〜」「テンポが遅れているよ」「後れる」とも書く。 01 **遅延[チエン]** 予定されていた時刻・期日から遅れた。「資金不足で、工事が大幅に〜している」 ▷〜証明 02 **延引[エンイン]** 図物事が予定の日時より遅れること。「納入期日がこれ以上〜するようなら、取引中止だ」 03 **遷延[センエン]** ぐずぐずしたりしていたりして、時間・時期を超えて、物事が持ち越されること。「主催者側の都合により〜されておりました講演会を、来春開くこととなりました」 ●遅刻する 04 **遅刻[チコク]** 学校・会社・会合などの決められた時刻に間に合わずに遅れること。「いつもは電車なんだが、今朝は車にしたら、あやうく〜するところだった」 ▷〜届 05 **遅参[チサン]** 遅れて参加すること。「先日は大切な会合にかかわらず〜いたしまして、大変失礼いたしました」 ●長引く 06 **長引[ながび]く** 終わるべき時間を大きく超えて物事が続く。「会議は予定よりもかなり長引いている」「今年の暑さは〜そうだ」 07 **延[の]びる** ①予定していたよりも時間が長くなる。「心配したが、会議は20分延びただけですんだ」②予定していた物事が先送りになる。「雨で運動会が1週間延びた」 08 **長期化[チョウキカ]** 予定したり予想したりしたよりも長い期間が必要となること。「紛争は思ったより〜しそうだ」 09 **ず[ず]れ込[こ]む** 予定よりもさらに時間がかかり、あとのほうまで時期がずれてしまう。「作業が長引いて、完成は来月にずれ込みそうだ」 ●時間がかかる 10 **掛[か]かる** あることをするのに、ある程度の時間が必要となる。「この論文を仕上げるのに、まる5年かかっている」 11 **手間取[てまど]る** 労力を要し、予想よりも時間がかかる。「手続きに手間どって、工事の着工が大幅に遅れた」 12 **暇取[ひまど]る** 考えていた以上に時間がかかる。「買い物に行ったら目移りして、ずいぶん暇取ってしまった」 13 **もたつく** 動作がうまくできないで、手間どってばかりいて、物事がはかどらない状態である。「議長の経験がないので最初はちょっともたついた」「資材の発注にもたついて、工事がはかどらない」 14 **愚図[グズ]つく** 物事が進まないではかどらないために、時間がかかり進まないでいる。「閣議はぐずついたまま深夜を迎えた」◇「愚図」はあて字。 8 15 **遅滞[チタイ]** 物事が予定どおりに運ばずに遅くなったり滞ったりすること。「〜なく会費を納める」「人手がなくて発送が〜している」 ●行き悩む 4801滞るa●行き詰まる ●その他 16 **遅配[チハイ]** 配達や配給が、決められた日時よりも遅れること。「会社の経営状態が思わしくなく、給料も〜される始末だ」 <1596> ## 遅れる8904a~遅らせる8905a 17 **遅発[チハツ]** バスや電車など時間を決めて運行するものが、定刻よりも遅れて出発すること。「電車は信号機故障のため15分の~となります」 ## d 形容動詞の類 00 **手遅[ておく]れ** 適切な時機をのがして、どうしようもなくなってしまう様子。「こうも回答を引き延ばしては、先方との関係回復が〜になる可能性も出てきます」◇「手後れ」とも書く。 01 **押[お]せ押[お]せ** 仕事などが立て込んでいるため、予定していることが次々に遅れる様子。「単発の企画を引き受けたおかげで、連載の仕事が〜になってしまった」 02 **延[の]び延[の]び** 期日や適切な時期から何度か先送りになっている様子。「降り続く雨で〜になっていた運動会が、やっと開かれた」 ●時間がかかる様子 03 **前途遼遠[ゼントリョウエン]** 物事がはかどらずに、まだまだこれから長く時間がかかる様子。「この発見は実用化ということを考えればまだまだ〜な段階である」 04 **延々[エンエン]** いつ終わるともなく続く様子。「会議は朝から夜まで〜と続いた」「〜たる繰り返し」 ●その他 05 **月遅[つきおく]れ** ①年中行事などを、太陽暦の日付よりもひと月ほど遅らせて行う様子。「この地方では〜で七夕をします」◇それによってもともと行事を行っていた太陰暦の日付に近くなる。②月刊誌などの、発売中のものよりひと月または数ヵ月前のものである様子。「船便で〜の雑誌が届く」◆「月後れ」とも書く。 ## f 副詞の類 00 **遅蒔[おそま]き乍[なが]ら** 適切と思われる時機から遅れてすることになる様子。「〜パソコンを使い始めた」 01 **後[おく]れ馳[ば]せ乍[なが]ら** 適切と思われるような時機から遅れて行う様子。「〜ご栄転のお喜びを申し上げます」◇「遅れ馳せ乍ら」とも書く。 ●やっと・ようやく ⇒ 4310成るf ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **遅[おく]れ** 予定・基準から遅れること。「電車に乗り遅れる」「大学に〜をとった」「徹夜して、仕事の〜を取り戻す」◇「後れ」とも書く。 01 **タイムラグ** 時間的な遅れ。「科学的な発明があっても、それが技術として応用されるまでには多少の〜がある」 time lag 02 **猶予[ユウヨ]** ぐずぐずしていて、決断が遅れること。「もう一刻の〜もできない」 ## u 名詞の類:トコロ 00 **後進国[コウシンコク]** 欧米の近代的システムを到達目標としたとき、商工業・政治経済制度・文化・国民所得などの面で遅れているとされる国。先進国◇欧米の近代的システムだけを唯一の価値として序列づければ「遅れている」かもしれないが、人間文化の多様性という見地に立てば、何が「進んでいて」何が「遅れている」かは一概にはいえない。そのような反省に立って、「後進」という優劣を含んだ言い方はせず、「発展途上国」「開発途上国」のように価値評価を含まない中立・客観的な言い方をするようになった。 01 **低開発国[テイカイハツコク]** 主として産業や経済面の開発が遅れているとされる国。「後進国」の言い換えとして使われたが、「低」というところにまだ序列・価値評価の意識が残っているとされ、「発展途上国」「開発途上国」という言い方に移行した。 02 **発展途上国[ハッテントジョウコク]** 近代産業・政治経済システムなどの面で発展の途中にあるとみなされている国。「単に補助金をばらまくのでなく、地場産業を育てる資本を出資することが〜を援助する基本だ」 03 **開発途上国[カイハツトジョウコク]** 産業・経済などの面で発展の途上にあるとみなされる国。「数年前は〜に分類されていた国々が相次いで先進国の仲間入りをしようとしている」 # 8905 遅らせる ## a 動詞の類 00 **遅[おく]らせる** 予定の時間・期日よりあとにすること。「霧が深くて視界がきかず、出発の予定を遅らせた」「時計を1時間〜」◇「後らせる」とも書く。早める 01 **遅[おく]らす** 「遅らせる」の少し古い言い方。「何名かの委員の都合が合わないため、委員会を何日か〜ことにした」◇「後らす」とも書く。 ●先へ延ばす 02 **延[の]ばす** ①それが終わる時間・期日をさらに先へと遅らせる。「出席者の賛同を得て総会の終了を30分延ばした」「本の貸出期間を延ばしてもらった」②それが始まる時間・期日を変更してさらに遅らせる。「10時開始の説明会を15分延ばしてスタートさせた」「脚本が間に合わなかったため、公演の初日を1週間延ばした」 03 **譲[ゆず]る** 実行を先に延ばす。「時間をかなり過ぎましたので、以下の議案の討議につきましては、また他日に譲りたいと思います」 04 **繰[く]り下[さ]げる** 予定していた日時や順番を後にしたりする。「委員会では1日予定を〜ことにした」「進路妨害の判定を下された馬は、順位を繰り下げられた」 05 **繰[く]り延[の]べる** 予定した日時を先へ延ばす。「市民体育祭は来週に〜こととします」 06 **先延[さきの]ばし** いつか実行するつもりで、実行を先に延ばすこと。「いつか行くと言いながら、旅行の計画を〜してばかりだね」 07 **延期[エンキ]** 予定した日時をさらに先へ延ばすこと。「大統領は来日を〜することになった」 08 **順延[ジュンエン]** 図日程を順に先へ延ばすこと。「雨のため、本日の試合を〜することに決定した」▷雨天〜 09 **延引[エンイン]** 予定した日時を先へ延ばすこと。「納入期日をこれ以上〜することは困難だ」 <1597> # 遅らせる8905a **日延べ[ひのべ]** 物事の期日を何日か先に延ばすこと。「期日を何日か~してもらってようやく返済できた」 **延会[えんかい]** ①会議・会合などを先に延ばすこと。「会社側の事情により株主総会を〜する」②国会で、議事を打ち切り、続きを後日に延ばすこと。▷~動議 ◇すべて終了したときは「散会」という。 ### ●先へ送る **先送り[さきおくり]** 予定していたことを後の機会・期日に譲り、先に延ばすこと。「根本的な問題解決を〜していては、なんの進展もない」 **後回し[あとまわし]** 先にすべきことをあとで処理することにする。「今時間がないので、その件は後回しにしてください」 **持ち越す[もちこす]** 解決・処理をしないで、次の期間・段階まで先送りする。「結論は次の閣議へ持ち越されることになりそうだ」 **繰り越す[くりこす]** その期間内に解決しなかったものごとを先送りする。「急務である温暖化問題は、次回の首脳会談へ繰り越された」 **猶予[ゆうよ]** 決められた期日を遅らせて先送りすること。「景気が上向くまで、返済を〜してほしい」▷執行~ ### ●長引かせる **長引かせる[ながびかせる]** 長く続くようにする。「民族間の対立が、両国間の紛争を長引かせている」「よけいな口をはさんで、会議を~なよ」 **引き延ばす[ひきのばす]** 時間をとることをしてわざと長引かせて遅らせる。「あれやこれや理由をつけて支払いを引き延ばしている」 **引き摺る[ひきずる]** 区切りがつかず、あとの段階まで持ち越す。「この仕事を次年度まで~のは困る」 **延長[えんちょう]** 物事の終わりなどを、あらかじめ決めていた時間・時期よりも長引かせること。「長雨のために、工期を半月~して作業が再開された」 ### ●つなぐ **繋ぐ[つなぐ]** 何かをする次の場面・状況の前に生じそうな空白を埋めるため、本題とは別のことをして時間を引き延ばす。「アナウンサーはCMまでの30秒間を、アドリブでつながなければならなかった」 **時を稼ぐ[ときをかせぐ]** 作戦として、なにか別のことで時間をかせぎ、状況が変わるのを待つ。「押し売りと世間話をして時を稼いでいる間に、妻は管理人を呼んできた」 **時間を稼ぐ[じかんをかせぐ]** 作戦として、状況が変化して対応できるようになるまで、なにか別のことで時間を引き延ばす。「私が玄関で客と話をして~から、急いで部屋を片づけなさい」 ### ●その他 **延滞[えんたい]** 支払いや納入を期日までにしないで遅らせること。「つい~してしまって、図書館から督促状が来てしまった」▷~利息・~金・~料 ## h 名詞の類:コト・サマ **繰り下げ[くりさげ]** 繰り下げること。「年金の受給開始の~が検討されている」 **繰り延べ[くりのべ]** 繰り延べること。「資金繰りが苦しいため、支払いを~にしてもらう」「台風の影響で出発日が1日~となった」 **持ち越し[もちこし]** 持ち越すこと。「結論は次の会議へ~だ」 **繰り越し[くりこし]** 繰り越すこと。「次年度への~が決まった」 **引き延ばし[ひきのばし]** 引き延ばすこと。「会期の~をはかる」 **つなぎ** 2つの物事の間に何らかの空白があるときに、それをつないで、間に合わせるためにする、その場しのぎの、一時的なこと。「スピーチが早く終わってしまったから、~で何か余興を頼む」「公的な資金が得られるまでの〜の融資」 **場繋ぎ[ばつなぎ]** ある場の状況・雰囲気に何らかの空白が生じそうなときに、それを埋めるようなつなぎ。「初対面同士で話もはずまないので、~にタバコをふかすしかなかった」 **時間稼ぎ[じかんかせぎ]** 自分の状況が有利になるように、(わざと)時間を長引かせること(また、そのための手段・言動など)。「相手国の交渉態度は単なる〜にすぎなかった」 # 先んじる8906a ## a 動詞の類 ### ●先んじる **先んじる[さきんじる]** 人よりも時間的に先に行動を起こす。「当時アメリカは半導体の開発において日本に1歩も2歩も先んじていた」 **先んずる[さきんずる]** 「先んじる」の古い言い方。「先んずれば人を制す(人より先にすれば有利である)」 **先立つ[さきだつ]** 物事を行う場合に先頭に立ったり、時間的に先に行う(行われる)。「彼は昔からリーダー的存在で、人に先立ってなんでもやっていた」「大会に先立って前夜祭が行われた」 **先に立つ[さきにたつ]** 人に先んじて行動する。「いつも人の先に立って積極的に行動する」 **先駆ける[さきがける]** 他の人より先に物事を始める。「同業他社に先駆けて生産ラインの機械化を進める」◇「先駈ける」「魁ける」とも書く。 **先鞭を着ける[せんべんをつける]** 他の人より先に物事を始める。「この薬品開発に先鞭をつけたのは最古参のメーカーだった」 **率先[そっせん]** 人々の先頭に立って、自分から進んで先に立って行うこと。「リーダーが~して自主トレーニングを始めた」◇「帥先」とも書く。 **先発[せんぱつ]** ①ある目的で、他の人より先に目的地へ出発すること。「新ルート調査のために~した一行が遭難した」▷~隊 ↔後発 ②野球などの団体で行うスポーツで、試合開始時から出場すること。「あの投手は明日の試合に~する予定だ」▷~投手・~メンバー **先行[せんこう]** ある物事が、他の物事よりも時間的に先に行われたりすること。「彼は人気ばかり~していて、実力が伴っていない」「試合は相手チームが1点~している」「この研究は彼のオリジナルなもので、時代に~していた」▷~論文 **先を越す[さきをこす]** 人より先に、物事をしてしまう。「ライバルの先を越したいのなら、もっと頭を使え」 <1598> ## 先んじる8906a~f ## 8 ら、それ相応の努力をしなさい」 10 **先回[さきまわ]り** 相手の言動を予測して、その前に何かをなすこと。「彼の言いたいことを〜して口にしてしまったので、あとで文句を言われた」「目的地に〜してびっくりさせる」 11 **先手[センテ]を打[う]つ** 相手より先に有利な手段を用いて優位に立つ。「特許侵害をされないように先手を打っておいた」「敵がもたついているあいだに〜」 12 **先手[センテ]を取[と]る** 相手より先に攻撃をしかける。「先手を取って奇襲する」 13 **唾[つば]を付[つ]ける** 自分のものにしようとねらっているのを、人に取られないよう先んじて、なんらかの関わりをつけて確保しておく。「今週から始まった小説のテレビ化権について、とりあえず唾をつけておいた」 14 **出[だ]し抜[ぬ]く** 正々堂々としたやり方ではなく、だましたり、隙を突いたりして、相手に先んじる。「他局を出し抜いて特だねをものにした」 15 **抜[ぬ]け駆[が]け** 抜けめなく準備しておいて、相手を出し抜くこと。「〜して彼女と結婚したとはずるいな」 16 **生[い]き馬[うま]の目[め]を抜[ぬ]く** 自分が利益を得るために他人を出し抜いて、すばしこく、ずるく行動する。「〜大都会」「〜ような手口だ」 17 **スクープ** ほかの報道機関を出し抜き、いちはやく重大な情報をつかんで報道すること。「政財界の黒幕の正体を〜する」scoop 18 **機先[キセン]を制[せい]する** 相手に先んじて行動することで相手の動きを抑え、自らの立場を有利にする。「機先を制して、ライバル会社より先に広告を出した」 19 **出端[でばな]を挫[くじ]く** 物事をしようとする、まさにその直前、あるいは始めた直後にじゃまをし、相手の意気込みをなくす。「1ラウンドが始まってすぐに強力なパンチをあびせ、相手の〜」◇「出端」は「ではな」ともいい「出鼻」とも書く。 ●先乗りする → 2701出かけるa●出向く ●先走る → 3103そそっかしいa ●先んじて切り開く 20 **切[き]り開[ひら]く** 未開拓の新しい分野を開発する。「宇宙への歩みを〜」 21 **開拓[カイタク]** 図新しい分野を切り開くこと。「前人未到の分野を〜する」「市場の〜につとめる」 ●その他 22 **優先[ユウセン]** ほかのものよりも先にすること。「避難するときは老人や子供を〜してください」「この案件を〜して審議する」 ▷〜権・〜順位・〜席 23 **リード** 競争相手をひきはなして、優位に立つこと。「わが社は商品の開発競争では、常に他を圧倒して〜してきた」「5点〜したまま、最終回を迎える」 lead ## d 形容動詞の類 00 **前[まえ]** 現在よりも、過去により近い時に属している様子。「〜の会社では目立たない人だった」「それはずいぶん〜のことだ」→×00前 01 **先[さき]** ①同様の行為を行った人のうちで、時間的に先んじてそのことを行っている様子。「〜の人から順番に中に入ってください」「到着は彼女が〜だった」②地位・役職などが、現在よりひとつ前のものである様子。「〜の副将軍であらせられるぞ」 ◇アクセントは、①が平板であるのと異なり、「さ」の部分を高く発音する。 02 **先[さき]** 所属が、現在よりもひとつ前のものである様子。「〜の亭主とはなんの関係もなくなった」◇口語的。 03 **先[さき]** あることからよういって、後のほうではなく、先行するほうについてあてはまる様子。「そんな半端な改善案なら〜のほうがましだ」 04 **従前[ジュウゼン]** 現在ではなく、その前のことである様子。「〜の形式とはかなり変えた」 05 **従来[ジュウライ]** (当然の前提として)物事が現在ではなく、それ以前の時に属している様子。「〜のやり方では効率が悪すぎる」 ●在来の 9600あるd●すでにある様子 ●先んじて行う様子 06 **先駆的[センクテキ]** 先んじて何かを行っている様子。「のちにブームとなったものの〜な作品」 07 **前駆的[ゼンクテキ]** あとに続く物事の先に立って導いていくような様子。「この雑誌はその芸術運動の〜な役割を担った」 08 **前衛的[ゼンエイテキ]** 芸術分野などで、時代に先んじ新たな試みや活動を行っている様子。「彼は古典的なものよりも〜なものに心ひかれた」 ●進んでいる様子 09 **先進[センシン]** 文化や技術などがほかより進んでいる様子。「〜の技術をもってしてもその色を印刷で出すのは難しい」▷〜国→後進国 10 **先端[センタン]** 時代や流行などの一番先をいく様子。「〜のファッションに身を包む」▷〜技術◇「尖端」とも書く。 11 **先端的[センタンテキ]** 時代・流行・技術などの先頭に立つ様子。「〜な設備をもつ医療機関」 12 **最先端[サイセンタン]** 「先端」の強調表現。「〜の技術を駆使する」 ●早い者勝ちの → 4615もうかるd ## f 副詞の類 00 **早[はや]く** ある時点よりも前に。「もっと〜この薬の副作用についての指摘があったなら、事故は防げたのに」「あいつはだれよりも〜出世した」 01 **逸早[いちばや]く** だれよりも先に、すばやく行動する様子。「内戦が勃発しそうな雲行きだったので〜帰国の途についた」◇「逸」はあて字。「いち」は「いちじるしい」の「いち」。 02 **前[さき]から** 過去のある時から今に至るまでのことである様子。「彼のことは〜知っていた」「〜聞こうと思っていたのだが、どうして会社を辞めたんだ」 03 **前々[まえまえ]から** ずっと前からのことである様子。「こんなことにならないよう、〜注意していたのに」 04 **以前[イゼン]から** 「前から」の、よりかたい言い方。「〜たびたび申し上げているように、改革が必要です」 <1599> ## 先んじる8906f~s とおり」 05 **従来[ジュウライ]** 昔から現在まで。「価値観がこれほど大きく変化したことは、〜なかったことだ」 06 **予[かね]て** そのことが以前から行われたり、あったりする様子。「〜打ち合わせたとおり、明日決行する」 07 **予[かね]てから** 以前から何度も、そう思ったり働きかけたりしてきた様子。「〜と主張してきた意見が採用され、彼女は満足そうな表情だった」 08 **予[かね]てより** 「かねてから」の、よりかたい言い方。「〜申し上げてまいりましたが、思い切った発想の転換が必要だと考えます」 09 **予々[かねがね]** 以前から何度も、そう思ったり働きかけたりしてきた様子。「〜お願いしてきましたように、福祉の充実に予算を回していただきたい」「〜おうわさはうかがっております」◇「かねてから」に比べて、「何度も」「たびたび」というニュアンスが強い。 10 **疾[とっ]くに** ずっと以前に。「〜家を出たというのにまだここに着かない」「終電は〜出た」 11 **疾[とっ]くから** ずっと以前からそうであったり、そう思ったりする様子。「彼の評判は〜知っていたが、会うのは初めてだった」◇やや古い表現。 12 **疾[とっ]くに** ある時点において、それに先立っての物事がすでに行われた様子。「学校の宿題なんか〜終わらせた」 ●あらかじめ 13 **前以[まえもっ]て** あることをする前に、あるいは、あることをする前に、それが行われたりわかったりする様子。「〜連絡してくれれば迎えにいくよ」「負けることは〜わかっていたが、これほどひどい負け方をするとは」 14 **予め[あらかじ]め** 「前もって」の、改まった言い方。「すぐに調理できるように、材料は〜刻んでおく」「気象条件によっては欠航になる場合もあります。〜ご了承ください」 ●先に 15 **先[さき]に** ある行動や行為の前に、あるいは、他の者よりもはやく行われる様子。「私はもう少し仕事が残っているから、〜食事に行ってください」「その男はわれわれより〜そのことに気づいたらしい」「こちらを〜すませよう」 16 **一足先[ひとあしさき]に** 他の人よりわずかに先んじて、ある行動を行ったりする様子。「急用で〜帰国する」 ●まず 17 **先[ま]ず** 他の何よりも先に、まずそのことを行う様子。「〜あなたからどうぞ」「〜この会の趣旨を説明しよう」 18 **真[ま]っ先[さき]に** 他の誰よりも先に、あることをする様子。「休み時間のベルが鳴ると〜部屋を飛び出した」 19 **第一[ダイイチ]に** ほかのことはおいても、まっ先にそのことを行う様子。「私が当選のあかつきには、まず〜地域の活性化を図りたい」 20 **一番[イチバン]に** 「第一に」の、より口語的な言い方。「入社して〜やらされたのは、販売店へのあいさつ回りだった」 21 **いの一番[いちばん]に** しなければならないことをする、そのうちで、まっ先にそのことを行う様子。「故郷に帰ったら〜先祖の墓参りをしたい」◇物の順序を「いろは」で示したときに、「い」が最初にくる仮名であることから。 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **先駆[さきが]け** ある物事に先んじること。「アメリカはコンピューター産業の〜として、世界のトップに君臨している」◇「先駈け」「魁」とも書く。 01 **先手[センテ]** ほかの人の先を越して事を行うこと。「市場拡大の〜となる新商品の開発」後手 02 **一番乗[イチバンの]り** 同じ目標を目指して、ほかの者に先んじて到達すること。「競争に〜を果たしたのはあいつだ」 03 **先駆[センク]** 文ほかに先駆けて物事をなすこと。「その学問の分野で〜となった女性を読む」▷〜者 04 **前衛芸術[ゼンエイゲイジュツ]** 既成の表現方法を否定した、最も革新的な芸術。 05 **アバンギャルド** 「前衛芸術」の洋語的表現。◇特に、第1次世界大戦後にヨーロッパで興った、シュールレアリスムやダダイスムなどをいう。フavant-garde ●先に攻めること 3800攻めるh●攻撃の順番 ## k 名詞の類:モノ 00 **特種[トクだね]** 他社を出し抜いて、ある報道機関だけが入手した情報やその記事。「〜をつかむ」「〜をものにする」 01 **スクープ** 「特種」の洋語的表現。「これは〜だ」 scoop ## s 名詞の類:ヒト 00 **先鋒[センポウ]** 戦時の部隊や柔道・剣道の団体戦、また、ある主義主張の集団の中で他に先んじて相手に向かっていく人。「〜をつとめる」 01 **急先鋒[キュウセンポウ]** 先頭に立って真っ先に勢いよくことを行う人。「組織改革の〜として活躍する」 02 **前衛[ゼンエイ]** 芸術運動や階級闘争で、時代に先んじて新しい試みや活動を行う人。 03 **トップ** ほかの者たちのいちばん先を行く、あるいは上に立つ者。「常に〜でいるために並々ならぬ努力が必要だ」 top ●先輩・先覚者 ●草分け → 9003始めるs 04 **先輩[センパイ]** 同じ学校や会社あるいは同じ分野で時間的または地位的に自分より先んじている人。「諸〜のお知恵を拝借」 05 **先達[センダツ]** その道、その分野で後進の者を先導していくような先輩となる人。「〜に教えを請う」◇「せんだち」ともいう。 8 06 **先学[センガク]** その学問での先輩。「〜の研究に負うところ大である」 07 **先進[センシン]** ある分野において、年齢・地位・能力などが上でその人を指導する立場にある人。「〜の教えを受ける」 08 **先覚[センカク]** ①ほかに先んじて物事の道理をわきまえて、世の中の将来を見通して、世に行った人。「明治開化の〜といわれる福沢翁」②学問・見識のある先進。「〜の遺訓に従う」 09 **先覚者[センカクシャ]** ほかに先んじて物事の道理をわきまえ、世の中の将来を見通して、世 <1600> **先人**[センジン] 自分より前の時代に生きて活躍した人を導いていく人。「田中正造は公害問題の〜といわれる」 ●先人[センジン] → 8800古いs●昔の人 ### ●先発 **先発**[センパツ] 団体で行うスポーツ、特に野球の投手で、試合開始時に出場する人。「今日の〜はA投手です」 **先発メンバー**[センパツメンバー] 団体で行うスポーツで、試合開始時に出場する人。「試合開始に先立って、今日の〜が発表された」◇「メンバー(member)は「構成員」の意。 **スターティングメンバー**[スターティングメンバー] 「先発メンバー」の洋語的表現。◇和製洋語。スターティング(starting)+メンバー(member) **スタメン**[スタメン] 「スターティングメンバー」の略。「B選手は体調を崩して、今日は〜からはずれた」▷〜落ち ●先発隊[センパツタイ] → 2701出かけるs ### ●その他 **先任**[センニン] 先にその任務についていた人。◇「先任技術官」「先任幹部」など役職を表す語とともに使われることが多い。 **前任**[ゼンニン]者 以前にその任務についていた人。「〜からの引き継ぎをうける」 **OB**[オービー] その学校や組織を卒業・退職した男性の先輩。「彼はこの会社の〜だ」◇「オールドボーイ(old boy)」の頭文字から。 **OG**[オージー] その学校や組織を卒業・退職した女性の先輩。「彼女はA校の陸上部の〜だ」◇和製洋語。「オールド(old)+ガール(girl)」の頭文字から。 ## u 名詞の類:トコロ **先頭**[セントウ] あとに続く大勢の者たちのいちばん先のことろ。「彼はレースが始まるなり抜け出して〜を走り始めた」 **トップ**[トップ] 「先頭」の洋語的表現。「マラソンで〜を走っているのは新人だ」top **最前線**[サイゼンセン] 会社などで、もっとも重要な仕事を担い、対外的にも競争の激しい部署。「営業の〜で活躍する」 **第一線**[ダイイッセン] その分野でもっとも重要ではなばなしいとされる位置。「〜の現場で働くことができてうれしい」「〜で活躍しているデザイナー」「〜を退く」◇いちばん前の戦線の意から。 **陣頭**[ジントウ] 仕事や活動の第一線。「〜に立って改革の刷新を図る」◇先陣のまっ先の意から。 **フロンティア**[フロンティア] ①昔のアメリカで、開拓を進めていった西部地域の開拓地と未開拓地との境界線。②未開拓の新しい分野。frontier **先進国**[センシンコク] 世界の国の中で、経済・文化面で、進歩・発達しているとみなされる国。⇔後進国 ●前線[ゼンセン] → 3701戦うu●たたかうところ ●前途[ゼント]・前程[ゼンテイ] → 2301向くv●前・後ろ ## x 名詞の類:トキ **前**[まえ] そのことが生じる時とくらべ、過去により近い時。「それは私が生まれたより〜のことだ」「食べる〜に薬を飲む」「出かける〜に電話した」◇「前はもっと静かでした」「前に聞いたことがある」のように、単独で使うときは「現在より前」の意を表す。 **事前**[ジゼン]に 何かが起こったり、行われたりする前。「計画を〜に察知した」「〜に根回しをしておく」▷〜運動・〜協議⇔事後 **前回**[ゼンカイ] 今行われている行事・出来事などの一つ前の回。「〜よりさらに楽しいイベントにしたい」「今回の選挙は〜にくらべ、投票率が低かった」 **先**[さき] ある行為が生じる前。「こちらが何も言わない〜に、すごい勢いで飛び出していった」「ころばぬ〜の杖」◇一般に、「否定表現+先」の形で用いる。「前」と異なり、単独では用いない。形容動詞の「先の」、ないし副詞の「先に」は、ここでの用法とは意味が異なる。 **最先端**[サイセンタン] 時代の流れのいちばん先。「技術の面で時代の〜を行く」 # 次ぐ ## a 動詞の類 ### ●次ぐ **次ぐ**[つぐ] すぐあとにつくこと。「部長に〜地位を占める」「マラソンでは彼に次いで2位でゴールした」 **続く**[つづく] すぐあとにいて、同様のことをする。「先輩に続けと必死で練習した」「俺に続け」 **後続**[コウゾク]する あるもののあとに同類のものが来ること。「彼の研究はその特異性からか、〜する研究が生まれなかった」▷〜車両・〜部隊 **後発**[コウハツ]する あるもののあとから同類のものが現れること。「ヒット商品は〜する類似品のほうが性能がよかったりする」 ### ●おくれる **後れる**[おくれる] (先をいく)ほかの物事よりあとになる。「友人の結婚に〜て出席する」「旅行に」「彼女のアメリカ到着に〜こと3日で、彼も到着した」◇「遅れる」とも書く。 **取り残される**[とりのこされる] 集団で進んでゆくのに、その流れに乗れなくてあとになる。「仕事もせずに家にいると社会から〜感じが強くなって焦る」 **乗り遅れる**[のりおくれる] ①時流に同調したり歩調を合わせることができず、取り残される。「流行に乗り遅れないようにするのは大変だ」②乗るべき乗り物に間に合わなくて、乗れなくなる。「最終バスに乗り遅れて、タクシーを使った」◇「乗り後れる」とも書く。 **立ち遅れる**[たちおくれる] 先を越されて、好機をのがしておくれる。「この国は環境問題への取り組みがたちおくれている」◇「立ち後れる」とも書く。 **出遅れる**[でおくれる] 先発をきるべき時にあとになる。「朝早くから客が訪ねてきたので、出遅れて約束の時間に間に合わなかった」「スタート時につまずいて出遅れた」 **申し遅れる**[もうしおくれる] 当然先にすべきことをあとにする。そのことを目上の相手に言うのがおくれる。「申し遅れましたが、私は加藤と申します」 <1601> **逃げ遅れる**[にげおくれる] 逃げる機会を失って、逃げるのに手間どって逃げられなくなる。「火事に気がつくのが遅く、逃げ遅れて建物に取り残された」 **出し遅れる**[だしおくれる] 当然出すべきものを出すべき時期に遅れる。「ばたばたしていて、礼状を出し遅れた」 **遅きに失する**[おそきにしっする] あることをする時期がおくれてどうしようもなくなる。「ここまでこじれては、いまさら謝罪するというのも遅きに失した感がある」 **時機を失する**[じきをしっする] あることをするのにちょうどいい機会をのがしてしまう。物事の潮時をのがす。「退くにも時機を失した感がある」◇「時機を逸する」ともいう。 **先を越される**[さきをこされる] 他に先んじられて、不利な立場におかれる。「同期に〜のは絶対に嫌だ」 **後れを取る**[おくれをとる] 競争相手などに、だしぬかれたりほかに先を越される。「新しいワープロの開発では他社に〜が、必ず取り戻すぞ」 **後塵を拝する**[コウジンをはいする] 他の人に地位や名声などで後れを取る。「出世という点では現在のところ同期の〜立場だ」◇「後塵」は車馬が通り過ぎたあとにたつ土煙。 **後手に回る**[ごてにまわる] 相手に先んじられて、不利な立場になる。「資金不足で開発が遅れ、わが社はのっけから後手に回った」 ### ●落ちる **落ちる**[おちる] 資格を与える試験・検査を受けたときに、資格を得られない結果になる。「10社以上受けて、すべて落ちた」「入試に落ちて浪人だ」⇔受かる **潜る**[もぐる] 選挙で当選ラインに達しない。「進級試験に潜った」 **漏れる**[もれる] ある決まった範囲から外れる。「選に漏れて残念だ」「わが社の経費削減で人員整理を始めた」◇「洩れる」とも書く。 **失格**[シッカク]する 資格を失うこと。「ラインを越えたので〜した」「予選で惜しくも〜した」 **落第**[ラクダイ]する 試験に合格しないため、進級できないこと。「バイトばかりしていたので、〜しそうだ」⇔及第 **留年**[リュウネン]する 学生が必要な単位がとれず進級できずに、もう1年同じ学年にとどまること。「今年は厳しいので単位を落として〜することにした」 **落選**[ラクセン]する 選挙や選考に落ちること。「市長選挙にうって出たが〜した」「最終選考で惜しくも〜した」⇔入選、当選 ### ●落ちこぼれる **落ちこぼれる**[おちこぼれる] 授業などについて行けず取り残される。「厳しい研修に音を上げ、毎年〜者が数名出る」 **落伍**[ラクゴ]する 集団や仲間について行けなくなること。「マラソンの先頭集団から早々と〜してしまった」◇「落後」とも書く。 **脱落**[ダツラク]する 集団や仲間から落伍して、取り残されること。「先頭集団から〜する」 **陥落**[カンラク]する ある地位から、下の地位や順位に下がること。「首位の座から〜したあと連敗が続き、ついに最下位にまで落ちた」 **ドロップアウト**[ドロップアウト]する ある特定の社会や集団から、そこでの競争に負けたり、あるいは自ら抜け落ちたりすること。「大学を卒業したのに定職に就かず、〜した生き方を選んだ息子」◇「落ちこぼれ」に比べて、意識的にそうする場合もあることから、必ずしもマイナスイメージではない。dropout ## d 形容動詞の類 **次**[つぎ]の すぐあとに続いている様子。「『〜の人はだれですか』〜の世代に受け継いでいってほしい」「運動会の〜の日は休みだ」◇「次の+名詞」は、文脈から明らかな場合、「次(の人)はだれですか」「次(の会議)は水曜日だ」のように、「の+名詞」が省略されて使われる。 **後続**[コウゾク]の あとから出発したり始めたりする様子。「〜のバスがまだ到着しない」 **後発**[コウハツ]の あとから出発したり、活動したりする様子。「〜の電車は事故で遅れている」「〜のメーカーだが技術は確かだ」⇔先発 **後進**[コウシン]の (学問や技芸などで)先達のあとから進んでいく様子。「正式の劇団員は、〜の研究生たちの手本なのだから、その自覚をもってほしい」▷〜性⇔先進 ●次発[ジハツ]の → 2701出かけるd ### ●主要なことの次である様子 **二の次**[にのつぎ]の 主要なことの次である様子。「母は家庭のことは〜で、ボランティア活動に没頭している」 **二次**[ニジ]の ①主要なことに対してその次であること。また、主要なことに付け加えて行う様子。▷〜募集②何らかのものがもとになって、それに伴って生じる様子。「〜的なことに感染・〜効果」 **二次的**[ニジてき]な 主要なことに続いて起こる、その次である様子。「それは〜な問題なので、あとで検討しよう」 **枝葉末節**[シヨウマッセツ]な 物事の根本から外れた、重要でない事柄である様子。「〜なことばかり話し合ってもしようがない」 **副次的**[フクジてき]な ある主要なものに付随したものである様子。「〜な問題だが、将来に影響があると思われる」 ●次善[ジゼン]の → 9400良いd●よい様子 ### ●落ちる様子 **不合格**[フゴウカク]の 試験・検定・検査などで、基準に達せず、合格しない様子。「あと一歩のところで〜だった」→合格 **アウト**[アウト]の 失格してしまう様子。「時間切れで〜になった」◇スポーツ用語で、線外に出てしまったり、攻撃の資格を失ってしまったりする意。out **選外**[センガイ]の 選考で、選ばれなかったり入賞できなかったりする様子。「今回は〜だったが、それなりに手ごたえがあった」▷〜佳作 **着外**[チャクガイ]の 競馬などで、上位に入れず順位が付かなかったりする様子。「いつも〜の不人気馬が重賞レースを制して高配当になった」◇競馬で多く用いられ、ふつう1着・2着・3着以外の着順をいう。 **次点**[ジテン]の 当選者に次ぐ得票数や入選者に次ぐ得点である様子。「惜しくも〜で落選した」 ## f 副詞の類 ### ●次に続いて起こる様子 **次に**[つぎに] すぐそのあとに続いて起こる様子。「筆記試験に続いて、〜面接がある」「彼は局長の〜酒が強い」 <1602> **次いで**[ついで] 「次に」の、やや文章語的な言い方。「主催者のあいさつに〜乾杯が行われた」「B社はA社に〜業界ナンバー2だ」◇「尋いで」とも書く。 **続いて**[つづいて] そのあとに間をおかないでする様子。「経歴のご紹介に〜自己紹介をお願いします」 **引き続き**[ひきつづき] すぐそれに続いてする様子。「会議はここまでだが、〜分科会で問題の検討を行う」 **更に**[さらに] ある物事に続いてまた別の物事がつけ加わる形で起こる様子。「逆転のあと、〜ホームラン3本でだめ押しの得点を重ねた」 ●続[つづ]けざまに・相次[あいつ]いで → 9002続くf●とぎれずに続く様子 ### ●後 **後**[ご] その基準となる時点や場所から、目安・目標となるところまでを、ひとつながりとしてとらえる様子。「〜1週間もすれば梅雨も明けるだろう」「〜50km走れば目的地に着くというところまで来た」◇多く、数詞の上に付いて用いる。 **後で**[あとで] ある物事が終わって、それから後の時点である様子。「言われたとおりお金を払ったが、〜だまされたと気づいた」「〜また連絡してください」 **後から**[あとから] 基準となる時点から先に起こる様子。「〜、よくやってきますので6人掛けのテーブルでお願いします」 **暫くして**[しばらくして] ある物事が終わった時点から一定の時をおいて起こる様子。「彼は急に飛び出していったのだが、〜戻ってきたときにはすっかり落ち着いていた」 **稍あって**[ややあって] ある物事が終わったあと、すぐではなく、少しの間隔があって何かが起こる様子。「門のブザーを1回押した。〜ドアが開いて老人が顔を出した」 **後に**[のちに] ある物事が終わった時点からかなりの時がたって、ということ。「彼はのちに市長となって一生を終えた」 **後程**[のちほど] 「後に」の、より丁寧な言い方。「発表用の原稿のコピーは〜お届けします」 **追って**[おって] のちほど。「内定しましたので、〜採用通知が届くはずです」 **行く行くは**[ゆくゆくは] これから先の将来に起こると期待・予想する様子。「〜息子に跡を継がせるつもりだ」「〜国を背負って立つような大物になるだろう」 ●順[ジュン]に → 6403並べるf ## h 名詞の類:コト・サマ **次**[つぎ] そのあとにすぐ続くこと。「今日の〜はおまちかねのカラオケ大会です」「〜はどこで地震が起こるか心配だ」 **以下**[イカ] ①それよりあとのこと。「〜省略します」②次に示されること。「〜の質問に答えなさい」 **後手**[ゴテ] 事を行うのにほかの人に先を越されること。「いつも彼には〜に立たされる」「〜を引く」→先手 **赤点**[アカテン] 落第となる点数。「期末テストで〜をとると補習を受けることになる」◇赤字で記入されるところから。 ## s 名詞の類:ヒト **後進**[コウシン] あとに続いて、その人のようになろうと努力しながら進んでくる人。「彼は自分の研究もとなしたうえで〜の指導にも情熱を傾けた」 **後輩**[コウハイ] 同じ学校や会社、同じ分野で時間的または地位的に自分よりあとの人。 **後生**[コウショウ] あとに生まれてくる人々。「若い人々はどんなすぐれた人物になる可能性もあるのでおそれ敬う気持ちで接するべきだ」 **後学**[コウガク] 図後進の研究者・学者。◇自らを謙遜していう。 **後任**[コウニン] 前任者に代わって次にその任務につく人。「〜にあとを託す」 **次点**[ジテン] 選挙や選考で、当選者や入選者に次ぐ得点を獲得した人。「当選者が急逝したので、〜が繰り上げ当選となった」 **落ちこぼれ**[おちこぼれ] 学校の授業について行けない児童・生徒。「このクラスからは〜が出ないようにしたい」 **落伍者**[ラクゴシャ] 集団の行動や競争についていけない者。「社内の出世競争からとり残され、〜とみなされる」◇「落後者」と書くこともある。「伍」は隊列の意。 **脱落者**[ダツラクシャ] 集団についていけず、取り残された人。「厳しい訓練に〜が続出した」 **落第生**[ラクダイセイ] 試験などに合格することができず、上級に進級できなかった人。 **留年生**[リュウネンセイ] 留年した生徒・学生。 **劣等生**[レットウセイ] 成績が極端に劣っている生徒。 ## u 名詞の類:トコロ **此の先**[このさき] 今いるところ、現在の地点から進んでゆく方向のこと。「〜は行き止まりになっている」 **其の先**[そのさき] ある地点を基準にして、そこから先の部分。「早く〜を聞かせてくれ」「〜を右に曲がると、学校が見える」 **彼の先**[かのさき] 話や道筋などの先の部分。「丘の上まで小道が続いているが、〜はどうなっているんだろう」「彼は途中で話をやめてしまったが、〜も聞きたかった」 ## x 名詞の類:トキ **あと**[あと] あることが生じてからやってくる時。「彼より〜にそうした研究をした者はいない」「〜でまた連絡してください」 **後**[のち] 図あと。「長い議論の〜に投票が行われた」「〜のことは考えず、それよりは、今をどう生きるかをまず考えるべきだ」 **後後**[のちのち] 「あと」の強調表現。「小さなミスが〜までたたることもある」「今苦労しておけば〜むくわれますよ」 **後後**[のちのち] 「のち」の強調表現。「〜のことを考えて、今からも困らないように貯金はしておいたほうがいい」 **後刻**[ゴコク] 図その時点よりあとの時。「〜このアンケートの回答を回収しにうかがいます」 <1603> **後日**[ゴジツ] その日からしばらく間をおいたある日。「詳細については、また〜お知らせいたします」 **他日**[タジツ] 図「後日」の古めかしい言い方。「〜の手合わせを期して別れた」 **又の日**[またのひ] これから先の、また会える日。「では、〜に会いましょう」◇口話での、くだけた言い方。 **後年**[コウネン] のちの時期。「〜は流行作家になっていた」 **後の世**[のちのよ] のちに来る時代。「彼の功績は〜まで語り継がれた」 **後世**[コウセイ] 図のちの世。「〜に残る大事業」 **次代**[ジダイ] 今の次の代。「今の時代を担うのは、将棋をさしている小学生たちが〜を担うホープなのだ」 **今後**[コンゴ] 今からのち。「この方針」「〜はいわれたとおり善処します」 **向後**[コウゴ] 図今後。「そのようなことがあった以上、〜いっさい出入りを禁ずるものとする」◇「きょうこう」「きょうご」ともいう。 **爾今**[ジコン] 図今後。「騒ぎなど二度とないよう、〜火の使用を禁ずる」◇「爾今」とも書く。「自」は「・・・から」「・・・より」の意。 ### ●基準になる時よりあと **以後**[イゴ] ある時点よりあと。「明治〜、日本人の食生活は大きく変化した」「今回は大目に見てあげる。〜気をつけるように」⇔以前 **爾後**[ジゴ] 図以後。「〜の予定は聞いておりません」 **以降**[イコウ] ある特定の時点よりあと。「夜9時〜の外出は禁止します」「来年度〜、わが校では語学習得のための短期留学を実施します」 **事後**[ジゴ] 何かが起こったり、行われたりしたあと。「〜の処理がよかったので事が大きくならないですんだ」▷〜承諾・〜報告・〜処理⇔事前 ### ●授業・仕事のあと **放課後**[ホウカゴ] 小学校・中学校・高校などで、その日の授業が終わったあとの(帰宅するまでの)時間。「〜はクラブ活動に精を出す」 **アフターファイブ**[アフターファイブ] 退社・退勤してから(帰宅するまでの)、自分の自由な目的で使える時間。「あいつは〜の方が生き生きとしてるな」◇午前9時から午後5時までの、一般的な勤務時間の退勤時刻である午後5時以降、ということからの語。after five **先**[さき] 今よりあとの時。「お金も底をついたし、これから〜をどうやって生活したらいいのか」「今から1年〜のことなんか約束できない」 **先先**[さきざき] 今よりずっと考えでの遠い先。「子供の教育など〜のことを考えて、引っ越しをしました」 **先行き**[さきゆき] これから先の成り行き。「長く続く不況で株相場の〜はまったく見当がつかない」 **行く先**[ゆくさき] (多く、個人的な)先行き。「〜は希望に満ちている」 **此の先**[このさき] (多く、不安な要素を含んだ)先行き。「あんな弱気で、〜やっていけるだろうか」「この仕事も今は楽だが、〜ハードになるだろう」 **此れから**[これから] (漠然と)今よりあと。「〜を担っていく若い世代」「〜行くよ」◇「是から」とも書く。 **御先**[おさき] これから先。「〜真っ暗だ」◇「お先真っ暗」などの慣用的な言い方で用いる。 **末**[すえ] 今よりあとの身近に考えられる最も遠い先。「〜は博士か大臣か」「〜のことを考えて家を購入することにした」「〜長くよろしく」 **末末**[すえずえ] 「すえ」をやや強めた言い方。「〜のことを考えると不安になる」 **向こう**[むこう] 今から先のある時まで。「その食堂は〜1年間の約束で賃貸された」◇数詞のあたまに付けて用いる。 **将来**[ショウライ] ある国・組織・人などが迎えるこれからの先の時。「この事業拡張は十分社の〜を見越したビジョンから生まれたものだ」「君の〜の夢はなに」 **行く末**[ゆくすえ] 将来(の動向)。「政局の〜を占う意味で、その選挙の動向が注目される」 **行く末**[ゆくすえ] 将来。「日本の〜を案じる」⇔来し方 **行く手**[ゆくて] 将来。「〜には目標を達成するための関門がまだ3つもある」 **前途**[ゼント]・前途[ゼン途] これから訪れる、なにごとかなすことを前提とした将来。「彼は、〜ある若手の研究者です」▷〜洋々・〜多難・〜有望 **末代**[マツダイ] 今の代(世)よりもずっとあとの代(世)。「人は一代、名は〜」 **未来**[ミライ] 今よりあとの時・時代。「〜への遺産」「明るい〜」▷〜都市・〜像・〜永劫⇔過去 ### ●明日・明後日など **翌日**[ヨクジツ] その日の次の日。「事件の〜、現場へ行ってみた」◇やや改まった言い方。口語では「次の日」がふつう。 **明くる日**[あくるひ] 翌日。「運動会のあった〜のこどもたちは、だれもみな疲れていた」 **明日**[あす] 今日の次の日。「〜に備えて早めに寝よう」 **明日**[あした] 「あす」の、ややくだけた言い方。「〜天気になあれ」 **明日**[みょうにち] 「あす」の改まった言い方。「〜の会議は14時からです」 **翌翌日**[ヨクヨクジツ] その日の次の次の日。「〜に彼が交通事故にあうなどと、だれもその時点では思いもしなかった」◇やや改まった言い方。 **明後日**[あさって] 明日の次の日。「遅くとも〜までには仕上げてほしい」 **明後日**[みょうごにち] 「あさって」の改まった言い方。「明日は無理なので、〜にしましょう」 **明明後日**[しあさって] あさっての次の日。「〜にはお届けにあがります」 **弥の明後日**[やのあさって] 「しあさって」の次の日。「〜というと今日は1日ですから5日ですね」◇地方によっては「しあさって」をさすこともある。 ### ▶翌朝 **翌朝**[ヨクあさ] その日の次の日の朝。「痛みが〜まで残った」 <1604> **翌朝**[ヨクチョウ] 「よくあさ」の改まった言い方。「〜は前日とは打って変わって晴天になった」◇次の次の日の朝は「翌翌朝」という。 **明くる朝**[あくるあさ] よくあさ。「〜、飲み過ぎた〜は、いつも後悔にさいなまれる」 **明朝**[みょうちょう] あすの朝。「〜6時に出発する」◇「みょうあさ」ともいう。 ### ▶翌晚 **翌晩**[ヨクバン] あすの夕方。「〜まで持つかどうか」 **翌晩**[ヨクバン] 図あすの晩。「〜お伺いしてよろしいか」 **明晩**[ミョウバン] 図あすの晩。◇次の日の晩は「翌翌晩」という。 **明夜**[ミョウヤ] あすの夜。「〜は流星を観測しよう」 **翌夜**[ヨクヤ] 図翌日の夜。「〜まで回答を延ばす」 ### ▶来週・再来週 **翌週**[ヨクシュウ] 図その週の次の週。「会議を〜に延ばす」 **来週**[ライシュウ] 今週の次の週。「〜また会いましょう」 **次週**[ジシュウ] 図来週。「〜公開の映画」 **翌翌週**[ヨクヨクシュウ] 図その週の次の次の週。「〜にはオリンピックが開催されたのだった」 **再来週**[さらいしゅう] 来週の次の週。「〜はいよいよ君たちの結婚式だな」 ### ●来月・再来月 **翌月**[ヨクゲツ] 図その月の次の月。「引っ越した〜に、田舎の両親を呼び寄せた」 **来月**[ライゲツ] 今月の次の月。「娘は〜結婚式をあげることになっています」 **翌翌月**[ヨクヨクゲツ] その月の次の次の月。「あの二人は結婚した〜にもう離婚したらしい」 **再来月**[さらいげつ] 来月の次の月。「〜には長男が大学生になる」 ### ●来年・再来年 **翌年**[よくとし] その年の次の年。「〜には100歳を迎える、というところだったのに」 **翌年**[ヨクネン] 「よくとし」の改まった言い方。「父が亡くなった〜、母もあとを追うように逝った」 **明くる年**[くるどし] 文翌年。 **来年**[ライネン] 今年の次の年。「〜のことを言うと鬼が笑う」 **来年度**[ライネンド] 今年度の次の年度。「〜の社員募集を始める」 **次年度**[ジネンド] 図来年度。「〜の予算編成」「〜も赤字の見通し」 **明年**[ミョウネン] 「来年」の改まった言い方。「〜の秋までには完成させる予定です」 **来る年**[きたる年] 新しくやってくる年。◇ふつう過ぎ行く年(行く年)に対していう。 **翌翌年**[ヨクヨクネン] その年の次の次の年。「〜の祭りの夜に、二人は運命的に出会うのだった」◇やや改まった言い方。 **再来年**[さらいねん] 来年の次の年。「〜のワールドカップに日本は出場できるだろうか」 ### ●来春・来夏など **翌春**[ヨクシュン] その年の次の年の春。 **来春**[ライはる] 来年の春。「新制度は〜からスタートする」 **来春**[ライシュン] 「らいはる」の漢語的表現。「〜挙式の予定」 **明春**[ミョウシュン] 「来春」の改まった言い方。「〜は卒業して、アメリカの大学に入る予定です」 **翌夏**[ヨクカ] 図その年の次の年の夏。 **来夏**[ライカ] 文来年の夏。「〜には軽井沢の別荘にぜひおいでください」 **翌秋**[ヨクシュウ] 図その年の次の年の秋。 **来秋**[ライシュウ] 来年の秋。「〜にはようやく日本に帰れそうだ」 **翌冬**[ヨクトウ] 図その年の次の年の冬。 **来冬**[ライトウ] 来年の冬。「流氷の接岸は、〜も例年どおりだろうか」 ### ●次のとき **此の次**[このつぎ] 次のとき。「〜(から)はうまくやろう」 **次回**[ジカイ] 今回の次の回。「〜以降の会議の日程は、追って連絡いたします」 **次期**[ジキ] 次の時期・期間。「〜の大統領は誰が選ばれるだろう」 **来期**[ライキ] 今期の次の時期。「〜の契約は保留のままだ」 **来季**[ライキ] スポーツで、次のシーズン。「〜も同じ監督が続投と決まった」 # 過ぎる ## a 動詞の類 ### ●過ぎる **過ぎる**[すぎる] ①ある一定の場所や時間を越える。「午後の1時を〜と人通りが途絶える」「とうに開演時間が過ぎているのに、幕が開かない」②時が流れ、過去のものとなる。「冬が過ぎて春がきた」「過ぎてしまったことはどうしようもない」 **去る**[さる] 時が過ぎて過去のものとなる。「日中の暑さも〜と、朝夕はめっきり涼しくなった」「この夏が去ると、彼は大学を卒業する」「今を〜こと10年前、このあたりで事件があった」 **行く**[ゆく] あるまとまった時が過ぎ去っていくこと。「行く春を惜しんで歌を詠む」「1999年がゆこうとしている」◇「いいく」ともいう。「往く」とも書く。 **過ぎ去る**[すぎさる] ある時間が過去として考えられるようになる。「過ぎ去った青春をなつかしむ」 **過ぎ行く**[すぎゆく] あるまとまってとらえられる時期が、過去のものとなりつつある。「〜花の季節を惜しむ」 **経つ**[たつ] (主に、時の長さを(なにを表現する言葉を伴って)時間が過ぎる。「30分たったのに彼女はまだ来ない」「あれから何年たっただろう」「傷を癒すのに十分な時間がたった」 <1605> **為る**[なる] 過去のある時点から現在まで数えるとそうである。「結婚してもう8年に〜」 **経る**[へる] ある時点から途中があって今に至る。「長い歳月を経た労作」 **年経る**[としふる] 過去から現在まで長い時間がたつのを望む」つ。「〜ともこの自然の変わらぬこと **経過**[ケイカ]する ある幅を意識できる時間が過ぎていった」「事件からすでに10年を〜している」 **流れる**[ながれる] 時間がとどまることなく過ぎる。「悠久の時が〜」「別れ別れになってから20年の歳月が流れた」 **為る**[する] (時間的な量を表す言葉とともに用いて)一定の時間が過ぎる。「2年もすれば和解の糸口も見えてこよう」 ●移り変[が]わる → 7202変わるa●移り変わる ### ●その他 **費える**[ついえる] 無駄に時間が過ぎて去っていく。「書類がそろっているかどうかだけのチェックで1週間が費えた」 **潰れる**[つぶれる] ある物事のためにやむをえずまとまった時間が費やされる。「税金の申告で半日がつぶれた」 ## c 形容詞の類 **久しい**[ひさしい] ある出来事の起きた時点から長い時間がたった、という気持ちを表す。「小学校の友人たちとも久しく会っていない」 ## d 形容動詞の類 **過ぎた**[すぎた] すでに終わってしまったことである様子。「〜過去を振り返っても今さらどうなるものでもない」「それはもう〜話だ」「〜ことを蒸し返す」 **過ぎし**[すぎし] 過ぎ去ってしまった様子。「〜昔をしのぶ」 **過ぐる**[すぐる] 「すでに過ぎた」「この前の」の意の古い言い方。「〜3月、中国訪問のおりに買い求めた硯3面」 **去る**[さる] 過去のある時点である様子。「〜8月3日、花火大会が盛大に催された」⇔来る◇曜日や月日を表す語について「この前の」を意味する。 **久し振り**[ひさしぶり]の 前のことからかなりの時間が経過して、再び同じことが起こったりする様子。「〜の再会で、すっかり盛り上がった」「〜に昔住んでいた町を歩いてみた」 **久方**[ひさかた]の 「久し振り」の、ややくだけた言い方。「〜にすっきり晴れ上がった空」 **久方振り**[ひさかたぶり]の 「久し振り」の、やや古めかしい言い方。「あの方もすっかりお元気になられて、この間〜でお目にかかることができました」 **暫く振り**[しばらくぶり]の 「久し振り」の、やや改まった言い方。「夏に会ってから〜に、友人と食事をした」「〜のごちそうね」 **過渡**[カト]の ある状態から次の状態に移りつつある状態である様子。「今は不況期から好況期への〜の段階にある」▷〜期 **時効**[ジコウ]の (ある事実関係が続いた場合、それから)秘密・内部事情などについて、相当の時間が経過して、不都合な影響をもたらさないようになっている(ので公表してもよいと思われる)様子。「これはもう〜だから言うんだけど、部長は若いときからかつらだったんだよ」 ## f 副詞の類 **既に**[すでに] ある行為や出来事が、その時点より前に起きたり、すんでしまっている様子。「新居に引っ越して〜半年がたった」「その件につきましては、〜申し上げたとおりです」「急いでかけつけたが〜出発したあとだった」◇「巳に」とも書く。 **もう**[もう] すでに過ぎてしまった状態である様子。「今さら行っても〜間に合わない」「〜手遅れだよ」 **最早**[もはや] そのことが過ぎてしまって今となってはどうしようもない様子。「戦後ではない」「〜これまでと覚悟を決める」 **夙に**[つとに] 図ずいぶん以前からである様子。「彼の収集は〜有名だ」 **先刻**[サッキ] 「すでに」の改まった言い方。「そのことについては〜承知のはずだ」 **日毎に**[ひごとに] 日が過ぎるにつれてそうなる様子。「〜寒さが募る」「入道雲も見え、〜に夏らしさが増してくる」 **日に日に**[ひにひに] 日がたつにつれてだんだんそうなっていく様子。「日に日に大きくなるひまわり」「〜両国間の緊張が高まっていった」 **日一日と**[ひいちにちと] 「日に日に」の、やや感傷的な言い方。「〜影が長くなる」「〜快方に向かう」 **日を追って**[ひをおって] 日がたつにつれて急速にそうなっていく様子。「内閣の支持率が〜下がっていく」 **日増しに**[ひましに] 日がたつにつれて、ますますそうなっていく様子。「夏休みに入るとプールに通っている子供の肌が〜黒くなってきた」 **刻一刻と**[こくいっこくと] 時がしだいに過ぎていく様子。「〜と出発の時が迫っていた」 **刻刻と**[こっこくと] 刻一刻。「〜と変化する世界情勢」◇「こくこく」ともいう。 **時時刻刻と**[じじこっこくと] 図「刻刻」の強調表現。「ニュースは〜と変化する世界をとらえて伝えるのが使命だ」 **此れ迄**[これまで] 漠然と過去から今現在までの様子。「〜発展してきたような経済成長は望めないだろう」◇「是迄」とも書く。 **荏苒と**[ジンゼンと] 図いたずらに日を経る様子。「何もしないまま〜日を送る」 ●いつのまにか・いつしか → 3003さりげないf●無意識にする様子 ### ●しばらく **暫く**[しばらく] ①何かが行われるまでに経過する時間が、それほど長くはない様子。「発車まで〜お待ちください」②何かが行われてから経過した時間が、少し長いと感じられる様子。「彼女には〜会っていない」「〜見ないうちに、ずいぶん背が伸びたなあ」「〜だね、元気だったかい」 **暫し**[しばし] 「しばらくの古めかしい言い方。「〜待たれよ」「美しい音色に〜聴きほれた」「〜の別れを惜しむ」 <1606> ## 過ぎる8908f~x 17 **暫時[ザンジ]** 囡しばらく。「〜お待ちいただきたい」「この場にて〜休憩する」「必ずや説き伏せますので、〜の猶予を」 18 **一頻[ひとしき]り** しばらくの間、さかんに続く様子。「〜強く降っていた雨も上がった」「幼い娘は〜泣いて、泣き疲れて眠ってしまった」 ## h 名詞の類:コト・サマ ●過程・経過 00 **過程[カテイ]** 物事が進んでいく道筋・順序。「捜査の〜でさまざまな事実が明らかになった」 01 **プロセス** 「過程」の洋語的表現。「そこに至る〜を図示する」process 02 **経過[ケイカ]** 時間がたつこと。ある時点から次の時点以降に(目標となる状態に向けて)物事がたどるプロセス。「前の事故と同様の〜をたどる」「〜は良好だ」▷途中〜 03 **工程[コウテイ]** 作業の順序や過程、進み具合。▷生産〜・〜管理 04 **経緯[いきさつ]** 物事がそうなったわけや、込み入った事情。「これまでの〜は水に流してやり直そう」「別れた〜を話してくれ」 05 **経緯[ケイイ]** 物事がそうなったわけや、込み入った事情。「事件の〜をくわしく報告する」「〜をたどる」 06 **次第[シダイ]** 物事がそうなったわけや、込み入った事情。「ことの〜をくわしく説明してほしい」▷式〜 07 **仕儀[シギ]** 文好ましからぬことの次第。「顔を見られてはまずいから、やむを得ない〜と相成った」 08 **曲折[キョクセツ]** 複雑にこみいったいきさつ。「ふたりが結ばれるまでには、いわくいいがたい長い〜があった」 09 **紆余曲折[ウヨキョクセツ]** 事情が込み入っていて物事がすんなりと進まず、いろいろと変わる複雑な経過をたどること。「〜をへて、ようやく着工が決まった」 10 **顛末[テンマツ]** 文物事の始まりから終わりまでのくわしいいきさつ。「事の〜を本にした」「騒動の〜をくわしく語る」 11 **一部始終[イチブシジュウ]** 物事の始めから終わりまでのすべての事情。「〜をお話しします」 ●成り立ち 12 **成[な]り立[た]ち** 物事が成立するまで経てきたさまざまな事柄や事情。「会社の〜を若手社員に説明する」「地球の〜を考える」「作品の〜」 13 **沿革[エンカク]** 文学校・組織などで、その始まりから現在に至るまで、時間の流れに沿ってとらえた出来事や経緯、由来など。「就職のため、会社の〜が記されたパンフレットをもらう」 ●移り変わり 7202変わるh●移り変わり ●経歴 14 **経歴[ケイレキ]** その人が経験してきた、学業・職業・地位などの事柄。「あの人はどういう〜の持ち主なんですか」「彼には意外な〜がある」 15 **履歴[リレキ]** その人の生まれ・学業・職業・賞罰など、現在に至るまでの事柄。▷〜書 16 **前歴[ゼンレキ]** その人のこれまでの経歴。「この男の〜を調べてくれ」「この患者には、胃潰瘍の〜があります」「この事件の犯人には、詐欺で逮捕された〜がある」◇「(に)は・・・がある(ない)」の形で用いられることが多い。 17 **前科[ゼンカ]** 以前に罪を犯して、刑罰を受けた経験。「犯人は〜4犯の凶悪な男だそうだ」▷〜者◇「彼には約束をすっぽかした前科があるので、彼女は何度も念を押した」のように、以前に失敗した経験についても比喩的に用いられる。 18 **過去[カコ]** 人に知られたくない、良くない前歴。「〜を洗い流す」「〜のある女」 19 **略歴[リャクレキ]** おおまかな経歴。「本の最後に著者の〜が記されていた」 20 **キャリア** 経歴や経験。「彼女ぐらいの〜があれば、引く手あまただろう」「ホテルマンとしての長年の〜をいかして、ペンションを経営したい」 career ●さまざまな経歴 21 **学歴[ガクレキ]** どういう学校を卒業したかという経歴。「〜を問わず」◇「低学歴なのに彼は実力でのしあがった」▷〜社会 22 **職歴[ショクレキ]** どういう職業に就いてきたかという経歴。「経歴欄には主な〜を記入してください」 23 **社歴[シャレキ]** その会社に入社してからの年数。「あの人は〜25年の大ベテランだ」 24 **病歴[ビョウレキ]** 今までにどういう病気にかかったことがあるかという経歴。「下記の〜がある方はご注意ください」 25 **戦歴[センレキ]** 戦争や試合など、戦いに参加した経歴。「その老人は、かつての空軍大佐で、輝かしい〜をもっていた」 26 **球歴[キュウレキ]** 野球をやってきた経歴。「輝かしい〜を持つ投手」 ●歴史 27 **歴史[レキシ]** 人間社会の移り変わり。「〜に学ぶことは多い」 28 **有史[ユウシ]** 歴史の文献に記録されていること。「月面着陸は〜以来の大事件だった」▷〜時代 29 **史上[シジョウ]** 歴史に記録されている出来事を対象とした範囲でのこと。「ノルマンディー上陸作戦は〜最大の作戦といわれた」 ●その他 30 **行[い]き掛[が]かり** 物事をやりかけた事情や勢いで、途中では中止できないこと。「〜上、断るわけにはいかなくなった」◇「いきがかり」ともいう。 31 **弾[はず]み** 何かをしたきっかけや、そうなった結果。「彼は照れ隠しにほんの〜で結婚したなどと言っていた」◇「勢み」とも書く。 32 **往事[オウジ]** 図過ぎ去った事柄。「〜を思い起こす」 ## x 名詞の類:トキ 00 **時[とき]** 過去から未来へ物事が移ってゆく流れ。年・月・日・時・分・秒などで表される。「〜は金なり」「〜のたつのを忘れて遊ぶ」 01 **時刻[ジコク]** 時の経過のうちの特定の決まった時。「正確な〜を知りたい」 ▷発車〜 02 **時間[ジカン]** ①ある時刻からある時刻までの時の流れ。「出発まで〜があるかないか」②「あることをするのに要する時」③決まった時の長さ。④まだ <1607> **日時**[ニチジ] ある物事が行われる日付と時刻。「残りの作業には、かなりの〜を要する」 **時日**[ジジツ] 時間。「締切までまだ〜があるというわけではないが、いたずらに〜を費やす余裕はもうない」 **間**[あいだ] ①2つの出来事のあいだの時間。「子供が出かけている〜に部屋の掃除をする」②物事が進行しつつあるひとまとまりの時間。「寝ている〜に汗をかいて熱が下がった」 **時期**[ジキ] 区切られた、ある長さのある時。「受験の〜になった」「本当のことを話すにはまだ〜がはやい」 **時点**[ジテン] 流れいく時のある一点。「これがこの〜でのわたしの考えのすべてだ」 **時節**[ジセツ] あることがちょうど起こってくる時期。「新緑の〜になった」 **季節**[キセツ] 1年を気候で区分したそれぞれの期間。「花の美しい〜」「〜の変わりめ」◇温帯では、気温によって春・夏・秋・冬と分け、熱帯では、降水量によって乾季と雨季に分ける。 **シーズン**[シーズン] 「季節」の洋語的表現。「このテニスコートは、冬の〜には閉鎖される」season **四季**[シキ] 春・夏・秋・冬の4つの季節。「〜折々のながめ」▷〜咲き・〜報 **春夏秋冬**[シュンカシュウトウ] 四季のそれぞれ。「〜、行楽客の訪れる観光地」 **時季**[ジキ] ある特定の物事が行われる一定の季節。「〜の果物を届ける」「〜はずれの花」 **過渡期**[カトキ] 物事がある段階から次の段階にまさに移ろうとする時期。「内戦が終わり、民主主義が根づくまでの〜には、さまざまな混乱があった」 **時代**[ジダイ] ①ある歴史的な特徴で区切られた一定の期間。「江戸〜」「古きよき〜だったなあ」②「①」の区分のうち、最も新しい「今」を含む期間。「〜の先端をいく情報技術」「〜から取り残される」「〜の流れに乗る」▷〜遅れ・〜錯誤 **年代**[ネンダイ] 歴史をある出来事や特徴によっていくつかの時代に区分した、そのひとつひとつ。「70〜に流行した歌」 **時世**[ジセイ] その時代の世の中。「いい〜になったものだ」 **時世**[ジセイ] 図じせい。▷〜時節(その時代時代のめぐりあわせ) ●時分[ジブン] → 4300する×、9909とき×●ころ ●短い時間[みじかいじかん] → 7701短い×●短い時間・期間 ### ●現在 **現在**[ゲンザイ] (過去・未来との関係において)最も近い未来が最も近い過去となり続ける、その過ぎていく時の中心点である「今」を含む、ある一定の時間的な範囲。「〜、失業中です」「9時〜、山頂は濃い霧につつまれています」「過去にとらわれず、〜の生活を大切に」「〜の住所」 **現代**[ゲンダイ] 「現在」よりはるかに長い期間を含む時代区分。「電気・水道・ガス・電話などがなくては生きていけない〜の我々の生活はほんのちょっとした事故で麻痺してしまう」▷〜生活・〜人・〜病・〜社会 **今日**[コンニチ] ①現代。「〜あるはA氏の尽力のたまものです」②現代。「〜の世界情勢」「〜の我々がかかえる問題を考える」 **今時**[イマドキ] 今の時代。「〜、そんな古くさい考え方は通用しない」「〜の若い者」 **今日日**[きょうび] 今時。「〜、彼のような頑固者も珍しいよ」「〜の若い者ときたら」◇「今時」「今日日」とも非難・皮肉をこめて使われることが多い。 ### ●過ぎた時 **過去**[カコ] 過ぎ去った時。「〜のことをとやかく言うな」「〜のあやまち」 **来し方**[きしかた] 雅過去。「自らの〜を振り返り、行く末を考える」一行く末「きしかた」ともいう。「越し方」とも書く。 **昨日**[きのう] 今日より1日前の日。「〜の午後、駅で彼にばったり会ったよ」 **昨日**[サクジツ] 「きのう」の改まった言い方。「〜の株主総会で、現役員の続投が承認されました」 **一昨日**[おととい] 昨日より1日前の日。「〜はうってかわって、〜といい天気でしたね」◇「おとつい」ともいう。 **一昨日**[イッサクジツ] 「おととい」の改まった言い方。「〜の蔵相の発言を受けて、円はじりじりと下がり続けています」 **一昨昨日**[さきおととい] おとといの前の日。◇「さきおとつい」ともいう。 **先週**[センシュウ] 今週の前の週。「〜はまるまる1週間休みをとった」 **先月**[センゲツ] 今月の前の月。「〜は過去最高の月間売上高を記録した」 **去年**[きょねん] 今年の前の年。「去年は、あれこれと病気やらで、さんざんな1年だった」 **昨年**[サクネン] 「去年」の改まった言い方。「〜の不本意な業績を、今年は何としてでも改善しなければならない」 **旧年**[キュウネン] 「去年」の、やや改まった言い方。「〜中はいろいろお世話になりました」⇔新年 **一昨年**[おととし] 去年の前の年。「〜まではまだ学生だったから、時間はたっぷりありました」 **一昨年**[イッサクネン] 「おととし」の改まった言い方。「〜以来、わが社の業績は大幅に伸びてきています」 **一昨昨年**[さきおととし] おととしの前の年。 **昨夜**[ゆうべ] きのうの夜。「〜おそく亡くなったそうだ」 **昨夜**[サクヤ] 「ゆうべ」の改まった言い方。「〜の雪で今朝になっても電車が止まったままだ」 **前夜**[ゼンヤ] 図ゆうべ。「〜行われたコンサートには多数の人が集まった」〜祭「クリスマス前夜」「試験前夜」のように、特別な日の前に使うことも多い。 <1608> **昨晩**[サクバン] きのうの晩。「〜はごちそうになりました」 **夜前**[よまえ] 囡「ゆうべ」の古い言い方。「〜の雨もあがり、抜けるような青い空が見えている」 **昨夕**[サクゆう] きのうの夕方。「〜、父が訪れた」◇やややかたい言い方。 **一昨夜**[イッサクヤ] 「昨夜」より1日前の夜。 **一昨晩**[イッサクバン] 「昨晩」より1日前の晩。 **先夜**[センヤ] 囡先日の夜。「〜は突然おじゃましまして申し訳ありませんでした」 ●先日[センジツ]・過日[カジツ] → 8100近いf●このあいだ ●昔[むかし] → 8800古いx●昔 ### ●過ぎようとする季節 **行く年**[ゆくとし] 過ぎ去ろうとしている年。「〜来る年」 **行く春**[ゆくはる] 過ぎていこうとしている春。「〜を惜しむ」 **行く夏**[ゆく夏] 過ぎていこうとしている夏。「〜を彩る花火大会」 **行く秋**[ゆくあき] 過ぎていこうとしている秋。「〜の、もの悲しげな空に、雁が鳴き始めた」 ### ●年月 **年月**[としつき] 今に至るまで経てきた年と月。「あれから長い〜がたった」◇「歳月」とも書く。 **年月**[ネンゲツ] 図としつき。「心の傷が癒えるのを忘れるには長い〜が必要だった」 **歳月**[サイゲツ] 図としつき。「〜人を待たず」 **月日**[つきひ] 今に至るまで経てきた月と日。「〜のたつのははやいもので、娘は今年成人式をむかえます」◇「年月」とともに「長い間」という意だが、「月日」のほうがより一般的。 **日月**[ジツゲツ] 図つきひ。「多くの〜を費やして新しいダムが完成した」 **光陰**[コウイン] 図過ぎ去って戻ることのない月日。「〜矢のごとし(月日が経つのがはやいことのたとえ)」◇「光」は「日(太陽)」の意、「陰」は「月」の意。 **星霜**[セイソウ] 四年月。「〜を重ねる」◇星は1年にひとめぐりし、霜も年ごとに降りるところから。 **春秋**[シュンジュウ] 四年月。「〜に富む(年若い)」「年高し(年老いている)」「〜を重ねる」◇「春秋に富む」のように、将来の年月の意もある。 # 明ける ## a 動詞の類 ### ●明ける **明ける**[あける] 夜が終わり、朝が来て明るくなる。「夜が明けて庭を見てみると昨夜の台風で看板が飛んできていた」⇔暮れる **日が昇る**[ひがのぼる] 太陽が空に出て、明るくなる。「農繁期は〜前に畑に出て、ひと仕事したものだ」 **明るむ**[あかるむ] 朝が近づいて空が明るくなりだす。「明るんでくると、いっせいに鳥たちが鳴き始めた」 **白む**[しらむ] 夜が終わって東の方から白っぽく明るくなりだす。「白んできたが頭上にはまだ星が光っている」 ## d 形容動詞の類 **明けやらぬ**[あけやらぬ] 夜が十分に明けきっていない、まだ薄暗い様子。「日の出ると、〜空にはまだ星が1つ2つ残っている」 ## h 名詞の類:コト・サマ **日の出**[ひので] 太陽が昇ること。「山頂からの〜を御来光という」◇日の出や日の入りは正確には太陽の上の端が東の地平線から見えた瞬間をいう。 **日出**[ニッシュツ] 図日の出。(太陽が東の地平線から見えた瞬間の時刻)⇔日没 **初日の出**[はつひので] 元旦の日の出。「山の上まで〜を拝みに行った」 ## q 名詞の類:イキモノ ●明烏[アケガラス] → 4912飛ぶq●からす ## x 名詞の類:トキ ### ●夜明け前 **暁**[あかつき] 夜が明ける前、空がかすかに明るくなるころ。「〜には出発の準備を終えた」◇「明時」から。 **曙**[あけぼの] 夜が明けるころ。「春は〜」「〜の空に見える星」◇春についていうことが多かった。 **朝ぼらけ**[あさぼらけ] 図あけぼの。「川面に霧立つ〜」 **東雲**[しののめ] あけぼののころ。「艦載機は〜の洋上に母艦から次々と飛び立った」 **早暁**[ソウギョウ] 図「あかつき」のはやい時。「翌日〜にベースキャンプをたった」 **残夜**[ザンヤ] 図あかつきになったばかりのころ。 **払暁**[フツギョウ] あかつき。「毎朝〜に起きて、堂内を掃除を済ませ、朝食までの間仏典を読む」 **未明**[ミメイ] 夜がまだ明けきらないころ。「〜の火事はタバコの不始末が原因らしい」 **朝まだき**[あさまだき] 図未明。「〜より野に出て、鍬を握るう」 ### ●夜明け **夜明け**[よあけ] 夜が明ける時。「朝刊は〜前に刷り上がる」⇔日暮れ **明け**[あけ] 図夜明け。「〜の明星」 **明け方**[あけがた] 夜明けのころ。「あすの〜がこの冬一番の冷えこみになりそうとのこと」⇔暮れ方 **黎明**[レイメイ] 図明け方。「〜告ぐる鶏の声がここかしこと聞こえる」 **鶏鳴**[ケイメイ] 図鶏の鳴き始める明け方。「〜に起床し、野良仕事の準備をする」◇古くは、丑の刻(午前2時)のころをいった。 **彼は誰時**[かわたれどき] 雅夜明けのまだ薄暗い時。「たそがれどき」「〜に敵陣に紛れ込み、夜討ちをかけた」 <1609> **彼は誰**[かわたれ] 「彼は誰時」の略。「『彼は誰』とはっきり見分けられないころ」の意。 ### ●朝 **有明**[ありあけ] 夜が明けるころ、空に月が残ったままの夜明け。「〜の月」 **朝**[あさ] 夜が明けて昼になるまでの時間。「昼過ぎよりも〜のほうが仕事がはかどる」⇔晩 **朝**[あした] 「あさ」の古い言い方。「〜の浜をそぞろ歩く」⇔夕べ **朝明け**[あさあけ] 朝になってあたりが明るくなること。 **早朝**[ソウチョウ] 「あさ」のはやいころ。「健康のために、毎日〜に2kmくらい速足で歩いている」▷〜出勤・〜ゴルフ **朝方**[あさがた] 夜が明けてからしばらくの、朝のはやい時間。「いつも〜の散歩を終え、帰宅してから朝食をとる」⇔夕方 **朝っぱら**[あさっぱら] から 図朝方よりもっとはやい、人の活動が始まろうとする「あさ」のはやい時間。「朝飯も食ってないこんな〜から押しかけて来てなんの用だ」 **モーニング**[モーニング] 「朝」の洋語的表現。▷〜サービス◇他の語と複合して使われることが多い。morning ●午前中[ゴゼンチュウ] → 6503区切る×●時間の区分 ●今朝[けさ] → 8801新しいx # 暮れる ## a 動詞の類 ### ●暮れる **暮れる**[くれる] 日が沈んであたりが暗くなる。「日が〜」「暮れないうちにはやく帰りなさい」「冬が近づいてきたからだろう、〜と急に寒く感じる」⇔明ける **暮れ泥む**[くれなずむ] 日が暮れそうでなかなか暮れないでいる。ゆっくりと暗くなる。「陽気もよくなり、〜春の町中を家族とぶらぶら歩き回った」 **暮れ残る**[くれのこる] 日が暮れても、まだあたりがほの明るさが残る。「〜公園のベンチで高校生が楽しそうに話をしている」 **暮れ掛かる**[くれかかる] 日が暮れはじめる。「山の中で暮れかかり、麓に着いた時には道もわからないくらいに暗くなっていた」 **行き暮れる**[ゆきくれる] 日が暮れて、旅の途中で困る。「山道で行き暮れてしまい、不安になった」 **黄昏れる**[たそがれる] 暮れかかって、人の顔が見えないほどになる。「〜町を急ぎ足で帰る」「たそがれ」を動詞にしたもの。 **日が沈む**[ひがしずむ] 太陽が西のほうに沈んで暗くなる。「山の端に〜」 ### ●傾く **傾く**[かたぶく] 太陽や月が西のほうに沈みかける。「日が〜」 **陰る**[かげる] 太陽が西に傾いて日射しが弱まり、暮れかかる。「夕方になると急に日が〜」◇「翳る」とも書く。 ### ●更ける **更ける**[ふける] ①夜になってかなりの時間が経過すること。「夜もかなり〜」「会議も夜も更けたらようやく終わった」②その季節(特に、秋)になってかなりの時間がたつ。「秋が〜」◆「深ける」とも書く。 **更け行く**[ふけゆく] 夜が深くなってゆく。「〜秋の夜」 ## d 形容動詞の類 **釣瓶落とし**[つるべおとし]の 秋の日が、釣瓶を井戸に落とすように、急速に沈む様子。「秋の日は〜に日が暮れていく」 ## f 副詞の類 **とっぷりと**[とっぷりと] 日が落ちて、あたりがすっかり暗くなる様子。「日は〜暮れたがなかなか宿に着けない」 ## h 名詞の類:コト・サマ **日の入り**[ひのいり] 太陽が沈むこと。「〜の時刻が遅くなってきた」⇔日の出◇正確には太陽の上の端が西の地平線に接する瞬間。 **日没**[ニチボツ] 四日の入り。「〜までに山小屋に到着したい」⇔日出 ●夕景[ゆうけい] → 0403眺めるi●時間ごと、季節ごとの景色 ●夕明[ゆうあ]かり・残照[ザンショウ] △ 9604残るm●後に残る明るさや光 ## x 名詞の類:トキ ### ●日暮れ **日の暮れ**[ひのくれ] 日が暮れるころ。◇「日の入り」は気象情報などでも用いられるが、「日の暮れ」は用いられない。 **日暮れ**[ひぐれ] 「日の暮れ」の略。「〜までに帰っていらっしゃい」⇔夜明け **暮れ**[くれ] 図日暮れ。「〜の鐘をつく」 **暮れ方**[くれがた] 日が暮れるころ。「ずっと子犬の帰りを心配していたが、〜になってやっと飼い犬は帰って来た」→明け方 ◇漠然とした言い方。 **夕暮れ**[ゆうぐれ] 日が暮れてあたりが暗くなるころ。「どこから出てくるのか、〜にはこうもりがあたりを飛び回った」 **入り日**[いりひ]・入日[いりひ] 夕暮れ。「〜の鐘が聞こえる京の町」 **薄暮**[ハクボ] 夕暮れ。 ### ●暗くなるころ **夕方**[ゆうがた] 日が暮れて暗くなるころ。「毎日の〜の勤行を欠かさない」「〜から雨が降るそうだ」⇔朝方 **夕**[ゆう] 図夕方。▷〜明かり・朝な〜な(いつも) **夕刻**[ゆうこく] 「夕方」の改まった言い方。「〜にはできあがります」 **夕べ**[ゆうべ] 図夕方。「音楽の〜」「観劇の〜」のように、なにかを楽しむ夜のひとときの意で使われることが多い。 **夕間暮れ**[ゆうまぐれ] 日没後、人の顔の見分けがつかないくらい暗くなったころ。「〜の庭に、白い牡丹がぼんやり浮かび上がる」◇「間暮れ」はあて字。「まぐれ」は「目暗」の意。 **黄昏**[たそがれ] 夕方の薄暗い時。「『誰そ彼(彼は誰か)』と問うくらい、暗くなって人の見分けがつかなくなるころ、の意。 <1610> **火点し頃**[ひともしごろ] あたりが暗くなり、家に明かりをつけ始めるころ。「〜になると、親もとを離れた寂しさが胸に迫る」 **トワイライト**[トワイライト] 「たそがれ」の洋語的表現。twilight ### ●夜 **夜**[よる] 日が沈んだあとすっかり暗くなり、ついで明るくなるまでの時間帯。「〜だったら、みんな集まれる」「昼も〜も容赦なく電話がかかる」▷〜昼・〜の帳(夜の暗闇)⇔昼 **夜**[よ] 図よる。「〜を日に継いで」「〜も日も明けずゲームに夢中になる」〜話◇もっぱら慣用的な表現のなかでのみ用いられる。 **宵**[よい] 夜のはじめのころ。「〜から夜半にかけて大雨になった」〜の明星(日没後、西の空に輝いて見える金星) **宵の口**[よいのくち] 宵の初めのころ、まだ宵のうち。「ほんの〜だ、まだ〜だ、もう1軒行こう」 **夜分**[ヤブン] 「よる」の改まった言い方。「〜におじゃまして申し訳ありません」 **夜間**[ヤカン] 夜のあいだ。「上空に寒気団が張り出してきますので、〜の冷え込みにご注意ください」▷〜中学 **小夜**[さよ] 雅よる。「〜更けて皓々とさす月明かり」 **夜半**[ヤハン] 夜のなかばごろ。「風雨の〜」「嵐・の寝覚め」◇「夜半」は当て字。古い表現で、使い方も限られている。 **暮夜**[ボヤ] 図夜分。「〜ひそかに宿舎を抜け出す」 **晩**[バン] 夜に入って間もないころ。「朝から〜までずっと立ちっぱなしで疲れた」〜飯(夕御飯)・今〜・明〜・昨〜⇔朝「一晩中」のように、単に「夜」という意もある。 **晩方**[バンポウ] 晩の前後のころ。「地震は〜だった」 **夜中**[よなか] 夜が更けていくころ。「〜に目が覚める」「その映画は〜の12時から放送される」 **真夜中**[まよなか] 「よなか」を強調した言い方。「いかに急ぐといっても、こんな〜に訪ねてくるなんて」 **夜更け**[よふけ] 夜が更けた、夜中よりも遅いころ。「〜に冷蔵庫を開けて何か食べているらしい、よほどおなかがすくんだろう」 **深更**[シンコウ] 夜ふけ。「〜に及んでも原稿が完成しない」 **真夜中**[まよなか] 夜が最も更けたころ。「〜の地震だったので被害が大きかった」 **深夜**[シンヤ] 「真夜中」の、やや文章語的な言い方。「〜料金・〜バス」 **夜半**[ヤハン] 文真夜中。「〜過ぎ、台風は関東地方に上陸するでしょう」 **丑三つ時**[うしみつどき] (草木も眠るという)深夜。◇昔の時刻の数え方で、現在の午前2時ごろ。 <1611> # 始まる・続く・終わる # 始まる ## a 動詞の類 ### ●始まる **始まる**[はじまる] ある時間や期間続きそうな物事や動作が新たに行われたり起こったりする。「会議が〜前に、もう一度資料を確認しておこう」「戦争が〜」「また、おやじの説教が始まった」「華道としての生け花は、室町時代に始まったとされる」⇔終わる **開く**[あく] 店などのその日の営業が始まる。「この店は早朝に〜」⇔閉まる **発する**[はっする] ある物事がその事柄や場所から始まる。「木曽川はその流れを長野県中部に発し、伊勢湾へとそそぎ込む」「人々の善意に発した被災者支援活動」「この川は北アルプスに源を発している」 **端を発する**[タンをはっする] ある物事がそれをきっかけとして始まる。「ささいな意見の食い違いに端を発した争いが、内紛にまで発展した」 **火の手が上がる**[ひのてがあがる] 激しい政治運動や戦争などが始まる。「バスティーユから火の手が上がり、それがフランス革命へとつながっていった」◇火の燃え上がる勢いと、燃え広がするように連鎖していくことを想像させるからの表現。 **発進**[ハッシン]する 大きな計画や事業などが始まること。「社運を賭けた一大プロジェクトが〜した」◇車が走り出す意から。 **始動**[シドウ]する 機械などが動き出すこと。物事が本格的に始まること。「満を持してのプロジェクトが本格的に〜した」 **発足**[ホッソク]する なんらかの会・組織などの活動が始まること。「閣僚も全員入れ替わって新政権が〜した」◇「はっそく」ともいう。 ▶誕生[タンジョウ]する → 9701起きるa●生まれる・生じる ### ●事業・業務などが始まる **緒に就く**[しょにつく] 小規模ではないなんらかの物事が始まること。「地域活性化のための新しい取り組みは、まだ緒に就いたばかりだ」◇「しょにつく」ともいう。 **開館**[カイカン]する 1図書館・美術館など「館」という字のつく施設の通常の業務や、新たに開設されたところの業務が始まること。「図書館が〜するのを並んで待つ」「来年〜する公民館には、託児室がついている」→閉館 **開店**[カイテン]する 店のその日の営業あるいは新規の営業が始まること。「あのレストランは、毎日午前11時に〜する」「今度近所に大手のスーパーが〜するらしい」⇔閉店 **開園**[カイエン]する 幼稚園など「園」と名のつく組織・施設が開設されたり、そうしたところのその日の業務が始まったりすること。「新しい幼稚園が近くに〜する」「道路工事で通園バスが大回りするので、幼稚園がいつもより少し遅れて〜した」「この動物園の〜時間は午前9時です」 **開局**[カイキョク]する 郵便局や放送局など「局」と名のつく組織・施設が新しく開設されて業務が始まること。「ここが地元ではいちばん早く〜したテレビ局だ」 **開港**[カイコウ]する 新しい港ができて、その業務が始まること。「新しい国際空港が〜して国際線も就航した」 **就航**[シュウコウ]する 飛行機や船舶が(はじめて)特定の航路の運航をすること。「成田一パリ間に新型機が〜した」「直行便が〜した」▷〜都市 **オープン**[オープン]する 店の営業や業務などが新たに始まること。「健康ランドが来月10月1日に〜する予定」「7月になったので、海の家が〜した」open **スタート**[スタート]する 事業や計画などが新たに始まること。「学校週休2日制の新しい制度による新学期が〜した」「10月から各局の新番組がいっせいに〜した」▷好〜 start ### ●行事などが始まる。 **開会**[カイカイ]する 「会」と名のつくような集まりが始まること。「緊急の役員会は明日朝10時に〜します」「いよいよ来週、代表を決める選考大会が〜する」▷〜式・〜の辞⇔閉会 **開演**[カイエン]する 芝居や演奏会などが始まること。「〜するのが6時半だから、6時に駅の改札口で待ち合わせよう」▷〜時刻 **開講**[カイコウ]する 大学や講習会などで、講義や講座が始まること。「オープンカレッジで中国語の講座が〜するらしいから受けてみようか」 **開映**[カイエイ]する 映画など映写するものが始まること。「急がないと次の回が始まってしまう」▷〜時間 **開廷**[カイテイ]する 法廷での審議が始まること。「来月1日、B被告に対する〜」⇔閉廷 **幕が開く**[まくがあく] ①芝居などが始まる。「そろそろ〜時間だ」②その物事を代表とする、一時代、期間のやや長い行事や催し物が始まる。「聖火がともされ、オリンピック大会の〜」 **幕が上がる**[まくがあがる] ①幕が上に上がって芝居などが始まる。②その物事を代表とする、一時代、行事や催し物の期間が始まる。「液晶技術によって壁掛けテレビの時代の幕が上がった」 **開幕**[カイマク]する 幕が開くこと。「ようやくプロ野球が〜した」▷〜試合時間◇多く、「幕が開く②」の意で用いられる。 **幕が切って落とされる**[まくがきっておとされる] 「開幕」の強調表現。「歳末大売出しの〜と、各デパートともお歳暮などを買い求める客でごった返している」「今シーズンもサッカーのリーグ戦の幕が切って落とされた」 ### ●兆す **兆す**[きざす] 何か物事が始まろうとしている状態にある。戦後新たなスタートを切った日本には、新しい国づくりへの気運が兆していた」◇「萌す」とも書く。 <1612> **臭う**[におう] 実際ににおいはしないが、いかにもそうしている、あるいは始まったという感じが伝わってくる。「きなくさい事件がにおってくる」 **目覚める**[めざめる] それまで眠っていた意識・感覚・能力などが、働くようになる。「性に〜」「彼もやっと仕事のおもしろさに目覚めたようだ」 **色気付く**[いろけづく] 異性に興味をもつ気持ちや感情に目覚める。「娘もそろそろ〜年頃になった」 **芽生える**[めばえる] 植物の芽が出るように、新たに物事が始まる。「1ヵ月の合宿で彼らの間に連帯感が芽生えたようだ」「恋が〜」 **萌芽**[ホウガ]する 新たに物事が起こり、始まろうとする。「今回の企画には地域発展の〜が見られる」 **胚胎**[ハイタイ]する 物事が始まるきっかけとなったりする、その始まりの部分や原因をうちにもっていること。「その国の凋落は、大戦争での敗北に〜していた」◇「胚」はきざすの意。 ## d 形容動詞の類 ### ●はじめの **始め**[はじめ]の 始まったときのこと・ものである様子。「何事も〜の一歩が大切だ」「まず、〜のご質問にお答えし、2番目の質問はほかの方の質問とあわせ最後にまとめてお答えします」⇔終わり **第一**[ダイイチ]の 順番に続いていく物事の、(最重要な位置にある)はじめのこと・ものである様子。「どうしてこの密室から犯人が抜け出せたのかが〜の疑問だった」 ●始発[シハツ]の △ 2701出かけるd ### ●初めての **初めて**[はじめて]の 物事が、それまでなかったこと・ものである様子。「それはまったく〜の経験だった」「月面に立った〜の人類」 **初**[はつ]の 物事が、ある範囲・領域で初めてである様子。「業界では〜の10万円を切った新製品が登場した」「今年になって〜の宴会だ」 **御初**[おはつ]の 初めてである様子。「その市場には日本ではお目にかからない〜の食材が並んでいた」 **最初**[サイショ]の (順番に続いていく)物事の、それまでなかった、はじめのこと・ものである様子。「半年たつと早くも〜のころのときめきを相手に感じることもなくなった」「私が誰かわかりますか、それが相手が発した〜の言葉だった」⇔最後 **一番最初**[いちばんさいしょ]の 「最初」の、そのときのこと・ものであることを強調した言い方。「英語の試験の、〜の問題がわからなかった」 ●初耳[はつみみ]の → 0410聞くd ●初見[ショケン]の → 0400見るd、2800会うd ●初対面[ショタイメン]の → 2800会うd ●初任[ショニン]の △ 4400携わるd●現職・前職など ●初刊[ショカン]の → 2205刷るd ### ●はじめの段階である様子 **初級**[ショキュウ]の 学問や技術など段階を経て進歩するものの、はじめの段階である様子。「ぼくの将棋などはまだまだ〜の域を抜けないよ」 **初等**[ショトウ]の 学問などで、最初の等級である様子。「〜の数学から勉強しなおす」⇔高等 **初段**[ショダン]の 武道などの段位のはじめである様子。囲碁・将棋・書道などで、級のあとを追って進歩していく、そのはじめの段位である様子。「囲碁は〜だが、将棋は五段だ」「〜の腕前でかなう相手ではない」 **萌芽的**[ホウガてき]な 研究などが始まって間もない、まだこれからの発展が見込まれる様子。「このチームは今後開発が盛んになると期待される分野の〜な研究をしている」 ●初学[ショガク]の → 1806学ぶd ### ●本来的な **本来的**[ホンライてき]な その事柄に最初から固有のものとして備わっているものであると判断される性質をもっている様子。「あの人は人間に〜な感情を持ち合わせていないかに見える」「彼らはわれわれとは〜に異質の考えをもつ人たちだ」 **根本的**[コンポンてき]な 物事の根幹にかかわりながら全体に及んで、きわめて重要な結果をもたらすものである様子。「この組織は〜な改革が必要だ」「制度を〜に改める」 **根源的**[コンゲンてき]な 物事についての問題の根本的な性質にかかわる様子。「人間とは何かという〜な問いかけ」◇「根元的」とも書く。 **本質的**[ホンシツてき]な 物事の根本的な部分にかかわる様子。「それはどの制度に〜な問題である」「彼は〜にはまじめな人間だ」 ## f 副詞の類 ### ●初めに **初めに**[はじめに] 物事が始まること、あるいは物事が始まるときのこと・ものである様子。「まず〜に今日のスケジュールについて説明します」「〜は、白組からスタートします」「〜、相手が何を言っているのかわからなかった」⇔終わり **最初に**[サイショに] (順番に続いていく)物事の、それまでなかった、はじめのこと・ものである様子。「〜に犯人を見たのは、その家の子供だった」「〜、変な人だと思ったけれど、そのうち惹かれるようになった」⇔最後 ### ●初めて **初めて**[はじめて] 物事が、それまでなかったことである様子。初めてのことであること。「日本へ来て、〜ふぐを食べた」「世界で〜空を飛んだのは、ライト兄弟だ」「生まれて〜字を書いた」「この本を読んで、〜核兵器のおそろしさがわかった」 **お初に**[おはつに] 「初めて」の、ややくだけた言い方。「〜お目にかかります」「〜の光景だ」 **御初に**[おはつに] 「初めて」の、より丁寧な言い方。「〜お目にかかります。どうぞよろしく」◇おもに口語で用いる、ややくだけた言い方。 ### ●初めから **初めから**[はじめから] その物事が始まる前からそうである様子。「誰がやってもうまくいかないというのは〜わかっていた」 **初めっから**[はじめっから] 「初めから」の強めた言い方。「この仕事、〜気が進まなかった」 **最初から**[サイショから] その物事が始まるその時点からの様子。「〜やり直しなさい」「〜じょうずにできる人なんかいない」 **端から**[はしから] 物事が起こると、そのはじめからである様子。「たまった仕事を〜かたづけていく」「風が強くて、干していく〜洗濯物が飛ばされる」 **頭から**[あたまから] その物事のはじめからそうである様子。「彼は大部の経典を〜暗記していた」 <1613> **天から**[テンから] 俗頭から。「あんなやつの言うことなんか〜信じちゃいない」 **端から**[はなから] 今の時点でふり返って、その物事の起こったはじめからである様子。「彼の持ち込んだうまい話など〜信じていたわけではない」 **端っから**[はなっから] 「端から」の、強めた言い方。「それならそうで、言ってくれればよかったのに」 **のっけから**[のっけから] 最初からいきなりそうである様子。「彼の話ときたら、〜金の話ばかりだ」「あの人の演説は聴衆が引くほど感情的だった」「彼と話をすれば〜そんな話ばっかりですよ」「〜どなられて、すっかりやる気をなくした」 **開口一番**[カイコウイチバン] 人と会ってしゃべり始める、そのいちばんはじめである様子。「その日、彼は〜、結婚してくれ、と彼女に申し込んだ」 ●まず → 8906先んじるf●まず ### ●もと **前に**[まえに] 問題となるときから見て、過去のことである様子のええ「そんなことを言ったことがありましたか」「私も〜そこにいたことがあります」「そのことは〜に聞いたことがあった」「〜の彼女とは完全に切れてます」◇「前」は「前に」よりもくだけた言い方。 **元**[もと] ある人・物事の状態・状況について、問題となるときより前にそのようであった様子。「あの人は〜何をやってたんでしょうね」「私が〜住んでいた家は取り壊されて今はない」「あの人は〜の奥さんとよりを戻したらしい」◇「旧」「故」とも書く。 ●前[まえ]の時点・時期[じてん・じき] → 8800古いx●昔 ### ●もとから **元から**[もとから] いつ始まったのかはわからないが、問題となっているときよりもかなり前のあるときから同じ状態が続いている様子。「あの店は〜なんとなくうさんくさかった」 **根っから**[ねっから] その人や物事の性質が、生まれたときからである様子。「〜悪い人はいない」「彼は〜のジャイアンツファンだ」◇「根から」を強めた言い方。 ### ●もともと **元元**[もともと] ある人・物事の状態・状況について、最初に始まったときにすでにそうであると認められる様子。「あの人の〜の考えは私のとたいして違わなかったのだ」「この会社は〜電信関係の会社として設立された」「〜頭のいい子だから、そのうち自分の非に気づくだろう」 **元来**[ガンライ] 「もともと」のやや改まった言い方。「〜無口だったが、ますますそれが顕著になった」 **固より**[もとより] もともとそのようである様子。「人をあざむくような人間は、〜〜ではない」◇古めかしい言い方。 **より**[より] その事柄について、最初からそのように判断するものであるという話し手の気持ちを表す言い方。「それは〜望むところだ」「〜この会社に定年までいる気持ちはなかった」「無理は〜承知のうえで、重ねてお願いいたします」◇「固より」「素より」とも書く。 **本来**[ホンライ] その事柄に最初から固有のものとして備わっていると判断される様子。「この案件は、〜、われわれが口を出すべき性質のものではない」「陽気でおしゃべりの好きな、彼女〜の姿に戻った」 **抑**[そもそも] ある事柄の成り立ちが、現状からさかのぼっていった、最初からのものであると判断される様子。「そういうものの言い方が〜いけない」「彼は〜どういう素性の人ですか」「〜の始まり」 **土台**[どだい] そもそもの最初からそうである様子。「長編小説など、彼には〜無理な注文だった」◇否定的な内容に続く。 **元はと言えば**[もとはといえば] ある事柄の成り立ちを考えたとき、そのおおもとをさかのぼっていった、もとのところにあるという話し手の気持ちを表す言い方。「こうなったのも〜途中から割り込んできたあの男のせいだ」 **発を糾せば**[ハッをただせば] 「元はと言えば」の、やややかたい言い方。「その問題は〜こちらから言い出したことなんですよ」◇「ただせば」は「糾せば」とも書く。 ●前[まえ]から → 8906先んじるf ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●始め・始まり **始め**[はじめ] それがその物事の始まった段階であること。「この会社も今は総合商社といっているが、〜は単なる食品会社だった」「〜よければ終わりよし」◇「初め」と書くこともある。 **始まり**[はじまり] 始まること。「コンサートで隣の席にすわったことが恋の〜でした」「うそは泥棒の〜」 **オープニング**[オープニング] 新たにできた店の営業や講座などが、公式に始まる最初の段階。「彼が独立して初めて持った事務所の〜に間に合うよう、花束を注文しておいてくれ」▷〜セレモニー・〜セール opening **事始め**[ことはじめ] ①ある物事に初めて着手すること。「大学南校の生徒たちが、米国人教師の指導でやったのが日本における野球の〜だという」▷蘭学〜②年のはじめにすること。「今年の〜として市主催の新春マラソン大会に参加した」 **最初**[サイショ] それがいちばんはじめであること。「彼と会ったのは共通の友人に紹介されたのが〜だった」⇔最後 **筆頭**[ヒットウ] ずらりと連ねた名前のなかでいちばんはじめであること。「名簿の〜に君の名前があった」▷〜株主・前頭〜 **幕開き**[まくあき] 新しい時代や文化・社会などの国際化の〜となる出来事」「まくあけ」ともいう。 **夜明け**[よあけ] 新しい時代や文化・社会などの始まり。 **黎明**[レイメイ] 図夜明け。「明治維新は近代日本の〜といえるだろう」 ### ●物事の最初 **原初**[ゲンショ] 物事の起こった最初。「いつやむとも知れぬ大豪雨が、この島の〜からの景観をつくりだす」 **原始**[ゲンシ] 歴史的に物事の始まるそのいちばんもととなること。「〜の神という概念を探る」◇「元始」とも書く。 **開闢**[カイビャク] この世の中の始まり。「こんなことは〜以来の椿事だろう」 <1614> **草創**[ソウソウ] 図続いている物事のその最初の段階。「今でこそ一部上場の優良企業だが、〜のころは単なる町工場にすぎなかった」▷〜期 **揺籃**[ヨウラン] 図その物事が発展・成熟する以前の、まだ幼い段階。「〜の時代」◇「ゆりかご」の意から。 **嚆矢**[コウシ] ある物事の始まり。「日本文学史上、物語と呼ぶにふさわしい作品は、『竹取物語』をもってその〜とする」◇もと「かぶら矢」の意。古く中国で、戦の始まりにかぶら矢を射てその合図としたことから。 **濫觴**[ランショウ] 物事の始まり。「言文一致の〜をなす作品」「大河も源までさかのぼると、觴を濫べるほどの小さな流れであるという」ことから。 ### ●初めてのこと **食い初め**[くいぞめ] 生後100日、あるいは120日の子供に、初めて飯を食べさせる真似をする祝いの儀式。 **渡り初め**[わたりぞめ] 新たに架けられた橋を初めて渡ること・式。「親・子・孫3代の夫婦で〜をした」 **出初め**[でぞめ] 年が改まって初めて出て行くこと。特に消防の関係者が、新年に勢ぞろいしてはしごのりなどをすること。「〜式」 **使い初め**[つかいぞめ] 新しいものを初めて使うこと。「今シーズンのために買ったスキー板の〜に、北海道へ行く」 **処女出版**[ショジョシュッパン] 初めて本を出版すること。「それは彼がすべて自費でまかなってこぎつけた〜だった」 **処女航海**[ショジョコウカイ] 初めての航海。「造船技術の粋を結集して造られたこの帆船は〜へと乗り出した」 ●初出[ショシュツ] → 9700現れるa●ある言葉や内容が現れる ●初訳[ショヤク] → 9306言い換えるh●訳 ●初校[ショコウ] △ 6701正すh ●初刷[ショズ]り → 2205刷るh●刷ること ●初顔合[はつがおあ]わせ → 2800会うh●顔合わせ ●初会[ショカイ] → 4305催すh●会のいろいろ ●初発[ショハツ] → 9507病a●発病する ●初診[ショシン] → 1600調べるh●診察・診断 ▶初潮[ショチョウ] → 5700出る●月経 ▶初恋[はつこい] → 0601恋するh●恋 ▶初婚[ショコン] → 2803添うh ▶初産[ういざん] → 0100生むh ▶初節句[はつぜっく]・初盆[はつぼん]・新盆[にいぼん] → 6503区切るy●節目となる日 ▶初舞台[はつぶたい] → 4309演じるh●演じること ●初陣[ウイジン]・緒戦[ショセン]・前哨戦[ゼンショウセン] → 3701戦うh ▶初犯[ショハン] → 3801犯すh●犯行の様態 ▶初審[ショシン] → 1702裁くh ▶初雪[はつゆき] → 8708降るi●いろいろな雪 ▶初夢[はつゆめ] → 0400見るh●夢 ▶初詣[はつもう]で → 3405拝むa●参る ▶書[か]き初[ぞ]め → 2201書くh●筆で書くこと ●初湯[はつゆ] → 5913浴びるh ## i 名詞の類:コト・サマ ### ●はじめの段階 **初っ端**[しょっぱな] 物事の始まったばかりの段階。「最初の議論は賛成派と反対派に分かれ、一から激しい議論が戦わされた」 **出出し**[でだし] 何か物事が始まったその最初の段階。「演技は〜で少しもたついたが、時間がたつにつれていつもの力を発揮することができた」 **滑り出し**[すべりだし] 何かを行ったときのその最初の段階の様子。「彼の事業は〜が順調で、つまずくこともなく、今では3店舗に事業を拡大している」 **立ち上がり**[たちあがり] 物事が始まった最初の段階。「今回の仕事は〜から好調だ」「このコンピューターは〜がとてもはやい」 **出鼻**[でばな] 物事が始まってすぐの段階。「プロジェクトは〜でつまずいたが、その後トラブル続きで失速した」 **打っ付け**[ぶっつけ] 物事を行った、その始まり。「〜からとばしたもんだから、レース後半はばててしまった」 **初っ切り**[しょっきり] あるひと続きの物事の最初の段階。「盆踊り大会は〜の挨拶を町会長がした」◇本番所以外の花相撲などでの、取組を始める前の滑稽な余興相撲のことから。 **初回**[ショカイ] 何回、何回と数えるもののそのはじめの回。「打線は〜から果敢に攻めて相手のエースから3点をもぎとった」 **入り口**[いりぐち] 物事を行う最初の段階。「修士課程を終えても、やっとその学問の〜に立ったかどうかというところだ」 **とば口**[とばぐち] 物事の始まりとなっている段階。「彼はまだジャーナリストとして駆け出しで、やっと〜に立ったばかりだ」 **取り付き**[とりつき] ある物事や行為の最初の段階。「この仕事の〜のころにはあれこれと不慣れなために失敗も多かった」 **取っ付き**[とっつき] 俗取り付き。「その試合は〜から大荒れに荒れた」 **導入部**[ドウニュウブ] 物事の中心となる主要部分へと導き、つながっていく、始まりの段階。「本論は理解しにくいところもあるので、その〜としてビデオで実例を示した」◇音楽での主題につながる序奏からの言葉。 **序の口**[ジョのくち] そこから先がまだある、物事の始まりの段階。「南極での寒さに比べたら、こんな日本の冬の寒さなんかまったくの〜だよ」 **序盤**[ジョバン] あるひと続きの物事をいくつかの段階に分けて考えたときの最初の段階。「交渉は〜は平行線だったが、終盤に入って歩み寄りが見られた」⇔終盤◇将棋・囲碁で、勝負の最初の段階の意から。 **序章**[ジョショウ] あるひと続きの物事をいくつかの章に分けたときの、始まりの章に相当する段階。「その事件は悲劇の〜だった」◇文章の始まりの章の意から。 **序幕**[ジョマク] いくつかの段階に分けられる物事の最初の段階。「この収賄事件の〜であった」⇔終幕◇芝居の最初の幕を意味する言葉から。 **劈頭**[ヘキトウ] 物事のいちばんはじめの段階。「株主総会は、〜から議長の解任動議が出て大荒れとなった」 ### ●基本となる事柄 **第一歩**[ダイイッポ] 何かを始めるときの、いちばんはじめの行動。「アポロ計画によって、人類は月面への記念すべき〜をしるした」 <1615> **初歩**[ショホ] 学問・技術のうえでの基本的な最初に習う事柄。「フランス語をすっかり忘れてしまっているので、もう一度〜からやり直しすることにした」 **伊呂波**[いろは] 物事を始めるにあたって知っておくべき基本的事項。「修士号や博士号を持っていても社会人としての〜は教えてやらないといけない」 **ABC**[エービーシー] 物事の基本となる初歩的な事柄。「これが難しいって、こんな計算は統計学じゃ〜だよ」 **アルファ**[アルファ] 物事の基本、始まりとされる事柄。「数学においてもっともたいせつな〜でありオメガでもあるのは、直観力であると言っていいだろう」⇔オメガ アルファベットの「エー(A・a)」にあたるギリシャ文字の「A・a」から。alpha ### ●最初の思い **初志**[ショシ] 最初に思い立ったこころざしや望み。「くじけそうになったとき、〜を思い出してはがんばった」▷〜貫徹 **初心**[ショシン] 学問や習い事での最初に抱いた希望や考え。「常に〜に立ち返って精進した結果、今日の彼の成功がある」 ### ▶始まりのもと **元**[もと] そこから物事が始まる事柄。「けんかの〜は、じつにくだらないことだった」「〜をたどれば」◇「本」とも書く。 **起こり**[おこり] 物事が始まったおおもと。「日本酒の前の〜は遠く中国の故事にさかのぼる」 **事の起こり**[ことのおこり] 事件などが起きるその始まり。「その大事件の〜は週刊誌での批判記事だった」 **事の始まり**[ことのはじまり] そこから物事が始まっている事柄。「〜を、俗説によって説明するだけではいけない」 **根**[ね] 人間関係や考え方・出来事などが、深いところでつながっているもととなる事柄。「これは両者の間にわだかまっている〜の深い問題がからんでいるので、他人にはおいそれと口出しはできない」 **源**[みなもと] もっとも物事のいちばんもととなる事柄。「人類の叡知をもたらしたその〜は、二足歩行であるといわれている」「文明の〜」 **根源**[コンゲン] 一連の物事のいちばんはじめの事柄。「今回の一連の汚職事件の〜には政治家の金まみれの体質というものがある」◇「根元」とも書く。 **本源**[ホンゲン] 事物が本来的にもっている事柄。「物事の〜をたずねる」 **原点**[ゲンテン] あるひとつながりの問題や物事のもととなる事柄。「この問題は一度〜に立ち戻って考え直す必要がある」 **源泉**[ゲンセン] 多くの事柄を生じさせるみなもとになっている事柄。「彼の広汎えな知識の〜は、その旺盛な読書欲にあるらしい」◇「原泉」とも書く。 **源流**[ゲンリュウ] その物事の起こった始まりの事柄。「日本文化の〜を、平安朝に探り、そこから中国大陸への調査旅行を行った」 **起源**[キゲン] その物事の始まったみなもと。「文字の〜はたいへん古い」◇「起原」とも書く。 **縁起**[エンギ] 寺社などの起こりや起源。「彼は昔から寺や神社を訪れると、その〜を調べることを楽しみとしていた」 **語源**[ゴゲン] ある語が生まれたその始まりの意味や形式。「『あかばね』という地名は赤い土の意の『あかはに』が〜だといわれている」◇「語原」とも書く。 **根元**[ねもと] ひとつながりの物事のもとになる事柄。「両者の性格的な不一致がこの争いの〜にはある」◇「根本」とも書く。 **根本**[コンポン] ひとつながりの物事のもとになる事柄。「事件の起きた〜は金銭への執着にある」「ねじ曲がった性格を〜から鍛え直す」 ### ●始まりの要因 **切っ掛け**[きっかけ] 何かが始まる直接の原因となる事柄。「この事件を〜に、二人の仲は急速に冷えていった」「〜がなければなかなか実行が難しい」 **端**[タン] を発[はっ]する 何かが始まる直接の原因となること。「今回の大臣の辞任劇は、就任挨拶やらにおける党批判に〜を発している」「彼の渡米は日本人選手の大リーグでの活躍の〜を開いたといってよい」◇「端を開く」「端を発する」という形で使われることが多い。 **端緒**[タンショ] 物事を行ったり解決をつけたりするためのきっかけとなる事柄。「1通の手紙を〜として募金活動が始まった」「〜を開く」◇「たんちょ」は慣用読み。 **発端**[ホッタン] 物事の起こるきっかけ。「事件の〜となったのは駅のホームでのささいなげんかです」 **転機**[テンキ] 物事が転換するきっかけ。「父の死を〜に、家業を継ぐことにした」「私の〜は30歳のときやってきた」 **動機**[ドウキ] ある行動を起こしたり、決心をしたりする直接のきっかけとなる事柄。「この会社に応募された〜はなんですか」「犯行の〜を解明する」 **動機付け**[ドウキづけ] ある行動を起こさせ、目標に向かわせる過程。特に教育で、学習の目的・必要性をはっきりさせて、学ぶ意欲をうながすための導入の過程。「生徒にやる気を起こさせるためには、〜が重要である」◇「モチベーション」の訳語。 **モチベーション**[モチベーション] 「動機付け」の洋語的表現。◇「モチベーションが上がる(下がる)」のように、「動機付けによって生まれるやる気(の強弱)」の意で用いられることがある。motivation **契機**[ケイキ] 何かが始まる直接の原因・きっかけ。「その事件を〜にこの条例が制定された」 **機**[キ] うまいぐあいに何かを始められそうなきっかけ。「この旅を〜に、英会話を勉強する」「〜が熟すのを待っていては遅い」 **機縁**[キエン] ある物事の始まりとなるそのきっかけ。「今回の訪米を〜として講演活動を始めませんか」◇そのきっかけをもとによいことが始まるという意味合いで用いる。 ●戦端[センタン] → 3701戦うi●戦争の契機 ●手掛[てがか]り・糸口[いとぐち] → 1810解くk●解く手がかり <1616> ### ●兆し **種**[たね] 好ましくない人為的な事柄が生じるきっかけや原因。「けんかの〜は何だ」「悩みの〜」「心配の〜」 **火種**[ひだね] 争いごとが生じるきっかけ。「戦争の〜」 **火元**[ひもと] 騒動や事件のもと。「この法案を巡る騒ぎの〜はA党である」 **口火**[くちび] あることが次々と起こる、そのきっかけとなる最初の段階。「それが戦争の〜になった」「交渉で〜を切る」 **引き金**[ひきがね] ある物事を引き起こすきっかけとなる事柄。「彼の失言が〜となって、暴動が起こった」 **導火線**[ドウカセン] 激しい出来事を引き起こすきっかけ。「ささいなことが大事件の〜となることがよくある」 ### ●きざすこと **兆し**[きざし] 物事が起こることを知らせるような事柄。「雪はまだ残っているが、晴れ間がのぞくと春の〜が感じられる」「わずかながら景気回復の〜が見える」◇「萌し」とも書く。 **兆**[チョウ] きざし。「不況脱出の〜いまだ見えず、経済は低迷を続けている」 **兆候**[チョウコウ] 物事の今後の変化のきざし。「患者には順調な回復の〜が見られる」◇「徴候」とも書く。 **前兆**[ゼンチョウ] 物事が起こる前にそのことを知らせる事柄。「この湿った南風は、経験からいって山の上では荒れ模様になる〜だ」 **予兆**[ヨチョウ] 文前兆。「昔から、なまずが暴れるのは地震の〜だといわれる」 **前触れ**[まえぶれ] 物事が起こる前にその気配を感じさせる事柄。「地震はいつもなんの〜もなくやってくる」 **先触れ**[さきぶれ] 出来事を前もって知らせたり感じさせたりするような現象や事柄。「この微震は大噴火の〜かもしれない」 **虫の知らせ**[むしのしらせ] なにか悪いことが起こりそうに感じられる出来事。「祖父の亡くなる前日に彼の夢をみたが、あれが〜というものだろうか」 **危険信号**[キケンシンゴウ] 状況の悪化を示すような、そこから判断して、それ以降は用心しないと危険であることを示す象徴的な事実や出来事。「腹囲95cm、まさにメタボリックシンドロームの〜がともった」 **赤信号**[アカシンゴウ] 危険な状態、あるいは危険がない状態であることを示す象徴的な事実や出来事。「その会社は、不渡りを1回出していて、すでに経営に〜がともっている」 **黄信号**[キシンゴウ] やや危険な状態ではあるが、まだ大丈夫だということを示す象徴的な事実や出来事。「中性脂肪の数値が高く、健康に〜がともった」 **幸先**[さいさき] 物事が今後どうなるかを示す前ぶれ。「彼女の始めたブティックは開店と同時にたいへんなにぎわいで、〜のいいスタートをきった」◇本来はよいことが起こる前触れ。 **験**[げん] なにかが起こる前にそれを知らせるような出来事・事柄。「お告げに神の〜が現れる」「鳥が窓から飛び立ったが、異変が起こる〜だろうか」◇「験」とも書く。 **徴**[チョウ] 「しるし」の漢語的表現。「易者は彼の顔を見て、衰運の〜があると言った」 **走り**[はしり] 物事の始まりを思わせる事柄。「このぐずついた天気は梅雨の〜だな」 **目覚め**[めざめ] 目覚めること。「性の〜」 **芽生え**[めばえ] 心の中で大きな位置を占めることになりそうな感情や考えが新たに現れること。「人の役に立ちたいと考えたこと、それこそがボランティア精神の〜である」 ●予感[ヨカン] → 0500感じるg●事柄を感じる ●胸騒[むなさわ]ぎ → 1503気になるn ### ●よいことや悪いことのきざし **験**[ゲン] これから先に起こることのよしあしを示すような出来事・事柄。「宝くじをたまたま買ったこの売り場で、前回1等が出ていたとは〜がいい」 **影**[かげ] 不吉なことが起こりそうなきざし。「戦争の〜」 **奇瑞**[キズイ] めでたいことの起こる前兆として現れる不思議な現象。「その寺ではよいことが起こる前、白鹿が〜として現れたのだという」 **祥瑞**[ショウズイ] めでたいことの起こる前触れ。「中国では偉大な皇帝の現れる前、各地で〜が見られたという」 **瑞祥**[ズイショウ] なにかめでたいことが起こるきざし。「美しい色の雲が陣の上にあるのを見た軍師は、それを勝ち戦の〜と見た」◇「瑞象」とも書く。 **瑞兆**[ズイチョウ] めでたいことの起こる前触れ。「白い蛇は神の使いとされ、それが現れるということは〜なのだという」 **吉祥**[キッショウ] めでたいことのきざし。「その当時ここを治めていた武将が〜を得てこの地に氏神を祭ったのだという」〜天◇「きちじょう」ともいう。 **吉相**[キッソウ] よいことの起こる前兆が、何かの形となって現れた前兆。「アメリカに到着したときに見た虹を、彼はこれからの生活に対する〜だと思った」⇔凶相 **吉兆**[キッチョウ] よいことやめでたいことの前兆。「この暑さがまとまったということが彼の成功への〜だといってよかった」⇔凶兆 **曙光**[ショコウ] 図悪い状況下において出てきた将来への明るい見通しやきざし。「不況脱出の〜が見え始めた」 **凶兆**[キョウチョウ] 図よくないことの起こる前兆。「昔、民衆は皆既日食を見たとき、天が凶事の起こる前兆として恐れた」→吉兆 **凶相**[キョウソウ] 悪いことが起こりそうな、目に見えてとれる前兆。「もう立秋だというのに稲がちっとも穂をつけないというのは、悪いことの起きる〜のように思われた」→吉相 **影**[アンエイ] 図よくないことの起こりそうな気配。「エースのひじの故障が、チームの今後に〜を投げかけている」◇「暗翳」とも書く。 ●はじめの言葉・文章[ことば・ぶんしょう] → 2204著すk●冒頭の文、→ 2103説くk●その他の説 ## k 名詞の類:モノ **第一号**[ダイイチゴウ] その製品などのいちばんはじめに世の中に出たもの。「この自動車が日本における国産車の〜となった」 <1617> **初物**[はつもの] その季節になって多くとれたりなったりする野菜・果物・魚介類などの、初めてのもの。「〜を食べると75日寿命がのびるといわれている」 **初穂**[はつほ] 神仏に供える、その年に初めてとれた稲穂、または初めて収穫した農作物。「その年は〜も供えられぬほどに大凶作の年だった」 **若葉マーク**[わかばマーク] 自動車の運転を始めたばかりの初心者であることを示すマーク。「道路で〜をつけた車を見つけたらできるだけ道を譲ることにしている」◇「マーク(mark)」は「しるし」の意。 **第一声**[ダイイッセイ] なんらかの出来事の後などに公の場で、最初に発する言葉。「選挙戦が始まったその日に、彼は駅前で〜をあげた」 ●初荷[はつに] → 6200移すk●運ぶもの ●初版[ショハン]・創刊号[ソウカンゴウ] → 2205刷るm●版●号 ●処女作[ショジョサク] → 6800作るk●作品 ●始発[シハツ] → 2701出かけるk●始発・終発 ●初任給[ショニンキュウ] → 4609稼ぐk●給料 ●初氷[はつごおり] → 7402固まるk●氷 ●初霜[はつしも] → 8708降るk●霜 ## q 名詞の類:イキモノ ●初花[はつはな] → 0108咲くk●ある時期に咲く花 ●初雁[はつかり]・初鶯[はつうぐいす] → 4912飛ぶr●雁●うぐいす ## s 名詞の類:ヒト ### ●はじめの人 **祖**[そ] 図その家系の、あるいはある物事を始めた、そのはじめの人。「彼の家系は嵯峨天皇を〜とする一族だという」 **初祖**[ショソ] 図家系または習い事の流派でその始まりとなる人物。「家元の自宅の床の間には、〜の作といわれる花生けが置かれていた」 **高祖**[コウソ] ①古く中国で、王朝を建てた天子。漢の劉邦、唐の李淵など。②図(「祖父母の祖父母」の意から)遠い先祖。 **始祖**[シソ] 図その物事を最初に始めた人。「宮本武蔵は二刀流の〜である」 **太祖**[タイソ] 中国・朝鮮などで王朝を興した始祖に対する尊号。◇宋の趙匡胤、遼の耶律阿保機、元のチンギス=ハンなど。 **元祖**[ガンソ] その物事を始めた最初の人。「彼が固形燃料を製造した〜だ」 **先祖**[センゾ] その家の家系で、自分より前の世代の人で、すでに死んでいる人。特に、その家系の始まりに位置する人。「〜の霊を供養する」 **祖先**[ソセン] その家系の始まりに位置する人物。「その一族は猿田彦命を〜として祭っている」 **父祖**[フソ] 図父や祖父、あるいは代々の先祖。「〜伝来の土地」 **祖宗**[ソソウ] 文始祖とそれを継いできた人々。 **遠祖**[エンソ] 図その家系の、時代をかなりさかのぼった先祖。 **皇祖**[コウソ] 皇室の祖先。特に、天照大神や神武天皇など。 **本家**[ホンケ] 血筋や流派がそこから分かれたもととなっている家の人。「同じ屋号の者が近所同士で、こちらが〜だ、元祖だとやっているのはみっともない」◇その家や店をも指す。 **本家本元**[ホンケホンもと] いちばんはじめのおおもととなる家の人。「それについての研究だったら、彼が〜だ」◇その家をもいう。 **家元**[いえもと] 能楽・狂言・茶道・華道などの伝統的な技芸の世界で、その流派の本家として正統を伝承する人。▷〜制度 **宗家**[ソウケ] 図家元。「茶道の〜」◇「そうか」ともいう。 **初代**[ショダイ] 家系、芸事、役職などのはじめの代の人。「この家の〜は戦国時代の武将の家臣になっている」「アメリカ合衆国の〜大統領はワシントンだ」 **初世**[ショセイ] 主に芸事の家系で継承・世襲する名前の、その最初の人。◇役職や芸事と関係のない家系の祖に対して「初代」は使うが、「初世」は使わない。西洋の名前の場合は「一世」を用いる。 ▶始[はじ]めた人[ひと] → 9003始めるs ### ●火付け役 **火付け役**[ひつけやく] その後の、ひとまとまりとしてとらえられるような出来事や事件などが始まるきっかけをつくる(つくった)人。 **言い出しっ屁**[いいだしっぺ] その後の、ひとまとまりとしてとらえられるような出来事や事件などが始まるきっかけとなる提案をした人。「〜の私がやるはめになった」◇最初に臭いと言い出した人が、おならをした(責任がある)本人である、ということから生まれた言葉。 ### ●初めて経験する人 **初心者**[ショシンシャ] 習い事を始めたばかりの人。「篆刻を習い始めて5年にもなりますが、まだまだ〜の域を出ません」 **ビギナー**[ビギナー] 「初心者」の洋語的表現。「なかなかコースに出る機会がないものですから、いつまでたってもゴルフは〜ですよ」beginner ▶初産婦[ショサンフ] △ 0100生むs●産婦 ▶初子[ういご]・初孫[はつまご] △ 0104生まれる●生まれた順序●孫 ## u 名詞の類:トコロ ### ●始まるところ **源**[みなもと] 川の流れ出る、もとのところ。「利根川は〜を丹沢山に発する川です」 **水源**[スイゲン] ①川の流れ出るもとのところ。「川の〜をたずねて最上流までさかのぼるとほんのしずくほどの湧き水であることがよくある」②上下水道・農業用水などを供給するところ(川)。「東京の飲料水は、利根川・荒川・多摩川などを〜にしている」 **出発点**[シュッパツテン] 物事が始まるところ。「彼は激戦区で当選し、政治家としての〜に立った」 **スタートライン**[スタートライン] 「出発点」の洋語的表現。「新たな人生の〜に立つ」◇和製洋品。スタート(start)+ライン(line) **起点**[キテン] その鉄道や道路などの出発点。「東海道線の〜は東京駅だ」⇔終点 **振り出し**[ふりだし] 物事を行うその出発点。「彼のコンサートは北海道を〜に沖縄まで全国を縦断する予定だ」「ホームランで同点に追いつき、試合は〜に戻った」 <1618> ### ●文・文章・発話の始まりの部分 **書き出し**[かきだし] 文章のはじめの部分。「〜から凝った文章」 **話し始め**[はなしはじめ] 話をはじめた最初の部分。「〜だけは威勢が良かった」 **冒頭**[ボウトウ] 文のはじめの部分。 **冒頭**[ボウうとう] 文章ないし発話(をともなう物事)のはじめの部分。「作品の〜で暗示された結末」「〜に述べたとおり、この活動はボランティアの協力ぬきには考えられない」▷〜陳述 **前置き**[まえおき] 話や文章で、本題に入る前に述べられる、始まりの部分。「〜が長いわりにはたいしたことが書かれていない」 **枕**[まくら] 落語などで本題の前に語る前置き。「いつもと同じ〜を振って本題に入る」 **巻頭**[カントウ] 書物の最初の部分。「〜の言葉」「〜を飾る」⇔巻末 **開巻**[カイカン] 書物を開くこと。書物の最初の部分。「〜第1ページ目には著者近影が掲げられている」「〜第1章」 ●プロローグ → 4309演じるk●台本とせりふ ## x 名詞の類:トキ ### ●始まったころ **初め**[はじめ] 始まったばかりのころ。「慣れない〜は失敗ばかりしていた」「〜そう思った」◇「始め」と書くこともある。副詞的にも使う。 **頭**[かしら] ある期間のはじめの部分。「彼は来月の〜には首相に同行してヨーロッパへ向かう予定だ」 **最初**[サイショ] 始まったばかりのころ。「あまりに変わっていたので、〜別人かと思った」◇副詞的にも使う。 **当初**[トウショ] そのことを始めたり計画したりした、その始まりのころ。「〜の計画では、〜に変化が見られたため、ここにきて〜の計画を見直す必要が生じた」▷〜予算 **太初**[タイショ] この世界ができた、その始まりばかりのころ。「〜、神々はさまざまな方法でさまざまな国を生んだ」 **初頭**[ショトウ] 時間や時代の区分で、その始まりの時期。「徳川氏が江戸に幕府を開いたのは、17世紀〜のことだった」 **草創期**[ソウソウキ] 何かができてまだ日が浅い、その始まりの段階の時期。「会社の〜には苦労が絶えなかった」 **揺籃期**[ヨウランキ] ものごとが形をととのえて発展する以前の、始まりの段階。「長い〜を経て、中南米文学がようやく花開いた感じである」 ### ●はじめの時期 **出始め**[ではじめ] 世の中に出まわり始めたころ。「ワープロは、〜にはたいへん高価だった」 **出鼻**[でばな] ある物事を始めたまさにその時。「気分のよく書き始めた、まさにその書き始めた〜を電話にじゃまされてしまった」「〜をくじかれる」◇「ではな」ともいう。「出鼻」とも書く。 **初期**[ショキ] ある期間のはじめの時期。「江戸時代の〜にはこのあたりは海だった」⇔末期 **早期**[ソウキ] ある物事がまだあまり進んでいない時期。「癌も〜に発見して治療すれば、完治することも多い」「紛争地域では、敵対国の侵略に〜に応じられる態勢がとられている」▷〜発見・〜治療 **始期**[シキ] ある物事の始まりの時期。⇔終期 **期首**[キシュ] ある期間のはじめ。⇔期末 **初年度**[ショネンド] なにか物事を行うのに年度単位で考えたときの最初の年度。 ●上期[かみき]・前期[ぜんき] → 6500分ける× ### ●はじめの日 **入り**[いり] 季節のシーズンに入った最初の日。「今日から梅雨の〜だ」 **初日**[ショニチ] あるひとつながりの催しや興行の始まる日。「〜から大入りの盛況だ」 **初夜**[ショヤ] これからそれが続く最初の夜。特に、新婚夫婦として迎える最初の夜。 ### ●春のはじめ **浅春**[センシュン] 春の始まりにあたる早い時期。「〜にひと雨くるごとに、暖かくなる」 **浅春**[センシュン] 春とはいえまだその気配が十分ではないような時期。「北陸を旅したのは、春とは名ばかりで雪の残る〜のころだった」 **初春**[ショシュン] の候 「謹んで〜のお喜びを申し上げます」などと年賀のあいさつに用いられるときは年のはじめの意。 **新春**[シンシュン] 春のはじめ。 **立春**[リッシュン] 暦のうえで春の始まりとなる日。2月4日ごろ。 **早春**[ソウシュン] 立春を過ぎたばかりの春のはじめのころ。「この信濃路ではいたるところで猫柳が芽吹いていた」 **孟春**[モウシュン] 春を三分したときのはじめのひと区分。 ### ●夏のはじめ **初夏**[ショカ] 夏のはじめ。 **立夏**[リッカ] 暦のうえで夏の始まりとなる日。5月6日ごろ。 **孟夏**[モウカ] 図夏を三分したときのはじめのひと区分。 ### ●秋のはじめ **初秋**[はつあき] 図秋のはじめ。 **新秋**[シンシュウ] 秋のはじめ。 **立秋**[リッシュウ] 暦のうえで秋の始まりとなる日。8月8日ごろ。 **早秋**[ソウシュウ] 秋のはじめ。「〜を迎えたが、まだまだ残暑が厳しい」 **早秋**[ソウシュウ] 夏が終わって秋になったばかりのころ。 **早秋**[ソウシュウ] 立秋を過ぎた、秋のはじめのころ。「〜の裏磐梯には紅葉はまだだったが沼がきれいだった」 **孟秋**[モウシュウ] 秋を三分したときのはじめのひと区分。 ### ●冬のはじめ **初冬**[はつふゆ] 図冬のはじめ。 **初冬**[ショウトウ] 冬のはじめ。 <1619> ## 始まる9000x〜終わる9001a 38 **立冬[リットウ]** 暦のうえで冬の始まりとなる日。11月8日ごろ。 39 **孟冬[モウトウ]** 冬を三分したときのはじめのひと区。 ●年月のはじめ 40 **元日[ガンジツ]** 1年の始まりの日である1月1日。 41 **元朝[ガンチョウ]** 元日(の朝)。 42 **元旦[ガンタン]** 文元旦。 43 **月初[つきはじ]め** その月のはじめ。 44 **年始[ネンシ]** その年のはじめ。▷年末〜 45 **年初[ネンショ]** 年始。 46 **年頭[ネントウ]** 「年始」の改まった言い方。「〜のあいさつ」▷〜教書 47 **三箇日[サンガニチ]** 正月の元日・2日・3日の3日間。 48 **松[まつ]の内[うち]** 正月の松飾りがある期間。ふつう元日から7日まで。 49 **元年[ガンネン]** 年号の改まった最初の年。◇「鉄道元年」のように、ある物事が始まった最初の年の意でも用いる。 50 **初年[ショネン]** 物事の始まる最初の年。▷〜兵 # 9001 終わる ## a 動詞の類 ●終わる 00 **終[お]わる** 続いていた物事がそこから先は続かなくなる。「昨日で1学期も終わり、公園やプールは子供たちで大にぎわいだ」「一生が〜」「話が〜」「夏が〜」「仕事が〜」始まる 01 **了[リョウ]する** 終わる。「必要な手続きが万事〜するまで、待機せよ」「了す」ともいう。 02 **終了[シュウリョウ]** 物事があったが無事終わること。「野外コンサートも無事〜した」試合〜 開始 03 **終止[シュウシ]** 続いていた物事があった状態から終わりの状態に達すること。「資金的な援助が途絶えてしまい、活動を〜させざるをえなくなった」 ▷〜形・〜符 04 **引[ひ]ける** 会社や学校などで、その日の勤務や授業が終わって帰ることができる。「今日は会社が3時で〜」◇「退ける」とも書く。 05 **切[き]れる** 関係や時間などが終わりになる。「昨日で定期が切れてることをすっかり忘れてたよ」「あんな男とは早く切れたほうがいい」 06 **立[た]ち消[ぎ]えになる** 物事がその途中で終わりになる。「みんなで飲もうという話は、いつのまにか立ち消えになった」 07 **尽[つ]きる** 続いていた物事がそこで終わる。「真夏の太陽の下、無限に続くかと思われた道も、ついに尽きた」「彼女とは久しぶりに会ったので、いったん話し始めると、話が尽きなかった」 08 **果[は]てる** 続いていた物事がそこで終わりをむかえる。「10年ぶりに再会した同級会が果てたのは、終電もなくなった午前1時のことだった」「いつ〜ともしれない紛争」「宴が〜」 09 **ちょんになる** 物事が終わる。「買い物も済ませたのに、肝心の車が使えなくて、ピクニックの計画はちょんになってしまった」◇芝居の終わりに入れる拍子木の「ちょん」という音から。 10 **跡[あと]を絶[た]つ** あることがある時を境に急に起こらなくなる。「信号機が設置されて以来、ここの交差点での衝突事故は跡を絶った」 11 **閉止[ヘイシ]** その本来の働きがとまること。▷月経〜 ●完全に終わる 12 **完結[カンケツ]** 全集・連載小説・連続テレビ番組など、続いていた物事が終了すること。「好評だったこの連載も次号をもって〜する」 13 **完了[カンリョウ]** 一連の物事が完全に終わること。「プロジェクト自体は〜してもその部署は今後も残される」 ●仕上がる・完成する → 6801できるa●仕上がる ●期間が終わる 14 **明[あ]ける** あるひとくくりの時間が終わること。「連休が明けたので電車が混んでいる」「年が〜」「喪が〜」 15 **年季[ネンキ]が明[あ]ける** ある期間の奉公が終わる。「ようやく年季が明けて、お礼奉公をしたら、一本立ちする」 16 **暮[く]れる** 季節・年・日など、あるひとくくりの時間が終わる。「今年もまた無事に暮れた」 17 **満[み]ちる** ある取り決められた時間の終わりに達する。「もうじき積立金の積立期限が〜」「月が満ちて子が生まれた」◇「充ちる」とも書く。 18 **満了[マンリョウ]** ある事柄が、定められた期限を迎えて終了すること。「刑期が〜して、彼は出所したらしい」 ▷任期~ 19 **除隊[ジョタイ]** 兵役を解除されること。「いよいよ来週で〜だ」「〜したらすぐ故郷に帰るつもりだ」 ●営業・業務が終わる 20 **閉[し]まる** 店などの営業が終わる。「銀行の窓口が〜前に送金の手続きをしなくては」 21 **閉館[ヘイカン]** 図書館などのその日の営業・業務が終わる、またはその施設が閉鎖されてしまうこと。「図書館へ駆けつけたが、ちょっとの差で〜してしまっていた」「今年いっぱいで市の博物館が〜する」→開館 22 **閉園[ハイエン]** 幼稚園・動物園・公園など「園」と名のつく施設のその日の営業・業務が終わる、またはその施設が閉鎖されてしまうこと。「冬場は公園が4時で〜してしまうので不便だ」「その幼稚園が〜したのは放漫経営のためらしい」→開園 9 23 **閉院[ヘイイン]** 病院などのその日の営業が終わったり、またはそこが閉鎖されてしまうこと。「今日は12時で〜してしまうので急がないといけない」「その病院は過疎化のあおりで〜した」→開院 24 **閉廷[ヘイテイ]** 法廷での審理が終わること。「取材のために傍聴しようと駆けつけたが、ちょうど閉廷したあとだった」 <1620> # 終[お]わる9001a ### ●行事が終わる **閉会[へいかい]する** 会合や集会などの集まりが終わること。「今後の経済的な協力を約して大会は~した」~式開会 **幕[まく]が下[お]りる** ①芝居が終わる。②続いていた行事や催し物が最後となって終わる。「学園祭の幕が下りた後は脱力感だけが残った」 **閉幕[へいまく]する** 続いていた大規模な会議やスポーツ大会などが終わること。「国会はようやくのことで予算が成立して〜した」開幕 **閉講[へいこう]する** 講座や講義などが終わること。「今回限りでこの講座は〜することになりました」開講 ### ●済む **済[す]む** しなければならないことが終わる。「向こうのほうの仕事は済んだので、手伝います」「それだけ言えば、もう気は済んだろう」 **既済[きさい]** 借金の返済など、しなければならない物事が済むこと。「住宅ローン借入金の~した分のほとんどは利息だ」未済 **上[あ]がる** ①物事がひととおり済んで、終わりになる。「雨もすっかり上がって、星が見えている」「今書いている原稿は、なんとか8月中に~よう努力しています」「月経が~」「乳が~」②決められた最終段階に達して、その勝負事やゲーム(の1回の勝負)が終わる。「双六で一番に上がった」 **跳[は]ねる** その日の芝居などの興行が終わる。「芝居が跳ねてから飲みに行こう」 ### ●終わって落ち着く **落[お]ち着[つ]く** 物事が安定した状態に定まる。「あいつとはあれこれともめたこともあったが、ここへきてようやく落ち着いた」 **落着[らくちゃく]する** もめていた部分が解決したので、争いもまもなく〜する見通しとなった」一件~ **収[おさ]まる** 乱れた状態が終わって落ち着く。「争いがまるく〜」「このままでは腹の虫がおさまらない」◇「納まる」「治まる」とも書く。 **決着[けっちゃく]する** もめごとなどがはっきりした形で決まって終わりになること。「友人の離婚騒動も、今月の終わりには〜するらしい」◇「結着」とも書く。 **収[おさ]まりが付[つ]く** 物事が落ち着くべきところに落ち着く。「みんなが言いたい放題では、いつまでも収まりがつかない」「つるの一声でごたごたに~」 **示[しめ]しが付[つ]く** 手本を示すべき立場にある者の行いが、ほかの者のよい手本となって、収まる。「先輩がそんな弱音を吐いていたんじゃあ、下級生に示しがつかんだろう」「ここでおまえを許したら、ほかの者に示しがつかない」◇多く「示しがつかない」の形で用いられる。 **決[き]まりが付[つ]く** どのようにしたらよいかが決まっていない、はっきりしていない物事に、はっきりとした結論が与えられる。「2人の論争に〜のはいつだろう」 **決着[けっちゃく]が付[つ]く** 物事に結論が出て終わりになる。「長年の論争にようやく~」決着がついた」 **けりが付[つ]く** はっきりしていなかった物事に決着がついて終わりになる。「〜た」◇「けり」は、和歌・俳句に助動詞「けり」で終わるものが多いことから、「決着・結末」の意。 **区切[くぎ]りが付[つ]く** 物事がひととおり済んで、一区切りつく。「ようやく調査にも区切りがついて、あとは書き上げるだけとなった」 **一段落[いちだんらく]する** 物事がひととおり済んで、きりのいいような、区切りのついた状態になること。「仕事が〜したらまた酒でも飲みに行こうか」◇「ひとだんらく」ともいう。 **一息[ひといき]吐[つ]く** 仕事などが一段落して余裕ができたこと。「~たので、お茶でも飲みに行こう」 **終息[しゅうそく]する** 伝染病や戦争など、世間が沸き立つような状況が終わること。「このままでは不景気が〜するようなことはないから、なんらかのてこ入れ策が必要となる」「戦争が〜する」◇「終熄」とも書く。 **終結[しゅうけつ]する** その事態や一連の事件などが終わること。「紛争は今回の合意によっていちおう〜したととらえていいだろう」 **終決[しゅうけつ]する** 物事に決着がついて終わること。「争議は委員長が引責して〜した」 **方[かた]が付[つ]く** ごたごたしていた物事が決着がついて終わりになる。「彼の離婚話は、いちおう金銭でかたがついた」◇「片が付く」とも書く。 **片付[かたづ]く** ごたごたしていた物事が解決して終わりになる。「著作権の問題も片付いてようやく大々的な研究が始められる」 ●急転直下する→7202変わるh●急に変わる **尽[つ]きる** その物事に対し、(中途の段階で)気力や体力がすっかりなくなって終わる。「会社の仕事と並行して博士号取得を目指したが、あまりに忙しくて途中で向上心が尽きた」 **力尽[ちからつ]きる** 持てる力を出し切って、中途段階で終わる。「体調もよくなかったせいで、富士山の八合目付近で力尽きた」「全集の第5巻まで読んで力尽きた」 **燃[も]え尽[つ]きる** 物事を成し遂げるために、もてるすべての力や情熱を注ぎきってしまう。「決勝戦でチーム全員燃え尽きた」 **完全[かんぜん]燃焼[ねんしょう]する** 物事を成し遂げるために、もてるすべての力や情熱、エネルギーを満足のいくまで注ぎきること。「高校生活最後の文化祭で〜した」 ### ●帰する **帰[き]する** 物事が最終的にある状態に至る。「勝利はわれらの手に帰した」「水泡に~(せっかくの努力が無駄になる)」 **帰結[きけつ]する** 議論などが最終的にまとまって、結論に至ること。「さんざんもめたが、結局賛成に~した」 **帰一[きいつ]する** 分かれているものが最終的に一つのものに帰すること。「結局は一つの結論に~する」 **帰着[きちゃく]する** 経過はさまざまであるが、ある点に落ち着きつくこと。「問題の〜点はいつも金のことであった」 <1621> # 終[お]わる9001a~f **帰趣[きしゅ]** 物事が時間の経過とともに進んで、最終的な結末に至ること。「勝敗の〜はまだわからない」 ## d 形容動詞の類 ### ●終わりの **終[お]わりの** 物事が終わろうとするときのことである様子。「途中から会場がざわざわし始め、〜の言葉が聞き取れないほどになった」「この番組の〜のほうでお知らせがあります」「仕事は7時までで〜だ」始めの **御仕舞[おしまい]いの** 物事が終わろうとしている様子で、終わりになる様子。「さっきの話は〜のほうがよく聞き取れなかった」「今日はこのへんで~にしよう」◇「仕」はあて字。「御終い」とも書く。「終わり」よりも口語的で、くだけた言い方。「しまい」とすると、ぞんざいな言い方になる。 **最後[さいご]の** 順に続いてきた物事が終わろうとする、ぎりぎりのところのことである様子。「祖父はその戦争を体験した〜の生き残りだ」「~の人は電気を消して出てください」▷~通牒~通告最初 **最終[さいしゅう]の** それ以上あとには続くものがない様子。「これが、いままで検討してきた内容をまとめた〜の文書です」▷~回・~日・~審査・~便・~弁論・~目標・~段階 **ラスト[ラスト]の** 順番に行われるある物事のいちばん最後のものである様子。「その映画の〜の場面は、予想外の展開だった」▷〜チャンス・〜バッター・〜オーダーlast **追[お]い込[こ]みの** 仕事の仕上げなど、最後の段階で、集中して物事を進める様子。「いよいよこの仕事も〜の段階に入った」 **最終[さいしゅう]的[てき]な** 最後に至る様子。「提出された議案に対する〜な決議は明日に持ち越された」 **終[つい]の** 一生の最後である様子。「あのときが母との〜の別れであった」 ●終発の→2701出かけるd ### ●順位が最後である様子 **びりの** 順位が最後である様子。「彼は小さいころはひ弱な子供で、かけっこではいつも〜だった」 **びりっ尻[けつ]** 「びり」をさらに強調した言い方。「おかげさまで、びりっけつは免れました」◇「けつ」は「穴」の字音からとされ、「穴」と書くこともある。 **どん尻[じり]の** 順位・順番などがいちばん最後である様子。「弱小だったあの野球部は今年もまた〜だった」「さて~にひかえしは」 **最後[さいご]尾[び]の** 順番や列などの最後である様子。「つとめさせていただきます」 ### ●済んでいる様子 **済[す]み** 果たすべき事柄が済んでいる様子。「代金はもう~となっていますので」 **盛[も]り込[こ]み済[ず]みの** 必要な事柄が、すべてその中に入り入れてある様子。「検討会で出た意見はすべて報告書に〜になっている」 **売約[ばいやく]済[ず]み** それを売る約束が済んでいる様子。「人気が入った物件は全部~だ」「個展は盛況で、どの作品にも〜の札が張ってあった」 ●用済みの→9103要るd●不必要である様子 ### ●途中で終わっている様子 **尻切[しりき]れ** 物事がその途中で終わっている様子。「話の結末の部分が〜になっている」 **尻切[しりき]れ蜻蛉[とんぼ]** 物事がその途中で終わっていることのたとえ(おの部分が欠けているとんぼのたとえ)。「昔書いた~の小説が引き出しから出てきた」 ## f 副詞の類 ### ●終わりに **終[お]わりに** 何かが終わるろう、あるいは終えようとするときのことである様子。「~、裁判長が被告人に言葉をかけた」 **御仕舞[おしまい]いに** 何かが終わろうとして、終わりになる(する)ときのことである様子。「その客は品物にあれこれけちをつけ、〜何も買わないで帰った」◇「仕」はあて字。「御終いに」とも書く。「終わりに」よりも口語的で、くだけた言い方。 **仕舞[しまい]いに** 「おしまいに」のぞんざいな言い方。「最初は静かに飲んでいた酔客は、だんだん声が大きくなり~大声で歌い出した」 **最後[さいご]に** 物事が終わろうとするとぎりぎり、あるいは終えようとするぎりぎりのところのことである様子。「〜、一言ごあいさつ申し上げます」 **最後[さいご]に当[あ]たり** 「最後に」の改まった言い方。「会を締めくくるに〜、ご協力いただいたられた皆様に心より感謝申し上げたいと存じます」◇「最後に当たって」ともいう。 **詰[つ]まり** 物事のいきつく終わりとしてそうである様子。「大切なのは、この文の言おうとしていること、〜意味である」「~君は何を言いたいのだ」 **とどの詰[つ]まり** 「つまり」を強めた言い方。「ポストについてもめ、監査役就任ということで落ち着いたが、〜体のいい左遷であった」◇いい結果になることに対してはあまり使われない。「とど」とは魚の「ぼら(鯔)」が大きくなるにつれて名前が変わり、最終的に呼ばれる名。 **要[よう]するに** それまでに述べ(られ)たことを、最終的にわかりやすく簡潔にいうときに用いる言葉。「僕が言いたいのは、〜無理をするなということだ」「~君はこの仕事が気に入らないということだね」 **差[さ]し詰[づ]め** いろいろ考えた中の、いちばんあてはまるものを考えた結果、そういう意を表すときに用いる言葉。「彼が信長だとすれば、〜君は家康だね」「この役ができるのは、うちの部では〜彼しかいない」◇何かにたとえるときに用いられることが多い。 **即[すなわ]ち** 先に述べた事柄の結果として、必ず後に述べるようになることをいう語。「戦えば〜勝つ」◇「則ち」とも書く。 **果[は]ては** ひとつながりになった物事の終わりである様子。「親に口答えすると思ったら、あれこれこれと言い、〜会社を辞めたいと言い出す始末だ」 <1622> # 終わる9001f~h **愈[いよいよ]**□どうしようもないという思いが強まってきた様子。「~先生にお願いするしかないだろう」◇「愈愈」とも書くが、ふつうひらがなで書く。 **詮[せん]ずる所[ところ]**□物事をつきつめた結果、必然的にそうなる様子。「〜、自らの自由のみを追求する者は、自由社会にあってもエゴイストでしかない」 **畢[ヒッ]竟[キョウ]**□その物事をつきつめて考えたその果てである様子。「あれこれ反目し合うのは、~両者が同じ思考・性格の持ち主であるからにほかならない」 **帰[き]する所[ところ]**□いろいろと議論や変遷があった末、その段階にある様子。「彼の意見も、〜、私の意見の言い換えである」 **挙[あ]げ句[く]**□いろいろあったその終わり。「さんざん道に迷った〜っもとの通りへ出た」◇「揚げ句」とも書く。「・・・したあげく」という形で用いる。連歌・連句の最後の句の意から。 **挙[あ]げ句[く]の果[は]て**□「挙げ句」を強めた言い方。「あちこちたらい回しにされた~、もとの部署に戻された」 **遂[つい]に**□そこにいたるまで長い時間を費やし、ある結果に達した様子。「長年研究してきた成果を披露する瞬間が、~訪れた」◇「終に」とも書く。 **到[とう]頭[とう]**□いろいろあったあげく、最終的にそうなる様子。「機械をいじくりまわした末、〜壊してしまった」◇ふつう、ひらがなで書く。 **結[けっ]局[きょく]**□いろいろと物事があって、最後の最後になった様子。「何をプレゼントするか迷いに迷ったが、〜最初に目にとまったものを贈ることになった」 **結[けっ]句[く]**□「結局」の古い言い方。「蓄財を考えてみたものの、~得するのは銀行だ」◇詩歌で、いちばんあとにくる句の意から。 **結[けっ]局[きょく]の所[ところ]**□「結局」を強めた言い方。「会社の経営も〜商才のない兄に代わって弟が切り盛りすることになった」 **詰[つ]まる所[ところ]**□「結局」のややかたい言い方。「この仕事が成功するかどうかは、~君の処理能力にかかっている」 **延[ひ]いては**□先行する部分で述べた事柄の影響が、さらに進んで、より相対的に大きな事柄を引き起こす原因になる様子。「この地域の活性化が~国全体の景気回復につながるのだ」「両国の友好関係は、アジア~世界の平和と繁栄に寄与する」◇ふつう、ひらがなで書く。 →1512見込むf●どうせ ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●終わり **終[お]わり**□終わること。「広い道を進んでいくと、道の〜があって、道はそこで〜となっていた」「〜よければすべてよし」「大会の〜を告げる」「この世の〜」 9**仕[し]舞[まい]**□「終わり」のやや口語的な言い方。「広い道の〜に牧場が広がっていた」「人の話を〜まで聞け」 ▷~風呂[ふろ]◇「仕」はあて字。「終い」とも書く。 **御[お]仕[し]舞[まい]**□「しまい」のていねいで、より口語的な言い方。「うな家が並んでる道のいちばん〜が私の家です」「衛星放送でテニスの試合を〜まで見たもんだから、今日は眠くって」「2人の仲はもう〜だ」 **限[かぎ]り**□それを境として終わりとすること。「今日を〜に禁煙する」 **上[あ]がり**□仕事などが終わること。「今週は早番の〜だ」 **エンド**□「終わり」の洋語的表現。「戯曲は主人公の自殺で〜となる」 ▷end **オメガ**□ギリシャ文字の最後の文字。「ものごとは、対象をどれだけ見るかということがそのアルファであり〜である」→アルファベットの最後の文字「ゼット(Z・z)」にあたるギリシャ文字「Ω・ω」から。物事の始まりを意味する「アルファ」と対応させて用いられるのが普通。 ▷o-mega **終[しゅう]局[きょく]**□①物事が終わりになること。「計画も滞りなく進み、いよいよ〜を迎える」②囲碁・将棋で、対局の終わり。「長考の末に放った一手により、相手が投了して~となった」 **此[こ]れ迄[まで]**□当人の力がそこまで及ぶという限界の事の終わり。「証拠の品をつきつけられると、〜と観念したのか自供を始めた」◇「是迄」とも書くが、ふつうひらがなで書く。 **其[そ]れ迄[まで]**□物事がそこから先はないという終わり。「彼の政治生命も、収賄罪で逮捕されたら〜だ」 ◇ふつう、ひらがなで書く。 **幕[まく]切[ぎ]れ**□ひとつながりでとらえられる物事の終わり。「政府高官の逮捕によって事件はあっけなく〜となった」 **幕[まく]引[び]き**□物事を終わりにする役割。「事件の〜をするために名探偵が登場する」~役[やく]◇舞台の幕を引く意から。 **一[いっ]巻[かん]の終[お]わり**□どうしようもないという、どうにも手遅れであること。「この失敗で、俺の人生ももう〜だ」「ここでパラシュートが開かなかったら〜だ」 ◇1巻からなる読み物が終わる意から。 ### ●催し物などの終わり **御[お]開[ひら]き**□おめでたい集まり、祝宴などの終わり。「そろそろ〜にして、2次会へと参りましょう」◇「終わり」という言葉を嫌い、縁起をかついでいう。 **御[お]積[つ]もり**□その1杯を飲んで酒を終わりにすること。「この一杯で〜にしよう」 **結[むす]び**□相撲の取組などの終わり。「本日の〜の一番は全勝力士同士の対戦だ」 **終[しゅう]幕[まく]**□催し物・事件などの終わり。「迷宮入りと思われた事件もあっけない〜を迎えた」▷序[じょ]幕[まく] **フィナーレ**□催し物などの終わり。「大会の〜を飾るにふさわしい金メダル獲得であった」 ▷finale **打[う]ち出[だ]し**□相撲などの興行のその日の終わり。「今日の〜は6時半だった」 **打[う]ち止[ど]め**□芝居・相撲などの、その日の、また、続いていた興行全体の終わり。「この一番にて本日の~」◇「打ち留め」とも書く。 **はね**□芝居などの興行のおしまい。「もう〜たあとだから、今から小劇場に行っても席がないだろう」 <1623> # 終わる9001h ### ●ゲームの終わり **ゲームセット**□テニス・バレーボールなどでの試合の終わり。◇テニスで、ゲームとセットの両方の終了を意味する「ゲームアンドセット(game and set)」からという。 **ノーサイド**□ラグビーでの試合終了。◇「敵側・味方側のサイド(側)がなくなる」という意味から。▷no side **ゲームオーバー**□コンピューターゲームなどの終わり。「テレビゲームはわけがわからず、あっという間に〜になってしまう」◇「ザゲームイズオーバー(the game is over)」から。 **双六[すごろく]上[あ]がり**□双六で駒が到達地に着いたり、上がりになったりして、(1回の勝負に)勝つこと。「(双六で)今度6が出れば〜だ」 →4309演じるh●芝居などの進行 ### ●終わること **終[しゅう]審[しん]**□裁判で、それ以上は行われない最終の審理。「この訴訟もいよいよ〜だ」 **結[けっ]審[しん]**□裁判で、すべての審理が終わること。「今日でこの裁判も~を迎える」 **放[ほう]課[か]**□学校でその日の授業などが終わること。「〜に生徒たちが運動場に出てきたらしい」 ▷〜後[ご] **終[しゅう]戦[せん]**□戦争が終わること。「彼は中国大陸で〜を迎えた」~記念日[きねんび] ▷開[かい]戦[せん] ### ●終わりの部分 **最[さい]後[ご]**□ひと続きでとらえられるもののいちばん終わりの部分。「どんな状況になっても~は自分の力でやるべきだ」▷最[さい]初[しょ] **最[サイ]後[ゴ]の最[サイ]後[ゴ]**□「最後」の強調表現。「この仕事は〜まで気が抜けない」 **最[さい]終[しゅう]**□続いていた物事のそれ以上はないといういちばん終わり。「予約販売はこれで〜となります」 **ラスト**□その物事の終わりの部分。「オリンピックの〜を飾る盛大な花火」「1500m走の~はかなりきつかったが、なんとか10位までに入った」▷〜スパート・〜シーン ▷last **終[しゅう]局[きょく]**□継続して行われていた物事の最後の段階。「選挙戦もいよいよ〜だが、盛り上がらないようだ」 **終[しゅう]盤[ばん]**□①碁・将棋で、勝負が決まる最終の段階。②物事の終わりのころ。「市長選もいよいよ〜を迎えて、両候補とも熱の入った選挙戦を展開しています」 ▷~戦[せん] ▷序[じょ]盤[ばん] **終[お]わり**□物事の終わりの部分。「われわれの旅の〜を飾るにふさわしい出来事だった」 **末[まっ]尾[ぴ]**□番号・文章・列など、一続きになっているものの終わりの部分。 **終[しゅう]末[まつ]**□ひと続きの物事の終わりの段階。「ドラマも〜を迎えようとしている」▷~観[かん]・~論[ろん] **末[まつ]路[ろ]**□生涯の終わりの状態。「他人のアイディアを盗んで自分のものにしているようなやからの~など、知れている」 **終[しゅう]焉[えん]**□続いてきたある物事の終わりの段階。「社会主義体制が~を迎え、新たな経済体制への動きが見られる」 **大[おお]詰[づ]め**□小説・芝居・ドラマなどの終わりの場面。「このシリーズは紆余曲折の果てに主人公が結婚して〜を迎えるというのがお定まりのパターンだ」 **大[だい]団[だん]円[えん]**□ひと続きの出来事がまるくおさまる終わり。「半年間ずっと見ていたドラマが、今日〜を迎える」 **土[ど]壇[たん]場[ば]**□決断を迫られるような物事の最後の瞬間や場面によく用いられる。「新企画の予算案を通すかどうかの〜だったが、物価の高騰によって〜で行き詰まってしまった」◇「首を斬る処刑場」の意から。 **終[しゅう]極[きょく]**□物事のつきつめたいちばん最後。「人間はなんのために一生懸命働くのか、その〜の目的はなんなのか」 **掉[ちょう]尾[び]**□物事がその最後にきて勢いづくこと。「彼は最終セットの〜を飾ってチャンピオンと互角にわたりあった」「彼はすばらしい成績で大会の〜を飾った」◇「ちょうび」ともいう。 **結[けつ]末[まつ]**□一連の物事の最後。「この長編小説の意外な~には、胸を打たれた」 **落[お]ち**□そうなるであろうと思われる結末。「株でも宝くじでも買ったところで、どうせ損するのが〜だ」 **フィニッシュ**□続いていた動作や事柄の終わりの段階。「難度の高い技で~が決まった」 ▷finish **破[は]局[きょく]**□物事が悲劇的な方向へと進んだ、その終わり。「理想的なカップルだといわれていたのに、結婚7年目にして~を迎えた」 **カタストロフィー**□「破局」の洋語的表現。「まさに1929年の世界恐慌は経済的な〜といってよい」 ▷catastrophe →4309演じるk●台本とせりふ ### ●ある期間が終わること **明[あ]け**□あるひとまとまりの期間が終わること。▷梅雨[つゆ]~・連休[れんきゅう]~ ◇多く複合語をつくる。 **週[しゅう]明[あ]け**□1週間が終わったあと、すなわちその次の週の始まり。「~には今週の結果がはっきりする」 **休[やす]み明[あ]け**□休みが終わったあと。「〜はたまった仕事を片づけるので大変だ」 **忌[い]み明[あ]け**□服喪の期間が終わること。「彼は〜までずっと精進料理しか口にしなかった」 **忌[き]明[あ]け**□「忌み明け」のより一般的な言い方。 **寒[かん]明[あ]け**□寒の時期が終わり、立春になること。「~とはいえ、春の足音にはまだ遠い」 **満[まん]期[き]**□契約などの決められたある期間が終わること。「保険が今日で~となる」 **満[まん]願[がん]**□願をかけた日数がすべて終わること。「願をかけて祈った、今日がその〜の日である」 ### ●終わろうとする段階 **秋[あき]**□比喩的に、物事が終わりに近づいていること。「定年になって人生の〜をつくづく感じているところです」 **秒[びょう]読[よ]み**□物事が終わるまでの、きわめてわずかな時間で終わろうとしている状態。「来週の発売に向けて~の態勢に入った」9 <1624> # 終わる9001h~x **追[お]い込[こ]み**□仕事などで、仕上げのために集中して力を出す最終的な段階。「今日から新作のリリースに向けて〜に入った」「完成まで徹夜で〜をかける」 ### ●終わった状態 **果[は]て**□長い間続いてきた物事の終わりの状態。「旅路の〜には何があるのだろう」 **成[な]れの果[は]て**□以前のりっぱな状態が、見る影もなくおちぶれはてた状態。「あれが飛ぶ鳥を落とす勢いだった相場師の~だ」 **関[せき]の山[やま]**□能力や骨折りでなしうる最大限の程度であること。「佳作に選ばれるのが〜だ」 **末[すえ]**□物事の時間を経たその終わりの状態。「遊びほうけた〜に待ち受けている運命なんてのはそんな程度のものさ」「あれこれ迷った〜の結論」「こんなことがまかり通るとは、世も〜だ」 **始[し]末[まつ]**□ある物事の、いちばん最後の状態。「あっときたら酔っ払った挙げ句に路上で眠りこけてる〜さ」 **結[けっ]果[か]**□ある行為・物事のあとに残された状態や事柄。「彼のことがよければすべていいという考えは、他人への配慮を欠くことにつながっている」「検査の~、どこにも異常は見つからなかった」 ▷~論[ろん] **首[しゅ]尾[び]**□物事の最終的な結果。「開催前にはあれこれと心配したがイベントの〜は上々、大盛況であった」 ▷不~・上~ **ハッピーエンド**□物事の幸福な最後。「姉の恋愛も、ドラマのような~を迎えた」 ▷happy ending ## k 名詞の類:モノ ### ●終わりの言葉 **結[けつ]語[ご]**□その文をしめくくる結びの言葉。 **以[い]上[じょう]**□①文章の終わりに用いて、終わりを表す語。②これまで述べたこと全部。「~で私の話は終わります」 →2204著すk●末文 →2701出かけるk●始発・終発 ## S 名詞の類:ヒト ### ●リレーでの最終走者・泳者 **最[サイ]終[シュウ]走[ソウ]者[シャ]**□陸上競技のリレーで、最後に走る人。 **最[サイ]終[シュウ]泳[エイ]者[シャ]**□水泳競技のリレーで、最後に泳ぐ人。 **アンカー**□「最終走者」「最終泳者」の洋語的表現。「~にバトンが渡されました」▷anchor →0104生まれる。●生まれた順序 ## U 名詞の類:トコロ ### ●終わるところ 9**行[い]き止[ど]まり**□道がそれ以上進めなくなっているところ。「言われたとおりに来たつもりだったが、どこで間違えたか道は~となっていた」◇「ゆきどまり」ともいう。 **突[つ]き当[あ]たり**□まっすぐに進んできた道の終わりのところ。「その道の~を左に曲がって3軒目がうちです」 **どん詰[づ]まり**□道が終わっているいちばん奥まったところ。「入り組んだ路地の〜にあって、車では入れなかった」 **終[しゅう]点[てん]**□その鉄道や道路などの終わるところ。「国道1号線の〜は大阪です」▷起[き]点[てん] →5503着く●乗り物が着くところ ### ●文・文章・発話の終わりの部分 **結[むす]び**□文章などの終わりの部分。「~の言葉」 **末[まつ]**□文の終わりの部分。 **巻[かん]末[まつ]**□書物の終わりの部分。▷巻[かん]頭[とう] **掉[ちょう]尾[び]**□文章の終わりの部分。「短編集の~を飾るにふさわしい小品」◇「ちょうび」ともいう。魚が激しく尾を振る意から。 →4309演じるk●台本とせりふ ## x 名詞の類:トキ ### ●終わりのところ **終[しゅう]期[き]**□続いていた物事の終わりの時期。「プロジェクトの〜になって、新たな企画が持ち上がった」▷始[し]期[き] **末[まっ]期[き]**□①ある期間の終わりの時期。「江戸時代の〜になると、しきりに諸外国からの使節が訪れるようになった」→初[しょ]期[き] ②物事の段階がかなり進んでしまった時期。「その病気の〜はかなり悲惨だ」▷早[そう]期[き] **晩[ばん]期[き]**□ある時代やひとくくりされる時間的なまとまりの終わりのころ。「この紋様は縄文時代〜によく見られるものである」 **期[ご]**□続いていた物事が終わろうとするぎりぎりの時。「この〜に及んでなにを言う」 **期[き]末[まつ]**□ある期間の終わり。▷~試[し]験[けん]・~手[て]当[あて] ▷期[き]首[しゅ] **末[まつ]葉[よう]**□ある時代やひとくくりされる時間的なまとまりの終わりのころ。「当家の先祖が商いを始めたのは、明治も〜の40年代のことだったと伝えられている」 △6500分けるx●下期・後期 ### ●年の暮れなど **暮[く]れ**□①1年の終わりごろ。「年の〜で、にぎわうデパート」②季節の終わり。「秋の〜には一家で温泉にでも行こうか」 **年[とし]の暮[く]れ**□1年の終わりとしてとらえられる時期。「〜も押し迫ると、なかなか商談はまとまらないよ」 **年[とし]の瀬[せ]**□年の暮れ。「どこのデパートでも〜はにぎやかで、活気がある」◇せわしいとこの日々の過ぎるのが早いという意識が「年の暮れ」より強い。 **年[ねん]末[まつ]**□その年の終わりごろ。▷~調[ちょう]整[せい] ▷年[ねん]始[し] **節[せっ]季[き]**□年末。◇季節の終わりの意から。 **歳[さい]末[まつ]**□その年の終わりごろ。~助け合いと~大売り出し◇おもに行事について用いられる。 <1625> # 終わる9001x〜続く9002a **歳[さい]晩[ばん]**□年の暮れ。 **暮[く]れの春[はる]**□「年の暮れ」の漢語的表現。◇年末の贈答(品)の意で使われることが多い。 **晦[みそか]**□その月のいちばん最後の日。◇「三十日」とも書く。 **晦[つごもり]**□「みそか」の古い言い方。◇「晦日」とも書く。 **大[おお]晦[みそ]か**□1年のいちばん最後の日、すなわち12月31日。 **大[おお]晦[つごもり]**□「おおみそか」の古い言い方。◇「大晦日」とも書く。 **晦[かい]日[じつ]**□その月、その年の最終日。 **年[とし]の夜[よ]**□おおみそかの夜。 **除[じょ]夜[や]**□おおみそかの夜。▷~の鐘[かね] **除[じょ]夕[せき]**□おおみそかの晩。 ### ●終わりの日 **末[まつ]日[じつ]**□ひとつながりの期間や月などの最後の日。「1月~をもって退職します」 **千[せん]秋[しゅう]楽[らく]**□芝居・相撲などの興行の最終日。◇略して「らく」ともいう。 **楽[らく]日[び]**□千秋楽の日。 ### ●季節の終わり **暮[く]れの春[はる]**□春の終わりごろ。 **暮[ぼ]春[しゅん]**□春の終わりごろ。 **晩[ばん]春[しゅん]**□春の終わりごろ。 **季[き]春[しゅん]**□春を三分したときの終わりのひと区分。 **晩[ばん]夏[か]**□夏の終わりごろ。 **季[き]夏[か]**□夏を三分したときの終わりのひと区分。 **暮[く]れの秋[あき]**□秋の終わりごろ。 **暮[ぼ]秋[しゅう]**□秋の終わりごろ。 **晩[ばん]秋[しゅう]**□秋の終わりごろ。 **残[ざん]秋[しゅう]**□秋の終わりを名残惜しく感じるころ。「~の大和路を心ゆくまで味わってきた」 **季[き]秋[しゅう]**□秋を三分したときの終わりのひと区分。 **晩[ばん]冬[とう]**□冬の終わりごろ。 **季[き]冬[とう]**□冬を三分したときの終わりのひと区分。 ### ●月の終わり **月[つき]末[ずえ]**□その月の終わりごろ。 **月[ゲツ]末[マツ]**□「つきずえ」の漢語的表現。「給与の支払いは〜にしていただきたい」▷月[ゲッ]初[ショ] →6503区切るy●週末 →8805老いるx●晩年 →0005死ぬx●死に際 ### ●その他 **引[ひ]け時[どき]**□会社の学校などで、その日の勤務や授業が終わるころ。「~の駅はいつも混雑する」◇「退け時」とも書く。 ## Z その他 **万[ばん]事[じ]休[きゅう]す**□これ以上手の打ちようがなく、終わりだというときに用いられる表現。「もうどこにも逃げ場はない。〜だ」◇「休す」は、終わるの意。 **下[げ]駄[た]を履[は]く迄[まで]**□(「~わからない」の形で)勝敗の行方は、試合が完全に終わり着替えて履物を履くまで、どうなるかわからないということ。「駄目押しして5点差をつけたが、勝負は~わからないから気を抜くな」「~安心できない」 # 9002 続く ## a 動詞の類 ### ●続く **続[つづ]く**□①同じ状態・事態が保たれる。「この猛暑はいつまで〜のか」「長く続いている」「この番組は20年も続いている」「長距離走は、はじめから飛ばし過ぎると、後が続かなくなる」「これ以上、金が続かない」②間をおかずにある事態が次々と生じる。「陰惨な事件が~」「電車は続いてまいります」 **打[う]ち続[つづ]く**□「続く」を強調した言い方。「秋雨の長雨はいつまで〜ことやら」「~災害に、町は再建の見通しも立たない」 **引[ひ]き続[つづ]く**□物事が途絶えることなく続く。「仕事が一つ終わったと思うと、引き続いてまた次の仕事が回ってくる」「昨年に引き続き、今年も景気の回復は望み薄だ」 **亘[わた]る**□物事がある時間・期間中続く。「長時間の会議に〜」「この書はデータ収集だけでも50年にわたったそうだ」◇「亙る」とも書く。 **及[およ]ぶ**□ある物事が長時間続く。「会議は人事案件で紛糾し、深更にまで及んだ」 **跨[またが]る**□物事がある時点からもう一方のある時点まで続く。「両3年に~計画の手始めとして、まず道路整備を行う」◇「股がる」とも書く。 **長[なが]続[つづ]き**□途中で終わりになることなく時間的に長く続くこと。「あいつも仕事が〜しないでしょっちゅう職を変えている」 **継[ケイ]続[ゾク]**□それ以前の状態が続くこと。「そろそろ契約が切れる時期だが、〜して加入することにした」 **持[ジ]続[ゾク]**□ある状態が途絶えることなく続くこと。「アルカリ乾電池のほうが普通の乾電池よりもずっと力が〜する」「この鎮痛剤は12時間薬効が〜する」 **存[ソン]続[ゾク]**□体制や組織などが存在し続けること。「改革が叫ばれているが、これは現組織が〜していけるかどうかにもかかわる重大な問題である」9 **断[ダン]続[ゾク]**□とぎれがちではあるが続くこと。「台風の影響で強い雨が〜して降るでしょう」 <1626> # 続く9002a~d ょう」 **永[エイ]続[ゾク]**□ずっと長く続くこと。「不況とは言うが、それが〜するわけではないのだから、耐えよう」 ▷~性[せい] **後[あと]を引[ひ]く**□いつまでも続けてやりたくなったりやめられなくなる。「ポテトチップスを食べ始めたら、あとを引いて1袋全部食べちゃった」 **持[も]ち切[き]る**□ある状態を保ちながら最後まで続く。「慣れない司会でどきどきしたが、なんとか場を持ち切ったようだ」 →4303働くa●勤める →5505響くa●尾を引く →0104生まれるa●生まれ変わる ### ●持つ **持[も]つ**□時間の経過や環境・条件の変化にかかわらず、そのものについてある好ましい状態が続く。「この菓子は冬場なら1週間は~」「それを支えるのにこんな細いひも1本ではとてももちそうにない」「こんなに働かされては身がもたない」 **長[なが]持[も]ち**□こわれたり衰えたりしないで、もとの状態が続くこと。「この電池は高いけど~する」「あの人は丈夫で〜の典型だね」 **日[ひ]持[も]ちする**□食べ物などが腐らずに長く持つこと。「これは~しないから早く食べてください」◇「日保ち」とも書く。 **腹[はら]持[も]ち**□食べたあとで満腹感が持続すること。「ごはんのほうがパンより〜するようだ」 **火[ひ]持[も]ち**□燃料、特に炭について、いったんおこると長い時間にわたってその状態が続くこと。「この炭は〜がよい」◇「火保ち」とも書く。 ### ●他のものに続く **踵[くびす]を接[せっ]する**□①すぐあとに人が続いてくること。②物事が次から次へと続いて起こる。「子供の誕生、マイホーム獲得、海外赴任と、人生の大事がくびすを接してやってきた」◆「くびす」は「きびす」ともいう。 ### ●続いて起こる **重[かさ]なる**□ある物事にさらに他の物事が続いて起こる。「その年はそれまでの人生で最良といってよいくらいに、いいことが重なった」 **度[たび]重[かさ]なる**□何度も続いて同じ物事が起こる。「~不幸に、彼は絶望の淵に閉ざしていた」 **打[う]ち重[かさ]なる**□「不愉快なことがうち重なっても、表情には出さないところが大人物だ」 **相[あい]次[つ]ぐ**□同じような物事が続いて起こること。「被災地に、海外からの援助物資が相次いで到着した」 **連[レン]続[ゾク]**□次から次へと続いて起こること。「彼女は全国の品評会で、〜して5年間入賞している」 **連[レン]鎖[サ]**□ある事柄が別の事柄とつながり、さらにそれがまた別の事柄につながるというように、次から次へと事柄が生じること。「ある薬品を加えると、化学反応が〜していく」▷~反応[はんのう]・~倒産[とうさん]・食物[しょくもつ]~ →9701起きるa●2回以上起きる →9700現れるa●次々に現れる →7806高まるa●値が上がる →7805安いa●安くなる ## C 形容詞の類 **長[なが]い**□その物事がずっと続いている様子。「彼の話は〜」「〜ことお世話になる」「~話で恐縮ですが」▷短[みじか]い◇「永い」とも書く。 **息[いき]が長[なが]い**□ある仕事や活動などが長期にわたって続いている様子。「当初半年の予定だったが、主婦層に支持されて~番組となった」 **切[き]りが無[な]い**□いつまでも終わることなく続く様子。「平行線をたどっているのだから、いくら話をしても〜」「欲を言ったら~」◇「限りが無い」とも書く。 **果[は]てし無[な]い**□空間的な広がりや物事が、終わることなく続く様子。「果てしなく続く議論」 **際[サイ]限[ゲン]が無[な]い**□物事が、これで終わりだということがなく、ずっと続く様子。「人間の欲望には~」 **限[かぎ]り無[な]い**□限界や終わりがなく続く様子。「神は〜愛を与え給う」 **絶[た]え間[ま]無[な]い**□物事の勢いや進行などが、衰えることなく続く様子。「次々と記録を塗り替え、今や彼の人気は~」「~情熱」 **収[しゅう]拾[しゅう]がつかない**□混乱した状態が続く様子。「彼の部屋はいつも〜」 ## d 形容動詞の類 **一[いち]連[れん]の**□関連をひとつながりのものとしてとらえられる様子。「犯人は〜の盗難事件について供述を始めた」 **限[かぎ]り無[な]しの**□とぎれたり終わったりすることなく続く様子。「彼の〜のおしゃべりにつきあってはいられない」 **引[ひ]っ切[き]り無[な]しの**□とぎれることなく次々と物事が続く様子。「車が〜に通り過ぎるので、このマンションの外には洗濯物も干せない」 **陸[りく]続[つづ]きの**□人・車などが絶え間なく引き続く様子。「夜の高速道路を長距離トラックが〜として疾駆する」 **絶[た]え絶[だ]えな**□とぎれそうになりながらも、わずかに続いている様子。「道で男女が言い争いをしているらしく、〜にその声が聞こえてくる」 **途[と]切[ぎ]れ途[と]切[ぎ]れな**□とぎれながらも、かろうじて続いている様子。「泣きながら~に話す」 **飛[と]び飛[と]びの**□時間的に間があきはするが、ときどき続いて行われる様子。「デパート会場のバイトは〜の休憩しかもらえないので大変だった」 **断[ダン]続[ゾク]的[テキ]な**□とぎれながら続く様子。「たびたび紛糾するため、会談は〜に続けられた」「ここしばらくは、強い雨が〜に降るでしょう」 <1627> # 続く9002d **間欠的[かんけつてき]** 一定の間隔をおいて起こったりやんだりする様子。「マラリアの特徴的な症状として、~な発熱があげられる」◇「間歇的」とも書く。 **持続的[じぞくてき]** ある状態がとぎれることなく続く様子。「この投資により、わが国の経済への~な波及効果が期待される」 **御難続き[ごなんつづき]** 困難なことや災難が続く様子。「とんだ〜でしたね」◇丁寧な言い方だが、からかいや自嘲のニュアンスを含むこともある。 **一難去ってまた一難[いちなんさってまたいちなん]** 次から次へと困難や災難に襲われる様子。「B君は退院したばかりなのに、また別の病気で入院したらしいよ。本当に〜だね」 ## 定期的な・不定期な → 1703決まるd ### ●長く続く様子 **永続的[えいぞくてき]** 物事がずっと将来まで長く続く様子。「両国が~な友好関係を保つことが必要だ」 **半永久的[はんえいきゅうてき]** 将来的な障害や不都合さえなければ、果てることなく続く様子。「太陽電池を使用しているので、明るいところにさえ置いておけば~に動き続ける」 **とこしえ** いつまでも変わらずに長く続く様子。「結婚式で~に変わらぬ愛を2人は誓い合った」◇「長しえ」「永久」とも書く。 **とこしなえ** 「とこしえ」のやや古めかしい言い方。◇「長しなえ」「永久」とも書く。 **常磐[ときわ]** いつまでも変わらずに続く様子。▷~木 **永久[えいきゅう]** 「とこしえ」の、より一般的な言い方。「ツタンカーメンの金のマスクは~の光を放っているという」 **永遠[えいえん]** 無限に続く様子。「~の眠りにつく」「~の平和を願う」「この幸せが~に続かないだろうかと思った」 **不滅[ふめつ]** いつまでも滅びることなく続く様子。「~の栄光」 **不朽[ふきゅう]** 朽ちることなくいつまでもその価値を失わずに続く様子。「~の名作」 **不磨[ふま]** すりへることなく、いつまでもその価値を保ち続ける様子を表現する古い言い方。▷~の大典(旧憲法の美称) **無窮[むきゅう]** 際限なく、永遠に続く様子。「芸術とはその根本に普遍的な美を含むものであり、それ自体~の存在である」▷天壌~(天地ともに、永遠に続くこと) **長久[ちょうきゅう]** その状態が久しくずっと変わらないで続く様子。「武運~の祈祷をする」 **恒久[こうきゅう]** その状態が久しくずっと変わらない様子。「~の平和を祈念する」 **永久[とわ]** 無限に果てることのない様子。「昔の人は洋行するときには、功成り名を遂げない限り祖国の土を~に踏むものかという覚悟をもって出かけたものだ」▷~中立・~凍土・~欠番 **永劫[えいごう]** 終わりのないくらい長い歳月である様子。「~の時の流れ」 **永世[えいせい]** 長く続く世代にわたって続く様子。「彼の名は~に語り継がれることになろう」▷~中立・~名人 **永代[えいたい]** 後々の代まで限りなく続く様子。「芸術家は誰しも、~に残るすぐれたい作品を作りたいと願うものだ」▷~借地・~供養 ◇「えいだい」ともいう。 **久遠[くおん]** 仏教で、時間が限りなく続く様子。「この世に生を受けたからには、~の理想を求めて歩みを進めていくことが肝要である」 **万世[ばんせい]** 何代にもわたり、限りなく続く様子。「偉業を~に伝える」▷~不易・~一系(永久に同一系統が続くこと) **万代[ばんだい]** 何代にもわたり、限りなく続く様子。「~不易の理想」 **万代[よろずよ]** 雅万代。 **悠久[ゆうきゅう]** ある状態がずっと続いて、はるか昔から今、または、今からはるか未来まで続く様子。「中国の~の大地には大いなる感動をおぼえた」 **千古不易[せんこふえき]** 永久に変わらない様子。「~の真理」 **万古不易[ばんこふえき]** 「千古不易」の強調表現。「時代とともに我々の生活も変化する以上、法律とても~のものとするわけにはいかない」 ### ●とぎれずに続く様子 **脈脈[みゃくみゃく]** とぎれることなく力強く続いていく様子。「この大事業」「先人たちの技が彼の作品に~と受け継がれている」 **連綿[れんめん]** とぎれることなく長く続いている様子。「あそこは室町時代から~と続く旧家だ」 **綿綿[めんめん]** 途切れることのない様子。「連行された彼の日記には~と軍に対する批判がつづられていた」 **縷縷[るる]** こまごまと、長々と、いつまでも続く様子。「この馬には~として続く和種の馬の血が流れている」 **津津[しんしん]** 絶えることなくある感情がわき起こる様子。「言葉の歴史について調べていくと~として興味はつきない」▷興味~ **エンドレス** 終わりがなく、いつまでも続いたり、ある物事、繰り返されたりする様子。「このカセットデッキは~で回し続けられるから、いちいちテープをひっくり返さなくてもいい」▷~テープ・~ラブ ▷endless **ずるずるべったり** けじめをつけないまま同じ状態が続く様子。「今まで~に協力してきたが、そろそろ決着をつけないといけない」 ### ●限りがない様子 **底無し[そこなし]** 底が知れないくらいに、限りがない様子。「~の大酒飲み」「彼は~のお人好しだ」 **無限[むげん]** 数量・程度・能力などが限りない様子。「子供たちは~の可能性を秘めている」▷~大 ↔有限 **無制限[むせいげん]** 数量・程度などを制限しない様子。「入学希望者は~に受け入れる方針だ」 **無極[むきょく]** 限りがない様子。「~の愛」 <1628> # 続く9002d~f **無[ム]条[ジョウ]件[ケン]の**□なんの条件・制約もつけない様子。「~に難民を受け入れる」「彼の意見には〜に賛成だ」 ## f 副詞の類 ### ●時間が続く様子 **ずっと**□その状態や物事がとぎれずに長い間続いている様子。「3歳から〜ピアノを習っている」 **ずうっと**□「ずっと」を強調した言い方。「生まれてからこの方、〜あの娘が好きだった」 **間[カン]断[ダン]無[な]く**□間をおいたりとぎれたりすることなく続く様子。「車が~通って、道の向こうになかなか渡れない」 **始[シ]終[ジュウ]**□ずっとその状態が続いているかと思われるほど頻繁である様子。「彼は~なにか食べてるからあんなに太ってるんだ」「仕事のことが~頭から離れない」 →9602ありふれるf●いつも・常々 →9601備わるf●生来 →0000生きるf●生涯 ### ●ある状態が続く様子 **依[イ]然[ゼン]として**□ある状態が少しも変わることなく続く様子。「両国間では、〜国境に関する話し合いが続けられている」 **相[あい]変[か]わらず**□いつもと同じ状態が続いている様子。「家族もみんな~元気にしている」 **相[あい]も変[か]わらず**□「相変わらず」を強めた言い方。~その日暮らしです」 **末[すえ]長[なが]く**□いつまでも変わらないで続く様子。「~お幸せでありますように」「~おつきあいをお願いします」 **幾[いく]久[ひさ]しく**□長い年月にわたって永久に続く様子。「~御厚情を賜りますようお願い申し上げます」◇改まったあいさつや手紙の中で用いる。 **終[しゅう]始[し]**□初めから終わりまで、状態や態度が変わらない様子。「いつもは発言の多い彼が、会議の間中、〜無言だった」 **終[しゅう]始[し]一[イッ]貫[カン]**□初めから最後まで変わることなく続く様子。「私はこの法案が提出されたときから~反対してきた」 **徹[テッ]頭[トウ]徹[テツ]尾[ビ]**□はじめから終わりまで徹底的に変わらない様子。「わが党は、危険な方向に傾きそうな法案には〜反対してきました」 ### ●とぎれずに続く様子 **以[イ]来[ライ]**□ある時点から現在まで続いている様子。「一度新鮮でおいしいさばを食べて〜、好んで食べるようになった」 **爾[ジ]来[ライ]**□それ以来。「~それを試みた者はいない」 **夜[ヤ]来[ライ]**□昨夜以来ずっとそうである様子。「~休みなく降り続いている雪」「~の雨もすっかりやんだようだ」 **依[イ]然[ゼン]**□ある状態が、もとと変わらず続いている様子。「彼の無実の罪は、〜晴らされないままです」 9**だらだら**□物事がめりはりもなく続く様子。「〜続く会議にはうんざりした」「~と続く坂」 **ずるずると**□どうするかが決まらず、今の状態がそのまま続く様子。「結論を~引き延ばす」「結論が出ないまま、〜と関係が続いている」 **のべつ**□とぎれたり休んだりすることなく続く様子。「~何か食べているが、あれでは肥満体になってもしかたあるまい」 **のべつ幕[まく]無[な]しに**□「のべつ」を強めた言い方。「彼女は会社で〜に私用電話をかけまくっている」 ◇芝居の幕を下ろさずに続けるということから。 **引[ひ]きも切[き]らずに**□とぎれたり間をおいたりせずに続く様子。「人々は名画をひと目見ようと、〜美術館に押し寄せた」 **相[あい]次[つ]いで**□同じような物事が次々と続いて続く様子。「交通事故で、父と母を~亡くした」 **次[つぎ]々[つぎ]と**□似たような物事が続いて起こる様子。「庭の花が~に咲く」「難問が〜出されて閉口した」 **次[つぎ]から次[つぎ]へと**□続けざまに同じような事態が生じる様子。「安売りのうわさを聞きつけた人が~とやって来て、店の中は身動きできないほどだった」 **芋[いも]蔓[づる]式[しき]に**□1つのことに関係しているものが次々に出てくる様子。「主犯格の自供により、〜容疑者全員が逮捕された」◇山芋やさつま芋のつるをたぐると、次々に芋が出てくることから。 **後[あと]から後[あと]から**□人や物が引きも切らずに、ひっきりなしにやってきたり、あとにもいるようなものが出て来る様子。「~人が押し寄せて来る」 **入[い]れ替[か]わり立[た]ち替[か]わり**□人が来て帰ったすぐあとに別の人がやって来るというように、次々に人がやって来る様子。「新任の局長のところに、出入りの業者が〜あいさつにやって来る」◇「入れ代わり立ち代わり」とも書く。 **続[つづ]け様[ざま]に**□同じことが連続して起こる様子。「ヒットが〜出て、逆転した」「~事件が起きる」 **立[た]て続[つづ]けに**□同じようなことが続けざまに続く様子。「記者団が~質問を浴びせかける」 **続[ゾク]々[ゾク]と**□とぎれることなく引き続く様子。「この秋に新型車が〜発表される」 **留[と]め処[ど]無[な]く**□あふれ出るものが止まらないで続く様子。「しばらく家族に会えないかと思うと、涙が〜あふれた」◇「止め処無く」とも書く。 ### ●長く続く様子 **長[なが]々[なが]と**□時間的に長く続く様子。「~と話をしていたら、電話を置くと2時間たっていた」「~とお世話になりました」◇「永永」とも書く。 **延[エン]々[エン]と**□その時間的な終わりがいつになるかわからないほど長く続く様子。「~5時間にもわたる話」 **際[サイ]限[ゲン]無[な]く**□物事が終わることなく続く様子。「この世の中で〜使える予算などない」 **何[ど]処[こ]迄[まで]も**□限界を知らないで続く様子。「あなたには〜ついて行きます」 <1629> # 続く9002f~g 「~押し通す」◇ふつう、ひらがなで書く。 **何[いつ]時[ま]迄[で]も**□時間が許す限り、いつまでも長く続く様子。「ほうっておくと〜寝ている」「〜お幸せに」◇ふつう、ひらがなで書く。 →7700長いf●長らく ## g 副詞の類 ### ●一日中続く様子 **一[いち]日[にち]中[じゅう]**□朝起きてから夜寝るまでずっと同じ状態であったり、同じことを続けたりする様子。「今日は~机の前に座っていた」 **四[し]六[ろく]時[じ]中[ちゅう]**□24時間ずっとそうである様子。「論文を書き始めると彼は〜そのことばかり考えている」◇古い言い方だが、「二六時中」ともいう。昔、時を昼と夜に分け、それぞれを6つに分けていたことから、2×6ということで「二六時中」といった。一日が24時間となって、4×6=24ということで「四六時中」という表現となった。 **日[ひ]暮[ぐ]らし**□一日中その状態のまま過ごすこと。「雪の日には~降る雪を眺めている」 **日[ひ]がな一[いち]日[にち]**□あることをして朝から晩までの一日中過ごす様子。「今日は~ごろごろ過ごしてしまった」「〜レコードを聴いていた」 **終[しゅう]日[じつ]**□日がな一日。「今日は~机に向かう」 **終[ひ]もすがら**□朝から晩まで一日中ずっとそうである様子。「ここのところ~図書館で調べものをして過ごしている」▷よもすがら **終[よも]すがら**□「ひもすがら」の漢語的表現。「駅の構内で一夜を明かす」 **終[ひねもす]**□「終日」の古めかしい言い方。「一日中ごろ寝て過ごす」「~営業で外回りをしている」 **夕[ゆう]**□一日中そうする様子。「遠くにあって、老いたる父母のことを~考えている」 **朝[あさ]晩[ばん]**□朝も晩もいつもそうする様子。「学生だったころは、大学生になった自分を~考えていたものだ」 **朝[ちょう]夕[せき]**□朝も夕もいつもそうする様子。「今日で卒業、慣れ親しんだ校舎ともお別れだ」 **朝[チョウ]夕[セキ]**□あさゆう。「~感謝を忘れず」 **朝[キョウ]夕[セキ]**□朝となく夕となくいつも。「~修業を怠らず」 **夜[よる]を日[ひ]に継[つ]いで**□夜も昼も休まず続けて行う様子。「今、工場の増設をしているので、〜作業が続けられている」 **昼[ちゅう]夜[や]を分[わ]かたず**□夜と昼の区別なく、少しも休まない様子。「堤防が決壊したため、自衛隊によって〜復旧作業が続けられた」 **夜[よる]昼[ひる]**□夜の間も昼の間も、ずっと続けて物事を行う様子。「休みの日には〜ずっと読書か創作をしている」 **昼[ひる]夜[よる]**□「よるひる」の談話的表現。「~車を走らせてゴールを目指す」 →0202覚めるf●夜通し ### ●何日も続く様子 **朝[あさ]な朝[あさ]な**□朝がくるたびにそうである様子。「祖母は~般若心経を唱えていた」▷夜[よ]な夜[よ]な **毎[まい]朝[あさ]**□ずっと続くどの日の朝もそうである様子。「〜欠かさず散歩する」 **夜[よ]な夜[よ]な**□夜がくるたびにそうである様子。「子供ができてからすっかり変わった」→朝[あさ]な朝[あさ]な **夜[よ]毎[ごと]**□夜な夜な。「~聞こえるトランペットの音」◇「夜な夜な」には恐ろしいことやよくないことが続いているイメージがあるが、「夜毎」にはない。 **毎[まい]夕[ゆう]**□ずっと続くどの日の夕方もそうである様子。「〜犬を散歩につれて行くのが日課だ」 **毎[まい]晩[ばん]**□ずっと続くどの日の晩もそうである様子。「隣の家では〜ダンスパーティーが開かれている」 **毎[まい]夜[よ]**□ずっと続くどの日の夜もそうである様子。「〜パーティーが開かれている」 **夜[よ]々[よ]**□毎夜。「~繰り広げられる宴」 **連[レン]夜[ヤ]**□同じようなことがある期間毎晩続く様子。「〜の深酒で少々疲れぎみだ」 **来[く]る日[ひ]も来[く]る日[ひ]も**□同じことが何日もずっと続く様子。「〜ラテン語の勉強を続けた」 **連[レン]日[ジツ]**□何日も続く様子。「~の猛暑で、池の酸素が不足して、魚がみんな浮かび上がってしまった」 **累[ルイ]日[ジツ]**□来る日も来る日も続く様子。「昼間は晴れていて夜には激しい雨という天気が〜続いている」 **日[ひ]々[び]**□昨日も今日も明日も、ずっとそうである様子。「外国語の練習は~怠らぬようにしている」 **毎[マイ]日[ニチ]**□ずっと続くどの日もそうである様子。「〜少しでも運動するようにしている」 **連[レン]日[ジツ]連[レン]夜[ヤ]**□昼も夜も休みなく毎日そうである様子。「この店は〜満員である」 **年[ネン]中[ジュウ]**□1年の間、いつもそうである様子。「あの店は~若い客でいっぱいだ」 ▷~無休[むきゅう] **年[ねん]がら年[ねん]中[じゅう]**□一年中いつも同じことや状態が続く様子。「あいつは~金がなくて、人にたかってばかりいる」 ### ●定期的に続く様子 **毎[マイ]々[マイ]**□繰り返してそのたびごとにそうである様子。「出かけようとすると、あいつは〜なにか忘れている」 **毎[マイ]回[カイ]**□そのことをするたびごとにそうである様子。「プールへ泳ぎに行っては〜タイムを計る」 **毎[マイ]度[ド]**□そのたびにいつもそうである様子。「~ありがとうございます」「〜おなじみのお笑いを一席」 **毎[マイ]次[ジ]**□毎回。「データ出力に対して〜チェックを入れる」 **毎[マイ]週[シュウ]**□ずっと続いてどの週もそうである様子。「〜水曜日にはプールで泳ぐこと9にしている」 <1630> # 続く9002g~始める9003a **毎[マイ]月[ツキ]**□ずっと続いてどの月もそうである様子。「〜1日と10日は大安売りをしている」 **例[レイ]月[ゲツ]**□何ヵ月も続いてそうである様子。「~、月末には棚卸しをする」 **月[つき]々[づき]**□先月も今月も来月も、ずっとそうである様子。「息子に~送金するのは大変です」 **毎[まい]年[とし]**□ずっと続いてどの年もそうである様子。「~必ず初詣でに行く」 **毎[マイ]年[ネン]**□「毎とし」の漢語的表現。「~役員の選出には頭を悩ます」 **例[レイ]年[ネン]**□何年も続いてそうである様子。「〜この時期ならストーブを出しているころだ」「~どおり祭りを行う」 **連[レン]年[ネン]**□何年も続けてずっとそうである様子。「異常気象のために~不作が続く」 **歴[レキ]年[ネン]**□毎年。 →9005続くf●続ける様子 ### ●わたる様子 **通[つう]じて**□(「・・・を通じて」の形で)期間・範囲などの全体にわたる様子。「この島は一年を~暖かい」 **通[とお]して**□(「・・・を通して」の形で)その物事が、ある期間や範囲などでずっと続いている様子。「この植物園は、四季を〜さまざまな花を楽しめる」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●続くこと **時[とき]無[な]し**□季節や時季に関係ないこと。「いつも春のような~の気候なので、一年中同じ果物が店先に並ぶ」 **時[とき]知[し]らず**□季節に関係なく、いつでも存在していること。「金盞花は花期が長く季節に関係なく咲き続けているように見えるためか、別名〜ともいう」 **持[も]ち切[き]り**□ずっとその事柄で終始していること。「会議は会長の進退問題がどうなるかという話題で〜だ」 **ロングラン**□芝居や映画などがあたって、普通よりも長く続けて興行を行うこと。「話題作は封切り前から〜が決まっていた」▷long run **ロングセラー**□その商品が長い間よく売れ続けること。特に書籍についていうことが多い。▷~商品[しょうひん]◇「ロングタイムセラー(longtime seller)」から。 **ロングヒット**□そのヒット商品が長期間売れ続けること。もとは野球で長打の意。▷long hit **長[ちょう]丁[ちょう]場[ば]**□ある物事が長々と続き、終えるまでに時間がかかること。「この仕事は〜になりそうだ」「健康に注意して、この〜を乗り切ってほしい」 →5902つながるh●続き ### ●繰り返し続くこと **多[タ]生[ショウ]**□仏教で、何度もこの世に生をうけて繰り返し生まれ変わること。「袖を振り合うも~の縁(この世では袖が接触するくらいのことも前世から決められていることで、因縁によるものである)」 9**波[ハ]状[ジョウ]**□波が寄せては返すように、一定の間をおいて繰り返し起こること。「~攻撃」 **来[ライ]復[フク]**□陰が極まって陽が生まれ、再びもとに返ること。「一陽来復・二陽来復~(悪いことが続いたあとに、ようやく運が向いてくること)」 **同[ドウ]語[ゴ]反[ハン]復[覆]**□同じ意味の言葉が繰り返されること。「馬から落ちて落馬した」の類。「同語反復」とも書く。 **トートロジー**□「同語反覆」の洋語的表現。▷tautology ## k 名詞の類:モノ →5902つながるk●続き # 9003 始める ## a 動詞の類 ### ●始める **始[はじ]める**□物事や動作を新たに行ったり起こしたりする。「やせるためにジョギングを始めた」「たまった仕事の山を眺めていてもしかたないので、急ぐべきものから順に始めよう」→終[お]える◇「食べ始める」「歩き始める」のように、「○○始める」の形でも多く用いられる。ただし、主語が無生物で「○○」の部分が自動詞の場合(「雨が降り始める」など)、「○○を始める」意ではなく、「○○が始まる」意となる。 **押[お]っ始[ぱじ]める**□「始める」を強めた言い方。「夜中にかまわず、カラオケを押っ始めるので困ったもんだ」◇主として時・場所が始めるのにふさわしくない場合に用いる表現。 **為[し]始[はじ]める**□することを始める。「うとうとし始めたら電話で起こされた」「批判を口に〜」◇「仕始める」とも書くが、ふつう「し始める」と書く。「仕」はあて字。 **為[し]掛[か]ける**□その物事をし始める。「洗濯をしかけたら電話が鳴った」「相談をしかけて途中でやめる」◇「仕掛ける」とも書く。 **遣[や]り始[はじ]める**□やることを始める。「やり始めたことは、最後までやりなさい」「宿題をやり始めたら友達が誘いにきた」 **開[カイ]始[シ]**□物事を始めること。「真夜中から復旧作業を〜した」▷終[しゅう]了[りょう] **見[み]切[き]り発[ハッ]車[シャ]**□十分に論議をしないで物事を始めること。「その道路計画は、付近住民の承諾を得ないまま~した」 **蓋[ふた]を開[あ]ける**□ある段階になって物事を始める。「新しい職場生活のふたを開けてみると、以前の職場と習慣や環境がまったく違うことに驚かされた」「新曲がヒットするかどうかは、ふたを開けてみるまではわからない」◇その段階にいたって初めて何事かわかるという意識をもって使われることが多い。 **取[と]り掛[か]かる**□ある仕事や動作を始める。「お昼になると全社いっせいに大掃除にとりかかった」 **重[おも]い腰[こし]を上[あ]げる**□あまり積極的ではなく、消極的だった物事を、やっと始める。「公害が出始めて、やっと役所が重い腰を上げた」 **手[て]を付[つ]ける**□仕事などを始める。「簡単なものから〜」「とりあえず簡単そうな問題から手をつけた」 <1631> # 始める9003a **着手[ちゃくしゅ]** 物事を始めること。そのとっかかり。「まだ~していないが、今年度中には新薬の開発を始める」 **手を染める[てをそめる]** ある仕事や事業を新たに始める。「彼はカメラ好きが高じた結果、中古カメラ販売にも手を染めた」 **手を出す[てをだす]** 新たに物事に関係を持ったり、手をつける。「素人が安易に株に手を出すのは危険だ」◇あまりいい意味では使われない。 **手出し[てだし]** 手を出すこと。「異分野の業種に~して失敗した」 **飛び付く[とびつく]** 有利な話や楽しそうなことなどが現れたので、獲得しようとすぐ手を出す。「うまい話だからといってよく確かめずに~と、あとで痛い目にあうぞ」 **踏み出す[ふみだす]** 新たな事業や活動を開始する。「わが社は事業拡大に向けて、多角経営に踏み出そうとしている」 **乗り出す[のりだs]** 新たな活動・事業などを、いよいよ本格的に始める。「わが社はいよいよ本格的に自社ブランド製品の販売に乗り出した」 **乗り掛かる[のりかかる]** ある計画や仕事などを中途までし始める。「町内会全体で計画したので、乗りかかったからにはそう簡単にやめられないでしょう」「乗りかかった船だ、やれるところまでやろう」 **起こす[おこす]** 行為を始めて、活動を生じさせる。特に、反乱・革命・裁判・災害などを始める。「下士官たちが反乱を起こしたのは、疲弊しきった農村や労働者を救う意図があった」「追いつめられて、行動を~」 **立ち上がる[たちあがる]** ある目的のためになんらかの行動を始める。「難民救済のための募金活動に各市民団体も立ち上がった」 **火の手を上げる[ひのをあげる]** 比喩的に、気合いを入れて、あるいは合図で、激しい政治運動や戦争などを開始する。「幕藩体制の弱体化により、地方の藩が改革の~こととなる」 **立ち上げる[たちあげる]** 組織や企画、プロジェクトなどを新たに作り、それが機能できる状態にする。「新社屋建設のための準備室を~」「中国経済についての新連載を~」 **始動[しどう]** 動かし始めること。「発電所を来年の春に~させる」 ## 起動する → 4901動かすa ## ●起動する ## 書き始める → 2201書くa ## ●書き始める ## 思い立つ → 1505志すa ## ●思い立つ ### ●事業・業務などを始める **興す[おこす]** 事業や産業を新たに始める。「彼の5代前の先祖がこの会社を興した」「国を~」 **旗揚げ[はたあげ]** 事業や興行などを新たに始めること。「当時の日本の演劇界のあり方に疑問をもつ7人の若者がはせ参じて、新しい劇団を~した」▷~公演・~興行 **旗を揚げる[はたをあげる]** 事業や団体などを結成して、新たに活動を開始する。「脱党して、新党結成の~」◇「旗揚げする」のほうが一般的。 **一旗揚げる[ひとはたあげる]** 新しい事業などを始めて、世間に認められようとする。「大阪で一旗揚げよう」 **創業[そうぎょう]** 会社・店・工場などを新たに設立して、事業を始めること。「彼の店はわりあい歴史が古く、万延元年に〜したといわれている」 **開く[ひらく]** 組織・事業などを新たに始める。「12世紀の終わりに源頼朝が鎌倉に幕府を開いた」「彼は海の見えるところに喫茶店を開いた」 **店を出す[みせをだす]** 新たに店を構えて商売を始める。「隣町に支店を~」 **店開き[みせびらき]** 新たに商売の業務を始めたり、その日の営業を始めたりすること。「新しいパン屋さんが駅前に〜するらしい」「毎朝8時に~する」→店仕舞い **開店[かいてん]** 新たに店を開いて、商売やその日の仕事を始めたりすること。「念願の花屋を〜した」「今日は朝7時に〜することにします」▷~記念・~披露 →閉店 **オープン** 店や会社などが新たに営業を始めること。「駅前にイタリアンレストランを〜した」▷~セール ▷open **開業[かいぎょう]** 新たに事業・商売を始めること。「友人は今度大学病院を退職して医院を〜した」↔閉業 **開設[かいせつ]** 新たに施設を設けて業務を始めること。「増大する情報量に迅速に対応するため、研究所の中に計算機センターを〜した」 **開館[かいかん]** 図書館・美術館など「館」という名のつく施設を新たに作って業務を始めたり、また、従来からのものがその日の業務を始めたりすること。「町役場の分室や図書館も入った公民館を〜した」「長蛇の列ができているので、いつもより早めに〜します」▷~記念・~式 ↔閉館 **開院[かいいん]** 病院など「院」と名のつく組織・施設を新たに開設したり、あるいは、その日の業務を始めたりすること。「総合病院を新興住宅街の近くに〜した」「明日は通常より1時間早く、9時に〜します」↔閉院 **開所[かいしょ]** 研究所や事務所など「所」という名のついた施設を新たに設けて業務を始めること。「無医村だったこの島もようやく診療所を〜することができた」▷~式 **開校[かいこう]** 学校などを新設して授業を始めること。「この学校が〜したのは、今から80年以上になります」▷~記念日 ↔閉校 **開学[かいがく]** 大学が創設され、教育を始めること。「本学を〜したのは明治の中ごろである」▷~記念日 **開園[かいえん]** 幼稚園など「園」と名のつく組織・施設を開設したり、そうしたところがその日の業務を始めたりすること。「来年、この近くに保育園を〜する計画がある」「今日は幼稚園を午前8時に〜する」▷~式 ↔閉園 **開局[かいきょく]** 郵便局や放送局など「局」という名のつく施設が新しくできて業務を始めること。「地元にはなかったテレビ局をようやく~する運びとなった」▷~記念 **開港[かいこう]** ①港や空港が新しくできて、その業務を始めること。「日本は逓信省の管轄で昭和6年、羽田空港を〜した」「新空港の~を祝う」②外国と貿易などを始めるために、港を開放すること。「黒船の来航により下田を〜した」↔鎖港 **開国[かいこく]** 鎖国をやめて、外国との通商などを始めること。「欧米列強に~を迫られる」↔鎖国 <1632> # 始める9003a~h ▷鎖[サ]国[コク] **開[カイ]庁[チョウ]**□新たにできた官庁などが業務を始めること。「市役所の新しい支所が来月には〜することになっています」 **開[カイ]山[サン]**□寺を開くこと。「唐招提寺は鑑真によって〜された」 **起[キ]工[コウ]**□新たに大規模な事を始めること。「来月には〜することになっています」~式[シキ]▷竣[シュン]工[コウ] **着[チャッ]工[コウ]**□工事にとりかかること。「7月に〜する予定だった橋梁工事は予算成立が遅れたため10月となった」 ▷~式[シキ] ▷完[カン]工[コウ] **クランクイン**□映画・テレビなどの撮影を始めること。「来春の映画の〜は来年春の予定です」◇和製洋語。クランク (crank)+イン(in) ### ●その日の業務・営業を始める **開[あ]ける**□店などがその日の営業を始める。「10時になったらあけますので、それまでお待ちください」▷閉[し]める **始[シ]業[ギョウ]**□その学期の授業やその日の業務などを始めること。「弊社は10時に~いたします」 ▷~時[ジ]間[カン]・~式[シキ]・~時[ジ]刻[コク] **上[ジョウ]番[バン]**□軍隊などで、任務につくこと。「今度の月曜から新人たちの担当として1ヵ月~することになった」→下[カ]番[バン] **開[カイ]場[ジョウ]**□劇場やコンサート会場など、「場」と名のつくような場所で、その催しに集まった人を会場に入れ始めること。「もうしばらくしたら〜します」「~は6時半で、開演は7時からです」▷閉[ヘイ]場[ジョウ] ### ●行事などを始める **開[カイ]会[カイ]**□「会」と名のつく集まりを始めること。「これより全国大会を〜します」▷~式[シキ]・~の辞[ジ] ▷閉[ヘイ]会[カイ] **開[カイ]式[シキ]**□入学式、始業式など「式」と名のつく行事を始めること。「~の辞を述べる」▷閉[ヘイ]式[シキ] **開[カイ]村[ソン]**□選手のための宿泊施設(選手村)を始めること。「オリンピックの開会式を目前にして〜が間に合うかどうか心配だ」 **開[カイ]幕[マク]**□芝居・競技大会などを始めること。「毎年、4月上旬に公式戦を~する」▷~戦[せん]・~投[とう]手[しゅ] **幕[まく]を切[き]って落[お]とす**□公式の行事、試合などを大々的に始める。「将棋大会は今日、トーナメント戦の幕を切って落とした」 **開[カイ]演[エン]**□劇場・コンサートなどで、演ずるものを始めること。「7時に夜の部を〜します」▷~時[ジ]間[カン] **開[カイ]映[エイ]**□映画など映写するものを始めること。「まもなく、最終回を〜いたします」▷終[しゅう]映[えい] ### ●活動を始める **開[カイ]廷[テイ]**□裁判を始めるために法廷を開くこと。「もうじき〜しますので私語は慎んでください」▷閉[ヘイ]廷[テイ] **開[カイ]講[コウ]**□大学や講習会などで講義を始めること。「コース別に夏期集中ゼミを〜します」~式[シキ] ▷閉[ヘイ]講[コウ] **発[ハッ]会[カイ]**□会が設けられて活動を始めること。「俳句を趣味とする者が集まって~したこの会も、1周年を迎えるにいたりました」 ▷~式[シキ] →3701戦うa●たたかいを始める ### ●初めて行う **口[くち]火[び]を切[き]る]**□いちばん最初にきっかけとなる発言をしたり、行動を起こしたりすること。「だれも発言をためらう中、学生の立場からまず彼が口火を切って発言した」 **創[ソウ]始[シ]**□新しい物事を最初に始めること。「タクシーの燃料にLPガスを使用することを〜したのは彼の父親だそうだ」 →4309演じるj●興行する →8906先んじるa●先んじる ## f 副詞の類 **一[いち]度[ど]**□それまでしたことがなかったり、初めてしたり、経験したことがなかった状態が始まったりする様子。「〜家を出たら、二度と帰らない」「〜生活が乱れると、なかなか抜け出せないものだ」「この子は〜言い出したら聞かない」 **一[イッ]旦[タン]**□それまでとは異なる状態や行為が始まって、あるいは行為を始めて、それが続く様子。「~封を開けてしまったら、もう返品はできない」「あの人は、~話し始めると、なかなか止まらない」◇「いったんそうしたら(なったら)元には(なかなか)戻せない(戻らない)」という意の文で用いられることが多い。 **ひとたび**□「いったん」「いちど」の、古めかしい言い方。「〜志を立てたからには、その姿勢を貫いたほうがいい」◇「いちど」との誤解を避けるため、「ひとたび」とかなで書くのが普通。 ## h 名詞の類:コト・サマ **仕[し]事[ごと]始[はじ]め**□官庁以外で、新年初めての仕事をすること。▷仕[し]事[ごと]納[おさ]め **御[ご]用[よう]始[はじ]め**□「仕事始め」の官庁での言い方。▷御[ご]用[よう]納[おさ]め **口[くち]開[あ]け**□その季節や期間で初めて商売を始めること。「うなぎ屋は、土用が近づくと~から大にぎわいだ」「お客さん、〜ですからサービスしますよ」◇「口明け」とも書く。 **口[くち]切[き]り**□なにか物事をし始めること。「彼の発言を〜に反対意見が次々と出された」 **手[て]始[はじ]め**□物事を始めるときの、その最初の段階としてなにかをすること。「〜に簡単なプログラムを組んでみてください」 **皮[かわ]切[き]り**□物事を始めるときの最初。「では〜のご挨拶を高橋さんにお願いいたします」◇最初にすえる灸の意から。 **川[かわ]開[びら]き**□川での納涼などを始めるにあたって、花火を揚げたりして祝うこと。「今日は両国で〜だ」 **海[うみ]開[びら]き**□その夏初めて海水浴場を開くこと。 **山[やま]開[びら]き**□その夏に初めて一般の登山者のためにその山の道を整備し、山小屋などを開いて登山を許すこと。 **プール開[びら]き**□その夏初めてプールを利用できるようにすること。◇「プール」はpool。 **門[かど]出[で]**□新たな生活や物事を始めること。「新生活の〜を祝って乾杯」◇「首途」とも書く。 **首[しゅ]途[と]**□新たな生活や物事を始めること。「君の輝かしい〜を祝して、ひとことご挨拶を申し上げる」 <1633> # 始める9003h~終える9004a **建[ケン]学[ガク]**□新しく学校を開くこと。「~の精神を大切にする」 **定[テイ]礎[ソ]**□(礎石を据えて)建築・建設の工事を始めること。「~に至るまで長い年月がかかった」~式[シキ] **キックオフ**□サッカーなどの試合で、ボールをけって試合を開始すること。「国立競技場午後1時、いよいよ決勝戦の〜です」▷kickoff →4309演じるj●興行 →9703起こすh●興すとと ## S 名詞の類:ヒト **草[くさ]分[わ]け**□ある物事を最初に始め、その後の発展に貢献した人。「彼は日本におけるポップアートの~といわれている」 **先[さき]駆[が]け**□のちにだれもがするようになる物事を最初にやり始めた人。「彼女は日本におけるファッションモデルの~といわれた」◇「先駆け」「魁」とも書く。 **先[セン]駆[ク]者[シャ]**□他の人に先立って物事を始めた人。「近代医学の〜」 **開[カイ]拓[タク]者[シャ]**□だれも手をつけていなかった方面や新たな分野での仕事を始めた人。 **パイオニア**□「草分け」「先駆者」「開拓者」の洋語的表現。「彼は半導体研究の〜で、海外でもその名は広く知られている」 ▷~精神[せいしん] ▷pioneer **第[ダイ]一[イチ]号[ゴウ]**□そのことを初めて行った人。「彼が日本人で宇宙へ行った〜だ」 **創[ソウ]始[シ]者[シャ]**□事業など、物事を新たに始めた人。 **創[ソウ]業[ギョウ]者[シャ]**□創業した人。 **起[キ]業[ギョウ]家[カ]**□新しく事業を起こす人。 **発[ホッ]起[キ]人[ニン]**□なにかの企画や新しい会社・事業を計画し、始める人。 **開[カイ]山[サン]**□その宗派や寺を開いた人(僧)。「東大寺の〜は良弁(ろうべん)だ」 **開[カイ]基[キ]**□宗派をおこし、あるいは寺院を創立した人。②「開山」を経済的に支援した在家信者をいう。 **開[カイ]祖[ソ]**□①芸事や習い事で、その流派を開いた人。②開山。 **鼻[ビ]祖[ソ]**□かなり歴史のある物事について、それを最初に始めた人。「近代音楽の~としてバッハをとらえることもできる」◇昔の中国の、胎生動物の胎児は胎内でまず鼻の形成から始まる、という説から。 **教[キョウ]祖[ソ]**□ある思想・宗教を開いた人。②新しい運動や流行などをつくりだして、大衆のリーダー的存在となっている人。「前衛芸術の~といわれるように、熱烈な支持者が多い」 →9000始まるi●はじめの人 →4308営むs●事業をおこなう人 ## Z その他 ### ●いっせいになにかを始めるときにいう言葉 **一[いち]二[に]の三[さん]**□複数の人が、いっせいにある行動を始めるときにいう合図の言葉。「それで9は始めますよ。〜」 **せえの**□複数の人が、協力してなにかを始めるときにいう合図の言葉。「この石を動かしましょう。いいですか。〜」 **用[よう]意[い]どん**□競走を始めるときの合図の言葉。「位置について。〜」 **プレーボール**□野球などで試合開始を審判が告げる言葉。「試合開始の〜の直後、いきなりホームランが飛び出した」▶play ball # 9004 終える ## a 動詞の類 ### ●終える **終[お]える**□続けてきた物事を最後までやってそれを終わりにする。「彼はアメリカへの留学を終えて兄が帰ってきた」「刑期を終えて出所する」▷始[はじ]める◇「食べ終える」「読み終える」のように、「○○終える」の形でも多く用いられる。 **為[し]終[お]える**□あることを終わりまで行う。「何かをその終わりまでやってしまう。「論文のための文献調査をし終えたばかりで、まだ書き始めていない」◇「仕終える」とも書く。 **遣[や]り終[お]える**□すべきことをすっかり終える。「宿題をやり終えたら遊びに行っていいよ」 **結[むす]ぶ**□話などをきまりのいい形にして終える。「最後はおめでたい言葉で結ばせていただきます」 **締[し]め括[くく]る**□続いていた物事に決まりをつけて終わらせる。「最後に今後の展望についてお話しして、私の話を締めくくりたいと思います」 **終[シュウ]了[リョウ]**□ある物事・行為などをすっかり終えること。「屋外での壁面塗装作業を〜してから、室内での作業を開始する」▷開[カイ]始[シ] ### ●特定のことを終える **卒[ソツ]業[ギョウ]**□その学校のすべての課程を終えて、その学校の児童・生徒・学生ではなくなること。「うちの娘は、去年、高校を〜しました」▷~式[シキ]・~生[せい]・~論[ロン]文[ブン] ▷入[ニュウ]学[ガク] **卒[ソツ]園[エン]**□その幼稚園・保育園のすべての課程を終えて、その幼稚園・保育園の園児ではなくなること。「〜してからも子供たちは保育園によく遊びにくる」▷~式[シキ] ▷入[ニュウ]園[エン] **修[シュウ]了[リョウ]**□学問などの、あるきめられたひと続きの課程を終えること。「大学院で修士課程までを〜している」 ▷~証[ショウ]書[ショ] **議[ギ]了[リョウ]**□会議における審議をすべて終えること。「昨年度の会計報告については〜した」 **校[コウ]了[リョウ]**□校正をすっかり終えること。「特集号の組版が終わり、先ほど全ページの校正を〜しました」「全国紙の広告は再校必出だったが、スムーズに事が運んで再校で〜となった」 **クランクアップ**□映画の撮影を終えること。▷和製洋語。クランク(crank)+アップ(up) →4301果たすa●果たす →3706負けるa●参る <1634> # 終える9004a ### ●完全に終える **了[リョウ]する**□物事をすべて終える。「渡航手続きも荷作りもすべて了し、あとは出発を待つだけである」◇「了す」ともいう。 **完[カン]了[リョウ]**□一連の物事を完全に終えること。「出発準備をすべて〜しました」 →6800作るa●作り上げる ### ●すべきことをし終える **済[す]ませる**□すべきことをすっかりし終える。「宿題を急いで済ませて、遊びにいく」「今日じゅうになんとか自分の担当分を〜つもりです」◇「済ます」ともいう。 **用[よう]を足[た]す**□用事を済ませる。「母が〜あいだ、テレビを見て待っていた」 **用[よう]足[だ]し**□用を足すこと。「出かけたついでに〜する」 **片[かた]付[づ]ける**□しなければならないことや、気にかかっている物事を済ませること。「この仕事を片付けたらビールでも飲みにいきましょうか」 **方[かた]を付[つ]ける**□決着をつけなければならない物事を済ませること。「昨年から持ち越してきた懸案にかたをつけようと各委員に意気込みが感じられる」「金で〜」◇「片を付ける」とも書く。 **決[き]める**□はっきりしない物事に、ある判断や働きかけをして終わりにする。「相手に疲れが見えるので、ここらで勝負を決めたいところだ」◇「極める」とも書く。 **決[ケッ]着[チャク]を付[つ]ける**□もめごとなどになんらかの最終的な判断をして、終わりにする。「裁判によって隣家との土地の境界線問題に決着をつけた」◇「決着」は「結着」とも書く。 **決[き]まりを付[つ]ける**□どのようにしたらよいか決まっていない状態に、決着をつける。「遺産相続をめぐるごたごたに〜べく、弁護士に相談に行った」 **けりを付[つ]ける**□物事に決着をつけて終わりにする。「前年から持ち越してきた仕事にけりをつけられないでいる」→9001a41けりが付く **終[シュウ]止[シ]符[フ]を打[う]つ**□続いていた物事に決着をつけて終わらせること。「保守党が新代表を選ぶことで、候補擁立問題に終止符を打った」 **ピリオドを打[う]つ**□「終止符を打つ」の洋語的表現。「彼はその詩人としての生涯にみずから〜かのように、二度と詩を書くことはなかった」 ◇「ピリオド (period)」は、終止符の意。 **解[カイ]決[ケツ]**□問題や事件といった物事を解明して決着をつけること。「住民から寄せられた情報によって事件を速やかに〜した」「紛争の〜にあたる」 **消[ショウ]化[カ]**□ノルマや日程などを処理し終えること。「スケジュールを〜する」 **清[セイ]算[サン]**□過去の関係にけりをつけること。「彼女との関係を〜して、一からやり直すつもりだ」 **内[ナイ]済[サイ]**□もめごとなどを内輪だけの話にして済ませること。「万引きは当事者間だけで〜されて表沙汰にはならなかったらしい」 **弁[ベン]済[サイ]**□返すべき借金を返し終えること。「手がけた事業が失敗して、すべてを借金の〜にあてた」◇「辨済」とも書く。 **完[カン]済[サイ]**□借金をすっかり返し終えること。「金融公庫のローンを〜した」 **皆[カイ]済[サイ]**□借金をすべて返すこと。「期限内に借金を〜することができ倒産をまぬがれた」 **決[ケッ]済[サイ]**□金銭の支払いを終えて、売買取引を完了すること。「〜するときには印鑑をお持ちください」 ### ●営業・業務などを終える **仕[し]舞[ま]う**□店などがその日の業務を終わりにする。「まだ客がいるのにもかかわらず店員が店をしまい出した」◇「仕」はあて字。「終う」とも書く。 **閉[と]じる**□組織体店などがその日の業務を終わりにすること。「忘れ物を思い出してその喫茶店まで戻ったが、すでに店を閉じていた」「会を~」 **閉[し]める**□戸を閉ざしたその日の業務を終わりにすること。「6時には閉めますので、それまでにご来店ください」◇「締める」とも書く。 **看[カン]板[バン]にする**□飲食店などのその日の営業を終わりにすること。「そろそろ〜なら、注文はもう受けないよ」 **店[みせ]仕[じ]舞[まい]**□その日の営業を終えること。「台風が近づいていて人通りもないので、今日はさっさと〜してしまった」→店開き **早[はや]仕[じ]舞[まい]**□いつもより早めの時間に仕事や店を終えること。「大雪のために今日は〜する店が多い」 **閉[ヘイ]店[テン]**□店がその日の営業を終えること。「9時には〜しますので、お早めにお済ませください」「行きつけの喫茶店がずっと〜したままだ」▷開店 **終[しゅう]業[ぎょう]**□①会社などがその日の業務を終えること。「A銀行の本店はすでに〜していて、電話しても録音テープの案内が聞こえるだけだった」②学校でその学期を終えること。 **下[カ]番[バン]**□軍隊などで任務を終えること。「昨日当直で今日〜した」「夜勤を終えて〜した」▷上番 **クローズ**□その日の業務を終えて営業をしていないこと。「新製品の反響はすさまじく、受け付けを〜してからも電話が鳴り続けた」 ▷close **閉[ヘイ]館[カン]**□図書館・美術館など「館」と名のつく施設がその日の業務を終えること。「美術館にたどり着いたら、ちょうど〜するところで入れなかった」▷開館 **閉[ヘイ]園[エン]**□公園など「園」と名のつくところへの入場を禁じて、その日を終えること。「この公園は冬の間は3時半で〜します」▷開園 **閉[ヘイ]院[イン]**□病院など「院」と名のつくところがその日の業務を終えること。「土曜日は12時で〜する」▷開院 ### ●行事などを終える **閉[ヘイ]会[カイ]**□「会」と名のつく集まりを終わりにすること。「これにて閉会いたします」▷開会 **閉[ヘイ]式[シキ]**□入学式・始業式など「式」と名のつく行事などを終えること。「成人式が〜するころには雪もやんでいた」 <1635> # 終える9004a〜続ける9005a →開式 **閉[ヘイ]廷[テイ]**□裁判を終えて法廷を閉じること。「本日はこれにて〜する」→開廷 **閉[ヘイ]講[コウ]**□講習会や講義などを終えること。「9月いっぱいでこの講座を〜します」→開講 **終[シュウ]演[エン]**□演劇などのその日の上演を終えること。「9時30分に〜する予定です」 **幕[まく]を閉[と]じる**□芝居などを下ろして終わるように、続いていた行事や催し物を終える。「最後は豪華なパーティーで国際会議の幕を閉じた」 **幕[まく]を下[お]ろす**□芝居などを下ろして終わるように、続いていた行事や催し物を終える。「1週間におよぶ博覧会は大盛況のうちに幕を下ろした」 ### ●ある段階で終わりにする **切[き]り上[あ]げる**□物事を、ある段階でいったん終える。「今日はここまでで切り上げて、あとは歓迎会としましょう」 **区[く]切[ぎ]りを付[つ]ける**□物事がひとまとまりになった、というきちんとした処理をする。「このあたりで資料整理に区切りをつけて、執筆にとりかからなくては」 →4700やめるa●とりやめる →6504限るa●しめきる ### ●解く **解[と]く**□拘束しているものを取り除いて、もとの状態に戻す。「包囲を~」「警戒を~」 **解[カイ]除[ジョ]**□制限や禁止などを解くこと。「強風警報を~する」「外出禁止令を〜する」▷武装~ **解[カイ]禁[キン]**□禁止命令を解くこと。「狩猟を〜する」▷~日[び] ## d 形容動詞の類 ### ●卒業した様子 **新[シン]卒[ソツ]の**□学校を卒業したばかりである様子。「~の女性4人を採用した」◇「新卒業生」の略。 **既[キ]卒[ソツ]の**□学校をすでに卒業している様子。「このたびの募集には、〜の男性を多数面接したが、全員不採用にした」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●終えること **仕[し]舞[まい]**□続いてきた物事を終えること。「もう~にしよう」「酒の~にする」◇「仕」はあて字。「終い」とも書く。 **打[う]ち上[あ]げ**□仕事を完全に終えること(や、それに付随した宴会)。「コンサートツアーの〜の日を迎える」「新宿で製品完成の〜をした」 **締[し]め括[くく]り**□締めくくること。「~として、この講習会の感想を書いてください」 **総[ソウ]決[ケッ]算[サン]**□それまで続けてきた物事をまとめた最終的な結果。「この辞書はわれわれが続けてきた言葉の研究の~といっていい」 ### ●済ませること **仕[し]事[ごと]納[おさ]め**□(官庁以外で)その年の仕事を終わりにすること。◇「仕」はあて字。 **御[ご]用[よう]納[おさ]め**□「仕事納め」の、官庁での言い方。 **見[み]納[おさ]め**□その時を最後にもう見る機会もないこと。「この家も建て替えで、これが〜だ」「この世の~」 **聞[き]き納[おさ]め**□話や演奏などを聞くことが最後になること。「彼の美声も〜か」「道楽の落語もこれで〜にしよう」 **仕[し]納[おさ]め**□それをするのに、その時を最後とすること。「長年乗り続けた愛車でのドライブもこれが〜だ」◇「仕」はあて字。 →4700やめるh●やめること ## S 名詞の類:ヒト **卒[ソツ]業[ギョウ]生[セイ]**□その学校を卒業した人。▷~名簿[めいぼ] **卒[ソツ]園[エン]児[ジ]**□その幼稚園・保育園を卒園した子供。◇「卒園生」ともいう。 **修[シュウ]了[リョウ]者[シャ]**□定められた学業や講座、技術の課程などを終えた人。 **新[シン]卒[ソツ]**□今度学校を卒業する、または、卒業したばかりの人。「~を大量に採る」 # 9005 続ける ## a 動詞の類 ### ●続ける **続[つづ]ける**□物事を、とぎれることなく行ったり、ある状態のままにしたりする。「私はもう10年もの間、朝のジョギングを続けている」「雨が降り出したが、このまま作業を~」◇「食べ続ける」「走り続ける」「思い続ける」のように、「○○続ける」の形でも多く用いられる。 **打[ぶ]っ続[つづ]ける**□「続ける」を強めた言い方。「徹夜で一昼夜ぶっ続けで、ゲームのアルバイトをした」 **通[とお]す**□ある物事の最初から最後までを続けて行うこと。「リハーサルはおわりにして、この全体を通して演奏してみよう」 **打[ぶ]っ通[とお]す**□初めから終わりまで続ける。「東京から福岡までぶっ通して運転したら、さすがに疲れてしまった」 **徹[テッ]する**□途中で変えたりしないで、一つのことをずっと続ける。「工事は夜を徹して行われた」◇「徹す」ともいう。 **終[しゅう]始[し]**□初めから終わりまで、同じことをずっと続けること。「ワールドカップで日本のチームは攻撃にまわることができず、守りに~した」 **据[す]え置[お]く**□ある状態を変えずに、そのまま続ける。「タクシー料金を~」「今年もまた、旧館の改築計画が据え置かれた」 →9606持つa●所有する →4402こだわるa●気持ち・主義・態度などを持ち続ける ### ●保つ **保[たも]つ**□ある状態を変えることなく続ける。「綱渡りでは、常に平衡を保っていないと落下してしまう」「安静を〜」「このような状況で平常心を〜のは、並大抵のことではない」 **キープ**□「保つ」の洋語的表現。「あいつはそれほど勉強はしてないのに、いつ9も成績は上位を〜している」 ▷keep <1636> # 続ける9005a~d **持[ジ]する**□ある状態をそのまま保つ。「彼はかたく自説を持して、妥協しない」◇「持す」ともいう。 **保[ホ]持[ジ]**□ある状態を失わないように保つこと。「世界選手権のタイトルを〜する」「安全の〜につとめる」 ▷機[キ]密[ミツ]~・記[キ]録[ロク]~者[シャ] **維[イ]持[ジ]**□ある状態を保ち続けること。「健康を〜するためには食生活に気をつけたほうがよい」 ▷現[ゲン]状[ジョウ]~・生[セイ]命[メイ]~装[ソウ]置[チ] **保[ホ]守[シュ]**□建物などを、もとのままの安全な状態に保つこと。「古い施盤を〜して使い続ける」 ▷~点[テン]検[ケン] **メンテナンス**□建物や機械類の保守・管理のこと。「機械は定期的に〜したほうがいい」「古いが〜のゆきとどいた車」▷maintenance **メンテ**□「メンテナンス」の略。「この車はきちんと〜すれば、10年でも20年でも乗れるよ」 **保[ホ]全[ゼン]**□保護して、よい状態を維持すること。「水質を~する」「国土の〜につとめる」▷環[カン]境[キョウ]~ **持[ジ]続[ゾク]**□ある状態をずっと続けて保つこと。「やる気を〜することができるかどうかが成功の鍵だ」▷~性[セイ]・~力[リョク] **保[ホ]存[ゾン]**□そのままでは悪くなったりしやすいものを、そうならないように維持すること。「古い民家を〜する」「肉を冷凍して〜しておく」「伝統工芸の〜につとめる」 ▷~食[ショク]・~法[ホウ]・~会[カイ] **保[ホ]冷[レイ]**□食品などを低温で保つこと。「魚が腐らないように〜したまま運ぶ」▽~庫[コ]・~車[シャ] **保[ホ]温[オン]**□温度をあたたかい状態に保つこと。「味噌汁がさめないように〜している」 ▷~器[キ] **冷[レイ]蔵[ゾウ]**□食品などを腐らないように、低温で保存すること。「野菜を〜して、市場に輸送する」 ▷~庫[コ]・~室[シツ]・要[ヨウ]~ **塩[エン]蔵[ゾウ]**□食品を塩漬けにして保存すること。「魚を〜する」 ### ●続けて行う **続[ゾッ]行[コウ]**□中断することなく続けること。「雨が降ってきたが、このまま試合を〜する」 **継[ケイ]続[ゾク]**□前と同じ状態や活動を続けること。「彼は父の跡を継いで、家業を〜した」 **連[レン]発[パツ]**□①鉄砲などの弾を続けざまに発射すること。「犯人はピストルを〜した」②ある言葉や動作を次々と続けて発すること。「くだらないだじゃれを〜している場合か」「くしゃみを〜する」 **乱[ラン]発[パツ]**□限度をこえて、発したり発行したりすること。「国債を〜したことによって、借金大国になってしまった」「『抜本的な改革』を〜する政治家」◇「濫発」とも書く。 →4309演じるa●興行する →2200記すa●載せる →3701戦うa●たたかう →3704負かすa●破る →3703勝つa●続けて勝つ →3706負けるa●いろいろな負け方。 ### ●繰り返す **繰[く]り返[かえ]す**□同じことをもう一度する。「少年は、もう二度と過ちは繰り返さないと誓った」 **蒸[む]し返[かえ]す**□いったん収拾がついておさまった物事を再び問題にする。「前回の会議で決まったはずなのに、反対派がまた議論を蒸し返している」 **掘[ほ]り返[かえ]す**□すでに解決していた問題を再び取り上げる。「昨日の議論を~」 **遣[や]り直[なお]す**□前よりよい結果を得ようとしてもう一度やる。「計算が合うまでやり直せ」「できることなら人生をやり直したい」 **為[し]直[なお]す**□初めからやり直す。やり直すよりかたい言い方。「収支が合わないから、最初から計算を~」◇「仕直す」とも書く。「仕」はあて字。 **出[で]直[なお]す**□すっかり初めからやり直す。「一から〜つもりで取り組んでみる」 **取[と]って返[かえ]す**□もとの場所へ急いで引き返す。「忘れ物に気づき、うちへ〜」 **反[ハン]復[プク]**□同じ事を繰り返す。「外国語学習に習熟するこつは〜することだ」 **重[かさ]ねる**□同じ事を繰り返す。「彼は過去10年の間に次々と犯行を重ねていた」 **常[ジョウ]習[シュウ]**□悪い習慣や過失などを繰り返すこと。「彼には覚醒剤を〜している疑いがある」 ▷~犯[ハン]・~者[シャ] **リピート**□同じ言葉や音楽などを繰り返すこと。「外国語の発音はよく聞いて〜することで身につける」 ▶repeat →5400使うa●多く用いる ### ●再び始める **再[サイ]開[カイ]**□中断していた物事を再び始めること。「不通となっていた中央線も運転を〜した」 **再[サイ]出[シュッ]発[パツ]**□もう一度やり直す。「新しい土地で〜するつもりだ」 →1600調べるa●調べる →1600調べるb●検査する →1701選ぶa●人を選ぶ →1507考えるa●検討する →6701正すa●書物などを直す →2200記すa●載せる →2205刷るa●刊行する →1807読むa●読む →4309演じるa●さまざまに演じる →3405拝むa●拝む →4405備えるa●ととのえる ## C 形容詞の類 →4401努めるa●たゆみない ## d 形容動詞の類 **飽[あ]く無[な]き**□飽きたり満足したりすることがない様子。「彼の一生は〜挑戦の連続だった」 **不[フ]休[キュウ]の**□休むところも休まずに継続してなにかを行う様子。「~の努力」▷不眠[ふみん]~ <1637> # 続ける9005d~f **無休[むきゅう]** 休みをとらずに、毎日仕事をしたり、営業したりする様子。「1ヵ月~で働いた」「Aデパートは年内は~だそうだ」▷年中~ **不断[ふだん]** 休むことなく、ずっと続ける様子。「彼は~の努力によって成功をものにした」 **矢継ぎ早[やつぎばや]** 次から次へと間をおかずに続けてなにかを行う様子。「彼は記者団の~の質問を適当にあしらいながら、自室に消えていった」 **頻り[しきり]** 同じことを何度も繰り返し行う様子。「ずいぶんと彼には迷惑をかけてしまったと反省すること~だった」 **頻頻[ひんぴん]** 同じ物事が何度も続けて起こる様子。「このところ職場で~と盗難事件が起きている」 **頻繁[ひんぱん]** 同じことが何度も繰り返される様子。「友人から~に誘いの電話がある」 **屡次[るじ]** 同じことを重ねて、繰り返す様子。「先方への~の催告もまったく効果がなかった」 **出突っ張り[でずっぱり]** ①ある期間中の、ほとんどの演目にもふっとおしで出る様子。「彼は売れっ子でうまいから、今回は~だね」②なにかの催しにずっと出席していたり、ずっと外出していたりする様子。「今日は朝からいろいろな会議に~だ」 ## たゆまぬ → 4401努めるd ## f 副詞の類 ### ●続ける様子 **どしどしと** 物事を滞らせることなく続ける様子。「せっかくの機会だからわからないことは~質問しておこう」 **どんどんと** 物事をとぎれさせずに続ける様子。「荷物はまとめてありますから、~トラックに積み込んでください」 **ばたばたと** 物事がどんどんはかどる様子。「~と仕事を片づける」 **休まず[やすまず]** 休むことなくずっと続ける様子。「連日~働く」 **絶えず[たえず]** とぎれることなくずっと続ける様子。「彼らは~刺激し合ってお互いを高めていった」 **寝ても覚めても[ねてもさめても]** あることをいつも考え続ける様子。「彼は何かアイアが浮かぶと、~そのことを考え続けている」 **明けても暮れても[あけてもくれても]** いつも同じことばかりを続ける様子。「息子は~漫画ばかり読んでいる」「いくら好きでも~コロッケばかりじゃ、うんざりする」 **飽かず[あかず]** あることを飽きもせずに続ける様子。「近ごろ父は孫の寝顔を~見つめている」 **切れ目無く[きれめなく]** 中断したりすることなく続ける様子。「~注文もあって、仕事は順調だ」 **追い掛けて[おいかけて]** あることをしたあと、すぐに続けてなにかをする様子。「詳しいことがわかりしだい~お知らせします」 **打っ通しで[ぶっとおしで]** 途中で少しも休まずに、始めから終わりまでずっと続けてする様子。「30時間~原稿を書き続けた」 **打っ続けで[うちつづけで]** 同じことを何度も、または、とぎれることなく続ける様子。「10時間~ピアノを練習した」 ## とうとう → 1906しゃべるf ## たゆまず → 4401努めるf ## 続く様子 → 9002続くf・g ### ●まだ **未だ[まだ]** (もとの状態が続いていたり、予想される段階・状態・時点・地点まで達していない様子。「父は~帰ってきていない」「雨は~降り続いている」「港までは~3kmある」「~いくらでも食べられる」「宿題は~半分も済んでいない」「彼の家には~遊びにいったことがない」「君が老人になるのは~ずっと先のことだ」「出発してから1時間たつが、渋滞で~10kmしか進んでいない」◇「いまだ」の変化した語。 **未だに[いまだに]** 「まだ」の、やや文章語的な言い方。「その事件の真相は~明らかにされていない」「彼は~に独身だ」 **まだまだ[まだまだ]** 「まだ」を強調した言い方。「~仕事が残っているので、帰るわけにはいかない」「お前なんか~半人前だ」 **尚[なお]** 以前からの状態が、まだ続いている様子。「父は70歳を過ぎた今も~、元気に山登りを続けている」「それでも~改善されない場合は、法的な手段をとるしかない」◇「猶」とも書く。 **今以て[いまもって]** 以前の状態が、なんら変わることなく続いている様子。「彼の消息は~不明だ」 ### ●繰り返す様子 **重ねて[かさねて]** (念を入れて)もう一度繰り返して行う様子。「原稿が遅れましたこと、~おわび申し上げます」 **重ね重ね[かさねがさね]** 同じことを続けて繰り返す様子。「~おわびいたします」の不幸をお許しください」 **重重[じゅうじゅう]** 「重ね重ね」のかたい言い方。「~おわび申し上げます」「~承知の上です」 **何度も[なんども]** 繰り返して回数を重ねる様子。「同じ失敗を~するな」 **何度も何度も[なんどもなんども]** 「何度も」を強調した言い方。「彼女はホームで電車に乗った彼に~手を振ってみせた」 **頻りに[しきりに]** 何度も繰り返して行う様子。「見合いを~勧められる」「事故が~起こる」 **盛んに[さかんに]** 何度も続けざまに行う様子。「老人介護に関して~議論する」 **度度[たびたび]** 間をおいて何度も繰り返す様子。「彼は近くに住んでいたので、~うちに遊びにきた」「~おじゃまして申し訳ありません」 **屢屢[しばしば]** 何度も繰り返す様子。「彼は若いころ~遠出をした」「この機械は~故障する」◇「屢屢」「数」とも書く。 **繁く[しげく]** 間をおかずに何度も繰り返す様子。「~通う」 **足繁く[あししげく]** 頻繁に訪れたり通ったりする様子。「何度断っても、その保険の外交員は~やってきてパンフレットを置いていく」 **繁繁と[しげしげと]** 何度もしきりに繰り返す様子。「彼は骨董好きで、骨董屋へと足を運んだ」 <1638> # 続ける9005f~k **日[ひ]に上[あ]げず**□毎日。少しも日にちを数え上げることがないくらい頻繁に繰り返す様子。「~通いつめ、古道具屋からやっとのことで茶碗を手に入れた」 **しょっちゅう**□間をおかずに、非常に頻繁に動作・行為・事柄を繰り返す様子。「彼とは~会ってるが、離婚したなんてひとことも聞いてないよ」「あの2人は~けんかばかりしている」 **ちょいちょい**□かなり頻繁である様子。「最近~テレビで顔を見かけるタレント」「そんなに~会社を休むのはまずいぜ」 **ちょくちょく**□たびたびである様子。「社長は〜店にやってくる」 **ちょこちょこ**□(短時間で)頻繁に行われる様子。「隣家の独り暮らしの老人を~訪ねるようにしている」 **改[あらた]めて**□初めからもう1回やり直す様子。「~うかがいます」「~言うまでもありませんが」 **再[ふたた]び**□同じこと・状態をもう一度繰り返す様子。「中断していた作業を~開始した」 **再[サイ]度[ド]**□「再び」のややかたい言い方。「セキュリティシステムの確認を〜行う」 **再[サイ]々[サイ]**□何度も何度も繰り返す様子。「これを忘れぬよう彼には~注意しておいたのだが」 **二[に]度[ど]と**□(否定構文で使って)再び。「~遅刻は致しません」「~再び戦争はしたくない」 **二[に]度[ど]三[さん]度[ど]**□2回か3回繰り返す様子。「~申し入れたが反応はなかった」 **再[サイ]三[サン]**□2度も3度も繰り返す様子。「~忠告したのに彼は聞き入れようとしなかった」 **再[サイ]三[サン]再[サイ]四[シ]**□「再三」を強めた言い方。「先方に~催促したが、まったく応じようとしなかった」 **また**□前と同じことがもう一度繰り返される様子。「おいしかったから〜このレストランに来よう」 **またも**□予期していなかったり、期待に反する形で同じことがもう一度繰り返される様子。「~失敗に終わった」 **またもや**□「またも」を強めた言い方。「~大失敗をやらかした」 **またしても**□同じことが再び行われている様子。「~あの男のしわざか」 **またぞろ**□「又しても」の古めかしい言い方。「~無心か」「~昔の悪い癖が出たようだな」 **又[また]々[また]**□再び同じようなことが繰り返される様子。「~彼女の勝ちだ」「~同じ踏切での事故だ」 ### ●その他 **休[やす]み休[やす]み**□間をおいてなにかを続ける様子。「疲れないように~山を登る」「ようく~言え(よく考えて言え)」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●続けること **通[とお]し**□はじめから終わりまで続けて行うこと。「今夜は発表会まで〜で稽古する」 ▷~稽[げい]古[こ]・~狂[きょう]言[げん] **据[す]え置[お]き**□据え置くこと。「給料の値上げはここ何年も〜になっている」 ### ●保つとと **保[ホ]線[セン]**□鉄道の車両が安全・快適に走行できるように、線路を保守すること。「始発に間に合うよう~作業を終わらせる」 ▷~区[ク] **保[ホ]安[アン]**□安全をたもつこと。「町の〜を一手に任される」▷~官[カン]・~林[リン] ### ●繰り返すこと **繰[く]り返[かえ]し**□繰り返すこと。「文章の中で同じ言葉の~が多いのはあまり感心しない」◇「繰り返し発声練習する」のように副詞的にも用いる。 **蒸[む]し返[かえ]し**□解決した物事を、もう一度論議の対象にすること。「一度決着のついた問題の〜は、時間のロスだからやめてほしい」 **二[に]番[バン]煎[セン]じ**□前の繰り返しで、新鮮味がないこと。「大ヒットが出れば2匹目まではどじょうがいるというけれど、やはり〜はやめよう」「~の出し物」 **為[し]直[なお]し**□最初に戻って、あるいは途中までかえり、同じことをはじめからやること。「あいさつの仕方がなってないと、何度も〜をさせられた」◇「仕直し」とも書く。「仕」はあて字。 **遣[や]り直[なお]し**□「し直し」のより口語的な言い方。「着陸の~をする」 ▷~裁[サイ]判[バン] **出[で]直[なお]し**□もう一度出発点に戻って、そこからやり直すこと。「一からの~」▷~選[セン]挙[キョ] **蒔[ま]き直[なお]し**□いったん始めた計画などが挫折し、もう一度初めからやり直すこと。「し直し」「やり直し」に比べて、より根本的な再出発をいう。 **新[シン]規[キ]蒔[ま]き直[なお]し**□最初に返って、なにもない状態からもう一度やり直すこと。「新入部員を鍛えて、~を図る」 **仕[し]切[き]り直[なお]し**□相撲で、両力士の立ち合いの呼吸が合わないとき、改めて仕切りをやり直すこと。◇「仕」はあて字。比喩的に「まき直し」の意でも用いる。 **リフレイン**□歌詞や詩、また楽曲で各節の終わりの部分を繰り返すこと。「リフレーン」ともいう。◆refrain →1600調べるh●診察・診断 →1702裁くh●再審 →6701正すh●再校 →1601計るh●おもな度合い ## k 名詞の類:モノ ### ●保温・保冷するためのもの **ポット**□飲み物などを保温・保冷するために用いる断熱容器。「~にあついお茶を入れる」▷pot **魔[マ]法[ホウ]瓶[ビン]**□「ポット」の古い言い方。 **ジャー**□ご飯やスープなどの食品を保温・保冷するために用いる広口の断熱容器。▷炊[スイ]飯[ハン]~ ▷jar **冷[レイ]蔵[ゾウ]庫[コ]**□食品などを冷凍・低温保存するための装置。 <1639> # 続ける9005k~s **クーラー**□釣りなどに用いる携帯用の保冷のための箱。「~をかついだ若者」「クーラーボックス(和製洋語。cooler+box)」ともいう。▷cooler **アイスボックス**□氷を使って冷やす冷蔵庫。営業用の大型のものや、行楽・釣りなどに持っていく携帯用の小型のものなどがある。特に、小型のものを指すことが多い。◆ice-box →7407固めるk●凍らせる装置 ## S 名詞の類:ヒト →5400使うs●常用者 →3801犯すs●常習犯・常習者 9 <1640> # 91 基づく・かかわる(関係) # 9100 基づく ## a 動詞の類 **基[もと]づく**□ある事柄を、自分が成立するための中核的なものとして持つ。「経験に基づいた理論なので実際に役立つはずだ」「この小説は史実に基づいて書かれた」 **拠[よ]る**□ある事柄が、他のある物事が起こる原因・結果として成立する。「この部分はすべて、伝聞に〜ものである」 **頼[たよ]る**□自分ではうまく達成できにくいことを成り立たせてくれるものとして利用する。「その当時の人々の暮らしぶりがどうであったかは、想像に〜ほかない」 **依[イ]拠[キョ]**□自分の責任ではなく、もっぱらそれを根拠として成立すること。「権威に〜する」 **立[リッ]脚[キャク]**□ある事実・主義などに基づくこと。「事実に〜して議論を進める」 ▷~地[チ]・~点[テン] **拠[よ]って立[た]つ**□存続・行動するうえで、あるものを拠り所とすること。「〜ところのある人間は強い」◇ふつう、「よって立つ+名詞」の形で用いられる。 **根[ね]差[ざ]す**□言動・態度・性格・思想・作品など、人間活動の所産が、文化・風土のある要素に基づく。「仏教に根差した死生観」「作品はどれも、少年時代に暮らした土地の風景に根差していた」 ## d 形容動詞の類 **基[キ]本[ホン]的[テキ]な**□その物事を成り立たせている中心的な部分にかかわる様子。「茶道の〜な作法を身につける」 ▷~人[ジン]権[ケン] **基[キ]礎[ソ]的[テキ]な**□その物事を成り立たせているいちばんのもとである部分にかかわる様子。「もう一度〜な学習からやり直す」 **ベーシックな**□「基本的」の洋語的表現。「着まわしのきく〜なドレス」▷basic **スタンダードな**□正統で物事の標準となる様子。「このタイプが最も〜だと思います」 ▷~ナンバー ▷standard →9000始まるd●本来的な →9602ありふれるd●並である様子 ## h 名詞の類:コト・サマ **もと**□ある物事が成り立っためにあらかじめあったり、それを成り立たせるうえで中心となる重要なもの。「外国の技術を〜にして自国の製品を作る」「体験を〜にして小説を書く」「考えの〜をしっかりさせる」◇「本」「基」とも書く。 **素[もとい]**□ある組織などを発展させる役割を果たす、いちばんのもと。「農業は国の〜である」 **大[おお]本[もと]**□物事を成り立たせている中心部分。「教育を〜から考え直す」 **根[ね]本[もと]**□おおもと。「政治の〜を建て直す」 **根[ね]**□好ましくない物事が現れる、そのおおもと。「悪の〜を断つ」 **禍[カ]根[コン]**□災いや不幸を生み出すおおもと。「~を断つ」 **根[ね]元[もと]**□(植物の根が出ている、下のほうの部分の意から)何かを支えているおおもとの部分。「彼の主張は〜からくずれていった」◇「根本」とも書く。 **基[キ]本[ホン]**□物事を成り立たせるのに必要なおおもとを構成している事柄。「野球の〜に忠実なプレー」「民主主義の〜に立ち返る」「集団生活の〜を教える」 ▷~給[キュウ]・~動[ドウ]作[サ] **基[キ]幹[カン]**□あるまとまりをもった組織や集団の、中心的な役割を果たす部分。「織物はこの地域の産業の〜となっている」 ▷~産[サン]業[ギョウ] **基[キ]調[チョウ]**□芸術活動や言語活動によってものをつくり出す際のいちばんのもととなる考え方や事柄。「赤を〜にした絵」「浪漫主義がその時代の文学の〜をなしている」 ▷~演[エン]説[ゼツ] **根[コン]本[ポン]**□物事の存在のおおもととなっている考え方。「証拠が〜からくつがえされる」「言語学の方法論を〜からやり直す」 ▷~原[ゲン]理[リ] **根[コン]幹[カン]**□ある事柄のおおもととなっている不可欠の部分。「民主主義の〜をなす思想」 **根[コン]底[テイ]**□物事の最も深いところにあって、その存在の支えとなっている事柄。「彼の考え方の〜にある思想は博愛主義だ」「世の中を〜からひっくり返す」◇「根柢」とも書く。 **基[キ]底[テイ]**□物事の存在を支えている部分。「~に横たわる事情をさぐる」 →9000始まるi●始まりのもと **礎[いしずえ]**□(建築物を支えるために、柱などの下に置かれる土台石の意から)物事や学問などを発展させるためのおおもととなる物事。「会社の~を築く」「がん研究の〜となった学者」 **礎[そ]**□礎。「国家の~となる」 **土[ド]台[ダイ]**□(建築物・構造物を支えるための、いちばん下にある部分の意から)ある物事を作り上げるもとになっている事柄。「私の人生観は子供のころの体験が〜となっている」「事業の~を築く」 **基[キ]礎[ソ]**□(礎や土台など、本体の下にあって支える部分の意から)物事が十分に機能9を果たしたり安定したりするために必要な、もとになる物事。「英語の~を身につける」 ▷~知[チ]識[シキ]・~体[タイ]力[リョク]◇「基礎」はあることを目的に作られたものを表すが、「土台」はもともと存在するものをも表す。したがって、「学生時代の経験を基礎にして作品を書いた」とは言いにくい。 **基[キ]盤[バン]**□物事の発達・発展のために必要な、しっかりと安定した基盤。「山田カーを設立する〜を固める」 <1641> # 基づく9100h~k 「失業して生活の〜を失う」 ▷~整[セイ]備[ビ] **足[あし]場[ば]**□(高い所で仕事をするために組み立てる台の意から)何かをしようとするときの基盤。「政界進出への〜を固める」 **下[した]地[じ]**□あることを本格的に行うための基礎。「音楽家を目指すだけの〜はできている」 **素[ソ]地[ジ]**□(生まれつき、あるいは、それまでに備わっている)基礎。「彼にはもともと作家としての〜がある」 **ベース**□ある物事の出発点として考えられる基礎。「彼は自分の体験を〜にして小説を書いている」▷賃[チン]金[ギン]~・~アップ ▷base ### ●拠り所 **拠[よ]り所[どころ]**□何かを主張したり、判断したりするときに役立つものとして利用できる事柄。「時代遅れの思想を〜にして、自説を展開している」「心の〜を求める」「そう言うからには、よほどの〜があるはずだ」 **根[コン]拠[キョ]**□ある判断や主張のよりどころとなる事柄。「明白な事実を〜とする」「まったく〜のないうわさだよ」「十分な~に基づいて判断する」 **典[テン]拠[キョ]**□文献上の根拠。「~をはっきり示す」 **論[ロン]拠[キョ]**□議論や意見を述べるための根拠。「この結論の〜がはっきりしない」 **原[ゲン]拠[キョ]**□作品などの根拠。「小説の〜を尋ねる」 ### ●基準 **物[もの]差[さ]し**□物事の価値を判断するときに、比較のために用いるある特定の考え方。「ふつうの〜では測れない人」「1つの~だけで人を判断するのは危険だ」◇「物指し」とも書く。 **尺[シャク]度[ド]**□物事を判断するときの基準。「自分の〜で他人をはかりたがる」 **基[キ]準[ジュン]**□物事を判断したり決めたりするときのよりどころとして、あらかじめ設定する事項・数値。「人間の能力をどのような〜で判断すべきか」「昨年度の実績を〜にして考える」「定員については法律で〜が決められている」 ▷建[ケン]築[チク]~・~値[チ] **定[ジョウ]規[ギ]**□物事を判断するときの基準や尺度。「そんな〜ではかってはいけない」◇「定木」とも書く。 **目[め]安[やす]**□物事を判断するときの基準。「学校のランクづけをするための1つの〜」「人口は都市の大きさをはかる1つの〜だ」 **指[シ]標[ヒョウ]**□物事を判断するときのよりどころとなる物事。「去年の売上高を〜に今年度の計画を立てる」 **バロメーター**□物事の度合いを判断するための目安。「食欲は健康の〜だ」 ▷barometer **規[キ]格[カク]**□製品の形状・寸法・品質・用途などについて求められた基準。「~に合った製品を作る」 **水[スイ]準[ジュン]**□物事の価値について判断するときに用いる、その物事の価値が達している(望ましい)程度。「昔に比べると、生活の〜はずいぶん高くなった」「世界の〜を上回る技術力」▷生[セイ]活[カツ]~ **レベル**□「水準」の洋語的表現。「技術の〜が上がる」 ▷~アップ ▷level **域[イキ]**□物事を段階に分けてとらえ、評価するときの、そのある特定の範囲。「写真の構図についてはすでにプロの〜に達している」「所詮、素人のやることで、へたの横好きという〜を出ません」 **標[ヒョウ]準[ジュン]**□(それを見習うのが最も望ましいものと考えられる)平均的な水準。「~を上回る体格」「世間の〜に比べると、私の収入はずっと少ない」 ▷~時[ジ]・~世[セ]帯[タイ]・~規[キ]格[カク]・~語[ゴ] **次[ジ]元[ゲン]**□物事を考えるときの基準や価値観。「そんな〜の低い話題にはついていけない」「彼の書く本は〜が高すぎて、一般の人には難しすぎる」 ### ●法則 **法[ホウ]則[ソク]**□一定の条件のもとで必ず成立し、それに基づいて物事が存在し変化するような、動かしがたく決まっている事柄。「自然の〜に逆らうのはよくない」「世の中は、すべてある〜に従って動いている」 **原[ゲン]理[リ]**□物事にかかわる個々の法則を統一する、それ以上に分析できない基本的な事柄。「梃子の~を応用する」▷相[ソウ]対[タイ]性[セイ]~ **理[リ]**□物事の拠り所となる原理。「陰陽の〜を説く」「自然の~」 **公[コウ]理[リ]**□一般に真であると認められている原理。「平行線は交わらない」 **定[テイ]理[リ]**□公理によって証明される事柄。「ピタゴラスの~」 **摂[セツ]理[リ]**□(キリスト教における神の意志に基づく)自然界の法則。「自然の~」「神の~に逆らうことはできない」 **定[テイ]律[リツ]**□自然科学における一定の法則。「自然界の~」 **経[ケイ]験[ケン]則[ソク]**□経験に基づいてこうであるといえる法則。「月が暈をかぶると雨というのは〜による情報です」「今までは〜に頼って露出を決めていたが、最近ではカメラが決めれくれる」 →9906かたちh●かたち →9206当てはめるk●型 ## k 名詞の類:モノ ### ●元になるもの **元[もと]**□あるものを作るときに、中心として用いられるもの。「みそを〜にして特製のたれと調味料を作る」「戦争の体験を〜にして、小説を書いた」◇「素」とも書く。 **種[たね]**□何かをするためのきっかけとなるもの。「話の~が尽きる」「〜もしかけもございません」 **ねた**□俗に、たね。「この記事の〜は明かせない」◇「ネタ」と書くことが多い。 **種[たね]本[ほん]**□独創的でなく、もとになるものがある著作物をまねて書いた本。②講演・論文などを書くためのもととなる他人の著作。「講義の〜がばれてしまった」 **出[シュッ]典[テン]**□ある書物から表現を引用した場合のそのもとの書物。「論文に引用した場合は必ず〜を明記しなければいけない」 **材[ザイ]料[リョウ]**□あるものを作ったり、結論を出したりするときなどの、もとになるもの。「料理の〜を買いそろえる」「卒業論文を書くための~を集める」「景気が上向く~が見当たらない」 **素[ソ]材[ザイ]**□あるものを作るときの、もとになるもの。「~の味を生かした料理」「この小9説は過去にあった事件を〜としたものだ」 <1642> # 基づく9100k **題[ダイ]材[ザイ]**□芸術作品の内容となるもの。「この作品は、理想と現実のギャップに悩む男の、心の葛藤を〜にしている」「~を選ぶ」 **モチーフ**□芸術作品を作る動機になった、中心的な題材。「献身的な愛をつらぬいた女性を〜にしたオペラ」▷motif **下[した]敷[じ]き**□何かを作る際に、手本にする、もとの物事。「この脚本は、実際にあった事件を〜にしている」 **原[ゲン]料[リョウ]**□製造・加工するもととなる物質。「木材を〜にパルプを製造する」 **原[ゲン]材[ザイ]料[リョウ]**□特定の分野の製造にかかわる原料と材料。「~が不足する」 **資[シ]源[ゲン]**□生産活動のもとになるもの。特に、産業を成り立たせる原材料になるもの。「南極には豊富な〜が眠っている」「機械化が進んだとはいえ、質の高い人的~の確保は企業の重要なテーマである」 ▷天[テン]然[ネン]~・地[チ]下[カ]~・観[カン]光[コウ]~ →6800作るk●食材 ### ●資料 **資[シ]料[リョウ]**□理論などを裏づける拠り所となる材料。「~をもとに研究する」「今まで集めた〜ではまだ結論づけることはできない」 **史[シ]料[リョウ]**□歴史上の事実に関する材料。「~を収集する」 **データ**□(数値で表された)資料。「もっと実験の〜がほしい」「日本経済に関する包括的な〜を集める」 ▷data **文[ブン]献[ケン]**□昔のことを知る手掛かりとなる書物や、研究のための参考資料となる書物。「~にあたって事実を確かめる」▷参[サン]考[コウ]~ ### ●原子・元素 **原[ゲン]子[シ]**□物質を構成する基本粒子。「~の構造を明らかにする」 ▷~記[キ]号[ゴウ]・~爆[バク]弾[ダン]・~力[リョク] **元[ゲン]素[ソ]**□物質を構成する基本的な成分で、化学的にはそれ以上分解できないもの。「自然界に存在する〜の数はいくつになるか」 ▷~記[キ]号[ゴウ]・金[キン]属[ゾク]~・非[ヒ]金[キン]属[ゾク]~ **アトム**□「原子」の洋語的表現。▷atom **原[ゲン]子[シ]核[カク]**□原子の中心にある粒子。陽子と中性子からなる。 **核[カク]**□「原子核」の略。▷~分[ブン]裂[レツ]・~融[ユウ]合[ゴウ]・~エネルギー・~爆[バク]発[ハツ]・~兵[ヘイ]器[キ] **素[ソ]粒[リュウ]子[シ]**□物質を構成する、それ以上分解できない、最小の粒子。 **電[デン]子[シ]**□素粒子のひとつで、原子核の周りを回る、負の電気を帯びているもの。▷~工[コウ]学[ガク] **陽[ヨウ]子[シ]**□素粒子のひとつで、原子核を構成する、正の電気を帯びているもの。 **中[チュウ]性[セイ]子[シ]**□素粒子のひとつで、原子核を構成する、電気を帯びていないもの。▷~爆[バク]弾[ダン] **量[リョウ]子[シ]**□エネルギー・角運動量など、とびとびの値をとる物理量において、整数倍として表す、物理量の最小単位。▷~力[リキ]学[ガク]・~物[ブツ]理[リ]学[ガク] **分[ブン]子[シ]**□原子が結合して作られる、物質としての機能をもつものの最小の単位。▷~化[カ]合[ゴウ]物[ブツ]・~式[シキ]・~量[リョウ](分子を構成する原子の量の和) **高[コウ]分[ブン]子[シ]**□分子量が非常に大きい分子。▷~化[カ]合[ゴウ]物[ブツ] **アイソトープ**□原子番号が等しく原子量が異なる元素。ラジオー(放射能をもつアイソトープ) ▷isotope **同[ドウ]位[イ]体[タイ]**□「アイソトープ」の漢語的表現。▷放射性~(放射能をもつ同位体) ### ●おもな元素など **酸[サン]素[ソ]**□自然界に最も豊富に存在する、無色・無臭の気体元素。空気や水のおもな構成成分で、動物の呼吸や、物質の燃焼に不可欠なもの。▷液[エキ]体[タイ]~・~吸[キュウ]入[ニュウ]・〜ボンベ ◇元素記号はO。 **オゾン**□酸素原子3個からなる、淡い青色の気体。にんにくのような臭気があり、有毒。酸化作用が強く、殺菌・脱臭・漂白などに用いられる。▷~層[ソウ]◇化学式O₃。 ▷ozone **水[スイ]素[ソ]**□無色・無臭の、最も軽い気体元素。酸素と化合して水になる。▷~爆[バク]弾[ダン] ◇元素記号はH。 **ヘリウム**□無色・無臭の、水素の次に軽い気体元素。他の元素と化合せず、沸点が低い。気球用のガスなどに用いられる。◇元素記号はHe。▷Helium **窒[チッ]素[ソ]**□無色・無臭で、大気中の8割近くを占める気体元素。アンモニア・肥料の合成などに用いられる。▷液[エキ]体[タイ]~・〜酸[サン]化[カ]物[ブツ]・~肥[ヒ]料[リョウ] ◇元素記号はN。 **弗[フッ]素[ソ]**□蛍石などの鉱物として産出する、特異な臭気のある黄緑色の気体元素。ほとんどの元素と化合する。防腐剤・合成樹脂・冷却剤などの製造に用いられる。◇元素記号はF。 **炭[タン]素[ソ]**□自然界に広く存在する、無味・無臭の元素。生物の体を構成する重要な元素であり、石炭や石油の主成分であり、燃焼などによって二酸化炭素として大気中にも存在する。ダイヤモンドは炭素の結晶。◇元素記号はC。 **カーボン**□「炭素」の洋語的表現。▷~紙[シ] ▷carbon **塩[エン]素[ソ]**□火山ガスや海水・岩塩などに含まれる、刺激臭のある黄緑色で有毒の気体元素。他の元素と化合して塩化物を作る。塩酸や塩化ビニールの合成、酸化剤・漂白剤・殺菌剤などに用いられる。◇元素記号はCl。 **臭[シュウ]素[ソ]**□海水や岩塩などに含まれ、常温で刺激臭のある赤褐色の液体となる、有毒の元素。酸化剤・殺菌剤・農薬・医薬品・写真感光材料などに用いられる。◇元素記号はBr。 **沃[ヨウ]素[ソ]**□海藻や脊椎動物の甲状腺などに含まれる元素。揮発性で、特異な臭気がある。ヨードチンキなどの消毒剤、医薬品などに用いられる。◇「ヨード(ドJod)」ともいう。元素記号はI。 **ハロゲン**□金属元素と典型的な塩類を作る、弗素、塩素、臭素、沃素、アスタチン(沃素に似た、より金属性が強い元素。元素記号At)の5元素の総称。▷~ライト・〜ランプ・〜電球・~球◇白熱電球の封入ガスに微量のハロゲンを入れると、より明るくなり寿命がのびる。▷Halogen **アルゴン**□無色・無臭の気体元素。化合物を作らない。白熱電球や蛍光灯の封9入ガス、溶接用のガスなどに用いられる。 <1643> # 基づく9100k~因る9101a ◇元素記号はAr。▷Argon **ネオン**□無色・無臭の、大気中にわずかに存在する気体元素。他の元素と化合せず、低圧放電により赤いスペクトルを示す。ネオンサイン・電球などに封入して用いられる。▷〜サイン ◇元素記号はNe。▷neon **珪[ケイ]素[ソ]**□岩石や土の主成分である非金属元素。半導体や合成樹脂の材料・原料などとして用いられる。◇「硅素」とも書く。元素記号はSi。 **シリコン**□「珪素」の洋語的表現。◇珪素と酸素の結合によってできる合成樹脂を意味する「シリコーン (silicone)」は別語。▷silicon **砒[ヒ]素[ソ]**□硫化物として自然界に広く存在する元素。非金属と金属の中間的な性質をもつ。化合物は有毒なものが多い。医薬品や合金・半導体の材料などに用いられる。▷~中[チュウ]毒[ドク]◇元素記号はAs。 →7400かたいp●その他の金属 ### ●原物 **現[ゲン]物[ブツ]**□もとになったもの。「〜と同じ大きさに作る」②複製や見本などではない、もとの品物。現物と同じ価格で売るというときの、もとの品物に対していう。 **現[ゲン]品[ピン]**□見本・複製にした品物のもとになる品物。 **原[ゲン]本[ポン]**□改作・翻訳・複写などをする(した)、もとの本。「英語で書かれた〜に忠実に訳す」「戸籍の〜は本籍地にある」 **原[ゲン]著[チョ]**□改作や翻訳のもとになっている著作。 **原[ゲン]作[サク]**□翻訳や脚色する前の作品。「テレビドラマの〜を読む」 **原[ゲン]詩[シ]**□翻訳の対象となる元の詩。「〜の味わいがよく保たれた翻訳」 **原[ゲン]典[テン]**□引用・翻訳などのもとになった、拠り所となる本。「〜に当たって引用文に誤りがないかどうかを調べる」 **原[ゲン]文[ブン]**□直したり翻訳したりする前の文。「〜のまま引用する」 **オリジナル**□(複製・翻訳・脚色・改作・修正・模倣などをしない)もともとのもの。「この模造品の〜は、かなり高価そうだ」「~はもっと情緒的だったと思うが、劇化するにあたって、かなりドライなものになった」 ▷original **テキスト**□原典・本文。「原典と照らし合わせて確認する」◇「テクスト」ともいう。▷text **原[ゲン]書[ショ]**□最初に書かれたときに用いられた言語で刊行された書物。「シェイクスピアの作品を〜で読む」 **定[テイ]本[ホン]**□①多くの異本・写本などを校正し、類本の中で標準となるように定められた本。▷異[イ]本[ホン]、校[コウ]本[ホン]②著者自身が加筆・訂正した本。 **底[テイ]本[ホン]**□翻訳や校訂をするにあたり、その拠り所とした本。「この出典は初版本を~とする」 **底[ソコ]本[ホン]**□「底本」を、「定本」と区別して言うための、ややくだけた言い方。「その全集は〜もひどい」 ## u 名詞の類:トコロ ### ●基準となるところ **基[キ]点[テン]**□物事の基準になる点。特に、距離などをはかるときの基準になる地点。「東京駅を〜に、主要都市までの距離をはかる」 **三[サン]角[カク]点[テン]**□三角測量(地形図などを作る際に用いられる測量法)の基準となる点。「あの山の頂上には〜の標石がある」 ## x 名詞の類:トキ ### ●基準となる年 **紀[キ]元[ゲン]**□歴史上の年数を数えるときに基準となる年。▷~前[ゼン]◇ふつう、西暦の基準の年であるキリスト降誕の年をいう。日本では明治5年に、神武天皇が即位したとされる年(西暦の紀元前660年)を紀元としたが、現在ではあまり一般的でない。 **皇[コウ]紀[キ]**□神武天皇が即位したとされる、日本の紀元。 ## Z その他 **第[ダイ]一[イチ]**□(「名詞+第一」の形で)その物事が、まず最初に備えているべきものであるということを表す語。「何事も信用~だ」「学用品は、やたらと装飾があるものより、実用~で、なるべく簡素なものがいい」◇「名詞+が+第一」の形でも用いる。 **本[ホン]位[イ]**□(「名詞+本位」の形で)考えや行動の基準として、もっぱらその物事だけが重要なものとして考えられているということを表す語。「興味~の質問の連続に、温厚で知られる俳優もさすがにうんざりした顔を見せ始めた」「利用者~のサービス」「品質~の店づくり」 **中[チュウ]心[シン]**□(「名詞+を中心(に)」の形で)最も重要なものとして位置づけ、それに基づいて何かが行われるということを表す語。「人はとかく自分〜に考える傾向がある」「仕事~に生活のサイクルができている」◇「名詞+を+中心」の形でも用いる。 # 9101 因る ## a 動詞の類 **因[よ]る**□ある事柄が、他の事柄が生じる直接の原因・結果として生じる。「交通事故に~死亡が増えている」「コンピューターの普及によって、生活が大きく変わろうとしている」◇「由る」「依る」とも書く。 **起[キ]因[イン]**□ある事柄が起こる原因となる。「絶え間ない内戦が、多くの難民を生むことに〜している」「その事件に〜して、両国の関係は断絶した」◇「よる」が「・・・によって」という形で多用されるのとは異なり、「不注意に起因して事故が起きた」のような言い方はしない。 **因[イン]由[ユ]**□「起因」の、さらにかたい言い方。「その名家の没落は当主の放蕩に〜するのであった」◇「いんゆう」ともいう。 **原[ゲン]因[イン]**□「起因」の、きわめてかたい言い方。「国際紛争は民族問題に〜する場合が多い」→結[けっ]果[か] ◇「彼の逮捕は脱税に原因している」のようには用いないように、結果が客観的な根拠から導き出される場合は、「原因」を使いにくい。9 **由[ユ]来[ライ]**□ある物事が現在あるような形で経過してきていること。「この寺は空海の御発願に〜する」 <1644> # 因る9101a~h **負[お]う**□その力や恩恵による。「この仕事の成功は彼の力に〜ところが大きい」 **御[お]陰[かげ]を被[こうむ]る**□恩恵を受ける。「先人の~」◇「有難い影響」という意から。「御陰」は「御蔭」とも書く。 →9000始まるg●始まる ## C 形容詞の類 **子[シ]細[サイ]らしい**□何か特別な事情がありそうな様子。「その婦人は~面持ちで相談窓口にやってきた」◇「仔細らしい」とも書く。 ## d 形容動詞の類 **因[よ]って来[く]る**□ある事柄が生じるおおもとの原因があると考えられる様子。「文化衰退の〜ところを知らない」◇結果が生じるまでに、かなりの時間的経過を伴う。 **訳[わけ]有[あ]りの**□特別な理由や深い事情がある様子。「あの2人連れは〜のようだ」「こんなに気前よくおごってくれるとは~だ」 **曰[いわ]く付[つ]きの**□好ましくない由来やうわさなどがある様子。「価格が安いのは〜の家だからだ」 **因[イン]縁[ネン]の**□以前からの関係や事情がある様子。「昨年は大乱闘になった~の試合」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●わけ **訳[わけ]**□ある事態を生じさせる、もっともな背景となる理由や事情。「そういう〜で、お断りします」「〜もなく人を非難してはいけない」「彼女は遅刻した〜をどうしても言わなかった」 **故[ゆえ]**□わけ。「〜あって出家する」「貧しさ〜の盗み」「故旧[こきゅう]に由[よ]る」◇多く「ゆえに」の形で、接続助詞的に用いることが多い。 **所[ショ]以[イ]**□物事が成立する十分なわけ。「以上述べたことが、この案を出した〜である」「人の人たる〜とは何か」 ◇「ゆえになり」の転「ゆえんなり」から生じた語。 **由[よし]**□そう言われるだけの、もっともなわけ。「〜ありげな様子」「事の〜を述べる」 **理[リ]由[ユウ]**□ある事柄が成立するための、当然と考えられる根拠。「彼が真犯人であると判断すべき十分な〜がある」「健康上の〜で辞職した」「そんなことは〜にならない」 **事[ジ]由[ユウ]**□事柄の理由。「〜のいかんにかかわらず欠席は認めない」 **レーゾンデートル**□存在を正当化する理由。「存在の〜を問う」 ▷raison d'être **謂[いわ]れ**□そのように言われる十分な理由。「それを非難される〜はない」「人に非難される〜はない」 **筋[すじ]合[あ]い**□ある事態を生じさせる理由があること。「君に文句を言われる〜はない」 **言[い]い訳[わけ]**□好ましくないことをしたことに対して、その理由となる事情などを述べ、それを正当化しようとすること。「遅刻した〜を並べたてる」「〜をする」「そんな〜が通用すると思っているのか」 **申[もう]し訳[わけ]**□言い訳。自分の過失や失敗に対する理由。「先生に対して、何とか〜が立った」 **口[コウ]実[ジツ]**□非難をまぬがれるために用いる表向きの理由。「病気を〜に休む」「酒飲みは、何かと〜を設けて酒を飲む」 **名[メイ]目[モク]**□本当の理由とは異なる表向きの理由。「視察を〜にして海外に出かけた」 **名[メイ]分[ブン]**□何かを行うときの、正当な理由。「何か〜がなければ、そんな強引なことはできない」 **美[ビ]名[メイ]**□実際とはかけ離れた立派な名目。「経済発展という〜のもと、豊かな自然は破壊され、人間性を無視した労働強化が行われた」 **大[タイ]義[ギ]名[メイ]分[ブン]**□何かを行うときの根拠となる、正当な道理。「国土開発という〜のもとに乱開発が進められた」「~を欠く」 **錦[にしき]の御[み]旗[はた]**□他に対して自分の主張や行為を正当化するために掲げる名分。「行財政再建を〜に、無駄な公共事業を推し進める愚」◇赤の錦地に金銀で日月を刺繍したもの。明治維新のときに官軍の旗印とされたことから転じた意。 **看[カン]板[バン]**□人目につく名目。「消費税反対を〜にして立候補する」「~だけでは人はついてこない」 **表[オモテ]看[カン]板[バン]**□世間に対しての名目。「組織の若返りという〜をかかげているが、実際は守旧派の追放である」 ### ●ため **ため**□ある事態を生じさせる直接的な理由。「まあ、未熟だった」「無断で休んだ~、上司にしかられた」「受験の~、上京した」◇理由を表す具体的内容部分は、「の」「が」「用言の連体形」の形をとって、「ため」に接続する。 **所[セイ]為[イ]**□好ましくない結果を生じさせる理由。「歳の〜か物忘れがひどい」 **御[お]蔭[かげ]**□ある(好ましい)結果を生じさせる理由。その恩恵が及んだもの。「あなたの〜で無事にすんだ」「~でうまくいきました」「あいつの〜でまとまる話もまとまらなくなった」「台風の〜で畑の作物は台無しになった」◇「御蔭」とも書く。 **祟[たた]り**□好ましくない結果を生じさせる、ということさらに取りあげる好ましくない理由。「日ごろの不摂生の〜がある」 ### ●原因 **原[ゲン]因[イン]**□ある事態を生じさせるおおもととなる、その事態に先行する事柄。「事故の~を調べる」「学校へ行かなくなった〜はどうもいじめらしい」→結[けっ]果[か] **もと**□原因。「過労が〜で死んだ」 **元[もと]**□「原因」の、より口語的な言い方。「食料不足が〜で、餓死者がたくさん出た」◇「因」とも書く。 **因[イン]由[ユウ]**□何かが起こる原因。「~を探る」 **因[イン]果[ガ]**□原因と結果。~関[カン]係[ケイ] **起[キ]因[イン]**□あることを引き起こした直接の原因。「ストレスの増大が現代病の〜となっている」 <1645> # 因る9101h~z **禍[カ]因[イン]**□災いを起こす原因。 **要[ヨウ]因[イン]**□あることを生じさせる主たる原因。「労働災害の〜の調査」 **因[イン]子[シ]**□あることを生じさせたり、構成したりする個々の原因。「人間の心の働きにはさまざまな〜がかかわっている」 ▷遺[イ]伝[デン]~ **ファクター**□あることを成り立たせる因子。「精神的ストレスが、さまざまな病気の重大な~になっている」 ▷factor **素[ソ]因[イン]**□根本的な原因。「日本経済の悪化の~は、経済構造そのものにある」 **一[いち]因[いん]**□一つの原因。「事故の〜として人為的ミスが指摘された」 **真[シン]因[イン]**□本当の原因。「事故の~を調査する」 **主[シュ]因[イン]**□おもな原因。「土地投機の失敗が〜となって、倒産に追い込まれた」▷副[フク]因[イン] **近[キン]因[イン]**□直接の原因。「戦いの〜は領土拡張にあった」▷遠[エン]因[イン] **遠[エン]因[イン]**□間接的な原因。「護岸工事が山くずれの〜になったとは皮肉なことだ」▷近[キン]因[イン] **内[ナイ]因[イン]**□物事の内部にある原因。「家庭崩壊の〜を探る」「体調不良の~は不摂生にある」▷外[ガイ]因[イン] **外[ガイ]因[イン]**□物事の外部にある原因。「家庭崩壊の〜のひとつにいじめがある」▷内[ナイ]因[イン] **誘[ユウ]因[イン]**□ある物事や作用を引き起こす原因。「飲酒が事故の~となった」 **成[セイ]因[イン]**□物事が成立する原因。「糖尿病の〜は複雑だ」「火山の〜を研究する」 **動[ドウ]因[イン]**□ある事態を直接的に生じさせる原因。「列車事故の~を調べる」 **勝[ショウ]因[イン]**□勝つことができた原因。「~は完璧な守りにあった」▷敗[ハイ]因[イン] **敗[ハイ]因[イン]**□敗れた原因。「~を分析して、次の試合にのぞむ」▷勝[ショウ]因[イン] **訴[ソ]因[イン]**□訴訟を起こした原因(となる事柄)。「弁護団が〜を説明した」 **病[ビョウ]根[コン]**□悪い習慣などの根本的な原因。「腐敗した政治の〜を絶つ方法はあるか」 **死[シ]因[イン]**□死んだ原因。「他殺の疑いがあるので、司法解剖して〜を特定する」 **悪[アク]因[イン]**□悪い結果を生じる原因。▷~悪[アッ]果[カ] **善[ゼン]因[イン]**□よい結果を生じる原因。▷~善[ゼン]果[カ] →9507病むh●病気の原因 →9000始まるi●始まりの要因 ### ●事情 **事[ジ]情[ジョウ]**□ある事態を生じさせる理由となるいきさつ。「やむをえない〜で会議を欠席した」「旅行に行けない〜を話す」 **次[シ]第[ダイ]**□ある事態に至るまでの諸々の事情。「ことの〜を説明してください」「ことと~によっては許さない」 **そんなこんな**□先に述べたいろいろな事情。「~で、参加できなかった」 **背[ハイ]景[ケイ]**□物事の表には出てこない状況や事情。「事件の〜を探っていたら、新たな人物が浮かびあがってきた」「昭和30年代を〜に小説を書く」▷時[ジ]代[ダイ]~ **バックグラウンド**□(ある状態を生み出すにいたった)背景。あの人には宗教的な〜があるようだ」 ▷background →7604くわしいh●くわしい事情 ### ●いわく **曰[いわ]く**□背後にあるこみ入った事情。「この品には何か〜がありそうだね」▷~因[イン]縁[ネン] **謂[いわ]れ**□普通ではないこみ入った事情。「この名の〜をご存知ですか」 **因[イン]縁[ネン]**□そうなった理由や事情。「いわれ~故郷を離れる」 **由[ユ]来[ライ]**□どうしてそうなったかということ。「古老に地名の〜を尋ねる」 **由[ゆい]緒[しょ]**□物事の起こりや、それから今に至る歴史。「神社の〜を尋ねる」「彼は〜ある家柄の生まれだ」「この茶器は16世紀末につくられた〜正しいものです」◇伝統ある立派なものについて用いられることが多い。 **来[ライ]歴[レキ]**□ある物事がこれまで経てきた経過。「書画骨董の~を調べる」→故[コ]事[ジ]~ **故[コ]事[ジ]**□古くから伝えられてきた、いわれのある事柄。「中国の〜から生き方を学ぶ」◇「古事」とも書く。 ## Z その他 **従[したが]って**□ある事態の成立により、別の事態や判断がもっともなこととして導き出されることを示す言葉。導き出される別の事態には、自らの意志で行う意志的表現は表れにくい。「資金が底をついた。~研究は断念せざるを得ない」「鈴木さんは10年もアメリカにいたらしい。〜アメリカのことは彼に聞くとよい」 **因[よ]って**□ある事実・事柄を根拠として、結論を導き出されることを示す言葉。「~次のように定める」「あなたは頭書の成績をおさめられました。〜ここにこれを賞します」◇「依って」「仍って」とも書く。 **故[ゆえ]に**□何らかの規定・事実からある結論が必然的・論理的に導き出されることを示す言葉。「この三角形の3辺の長さは等しい。~正三角形である」「時間は万人に平等に与えられている。~、時間をどう使うかが、その人の価値を決めることになる」◇「よって」「ゆえに」は、会話ではあまり用いず、演説や記事など自分の考えを一方的に述べる場合に用いられる。 **其[そ]れ故[ゆえ]に**□直前に述べた事柄・事実が原因・理由で、ある状況や結論が成立したり導き出されたりすることを表す言葉。「彼はすべてを疑ってかかった。〜つねに疑心暗鬼に悩まされていた」「これは単純な問題です。〜に奥が深いともいえる」 **其[そ]れだけに**□前に述べたことの程度に比例して、ある事態が生じる、という意を表す言葉。「彼は血のにじむような努力をした。~失敗したときの挫折感は大きかった」 **だから**□ある事柄を背景にして、別の事態が当然の結果として導き出されることを示す言葉。「お金が少ししか残っていない。~歩いて帰ろう」「君にどうしても知らせたいことがあるんだ。〜こうして夜分訪ねてきた」◇おもに口頭語9で用いる。 <1646> # 因る9101z〜かかわる9102a **ですから**□前に述べたことを理由として、後に述べる行為が当然であることを示す言葉。「4時までは予定が入っています。~そのあとにお電話をいただけますか」 ◇さらにていねいに言うときには「でございますから」となる。 **就[つ]いては**□前に述べた事柄や状況を受けて、それに伴って、後に述べる事柄が必要である、そうしてほしい旨を表す言葉。「このたび記念文集を編むことになりました。〜貴君にも書いていただきたいのですが」 **就[つ]きましては**□「就いては」の、より丁寧な言い方。「きたる5日に総会を行います。~午後2時に大会議室に御参集ください」 **其[そ]処[こ]で**□前に述べた事柄や状況を受けて、それを背景にして、ある行為が成立したことを示す言葉。「だれも先生の質問に答えようとはしなかった。〜私が答えた」「どうしてもわからないことがあった。〜先生に尋ねてみた」 **それで**□ある事柄を事実として述べ、それを根拠として、ある行為や事態が成立したことを示す言葉。また、相手の話を受け入れたことを示すときにも用いる。「道が大変混んでいました。~遅刻したのです」「財布をこの先で拾いました。~届けに来ました」「なるほど。~君の考えがわかったよ」「~どうなったんですか」 **で**□俗に、それで。「昨日の大雨で運動場が水浸しになっちゃったの。〜、今日の運動会は中止になったんだ」「~、その後どうなったの」 **何[ナ]故[ゼ]なら**□ある事柄に対する意見を述べ、その原因・理由を示すときに用いる言葉。「この結婚には反対だ。〜彼にはいろいろ悪いうわさがあるから」 **と[何]となれば**□なぜなら。「この計画は当分延期する。~資金計画に無理があるからだ」 **だって**□「なぜなら」のくだけた言い方。「私は行けないわ。〜そんなに早く起きられないもの」 **其[そ]れというのも**□前に述べたことの理由を詳しく説明するときに用いる言葉。「私は、その男の話を信じてはいけないと思いました。~、あまりに話ができすぎていたからです」 **事[こと]と次[シ]第[ダイ]によっては**□事情によっては、ある重大な事態にもなりうるという意を表す言葉。「〜私が直接出向いてもいい」「~黙ってはいないぞ」 # 9102 かかわる ## a 動詞の類 ### ●関係する **係[かか]わる**□何かに少なくない影響を与えたり、影響を受けたりするような立場・状態になる。「人命に~仕事」「彼がその件にかかわっている」「あの人にはかかわらないほうがいい」「命に~けが」◇「関わる」とも書く。 **係[かか]る**□ある事柄が、重要なものとして他の事柄にかかわること。「本件に~訴訟を審議する」「成功するか否かはすべて君の努力にかかっている」◇「繋る」とも書く。 **拘[こだわ]らう**□面倒な問題やあまり重要でないことにいつまでもかかわる。「他人のこ9とにばかりかかずらわないで自分のことをやれ」 **関[カン]係[ケイ]**□ある物事が、他の物事に影響を与えたり、影響を受けたりするような立場・状態になること。「投票率には、投票当日の天候がかなり~する」「事件に〜する人物に事情を聞く」▷三[サン]角[カク]~(男女3人の間の恋愛関係)・利[リ]害[ガイ]~ **関[カン]連[レン]**□事柄と事柄が全体でまとまりを持ち、つながること。「その事件は、今の国際情勢と〜している」「~する諸機関と連絡をとり合って対処する」「この問題に〜して、何か質問はありませんか」 ◇「関聯」とも書く。「人と人」または「物と物」の間でかかわる場合、「男と女の関係」「ノートと鉛筆の関係」のように「関連」よりも「関係」を用いる。 **因[ちな]む**□ある物事の起こりとして、それに関係する。「生まれた年に因んで名前をつける」「10周年に因んだ記念行事」「マキノスミレは、植物学者、牧野富太郎の名に~」 **纏[まつ]わる**□物事の事情が、人や物事に離れがたく、かかわる。「地名に~伝説」 ### ●関する **関[かん]する**□人や事物とその周辺部分も含めてかかわる。「彼に~情報を集める」「地震に関して、気象庁に問い合わせた」◇「・・・関する+名詞」ないし「・・・に関して」の形でのみ用いる。 **巡[めぐ]る**□ある話題や物事に関する。「監督の責任問題を巡って談論した」「マンション建設を~トラブル」◇多く、「・・・を巡る+名詞」ないし「・・・を巡って」の形で用いる。 →4404加わるa●かかわる **付[つ]き纏[まと]う**□好ましくない物事や、不快な物事の影響がかかわり続ける。「この仕事に対する疑問が最後まで〜」 **纏[まと]わり付[つ]く**□ある物事が、何かにくっついて離れなくなるようにして、他の物事にかかわる。「その人物には、常に不明朗なうわさがまとわりついていた」「相手に対する不快感は、いつまでも心にまとわりついて離れなかった」 →1503気になるa●引っ掛かる →6602絡まるa●絡まる ### ●かかわり合う **係[かか]わり合[あ]う**□互いに複雑にかかわる。「この事件には多くの要因が複雑にかかわり合っていて、解決は困難だ」「彼とかかわり合ったらひどい目にあうぞ」「つまらないことにかかわり合ってしまった」 **連[レン]関[カン]**□事柄どうしが関連し合うこと。「意味上~する語をまとめる」◇「聯関」とも書く。 **相[ソウ]関[カン]**□ある事柄の変化や結果が互いに関連し合うこと。「栄養と健康は~している」~関[カン]係[ケイ] ### ●つながる **繋[つな]がる**□①ある事柄にかかわっている。「事件に関係がある。」②ある事柄に関係がある。「親子のように似ているが、血はつながっていない」 ③ある事柄によって、別の(より大きな)事柄が生じるようになる。「ちょっとした油断が大事故に~」「受験戦争の過熱が、高校中退者の増加につながっている」「今後の展開に~貴重な意見」 **結[むす]び付[つ]く**□物事の物事と密接につながる。「長年の努力がやっと結果に結びついた」 <1647> # かかわる9102a~d **直[チョッ]結[ケツ]**□直接つながること。「薬害は人間の生死に~する問題だ」 **連[つら]なる**□ある事柄とかかわりをもつ。「国際的な事件に~」◇「列なる」とも書く。 ### ●通じる **通[つう]じる**□ひそかにかかわりをもつ。「会社の内部に、ライバル社と通じて情報を流している人間がいる」 **通[つう]ずる**□「通じる」の、やや古く、かたい言い方。「敵に~者を処刑する」 **気[キ]脈[ミャク]を通[つう]じる**□お互いの利益のために、ひそかに意思の疎通を図る。「大企業と気脈を通じている与党に、そんな改革ができるわけがない」◇「気脈を通ずる」ともいう。「気脈」は血液が通う筋道の意。 **内[ナイ]通[ツウ]**□自分の所属する組織の情報を、ひそかに競争相手や敵に知らせること。「B社に〜した者がいる」 **内[ナイ]応[オウ]**□内通。「会社の中に、ライバル会社に〜する者がいる」 →6413まとまるa●組む ### ●その他 **息[いき]が掛[か]かる**□有力者の世話になっていて、その影響を受ける立場にある。「派閥争いに敗れた前副社長の息がかかった者は、経営陣から一掃された」「有名プロデューサーの息がかかっている俳優」◇直後に名詞がくるときには「息のかかった(かかっている)」の形でも用いる。 ## C 形容詞の類 **近[ちか]い**□人・物事の関係が、互いによく知っていて交流がある種類のものである様子。「彼とはそう~間柄ではない」「政治家に~筋からの話」「~親戚」 **深[ふか]い**□人・物事の関係が、互いに大きな影響を与え合うものである様子。「この事件には、政界の要人が〜かかわりをもっている」 **切[き]っても切[き]れない**□あまりにも関係が深く、分離することができない様子。「~仲」「~親子のきずな」 **分[わ]かち難[がた]い**□非常に密接な関係であって、分けることが難しい様子。「経済力と権力の~結びつき」「〜きずな」 **遠[とお]い**□人・物事の関係が、互いに交流がない種類のものである様子。「会うこともなくなって、彼女とはすっかり遠くなった」「~親戚」 **薄[うす]い**□2つの物事のあいだに、とりたてて何か関係があるとは思えない様子。「この事件との関係は~と思う」「縁が~」 **縁[エン]遠[ドオ]い**□かかわり合いが薄い様子。「学生には〜話だ」 **縁[えん]もゆかりも無[な]い**□まったくかかわりのない様子。「たまたま同姓同名だが、先方とは~」 →8102親しいc●親しい ## d 形容動詞の類 ### ●密接な **密[ミッ]接[セツ]な**□切り離そうとしてもできないほど、かかわり合いが強い様子。「日米の〜な関係を維持する」「がんは食べ物と〜なつながりがあるといわれている」 **緊[キン]密[ミツ]な**□人間関係において、かかわり合いが深い様子。「~な間柄」「連絡を~にとる」「両国は密な関係にある」と「両国は密接なつながりがある」とを比べると、後者はある点でかかわり合いが強いことを示すが、前者は親しさがさらに強く含まれる。 **不[フ]可[カ]分[ブン]の**□かかわり合いが強くうまく行っている様子。「~に連絡をとる」「隣国と〜な関係を保つ」 **表[ヒョウ]裏[リ]一[イッ]体[タイ]の**□互いに切り離しては成立することができないほど密接な状態にある様子。「お互い~な関係にある」 **有[ウ]縁[エン]の**□(対照的に見える)2つのものが分かちがたく結びついている様子。「大国の軍事力と世界の平和は〜のものだといえるだろうか」 **所[ショ]縁[エン]の**□何らかのかかわりがある様子。「~の土地」 **因[イン]縁[ネン]浅[あさ]からぬ**□物事の過去をたどったとき、その過去にかかわりがある様子。「彼の生まれた~地」◇「所縁」とも書く。 **縁[えん]続[つづ]きの**□以前からの深い関係や事情がある様子。「逮捕された議員とA社とは〜関係だったようだ」 ### ●無関係な **無[ム]関[カン]係[ケイ]な**□ある物事との関係が認められない様子。「私は犯人とは~だ」 **部[ブ]外[ガイ]の**□その組織や部に属していない様子。「〜者の意見を取り入れる」~者[シャ]。~秘[ヒ] ▷部[ブ]内[ナイ] **局[キョク]外[ガイ]の**□①その物事にかかわりがない立場である様子。「~の立場」②局という名がつく組織や区分に属していない様子。~者[シャ] **無[ム]縁[エン]の**□①本質的にかかわりがない様子。「彼はお金とは~だ」▷有[ウ]縁[エン] ②とむらう縁者がいない様子。▷~仏[ボトケ]・~墓[ボ]地[チ] **没[ボッ]交[コウ]渉[ショウ]の**□かかわりがない様子。「友人たちとは、今ではまったく〜である」「ぼっこうしょう」ともいう。 →8103疎いd●疎遠な ### ●直接・間接 **直[チョク]接[セツ]の**□あいだに何も介在しないでそのまま接する様子。「計画を中止した〜の原因をたずねる」 ▷~照[ショウ]明[メイ]・~税[ゼイ] ▷間[カン]接[セツ] **直[チョク]接[セツ]的[テキ]な**□直接である様子。「台風の〜な被害は免れたが、ダイヤが大幅に乱れた」「~なものの言い方」→間[カン]接[セツ]的[テキ] **ダイレクトな**□あいだに何かを経たりせずに、物事が直接行われる様子。「まわりくどいやり方はやめて~に交渉したほうがよい」「~な返球」 ▷〜メール ▷direct **間[カン]接[セツ]の**□あいだに介在するものがあって接する様子。「〜に話を聞く」▷~照[ショウ]明[メイ]・~税[ゼイ] ▷直[チョク]接[セツ] **間[カン]接[セツ]的[テキ]な**□あいだに何かがある様子。「国連を介して〜な援助を申し出る」9 <1648> # かかわる9102d~f 「彼のことは~に知っている」→直接的 ### ●人と人とのかかわりの様子 **義[ギ]理[リ]の**□直接の血縁はないが、結婚などによってできる、血縁同様の関係である様子。「彼女は弟の妻で、私の〜の妹です」 **継[まま]**□血縁関係のない親子の間柄である様子。「あの子とは〜なのに、実の子以上にうまくいっている」◇継父または継母と継子との間柄か、養父母と養子との間柄を指す。 **不[フ]仲[ナカ]の**□仲がよくない様子。「友人と~になった」 **不[フ]和[ワ]の**□仲が悪い関係である様子。「金の貸し借りは〜の原因になることがある」 **犬[ケン]猿[エン]の仲[ナカ]の**□非常に仲の悪い間柄である様子。「あの2人は〜で、いつもけんかばかりしている」 **持[も]ちつ持[も]たれつの**□お互いに助け合っている様子。「今までどおり~の関係を続けよう」 **ギブアンドテークの**□互いに利益を与えたり、与えられたりの関係である様子。「場所を提供して情報をもらう~の関係です」◇「ギブアンドテイク」ともいう。▷give-and-take **水[みず]入[い]らずの**□家族または親しい者たちだけである様子。「家族~の旅行」▷夫婦~ →9808隠すd●内輪の →0601恋するd●恋仲の ### ●私的・公的 **私[わたし]の**□他人には直接関係のない、その人個人にかかわることである様子。「人の~ことから、〜の意見は差し控えていただきたいと思う」▷~事[ごと] **私[シ]的[テキ]な**□個人にかかわる物事である様子。「公の場では〜な発言はつつしむべきだ」「~な問題」▷公[コウ]的[テキ] **個[コ]人[ジン]的[テキ]な**□その人個人のこと・立場である様子。「~な悩みを聞いてほしい」「彼は〜には嫌いじゃないが、リーダーとしてはどうかと思う」 **プライベートな**□他人とは関係のない、その人だけの(秘密な)物事である様子。「~な問題には口出ししないでほしい」▷〜タイム・〜ビーチ ▷private **公[おおやけ]の**□個人的なことであったり、秘密のことではない、社会一般の人々や国全体にかかわる様子。「~の機関」「~の場での発言には注意したい」「事件が〜になる」 **公[コウ]的[テキ]な**□個人ではなく、(その人が所属する)社会全体にかかわる様子。「最近は〜にも私的にもきわめて忙しい」 ▷〜機[キ]関[カン] ▷私[シ]的[テキ] **公[コウ]共[キョウ]の**□社会全体の人々にかかわる様子。「~の福祉施設」「〜の建物」▷~施[シ]設[セツ]・~機[キ]関[カン]・~事[ジ]業[ギョウ]・~料[リョウ]金[キン]・~心[シン] **パブリックな**□社会のすべての人々のものである様子。「大衆的な」~コース・〜オピニオン(世論) ◇複合語の構成要素として用いられることが多い。▶public **公[コウ]開[カイ]の**□特定の人々だけでなく、だれでもかかわることができる状態になっている様子。「知事は県民を対象とする〜の講座を開催した」 **オープンな**□特定の人々だけでなく、だれでもかかわることができる様子。「組織委員会は、誰でも参加できる~な競技会を開催することにした」▷open **社[シャ]会[カイ]的[テキ]な**□社会全体にかかわる様子。「オピニオンリーダーである彼の発言は〜な影響力が大きい」「~な背景」「~な現象」 ### ●公式・非公式 **公[コウ]式[シキ]の**□正式に認められた物事である様子。「~の行事」「市長は~にA市を訪問した」▷~記[キ]録[ロク]・~発[ハッ]表[ピョウ] **非[ヒ]公[コウ]式[シキ]の**□公式ではない様子。「~の会談」 **インフォーマルな**□非公式・略式である様子。「〜な雰囲気」▷informal →9406正しいd●正式である様子 →6012省くd●略式の ### ●その他 **一[イッ]身[シン]上[ジョウ]の**□その人の身の上にかかわる様子。「~都合により辞めさせていただきます」 **内[ナイ]面[メン]的[テキ]な**□表面にはあらわれない、精神的なことにかかわる様子。「主人公の〜な変化を描いた作品」「~な豊かさ」→外[ガイ]面[メン]的[テキ] **外[ガイ]面[メン]的[テキ]な**□表面にあらわれる(あらわれた)様子にかかわることである様子。「服・化粧など~な部分には十分に気をつかうが、中身のほうはさっぱりという若者が少なくない」「彼は、自殺した当日も、~にはいつもと特に変わりはなかったという」▷内[ナイ]面[メン]的[テキ] **質[シツ]的[テキ]な**□物事の質にかかわることである様子。「量的には十分だ。あとは〜な充実を図るべきである」▷量[リョウ]的[テキ] **量[リョウ]的[テキ]な**□数量にかかわることである様子。「〜な拡大と、質的な充実を目指す」「味はとてもいいが、~にちょっと物足りない」▷質[シツ]的[テキ] →9000始まるd●本来的な ## f 副詞の類 **直[チョク]接[セツ]**□あいだに介在するものがなく、そのまま接する様子。「手紙を~先生に渡す」「その件に関しては本人から~聞いた」▷間[カン]接[セツ] **直[じか]に**□直接である様子。「~火であぶる」「先生と~話す」◇「他の手続きが介在せずに」の意味では「直に」は用いられにくい。 **じかに**□「じかに」の、くだけた言い方。「言いたいことがあるなら、〜言え」 **もろに**□直接に。「相手と〜ぶつかる」「不況の影響を〜受ける」 **真[ま]っ向[こう]から**□物事に真正面からかかわる様子。「〜対立する」◇「敵に対立する」の対象に向かって攻撃的な姿勢でかかわるような場合に用いられる。「真っ向」には「額やかぶとの正面」の意もあり、「抹額(昔、武官が用いた鉢巻き)」の転とされる。「真っ向」はあて字。 **面[メン]と向[む]かって**□直接相手と向かい合う様子。「君は〜市長にあなたのやり方はおかしいと言えるかい」 **直[ジキ]々[ジキ]**□対人関係において、介在する人がない状態で行う様子。「~に社長に申し上げます」「会長~のご命令」 <1649> # かかわる9102f~h **一[いち]脈[みゃく]**□直接のかかわりはないが、物事と物事のあいだに、何らかのつながりや共通点が認められる様子。「彼がこの本の中で述べていることの一部は、共産主義と~通じるところがある」「貧しい農家の次男坊から大統領にまでのぼりつめた彼の人生と、裸一貫から巨万の富を築いたA氏の一生とは~相通ずるものがある」◇「一脈通じる(通ずる)」「一脈相通ずる(相通じる)」の形で用いられることが多い。 →4208受けるf●受け方 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●かかわり **係[かか]わり**□ある事柄に影響を与えたり、影響を受けたりすること(をもたらす事柄)。「その事件と〜がある」「あんな男とは~をもたないほうがいい」◇「関わり」とも書く。 **係[かか]わり合[あ]い**□かかわり合うこと。彼の状態からしては、この事件と〜があるかもしれない」 **交[コウ]渉[ショウ]**□他人とかかわりをもつこと。「かつての友人たちとは、とんと〜がない」「あんな男と〜をもったことが悔やまれる」▷没[ボツ]~ **関[カン]連[レン]**□物事のかかわり。「この問題は、前回の会議で取り上げた問題と〜がありそうだ」◇「関聯」とも書く。 **関[カン]係[ケイ]**□ある事柄について、一方的な考え方をするのではなく、必ず他方についても考えなければならないようになっていること(をもたらす、互いに影響し合う何らかの事柄)。「双方の主張は矛盾し合う~にあった」「時速と走行距離の~」「その問題をきっかけに、両国の〜は急速に悪化した」「農作物の生育は、天候と密接な〜がある」 **引[ひ]っ掛[か]かり**□(すなおに受け流せない、心に留まった、疑問をいだかせるような)ちょっとした事柄。「今度の事件に〜がないかと思って、その会社を調べてみたが何も出なかった」 **接[セッ]点[テン]**□関係のないように見える人と人とが、接触する機会。「被害者と犯人のあいだには、どこかで〜があったはずだ」 →6602絡まるh●絡み・絡み合い ### ●つながり **繋[つな]がり**□人・物事のあいだの関係。「この事件との~を明らかにする」 **結[むす]び付[つ]き**□結び付くこと。「経済人との〜」「隣国との〜を深める」 **脈[ミャク]絡[ラク]**□話・文章などの、必然性・一貫性をもったつながり。「彼の話には〜がなく、何を言いたいんだかよくわからない」「~を欠く」◇もとは「血管」の意。 **縦[たて]**□絶とうとしても絶ちがたい(精神的な)つながり。「あの2人は強い〜で結ばれている」◇「綰」とも書く。 **絆[きずな]**□人と人との断つことのできない強く結びついたつながり。「これまでのきずなを断つ」 **鏈[クサリ]**□物事と時間的な流れのなかで強く結びついたもの。「事件の〜を断つ」◇「鎌」「鏈」「鑑」「鋂」とも書く。 **紐[チュウ]帯[タイ]**□文化的なつながり。「日本と朝鮮は、古くから文化的~によって結ばれている」◇「じゅうたい」ともいう。ひもと帯の意から。 ### ●人と人との結びつき **縁[エン]故[コ]**□血縁・姻戚や知人を通じた関係による、人と人との結びつき。「〜での採用はやめたい」 **人[ジン]脈[ミャク]**□仕事や交友関係を通じた、多くの人との結びつき。「社員のときにつくった〜をあてにして脱サラし、事業を始めた」「政財界のみならず、芸能界にも広い〜を持つ男」 **コネ**□就職・取引などに有利に働く、人と人との結びつき。「あいつと〜があって入社したっていううわさだよ」◇「コネクション (connection)」の略。俗語的。 **コネクション**□交渉・取引などに有利に働く、人や組織とのつながり。「あの政治家は、アジア諸国に強い〜がある」◇「コネ」に比べて、「コネクション」のほうが大がかりなものについていう傾向がある。▷connection **人[ジン]事[ジ]**□会社・官庁などの組織の、構成員の地位・所属・採用などに関する事柄。「社長が末端の〜にまで口を出すべきではない」 ▷~異[イ]動[ドウ]・~部[ブ]・~課[カ]・閣[カク]僚[リョウ]~ **伝[つて]**□ある目的を実現するために頼る縁故や手掛かり。「金を工面する〜をさがす」◇「伝手」とも書く。 **手[て]蔓[づる]**□あることを求めたり実現したりするときに、頼りにできる縁故や手掛かり。「あの人なら何か〜があるかもしれないから、聞いてみたまえ」「知らない都会で仕事の~を求めるといっても、そううまくはいくまい」「~をたどる」 **金[かね]蔓[づる]**□金銭が必要なときにいくらでも出してくれるような、頼りにできる縁故や手掛かり(となる人)。「いい〜である地元の企業を、あの政治家が簡単に見放すはずはない」「~をさがす」 →5902つながるh●血筋 ### ●血筋 **縁[えん]**□人と人との間の宿命的なつながり。「親子〜を切る」「彼とは昔から〜がありまして」「お金にはとんと〜がない」 **えにし**□そうなることが宿命である、人やもののつながり。「二人は不思議な〜によって結ばれた」◇「えにし」は「縁」に強めの助詞「し」がついたもの。 **縁[ゆかり]**□人や物事のあいだにある、何らかのつながり。「坂本龍馬~の地を訪ねる」「私の名字は有名な歴史上の人物と同じだが、その家系とは、まったく縁も〜もない」 **因[イン]縁[ネン]**□そうなることが、前世から決まっていると思われるほど深いつながり。「こうしてお会いできたのも何かの〜でしょう」 **血[ち]の繋[つな]がり**□血縁による関係。「実は、私と姉は〜はないんです」 **血[ケツ]縁[エン]**□血のつながりがある関係。「田舎には〜の者はおりません」▷~社[シャ]会[カイ] **地[チ]縁[エン]**□同じ土地に住んでいることによるつながり。「〜や血縁を利用した選挙」 **近[キン]縁[エン]**□近い血縁関係にあること。▷遠[エン]縁[エン] **遠[エン]縁[エン]**□遠い血縁関係にあること。「~の娘の就職を世話する」▷近[キン]縁[エン] **腐[くさ]れ縁[えん]**□離れようとしてもなかなか切れない、好ましくない、つながり。「彼との〜が切れない」 **悪[アク]縁[エン]**□くされ縁。「彼とは学生時代からの〜である」 **宿[シュク]縁[エン]**□仏教で、前世からの縁。「深い〜で結9ばれる」 <1650> # かかわる9102h~s **奇[キ]縁[エン]**□思ってもみなかった意外な縁。「こんなところで会うとは~である」 **合[あい]縁[えん]奇[き]縁[えん]**□気が合うも合わないも、不思議な縁によるものであるということ。◇「相縁奇縁」とも書く。 ### ●関係する事柄 **一件[いっけん]**□ある事に関係する事柄。「先日の一件で参りました」 **件[ケン]**□①1つの件。「〜落着」②すでにかかわり合っていたり知っていたりする件。「あの~は、その後どうなりましたか」 **案[アン]件[ケン]**□問題になっている事柄。「重要な~」 **儀[ギ]**□その事に関する事柄。「その~ばかりはお許しください」 ### ●関係のない事柄 **人[ひと]事[ごと]**□自分とは関係のない事柄。「景気が悪いと心配だ」「まだ元気だが、両親と同居する私にとって、老人介護の問題は〜ではない」◇「他人事」とも書く。 **他[タ]人[ニン]事[ゴト]**□「ひとごと」が本来の言い方であるが、「たにんごと」も現在では一般に用いられている。 **他[タ]事[ジ]**□自分には関係のないこと。「~ながら(あなたには関係ないことではありますが)ご安心ください」 **余[よ]所[そ]事[ごと]**□自分とは無関係だと思われる事柄。「このところ子供の自殺が増えているが、とても〜とは思えない」◇「他所事」とも書く。「人事」「他人事」に比べると、あまり一般的ではない。 **対[タイ]岸[ガン]の火[カ]事[ジ]**□自分とは直接に関係がないことととらえて、のんきに構えること。「たとえ下請けの会社でも、倒産の危機に瀕しているのに、〜と放っておくわけにもいくまい」 →9302異なるi●別の無関係な物事 ### ●人と人とのかかわり **間[あいだ]**□人と人とのかかわり。「2人の〜をとりもつ」「親子の〜がまずくなった」 **間[あいだ]柄[がら]**□血のつながりがある人どうし、または、特別な関係で結ばれている人どうしのつながり。「師弟の~」「彼とはいとこの〜だ」 **仲[なか]**□(よいか悪いかという点からみた)人と人との関係。「彼とは〜がいい」「あの兄弟は〜が悪い」「~を取り持つ」「~をさく」 **続[つづ]き柄[がら]**□親族としての間柄。「保証人との~を記入する」 **続[ゾク]柄[ガラ]**□つづきがら。◇「つづきがら」が本来の言い方だが、現在では「ぞくがら」のほうが一般的な言い方になっている。 **師[シ]資[シ]**□師と弟子との間柄。▷~相[ソウ]承[ジョウ] →2802交わるh●親しい交わり ### ●その他 **公[コウ]私[シ]**□公的な事柄と私的な事柄。「~のけじめをつける」「私は今、〜ともに忙しい」▷~混[コン]同[ドウ] ## k 名詞の類:モノ **縁[よすが]**□過去とのつながりをもつ何かをする際の助けとなるもの。「恩師を偲ぶ〜ともなる」「身を寄せる〜もない老人が増えている」 「い」「息子の消息を知る〜もない」「身を寄せる〜もない老人が増えている」◇「因」「便」とも書く。 ## S 名詞の類:ヒト ### ●係 **係[かかり]**□ある特定の仕事を受け持って、それにかかわる役の人。「今、〜がまいります」「いろんな〜をまかされて忙しい」▷進[シン]行[コウ]~・飼[シ]育[イク]~・教[キョウ]育[イク]~・相[ソウ]談[ダン]~・受[うけ]付[つけ]~・案[アン]内[ナイ]~ ◇官庁などでは「掛」とも書く。 **係[かかり]員[いん]**□ある仕事を専に受けもつ職員。「詳しいことは〜におたずねください」 **係[かかり]官[かん]**□ある仕事を専門に担当する公務員。 ### ●関係者 **関[カン]係[ケイ]者[シャ]**□その物事や人などと、何らかのかかわりを持つ人。「学校の~を呼んでくれ」「~以外立ち入り禁止」 **内[ナイ]部[ブ]関[カン]係[ケイ]者[シャ]**□ある組織・集団の中にいる関係者。「~から事情を聞く」 **インサイダー**□(事情に通じている)ある組織・集団の内部にいる人。▷~取[トリ]引[ヒキ] ▷アウトサイダー②社会の枠組みの中で生きている人。アウトサイダー ▶insider **当[トウ]事[ジ]者[シャ]**□そのことに直接かかわっている人。「本当のことは〜に聞かなければわからない」 **内[うち]輪[わ]**□家族・親族や、かたく結びついている小さな集団の内部の関係者。「遺産相続で揉め、〜で話し合っても解決できず、とうとう裁判沙汰になった」 ▷~揉[も]め **身[ミ]内[ウチ]**□家族や集団・組織の内部にいて、利害が一致することでつながる関係者。「~に不幸があった」 **譜[フ]代[ダイ]**□ある家に、代々臣下としてつかえてきた家臣。譜代の大名・武家。「織田家の重臣」◇「譜第」とも書く。特に、関ヶ原の戦いの前から徳川氏につかえてきた大名を指すことが多い。 ### ●関係のない人 **部[ブ]外[ガイ]者[シャ]**□その組織の内部に属していない人。「組織の内部でどういう談がされたのか、~の私にはまったくわからない」 **アウトサイダー**□①ある組織・集団の外部にいる人。②社会の枠組みからはみだして生きている人。「~として生きる」→インサイダー ▷outsider **局[キョク]外[ガイ]者[シャ]**□その物事にかかわりがない立場の人。「彼女はこの事件については、まったくの〜だ」 **第[ダイ]三[サン]者[シャ]**□当事者ではない人。「当事者どうしでは感情的になりやすいので、~をまじえて話し合うほうがいい」「これは〜がとやかく言うべき問題ではない」 **外[ト]様[ザマ]**□①関ヶ原の戦いののち、徳川氏に従った大名。「〜大名が、広間に居並び新年を祝った」②集団・組織に最初からいないで、途中から入ってきた者。「地方採用の者は本社勤務がどんなに長くても、いつまでも〜として扱われていた」◇①から転じた意。 →4400携わるc●しろうと ### ●縁者 **縁[エン]者[ジャ]**□縁続きの人。「父方の~が亡くなった」▷親[シン]類[ルイ]~ <1651> 16 **【類[ルイ]縁[エン]】** 血縁が同じ人。「~の者」 17 **【親[シン]類[ルイ]】** 血縁関係や婚姻によってつながりができた、家を中心とした関係の人々。「~も同然の他人」~付[づ]き合[あ]い 18 **【親[シン]戚[セキ]】** 「親類」の、やや改まった言い方。「あの人は私の遠い~にあたる」~付[づ]き合[あ]い 19 **【近[キン]縁[エン]】** 血縁が遠い者。「~を頼って上京する」 20 **【遠[エン]戚[セキ]】** 血縁の遠い間柄にある親戚。 21 **【係[ケイ]累[ルイ]】** (身をつなぎ、しばる存在である)親・妻子・兄弟など、面倒を見なければならない家族。「わずらわしい~を断つ」「彼には~がない」◇「繋累」とも書く。 22 **【身[み]寄[よ]り】** 困ったときなどに、頼ることのできる親類。「~のない子供をあずかる」 23 **【寄[よ]る辺[べ]】** 頼りにして身を寄せるところ。「この世に〜のない身」 24 **【内[ナイ]戚[セキ]】** 父方の親戚。⇔外戚 ◇「ないしゃく」ともいう。 25 **【外[ガイ]戚[セキ]】** 母方の親戚。⇔内戚 ◇「げしゃく」ともいう。 26 **【縁[エン]戚[セキ]】** 婚姻によってできた親戚。▷~関係 27 **【姻[イン]戚[セキ]】** 縁戚。▷~関係 28 **【姻[イン]族[ゾク]】** 婚姻によってつながりのできた人々。 29 **【血[ち]筋[すじ]】** ある人と、血のつながりによって結ばれている人。「その人は、私の父方の~です」 30 **【血[ケツ]族[ゾク]】** 血縁によってつながっている人々。▷~結婚 31 **【眷[ケン]属[ゾク]】** 同じ血縁で結ばれている人々。◇「眷族」とも書く。古くは、家来や配下の者にもいった。 32 **【親[シン]族[ゾク]】** 血族と姻族の総称。▷扶養・~会 ◇法律では、6親等以内の血族、配偶者、3親等以内の姻族をいう。 33 **【近[キン]親[シン]】** 血縁の近い親族。▷~者・~相姦・~結婚・~婚 34 **【近[キン]縁[エン]】** 血縁が近い者。「~が住んでいる町に引っ越す」 35 **【尊[ソン]属[ゾク]】** 父母・祖父母・おじ・おばなど、その人より上の世代の血族。▷~殺人 ⇔卑属 ◇父母や祖父母などを直系尊属、おじやおばを傍系尊属という。 36 **【卑[ヒ]属[ゾク]】** 子・孫・おい・めいなど、その人より下の世代の血族。⇔尊属 ◇子や孫などを直系卑属、おいやめいを傍系卑属という。 37 **【氏[シ]族[ゾク]】** 祖先が同じである血縁集団。▷~社会 38 **【一[イチ]族[ゾク]】** 本家・分家などを含めた、同じ血筋の人の全体。▷~郎党 39 **【同[ドウ]族[ゾク]】** 同じ血筋の人。▷~会社 同じ民族や種族の意にも用いられる。 40 **【一[イチ]門[モン]】** 同じ一族・宗派・学派・流派などに属する人々。「~を率いる」 ●分家・支族 → 6502分かれるk ●分かれてできた集団 ●肉親 → 8100近いs ●血筋が近い人 ## かかわる9102s~要る9103a ## ●義兄弟 41 **【義[ギ]兄[キョウ]弟[テイ]】** ①兄弟同様のかかわりをもつことを約束した相手。「~の契りを交わす」②義理の兄弟。「姉が結婚し~ができる」 42 **【兄[あに]貴[き]分[ぶん]】** 兄同様の間柄である、年上の男性。「彼は私にとって、頼れる~といった存在だ」◇「貴」はあて字。 43 **【弟[おとうと]分[ぶん]】** 弟同様の間柄である、年下の男性。 44 **【舎[シャ]弟[テイ]】** 弟分。「大勢の~を従える」 45 **【姉[あね]分[ぶん]】** 姉同様の間柄である、年上の女性。「彼女は会社の上役で、何かと相談にのってくれる」◇「貴」はあて字。 46 **【妹[いもうと]分[ぶん]】** 妹同様の間柄である、年下の女性。 ## ●その他 47 **【私[シ]人[ジン]】** おおやけの立場を離れた、個人。「大臣を~として靖国神社に参拝した」⇔公人 48 **【公[コウ]人[ジン]】** 議員・公務員など、公職についている人。「知事の~としての発言が、大きな波紋を呼んでいる」⇔私人 ## u 名詞の類:トコロ 00 **【当[トウ]事[ジ]国[コク]】** そのことに直接かかわっている国。「紛争解決に向けて両~の代表者が話し合いの場にのぞんだ」 01 **【第[ダイ]三[サン]国[ゴク]】** 当事国以外の国。 02 **【姉[シ]妹[マイ]都[ト]市[シ]】** 国際文化交流などを目的として、親善関係を約束した2つの都市。 03 **【姉[シ]妹[マイ]校[コウ]】** 文化交流などを目的として、親善関係を約束した2つの学校。 04 **【姉[シ]妹[マイ]店[テン]】** 協力関係を結んでいる2つの店。 ## Z その他 ●ちなみに → 6402加えるz ●それにつけても → 7200変えるz ●話題を変える言葉 # 9103 要る ## a 動詞の類 00 **【要[い]る】** うまく事が運んだり、機能したりするためにその存在がなくては困る。「この病院にはもっと多くの看護師が~」「~物があったら何でも言ってください」「知っている人ばかりなので遠慮はいりません」 01 **【必[ヒツ]要[ヨウ]とする】** 状況から考えて、何かが要る。「わが社では有望な新人を必要としている」 02 **【要[ヨウ]する】** 何かをするために、確かな腕前などが要る。「確かな腕前を~仕事」「受験するのに特別な資格は要さない」 03 **【取[と]る】** 何かを置いたり何かをしたりするために、場所や手間・時間などが要る。「場所を取っていた箪笥たんすを処分したら、ずいぶんと部屋がすっきりした」「手続きが複雑で手間を取ってしまった」「時間を取らせてしまって申し訳ありま <1652> せん」 04 **【掛[か]かる】** 金や人手・時間などが要る。「家の改築に100万円かかった」「この仕事には、たくさんの手間と人手がかかっている」「おとなしくて手のかからない子」 05 **【為[す]る】** 俗物の値段が、それを買おうという場合に、それだけかかる。「この時計は100万円も~」「このかばん、どれくらいしたの」 ## C 形容詞の類 00 **【無[な]くてはならない】** 必ず要る様子。「酸素は地球上に~」「彼の行動力は、この企画に〜ものだ」 01 **【及[およ]ばない】** そこまですることは要らない様子。「謝るには~」 02 **【当[あ]たらない】** そうするほどの価値があったりするほどのことではなかったりする様子。「驚くには~」 ◇「…(する)に(は)当たらない」の形で用いられる。 ## d 形容動詞の類 ### ▶必要である様子 00 **【入[い]り用[よう]】** 当面、要る様子。「子供の入学をひかえ、何かと~になる」「入院のために~なものはなんでしょうか」 01 **【入[ニュウ]用[ヨウ]】** 入り用。「~な費用を友人から借りる」⇔不用 02 **【物[もの]入[い]り】** ふだんより出費がかさんで、金が要る様子。「年末は、何かと~な時期である」 03 **【必[ヒツ]要[ヨウ]】** どうしても要る様子。「キャンプに~な道具をそろえる」「~に応じて会議を開く」⇔不要 04 **【所[ショ]要[ヨウ]】** あることをするために要る様子。「この条件をすべて満たす」▷~時間 05 **【必[ヒッ]須[ス]】** 必要な物事のなかでも絶対に要る様子。「山に登るのに~の道具」▷~科目 06 **【必[ヒツ]備[ビ]】** 用意しておく必要がある様子。「~の書類」 07 **【不[フ]可[カ]欠[ケツ]】** なくてはならない様子。「契約に~の条件」 08 **【要[ヨウ]注[チュウ]意[イ]】** 特に注意することが必要な様子。「いつ病気が再発するかわからない~の状態」「この山は噴火の可能性が高い、~の火山のひとつである」「あの男の素姓はよくわかっていない。~だ」▷~人物 ### ●料金が要る様子 09 **【有[ユウ]料[リョウ]】** 受けた利益に対して料金を払う必要がある様子。「駅に~のトイレが設置された」 ▷~道路・~放送 10 **【有[ユウ]償[ショウ]】** 受けた利益に対して必要な代価を払わなければならない様子。「今まで無償で受けていたサービスが~になった」 ### ●料金が要らない様子 11 **【無[ム]料[リョウ]】** 受けた利益に対して料金を払う必要がない様子。「学生は入場~です」 ▷~サービス・~奉仕 12 **【無[ム]償[ショウ]】** 受けた利益に対して必要な代価を払わなくていい様子。「教科書が~で配布されるようになった」 13 **【ロハ】** 「無料」のくだけた言い方。「キャンペーン中は~だ」「~より高いものはない」◇「只」の字を分解すると「口」と「ハ」になることから。 ### ●不必要である様子 15 **【不[フ]要[ヨウ]】** 当面、そのものがなくても困らない様子。「お金は~だ」「各部屋にエアコンを設置するのは~だ」⇔必要 16 **【不[フ]必[ヒツ]要[ヨウ]】** 必ずしも要らない様子。「~な品物は買わない」「資料をむやみに~に集める」「海外旅行には、~な現金は持って行かないほうがいい」 17 **【不[フ]用[ヨウ]】** そのものが本来の役目がなくなったり、用がなくなったりして、使われなくなった様子。「~な建物」「制服が~になったので、ほしい方に差し上げます」→入用 18 **【無[ム]用[ヨウ]】** それがなくても、かまわない様子。「心配は~だ」「~の長物」 19 **【御[ゴ]無[ム]用[ヨウ]】** 「無用」の丁寧語。「心配~」 20 **【用[ヨウ]済[ず]み】** 用がすんで、不必要になった様子。「~の書類を処分する」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **【要[ヨウ]】** 必要なこと。「注意の~がある」 01 **【必[ヒツ]要[ヨウ]性[セイ]】** それが必要であること・度合い。「行政改革の~を説く」 ### ●需要 02 **【需[ジュ]要[ヨウ]】** ①必要なものとして、求めること。「人々の~を満たす画期的な辞書」「~がないので生産中止になる」⇔供給②「①」の数量。「新製品の~を予測する」「電力の~が過去最高を記録した」 03 **【ニーズ】** 「需要①」の洋語的表現。「施設の充実という~に応える」 ▷needs 04 **【内[ナイ]需[ジュ]】** 国内での需要。▷~拡大 ⇔外需 05 **【外[ガイ]需[ジュ]】** 外国からの需要。「~主導の景気回復」 ▷~依存 ⇔内需 06 **【特[トク]需[ジュ]】** 特別の需要。▷~景気・~産業 07 **【軍[グン]需[ジュ]】** 軍事上の需要。▷~品・~産業 08 **【民[ミン]需[ジュ]】** 民間の需要。「~の拡大につとめる」⇔官需 09 **【官[カン]需[ジュ]】** 政府・官公庁の需要。「~の減少」⇔民需 ### ●条件 10 **【条[ジョウ]件[ケン]】** ある物事が成り立つために要する事柄。「結婚の~をはっきり言う」「~付きで許された」 11 **【要[ヨウ]件[ケン]】** 必要な条件。「~を満たす」 12 **【必[ヒツ]要[ヨウ]条[ジョウ]件[ケン]】** ①あることが成立するために必要な条件。「大会開催地の~を満たしていない都市」②「AならばBである」といえる場合、「AであるためにはBであることが必要である」ともいいうる。このときのBをAであるための必要条件という。たとえば、「正三角形ならば3つの辺の長さは等しい」の「3つの辺の長さは等しい」。⇔十分条件 <1653> 13 **【十[ジュウ]分[ブン]条[ジョウ]件[ケン]】** 「AならばBである」という仮説的判断が成立する場合、AをBであるための十分条件という。たとえば、「正三角形ならば3つの辺の長さは等しい」というときの「正三角形」。⇔必要条件 14 **【好[コウ]条[ジョウ]件[ケン]】** よい条件。「~を提示され、気持ちは契約に傾いた」「大会は無風・快晴という~に恵まれ、好記録が次々と生まれた」 15 **【悪[アク]条[ジョウ]件[ケン]】** 悪い条件。「高温多湿という~でも、人々は懸命に働いていた」「雨・強風という~のなかでレースは行われた」 16 **【ハンディキャップ】** 不利な条件。「~を克服する」 ▷handicap 17 **【ハンデ】** 「ハンディキャップ」の略。「~を背負う」 18 **【三[サン]拍[ビョウ]子[シ]】** 評価を高めるのに必要な3つの条件。「才能・学問・識見の~そろった学者」 19 **【運[ウン]鈍[ドン]根[コン]】** 成功するための3つの条件で、幸運、鈍いくらいの性質、根気をいう。◇「運根鈍」ともいう。 20 **【前[ゼン]提[テイ]】** 何かをするときに、当然のこととして(暗黙に)認めておく事柄。「結婚を~にした交際をしている」「その議論は、そもそも~からして間違っている」 21 **【前[ゼン]提[テイ]条[ジョウ]件[ケン]】** 前提とすることが必要な条件。「不良債権処理は景気回復の~だ」「相手側のきびしい~をクリアするのは容易ではない」 22 **【前[ゼン]件[ケン]】** 「もしAならばBである」という仮定的判断における、Aの条件部分。 23 **【後[コウ]件[ケン]】** 「もしAならばBである」という仮定的判断における、Bの帰結部分。 24 **【与[ヨ]件[ケン]】** 議論の余地のないものとして与えられた条件。「環境は~であるか」「所与」ともいう。 ## k 名詞の類:モノ ### ●何かをするのに必要な道具や品 00 **【必[ヒツ]需[ジュ]品[ヒン]】** 必ず要る品。「山に登るとき、雨具は~のひとつです」 ▷生活~ 01 **【要[ヨウ]具[グ]】** 何かをするのに必要な道具。▷~袋 ◇主として複合語の構成要素として用いる。 02 **【七[シチ]つ道[ドウ]具[グ]】** あることをするのに必要な7種類の道具。 03 **【諸[ショ]式[シキ]】** あることをするのに必要なこまごましたいろいろのもの。「結納の~をとりそろえる」「~万端ととのう」◇「諸色」とも書く。 ●用具・用品 → 5400使うk ●要素・成分 → 9608含むk ●成分 ### ●不要なもの 04 **【不[フ]要[ヨウ]物[ブツ]】** 必要でない(なくなった)物。「~は買うな」 05 **【不[フ]用[ヨウ]品[ヒン]】** 用いなくなった物。「~を処分して、家の中をすっきりさせる」 06 **【死[シ]物[ブツ]】** 役に立たなくなったり、使われなくなったりしたもの。「家の中の~を始末する」「ほとんど~と化した法律」 07 **【遊[あそ]び金[がね]】** 有効な使い道がさしあたってない金。ふつう、現金。「~が少しばかりあるので株をやってみるか」 08 **【遊[ユウ]金[キン]】** 遊び金。 ### ●その他 09 **【先[さき]立[だ]つ物[もの]】** まず必要とされるもの。ふつう、金銭。「海外旅行に行きたいが、~がなければどうにもならない」 10 **【心[こころ]の糧[かて]】** 心をなぐさめ、元気づけたり、豊かにしてくれたりするもの。「良質の本や音楽は〜である」 ## S 名詞の類:ヒト 00 **【持[も]ち駒[ごま]】** 組織などで、自分の意のままに使える人。「あの男も、実は先方の~の一つとして働いていたらしいい」 ●要員 → 4404加わるs ●構成員 # 9104 属[ぞく]す ## a 動詞の類 00 **【属[ゾク]す】** 何らかの点でまとまりを持つものの一部になる。「文部科学省に~研究機関」「鯨は哺乳動物に~」「彼はテニス部に属している」 01 **【属[ゾク]する】** 「属す」の文章語的で、ややかたい言い方。「暴力団に~ようなことはしていない」 02 **【入[はい]る】** あるまとまりの目的や特徴を担う一部になる。「高校ではバレー部に入っています」「この色はどちらかというと、赤よりは黄色に~」◇「属す」よりも、ずっと口語的。 03 **【所[ショ]属[ゾク]】** 組織・団体など人間関係のまとまりに属すること。「野球部に~する」 ▷~部隊 04 **【籍[セキ]を置[お]く】** 団体や学校など、ある集団に(その資格を得て)所属する。「スポーツクラブに~」 05 **【籍[セキ]がある】** そこに籍を置いている状態である。「いまだに大学に~」 06 **【在[ザイ]籍[セキ]】** 籍があること。「日本の大学に~している留学生を中心に親睦会がひらかれた」「何年かその会社に~していたことがあります」▷~簿 07 **【在[ザイ]校[コウ]】** 学校に学生・生徒として在籍すること。「旧友と~当時の思い出を語り合う」▷~生 08 **【在[ザイ]学[ガク]】** 在校。「大学に2年間~したのちアメリカに留学した」▷~証明書 ◇大学や大学院に在籍している場合は、「在学」を用いる。 09 **【在[ザイ]社[シャ]】** 会社員として在籍すること。「今の出版社に20年間~したのち、作家としてデビューした」 10 **【帰[キ]化[カ]】** 他国の国籍を得て、その国民になること。「ブラジル人のA選手は日本に~し、日本代表チームの一員になった」 11 **【付[フ]属[ゾク]】** ある人・組織などの下位にあり、独立性を持ちながらその一部になること。「大学に~病院」▷~品・~機関・~国 ◇「附属」とも書く。 12 **【直[チョク]属[ゾク]】** 人・組織・部署が、ある人・組織・部署の下に直接所属すること。「首相に~する機関」 <1654> 13 **【専[セン]属[ゾク]】** 仕事上の契約によって、特定の1つの組織に所属すること。「大手出版社に~するカメラマン」 ▷~契約 14 **【帰[キ]属[ゾク]】** あるところに最終的に属すること。「収入は国庫に~する」▷~意識 ●従属する → 4100従うd ●従う ## d 形容動詞の類 ### ●属している様子 00 **【付[フ]属[ゾク]】** 付属している様子。「組み立て家具の~の部品が入っていないので請求した」◇「附属」とも書く。 01 **【直[チョク]属[ゾク]】** 人・組織・部署が、ある人・組織・部署の下に直接に属する様子。「政府~の機関」 02 **【専[セン]属[ゾク]】** 仕事上の契約によって、特定の1つの組織に属する様子。「Aレコード会社~の歌手を売り出す」 03 **【座[ザ]付[つ]き】** 劇団や劇場に役者や作者などが専属する様子。「~の演出家」▷~作者 04 **【家[いえ]付[つ]き】** 結婚する際に、実家(実家の戸籍)に籍を置いたままで)いる様子。「~の娘と結婚する」 05 **【御[お]抱[かか]え】** 個人的に雇っている様子。▷~運転手 06 **【生[は]え抜[ぬ]き】** 初めからずっとそこに所属している様子。「~のベテラン選手」「今度の社長は、この会社の~なんだ」 07 **【多[タ]国[コク]籍[セキ]】** 多くの国の人々によって構成されているものである様子。「~の救援グループ」▷~軍 ### ●属していない様子 08 **【無[ム]所[ショ]属[ゾク]】** どこにも所属していない様子。「~で立候補する」 09 **【フリーランス】** 会社などに所属せずに仕事をしている人である様子。「彼は~の編集者から歌手になったという変り種だ」 ▷free lance 10 **【フリー】** 「フリーランス」の略。「~のカメラマン」 ▷free 11 **【無[ム]派[ハ]閥[バツ]】** 集団や組織の中で、主義・利害関係・出身などでつくられている排他的なグループに属していない様子。「派閥争いがいやで~となった」「政権がどうなるかは~の議員にかかっている」 12 **【無[ム]党[トウ]派[ハ]】** 特定の政党に属していない様子。「今回の選挙は~の人々の票のゆくえがポイントになる」 ▷~層 13 **【無[ム]国[コク]籍[セキ]】** ある国や、その文化に属していない様子。▷~料理 14 **【無[ム]籍[セキ]】** 国籍・戸籍・学籍などがない様子。▷~者 15 **【民[ミン]間[カン]】** 公の機関に属していない様子。「~の学者を大臣に起用する」▷~人・~放送 16 **【在[ザイ]野[ヤ]】** ①公職についていない様子。「~の学者」②政党が与党でない様子。「~の党」 17 **【無[ム]任[ニン]所[ショ]】** 特定の任務をもたない様子。▷~大臣 18 **【遊[ユウ]軍[グン]】** 特定の所属・任務がなく、必要・状況に応じて活動できるよう待機している人である様子。「社会部の~の記者を現場に急行させる」 ▷~記者 19 **【無[ム]職[ショク]】** 決まった職がない様子。「現在は~で収入がありません」 20 **【浪[ロウ]人[ニン]】** 学生・武士などが、所属する学校・主家を失ってぶらぶらしている様子。「いまだ~の身である」 21 **【無[ム]宿[シュク]】** 住む家がない様子。▷~人・~者 22 **【無[む]宿[しゅく]なし】** 寝泊まる家がない様子。「東京に出てきてしばらくは~の生活をしていた」 ## h 名詞の類:コト・サマ ●いろいろな属性 → 9601備わるh ●性質さまざまな性質 ### ▶生物分類 → 6501仕分けるh ●生物分類 ### ▶籍 00 **【籍[セキ]】** ある集団に属する資格。「彼は都内の私立大学に~を置いている」「A社からB社に~を移す」 01 **【国[コク]籍[セキ]】** ①どの国に属しているかということ。「日本の~を取得する」②航空機・船舶などが、どの国に属するものであるかということ。「~不明の戦艦」 02 **【学[ガク]籍[セキ]】** その学校に所属する学生・生徒・児童としての籍。▷~簿 03 **【党[トウ]籍[セキ]】** その党の党員としての籍。「~を離脱する」 04 **【軍[グン]籍[セキ]】** 軍人としての籍。「~を離脱して政治家になった軍人」 05 **【兵[ヘイ]籍[セキ]】** 軍籍。▷~簿(軍人としての身分に関する事柄を記した帳簿)◇「兵籍簿」の略としても用いられる。 06 **【僧[ソウ]籍[セキ]】** ①僧としての籍。「~に入る(出家する)」②ある宗派に所属する僧としての籍。▷~簿 07 **【船[セン]籍[セキ]】** 船舶が所属する国を示す。「リベリア~の貨物船が荷揚げしている」 08 **【地[チ]籍[セキ]】** その土地の所有者・位置・面積などの登録。▷~台帳 ## k 名詞の類:モノ 00 **【付[フ]属[ゾク]物[ブツ]】** あるものに付属する(している)もの。「~のような扱いを受けるなんて、がまんできない」 01 **【付[フ]属[ゾク]品[ヒン]】** (梱包された)製品・機械などの主たる部分とは独立していて、それを補助するように機能する品物。「このテレビには~としてリモコンとイヤホンがついている」「箱を開いたら~がそろっているかどうか確認してください」◇「附属品」とも書く。 ●付属語 → 1900言うm ●言葉の種類 ### ●戸籍 02 **【戸[コ]籍[セキ]】** 個人の身分・家族関係などを記した公文書。「~の写しを本籍地から取り寄せる」「結婚のために親の~から除籍する」 ▷~抄本・~謄本 03 **【籍[セキ]】** 「戸籍」の略。「妻の~に入る」 04 **【原[ゲン]籍[セキ]】** 戸籍に変更があった場合の、変更前の戸籍。 05 **【住[ジュウ]民[ミン]票[ヒョウ]】** 市区町村が、その市区町村の住民について、氏名・住所・性別・生 <1655> 年月日や世帯主との続柄などを記載したもの(の写し)。「パスポートを申請するときには〜が必要で」「市役所で〜をとる」 06 **【人[ニン]別[ベツ]帳[チョウ]】** 江戸時代、戸籍の役目をした、人口調査の帳簿。◇略して「人別」ともいう。人口調査は「人別改」といった。 ## S 名詞の類:ヒト 00 **【軍[グン]属[ゾク]】** 軍に所属する、軍人以外の人。文官や技師など。 ### ●組織などに属さない人 01 **【民[ミン]間[カン]人[ジン]】** 民間の人。「~を大臣に起用する」 02 **【フリーランサー】** 特定の組織に所属しないで仕事をする人。◇「フリーランス(free lance)」ともいう。◆freelancer 03 **【フリー】** 「フリーランサー」の略。「会社を辞めて〜としてやっていくことにした」 04 **【一[イッ]匹[ピキ]狼[オオカミ]】** 何の組織・集団にも属そうとせずに、1人だけで行動する人。「彼は政界の〜だ」 ## u 名詞の類:トコロ 00 **【付[フ]属[ゾク]学[ガッ]校[コウ]】** 教育研究の実験などを目的として、大学などに付属した学校。付属高校・付属中学校・付属小学校・付属幼稚園など。◇「付属校」ともいう。「附属学校」とも書く。 01 **【付[フ]属[ゾク]】** 「付属学校」の略。「娘は私立大学の~に通っています」◇「附属」とも書く。 02 **【本[ホン]籍[セキ]】** 戸籍のある場所。「~は北海道です」「何かと不便なので、~を生まれた地から現在住んでいる東京に移す」 03 **【原[ゲン]籍[セキ]】** 「本籍」の古めかしい言い方。 ●領土など → 9606持つu # 92 合[あ]う・合[あ]わせる(適[テキ]合[ゴウ]) <1656> # 9200 合[あ]う ## a 動詞の類 00 **【合[あ]う】** ある物事に他の物事を重ねたときに、差異や食い違いがない状態である。「珍しく彼と意見が合った」「足に~靴を探す」「紺のスーツによく~ネクタイ」「計算して答えを見ると合っていた」「採算が合わない経営は困る」 01 **【合[あ]わさる】** うまく合ってひとつになる。「全員の気持ちがひとつに~」 02 **【揃[そろ]う】** (多くの)物事が合った状態になる。「クラス全員の歌声がよくそろっている」「なかなかみんなの足並みがそろわない」 03 **【乗[の]る】** 音楽などの調子にうまく合う。「サンバのリズムに乗って踊る」 04 **【噛[か]み合[あ]う】** ①(2つの)歯車などが合わさる。「この機械の歯車はしっかりかみ合っていない」②意見・考えなどが合う。「議論がかみ合わず、話し合いは平行線をたどった」 05 **【一[イッ]致[チ]】** 2つ(以上)の物事がぴったり合うこと。「彼女とは食べ物の好みが〜している」「筆跡が〜する」 ▷満場~ 06 **【合[ガッ]致[チ]】** 確実に一致すること。「観測データが理論と〜する」 07 **【符[フ]節[セツ]を合[あ]わせる】** 割り符(文字を書いた木片などに印を押して2つに割ったもの)がぴったり合わさるように、両者の話などが一致する。「それらの出来事はなぜか符節を合わせている」◇「符節を合がする」ともいう。「符節」は割り符の意。 08 **【符[フ]合[ゴウ]】** 2つの物事がぴったり合うこと。「容疑者と被害者の供述が〜する」 09 **【吻[フン]合[ゴウ]】** (上唇と下唇が合うことから)符合。「両民族の始祖伝承が〜する」 10 **【合[ゴウ]意[イ]】** 意見・意思が一致すること。「話し合いの結果、~した」 11 **【契[ケイ]合[ゴウ]】** 意見などがひとつになって一致すること。「それぞれの見解が〜する」 12 **【辻[つじ]褄[つま]が合[あ]う】** 話の筋道などと食い違いがなく、整っている。「〜が合わない話だ」◇ふつう、否定の形で用いる。 13 **【平[ヒョウ]仄[ソク]が合[あ]う】** つじつまが合う。「平仄が合わないことを言うな」。ふつう、否定の形で用いる。 14 **【口[くち]に合[あ]う】** 料理の味が味覚に合う。「粗末なものですが、お口に合いますかどうか」 15 **【フィットする】** (ニット製品の)服が体形にぴったり合うこと。「体に~したセーター」 ▷fit 16 **【調[チョウ]和[ワ]】** 異なる物事が互いのじゃまにならずに、うまく合っていること。「木々の緑と建物が〜した田園都市」 17 **【ハモる】** 2人以上で出した歌声が和声として調和する。「2つのパートに分かれ、きれいに~」◇「ハーモニー(harmony)」を略して動詞のように活用させた語。 18 **【マッチする】** ある物事と他の物事がうまく調和がとれていること。「古い家並みに〜した街づくりをめざす」「金のアクセサリーが黒いワンピースに〜している」「小ぢんまりしたつくりが家族的なサービスに〜した旅館」▶match ### ●気が合う 19 **【気[き]が合[あ]う】** 話題・趣味や性格などに共通点があり、相手と自分の気持ちがぴったり合う。「サッカーファン同士で、彼とはえらく~」 20 **【息[いき]が合[あ]う】** (何かを一緒におこなうときに)互いのリズムやタイミングなどが合う。「息が合ったコンビネーション」 21 **【呼[コ]吸[キュウ]が合[あ]う】** (何かを一緒におこなうときに)互いのリズムやタイミングなどが合う。「立ち合いの呼吸が合わない」 22 **【馬[うま]が合[あ]う】** (馬と乗り手の呼吸が合うように)気が合う。「彼とは、まるで旧知の間柄であるかのように、初対面のときから馬が合った」 23 **【反[そ]りが合[あ]う]】** 気が合う。「嫁とは反りが合わない」◇多く、否定の形で用いる。刀の反り具合が鞘に合わないことから生まれた語。 24 **【波[ハ]長[チョウ]が合[あ]う】** 気持ちや考え方などがぴったり合う。「あの2人はやけに~ようだ」 25 **【意[イ]気[キ]投[トウ]合[ゴウ]】** 気持ちがぴったり合って仲よくなること。「列車でとなり合わせた人と世間話をしているうちに、すっかり~する」 ### ●当たる 26 **【当[あ]たる】** 予想・予測などが、成立した事実と一致する。「今朝の天気予報は当たらなかった」「あの人の言ってたことが当たったね」⇔外れる 27 **【大[おお]当[あ]たり】** なかなか当たらないと思われる予想などがぴたりと当たること。「競馬の予想が〜する」 28 **【的[テキ]中[チュウ]】** 予想・予言などがぴたりと当たること。「占い師の予言が〜した」 29 **【図[ズ]に当[あ]たる】** 予想していた望ましい出来事が、そのとおりに実現する。「その地区の発展を見越して店を出した彼のもくろみは、みごと図に当たった」 30 **【壺[つぼ]に嵌[はま]る】** ねらっていたことが、そのとおりに実現する。「客層を若者にしぼった戦略が壺にはまり、売り上げが急増した」「敵の思う壺にはまってしまった」 ## d 形容動詞の類 00 **【ぴったりの】** 非常によく合う様子。「今の心境に~の曲」「君のその服に~のスカーフ」「この仕事は私に〜だ」 <1657> 01 **【ぴったり】** 「ぴったり」の、ややくだけた感じの言い方。「彼からもらった指輪は指に〜だった」 02 **【どんぴしゃり】** 予想・金額に的中する様子。「壺の値段は私の鑑定と〜だった」 03 **【どんぴしゃ】** 「どんぴしゃり」の、より口語的な言い方。「午後から雨が降るという天気予報は〜だった」「競馬の予想が〜で当たる」 04 **【ピンポイント】** (針の先の意から)位置などが正確である様子。「〜爆撃」 ▷pinpoint 05 **【図[ズ]星[ボシ]】** 人の心中などを正確に当てて、まさにそのとおりである様子。「君は仕事が楽しいのではなくて、仕事のあとの宴会が楽しいのだ。どうだ、〜だろう」「~を指される」 06 **【フラット】** 陸上競技や水泳など、タイムを競う競技で、そのタイムが端数のない、ちょうどである様子。「男子100m走で、彼は10秒~の好記録で優勝した」 ▷flat 07 **【合[ゴウ]目[モク]的[テキ]的[テキ]】** 目的に合っている様子。「生物の進化は必ずしも〜であるとはいえない」 ●合理的・合法的 → 9406正しいd ●当然である様子 ## f 副詞の類 00 **【ぴたりと】** 非常によく合っていたり、当たったりする様子。「2人の答弁は〜一致していた」「~当たると評判の占い師」 01 **【ぴたっと】** 「ぴたりと」を強めた、より口語的な言い方。「2人の呼吸が〜合った」「全員の動きが〜そろっているダンス」 02 **【ぴったり】** 少しの差異や食い違いもなく合う様子。「帳簿の金額と現金が〜合うことはあまりない」「体に〜した服」「毎朝8時〜に家を出る」 03 **【きっちりと】** 完全にぴったりな状態である様子。「弁当箱にご飯を〜詰める」「~1時間で帰って来なさい」 04 **【丁[チョウ]度[ド]】** 数量・時間・大きさ・期待などが、ある基準や目的などに過不足なく合う様子。「合計で〜3万円になります」「彼女に彼の話をしようとした〜そのとき、彼がやってきた」「靴のデザインは気に入ったのに、〜よいサイズがない」「この車は家族でキャンプに行くのに〜いい」◇「恰度」とも書く。 05 **【きっかりに】** 時間・金額などの数字に端数がなく、ちょうどである様子。「彼は予告どおり6時〜に現れた」「消費税の分をおまけして〜2000円にしてくれた」 06 **【かっきりに】** 「きっかり」の、よりくだけた言い方。「あの男は毎日5時〜に起きる」 07 **【ちょっきりに】** 「かっきり」の、より俗語的な言い方。「時間〜にこいよ」 08 **【ジャストに】** その数字ちょうどである様子。「試合は〜2時間で終わった」 ▷just 09 **【折[おり]から】** ちょうどそのときである様子。「~降り出した激しい雨」「母から電話があった」◇「折柄」とも書く。「折からの強風で、試合は中止になった」のように、形容動詞的にも用いられる。 10 **【折[おり]しも】** ちょうどそのとき・時節である様子。「~紅葉は最盛期で、澄んだ青空に映えていた」「お見舞いに行くと、〜回診が始まったときだった」 11 **【途[ト]端[タン]】** ある動作の、ちょうどそのときである様子。「家に帰り着いた〜に雨が降り出した」「走り出した〜、つまずいて転んだ」 12 **【矢[ヤ]先[サキ]に】** 何かをしようとしている、ちょうどそのときである様子。「帰ろうとした~呼び止められた」 13 **【拍[ヒョウ]子[シ]に】** ある動作の、ちょうどそのときである様子。「倒れた〜頭を強打した」 14 **【弾[はず]みに】** ある動作がきっかけで起こった、ちょうどそのときである様子。「転んだ〜ひざをすりむく」◇「勢みに」とも書く。 ●折良く → 9400良いf ●折悪しく → 9500悪いf ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **【合[あい]性[ショウ]】** 人と人との心が互いに合うかどうかということ。「どうもあの人とは〜が悪い」「恋人との〜を占う」◇「合い性」とも書く。 01 **【阿[ア]吽[ウン]の呼[コ]吸[キュウ]】** 互いの呼吸が絶妙に合うこと。「~で味方にパスを出す」◇「阿吽」は「阿云」とも書く。 02 **【ハーモニー】** 幸福感を伴う調和。「環境との~に留意して設計されたマンション」 ▷harmony 03 **【コンセンサス】** 当事者間での意見の一致。「付近住民の~を得ることが課題だ」 ▷consensus 04 **【合[ゴウ]憲[ケン]】** 憲法の趣旨に合っていること。「最高裁まで争って~の判決が出た」⇔違憲 ●和音・和声 → 8715鳴らすi ●音階・音程 ### ●当たり 05 **【当[あ]たり】** 予想・予測などが当たること。「君の予想が〜だったね」 06 **【当[あ]たり外[はず]れ】** 当たったり外れたりすること。「~のある占い」 07 **【百[ヒャッ]発[パツ]百[ヒャク]中[チュウ]】** すべて当たること。「彼女の競馬の予想は、〜といってもいいほどよく当たる」 ## k 名詞の類:モノ ●歯車 → 5507伝えるk ●動力を伝える装置 ## u 名詞の類:トコロ 00 **【接[セッ]点[テン]】** 物事が触れ合うところ。「あの2人に〜があるようには思えないが、なぜか馬が合うようだ」 01 **【一[イッ]致[チ]点[テン]】** 意見・考え方などに食い違いがなく同じであるところ。「彼らと話し合って~を探る」 # 9201 合[あ]わせる ## a 動詞の類 ### ●合わせる 00 **【合[あ]わせる】** あるものを基準に、他のものをそれに合うようにする。「テレビにチャンネルを〜」「洋服に合わせてアクセサリー <1658> を選ぶ」 01 **【合[あ]わす】** 合わせる。「とにかく俺のペースに合わしてくれ」「合わせる」のほうが一般的。 02 **【揃[そろ]える】** 多くの物事を同じ状態にする。「化粧品メーカーは、足並みをそろえて値下げをした」「女生徒が声をそろえて声援をおくる」 03 **【噛[か]み合[あ]わせる】** 歯車などが合うようにする。「このレバーを引いて歯車をかみ合わせます」 04 **【和[ワ]する】** ある音声に合わせて、音や声を出す。「伴奏に和して合唱を歌う」 05 **【息[いき]を合[あ]わせる】** 息が合うようにする。「このダンスは、パートナーと〜ことがたいせつだ」 06 **【呼[コ]吸[キュウ]を合[あ]わせる】** 呼吸が合うようにする。「呼吸を合わせて網を引く」 07 **【話[はなし]を合[あ]わせる】** 複数の人の話に矛盾がないようにする。「その営業マンは〜のがうまい」 08 **【辻[つじ]褄[つま]を合[あ]わせる】** 話の筋道が通るように、整合性があるようにする。「話の〜ために、またうそをつかなければならなくなった」 09 **【帳[チョウ]尻[ジリ]を合[あ]わせる】** (収支決算など、数量についての)つじつまを合わせる。「株を手放して帳尻を合わせた」 ●心を合わせる → 6413まとまるa ●まとめる ### ●組み合わせる 10 **【組[く]み合[あ]わせる】** いくつかのものを合わせてひとつにする。「海の青と、山の緑を組み合わせてデザインしたユニフォーム」 11 **【抱[だ]き合[あ]わせる】** 不人気な商品を売るために、人気商品といっしょに売る。「在庫と、新作のビデオを抱き合わせて売る」 12 **【取[と]り合[あ]わせる】** うまく調和するように組み合わせる。「何種類もの野菜を取り合わせたサラダ」 13 **【配[ハイ]する】** 適当なものを取り合わせる。「地味にならないよう派手な色のネクタイを配してみた」◇「配す」ともいう。 14 **【配[ハイ]合[ゴウ]】** 2種以上のものを取り合わせること。「飼料には燕麦も〜してみよう」「色の~」▷~肥料・~飼料 15 **【配[ハイ]剤[ザイ]】** ①薬を調合すること。「漢方薬に~された生薬」②適当な人をあてはめること。「適材適所に人を~する」 16 **【コーディネートする】** バランスよく調和するように、衣服やアクセサリーなどを組み合わせること。「パーティー用のファッションを、おしゃれな友人に〜してもらった」▷coordinate ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●合わせること 00 **【相[あい]槌[づち]】** 話し手に調子を合わせるために、話の要所要所で同意の返事をすること。「彼はうんうんと〜をうちながら、私の話を熱心に聞いてくれた」◇鍛冶で、弟子が師匠に合わせて交互に槌を打つことから。 01 **【合[あ]いの手[て]】** 調子を合わせるために、話や音楽などのあいだにはさむ、掛け声・言葉・演奏。「祭りのお囃子に物人が〜を入れる」◇「間の手」とも書く。 02 **【辻[つじ]褄[つま]合[あ]わせ】** つじつまを合わせること。「彼の論理は破綻していて、無理に〜をしてみたところで何の説得力もない」 03 **【牽[ケン]強[キョウ]付[フ]会[カイ]】** 無理につじつまを合わせること。 04 **【帳[チョウ]尻[ジリ]合[あ]わせ】** 帳尻を合わせること。「収支の〜に終始した政策」 05 **【噛[か]み合[あ]わせ】** 歯車などがかみ合っている具合。「機械の歯車の~を点検する」「歯の〜が悪い」 ### ●組み合わせること 06 **【組[くみ]合[あ]わせ】** 組み合わせること。「ネクタイとシャツの~がいい」 07 **【取[とり]合[あ]わせ】** 取り合わせること。「カレーに納豆という不思議な〜の料理」 08 **【コンビネーション】** 「組み合わせ」の洋語的表現。「色柄の~がよい」▷combination 09 **【モンタージュ】** 映像などのいくつかの断片を組み合わせる手法(を用いた作品)。▷~写真 ▷montage 10 **【コラージュ】** 写真や印刷物などを組み合わせてはりつける手法(を用いた作品)。「色とりどりの千代紙を使った~」 ▷collage ●配色 → 8302色付くh ●色の取り合わせ ●構成・構図 → 6805組むh ●組み立てられ方 ### ●合わせる遊び 11 **【花[はな]合[あ]わせ】** 同じ種類の花札を合わせる遊び。 12 **【弄[ろう]花[か]】** 花合わせ。 13 **【貝[かい]合[あ]わせ】** 360個の蛤の貝を、左右2つの対に分けて、対になる貝を多く獲得した方が勝ちとなる遊び。◇平安後期からおこなわれた。内側に絵が描いてある。 14 **【ジグソーパズル】** 1枚の絵を不定形の小片に切り離し、これらを正しく合わせて元の絵にする遊び。▶jigsaw puzzle 15 **【嵌[は]め絵[え]】** 「ジグソーパズル」の古い言い方。 ### ●その他 16 **【アンサンブル】** 演劇や音楽で、数人による演技・演奏が、うまく調和が取れていること。また、その程度。「~のよい劇団」▶7 ensemble # 9202 重[かさ]なる ## a 動詞の類 00 **【重[かさ]なる】** あるもの(の上)に、それと同じ種類のものが加わる。「紙が何枚も~」「その日はパーティーが2つ重なった」「国民の祝日と日曜日が~」「ラッシュ時に人身事故が重なって大混乱となった」 01 **【打[う]ち重[かさ]なる】** 「重なる」の強調表現。「今は数々の困難が~試練の時だ」 <1659> 02 **【積[つ]み重[かさ]なる】** しだいに、数多く重なる。「高く積み重なった米俵」「借金が~」「連日の残業で疲労が~」 03 **【積[つ]もり重[かさ]なる】** 少しずつ重なっていって(知らずのうちに)積もること。「借金が積もり重なってすごい金額になった」 04 **【累[ルイ]積[セキ]】** しだいに、数多く重なること。「赤字が~し、身動きがとれない」▷~債務 05 **【累積[ルイカ]】** 累積。「不良債権が~する」 06 **【累[ルイ]加[カ]】** 次から次へと加わって積み重なること。「利子が利子を生んで~する」「知らず知らずのうちに借金が〜する」 07 **【折[お]り重[かさ]なる】** 人や物が次々に重なる。「殺到したファンが折り重なって倒れた」 08 **【重[かさ]なり合[あ]う】** 互いに重なる。「入り口で将棋倒しになった人たちが、入り口付近で~ように倒れていた」 09 **【オーバーラップ】** ある映像の上から別の映像が重なること。「主人公の回想シーンが~される」「婦人のあたたかい笑顔に、離れて暮らす母の姿が〜した」 ▷overlap 10 **【重[チョウ]複[フク]】** まったく同じ2つの物事が重なること。「話の内容が~する」「じゅうふく」ともいう。 11 **【ダブる】** まったく同じふたつの物事が重なる。①さっき言ったことと、もう一度言わせてほしい」②重複して見える。「活字が〜」「ダブル(double)」の「ル」を語尾と見て活用させた語。 12 **【重[チョウ]畳[ジョウ]】** 岩や山などが幾重にも重なること。「~する峨々たる山容」 13 **【倍[バイ]する】** 程度が倍になる。「改築後の延べ面積は旧に~」「倍す」ともいう。 ●重出する → 9700現れるa ●ある言葉や内容が現れる ### ●かぶさる 14 **【被[かぶ]さる】** ①上から覆うように重なる。「目にかぶさらないように前髪を切ってください」「低音に高音がかぶさって、きれいなハーモニーになった」②本来その人が引き受けるものではないはずの負担・責任などが、その人のものになる。「同僚が転職し、その分の仕事が私にかぶさってきた」 15 **【覆[お]い被[かぶ]さる】** 包むようにかぶさる。「父親は子供に覆いかぶさって、爆撃から守ろうとした」「人員が削減され、前年以上の負担が担当者に覆いかぶさってきている」 16 **【伸[の]し掛[か]かる】** ①体重をかけるようにして、相手に重なる。「男は私に組みついてきた」「のしかかってきた男をはねのけて逃げ出した」②負担・責任などによる強い圧迫感がその人の心を覆う。「今後は自分が家計を支えなければならないという考えが、私に重くのしかかってきた」 ## d 形容動詞の類 00 **【幾[いく]重[え]】** 何層にも重なっている様子。「空を覆う〜の雲」 01 **【幾[いく]重[え]もの】** 「幾重」を強めた言い方。「~の山並み」 02 **【一[ひと]重[え]】** 重なっていない様子。特に、花弁が重なっていない様子。「~の花びら」 ▷~瞼・~咲き 03 **【二[フタ]重[え]】** 2つ重なっている様子。「~の虹」 04 **【七[なな]重[え]】** 7つに、また、数多く重なっている様子。~のひざを八重に折り(限る様子)、「幾重にも」の意)、伏して、平伏(うつぶたすら低くして)、このようにお願い致しております」 05 **【八[や]重[え]】** 8つに、また、数多く重なっている様子。特に、花弁が数多く重なっている様子。「めずらしい〜の藤を見に行く」▷~桜・~咲き 06 **【重[チョウ]弁[ベン]】** 花弁が八重である様子。▷~花 ◇「重瓣」とも書く。 07 **【十[と]重[え]二[はた]十[え]重[え]】** 数多く重なっている様子。「〜に取り囲む」 08 **【二[ニ]重[ジュウ]】** 2つ重なる様子。「乱視で焦点が合わず、物が〜に見える」「~に代金を受け取ってしまった」▷~丸・~登録・~衝突・~国籍・~殺 09 **【三[サン]重[ジュウ]】** 3つが重なる様子。「父の日の日に初孫が生まれ、〜の喜びとなった」 ▷~苦・~殺 10 **【五[ゴ]重[ジュウ]】** 5つ重なっている様子。「~の塔」 11 **【多[タ]重[ジュウ]】** いくつも重なっている様子。▷~通信・~人格◇多く、複合語の構成要素として用いる。 12 **【倍[バイ]】** ある数量に、それと同じ数量が加わる様子。「最近、仕事量が〜になった」 13 **【二[ニ]倍[バイ]】** ある数量に、それと同じ数量が加わり、もとの数量の2つ分になる様子。「今までの〜の広さの家に引っ越す」「2人でいれば喜びも〜になる」 14 **【ダブル】** 「二重」「二倍」の洋語的表現。「作品賞と主演女優賞の〜の受賞となった映画」「ウイスキーの水割りを〜で頼んだ」 ▷セミ~・~プレー・~クリック・~パンチ ▷double 15 **【三[サン]倍[バイ]】** もとの数量の3つ分になる様子。「利子が利子を呼んで借金が〜にふくれ上がった」◇4つ分だと「四倍」、6つ分だと「六倍」のように用いる。 16 **【トリプル】** 「三重」「三倍」の洋語的表現。「ホームラン(三塁打)・〜プレー(三重殺び)・〜ブロー」◇多く、複合語の構成要素として用いる。▷triple 17 **【重[ジュウ]層[ソウ]】** ものが重なって層をつくっている様子。「~の建物」▷~構造 18 **【重[ジュウ]層[ソウ]的[テキ]】** 物事が何層にも重なり合っている様子。「社会の〜な仕組みに焦点をあてる」 19 **【重[チョウ]畳[ジョウ]】** 山や谷などが幾重にも重なる様子。「~たる連峰」 20 **【累[ルイ]累[ルイ]】** おびただしく積み重なっている様子。「死屍~たる惨状」 ## f 副詞の類 00 **【幾[いく]重[え]にも】** 何層にも重なっている様子。「~連なる山々」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **【重[かさ]なり】** 日々、同じようなことが重なって起こること。「2つの事件の〜を調査する」「同じような事件が連日 <1660> 起こるとは、偶然の〜とは思えない」 01 **【層[ソウ]】** 積み重なって厚みのあるもの。「しばらく掘ると、黒い土の~が出てきた」「あのチームは選手の〜が厚い」 02 **【成[セイ]層[ソウ]】** しだいに積み重なって層をつくること。▷~岩・~火山 03 **【ダブり】** ダブること。「記述に~がある」 04 **【二[ニ]重[ジュウ]構[コウ]造[ゾウ]】** 近代的なものと前近代的なものが併存したりして、互いに補完し合う経済の構造。「戦後の日本経済は〜を特徴としてきた」 05 **【二[ニ]重[ジュウ]国[コク]籍[セキ]】** 異なる国籍を二重にもっていること。「~を容認する国」 06 **【多[タ]重[ジュウ]放[ホウ]送[ソウ]】** 本来の音声・画像以外に、別の音声や文字などが重なるテレビ・ラジオの放送。▷音声~・文字~ 07 **【季[キ]重[がさ]なり】** 俳句に同じ季節の季語が2つ入っていること。「~にならないように、言葉を慎重に選ぶ」 ●二重写し → 2206うつすa ●写真撮る ## k 名詞の類:モノ 00 **【畳[ジョウ]語[ゴ]】** 同じ要素が重なる複合語。「山々」「人々」など。 01 **【二[ニ]重[ジュウ]底[ゾコ]】** 履物や容器の底が二重になったもの。 ●二重窓 → 4909閉めるk ●いろいろな窓 ●重星 → 8700光るm ●天体・星 ## u 名詞の類:トコロ 00 **【地[チ]層[ソウ]】** 土・砂などが(長い年月をかけて)積み重なっているところ。 01 **【地[チ]層[ソウ]】** 山などを切り開いたときに見られる、堆積岩や土などの層。「化石の年代などはそれが発見された〜によっておおよそわかる」 02 **【断[ダン]層[ソウ]】** 地殻の変動によってできる地層のずれ。▷活~◇比喩的に、認識や意見のずれなどにもいう。 ●表層・上層など → 6503区切るu ●層 # 9203 重[かさ]ねる ## a 動詞の類 00 **【重[かさ]ねる】** 重なるようにする。「折り紙の角を重ねて2つに折る」「唇を~」「数十件の犯行を重ねた男」「いろいろな経験を重ねて成長する」「年輪を~」 01 **【積[つ]む】** 年月をかけて物事を重ねる。「厳しい修行を積まなければ一人前にはなれない」 02 **【積[つ]み重[かさ]ねる】** ひとつひとつ(上に)重ねる。「折り畳み椅子を高く~」「こつこつと努力を~」 03 **【積[セキ]層[ソウ]】** 幾層にも重ねること。「薄い板を~する」▷~材 04 **【累[ルイ]積[セキ]】** しだいに積み重ねること。「赤字を~して会社を倒産させた」 05 **【累[ルイ]加[カ]】** 次々に加えて積み重ねること。「数字を~してください」 07 **【折[お]り重[かさ]ねる】** 物を折り曲げて重ねる。「布団を折り重ねて押し入れにしまう」 ●行為を重ねる → 9005続けるf ●繰り返す ●重唱する → 1907歌うa ●特定の歌い方で歌う ●重奏する → 8715鳴らすi ●演奏する ●重ね着する → 5908着るa ●厚着する ## d 形容動詞の類 00 **【二[ニ]枚[マイ]重[がさ]ね】** 薄いものが2枚重ねてある様子。「~のトイレットペーパー」 ## f 副詞の類 00 **【累[ルイ]年[ネン]】** 年を重ねる様子。「~少子化の傾向がますます進んでいる」 01 **【年[ネン]々[ネン]】** 年を重ねるごとにそうである様子。「~小学校の設備がよくなっている」 ●代々 → 4220継ぐf ●重ねて → 9005続けるf ●繰り返す様子 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **【積[つ]み重[かさ]ね】** 積み重ねること。「努力の〜が今日の成功を生んだ」 ## k 名詞の類:モノ ### ▶重箱 00 **【重[ジュウ]箱[ばこ]】** いくつかの箱を積み重ね、上の箱が下の箱のふたの代わりをするようにした容器。「~に料理を詰めて、花見へ行く」 01 **【御[お]重[ジュウ]】** 「重箱」のていねいな言い方。 02 **【提[さ]げ重[ジュウ]】** 提げるための取っ手の付いた重箱。 ●重詰め → 0300食べるp ●弁当 # 9204 交[まじ]わる ## a 動詞の類 00 **【交[まじ]わる】** 2つ以上の線状のものが、ある点・場所で重なる。「この2本の直線は、正方形の中心点である」「この支線はこの先で新幹線の高架線と交わり、しばらく並行して走ります」 01 **【交[コウ]差[サ]】** 線状のものがある点・場所で十字または斜めに重なること。「この道はもう少し先でバイパスと〜している」 ▷~点・立体~◇「交叉」とも書く。 02 **【クロスする】** 交差したり横切ったりすること。「複雑に〜する首都高速道路」▷~ワードパズル・~カウンター ▷cross 03 **【直[チョッ]交[コウ]】** 直線と直線、直線と平面、平面と平面とが直角に交わること。「2つの道路が〜している交差点」 ## d 形容動詞の類 00 **【筋[すじ]交[か]い】** 建物などの骨組みを丈夫にするため、柱と柱との間に斜めに差している様子。「金網を~に張る」◇「筋違い」とも書く。 01 **【斜[はす]交[か]い】** 「すじかい」の古めかしい言い方。「~の道」 02 **【筋[すじ]違[ちが]い】** あるべき道理からはずれている様子。「筋違いな話だ」のように、道理 <1661> にはずれている意で用いられることも多い。 03 **【十[ジュウ]字[ジ]】** 2本の線が直角に交わっている様子。「雑誌の束にひもを〜にかけてしばる」 ▷~路・~架 04 **【十[ジュウ]文[モン]字[ジ]】** 「十字」の、やや古い言い方。「~に並んで空を見上げる」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **【立[リッ]体[タイ]交[コウ]差[サ]】** 道路などが上下の高さを変えて交差すること。「この地点で環状道路と国道が〜する」◇「立体交叉」とも書く。 ## k 名詞の類:モノ 00 **【筋[すじ]交[か]い】** 建築物の骨組みを丈夫にするため、柱と柱とのあいだに斜めにかけわたす材木。◇「筋違い」とも書く。 ## u 名詞の類:トコロ ●交点 → 9908ところu ●点 ●交差点 → 2600通るu ●道が出合うところ # 9205 当[あ]てはまる ## a 動詞の類 00 **【当[あ]て嵌[は]まる】** 要・条件などにうまく合う。「条件に~応募者は少なかった」 01 **【該[ガイ]当[トウ]】** 定められた条件に当てはまること。「支給基準に~する50歳以上の社員を選び出す」 ▷~者 02 **【即[ソク]する】** 基準となる物事に当てはまる。「現実に~」「実情に即した考え方」 03 **【かなう】** 情勢や状態にあてはまること。「時代に~」「理にかなった意見」 04 **【適[かな]う】** 状況に調和したり、条件を満たしたり、目的などに合ったりする。「この役に~者はいない」「私の希望にかなった」「鼻めがねに~後継者」「彼の言説は常に理にかなっている」 05 **【適[テキ]する】** 目的などにかなう。「学校建設に適した土地を探している」「その場に適した服装をととのえる」◇「適す」ともいう。 06 **【向[む]く】** その人に適している。「子供に向いた遊びをたくさん知っている」 07 **【添[そ]う】** 期待されるものにかなうようにする。「希望にそえるよう努力する」◇「副う」とも書く。 08 **【適[テキ]合[ゴウ]】** 条件にかなうこと。「JIS規格に〜した製品」 09 **【合[ゴウ]格[カク]】** 適格だと判断されること。「検査に〜したもののみ出荷する」→不合格 10 **【時[ジ]宜[ギ]を得[え]る】** ある時期に適合する。「時宜を得た物価対策」 11 **【機[キ]が熟[ジュク]する】** 何かをおこなうのに適した時期になる。「今はまだ動くときではない。〜のを待つのが賢明だ」 ●理にかなう → 6414整うd ●整う ## d 形容動詞の類 ### ●適切な 00 **【適[テキ]切[セツ]】** 状況や事柄にぴったり当てはまっている様子。「~な助言がなされる」「その発言は、教育者として〜でないと思われる」 01 **【適[テキ]正[セイ]】** 正しく適切な様子。「~な市場価格」 02 **【適[テキ]当[トウ]】** 希望や目的などにぴったり合う様子。「テナントとして~な業者を選定する」「この場にふさわしい〜な言葉が見つからない」 03 **【然[しか]るべき】** 状況に合っていて適当である様子。「~人に原稿を書いていただきたい」「相手の出方によっては、こちらとしても~手段をとるほかない」「それは考えて~問題だ」 04 **【適[テキ]度[ド]】** 物事が、何かに適した程度である様子。「~な運動が必要です」 05 **【頃[ころ]合[あ]い】** 物事の程度がちょうど適当である様子。「手頃な大きさの茶碗を手に入れる」 06 **【手[テ]頃[ごろ]】** 物事の程度が、自分の能力などに適している様子。「~な値段でコース料理を楽しめる店」「デビュー戦の対戦相手としては~な相手だ」 07 **【値[ネ]頃[ごろ]】** ものの値段が手頃である様子。「~の品を買い求める」 08 **【適[ピッ]格[タリ]】** これ以上ないほど適切である様子。「チームの指導者として〜な人材」 09 **【当[トウ]該[ガイ]】** 該当する物事である様子。「~の商品は回収される」 ●適法な → 9406正しいd ●当然である様子 ### ●適切でない様子 10 **【好[い]い加[カ]減[ゲン]】** 態度・行動が中途半端で一貫性を欠き、信用できないと感じられる様子。「何をやらしても〜だ」「~な仕事はできない」 11 **【ちゃらんぽらん】** きちんとした考えがなく、言動がいいかげんで信用できない様子。「いい年をして〜な暮らしをしている」 12 **【投[な]げ遣[や]り】** そうしなければならない責任・義務のあることを、どうにでもなれといいかげんにする様子。「~な態度」「力も尽くさず、その〜なものの言い方はなんだ」 13 **【等[なお]閑[ざり]】** 物事を安全に考えて、真剣にとりくまずに、いいかげんに放っておく様子。「部活に夢中で学業が〜になる」 14 **【遊[あそ]び半[ハン]分[ブン]】** いいかげんな気持ちで物事をおこなう様子。「~にオーディションを受けたら合格した」 15 **【遊[ユウ]戯[ギ]的[テキ]】** 「遊び半分」の改まった言い方。「その〜な態度は改めたまえ」 16 **【面[オモ]白[シロ]半[ハン]分[ブン]】** 本気ではなく、なかば冗談のつもりで物事をおこなう様子。「~にからかうのはよせ」◇「面白」はあて字。 17 **【興[キョウ]味[ミ]本[ホン]位[イ]】** おもしろければよいという気持ちだけで物事をおこなう様子。「レポーターたちの〜の質問」「~で習い事を始めるのだったら、やめておきなさい」 18 **【無[ム]計[ケイ]画[カク]】** はっきりとした計画もなしに、物事をおこなう様子。「森林の〜な伐採を戒める」 19 **【成[な]り行[ゆ]き任[まか]せ】** 後のことを気にしないで、成り行きに任せる様子。「~の人生を送っていると、年を取ってから苦労するものだ」 20 **【出[で]た所[トコ]勝[ショウ]負[ブ]】** 結果をしないでその場のなりゆきにまかせる様子。 <1662> # 当[あ]てはまる9205d~h **出鱈目[でたらめ]な** 筋が通ってない、めちゃくちゃで、まとまりがない様子。「言っていることが〜だ」 **行[ゆ]き当[あ]たりばったりの** 前もって計画を立てず、その場のなりゆきにまかせる様子。「彼の行動はいつも〜だ」◇「ゆきあたりばったり」ともいう。 **後[あと]は野[の]となれ山[やま]となれ** あとのことはどうなってもよいというなげやりな様子。「ここまでやれば〜だ」 **いい加減[かげん]な** 物事を真剣に考えず、適当な能力や実力を十分に発揮せずに、いかにも投げやりにする様子。「そんな〜なことは〜にやっておけ」「そんな〜なやり方で、本当にいいのか」 **御座[ござ]成[な]りな** その場限りで、いい加減な様子。「いくら頼んでも父は〜な返事をするばかりだ」 **安易[あんい]な** 厳しさや真剣さがなく、いい加減な様子。「そんな〜な考え方は通用しない」「抽象的な言葉を〜に使う評論家は信用できない」 **安直[あんちょく]な** 手軽でいい加減な様子。「そんな〜な方法でこの問題が解決するわけがない」 **通[とお]り一[いっ]遍[ぺん]の** 物事の本質に触れない、うわべだけの様子。「~の説明があっただけで、それ以上の話は何もなかった」「~の挨拶」 ### ●うってつけの **打[う]って付[つ]けの** (前もって注文して作らせたという合意から)考えられる限り、いちばん適している様子。「~の養子の口がある」「そこは犯人が身を隠すのに~の場所だった」 **誂[あつら]え向[む]きの** 注文したように条件にぴったり当てはまる様子。「新社会人に〜のかばん」「ハイキングにお〜のいい天気になった」◇「おあつらえむき」の形で使うことが多い。 **持[も]って来[こ]いの** その目的にぴったりと合っていて都合がよい、目的に大変適している様子。「結婚のお祝いに〜の品だ」「提携先としては〜の会社です」 **格好[かっこう]の** 何かがするのにうってつけである様子。「外相の失言が野党に〜の攻撃材料を与えた」◇「恰好」とも書く。 **最適[さいてき]な** もっとも適している様子。「彼はみんなのまとめ役に〜の人物だ」「栽培に〜な土」 **至適[してき]な** 最適。「~な環境」 **好適[こうてき]な** 適していて都合がよい様子。「余生を送るのに〜な土地」 **適格[てきかく]な** ある資格に当てはまる様子。「新しい議長には彼が〜だ」◇「てっかく」ともいう。 **適任[てきにん]の** その任務に適している様子。「彼なら〜だと思う」 **好個[こうこ]の** 目的にぴったり合う様子。「デッサンに〜の題材を探す」「〜の書」 ### ●適時の **適時[てきじ]の** 何かをするのに、ふさわしい時である様子。「〜なアドバイス」 **タイムリー[タイムリー]な** ある時期にぴったりである様子。「~な話題が満載の雑誌」▷~ヒットtimely ### ●妥当な **妥当[だとう]な** 物事の程度が、おおむね適切である様子。「~な解釈」「~な価格」 **穏当[おんとう]な** 考え方が妥当で穏便な様子。「~な見解」 **順当[じゅんとう]な** 物事が、理にかなっていて適切である様子。「父の仕事は兄が継ぐのが〜だろう」「まずは〜な勝利をおさめた」 ### ●向いている様子 **万人[ばんにん]向[む]きの** だれにでも向いている様子。「このデザインは~だ」◇「万人向け」ともいう。 **一般[いっぱん]向[む]きの** 一部の専門家ではなく、一般の人に向いている様子。「~のハイキングコース」◇「一般向け」ともいう。 **若者[わかもの]向[む]きの** 若い人に向いている様子。「~の靴を選ぶ」「~の柄のドレス」 **若向[わかむ]きの** 若い人に向いている様子。「~のテレビドラマ」「あの店は、雰囲気もメニューも〜だ」◇「若者向け」ともいう。 **子供[こども]向[む]きの** 子供に向いている様子。「この本は~だ」「~のデザインを選ぶ」◇「子供向け」ともいう。「○○向き」「○○向け」は、ある年代や層を表す語に付けて用いられる。「子供向けにやさしく書く」のように、「○○向け」というときは、はじめからその対象に向けて適切であるようにつくられるが、「○○向き」というときは、結果としてそうなる場合が多い。 ## f 副詞の類 **適宜[てきぎ]** ある状況や場面に適している様子。「~判断して、必要な指示を出す」 **然[しか]るべく** 物事にふさわしい方法で、適切に対処する様子。「~処理をしていただきたい」 **過不足[かふそく]無[な]く** 過ぎたところと足りないところがない様子。「全員に~配給するのは不可能だ」 **過不及[かふきゅう]無[な]く** 過不足なく。「~補佐役として勤め上げる」 **如何[いか]にも** ①だれが見てもそうとしか思えない様子。「~さみしそうな顔をして、父親を見送る子供たち」「~田園という風景の中を、少年は歩いていった」②まさに相手の言うとおりであるという気持ちを表す言葉。「~あなたのおっしゃるとおり、リスクの大きい仕事です」◆「いかにも。わが国は不況にあえいでいる」のように、相手の言ったことに対して肯定する感動詞のようにも用いられる。 ## h 名詞の類:コト・サマ **適性[てきせい]** ある目的に適した性質。「教師としての〜に欠ける」「建築素材としての木の〜を調べる」▷~テスト・~検査 **向[む]き不向[ふむ]き** 人それぞれに違った適性をもっていること。「~に応じて役割を分担する」 **向[む]き不向[ふむ]き** 適性があるかないかということ。 **適否[てきひ]** 適するか適さないかということ。「渉外係としての〜を考慮する」 **適不適[てきふてき]** 適否。「政治家としての〜を問う」「適否」のほうが一般的。 <1663> 04 **【適[テキ]否[ヒ]】** 妥当であるかどうかということ。「大臣の発言の~を問う」 05 **【合[ゴウ]否[ヒ]】** 合格するかどうかということ。特に、試験などに合格するかしないかということ。「入試の~が発表される」 06 **【適[テキ]材[ザイ]適[テキ]所[ショ]】** 人材を適切な職務に就けること。「人事の~を徹底する」◇「材木を適材適所に使った建築」のように、素材など、物についても用いられる。 ●適量 → 1601計るh ●量 ●適温 → 8500あたたまるd ●適温の ●適価 → 4217払うa ●価格 ●適職 → 4400携わるh ●仕事の種類 ## k 名詞の類:モノ 00 **【丸[まる]適[テキ]マーク】** 旅館・ホテルなどが安全基準を満たしていることを証明する官許のマーク。◇「マーク(mark)」は記号の意。 01 **【アダプター】** 電気機器に取り付けて、種々の目的に適合させるための機器。▶adapter ●適訳 → 9306言い換えるk ●訳に関する物事 ## S 名詞の類:ヒト 00 **【嵌[は]まり役[ヤク]】** その人に適した役柄・役目。特に、芝居で、俳優の個性にぴったり適した役柄。「喜劇が得意な役者だから、今度の役は~だ」 01 **【適[テキ]役[ヤク]】** その人に適した役柄・役目。「議長には彼が~だ」 02 **【適[テキ]者[シャ]】** 適した者。▷~生存(環境に適応したものが子孫を増やす摂理) 03 **【適[テキ]材[ザイ]】** その仕事に適した人材。「彼は会長としてまことに~だ」 ## U 名詞の類:トコロ 00 **【適[テキ]地[チ]】** そのことに適した場所。「この地域では畑作の~が限られている」 01 **【適[テキ]所[ショ]】** その人に適した地位やところ。「新入社員を~に配する」 ## × 名詞の類:トキ 00 **【適[テキ]期[キ]】** 適切な時期。「水田の除草の~」 01 **【好[コウ]期[キ]】** 何かをするのに最適な時期。「剪定の~」 ●好機 → 4300するx ### ●何かに適したころ 02 **【買[か]い時[どき]】** 買うのに適したとき。「今が底値だから~だ」 03 **【売[う]り時[どき]】** 売るのに適したとき。「あの土地は今が~じゃないか」 04 **【商[ショウ]機[キ]】** 商売に適した機会。「~を読む」 05 **【勝[ショウ]機[キ]】** 戦いに勝てる機会。「中盤で形勢逆転の~を迎える」 06 **【戦[セン]機[キ]】** 戦いに適した機会。「~をうかがう」 07 **【適[テキ]齢[レイ]】** 法律で定められた条件に当てはまる年齢。「~の志願者」 08 **【適[テキ]齢[レイ]期[キ]】** 結婚するのによいと世間的に考えられている年齢。「~はだんだん高くなる傾向にある」◇本来、「何かをするのにふさわしい年齢」の意だが、ほとんどの場合、「結婚の適齢期」の意で用いる。 09 **【婚[コン]期[キ]】** 結婚するのにふさわしい年齢。「仕事に夢中になっているうちに~を逸した」 10 **【年[トシ]頃[ゴロ]】** 結婚するのに適していると思われる年齢。「娘ももう~だ」「この娘をもっといい所へ嫁がせたい」「嫁ぐには少し早い~」 ●食べ頃 → 0300食べるx ●見頃 → 0403眺めるx # 9206 当[あ]てはめる ## a 動詞の類 00 **【当[あ]て嵌[は]める】** 条件などにうまく合うようにする。「応用問題に公式を~」「判断が分かれる事例に規則を~」 01 **【引[ひ]き当[あ]てる】** 他人のことを、自分のことに当てはめてみる。「各国の問題を自分の身に引き当てて考える」 02 **【型[かた]に嵌[は]める】** 物事を様式・形式に当てはめる。「今の教育のままでは子供を〜ことになる」 03 **【当[あ]てる】** その漢字本来の意味ではないが、漢字を使いたいので、読みが一致する字などを当てはめる。「漢字をひらがなに~」 04 **【擬[ギ]する】** 決定していない事柄に、仮に当てはめてみる。「A君を次期社長に擬した」「犯人に擬せられている人物」◇「擬す」ともいう。 ●適用する → 5400使うa ●適用する ## d 形容動詞の類 ●型通りの → 9602ありふれるd ●決まりきった ●定型・定形 → 1703決まるd ●決まっている様子 ●典型的な → 2203表すd ●代表的な ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **【形[かたち]】** その物事をそれとして成り立たせ、他の物事から区別するのに必要な、最低限の諸特徴。「結婚という〜にこだわらない若者が増えている」「お世話になった方々に、〜ばかりのお礼をした」 ### ●型 01 **【型[かた]】** 同類のものを当てはめたときに、基準となるかたち。「古い〜のパソコンをいまだに使っている」「〜にはまる(個性がなくなる)」◇有形無形にかかわらずいう。 02 **【タイプ】** 「型」の洋語的表現。「あいつは嫌いな~の人間だ」「この車と同じ~のものが欲しい」 ▷ステレオ~(型にはまった考え方や態度) ▷type 03 **【パターン】** 習慣などから判断した、その人の特徴的な型。「それが彼の行動の~だ」▷~認識(ある特徴をもつものを集めた、分類の基準となる型。) ▷pattern 04 **【類[ルイ]型[ケイ]】** ある特徴をもつものを集めた、分類の基準となる型。「人の性格を4つの〜に分類した本」 05 **【典[テン]型[ケイ]】** その類を代表する型。「近代小説の~といわれる名作」 06 **【型[かた]式[しき]】** 飛行機・自動車や機械などの型。▷~証明・~番号 07 **【年[ネン]式[シキ]】** 自動車や電車など、製造された年の型式。「この電車の~はかなり古い」 <1664> 08 **【モデル】** 「型式」の洋語的表現。ニュー~ ▷model 09 **【形[ケイ]式[シキ]】** 物事のやり方や、物事の評価にしたがった(表面的な)かたち。「規定の~を踏む」「~にとらわれず自由に創作する」 ▷~美・~主義 10 **【様[ヨウ]式[シキ]】** 多く、芸術作品などに見られる(美的な評価をともなう)形式。▷建築~・~美 11 **【スタイル】** (何かを表現するときの)様式。「新しい~のファッション」 ▷style 12 **【フォーマット】** コンピューターで、記憶媒体にデータを記録する形式。「自宅のパソコンでもデータを読めるように、共通の〜に変換する」 ▷format 13 **【形[ケイ]態[タイ]】** 物事が外に現れている形・かたち。「この地方はA国の一部だが、独自の言語と文化をもち、ほぼ独立した国家の~をとっている」 14 **【業[ギョウ]態[タイ]】** 事業や営業の形態。「通信社としての~をととのえる」 15 **【枠[わく]組[ぐ]み】** 全体の構造を規定する型。「一定の~の中でしか考えられない」 16 **【パラダイム】** ある時代の典型的な概念の枠組み。▷~転換(ある時代の科学研究の〜が、次の時代の科学研究の〜に取って代わられること。) ◇科学史家T. S. クーンが提唱した語。▶paradigm 17 **【血[ケツ]液[エキ]型[ガタ]】** 血液の型の分類。A型・B型・AB型・O型などがある。「~で相性をうらなう」 18 **【髪[かみ]型[がた]】** 切ったり結ったりした髪のかたち。「~を変える」 19 **【ヘアスタイル】** 「髪型」の洋語的表現。「いろいろな~を楽しむ」「好みの~に整える」◇「ヘアースタイル」ともいう。▷hair-style ●いろいろな髪型 → 6005刈るh ●いろいろな髪型 ●さまざまな書体 → 2201書くh、2205刷るi ●印字の書体 ●文体 → 2204著すh ●文体 ## k 名詞の類:モノ ### ●型 00 **【型[かた]】** 物をつくるときに、その物のかたちを決めるもととなるもの。「溶かしたチョコレートを〜に流し込む」「石膏で歯の〜をとる」 01 **【原[ゲン]型[ケイ]】** 物事のもととなる型。「初期の作品が後の名作の~となった」「この小説のヒロインは、作家の母親が~といわれている」 02 **【範[ハン]型[ケイ]】** 模範となる型。 03 **【歯[は]形[がた]】** 石膏などでとった、歯の型。「~をとる」 04 **【足[あし]形[がた]】** 靴などをつくるときの足の型。 05 **【型[かた]紙[がみ]】** ①洋裁などで生地を裁断する型を描いた紙。「~を当てて布を裁断する」②染色で、模様を切り抜いた紙。 06 **【パターン】** 「型紙①」の洋語的表現。「最新流行の〜でワンピースをつくる」▷pattern 07 **【ステンシル】** 文字や模様をかたどったかたちに切り抜いて、上から刷毛で絵の具を塗りつけ、文字や模様を直接、紙や板の面に描く型紙。◇一塗りで文字が記せる。▷stencil 08 **【紙[かみ]型[がた]】** 凸版の原版に押しつけてつくる紙の鋳型。 ●鋳型 → 6812鋳るk ●鋳るために使うもの ### ●枠 09 **【枠[わく]】** (壊れやすい)物を中にぴったり当てはめるための、その物の四方を囲む、木・金属などでつくられたもの。 10 **【縁[ふち]】** 比較的小さい物の枠。「黒い~の眼鏡」 11 **【フレーム】** 眼鏡などの枠。▶frame 12 **【金[キン]縁[ぶち]】** 金製あるいは金色の縁。特に、めがねの、金色のフレーム。 13 **【銀[ギン]縁[ぶち]】** 銀製あるいは銀色の縁。特に、めがねの、銀色のフレーム。 14 **【型[かた]枠[わく]】** コンクリートで構造物をつくるときに用いる枠。 15 **【窓[まど]枠[わく]】** 窓をはめ込むための、壁に設置した枠。 16 **【サッシ】** 金属製の窓枠。▷アルミ~◇「サッシュ」ともいう。▷sash ●額縁 → 2100示すm ●額 ●当て字 → 2201書くn ●不適当な字 # 9207 間[ま]に合[あ]う ## a 動詞の類 00 **【間[ま]に合[あ]う】** 期日・時刻や目的などに(ある程度)合う。「原稿が締め切りに~」「今から出かけて5時の特急に〜かしら」「2万円あれば~」「今日のところは間に合っています」「ソファーなんてなくても、大きいクッションで~」 01 **【事[こと]足[た]りる】** それで十分間に合う。「あの飲み屋は安いから、3000円もあれば~」 02 **【済[す]む】** それで(何とか)間に合う。「アルコール類の持ち込み可なら、1人3000円で~」「待ち合わせの時間に遅れずに済んだ」 03 **【足[た]りる】** 数量などが間に合う。「椅子は10脚で〜でしょうか」 04 **【用[ヨウ]が足[た]りる】** (必ずしも十分満足ではないが)それで間に合う。「家族向けハイキングコースですから、運動靴で用が足ります」 ## C 形容詞の類 00 **【良[い]い】** それで十分である様子。「厚めの紙でも~」「これくらいあれば十分だ」◇「善い」「好い」と書くこともある。 01 **【良[い]い】** 「よい」のくだけた言い方。「そこに置いて〜」「何か食べるものでも買っていけば〜」◇「善い」「好い」と書くこともある。 ## d 形容動詞の類 00 **【ある程[テイ]度[ド]】** 物事の程度が、世間一般的な程度を何とか満たしている様子。「独立したいのなら~の資金は必要だ」「説明を聞いて~理解はできた」 01 **【一[イチ]定[テイ]】** 物事の程度が、基準となる程度を何とか満たしている様子。「~の評価はできるが、まだ十分とは言いがたい」 <1665> 02 **【先[ま]ず先[ま]ず】** 希望を満たすほどではないが、ある程度満足できる様子。「会社は小さいが、~の給与だったので、就職した」 03 **【そこそこ】** 十分ではないが、ある程度認められる様子。「新人にしては〜の働きを見せた」 04 **【まあまあ】** 十分ではないが、満足できる様子。片道1時間だから、~の通勤時間というところかな」「英語のテストは~の出来だった」 ●なかなかの → 7905上回るd ●十分な → 9603足りるd ●十分な様子 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **【滑[すべ]り込[こ]み】** ぎりぎりでかろうじて間に合うこと。「寝坊してしまったが、~で遅刻は免れた」 01 **【セーフ】** 期日・時刻などに間に合うこと。「終電に間に合わないかと思ったが、ぎりぎりで〜だった」 ▷safe 02 **【滑[すべ]り込[こ]みセーフ】** 期日・時刻などにぎりぎり間に合うこと。「会社を休んで、一日で一睡もせずに仕事をして〜で締め切りに間に合った」 03 **【駆[か]け込[こ]み】** 締め切りぎりぎりに間に合わせること。「~で願書を提出した」▷~値上げ・~乗車◇「駆け込み」とも書く。 # 9208 間[ま]に合[あ]わせる ## a 動詞の類 ### ●間に合わせる 00 **【間[ま]に合[あ]わせる】** 期日・時刻や目的などに合うようにする。「部品を納期に~」「虫かごがなかったので、空き箱で間に合わせた」 01 **【間[ま]に合[あ]わす】** 「間に合わせる」の、あや古めかしい言い方。「急な注文ですが、必ず間に合わします」「お金をかけずに、あるもので~」 02 **【事[こと]足[た]れりとする】** すべてのことはそれで十分であると考える。「あの人の、金さえ払えば~姿勢が許せない」「汚職議員を処分さえすれば~党の体質に問題がある」 03 **【済[す]ませる】** 間に合わせに何かをする。「お昼をインスタントラーメンで済ませた」 04 **【済[す]ます】** 「済ませる」の、やや古めかしい言い方。「午前中はここまでにし、食事を済ましてからまた続けましょう」 ●代用する → 5400使うa ●変えて用いる ●仮住まいする → 2408住むa ●一時的に他人のところに住む ●仮眠する → 0200眠るd ●短時間眠る ●仮払いする → 4217払うa ●仮に払う ●仮植えする → 6304植えるa ●仮に植える ## d 形容動詞の類 ### ●間に合わせの 00 **【間[ま]に合[あ]わせ】** 当座の役に立つだけである様子。「1万円あれば急場の~にはなるだろう」 01 **【有[あ]り合[あ]わせ】** 特に用意したのではなく、その場にあるものを組み合わせた様子。「~の肴でございます。どうぞご遠慮なく」 02 **【仮[かり]】** 本来の物事ではなく、とりあえずの間に合わせである様子。「~の住まいに移る」「~に契約する」「~の姿」 ▷~庁舎・~免許・~縫い 03 **【臨[リン]時[ジ]】** 通常は定期的におこなわれる物事ではないが、特別におこなわれる様子。「~の仕事でもないよりはましだ」 ▷~列車・~国会 ⇔定例 04 **【急[キュウ]場[バ]凌[しの]ぎ】** 急な間に合わせに、応急的に何かをおこなう様子。「リストラは〜の策に過ぎなかった」 05 **【当[トウ]座[ザ]凌[しの]ぎ】** 当分のあいだの間に合わせに何かをおこなう様子。「たった1週間の仕事でいくらにもならなかったが、~にはなった」 06 **【一[イチ]時[ジ]凌[しの]ぎ】** その場かぎりの間に合わせに何かをおこなう様子。「害虫駆除のため~に薬品を撒く」 07 **【小[こ]手[テ]先[サキ]】** 問題を根本的に解決するような、しっかりとしたものではない様子。「この改善策は~のごまかしにすぎない」「~で仕上げた絵は感心しない」 08 **【小[こ]手[テ]先[サキ]だけの】** 「小手先」の強調表現。「~の改革なら、やらないほうがましだ」 09 **【対[タイ]症[ショウ]的[テキ]】** 根本的な対策を考えようとせず、現れた症状や事態に応じて処理をする様子。「ことを〜にばかり扱っていると、根本的な解決はできない」 10 **【便[ベン]宜[ギ]上[ジョウ]】** 実際の内容とは関係なく、形式的にそうしておく方が都合がよい様子。「オペラはふつう演劇ではなく音楽のジャンルに含まれるが、あくまで~の分類であって、その境界線は非常にあいまいだ」 11 **【便[ベン]宜[ギ]的[テキ]】** 都合がよいように間に合わせる様子。「その名称はわかりやすく説明するための〜なものであって、正式名称ではない」 12 **【俄[にわか]仕[ジ]込[こ]み】** 当座の間に合わせに、急いで覚え込む様子。「~の芸」 13 **【付[つ]け焼[や]き刃[ば]】** 急に間に合わせに覚えた知識や態度がよく身についていない様子。「あの人の知識は~だから、じきにぼろを出すはずだ」 14 **【一[いち]夜[や]漬[づ]け】** (試験などの)間に合わせのために短時間で準備する様子。「~の試験勉強なんかではだめだよ」 15 **【泥[どろ]縄[なわ]式[シキ]】** 事が起きてからあわてて対策を講じる様子。「~の対策では、ふたたび事故が起きることは目に見えている」「泥縄」は「泥棒を捕らえて縄をなう」を縮めたもの。 16 **【応[オウ]急[キュウ]】** 間に合わせに、とりあえず必要な処置をほどこす様子。「とりあえず〜の工事をして様子を見る」 ▷~手当て・~対策・~処置・~措置 ●暫定的 → 1700決めるd ●仮に決める様子 ●間に合わせに作る様子 → 6800作るd ●どのように作るか <1666> ### ●その場かぎりの 17 **【其[そ]の場[ば]限[かぎ]り】** そのときだけの物事である様子。「~の逃げ口上」 18 **【其[そ]の場[ば]逃[のが]れ】** その場を何とかごまかしてうまく逃げる様子。「~のうそをつくなんてずるい」 19 **【其[そ]の場[ば]凌[しの]ぎ】** その場を何とかごまかしてなんとか切り抜ける様子。「~の言いのがれなんて、本当の解決にはならない」 20 **【アドホック】** 理論や仮説がある特殊な事例にだけ適用されるように、後から付け加えられてはまらない、その場かぎりのものである様子。「~な仮説」▶ad hoc 21 **【場[ば]当[あ]たり】** よく考えもしないで、その場その場の思いつきでおこなう様子。「~な計画はあとでうまくいかないよ」 22 **【場[ば]当[あ]たり的[てき]】** その場かぎりの間に合わせである様子。「~な農業政策では困る」 23 **【苟[かり]初[そ]め】** 一時の間に合わせである様子。「~の恋(その場かぎりの恋)」◇「苟且」とも書く。 24 **【行[ゆ]きずり】** (ただ通り過ぎる程度の)そのときかぎりである様子。「~の関係」◇「行き摩り」とも書く。 25 **【姑[コ]息[ソク]】** その場かぎりの(あまり感心しない)方法で何かをする様子。「~な手段をとる」 ## f 副詞の類 00 **【一[イチ]応[オウ]】** 間に合わせではあるが、そうする様子。「いつまで滞在されるかわからなかったので、〜シングルの部屋を3泊分取っておきました」◇「一往」とも書く。 01 **【取[と]り敢[あえ]ず】** 間に合わせかもしれないが、できることとしてそうする様子。「〜部長に連絡しよう」 02 **【一[ひと]先[ま]ず】** その後の計画・決意などを考える前に、あることをしたり、ある状態になったりする様子。「家族が心配するから、〜家に帰ることにするよ」「容態は峠を越えたようだから、〜安心だ」 03 **【便[ベン]宜[ギ]上[ジョウ]】** 都合がよいように間に合わせる様子。「~3つのグループに分けて考えてみる」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **【仮[かり]処[ショ]分[ブン]】** 裁判の判決が出るまでのあいだ、保留されること。「~を申請する」 ●駆け込み → 9207間に合うh ## k 名詞の類:モノ ●代用品 → 9304かわるk ●有り合わせ → 9600あるk ●あるもの # 9209 似[にあ]う ## a 動詞の類 00 **【似[ニ]合[ア]う】** ある人・物事に、他の人・物事を並べたときに、違和感なくぴったり合う。「短い髪がよく似合っている」「年に似合わぬしっかり者」 01 **【釣[つ]り合[あ]う】** 2つのものの程度が、ちぐはぐでなく、よく似合う。「床の間の掛け軸と~ような壺を買う」「私はあの人には釣り合わないので身を引くことにします」 02 **【相[ソウ]応[オウ]】** 条件などに合っていて釣り合うこと。「身分に~した生活」「~の報酬」「~した家から結婚相手を選ぶ」 03 **【そぐう】** それにふさわしい様子である。「職場にそぐわない格好は困るね」◇多く、否定形で使われる。 04 **【板[いた]に付[つ]く】** 職業・地位などにふさわしい態度、服装などが、似合うようになる。「息子の客あしらいも板に付いてきたので、私は引退するつもりだ」 ## C 形容詞の類 00 **【相[ふさ]応[わ]しい】** ぴったり似合った物事である様子。「地位に~身なりをする」「彼は、先生と呼ばれるに〜人物だ」「老後の生活を送るのに~場所」 01 **【似[ニ]付[つ]かわしい】** その人に、よく似合っていてふさわしい。「狭いアパート暮らしの庶民には、そんな高級な腕時計は子供には似つかわしくない」 02 **【似[ニ]合[あ]わしい】** その人にふさわしい様子。「彼には皮肉の言葉のほうが似合わしい」 ## d 形容動詞の類 00 **【似[ニ]合[ア]い】** 人と人とが、似合っている様子。「あの2人は~の夫婦だね」 01 **【御[お]似[ニ]合[ア]い】** 「似合い」の、よりいっそう丁寧な言い方。「あの2人は~のカップルだね」 02 **【好[コウ]一[イッ]対[ツイ]】** 似合いの組み合わせである様子。「あの夫婦は~の夫婦」 03 **【相[ソウ]応[オウ]】** 条件などに合っていて釣り合う様子。「働いた分に~な給料をもらいたい」▷身分~・年~ 05 **【分[ブン]相[ソウ]応[オウ]】** 立場・地位などに相応する様子。「~な生活をする」 06 **【応[オウ]分[ブン]】** 分相応の程度である様子。「~の負担を求める」 07 **【其[そ]れなり】** それにふさわしい程度である様子。「あの方法でどうかとは思ったが、~の効果があったようだ」「あれは~におもしろい映画だった」 08 **【其[そ]れ相[ソウ]応[オウ]】** 「それなり」の、ややあらたまった言い方。「あれだけ働いたんだから、~の見返りを期待するのは当然だ」「あのパーティーには〜の服装をしていったほうがいい」 09 **【其[そ]れ相[ソウ]当[トウ]】** それにふさわしい、かなりの程度である様子。「会社を辞めて独立するのには、~の覚悟が必要だ」「その品を譲ってくれるのなら、〜の礼はする」◇「それ相応」にくらべて、価値や数量などについて用いられることが多い。 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **【釣[つ]り合[あ]い】** 釣り合うこと。「~のいい相手」「~がとれる」 01 **【節[セツ]度[ド]】** 人に迷惑やいやな思いをさせないな <1667> い程度。「社会人としての〜ある態度を失わないように」「~をわきまえる」 ## z その他 00 **【破[わ]れ鍋[なべ]に綴[と]じ蓋[ぶた]】** どんな鍋にも合うふたがあるように、どんな人にもふさわしい相手がいるものだ。「短気な父がかんしゃくを起こすと、母がいつでもうまくなだめる。〜とはよく言ったものだ」◇「われなべ」は「割れ鍋」とも書く。 # 9210 慣[な]れる ## a 動詞の類 00 **【慣[な]れる】** 何度も経験することによって、しだいに、そのことに違和感を感じなくなる。「外国での生活にも慣れた」「慣れた手つきで包丁を使う」「慣れないことをしたものだから、すっかり肩がこってしまった」◇「馴れる」と書く場合もある。 01 **【なじむ】** 慣れて落ち着いた状態になる。「転校生が新しい学校に〜のは早かった」「足になじんだ靴」 02 **【溶[と]け込[こ]む】** その場の空気や環境などになじむ。「新しい職場にすっかり〜」「私はあのグループには、どうも溶け込むことができない」 03 **【場[ば]慣[な]れ】** 晴れがましい場所で話をしたり人に会ったりすることを何度も経験して、慣れていること。「~しているので緊張することはない」 04 **【癖[くせ]になる】** 習慣、特に悪い習慣がつく。「ぐっすり眠れるようにと寝酒を始めたが、すっかり癖になってしまって、酒がないと眠れなくなってしまった」 ●慣れ親しむ → 8102親しいa ●親しむ ### ●何かをすることに慣れる 05 **【手[テ]慣[な]れる】** 何かをすることに慣れている。「さすがはプロの料理人だけあって、魚をさばくのも手慣れたものだ」 06 **【物[もの]慣[な]れる】** 物事の扱いや、人との応対に慣れる。「客のクレームに物慣れた口調で応対する」 07 **【通[かよ]い慣[な]れる】** 何度も通って、その道筋に慣れる。「通い慣れた小学校への道がなつかしい」 08 **【旅[たび]慣[な]れる】** 旅先での行動などに慣れている。「旅慣れた人にパッキングの心得を聞いた」 09 **【着[き]慣[な]れる】** 何度も着ていて、洋服や着物が体になじんでいる。「着慣れた服ではないので肩がこった」 10 **【はき慣[な]れる】** いつもはいていて足や体に慣れている。「はき慣れない靴で出かけると、靴擦れができる」「はき慣れたスカート」◇履物の場合は「履き慣れる」」、衣類の場合は「穿き慣れる」と書く。 11 **【住[す]み慣[な]れる】** 長く住んで、なじみがある。「住み慣れた土地を離れるのはつらい」 12 **【呼[よ]び慣[な]れる】** その呼び方で呼ぶことに慣れている。「姓が変わってずいぶん経つのに、つい呼び慣れた旧姓で呼んでしまう」 13 **【呼[よ]び付[つ]ける】** (いつも、そう呼んでいて)呼び慣れる。「名前で呼びつけている」 ●見慣れる → 0400見るa ●見慣れる ●聞き慣れる → 0410聞くa ●何度も聞く ●使い慣れる → 5400使うa ●使い込む ●慣れて上達する → 9401うまいa ●うまくなる ### ●適応する 14 **【適[テキ]応[オウ]】** (行動・考え方などが)状況や環境にうまくなじむこと。「寮生活に〜する」「彼は社会に〜する能力に欠けている」「風土に〜できずに絶滅した生物」▷~力・~性 15 **【馴[ジュン]化[カ]】** 生物が別の新しい環境に適応すること。「乾燥気候に〜した亜種」◇「馴化」とも書く。 16 **【順[ジュン]応[ノウ]】** その状態にさからわず適応すること。▷明~・暗~(明るい場所から暗い場所に移動したときにしだいに物がはっきり見えるようになること) 17 **【同[ドウ]化[カ]】** ある環境になじんで、区別がほとんど同じになること。「移住した国に〜する」 ## d 形容動詞の類 00 **【慣[な]れっこ】** すっかり慣れてしまっている様子。「先生に叱られるのには〜になっている」◇「馴れっこ」とも書く。 ●百戦錬磨の → 3701戦うd ### ●慣れていない様子 01 **【不[ふ]慣[な]れ】** 慣れていない様子。「~な仕事だから勝手がわからない」「まだ~だから、店がよくわからない」◇「不馴れ」とも書く。 ## f 副詞の類 00 **【しっくり】** 物事がなじんで落ち着いた状態である様子。「手に〜となじむ茶碗」「人間関係が〜しない」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **【慣[な]れ】** 慣れること。「事故は〜から起こる」◇「油断」の意。 01 **【馴[な]染[じ]み】** なじんでいること。「この街には〜が深い」 ●しきたり・慣習 → 4101則るi ●ならわし ### ●習慣・習性 02 **【習[シュウ]慣[カン]】** 生活の便宜などのために繰り返しおこなっていること。「起床後の体操を~にしている」「食べたら歯をみがく〜をつける」 03 **【習[なら]い性[セイ]】** その人に知らず知らず身についた習慣。「何でもすぐにメモを取ることが〜になっている」 04 **【習[シュウ]性[セイ]】** 習慣によってできた性質。「子供のころからの〜が抜けず、電気をつけたままでないと眠れない」 05 **【惰[ダ]性[セイ]】** だらだらと続いている習慣。「~に流されないようにしたい」 06 **【癖[くせ]】** その人が意識せずにいつもそうしてしまう動作や、行動などの傾向。「彼女は話しながら髪をかきあげる〜がある」 07 **【癖[ヘキ]】** その人の行動などの(望ましくない)傾向。「彼女には浪費の〜があるから、だんなに <1668> なる人は大変だ」▷放浪~ 08 **【習[シュウ]癖[ヘキ]】** (習慣になっている)くせ。「長年の~だから直しようがない」 09 **【性[セイ]癖[ヘキ]】** その人に生まれつき備わっている、変わった性質。「彼は励まされるとやる気をなくすという、妙な〜をもっている」 10 **【悪[わる]い癖[くせ]】** 悪い習慣。「君は人の話をまじめに聞かない〜がある」「すぐ酒や睡眠薬に頼る〜はやめろ」 11 **【奇[キ]癖[ヘキ]】** 奇妙な癖。「彼は緊張すると、にやにや笑い出す〜がある」 12 **【生[なま]癖[ぐせ]】** 直りにくい、好ましくない生まれつきの癖。「あいつには〜があるので、しっかり監督してくれ」 13 **【遊[あそ]び癖[ぐせ]】** 働かないで、ばくちなどの遊びにふけったりする癖。「夫の〜が直らなくて困っています」 14 **【女[おんな]癖[くせ]】** 男が多くの女と関係をもつ癖。「あの男は〜が悪いから気をつけなさいよ」◇多く「女癖が悪い」の形で用いられる。 15 **【手[て]癖[くせ]】** ①人の物をすぐ盗んだり、触ったりする癖。「あの子は〜が悪くてね。困ったものだ」②異性、特に男が女に手を出す癖。「あいつは〜が悪いから注意しろよ」◆多く「手癖が悪い」の形で用いられる。 16 **【尻[しり]癖[くせ]】** ①浮気をするくせ。「主人の~の悪さに泣かされている」②個異性関係にけじめのないこと。「連れ合いの〜が悪くて困る」◆多く「尻癖が悪い」の形で用いられる。 17 **【足[あし]癖[くせ]】** 歩き方・座り方などの、足の癖。「靴を見れば〜がわかる」「~が悪く、すぐ机の上に足を乗せる」◇「あしぐせ」ともいう。 18 **【口[くち]癖[ぐせ]】** その人が話すときに、つい用いてしまう言葉遣い。「なにかにつけて『要するに』と言うのが父の〜だ」 19 **【酒[さけ]癖[ぐせ]】** 酒の飲み方が悪いこと。「彼は~が悪くて、酔うといつも人にからむ」 20 **【酒[シュ]癖[ヘキ]】** さけぐせ。「彼には酔うと懺悔を始めるという妙な〜があった」 21 **【盗[トウ]癖[ヘキ]】** 衝動的に盗みをする癖。「彼の〜は、直そうと思っても自分ではどうしようもないのだそうだ」 # 9211 慣[な]らす ## a 動詞の類 00 **【慣[な]らす】** 慣れた状態にする。「体を高地に~」「ブルペンで肩を~投手」◇「馴らす」と書く場合もある。 01 **【履[は]き慣[な]らす】** 新しい靴を何度も履いて、足に違和感を与えないようにする。「最近買った革靴を~」 02 **【馴[ジュン]致[チ]】** なじませること。「徳をもって、粗野な者を市民社会に~する」 ●使い慣らす → 5400使うa ●使い込む ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **【肩[かた]慣[なら]し】** 野球などで、本格的な投球の準備のために軽く投球して、肩を慣らすこと。「~にキャッチボールをする」 01 **【足[あし]慣[なら]し】** 本格的に走ったり歩いたりする準備のために、軽く走ったり歩いたりすること。「病後、~に部屋の中を歩く」 02 **【口[くち]慣[な]らし】** ①発音の難しい語句などを何度も言って口に慣らすこと。「英文を音読して〜をする」 ②飲食物の味を口に慣れさせること。「1週間点滴だけだったが、今日から重湯を〜に食べることになった」 03 **【手[て]慣[な]らし】** 本格的に何かにとりかかる前に、ちょっとやってみること。「~にしては完成度の高いスケッチだ」 04 **【慣[な]らし運[ウン]転[テン]】** 新しく使う機械を慣らす準備として、しばらく運転すること。「~をかねてドライブに行ってきた」 05 **【アイドリング】** 自動車などのエンジンを最適稼働状態にするために、しばらく低速で空転させること。「駐停車中の不必要な〜をやめよう」 ▷idling 06 **【空[から]吹[ぶ]かし】** 「アイドリング」の、ややくだけた言い方。「公害防止のため〜をやめにする」 # 9212 似[に]る ## a 動詞の類 00 **【似[に]る】** ある人・ものが、他の人・ものと共通の特徴をもつ。「彼は目が母親に似ている」「ろばは馬に似ているが、耳が長い動物です」「いつもに似ず殊勝なことを言う」 01 **【似[に]通[かよ]う】** 互いによく似ている。「あの2人は顔つきやものの考え方が〜」「~面差し」「似通った現象が各地で起こる」「犯行の手口が似通っている」 02 **【似[に]寄[よ]る】** 似通う。「似寄った夫婦」 03 **【類[ルイ]する】** 物事が似通っている。「これに~話を聞いたことがある」 04 **【酷[コク]似[ジ]】** きわめてよく似ていること。「筆跡が〜している」 05 **【類[ルイ]似[ジ]】** まぎらわしいほど似ていること。「パッケージデザインが〜している」▷~性・~点 06 **【近[キン]似[ジ]】** よく似ていて近いものであること。 07 **【相[ソウ]似[ジ]】** ある物事の形・性質などが、他の物事の形・性質などと共通していること。「その2つの国の文化には、驚くほど〜する点が多い」 ▷~点 ●見紛う → 1513誤るa ●見誤る ▶彷彿とする → 0407見えるa ●目に浮かぶ ## C 形容詞の類 00 **【紛[まぎ]らわしい】** よく似ていて他のものと取り違えやすい様子。「このきのこは、食用だけと~毒きのこ」 ## d 形容動詞の類 00 **【似[に]寄[よ]り】** 似ている様子。「~の品で間に合わせる」 01 **【似[に]た者[もの]同[ドウ]士[シ]】** 性格などが、互いによく似ている様子。「~だから仲良くやっていくだろう」 02 **【生[い]き写[うつ]し】** そっくり生きているかのように似ている様子。何から何まで先代に~だ」 03 **【瓜[うり]二[ふた]つ】** 親子・兄弟などの顔つき・姿が、区別できないくらいよく <1669> んなに~だとは」 04 **【そっくり】** 酷似している様子。「彼の怒りっぽい声は父親に~だ」 05 **【類[ルイ]同[ドウ]】** 似ていて、ほとんど同じである様子。「この事件には過去の事件との~性がある」「この2つの作品には~点が多い」 06 **【宛[さなが]ら】** 似ていて、そのもののようである様子。「先生の肖像は~と生けるがごとくであった」 07 **【疑[ギ]似[ジ]】** 本物ではないが本物そっくりのものである様子。「~コレラ」▷~科学◇「擬似」とも書く。 08 **【疑[ギ]似[ジ]的[テキ]】** それそのものではないが、表面的には本物に似ている様子。「~な法制度」「~な親子関係」 09 **【仮[カ]性[セイ]】** 本当はその病気などではないのだが、症状などが似ている様子。▷~近視⇔真性 ●似たり寄ったりの → 9301釣り合うd ●同じ程度である様子 ●似て非なる → 9302異なるd ●大いに違う様子 ## f 副詞の類 00 **【さも】** 状態などが似ている様子。「~夏のような日差し」◇「恰も」とも書く。 01 **【宛[あたか]も】** まったくそのもののようである様子。「海中は、色とりどりの魚が泳ぎ~竜宮のようだった」「演習は実戦~に繰り広げられた」 02 **【丁[チョウ]度[ド]】** その言葉がぴったり当てはまるかのように似ている様子。「~椀を伏せたような形の山」「~綿あめのような雲」◇「恰度」とも書く。 03 **【言[い]わば】** ふつうの表現の中には適切な表現がないので、聞き手によくわかるようにうまく伝えるために、仮に比喩表現あるいは新しい表現を用いて言えばという意を表す言葉。「先生は、~我々の神様みたいな存在だ」「肥満の人は、~すでに病気の予備軍だ」◇「謂わば」とも書く。 04 **【丸[まる]で】** まるっきりそのもののようである様子。「~王子様のような人」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **【空[そら]似[に]】** 血縁関係のない人に顔だちなどが似ていること。「他人の~」 01 **【類[たぐい]】** 性質などが似たもの(の集まり)。「この~の作品は他には見られない」◇「比」「匹」とも書く。 02 **【類[ルイ]】** 「たぐい」の漢語的表現。「~を見ない傑作」「~は友を呼ぶ」 03 **【類[ルイ]同[ドウ]性[セイ]】** 似ていて、ほとんど同じである性質。「2つの国の文化の~を指摘する」 04 **【類[ルイ]縁[エン]】** 外面および内面に類似点があり、関係が近いこと。「セリ科の植物とキク科の植物のあいだに〜が認められた」▷~関係 ## k 名詞の類:モノ ### ●類似したもの 00 **【類[ルイ]似[ジ]品[ヒン]】** ある品物によく似ている品物。「~が出回る」 01 **【類[ルイ]句[ク]】** 内容または形式の似ている語句・俳句。 02 **【類[ルイ]歌[カ]】** 類似した歌。「東歌のもの~」 03 **【類[ルイ]話[ワ]】** 類似した話。「羽衣伝説の~を集める」 04 **【類[ルイ]題[ダイ]】** ①(算数・数学などの)よく似たテストの問題。「~を多くやる」②短歌・俳句を同じ題ごとにまとめたもの。▷~和歌集 ●類例 → 1511比べるk ●例 ### ●意味が似た語 05 **【類[ルイ]義[ギ]語[ゴ]】** ある語と意味が似ている語。「『技術』は『技能』の~だ」「『宿屋』『旅館』『ホテル』は~だ」 06 **【類[ルイ]語[ゴ]】** 類義語。「~辞典」◇一般の類語の辞書ほどこだわったものはない」▷~辞典 ◇この辞書の名前にある「類語」は、同義語を含めた広い意味で用いている。 07 **【同[ドウ]義[ギ]語[ゴ]】** ある語と意味がまったく同じ語。「『首都』の〜だ」→対義語◇「同意語」ともいう。ある語と、文体的な特徴などを含めたすべての点について同じで、あらゆる文脈で違いがほぼ感じられないと言ってよい語(「俊英/俊秀」「婚礼/婚儀」など)はきわめて少ない。同義語は、同じ対象を表していても、多くは、文体・語種などの点で異なる(「美人/佳人」「範疇/カテゴリー」など)。したがって、同義語と類義語の区別は厳密なものとはいえず、「類義語」を含めて「同義語」ということがある。 08 **【シノニム】** 「同義語」の洋語的表現。「英語の~を覚える」 ▷synonym ### ●その他 09 **【偽[ギ]足[ソク]】** 単細胞生物などが移動したりする際に出す、足のような突起。◇「擬足」とも書く。 10 **【仮[カ]足[ソク]】** 偽足。 ## q 名詞の類:イキモノ 00 **【クローン】** もとの生物と同一遺伝子をもつ(本物とそっくりの)生物。▷~技術 ▷clone ## S 名詞の類:ヒト 00 **【そっくりさん】** 顔、姿がそっくりな人。「有名人の~」 # 9213 似[に]せる ## a 動詞の類 00 **【似[に]せる】** あるものの様子にまねて似たようにする。「ピカソに似せて描いた絵」「宮殿に似せてホテルをつくる」 ●まねる → 4106まねるa ●模造・偽作 → 6800作るd ●複製する ●偽作する ## d 形容動詞の類 00 **【似[に]せ】** 本物のように見せかけてある様子。「~のパスポートを所持していた疑いで逮捕された」▷~学生・~医者◇「質」とも書く。 01 **【紛[まが]い】** 本物のように見せかけてつくってある様子。「~の真珠だが見た目にはわからない」 ▷~小説・~象牙◇「擬い」とも書く。 <1670> 02 **【模[モ]擬[ギ]】** 本物のようにおこなう様子。▷~試験・~実験「摸擬」とも書く。 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **【擬[ギ]声[セイ]】** さまざまな物音や声をまねて似せること。 01 **【擬[ギ]態[タイ]】** 身を守るために、他の動植物の色や形などに似せること。「小枝のような、ななふしの~」 02 **【象[ショウ]形[ケイ]】** 具体的な物の形に似せること。「太陽の~」▷~文字 03 **【シミュレーション】** コンピューターを使って行う、模擬の実験や訓練。「新しいシステムの〜を試す」 ▷simulation ●バーチャルリアリティー → 9600あるh ●仮想現実性 ## k 名詞の類:モノ ### ▶偽物 00 **【偽[にせ]物[もの]】** 価値あるものに似せてつくったもの。「ブランド品の~をつかまされた」◇「贋物」とも書く。 01 **【偽[ギ]物[ブツ]】** にせもの。 02 **【贋[ガン]物[ブツ]】** にせもの。 03 **【贋[ガン]造[ゾウ]品[ヒン]】** 贋造した品。 04 **【天[テん]麩[プ]羅[ラ]】** にせもの。「この時計は~だ」▷~学生「天麩羅」はあて字。「天婦羅」ともあてる。 05 **【偽[ギ]作[サク]】** 似せてつくった作品。「研究者の調査の結果、その小唄は~であると判明した」 06 **【贋[ガン]作[サク]】** にせものの書画や工芸品。「展示されていた絵画が~とすりかえられた」 07 **【偽[にせ]金[がね]】** にせものの金。◇「贋金」とも書く。 08 **【贋[ガン]金[キン]】** にせがね。 09 **【偽[にせ]札[サツ]】** にせものの紙幣。「1万円の~が見つかる」⇔真札◇「贋札」とも書く。 10 **【贋[ガン]札[サツ]】** にせさつ。 11 **【偽[ギ]経[キョウ]】** にせの経典。 ●偽名 → 1916名乗るk ●別名 ●偽筆 → 9609残すk ●真筆・偽筆 ### ●まがいもの 12 **【紛[まが]い物[もの]】** 貴重品などの本物に似せてつくったもの。「~のルビーの指輪」 13 **【作[つく]り物[もの]】** (自然のものではなく)人工的につくったもの。「彼女の胸は~のようだと言われている」 14 **【如何[いか]物[もの]】** (あまり感心できないような、素性のよくない、いかがわしい(様子の)まがいもの。「こんな〜を売りつけるとは、とんだぺてん師だ」 15 **【食[く]わせ物[もの]】** 見かけはよいが本物ではないもの。◇「食わせ者」と書くと、外見と違って油断のできない人の意。 16 **【海[カイ]賊[ゾク]版[バン]】** 著作権を有する者の承諾を得ないで複製・販売されるCDやビデオテープなど。 17 **【模[モ]造[ゾウ]品[ヒン]】** 本物になるべく似せてつくったもの。 18 **【イミテーション】** 宝石などの模造品。「これは〜のダイヤだ」 ▶imitation 19 **【コピー商[ショウ]品[ヒン]】** 本物そっくりに似せてつくった商品。「ブランドの~を日本に持ち込むのは犯罪だ」◇「コピー(copy)」は「模倣」の意。 20 **【デッドコピー】** 新製品開発の際、問題点を洗い出す目的で模造する他社の製品。▷dead copy ### ●何かに似せたもの 21 **【儀[ギ]仗[ジョウ]】** 儀式などで用いる装飾的な武器。 22 **【コピー食[しょく]品[ひん]】** 安価な別の材料で高価な食品に似せてつくったもの。蟹の味に似せたかまぼこなど。「コピー(copy)」は「模倣」の意。 23 **【フェークファー】** 本物に似せて人工的につくった毛皮。▷fake fur ●がんもどき → 0300食べるp ●油揚げ ●竹光 → 7000切るm ●真剣・木刀 ### ●身体の一部に似せたもの 24 **【入[い]れ歯[ば]】** 失った歯の代わりのために人工的につくった歯で、口腔内に装着できるようにしたもの。▷総~ 25 **【差[さ]し歯[ば]】** 歯の形を整えるために人工的につくった歯で、欠けたり削ったりした歯の代わりをさせるもの。 26 **【義[ギ]歯[シ]】** 入れ歯および差し歯。 27 **【金[キン]歯[バ]】** 金冠をかぶせた歯。 28 **【銀[ギン]歯[バ]】** 銀冠をかぶせた歯。 29 **【義[ギ]手[シュ]】** 手を失った人のために人工的につくった手。 30 **【義[ギ]足[ソク]】** 足を失った人のために人工的につくった足。 31 **【義[ギ]肢[シ]】** 義足または義手。 32 **【義[ギ]眼[ガン]】** 人工的につくった眼球。 33 **【入[い]れ目[め]】** 「義眼」の古めかしい言い方。 34 **【玉[ギョク]眼[ガン]】** 仏像などにはめ込まれた、水晶やガラスの目。 35 **【付[つ]け黒[ぼく]子[ろ]】** 化粧のときに顔などにつける、ほくろに似せたもの。 ## m 名詞の類:モノ ### ▶模型 00 **【模[モ]型[ケイ]】** 建物・乗り物など本物そっくりにつくったもの。「マイホームの〜をつくる」▷鉄道~ ◇多く、本物とは質や大きさが異なる。また、模造品が本物同様に利用されるのに対し、模型は本物とは異なる使い方をする。 01 **【縮[シュク]尺[シャク]模[モ]型[ケイ]】** 実物をかたどって小さくつくった模型。「新社屋の〜を作る」 02 **【モデル】** 「模型」の洋語的表現。▶model 03 **【プラモデル】** プラスチックでできた部品を組み立てる模型。◇日本プラモデ <1671> ル工業協同組合の商標名。▶PLAMODEL 04 **【ミニチュア】** 小型の模型。「古城を〜で再現する」 ▶miniature 05 **【モックアップ】** 実物大の模型。▶mock-up 06 **【地[チ]球[キュウ]儀[ギ]】** 地球に似せてつくった球形の模型。大陸・海洋の位置や方向などを正しく理解するための器具。 07 **【箱[はこ]庭[にわ]】** 箱の中などにつくった、山水や庭園などの模型。 08 **【盆[ボン]景[ケイ]】** 盆の上などにつくった箱庭。 09 **【パノラマ】** 半円形または円形の大部屋の壁一面に写実的な絵を描き、その前に草木・人物などの模型を置いて、高い所から四方を見渡した感じを与える装置。▶panorama 10 **【デコイ】** 囮として使う模型の鳥。▶decoy 11 **【モデルガン】** 本物に似せてつくった拳銃。▶model gun 12 **【ミニカー】** 自動車の小さい模型。◇「ミニチュアカー(miniature car)」の略。 ●擬餌針 → 4606釣るk ●釣り針 ### ●似顔絵 13 **【似[に]顔[がお]絵[え]】** 人の顔の特徴をとらえ、似せて描いた絵。▷~描き 14 **【モンタージュ写[シャ]真[シン]】** 数人の目撃者の話を基に、写真を選りすぐりしてつくった一種の似顔絵。多く、犯罪捜査に使う。◇「モンタージュ(montage)」は組み立ての意。 ### ●像 15 **【像[ゾウ]】** 人・動物・神仏などの形に似せて描いたり、彫ったり、つくったりしたもの。▷自画~・裸~・群~ 16 **【肖[ショウ]像[ゾウ]】** 人の顔や姿を写したり描いたりした像。「歴史上の人物の~を用いた切手」▷~画・~権 17 **【デスマスク】** 死者の顔から石膏で型を取ってつくった像。▷death mask 18 **【死[シ]面[メン]】** デスマスク。 19 **【彫[チョウ]像[ゾウ]】** 木や石を彫ってつくった像。 20 **【塑[ソ]像[ゾウ]】** 粘土などを盛り上げてつくった像。 21 **【彫[チョウ]塑[ソ]】** 彫像や塑像。「数十体の~が展示されている」 22 **【石[セキ]像[ゾウ]】** 石を彫ってつくった像。「風雨にさらされた仁王の~」 23 **【銅[ドウ]像[ゾウ]】** 銅でつくった、人の姿の像。「学校の創立50周年に、初代校長の~が建立された」 24 **【ブロンズ像[ぞう]】** 青銅でつくった像。「優勝者に賞金と~が贈られた」◇「ブロンズ(bronze)」は青銅の意。 25 **【立[リツ]像[ゾウ]】** 立っている姿の像。「観音菩薩の~」◇「りゅうぞう」ともいう。 26 **【坐[ザ]像[ゾウ]】** 座っている姿、特に座禅を組んでいる姿の像。「薬師如来ないの~」◇「坐像」とも書く。 27 **【胸[キョウ]像[ゾウ]】** 人の胸部から上の像。「創始者の〜を飾る」 28 **【トルソ】** 胴体だけの彫像。◇「トルソー」ともいう。▷torso 29 **【雪[セツ]像[ゾウ]】** 雪を固め、彫ってつくる像。 30 **【トーテムポール】** 北米先住民族のあいだで見られる、鳥獣などを彫った柱。▷totem pole ●神仏の像 → 3403祭るk ●仏像 ### ●人形 31 **【人[ニン]形[ギョウ]】** 人間の形に似せてつくった置物や玩具。▷フランス~・京~・博多~・雛~・着せ替え~・姉様~・武者~・~劇 32 **【人[ひと]形[がた]】** 人間の形に似せてつくったもの。 33 **【形[かた]代[しろ]】** 祭礼のときなどにまつる、ひとがた。 34 **【偶[グウ]人[ジン]】** 「人形」の古い言い方。 35 **【藁[わら]人[ニン]形[ギョウ]】** 丑の刻参りのときに、恨みをもつ相手に似せてつくった人形を、五寸釘で木に打ちつけることなどもあった。 36 **【泥[どろ]人[ニン]形[ギョウ]】** 土でつくった人形。 37 **【土[ド]偶[グウ]】** 石器時代につくられた、人・動物の姿をした土製の人形。日本では多く縄文時代につくられた。 38 **【埴[はに]輪[わ]】** 日本で古墳時代につくられ貴人の墓に埋められた、人・動物・家・船などの形をしたもの。 39 **【俑[ヨウ]】** 昔、中国で墓に副葬した人形。▷陶~◇藁でつくった簡単なものは芻霊という。 40 **【木[デ]偶[ク]】** 木製の(手で操って動かす)人形。◇古めかしい言い方。人を指して、愚か者の意で用いられることもある。 41 **【絡[から]繰[く]り人[ニン]形[ギョウ]】** 糸やぜんまいなどの仕掛けにより、自動的に動く人形。 42 **【操[あやつ]り人[ニン]形[ギョウ]】** 身体の各部を動かすことができ、演技させるための人形。▷文楽の人形など。 43 **【傀[カイ]儡[ライ]】** 「操り人形」の古い言い方。 44 **【傀[カイ]儡[ライ]政[セイ]権[ケン]】** 「くぐつ」の漢語的表現。▷~政権(見えないところにいる真の権力者によって自由に操作されている政権) 45 **【糸[いと]操[あやつ]り】** 糸で操る人形。 46 **【マリオネット】** 上から糸でつるして操作する、西洋風の操り人形。▷marionnette 47 **【指[ゆび]人[ニン]形[ギョウ]】** 指で操る人形。 48 **【ギニョール】** 袋状になっている胴体の部分に手を入れ、首や手などの部分に指を入れて操る指人形。▶7 guignol 49 **【菊[きく]人[ニン]形[ギョウ]】** 菊の花の盛りの季節に、物語の一場面などを再現した、衣装をたくさんの菊の花や葉でつくった人形。 50 **【マネキン】** 商品である衣服を着せて展示・陳列する人形。▷mannequin 51 **【人[ジン]台[ダイ]】** 洋服の縫製のための胴体模型。 <1672> 52 **【ボディー】** 「人台」の、より口語的で一般的な言い方。▷body 53 **【ダミー】** いろいろな目的に似せてつくった物。事故の実験や映画の撮影などに用いられる人体模型。▶dummy 54 **【ロボット】** 電気などにより身体の各部分を動かして、種々の複雑な作業をおこなうことができる人形。▶robot 55 **【アンドロイド】** 人間にごく近いロボット。▶android 56 **【達[ダル]磨[マ]】** インドの僧、達磨の座禅の形に似せた人形。◇法の意の梵語dharmaから。縁起のよいものとされ、はじめに片目を墨で入れ、望みがかなったときに、もう片方の目を入れる。 57 **【雪[ゆき]達[ダル]磨[マ]】** だるまのように、雪玉を2つ積み、目鼻を付けたもの。 58 **【起[お]き上[あ]がり小[こ]法[ぼう]師[し]】** だるまに似せた、倒れてもすぐに起き上がるように底におもりを入れた人形。◇「こぼし」は「小法師」の変化した語。 59 **【福[フク]助[スケ]】** 大きな頭にちょんまげを結った座った姿の人形。福を招くといわれている。 60 **【小[こ]芥[け]子[し]】** 丸い頭と円柱形の胴体からなる、木製の人形。もと東北地方の特産。 61 **【キューピー】** 裸の赤ん坊の人形。◇商標名。ローマ神話の恋愛の神、キューピッドに似せたものという。▶Kewpie ●雛人形 → 6412飾るk ●子供の行事に飾る人形 ●かかし → 3905脅すk ●照る照る坊主 → 8706晴れるk ### ●動物に似せたもの 62 **【剝[ハク]製[セイ]】** 動物の外皮を利用して生きているときのように見せかけたもの。 63 **【雪[ゆき]兎[うさぎ]】** 雪を固めてつくった兎の模型。笹の葉を耳とし、南天の実を目として、うさぎに似せたもの。 ●張り子 → 5905張るk ●張ってつくった物 ●ぬいぐるみ → 6408縫うk ●縫ったもの ### ●その他 64 **【シミュレーター】** シミュレーションのための装置。▶simulator ## n 名詞の類:モノ 00 **【擬[ギ]音[オン]】** (映画や放送などで)ある音に似せて人工的につくった音。▷効果~ 01 **【擬[ギ]音[オン]語[ゴ]】** 実際の物音を表そうとして、それに形を似せた語。◇たとえば、「ばたん」はドアの閉まる音、「ぎい」は建て付けの悪いドアが開く音。「ひゅうひゅう」「ぴゅうぴゅう」「びゅうびゅう」は風の吹く音など。 02 **【擬[ギ]声[セイ]語[ゴ]】** 動物の鳴き声を表そうとして、それに形を似せた語。◇たとえば、犬は「わんわん」、猫は「にゃあにゃあ」、鳥は「かあかあ」で、雀は「ちゅんちゅん」など。「擬音語」を動物の鳴き声に、「擬態語」を物音に使うこともある。 03 **【擬[ギ]態[タイ]語[ゴ]】** 物事の様子を音に見立てて表そうとする語。たとえば、「どんより」は曇って薄暗いさま、「しんしん」は雪が静かに降り続くさま。 04 **【声[セイ]喩[ユ]】** 人や動物の声、物音などをまねて言葉にしたもの。 05 **【オノマトペ】** 「擬音語」「擬声語」「擬態語」などの総称。▷擬音的表現。▶onomatopée ## S 名詞の類:ヒト 00 **【偽[にせ]者[もの]】** ある人物の名前・職業などを名乗り、その人になりすました人物。「その男は警官ではない、〜だ」◇「贋者」とも書く。 ●替え玉・影武者 → 9304かわるs ●身代わり ## u 名詞の類:トコロ 00 **【築[つき]山[やま]】** 日本庭園につくった小山。 # 93 等[ひと]しい・異[こと]なる(異[イ]同[ドウ]) <1673> # 9300 等[ひと]しい ## a 動詞の類 00 **【同[おな]じくする】** の人と同じ状態でいる。「われわれはみな目的を~同志であった」「そのまま乗船していたら、犠牲者と運命を同じくしていたかもしれない」②(「・・・を同じくして」の形で)何かの生じる日時が同じである。「2つの殺人事件は、ほぼ時を同じくして起きた」◆よりかたい言い方で、「おなじうする」ともいう。 01 **【一[イツ]にする】** 互いに食い違うところがなく、ひとつにまとまって同じ状態にすること。「そのことに関しては彼と見解を~」「心を一にして難局を乗り切る」 02 **【軌[キ]を一[イツ]にする】** 2つの物事が、方針・考え方などの点で同じである。「我田引水(自分の都合のいいように物事を行うこと)の政策という点では軌を一にしている」◇「揆を一にする」とも書く。 ### ●ならす 03 **【ならす】** ある範囲にある、高低・大小の差のあるものを、その範囲のどの部分においても差がなくなって等しくなるように調整する。「月々の支払いをならして1万円ずつにした」「地価をならすと、全国の平均は1坪当たり50万円だ」「勝ったり負けたりで、結局〜と1万円の赤字だ」「でこぼこの地面をローラーでならして平らにした」「競馬では勝ったり負けたりだが、全体をならしたら、ほぼとんとんだ」◇「平す」とも書く。 04 **【平[ヘイ]均[キン]】** 数値・程度を(計算して)ならすこと。「私の睡眠時間は、〜すると1日6時間くらいだ」「世界の中では、わが国の生活水準は~して高いといえるかもしれない」 ▷~気温 05 **【平[ヘイ]均[キン]化[カ]】** 平均になるようにすること。「個人の負担を〜する」 06 **【平[ヘイ]準[ジュン]化[カ]】** 質について平均化すること。「作業を~し、仕事の効率を上げる」 07 **【均[キン]等[トウ]化[カ]】** 均等になるようにすること。「男女の雇用機会を〜する」 08 **【均[キン]一[イツ]化[カ]】** 均一にすること。「攪拌工程を経て原料を〜します」 09 **【均[キン]質[シツ]化[カ]】** 均質にすること。「大量消費社会が市民の意識を〜した」 ●等しく分ける → 6500分けるa ●等分する ●山分けする ### ●同じだとみなす 10 **【同[ドウ]定[テイ]】** あるものと同じものであると判断すること。「標本と図鑑の植物を~した」 11 **【同[ドウ]一[イツ]視[シ]】** 同じものとみなすこと。「われわれは自由とわがままを〜してはならない」 12 **【同[ドウ]視[シ]】** 同じものと見ること。「仕事中心の男性は家庭を〜しがちだ」「今の社会では男性と女性をまったく〜するのは難しい」 13 **【等[トウ]置[チ]】** 2つのものを同じ価値のものとみなすこと。「大黒様をインドのマハーカーリー神と〜する」 14 **【同[ドウ]列[レツ]に置[お]く】** 2つのものを同じ程度とみなして、同じように対処する。「同じ大学を出ているからといって、A君とB君を〜わけにはいかない」◇ふつう、否定の語をともなって用いる。 15 **【同[ドウ]列[レツ]に論[ロン]じる】** 種類の違う物事を同じ扱いで論じる。「国際問題と国内問題を〜ことはできません」 ◇ふつう、否定の語をともなって用いる。 16 **【分[わ]け隔[へだ]てしない】** ある条件で区別したり、差別することがない。「父は5人の子供たちを、男だから女だからと〜で同じように厳しく育てた」◇「別け隔てしない」とも書く。 ### ●同時に行う 17 **【並[ヘイ]行[コウ]】** 2つの物事を同時に行うこと。「仕事とボランティア活動を〜して行う」◇「並行」とも書く。 18 **【同[ドウ]時[ジ]進[シン]行[コウ]】** 2つ(以上)の物事が同時に進むこと。「この小説は、2つのエピソードが〜するという形で物語が展開されている」 ### ●調子が同じになる 19 **【同[ドウ]調[チョウ]】** 調子と同じ調子になること。「相手に〜してばかりで、自分の意見を言わない」「短波放送の周波数にラジオを〜させる」 20 **【同[ドウ]期[キ]】** 一致すること。「腹膜の運動は呼吸と~する」「時計を時報に〜させる」「自宅のパソコンのデータを会社のデータに〜させる」◇「フロッピーのファイルをパソコン上のファイルと同期する」のように、他動詞としても用いる。 21 **【シンクロナイズする】** 「同期」の洋語的表現。「映像と音声がうまく~していない」◇「映像に音声をシンクロナイズする」のように、他動詞としても用いる。▷synchronize 22 **【シンクロ】** 2つの事柄が、ぴたりと同調・同期すること。「映画の中の時間が、まるで現実の時間と〜するような臨場感があった」「フラッシュの発光は、カメラのシャッターと〜している」◇「シンクロナイズ」の略。 ### ●共通する 23 **【通[ツウ]じる】** 2つ以上の物事に、同じあるいは似た要素が含まれていて、関係すると認められる。「あの2人は性格は正反対だが、考え方には〜ものがある」 ◇一般に、「通じるもの(ところ)」という形で用いる。 24 **【通[ツウ]ずる】** 「通じる」の、やや古い言い方。「両国の文化には、どことなく〜ところが感じられる」 25 **【相[あい]通[ツウ]じる】** 2つのものが、互いに共通する様子。「個性はまるで違ったが、2人の指導者には改革者として〜ものがあった」◇ <1674> 「相通ずる」ともいうが、やや古い言い方。 26 **【共[キョウ]通[ツウ]】** 2つ(以上)の物事に、同じ要素が含まれること。「これらの事件に〜するのは、携帯電話を利用した犯罪だということだ」「彼らはみんな違うタイプだが、子供好きという点で〜している」 ▷~点・~項・~語・万国~ 27 **【通[ツウ]底[テイ]】** 表面的には違って見える2つ(以上)の物事が、根底で共通すること。「この東洋哲学者の思想には、西欧の思想家に〜するところがある」 ●同化する → 9210慣れるa ●適応する ## C 形容詞の類 00 **【等[ひと]しい】** 2つの物事の間に差異がなく、区別できない様子。「2辺の長さが~三角形」「男女の政治的権利は~」◇「斉しい」「均しい」とも書く。「譲歩は敗北に等しい」のように、価値・評価を問題にして「○○に等しい」というときは、おおむね悪い評価であり、事実上そうであるという意味になる。 01 **【相等[あいひと]しい】** 互いに等しい。「正三角形の3辺は〜」 02 **【同[おな]じい】** 同じである様子。「実は私も君と~悩みをかかえていたのだ」 ◇古めかしい言い方。 03 **【変[か]わらない】** それまでと比べて変わったところが見られない様子。「あの人は学生時代と全然~ね」 04 **【変[か]わり無[な]い】** 身体や生活の状況が(特に悪いところがなくて)それまでと変わらない様子。「このところ、毎日~生活をしている」「家族一同変わりなく暮らしております」 05 **【選[えら]ぶ所[ところ]が無[な]い】** 他のものと比較して、違いがない様子。「そんなもの、ごみと〜」「どっちのチームも泥仕合で、見ていてへどが出そうだ。まったく〜」◇評価の低いつまらない物事と比較していうことが多い。 06 **【代[か]わり映[ば]えがしない】** 代わった結果が新鮮味のないものとして現れる様子。「〜内閣」「〜新しい内閣」◇「代わり映えのしない」ともいう。「代わり映え」は「代わり栄え」とも書く。 07 **【他[ほか]ならぬ】** 別のたなものではなく、その人・ものである様子。「彼が今の地位にあるのは、努力の結果に~」「~あなたの頼みだから断るわけにはいかない」◇「他ならぬ」ともいう。 08 **【他[ほか]でもない】** 他の人ではなく、その人である様子。「非常に難しい仕事がある。~君のことだからうまくやってのけるだろう」 ## d 形容動詞の類 ### ●同じ 00 **【同[おな]じ】** 変わった点が見出せず、区別できない様子。「いつも〜店で食事をしている」「2辺の長さが~三角形」「右に~」「みな~ような格好をしている若者たち」◇「おなし」ともいう。連体修飾語としては「同じ○○」を用い、「同じな○○」とはいわない。 01 **【おんなじ】** 「おなじ」の、より口語的な言い方。「そのバッグ、私が持っているものと〜だ」◇「おんなし」ともいう。 02 **【変[か]わらぬ】** 変わることがなく、同じである様子。「~愛を誓う」「事件の翌日も、いつもと〜顔つきをしていた」 03 **【不[フ]変[ヘン]】** 変わらない様子。「~の真理」→可変 04 **【不[フ]易[エキ]】** 時が過ぎても変わらない様子。▷万古~(永遠に変わらないこと) 05 **【千[チ]篇[ペン]一[イチ]律[リツ]】** 長い年月変わらない様子。「紛争は〜のごとく繰り返されていた」「~同じ作業ばかりやっている」◇副詞的にも用いられる。 ### ●同一の 06 **【同[ドウ]一[イツ]】** いろいろな場面での物事が同じである様子。「皆がこの目的のために~歩調を保つ」「責任を~と主張する」「待遇は社員と~に扱う」 ▷~労働~賃金(性別、年齢などの差別をなくし、同じ労働をしている者に同じ賃金を支払うべきだとする原則) 07 **【一[ひと]つ】** 同じもの・状態などである様子。「われわれは~の目的を共有すべきだ」「皆が心を~にして、目標達成に向かって頑張ろう」◇述語として使われたときには「同じ」の意味になるが、連体修飾語として使われたときには必ずしもそうではない。「われわれは一つの目的を持つべきである」のあとに「それが何であれ、実現に向かって努力することが大切である」とあれば「各自一個の」の意味であるが、「それは経済的な独立である」とあれば「同じ」の意味である。 08 **【一[イッ]緒[ショ]】** 同じである様子。「そのシャツ、私のと〜だね」「あの人と〜の考えだ」 09 **【一[イッ]体[タイ]】** ひとつになってまとまっている様子。「そのころは、仕事と生活が〜になった毎日だった」「責任問題については、子会社と親会社を〜のものとして考えるべきだ」 10 **【一[イッ]如[ニョ]】** 仏教で、現れ方は違うが本質は1つである様子。▷梵我~・物心~ 11 **【イコール】** 等しい様子。「反対しないのは賛成と~だ」「この仕事をやり遂げるのは不可能に~」「けんかばかりしていると、離婚と~になりかねない」「好きな人といるだけで幸福に~」「この問題が解ければ、この世に解けない問題はないと~だ。どうだ、楽しいだろうか」 ◇もともとは数式で等しいことを表す等号(=)のこと。▶equal 12 **【共[とも]布[ぎれ]】** 布地などが、同じものである様子。「コートの襟を~でつくってもらう」 13 **【同[ドウ]形[ケイ]】** 同じ形である様子。「左側にも〜に剪定ばさみを入れる」 14 **【同[ドウ]型[ケイ]】** 同じ型式である様子。「~のバイク」 15 **【相[ソウ]似[ジ]】** 数学で、ある図形を拡大または縮小すると、別の図形とまったく同じ形である様子。「2つの角が等しい三角形は互いに~である」▷~形 16 **【合[ゴウ]同[ドウ]】** 数学で、図形の大きさと形が同じである様子。「~な三角形であることを証明する」 17 **【相[ソウ]同[ドウ]】** 異なる種の生物の器官が、形態や機能が違っていても発生的には同起源である様子。▷~性◇鳥の翼と獣の前足など。 ●あいこの → 9301釣り合うd ●同じ程度である様子 ### ●同じ等級 18 **【同[ドウ]等[トウ]】** 等級・程度・評価が等しいと認めてよい様子。「大学卒業と~の資格が得られる」「ご宿泊はAホテル、または〜のBホテルのいずれかになります」 19 **【対[タイ]等[トウ]】** 互いに資格などのうえで等しい様子。「~な交際」「~な立場でものを言う」▷~合併 20 **【同[ドウ]位[イ]】** 同じ地位・位置である様子。▷~体・~角・~体・~元素 <1675> ## 等しい9300d 21 **等位[トウイ]** 等級・位置が等しい様子。▷〜概念 22 **タイ** ①競技で同じ順位である様子。「3位〜の成績」②一連の勝負で、勝敗が互いに同じになる様子。「3勝3敗の〜」 tie 23 **同格[ドウカク]** 同じ格付けである様子。「調査役は部長と〜だ」 24 **同級[ドウキュウ]** 同じ等級である様子。「〜の酒」 25 **同値[ドウチ]** 論理学で、論理的内容が等しい様子。「その2つの命題は〜である」 26 **等価[トウカ]** 本質的価値が等しい様子。▷〜概念・〜交換 27 **等価[トウカ]** 価格・価値が等しい様子。「100円チップと替え、スロットマシンで遊ぶ」 ▷〜交換 ●同じ:種類 28 **同種[ドウシュ]** 同じ種類である様子。「人間と〜の生物はほかにいない」「2人は〜の悩みを抱えていた」 29 **同類[ドウルイ]** 同じ種類・仲間である様子。「あれもこれも〜だ」「あんな人たちと〜に見られては迷惑だ」◇「同種」にくらべて、念頭にある種類の範囲がゆるやか。 30 **同形[ドウケイ]** 同じ系統である様子。「〜の一支族」▷〜色・〜語・〜企業 31 **仲間[なかま]** 同じ系統に属している様子。「きゅうりの仲間はスイカで、トマトの〜はナスとカボチャはウリ科の〜です」 32 **同[おな]じ穴[あな]の貉[ムジナ]** 悪事をした同類である様子。「学友人が万引きしているのを黙って見ていたのだから、君も〜だよ」◇「一つ穴の狢」ともいう。 ●同じ:数量 33 **ぞろ目[め]** さいころを振ったとき、同じ目(数字)が2つそろう様子。「3回続けて〜になるのは珍しい」◇競馬などの連勝式で、1・2着が同じ枠であることについても用いる。 34 **同数[ドウスウ]** 同じ数である様子。「男女が〜のクラス」 35 **同量[ドウリョウ]** 同じ量である様子。「水で〜の小麦粉をこねる」 36 **等量[トウリョウ]** (正確に量って)等しい量である様子。「砂糖と〜の塩を加える」 37 **同額[ドウガク]** 金額が同じである様子。「〜の品と交換する」 38 **同点[ドウテン]** 得点が同じである様子。「〜のまま最終回を迎える」 39 **タイスコア** 「同点」の洋語的表現。「規定時間内で〜の場合は、サドンデス方式によるプレーオフで勝敗を決める」◇略して「タイ」ということも多い。和製洋語。タイ(tie)+スコア(score) 40 **イーブン** ゴルフ・ボクシング・野球などのスポーツで、ホール・ラウンド・イニングごとの得点・採点(の合計)が同じになり、互角である様子。「前半押されっぱなしだったが、10ラウンドで〜に持ち込んだ」 ▷〜パー(ゴルフで、スコアが18ホールの基準打数と同じであること) ► even 41 **ジュース** テニスやバレーボールなどで、ゲームやセットをどちらかが取る直前に同点になる様子。一方が2ポイント続けて取るまで、そのゲームやセットは終了しない。「負けていたセットを〜に持ち込む」 deuce 42 **パー** 債券の価格が額面と同じである様子。「債券を額面で発行することを〜発行、額面未満の場合をアンダー〜発行、額面より高い場合をオーバー〜発行という」par 43 **同[おな]い年[どし]** 同じ年齢である様子。「女房のほうが若く見えるけれど〜なんですよ」 44 **同年配[ドウネンパイ]** 同じくらいの年齢である様子。「私も〜の方もきびきび働いていました」 45 **等身[トウシン]** ①人物像などが実物と同じ大きさである様子。「〜の像」②ありのままの飾らずに、実際の姿そのままである様子。「〜の日本の姿が描かれた映画」 46 **実物大[ジツブツダイ]** 実物の模型や写真と同じ大きさである様子。〜の模型や写真」 47 **原寸大[ゲンスンダイ]** 実物と同じ寸法である様子。「この部品の〜の設計図」 ●等温 → 8500あたたまるh●温度 ●同率→ 1511比べるd●率の高低 ●同じ:出所 48 **同根[ドウコン]** 同じ原因・根本に由来する様子。「〜の語」「〜の問題」 49 **同源[ドウゲン]** 同じ源にさかのぼることができる様子。「〜の単語を調べる」◇「同原」とも書く。 50 **同腹[ドウフク]** 同じ母の子たちである様子。「〜の兄弟」異腹 51 **同母[ドウボ]** 図母が同じである様子。「〜の兄」⇌異母 52 **同族[ドウゾク]** 同じ一族・種族・部類などに属する様子。「この書は〜のこの動物のものだと考えられる」▷〜会社 53 **同郷[ドウキョウ]** 生まれ育った地域が同じである様子。「〜の友」 54 **同門[ドウモン]** 同じ先生について学んだ様子。「同じ先生について学んだ〜の弟子」◇比喩的に、同じ流派に属する様子。「〜の弟子の間で師説の解釈が分かれた」 55 **同学[ドウガク]** 同じ学校、同じ先生に学んでいる様子。「〜の先輩」 56 **同級[ドウキュウ]** 学級が同じである様子。「彼とは中学で〜だった」▷〜生 57 **同窓[ドウソウ]** 出身校が同じである様子。「この会社には〜の人が何人かいる」 ▷〜生・〜会 ●同じ:その他 58 **同期[ドウキ]** 組織に加入した時期が同じである様子。「彼とは〜だがつきあいはない」▷〜生 59 **同業[ドウギョウ]** 同じ業種・職業である様子。「〜の若い経営者が集まって情報交換する」▷〜者 60 **同趣[ドウシュ]** 図同じ趣である様子。「〜の美文」 61 **同義[ドウギ]** 同じ意味である様子。「まったくの〜語ではない」▷〜語 62 **同権[ドウケン]** 同じ権利をもつ様子。男女〜 ●同好の → 0603好むd●好きな ●同愛の♪ 1502気にするd ●同罪の 3801犯すd <1676> ## e 形容動詞の類 ### ●同様な 00 **【同[ドウ]様[ヨウ]】** だいたい同じである様子。「どの意見も最初の意見と~だった」「~の手口」 01 **【同[ドウ]然[ゼン]】** 同様である様子。「議場の喧騒なることは魚河岸と~であった」 02 **【同[ドウ]断[ダン]】** ほとんど同じといってよい様子。「兄弟~のつきあいをしてきた」「犬小屋~のアパート」「もうここまでくれば勝ったも~だ」 03 **【同[ドウ]断[ダン]】** 同じように判断できる様子。「その言い方では侮辱したも~だ」 04 **【平[ヘイ]行[コウ]的[テキ]】** 同様に存在する様子。「中国における孔子の出現とインドにおける釈迦の出現は、人類史における〜な現象である」 05 **【パラレル】** 「平行的」の洋語的表現。「両者は~な関係にある」 ▷parallel 06 **【横[よこ]並[なら]び】** 互いに差をつけず、同じような立場を取る様子。「~の意識の強い村社会」▷~経営 07 **【大[タイ]同[ドウ]小[ショウ]異[イ]】** 少し違う点があるが、だいたい同じである様子。「~のアイディア」 08 **【同[ドウ]工[コウ]異[イ]曲[キョク]】** 見かけは違うが中身は同じである様子。「彼らの意見は~だ」◇作り方は同じでも趣は異なる意から。 09 **【判[はん]で押[お]した様[よう]】** 何度でもまったく同じようである様子。「~な答え」 ### ●一様な 10 **【一[イチ]様[ヨウ]】** 同じようにしている様子。「彼らはまるでクローンのように~な服装をしている」「参加者の意見が~にまとまる」 11 **【斉[セイ]一[イツ]】** 一様な様子。「データの評価条件を〜にしなければ正しい結果は得られない」 12 **【一[イッ]色[ショク]】** すべてが同じ傾向である様子。「12月に入ると、街はクリスマス~だ」 13 **【均[キン]一[イツ]】** 金額や程度が一様である様子。「ランチの値段を〜にする」 ▷100円~・~料金 ### ●平等な 14 **【平[ビョウ]等[ドウ]】** 各個に対して等しい価値を認める様子。「被災者に見舞金を〜に分配する」⇔不平等 15 **【公[コウ]平[ヘイ]】** 扱いが中立的で平等である様子。「~な立場で両者の言い分を聞く」 16 **【無[ム]差[サ]別[ベツ]】** 対象によって扱いを変えたりせず、平等である様子。「~に発砲する」 ▷~級 17 **【均[キン]等[トウ]】** 程度や価値が平等である様子。「~に割り振る」▷~機会~ 18 **【均[キン]質[シツ]】** 部分による違いがなく、等しい様子。「~な労働力を得ることが肝要だ」 19 **【等[トウ]質[シツ]】** どの部分を取っても質が等しい様子。「~な社会」 ●悪平等な → 8108偏るd ●不公平な ### ●共通の 20 **【共[キョウ]通[ツウ]】** それぞれに同じようにあてはまる様子。「子供への虐待問題は多くの国に~の課題だ」「2つの事件には〜点が多い」「二人はジャズが好きという〜点を持つ」~点・~語・~券 ●一定の → 1703決まるd ●一定である様子 ## f 副詞の類 00 **【同[おな]じく】** ある事柄と同じようである様子。「祖母も長生きだったが、母と~母も長生きだった」 01 **【御[ゴ]多[タ]分[ブン]に漏[も]れず】** 他の多くの場合と同じようすで、期待どおりである様子。「~彼もその事件に関与していた」「彼の会社も~業績が良くないらしい」◇「御多分に洩れず」とも書く。好ましくない事柄を予想させるときに用いられることが多い。 ### ●元と同じ様子 02 **【今[いま]迄[まで]通[どお]り】** 現在までの状態ややり方が同じである様子。「この店は~の営業をします。これからもよろしくお願いします」「あんな悲しい目にあっても、あの子は〜の明るい笑顔を絶やさない」◇「迄」はふつう、かなで書く。 03 **【此[こ]れ迄[まで]通[どお]り】** 「今迄通り」の、よりかたい言い方。「へたなことを言わないで、〜おとなしくしていたほうが身のためだぞ」◇「此れ迄」は、ふつう、かなで書く。以下「10」までも、ふつう、かなで書く。 ### ●まま 04 **【其[そ]の儘[まま]】** 現状を変えないで今までどおりである様子。「〜数時間放置する」 05 **【まんま】** 「そのまま」の、より口語的な強調表現。「着替えなくていいから~寝てしまいな」「へたにかっこつけるより、~のほうがずっといい」 06 **【そっくり其[そ]の儘[まま]】** 少しも変わったところがなく、まったくそのままである様子。「その作家が幼少時代に暮らした部屋が〜残されている」 07 **【此[こ]の儘[まま]】** 今の状態・調子のままである様子。「彼は力をつけてきている。〜いってほしい」「〜死んでしまいたい」「かたづけなくていいよ。〜にしておいてくれ」 08 **【此[こ]のまんま】** 「このまま」の、より口語的な強調表現。「〜ではだめだ」「できるものなら〜のんびりしていたい」 09 **【彼[あ]の儘[まま]】** あの状態・調子のままである様子。「もしも〜だったら、彼はもうこの世にいなかったろう」「もし彼が~だったら、焼死していた」「例の問題を〜にしてはおけない」 10 **【彼[あ]のまんま】** 「あのまま」の、より口語的な強調表現。「~大きくなったら、どんな大人になるだろう」「たき火を〜にしておいたら、火事になるところだった」 ### ●同じように扱う様子 11 **【一[イチ]概[ガイ]に】** 個々の違いを考慮せず同じように対処する様子。「収入にかかわらず~課税する」 12 **【一[イチ]概[ガイ]には】** 一般論として同じように扱う様子。「いろいろなケースが考えられるので〜は言えない」◇多く否定の文脈で使うが、「一概に紅茶といっても、さまざまな種類がある」のようにいうこともある。 13 **【等[ひと]し並[な]みに】** 同じように扱う様子。「新人もベテランも〜に扱う」 14 **【分[わ]け隔[へだ]て無[な]く】** 人によって差別したりせずに同じように扱う様子。「金持ちであろうが貧乏人であろうが、〜接する」◇「別け隔て無く」とも書く。 <1677> ### ●同時に 15 **【同[ドウ]時[ジ]に】** 2つ以上あるいは2人以上の物事や行為・動作などが、同じときに現れたり行われたりする様子。「2人はまったく〜ゴールした」「家に入ると〜雨が降り出した」「娘の結婚が決まり、喜びと〜淋しさも覚えた」 16 **【一[いち]時[どき]に】** 多くの人がほとんど同時に行う様子。「〜客が入り口に殺到する」◇「同時に」ほど厳密に同じ時間ではない。 17 **【一[ひと]時[とき]に】** 「いちどきに」の、より口語的な言い方。「これだけの人数が〜集まるとは思わなかったよ」 18 **【一[イツ]斉[セイ]に】** 「いちどき」の、ややかたい言い方。「〜スタートする」 19 **【一[イチ]度[ド]に】** 同時に1回で行う様子。「私は不器用だから〜2つのことなどできない」 20 **【一[イッ]挙[キョ]に】** (勢いよく)一度に行う様子。「〜劣勢を挽回する」 21 **【一[イッ]遍[ペン]に】** (瞬時にして)一度に行う様子。「〜興味を失った」 22 **【千[せん]把[ば]一[ひと]から]げに】** (価値のない)さまざまな種類のものを、区別しないで一緒くたに扱ってて扱う様子。「いくつもある作品を〜して批判するなんてずいぶんだ」 23 **【序[つい]でに】** 何かを行うときに、それと同時に、その機会を利用して他のことを行う様子。「買い物に行くのなら、〜タバコを買ってきてくれ」 ### ●同じようなことを行う様子 24 **【揃[そろ]って】** 皆で同じことを行う様子。「〜お花見に出かけた」 25 **【挙[こぞ]って】** 全員が参加する様子。「〜賛成票を投じた」 26 **【一[イッ]斉[セイ]に】** 多くの人が同時に何かをする様子。「〜立ち上がる」 27 **【わっと】** 多くの人や生き物が、いっせいに何かをする様子。「どっと」「どっと」と並んで、ドアが開くと人々が〜押し寄せた」「無数の虫が〜はい出してきた」 28 **【わあっと】** 「わっと」を強めた、より口語的な強調表現。「開場と同時に、人が〜押し寄せた」 29 **【どっと】** 多くの人やものが、いっせいに勢いよく移動したり、現れたりする様子。「開場と同時に、ファンが〜入場した」「濁った水が〜流れ込んできた」「家に帰り着くと、〜疲れが出た」「少し走ると、汗が〜出てきた」「〜涙があふれた」 ●異口同音に → 1900言うf ●その他 ### ●その他 30 **【負[ま]けず劣[おと]らず】** 2つのものの程度が同じような様子。「彼は父親に〜勉強が頑固だ」 31 **【揃[そろ]いも揃[そろ]って】** 同じような者がそろっている様子。「あれだけ有名な俳優が〜、これほどの駄作とは情けない」◇ましな者も少しは含まれているだろうとの予想が裏切られた気持ちで用いる。 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **【ならし】** ならすこと。「〜で月に1万円支払う」 ### ●同じである性質 01 **【同[ドウ]一[イツ]性[セイ]】** 同一であるという性質。「民族としての〜を確立する」「彼女と彼女の双子の姉とは、性格のうえで〜が見出せなかった」 ▷自己~・自我~ 02 **【不[フ]変[ヘン]性[セイ]】** 時間の経過や条件の変化の中で、常に同じであるという性質。▷~試験 03 **【可[カ]塑[ソ]性[セイ]】** 固形物に力を加えて変形させたとき、元に戻らずにそのまま同じ形を保つ性質。「リハビリで脳の~を高める」 ▷~物質◇「塑性」ともいう。 ### ●同文 04 **【同[ドウ]文[ブン]】** ①同じ文。「〜は省略する」②(同じ本の中の別の箇所などを省略する場合に言う)」②民族・国家は異なるが同じ文字を使うこと。〜同種 05 **【同[ドウ]上[ジョウ]】** 上述した内容と同じであること。「~の立場により反対します」 06 **【同[ドウ]前[ゼン]】** 前述した内容と同じであること。「以下~」「右に~」 ### ●同じ色 07 **【同[ドウ]色[ショク]】** ある色と同じ色。「壁の色と~のカーテンを掛ける」 08 **【同[ドウ]系[ケイ]色[ショク]】** 同じ系統の色。「~でまとめたファッション」 ### ●同じ名前 09 **【同[ドウ]姓[セイ]】** 他人と同じ姓(であること)。「田舎に行ったら、~の人が大勢いた」 10 **【同[ドウ]名[メイ]】** 他人と同じ名前(であること)。「私と~の人がいた」 ### ●性の同一性 11 **【同[ドウ]性[セイ]】** 性別が同じであること。「彼女は〜の友人が多い」⇔異性 12 **【両[リョウ]性[セイ]具[グ]有[ユウ]】** 神話などで、男女両方の性を備えていること。 13 **【雌[シ]雄[ユウ]同[ドウ]体[タイ]】** 一個の動物が雄と雌の生殖巣をともに具有すること。⇔雌雄異体◇かたつむり・みみずなどに見られる。 14 **【二[フタ]形[ナリ]】** 男女両方の性器を持つこと。◇「双成女性」 15 **【半[ハン]陰[イン]陽[ヨウ]】** ふたなり。「~の怪獣」 ●ユニセックス → 9601備わるd ●ある性質が備わっている様子 ### ●その他 16 **【同[ドウ]体[タイ]】** 同じ体。▷一心~ ●同室・相部屋 → 4803とどまるh ## k 名詞の類:モノ 00 **【同[ドウ]一[イツ]物[ブツ]】** あるものと同一のもの。「現場で発見されたナイフと犯行に使われた凶器が、〜であることを証明するのは難しかった」 01 **【同[ドウ]義[ギ]語[ゴ]】** 本来は別のものだが、考えようによってはある概念とほとんど同じだとみなされる概念。「彼らにとって結婚は幸福の〜ではなかった」 02 **【代[ダイ]名[メイ]詞[シ]】** ある概念をそのものとして表すような、その概念を代表する象徴的な具体例。「クレオパトラは昔から美女の〜とされている」 ### ▶図形 03 **【正[セイ]多[タ]角[カク]形[ケイ]】** 辺の長さと角の大きさがすべて等しい多角形。「〜は円に内接する」 <1678> けい」ともいう。 04 **【正[セイ]多[タ]面[メン]体[タイ]】** 合同な正多角形をそれぞれの面とした立体。 05 **【同[ドウ]心[シン]円[エン]】** 同じ中心をもつ、2つ以上の円。 ●正三角形・正方形など → 7112角張るk ●等号など → 1602数えるk ●数学などでの式・記号 ### ●等高線など 06 **【等[トウ]高[コウ]線[セン]】** 地図上で、地形を示すために同じ高さのところをつないだ曲線。 07 **【等[トウ]圧[アツ]線[セン]】** 天気図などで、気圧の分布を示すために同じ気圧のところをつないだ曲線。 08 **【等[トウ]温[オン]線[セン]】** 天気図などで、同じ気温のところをつないだ曲線。 09 **【等[トウ]深[シン]線[セン]】** 地図上で、海や川の同じ深さの位置を図示する線。 ### ●可塑性のあるもの 10 **【合[ゴウ]成[セイ]樹[ジュ]脂[シ]】** 工業的に作り出した、可塑性を持つ物質(をある形にしたもの)の総称。◇合成繊維・合成ゴムは含まれない。 11 **【プラスチック】** 合成樹脂の一種で、熱や圧力で任意の形にしたあと、その同じ形を保持する可塑性を持っている、軽くてかたい丈夫な物質をさまざまな形にした製品・材料。「~は身の回りの日用品・雑貨をはじめ、機械部品・建築材料などに広く用いられている」 ▷~製品・~爆弾 ▷plastic 12 **【ポリエチレン】** プラスチックの一種で、さまざまな製品として現在もっともよく身の回りに見かけるもの。◇「ポリバケツ」「ポリ袋」など、「ポリ」という形で複合語の構成要素として用いられることが多い。◆polyethylene 13 **【ビニール】** 合成樹脂の一種で、変形させやすく、シートやカバーあるいは水道管など多くの用途に使われるもの。「死体には青い~のシートがかけてあった」 ▷~袋・〜バッグ・~傘・~ハウス・ヘテープ ◇複合語の構成要素として用いるときは、「ビニル」という形になることもある。▷vinyl 14 **【セルロイド】** かつて、おもちゃ・文房具・めがねの縁などに用いられたが、燃えやすく危険なためほとんど使われなくなった、合成樹脂の一種。「縁日で〜のお面を父に買ってもらったことを思い出す」 ▷celluloid ●同位体 → 9100基づくk ●原子・元素 ## S 名詞の類:ヒト 00 **【同[ドウ]性[セイ]】** 自分と同じ性の人。男から見れば男、女から見れば女。「彼女は〜から見ても魅力的な人だ」⇔異性 ●ルームメート → 2408住むs ### ●同僚 01 **【同[ドウ]僚[リョウ]】** 共同でのつの仕事をしている、ほぼ同じ地位の人。「以前の〜が今の会社の上司だ」「彼を~として尊敬する」 02 **【同[ドウ]輩[ハイ]】** 自分と年齢・地位がほぼ同じ人。「かつての〜が、自分の直属の上司として赴任してきた」 03 **【朋[ホウ]輩[ハイ]】** 「同輩」「同僚」のやや古風な言い方。「~に誘われて悪い遊び覚えた」◇「傍輩」とも書く。 04 **【僚[リョウ]友[ユウ]】** 同僚である友だち。「~といっしょにスキーへ行く ### ●出身が同じ人 05 **【同[ドウ]県[ケン]人[ジン]】** 同じ県の出身者。「言葉のアクセントから〜だとわかった」 06 **【同[ドウ]郷[キョウ]人[ジン]】** 同じ故郷の出身者。「旅先で偶然~に会い、親しみを感じた」 07 **【郷[キョウ]党[トウ]】** 同じ故郷の人々。「私は~の援助を受けてドイツに遊学した」 08 **【同[ドウ]胞[ホウ]】** 祖国を同じくする人。「シベリアに抑留された~を君も支援したまえ」◇「どうう」ともいう。 09 **【同[ドウ]胞[ホウ]】** 「同胞」の古めかしい言い方。 ### ●同級生・同窓生 10 **【同[ドウ]級[キュウ]生[セイ]】** 同じ学級の児童・生徒。「~は全員で43人でした」 11 **【クラスメート】** 同じクラスの仲間。「卒業作品を~全員で作ることになった」 ▷classmate 12 **【級[キュウ]友[ユウ]】** 同じクラスの友人。「かつての〜が書いた小説」 13 **【同[ドウ]窓[ソウ]生[セイ]】** 同じ学校の出身者。「~の有名人といったら、なんと言ってもあのタレントだね」 14 **【学[ガク]友[ユウ]】** 同じ学校で勉強した友人。「皇太子殿下のと~」◇過去のものとして使われることが多い。 15 **【校[コウ]友[ユウ]】** 同じ学校の卒業生。「~から援助を受ける」 ▷~会 ### ●同じ人 16 **【同[ドウ]一[イツ]人[ニン]】** 同の人。「最初、それが学生時代の恩師と〜とは気づかなかった」「1回の選挙で〜が2度投票することはできない」 17 **【同[ドウ]一[イツ]人[ジン]物[ブツ]】** ある事柄に関係する特定の同一人。「以前、反対した~が、今度は賛成に回っている」「ジキルとハイドは〜だ」◇「同一人」は不特定の人間でもよいが、「同一人物」は特定の人間についていう。 18 **【本[ホン]人[ニン]】** 他のだれでもないその人。「~に説明させましょう」「続き柄の欄に〜と書いた」 19 **【当[トウ]人[ニン]】** その事柄に関係するその人。「事故を起こした~が責任を感じないでは困る」 20 **【同[ドウ]氏[シ]】** 前に言及した、その人。「その日、再び~と会った」「その事件の目撃者A氏は、こう証言した」◇氏名の繰り返しを避け、表現を短くするために使われる。さらに省略して単に「氏」ともいう。 21 **【同[ドウ]君[クン]】** 前に言及した、君づけで呼ばれる人。「~は大学を優秀な成績で卒業された」 22 **【同[ドウ]人[ジン]】** 前に言及した当人。「~は2階のガラス戸を破って侵入した」 ●当事者 → 9102かかわるs ●関係者 ### ●両性具有の人 23 **【アンドロギュノス】** 両性具有の人間。「性分化異常の一」◇「アンドロジナス(androgynous)」ともいう。▶androgynos 24 **【ヘルマフロディトス】** ギリシャ神話で、両性具有の神。「~の像」 ▷hermaphroditos <1679> ## u 名詞の類:トコロ 00 **【同[ドウ]所[ショ]】** 前に言及した、その場所。「研究会は明日の午後2時から〜で行われる」 01 **【同[ドウ]地[チ]】** 前に言及した、その土地。「首相は八月六日に広島を訪れ、~で開かれる平和記念式典に出席した」 02 **【同[ドウ]国[コク]】** 前に言及した、その国。「首相がこの~を訪れるのは、戦後初めてのことだった」 03 **【同[ドウ]県[ケン]】** 前に言及した、その県。「~の人口は減少傾向にある」「同市」「同区」なども同様に用いられる。 ## × 名詞の類:トキ 00 **【同[ドウ]年[ネン]】** 言及されている時点と同じ年。「~8月15日ついに無条件降伏した」 01 **【同[ドウ]月[ゲツ]】** 言及されている時点と同じ月。「~26日に事件は起こった」 02 **【同[ドウ]日[ジツ]】** 言及されている時点と同じ日。「~の夜、台所のガラス戸を破って侵入した」 03 **【同[ドウ]時[ジ]刻[コク]】** 言及されている時刻と同じ時刻。「その事件がある時と同じ時刻に、容疑者が500キロ以上離れた場所で目撃されていたことが判明した」 ●春分 → 8500あたたまるx ●春 ●秋分 → 8507涼しいx ●秋 # 9301 釣[つ]り合[あ]う ## a 動詞の類 ### ●釣り合う 00 **【釣[つ]り合[あ]う】** 2つのものの重さ・位置・数量や、事柄の程度とかにかたよらず、ほぼ同じで安定する。「カーブ走行時は遠心力と~ように車体を内側に傾ける」「天秤ばかりの皿に分銅を乗せたり取ったりして、左右がちょうど〜ようにする」 01 **【持[も]ち合[あ]う】** ①相場で、売りと買いの量が同じくらいで、変動がない。「当分は〜だろう」「保ち合っている」◇「保ち合う」とも書く。②勢力が釣り合って進展しない状態になる。「翌日はまだ病人は持ち合っている様子だった」◇古い言い方。 02 **【均[キン]衡[コウ]】** 数値や勢力が等しくなって、釣り合うこと。「業界の~を破る」「野党と与党の力が〜している」「貿易収支を〜させる」 03 **【伯[ハク]仲[チュウ]】** ほぼ同じくらいの力・価値・程度をもつこと。「与野党の勢力が〜する」 04 **【相[あい]半[なか]ばする】** 相対立する事柄の量・程度が、半分ずつでほぼ同じである。「功罪~」「賛否~」 05 **【対[タイ]当[トウ]】** あるものと、釣り合うだけの価値のあるものとして釣り合うこと。「買い注文が殺到して、〜する売り注文がなかった」 ◆張り合う → 3702競うa ●競う ### ●見合う 06 **【見[み]合[あ]う】** ある物事に、条件・数字・程度が釣り合うこと。「収入に見合った生活」「新しい時代を生きていく子供たちには、それに見合った教育制度が必要だ」 07 **【値[あたい]する】** あることに釣り合うだけの価値がある。「称賛に~果敢な行動」「検討に~提案」「大学の名に値しない講義内容」 08 **【足[た]りる】** そのことをするだけの価値がある。その本は一読に~」◇「○○○に足る」「○○○に足りない」などの形で用いられる。 09 **【足[た]る】** 「足りる」の、さらにかたい言い方。「論ずるに~ない」 ### ●当たる 10 **【当[あ]たる】** ある領域・分野の物事が、他の領域・分野の物事と同等であるとみなせる。「そういうやり方は失礼に~」「この縮図の1cmは10kmに~」「その国の教育省は日本の文部科学省に~」 11 **【相[ソウ]当[トウ]】** ある状態や評価に見合う。「市長賞に~する提案」「クイズに正解して10万円~の賞品をもらった」 ### ●応じる 12 **【応[オウ]じる】** 一方が、他方の状態・程度の変化に釣り合うように存在・変化する。「もうけは売り上げに応じて分配されることになっている」「場面に応じた言葉遣い」 13 **【相[ふさ]応[わ]しい】** その物事に、価値の面から見てよく応じること。「給料に〜働きを期待している」「それ〜の暮らし」 14 **【対[タイ]応[オウ]】** あるものと、他のものと釣り合うように存在すること。「仕事量に〜した賃金を支払う」 15 **【照[ショウ]応[オウ]】** 2つの物事が、互いに関連し合い、対になること。「巻頭の白く旗のシーンが、ラストの川の中を流れていく旗のシーンと〜している」▷首尾~ 16 **【呼[コ]応[オウ]】** ある語句が、文中で他の語句の要求にこれに応じる特定の語や語形を要求すること。「『全然』は本来、〜して下に否定形を伴う副詞である」 17 **【比[ヒ]例[レイ]】** 2つの事柄が、どちらか一方の変化にともなって、他方も同じように変化すること。「生活が豊かになるのに〜して、社会問題も増加してきた」 ### ●並ぶ 18 **【並[なら]ぶ】** ある人・物事が、他の人・物事と同じ位置・程度になる。「中間点で遅れていたランナーが、猛スパートしてゴール手前で先頭に並んだ」「軽井沢と~避暑地といわれる町」「彼の実力は群を抜いていて、~者はいない」 19 **【追[お]い付[つ]く】** あとから進んでいる人・物事が、速度を速めて先に行く他の人・物事と同じ位置に達する。「先に行ってください。すぐに追いつきますから」「チームのエースである彼に~には、相当の努力が必要だ」「追いつき追い越せ」◇「追い着く」とも書く。 20 **【匹[ヒッ]敵[テキ]】** 他方と並ぶだけの力・価値・程度があること。「アマチュアとはいえ、プロに〜する実力がある」「市の年間予算にほぼ〜する額の公金横領が発覚した」 21 **【肩[かた]を並[なら]べる】** 力・価値・程度などで同じくらいであること。「彼は師範と〜ほどの実力がある」 22 **【比[ヒ]肩[ケン]】** 肩を並べること。「唐代以前に、詩で彼に〜する者はいなかった」 23 **【敵[かな]う】** 物事の程度が、他のものに十分に対応できる強度である。「我が国で彼に〜者は <1680> いなかった」「あいつにはとうていかなわない」◇否定の文脈で用いる。 24 **【敵[テキ]する】** 力などが張り合えること。「彼のライバルはいない」「敵す」ともいう。◇否定の文脈で用いる。 25 **【如[し]く】** 「及ぶ」の、かたい言い方。「百聞は一見に如かず」「敵を欺くにはまず味方から」「逃げるに如かず(敵に対抗する方法はたくさんあるが、あまりに強い敵の場合は逃げるのがいちばんだ)」「子に~宝はない」◇「若く」「及く」とも書く。「如かず」「如くはない」など否定とともに使われる。「敵う」の場合は相手を倒そうとする意味があるが、「如く」の場合は相手と比較するだけである。 26 **【伍[ゴ]する】** 同じくらいの程度の力量である。「日本チームは強豪に伍して善戦した(結局敗けたが、見劣りしなかった)」◇「伍す」ともいう。 ## C 形容詞の類 00 **【勝[まさ]るとも劣[おと]らない】** 物事の程度が、他より勝ることはあっても劣ることはない様子。「新人ながら世界の一流プレーヤーに〜戦いぶりを見せた」 ## d 形容動詞の類 ### ●同じ程度である様子 00 **【どっこいどっこい】** (それほどすぐれてはいないが)だいたい同じ程度の様子。「経歴はまあ2人とも〜だね」 01 **【とんとん】** 収支・優劣などで、比較する2つのものが、同じぐらいの程度である様子。「けっこう売れたが、元手がかかっているから収支は~だ」「子供のころ僕らは〜の成績だったが、のちに彼は日本を代表する物理学者になった」 02 **【相[あい]子[こ]】** 勝負などで、両方が同じ程度である様子。「じゃんけんを何度しても〜になった」「君には借りがあったから、これで〜だ」 03 **【互[ゴ]角[カク]】** 力の程度が同じで優劣のつかない様子。「ライバルと〜に渡り合った」「この試合内容だったかも。」◇「牛角」とも書く。 04 **【五[ゴ]分[ブ]五[ゴ]分[ブ]】** どちらがどうなるとも同じように予想される様子。「~の可能性」 05 **【五[ゴ]分[ブ]】** 「五分五分」の略。「チャンピオンと〜に渡り合う」 06 **【フィフティーフィフティー】** どちらの見込みも同じ確率である様子。「出席できるかどうかは〜だ」▷fifty-fifty 07 **【御[お]互[たが]い様[さま]】** 互いに同じような立場である様子。「損をしたのは~だ」「困ったときは〜ですから」 08 **【何[どっ]方[ち]も何[どっ]方[ち]】** 比較するどちらも同じような様子。「うちも騒がしくしていますから〜ですよ」◇ふつう、かなで書く。 09 **【似[に]たり寄[よ]ったり】** あまり差がなく、だいたい同じような様子。「どれも~のデザインだ」 10 **【五[ゴ]十[ジッ]歩[ポ]百[ヒャッ]歩[ポ]】** 少しの違いはあっても、大差のない、たいした違いのない様子。「ごじゅっぽひゃっぽ」ともいう。 11 **【団[どん]栗[ぐり]の背[せい]比[くら]べ】** どれもこれもあまり差がなく、それほど違いはない様子。「今年の候補作品は~だ」 ●対称的な → 2302向き合うd ●向かい合う様子 ●ギブアンドテークの → 9102かかわるd ●人と人のかかわりの様子 ### ●有意義な 12 **【有[ユウ]意[イ]義[ギ]】** それをするだけの価値・意味をもっている様子。「~な休暇を過ごす」「~な仕事」 13 **【有[ユウ]意[イ]】** 偶然などではなく、意味があると考えられる様子。「統計学的な検討の結果、〜な差は認められなかった」▷~差 ## f 副詞の類 00 **【其[そ]れだけ]** 理由・原因と結果の程度が、釣り合う様子。「努力すれば、~のことはあるはずだ」 ●それほど → 9900こそあどf ●そのように ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●釣り合い 00 **【釣[つ]り合[あ]い】** 釣り合うこと。「予算と支出の~を取る」「両家の家格の~がとれないといって、結婚に反対された」 01 **【バランス】** 数量・力などが調和して、ちょうどよい安定した状態。「このままでは収支の〜がとれない」「階段で体の~を崩して尻餅をついてしまった」「色の〜がよいポスター」 ▷~感覚◇「釣り合い」は2つの物事についていうが、「バランス」は3つ以上の物事についても用いる。▷balance 02 **【平[ヘイ]衡[コウ]】** 釣り合って安定した状態になっていること。「丸木の上で体の〜を保つのは難しい」▷~感覚 03 **【平[ヘイ]均[キン]】** 「平衡」の、ややまれな言い方。「心の~を失う」 04 **【権[ケン]衡[コウ]】** 釣り合い。「体の~が整った美姫」◇「権」は分銅、「衡」ははかりの竿。 05 **【持[も]ち合[あ]い】** ①相場の変動がほとんどない状態であること。▷~相場◇「保ち合い」とも書く。②勢力が同じくらいで釣り合うこと。「~の勝負」 06 **【兼[か]ね合[あ]い】** 2つの事柄のつじつまをうまく、両方の釣り合いを保つこと。「機能性とデザイン性を兼ね備えた製品を作りたいが、その〜が難しい」 ### ●均整 07 **【均[キン]整[セイ]】** 釣り合っているうえに美しく、無駄がないこと。「~のとれた肢体」「~がとれた富士山の形」◇「均斉」とも書く。 08 **【プロポーション】** 形の釣り合いのこと。特に、人の各部分の見た姿がよくて、美しい状態)。「抜群の~を誇る女優」「~をよくしようとスポーツジムに通う」 ▶proportion ### ●対称 09 **【対[タイ]称[ショウ]】** 同じ形が、基準の点・直線などに対して向かい合わせになって釣り合っていること。「テーブルを挟んで左右〜になるように椅子を置く」▷~軸・回転~ 10 **【相[ソウ]称[ショウ]】** (生物学で)対称。▷左右~・放射~(ひとでのような相称) <1681> せると2つの図形が一致すること。 **点[てん]対[たい]称[しょう]** 基準点を中心として180度回転させると2つの図形が一致すること。 **線[せん]対[たい]称[しょう]** ある直線(対称軸)に沿って折り返すと線の両側の図形が一致すること。 **シンメトリー** 「対称」の洋語的表現。「池を挟んで立つ2つの建物の〜が美しい」▷symmetry # 値打ち **値[ね]打[う]ち** ある物事を評価するときの基準となる、その人や物事が備えている性質の程度。「人間の〜は外見からではわかりません」「今に〜がわかるようになるさ」 **値[あたい]** そのもののもつ値打ち。「春宵一刻〜千金」 **価[か]値[ち]** (具体的なものの)値打ち。「ものの〜を知らない人」「わざわざお金を払って見る〜はない」「この陶器は、数多く残っているので、古いわりには〜は低い」▷希少〜・利用〜・付加〜 **真[しん]価[か]** 「本当の値打ち。「次の試合で〜を問われることになる」 **真[しん]骨[こっ]頂[ちょう]** そのもの(の、本領から見ての)本当の(からだつきならでは)の価値や能力。 ## ●意味 **意[い]味[み]** 物事にひそむ値打ち。「これ以上そんなことを研究しても〜がない」「今回の催しは、見過ごされがちな問題に人々の目を向けさせたところに〜がある」▽無〜 **意[い]義[ぎ]** 何かを行ったり、何かが存在したりすることの価値・値打ち。「今回のオリンピックは参加することに〜があるという」「橋が完成し、渡し船の存在〜は失われた」 **本[ほん]義[ぎ]** 物事の本来あるべき意味や役目。「教育の〜は、偏差値を上げることではなく、総合的な人間形成である」 **第[だい]一[いち]義[ぎ]** 第一に重要な意義(をもつ目的)」「自衛隊は国民の生命を守ることを〜とすべきである」 **意味付[いみづ]け** ある物事がもつ意義を、ある立場・観点から考えたときに、その物事に認められる意味・価値。「政治改革だ構造改革だと騒ぐのはいいが、その〜もしっかりと考えてもらいたい」 **ネームバリュー** 名前がもつ価値。「〜のある企業」◇和製洋語。ネーム(name)+バリュー(value) **ニュースバリュー** ニュースとしての価値。「〜がないからといって、決して無視されてよい問題ではない」▷news value ## ●その他 **作[さ]用[よう]反[はん]作[さ]用[よう]の法[ほう]則[そく]** ある物体が他の物体に力を及ぼす場合には、同じ大きさの力が逆の向きに作用するとするニュートン力学の原理。 **損[そん]益[えき]分[ぶん]岐[き]点[てん]** 売上高とそれにかかる費用が均衡する点。 ## k 名詞の類:モノ **弥[や]次[じ]郎[ろ]兵[べ]衛[え]** 手の長いかかしのような形のおもちゃ。胴体に重心があり、釣り合いをとって遊ぶ。 **モビール** 釣り合いと可動性を眼目にした芸術作品や室内の装飾品。mobile **平[へい]均[きん]台[だい]** 角柱を水平に置いた体操の用具。平衡感覚を養ったり競技に用いたりする。 **ジャイロスコープ** 高速で回転する円板を利用して姿勢の平衡を保ったりするための装置。◇略して「ジャイロ」ともいう。▷gyroscope **三[さん]半[はん]規[き]管[かん]** 体のバランスを保つ感覚をつかさどる、耳の中の器官。 ## ●天秤 △ 1601計るk●重さをはかるもの ## u 名詞の類:トコロ **重[じゅう]心[しん]** 物体の各部分に働く重力が一つに集まって、釣り合いの取れる点。「〜を失う」「あの力士は〜が低い」 ## ●支点 4901動かすu ## ●中心 → 9908ところu●中 # 9302 異なる ## a 動詞の類 **異[こと]なる** 2つ(以上)の物事が、同じでない点をもつ。「どうやらみなさんは私とは意見が〜ようだ」「食習慣は国によって〜」「事実と〜点がある」 **違[ちが]う** 2つ(以上)の物事が、それらに含まれるある事柄に関して一致しない点をもつ。「私と〜考えの人はいませんか」「この答えは違います」「いつもと〜道を帰る」「話が〜じゃないか」◇「異なる」は、2つ(以上)の対等な物事のあいだの関係であるが、「違う」は、そうした関係も含んで何らかの事柄に一致しない場合を広く指す言い方。たとえば、相手の発言内容が事実に合わないときに「『これあなたのですか』『違います』」などと言うが、これを「異なります」とは言えない。なお、「異なる」は「違う」にくらべて、かなりかたい言い方。 **ちゃう** 「違う」の上方方言。「ちゃいまっせ(違いますよ)」 **離[はな]れる** 時刻や時代、考え方などが、互いに遠く隔たる。「あそこの夫婦は年がずいぶん離れている」「これは決して現代と離れた過去の話ではない」「2人の考えはしだいに離れていった」◇多く、「離れている」「離れた+名詞」の形で用いる。 **相[あい]異[こと]なる** 2つの物事が互いに異なる。「〜2つの数の積を出す」◇多く「相異なる+名詞」の形で用いる。 **相[あい]反[はん]する** 2つの物事が、互いに対立的な状態で異なる。「彼とは〜立場にある」◇多く、「相反する+名詞」の形で用いる。 **相[そう]違[い]す** 事実と予想が違う結果になること。「事実と〜」「彼が犯人でないことだけは確実なことだ」◇「意見の相違」のような名詞として用いる場合よりも、意味の範囲が狭い。 **違[たが]う** 「ちがう」のやや古い言い方。「彼は期待にたがわず(期待通りに)活躍してくれた」「『相手は最初に会ったときと寸分たがわぬ格好で現れた」◇否定の形で用いる。 <1682> ## ●非常に違う **掛[か]け離[はな]れる** 実際・標準・平均的なことなどと、非常に、大きく違う。「その計画は実状とあまりにかけ離れている」 **飛[と]び離[はな]れる** 程度が非常に違っている。「彼の能力は平均的な中学生とは飛び離れたものだ」 **一[いっ]線[せん]を画[かく]する** 他と明確な区別を示して、立場を明らかにする。「他党と一線を画し、あくまで独自の方針を貫くべきだ」◇「一線を画す」ともいう。 **並[なみ]外[はず]れる** 力・能力がふつうとは非常に違って、はるかにすぐれる。「色彩感覚が並外れてすぐれている」 **度[ど]外[はず]れる** 程度が、ふつうの常識を(好ましくない方向に)はるかに越える。「父の若いころの遊興は、とにかく度はずれたものだったらしい」「論証の精緻さにおいて度外れている」 **桁[けた]が違[ちが]う** 大きさの程度が非常に違って、ふつうをはるかに越える。「シカゴのオヘア空港と成田では広さの〜」 ## ●際立つ 0408目立つa●際立つ ## ●食い違う **食[く]い違[ちが]う** 本来ぴったりと合わすべきものが、合わせてみると違う。「政府と民間の景気予測が〜」「証言が〜」▷噛み合う **行[い]き違[ちが]う** 誤解や言葉の不足によって、互いの考え・感情が相手に伝わらなくなる。「ほんのちょっとしたことから感情が行き違って、大げんかになった」◇「いきちがう」ともいう。 **掛[か]け違[ちが]う** 「行き違う」のやや古い言い方。「意見が掛け違ってなかなかまとまらない」 **擦[す]れ違[ちが]う** 考え・意見などが交互に出されても互いに接点がなく、無関係なままで議論が進む。「話はいつまでもすれ違ったままであった」 **ずれる** 考え方が完全には一致しないで、違う部分ができる。「2人の意見は、最後までずれたままだった」 **ぎくしゃくする** 意見が食い違ったり、すれ違ったりして、人間関係がうまく進まなくなる。「けんかした翌日から2人の関係はぎくしゃくしたものとなった」◇「ぎくしゃくとする」ともいう。 **齟[そ]齬[ご]** 食い違うこと。「公式説明と実態が〜する」「〜がないように注意してください」 **跛[は]行[こう]** (対をなす)2つ(以上)の物事が、食い違ったまま進行すること。「成長する第三次産業と停滞する第二次産業。景気は〜している」▷〜景気・〜相場・〜状態 **背[はい]理[り]** (論理の筋道が)途中で論理が食い違うこと。「真偽両様の結論が出て、ここに命題が〜する」◇「悖理」とも書く。 ## ●矛盾する **矛[む]盾[じゅん]** 2つの物事が、同時に成り立たない状態になること。「そうすると話の筋から論旨が〜してしまう」「好きだけど憎いという、この〜した気持ち」▷〜撞着・自己〜 **撞[とう]着[ちゃく]** 前後が食い違い、矛盾すること。「前言と〜したことを言う」 **相[そう]克[こく]** 2つの物事が両立しないで、互いに相手を打ち負かそうとすること。「愛と憎悪の相反する2つの理想のあいだで彼は迷った」◇「相剋」とも書く。 ## ●変わっている **変[か]わっている** かつて一般の状態とは違う。「真冬でも上着を着ないでシャツ1枚で過ごすなんて、あの人ずいぶん〜ね」 **一[ひと]癖[くせ]有[あ]る** 少し変わっていて、ふつうの人と同じようには扱いづらい性格である。「あの男は一癖ありそうだから、やりづらいと思うが、そのつもりで応対してくれ」 **一[ひと]癖[くせ]も二[ふた]癖[くせ]も有[あ]る** ひどく変わっていて、非常に扱いづらい性格である。「〜連中だから、説得するのは難しいかもしれない」 ## ●その他 **ぱらつく** 複数のものについて、なんらかの統一性や規則性が認められないで存在する状態になる。「調査の結果がばらついている」「大きさがばらついている」 **異[い]端[たん]視[し]** ある時代・社会で正統と考えられる思想・宗教・学問などから、はずれていること・もの・人として見ること。「彼の説は、学会では〜された」 ## C 形容詞の類 **似[に]ても似[に]付[つ]かない** まったく異なるものである様子。「出てきたのは正宗の名刀とは〜代物だった」 **比[くら]べ物[もの]にならない** 比較するまでもないほど、その差が大きい様子。「さすがにアイドル歌手とは〜歌唱力」 **比[ひ]ぶべくもない** 比較できないほど、その差が大きい様子。「その町並みの美しさたるや東京とは〜」 **比[ひ]類[るい]無[な]い** 他にくらべるものがないほど、はなはだしい様子。「〜才能に恵まれた男」「〜凶暴さ」 **類[たぐい]無[な]い** 同じ程度のものが他にないほど、はなはだしい様子。「〜人物だ」「〜の権力欲を持つ男」 **噛[か]み合[あ]わない** 物事が食い違ったり行き違ったりして、よい結果が得られない様子。「互いに自分に固執して議論がまったく〜」 **相[あい]容[い]れない** 対立する2つのものが、互いに相手を受け入れず、調和が難しい様子。「伝統と独創性という〜要求を巧みに調和させた作品」 **そぐわない** その場・外見などにふさわしくなく、不調和な感じのする様子。「金の話はこの場には〜から、あとにしてくれ」「古い街並みには〜外観の建物」「彼は、その男性的な風貌に〜高い声をしている」 **柄[がら]にもない** その人の性格・考え方・立場などに、ふさわしくない様子。「柄にもなく派手な服装をしてるじゃないか」「〜やさしい話しぶりだな」◇「がらでもない」ともいう。 **年[とし]甲[がい]も無[な]い** その行動やものの考え方が年齢にふさわしくない様子。 <1683> 「自転車での日本一周に年甲斐もなくチャレンジした」 **型[かた]に嵌[はま]らない** 決まった方法・習慣などににしたがわず、それとは違った自由な方法・態度である様子。「あの人の〜考え方は、この委員会の中では貴重だ」 ## d 形容動詞の類 ## ●違っている様子 **違[ちが]った** 違っている様子。「もう少し〜色のはありませんか」◇「違った+名詞」と「違う+名詞」の意味はほとんど違わないが、「違った+名詞」の場合は、どちらかというと「名詞が表す物事の内容自体が違っている」ことが含意される。たとえば、「違う電車に乗る」は時刻の違い、「違った電車に乗る」はデザインの違いを表す傾向がある。 **異[こと]なった** 異なっている様子。「相手の態度に平素と〜ところは少しも見えなかった」◇「異なった+名詞」と「異なる+名詞」の意味はほとんど違わないが、「異なった+名詞」の場合は、どちらかというと「名詞が表す物事の内容自体が違っている」ことが含意される。たとえば、「世界中の異なる民族」は種類の違いだからよいが、これを「世界中の異なった民族」とすると、ややおかしい。 ## ●変わっている様子 **変[か]わった** 普通・一般の様子・状態とは違っている様子。「ちょっと〜男だが、悪い人間ではない」「〜味の料理だ」 **一[いっ]風[ぷう]変[が]わった** どことなく変わったところが見られる様子。「彼は〜人だ」 **風[ふう]変[が]わりな** 普通とはまったく変わったと認められる様子。ここは、古い民家を改造した〜な店だった」 **異[い]色[しょく]の** 一般とは異なった特色がある様子。「体操界から転身した〜の芸能人」 **異[い]質[しつ]の** 普通とは異なる性質である様子。「欧米とは〜の商習慣」 **エキセントリックな** 言動が非常識なほどに変わっている様子。「彼女の〜な性格にまわりの者は手を焼いていた」▷eccentric ## ●変な・異様な・不思議な → 9502怪しいd ## ●不可解な → 1811わかるd●よくわからない様子 ## ●変な・異常な → 6601狂うd●正常でない様子 ## ●珍奇な → 8003珍しいd●珍しい様子 ## ●外国的な **外[がい]国[こく]的[てき]な** 外国の物事がもつ特徴をもっている様子。「あの人は〜なものの考え方に慣れている」「〜な建物が並ぶ通り」 **外[がい]国[こく]風[ふう]の** いかにも外国の物事がもつと思えるような(好ましい)特徴をもっている様子。「名前は〜だけど、れっきとした日本人だ」「〜のしゃれた町並み」 **異[い]国[こく]的[てき]な** 自国の物事とはずいぶん違う、遠い国の物事の特徴をもっている様子。「あの人は〜な、彫りの深い顔立ちをしている」 **異[い]国[こく]風[ふう]の** どことなく異国の情緒があるような町並みが観光名所となっている港町」 **エキゾチックな** (日本の物事にはなくて、あこがれを誘うような)異国風の様子。「〜な顔立ちの女性」▷exotic **西[せい]洋[よう]的[てき]な** 物事が、西洋の物事がもつ(文化的で先進的な)特徴をもっている様子。「古来の日本建築に〜な意匠を取り込んだ建物」 **西[せい]洋[よう]風[ふう]の** 物事が、西洋の物事があいまっていうな(文化的で洗練された)特徴をもっている様子。「日本人は表面的には〜の暮らしになじんでいるが、精神まで西洋的になっているとはいえない」 **西[せい]欧[おう]風[ふう]の** 「西洋風」の、やや古めかしい言い方。「外観は〜で、中は和風の寺院」◇「西欧」は、古くは「西洋」と同じ範囲を指し、その後「東欧」に対して「西ヨーロッパ」を指すようになった。「西欧風」は文脈によって、「西洋」「西ヨーロッパ」のどちらも指す。 **欧[おう]風[ふう]の** 「西欧風」を略した言い方。▷〜建築物・〜料理◇多く、複合語の要素として用いられる。 **洋[よう]風[ふう]の** 「洋式」を強めた言い方。「その店は、〜の物が続く通り」「朝食はたいてい〜に、パンとコーヒーにしている」▷〜建築⇔和風 **西[せい]洋[よう]式[しき]の** 物事の方式が、西洋の方式の特徴をもっている様子。「このあたりの建物は〜に統一されている」▷〜庭園 **洋[よう]式[しき]の** 「西洋式」の略。「このあたりは墓地には〜の墓が多くある」▷〜トイレ⇔和式 **東[とう]洋[よう]的[てき]な** 物事が、東洋の物事がもつ(神秘的で、理知的でない)特徴をもっている様子。「余白を生かした〜な画法」「〜な細身の美人」 **東[よう]洋[よう]風[ふう]の** いかにも東洋の物事がもつと思えるような特徴をもっている様子。「西ヨーロッパの町には珍しい〜の寺院」 **中[ちゅう]国[ごく]風[ふう]の** 食べ物や衣服、建物などが、中国の物事がもつような特徴をもっている様子。「〜の美女」 **中[ちゅう]華[か]風[ふう]の** 食べ物や衣服、建物などが、中国である様子。「和の食材を使って、味つけは〜にした料理」 **唐[から]風[ふう]の** 物事が、唐の国(昔の中国)の物事の特徴をもっている様子。「奈良時代は〜の文物を珍重する」▷〜文化 **唐[から]様[よう]の** 図デザインが、唐の国の方式の特徴をもっている様子。「室内は〜の調度で統一されていた」⇔和様 ## ●日本的な **日[にっ]本[ぽん]的[てき]な** 物事が、外国の物事にはない、日本の物事固有の特徴をもっている様子。「21世紀の今、〜な美人とはいかなるものか」 **日[にっ]本[ぽん]風[ふう]の** 物事が、日本に特有であるような特徴をもっている様子。「日本と何ら文化的な交流のないはずのこの地に、こうした〜の習慣があるとは驚きだ」 **和[わ]風[ふう]の** 食べ物や衣服、建築などの様式が、日本古来の様式である様子。「家の中は〜のスタイルで通している」「〜の献立が好みだ」▷〜料理・〜建築・純〜⇔洋風 <1684> **和[わ]式[しき]の** 方式が日本の方式の特徴をもっている様子。「伝統的な〜の家」▷〜トイレ⇔洋式 **和[わ]様[よう]の** 図デザインが、日本の方式の特徴をもっている様子。「洋館だが、〜の折衷様式になっている」▷〜建築⇔唐様 ## ●非現実的な様子 **非[ひ]現[げん]実[じつ]的[てき]な** 現実にはありえないような、風変わりな様子。「その考えは今ではあたりまえだが、当時は過激で〜な空論と思われていた」 **超[ちょう]現[げん]実[じつ]的[てき]な** 現実を超えた、不思議な性質をもつ様子。「ドラッグを使用して〜な世界をトリップしたんだ。と、その男は言った」 **シュールな** 超現実的とも思えるような不思議な様子。「あの抽象音楽を聞くと、ちょっと〜な気分になる」◇接頭語としての「超」の意から。▷sur- **超[ちょう]常[じょう]的[てき]な** 空想の産物でしかなく、現実にはありえないような、特別な性質をもっている様子。「私はまだ、宇宙人に出会うなどという〜な体験をしたことがない」 **別[べつ]次[じ]元[げん]の** 従来の世界とはまったく異なる考え方や基準にもとづいている様子。「それとこれとは〜の話だ」 **異[い]次[じ]元[げん]の** 現実の世界ではない、超常的な世界のものである様子。「タイムマシンで〜の世界に飛び込んだ」 ## ●大いに違う様子 **大[おお]違[ちが]いな** 相当に違う様子。「聞くと見るとは〜だ」 **月[つき]と鼈[すっぽん]の** (月とすっぽんとの違いのように)まったく別のものである様子。「前回の作品とは〜だ」 **別[べつ]物[もの]の** まったく違うものである様子。「香港の暑さは東京とはまた〜だ」 **似[に]て非[ひ]なる** 一見すると似ているが、本質は異なる様子。「民主主義の衣をまといながら、中身は〜国が少なくなかった」 **段[だん]違[ちが]いの** 違いがはなはだしい様子。「〜の実力」 **格[かく]段[だん]の** 図段違い。「表現力が〜にすぐれていた」 **だんちの** 「段違い」の略。「この2人の実力は〜だ」 **桁[けた]違[ちが]いの** 大きさの程度が非常に違っていて、ふつうをはるかに越えている様子。「〜の資金」 **桁[けた]外[はず]れの** ふつうの物差しなどの尺度でははかりきれないほど、程度が非常に違っている様子。「〜の収容人数をほこる競技場」 **度[ど]外[はず]れた** 程度がふつうの常識を(好ましくない方向に)はるかに越えている様子。「〜肥満体になってしまった」 **並[なみ]外[はず]れた** 力・能力がふつうとは非常に違って、はるかにすぐれている様子。「〜美貌の持ち主」 **人[ひと]並[なみ]外[はず]れた** 力・能力がふつうの人とは非常に違って、はるかにすぐれている様子。「〜怪力の持ち主」 **無[む]類[るい]の** その程度がはなはだしくて、並ぶものがないほどである様子。「彼は〜の甘党だ」 **無[む]比[ひ]の** その程度がはなはだしくて、比べるものがないほどである様子。「〜の正確さ」▷正確〜・冷酷〜 **無[む]双[そう]の** 2つとないほどすぐれている様子。「〜の大力」▷天下〜・古今〜 **打[ぶ]っ切[き]りの** 相手にかなり差をつけて1位になる様子。「〜の1着でゴールに入った」 **断[だん]トツの** 他のものに大きな差をつけてトップである様子。「売り上げは〜だった」◇「断然トップ(top)」の略。 ## ●型にはまらない様子 **型[かた]破[やぶ]りな** 常識にとらわれず、世間一般の考え方などからはずれている様子。「〜な生き方にあこがれる」 **異[い]端[たん]の** 図ある時代・社会で正統と考えられる思想・宗教・学問などからはずれている様子。「現代では常識になっていることが、かっては〜の説とされていたことは、ままある」▷〜者・〜児・〜視 **突[とっ]飛[ぴ]な** 常識では考えられないほど変わっている様子。「彼女の〜な発言に驚かされる」 **奇[き]抜[ばつ]な** 大胆で変わっている様子。「〜なファッションに身を包む」 **奇[き]想[そう]天[てん]外[がい]な** 発想などが奇抜である様子。「〜のアイデアが採用された」 ## ●非常識な → 6601狂うd●常識からはずれている様子 ## e 形容動詞の類 ## ●別の **別[べつ]の** もとの物事と、存在する場所・時点、あるいは種類が異なる様子。「昨日とは〜の経路で来た」「ここは〜の部屋も同じ間取りです」「それとこれとは話が〜だ」 **別[べっ]個[こ]の** 事柄が別である様子。「それとこれは〜の問題だ」「その2つはまったく〜の問題だ」 **別[べつ]途[と]** 「別」の古めかしい、かたい言い方。「〜調査を行う」 **又[また]の** 別の機会である様子。「〜のお越しをお待ちしております」 **外[ほか]の** (場面・文脈からあきらかな)問題にしている物事と、種類は同じだがそれとは違う不特定の物事である様子。「〜の品も見せてください」「だれか〜の人に聞いてください」◇「他」とも書くが、ふつう、かなで書く。 **他[た]の** 「ほか」のかたい言い方。「〜物件をさがしましょう」 **其[そ]の外[ほか]の** 「その」で指される物事に関して、ほかの物事である様子。「〜号は書庫にあります」◇「其の他の」とも書くが、ふつう、かなで書く。 **その他[た]の** 「そのほかの」のかたい言い方。「米国は反対し、〜国は賛成にまわった」◇ふつう、「その他の」 <1685> と書く。「そのほかの」「そのたの」ともに、「問題にしている物事」を「この」に変えた、「このほかの」「このたの」という言い方もある。「その」「この」とは異なる修飾語句がともなうことはない。 **以[い]外[がい]の** ある物事を別にしたときの、そのほかのすべての物事である様子。「この色以外〜の色はありませんか」「そこは、この住宅の居住者〜の利用が禁じられている」「映画を見ること〜に、これといった趣味がない」◇「以外」の前に必ず修飾語句をともなう。 ## ●別種の **別[べつ]種[しゅ]の** 別の種類である様子。「今までのものとは〜のものと考えられる」 **別[べつ]口[くち]の** 事柄が、別の種類である様子。「調べてみたい〜の借金が出てきた」 **異[い]種[しゅ]の** 図異なる種類・種目である様子。▷〜交配⇔同種 **別[べつ]様[よう]の** 図別の様式である様子。「〜の作風」 **畑[はたけ]違[ちが]いの** 専門が違う様子。「〜の仕事についた」 ## ●特定の物事が異なる様子 **異[い]体[たい]の** □①字体が、標準的に使われる字体とは異なっている。▷〜字②別のからだである様子。▷雌雄〜◆多く、複合語の構成要素として用いられる。 **異[い]文[ぶん]の** 図別の字体・文体がふつうとは違っている様子。▷〜葉書◆多く、複合語の構成要素として用いられる。 **異[い]形[ぎょう]の** □他の同類のものとは形が異なる様子。「火星の宇宙人は、われわれ人間とは〜の姿をしていると信じられている」 **異[い]形[ぎょう]の** 図姿がふつうとははなはだしく異なる様子。「毎夜、夢に〜の者があらわれる」 **異[い]相[そう]の** 図顔つきがふつうとは異なる様子。「〜ではあるが悪くない顔立ち」 **奇[き]形[けい]の** 生物が、ふつうとはかなり違う、特異な形をしている様子。「この川の汚染が原因で、〜の魚が生まれている」◇「畸形」とも書く。 **魁[かい]偉[い]の** 図からだが大きく、がっしりとしていて、姿かたちは普通とは違う、特異な形をしている様子。「〜な容貌の持ち主」「トンネルを抜けると、大きな岩山が〜な相貌をあらわした」▷容貌〜 **異[い]義[ぎ]の** 2つ(以上)の語・句や文が、意味が異なる様子。▷同音〜 ## ●母または父が違う様子 **腹[はら]違[ちが]いの** (2人以上の人について)互いの父が同じで、母が違う様子。「〜の兄弟」「あの人と私は〜になる」 **異[い]腹[ふく]の** 「腹違い」の漢語的表現。「〜の姉」 **異[い]母[ぼ]の** 「腹違い」の漢語的表現。「彼女と〜の妹とは全然似ていない」▷〜兄 **母[ははおや]親[おや]違[ちが]いの** 「腹違い」の意味を明確にするために避けるための、新しい言い方。「父の死後、私に〜の弟がいることがわかった」 **種[たね]違[ちが]いの** (2人以上の人について)互いの母が同じで、父が違う様子。「〜の兄弟の家督をめぐる争い」 **父[ちちおや]親[おや]違[ちが]いの** 「種違い」の卑俗なニュアンスを避けるための、新しい言い方。「〜の兄だという男が、ひょっこり訪ねてきた」 **異[い]父[ふ]の** (2人以上の人について)互いの母が同じで、父が違う様子。「〜の兄弟の対照的な生き方」 ## ●特別な **特[とく]別[べつ]な** 一般のものから特に区別されたものである様子。「〜なやり方」「〜の料金」▷〜区 **スペシャルな** 「特別」の洋語的表現。「〜ランチ・〜サービス・〜ルーム・〜番組」◇多く、複合語の構成要素として用いる。▷special **特[とく]異[い]な** 特に変わった点のある様子。「〜な作風の映画」▷〜体質 **特[とく]殊[しゅ]な** 特にほかと違った、特別のものである様子。「今回は〜なケースと思われる」「〜な仕掛け」▷〜撮影・〜部隊 **例[れい]外[がい]的[てき]な** 原則にしたがった一般の例にはなく、特別である様子。「〜な扱い」 **異[い]例[れい]の** 言動がきわめて例外的である様子。「社員が昇進するのに10年かかるのは〜のことだ」「〜の抜擢」 **異[い]数[すう]の** 異例。「入社10年での役員への昇進は、〜の抜擢といっていい」 **格[かく]別[べつ]の** 異例なほどに特別(好ましいもの)である様子。「〜のご配慮をたまわり、お礼の申しようもございません」「風呂上がりのビールは〜だ」「そのことに〜の異論はない」 **別[べっ]格[かく]の** 能力や受けるべき扱いなどの格が、他と違って特別によいものである様子。「優勝したチームは〜の扱いを受ける」「ろくでもないやつばかりだが、あいつは~。何も言わなくてもきちんと仕事をする」 **番[ばん]外[がい]の** 何らかの活動の予定に組み込まれていない様子。「〜の質問者」「〜で討論会に出席した」「講師の好意で、〜の講習会が開かれた」 **別[べつ]枠[わく]の** 特別に設けた枠である様子。「〜での融資」「〜での採用」 ## ●別誂えの △ 3500頼むd●注文する様子 ## ●特製・別製 6800作るd●どの程度に作るか ## ●不均一な **ばらばらな** 2つ(以上)の物事が、それぞれ違っていて、かつ互いに無関係である様子。「言ってることとやってることが〜だ」 **てんでんばらぱらな** それぞれの物事が、まったくばらばらである様子。「みんなが〜なことを言い出して、まとまりがつかなくなった」 **不[ふ]揃[そろ]いの** 2つ(以上)の物事が、形・大きさ・質など何らかの基準について、そろっていない様子。「形は〜だけれども、味はよいきゅうり」 **不[ふ]均[きん]一[いつ]な** 2つ(以上)の物事が、それぞれ違っていて、そろっていない様子。「〜な品質」 **不[ふ]同[どう]の** 2つ(以上)の物事が、それぞれ違っていて、そろっていない様子。「〜のりんご」▷〜順 ## ●不規則な **不[ふ]規[き]則[そく]な** 人・物事が、一定の期待される行動・進行のパターンにしたがわない様子。 <1686> 「〜な生活をあらためる」「〜な回転のボール」▷〜発言 **変[へん]則[そく]な** 物事が、一定の期待されるパターンにしたがわない様子。「〜な日程で勤務する」「1年以上も社長がいないという〜な事態が続いている」 **変[へん]則[そく]的[てき]な** 「変則」の強調表現。「この際、日程が〜になるのもしかたがない」 **イレギュラーな** 「変則的」の洋語的表現。「〜な仕事が入って休みがつぶれてしまった」▷〜バウンド irregular **ちぐはぐな** 互いに関連し合う(ことが期待される)2つ(以上)の物事が、食い違ったまま好ましくない関係にある様子。「質疑がかみ合わず、〜なやりとりに終始した」 **不[ふ]調[ちょう]和[わ]な** 互いに関連し合う(ことが期待される)2つ(以上)の物事が、調和しないで、好ましくない関係にある様子。「この掛け軸にこの生け花は〜だ」 **不[ふ]似[に]合[あ]いな** ある人・物事が、それとは別の物事の性質と調和しない様子。「古都に〜な駅ビル」「あの男には〜なほど美人の奥さん」 **場[ば]違[ちが]いな** ある人・物事が、その場の性質や雰囲気に調和しない様子。「パーティーに〜な服装で出かけてしまった」「〜な発言を繰り返す質問者に、委員会はしらけた雰囲気になった」 **不[ふ]釣[つ]り合[あ]いな** 2つ(以上)の人・物事が釣り合わず、好ましくない状態である様子。「はたから見ると〜な夫婦」 **不[ふ]相[そう]応[おう]な** ある人・物事が、他の人・物事に釣り合うだけのふさわしい性質・資格をもっていない様子。「今の境遇に〜な暮らし」 **年[とし]寄[よ]りの冷[ひ]や水[みず]** 老人が、その年齢に不相応な、似合わないようなふるまいをすることを、ひやかしたり警告したりするときに用いる言葉。「〜だと家族に止められるのも聞かないで、祖父は市民マラソンに挑戦した」 **不[ふ]均[きん]衡[こう]な** 数値や勢力が等しくなくて、不釣り合いである様子。「〜な貿易」 **アンバランスな** 「不釣り合い」の洋語的表現。「収支が〜にならないよう注意する」▷unbalance **水[みず]と油[あぶら]の** 物事が性質が反対で、互いに調和しない、しっくりといわない関係である様子。「彼と彼女は〜の間柄だからけんかにもならない」◇水と油がまじり合わない意から。「水に油」ともいう。 **木[き]に竹[たけ]を接[つ]いだ様[よう]な** 釣り合いがとれていない、不調和である様子。「増築を重ねて〜な家になった」 **取[と]って付[つ]けた様[よう]な** ある物事が、必然的でない、付随的なものである様子。「愛想笑いを浮かべ〜なおせじを言う男」 ## ●いろいろな **色[いろ]々[いろ]な** 少しずつ違いのあるものが相当にある様子。「〜考え方」「今まで〜な人と付き合ってきた」「〜とご心配をおかけしました」 **色[いろ]んな** 「いろいろ」の、より口語的な言い方。「〜ところでよく行ったもんだ」 **様[さまざま]々な** 根本は同じだが、その他の部分で違ったものがたくさんある様子。「人によって感じ方は〜だ」◇「いろいろ」にくらべて、かたい言い方。 **様[さまざま]の** 「さまざま」の、やや古い言い方。「〜意見がある」 **種[くさ]々[ぐさ]の** 種類がいろいろである様子。「〜の花が咲いている」 **取[と]り取[ど]りの** 形・大きさ・色などが、それぞれ違っている様子。「制服がないので、生徒は〜の格好をしている」▷色〜 **区[まち]々[まち]な** 物事がそれぞれに違っていて、統一がとれていない様子。「〜な意見をまとめるのは大変だ」◇ふつう、かなで書く。 **多[た]様[よう]な** 形状・性質・種類などがいろいろである様子。「消費者のニーズは〜だ」▷〜化 **雑[ざっ]多[た]な** いろいろな種類のものが、統一性なく入り混じっている様子。「〜な切手のコレクション」 **各[かく]種[しゅ]の** 種類がそれぞれに違っている様子。「〜のケーキがそろっております」「紅茶を産地によって〜取りそろえた店」▷〜学校 **各[かく]様[よう]の** 事情などがそれぞれ異なっている様子。▷各種〜◇多く、造語成分として使うことが多い。 **人[ひと]其[それ]其[ぞれ]の** 人ごとに性格や考えがそれぞれ違う様子。「性格は本当に〜だね」◇「其れ其れ」は、ふつう、かなで書く。 **思[おも]い思[おも]いの** それぞれに思っていることが違う様子。「息子たちは〜の進路を選んだ」 **各[かく]人[じん]各[かく]様[よう]の** 人ごとに異なる様子。「〜の服装で参加した」 **十[じゅう]人[にん]十[と]色[いろ]の** 人ごとに性格や考えが異なる様子。「アンケートの回答は〜だった」 **千[せん]差[さ]万[ばん]別[べつ]の** くらべるものの違いが千もある様子。「〜の生き方」「ワインといっても〜だ」 **ピンキリだ** 同種のものに関して、極めてよいものから、極めて悪いものまである様子。「今の時代、大学といっても〜だからね」◇「ピンからキリまで」の略。△f03ピンからキリ迄 **蓼[たで]食[く]う虫[むし]も好[す]き好[ず]きだ** 人の好みは、それぞれである様子。◇辛いたでの葉を食べる虫もいるということから。 ## ●それぞれに違う様子。 **別[べつ]々[べつ]の** それぞれに違う様子。「〜に払う」「行きは同じ電車だったが、帰りは〜だった」 **個[こ]々[べつ]の** 事柄がそれぞれに別で、独立している様子。「〜問題は賛成するも、総論となるとまとまらない」◇「箇別」とも書く。 **個[こ]々[べつ]個[こ]々[べつ]別[べつ]々[べつ]の** □「個別」の強調表現。「〜の意見を集約する」 **個[こ]々の** ひとつひとつ、あるいは1人1人が、別に扱われる対象である様子。「〜の問題は、分科会で検討します」「〜の意見を尊重してもらいたい」 **戸[こ]々[べつ]の** 家を一件ずつ、別々に扱う様子。「〜に訪問することは選挙違反だ」 <1687> ## f 副詞の類 ## ●違いの程度 **一[ひと]味[あじ]** 味わいがほんの少し違う様子。「彼の演奏は〜違う」 **断[だん]然[ぜん]** 段違いである様子。「塗料として漆は〜すぐれている」 **天[てん]と地[ち]程[ほど]** 比較するのも愚かなほど違いがはなはだしい様子。「〜差がある」「〜の違い」 **ピンからキリ迄[まで]** 俗同種のものに関して、極めてよいものから悪いものまである様子。「骨董品といっても〜ある」◇「ピン」は最上のもの、「キリ」は最低のものの意。「ピン」「キリ」ともにポルトガル語からとする説があるが未詳。 ## ●特に **特[とく]に** ある物事に注目したときに、それが、他のことにくらべて目立って違うものである様子。「これといって、〜申し上げることはありません」「この中では、これが〜ひどい」 **特[とく]別[べつ]** 「特に」の、くだけた言い方。「今日は〜よい出来だった」「〜ほめるに値することではない」 **格[かく]別[べつ]** 異例であるような様子。「昨日は〜寒かった」「〜変わったことはない」 **殊[こと]に** 同種の物事の中で、ある物事が特にその性質・傾向が著しいことをいうときに用いる言葉。「私は現代音楽が好きだが、〜フリージャズに興味がある」 **殊[こと]の外[ほか]** 標準とかなり差がある様子。「今年の冬は〜暖かい」 **中[なか]でも** 特にすぐれているものがある様子。「初期の作品にすぐれたものがあるが、〜この2作は秀逸である」 **就[とりわけ]中[わけ]** 中でも。「幼いころから外国に関心があったが、〜フランスには強くあこがれていた」 **取[と]り分[わ]け** ある範囲の中から、それだけを取り出して特別に問題にする様子。「〜高くそびえるテレビ塔」 **分[わ]けても** 「とりわけ」の、よりくだけた言い方。「〜魚の大好物である」「別けても」とも書く。 **分[わ]けて** 「わけても」の古めかしい言い方。「〜これが一等品だ」◇「別けて」とも書く。 **別[べつ]して** 「とりわけ」の、きわめてかたい言い方。「〜論ずるに及ばない」 ## ●別に **別[べつ]に** (否定の表現とともに用いて)特別な物事として取り立てるつもりがない様子。「〜そんなことは考えていない」◇「『何が気に入らないんだ』『別に』」のように、単独で応答に使うと、「別にあなたに関係ないことだろう」という、かなりぞんざいで失礼な言い方になる。 **別[べつ]段[だん]** (否定の表現とともに用いて)他に取り立てることがない様子。「〜することもないので、ごろ寝していた」 **取[と]り立[た]てて** (否定の表現とともに用いて)特に問題にならない様子。「〜言うほどのことではないが」「〜非難される覚えはない」 **此[こ]れと言[い]って** (否定の表現とともに用いて)特に言うべきこともない様子。「〜話すことなど何もない」◇「此れ」は、ふつう、かなで書く。 **敢[あ]えて** (否定の表現とともに用いて)特にそうするほどのことではない様子。「その会には出席したほうがいいが、〜強制はしない」「あの言動にしても、彼の性格を知っている人には、〜驚くにはあたらない」 ## ●ほかに **外[ほか]に** (場面・文脈からあきらかな)問題にしている物事と、種類は同じだが、それとは違う不特定の物事がある様子。「〜意見はありませんか」◇「他に」とも書くが、ふつう、かなで書く。 **他[ほか]に** 「ほかに」のかたい言い方。「〜評する言葉もない」 **其[そ]の外[ほか]** ほかの物事がある様子。「おみやげに、まんじゅう、地酒、〜いろいろございます」◇「其の他」とも書くが、ふつう、かなで書く。 **其[そ]の他[た]** 「そのほか」のかたい言い方。「書画、骨董、〜趣味の品々に囲まれて暮らす」◇ふつう、「その他」と書く。「そのほか」「そのた」ともに、「問題にしている物事」を「この」に変えた、「このほか」「このた」という言い方もある。 **別[べつ]に** 本来の問題としている物事とは、別の物事として存在したり、何かをしたりする様子。「〜もう1つお聞きしたいことがあるのですが」「サービス料は〜いただきます」 **別[べつ]途[と]** 別の方法で、あるいは別の機会に何かをする様子。「それは〜考えることにしたい」「不足分は〜徴収します」 ## ●別にして **別[べつ]にして** ある物事について、何らかの点で、別のものとして考え対処する様子。「採算は〜、実現すればすばらしい計画だ」◇「・・・は(を)別にして」の形で用いられる。 **別[べつ]にすれば** ある物事を別のものとして考えた場合の様子。「仕事の話を〜、総じて今年はよい1年だった」◇「・・・を別にすれば」の形で用いられる。 **余[よ]所[そ]に** その(相手にとっては好ましくない)問題を自分とは関係のないことと考えるかのようにふるまう様子。「家族の心配を〜、娘は毎晩遅くまで遊び回っている」◇「余所にして」ともいい、「・・・をよそに(して)」の形で用いられる。「他所に」とも書く。「余所」「他所」はあて字か。 **御[お]構[かま]い無[な]く** そのことを自分には無関係なこととして、気にかけないでいるさまや、相手の都合のままにふるまう様子。「どうぞ私に〜、先に行ってください」「行く手に何があろうが、戦車は〜進んでいった」 ## ●あれこれ **彼[あ]此[ち]此[こ]ちと** 内容や言動などが、いろいろな種類にわたっている様子。「どうしたらいいか〜と考えてみたが、どうも考えがまとまらない」「〜言うのは簡単だが、実際にうまくやるのは難しい」◇ふつう、かなで書く。以下「37」までの「彼」「此」も、ふつう、かなで書く。 **彼[あれ]や此[こ]れやと** いろいろな事情が、あれこれと重なって生じる様子。「〜重なって頭が痛いことだ」 **何[なに]やかやと** 内容や言動などが、いろいろな種類にわたっていて、ひとくちにいうことができない様子。 <1688> 「このところ、〜と忙しくてね」「引っ越しをしたら、〜で予想以上のお金がかかった」 **荷[か]や彼[か]やと** 「何やかやと」の、やや古めかしい言い方。「うちのおふくろは、勉強しろだの運動しろだの〜とうるさいんだよ」 **何[なに]かと** しなければならないことなどが、いろいろとある様子。「子供が生まれると〜大変だ」 **何[なに]の彼[か]のと** 内容や言動、特に言うことが、いろいろである様子。「妻は〜と言っては買い物に出かける」 **何[なん]の彼[か]のと** 「なんのかのと」の、より口語的な言い方。「あの人は会うたびに〜と文句を言うから嫌になっちまうよ」 **何[なん]だ彼[か]んだと** 「なんのかんのと」の、さらに口語的な言い方。「あいつは〜と文句ばかり言っていて、自分では何もやろうとしない」 ## ●手を替え品を替え → 9305かえるf ## ●変に **変[へん]に** ふだんと違って、変だと感じられる姿や態度である様子。水くさいなあ。〜あらたまるのはよしてくれ」「この作品は〜凝りすぎて、かえって持ち味を殺している」 **妙[みょう]に** 妙だと感じられる様子。「街は〜静まりかえっていた」 **乙[おつ]に** 人に自分をよく見せようと、変に格好をつけている様子。「隣の奥さんはいつも〜すましている」◇「乙に人にからむ」「乙に学者ぶる」などの「乙に」は、「変に」の意であるが、現在では使われない古い用法。 **何[いつ]時[にな]に無[な]く** いつもと態度がだんとは違っている様子。「明るいその子が〜沈んでいるので、まわりの者はみな心配した」 ## ●いやに・やけに → 7903はなはだしいf●度を越している様子 ## ●一方・他方 **一[いっ]方[ぽう]** (ある特定の2つの物事について)すでに述べた問題となっている物事とは対立して、ある物事がある様子。「太平の平和に安住する国がある。〜、戦火が絶えない地域がある」 **他[た]方[ほう]** □「一方」のかたい言い方。「北部では近年にない豊作、〜、南部一帯では早魃の大きな被害を受けた」 **一[いち]面[めん]** 多くの面の他の面に対して、それとは違うことが、ある1つの面についていえる様子。「彼は猛烈な仕事人間で部下には厳しい。しかし、〜、小動物をかわいがるといった部分もある」 **他[た]面[めん]** 「一面」のかたい言い方。「博士は、電子工学の先端分野で世界をリードする人である。〜、謡を好むという古風なところもある」 **反[はん]面[めん]** □ある面に対して、それとは違うことが、もう1つの面についていえる様子。「酒は百薬の長といわれる。〜、飲みすぎると毒にもなる」 ## ●それぞれに違うようにする様子 **勝[かっ]手[て]に** 他の人・物事とは関係なく、それぞれが自分の思うようにふるまう様子。「議長の制止も聞かず、委員が〜意見を言い合って、議事が混乱した」「〜しやがれ」 **手[て]に手[て]に** それぞれの人がそれぞれ手に持っている様子。「たいまつを〜掲げて闇の行列の前に現れた」 **てんでに** それぞれの人が同時に、しかし統一性のとれない形で、ほぼ同じ行動をする様子。「けんかだ、という声に、男たちは〜声のするほうへ走り出した」 ## h 名詞の類:コト・サマ ## ●違い **違[ちが]い** 違うこと(によって生じる状態・程度や内容)。「味の〜がよくわからない」「店によって価格の〜がある」▷色〜・組〜 **差[さ]異[い]** 対比される2つの物事のあいだの違い。「両者の性能に〜はない」◇「差違」とも書く。 **小[しょう]異[い]** わずかな違い。「〜を捨てて大同に就く(意見のわずかな違いを問題にせず、共通する部分を評価して共同で事に当たる)」▷大同〜 **異[い]同[どう]** 図異なっている点。「一言一句〜はない」 **同[どう]異[い]** 同じ点と異なる点。「多数の例を比較してその〜を知る」 ## ●隔たり → 8105離れるh●へだたること ## ●食い違い **食[く]い違[ちが]い** 食い違うこと(によって生じる状態・程度や内容)。「証言に〜が生じる」「ここに両者の主張の〜を抜き出して整理してある」 **擦[す]れ違[ちが]い** すれ違うこと。「お互いの言い分に〜がある」 **行[い]き違[ちが]い** 行き違うこと。「感情の〜があったが、今ではもう親しい友人の一人だ」 **掛[か]け違[ちが]い** 掛け違うこと。「意見の〜」 **食[い]違[ちが]う** 文物事が食い違って思い通りにならないこと。「計画が〜と頓挫した」「話が〜だ」◇いすかという鳥のくちばしが上下に交差していることから。 **ずれ** ずれること(によって生じる状態・程度や内容)。「両者の意見に多少の〜があるのはしかたがないことだ」 **溝[みぞ]** 考え方などが、互いに調整できないほど大きく食い違うこと(のために生じる内容)。「この親子のあいだに生じた〜は、もはや修復不可能だ」 **断[だん]絶[ぜつ]** 2つの人・物事のあいだの、関係が完全に切れてしまうこと。「戦前と戦後の文化の〜」「親子関係の〜」 **ギャップ** 「溝」の洋語的表現。「意識の〜を埋める」▷gap **ぱらつき** ばらつくこと。「品質にまだ〜がある」 ## ●考え違い 1513誤るh●考え違い ## ●論理・立場の食い違い **水[みず]掛[か]け論[ろん]** 互いに自己を主張するばかりで、議論が少しも進まないこと。「すじをとおして言うだけではいつまでたっても〜だ」 **禅[ぜん]問[もん]答[どう]** 禅の問答のように、難解でかみ合わない議論。「実力者の話し合いはまるで〜だった」 <1689> も〜だ」◇滑稽なやりとりの落語の題から。 **蒟[こん]蒻[にゃく]問[もん]答[どう]** まったくかみ合わない、ちぐはぐな話。「畑違いの彼との話はいつも〜だ」 **平[へい]行[こう]線[せん]** 意見などが対立して折り合わないこと。「話し合いが〜をたどる」 **ジレンマ** 両方同時に成立しない事柄の、どちらか一方を選ばざるをえない状態。「仕事をとるか恋愛をとるかの〜に悩む」「深刻な〜に陥る」「〜から抜け出す」▷dilemma **自[じ]己[こ]矛[む]盾[じゅん]** 自分自身の言動に矛盾があること。「一方では愛を是とし、一方で非とするのでは~だ」 **自[じ]家[か]撞[どう]着[ちゃく]** 図自分自身の言動が食い違うこと。「〜に陥らないように論理を組み立てる」 **二[に]律[りつ]背[はい]反[はん]** 同じように妥当と思われる2つの命題が、互いに矛盾して主張され両立されないこと。「芸術性の追求と大衆性の獲得は〜かもしれない」 **アンチノミー** 「二律背反」の洋語的表現。「〜が生じる」▷Anti-nomie **トレードオフ** 2つの要素の一つがよくなると、もう一方が悪くなること。「電車・バスなど交通機関において、時間と安全は〜の関係にある」▷trade-off **排[はい]中[ちゅう]律[りつ]** 命題の真と偽は両立しないとする論理の原則。 **背[はい]理[り]法[ほう]** 証明したい命題が正しくないと仮定すると矛盾が起きることを示して、もとの命題が正しいことを証明する方法。 ## ●差 **差[さ]** 違い(の大きさ)。「後続との〜が広がる」「わずか1点の〜で不合格になった」「勤続年数によって収入に〜が生じる」「優劣の〜」▷個体〜・身長〜・体重〜・身分〜・男女〜・性〜・年齢〜・階級〜・温度〜・標高〜 **差[さ]等[とう]** 等級の差。「待遇に〜をつける」▷〜分類・〜課税制度 **格[かく]差[さ]** 本来は等しいことが期待される2つの物事のあいだの、(数量についての大きな)差。「賃金の〜を是正する」「選挙区によって、議員定数に3倍以上の〜が生じた」▷所得〜・男女〜 **落[らく]差[さ]** ①水が流れ落ちるときの、高さの差。②簡単には埋められない差。「住環境における彼我の〜はいまだ著しい」 **較[こう]差[さ]** 最高と最低、最大と最小・最低など、両極間の数値の差。「一日の気温の〜が大きい地方」▷日〜・年〜 **較[かく]差[さ]** 「較差」の古い言い方。▷年〜・日〜 **個[こ]人[じん]差[さ]** 人々の個人のあいだにある、さまざまな差。「成長の度合いには〜がある」 ## ●大きな差 **大[おお]差[さ]** 大きな差。「〜をつけて勝つ」「値段はどこの店も〜はない」 **雲[うん]泥[でい]の差[さ]** (天にある雲と地にある泥との違いに匹敵する)非常な大差。「実力に〜がある」 ## ●小さな差 **小[しょう]差[さ]** 少しの差。「改革案は〜で否決された」 **僅[きん]差[さ]** 図ごくわずかの差。「〜の接戦だった」 **微[び]差[さ]** わずかの差。「最後まで〜の勝負だった」 **鼻[はな]の差[さ]** ごくわずかの差。「〜で、ライバル社に契約を取られた」◇「鼻差」ともいう(競馬で鼻先ほどの着順差の意から)。 **一[ひと]足[あし]違[ちが]い** 少しの差(特に時間の差)で、物事がうまくいかないこと)。「〜でいつもの電車に間に合わなかった」 ## ●数値の差 **誤[ご]差[さ]** 正しい数値との差。「〜は3秒以内で」▷相対〜・絶対〜 **公[こう]差[さ]** 計量器などの公に許容されている誤差。▷寸法〜・幾何〜 **偏[へん]差[さ]** 基準値からの差。▷〜値 **点[てん]差[さ]** 得点の差。「ロングシュートが決まって〜はさらに開いた」 **勝[しょう]差[さ]** □リーグ戦で、各チームの成績の差。「〜は3に広がった」 **ゲーム差** プロ野球などでの勝差。「首位と2〜」◇「ゲーム(game)」は試合の意。 **時[じ]差[さ]** ①2つの地点の時刻の差。大体経度が15度増えるごとに1時間の差ができる。「日本と韓国では〜がない」▷〜ぼけ②ある時間と、ずらした時間の差。▷〜出勤 **時[じ]間[かん]差[さ]** 時刻と時刻の差。「〜をつけて出発する」 **温[おん]度[ど]差[さ]** 温度の差。「脱衣所と浴室の〜をなるべくなくす」◇「チーム内の温度差が摩擦の原因になっているようだ」のように、熱意・誠意の差のたとえにも用いられる。 ## ●物事の差 **段[だん]差[さ]** ①階段などの、1つの段と次の段との高さの差。「〜があるから転ばないように」②工事中などで、道路が高低差のある段になっている場所。「この先、〜あり」 **視[し]差[さ]** ①違う視点から見たとき、同じ対象物が違って見えること。「〜を利用して距離を測る」▷両眼〜②カメラのファインダーの像と実際に写る像とにずれがあること。「〜を補正する」 **パララックス** 「視差」の洋語的表現。▷〜エラー **収[しゅう]差[さ]** レンズなどを通って結んだ像が、ぼやけたりゆがんだりすること。▷色〜 ## ●その他 **非[ひ]対[たい]称[しょう]** 基準の点・線などに対して向かい合わせに位置しているものが釣り合っておらず、異なっていること。「噛み合わせの悪さが原因で顔に〜が生じている」▷左右〜 **アシンメトリー** 「非対称」の洋語的表現。「〜のスタイルが特徴的ですね」◇「アシメトリー」ともいう。▷asymmetry # i 名詞の類:コト・サマ **外[ほか]** (場面・文脈であきらかな)問題にしている物事と、種類は同じだが、それとは違う不特定の物事・人・場所など。「〜では売っていないお品ですよ」「〜を当たってくれ」◇「他」とも書くが、ふつう、かなで書く。 <1690> **余[よ]所[そ]** 図ほかの物事。「〜はさて置き」 **自[じ]余[よ]** そのほかの物事。「〜は第3条第8項を適用する」「爾余」とも書く。 ## ●別の無関係な物事 **別[べっ]件[けん]** 当面の問題とは関係のない、別の事件・用件。「先日の話とは〜でうかがいました」▷〜逮捕 **別[べつ]問[もん]題[だい]** 当面の問題とは関係のない、別の問題。「それとこれとは〜だ」 **別[べつ]事[じ]** 図別問題。「それはまた〜である」 **別[べつ]儀[ぎ]** 特に問題とすべき別の事柄。「わざわざ来てもらったのは〜ではない、例の仕事の件だ」「それで何か、〜がありますか」◇やや改まった言い方。 **付[つ]かぬ事[こと]** まったく関係のない、だしぬけな事柄。「ところで〜をうかがいますが」 ## ●ひとごと → 9102かかわるh●関係のない事柄 ## ●多様性 **多[た]様[よう]性[せい]** 多様であること。「国際社会では、各地域の文化と伝統の〜を尊重しなければならない」 **バリエーション** さまざまな変化や種類があること。「メニューに〜がある店」▷variation **バラエティー** さまざまな変化や種類があること。「〜に富んだ品ぞろえ」▷variety ## ●ふつうとは異なること **異[い]状[じょう]** ふつうと違う、よくない状態。「検査の結果、装置には〜ありません」「超音波検査で胃に〜が認められた」 **別[べつ]状[じょう]** ふつうとは違う状態。「ひどいけがをしたが、命に〜(は)ない」の形で用いられることが多い。 **別[べつ]条[じょう]** ふだんとは違う、これといった変わったこと。「〜なく暮らしている」 **別[べつ]事[じ]** 特別に気にかけるべき事柄。「〜なく暮らしております」◇否定表現とともに用いる。 **異[い]変[へん]** ふつうと違う、よくない出来事。「異常な自然破壊が地球に〜をもたらしている」「〜が起こる」▷暖冬〜 **変[へん]事[じ]** 図ふつうとは異なる、心配すべき出来事。「〜に備える」 **政[せい]変[へん]** 政権の急な交代など、政治に関する変事。「〜を契機に内乱が勃発した」 **変[へん]** 図社会を揺るがすような、異常な出来事。「本能寺の〜」 **事[じ]変[へん]** 災害や紛争など、異常な出来事。▷満州〜 **兇[きょう]変[へん]** 不吉な変事。「〜のしるし」◇「兇」は「凶」とも書く。 **大[たい]変[へん]** 図大きな変事。「国を揺るがす〜が起こる」 **内[ない]変[へん]** 図国内の変事。「〜の絶えない国」 **天[てん]変[ぺん]** 図日食・月食や雷など、天に起こる異変。 **地[ち]変[へん]** 火山の噴火や地震など、地上に起こる異変。 **地[ち]異[い]** 図地変。「天変地異」の形で用いられることが多い。 **天[てん]変[ぺん]地[ち]異[い]** 天と地に起こる様々な異変。「〜が起こる」「〜に見舞われる」 **天[てん]災[さい]地[ち]変[へん]** 自然界における様々な災害と異変。「〜の前では人間は無力だ」 ## ●天災 4209こうむるh 災害 ## ●異なる意見・考先 **異[い]説[せつ]** 通説とは異なる説。「〜を立てる」 **異[い]見[けん]** □他者の見解とは異なる見解。「〜を述べる」 **異[い]論[ろん]** 他者の論とは異なる(反対の)論。「〜がある方は挙手してください」 **反[はん]論[ろん]** 他者の論に反対する論。「少々過激なことを言ったのだが、〜は出なかった」 **異[い]議[ぎ]** 異なる(反対の)意見。「〜はございませんか」「〜を申し立てる」 **異[い]** 「異議」のかたい言い方。「〜をとなえる」 **異[い]存[そん]** 個人が、特定の相手に対してもつ異論。「そのことに関して〜はない」 ## ●別の意味 **別[べつ]義[ぎ]** 別の意味。「その意味では通らないか」 **別[べつ]意[い]** 別の考えや意味。「彼の言葉には何か〜がありそうた」「〜に解釈する」 ## ●他意→ 1507考えるh●隠されている考え ## ●異なる人格 **二[にじゅう]重[じゅう]人[じん]格[かく]** 1人の人間が、その人格のほかに、異なる人格をもっていること。 **多[たじゅう]重[じゅう]人[じん]格[かく]** 1人の人間が、その人格のほかに、いくつもの異なる人格をもっていること。 ## ●異国情緒 **異[い]国[こく]情[じょう]緒[ちょ]** 旅情にかられたくなるような、異国を感じさせる趣。「港町には〜を感じさせるところが多い」◇「いこくじょうしょ」ともいうが、古めかしい言い方。「異国情調」ともいう。 **エキゾチシズム** 「異国情緒」の洋語的表現。「日本作家には珍しく、〜を感じさせる文章」▷exoticism ## ●その他 **別[べつ]法[ぽう]** 別の方法。「ただし、検算は〜による」 **別[べっ]書[しょ]** 別に書くこと。「詳細は〜とした」 **別[べっ]便[ぴん]** 別の運送手段や郵便(物)。「請求書は〜でお送りします」 **異[こと]なり[なり]語[ご]数[すう]** 文献に現れる語の種類の数。同じ語が何回出てきても1語としか数えない。 **同[どう]床[しょう]異[い]夢[む]** 図同じ事に当たりながら、心が一致しないこと。「〜の保革連立政権」◇同じところに寝ていても違う夢を見る意から。 **呉[ご]越[えつ]同[どう]舟[しゅう]** 仲の悪い者同士が、同じ場所・立場にいること。「資金集めのパーティーで、与野党〜となった」 <1691> **マルチスクリーン** 同時に多数の画面を利用して、同じ映像を映す手法。「〜でさまざまな映像を映し出しながら、プレゼンテーションを行う」▷multi-screen ## k 名詞の類:モノ ## ●別のもの **別[べっ]紙[し]** 別の紙・用紙。「会場は〜の地図をご参照ください」 **別[べっ]科[か]** 本科とは別に設けた科。▷〜留学生 **別[べつ]伝[でん]** 図別の伝承。「孟子の出生については〜がある」 **異[い]伝[でん]** ふつうの伝承とは異なる伝承。「〜浦島太郎」 ## ●別表・別図 2203表すm●表●図 ## ●別項 → 6501仕分けるh●コ ## ●他の家など **他[た]家[け]** 図他の家(の家族)。「〜のしきたり」 **他[た]社[しゃ]** 自分が所属する会社以外の会社。「〜の動向に振り回されてどうする」 **他[た]店[てん]** 他の同業種の店。「〜でご購入のズボンの裾上げも承っております」 ## ●別家 6502分かれるk●分かれてできた集団 ## ●他校 → 2102教えるu●ある立場から見た学校 ## ●異物 → 5618まざるk ## ●別冊・異本→ 1807読むk●刊行形態別の本●同類の本 ## ●別刷り 2205刷るk●刷ったもの ## ●変わったもの **変[か]わり種[だね]** 原種とは異なった種類のもの。「菊の〜をつくる」 **変[へん]種[しゅ]** 「変わり種」の専門的な言い方。「カリフラワーはキャベツの〜です」 **変[かわ]り手[て]物[もの]** あまり一般的でない風変わりなもの。 ## ●それぞれ **其[それ]其[ぞれ]** それぞれのもの。「これらの作品は、〜権威ある賞を受賞した作品です」>「夫れ夫れ」とも書くが、ふつう、かなで書く。 **ひとつひとつ** それぞれのもの。「これらのトロフィーは、〜職人がていねいに焼き上げた陶器」 ## ●別姓 **別[べっ]姓[せい]** (夫婦・親子のあいだで)自分の姓と別の姓を用いること。「夫婦が〜をめざそうとする考えには賛否両論ある」 **異[い]姓[せい]** 図異なる姓。「クラスに〜の児童がほとんどいない」 ## ●別名 1916名乗るk●別名 ## ●その他 **裏[うら]目[め]** さいころの表に出た目に対して反対側の目。 **変[へん]型[けい]** 書物・用紙などの基本となる型とは異なる型。 **同[どう]音[おん]異[い]義[ぎ]語[ご]** 発音が同じで意味の異なる語。熊。「化学は科学といい、聞いたわけではわからないから、ばけがくと言う人もある」 ## q 名詞の類:イキモノ **異[い]類[るい]** 人間以外の動物や妖怪。▷〜婚姻譚 # s 名詞の類:ヒト **異[い]性[せい]** 自分と異なる性別の(性愛の対象となる)人。「〜の目が気になる年ごろ」→同性 **別[べつ]人[じん]** ある人とは別の人。「髪型を変えたら〜のようになった」 **同[どう]名[めい]異[い]人[じん]** 名前が同じ別人。 ## ●他人 **他[た]人[にん]** 自分以外の人。特に、近しい人でない人。「〜のふりをして家に上がり込む」「血もまったく通っていない赤の他人」「〜のあなたに親切にしていただいて」 **人[じん]** 図他の人。「〜をもっては代えがたい」 **人[ひと]様[さま]** 自分以外の者。「〜の立場に立って考える」~妻「他人」とも書く。 **人[ひと]様[さま]** 「他人」のていねいな言い方。◇「他人様」とも書く。 **余[よ]所[そ]様[さま]** 「他人様」のていねいな言い方。「〜に指を差してはいけません」◇「他所様」とも書く。「余所」「他所」はあて字か。 ## ●別の土地や国の人 **余[よそ]所[そ]者[もの]** 別の土地から来た人。「あの村はよそ者をはじめない土地柄だ」「他所者」とも書く。 **よそ者[もの]** 「よそ者」の、やや古めかしい言い方。 **外[がい]国[こく]人[じん]** 別の国の人。 **外[がい]人[じん]** 「外国人」の、より口語的な言い方。 **邦[ほう]人[じん]** 他国にいる日本人。「アメリカに居住する〜」▷在留〜 **異[い]人[じん]** 異国の人。特に、欧米出身の外国人。▷〜館◇古めかしい言い方。 **異[い]邦[ほう]人[じん]** 図異国の人。 **エトランゼ** 「異邦人」の洋語的表現。▷stranger ## ●別の考えの人 **異[い]端[たん]者[しゃ]** ある時代・社会で正統と考えられる思想・宗教・学問などからはずれたり、伝統・権威などにそむく者。「地動説を支持したガリレオは、〜として幽閉された」 **異[い]端[たん]児[じ]** ある社会で、異端からはずれている特異な存在として見られている人。「文壇の〜、X氏の問題作」 **異[い]分[ぶん]子[し]** ある団体・グループの中で、他のほとんどの人と思想や考え方などが違う人。「〜を排除する動き」 ## ●別派 4404加わるm ## ●変わり者 **変[か]わり者[もの]** 風変わりな人。「亡くなった祖父はずいぶんな〜だったらしい」 <1692> **変[か]わり種[だね]** ある集団の中で、変わった特徴のある人。「どの組織にも〜の1人や2人がいるものだ」 **変[へん]人[じん]** 言動・性格・考え方などが変わっている人。「〜の扱いを受ける」 **奇[き]人[じん]** 変人よりもさらに変わっていて、奇怪な言動をする人。▷〜変人 ## ●それぞれ **其[それ]其[ぞれ]** それぞれのやり方・考え方。「人には皆、〜のやり方というものがある」◇「夫れ夫れ」とも書くが、ふつう、かなで書く。 **一[いち]人[にん]一[いち]人[にん]** ひとりひとりてそれぞれの人。「〜の胸に、その夏の思い出は刻まれた」「〜の小さな気配りが、住みよい町をつくる」 **銘[めい]々[めい]** ある集団を構成するひとりひとり。「入場券は〜がお持ちください」「仕事が終わると、〜好きなことをして過ごした」▷〜皿 **各[めい]々[めい]** 「銘銘」の、やや改まった言い方。「昼食は〜が用意してください」「各」とも書く。 **各[かく]自[じ]** 「おのおの」の、ややかたい言い方。「〜その意を十分認識し活動するように」「切符は〜券売機で買ってください」 **各[かく]人[じん]** 「ひとりひとり」の、かたい言い方。「〜の好みによって、アレンジしてください」▷〜各様・〜各説 **個[ここ]々[こ]** それぞれに違える、ひとりひとり。「〜の意見をないがしろにせず、じっくり話し合うことがたいせつだ」 **個[こ]人[じん]** 社会や集団と対比した、ひとりの人間として見たときの、一人。「日本では、集団の中で〜の考えを主張するのはよくないとされてきた」「それはそれぞれの〜が自分で考えるべき問題だ」▷〜主義・〜差 **一[いち]個[こ]人[じん]** 集団・組織と切り離せないときの、個人としての自分。「これはあくまで〜〜の意見としてお聞きください」 **個[こ]人[こ]人[じん]** それぞれの個人。「ここから先は〜の問題だ」 **個[こ]々[こ]人[じん]** 図個人個人。「一人一人の意見がこのように相違するとは予想もしなかった」 **互[たが]い** 相対する関係がある(双方の)人のそれぞれ。「よりよい人間関係を作り上げるためには、〜を尊重することが肝要だ」◇「おたがい」は丁寧な言い方。 ## t 名詞の類:ヒト **分[ぶん]身[しん]** 1つの身体から分かれてできた、もう1つの身体(と同等とみなされる存在)。「第一秘書といえば、代議士の〜だ」 ## ●異星人 **異[い]星[せい]人[じん]** 別の天体上にいるとされる、高度な知能をもつ生物。 **火[か]星[せい]人[じん]** 火星にいるとされる異星人。 **宇[う]宙[ちゅう]人[じん]** 宇宙のどこかに存在するとされる生物。 ## u 名詞の類:トコロ ## ●ほかの場所 **余[よ]所[そ]** 自分が当面本拠としている場所、特に、家・組織以外の不特定の場所。「そんなことは〜で聞いてくれ」「これはうちの犬じゃない。どっか〜のですよ」「〜のテーブルの客の注文した料理が、とてもおいしそうに見えた」◇かなり口語的でくだけた言い方。「他所」とも書く。「余所」「他所」はあて字か。 **外[そと]** 家の内部ではない、別の場所。「今日は〜で食事しよう」 **他[た]国[こく]** 他の土地・国。「知らぬ〜を流れ流れて、孤独な旅を続ける男」⇔自国 **他[た]郷[きょう]** 自分の故郷ではない)離れたほかの土地。「見知らぬ〜で同郷人に会ったときの気持ち」「〜を放浪する」⇔故郷 **異[い]郷[きょう]** □(自分の土地とは風習が違う)遠く離れたほかの土地。「ほとんど言葉も通じない〜で苦労した」◇「外国」を意味することも多い。 ## ●どこか 9900こそあどu●どこか ## ●外国 **外[がい]国[こく]** 自分の国以外の国。「ワールドカップの開催で、〜から観客が大勢やってきた」▷〜語 **外[がい]郭[かく]** □圏外国。 **外[がい]地[ち]** かつての日本で、本国以外の領土。内地。「戦後、〜から引き揚げてきた人」→内地 **海[かい]外[がい]** 海の向こうの外国。「〜へ行くのも手軽になったものだ」▷〜旅行・〜支店・〜特派員 **異[い]国[こく]** 自国とは文化・風習が大きく異なる、遠い(ある種のあこがれいあるいは断絶を感じる)外国。「遠い〜への、とりとめのないあこがれ」「〜の厳しい条件下で生活する難民」▷〜情緒・〜趣味 **異[い]邦[ほう]** 「外国」の古めかしい言い方。 **異[い]境[きょう]** 自国とは文化・風習が異なる外国の地。「兵士が死んで見る〜にさらす運命にあった」 **異[い]域[いき]** 図自国とは文化・風習が大きく異なる(外国の)土地。「〜の鬼となる(異国で死ぬ)」 **異[い]朝[ちょう]** □「外国」の古い言い方。特に中国を指す。「〜の月を見て歌を詠む」 ## ●別の世界 **異[い]界[かい]** 人間が住むこの世とは異なる別の世界。「死にかけて生き返った人の中には〜を見てきたという人がいる」 **人[じん]外[がい]魔[ま]境[きょう]** 文人が住んでいない世界。 **別[べつ]世[せ]界[かい]** 自分の知っている世界とあまりにも異なるところ。「あの人は、われわれとは違う〜に住む人間だ」 **象[ぞう]牙[げ]の塔[とう]** 世間から離れて、学問や芸術などに没頭している(ように見られる)学者の研究室。「〜へ逃げ込む」「〜にこもっていては何もわからない」◇フランスの批評家サント=ブーブが詩人ビニーを評した語から。 ## ●別天地 0802楽しむu●楽園 ## ●あの世 → 0005死ぬu●死後に行くところ ## ●別院・別宮など 3403祭るu ## ●別館 6804建てるk●母屋・離れなど ## ●別宅・別荘 ⇒ 2408住むk●家 ## ●別室 2407いるu●部屋 <1693> ## ●別席 2401座るu●座る場所 ## x 名詞の類:トキ **特[とく]異[い]日[び]** いび統計の結果、晴れとか雨とかの天気が、高い確率で現れる特定の日。◇東日本で、11月3日は晴れの特異日という。 ## ●またの日 8907次ぐ× # 9303 違える ## a 動詞の類 ## ●違うようにする **違[たが]える** 違った状態にするようにする。「形を丸みのあるものに違えて作る」 **違[ちが]える** 約束などを破る。「やり方をたがえてもう一度試みる」 **異[こと]にする** ある物事を、他と異なるものとして持つ。「その一帯は、以前住んでいたころとはだいぶ趣を異にしていた」「この件では、あの人と意見を異にしている」 **異[い]化[か]** 日常化しているために、つい見過ごしている物事を〜して、生活の中に潜む疎外感を描破している」 **特[とっ]化[か]** 他と違うものとして、特別に重点を置くこと。「通話機能に〜した携帯電話」 **差[さ]別[べつ]化[か]** 特化してそれを明確にすること。「他社製品との〜を図ることが、新製品開発の最重要課題だ」 **カスタマイズする** 商品を使用者に合わせて特別に仕様を変えること。また、コンピューターの種々の設定を、使い勝手がいいように変えること。「このパソコンは友人に〜してもらったので、ずいぶん使いやすくなった」▷customize ## ●別にする **別[べつ]にする** ある物事について、何らかの点で別のものになるように計らう。「その大きいのと一緒にしないで、別にしておいてください」 **別[べつ]々[べつ]にする** ある物事を、別のものと区別されるように計らう。「男女の部屋は、階も別々にしてあった」 **別[べつ]扱[あつか]いする** ある人・物事を、別な性質のものとして扱うこと。「この問題は〜にしたほうがよさそうだ」「1人だけ〜されて、むっとした」 **特[とく]別[べつ]扱[あつか]いする** ある人・物事を、特別に(好意的に)配慮すべきものとして扱うこと。「現場では、女だからといって〜されることはなかった」「要注意人物だから〜するように」 ## ●別に行う **別[べつ]行[こう]動[どう]をとる** 各人別々に行動すること。「仲間から離れて夜は〜をとる」 **別[べっ]封[ぷう]する** 別々に封をすること。「重要書類を〜して送る」 **別[べっ]置[ち]する** 別に取り分けること。「明日発送の分は〜してある」 ## ●別居する 2408住む●その他 ## ●別記・別掲 2200記す●記す●載せる ## ●別納する 5603おさめる●納入する ## ●別売りする → 4210売るa●さまざまな方法で売る ## h 名詞の類:コト・サマ **方[かたたが]違[え]** 昔、外出・旅行の際に、進む方角が不吉である場合、遠回りして目的地に行き、進む方角を違えたこと。「転居先の方位が良くないようなので、一度〜をしたい」 # 9304 かわる ## a 動詞の類 ## ●かわる **かわる** ①ある仕事・役割・機能などをそれまでやっていた人がやめて、その同じ仕事・役割・機能などを、役目が別の人になる(ようにする)。「うちの会社は、社長が若手にかわって活気が出てきた」◇一般に、「替わる」と書く。②他の人の仕事・役割・機能などを、別の人が引き継いで行う。「A投手に代わって、B投手がマウンドに立った」「父に代わって、私が戦略会議に出た」◇一般に、「代わる」と書く。「替わる」と書くこともある。③物事が、それと等価値あるいは同じレベルの別の物事になる。「今度の人事異動で人事部にかわった」「これを景品交換所に持っていくと現金に〜」◇一般に、「換わる」と書く。 **崩[くず]れる** 大きい単位の金銭が、同額の小さい単位の金銭になる。特に、紙幣が小銭になる。「すみません、1万円札くずれますか」 **入[い]れ替[か]わる** ①それまでその場所や地位などにあったものが(外部から入ってきた)別のものになる。「しばらく窓を開けて空気が〜のを待つ」「内閣改造で、ほとんどの大臣が入れ替わった」◇「入れ代わる」とも書く。 **入[い]れ違[ちが]う** 今までその場所にいた人が去ったあとで、別の人が現れる。「駅まで迎えに行っているあいだに、どうやら入れ違ってしまったようだ」 **置[お]き換[か]わる** あるものがあったところに、別のものがあるべきかわりにくる。「この省略の形に戻すには、Xキーを押せば1つずつ置き換わります」 **掏[す]り替[か]わる** ひそかに、いつのまにか別のものとかわる。「隣に置いた自分のかばんがすり替わっていた」 **切[き]り替[か]わる** 今までの制度・方法などが、別の制度や規格などがすっかり替わる。「尺貫法がメートル法に切り替わった」 ## ●交代する **交[こう]代[たい]する** ある人が別の人と入れ替わること。「新大阪で車掌が〜した」「姉と〜で父を看病する」▷世代〜・参勤〜◇「交替」とも書く。「主役が交代する」「議長が交代する」のように、役目がそれ限りで後任の人などと代わるときには「交代」、「当番を交替する」のように、仲間うちで仕事の順番を決めて繰り返すときは「交替」を使うことが多い。 **成[な]り代[が]わる** 本人に代わって、その人の立場に立つ。「休養中の社長に成り代わりましてお礼を申し上げます」( **取[と]って代[が]わる** 完全にとってかわる。「ファクシミリがテレホンがダイヤル式電話機に取って代わった」 **代[だい]替[が]わりする** ある地位にある人が、次の代に替わること。「20年ぶりにその店を訪ねると、主人は引退し、息子に〜していた」 <1694> ## ●代行する **代[だい]行[こう]する** ある人の代わりに何かを行うこと。「理事長の職務を〜する」 **代[だい]理[り]する** 職務などを代行すること。「学長を〜して学術交流協定に調印した」▷〜人・〜店 **代[だい]弁[べん]する** 本人の代わりに処理すること。「業務を〜する」「代辨」とも書く。 **代[だい]返[へん]する** 図多く学生が、欠席者になり代わって出席の返事をすること。「憲法概論、〜しといてくれ」 **代[だい]任[にん]する** □代理として任務に就くこと。「所長が不在のため〜する」 **代[だい]務[む]する** □代理として事務を執ること。「経理の担当者が休みなので〜する」 **代[だい]演[えん]する** 代理して出演・演奏すること。「急遽、新人が〜することになった」 **肩[かた]代[が]わりする** 負債などを他人に代わって引き受けること。「借金を〜する」◇「肩替わり」とも書く。 ## ●代診する 1600調べるa●診察する ## ●代読する 1807読むa●声を出して読む ## ●代わりに述べる → 1903述べるa●弁じる ## ●代議する 1918論じるa●議論する ## ●代講する 2102教えるa●教える ## ●代書する → 2201書くa●いろいろな書き方 ## ●代作する → 6800作るa●作る ## ●代参する → 3405拝むa●参る ## ●代納する → 5603おさめるa●納入する ## ●代置する → 6300置くa●置く ## d 形容動詞の類 **入[い]れ替[が]わりに** 入れ替わる様子。「2年ぶりに帰国した彼女と〜に、その妹がアメリカへと旅立った」「この部署は人の〜が少ない」◇「入れ代わり」とも書く。 **入[い]れ違[ちが]いに** 入れ違う様子。「友人が出ていったところと〜だった」「彼とは〜だったようで、会うことができなかった」 ## f 副詞の類 **代[か]わりに** あるん・ものがになっていた役割を、他の人・ものが受け継ぐようす。「病床の父の〜挨拶する」「返事をする〜、にこっと笑ってみせた」「君が行けないなら、〜僕が行こう」 **代[か]わる代[が]わる** 順番に(1人ずつ)入れ替わる様子。「みんなで〜荷物を持つ」「友人が〜見舞いに来てくれた」 **代[か]わり番[ばん]こに** かわるがわる。「〜ぶらんこに乗って遊ぶ」 **交[こう]代[たい]に** ある人が別の人と入れ替わる様子。「2人が〜運転して目的地に到着する」◇「交代で」ともいう。「交替に(で)」とも書く。 **交[こう]代[たい]交[こう]代[たい]に** 何度も交代する様子。「〜見張る」◇「かわりうたいに(で)」ともいう。「交替交替に(で)」とも書く。 **互[たが]い違[ちが]いに** 1つおきに入れ替わったり入りまじったりする様子。「〜お膳を重ねる」 **交[こう]互[ご]に** 2つのものが、1人ずつ、または1つおきに入れ替わる様子。「〜写真をとる」 **交[こも]交[ごも]** □かわるがわる、また、まじり合って現れる様子。「〜主張する」▷悲喜〜「交」とも書く。 ## ●入れ替わり立ち替わり 9002続くf●とぎれずに続く様子 ## ●互いに **互[たが]いに** 一方が他方に対し、また他方が一方に対する関係である様子。「〜助け合う」◇「互いにベストを尽くす」のように「それぞれが同様に」の意も表す。 **御[お]互[たが]いに** 「互いに」のていねいな言い方。「彼らは〜愛し合っている」 **相[そう]互[ご]に** 2人または2つ以上の当事者間で互いに。「〜理解し合う」▷〜扶助◇ややかたい言い方。 ## h 名詞の類:コト・サマ **代[だい]打[だ]** 本来の打者順の選手の代わりに打者となること。「〜でホームランを打った」 **代[だい]稽[けい]古[こ]** 武道や芸道で、師の代理としてつける稽古。「四天王の厳しい〜」 **吹[ふ]き替[か]え** 映画・演劇などで、声優を代えたり、早変わりなどの演出の都合上、ある俳優の代わりにその場面だけを演じること。「どのシーンも〜なしで撮影した」 **スタント** 「吹き替え」の洋語的表現。「あの役者はいつも〜なしで、体を張って演技する」▷〜マン stunt ## ●新陳代謝 → 8801新しいh●新しくなること ## k 名詞の類:モノ **代[か]わり** ある物に代わる物。「砂糖の〜が見つからない」 **代[だい]用[よう]品[ひん]** ある物の代わりに使う物。 **代[だい]替[たい]品[ひん]** 代わりに得る類似の品。「製品の製造中止後は〜にお取り替えします」 **代[だい]替[たい]物[ぶつ]** 大量に生産可能で、代わりはいくらでもあるような商品。 **代[だい]物[もの]** 代わりの品。「〜でまにあわせる」 **代[だい]物[ぶつ]** 代わりの品物。「〜で弁済する」▷〜弁済 ## ●代案 1507考えるk●案 ## ●代名詞 1900言う●品詞、9300等しいよ # S 名詞の類:ヒト ## ●代わり **代[か]わり** ある人に代わる人。「急にやめてしまったアルバイトの〜を探す」「君の〜などいくらでもいる」◇「替わり」とも書く。 **代[だい]役[やく]** 本来の配役の代わりにそれを演じる人。「大主役が交通事故に遭って、中止か〜を立てるかでもめた」◇「私には、とても部長の代役はつとまらない」のように、配役に限らず、一般にある役目の代わりをする人の意で用いることも多い。 **リリーフ** それまでその仕事をしていた人が危機的な状況に追い込まれた場合、 <1695> その状況を好転させるため、その人の仕事を代わりに引き継ぐ人。▷〜ピッチャー relief **ピンチヒッター** 本来その仕事をするはずだった人が、何らかの事情でできなくなったときに、その人の代わりとして急にその仕事をすることになった人。▶pinch hitter **親[おや]代[が]わり** 親の代わりになる人。「いちばん上の兄が〜となって、私たちを育ててくれた」 **代[だい]理[り]母[ぼ]** 不妊の夫婦のために、受精卵を体内で育て出産する女性。「〜が親権を主張して裁判を起こした」 ## ●師範代・代用教員 2102教える ## ●代理 **代[だい]理[り]** ある人の代わりに職務を行う人。「委員の都合がつかない場合、必ず〜を立てること」「今日は部長の〜で参りました」▷課長〜・支店長〜 **代[だい]理[り]** 代理でその役目をする人。▷課長〜◆役職名の下につけて用いる。 **代[だい]理[り]人[にん]** ある役割・権限を(業務として)代行する役目の人。「話し合いの席に〜をよこす」「最近は、スポーツ選手が契約にあたって〜を立てることが多い」 **エージェント** 「代理人」の洋語的表現。▷〜契約 **名[みょう]代[だい]** 目上の人の代理人。「天皇陛下の〜としてここに国民体育大会の開会を宣言します」 **差[さ]配[はい]** 所有者の代理人として農地などを支配する人。◇やや古い時代の言い方。 ## ●身代わり **身[み]代[が]わり** ある好ましくない、あるいは危険な状況に際して、自ら進んで、あるいは無理に、他人の代わり。「発砲事件で自首した男は、どう見ても〜としか思えなかった」「死刑囚の〜になった神父」 **スケープゴート** 他人の罪や責任を負わされる身代わり。「現場の担当者が怠慢な管理職の〜にされた」▷scapegoat **吹[ふ]き替[か]え** 映画・演劇などで、声優を代えたり、早変わりなどの演出の都合上、ある俳優の代わりにその場面を演じる人。 **スタントマン** 映画などの危険な場面の吹き替えを、専門的に行う人。◇単に「スタント」ともいう。▷stunt man **替[か]え玉[だま]** 他人になりすまして、正当な資格を持った人のように見せかけた身代わり。「大量の〜を使って投票させた選挙違反事件」▷〜受験・〜投票 **影[かげ]武[む]者[しゃ]** 戦国時代などに、敵をあざむくため、主君と同じ姿をさせた身代わりの武者。「武田信玄には何人もの〜がいたといわれる」◇「裏にいて指図する黒幕」の意で用いることもある。 **当[あ]て馬[うま]** 相手の様子を探ったり妨害したりするために、仮に表面に出す人。「彼を〜にして出方を見よう」▷〜候補◇雌馬の発情をうながすための馬の意から。 **ダミー** 人をあざむるために、表向きは重要な役を演じる替え玉。「この事件の主役は女のほうで、男は〜にすぎない」▷dummy ## ●かわりに書く人 2200記すs●他人のために文章・文書を書く人 ## u 名詞の類:トコロ ## ●代理店 **代[だい]理[り]店[てん]** 何かを代理して業務を行う店・会社。「火災保険の〜を始める」▷広告〜・旅行〜 **代[だい]行[こう]業[ぎょう]** 何かを代行する業務(の店)。 **エージェンシー** 「代理店」「代行業」の洋語的表現。▷agency ## x 名詞の類:トキ **代[だい]休[きゅう]** 休日出勤の代わりにとる休み。 **振[ふ]り替[か]え休[きゅう]日[じつ]** ①祝日が日曜日と重なったとき、代わりに休みとなる月曜日。②代休。 ## Z その他 **其[そ]の代[か]わり** 前に述べた事柄に代わるものとすることが、前に述べたことと反対の、それと引き換えになるような代わりであることを表すときの言い方。「遊びに行ってもいいけど、〜あとでしっかり勉強しなさい」◇「其の」は、ふつう、かなで書く。 # 9305 かえる ## a 動詞の類 ## ●かえる **かえる** ①ある機能を持った、今まで使っていたものをやめて、その同じ機能を持つ、別の新しいものにする。「花嫁はお色直しで、衣装を5回もかえた」「めがねをかえたら別人のような印象になった」「畳を新しいのに〜」◇一般に、「替える」と書く。②他の人の仕事・役割などを、別の人に引き継いで行わせる。「大事な場面で先発投手にかえて、ルーキーをマウンドに送った」◇一般に、「代える」「替える」と書く。③あるものを、それと等価値あるいは同じレベルの別のものにする。「古本を売って金にかえようとしたが、たいした額にはならなかった」「円をドルに〜」◇一般に、「換える」と書く。「替える」と書くこともある。 **切[き]り替[か]える** あるものから、別のものへと、全面的に選択を変える。「100ボルトから200ボルトに〜」「テレビのチャンネルを〜」「気持ちを〜」◇「切り換える」とも書く。 **スイッチする** 「切り替える」の洋語的表現。「今度の選挙で、与党から野党に〜した」▷switch **シフトする** 自動車のギアを切り替えること。「オートマ車で、楽にかかったので、ギアをトップからサードに〜する」▷shift **転[てん]換[かん]する** 物事を(質的変化をともなうように)切り替えること。「発想を〜してみるといい」▷〜社債(株式への転換も可能な社債)・〜性 **方[ほう]向[こう]転[てん]換[かん]する** 進行している方向や方針などを転換すること。「ヨットの針路を東から南東に〜する」「マスコミ志望を公務員に〜した」 **変[へん]換[かん]する** あるものを、別の性質・形式のものにすること。「旅行先ではアダプターを使って、電源プラグの形状を〜する」「仮名を漢字に〜する」 <1696> 文字〜・誤〜 **コンバートする** コンピューターで、データやプログラムを別の形式のものに変換すること。「テキストファイルに〜する」▷convert **更[こう]迭[てつ]する** ある地位・役職などについている者をやめさせて、他の者に替えること。「その閣僚を〜したことで、政界に激震が走った」 **首[くび]を挿[す]げ替[か]える** ある地位・役職などについている者をやめさせて、他の者に替える。「気に入らない担当者の〜」◇「挿げ替える」は「箝げ替える」とも書く。 ## ●取り替える **取[と]り替[か]える** ①欠陥や消耗、気まぐれなどの理由で、それを別の同等のものと替える。「このテレビは、ブラウン管を新しいものに〜必要がある」「乱丁本なので、取り替えてください」「隣の人と席を〜」◇「取り換える」とも書く。 **交[こう]換[かん]する** ①2つ(以上)の物事の所有権を、互いに相手のものになるようにすること。「お互いに名刺を〜してから話し合いの席についた」「インターネットで食べ物やファッションなどの情報を〜し合う」「円をドルと〜する」「結婚式での指輪の〜」◇「意見(メッセージ)を交換する」などのように、抽象的な物事についていうときは、ややかたいニュアンスを持つ。②あるものを別のものと取り替えること。「この部品はそろそろ新品に〜したほうがいい」「患者のシーツを〜する」 **チェンジする** 「交換」の洋語的表現。「円をドルと〜する」「試合の前半が終わったらコートを〜する」▷change **取[と]り替[か]えっこする** 互いに自分のものと相手のものと替えること。「おもちゃを〜する」 **掏[す]り替[か]える** ひそかに別の、価値が劣ったものに取り替える。「株券をすり替えられた」 **差[さ]し替[か]える** ある部分を、別の(内容の)ものに取り替える。「磨耗した部品を〜」「野球中継を特別番組に〜」◇「差し換える」とも書く。 **引[ひ]き替[か]える** 教えて取り替える。「クロークで番号札を自分のコートと〜」◇「引き替える」とも書く。 **振[ふ]り替[か]える** 一時的に別のものに替える。「運休した区間の代行バスを〜して、振り替えて乗客を運ぶ」 **代[だい]替[たい]する** □別の同類のものにかえること。「人身事故のため他の輸送機関で〜する」▷〜地 **代[だい]替[たい]えする** 「代替」の通俗的な言い方。「化石燃料をバイオ燃料で〜する」 ## ●置き換える **置[お]き換[か]える** 置いてあるもの(の位置)を取り除き、別のものをその場所に置く。「本棚と机を〜」「ロッカーを廊下側に〜」「この表現を別の言葉に〜」◇「置き替える」とも書く。 **置[ち]換[かん]する** 図置き換えること。「水酸基をメチル基に〜する」 **代[だい]入[にゅう]する** 数式中の文字などを数値などに置き換えること。「xに5を〜する」 ## ●換算する 1602数える●計算する ## ●配置換えする **配[はい]置[ち]換[が]えする** 物品の置き場所や、人員の配置をかえること。「机やロッカーを〜したら、部屋が広くなったような気がする」「〜されて、北海道へ行くことになった」 **配[はい]置[ち]転[てん]換[かん]する** ある部署に配置されていた人を別の部署に配置し替えること。「3月の異動で総務に〜された」 **配[はい]転[てん]する** 「配置転換」の略。「今度〜されたところは地獄のようなところだ」 **コンバートする** 野球で、今までの守備位置と違う位置に守備を替えること。「A選手を一塁から三塁へ〜〜する」▷convert ## ●移し換える **移[うつ]し換[か]える** 容器の中身を別の容器に移す。「液体はガラス容器に移し換えてください」「銀行の預金を郵便局に全部〜」◇「移し替える」とも書く。 **入[い]れ替[か]える** 入っているものをかえる。「畳を全部〜」「空気を〜」◇「入れ換える」とも書く。 **換[かん]気[き]する** 室内のよどんだ空気を室外の新鮮な空気と入れ替えること。「たばこを吸うときは〜してほしい」▷〜扇 **詰[つ]め替[か]える** 容器の中に詰まっているものを使いきったとき、その空にした容器の中に同種または別種のものを詰めたりすること。「こちらの大きいトランクに〜ほうがいい」「シャンプーを〜」 ## ●付け替える **付[つ]け替[か]える** 取り付けられているものを取り外して、別のものと替える。「ヨットの帆を〜」 **掛[か]け替[か]える** 掛かっているものを替える。「カーテンを夏物に〜」「壁の絵を〜」 **張[は]り替[か]える** 張ってあるものを、別の新しいものを張る。「ギターの弦を〜」◇ふすまや障子などに関しては「貼り替える」とも書く。 **挿[す]げ替[か]える** 細い部分でつながっているものを、別のものに取り替える。「下駄の鼻緒を〜」◇「箝げ替える」とも書く。 ## ●金品を交換する **両[りょう]替[がえ]する** ①ある単位の金銭を、同額の別の単位の金銭に替えること。「千円札を硬貨に〜する」②ある国の貨幣を相当額の他の国の貨幣に替えること。「ドルを円に〜する」 **崩[くず]す** 大きい単位の金銭を両替して、小さい単位の金銭にする。特に、紙幣を両替して小銭にする。「千円札を百円玉にくずしてください」 **兌[だ]換[かん]する** □紙幣を額面の本位貨幣(金貨・銀貨)と交換すること。「〜銀行」 **換[かん]金[きん]する** 物を現金にかえること。「使わなかった商品券を〜する」「トラベラーズチェックを〜する」▷〜作物 **物[ぶつ]々[ぶつ]交[こう]換[かん]する** 貨幣を使わず、品物を直接交換して取り引きすること。「米と着物を〜する」 **バーターする** 物々交換して貿易すること。▷〜制・〜取引 ▷barter <1697> ## ●借り換える 4214借りるa●金を借りる ## ●預け換える 4215預けるa ## ●着替える 5908着る●着替える ## ●はき替える 5911はくa ## ●組み替える 6805組む●組む♪ ## ●建て替える 6804建てる●いろいろな形で建築する。6 ## ●葺き替える 6810葺くa ## ●植え替える 6304植えるa●植え替える ## ●その他 **持[も]ち替[か]える** 物を持つ手を、もう一方の別の手に替える。「かばんを左手から右手に〜」 **乗[の]り換[か]える** 依頼するものを別のものに替える。「部長はA専務に乗り換えたらしい」 **宗[しゅう]旨[し]替[が]えする** これまでの趣味・主張・好みなどを他のものに替えること。「いつから君は甘党に〜したんだい」 **鞍[くら]替[が]えする** 別の職業や職場に移ること。「参議院から衆議院に〜する」 ## f 副詞の類 **取[と]っ換[か]え引[ひ]っ換[か]え** 替える様子。「〜背広を試着する」◇「取り換え引き換え」の音便。「取っ替え引っ替え」とも書く。 **手[て]を替[か]え品[しな]を替[か]え** 次々に別の方法に替えて、あれこれと試みる様子。「メーカー各社とも、〜、毎年のように新製品を市場に送り出す」「〜説得する」 ## h 名詞の類:コト・サマ ## ●替え **替[か]え** 替えること。「この製品は〜がきかない」◇鷹〜(太宰府天満宮などで木彫りの鷹を参詣人のあいだで交換する神事) **切[き]り替[か]え** 切り替えること。「人員の〜」◇「切り換え」とも書く。 ## ●取り替え・置き換え **取[と]り替[か]え** 取り替えること。「調子が悪いときは〜がきく」◇「取り換え」とも書く。 **互[ご]換[かん]** 図互いに取り替えること。「この部品は〜ができない」▷〜性(純正部品などのかわりに使うことができること) **掏[す]り替[か]え** すり替えること。「論理の〜」 **差[さ]し替[か]え** 差し替えること。「記事の〜」◇「差し換え」とも書く。 **引[ひ]き換[か]え** 引き換えること。▷〜券◇「引き替え」とも書く。 **振[ふ]り替[か]え** 振り替えること。▷〜輸送 **置[お]き換[か]え** 置き換えること。「パソコンの画面上で律に文字の〜をする」◇「置き替え」とも書く。 ## ●移し換え **移[うつ]し換[か]え** 移し換えること。「データの〜」◇「移し替え」とも書く。 **入[い]れ替[か]え** 入っているものを替えること。「空気の〜をしてくれ」「入れ換え」とも書く。 **詰[つ]め替[か]え** 詰め替えること。口〜用 ## ●付け替え **付[つ]け替[か]え** 付け替えること。「電球の〜」 **掛[か]け替[か]え** 掛け替えること。「看板の〜」 **張[は]り替[か]え** 張り替えること。「障子の〜」「貼り替え」とも書く。 **障[しょう]子[じ]張[ば]り** 穴があいたり、よごれたりした障子を張り替えること。 **襖[ふすま]張[ば]り** 穴があいたり、よごれたりしたふすまを張り替えること。 **挿[す]げ替[か]え** すげ替えること。「鼻緒の〜」◇「箝げ替え」とも書く。 **畳[たたみ]替[が]え** 和室の畳を入れ替えること。「〜をしたので、すがすがしい香りがする」 **畳[たたみ]表[おもて]替[が]え** 畳表を新しいものに替えること。「まだ使えると思って、〜ですませた」 ## ●借り換え → 4214借りるh●金を借りること ## ●預け換え → 4215預けるh ## ●はき替え → 5911はくh ## ●組み替え 6805組むh ## ●葺き替え → 6810葺くh ## ●植え替え → 6304植えるh ## k 名詞の類:モノ **替[か]え** 替えるためのもの。「ヒューズの〜はありますか」 **スペア** 交換用の備品。「念のために鍵の〜を作っておく」▷〜タイヤ・〜パーツ・〜キー spare **替[か]え刃[ば]** 交換用の刃。 **転[てん]轍[てつ]機[き]** 鉄道の線路を切り替えるための装置。 **ポイント** 「転轍機」の洋語的表現。▷〜故障 point **スイッチ** 電気で動く機械や器具を動かしたり止めたりするために、電流を流したり遮断したりする、その機械や器具に付属している切り替え装置。「特に見たい番組もないのに、家に帰ると、ついついテレビの〜を入れてしまう」「〜を押す」「機械の〜が切られると、工場の中は別世界のように静かになった」▷タイム〜・〜ボタン・〜オン・〜オフ switch **開[かい]閉[へい]器[き]** スイッチ。 **チャンネル** 放送局ごとに決まっている電波の周波数。ボタンやつまみで切り替えたり合わせたりする。「〜をかえる」「〜を回す」▷〜権(家庭内で優先的にテレビのチャンネルを指定する権利) channel **熱[ねつ]交[こう]換[かん]器[き]** 熱を交換するための装置。冷却・・器はその一つ。 **換[かん]気[き]扇[せん]** 台所・浴室・便所など、室内の換気を行う装置。 ## ●履き替え 5911はくk●履物 ## u 名詞の類:トコロ **代[だい]替[たい]地[ち]** 区画整理などで住人を移転させるときに、その代償として与えるための土地。 <1698> # かえる9305u **代地[だいち]** 「代替地」の古い言い方。 # 言い換える9306a ## a 動詞の類 ### ●言い換える **言い換える[いいかえる]** ある言葉や表現を別の言葉に置き換える。「これを一言で〜ならば、不言実行ということです」◇「言い替える」とも書く。別の同じ、ないし似た意味の表現にする場合と、「『行きませ』と言いかけて、あわてて『行きます』と言い換えた」のように、違う意味の表現にする場合の両方について用いる。 **言い直す[いいなおす]** (間違えたことなどを改めて、あるいは、表現を変えて)もう一度言う。「よく聞こえなかったんで、言い直してください」 **換言[かんげん]** 同じないし似た意味の表現に言い換えること。「〜すれば、まったく無駄であるということだ」 **別言[べつげん]** 別の言葉で表現すること。「今回の選挙の争点は、ぞ最重要課題であると〜することもできよう」 **パラフレーズ** 意味がほぼ等しい、別のよりわかりやすい表現に言い換えること。「格言を〜する」▷paraphrase **読み替える[よみかえる]** 書いてある文や数式などの中にある特定の語句を、それとは別の語句に置き換える。「以下、『大学』は『大学及び高等専門学校』に〜」 ### ●訳す **訳す[やくす]** ある言語での語句・文章などの表現の意味を、その言語とは別の種類の言語(外国語・方言あるいは、別の時代の言語)の相当する表現に言い換える。「次の文を英語に訳しなさい」「万葉集を現代語に〜」 **訳する[やくする]** 「訳す」のかたい言い方。「これを訳すれば以下のようになる」 **翻訳[ほんやく]** 一定の内容を持った文章を(外国語に)訳すこと。「フランス語の戯曲を日本語に〜して上演する」 **通訳[つうやく]** 互いに言語が通じない人のあいだに立って一方の言うことを他方に通じさせるため、一方が話すことを、その場で他方が理解する別の言語に訳すこと。「私の言葉を〜してください」▷同時~ **訳出[やくしゅつ]** ある言語の文章を、別の言語のこなれた文章にすること。「美文調の原著で、〜するのに難渋した」 **誤訳[ごやく]** 間違えて翻訳すること。「二重否定を〜しているから、意味がまるで逆だ」 **訳了[やくりょう]** 翻訳を完了すること。「本書を〜したときには、すでに木枯らしの季節になっていた」 ### ●いろいろな言語に訳す **英訳[えいやく]** 英語に翻訳すること。「論文を〜する」 **独訳[どくやく]** ドイツ語に翻訳すること。 **仏訳[ふつやく]** フランス語に翻訳すること。 **露訳[ろやく]** ロシア語に翻訳すること。 **漢訳[かんやく]** 漢文に翻訳すること。「この仏典はサンスクリットを〜したものだ」 ### ●日本語に訳す **和訳[わやく]** 外国語の文を日本語に翻訳すること。「下の文を〜しなさい」 **邦訳[ほうやく]** (書物・作品を)和訳すること。「詩を〜するのは至難の業だ」 **訓訳[くんやく]** 漢文を訓読して日本語に訳すこと。 ## 読み下す → 1807読むa ## ●漢文を読む ### ●練習問題・試験問題で訳す **英文和訳[えいぶんわやく]** 練習問題・試験問題で、英文を日本語に訳すこと。◇原文がドイツ語・フランス語・ロシア語の場合、その違いに応じて、「独文和訳」「仏文和訳」「露文和訳」という。 **和文英訳[わぶんえいやく]** 練習問題・試験問題で、日本語の文を英文に訳すこと。 ### ●いろいろな訳し方で訳す **重訳[じゅうやく]** ある言語に翻訳されたものを、さらに別の言語に翻訳すること。「ドイツ語から英訳されたカフカの小説を〜する」 **全訳[ぜんやく]** 原文全部を訳すこと。「その作家の作品を個人で〜した英文学者」▷~版 ↔抄訳 **完訳[かんやく]** 原文を完全に訳すこと。「彼の作品は、10年かけて〜された」↔抄訳 **抄訳[しょうやく]** 内容を抄出して訳すこと。「訳本がなかったので、自分で〜してみた」↔全訳、完訳 **共訳[きょうやく]** 2人以上で訳すこと。「夫婦で〜した小説」 **音訳[おんやく]** 外国語の新概念に対して意味を考えて漢字を当てはめて造語することをせず、表音文字(現代では片仮名)に直すだけですますこと。「パソコン関係の用語は〜しただけのものが多い」 **直訳[ちょくやく]** 原文の一語一語に忠実に訳すこと。「〜した文章は日本語としてこなれていないことが多い」 **逐語訳[ちくごやく]** 原文の一語一語をたどって忠実に訳すこと。「単語を覚える必要もあるから、最初のうちは〜したほうがいい」 **意訳[いやく]** 原文の語句や形式にとらわれず、全体の意味をくみ取ってうまく訳すこと。「直訳の小説では売れないだろうから、〜せざるをえない」 **対訳[たいやく]** 原文と訳文を対比して並べること。「私は~のテキストでオランダ語を勉強しました」 **下訳[したやく]** 叩き台的な翻訳をすること。「学生に〜させて、安直に翻訳した」 **改訳[かいやく]** すでに翻訳されている文章を、新しく翻訳しなおすこと。「50年ぶりに〜された小説」 **訳述[やくじゅつ]** 翻訳して著述すること。「自己の見解を披瀝しつつ〜した」 **訳解[やくかい]** 翻訳し、あわせて解釈を述べること。「パーリ語仏典を〜する」 **監訳[かんやく]** (翻訳を担当するほかに)他人の翻訳を監修すること。▷~者 **機械翻訳[きかいほんやく]** コンピュータなどの機械を用いて、人の力を使わず翻訳すること。 <1699> 「文学作品を〜することは恐らく不可能である」 ## ●訳読・解読 1807読むa●読み取る ## ●その他 **吹[ふ]き替[か]える** 洋画やテレビ番組の外国語の会話を日本語に訳し、もとの会話に差し替えて録音する。「画面を見て、口の動きに合わせて〜」 **符[ふ]号[ごう]化[か]する** □通信すべき(言語)情報を、一定の方式(ここにしたがって符号に変換すること。「情報を効率よく〜することによって、通信コストを節約する情報圧縮技術」 **暗[あん]号[ごう]化[か]する** 通常の文章を部外者に理解できないように変換すること。「命令を〜して送信する」 **復[ふく]号[ごう]化[か]する** 暗号化された通信情報を解読して元の形式に戻すこと。「暗号化されたファイルを〜する」 **コード化[か]する** (あらかじめ決めた方式にもとづき)文字や概念を数字や文字の組み合わせで表記すること。「男を1、女を2で〜する」「JISの漢字コードで〜したテキストファイル」◇「コード(code)」は符号・暗号の意。 **コンパイルする** プログラム言語で書かれたプログラムを、コンピューターで実行できる機械語のプログラムにかえること。「ソースプログラムを〜する」▷compile ## h 名詞の類:コト・サマ **言[い]い換[か]え** 言い換えること。「この言葉は〜がきかない」 **吹[ふ]き替[か]え** 吹き替えること。「〜に新人女優を使う」 **訳[やく]** 訳すこと。「この小説は〜が出色だ」 **初[はつ]訳[やく]** 図最初の訳。「本邦〜の詩集」 ## k 名詞の類:モノ ## ●訳された文・文章 **訳[やく]文[ぶん]** 翻訳した文。「この〜はこなれていて読みやすい」⇔原文 **訳[やく]** 「訳文」の略で、より一般的な言い方。「この〜はひどい」 **翻[ほん]訳[やく]** (文学作品などの)訳文。「『罪と罰』は〜もちがんで読んだ」 **定[てい]訳[やく]** ①標準的な訳として定まっている語や文。「identityには〜がない」②すぐれていると定評のある訳。「この言語学書の〜とされてきたものには、実は誤訳が多い」 **名[めい]訳[やく]** 原文の内容・雰囲気をよく伝えている、すぐれた訳。「彼の翻訳は〜で、彼の学への目を開かれた」 **拙[せつ]訳[やく]** 図ったない訳。自分の訳をへりくだって言うときに用いる。 **旧[きゅう]訳[やく]** 古い時代の訳。 **新[しん]訳[やく]** 新しい時代の訳。「シェークスピアの〜が出るそうだ」 **訳[やく]詞[し]** 翻訳された歌詞。「〜のよさで愛唱された」 **訳[やく]詩[し]** 翻訳された詩。「〜のつまらなさは、脚韻のないこともあずかっている」 ## ●訳書 **訳[やく]書[しょ]** 翻訳してできた書物。「著書3冊、〜2冊」 **訳[やく]本[ほん]** ①翻訳してできた本。「名作を〜で読む」②学校で使う外国語の読本(リーダー)を、和訳したあんちょこ。「試験前にあわてて〜で勉強する」 ## ●訳に関する物事 **訳[やく]語[ご]** ある言語の語を、他言語に訳すときに用いる、意味的に対応する語や句。「democracyを下剋上とは、〜として適切ではない」 **適[てき]訳[やく]** 図適切な訳語・訳文。「この類語辞典は〜を見つけるのに大いに役に立つ」 ## ●訳注 2103説くk●注 ## ●翻訳の元になるもの 9100基づくk●原物 ## ●その他 **デコーダー** 暗号化した情報をもとに戻したり変換したりする装置。▷エンコーダー decoder ## ●替え歌 1907歌うk●さまざまな歌 # S 名詞の類:ヒト **翻[ほん]訳[やく]者[しゃ]** その作品を翻訳した人。「無名の〜による労作」 **訳[やく]者[しゃ]** 「翻訳者」の簡潔な言い方。「〜の本職はジャーナリストである」 **翻[ほん]訳[やく]家[か]** 翻訳を職業とする人。「有名な〜」 **通[つう]訳[やく]** ある言語での話の内容を、その場で別の言語に訳して内容を伝える人。「〜を雇って商談に臨んだ」 **通[つう]弁[べん]** 「通訳」の古い言い方。「当時、〜には観光ガイドを兼ねる者もかなりあった」 **通[つう]事[じ]** 「通訳」の江戸時代の言い方。オランダ〜・英語〜◇「通詞」「通辞」とも書く。 **同[どう]時[じ]通[つう]訳[やく]者[しゃ]** 国際会議などで、同時通訳を行う人。「国際会には〜がつきものだ」 ## Z その他 **即[すなわ]ち** 前に述べた事柄を、言い換えたり、説明したりするときに用いる。「鎖国をしていた時代~江戸時代」「彼が生まれたのは1963年、~高度経済成長時代のまっただなかであった」◇「則ち」とも書く。 **こと** 通称などと本名のあいだに置いて、前者が通称など、後者が本名で、両者が同一人物であることを表す語。「独眼流~伊達政宗」 **取[と]りも直[なお]さず** 前に述べた事柄が、後に述べる事柄に完全に一致することを強調する語。「税金が高くなるということは、〜収入が減るということだ」 ## ●要するに△ 9001終わる●終わりに <1700> # 94 良い・正しい(善) # 9400 良い ## a 動詞の類 ## ●よくなる **良[よ]くなる** よりよい状態になる。「前の原稿にくらべるとずいぶんよくなった」「朝から頭痛がしたが、夕方ひと眠りしたら、すっかり気分がよくなった」「器量が~」 **上[あ]がる** 物事の程度が高まって、よい状態になる。「去年よりも成績が〜」「社内での評価が〜」「景気が〜」⇔下がる **上[うわ]向[む]く** 状態がよい方向に向かう。「ようやく景気が上向いてきた」 **伸[の]びる** めざましくよくなる。「店の売り上げが〜」「成績が〜」「あのチームは、若手の選手が伸びていて楽しみだ」 **急[きゅう]伸[しん]する** 急に伸びること。「短期間で業績が〜した企業」 **アップする** 「上がる」の洋語的表現。「猛勉強の成果が出て、クラス内での成績の順位が〜した」⇔ダウン▷up **レベルアップする** 物事全体の水準が上がること。「チーム全体が〜している」⇔レベルダウン◇和製洋語。レベル(level)+アップ(up) **好[こう]転[てん]する** 状態がよい方向に変わること。「事態が〜する」「患者の容体が〜する」→悪化 **改[かい]善[ぜん]する** 都合がよくない状態のものが、よい状態に変わること。「新しい薬を飲んでも症状が〜しなかった」「財務状況の〜」 **引[ひ]き立[た]つ** あるものと一緒になることで、よりよいものになること。「ちょっと酒をくわえると味が〜」「脇役の演技で主役が〜」 **株[かぶ]が上[あ]がる** その人に対する評価がよくなる。「大手企業との契約にこぎつけてから、社内での彼の株が上がった」 **男[おとこ]が上[あ]がる** 「そういうときに逃げずに立ち向かってこそ〜というものだ」 **調[ちょう]子[し]が上[あ]がる** 勢いが強まって、よい状態になる。「開幕から1ヵ月が過ぎても、なかなか調子が上がらない選手」 **調[ちょう]子[し]が出[で]る** 物事がうまく進むようになって、勢いがよくなる。「緊張でかたくなっていたが、試合が中盤にさしかかり、ようやく調子が出てきた」 **調[ちょう]子[し]に乗[の]る** 仕事などが順調に進むようになる。「ようやく調子に乗り始めたころ、突然停電になった」 **軌[き]道[どう]に乗[の]る** 物事が順調に進むようになる。「店の経営が〜まで、ずいぶん苦労した」 **波[なみ]に乗[の]る** 勢いにまかせて、よい方向に進む。「Aチームは、現在6連勝と波に乗っている」 **充[じゅう]実[じつ]する** 内容が十分に豊かで、よい状態である。「今度の新チームはメンバーがずいぶん〜した」「この本は中身がとても〜している」「新ビルの設備は非常に〜している」「あの選手は技術的にも成長しているし、気力も〜している」▷〜感 **脂[あぶら]が乗[の]る** (魚に脂肪がついておいしくなる意から)仕事ぶりが充実する。「あの俳優は、今まさにあぶらがのっている」 **有[う]卦[け]に入[い]る** 運が向いてきて、幸運なことが続く。「1人で大もうけして、すっかり~」◆◇「有卦」は、陰陽道で、7年間続くという幸運な年回りの意。 ## ●高まる。7806高まる●高まる ## ●よくする **良[よ]くする** よい状態にする。「学校のまわりの環境をよくしよう」 **上[あ]げる** 物事の程度を高めて、よい状態にする。「評判を〜」「順位を〜」⇔下げる **伸[の]ばす** 物事の程度をめざましくよくする。「この会社はITサービスで業績を伸ばしている」「生徒ひとりひとりの個性を〜教育をめざす」 **アップする** 「上げる」の洋語的表現。「仕事の効率を〜」 **レベルアップする** (全体の)水準を上げること。「技術の〜をはかる」「学力を〜する」⇔レベルダウン◇和製洋語。レベル(level)+アップ(up) **引[ひ]き立[た]てる** あるものと組み合わせて、そのもののよさをも一段とよくする。「主役を〜働きを見せる」 **株[かぶ]を上[あ]げる** その人に対する評価をよくする。「おぼれている人を助けて、彼は株を上げた」 **男[おとこ]を上[あ]げる** よい行いをして、男の評価を上げる。「今回のことで、彼はすっかり男を上げた」 **男[おとこ]を磨[みが]く** よい男になるよう、心身ともに修業する。「男をみがいて立派な経営者になれ」 **調[ちょう]子[し]を上[あ]げる** 状態や勢いなどを高めて、よい状態にする。「あの選手は、徐々に調子を上げてきた」 **調[ちょう]子[し]を出[だ]す** 悪かった状態や勢いなどをよくする。「からだをほぐす運動をして、いつもの調子を出そうとした」 **改[かい]良[りょう]する** よいものに改めかえること。「使いやすいように〜した新製品」「〜に〜を重ね、ようやく完成する」「まだ〜の余地がある」▷品種〜・品質〜・〜型 **改[かい]善[ぜん]する** よい状態に改めること。「従業員の待遇を〜し、安心して働ける環境づくりに努めるべきだ」「業績は落ち、〜の見通しも立たない」▷〜策・〜案・体質〜・生活〜⇔改悪 ## ●美化する 8202美しいa●快く感じられるようにする ## ●高める 7808高めるa●高める <1701> ## ●磨く **磨[みが]く** 技芸・学問などの程度を、努力していっそうよくする。「もっと芸を磨かないと、一流の芸人にはなれない」「よりよいデザインを生むためには、感性を〜必要がある」◇「研く」とも書く。 **磨[みが]きを掛[か]ける** 今まで磨いてきた技芸・技術などを、さらに向上させる。「彼は腕に磨きをかけて、名手の評価を不動のものにした」「彼女は美しさに磨きをかけて、再び彼の前に現れた」◇「磨く」にくらべて、「よいものを、さらによくする」というニュアンスが強い。 **磨[みが]き上[あ]げる** これ以上はないと思われるほど、技芸・技術などをよくする。「彼は、彼の還暦を祝う会で、磨き上げた芸を披露した」 **磨[みが]きが掛[か]かる** 技芸・技術などが、練習を重ねて、ますます進歩する。「彼の剣の腕はますます磨きがかかり、国内に敵はいなくなった」 ## ●決まる **決[き]まる** 容姿・形・行動などが、よい状態におさまる。「今日のスーツ姿、決まってるね」「敵の意表をつくホームスチールが、みごとに決まった」◇「極まる」とも書く。 **格[かっ]好[こう]が付[つ]く** 体裁が、ほどよく整う。「これだけ大きな会場を用意して、人が集まらないようではかっこうがつかない」◇「恰好が付く」とも書く。 ## ●決める **決[き]める** 容姿・形・行動などを、よい状態におさめる。「スーツでびしっと決めてどこに行くの」「そこで一言ばしっと決めなくちゃ男じゃないよ」◇「極める」とも書く。 **格[かっ]好[こう]を付[つ]ける** 体裁を、ほどよく整える。「いくら内輪だけだといっても、結婚式なんだから、少しはかっこうをつけないとな」◇「恰好を付ける」とも書く。 ## ●その他 **限[かぎ]る** (「〜に限る」の形で)いろいろなものの中で、よいものというと、そのものだけである。「夏は冷たいビールに〜」 **いかす** かっこうがよく、魅力的である。「いかすネクタイをしていますね」「いかすぜ」 **止[とど]めを刺[さ]す** ある物事の中で、それが一番である。「この作家の作品は、初期の小品に〜」 **目[め]を見[み]張[は]る** みは目を見つめるほどである。「このところの彼の成長ぶりには〜ものがある」 **刮[かつ]目[もく]に値[あたい]する** あらためて、よく見てしまうほどである。「彼女の仕事ぶりは〜」 ## ●善処する → 4302扱うa●対処する ## ●善導する 2102教えるa●導く ## C 形容詞の類 ## ●よい **良[い]い** 状態・性質などが、ある基準や条件に合っていたり、それ以上であったりする様子。「今日は〜天気だ」「彼はとても〜人です」「適量の酒は体に〜」⇔悪い◇「善い」「好い」とも書く。 **良[よ]い** 「いい」の、より口語的な言い方。「〜子だねえ」「今度の作品はすごく〜よ」「彼女は気立ての〜子だ」◇「善い」「好い」とも書く。終止形・連体形しかない。 **よろしい** 「よい」の改まった言い方。「ご都合が〜ですか」「入って〜ですか」◇一般に、「○○がよろしい」のように述語として用いる。 **格[かっ]好[こう]良[い]い** 姿・形・行動などが、よくてあこがれるほどである様子。「あなたのボーイフレンドって、すごく〜わね」「おぼれている子供を飛び込んで助けるなんて〜」◇「恰好良い」とも書く。 **かっこういい** 「格好良い」の、よりくだけた言い方。「足が長くて〜彼」◇「かっこういい」ともいう。 **人[ひと]が好[い]い** だまされやすいほど、人の気立てがよい様子。「〜のかが取柄だ」「そんな仕事を引き受けるとは、君も〜な」 **気[き]が好[い]い** 気立てがよい様子。「善良で〜男」◇「気のいい」ともいう。 ## ●悪くない **悪[わる]くない** よい状態であるということ。「まあ、〜話だと思うが」「このワインは、値段の割に〜味だ」 **満[まん]更[ざら]でもない** 必ずしもいやがったり、いやであったりするわけではない、むしろうれしかったり、よいと思っていたりする様子。「好きだと言われて満更でもなさそうな顔つきだった」「彼は彼女の強引さに文句を言ったが、どうやら〜らしく、その目は笑っていた」◇「満更」はあて字。語源未詳。 **恙[つつが]無[な]い** 何の差し支えもなく、無事である様子。「田舎の両親もつつがなく暮らしております」「皆さまのおかげでつつがなく式を進行できました」◇「つつがなく」の形で用いることが多い。 ## ●好ましい **好[この]ましい** 人の姿・態度・行動などの感じがよく、好みにかなう様子。「いつもきちんとネクタイを締めている姿が〜」「彼女のひかえめな態度は、一同に〜印象を与えた」「直接会って話し合うほうが、こちらとしては〜」 **好[この]もしい** 「好ましい」の、やや改まった言い方。「いつもきちんとあいさつする〜青年」 **見[み]好[よ]い** 見た目の感じが好ましいと判断される様子。「もう少ししかっこうができないものか」 **色[いろ]好[よ]い** 希望に沿い、期待どおりである様子。「〜お返事をお待ちしております」 **思[おも]わしい** よい状態であると思われる様子。「病状がどうも思わしくない」◇打ち消しの形で用いることが多い。 **芳[かんば]しい** (期待どおりであり)よい状態であると思われる様子。「このごろ、テストの成績がかんばしくない」◇打ち消しの形で用いることが多い。 **捗[はか]捗[ばか]しい** (期待どおりに)事態がよい方向に)順調に進展している様子。「研究の進捗がはかばかしくない」「〜成果があがらない」◇「果果しい」とも書く。打ち消しの表現を伴って用いることが多い。 <1702> ## ●望ましい 0700望む ## ●めぼしい・目覚ましい 0408目立つと ## ●すばらしい **素[す]晴[ば]らしい** 驚くほどよくて、感心するほかはない様子。「〜ニュースが飛び込んできた」「今日の演奏はすばらしかった」「すばらしく青く晴れ渡った空」 **非[ひ]の打[う]ち所[どころ]が無[な]い** 非常によくて、非難すべきところが少しもない様子。「結婚の相手として、〜人だ」 **願[ねが]っても無[な]い** わざわざ願ってもなかなか実現しそうにないほどである様子。「〜チャンスだ」 **又[また]と無[な]い** これ以上のものは二つとない、あるいは二度とありえないと思われるほど、よい様子。「〜経験」「〜機会を逃してしまう」◇「願ってもない」は、自分が大いに歓迎するということであり、「またとない」は、客観的に望ましいということである。 ## ●この上ない → 5501極まるc ## ●ちょうどよい **丁[ちょう]度[ど]良[い]い** 状態などが、ある基準や条件に合っている様子。「スポーツをするのに〜季節だ」 **丁[ちょう]度[ど]良[よ]い** 「ちょうどよい」の、より口語的な言い方。「〜ところに来た」 **程[ほど]好[よ]い** 度合いが、物事に適している様子。「〜湯加減になったら教えて」 **具[ぐ]合[あい]が良[い]い** 物事の加減や調子が、ちょうどよい様子。「このかばんは雑誌を入れるのに大変〜」◇「具合」は「ぐわい」ともいい、「工合」とも書く。 **都[つ]合[ごう]が良[い]い** 日時・場所などの事情が、ちょうどよい様子。「明日はちょうど時間があいているので〜のですが」 ## ●気持ちよい **気[き]持[も]ち良[い]い** それに接したときに、よい気分を感じる様子。「〜笑顔の老婦人」「〜返事」 **気[き]持[も]ち良[よ]い** 「気持ちよい」の、より口語的な言い方。「秋晴れの青空が、実に〜」 **快[こころ]よい** 気持ちよい。「〜音楽が眠りを誘う」「彼女は私の頼みを快く引き受けてくれた」 **心[ここ]地[ち]好[よ]い** さわやかであったり、ゆったりとくつろげたりと、さまざまなよい気分を感じる様子。「高原の〜風がほおをなでていく」「〜眠り」 **小[こ]気[き]味[み]好[よ]い** 見たり聞いたりしていると気持ちがよい様子。「〜色の音で目が覚めた」 **甘[あま]い** 心がうっとりするように快い様子。「彼女の〜ささやきに、彼はめろめろになってしまった」「〜言葉に気をつけよう」 ## ●たまらない **堪[たま]らない** じっとしていられないほど、よい様子。「温泉にゆっくりつかるのは〜」 **堪[こら]えられない** ずっと続いてほしいと思うほど、よい様子。「子守歌の〜調べにうっとりする」 ## ●その他 **渋[しぶ]い** ①味わいが落ち着いていて趣があり好ましい様子。「〜のどを聞かせる」「〜好み」 **福[ふく]々[ぶく]しい** まわりから祝福されていて、いかにも幸運に恵まれるような顔つきである様子。「〜顔の男」 ## d 形容動詞の類 ## ●よい様子 **良[りょう]性[せい]の** よい性質である様子。特に、病気が治癒する性質のものである様子。「ポリープは〜のものなので心配ありません」→悪性 **良[りょう]質[しつ]の** 品質がよい様子。「〜の大豆を使ったしょうゆ」⇔悪質 **良[りょう]好[こう]な** 状態や調子などがよい様子。「手術後の経過はきわめて〜だ」▷感度〜 **優[ゆう]良[りょう]な** 品質・成績などが特別よい様子。「〜店にマークをうける」▷〜児・〜健康〜児 **最[さい]良[りょう]の** 最もよいものである様子。「〜の策」「人生〜の日」 **最[さい]善[ぜん]の** (考えられる範囲で)最もよいものである様子。「それが今のところ〜の方法だろう」「苦境を脱するための〜の道を模索する」⇔最悪 **次[じ]善[ぜん]の** 最善ではないが、それに次いでよい様子。「〜の策も考えておいたほうがよいでしょう」 **上[じょう]々[じょう]の** この上なくよい様子。「〜の首尾だ」「気分は〜だよ」「今度の作品は〜の出来だ」◇「上乗」とも書く。「上乗」は本来仏教語で、最上の教えの意。 **上[じょう]出[でき]来[ばえ]の** できがよい様子。「これだけできれば〜だ」 **大[おお]出[で]来[き]の** できが予想以上によい様子。「思いがけない〜に喜ぶ」 **プラスの** ①よい、好ましいととらえられる様子。「すべてが〜に作用している」「〜のニュアンスをもつ言葉」⇔マイナス②よい要素が加わる様子。「仕事に〜になる話を聞く」⇔マイナス plus ## ●無上の → 5501極まるd ## ●良い線 7905上回るd ## ●すばらしい様子 **結[けっ]構[こう]な** 足りないところがなく、大変によい様子。「〜お品をいただいて十分だ」 **御[ご]機[き]嫌[げん]な** とてもいかしている様子。「愉快な仲間がいて〜な音楽があれば最高にハッピーだ」 **妙[みょう]なる** えもいえぬほどすばらしい様子。「〜調べ」 **霊[れい]妙[みょう]な** 図容易には評価できないほど、神秘的ですばらしい様子。「〜な風景に心を奪われる」 **天[てん]来[らい]の** 天からきたものであるかのように、すばらしい様子。「〜才」 **目[め]の覚[さ]める様[よう]な** びっくりするほどすばらしい様子。「〜技を決めて優勝した」 <1703> **文[もん]句[く]無[な]しの** 不満などひとつもないほど、すばらしい様子。「今日の演奏は〜の出来だったよ」 **得[え]も言[い]われぬ** 言葉では言い表せないほどすばらしい様子。「〜美しい花が咲いていた」 **会[かい]心[しん]の** 満足して、大変に喜ぶ様子。「やっと〜の作と言えるものができた」 **理[り]想[そう]的[てき]な** 欠点がまったくなく、これ以上は考えられない様子。「〜な間取りの家」「あの2人は〜なカップルだ」 **教[きょう]科[か]書[しょ]通[どお]りの** きちんと基本をふまえていて、理想的である様子。「〜の演技を披露した」 ## ●すてきな 0602引かれるd●すてきな様子 ## ●絶好の **絶[ぜっ]好[こう]の** 何かをするのに、この上もなく都合がよい様子。「今日は〜の行楽日和だ」「〜のタイミングでヒットを打った」 **一[いっ]発[ぱつ]の** 図絶好。「〜の隠れ家を手に入れた」 **好[こう]都[つ]合[ごう]な** 自分にとって都合がよい様子。「彼がこちらへ来てくれるなら〜だ」 **渡[わた]りに船[ふね]** 困っていたり、そうしてほしいと思っているとき、ちょうど都合よく与えられる様子。「事務所が手狭になってきたころ、一回り広い空き部屋があるというので〜と契約した」 ## ●ほどほどの **程々[ほどほど]の** 多すぎず少なすぎず、ちょうどよい程度である様子。「お酒を飲むのも〜にね」 **付[つ]かず離[はな]れずの** 近すぎず遠すぎず、ほどよい距離感である様子。「〜のつき合いがちょうどいい」 **不[ふ]即[そく]不[ふ]離[り]の** □「つかず離れず」の、かたい言い方。「〜の関係を保つ」 ## ●手頃な → 9205当てはまるd●適切な ## ●性質がよい様子 **善[ぜん]良[りょう]な** 人の性質がよい様子。「〜な市民である彼がそんなことをするはずがない」 **御[お]人[ひと]好[よ]しな** 気立てはよいが、他人の言動にだまされやすい性質である様子。「父は、頼まれると断れない〜なところがある」 ## ●心地よい様子 **快[かい]適[てき]な** からだの状態に合っていて気持ちよい様子。「やっと〜〜な住まいを手に入れた」「〜な空の旅を楽しむ」 **極[ごく]楽[らく]な** これ以上ないほど満足し、きわめて快い様子。「〜からゆっくり温泉につかり、一日中ごろごろしていられるなんて〜だ」 **壮[そう]快[かい]な** 元気にあふれ、気持ちよい様子。「スクーバダイビングをして、実に〜な気分を味わう」 **軽[けい]快[かい]な** 軽やかで気持ちがよい様子。「〜な音楽に合わせて行進する」 **豪[ごう]快[かい]な** 堂々として細かいことにこだわらず、気持ちがよい様子。「〜に笑う」 **甘[かん]美[び]な** 快く、うっとりさせる様子。「ドイツリートの〜な調べに酔う」 ## ●爽快な 8201すがすがしいd ## ●調子がよい様子 **好[こう]調[ちょう]な** 調子がよい様子。「あの投手は今年〜な出足だった」⇔不調 **絶[ぜっ]好[こう]調[ちょう]な** 調子が最高によい様子。「最近、彼は〜だ」 **快[かい]調[ちょう]な** 物事が調子よく順調に進んでいる」「車は古いがエンジンは〜だ」「〜なすべり出しを見せる」 **本[ほん]調[ちょう]子[し]の** いつものように、調子がよい様子。「まだ〜でないので、いい記録は期待できない」 ## ●上向きの **上[うわ]向[む]きの** 状態がよくなる傾向にある様子。「景気が〜になる」→下向き **上[のぼ]り坂[ざか]の** 状態がだんだんよくなる様子。「人気が〜の俳優」⇔下り坂 **上[のぼ]り調[ぢょう]子[し]の** だんだん調子がよくなっている様子。「〜の選手を先発メンバーとして使いたい」◇「のぼりぢょうし」ともいう。 ## ●健康な **健[すこ]やかな** 心身が正常で、よい状態である様子。「親ならだれだって、わが子の〜な成長を願う」「子供の〜な寝顔」◇子供について用いることが多い。 **健[けん]康[こう]な** 心身が正常で、病気などでなく、すこやかである様子。「スポーツを通して〜な体をつくろう」「彼は非常に〜な考え方の持ち主だ」 **健[けん]康[こう]的[てき]な** 健康によいと思われるようであったりする様子。「父はジョギングを始めてから日に焼け、〜な肌の色になった」「お酒や賭け事ばかりじゃなくて、もっと〜な遊びをしたらどうだ」 **健[けん]全[ぜん]な** 物事のあり方や人の精神が、安心できるよい状態である様子。「子供たちには〜な精神を持ち続けてもらいたい。そのためには大人が〜〜な社会を作っていく必要がある」「〜な娯楽」 **健[けん]勝[しょう]な** □健康で元気な様子。「ご〜で何よりです」◇多く、「ご健勝」の形で、手紙文で用いる。 **息[そく]災[さい]な** 何事もなく健康である様子。「おかげさまで、両親とも〜です」◇古めかしく、かたい言い方。 ## ●能率的・効率的 → 4902進むd●能率的・効率的 ## f 副詞の類 **良[よ]く** やり方や結果の状態などが、よいと判断される様子。「大変〜できました」「遠いところを〜来てくださいました」「相手の話を〜聞いてやって安心させた」◇かな書きが一般的。「善く」「能く」とも書く。 **善[よ]くぞ** 驚くべきことがよくもできたものだな、などと感心する意を表す、「よく」を強調した言い方。「言いにくいことを〜言ってくれた」 **善[よ]かれと** よくあってほしいという気持ちを表す語。「君にとって〜思ってしたことだ」「〜願う」◇「良かれと」とも書く。文語形容詞「よし」の命令形。 **宜[よろ]しく** うまくいくように、よいようにする様子。「あとは〜やっておいてくれ」 <1704> ## 良い9400f~h ておいてくれ」 04 **宜[よろ]しく** 「よろしく」の古風な言い方。「よしなに」の音便形。 05 **よしなに** ちょうどよいように、うまく。「〜お取り計らいのほど」 06 **運良[うんよ]く** 巡り合わせがよい様子。「〜先頭に並ぶことができた」 07 **折良[おりよ]く** 都合がよい頃合いである様子。「駅へ着いたら〜電車が入ってきた」「荷物が多くて困っていたら〜息子が通りかかった」 ## h 名詞の類:コト・サマ ●よいこと・状態 00 **良[よ]さ** よいこと・程度。「彼には彼なりの〜があるに違いない」「品質の〜にこだわってない」「度胸の〜を買われて、大役に抜擢される」◇「善さ」とも書く。 01 **宜[よろ]しき** 図ちょうどよいこと。「寛厳〜を得て、やっぱりあの人は違うなあ」 02 **善[ゼン]** (正しくて)よいとされること。「〜は急げ」 03 **至善[シゼン]** これ以上は考えられないほど、よいこと。「平和こそが〜ではないか」 04 **小善[ショウゼン]** ちょっとしたよいこと。「〜を積み重ねる」 05 **十善[ジュウゼン]** 仏教で、十悪(殺生・偸盗・邪淫・妄語・綺語・両舌・悪口・貪欲・瞋恚・邪見)を犯さないこと。〜戒 06 **好事[コウジ]** 図よいこと・状態。「〜魔多し(よいことには邪魔がはいりやすいものだ)」 07 **快事[カイジ]** 気持ちのよい出来事。「近来にない〜と、もてはやされる」 ●よいことと悪いこと 08 **善[よ]し悪[あ]し** よいことと悪いこと。「事の〜を見きわめる」 09 **善悪[ゼンアク]** 善と悪。「〜をわきまえる」 10 **清濁[セイダク]** (澄んでいることと濁っていることの意から)善悪。「〜あわせのむ」 11 **明暗[メイアン]** 物事のよい状態と悪い状態。「たった1球の失投が、勝負の〜を分けた」 12 **功罪[コウザイ]** よい点と悪い点。「〜相半ばする」「中高一貫教育の〜を考察する」 ●良否・可否 4111否むh ●運勢がよいこと 13 **大吉[ダイキチ]** (占いで)この上なくよい運勢。「おみくじを引いたら〜だった」 14 **吉[キチ]** さいさきがよいとされること。「その事業を始めたのは、〜日だった」「〜は凶に還る(あまりによい運勢はかえって凶になる)」大凶 15 **中吉[チュウキチ]** (占いで)運勢が、大吉にくらべるとやや劣るが、よいこと。 16 **小吉[ショウキチ]** (占いで)運勢が少しよいこと。 17 **開運[カイウン]** 運が開けること。「〜を祈願する」 18 **吉相[キッソウ]** (占いで)よい運勢が現れている人相。凶相 19 **福相[フクソウ]** いかにも幸福になりそうな人相。貧相 ●福耳 0410聞くm●その他 ●吉兆 9000始まるh●よいことや悪いことのきざし ●吉凶 20 **吉凶[キッキョウ]** 吉と凶。「〜を占う」 21 **日柄[ひがら]** その日の吉凶。「本日はお〜もよく、まことにおめでとうございます」 ●よい方法 22 **良[い]い手[て]** 何かに対処するためのよい方法。「この状況を打開する〜はないものか」◇話し言葉では、ふつう「いい手」という。 23 **妙手[ミョウシュ]** 図ふつうは考えつかないようなよい手。「景気回復の〜はないものか」 24 **良策[リョウサク]** よい方策。「〜はないものか」 25 **上策[ジョウサク]** 図よい方策。「この場合、攻撃よりほかに〜はない」 26 **得策[トクサク]** 有利な策。「ここで離党するのは〜ではない」 27 **良案[リョウアン]** よい考え。「交渉は何度も重ねられたが、双方を納得させる〜はなかなかまとまらなかった」 28 **名案[メイアン]** 効果のある、すぐれた案。「何か〜はないものか」 29 **妙案[ミョウアン]** 感心する、すぐれた案。「それはなかなかの〜だ」 ●よい習慣・風習 30 **良風[リョウフウ]** 図よい風習・風俗。▷〜美俗 31 **良俗[リョウゾク]** 図よい風俗・習慣。「その本は〜を乱すとして、発禁処分となった」 ▷公序〜 32 **美風[ビフウ]** 好ましく、よい風習・風俗。「目上の人を敬う〜がすたれつつある」 33 **美俗[ビゾク]** 図好ましく、よい風俗・習慣。 ●よい行い 2900ふるまうi●善行 ●快いこと 34 **快[カイ]** 文快いこと。「〜をむさぼる」→不快 35 **快感[カイカン]** 快い感覚。「〜を覚える」 36 **恍惚感[コウコツカン]** うっとりとする感じ。「一日中〜にひたる」 37 **快音[カイオン]** 心地よい音。「甲子園に〜が響きわたる」「ラリー車が〜を残し走り去った」◇多く野球で、バットに球がうまく当たったときの音について用いる。 ●その他 38 **好感[コウカン]** 好ましいと思う感じ。「〜をもって迎え入れられる」 ▷〜度 39 **怪我[けが]の功名[コウミョウ]** 失敗だと思ったことが、かえってよい結果をうむということ。「実験はうまくいかなかったが、〜で新しい製品の開発にむすびついた」 40 **一病息災[イチビョウソクサイ]** どこも悪いところのない健康な人より、かえって一つぐらい悪いところのある人のほうが、体に気をつけて長生きするものだということ。「〜というように、若いころ肺を病んだ経験のある人のほうが、かえって長生きする」 <1705> # 良[よ]い9400h~うまい9401a **無病[むびょう]息災[そくさい]** 病気もせず健康であること。「家族の~を願う」 **一陽[いちよう]来復[らいふく]** 冬が終わり、春がやって来ること。(転じて、悪いことが終わり、よい方向に向かう)こと。「~を念じ、柚湯に入る」 ●良縁→2803添うh ## k 名詞の類:モノ **良[い]い品[しな]** 品質のよい品物。「~ぞろいの店」 **見[み]っけ物[もの]** 思いがけなく手に入れた、珍しいものや安値でよいもの。「この品は~だ」「掘り出し物」の転。 **掘[ほ]り出[だ]し物[もの]** 思いがけなく手に入れた、珍しいものや安値でよいもの。「骨董市で〜を見つけた」 ●良書→1807読むk●価値からみた本 ●良著→2204著すn●著作物 ●良貨→4217払うk●貨幣 ●良薬→6703治すk●よく効くとされる薬 ●良材・良木→6804建てるm●建てるための材料 ●良家→8800古いk●古い家柄 ●良港→4800とまるu●港 ## S 名詞の類:ヒト **好[い]い男[おとこ]** 顔立ち、また、気性のよい男。 **好[い]い女[おんな]** 顔立ち、また、気性のよい女。 **好[い]い人[ひと]** 性格のよい人。「彼は本当に~ですね」 **御人好[おひとよ]し** 気立てはよいが、他人につけこまれやすい人。「おだてられて、〜にもてはやされているのよ」 **善人[ぜんにん]** 悪いことをしない、善良な人。悪人 **善玉[ぜんだま]** 善人。特に、物語などの善人役。悪玉◇江戸時代の草双紙で、人の顔を丸く書き、中に「善」と書いたことから。 **好人物[こうじんぶつ]** 気立てがよく、感じのよい人。 **好青年[こうせいねん]** 感じのよい、まじめな青年。「彼女のボーイフレンドは、なかなかの~だ」 **好男子[こうだんし]** 顔立ちがよく、また、態度が立派な男。 **快男子[かいだんし]** 気持ちがさっぱりしていて、俠気のある男。◇「快男児」ともいう。 **好漢[こうかん]** 態度が立派で、好ましい男。 **良民[りょうみん]** (一般の人民である)善良な人民。「~をばかにした政治」 ●良妻→2803添うs●性格・性質からみた妻 ●良友→2802交わるs●友人 ## u 名詞の類:トコロ **ユートピア[ユートピア]** 想像しうる限りでの最上の住みよい世界。「~の建設を夢見る」◇イギリスの政治家トーマス=モアの小説『ユートピア』に由来する。「ユートピア」はギリシャ語で「どこにもない国」を意味する。Utopia **理想郷[りそうきょう]** 想像上の理想的な世界。「~を探し求める」 **シャングリラ[シャングリラ]** 理想郷。◇イギリスのジェームズ=ヒルトンの小説『失われた地平線』(1933年)のなかに出てくる、チベット山中の理想郷の名から。Shangri-La **仙境[せんきょう]** 仙人が住むような、俗世を離れた静かで清浄なところ。「~に分け入る」◇「仙郷」とも書く。 **仙界[せんかい]** 仙人が住むという、俗界を離れた清浄な世界。 # x 名詞の類:トキ **大安[たいあん]** 六曜(太陰太陽暦における吉凶を定めた六つの日)の一。一日中、何を行うにもよいとされる日。「~は結婚披露宴が目白押しだ」仏滅 **吉日[きちじつ]** 縁起がよいとされている日。▷大安~凶日◇「きちにち」「きつじつ」ともいう。 **佳日[かじつ]** よい日。特に、結婚式などをするのによいめでたい日。「~を選んで式を挙げる」◇「嘉日」とも書く。 # Z その他 **一姫[いちひめ]二太郎[にたろう]** 最初に女の子、次に男の子が生まれると育てやすいので理想的だという意の言葉。◇女の子が1人、男の子が2人というのは誤用。 **一富士[いちふじ]二鷹[にたか]三茄子[さんなすび]** 初夢に見ると縁起がよいといわれるものを並べていった言葉。 # 9401 うまい ## a 動詞の類 **上手[じょうず]になる** うまくなること。「毎日学校に通ったおかげで、外国語がかなり〜した」 **熟[じゅく]す** 技芸などが上達し、深みをもつようになる。「芸が~」◇「熟する」ともいう。 **練達[れんたつ]する** 技芸などが練れて上達すること。「合気道に~する」「~の士に出会う」 **熟達[じゅくたつ]する** 物事に慣れて、うまくなったり、技術的にも上達すること。「パン作りに〜した職人を募集する」 **熟練[じゅくれん]する** 物事に慣れて、上手になること。「旋盤に~している労働者」▷~工 **習熟[しゅうじゅく]する** 繰り返し練習したりして、うまくなる、うまく扱えるようになること。「彼女はパソコンに〜している」 **円熟[えんじゅく]する** 十分に慣れて上手になること。「この技に〜するにはかなりの時間が必要だ」 **円熟[えんじゅく]する** 経験を積み、技芸が上達して、豊かで深い味わいをもつようになること。「~した演技で観客を魅了する」▷~味 <1706> **老[ろう]熟[じゅく]する** 図長い年月をかけて円熟すること。「〜した筆づかい」 **老[ろう]成[せい]する** かなりの経験を積んで熟達すること。「〜した芸を堪能する」 **枯[か]れる** 芸などが円熟し、生々しさが消えて深みをもつようになる。「老優の枯れた演技」 **腕[うで]を上[あ]げる** 腕前を進歩させる。「君ももう少し腕を上げないと、一流の料理人とはいえない」 **腕[うで]が上[あ]がる** 腕前が進歩する。「それだけ腕が上がったところを見ると、ずいぶん練習したな」 **年[ねん]季[き]が入[はい]る** 長年その仕事に従事して、そのことに熟練する。「さすがに年季が入っているね。みごとな出来映えだ」◇ふつう、「年季が入っている」の形で用いる。 **年[ねん]季[き]を入[い]れる** 熟練するように、長年その仕事を続ける。「年季を入れた人はさすがに手際がいいね」 ## ●伸びる → 9400良いa●よくなる ## ●その他 **冴[さ]える** 腕前が鮮やかで、みごとである。「技が〜」「冱える」とも書く。 **神[かみ]に入[い]る** 図技術などが、人間のわざとは思えないほどである。「妙技、〜」 ## C 形容詞の類 **うまい** 何かをするときのやり方がよくて、感心するほどである。「〜話だ」「字の〜人」「あの人は本当に歌が〜」「字の〜人」◇「上手い」とも書く。 ## ●心憎い → 0500感じるc ## d 形容動詞の類 **上[じょう]手[ず]な** 能力・技術などがすぐれていて、うまい様子。「去年まで、まったく泳げなかったのに、だんだん〜になってきた」「もっと〜に立ち回ったほうがよい」▷聞き〜・話し〜・ほめ〜・料理〜・買い物〜⇔下手 **達[たっ]者[しゃ]な** 物事に熟達している様子。「口の〜な人」「彼は日本語も〜な外国人」▷腕〜・筆〜・芸〜 **巧[たく]み** 手際よく、上手にこなす様子。「二役を〜に演じ分ける」「争いの核心に触れるのを〜に避けた」 **巧[こう]妙[みょう]な** 高度な技術を用いて巧みに行う様子。「〜な細工を施した工芸品」 **軽[けい]妙[みょう]な** 軽快で巧みである様子。「〜なタッチで日常をつづる」▷〜洒脱 **絶[ぜつ]妙[みょう]な** きわめて巧みである様子。「〜な演技」「〜のタイミングでパスをする」 **精[せい]妙[みょう]な** 細かい点まですぐれて巧みである様子。「〜な細工がほどこしてある建造物」 **精[せい]巧[こう]な** 図細かく、うまくできている様子。「〜な時計」「飛行機の模型は、かなり〜にできていた」 **巧[こう]緻[ち]な** 図細かく巧みである様子。「〜な文章を書く作家」「〜をきわめる」 **至[し]妙[みょう]な** 図この上もなくすぐれていて、巧みである様子。「〜の技」 **神[しん]技[ぎ]の** がすばらしく、人間わざとは思えないほどである様子。「〜の域に達する」「〜の技」 **鮮[あざ]やかな** 上手で手際がよい様子。「〜な手並み」◇どちらかといえば、「たくみ」が根気のいる仕事の評価であるのに対して、「あざやか」は一瞬の手際の冴えに対する評価として使われる。 **見[み]事[ごと]な** 感心させられるほど、うまい様子。「〜な腕前を披露する」「完成までに10年の歳月を要したその作品は、実に〜な出来映えだった」◇「美事」ともあてる。 **ナイスな** みごとだと思い、感心したり、ほめたたえたりする様子。「〜プレー」「〜キャッチ・〜〜バッティング・〜ショット」◇感動詞的にも用いる。▷nice **玄[くろう]人[と]跣[はだし]の** まるで本職であるかのように、技術がすぐれている様子。「あの人のピアノの腕前は~だ」◇玄人がはだしで逃げ出す意。 **老[ろう]練[れん]な** 長く経験を積んで、物事に手慣れている様子。「〜な政治家」 **手[て]足[だ]れ** □技術などがすぐれている様子。「〜の剣客」◇「手練」とも書く。「てだり」の転。 **器[き]用[よう]な** 細かいことやこまかいことなどを巧みにこなす様子。「〜な手つきで編み物をする」 **小[こ]器[き]用[よう]な** なんでもひととおりはこなせるくらいに、ちょっと器用な様子。「彼は〜なので重宝がられている」◇「こきよう」ともいう。 **器[き]用[よう]貧[びん]乏[ぼう]な** 何をやっても器用にこなすが、かえって大成しない様子。「子供のころから〜で、これといって自慢できることがない」 **手[て]綺[ぎ]麗[れい]な** 手仕事などがうまく、仕上がりがきれいな様子。「〜に着物を縫ってもらいたい」◇「手奇麗」とも書く。 **口[くち]八[はっ]丁[ちょう]手[て]八[はっ]丁[ちょう]** 言葉の使い方も巧みなら、事の処理も巧みな様子。「その社長秘書は〜だ」 **得[とく]意[い]な** いつもうまくできて、自信がある様子。「私の〜料理は肉じゃがです」⇔苦手 **得[え]手[て]な** 「得意」の、やや古い言い方。「人前で話すのは〜だ」 **御[お]手[て]の物[もの]** 簡単にできる、得意なことである様子。「こんな料理ぐらいは〜さ、なんかの〜だ」 **遊[あそ]び上[じょう]手[ず]な** 異性などとのつきあいが巧みな様子。「〜な男にだまされる」 ## ●達筆な → 2201書くd●書の巧拙 ## f 副詞の類 **うまく** あることを巧みにこなし、結果に満足できる様子。「びんのふたが〜とれない」「仕事が〜運んだ」「ロケットが〜軌道に乗った」 **旨[う]い事[こと]** 計画どおりに事がうまくいくと期待をかける気持ちを表す。「これが終わったら、旅行に連れて行ってやるぞ」 **首[しゅ]尾[び]良[よ]く** 計画どおりにうまく事が運ぶ様子。「〜運転免許証を手にすることができた」 <1707> ## h 名詞の類:コト・サマ ## ●巧みなこと・さま **巧[うま]さ** うまいこと・程度。「彼が〜なのは、走り方が上だろう」「芸の〜を競う」◇「上手さ」とも書く。 **冴[さ]え** 冴えること。「立ち合い後の突っ張りに〜が見える」 **妙[みょう]技[ぎ]** □感心するようなみごとな技や技術。「〜を披露する」 **神[しん]業[わざ]** ふつうの人間ではとてもできないような技。「〜のような腕前の職人」 **神[しん]技[ぎ]** 図神業。「〜の域に達する」 **名[めい]人[じん]芸[げい]** 名人にしかできないような、すぐれた技術・技芸。「往年の噺家の〜を懐かしむ」 **職[しょく]人[にん]芸[げい]** 職人にしかできないような、すぐれた技術・技芸。「あの選手の送りバントは、まさに〜だ」 **名[めい]調[ちょう]子[し]** に演やや真似のできない、独特の味がある、みごとな語り口。「講談師の〜に聞きほれる」 **ファインプレー** 高度な技術を駆使した、(勝利につながるような)みごとな動き。「サードの〜で、危地を脱した」▷fine play **美[び]技[ぎ]** ファインプレー。「ゴールキーパーの〜に観客は拍手喝采をおくった」 ## ●得意とする事柄 **十[じゅう]八[はち]番[ばん]** 最も得意とする芸。「歌舞伎の十八番」は、歌舞伎の宗家、市川家の芸である18の芝居を「歌舞伎十八番」と呼ぶことから。 **お十[は]八[こ]** 「十八番」の、より口語的な言い方。「そろそろ部長の〜が出るよ」◇市川家が「歌舞伎十八番」を箱に入れて保存したことからといわれる。「十八番」はあて字。 **専[せん]売[ばい]特[とっ]許[きょ]** 他の人が真似のできない、独特の特技。「そいつは彼の〜だから、へたに口出ししないでまかせておいたほうがいい」 **持[も]ち歌[うた]** いつも決まって歌う、得意な歌。「古いシャンソンを〜にしている」 **レパートリー** 得意とする分野。「料理の〜を広げる♪カラオケの〜が広い人」▷repertory ## S 名詞の類:ヒト ## ●あることがうまい人 **上[じょう]手[ず]** 能力・技術などがすぐれていて、ある物事をうまくこなす人。「猿も木から落ちる(上手な人でもたまには失敗する)」▽話し〜・聞き〜・商売〜⇔へた **巧[こう]者[しゃ]** 物事をうまくこなす人。▷試合〜 **見[み]巧[こう]者[じゃ]** 芝居などをよく見ていて、見方がうまい人。「〜をうならせる」 **聞[き]き巧[こう]者[じゃ]** 人の話を聞くのがうまい人。 **業[わざ]師[し]** 多く格闘技で、技をかけるのがうまい人。「〜といわれる力士」 **テクニシャン** 高度な技術をもつ人。「あのベーシストはなかなかの〜だ」▷technician **ベテラン** ある分野で長くそのことに携わり、技術をもった人。▷veteran ## ●玄人・エキスパート 4400携わる●専門家 ## ●名人 **名[めい]人[じん]** ある分野ですぐれた技能・技芸をもつ人。「踊りの〜」「きのこ採りの〜」 **達[たつ]人[じん]** 特定の事柄で道をきわめた人。「剣道の〜」 **至[し]人[じん]** 図ある境地をきわめた、すぐれた人。 **名[めい]手[しゅ]** (ある分野で)技能のすぐれた人。「舞の名手」「あのインプレーは〜ならではだ」 **妙[みょう]手[しゅ]** 図技術のすぐれている人。「琴の〜」 **巧[こう]手[しゅ]** 巧みな技をもつ人。◇「巧手」とも書く。 **神[かみ]様[さま]** その分野で特にすぐれていて、神のようにあがめられている人。「打撃の〜といわれた名選手」◇ふつう、「○○の神様」の形で用いる。 ## z その他 **しめた** 物事が首尾よく運び、喜ぶときに発する語。「〜、うまくいった」と思ったり **しめしめ** 物事が自分の思うとおりに運び、喜ぶときに発する語。「〜、うまく いった」 # 9402 すぐれる ## a 動詞の類 ## ●すぐれる **優[すぐ]れる** 能力・知識・技術・価値などが、一般的な基準や、他のものとくらべて非常に高度である。「すぐれた素質を見抜く」「品質が今までのものより格段にすぐれている」◇「勝れる」とも書く。通常「すぐれている」「すぐれた」の形で用いることが多い。 **秀[ひい]でる** (ある物事のなかで)特にすぐれている。「兄弟のなかでも〜た子」「特にひいでた才能がある」◇通常「ひいでている」「ひいでた」の形で用いることが多い。 **長[た]ける** 図能力・経験が十分である。「弁舌に〜」「世故にたけている」「老けた」 <1708> # すぐれる9402a~d **長[チョウ]じる** 能力が備わっていて、すぐれている。「短歌に~」◇「長ずる」ともいう。 **五指[ゴシ]に入[はい]る** 指で折ってかぞえられるほどの、特にすぐれたものをかぞえた中に入ること(普通、5本の指でかぞえる範囲なので、特に優秀である)。「彼は現代日本の書家として~だろう」 **上回[うわまわ]る** 能力・技量・程度などが、ある基準よりすぐれる(ようになる)。「彼にギターを教えたのは私だが、もう技術的には私を上回っている」「この作品は、予想をはるかに~出来映えだ」下回る **越[こ]える** 能力・技量などが、ある水準よりすぐれるようになる。「わが社の技術は世界をこえた」◇「超える」とも書く。 **抜[ぬ]く** それまで優位に立っていた相手より優位に立つ。「彼はついに彼女を抜いて、クラスでトップになった」 **追[お]い抜[ぬ]く** 追いかけていって、抜く。「あまり成績のよくなかった彼は、努力して30人追い抜いたそうだ」 **追[お]い越[こ]す** 追いかけて、こえる。「わが国は戦後ずっと、先進国に追いつき追い越せと頑張ってきた」 **越[こ]す** (「・・・にこす(こした)」の形で)他にくらべてよい。「質が同じなら安いにこしたことはない」◇「超す」とも書く。 ## ●まさる **まさる** 他のものとくらべて、それよりすぐれている。「技術面では彼のほうがまさっている」劣る◇「優る」とも書く。 **抜[ぬ]きん出[で]る** 同種のもののなかで、ひときわすぐれている。「彼は幼いころから記憶する力は抜きん出ていた」◇「抽んでる」「擢んでる」とも書く。 **抜[ぬ]け出[で]る** 「抜きん出る」の、より口語的な言い方。「ライバルの中からようやく抜け出せる」 **凌[しの]ぐ** (自分よりも優位にあった)他人や以前の自分にまさる。「師を~実力をつける」「前回を~成績をあげる」 **凌駕[リョウガ]** 他のものをはるかにしのぐほど、著しい抜きん出ること。「彼の作品は、他をはるかに〜している」「陵駕」とも書く。 **ずば抜[ぬ]ける** もののとは比べものにならないほど、はるかにすぐれている。「彼はずば抜けて足が速い」 **図抜[ずぬ]ける** 「ずば抜ける」の、やや文章語的な言い方。「英語力が図抜けている」「図抜けて背が高い」◇「頭抜ける」とも書く。「図」はあて字か。 **飛[と]び抜[ぬ]ける** 能力などが、特にすぐれている。「飛び抜けた成績で卒業した」 **群[グン]を抜[ぬ]く** 多くのもののなかで、特にすぐれていること。「彼女はクラスの中でも群を抜いて歌がうまかった」「入試での彼の成績は〜ものだった」 **一頭地[イットウチ]を抜[ぬ]く** 多くの人のなかで、断然すぐれている。「彼の作品は一頭地を抜いていた」◇「一頭地」は「頭1つ分」の意。「一頭地を、抜く」がもともとの言い方だが、「一頭、地を抜く」という言い方が一般的になってしまっている。 **頭角[トウカク]を現[あらわ]す** 能力などが、他の人よりも目立ってすぐれるようになる。「最近めきめきと頭角をあらわしてきた選手」 **素人離[しろうとばな]れ** 素人とは思えないほど、すぐれていること。「~した演技」 **お株[かぶ]を奪[うば]う** その人の得意とすることを、他の人がその人以上うまくやってのける。「主役の〜働きをみせる」 **食[く]う** その人よりもすぐれたことを行ったり、その領分を侵したりする。「新人が他の出演者全員を食ってしまった」 **優越[ユウエツ]** 他のものよりまさって、すぐれていること。「経済的にはA国はB国に〜している」~感 **傑出[ケッシュツ]** 能力が飛び抜けてすぐれていること。「~した人物」 **特出[トクシュツ]** 特別に目立ってすぐれていること。「~した頭脳の持ち主」 **突出[トッシュツ]** 際立ってすぐれていること。「~した才能をもつ青年」 **卓越[タクエツ]** 他よりはるかにすぐれていること。「~した知性を備えた人物」 **卓絶[タクゼツ]** くらべるものがないほど、すぐれていること。「~した技芸」 **卓抜[タクバツ]** くらべるものがないほど、抜きん出ていること。「~した才能」 **冠絶[カンゼツ]** これ以上すぐれたものがないほどであること。「世界に〜する業績」「古今に〜した偉業」 **超絶[チョウゼツ]** くらべるものがないほど、すぐれていること。「~した技巧を駆使する」 **超越[チョウエツ]** ある基準をはるかにこえて、すぐれていること。「他に〜した力の持ち主」 ▶並外れる → 9302異なるa●非常に違う # C 形容詞の類 **輝[かがや]かしい** 非常にすぐれていて、輝くようである様子。「~功績をたたえる」◇「耀かしい」とも書く。 **甲乙付[コウオツツ]け難[がた]い** どちらも同じくらいすぐれているので、優劣をつけがたい様子。「両者とも〜ので、2人とも採用しよう」 **右[みぎ]に出[で]る者[もの]が無[な]い** 非常にすぐれていて、その人にまさる人がだれもいないほどである様子。「染色の技術にかけては、彼女の~」 **追随[ついずい]を許[ゆる]さない** 非常にすぐれていて、他の人が追いかけたり、まねしたりできないほどである様子。「人気もさることながら、性能のよさでも他の〜コンピューター」 ●優劣の差が大きい様子 → 9302異なるc # d 形容動詞の類 **優秀[ユウシュウ]** 非常にすぐれている様子。「彼女は高校を~な成績で卒業されました」「~な人材を確保する」 **立派[リッパ]** 感心させられるほど、すぐれている様子。「~な業績をあげる」「~な家が建ったね」 **上[うえ]の** 地位・実力・質・等級などが(他のものとくらべたときに、より)すぐれている様子。 <1709> 「実力は彼のほうがずっと〜だ」「試合で〜のクラスの選手と対戦する」⇔下 ## ●上出来の 9400良いd●よい様子 ## ●品質などがすぐれている様子 **上[じょう]質[しつ]な** 品質がよく、すぐれている様子。「〜なカシミヤのセーター」 **上[じょう]等[とう]な** (値段が高く)上質である様子。「それはたいへん〜なお品でございます」⇔下等 **特[とく]上[じょう]の** 特別に上等である様子。「〜の寿司を注文しておいた」 **極[ごく]上[じょう]の** 非常に上等である様子。「〜のワイン」 **最[さい]上[じょう]の** 品質などが、最も上等である様子。「この酒は〜の部類に入る」⇔最下 ## ●高級な 6500分けるd●階層・等級、7800高いd●程度が高い様子 ## ●きわめてすぐれている様子 **秀[しゅう]逸[いつ]な** 特にすぐれている様子。「〜な作品がそろっている」 **抜[ばつ]群[ぐん]の** 他より抜きん出てすぐれている様子。「彼女は〜な成績で卒業した」「彼の持久力は〜だ」 **絶[ぜつ]倫[りん]の** 並外れてすぐれている様子。▷精力〜 **ぴか一[いち]の** 図きわめてすぐれていて、目立つ様子。「子供たちのなかでは〜の作品だ」 **草[そう]抜[ぬ]きの** くらべるものがないほど抜きん出ている様子。「〜な走者がいる」 **群[ぐん]を抜[ぬ]いて** すぐれている様子。「今回の出品した絵は、今までの作品のうちでも〜の出来だ」 **世[せい]紀[き]の** 1世紀に1度しか現れないと思われるほど、すぐれている様子。「これが〜の傑作といわれている彼の作品です」 **天[てん]下[か]一[いっ]品[ぴん]の** この世にまたとないと思われるほど、すぐれている様子。「この店のビーフシチューは〜だよ」 **不[ふ]世[せい]出[しゅつ]の** めったに世の中に現れないと思われるほど、すぐれている様子。「〜の名投手」「〜の天才歌手」 **一[いち]流[りゅう]の** その道で特にすぐれている様子。「さすがに〜の店だけあって、味も雰囲気も申し分ない」「〜の画家の作品は、高くてとても手が出ない」▷〜ホテル・〜企業・〜大学 **超[ちょう]一[いち]流[りゅう]の** 「一流」のなかで、特にすぐれている様子。「A店は、東京でも3本の指に入る〜の店だ」 **指[ゆび]折[お]りの** 多くのもののなかで、特にすぐれているものはこれだと、指を折って数え上げられるほどである様子。「日本でも〜の名医に診てもらう」 **屈[くっ]指[し]の** 「指折り」の、ややかたい言い方。「B社は業界〜の優良企業だ」「彼の家は、市内でも〜の名門です」 **有[ゆう]数[すう]の** 数少ない、すぐれたものである様子。「世界〜のオペラハウス」 **随[ずい]一[いち]の** ある範囲の中で、いちばんである様子。「彼が当代〜の作曲家であることに異論はない」「ここは都内〜の高級住宅地です」 「この彫像は、彼の作品のうち、〜の傑作といえる」 **切[き]っての** ある集団のなかで、特にすぐれていて、最もすぐれている様子。「わが校〜優秀な学生」「当代〜論客」 **冠[かん]たる** すぐれている様子。「世界に〜漆工芸の技術」 **最[さい]高[こう]の** ある範囲の中で、いちばんすぐれている様子。「〜の品質を保証します」』〜のメンバーがそろった」→最低 **ベストな** 程度・等級などが最高である様子。「試合は〜のコンディションで行われたい」▷ベスト・テン・〜メンバー⇔ワースト best **至[し]高[こう]の** これ以上高いものがないほど、すぐれている様子。「〜の芸術をめざす」 **珠[しゅ]玉[ぎょく]の** 多く芸術作品が、きわめて(美しく)すぐれている様子。「〜の短編集を上梓する」◇「珠」は真珠、「玉」は宝石の意。 **黄[おう]金[ごん]の** きわめてすぐれていて、価値のある様子。「〜足を持ったサッカー選手」 **非[ひ]凡[ぼん]な** すぐれた才能が発揮された様子。「〜な作品」 **一[ひと]廉[かど]の** 人が際立ってすぐれている様子。「〜の人物」◇「ひとかど」という言い方もある。「一廉」とも書く。 **錚[そう]々[そう]たる** 技量・人格などが格段にすぐれている様子。「〜たるメンバーで構成されたチーム」 **赫[かっ]々[かく]たる** 業績などが輝かしい様子。「〜たる戦果」◇「かくかく」ともいう。 ## ●無比・無双 △ 9302異なるd●大いに違う様子 ## ●上である様子 **優[ゆう]位[い]な** 地位・立場などが、他より上である様子。「今のところ彼が〜に立っている」⇔劣位 **上[じょう]位[い]の** 地位・順位などがよりすぐれていて、上の方である様子。「〜5チームが決勝リーグに進出する」「〜に入る」「男性〜の社会」→下位 **優[ゆう]勢[せい]な** 勢いなどが、他にまさっている様子。「試合運びが〜になる」⇔劣勢 **上[うわ]手[て]の** 技術・能力などが、上である様子。「抜け目のなさでは、あいつのほうが上手だ」のように、悪いことにもいう。 **格[かく]上[うえ]の** 格が上である様子。「〜のチームを相手に戦う」 **増[ま]しな** 今よりは、もっとよいと思われる様子。「もっと〜なホテルはなかったの」 ## h 名詞の類:コト・サマ ## ●すぐれていること **優[ゆう]等[とう]** 成績などがすぐれていること。「〜で卒業した」▷〜生⇔劣等 **一[いち]番[ばん]** 順序をつけたとき、最も上であること。 **一[いっ]等[とう]** 等級がいちばん上であること。「徒競走で〜を取った」 **特[とく]等[とう]** (一等よりもさらに上の)特別にすぐれていること。さ **日[ひ]の長[ちょう]** 経験を積んだことにより、他人よりすぐれていること。「仕事の仕上げについては彼に〜がある」 <1710> ## ●すぐれた評価・等級 **優[ゆう]** 学校などでの評価の一つで、最も優秀な成績であること。 **良[りょう]** 学校などでの評価の一つで、「優」よりやや劣る程度の成績であること。また、品質がよい、あるいはふつう程度であること。 **可[か]** 学校などでの評価の一つで、「良」よりも劣るが、及第できる成績であること。 **秀[しゅう]** 成績・品質などの評価が、「優」よりも上であること。学校での成績は、ふつう「優」「良」「可」で表すが、さらにその上に「秀」をおくこともある。 **特[とく]上[じょう]** □品質などの等級が高いこと。「天丼の〜を頼む」 **特[とく]上[じょう]** 「上」よりも、さらに等級が高いこと。「〜の寿司」 **甲[こう]** 成績・等級などが、最も上であること。古めかしい言い方。「甲」「乙」「丙」で表す。 **乙[おつ]** 「甲」よりも、やや劣ること。 ## ●すぐれているところ **取[と]り柄[え]** その人の長所である、特にすぐれているところ。「なんの〜もない男」「健康が唯一の〜だ」◇「取り得」とも書く。 **真[しん]骨[じょう]** その人のいちばんよいところ。「正直が彼の〜だ」 **美[び]点[てん]** 図ほめるに値する、すぐれたところ。「礼儀正しさが日本人の〜である」 **長[ちょう]所[しょ]** 性格・性能のすぐれている点。「人の〜を見るようにしよう」⇔短所 **特[とく]長[ちょう]** 特にすぐれているところ。「新型冷蔵庫の〜は3つある」 **利[り]点[てん]** 他にくらべてすぐれていたり、有利であったりするところ。「列車の旅の〜は、渋滞に巻き込まれないことと、お酒を飲んだり眠ったりできることだ」「このシステムの〜は、少数派の意見も取り上げることができるところである」 **メリット** 「利点」の洋語的表現。「その計画には、なんの〜もない」⇔デメリット➤merit **見[み]所[どころ]** 見る価値のある、すぐれた点・事柄。 **圧[あっ]巻[かん]** 全体の中で最も感動的で、特にすぐれているところ。「この映画の〜は、なんといっても最後の戦闘シーンだ」 ## ●セールスポイント → 4210売るh●売る物の特徴 ## ●優劣・長短 **優[ゆう]劣[れつ]** すぐれていることと劣っていること。「最終選考に残った2作品で〜を競う」「どちらの演奏も〜つけがたい」 **長[ちょう]短[たん]** 長所と短所。「〜あわせもつ」 **一[いっ]長[ちょう]一[いっ]短[たん]** 長所もあれば短所もあること。「それぞれの意見に〜がある」 ## ●名演 - 4309演じるa●さまざまに演じる ## k 名詞の類:モノ **優[すぐ]れ物[もの]** 図すぐれたもの。「この商品は1台で何役もこなす〜だ」◇「勝れ物」とも書く。 **優[ゆう]品[ひん]** 図すぐれた品。 **上[じょう]物[もの]** 上等の品。「〜が入った」 **極[ごく]上[じょう]** 極上の品。「新茶の〜を贈る」 **逸[いっ]品[ぴん]** 多く美術品などの、すぐれた品。「この大皿は、当代随一の陶工A氏の手になる〜です」 **名[めい]品[ひん]** すぐれた作品・品物。「江戸時代の名工によって作られた〜」「ルノアールの〜を所蔵している美術館」 **絶[ぜっ]品[ぴん]** この世でまれに見るすぐれた作品・品物。「この酒は〜だ」 **神[しん]品[ぴん]** 人間わざとは思えないほど、すぐれている作品。「〜と称賛される」 **名[めい]作[さく]** 小説・演劇など、主として芸術作品の、すぐれていて有名な作品。「児童文学の〜」▷〜集・〜選 **傑[けっ]作[さく]** 特にすぐれた作品。「今世紀最後の〜」「ややもすると小説に〜」→駄作 **快[かい]作[さく]** すばらしいできの作品。「作者自身満足のいく〜」 **大[たい]作[さく]** 規模の大きな(すぐれた)作品。「まれに見る〜」▷超〜 **白[はく]眉[び]** □同類のなかで抜きん出たもの。「歴史小説の〜といわれる作品」 **双[そう]璧[へき]** ある分野において優劣のつけられない、2つの最もすぐれたもの。「日本の古典文学の〜」 **秀[しゅう]作[さく]** 優秀な作品。「彼の作品のなかでは〜といえよう」 **佳[か]作[さく]** 出来映えのよい作品。特に、選には入らなかったがそれに次いで、できのよい作品。▷選外〜 **上[じょう]作[さく]** 平均よりできのよい作品。「なかなかの〜といってよい」 **決[けっ]定[てい]版[ばん]** 他のものがまったくかなわないくらい、できのよいもの。「西部劇の〜」 **会[かい]心[しん]の作[さく]** 自分の思ったとおりのできばえの作品。「今回の出品作は〜で自信がある」 **精[せい]粋[すい]** 図まじりけのない、もっともよいもの。名句・名歌当1908詠む部分。「浮世絵の〜」 ## ●名文 2204著すk●優れた文 ## ●名著 2004著す●著作物 ## ●名訳→ 9306言い換えるk●訳された文・文章 ## ●名言 1900言うk●名言 ## ●名論 → 1918論じるk●さまざまな論 ## ●卓説 → 2103説くk●その他の説 ## ●名案 9400良いh●よい方法 ## ●名答 4102答えるk●答え ## ●名曲→ 8715鳴らすn●曲 ## ●名盤 ➔ 0410聞くk●レコードなど ## ●名画 2202描くm●描いたもの、2206うつすk ## ●映画の類 ## ●すぐれた機器 **名[めい]器[き]** すぐれている(有名な)楽器や器物。「バイオリンの〜ストラディバリウス」 **名[めい]機[き]** 性能がすぐれている(有名な)機械。「ドイツの〜ライカ」「〜スピットファイヤー」◇カメラや飛行機について用いられることが多い。 <1711> ## q 名詞の類:イキモノ **名車**[めいしゃ] 性能がすぐれている(有名な)車。「イタリアの〜フェラーリ」自動車だけでなく、オートバイ・電車などについてもいう。 **名宝**[めいほう] → 3402重んじるk●宝 **名玉**[めいぎょく]・**名石**[めいせき] → 7400かたいn●宝石●その他の石や玉 **名刀**[めいとう]など → 7000切るm●名刀など **名木**[めいぼく]・**名香**[めいこう] → 0507かぐk●香に関係するもの **名木**[めいぼく] → 0106生える●木 **名産**[めいさん]・**名物**[めいぶつ] → 4614取れるk●産物 **名菓**[めいか] → 0305味わうp●菓子 **名水**[めいすい]・**名酒**[めいしゅ] → 0303飲むk●水、m●。 **名薬**[めいやく] → 6703治すk●よく効くとされる薬 ### ●すぐれた馬 **名馬**[めいば] すぐれた、人が乗って用いるための馬。 **駿馬**[しゅんめ] 足の速い、よい馬。 **駿馬**[しゅんめ] 足の速いすぐれた馬。「〜にまたがり、戦場を駆け抜ける」 **竜馬**[りゅうめ] 足の速い、すぐれた馬。◇「駿馬」のほうが一般的。 **騏驎**[きりん] 1日に千里を走るとされる名馬。 **逸物**[いちもつ] 図抜けて優秀な生物のなかで特にすぐれたもの。馬についていうことが多い。◇「いちぶつ」ともいう。古い言い方。人についても用いる。 **名犬**[めいけん] → 0101育てるq●犬 **名花**[めいか] → 0108咲くk●いろいろな花 ## s 名詞の類:ヒト ### ●すぐれた人 **優等生**[ゆうとうせい] 学校での学業・品行のよい生徒。「〜が必ずしも伸びるとは限らない」↔劣等生 **第一人者**[だいいちにんしゃ] その分野で最もすぐれた能力をもっていると認められている人。「学界の〜として名が知られる」 **大家**[たいか] 「ある分野の技・知識などが特にすぐれている人。「古文書研究の〜、A先生の講演会が開かれた」「これは19世紀フランス画壇の〜である、Mの作品です」 **老大家**[ろうたいか] 老熟した、年輩の大家。 **ナンバーワン**[number one] ある集団の中で、いちばんすぐれているとして挙げられる人。「クラスで人気のある〜といえば彼女だろう」◇ふつうは、「No.1」と書くことが多い。 **エース**[ace] ある組織や集団の中で、非常にすぐれた頼りになり、最も大きな働きをする人。「彼はこの研究分野の〜です」◇本来は、トランプの1のカードの意。 **巨匠**[きょしょう] 芸術などの分野で、すぐれた作品を数多く制作し、ひときわ高い評価を受けている人。「世界の〜、A監督の新作が公開された」 **名匠**[めいしょう] 学問・工芸などの分野で、すぐれている人。 **名工**[めいこう] すぐれた工芸品をつくる名匠。 **名医**[めいい] → 6703治す●腕のよい医者 **名僧**[めいそう] → 3403祭る●徳の高い僧 **名優**[めいゆう] → 4309演じる●役者 **名妓**[めいぎ] → 3200遊ぶs●芸者など ### ●すぐれた統治者 **名君**[めいくん] すぐれた君主。「〜の誉れが高い前国主」 **名相**[めいしょう] すぐれた宰相や大臣。「チャーチルはイギリスの〜として名高い」 **名臣**[めいしん] → 4100従う●仕える人 **名将**[めいしょう] → 3701戦う●軍を率いる人 **傑物**[けつぶつ] 傑出した人物。 **豪傑**[ごうけつ] 武勇にすぐれた人物。◇現在では、細かいことにこだわらない大胆な人についていうことが多い。 **英傑**[えいけつ] 大きな働きをする、たいへんな傑物。 **英雄**[えいゆう] 並外れた知恵と勇気をもち、天下国家あるいは人民のために大きな働きをする人。「〜色(女色)を好む」▷〜崇拝 **女傑**[じょけつ] △ 3007女らしいs●大人の女 ### ●最もすぐれている2人以上の人 **両雄**[りょうゆう] 2人の英雄。「〜並び立たず」 **双璧**[そうへき] ある分野において、優劣のつけがたい、2人の最もすぐれた人物。「歌壇の〜」 **三羽烏**[さんばちょう] その分野・集団で、最もすぐれている3人。 **四天王**[してんのう] ①臣下や門弟のなかで力があると並び称される4人。「この道場の〜といわれる私がお相手しよう」②(①の意から)その分野・集団で、最もすぐれている4人。◆仏教で、帝釈天に仕えて四方を守る持国天・増長天・広目天・毘沙門天の4神の称から。 **逸材**[いつざい] すぐれた才能をもった人。「いい仕事をするために、広く〜を求める」 **良材**[りょうざい] すぐれた人材。「天下に〜を求める」 **俊英**[しゅんえい] 能力などが秀でている人。「期待の〜」 **俊秀**[しゅんしゅう] 俊英。「若き〜を抜擢する」 **エリート**[élite] ある社会・集団の中で特に優秀な、選り抜かれた人。「キャリア組の〜たち」▷〜意識 **麒麟児**[きりんじ] すぐれた才能をもち、将来が期待される少年・若者。 **サラブレッド**[thoroughbred] 家柄がよく、すぐれた人物になるであろうと期待されている人。 **人材**[じんざい] → 5405役立つs●役に立つ人 ### ●最優秀選手 **最優秀選手**[さいゆうしゅうせんしゅ] スポーツで、そのシーズンを通してすぐれた成績を残し、最も活躍したと評価された選手。 **MVP**[most valuable player] 「最優秀選手」の洋語的表現。「〜に選ばれる」▷月間〜 <1712> valuable player」の頭文字から。 ## u 名詞の類:トコロ ### ●名山・名水 **名山**[めいざん] 姿が美しかったり、風格が感じられたりする、有名な(りっぱな)山。「上州の〜赤城山」「隠れた〜」▷百〜 **名峰**[めいほう] ㊖(高い)名山。「マッターホルンはアルプスの代表的な〜である」「〜富士を望む」 **名川**[めいせん] 景色が美しいことで有名な川。「富士山麓の〜」 **名流**[めいりゅう] 歴史があったり、流れが有名であったりする川。「旅情豊かな、信州の〜千曲川」 **名勝**[めいしょう] → 8202美しいu **名城**[めいじょう] → 4703遮るm●敵の攻撃を防ぐもの **名園**[めいえん] → 0802楽しむu●庭 **名湯**[めいとう] → 5700出るw●水や湯が湧き出ているところ **名店**[めいてん] → 4210売るu●店 # 9403 偉い ## a 動詞の類 **偉くなる**[えらくなる] → 4902進むa●出世する **偉ぶる**[えらぶる] → 3300いばるa●いばる ## c 形容詞の類 **偉い**[えらい] ㊖すぐれていて感心な様子。「3ヵ国語が話せるなんて〜ね」「〜やつが入ってきた」 **ど偉い**[どえらい] 非常にえらい様子。「とてもそんなふうには見えないが、あの人は〜先生だそうだ」 **凄い**[すごい] すぐれていて感心な様子。「3ヵ国語が話せるなんて〜ね」「〜やつが入ってきた」 ## d 形容動詞の類 **立派な**[りっぱな] すぐれていて感心にたえない様子。「あの若さで社長とはど〜ですね」「〜な考えをもった若者」 **感心な**[かんしんな] 行動や態度が立派で心を動かされる様子。「親の面倒をよくみて〜だ」 **殊勝な**[しゅしょうな] 心がけがよく感心な様子。「多忙な母親に代わって家事を引き受けるとは、〜な子だ」「朝早く起きて勉強するとは〜な心がけだ」◇もとは仏教語で、仏の教えがすぐれている意から。 **健気な**[けなげな] (力の弱い者の)いじらしい立派な行動に、心を動かされる様子。「母を助ける幼い子供たちの〜な姿」「病床の彼女は苦しみをこらえ、〜にも笑ってみせた」 **神妙な**[しんみょうな] ふつうの人にはまねできないほど、心がけがしっかりしている様子。「深く学びたいという〜な心がけに感服する」 **天晴れな**[あっぱれな] 人の立派な行動や態度に感心し、ほめたたえる様子。「あのような不利な状況を乗り越えて優勝するとは〜な態度だった」◇「天晴れ」はあて字。「遖」とも書く。 **見上げた**[みあげた] りっぱな行動をほめる言葉。「あんな厳しい状況になっても、弱音をはかないとは実に〜男だ」 **偉大な**[いだいな] 並外れてすぐれていて、尊敬に値する様子。「〜な功績をたたえる」「〜な人物」 **大いなる**[おおいなる] たいへん大きくて立派である様子。「〜野望をもつ」 **雲の上の**[くものうえの] 自分とくらべて、地位・実力などがはるかにすぐれている様子。「先生は私にとって〜存在です」「〜人」 **押しも押されもせぬ**[おしもされもせぬ] だれからもその実力を認められ、確固たる地位を獲得している様子。「彼は数々の名作に出演し、〜大スターになった」◇「押しも押されもしない」「押すに押されぬ」ともいう。 **歴とした**[れっきとした] 身分や家柄・経歴・素性などが明らかに認められる様子。「あいつはそんじょそこらの馬の骨じゃない、〜家の出だ」 **堂堂**[どうどう] → 3105勇ましいd●毅然とした ## h 名詞の類:コト・サマ **偉業**[いぎょう]・**偉勲**[いくん] → 4301果たすh **偉容**[いよう] → 3306いかめしいh ## s 名詞の類:ヒト ### ●偉い人 **御偉いさん**[おえらいさん] 社会的地位の高い人(をからかっていう語)。「〜の家にしては小さな家ね」 **御偉方**[おえらがた] 「お偉いさん」の、やや改まった言い方。 **御歴歴**[ごれきれき] 地位の高い人々。「〜が集まってなごやかに談笑している」 **偉人**[いじん] 歴史に名を残すような偉大な人物。▷〜伝 **大物**[おおもの] ある分野で高い地位にあり、大きな影響力をもっている人物。▷小物 **権威**[けんい] ある分野で最も力があると、広く世間に認められている人。「彼は心臓外科の〜として知られている」 **泰斗**[たいと] ㊖権威。「言語学の〜としてつとに有名な先生」「泰山(中国の名山)北斗(北斗星)」の略。 **オーソリティー**[authority] 「権威」の洋語的表現。 **大御所**[おおごしょ] ある分野ですぐれた業績をあげ、大きな影響力をもった人。「文壇の〜」◇隠居した将軍の住まいの意から。 **重鎮**[じゅうちん] その分野で勢力があり、重要な地位にある人。「財界の〜が一堂に会する」 **大立て者**[おおだてもの] その分野で最大の影響力をもち、他人を動かす人物。「政界の〜」 **巨頭**[きょとう] ある分野で、指導的な地位にあって大きな影響力をもつ人。「財界の両〜が経済政策について意見を交換した」▷〜会談 <1713> **巨星**[きょせい] ㊖ある分野で輝かしい業績をあげた偉大な人物。「〜墜つ(大人物の死をたとえた言い方)」 **巨人**[きょじん] ある分野で力や才能がずばぬけていて偉大な業績を残した人。「レオナルド=ダ=ビンチはルネサンス期の〜だ」 **大人物**[だいじんぶつ] 偉大な人物。「この子は将来〜になりそうだ」「あの男は〜とはいわないまでも、なかなか立派な男だ」 **元老**[げんろう] 功労のある年配者。「〜が牛耳る経済界」 # 9404 面白い ## a 動詞の類 **面白がる**[おもしろがる] おもしろいと思い、言葉や態度に表す。「そのCDをおもしろがって何回もかけ直し、耳を傾けた」 **興がる**[きょうがる] 珍しいものなどを見て、おもしろがる。「おもしろがって、まるで写真のようだと興がった」 **興に入る**[きょうにいる] ㊖ある物事をおもしろいと感じている状態になる。「宮は散る花のさまを興に入って眺めておられた」 **興に乗る**[きょうにのる] おもしろがって夢中になる。調子づいた気分になる。「ふだんは無口な上司が、酒のせいか興に乗ってカラオケにでも行くかと言い出した」 ## c 形容詞の類 **面白い**[おもしろい] 興味・関心などがひかれ、心がはずむ様子。「この本は〜から、ぜひ読んでごらん」「数学がだんだんおもしろくなってきた」「〜男だから仕事をさせてみよう」 **興味深い**[きょうみぶかい] 興味を生じさせる様子。「友人から〜話を聞く」「〜結果が出た」 ## d 形容動詞の類 **興味津津**[きょうみしんしん] 興味が尽きない様子。〜たるものがある」 ## h 名詞の類:コト・サマ **面白さ**[おもしろさ] おもしろいこと・程度。「今回の映画の〜は格別だ」 **面白み**[おもしろみ] おもしろさの要素。「会ってみたら、なんの〜もない人だった」 **醍醐味**[だいごみ] 物事の本当のおもしろみ。「息の詰まるような投手戦、これぞ野球の〜だ」 **興**[きょう] 心に感じるおもしろみ。「酒席でひとさし舞い〜を覚える」「〜を添える」 **一興**[いっきょう] ちょっとした、あるいは、いっぷう変わった興。「散歩の途中で雨に降られ、濡れて帰るのも〜だ」 **感興**[かんきょう] ㊖おもしろいと感じること。「〜のおもむくままに歌をよむ」 **趣向**[しゅこう] ある物事を行うにあたっての、おもしろみを出すための工夫。「変わった〜のパーティー」「〜をこらした料理に会話がはずむ」 **一趣向**[いっしゅこう] ふつうのものとは少し変わった趣向をこらすこと。「〜のある文章」 **興味**[きょうみ] 知りたくて心がひきつけられること。「車に〜をもつ」「彼女の話に〜を覚える」〜本位 **関心**[かんしん] ある物事に興味をもって、注意を向けること。「地球の温暖化と食料の品質について〜が高まっている」▷〜事 **おもむき**[おもむき] → 9600あるi●趣 ## u 名詞の類:トコロ **佳境**[かきょう] 物事の、ちょうどおもしろくなってきたところ。「物語が〜に入る」 # 9405 ゆかしい ## c 形容詞の類 **ゆかしい**[ゆかしい] 上品で、なんとなく心がひかれる好ましさを備えている様子。「〜人柄の貴婦人」◇「床しい」はあて字。 **奥床しい**[おくゆかしい] 態度に奥ゆかしさがあり、好ましい様子。「〜立ち居ふるまい」 **古式ゆかしい**[こしきゆかしい] 古い時代の様式を伝えていて、好ましさを感じる様子。「この地方には〜行事が残っている」「〜装束でとり行われる」 **育ちの良い**[そだちのよい] 礼儀や作法に気品がある様子。「彼は〜お坊ちゃんで、おっとりしている」 ## d 形容動詞の類 **上品な**[じょうひんな] 品がよく、洗練されている様子。「〜な婦人」「〜な態度」「〜な和菓子」↔下品 **雅な**[みやびな] ㊖(都の文化のような)上品な様子。▷宮廷風」の意の「みやぶ」という古語の名詞形から。 **雅やかな**[みやびやかな] みやびであると感じる様子。上品で趣のある様子。「〜な住まい」「〜な音色が聞こえてくる」 **風流な**[ふうりゅうな] 上品で趣のある様子。「〜を解する人」 **風雅な**[ふうがな] ㊖風流。「桂離宮の〜なたたずまい」 **高雅な**[こうがな] ㊖格調高く、気品がある様子。「大理石でつくられた〜な建物」 **典雅な**[てんがな] きちんと整っていて上品な様子。「〜な風貌」 **温雅な**[おんがな] ㊖おだやかで上品である様子。「〜な人柄」 **閑雅な**[かんがな] ㊖静かで落ち着いていて、上品である様子。「〜な舞」 **高尚な**[こうしょうな] 知性があり、上品な様子。「〜な趣味をお持ちですね」→低俗 **高遠な**[こうえんな] ㊖思想などが、高尚で壮大な様子。「〜な理想を追い求める」 **上品で美しい様子**[じょうひんでうつくしいようす] → 8202美しいd●上品で美しい様子 **しとやか**[しとやか] → 3007女らしいd ## f 副詞の類 **しっとり**[しっとり] ㊖品がよく、落ち着いている様子。「〜とぬれた黒髪」「〜と落ち着いた京人形」「〜とした人妻」 <1714> 古都のたたずまい」 ## h 名詞の類:コト・サマ **品**[ひん] 上品で好ましい感じ。内にこもって表に現れる、いやしい感じや奔放な感じのない、抑制のきいた快さ。「あの老人の物腰には〜がある」「〜のいい服装」「〜の悪い人」 **品位**[ひんい] その人に備わっている品のよさ。「社会人としての〜を保つ」 **品格**[ひんかく] その人に備わっている品の高さ。「横綱には〜を必要とする」 **気品**[きひん] おのずと感じられる上品な感じ。「シャム猫にはどことなく〜がある」 **風格**[ふうかく] ㊖その物や人から感じられる、りっぱで好ましい品格や気品。「政治家らしい〜が備わっている」「〜のある文字」 **格調**[かくちょう] 芸術作品などから感じとれる品格や調子。「〜の高い文章」◇「格調の(が)高い」「格調高い」の形で用いられることが多い。 **エレガンス**[élégance] 上品さ。「大人の〜を追求した服」 **品性**[ひんせい]・**人品**[じんぴん] → 9601備わるi●品 ## s 名詞の類:ヒト **淑女**[しゅくじょ] → 3007女らしいs●大人の女 # 9406 正しい ## a 動詞の類 **正当化**[せいとうか] 自分のとった(正しくない)言動について、あとから正しく見えるように理屈をつけること。「自分の行動を〜する」「政策の誤りを〜しようとする」 **正す**[ただす] → 6701正すa ## c 形容詞の類 **正しい**[ただしい] あるべき姿、またはあらかじめ設けた基準などに合っている様子。「答案には〜答えがほとんどなかった」「漢字を正しく書く」「〜姿勢」「〜行い」 **規則正しい**[きそくただしい] 一定の決まりに従っていて、同じものや事柄が繰り返されている様子。「〜町並みが続く」「〜生活を心がける」 **無理も無い**[むりもない] そうするのも当然である様子。「事故があったのなら遅刻するのは〜」 **明るい**[あかるい] やましいところがない様子。「〜政治」「〜選挙」 **固い**[かたい] まじめで、おもしろみのない様子。「あまりに〜話で肩が凝ってしまった」「あいつは〜男だ」◇「堅い」とも書く。 **礼儀正しい**[れいぎただしい] → 2900ふるまうd●礼儀正しい ## d 形容動詞の類 ### ●正しい様子 **正当な**[せいとうな] 正しくて、道理や法にかなっている様子。「仕事を〜に評価する」▷〜性。〜防衛 **真っ当な**[まっとうな] ㊖法や道徳にかなっているものとして、世間一般に認められている物事である様子。「〜な生き方」「彼の言っていることは〜な主張だ」◇「真っ当」はあて字。 **真面**[まとも] ㊖よいもの、しっかりしたものとして、世間一般に認められている物事である様子。「〜な人間ならそんなことは言わない」「ここ数日〜な食事をしていない」◇「正面」とも書く。 **碌**[ろく] ㊖まともで満足できる物事である様子。「こんなところにいても〜なことはないだろう」「そんなことを言う男は〜なやつじゃない」「昨日から〜に食っていない」◇「陸」とも書く。「碌」はあて字。くだけた言い方。あとに打ち消しの語をともなって、まともで満足できる物事ではないことをいうときに用いられる。 **公明正大な**[こうめいせいだいな] やり方などが正しく、少しも隠し事のない様子。「会長は〜なやり方で選んでほしい」 **フェアな**[fairな] 「公明正大」の洋語的表現。「高校球児の〜な態度に好感がもてる」▷〜プレー◇「公明正大」よりもやわらかい感じの語。 **公正な**[こうせいな] ㊖公平で、正しい様子。「厳正かつ〜な審査の結果、受賞作が決定いたしました」▷〜取引・〜取引委員会 **厳正な**[げんせいな] 規準や規則に厳格であり、公正な様子。「〜な処分」▷〜中立 **品行方正**[ひんこうほうせい] 日ごろの行いが正しい様子。「〜な学生」 **道徳的な**[どうとくてきな] 道徳にかなっている様子。「〜にゆるされない極悪非道な行為」 **人道的な**[じんどうてきな] ㊖人道にかなっている様子。「〜な見地に立って発言する」 **道義的**[どうぎてき] ㊖道義にかかわっている様子。「〜な責任を問う」 **高徳の**[こうとくの] ふつうの人にはない高い徳を備えている様子。「〜の僧の話を聞く」 **有徳**[ゆうとく] ㊖人が本来もつべき徳を備えている様子。「〜の士」 ### ●当然である様子 **当然の**[とうぜんの] 道理にかなっていて、そうあるべきである様子。「落選は〜の結果と受けとめる」 **当たり前の**[あたりまえの] 疑問や議論の余地なく、そうあるべきである様子。「〜ことをしただけですから気にしないでください」◇「当然」にくらべて、道理にかなっている、正当だ、というニュアンスは弱い。 **尤もな**[もっともな] 道理にかなって、当然だと思われる様子。「これじゃあ、いやになるのも〜だ」 **至極**[しごく] この上なくもっともである様子。「彼女が逃げ出すのも〜もっともだ」 **無理からぬ**[むりからぬ] 本来はあまり好ましいことではないが、事情を考えるともっともだと理解できる様子。「そう考えるのも〜ことではありますが」 **合理的な**[ごうりてきな] 理屈や道理に合っている様子。「〜な規制」 **合法的な**[ごうほうてきな] 法律に反していない様子。「〜な措置を取る」 **適法な**[てきほうな] 法律の趣旨に当てはまる様子。「〜な手続き」↔違法 <1715> # 正[ただ]しい9406d **逆説[ぎゃくせつ]的[てき]な** 合理的でないようにみえるが、実は、真実をついているような様子。「ことわざには、『急がば回れ』のように〜なものも見られる」 ### ●正式である様子 **正式[せいしき]な** 正しいとされているとおりのやり方である様子。「~に文書をとり交わす」「~な招待を受ける」略式 **フォーマル[フォーマル]な** 正式・儀礼的なものである様子。特に、正式の、改まった場所などで、着用する服である様子。「~な場」「~な装い」~ウエア・〜ドレスformal **正規[せいき]の** 正式に定められている様子。「~の手続きを踏む」 **レギュラー[レギュラー]の** 「正規」の洋語的表現。「〜のメンバー」~番組◇多く、複合語の構成要素として用いる。regular **正則[せいそく]の** 規則や基準とおりである様子。「~な活用」 **本式[ほんしき]の** 本来そうあるべきやり方である様子。「~のテーブルマナーを教わる」「三味線を〜に習う」略式 **本格[ほんかく]の** 本来そうあるべきと考えられるものを備えている様子。「本格ミステリー」「本格中華料理」のように、多く、複合語の構成要素として用いる。 **本格[ほんかく]的[てき]な** 本格(に近い物事)である様子。「本格的なトレーニングを始める」「今日は〜なインドカレーをつくろう」 **本格[ほんかく]派[は]の** 本来そうあるべきと考えられるものを備えているグループに属する様子。「~の投手」 **本物[ほんもの]の** 見せかけだけではなく、本格的である様子。「あいつの歌唱力は~だ」 **本場[ほんば]仕込[じこ]みの** 本場で習得して、本格的である様子。「~の英語」 **正統[せいとう]な** 正しい系統である様子。「彼こそ〜な後継者だ」 **正統[せいとう]的[てき]な** 正統である性質・傾向を備えている様子。「~な作劇法」 **正統[せいとう]派[は]の** 思考や言動が正統的である様子。「~なファッション」 **オーソドックス[オーソドックス]な** 「正統的」の洋語的表現。「正統派」の意。 ### ●正常な様子 **正常[せいじょう]な** あるべき状態にあり、変わったところのない様子。「JR各線は〜に運転しています」「脈拍、呼吸ともに~であった」「~な発育」異常 **ノーマル[ノーマル]な** 「正常」の洋語的表現。「~な考え方の持ち主」アブノーマルnormal **正気[しょうき]の** 精神が正常な状態である様子。「あんなことを言うなんて、とても〜とは思えない」「~の沙汰ではない」 **素面[しらふ]の** 酒に酔っていないで、正気である様子。「酒好きの彼にしては、珍しく〜だった」◇「白面」とも書く。 ### ●まじめな様子 **真面目[まじめ]な** その物事・人への性質や態度にいいかげんなところがない様子。「あいつは〜な男だから、一緒になっても苦労することはないだろう」「こつこつと~に働く」 **生真面目[きまじめ]な** 非常にまじめな様子。「彼は~だから必ず時間は守るよ」 **糞真面目[くそまじめ]な** まじめすぎて融通がきかない様子。「あの男は~で冗談が通じないのさ」 **真面目[まじめ]腐[くさ]った** いつになくまじめくさった様子。「彼のいつになく~顔を見て、笑いをかみ殺した」 **窮屈[きゅうくつ]な** まじめで堅苦しい様子。「そうすべてを〜に考えずに、少しは息抜きをしたらどうだ」 **四角四面[しかくしめん]な** あまりにまじめすぎて、堅苦しい様子。「そんなに〜に考えないで、まずは一杯いこう」 **誠実[せいじつ]な** まじめで、人の信頼にこたえようとする態度・性格である様子。「彼は〜な人柄なので、同僚の信望があつい」 **篤実[とくじつ]な** 情にあつく誠実である様子。「~な人柄」 **良心[りょうしん]的[てき]な** まじめで誠実である様子。「〜な値段で売る」。古いものでも修理に応じてくれる〜な店」「~な対応で好感がもてる」 **真[ま]っ直[す]ぐな** よこしまな考えや気持ちのない様子。「祖父は〜に生きてきた」「~な気性の持ち主」 **正直[しょうじき]な** うそやごまかしがなく、いつわりのない様子。「おこらないから〜に話してごらん」▷~者 **真[まっ]正直[しょうじき]な** 「正直」を強めた言い方。「あんな〜な人間が、うそなどつくはずがない」 **実直[じっちょく]な** まじめで正直である様子。「父は不器用だったが〜な人間だった」 **謹厳[きんげん]実直[じっちょく]な** 非常に実直である様子。「~に定年まで勤めあげる」 **馬鹿正直[ばかしょうじき]な** 正直すぎて、融通がきかない様子。「~なお人好し」 **愚直[ぐちょく]な** ばか正直。「~な生き方」 **質実[しつじつ]な** 飾りけがなく、まじめである様子。「~な人柄を見込まれる」 **律儀[りちぎ]な** 義理がたく、実直である様子。「〜に年賀状をよこす教え子」「律義」とも書く。 **几帳面[きちょうめん]な** 性格・行動などが、まじめで、きちんとしている様子。「彼は〜な人だから、そんないいかげんな仕事はしない」「彼女は講義の内容を、細部まで〜にノートに書き留めていた」 ### ●本当である様子 **本当[ほんとう]の** ①いつわりでもなく、表面的でもない様子。「~のことを話してごらん」「彼女こそ私の〜の友人だ」嘘②本来そうあるべきである様子。「退院してから1週間経ったが、体はまだ〜ではない」◆より口語的に、「ほんと」ともいう。 **真[まこと]の** 「本当①」の古めかしい言い方。「それは〜の英雄だ」「実」「真」とも書く。 **真[しん]の** 本当である様子。「長いつきあいだが、彼の〜の姿は知らない」 <1716> **実の**[じっさいの] ㊖真実・事実である様子。「あの2人は〜の親子だと思っていた」 **真正な**[しんせいな] ㊖本物である様子。「〜な証言」 **正真正銘の**[しょうしんしょうめいの] 本物・真実であることに少しの疑いもない様子。「これは〜のピカソの絵です」◇相手の疑いを強く打ち消すときなどの言い方。 **真性の**[しんせいの] 偽りでない様子。「〜のコレラであることが判明した」↔仮性 **純正な**[じゅんせいな] 他のものが混じっていない純粋な様子。「これは〜な文学の見本といえる」◇「醇正」とも書く。 ### ●無罪である様子 **無罪の**[むざいの] 罪を犯していない様子。「彼の〜を信じています」▷〜放免 ↔有罪 **無実の**[むじつの] 事実でない様子。「〜の罪を着せられて刑務所へ送られた」「〜を訴え続ける」 **無辜の**[むこの] ㊖罪がない様子。「〜の民を巻き込む戦争」「辜」は「罪」の意。 **白の**[しろの] ㊖俗無罪。「あいつは〜だぜ」↔黒 **正確な**[せいかくな] → 1603確かめるd●確かな様子 ## f 副詞の類 ### ●本当に **本当に**[ほんとうに] まったくそのとおりであると心から思う様子。「〜困った子だ」「〜お気の毒な方です」「〜うれしいと思います」 **実に**[じつに] 「本当に」の、ややかたい言い方。「〜うまそうに食べるね」「〜よく気がつく男だ」 **本に**[ほんに] 「本当に」の古めかしい言い方。「〜かわいい子じゃ」 **真に**[しんに] ㊖文本当に。「〜そのとおりである」◇古めかしい言い方。 **誠に**[まことに] 「本当に」の改まった言い方。「〜申し訳ございません」 ### ●間違いなく **間違い無く**[まちがいなく] 誤りがなく、正しい(と思われる)様子。「犯人は〜あの男だ」 **確かに**[たしかに] 間違いなく、そうである(と信じる)様子。「領収書は〜受け取りました」 **正に**[まさに] 間違いなく、そうである様子。「上記金額〜受領しました」「〜君の言うとおりだ」 **正しく**[まさしく] ㊖まさに。「顔ははっきり見えないが、あの歩き方は〜彼だ」 **きちんと**[きちんと] → 6414整うf ### ●本当は **本当は**[ほんとうは] 別に真実があることを示すときに用いる語。別のところにある真実・事実を打ち明けるときに用いる語。「〜どうだったんだ、正直に言いなさい」「〜私がやりました」 **実は**[じつは] 黙っていたり隠していたりした真実・事実を、打ち明けるときに用いる語。「〜結婚しているんです」 **其の実**[そのじつ] 違ったふうに思われているであろう真実を話すときに用いる語。 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●正しいこと **正**[せい] ㊖①道理にかなった正しいこと。「政は〜なり〈論語〉」↔邪、誤②正式な、また、おもなほう。「〜と副の議長2名を選出する」→副 **是**[ぜ] ㊖文正しいと思われること。「あなたの意見を〜とすることはできない」↔非 **本筋**[ほんすじ] 物事が本来進むべき過程。「話が〜から外れている」 **正道**[せいどう] 物事の正しいやり方・過程。「学問の〜を行く」↔邪道 **表街道**[おもてかいどう] まともな正しい人生。「彼は人生の〜を歩んでいる」 **正格**[せいかく] ㊖規則に正しくあてはまっていること。〜活用↔変格 **中正**[ちゅうせい] ㊖文考えや立場などが、偏らず正しいこと。 **中庸**[ちゅうよう] ㊖考えや行動が偏っていないこと。「〜を得た政策」 **中道**[ちゅうどう] 考え方などが穏当で、中庸であること。▷〜政治 **合理**[ごうり] 理屈や道理に合っていること。「あくまでも〜的に判断する」↔非合理 **合法**[ごうほう] 法律に反していないこと。「〜であるとの判断」▷〜的 ↔非合法 **真実**[しんじつ] うそいつわりのない本当のこと。「〜を告白する」↔虚偽 **誠**[まこと] うそいつわりのない本当のこと。「うそから出た〜(うそのつもりで言ったのに、うそが本当になってしまうこと)」 **事実**[じじつ] 実際にある(あった)事柄。「〜は小説よりも奇なり」↔虚構 **史実**[しじつ] 歴史上の事実。「〜にもとづくドラマ」 **真相**[しんそう] ある出来事の、(まだ知られていない)本当の事情。「なぜ彼は発したのか。事件の〜はいまだわからないままだ」 **真意**[しんい] → 1507考えるh●真意 ### ●道 **道**[みち] 人としての正しい生き方。「〜をあやまる」 **人道**[じんどう] 人として守るべき道。「それは〜にもとる、恥ずべき行為だ」 **道徳**[どうとく] ㊖社会において、物事の善悪を考え、正しく行動するための規準。▷〜教育 **倫理**[りんり] 社会において、物事の善悪を考え、正しく行動するための守るべき道。「〜にそむく」▷政治〜・〜学・〜観・〜家 **モラル**[moral] 「道徳」「倫理」の洋語的表現。「外国の〜と日本の〜」「〜に反するような行為」 **道理**[どうり] 人としておこなうべき正しい道。「ものの〜をわきまえる」 **道義**[どうぎ] ㊖道理。「〜に外れる」▷〜心 **条理**[じょうり] ㊖図そうあるべきであること。「〜不当を問う」「〜を尽くして人を説得する」 <1717> 正しい9406h~s 24 **真理[シンリ]** どのような条件下でも変わることのない、正しい道理。「正しいとされていることが、必ずしも〜だとは限らない」 25 **真[シン]** 図真理。「~と善と美」 26 **正義[セイギ]** 道義にかなった正しいおこないや態度。「~を貫く」「~は勝つと信じている」「~感」 27 **義理[ギ リ]** 人としておこなうべき正しい道。特に、人とのつきあいで、来さなくてはならないこと。「~を欠いては生きていけない」「彼の俳句は〜にもうまいとはいえない」 28 **仁[ジン]義[ギ]** 社会において、従うべき倫理・義理。「~に外れる行為を慎む」 29 **秩[チツ]序[ジョ]** 社会全体がうまくいっているべき順序や決まり。「組織の〜を乱すような独断専行はやめたまえ」「~正しい学校生活を送る」安寧~・社会~ 30 **秩序[チツジョ]** 文社会の秩序。~良俗 31 **人倫[ジンリン]** □人の守るべき道徳的な秩序。「~の道を説く」 32 **信[シン]義[ギ]** 人としての正しい道を守ること。「~を重んじる」 33 **大[タイ]義[ギ]** □人として、最も大切な道。特に、国家・主君に対してとるべき道。「いかなる~を唱えようとも、テロは容認できない」 34 **大義名分[タイギメイブン]** □人として守るべき道義。「~を通す」 ### ●良心・まごころ 35 **良心[リョウシン]** 物事の善悪を判断して正しいことをしようという心。「~に恥じない生き方をしたい」「~を痛める」 36 **道徳心[ドウトクシン]** 道徳を守ろうとする心。「~を育てる教育」 37 **道心[ドウシン]** 図道徳心。「~に沿って生きる」 38 **義心[ギシン]** 図正義・忠義を重んじる心。「~を起こして決起する」 39 **恒心[コウシン]** 図不正の誘惑などに動じない心。「恒産(安定した職業・財産)なきものは~なし」 40 **真心[まごころ]** うそいつわりのない、真剣で純粋な気持ち。「~をこめて」たプレゼント」 41 **真情[シンジョウ]** 図まごころ。「~を吐露する」 42 **誠[まこと]** 誠実な相手のためを思う気持ち。「~を尽くす」◇「実」「真」とも書く。 43 **実[ジツ]** 誠実な気持ち。「あの人は〜のある人だ」 44 **誠心[セイシン]** 図まごころ。あれは、彼の一から発せ▷~誠意 45 **誠意[セイイ]** 偽りやごまかしのない、まじめな気持ち。「~が通じたのか、かたくなに拒否していた先方が相談に応じると言ってきた」「彼の発言からは〜が感じられない」 46 **丹誠[タンセイ]** 「まごころ」のかたく、古めかしい言い方。「父が~(を)込めて育てた盆栽」 47 **熱誠[ネッセイ]** 図ひたむきなまごころ。「感謝の言葉を~をこめて述べる」 48 **至誠[シセイ]** 図この上なく誠実な心。「~天に通ず」 49 **至心[シシン]** 図「至誠」の古めかしい言い方。「~をもって事にあたる」 50 **衷情[チュウジョウ]** うそやいつわりのない気持ち。「~を吐露する」 51 **至情[シジョウ]** この上ないまごころ。「~あふれる言葉」 ### ●正否 52 **正否[セイヒ]** 正しいかどうかということ。「~の判断」 53 **正誤[セイゴ]** 正しいか間違っているかということ。「~を見分ける」 54 **正邪[セイジャ]** 道徳的に正しいか悪いかということ。「~をわきまえる」 55 **是非[ゼヒ]** 是か非かということ。「~を問う」 56 **是是非非[ゼゼヒヒ]** 立場にとらわれず、いいことはいい、悪いことは悪いとはっきり態度を決めること。▷~主義 57 **理非[リヒ]** 道理にかなっているかどうかということ。「~をわきまえることが肝要だ」 58 **曲直[キョクチョク]** □(曲がったこととまっすぐなことの意から)不正なことと正しいこと。▷理非~ 59 **順逆[ジュンギャク]** □(順序が正しいことと逆であることの意から)道理に合うことと合わないこと。「~を心得て行動する」 60 **白黒[しろくろ]** 正しいか正しくないか、あるいは、有罪か無罪かということ。「~をはっきりさせる」 61 **黒白[コクビャク]** 図しろくろ。「~を争う」 ### ▶真偽 62 **真偽[シンギ]** 本当かいつわりかということ。「~のほどはわからない」 63 **真否[シンピ]** 図本当かそうでないかということ。「事の〜を確かめる」 64 **虚実[キョジツ]** うそとまこと。「~をないまぜて話す」「~とりまぜた話」 65 **真贋[シンガン]** □本物かにせものかということ。「掛け軸の~を鑑定にゆだねる」 ### ▶正体 66 **正体[ショウタイ]** 変装したりして、外見ではわからない、人やものの本当の姿。「その男の〜は敵国のスパイだった」「ときどき森の奥から聞こえる奇妙な音の〜は、鳥の鳴き声だった」▷~不明 67 **本体[ホンタイ]** 文本当の姿。「~を現す」 68 **真骨頂[シンコッチョウ]** そのもの本来(ならでは)の価値や姿。「その粘り強さが山本氏の〜..である」 ### ●実体△ 9600あるh●実際の状態や事柄 ## k 名詞の類:モノ ### ●本物 00 **本物[ホンモノ]** いみじうたわれているとおりの、本当の物。「ダイヤが~かどうか鑑定してもらう」▷~志向 にせもの ### ●実物・現物 9903ものk●物 ## S 名詞の類:ヒト 00 **正義漢[セイギカン]** 不正を憎み、不正を見たら必ず正そうとする人。 <1718> # 正しい9406s~z **義人[ギジン]** 自分の利害をかえりみず、正しいと信じたことをやりとおす人。 **義民[ギミン]** 「義人」の古めかしい言い方。 **義士[ギシ]** 義人。特に、赤穂四十七士(主君である浅野内匠頭[あさのたくみのかみ]のかたきを討つため、討ち入りを果たした旧赤穂藩の藩士)。 **人格者[ジンカクシャ]** 人格がすぐれていて、正しく生きている人。「教師は〜であるべし、というのが父の口癖だった」 **高士[コウシ]** 人格のすぐれた高潔な人。 **君子[クンシ]** 人格がすぐれていて、徳の高い人。「~危うきに近寄らず」「~豹変す」 **聖人[せいじん]** 理想的な人格者として仰がれる人。~君子 **士[シ]** 教養・道徳などを身につけた男子。「高潔の~」「好学の~」 **真人間[まにんげん]** 犯罪などに手を染めず、まじめで正しい生活を送っている人。「これからは〜になって頑張ります」 **道徳家[どうとくか]** 道徳に厳格な人。 **道学者[ドウガクシャ]** 人情を無視して道徳上のことばかりを説く人(をからかっていう語)。 **律儀者[りちぎもの]** 義理堅く実直な人。「~の子だくさん(律儀な人は家庭も円満となり、したがって子供が多い)」◇「律義者」とも書く。 **堅物[けんぶつ]** がんこなまでにまじめな人。「彼は〜で通っているから誘ってもむだだろう」「堅蔵」 **堅蔵[けんぞう]** 「堅物」を人名のように言った語。 **石部金吉[いしべきんきち]** 非常に物堅くきまじめな人。◇かたい物を並べて、人名のように言った語。さらに強調して「石部金吉金兜」ともいう。 ## Z その他 **宜[うべ]なる哉[かな]** 「いかにもっともである」という気持ちを表す言葉。◇「うべなるかな」ともいう。 <1719> # 95 悪い・怪しい(悪) ## 9500 悪い ### a 動詞の類 #### ●悪くなる **悪くなる**[わるくなる] 物事の状態が悪くなること。「気分が〜」「暮らし向きが〜」「仲が〜」 **悪化**[あっか] 物事の状態が悪くなること。「病状が〜する」「父との関係が〜する」「経営が〜する」「環境の〜を防ぐ」↔好転 **下がる**[さがる] 物事の状態が、それまでよりも悪くなる。「成績が〜」 **ダウン**[down] 「下がる」の洋語的表現。「内閣支持率が〜する」▷アップ **レベルダウン**[level down] (全体の)水準が下がること。「今回の作品は、前作にくらべて〜しているように思える」↔レベルアップ◇和製洋語。レベル(level)+ダウン(down) **落ちる**[おちる] よかった状態が悪くなる。「鮮度が〜」「成績が急に〜」 **暗転**[あんてん] 物事が急に悪い方向に向かうこと。「社長の退任を機に経営状態が〜する」 **下向く**[したむく] 物事の状態が、悪い方向に向かう。「景気が下向いている」↔上向く **低下**[ていか] 物事の程度が悪くなること。「品質が〜する」「学力が〜する」↔向上 **下降**[かこう] 物事の程度がどんどん悪くなっていくこと。「その女優の人気は〜し、往年の美貌ももはや見る影もない」 **低落**[ていらく] 評判・勢いなどが著しく下がること。「首相の人気が〜の一途をたどる」「党勢の〜」 **がた落ち**[がたおち] 程度・価値などが急激に下がること。「進級したとたん成績が〜する」「そんなことを言うと評判が〜ですよ」 **劣化**[れっか] 性能・品質が悪くなること。「部品のゴムが〜して起きた事故」 **輩る**[ばえる] ㊖病が重くなる。「病気が急に〜」 **振り返す**[ぶりかえす] いったんおさまっていた病気や天候・問題などが再び元の(悪い)状態に戻る。「風邪が〜」「寒さが〜」 **病膏肓に入る**[やまいこうこうにいる] ㊖病気が進行して治る見込みがなくなる。「〜に入り、治療の施しようがない」◇比喩的に、どうにも止めようがないほど物事に熱中する意で用いられることが多い。 **株が下がる**[かぶがさがる] それまでのよい評判が悪くなる。「彼がエゴイストだとわかって、すっかり株が下がった」 **男が下がる**[おとこがさがる] ㊖男としての評判や評価が悪くなる。「こんなときに逃げ出したら〜というものだ」 **勇が廃る**[いさみがすたる] ㊖男としての面目がつぶれる。「これで〜と腹を立てた」 **裏目に出る**[うらめにでる] よかれと思ってしたことが、かえって悪い結果になる。「早めのピッチャー交代が裏目に出てしまった」 **けちが付く**[けちがつく] 縁起が悪く感じられて、物事がうまくいかなくなる。「この博覧会は、台風が上陸して、初日からけちがついた」 **低まる**[ひくまる] → 7807低まるa **荒れる**[あれる] → 7302荒いa **こじれる**[こじれる] → 6602絡まるa●もつれる **退歩する**[たいほする] → 6210返るa●戻る #### ●おちいる **おちいる**[おちいる] 困った状態や悪い状態に入って、そこから抜け出せなくなる。「新製品の予想外の不振で、会社が危機におちいった」「錯覚に〜」 **堕する**[だする] ㊖本来あるべき水準から、価値の低い水準におちいる。「金権腐敗に堕した政治」◇「堕す」ともいう。 **羽目になる**[はめになる] ㊖望まない結果になって、困った状況になる。「結局、言い出した自分が責任者を引き受けるはめになった」◇「破目になる」とも書く。「動詞+はめになる」の形で用いる。 #### ●悪くする **悪くする**[わるくする] ある物事の状態を悪いものにする。「暗い所で本を読んでいると視力を〜といわれる」「気を悪くしないでくれ」 **下げる**[さげる] ある物事の状態を悪いものにする。「そのチームは、また1つ順位を下げた」↔上げる **ダウン**[down] 「下げる」の洋語的表現。「イメージを〜する」↔アップ **レベルダウン**[level down] (全体の)水準を下げること。「生活を〜するのはいやだ」↔レベルアップ◇和製用語。レベル(level)+ダウン(down) **落とす**[おとす] よかった状態を悪くする。「思わぬミスで、評価を落としてしまった」 **拗らす**[こじらす] 物事を、途中で困難な状態にし、よい方向に進まなくする。「彼こそ問題を〜張本人だ」「風邪を〜」 **拗らせる**[こじらせる] 物事を、より複雑で解決しにくい方向。「これ以上話を〜な」「風邪をこじらせて肺炎になる」 **改悪**[かいあく] 物事を、改めてかえって悪くすること。「規則を〜する」↔改善 **株を下げる**[かぶをさげる] それまでのよい評判を悪くする。「期待されて入社した彼はあまり仕事をせず、株を下げてしまった」 **男を下げる**[おとこをさげる] ㊖男としての評判や評価を悪くする。「今度の騒動で、彼はすっかり男を下げてしまった」 **低める**[ひくめる] → 7809低めるa ### c 形容詞の類 **悪い**[わるい] ㊖物事の程度・状態が、ある基準に合っていなかったり、それ以下の程度・ <1720> 状態であったりする様子。「日ごろの行いが〜」「今日は朝から天気が〜」「肝臓が〜らしい」「その日は都合が〜ので、別の日に会うことにしよう」「たちの〜男」↔良い **酷い**[ひどい] 物事の状態が悪い様子。「新人作家の書き下ろし小説は〜出来だ」「非道い」とも書く。 **優れない**[すぐれない] あまりよい状態にない。「疲れがたまりにたまって、どうも体調が〜」「天気が〜」 **見るに堪えない**[みるにたえない] 見ていられないほど、ひどく悪い様子。「〜劣悪なテレビ番組」 **目も当てられない**[めもあてられない] ひどすぎて正視できないほどである様子。「その女優は、ただ声を張り上げるばかりで〜演技だった」 **縁起が悪い**[えんぎがわるい] → 1300嫌うc●いとわしい #### ●あくどい **あくどい**[あくどい] 自分の利益になることなら、道理・義理などに反してもやりたいようにやる様子。「あいつの〜商いにはついていけない」 **あざとい**[あざとい] あくどくて抜け目がなく、いやらしい様子。「〜攻め方で勝つ」 **汚い**[きたない] 考え方ややり方が、正々堂々としていない様子。「〜手を使って勝つ」「穢い」とも書く。 **えげつない**[えげつない] ㊖やり方や言い方が露骨で、情けも何もない様子。「〜商売をする」◇もとは東北・新潟地方と関西・中国・四国地方の方言であるが、現在は広い地域で使われている。 **腹黒い**[はらぐろい] 心の中で何か悪いことをたくらんでいると感じられる様子。「あいつは〜やつだから、信用しないほうがいい」 **いけない**[いけない] 期待・予想に反していて、望ましくない様子。「患者の容体は、だいぶ〜ようだ」「この企画のどこが〜のだろうか」「信号無視をしては〜よ」◇「悪い」の遠回しな言い方。また、「・・・してはいけない」の形で禁止を、「・・・しなければいけない」の形で義務を表す。 **まずい**[まずい] 行動・考えなどが、ある悪い結果をもたらすと判断される様子。「これを親に見られると〜」 **やばい**[やばい] ㊖不都合な状態や危険な状態に陥りそうな様子。「アルバイトをしていることが学校にばれたら〜ぞ」「〜仕事に手を染める」 **頂けない**[いただけない] 物事の質などが好ましくなく、受け入れることができない様子。「その表現は〜」◇「戴けない」とも書く。 **なってない**[なってない] ㊖きちんとしているとは思えない様子。「最近の若者は礼儀が〜」「文章がまるで〜」◇「なっていない」ともいう。 **穏やかでない**[おだやかでない] ㊖考え方ややり方が、普通ではすまない、ただ事ではないと思える様子。「彼の態度、穏やかでない」 **聞き捨てならない**[ききずてならない] 聞いて、そのまま取り立てて問題とせずにすますことができない話の内容や言葉である様子。「『腰抜け』とは〜言葉だ」◇「聞き捨てならぬ」ともいう。 ### d 形容動詞の類 #### ●悪い様子 **悪質な**[あくしつな] ①物事・物品の質がよくない様子。「〜な薬品」②行いのたちが悪い様子。「〜ないたずらがふえて困っている」 **悪性の**[あくせいの] ㊖病気などたちが悪い様子。「〜の腫瘍を取り除く手術をする」→良性 **不良の**[ふりょうの] ①性質や状態などがよくない様子。「〜品が多くて、返品が相次いだ」▷〜品・〜消化・〜発育・〜姿勢 ②行いがよくない様子。「素行〜の人物」▷品行〜 **劣悪な**[れつあくな] 状態が非常に悪い様子。「〜な研究環境でよくここまでやった」 **重症の**[じゅうしょうの] 状態がきわめて悪い様子。「わが社の経営は〜だ」 **最悪の**[さいあくの] 最も悪い状態である様子。「〜の事態になることだけはまぬがれた」↔最良、最善 **どん底の**[どんぞこの] ㊖最も低い状態である様子。「〜の生活」 **駄目**[だめ] 目的を達することができない様子。「こんなこともできないなんて〜なやつだ」「日照り続きで作物が〜になる」「もう〜だと思った試験に受かったよ」 **不可の**[ふかの] よくない、またはいけない様子。「危険物持ち込みは〜」 **マイナスの**[minusの] 悪いととらえられる様子。「新しい制度が導入されたが、今のところ〜の面ばかり目立っている」「この成績では〜の評価を下すしかない」↔プラス #### ●調子が悪い様子 **不調な**[ふちょうな] 体などの調子がよくない様子。「風邪で〜だから、無理をするとますます重症になる」「エンジンが〜なので、ガソリンスタンドで点検してもらう」↔好調 **低調な**[ていちょうな] 調子が出ない様子。「新作の映画が封切られたが、観客の出足は〜だった」 **不振な**[ふしんな] 成績・体調などが振るわない様子。「目標からの成績は〜です」「食欲が〜です」▷食欲〜 **スランプの**[slumpの] 成績などが一時的に不振である様子。「A選手は〜だ」「〜から立ち直る」 #### ●たちが悪い様子 **邪な**[よこしまな] 心がゆがんでいて正しくない様子。「〜考えを捨てる」 **性悪な**[しょうわるな] 人の性質が悪い様子。「〜な娘に手を焼く」 **邪悪な**[じゃあくな] 心がゆがんでいて、悪意に満ちている様子。「〜な考えを排除する」 **奸悪な**[かんあくな] ㊖悪知恵が働き、邪悪である様子。「〜な人物」◇「姦悪」とも書く。 **凶悪な**[きょうあくな] 残忍でひどいことを平然と行う様子。「〜な犯罪を防ぐ」▷〜犯「兇悪」とも書く。 **極悪**[ごくあく] ㊖性質や行為がこの上なく悪い様子。「〜非道な犯人も早く逮捕してほしい」〜人・〜非道 <1721> **暴悪**[ぼうあく] ㊖力ずくで悪事を働く様子。「昔は、〜な君主に庶民が苦しめられたこともあった」 **悪辣な**[あくらつな] 自分の利益のためならどんなひどいことでも平気で行うような、ものすごく悪い様子。「そんな〜なやり方は許せない」 **阿漕**[あこぎ] ㊖欲が深く、あくどい様子。「〜な商売で荒稼ぎする」◇伊勢の国の阿漕ヶ浦で、漁師が禁漁域の阿漕ヶ浦でたびたび密漁をしていたという伝説から生じた語。 **品が悪い様子**[ひんがわるいようす] → 3010いやしいd●品がない様子 #### ●いけない様子 **不らちな**[ふらちな] 考えや言動が道理にはずれている様子。「酔って〜な行いをしてしまった」 **邪道**[じゃどう] ㊖本来のやり方からはずれている様子。「その攻め方は〜だ」 **不正な**[ふせいな] 社会道徳や規則に反して、正しくない様子。「政治家が、裏から手を回して〜な取引を行う」▷〜行為・〜取引 **不当な**[ふとうな] 物事の道理からはずれていて適当でない様子。「〜な処分に対して抗議する」〜表示 ↔正当 **無法な**[むほうな] 法律や道徳が無視されている様子。「友人の〜なふるまいを注意する」「〜な手段」▷〜者・〜地帯 **無頼**[ぶらい] ㊖ならず者で、法律や道徳などに反することも平気である様子。「〜の徒」▷〜派 **不法な**[ふほうな] 法律や決まりに反する様子。「国の〜な占拠に断固として抗談する」▷〜行為・〜侵入・〜占拠・〜所持 **違法**[いほう] 法律に反している様子。「〜な取引で得た金」▷〜行為・〜建築・〜駐車・〜コピー・〜性 ↔合法、適法 **非合法**[ひごうほう] ㊖法律に反する様子。「〜な活動」 **不逞の**[ふていの] ㊖秩序を無視して勝手気ままである様子。「公園で大騒ぎをしている〜の輩を取り締まる」 **不届きな**[ふとどきな] 法律や道徳にそむく様子。「兄が弟の〜なふるまいをたしなめる」「〜なやつだ」▷〜者 **不届き至極**[ふとどきしごく] この上なく不届きな様子。「親をだますなんて〜だ」 **不届き千万**[ふとどきせんばん] 「不届き至極」の、より一般的な言い方。「〜な所行をいさめる」 **不穏当な**[ふおんとうな] 穏やかでない様子。「〜な表現」 **不心得**[ふとく] ㊖心がけが悪い様子。「従業員の中に〜な者がいるようだ」▷〜者 **不徳の**[ふとくの] ㊖②人徳が備わっていない様子。「今回の不祥事はすべて私の〜の致すところです」 **背徳の**[はいとくの] ㊖人の道にそむく様子。「神を裏切るという〜の行為」▷〜者 ◇「悖徳」とも書く。 **不道徳な**[ふどうとくな] 道徳に反する様子。「どこでもかまわずごみを捨てる、友人の〜な行為をいましめる」 **不徳義**[ふとくぎ] 道徳や人情にそむく様子。「〜な友人とのつきあいを避ける」 **不義理**[ふぎり] 連絡もせずに〜なことをしてしまった」「〜を重ねる」 **道ならぬ**[みちならぬ] 道徳にはずれている様子。「人妻との〜恋に悩する」 **着るまじき**[きるまじき] ㊖人間として、そうであってはならない様子。「教え子にいたずらをするなど、教師に〜行為だ」 **怪しからん**[けしからん] 到底許すことのできない事柄である様子。「うそをついて親から金をせしめるとは〜やつだ」「人の家の前に大きなごみを捨てていくとは〜」◇「けしからぬ」ともいう。目上の人についてはあまり用いない。 **以ての外の**[もってのほかの] 常識では考えられないほどひどい事柄である様子。「あれだけ世話になった先生を悪く言うなんて〜の話だ」 **言語道断の**[ごんごどうだんの] 言葉で言い表せないくらい、とんでもないほどである様子。「大事な商談をすっぽかすとは〜だ」 **不吉な**[ふきつな] → 1300嫌うd●不吉な #### ●ふまじめな様子 **不真面目**[ふまじめ] まじめでない、いいかげんな態度である様子。「そういう〜な態度を改めない限り、上司の信頼は得られない」 **無責任**[むせきにん] 自分の言動に少しも責任をもたない様子。「〜な人」「〜なことを言うな」「〜極まる」「〜に安請け合いはできかねる」 **不誠実**[ふせいじつ] 誠実さがない、うそいつわりのある様子。「あんな〜な男だとは夢にも思わなかった」 **不実な**[ふじつな] 誠実・親切でない様子。「〜な男」「彼女は〜な女だった」 **不正直**[ふしょうじき] 正直でない様子。「私の話に〜な点など一つもない」 **不健康**[ふけんこう] かたよっていてまともでない様子。「若いうちは〜な遊びに熱中していた」 **不健全**[ふけんぜん] かたよっていておだやかでない様子。「なぜ君は〜な考え方に染まってしまったのだろう」 **やくざな**[やくざな] ㊖まともでない様子。「〜な稼業から足を洗う」「〜な言葉」 **極道**[ごくどう] ㊖放蕩の限りを尽くしたり、悪事を働いたり、品がよくない様子。「〜の限りを尽くしてきた男」「あのような〜な男たちとは早く縁を切ったほうがいい」 #### ●その他 **逆効果の**[ぎゃくこうかの] よかれと思ってしたことが、裏目に出る様子。「厳しくしつけているつもりでも、子供がおびえてしまっては〜だ」「〜を生む」 ### f 副詞の類 **生憎**[あいにく] (大事なときに)都合の悪いことが起こる様子。「〜急用ができて出席できなくなった」 **折悪しく**[おりあしく] ㊖都合の悪いことが起こる様子。「これからというときに〜体調をくずした」「〜雨が降り出した」 <1722> **運悪く**[うんわるく] ㊖巡り合わせが悪い様子。「〜事故に巻き込まれた」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●悪いこと **悪さ**[わるさ] 悪いこと・程度。「息子の出来の〜を嘆く」 **悪**[あく] ①善いか悪いかの区別がつかない、正しくない事柄。「善と〜の判断がつかない」「都会に出て〜に染まる」「〜の道に走る」「〜がはびこる世の中を嘆く」↔善◇「巨悪」「悪習」「悪意」など、造語成分として用いられることが多い。 **巨悪**[きょあく] ㊖図とてつもなく大きな悪。「〜に迫る大作」 **必要悪**[ひつようあく] 本来あってはならないが、社会や組織の運営を円滑にしたり、個人の将来のことを考えると必要だと考えられること。「現代でも学校での体罰を〜だとする考え方が存在しないわけではない」 **不正**[ふせい] 社会道徳や規則に反した、正しくないこと。「試験中に〜を働いた生徒を厳しく注意する」 **不善**[ふぜん] ㊖図道徳上、よくないこと。「小人閑居して〜をなす」 **不倫**[ふりん] 人の道にはずれること。特に、配偶者のある者が他の異性と性的関係を持つこと。「〜を描いたドラマ」▷〜相手◇人の道ではないの意。 **不義**[ふぎ] 人の道にそむき、特に男女間の道義に反すること。特に、男女の関係が人の道にはずれていること。「〜を働く」▷〜密通◇古めかしい言い方。 **害悪**[がいあく] ㊖害を及ぼす悪いこと。「社会に〜を流す」 **罪悪**[ざいあく] ㊖罪となるような悪いこと。「〜を犯す」▷〜感 ### ●悪い事柄 **凶**[きょう] ㊖縁起や運が悪いこと。「この判断がはたして〜と出るか吉と出るか」↔吉 **大凶**[だいきょう] ㊖(占いで)非常に縁起が悪いこと。↔大吉 **凶事**[きょうじ] ㊖不吉な出来事。「新年早々、〜が続く」 **凶相**[きょうそう] ㊖文(占いで)悪い運勢が現れている人相。↔吉相②凶悪な人相。「強盗犯は〜の男だった」 **悪相**[あくそう] ①縁起の悪い現象。「〜が現れる」②見るからに恐ろしくて、悪いことをしそうな人相。「〜の集団が巣くっている建物」 **元凶**[げんきょう] 悪事やわざわいのもとになる悪い事柄。「〜をつきとめる」「元兇」とも書く。 **諸悪の根源**[しょあくのこんげん] あらゆる悪事のもとになる事柄。「問題の解決のためには〜を断ち切らねばだめだ」 **悪因**[あくいん] → 9101因るh●原因 **凶兆**[きょうちょう] → 9000始まるi●よいことや悪いことのきざし **凶変**[きょうへん] → 9302異なるi●ふつうとは異なること **吉凶**[きっきょう] → 9400良いh●吉凶 **悪事**[あくじ] → 2900ふるまうs●悪行など #### ●邪道 **邪道**[じゃどう] ㊖図まともな人間の生きるべき道からはずれた生き方・やり方。「学問の〜に堕ちる」↔正道 **魔道**[まどう] ㊖図まともな人間の生きるべき道からはずれて悪い道に堕ちること。「〜に堕ちる」 **裏街道**[うらかいどう] ㊖まっとうでない人生。「どうせ人生の〜を歩いてきた男だ」 #### ●毒牙 **毒牙**[どくが] 人に害を与えようとする、邪悪な企て。「悪人どもの〜にかかる」 **魔の手**[まのて] 人に害悪を与えようとするもの。「子供たちに誘拐犯の〜がのびる」 **魔手**[ましゅ] ㊖文魔の手。「〜にかかり、命を落とす」 ### ●悪い習慣・風習 **悪習**[あくしゅう] 身についた悪い習慣。「寝る前に何か食べるという〜から抜けられない」 **悪風**[あくふう] ㊖文社会における悪い習慣や風俗。「都会の〜に染まる」 **悪弊**[あくへい] ㊖社会に支障をきたすような悪い風習。「官僚主義の〜を排除する」 ### ●悪い心や考え **悪意**[あくい] 人をおとしいれたり、いやな思いをさせようとする気持ち。「あの人の言葉に〜はないようだ」「善意でしたことが〜にとられる」↔善意 **害意**[がいい] ㊖人に害を与えようとする意思。「〜を抱く」 **悪気**[わるぎ] 人をおとしいれたり、いやな思いをさせようとする心や考え。「別に〜があったわけではないのだからゆるしてくれ」 **邪気**[じゃき] ①悪意。「〜のない笑顔に救われる」②病気などの災いをもたらす悪い気。「〜を払う」 **毒気**[どっき] ㊖人の心を傷つけるような悪意。「〜を含んだ目」「〜にあてられる」 **悪心**[あくしん] 悪いことをしようとする心。「〜を見ぬかれる」↔善心 **邪心**[じゃしん] ㊖ゆがんだ、よこしまな心。「〜がわく」 **害心**[がいしん] ㊖図人に害を与えようとする心。「〜を抱く」 **悪念**[あくねん] ㊖悪事をたくらむよくない考え。「〜にかられる」 **邪念**[じゃねん] ㊖人の道にはずれたよこしまな考え。「〜を抱く」 ### ●その他 **不始末**[ふしまつ] 自分で責任を取れず、他人に迷惑をかけてしまうような行い。「息子がとんでもない〜をしでかした」 **不祥事**[ふしょうじ] ㊖社会・組織にとって好ましくない、いかがわしい出来事。「本校始まって以来の〜」 ## k 名詞の類:モノ ### ●不良品 **不良品**[ふりょうひん] 品質の悪い品物。「〜は無料で交換します」 **傷物**[きずもの] 傷ついて価値が下がった商品。「〜につき安価で販売します」◇「疵物」とも書く。 <1723> **屑物**[くずもの] 傷が付いたりして商品として不適な品物。「〜をバーゲンで売る」 **悪書**[あくしょ] → 1807読むk●価値からみた本 **悪銭**[あくせん] → 4217払うk●不正な金 ## s 名詞の類:ヒト **悪者**[わるもの] ①悪事を働く人間。「〜をやっつける」②(芝居で)憎まれ役を演じる人物。「ここは僕があえて〜になろう」 **悪人**[あくにん] 悪事を働く人間。「〜をつかまえる」「人を〜呼ばわりするな」→善人 **悪役**[あくやく] (芝居で、悪人を演じる役の意から)人に憎まれる悪い役回りの人間。 **悪玉**[あくだま] 悪事を働く人間。↔善玉◇江戸時代、草双紙の挿絵で、円で表した人の顔に「悪」という文字を書いて、悪人を示したことから。 **悪党**[あくとう] 悪事を働く人間(の集団)。「彼はなかなか〜だ」 **悪**[わる] ㊖俗悪いことをする人間。「彼も昔は〜だった」 **極悪人**[ごくあくにん] 非常に残忍で凶悪な人間。 **奸人**[かんじん] 意地が汚く、悪賢い人物。◇「姦人」とも書く。 **奸賊**[かんぞく] ㊖図心がよこしまで、ゆるしがたい悪人。「〜」とも書く。 **凶徒**[きょうと] 悪事を働く男たちの集団。「〜に襲撃される」◇「兇徒」とも書く。 **悪漢**[あっかん] ㊖悪事を働く男。 **暴漢**[ぼうかん] 乱暴を働く男。 **凶漢**[きょうかん] ㊖図凶悪な男。◇「兇漠」とも書く。 **通り魔**[とおりま] 通行中の人に急に襲いかかって危害を加えようとする悪人。「このあたりに最近〜が出るらしい」◇どこからともなく急に現れ、出会った人に害を与えて通り過ぎる魔物の意から。 **悪女**[あくじょ] 性格のよくない女。「ドラマで〜を演じた」 **毒婦**[どくふ] 悪事を働いたり、平気で人をだましたりする女。「〜と騒がれる」 **人でなし**[ひとでなし] → 3013むごいs **悪僧**[あくそう] → 3403祭るs●俗な僧 **悪妻**[あくさい] → 2803添うs●性格・性質から見た妻 **悪友**[あくゆう] → 2802交わるs●友人 ## u 名詞の類:トコロ **巣**[す] 俗悪人たちがたむろし、本拠とするところ。「ここがどろぼうどもの〜か」 **巣窟**[そうくつ] 悪人や悪党が、かくれて住んでいるところ。 **魔窟**[まくつ] ㊖図悪人が集まり、悪事が平気で行われるところ。「〜に誘い込まれる」 **悪道**[あくどう] 仏教で、現世において悪いことをした者が死後落ちていく苦悩の世界。 ## x 名詞の類:トキ **悪日**[あくにち] ①何か物事を行うには縁起が悪いとされている日。②運や巡り合わせの悪い日。◆「あくび」ともいう。 **悪月**[あくげつ] ㊖①陰陽道(古代中国から伝わった、吉凶を占う方術)で凶とされている月。②運や巡り合わせの悪い月。 **悪日**[あくび] ㊖縁起の悪い日。↔吉日 **厄日**[やくび] ㊖①陰陽道で、悪いことが起こりやすいとされる日。②災難が起こる、ついていない日。「今日は朝からついていない。〜らしい」 **厄月**[やくづき] ㊖陰陽道で、災難に遭う巡り合わせのため、万事に慎まなければならないとされる月。 **厄年**[やくどし] ㊖災難に遭いやすいとされる年齢。略して「厄」ともいう。数え年で、男は25歳、42歳など、女は19歳、33歳などとされている。 **本厄**[ほんやく] 厄年にあたる年。「今年は〜なので、厄払いに行こうと思う」 **前厄**[まえやく] ㊖本厄の前の年。↔後厄 **後厄**[あとやく] ㊖本厄の次の年。「まだ〜だから、万事に気をつけなければならない」↔前厄◇「のちやく」ともいう。 **仏滅**[ぶつめつ] 六曜(太陰太陽暦で、吉凶を定める基準となる日)の一つで、万事が凶であるとされる日。↔大安◇「仏滅日」の略。 # 9501 つまらない ## a 動詞の類 **興醒め**[きょうざめ] 楽し気分が損なわれること。「〜するようなことを言うな」 **白ける**[しらける] 盛り上がっていた雰囲気や気分が薄れる。「彼の一言で場が白けた」 **白む**[しらむ] ㊖図しらける。「座が〜」 **鼻白む**[はなじろむ] 気持ちがさめて、興味が薄れる。「彼女の態度に〜」 **田舎びる**[いなかびる] いなかくさい感じがする。「いなかびた構えの店」 #### ●ばかげる **馬鹿げる**[ばかげる] 非常にばかばかしいものであるように思える。「そんなばかげた話は聞いたことがない」「そんな話はまったくばかげている」◇多く、「ばかげた+名詞」「ばかげている」の形で用いられる。 **笑わせる**[わらわせる] ばかばかしい。「あれで教師になりたいだなんて〜よ」 **臍が茶を沸かす**[へそがちゃをわかす] あまりにばかばかしくて、笑ってしまうほどである。「賄賂をもらった政治家が『クリーンな政治を』だなんて〜よ」◇「臍で茶を沸かす」ともいう。 **飽かす**[あかす] 飽きさせる。「彼は話じょうずで、1時間は人を飽かさないでしゃべることができる」◇「飽かせる」ともいう。 ## c 形容詞の類 **詰まらない**[つまらない] 興味・関心をひかず、少しもおもしろくない様子。「あの映画は〜」「せっかくの休日だというのに、何もすることがなくて〜」「〜ものですが、お召し上がりください」◇より口語的に、「つまんない」ともいう。 <1724> **味気無い**[あじきない] 中身が伴わず、おもしろくない様子。「彼の随筆は単調で〜ものが多い」「〜生活」◇「あじきない」ともいう。 **味も素っ気も無い**[あじもそっけもない] 興味を引いたり、おもしろがらせたりすることがない様子。「〜話だったので、退屈だった」 **芸が無い**[げいがない] 何の工夫もなく、おもしろみがない様子。「通りいっぺんの答えでは〜」 #### ●くだらない **下らない**[くだらない] 問題にするだけの価値がない様子。「彼女たちはいつも〜会話ばかりしている」「〜連中とつきあうな」 **他愛無い**[たわいない] 幼稚でしっかりした考えがなく、取り上げる価値のない様子。「少女たちは〜おしゃべりに夢中だ」◇「他愛」はあて字。「たあいない」ともいう。 **たわいなく、とりとめがない様子。「〜ことばかり言ってらあ」「藤次もない」の転。 **由無い**[よしもない] ㊖図何の価値もない様子。「〜妄想にふりまわされている」 **碌でもない**[ろくでもない] まともでなく、何の価値もない様子。「〜話を聞かされる」「あんな〜やつの言うことなんか聞くな」◇「陸でもない」とも書く。「碌」はあて字。 #### ●取るに足りない **取るに足りない**[とるにたりない] 問題として考えたりするほどの価値がない様子。「体裁なんて〜ことに悩むのではなくて、何が自分にとって大切なことなのかをよく考えなさい」◇「取るに足らぬ」ともいう。 **自じゃない**[じじゃない] ㊖問題にならず、取るに足りないこと。 **しがない**[しがない] 身分などが、取るに足りない様子。「〜サラリーマン」 **小さい**[ちいさい] 取り上げるほど重要でないこと。「いつまでも〜ことを気にするな」 #### ●度量が狭い様子 **狭い**[せまい] 物の見方や考え方が限られていて人に寛容でない、と感じさせる様子。「〜心の持ち主」「〜考え方」「あいつは心が〜やつだ」◇多く、「心(・気持ち・考え)が狭い」などの形で用いる。 **小さい**[ちいさい] おおらかさがなかったり、柔軟な考え方や他人の立場などを受け入れるととができなかったりして、つまらないと感じさせる様子。「あの男は人間が〜から、大所高所からものを見るなんてことはできないだろう」 **せせこましい**[せせこましい] ㊖心にゆとりがなく、小さなことにこだわる様子。「〜やり方だ」 **けち臭い**[けちくさい] ㊖いかにもけちな感じがする様子。「そんな〜考えでは大金持ちにはできまい」 **尻の穴が小さい**[しりのあながちいさい] ㊖思い切ったことができず、度量が小さい様子。「いつまでも昔のちょっとしたことを根にもっているなんて、〜やつだ」◇「けつ」は「穴」の字音からとされ、「穴」と書くこともある。 #### ●ばからしい **馬鹿らしい**[ばからしい] ばかげている様子。「いちいち怒るのも〜」「そんなでたらめな話、ばからしくて聞いていられない」 **阿呆らしい**[あほらしい] 「ばからしい」の関西を中心とした地方の方言。「あほらしくて話にもならない」 **馬鹿馬鹿しい**[ばかばかしい] 非常にばからしい様子。「こんな仕事、ばかばかしくてやっていられない」 **馬鹿臭い**[ばかくさい] いかにもばからしい感じがする様子。「〜話をする」 **阿呆臭い**[あほくさい] 「ばかくさい」の、関西を中心とした言い方。「そんな〜ことを言うな」◇「あほうくさい」ともいう。 **愚にも付かない**[ぐにもつかない] ㊖話にならないほどばかばかしい様子。「そんな〜ことをぐだぐだ言うな」 **ちゃんちゃらおかしい**[ちゃんちゃらおかしい] ㊖ばかばかしくて笑ってしまうほど、ばかしい様子。「おまえの悩みなんか、ちゃんちゃらおかしくて聞いちゃいられない」 **片腹痛い**[かたはらいたい] ㊖そばで見たり聞いたりしていて、こっけいで、苦々しい気持ちになる様子。「あまりに身のほど知らずで〜」 **犬も食わない**[いぬもくわない] ㊖だれも相手にしないでいる様子。「夫婦げんかは〜というから放っておこう」 #### ●さえない **冴えない**[さえない] 魅力にとぼしく、すっきりした印象ではない様子。「〜顔」「〜服装」 **ぱっとしない**[ぱっとしない] 人目を引かず、さえない様子。「彼は見かけは〜が、腕は確かな人だ」 **田舎臭い**[いなかくさい] ㊖いかにもいなか風で、洗練されていない様子。「もとをただせば彼のころはいなかくさかった」 **泥臭い**[どろくさい] ㊖(まるで泥のにおいがしそうなほど)あかぬけていない様子。「〜Tシャツ」「〜こんな格好の人といっしょに歩きたくない」 **土臭い**[つちくさい] ㊖(まるで土のにおいがしそうなほど)あかぬけていない様子。「この茶碗は〜ところが、逆に素朴でいい」 **野暮ったい**[やぼったい] ㊖やぼな感じがする様子。「〜ネクタイ」「〜男」◇「野暮」はあて字。 **垢抜けない**[あかぬけない] ㊖服装や言動が、都会風に洗練されていない様子。「〜感じだったのに、ずいぶん変わったね」「東京に出てきてから5年もたつのに、どうも〜男だ」 **ださい**[ださい] ㊖いなかくさくてあかぬけない様子。「その〜格好、なんとかしてよ」 #### ●つまらない様子 **退屈な**[たいくつな] ①何もすることがなくてつまらない様子。「〜でしかたがない。映画でも見に行くか」②興味をそそられず、つまらない様子。「あくびが出るほど〜な話だ」「〜な映画なので、途中で帰ってしまった」 ### d 形容動詞の類 **興醒め**[きょうざめ] 何かのきっかけによって、それまでの楽しい気分や興味が薄れる様子。「〜な話をするな」 <1725> **無味**[むみ] ㊖おもしろみや風情のない様子。「〜な文章しか書けない」 **無味乾燥**[むみかんそう] おもしろみがなく、退屈である様子。「こんな〜な文章」「〜な毎日」 **説明的な**[せつめいてきな] 文章などが機械的な説明に終始していて、感興を催しがたい様子。「ずいぶん〜な小説だ」 **砂を噛む様**[すなをかむよう] ㊖おもしろみがまったく感じられない様子。「〜な味気ない毎日」 **索然たる**[さくぜんたる] ㊖心ひかれることがなくむなしい様子。「〜とした気持ちのまま毎日を過ごす」▷興味〜 #### ●くだらない様子 **無意味な**[むいみな] 意味や価値のない様子。「〜な話し合いはもうやめよう」 **無意義な**[むいぎな] ㊖図無意味。「〜な行為」↔有意義 **無価値な**[むかちな] 価値のない様子。「その作品は〜だ」 **滑稽**[こっけい] ㊖ばかばかしい様子。「待ちに待たされたあげく、約束をすっぽかされるなんて、われながら〜な話だ」 **笑止**[しょうし] ㊖笑いたくなるほどばかばかしい様子。「そんな話を信じるとは〜の至りだ」 **笑止千万**[しょうしせんばん] この上なく笑止である様子。「さんざん私腹を肥やしてきた政治家が、清潔な政治を標榜するなど〜である」 **噴飯物の**[ふんぱんものの] あまりにばかばかしくて、思わず飯を吹き出してしまうほどである様子。「公明な選挙をとなえた本人が買収工作をしていたなんて〜だ」 **ナンセンスな**[nonsenseな] 意味がなく、ばかばかしい様子。「彼が言っていることはまったく〜だ」 #### ●取るに足りない様子 **小さな**[ちいさな] 「〜ことでもかまわないから、話してみてごらん」 **ちっぽけな**[ちっぽけな] ㊖取り上げるほどの価値のないほど、小さな。「君の苦労にくらべたら、私の悩みなど〜なものだ」 **些細**[ささい] ㊖取り上げる価値がないほど細かい物事である様子。「いつまでも〜なことにこだわるな」◇「瑣細」とも書く。 **瑣末**[さまつ] ㊖な本筋においては、取り上げるだけの重要性がない様子。「それは〜な問題だから無視してもかまわない」◇「些末」とも書く。 **卑小な**[ひしょうな] ㊖人間としての程度が低く、度量が小さい様子。「自分がいかに〜な存在であるかということを痛感する」 **小粒な**[こつぶな] 人間としての器や度量などが小さい様子。「今の政治家は〜な感が否めない」「今回の応募作はみな〜で、圧倒されるような力のある作品はなかった」 **けちな**[けちな] 程度が低く、取るに足りない様子。「名乗るほどの者ではない、〜な男です」「〜な考えはやめろ」 **ちんけな**[ちんけな] ㊖囧けち。「〜な野郎だ」 **論外**[ろんがい] ㊖論ずるまでもない様子。「生活に困るのは〜だが、なるべく遊んで暮らした **問題外の**[もんだいがいの] ㊖問題として取り上げるまでもない様子。「私は仕事にやりがいを求めているのであり、金銭的なことは〜の話だ」 **わずかな**[わずかな] → 8000少ないd●少しの・わずかな #### ●度量が狭い様子 **狭量な**[きょうりょうな] 度量が狭い様子。「〜な上司と仕事をするのはつらい」↔広量 **偏狭な**[へんきょうな] ㊖考え方が狭く、融通がきかない様子。「〜な父に反抗して息子は家を出た」◇「褊狭」とも書く。 **島国根性の**[しまぐにこんじょうの] ㊖日本人のように、自分の所属する集団だけにこだわり、心持ちが狭い様子。「〜の管見とそしられるのを覚悟で申し上げます」 #### ●無粋な **無粋な**[ぶすいな] 人情の機微や男女関係の微妙なところを解さず、粋でない様子。「〜なことを聞くもんじゃない」◇「不粋」とも書く。 **無骨な**[ぶこつな] 人の様子やふるまいが、粋でない様子。「〜な武士」「〜な男」「田舎〜」↔いき◇「武骨」とも書く。ふつう、男性について用いる。 **野暮な**[やぼな] 無粋で、洗練されていない様子。「2人のなれそめなんて、そんなこと聞くだけ〜だよ」「〜な服装」「〜な男」↔粋 ㊖◇「野暮」はあて字。 **野暮天の**[やぼてんの] 非常にやぼである様子。「あの男は〜だから、いくらほのめかしても通じない」◇「野暮」はあて字。 **山出し**[やまだし] ㊖都会の洗練された感じの、あかぬけない様子。「この女の子でも都会で3ヵ月も暮らすとあかぬけてくる」 **艶消しな**[つやけしな] ㊖色気やおもしろみをなくす様子だ。「そんな〜なことを言ってはだめだよ」 **色消しな**[いろけしな] ㊖色気や興趣をそこなう様子。「そんな〜なことをいって興を冷ますな」◇「艶消し」のほうが一般的。 ## h 名詞の類:コト・サマ **小事**[しょうじ] ㊖小さなこと。「〜にこだわらない、豪放磊落な男」↔一大事 **瑣事**[さじ] ㊖些細なこと。「〜にとらわれる」◇「些事」とも書く。 **細事**[さいじ] ㊖こまごまとしたつまらないこと。「〜にはこだわらないほうがよい」「〜をおろそかにすべきではない」 **笑い事**[わらいごと] ㊖笑ってすませられるような、ささいなこと。「こんな失敗をしてしまっては、〜では済まされない」 **只事**[ただごと] ㊖ふつうの、ありふれたこと。「彼は〜でない様子で部屋に飛び込んできた」◇◆「唯事」「徒事」とも書く。多く、否定の形で用いられる。 **茶番**[ちゃばん] ㊖見えすいていて、ばかげたこと。「とんだ〜だ」 **不興**[ふきょう] ㊖おもしろくないこと。「座が〜になる」◇「ふきょう」とも読み、その場合は「無興」とも書く。 **へったくれ**[へったくれ] ㊖取るに足りない、つまらない物をばかにしていう語。「そんなものの〜もない」「謝るくらいなら、おわびも〜もあるものか」 <1726> **糸瓜**[へちま] ㊖取るに足りない、つまらないもののたとえた言い方。「最近はもう、見栄も〜もなくなった」 ## k 名詞の類:モノ #### ●価値のないもの **塵芥**[ちりあくた] 「ちりあくた(ほこりやごみのように)取るに足りない、値打ちのないもの。「〜のように扱われる」 **反故**[ほご] ㊖まったく値打ちのないもの。「よい品はすでに売り切れていて、店内には〜しか残っていなかった」 **瓦落多**[がらくた] ㊖役に立たず、価値のない品物や道具。「〜ばかり集めても仕方がない」「我楽多」とも書く。「瓦落多」「我楽多」はあて字。 **瓦礫**[がれき] ㊖全く値打ちのないもののたとえ。「私など〜に等しい存在ですから」 **駄本**[だほん] → 1807読むk●価値からみた本 ## s 名詞の類:ヒト **小人**[しょうじん] ㊖人格のすぐれていない、度量の小さい人物。 **小人物**[しょうじんぶつ] 「小人」の、よりわかりやすい言い方。 **小器**[しょうき] ㊖図器量の小さい人。↔大器 **小物**[こもの] (ある分野において)評価の高くない人物。↔大物 **雑魚**[ざこ] ㊖俗小物。「〜は相手にするな」◇「雑喉」とも書く。 **有象無象**[うぞうむぞう] ㊖図つまらない者たち。 **田舎者**[いなかもの] 都会風に洗練されていない者。◇自分のことを謙遜して言ったり、他人のことをあざけって言ったりする。 **田舎っぺ**[いなかっぺ] ㊖俗いなかもの。◇「いなかっぺ」「田舎ッ兵」とも書く。 **野暮天**[やぼてん] ㊖気のきかない、いきでない人。「〜には通じまい」「野暮」はあて字。 # 9502 怪しい ## a 動詞の類 **謎めく**[なぞめく] 意味・正体などがよくわからず、なぞのようである。「なぞめいたほほえみを残して去った美女」「遺跡の文字はなぞめいていて解読には時間がかかりそうだった」◇「なぞめいた」「なぞめいて」の形で用いることが多い。 **怪しむ**[あやしむ] → 1504疑うa●怪しむ・いぶかる **怪死する**[かいしする] ⇒ 0005死ぬb●いろいろな状態・状況で死ぬ ## c 形容詞の類 **怪しい**[あやしい] 人物・物事の正体・実態がはっきりせず、注意すべきものである様子。「通りの向こうに〜人影が見える」「窓の外で〜物音がした」 **おかしい**[おかしい] 状況・状態や言動がふつうでなく、よくないと感じられる様子。「息子のそぶりがどうも〜」「このスープ、味がちょっと〜ね」 **疑わしい**[うたがわしい] → 1504疑うc●疑わしい ## d 形容動詞の類 ### ●怪しい様子 **怪し気**[あやしげ] 怪しい感じがする様子。「〜な通りに足を踏み入れる」 **おかしな**[おかしな] 怪しくて、普通ではない感じのする様子。「〜言動が目立つ」「初めて会ったときから〜人だった」「袋の中から〜箱を取り出した」 **怪異な**[かいいな] 常識では考えられないほど怪しい様子。「〜な事件の真相を探る」 **奇怪な**[きかいな] 普通と違った、不思議な、あやしみな様子。「〜な現象を明らかにする」▷〜現象・〜ミステリー **変な様子**[へんなようす] → 1504疑うd●疑わしい様子 ### ●変な様子 **変な**[へんな] ㊖ふつうでない行動・状態から、怪しいと思われる様子。「父の様子が〜だ」「〜男が近所をうろつく」 **不自然な**[ふしぜんな] わざとらしい感じがして、怪しいと思われる様子。「彼の〜な態度から察するに、何かを隠しているようだ」 **へんてこな**[へんてこな] どこか変で、おかしな様子。「〜な理屈を並べる」「変梃」ともあてる。 **へんてこりん**[へんてこりん] ㊖へんてこな様子。「〜な歌を歌い出した」「へんちくりん」ともいう。 **妙な**[みょうな] ㊖説明できないほど変な様子。「〜な事件が起きる」「〜なことを言う」 **妙ちきりん**[みょうちきりん] ㊖珍妙。「彼は〜な話をよくする」「奇妙」ともいう。 **珍妙な**[ちんみょうな] 他のものとは変わっていて、おかしな様子。「個性的な彼女は、〜な髪型でパーティーに現れた」 **異な**[いな] ㊖「妙」の古めかしい言い方。「これは〜ことだ」「男女の色恋は不思議でもあり、それがまた興味深くもある)」◇慣用的な表現で用いる。 **奇妙な**[きみょうな] 理屈では説明できないような、おかしな事柄である様子。「〜な事件が相次いで発生した」「〜な体験」 **面妖な**[めんような] 「奇妙」の古めかしい言い方。「はて〜な」◇「面妖」はあて字。「奇妙」の意の古い言い方である「名誉」が変化したものといわれている。 **奇態**[きたい] ㊖図(他に類がなく)実に奇妙な様子。「あんな〜な現象にまで及ぶとは想像もできなかった」「〜な姿をした熱帯魚」◇「奇体」とも書く。 **けったい**[けったい] ㊖「奇態」の意の関西方言。「〜な世の中になったものだ」「ほんま、〜なやっちゃで」◇ふつう、かなで書く。 **奇異**[きい] ㊖唐突で奇妙な感じを与える様子。「部長の突然の転勤は、周囲に〜な印象を与えたようだった」 **奇矯な**[ききょうな] 言葉や行動が、普通とはひどく違っている様子。「あの人は能力はあるが〜な行動が目に余る」 **異様**[いよう] ㊖姿・形や雰囲気がふつうとは非常に違っていて、あやしい感じがする様子。「その暗い部屋には、何ともいえない〜な雰囲気が漂っていた」「札束を目の前にして、彼の目は〜に輝いていた」 <1727> **奇怪**[きっかい] ㊖奇妙で怪しい様子。「〜な事件が頻発する」 **奇っ怪**[きっかい] ㊖奇怪(で不都合を感じさせるよう)である様子。「何とも〜な話じゃありませんか」「むむ、〜なやつ、うぬは何者だ」 **奇奇怪怪**[ききかいかい] 非常に奇怪である様子。「彼の行動は〜だ」 ### ●不思議な様子 **不思議**[ふしぎ] 人間の常識や考えでは理解できない事柄である様子。「自然界の〜な現象を解明する」「君は〜なことを言う人だね」 **摩訶不思議**[まかふしぎ] ㊖きわめて不思議であること。「怪奇小説にはよく〜な世界が登場する」 **不可思議**[ふかしぎ] ㊖どうしても人間の知識では解明できない、不思議な事柄である様子。「世の中には〜なことがたくさんある」 **世にも不思議**[よにもふしぎ] ㊖(他に類があるだろうかと思えるほど)非常に不思議な事柄である様子。「彼女は幼いころ体験した、〜な出来事について語り出した」 **数奇**[すうき] ㊖次から次へと不思議な(よくない)出来事に遭遇する様子。「〜な生涯を送る」 **神秘的な**[しんぴてきな] 人知でははかり知れない不思議な事柄に思える様子。「森の奥深くに〜な色をたたえる湖があるという」「〜な笑いの陰に不幸な人生が隠されている」 **ミステリアス**[mysterious] ㊖なぞに包まれていて神秘的な様子。「あの人には〜な雰囲気が漂っている」「〜な事件」 **魔性の**[ましょうの] ㊖人を惑わす悪魔のような性質である様子。「〜の女にのめり込む」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●怪しいこと **怪**[かい] ㊖怪しげな出来事。「時計台の〜が語り継がれる」 **不思議**[ふしぎ] ㊖人間の常識や考えでは理解できない事柄。「世界の〜をさぐる」▷七〜 **神秘**[しんぴ] ㊖人知でははかり知れない不思議な事柄。「生命の〜を探る」▷〜主義・〜性 **謎**[なぞ] ㊖正体のはっきりしない不思議なこと。「事件の〜を解く」 **ミステリー**[mystery] ㊖神秘的で不思議な話。「あの事件はいまだに〜として語り継がれている」 **神懸かり**[かみがかり] ㊖まるで神霊がのりうつったかのように、普通では考えられない行動をすること。「〜の初打席代打逆転満塁ホームラン」「〜的な殺人の動機」◇「神憑り」とも書く。 **怪事**[かいじ] ㊖図奇怪な出来事。「こんな〜は見たこともない」 **疑わしいこと**[うたがわしいこと] → 1504疑うh #### ●魔法・魔術 **魔法**[まほう] ふつうの人間にはできない不思議なわざ。「〜をかけられた王子様」▷〜使い **魔術**[まじゅつ] 人を惑わせる不思議な術。「〜にかかる」◇大がかりな手品の意で用いることもある。 **妖術**[ようじゅつ] ㊖人をたぶらかすような魔術。▷〜使い **幻術**[げんじゅつ] ㊖人の目をくらますような魔術。 **魔障**[ましょう] ㊖仏教で、魔性のものが修行を妨げること。「〜をのりこえる」 **不思議な力**[ふしぎなちから] → 7300強いh●不思議な力 ## q 名詞の類:イキモノ **怪獣**[かいじゅう] ㊖架空の動物。「テレビのつくり出した〜におびえる子」 **怪物**[かいぶつ] ㊖①正体のわからない、不思議な生き物。②並はずれた能力を持った人物のたとえにも用いられる。 **モンスター**[monster] 《「怪物」の洋語的表現。 #### ●精霊 **霊**[れい] ㊖目に見えない、不思議な力や働きを持つもの。▷山〜・神〜・言〜・霊峰 **精霊**[せいれい] ㊖山・川・草・木あるいは無生物に宿ると信じられている霊。「森の〜」 **精**[せい] ㊖精霊。「花の精」「森の精」「水の精」などのように用いることが多く、単独で用いることは少ない。 **妖精**[ようせい] ㊖西洋の伝説などに登場する、人の姿をした精霊。 #### ●魔物 **魔物**[まもの] 怪しい力を持った(人に害を与える)もの。「〜にとりつかれたようなふるまい」 **魔**[ま] ㊖魔物。▷〜除け◇単独ではあまり用いない。 **通り魔**[とおりま] ㊖人や物に害を与えて、あっという間に去っていくという魔物。 **物の怪**[もののけ] ㊖人にとりついて、病気にしたり、死なせたりする悪霊・生霊。「〜にとりつかれる」◇「物の気」とも書く。 **憑き物**[つきもの] ㊖人にとりついて、本人の意思に反した奇妙な言動をさせる動物などの霊。「〜が落ちる」 **魑**[すだま] ㊖山林に生じるという魔物。「〜がうろつく」 **魑魅**[ちみ] ㊖「すだま」の漢語的表現。 **魍魎**[もうりょう] ㊖山・川・木・石などから生じるという魔物。 **魑魅魍魎**[ちみもうりょう] ㊖さまざまな魔物。「〜の世界」 **化け物**[ばけもの] → 7204化けるs #### ●妖怪 **妖怪**[ようかい] ㊖伝説などに登場する、異様な姿を持った、不思議な生き物。 **怪異**[かいい] ㊖図妖怪(や、怪しく不思議な現象)。 **入道**[にゅうどう] ㊖坊主頭の、怪しい存在の生き物。 **天狗**[てんぐ] ㊖深山にすむとされている、顔が赤く鼻が異様に高い、日本の妖怪。 **河童**[かっぱ] ㊖川にすむとされている、頭の上に水をたたえた皿を持つ、日本の妖怪。 <1728> **海坊主**[うみぼうず] ㊖海に出現するとされている、坊主頭の妖怪。 **山姥**[やまんば] ㊖山奥にすむとされている(老)女の妖怪。◇「やまんば」ともいう。 **鬼**[おに] ㊖角と牙を持ち、人にした像上の恐ろしい生き物。「〜のような形相」▷赤〜・青〜 **悪鬼**[あっき] ㊖たたりや害を及ぼす鬼・魔物。 **邪鬼**[じゃき] 人にたたりを及ぼす恐ろしい神・妖怪。「〜を追い払う」◆仏教では、仏法を妨げるものとして、四天王像に踏みつけられている。 **夜叉**[やしゃ] ㊖鬼。「〜のごとき形相でにらみつける」◇梵語yaksaの音訳。もとは、インドの人に害を及ぼす鬼神のことを指した。仏教では、毘沙門天の配下に属する守護神をいう。 #### ●悪魔 **悪魔**[あくま] ㊖人の心を惑わし、悪に誘う魔物。「〜のしわざとしか思えない」▷〜主義・〜払い **夢魔**[むま] ㊖図夢の中に現れて人を苦しめる悪魔。 **天魔**[てんま] ㊖仏教で、仏道を妨げ、人の心を惑わす魔物。 **魔王**[まおう] ㊖悪魔・天魔の王。 **デビル**[devil] ㊖西洋の悪魔。 **サタン**[Satan] ㊖キリスト教における悪魔。神と敵対する堕天使の長で、悪霊の主、指導者とされる。◇もとはヘブライ語で「妨害者」を意味する。旧約聖書と新約聖書とではその役割が異なる。 **デーモン**[demon] ㊖古代ギリシャの悪魔。 ## s 名詞の類:ヒト **曲者**[くせもの] ㊖敵・盗賊など、挙動・身分の怪しい者。「〜だ、出会え」「癖者」とも書く。 **怪人**[かいじん] ㊖正体不明の怪しい人物。 **怪漢**[かいかん] ㊖図怪しい男。「〜がうろつく」 **怪盗**[かいとう] → 4612盗むs●さまざまな泥棒 ## t 名詞の類:ヒト **魔法使い**[まほうつかい] 魔法を使う人。 **魔女**[まじょ] ㊖女性の魔法使い。「ほうきにまたがった〜」 ## u 名詞の類:トコロ **魔窟**[まくつ] ㊖悪魔のすんでいるところ。 **魔境**[まきょう] ㊖魔物のすむところ。 **魔界**[まかい] ㊖悪魔のすむ世界。 **霊界**[れいかい] ㊖霊魂のすむ世界。 # 9503 危ない ## a 動詞の類 **危ぶむ**[あやぶむ] → 1502気にするc●危ぶむ ### ●危険な行動をする **冒す**[おかす] ㊖危険や困難を承知で、あえておこなう。「暴風雨を〜して街路に立ち、テレビで実況中継する」「禁を〜」 **危険を冒す**[きけんをおかす] ㊖わざわざ身を危険な状態に置くようなことをする。「〜よりは安全な道を選ぶ」 **冒険**[ぼうけん] ㊖危険をおかすこと。「〜して実力以上の学校を受験した」 **綱渡り**[つなわたり] ㊖やりそこなうと大変なことになりそうなことを、危険をおかして行うこと。「時にはリスクを覚悟で〜することも必要だ」 **危ない橋を渡る**[あないはしをわたる] ㊖法律や規則などに触れるような)危険なことをする。「いくらもうかるといっても〜のはごめんだ」 **火中の栗を拾う**[かちゅうのくりをひろう] ㊖他人の利益のために危険なことをする。「経営難がうわさされている今、救いの手を差しのべて〜こともあるまい」 **虎の尾を踏む**[とらのおをふむ] ㊖非常に危険なことをする。「〜心地」◇「虎の口へ手を入れる」ともいう。 **薄氷を踏む**[はくひょうをふむ] ㊖非常に危険な状況にある。この試合に負けたらもう後がないという状況の中、〜思いで勝利を手にする」◇「踏む」は「履む」とも書く。 ### ●危険な状態になる **緊張する**[きんちょうする] ㊖関係が悪くなり、今にも争いが起こりそうな状態になる。「両国間の〜した状況が続く」 **足元に火が付く**[あしもとにひがつく] ㊖危険な事態が自分の身に迫っていること。「人のことばかり心配するようにのんきにかまえていて、足元に火がついているのに気がついていないらしい」◇「あしもと」は「足下」「足許」とも書く。 **危殆に瀕する**[きたいにひんする] ㊖図非常に危険な状態に陥る。「たび重なる放射能漏れの事故により、原子力行政は危殆に瀕している」 **風雲急を告げる**[ふううんきゅうをつげる] ㊖今にも大事件が起きそうな差し迫った情勢になる。「〜乱世を生きる」 **差し迫る・瀕する**[さしせまる・ひんする] → 8106寄るa●差し迫る●瀕する ## c 形容詞の類 **危ない**[あぶない] きわめて悪い事態を引き起こしそうな様子。「冬山では何度も〜目に遭った」「道路に急に飛び出すと〜」「店の経営が〜」「あの人と約束するのは〜」 **危なっかしい**[あぶなっかしい] 見るからに危ない感じのする様子。「〜包丁さばきは、見ていてひやひやする」 **たどたどしい**[たどたどしい] ㊖技術などが十分でなく、危なっかしい様子。「〜足取りで歩く」 **危うい**[あやうい] ㊖危ない状態であ(ることを心配す)る様子。「〜ところで命びろいをした」「〜ところで九死に一生を得た」「〜ところを助かった」「今のままだと成功は〜」◇「あぶない」が客観的に見ても <1729> 悪い状態になる可能性が高い場合に用いられるのに対して、「あやうい」は悪い状態になることを心配する主観的な意味合いが強い。 **際疾い**[きわどい] 今にも危なくなりそうな、ぎりぎりの状態である様子。「〜ところで何とか助かった」 **きな臭い**[きなくさい] 今にも戦争などが起こりそうな、危ない状態である様子。「両国間の国境がきなくさくなってきた」 ## d 形容動詞の類 **危険な**[きけんな] 危険を伴う様子。「〜場所」「近づかないようにする」「一か八かの〜な賭けに出る」「〜な思想」▷〜人物・〜信号 **剣呑な**[けんのんな] ㊖状況・態度が危険な感じのする様子。「だんだん〜な雲行きになる」「険呑」とも書く。「剣呑」「険呑」はあて字で、「剣難」の転。古めかしい言い方。 **険悪な**[けんあくな] ㊖今にもよくないことが起こりそうな、恐ろしい様子。「二人の仲は〜になっている様子」「両国の関係はますます〜になった」「〜なムード」 **不穏な**[ふおんな] おだやかでなく、危険な感じのする様子。「穏やかでない」 **徒ならぬ**[ただならぬ] ふつうの様子ではなく、普通ではないと思っている様子。「室内は異様に静まりかえり〜気配に満ちていた」「彼は〜顔つきで部屋に飛び込んできた」 **物騒な**[ぶっそうな] いつ危ないことが起きてもおかしくない様子。「拳銃乱射事件だなんて、まったく〜な世の中になったものだ」 **一触即発の**[いっしょくそくはつの] ㊖少しでも触れようものなら、すぐにも爆発しそうなほど、非常に危険な状態である様子。「国境では〜の状態が続いている」 **不用心**[ぶようじん] 危険に対して用心が足りない様子。「窓に鍵をかけずに買い物に行くなんて〜だなあ」◇「無用心」とも書く。 **油断大敵の**[ゆだんたいてきの] ㊖油断したために失敗したり、危うい状況に陥ったりする様子。「相手は常勝チームだから、どれだけ点差があっても安心できない。〜だ」 **累卵の**[るいらんの] ㊖卵を積み重ねるように不安定で危険な様子。「〜の危機に陥る」 **焦眉の**[しょうびの] ㊖目前に危険が迫っている様子。「〜急を解決しなければならない」◇眉を焦がすほど火が近づいている意から。 **絶体絶命の**[ぜったいぜつめいの] ㊖どうしても逃れることができない、身動きがとれない立場・状況により、危険・困難な状況にある様子。「〜の危機に陥る」 **危機一髪の**[ききいっぱつの] → 0001助かるd●間一髪の **有害な**[ゆうがいな] → 6912損なうd ## f 副詞の類 **危うく**[あやうく] → 0001助かるf ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●危険 **危険**[きけん] 危ないこと。「山に登るときはくれぐれも〜に注意してください」「急に〜が去る」「〜が迫る」 **リスク**[risk] 危険(な状態に陥る可能性)。「その取引は〜が大きい」 **危機**[きき] 危険で不安な状況。「〜を脱する」▷政治〜・経済〜 **危地**[きち] 危険な場所や状態。「友人を〜に追い込んでしまった」「〜を脱する」 **ピンチ**[pinch] 危険が差し迫っている場面。「〜に立たされる」 **急**[きゅう] ㊖図危険な事態。「〜を告げる」 **危急**[ききゅう] 危険な事態が目前に差し迫っていること。「戦局が〜を告げている」「〜の場合の脱出口」 **緩急**[かんきゅう] ㊖危険が差し迫ること。「〜あれば駆けつける」「緩」は意味をもたない。 **焦眉の急**[しょうびのきゅう] ㊖図急務が目の前に差し迫っていること。「今のわが国にとっては何より雇用の確保が〜である」◇「焦眉」は、眉を焦がすほど火が近づいている意。 **非常事態**[ひじょうじたい] ㊖普通とは違う、危険な状態。「のんきに安穏としてはいられない」▷〜宣言 **緊急事態**[きんきゅうじたい] ㊖緊急対策が必要とされるような、危険な事態。「〜が発生する」 **エマージェンシー**[emergency] 「非常事態」「緊急事態」の洋語的表現。「〜に対応できるシステムを構築する」 **毒蛇の口**[どくじゃのくち] ㊖図危険が身近に迫っていること。 **風前の灯**[ふうぜんのともしび] ㊖危険が差し迫っていること。「早く助けに行かないと彼女の命は〜だ」 **嵐の前の塵**[あらしのまえのちり] ㊖危険な状態にあること。「我が社の経営は〜だ」◇はかないことのたとえにも用いる。 **危害**[きがい]・**危難**[きなん] △ 4209こうむるh #### ●その他 **曲者**[くせもの] 表面には現れないが、内面に何かを食んでいること。「あの女の妙なやさしさが〜だ」◇「癖者」とも書く。 **毒性**[どくせい] 毒のある性質。「強い〜が問題になって許可されなかった殺虫剤」 ## k 名詞の類:モノ **危険物**[きけんぶつ] 爆発や火災などの危険が生じる恐れのある物。▷〜取扱者 **毒**[どく] 生命や健康に害を及ぼすもの・こと。「タバコの吸いすぎは体に〜だ」「〜をあおる」 **害毒**[がいどく] ㊖毒となる有害なもの。「〜となる書物は売らない」 **病毒**[びょうどく] ㊖病気のもととなるような毒。「〜にむしばまれる」 **毒気**[どくき] ㊖毒となる有害な成分。◇「どくけ」ともいう。 **毒素**[どくそ] ㊖生物の体内にたまられる、毒性を持つ物質。「体内にたまった〜を出す」 **有害物質**[ゆうがいぶっしつ] ㊖体に害のある物質。「〜に汚染された川」 **毒物**[どくぶつ] ㊖毒を含む物質。「遺体から〜が検出された」 **煙毒**[えんどく] ㊖工場などの煙突から出る煙に含まれる有毒物質。 <1730> **鉱毒**[こうどく] 鉱山や精錬所から出る廃棄物に含まれる有毒物質。 **猛毒**[もうどく] 非常に毒性の強い毒。「この蛇には〜があるのでかまれたら危険だ」 **劇毒**[げきどく] ㊖図激しく作用する強い毒。 **毒薬**[どくやく] ㊖図薬の中に含まれる毒の成分。 **毒薬**[どくやく] ㊖毒を含む薬物。「飲み物に〜を混ぜて殺す」 **劇薬**[げきやく] 少量でも激しい薬理作用をもち、使用量や使用法を誤ると生命に危険がある薬品。「〜は厚生労働大臣によって指定される」 **劇物**[げきぶつ] 法律で指定された、人体に激しく作用する強い物質。◆塩化水素・硝酸・硫酸など。 **毒ガス**[どくガス] ㊖有害な、毒性をもつ気体。 **青酸カリ**[せいさんカリ] ㊖激しい毒性の、青酸(有毒な酸性の液体)を含んだ化合物。「青年は、自殺する1週間前にひそかに〜を手に入れていた」◇「カリ」は「カリウム(オkalium)」の略。 ## q 名詞の類:イキモノ ### ●毒蛇 **毒蛇**[どくじゃ] 毒をもつ蛇の総称。 **毒蛇**[どくへび] ㊖どくへび。◇「どくへび」のほうが一般的。 **蝮**[まむし] ㊖日本各地に棲む毒蛇。頭は三角形、体の色は暗褐色で、暗褐色の斑紋がある。体長は60cmくらい。 **波布**[はぶ] ㊖奄美諸島・沖縄諸島に棲む毒蛇。頭は三角形、体の色は黄褐色で、黒い斑紋が並ぶ。体長は1.5mくらい。◇「飯匙倩」とも書く。 **コブラ**[cobra] ㊖中央アジア・南アジア・アフリカに棲む毒蛇。頸部には目玉のような模様があり、怒ると頸部を広げて威嚇する。体長は1.5mくらい。 **へび**[へび] → 7700長いq●へび **猛獣**[もうじゅう] → 0000生きるq●けもの **猛犬**[もうけん] → 0101育てるq●犬 **猛禽**[もうきん] → 4912飛ぶq●いろいろな鳥 ## u 名詞の類:トコロ **悪所**[あくしょ] ㊖文道が悪く危険をともなうところ。「〜通いをやめる」 **難所**[なんしょ] ㊖通行が困難で危険をともなうところ。「この道の一番の〜を越える」 **険所**[けんしょ] ㊖図道が険しく、危険をともなうところ。「〜を避ける」◇「嶮所」とも書く。 ## x 名詞の類:トキ **非常時**[ひじょうじ] → 4405備えるx # 9504 いかれる ## a 動詞の類 ### ●いかれる **いかれる**[いかれる] 人をとり巻く状態が悪くなったり、何かに心を奪われたりして、行動や考え方がまともでなくなる。「おまえ、ちょっといかれてるんじゃないか」 **狂う**[くるう] 物事の機能や状態が正常でなくなる。「気が狂ったように踊り出す」「時計が〜」「予定が〜」 **腐る**[くさる] 精神が健全さを失う。「あいつは根性が腐っている」 **馬鹿になる**[ばかになる] ㊖頭の働きがにぶくなって、役に立たなくなる。「一日中ペンキ塗りをしていたら、鼻がばかになってしまった」 **焼きが回る**[やきがまわる] ㊖頭の働きが衰えて役に立たなくなる。「俺もとうとう焼きが回ったようだ」◇刀に焼きを入れるときに、火が行き渡りすぎてかえって切れ味がにぶることから。 **精神状態が悪くなる**[せいしんじょうたいがわるくなる] → 6601狂うa #### ●ぽける **惚ける**[ぼける] ㊖年を取って、正常な判断や思考ができなくなる。「祖父が年を取ってぼけてきた」◇「呆ける」とも書く。 **ほうける**[ほうける] ㊖年を取ったり何かに夢中になるなどで、頭の働きが鈍くなること。「祖父が亡くなって以来、祖母はすっかりほうけてしまった」「遊びに〜」◇「耄ける」とも書く。 #### ●ぐれる **ぐれる**[ぐれる] 生活態度が道徳的に正しくないものになる。「兄は高校時代ぐれていた」 **突っ張る**[つっぱる] ㊖反抗的な態度をとったりする。「中学生のころはつっぱっていて、けんかに明け暮れていた」 **与太る**[よたる] ㊖夜の街をうろついて、悪いことをする。「息子が夜の街で与太っているらしい」◇「与太」はあて字。 ## d 形容動詞の類 **いかれた**[いかれた] ㊖いかれている様子。「まったく〜やつだ」 ### ●筋が通らない様子 **無理な**[むりな] 強引で、筋が通らない様子。「〜なこじつけはやめたほうがいい」 **無体な**[むたいな] ㊖「無理」の古めかしい言い方。「そんな〜なことをおっしゃらないでください」無理〜◇「無代」「無台」とも書く。 **理不尽な**[りふじんな] 道理に合わず、納得できない事柄である様子。「〜な要求を断る」 **むちゃな**[むちゃな] ㊖物事が道理に合わず、実行が不可能に思える様子。「この仕事を今日中に片づけろだなんて〜な話だ」◇「無茶」はあて字。 **滅茶**[めちゃ] ㊖まったく道理に合わない様子。「とんでもない〜なことを言う」「目茶」とも書く。「滅茶」「目茶」はあて字。 **無茶苦茶**[むちゃくちゃ] ㊖非常にむちゃである様子。「〜な理論を展開する」◇「無茶苦茶」はあて字。 **滅茶苦茶**[めちゃくちゃ] ㊖むちゃくちゃで、道理も何もない様子。「そんな〜な話があるか」◇「目茶苦茶」とも書く。「滅茶苦茶」「目茶苦茶」はあて字。 **めちゃめちゃ**[めちゃめちゃ] ㊖まったく筋が通らず、めちゃくちゃである様子。「そんな〜な決まりを作らないでくれ」 **はちゃめちゃな**[はちゃめちゃな] ㊖めちゃくちゃ。「あいつの〜な言い分なんか聞いていられるか」 <1731> # いかれる9504d~劣る9505c **支離滅裂[シリメツレツ]** めちゃくちゃで、まとまりがない様子。「言っていることが〜だ」 **出鱈目[でたらめ]** 言動が、筋が通らなかったり、いいかげんであったりする様子。「〜なことを言うな」「あのころは〜な生活をしていた」◇「出鱈目」はあて字。「目」はさいころの目のことで、振って出た目に任せるという意から。 **不合理[フゴウリ]** 理屈に合わない様子。「~なやり方に反発する」 **非合理[ひごうり]** 理性や知性では説明し切れない様子。「~なものに突き動かされる」~主義 **不条理[フジョウリ]** 物事の筋道や道理が通らない様子。「そんな〜な社会に憤りを感じる」▷~劇 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●筋が通らないこと **無理[ムリ]** 筋が通らないこと。「~を承知でお願いする」「そんな~な理屈が通用するか」△11出鱈目 **惚[ぼ]け** ぼけること。「父も高齢になって、多少〜てきたようだ」 **痴呆[チホウ]** 知的・精神的能力が、病気や抜傷などにより損なわれた状態。▷老人性~ ◇「痴呆症」ともいう。 **認知症[ニンチショウ]** 「痴呆(症)」の(婉曲的な)新しい言い方。 ## s 名詞の類:ヒト **不良[フリョウ]** 素行がよくない若者。「あの店は〜のたまり場になっている」▷~少年・~少女 **突っ張[つっぱ]り** 不良のような服装をしたり態度をとったりする若者。「~少年」 **やくざ** 正業に就かず、不当に金銭を得るなどして生活する人。「~が街をうろつく」かたぎ **ちんぴら** 本当は実力もないのにいばりちらしたり、人にすごんでみせたりする人。特に下っぱのやくざ。「~にからまれる」◇「チンピラ」とかたかなで書くことが多い。 **ごろつき** 定職につかずぶらぶらし、素行の悪い人。◇「破落戸」ともあてる。 **ならず者[もの]** 社会のルールに従わず、どうにもならない者。「町の~」「破落戸」ともあてる。 **与太者[よたもの]** 社会のルールに従わず、手のつけられない者。「与太」はあて字。 **溢[あぶ]れ者[もの]** 社会からはみ出した者。◇古めかしい言い方。 **碌[ろく]でなし** まともでないことはかりする者。「陸でなし」とも書く。「碌」はあて字。「碌」はあて字か。 **無頼漢[ブライカン]** 正業に就かず、法や世間にそむいて、われない行動をする男。「~に襲われた」 **アウトロー** 社会からはみ出した生き方をする人を〜をかっこよく描いた映画」▶outlaw **無法者[ムホウモノ]** 法や社会秩序を無視して行動する者。 **極道[ゴクドウ]** 悪事を働き、ばくち・酒色などにふける者。 **愚連隊[グレンタイ]** ひぐれた少年や少女の集まり。「彼も昔は〜だったらしい」◇「愚連」はあて字。 **暴力団[ボウリョクダン]** 暴力など不法行為をして自分たちの利益になることを求める反社会的な集団。 # 劣る9505 ## a 動詞の類 **劣[おと]る** 地位・能力・品行などが、他のものに及ばない状態にある。「性能が~」「その舶来品は国産品より品質が~」「犬畜生にも~行為」まさる **見劣[みおと]りする** 人や物の外見が他とくらべて劣って見えること。「イミテーションは、やはり本物と並べると〜しますね」 **下回[したまわ]る** ある基準より劣ること。「今年度の陸上競技会は、例年を~平凡な記録ばかりだった」上回る **次[つ]ぐ** 地位や程度が、そのすぐ下である。「彼は社長に~実力者だ」 **負[ま]ける** 他の人にくらべて力などが劣る。「年はとったが、若い者にはまだまだ負けないぞ」 **引[ひ]けを取[と]る** くらべて劣っていたり、不利になったりする。「アイディアの斬新さではだれにもひけをとらないつもりだ」◇ふつう否定形をとる。 **人後[ジンゴ]に落[お]ちる** 他のものよりあとになる。「練習量だけなら人後に落ちない」◇ふつう否定形をとる。 **位負[くらいま]け** 地位や肩書にふさわしい実力がともなわず、見劣りすること。「肩書は立派だが〜しているようだ」 ### ●間が抜ける **抜[ぬ]ける** 注意力などが足りなくて、動作・反応が十分にできず愚かに見える。「利口そうに見えるが、実はちょっと抜けているんだ」「まったく抜けたやつだ」◇「抜けた+名詞」「抜けている」の形で用いる。 **間[ま]が抜[ぬ]ける** 必要なものが欠けていて、愚かに見える。「せっかくの豪華な料理に酒がないとは間が抜けているな」「間の抜けた顔をする」◇「間が(の)抜けた+名詞」「間が抜けている」の形で用いる。 ## c 形容詞の類 **低[ひく]い** 能力・実績・地位・品位などが、基準あるいは他のものよりも劣っている様子。「生活水準が~」「彼よりも〜地位に納得できない」高い **卑[いや]しい** 地位や身分などが低い様子。「現代社会では〜身分などというものはない」◇「賤しい」とも書く。 **拙[つたな]い** 能力・力量などが不十分である様子。「大学生にしては〜文章だ」 <1732> ## 劣る9505c~d **若[わか]い** 人生や社会に対する判断力が不十分である様子。「正論ばかりでことが運ぶと思っているとは、ずいぶん考えが〜ね」 **青[あお]い** まだ経験が浅くて未熟な状態である様子。「彼の考えはまだまだ〜」「蒼い」とも書く。果実などが未熟でまだ食べるのに早すぎる状態である意から。 **青臭[あおくさ]い** まだ経験が浅くて未熟さが鼻につく様子。「そんな~考えでは世間を渡っていけない」「いつまで~議論をしているんだ」 **尻[しり]が青[あお]い** まだ経験が浅く、未熟で、子供っぽい様子。「あんな〜若造に、後れをとってなるものか」◇「けつ」は「穴」の字音からとされ、「穴」と書くこともある。「しりが青い」ともいう。生まれたての赤ん坊のしりが青いことから。 **嘴[くちばし]が黄色[きいろ]い** まだ経験が浅く、未熟で子供っぽい様子。「〜ことを言う」◇鳥類の幼鳥の嘴が黄色いことから。 **小便臭[しょうべんくさ]い** 未熟で好ましくない様子。「あいつは〜ことを言っているからだめなんだ」「~小娘」 **幼[おさな]い** 判断などが、子供のようで未熟である様子。「そんな~考えが通用するとは思えない」 **乳臭[ちちくさ]い** 乳のにおいがしそうなほど、幼稚である様子。「まだ〜ところがぬけない」 **足[た]りない** 言動が愚かで、必要な能力が欠けているように思われる様子。「あいつは少し〜みたいだ」 **至[いた]らない** 気づかいや注意などが不十分で、行き届かない様子。「〜娘ですが、どうかよろしくお願いいたします」◇「至らぬ」という形でも用いる。「至らぬ」は文章語。 **弱[よわ]い** 能力などが劣っている様子。「力が~」「メカに~」「〜チームをきたえる」強い **疎[うと]い** かかわりが浅く、実情をあまりくわしく知らない様子。「彼は世間の事情に〜」「恋の話に~」 **暗[くら]い** ある分野について、よく知らない様子。「パソコン関係のことについては〜ので、あとはおまかせします」明るい **愚[おろ]かしい** ばかな行動だと感じられる様子。「〜行動をとるな」 **御目出度[おめでた]い** 人が好すぎてだまされやすい様子。「あんな話をうのみにするなんて、君も〜人だね」「御芽出度い」とも書く。「御目出度い」「御芽出度い」はあて字。 **御寒[おさむ]い** 情けないほど、質や状態の程度が低い様子。「まったく〜ジョーク」 **ちゃっちい** 見た目が安っぽかったり、出来が悪かったりして、みすぼらしい様子。「〜つくりの家」◇「ちゃち」を形容詞化したもの。 ●子供っぽい → 9606持つc●年相応でない性質を帯びている様子 ## d 形容動詞の類 ### ●劣っていて下の方に位置する様子 **劣等[レットウ]な** 能力・質などが一定の水準より低い状態にある様子。「~な機械だけを回収する」▷~感~生優等 **劣悪[レツアク]な** 品質・性能などが劣っていて、悪いものである様子。「こんな〜な品はとても売り物にならない」 **低質[テイシツ]な** 品質がよくない様子。「~な材料を使うと仕上がりもよくない」 **下[した]の** 地位・実力・質・等級などが(他とくらべたときに、より)劣っている様子。「彼の実力にくらべれば、自分なんてまだまだ〜だ」「~者を使いにやる」上 **二流[ニリュウ]の** その社会・分野で、一流でも三流でもなく、中くらいの評価を受けている様子。「国内では一流といわれていても、世界的に見れば〜のメーカーだ」 **三流[サンリュウ]の** 二流より、さらに評価が低い様子。「この会社は、二流どころか〜の会社だよ」◇三流よりさらに評価が低い様子を「四流」「五流」と言いうるが、ふつう誇張や強調の表現以外にはあまり用いられない。 **最低[サイテイ]の** 能力・実績・地位・品位などの程度が、最も低い様子。「今までの〜出来だった」「〜の点数」最高 **最下[サイカ]の** 最も下である様子。「能力別に分けた組のうち、〜に属する」最上 **下等[カトウ]な** 性質や品質・品位などが劣っている様子。「~な品」▷~動物高等、上等 **劣位[レツイ]の** 図形勢・地位などが他より劣っている様子。「~に甘んじる」一優位 **下位[カイ]の** 地位・順位などが下である様子。「今日の試合に負けると~に転落してしまう」上位 **最下位[サイカイ]の** 順位が最も下である様子。「2年連続で〜に終わる」 **格下[カクシタ]の** 地位や階級が自分よりも下である様子。「〜の相手に敗れるとは情けない」格上 **劣勢[レッセイ]な** 勢いが相手より劣っている様子。「資本力において~な零細企業は、特長を出さなければ生き残れない」→優勢 **劣弱[レツジャク]な** 能力や勢力などが劣っていて、弱い様子。「〜なチーム」 **不成績[フセイセキ]な** 成績が劣っている様子。「その選手はメダルを期待されていたが、今大会は〜に終わった」 ●下級の → 6500分けるd●階層・等級●程度や地位が低い様子 → 7801低いd 程度や地位が低い様子 ### ●程度が劣る様子 **低次元[テイジゲン]の** 程度が低い様子。「〜なうわさ話ばかりで聞くにたえない」高次元 **低次[テイジ]の** 「低次元」の略。「そんな〜の話しかできないのか」 **低級[テイキュウ]な** 程度・等級や品位が劣る様子。「~な趣味」高級 **低劣[テイレツ]な** 程度が低く低俗な様子。「~な話題ばかり」「~な趣味」 **低調[テイチョウ]な** 程度・水準が低い様子。「今回の展覧会の応募作品は、全体に〜だった」 ●低俗な 3010いやしいd●品がない様子 <1733> 劣る9505d ### ●愚かな 21 **愚[おろ]かな** 知恵や考えが不足している様子。「つい~なことをしてしまった」「それを信じた私が〜だった」 22 **浅[あさ]はかな** 考えが十分でなく愚かな様子。「あの時どなったのは~だった」「~な考えはよせ」◇「浅墓」ともあてる。 23 **滅多[めった]な** 言葉があさはかで、不都合を引き起こしそうな様子。「あの人の前で〜なことは言えない」「~なことを言うととんでもないことになる」◇「めったなことを言う」の形で、否定の文脈で用いる。「滅多」は当て字。 24 **不肖[フショウ]の** 親や師に似ないで愚かである様子。「~の弟子を情けなく思う」 25 **単純[タンジュン]な** 浅はかで、物事を複雑に考えない様子。「ちょっとほめられたくらいで、自分に才能があると思い込むなんて、〜なやつだ」 26 **単細胞[タンサイボウ]な** 単純な人。「あいつは~だから、だますのは簡単だ」◇からかったり、あざけったりするときにいう。 27 **愚劣[グレツ]な** 愚かで、まったくばかげている様子。「~極まりない行為」「~な連中」 28 **馬鹿[ばか]な** 正しい判断ができなかったり、言動が常識をはずれていたりする様子。「~な子ほどかわいい」「そんな〜な」◇「莫迦」とも書く。「馬鹿」はあて字。 29 **阿呆[あほう]な** ばかな。「そんな~なことがあるか」「あほ」ともいう。「阿房」とも書く。「阿呆」「阿房」はあて字。 30 **間抜[まぬ]けな** 間が抜けていて、よく失敗をする様子。「あんな失敗をするなんて~なやつだ」 31 **へまな** 俗間が抜けている様子。「~なやり方だ」「~なことをした」 32 **どじな** 俗間の抜けた失敗をする様子。「~な真似ばかりするな」「なんて〜なやつだ」 33 **頓狂[トンキョウ]な** □間が抜けていて、調子はずれな様子。「~な子供」「~な声を出す」 34 **素[す]っ頓狂[とんきょう]な** 非常に頓狂である様子。「~な男」「出し抜けに~な声を上げる」 35 **頓馬[トンマ]な** 言動が、どこか間が抜けて見える様子。「食事のが終わったころに来るなんて~な野郎だ」 36 **頓珍漢[トンチンカン]な** とんまで、話がかみ合わないような的はずれなことを言ったりしたりする様子。「~な受け答えばかりで話にならない」◇「頓珍漢」はあて字。鍛冶屋の相づちの音が、必ず交互に打ち、音がそろわないことから。 37 **頓痴気[トンチキ]な** 気が利かず間抜けな様子。「~な野郎だ」「気」はあて字。 38 **低能[テイノウ]な** 能力が低い様子。「この映画に秘められたテーマが理解できないほど~でもあるまい」 39 **白痴[ハクチ]の** 知能の程度が非常に低い様子。▷~の 40 **痴愚[チグ]の** 図愚かで、正しい判断ができなかったりする様子。 41 **愚昧[グマイ]な** 図愚かで、物事の道理に暗い様子。 42 **暗愚[アング]な** 文物事の道理に暗いため、愚かなことをする様子。「~な君主をえる」 43 **蒙昧[モウマイ]な** 知識が乏しく、物事の道理に暗い様子。「~な大衆を啓蒙する」→無知~ ### ●愚鈍な 9508にぶるd ### ●薄っぺらな 44 **薄[うす]っぺらな** 浅はかで、物事に深みがない様子。「~な議論を重ねてもしようがない」「~な小説」 45 **浅薄[センパク]な** 学問・思想などが、薄っぺらである様子。「~な考えを振り回すほど愚かではない」 46 **表面的[ヒョウメンテキ]な** 物事のとらえ方・考え方などが、表面だけにとどまる様子。「作品の本質に迫っておらず、〜な解釈しかできていない論文」 47 **皮相[ヒソウ]的[テキ]な** 図物事のとらえ方・考え方などが、うわっ面だけにとどまる様子。「そのような意見は〜な見方と言わざるを得ない」 48 **外面的[ガイメンテキ]な** うわべの事柄や、形式的な事柄の外側だけにとどまる様子。「~な見方しかできていないようだ」 49 **平面的[ヘイメンテキ]な** 物事に奥行き・深みがない様子。「~な描写にとどまる」 50 **一面的[イチメンテキ]な** 物事のある一つの面だけにとどまる様子。「~な発想」多面的 ### ●軽薄な → 3103そそっかしいd●軽はずみな ### ▶無能な 51 **無能[ムノウ]な** 能力がない様子。「まったく〜な連中だ」無芸~有能 52 **無能力[ムノウリョク]な** 何らかの特定の能力がない様子。「~な自分を責める」 53 **能無[ノウナ]しの** 何一つとりえがない様子。「息子はろくでもないんだ」 54 **無芸[ムゲイ]な** 人に見せるような芸を、何一つもっていない様子。「~なので、宴会は苦痛だ」▷~大食 55 **芸無[げいな]しの** 何の芸もない様子。「~の大食い」 ### ●へたな 56 **下手[へた]な** 技量が劣っている様子。「字の〜な人」じょうず 57 **下手糞[へたくそ]な** 非常にへたな様子。「~な歌を聞かされる」 58 **苦手[にがて]な** 得意でなくて、うまくできない様子。「~な課目は数学です」得意 59 **不得手[フエテ]な** 「苦手」の、やや古い言い方。「機械類の操作は~だ」 60 **不得意[フ得意]な** 得意でない様子。「鉄棒は昔から~だ」 61 **へぼな** 技量が劣る様子。「~な芸人」~将棋 62 **へっぽこな** まるで役に立たない様子。「~な医者でちっともよくならないんだ」 63 **不器用[ブきよう]な** 手先がうまく使えなかったり、要領が悪かったりする様子。「娘が〜な手つきで一生懸命に料理を作っている」「彼は生き方が〜だ」◇「無器用」とも書く。 64 **不器用[ブきよう]な** ぶきよう。「箸にも満足に使えない」 65 **不調法[ブチョウホウ]な** 注意が行き届かなかったり、気が利かず、相手に不快な思いを <1734> 劣る9505d~h 66 **拙劣[セツレツ]な** 技術や力などの程度が非常に低い様子。「~なやり方では通用しない」 67 **口下手[くちべた]な** 話すのがへたな様子。「~なので、自分の気持ちをうまく伝えられない」 68 **舌足[したたら]ずな** 言葉が十分ではなく、じょうずに意味を伝えていない様子。「~な文章で申し訳ありません」 69 **音痴[オンチ]の** 音楽的な能力が低く、正確に音程がとれない様子。「~だから人前で歌ったことはない」 70 **方向音痴[ホウコウオンチ]の** 方向感覚がにぶく、うまく方向をつかめない様子。「~の彼の運転では、目的地に着くのに時間がかかるだろう」 71 **味音痴[あじおんち]な** 味の感覚がにぶく、何を食べても味のよくわからない様子。「夫は〜だから、料理する張り合いがない」 ### ●悪筆 2201書くd●書の巧拙 ### ●未熟な 72 **未熟[ミジュク]な** 人間・学問・技術などが、年の若さや経験不足などのゆえに、十分であるとはいえない様子。「腕はまだまだ〜ですのでよく教えてやってください」 ▷~者 73 **半人前[ハンニンマエ]な** 未熟者でまだ人並みの働きができない様子。「ロは達者だが腕はまだまだ〜だ」 74 **若気[わかげ]の** 若さからくる、無分別で未熟な様子。「~の至り」「~の過ち」「~に至る」「~無分別」◇「わかぎの」ともいう。 75 **白面[ハクメン]な** 若くて経験が乏しく未熟である様子。「~の書生」~郎(年が若く未熟な男) 76 **幼稚[ヨウチ]な** 能力、言動に未熟さがあり、まるで子供のようだと思える様子。「中学生にもなって〜なまねをするな」「~な発言」 77 **稚拙[チセツ]な** 技術や力などが未熟で、程度が低い様子。「~な文章で恥ずかしい」 ### ●粗末な 78 **粗末[ソマツ]な** [粗米*] 物事の質が上等でない様子。「~なつくりの小屋で一夜を明かす」 79 **御粗末[おソマツ]な** 中身が不十分である様子。「値打ちのない~な品物でございます」「〜様でした」◇軽蔑したり、謙遜したりするときに用いられる。 80 **ちゃちな** 安っぽくおそまつで、見映えがしない様子。「そんな〜な建物で大丈夫かい」 81 **貧弱[ヒンジャク]な** 内容が不十分である様子。「今回の論文は第2段落の内容が〜だ」「~な福祉政策で、老後が不安だ」豊富 82 **粗悪[ソアク]な** 質が悪く、粗末である様子。「あの店の品は安いけど、〜なものが多い」▷~品 83 **不出来[フでき]な** でき上がったものの形・質などが悪い様子。「~なみかんを取り除く」「今回の公演は、オーケストラもコーラスも〜だった」上出来 84 **出来損[できそこ]ないの** うまくできあがっていなくて、欠陥のある様子。「こんな~の壺は人に見せられない」「あの丘はまるで〜の富士山のような形だ」 85 **子供騙[こどもだま]しの** 子供をだませるような程度の低い物事である様子。「そんな〜の計画では、すぐばれるだろう」「ほんの〜の品です」「あんな〜にみごとにひっかかった」 ### ●外見が劣る様子 8203みにくいa ## f 副詞の類 00 **今[いま]一[ひと]つ** ひどく悪いわけではないが、望ましい基準にやや劣る様子。「仕上がりが〜物足りないな」 01 **今一[いまいち]** 「いまひとつ」の、より口語的な言い方。「~感じがつかめてないようだ」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **井[い]の中[なか]の蛙[かわず]** 他に広い社会があることを知らず、自分の知っている範囲でしかものを考えることができないような、世間知らずで浅はかなこと。◇「井の中の蛙大海を知らず」の略。 01 **愚[グ]の** 「愚見」「愚兄」など、自分に関することや自分の身内を表す語の上につけて、謙遜の意を表すこともある。 02 **愚[グ]の骨頂[こっちょう]** この上なく愚かであること。「元ボクサーに殴りかかるなんて~だ」 03 **遜色[ソンショク]** 他とくらべて劣っていること。「専門家とくらべても〜のない出来だ」◇ふつう否定の形で用いる。 ### ▶劣っているという意識 04 **引[ひ]け目[め]** 自分の方が劣っているのではないか、自分が間違っているのではないかという意識。「~を感じる」「相手側にも〜はあるはずだ」 05 **劣等感[レットウカン]** 他人とくらべて、自分が劣っていると思う感情。「~を抱く」優越感 06 **コンプレックス** 「劣等感」の洋語的表現。「彼は〜のかたまりだ」◇「インフェリオリティーコンプレックス(inferiority complex)」から。 ### ▶短所・欠点 07 **短所[タンショ]** 性格・性質などの劣っているところ。「怒りっぽいのが彼の〜だ」一長所 08 **欠点[ケッテン]** 不十分なところ。「人の〜をあげつらう」「〜のない人などいない」「この欠点」は〜を補って余りある長所がある」一美点 09 **デメリット** (何かを行うことによって生じる)不利益や短所。「インターネットが普及し便利になる一方で、さまざまな〜も生まれている」メリット demerit 10 **難点[ナンテン]** 非難されるべき欠点。「いい物件だが、駅から遠いのが〜だ」 11 **難[ナン]** 非難されるべきところ。「この部屋は、水回りの古さなど少々〜があるが、家賃の安さが魅力だ」 12 **七難[シチナン]** 人の持つ、多くの難。「色の白いは~隠す」 13 **欠陥[ケッカン]** 機能・構造などの不十分なところ。▷~商品・~車 <1735> 劣る9505h~s 14 **欠[ケツ]** 欠けていて、あるいは劣っていて十分でないところ。「チームの〜を埋める」「相手チームはレフトが〜だ」 15 **粗[あら]** 人や作品などのよくないところ。「好感の持てる作品だが、文章に~が目立つ」「他人の〜を探す」~探し 16 **瑕[きず]** 物事や性質の不完全な、また、恥ずべきところ。「この家はあまり日が当たらないのが〜だ」◇「瑕」とも書く。 17 **疵[きず]** 劣っていたり欠けていたりするところ。「うっかり相手の〜に触れてしまった」「なるべく話の〜を出さないように気をつける」 18 **汚点[オテン]** 間違いなどによるきず。「その不祥事は、わが校の歴史に~を残した」 19 **瑕瑾[カキン]** 図すぐれたものの中にあるわずかな欠点。「~を残す」◇もとは「瑕」と書き、「瑕」も「釁」もきずの意であるが、美しい玉の意の「瑾」が代わりにあてられて定着した。 20 **瑕疵[カシ]** 図(法的な)欠点や過ち。「一点の〜もない」 ### ●弱点 → 7304弱いh●弱み ### ●長短 → 9402すぐれるh●優劣・長短 ### ●愚策 4300するh●策 ### ●才能がないこと 21 **無才[ムサイ]** 図才能や知恵がないこと。▷無学~ 22 **非才[ヒサイ]** 才能がないこと(をへりくだっていう表現)。「~の身ではそこまで思い至らなかった」浅学~◇「菲才」とも書く。 23 **不才[フサイ]** 才能がないこと(をへりくだっていう表現)。「~の身」 ### ●その他 24 **不可[フカ]** 試験などの成績が悪く、不合格であること。 25 **丙[ヘイ]** 成績・等級などが、低い段階であること。古めかしい言い方。学校の成績などでは、ふつう、「甲」「乙」「丙」の3段階で表した。 ## k 名詞の類:モノ ### ●粗末なもの 00 **粗茶[ソチャ]** 味や香りのよくない粗末な茶。客に茶を出すときに、へりくだっていう語。 01 **悪酒[アクシュ]** 味のよくない、また質のよくない酒。 02 **駄物[ダモノ]** 質の悪い品物。「~をつかまされる」 03 **キッチュ** (芸術で)俗悪・低級なもの。ドイツ語 Kitsch ### ●粗品 4202贈るk●その他 ### ●悪貨 4217払うk 貨幣 ### ●駄作 04 **駄作[ダサク]** 取りえのないつまらない作品。「今回の映画は〜だ」 05 **下作[ゲサク]** できの悪い作品。「これはまったくの~である」 06 **愚作[グサク]** つまらなく、ばかばかしい作品。「制作意図はともかく、できあがった作品はとんでもない〜だ」 07 **拙作[セッサク]** 図つたない作品。 08 **凡作[ボンサク]** 平凡で、特にすぐれてもいない作品。「作家の才能の涸渇は目をおおわんばかりで、最近は〜ばかりだ」 19 **迷作[メイサク]** 評価が分かれて、名作か駄作かというより解釈に迷う〜だね」「名作」をもじった語。 ## S 名詞の類:ヒト ### ●へたな人 00 **下手[へた]** 技量が劣っている人。「~の横好き(あることが非常に好きで、へたであるにもかかわらず、夢中になって取り組むこと)」じょうず 01 **下手糞[へたくそ]** 非常にへたな人をあざけっていう語)。「あんな~には任せておけない」 02 **素人[しろうと]** 技術が未熟な者をあざけっていう語。「あんな~に何ができる」 ### ●未熟者 8803若いh●若く未熟な人 ### ●ばかな人 03 **馬鹿[バカ]** 正しい判断ができなかったり、言動が常識をはずれていたりする人。「あんな男にかつがれるなんて、君も〜だな」◇「莫迦」とも書く。「馬鹿」はあて字。 04 **馬鹿者[ばかもの]** ばかな人をののしっていう語。「この~、いったいどこをほっつき歩いていたんだ」 05 **阿呆[アホウ]** ばかな人をののしっていう語。「阿房」とも書く。「阿呆」「阿房」はあて字。 06 **馬鹿野郎[ばかやろう]** ばかな人をののしっていう語。「なんか嫌いだ」「ほんとうに〜なんだから」 07 **馬鹿[ばか]たれ** ばかな人をののしっていう、やや古風な言い方。「何度言ったらわかるんだ、この〜が」 08 **あんぽんたん** 昭ばかな人をののしっていう語。◇「安本丹」ともあてる。 09 **戯[たわ]け** 「ばか」「あほう」の古めかしい言い方。「白痴」とも書く。 10 **戯[たわ]け者[もの]** ばかな人をののしっていう語。「この〜め。少しは知恵をしぼったらどうだ」◇「白痴者」とも書く。 11 **空[うつけ]** 間の抜けた人。「あの殿様は若いころ〜と思われていた」◇やや古めかしい言い方。「虚け」とも書く。 12 **空[うつけ]者[もの]** うつけ(をののしっている語)。「この~。わしをだましてどこへ行こうというのだ」「呆気者」とも書く。 13 **痴[し]れ者[もの]** 道理をわきまえない愚かな者。乱暴な者や、正気を失うくらい、1つのことに夢中になる者のことを指す場合もある。 14 **痴[し]れ** 図痴れ者。 ### ●間抜け 15 **間抜[まぬ]け** 間が抜けていて、よく失敗をする人。 16 **頓馬[トンマ]** なすことなすことすべて、間が抜けている人。「頓馬」はあて字。 17 **頓痴気[トンチキ]** 間が抜けてとんまなことをする人をののしっていう語。「この〜め、何やってんだ」◇「頓痴気」はあて字。 18 **頓珍漢[トンチンカン]** やることがかみ合わず、ちぐはぐな人。「頓珍漢」はあて字。 19 **ぼんくら** 俗ぼんやりしていて、間抜けな人。「~にいくら言ってもわからせようとしても、わくはわかるまい」 <1736> # 劣る9505s~腐る9506h **ぽんつく** 間抜け。 **おたんこなす** 間の抜けた人をののしる語。 **おたんちん** ▷おたんこなす。 **単[タン]細[サイ]胞[ボウ]** ひどく単純な人。「あいつは〜だから」とばかにしたり、あざけったりするときにいう。●唐変木・朴念仁△4402とだわるs **愚[おろ]か者[もの]** 愚かな者(をののしっていう語)。「この〜め」 **愚[ぐ]者[しゃ]** ▷愚か者。「〜も一得(愚かな人でも、たまには名案を思いつくことがある)」 **愚[グ]人[ニン]** ▷愚かな人。◇「ぐにん」ともいう。 **愚[グ]物[ブツ]** 「貴様のような〜に何ができるでしょうか」「彼のような〜がこの国をだめにするのだ」 **愚[グ]民[ミン]** ▷無知で愚かな民衆。「国民を〜扱いした政策」 **衆[シュウ]愚[グ]** ▷たくさんの愚者。▷〜政治 **大[タイ]愚[グ]** ▷非常に愚かな人。⇔大賢 **暗[アン]君[クン]** ▷愚かな君主。⇔明君 ### ▶人名化した表現 **抜[ぬ]け作[さく]** ▷「間抜け」を人名化した表現。 **与[よ]太[た]郎[ろう]** (落語の登場人物である人の名から)間抜け。◇「与太」はあて字。 **三[さん]太[た]郎[ろう]** ▷愚かな人。⇔大馬鹿〜 **甚[ジン]六[ロク]** ▷人がよすぎて、よくだまされる愚かな人。「総領の〜」 ### ●地位・身分などが低い人△7801低いs●地位・身分などが低い人▶劣等生など→8907次ぐs # 9506 腐る ## a 動詞の類 ### ●腐る **腐[くさ]る** ▷動植物の肉・皮などが、細菌の作用によって、もとの形がくずれたり、色・味・においなどが耐えられないほど不快なものに変わる。「野菜が〜」「傷口が〜」「くぎが〜」 **腐[くさ]れる** ▷「腐る」の古めかしい言い方。「腐れた魚」 **傷[いた]む** ▷食物が腐ったり、傷ついたりする。「このりんご、いたんでるよ」 **腐[フ]敗[ハイ]** ▷悪臭を放ったり、有毒物質を生じたりしながら腐ること。「〜した生がにから、いやなにおいがしている」 **腐[フ]乱[ラン]** ▷生体・死体が腐ってぼろぼろになること。「死体が〜する」◇「腐爛」とも書く。 **根[ね]腐[ぐさ]れ** ▷植物の根が腐ること。「水のやり過ぎが原因で、菜園植物が〜して枯れてしまった」 ### ●腐らせる **腐[くさ]らせる** ▷腐るようにする。「たくさんの野菜を買い込んだら、食べきれなくて腐らせてしまった」 **腐[くさ]らす** ▷「腐らせる」の、ややかたい言い方。「あまり水をやり過ぎると、植物の根を腐らしてしまう」 **腐[くた]す** ▷「腐らす」の古い言い方。「陰暦4月に卯の花を〜雨」を「卯の花腐し」という」 ### ●朽ちる **朽[く]ちる** ▷木が腐ってぼろぼろになる。「小屋の柱が〜」 **朽[く]ち果[は]てる** ▷すっかり朽ちる。「大木が〜」 **腐[フ]朽[キュウ]** ▷腐って形が崩れること。「難破船が〜した」 **朽[キュウ]廃[ハイ]** ▷朽ちて古くなり役に立たなくなること。「廃校になった校舎が〜する」 ### ●すえる **饐[す]える** ▷飲食物が腐って酸っぱくなる。「ご飯が〜」「死体の〜ようなにおいがたりに漂っている」 **酸[サン]敗[パイ]** ▷油や料理などが腐って酸っぱくなること。「酒が〜する」「油が〜する」 **発[ハッ]酵[コウ]** ▷有機化合物が酵母・細菌などの働きによって分解し、アルコールや炭酸ガスなどを生じること。「酵母が〜する」「麦芽を〜させる」▷〜菌・乳酸〜◇「醗酵」とも書く。「腐敗」もこれに含まれるが、ふつう、結果的に有用物が生じれば「発酵」、有害物や悪臭などが生じれば「腐敗」という。 ### ●さびる **錆[さ]びる** ▷金属にさびが生じる。「はさみが〜」 **錆[さ]び付[つ]く** ▷さび(て、他の物から離れなくな)る。「さびついて切れなくなったナイフ」「ねじがさびついてはずれない」 **赤[あか]錆[さ]びる** ▷金属の表面が赤くさびる。「古墳から出土した鉄剣の表面が〜」 **腐[フ]食[ショク]** ▷金属が化学反応を起こして表面から崩れていくこと。「鉄板が〜する」◇「腐蝕」とも書く。 **酸[サン]化[カ]** ▷(酸素と化合して)金属がさびたり、食べ物の味・品質が劣化したりすること。「飲みかけのワインが〜しないように、しっかりと栓をしておくこと」▷〜物・〜作用⇔還元 ### ●かびる **黴[か]びる** ▷かびが生える。「長い間保存していたもちが〜てしまった」 ## c 形容詞の類 **足[あし]が早[はや]い** ▷腐りやすい様子。「サバやイワシのような〜ものは〜から早く食べてください」 ## h 名詞の類:コト・サマ **腐[くさ]り** ▷腐ること。「夏場は食べ物の〜が早い」 **腐[くさ]れ** ▷腐ること。「雨の日が多いと、作物の〜が出やすい」 <1737> なる」 **立[た]ち腐[くさ]れ** ▷①作物が立ったまま腐ること。②木が立ったまま腐ること。「雑木林で〜の木を見た」 **生[い]き腐[くさ]れ** ▷魚が新鮮に見えても腐っていること。「鮪の〜」 **傷[いた]み** ▷いたむこと・程度。「りんごの〜がはげしい」 ## k 名詞の類:モノ **腐[フ]肉[ニク]** ▷腐った肉。「ハイエナがライオンの〜にむらがっている」 ### ●枯骨→0005死ぬk●死んだ後に残された骨 ### ●腐葉土など→7406ほぐれるk●土 ### ●堆肥→0101育てるk●肥料 ### ▶発酵させた食品→0300食べるp●発酵させた食品 ### ●さび **錆[さび]** ▷金属の表面が腐食して生じた酸化物などの物質。赤茶色・緑色・黒色などさまざまなものがある。◇「銹」「鏽」とも書く。 **鉄[テツ]錆[さび]** ▷鉄に生じるさび。赤茶色の赤さびと黒色の黒さびがある。 **緑[リョク]青[ショウ]** ▷銅に生じる青緑色のさび。 ### ●酸・アルカリ **酸[サン]** ▷酸っぱみによって特徴づけられる物質の総称。▷〜性・強〜・弱〜 **乳[ニュウ]酸[サン]** ▷糖類が発酵してできる酸。▷〜菌・〜飲料 **硫[リュウ]酸[サン]** ▷無色無臭で、水に混ぜると熱を発する強い酸性の液体。▷濃〜・希〜 **塩[エン]酸[サン]** ▷多くの金属を溶かす、塩化水素が水に溶けた液体。 **アルカリ** ▷「酸」と反対の性質をもつ物質の総称。「海藻など〜を多く含む野菜」▷〜性▶オalkali ## q 名詞の類:イキモノ **黴[かび]** ▷食品などに生え、多く食べられない状態にする菌。みそ・しょうゆ・チーズ・酒などの製造に使われる有用なものと、人体に有害なものとがある。 **青[あお]黴[かび]** ▷もちやパンに生える緑色のかび。◇ペニシリンの合成に役に立つものもある。 **酵[コウ]母[ボ]菌[キン]** ▷発酵力が強く、炭水化物をアルコールと炭酸ガスに分解する力があり、醸造やパンをつくるのに利用する菌。 **酵[コウ]母[ボ]** ▷「酵母菌」の略。 **イースト** ▷パンをつくるのに使う酵母。▷〜菌 ### ●麹→6800作るm●醸造したもの ### ●朽ち木→0006枯れるk●枯れた草木 # 9507 病む ## a 動詞の類 ### ●病む **病[や]む** ▷熱が出たり、苦痛や不快感を覚えるなどして、体の機能や心の状態が正常でなくなる。「心臓を〜」「心を〜」「母は長いこと病んでいます」 **患[わずら]う** ▷「病む」の、やや古風な言い方。「胸を〜」「大病をわずらって、長いこと闘病生活を送っている」 **病[ビョウ]気[キ]** ▷体や心の機能が低下し、放っておけない状態になること。「生まれてこのかた、〜したことがない」 **体[からだ]を壊[こわ]す** ▷健康な体でなくなる。「働き過ぎて体を壊さないように」 **病[やまい]を得[え]る** ▷病気になる。「10年前に病を得て、ずっと療養生活です」 **病[や]み付[つ]く** ▷床につくほど病む。「この1年間、病みつく人」 **長[なが]患[わずら]い** ▷長い間病気をすること。「すっかり体重が落ちてしまった」 **大[タイ]病[ビョウ]** ▷重い病気をすること。「若いときに〜をしたので摂生している」 ### ●寝込む→2402寝る●病気で寝る ### ●かかる **罹[かか]る** ▷ある病気になる。「伝染病に〜」 **罹[リ]病[ビョウ]** ▷病気にかかること。「肺結核に〜した患者を調べる」▷〜率◆植物が病気にかかる意にも用いる。 **罹[リ]患[カン]** ▷(人が)病気にかかること。「コレラに〜する患者が激増する」▷〜者 **風[か]邪[ぜ]を引[ひ]く** ▷風邪にかかる。「ひどい風邪をひいてしまった」 ### ●発病する **発[ハツ]病[ビョウ]する** ▷病気の症状があらわれること。「旅先で〜する」 **発[ハッ]症[ショウ]する** ▷特定の病気の症状があらわれること。「結核を〜する」 **初[ショ]発[ハツ]** ▷その物事が初めて起こること。特に、病気の症状が初めてあらわれること。「変形性膝関節症は、母指関節に〜することが多い」▷〜患者・〜症状 **再[サイ]発[ハツ]する** ▷再び発病すること。「病気が〜する」 **併[ヘイ]発[ハツ]する** ▷ある病気が別の病気を引き起こすこと。「肺炎を〜する」 ### ●感染する→5504伝わるa●移る ### ●あたる **中[あた]る** ▷毒のある物を食べたり飲んだりして、体の具合が悪くなる。「ふぐの毒に〜」◇「当たる」とも書く。 **中[チュウ]毒[ドク]** ▷体外から取り入れた毒物、あるいは、体内で生じた毒素によって体の機能が正常でなくなること。「麻薬に〜する」「〜を引き起こす恐れのある物質」▷アルコール〜・薬物〜・急性〜・〜症状◇「仕事中毒」「音楽中毒」のように、比喩的に、それなしではいられないほど夢中になる意でも用いられる。 ### ●痙攣する **痙[ケイ]攣[レン]する** ▷筋肉が発作的に、連続して収縮すること。「手足を激しく〜させる」▷胃〜 **引[ひ]き攣[つ]る** ▷体の一部が痙攣する。「下腹部に〜ような痛みが走る」 **引[ひ]き攣[つ]れる** ▷引きつった状態になる。「脚の筋肉が〜」 **引[ひ]き付[つ]ける** ▷引きつけを起こす。「子供が突然〜」 <1738> # 病む9507a~h ### ●その他 **麻[マ]痺[ヒ]** ▷神経の障害により、感覚を失ったり、体の運動機能が低下したりすること。「片腕が〜する」▷全身〜・半身〜・心臓〜・小児〜 **壊[エ]死[シ]** ▷体の一部の組織がが死んだ状態になること。「癌が〜する」 ## c 形容詞の類 **軽[かる]い** ▷病気の程度が深刻でない様子。「〜炎症を起こしている」 **重[おも]い** ▷病気の程度がひどい様子。「思ったより病気が〜」「父は〜病で臥せっております」 ## d 形容動詞の類 ### ●健康ではない様子 **病[ビョウ]身[シン]な** ▷病気がちであったり、病気にかかっている様子。「〜の母を気遣う」 **多[タ]病[ビョウ]な** ▷よく病気をする様子。「幼いころより〜なたちで、年中医者に通っていた」 **不[フ]健[ケン]康[コウ]な** ▷健康な状態ではない様子。「青白い〜な顔色」◇「不健康な暮らし」のように、まともでない意で用いられることも多い。 **不[フ]健[ケン]全[ゼン]な** ▷すこやかでない様子。「体のどこかに〜なところがあると、かえって自分の健康に留意するものだ」◇「不健全な考え方」のように、多くかたよっていておだやかでない意で用いられる。 **不[フ]摂[セッ]生[セイ]** ▷健康に注意しない様子。「〜な生活がもとで病気になる」「暴飲暴食の〜がたたって胃を壊した」 **不[フ]養[ヨウ]生[ジョウ]** ▷健康に注意しない様子。「〜の医者(医者は他人には健康に注意するようにというが、自分の健康にはなかなか注意しないものだ)」 **病[ビョウ]的[テキ]な** ▷異常で、病んでいるように思える様子。「〜なやせ方」「彼女は〜なほど潔癖だ」 ### ●病弱な→7304弱いd●虚弱な ### ●病気・症状の程度や状態 **急[キュウ]性[セイ]の** ▷急に発病し、病状が重い様子。「新型インフルエンザの〜患者が多く出る」▷〜アルコール中毒・〜胃炎⇔慢性◇多く「急性+病名」の形で用い、単独で使われることは少ない。 **慢[マン]性[セイ]の** ▷長引いてなかなか治らず、常にその病気を抱えている状態である様子。「〜の疾患ですので日常無理をしないように」▷〜胃炎⇔急性 **一[イッ]過[カ]性[セイ]の** ▷一時的にその症状が出て、長くは出てこない様子。「〜の発熱なので心配ありません」 **軽[ケイ]症[ショウ]の** ▷症状が軽い様子。「倒れたと聞いて驚いたが、〜ですぐ退院できるそうだ」 **重[ジュウ]症[ショウ]の** ▷症状が重く、命が危ない様子。「〜の患者が運び込まれてきた」⇔軽症◇「わが社の経営は重症だ」のように、物事の状態がきわめて悪い様子をいう場合もある。 **難[ナン]症[ショウ]の** ▷症状が重く、治療が難しい様子。「かなりの〜なので退院のめどはつかない」 **劇[ゲキ]症[ショウ]の** ▷症状が非常に重い様子。▷〜肝炎 **重[ジュウ]体[タイ]の** ▷命にかかわるような重い症状である様子。「事件の被害者は〜らしい」◇「重態」とも書く。 **重[ジュウ]病[ビョウ]な** ▷病気の状態がひどく重い様子。「〜な患者」「祖母〜の知らせ」 **重[ジュウ]患[カン]の** ▷重い病気にかかっている様子。「〜の床に臥す」 **危[キ]篤[トク]の** ▷病気が非常に重く、今にも死にそうな様子。「父が〜なので実家に帰る」 **軽[ケイ]度[ド]の** ▷病気や障害の程度が軽い様子。「〜の近視なので、車の運転のときはめがねをかける」⇔重度 **重[ジュード]の** ▷病気や障害の程度が重い様子。「この選手は〜の障害を克服した」⇔軽度 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ▶病気 **病[やまい]** ▷体や精神に、苦痛や不快感をともなう変化があらわれた状態。「〜は気から」「〜膏肓に入る」 **患[わずら]い** ▷「病」の古めかしい言い方。「長の〜でやせ細る」▷長〜 **病[ビョウ]気[キ]** ▷治療の必要があるほど、心身の機能が低下した状態。「〜のため入院する」「たちの悪い〜がはやる」◇「女性を見ると声をかけるという、例の病気が始まった」のように、比喩的に、悪い癖の意でも用いる。 **疾[シッ]病[ペイ]** ▷「病気」の改まった表現。「〜の予防につとめる」▷〜保険 **疾[シッ]患[カン]** ▷(体のある部分の)病気。▷胸部〜 **不[フ]快[カイ]** ▷病気。「御〜の由も」 **労[いたわ]り** ▷「病気」の古い言い方。◇「いたつき」「労き」ともいう。 **万[マン]病[ビョウ]** ▷すべての病気。「風邪は〜のもと」▷〜薬円(近世の丸薬で、万病にきく薬) **四[シ]百[ヒャク]四[シ]病[ビョウ]** ▷仏教で、人間のかかるすべての病気。「〜の外(恋の病)」 **急[キュウ]病[ビョウ]** ▷急な病気。「〜のため大事な会議を欠席する」 **持[ジ]病[ビョウ]** ▷治りそうにない慢性の病気。「〜の神経痛に悩まされる」 **宿[シュク]病[ビョウ]** ▷持病。「〜が癒える」 **痼[コ]疾[シツ]** ▷「持病」の古めかしい言い方。 **余[ヨ]病[ビョウ]** ▷一つの病気から起きる別の病気。「風邪から肺炎を〜として併発する」 **合[ガッ]併[ペイ]症[ショウ]** ▷ある病気に関連して引き起こされる症状や病気。「〜を引き起こさないように注意する」 **同[ドウ]病[ビョウ]** ▷同じ病気。「〜相憐れむ(同じ病気をもつ者同士が互いにいたわり合う)」 **既[キ]往[オウ]症[ショウ]** ▷以前かかったことのある病気。「〜の有無を問診表に記入する」 <1739> ◇健康診断などの参考になる場合が多い。 **鬼[おに]の霍[カク]乱[ラン]** ▷ふだん元気な人が、めったに病気になること。「部長が休むなんて〜かな」◇「霍乱」は急性の暑気あたりの意。 ### ●傷病→6913損なわれるh●その他 ### ●貴人の病気 **不[フ]例[レイ]** ▷貴人の病気。◇「ごぶれい(お障りがない)」意から。古めかしい言い方。 **不[フ]予[ヨ]** ▷貴人の病気。◇「ご不予に苦しむ」意で、「心が晴れない」意から。古めかしい言い方。 ### ▶重病・難病 **重[ジュウ]病[ビョウ]** ▷生死にかかわるような重い病気。▷〜人 **大[タイ]病[ビョウ]** ▷生死にかかわるような、なかなか治らない重い病気。「〜をわずらう」 **大[タイ]患[カン]** ▷大病。「〜をわずらって、床に臥す」 **難[ナン]病[ビョウ]** ▷治療方法が確立されておらず、治りにくい病気。「〜を乗り越える」 **業[ゴウ]病[ビョウ]** ▷(前世の悪業の報いで)かかるとされていた、治りにくい病気。「〜におかされる」◇古い言い方。 **不[フ]治[ジ]の病[やまい]** ▷決して治ることのない病気。「〜におかされながらも絵筆を握り続ける」◇「不治」は「ふち」ともいう。 **死[シ]病[ビョウ]** ▷一度かかると必ず死ぬとされている病気。「〜にとりつかれる」 **ぽっくり病[病]** ▷俗ふだんは元気な人が、睡眠中などに突然死んでしまう、原因不明の病気。 **悪[アク]病[ビョウ]** ▷悪性の病気。 **悪[アッ]疾[シツ]** ▷悪病。「〜に悩む」 **奇[キ]病[ビョウ]** ▷原因や治療方法などのわからない、珍しい病気。「〜が発生する」 **病[ヤ]魔[マ]** ▷病気を魔物にたとえた言い方。「〜が襲いかかる」「〜とたたかう」◇重病や難病を指す場合が多い。 ### ●仮病→3601ごまかすh●見せかけ ### ●さまざまな病気 **小[ショウ]児[ニ]病[ビョウ]** ▷子供に特有な病気の総称。ジフテリア・はしかなど。 **成[セイ]人[ジン]病[ビョウ]** ▷中年以上の人に多く見られる病気の総称。動脈硬化症・高血圧症・心筋梗塞・癌などを指す。 **生[セイ]活[カツ]習[シュウ]慣[カン]病[ビョウ]** ▷「成人病」の新しい言い方。 **老[ロウ]人[ジン]病[ビョウ]** ▷老人がかかりやすい病気の総称。認知症・白内障など。 **老[ロウ]病[ビョウ]** ▷年老いて体力が衰えたために起こる病気。 **婦[フ]人[ジン]病[ビョウ]** ▷女性の生殖器やホルモンに関する病気。 **職[ショク]業[ギョウ]病[ビョウ]** ▷ある職業の特有な労働条件・環境が原因となって起こる病気。化学薬品を扱う作業による中毒、騒音をともなう作業による難聴など。 ### ▶病状 **病[ビョウ]状[ジョウ]** ▷病気の状態。「〜が悪化する」「〜は深刻なものではなかった」 **容[ヨウ]体[ダイ]** ▷病気の(あまりよくない)状態。「〜が急変する」「ようだい」ともいう。「容態」「様体」とも書く。 **病[ビョウ]態[タイ]** ▷容体。「〜がはかばかしくない」 **病[ビョウ]勢[セイ]** ▷病気の進み具合。「〜がにぶる」 ### ●症状 **症[ショウ]状[ジョウ]** ▷ある病気にかかったときに、心身にあらわれる異常な状態。「インフルエンザ特有の〜が見られる」 **病[ビョウ]変[ヘン]** ▷病気によるものと判断される、体の異常な変化。「レントゲン写真に〜が認められる」 **自[ジ]覚[カク]症[ショウ]状[ジョウ]** ▷自分で感じ取る症状。「〜はまったくない」 **禁[キン]断[ダン]症[ショウ]状[ジョウ]** ▷薬物中毒などになっている者が、それらを急に中断したときに起こるいろいろな症状。「幻覚があらわれるのは〜の一種だ」 **症[ショウ]候[コウ]** ▷(その病気の徴候である)症状。「〜を診断する」 **症[ショウ]候[コウ]群[グン]** ▷同時にあらわれる複数の症候。原因のわからないものを指していうことが多い。▷後天性免疫不全〜◇多く、病名のうしろにつけて用いる。「ピーターパン症候群」のように、関連する一連の社会現象などを指していうこともある。 **シンドローム** ▷「症候群」の洋語的表現。▶syndrome **後[コウ]遺[イ]症[ショウ]** ▷病気やけがが治ったあとに残る、肉体的・精神的な異状。「退院後も〜に苦しめられた」 ### ●特定の症状 **発[ホッ]作[サ]** ▷(繰り返し起きている)ある特定の症状が突然起こること。「喘息の〜が起きる」 **引[ひ]き付[つ]け** ▷全身が痙攣する発作。原因はさまざまで、多く乳幼児に見られる。「〜を起こす」 **腓[こむら]返[がえ]り** ▷ふくらはぎの筋肉が、強い痛みとともに、なって発作的に痙攣すること。「トレーニングのしすぎで〜が起きる」 **チック** ▷顔面・肩などの筋肉が、不随意的に動く症状。▷〜症 **炎[エン]症[ショウ]** ▷細菌の侵入や薬品の刺激などによって赤くはれたり、機能障害を起こしたりすること。「目が真っ赤なのは〜を起こしているからだろう」 **カタル** ▷粘膜の炎症により、粘液の分泌が高まって粘液や漿液が多量に滲出する状態。▷胃〜◇「加答児」とあてることもある。▶ドKatarrh **カリエス** ▷慢性の炎症により、骨の一部が腐った状態になること。多く、結核菌におかされて起こる症状についていう。▷脊椎〜▶ドKaries **潰[カイ]瘍[ヨウ]** ▷身体の皮膚や粘膜の表面から深部にかけてただれる症状。▷胃〜・十二指腸〜 **結[ケッ]石[セキ]** ▷体内で分泌物の成分が石のように固まったもの(ができる症状)。◇部位によって、尿管結石・腎臓結石・膀胱結石などがある。 <1740> # 病む9507h~i **胆[タン]石[セキ]** ▷胆汁の成分から作り出される結石(による症状)。▷〜症 **壊[エ]死[シ]** ▷組織の一部が死んだ状態になること。血液が供給されなくなったり、やけどをしたりしたときに起こる。 **壊[エ]疽[ソ]** ▷壊死した部分の表面が黒く変わった状態。 **脱[ダッ]疽[ソ]** ▷体の組織の一部が死ぬこと。 **梗[コウ]塞[ソク]** ▷動脈がふさがって、その先の組織が壊死すること。▷心筋〜・脳〜◇比喩的には、物事がふさがって通じなくなる意。 ### ●頭痛・腹痛など→0504痛h●痛み ### ●せき・くしゃみ・吐き気→5706吐くh ### ●寒け→8508寒いh●寒け ### ▶発熱→8504熱いa●熱くなる ### ●動悸→4900動くh●心臓の動き ### ●水腫→7500大きいh●膨れて大きくなること ### ●病気の原因 **病[ビョウ]因[イン]** ▷病気になった原因。「〜をさぐる」 **病[ビョウ]原[ゲン]** ▷病気の起こるもと。「〜を明らかにする」▷〜菌・〜体◇「病源」とも書く。 **病[ビョウ]根[コン]** ▷病気の起こるもと。「〜を断つ」◇「現代社会の病根を断つ」のように、悪のもととなるものの意で用いることが多い。 ### ●病気の結果・経過 **転[テン]帰[キ]** ▷病気が進行してある状態になること。「死の〜をとる」「急激な〜をとる」 **予[ヨ]後[ゴ]** ▷その病気がたどる経過と、その結果についての、医師の見通し。「〜の説明を受ける」◇俗に、「予後をお大事に」のように、病気が治ったあとの経過の意でも用いられる。 ## i 名詞の類:コト・サマ ### ●皮膚のおもな病気・症状 **皮[ヒ]膚[フ]病[ビョウ]** ▷皮膚の病気。 **白[ハク]癬[セン]** ▷かびの一種である白癬菌によって起こる皮膚病。 **水[みず]虫[むし]** ▷白癬菌による皮膚病。手足の指の間などに多く発生する。 **田[た]虫[むし]** ▷白癬菌による皮膚病。陰部に発生し、多く発生し、強いかゆみをともなう。 **頑[ガン]癬[セン]** ▷白癬菌による皮膚病。陰部に発生し、強いかゆみをともなう。◇「いんきん」とも言う。 **陰[イン]金[キン]** ▷俗頑癬。▷〜田虫 **しらくも** ▷ほお・あごなどの皮膚の部分が、白く色が抜けたようになること。子供に多く見られる。 **湿[シッ]疹[シン]** ▷皮膚の表面に小粒の水疱などができる炎症。「背中に〜ができてかゆい」▷乳児〜 **汗[あせ]疹[も]** ▷汗によってできる湿疹。「赤ちゃんの首に〜ができた」◇「汗疣」とも書く。 **発[ホッ]疹[シン]** ▷皮膚に吹き出物がぽつぽつとあらわれる症状。「太ももに赤い〜ができた」◇「ほっしん」ともいう。 **痒[ヨウ]疹[シン]** ▷皮膚に、かゆみをともなう吹き出物があらわれる症状。 **黄[オウ]疸[ダン]** ▷胆汁色素が血液中にたまって、皮膚などが黄色になる症状。肝臓や胆嚢などの病気にともなって起こる。「〜になって白目が黄色くなった」 ### ●脳のおもな病気・症状 **脳[ノウ]炎[エン]** ▷ウイルスに感染したり、病気に続発して発生したりする脳の炎症の総称。▷日本〜 **脳[ノウ]脊[セキ]髄[ズイ]膜[マク]炎[エン]** ▷細菌・ウイルスなどによっておこる、脳や脊髄を覆う膜の部分の炎症。◇「髄膜炎」ともいう。 **脳[ノウ]梗[コウ]塞[ソク]** ▷脳の血管が詰まることによって血流がとどこおり、その血管の周囲の脳組織が壊死する症状。 **脳[ノウ]軟[ナン]化[カ]症[ショウ]** ▷(壊死した脳組織が軟化することから)脳梗塞。 **脳[ノウ]出[シュッ]血[ケツ]** ▷脳の血管が破れ、出血すること。高血圧などが要因となる。◇「脳内出血」ともいう。 **脳[ノウ]溢[イッ]血[ケツ]** ▷脳出血。 **脳[ノウ]卒[ソッ]中[チュウ]** ▷脳の血管が障害されて、突然意識を失い倒れること。多く、麻痺などの後遺症が残る。◇単に「卒中」ともいう。 **脳[ノウ]腫[シュ]瘍[ヨウ]** ▷脳の中にできる腫瘍が原因で起こる病気。頭痛・嘔吐き・視覚障害などの症状がある。 **脳[ノウ]震[シン]盪[トウ]** ▷頭部を強打したときなどに起こる、一時的に意識を失う状態。頭痛・めまいなどの症状が見られることもある。◇「脳振盪」とも書く。 **アルツハイマー病[ビょう]** ▷記憶力が極度に落ちるなどの症状が見られる進行性の病気。◇単に「アルツハイマー」ともいう。ドイツの医師、アルツハイマー(Alzheimer)が報告したことから。 **癲[てん]癇[かん]** ▷脳の障害によって発作的に起こる病気。突然意識を失って倒れたり、体が硬直したりするなど、さまざまな症状が見られる。 ### ●呼吸器系のおもな病気・症状 **喘[ゼン]息[ソク]** ▷喘鳴をともなう呼吸困難の発作を起こす病気。▷小児〜・気管支〜 **気[キ]管[カン]支[シ]炎[エン]** ▷気管支の炎症。激しいせきが出る。 ### ●肺のおもな病気・症状 **肺[ハイ]炎[エン]** ▷細菌やウイルスなどによって起こる感染性の肺の炎症。高熱・せき・呼吸困難などの症状が見られる。 **結[ケッ]核[カク]** ▷結核菌の感染によって起こる慢性の伝染病。結核菌の感染する発生部位により、肺結核・腸結核・脊椎カリエスなどがあるが、単に「結核」というと、肺結核を指す場合が多い。 **肺[ハイ]病[ビョウ]** ▷肺の病気。特に、肺結核。 **労[ロウ]咳[ガイ]** ▷「肺結核」の古い言い方。◇「癆瘵」とも書く。 ### ●心臓のおもな病気・症状 **心[シン]臓[ゾウ]病[ビョウ]** ▷心臓の病気の総称。 <1741> # 病む9507i~j 30 **狭[キョウ]心[シン]症[ショウ]** 心臓に急激な痛みが発作的に生じる症状。 31 **心[シン]筋[キン]梗[コウ]塞[ソク]** 心臓に栄養を送る動脈が閉塞するなどして、その部分の筋肉が壊死し、血液が流れなくなる症状。 32 **心[シン]不[フ]全[ゼン]** 心臓の機能が低下して、肺や全身に十分な血液が送られなくなると。高血圧・心筋梗塞などが原因となって起こる。▷急性~・慢性~ ## 胃のおもな病気・症状 33 **胃[イ]病[ビョウ]** 胃の病気の総称。 34 **胃[イ]炎[エン]** 胃の粘膜の炎症。▷急性~・慢性~・神経性~「胃カタル」ともいう。 35 **胃[イ]潰[カイ]瘍[ヨウ]** 胃の粘膜に潰瘍ができた状態。 ## 腸のおもな病気・症状 36 **腸[チョウ]炎[エン]** 腸の炎症性の病気の総称。▷急性~・慢性~「腸カタル」ともいう。 37 **腸[チョウ]閉[ヘイ]塞[ソク]** 腸の内部が炎症や癒着ではれたりふさがったりして、ガス・排泄物などが通りにくくなったりつまったりする症状。 38 **腸[チョウ]捻[ネン]転[テン]** 腸がねじれて、腸閉塞を起こすこと。 39 **十[ジュウ]二[ニ]指[シ]腸[チョウ]潰[カイ]瘍[ヨウ]** 十二指腸の粘膜に潰瘍ができた状態。 ## 腎臓のおもな病気・症状 40 **腎[ジン]臓[ゾウ]病[ビョウ]** 腎臓の病気の総称。 41 **腎[ジン]炎[エン]** 腎臓の炎症。 42 **腎[ジン]盂[ウ]炎[エン]** 細菌などによって起こる、腎盂(腎臓内の、尿を集め尿管へ送る部分)の炎症。 43 **腎[ジン]不[フ]全[ゼン]** 腎臓の生理機能が十分に働かなくなった状態。 44 **尿[ニョウ]毒[ドク]症[ショウ]** 腎臓の機能が正常でなくなり、尿の成分が血中にたまることによって起こる中毒症状。 ## 肝臓のおもな病気・症状 45 **肝[カン]炎[エン]** 肝臓の炎症性の病気の総称。▷A型~・B型~・C型~ 46 **肝[カン]硬[コウ]変[ヘン]** 慢性の肝臓障害で肝細胞が破壊され、肝臓が硬化・縮小した状態。 ## 虫垂炎 47 **虫[チュウ]垂[スイ]炎[エン]** 虫垂(盲腸の先端にあるヒモ状の突起)の炎症。右の下腹部が痛むのが特徴。◇「虫様突起炎」ともいう。 48 **盲[モウ]腸[チョウ]炎[エン]** 「虫垂炎」の俗称。「盲腸で入院する」のように、単に「盲腸」といって「虫垂炎」を指すことも多い。 ## 目のおもな病気・症状 49 **眼[ガン]病[ビョウ]** 目の病気。 50 **眼[ガン]疾[シツ]** 目の病気。◇「眼病」のほうが一般的。 51 **ものもらい** 目のふちの皮膚にはれものができること。 52 **麦[バク]粒[リュウ]腫[シュ]** 「ものもらい」の専門的な言い方。 53 **結[ケツ]膜[マク]炎[エン]** 結膜(まぶたの裏と眼球の表面をおおう粘膜)に起こる炎症の総称。 54 **流[はやり]行[め]り目[メ]** 流行性の結膜炎。 55 **夜[ヤ]盲[モウ]症[ショウ]** 夜間や暗い場所でものが見えにくくなる病気。◇「鳥目」ともいう。 56 **鳥[とり]目[め]** 俗に夜盲症。 57 **内[ソコ]障[ひ]** 眼球内の疾病の総称。◇「内障」とも書く。 58 **白[ハク]内[ナイ]障[ショウ]** 水晶体が灰色にくもり、視力が衰える病気。 59 **緑[リョク]内[ナイ]障[ショウ]** 眼球の圧力が異常に強くなり、視力に異常をきたす病気。◇視力を失った瞳孔が青く見えることから。 ## 耳や鼻のおもな病気・症状 60 **中[チュウ]耳[ジ]炎[エン]** 細菌によって起こる中耳(耳の中の、鼓膜と内耳のあいだの部分)の炎症。 61 **鼻[ビ]炎[エン]** 鼻腔の粘膜の炎症の総称。▷急性~・慢性~・アレルギー性~ 62 **蓄[チク]膿[ノウ]症[ショウ]** 炎症により膿がたまった状態。特に、副鼻腔(鼻腔の周囲にある空所)に膿がたまった状態。 ## 肛門のおもな病気・症状 63 **痔[ジ]** 肛門や、その周囲の部分に起こる病気の総称。▷いぼ~・切れ~・裂け~ 64 **痔[ジ]疾[シツ]** 「痔」のやや専門的な、かたい言い方。 65 **痔[ジ]瘻[ロウ]** 肛門の周囲に穴ができ、そこから膿が出る痔。 ## 性病 66 **性[セイ]病[ビョウ]** おもに性行為によって感染する病気の総称。 67 **花[カ]柳[リュウ]病[ビョウ]** (花柳界で発生することが多いことから)性病。 68 **梅[バイ]毒[ドク]** トレポネーマ-パリズム(スピロヘータ)の感染によって起こる慢性の性病。陰部のしこり、次いで皮膚の紅斑などの症状が見られる。その後臓器などにも障害があらわれ、最終的には脳や神経系までおかされる。◇「瘡毒」とも書く。 69 **淋[リン]病[ビョウ]** 淋菌によって起こる性病。 70 **消[ショウ]渇[カチ]** 俗に女性の淋病。◇古い言い方。「のどが渇いて水が飲みたい。」の意にも用いた。 ## j 名詞の類:コト・サマ ### 風邪 00 **風[か]邪[ぜ]** おもにウイルスによって起こる呼吸器系の炎症の総称。くしゃみ・鼻水・せき・発熱などの症状が見られる。「~をこじらせる」▷鼻~ 01 **夏[なつ]風[か]邪[ぜ]** (本来は風邪をひく季節ではない)夏にかく風邪。「ずっとクーラーのきいたところにいたせいか、~をひいた」 02 **感[カン]冒[ボウ]** 「風邪」の専門的な言い方。 03 **流[リュウ]行[コウ]性[セイ]感[カン]冒[ボウ]** インフルエンザウイルスの感染によって起こる、風邪の一種。悪寒・高熱・全身倦怠感などの症状が見られる。急性肺炎を起こすこともある。 04 **流[リュウ]感[カン]** 「流行性感冒」の略。 <1742> # 病む9507j 05 **インフルエンザ** 「流行性感冒」の洋語的表現。 06 **流[はやり]行[か]り風[か]邪[ぜ]** 俗に流行性感冒。「~で1週間も学校を休んだ」 ## 伝染病 07 **伝[デン]染[セン]病[ビョウ]** 細菌・ウイルスなどの微生物によって起こり、感染した人から他の人に伝染する病気の総称。▷法定~(医師による保健所への届け出、隔離治療などが義務づけられていた、旧伝染病予防法に特定されていた伝染病)・届出~(法定伝染病以外の、医師の届け出が義務づけられていた伝染病) 08 **流[ハヤリ]行[ヤマイ]病[ビョウ]** 伝染し流行する病気。 09 **流[はやり]行[やまい]** 「流行病」の古風な言い方。 10 **疫[エキ]病[ビョウ]** 悪性の流行病。「~がはびこる」◇「やくびょう」ともいう。 11 **疫[えやみ]病[のやまい]** 「疫病」の古い言い方。 12 **感[カン]染[セン]症[ショウ]** 病原体(微生物)の感染によって起こる病気。▷~法(伝染病予防法廃止後に施行された法律の通称) 13 **麻[は]疹[しか]** 麻疹ウイルスの感染によって起こる発疹性の急性伝染病。発熱・せきなどのあと、口内に白い斑点があらわれ、赤い発疹が全身に広がる。旧届出伝染病の一つ。 14 **麻[ましん]疹[シン]** 俗にはしか。 15 **風[フウ]疹[シン]** 風疹ウイルスの感染によって起こる急性伝染病。はしかに似て、全身にふきでもの様な発疹が出たりするが、2~3日で消える。 16 **三[みっ]日[か]麻[ば]疹[しか]** (3日ほどで治ることから)風疹。 17 **耳[ジ]下[カ]腺[セン]炎[エン]** 耳の前下部にある耳下腺の炎症。 18 **流[リュウ]行[コウ]性[セイ]耳[ジ]下[カ]腺[セン]炎[エン]** ウイルスによる伝染病。耳下腺が炎症を起こすこと。子供が多くかかり、秋から春にかけて流行する。 19 **阿[お]多[た]福[ふく]風[か]邪[ぜ]** 俗に流行性耳下腺炎。◇「阿多福」はあて字。耳の下からほおにかけてはれ、おたふくのようになることから。 20 **百[ヒャク]日[ニチ]咳[ぜき]** 百日咳菌の感染によって起こる子供の呼吸器系の伝染病。痙攣性の激しいせきが出る。旧届出伝染病の一つ。 21 **ジフテリア** ジフテリア菌の感染によって起こる伝染病。おもに呼吸器の粘膜が冒される。旧法定伝染病の一つ。diphtheria 22 **日[ニ]本[ホン]脳[ノウ]炎[エン]** 日本脳炎ウイルスの感染によって起こる急性脳炎。高熱・頭痛・嘔吐・意識障害などの症状が見られる。死亡率が高く、治っても重い後遺症が残る場合がある。旧法定伝染病の一つ。 23 **黄[オウ]熱[ネツ]** 黄熱ウイルスによって起こる伝染病。高熱・黄疸・嘔吐などの症状が見られる。多くアフリカや中南米の熱帯地域で発生する。旧届出伝染病の一つ。◇「黄熱病」ともいう。 24 **猩[ショウ]紅[コウ]熱[ネツ]** 溶血性連鎖球菌の感染によって、皮膚に赤い発疹ができて高熱が出る病気。旧法定伝染病の一つ。◇小児に多い。 25 **回[カイ]帰[キ]熱[ネツ]** 一種のスピロヘータ(微生物)によって起こる、発熱を繰り返す伝染病。しらみやだにが伝染の媒介をする。旧届出伝染病の一つ。◇「再帰熱」ともいう。 26 **マラリア** マラリア原虫の感染によって起こる伝染病。悪寒・高熱の症状が見られる。多く熱帯地域で発生する。旧届出伝染病の一つ。Malaria 27 **赤[セキ]痢[リ]** 赤痢菌・赤痢アメーバによる消化器系の伝染病。2~4日の潜伏期のあと、激しい連続的な便意をもよおし、粘液質の血便が出る。旧法定伝染病の一つ。 28 **疫[えき]痢[り]** 多く幼児がかかる、赤痢菌の感染による急性伝染病。旧法定伝染病の一つ。 29 **チフス** チフス菌による伝染病の総称。旧法定伝染病の一つ。▷腸~・パラ~・発疹~◇「窒扶斯」ともあてた。特に、腸チフスを指すことが多い。Typhus 30 **コレラ** コレラ菌の感染によって起こる伝染病。激しい下痢・嘔吐によって脱水症状をおこす。旧法定伝染病の一つ。◇「虎列刺」とあてる。「コレラ」の音をもじり、なおかつ人がころりと死ぬことから、「コロリ」ともいった。cholera 31 **痘[トウ]瘡[ソウ]** 痘瘡ウイルスの感染によって起こる伝染病。高熱とともに全身に小水疱があらわれる。死亡率が高い。旧法定伝染病の一つ。◇現在では根絶され、予防接種(種痘)も不要。 32 **疱[ほう]瘡[そう]** 痘瘡(や、種痘のあと)。 33 **天[テン]然[ネン]痘[トウ]** 「痘瘡」の、より一般的な言い方。 34 **水[スイ]痘[トウ]** 水痘ウイルスの感染によって起こる、子供に多い伝染病。熱とともに、全身に小水疱ができ、はげしいかゆみを感じる。 35 **水[みず]疱[ボウ]瘡[ソウ]** 「水痘」の、より一般的な言い方。 36 **ペスト** ペスト菌の感染によって起こる伝染病。ねずみなどについているのみが、のみを媒介にして人間に感染する。高熱を発し、皮膚が紫黒色になる症状が見られる。死亡率が高い。旧法定伝染病の一つ。pest 37 **黒[コク]死[シ]病[ビョウ]** 「ペスト」の古い言い方。 38 **狂[キョウ]犬[ケン]病[ビョウ]** 狂犬病ウイルスが犬に感染することによって起こり、その犬にかまれると人間にも感染する、急性の伝染病。神経系をおかされて興奮状態となり、全身が麻痺したり、痙攣して、死に至る。旧届出伝染病の一つ。 39 **恐[キョウ]水[スイ]病[ビョウ]** (食物を飲みくだすときに働く筋肉が麻痺し、水を恐れるように見えることから)狂犬病。 40 **破[ハ]傷[ショウ]風[フウ]** 傷口から破傷風菌が侵入することによって起こる、死亡率のきわめて重い伝染病。全身の筋肉が硬直・痙攣し、死亡率が高い。旧届出伝染病の一つ。 41 **ハンセン病[ビョウ]** 癩菌の感染によって起こる慢性の伝染病。皮膚や末梢神経がおかされる。伝染力は弱い。◇ノルウェーのハンセン(Hansen)によって癩菌が発見されたことからついた名。 42 **癩[ライ]病[ビョウ]** 「ハンセン病」の古い言い方。 ## がん 43 **癌[ガン]** 組織内で細胞が無制限に増殖し、他の組織にも転移して障害をもたらす病気。 <1743> # 病む9507j 放置しておけば死に至る。▷胃~・皮膚~・乳~・肺~・大腸~・直腸~・子宮~・喉頭~・~患者・~病棟 ◇癌腫そのものを指していうことも多い。また、比喩的に、「彼はチームの癌だ」のように、組織などの運営にとって大きな障害になるものや人物を指す場合もある。 44 **白[ハッ]血[ケツ]病[ビョウ]** 正常な赤血球や白血球の成熟が阻害され、異常細胞の白血球が増殖する病気。免疫機能の低下、発熱・貧血などの症状があらわれる。◇「血液の癌」といわれている。 ## 中毒 45 **食[しょく]中[あたり]** 食べ物にあたること。「海外で慣れないものを食べ、~をした」「~になる」「~が多くなる」 46 **食[ショク]中[チュウ]毒[ドク]** 食べ物に含まれる細菌によって生じる急性の中毒。「梅雨どきは~が多くなる」 47 **自[ジ]家[カ]中[チュウ]毒[ドク]** 新陳代謝によって生じる毒性の物質の分解や、体外への排出などの、有毒のものの除去作用が、うまく行われないために起こる中毒。 ## アレルギー性のおもな病気・症状 48 **アレルギー** ある特定の物質に接したときに体が異常な反応をして、赤くなったり、化膿したりするなど、さまざまな症状があらわれること。▷〜体質 Allergie 49 **花[カ]粉[フン]症[ショウ]** 花粉が原因となって起こるアレルギー性の病気。くしゃみ、鼻水、目のかゆみなどの症状が見られる。◇おもに、春には杉、秋にはよもぎなどの花粉が原因となる。 50 **枯[コ]草[ソウ]熱[ネツ]** 「花粉症」の古い言い方。◇枯れ草に接することによって起こるとされていたことから。 51 **蕁[ジン]麻[マ]疹[シン]** 皮膚の一部に、かゆみをともなう、赤い発疹やはれが生じること。卵などの食物や漆などの植物、また、皮膚への刺激などによって発生する。 52 **アトピー** 体質的に、過敏なアレルギー反応を起こしやすい状態。▷~体質 atopy 53 **アトピー性[セイ]皮[ヒ]膚[フ]炎[エン]** アトピー体質の人が、さまざまな刺激を受けることによって、皮膚にかゆみをともなう湿疹が出る症状。◇単に「アトピー」ともいう。 ## 精神のおもな病気・症状 54 **精[セイ]神[シン]病[ビョウ]** 精神の働きに異常のある病気。 55 **躁[ソウ]鬱[ウツ]病[ビョウ]** 気分が高揚する躁状態と、気分が沈み込んでふさぎ込む鬱状態とが交互にあらわれたり、どちらかが周期的にあらわれたりする精神病。 56 **鬱[ウツ]病[ビョウ]** 内因性のものと、心因性のものとがある。 57 **鬱[ウツ]** 「鬱病」の略。▷~状態 58 **憂[ユウ]鬱[ウツ]症[ショウ]** 気持ちがふさぎ込み、何もしたくなくなる症状。 59 **メランコリー** 「憂鬱症」の洋語的表現。melancholy 60 **統[トウ]合[ゴウ]失[シッ]調[チョウ]症[ショウ]** 理性・感情・意志などの精神の調和を失い、人格に変異をきたす精神病。自閉・妄想・幻聴などの現象が見られる。多くは青年期に発病する。 61 **精[セイ]神[シン]分[ブン]裂[レツ]病[ビョウ]** 統合失調症の旧称。精神機能の連合が失われ、その間に関係の薄い思考や感情が個人の中に併存し、外界との接触を失うという精神病。「精神が分裂する病」という意味にもとれるこの名称から、精神全体が分裂するような誤解が生じ、それが患者の人格の否定や差別などを引き起こしてきたため、日本精神神経学会は、2002年夏に、この病名を「統合失調症」に変更した。 62 **パラノイア** 知能や人格に障害は見られないが、論理的には筋の通っている妄想を常に抱き続ける病気。◇「妄想症」ともいい、かつては「偏執病」ともいった。paranoia ## その他のおもな病気・症状 63 **高[コウ]血[ケツ]圧[アツ]** 血圧の最高血圧・最低血圧が、ともに基準よりも高い状態。▷~症 64 **低[テイ]血[ケツ]圧[アツ]** 血圧が基準よりも低い状態。▷~症 65 **動[ドウ]脈[ミャク]硬[コウ]化[カ]** 動脈が弾力を失ってかたくなった状態。▷~症 ◇老化現象の一つ。 66 **貧[ヒン]血[ケツ]** 血液中の赤血球やヘモグロビンが異常に減少し、酸素が十分に送られなくなること。顔色が青白くなり、動悸・めまい・息切れなどの症状があらわれる。 67 **中[チュウ]風[フウ]** 脳の血管の障害が原因で、運動機能が麻痺したり言語障害が残った状態。◇「ちゅうふう」「ちゅうぶ」ともいう。 68 **中[チュウ]気[キ]** 「ちゅうぶう」の古めかしい言い方。 69 **糖[トウ]尿[ニョウ]病[ビョウ]** 血液中の糖分が異常に増える病気。多飲・多尿・倦怠感などの自覚症状がある。 70 **痛[ツウ]風[フウ]** 血液中の尿酸が増え、関節などが炎症を起こす病気。足の指などにはれとともに激痛があり、放っておくと腎障害を起こしやすい。 71 **バセドー病[ビョウ]** 甲状腺の機能亢進によって起こる病気。眼球がとび出たり、汗が多く出たりなどの症状があらわれる。◇「バセドー氏病」ともいう。ドイツの医師バセドー(Basedow)によって症例が報告されたことから。 72 **ダウン症[ショウ]** 染色体の異常によって起こる病気。知能障害や筋力の低下などの障害が起こる。◇「ダウン症候群」ともいう。イギリスの医師ダウン(Down)が症例を報告したことから。 73 **栄[エイ]養[ヨウ]失[シッ]調[チョウ]** 栄養の摂取・吸収・利用が不足して起こる、異常な状態。顔色が青白くなったり、むくみなどの症状があらわれる。「即席ラーメンばかり食べていると~になるよ」 74 **脚[カッ]気[ケ]** ビタミンB1が欠乏して起こる病気。心臓の働きの不調、足のしびれやむくみなどの症状があらわれる。 75 **壊[カイ]血[ケツ]病[ビョウ]** ビタミンCが欠乏して起こる病気。歯茎の出血などの症状があらわれる。 76 **血[ケツ]友[ユウ]病[ビョウ]** 血液凝固因子が欠乏して起こる病気。出血しやすく、一度出血すると止まりづらい。多く男性にあらわれる。 77 **敗[ハイ]血[ケツ]症[ショウ]** 化膿した傷などから細菌が血管に入り込み、全身に広がって起こる病気。 78 **エイズ** 性行為・輸血・血液製剤の使用などにより、エイズウイルス(HIV)が感染して起こる病気。免疫機能が極度に低下し、肺炎・悪性腫瘍などを併発する。死亡率が高い。◇「ac- <1744> # 病む9507j~s quired immune deficiency syndrome」の頭文字から。AIDS 79 **後[コウ]天[テン]性[セイ]免[メン]疫[エキ]不[フ]全[ゼン]症[ショウ]候[コウ]群[グン]** 「エイズ」の専門的な言い方。 80 **高[コウ]山[ザン]病[ビョウ]** 高山に登ったとき、気圧の低下や酸素の欠乏によって起こる病気。息切れ・めまい・頭痛などの症状が見られる。 81 **風[フウ]土[ド]病[ビョウ]** 気候・地域性などによってその土地に多く発生する特有の病気。マラリア・黄熱病など。 82 **熱[ネツ]病[ビョウ]** 高熱の出る病気の総称。「~にうなされる」 83 **熱[おこり]** 一定の周期で発熱する病気。特に、マラリアを指す。 84 **産[サン]褥[ジョク]熱[ネツ]** 子を産んだときの傷に細菌がついて起きる、高熱の出る感染症。 85 **熱[ネッ]射[シャ]病[ビョウ]** 高温多湿の場所に長時間いて、身体の熱の放散が困難になり、体温が異常に上がることによって起こる病気。頭痛・めまいなどの症状が見られる。 86 **日[ニッ]射[シャ]病[ビョウ]** 強い直射日光を長時間受けたとき、体温が異常に上がることによって起こる病気。頭痛・めまいなどの症状のあとに意識を失うこともある。 87 **熱[ネッ]中[チュウ]症[ショウ]** 高温の環境での労働や運動によって起こる障害の総称。熱射病・日射病など。 88 **メニエール病[ビョウ]** 激しいめまいが反復して起こる病気。内耳の血行障害などが原因と考えられている。◇フランスの医師メニエール(Ménière)の名から。 89 **膠[コウ]原[ゲン]病[ビョウ]** 人体の結合組織の病変によって膠原線維が増え、炎症を起こす病気の総称。慢性関節リューマチなど。原因不明の難病とされる。 90 **リューマチ** 骨・関節・筋肉が痛み、こわばる病気の総称。◇「リウマチ」「リウマチス(ドRheumatismus)」ともいう。rheumatism 91 **拒[キョ]食[ショク]症[ショウ]** 食べることを拒むようになる病気。多く、思春期の女性に見られる。 92 **過[カ]食[ショク]症[ショウ]** 食欲のコントロールが利かなくなり、異常に食べ過ぎる病気。 ## k 名詞の類:モノ 00 **病[ビョウ]体[タイ]** 病気にかかっている体。 01 **病[ビョウ]軀[ク]** 文に病体。 ## q 名詞の類:イキモノ 00 **細[サイ]菌[キン]** 発酵・腐敗の作用をし、病原となることもある、単細胞の微生物。▷~兵器 01 **菌[キン]** 「細菌」の略。▷赤痢~・チフス~・コレラ~ 02 **バクテリア** 「細菌」の洋語的表現。◇「バクテリヤ」ともいう。bacteria 03 **黴[バイ]菌[キン]** 俗に病気を起こしたりする有害な細菌。 04 **病[ビョウ]原[ゲン]体[タイ]** 生体に寄生して、病気を引き起こす微生物。マラリア病原虫のような原生動物、ウイルスなど。 05 **病[ビョウ]原[ゲン]菌[キン]** 病気の原因となる細菌。 06 **病[ビョウ]菌[キン]** 「病原菌」の略。 07 **ウイルス** 光学顕微鏡では見ることができないほど小さな病原体の総称。◇「ビールス」ともいう。Virus ## s 名詞の類:ヒト ### 病人 00 **病[ビョウ]人[ニン]** 病気にかかっている人。 01 **病[やまい]者[もの]** 俗に病人。 02 **傷[ショウ]病[ビョウ]者[シャ]** 負傷したり病気したりしている人。 03 **風[か]邪[ぜ]引[ひき]** 風邪をひいている人。 04 **頭[ズ]痛[ツウ]持[も]ち** しょっちゅう頭痛が起こる人。 05 **急[キュウ]病[ビョウ]人[ニン]** 急に、体の具合が悪くなった人。「電車の車内で〜が出る」 06 **重[ジュウ]病[ビョウ]人[ニン]** 病気の重い人。「~だから動かせない」 07 **半[ハン]病[ビョウ]人[ニン]** 病気ではないが、病人のように弱っている人。「彼は〜のようになってしまった」 08 **末[うら]生[な]り** 青白い顔で、いかにも不健康そうに見える人。「末成り」とも書く。もとは、つるの先のほうに時期が遅れてなる、うり類の実のことを指す。 09 **青[あお]瓢[びょう]箪[たん]** やせて顔色が悪く、不健康そうに見える人をあざけっていう語。◇まだ熟していない青いひょうたんの実の意から。 10 **病[ビョウ]児[ジ]** 病気にかかっている子供。 ### 患者 11 **患[カン]者[ジャ]** 病気やけがの治療を受ける人。「深夜遅く、~の容体が急変した」◇ふつう、医者や看護婦の側からいう。 12 **クランケ** 「患者」の専門的な言い方。▷Kranke 13 **外[ガイ]来[ライ]患[カン]者[ジャ]** 病院・診療所に診察・治療を受けに来る患者。 14 **新[シン]患[カン]** 初めて診療を受けにきた患者。 15 **急[キュウ]患[カン]** 急病や大けがで緊急の治療を必要とする患者。「深夜、〜が運ばれてきた」 16 **重[ジュウ]症[ショウ]患[カン]者[ジャ]** 症状の重い患者。 17 **重[ジュウ]患[カン]** 「重症患者」の略。 ### その他 18 **保[ホ]菌[キン]者[シャ]** まだ発病していないが、体内に伝染病の病原体を保有している人。「感染ルートをもとに~の確認を急ぐ」 19 **キャリア** 「保菌者」の洋語的表現。carrier <1745> # 病む9507s〜にぶる9508f 20 **廃[ハイ]人[ジン]** 病気などが原因で、ふつうの生活ができなくなった人。「事故で~同様の生活を送っている」◇「廢人」とも書く。 21 **植[ショク]物[ブツ]人[ニン]間[ゲン]** 呼吸や血液循環・消化吸収などの機能は保たれているが、自力で動いたり感知したりはできないままの状態の人。 22 **生[い]ける屍[しかばね]** 気力・活力を失って、ただ生命を維持しているだけの状態の人。「何もかもを一瞬にして失ったあの事故以来、彼は〜になってしまった」 ## u 名詞の類:トコロ 00 **病[ビョウ]巣[ソウ]** 体の中で病気におかされているところ。「~を摘出する」◇「病の巣」と書くこともある。 01 **患[カン]部[ブ]** 体の中の病気や、体の外の傷のある部分。「湿布を〜に貼る」 ### 病床・病室 02 **病[ビョウ]床[ショウ]** 病人の寝ている床。「~の父を見舞う」◇「病の床」と書くこともある。 03 **病[ビョウ]室[シツ]** 病人の寝ている部屋。特に、病院で入院患者を寝かせる部屋。 04 **大[おお]部[べ]屋[や]** 病院で、数人の入院患者を寝かせる大きな病室。 05 **個[コ]室[シツ]** 病院で、1人の入院患者用の病室。◇「個人用の病室」の意。 06 **病[ビョウ]棟[トウ]** 病院で、病室が並んでいる建物。▷~A室 ## x 名詞の類:トキ 00 **潜[セン]伏[プク]期[キ]** 体内に病原体が侵入してから、発病するまでの期間。 01 **病[ビョウ]前[ゼン]** 病気で寝つく前。 02 **病[ビョウ]中[チュウ]** 病気で寝ついているあいだ。 03 **病[ビョウ]後[ゴ]** 病気が治ったあと。 04 **病[や]み上[あ]がり** 病気が治ったばかりの時期。「~だから無理はできない」 # 9508 にぶる ## a 動詞の類 00 **鈍[にぶ]る** 技量・勢い・切れ味などが衰えて弱くなる。「運転の腕が~」「決心が~」「刀の刃が~」「痛みが~」「売れ行きの勢いが~」 01 **鈍[なま]る** 動きや働きがにぶった状態になる。「入院生活で体が~」「まだまだ料理の腕はなまっていない」◇「にぶる」が動きに注目しているのに対し、そのもの自体に注目している。 02 **鈍[ドン]化[カ]** 動きや働きがにぶること。「売上高が〜している」 03 **鈍[ドン]麻[マ]** 感覚がにぶくなること。「神経が〜する」 04 **鈍[ドン]磨[マ]** すり減ってにぶくなること。「ナイフの刃が〜する」「想像力が〜する」 05 **鈍[どん]する** 文に頭の回転や感覚がにぶくなる。「貧すれば~(貧乏すると、その苦労のために頭の働きがにぶくなりがちだ)」 06 **麻[マ]痺[ヒ]** 本来の正常な機能が失われて、活動がにぶくなったり止まったりすること。「感覚が〜する」「大雪のため交通機関が〜する」◇「痲痺」とも書く。 07 **箍[たが]が緩[ゆる]む** 緊張が解けて気持ちがゆるむ。「卒業式が終わって、すっかりたががゆるんでしまった」◇「箍」は、桶がばらばらに分解しないようにはめる、金属製・竹製の輪。 ## c 形容詞の類 00 **鈍[にぶ]い** 適切な反応や動作をするのにふつう以上に時間がかかり、切れがない様子。「これだけ言ってもわからないなんて〜やつだな」・「眠くなって頭の働きがにぶくなってきた」「ゴールキーパーの反応が~」 ⇔鋭い 01 **とろい** 人の反応・動作がにぶい様子。「~からまごまごするな」「~やつ」 ⇔すばしこい・すばやい ## d 形容動詞の類 00 **鈍[ドン]間[マ]** 頭の回転や動作がにぶい様子。「~なやつは置いていくぞ」「野呂間」「野呂松」とも書く。 01 **薄[うす]鈍[のろ]** 人よりも劣っていて、動作や反応がにぶい様子。「~な男」 02 **愚[グ]鈍[ドン]** 愚かでにぶい様子。「~な連中は相手にするな」 03 **魯[ロ]鈍[ドン]** 愚鈍。「表情の乏しさが〜な印象を与えていた」 04 **鈍[ドン]重[ジュウ]** あまり気が回らず、にぶい様子。「私は至って~な人間です」 05 **鈍[ドン]感[カン]** 物事に対する感じ方がにぶい様子。「あの人は〜な人物なんだから、こちらの気持ちになかなか気づいてくれない」「味に〜な人」⇔敏感 06 **愚[グ]図[ズ]** 動作や決心がにぶく、ぐずぐずしている様子。「母親が〜な息子を急き立てる」◇「愚図」はあて字。 07 **鈍[ドン]重[チョウ]** 動きがにぶい様子。「~な動きにいらいらする」「~な牛」 08 **遅[チ]鈍[ドン]** 頭の回転や体の動きが遅く、にぶい様子。「~な男とはつきあいたくない」 09 **不[フ]敏[ビン]** 頭の働きなどがにぶい様子。「私は~にして存じません」◇自分のことをへりくだっていうことが多い。 ## f 副詞の類 ### ぼんやりしている様子 00 **ぼんやり** 何かをするでもなく、物事に集中していない様子。「授業中~している生徒」 01 **ぼうっと** 何かに気をとられたりして意識がぼんやりする様子。「~していて事故を起こしてしまった」「何をしてよいかわからず、ただ〜座っていた」 02 **とろんと** 心を奪われたり、眠気や酔いなどで、目の焦点が定まらないような目つきである様子。「目を〜させて演奏に聞き入っていた」 <1746> # にぶる9508f~s 03 **ぼやっと** (何かに気をとられて)意識を集中できないでいる様子。「そんなところに~立っていると車にひかれるぞ」 04 **ぼやぼや** すぐに反応できないで、やるべきことをやらずにいる様子。「~していないでさっさと仕事に取りかかりなさい」 05 **ぽけっと** 何をするでもなくぼんやりとしている様子。「彼は授業中も何だか~しているようだった」「休日は〜テレビを見て過ごす」 06 **ぼさっと** ぼんやりとして、何もしないでいる様子。「~していないで、こっちへ来て手伝いぐらいしなさい」 07 **ぼさぼさ** どうしていいかわからずぼんやりしている様子。「~するな」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **鈍[ドン]才[サイ]** 頭の働きがにぶく、機転の利かないこと。「あの男の〜にはあきれるばかりだ」 ## s 名詞の類:ヒト ### にぶい人 00 **鈍[ドン]間[マ]** 頭の回転や動作がにぶい人。◇「野呂間」「野呂松」とも書く。 01 **薄[うす]鈍[のろ]** 人よりも劣っていて、動作や反応がにぶい人。 02 **鈍[のろ]物[ま]** 俗にのろま。 03 **鈍[ドン]才[サイ]** 頭の働きがにぶく、機転の利かない人。「彼のような~にはこの問題はできない」 04 **愚[グ]図[ズ]** 動作や決断がにぶく、ぐずぐずしている人。「早くしろ。〜は置いていくぞ」◇「愚図」はあて字。 05 **昼[ひる]行[あん]灯[どん]** ぼんやりとしていて、役に立たない人。 06 **木[デク]偶[ノ]の坊[ボウ]** ぼうとしていて役に立たない人。◇「木偶」は木で作った人形の意。 07 **独[う]活[ど]の大[タイ]木[ボク]** 図体が大きいだけで役に立たない人。「まったくこの~なんだから」◇「うど」は丈が高くなると、食用にはならず、その茎もやわらかくて材木としても役に立たないことから。 <1747> # 9600 ある ## a 動詞の類 ### ある 00 **有[あ]る** 感覚や思考によってとらえられたと認められる。「足にまだ痛みが~」「この先に銀行が~」「彼には教養が~」「私には子供が3人~」「改善の余地が~」「~はずがない」「~わけがない」◇「在る」とも書く。 01 **有[あ]り** 「ある」の古い言い方。「山川の~し道をはひたすら走る」「皇国の興廃この一戦に~」◇「在り」とも書く。現代語では慣用的な使い方で、「あり」の形でのみ用いられる。 02 **存[ソン]在[ザイ]** 認識によってとらえられ、確かなものとして認められること。「幽霊は絶対~すると思う」「この机の上にりんごが〜すると想像してみよう」「意見の対立が国民の間に~する」「酸素がなければ、生物は〜できない」「核兵器の~を許すわけにはいかない」「~の重みを感じる」◇感覚を通じて、具体的な個々のものとして認められる場合、「存在」を用いると不自然。したがって「郵便局は、その角を曲がったところに存在する」と「郵便局は、全国どこにでも存在する」とを比べると、前者のほうは不自然である。 03 **存[ソン]する** 文にある。「この世に人間が~するに限り、争いは絶えないだろう」「事の成否は君の胸中に~」◇「存す」ともいう。 04 **有[あ]り得[う]る** ある理屈などから、あると考えられること。「そういうことも〜」「失敗も~ということを覚悟しておけ」 05 **御[ござ]座[あ]る** 「ある」の尊敬語・丁寧語。「その本なら、ここに~」「~なら、少しわけてください」「〜か」の省略。古い言い方で、現在では、ふつう用いられない。 06 **御[ござ]座[いま]います** 「御座る」のさらに丁寧な言い方。「探しの品は、確かに~」「~す」が「~ります」の変化した語。 ### 実在する 07 **実[ジツ]在[ザイ]する** その存在が誰にでも認められる形で存在すること。「その男は~した人物らしい」「その制度は今でも〜する」 08 **実[ジッ]存[ソン]する** 物が現実に存在すること。「何百年も前から~する建物」 09 **現[ゲン]存[ソン]する** 現在まで引き続いて存在すること。「~する日本最古の木造建築物」「~する勢力」◇「げんそん」ともいう。 10 **厳[ゲン]存[ソン]する** 動かすことのできない、確かなものとして存在すること。「証拠が~する」◇「儼存」とも書く。 ### さまざまな存在のしかた 11 **顕[ケン]在[ザイ]する** ある状況が外から見てとれるように存在すること。「会社が倒産する兆候が〜する」▷~失業 ⇔潜在 12 **遍[ヘン]在[ザイ]する** どこにでもいるように存在すること。「そのパターンの昔話は日本中に〜する」 13 **偏[ヘン]在[ザイ]する** ある一定の場所にだけかたよって存在すること。「市の南部に学校が~している」 14 **並[なら]び立[た]つ** 2つ以上のものが、互角に存在すること。「両雄並び立たず」「高層ビルが~副都心」 15 **並[ヘイ]立[リツ]する** 並び立つこと。「1つの国に、2つの政権が〜する異常事態」 16 **鼎[テイ]立[リツ]する** (鼎の3本の脚のように)3つのものが対等の力で並び立つこと。「党内に~する3大派閥」 17 **分[ブン]立[リツ]する** 分かれて存在すること。「~する野党を再編成する」▷三権~・小党~ 18 **併[ヘイ]存[ソン]する** 2つ以上の物事が、その独立性を保ちながらいっしょに存在すること。「新旧勢力が〜している」◇「へいそん」ともいう。「並存」とも書く。 19 **共[キョウ]存[ソン]する** 2つ以上の物事が、互いにその存在を認め、良い関係を保ちながらいっしょに存在すること。「国と国とが平和に~する道を探る」▷~共栄 ◇「きょうそん」ともいう。 20 **介[カイ]在[ザイ]する** 二者の間にはさまるように存在すること。「この取引には第三者を~させずに、売り手と買い手の直接交渉で行きましょう」 21 **混[コン]在[ザイ]する** さまざまなものが入り交じって存在すること。「不純物が〜した金」「善と悪が~する人間の本性」 22 **在[ザイ]庫[コ]する** 商品が倉庫などにあること。「その商品は、現在まだ倉庫に~」「~している」◇「在庫している」の形で用いられることが多い。 23 **宿[やど]る** 内部にひそんで存在する。「彼の瞳には強い光が宿っていた」「健全なる精神は健全なる肉体に~」。 24 **含[ふく]まれる** そのもの自体の内部に、それを構成する一要素として、切り離せない形で存在する。「漢方薬のエキスが含まれた酒」「費用には宿泊代・交通費などすべて~」 25 **渦[うず]巻[ま]く** さまざまな感情などが、入り乱れて存在する。「行政側の言葉足らずの説明に、市民の不満が渦巻いている」「人々の欲望が〜大都会」 ### 位置する 26 **位[くらい]する** ある地理上の場所や地位にその存在が認められる。「北方に~山」「その軍人は大尉に~」 27 **位[イチ]置[チ]する** あるところにその存在が認められること。「このビルは駅のすぐ前に~する」「公益法人と営利法人の中間に~する団体」 28 **立[リッ]地[チ]する** 建物・施設などが、選ばれたその土地につくられてあること。「原野に〜する原子力発電所」 29 **内[ナイ]在[ザイ]する** ある事物の本質と結びつきながら、その内部に存在すること。「組織に~する弱点」「神は人の心に~する」⇔外在 30 **外[ガイ]在[ザイ]する** ある物事と直接関係のないところに存在すること。「人間の幸福の基準に~する価値」 ⇔内在 <1748> # ある9600a~d 31 **点[テン]在[ザイ]する** いくつかの物が点々と距離をおいて位置すること。「山あいに〜する民家」 32 **散[サン]在[ザイ]する** 物がある場所全体に散らばるようにして位置すること。「全国に〜する文化財」 33 **散[サン]点[テン]する** あちこちに散らばってあること。「県内に〜する国宝」 34 **点[テン]綴[テツ]する** 全体の中に、ぽつりぽつりとしながら点在すること。「異国風の建物が〜する風景」◇「てんてつ」ともいう。 35 **分[ブン]布[プ]する** ある種の物事が、一定の範囲内のあちこちにあること。「この植物は、このあたりの山にしか~していない」▷~図 36 **在[ザイ]中[チュウ]** 中にあること。「応募する封筒の裏に、『履歴書在中』が〜する旨を明記した封筒」◇ふつう、「写真在中」のように、封筒などの表に、中に何が入っているかを書いて示すときに用いる。 ### その他 37 **有[あ]る事[こと]は有[あ]る** あったり、数量が少なかったりするが、いちおうある。「そういったやり方も〜。しかし、まだ現段階でとるべき方法ではない」「似た例も〜が、きわめてまれだ」「その店には駐車場が〜が、数台分しかない」 ## c 形容詞の類 00 **無[な]くはない** まったくないということではなく、少しはある様子。「うまく利用されたという印象が~」「ささいな出来事がもとになって、紛争が起こる可能性も~」◇婉曲な言い方。「なくもない」ともいう。 01 **無[な]いではない** 「無くはない」の、より丁寧な言い方。「彼の意見は、独断的なところが〜が、おおむね正しいと思う」◇「ないでもない」ともいう。 02 **無[な]い事[こと]はない** 「ないではない」の、さらに婉曲な言い方。「そういった機会が〜けれど、そうたびたびあることじゃない」「金は〜が、それほどほしいとも思わない」◇「ないこともない」「ない訳では(でも/じゃ)ない」ともいう。 03 **無[な]しとしない** まったくないと断定しないで、その可能性が少しはあるという、話し手の判断を表す様子。「このままの金融情勢が続けば、貿易摩擦が再燃する恐れも~」 ## d 形容動詞の類 ### すでにある様子 00 **在[ザイ]外[ガイ]の** 外国にあったり、いたりする様子。「~の日系企業」「~公館」「~資産」 01 **既[キ]存[ソン]の** すでに存在しているものである様子。「~の販売ルートを見なおし、販路を拡大する」「~の公共施設を有効に活用する」「~の権利を守る」◇「きぞん」ともいう。 02 **既[キ]成[セイ]の** すでにできあがっていて、新しい発展が期待できそうにないものである様子。「~の価値観にとらわれてはいけない」「これは〜の事実として認めざるを得ない」▷~概念・~政党 03 **現[ゲン]行[コウ]の** 現在行われている法律・制度などである様子。「~の法律ではこの事態に対処できない」▷~法 04 **在[ザイ]来[ライ]の** 昔からその土地にあったり、行われてきた物事である様子。「わが国~の植物」▷~線・~種・~品種・~工法 ### 存在の様子 05 **健[ケン]在[ザイ]だ** 人や物事が、まだ勢いを衰えさせずに、あるいは十分にその機能を発揮して存在している様子。「ご両親は今もご〜ですか」「ベテラン~を示した逆転ホームラン」「この界隈では、古き良き精神風土がまだ〜である」「あの歴史的な建物はまだ〜だろうか」 06 **実[ジッ]際[サイ]の** その存在が頭の中だけでなく五感によってとらえられる状態にある様子。「~の姿を見ずに論じても無意味だ」「学生たちに~の社会を見せるのもいいことである」 07 **実[ジッ]地[チ]の** ある行為が実際のものとしてとらえられる状態にある様子。「~の経験を積む」▷~試験・~体験・~演習・~検証・~調査 08 **現[ゲン]実[ジツ]** 実際に起こったり、体験したりして、そこにあるものとしてとらえられている様子。「~社会から逃避する」「高齢者のいる家庭では、介護は~に差し迫った問題である」 09 **現[ゲン]実[ジツ]的[テキ]な** 想像や、できそうにない考えに含めないで、目の前にある現実に即している様子。「~な考え方しかできない」 10 **実[ジッ]質[シツ]的[テキ]な** 形式や名目などではなく、実際の内容に関する様子。「収入は増えても、物価が上がれば、〜な減収になる」⇔形式的 11 **形[ケイ]而[ジ]下[カ]の** 時間・空間のうちに形をとって現れ、知覚でとらえることのできるものである様子。「~の存在」「~の学問」▷~学・~的 ⇔形而上 12 **形[ケイ]而[ジ]上[ジョウ]の** 時間・空間を超越していて、知覚でとらえることのできないものである様子。「~の問題」「~の存在」▷~学・~的 ⇔形而下 13 **空[クウ]想[ソウ]的[テキ]な** 現実のものではなく、想像したものとしてとらえられている様子。「彼は〜な話ばかりする」「その画家は~な絵を得意とする」 14 **架[カ]空[クウ]の** その存在が実際のものではなく、頭の中で考え出されたものである様子。「~の人物を描く」「~の事件をでっちあげる」 15 **有[あ]るべき** 本来そうあるべきだと考えられている状態にある様子。「彼は~姿に戻った」「今の会社は~状態とはまるっきり違ってしまった」◇「在るべき」とも書く。 ### 存在の程度 16 **無[な]きにしも非[あら]ずだ** 絶対にないとか、まったく〜ではないとか、まったくしたくないというわけではない、ということを表す様子。「成功する可能性は~だな」「望み~」 17 **大[おお]有[あ]りの** 可能性や理由などが十分に肯定できるほどある様子。「理由は~だ」「成功の可能性は〜」◇「あること」を強調するときに用いられる。 <1749> # ある9600d~h ### 事柄にある性質がある様子 18 **有[ユウ]ケイ]の** 感覚によってとらえられる形のある様子。「絵画・工芸・書などの~の文化財」「彼には~無形の援助をしてもらった」▷~文化財 ⇔無形 19 **有[ユウ]人[ジン]の** 物の中に人がいる様子。「数年後には、~の探査機を火星まで送れるだろう」⇔無人 ### あるがままの様子 20 **有[あ]るが儘[まま]の** 実際にそうである様子。「~の姿をお見せしたほうがいいでしょう」 21 **有[あ]りの侭[まま]の** ものの様子を五感でとらえたときと同じ様子。「思ったことを~に、言ってごらん」「~の風景を描く」 22 **有[あ]り体[てい]に** 「ありのまま」のかたい言い方。「~言えば、援助を頼み込んだが断られたということだ」◇多く「ありていに」の形で副詞的に用いる。「言う」「話す」など伝達行動を表す動詞を伴うことが多い。 23 **素[ス]の** 飾らない、ありのままの姿である様子。「それが彼の~の顔なのです」「~のままの自分を出す」 24 **掛[か]け値[ね]無[な]しの** 評価を、事実を大げさにしたりゆがめたりしたのではなく、ありのままに見たときの評価である様子。「博士は~の天才だった」「ここの料理は〜にうまい」◇ややくだけた言い方。「掛け値」は、利益・手数料などを上乗せして実際より高くつけた値段の意。 25 **忠[チュウ]実[ジツ]な** もとの物事を、勝手な修正や変更を加えずに、ありのままに表現する様子。「偉大な選手は誰でも基本に〜なプレーをおろそかにしない」「明治時代のファッションを〜に再現した衣装」 ## f 副詞の類 00 **実[ジッ]際[サイ]に** ある現実・事実がある(あった)意を表す言い方。「~、彼は優秀な人材だ」「そのときは、もうこれで終わりだと思った」「~これから会社を立て直すのは難しいだろう」◇「実際に」という形でも用いる。 01 **現[ゲン]に** 実際に何かがあったり行われたりして、それが事実である意を表す言い方。「カゼがはやっています。〜私の会社の同僚も何人か休んでいます」「あの国の食糧事情はひどいものです。~この目で見てきました」◇前に述べたことが事実である証拠を示すときなどに用いられる。 02 **如[ニョ]実[ジツ]に** 図ある事柄が、そこに含まれている意味や内容などを、ありのままのままに示している様子。「政治が国民でなく業界を向いていることを、今回の事件は〜示している」「自白に頼る捜査の危険性を〜物語る事件」 03 **雄[ユウ]弁[ベン]に** 図ある事柄が、そこに含まれている(好ましい)事実や真実を説得力をもって示す様子。「葬儀に何十万人と集まったことは、その政治家が民衆に愛された本物の政治家であったことを~物語っている」 04 **文[モ]字[ジ]通[どお]り** 表現の(余計な解釈をまじえない)本来の意味を強調するのに用いる言い方。「首都圏の高速道路は渋滞ばかりで、~高速道路と呼ぶとはできない」「広場は~人の海だった」 05 **額[ガク]面[メン]通[どお]り** 相手の言葉や態度の持つ表面的な意味や様子を、疑ったりしないで、そのまま受け取る様子。「相手の申し出があまりに好条件で、〜(に)受け取っていいものか迷った」◇一般に「受け取る」とともに用いる。 ## h 名詞の類:コト・サマ ### 存在 00 **存[ソン]在[ザイ]** 他と対比したときに、確かにそれと認められる物事。「自分の〜をアピールする」「日本は、先進国としてその〜を世界に伝える必要がある」▷~感 01 **実[ジツ]存[ソン]** 哲学で、普遍的な本質に対する、現実に存在する個人としての存在。▷~主義・~哲学 ### ありかた 02 **在[あ]り方[かた]** ある物事の(理想的な)存在のしかた。「高等教育の~」「教育者としての正しい~」 03 **有[あ]り様[さま]** 物事の(理想的な)存在の様子。「大学の現状を考える」「現在の政治の~を嘆く」 ### 実際の状態や事柄 04 **有[あ]りの儘[まま]** 物事・出来事を、五感でとらえたそのままの姿。「その男が〜を言っているとは思えなかった」 05 **有[あ]るが儘[まま]** 実際にあるとおりの状態・姿。「ああしろこうしろと言う前に、子供の〜を受け入れることが必要だ」 06 **実[ジッ]際[サイ]** 想像や理論などではなく、外部に確かにあると見なされる状態や事態。「理論と〜は異なることが多い」「教育現場の〜をみごとに描いている」 07 **現[ゲン]実[ジツ]** 実際にあって、無視できない存在としてとらえられている事柄。「~から目をそむけてはいけない」「社会に出て、〜と理想の差を痛感した」「~は厳しい」 ⇔理想 08 **現[うつつ]** 目の前の現実。「夢か〜か幻か」 09 **事[ジ]実[ジツ]** 実際に起こったり存在したりして、否定できない事柄。「被告は犯行の~を認めた」「この番組は~を曲げて放送している」「まず〜を確認することが必要だ」▷~無根・~誤認・既成~ 10 **実[ジッ]態[タイ]** 物事のありのままの状態。「経営の~を把握する」「生活の〜を調査する」「予想とかけ離れた〜に驚いた」 11 **実[ジッ]体[タイ]** 内部にひそんでいて、表面からはうかがうことのできないような内容や姿。「この不思議な現象の〜は、いまだに不明だ」「研究会という名はついてはいるが、何もしていない。〜はないんだよ」 12 **実[ジッ]像[ゾウ]** 表面からイメージされるものとは異なる、実際の姿。「海外では、経済大国のイメージが強い日本の〜は意外に知られていない」「経済界の大物A氏の〜に迫る」 ⇔虚像 13 **素[す]顔[がお]** 飾ったり構えたりしていない、ありのままの姿。「外国の人々に、もっと日本の〜を知ってもらいたい」「作家の~」 14 **実[ジッ]質[シツ]** 物事の、実際の内容や性質。「形だけ整えたところで、〜が伴わなければ何の意味もない」 <1750> ある9600h~i 15 **名実[メイジツ]** 評判と実質。「氏は、〜ともに、わが国を代表する音楽家である」 ### ●現実性 16 **現実性[ゲンジツセイ]** 現実に存在するものであるとしての実質や可能性。「理念ばかりで〜に乏しい話」「計画に、より〜を持たせるためには、費用と利益を、具体的に数字で示す必要がある」 17 **現実味[ゲンジツミ]** 現実にありそうな感じ。「以前までは夢物語だったものが、急速な技術の進歩によって、にわかに〜を帯びてきた」「~を増す」◇「味」はあて字。 18 **リアリティー** 現実であるかのように感じさせること。「この映画はとても〜がある」「話が大きすぎて〜がない」 reality 19 **バーチャルリアリティー** コンピューターを使って、現実には存在しない空間を作り出し、人に現実と錯覚するような体験をさせること。「立体映像で〜を体験できる映画」◇「ヴァーチャルリアリティー」とも書く。virtual reality 20 **仮想現実[カソウゲンジツ]** 「バーチャルリアリティー」。「~の世界」 ### ●有無 21 **有[あ]る無[な]し** あるかないかということ。「生存者の〜を確かめる」「ありなし」ともいう。 22 **有無[ウム]** あることとないこと。「登記の〜を調べる」「~相通ずる(一方にあって他方にないものを互いに融通し合う)」 23 **存否[ソンピ]** 存在するかどうかということ。「秘密文書の〜は明らかでない」「救助を要する者の〜」②存続させるかさせないかということ。「制度の〜をめぐる議論」 ## i 名詞の類:コト・サマ ### ▶雰囲気 00 **感[かん]じ** 人や物が、直接、あるいは、何かを通してとらえられる事柄。「その人はどんな〜の人ですか」「この店には、いい〜のデザインの靴がそろっている」「彼は隠しごとをしている〜だ」 01 **風情[フウセイ]** 外見からそのように見える様子。「その若者は自殺でもしかねない〜だった」「何かを考えている〜」◇動作・様子を描写する表現とともに用いられる。 02 **雰囲気[フンイキ]** 人や場所が自然に作り出している特定の感じ。「彼女は家庭的な〜の人だ」「カーテンを替えると部屋の〜ががらりと変わった」「~をこわす」「険悪な〜を和らげる」 03 **佇[たたず]まい** それが醸し出す雰囲気。「古寺のひっそりとした〜に心が洗われる」 04 **気分[キブン]** その状態が醸し出す雰囲気。「お祭りの〜が満ちあふれている」「キャンドルに火をともすとクリスマスの〜が出る」▷正月~・厭戦~ 05 **空気[クウキ]** その場にいる人たちが共同に感じとる、その場を支配しているような感じ。「その発言で会議の〜が一変した」「互いが譲り合う〜が生まれる」 06 **ムード** 人に何らかの感情や行動をそれとなく抱かせるような、雰囲気。「バーは〜が大切」「女性は〜に弱いといわれている」 ▷~ミュージック・~アップ mood 07 **趣[おもむき]** 物事が自然に作り出している、人の心を引きつけるような感じや雰囲気。「すっかり近代的な都市になってしまったが、このあたりにはまだ昔の~が残っている」「どことなく〜のあるたたずまい」 08 **風情[フゼイ]** そのものを見たときに感じられる、しみじみとした良い趣。「広いだけで〜のない庭」「京都で古都の〜を味わう」 09 **情緒[ジョウチョ]** ある場所・場合に特有な、その場所の雰囲気。「ひなびた温泉の〜」▷異国~◇「じょうしょ」の慣用読みだが、現在は「じょうちょ」のほうが一般的である。 10 **調[しらべ]** ものが自然ににじみ出て、見るものに伝わってくるしみじみとした感じや趣。「琴の〜」 11 **情趣[ジョウシュ]** それに接したときに感じられる、しみじみとした趣。「~に富む古い城下町を散策する」「~を解さない者」 12 **情味[ジョウミ]** □物事の、味わいのある趣やおもしろみ。「~豊かな絵」 13 **雅趣[ガシュ]** みやびな風情。「素朴でありながら〜に富んだ茶室」「独特の〜がある器」 14 **雅致[ガチ]** みやびやかで、おくゆかしい趣。「〜がある古代美術」 15 **野趣[ヤシュ]** 図飾られていない、自然のままの素朴な趣。「渓流の岩を掘って造られた〜あふれる露天風呂」 16 **詩趣[シシュ]** 文詩的な趣。「~豊かな作品」 17 **風趣[フウシュ]** 文風流な趣。「吹きすさぶ風が、冬の海に、いっそう荒涼とした〜を添える」 18 **風致[フウチ]** □自然の景色の趣。「都市の〜を維持する」~地区・~林・~公園 19 **興趣[キョウシュ]** 興味をそそられるような趣や、味わいのあるおもしろさ。「三味線の音」「~が尽きない」 20 **妙趣[ミョウシュ]** 何ともいえないすぐれた趣。「移ろいゆく自然の~」 21 **妙味[ミョウミ]** 図何ともいえないすぐれた趣や味わい。「~あふれる演技」「その作家の作風に初めて接した人にだけ味わえる〜を表現した傑作」「釣りの~」 22 **風韻[フウイン]** 図風流な趣。「~のある書」 23 **神韻[シンイン]** 人間わざとは思えないようなすぐれた趣。「~を帯びた作品に出会った」▷~縹渺 24 **気韻[キイン]** 図絵画・書などに感じられる気品のある趣。「~のある掛け軸」 ▷~生動(芸術作品などに生き生きとした気品が感じられること) 25 **余情[ヨジョウ]** 短歌・俳句・詩などの、言外の情趣。 26 **俳味[ハイミ]** 俳諧独特の洒脱な趣や味わい。「詩情はあるが〜のない句」 27 **禅味[ゼンミ]** 図禅に特有の、世俗にとらわれない趣や味わい。「~あふれる水墨画」 28 **哀[あわ]れ** 図しみじみと心に深く感じる悲しい情趣。「暮れゆく晩秋の風景に~を覚える」「旅の~」 29 **物[もの]の哀[あわ]れ** 人や自然に触れて感じる」悲しい情趣や情感。「~を解さぬ人」②江戸 <1751> # ある9600i~u 物事と感情とが調和したところに生まれる情趣の世界。『源氏物語』をその最高峰とした。 30 **幽[ユウ]玄[ゲン]** ①奥深く、計り知れないこと。「~な趣を感じさせる森」②平安時代から中世にかけての、和歌・能楽などの美的理念のひとつ。余情や優艶、枯淡な美などの諸説がある。 31 **侘[わ]び** 茶道・俳諧が理想とする、静かで落ちついた趣。「もの静かで、さびれた〜のたたずまい」▷~茶(わびを重視する茶の湯) 32 **寂[さ]び** ①枯れてしぶい趣のあること。「わび~の境地」②茶道・俳諧が芸術上の根本理念とする、閑寂・枯淡の美。 ### 気配 33 **気[ケ]** 実体としてはとらえにくいが、そういうものがあるように感じられる。「彼には放浪ぐせの〜がある」 34 **気[ケ]配[ハイ]** 何かが存在したり、起ころうとしたりするのを、感覚的にとらえられる様子。「隣室に人の〜がする」「秋の〜が感じられる」◇「気配」はあて字。古語の「けはひ(けわい)」から。 35 **気[ケ]色[シキ]** 何かが起きよう(を起こそう)とする気配。「入り口で中の〜をうかがう」「何を言っても動じる〜はなかった」 36 **色[いろ]** それと見てとれる気配や様子。「日一日と秋の〜が深まる」「疲労の〜が濃くなる」「彼には少しも反省の〜が見られない」 37 **音[おと]信[ずれ]** 時が移って、その季節・時期が近づいたととが何となくわかる気配。「師走の~を聞くと何となく気ぜわしい」「60の~を聞くころから体力の衰えを感じるようになった」◇「○○の声をきく」の形で用いる。 38 **人[ひと]気[ケ]** 人のいる気配。「まったく〜のない裏通り」 39 **男[おとこ]っ気[け]** 男性がいることを感じさせる気配。「この部屋には〜がない」◇「おとこけ」ともいう。 40 **女[おんな]っ気[け]** 女性がいることを感じさせる気配。「~のなかった宴会は盛り上がりに欠けた」◇「おんなけ」ともいう。 41 **霊[レイ]気[キ]** 人の気配がせず、そこはかとなくものさびしい、神秘的な気配。「この部屋には〜が漂っている」 42 **瑞[ズイ]気[キ]** めでたくて神聖な気配。「その神社は〜が立ちこめている」 43 **妖[ヨウ]気[キ]** 文に何か悪いことが起こりそうな不気味な気配。 44 **鬼[キ]気[キ]** 現実に存在するとは思われないほど恐ろしい雰囲気。「必死にわが子をさがす母親の形相には〜迫るものがあった」「鬼気迫る」という形で用いることが多い。 45 **殺[サッ]気[キ]** 殺そうとするほど激しい敵対心が感じられる気配。「戦場に〜が立ちこめる」「目に〜がこもっている」 46 **産[サン]気[ケ]** いよいよ出産しそうな気配。「妻が急に〜づいた」 ## k 名詞の類:モノ ### あるもの 00 **有[あ]り合[あ]わせ** たまたまその場にあるもの。「ほんの〜ですが、めしあがってください」 01 **在[ザイ]庫[コ]** 倉庫などにある商品。「不景気で〜が増える」「〜がだぶつく」「〜を一掃するセール」◇「在庫品」ともいう。 02 **ストック** 倉庫などに(蓄えて)ある商品。「商品の~が切れる」 stock ### 存在するもの 03 **存[ソン]在[ザイ]** ①哲学で、個々の具体的なもの。「どんな〜も変化する」「永久不変の〜」②あると認められるもの。「核兵器はきわめてやっかいな〜だ」「宇宙のすべての~」 04 **有[う]** 存在するもの。「無から〜が生じる」 ## s 名詞の類:ヒト 00 **存[ソン]在[ザイ]** ある物事にとって重要なものとして認められる人。「彼はその映画にはなくてはならない〜だ」「彼らは自分たちが特別な〜であると思っている」 ## u 名詞の類:トコロ ### ところ 00 **在[あ]り処[か]** 空間内の、特定の物がある範囲。「お菓子の〜をさがす」◇多く「ありか」と書く。存在が人目につかないようにされていることを表す。また、「人質のありかをさがす」といった表現では、人が静的な存在、いわば「もの化」して用いられていると考えられる。 01 **所[ショ]在[ザイ]** 特定の物事や人物がどこに存在するかということを問題にするときのありか。「責任の~を明らかにする」「重要書類の~を秘密にしておく」「会社を出たあとの、彼の〜がつかめない」◇「所在」は、ある場所に物事があることが何らかの意義を表す場合に用いるので、「やかんの所在」とはいわない。 02 **所[ショ]在[ザイ]地[チ]** 建物が存在する空間上の範囲。「K病院の~は中央線のどのあたりでしょうか」▷県庁〜 03 **所[ところ]番[バン]地[チ]** 特定の物事がある土地の地図上の表示。「書類に自分の~を記入する」「~を頼りに目的地にたどり着く」 04 **処[ところ]** あることが行われたり、特徴づけられたりする空間上の範囲。「会い〜を決めよう」「狭い〜はあまり好きではない」「わからない~がない」「この件は君の〜で処理してください」◇「処」とも書く。 05 **所[しょ]** 「ところ」の、より口語的な言い方。「静かな〜で読書でもしたいな」「食事の〜で割り勘のことでけんかになり始めたのがこつだ」 06 **場[バ]所[ショ]** 何かが存在したり生じたり行われたりする空間上の確定した範囲。「私の家は〜が悪い」「住む〜を探す」「ここがきのう交通事故があった〜だ」◇「場所」は空間の境界が確定しているが、「ところ」は境界が確定していないことがある。また、「場所」が空間そのものを指すのに対し、「ところ」は空間内の相対的なありかを問題にすることが多い。 07 **場[ば]** あることが行われる、その状況を含めた一定の空間(の雰囲気)。「研究会を討論の~とする」「驚きのあまり悲鳴をあげて、彼女はその~に倒れた」「~を盛り上げる」 08 **座[ザ]** ①人が集まって何かをしている場の中で、ある人が座るところ。「話し合いの途中で30分ほど、~をはずした」「入り口の近くに〜を占める」②人が集まって談笑したり、飲食したりしている場の全体の雰囲気。「部長のだじゃれで、盛り上がっていた〜が思い切り白けた」 <1752> # ある9600u 09 **箇[カ]所[ショ]** 全体の中のある一点。また、部分的に問題や話題になっているところ。「地震でひび割れの入った〜を調べる」「私が〜で指摘したことがある」「停電になっている〜が一部ある」◇「個所」とも書く。 10 **地[チ]点[テン]** ある行動の基準となる、空間上の一点。「スタートから10キロの〜で折り返す」「橋のこの〜で交通事故が起きた」▷中間~・折り返し~・通過~・目標~・上陸~・着陸~・観測~・測定~ 11 **位[イ]置[チ]** 人や事物が(を)他との関係で相対的に存在する(させる)場所。「敵の〜を確認する」「いすを所定の〜に並べる」 12 **立[リッ]地[チ]** 建物などを建てたり、店を出したりする場合の自然的・社会的条件の観点から見たときの場所。「ここは駅からも近いし店を出すにはいい〜だと思う」▷~条件 13 **ロケーション** 「立地」の洋語的表現。「このホテルは海を見下ろす丘の上にあって〜は最高だ」 location ### ところどころ 14 **所[ところ]々[どころ]** いくつかのところ。「家の〜がいたんでいる」「小さな公園が町の〜にある」◇「処処」とも書く。 15 **処[ショ]々[ショ]** 点在する、いくつかの場所。「同じような出来事が~で起こった」しよしょ方々◇「所所」とも書く。 ### 土地 16 **土[ト]地[チ]** ある一定の広がりを持つ、地面の区域とその地域。「この〜に昔から伝わる話」 17 **地[ち]** (「・・・の地」の形で)土地。「古くからこの〜に伝わる民話」「景勝の~」 ### いろいろな場所 18 **地[チ]上[ジョウ]** (空中や地下に対して)地面の上。「天から~に降りた神」「地上25階地下3階のビル」「大空を舞う鳥のように〜を見下ろしてみたい」⇔地下、空中 19 **陸[リク]上[ジョウ]** (水上や海上に対して)陸地の上。「~に生息する生物」▷~競技・~輸送・~自衛隊 ⇔水上、海上 20 **山[サン]上[ジョウ]** 文に山の上。「~に城塞を築く」「~の湿原」 21 **天[テン]上[ジョウ]** 文に空の上にあるとされるところ。「~界」 22 **雲[ウン]上[ジョウ]** 図に雲の上(であるほど高いところ)。「~の秘湯」「山頂で〜の大パノラマを楽しむ」 23 **水[スイ]上[ジョウ]** 海・湖・川などの水面の上。▷~スキー・〜バス・~飛行機・~警察 ⇔陸上 24 **海[カイ]上[ジョウ]** 海面の上。「台風7号は、八丈島の南~を北東に進んでいる」▷~交通・~輸送・~自衛隊・~保安庁 ⇔陸上 25 **洋[ヨウ]上[ジョウ]** 図に海洋の上。「本土の南方200kmの〜に浮かぶ島」▷~生活 26 **湖[コ]上[ジョウ]** 文に湖の水面の上。「~をすべる小舟」 27 **氷[ヒョウ]上[ジョウ]** 氷の上。「~を走る」「~のグリップ性能を高めたスタッドレスタイヤ」▷~競技・~レース 28 **雪[セツ]上[ジョウ]** 雪の上。「~でのキャンプ」「タイヤの~性能」▷~車・~靴 29 **砂[サ]上[ジョウ]** 砂の上。「~に楼閣を築く」◇「砂上の楼閣」のように、「砂上の○○」の形で、物事の基礎がしっかりしていず、くずれやすい状態である意で用いられることが多い。 30 **床[ゆか]上[うえ]** (建物の1階の)床の上。▷~浸水 31 **床[ショウ]上[ジョウ]** 床や寝床の上。▷~動作 32 **壇[ダン]上[ジョウ]** 演壇・教壇などの上。「~に上がる」 33 **卓[タク]上[ジョウ]** 机の上。「~に置くコンパクトなスピーカー」▷~カレンダー・~電話・~ポット・~計算機 34 **机[キ]上[ジョウ]** 机の上。「メモが〜に置かれていた」◇「机上の空論」のように、「机上の○○」の形で、現実的・実際的でない、頭の中だけで考え出されたものの意で用いられることが多い。 35 **樹[ジュ]上[ジョウ]** 図に樹木の上。「~の猫」「~の家」→樹下 36 **頭[ズ]上[ジョウ]** 頭の上。「大群の鳥が〜を飛び立った」「ハンマーを〜に振りあげる」「~に輝く星」▷~注意 37 **鞍[アン]上[ジョウ]** 馬の背の上。「~から家来に命令する」「〜の勇士」 38 **鞍[クラ]上[ジョウ]** 図に馬のくらの上。「~の騎手」「~の人となる」 39 **線[セン]上[ジョウ]** 線の上。「AとBを結ぶ〜にある点C」 40 **図[ズ]上[ジョウ]** 図の上。「作戦を〜で練る」「額の汗が~に落ちる」▷~演習 ### 何かの下の場所 41 **軒[のき]下[した]** 軒の下。「~で雨宿りさせてもらう」 42 **床[ゆか]下[した]** (建物の1階の)床の下。「~に収納庫があるキッチン」▷~浸水・~収納 ⇔床上 43 **縁[えん]の下[した]** 縁側の下。「縁の下の力持ち」の形で、陰で人のために苦労する、目立たない功労者の意で用いられる。 44 **ガード下[した]** 鉄道や道路のガードの下。「~の屋台」◇「ガード」はguard。 45 **樹[ジュ]下[ゲ]** 樹木の下。▷~石上(じゅげせきじょう)(木の下や石の上に野宿する、出家した者の修行の境遇) ⇔樹上 ◇「じゅげ」ともいう。 ### 何かが行われる場所 46 **紙[シ]面[メン]** 新聞などの、記事が掲載されるところ。「ワールドカップ開幕の記事が~をにぎわしている」「政治家のスキャンダルに大きく~をさく」「~を刷新する」◇一般的な事件に関する記事を扱う「社会面」、経済に関する記事を扱う「経済面」、政治に関する記事を扱う「政治面」、テレビ番組を扱う「テレビ欄」など、扱う記事によって、「○○面」「○○欄」の形でも用いられる。 <1753> 47 **紙[シ]上[ジョウ]** 「紙面」を場所としてとらえた言い方。「政治評論家のA氏は、政府のやり方を〜で批判した」「新聞~を騒がせた事件」▷~討論会 48 **誌[シ]面[メン]** 雑誌などの、記事が掲載されるところ。「カラー写真を多用したグラフィックな〜」「~を刷新する」 49 **誌[シ]上[ジョウ]** 「誌面」を場所としてとらえた言い方。「『群像』~に発表された作品」▷~討論会 # 9601 備わる ## a 動詞の類 ### 備わる 00 **備[そな]わる** 人や事物の内部に、その人や事物と分離することが難しい能力・機能・性質などが存在する。「会長としての威厳が~」「彼女には、編集者としての資質が備わっている」「クーラーの備わった部屋」◇「具わる」とも書く。 01 **兼[か]ね備[そな]わる** 2つ以上の性質が備わる。「知力と勇気の兼ね備わった人」 02 **具[グ]備[ビ]する** 必要なものが十分に備わること。「必要な条件が~している場合のみ、申請が認められる」 03 **完[カン]ビする** あることを行うのに必要な設備や書類が、すべて備わること。「この学校は課外活動の施設が〜している」▷冷暖房~ ### 伴う 04 **伴[ともな]う** ある物事と関係のある、別の物事が付いてくる。「その手術には大きな危険が~」 05 **相[あい]伴[ともな]う** ある物事と密接に関連して、いっしょに伴う。「権利と義務は〜ものである」 06 **付[つ]く** 主たる物事に別の物事が伴う。「この契約には複雑な条件が付いている」 07 **付[つ]き纏[まと]う** 好ましくない物事が伴う。「経済政策の失敗が、政府のイメージにずっと~ている」「その女優には暗い過去のイメージが~」 08 **付[つ]いて回[まわ]る** ある物事と、好ましくない物事がいつも離れずに付いている。「経済再生に~不良債権問題」 09 **随[ズイ]伴[ハン]する** ある主たる事柄にともなって、別の事柄が伴うこと。「この問題に~する新しい困難を解決せねばならない」 10 **付[フ]随[ズイ]する** 主たる物事に関連して別の物事が伴うこと。「その実験には多少の危険が~する」▷~費用 ◇「附随」とも書く。 11 **付[フ]帯[タイ]する** 全体を構成しながら、主たる物事に伴うこと。「~決議」「~条件」「~要求」◇「附帯」とも書く。 ## d 形容動詞の類 ### もともと備わっている様子 00 **持[も]ち前[まえ]の** 生まれたときから備わっている(好ましい)気質などである様子。「~のねばりで最後まで頑張った」 01 **持[も]って生[う]まれた** 生まれたときから備わっている性質や能力などである様子。「~性質を変えることは難しい」 02 **生[ショウ]得[トク]の** 生まれつき、そのように備わっているのである様子。「彼の数学の才能はもって生まれたものである」「~の権利」▷~説 ◇「しょうとく」ともいう。 03 **生[セイ]得[トク]的[テキ]な** 生まれつき、そのように備わっているのである様子。「彼女の卓抜した言語能力は〜なものだろうか」 04 **親[おや]譲[ゆず]りの** 親から受け継いだ、気質などの特徴である様子。「~の無鉄砲」 05 **先[セン]天[テン]的[テキ]な** 生まれたときから備わっている能力や性質である様子。「~な音楽の才能がある」⇔後天的 06 **先[セン]天[テン]性[セイ]の** 生まれたときにすでに備わっている性質・病気・障害などである様子。「~の心臓病」▷~疾患・~障害 ⇔後天性 07 **天[テン]成[セイ]の** 生まれながらに備わっている才能や性格などである様子。「彼はまさに〜の画家だった」「彼は〜の明るさでみんなから好かれている」◇「天性」とも書く。その場合、「天性物事にこだわらない」のように、副詞的にも用いる。 08 **天[テン]与[ヨ]の** 天から与えられたものである様子。特に、生まれつき備わっている(すぐれた)才能や性質である様子。「~の才」「~の性質」 09 **天[テンプ]賦[プ]の** 生まれつき備わっている、天から与えられたと考えられるほどにすぐれた才能などである様子。「~の才能を生かす」 10 **天[テン]授[ジュ]の** 天から授けられたと考えられるものである様子。特に、生まれつき備わっている、天から授けられたと考えられるほどにすぐれた才能である様子。「~の才に恵まれる」 11 **本[ホン]然[ゼン]の** もともとそうである様子。「人間らしい〜の姿に立ち戻る」◇「ほんねん」ともいう。 12 **自[シ]然[ゼン]な** そのものに本来備わっている性質などである様子。「素材のもつ〜な甘み」「~の治癒力にまかせるのがよい」 13 **天[テン]然[ネン]の** 人の手が加わっていない、ありのままのものである様子。「彼の巻き毛は~のものだよ」「~のはまち」▷~記念物・~ガス・~パーマ ### あとから備わる様子 14 **後[コウ]天[テン]的[テキ]な** 生まれたあとから備わった能力や性質である様子。「環境によってつくられる〜な性格」「訓練によって〜に獲得した能力」⇔先天的 15 **後[コウ]天[テン]性[セイ]の** 生まれたあとから備わった性質・病気・障害などである様子。「彼の障害は〜のものだ」▷~免疫 ⇔先天性 16 **生[う]まれも付[つ]かぬ** 生まれたときとはまったく違った状態・外見である様子。「事故で〜体になってしまった」「生まれも付かない」ともいう。 ### 特有である様子 17 **固[コ]有[ユウ]の** ①それにのみ備わっているものである様子。「それは日本〜の考え方である」「それぞれの食べ物には〜の栄養素が含まれている」「島〜の植物」▷~名詞・~種 ②もともと備わっているものである様子。「わが国〜の領土」 18 **特[トク]有[ユウ]の** それにだけ特に備わっている、他とは異なっていると印象づけるものである様子。「日本人〜の微笑」 <1754> # 備わる9601d~h 「その病気〜の症状が出る」 ⇔通有 19 **独[ドク]特[トク]な** それだけに備わっている、他とは大きく異なる様子。「彼の絵には〜な味がある」「その古い洋館のレストランには〜の雰囲気があった」◇「独得」とも書く。 20 **独[ドク]自[ジ]な** その人・物事だけにあって、好ましいと認められる様子。「きわめて〜な手法で描かれた作品」◇「その画家独自の方法」のように、「名詞+独自」の場合には、「独自の」の形になる。また、「その人・物事だけにある」という点に重点を置いた場合も、「独自の行動」のように「独自の」という形になることが多い。 21 **ユニークな** 他に類がなく、独特である様子。「彼の経歴はきわめて〜だ」「その髪型は〜だと注目を浴びている」「あの人は〜な人だ」 unique 22 **個[コ]性[セイ]的[テキ]な** 他とは違う固有の性質があらわされている様子。「〜なファッション」「~な作風」 23 **一[イチ]流[リュウ]の** 独特のやり方である様子。「あれは悪口じゃなくて、彼〜ほめ言葉なんだよ」◇「一流」の前には、人名や人称代名詞(ふつう三人称)がくる。 24 **エスニックな** 民族的な特徴がある様子。「~な図柄が流行している。」▷~料理・~調 ethnic ### ある性質が備わっている様子 25 **陽[ヨウ]性[セイ]の** ①陽気で積極的な性質である様子。②感染の検査などで、その性質があるという反応があらわれ)る様子。「検査の結果は~だった」▽~反応 ⇔陰性 26 **プラスの** 「陽性②」の洋語的表現。「~の反応が出る」→マイナス plus 27 **陰[イン]性[セイ]の** ①陰気で消極的な性質である様子。②感染の検査などで、その性質があるという反応が(あらわれ)ない様子。▷~反応 ⇔陽性 28 **マイナスの** 「陰性②」の洋語的表現。「検査の結果は~だった」⇔プラス minus 29 **酸[サン]性[セイ]の** 酸の性質が備わっているものである様子。「~雨」▷~反応・~飲料・~紙・~土壌・~食品・弱~・低~・強~・高~ ⇔アルカリ性 30 **アルカリ性の** アルカリの性質が備わっているものである様子。「~の温泉」▷~洗剤・~土壌・~食品・弱~・低~・強~・高~ ⇔酸性 ◇「アルカリ」はオalkali。 31 **中[チュウ]性[セイ]の** 中間の性質である様子。特に化学的に酸性でもアルカリ性でもない性質のものである様子。「~の水溶液」▷~洗剤・~紙・~土壌 32 **中[チュウ]性[セイ]的[テキ]な** 男性と女性の中間のような性質である様子。「~な顔つき」「~なファッション」 33 **ユニセックスな** 男性のもの、女性のものと区別できるような性質・特徴がない様子。「~なデザインの服」「~な社会」◇服装などについて用いることが多い。「ユニ」は「単一の」の意。unisex 34 **モノセックスな** 男性が女性化し、女性が男性化して、外見や言動で性別が区別できない様子。「~なファッションを好む人」「~の時代」◇和製洋語。モノ(mono)+セックス(sex)。「モノ」は「単一の」の意。 ### 特定のものが付く様子 35 **利[リ]付[つ]きの** 利息が付く契約や金融商品、方式などである様子。「確定~の金融商品」▷~債・~手形 36 **条[ジョウ]ケン]件[ケン]付[つ]きの** 物事を行う、あるいは受け入れるときに、ある条件がついている様子。「建築~の土地」「A国は~で国連の決議を受け入れた」 37 **紐[ひも]付[つ]きの** ①ひもがついている様子。「子供には、風で飛ばされないよう、~の帽子を買った」②個背後にいる愛人に操られている女性である様子。「~の女には手を出すな」③俗に条件付き。「~の補助金」 38 **瘤[こぶ]付[つ]きの** ①離婚・死別などをして、独身になった人である様子。「この年になって〜の年男と結婚したいなんて女、そういるもんじゃないぜ」②子供を連れていくのに都合がいいとはいいづらい場所に、子供を連れていく様子。「友達の結婚式に~で出席した」 39 **付[つ]き物[もの]の** ある物事から連想される、その物事に付きまとうもののように思われる事柄や性質である様子。「行楽シーズンに~の高速道路の大渋滞」「先物取引に危険は〜である」 ## f 副詞の類 00 **生[う]まれ乍[なが]ら** 生まれたときから、すでにある性質や資格が備わっている様子。「その少年は〜苦労を背負っていた」「人権とは、誰もが〜にしてもっている権利である」「彼は~の役者である」◇形容動詞的にも用いる。以下の2語も同様。 01 **生[う]まれ付[つ]き** 生まれたときから、ある性質や能力が備わっている様子。「彼は~体が丈夫だ」「~心臓が弱い」「彼女には〜音楽の才能があった」「~のお人よし」 02 **生[ショウ]来[ライ]** ある性質や性格が生まれたときから備わっている様子。「私は~派手なことが好きではない」「妹は~病弱で、子供のころは入退院を繰り返していた」「彼は〜の怠け者だ」◇「しょうらい」ともいう。「生来の怠け者」とはいうが、「怠け者は生来だ」のような用法はない。 ## h 名詞の類:コト・サマ ### 性質 00 **性[セイ]質[シツ]** 人や物事に本来備わっている、振る舞いや他への影響を決めるような事柄。「頑固な~」「兄弟でも〜はまるっきり違う」「彼はあきっぽい〜だ」「この2つの事件は〜が違う」「金属の化学的~」 01 **属[ゾク]性[セイ]** 人やものについて、他の類と区別されるような、その種類に共通して備わっている性質。「軟体動物の~を調べる」 02 **本[ホン]質[シツ]** それがなかったら、その物事そのものが成り立たなくなるような、その物事にとって最も重要な性質。「子供たちの不登校は、学校教育の~にかかわる問題である」 03 **特[トク]質[シツ]** 他には見られない、その物事に固有の性質。「現代社会の~は情報化にあり、その流れは〜に変わりつつある」「鳥類の~としては翼があることがあげられる」 <1755> ## 備わる9601h~i **特性[トクセイ]** ある人や物事に特有の(すぐれた)性質や能力。「日本人の〜として次のことがあげられる」「これまでの製品には見られない〜」「素材の〜を十分に生かす」→通性 **通性[ツウセイ]** 同類のものに共通に備わっている性質。「〜」 **特色[トクショク]** 同じ種類の物事において、他と特に異なっている性質。「この地方の〜は、伝統を非常に重んじるところです」「この辞書は、意味によって語を分類したところに〜がある」◇ふつう、すぐれた点についていう。 **特徴[トクチョウ]** 人や物事に備わっている、他と比べて特に目立つ点。「犯人の外見の〜を教えてください」「〜のある話し方をする人」 **性状[セイジョウ]** 物の性質と状態。「金属の〜を調べる」 **性能[セイノウ]** 機械・道具などに備わっている能力や性質。「〜のいいラジオ」「新素材の〜」▷高~ **標徴[チョウヒョウ]** 抽象的な物事をとらえるときの手がかりとなる、目印となるような特徴。「笑いは健康のひとつの〜だといえる」 **メルクマール** 「標徴」の洋語的表現。「このプロジェクトの成否が、わが社の将来を占う〜だ」ドMerkmal **形質[ケイシツ]** ものの形と性質。「〜ともにすぐれた作品」 ## ●土地柄 **土地柄[とちがら]** その地域のもっている特徴的な気風や風俗。「漁師町という〜、気が荒い」 **場所柄[ばしょがら]** その場所特有の性質。「~をわきまえめふるまい」「六本木という~、外国人のお客様が多い」 **国柄[くにがら]** その国やその地方の、文化の特色。「人生を楽しむことがいちばん大切だとする、陽気なお〜」「お〜を象徴する豪快な祭り」◇「お国柄」の形で用いられることが多い。 **国民性[コクミンセイ]** その国の国民に共通して備わっている性質。「日本人は友好的な〜をもっている」「車の選び方にも〜があらわれる」 **風土[フウド]** 文化や風俗に大きな影響を及ぼす、その土地の気候・地形・地質など。「米はわが国の〜に最も適した作物のひとつである」「お国柄というのは〜によってはぐくまれるものではないかと思われる」「木造建築は日本の〜に合ったものだ」◇「精神(的)風土」「政治(的)風土」のように、比喩的に、精神的・人為的な環境の意でも用いられる。 **風土色[フウドショク]** 風土の違いから自然に生まれる特色。「〜豊かな料理」 **郷土色[キョウドショク]** 風俗・産物などにあらわれる、その地方の特色。「〜あふれる物産展」 **地方色[チホウショク]** 自然・風俗・習慣などから受ける、その地方特有の感じ。「〜豊かな祭り」「地元の食材を使い、〜を強く出した料理」 **ローカル色[カラー]** 「地方色」の洋語的表現。「〜たっぷりのポルトガルの地方都市」◇「ローカルカラー(local color)」ともいうが、「ローカル色」のほうが一般的。 **国際色[コクサイショク]** いろいろな国の人や風俗が混ざり合って醸し出される雰囲気。「〜豊かなイベント」 **風物[フウブツ]** その土地やその季節の特徴をあらわしている事物。「伝統的な行事や子供の遊びなど、日本の古き良き〜を紹介した外国の本」 **風物詩[フウブツシ]** その土地の、季節の感じをよくあらわしている事物。「打ち上げ花火は、夏の~、浅草のほおずき市が開催されます」 ## ●さまざまな性質 **体質[タイシツ]** ①個人個人がもつ、体の性質。「運動と食事で〜を変える」▷虚弱~・特異~・アレルギー~・~改善②組織・集団などがもつ(好ましくない)性質。「内需を拡大して輸出に依存する〜を変える必要がある」「与党の金権~を露呈した事件」経営~・~改善 **素因[ソイン]** ある病気にかかりやすい性質。「遺伝的な〜」 **習性[シュウセイ]** ①習慣によって身についた性質。「いくらでも寝ていられる休日でも、朝7時に目が覚めてしまうのは、サラリーマンの悲しい〜だ」②ある種の動物が共通してもっている行動の型。「鮎の友釣りは、自分の縄張りに他の鮎が近づくと体当たりして攻撃する鮎の~を利用したものである」 **物性[ブッセイ]** 物質の性質。「合金の〜を調べる」 **慣性[カンセイ]** 外力の作用を受けないかぎり、物体が現在の運動または静止の状態を持続するという性質。「〜の法則」 **惰性[ダセイ]** 慣性。◇「慣性」のほうが一般的。 ●習い性 △ 9210慣れるh●習慣・習性 ## ●さまざまな特徴 **形質[ケイシツ]** 生物の形態上および性質上の特徴。「両親から受けた〜」遺伝~・~発現 **性徴[セイチョウ]** 男女・雌雄の違いを区別しうる、体の特徴。▷第一次~(卵巣と精巣の特徴)・第二次~(第一次性徴以外の、体や乳房の大小、声質の違い、たてがみの有無などの特徴) **性[セイ]** 生まれつきの違いに基づく、人間・動物を男・女ないし雄・雌の2種類に区分する性質。「雇用において〜による差別はあってはならない」▷~別・~差・男~・女~ **セックス** 「性」の洋語的表現。◇「セックス~」の形で、複合語の構成要素としてのみ用いる。単独用法の「セックス」は「性行為」の意。sex **ジェンダー** 男女の生まれつきの違いに対して、社会的・文化的に規定されると考えられる、男あるいは女の行動・性格・能力などについての特質(の違い)。「従来の文学批評では、書き手や読み手が女か男かという〜の視点が重要視されていなかった」◇多く、女の立場に立って文化・思想を語る場合に用いられるかたい語で、使い手によって概念規定が少しずつ異なる。gender ## i 名詞の類:コト・サマ ### ●性格 **質[たち]** 人に生まれつき備わった性質や体質。「いろいろなんです」「風邪をひきやすい〜だ」 <1756> 備わる9601i ◇具体的な性質を表す表現といっしょに用いられるので、「持ち前のたち」などとはいわない。②物事の性質。「なんて〜の悪いいたずらだ」「~の悪い風邪」◇ふつう「たちが(の)悪い」の形で、その性質が悪いことをいうときに用いられる。 01 **性[さが]** その人に備わっている、変えようにも変えることのできない性質。「人の〜を変えるのは難しい」「悲しい~とあきらめる」「女の〜」「男の~」 02 **性[ショウ]** その人に備わっている(とその人自身が思っている)特定の性質。「この仕事は〜に合っているので長続きしそうだ」「彼とは〜が合わない」 ▷心配~・凝り~◇「性が(に)合う(合わない)」の形で用いられることが多い。 03 **性[たち]** その人・物に備わっている性質。「彼女は温和な〜らしく、怒ったところを見たことがない」 ▷~善・~悪 04 **心性[シンセイ]** 心・精神のあり方の性質。「日本人の伝統的な〜」「彼の〜の深部をうかがわせる作品」 05 **性格[セイカク]** ①考え方や行動に出やすい、その人の性質。「活発な〜」「~の不一致が離婚の原因だ」「彼とは〜が合わない」②その物事を他と区別する、根本的性質。「問題の~をよく見きわめる必要がある」「工事の~上、昼間しかできない」 06 **性分[ショウブン]** その人の生まれつきの、変えられない性格。「父はあいまいなことが大嫌いな〜で、何でもはっきりさせないと気がすまない」「怒りっぽい〜」◇感情を具体的にあらわす表現を伴う。 ### ▶気質 07 **気質[キシツ]** 言動にあらわれる、その人に備わっている、心の持ち方の性質。「親譲りのおだやかな〜」 日本人~・英国人~・イタリア人~・県人~・芸術家~ 08 **気質[かたぎ]** ある職業・年齢・身分などの人たちに共通する、固有の気質や考え方。「父は昔~の人間です」 ▷書生~・職人~ ◇複合語の構成要素として用いられる。 09 **気立[きだ]て** 人と接するときの心の持ち方の性質。「~のやさしい娘」「~のいい女を妻にした」◇多く女性を形容するときに用いられ、良い心のもち方の性質をあらわすのが一般的。 10 **気性[キショウ]** 行動や考え方などにあらわれる、その人の気質。「~の激しい人」「まっすぐな~」「彼女は負けず嫌いの〜をもっている」 11 **気風[キフウ]** ある集団や地域の人々に共通して見られる気質。「和を重んじる〜」「この地方には反中央の〜がある」 12 **気[き]っ風[ぷう]** 言動にあらわれる(思い切りのよい)気性。「いなせで〜のいい江戸っ子男」 13 **気心[きごころ]** その人の性質や考え方。「お互い〜の知れた仲」 14 **根[ね]** 心の奥底の、本来の性質。「あの子は〜は正直だ」 15 **性根[ショウネ]** その人の考え方や言動をささえる、根本的な心の持ち方。「腐った〜のやつ」「~を入れ替える」「~の据わった男」 16 **根性[コンジョウ]** その人の性質の根本にある(生まれつき備わっている)性質。「彼は〜が曲がっている」「あいつの〜をたたき直す必要がある」 17 **土性骨[ドショウッポネ]** 「性根」や「根性」を強めて、あるいはののしっていう語。「~を鍛え直す」◇「どしょうっぽね」「どしょっぽね」ともいう。「ど」は強調したりののしりの意を添えたりする接頭語で、「土」はあて字。 ### ●性行 18 **性行[セイコウ]** 善し悪しの観点から見た、人の性質と日頃の行い。「生徒の~を調査する」 19 **性向[セイコウ]** 文人物事の性質の傾向。「彼女には、人に嫌われることをおそれて、自分の意見をはっきり言えないという〜がある」「日本の〜」 20 **性状[セイジョウ]** 図人の性質と日頃の行い。「彼は変わった〜の持ち主だ」 21 **性情[セイジョウ]** 生まれつきの性格と感情。「彼は温和な~の持ち主だ」 22 **癖[くせ]** 人や物事がもっている、ふつうとは違った(好ましくない)特徴や性質。「あの評論家は〜のある文章を書くので、慣れるまでは読みづらい」「ちょっと〜のある人」「〜のある味」 23 **癖[へき]** あ、人の性質や表現などに見られる、独特の偏り。「彼を評価するのに、彼の〜は避けて通れない」「〜が強い人」 24 **社会性[シャカイセイ]** ①社会に通用すると認められる性質。「いちじるしく〜に欠ける人」②社会生活や社会問題に深いかかわりをもっている性質(の度合い)。「~のある事業」「~の強いドラマ」 25 **社交性[シャコウセイ]** 人とうまくつきあっていける性質。「~に富む人」 ### ●性癖・癖△ 9210慣れるh●癖 ### ●本来の性格 26 **母性[ボセイ]** 女性がもっている母親としての性質。子供を育てていく過程で〜がはぐくまれていく」 ▷~愛・~本能・~保護(女性労働者の、妊娠・出産・育児などの母性のもつ機能を保護すること) 27 **父性[フセイ]** 男性がもっている父親としての性質。▷~愛 28 **人間性[ニンゲンセイ]** 人間としての性質。「あんなことを言うなんて、彼のを疑う」 29 **人間[ニンゲン]らしさ** 獣などにはない、人間に(当然)備わっているべき、理性・知性・意志や愛情・やさしさなどの性質。「あの男には〜のかけらもない」 30 **火性[カセイ]** 図人が本来もっている性質。「そもそも〜は変えられない」 31 **獣性[ジュウセイ]** 図①獣の性質。「ふだんはおとなしい彼が怒って〜をむき出しにして向かってきた」②人間の、動物としての本能に根ざした性質。「彼の中に潜んでいた〜が頭をもたげた」 32 **野性[ヤセイ]** 自然のままの本能的あるいは粗野な性質。「彼の行動には時として〜をむき出しにすることがある」 ▷~的 ### ●本能 1812できるh●本来の能力 ### ●素質・資質 33 **素質[ソシツ]** 生まれながらにして備わっている才能。「彼は音楽の〜がある」「豊かな~に恵まれる」 34 **センス** ある物事を、うまくしたりつくったりするために必要な感覚。「この子には絵の〜がある」「私には金もうけの〜はない」「ユーモアの〜がある人」「彼女はおしゃれの〜が悪い」sense <1757> 備わる960li 35 **筋[すじ]** 主として技芸・芸事などのセンスや素質。「初めてろくろを回して焼き物をつくったが、先生に〜がいいとほめられた」 36 **資質[シシツ]** 性格的な事柄を含めての素質。「彼は社長としての〜を十分に備えている」 37 **資性[シセイ]** 文資質。「恵まれた〜を伸ばす」 38 **天資[テンシ]** □生まれたときから備わっている性質や能力。~英明 39 **天性[テンセイ]** 天から授けられたものと考えられる、その人に生まれつき備わっている性質や能力。「のんびりしているのは彼の〜だ」「習慣は第二の~といわれる」 40 **真性[シンセイ]** □生まれたときから備わっているありのままの性質。「人間が~の善人であると考える人が多い」 41 **天分[テンプン]** 生まれつき備わっている性質。「犬の〜を見極めてから訓練を始める」 42 **天分[テンプン]** 生まれながらに備わっているすぐれた才能。「〜に恵まれている」 43 **天稟[テンピン]** 天分。「彼は子供のころから画家としての〜を発揮した」 ### ●基礎・下地 → 9100基づくh●基礎 ### ●才能 → 1812できるh●才能 ### ●地 44 **地[ジ]** その人本来の性格。「彼はすぐに〜が出てしまう」「~でいくしかない」 45 **生地[きじ]** 人や物の、手を加えていない性質や状態。「化粧なんかするより〜のほうがいい」 46 **地金[ジがね]** 他の人に知られていない、その人の好ましくない本来の性質。「ささいなことに〜が出た」「どんなに着飾っても〜が出るものだ」 47 **地[ジ]** 品位から見たその人の地。「人はどうして見かけで〜がわかるんでしょう」 48 **根[コン]** その人の根本的な性格。「あの人は〜はまじめだ」 49 **本性[ホンショウ]** いつもは外見にあらわれない、その人本来の好ましくない性格。「酒を飲むとその人の〜がわかる」「~をむき出しにする」◇「ほんせい」ともいう。古くは「ほんじょう」ともいった。 ### ▶個性 50 **個性[コセイ]** 人や物事に備わっている固有の性質。「彼は強い~の持ち主だ」「~を生かす教育」「~のない作品」「〜あふれる都市づくりをめざす」▷~的◇好ましいものとしてとらえられることが多い。 51 **独自性[ドクジセイ]** その人・物事だけに備わっている、他とは異なる性質。「この機会にわが社の〜を主張するいい機会だ」「~のある製品を次々に作り出すメーカー」 52 **主体性[シュタイセイ]** 図自分の判断に従い、自分が中心となって行動しようとする性質。「わが国の外交にはより一層の〜が求められている」 53 **人格[ジンカク]** (法律上の権利・義務を備えた)人間としての主体性。「子供の~を認める」 54 **アイデンティティー** その人の(他とは異なる)独自性。「仕事を通じて自らの~を再認識したい」◇国家・機関などについても用いる。英語の「identity」には「同一性」という意味があり、そこから「自己同一性」「自我同一性」などと訳されることがあるが不適切な訳である。identity 55 **パーソナリティー** その人を特徴づける個性。「彼はユニークな〜の持ち主」 personality 56 **キャラクター** その人の行動や外見などにあらわす個性。「彼はとてもおもしろい〜をしている」 character 57 **カラー** 個性や、特有の感じ。「地方企業という〜を強く打ち出す」「同じような〜のチーム」 ▷チーム〜・スクール〜・ローカル~ color 58 **柄[がら]** ある言動や物事が、その人に合っているかどうかを問題にする、その人固有の個性。「あいつは、一日中家の中で本を読んでいることなんてできる〜じゃない」「私は委員長の〜ではない」「照れるじゃないか。〜にもないこと言いやがって」 59 **毛色[けいろ]** 人や物事の性質や種類。「彼は一風〜の変わった男だ」ふつう「毛色の変わった」の形で、他と性質や種類が異なっていることをいうときに用いる。 60 **毛並[けな]み** 人の家柄や育ちなどの性質。「彼は名門の出だそうだ。僕らとは〜が違うよ」◇ふつう、家柄や育ちが良いことをいうときに用いる。 ### ●味 61 **味[あじ]** 物事がもつ、独特の良さやおもしろさの特徴。「この陶器には素朴な〜がある」「最近、〜のある役者が少なくなった」 62 **味[あじ]わい** しみじみと感じられる味。「〜のある文章」「その歌には日本独特の〜が感じられる」 63 **艶[つや]** 味わいやおもしろみ。「~のない話」「芸に〜が出てきた」 64 **色艶[いろつや]** 「艶」の強調表現。「話に〜がある」 65 **こく** 文章に備わる、読み応えがあって深みのある味わい。「この文章には〜というものがないね」 66 **趣[おもむき]** その物事に備わっている独特の味わい。「原文のもつ~を損なわぬ翻訳」「~を異にする」 67 **機微[キビ]** 微妙な趣や事情。「人情の〜に通じた劇作家」 68 **持[も]ち味[あじ]** 才能などがすぐれていることを感じさせる、そのものに備わるシャープな良さ。「~の鋭い演技」「この作品には彼のいつもの〜がない」 69 **切[き]れ味[あじ]** 行動や作品にあらわれて良い効果を発揮する、その人に本来備わる、独特の味。「役者の~を生かした配役」「~を出す」 70 **野性味[ヤセイミ]** 野性や自然を感じさせる味。「あの作家の新作は〜あふれる大作だ」「~のあるたくましい男」 ### ●品 71 **品[ヒン]** 人や物事の様子から感じとれる(好ましい)品位。「〜のいい老婦人」「~の悪い客」「彼女には〜がある」「~のないデザイン」◇ふつ <1758> # 備わる9601i~k 72 **品[ヒン]性[セイ]** 図にその人に備わっている倫理的・道徳的な(好ましい)性質。「~を養う」「彼女は〜が下劣である」 73 **人[ジン]品[ピン]** その人から感じられる人間としての品。「〜いやしからぬ紳士」 74 **人[ジン]品[ピン]骨[コツ]柄[がら]** その人の人柄や、立ち居振る舞いから感じることができる品格。「~といい器量といい、申し分のない人物」◇「骨柄」は「骨格」の意。 75 **柄[がら]** 言動・外見・雰囲気などから感じられる、それなりの(好ましくない)性質。「~の悪い男」「~の悪い店」「~の悪い場所」◇ふつう「柄の(が)悪い」の形で用いられる。「柄は悪くない」という言い方はするが、「柄の(が/は)良い」という言い方はあまりしない。 ### 人柄 76 **人[ひと]柄[がら]** 話し方や態度・行動などからうかがわれた、その人全体を特徴づける事柄。「彼の〜にひかれた」「その作品には作者の〜があらわれている」◇多く、良い事柄を表す。 77 **となり** 人柄。「彼の~を話そう」「やさしい~」「あの人には人には~がある」◇「人となり」と「人柄」はほぼ同じ意味に用いられるが、「人となり」は、生まれてから現在に至るその人の歴史が感じられるが、「人柄」は、現時点での事柄を表している。 78 **人[ひと]** ののしりや非難の気持ちを含めていう、その人の人柄。「~を見ればあいつがそんなことをするはずがないことくらいわかるだろう」「彼は~がいいので、何でも頼まれてしまう」◇「人がいい」「人が悪い」の形で用いられることが多い。 79 **人[ジン]格[カク]** 道徳や品の観点から見た、その人の人柄。「立派な〜の持ち主」 80 **人[ニン]間[ゲン]** その人の善し悪しを総合的に判断したときの、その人の人柄。「彼は基本的に悪い〜ではない」◇「人柄」と異なり、事柄の具体的性質を示す語を伴うので、「彼の人間にひかれた」とはいわない。また、「人間ができている」の形で用いられると、「人間」は「人格」の意味合いが強くなる。 81 **人[ジン]物[ブツ]** その人を総合的に評価したときのその人柄や人格。「彼の〜は私が保証する」 ### 徳 82 **徳[トク]** 人から慕われたり、模範として目標にされたりする人格。「~のある人」「故人の〜をたたえる」 83 **徳[トク]性[セイ]** 図に道徳心を備えた品性。「~を養う」 84 **人[ジン]徳[トク]** その人に備わっている徳。「多くの人が葬儀に参列し、集まったのは彼の〜によるものだ」 ## j 名詞の類:コト・サマ ### 品質 00 **品[ヒン]質[シツ]** 善し悪しの観点から見た品物の性質。「この土地は〜が良い」「~を管理する」▷~管理・~保証・~表示 01 **品[しな]柄[がら]** 「品質」のほうが一般的。 02 **材[ザイ]質[シツ]** ①材料の性質。「~の悪い金属製品は、すぐに使いものにならなくなる」②木材の性質。「この木は〜がかたいので、建築によく使われます」 03 **質[シツ]** 善し悪しの観点から見た、人や物の能力や性質。「このところ学生の〜が落ちている」「材料の〜を落とす」「~の良い石鹸」「~の高い作品」 04 **物[もの]** 「品質」「材質」の、漠然とした言い方。「このジャケットは、〜はいいんだけれどデザインが悪い」◇「物がいい(悪い)」「物が違う」の形で用いられることが多い。 ### 地質 05 **地[チ]質[シツ]** 地殻を形成する、地層や岩石の性質。▷~学・~調査 06 **土[ド]質[シツ]** 土の質。▷~改良 07 **地[チ]味[ミ]** 作物を栽培する観点から見た、その土地の善し悪し。「~が肥えた土地」「~がやせている」 08 **地[チ]力[リョク]** その土地が作物をどれくらい生育させうるかという力。「衰弱した農地の~を回復させる」 ### 特定の物の性質 09 **水[スイ]質[シツ]** 川・湖沼・海・地下水などの水の質。「~を検査する」▷~汚濁 10 **画[ガ]質[シツ]** 機器などが再生する画像の質。「DVDの〜は驚くほど良い」▷高~ 11 **髪[かみ]質[シツ]** 髪の毛の性質。「やわらかい~」 12 **紙[かみ]質[シツ]** 紙の質・性質。「この本は〜がいい」 13 **紙[シ]質[シツ]** 文にかみしつ。 14 **肉[ニク]質[シツ]** 食肉の質。「脂身が少なく、やわらかい~」 15 **炭[タン]質[シツ]** 石炭や木炭の質・性質。「その炭鉱の石炭は、あまり~の良いものではなかった」 16 **地[ジ]質[シツ]** 布などの生地の質・性質。 17 **地[じ]合[あ]い** 布地の質・性質。「絹のような〜」 18 **木[モク]質[シツ]** ①木や木材の質。「気温・日照時間・雨量など、さまざまな条件が〜に影響する」②木に似た性質。▷~繊維 19 **木[き]口[ぐち]** 建築用の木材の質。「上等な~」 20 **木[き]地[じ]** 木材の性質。「~によって塗りの技法が異なる」 ## k 名詞の類:モノ 00 **指[シ]紋[モン]** 手の指先の内側の皮膚の模様。「~をとる」「グラスには〜がはっきりと残っていた」▷~押捺 ◇同じものはなく、その人に固有で生涯変わらないので、その人と特定するのに重要な手がかりとして用いられる。 01 **掌[ショウ]紋[モン]** てのひらの細かい線。「~を読み取る装置」◇指紋と同様、人によって違い、また、一生変わらない。 02 **声[セイ]紋[モン]** 周波数を分析する機械によって、声を縞模様にあらわしたもの。「身代金要求の電話の声と容疑者の声の〜が一致した」▷~分析・~鑑定 ◇指紋や掌紋のように、人によって異なるため、犯罪捜査などに用いられる。 <1759> # 備わる9601s~ありふれる9602d ## s 名詞の類:ヒト 00 **自[シ]然[ゼン]児[ジ]** 自然のままに純粋な心で自由に生きる人。「野山を走り回って育った~だから、足腰には自信がある」 01 **野[ヤ]生[セイ]児[ジ]** 野生の動物に育てられたような(自然のままの)人。「野を駆けまわる姿はまるで〜だ」 # 9602 ありふれる ## a 動詞の類 ### ありふれる 00 **有[あ]り触[ふ]れる** その存在を認識したり見聞きしたりすることが珍しくない様子。「こんな事例は世間ではありふれている」「この皿の図柄はありふれている」◇「ありふれている」「ありふれた」の形で用いられることが多い。d00有り触れた 01 **言[い]い古[ふる]される** 以前から何度も言われていて、新鮮味がなくなる。「言い古されてきたことだが、説得力のあることわざだ」◇「言い古された」の形で用いられることが多い。△d21言い古された 02 **語[かた]り古[ふる]される** 以前から多くの人に語られていて、新鮮味がなくなる。「その話はもう語り古されていて、聞く者の興味をそぐ効果しかなかった」◇「語り古された」の形で用いられることが多い。△d22語り古された 03 **使[つか]い古[ふる]される** 以前から多くの人に使われていて、新鮮味がない。「使い古され、陳腐とさえ思えるような言葉」◇「使い古された」の形で用いられることが多い。→d23使い古された ### 類型化する 04 **類[ルイ]型[ケイ]化[カ]する** 同類のものに共通に見られる特徴しかもたず、個性的なところをもたないありふれた状態になること。「よく知らない国についての見方は~しがちだ」「高度に情報化され、〜した現代社会」 05 **マンネリ化[カ]する** 同じ行動や様式が繰り返されて、おもしろさや意義が感じられなくなること。「授業が〜しないように、毎年いろいろと工夫している」「~しているといわれる国民体育大会」◇「マンネリ」は「マンネリズム(mannerism)」から。 ## c 形容詞の類 00 **物[もの]の数[かず]ではない** 取り立てていうほどの価値や重要性があるものの中には入らない様子。「私の作品など、世界的に見れば~」「このぐらいの苦労は~」◇「物の数でもない」「物の数じゃない」「物の数に(はも)入らない」ともいう。 01 **大[たい]した事[こと]無[な]い** 特にすぐれていて、注目に値すべきであるとは認められない様子。「目の玉が飛び出るほど高いレストランだが、インテリアも料理もたいしたことなかった」◇かなで書くことが多い。 02 **如[い]何[か]って事[こと]無[な]い** 特に感心したり、心配したりするような点があるとは認められない様子。「外見は〜店だが、出すものは超一流の水準だ」「こんな傷、〜よ」◇かなで書くことが多い。 03 **何[なん]の変[ヘン]哲[テツ]も無[な]い** ごく普通で、特に取り立てていわれるものと異なるところがない様子。「~日常生活を送る」「これは一見~ただのペンだが、実は驚くべき機能をもっている」 04 **可[カ]も無[な]く不[フ]可[カ]も無[な]い** 特に良くも悪くもない様子。「この10年間は~生活を送っている」「今回の試験の結果は、特に可もなく不可もなかった」 ## d 形容動詞の類 ### ありふれている様子 00 **有[あ]り触[ふ]れた** その存在を認識したり、見聞きしたりすることが多く、特に感心したり注意を引かれたりすることがない様子。「~デザインの洋服ばかりだ」「~やり方ではうまくはいかない」 01 **在[あ]り来[き]りの** 以前からどこにでもある物事と何ら変わるところがない様子。「その恋愛小説は〜のストーリーで、全然おもしろくなかった」「そんな〜のサービスでは客は満足しない」 02 **月[つき]並[なみ]な** ありふれていて、おもしろみがない様子。「~なあいさつですが・・・」 03 **当[あ]たり前[まえ]の** 普通と何ら変わったところがない様子。「~の生活じゃなくて、ちょっと変わった暮らしがしたいな」「そんな〜の服着ないで、もっと個性的なの着ればいいかな」「おれはただ~の女の子と、~の家庭を作って、~の人生を送りたくはない」◇否定語を伴うことが多い。 04 **ざらに** 同類の物事が世間一般にいくらでもあって珍しくない様子。「あの程度に歌のうまい子なら〜にいる」「注文してから2ヵ月待ち、3ヵ月待ちなんてのは~だ」 05 **俗[ゾク]な** 世間一般に通用している様子。「~な言い方をすれば、花より団子というやつだ」「彼の住まいは、~に『億ション』といわれる、一等地の超高級マンションだった」 06 **有[あ]り勝[が]ちな** 同類の物事が他の場合にもしばしばありうる様子。「それは若者に~な考え方だ」「そういうことは世間に~だ」 07 **良[よ]く有[あ]る** 従来のやり方や考え方を踏襲していて、ありふれている様子。「これは~料理の本だ」「失恋してやけになるなんて〜話だ」◇ふつう、かなで書く。 08 **何[ど]処[こ]にでも有[あ]る** どこで見られて、珍しくも何ともない様子。「これは日本中〜木だ」「この品物は〜というものではない」◇ふつう、かなで書く。 ### 平凡である様子 09 **只[ただ]の** 他と比べ、特に変わっていたり、すぐれていたりするところがない様子。彼は〜サラリーマンだ」「彼女は〜の体ではない」「心配することはない。〜の風邪だよ」 10 **単[タン]なる** それだけであって、それ以外のものではない様子。「彼が会社を辞めるなんて、〜うわさにすぎない」「彼女は恋人でも何でもない、〜友達だ」 11 **一[イッ]介[カイ]の** これといって取り柄のない、ごく取るに足りない者である様子。「私は〜会社員にすぎません」 <1760> # ありふれる9602d 12 **平[ヘイ]凡[ボン]な** 他と比べて、特にこれといった特徴がない様子。「〜な顔」「ごく〜な家庭に育つ」「今の〜な暮らしに満足している」「毎日が〜に過ぎていった」「~な主婦」「~な一生」 ⇔非凡 13 **凡[ボン]な** 他の人と比べ、平凡である様子。「~な性格」「~なる日常」◇「凡な」というと俗語的になり、「凡なる」というと文章語的になる。 14 **凡[ボン]々[ボン]たる** 「凡」を強めた言い方。「~たる出来ばえの絵」 15 **平[ヘイ]平[ヘイ]凡[ボン]々[ボン]たる** 「平凡」を強めた言い方。「~たる日常生活」「~と日々を過ごす」 16 **凡[ボン]庸[ヨウ]な** 能力や魅力に欠けていて、平凡である様子。「~な男」「~な作品」「~ならざる人物」 17 **凡[ボン]俗[ゾク]な** 能力や良さなどが人並みの程度でしかない様子。「~な人間」 18 **凡[ボン]愚[グ]な** 平凡で、おろかである様子。「~な君主に仕えた文人」 19 **陳[チンプ]腐[プ]な** 表現や方法などに新鮮味がなく、平凡でつまらない様子。「~な表現だが、絵のように美しい島だった」「~なトリック」◇「陳」は「古くさい」の意。 20 **常[ジョウ]套[トウ]の** いつも決まって用いられる、ありふれたやり方である様子。「~の文句」▷~句・~語・~手段 21 **言[い]い古[ふる]された** 以前から何度も言われていて、新鮮味がない様子。「~ことだが、百聞は一見にしかず、である」 22 **語[かた]り古[ふる]された** 以前から多くの人に語られていて、新鮮味がない様子。「校長が長々と話したのは、誰もが知っている~話であった」 23 **使[つか]い古[ふる]された** 以前から多くの人に使われていて、新鮮味がない様子。「たとえ相手が子供でも、そんな〜手でうまくいくとは到底思えない」 24 **手[て]垢[あか]の付[つ]いた** 以前から何度も使われたり、行われたりして新鮮味がない様子。「そんな〜テーマに、彼らが興味を持つだろうか」「~言葉」 25 **無[ブ]難[ナン]な** これという特色もないが欠点もない様子。「~な配色だがインパクトはないな」 ### 普通である様子 26 **普[フ]通[ツウ]の** 他と異なったり、平均に近かったりして、目立って違うところがない様子。「チップは欧米ではごく~の習慣だ」「高校時代は〜の成績だった」「自宅にいるのと同じように〜にふるまってください」「この冬の天候は~ではなかった」 ⇔特別、特殊 27 **通[ツウ]常[ジョウ]の** 行為や状態が、ふだんあるいは決められたものと変わらない様子。「店の改装が終了したので、~の営業を再開する」「電車は〜どおり運転している」「~の試験」▷~運転・~ダイヤ・~値・~時・~国会 ⇔特別 28 **平[ヘイ]常[ジョウ]の** 物事に異常なことがなく、通常である様子。「脈拍も血圧も〜に戻った」「日常生活が〜に戻った」▷~心・~運転・~ダイヤ・~値・~時 29 **日[ニチ]常[ジョウ]的[テキ]な** 日常の生活の中でありふれた物事である様子。「凶悪犯罪や汚職が〜な出来事になっている嘆かわしい世の中」「パソコンはすでに〜なコミュニケーションの道具になっている」 ⇔非日常的 30 **自[シ]然[ゼン]な** わざとらしいところがない様子。「~な態度」「~な動作」「人前では、あまり〜にふるまったほうがいい」 31 **尋[ジン]常[ジョウ]な** 状態や程度が、特に変わるところなく、一般的に普通の範囲内にある様子。「~な手段では勝てそうもない」「彼の行動には〜ではないところがある」◇否定語をともなって用いることが多い。 32 **一[イッ]般[パン]の** 人や物事について、一部に限らず、ほぼ全体にあてはまる様子。「この建物には〜の人は入ることができない」「世間~の常識」▷~人・~大衆・~性・~教養 ⇔特殊 33 **一[イッパン]般[テキ]的[テキ]な** 広く一般にあてはまったり認められていたりする物事である様子。「〜な意見は聞き飽きた」「この場合にはそうするのが〜だろう」 34 **大[タイ]衆[シュウ]的[テキ]な** 一般の人々に受け入れられやすい性質を備えた物事である様子。「気軽に入れる〜な店」「~な音楽」 35 **庶[ショ]民[ミン]的[テキ]な** 権力や富などを持たない、一般の人々の(に受け入れられやすい)性質を備えた人や物事である様子。「あの人は、芸能人には珍しい〜な人だ」「ラーメンは〜な食べ物の代表格だ」「~な味」 36 **普[フ]遍[ヘン]の** あらゆるものに、例外なくあてはまる様子。「人類~の原理」▷~性 37 **普[フ]遍[ヘン]的[テキ]な** 多くの物事に共通していて、ごく普通の性質を持つ様子。「言葉には〜な側面と個別的な側面があることは、言語学の大きな目的である」「~に認められた真理」 38 **通[ツウ]有[ユウ]の** ある範囲内で、人や物事が共通に備わっている様子。「日本人の〜思考」 ⇔特有 39 **万[バン]有[ユウ]の** 文にあらゆるものに、ある性質が備わっている様子。「人間に〜の問題」▷~引力 ### 並である様子 40 **並[なみ]の** 特に良くも悪くもないということで、他の大多数と同じである様子。「~の人間ではそんなことはできない」「彼のテニスの腕前は~ではない」◇「他のゴルフ場並みに値下げする」「外国並み」「前年並み」のように、複合語の構成要素として、ある物事の(普通の)水準と同じ程度である意にも用いられる。この場合は普通「並み」と表記する。 41 **中[チュウ]の** 物事が、普通の大きさや程度である様子。「子供のころの成績は、だいたい~の上というところだった」「~のサイズの浴衣」 42 **中[チュウ]位[ぐらい]** 大きさや程度などが、大きくも小さくもなく、中くらいである様子。「私は高校では〜の成績でした」「~の大きさの箱」「僕はクラスの中で〜の背の高さです」◇「ちゅうぐらい」ともいう。 43 **中[チュウ]程[てい]度[ど]の** 程度が中くらいである様子。「先日の地震は〜の大きさだった」 44 **中[チュウ]肉[ニク]** 太ってもやせてもいない体つきである様子。「40代半ば、身長は165cmぐらいで〜の男」 <1761> # ありふれる9602d~f 45 **中[チュウ]背[ゼイ]** 背が高くも低くもない様子。「~のやせた人」 46 **中[チュウ]肉[ニク]中[チュウ]背[ゼイ]の** 中くらいの肉付きで背の高さも中くらいの、均整のとれた体つきである様子。「~のひきしまった体つき」 47 **一[ひと]通[とお]りの** 普通の程度に達している様子。「~の道具はそろえてある」「今の世の中、子供一人育てあげるのは〜の苦労ではない」 48 **並[なみ]大[たい]抵[てい]の** 普通であると考えられる程度である様子。「〜の努力では目的は達成できない」「~のことでは驚かない」◇否定語を伴って用いる。 49 **並[なみ]々[なみ]の** ごく普通の程度である様子。「彼の心痛は〜のものではなかった」「~ならぬ決意を示す」◇否定語を伴って用いる。多く「並々ならぬ」の形で、普通の水準や程度を越えている意で用いられる。 50 **平[ヘイ]均[キン]的[テキ]な** 全体をならして、一つ一つにあてはめて考えられるものである様子。日本人としての〜な考え方を身につける」「~なサラリーマンの収入では、とても手が出ない土地」 51 **標[ヒョウ]準[ジュン]的[テキ]な** 同種の物の中で、中くらいの程度であって、ある基準として考えられるものである様子。「~な労働条件の獲得をめざす」「~な機能を備えたパソコン」「~な体格」 52 **世[セ]間[ケン]並[な]み** 世間一般と同じ程度である様子。「私の給料は~以下だ」「~の暮らしがしたい」 53 **人[ひと]並[な]み** 他の人々と同じ程度である様子。「何とかして~の実力をつけたい」「~はずれた大きな声の持ち主」 54 **十[ジュウ]人[ニン]並[な]み** 特にすぐれたところはなく、平凡な人である様子。「~の子」「彼女の器量は~だが、気立ては最高だ」 55 **例[レイ]年[ネン]並[な]み** その年の他のものと比べ、平年と同じ程度である様子。「今年の米は〜の収穫が見込まれている」「そのチームは今年も〜の成績に終わった」 56 **平[ヘイ]年[ネン]並[な]み** 天候や収穫・漁獲量などが、平均的な年と同じ程度である様子。「明日は〜の暖かさになるでしょう」「じゃがいもの収穫量は~だ」 57 **年[とし]並[なみ]** 「例年並み」「平年並み」の古風な言い方。「今年の梅雨は~の雨量があった」◇「年次」とも書く。 ### 決まりきった 58 **決[き]まり切[き]った** 以前から決められているものと何一つ変わっていない、面白みがない様子。「〜時候のあいさつから書き始める」「~仕事に飽き飽きしている」◇「極まり切った」とも書く。「決まり切っている」ともいい、述語に用いるときはそちらを用いて「・・・が(は)決まり切っている」という。 59 **御[お]決[き]まりの** 同じ条件・状況において、いつも変わらないことである様子。「『近いうちに一杯やろう』という〜のせりふを残して彼は立ち去った」「パックツアーは安くていいけれど、〜の観光コースを回るだけではちょっと物足りない」◇皮肉を込めた言い方。 60 **御[おん]だまりの** 「お決まり」の、より皮肉を強くした言い方。「どんな質問をしても〜返事しかしない」「議員の汚職が発覚し、国会は~のどたばた劇で空転している」 61 **型[かた]に嵌[は]まった** 決まりきったやり方や考え方からはずれることがない様子。「〜あいさつ」「~授業では生徒たちはついてこない」◇「型にはまっている」ともいい、述語に用いるときはそちらを用いて「・・・が(は)型にはまっている」という。 62 **機[キ]械[カイ]的[テキ]な** 心を込めないで、決まった物事を処理する様子。「その店員は〜な応対しかできない」 63 **紋[モン]切[き]り型[ガタ]の** 決まりきった手順や方法にのっとっている様子。「~の口上」「彼の説明は〜に終始していた」 64 **ステレオタイプな** 思考様式や表現様式が型にはまっている様子。「アメリカ文化に対する日本人の〜な考えにはうんざりするよ」◇「ステロタイプ」ともいう。stereo-type 65 **型[かた]通[どお]りの** 決まったやり方や形式からはずれることがない様子。「会議は議長の~のあいさつから始まった」 66 **教[キョウ]科[カ]書[ショ]的[テキ]な** 考え方ややり方などが、型にはまっていて、創意や個性が感じられない様子。「面接試験では〜な応答は好まれない」 67 **マニュアル通[どお]りの** 決まった手順や方法どおりで、創意・工夫が感じられない様子。「〜の店員の応対にはうんざりだ」「〜のデートコースは退屈だなあ」◇「マニュアル(manual)」は「使用説明書」の意。 68 **類[ルイ]型[ケイ]的[テキ]な** ある類に共通の特徴しか持たず、個性がない、ありふれた様子。「この問題に対しては〜な意見しか出なかった」 69 **マンネリ** 一定の行動ややり方が繰り返されるだけで、新鮮さや面白みに欠ける様子。「家と会社を往復する〜な毎日は、もう嫌だ」「毎日の献立が〜にならないよう注意する」▷~化 ◇「マンネリズム(mannerism)」から。 70 **ワンパターンな** 言動・思考・形式などが、あるひとつの型の繰り返しで、変わりばえしない様子。「~な攻撃をいくら繰り返したところで、点など入るわけがない」「あいつのギャグは~だからつまらない」◇和製洋語。ワン(one)+パターン(pattern) 71 **例[れい]によって例[れい]の如[ごと]し** いつもと同じで、別に変わったところもない様子。「会は〜で、平穏無事に終わった」「~の展開」 ## f 副詞の類 00 **何[いつ]時[も]** あることが長い間にわたって、どんな場合にでも変わらない様子。「彼は~6時に起床している」「彼女は〜明るい」「その学生は~提出期限を守らない」 01 **何[いつ]時[でも]** ある状態が、特定の時期や場合に限らず、そうである様子。「彼が言っていることは〜正しい」 <1762> # ありふれる9602f~h 「いつでも来い。~相手になってやる」「準備はすんだから、~出発できます」「~遊びにおいで」 02 **随[ズイ]時[ジ]** いつでも。「お申し込みは〜受け付けております」 03 **常[つね]に** あることが、どんな場合にもあてはまる様子。「鈴木さんは~冷静だ」「その学生は~成績が良い」◇「いつも」に比べて、客観的でややかたい言い方。 04 **常[ジョウ]時[ジ]** 「つねに」のやや文章語的な言い方。「このマンションでは警備員が〜待機している」 05 **決[き]まって** 必ずそうする、あるいはそうなる様子。「風呂上がりには〜ビールを飲む」「お金の話をすると、夫は~機嫌が悪くなる」◇「極まって」とも書く。 ### 多く 06 **多[おお]く** 大部分がそうである様子。「沖縄の行事は現在でも、〜旧暦で行われている」「その語は~否定語を伴う」 07 **良[よ]く** そうであることが多い様子。「~あることさ」「~そういうけど、本当かな」「善く」「能く」とも書くが、ふつう、かなで書く。 08 **大[おお]体[むね]** おおざっぱにいって、そうである様子。「休みの日は、〜家でごろごろしている」 09 **殆[ほとん]ど** すべてあるいは完全にそうではないが、それに近い程度にそうである様子。「夜9時過ぎには〜家にいる」「平日は~毎日、駅でスポーツ新聞を買う」 10 **大[タイ]抵[テイ]** ほとんどそうである様子。「日曜日は〜昼近くまで寝ている」 11 **大[タイ]概[ガイ]** だいたいいつもそうである様子。「昼食は〜社員食堂でとる」 ### 普通 12 **普[フ]通[ツウ]** 多くの場合そうである様子。「彼は~朝6時に起床する」「親は~子供より先に死ぬ」「~目上の人にそんな口のきき方はしない」 13 **一[イッ]般[パン]に** 特定の場合だけでなく、社会の全体にあてはまる様子。「子供というものは~新しい環境に適応するのが早い」「この習慣は、このあたりでは〜行われている」 14 **通[ツウ]常[ジョウ]** 一般にそうであったり決められていたりする様子。「卒業式など改まった儀式に出席するときは~礼服を着る」「ボーナスは~6月と12月に出る」 15 **通[ツウ]例[レイ]** これまでそうなってきた例から見て、あることがかなりの場合にあてはまる様子。「そのスーパーは~火曜日が定休日だ」「日本の大学では、~前期後期の2学期制をとっている」 ### ふだん・日頃 16 **普[ふ]段[だん]** 日常的にそうである様子。「~は物静かな部長が、その日は烈火のごとく怒った」◇「普段」はあて字。 17 **常[つね]々[づね]** 以前から現在まで、あることが変わらずに続いている様子。「私は〜子供たちの行く末を案じている」「息子には~言い聞かせている」「~お世話になっております」 18 **日[ヒ]頃[ごろ]** 毎日のように続いている様子。「~読みたいと思っていた本」「職場で〜お世話になっている皆さん」「~は飲まない酒を、今日ばかりは飲みたくなりました」 19 **常[つね]日[ひ]頃[ごろ]** 「日頃」を強調した言い方。「これこそ~探し求めていた味だ」 ### 何かのときにいつもそうである様子 20 **事[こと]有[あ]る毎[ごと]に** 何か特別なことがあったり、何か感じたりすると、いつも繰り返される様子。「彼らは~対立してきた」 21 **何[なに]彼[か]に付[つ]け** 何かあるたびに、いつもそうである様子。「妻は~不平を言う」「駅からあまり遠くない場所のほうが~便利だ」◇「なにかにつけて」ともいう。口語では「なにかにつけて」のほうが一般的。 22 **何[いつ]時[も]乍[なが]ら** いつもと同じように、今回もまたそうである様子。「~彼の行動には感心する」 23 **例[れい]によって** いつものとおりである様子。「~彼は昔の自慢話を始めた」。 24 **寄[よ]ると触[さわ]ると** 何かにつけて、いつもそうである様子。「人々は~あの事件の話ばかりしている」「あの子たちは〜けんかばかりしている」 ### ありがちな様子 25 **得[え]てして** そうなりがちである様子。「自由な時間に使える時間がたっぷりあるときは、〜何もやらないものだ」「無欲な人は、〜お金に困らない」 26 **往[オウ]々[オウ]にして** そうなることが多い様子。「重大な事故は、くつまらない不注意が原因で起こっている」 27 **兎[と]角[かく]** とかくそうなりがちである様子。「寒さがゆるむ春先は、~体調を崩しやすい」「兎角」はあて字。良くない状態になりがちである場合に使われることが多い。 28 **ともすると** 何もせずにそのままにしておくと、ある傾向になりやすい様子。「人は誰でも、困難にも困る貧しさの中で、~自分の目標を見失いがちになった」 29 **ともすれば** 「ともすると」の、やや改まった言い方。「学力が偏重される現在の教育においては、~人間形成という重要な視点が忘れられがちである」 30 **ややともすると** 「ともすると」を、ややぼかした言い方である様子。「補助金というものは、〜その団体の自立性を阻害する」◇「ややともすると」ともいう。 31 **動[やや]もすれば** 「ともすれば」の、さらに改まった言い方。「苦難の時代を忘れがちな昨今だからこそ、語り伝えていかなくてはならない」◇「ややともすれば」ともいう。 ## h 名詞の類:コト・サマ ### 一般性 00 **一[イッ]般[パン]性[セイ]** ほぼ全体にあてはまる性質。「その意見は~に欠ける」 01 **普[フ]遍[ヘン]性[セイ]** ある範囲内の物事すべてに共通してあてはまる性質。「~を持った理論」「~を高める」 ⇔特殊性 02 **大[タイ]衆[シュウ]性[セイ]** 一般の人々に受け入れられやすい性質。「~のある音楽」 03 **庶[ショ]民[ミン]性[セイ]** 一般の人々の(に受け入れられやすい)性質。「~を前面に打ち出した立候補者」 04 **日[ニチ]常[ジョウ]性[セイ]** 日常の生活の中にある、ごくありふれた物事の性質。「~の描写に富んだ作品」→非日常性 <1763> # ありふれる9602h~s 05 **常[つね]** ある物事に普通に見られたり起こったりする事柄。「世の習い」「人生ははかないものと知るのが世の常だ」「非常時には平常心を失わないのが常である」として、あきらめたり、さとしたりするのに用いる。 06 **世[よ]の常[つね]** 世の中で自然に起こり、繰り返される事柄。「人生、浮き沈みがあるのは〜だ」◇おもに人間社会の現象に用いられる。 07 **世[よ]の習[なら]い** 世の中で例そうであると認められる人為的な事柄。「栄枯盛衰は〜で、いいことばかりは続かない」 08 **日[ニチ]常[ジョウ]茶[サ]飯[ハン]事[ジ]** 毎日起こるほど、頻繁に見聞きできること。「彼が遅刻するのは~だ」◇好ましくないことについて用いることが多い。「毎日の食事」の意から。 09 **日[ニチ]常[ジョウ]茶[サ]飯[ハン]** 「日常茶飯事」の、やや古風な言い方。「父が酔って夜中に、人を連れて帰宅するのは~だ」◇「日常茶飯事」のほうが一般的。 10 **常[ジョウ]道[ドウ]** 常にそうである、または、変わらずにそうあるべき方法や手順。「まずは資料を集めて分析するのが彼の~だ」「民主政治の~を行く」 11 **常[ジョウ]套[トウ]手[シュ]段[ダン]** いつも決まって用いられる、ありふれたやり方。「親切そうに近づいてくるのがすりの~だから、気をつけて」 12 **常[ジョウ]軌[キ]** ごく常識であると考えられるやり方や方法。「~を逸した行為」「〜を逸した」の形で、異常さを表すときに用いられることが多い。 ## i 名詞の類:コト・サマ 00 **類[ルイ]型[ケイ]** ある類に共通の特徴しかもたず、個性的なところが見られない表現様式。「~に堕している作品」 01 **マンネリズム** 一定の行動ややり方が繰り返され、新鮮味・おもしろみがないこと。「最近の映画は〜に陥っているのではないか」 mannerism ## k 名詞の類:モノ 00 **並[なみ]** 丼物・すしなどの和食の料理で、そのランクが「中」のこと。◇「特上・上・並」と区別されることが多いので、「並」すなわち「下」となる。 01 **並[なみ]物[もの]** ありふれた普通の品質の物。「この店には〜しかおいていない」 02 **並[なみ]肉[ニク]** その質が低く、値段が高くない肉。「今日は〜を200g買ってきた」 ## s 名詞の類:ヒト ### 普通の人 00 **只[ただ]者[もの]** 他の人と変わりない普通の人。「あの人は~ではない」◇「徒者」とも書く。「ただものではない」の形で、並一通りでないことをいう。 01 **常[ジョウ]人[ジン]** 能力や地位、考え方などの点で、普通の人。「~の及ぶところではない」 02 **俗[ゾク]人[ジン]** 世の中の名利やくだらないことにばかりとらわれているという点で、どこにでもいる普通の人。「~の私には芸術のことなどわかりません」 03 **庶[ショ]民[ミン]** 経済的・社会的地位などの点で普通の人。「〜の暮らしがだんだん苦しくなる」▷~的・~性 04 **大[タイ]衆[シュウ]** 社会の大多数を占める普通の人々。「~に迎合する政治家」「良心的な店は〜に好まれる」▷一般~・~的・~性・~文化・~文学・~演劇・~紙・~食堂・~酒場・~車 05 **公[コウ]衆[シュウ]** 社会一般の人々。「~の面前で罵倒される」▷~衛生・~電話・~便所・~浴場 06 **衆[シュウ]庶[ショ]** 世の中の一般の人々。「広く〜の信仰を集める神社」 07 **民[ミン]衆[シュウ]** 社会的階級から見た、ある社会の大多数を占める人々。「~の声を聞くのが、上に立つ人の責務だ」 08 **平[ヘイ]民[ミン]** 政府が設けた、階級を表す呼称のひとつで、皇族・華族・士族以外の普通の人々。「彼は~の出である」 09 **常[ジョウ]民[ミン]** 図に庶民。特に民俗学で、文化の基層を担う人々の意で、柳田国男が用いたもの。 10 **市[シ]井[セイ]の** 人[ひと]** 一般の民衆。社会で暮らしている普通の人。「その後、彼は表舞台に出ることはなく、〜として暮らした」 11 **馬[うま]の骨[ほね]** どこの誰ともはっきりわからない者ののしっていう話。「どこの〜かわからない男に娘はやれない」 12 **熊[くま]さん八[はっ]つぁん** 熊公八公。落語に出てくる典型的な庶民の二人から。 13 **張[チョウ]三[サン]李[リ]四[シ]** どこにでもいる普通の、平凡な人々。中国でよくある姓の張氏の三男と李氏の四男の意。 ### 一般人 14 **一[イッ]般[パン]人[ジン]** 特別な地位・職務・能力などを持っていない人。「警察官の犯罪は〜のそれと同列には扱えない」「スポーツの記録はだんだん伸びているが、〜の体力は徐々に落ちているのではないか」 15 **素[シ]人[ロウ]人[ト]** 玄人ではない、その道の専門家でない、一般の人。▷〜ばなれ・〜考え・〜芸・〜細工・〜芝居・〜相手・〜目 ⇔玄人経 ### 平凡な人 16 **凡[ボン]人[ジン]** 才能などの面で、特にすぐれたところがなく、他の多くの人と同程度の人。「彼のやることは、われわれ〜にはわからない」 17 **凡[ボン]才[サイ]** 他の多くの人と同じ程度の平凡な才能しか持っていない人。「生涯〜のまま終わる」 18 **凡[ボン]手[シュ]** 他の多くの人と同じ程度の腕前の人。「このような作品は〜にできることではない」 ⇔名手 19 **凡[ボン]愚[グ]** 図に頭の働きがごく平凡な人。「~の悲しさか、どうしたらよいかわからない」 20 **凡[ボン]器[キ]** 平凡な器量の人。「~の作品にこそ見習うべきものがある」 21 **凡[ボン]夫[プ]** 図にごくごく平凡な人。「~の身を嘆く」◇「ばんぶ」ともいう。 <1764> # ありふれる9602s~足りる9603c 22 **凡[ボン]下[ゲ]** 平凡で、劣っている人。「プロ野球の世界で、〜の選手が生き残っていくのは至難のわざだ」 23 **凡[ボン]骨[コツ]** 平凡な素質しか持っていない人。「とても〜のなせるわざではない」 ## x 名詞の類:トキ 00 **普[ふ]段[だん]** (その人にとって)特別ではない、普通の時。「彼女はその日も〜と変わらない様子だった」「明日のパーティーには〜の服装で来てください」「〜から酒を飲んでいる」◇「普段」はあて字。 01 **何[いつ]時[も]** 普通の(何かをする)時。「~の元気はどこにいったんだい」「あらたまった場だというのに、彼は〜のラフな格好であらわれた」「~だとこの程度じゃ酔わないんだけど、今日はまわったなあ」◇くだけた言い方。 02 **常[つね]** 行為や状態が普通の時。「祖母が細かいことをとやかく言うのは〜のことである」「~と変わらぬ表情で弔問者に応対していたのが、痛々しかった」◇文章語的。 03 **日[ひ]頃[ごろ]** 普通の時。「~の努力の成果」「睡眠や食事には〜から気をつけましょう」 04 **常[つね]日[ひ]頃[ごろ]** 「日頃」を強めた言い方。「万一に備えて消火設備の点検・整備を怠ってはいけない」「彼は~から、このシステムはいずれ変えなければならないと考えていた」 05 **日[ニチ]常[ジョウ]** 特別なことのない、普通の日の生活。「~のありふれた風景」「〜の中に見る喜び」「何の変哲も~ないものでした」「~のこまごましたこと」「私たちが〜なにげなく使っている言葉」▷~生活・~茶飯事 ⇔非日常 06 **平[ヘイ]素[ソ]** 日頃。「~から当店をご利用いただき、まことにありがとうございます」 07 **平[ヘイ]生[ゼイ]** 図に特に何ということのない時。「~の心がけが、いざというときに役に立つ」 08 **平[ヘイ]時[ジ]** 戦争などが起こっていない、平和な時。「~は農業に従事しているが、有事の際には兵士となる」▷~編制 ⇔戦時 09 **平[ヘイ]年[ネン]** ①気温や農作物の収穫などが平均的な年。「〜より4日早く梅雨が明けた」▷~並み・~作 ②2月が28日までで、1年が365日の年。⇔閏年 # 9603 足りる ## a 動詞の類 ### 足りる 00 **足[た]りる** 最低限必要なだけある。「慎重さが足りない」「材料を買うのには、1000円もあれば~だろう」 01 **足[た]る** 図に足りる。「努力が足らぬ」「~を知れ」 02 **満[み]ち足[た]りる** 十分に満足できるような状態になる。「彼は満ち足りているが、重要な何かが足りない社会」「何不自由ない、満ち足りた暮らし」 03 **事[こと]足[た]りる** 十分ではないが、何とか用が足りること。「野菜は〜している」▷自給~ 04 **自[ジ]足[ソク]する** 自分に必要なものを自分で満たし、足りること。「野菜は〜している」▷自給~ 05 **埋[う]まる** 損失が何かで補われて、足りないところがなくなること。「予想外のヒットで、前年度の赤字が埋まりそうだ」 06 **穴[あな]が埋[う]まる** 人員不足や、不正・事故などで生じた損失や空白が埋まる。「何年かかったら~のか見当もつかないほどの公金の使い込み」「あの人に今辞められたら、すぐには穴が埋まりそうにない」→穴が開く ### 満腹する 07 **満[マン]腹[プク]する** 十分に飲み食いして、もうそれ以上飲み食いできない状態になること。「子猫はミルクをたっぷり飲んで〜している」 08 **腹[はら]鼓[づつみ]を打[う]つ** 腹がいっぱいになるほど食べる。「ごちそうをたらふく食べて~」◇「はらづつみをうつ」ともいう。ふくらんだ腹を鼓のように打ち鳴らす意から。 09 **くちくなる** 俗に苦しくなるほど満腹する。「腹が~と眠くなってきた」 ## c 形容詞の類 ### 十分である様子 00 **申[もう]し分[ぶん]無[な]い** 不満や、不足を非難すべきところがなく、自分の望みや条件などに十分達している様子。「この町の住宅環境は~」「今回の作品は~出来ばえだと思う」 01 **言[い]うこと無[な]い** 自分の望みに十分達している様子。「土地も安いし環境もいい。これでもう少し会社に近けりゃ〜んだがなあ」 02 **文[モン]句[ク]無[な]い** 苦情を言う余地がないほど十分である様子。「ここまで丁寧に仕上げれば〜だろう」 ### 足りない様子 03 **足[た]りない** あることをするのに、必要となる数量・程度に十分でない様子。「その本が何としても欲しかったが、手持ちの金では足りなくてあきらめた」「それは考えが~というものだ」 04 **物[もの]足[た]りない** いちおうの水準には達しているが、ある要素が欠けていて十分でないと感じられる様子。「この作品は文章もうまいし、話の展開もスピーディーなんだが、今ひとつ~」◇「物足りぬ」という形でも用いる。「物足りぬ」は文章語。 05 **食[く]い足[た]りない** ①十分に食べていなくて、もう少し食べたい気がする様子。「あれだけ食べて、まだ~のか」②期待していた水準から判断すると、内容が不十分で、物足りない様子。「他の作品と比較すると質は高いが、彼の力量ならもっと良いものが書けたはずだ。そういう意味で、やや~感がある」◆「食い足りぬ」という形でも用いる。「食い足りぬ」は文章語。 06 **飽[あ]き足[た]りない** それで十分満足できない様子。「普通のパックツアーに~人にお勧めする、オプション豊富な新しいツアー」 <1765> # 足りる9603c~f 「殺しても〜憎いやつ」◇「飽き足らない」ともいう。「飽き足りぬ」という形でも用いる。「飽き足りぬ」は文章語。 07 **満[み]たされない** 希望や欲求、条件などが、十分に実現されていない様子。「~気持ちを抱えたまま日々を過ごす」「彼の~願望は、犯罪という形に姿を変えて実現された」「この条件が〜場合は、機械は処理を行いません」「満たされぬ」という形でも用いる。「満たされぬ」は文章語。 08 **寂[さび]しい** あるべきものがなくて、物足りなく思めて、満たされない気持ちである様子。「タバコをやめた彼は、口が〜らしく、よくガムをかんでいる」「給料日前は懐が~」◇「さみしい」ともいう。「淋しい」とも書く。 09 **口[くち]寂[さび]しい** 食べ物など、何か口に入れるものがなかったり、食べ物が少なかったりして、寂しい様子。「ちょっと〜ときに最適の、ヘルシーなおやつ」「人の倍も食べておきながら、まだ~とはあきれたやつだ」◇「くちさみしい」「くちざみしい」ともいう。「ロ淋しい」とも書く。 10 **呆[あっ]気[け]ない** 予想していたよりも早く終わって、物足りない様子。「世間を騒がせた政府首脳の汚職疑惑は、本人が事実を認め、~幕切れとなった」「優勝の呼び声が高かったA国は、予選リーグであっけなく敗れた」 11 **敢[あ]え無い** 予想・期待していたよりももろく、はかない様子。「〜幕切れ」「〜最期を遂げる」「期待された新政権は、あえなく半年で崩壊した」 ## d 形容動詞の類 ### 十分な様子 00 **十[ジュウ]分[ブン]な** 物事が最低限必要な分以上あり、不足がない様子。「休憩を~にとった」「1ヵ月暮らすのに〜なお金」「~に熱したフライパンに油を引く」「説明はこれで〜だ」◇「充分」とも書く。 01 **十[ジュウ]二[ニ]分[ブン]な** 十分な程度を超えている様子。「万一に備え、〜に注意して事を運ぶ」「この冬を越すための燃料は〜にある」 02 **余[あま]り有[あ]る** あまりが出るほど十分である様子。「不足を補ってなお〜金額」 03 **満[マン]足[ゾク]な** 期待したとおり、あるいはそれ以上の、しっかりした結果や程度であり、十分に足りている様子。「何不自由ない~な暮らし」「~にめしも食えない俺に寄付をしろというのか」 04 **存[ゾン]分[ブン]の** 思うとおり、何の制限もなく、思う存分になされる様子。「代表として~な活躍をしていただきたい」「つたない芸ではございますが、~にお楽しみください」◇「存分だ」のような、言いきる形では用いられない。 05 **沢[タク]山[サン]な** 必要な分以上あって、それ以上いらない様子。「5万円もあれば〜だ」「そんな騒ぎはもう〜だよ」◇「沢山」はあて字か。 06 **文[モン]句[ク]無[な]しの** まったく非難するところがない、十分である様子。「~の仕上がりだ」「そこまでやれば〜だ」 07 **御[おん]の字[じ]だ** (予想以上に)十分であって、ありがたいことである様子。「アルバイトで5万円ももらえれば〜だ」 08 **碌[ろく]な** 物事がいちおうの水準に達していて、満足できる様子。「人手が足りず、事故の負傷者に〜な手当てもほどこせなかった」◇「陸」とも書く。「碌」はあて字。否定の表現とともに用いる。 ### 不十分な様子 09 **不[フ]十[ジュウ]分[ブン]な** 物事が必要な程度に達していない様子。「装備を考えると、この探検は驚異的だ」◇「不充分」とも書く。 10 **不[フ]満[マン]足[ゾク]な** 期待される性質が欠けていて満足できない様子。「その陶芸家は、焼き上がった作品が〜な出来だと、すべてたたき割ってしまう」 11 **不[フ]本[ホン]意[イ]な** 自分の気持ちとして、満足・納得できない様子。「今シーズンは〜な成績に終わった」「~ながら、この仕事を辞めざるを得なくなりました」 12 **不[フ]完[カン]全[ゼン]な** あるべきものが欠けていたり、不備であったりして、完全ではない様子。「~なシステムと初歩的なミスが、このような重大な事態を引き起こした」▷~燃焼 13 **不[フ]全[ゼン]な** 機能・活動・発達などが不十分である様子。「機能が〜な状態」▷発育~・心~・腎~・肝~・免疫~・機能~・体調~ 14 **不[フ]備[ビ]な** ある物事に備わっているべきものが、十分に備わっていない様子。「この書類には〜な点が多々ある」「制度の~」 15 **未[いま]だしの** 何かをするのには、まだ時期が尚早であったりする様子。「確実に技術は進歩しているが、実用化には〜の感がある」 16 **生[なま]温[ぬる]い** いくらそうしても、まだ十分とはいえない様子。「彼女の胸中は、察するに~」「惜しんでも〜人物」 17 **役[ヤク]不[フ]足[ソク]の** プロの力量に対して、与えられた役・役目が軽すぎる様子。「そのポストは彼には〜の感がある」「~をかこつ」 18 **半[ハン]端[パ]な** 何かをするには十分とはいえない、中途半端である様子。「~な時間を有効に活用したい」「~な数」「~な布」 ### 腹一杯の 19 **腹[はら]一[イッ]杯[パイ]の** それ以上は飲み食いできないような状態である様子。「もう〜で、これ以上は食えない」「~のときは運動なんてできない」 20 **御[お]腹[なか]一[イッ]杯[パイ]の** 「腹一杯」の、やや丁寧な言い方。「~でも、甘いものは食べられるのよ」「~になったら眠くなってきた」 21 **満[マン]腹[プク]の** 「腹一杯」の、やや改まった言い方。「~で苦しい」「~の腹をさする」▷~感 ## f 副詞の類 ### 十分 00 **十[ジュウ]分[ブン]** 物事が最低限必要な分以上あり、それ以上は必要ない様子。「~説明を受けた」「~休むことができた」「この金があれば1ヵ月~暮らせる」「フライパンを~熱してから油を引く」 01 **良[よ]く** 量・程度が足りていて十分である様子。「野菜は~洗ってから調理しましょう」「その説明で〜わかりました」「彼のことなら~知っている」◇「善く」「能く」とも書くが、ふつうかなで書く。 <1766> ## 足りる9603f~残る9604a **善[よ]く善[よ]く** 「よく」を強めた言い方。「〜考えたうえで出した結論」「〜承知している」 **能[よ]く能[よ]く** 「善く善く」とも書くが、ふつうかなで書く。 **じっくり** 時間をかけて十分に行う様子。「今夜は2人で〜話し合おう」「行動を起こす前に〜と考える」「〜と腹を据えて研究に取り組む」 **とっくりと** 思考・観察など、主として判断にかかわることを、時間をかけて十分に行う様子。「それでは作品を〜と拝見しましょう」「昨夜~考えてみたが・・・」 **篤[とく]と** 「とっくり」の、やや古風な言い方。「これらがその品々でございます。〜ご覧ください」「~言って聞かせる」 **熟[つく]々** 十分に見たり考えたりする様子。「鏡の中の顔を〜見ると年を取ったなあと思う」「けんかの原因を〜と考えてみる」 **熱[ねん]々** 「熟々」の古風な言い方。「〜お案じのことと存じます」「〜見れば」とも書く。 **重[じゅう]々** 十分にわかっている様子。「無理なお願いであるということは~承知のうえでのことでございます」 **みっちり** 日課や稽古などを、1日も休まずに、厳しく十分に物事を行う様子。「毎日3時間の練習を欠くもんじゃないと、おやじに〜しぼられた」 **みっしり** 「みっちり」の、やや文章語的な言い方。「〜とけいこを積む」 **思[おも]い切[き]り** 自分のしたいこと、やりたいと思うとおりに、十分にする様子。「仕事がひまになったら、〜好きなことをしたい」「彼女は私のほおを〜ひっぱたいた」 **思[おも]いっ切[き]り** 「思い切り」を強めた言い方。「試験が終わったら〜遊びたい」 **思[おも]う存分[ぞんぶん]** 思うとおりにする様子。「夏休みには、海山で~遊びました」「山海の珍味を〜お楽しみください」 **思[おも]う様[さま]に** 「思う存分」の、やや文章語的な言い方。「〜怒りをぶちまける」「誰にも遠慮せずに〜にやってみるといい」 **心行[こころゆ]く迄[まで]** 十分満足するまで、存分に楽しむ様子。「どうか今夜は、すばらしいお酒と料理を〜お楽しみください」 **遺憾無[いかん]な]く** やや気負った気持ちがあり、やや大げさに、十分に力や性質を出しきる様子。「彼は〜その実力を発揮し、わが国に初の金メダルをもたらした」 **フルに** 時間や空間や能力をその限度まで使う様子。「限られた時間を〜活用する」「経験を〜生かす」「機械を〜使う」「スピードを〜出す」◇「フル(full)」は「いっぱいの」の意。「フル」単独では用いられず、「フルに」の形か、「フル操業」「フル回転」「フルスピード」のように、複合語の構成要素として用いられる。 ●たっぷりと → 7900多いf●十分に多い様子 ## ●腹一杯 **腹一杯[はらいっぱい]** 満腹になるまで、思う存分飲み食いする様子。「うまいものを〜食いたい」 **御腹一杯[おなかいっぱい]** 「腹一杯」の、丁寧な言い方。「おいしいものを〜食べたいわ」 **鱈腹[たらふく]** 腹一杯。「〜食う」「〜飲む」◇酒を飲んで、思いっきりはめをはずしてみたいもんだな」◇「鱈腹」はあて字。 ●一杯→ 7900多い●多い様子 ## ●ろくに **碌[ロク]に** 物事がいちおうの水準に達していて、満足できる様子。「父とは〜口もきかない」「このところ~食事もしていないらしい」「陸に」とも書く。「碌に」はあて字。否定の表現とともに用いる。 **碌碌[ロクロク]** 「ろくに」を強めた言い方。「〜としてくれもしない」「〜に本も読めない」「娘は〜口もきいてくれない」◇「陸陸」とも書く。「碌碌」はあて字。否定の表現とともに用いる。 **禄[ろく]すっぽ** 仕事などが、思うようにはかどらず、満足にできない様子。「昨夜は〜寝ていないので眠くてたまらない」◇「ろくすっぽう」ともいう。「陸すっぽ」とも書く。「碌すっぽ」はあて字。否定の表現とともに用いる。 ## h 名詞の類:コト・サマ **欲求不満[ヨッキュウフマン]** 欲求が満たされないで、不満がつのり、精神の働きが不安定になったり、いらいらしたりすること。「仕事が忙しく、遊ぶ時間もなくて~がつのる」「飼い主にかまってもらえない犬が~に陥っている」 **フラストレーション** 「欲求不満」の洋語的表現。「予定通りにいかないことが続くと〜がたまる」frustration # 残る9604 ## a 動詞の類 ### ●残る **残[のこ]る** ある物事が、時間や状況の変化のあとも、引き続いて存在する。「3から1引くと2が~」「お金が少し残った」「私はここに残って、彼が来るのを待ちます」「事故の後遺症が今でも残っている」 **残存[ザンソン]** 他の同類の物事がなくなったあとも、残って存在し続けること。「昔の因習が今も〜する地域」▷~兵力・~種◇「ざんそん」ともいう。 **遺存[イソン]** 他のものがなくなったあとも、ずっと残って存在すること。「この地方にしか〜していない植物」▷~種 **残留[ザンリュウ]** あるものの中に残ったままになること。「野菜に高濃度の農薬が〜していることがわかった」~農薬・~物 **売[う]れ残[のこ]る** 商品が売れずに残る。「ケーキがたくさん売れ残った」 **焼[や]け残[のこ]る** 火事で焼けないで残る。「戦火で焼け残った家は、数軒だ」 **枯[か]れ残[のこ]る** 他の木や草が枯れたあとでも枯れないで残る。「このあたりは、風雪に耐えて枯れ残った木が多い」 **散[ち]り残[のこ]る** 他の花や葉が散ったあとでも、散らないで残る。「この花も、も今日の風で散りそうだ」 **消[き]え残[のこ]る** 他のものが消えたあとでも消えないで残る。「雪の間から若草の芽が出ている」 <1767> ## 残る9604a~h ### ●咲き残る→ 0108咲くe 咲く ### ●生き残る→ 0000生きるa●生き延びる ### ●とどまる→ 4803とどまるa●とどまる ## ●わだかまる **蟠[わだかま]る** 不平・不満など、すっきりしない感情が、心の中に消えずに残る。「その話を聞いて、彼女の心の中にわだかまっていた彼に対する不信感が消えた」 **燻[くすぶ]る** 物事がすっきりと解決されないまま、引き続き存在する。「彼の胸の中には、やり場のない怒りがくすぶっていた」「依然この地域では、独立問題がくすぶっている」「君はこんな会社でくすぶっているような人間ではないだろう」 ## ●余る **余[あま]る** 物事の数量が必要とされる以上あって、不必要なものが残る。「全員に5個ずつ配っても3個~」「タクシー1台では、4人乗っても2人余ってしまう」「われわれの会社は今、人手が余っている」「時間が余ったので、寄り道していこう」 **浮[う]く** 金や時間が、予想に反して余る。「昼めしを先輩におごってもらい、1食分浮いた」「予定していた日程が2日間ほど浮いた」◇「余る」と異なって、物や人などの具体的な物にはいえない。 **だぶつく** 余って不要な部分が目立つ。「通貨が〜」「在庫が〜」◇だぶついた部分は、余った部分が役に立たない不必要なものであるというマイナスイメージを伴う。 **有[あ]り余[あま]る** 予想を大幅に超えるほど、たくさんある様子。「人の金をばらまくなんて、よほどお金が有り余っているらしい」「有り余った才能を別の分野に生かす」 ## ●ひまになる **空[あ]く**予定やするべきことがなくなり、時間が自由に使えるようになる。「今度の日曜日はあいてますか」「午前中のあいた時間に雑用をかたづける」 **手[て]が空[あ]く** 仕事などが一段落してひまになる。「手があいた人は手伝ってくれ」手がふさがる **手[て]が空[す]く** 「手が空く」のくだけた言い方。「手がすいた者から帰ってよい」 **体[からだ]が空[あ]く** 特にしなければならないことがなくて、何でもできる態勢になる。「明日は体があいているから、いつでもいいですよ」 ## d 形容動詞の類 ### ●残っている物事である様子 **残[のこ]りの** 全体からある部分を除いて、残っている物事である様子。「〜の子供たちと過ごす」「〜のお金は次回のためにとっておく」「〜の仕事を早くかたづけよう」 **残[ざん]んの** 知覚される状態でまだ残っている様子。「まだ耳に〜の声が聞こえる」「〜実感を語る」 **残余[ザンヨ]の** あることのあとに残ったり余ったりしているもの。「〜予算の使途を検討したい」「〜の品物を回収する」▷~物 **遺愛[イアイ]の** 故人が生前愛用して、そのまま残っているものである様子。「文豪の〜の品」 ## ●ある基準を超えている様子 **余計[ヨケイ]な** 物事が必要以上にあったり、必要以上であったりして無益である様子。「〜な人員を削減する」「〜なお世話だ」「一言〜だ」 **余分[ヨブン]な** 物事が必要な数量を超えて、余っている様子。「〜な本は返す」「〜にお金を集める」◇「余計」と異なり、事柄に対しては一般的に用いられず、「余分な親切」「余分なおせっかい」という言い方は不自然である。 **金[かね]が余[あま]る** 資金はあるが、その使い道がない様子。▷~様子 金詰まり ## ●ひまな様子 **暇[ひま]な** 何もすることがなくて、自由に時間を使える様子。「〜な時間は何をしてるの」「不景気で店が〜になった」◇「閑」とも書く。 **手隙[てすき]の** 手があいている様子。「お〜の方はお手伝いください」「手透き」とも書く。 **有閑[ユウカン]の** 仕事をしなくても生活でき、自由な時間がある様子。「〜階級」「〜マダム」 ## ●その他 **敗残[ハイザン]の** 戦いに敗れて、生き残っている様子。「〜の将兵、黙して語らず」 **覚[さ]め遣[や]らぬ** 興奮がさめきらずに続いている様子。「帰ってきた娘は興奮〜面持ちでコンサートの様子を話してくれた」◇「醒め遣らぬ」とも書く。 ## f 副詞の類 **もやもや** 心にわだかまりがあり、すっきりしない様子。「もやもやした気持ちを晴らせない」 ●残りがどのくらいかを表す言葉→ 6402加えるf●加えるべき時間・数量などを表す様子 ## h 名詞の類:コト・サマ **余[あま]り** (数詞につけて)その数を少し上回ること。「参加者は100人〜だった」「7つ〜」「日本に100店〜を展開しているチェーン店」 **余[ヨ]** 「余り」のかたい言い方。「死後の利息は30万〜となる」「出品の60点〜は魚をデザインした作品だ」◇「A氏は国会議員を10年余務めてきた」のように副詞的に使われることもある。 **有余[ユウヨ]** 「余」のさらにかたい言い方。「日本に来て5年~が過ぎた」 **有半[ユウハン]** ある単位の期間が過ぎ去ったあと、さらにその単位の半分の期間をつけ加えた期間であること。「事業が軌道に乗るのに3年~を要した」 **名残[なごり]** 過ぎ去ったあとになお残っている、その物事を思わせるような様子。「古代文明の〜をとどめている遺跡」「〜の雪」 **面影[おもかげ]** 過ぎ去った物事を思い出させる特徴。「往時の〜を残す家並み」「彼には亡くなった父親の〜がある」◇「佛」とも書く。 **残影[ザンエイ]** 面影。「昔の〜をしのぶ」 <1768> # 残る9604h 07 **残[ザン]映[エイ]** 文に華やかだった物事の名残。「元禄時代の〜をとどめる寺」◇「残影」を「光」の意で用いることもある。 ## 影響 08 **影[エイ]響[キョウ]** ある物事の、他の物事に作用して変化などを生じさせる力や働き(の結果)。「この成分は人体には〜がない」「大雨の〜で、ダイヤが乱れている」「首相の発言は、株価に大きな~を及ぼした」「深刻な〜」「よい〜」▷悪~ 09 **後[コウ]遺[イ]症[ショウ]** あることが終わってもあとあとまで残っている、好ましくない影響。「バブル経済崩壊の〜が、景気回復の足かせになっている」 10 **余[ヨ]波[ハ]** あることのあとに残る、周囲への影響。「財政難の〜で、組織のリストラが一層と進んだ」 11 **後[あと]腐[くさ]れ** あることが終わったあとに、いやな感じや、面倒なもめごとが残ること。「~がないように、きちんと契約を交わしておくことだ」 ## あと 12 **跡[あと]** ある物事が過去にあったことを示すしるし。「努力の〜がうかがえる」 13 **跡[あと]形[かた]** あることが終わったあとも残って、そのことをしのばせるしるし。「かつて大企業の社長だったころの威厳は〜もなく消え去っていた」「〜も残さず消えうせる」◇否定語を伴う。「跡形もなく」の形で用いられることが多い。 14 **形[ケイ]跡[セキ]** ある出来事の発生のあとなどに、それを示すしるし。「犯人はこの窓から侵入した〜がある」 15 **痕[コン]跡[セキ]** ある物事があったことを示す、具体的なしるし。「犯人は何も~を残さなかった」◇「形跡」と「痕跡」とでは、前者が抽象的、後者が具体的なものを指すという違いがある。したがって、「車輪の痕跡」「うそをついた形跡がある」は自然だが、「車輪の形跡」「うそをついた痕跡がある」は不自然である。 16 **証[ショウ]跡[セキ]** 図にあることの証拠となりうる痕跡。「被服に犯罪の~が残っている」 17 **事[ジ]跡[セキ]** 先人の行いやなしとげたこと。「先人の〜を記した書」◇「事蹟」とも書く。 18 **軌[キ]跡[セキ]** 先人の行いのあと。「彼の仕事の〜をたどる」◇車のわだちの意から。 ## 残る気持ちなど 19 **後[あと]味[あじ]** 何かが終わったあとに残る気分。「退場者が続出した〜の悪い試合」「後口」ともいう。 20 **後[あと]口[くち]** 後味。「~の悪い終わり方」◇「後味」のほうが一般的。 21 **余[ヨ]韻[イン]** あとあとまで心に残る、しみじみとした味わい。「〜あふれるラストシーン」 22 **余[ヨ]情[ジョウ]** あることが終わったあとに残る、言葉では言い表すことのできない感じ。「興奮の〜がまだ残っている」 23 **名[な]残[ごり]** 心に残ってなかなか消えない、別れを惜しい気持ち。「~はつきませんが、そろそろ行かねばなりません」「別れの前日、私たちは~を惜しんで酒を酌み交わした」▷~惜しい ## わだかまり 24 **蟠[わだかま]り** 心の中に消えずに残る、不平や不満などの感情。「彼との間の〜はすべて解消した」 25 **凝[しこ]り** 心の中にわだかまって消えない、不快な感情や、後悔・疑いなどの、晴れやかですっきりしない気持ち。「あのとき、彼に冷たい態度をとってしまったことが、心の~となってずっと残っていた」「彼女のその一言は、私の心に小さな〜を作った」◇「痛り」とも書く。 26 **もやもや** 心の中に、晴らすことのできない、わだかまりや迷いなどがなくならず、すっきりと晴れない気持ち。「例の件については、いちおう決めはしたんだが、まだ〜が残っていてね」 27 **胸[むね]の痞[つか]え** 心の中にわだかまりがあって、晴れ晴れしないこと。「真相が明らかになってようやく〜がおりた」 ### トラウマ・原風景 28 **トラウマ** 後々まで残って、その人の行動に影響を及ぼす、強烈なショック・恐怖などによる心の傷。「幼児期に虐待を受けたことが、彼女の〜になっている」 Trauma 29 **心[シン]的[テキ]外[ガイ]傷[ショウ]** トラウマ。「子供のころの出来事」「精神的外傷」ともいう。 30 **原[ゲン]体[タイ]験[ケン]** 記憶の底に強く残り、その人のその後の人生に、何らかの形で影響を与え続ける、幼少期の体験。「戦争を〜とする世代」 31 **原[ゲン]風[フウ]景[ケイ]** 原体験のイメージのうち、風景の形をとっているもの。「小川と水車のある田園・・・、それが私の〜である」「日本(人)の~」 ## ゆとり 32 **ゆとり** 十分な余裕。「〜がある」「〜を持つ」「〜のある暮らし」「部屋にはまだ家具を置く〜がある」 33 **余[ヨ]裕[ユウ]** 必要なことに使って残る、時間・空間・数量など。「時間の~がない」「経済的に〜のある生活」「指定席ならまだ〜があります」◇「ゆとり」は「ゆとりのある教育を実践する」のように精神的・内面的な事柄がかかわるのに対して、「余裕」は「余裕の表情を示す」「余裕の足どり」のように客観的・外面的な事柄がかかわる場合がある。 34 **余[ヨ]地[チ]** まだ残っていて、何かをすることを可能にしている場所や部分。「同情の〜はない」「改善の〜がある」「議論の〜はない」◇余っている土地の意から。 35 **幅[はば]** ある制約があるなかで、自由にできる余地やゆとり。「もっと適用範囲に~を持たせる必要がある」「彼もいろいろな経験をして、人間に~が出てきた」◇「巾」とも書く。 36 **遊[あそ]び** ①物事や気持ちのゆとり。「~のあるデザイン」「彼の会話には~がない」②機械が連動する部分に持たせる、動きをゆるやかにするゆとり。「ハンドルの〜が少なすぎると危険だ」 37 **洒[しゃ]落[れ]っ気[き]** 気のきいたことを言ったり、おどけたりして、人を楽しませたり感心させたりしようという気持ち。「あの人の話は〜にあふれていておもしろい」◇「しゃれけ」ともいう。 38 **遊[あそ]び心[ごころ]** ゆとりのある、洒落た気持ち。「〜のある人でなければ、こんなにおもしろい作品は作れないだろう」 ## 残りの数量 39 **差[サ]** ある数からある数を引いたあとに残る数。「5と3の~は2」「〜を求める」 40 **差[サ]額[ガク]** 金額の差。「ベースアップの~を20日に支払う」▷〜ベッド <1769> # 残る9604h~k 41 **残[ザン]量[リョウ]** 残りの分量。「ポットの~を調べる」 42 **残[のこ]り** 計算したあとの残りの数量。「500円の~は300円だ」 43 **残[ザン]高[ダカ]** 預金や貸し借りや帳簿などの、差し引いた残りの金額。「~を計算する」▷貯蓄~ 44 **残[ザン]額[ガク]** 残った金額。「~はちょうど1万円になった」「~421万円」「~を支払う」 ### その他 45 **残[ザン]塁[ルイ]** 野球で、チェンジのとき走者が塁に残っていること。「ピッチャーフライで三者~に終わった」 46 **長[チョウ]短[タン]** 余分なところと不足しているところ。「双方の~を相補う」 ## i 名詞の類:コト・サマ ### 何かの表面に残った形 00 **跡[あと]** 物や場所に何かの変化が生じたために、それがそこにあったことを示すしるし。「タイヤの〜が雪の表面にくっきりと残っている」「車の通った〜がはっきりとわかる」◇「址」「痕」とも書く。 01 **痕[コン]跡[セキ]** かつて何かがそこにあった跡。「古代に建物があった~」 02 **爪[つめ]痕[あと]** 爪を立てたり、爪でひっかいたりして、皮膚などの表面に残った跡。「右手に~がついた」◇「戦争の爪痕が、今も生々しく残っている」のように、比喩的に、災害や戦争による比較的長い期間にわたって残る被害の跡についても用いる。 03 **爪[ソウ]痕[コン]** 図につめあと。「ほおに残る~」「戦くの~」 04 **歯[は]形[がた]** 物をかんだ後、その物に残る歯の跡。「大根に〜がくっきりと残っている」「歯型」とも書く。 05 **弾[ダン]痕[コン]** ピストルや銃弾が命中して、その表面に残る弾丸の跡。「建物の壁には無数の〜があった」 06 **血[ケッ]痕[コン]** ある物に血がついた跡。「~の残るシャツ」 ### 人・乗り物の通った跡 07 **足[あし]跡[あと]** 人や動物が通ったあとに残る足の跡。「犯人の~が庭に残っている」◇その人がそれまでに積み重ねてきた仕事や研究の過程やすばらしい成果の意で用いることも多い。 08 **足[あし]形[がた]** 何かを踏んだときに残る、足の形。「犯人の残した~をとる」 09 **踏[ふ]み跡[あと]** 足で踏んだあとに残る跡。「花壇には無数の~とが残されていた」 10 **足[ソク]跡[セキ]** 図に①足あと。②その人がそれまでに積み重ねてきた仕事や研究の過程やすばらしい成果の意で用いることが多い。 11 **人[ジン]跡[セキ]** 図に人が通ったことを示す跡。「~まれな山の奥」 12 **航[コウ]跡[セキ]** 図に船が通った後、水面上に生じる波などの変化の跡。「白い〜を残しながら船がゆっくり進む」 13 **轍[わだち]** 車が通ったあとに残る車輪の跡。「~に雨水がたまっている」 14 **轍[テツ]** わだち。◇「(前車の)轍を踏む」という慣用句で用いられる。 15 **前[ゼン]轍[テツ]** 前を行く車のわだち。◇「前轍を踏む」という慣用句で用いられる。 16 **軌[キ]跡[セキ]** 前人の行動の跡。特に、先人の行いの跡の意で用いられることが多い。 17 **シュプール** スキーで滑走した跡。「スキーヤーが〜を描きながら新雪のゲレンデを滑り降りてくる」Spur ### 残映 18 **夕[ゆう]映[ば]え** 夕日を受けて空などが赤く美しく見えること。「~の丘」「見事な~」 19 **残[ザン]映[エイ]** 図に夕映え。 ## k 名詞の類:モノ ### 残り 00 **残[のこ]り** 残ったもの全部。「食事の~を犬にやる」「~の課題をすます」「〜なく使いきる」「残らず食べる」「〜なく戦う」「あと始末をきちんとする」「〜のないようにする」「1人いなくなったので、~は10人だ」 01 **後[あと]** 残りの部分。「今日はこのくらいにして、~は明日にしよう」 02 **余[あま]す所[ところ]** 残っている部分。「資産を〜なく使いきる」「試験まで~10日しかない」 ### 残り物 03 **残[のこ]り物[もの]** 残ったもの。「~なんかいやだよ」「~には福がある」 04 **残[ザン]物[ブツ]** 図に残り物。「店の〜を捨てる」 05 **残[う]り** 売れ残って不要になったもの。「〜をどうやって処分したらいいかわからない」 06 **残[ザン]品[ピン]** 図に売れ残り。「~整理のための大安売り」 07 **残[ザン]部[ブ]** 残りの部分・部数。「ご注文の〜は来月お届けします」「雑誌の〜を数える」▷~僅少 ### 残骸 08 **残[ザン]片[ペン]** 壊れた物の残りの部分。「押入れの中から、子供のころのおもちゃの~が見つかった」 09 **残[ザン]骸[ガイ]** 物がその原形をとどめていないほどに壊れて、使いものにならなくなった残片。「事故現場には自動車の〜がころがっていた」 10 **瓦[ガ]礫[レキ]** 建物の残骸の、かわらやコンクリートのかけらなど。「地震で街は〜の山と化した」◇もとは「かわらと小石」の意。。 ### 遺物 11 **遺[イ]物[ブツ]** 幸いに残っている過去の時代の比較的小さな物。「前世紀の~」 12 **遺[イ]文[ブン]** 現在まで残っている、過去の時代の文章・文献。▷平安~ ### 余り 13 **余[あま]り** ①物の数量が必要以上あって、余っているもの。「生活費の~を貯金した」「カーテン生地の〜でクッションを作る」②割り算で割り切れずに残った数。「5を2で割ると〜は1」 14 **残[あま]り物[もの]** 余った物。「~を使って雑炊を作る」 15 **余[ヨ]分[ブン]** 必要な数量を満たして、余った部分。「多めに注文したので~が出た」 16 **余[ヨ]剰[ジョウ]** 図に余り。▷~農産物・~人員 17 **剰[ジョウ]余[ヨ]** 計算の結果や節約によって出てきた余り。 <1770> # 残る9604k~n ▷~金 ◇「余剰」のほうが「不必要」というニュアンスが強い。 18 **半[はし]端[た]** ちょうどきりのよい数量に少し足りなかったり、少し出たりしていること。「~の布」「~が出る」 19 **半[ハン]端[パ]** ちょうどきりのよい数量に足りなかったり、少し出たりしていること。「~な金額」「~な布」「〜の布」「半端な布を捨てる」 20 **端[は]数[すう]** 全体から見て、ごくわずかな数量。「~を切り捨てる」「〜はまけておきましょう」 21 **贅[ゼイ]肉[ニク]** 人の体の表面の、たるんだ余計な肉。「運動不足で腰のまわりに〜がだいぶついた」「むだな〜をとる運動」 ### 後に残るもの 22 **残[ザン]尿[ニョ]** 小用の後、完全に排出されないで膀胱内に残っている尿。▷~感 23 **余[ヨ]財[ザイ]** 使わずに残った財産。「慈善団体に~を寄付する」 ## m 名詞の類:モノ ### 燃えた後に残るもの 00 **残[のこ]り火[び]** 燃えた後に残る火。「たき火の〜には水をかけておくように」 01 **残[ザン]火[カ]** 図に残り火。「焼け跡に~がまだ見える」 02 **燃[も]え残[のこ]り** 燃えた後に、燃えないで残っているもの。「ろうそくの~」 03 **燃[も]え掛[が]け** 燃えた後に少し燃えただけで残っているもの。「紙の〜が残っている」 04 **燃[も]え止[さ]し** 小さなものの燃え掛け。「マッチの~」◇「燃え差し」とも書く。 05 **燃[も]え滓[かす]** 燃えた後に残るかす。「~の中から事件の手掛かりが見つかった」 06 **焚[た]き滓[がら]** 焚いた後に残るもの。「木材の~を捨てる」 07 **燃[も]え殻[がら]** 燃えた後に残る不用物。「石炭の~」「〜を火箸ではさむ」 08 **吸[す]い殻[がら]** タバコを吸った後に残る灰やタバコの燃えさし。「タバコの〜をぽい捨てしてはいけない」▷~入れ 09 **焼[や]け木[ぼっ]杙[くい]** まきなどが燃えた後に残る、炭(火)のようになったもの。「〜に火がつく」「~に花が咲く」 10 **灰[ハイ]** 完全に燃えきった後に残る粉末状のもの。「火鉢の~を畑にまく」「~になる」 11 **炭[すみ]** 木が焼けて黒くなったもの。「寒さに目が覚めると、たき火の木はすっかり〜になっていた」 12 **木[き]灰[ばい]** 肥料や灰汁抜きに用いる、木や草を焼いて作った灰。 13 **薬[くすり]灰[ばい]** 肥料や釉薬などに用いる、薬を焼いて作った灰。 14 **余[ヨ]燼[ジン]** 図に火事場で、消えずに残っている火。「~がくすぶる火災現場」 ### 後に残る明るさや光 15 **夕[ゆう]明[あ]かり** 日没後、西の空に残る弱い光。「あたりの景色が~で美しく見える」 16 **残[ザン]照[ショウ]** 日没後、西の空に照り映えて残っている夕日の光。「~に赤く燃える」「~に映える遠くの山々」 17 **残[ザン]映[エイ]** 図に①残照のため明るく輝いて見える空。 18 **残[ザン]光[コウ]** 日が暮れる前後に残る弱い日光。「雲間から〜がさし込んでいる」 19 **余[ヨ]光[コウ]** 日が暮れた後、空に残っている光。「~に浮かぶ山々の峰」 ### 中身がなくなった後に残るもの 00 **抜[ぬ]け殻[がら]** 生物が脱皮や羽化をした後に残る、体をおおっていた外側の部分。「せみの〜」「生き甲斐を失った彼は、魂の〜のようになってしまった」 01 **籾[もみ]殻[がら]** 稲の、脱穀した後に残る、その実を包む部分。◇米をついて玄米を得たときに残る。 02 **蕎[そば]麦[がら]殻[がら]** そばの実を包むかたい部分。◇枕などに詰めて用いる。 03 **糠[ぬか]** 玄米を精白するときに出る、種皮と胚芽の混ざった粉。「~に釘(ききめや手応えのないことの例え)」▷~味噌・~漬け ◇「糠味噌」の略としても用いられる。 04 **米[こめ]糠[ぬか]** 「ぬか」の、米から出るものであることを強調した言い方。 05 **小[こ]糠[ぬか]** 「ぬか」の、こまかい粉であることを強調した言い方。◇「粉糠」とも書く。ふつう「こぬか雨」のように、複合語の「細かい」意を表す構成要素として用いられる。 06 **空[から]** 中身がなくなって不要になった、使い捨ての容器や包装。「室内にはコンビニ弁当やカップ麺の〜が散乱していた」 ### 後に残る不用物 07 **落[お]とし** 有用な部分以外の、あるいは、有用な部分を取り除いた後に残った、それらより質の劣る部分。「食べ物の~」「消しゴムの~」「僕なんか〜みたいな人間だよ」 08 **残[のこ]り** 落ちた後に残ったもの。「コーヒー豆の~をにおう」 09 **食[た]べ滓[かす]** 食べた後に残ったかす。「野菜の~」「にが歯にはさまってとれない」 10 **澱[おり]** 液体を入れた容器の底に沈んだかす。「ワインボトルの底に〜がたまっている」 11 **残[ザン]渣[サ]** 図に濾過した後などに残るかす。「汚水処理の〜」 12 **残[ザン]滓[シ]** かす。特に、腐敗・変質したもの。②よくない組織や制度をしのばせるもの。「封建制度の〜を払拭する」◇慣用で「ざんさい」ともいう。 13 **残[ザン]土[ド]** 土木工事で掘り出した不用な土。「~を別の場所に運ぶ」 14 **鉱[コウ]滓[サイ]** 鉱石を精錬した後に出てくるかす。◇「こうし」の慣用読み。 15 **出[だ]し殻[がら]** 出し汁を取り去った後に残るかす。「かつお節の~」 <9604n~s> **茶殻**[チャがら] 茶を煎じ出した後の残りかす。「急須の〜を捨てる」 **屑**[くず] 役に立つ部分を全部使った後に残る、不用な部分。「絹ごし豆腐の〜」「野菜の〜」 **屑物**[くずもの] 使い古して不要になったもの。「〜を出す」 **大鋸屑**[おがくず] のこぎりで木を切ったときに出る細かな粉状の木のくず。「毛がにを〜の中に入れて送る」◇「おが」は「大きなのこぎり」の意。 **鋸屑**[のこくず] 鋸で木などを切ったときに出る木のこくず。「おがくず」のほうが一般的。 **削り屑**[けずりくず] 材木などを削ったときにできるくず。「〜を燃やす」 **削り屑**[けずりくず] かんななどで木を削ったときにでる薄いくず。「〜がたくさん落ちている」 **切り屑**[きりくず] はさみやのこぎりで切ったときに出るくず。「丸太の〜」 **木屑**[きくず] 材木を切ったり、削ったりするときに出る、いらない木のくず。「製材所から〜をもらってきた」 **木っ端**[こっぱ] 木の切れ端。「〜のような役人」のようにとるに足りないもののたとえにも用いる。 **杮**[こけら] 材木を削った後の木のくず。▷〜板・〜葺き **糸屑**[いとくず] 糸のくずや切れ端。「洗濯した服に〜がついていた」 **金屑**[かな屑] 金属製品を作るときに出るくず。「鉄板の〜を再利用する」 **鉄屑**[てつくず] 鉄製品を作るときに出るくず。 **屑鉄**[くずてつ] 鉄のくず、または、廃物とされた鉄製品。「〜を拾い集めて売る」「〜になった車」 **スクラップ** 不要になった金属製品を再利用するために解体し廃棄したもの。「中古車を〜にする」 scrap **紙屑**[かみくず] 紙の切れ端、または、使っていらなくなった紙。「机の上に〜が散らばっている」▷〜かご **藻屑**[もくず] 海の中にある藻の断片などのくず。「海の〜となる(海で命を落とす)」 **屑米**[くずまい] 砕けたり、汚れたりした米。「手作業で〜の選別をするのは大変だ」 * ●切れ端 → 7001切れるk●切れ端 * ●ごみ → 6014捨てるk ## ●飲食した後に残るもの **食べ残し**[たべのこし] 食べて残したもの。「〜をかたづける」 **食い残し**[くい-のこし] 食べ残したもの。ぞんざいな言い方。「人の〜なんか食えるか」 **食べ掛け**[たべ-かけ] 食べて始めて、途中でやめたために残った食べ物。「〜をそのままにしておいてはいけません」 **食い掛け**[くい-かけ] 食べ残したもの。ぞんざいな言い方。「夕べ〜をほっぽっとくんじゃないよ」 **食い止し**[くい-さし] 食べている途中でやめたために残った食べ物。「弁当の〜があちこちにある」 **残飯**[ザンパン] 食事の食べ残しを捨てたもの。「〜をあさる犬」 **飲み掛け**[のみ-かけ] 飲んでいる途中でやめたために残った飲み物。「ビールの〜を料理に利用する」 * ●残ったものからできる食材 **飲み止し**[のみ-さし] 飲んでいて途中でやめたために残った飲み物。「酒の〜」 **粗**[あら] 魚を調理した後の身が少し残った骨や頭など。「〜でだしを取り、大根を煮るとうまい」 **がら** 肉を取り去って残った鶏の骨。「鶏の〜でスープを取る」 **鶏がら**[とりがら] 「がら」をより詳しく言った言い方。◇「鳥がら」とも書く。 **魚滓**[うおかす] 魚の身を取り去った残りの部分。魚の頭・骨・はらわたなど。「〜でだしをとる」◇「ぎょかす」ともいう。 **搾り滓**[しぼりかす] 必要な部分をしぼりとって残ったかす。「ジューサーに野菜の〜が残っている」◇「絞り滓」とも書く。 **豆粕**[まめかす] 大豆から油分をしぼりとって残ったもの。 **油粕**[あぶらかす] 菜種、大豆、落花生などの油脂作物から油分をしぼりとった残り。◇「油糟」とも書く。 **酒粕**[さけかす] 酒のもろみをこして、残ったもの。「〜で漬物を作る」◇「酒糟」とも書く。 **粕**[かす] 酒粕。「〜漬け」「〜汁」のようによく用いられる。「粕を食う(小言を言われる)」のような慣用句以外では、「粕」を単独ではあまり用いられない。 * ●おから → 0300食べるp●おから * ●天滓 → 6819揚がるk●天滓 # q 名詞の類: イキモノ **残花**[ザンカ] 散り残っている花。「花の季節は過ぎていて、わずかに〜が見られるだけであった」 **残菊**[ザンギク] 晩秋から初冬のころまで咲き残っている菊の花。 **残桜**[ザンオウ] 散り残っている桜の花。「山中の目もあやな〜」 # S 名詞の類: ヒト ## ●残った人 **遺族**[イゾク] 人の死後に残ったその身内。「〜を弔問する」▷〜年金 **遺家族**[イカゾク] 一家の中心的な役割を果たしていた人が死んで、その後に残された家族。特に、戦没者の遺族。「大黒柱を失った〜の生活は困難なものとなる」 **未亡人**[ミボウジン] 夫に死なれたのち、再婚しないでいる女子。「彼女は、その列車事故で夫を亡くし、〜となった」▷戦争〜◇「びぼうじん」ともいう。もともとは夫に死なれた妻の自称。 **寡婦**[カフ] 未亡人。▷〜年金 **後家**[ゴケ] 未亡人。「裏の〜さん、再婚するんだって」 **やもめ** ①現在夫のいない女性。◇「寡」「寡婦」「孀」と書く。②現在妻のいない男性。◇「鰈」「鰥夫」と書く。◆未婚・既婚両方の場合をいったが、現在はふつう既婚の場合をいう。 <1771> 残る9604n~s 16 **茶殻[ちゃがら]** 茶を煎じ出した後の残りかす。「急須の〜を捨てる」 17 **屑[くず]** 役に立つ部分を全部使った後に残る、不用な部分。「野菜の~」 18 **屑物[くずもの]** 使い古して不要になったもの。「~を出す」 19 **大鋸屑[おがくず]** のこぎりで木を切ったときに出る細かな粉状の木のくず。「毛がにを〜の中に入れて送る」◇「おが」は「大きなのこぎり」の意。 20 **鋸屑[のこくず]** おがくず。「おがくず」のほうが「のこくず」より一般的。 21 **削[けず]り屑[くず]** 木などを削ったときにできるくず。「~がたくさん落ちている」 22 **削[けず]り屑[くず]** はさみやのこぎりで切ったときに出る紙などのくず。 23 **切[き]り屑[くず]** はさみやのこぎりで切ったときに出るくず。「丸太の~」 24 **木屑[きくず]** 材木を切ったり、削ったりするときに出る、とるに足りない木のくず。「製材所から~をもらってきた」 25 **木[こ]っ端[ぱ]** 小さく、取るに足りない木片。「~役人」のようにとるに足りないもののたとえにも用いる。 26 **杮[こけら]** 材木を削った後の木のくず。▷~板・~葺き 27 **糸屑[いとくず]** 糸のくずや切れ端。「洗濯した服に~がついていた」 28 **金屑[かなくず]** 金属製品を作るときに出るくず。「鉄板の~を再利用する」 29 **鉄屑[テツくず]** 鉄製品を作るときに出るくず。 30 **屑鉄[くずてつ]** 鉄のくず、または、廃物とされた鉄製品。「~を拾い集めて売る」「~になった車」 31 **スクラップ** 不要になった金属製品を再利用するために解体し廃棄したもの。「中古車を〜にする」 scrap 32 **紙屑[かみくず]** 紙の切れ端、または、使っていらなくなった紙。「机の上に〜が散らばっている」▷~かご 33 **藻屑[もくず]** 海の中にある藻の断片などのくず。「海の~となる(海で命を落とす)」 34 **屑米[クズまい]** 割れたり、欠けたり、形が悪かったりした米。「手作業で〜の選別をするのは大変だ」 ### ●切れ端 7001切れるk●切れ端 ### ●ごみ 6014捨てるk ### ●飲食した後に残るもの 35 **食[た]べ残[のこ]し** 食べ残したもの。「~をかたづける」 36 **食[く]い残[のこ]し** 食べ残したもの。「人の〜なんか食えるか」 37 **食[た]べ掛[か]け** 食べ始めて、途中でやめたために残った食べ物。「~をそのままにしておいてはいけません」 38 **食[く]い掛[か]け** 食べ始めて、途中でやめたために残った食べ物。「夕食の〜をほっぽっとくんじゃないよ」 39 **食[く]い止[と]し** 食べている途中でやめたために残った食べ物。「弁当の〜があちこちにある」 40 **残飯[ザンパン]** 食事の食べ残しを捨てたもの。「~をあさる犬」 41 **飲[の]み掛[か]け** 飲んでいる途中でやめたために残った飲み物。「ビールの〜を料理に利用する」 ### ●残ったものからできる食材 42 **飲[の]み止[と]し** 飲んでいる途中でやめたために残った飲み物。「酒の~」 43 **粗[あら]** 魚を調理した後の身が少し残った骨や頭など。「~を大根と煮るとうまい」 44 **がら** 魚を処理した後に、身を取り去って残った鶏の骨。「鶏の~でスープをとる」 45 **鶏[とり]がら** 「鶏のがら」をていねいに発音した言い方。◇「鳥がら」とも書く。 46 **魚滓[うおかす]** 魚の身を取り去った残りの部分。魚の頭・骨・はらわたなど。「〜でだしをとる」◇「ぎょかす」ともいう。 47 **搾[しぼ]り滓[かす]** 必要な部分をしぼりとって残ったかす。「ジューサーに野菜の〜が残っている」◇「絞り滓」とも書く。 48 **豆滓[まめかす]** 大豆から油分をしぼりとって残ったもの。 49 **油粕[あぶらかす]** 菜種、大豆、落花生などの油脂作物から油分をしぼりとった残り。◇「油糟」とも書く。 50 **酒粕[さけかす]** 酒のもろみをこして、残ったもの。「~で漬物を作る」◇「酒糟」とも書く。 51 **粕[かす]** 酒粕。「酒糟」を短くした語。「酒糟」と書いて「かす」と読む。「〜を食う(小言を言われる)」のような慣用句以外では、「粕」を単独ではあまり用いない。 ### ●おから → 0300食べるp●おから ### ●天滓 △ 6819揚がるk ## q 名詞の類:イキモノ 00 **残花[ザンカ]** 散り残っている花。「花の季節は過ぎていて、わずかに〜が見られるだけであった」 01 **残菊[ザンギク]** 晩秋から初冬のころまで咲き残っている菊の花。 02 **残桜[ザンオウ]** 図散り残っている桜の花。「山中の目もあやな~」 ## S 名詞の類:ヒト ### ●残った人 00 **遺族[イゾク]** 人の死後に残ったその身内。「~を弔問する」~年金 01 **遺家族[イカゾク]** 家族の働き手であったり、中心にいた人が死んで、その後に残された家族。特に、戦没者の遺族。「大黒柱を失った〜の生活は困難なものとなる」 02 **未亡人[ミボウジン]** 夫に死なれたのち、再婚しないでいる女子。「列車事故で夫を亡くし、〜となった」 ▷戦争~◇「びぼうじん」ともいう。もともとは夫に死なれた妻の自称。 03 **寡婦[カフ]** 未亡人。~年金 04 **後家[ゴケ]** 未亡人。「裏の~さん、再婚するんだって」 05 **やもめ** ①現在夫のいない女性。◇「寡」「寡婦」「嫌」と書く。②現在妻のいない男性。◇「鰈」「鰥夫」と書く。◆未婚・既婚両方 <1772> **女寡**[おんなやもめ] 「やもめ①」の、女性であることを強調した言い方。「〜に花が咲く」 **男鰥**[おとこやもめ] 「やもめ②」の、男性であることを強調した言い方。「〜にうじが湧く」 **鰥**[カン] 「やもめ②」の古い言い方。◇「鰥夫」とも書く。 **寡夫**[カフ] 妻と死別して、再婚しないでいる男。 **遺児**[イジ] 親が死んで後に残ったその子供。「〜を引き取る」→交通〜・災害〜 **遺子**[イシ] 遺児。「北条高時の〜、時行」 **孤**[みなしご] 両親が死んで、身寄りのない子。「震災で〜になってしまった」◇「孤児」とも書く。「身なし子」の意。 **孤児**[コジ] 「みなしご」の、かたい言い方。「戦争で大勢の子が〜になった」▷〜院・残留〜 **忘れ形見**[わすれ-がたみ] 親の死後残された子。「亡き夫の〜を立派に育てる」 **遺臣**[イシン] 前代の主君から仕えていて、主君が死んだ後も他家に仕えずにいる家臣。「浅野家の〜」 * ●生き残り → 0000生きるs●生き残った人 ## ●余った人 **余計者**[ヨケイもの] みんなから〜扱いされている」 **剰員**[ジョウイン] 組織の中で余った人員。「会社を縮小すると〜が出る」 **冗員**[ジョウイン] 組織の中で、職務に比べて人数が多すぎる人員。「会社の能率が上がらない〜を整理する」 * ●ひまな人 **暇人**[ひまジン] 用事がなくぶらぶらしている人。「あいつは〜だから、気楽でいい」◇「閑人」とも書く。 **閑人**[カンジン] 「ひまじん」の漢語的表現。 **遊民**[ユウミン] 働かず、遊んで暮らす人。▷高等〜(高等教育を受けている遊民)◇「游民」とも書く。 **逸民**[イツミン] (働かず)気ままに暮らす人。「太平の〜」 **城跡**[しろあと] 昔、城があったところ。「〜に大学が建設された」▷〜公園◇「城蹟」とも書く。 **城址**[ジョウシ] 昔、城があったところ。しろあと」よりかたい言い方。▷〜公園◇「城趾」とも書く。 **遺跡**[イセキ] 過去の人間の生活の跡。「〜を保存する」「〜の発掘調査」◇「遺蹟」とも書く。 **遺構**[イコウ] 古い建造物の跡で、構造・配置・様式などを知る手がかりとなるもの。「平安時代の寺の〜が見つかった」 **遺址**[イシ] 昔、建物や城があったところ。「古代人の〜をそのまま後世に残す」 **古跡**[コセキ] 歴史上に残る出来事が起こったり、昔建物があったりしたことを示すところ。「〜からさまざまな物が出土する」◇「古蹟」とも書く。 **旧跡**[キュウセキ] 歴史上に残る出来事が起こったり、昔建物があったりしたことを示す由緒あるところ。「全国の〜をめぐる旅をする」▷名所〜◇「旧蹟」とも書く。 **旧址**[キュウシ] 歴史上の建物があったところ。「町に残る〜を巡る」 **史跡**[シセキ] 歴史上に残る出来事が起こったり、昔、建物があったりするところ。「奈良には〜がたくさんある」▷国指定〜・〜巡り◇「史蹟」とも書く。 **戦跡**[センセキ] 昔、戦いがあった跡が残っているところ。「地上戦の行われた国では〜がいまだにある」 **古戦場**[コセンジョウ] 昔、戦場になったところ。「関ヶ原の〜」 **仏跡**[ブッセキ] (釈迦にゆかりのある)仏教の遺跡。「インドの〜を訪れる」 * ●焼け跡 → 8602焼けるu * ●廃墟 → 7305衰えるu●荒れ果てた場所 # x 名詞の類:トキ ## ●残りの日々 **余生**[ヨセイ] 引退した後の人生。「〜を世界の平和に尽くす」 **余日**[ヨジツ] 残された日々。「死ぬまでの〜が少なくなってきた」 * ●老後 → 8805老いるx ## ●ひま **暇**[ひま] 特にこれといってすることのない自由に使うことのできる時間。「〜を見ては台所の修理をする」「〜をもてあます」◇「閑」とも書く。 **遑**[いとま] あることに自由に使える時間。「あまりの忙しさに、食事をしている〜がない」◇「違」とも書く。「いとまが(も)ない」という形で用いられる。 **閑**[カン] ひま。「忙中〜あり」▷多〜・有〜◇単独ではあまり用いられない。 **閑暇**[カンカ] ひま。「〜を利用する」◇「間暇」とも書く。 **暇々**[ひまひま] 仕事や家事の間のこま切れにあるひま。「仕事の〜に論文を書く」「〜に手入れした花々がみごとだ」 **隙**[すき] あいているわずかな時間。「〜を見てものを頼む」「〜を見て一服する」◇「透き」とも書く <1773> **間**[あいま] 続いている動作などのあいだの短い時間。「仕事の〜に本を読む」 **寸暇**[スンカ] わずかな合間。「〜を惜しんで読書する」 **寸隙**[スンゲキ] わずかな合間。「忙中の〜を縫って音楽会に行く」「〜を惜しむ」 **空き**[あき] ひま、または、仕事と仕事の間の時間。「今度〜ができたら、お宅に立ち寄りたい」「〜を見て、遊びに来てください」◇「明き」とも書く。 **空き時間**[あき-ジカン] あいている(まとまった)時間。「仕事の〜に仮眠をとる」 **余暇**[ヨカ] 仕事や勉強などの、義務としてするべきこと以外の、ある程度長い時間。「〜を利用して読書する」 **農閑期**[ノウカンキ] 農作業のひまな時期。「〜に出稼ぎに行く」◇⇔農繁期 # 9605 兼ねる ## a 動詞の類 ### ●兼ねる **兼ねる**[かねる] 2つ以上の役割や働きを持つ。「首相が外相を〜」「大は小を〜」「調査を兼ねて観光する」「趣味と実益を兼ねた仕事」 **兼帯**[ケンタイ] 働きや役割を兼ねること。「2つの寺の住職を〜する」 * ●兼用する → 5400使うa●併用・兼用 ### ●掛け持ちする **掛け持ち**[かけ-もち] 1人で2つ以上の役目・仕事を持つこと。「彼は3つの大学を〜して教えている」「授業の〜はむりだ」 **二足の草鞋を履く**[にそくのわらじをはく] (性質の異なった)2つの仕事・職業を掛け持ちする。「『サラリーマンと作家の〜」◇もとはばくち打ちで捕り方を兼ねることをいった。 **兼任**[ケンニン] 本来の役目以外に別の役目を持つこと。「中学校と高校の校長を〜する」▷〜講師⇔専任 **兼務**[ケンム] 本来の職務のほかに、別の職務を受け持ちすること。「接客係が会計係を〜する」 **兼担**[ケンタン] 本来の担当以外に別の担当を掛け持つこと。「来年度から別の学部の授業を〜することになった」 **兼職**[ケンショク] 本来の職業以外に、それとは関係のない別の職業を掛け持つこと。「大学の学長を〜する」▷〜禁止 ### ●兼業する **兼業**[ケンギョウ] 本業のほかに別の事業を兼ねること。「実家は料理屋と旅館を〜している」▷〜農家⇔專業 **兼営**[ケンエイ] 本業のほかに別の事業の経営をすること。「彼は不動産業以外に飲食店も〜する」 * ●兼修する → 4601修める●修める * ●兼学する → 1806学ぶ●学ぶ ## d 形容動詞の類 **半農半漁**[ハンノウハンギョウ] 農業と漁業を兼ねて生計を立てる様子。「この村は、漁業だけではやっていけないので、〜の人が多い」 * ●兼用の → 5400使うd # h 名詞の類:コト・サマ **二足の草鞋**[にそくのわらじ] 2つの仕事を掛け持ちすること。「歌手と銀行員という〜は大変だろう」 # 9606 持つ ## a 動詞の類 ### ●持つ **持つ**[もつ] 人・物に何かが存在していて、それを、その人物が自由に使える状態におく。「テレビを持たない生活はもう考えられない」「鈴木さんはいくつもの職業を持っている」「この雑誌は若者たちを読者層に持っている」「そのお寺は長い歴史を〜」◇「その家は広い庭を持つ」「その家に広い庭がある」のように、一般に「XがYを持つ(持っている)」は「XにYがある」で言い換えられる。ただし、逆は必ずしも成り立たず、たとえば純然たる存在を表す「机に本がある」は「机が本を持っている」とはいえない。 **抱く**[いだく] 人がある思いや感情を持つ。「その人に疑念を〜」「複雑な思いを〜」「少年よ、大志を抱け」 **擁する**[ヨウする] 自分の勢力や考えを反映しうるものとして、何かを持つ。「その武将は大軍を擁して敵国に攻め入った」「彼は巨万の富を擁している」「老臣は幼い王を擁して、国難に立ち向かった」 **有する**[ユウする] 自分が使える状態で持つ。「拒否権を〜」「被選挙権を〜」「参政権を〜」◇「有す」とも書く。「有する」「権利を〜」 **存する**[ソンする] 物事がその一部として持つ。「その文章は独特の風格を存している」「敷地内に広大な庭園を〜住居」◇「存す」ともいう。 **具有**[グユウ] 人間や生物がある性質や資格を持つこと。「専門的な技能を〜する」「みみずは両性を〜する」▷両性〜 **共有**[キョウユウ] いっしょに持っていること。「人は生きる権利を〜する」 ### ●帯びる **帯びる**[おびる] 人や物がある性質や状態を、外部から見てわかるような形で、全体としてもつ。「山の木の葉が赤みを帯びている」「湿気を帯びた空気」「憂いを帯びた彼女の表情」 **宿す**[やどす] 自然の事物などが、ある性質などを内部に持つ。「夜の湖は湖面に静かな月の光を宿していた」「昔の面影を〜街道筋の町」「女は悲しみを宿したまなざしで男を見つめた」◇やや雅語的。 **含む**[ふくむ] 表情の中に、感情などを感じとれる形で持つ。「彼の顔は怒気を含んでいる」「うれいを含んだ表情」 **孕む**[はらむ] 帆が風を内部に持ったような状態になる。「帆にいっぱいの西風をはらんでヨットは出港した」 **帯電**[タイデン] 物が電気を帯びること。「棒を絹の布でこすると〜する」 <1774> 持つ9606a ### ●呈する・浮かべる・たたえる→ 9702現すf●現す●浮かべる●気持ちを表情に現す ### ●備える 13 **備[そな]える** 人や物事が、ある性質や条件を前もって、準備態勢として持つ。「彼は商売の才能を備えている」「この土地は住宅地としての条件を備えている」◇「具える」とも書く。言いきる場合、「備えている」の形で用いられることが多い。 14 **具備[グビ]する** 図十分に備えること。「条件を〜した書類を提出するように」 15 **具[グ]する** 必要なものをすべて備える。「事由を〜した書類」 16 **満[み]たす** 要求されるものを備える。「これらの条件を〜土地は、そこしかない」。「充たす」とも書く。 17 **満足[マンゾク]させる** ある基準や条件を満たす。「要求を〜する水準にない」「この方程式を〜するxの値を求めなさい」 18 **充足[ジュウソク]する** 十分に満たすこと。「以下の諸基準を〜するもの以外は認可しない」 19 **完備[カンビ]する** 何一つ欠けることなく、すべて備えること。「多目的ホール・会議室・宿泊施設など、研修や会議に必要な設備を〜したコンベンションセンター」 20 **内蔵[ナイゾウ]する** 機械・機器が、内部に部品・装置を備えていること。「マイクを〜した小型テープレコーダー」 ### ●伴う 21 **伴[ともな]う** ある物事・状態が生じると同時に、他の物事を生じさせる。「その手術は大きな危険を~」「改革は、時として痛みを~」 ### ▶合わせ持つ 22 **合[あ]わせ持[も]つ** 異なる2つ以上の性質を持つ。「彼はやさしさと厳しさを合わせ持っている人だ」◇「併せ持つ」とも書く。 23 **併有[ヘイユウ]する** □合わせ持つこと。「2種の異なる資格を~する」 24 **兼[か]ね備[そな]える** 2つ以上のこと(特に、その人や事物を特徴づけるよいこと)を備える。「彼は知恵と勇気を兼ね備えている」 25 **兼備[ケンビ]する** 兼ね備えること。「彼は文武を〜している」色やや文章語的。 26 **兼有[ケンユウ]する** 2つ以上のものを合わせ持つこと。 ### ●ある性質を帯びる 27 **説教染[せっきょうじ]みる** 説教するような感じを帯びる。「説教じみた話はもうたくさんだ」 28 **所帯染[しょたいじ]みる** 所帯を持つと、いかにも所帯じみるような、日々の生活の苦労が行動・外見にしみついて、若さ・はつらつさを失った様子を帯びる。「結婚してまだ半年なのに所帯じみてきたね」 29 **子供染[こどもじ]みる** 大人が、いかにも子供っぽい感じがする。「そんなことに夢中になるなんて子供じみてないか」 30 **年寄[としより]り染[じ]みる** (若いのに)何となく老人っぽい感じがする。「骨董やらが趣味なんて年寄りじみてるね」 ### ●所有する 31 **所有[ショユウ]する** 人や組織が、ある物事を自由に使ったり、処分したり、利益を得たりする権利を持って、自分のものとしていること。「彼は別荘を5つも~している」「県立美術館が~する名画を公開する」「国家が強大な軍事力を~するようになるのは危険だ」 32 **保有[ホユウ]する** 所有し続けること。「日本が核を~することは憲法に抵触する」「彼は特殊技能を〜している」 33 **持[も]ち続[つづ]ける** ある考え・気持ちなどを、失わずにいる。「純粋な心を〜ことは、容易なことではない」「こだわりを~限り、成長は止まらないだろう」 34 **分[わ]け持[も]つ** 1つのものを2人以上がそれぞれに持つ。「2人で責任を~」 35 **分有[ブンユウ]する** 図1つのものを分けて所有すること。 36 **共有[キョウユウ]する** 1つのものを2人以上の人が共同で所有すること。「姉と2人でマンションを〜している」 ▷~財産・~名義・~地専有 37 **専有[センユウ]する** その人だけが所有すること。「著作者は、その著作物を複製する権利を〜する〈著作権法第21条〉」~部分。~面積共有 38 **領有[リョウユウ]する** 領土として所有すること。「戦いに勝ち、隣国を〜した」~地 39 **領[リョウ]する** □所有権や支配権を保有する。「他国を領しようとする」「領す」ともいう。 ### ●保持する → 9005続けるa●保つ ### ●所蔵する 40 **所蔵[ショゾウ]する** 自分のものとして、大切に持っていること。「~の骨董品」「私は有名な絵画をいくつも〜している」 ▷~品 41 **蔵[ゾウ]する** 文所蔵する。「父は貴重な書物をたくさん〜している」「我が家の家宝」◇「蔵す」ともいう。 42 **収蔵[シュウゾウ]する** 物を大量に集めて、しっかりした設備のあるところに所蔵すること。「その図書館は多くの貴重な古書を〜している」 ▷~品・~室・~庫 43 **秘蔵[ヒゾウ]する** 大切なものとしてひそかに所蔵すること。「~のVTRを初公開する」「収集家が〜していた陶磁器の展覧会を開く」 44 **愛蔵[アイゾウ]する** 好きなものとして非常に大切に所蔵すること。「祖父が〜する刀」 45 **珍蔵[チンゾウ]する** 図珍しいものとして所蔵すること。~書 46 **架蔵[カゾウ]する** □棚に入れて所蔵すること。「書庫に~する本を整理する」 47 **家蔵[カゾウ]する** □個人の家に所蔵すること。「~している品物を出品する」 48 **死蔵[シゾウ]する** 物の価値を生かさないまま所蔵すること。「貴重な資料を〜しているとはもったいない」 49 **私蔵[シゾウ]する** 個人が貴重な物を所蔵すること。「彼が〜しているという浮世絵」 50 **蔵匿[ゾウトク]する** 図所蔵してはいけないものを所蔵すること。「盗品とは知らずに~していた」 51 **退蔵[タイゾウ]する** 図利用価値のあるものを、もうけなどをあえて利用しないで所蔵すること。「米を蔵に~する」 ▷~物資 ### ●隠して持つ → 9808隠すa●物を隠して持つ ### ●取っておく 52 **取[と]って置[お]く** あとで使うために、特に別に分けて、持ち続ける。「創刊号からずっと〜雑誌」 <1775> **保管**[ホカン] 物がなくなったり、いたんだりしないように気をつけて、取っておくこと。「機密書類を金庫に〜する」▷〜料 **保存**[ホゾン] 物がなくなったり、いたんだり、腐ったりしやすいものを、そうならないように取っておくこと。「釣ってきた魚を冷凍して〜する」「古い伝統の〜に努める」▷〜食・〜法・〜会 **温存**[オンゾン] 大切なものを、今後の必要なときのために取っておくこと。「決勝戦のためにエースを〜しておく」「体力を〜する」 * ●確保する → 4600得るa●おさえる ## C 形容詞の類 ### ●年相応でない性質を帯びている様子 **子供っぽい**[こども-っぽい] 年齢のわりに子供のようである様子。「いい年をして〜ことを言ってるんじゃない」「〜ブラウス」 **餓鬼っぽい**[がき-っぽい] 「子供っぽい」のぞんざいな言い方。「あんな〜男のどこがいいのかしら」 **幼稚っぽい**[ヨウチ-っぽい] 考え方などが子供のようである様子。「〜話し方が気持ち悪い」 **大人っぽい**[おとな-っぽい] 子供なのに大人のもののようである様子。「体も大きいし、落ち着いていて、ずいぶん〜子だね」「〜洋服」 **年寄り臭い**[としより-くさい] 年寄りじみている様子。「何を〜こと言ってるんだ」「〜柄のシャツ」 **爺臭い**[ジジ-くさい] 俗年寄りとはいえない男性の性格・言動・ものなどが、年寄りじみている様子。「〜言い方」 **爺むさい**[じじ-むさい] 年寄りのように、みすぼらしい感じがする様子。「〜色のネクタイ」 **婆臭い**[ババ-くさい] 年寄りとはいえない女性の性格・言動・ものなどが、年寄りじみている様子。「〜シャツ」◇「ばばむさい」ともいう。 **おじん臭い**[おじん-くさい] 若い男性の性格・言動・ものなどが、中年以上の(もてない)男性のもののようである様子。「〜こと言うなよ」「〜趣味」 **おばん臭い**[おばん-くさい] 若い女性の性格・言動・ものなどが、中年以上の女性の(もてるものの)ようである様子。「〜話し方」「〜ファッション」 ### ●ある性質を帯びている様子 **抹香臭い**[マッコウ-くさい] 言動や雰囲気が寺でのお説教じみている様子。「〜話ばかりしているときらわれるぞ」◇「抹香」は樒の葉と皮を粉にした香りで、焼香に使う。 **バタ臭い**[バタ-くさい] 西洋風な感じが強かったり西洋かぶれしたりしている様子。「〜顔立ちの人」「〜文章」◇「バタ」は「バター(butter)」から。 **人間臭い**[ニンゲン-くさい] 人間一般のもつ感情や欲望が感じられる様子。「〜街が好きだ」「彼の〜生き方を学ぶ」 ## d 形容動詞の類 **手持ち**[て-もち] の 現在手元に所有している様子。「〜の服を点検する」 **瘤付き**[こぶ-つき] の 自分のほかに子供がいる様子。「〜の私と独身の彼とでは何かと都合が悪い」 **才色兼備**[サイショクケンビ] の 女性がすぐれた才能と学問を持っていて、かつ、美貌も備えている様子。「彼女は〜で仕事もよくできるらしい」 **手持ち**[てもち] の 現在手元に所有している様子。「〜の服を点検する」 **現有**[ゲンユウ] の 現在、所有している様子。「衆議院におけるわが党の〜の議席数を減らさぬよう努力する」▷〜勢力 **私有**[シユウ] の 個人あるいは私的団体が所有している様子。「〜の土地」▷〜財産・〜地⇔公有 **民有**[ミンユウ] の 民間の人・団体が所有している様子。「〜の山林を買いあげる」▷〜林・〜地⇔国有、官有 **公有**[コウユウ] の 公の機関・団体が所有している様子。「〜の土地を有効に活用する」▷〜財産・〜地⇔私有 **国有**[コクユウ] の 国が所有している様子。▷〜化・〜林・〜地・〜企業⇔民有 **官有**[カンユウ] の 「国有」の古い言い方。▷〜林・〜地⇔民有 **市有**[シユウ] の 市が所有している様子。「〜の施設」▷「県有」「都有」「道有」「府有」など、「都道府県」「市区町村」について、それぞれ「○有の」という言い方がある。 # h 名詞の類:コト・サマ ## ●権利 **権利**[ケンリ] 人が生きていくうえで自己を守るために他人に対して主張するべく持っている、他から侵されない資格や法律上の力。「われわれには健康で文化的な生活を営む〜がある」「選挙のやり直しを求める〜を行使する」「株で出した損害を埋め合わせるために、土地の〜を手放す」▷〜金⇔義務 **利権**[リケン] 政治家や役人などと結びつき、利益を得る権利。「〜にあずかる」 **権益**[ケンエキ] (他国内で得た)権利と利益。▷既得〜・〜侵害 **公権**[コウケン] 公法上認められる権利。国・公共団体が持つ国家的公権(刑罰を科したり、納税義務を課すなど)と、個人が国家に対して有する個人的公権(参政権など)がある。「〜の濫用」→私権 **私権**[シケン] 国民相互の関係で認められる、身分・人格などに関する権利。「〜の尊重」⇔公権 **自由権**[ジユウケン] 国家権力によって侵されることのない個人の権利。「〜を保障する」 **既得権**[キトクケン] すでに自分のものとして正当に持っている、法律上正当な権利。「〜を主張する」 **優先権**[ユウセンケン] 他人よりも先んじて、あることをしうる権利。「体育館の使用に関して〜が認められた」 <1776> **自主権**[ジシュケン] ①他国の干渉を受けず自ら決めて行うことのできる権利。▷関税〜②地方公共団体が持っている自治立法権。 **統治権**[トウチケン] 国家を統治する権利。 * ●特権 **特権**[トッケン] ある特別な身分・地位・資格を持つ人に認められる、特別な権利。「外交官の〜を悪用した犯罪」▷〜意識・〜階級 **治外法権**[チガイホウケン] 外国にいる元首や外交官などが、その国の法律によって裁かれることのないよう認められる特権。「〜を撤廃する」 **不可侵権**[フカシンケン] 外国の元首や外交官などについて、その身体・名誉などを侵すことはできないと認める特権。 * ●人間としての権利 **人権**[ジンケン] 人間が人間として当然保障される、他から侵されない権利。「子供の〜も尊重されるべきだ」▷〜委員会・〜蹂躙・〜擁護 **天賦人権**[テンプジンケン] 天がすべての人間に平等に与えた人権。▷〜説 **基本的人権**[キホンテキジンケン] 人間が人間として当然持っている基本的な権利。「〜の保障」 **人格権**[ジンカクケン] 人が自己の生命・身体・自由・名誉などを保護するうえで当然として持つ権利。 * ●国民・市民としての権利 **公民権**[コウミンケン] 選挙に立候補したり投票したり、公務員になったりできる、国民としての権利。▷〜運動 **市民権**[シミンケン] その国の市民としての権利を認められ政治に参加することができる権利。「〜を獲得する」◇「『嫌煙権』という言葉は、すでに市民権を得ている」のように、ふつう「市民権を得る」の形で、世の中に広まって一般的になる意でも用いられる。 **参政権**[サンセイケン] 国民が国政に参加する権利。▷婦人〜 **選挙権**[センキョケン] 参政権のひとつで、選挙で投票する権利。 **被選挙権**[ヒセンキョケン] 参政権のひとつで、選挙の候補者となることのできる権利。「25歳以上でなければ衆議院議員の〜は得られない」 **アクセス権**[アクセスケン] ①市民が行政機関に対して情報を公開するよう求め、知ることのできる権利。②公衆がマスメディアを利用して、情報を収集したり意見広告を出したり反論したりする権利。◆「アクセス(access)」は「接近」の意。 **教育権**[キョウイクケン] 国民が教育を受ける権利および教育する権利・権限。 **永住権**[エイジュウケン] 外国人が死ぬまでその国に住み続けることができる権利。「〜が認められる」 * ●親としての権利 **親権**[シンケン] 親が未成年の子に対して持つ身分上の財産上の権利と、果たさなくてはならない保護・監督の義務。「離婚訴訟で〜を争う」 **父権**[フケン] 父親としての親権。⇔母権◇旧民法では男子が家長として持っていた権利をいう。 **母権**[ボケン] 母親としての親権。⇔父権◇母系制社会においては、その家の支配権を代々母方が持つ制度をいう。 * ●労働者の権利 **ストライキ権**[ストライキケン] 労働者の基本的権利のひとつで、労働条件の改善など一定の要求を貫徹するためにストライキをする権利。「〜を行使する」◇「ストライキ(strike)」は「いっせいに労務の提供を拒否する」意。わが国では公務員および公共企業体の職員のストライキは禁止されている。 **スト権**[ストケン] 「ストライキ権」の略。 **団結権**[ダンケツケン] 労働者が労働条件の維持・改善・向上のため、組合を結成し活動する権利。 **団体交渉権**[ダンタイコウショウケン] 労働者が労働組合を通じて労働条件に関して使用者と交渉する権利。 **争議権**[ソウギケン] 労働者が団結して争議行為をする権利。 * ●経営者・使用者などの権利 **経営権**[ケイエイケン] 経営者が企業を運営・管理する権利。「〜を譲渡する」◇法律上の概念ではない。 **人事権**[ジンジケン] 使用者が労働者の採用・異動・昇進・解雇などを決定する権利。「〜を握る」 * ●国際法上の権利 **領有権**[リョウユウケン] 所領として所有する権利。「〜を主張する」 **領土主権**[リョウドシュケン] 領土・領海・領空に対してその国が持つ権利。 **領土権**[リョウドケン] 領土に対して国が持つ権利。 **領空権**[リョウクウケン] 領空に対して国が持つ権利。 **領海権**[リョウカイケン] 領海に対して国が持つ権利。 **自衛権**[ジエイケン] 国際法上、国家が他国からの不法な侵略に対してやむを得ず行う自国を守るための防衛の権利。 **交戦権**[コウセンケン] 国家が他の国と戦争をする権利。わが国の憲法は、この権利を否認している。 * ●所有・使用の権利 **所有権**[ショユウケン] 自分の所有物としての権利。「土地の〜をめぐる争い」 **財産権**[ザイサンケン] 私権のひとつで経済的な利益を目的とする権利。 **物権**[ブッケン] 財産権のひとつで、物を直接支配・使用・収益・処分できる権利。▷〜行為 **債権**[サイケン] 財産権のひとつで、金銭や物品を貸したりした場合に、借りた人に対して返済を求めることのできる権利。▷〜者・〜行為・不良〜債務 **質権**[シチケン] 債権者が債務を担保するために預かり、弁済がないときにはそれを売却して優先的に弁済を受ける権利。 **抵当権**[テイトウケン] 債権者が債務者または第三者の不動産などを担保として設定し、弁済がないときはそれによって優先的に弁済を受ける権利。 <1777> **賃借権**[チンシャクケン] 契約にもとづき、物を借りている者がそれを使用し利益を得る権利。 **地上権**[チジョウケン] 他人の土地を借りて家を建てたり木を植えたりするために、その土地を使用する権利。 **地下権**[チカケン] 地上権のひとつで、地下を対象とするもの。 **空中権**[クウチュウケン] 建物や道路などの空中を対象とする地上権。 **借地権**[シャクチケン] 建物の所有を目的とする地上権と土地の賃借権。 **居住権**[キョジュウケン] 家を借りて住んでいる人が、その家に住むことを保障される権利。「追い出すといわれたら〜を持ち出して反論する」 **地役権**[チエキケン] 他人の土地を自分の土地の便益のために利用する権利。他人の土地を通行したりそこから水を引いたりすることなど。▷継続〜・用水〜 **通行権**[ツウコウケン] 公道に面していない袋地の土地(囲繞地)の所有者が他人の土地を通行する権利。 **小作権**[コサクケン] 小作料を支払って他人の土地を耕作する権利。▷水〜・賃借〜◇第二次世界大戦後、小作制度は廃止された。 **耕作権**[コウサクケン] 小作農が小作地を耕作する権利。 **水利権**[スイリケン] 河川・湖沼などの水を、灌漑・給水・水道・発電・通航などに利用する権利。「〜をめぐる争い」◇「用水権」ともいう。 **漁業権**[ギョギョウケン] 一定の漁場で排他的・独占的に漁を行う権利。「〜を持たない者の密漁が絶えない」◇行政官庁の免許が必要。 **入漁権**[ニュウギョケン] 契約にもとづいて、特定の漁場で漁を行うことのできる権利。 **入会権**[いりあいケン] 村落などの人々が、山林・原野・漁場(入会地)を共同で利用し、たきぎなどをとることのできる慣習的な権利。 * ●営業・独占の権利 **営業権**[エイギョウケン] 営業をする権利。◇長年の伝統と営業活動によって無形の財産的価値を持つ。 **鉱業権**[コウギョウケン] 政府の登録を受けた一定の鉱区で、一定の鉱物を独占的に採掘し取得する権利。 **採掘権**[サイクツケン] 鉱業権のひとつで、一定の鉱区で鉱物を独占的に採掘し、取得する権利。 **試掘権**[シクツケン] 鉱業権のひとつで、一定の鉱区で鉱物や温泉が出るかどうか試しに掘って調査する権利。 **商号権**[ショウゴウケン] 商売をするうえで、商号(営業で自己を表示するために用いる名称)を自由に使用し、他に侵されないようにする権利。 **商標権**[ショウヒョウケン] 商標を登録することにより、その商標を独占的に使用することができる権利。 **著作権**[チョサクケン] 文学・音楽・絵画などの著作物を、その著作者または著作権者が独占的に自らの支配下におき使用できる権利。「一般的な〜は、著者の死後50年たつと消滅する」 **翻訳権**[ホンヤクケン] 著作権のひとつで、著作物を他の言語に翻訳し出版する権利。 **出版権**[シュッパンケン] 著作物を出版し刊行する権利。 **版権**[ハンケン] 「出版権」の略。「〜を取得する」 **特許権**[トッキョケン] 特許を受けた発明を発明者が独占的に支配下におき、他人に製作・販売などをさせない権利。「〜を申請する」 **特許**[トッキョ] 「特許権」の略。「〜をとる」 **実用新案権**[ジツヨウシンアンケン] 既存の物品の、形状・構造などに関する新しい考案についての、排他的・独占的な権利。 **意匠権**[イショウケン] 商品の意匠(デザイン)を独占する権利。 **工業所有権**[コウギョウショユウケン] 産業上の利益を独占する権利。特許権・実用新案権・意匠権・商標権の総称。◇「産業財産権」ともいう。 **パテント** 「特許権」の洋語的表現。◇日常的に、実用新案権・工業所有権・意匠権を含めて広く用いられる。patent **興行権**[コウギョウケン] 著作権のひとつで、脚本・楽譜などを演奏・上映・上演する独占的な権利。 * ●拒否する権利 **拒否権**[キョヒケン] 決議・決定を拒否し無効にする権利。「大統領が〜を行使する」◇国連の安全保障理事会における常任理事国やアメリカ合衆国大統領・州知事に与えられている。 **黙秘権**[モクヒケン] 犯罪の取り調べや裁判で被告人・被疑者が自分に不利益なことについて供述を拒否できる権利。「〜を行使する」 **肖像権**[ショウゾウケン] 自分の肖像画や写真を他人が承諾なしに描いたり撮影したり公表したりすることを拒否することができる権利。 **嫌煙権**[ケンエンケン] 公共の場などで他人がタバコを吸うことを拒否する権利。 * ●その他の権利 **日照権**[ニッショウケン] 高層建築などによって日当たりが妨げられないよう主張することのできる権利。「〜に基づき、マンション建設に反対する」 **眺望権**[チョウボウケン] 今まで楽しむことのできた眺めを他の建築物などのために遮られることのないよう主張できる権利。 **発言権**[ハツゲンケン] 会議などで意見を述べることのできる権利。「参加者全員に〜を認める」 **議決権**[ギケツケン] 会議に参加し議決に加わる権利。「〜を有する株主」◇「表決権」ともいう。 **プライバシー** 個人的な生活やその秘密を、第三者に侵されない権利。「〜の侵害」▷〜保護 privacy # i 名詞の類:コト・サマ ## ●権限・権能 **権限**[ケンゲン] その人・機関などの判断で、あることを決めたり実行したりできる権利(の範囲)。「課長に、それを決裁する〜はない」▷職務〜 <1778> **権能**[ケンノウ] 法律に基づいて、あることをなしうる能力。「天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行い、国政に関する〜を有しない〈日本国憲法第4条〉」 **大権**[タイケン] 明治憲法下の天皇の権能。「統帥権は〜の一つであった」◇広義では統治権を、狭義では帝国議会の参与を経ずに行使される権能をいう。 **全権**[ゼンケン] ①君主が国を代表して条約を締結する権限。「〜を握る」②委任されたことについて、いっさいを処理する権限。「交渉の〜を外務大臣に委ねる」▷〜大使・〜公使・〜委員 * ●さまざまな権限・権能 **職権**[ショッケン] その職務をはたすために、与えられた権限。「〜を濫用して利益を得ていた公務員が逮捕された」▷〜濫用罪◇ふつう、公務員に与えられたものをいう。 **任命権**[ニンメイケン] ある職務に人を選んで任命できる権限。「下級裁判所の裁判官の〜は内閣にある」 **指揮権**[シキケン] 指揮する権限。特に、法務大臣が検察官の職務を指揮・監督する権限。「〜を発動する」 **代表権**[ダイヒョウケン] 団体・法人などを代表できる権限。「前社長は〜のない会長におさまることになった」 **自治権**[ジチケン] 大学や地方公共団体が、自らの判断で政治や行政を執行する権限。「〜を有する地域」 **立法権**[リッポウケン] 国家が法律を制定する権能。◇現行憲法では国会に帰属する。 **司法権**[シホウケン] 国家が法律を適用する権能。◇現行憲法では裁判所に帰属する。 **行政権**[ギョウセイケン] 立法権、司法権以外の、国家の統治作用を行う権能。◇現行憲法では内閣に帰属する。 **三権**[サンケン] 国家を統治する3種の権能。すなわち、立法権・司法権・行政権。 **施政権**[シセイケン] 分離された、本土から遠く離れた郵便地域において、三権を行使する権限。 **裁判権**[サイバンケン] 裁判所が持つ、裁判を行う権限。 * ●権力 **力**[ちから] 人や国家などが持つ、人を従わせたり、影響を与えたりする勢い。「強大な〜をもつ王に逆らう者はひとりもいなかった」「会長のお〜で、何とかしていただけませんでしょうか」 **強制力**[キョウセイリョク] 自分の思いどおりに動かしたり、強制的に服従させたりする力。「行政指導には法的な〜はない」 **権力**[ケンリョク] 支配者・国家などが持つ、人を思いどおりに動かしたり、強制的に服従させたりする力。「その時代に〜をふるっていたのはA族だった」「彼はその戦いで国王軍を撃破し、ついに〜の座についた」「〜を行使する」▷〜者・〜争い・〜闘争・国家〜 **権**[ケン] 権力。「天下の〜をほしいままにする」 **権威**[ケンイ] (その分野での)すぐれた実績や高い地位などによって、その人・組織などが持つ、人々を従わせるような威圧感。「海洋生物学で最も〜があると言われているのはA博士です」「その失政によってB大統領の〜は失墜した」▷〜主義 **権勢**[ケンセイ] 権力と勢力。「諸国を統一したこの部族は、その後100年にわたって〜をふるった」「〜をほしいままにする」 **権柄**[ケンペイ] 権力(で抑えつけること)。「〜尽くで押しつけようとする」「〜を振り回す」◇「横柄」と混同されることが多い。 * ●さまざまな権力 **実権**[ジッケン] (表向きではない)実際の権力。「社長とは名ばかりで、〜は会長が握っている」 **主権**[シュケン] 国のあり方を決める、最高の権力。「〜は国民にある」▷国〜・〜在民 **強権**[キョウケン] 強い権力。特に、国家が持つ、司法上の強制力や警察力。「反政府運動に対して、政府は〜を発動した」 **国権**[コッケン] 国家の持つ、統治・支配のための権力。「〜の発動たる戦争」 **国家権力**[コッカケンリョク] 国家が国内の治安を維持するために持つ強制力。「混乱した事態を解消するために〜を導入するのには反対である」 **政権**[セイケン] 政府を構成し、国の政治を行う権力。「長い間〜を担当してきたA党が選挙で大敗した」「昨年の選挙でB党が〜の座についた」▷連立〜・独裁〜・軍事〜・傀儡〜・〜政党・〜交代・新〜 **官憲**[カンケン] 政府や官庁、役人の権力・権限。「〜をかさにきる」 **王権**[オウケン] 国王の権力。「〜を強化する」▷〜神授説 **覇権**[ハケン] 覇者としての権力。「〜を争う戦い」◇「今シーズンはA大がリーグ戦の覇権を握った」のように、競技などで優勝して得る栄誉の意にも用いられる。 **神権**[シンケン] ①神の権威。②神から授けられたとする権力。▷〜政治・〜ヨーロッパの絶対王政の基礎となった観念。 **教権**[キョウケン] ①宗教上の権力。特に、キリスト教のローマカトリック教会で、教皇・教会が持つ権力や権威。②教師が学生・生徒に対して持つ権力。 **生殺与奪の権**[セイサツヨダツのケン] 生かしたり殺したり、与えたり奪ったり、人などを思うままに支配できる権力。「〜を握る」 * ●軍事的な権力・権限 **兵権**[ヘイケン] 軍隊を指揮する権力・権限。「〜を奪う」 **統帥権**[トウスイケン] 軍隊の最高指揮権。▷〜干犯問題 **制空権**[セイクウケン] 航空兵力によって、一定の範囲の空を支配する権力。「〜を奪う」 **制海権**[セイカイケン] 海軍などの兵力によって、一定の範囲の海上を支配する権力。「〜を握る」 # k 名詞の類:モノ ## ●持っているもの **持ち駒**[もち-ごま] 自分の思いどおりに使える、手元にあるもの。「裁判ではこちらに有利な〜をそろえてある」◇将棋で相手から取って自分のものとし、いつでも打って使える駒の意から。 <1779> **手駒**[て-ごま] 意のままに使える手段・人材。「今度の入札ではライバル社の情報がつかめず、〜が不足している」◇将棋の持ち駒の意から。意のままに使える手下の意で用いられることが多い。 * ●持ち札 → 3200遊ぶm●その他の勝負事に使うもの * ●持ち点 → 3702競うj●得点 ## ●所有しているもの **所有物**[ショユウブツ] 自分のものとして所有しているもの。「彼の〜であることを示す」「出土品は国の〜となる」 **私物**[シブツ] 個人で所有している物。「会社のものを〜として使っている」⇔公物 **持ち分**[もち-ぶん] 全体の中の、各人が所有している部分。「私の〜を弟に譲る」 **持ち家**[もち-いえ] 自分のものとして所有している家。「〜を処分してアパートに引っ越した」 **持ち家**[もち-や] 「もちいえ」のやや古い言い方。「〜の人が手に入ることはめったにない」◇「持ち屋」とも書く。 **持ち船**[もち-ぶね] 自分で所有している船。 **持ち馬**[もち-うま] 自分で所有している馬。 * ●持ち株 → 4307商うk●株 ## ●所蔵しているもの **蔵書**[ゾウショ] 所蔵している書籍。「先生の〜を数冊お借りした」「〜家」 **蔵本**[ゾウホン] 蔵書。「〜の一部を市の図書館に寄贈した」 # S 名詞の類:ヒト ## ●持ち主 **持ち主**[もち-ぬし] 自分のものとして持っている人。「さまざまな意見の〜」「美貌の〜」「風変わりな考え方の〜」 **主**[ぬし] 「持ち主」の、やや古風な言い方。「この車の〜は誰だ」「声の〜」◇「美貌の主」「考え方の主」とはいえないように、「持ち主」にくらべて、所有するものがより具体的なものに限られることが多い。ただし「声」の場合は「持ち主」「主」両方用いる。 **所有者**[ショユウシャ] 自分のものとして所有している人。「所有権~」 **オーナー** 会社・船舶・建物などの持ち主。「この会社の〜はどなたですか」owner * ●家の持ち主 **家主**[やぬし] その家の持ち主。◇古めかしい言い方 **家持ち**[いえ-もち] 自分の家を持っている人。「結婚の条件に〜であることをあげる人もいる」 **家主**[いえ-ぬし] 貸家の持ち主。「このアパートの〜は最近亡くなった」 **大家**[おおや] 自分が借りている貸家の持ち主。「〜が隣に住んでいるから、留守にするときなどに都合がいい」◇「家主」にくらべ、やや俗語的。 ## ●あるものの持ち主 **船主**[ふなぬし] 船の持ち主。 **船主**[センシュ] ふなぬし。 **馬主**[うまぬし] 馬の持ち主。特に、競走馬の持ち主。 **馬主**[バシュ] 馬主。特に、特殊法人の日本中央競馬会の競走馬の持ち主。 **馬主**[バヌシ] 馬主。 **株主**[かぶぬし] 株式の所有者。▷〜総会 **地主**[ジぬし] 土地の所有者。「〜の好意で家庭菜園をやらせてもらっている」▷大〜 * ●たくさんものを持っている人 **物持ち**[もの-もち] 金や品物をたくさん所有している人。「彼は村一番の〜だ」 **土地持ち**[とち-もち] 土地をたくさん所有している人。「鈴木家は代々このあたりの〜である」 **衣装持ち**[イショウ-もち] 衣装や品物をたくさん所有している人。「彼女はたいへんな〜だ」◇「衣装」は「衣裳」とも書く。 * ●金持ち → 7908富むs * ●所帯持ち・妻帯者 → 2803添うs●既婚者など ## ●資格などを持っている人 **有段者**[ユウダンシャ] 武道などで初段以上の段位を持っている人。「空手の〜にけんかをしかけるなんて無謀だ」 **保持者**[ホジシャ] 獲得したものを持ち続けている人。▷タイトル〜・記録〜 **有資格者**[ユウシカクシャ] 資格を持っている人。「〜を募集する」 * ●有権者 → 1701選ぶs●選ぶ人 ## ●権力者 **権力者**[ケンリョクシャ] 権力を持っている人。「国を牛耳る〜」 **主権者**[シュケンシャ] 主権を持っている人。「民主主義国家における〜は国民である」 **黒幕**[くろマク] 表には出ず、かげで指図などをする権力者。「政界の〜」 **フィクサー** 表には出ず、陰で事件などを調停したりする、黒幕的な人物。fixer # u 名詞の類:トコロ ## ●所有地 **地面**[ジメン] 所有の対象としての、大地の表面。▷〜師(他人の地面を第三者に売る詐欺師) **土地**[とち] 耕作したり、建物を建てたりするための地面。「田舎に、親が残したわずかばかりの〜を持っています」 **所有地**[ショユウチ] 所有している土地。「この土地は個人の〜である」 **持ち山**[もち-やま] 自分が所有している山。 **私有地**[シユウチ] 特定の個人または団体が所有している土地。「この広い土地は〜なので立ち入り禁止」→公有地 **民有地**[ミンユウチ] 民間の人・団体が所有する土地。「市による〜の買い上げ」⇔国有地、官有地 <1780> **公有地**[コウユウチ] 公共の機関・団体が所有する土地。 **国有地**[コクユウチ] 国が所有する土地。「〜の払い下げ」⇔民有地 **官有地**[カンユウチ] 「国有地」の古い言い方。→民有地 **市有地**[シユウチ] 市が所有する土地。▷「県有地」「都有地」「道有地」「府有地」など、「都道府県」「市区町村」について、それぞれ「○有地」という言い方がある。 **共有地**[キョウユウチ] 2人以上の人や2つ以上の団体が共同で所有している土地。 **御料地**[ゴリョウチ] 皇室が所有していた土地。 * ●国有林など → 0106生えるu●国有林・私有林 ## ●領土など **領土**[リョウド] 特定の国家が独占的に支配する権利を持つ陸地。「戦争のたびに〜の増減が繰り返された」「日本の〜の帰属問題」▷〜権・〜問題・〜保全 **領海**[リョウカイ] 領土に沿って広がり、国家の権利が及ぶ海域。▷〜侵犯⇔公海 **公海**[コウカイ] 領海よりも外側の、特定の国家の支配を受けない海域。⇔領海 **領空**[リョウクウ] 領土・領海の上に広がる空域。▷〜侵犯⇔公空 **公空**[コウクウ] どこの領空にも属さない、航空機が自由に飛行できる空域。⇔領空 **領域**[リョウイキ] 領土・領海・領空からなる空間。 * ●領有している土地 **領地**[リョウチ] 国家や支配者が所有し、支配している土地。「〜を広げる」 **版図**[ハンド] 1つの国が領有している領土。◇戸籍と地図の意から。 **国土**[コクド] 1つの国が領有している土地。▷〜計画◇「領土」が、他の国との境界の範囲に主眼をおくのに対して、地形としての土地をいう。 **本土**[ホンド] 島・属国などに対し、主となる国土。「〜の沿岸部は漁業が盛んで、離島は観光客が来て少ない」◇日本では本州のことをこう呼ぶ場合もある。 **領国**[リョウゴク] 大名などが領有している国土。「〜へ帰っていく」 **所領**[ショリョウ] 大名などが領有している土地。 **寺領**[ジリョウ] 寺が所有している土地。 **天領**[テンリョウ] 天皇または将軍が領有している土地。 **旧領**[キュウリョウ] 以前領有していた土地。 **植民地**[ショクミンチ] 他国が領土として政治的・経済的に支配し、その住民の自由を奪っている地域。▷〜主義 **属領**[ゾクリョウ] その国に付属している領地。「このあたりはかつてフランスの〜だったらしい」 **属地**[ゾクチ] 植民地などとして、付属する土地。 **属国**[ゾッコク] 他の国に従属して、支配を受けている国。 # x 名詞の類:トキ **持ち時間**[もち-ジカン] あることをするために与えられた時間。「1人あたりのスピーチの〜は10分です」 # 9607 占める ## a 動詞の類 ### ●占める **占める**[しめる] 人や物事が、ある全体の中での一定の割合を占めたり、ある位置に、ある状態で存在する。「この大学は地元出身の学生がその3分の2を占めている」「賛成意見が参加者の大多数を占めた」「繁華街が町の中央を占めている」 **独り占め**[ひとり-じめ] 人の物事に対する権利・利益などを、他の人をさしおいて、1人・1組織だけが持つこと。「彼はもうけを〜した」「彼はその女性を〜しようとした」◇「一人占め」とも書く。 **独占**[ドクセン] 「独り占め」の、かたい言い方。「姉が部屋を〜しているらしい」◇「独り占め」は、複数のものの個別の権利が問題となる場合には用いない。たとえば、「天下り官僚たちがその会社の役員を独り占めした」とはいえない。この場合「独占」という。 **寡占**[カセン] 少数の企業などが、市場の大部分を占めて全体を支配すること。「大企業が市場を〜する」▷〜経済・〜価格・〜化 **壟断**[ロウダン] ある物事に関する、すべての利益を〜する」◇「壟」は「高い丘」の意から「見渡してよい場所を見つけ商売した」という中国の故事から。 **占有**[センユウ] ものの所有権を特定の人・組織だけが保有すること。「財産を〜する」▷〜権 **陣取る**[ジンどる] ある一定の場所を占め、動かずにそこにいる。「舞台のまん前の席に〜」「一行は広場のまんなかに陣取って騒ぎ立てた」◇「陣地を構える」の意から。 **占領**[センリョウ] ある場所を独り占めしたり、他国の領土を占有したりすること。「1人で2人分の席を〜する」「隣国に攻め入って、首都を〜する」▷〜軍 **占拠**[センキョ] ある場所を占めること。「部屋を〜する」 **占拠**[センキョ] ある場所に(不法に)入ってきて、他の人の出入りを許さない状態で、そこを自分のものにすること。「犯人グループがその建物を〜した」▷不法〜 **割拠**[カッキョ] 複数の、勢力を持つ者が、それぞれ地域を占有し、その支配を行き渡らせていること。「多くの豪族が〜している国」▷群雄〜 **蟠踞**[バンキョ] 広い土地を占めて動かず、勢力を張っていること。「その地方には、古くからの土豪が〜していた」◇「盤踞」とも書く。 **先占**[センセン] だれよりも先にその場所を占有すること。「払い下げになった国有林を〜する」◇民法では、所有権のない動産(野生の鳥獣など)を、所有の意思をもって占有することをいう。 * ●占用する → 5400使うa●専用・共用 <1781> ## d 形容動詞の類 **主**[おも]な 全体の中で、大きな部分ないしは重要な部分をある物事が占めている様子。「この度の〜な主題はほぼ解決したといってよい」「朝食はパンが〜で、お米はほとんど食べない」 **主たる**[シュ-たる] おも。「この事故の〜原因は人為的なミスにある」 ## f 副詞の類 **専ら**[もっぱら] ほとんどすべてをある物事が占めている様子。「責任は〜君にある」「ここに置いてあるのは〜専門書です」「首相が来月辞任するというのが〜のうわさだ」◇「もっぱらの」という形では、「評判」「話」などの言語活動にかかわる名詞が続くのがふつう。 **主に**[おも-に] いろいろな事柄がある中で、全体の大部分をある物事が占めている様子。「私は〜音声の研究をしている」「昼は〜家にいる」「この商品は〜女性をターゲットにしている」 **主として**[シュ-として] 「おもに」より、少し改まった表現。「この学校の学生は〜北陸3県の出身者で占められている」 **偏に**[ひとえ-に] あることの理由または自分の気持ちの全部を、あることが占めている様子。「今日、こうして生きていられるのも〜君のおかげだ」「〜おわび申し上げます」 ## h 名詞の類:コト・サマ **市場占有率**[シジョウセンユウリツ] ある企業の製品が占める割合。「その会社は、半導体の分野で非常に高い〜を誇っている」 **シェア** 「市場占有率」の洋語的表現。「この会社の紳士服の全国〜は5%に達する」◇「マーケットシェア(market share)」の略。share # 9608 含む ## a 動詞の類 ### ●含む **含む**[ふくむ] そのもの自体の内部に、それを構成するものとして、しかしながら直接には見えない形で持つ。「この酒はアルコールを多量に含んでいる」「この価格は消費税を含んでいない」 **含有**[ガンユウ] 成分として内部に、あるものを含むこと。「海水は塩分を〜している」▷〜量 **孕む**[はらむ] 物事が、やがて悪い事態をもたらすかもしれない、好ましくないものを、内部に持つ。「その計画は多くの難問をはらんでいた」「今の国際情勢は大きな危険をはらんでいる」 **宿す**[やどす] 自然の成り行きで、何かが内部に好ましくない状態を持つ。「裏切られるかもしれないとの疑いを胸に宿したまま、相手との交渉を進めた」「その判断は禍根を〜こととなった」 **内包**[ナイホウ] 物事が内部に、不都合なことを引き起こす可能性のある性質を持つこと。「政府の経済政策は、さまざまな矛盾を〜していた」「現代文明が〜する諸問題」 **蔵する**[ゾウする] その内部に物事を含む。「その計画は多くの問題を蔵している」◇「蔵す」ともいう。 **蔵**[ホウゾウ] 人にその存在をさとられない形で、内部に持つこと。「心中ひそかに敵意を〜する」 **内蔵**[ナイゾウ] その内部に持っていること。「豊かな自然が〜する、計り知れない潜在エネルギー」 **含み込む**[ふくみ-こむ] さまざまな要素を内部に取り込むようにして持つ。「行政には、生産者だけではなく、消費者その他の視点を含み込んだ対策が望まれる」「この作品には、作者のさまざまな経験が含み込まれている」 **包含**[ホウガン] 物事が(その内部にあってもおかしくない)さまざまな要素を取り込むようにして、内部に持つこと。「その単語はさまざまな意味を〜する」「危機を〜した現在の政局」「宇宙はすべてを〜する存在だ」 **包摂**[ホウセツ] ある概念が、それより上位の概念に含まれること。「鳥は動物の概念に〜される」 * ●含意する → 1911ほのめかすa●暗示する ## d 形容動詞の類 **込み**[こみ] の 性質の違うものも含んでいる様子。「みんな〜でおいくらかしら」「子供の分も〜の料金」 **税込み**[ゼイこみ] の 税金の分も含めた金額である様子。「〜でちょうど1万円です」 **込み込み**[こみこみ] の 飲食店・旅館などで、料金・税金・サービス料などを含めた金額である様子。「〜で1泊1万円です」 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●含有量 **含有量**[ガンユウリョウ] あるものの中に、ある成分を含んでいる量。「その鉱石の金の〜を調べる」 **含量**[ガンリョウ] 含有量。「ある物質の〜を計算する」 **品位**[ヒンイ] 鉱石の中に含まれる、金・銀などの割合。「〜が高い鉱脈を発見した」 **純分**[ジュンブン] 金鉱石または銀鉱石に含まれる純金または純銀の分量。「金の〜は期待していたほど多くない」 # k 名詞の類:モノ * ●含み → 1911ほのめかすk●含み ## ●中身 **中身**[なかみ] 何かが入っているもの。「この瓶の〜は何ですか」「人間は外見ではない。〜が問題だ」「長いばかりで〜のない話」◇「中味」とも書く。 **内容**[ナイヨウ] ある物事の中に含まれていると考えられるもの・事柄。「彼女からの手紙の〜を教えてください」「勝つには勝ったが、試合の〜には納得できない」「積み荷の〜を申告してください」◇具体的な形を持ち、目に見えるものの場合はふつう「中身」を用い、特殊な場合を除いて「内容」は用いづらい。それ以外の場合では「中身」と「内容」は同意で用いうるが、その際は「中身」のほうがくだけた語感がある。 <1782> **正味**[ショウミ] 実際の中身。「箱の重さは別にして、〜100gあります」 * ●成分 **成分**[セイブン] あるものの中に含まれている基本的な部分をなすもの。「水に有害な〜が含まれていた」「温泉の〜を分析する」「主語は文の〜の一つである」 **主成分**[シュセイブン] 成分の中で最も重要な役割・量などを持つ成分。「この薬品の〜は過酸化水素水です」 **副成分**[フクセイブン] 成分の中で副次的な役割・量などを持つ成分。 **要素**[ヨウソ] ある物事を成り立たせるのに欠かせない性質や条件。「彼の芸は笑いの〜を満たしている」「時間厳守は社会生活の重大な〜だ」 **エッセンス** ①物事の本質。「人生の〜を追求する」②食品・香料などに用いられる、芳香のある植物から抽出した成分(をアルコールなどにとかしたもの)。「葉から香りの〜を抽出する」▷バニラ〜 essence **エキス** ①動植物から抽出した有効成分を濃縮した液。「このスープには肉の〜が十分に出ていて、栄養満点だ」②物事の最も本質的な要素。◆オランダ語extractから。 * ●水分 **水気**[みずけ] 物、特に、食べ物に含まれている、口や舌で感じ取れる水の部分。「〜を取る」「〜がなくてぱさぱさしたきゅうり」 **水気**[スイキ] みずけ。 **水分**[スイブン] 物に含まれる成分のうち、水(と同じような液体)。「〜を補給する」「このみかんは甘くて〜が多い」「従来よりも〜を2倍吸収する紙おむつ」 **塩水**[しおみず] 塩を適度に含ませた水。「〜でうがいをする」 **塩水**[えんすい] 「塩水」の、さらにかたい言い方。「麦などの種子を塩水に入れて選別する方法」 **鹹水**[カンスイ] 塩分を含んだ水。▷〜湖・〜魚⇔淡水 **潮水**[うしおみず] 海の塩辛い水。「おぼれそうになって〜をたくさん飲んだ」 **海水**[カイスイ] 海の水。「幸島の猿は〜で芋を洗って食べる」▷〜浴・〜魚⇔淡水 **真水**[まみず] 塩を含まないきれいな水。「〜で顔を洗う」 **淡水**[タンスイ] 塩分を(ほとんど)含んでいない水。「うなぎは〜と海水の両方にすむ」▷〜湖・〜魚⇔海水、鹹水 **汽水**[キスイ] 河口や湖にある、海水と淡水が混じり合った水。▷〜湖・〜域 * ●栄養 **栄養**[エイヨウ] 体内に取り入れるものの、中に含まれる、生命・健康を保ったり、活動や成長を助けたりするのに必要なもの。「〜のあるものをたくさん食べて、早く風邪を治しなさい」▷〜食・〜価・〜失調◇「営養」とも書く。 **滋養**[ジヨウ] 栄養。「元気になるよう、〜のあるものをとる」▷〜強壮剤 **養分**[ヨウブン] ものの中に含まれている、栄養となる成分。「〜を十分に行き渡らせる」 **栄養分**[エイヨウブン] 滋養となる成分。「〜を豊富に含んだ食品」「枯れ葉は腐食して土に含まれる〜となる」 **滋養分**[ジヨウブン] 滋養となる成分。「〜に富む食品」 **栄養素**[エイヨウソ] 栄養となる成分。生物の体を構成する基本的な物質。◇たんぱく質・炭水化物・脂肪・ビタミン・無機質など。 **カロリー** 食べ物が体内で消化・吸収されたときのエネルギー(量を示す単位)。高〜(〜量の多い飲食物)。「最近は〜の取りすぎで、体重がずいぶん増えた」ドKalorie * ●おもな栄養素 **蛋白質**[タンパクシツ] 重要な栄養素のひとつで、生物の体を構成する最も基本的なもの。◇「たんぱく質」「タンパク質」と表記されることが多い。 **プロテイン** 「蛋白質」の洋語的表現。▷大豆〜 protein **炭水化物**[タンスイカブツ] 重要な栄養素のひとつで、生物のエネルギー源となり、生物の体を構成するもの。 **含水炭素**[ガンスイタンソ] 「炭水化物」の古い言い方。 **澱粉**[デンプン] 穀類や芋類に多く含まれる炭水化物。糊の原料としても用いられる。 **糖質**[トウシツ] (蛋白質・脂質に対して)炭水化物。 **糖分**[トウブン] 食べ物などに含まれる糖質。「健康のために〜を控えた食生活をする」 **脂肪**[シボウ] 動物の体などに蓄えられて、生物の重要なエネルギー源となるあぶら。▷〜太り・皮下〜 **脂肪分**[シボウブン] あるものの成分として含まれている脂肪。 **脂質**[シシツ] 脂肪や脂肪のような性質を備えた物質の総称。 **無機質**[ムキ質] 生物を作る栄養素。◇栄養素として、生物の体を維持する働きをするもの。カルシウム・マグネシウム・鉄など。 **灰分**[カイブン] 食べ物などに成分として含まれる無機物。 **ミネラル** 栄養素としての無機質。▷〜ウォーター **カルシウム** 重要な無機質のひとつで、生物の骨や歯を形成するもの。ドcalcium **ビタミン** 重要な栄養素のひとつで、生物の体の生理機能を調節するもの。▷〜剤・〜欠乏症◇「ヴィタミン」ともいう。「生命に必要な」の意で、生理機能を正常に保つために微量でよいが必要不可欠。体内で合成されないので、食物などから摂取する。ビタミンA・B・C・D・Eなどがある。vitamin * ●糖 → 0305味わうk●糖 * ●その他の成分 **油気**[あぶらけ] ものに感じ取れる油の成分。「〜があるから火には十分気をつけなさい」「〜のない髪」◇「あぶらっけ」ともいう。「脂肪」を多く含む場合は「脂気」とも書く。 <1783> **油分**[ユブン] ものに含まれる油の成分。 **油分**[あぶらぶん] 油分。「乾燥している肌の〜をクリームで補う」「〜の多い食事は避けるように」 **塩気**[しおけ] 食べ物に含まれていて、口・舌などで感じ取れる塩の成分。「〜の多い食べ物はなるべく控えてください」 **塩分**[エンブン] ものに含まれる塩の成分。「〜のとりすぎに注意」 **金気**[かなけ] ①水に含まれる鉄の成分。「〜の多い井戸水」②新しいなべやかまなどを火にかけたときに出る赤黒い錆状のもの。◆「鉄気」とも書く。 **鉄分**[テツブン] ものの中に含まれる鉄の成分。「〜を多量に含む食物」「〜の多い温泉」 **鉛分**[エンブン] ものに含まれている鉛の成分。 * ●毒気・毒素 → 9503危ないk●毒 # 9609 残す ## a 動詞の類 ### ●残す **残す**[のこす] ある物事を、時間の経過や状況の変化にもかかわらず、続いてそのままにするようにする。「生徒を教室に〜」「後世に名を〜」「手紙を残して去る」「ごはんを〜」 **置く**[おく] そのままにしておく。「妻は子供を置いて実家へ帰ってしまった」「荷物を置いたまま姿をくらましてしまった」 **残置**[ザンチ] ある場所に引き続き残しておくこと。古くなった機械をそのまま〜した」 **存置**[ソンチ] 現存している組織や制度を今後も残すこと。「研究所を〜する」 **遺留**[イリュウ] ①死後に残すこと。「財産の4分の1を〜する」▷〜分②ある場所を残してそのままにすること。「犯人の〜した物的証拠を裁判所に提出する」 * ●し残す **為残す**[し-のこす] すべき仕事などを、全部せずに、途中までする。「この仕事は翌日に〜してはいけない」 **遣り残す**[やり-のこす] 「し残す」の一般的な言い方。「何年生きとしても、やり残したことのほうが圧倒的に多いものだ」 **食べ残す**[たべ-のこす] 全部食べ尽くさずに一部分を残す。「嫌いなものを食べ残してはいけない」と、さとす母の声を思い出す」 **食べ残し**[たべ-のこす] 食べ物などを残すこと。「食べ物を〜するくらいなら、少なめに注文しろ」と、父がよく言っていた」 **食い残す**[くい-のこす] 「食べ残す」のぞんざいな言い方。「誰の〜か知れない」 **食い残し**[くい-のこし] 食い残すこと。「ご飯を〜したやつは誰だ」 **飲み残す**[のみ-のこす] 飲みきれずに一部分を残す。「飲み残したジュースを処理しきれないまま先に進む。「重要な案件を〜」 **積み残し**[つみ-のこし] 積みきれないで一部を残す。「荷物を〜しないように気をつけてください」 **取り残す**[とり-のこす] 全部を取らないで一部を残す。「取り残した単位」「3枚ほど取り残したフィルム」◇「撮影」の場合は、ふつう「撮り残す」と書く。 * ●言い残す **言い残す**[いい-のこす] 死ぬ前や、どこかへ出かける前に、あとのことなどについて言う。「彼は『子供の世話は頼む』と言い残して、旅立った」 **言い置く**[いい-おく] 後に残る人にあらかじめ、何かを言っておく。「子供に『宿題をしなさい』と言い置いて、仕事にでかけた」 * ●書き残す **書き残す**[かき-のこす] 書くことによって後に残す。「遺言を〜」 **書き置く**[かき-おく] 書くことによってあとに書き残す。「伝言板に要件を書き置いた」 **書き置き**[かき-おき] 書くことによってあとに残すこと。「鏡に口紅で〜してあった」 **遺言**[ユイゴン] 自分の死後のことについての自分の意思を言ったり書いたりすること。「万一のことを考えて、家族に〜する」 * ●名を残す **名を残す**[なをのこす] 歴史や後世に功績が残るようにする。「〜ような立派な仕事をした」 **名を留める**[なを-とどめる] 記録されるような名を残す。「祖父は現代史にまで業績をあげた」 * ●余す **余す**[あます] ある決まった金額・量や、時間・空間のわずかな部分をそのままにして残す。「今月は、おこづかいをかなり余した」「入試まであと3日を〜だけとなった」 **浮かす**[うかす] 余すようにする。「出張旅費を浮かして、うまいものを食った」 **浮かせる**[うかせる] 余すようにする。「建設費を他に回す」「浮かせる」のほうが「浮かす」より用いられる頻度が高い。 # k 名詞の類:モノ **積み残し**[つみ-のこし] 積み残したもの。「山のように〜がある」 **為残し**[し-のこし] し残したもの。「〜がないか確認する」 **遣り残し**[やり-のこし] やり残したもの。「〜を早いところ片付けてしまおう」 **遺留品**[イリュウヒン] 遺留した品物。「犯人の〜が見つかった」 **置き土産**[おき-みやげ] 前任者や自然現象が去るにあたって残していったもの。「前編集長の〜の単行本がベストセラーになった」「台風の〜はたくさんの倒木だった」 * ●食べ残し → 9604残るn●飲食した後に残るもの ## ●筆跡 **筆跡**[ヒッセキ] 筆の動きの結果として、紙などに書かれて残る文字・文。「〜から作者がわかる」「〜をまねて書く」▷〜鑑定◇「筆蹟」とも書く。 <1784> **書跡**[ショセキ] 筆跡。「〜の鑑定」◇「書蹟」とも書く。 **手跡**[シュセキ] 書き残したその人の文字。「故人の〜を公開する」◇「手蹟」とも書く。 **墨跡**[ボクセキ] 墨で書いた筆跡。「有名な書家の〜を掛け軸にする」◇「墨蹟」とも書く。 **水茎の跡**[みずくきの-あと] 筆跡。「〜も麗しい恩師からの手紙」◇「みずぐき」は「みずくき」ともいう。 **墨痕**[ボッコン] 墨の跡。「〜も鮮やかに漢詩を書く」 **遺墨**[イボク] 故人が書き残した筆跡、または、書。「〜を美術館に展示する」 * ●真筆・偽筆 **真筆**[シンピツ] その人が書いたと判断できる書や絵画。 **真跡**[シンセキ] その人が書いたと判断できる筆跡。◇「真蹟」とも書く。 **偽筆**[ギヒツ] 他人の書いたものに似せて書いた書や絵画。 # m 名詞の類:モノ ## ●遺品 **形見**[かたみ] その人が生前に持っていたものであるような、その人が(生前に意図的に)残した品。「父の〜」▷〜分け(故人の形見を、その家族や友人に分け与えること) **忘れ形見**[わすれ-がたみ] その人を忘れないための記念の品。「母の〜の鏡台」 **遺髪**[イハツ] 死者の形見の髪。 **遺品**[イヒン] 故人が残した品物。「戦死した息子の〜が両親のもとに送られてきた」 **遺物**[イブツ] 遺品。「亡き母の〜」 * ●遺産 → 7908富むk●いろいろな財産 * ●遺体・遺骨 → 0005死ぬk ## ●遺言 **遺言**[ユイゴン] 故人が死後の指示をするために生前に言ったり書いたりして残した言葉。「父の〜で、会社を継ぐことになった」 **遺言**[イゲン] 法律で、遺言のこと。 **遺志**[イシ] 故人が残した考えや意向。「告別式を行わないのが父の〜である」 **遺訓**[イクン] 故人が残した教訓。「父の〜を忠実に守る」 **遺命**[イメイ] 死者が、死に際に残した命令。「〜を守る」 * ●遺書 **遺書**[イショ] 故人が生前、自分の死後の事柄に関する考えを書き残したもの。「父の〜が見つかった」 **遺言状**[ユイゴンジョウ] 遺言を書き記した書状。「父の死後すぐに〜が明らかにされた」 **遺言書**[ユイゴンショ] 遺言を書き記した文書。「還暦を迎えたのを機に、〜を作成する」 * ●書き置き → 2201書くp●手紙 ## ●死後に残す文章・作品 **絶筆**[ゼッピツ] 故人が生涯の最後に残した書画や文章。「これが画家の〜となった作品だ」 **遺作**[イサク] 故人が残した未発表の作品。「この本が彼の〜になってしまった」 **遺稿**[イコウ] 故人が書き残した未発表の原稿。「夏目漱石の〜が発見された」 **遺筆**[イヒツ] 故人が書き残した未発表の文章や手紙。 **遺文**[イブン] 故人が生前に書き残した未発表の文章。「その作家の〜を整理する」 **遺著**[イチョ] 故人が残した著述で、死後出版されたもの。 * ●辞世 → 1908詠むk●さまざまな詩歌 * ●その他死後に残すもの **遺徳**[イトク] 故人が残した、故人をしのばせる徳。 **余徳**[ヨトク] 故人が残した徳。「〜を受ける」 **余光**[ヨコウ] 故人が残した、その人の恩恵。「親の〜でその地位を得た」 * ●遺業 → 4301果たすh●大きな功績となる事業 <1785> # 97 現れる・起きる(出現・生起) # 9700 現れる ## a 動詞の類 ### ●現れる **現れる**[あらわれる] 今まで見えなかったものが見えるようになる。「月が山の端から〜」「乱世に英雄が〜」「育ちのよさが態度に〜」◇「表れる」「顕れる」とも書く。言葉や感情などについていうときは「表れる」と表記することが多い。 **現ずる**[ゲンずる] 現れる。「奇跡が〜」◇「現じる」ともいう。 **立ち現れる**[たち-あらわれる] 突然はっきりと現れる。「目の前に〜妖怪」 **化身**[ケシン] 神仏などがその姿を変えて、この世に現れること。 **示現**[ジゲン] 仏教で、仏・菩薩がいろいろな形でこの世に現れること。「人間の姿に〜した仏」 **顕現**[ケンゲン] はっきりとした形をとって現れること。「神が地上に〜する」「欠陥が〜してきた」 **顕在**[ケンザイ] 目に見えるように現れて存在すること。「その兆候は、早くから〜していた」→潜在 **顕在化**[ケンザイカ] 顕在しはじめること。「矛盾が〜する」 **出る**[でる] (内にあったものが外へ移動して)見えるようになる。「月が雲間から〜」「酒を飲むと本音が〜」「新聞に名前が〜」「おばけが〜」 **出来る**[できる] 今までなかったものが現れる。「にきびが〜」 **立つ**[たつ] その場に、ある状態がはっきり見えたり聞こえたりするようになる。「泡が〜までかき回せ」「秋風が〜」「悪いうわさが立ったら困る」 **泡立つ**[あわ-だつ] 泡が立つ。「白く〜波」「泡立ったソーダ水」 **載る**[のる] 紙面に載せた状態になる。「自分の書いた記事が初めて新聞に載った」「捜索願いに名前が載った」 **載っかる**[のっかる] 載る。「ぼくの作文が新聞に載っかった」 **懸かる**[かかる] ①月が出て空の高い位置にくる。「中天に月が〜」②(渡したように)現れる。「雨上がりの空に虹がかかった」「掛かる」とも書く。 **昇る**[のぼる] 太陽や月が、空に上がってきて見えるようになる。「東の空に日が〜」「上る」とも書く。 **湧き起こる**[わき-おこる] 雲などが、勢いよく出てくる。「黒雲が〜り、ほどなく雨が降り出した」◇「湧き起こる」とも書く。 **湧き立つ**[わき-たつ] 雲や湯気、煙などが、内部や下のほうから勢いよく現れる。「谷間から〜霧」「むくむくと空に湧き立った入道雲は、夏の到来を告げていた」◇「湧き立つ」とも書く。 **湧き上がる**[わき-あがる] 湯気や霧、雲などが、下のほうから勢いよく現れる。「地面から〜水蒸気」「谷間から急に霧が湧き上がってきた」◇「湧き上がる」とも書く。 **現れ出る**[あらわれ-でる] 「出る」の強調表現。「表舞台に〜」 **躍り出る**[おどり-でる] ①ある場所に(突然)勢いよく現れる。「男はやぶの中から道に躍り出ると、刀を抜きはなった」「彼はこの作品の成功で、一躍、世界の表舞台に躍り出た」②他を抜き去って、よい位置や高い地位につく。「それまで下位グループにいたチームが、連勝につぐ連勝で、ついに首位に躍り出た」 **出現**[シュツゲン] 現れ出ること。「新しい事態が〜する」 **発現**[ハツゲン] 内部にある力などが外に出てくること。「本性が〜する」「薬の効力が〜する」 **現出**[ゲンシュツ] 実際に現れること。「いたましい光景が〜する」 **現前**[ゲンゼン] 目の前に現れること。「われわれが最もおそれていた事態が〜した」 **出来**[シュッタイ] 好ましくない事が次々と現れること。「難問が次から次へと〜する」◇「しゅつらい」の転。 * ●再び現れる **再現**[サイゲン] なくなったものが、再び現れること。「郷土資料館に〜した昔の町並み」 **再来**[サイライ] 再び現れること。「かつてのスペインのような黄金時代が〜することを夢見る」 * ●ある言葉や内容が現れる **新出**[シンシュツ] 新しく出ること。「〜する漢字を調べる」 **初出**[ショシュツ] ある言葉や内容などが、初めて現れること。「その記述が文献に〜するのは13世紀の中ごろである」「〜の漢字の読みを調べる」 **再出**[サイシュツ] 同じ内容のことが繰り返し出てくること。「この人物の名は次章で〜するが、その後には一切出てこない」 **重出**[チョウシュツ] 同じ内容のことが繰り返し出ること。「同じ表現が〜するのはよくない」◇「ちょうしゅつ」ともいう。 **百出**[ヒャクシュツ] いろいろなものが多数現れること。「意見が〜する」▷談論〜 **多出**[タシュツ] たくさん現れること。「誤字が〜する本」「化石が〜した場所」 **頻出**[ヒンシュツ] しきりに現れること。「試験に〜する問題」 * ●浮かぶ **浮かぶ**[うかぶ] 表面または外から見えるようなところに現れる。「彼女の目に涙が浮かんだ」「夜空に〜月」「青い空に白い雲が浮かんでいる」 **浮かび上がる**[うかび-あがる] 表面に現れてはっきりする。「捜査線上には事件の容疑者が〜」 <1786> **浮上**[フジョウ] 水中にあったものが水面に現れること。また、今まで注目を集めなかったものが注目を集めるようになること。「知事候補として彼の名が〜してきた」 **浮き出る**[うき-でる] 何かの表面に浮かんでいる(ように見える)状態である。「静脈が浮き出ている腕」「くっきりと浮き出て見える文字」 **浮き出す**[うき-だす] 表面に現れる。「湖面に〜山の影」「意識の底から浮き出してくる記憶」 * ●フェードインする **フェードイン** 映像がしだいに明るくなったり、音がしだいに大きくなったりして、はっきり見えたり聞こえたりしてくること。「一度暗くなった画面が〜して次の場面に切り替わった」⇔フェードアウト fade-in **溶明**[ヨウメイ] フェードイン。「主人公が眠りから覚めるシーンの〜が印象的である」⇔溶暗 * ●姿を現す **姿を現す**[すがたをあらわす] 人の見えるところに、物や他の人が現れる。「先頭のランナーが競技場に姿を現した」 **顔を出す**[かおをだす] あるところに(少しの間だけ)姿を現す。「今夜のパーティーにはいちおう顔を出しておきなさい」「お日様が雲の切れ目から顔を出した」 **御目見得**[おめみえ] 人や物が初めて現れること。「新製品が〜した」 **出没**[シュツボツ] 好ましくない存在がときどき出てくること。「この界隈には痴漢が〜する」 **具体化**[グタイカ] それまで考えのレベルであった物事が、はっきりとした形をとるようになること。「長年あたためてきた計画がようやく〜した」 * ●登場する **登場**[トウジョウ] はなばなしく現れること。「名探偵も〜しない、一風変わった推理小説」「新製品が〜する」▷〜人物 **登板**[トウバン] 野球で、その試合で投げる投手としてマウンドに立つこと。「ルーキーが〜するというので、注目の一戦となった」⇔降板 **登壇**[トウダン] 壇上に現れること。「講演者が〜すると盛んな拍手が起こった」⇔降壇 **デビュー** 初めて登場すること。「新人作家が次々と〜する」▷〜作・〜戦・〜曲7début * ●次々に現れる **続出**[ゾクシュツ] 続けざまに次々と出ること。「けが人が〜する」「深刻な不況で、倒産する会社が〜した」 **輩出**[ハイシュツ] 立派な人が次から次へと世に出ること。「すぐれた政治家が〜する土地」 * ●表面に現れる **表立つ**[おもて-だつ] 人目にそれとわかるようになる。「表立った動きを控える」 **表面化**[ヒョウメンカ] それまで内に潜んでいた(好ましくない)物事が、広く知られるようになること。「事件が〜する」「政党内部の対立が〜する」 **表沙汰になる**[おもてざたになる] 世間に公然と知られてしまう。「内部のいざこざが〜」◇「表沙汰」は「表向きで公になること」の意から、「事が〜と、国政が混乱することは明らかだ」 **明るみに出る**[あかるみに-でる] それまで知られていなかった(隠されていた)事実が広く知られるようになる。「視察という名目で公費が遊興に使われている実態が明るみに出た」 **顔に書いてある**[かおに-かいて-ある] 言わなくても表情からその気持ちがわかる。「彼の気持ちは〜ぜ」 **ばれる** 隠していたことや悪事が人に知られてしまう。「カンニングがばれた」 **知れる**[しれる] 他の人に知られるようになる。「こんなことが親に知れたら大変だ」 **見付かる**[みつかる] 隠れているのを見つけられてしまう。「敵に見つからないように前進する」「先生に見つかったらおこられるよ」「うまく隠れていたのに、鬼に見つかっちゃった」 **尻が割れる**[しりが-われる] 隠していたことがばれる。「そんなうそはすぐに〜」◇古い言い方。 **足が付く**[あしが-つく] 犯罪などのかげで動いていた人の手がかりがついたりする。「殺人現場に残された指紋から、犯人の足がついた」 **足が出る**[あしが-でる] 隠していたことが人々に知られてしまう。「ささいなことから〜」 **化けの皮が剥がれる**[ばけの-かわが-はがれる] いつわりの外見や性質が見せかけで、本当はよからぬ者であることがばれる。「紳士面をしているが、すぐに〜さ」◇「化けの皮」はいつわりの外見の意。 **鍍金が剥げる**[めっきが-はげる] 表面に貼りつけた飾りが落ちるように、性格や姿がうわべだけの見せかけだということが明らかになる。「ひかえめな女性だと思っていたのに、結婚したとたん、めっきが剥げた」◇「鍍金」は「滅金」とも書く。 **地が出る**[ジが-でる] 隠していた本当の性格が現れる。「猫をかぶっていても、いざというときには〜ものさ」 **地を出す**[ジを-だす] 隠していた本当の性格を現してしまう。「彼女はお酒を飲むとすぐに地を出してしまう」 **生地が出る**[きじが-でる] 隠していた、もともとの性格が現れる。「最初は取り繕っていても、慣れてくれば生地が出てくるものだよ」 **生地を出す**[きじを-だす] 取り繕わないで、もとの性格を現してしまう。「格好をつけずに、生地を出したほうがうまくいくこともある」 **地金が出る**[ジがねが-でる] めっきの下の金属が表に現れるように、隠していた本性が現れる。「すましていても、酔うとすぐに〜」 **地金を出す**[ジがねを-だす] めっきの下の金属が表に現れるように、隠していた本性を現してしまう。「あの女、そう簡単に〜ほどのまぬけでもないだろう」 **御里が知れる**[おさとが-しれる] 生まれや育ちのよしあしがわかる。「彼女は上品そうに見えるが、あの話し方では〜というものだ」◇「御里が出る」ともいう。 <1787> **馬脚を露す**[バキャクをあらわす] 取り繕っていた正体を現してしまう。「かっこいいことを言って、今は人気のある首相だが、いずれ馬脚をあらわすだろう」◇「馬脚を現す」とも書く。芝居で、馬の足に扮した役者の姿が現れる意から。 **尻尾を出す**[しっぽを-だす] 隠していた正体を現す。「今に〜からもう少し見ていよう」◇化けそこなったきつねやたぬきの様子から。 **襤褸が出る**[ボロが-でる] 取り繕っていた欠点や短所などが現れる。「あいつはそつなくやっているけれど、そのうち〜さ」 **襤褸を出す**[ボロを-だす] 取り繕っていた欠点や短所などを現してしまう。「あいつはもともと口が軽いんだから、すぐ〜に決まっている」 **漏れる**[もれる] 秘密などが他の人に知られてしまう。「機密情報が他社に〜」「入試問題が〜」◇「洩れる」とも書く。 **漏洩**[ロウエイ] 秘密などが漏れ出ること。「情報が〜した」「ろうせつ」の慣用読み。「漏泄」とも書く。 **発覚**[ハッカク] 隠していた悪事や秘密が表に現れてしまうこと。「汚職事件が〜する」▷問題 **暴露**[バクロ] 悪事や秘密など、知られると都合の悪いことを、明るみに出すこと。「不正が〜することをおそれて、書類を燃やしたに違いない」◇「曝露」とも書く。 **露見**[ロケン] 隠しておきたいことが人に知られてしまうこと。「旧悪が〜する」◇「露顕」とも書く。 **露呈**[ロテイ] 見せたくなくて隠していたことが、何かのきっかけであらわになってしまうこと。「内部抗争が〜する」 **露出**[ロシュツ] 隠されていたものが全部現れてしまうこと。「二の腕が〜する」 **裸出**[ラシュツ] 表面の土などがなくなり、下の部分がむきだしの状態になること。「土砂崩れによって〜した山肌」▷〜部 **出土**[シュツド] 考古学の資料となる遺物などが土の中から出てくること。「建築現場で大量の土器が〜した」▷〜品 **流露**[リュウロ] 気持ちなどが、自然に外に現れてしまうこと。「真情の〜した文章」 **発露**[ハツロ] 心の中にある思いが、意識的にではなく、態度や行動に現れること。「氏の一連の言動は、長年抱いてきた思いが〜したものであろう」「愛情の〜だったのか」 **煥発**[カンパツ] 他の人には見られないようなひらめきやきらめきが現れてくること。▷才気〜 **差す**[さす] 色や感じなどが表面に現れる。「顔に赤みが〜」「その出来事によって、明るいと思われていた将来に暗い影が差した」 **漂う**[ただよう] その人や場所に、ある感じや雰囲気などが現れている(と感じられる)。「その女性は端整な顔立ちで、どことなく気品が漂っていた」「うらぶれた雰囲気が〜街」 **滲み出る**[にじみ-でる] 言動や雰囲気などに、さりげなく自然に現れる。「彼の話には教養がにじみ出ている」「作者の人柄がにじみ出た作品」 **反映**[ハンエイ] ある物事の影響などが、具体的な形で他の物事に現れること。「歌には、その時代の世相や人々の思いが〜している」「県政に民意を〜させる」 **日の目を見る**[ひのめをみる] それまで知られていなかったり、よい評価を受けていなかったりしたものが、広く知られるようになったり、よい評価を受けるようになったりする。「こつこつと書き続けてきた努力が実り、彼の作品がようやく〜ことになった」 * ●気持ちが表情に現れる **零れる**[こぼれる] 感情などが、自然に表情や声に現れる。「彼が姿を見せた瞬間、彼女の顔に笑みがこぼれた」◇「溢れる」とも書く。 **漏れる**[もれる] 感情などが、自然に表情や声に現れる。「幼い子のかわいいしぐさに、思わず笑みが〜」「ためいきが〜」◇「洩れる」とも書く。 **晴れる**[はれる] 心の中の不安などがなくなり、晴れ晴れした状態になったり、それが表情に現れたりする。「その知らせを聞くと、彼の表情はぱっと晴れた」 **曇る**[くもる] 心配などのため、心が晴れ晴れとしない状態にな(り、それが表情に現れ)る。「その知らせを聞くと、彼は顔を曇らせた」「心が〜」「声が〜」 **陰る**[かげる] 悲しいことやつらいことなどのために、心が晴れ晴れしない状態になり、それが表情に現れ、暗い感じになる。「話が兄の事故のことに及ぶと、父の表情が陰った」◇「翳る」とも書く。 ## d 形容動詞の類 **表向き**[おもてむき] の 広く世間に知られる様子。「この話は〜にしないようにしてください」 **筒抜け**[つつぬけ] の 秘密が漏れて、全部他の人に伝わる様子。「こちらの情報が敵に〜なのは、われわれのなかにスパイがいるからだ」 **所載**[ショサイ] の ある書籍や雑誌などに載っている様子。「学会誌に〜の論文」 **所収**[ショシュウ] の ある全集や作品集などに収まっている様子。「『現代文学全集』第1巻〜の作品」 ## f 副詞の類 **ひょっこり** 思いがけなく人が現れる様子。「旧友と話をしていると、旧友が訪ねてきた」 **ぬっと** 思いがけなく、大きなものなどが急に現れる様子。「部屋の窓から兄貴が〜顔を出した」「大きな男が〜立ち上がった」◇「ぬうっと」ともいう。「ぬうっと」は「ぬっと」にくらべて、動きがゆっくりである語感がある。 **ぶくぶく** 泡が出る様子。「発酵したもろみが〜と泡を立てる」 **もくもく** 雲や煙が、勢いよく湧き上がる様子。「白い煙が〜と煙突から湧き上がってくる」 **むくむく** 雲や煙が盛り上がるように、勢いよく湧き上がる様子。「黒雲が驚くべきはやさで、〜と水平線から湧き上がってきた」 <1788> * ●のこと → 3303厚かましいf # h 名詞の類:コト・サマ ## ●現れること **現れ**[あらわれ] 現れること。「成績が上がったのは努力の〜である」◇「表れ」「顕れ」とも書く。 **出**[で] 出ること。「日の〜」「月の〜」←入り **和光同塵**[ワコウドウジン] 仏・菩薩が、人々を救うために、本来の姿を隠し、仮の姿で俗世に現れること。◇すぐれた才能を隠して俗世間に交わる意から。 **権化**[ゴンゲ] 仏・菩薩が、仮の姿をとってこの世に現れること。◇「権」は「仮」の意。 **権現**[ゴンゲン] 仏・菩薩が、衆生を救うために、仮の姿でこの世に現れること。特に、平安時代に始まり明治維新の神仏分離まで続いた本地垂迹説で、仏・菩薩が、仮に日本の神々に姿を変えて現れること。 **化身**[ケシン] 神仏などが、姿を変えてこの世に現れること。 * ●日の出 → 8909明けるh * ●兆候 → 9000始まるi●きざすこと ## ●気持ちが表情に現れた様子 **曇り**[くもり] 心配などのため、心が晴れ晴れしない状態になり、それが表情に現れた様子。「〜のない表情」 **陰り**[かげり] 悲しいことやつらいことなどのために、心が晴れ晴れしない状態になり、それが表情に現れた、暗い感じ。「〜を帯びた横顔」◇「翳り」とも書く。 **陰**[かげ] どこか暗い感じがする部分。「彼の顔には、どこかしら〜のある人だった」「翳」とも書く。 * ●表情 → 2203表すh●顔つき ## ●現象 **現象**[ゲンショウ] 人間の感覚で知覚できる、物事の様子や変化。「〜にとらわれて本質を見失うな」▷自然〜・社会〜・生理〜 **事象**[ジショウ] 現象。また、いろいろな現象。「自然界の〜を観察する」「経済的な〜を分析する」 **天文**[テンモン] 宇宙空間に起こるいろいろな現象。▷〜学・〜台・〜観測 **天象**[テンショウ] 天体の現象や空の様子。「〜を見て吉凶を占う」▷〜儀◇古い言い方。 # k 名詞の類:モノ ## ●素肌・素顔 **地肌**[ジはだ] 化粧や髪の毛などの下の肌。「〜にすり込むように養毛剤をぬる」「〜をケアする」◇「地膚」とも書く。おもに顔や頭の部分についていう。 **素肌**[す-はだ] 化粧をしていない、もとのままの肌や、衣服をつけていない肌。「〜によい石鹸」◇「素膚」とも書く。 **素顔**[すがお] 化粧や変装などをしていない顔。「〜のままがいい」「作家の素顔」のように、比喩的に、ありのままの姿や状態の意でも用いる。 **すっぴん** 女性の、化粧をしていない顔。「〜で人前にでる」 ## ●出来物 **出来物**[できもの] 皮膚の表面にできる、赤くはれているもの。「背中に大きな〜ができた」 **御出来**[お-でき] 「出来物」の丁寧な言い方。 **腫れ物**[はれもの] うみをもつなどして、皮膚がはれたもの。「〜を患う」 **ポリープ** 皮膚や粘膜の表面にできる、茎のようなものをもったはれ物。「胃に〜ができたので切除した」▷大腸〜・声帯〜◇「ポリプ」ともいう。polyp **吹き出物**[ふきでもの] 皮膚にできる小さな出来物。顔にできるものをいうことが多い。 **面皰**[ニキビ] 顔などにできる、小さな出来物。毛穴に皮脂が詰まるためにできる。▷〜面 **癤**[セツ] 黄色ブドウ球菌の感染によってできる、化膿性の皮膚の炎症。はれと痛みをともなう。 **面疔**[メンチョウ] 顔面、特に、口の周囲や鼻などにできる癤。「疔」は「癤」の俗字。 **癰**[ヨウ] 集まってできた癤。 * ●腫瘍 **腫瘍**[シュヨウ] 体の細胞の一部が、異常に増殖して大きくなったもの。◆増殖の勢いが強く、他に転移して致命的な害を及ぼすものを「悪性腫瘍」、増殖の勢いが弱く、他に転移しないものを「良性腫瘍」という。 **脳腫瘍**[ノウシュヨウ] 頭蓋骨の内側にできる腫瘍。 **嚢腫**[ノウシュ] 袋のような形状の腫瘍。▷卵巣〜 **癌腫**[ガンシュ] 皮膚の表面や、臓器の表面など、上皮組織にできる悪性腫瘍。 **癌**[ガン] 悪性腫瘍。特に、癌腫。▷〜細胞 **肉腫**[ニクシュ] 骨・筋肉・血管など、上皮組織以外の組織に発生する悪性腫瘍。 **骨肉腫**[コツニクシュ] 骨にできる肉腫。◇若い男性に多い。 **筋腫**[キンシュ] 筋肉にできる、多く良性の腫瘍。▷子宮〜 * ●しみ・そばかすなど **染み**[しみ] 皮膚にできる褐色の小さな斑点。「日焼けしたあとは〜に気をつけなくては」 **雀斑**[そばかす] おもに顔の皮膚にできる、粟粒くらいの茶褐色の斑点。「〜だらけの顔」 **黒子**[ほくろ] 皮膚にできる黒い小さい点のようなもの。「泣き〜」 **隈**[くま] 目のふちなどにできる、かげのような黒み。「徹夜をして、目の下に〜ができた顔」 **虹**[ニジ] 雨上がりの空や滝のしぶきの飛ぶあたりに現れる、水滴に光が当たってできる七色の円弧状の光の帯。「雨上がりの空に〜がかかる」「〜の架け橋」▷〜色 <1789> **レインボー** 「虹」の洋語的表現。▷〜カラー・〜ストライプ◇複合語の構成要素として用いられることが多い。rainbow # S 名詞の類:ヒト * ●この世に現れた神仏 → 3404信じるs●姿を変えた神仏 # u 名詞の類:トコロ ## ●地肌 **地肌**[ジはだ] 大地の草も木も生えていない表面。「山の地肌が見える」「火山弾で樹木が焼けて〜になった」◇「地膚」とも書く。 **山肌**[やまはだ] 山の地肌。「〜が削りとられて痛々しく見える」▷山腹⇔山裾 ## ●出所 **出所**[でどころ] 物事が出てきたもとのところ。「うわさの〜はたぶんあいつだろう」「やっと金の〜をがんとして言わないんだ」◇「出処」とも書く。 **出所**[でどこ] 「でどころ」の略で、より口語的な言い方。「いったい、その話の〜はどこなんだ」 **出所**[シュッショ] でどころ。「うわさの〜は今のところ不明」 **財源**[ザイゲン] 経済行為を始めるための資金のもと。「減税するのはいいが、代わりの〜はどこに求めるのか」 ## ●州 **州**[す] 川・海・湖などの水底に土砂が堆積し、水面に島のように現れたところ。◇「洲」とも書く。 **砂嘴**[サシ] 湾や入り江の口などに、鳥の嘴のように細長く突き出て、潮流などによって運ばれた砂や小石が堆積してできた州。 **砂州**[サス] 砂嘴が成長したもので、対岸の陸地や島などとつながるようになったもの。◇「砂洲」とも書く。京都府の天橋立などが有名。 **中州**[なかす] 川の中の州。◇「中洲」とも書く。 **三角州**[サンカクす] 川の流れによって運ばれた土砂が、河口付近に堆積してできた、三角形の低湿な土地。◇「三角洲」とも書く。 **デルタ** 「三角州」の洋語的表現。▷〜地帯・〜米◇もとは、古代ギリシャのナイル川の河口が、ギリシャ文字のデルタ(「Δ」)に形が似ていることから。delta # x 名詞の類:トキ ## ●登場する時 **出番**[でバン] 役者や勤め人などが登場すべき番。「次が私のだと思うと、どきどきする」「今回は私の出番はない」などのように、活躍する場面の意にも用いる。 **出所**[でどころ] 出るべきとき。「〜を間違える」◇「出処」とも書く。 **出所**[でどこ] 「でどころ」の略で、より口語的な言い方。「そろそろ俺の〜かな」 **出る幕**[でる-マク] 人が前に出て何かを言ったり(してやったり)する(べき)場面。「生意気なことを言うな。おまえなんかの〜じゃない」 # 9701 起きる ## a 動詞の類 ### ●起きる **起きる**[おきる] それまでなかった(困った)事態・現象などが現れる。「事故が〜」「貿易摩擦が〜」「小さな波が〜」 **起こる**[おこる] (予期できない)物事が現れる。「こんな劇的なことが〜とは思ってもいなかった」「どうもやる気が起こらないんだ」「風が〜」「〜べくして起こった事件」 **生起**[セイキ] ある物事が生じること。「このような差別が生起する背景には、根強い偏見がある」「私の心の内に、ある感情が〜した」 **巻き起こる**[まき-おこる] ある現象などを急に起こす。「新しい法案に関して論争が〜」「一陣の風が〜」◇「捲き起こる」とも書く。 **持ち上がる**[もち-あがる] 突然にあることが起きる。「兄に縁談が〜」 **降り掛かる**[ふり-かかる] 人に災難や不幸な物事が一方的に起きる。「いつどんな災難が〜かわからないご時世だ」 **突発**[トッパツ] 予想のできなかった事態が急に起こること。「静かな町に流血の惨事が〜した」▷〜事故・〜的・〜性発疹 **勃発**[ボッパツ] ある大きな事態が急激に起こること。「地域紛争が〜した」 **暴発**[ボウハツ] 事件が前触れなく起こること。「政情不安から各地で事件が〜する」 **激発**[ゲキハツ] 事件や感情などが激しく起こること。「労働争議が〜する」「感情が一度に〜する」 **偶発**[グウハツ] 物事が偶然に起こること。「この事故は機械の故障によって〜したもので、システム自体に問題はない」▷〜的・〜事件 **併発**[ヘイハツ] ふたつ以上の物事が同時に起こること。「小さな事故が〜した結果、システム全体が作動しなくなった」 * ●2回以上起きる **繰り返す**[くり-かえす] 同じ事態が2度(以上)起きる。「悪夢が繰り返さないよう祈る」「歴史は〜」 **続発**[ゾクハツ] 好ましくない事態が、続けざまに起きること。「猟奇事件が〜する」 **頻発**[ヒンパツ] 好ましくない事態がたびたび起きること。「医療事故が〜している」 **群発**[グンパツ] 同種のことが、ある期間に一時的に集中して起こること。「火山性の地震が〜する」▷〜地震 **連発**[レンパツ] 続いて起こること。「大きな事故が〜する」 **続出**[ゾクシュツ] 続けざまに次から次へと起きること。「大雨による洪水や土砂崩れの被害が〜している」 **頻発**[ヒンパツ] 同じようなことが相次いで起きること。「盗難が〜する」 **多発**[タハツ] 好ましくない事態が何度も続けて起きること。「事故の〜する交差点」「夏は食中毒が〜する」 **散発**[サンパツ] 好ましくない事態が時々起こること。「凶悪事件が〜する」▷〜的 <1790> **再発**[サイハツ] 好ましくない事態が、もう一度起きること。「癌が〜する」「猟奇事件が〜する」 **再燃**[サイネン] 消えていたように見えたものが再び盛んに起きること。「インフレが〜する」「2国間の紛争が〜する」「論争が〜する」「一度はあきらめた、音楽に対する情熱が〜した」 * ●重なる → 9002続くa●続いて起こる ### ●生まれる・生じる **生まれる**[うまれる] それまでなかったものが現れる。「台風が〜」「新しい国家が〜」「傑作が〜」 **生まれ出る**[うまれ-でる] 「生まれる」の強調表現。「この地方の独特な風土から生まれ出た文化」 **生じる**[しょうじる] (ちょっと困ったことなどが)現れる。「変化が〜」「問題が〜」「器械に狂いが〜」「差益が〜」◇「生ずる」ともいう。 **出る**[でる] それまでになかった現象などが新たに現れる。「やる気が〜」「風が出てきましたね」「熱が〜」 **出来る**[できる] ある物事や状況が生じる。「急用ができたので行けなくなった」 **誕生**[タンジョウ] ある物事が初めて生まれたりできたりすること。「新しい政府が〜した」 **生成**[セイセイ] ある物が生まれ出て形を成すこと。「神話が〜する過程」「火山がどのようにして〜するかを学ぶ」「ギリシャ精神の〜」 **再生**[サイセイ] 一度なくなった物事が、元のとおりになること。「とかげの尾が〜する」 **発する**[ハッする] それまでなかったことが現れる。「強い酒を飲み干すと、たちまち酔いが発した」「怒り心頭に〜」◇「発す」ともいう。 **発生**[ハッセイ] 今までなかった事柄・物事・思ったことなどが現れること。「台風が〜する」「事故が〜する」 **派生**[ハセイ] あるものから分かれて、その中のもともとのからはやや離れたものが生じること。「新たな問題が〜する」▷〜語 **発祥**[ハッショウ] 物事が初めて起こり始まること。「古代ギリシャで〜した哲学」「文明〜の地」 * ●芽生える → 9000始まるa●兆す ### ●湧く **湧く**[わく] 自然にある気持ちが起きる。「興味が〜」◇「涌く」とも書く。 **湧き出る**[わき-でる] 今まで見えなかったものが、何かの中から現れる。「涙が〜」「力が〜」◇「涌き出る」とも書く。 **湧き起こる**[わき-おこる] 興奮・喜び・怒りなどの感情が心の中に急に生まれ(それがなんらかの形になって現れ)る。「その言葉を聞いて、私の心の中には、怒りが湧き起こってきた」「演奏が終わると、客席から拍手喝采が湧き起こった」◇「湧き起こる」とも書く。 **湧き上がる**[わき-あがる] 興奮・喜び・怒りなどの感情が心の中に急に生まれ(て、なんらかの形になって現れ)る。「彼に対する激しい怒りが、心の底から湧き上がってきた」「人気選手のファインプレーに歓声が湧き上がった」◇「湧き上がる」とも書く。 **込み上げる**[こみ-あげる] 感情・涙などが湧き、あふれ出そうな状態になる。「優勝が決まった瞬間には現実感がなかったが、しばらくしてから喜びが込み上げてきた」「懐かしさが〜」「怒りが〜」 **滾る**[たぎる] 感情や意欲などが、激しく湧く。「ふつふつと闘志が〜」「熱い血が〜」 **差す**[さす] ある気持ちなどが(急に)起きる。「都会の暮らしに嫌気が差したといっても彼は仕事を辞めて離島に渡った」「眠気が〜」 **魔が差す**[まが-さす] ちょっとした気の迷いから、とんでもない考えや行いが起こる。「彼が万引きをするなんて、〜としか思えない」 * ●興る **興る**[おこる] 大きな事柄が、新しく現れて、勢いが盛んになる。「革命が〜」 **興隆**[コウリュウ] 物事が興り、勢いが盛んになって栄えること。「文化が〜する」 **興起**[コウキ] 物事が興り、勢いが盛んになり始めること。「武士が〜した時代」 **勃興**[ボッコウ] 団体・勢力などが、急に勢力が盛んになること。「その国に〜した産業」「資本主義の〜」▷〜期 **台頭**[タイトウ] それまでのものは勢力が弱まって、新しいものが勢力を増してくること。「民族主義が〜する」◇「擡頭」とも書く。 **頭を擡げる**[あたまをもたげる] それまで勢いがなかったり、押さえつけられていたりしたものが、勢いを得るなどして、その存在が目立つようになる。「反体制勢力が〜」「話を聞いているうちに、ある疑念が頭をもたげ始めた」 ## d 形容動詞の類 **偶発的**[グウハツテキ]な 予想もしないで物事が起こる様子。「〜な事故とはいえ、残念なことだ」 **突発的**[トッパツテキ]な 予想していなかった事態などが突然に起こる様子。「〜な事故にも対応できるようにする」 **散発的**[サンパツテキ]な 好ましくない事態が時々起こる様子。「政情が不安定なA国では、各地で両派の〜な武力衝突が続いている」「この付近では〜に中規模の地震が発生している」 **規則的**[キソクテキ]な ある法則・規則に従っているかのように)、繰り返して起きる様子。「分娩時の陣痛は子宮の〜な収縮によって起きる」 **周期的**[シュウキテキ]な 一定の期間をおいて、同じことが繰り返し起きる様子。「専門家の話によると、この地域では百数十年ごとに、〜に大地震が発生しているそうだ」 **定期的**[テイキテキ]な 一定の期間をおいて、同じことが繰り返し起きる様子。「〜な旱魃に苦しむ地域」 **新興**[シンコウ] の 新しく勢いが盛んになった物事である様子。「〜の国々」▷〜宗教・〜勢力・〜国・〜工業国・〜住宅地 ## f 副詞の類 **自然に**[シゼンに] そうなるのが当然であるかのようにしてそうなる様子。「この程度の傷だったら、ほうっておいても〜に治る」「気分がよくて〜と鼻歌が出てくる」 <1791> **自ずから**[おのずから] 自然にそうなったり、当然のことながらそうであったりする様子。「いろいろな条件を考えあわせてゆけば、進むべき道は〜決まってくる」「読書百遍義(意)〜見る(通ず)」「いくらがんばったところで、個人の力には〜限界がある」◇文章語的。 **自と**[おのずと] 「おのずから」のかたい言い方。「目標を見失わずに努力していれば、道は〜開けてくる」「誠意をもって対応してゆけば、信頼は〜生まれる」「援助といっても〜限界がある」 **独りでに**[ひとりでに] 外からの力や働きかけがなくてそうなる様子。「〜ドアのロックが外れるなんて信じられない」「それを思い出すと、彼女の顔には〜笑みがこぼれた」◇具体的なことについて用いられることが多い。 **自動的に**[ジドウテキに] 他からの力や影響にかかわりなしに、ある事柄や状態が起こったり、あることにしたがって動く様子。「一定時間が経つと〜電源が切れます」「免許証は手続きをしないかぎり、〜更新されることはない」◇「電源の自動的なオフ」のように、形容動詞的に用いることもある。 **勢い**[イキオイ] 当然のこととして、自然にそうなる様子。「先輩の誘いを断るわけにもいかず、〜慎重になる」 **むくむく** ある考えや感情が湧き起こり、ふくらんでいく様子。「彼の胸の中に、あるよからぬ考えが〜と頭をもたげてきた」 **沸沸**[フツフツ] おさえがたい怒りが、抑えがたく湧き起こる様子。「自分の保身しか考えない役人の言動に、怒りが〜と湧いてきた」 * ●交通事故など **交通事故**[コウツウジコ] 自動車にひかれたり、自動車どうしが衝突したりする、道路上での事故。「〜による死傷者」「〜が多発するカーブ」 **人身事故**[ジンシンジコ] 人が死んだりけがをしたりする事故。「酒を飲んで〜を起こした。責任は重い」 **自損事故**[ジソンジコ] 自分の過失から、自分がけがをしたり損害を受けたりする事故。▷〜保険 * ●起こり → 9000始まるi●始まりのもと * ●ブーム → 7911はやるh●ブーム # k 名詞の類:モノ ## ●産物 **産物**[サンブツ] ある物事の結果として生みだされたりしたもの。「この決定は妥協の〜である」「この愛らしくも奇妙なキャラクターは、作者の想像力の〜である」 **副産物**[フクサンブツ] ある物事が行われるのに付随して生じる物事。「この大量のゴミは、豊かな消費生活の〜である」 # u 名詞の類:トコロ ## ●事件や事故が起こった場所 **現場**[ゲンば] 事件や事故などが起こった場所。「〜から中継でお伝えします」「一連の公金横領事件の〜となった地方都市」▷〜検証・犯行〜・事故〜 **現場**[ゲンジョウ] げんば。「〜に向かう」◇警察や消防などで用いられる。 **現地**[ゲンチ] 事件や事故などが起こった土地。「〜に飛んで取材する」「〜からのレポート」 **舞台**[ブタイ] だれかが活躍したり、何かが行われたりする場所。「世界を〜に暗躍する諜報部員」「ここがあの有名な小説の〜になったところだ」「一連の事件の〜となった銀行」 # 9702 現す ## a 動詞の類 ### ●現す **現す**[あらわす] 今まで見えなかったものを見えるようにする。「正体を〜」「姿を〜」「頭角を〜」◇「表す」「顕す」とも書く。 **現ずる**[ゲンずる] 姿などを現す。「この世に姿を現じた仏」◇「現じる」ともいう。 **出す**[だす] (内にあるものを外へ移動させて)見えるようにする。「いたずらが見つかって、思わず舌を出した」 **剥き出す**[むき-だす] 隠さずに、あらわに出す。「彼は、骨をむき出した鶏肉を手にした」 **曝け出す**[さらけ-だす] 見せたくないことなどを隠さずにすべて見せる。「試合で、チームの弱点をさらけ出した」「手の内を〜」 **炙り出す**[あぶり-だす] いったん薬品を塗って見えないようにした文字や絵を、火にあぶって浮かび上がらせる。「古い地図を火にかざして、宝の隠し場所を〜」◇「焙り出す」とも書く。「犯人をあぶり出す」のように隠れていたことを明らかにすることにもいう。 <1792> # 現す9702a 「焙り出す」とも書く。「犯人をあぶり出す」のように隠れていたことを明らかにすることにもいう。 **立[た]てる** ▷その場に、ある状態がはっきり見えたり聞いたりするようにする。「よくかき混ぜて泡を〜」「トラックが土ぼこりを立てて走っていく」「おい君、変なうわさを立てないでくれよ」 **蹴[け]立[た]てる** ▷蹴ったように後方に波や煙を立てて進む。「モーターボートが波を蹴立てる」 **呈[テイ]する** ▷ある様相を現す。「活況を〜」◇「呈す」ともいう。 **露[ロ]呈[テイ]する** ▷見せたくなくて隠していたことを、何かのきっかけであらわにしてしまうこと。「政治の構造的な腐敗を〜した事件」 **露[ロ]出[シュツ]** ▷隠さずに外に見せること。「肌を〜した大胆なドレス」 **発[ハツ]現[ゲン]する** ▷内部にある力などを、外に現すこと。「多様な機能を〜する可能性をもった物質」 **顕[ケン]現[ゲン]** ▷はっきりとした形で現すこと。「人は神の意思を〜するために生きるべき存在である、と彼は言った」 **現[ゲン]出[シュツ]する** ▷実際に現すこと。「淡い光と前衛的な音楽が、幻想的な空間を〜している」 **反[ハン]映[エイ]する** ▷ある物事の影響などを、具体的な形で他の物事に現すこと。「暗い世相を〜した事件」「地域住民の意向を〜した都市整備計画」 ### ●示現する→2100示すa●示す ### ●具体化する **具[グ]体[タイ]化[カ]する** ▷計画など、それまで考えのレベルであった物事を、はっきりとした形にすること。「このプランを〜するためには巨額の資金が必要である」 **具[グ]現[ゲン]する** ▷具体的に現すこと。「夢を〜することができた人は幸せである」 **具[グ]現[ゲン]化[カ]する** ▷夢や理念などを、具体的な形にすること。「具体的なプランがないのに、どうして理念を〜することなどできようか」 **体[タイ]現[ゲン]する** ▷抽象的なことがらを具体的に形のあるものとして現すこと。「美の哲学を〜した作品」 ### ●再現する **再[サイ]現[ゲン]する** ▷一度見えなくなったり、なくなったりしたものを、再び現すこと。「名場面を〜する」「江戸の町並みを〜する」▷〜ドラマ **再[サイ]生[セイ]する** ▷ビデオテープや録音用のテープなどに記録した映像や音を、機械を使って現すこと。「この映像をパソコンで〜するためには、特定のソフトが必要です」▷〜画像・〜ボタン **リプレー** ▷(部分的に、繰り返し)再生すること。「今のシーンをもう一度〜してみよう」▶replay **復[フク]元[ゲン]する** ▷形をとどめなくなったものを作り直して、もとの姿・状態を再現すること。「古代の住居を〜して、一般に公開する」▷〜図◇「復原」とも書く。 **復[フク]顔[ガン]する** ▷死体の身元を知るために、頭蓋骨に粘土で肉づけをするなどして顔を復元すること。「〜した像から作られた似顔絵」▷〜術 ### ●浮かべる **浮[う]かべる** ▷表面または外から見えるようなところに現す。「目に涙を〜」「口元に笑いを〜」「憮然とした表情を〜」 **漂[ただよ]わす** ▷その人や場所が、ある感じや雰囲気を現している(と感じられる)。「妖しい魅力を〜美女」 **漂[ただよ]わせる** ▷「漂わす」のやや文学的な言い方。「彼は一瞬、微笑ともつかないものを口元に漂わせたが、またもとの表情に戻った」「重厚な雰囲気を〜建築物」 ### ●フェードインする **フェードイン** ▷映像をしだいに明るくしたり、音をしだいに大きくしたりして、はっきり見えたり聞こえたりしてくるようにすること。「冒頭は真っ暗な画面にして、それを〜したほうが効果的だ」→フェードアウト▶fade-in **溶[ヨウ]明[メイ]** ▷映像表現で、フェードイン。「〜によって黎明期を表現する」⇔溶暗 ### ●気持ちを表情に現す **漏[も]らす** ▷感情などを、自然に表情や声に現す。「子供たちのやりとりを聞いて、思わず笑みを漏らした」「ためいきを〜」◇「洩らす」とも書く。 **零[こぼ]す** ▷感情などを、自然に表情に現す。「久しぶりに帰宅した船乗りは、子供を見るなり思わず笑みをこぼした」◇「溢す」とも書く。 **湛[たた]える** ▷表情に、感情などをいっぱいに浮かべる。「少年は父親の姿を見つけると、満面に笑みをたたえて駆け寄った」「恐怖をたたえた目」 **曇[くも]らす** ▷表情や声を暗い感じにする。「不安げに声を〜」 **曇[くも]らせる** ▷「曇らす」の強調表現。「その知らせに、彼女は急に顔を曇らせた」 ### ●発揮する **発[ハッ]揮[キ]する** ▷自分の特性や能力を思う存分現すこと。「実力を〜する」▷本領〜 **腕[うで]を振[ふ]るう** ▷持てる力を十分に発揮する。「ぜひ、情報処理の専門家である君に腕を振るってもらいたい」◇「腕を揮う」とも書く。 **蘊[ウン]蓄[チク]を傾[かたむ]ける** ▷技芸や学問などについてのたくわえた深い知識を、述べるなどして十分に発揮する。「映画の話になると、彼はその歴史について、熱心に蘊蓄を傾けた」◇「蘊蓄」は「薀蓄」とも書く。 ### ●暴く **暴[あば]く** ▷人が意識して隠しておこうとする悪いことなどを探り出して(正義の立場で)公表する。「不正を〜」◇「発く」とも書く。 **明[あか]るみに出[だ]す** ▷隠されていた事実などをすっかり暴く。「贈収賄事件の全貌を〜」 **曝[さら]す** ▷隠されている悪いことなどを、ことさらに暴く。「高級官僚の恥部を〜」 **暴[バク]露[ロ]する** ▷知られると都合の悪い悪事や秘密を明るみに出すこと。「汚職を〜する」「誰だって自分の無知を〜するようなことはいやだ」「本音を〜する」▷〜記事◇「曝露」とも書く。 <1793> **素っ破抜く**[すっぱ-ぬく] 隠されている他人の秘密などを暴露する。「週刊誌が、政治家のスキャンダルをすっぱ抜いた」◇ふつう仮名で書く。「素っ破」はあて字。「すっぱ」は戦国時代の忍者の意。 **告発**[コクハツ] 不正や悪事を世間に知らせること。「有力な代議士の元秘書が、週刊誌上で、過去の収賄の事実を〜した」▷内部〜 **摘発**[テキハツ] 法律に触れるような不正なことを見つけ出し、世間に知らせること。「国税局は、3億円を脱税したとしてA社を〜した」 **白日の下に晒す**[ハクジツの-もとに-さらす] 隠されていた好ましくないことや不正などを、世間に公表する。「この事件により、政界と財界の癒着が白日の下にさらされた」◇「白日」は照り輝く太陽の意。 **化けの皮を剥がす**[ばけの-かわを-はがす] その人の好ましい姿や性質が見せかけで、本当はよからぬ者であることを暴く。「あのめぎつねめ、今に化けの皮をはがしてやる」◇「化けの皮を剝ぐ」ともいう。 **抉る**[えぐる] 不正や社会的な問題、物事の真実などを追及して明らかにする。「問題の本質を鋭くえぐった必読のレポート」 **抉り出す**[えぐり-だす] 隠された悪などを暴き出す。「人間の心の闇をえぐり出した、衝撃の長編小説」 **剔抉**[テッケツ] 悪事・不正などを暴き出したり、問題の核心をえぐり出したりすること。「巨悪を〜する」「現代社会の病根を〜する」 **摘出**[テキシュツ] 問題の核心などをえぐり出すこと。「この問題の本質を〜する必要がある」◇「剔出」とも書く。 * ●ばらす → 1915ばらすa●他人の秘密などを言う * ●さらす → 2100示すa●示す * ●公にする → 2100示すa●公開する ## C 形容詞の類 * ●身も蓋もない → 1910言い切るc ## d 形容動詞の類 **露**[あらわ]な ふつうなら外に現したり現れたりしないものを、隠さずに外に現したり現れたりする様子。「肩も〜なドレス姿」「肌を〜に出す」「〜な嫌悪の表情」「感情を〜にする」◇「顕」とも書く。 **剥き出し**[むき-だし] の 覆ったり隠したりするものを(が)、隠さなかったり隠れていなかったりして、あらわにしたりなったりしている様子。「〜の脚」「鉄骨が〜になった古いビル」「〜の敵意」「怒りを〜にする」「派閥の論理〜の言動」 **露骨**[ロコツ]な 遠慮や気兼ねなしに、あからさまにする態度・表現・感情などをあらわにする様子。「〜ないやがらせをされる」「〜な表現」「私がそう言うと、彼女は〜にいやな顔をした」 **丸出し**[まる-だし] の 隠そうとせず、あるいはなりゆきですっかり表に出したり出でしまったりする様子。「お国なまり〜のしゃべり方に味がある」「ばか〜の受け答え」「お尻が〜になる」 **赤裸々**[セキララ] の 実情などを包み隠さず、すっかりあらわにする様子。「事件の真相を〜に語る」 **赤裸裸**[セキララ] の 「赤裸」の強調形で、より口語的。一般的な言い方。「彼女の〜な告白に、私は大きなショックを受けた」「華やかな世界の実態を〜に描いたノンフィクション」 **総捲り**[そうまくり] の すべてをあらわにすること。「週刊誌は芸能界の〜特集をしようとねらっている」 **あからさま**な 少しも隠すところや遠慮がなく、はっきりと現す様子。「あんなに〜な態度をとったら、誰だって君が彼を嫌っていることがわかる」「そこまで〜に悪く言わなくてもいいじゃないか」 **明け透け**[あけ-すけ]な (配慮に欠けると思われるほど)少しも隠すところや遠慮がなく、思ったとおりに現す様子。「親しくもない人に、あんまり〜なものの言い方はよしなさい」 **開けっ放し**[あけっ-ぴろげ]な 俗少しも飾ったり隠したりしない様子。「あいつは〜な性格だから、そんな隠し事はできないよ」 **開放的**[カイホウテキ]な 隠し立てしないこと。「〜な家庭で育った彼は、当然のことながら〜な性格の持ち主である」 **オープン**な 「開放的」の洋語的表現。「〜な雰囲気をつくらないと、組織はうまく機能しない」「決定に至るまでの過程を、もっと〜にすべきである」open **ざっくばらん**な 隠しごとをせず、あけすけで飾らない様子。「〜な態度」「〜になんでも話せる人」 **大っぴら**[おおっぴら]に ①隠したり、他人の目を気にしたりしない様子。「20歳になれば〜に酒を飲むことができる」「〜な勧誘活動は控える」「〜な議論」②隠していたことなどが、世間に知られるようになる様子。「言うことを聞かなければ、おまえの不正を〜にするぞ」 **手放し**[て-ばなし] の ためらったり、気兼ねしたりせずに、気持ちを包み隠さずに表に出す様子。「両親の〜の喜びようを見て、本当によかったと思った」「作品の出来は素晴らしく、辛口の評論家も〜でほめた」「彼の提案はよいと思うが、〜で賛成することはできない」 **公然**[コウゼン]と 本来ならはばかるべきことが、おおやけになること。「〜の秘密」「〜の党批判」「〜と不正が行われる異常さ」「それは〜の秘密だ」 * ●裸の → 6013脱ぐd ## f 副詞の類 **表立って**[おもて-だって] 隠さずに、公然と現して、物事を行う様子。「〜とやかく言うべき筋合いのものではない」 **表面立って**[ヒョウメン-だって] 表立って。「その意見に〜異議を唱える人はいなかった」◇「表立って」のほうが一般的。 # 9703 起こす ## a 動詞の類 ### ●起こす **起こす**[おこす] それまでになかった(困った)事態・現象などが現れるようにする。「二度と悲惨な戦争を起こしてはならない」「事故を〜」 <1794> 「強い風が波を〜」「訴訟を〜」 **引き起こす**[ひき-おこす] 好ましくない出来事や状態を起こす。「首都圏への人口の集中が、さまざまな問題を引き起こしている」「混乱を〜」◇「惹き起こす」とも書く。 **惹起**[ジャッキ] ある出来事や状態を起こすこと。「政府の経済政策が、大きな環境問題を〜した」 **巻き起こす**[まき-おこす] ある現象などを急に起こす。「過激な性描写が一大センセーションを巻き起こした問題作」「首相の発言は、大きな論争を巻き起こした」「通過した列車が巻き起こした風が、彼女の髪を乱した」 **呼び起こす**[よび-おこす] 何かがきっかけとなって、それを起こす。「その作品は、人々の胸に深い感動を呼び起こした」 **呼び覚ます**[よび-さます] すっかり忘れていたことや気持ちなどをよみがえらせる。「その若者のひたむきに努力する姿は、私の、忘れかけていた気持ちを呼び覚ましてくれた」 **喚起**[カンキ] 注意や自覚などを促したり呼び起こしたりすること。「気をつけるよう、子供たちの注意を〜する」「国際世論を〜する」「需要を〜する」 **併発**[ヘイハツ] ふたつ以上の物事を同時に起こすこと。「エンジンとサスペンションのトラブルを〜してリタイアしたマシン」 * ●誘う **誘う**[さそう] ある感情・状態や状況を起こすように働きかける。「涙を〜切ない恋物語」「感動を〜ラストシーン」「彼の、ふだん見せたこともないしゃちほこばった様子が、仲間の笑いを誘った」「ぽかぽかとした陽気が眠気を〜」 **誘う**[いざなう] 誘う。「寄せては返す波の音が子守歌のように眠りへと〜」 **誘起**[ユウキ] ある反応や現象を起こすようにすること。「ホルモン剤を投与して、牛の排卵を〜する」 **誘発**[ユウハツ] それがきっかけとなって、ほかの(主として悪い)ことがらを引き起こすこと。「タバコの火がガス爆発を〜して、大惨事になった」▷排卵〜剤 **触発**[ショクハツ] ある刺激が、その人を、次の行動を起こすようにさせること。「その受賞に〜されて研究を再開した」◇多く「触発される」の形で用いる。 * ●あるものを生じさせる **起爆**[キバク] 火薬が爆発を起こすようにすること。 * ●起電する → 6800作るb●具体的な物を作る * ●もたらす **齎す**[もたらす] 何かが原因となって、ある状態などを生じさせる。「その台風は、各地に甚大な被害をもたらした」「この新しい制度が、市民生活にどのような影響を〜かは、まだわからない」 **及ぼす**[およぼす] 何かが原因となって、影響を与えて、ある状態を生じさせる。「テレビゲームのやりすぎは子供に悪影響を〜」「この噴火は、周辺各地に大きな被害を及ぼした」「好ましい効果を〜」 **来す**[きたす] 結果として悪い状態を生じさせる。「体に変調を〜」「破局を〜」 **呼ぶ**[よぶ] ある物事の影響で、関連した物事を生じさせる。「その事件は意外な波紋を呼んだ」「うわさがうわさを〜」 **招く**[まねく] そのことが原因となって不都合な事態を生じさせる。「乱開発が自然破壊を招いた」「その言い方は誤解を招きやすい」 **招来**[ショウライ] あることをした結果や影響として、ある事態を生じさせること。「インフレを〜した政策」「そのように奉仕してこそ、幸福が〜される」 * ●醸す **醸す**[かもす] ある状態や雰囲気を(徐々に)生じさせる。「いかにも古都らしい雰囲気を醸している」◇文章語的。 **醸し出す**[かもし-だす] ある状態や雰囲気を自然に生じさせる。「なごやかな雰囲気を〜」 **醸成**[ジョウセイ] ある機運・情勢などを醸すこと。「両国のあいだには、対話の機運が〜されつつある」「この事件は、国民の政治に対する不信感を〜した」 * ●生む **生む**[うむ] 今までなかったものを生じさせる。「利益を〜」「傑作を〜」 **生み出す**[うみ-だす] ある過程を経て生む。「新しいデザインを生み出した秘密をさぐる」 **生成**[セイセイ] ある物事を生じさせて形を成させること。「宇宙を〜するもの」 * ●興す **興す**[おこす] 大きなことがらを新しく生じさせたり勢いのある状態にしたりする。「国を〜」「町の経済を活性化するために、新たに産業を〜」 **建設**[ケンセツ] 国や社会、学問などを興すこと。「独裁国家を〜する」「新しい学問を〜する」 **建国**[ケンコク] 新たに国を興すこと。「チンギス=ハンがモンゴル帝国を〜したのは1206年である」「〜200年祭」▷〜記念日 * ●事業などを興す → 9003始めるa●事業・業務などを始める * ●復興する → 6700直すa●復旧・復興 # h 名詞の類:コト・サマ ## ●興すこと **興業**[コウギョウ] 事業や産業を新たに興すこと。▷殖産〜 **起業**[キギョウ] 新しく事業を起こすこと。▷〜家 **立国**[リッコク] ①建国。「〜の精神」②ある方針や産業などによって、国の勢いを盛んにすること。▷技術〜・工業〜・観光〜 **興国**[コウコク] ①「建国」の古い言い方。②国の勢いを盛んにすること。⇔亡国 # S 名詞の類:ヒト **起業家**[キギョウカ] 新しく事業を起こす人。「戦後、多くの〜が現れた」 <1795> # 98 ない・なくなる(不在・消滅) # 9800 ない ## a 動詞の類 **欠く**[かく] あるべきもの・必要なものを、本来あるべきところに持っていない状態にある。「あの人は常識というものを欠いている」「どの作品も水準には達しているが、これだという決め手を欠いていた」「礼儀を〜態度」「画竜点睛を〜」◇「闕く」とも書く。 * ●無しにする **無しにする**[なしに-する] あることをやめるなどして、それ以後は存在しないようにする。「税金の無駄遣いはなしにしてもらいたいものだ」「この話はなしにしよう」 **無かった事にする**[なかった-ことに-する] (個人的な事情で)約束・通達などの決まった事柄を、もともと存在しないのと同じ状態にする。「先日申し上げた融資の件はなかったことにしていただけませんでしょうか」「交通違反をもみ消して〜」 **取り消す**[とり-けす] いったん言ったり認めたりしたことをなかったことにする。「注文を〜」「そう簡単に約束を取り消されては困る」 **取り下げる**[とり-さげる] いったん申し出た願いや訴えなどをなかったことにする。「圧力をかけられて、訴訟を〜ことにした」「上告を〜」 **破約**[ハヤク] 契約を取り消すこと。「契約を〜する」 **解約**[カイヤク] 契約を取り消すこと。「定期預金の90%までの金額を貸し出しますので、定期を〜する必要はありません」「商品の購入申し込みをしても、一定期間内だったらクーリングオフという制度によって〜できる」◇物品やサービスを購入するという契約や、定期預貯金・保険について使うことが多い。 **キャンセル**[キャンセルする] 予約や約束を取り消すこと。「海外旅行の申し込みをしたんだけど、忙しくてとうとう〜したわ」「友達との約束を〜する」▷〜待ち・〜料 cancel **どたキャン**[どたキャンする] 俗直前になって、予約や約束を取り消すこと。「〜されると、代わりのお客さんを探すのはまず不可能なので、非常に困ります」「あいつは飲みにいこうと約束しても〜ばかりするから、もう誘わないよ」◇「どたんばで(の)キャンセル」の略。 **解消**[カイショウ] 契約や約束によって成立していた関係を取り消すこと。「同盟を〜する」▷婚約〜 **破棄**[ハキ] 条約・契約・約束など、すでに決まっていたことを取り消すこと。「婚約を〜する」▷契約〜◇「破毀」とも書く。 **撤回**[テッカイ] 一度、言ったり発表したりした発言・意見などを取り消すこと。「要求を〜する」「今の発言は聞き捨てならない。〜してもらおう」 **白紙に戻す**[ハクシに-もどす] すでに決まった計画・約束などをなかったことにする。「開発計画は〜ことにした」 **御破算にする**[ごわさんに-する] (そろばんで、珠を払って)計算の途中や結果を零の状態に戻すことから)今まで話し合ってきたことを白紙に戻す。「景気が上向いてきたので、A社との提携話は〜」◇「ごわさんにする」ともいう。 **水に流す**[みずに-ながす] 過去のいきさつや恨みなどをなかったことにする。「今までのことは水に流そうじゃないか」「昔のことはさっぱりと水に流してやり直そうじゃないか」 **ちゃらにする**] 貸し借りなどを帳消しにして、差し引きゼロにしたり、約束などをなかったことにする。「今度の飲み代はおれが払うから、先日立て替えてもらった分はちゃらにしてね」 * ●やめる → 4700やめるa●やめる ## C 形容詞の類 ### ●ない **無い**[ない] ある物事について、それが存在しているととらえることが不可能であったり、不必要であったりする様子。「箱の中には何もなかった」「あること〜こと、勝手に言いふらすな」「熱は〜から心配しなくていい」「問題は何も〜」「太ってしまって着られる服がなくなった」→ある◇「ない」のていねいな形は「ありません」、さらにていねいな形は「ございません」となる。人があるところに存在しない場合は「いない」を用いる。ただし、死亡していて存在しない場合には、「今、あの人がないのが惜しまれる」のように「ない」と用い、ふつう「亡い」と書く。なお、「今は亡い人」と同じ意味で「今は亡き人」というが、「亡き」は「亡い」にくらべてかたい言い方である。 **居ない**[いない] 人が、いつもいるべきであったり、いつもいると思っていたりする場所に存在していることが確認できない様子。「さっきまで隣の部屋にいたんだけど、今は〜ようだ」「親がちょっと目を離したすきに、公園で遊んでいた子供がいなくなって大騒ぎになった」「この辞書に感心しない人は〜と思う」「〜人の悪口を言ってはいけない」⇔いる **影も形も無い**[かげも-かたちも-ない] そこにあったはずのものがなくなって、あるいは人がいなくなって、その姿がまったく見えない様子。「あんなにたくさんあった料理が〜」「ついさっきまで騒いでいた連中は、通報で駆けつけた警官が来たときには、影も形もなかった」 **跡形も無い**[あとかたも-ない] それまで存在していたものがなくなって、それを思わせる証拠となるものがまったく残っていない様子。「台所の野菜はねずみに食い荒らされて跡形もなかった」「さきほどまでの楽しげな表情は跡形もなく消えていた」 **空しい**[むなしい] 何かの中に実質的なところが何もない(意義や効果が感じられない)様子。「来賓の挨拶は美辞麗句に終始した〜ものだった」「その日一日、心はむなしかった」◇「虚しい」とも書く。 **寒寒しい**[さむざむしい] あるべきものがなかったり、少なかったりして、好ましくないと感じられる様子。「コンクリートの床に机が一つだけの〜部屋」◇「その男の、正論ではあるが思い遣りのない発言に、寒々しい気持ちになった」のように「気持ちや気分が満たされるところがなく、沈んだいやなものである様子」という意味で用いることもある。 <1796> * ●寂しい → 0903寂しいc * ●甲斐がない → 5405役立つc●効果が現れない様子 ### ●はかない **果無い**[はか-ない] 効果がない、あるいは実現する可能性がないと感じられる様子。「シャボン玉のようにはかなく消えた夢」「その人とのことは一夜限りの〜恋とあきらめた」◇「儚い」「果敢無い」とも書く。 * ●あえない → 9603足りるc●足りない様子 ### ●ありえない **有り得ない**[あり-えない] その物事の存在・成立の可能性がない様子。「時間が逆戻りするなんて絶対〜」「それは〜話じゃなさそうだ」 **考えられない**[かんがえ-られない] その物事の存在・成立を(主観的に)考えることができない様子。「これ以上の案は〜」「あの人に嫌われるなんて、とても〜よ」 * ●不可能な → 1812できるd●可能でない様子 ## d 形容動詞の類 ### ●まったくない様子 **皆無**[カイム] の まったくない様子。「成功の可能性は〜だ」 **絶無**[ゼツム] の 絶えて、まったくない様子。「原始社会で戦争が〜だったという説」 **ゼロ**[ゼロ] の 数量や価値などがまったくない様子。「わが社が落札する可能性は〜だ」「社長の指導力は〜だ」zéro ### ●すっかりない様子 **丸裸**[まるはだか] の 有用なものがすっかりなくなって、本体に何も残っていない様子。「伐採されて〜だった山にいろいろな樹木が植えられた」「火事で何もかも焼けて〜になった」 **丸坊主**[まるボウズ] の 山の木がすっかりなくなったり、樹木の葉がすっかりなくなったりして、山や木の表面がむきだしで何もない状態である様子。「山火事で〜になった山」「虫に食われたせいで、どの木も〜だ」 ### ●特定のものがない様子 **無形**[ムケイ] の 目に見える形がない様子。▷有形・〜文化財(伝統的な芸能や芸術など、無形の文化的所産で価値の高いもの)⇔有形 **無体**[ムタイ] の 見たり触れたりできる具体的な形がない様子。▷〜物・〜財産◇「無代」「無台」とも書く。 **無根**[ムコン] の 根拠とする事実のない様子。▷〜のうわさ・〜のデマ **無毒**[ムドク] の 毒がない様子。「これは〜ですからご安心ください」 **無味**[ムミ] の 味がない様子。「透明で〜の温泉」 **無臭**[ムシュウ] の 物質について、においがない様子。「ラベルには人体に〜と書いてある」 **種無し**[たね-なし] の 果実に種子がない様子。▷〜ぶどう **無表情**[ムヒョウジョウ] な 顔に感情の動きが現れず、表情が一定で変わらない様子。「あの人は常に〜なので何を考えているのかわからない」 **能面の様**[ノウメンの-よう]な 能面を見たときに感じるような、感情の動きが感じられない様子。「にこりともせず、〜に感情を示さぬ顔で座っていた」 ### ●中に何もない様子 **空ろ**[うつろ]な あるべき中身が何もないと感じられる様子。「この大木は中が〜になっていて今にも倒れそうだ」「胸が〜で何も考えられないようだった」◇「虚ろ」とも書く。 **中空**[チュウクウ] の 外側だけあって、ものの内部に何もない様子。▷〜の土器・〜土偶・〜容器 **真空**[シンクウ] の ①その空間に空気が存在しない様子。▷〜パック②他の作用・働きがまったく及んでいない状態である様子。▷〜地帯 **空虚**[クウキョ]な 物事が、充実した中身をもっていない様子。「目的もない〜な日々を送っていたころ、この本に出会った」 **空疎**[クウソ]な 外見の形ばかりで内容が貧弱である様子。「外見は立派だが〜な美術館」「〜な議論を繰り返す」 **虚無的**[キョムテキ]な 人生や世の中を空虚だと意識する様子。「ふと、〜な気持ちにとりつかれることがある」 **ニヒル**な 虚無的である様子。「あの人は〜な感じがする」ラnihil ## f 副詞の類 **人っ子一人**[ひとっこ-ひとり] だれひとりとしていない様子。「〜通らない」 * ●否定を強める語 → 4111否むf ### ●がらんと → 7504広いc ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●ないこと **無し**[なし] 何かがない状態。「事前の予告はまったく〜で、いきなり試験が始まった」「同情〜で彼を責めている」「水〜では生きられない」▷待った〜◇多く、「名詞(も)+無し」の形で用いる。 **抜き**[ぬき] 必要と思われる何かを抜いて、ない状態にすること。「朝食は〜で家を出た」「予選は〜で決勝戦まで進んだ」「このごろ忙しくて昼食を〜にすることが多い」「冗談は〜でお願いしますよ」◇多く、「名詞(は)+抜き」の形で用いる。 ### ●無 **無**[ム] 何もない状態。「〜から有を生じる」▷〜試験・〜欠席 **空**[クウ] あるところに、考え得る実体が何もないこと。「〜に帰する」▷色即是〜 **空白**[クウハク] 本来何かがある部分に、何もないこと。「彼の経歴には5年間の〜があるが、その間の〜を埋めるのは容易ではなかった」「こちらの問いに答えるまで、一瞬の〜があった」 **ブランク** 「空白」の洋語的表現。◇「2年間の〜のあと水泳を始める」のように、「空白の期間」の意で用いることが多い。blank **空しさ**[むなしさ] 何かの中に実質的なところが何もなく、意義や効果が感じられない状態。「あくせく生きる毎日にふと〜を覚えた」「徹夜マージャンのあとの朝の〜」◇「虚しさ」とも書く。 <1797> **虚無**[キョム] すべての存在が無価値で無意味であると感じられること。「その詩集全体にわたって〜の気配が感じられる」▷〜主義 * ●はかないこと **はかなさ** はかないこと。「人の世の〜をしみじみと感じる年になった」「二人の恋のあまりの〜に思わず涙した」◇「儚さ」「果敢無さ」とも書く。 **無常**[ムジョウ] 人の世が、変わりやすくはかないものであること。▷〜観 **泡沫**[ホウマツ] 泡のようにすぐに消えて、はかない様子。▷〜候補◇複合語の構成要素として用いる。 **砂上の楼閣**[サジョウのロウカク] (砂の上に建てた建物が、基礎がしっかりしていないため崩れやすく、はかないことから)実現不可能な様子・状態。 * ●ゼロ **零**[レイ] 個数が一つもないこと。「得点は今のところ34対〜のままだ」 **ゼロ** 「零」の洋語的表現。「3対〜でAチームが勝った」「振り出しに戻って、すべて〜から始める」▷〜査定 zéro **ナッシング** 野球のカウントで「ボール」がゼロ、「ストライク」がゼロであること。「〜スリーの意表をつくバントがみごとに決まった」nothing **ラブ** テニス・バドミントンで、1ゲームの得点がゼロであること。「サーティ〜から逆転でそのゲームをものにした」▷〜ゲーム love * ●無かったことにすること **取り消し**[とり-けし] 一度言ったり認めたりしたことの内容を否定し、もともとなかったのと等しい状態にすること。「予約の〜をお願いします」「計画は〜になった」 **クーリングオフ** 購入の申し込みをした消費者に一定期間内ならば、その申し込みの取り消しを認める制度。「〜ができるかどうか確認してから購入する」cooling-off **帳消し**[チョウけし] 貸し借りなどを、なかったことにすること。「この前の借りはこれで〜にしてくれ」 **棒引き**[ボウ-びき] 貸し借りを帳消しにすること。「この頼みを聞いてくれたら君に貸してあるお金は〜してあげてもいいよ」◇帳簿に線を引いて記載してある事項を消すことから。 **徳政**[トクセイ] 鎌倉末期から室町時代に、武士や幕府の財政を救済するために、借金などの負債を帳消しにして返さなくて良いとしたこと。▷〜令 **破談**[ハダン] 一度成立した約束、特に、縁談を取り消すこと。「あの縁談は、先方からの一方的な通告で〜になりました」「A社がB社を買収するという話は〜になった」 # S 名詞の類:ヒト **ホームレス** 帰るべき家がなく、歩道・公園・土手など公共の場で生活している人。homeless **路上生活者**[ロジョウセイカツシャ] (路上で生活している)ホームレス。 # u 名詞の類:トコロ **空**[クウ] その中や人物のいない、地面や水面の上に広がる、何もないと感じられるところ。「初球からバットを思い切り振ったがすべてむなしく〜を切った」「思い切り伸ばしたグローブは〜をつかむばかりで、打球は外野を転々とした」◇「空を切る」「空をつかむ」などの慣用表現で用いる。 **エアポケット** 意識や注意が及ばず、そこだけ抜け落ちたような期間や範囲。「試合終了前の数分間、選手たちは〜に入ったように、集中力を欠いて逆転のゴールを許した」「繁華街のすぐ裏手に、大都会の〜になっている異次元の空間があった」◇もともとは「気流が下降していて、その中に入ると飛行機が急激に落下する、揚力をもたらさない領域」の意。air pocket **ブラックホール** そこに入ったら出られなくなる、すべてを飲み込むような正体不明の暗黒の領域。「国民の税金が〜に吸い込まれるように特殊法人に消えていく」「この一帯は欲望にとりつかれた人間が飲み込まれる都会の〜だ」◇もともとは「星が収縮した結果、光が内部に閉じこめられて外に出なくなり、その外部からは何も見えない黒い穴に見立てられる宇宙内の空間」の意。black hole * ●虚空 → 4912飛ぶu●空 # 9801 なくなる ## a 動詞の類 ### ●なくなる **無くなる**[なくなる] 今まで存在していたものが存在しなくなる。「久しぶりにその店を訪ねたらなくなっていて、がっかりした」「出費がかさんで金が〜」 **失われる**[うしなわれる] 何かのなかに含まれていた、たいせつなものがなくなる。「このあたりは急速な開発によって自然が失われてしまった」「その事故で多くの生命が失われた」◇「なくなる」にくらべ、ややかたい言い方。「(飲んでしまって)酒がなくなる」「(どこかに持っていかれて)鍵がなくなる」のように、物理的に他へ移動して存在しなくなる場合には、「失われる」といえない。 **失せる**[うせる] ある感情・気分や感覚などが、何かの原因で急に感じられなくなる。「始めたときの熱意が失せてしまった」「その知らせを聞いて血の気が失せた」「やる気が失せないうちに早速始めよう」 **失墜**[シッツイ] 失敗して、それまでの名誉・信用・評価などが失われること。「相次ぐ政治家の逮捕で国会の権威が〜した」「いったん〜した信用を回復するのは容易ではない」 **元も子も無くなる**[もともこも-なくなる] それまでの苦心や努力が、むだになるまで、何もかもすっかりなくなる。「こつこつ貯めた金をだましとられて、元も子もなくなった」◇「もと」は「元金」、「こ」は「利息」の意から。 **飛ぶ**[とぶ] 金が、何かに使うため、あっという間になくなる。「家のローンでボーナスの大半が飛んでしまう」 <1798> **散逸**[サンイツ] 価値ある文書や物品などが、ちりぢりになって、重要なものであったり価値があったりするものがどこかへ行ってわからなくなること。「遺産相続の際に故人のコレクションが〜する例は少なくない」「文書が〜する」◇「散佚」とも書く。 **亡失**[ボウシツ] 持っていたものがなくなること。「肥料が作物に吸収される前に〜する恐れがある」 **流失**[リュウシツ] 流れてなくなること。「洪水で橋が〜した」 **紛失**[フンシツ] 持っていたものがどこかへいってなくなること。「昼休みで部屋をあけたわずかなあいだに、重要書類が〜した」 **滅失**[メッシツ] 所有物が、事故・盗難や破壊などによってなくなること。「借地に建てた家が〜した場合には、土地所有者の承諾がなければ再築できない」◇多く、法律文書で用いる。 * ●いなくなる → 9802消えるa●姿が見えなくなる●姿を消す * ●焼けてなくなる → 8602焼けるa●焼ける * ●燃え尽きる → 8600燃えるa●燃え尽きる ### ●尽きる **尽きる**[つきる] 時間や状況の変化にしたがって、少なくなっていって最終的に何もない状態に達する。「用意した資金が尽きて投資を続けられなくなった」「山の中の道は崖のところで尽きていた」「あいつにはあいそが〜」 **尽き果てる**[つき-はてる] 「尽きる」の強調表現。「ゴール目前で力尽きた」「話の種も金も〜」 **切れる**[きれる] 蓄えたり備えたりしていたものが、使ってしまってなくなる。「高速道路の途中でガソリンが切れてあわてた」「この自転車は油が切れたせいか、変な音がする」◇主として話し言葉で用いる、ややくだけた語。 **油が切れる**[あぶらが-きれる] 体力などの活動するためのエネルギーがなくなる。「体力のあるあの人でも一日中働いて、さすがに油が切れかけてきたようだ」 **上がる**[あがる] バッテリー(蓄電池)の電気がなくなって、機能しなくなる。「ライトを消し忘れてバッテリーが上がってしまった」◇「バッテリーが上がる」という形で用いる。主として話し言葉で用いる、ややくだけた語。 **閉経**[ヘイケイ] 更年期になって月経がなくなること。 **放電**[ホウデン] 蓄電池の電気が使わないあいだになくなること。「充電式の電池は完全に〜してから充電するほうがいい」 **出尽くす**[で-つくす] すべて出てそれ以上出なくなる。「意見が出尽くしたところでまとめてみよう」 **出切る**[で-きる] 「出尽くす」のくだけた言い方。「急須の茶をそそぐときは残さずに〜ようにしたほうがいい」 **地を掃う**[ちを-はらう] これまでそこに相当程度は見られた、ある好ましい態度がまったくなくなる。「政治に対する国民の信頼は〜結果となった」「恥を知るという美徳は地を掃い、自分勝手な行動ばかりが目につくようになった」 **涸れる**[かれる] 取り出せばいくらでもあるはずのものがなくなってしまう。「半年以上続く日照りで井戸が涸れてしまった」「財源が〜」「才能が〜」 **枯渇**[コカツ] それまで十分にあった資源・才能などが減っていって、ほとんどなくなること。「この海域では乱獲によって漁業資源が〜している」「その作家の自殺は才能の〜を感じためといわれている」◇「涸渇」とも書く。 **底を突く**[そこを-つく] たくさんあったものが、だんだん減っていってなくなった。「食料の蓄えが底をつきかけていた」「敗戦につぐ敗戦で、最後に残った戦力もほとんど底をついた」 **費える**[ついえる] 金や時間が無駄に使われてなくなること。「彼のばくち好きで、先祖代々の財産が費えようとしていた」◇古風な言い方。 * ●欠ける **欠ける**[かける] 一部分が失われて完全ではなくなる。「常識に〜」「茶碗のふちが〜」「月が〜」「主語が〜」「迫力に〜」◇「闕ける」とも書く。 **欠如**[ケツジョ] 感覚・意識などについて必要とされるものが欠けていること。「想像力が〜している」◇「闕如」とも書く。 **欠落**[ケツラク] あるべき部分がすっかりなくなること。「倫理観が〜している」 **欠損**[ケッソン] 物の一部が欠けてなくなること。「幼少期の不幸な事故で、指の一部が〜していた」 * ●不足する **不足**[フソク] あるものの数量が、何かに必要となる数量に達しなくなること。「ワンランク上の部屋にすると、資金が若干〜する」「集めた金に1万円の〜が生じた」▷睡眠〜・認識〜 **欠乏**[ケツボウ] 何かに必要なものの数量が、十分でない状態になること。「ビタミンが〜する」◇「闕乏」とも書く。「不足」は任意の値に対して相対的に少ないことをいい、「欠乏」はある絶対的な期待値に対して少ないことをいう。 **払底**[フッテイ] 必要なものが、減っていった結果、ほとんどなくなること。「太平洋戦争中の年代は戦死者が多く、業界では人材が〜していた」 **事欠く**[ことを-かく] 不都合なことが生じて困るほどに、ない状態になること。「戦時中は食べるものにも〜ありさまだ」「豊富な体験があって、話題には事欠かない」 * ●足が出る → 7905上回るa * ●居場所がなくなる **締め出される**[しめ-だされる] 住む場所や滞在する場所の入り口が閉されて、中に入れなくなる。「門限に遅れて締め出され、友達の下宿に転がり込んだ」◇「閉め出される」とも書く。 **焼け出される**[やけ-だされる] 火事のために家が焼けて、住むところがなくなる。「震災による火災で多くの人が焼け出された」 * ●その他 **空く**[あく] あるところにあったものが、どこかに移ったり、別のものに使われたりして、(その場所が使えるようになる)。「この部屋は気に入ったけど、来月まで空かないそうだ」「課長のポストが〜」「5人で飲み始めると、あっという間に一升瓶が空いてしまった」◇「明く」とも書く。 **流れる**[ながれる] 質に入れた品物を期限までに金を払って受け出すことができなくなり、その品物の所有権が失われる。「お金の都合がつかず、母の形見の指輪が流れてしまった」 <1799> ## d 形容動詞の類 ### ●空いている様子 **空**[から] の 中に存在していた人・物がなくなって、空間になっている様子。「〜の財布を拾った」「ボトルが〜になる」「〜になった弁当箱を捨てる」「部屋を〜にしないように」 **空っぽ**[からっぽ] の 空。「引き出しを〜にする」 **空**[から] の 運搬用の車・船・飛行機などが、荷物を積んでいない様子。「〜の船が港に停泊している」 **がらんどう** の 広い部屋などの中に、ものが何もない様子。「誰も住んでいないので、家の中は〜だ」 * ●がらがらの → 8000少ないd●まばらな様子 ### ●人がいなくなっている様子 **留守**[ルス] の 出かけていて、家にいない様子。「昼間は〜の家庭が多い」 **不在**[フザイ] の 出かけていて、家や部屋の中にいない様子。「〜のときは隣の家で預かってもらうよう頼んでおきます」▷〜証明⇔在宅 **無人**[ムジン] の 人がいてもいいはずの場所に、人がいない様子。「〜の踏切で事故があった」▷〜島・〜駅→有人 **蛻の殻**[もぬけの-から] の 追いかけたり訪ねていったりした人が去ってしまって、からである様子。「警官が駆けつけたとき、一味の部屋は〜だった」◇「もぬけ」は「裳抜け」の意。せみ・へびなどの抜け殻の意から。 # h 名詞の類:コト・サマ ## ●欠けること **欠格**[ケッカク] 必要な資格がないこと。▷〜者⇔適格 * ●無資格 → 4219許されないd●許されない様子 ## ●不足 **不足**[フソク] 足りない数量・程度。「これだけあれば〜はないだろう」 **不足分**[フソクブン] 足りない具体的な数量。「〜はあとで持ってきてください」 * ●特定の何かが不足・欠乏すること **運動不足**[ウンドウブソク] 普段の体の運動が不足する状態。「〜で体重が増えたせいか、すぐに息切れする」 **人手不足**[ひとでブソク] 人手が不足する状態。「不景気な世の中で、この業界だけは〜が続いている」 **水不足**[みずブソク] 水が不足する状態。「今年はから梅雨で〜が心配される」 **水飢饉**[みずキキン] 雨が降らず、水が不足し生活に影響する危機的な状態。「〜で、水源をめぐる争いが激化した」 **ガス欠**[ガス-けつ] 車・バイクなどの燃料タンク内のガソリンがなくなること。「高速道路で〜になって大慌てした」「ガス(gas)」はガソリンの米語。 **酸欠**[サンケツ] 酸素が不足する状態。「死因は〜による窒息死だった」▷〜事故 **油切れ**[あぶら-ぎれ] 油がなくなった状態。「〜のせいか自転車がぎいぎいいう」 **品切れ**[しな-ぎれ] 売り切れてしまって、商品の在庫がなくなった状態。「初版が〜になる」 **種切れ**[たね-ぎれ] 話の種などがすっかりなくなってしまう状態。「話が〜になる」 **金欠**[キンケツ] 使える金が(ほとんど)まったくない状態。「勉強したくても、〜で本も買えない」▷〜病 * ●寝不足 → 0200眠るh●寝過ぎ・寝不足 * ●空馬・空車 → 6310乗るh●乗っていない状態 # k 名詞の類:モノ ## ●欠けている部分 **欠**[ケツ] 足りない一部分。「〜を補う」 **欠番**[ケツバン] 巻をつけて刊行されたものの欠けている巻。 **欠巻**[ケッカン] 号をつけて刊行されたものの欠けている号。 **欠員**[ケツイン] 予定の定員に足りない人員。「〜が出たので、新たに人を募集する」◇「闕員」とも書く。 * ●欠文・脱文 → 6101抜けるk * ●欠号 → 1602数えるj●番号 ## ●一部が欠けたもの **欠文**[ケツブン] 一部の字あるいは語句が欠けている文・文章。「欠字」とも書く。 **残欠**[ザンケツ] 一部が欠けたり、傷んだりして不完全なもの。「旧家の蔵から出た軍記物語の〜」▷〜本◇「残闕」とも書く。 **断碑**[ダンピ] 一部が欠けた石碑。 * ●空いた入れ物 **空き瓶**[あき-ビン] 使って、中身の入っていない瓶。「部屋にはビールや焼酎の〜が転がっていた」 **空き缶**[あき-カン] 使って、中の入っていない缶。「〜を拾う」 **空き箱**[あき-ばこ] それまで入っていた中身がなくなって不要になった箱。「スーパーに行って引っ越し用に〜をもらってきた」 **空箱**[から-ばこ] 中身が入っていない箱。「埋蔵金かもしれないと行って掘り出してみたら、ほとんどが〜だった」 # u 名詞の類:トコロ ## ●空いている住居 **空き部屋**[あき-ベや] ①使っていなくて空いている部屋。「息子が独立して、子供部屋は〜になっています」②アパート・マンションなどで、入居者がいない状態の部屋。「マンションの〜を探す」 **空き間**[あき-ま] ①家の中で、使っていなくて空いている部屋。「姉が嫁ぎ、使っていた部屋が〜になったのでパソコン用の部屋にした」②アパート・マンション・貸間などで、入居者のいない状態の部屋。「〜を探して不動産屋めぐりをした」◆やや古めかしい言い方。 **空室**[クウシツ] アパート・マンション、あるいはホテル・旅館などの空き部屋(がある状態)。「このあたりのホテルは平日は〜が多く、経営が悪化している」◇かたい言い方。 **空き家**[あき-や] 人が住んでいない家。「近所の〜に猫が何匹も住みついて近所の人が困っている」「空き屋」とも書く。 <1800> * ●空き地 **空き地**[あき-ち] 特定の用途に使っていない、建物が建っていない土地。「隣の雑草だらけの〜にマンションが建つことになった」 **空閑地**[クウカンチ] 空き地。 **空地**[クウチ] (ある敷地内で)建物が建っていない土地。「〜を有効に利用する」 * ●その他 **空席**[クウセキ] 座るべき人がいなくて空いている座席。「会場の半分以上が〜だった」「適当な〜を見つけて座る」 * ●空位 → 4400携わるj●その他 # 9802 消える ## a 動詞の類 ### ●消える **消える**[きえる] それまで感覚によってとらえられていた対象が、対象自体に生じた理由により、感覚によってとらえられなくなる。「停電であかりが消えて真っ暗になった」「風でろうそくの火が消えそうになった」「服にしみついたいやなにおいがいつまでも消えなかった」⇔現れる **消えて無くなる**[きえて-なくなる] 消えてどこかに行ってしまう。「死によっていっさいの苦しみは〜だろうか」「こんな悪い習慣は世の中から早く消えてなくなればいい」「飲めや歌えの大騒ぎになり、かなりあった手持ちの金も消えてなくなった」 **消し飛ぶ**[けし-とぶ] 勢いよく消えること。「不安が〜」「悩みも〜」 **綺麗になる**[きれいに-なる] 汚いものなどを消したり捨てたりした結果、あとに不都合なものが何も残らない状態になる。「なかなか消えなかった本の書き込みが、新しい消しゴムを使ったら、すっかりきれいになった」「借金がなかなかきれいにならない」◇「奇麗になる」とも書く。 **晴れる**[はれる] 心の中のいやな気持ちや気分、疑い、恨みなどが、すっかりなくなる。「うっとうしい天気が続いて気分も晴れない」「何度も説明してようやく疑いが晴れた」 **すっきりする** いやな気持ちや気分、疑いなどが晴れて、心によけいなものがなくなり、いい気持ちになる。「決定的な証拠がないので、まだ何となくすっきりしない」「疑いが晴れてもすっきりしない気分だ」 **消え去る**[きえ-さる] 次第になくなっていって、消える。「いつの間にか痛みが消え去った」「優勝の望みが〜」「そのことは長く私の記憶から〜ことはなかった」◇やや堅い言い方。 **消え果てる**[きえ-はてる] すっかりなくなって、消える。「将来の夢が〜」「軍隊が出動し、広場の群衆の声も消え果てた」 **消え失せる**[きえ-うせる] たしかにそこに存在し(見え)ていたはずのものが、何らかの理由で、消える。「ショーウインドーの宝石が消え失せてしまった」 **掻き消える**[かき-きえる] あとかたもなく消える。「彼女の姿は人込みの中にかき消えてしまった」 **消え入る**[きえ-いる] しだいに小さくなっていって消えてなくなる。「か細い〜ような声で話した」◇「消え入るよう」「消え入りそう」「消え入らんばかり」などの形で用いる。なお、「消え入りたい(ような)」という形では、「思い・気持ち」などについて、「恥ずかしさ・きまり悪さなどのために、その場から逃げ出したくなる様子」の意になる。 **消し飛ぶ**[けし-とぶ] 状態が変化したり何らかの情報が入ってきたりした結果、そのときまで抱いていた(不快な)気持ち・気分が消えてなくなる。「その力強い一言で私の不安は消し飛んだ」「山頂が見えてきて、それまでの疲れが消し飛んだ」 **消失**[ショウシツ] ある場所にあったものが、消えてなくなること。「記憶が〜する」「火災現場では〜することはない」「権利が〜する」 **消退**[ショウタイ] 医学で、病気の症状が消えること。「この症例では、炎症が〜するまで5、6時間を要する」 **消滅**[ショウメツ] それまで存在したものが、消えてなくなること。「この袋は特殊な物質でできていて、土の中で自然に〜する」「悪行を犯しても、経を念じれば罪障が〜するというありがたい教え」▷自然〜 **滅する**[メッする] 生き物が死んでいなくなったり、生命のあるものがこわれて見えなくなったりすること。「生きとし生けるものすべて〜」「人の意識は死とともに〜」◇「滅す」ともいう。 **解消**[カイショウ] 好ましくない気持ち・思い、あるいは好ましくない状態などが消えること。「その言葉を聞いて私の不安はたちどころに〜した」「両者の対立は〜しそうにない」 * ●取れる → 6100取れるa●取れる **フェードアウト** 映像がしだいに暗くなったり、音がしだいに小さくなったりして、消えていくこと。「そのアルバムの最後の曲は〜して終わっている」→フェードイン fade-out **溶暗**[ヨウアン] フェードアウト。「ショッキングなラストシーンが静止し、〜してその映画は終わる」⇔溶明 * ●散る **散る**[ちる] あるところにひとつにまとまっていたものが、細かい部分に分かれて、あちこちに移動した結果、元のところの何もない状態になる。「薬を飲んでも痛みは散らなかった」「花はすべて散って、葉だけになっている」 **飛ぶ**[とぶ] 何かに含まれる成分が、空気中に飛んでいってなくなる。「煮つめすぎてアルコール分が飛んでしまった」 **消散**[ショウサン] 煙などが拡散して、消えること。「煙が青い空に次から次へと〜した」▷雲霧〜 **霧散**[ムサン] 霧が晴れてなくなるように、あってないような状態になること。「いくら説明しても相手の危惧を〜させることはできなかった」 **雲散霧消**[ウンサンムショウ] 雲や霧が散ってなくなるように、あとには何も残らないで消えてしまうこと。「その一言でさまざまな疑問が〜した」 * ●火が消える **消火**[ショウカ] 火事・火災の火が、消し止めようとする人の働きかけで消えること。「〜活動」「建物は火災になった場合、〜するまで相当の時間がかかる」 <1801> 消える9802a~滅びる9803a 24 **鎮火[チンカ]する** 火事・火災の火が(自然に)消えておさまること。「山火事は3日目にやっと~したらしい」 ### ●姿が見えなくなる 25 **居[い]なくなる** 人・動物が、ある場所に存在しない状態になる。「飼い猫が~って1週間たっても帰ってこなかった」 26 **消[き]える** 個人がある場所から、急にいなくなる。「その男はパーティー会場からいつの間にか消えていた」「さっさと消えやがれ」 27 **姿[すがた]が消[き]える** ある場所に、人の姿が見えなくなること。「買い物をすませて店を出て、もと来た道をふりかえって見ると、先ほどの店員の姿はもう消えていた」「電話をかけようと電話ボックスに入って、外に出て仲間たちのところへもどって来たら、全員の姿が消えていた」。 28 **失踪[シッソウ]する** 人が突然いなくなって、どこに行ったかわからなくなる。「父が~して、死んだものと思っていた父の消息を知らせてきた人があった」 ▷~届・~宣告 29 **失跡[シッセキ]する** 図失踪すること。「~した夫の行方を捜す」 30 **蒸発[ジョウハツ]する** 囚人が失踪して戻ってこないこと。「借金の取り立てに追いつめられて、一家ぐるみ〜したらしい」 ### ●失せる 8105離れるa● ### ●紛れる 5618まざるa●まぎれる ### ●没する 6205下がるa●沈む ### ●姿を消す 31 **姿[すがた]を消[け]す** (自分の意志で)ある場所からいなくなる。「われわれはそろそろ姿を消したほうがよさそうだ」「けんかしていた連中はいつの間にか姿を消していた」 32 **姿[すがた]を隠[かく]す** 人に見つからないようにするために、わざとある場所からいなくなる。「事件のほとぼりがさめるまでしばらく〜ことにした」 33 **姿[すがた]を眩[くら]ます** (逃げるために)姿を隠して、見えなくなる。「犯人は人込みの中に姿をくらました」 34 **行方[ゆくえ]を眩[くら]ます** 自分の居場所がわからないようにして、姿を隠す。「父は債権者が押しかけてくることを知って行方をくらまし、1週間ほど家に帰らなかった」◇「行方をくらませる」ともいう。 35 **雲隠[くもがく]れする** 急に行方をくらますこと。「借金が返せなくなって、~してしまった」「いったいどこに〜していたんだろう」◇「月が雲に隠れて見えなくなる」という意から。 ## d 形容動詞の類 00 **立[た]ち消[ぎ]えの** 途中で消えてしまう様子。「計画が~になった」 01 **行方不明[ゆくえふめい]の** 行方や安否がわからない様子。「仲間が下山途中で〜になった」「高校を卒業して30年もたつというのに、同級生の中に〜の者が一人もいないというのは奇跡的だ」~者 02 **行方知[ゆくえし]れずの** 行方や安否がわからない様子。「兄は私が中学生のときに家を出たきり〜になってしまいました」 ### ●風前の灯 9503危ないa●危険 ## f 副詞の類 ### ●跡形も無く・綺麗に 9911すべてf●すっかり ## h名詞の類:コト・サマ 00 **神隠[かみかく]し** (山や森の神が隠したと考えられることから)人、特に子供が急に行方不明になり、どこを探しても(容易に)見つからないこと。「~にあったように、一家全員の姿が消えてしまった」 ## S 名詞の類:ヒト 00 **行方不明者[ゆくえふめいしゃ]** どこに行ったかわからず、生きているのか死んでいるのか確認できない人。「先日遭難した5人の~のうち3人は死亡が確認されましたが、残り2人の安否は依然不明です」 01 **失踪者[シッソウシャ]** 失踪し(て死亡したとみなされ)た人。「~の父が10年ぶりに姿を現し、上を下への大騒ぎになった」 # 9803 滅びる ## a 動詞の類 ### ●滅びる 00 **滅[ほろ]びる** 盛んに活動している人・組織などが、しだいに勢いを失ってついには存在しなくなる。「肉体は滅びても、魂は滅びないという思想」「このままでは伝統的な工芸の技術が滅びていく一方だ」「国が~」◇「亡びる」とも書く。人間の集団的いとなみについていう。 01 **滅[ほろ]ぶ** 完全に滅びる。「マンモスは氷河期に滅んだ」「インカ文明が滅んだのはどうしてだろうか」 ◇「亡ぶ」とも書く。「滅びる」にくらべて文章語的。また、否定形では使いにくい。 02 **滅[ほろ]び行[ゆ]く** しだいに勢いが衰えて、滅びる方向に向かう。数が減ったり、力が衰えたりして、やがて、滅びる運命にある。「~野生動物を保護する計画」◇「滅び行く+名詞」の形で用いる。 03 **滅尽[メツジン]する** □滅んで、あとかたもなくなること。「一切の苦しみが〜した、極楽の世界」 04 **衰亡[スイボウ]する** 衰え滅びること。「さしもの巨大な文明も諸制度が疲弊し、~の道を辿り始めた」 05 **衰滅[スイメツ]する** 衰え滅びること。「あの会社は、創業者から3代目のときに傾き始め、5代目のときに、ついに〜した」 06 **滅亡[メツボウ]する** □組織的な活動体が滅ぶこと。「地球が~するときが必ずくるのだろうか」 07 **必滅[ヒツメツ]する** □必ず滅びること。「生あるものは~する」生者必滅 ### ●絶える 08 **絶[た]える** それまで続いてきた物事が、ある時点で完全になくなる。「彼の代で長く続いてきた血統が絶えた」「紛争が絶えない」「息が~」 09 **絶[た]え果[は]てる** そのものがまったく存在しなくなる。「遠からずこの世の人間が地上から〜日がくるという教え」「あらゆる望みが絶え果てた」 10 **絶滅[ゼツメツ]する** ある物事が絶えて滅び、その物事が完全に存在しなくなる。「~したと思われた動物が発見された」「~の危機に瀕している生物」 <1802> 滅びる9803a〜隠れる9804a 限り、犯罪が〜することは考えられない」「~しそうな動物たち」 11 **絶[た]え入[い]る** 息が止まりそうになる。「~ような小さな声でやっと答えた」◇「絶え入るよう」「絶え入りそう」「絶え入らんばかり」などの形で用いる。 ### ●とだえる 4800とまるa●とぎれる ### ●死に絶える 0005死ぬa●死に絶える ### ●全滅する 6907つぶれるa●だめになる ## d 形容動詞の類 00 **絶[た]え絶[だ]えな** 息が今にも絶えそうになる様子。「コースを走り終えると息も〜に倒れ込んだ」 01 **気息奄奄[きそくえんえん]な** 息が絶え絶えで、苦しい様子。「炎天下を何時間も歩きづめで、家に着いたときには~だった」 ◇「あの業界は気息奄奄たる状態のはずだが、この会社は元気だ」のように、比喩的に「事業などが順調にいかず苦しい様子」の意で用いることがある。 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **滅[ほろ]び** 図滅びること。「この作品は、おもな登場人物3人について、各人各様の〜の姿を描いている」 01 **孤城落日[コジョウラクジツ]** (孤立無援の城と沈みゆく夕日の意から)栄えていたものが滅びゆくはかない様子。「当時この流派は、新興の諸派におされ、〜の観を呈していた」 ## q 名詞の類:イキモノ 00 **絶滅種[ゼツメツシュ]** すでに絶滅して存在しない、生物の種。 01 **絶滅危惧種[ぜつめつきぐしゅ]** 将来的に絶滅することが危惧される、生物の種。 02 **恐竜[キョウリュウ]** 中生代に栄え、絶滅した巨大な爬虫類の一群。 03 **マンモス** 氷河期に滅んだゾウ科の化石哺乳類。Mammoth ## u 名詞の類:トコロ 00 **亡国[ボウコク]** 図滅んだ国。「~の民」興国 # 9804 隠れる ## a 動詞の類 ### ●隠れる 00 **隠[かく]れる** あるところに移動して、他者から見えない状態になる(ようにする)。「木の陰に隠れてあたりをうかがう」「親に隠れて遊びに行く」「月が雲に隠れている」現れる◇「匿れる」とも書く。 01 **姿[すがた]を隠[かく]す** 何かがあるところに隠れる。「ほかに〜にいいところはないか」「雲に姿を隠した月」 02 **身[み]を隠[かく]す** 何かがあるところに隠れる。「横町に〜ところも見つからなかった」 03 **身[み]を潜[ひそ]める** 「身を隠す」のややかたい言い方。「マンホールに身をひそめて追っ手から逃れた」 04 **伏[ふ]す** 隠れる。「藪の中に伏して様子をうかがう」◇「臥す」とも書く。 05 **潜[もぐ]る** 人目に触れないように身を隠して、表に出ないようにする。「地下にもぐって反政府活動をする」 06 **逃[に]げ隠[がく]れする** 罪や責任・危険などから逃れようとしてどこかに隠れること。「決して〜はいたしません」 07 **人目[ひとめ]を盗[ぬす]む** 隠れたり、人のいない時や場所を選んだりして、人に見られないようにする。「勤務時間中に人目を盗んで私用のメールを出しまくった」◇多く「人目を盗んで」の形で用いる。 08 **人目[ひとめ]を忍[しの]ぶ** 男女の交際などで、隠れたり、人目を避けたりして、世間の人になるべく見られないようにする。「二人は、人目を忍んで密会を重ねた」 ### ●人目をはばかる・鳴りを潜める 4702控えるa●遠慮する●その他 ### ●ひそむ 09 **潜[ひそ]む** 人や物が他から見えないところに、隠れたりするところに存在する。「犯人は、この建物のどこかにひそんでいるはずだ」「相手の言葉に〜悪意を見抜く」 10 **隠[かく]れ潜[ひそ]む** あるところに隠れて、そのままひそむ。「強盗殺人の犯人が森の中に隠れひそんでいるらしい」 11 **潜伏[センプク]する** 「隠れひそむ」のかたい言い方。「容疑者は愛人の家に〜していたところを通報されて逮捕された」「~していたウイルスが活動を始めたらしい」 ▷~期間 12 **忍[しの]ぶ** 人が他者から見えないところにいる。「盗みに入った家で騒がれ、物陰に忍んでいたところを警官に見つかった」 13 **潜在[センザイ]する** □気持ち・意識や能力などが表面にあらわれないで、内部にひそむこと。「~する力をうまく引き出す」「心の底には相手を軽視する気持ちが〜していたのかもしれない」 ▷~意識・~能力顕在 14 **伏在[フクザイ]する** 図物事が表面にあらわれないで内部にひそむこと。「その人物は、この事件に〜する秘密を解く鍵を握っている」 ### ●隠れ住む 15 **隠[かく]れ住[す]む** 隠れて住む。「人付き合いを嫌って山の中に~」 16 **隠棲[インセイ]する** 官職などを退いて隠れ住むこと。「事業の失敗の責任をとって実業界から去り、頭を丸めて山奥の寺に〜した」◇「隠栖」とも書く。 17 **隠遁[イントン]する** 俗世間からのがれて、隠れ住むこと。「50になるとすぐに家業を息子に譲って海の近くに〜した」~生活 18 **隠逸[インイツ]する** 図俗世間のわずらわしさからのがれて、隠れ住むこと。「退官後は~して静かに暮らしたい」 19 **遁世[トンセイ]する** 図俗世間をのがれて仏門に入ったり、世間の雑事をのがれて暮らしたりすること。「出家して〜する」「老後は故郷で〜する」◇「遯世」とも書く。 20 **逼塞[ヒッソク]する** 図落ちぶれて、世間から身を隠してひっそりと暮らすこと。「失職して〜しているらしい」「~の毎日を送る」 <1803> # 隠れる9804a~f りした人に知られないようにする。「彼の素性を〜」 ### ●うずもれる **埋[うず]もれる** ▷物事の価値・重要性・能力などが、人々に知られないで、世の中に隠れた状態になる。「彼の業績は戦後のどさくさに紛れてうずもれてしまい、その後ずっと日の目を見ることはなかった」 **埋[う]もれる** ▷「うずもれる」のくだけた言い方。「この人の作品は埋もれさせてはならない」 **埋[マイ]没[ボツ]する** ▷大きな勢力をもったものの中に取り込まれて、うずもれること。「大政党の数の政治のもとでは、個々の議員の意見が〜しがちである」「体制に〜したマイホーム的生活」 **影[かげ]を潜[ひそ]める** ▷一時、盛んに活動したり、勢いがあった物事が、衰えて目立たなくなる。「宗教団体の強引な勧誘も最近では影をひそめたようだ」 **影[かげ]が薄[うす]くなる** ▷目立っていた人や物事の勢いが衰えたり、他の勢いのある人や物事のせいで、目立たなくなる。「世界的なテロ事件で、国内の汚職事件はすっかり影が薄くなっていた」 ### ●見え隠れする→0407見えるa●見え隠れする ## d 形容動詞の類 ### ●人に知られないでいる様子 **隠[かく]れた** ▷物事の価値・重要性・能力などが人に知られないでいる様子。「その選手は、〜才能が一人のコーチによって発見されるまで不遇な時代が続いた」「ここは、酒も肴も客種もいうことなしで、ほんとうの〜名店だ」 **埋[うず]もれた** ▷物事の価値・重要性・能力などが世間の人に知られないで、活用されていない様子。「その画家の作品は不遇のうちに〜ままになっていた」「〜才能を発掘する」 **潜[セン]在[ザイ]的[テキ]な** ▷物事(のある不都合な性質)が表面にあらわれないで、内部にひそんでいる様子。「この計画には〜な危険性があることを認識すべきだ」「〜な需要を掘り起こす努力を続けた」 **隠[イン]然[ゼン]たる** ▷ある方面に、目立たない確実な影響力をもっている様子。「会長の役職を解かれてもなお社内に〜たる影響力をもっていた」 **秘[ひ]められた** ▷心の奥や、わかりにくいところに隠されて存在する様子。「この作家の生涯には〜部分が多い」「あの人の〜思いにもっと早く気づくべきだった」 **密[ひそ]かな** ▷感動などが、静かで人に知られにくい様子。「いつかは世に出たいという〜な望みがあった」「〜な努力が報われた」◇「窃か」とも書く。隠れていようとする意図は強くない。 **密[ひそ]やかな** ▷行動などが、静かで目立たない様子。「引退した後は静かで〜な生活を送っていた」「〜な感傷と哀愁に満ちた作品」 **忍[しの]びやかな** ▷行動などが、静かに目立たない様子。「深夜の廊下に〜な足音が聞こえた」「〜に獲物に近づく」 **微[かす]かな** ▷あるかないかわからないほど、かすかである様子。「〜な息づかい」「〜な声」「〜な記憶」 ### ●内密な **秘[ヒ]密[ミツ]裏[リ]の** ▷人に知られないように、隠れて行う様子。「〜に調査を進める」◇「秘密裡」とも書く。 **隠[オン]密[ミツ]の** ▷他人に目的・意図を知られると不都合なので、それを隠して行動する様子。「会社の特命を受け、このところ週に何日かは出勤せず、〜の行動を続けている」「〜に事を運ぶ」▷〜行動 **隠[イン]密[ミツ]裏[リ]の** ▷他人に目的・意図を知られないよう、それを隠して行動する様子。「政府転覆計画は〜に進められていた」◇「隠密裡」とも書く。 **忍[しの]びの** ▷人目を避けて内密にする様子。「〜の外出」 **世[よ]を忍[しの]ぶ** ▷世間の人に知られないようにしている様子。「気の弱そうな実直な教師というのは〜仮の姿で、じつは凄腕の殺し屋だった」「〜隠士」 **人[ひと]知[し]れぬ** ▷他人には知られていない様子。「今までずいぶん〜苦労をした」「都会の〜一隅でひとり静かに息を引き取った」 ### ●何かに隠れてよく見えない様子 **木[こ]隠[がく]れの** ▷木の陰に隠れて、よく見えない様子。「〜に見える小屋」 **葉[は]隠[がく]れの** ▷葉の陰に隠れる様子。「〜に赤い実が見える」 ### ●無許可→4219許す●許されない様子 ## f 副詞の類 ### ●隠れておこなう様子 **密[ひそ]かに** ▷人に知られないよう、物事を静かで目立たない状態でおこなう様子。「次の人事異動での部長昇進を〜期待していた」「〜行動を監視する」◇「窃かに」とも書く。 **陰[かげ]ながら** ▷当人に知られないように、自分だけが知っている状態でおこなう様子。「〜ご無事を祈ったんです」「ご旅行のご無事を、〜心よりお祈りいたしております」 **こっそりと** ▷人に知られないよう、物事を隠れておこなう様子。「へ〜退席した」「あの人には内緒で歌番組に〜応募したら当たっちゃいました」◇「ひそかに」はやややかたい言い方で、「こっそり」はややくだけた言い方。 **そっと** ▷音をたてないように、ひそかにする様子。「〜席を立つ」「赤ん坊が目を覚まさないように〜様子が相手に近づく」「しばらくは〜しておく」 **ひっそり** ▷人に知られないようにする様子。「世間から隠れるように〜と暮らす」 **こそこそ** ▷人に知られると不都合なよくないことを、小さな声で話したり、隠れた行動することを繰り返す様子。「彼女たちはいつも〜話している」 **人[ひと]知[し]れず** ▷①その表出・表現を他人に気づかれることなくおこなう様子。「あの人が、私たちの境遇に〜心を痛めていたとは思ってもみなかった」「〜熱い涙を流す」②他人に知られないように、こっそ <1804> 隠れる9804h~u りとおこなう様子。「その事件後、彼女は~日本を離れた」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **御忍[おしの]び** 地位のある人が外出するときなどに、身分を人に知られないようにすること。「将軍が〜で町に出て下情などを視察した」 01 **居留守[いるす]** 留守であるかのように見せかけること。「あいつはいつも〜をつかって出てこない」 ### ●隠れん坊 3200遊ぶa●2人以上で行う子供の遊び ### ●隠し撮り 2206うつすa●撮る ### ●忍術 4500探すh●忍術 ## k 名詞の類:モノ ### ●潜熱 8504熱h●熱 ## S 名詞の類:ヒト ### ●隠れて住む人 00 **日陰者[ひかげもの]** 世間に公然と認められず、隠れるように暮らす人。「~の身ですので、流行など関係ありません」 01 **世捨[よす]て人[びと]** 世間並みの楽しみや幸福を捨て、世間から隠れるようにして暮らしている人。「家族も捨て、~のような暮らしをする」 02 **隠遁者[イントンシャ]** 文隠遁して暮らす人。 03 **隠士[インシ]** 図俗世間と交わらず、気ままな生活を楽しむ人。 04 **散人[サンジン]** □俗事にわずらわされず、気ままな生活を楽しむ暇な人。「荷風散人」のように、雅号の下に付けて用いることが多い。 05 **隠者[インジャ]** 文俗世間とは交わらず、人里離れた山などで、ひとり気ままな生活を楽しむ人。「『徒然草』は〜の文学として知られている」 06 **隠[かく]れキリシタン** 江戸幕府の禁制下でキリスト教の信仰をひそかに持ちつづけた信徒。◇「キリシタン(ポChristão)」を「吉利支丹」「切支丹」と書くのはあて字。 ### ●うずもれた人 07 **遺賢[イケン]** 才能がありながら官職に登用されず、うずもれている人物。「昔から野に〜なしといわれるが、昨今では官に人材なしというありさまだ」 ### ●忍者 4500探すs●探る人 ### ●伏兵 3701戦うs●役割・所属などから見た兵 ## u 名詞の類:トコロ ### ●隠れて見えないところ 00 **隠[かく]れ場[ば]** 隠れようとして隠れることのできる場所。「〜を探す」 01 **隠[かく]れ場所[ばしょ]** 「隠れ場」のやや改まった表現。 02 **隠[かく]れ穴[あな]** 外からは見えないようにしてある穴。 03 **陰[かげ]** 光が当たらなかったり、何かに隠されたりして、目立たないところ。「公園の、〜に隠れた場所で犯罪が多発している」 04 **物陰[ものかげ]** 物にさえぎられて見えない陰のところ。「男が〜から急に飛び出した」「~に潜む敵」 05 **死角[シカク]** 物の陰に入ったり位置的な条件によって、見ることができなくなる範囲。「小さな子供が車の〜に入ってひかれてしまった」◇「銃弾を発射しても、当てることのできない角度」の意から。 06 **盲点[モウテン]** うっかりとだれもが見逃している部分。「法の~をついた犯罪」 07 **水面下[スイメンカ]** 物事の進行などが、外部からは見えなくなっている場面・状況。「合併の交渉は〜で進んでいた」 ### ●裏 08 **裏[うら]** 普通の状況では気がつきにくい、隠された事情・面。「物事にはすべて〜があると思ったほうがいい」 09 **裏[うら]の裏[うら]** 事情通しか知らないような物事の裏。「政界の~まで知り尽くした男」 10 **裏面[リメン]** 文世間一般にはあらわれないために知られていない隠された面。昭和~史 11 **暗黒面[アンコクメン]** 犯罪など社会的に表沙汰にできない物事の、世間にはまったく知られていない(みにくい)面。「社会の〜にも光を当てた歴史が必要だ」 12 **暗面[アンメン]** 暗黒面。「現代社会の〜をうかがわせる映画」 13 **暗部[アンブ]** 犯罪など社会的に表沙汰にできない物事が深く隠されている部分。「金融界の~に鋭く迫るルポ」 ### ●隠れ処 14 **隠[かく]れ処[が]** 他人に知られないで、過ごしたり暮らしたりできる場所。「誘拐犯人の〜が見つかった」「ガイドブックに大人の〜とあるので行ってみたら、照明が暗いだけのつまらない店だった」◇「隠れ家」と書いて、「隠れるために住む家」の意に用いることがあるが、「隠れ処」の意で「隠れ家」と書くこともある。 15 **隠宅[インタク]** 引きこもって住む家。「政界を引退し、中央から離れた風光の地に~をかまえた」 16 **潜伏先[センプクさき]** 潜伏している住居や土地。「~の外国の都市にまで捜査の手が及ぶとは思ってなかったらしい」「通報で警察が〜のアパートに急行したが蛻の殻だった」 17 **アジト** 非合法運動家の隠れ家。「過激派の〜を突き止める」 ◇ロシア語「アジトプンクト(agitpunkt)」の略。 18 **伏魔殿[フクマデン]** □①悪魔が隠れている御殿。②陰謀などをたくらんでいる悪の根城。 ### ●人に知られていない、隠れた場所 19 **穴場[あなば]** 一般の人にはよく知られていないが、意外によい結果が期待できる場所。「渓流釣りに行こうと思うんですが、どこか〜を知りませんか」「この店は思ったよりいい、〜だね」 20 **秘境[ヒキョウ]** 人が訪れることがまれな(都会から離れた)場所。「~といわれてガイドブックに載ったら、そこは〜ではなくなる」「人跡未踏の~」 21 **隠[かく]れ里[ざと]** 落人などが隠れて住んだとされる山里。「平家の公達の~」 ### ●秘湯→ 5700出るw●水や湯が湧き出ているところ <1805> なくす9805a ## a 動詞の類 ### ●なくす 00 **無[な]くす** 今まで存在していたものが存在しない状態にする。「財布を~」「親を~くす(親に死なれる)」「地球上から戦争をなくそう」◇意図的にそうする場合と自分の行動などによって(不本意ながら)結果的にそうなる場合の両方についていう。また「人」については「亡くす」とも書く。 01 **無[な]くする** 意図して、存在しない状態にする。「差別を〜ためにすべきこと」◇一般に、「なくする」という言い切りの形に「ため・こと・よう」などを続けて用いる。 02 **無[な]くなす** 「なくす」のやや古い表現。「ショックで言葉を〜」 03 **切[き]らす** 仕入れたり、買い足したり、作ったり売ったりしても補充しなかったために、存在しない状態にする。「すみません、ちょっと釣り銭を切らしてますんで、細かいのありませんか」「人気商品を切らさないよう、こまめに補充する」 04 **絶[た]やす** 存在しない状態をそのままにしておき、完全になくす。「どんな時も笑顔を絶やさずにいたい」「居間には花を絶やさないようにしています」「火を〜と凍えてしまう」◇多く否定の語を伴って用いられる。 ### ●不注意でなくす 05 **落[お]とす** 不注意でなくす。財布・鍵・定期入れや持ちものなどの比較的小さなものをなくす。「財布を落としてしまった」「キーを〜」 06 **紛失[フンシツ]する** 不注意でなくしてしまうこと。「入場券を〜してしまったようだ」 07 **遺失[イシツ]する** 図どこかに置き忘れたり、落としたりしてなくすこと。「~物」▷警察や鉄道で使われる。 08 **亡失[ボウシツ]する** 図ものをなくすこと。「郵便物の全部または一部を〜した場合において、その際に申し出のあった範囲内で、損害を賠償する」 09 **忘失[ボウシツ]する** □不注意で、なくしたり忘れたりすること。「パスワードを〜した場合、以下の手順で再発行します」 ### ●失う 10 **失[うしな]う** 今までもっていたたいせつなものをなくす。「友達を~」「財産を~」「転落事故で片足を失った」得る◇「喪う」とも書く。 11 **失[シッ]する** 「失う」の改まった表現。「バランスを失して墜落した」「機会を~」◇「失す」ともいう。 12 **喪失[ソウシツ]する** 文物事や心身の機能の一部を失うこと。「主体性を〜する」「記憶を〜する」▷心神~(精神の障害のために、法律的意思行為に対してまったく責任をもち得ないこと)・故郷~ 13 **逃[に]がす** 近づいていこうとするものを、自分のものにできない、あるいはしないで、遠ざからせる。「二度とない機会を逃がしてしまった」 14 **逃[のが]す** うっかりして逃がす。「あたら機会をのがした」 15 **逸[イッ]する** 何かを得る機会がありながら、それをのがす。「あたら好機を〜」「あと一歩のところで金星を逸した」 ### ●人・動物などを逃がす 8110逃がすa ### ●特定の物を失う 16 **失速[シッソク]する** 飛行機が飛行中に急に揚力を失い、速度が落ちること。「高度1万mから~して、墜落した」 17 **失血[シッケツ]する** かなりの量の出血によって血液を失うこと。「彼は~によるショック状態に陥る」 18 **失明[シツメイ]する** 視力を失うこと。「幼いころ、事故で~した」 19 **光[ひかり]を失[うしな]う** 視力を失うこと。「交通事故で光を失った」 20 **失陥[シッカン]する** 図攻めおとされて土地を失うこと。「サイパンを〜したことにより、東条内閣は総辞職した」 ### ●失語する → 1909なまるa●失語する ### ●職を失う 21 **失業[シツギョウ]する** 仕事がない状態になること。「今~しているのでごちそうしてよ」 ▷~保険・~率 22 **失職[シッショク]する** それまでついていた職を失うこと。「会社の合併で工場が閉鎖され、~する人が大量に出た」 23 **溢[あぶ]れる** 仕事がありつけないで、生活に困る。「大学は出たけれど、仕事に〜て、食べるにも困っている」 24 **首[くび]になる** 解雇されて、職を失う。「今の会社も不況でいつ首になってもおかしくない」◇「首」は「馘」とも書く。 25 **首[くび]が飛[と]ぶ** 失敗・不祥事などの責任で、関係者が職を失う。「最近は不祥事を隠してそれが発覚すると、すぐ経営陣の~」「これほどのスキャンダルでは2つ3つ首が飛んだくらいではすまないだろう」・ ### ●地位・権力などを失う 26 **失脚[シッキャク]する** 失敗して、組織・集団内での高い地位を失うこと。「クーデターが起きて、大統領が〜した」 27 **失権[シッケン]する** 権力あるいは権利を失うこと。「クーデターで〜する」 28 **失墜[シッツイ]する** 失敗して、それまでの名誉・信用・評価などを失うこと。「権威を〜する」「公務員全体の信用を〜する不祥事」 ### ●欠く 29 **欠[か]く** 必要なものを、ない状態ですます。「生活に〜ことのできない水」「義理を欠いて、蓄財にはげむ」◇「闕く」とも書く。 30 **欠[か]かす** 欠くことができるものだとする。「電気はもはや生活に〜とができない」「消費者への配慮が欠かせない」◇否定の文脈で用いる。 31 **欠食[ケッショク]する** 図貧困などのため食べるものがなく、飢えること。「〜する児童」▷~児童 32 **損[ソン]する** 図もうけよりも、失うもののほうが多い状態。 <1806> # なくす9805a~h になること。「つまらない映画を見て、金と時間を〜した」「あの男には何を言っても無駄だ。手間をかけるだけ〜をする」「〜して得取れ(一時的に損をしても、最終的に得をするほうがいい)」 **ロスする** ▷時間・労力などを無駄に使って損をすること。「交通渋滞で時間をだいぶ〜したが、会場には予定どおりに着いた」▶loss **大[おお]損[ぞん]する** ▷大きな損をすること。「株の取引といっても安全なタイプのもので、〜することはないといってセールスにきた」 **擦[す]る** ▷俗(賭け事などで)金銭をなくす。「久しぶりのパチンコで3万もすっちまった」 **焦[こ]げ付[つ]く** ▷貸した金の回収が困難にな(り損をす)る。「貸し金が焦げついてわが社も火の車だ」 **元[もと]も子[こ]も無[な]くす** ▷失敗したり損をしたりして、何もかもなくす。「先物取引に手を出して元も子もなくし、会社の金に手をつけた」 **割[わり]を食[く]う** ▷(他のものが得をした影響で)不利な立場におかれて、損をする。「構造改革やリストラで組織は保たれても、現場の人間が〜ことが多い」「他の男たちは、二枚目の彼の割を食って、全然もてなかった」 **貧[ビン]乏[ボウ]籤[くじ]を引[ひ]く** ▷望まないのに他人とくらべて不利な立場に立たされたりする。「今度の人事異動では昇進したものの、前任者の後始末がたいへんで、どうやら貧乏籤を引かされたようだ」「今の年金制度では若い世代ほど〜ことになる」 **ばばを掴[つか]む** ▷「貧乏籤を引く」のくだけた言い方。「優良株と紹介された中で自分が買ったのだけが暴落してしまいましてね、まさにばばをつかまされちゃいましたよ」◇「ばばを引く」ともいう。「ばば」は、トランプのばば抜きゲームのときのジョーカーの札。 **馬[バ]鹿[カ]を見[み]る** ▷結局、自分が損した立場になる。「高い金を出して買ったのに、1ヵ月後には半額だなんてばかを見た」 ### ●その他 **流[なが]す** ▷質に入れた品物を期限までに金を払って取り戻すことができず、その品物の所有権を失う。「入学の祝いに父にもらった金時計を流してしまった」 **空[あ]ける** ▷あるところにあったものを、(そこが使えるように)どこかに移したりしてなくす。「助手のポストを空けて待っている」「今月末までに部屋を空けてくれと大家やに言われている」「ひとりで一升瓶を〜なんて、酒が強いんだね」◇「明ける」とも書く。 ## c 形容詞の類 **分[ぶ]が悪[わる]い** ▷相手よりも形勢が不利である様子。「今度の試合は、相手の力から見ても、こちらはかなり分が悪そうだ」 ## d 形容動詞の類 **損[そん]な** ▷得することがなく、損することになる様子。「電車で行くと飛行機よりかえって〜になる」「あの人は正直で、どんな場合にもほんとうのことをつい口にしてしまう〜な性分だ」 **不[フ]利[リ]な** ▷状況や条件が、相手よりもよくなく、物事に不都合なことになりそうな様子。「相手は形勢が〜と見て妥協案を出してきた」「再就職するには〜な年齢」⇔有利 **不[フ]利[リ]益[エキ]な** ▷ある人にとって利益をそこなう、むしろ損になる様子。「自分に〜な証言は拒否できる」 **マイナスの** ▷損失を与えるものである様子。「この件が彼の将来に〜になることはないだろう」「文明の発展には〜の面もともなう」→プラス▶minus ### ●財産をなくして何もない様子→8004貧しいd ### ●金銭がまったくない様子 ## h 名詞の類:コト・サマ **失[シッ]調[チョウ]** ▷物事の状態が調和を失うこと。▷栄養〜・自律神経〜 ### ●失点→3702競う●得点 ### ●損 **損[ソン]** ▷何かをしたときに、利益よりも失う金銭や労力が多い状態のときの、その失った金銭や労力)。「宝くじを1000円買って、200円しか当たらなかったんで、800円の〜だ」 **丸[まる]損[ぞん]** ▷俗利益がまったくない、損だけの状態。「うまい話に乗せられて出した資金は返してもらえず〜だった」「元手まで食い込んで〜をした」⇔丸儲け **赤[あか]字[ジ]** ▷収入より支出が多く、一定の金銭が失われた状態(のときの、その失われた金銭の額)。「今月も〜で家計は苦しくなる一方だ」「国の〜は数百兆円に達する」 **欠[ケッ]損[ソン]** ▷赤字によって生じた額。▷〜金 **マイナス** ▷金額・生産額・成長率などの数値を比較したときの、基準より少ない状態(のときの、その少ない数値)。「その年度に成長率が初めて〜に転じた」「前年度比で5%〜の予算」「今月の売り上げは前月にくらべ20万円の〜だった」→プラス▶minus ### ●不利益 **不[フ]利[リ]益[エキ]** ▷利益にならないこと。また、損になったりすること。「巨大なダムや高速道路の建設は、地元に利益よりもむしろ〜をもたらすことがある」 **デメリット** ▷(利益にくらべて)不利益な点が多くて、損になること。「合併はメリットより〜のほうが大きいとして反対する意見が強かった」⇔メリット▶demerit ### ●損失 **損[ソン]失[シツ]** ▷①大切なものが永遠に失われるという、不都合な事態。「彼に今やめられるのは大きな〜だ」②失われることによって不都合な事態をもたらすことになる(なった)、たいせつなもの。「為替の変動で数十億円の〜が生じた」▷〜補填 **穴[あな]** ▷不祥事・無責任などで生じた、埋めなくてはならない損失や空白。「自治体の幹部が公金に手をつけ、町や村の財政にあけた〜を埋めるのは税金だ」 **ロス** ▷時間・労力・エネルギーなどを無駄に費やすことによって生じた損失。「電気・ガ <1807> なくす9805h~消す9806a ス・水道などの管を埋める工事は、~をなくすように集中しておこなうべきだ」「だらだらした会議は時間の~以外の何ものでもない」loss 11 **タイムロス** (競走などでの)時間のロス。「前半の〜を後半で取り返す」「上りの〜を下りで取り戻す」◇和製洋語。タイム(time)+ロス(loss) ### ●損益 4615もうかるk●利害 ### ●損した金 12 **損金[ソンキン]** 企業の収益から差し引くことができる経費。法人税を計算する場合、費用とみなされ、支出と認められる金。「法人は個人の場合と違い、借入金の利子を〜として計上できる」 13 **差損[サソン]** □取引の収支の差し引きによって生じる金銭の損失。「為替の〜が数百万ドルに達した」 ### ●その他 14 **貸[か]し倒[だお]れ** 貸した金が返ってこないで損をすること。「無担保で保証人もいらない簡便な融資は、~の危険も多い」 ## k 名詞の類:モノ 00 **失[う]せ物[もの]** 紛失した物。◇古めかしい言い方。 01 **落[お]とし物[もの]** 気づかなくて落としてなくした物。 02 **遺失物[イシツブツ]** 忘れたり落としたりしてなくした物。「~を届ける」~取扱所◇警察・鉄道などで用いる。 03 **紛失物[フンシツブツ]** 図だれかがなくした物。「~を拾う」 ## S 名詞の類:ヒト 00 **失業者[シツギョウシャ]** 失業して、仕事についていない人。「長引く不況で〜が町にあふれている」 01 **失職者[シッショクシャ]** 失職した人。 02 **風太郎[プウタロウ]** 定職がなく、ぶらぶらしている人。「学校出てからずっと〜やっています」◇多く、「プータロー」と書く。 03 **浪人[ロウニン]** ①脱藩したり、藩がなくなったりして、勤め先を失った武士。「主家がお取り潰しにあい、城下に〜があふれた」②「①」から転じて)進学できなかったり、職を離れたりして、身分が定まっていない人。「~の入学者は減る傾向にある」「役所をやめて今は〜の身の上です」 ▷~暮らし・~就職~◇「1年浪人する」のように、動詞としても用いる。 04 **浪士[ロウシ]** 浪人(①)。「赤穂の~が主君の復讐を遂げるという話」 05 **浪人生[ロウニンセイ]** 上級の学校(大学など)への進学をめざす浪人(②)。特に、入学試験の受験に失敗し、次の機会のための勉強をしている学生。◇学校を出てすぐに上級学校に入った学生は、「現役生銹」という。 ## u 名詞の類:トコロ 00 **失地[シッチ]** 失った領土・地盤などの勢力範囲。「~を回復すべく努力する」 ## × 名詞の類:トキ 00 **ロスタイム** サッカー・ラグビーなどで、試合中に選手が負傷するなどして、プレーが中断した間の、無駄に失われる(ロスする)時間。「主審によって〜の取り方に多い少ないの差がある」◇和製洋語。ロス(loss) +タイム(time)。試合はロスタイムの分だけ延長される。「ロスタイムに入ってから同点に追いついた」のように、試合後の延長された時間を指して用いることもある。 # 9806 消す ## a 動詞の類 ### ●消す 00 **消[け]す** ①感覚によってとらえられていた対象を、感覚によってとらえられない状態にする。「電灯を消したあとも、布団の中で遅くまでおしゃべりをしていた」「沸騰したらすぐに火を消して、ざるに上げ、冷水で冷やす」「服にしみついたいやなにおいがどうしても消せなかった」「黒板を~(黒板に書いた字や絵を消す)」②存在していたものを、ある状態にする。「借金を〜」 01 **掻[か]き消[け]す** 圧倒的な力で声・姿などを消す。「地下鉄の騒音にかき消されて、相手の声が聞きとれなかった」 02 **拭[ぬぐ]き消[け]す** 汚れや書いた字などを、布などを、柔らかいもので拭いて消す。「壁の落書きを拭き消しても、次の日にはまた落書きしてある」 03 **塗[ぬ]り消[け]す** 上から何かを塗って、見えなくしたり、そこにある不都合なものを見えなくする。「公開された文書は肝心なところがすべて墨で黒々と塗り消してあった」「壁の汚れをペンキで〜」 04 **綺麗[きれい]にする** 不要な物を消したり捨てたり、借金・負債などを返済したりして、あとに不都合なものが何も残らないようにする。「授業が始まるまでに黒板はきれいにしておいてください」「借金をきれいにしてから心中した」◇「綺麗」は「奇麗」とも書く。 05 **晴[は]らす** 心の中にある不満・恨み・疑いなどを取り除いて、不都合な状態をすっかりなくす。「悶々とした気分を〜には、家にとじこもっていないで外に出るのがいい」「晴らせぬうらみを金で晴らしてくれるという仕掛け人」「アリバイがあったので疑いを〜ことができた」 ### ●散らす 06 **散[ち]らす** 薬などで、病気の原因・症状を、ひとまずおさえる。「盲腸をとりあえず薬で散らし、あとで手術をすることにした」 07 **飛[と]ばす** 熱などを加えて、液体を蒸発させて、ある成分をすっかり煮つめてなくなるようにして、消す。「みりんを煮きってアルコール分を~」 ### ●火を消す 08 **消[け]し止[と]める** 火を消して、それ以上に燃え広がろうとするのを防ぐ。「天ぷら鍋に燃え移った火をやっとのことで消し止めた」 09 **消火[ショウカ]する** 火事を消し止めること。「隣の家から火が出たが、すぐに〜して、大火事になるのをまぬがれた」▷~栓・~器・~訓練 10 **吹[ふ]き消[け]す** 息などを吹きつけて火を消す。「線香に火をつけようとマッチを何回すっても、まわりからの風で吹き消されてしまった」「ろうそくの火を~」 <1808> 消す9806a~k 11 **踏[ふ]み消[け]す** 足で踏んで、燃えている火を消す。「男がタバコを地面に捨て、踏み消そうとした途端に足元が爆発した」 12 **揉[も]み消[け]s** 火のついたタバコなど、激しくは燃えていない火を、手でもんだり、何かに押しつけてもむようにしたりして消す。「ストーブのそばに近づきすぎて火がついた綿入れをあわててもみ消した」「短くなったタバコを灰皿の中で〜」 13 **火[ひ]を落[お]とす** かまどや風呂の火を燃やして使い終わったあとで、その火を消す。「調理場の仕事を終えて火を落としたのは明け方近くだった」 ### ●消し去る 14 **消[け]し去[さ]る** あったものを、すっかり消してあとが残らないようにする。「過去の記憶を~」「あの事件の記憶を~」 15 **消去[ショウキョ]する** 「消し去る」の、ややかたい言い方。「留守番電話のメッセージを〜する」~法 16 **解消[カイショウ]する** 好ましくない気持ち・思い、あるいは状態を、完全になくなるようにすること。「ストレスを〜するには酒を飲むより体を動かしたほうがいいらしい」「こんな説明ではとても国民の疑惑を〜できない」「雇用における男女の格差を〜する」 17 **抹消[マッショウ]する** 図記録・証明・記憶などを完全に消してしまうこと。「リストから名前を~する」 ▷登録~ 18 **隠滅[インメツ]する** 自分に不都合な証拠を、消し去ったり隠したりして、まったくなかったようにすること。「証拠を〜する」◇「湮滅」「堙滅」とも書く。 19 **抹殺[マッサツ]する** 図人の存在や意見を完全に否定して、存続できないようにすること。「反対意見を~する」「大失態を演じて、その世界から~された」 20 **葬[ほうむ]る** 事実・存在などを、人に気づかれないように隠したり、追いやったりする。「微量の有害物質が漏れ出た事故は、闇から闇に葬られた」「その事件はそう簡単に〜ことができなかった」◇受け身の形で用いられることが多い。 21 **葬[ほうむ]り去[さ]る** 完全に消し去って、存在しないようにする。「政治の方針を激しく批判した老政治家は、やがて政界の表舞台から葬り去られた」◇受け身の形で用いられることが多い。 22 **滅却[メッキャク]する** 図あとが残らないほどに、完全に消してなくす。「いかなる人間も個性を〜することはできない」「邪念を滅して無我の境地に至る」◇「滅す」ともいう。 23 **滅却[メッキャク]する** 図存在しないものとしてなくしてしまうこと。「心頭を〜すれば火もまた涼し(織田信長に焼き討ちされた恵林寺の僧、快川紹喜が火の中で発したとされる言葉)」 ### ●切る 24 **切[き]る** 電気器具の電源のスイッチやボタンを操作する。「落雷時にはパソコン(のスイッチ)を切ったほうがいい」入れる◇◆照明器具の場合、「切る」ことは「消す」ことになる。 25 **消灯[ショウトウ]する** 照明器具のあかりを消すこと。「9時には〜します」 ▷~時間点灯 26 **オフにする** 電気器具のスイッチを切って、作動しないようにする。「パソコンの電源を~」◇「オフ」はoff。 ### ●フェードアウトする 27 **フェードアウトする** 映像をしだいに暗くしたり、音をしだいに小さくしたりして、消していくこと。「最後のシーンは、映像を止めるよりも~したほうが効果的だと思う」→フェードイン fade-out 28 **溶暗[ヨウアン]する** 映像を徐々に暗くして消すこと。「明るくなっていく場面と、~を用いて表現している」溶明 ### ●その他 29 **消音[ショウオン]する** 音を消して、聞こえないようにすること。「発射音を完全に~するのは不可能だ」▷~装置 ### ●消臭する → 6001抜くa●あるものを抜き取る ### ●取り消す △ 9800ないa●無しにする ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●火消し 00 **火消[ひけ]し** 火を消すこと。▷~壺 01 **消防[ショウボウ]** 火事を消し止め、人命を助けたり、救助などにあたること。「長年にわたって地域の〜に貢献した功労で受章した」 ▷~車・~署・~団 ### ●取り消し → 9800ないh●無かったことにする ## k 名詞の類:モノ ### ●消す用途をもつもの ### ●火消し 00 **火消[ひけ]し** 江戸時代の消防組織。「町の~と大名の~との先陣争い」 ▷町~・大名~ 01 **消防団[ショウボウダン]** 市町村が自治的に運営する消防組織。 02 **消[け]しゴム** 鉛筆などで書いた文字や絵をこすって消すための、ゴムなどでつくられた文房具。◇「ゴム」はオランダ語 gom。 03 **ゴム消[け]し** 消しゴム。 04 **インク消[け]し** インクで書いた文字などを消すための薬剤。 05 **修正液[シュウセイエキ]** 図まちがって書いた文字などを消すための白い液体。 06 **黒板消[こくばんけ]し** 黒板に書いた文字などを消す用具。 07 **マフラー** エンジンの排気音を軽減して、聞こえにくくする装置。「~をはずした車で我が物顔で走るやつら」 ▶ muffler 08 **サイレンサー** 銃器の発射音を軽減して、聞こえにくくする装置。「~付きのピストル」 silencer 09 **消音器[ショウオンキ]** 「マフラー」「サイレンサー」の漢語的表現。 ### ●火を消すためのもの 10 **消火剤[ショウカザイ]** 図消火のための薬剤。 11 **消火液[ショウカエキ]** 文消火のための薬液。 <1809> 消す9806k〜滅ぼす9807s 12 **消火器[ショウカキ]** 火災の初期に用いると効果的な、消火剤の入った簡便な消火用の器具。 13 **消火栓[ショウカセン]** 消火用の水を供給するために道路などに設置された水道管。「〜の近くに駐車してはならない」 14 **スプリンクラー** 建物の内部に設置する、熱・煙を感知したときに自動的に水をまく装置。「〜のすぐそばでタバコを吸うと誤作動することがある」 sprinkler ### ●消火のための服装 15 **消防服[ショウボウフク]** 消火活動をするときに身につける、特殊な服。 16 **火消[ひけ]し装束[しょうぞく]** 昔の火消しが身につけた、消火用の装束。◇主に武家が着用するものは「火事装束」といった。 ### ●消防車など 17 **消防車[ショウボウシャ]** 消火に使う車。化学~◇「消防自動車」ともいう。~ 18 **梯子車[はしごしゃ]** ビルなど高いところに届く、伸縮するはしごを備えた消防車。 19 **消防艇[ショウボウテイ]** 船舶や港湾施設などの消火をおこなう船。 ## S 名詞の類:ヒト 00 **火消[ひけ]し** 江戸時代の消防組織に属して、火事を消す仕事をする人。「江戸の〜の心意気」 01 **火消[ひけ]し役[やく]** 火事を消す役の人。「火事を打ち上げる芝居をするときは〜を用意しておくべきだ」◇「もめごとやけんかが大きくならないように、仲裁して事態をしずめる役目の人」という比喩的な意で用いることが多い。 02 **消防士[ショウボウシ]** 消防任務に従事する公務員。 03 **消防夫[ショウボウフ]** 「消防士」の古い言い方。 ## u 名詞の類:トコロ 00 **消防署[ショウボウショ]** 消火や消防をおこなう組織(が置かれている場所)。◇「警察と消防」のように、組織についていうときは、「消防」ということがある。 01 **消防庁[ショウボウチョウ]** ①国の防災を担い、消火・消防に関する技術などの研究や指導にあたる行政機関。②東京都の防災を担い、各消防署を指揮する機関。◇「東京消防庁」の略。 # 9807 滅ぼす ## a 動詞の類 ### ●滅ぼす 00 **滅[ほろ]ぼす** 盛んに活動している組織の力・勢いを(しだいに)奪って、存続できなくする。「このような風潮が続けば国を〜ことになりかねない」「幕府を〜」◇「亡ぼす」とも書く。 01 **攻[せ]め滅[ほろ]ぼす** 攻撃して滅ぼす。「敵の首都を〜まで戦いを続けようとしていた」 02 **討[う]ち滅[ほろ]ぼす** (昔の合戦などで)敵を討ち取って滅ぼす。「羽柴秀吉は天王山で明智光秀を討ち滅ぼして天下を取った」 03 **討滅[トウメツ]する** 図討ち滅ぼすこと。「織田信長を〜せよとの足利将軍の檄文」 04 **覆滅[フクメツ]する** □完全に討ち滅ぼすこと。「さしもの船長も宗門の一揆を〜することはかなわなかった」 05 **撃滅[ゲキメツ]する** 敵の基地・陣地や艦船・飛行機などを攻撃・破壊して滅ぼすこと。「航空機による敵主力艦隊を〜せんとする奇襲作戦」 06 **殲滅[センメツ]する** 皆殺しにして滅ぼすこと。「敵に完全に包囲されて外部との連絡が絶たれた部隊は、〜される時を待つしかなかった」 07 **掃滅[ソウメツ]する** □ある範囲にあるものを、すべて残らず滅ぼすこと。「潜伏している反政府ゲリラを〜するのは容易ではなかった」▷~作戦◇「剿滅」とも書く。 ### ●絶やす 08 **絶[た]やす** それまで続いてきた物事が、ある時点で完全になくなるようにする。「跡を〜ことはできない」「家名を絶やさないようにする」 09 **根絶[ねだ]やしにする** (絶やすことから)不都合な物事・人を徹底的に取り除いて、絶やすこと。「この世から悪を〜のは不可能だ」「敵対する者を〜恐怖政治」 10 **根絶[コンゼツ]する** 図不都合な物事を徹底的に取り除いて、絶やすこと。「麻薬がはびこってきても、〜するのはむずかしいだろう」 11 **撲滅[ボクメツ]する** 徹底的にたたいて、完全になくすこと。「エイズを〜する決め手は今のところない」「貧困の〜に立ち上がる」 ▷麻薬~運動 12 **去勢[キョセイ]する** 人・動物の睾丸を取り去って、生殖能力を絶やすこと。「猫を〜する」▷~手術◇「動物のメスの生殖能力を絶やす」意を表すには、「避妊手術をする」という言い方をするをことがある。比喩的に、勢いをそぐ意にも使う。 13 **断種[ダンシュ]する** 悪性の病気・遺伝的特質とみなされたものが伝わらないように、男性を去勢すること。「病気に対する偏見から強制的に〜するような野蛮なことも昔は行われたらしい」 ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **亡国[ボウコク]** 国を滅ぼすこと。口~の徒 ## q 名詞の類:イキモノ 00 **騙馬[センバ]** 去勢された馬。 ## S 名詞の類:ヒト 00 **亡国[ボウコク]の徒[と]** □国を滅ぼしかねない、国益に反する言動をする人間。「外交交渉で名を上げた政治家が一転して~呼ばわりされることになった」 01 **非国民[ヒコクミン]** 国家主義的な人から見て、国家に反対したり非協力的だったりする人間。「自国開催のワールドカップに無関心だと〜と呼ばれかねない熱気だった」◇もとは第2次世界大戦前・戦中に、国家に批判的・非協力的な者を非難するのに使わかれた語。現在はふざけたりおどけたりして使うことが多い。 <1810> # 滅ぼす9807s〜隠す9808a ## s 名詞の類:ヒト ### ●宦官 **宦[カン]官[ガン]** ▷去勢された男。「〜が隠然たる勢力を持って政治を動かしたという例は少なくない」◇多く、中国の後宮(妃の住むところ)で妃や皇帝に仕えた下級の役人をいう。 **閹[エン]人[ジン]** ▷宮刑(性器を切断する刑)に処せられ去勢された人。「宦官のほとんどが〜であった」 # 9808 隠す ## a 動詞の類 ### ●隠す **隠[かく]す** ▷ある物事の存在・内容を、他人が知ることのできない状態にする。「その手に隠しているものを見せてごらん」「事件の真相を隠そうと躍起になった」 **塗[ぬ]り隠[かく]す** ▷あるものの表面に何かを塗って、それを見えないようにする。「白い壁を派手な原色の模様で塗り隠したら落書きする者がいなくなった」 **覆[おお]い隠[かく]す** ▷都合の悪いものごとを覆うようにして隠す。「事故現場はビニールシートで覆い隠されていた」「口元を手で覆い隠して笑う」 **遮[シャ]蔽[ヘイ]する** ▷何かでおおったり、さえぎったりして隠すこと。「工場の中には厳重に〜された一角があり、自衛隊に納める機器などが製作されていた」 **掩[エン]蔽[ペイ]する** ▷月や星などの天体が運行中に他の天体を隠すこと。「月が金星を〜することがある」 **覆[フク]面[メン]する** ▷顔を何かでおおい隠すこと。「〜して銀行に押し入る」 **目[め]隠[かく]し** ▷①目で物を見えないように、布などで目を覆うこと。②ある場所を外から見えないようにすること。「その家はフェンス沿いに背の高い樹木をぐるりと植えて〜してあった」 **ベールに包[つつ]む** ▷真相・秘密などを、外部からわからないように、完全に隠す。「当時の首脳会議の内容は、いまだにベールに包まれて明らかにされていない」◇「ベール(veil)」は「覆って隠すもの」の意。 **秘[ひ]める** ▷心にふかくおさめて、人に知らせないようにする。「復讐心を〜」 **潜[ひそ]める** ▷考え・気持ちを人に知られないようにそっと隠しておく。「その人への思いは長いあいだ胸にひそめていた」 **秘[ヒ]する** ▷知っていることを、人に知られないように隠す。「名前を〜」 **秘[ひ]す** ▷「秘する」の、ややかたい表現。「特にその名を〜」 **伏[ふ]せる** ▷あることがらを、外部に知られるのが不都合であるときに、意識的に知らせないようにする。「社長の最初の会見では、上層部の事件への関与が伏せられていた」 ### ●かくまう **匿[かくま]う** ▷追われている人を、見つからないように隠して保護する。「警察に追われているのでしばらくかくまってくれと、幼馴染みが訪ねてきた」「あの家は裏の離れにだれかをかくまっているらしい」 **蔵[ゾウ]匿[トク]する** ▷犯罪や違反を犯した者をかくまうこと。「不法入国者を〜した者を処罰する規定が新設された」▷犯人〜罪 **隠[イン]避[ピ]する** ▷犯人などをかくまうこと。「指名手配中の容疑者を〜した疑いで警察に事情を聞かれた」 ### ●物を隠して持つ **隠[かく]し持[も]つ** ▷相手から見えないようにして隠して持つ。「後ろ手に包丁を隠し持って相手に近づいた」「心の奥底に隠し持った嫉妬の感情」 **忍[しの]ばせる** ▷人目につかない所に隠して持つ。「私は、いざというときのために、ポケットにナイフを忍ばせていた」 **呑[の]む** ▷刃物、特に「どす(短刀)」をふところに隠し持つ。「どすを呑んで相手の事務所に乗り込んだ」 **隠[イン]匿[トク]する** ▷ある場所に不正に隠して、所有すること。「〜物資」 **退[タイ]蔵[ゾウ]する** ▷「隠匿」と「退蔵」の複合した語。 **埋[マイ]蔵[ゾウ]する** ▷地中に隠すこと。「黄金を〜せよという命が、ひそかに下された」▷〜金 ### ●秘蔵する→9606持つ●所蔵する ### ●無理に隠す **押[お]し隠[かく]す** ▷本当の状態を人に知られないように無理やり隠す。「痛みを押し隠して、決勝レースにのぞんだ」 **秘[ヒ]匿[トク]する** ▷自分が知ったことがらや情報を、他人に知られないように隠すこと。「ジャーナリストには取材源を〜することが認められている」 **包[つつ]み隠[かく]す** ▷都合の悪いことなどをすっかり隠す。「つつみ隠さずに全部話しなさい」◇否定の表現で用いることが多い。 **覆[おお]い隠[かく]す** ▷人に知られては困ることがらを、ことさらに知られないようにして隠す。「内部告発が元で新聞・テレビが動き出し、汚職事件をいつまでも〜ことはできなかった」 **隠[イン]蔽[ペイ]する** ▷都合の悪い事情を覆い隠すこと。「不正な取引の事実を〜したことを〜するために、帳簿が改竄された」▷〜工作◇「陰蔽」とも書く。 **塗[ぬ]り隠[かく]す** ▷(上から何かを塗って)傷などを見えなくする。「黒い絵の具を塗って壁の落書きを〜」 **塗[ぬ]り込[こ]める** ▷本来の姿・形・すがたを、他のものを使って目立たないようにする。「相手の揚げ足を取ることで、自分の弱点を塗り隠そうとしていた」 **臭[くさ]い物[もの]に蓋[ふた]をする** ▷都合の悪い事情を覆い隠したり、解決済みであるとしたりして、人の注意をひかないようにする。「野党の証人喚問の要求に、与党は〜かの態度をとり続けた」「臭い物に蓋をして問題をうやむやにする体質が染みついた組織」◇「臭い物に蓋ではいつまでたっても悪循環だ」のように、「臭い物に蓋」を名詞として用いることもある。 **闇[やみ]に葬[ほうむ]る** ▷人目に触れないように、世間に知られずに物事を処理する。「家庭をも <1811> 隠す9808a~h つ相手と付き合っていることを親にはひた隠しにしていた」 30 **隠[かく]し立[だ]てする** 本心を隠して、知らんふりしておこうとすること。「あまりしつこく聞かれたので、〜することもないかと思って事件のことをしゃべってしまった」、 31 **韜晦[トウカイ]する** 自分の才能や本心を正直にあらわさず、そうでないかのようなことをあえて言って、隠そうとすること。「率直に語っているようでいながら随所に自己を〜する気味が見えるいやみな文章」~趣味 ### ●隠すために見せかける → 3601ごまかすa●言葉でごまかす●見せかける ## d 形容動詞の類 00 **秘密[ヒミツ]の** 当事者・関係者以外には容易に知ることができない(ようにしてある)様子。「そこは二人だけにわかる〜の場所だった」「自分だけの〜の快楽」「それは〜だからだれにも教えられない」 01 **内緒[ナイショ]の** 関係者以外の他の人に知られないようにする様子。「~の話だからだれにも言わないでね」「親に~で妻子ある男性と付き合っている」 ▷~事◇「内証」「内所」とも書く。 02 **丸秘[マルヒ]の** 絶対に秘密にしておくべきものである様子。「これは~だから注意しなきゃならない」◇取り扱いを注意する文書に「丸秘の記号」の印を押すことから。「マル秘」とも書く。 03 **極秘[ゴクヒ]の** 絶対に秘密にしておくべきものである様子。「~の図面が紛失して騒動になった」「合併の計画は〜のうちに進められた」 04 **厳秘[ゲンピ]の** □厳重に管理して絶対に秘密にしておくべきものである様子。「本資料は〜の取り扱いが求められる」「大将の死は〜に伏せられた」 05 **秘中[ヒチュウ]の秘[ひ]** 秘密のことのなかでも特に秘密である様子。「このことは〜なので、決して口外せぬように」 06 **此処[ここ]だけの** 話し合いの場だけにとどめ、その他には知られないようにする様子。「今の件はくれぐれも〜にして、だれにも言わないでください」「~の話」 07 **部外秘[ブガイヒ]の** 組織・集団の外部の人には知らさないようにする様子。「~の資料は会議が終わったら回収します」 08 **社外秘[シャガイヒ]の** 会社の内部だけにとどめ、その他には知らさないようにする様子。「これまでは〜の資料が無造作にごみ箱に捨てられてきた」◇「社外秘」と同じ状態について、会社の内部関係者の立場からいう場合に、「社内限り」という言い方がある。この言い方と「社外秘」との混交によって、「社内秘」という言い方もできているが一般的ではない。 09 **秘伝[ヒデン]の** 技法・技術などが、部外者には秘密にして、特別の人間だけ伝えられてきた様子。「この店の料理は〜の調味料がポイントだ」 10 **内内[ナイナイ]の** 関係者の中だけにとどめて、外部には知らせないようにする様子。「当事者間で〜に済ませることを約束している」 11 **内密[ナイミツ]な** 「ないない」の、ややかたい言い方。「ちょっと〜にしたい話があるので、場所を変えましょう」「~に調査する」 12 **内内[ウチウチ]の** 外部の者に知らせずに、仲間うちだけでおこなう様子。「これはあくまでも〜の取り決めです」「~に処理をする」◇「外に知らせない」という積極的な含みはない。 13 **内輪[ウチワ]の** 家族・親族や、かたく結び付いている小さな集団の内部の関係者だけがかかわる様子。「先方は〜の話ばかり続けるので、いい加減あきてきた」「~のことは話したくない」 ▷~もめ◇「外に知らせない」という積極的な含みはない。 14 **オフレコ** 記者会見などで、その場にいるもののあいだだけにとどめ、他に知らせない様子。「今から言うことは、〜にしてください」「政府高官の〜の発言が重大な政治問題を引き起こした」◇「オフ・ザ・レコード (off the record)」から。 ## f 副詞の類 00 **直隠[ひたかく]しに** ひたすら隠そうとする様子。「爆発的なヒット商品に有毒成分が入っていたことをメーカーは〜隠していた」◇多く、「隠す」とともに用いられる。 01 **内聞[ナイブン]に** 関係者以外に知らせないようにすること。「この件は〜に付してください」「〜にすます」◇「内分」とも書く。 02 **闇[やみ]から闇[やみ]に** 事件や事実を隠すために、その証拠や痕跡を残さず、世間に知られないようにして処理する様子。「政府高官の汚職は~葬られた」◇「闇から闇へと」ともいう。一般に「葬る」とともに用いる。 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●何かを隠すこと 00 **隠[かく]し事[ごと]** あることがらを隠すこと。「お互い~はなしにしよう」「〜があるに違いない」「〜のない人」 01 **腹蔵[フクゾウ]** 意見などを心の奥に隠しておくこと。「どうか~のないご意見をお聞かせください」「互いに〜なく意見交換をした」◇「腹蔵のない」「腹蔵なく」の形で用いる。 02 **照[て]れ隠[かく]し** 照れくさい気持ちを人に見られないように、わざと別のことをしたりする、ごまかすためのしぐさ。「彼は〜に笑ってみせた」 03 **匿名[トクメイ]** 正体を知られると不都合であるため、本名を隠して名乗らなかったり、別の名前を使ったりすること。「~の投書は受け付けません」~希望 04 **隠[かく]し釘[くぎ]** 打った釘の頭が、表面から見えないように、中にまで打ち込んで見えなくする打ち方。「この椅子には〜が使ってある」 ### ●神隠し 9802消えるh ### ●隠し芸 4309演じるj●芸 ### ●秘密 05 **秘[ひ]め事[ごと]** 他人には隠しておきたい、(男女間のことにかかわる)事柄。「他人には言えぬ恋の~」 06 **秘密[ヒミツ]** 隠されていて、容易には知ることができないことがら。「だれにでも~の1つや2つはある」「『宇宙誕生の〜を探る」▷~保持 07 **秘[ヒ]の** □秘密であるもの。「その文書には大きく〜の印が押してあった」「秘中の~」部外~・丸~・極~・厳~・内~◇多く、造語成分として用いる。 <1812> 隠す9808h~m 08 **秘事[ヒジ]** 重大な結果をもたらす秘密の情報。「あの男は天下をゆるがす〜を握っているらしい」 09 **密事[ミツジ]** 他人に秘密にしておきたい、人には言えない内密のかかわりごと。「相手を刺激しすぎると、こちらの~を暴露されかねない」 ### ●機密 10 **機密[キミツ]** 国家の政治・外交・軍事あるいは企業など組織体の戦略に関する、重要な秘密。「外交上の〜を記者会見でうっかりしゃべってしまった大臣」▷国家~・~費 11 **軍機[グンキ]** 図軍事上の重要な秘密。「どの部隊がどこを守るべきものかについては〜に属するので知らされていなかった」 ▷~漏洩 12 **最高機密[サイコウキミツ]** 最高度の重要性をもつ機密。「国家の〜に属すること」 13 **トップシークレット** 「最高機密」の洋語的表現。これに属する事柄。「わが社のトップシークレットだ」のように「最高機密事項」の意で用いることがある。top secret ### ●秘密の方法 14 **秘法[ヒホウ]** 容易には考えつかない、秘密の方法。「どんな病もたちどころに治すことができる〜を編み出したと称する人物」 15 **秘術[ヒジュツ]** めったに人に教えたり見せたりしない特別の技術。「彼は忍術の〜を尽くして闘うこと数時間に及んでなお勝敗がつかなかった」「不老長寿の~を案出する」 16 **秘方[ヒホウ]** 薬を調合する秘密の方法。「長崎在住のオランダ人医師の〜によってつくられた膏薬」 17 **手[て]の内[うち]** 心の中など、自分の手の届く範囲内にあったりにある、他人には知らせない考え。「こんな条件では、そう簡単にこちらの~は見せられない」「~を見透かされる」 18 **秘策[ヒサク]** (他人には秘密にしている)容易には考えつかない、何かを成功させるためのすぐれたやり方。「軍師は一日中部屋にこもって攻略の〜を練った」「監督から〜を授けられた選手はみごとに作戦を成功させた」 ### ●真相などを隠す物事 19 **隠[かく]れ蓑[みの]** (身につけると自分の姿が見えにくくなるといわれる想像上の)蓑から)いかにもまともに見えて、実際はほんとうの目的や実態を隠すための手段として使われるもの。「審議会や懇談会を〜にして法案を無理に通そうとするやり方が少なくない」 20 **ダミー** 「隠れ蓑」の洋語的表現。「実態のない会社を設立し、脱税の〜としておこなっていた一味が逮捕された」dummy 21 **ベール** 真相・秘密などを、外部からわからないように隠す事情。「機密費の使途は依然として秘密の〜に包まれたままだ」「防衛上支障があるとの理由で艦船の仕様に〜をかぶせようとする」「儀式の実際は神秘の〜に包まれている」 veil 22 **カーテン** 真相・情報などに近づけないように、さえぎって隠す事情。「国防関係の支出は、機密の〜に隠されてわからないことが多い」「東西冷戦時代の鉄の~」 curtain ## k 名詞の類:モノ ### ●秘録・秘史 2200記すk ### ●秘話・寓話 1912話すk●さまざまな話●たとえ話 ### ●正体を隠すための名前 00 **隠[かく]し名[な]** 正体を隠すために、別に用いる名前。「あの人はペンネームの他にも〜をいくつかもっている」◇古風な言い方。 01 **ハンドルネーム** インターネットやパソコン通信などで使用する、実名を隠すために使う名前。「私の〜はアブラカタブラです」 handle name ### ●匿名 h何かを隠すこと ### ●別名・偽名 1916名乗るk●別名 ## m 名詞の類:モノ ### ●関係者以外に知られないための手段 00 **合[あ]い言葉[ことば]** 関係者であることを相互に確認するために決めておき、外部には知られないようにしておく、短い言葉。「~は『山』と『川』」 01 **パスワード** 何らかのシステムを利用するときに、利用する資格がある本人であることを確認するためにあらかじめ登録しておく、文字・数字その他の記号を組み合わせた符号。「自分の~をメモしておくことは厳禁だ」◇「パスワード(password)」は、英語ではもともと「合い言葉」の意味。 02 **暗証番号[アンショウバンゴウ]** キャッシュカードで金の引き出し、あるいは錠前を開けるときなどに用いる、利用資格があることを確認するためにあらかじめ登録しておく、数字の組み合わせ。◇略して「暗証」ともいう。 03 **符丁[フチョウ]** 特定の業界の関係者だけに通じるようにした、値段や用語などを表す言葉、しぐさや記号。「卸売市場にはいろいろな〜が飛びかっている」◇「符帳」「符牒」とも書く。「暗号」とは異なり、ふつうの言語表現とともに用いる。 04 **暗号[アンゴウ]** ふつうの文を一定の方式で置き換えて、関係者以外には知られないようにするための記号(の体系)。「どんな〜も人が作ったのであるから解読不可能と言うことはない」 ▷~化・~文 ### ●何かを隠す働きをするもの 05 **目隠[めかく]し** ある場所を隠して見えないようにするもの。「その建物は、~の塀と有刺鉄線で囲まれていた」「裏窓に取り付けたプラスチックの~」 06 **釘隠[くぎかく]し** 建物の目立つ部分に打った釘の頭にかぶせて隠す装飾的な部品。 ### ●角隠し 5910かぶるk●帽子 ### ●金隠し 5701出すk●用便のための器具 ### ●隠してある物 07 **隠[かく]し金[がね]** 隠して持っている金。「税務調査で床下や壁の中から多額の〜が見つかった」 08 **隠[かく]しマイク** 人に気づかれないよう録音・録画するためにあるところに隠して置くマイク。「建物に〜が仕掛けられている」◇「マイク」は「マイクロホン (microphone)」の略。 09 **隠[かく]しカメラ** 人に気づかれないよう撮影・録画するためにあるところに隠して置くカメラ。「防犯カメラとは別の〜に犯人の顔がはっきり写っていた」◇「カメラ」はcamera。 <1813> # 隠す9808m-u ### ●その他 **隠[かく]し味[あじ]** ▷料理の味をよくするために、ごくわずかに加える調味料。「〜がきいていてうまい」 ## s 名詞の類:ヒト **隠[かく]し男[おとこ]** ▷妻・恋人や世間に隠して、ひそかに通じている、男の愛人。「〜との密会を重ねる妻」 **隠[かく]し女[おんな]** ▷妻・恋人や世間に隠して、ひそかに通じている、女の愛人。「通夜の席に夫の〜があらわれてひと騒動持ち上がった」 **隠[かく]し妻[づま]** ▷「隠し女」の古めかしい言い方。「その僧侶には〜がいるという噂だ」 ### ●愛人→2802交わるs●愛人 ### ●隠し子→0104生まれるs●子 ## u 名詞の類:トコロ ### ●ポケット△5600入れるk●袋 <1814> # 99 その他の語群 # 9900 こそあど ## d 形容動詞の類 ### ●この **此[こ]の** ▷①自分の近くのもの・こと・程度・状態・場所・人などを指す様子。「〜靴は私のものです」「〜ほかにも種類はたくさんあります」「富士山は〜方向に見えるはずだ」「〜程度で驚いちゃいけない」「〜様子だと、今夜は雪になるだろう」「〜店には以前に来たことがある」「(雑誌の記事などを見たり指したりしながら)〜店に行ってみたい」「〜人は私の学生時代の友人です」②(時間を表す語の前につけて)近い過去や未来を指す様子。「それは〜秋に開催された学会で発表された新説です」「彼は〜週末、山に行くと言っていた」③直前に、話に出したこと・もの・場所・人などを指す様子。「〜点に注意して、慎重におこなってください」「台風が接近しています。〜ため、航空各社は昼以降の便をすべて欠航にすることに決めました」「〜一軒宿というのがひどいところでね」「〜社長さんがユニークな人だったんだ」◆ふつう、かなで書く。 **此[こ]の様[よう]な** ▷ある対象が、「この①③」で指し示せるような、種類・性質・状態などをもっている様子。「〜品物はいただくわけには参りません」「今までわが町は〜問題に直面したことがありません」◇ふつう、かなで書く。 **斯[こ]うした** ▷「このような」のややかたい言い方。「〜うまい話はめったにあるものではない」◇ふつう、かなで書く。 **斯[こ]ういう** ▷「このような」の少しくだけた言い方。「〜ものはいらないよ」「〜話があるんですがご存じですか。実は、あの人はさる高貴な家の出なんだそうです」◇ふつう、かなで書く。 **こんな** ▷「このような」のややぞんざいな、話し言葉で用いる言い方。「〜天気は久しぶりだ」「〜もの食えるか」「〜はずじゃなかった」「〜人、知らないね」「〜ばかげた話は聞いたことがない」 **かかる** ▷「このような」意の、重要な事態であるという含みをもった、かたい言い方。「事態が〜様相を呈してきたのは危険な兆候である」◇ふつう、かなで書く。 **斯[か]くなる** ▷「このような」の意の古めかしい言い方。「〜上は辞任も止むなしとの意見が大勢を占めた」◇ふつう、かなで書く。 **斯[か]くの如[ごと]き** ▷「このような」の意の、ものものしくかたい言い方。「〜ご衰退を招いた責任はいずこにあるのか」◇ふつう、かなで書く。 **此[こ]れ程[ほど]の** ▷実際に経験したり、身近に接したりした物事の程度・状態などが、標準・予想を越えている様子。「ちょっと言ってみただけなのに、〜の騒ぎになるとは」「ひどいとは聞いていたが、〜とは思わなかった」◇「是程」とも書く。ふつう、かなで書く。 **斯[か]程[ほど]の** ▷「これほど」の古めかしい言い方。「〜屈辱を味わったことは今までにないとは言えぬ」「男として〜までの恥辱があろうか」◇ふつう、かなで書く。 **此[こ]れ式[しき]の** ▷実際に経験した(している)ことの程度について、大したことはないという気持ちをこめて表す言い方。「〜のことで弱音を吐いてたまるか」「〜の金で人が言うことを聞くとでも思っているのか」「なんの〜。全然きつくなんかない」◇「是式」とも書く。ふつう、かなで書く。「しき」は接尾語で、名詞「式」が接尾語化したものとされる。 ### ●その **其[そ]の** ▷①自分からは近くなく、相手からは近いものではないが、さほど遠くないもの・こと、程度・状態・場所・人などを指す様子。「〜紙袋をとってくれ」「辞書は〜後ろにある」「〜様子だと退屈はしていないようだな」「〜交差点を左折してください」「〜背の高い人が先生です」◇相手にとっては、すぐ近くだったり、そうでなかったりする。②直前に、話に出たり出したりしたもの・こと・程度・状態・時・場所・人などを指す様子。「〜話はだれに聞きましたか」「〜手紙はもう捨ててしまった」「〜方向には高い建物はない」「〜程度で音を上げていてはいけない」「〜とき、何をしていたんですか」「僕も〜店に行ったことがある」「〜人に会いたい」「今年の夏は天候が不順だった。〜ため、米が不作だという」◆「この」に比べて、距離的・時間的・心理的に遠い場合に用いられる。ふつう、かなで書く。 **当[トウ]の** ▷いま話題にしている、その人・もののことである様子。「それでは、ご本人の意見を聞いてみることにしましょう」 **其[そ]の様[よう]な** ▷ある対象が、「その」で指し示せるような、種類・性質・状態などをもっている様子。「〜品物はいただくわけには参りません」「今までわが町は〜問題に直面したことがありません」「〜ことは聞いておりません」◇ふつう、かなで書く。 **然[そ]うした** ▷「そのような」のややかたい言い方。「〜場合の対応を検討すべきだ」「〜考えはよくない」◇ふつう、かなで書く。 **然[そ]ういう** ▷「そのような」の少しくだけた言い方。「〜ネクタイはなかなか見ないね」「〜話は聞いたことがない」◇ふつう、かなで書く。 **そんな** ▷「そのような」のややぞんざいな、話し言葉で用いる言い方。「〜本のどこが面白いんだ」「〜ことは聞いてないよ」 **其[そ]れ式[しき]の** ▷話に出た物事の程度などについて、大したことはないという気持ちをこめていう言い方。「〜のことで諦めてはいけない」◇ふつう、かなで書く。→10此れ式 ### ●あの **彼[あ]の** ▷①自分からも相手からも遠くのもの・こと・程度・状態・場所・人などを指す <1815> # こそあど9900d~f **と成[な]る** そうなったときなどを、明示しないで漠然と指すときに用いる語。「旅の途中で、~町に立ち寄った」「~秋の日、わが家の老犬は、眠るように息を引き取った」◇ふつう、かなで書く。 **何[ナン]等[ラ]か** 何かの性質や内容について、特に指定しないでいることを表す、やや改まった言い方。「~措置が必要だ」 **一[ひと]つ** いろいろあるなかで、何らかの点で取り上げる価値があると、特に言及するに値しそうだ、という話し手の気持ちを表す言い方。「それも~考え方だな」「~ご意見として承っておきます」 ## f 副詞の類 ## ●このように **此[こ]の様[よう]に** これこれこういうやり方で、という意を指し示す、ややかたい言い方。「人の上に立つ者は〜ありたいものだ」◇ふつう、かなで書く。 **斯[こ]う** これこれこういうやり方で、という意を指し示す言い方。「~暑いと勉強する気になれない」「(あるしぐさをしながら)~やってごらんなさい」◇ふつう、かなで書く。 **こんなに[こんなに]** 大きさ・量・程度・状態・内容・性質などについて、「このように」といえるような様子。「~大きな魚は釣ったことがない」「~にたくさん食べられません」「~朝早くからどこに行くの」「~にひどい人だとは思わなかった」◇くだけた言い方で、「に」をつけない「こんな」という形はさらに俗語的。 **此[こ]れ位[くらい]** 実際に目の前におかれていたりする、もの・こと・人・場所・時などの、大きさ・数量・程度・状態など(とほぼ同じであること)を指す言い方。「〜大きい冷蔵庫がほしい」「〜資金があれば十分だ」「〜うまくできたらたいしたもんだ」◇「是位」とも書く。ふつう、かなで書く。「これぐらい」「このぐらい」「このくらい」ともいう。「これくらいがちょうどいい」「今日はこれくらいでやめておこう」のように名詞として用いる用法もある。 **此[こ]れだけ** おもに仮定・譲歩の文脈で、「これくらい」という意を表す言い方。「~準備ができていれば、あとは簡単だ」「おまえは、~言ってもわからないのか」 ◇「是だけ」とも書く。ふつう、かなで書く。 **此[こ]れ程[ほど]** おもに仮定・譲歩ないし否定的な文でく「これくらい」という意を表す言い方。「~勉強したのに不合格とは納得がいかない」「~面白くない本だとは思わなかった」◇「是程」とも書く。ふつう、かなで書く。「これほどに」ともいうが、その場合は「これほど」よりも強い調子のやや改まった言い方。 **斯[か]く** 「このように」の意の古めかしい言い方。「人の上に立つ者は〜あるべし」◇ふつう、かなで書く。 **斯[か]許[ばか]り** 「これだけ」の意の古めかしい言い方。「~怒気をあらわにした父を見たことはなかった」◇ふつう、かなで書く。 ## ●そのように **其[そ]の様[よう]に** そうそうこういうやり方で、という意を指し示す、ややかたい言い方。「~でていねいにおっしゃられると恐縮です」 <1816> # こそあど9900f 「〜美しい花は見たことがなかった」◇ふつう、かなで書く。 **然[そ]う** ▷「そのように」の意のくだけた言い方。「〜興奮するなよ」「これは〜いいものではない」「〜言われればそんな気もする」「僕も〜思います」◇ふつう、かなで書く。 **そんなに** ▷大きさ・量・程度・状態・内容・性質などについて、「そのように」といえるような様子。「〜大きな荷物は車に入らない」「〜乱暴なことをしてはいけない」「本当に〜大きな魚が釣れるんですか」「私は〜に大食らいではない」「〜ばかな」◇「に」をつけない「そんな」という形はさらに口語的で俗語的。 **其[そ]れ位[くらい]** ▷自分の近くになく、相手からは近いものではないがあまり遠くないもの・ことや、話に出たもの・こと・場所・時・人などの、大きさ・数量・程度・状態など(とほぼ同じであること)を指し示す言い方。「〜明るい色のほうがいいと思います」「〜大きいと、犬とはいえこわいね」「〜準備してあれば十分だ」「〜優秀な人なら、引く手あまただろう」◇ふつう、かなで書く。「それぐらい」「そのぐらい」「そのくらい」ともいう。「それくらいがいちばん難しい年ごろだ」「それくらい(は)私にだってできます」のように名詞として用いる用法もある。 **其[そ]れだけ** ▷おもに仮定・譲歩の文脈で、「それくらい」という意を表す言い方。「〜予備があれば、困ることはない」「〜がんばったのなら、必ずいい結果が出る」◇ふつう、かなで書く。 **其[そ]れ程[ほど]** ▷おもに仮定・譲歩ないし否定的な文脈で、「それくらい」という意を表す言い方。「〜いやなら、早く会社を辞めるべきだ」「コップの水面がみるみる凍る。〜そこは寒かった」◇ふつう、かなで書く。「そんな」よりやや改まった言い方。「そんな」と異なり、「心配してくれるのはありがたいが、それほどのことではない」のような用法もある。また、「それほどに」ともいうが、その場合は「それほど」よりも強い調子の、やや改まった言い方。 ### ●そう・そんなに・それほど→4111否むf●たいして ### ●あのように **彼[あ]の様[よう]に** ▷「あのような方法・程度・様子で」の意を指し示す、ややかたい言い方。「〜大きな人は見たことがありません」「〜苦しい時代には二度と戻りたくない」◇ふつう、かなで書く。 **ああ** ▷「あのように」の意のややくだけた言い方。「〜言ってみたが、少し厳しすぎたかな」 **あんなに** ▷「あのような程度・様子で」の意のくだけた言い方。「〜大きな家に住んでみたい」「〜に大きな犬は、あのとき初めて見た」「〜つらい思いは二度としたくない」「〜に夜遅く、どこに出かけたのだろう」「〜いいかげんな人だとは思わなかった」◇「に」をつけない「あんな」という形はさらに俗語的。 **彼[あれ]位[くらい]** ▷自分からも相手からも遠くにあるもの・ことや、時間的・心理的にへだたりがある、過去に経験したり接したりしたもの・ことなどの、大きさ・数量・程度・状態などをいう言い方。「〜ピアノがうまく弾けたらいいなあ」「〜広い地下室があれば、いろんなことができる」◇ふつう、かなで書く。「あれぐらい」「あのぐらい」「あのくらい」ともいう。「あれくらいが手頃だ」「あれくらいならいつだってできる」のように名詞として用いる用法もある。 **彼[あれ]だけ** ▷おもに仮定・譲歩の文脈で、「あれくらい」という意を表す言い方。「〜体が大きいと目立つね」「〜言ったのに、おまえはまだわからないのか」◇ふつう、かなで書く。 **彼[あ]れ程[ほど]** ▷おもに仮定・譲歩ないし否定的な文脈で、「あれくらい」という意を表す言い方。「〜すぐれた人でも失敗することがあるんですね」「私は、彼が〜ものがわからない人間だとは思わなかった」◇ふつう、かなで書く。「あれほどに」ともいうが、その場合は「あれほど」よりも強い調子のやや改まった言い方。 ### ●どのように **何[ど]の様[よう]に** ▷「どのように」の方法・程度・様子での意を指し示す、ややかたい言い方。「急に指名され、〜答えていいかわからなかった」「そこまで〜行きましょうか」「〜考えても答えが見つかりません」「〜苦しいことがあってもくじけてはならない」◇ふつう、かなで書く。 **如何[どう]** ▷「どのように」の意のくだけた言い方。「そこへ〜行けばいいんですか」「〜考えてもわからない」◇ふつう、かなで書く。 **どんなに** ▷「どのように」の意のかたい言い方。「〜いかに文句を言われてもあの人はへこたれない」「〜がんばってみたところで、だめなものはだめだ」 **何[ど]れだけ** ▷物事の数量・程度・状態などがはっきりといえないが、話し手にとってはかなりのものであるという気持ちをこめて指し示す言い方。「いったい君は、〜お金があれば満足するんだ」「〜がんばろうが、だめなものはだめだ」「おまえは、〜言えばわかるんだ」◇ふつう、かなで書く。「どれだけ…も」などの反語的な表現では、「どれぐらい」に言い換えることはできない。 **何[ど]れ程[ほど]** ▷「どれだけ」を、さらに強調し、軽い驚きの気持ちをプラスした言い方。「〜お金がかかろうとも、あれだけは手に入れたい」「僕が〜悩んだか、君にはわからないだろう」◇ふつう、かなで書く。 **幾[いく]ら** ▷「どれほど」のややくだけた言い方。「気を失って倒れた人に〜呼びかけても、反応を示さなかった」◇ふつう、かなで書く。 **如[いか]何[に]** ▷「どれほど」の改まった言い方。「〜あがいても、苦境を抜けられなかった」「ピラミッドが〜巨大であるかは、実際に見なければわからない」◇ふつう、かなで書く。 ### ●どうしても **如[いか]何[して]も** ▷①どのような困難な状況が予想される場合でもそうする(なる)という、強い気持ちや意志を表す言い方。「〜その役がやりたい」「〜いやだというのなら、私にも考えがある」②どのように努力しても、好都合な状況にはならないと予想されるという意を表す言い方。「〜その人の名前を思い出せなくて困っている」「いくら急げと言われたって、完成までには〜あと2年はかかる」「これだけ雨の日が続くと、〜気持ちが沈みがちになる」◆ふつう、かなで書く。 **何[なに]が何[なん]でも** ▷「どうしても」の意の、ややくだけた言い方。「〜歌手に <1817> # こそあど9900f~k なるのだといって都会に出たがまだ芽が出ない」「〜ここに連れてきなさい」 **是[ぜ]が非[ひ]でも** ▷どのような困難な状況が予想される場合でも、そうしなければならないという、強い意志を表す言い方。「この計画は〜実現しなければならない」「君には〜がんばってもらわなければ困る」 ### ●ぜひ・ぜひとも→0700望むf●強く望む様子 ### ●なににせよ **何[なに]にせよ** ▷自分ではどのようにしようとも事態は変えられそうもない状況であって、しかたがないという気持ちを表す、ややかたい言い方。「〜この暑さでは、何もやる気が出ない」「〜外国からの援助は当てにできない状況だ」◇「なんにせよ」という形は、口語でのふつうの言い方。 **如[いか]何[ん]せん** ▷「なににせよ」の、よりかたい言い方。「すばらしい計画だが、〜予算がない」「〜人数が多すぎて入りきれなかった」◇ふつう、かなで書く。 **何[なに]しろ** ▷あれこれ事情を並べたあとで、それらをまとめて受ける、くだけた言い方。「〜暑くて仕事をする気になれなかった」「見てくれはよくなくても、〜丈夫で長持ちするところが取り柄だ」「遅くなって申しわけないが、〜いっさいがっさい一人でやらざるをえなかったもので」「〜貧乏ひまなしで、ろくに子供と遊んでやるひまもない」 **何[なに]しろ** ▷どんな条件を考えても、そのことは確実に成り立ち状況であって、認めざるをえないという気持ちを表す、くだけた言い方。「あの店ときたら雑誌に紹介されていい気になったのか、〜ひどい対応であきれましたよ」「この辞書、〜よくできてますよね」「この店の料理、〜うまいんですよ」「引っ込み思案ばかりしていないで、〜いっぺん行動してみることだ」 **何[なに]分[ぶん]** ▷「ので」「から」「ゆえ」などをともなって、弁解のしようがない事実であってやむを得ないという気持ちを表す言い方。「〜まだ子供ですので、お役に立てるかどうか心配しております」 ### ●とにかく→1801見分けるf●見定める様子 ### ●いかばかりの→7903はなはだしいd●いかばかりの ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●どのくらい **何[どの]の位[くらい]** ▷距離・時間・回数・物事の数量・大きさなどがわからないときに、不定のままに漠然とそれらを指す言い方。「ここから海まで、〜の距離があるのかわからない」◇「その町まで行くには、時間はどのくらいかかりますか」「どのくらい努力すれば、あんなすごい選手になれるのかしら」のように、副詞的にも用いる。なお、「どれくらい」「どのぐらい」「どれぐらい」という形も同様の意味を表す。「どのくらい」が何についていうのかをより具体的に表すには、「何キロ/何時間/何人/何グラム」など「何+単位・助数詞」という言い方を用いる。ふつう、かなで書く。 **如[いか]何[ほど]** ▷「どのくらい」の、おもに口語でのていねいな言い方。「そこまで行く時間は〜でしょう」「勘定は〜?」◇「さしあたっていかほどご用意したらよろしいですか」のように副詞的にも用いる。なお、「開催県が必ず優勝するような大会にいかほどの意味があるのだろうか」のように、「いかほどの+名詞」の形の場合は文章語的なかたい言い方になる。ふつう、かなで書く。 **幾[いく]ら** ▷金額がわからないときに、不定のままに示す言い方。「この店はコース料理だけなんだけど、〜のコースにしようか」「パーティーの会費は〜ですか」「全部で〜になりますか」◇「残金は手元にいくら残ってますか」のように、副詞的にも用いる。疑問文で、よりていねいに言うときは、「おいくら」という。「いくら」が何についていうのかをより具体的に表すには、「何円/何ドル」など「何+単位」という言い方を用いる。ふつう、かなで書く。 **幾[いく]つ** ▷ものの個数や年齢などがわからないときに、不定のままにそれらを指す言い方。「〜そこに行ったのか覚えていない」「あの人は〜ぐらいに見えますか」「親から見れば、〜になっても子供は子供だ」◇疑問文で、よりていねいにいうときは、「おいくつ」という。「昼の弁当はいくつ必要ですか」「いくつでも好きなだけ持っていってください」のように、副詞的にも用いる。「いくつ」が何についていうのかをより具体的に表すには、「何本/何台/何歳」など「何+助数詞」という言い方を用いる。ふつう、かなで書く。 ## k 名詞の類:モノ ### ●これ **此[こ]れ** ▷①自分のすぐ近くのもの・こと・場所・人などを指す。「〜は私の本です」「いくらなんでも〜はひどい」「〜より先立ち入り禁止」「〜が私の娘です」◇人の場合は、ふつう家族や目下の者を指すときにのみ用いられる。②すぐ前に言ったり、すぐ後に言おうとするもの・こと・人を指す語。「〜がひどい味でね、食べられたものじゃなかった」「おっとりした良い人に見えたんだが、〜がものすごくずぼらな人だったんだ」「今からお話ししますが、〜は実際にあった話です」③(「これで」「これをもって」「これにて」などの形で)直前までおこなっていた事柄を指す語。「〜で私の話は終わりです」「〜をもって入学式を終了いたします」「〜にて一件落着」◆「是」「之」とも書く。ふつう、かなで書く。 **此[こち]方[ら]** ▷自分のすぐ近くのもの・場所などを、それ以外のものと対比して指すときの言い方。「〜が日本製で、そちらは外国製です」「〜では4月だというのに真夏のような暑さです」◇ふつう、かなで書く。 **此[こ]れ等[ら]** ▷①自分のすぐ近くの、2つ(2人)以上のもの・人などを指す語。「ここに並んでいる〜はみな、海外で入手した品です」「〜は子供のころ勉強が嫌いでね」◇ものについては2つ以上あっても、「これ」ということがある。「これら」というとややかたい感じがある。②今、話に出した、2つ以上のもの・ことなどを指す語。「〜の説はみな信頼性に欠ける」「〜はだれでも知っていることです」◇ややかたい言い方。「これら」に対して「こうしたこと」、「これらの」に対して「このような」とするとやわらかい言い方になる。◆「是等」とも書く。ふつう、かなで書く。 **此[こ]奴[いつ]** ▷「これ」のぞんざいな言い方。「〜が評判の新製品か。なるほど、こはいいや」「おまえが結婚するって。〜は驚いた」「〜はおれの弟だ」◇ふつう、かなで書く。 <1818> # こそあど9900k ### ●それ **其[そ]れ** ▷①自分の近くになく、相手からは近いものではないがあまり遠くないものを指す語。「〜、いいネクタイだね」「君の横にある〜を取ってくれないか」◇「これ」に比べて、距離的・心理的に遠い場合に用いられる。②直前に、話に出たり出したりしたもの・こと・時・人などを指す語。「〜は父親の形見だったらしい」「ひどいなあ、〜はないでしょう」「〜は激しい雨の夜のことだった」「先週いっしょに食事をしたが、〜から彼には会っていない」「〜はだれですか」③図すぐ前に用いた言葉と同じ言葉を再び用いる必要がある場合に、その言葉の代わりに用いられる、翻訳調の言い方。「彼の仕事に対する考え方は、彼女の〜とは明らかに違う」◆ふつう、かなで書く。 **其[そ]方[ちら]** ▷自分の近くになく、相手からは近いもの・場所・人などを、それ以外のものと対比して指すときの言い方。「こちらより、〜のほうがよく写ってますね」「〜にはいつ伺えばよろしいですか」「〜はどなたかしら」◇ふつう、かなで書く。 **其[そ]れ等[ら]** ▷①相手の近く、ないし自分のすぐ近くではないがあまり遠くない2つ以上のものを指す、ややかたい言い方。「〜は倉庫に運んでください」「〜は先代の遺品です」◇2つ以上あっても、「それ」というほうが一般的。②今、話に出たり出したりした2つ以上のもの・ことなどを指す、ややかたい言い方。「〜の化石は、アフリカで発見されたものです」◆ふつう、かなで書く。 **其[そ]奴[いつ]** ▷「それ①②」のぞんざいな言い方。「すまないが、〜を取ってくれ」「熊を見つけると、〜を軽々と持ち上げたんだ」「全国大会に出るって。〜はすごい」「〜は昔、柔道をやって いたそうだ」◇ふつう、かなで書く。 ### ●あれ **彼[あ]れ** ▷①自分からも相手からも遠くにあるもの・人などを指す語。「それじゃなくて、もっと遠くに見える〜だよ」「〜はだれだろう」②時間的・心理的にへだたりがある、過去に経験したり接したりしたもの・こと・時・人などを指す語。「〜はできの悪い映画だ」「いくら機嫌が悪いからって、〜はないですよね」「〜は去年の夏のことだった」「何年か前にある会で同席したが、〜以来彼女には会っていない」「〜は気持ちのやさしい男だった」◆ふつう、かなで書く。 **彼[あ]方[ちら]** ▷自分からも相手からも遠くにある、もの・人・場所などを、それ以外のものと対比して指すときの言い方。「〜に置いてある、あの作品はどなたのものですか」「〜に出発する前に、一度会いましょう」「〜はご存じの方ですか」◇ふつう、かなで書く。 **彼[あ]奴[いつ]** ▷①「あれ①」のぞんざいな言い方。「急ぐから〜を取ってくれ」「そんな大きな〜は見たことがないよ」②時間的・心理的にへだたりがある、過去に経験したり接したりしたもの・こと・人などを指す、ぞんざいな言い方。「先週貸した〜を返してくれ」「〜はいい男だった」◆ふつう、かなで書く。 ### ●遠回しに何かを指す言い方 **あれ** ▷もの・人などの名や、事柄・行為などの呼び方を、はっきりと言いにくかったり、忘れてしまったり、また具体的に言わなくても相手にわかる場合などに、代わりにいう語。「ほら、あのう、〜、〜は何と言ったかな」「『ちょっと〜をとってくれ』『〜って何よ』」「あの人も〜がお好きなようですね」「こんなことを申し上げるのも〜ですが」◇ふつう、かなで書く。 **何[なに]** ▷「何」とほぼ同じ意味だが、より口語的。「〜はどうなっているんだ」「ちょっと〜を〜すればいいんだ」◇この「なに」は平板型アクセント。「だ/です」に続く場合は、「ま、それはなんですね」などのように「なん」という形になる。 **例[れい]の物[もの]** ▷具体的にいわなくても話の前後関係から明らかに相手にわかると思っているものを、遠回しに指す語。「〜は持ってきただろうね」◇「例のやつ」は、より俗語的な言い方。 ### ●どれ **何[ど]れ** ▷3つ以上の限られた範囲のものの中で特定できないものや、はっきりしない(言えない)程度・状態などを指し示す語。「君は〜が好きですか」「〜でもいいから1つくれないか」◇ふつう、かなで書く。 **何[ど]奴[いつ]** ▷「どれ」のぞんざいな言い方。「いちばんうまいのは〜か」◇ふつう、かなで書く。 **何[ど]方[ちら]** ▷2つあるものなどから、1つを選んだり決めたりするときに、まだ特定できないそのもの・人などを指す語。「赤と青の2色がございますが、〜になさいますか」「〜が先に行きましょうか」◇ふつう、かなで書く。人について、「あの方はどちらですか」と尋ねた場合は、「2人のうちのどちらか」と聞いているのではなくて、「どういう立場・所属の何という人か」を聞いている。ただ単に名前を聞いているわけではない。 **何[ど]方[っち]** ▷「どちら」のくだけた言い方。「赤と青のどっちがいい」「おまえと彼女と、〜が受け取りに行くんだい」◇ふつう、かなで書く。 **何[いず]れ** ▷「どちら」のかたい言い方。「決勝に残った2チームの実力は互角で、〜が勝つか見当もつけがたかった」「〜菖蒲か杜若」◇「孰れ」とも書く。ふつう、かなで書く。 ### ●なに **何[なに]** ▷名前や内容が特定できないものや、それとはっきり言えないものを、不定のままで指す言い方。「この店は〜がおすすめですか」「ほかに〜を持っていこうか」◇口語で、助詞の「に、で、と、の」、助動詞の「だ、です、なのだ」をともなうときには「なん」という形を使うことが多い。 **何[なに]物[もの]** ▷「どのようなもの」の意の、かたい言い方。「ほか〜をもってしてもあり人の決心を変えることはできまい」「これはいったい〜だ」「これは酒以外の〜でもないな」◇「…以外の何物でもない」「何物にも代えがたい」のように、否定的な文脈の決まった言い方で用いられ、「何物がお好みですか」「ほかに何物を持っていこうか」などとはいわない。 **何[なに]か** ▷はっきりとは特定・限定できない、物・事を指す言い方。「背中に〜ができてますよ」「原因がわからないんだが、〜がおかしいことは確かだ」「〜を求めて旅に出る」◇「何か」を修飾する場合、「何か冷たいもの」「何かいいこと」のように、「何か+修飾語+もの/こと」という形になり、「冷たい何か」「いい何か」とはいわない。 **何[なに]物[もの]か** ▷はっきりとはわからない正体不明のもの。「彼は悪魔にでも取りつかれたように働いた」「わけのわからない〜がこの世界を支配している」◇具体的な物につ <1819> こそあど9900k~u いてはいわない。また、2番目の用例のように、修飾語句は「何物か」の前にくる。 ### ●そのもの 23 **其[そ]の物[もの]** ①ほかの物事ではなく、まさにその物事であることを、強調の意を表すための言い方。「形はともかく、色~はすばらしかった」「計画〜がご破算になった」②そのような性質以外のどんな言葉でも表せないほど、その性質を完全にもっているという意を表す言い方。「あのお年寄りは健康~です」「冷静〜の人」「醜悪~の光景」◆一般に、対象となる物事を表す語句に後続させて用いる。ふつう、かなで書く。 24 **自体[ジタイ]** 「そのもの①」のやや事務的な言い方。「とう違反者が多いとなると制度~を見直す必要がある」◇名詞に続けて、その意味を強めていう。 25 **其[そ]の物[もの]ずばり** ある状態や性質、内容などを、様子を隠すことなく表しているものだ、ということを表す言い方。「彼女は、みんなの気持ちを〜の言葉で言い表した」「~のえげつない写真」◇ふつう、かなで書く。 ## u 名詞の類:トコロ ### ●ここ 00 **此処[ここ]** ①自分の近く、あるいは自分の勢力範囲にあると認められるところを限定して指す語。「~はビルの8階です」「~が日本の最北端です」「~はぶどうの名産地です」「~のケーキはおいしい」「どうぞ〜にお座りください」②特定のある部分・場所・自分の発言などを、自分のすぐ近くにあるものとして(手や身振りを使いながら)指し示す語。「今申し上げた、〜が重要なところです」「この地図をごらんください。〜に高層ビルを建設します」「〜までていねいに教えてくれる先生はいない」「きりがいいので〜で少し休憩しましょう」 ③現在を基準にして、相対的にさほど遠くない前ないし後の時間を指す語。「~何日か体調が悪くてつらい」「~数年、業績は悪化している」「~にきて急に忙しくなった」「父の病気は~1週間が峠だという」「事〜に至っては、じたばたしても無駄だ」 ◆「此所」とも書く。ふつう、かなで書く。 01 **此[こ]の辺[あた]り** ①「ここ①」で示される場所を、その近くを含めて漠然と指す言葉。「たしか〜に置いたはずだ」「~は緑が多くてよいですね」②「ここ②」で示される場所を、その近くを含めて漠然と指す言葉。「~をしっかり勉強しておいてください」「今日は〜で終わりにしましょう」◆ふつう、「此の」はかなで書く。 02 **此[こ]の辺[へん]** 「このあたり」のくだけた言い方。「たしかに置いたんだけど」「~に郵便局はないですか」「〜で一休みしよう」 03 **此処[ここ]いら** 「このあたり」のくだけた言い方。「~に郵便局があったはずなんだけど」◇ふつう、「此処」はかなで書く。 04 **此処[ここ]ら** 「どこ」のくだけた言い方。「まだ頂上まではかなりあるから、〜で一休みしよう」 05 **此処[ここ]いら辺[へん]** 「どこ」のくだけた言い方で、漠然とした範囲までを含めた言い方。「〜にいい飲み屋はないか」「ぜいたく言ってないで〜でがまんしなよ」 06 **此処[ここ]ら辺[へん]** 「ここいらへん」のよりあいまいな言い方。「〜に駅があったはずだ」「上を見たらきりがない。〜で妥協しよう」 07 **此[こ]の近[ちか]く** 自分のいる場所に近いところ。「~には公園はありません」◇「このあたり」から「ここら辺」までは、「この近く」をも含む。 08 **此方[こなた]** やや漠然とした範囲をいうときの「ここ①」。「~には初めて来ました」「(案内するときなど)どうぞ〜へ」◇ふつう、かなで書く。 09 **此方[こちら]** 囧こちら。「その荷物は〜に置いてください」「〜の水はうまいよ」◇ふつう、かなで書く。 10 **当地[トウチ]** こちら。「~では寒い日が続いておりますが、そちらはいかがでしょうか」◇手紙などで用いる。 ### ●そこ 11 **其処[そこ]** ①相手の近く、ないし自分のすぐ近くではないがあまり離れていない場所を指す語。「荷物は〜に置いてください」②今、話に出た場所・場面・事柄などを指す語。「~にはたくさん花が咲いていた」「~は東京のどのあたりですか」「~にあいつが現れたんだ」「先方はかなり神経質になっている。〜を忘れないように」「〜までは考えませんでした」◆「其所」とも書く。ふつう、かなで書く。 12 **其[そ]の辺[あた]り** ①「そこ①」を漠然と指す言い方。「~にあると思うから探してみてください」「~に交番があるはずだ」②今、話に出た場所・部分などを漠然と指す言葉。「〜にスーパーがありませんか」「~の事情は僕にはわからない」③おおよその程度などを指す言葉。「それ以上がんばると疲れが残るから〜でやめておきなさい」◆ふつう、「其の」はかなで書く。 13 **其[そ]の辺[へん]** 「そのあたり」のより口語的な言い方。「ちょっと〜を探してみてくれ」「〜にスーパーがあっただろう」「〜でやめておけ」 14 **其処[そこ]いら** 「そのあたり」のくだけた言い方。「ポストは〜にあるだろう」「~のことはよくわからないから、本人に聞いてくれ」「〜でやめとかないと、二日酔いになるぞ」 15 **其処[そこ]ら** 「そこいら」のくだけた言い方。「灰皿は〜にあるだろう」「彼女は〜じゅうに聞こえるような大きな声で泣き叫んだ」「無理をしないで、〜でやめておきなよ」 16 **其処[そこ]いら辺[へん]** 「そこいら」の、よりあいまいな漠然とした範囲までを含めた言い方。「ジュースの自動販売機なんか〜にあるだろう」 17 **其処[そこ]ら辺[へん]** 「そこいらへん」の、よりあいまいな言い方。「~に落ちてるんじゃないか」「~のことは僕にはわからない」 18 **其[そ]の近[ちか]く** 今、話に出た場所に近いところ。「『僕は昨日、市役所の〜に行ってたんですよ』『〜に公園があったよね』」 19 **其方[そなた]** やや漠然とした範囲をいうときの「そこ①」。「すみません、〜に赤い表紙の書類はありませんか」「では〜から退出してください」◇ふつう、かなで書く。 20 **其方[そちら]** 俗そちら。「今からすぐ〜に行きます」「あっちに行っちゃだめだ」◇ふつう、かなで書く。 <1820> # こそあど9900u~x **21 [御[おん]地[チ]]** 図手紙などで、「あなた様のいらっしゃるそちら」の意を表す語。「~にてお目にかかりたいと思っております」 ## ●あそこ **22 [彼処[あそこ]]** ①自分からも相手からも、距離的・心理的に遠い場所を指す語。「~の大きな木の下にテントを張ろう」②今、話に出た、距離的・心理的に遠い、場所・段階・場面などを指す語。「紅葉と言えば、このあたりでは〜がいちばんきれいだ」「~のランチはおいしい」「いくら彼でも〜までやるとは思わなかった」「〜まではいい試合だったんだがなあ」③場所などを、はっきりと言いにくかったり、忘れてしまったり、また具体的に言わなくても相手にわかる場合などに、代わりに言う語。「打球に~を直撃されて、息もできないほどだった」「~に置いといた、あれ、知らないか」◆ふつう、かなで書く。 **23 [彼処[あっそ]]** 「あそこ」の変化した話で、よりくだけた言い方。「~へ行こう」◇ふつう、かなで書く。 **24 [彼[あの]の辺[あた]り]** 自分からも相手からも距離的・心理的に遠い場所・段階・場面などを漠然と指す言い方。「あそこに高い煙突が見えますね。交番は〜です」「~は寒いところですから、防寒具を持っていったほうがいい」「だから〜でやめておけばよかったんだ」◇ふつう、「彼の」はかなで書く。 **25 [彼[あの]の辺[へん]]** 「あのあたり」のより口語的な言い方。「~は新興住宅地だよ」 **26 [彼処[あこ]ら]** 「あのあたり」のくだけた言い方。「子供のころは〜でよく遊んだもんだ」 **27 [彼処[あこ]ら辺[へん]]** 「あのあたり」のよりあいまいな、くだけた言い方。「~は昔、牧場だった」 **28 [彼[あの]の近[ちか]く]** 今、話に出た、距離的・心理的に遠い場所に近いところ。「市役所と言えば、~に劇場ができたんだってね」 **29 [彼方[あちら]]** 「あちら]①「こちら」と対比して、やや漠然とした範囲をいうときの「あそこ①」(の方向)。「おや、~に見えるあれは何でしょうね」②「外国、特に欧米」を指す、古めかしい言い方。「さすがに〜の製品は違うね」◆ふつう、かなで書く。 **30 [彼方[あっち]]** 「あちら(①)」。(動物などに向かって)しっしっ、〜行け」◇ふつう、かなで書く。 **31 [彼[かの]の地[ち]]** 図遠く離れた、あの土地。「彼女の祖父はあの時代に米国に単身渡航し、~で成功をおさめたと聞いている」 ## ●どと **32 [何処[どこ]]** わからなかったり特定できなかったりする場所や部分。「君は〜から来たんですか」「僕は〜も痛くない」「そんなものは〜にでもある」「〜まで話しましたっけ」◇「何所」とも書く。ふつう、かなで書く。 **33 [何[どの]の辺[あた]り]** はっきりわからない場所・レベルなどを、漠然と指す言い方。「その店は商店街の〜ですか」「君は目標を〜に置いているんだい」◇ふつう、「何の」はかなで書く。 **34 [何[どの]の辺[へん]]** 「どのあたり」のより口語的な言い方。「その本は図書室の〜にあるの」「~で妥協するかをあらかじめ考えておけ」 **35 [何処[どこ]いら]** 「どのあたり」のくだけた言い方。「おまえ、~にいるんだか」 **36 [何処[どこ]ら]** 「どこいら」のくだけた言い方。「その売店は東京駅の〜にあるんだ」 **37 [何処[どこ]いら辺[へん]]** 「どこいら」の漠然とした範囲までを含めた言い方。「あんたは〜に住んでんの」 **38 [何処[どこ]ら辺[へん]]** 「どこいら」のよりくだけたあいまいな言い方。「この調子でいったら、3時には〜まで行くかな」 **39 [何方[どちら]]** わからなかったり特定できなかったりする、何かが存在する場所・方向を漠然という言い方。「明日は〜にいらっしゃいますか」「~からいらっしゃったんですか」 ◇漠然とした範囲をいうことから、「どこ」よりもていねいな言い方になる。ふつう、かなで書く。 **40 [何方[どっち]]** わからなかったり特定できなかったりする方向を漠然という、くだけた言い方。「あの野郎、〜へ逃げやがったんだ」◇ふつう、かなで書く。 ## ●どこか **41 [何処[どこ]か]** はっきりわからなかったり、特定しなかったりする、その場所や部分。「この街の〜に、やつはいるはずだ」「この部屋の〜に、その手帳は隠されています」「彼の考え方は~おかしい」◇ふつう、かなで書く。 **42 [何処[どこ]かへ]** 「どこか」。「すまん。君に借りた本を〜なくしてしまった」「うるせえ、〜行っちまえ」◇ふつう、かなで書く。 **43 [何処[どこ]やら]** はっきりわからない場所や部分。「あの娘は結婚して~遠いところに行ったそうだ」「彼は~具合が悪くて入院したらしい」 **44 [何処[どこ]ぞ]** 場所がわからないときに、その場所を漠然と指す言い方。「~へお出かけですか」「~によい宿はありませんか」◇やや古い感じのする言い方。 **45 [何処[どこ]何処[どこ]]** 場所について、はっきりと言えない場合に、その場所を漠然という言い方。「君に任せるから、〜に何時集合と決めてくれ」「入社したばかりで、〜に何があるのかまだわからない」 **46 [何処[どこ]其処[そこ]]** 場所を具体的に限定せずに、漠然と指す言い方。「どこそこの誰々がどうしたとかいう話は、女性のほうがくわしい」◇「何所其所」とも書く。ふつう、かなで書く。 **47 [某所[ぼうしょ]]** 場所をはっきり言いたくなかったり、はっきりわからないときに、その場所を指す語。「彼女は都内~に身を潜めている」「賄賂の受け渡しは、市内の〜で行われた模様だ」◇「某処」とも書く。 **48 [其[そん]処[じょ]其処[そこ]ら]** 自分を含めた周りの人々を一段低いものと見なすような、ありふれた場所。「このワインは、〜じゃ手に入らない逸品だ」◇否定の表現とともに用いる。ふつう、かなで書く。 ## × 名詞の類: トキ **00 [何時[いつ]]** 「不明または不定の時」を指すのに使う語。「~おいでになりますか」「その工事は~ごろ終わるんでしょうか」「~でもいいから連絡をください」◇ふつう、かなで書く。 <1821> **01 [何時[いつ]何時[なんどき]]** 「いつ」を強調した言い方で、具体的に何月何日何時などとはっきり言えないときに、その時を指す言い方。「なるべく早くと言われるより、締め切りは~だと言われるほうがいい」◇疑問文では用いない。 **02 [何時[いつ]なんどき]** 「いつ」を強調した、かたい言い方。「~何が起こるかわからないから、十分注意するように」◇疑問文では用いない。 **03 [何時[いつ]か]** 特定できない、現在から少し離れた日を指すときの言い方。「ここには~来たことがあるんだけれど、それがいつだったかが思い出せないんだ」「きっと〜息子にも親の私の気持ちがわかる日が来るだろう」 **04 [何時[いつ]の日[ひ]]** 「いつか」の意の改まった言い方。「あれは〜のことだったのだろうか」「~にかまた君に会わん」 **05 [何[いず]れの日[ひ]]** 「いつか」の意の、やや古めかしい的な言い方。「~にか、その地を再訪したいものである」◇ふつう、「何れ」はかなで書く。多く、「いずれの日(に)か」の形で用いる。 **06 [何時[いつ]ぞや]** 互いにわかっている、あまり遠くない過去のある時を漠然と指す、やや改まった言い方。「~は大変失礼いたしました」 **07 [何時[なんじ]]** 時刻が不明のときに用いる語。「いま~ですか」「~でもかまいません」◇「時間数」は表さない。→13何時間 **08 [何分[なんぷん]]** 時刻が不明のときに用いる語。「会議は〜からでしたっけ」 **09 [何日[なんにち]]** 日付が不明のときに用いる語。「次の会合は5月の~ですか」 **10 [何月[なんがつ]]** どの月かが不明のときに用いる語。「あれは確か~のことだったですかね」「~でもかまいません」 **11 [何年[なんねん]]** その年が不明のときに用いる語。「あの事件が起こったのは~だっただろう」 **12 [幾年[いくとせ]]** 年数が不明のときに用いる語。「~ぶりかは忘れたが、彼は戦前生まれのはずだ」 ## ●どのくらい **13 [何時間[なんじかん]]** 時間数が不明のときに用いる語。「そこへ行くのに〜かかりましたか」「~でも待ちます」 **14 [何分[なんぷん]くらい]** 「分」で表される時間数が不明のときに用いる語。「駅から〜ぐらい歩きますか」◇「分」には「時刻」の意もあるので、「時間数」の意を明らかにするには、「何分間」という。 **15 [何秒[なんびょう]]** 「秒」で表される時間数が不明のときに用いる語。「50mを〜で泳げますか」◇「(何時何分)何秒に」という言い方の場合に「時刻」を表すことがあるが、その他の場合、「何秒」で時刻を指すことはない。 **16 [何日[なんにち]]** 日数が不明のときに用いる語。「そんな仕事、〜もかかるわけがない」「〜か前に彼女から電話をもらった」◇その長さによって、「何十日」「何百日」「何千日」などと用いる。「何日」には「日付」の意もあるので、「日数」の意を明らかにするには「何日間」という。 **17 [幾日[いくか]]** 「何日」の、やや古めかしい言い方。「事件の〜か前に、妙な電話があった」「正月まであと〜もない」◇「いつの幾日にそんなことを言ったというんだね」のように「時点」について用いることもある。「何日」と同様に、「幾十日」「幾百日」などと用いるが、現代の口語ではあまり一般的ではない。 **18 [何週間[なんしゅうかん]]** 週数が不明のときに用いる語。「こんなペースでは、あと〜かかるのだろうか」 **19 [何箇月[なんかげつ]]** 月数が不明のときに用いる語。「この企画の実現まであと〜だ」◇「何個月」とも書くが、「何か月」「何ヶ月」「何ヵ月」のように書くほうが多い。 **20 [何年[なんねん]]** 年数が不明のときに用いる語。「〜もかかりようやく書き上げた作品だ」「この〜か、彼女には会っていない」◇その長さによって、「何十年」「何百年」「何千年」などと用いる。「何年」には「日付」の意もあるので、「年数」の意を明らかにするには「何年間」という。 **21 [幾年[いくねん]]** 年数が不明のときに用いる語。「〜か後に、彼女はようやく夫と再会した」「〜かかるかわからないが、私は絶対に作ってみせる」◇「何年」と同様に、「幾十年」「幾百年」「幾千年」などと用いるが、現代の口語ではあまり一般的ではない。 **22 [幾年[いくとせ]]** 年数が不明のときに用いる語。「故国を離れて、はや〜」「〜、ふるさと、来てみれば、咲く花、鳴く鳥、そよぐ風〈唱歌『故郷の廃家』〉」◇「幾年」だと「いくねん」と読まれるので、「幾とせ」と書くことが多い。 ## ●その他 **23 [当日[とうじつ]]** 直前に話に出した(出た)ことや、了解されていることが生じる、その日。「結婚式の〜は朝から準備で忙しかった」「~は早めに来てください」「~になってキャンセルが相次いだ」 **24 [当夜[とうや]]** 直前に話に出した(出た)ことや、了解されていることが生じる、その夜。「事件の〜はたまたま宿直で現場の近くにいた」 # 9901 わたし・あなた ## S 名詞の類:ヒト ## ●わたし **00 [私[わたし]]** 話し手・書き手として、思考・発言・行為の主体を指す言い方。「~が鈴木です」「~はどうしたらいいんでしょう」「こんなばかな~をいつもあたたかく見守ってくれた両親」◇男女ともに用いる、最も一般的な言い方。 **01 [私[わたくし]]** 「わたし」のていねいな言い方。「~が鈴木でございます」◇男女ともに用いる。 **02 [私[あたし]]** 「わたし」のくだけた言い方。「~はあんまりあの花は好きじゃない」「~ってほんとにばかよね」◇ふつう、かなで書く。 **03 [私[あたくし]]** 「わたくし」のくだけた言い方。「~はあんまりあの花は好きじゃありませんね」◇ふつう、かなで書く。 **04 [私[あたい]]** 女の子あるいは若い女性が用いる「あたし」の、さらにくだけたぞんざいな言い方。「~、タバコをやめたの」「~のことはほっといてよ」◇ふつう、かなで書く。 **05 [我[わし]]** 多く、年配の男性が、同輩や目下の者に対して用いる、「わたし」のやや尊大な感じを与える語。「~はまだまだ若い者には負けない」◇「私」とも書く。ふつう、かなで書く。 <1822> **06 [我[わ]が輩[はい]]** 多く、年配の男性が用いる、やや尊大な感じを与える語。「~は学者である」◇「吾が輩」とも書く。現在ではあまり用いられない。 **07 [僕[ぼく]]** 男性が用いる「わたし」のくだけた言い方。「~は君の言うことが正しいと思う」◇子供や若者同士の場合をのぞいて、改まった場や目上の人、初対面の人などに対してはあまり用いられない。 **08 [俺[おれ]]** 同輩などのあいだで用いる、「わたし」の、かなりくだけた言い方。「水臭いことを言うなよ。〜とおまえの仲じゃないか」「~はどうしても自分のことを『僕』と言えないんだ」◇「己」とも書く。 **09 [俺等[おいら]]** 「おれ」の、子供や若者が用いる言い方。「〜、そんな人の金なんかとってないよ。この金は父ちゃんが〜にくれたんだい」◇ふつう、かなで書く。下町風の語感がある。 **10 [私[あっし]]** 男性が用いる「あたし」のややへりくだった言い方。「へえ、〜も一杯つきあわせていただきます」「一杯おごるから〜にも手伝ってもらおうかね」「〜は何も見てませんで、お見捨ておきを」◇「わたくし」から出た語で、「あたし」の古い形。現在では、自分のことをおどけて言う場合に用いることが多い。 **11 [此方人等[こちとら]]** (会話などで)「おれ」「おれたち」を指す、やや乱暴な言い方。「~、そんなちいせえことを気にするほどやわじゃねえんだ」◇ふつう、かなで書く。 **12 [自分[じぶん]]** 男性が用いる「わたくし」の、へりくだったかたくるしい言い方。「~は東京生まれであります」「申し訳ありません、〜がやりました」◇かつて軍隊で用いられた。 **13 [手前[てまえ]]** 「わたくし」の、へりくだったかたい言い方。「この仕事は〜がいたします」 **14 [小生[しょうせい]]** 手紙などで、男性が自分を謙遜していう言い方。「~は、相変わらず仕事に追われる日々を送っております」◇目上の人に対しては使わないものとされる。 **15 [拙者[せっしゃ]]** 昔、武士が用いた、「わたくし」の、改まった言い方。 **16 [拙者[せっしゃ]]** 時代小説などで、武士などが用いる、「わたくし」の、へりくだった言い方。「~の間違いでござった」 **17 [己[おら]]** 時代小説などで、都会風に洗練されていないニュアンスを出すときに用いる、「おれ」。「そんなこと~知らねえ」◇「己」とも書く。ふつう、かなで書く。 ## ●わたしたち **18 [私達[わたしたち]]** 「わたし」を含む2人以上の主体。「~は古くからの知り合いです」「~の税金はちゃんと使ってもらいたい」◇男女ともに用いる。 **19 [私達[わたくしたち]]** 「わたしたち」のていねいな言い方。「~、いま住んでおります土地は気候のたいへんおだやかなところでございます」「神様、~をお救いください」◇男女ともに用いる。 **20 [俺達[おれたち]]** 「おれ」を含む2人以上の主体を指す俗な言い方。「てめえら、それでも人間のつもりか。〜はおまえらとは違うんだ」◇「わたし」「わたくし」「おれ」のほかに「たち」を付けて2人以上を指すことができる言い方には、「あたし」「あたくし」「あたい」「ぼく」「おいら」「自分」「おら」があり、それぞれ1人の場合と同様のニュアンスをもって用いられる。 **21 [俺[おれ]っち]** 「俺達」の非常にくだけた言い方。 **22 [私等[わたしら]]** 「わたしたち」のややくだけた言い方。同輩のあいだで用いる。「〜、年寄りには不便な世の中です」◇「わたし」のほかに「ら」を付けて2人以上を指すことができる言い方には、「あたし」「あたい」「わし」「ぼく」「おれ」「あっし」「自分」「拙者」があり、それぞれ1人の場合と同様のニュアンスをもって用いられる。 **23 [我我[われわれ]]** 「わたしたち」の改まった、かたい言い方。「~選手一同は、正々堂々と闘うことを誓います」◇「わたしたち」より結束力が強い感じがある。 **24 [我等[われら]]** 「われわれ」。「懐かしき〜が母校」◇口語では用いない。 **25 [私[わたくし]共[ども]]** 相手側に対して、「わたくし」とその仲間を指す、へりくだった言い方。「~はお客様を第一に考えております」◇「わたくしたち」は、相手側を含んでも含まなくても用いるが、「わたくしども」は相手側を含まない。「わたしども」とすると、ややくだけた言い方になる。 **26 [手前[てまえ]共[ども]]** 「わたくしども」のさらにへりくだった言い方。「~の店ではこの品物は扱っておりません」◇おもに団体・組織・会社などの関係者がいう。 **27 [当方[とうほう]]** 自分のほうをさす、改まった言い方。「~の責任です」「~の手落ちです」⇔先方 ## ●自分 **28 [自分[じぶん]]** ある動作・状態の主体と同じその人。「この本は〜の金で買ったものだ」「~だけよければ、それでいいのか」「あの男は〜が天才だと思っている」◇「自分」は「動作・状態の主体」と同じ人であることが必要である。たとえば、「男は女と自分の部屋で会った」という文の「自分」は、動作主体の「男」であり、主体でない「女」は指さない。 **29 [自身[じしん]]** ほかの人ではない、問題となっているその人。「ほかの人ではない、問題となっているその人」「この夢は〜の力でこの手で実現したいと思った」◇ややかたい言い方。「自分自身」「君自身」「彼自身」「一郎自身」「コンピューター自身の能力には問題はない」のようにほかの名詞とともに用いて、その語を強めるために用いられることが多い。 **30 [自分自身[じぶんじしん]]** ほかでもない自分。「そんなに疑うんなら、〜で確かめてみたらいいだろう」「~が行くことに決めた」 **31 [御自分[ごじぶん]]** 相手を敬っていう「自分」。「そんなこと〜で考えたら」「あの方は何でも〜でなさるんです」 **32 [自分達[じぶんたち]]** 「自分」で指される主体が2人以上いる場合。「〜で考えなさい」◇「御自分」で指される主体が2人以上いる場合は「御自分達」となる。なお、「男は女と、自分たちの将来について話した」のように、「自分を含む2人以上」の場合にも用いられる。 **33 [己[おのれ]]** 「自分」の、かたくるしい言い方。「~に厳しく人にやさしくありたい」「敵に勝つには、まず〜に克つことだ」「~の過ちに気づくのが遅すぎた」 **34 [自己[じこ]]** 図(対象としての)おのれ。「時にはじっと〜を見つめ直すことが必要だ」「~を偽る」~嫌悪・~批判・~満足・~完結・~暗示・~主張・ <1823> ~評価・~紹介・~流◇複合語の前半部として用いられることが多い。 **35 [我[われ]]** 図自分。「千万人といえども〜行かん」「吾」とも書く。現代では、単独で用いられることはあまりなく、「われを忘れる」「われに返る」「われ関せず」のように、決まった句の中で用いられる。 **36 [我[わ]が身[み]]** 図自分(の立場や身の上)。「~かわいさから、ついついうそをついてしまった」「ひとごとだと思うな。明日は〜かもしれないぞ」「我と〜を省みる」 **37 [自[みずか]ら]** 「自分」のかたくるしい言い方。「彼女は〜の一生を戦災孤児の救済に捧げた」「~を厳しく律する」 ## ●あなた **38 [貴方[あなた]]** 「わたし」が話しかけている相手を指す言い方。「このかばん、〜のですか」「〜がおっしゃるとおりです」「~ねえ、そういう言い方はないでしょう」◇互いによく知らない者どうしのあいだでは使われるが、敬意を表すべき相手に対しては用いない。一方、私的関係のある男女間では、親愛の情が感じられることがある。特に、妻・恋人である女性が相手に呼びかけるときに用いられる。親しくない相手に対して非常にへりくだるときには「あなた様」という。相手が複数の場合、「あなたたち」となり、それに敬意が加わると「あなたがた」になる。なお、「あなたら」という形はない。男性の場合は「貴男」、女性の場合は「貴女」とも書くが、ふつう、かなで書く。 **39 [あんた]** 「あなた」のぞんざいな言い方。「ちょっと〜、待ちなさいよ」「そんなこと、〜に言われたくないぜ」「〜も奥さんに逃げられて大変だねえ」◇用い方によって親しみのこもった言い方になったり乱暴な言い方になったりする。相手が複数の場合、「あんたたち」となり、それをさらに乱暴にいうと「あんたら」になる。 **40 [君[きみ]]** 「わたし」が話しかけている相手が同輩や目下の場合に、その相手を指す言い方。「僕は〜の都合にあわせるよ」「おいちょっと、そこの~、待ちなさい」◇男性どうし、または男女間で用いることが多い。 **41 [御前[おまえ]]** 「君」の、さらにくだけた、やや乱暴な言い方。「おれは〜の都合にあわせるよ」「今度は〜がやれよ」「~なあ、いい加減にしろよ」◇「君」と同様に、男性が同輩や目下の男女に対して用いることが多い。女性が用いることもあるが、その場合は「君」と異なり、ふつう弟や妹、自分の子供などに対して用いる。相手が複数の場合、「おまえたち」となり、それをさらに乱暴にいうと「おまえら」になる。「あんた」と同様に、用い方によって親しみのこもった言い方になったり乱暴な言い方になったりする。 **42 [御前[おめえ]]** 「おまえ」の、さらに乱暴な言い方。「うるせえな、〜なんかに言われなくたってやるよ」◇ふつう、かなで書く。 **43 [御前[おまえ]さん]** ①「わたし」が話しかけている相手が同輩や目下などの場合に、親しみをこめてその相手を指すくだけた言い方。「~はまじめだから、ストレスがたまるんだよ」②妻が親しみをこめて夫を呼ぶ語。「〜、たまには早く帰ってきておくれ」◇下町風の語感がある。 **44 [手前[てめえ]]** 「おめえ」のさらに乱暴な言い方。「~、何か言う前に、〜の面ようく見てみな」◇ふつう、かなで書く。 **45 [貴様[きさま]]** 俗相手をののしって言うときに使われる(相手を非難したり見下したりする)言い方。「〜、よくもおれを裏切ったな」「~なんか死んじまえばいいんだ」◇「貴様とおれは似た者どうしだよ」「貴様と会うのは卒業して以来だな」のように、同輩のあいだでの親しみをこめた言い方もあるが、この用法は現在はあまり用いられない。 **46 [己[おのれ]]** 俗相手をののしるときに、相手を指して用いる、荒っぽい言い方。「~の世話になんぞなってたまるか」 ◇ふつう男性が用いる。 **47 [我[われ]]** 俗相手を見下した荒っぽい呼び方。「これは〜の仕業か」◇ふつう男性が用いる。 **48 [御宅[おたく]]** 初対面で上下関係のない(わからない)相手を指す言い方。「〜、ゴルフは やりますか」「この傘、〜のじゃないですか」◇ふつう男性が、相手に対して問いかける文で用いる。 **49 [汝[なんじ]]** 図「おまえ」の、同等以下の者を指すときの言い方。「〜はこの男を愛すか」。「爾」とも書く。「汝の敵を知れ」「汝の隣人を愛せよ」など慣用的に用いられる。 **50 [お主[おぬし]]** 「おまえ」の古風な言い方。「〜に言われて行ってみた飲み屋でひどい目にあったよ」◇かつて男性が同輩や目下の者に対して用いた。現在ではややユーモラスな響きがある。 **51 [其[そ]の方[ほう]]** た、「おまえ」の、改まったやや尊大な言い方。「〜、わしの顔を見忘れたか」 **52 [貴君[きくん]]** 図同輩の相手を指す言い方。「~の活躍をおおいに期待する」◇男性が手紙(文)などで用いる。 **53 [貴兄[きけい]]** 図同輩や、それに近いやや目下の相手を指す言い方。「~のご健勝を祈っています」◇男性が手紙(文)で用いる。 **54 [貴下[きか]]** 図「貴兄」のさらに改まった言い方。「先日は、〜のご配慮うれしく存じます」◇男性が改まった手紙(文)に用いる。 **55 [足下[そっか]]** 図「貴下」よりもさらにかたい言い方。「〜より賜りました書面、ありがたく拝読いたしました」◇男性が手紙(文)で用いる。 **56 [貴公[きこう]]** 図同輩や目下の相手を、やや尊大に指す言い方。「~もますます元気でなにより」◇男性どうしが手紙(文)で用いる語で、現在はあまり用いられない。 **57 [貴女[きじょ]]** 図同輩、または同輩や目下の女性である相手を指す言い方。「先日は、~にお目にかかれてうれしく思いました」◇多く手紙(文)で用いる。 **58 [貴殿[きでん]]** 親しくない、同輩以上の相手を指す言い方。「~のご助力を感謝いたします」◇公用・業務用の改まった文書や手紙(文)で用いる。 **59 [貴方[きほう]]** 図「貴殿」の、敬意をこめた言い方。「~のご返事をお待ちしています」 ## ●あなたたち **60 [貴方達[あなたたち]]** 「わたし」が話しかけている(目下の)2人以上の人。「~でもう一度よく考えてごらんなさい」 ◇ふつう「貴方」はかなで書く。「あなた」のほかに「たち」を付けて2人以上を指すことができる言い方には、「あんた」「きみ」「おまえ」「おめえ」「おまえさん」「てめえ」「きさま」「おたく」「おぬし」「そのほう」「貴公」があり、それぞれ1人の <1824> 場合と同様のニュアンスをもって用いられる。 **61 [貴方方[あなたがた]]** 「あなたたち」の軽い敬意を込めた言い方。「これから~にお話したいことがあります」◇ふつう、「貴方」はかなで書く。 **62 [あんた方[がた]]** 「わたし」が話しかけている2人以上の人を指す、やや敬意を込めた言い方。「〜どこから来なさった」◇「あなた」「あんた」のほかに「がた」を付けて2人以上を指すことができる言い方には、「おまえさん」があり、1人の場合と同様のニュアンスをもって用いられる。 **63 [あんた等[ら]]** 「あんたたち」のさらにぞんざいな言い方。「〜にはもうだまされないよ」「~の責任はどうなるんだ」◇「あんた」のほかに、「ら」を付けて2人以上を指すことができる言い方には、「きみ」「おまえ」「おめえ」「おまえさん」「てめえ」「きさま」「おのれ」「おたく」「なんじ」「おぬし」「そのほう」「貴君」「貴公」「貴殿」があり、それぞれ1人の場合と同様のニュアンスをもって用いられる。 **64 [皆さん[みなさん]]** ①話し手・書き手を含めた、その場にいるすべての人。「~のご意見をお聞きしたいと思います」 ②「わたし」が話しかけている相手の、その場にいない関係者の全員。「ご家族の〜お喜びでしょうね」◇「皆さん達」という言い方は一種の冗語であり、ややくだけたニュアンスがある。 **65 [皆様[みなさま]]** 「みなさん」の、敬意をこめたていねいな言い方。「~にはいつもお世話になっております」「~によろしくお伝えください」 **66 [皆様[みなさま]方[がた]]** 「皆様」のさらにていねいな言い方。「~には心より感謝申し上げます」「~にくれぐれもよろしくお伝えくださいませ」 **67 [皆[みんな]]** 「みなさん」の親しみをこめた言い方。「~、協力してほしいんだ」「~の感想を聞かせてほしい」◇ふつう親しい関係にある同輩や目下の人々に対して用いる。ふつう、かなで書く。 **68 [皆[みな]の衆[しゅう]]** 「みなさん」の意の、やや古風な言い方。「~、これからいうことをよく聞いてもらいたい」 **69 [諸君[しょくん]]** 複数の同輩や目下に対して用いる、改まった呼び方。「~の健闘を祈る」◇男性が用いることが多い。「諸君達」「諸君ら」という言い方は一種の冗語であり、ややくだけたニュアンスがある。 **70 [者[もの]共[ども]]** 複数の目下の者(家来)などに呼びかける語。「~、いざ出陣じゃ」◇古い言い方。 # t 名詞の類:ヒト ## ●この人 **00 [此[こ]の人[ひと]]** 自分のすぐ近くにいる人や、写真・映像などの中の「この」と言って示せるような人を指す言い方。「~がまだ小さいときに一度お会いしていると思います」「あっ、〜って高校のときクラスが一緒だったんです」◇ふつう、「此の」はかなで書く。 **01 [此[こ]の方[かた]]** 「この人」の意の、敬意をこめたていねいな言い方。「失礼ですが、〜とはお会いしたことがありません」「~なら安心してまかせられる」 **02 [此方[こちら]]** 複数の話し手・話し相手以外の同輩あるいは目下の人を指すときの、ていねいな言い方。「~はまだご紹介いただいていなかったですね」「それは〜に聞いてください」◇「こちらの方」とするとかなりていねいに、「こちら様」とすると非常にていねいになる。ふつう、かなで書く。 **03 [此方[こっち]]** 俗話の場にいる、相手以外の同輩ないしは目下の人を指すときの、ぞんざいな言い方。「それは〜にまかせてあります」◇ふつう、かなで書く。 **04 [此[こ]れ]** 陰口話において、自分のすぐ近くにいる家族や目下の者、あるいは写真・映像などの中の「この人」と言って示せるような人を指すときのぞんざいな言い方。「もし何かありましたら、〜に言ってください」「〜、きのうのあの男じゃないか」◇「是」「之」とも書く。ふつう、かなで書く。 **05 [此奴[こいつ]]** 「この人」の意のぞんざいな言い方。「~の実家から送られてきたりんごです」「~はなかなかやるな」「~はどっかで見たことがあるぞ」◇用い方によって、親しみのこもった言い方になったり、乱暴な言い方になったりする。ふつう、かなで書く。 **06 [此奴[こやつ]]** 「こいつ」のさらにぞんざいな、やや古めかしい言い方。「~め、生意気な口をききおって」◇ふつう、かなで書く。 ## ●その人 **07 [其[そ]の人[ひと]]** 相手の近くにいる人や、話の直前に登場した人を指す言い方。「~はどなたですか」「~ならよく知ってますよ」◇話の場にいる人について用いる場合、冷淡に突き放した感じをともなう。ふつう、「其の」はかなで書く。 **08 [其[そ]の方[かた]]** 「その人」の意の、敬意をこめたていねいな言い方。「お名前を申し上げてください」「~に来てもらいましょう」 **09 [其方[そちら]]** 話し手・話し相手以外の、話し手の場にいる、相手以外のよく知らない人を指すときの、ややていねいな言い方。「~はまだご紹介いただいていなかったですね」◇「そちらの方」とするとかなりていねいに、「そちら様」とすると非常にていねいになる。ふつう、かなで書く。 **10 [其方[そっち]]** 俗話の場にいる、相手以外のよく知らない人を指すときの、ぞんざいな言い方。「〜もあんたの知り合いかい」◇ふつう、かなで書く。 **11 [其奴[そいつ]]** 聞き手に近い人や、話の直前に登場した人を指す、ぞんざいな言い方。「~をつかまえて」「~のことは覚えているよ」◇用い方によって、親しみのこもった言い方になったり、乱暴な言い方になったりする。ふつう、かなで書く。 **12 [其奴[そやつ]]** 「そいつ」の古めかしい言い方。「~を捕まえてくれ」◇ふつう、かなで書く。 ## ●あの人 **13 [彼[あ]の人[ひと]]** 話し手・話し相手以外の、話の場にいない、離れたところにいる特定の人を指す語。「あの橋の上にいる、~を知ってますか」「~はもう来ましたか」「もう一度~に会いたい」◇ふつう、「彼の」はかなで書く。 **14 [彼[あ]の方[かた]]** 「あの人」の意の、敬意をこめたていねいな言い方。「~は少し遅れるそうです」「~は何とおっしゃるでしょうか」 **15 [彼方[あちら]]** 話し手・話し相手以外で、離れたところにいる特定の人を指すときの、ややていねいな言い方。「~はお知り合いの方ですか」「~はまだこちらに気づいてないようだ」◇「あちらの方」とするとかなりていねいに、「あちら様」とする <1825> と非常にていねいになる。ふつう、かなで書く。 **16 [彼方[あっち]]** 話し手・話し相手以外で、離れたところにいる特定の人を指すときの、ぞんざいな言い方。「~に知られないように退散することにしよう」◇ふつう、かなで書く。 **17 [彼[あれ]]** 俗口語において、「あの人」の意で、家族や目下の者を指すときの言い方。「~に持って行かせますのでよろしく」「~は私に似て酒が飲めないんです」◇ふつう、かなで書く。 **18 [彼奴[あいつ]]** 「あの人」の意のぞんざいな言い方。「~、いまごろどこで何をしてるんだろう」◇用い方によって、親しみのこもった言い方になったり、乱暴な言い方になったりする。ふつう、かなで書く。 **19 [彼奴[あやつ]]** 「あいつ」の古めかしい言い方。「〜め、目にもの見せてくれようぞ」 ◇ふつう、かなで書く。 **20 [奴[やつ]]** 「あいつ」の乱暴な言い方。「いまいましい〜だ」「〜にはいつも感心するよ」「あの〜、また遅刻だぜ」◇ふつう、男性が用いる。用い方によって、親しみのこもった言い方になったり乱暴な言い方になったりする。 **21 [奴[やっこ]さん]** 俗男性が会話で、同輩や目下の者を親しみをこめていう。「~も元気でやっているかな」◇ふつう、かなで書く。 **22 [彼[かれ]]** 会話や文章・手紙で、男性である「あの人」を指す言い方。「そういうことは〜が詳しいはずだ」◇ふつう、話し手・書き手が知っている同輩や目下の男性について用いる。 **23 [彼氏[かれし]]** 「彼」のくだけた言い方。「どうしたのか、~、このごろ元気がないみたいだけど」 **24 [彼女[かのじょ]]** 会話や文章・手紙で、女性である「あの人」を指す言い方。「~はとても料理がうまい」◇ふつう、話し手・聞き手が知っている同輩や目下の女性について用いる。 ## ●この人たち **25 [此[こ]の人達[ひとたち]]** それぞれを「この人」と言って指すことができる、2人以上の人。「~も連れて行ってください」「私が死んだら、〜はどうなるんでしょう」◇「この人」のほかに、1人を指す言い方に「たち」を付けて2人以上を指すことができるのは、「この方」「こいつ」で、それぞれ1人の場合と同様のニュアンスをもって用いられる。 **26 [此[こ]の人等[ひとら]]** 「この人たち」の、ややぞんざいな言い方。「〜まで面倒見なきゃならないのか」「昔、〜のお世話になったんです」◇「この人」のほかに、1人を指す言い方に「ら」を付けて2人以上を指すことができるのは、「これ」「こいつ」「こやつ」で、それぞれ1人の場合と同様のニュアンスをもって用いられる。「こいつたち」と「こいつら」はともにぞんざいだが、「こいつたち」のほうが「こいつら」に比べ、ぞんざいさがやや少ない。 ## ●その人たち **27 [其[そ]の人達[ひとたち]]** それぞれを「その人」と言って指すことができる、2人以上の人。「〜も一緒に行くんですか」「川向こうにいる人たちに合図を送ったが、〜は気づかなかった」◇「その人」のほかに、1人を指す言い方に「たち」を付けて2人以上を指すことができるのは、「その方」「そいつ」で、それぞれ1人の場合と同様のニュアンスをもって用いられる。 **28 [其[そ]の人等[ひとら]]** 「その人たち」の、ややぞんざいな言い方。「〜のために金を出したくはないね」◇「その人」のほかに、1人を指す言い方に「ら」を付けて2人以上を指すことができるのは、「そいつ」「そやつ」で、それぞれ1人の場合と同様のニュアンスをもって用いられる。「そいつたち」と「そいつら」はともにぞんざいだが、「そいつたち」のほうが「そいつら」に比べ、ぞんざいさがやや少ない。 ## ●あの人たち **29 [彼[あの]の人達[ひとたち]]** それぞれを「あの人」と言って指すことができる、2人以上の人。「~はあんなところで何をやってるんだろう」「~のおかげでひどい目に遭いましたよ」◇「あの人」のほかに、1人を指す言い方に「たち」を付けて2人以上を指すことができるのは、「あの方」「あいつ」「やっこさん」「彼女」で、それぞれ1人の場合と同様のニュアンスをもって用いられる。 **30 [彼[あの]の人等[ひとら]]** 「あのかたちはそんなこと知らないと言ってるようだがどうだかね」「~のためにこちらが迷惑を受ける羽目になった」 **31 [彼等[かれら]]** 「あの人たち」または、直前の話の中で出た2人以上の人を指す、ややかたい言い方。「今日の成功は〜の力によるところが大きい」「そのとき、数人の人間が店内に入ってきた。〜はすべて覆面をし手には銃を持っていた」◇男だけの場合、および男女の性別が問題にならない場合に用いる。女だけであることが明確である場合には用いにくく、その場合、「彼女ら」を用いることがある。「あの人」「彼」「彼女」のほかに1人を指す言い方に「ら」を付けて2人以上を指すことができるのは、「あれ」「あいつ」「あやつ」「やつ」「やっこさん」で、それぞれ1人の場合と同様のニュアンスをもって用いられる。「あいつたち」と「あいつら」はともにぞんざいだが、「あいつたち」のほうが「あいつら」に比べ、ぞんざいさがやや少ない。 ## ●だれ **32 [誰[だれ]]** その人の名前・身分などがわからなかったり、特定できないときなどに、その人を指す言い方。「あの人は〜ですか」「〜が教えてくれたのか忘れてしまった」「それは〜でも知っている」◇疑問表現で用いる。ただし、「だれも知らない」「だれでも知っている」のように、「も」「でも」の付いた形は「特定しない任意の人」を指し、結局「ある範囲のすべての人」を指す。「も」「でも」を付けてこの種の指し方をする言い方には、ほかに「どなた」「どいつ」「なんぴと」がある。 **33 [誰[たれ]]** 「だれ」の古風な言い方。「〜か故郷を思わざる(故郷を思わない者がだれかいるだろうか)」〜かある(だれかいないか)」◇「だれ」と区別するため、かなで書くこともある。 **34 [何方[どなた]]** 「だれ」のていねいな言い方。「あの方は〜ですか」「〜が教えてくださったのか忘れてしまった」「失礼ですが、お宅様は〜でしたでしょうか」 ◇ふつう、かなで書く。 **35 [何方[どちら]様[さま]]** 「どういう立場・所属の何という人か」をたずねる言い方。「〜ですか」「さっき電話をくださった〜ですか」◇「どちら様」とすると、敬意をこめたていねいな言い方(「失礼ですが、どちら様でしょうか」)で、「どちらさん」というと、ぞんざいな見下したような言い方(「お宅、どちらさん?」)になる。ふつう、かなで書く。 **36 [何奴[どいつ]]** 「だれ」を、非難したり見下したりする気持ちをこめたぞんざいな言い方。「こんな落書きをしたのはどこの〜だ」「この仕事は〜 <1826> にやらせようか」 ◇ふつう、かなで書く。 **37 [何者[なにもの]]** 「だれ」の意の、ややかたい言い方。「いったいおまえは~だ」「あれは~だろう」「~の意見もわたしは受け入れない」 **38 [何奴[どやつ]]** 「どいつ」の、さらにぞんざいな言い方。「なんと、これは〜のしわざだ」 **39 [何人[なんぴと]]** 「だれ」の、やや改まったかたい言い方。「〜も職業の選択の自由を有する」「〜がかかる所業を為し得たのか」◇「なんびと」ともいう。 **40 [誰[だれ]か]** 自分が知らず、特定できない人を指す言い方。「留守中に〜がこの部屋に入ったようだ」「いま忙しいから〜に頼んでください」◇「か」を付けて同様の意味を表すことができる言い方には、ほかに「たれ」「どなた」があり、単独の場合と同様のニュアンスをもって用いられる。 **41 [何処[どこ]の誰[だれ]]** 人であることは分かるが、それがどういう人かまったく分からないという気持ちをこめて、その人を指す言い方。「〜かは知らないが、親切な人もいるものだ」◇ふつう、かなで書く。 **42 [何処[どこ]の何奴[どいつ]]** 「どこのだれ」を、ののしったり非難したりする気持ちをこめたぞんざいな言い方。「〜がそんなことを言ったのか知らないが、無責任にもほどがある」◇ふつう、かなで書く。 **43 [何処[どこ]の何方[どなた]]** 「どこのだれ」の、やや敬意をこめた言い方。「〜かは存じませんが、わざわざお知らせくださりありがとうございます」◇ふつう、かなで書く。「どこのどなたがそんなことを考えるのかね」のように、相手や第三者を皮肉っていう場合に用いることもある。「どこのどなた様」という形は、さらに敬意が高くなるが、皮肉の場合は、その分だけ度合いが高まる。 **44 [何様[なにさま]]** 「どこの何という方か分からないが、身分の高い方」ということから)「実際はどうか分からないのに、偉いと思っている人」を皮肉をこめて指す言い方。「あいつは一体、〜のつもりなんだろう」 ◇この「なにさま」は平板型アクセント。「様」と呼ぶべきことは分かっているが、名前が分からないときに、「次は何様ですか」などというときの「何様」は、「な」だけが高い頭高アクセントになる。 ## ●だれだれ **45 [誰誰[だれだれ]]** 2人以上の、不特定の人をいう語。「彼女は、〜がどうしたのと、他人のことを気にしすぎる」「きのうのパーティーには〜が来ていたんですか」 **46 [某[それがし]]** 名前がはっきりわからない、あるいは特定する必要のない人を、具体的に名前を出さずにいう語。「そういえば、〜がそんなことを言っていたなあ」◇「だれだれ」と異なり、疑問文では使わない。 **47 [誰彼[だれかれ]]** 2人以上の人を、特定せずにいう語。「彼は〜の区別なく愛想をふりまく」◇否定の表現とともに用いる。 ## ●なにがし **48 [何某[なにがし]]** (姓に対して)名前がはっきりわからない、あるいは名前を特定しないで指す言い方。「鈴木~という人にきのう、駅のホームでばったり会った」◇「何某」とも書く。 **49 [何[なに]の某[それがし]]** 名前がはっきりわからない、あるいは特定する必要のない場合に、その名前を指す言い方。「男は〜でございと大声で姓名を名乗った」 **50 [某[ぼう]]** 「なにがし」のかたい言い方。「さきほど鈴木〜という方からお電話がありました」◇「鈴木某」のように、「姓+某」の形で用いる。 **51 [何某[なにぼう]]** 「なんのなにがし」のかたい言い方。「〜氏」 **52 [某氏[ぼうし]]** 図その人の名前がわからないときや、ぼかして言うときに用いる、かたい言い方。「この計画は〜の強い希望で進められている」 **53 [誰[だれ]かさん]** 俗皮肉を言うために、その人(しばしば、話し相手)の名前を隠したいときに用いる言い方。「~のおかげで計画がだめになった」「どこかの〜とは違いますからね」 # 9902 ひと ## S 名詞の類:ヒト **00 [人[ひと]]** 言葉を使って活動する、われわれの同類を指し示すのに用いられる、最も一般的な言い方。「あの~はだれですか」「その〜の住所がわかりますか」「その写真の〜は昔からの知り合いです」「大昔の〜は今の生活を想像すらできなかっただろう」「〜は動物と違い、言葉を使って複雑な物事を考え、伝え合うことができる」 **01 [人間[にんげん]]** われわれ自身をも含めた、人の全体を置いて観察者的な態度で眺めたときの、人。「犬はわれわれ〜にはないすぐれた聴力をもっている」「ああいう~にはなりたくないね」「〜は考える葦である」「〜らしい生活がしたい」 **02 [人物[じんぶつ]]** ほかの人と比較したときに、ある性質をもったものとして特徴づけられる、特定の人。「ああいう立派な〜にはめったにお目にかかれない」「あれは危険な〜だ」◇「人物評」など、複合語以外では、単独では使わず、かならず修飾語句をともなって用いる。 **03 [者[もの]]** 人。「いったい、あんたはどこの〜だ」「私はこの4月にこちらに赴任してきた〜です」「何なりとここにいる〜たちにお申し付けください」◇単独では使わず、かならず修飾語句をともなって用いる。 **04 [奴[やつ]]** ある特定の人を指す、ぞんざいな言い方。「親切な〜が道を教えてくださった」「あいつは本当にすごい〜だ」「いけすかない〜だけど、実はいい〜かもしれない」◇単独では使わず、かならず修飾語句をともなって用いる。なお、「やつのしわざに違いない」のように単独で用いるものは、「あいつ」などと同様の指し示しの用法である。見下したり卑下したりするべきものとして眺めるとは限らず、親愛の情をこめて使うこともある。 **05 [奴等[やつら]]** 2人以上の「やつ」。「こういう~に国を任せてはおけない」 **06 [連中[れんちゅう]]** ある集団(仲間・組織・世代など)に属する2人以上の人をまとめて、敬意をこめずに(やや見下して)指す言い方。「職場の〜はみな一癖ありそうなやつばかりだった」 <1827> ひと9902s〜こと9904h た」「若い〜の言うことについていけない世代」◇「連中は何を考えてるんだか」のように単独で用いる場合は、「この(その・あの)連中」の意の指し示しの用法になる。「れんじゅう」は古い言い方。 07 **輩[やから]** ある特別なタイプであるとみなされる(見下すべき)特定の人(たち)。「世の中には金が何よりも大事だという〜がいる」◇単独では使わず、かならず修飾語句をともなって用いる。 08 **手合[てあい]** ある好ましくない特別なタイプである、自分たちの仲間とはみなされない特定の人(たち)。「今度の職場の連中は上に取り入ろうとする〜ばかりだ」「ああいう〜の言うことを信用してはいけない」◇単独では使わず、かならず修飾語句をともなって用いる。「輩」までの上記の語(「人物」を除く)と異なり、自分については使わない。これは、次の「方」以下の語についても同じ。。 09 **方[かた]** 敬意・ていねいさをこめていうときの、人。「あのかたは何という〜ですか」「女性の〜はこちらへおいでください」「まだ受け付けのすんでいらっしゃらない〜はおいでですか」 ◇単独では使わず、かならず修飾語句をともなって用いる。 10 **御方[おんかた]** 非常な敬意・ていねいさをこめていうときの特定の人。「あの~はお元気でしょうか」「この〜をどなただと思っているのか」 ◇単独では使わず、かならず修飾語句をともなって用いる。 11 **仁[じん]** 「人」の、軽い敬意・ていねいさをこめた、古風な言い方。「さあ、~よ、それはいかなる〜でござるかな」「そのような〜は知らぬ」◇単独では使わず、かならず修飾語句をともなって用いる。 12 **御仁[ごじん]** 「仁」よりも敬意をこめた、しかし多少の皮肉をとめた古めかしい言い方。「まったく困った〜ですな」◇単独では使わず、かならず修飾語句をともなって用いる。 ### ●その他 13 **主体[シュタイ]** 他の力に動かされたりするのではなく、自分の力によって、認識・判断をおこなう人間。「話す〜と言葉の構造との関係」▷~性・~的客体◇一般的には、「どちらが捜査の主体になるかをめぐって争う」「外部の専門家が主体となった調査委員会」のように、「さまざまな物事のなかで、中心となって活動する部分」の意で用いる。 # 9903 もの ## k 名詞の類:モノ ### ●物 00 **物[もの]** 具体的な形をもち、見たり触ったりすることができ、そこにあったり、動いたり姿化したりする、生命のない、あるまとまりやかたまりを典型とし、さらにそれらに見立てられた存在を幅広くいう語。「この上に〜を置かないでください」「その部屋は〜であふれていた」「あいつは人を〜か何かのようにあつかって平気でいる」「むこうに赤い〜が見えるけどあれは何だろう」事◇「戦争・平和・命・貧乏」など、目に見えない、考えたり感じたりする存在についても、「・・・というもの」の形で、「もの」あつかいしていう。「動き」「変化」などさえ、「もの」としてとらえられる。「名詞」が「ものを表す」というのは、このような意味においてである。「具体的なもの」の場合は、「物」と書くことが多く、「具体的でないもの」の場合は、「もの」と書くことが多い。 01 **物体[ブッタイ]** 具体的な形をもち、ある程度の大きさをもつが、それが分類のうえで何に相当するのかがわからないもの。「ある日、大きな~が空から落ちてきた」「箱の中には黒い小さな〜が1つ入っているだけだった」 ▷未確認飛行~ 02 **物質[ブッシツ]** ①ものを作るもとになる、ある性質をもった成分。「この食品に含まれる〜の中には、人体に害を及ぼすものがある」「実験中に偶然に新しい〜が発見された」 ▷有害~・発癌~②精神に対して、形をもった具体的な、もの。「~を中心に動く現代社会」▷~文明 03 **物資[ブッシ]** 人の生存や活動にとって、特に不可欠なものとしてひとまとめにした、食糧や衣料など人が生活していくうえで必要なもの。「被災地に~を運ぶルートを確保しなくてはならない」 ▷救援~ 04 **実物[ジツブツ]** 描写されたり模造されたりしたものではなく、描写・模造などのもとになった、人やもの。「あの人は写真より〜のほうがずっといい」「ピストルの~を見たことがない」 ▷~大 05 **現物[ゲンプツ]** 写真・目録などでなく、実際の具体的なもの。「金は~と引き替えでなければ渡せない」 06 **ブツ** 図具体的なもの。「注文を引き受けたはいいが、肝心の~が入ってこない」「~は1週間後に事務所で渡すことにする」 07 **物件[ブッケン]** □取引する場合の、土地・建物などの不動産。「1週間あちこちの不動産屋を探し回って、ようやくよい〜が見つかった」▷担保~・中古~◇「証拠物件」という場合は、任意のを指す。 ### ●品物 ### ●品物 → 4307商うk●品物 ### ●その他 08 **物心[ブッシン]** □物や金などの物質的なものと、善意・支援する心などの精神的なもの。「この運動を〜ともに援助していただいている篤志家のみなさまに感謝申し上げます」 ▷~両面 # 9904 こと ## h 名詞の類:コト・サマ 00 **事[こと]** ものが形をなしたり、見たり聞いたり、考えたりして、変化し展開していく姿を、時間の流れのなかでのひとつのまとまりとしてとらえていう語。「荒っぽい〜はしたくない」「去年の〜はよくおぼえていません」「本を読む〜が好きです」「そこには行った〜がない」「~と次第によっては黙ってはいない」「えらい〜になった」「~あるごとに私が呼び出される」物◇「事ある時には」「事を構える」など、慣用句で修飾語なしで単独で用いる場合、「事」と書くが、それ以外は「こと」と書くことが多い。「事柄」などと違い、他の語と結びついた全体の中で、慣用的に用いられることがほとんどである。たとえば、以下のようなもの。「彼のことだから大丈夫だろう」「彼の言うその頑固者とは君のことだ「彼女によると心配はいらないということでした」「そんなに急ぐことはない」「会社をやめることにした」「あの野郎、うまいことやりやがって」 01 **事柄[ことがら]** 具体的な内容をもった、個々の、こと。「重要な〜は忘れずにメモしておいて <1828> こと9904h〜さま9905h **物事[ものごと]** 何らかの行動や思考の対象となりうる、漠然とした事柄。「〜が複雑な様相を呈する」「〜に対する姿勢がたいせつだ」「いいかげんにしなさい。〜には限度というものがある」「あらゆる〜を損得で考える人」「どんな〜にも本音と建て前とがある」◇特定のことについては用いない。 **事物[ジブツ]** 物事。「〜の縁起や由来をさぐる」「周囲の〜が目に入らないかのように、集中していた」「かつて見たことのない〜を眼前にして思考が麻痺しそうであった」◇「事物」は、それにかかわる「もの」に焦点を置いてとらえる言い方。 **諸事[ショジ]** いろいろな事柄。「江戸時代の〜を記録した文献が見つかった」~万端◇「庶事」とも書く。 ## 対象 **対象[タイショウ]** 何らかの行為・働きかけをし、何らかの結果を与えたり得ようとしたりするために、人が対する事柄。「この問題は今回の検討の〜にはなっていない」「その保険では、この程度の傷は保障の〜にならない」「小学生低学年を〜とした本」調査~・~者 **物[もの]** 何らかの思考の対象となりうる、不特定のこと。「彼は〜を知らなくて困る」「〜は考えようだ」「〜には順序がある」◇修飾語句をともなわずに、単独で用いる。 **客体[キャクタイ]** 対象。「物理学は研究対象を主体から切り離して〜としてあつかう」 ▷~的主体◇哲学では特に、主体の認識・判断の対象をいう。 **点[テン]** 全体の中での、注目したり評価したりする一部分。あるいは、個々の、こまごまとした事柄。「この論文はデータに不審な〜がいくつもある」「自分のいい〜と悪い〜をひとつずつあげてください」「特に申し上げる〜はございません」 **事項[ジコウ]** 対象となる物事について、ひとつひとつの項目としてあげられる事柄。「会議で報告すべき〜は多岐にわたった」「両国間に懸案の〜」▷注意~・了解~ 9905 さま ### h 名詞の類:コト・サマ ## さま **様[さま]** 何かが動いたり、変化したり、存在したりするありさま。視覚・体感などを通してとらえられる、その全体の姿。「その寺が静かな竹林に囲まれてひっそりとたたずむ〜は、どこか時間を超越しているように見えた」「相手のあわてふためく〜を冷ややかに眺めていた」◇多く、かなで書く。 **有り様[ありさま]** ものごとの、好ましくない状態。また、その実際の様子。もののありさま。「墜落事故の悲惨な〜を、詳細に描写した報告書」「この〜では、良い成績は期待できない」「ほかの議員の汚職を派手に追及していた当の議員が、今度は自分のスキャンダルで辞職する〜で、政治不信はきわまったと言える」◇多く、かなで書く。 **事態[ジタイ]** 時間の流れのなかで生じる、対処すべき、好ましくない出来事や状況。「政府は青少年の犯罪が激増している~を重く見て、急遽対策委員会を設置した」「最悪の〜を避ける」「〜が好転するきざしは見えない」 ▷緊急~ **様子[ヨウス]** 見聞きしたこと、ないしそれにもとづく判断を通してとらえられる、人・物事の姿。「見知らぬ人が隣の〜をうかがっていた」「授業の〜をビデオにとる」「病人の〜が急におかしくなった」「〜のいい男」 **調子[チョウシ]** 時間とともに変動する、人や物の状態の、そのときそのときの様子。「この〜では雨になりそうだな」「いつもああいう〜でしゃべる人ですか」「その〜で続けてください」◇「この(その・あの)」「こういう(そういう・ああいう)」などの修飾語をともなって用いられる。 **分[ブン]** 「調子」の、多く口語で用いる言い方。「この〜だと、今夜は徹夜になりそうだ」「その〜だと、きのうは相当飲んだようだな」「あの〜だと、とても締め切りには間に合いそうもないな」◇「この(その・あの)分だと(では・でいくと)」の形で、推測を表す文で用いる。 **塩梅[アンバイ]** 物事のぐあいや人の体の調子などのこと。「この〜では雨になりそうだ」「すっかり酔いがまわった〜で、まわりの客にからみはじめた」 **模様[モヨウ]** ①出来事や物事がどのように展開・存在しているかを外部からながめたときの様子。「事件当日の〜を再現したフィルム」 空~・雨~・荒れ~ ②そのように予想される状況であること。「労使の交渉は明日に持ち越される〜です」 **表情[ヒョウジョウ]** ある場所の、ある時の、外から見たときの様子・姿。「刻々の世界の動きを中継で伝える」「自然の〜の変化を細かく観察する」 **風情[フゼイ]** はっきりとは断定できないが、外見からそのように見える様子。「その若者は自殺でもしかねない〜だった」「何かを考えている〜だった」◇動作・様子を描写する表現とともに用いられる。 **動静[ドウセイ]** 探る対象としての、人や組織の行動の様子。「ライバル企業の〜を探ろうとして、あれこれ画策した」「相手が沈黙していたのは、こちらの〜をうかがっていたかららしい」 **有り様[ありよう]** 物事が実際にどうするかという点、どのように存在するかという点から見たときの、その物事の様子。「今の〜では、大学合格はおぼつかない」「今こそ政治の〜が問われなければならない」 **様相[ヨウソウ]** 時間の流れや状況変化の中からとらえられる、物事の様子。「開発で町の〜が一変した」「両国の関係は、一触即発の〜を呈している」「山道をさらに進むと、あたりは深山幽谷の〜を帯びてきた」 **諸相[ショソウ]** ある物事のさまざまな局面にわたって見られる、いろいろな様相。「これは、食文化の〜を研究した本です」 **実相[ジッソウ]** 図表面からはなかなかわからない、物事の実際の様相。「暗黒社会の〜に迫る渾身のルポ」 **様態[ヨウタイ]** どのように行動したり、存在したりするかという点から見た、様子。「競い合って、少しでも他人よりよい暮らしを目指すという <1829> のが人間という存在の〜なのだろう」 **実態[ジッタイ]** 物事の実際の姿。「見た目は華やかな職種だけれど、〜を知ったらきっとがっかりするよ」「現実の政治の〜はマスコミ報道ではわからない」 **生態[セいたい]** ある生き物や人、自然界や社会で生活する様態。「野生動物の〜を調査する」「現代の大学生の〜をさぐる」 ~学・~系 **世相[セソウ]** ある時代に特徴的に感じられる、世の中の全体的な様子。「この事件は、暗い〜を反映した出来事であった」 **世態[セタイ]** 図世の中のありさま。「〜人情の移り変わり」 **物情[ブツジョウ]** 世間の人々の心情や世の中のありさま。「軍部によるクーデターが起こり、〜騒然となる」 **位相[イソウ]** 地域・社会・職業、興味・世代・地域などに応じた、言葉の違いの様相」の意の術語。「『やはり』『やっぱり』『やっぱ』は意味は同じだが、〜が違う」▷~語 ## 状態 **状態[ジョウタイ]** そのときそのときに認められる、物事のさま。「現在、日本の経済は、最悪の〜だ」「目をつぶった〜でいてください」「この壺は〜が大変よい」 ▷健康~・心理~・保存~ ◇「情態」とも書く。 **動態[ドウタイ]** 物事が動き変化している状態。「5年にわたって、大都市の人口の〜を調査した」~統計 **静態[セイタイ]** 物事がある時間的な変化の中にいつつ、静止している状態や、ある時点で仮に静止したものとしてとらえた状態。▷~統計 ◇「蒸気機関車の静態保存(動かない状態での保存)」のように、一般に、複合語の構成要素として用いる。 **常態[ジョウタイ]** 平常の状態。「台風が去り、交通機関は〜に復した」 **原状[ゲンジョウ]** 図変化する前の、もとの状態。「借地を〜に復して返さなければならない」▷~回復◇文脈によって「ある変化をする直前の状態」にも「いちばん最初の状態」にも用いられる。 ## 事情 **事情[ジジョウ]** ある人間的な活動を成り立たせていると考えられる、物事のこまごまとした事柄。「彼女が会に参加しないのは、なにか〜があるんだろう」「彼は家庭の〜で、大学を中退することになった」「そのあたりの〜は、私にはわからない」「君と僕とでは〜が違うんだから、単純にそう決めつけないでくれ」 ▷交通~・特殊~・最新~~通~聴取 **世情[セジョウ]** 世の中の事情。「僕は〜にうといから、そういう話はよくわからない」 **国情[コクジョウ]** 政治・経済・社会・文化など、その国の総合的な事情。「〜の不安な地への旅行はひかえたほうがいい」◇「国状」とも書く。 **情状[ジョウジョウ]** 犯行の動機・方法などの周辺にある、酌量すべき事情。「きわめて残忍な犯行であり、〜を酌量する余地はない」 ▷~酌量◇多く、刑事裁判で刑を量定するときに参考にすべき、動機・年齢・経歴や犯行後の態度などの事情についていう。 ## 実情 **実情[ジツジョウ]** 実際の、好ましくない事情。「〜を知らない人には、この仕事のつらさはわからないだろう」◇「実状」とも書く。 **内情[ナイジョウ]** 外部からはうかがい知れない、集団・組織の内部の事情。「彼は長年銀行に勤めていたので、金融界の〜には詳しい」 **内実[ナイジツ]** 外部からはうかがい知れない、好ましくない、集団・組織の内部の実情。「A社は安定した企業として就職を希望する学生が多いが、経営の〜はかなり苦しいということだ」「彼女は、人前ではそんなそぶりも見せないが、〜困っているらしい」◇後の例のように、副詞的にも用いられる。 **内幕[うちマク]** 内部関係者にしかわからない、内部の詳しい事情。「辞職させられた議員が政界の〜を暴こうとしたが巨大な力にはばまれ断念した」 **民情[ミンジョウ]** 図庶民の生活などの実情。「たとえば江戸時代に行われた将軍の鷹狩りには、〜を視察する役割もあったらしい」 **下情[カジョウ]** 1(為政者など、庶民ではない人から見た)庶民の生活の(上品でない)実情。「遠山金四郎が〜に通じて背中に彫り物をし、金さんと呼ばれた、というのは作り話だ」 ## 状況 **状況[ジョウキョウ]** 物事にかかわる周囲の物事の様子。「自分の置かれた〜を考えてみろ」「経済〜の急激な変化についていけなかった」◇「情況」とも書く。 **概況[ガイキョウ]** 物事のだいたいの状況。「これは留学生受け入れの〜についてまとめた報告書である」▷天気~・株式~ **現況[ゲンキョウ]** 物事の現在の状況。「業界の〜をふまえ、この方針を決定した」~報告 **現状[ゲンジョウ]** 物事の現在の状態。「〜を打破するには、発想の転換が必要だ」「〜に甘んじていては、よりよい結果は望めない」~維持・~打破 **近況[キンキョウ]** (多く個人の)最近の活動の状況。「息子が、手紙で〜を知らせてきた」▷~報告 **近情[キンジョウ]** 交際の最近の様子。「来月、海外勤務を終えるA氏は、日本の〜を知りたがっていた」◇「近情」とも書く。 **実況[ジッキョウ]** 現在行われている事柄の、実際の状況。「被災地から〜を報道する」「ナイターの〜中継」~放送 **シチュエーション** その人のそのときの立場を取り巻いている、場面・局面・状況・立場などをいう語。「あのような極度の緊張を強いられる〜で、冷静な判断は不可能だ」 ▶situation ## 文脈 **文脈[ブンミャク]** ①ある言語表現(語句・文・文章)の前後にある言語表現のありさま。「文章中に知らない語が出てきても前後の~から意味を推測できることがある」 ② ①から)ある物事が置かれている前後の状況。「この問題を歴史的な~を無視して論じることはできない」 **コンテキスト** 「文脈」の洋語的表現。「人間のすべての活動は社会的な〜 <1830> ## さま9905h~かたち9906h の中で意味を与えられる」「コンテクスト」ともいう。context ## ●情勢 **情勢[ジョウセイ]** 事のその時々の状態。「〜の変化にいち早く対応する」▷国際~・社会~◇「状勢」とも書く。 **政情[セイジョウ]** 政治・政界の情勢。「あの国は〜が不安定で、いつ内乱が起こっても不思議ではない」「彼は中近東の〜に通じている」 **敵情[テキジョウ]** 敵の様子や情勢。「敵陣に接近して〜を探った」◇「敵状」とも書く。 **形勢[ケイセイ]** 勢力・勢いなどの相対的な優劣の点から見た情勢。「エースストライカーの連続得点で相手チームは勢いに乗ってきており、どうもわがチームの〜は不利だった」 **旗色[はたいろ]** 「形勢」のやめくだけた言い方。「試合の中盤では互角の情勢だったが、今ではむしろ〜が悪いようだ」◇戦場で旗の翻る様子により形勢を知ることから。 **大勢[タイセイ]** おおよその形勢。「投票は午後7時で締め切られ、未明には〜が判明した」「天下の〜には影響はない」 **大局[タイキョク]** 図全体の情勢。「目先の利にとらわれず、〜を見通せる人は、意外に少ないものだ」「反旗を翻したと見なされる彼の行動も、〜には影響なさそうである」▷~観 ## i 名詞の類:コト・サマ ## ●気象 **天気[テンキ]** ある土地である時間に見られる、晴れたり曇ったり、雨や風、あるいは雪になったりと、さまざまに変化する大気の状態。「山の〜は変わりやすい」「明日の〜は、朝のうちは晴れ時々曇り、午後になって、ところによりにわか雨が降るでしょう」▷~予報・~図 **気象[キショウ]** 大気中に起こるさまざまな変化。「1年を通じて〜の変化がほとんどない」異常~・~衛星・~庁・~台 **気候[キコウ]** その土地の、長期間の総合的な天気の状態。「ここは〜のいいところだから、暮らしやすいですよ」▷海洋性~ **天候[テンコウ]** ある期間の、総合的な天気の状態。「このところ不順な〜が続いています」▷~不良 **空模様[そらもよう]** ある時の、晴れたり降ったりする空の天気の様子。「ひと雨来そうな〜だ」 ●雲行き→ 8707曇るh●その他 ## ●自然 **自然[シゼン]** 人の営みに大きな影響を与える、山・川・海・空など(の状態)や、その中で生きる動植物の存在。「この国には手つかずの豊かな〜が残っている」「日本文化は、〜の巨大な力に抵抗するのではなく、それに順応していこうとする文化だといわれる」「暇を見つけては野山に出かけ、鳥やけもの、虫の観察をして〜に親しむ」~破壊・~現象 **大自然[ダイシゼン]** 人がその中に身をおいて見たときの、雄大な景観や巨大な力を備えた、山・川・海・空などの環境。「〜の中を、鳥になって飛べたらと思う」「人跡未踏の~」 **地勢[チセイ]** 地形を含めた観点から見た、ある範囲の自然の状態。「〜に応じた土地の利用」~図 **地理[チリ]** ある土地の地形・気候や、生物・産業などの、人間活動の状態がどうなっているかということ。「日本の〜を研究している」▷~学◇俗に、「このあたりの地理に明るい(暗い)」など、「ある土地の道や建物の様子がどうなっているかということ」という意で用いることがある。 # かたち9906 ## h 名詞の類:コト・サマ ### ●かたち **形[かたち]** 物の、見たり触ったりして他の物と区別できる、平面的・立体的な特徴。「この花瓶は〜が変わっている」「羊の〜をした雲」「噴火で山の〜がくずれた」◇「これは論文のかたちをなしていない」「偶然の事故だったというかたちにして処理する」のように、「もの自体の具体的な内容とは別の、ものを成り立たせている要素どうしの関係にもとづく全体的な特徴」の意で、抽象的な物事についても用いる。 **姿[すがた]** そのものと他の人や物とが、空間の全面において視覚的にとらえられ、そのかたちによって周囲からきわだって識別されるもの。「その人はどんな〜をしていましたか」「自分の〜を鏡で見る」「男はどこからともなく〜を現した」「最近、彼女の〜を見かけないが、どうしたのだろう」▷晴れ~・後ろ~◇「夕日に映える富士の姿は、神々しいまでに美しい」「移りゆく世の姿をずっと撮影し続けてきた写真家」のように、時とともに変化する物事の一側面を表すのにも用いられる。 **姿形[すがたかたち]** 姿の全体を特徴づけるかたち。「〜が見えない」 **形態[ケイタイ]** 立体的な物や体に認められる、全体のかたち。「生物の〜」「かたちによって〜が違っている」▷~学・~安定加工◇「かたち」と同じく、「政治形態」のように、抽象的な物事についても用いる。 **形状[ケイジョウ]** 物に備わった性質の一部としてのかたち。「この2種類の植物はよく似ているが、葉の〜によって区別することができる」▷~記憶合金 **形象[ケイショウ]** 哲学で、図形や芸術表現などの具体的なかたちが、ある理念をあらわすもの。「〜をめぐる論考」◇哲学・思想の立場によって、少しずつ違ったものを指して用いられる。 **仮象[カショウ]** 図哲学で、思惟によってあるように見せられた形象。「~に対立するのは現象である」 **原形[ゲンケイ]** 変化や変形を加えられる前の、もとのかたち。「この作品は、もとの〜がわからいまでに手を加えられた」 **形骸[ケイガイ]** 内容や精神を失った、体やかたち。「多くの企業が、不況のなか利益至上主義に気圧されて、〜と化した」~化 ◇多く、抽象的な物事について用いる。 **全形[ゼンケイ]** 一部ではなく、全体をとらえたときのかたち。「最初の図は緑虫の~を、次の図は鞭毛診の部分の拡大図である」 <1831> # k 名詞の類:モノ ## からだ **外形**[ガイケイ] 物の外側の面に注目して見たときのかたち。「その工芸作品は、こだけでなく材料・技法までそっくりな以上、盗作といわれても仕方がない」 **輪郭**[リンカク] 物や場所の、いちばん外側を結んでできる線のかたち。「窓からは雨に煙った木立の〜がにじんで見えた」「顔の〜がはっきりした娘」◇「輪廓」とも書く。 **地形**[チケイ] 土地の表面の高低や河川などの形態。「日本はこの変化に富んだ国だ」→カルスト~ ## 特別なかたち **波形**[ナミガタ] 波のように山と谷がなめらかに繰り返す、線のかたち。「~のトタン板」 **山形**[ヤマガタ] 山のように、中央が高くなる、線のかたち。記号の「^」「へ」などについてもいう。「〜の3本の階級章」◇「山」の字の臂章。「陸軍の臂章」◆付属-21 **鉤形**[カギガタ] 物を引っかける鉤のように、先が直角に折れ曲がったかたち。「市内の道路は細いうえに〜に曲がっているところが多く、運転には苦労した」◇「鍵形」とも書く。 **稲妻形**[イナズマがた] 稲妻のように、途中で何回か角を造ってジグザグに折れ曲がりながら続く、線のかたち。「背に〜の刺繍をしたジャンパー」 **線形**[センケイ] 線のように細長いかたち。「松葉は〜をなす」「松葉は〜である」 **弓形**[ゆみがた] 弓に弦を張ったときのように、丸みを帯びてぐっと曲ったかたち。「体を〜に後ろに反らす」「〜の月」 **扇形**[センケイ] 扇を開いたときのようなかたち。「扇を開いたような地形」をいう。「扇状地とは、川が山から平らなところに移るところに、〜に広がる地形だ」 **釣り鐘形**[つりがねがた] 釣り鐘のように、下が大きく、上がすぼまって丸くなっているかたち。「溶岩が噴火口の上に盛り上がってできた、〜の火山」 **紡錘形**[ボウスイケイ] 糸をつむぐ道具である紡錘のように、中央が太く、両端にいくにしたがって細くなる、立体のかたち。「~のまぐろやかつおは、生きている限り泳ぎ続けるものらしい」 **流線形**[リュウセンケイ] 物体の、空気や水などの抵抗を少なくするため、先の部分が丸く、なめらかに一体にまとめられたかたち。「たいていの魚は〜をしている」「〜の特急電車」◇「流線型」とも書く。水や空気の流れの中に置くと、抵抗が少なく、なめらかに進むことから名づけられた。 **体**[からだ] ①人間や動物の活動を支える、頭・胴・手足などからなる、皮膚におおわれた全体。「彼は〜が大きいわりに敏捷だ」「さすがにスポーツマンだけあっていい〜をしている」「〜の表面が針のような剛毛でおおわれた動物」「がんばりすぎて〜をこわさないように」②頭で考えたり思ったりしたことを実際に実現するための活動主体としての、人間の「からだ①」。「理屈ではなくて、〜で覚えなさい」「〜全体で喜びを表現する」◆「軀」「身体」とも書く。 **体**[からだ] (スポーツなどで)動こうとしているときの、人のからだ。「大関は〜をかわして、相手を送り出した」「相手に〜をあずける」「空中で〜を2回ひねって着地する」 **身**[み] 社会的・精神的なものを含めた、人間の全存在としてのからだ。「追われて逃げ込んだ横町にはどこも〜を隠すところがなかった」「彼は〜も心も彼女に捧げると言った」「教養を〜につけたい」「彼女の〜になって考えてみなさい」 **体**[からだ] 保護・拘束などの対象としてとらえた人間のからだ。「警察に保護された少女の~を引き取りにきたのは、上品な老婦人だった」「容疑者の~を送検する」 **御体**[からだ] 「健康の観点から見たときの、からだ」の意の敬意をこめた言い方。「その後、奥様の~の具合はいかがですか」「~に障るといけませんからご無理なさらないでください」 **御身**[おみ] 手紙(文)で、相手の「おからだ」というときに使う、やや古風な言い方。「くれぐれも~おいといくださいませ」◇「おからだ」よりもていねいな言い方。 **身体**[シンタイ] 人間のからだ。「健全なる精神は、健全なる〜に宿る」~検査・~障害者◇複合語の構成要素として用いられることが多い。 **人身**[ジンシン] (ほかのものではない)人のからだ。「人災によって甚大な被害が〜に及んだ」▷~事故・~売買◇複合語の構成要素として用いられることが多い。 **人体**[ジンタイ] 「生理・物理・化学的な反応をする物」としての、人間のからだ。非人間的な感じの言い方で、客観的にとらえるときに使う。「この薬品に含まれる成分は、~に悪影響を及ぼすことが報告されている」▷~実験・~解剖 **肉体**[ニクタイ] (精神に対して)生きて活動するものとしての健康な、人のからだ。「~と精神のバランスが大切だ」「健康な〜を蝕む覚醒剤」~労働・~関係・~美 **肉**[ニク] 精神に対するものとしての肉体を強調した言い方。「血わき〜躍る冒険映画」「霊と〜との合一」 **ボディー**[ボディー] 肉体(の特に、胴の部分)。「~を打たれ続けたのがじわじわときいて、ついにダウンした」▷~ライン・〜コンシャス・〜ビル・〜ブロー・〜ガード◇「車のボディー」のように、物の胴に当たる部分にも用いられる。人のからだについていう場合は、複合語の構成要素として用いられることが多い。◆body **バディー**[バディー] 「ボディー」。多く、「ナイスバディー」という形で、特に「若い女性の、セクシーでかっこいいからだ」の意で用いる。 **女体**[ジョタイ] (性的な対象としての)女性の肉体。「~にあこがれる年ごろ」「湯上がりの~をなまめかしく描いた作品」 **女体**[にょたい] 「じょたい」の、やや古めかしい言い方。「結婚するまで〜に接したことがなかった」 **母体**[ボタイ] 出産前後の、母親のからだ。「赤ちゃんは無事生まれました。〜にも異状はありません」 **肢体**[シタイ] 胴体からのびる手足に注目して見たときの、人のからだ。「若者たちの、のびやかな〜がまぶしい」 **図体**[ズウタイ] 大きさに注目して見たときの、人のからだ。「あいつは〜ばかりでかくて何の役にも立たない」◇ふつう、軽蔑のニュアンスを含んだ表現に使われる。 <1832> **玉体**[ギョクタイ] 天皇のおからだ。「天子の〜のご無事を祈念する行事」 **聖体**[セイタイ] 神聖なからだ。▷~拝受◇多く、天皇やイエス=キリストのからだのことをいう。 ### 全身 **体中**[からだじゅう] 人のからだの、自分で感じることができるすべての部分。「あまりの緊張に、〜の筋肉という筋肉が固まってしまったように感じた」 **総身**[ソウミ] 「体中」の古めかしい言い方。「その恐ろしい話を聞いて、大男~が寒気におそわれたようにぞっとした」「大男~に知恵がまわりかね」 **全身**[ゼンシン] すべての部分をまとめてとらえた、(人の)からだ。「〜の力をこめて引っ張った」「熱があるのか、〜がだるい」「〜の写真」▷~運動・~麻酔・~全霊 **五体**[ゴタイ] 頭・両手・両足の5つの部分(からなるものとして見た、全身)。「~を激しくふるわせて、その女は泣いた」▷~投地 ### 半身 **半身**[ハンシン] 人のからだを、上下または左右に区切ったときの半分。「列車の窓から〜を乗り出して手を振る少女」▷右~・左~◇多く、腰から上の半分についていう。 **上半身**[ジョウハンシン] 人のからだの、腰から上の部分。「〜しか写っていない写真」「彼は上半身裸になって走り出した」のように、副詞的にも用いる。 **上体**[ジョウタイ] スポーツ・運動など、からだを動かして何かをおこなうときの上半身。「もう少し〜を起こしてボールを打ってください」 **下半身**[カハンシン] 人のからだの、腰から下の部分。「もっと〜を鍛えないと、速いボールは投げられません」◇「しもはんしん」ともいう。「あの人は下半身がだらしない」「下半身の話題」のように、俗に、「性欲・性行動」などを表す比喩的な表現として用いられることがある。 ### 胴 **胴**[ドウ] からだの中心にあり、そこから手足や頭がのびてつながっていく部分。「〜が長くて足の短い犬」▷~まわり **胴体**[ドウタイ] 手足・頭を除いたときの、胴の部分だけに注意して見たときの、からだ。「トランクには被害者の〜だけが入れられていた」 ### 手 **手**[て] 腕から先に突き出た部分。特に、手首から先の、物をつかんだり持ったり投げたりするのに使う部分。「サッカーでは、キーパー以外がボールを〜であつかうと反則になる」「相手の〜を自分の〜で力強く握る」「〜をつないで歩く」◇「腕」と対比した場合、物をつかんだり持ったりする部分だけをいう。 **手首**[てくび] ものをつかんだり、持ったりする手の部分と、それ以外の部分とをつないで、自由に折り曲げることができる部分。「子供が〜をつかんで放さない」「〜のひねりをきかせたボール」◇「手頸」とも書く。 **肘**[ひじ] 腕の中間の部分にある、よく折れ曲がる部分。「相手の〜をつかんで動きを封じた」「机に〜をつかないように」「隣の人を〜でついて合図する」◇「肱」「臂」とも書く。多く、外側をいう。 **片肘**[かたひじ] 片方のひじ。「~を窓から出して車を飛ばす」 **両肘**[リョウひじ] 両方のひじ。「テーブルに〜をついて頭をかかえる」 **腕**[うで] 肩から手首までの、腕全体。「三塁コーチは〜をぐるぐる回して本塁突入を指示した」「相手の〜をつかんで強引な投げを打った」「彼女は〜に白い包帯を巻いていた」▷~輪・~相撲・~枕◇「手」と対比した場合、物をつかんだり持ったりする部分を除いた部分だけをいうことがある。 **かいな**[かいな] 「うで」の古めかしい言い方。「相撲で、相手に上手まわしをとられないように相手の腕を上げる)」◇もとは肩から肘までの部分をいった。 **上肢**[ジョウシ] 「腕」の専門的な言い方。「~に縄のようなもので縛られた跡が見られる」 **右腕**[みぎうで] 自分で自分の腕を見たときに、右側にある腕。 **左腕**[ひだりうで] 自分で自分の腕を見たときに、左側にある腕。 **右腕**[ウワン] 「みぎうで」のかたい言い方。◇◆右利きの投手のことをいうことが多い。 **左腕**[サワン] 「ひだりうで」のかたい言い方。◇「彼は超高校級の本格派左腕だ」のように、左利きの投手のことをいうことが多い。 **片腕**[かたうで] 片方の腕。 **隻腕**[セキワン] 片腕。 **両腕**[リョウうで] 左右両方の腕。「子供を〜で抱きかかえる」 **上腕**[ジョウワン] 肩先から肘までの部分。▷~二頭筋 **三の腕**[さんのうで] 「上腕」の、くだけた言い方。「~がたるんできた」 **前腕**[ゼンワン] 肘から手首までの部分。 **鉄腕**[テツワン] 鉄のように強い腕。 **細腕**[ほそうで] 細く力のなさそうな腕。「女の〜でがんばっている母」 **痩せ腕**[やせうで] やせて細い腕。「あの〜でよくこの仕事ができたものだ」◇生活力や力量のないことのたとえにも用いる。 ### 手足・足腰 **手足**[てあし] 手と足。「被害者は〜を縛られたまま殺害されていた」 **四肢**[シシ] てあし。「病気をして~が不自由になった」 **足腰**[あしこし] からだを支える大切な部分として見たときの、足と腰。「あの人はもうすぐ90歳だというのに、〜はまったく衰えを知らない」「おとなしくしてないと、〜が立たないようにしてやるぞ」 <1833> ### 器官 **器官**[キカン] 生物で、いくつかの組織が集中して一体化し、特別なはたらきをする部分。「脳と心臓のどちらがより重要な〜かと聞かれても困る」消化~◇たとえば、呼吸器系には鼻腔・気管・気管支・肺などがある。 **臓器**[ゾウキ] 体内にある、心臓・肺・肝臓・腎臓・筋・胃・腸などの器官。「自分が脳死した場合に〜を提供しようと申し出る人はまだ少ない」~移植◇医学分野での用語。 **心臓**[シンゾウ] たえず動いて全身に血を巡らせ、動かなくなると死ぬことになる。(人間の場場合、胸の部分にある)からだのきわめて大切な器官。「海でおぼれ〜が一時停止したが、懸命の手当てで息を吹き返した」▷~死・~病 **心の臓**[こころのぞう] 「心臓」の古めかしい言い方。「〜を一突きにされて息絶えたようだ」 **ハート**[ハート] 俗に、胸に手を当ててみたり、動きを感じたりするときの、心臓。「あの有名人に会えるなんて、〜がどきどきしちゃう」◆heart ### 内臓 **内臓**[ナイゾウ] 胴体、特に胸や腹の中にある、胃・腸・肝臓・肺・心臓などの器官の総称。「近ごろ〜の調子が悪い」▷~疾患◇「心臓」は含めないことが多い。 **臓腑**[ゾウフ] 「内臓」の古い言い方。「~をつかまれたような激しい痛み」 **腸**[はらわた] 内臓、特に胃や腸。「魚の〜は有害物質が含まれることがあるので食べないようにしている」◇「胃腸」についていうときは、やや口語的な感じになる。「はらわたが腐る(精神的に堕落している)」のように、心・精神の意でも用いる。 **肝**[きも] 内臓、特に肝臓。「うなぎの〜は苦い」「胆」とも書く。多く食用としての肝臓をいう。「肝に銘ずる(心に深く刻みつけて忘れない)」「肝がすわっている(度胸があって大胆である)」のように、心や精神・気力などの意にも用いる。 **生き肝**[いきぎも] 生きている動物からとった肝。「生き胆」とも書く。「生き肝を抜く(ひどく驚かす)」の形で用いることが多い。 **臓物**[ゾウモツ] (食用にするという観点から見た)外に取り出されてある内臓。「鳥の〜の煮込み」~焼き **もつ**[もつ] 俗に、食用にする鳥や獣の内臓。「〜の煮込み」 **五臓六腑**[ゴゾウロップ] 「腹の中のすべての器官」の意の、やや大げさな、古めかしい言い方。「(酒を飲んだときに)ううん、〜にしみわたる」◇漢方で、五臓は心臓・肺臓・肝臓・腎臓・脾臓で、六腑は大腸・小腸・胆・胃・三焦・膀胱のこと。 **肺**[ハイ] 胸のあたりにある、ふくらませたりちぢませたりして、呼吸をおこなうための器官。「〜の病気といえば昔は結核だったが、今は肺がんだ」~活量・~結核 **肺臓**[ハイゾウ] 呼吸器の一種として見たときの、肺。 **腎臓**[ジンゾウ] 尿の排泄を管理する器官。「人間に左右一対ある〜は、片一方だけでも大丈夫なので、生体移植されることがある」▷~病 **膀胱**[ボウコウ] 腎臓から送られてくる尿を一時ためておく器官。「もうがまんできない、〜が破裂しそうだ」▷~炎 **脾臓**[ヒゾウ] 古い血球を壊しリンパ球をつくる器官。 # m 名詞の類:モノ ## 頭 **頭**[あたま] 人のからだの最上部、あるいは動物のかたちの最前部にあって、全身の動きをつかさどる重要な器官である脳を中にもつ部分。「力士が互いに~でがつんとぶつかるときの迫力はすごい」「荷物を〜にのせて運ぶ風習」「二日酔いで〜が割れるように痛い」「目刺しは〜ごと食べる」◇人の場合、ふつう頭髪が生える部分を指す。 **頭**[かしら] 人のあたま。「被告人は裁判長の言葉にも〜を上げることなく、終始うつむいたままだった」「〜を垂れて叱責を受ける」◇「首」とも書く。「あたま」「くび」と区別するため、かなで書くことが多い。 **頭**[かしら] ①「あたま」の古めかしく、かたい言い方。②多く「(号令で)かしら、右」「頭に霜を置く(髪が白くなる)」「頭を下ろす(仏門に入るため髪の毛を剃る)」などの慣用的な表現で用いる。③(人形劇などで使う)人形の首から上の部分。「この部屋には人形浄瑠璃の〜が展示してある」 **頭**[つむり] 頭。「坊主になる(仏門に入る)」「頭を丸める(坊さんになる)」ふつう、かなで書く。 **おつむ**[おつむ] 「あたま」の、幼児についての、あるいは幼児に話しかけるときの言い方。「~てんてん」◇「つむ」は「つむり」の意。 **ヘッド**[ヘッド] 「あたま」の洋語的表現。「横からのパスを〜で合わせた」▷~コーチ・~ギア・~ホン・〜スライディング◇◆単独では、ふつうサッカーの場合に用いる。その他は、一般に複合語の構成要素となる。◆head **坊主頭**[ぼうずあたま] (坊主のように)丸刈りにした、男のあたま。「この野球部員」 **毬栗頭**[いがぐりあたま] 非常に短く刈って毛が立っている、男のあたま。「〜の西郷さん」◇「いがぐり」は「いが(とげの密生した外皮)」がついた栗の実。 **白頭**[ハクトウ] 白髪の頭。~翁 **石頭**[いしあたま] 固いあたま。「〜をぶつけた相手の突きを胸にくらって一瞬、息が詰まった」◇多く、「考え方が硬直している様子」という比喩的な意で用いる。 ## 首 **首**[くび] ①頭と胴体をつなぐ(細くなっていて回るようになっている)部分。「被害者の〜には縄のようなもので絞められた跡があった」「猫の〜に鈴をつける」「〜に数珠をかける」②「①」のところで切り離したときの、「①」から上の部分。「事件現場には鋭利な刃物で切られた~が残されていた」◆「頸」とも書く。 **頸部**[ケイブ] くび(の表面や周囲)。「交通事故で〜を損傷し、後遺症に悩まされた」 **素っ首**[すっくび] 相手を見下して言うときの、くび。「〜をはねてやる」 <1834> **猪首**[いくび] (いのししの首のように)くびれが(ほとんど)ない、太い首。「力士には〜が多い」◇「猪頸」とも書く。 **鎌首**[かまくび] 蛇が伸び上がったときの、鎌のように曲がった形のくび。「草の中から大きな蛇が~を持ち上げてこちらを見ていた」◇「軍部が鎌首をもたげる(台頭する)」のように、比喩的な表現の中で用いることもある。 ### 口・喉 **喉**[のど] ①口の奥にあって、息や飲食物を通したり、声を出したりするところ。「〜が痛くて熱があるので、風邪をひいたかもしれない」②くび(①)の前側でのど(①)が内部にある部分。「〜に湿布を張る」◆「咽」とも書く。 **喉元**[のどもと] のど(①)。「(言葉や記憶や名前などが)喉元まで出かかる(あと少しではっきりと思い出す)」や「喉元過ぎれば熱さ忘れる(苦しいことも過ぎてしまえば忘れて、教訓にならない)」などの慣用表現で用いる。 **喉頸**[のどくび] のど(②)を中心にした首の部分。「相手の〜をつかんで壁に押しつけた」 **喉仏**[のどぼとけ] ものを飲み込むときに上下に動く、のど(②)の中央部の外側に突き出している部分。「男性の〜は、女性に比べ、よりはっきりと突き出している」 **喉笛**[のどぶえ] ①のどぼとけのあたりの部分。「どの被害者も~を鋭利な刃物で切られていた」②のど(①)の、息を通して声を出す部分。「〜をひゅうひゅう鳴らしている」◇現在、②の意ではあまり用いられない。 **喉頭**[コウトウ] のど(①)の奥にあり、ものを飲み込んだり、声を出したりするときに上下に動く、のどぼとけの内側にあたる部分。▷~癌 **咽頭**[イントウ] 口を大きくあけると奥に見える、のどの入口で、喉頭の上にある部分。▷~炎 **咽喉**[インコウ] (咽頭と喉頭ということから)のど(①)。 **口蓋**[コウガイ] 口の内部で、上の歯茎からのどの入口までの、天井の部分。◇歯茎に近いほうの部分は、中に骨があってかたいので「硬口蓋」、その奥の部分は筋肉でやわらかいので「軟口蓋」という。 **喉彦**[のどひこ] 口蓋の、奥の中央で、口を大きくあけたときに垂れ下がって見えるやわらかい突起。◇「のどびこ」ともいう。 **喉ちんこ**[のどちんこ] 俗に、のどひこ。「風邪で〜が赤く腫れて痛い」 **口蓋垂**[コウガイスイ] 「のどひこ」の解剖学的な言い方。 # u 名詞の類:トコロ ## 頭の部分 **頭頂**[トウチョウ] 頭の最上部。「〜に蛇の目模様を描く」◇「とうちょうぶ」の形で、多く複合語で用いる。 **脳天**[ノウテン] 頭頂。「~を竹割りにする必殺技」 **頭の天辺**[あたまのテッペン] 頭頂。「鳩の糞が〜に落ちてきた」 **泉門**[ひよめき] 乳児の頭頂で、頭蓋骨がしっかり結合していないためにできる、ひょこひょこと脈動する、やわらかい骨のすきまの部分。「〜を見ていると、ついさわって押してみたくなる」◇「囟門」とも書く。 **泉門**[センモン] ひよめき。「〜が閉じて、頭がしっかりする」 **前頭**[ゼントウ] 頭の前部。▷~葉 **後頭部**[コウトウブ] 頭の後ろの部分。「倒れて床に~をぶつけ意識不明になった」 ## 顔の部分 **額**[ひたい] 顔の前面の、まゆから上で、髪が生えている境目までの広い部分。「髪が薄くなって〜がずいぶん広くなった」「〜に手を当てて熱があるかどうかみた」「講師は〜の汗を手でしきりにぬぐっていた」「〜にしわがふえる」 **おでこ**[おでこ] ひたい(の高く張り出した部分)。「低い戸口の上のところに〜をぶつけ、10針以上縫うけがをした」 **前額**[ゼンガク] 額。「彼の広い〜には深いしわが何本も刻まれている」~部 **生え際**[はえぎわ] 額など、髪の生えている部分との境目。「〜に白髪が目立ってきた」 **額際**[ひたいぎわ] ひたいの上部の髪の生え際の部分。「~に汗が光る」 **富士額**[ふじびたい] ひたいの髪の生え際が富士山の形に似ているひたい。「〜はかつての美人の条件の一つだった」 **蟀谷**[こめかみ] (米をかむと動くということから)顔の側面で、耳の上から目尻にかけての、髪の生え際を中心にした部分。「〜を指で押してマッサージする」「要人は〜に凶弾を受け即死した」◇「蜂谷」とも書く。 **頬**[ほお] 顔の両側に1つずつある、ふくらませたり、へこませたりできる、口と耳と目の間の、やわらかい部分。「その男の子は〜を思い切りふくらませて不満を表した」「〜に手を当てて考え込んでいた」「〜を伝う涙」 **頬**[ほほ] 「ほお」の比較的新しい言い方。「~をぬらす涙」 **頬っぺた**[ほっぺた] 俗に、「ほお」の口語での言い方。「あまりおいしくて~が落ちそうだ」 **頬っぺ**[ほっぺ] 子供のほお。「赤い〜をした赤ちゃん」 **鼻の下**[はなのした] 鼻と上唇とのあいだの部分。「女王蜂のように〜が長い(ばかに喜ぶ)おじさん」 **鼻下**[ビカ] 鼻の下。「~にひげを蓄えた中年の男性」 **人中**[ジンチュウ] 鼻の下の、うわくちびるとのあいだに通っている、くぼんだ部分。 **顎**[あご] 口を開けたり、ものをかんだりするときに上下に動く、下あごを支える部分とからなる、耳の下から口の下にかけての部分。「〜がはずれそうになるほど大口を開けて笑った」◇「腭」「頤」とも書く。 <1835> **顎**[あぎと] 「あご」の古い言い方。「目の前に、鰐の巨大な~が開いた」◆「腭」「頤」とも書く。 **下顎**[したあご] あごのうち、ものをかんだりするときに上下に動くほうの部分。「ほおづえをついていて〜が動かず、何か言おうとすると口が上に動く」 **頬**[つら] あご。「~をなでる」「~をなでながら」「手でさすりながら考え込んでいた」「色の白い〜のとがった、京風の美人」 **下顎**[かがく] あご。「~の部分が欠損した頭蓋骨」 **上顎**[うわあご] あごのうちで、下あごを支える、それ自体は動かない部分。◇「舌がうわあごにくっつく」のように、口の中の口蓋にあたる部分を指すことがある。 **上顎**[ジョウガク] うわあご。「~前突とは、出っ歯の医学的な言い方である」~骨 **あご**[チン] あご。「ボクシングで、下あごの、口の真下の先の部分」。「~を打たれてぐらついた」◆chin ### 首のまわり **頸筋**[くびすじ] 首の横および後ろ側。「~にナイフを当てて脅す」「~が凝った」「〜にほくろがある」◇「頸筋」とも書く。 **項**[うなじ] 雅に、美しく見える(女性の)首筋。「髪を上げたときの〜がきれいだ」「和服姿のあの人の白い〜が今も目に浮かぶ」 **襟足**[えりあし] 耳の後ろから首の後ろにかけての髪の生え際。「~の整った」「~が美しい和服の女性」「〜を剃る」 **襟首**[えりくび] 着物の襟が当たる、首筋の部分。「相手の〜をつかんで引きずり回した」「~にドーランを塗る」 **首根っ子**[くびねっこ] 首の後ろ側の、胴に近い部分。「子猫の~を大きな手でつかんで動けなくした」 **盆の窪**[ぼんのくぼ] 首の後ろの、うなじの中央のくぼんだところ。「~に針を打ち込むという殺しの手口」 ### 胸 **胸**[むね] 胸の中には心臓・肺・食道などの器官があり、女性の場合、乳房が隆起する部分。「合格発表を待つあいだ、〜がどきどきした」「女たちは海岸で〜も隠さずに日光浴をしていた」 **胸倉**[むなぐら] 衣服を着たときに、左右の襟が合わさるあたり。「~をつかんで怒鳴りつけたた」◇多く「胸倉をつかむ」という形で用いる。「胸」のあたりだが、胸そのものではなく、衣服の部分を指す。「胸座」とも書く。 **胸部**[キョウブ] 胸。「衝突事故の際、ハンドルで〜を打撲した」 **胸郭**[キョウカク] 胸部をかたちづくる骨格。 **胸腔**[キョウコウ] 胸郭にかこまれた、胸部の内部空間。◇医学分野では、「きょうくう」ともいう。 **胸板**[むないた] 胸を板に見立て、その厚さに注目した言い方。「厚い~」「肩の筋肉が盛り上がり、〜の分厚い、たくましい青年」 **鳩尾**[みぞおち] 胸の骨の下で、腹の上部にあり、そこに打撃を受けると息が詰まりひどく苦しむ急所となる、くぼんだところ。◇「みずおち」ともいう。 **胸**[むな] 胸のあたり。「~に刃物を突きつける」 **胸先**[むなさき] 胸のみぞおちのあたり。「~三寸(心の中心)に」「~に突きかかる」 **鳩胸**[はとむね] 鳩のように、全体が盛り上がって突き出た形の胸。「〜の人は体がかたいことが多いらしい」▷~出っ尻 **豊胸**[ホウキョウ] 乳房が大きくて張り出している、女性の胸。~手術 ### 脇 **脇**[わき] 胸の両側にある、腕の付け根のあたりで、人や物を抱えるところ。◇「腋」とも書く。 **両脇**[リョウわき] 左右両方のわき。「前後不覚の友達のを後ろからかかえ、引きずるように家に運んだ」 **脇の下**[わきのした] 腕を上げたときに、わきのくぼんだところ。「腋の下」とも書くほ **腋窩**[エキカ] 「わきの下」のかたい言い方。「~のリンパ管にわずかな腫脹を認める」 ### 乳房 **乳房**[ちぶさ] 胸の表面の隆起ないし突起した部分。「岸辺には豊かさを隠そうともせずに日光浴している女が何人もいた」 **乳房**[ニュウボウ] 乳房。「~温存療法」「~を切除せずに保存する療法」 **乳**[ちち] (女の)ちぶさ。「赤ん坊に~を含ませる母親」◇「授乳」の文脈以外では、たとえば「乳がはみ出したところを写真に撮られた映画スター」のように、かなり俗なニュアンスをもつ。 **乳**[ニュウ] 「ちち」の古風で、堅い言い方。物語や童話で用いる。「乳に吸いつくおさなご」のように単独で用いるときに雅語的になる。 **おっぱい**[おっぱい] 俗に、女のちぶさ。「赤ちゃんが母親のおっぱいを吸う」という言い方もある。◇文脈以外では、「歩くたびにおっぱいがゆさゆさ揺れる女」のように、「ちち」と同じく俗なニュアンスをもつが、そのニュアンスは「ちち」よりもさらに卑俗的。 **豊乳**[ホウニュウ] 女性の豊かなちぶさ。「近年の文学作品に登場する主人公の女性は例外なく〜だ」 **巨乳**[キョニュウ] 女性の巨大なちぶさ。「~のグラビアアイドル」 **でかぱい**[でかぱい] 女性の大きなおっぱい。「~を売り物にするタレント」「巨乳」よりも卑俗なニュアンスがある。 **貧乳**[ヒンニュウ] 女性の小さなちぶさ。「西洋人の巨乳にくらべると、日本人の普通の乳房は〜になってしまうかも」 **ぺちゃぱい**[ぺちゃぱい] 女性の、小さくて平らなおっぱい。「貧乳」よりも卑俗なニュアンスがある。 **乳首**[ちくび] 乳房の中央部にある、突起した部分。「赤ん坊が母親の〜に吸いついて離そうとしない」 **乳頭**[ニュウトウ] ちくび。 <1836> **乳輪**[ニュウリン] 乳首の周りの、輪のように色を帯びた部分。「美容整形で〜を小さくする」 **乳暈**[ニュウウン] 「乳輪」の古めかしく、かたい言い方。 ### 腹 **腹**[はら] 体の内部に消化器官のある、胸に続く部分。「〜に銃弾を浴びて即死した」 **御腹**[おなか] 「腹」の丁寧な言い方。「おかあさん、僕、〜がいっぱいで食べられません」◇「御中」とも書く。 **腹部**[フクブ] 腹の部分。 **ぼんぼん**[ぼんぼん] 幼児語。腹。「子供が急に『~が痛い』といって泣き出した」 **横腹**[よこっぱら] 腹の横の部分。「~をつつかれて、悪友が小さなメモをよこした」 **脇腹**[わきばら] 腹の側面。「体を変なふうにひねって、〜が痛む」 **横っ腹**[よこっぱら] 横腹。「走っていたら〜が痛くなった」 **下腹**[したはら] 腹の、へその下あたりにある部分。「さっきから〜が痛くてしようがない」◇「したばら」ともいう。 **かっ腹**[かっパラ] 下腹。「~にぐっと力を入れてふんばった」 **下腹部**[カフクブ] 下腹や陰部。「~の痛みから虫垂炎と診断された」 ### へそ **臍**[へそ] 腹の真ん中にある、丸くくぼんだところ。「~のゴマをとると腹が痛くなるといわれている」 **臍**[ほぞ] へそ。◇「臍を噛む(後悔する)」「臍を固める(決心する)」などの慣用句で用いる。 ### 腰 **腰**[こし] 胴の下部の、腹および背に続き、足・尻に続く、折り曲げることができる、腹の反対側にある部分。「同じ姿勢で座っていると〜が痛くなるので、ときどき運動したほうがいい」◇「腰の高い障子」「山の腰」のように、物などの腰に見立てられる部分にも比喩的に用いられる。 **腰部**[ヨウブ] 腰のあたり。 **細腰**[サイヨウ] 女性の細い腰。「恋人の〜を抱く」 **細腰**[ほそごし] ほそごし。◇美人の形容。 ### 尻 **尻**[しり] 座ったり腰かけたりするとき、床やいすなどに直接触れる、体の後ろの下方にある、ふくらんだ丸い部位。~当て **臀部**[デンブ] しり。「〜をしたたかに打つ」 **尻**[けつ] 俗に、しり。「人の上着に~をかけるな」「~の穴が小さいやつだ(度量が狭い人)」◇「穴」の字音からとされ、「穴」と書くこともある。多く男性が用いる。 **ヒップ**[ヒップ] 「しり」の洋語的表現。「~の位置が高い」◇「ヒップサイズ」のように、腰の周りの長さの意で多く使う。◆hip ### 股間 **股間**[コカン] ①足の左右の内股から陰部あたりにかけての体の部分。「野球のキャッチャーは〜にカップと呼ばれるプロテクターを装着している」②足を広げたときにできる、左右の内股の間の空間。「打球はピッチャーの~を抜けてセンターへと転がった」 **股座**[またぐら] 股間。「が蒸れてしかたがない」◇「股間」より古めかしく、ややぞんざいに聞こえる語。現代では「股間」の方が一般的。 ### 膝 **膝**[ひざ] 床に座るときに曲げることのできる、足のほぼ中央の関節の部分。「〜を折り曲げて座る」▷~当て **膝頭**[ひざがしら] ひざの関節の前面。「短いスカートの女の子は~をそろえて座る」 **膝小僧**[ひざこぞう] 俗に、ひざがしら。「転んで〜をすりむいた」 **両膝**[リョウひざ] 両足のひざ。「~をきちんとそろえて座る」 **片膝**[かたひざ] 片方のひざ。「子供のころ、食事中に~を立てるとしかられた」 # u 名詞の類:トコロ ## 点 **点**[てん] 先の鋭いもので何かを突いたときにできる小さな跡。また、図形がそれ以上小さくできないと感じられるような形(が占めるところ)。「列車はどんどん遠ざかっていき、やがて〜になり、視界から消えた」「図の〜Aと〜Bを結ぶ線分の長さを求めよ」◇数学では、点は広がりをもたないものとされるが、現実の世界にはそのような「点」は存在しない。 **ちょん**[ちょん] 俗に、文字・記号などの周囲につけて、細かい区別を示すために打つ小さな点。「アルファベットのAの右肩に〜を付けて、Aと区別する」◇点が2つのときは「ちょんちょん」、3つのときは「ちょんちょんちょん」などという。 **ドット**[ドット] 俗に、先の細い筆記具などで、何かの表面に打つ、ごく小さい点。①文字列などを区切る記号として使われる小さな点。例えばメールアドレスで、「co.jp」のように使われる。②文字や図形を点の集まりとして表すときの、一つ一つの小さな点。~プリンター・〜フォント・〜マップ◆dot **黒点**[コクテン] 黒い点。「はるかかなたに~が見えたと思うまもなく、ぐんぐん大きさをましてこちらに近づいてきたのは味方の車だった」「太陽の~とは、表面にある黒く見えるところのことだ」 **接点**[セッテン] 数学で、曲線と直線、あるいは曲線と曲線とが接する点。「互いに接する2つの円の中心を通る直線は2つの円の〜を通る」 **交点**[コウテン] 二つ以上の線や面が交わる点。「線分ABとCDの〜をPとするとき、PAとPBの長さの比を求めよ」 **中点**[チュウテン] 線分を二等分する点。両端から等しい距離にある、中央にある点。「三角形のそれぞれの頂点とその対辺の〜とを結ぶ線分は1点で交わる」 <1837> **頂点**[チョウテン] 数学で、多角形の辺ないし多面体の辺が、それぞれ他の辺と出合う点。「6面体の頂点の数は8である」 **座標**[ザヒョウ] 平面や空間の中の、点の位置を表すために、一定の方法によって定められる、2つ(以上)の数値の組。「〜というと、x軸とy軸が直角に交わった図を思い浮かべるのが普通だ」 ## 中 **中**[なか] 2つの部分にはさまれた、あいだの部分。「〜の棚に置いてあるのを取ってきてください」「この写真で、左は父の友人、〜が父で、右が私です」 **真ん中**[まんなか] ①線や面の中央。②物事の進行している最中。「この写真の〜の人はだれですか」「部屋の〜に大きなテーブルがある」「車は橋の〜にさしかかった」「道の〜で口げんかするなんて、みっともない」◇「中央①」に比べ、より口語的な、やや強めの言い方。「中央」は複合語の構成要素になるが「真ん中」はならない。 **真ん真ん中**[まんまんなか] 「真ん中」の、俗な言い方。特に、中央から完全に等しいという点を強調した、より口語的な言い方。「的の〜を射抜く」「部屋の〜に座を占める」 **ど真ん中**[どまんなか] 「まんまんなか」をさらに強めた、俗語的な言い方。「都会の〜にこんな自然が残っているなんて信じられない」「打ったのは〜のストレートでした」 **真ん中**[まっただなか] ある場所や状態の中の、ちょうど真ん中の部分。「群衆の〜に出ていって演説を始めた」「歴史のある古い町並みの〜に高層マンションが建つことになって騒動になった」◇「只中」とも書く。「会社という組織の直中で一社員が自説を通すのは容易でない」のように「状況」についていうこともある。 **真っ直中**[まっただなか] 「真ん中」を強めた言い方。「砂漠の〜にひとり取り残された」◇「真っ只中」とも書く。「日本はいま不景気の真っ只中にある」のように「状況」についていうこともある。 **中程**[なかほど] 線・面・空間の、真ん中に近い部分。「私の家はここから駅までの道の〜にある」◇「線の中」とはいわないが、「線の中程」とはいう。 **中心**[チュウシン] ①面・空間の真ん中。「円の〜に赤い印がついている」「市役所は街の〜にある」◇「真ん中」に比べると、ややかたい言い方。②あることに関して、物事が集中する最も重要なところ・位置。「この都市は世界経済の〜である」「このプロジェクトは彼を〜に進められてきた」▷~地・~人物 **中央**[チュウオウ] ①線・面・空間の真ん中。「長い槍の〜を握って振り回した」「舞台の〜にスポットライトが当てられた」▷~分離帯②地方に対して、首都。「地方の企業が~に進出する」 **芯**[しん] 頭や体の中心部。「二日酔いで頭の〜がずきずきする」「体の〜まで冷え込んだ」◇「心」とも書く。 ## 芯 **芯**[しん] 細長い物の内部に、まっすぐに通っている部分。「鉛筆の〜を削る」「ろうそくの〜」「木の〜まで害獣に食い荒らされた」 **真芯**[マシン] バット・棒などの芯の中央の部分。「剛速球をバットの〜でとらえてバックスクリーンに放り込んだ」 **髄**[ズイ] ①骨の内部にある芯のような空洞。「骨の〜まで寒さがしみ通るようだ」②植物の根や茎の芯のやわらかい部分。「葦の〜から天井のぞく(見識が狭いことのたとえ)」 ## 軸 **軸**[ジク] ①物が回転するときに、回転の中心となる直線的な部分。「左足を〜にして体を半回転させた」「体の〜がぶれないようにするのはスポーツの基本だ」▷~足◇多く、細長い形をしたものの中を縦方向に通る部分で、それ自体の位置が動かないとみなされる部分をいう。②「①」としてはたらく、棒状の部品。「モーターの音が変だと思って調べたら、〜の部分に亀裂が見つかった」 **回転軸**[カイテンジク] 物が回転するときの軸。「車の〜は車軸という」 **地軸**[チジク] 地球が自転するときの回転軸。「地球の〜は公転軌道の面に垂直ではなく、約23.5度傾いている」 ## 中心部 **中心部**[チュウシンブ] 場所や物の中央のあたり。「大都会の〜にこんな静かなところがあるとは驚きだ」◇「中心」よりも広がりをもった範囲をいうことが多い。 **中央部**[チュウオウブ] 場所や物の中央のあたりの部分。バットの〜にひびが入っているのに気づかなかった」◇「中央」よりも広がりをもった範囲をいうことが多い。線状の物について、「中央部」とはいえるが、「中心部」とはいいにくい。 **臍**[へそ] 地理的な中央。「日本のへそ」といった、自分のところが、ある地域の〜だと宣伝する市や町が多いが、どちらが本家かをめぐる争いになることも珍しくない」 **都心**[トシン] 大きな都市の中心部。特に東京都の中心部。「~に事務所を構えた」▷副~ **センターサークル**[センターサークル] サッカー・バスケットボールなどの球技で、競技の開始地点などとして用いる、競技場の中央に白線で描かれた円形の部分。◆center circle **湖心**[コシン] 湖水の中央部。「その怪魚は〜に身を投げて沈んだ娘の生まれ変わりだとされている」 **天心**[テンシン] 空の真ん中。「月~貧しき町を通りけり」 **炉心**[ロシン] 原子炉の中で、核分裂連鎖反応が起こっている部分。「~に重大な事故が生じた模様だ」 ## あちらこちら **彼方此方**[あちこち] こちらやあちらというように、ある範囲の中の、あちこちと指すことができるような、いろいろなところ。「世界の〜で紛争が起きている」◇「あちこち」にくらべて、ややかたい文章語的な言い方。「道路があちらこちら掘り返してあった」のように副詞的にも用いる。「あちこち」「あっちこっち」も同様。ふつう、かなで書く。 <1838> **彼方此方**[かなたこなた] 「あちこち」の、やや文章語的な言い方。「会社の〜で、社長の不祥事がささやかれている」「引退したら世界の~を旅して回りたい」「財布が見あたらなくて~探しまわったけど、見つからなかった」◇ふつう、かなで書く。 **彼方此方**[あっちこっち] 「あちこち」の、口語でのくだけた言い方。「~かけずり回って、ようやく資金を調達した」「この車も〜がたがきてるから、買い換えなくちゃね」◇ふつう、かなで書く。 **此処彼処**[ここかしこ] あちらこちら。「あたりは薄暗くなり、アパルトマンの〜の窓に灯りがともり始めた」◇ふつう、かなで書く。 **其処此処**[そこかしこ] そこやここと指すことができるような、比較的自分に近い、いろいろなところ。「雨上がりで校庭の〜に水たまりができていた」「異常な冷え込みのせいか、〜で水道管の破裂が起きている」◇ふつう、かなで書く。 **其処彼処**[そこかしこ] 話し手の視界の及ぶ範囲まで含むいろいろなところ。「軽妙なスピーチに会場の〜から笑い声が上がった」「爆撃を受け、町の〜から黒煙が上がった」◇ふつう、かなで書く。 **随所**[ズイショ] 「あちらこちら」のかたい言い方。「講演の〜にユーモアをおりこんで笑わせた」「パーティー会場の〜で、コンパニオンが客に愛嬌を振りまいている」◇「随処」とも書く。 **諸所**[ショショ] 「あちらこちら」の、きわめてかたい言い方。「城の〜で火の手が上がり、それを合図に包囲軍が攻め寄せた」◇「諸処」とも書く。 **其処ら中**[そこらじゅう] そこいらと指される範囲のあらゆるところ。「鍵が見あたらなくて部屋の〜を捜したが見つからなかった」「体の~をもんでもらった」◇ふつう、かなで書く。「部屋をそこらじゅう捜したが見つからなかった」のように副詞的にも用いる。以下、「方々」まで、同じく副詞的用法がある。 **其処いら中**[そこいらじゅう] 俗に、「そこらじゅう」の、より口語的な言い方。「バケツをひっくり返して、〜が水浸しになった」◇ふつう、かなで書く。 **一面**[イチメン] ある一定の範囲の、あらゆるところ。「台風のあと、川の上〜にごみが浮いていた」「家の裏は〜の竹藪になっていた」「ただ〜に立ちこめた、牧場の朝の霧の海〈唱歌〉」 **辺り一面**[あたりイチメン] ある場所のあたりに広がる、あらゆるところ。「翌朝起きてみると~が銀世界だった」「爆発音と同時に~火の海と化して、逃げるのが精一杯だった」 **至る所**[いたるところ] ここにもあそこにも見られるほどの、多くのところ。「年度末になると、〜で道路の掘り返しが始まる」「選挙が近いせいか、町の~に候補者のポスターが張ってある」「この作品には、作者のみずみずしい感性が〜に見られる」 **方方**[ホウボウ] ある範囲の、いろいろな方向・方面にある、不特定の多くの場所。「あの男は毎日仕事もしないで〜遊び歩いているらしい」「増税案が発表されると、〜から非難の声が上がった」「この辞書、〜で話題になってるらしい」 **各地**[カクチ] ある範囲内の、それぞれ違う、多くの場所。「今日は夏休みに入って最初の休日とあって、〜の海水浴場がにぎわいを見せた」「世界~の子供たちが、この展覧会のために作品を送ってくれた」 **諸方**[ショホウ] 各地。「武芸を極めようと〜を流浪する」 ## 陸 **陸**[リク] 水におおわれていない部分。「海亀は産卵のために〜に上がってくる」 **陸**[おか] 水中にすむものが陸に上がったときの、陸。「陸にあがった河童(環境が変わって、能力が発揮できず、無力である人のたとえ)」 **陸地**[リクチ] (広い土地としての)陸。「彼が発見した〜は北米大陸だった」◇「陸」が、水におおわれていない部分というニュートラルなニュアンスをもつのに対して、「陸地」は広さのニュアンスをもつ。 **内陸**[ナイリク] 陸の内部にある、海から遠く離れた土地。「それまで〜に住んでいて、一度も海を見たことがなかった」▷~部・~性気候 **海陸**[カイリク] 海と陸。「ここは〜交通の要衝のため、早くから商業が発達した」 **水陸**[スイリク] 水上と陸上。「城からその島までは〜両用の特別製の車で行くほどであった」▷~両用 # x 名詞の類:トキ ## とき **時**[とき] ①目には見えないが、川の流れのようにとどまることなく過去から未来へと流れていく、少しも同じ状態にとどまることがないと感じられ、そのひとつひとつの点において、出来事が生成・展開・消滅すると考えられているもの。「〜は流れる」「あの事件があってから、ずいぶんと〜がたった」②ある特定の物事が存在したり、生成・展開・消こしたりする、「①」のなかのある点。「あいさつは〜と所によって使い分ける」「会場に着いた〜には、すでに演説が始まっていた」「いつでも都合のいい〜に来てください」 ## おり **折**[おり] ほかとは区別される、そのようなとき。「先日上京の〜、旧友に会った」「大学の学生時代以来久しぶりに会った」「街で財布を落として困っていた〜も〜、友人とばったり会った」「向寒の〜、御自愛ください」 **節**[ふし] 「ある特定のことがある、ないしは、あったとき」という意を表す慣用的な言い方。「お出かけの〜はぜひお訪ねください」「その〜はお世話になりました」◇多く、「その節」ないし「・・・の節」という形の慣用表現で用いる。「帰国した節、私を訪ねてきた」のような用法は古めかしい言い方。 <1839> **砌**[みぎり] 「ある特定のことがあるとき」の意の古めかしい言い方。「上京の〜にお目にかかりたく存じます」「まだ10歳という幼少の〜に父親と死に別れた」◇「・・・のみぎり」という形で用いる。 **段**[だん] ある事態が進行する、ある段階のとき。「総論には賛成でも、いざ自分がやらなければならない〜になると、みな尻込みした」◇「段になって」「段になると」「段になれば」などの形で用いる。 ## たび **度**[たび] 「ある出来事が2回以上起きる場合、そのすべてのとき」という意を表す言い方。「この歌を聞く~(に)、学生時代を思い出すんだ」「その地域は豪雨の〜(に)、浸水被害が出る」◇「たんび」ともいうが、その場合は、非常に俗な言い方になる。 **都度**[つど] 「たび」の、やや改まった言い方。「その団体の会議が開催される〜、警備が強化される」「検査の~不備が見つかった」◇「動詞+都度」「・・・の都度」という形で使うことはむしろ少なく、多く「その都度」という形で用いる。 ## 場合 **場合**[ばあい] ある行為に何らかの特殊な条件・制約が伴う可能性のあるときのうちの、そのように指定されたあるとき。「地震が起こった〜に備えて絶えず警戒しているわけにもいかないだろう」「交通違反の反則金を払わなかった〜、どういうことになりますか」「この薬は、〜によっては副作用が出る」「時と〜を考えて行動する」 **際**[さい] ある特別なかかわりあることが生じる場合。「有事の〜にあわてないように前もって十分に考えておく必要がある」「こちらにお出かけの〜はぜひお訪ねください」「この〜だから、何でも聞いておいたほうがいい」 **暁**[あかつき] ある望ましい(けれども実現するとはかぎらない)事柄が、将来うまい具合に達成された場合。「成功した〜には、借りたお金は倍にも3倍にもしてお返ししますと言われ、貸してやったのはいいが、それきり何の音沙汰もない」 ## ころ **頃**[ころ] ある物事が生じたり、ある状態であったりした「とき」を、漠然と指す言い方。「あの人とは東京に住んでいた〜に知り合った」「春になる〜には回復すると思います」「あの〜はみんな若かったなあ」 **頃おい**[ころおい] ある変化が生じるころ。「客人の到着を今か今かと待っていたが、やがて日が暮こうとする〜になっても連絡がなかった」◇古めかしい言い方。 **時分**[じぶん] やや幅のある時を指す、漠然とした言い方。「子供の〜には、遊びといえば野山を駆け回るくらいしかなかった」「もう向こうに着いた〜だろう」 **時侯**[ジコウ] 手紙などで時候のあいさつに使う、ある季節から見た、あるとき。「電子メールでは一般に〜のあいさつを書かない」 **候**[こう] 手紙文での「時候」の言い方。「新緑の〜、皆様いかがお過ごしでしょうか」 ## 最中 **最中**[さなか] 何かが盛んに行われているとき。「人のことを話している〜に、当人がひょっこり現れた」「宴会の~に父危篤の知らせが入った」 **真っ最中**[まっさいちゅう] 何かがもっとも盛んであるとき。「国家の大事が生じている〜にゴルフに興じていた首脳」「食事の〜に大きな地震があった」 **最中**[もなか] ある状態が最も盛んであるとき、あるいは続いているとき。「あの人は、この暑い〜でも、ネクタイを締め、長袖のシャツに上着を着るというスタイルを崩さない」「妻は闘病の苦しい〜にも最後まで笑みを絶やさなかった」 **直中**[ただなか] ある状態や行動の、真ん中と認められる状況。「その一家は事業の倒産に家族の不幸が相次ぐという悲劇の~にあった」◇「只中」とも書く。「ただなか」は、「時点」というよりも、「(時間とともに進行する)状況」に注目する。 **真っ直中**[まっただなか] 「ただなか」を強めた言い方。「日本はいま不景気の〜にある」◇「真っ只中」とも書く。 # ひとつ・ふたつ ## d 形容動詞の類 ### ひとつである様子 **ひとつ**[ひとつの] あるものを数えたときの数が最小である様子。「~の土地をめぐって、多くの関係者が所有権を主張した」「~のりんご」「私たちは母の手〜で育てられた」 **単一**[タンイツの] ただひとつ・1種類である様子。「~の民族からなる国は少ない」 **シングル**[シングル] ある単位をもつ物事において、1であったり、ひとつであったりする様子。「ホテルは〜の部屋を予約した」「ウイスキーの水割りを〜でください」▷〜ヒット・〜ベッド・〜盤・〜プレーヤー◆single **ひとつ**[一つの] (ふたつ以上に対して)ひとつである様子。「このコースは、お〜3000円の追加料金がかかります」→複数 **一通り**[ひととおりの] ひとつである様子。「~のやり方しか思いつかなかった」「この文章はどう読んでも、〜にしか解釈できない」 **一元的**[イチゲン的な] 根本がひとつである様子。「これまでの〜な考え方では情勢に対処することはできまい」「~な価値観を押しつけるのはやめてもらいたい」◆多元的 **唯一**[ユイイツの] ただひとつだけである様子。「私の〜の取り柄は、くよくよしないことです」 **唯一無二**[ユイイツムニの] ただひとつであって、同じものがあとにもさきにもない様子。「唯一」の強調表現。「彼は私の〜の親友です」 **単独**[タンドクの] たったひとり・ひとつだけである様子。「この事件は、〜の犯行だとは考えにくい」「厳冬期の未踏峰に、彼は~で登頂した」「その問題は、ほかとは切り離して、〜で取り上げたほうがいい」▷~行動・~単独行 <1840> **独自**[ドクジの] ほかとはかかわりのない、それだけの考えにもとづく様子。「これはあの人の〜の研究成果です」 **一義**[イチギの] 意味がひとつしかない様子。「日常よく使う基本的な語が〜であることは少ない」 **一義的**[イチギてき] ある語・文が一通りにしか解釈できない様子。「法律では〜に決まらない言い方を避ける」 ### 独身である様子 **独り身**[ヒトリみの] ひとりきりでいる様子。結婚していなかったり、結婚していたが伴侶と死別・離別したり、結婚をしていなかったりする様子。「~の暮らしは気ままでいいが、時として孤独感にさいなまれることもある」◇「一人身」とも書く。結婚をしていない場合は、「独身」と同様に、必ずしもひとり暮らしをしている状態を指すわけではない。 **独身**[ドクシンの] 結婚をしていない様子。「パーティーが終わると、~の男たちは、夜の街に繰り出していった」「彼女は生涯~で通した」▷~者・~男性・~女性・~貴族・~寮 **未婚**[ミコンの] まだ結婚をしたことがない様子。「近頃では40過ぎの〜の女性は珍しくない」「〜の母」◆既婚◇女性について用いられることが多い。 **非婚**[ヒコンの] 結婚をしていない様子。「都会の若い人の中には、〜の生き方を選ぶ人が増えている」◇「未婚」は、結婚が普通であるという前提に立った言い方だが、「非婚」はその点で中立的で、ときに「積極的に結婚しない様子」を表す言い方ともなる。 **シングル**[シングルの] 「独身」の、新しい婉曲な言い方。▷〜マザー◆single **チョンガー**[チョンガーの] 独身の男である様子。「〜のまま年をとって、世間の笑いものになるのはいやだ」◇「所帯持ちよりはチョンガーの方がかたづいているわけがない」◆朝ch'onggak(総角) ### ふたつ、ないしそれ以上である様子 **ふたつ**[二つの] ひとつに、もうひとつを足した数である様子。「この問題に関しては、〜の意見が対立して解決の糸口が見出せないでいる」 **複数**[フクスウの] (ひとつに対して)ふたつ以上である様子。「これは〜の人間による犯行と思われる」「町長選に候補者が〜出たのは十数年ぶりだ」◆単数 **ふた通り**[二通りの] 何かをするときの可能な方法が、ふたつある様子。「この道は〜に分かれますが、どちらを行っても、最終的には同じ所に出ます」「この文章は〜に読めるので、誤解されないよう書き直したほうがいい」 **両様**[リョウヨウの] ふた通り。「この規定は〜の解釈が可能だ」 **多義**[タギの] ひとつの語・文がふたつ以上の意味を持つ様子。「日常よく使う基本的な語は〜であることが多い」▷~語 **多義的**[タギてき] ある語・文がふた通り以上に解釈できる様子。「国際会議の場では、〜な言い方を避けるようにしたい」 **両義的**[リョウギてき] ある語・文がふた通りに解釈できる様子。「古典文学には〜な表現が少なくない」 ## f 副詞の類 **唯一**[ユイイツ] ただひとつだけである様子。「これが、この街に〜残っている、昭和初期の建物です」 **単に**[タンに] そのことだけに限られている様子。「僕は〜お説教されたいから来たんじゃなくて、君に話したいことがあったわけじゃない」「これは〜あなたひとりの問題ではなくて、あなたの家族の問題でもあるんですよ」◇「だけ」「まで」などの語をともなって用いられることが多い。 **一人で**[ひとりで] ひとりで、ほかの人の関与を受けないでする様子。「護衛を連れずに~出かけたところを襲われたらしい」「独りで」とも書く。 **一人**[ひとり] ひとりで。「全員賛成の中で彼だけが~反対した」「独り」とも書く。 **自力で**[ジリキで] 他人の助力を受けず、自分ひとりの力で何かをおこなう様子。「~危地を脱しようと試みたがうまくいかなかった」 **独力で**[ドクリョクで] 自力で。「彼女は〜この研究を成し遂げた」 **単身で**[タンシンで] ひとりきりでどこかに行く(おもむく)様子。「夫は~外国に赴任した」 **単身**[タンシン] 他の助けを借りず、危険を承知のうえで、敢然にもひとりでどこかに行く様子。「彼は~敵地に乗り込んでいった」「料理の勉強に、〜欧州に渡った」 # h 名詞の類:コト・サマ ## 方 **片方**[かたほう] ふたつあるうちの、どちらかひとつ。「靴の~が見あたらない」 **一方**[イッポウ] 「かたほう」の改まった言い方。「~の言うことだけ聞いて判断するのは危険だ」 **もう一方**[もうイッポウ] ふたつのうちのひとつが特定されているときの、もうひとつ。「靴の片方がどうしても見つからない」 **片一方**[かたいっぽう] (ふたつのうちのひとつが特定されているときの)一方。「靴の〜がどうしても見つからない」 **片っ方**[かたっぽ] 「片一方」の、さらに口語的な言い方。「靴下の~が見つからない」「かたっぽ」ともいう。 ## 両方 **両方**[リョウホウ] すでに話に出たり、現場にあったりするものがふたつあるときの、そのふたつ。「そばもうどんも〜とも好きだ」「大きいのと小さいのと〜ください」 **両者**[リョウシャ] 互いに関係する、ふたつのものや人。「裁判所は〜の意見を聞いて、甲乙いずれかのうちのいずれかを選ぶ」~択一 # k 名詞の類:モノ **単体**[タンタイ] いくつかのものが組み合わさって使う(ことが一般的である)もの、特に機器類について、そのものだけを切り離して見たときの、そのひとつのもの。「このプリンターは〜でメモリーから印刷できる」「〜の価格はセットの場合より割高だ」②(化学で)ひとつの元素だけから成り立つ物質。ダイヤモンド・金・銀・銅・オゾンなど。◆化合物 <1841> **単品**[タンピン] セットで販売することが前提になっている商品について、その中のひとつを取り出して見たときの、そのひとつの商品。「〜での販売は行っていません」 # q 名詞の類:イキモノ **個体**[コタイ] ほかの生物体とは異なる独立した存在としてとらえられた、ひとつひとつの生物体。「この種は〜による体長の差が大きい」▷~差・~識別◇動植物だけでなく人間に対しても用いる。 # S 名詞の類:ヒト ## ひとり **一人**[ひとり] 数の観点から見たときにひとつと数えられる人。「最後まで残ったのは〜だけだった」「群衆の中の~が突然大きな声で話を し始めた」「岸壁にたたずむ〜の女」 **一名**[イチメイ] 「ひとり」の、特に数に注目してみたときの、改まった言い方。「応募者は〜のみ」 **一人**[いちにん] ひとり。「〜たりとも生きてここを出ることはできない」 ## ふたり **二人**[ふたり] 数の観点から見たときにふたつと数えられる人。「〜の恋は1週間で終わった」「〜の意見は真っ向から対立した」 **二人**[ににん] ふたり。「最後まで残ったのはその~だけだった」◇多く、「ににんまえ」のように、複合語の構成要素として用いる。 **両者**[リョウシャ] 互いに関係する、ふたり。「〜土俵の中央でがっぷり四つに組んだまま動きません」「〜の意見はまったく違ったものだった」 **双方**[ソウホウ] 関係が対立しているふたつのものの一方と他方。「川の上流と下流〜に分かれて稚魚の観察が行われた」「〜の言い分もわかるが」◇多く、人についている。 **両名**[リョウメイ] すでに話の中に出た、そのふたり。「本日の欠席者は鈴木と加藤の〜です」「甲と乙、〜においては」「~ともに出発しました」 **両氏**[リョウシ] 「両名」の、敬意をこめた、かたい言い方。「佐藤、田中の〜には、後ほどこちらから連絡しておきます」 **両人**[リョウニン] すでに話の中に出た、両者。「〜とも犯行を認めていない」 **御両人**[ごリョウニン] 「ふたり」の、敬意をこめた言い方。「どうぞ〜でお出かけください」 **御両人**[ごりょうにん] 新婚夫婦や恋人同士などを呼んで呼びかけるとき。「や〜。お熱いね」 **御両所**[ごリョウショ] 権威があるとみなされる、ふたり。「さすがは〜、立派な御意見でいらっしゃいましたよ」が皮肉をこめて用いられることがある。 ## 3人以上 **人**[ニン] 数の観点から見たときに3つと数えられる、人。「そのころは、夫婦と子供の〜で貧しくとも明るく暮らしていた」「〜寄れば文殊の知恵」◇人の数が4の(または14や24など4で終わる)ときは「4人」、5以上の場合、原則として「数字+人」となる。なお、7(または17や27など7で終わる)場合は、「ななにん」「しちにん」両方の言い方がある。 **三者**[サンシャ] 互いに関係する、三人。「被害者・加害者・警察の〜の言い分がすべて違っていた」◇関係者の数が4のときは「四者」、7のときは「七者」、それ以外の場合は、原則として「漢数字+者」だが、数が多いときに「○○者」ということはない。 **諸君**[ショクン] 同類の3人以上の人を話題にするときの、やや気取った言い方。「鈴木、田中、佐藤の〜と久しぶりに痛飲した」 **数人**[スウニン] 3人以上、5人ないし6人以下くらいの数の人。「通りかかった見知らぬ男〜に殴る蹴るの暴行を受けた」 ## 独身者 **独り者**[ヒトリもの] 結婚をしていない人。 **独身者**[ドクシンシャ] 「独り者」の漢語的表現。 **独身貴族**[ドクシンキゾク] 経済的・時間的に余裕がある独身者。◇既婚者からの羨望のニュアンスがある。 **未婚者**[ミコンシャ] 未婚の人。 **非婚者**[ヒコンシャ] 非婚の人。 **シングル**[シングル] 「独身者」の、新しい婉曲な言い方。◆single **チョンガー**[チョンガー] 男の独身者。◆朝chonggak(総角) # x 名詞の類:トキ **一日**[イチニチ] 数えたときにひとつと数えられる、日。「暑い〜の仕事のあとのビールは格別だ」 **二日**[フツカ] 数えたときにふたつと数えられる、日。「この仕事はあと〜で終わる」「来週の水と金の〜は臨時休業だそうだ」 **両日**[リョウジツ] 連続した二日。「大会は来月の15と16の〜に開催される」 **一日二日**[いちにちフツカ] 一日、ないしそれに一日を加え、二日。「これくらいは〜でできるだろう」「〜のうちに結果が出ると思う」 **両三日**[リョウサンニチ] 二、三日。「川が増水している」「~のうちにお伺いします」▷~中 **二三日**[ニサンニチ] 二日、ないしそれに一日を加え、三日。「〜のうちに連絡があるでしょう」◇このパターンで、順次、連続する数字を続けた表現ができるが、最大限で「八九日(はっくにち)」。 **両三日**[リョウサンニチ] 二三日。「このへんはっきり暖かくなり、花も間近でございます」◇「その人とは〜前に会ったばかりであった」▷~中 **数日**[スウジツ] 3日以上、5日ないし6日以下くらいの数の日。「完成までにあと〜かかりそうだ」 <1842> # すべて ## a 動詞の類 ## d 形容動詞の類 ### あらゆる **あらゆる**[あらゆる] ある一定の範囲内にある考えられるものを、どれも取り上げて対象とする様子。「その店には世界中の〜種類の果物がそろっている」「この問題は〜角度から検討する必要がある」 **ありとあらゆる**[ありとあらゆる] 「あらゆる」の、やや改まった言い方。「当店には世界中の〜種類の果物がそろっております」 **すべて**[すべての] 一定の範囲内にある物事のひとつひとつを、どれも対象とする様子。「〜の力を出して負けたので、悔いはない」「ここにいる〜の人の賛否を問うべきだ」「ここに置いてあったものが〜なくなっている」「彼は残りの酒をひとりで〜飲んでしまった」◇「総て」「凡て」「都て」とも書く。最後の2つの例のように副詞的にも用いる。この場合、「ここに置いてあったものすべてがなくなっている」「彼は残りの酒すべてをひとりで飲んでしまった」というようにもいう。一般に、「すべての+名詞+が(を)」という形は、「名詞が(を)・・・すべて」ないし「名詞+すべて+が(を)」という形とほぼ同じ意を表すが、特に口語では、「名詞が(を)・・・すべて」の形で用いることが多い。このことは、以下の副詞的にも用いる類語についてもあてはまる。 **全部**[ゼンブの] 「すべて」の、より口語的で、より具体的な場合に用いられる言い方。「〜の政治家が金権腐敗にまみれているわけでもないだろう」「ほとんど〜の責任をひとりで負わされそうになった」「〜で1万円になります」◇「遊ぶのは宿題を全部やってからにしなさい」のように副詞的にも用いる。 **ありったけ**[ありったけの] もっているものについて、すべてである様子。「〜の金をはたいて洋服を買った」「残った〜の食料もなくなり、あとは木や草を食べるしかなくなった」「〜の金を持って家出した」 **ある限り**[あるかぎりの] どこかにあるものやもっているものについて、すべてであって、それ以上はない様子。「チームは〜の力を出してがんばったが、初戦で敗退した」◇ややかたい言い方。 **あらん限り**[あらんかぎりの] あるかぎりであって、それ以上のものはないということを強調する様子。「〜の知恵をしぼって考えたが、答えがどうしてもわからなかった」「〜の声をふりしぼって叫んだが、だれも気づいてくれなかった」 **全幅**[ゼンプクの] (紙の幅いっぱいということから)信頼・希望などの大きさが、考えられる限度にまで達している様子。「政権に〜の信頼を置いているから、国民の支持率が高いというわけではない」「〜の精神を傾注して事に当たる」 **一切**[イッサイの] ある物事を成り立たせたり、それに関連したりする要素の、すべてである様子。「〜の責任は私にある」「登録後は〜の変更を認めない」◇「社長は、周囲の反対を一切聞かずに合併を強行した」のように副詞的にも用いる。 **一切合切**[イッサイガッサイの] 問題となっているたくさんの物事について、それをすべてあわせたものである様子。「交通宿泊費用・飲食費その他〜の費用が相手持ちだった」「財産といっても、これが〜で、ほかにはありゃしない」◇「一切合財」とも書く。やや俗語的な言い方。「財産は一切合切なくした」のように副詞的にも用いる。 **全面的**[ゼンメンてきな] 物事のすべての面におよんでいる様子。「この計画は〜に見直す必要がある」 ### 満身の **満身**[マンシンの] からだ全体の。「~の力をすべて指先に集めたがびくともしなかった」「〜の力で鉄棒を曲げた」「〜の愛を捧げた」 **渾身**[コンシンの] 力や気力が、からだ全体から出てくるほどの勢いのものである様子。「〜の力をこめて自転車をこいだ」「〜の勇をふるって、がけをよじのぼった」「〜の力をこめて、ものを食らう」 **満面**[マンメンの] 他者に対するある気持ちがからだの中全体に満ちている様子。「〜の笑みをたたえてあいさつした」「人々に対して〜の同情を禁じ得なかった」「〜の不満をぶちまける」 ## f 副詞の類 ### みな **皆**[みな] 一定の範囲内にある物事・人について、すべてであるといえる様子。「これらは〜父が買いそろえたものです」「政治家が〜国民より業界のほうを向いているわけでもなかろう」◇やや改まった言い方。 **皆**[みんな] 「みな」の、より口語的な言い方。「君の答えはどれも、〜間違っている」「教室に残っている者は、〜ここに連れてきてくれ」 **皆が皆**[みんながみんな] 一定の範囲内にあるすべてのものについて、ある事柄が当てはまるとは言えない様子。「金持ちが〜幸福だというわけでもない」「〜自分のことだけを考えていては世の中うまくいかないだろう」◇多く、否定的な文脈で用いる。 **何も彼も**[なにもかも] 一定の範囲内にある物事について、すべてであるといえる様子。「私は戦争で大切なものを〜失った」 **何れも此れも**[どれもこれも] 一定の範囲内にある物事について、どれをとってもすべて、そうであるといえる様子。「ここにあるのは〜私が盗まれたものばかりだ」「〜ろくなものはない」 **何から何迄**[なにからなにまで] 考えられる物事について、すべてであるといえる様子。「今の世の中、〜真っ暗闇ですな」「〜お世話になり、大変恐縮しております」 **一から十迄**[いちからジュウまで] 最初から最後まで、あるいは小さいことから大きなことまで、すべてであるといえる様子。「〜聞かなければ仕事ができないんじゃ、何のために雇ったのかわからない」「新入社員を~面倒見てやって一人前にしたと思ったら、すぐに転職してしまった」 **悉く**[ことごとく] ある範囲内で、すべてのものが例外なくそうである様子。「その画家の新作は、~期待はずれだった」◇「尽く」とも書く。 **悉皆**[シッカイ] 「ことごとく」の古い言い方。~成仏「悉皆調査(一部の抽出でなく、対象をすべて調べる方式の調査)」などの複合語に使う場合を除き、現代語では用いない。 <1843> **何処を見ても**[どこをみても] ある範囲内のどの部分をとって改めて考えても、例外なくそうである様子。「私のしたことは〜間違っていないという自信がある」 **右を見ても左を見ても**[みぎをみてもひだりをみても] 周囲を見渡したとき、どの部分をとって考えても、例外なくそうした(情けない)状況である様子。「今の世の中、〜、金と欲で動くやつばかりだ」◇「右を向いても左を見ても」ともいう。 **何でも**[なんでも] ある範囲内のどのものをとってもすべてであるといえる様子。「彼は車のことなら〜知っている」「好きなものを〜買ってあげる」 **何れでも**[どれでも] ある範囲内のどれをとってもすべてであるといえる様子。~好きなものを取りなさい」 **何なりと**[なんなりと] 「何でも」の、よりていねいな言い方で、相手に何かを促すという話し手の気持ちを表明する。ていねいな言い方。「これ以外にも欲しいものがあったら、〜おっしゃってください」 **何事も**[なにごとも] どんなことであっても、すべてであるといえる様子。「〜経験してみなければわからない」 **何でも彼でも**[なんでもかんでも] 「何でも」の強調表現。「〜金で手に入れられると思ったら大間違いだ」◇「なんでもかでも」ともいう。 **手当たり次第に**[てあたりしだいに] よく考えて選んだりせずに、手に触れたもの、目についたものなどを、何でもつかんだり取り入れたりする様子。「怒った彼女は、手近なものを〜に投げつけ始めた」「いくら教養をつけたいからといって、〜に本を読むのもどうかと思う」 ### だれでも **誰でも**[だれでも] どのような人であっても、すべての人について、ある肯定的な事柄がそのようなあてはまるといえる様子。「このパーティーには〜参加できます」「どこのだれかは知らないが、〜みんな知っている」◇否定の表現とともには用いない。 **誰しも**[だれしも] 「だれでも」の、よりかたい、文章語的な言い方。「〜みな幸せになる権利がある」 **誰も**[だれも] ある範囲内のどのような人をとっても、その人について、ある否定的な事態があてはまる様子。「〜その話は知らない」「〜が彼女の復帰を願っていた」◇原則として、「だれも」は、否定の文脈で使われる。ただし、「だれもが」という形は肯定文とともに用いられる。 **誰も彼も**[だれもかも] 「だれでも」の、(軽い批判の気持ちをこめて)ややぞんざいに言う言い方。「あのころは、〜バブルに踊らされていたといってよい」「この問題に関して〜が同じ意見ということはありえないだろう」 **何奴も此奴も**[どいつもこいつも] 「だれもかれも」の、より強い非難の気持ちをこめた言い方。「まったく〜、仕事ができなくて困る」「政治家どもは〜ろくなやつはいない」◇ふつう、かなで書く。 **老いも若きも**[おいもわかきも] 老人も若者も、年齢を問わず、すべての人がそうであるといえる様子。「〜楽しめる音楽会」 **猫も杓子も**[ねこもしゃくしも] 「だれもかれも」の、相当の批判の気持ちをこめた、ぞんざいな言い方。「流行だからって〜髪を染めているのは変だよ」 ### 残らず **残らず**[のこらず] ある範囲にあるものを、対象としてすべて扱っていった結果、あとに扱っていないものが残らない様子。「彼は出されたものを〜たいらげた」「実家の蔵にあった本は〜読んだ」「あの人のことは〜知っているつもりだったが、そんな秘密があったとは驚いた」◇「残らず」は「処理の過程」を含むので、「ここにあるものは残らず白い」などとはいえない。 **残さずに**[のこさずに] ある範囲にあるものを、すべて処理する様子。「彼は出されたものを〜たいらげた」◇「残さず」は、基本的に「・・・を残さず」という形で、何かを意図的に「残さないようにして」ということを表す。したがって、「そのことは残らず知っている」のような場合に、「残さず」とはいえない。 **一つ残らず**[ひとつものこらず] ある範囲にあるものについて、あてはまらないものがひとつも残らない様子。「自分が言ったことを~覚えているなんて不可能だ」 **残らず**[のこらずに] 何かを余さないようにする様子。「容疑者はひとりも~捕捉した」◇やや古めかしい言い方。現在は「残さず」というのが普通。 **余す所無く**[あますところなく] 残らず。「彼のメモはその出来事の経過を〜伝えている」 **残り無く**[のこりなく] 雅に、「残らず」の古めかしい言い方。「花は~散って、青葉の季節となった」 **漏れ無く**[もれなく] もれたものがひとつもなく、すべてである様子。「応募された方には〜招待券をお送りします」「用件は〜伝えた」 **例外無く**[レイガイなく] 規則に合わないものはない様子。「プレゼントをもらえば、〜喜ぶ」「若い女性なら~喜ぶと思ったら間違いよ」 **洗い浚い**[あらいざらい] 隠したり残したりすることなく全部を明らかにする様子。「知っていることを〜お話しします」◇おもに口語で用いる。 **根刮ぎ**[ねこそぎ] (草木を根まで残さず抜くことから)ある範囲のものを、ひとつ残らず徹底的に取り除いたり、奪ったりする様子。「家の中にあった金目のものは〜持っていかれた」 **一網打尽に**[いちもうだじんに] 捕獲する様子。「仲間割れして自首してきた男の供述により、保険金殺人グループの一味が~逮捕された」◇「魚の通るところに網を仕掛けて、一網打尽にする」のように「一網打尽にする」の形でひとつの動詞として用いることが多い。 **隅々迄**[すみずみまで] あることに関して、細部にわたる様子。「この街のことなら、〜よく知っているよ」「そのホテルの応対は~注意が行き届いていた」 **隅から隅迄**[すみからすみまで] 「隅々まで」を強めた言い方。「部屋の中を〜徹底的に探したが目的のものは見つからなかった」 ### すべて処理する様子 **隈無く**[くまなく] 場所・ものなどを残らず、徹底的に調べる様子。「建物の中を〜調べるんだ」「全データを〜チェックする必要がある」 **片っ端から**[かたっぱしから] 物事の順序などを考えたり、よく考えて選んだりせずに、手近なところから多くのものを次々と処理していく様子。「よほど空腹だったらしく、その男は~料理を平らげていった」「彼女は、山のように積まれた仕事を~かたづけていく」 <1844> **虱潰しに**[しらみつぶしに] 多くのものを調べるなどの、どんなに小さな事柄でも見逃さず、ひとつひとつ処理していく様子。「犯人の遺留品はどんなにありふれたものでも〜出所を調べることは捜査に欠かせない」 ## 全部で **全部で**[ゼンブで] ある範囲内のものをすべてまとめ、全部まとめたときのものである様子。「代金は~1500円になります」「応募したのは~10人だった」「この辞書は〜どのくらい売れるだろうか」 **皆合わせて**[みなあわせて] 「全部で」の、より口語的な言い方。「所持金は~百数十円しかなかった」「受講生は~5人しか集まらなかった」 **皆で**[みんなで] 「皆合わせて」の、さらにくだけた言い方。「飲食代は〜2000円ですんだ」 **合計で**[ゴウケイで] 指定した数量が、全部を(きちんと計算して)合わせたものである様子。「宿泊費と食事代で~3万円ですんだ」 **トータルで**[トータルで] 「合計」の、やや俗な言い方。「旅行費用は〜20万円くらい見ておけば足りる」◆total **総額で**[ソウガクで] 金額について、全部でどのくらいであるかの様子。「修理費は~で100万円まではいかないだろう」 **総勢で**[ソウゼイで] 人数について、全部でどのくらいであるかの様子。「選手団は~500名で参加したが、金メダルはゼロに終わった」「~でわずかに10人のチームが甲子園に旋風を巻き起こした」 ## そっくり **そっくり**[そっくり] 全体の形や状態が保存されたまま、ほかに移される様子。「かばんの中身を~紙袋に入れようとしたが入りきらなかった」「ライバル会社にアイディアを~盗まれた」 **丸ごと**[まるごと] あるものを部分に分けないで、そのもの全体を一度に扱う様子。「大きな魚を~揚げ物にする豪快な料理」「学生のレポートには、だれかの著作を~写したものが多かった」 **丸の儘**[まるのまま] 「まるごと」の、やや俗な言い方。「豚を~焼いたのが出てきた。 **丸丸**[まるまる] あるもの・期間の全部。「こんな仕事に~3日もかかるとは思わなかった」「貯金を~だましとられた」 **身包み**[みぐるみ] 身につけているものについて、そっくり持っていかれる様子。「追い剝ぎに〜はがれたが、命だけは助かった」 ## すっかり **すっかり**[すっかり] 物事が変化して、その最終段階にまで達した様子。「あの町は、昔とは〜変わってしまった」「大事なことを~忘れていた」「あたりは~暗くなっていた」「おかげさまで、病気は〜よくなりました」「彼は大皿に盛られた料理を~食べ尽くした」「〜ごぶさたしてしまって、申し訳ありません」 **けろりと**[けろりと] 関心があったことや、何らかの特別な状態などが、すっかりなくなる様子。「彼は課題があったことなど~忘れていた」「薬をかえたら、長引いていた風邪が〜治ってしまった」 **ころっと**[ころっと] 何かのきっかけで、変化が起こり、前の状態がすっかりなくなる様子。「彼の話がおもしろくて、用事を~忘れてしまった」「その話を聞いた途端、彼女の態度は~変わった」 **さっぱりと**[さっぱりと] 前の状態が、すっかりなくなって、残っているものがない様子。「皿の料理は〜なくなった」「思っていることを全部言ってしまったら、気分が〜した」 **綺麗に**[キレイに] あとに(不要な)ものがまったく残っていない様子。「出された料理を~平らげた」「眼鏡の汚れを~拭き取った」◇「奇麗に」とも書く。 **綺麗さっぱりと**[キレイさっぱりと] 順々に、だんだんに少なくなっていって、最後には何も残らない様子。「棚の品物は〜なくなった」「これまでのいざこざは〜と忘れて、仲よくやりましょう」 **跡形も無く**[あとかたもなく] それまで存在していたものがすっかりなくなり、昔の様子を知る手がかりとなるものがまったく残っていない様子。「子供のころに住んでいた土地は大きなビルになって、昔の面影は~消えていた」 ## あらゆる所で **何処も**[どこも] ある事柄が、問題となっている範囲のあらゆる所で、当てはまる様子。「この時間だと店は~閉まっているはずだ」◇ふつう、かなで書く。 **何処も彼処も**[どこもかしこも] 「どこも」を強調した言い方。「年をとったせいで、もう体が〜がたがたです」◇ふつう、かなで書く。 **所嫌わず**[ところきらわずに] 問題となっている範囲の、あらゆる所において、何かをするのにふさわしいかどうかなど関係なく、不快なものにとって不都合なことをする様子。「やぶ蚊が大挙して押し寄せ、足といい手といい、〜肌を刺す」「野良猫が〜糞をして歩く」 **所構わずに**[ところかまわずに] ①ある範囲について、その中のどこであるかに構わないで、何かをしかける様子。「思わずかっとなって、相手の体を~殴りつけた」②それぞれの場面・状況で何が期待されているかに構わないで、どの場合でも、ある不適切な行動をする様子。「あの男はどこであろうと~大声でしゃべる」 **辺り構わずに**[あたりかまわずに] 周囲の状況で何が期待されているかに構わないで、ある不適切な行動をする様子。「〜携帯でしゃべり続けるやつがどの電車にも1人や2人はいる」「〜大音量でがなり立てる街宣車」 **場所柄も弁えずに**[ばしょがらもわきまえずに] その場面・状況にはふさわしくない、ある不適切な行動をする様子。「あまりのおかしさに~声に出して笑ってしまった」「〜に人前でキスする若いやつら」 # h 名詞の類:コト・サマ ## すべて **全て**[すべて] 一定の範囲内にある、どのひとつも除外しない、すべてのもの。「彼の財産の〜を差押える」 <1845> 「〜には知っていることの〜を話してはいない」「ようやく〜が明らかになった」「そこにいた者〜が反対した」◇「総て」「凡て」「都て」とも書く。 **全部**[ゼンブ] 「すべて」の、より口語的で、より具体的なものを指す場合に用いる言い方。「財産の〜はお見せできませんが、一部をお目にかけましょう」 **一切**[イッサイ] ある物事を成り立たせたり、それに関連したりする要素のすべて。「現場の〜を彼に任せることにした」「あの時のことは〜が夢のようであった」 **一切合切**[イッサイガッサイ] 問題となっているたくさんの物事について、それをすべてあわせたもの。「火事で何もかも〜が焼けてしまった」「今まで管理してきた〜を息子に任せて、私は引退することにした」◇やや俗語的な言い方。「一切合財」とも書く。 ## 万事 **万事**[バンジ] 考えられるあらゆる物事。「僕らの話をまともに取り合おうとしなかっただろ。うちのおやじ、〜があんなふうなんだ」「まさに〜休すだ(何もかもが終わってしまい、どうしようもない状態だ)」◇「準備のほうは、万事オーケーです」のように、副詞的にも用いる。 **為る事為す事**[なすことなすこと] 思いつくかぎり、しようと思ったことの、すべて。「会社をやめてから、〜がうまくいって怖いくらいだ」 **万般**[バンパン] ある分野に関する、あらゆる物事。「この図書館には植物~に関する書物かととのっている」「人物から書画骨董にいたるまでの〜の鑑識眼を備えている」 **万端**[バンタン] 処理すべきあらゆる物事。「葬儀~は、近所の人たちがやってくれた」「〜の世話を焼く」◇「用意は万端ととのった」のように、副詞的にも用いる。 **万物**[バンブツ] 宇宙にある、あらゆるもの。「〜は流転する」 **万有**[バンユウ] 「万物」の古い言い方。「〜の真相は唯一にして言す。曰く『不可解』」〈藤村操「巌頭之感」〉▷天地~ **万象**[バンショウ] 形をもった、あらゆるもの。「〜の根元を探求する」 **森羅万象**[シンラバンショウ] 宇宙に存在するすべてのもの。「この世に〜を解き明かす真理は存在するだろうか」 **有象無象**[ウゾウムゾウ] 仏教で、この世にある有形無形のあらゆるものをいう。「〜をすべて飲み込む大都会」◇「有相無相」とも書く。 ## 全容 **全容**[ゼンヨウ] 物事の全体の内容。「事件の〜が明らかになった」「この事件は、〜の解明までには時間がかかりそうだ」 **全貌**[ゼンボウ] それまで隠されたりして、わからなかった、物事の全体の姿・様子。「霧が晴れて金門橋の〜が見えた」「事件の〜はまだ明らかにされていない」 **全豹**[ゼンピョウ] (豹の皮の全体ということから)物事の全貌。「この問題の〜は明らかではない」◇多く、「一斑を見て全豹を知る」という慣用句で用いられる。この旬は、「小さな斑点をひとつ見て、豹だと知る」ことにたとえて、「一部から全体を推定する」という意を表す。なお、「一斑を見て」は「一斑を以て」、「知る」は「評す・推す・卜す」などにかえた言い方もある。 ## 全体 **全体**[ゼンタイ] 個々の部分・要素を、すべてまとめて、ひとつとしてとらえたもの。「その地震で建物の〜にひびが入って使えなくなった」「ここへ来て〜の計画を見直す必要が生じた」「工場跡地が〜に汚染されていた」「式典の〜の責任者」 **総体**[ソウタイ] それぞれの部分を集め、ひとつにまとめたもの、全体。「日本人の国民性というものを〜として考えた」「日本文化の〜を考えるという雄大な構想」「景気は〜に回復傾向にある」 **全般**[ゼンパン] 物事の全体。「ここ数年のこの業界の〜の動きを見て、一度、活動の~を思い切って改革する」 **全面**[ゼンメン] ①物の表面の全体。「壁の〜にスプレーで落書きがしてあった」「秋の夕日を〜に浴びて輝く大聖堂」②物事の全体。「日本経済の〜に大きな変動をもたらす出来事」◇「全体(総体/全般)に」が「全般にわたって」の意で副詞的に用いられるのと異なり、「全面に」はそうした用法をもたない。 # S 名詞の類:ヒト ## 全員 **皆**[みな] (かかわりのある)すべての人。「〜が協力して取り組めば、きっとうまくいく」◇「みな」と異なり、呼びかけるときにも単独で用いられる。「さん」「さま」とは結合しない。 **皆**[みんな] 「みな」の、改まった言い方。「子供たちが〜よい教育を受けられるような社会をつくろうではありませんか」◇呼びかけるときには「みな」は単独では用いられず、「みなさん」「みなさま」の形で用いられる。 **全員**[ゼンイン] ある集団を構成するすべての人。「〜の都合のいい日時を設定するのは不可能だった」「社長以下〜でセールスに走り回った」◇「生徒は全員、至急講堂に集まってください」のように副詞的にも用いる。 **総員**[ソウイン] 集団を構成するすべての人。「〜配置につけ」「〜36名、異状ありません」 **一同**[イチドウ] その場にいる関係者の全員。「親族〜を代表いたしまして、ご挨拶申し上げます」◇「司会者のおかしな発言に、一同顔を見合わせた」のように副詞的にも用いる。 **老若男女**[ロウニャクナンニョ] 老人も若者も男性も女性もというように、年齢や性別をこえたすべての人。「〜がそれぞれに生きがいをもって生活できる社会が望ましい」◇「ろうじゃくだんじょ」ともいう。「ろうにゃくなんにょ」のほうが占めかしい感じがする。 ## 組織の全構成員 **全校**[ゼンコウ] 学校の人員の全体。「〜で美化運動に取り組んだ」◇校長・生徒・教員・職員がそれぞれに使う場合、それぞれの全体の意味になることがある。 **全学**[ゼンガク] 大学の人員の全体。「〜をあげて改革に取り組む」~集会◇学長・学生・教員・職員がそれぞれに使う場合、それぞれの全体の意味になることがある。 <1846> **全社**[ゼンシャ] その会社の全体。「〜一丸となって新商品の開発に乗り出す」「〜をあげて業務の合理化に取り組む」 # u 名詞の類:トコロ ## 全域 **全域**[ゼンイキ] ある地域のすべて。「県下~に大雨洪水警報が発令されました」「この鳥は東アジアの〜で見られる鳥です」 **全山**[ゼンザン] 一つの山の全体。「〜が紅葉して一年でいちばん美しい季節になる」◇「日本アルプスが全山雪に覆われ白く輝く」のように副詞的にも用いる。 **全島**[ゼンシマ] ひとつの島の全体。「〜が火山灰で覆われた」◇「全島火山灰に覆われる」のように副詞的にも用いる。また、「全島に避難勧告が出された」のように、「島の全域の住民」の意でも用いる。 **全土**[ゼンド] 広い地域の全域。「日本の〜に、痛々しい自然破壊のあとが見られる」「九州〜につめあとを残した大型台風」◇国名や、「北海道・本州・四国・九州」のあとにつけて「○○全土」の形で用いられることが多い。都道府県や「中部地方」などの地方名の場合は、「全土」でなく「全域」を用いる。 **全国**[ゼンコク] ある国のすべての地方の地域。「〜の名産品を集めた物産展」~大会・~区◇「その大スターの死に全国が悲しみに沈んだ」のように、「全国の住民」の意でも用いる。なお、「都道府県」ないし「市区町村」の全域を表すのに、「全」に行政区画の1字を足して、「全道・全府・全都」などの言い方をする。ただし、「県・市・町・村」に「全」を付けた場合、たとえば、「全県」は「それぞれの県をあわせた全部」という意にもなる。 **津津浦浦**[つつうらうら] 全国いたるところ。「日本全国〜を行商して歩いた」「つづうらうら」ともいう。いたるところの「津(港)」や「浦(入り江)」の意から。 ## 天地 **天地**[テンチ] 自分の上に広がる天と、自分が立っている地をあわせた、この世のすべての範囲。「時ならぬ雷鳴が〜に響き渡った」「青年の行く先にいかなる新しい〜が待ちかまえているか、当人は知る由もなかった」「壺中の~(俗世間と切り離された別の極楽の世界)」▷~創造 **天地**[あめつち] 雅に、てんち。「〜のはじめの時」「〜にわが悲しみと月光とあまねき秋の夜となれりけり〈石川啄木〉」 **天壌**[テンジョウ] てんち。てんちのきわめてかたい言い方。「それは~とともに窮まるところがない」▷~無窮 **乾坤**[ケンコン] 「てんち」のきわめて文章語的で、古風な言い方。「一編の詩の中に、現世とは別の~が樹立されている」 **全世界**[ゼンセカイ] この世のすべての国々の世界。「この地球上に国は〜でいったいどのくらいだろう」「その事件に全世界が震撼した」のように、「全世界の住民」の意でも用いる。 **世界中**[セカイジュウ] 「全世界」の、より口語的な言い方。「〜から著名な学者が集まって地球環境について議論した」「~をすみからすみまで旅行する」◇「全世界」が全体を1つとして見るのに対し、「世界中」には「世界のいたるところ」というニュアンスがある。 **宇宙**[ウチュウ] 地球を含みあらゆる天体が存在する空間。特に地球の外側をいう。~旅行・~船・~飛行士・~遊泳・~人 **全宇宙**[ゼンウチュウ] 宇宙の全域。「〜のどこかに人間と同じような生命体がいると信じて、日夜交信を試みている人がいるらしい」